東方神笛抄 〜秘封少女がゼル伝入り〜 (タミ)
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蓮子子供編
第1話 目覚めの朝、目覚める勇者


美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。


ーーーー。ーーーー。ーーーー。

 

鼓動が聞こえる。命が動いている。私は生きている。これは、私の命の音だ。

 

ふと、疑問が生じる。「私」とは誰なのだろうか?

 

問いかけても答えが返ってくるわけでもなく、ただただ静寂が訪れるだけ。

 

体を伝う浮遊感と重い瞼が、ここが夢である、と告げている。

 

私は………「宇佐見蓮子」だ。

 

辛うじて絞り出したのはそれだけ。

 

本当に?

 

自問自答する。

 

ほかに覚えてはいないの?

 

そう。

 

その時突然、私の精神は、何かに引き寄せられるように進んでいく。

 

「…………!………こ!……んこ!」

 

声が聞こえる。忘れたくなかった親友の声が。

 

親友?

 

私に親友なんていたのか?

 

考えようにも、私の精神はどんどん目覚めへと向かっていって……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の精神は、後頭部に伝う硬い感触と、誰かの呼び声で徐々に現実に引き戻された。

 

「……むあ……?」

 

そんな腑抜けた声を出して私は目覚める。真っ先に目に入ったのは木で出来た、木といっても、加工された木材でなく、生えていた木をそのまんま削って作った部屋のような場所。そして、私の周りを飛び回る1匹の蝶々。

 

「ほら、起きて蓮子!デクの樹サマがお呼びよ!」

 

手も持たず揺さぶることも出来ないので、蜂のように無限マークを描きながら必死に私の上を飛び回る。

 

「………まったくもう。こんなねぼすけがハイラルの命運を握っているのかしら。」

 

その蝶々はぐるぐる私の周りを周回しながらペラペラと喋っている。ペラペラと……喋って?

 

「ええっ?!」

 

そんな矛盾が寝ぼけていた私の脳を無理矢理にでも回転させる。

 

「やっと起きた。ホラ、デクの樹サマがお呼びよ。」

 

私は飛び起きて目を白黒させる。

 

「おはよう蓮子。私、妖精のナビィ!今日から貴女の相棒よ。よろしくネ!」

 

私は数秒間口をパクパクさせることしか出来なかった。

 

そんな。あり得ない。蝶々が喋ってる。秘封倶楽部の活動でも見たこと無かったのに。

 

え?

 

秘封倶楽部ってなに?

 

……わからない。

 

再び自問自答を繰り返す。

 

頭によぎったその単語を私の脳は反芻する。

 

「ホラ、なにボサッとしてるの蓮子!デクの樹サマがお呼びなのよ?早く行きましょ!」

 

考え事をしていた私の頭を蝶々の、否、妖精のナビィがつつく。

 

「あ、うん。」

 

私は反動をつけて起き上がり、木でできた床に足をつける。

 

コツン、という軽い音が響く。

 

ふと下を見ると、私は両足に茶色いブーツを履いていた。

 

あ、靴のまま寝てたんだ、と自分を笑う。

 

さて、と気持ちを切り替えて前を見ると、ある違和感が生じた。

 

「あれ、視線が低い……?」

 

そう。私の今までの感覚とはまるで違う。

 

最低でも背は165センチはあったはず。何があったかは思い出せないがそれくらいは分かる。

 

すると、私の目に全身が映る鏡が飛び込んできた。うん。あれもやけにでかく感じる。

 

「ん……?」

 

首を傾げながら鏡の前に立って、鏡に映る自分を見て私は目を見開いた。

 

「えっ、こ、子供……?」

 

そこに移っていたのは、せいぜい1メートルほどしかない少女だった。

 

少女は白と黒の服を着て赤いネクタイ、黒い帽子を被っている。そう。私のいつもの格好だ。

 

……いつもの?うーん、思い出せない……。

 

「何してるのヨ蓮子!早く行きましょ!」

 

すると、妖精のナビィが私を急かしてくる。生意気な蝶々だな全く……。

 

やれやれ、と私は表へ出る。

 

表は、一言で言えば、森の中の小さな集落であった。

 

周りを見渡せば、私がさっきまでいた家と同じような家が乱立している。

 

すると、下から誰かが私に声をかけてくる。

 

「ヤッホー、蓮子!」

 

私が下を見ると、そこには全身緑を基調とした服の少女がいた。って、ちょっと待て。なんで私の名前を知ってんのさ?

 

私はこんなとこ見覚えないのに……。まあでも、とりあえず下に降りるか……。うん。降りて話してたら何か思い出すかもしれないし。

 

私はそう結論づけ、目の前に据え付けられた下に降りる梯子を下る。

 

「ふう……っ」

 

慣れない梯子に少々苦戦しながらなんとか私は地面に降り立つ。

 

ふと見上げると、私の家の全貌が把握できた。……いやいや、なんでわざわざ高くするのよ……

 

すると、緑の少女が私に話しかけてくる。

 

「わあ、妖精!遂に蓮子のところにも妖精がやってきