悪と正義のBe The One (ヴラド·スカーレット)
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外伝-交じり遇う運命-
未来の方程式


皆様お久しぶりです。

全く何事にもやる気がでなかったヴラドさんですよ~♪

最近思うのは…私、他のところによく出張してるな~ってね?
まぁ、コラボ見るの好きなのでこれからも誘ってくださいな?
それではとりあえず書いた番外編スタートです!!


セントside

 

「ふぅ…まさか仕事以外ずっと研究室に籠りまくってたからって無理矢理休暇与えれるとは思わなかったわ…」

 

数日前にたまたま拾ったビルドの顔が描かれた不思議な時計を解析していたら、無理矢理部屋から追い出された。

 

「ハァ…いくらなんでもそんな研究バカじゃないんだけどな~」

 

そう言いながら持ってきた不思議な時計を眺めていたが…やはり不明な上に機材が無いのでそもそも研究もできない。

 

「と言うかむしろ一人にした方が実験するかもしれないのにな?…まぁ、実験機材は研究室に置いてきてるから無理だしな~」

 

そんな風に独り言を呟きながら不思議な時計を弄りながら歩いていると悲鳴が聞こえてきた。

一人、二人なら問題ないが何人もの悲鳴だったのでそちらに向かって走っていった。

 

 

悲鳴の中心地に駆けつけると赤と青のカラーリングをした独特な怪人が立っていた、その姿はまるで…俺が変身する仮面ライダービルドに酷似しておりその手には二つのスマッシュフルボトルを持って立っていた。

 

「ビル…ド?」

 

「あ、あぁぁ…」

「ヒッ!?」

 

…そして怪人をみて腰を抜かしていた人間にボトルを向けると…その人の肉体が粒子状に変わりボトルへと吸収したのだ。

 

「なッ!?」

 

『水泳…弓道…ベストマッチッ!!』

 

怪人は人間を吸収した二つのスマッシュフルボトルを見て喜ぶように振っていた。

そしてそのフルボトルの中身をあろうことか飲み込んだ、すると腰にある歪んだビルドドライバーのボトル部分が光った。

 

「どうやらコピーしてるのは見た目だけじゃ無いみたいだな…色々と興味はそそられるが見つけた以上放置は危険か」

 

[ラビット!タンク!ベストマッチ!]

 

ドライバーを装着してラビットフルボトルとタンクフルボトルを少し振ってから装着してレバーを回しながら怪人へと向かって走った。

 

『う?』

 

[Are you lady?]

「変身!」

 

[鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!!]

 

「ハッ!!…吹っ飛べッ!!」

 

『グベラッ!?』

 

前後から赤と青のスクラップビルダーに挟まれて変身完了、と同時にジャンプして怪人の背後に回り込み背中に蹴りをぶちかまして怪人を吹っ飛ばした。

吹っ飛んだ怪人は前のめりに地面にぶっ倒れた、そこであることに気づいた。

 

「2017?」

 

怪人の左肩辺りに四文字の数字が刻まれており2017と刻まれていた。

 

「ビルド…2017?うーん…ハッ!まさか始まった時期かッ!!」

 

まだ残っていた前世の記憶を呼び起こして思考した結果…石板に刻まれている数字は放送時期と行き着いた。

ビルドは2017年~2018年に放送されていた、2017は放送が始まった時期…つまりビルドの始まりを意味している。

 

「…いや、だから何だって感じだがな?この世界とは関係が無いのだからな」

 

『うぅ…よくも、やったな』

 

「あ、起きたか…いや、まだ戦ってる途中だった」

 

怪人はこちらを見据えながら起き上がると腰にある歪んだビルドドライバーのレバーを回し始めた…すると。

 

『反撃…ダッ!!』

[水泳…!弓道…!ベストマッチ…!]

 

「なッ!?」

 

ドライバーからノイズがかかったような音声が流れ、怪人がまるで水に潜るように地面へと姿を消した。

辺りを見渡していると地面から現れると同時にこちらに矢を放ってきた。

 

「クッ!!」

 

回避しようとしたがまるで動きを読まれているような軌道で飛んできた矢が命中した。

ドリルクラッシャーをガンモードに変更して構えたがそこに怪人の姿は無く、今度は後ろから射抜かれた。

 

「グァッ!!クソッ…地面の中をまるで水の中を泳ぐように移動する上に百発百中でこっちを射ぬいてきやがる…しかも潜水して泳いでるからどっちに泳いでるかもわからん」

 

ドリルクラッシャーで矢を迎撃はできるが本体への攻撃は地面に潜って回避されてしまう。

地面を攻撃してもいつの間にか背後を取られ矢で射ぬかれてしまう。

 

「クッ…(恐らくボトルチェンジも許してくれないだろうな、どうするか…)」

 

『クタバレェェエッ!!』

 

「しまッ!?」

 

少し考えていたせいで気配に気づかずに背後を取られ攻撃を全弾直撃して吹っ飛ばされた。

受け身は取ったがダメージが大きく膝をついている。

 

「クッ…さっきのはかなり効いたな…」

 

『さっきの、御返しダッ!!』

 

「ハッ!!ならもっとキツいのを喰らわしてや(ジジ…)ッ!?なんだ、急に変身が解けて…」

 

怪人が姿を現したので攻撃しようとしたら突然身体にノイズが走り、強制的に変身解除された。

それと今度は周りの風景にノイズが走り、まるでビデオの停止ボタンを押したように逃げまどう人も俺と似たような力を使う怪人も停止していた。

 

「なんだ…これは?」

 

「どうかな?【アナザービルド】の強さは?」

 

「…誰だ?」

 

声のした方…怪人の方に振り返ると怪人の後ろから中学生くらいの童顔の少年が出てきた…停止した時間の中で動くけるってことは恐らく…。

 

「その怪人とこの停止した時間はお前が原因だな?」

 

「正解!!僕はタイムジャッカー【ヴィタル】、君に代わって彼が今日から仮面ライダービルドさッ!!」

 

彼が言った言葉で確定した。

歴代仮面ライダーの中には敵でありながら仮面ライダーになっていたダークライダーと呼ばれる者たちも多くいたが…

 

「ハァ…いつか来ると思っていたが、まさか本当に仮面ライダーを倒せないからって仮面ライダーの力を奪ってそれを元に怪人を作るとはな…」

 

「なにッ!?なぜわかったんだ!?」

 

そう言うとヴィタルとか言うヤツは驚愕した表情になっていた。

 

「…なに驚いているんだ?普通、自分と姿形…更に能力まで酷似したヤツが現れて自分が能力を使えなくなった。その上、お前がその怪人の事を"君に代わって"って言えばそこまで推測なんて簡単だぞ?ヒントを与えすぎだぜ、タイムジャッカーさん?」

 

「クッ…けど力を失った君にいったい何が出来るって言うんだい?このアナザービルド…そしてこれだけの兵士を前にしてッ!!」

 

ヴィタルが手を上げると時間停止解除と共に黒影トルーパーがざっと20体程度召喚された。

生身の俺にはこれくらいで充分って感じだな?…もしかしてなめられているのか?

 

「確かに俺は今、仮面ライダーの力を失っているな…けどさ?」

 

 

 

「そ れ が ど う し た」

 

 

 

「…へ?」

 

俺は錬金術を使い、地面から鎖を召喚して敵を捕縛した。

ヴィタルと怪人には逃げられたが黒影トルーパーは全員捕縛した。

 

「これは…ウィザードの力!?な、なんでお前が使えるんだ!?お前はビルドだろ!!」

 

「フッ…誰が教えるかよ?」

 

捕縛した黒影トルーパーの周りに紫の魔方陣を展開し、魔方陣の魔力を圧縮して…。

 

「…弾けろ」

 

圧縮した魔力を一気に解き放ち捕縛した黒影トルーパー達を木っ端微塵に消し飛ばした。

 

「な、なんでだ?なんでそんな力を持っているんだ?!」

 

「…まぁ、教えてもいいか…そもそも俺は仮面ライダーである前に一人の錬金術師だ、お前がかなりお喋りで助かった…おかげでこの状況を打開する術式を即席だが組み上げることができた、ありがとうな?」

 

「…クッ!!け、けどこのアナザービルドはどう対処するのかな?」

 

まだ健在の怪人を指差しながら不適な笑みを浮かべるヴィタルを見て俺は少し笑ってしまった。

 

「な、何が可笑しいんだよ」

 

「フフフ…確かに俺では対処のしようが無いな…そう"俺では"な?」

 

すると後ろの空間に大穴が開き、そこから巨大な二つの空飛ぶバイク型の乗り物が俺とヴィタルの間に降りてきた。

 

 

No side

 

謎の空飛ぶバイクからはそらぞれ少年と少女が降りてきた。

 

「やっとついたッ!!…ってビルド!?」

 

「へ?…た、たしか私達が追ったのってゴーストと…だったわよね?」

 

「あ、あぁ…」

 

どうやら二人が追っていたのはあの怪人とは別の相手のようだ。

「まぁ、いいや」と言いながら少年と少女は腰に時計の意匠が彫られたドライバーを装着した。

 

[[ジクウドライバー!!]]

 

「さっさとコイツを倒して追いかければいいだけだ!!」

 

「それもそうね」

 

[ジオウ!!]

[ゲイツ!!]

 

今度は懐からライダーの顔が描かれた懐中時計型アイテム[ライドウォッチ]を取りだしそれの柄を90度回転させ、上部のスイッチを押し起動させてドライバーの右側にセット。

今度はドライバー上部のスイッチを押してドライバーのロックを解除した。

すると二人の背後に白いアナログ時計と黒いデジタル時計のようなエフェクトが展開された。

少年は左手をドライバーに少女は両手でドライバー包むように構え、己を変える言葉を叫ぶ。

 

「あの時計は…」

 

「「変身ッ!!」」

 

[ライダータイム!!]

 

ドライバーを180度回転させる、すると古時計の鐘と電子音声が鳴ると共に後ろに展開されていた時計のようなエフェクトがバラバラになり周りに歯車のようなエフェクト[ジクウマトリクス]を展開しながらスーツに身を包み、最後にそれぞれの顔にカタカナ及びひらがなで[ライダー]が装着した。

 

[カメンライダ~ジオウ!!]

[カメンライダーゲイツ!!]

 

「あれは確か仮面ライダージオウか?…やっぱり、ちょっと顔が主張しすぎじゃないか?」

 

「ハァ…?なんでジオウが来てるの?確か今は別の時間軸にいる筈じゃあ…まぁ、いっか、何体か残していくからあとは頑張りなよ?仮面ライダービルド」

 

セントは前世の記憶でうろ覚えで残っている外見と音声を思い出してやはり仮面ライダーとしての主張の強さに驚いていたがヴィタルは別の事で驚愕していた。

 

「いくぜ!!」[ジカンギレード!!ケン!!]

 

「えぇ!!」[ジカンザックス!!Oh!!No!!]

 

 

「えぇ…武器に文字ってどういうセンスだ?」

 

二人の仮面ライダー…ジオウとゲイツが武器を取り出して怪人…アナザービルドへと向かって走って走り出すとタルバが再び黒影トルーパーをジオウとゲイツの前に立ちはだかるように召喚して何処かへ姿を消した。

 

「そこを…どけぇーい!!」

 

「ハァーーッ!!」

 

しかし召喚された黒影トルーパーは一瞬で半数程度倒された。

 

「おぉ、やるなあいつら」

 

 

「一気にいくぞ!!」

 

「さっさと終わらせる!!」

 

するとジオウとゲイツが腕のホルダーからそれぞれ新たに黒と赤のライダーウォッチとピンクと緑のライドウォッチを手にとり起動させた。

 

[ドライブ!!]

[エグゼイド!!]

 

新たに起動させたライドウォッチをドライバーの左側にセットし、ロックを解除して再び回転させた。

 

[ライダータイム!!カメンライダ~ジオウ!!]

[ライダータイム!!カメンライダーゲイツ!!]

 

先程までと同じだが二人の後ろに人型の何かが現れる。

 

 

 

[[アーマータイム!!]]

 

 

 

するとその音声と共に後ろにいた人型はバラバラに分解され、それぞれの身体に装着されていく。

ジオウはピンクとゲームコントローラーのようなボディーに肩にはゲームカセットのような装甲を装着し、両腕に大型ハンマーのようなものを装備した姿に、ゲイツは赤と黒の鎧に白いラインの入ったタイヤのアーマー、身体には白いラインが入った姿となる。

最後に複眼にジオウは[エグゼイド]に、ゲイツは[どらいぶ]へと変化した。

 

[レベルアップ!!エグゼイド!!]

[ドライブ!!ドライブ!!]

 

 

「エグゼイドとドライブ…ディケイドと似た能力か」

 

セントがジオウとゲイツの能力に関心を向けている間にジオウは両腕に装着した大型ハンマー[ガシャコンブレイカーブレイカー]で敵を殴り飛ばしまくった。

 

「オラオラオラオラオラオラオラーッ!!」[ヒット!ヒット!ヒット!ヒット!]

 

「暑苦しい…ってかヒットくらい英語で表示しなさいよ!!」

 

そんなジオウに呆れつつ…いやツッコミをいれながら、ゲイツは両腕に装着された[シフトスピードスピード]からシフトカーを何機か発射し、遠隔操作して敵を撹乱させながら自身は高速移動で敵を一ヶ所に集めるように殴り飛ばしていった。

 

「これで決まりだ!!」

[フィニッシュタイム!!エグゼイド!!]

 

「これでトドメ」

[フィニッシュタイム!!ドライブ!!]

 

二人はライドウォッチ上部のスイッチを両方押し、ドライバーのロックを外して一回転させた。

 

[クリティカル!!タイムブレイク!!]

 

[ヒッサツ!!タイムバースト!!]

 

そしてジオウは両腕で必殺技エフェクトを殴り飛ばして敵に向かって駆け出した。

飛んできたエフェクトで怯んだ敵を殴り飛ばしながら一ヶ所に集めて散らばった文字エフェクトと共に敵に向かって突っ込み、両腕のハンマーで圧し潰した。

 

「ハァ…帰ったら英語を学ばせなきゃね…」

 

一方ゲイツは残りの黒影トルーパーを囲むように二台のシフトカーを走らせ、シフトカーを足場にして敵に多方向から連続キックを叩き込み、トドメに強力なライダーキックで敵を吹き飛ばした。

 

「イッエェーイ!!」

 

「雑魚倒しきったくらいで満足しない!本命残ってるでしょ!」

 

「大丈夫、大丈夫、こっちにはビルドライドウォッチが……あれ?無い…無い無い無ーい!?」

 

「ハァ!?」

 

どうやらアナザービルドを倒すために必要なビルドライドウォッチが紛失しているようだ。

その様子にアナザービルドは笑っていた。

 

『勝ったナ…今日の夕飯ハ焼肉「なわけあるかッ!!」ッショーー!?』

 

「「…え!?」」

 

しかし笑っていたアナザービルドはセントから全力で蹴りを喰らわされて吹っ飛んだ。

 

「「な、生身で吹っ飛ばしたッーー!?」」

 

 

「ハァ…おい、そこの顔時計…確かジオウだったか?こいつを受け取れ」

 

そしてジオウとゲイツは生身でアナザービルドを蹴り飛ばしたセントを見て驚愕していると、そんな二人な御構い無くセントはジオウへとあるものを投げ渡した。

 

「わっと…え、これって!?」

 

「数日前に拾ったモノだ、そいつはお前のモノで使えるんだろ?だったらそいつを使ってさっさとあいつを倒せ」

 

投げ渡されたものはジオウ達が探していたビルドライドウォッチだった。

 

「…あぁ、任せとけ!!」

 

[ビルド!!]

 

ビルドライドウォッチを起動させ、左側にセットしてあるエグゼイドライドウォッチと交換し、ドライバーのロック解除して一回転させた。

 

[カメンライダ~ジオウ!!アーマータイム!!ベストマッチ!!ビルド!!]

 

すると両肩に大きな赤と青のフルボトルを着け、右手に大型のドリルクラッシャー[ドリルクラッシャークラッシャー]を装備し、複眼にカタカナで[ビルド]と書かれた姿…仮面ライダージオウ ビルドアーマーへとアーマーチェンジした。

 

「決め台詞は…」

 

「?…あぁ!!」

 

 

 

「「勝利の法則は、決まった!!」」

 

 

 

「ほら、頑張ってこい!」

 

「はい!!」

 

ジオウの隣に立ったセントに合わせて二人同時に同じ決め台詞と同じポーズをとった。

ラケルは満足したようにジオウの背中を叩いてエールを送り、ジオウはそれに答えるように元気に答えてアナザービルドへと突っ込んでいった。

 

「ま、頑張ってくれよ?…俺の研究データの為に」

 

ジオウの背中を見ながら、セントは眼球を媒体にその戦闘を記録していた…未来に繋がる新たな仮面ライダーの為に。

 

 

「オリャーー!!」

 

『グフッ!?…やッ…たなッ!!』

 

「おっと!!」

 

一方ジオウは右手の大型ドリルをもちいた真っ直ぐな攻撃をアナザービルドに喰らわせながら相手の攻撃を回避していた。

アナザービルドが再び能力を使おうとしたが…

 

『グギャッ!?』

 

「能力を使わせると思った?」[ジカンザックス!!You!!Me!!]

 

「サンキュー!!ソイヤッ!!」

 

『ガバラッ!?』

 

ゲイツからの支援攻撃のせいで使えず更にジオウの追撃でボロボロになっていた。

 

『グ、グググ…』

 

「これで終わらせる!!」

[フィニッシュタイム!!ビルド!!]

 

『な、ナンだこれハ!?う、動けナイ!?』

 

ライドウォッチのスイッチを押し、右手をまるでレバーを回すように動かすと周りから[よくわからない式]や[xとyがいっぱい]とか[難しい方程式]等が現れてアナザービルドを囲んで身動きとれないように拘束している。

しかしそれを端から見ていたセントとゲイツは…

 

「最悪だ…」

 

「…やっぱり帰ったら勉強させたほうがいいね」

 

セントは顔を抱え、ゲイツは将来の事を考えて学力を上げるさせる事を決意した。

そんなことは露知らずジオウは大ジャンプしてドライバーを一回転させた。

 

『グギッ!?な、ナメルナァァアーーッ!!』

 

「ウオリャァァアーー!!」

[ボルテック!!タイムブレイク!!]

 

アナザービルドが拘束を解除したと同時にレールのような点線で再び拘束され、そのレールを滑るように駆け抜けるジオウの強烈な一撃で肉体を貫かれ爆発した。

 

『グキャァァアーーーッ!?』

 

「シャーッ!!やったぜ!!(グ~…」

 

「ハァ…締まらないわね?」

 

「う、うるせい」

 

変身を解除してガッツポーズをとったジオウだけどお腹がなってあんまり締まらなかった。

ゲイツはそれに呆れながらツッコミをいれていた。

 

「フ~…とりあえず倒されたらちゃんと力は戻るんだな?」

 

セントは手を握って開いてを数回繰り返して戻ったことを確認してからジオウとゲイツへと近づいていった。

 

「二人ともお疲れさん、腹減ってるならご飯奢るぞ?」

 

「マジで!!」

 

「まった、私達にはこのあと目的があるで(グ~…しょ……」

 

ジオウは乗り気だがゲイツは急いで本来の目的の為に行こうとしたが…ちょうど腹が鳴って顔が赤くなった。

 

「…日本にはこんな諺がある…"腹が減っては戦はできぬ"…それでも断るかい?」

 

「…いえ、乗らせていただきます」

 

「なんだやっぱそっちもお腹すいてたんじゃねぇか!!」

 

「ハァ…あんたのその能天気な所が羨ましいわね…」

 

そんな他愛ない話をしながら泊まってるホテルへと向かった。

料理を振る舞ったが…まさかジオウがご飯を六杯もおかわりするとはこの時の俺はまだ知るよしもなかった。

 

 




久々に書いたものですがどうですかね?



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序章-方程式を記す者-
始まりの方程式


どうもはじめましての方ははじめまして、
私を知ってる方はお久しぶりです♪

ドーモ、ヴラドさんですよー(*´∀`)

まぁ、久しぶりの投稿が夏ですが…
今年はかなり忙しいので更新ペースは期待しないでね?( ̄▽ ̄;)

では、新しい物語の開演です!!

あ、注意事項ですが、
・流血沙汰が無理な方
・原作ストーリーとは違う内容が嫌な方
・キャラ崩壊が嫌な方
以上に当てはまる方はブラウザバッグで、
それ以外の方はゆっくりしていってね!!


コツン…コツン…

 

 

 

暗闇廃館の廊下に響く足音。

 

辺りを照らすのは月明かりのみ。

 

しかし、歩くにつれて廊下の奥から何かの息遣いが聞こえてくる。

 

 

 

『ケケケ…今日もまたバカな人間がやってきた』

 

 

 

獣のような息遣いと共に地下深くから響くような声、そして奥から漂う不快な臭い。

 

しかし、歩くのを止めず寧ろ声のした方へとドンドン進んでいく。

 

 

 

しばらくして、広いホールのような場所に出た。

 

先程までと違い、天井の一部が大きく崩れている為、月明かりでとても明るい。

 

そしてホールの奥には大きな巨体の獣がこちらを見ていた。

 

 

 

『今日の獲物は今までのヤツよりも旨そうだなぁ…』

 

 

 

獣がこちらに近寄ってきたことで月明かりに照らされその姿を目の当たりにした。

 

 

 

それは全身に宝石を纏った醜い豚のような化け物であった。

 

奥には人骨、濁った目玉、腐りきった人の臓器や腐りすぎて肉が溶けて骨が見えている頭部等が散乱していた。

 

そして目の前にいる化け物は俺を獲物としか認識できていないようだ。

 

 

 

『今日は何処から食べようか…悲鳴を聞くのも飽きたし、一口で食べてしまおうか…』

 

 

 

化け物が出してきた被害が予想よりも遥かに多いことを認識しなおした。どうやら思っていたよりも"はぐれ"でいた時間が長いようだが…普通のはぐれとは"異なる力"を感じた。

 

 

 

「(これは後で報告して置くか、事によっては…)」

 

 

 

『ククク…しかし、久々に旨そうだしな…おい人間、最後に何か言いたいことがあるなら聞いてやる』

 

 

 

…どうやらかなり嘗められてるようだな?

 

まぁ…確かに"最後"になるしな?

 

じゃあ…あえて乗ってやるか。

 

 

 

「そうか?なら、お言葉に甘えて…」

 

『なんだそれは?』

 

 

化け物の疑問に応えず、俺は左手でコートからレバーの着いた歯車剥き出しの機械"ビルドドライバー"を取り出し腰に装着した。

 

続けて両手それぞれに赤と青のボトル"ラビットフルボトル"と"タンクフルボトル"を持ち、数回振った後キャップを閉め、ドライバーへと装填した。

 

 

 

[ラビット!!]

 

[ターンク!!]

 

 

 

『な、なんだ!?』

 

 

 

ビルドドライバー装填されると対応したフルボトルの音声が鳴り、同時にまるで工場機械の様な待機音がホールに鳴り響く。

 

化け物は音声に警戒しているようだが俺は気にせずにビルドドライバーの右側にあるレバーを回し始めた。

 

するとベルトから透明な管が伸び、前後で管の中を赤と青の成分が流れていき装甲を型どり"スクラップライドビルダー"を形成した。

 

前方には赤い成分が入った装甲、後方には青い成分が入った装甲が形成されておりレバーから手を離し、ポーズを取り…告げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[Are you ready?]

 

 

 

「   変  身   」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

掛け声に応えるように前後のスクラップライドビルダーが自身を挟むように閉じ、その身に装甲を纏った。

 

 

[鋼のムーンサルト!!ラビットタンク!!]

 

[イェーイ!!!]

 

 

先程まで雲で射し込まなかった月光が崩れた天井の隙間から射し込み化け物にも姿が見てた。

 

赤側は足にバネがついており、青側は戦車の靭帯のようなモノがついており、複眼はそれぞれ赤いウサギと青い戦車の斜めに赤と青二色を持つ姿となっていた。

 

 

 

『お前は何者だ!?』

 

 

 

「俺の名か?冥土の土産に教えてやるよ…俺の名はビルド…『創る』『形成する』って意味のビルドだ、魂に刻んでお…けッ!!」

 

 

 

『ゲブバッ!?』

 

 

 

名乗りをしながらラビットサイドの足に力を籠め、一瞬で間合いを詰め懐に潜り、タンクサイドの足で腹に重い一撃を喰らわせ壁まで蹴り飛ばした。

 

 

 

『グ…不意打ちとは卑怯だ…なッ!!』

 

 

 

「人間を下に見ているからだろ?慢心して油断してる方が悪い」

 

 

 

吹き飛ばされた化け物が魔法を放ってきたが、全て避けて先程とは違いラビットサイドの力も加えたドロップキックを叩き込み化け物を隣の部屋に吹き飛ばした。

 

 

 

『グ…グググ…』

 

 

 

壁ごと吹き飛ばされた際に柱などの木材が突き刺さり上手く身動きを取れないようだ。

 

 

 

「おぉ…中々エグいな…まぁ、俺には関係無いがな?さて、質問だ…何故お前は人間を喰らうんだ?」

 

 

 

『あ?んなの生きるために決まってるだろッ!!』

 

 

 

「生きるためなら別に人間にこだわる理由じゃないだろ?悪魔だって人間以外も普通に喰えるだろ?もう一度…いや、言い方を変えよう…何故人間"だけ"を喰らうんだ?」

 

 

 

すると化け物は質問の意味を理解したのか口角をものすごく吊り上げ気持ち悪い笑顔を見せながらこう叫んだ。

 

 

 

『決まってるだろ、そんなの人間が最も喰ってるときに愉悦感に浸れるからさッ!!あの喰われる瞬間に見せる恐怖に歪んだ顔ッ!!泣き叫び助けを請う無様な姿ッ!!どれもこれも他の生物じゃ見れない素晴らしいモノだz「そうか…とてつもなくどうでもいい理由だな」…なんだと?』

 

 

 

「お前の下らない理由で人間に危害を加えるのもこれで終わらせる…」

 

 

 

俺は化け物の話に興味を無くし遮り…再びレバーを回し始めた。

 

するとタンクサイドの足にエネルギーが収縮されていき、回すのを止めてラビットサイドの力で天井スレスレまで跳躍、跳躍すると共にまるで数学の方程式のようなモノが化け物に向かって展開して拘束した。

 

『な、なんだ…こりゃ!?う、うごけねぇ!?』

 

 

[Lady...Go!!]

 

[ボルテック・フィニッシュ!!イェーイ!!!]

 

 

 

レールのように展開された方程式の上を音声に合わせて滑っていき、拘束され逃げることができない化け物にライダーキックを叩き込んだ。

 

 

 

『グギガガガッ!!?』

 

 

 

「あ、ヤバッ…」

 

 

 

ライダーキックを喰らった化け物はライダーキックによる痛みと流し込んだエネルギーによってもがき苦しみながら爆発四散した。

 

しかし爆発四散したことで俺は即座に障壁を張って無事だが…周りには化け物の血液と肉片が飛散して地獄絵図を作り出していた。

 

 

 

「フゥ…やはりもう少し威力は調整した方がいいな、今後の事を考えたエネルギーを流し込むのを止めるか?」

 

 

依頼を終えたが辺りの地獄絵図を見直して改めて思う…

 

 

「さて…さっさと帰るか!!地獄絵図だが…まぁ、(勝手に)管理してる悪魔共が適当に処理してくれるだろ!!」

 

 

 

俺はそう考えて変身を解除し、懐から取り出した転移結晶を使用してさっさとその場から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

後日、あの廃館が新聞に取り上げられていた。

 

[衝撃!!廃館で起きた猟奇的殺人事件!?]

 

 

 

「いや、そのまんま過ぎる見出しだな…」

 

 

 

そんな事を口からこぼしながらラジオから流れる音楽を聴きながら三○矢サイダーを飲んで今後の事を考えながら一休みした。

 




いかがでしたか?

久しぶりなので少し変だったかも知れませんが…
不定期ながらこれからも更新していきますのでよろしくお願いします♪

あとできればコメントをしていってくれると励みになります( ̄▽ ̄;)


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依頼の方程式

どうも皆様、夏休みはいかがお過ごしですか?

私は就職活動と夏バテでダウンしてます( ̄▽ ̄;)

今回はうちのオリキャラの名前が公開されます!!

それとキャラ紹介などほしいと言う声がありましたら簡単なものを投稿しようと思います。


「ーーさて、以上が今回の件の事の本末ですが…他に気になったことがあったので御伺いさせてもらいますね…依頼主さん?」

 

俺はあの化け物…"はぐれ悪魔ピッグド"の討伐を依頼してきた研究者の所へ報告と他にあることについて聞きにきた。

 

「えぇ、依頼お疲れさまです…所で私に伺いたいこととは?」

 

目の前の研究者は白衣に眼鏡、そして白髪でシワくちゃな顔のよくある老博士のイメージ通りの見た目をしている。

俺は最初に渡された資料を机に投げ出し、依頼主にこう告げた。

 

「あんたが渡した資料と実際の討伐対象との食い違いだ、あんたはこの資料を渡す際に確か討伐対象を"はぐれ悪魔"と称していたよな?」

 

「え、えぇ、確かにそう言いましたが…それがなにか?」

 

「しかし、俺が討伐したヤツはあんたの言った通りの討伐対象だったが……あれははぐれ悪魔じゃない"キメラ"だ」

 

そう言うと老博士は少し驚いた様子を見せながら顔を俯かせながらハンドタオルで汗を拭く動作をして、何か焦ったような雰囲気を出していた。

 

「そ、そうだったのですか…私が化け物を見間違えてしまったからですね…」

 

「えぇ、それもあるでしょうがここからが本題です……何故あそこまで人を喰らう事に執着している存在を発見でき、尚且つあんたが"無傷で生き残れたのか"だ」

 

「そ、それは離れた場所から見ていたから…「あいつは俺が姿を視認する前から感知してきたぞ?」す、姿を隠して…「ヤツは嗅覚で感知してきたぞ?」き、木の上にすぐに退避してやり過ごして…「木を簡単に薙ぎ倒せて嗅覚で感知するヤツが見逃すか?」…さ、先程からいったい何が言いたいのですか!?」

 

俺の追求に焦ったのか冷や汗をかいて目を泳がせながら色々と言い訳に近いことを喋り始めた。

そして最後にはこちらの発言にキレて叫ぶように答えを催促された。

 

「そうだなハッキリとしようか…あのキメラ、あんたのだろ?元教会神父の研究者さん?」

 

「な、何を言ってるのですか!?大体私があんな人体錬成を使用した化け物を私が造れるわけが無いで「おかしいな?俺はいつあんたが"造った"何て言ったんだ?」…え?ま、まさか…」

 

そう言うと老博士…いや、元研究者はまた目を反らして言い訳してきたが少しカマをかけるような言い方をしたら案の定引っ掛かってくれた。

そして驚いた顔をこちらに向けてきた。

 

「やっぱり"アレ"はそう言う代物だったか…」

 

「だ、騙したのですか!?」

 

「騙す?人聞きが悪いぜ?俺がいつあんたを騙したんだよ、あんたは勝手に引っ掛かっただけだろ?だから…『俺は悪くない』」

 

そう言って立ち上がり、机の上に片足置いて眼光を鋭くして威嚇した。

 

「い、いきなり何かね!?」

 

「あんたを狩るのは簡単だが…さっさと本当の事を言う方が身のためだぞ?こちらとしても面倒事は回避した方が楽だからなぁ?」

 

すると顔を伏せた。

無言になってやり過ごすつもりかと思っていると少し落胆していると…突然肩を震わせながら笑い始めた。

 

「…ク、ククク…私を狩るですって?…ククク…まさかここまでコケにされるとはねぇ?…しかし、まぁ、こうやって自ら私の偉大な実験の生け贄に来てくれたのは嬉しいよッ!!」

 

先程までのおどおどした雰囲気は何処へやら、マッドサイエンティスト紛いの発言をしながら堂々とした態度で元研究者は立っていた。

 

「意外だな…もう少し本音は隠しておくかと思ったが随分あっさりしてるな?」

 

「えぇ、あなた相手では隠す意味も無さそうですし…そ・れ・にッ!!あとはあなたが実験材料になってもらうだけですからッ!!さぁ、いきなさいッ!!我が兵器達よッ!!!」

 

元研究者は高らかに仲間を呼んだ。

…しかし、誰も現れなかった。

そんな状況に元研究者は眼鏡のズレを直しながら冷静に装ってました。

 

「…あ、あれ?おかしいですね?私の忠実な下僕達が現れない…ええい、もう一回だ!!いでよ、我が下僕達よ!!!」

 

元研究者は再び高らかに仲間を呼んだ。

…しかし、またしても誰も現れなかった。

その後も何度もやったが誰も現れることは無かった。

流石の元研究者も焦りで眼鏡がズレ落ち、冷や汗をかきまくっていた。

 

「な、何故だ!?何故誰も現れぬのだ!?」

 

「もしかして、あんたの言っている下僕達って…」

 

俺は元研究者に一声かけて錬金術で空中に画面を投影した。

そこには数多の死骸の上に二つの人影があった。

一人は大きな槍を死骸に突き刺して屍の山に腰を掛けており、もう一人は短剣に付いた血を振り払っていた。

それを見た元研究者は顔を青ざめた。

 

「これのことか?これなら先に連れに始末しておくように言っていたが…残念だったな?」

 

「ば、バカな…いくらピッグドよりも弱いとは言え、一体、一体がそこいらの中級悪魔共を蹴散らすレベルだぞ!?」

 

俺はその発言に笑うのを抑えながらこう返した。

 

「中級悪魔?悪いけど俺の連れは…その程度でじゃ止まらないぞ」

 

俺がフィンガースナップをすると後ろに転移術式が展開され、その中から先程画面に映っていた二人が現れた。

一人は大きな槍に橙色のロン毛の好戦的な女性、もう一人は茶髪ショートの可憐な少女である。

しかしどちらも目を隠すように仮面を着けている。

 

「さて、一応冥土の土産に紹介しておこう…こいつらは俺の連れ、望槍ガングニールの担い手"奏"、そして輝剣アガートラームの担い手"セレナ"だ」

 

「ま、まさか…いや、あり得ない…な、何故貴様らがそれを…"聖遺物"を持っているのだッ!?」

 

紹介を聞いて顔を更に青ざめながら腰を抜かした錬金術師に反応したことに少し驚いていると奏とセレナが反応した。

 

「へぇ?おっさん、これを知っているのかい?確か教会外で知ってるヤツはいないはずだったよなぁ?さぁ、死にたくなきゃ知ってること全部吐いて貰おうか?」

 

「待って奏、先に抵抗出来ないように達磨にしておかないと」

 

「情報を吐かせるのは賛成だが、セレナは何処でそんなことを学んだのか後で聞くぞ?」

 

するとこの部屋の異変に気づいたのか外に配備されていた悪魔払い共がこちらに向かってきていることを感知した。

 

「とりあえずこっちに向かってきてる悪魔払い共は俺がするからそっちの相手は任せた、可能な限り情報を聞き出すのはいいが…殺すなよ?」

 

「「あいよッ!!/了解」」

 

二人に指示を出したあと、部屋からでて扉に術式を施して悪魔払い共の方へと向かって走った。

しばらく走っていると前方に5、6人程度確認した。

 

「なんでアイツ此方に向かってきてるんだ!?」

「構うな、疑わしきは打ち殺せ!!」

 

そう言って光弾を放ってきたが水色と茶色のフルボトル"ダイヤモンドフルボトル"と"ゴリラフルボトル"を数回振りながら避け、フタを閉めてドライバーに装填した。

 

[ゴリラ!!]

[ダイヤモンド!!]

[ベストマッチ!!]

 

まだまだ光弾が飛んでくるはレバーを回し、スクラップライドビルダーを展開して防ぎそのまま変身した。

 

[Are you ready?]

「変身」

 

[輝きのデストロイヤー!!ゴリラモンド!!]

[イェーイ!!!]

 

水色の宝石がついているダイヤモンドサイドと茶色の巨腕を持つゴリラサイドの攻防一体のゴリラモンドへと変身。

変身直後も光弾が飛んできたが、左側のダイヤモンドサイドの能力で結晶の障壁を展開して全て防いだ。

 

「おい、防がれてるぞ!?」

「構わんッ!!撃って撃って撃ちまくれェエエエッ!!」

「ウラァァァアッ!!」

 

 

「芸がないな…そんなに構う必要は無いし、一掃するか?」

 

しかし相手は走りながら此方に光弾を飛ばしてくるだけのワンパターン戦法したしてきた。

俺は左手で光弾を防ぎながら再びはレバーを回し始めた。

すると目の前に展開されていたダイヤモンドの障壁がどんどん大きく形成され始めた。

 

「お、おいッ!?今度は道が塞がれていくぞ!?」

「構わん!!それでも撃って撃って撃ちまくれェエエエッ!!」

「ウォォオオオオオッ!!」

 

悪魔払い共は止めようと必死で光弾を放ってくるが…止まることなくどんどん障壁は大きくなっていく。

そして遂には廊下を防ぐ程の障壁へとなった所で回すのを止め、ゴリラサイドの右腕"サドンデストロイヤー"にエネルギーを溜めて大きく後ろに振り…。

 

 

 

[Lady...Go!!]

[ボルテック・フィニッシュ!!]

 

 

 

「フンッ!!!」

 

思いっきり腰を入れた剛拳を壁に叩き込むと…殴られた壁はまるで弾丸の雨のように悪魔払い共へと飛んでいき、叫ぶ間もなく一瞬で蜂の巣へと変えてしまった。

 

「ふぅ~…人間相手にやり過ぎたな…」

 

少し罪悪感を持ったが相手が教会の奴等と言うことですぐに罪悪感を捨てた。

他にいないか錬金術を用いて確認したが…どうやら雇われた悪魔払いはあれだけであとは自身で造り出したキメラ達にでも防衛を任せていたのだろ。

 

「さて、アイツ等はしっかり情報を吐き出しているのかな…」

 

変身を解き、少し心配しながら先程の部屋へ戻ると…

手足を切り落とされ、天井に吊り下げられた顔が涙やら鼻水やらでグシャグシャな元研究者とその周りで恐ろしい形相の奏と人を見る目をしていないセレナが周りに立っているカオスな空間が広がっていた。

 

「…おい、ちゃんと情報は吐き出させたんだよな?と言うか死んでないよな?」

 

「あ、セントおつかれさま、ちゃんと情報は引き出したおいたよ?」

 

「おう、お疲れさま、まぁ?他に何か隠し事をしてるかもしれないから吊るしてたんだがー…」

 

「ハァ…だけがここまでしろなんて言ったよ」

 

溜め息を付きながら二人の間を通り、グシャグシャな元研究者の頭に手をおいて術式を展開した…すると

 

「ウグッ!?グギギッ!??」

 

元研究者が奇怪な叫び声を上げ始めた。

今使用している術式は人の記憶を無理矢理読み取るモノなのだが、精神に不可をかけるため普段は使うことがないが、情報を引き出し終えた頃には…

 

「クキ、クケケケ…」

 

「ハァ…まぁ、今回は確実に廃人になるわな」

 

肉体的ダメージと術式による精神的ダメージで確実に廃人となってしまっていた。

流石に哀れに思い…償いの意を込めて首を綺麗に落として息の根を止めた、そして化け物の含め死骸を一ヶ所に集め御焚き上げして確り供養した。

 

「セントって律儀だよな、アイツ等は悪事を働いた悪人だぜ?」

 

「奏とセレナ、よく覚えておいてくれ…この世に罪を背負っていないヤツは存在しない…例えどんな存在でも等しく罪を背負い、そして等しく救済を受けることができるんだ」

 

「なら…更に悪事を行ったものは?例えば命を愚弄するような人の場合はどうなるの?」

 

俺の話を聞いてセレナがそう返してきた。

 

「その場合は俺が裁く…その為に俺がいるんだ、悪を裁くのは正義がやることじゃない…悪を裁くのは同じ悪でなければ…俺がしなければならないんだ」

 

「セント…」

 

「…無駄話をし過ぎたな、さっさと帰るぞ」

 

二人の顔を見ずにすぐに帰路へと向かった。

二人は俺の後に続くように歩きだした。

そうだ、悪を裁くのは正義じゃない、悪を裁くのは同じ悪でなけらばならない…"正義は悪を倒す為にいるのだから"。

 

 



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休暇の方程式

どもども、久々の投稿で皆さん忘れてるかも知れませんね?
お久しぶりです、現在社会人一年目のヴラドでございます♪

皆さんはGWを楽しまれるのかも知れませんが…私には無いのでその分楽しんでくださいな♪

それでは久々の投稿!!

ちなみにこの次の話から原作に少しずつ触れていきます~かな?


セントside

 

「え?休暇だって?」

 

「えぇ、そうよ」

 

俺は依頼を終えて報告書を届けに着たら銀髪で白い男装に身を包んだ女性"サンジェルマン"からそう告げられた。

 

「カリオストロやプレラーティ、他のメンバーから聞いたのだけど…貴方、最近全く休まずに研究ばかりしてるみたいね?」

 

「いやいや、好きでやってるんだから何も問題ないだろ?」

 

「えぇ、確かに好きでやっているのだから本来なら問題ないわよ?確かに問題ないけど…貴方、最後にしっかり睡眠取ったのはいつ?」

 

「あー…確か二週間くらい前だったかな?けど一応、合間に仮眠は取ってはいるぞ?」

 

どうやら俺があまり睡眠を取っていないことが駄目らしい。

確かに既に二週間近くしっかり睡眠を取っていないが、合間に一応仮眠を取っているのだから問題ないだろうと思っている。

三十分程度だが。

 

「貴方の事だから三十分程度の仮眠でしょ?」

 

「何故わかったし」

 

「何年一緒だと思っているの?流石にこれくらいは予想済みよ…とりあえずこっちに入ると研究室に籠りそうだからしばらくの間は休暇ついでにある場所の調査に向かってほしいのよ」

 

「ある場所って…何処だ?」

 

そう聞くとサンジェルマンは引き出しから一つの資料を取りだし机の上に出した。

手に取り読んでみると日本にある悪魔たちが勝手に管理している土地についての資料であった。

 

「此所に行けと?他の派閥からの依頼か?」

 

「いいえ、私達の雇い主からの依頼よ」

 

「あの白髪マッドサイエンティストか…悪魔でも捕まえて解剖するのか?」

 

すると扉が開いて誰かが入ってきた。

 

「一応、そこを管理している奴等は現魔王の血族なワケダ」

 

「そんな事すればまた戦争が起きるわね?」

 

扉の方へ振り向くと、そこにはカエルのぬいぐるみを抱えたゴスロリの眼鏡少女と露出の高いダイナマイトボディーの女性が立っていた。

 

「プレラーティとカリオストロ、帰ってたのか」

 

「二人とも依頼お疲れさま」

 

「えぇ、ついさっきね♪」

 

「もう少し早く帰ってくるワケダったのだが…この馬鹿のせいで予定より少し遅れてしまってな…これが報告書なワケダ」

 

「えー?プレラーティだって遊んでたじゃないの?」

 

「はて?何の事だか私にはわからないワケダ?」

 

いつも通りの漫才を始めた二人を尻目にサンジェルマンはプレラーティから渡された報告書を読み始めた。

…さて、俺はどうしようかね?

 

「ん?あぁ、すまない先程渡した依頼は期間は決まっていないが出来れば早めに行って来てくれないか?」

 

「早めにか…なら明日にでも飛ぶとするか、これは俺一人か?」

 

「いや、君が寝ずに研究しないかの監視も含めてスリーマンセルで頼む」

 

「つまりいつものメンバーか?わかった、他にここに書いていない情報とか無いか?」

 

「そう言えば一つこんな噂を耳にしたのだけど…」

 

そう聞くと答えたのはサンジェルマンでは無くカリオストロだった。

 

「噂?どんなだ?」

 

「なんでもつい最近、フェニックスの次期当主が堕天使に所属してる人間と勝負したらしいんだけど…その中に【シンフォギア】と【仮面ライダー】って名乗っている子がいたみたいよ?」

 

「シンフォギアに仮面ライダー…」

 

この世界で仮面ライダーを知っているのは俺だけだと思っていたが…恐らく俺と同じ転生者だろうし、これは少し調べた方がいいな。

場合によっては俺が不利になる可能性もあるしな。

 

「姿とかの情報は無いのか?」

 

「流石にそこまではわからないわ…けど、主に活動拠点が"駒王町"ってところなのは聞いているわよ?」

 

「駒王町…丁度、依頼場所と同じだからついでに調べるか…悪いが急ぎで調べたいからこれで失礼する」

 

そう言って部屋をあとにして飛び立つ準備に入った。

出来ればビルドよりも前の仮面ライダーであることを祈るばかりだな。



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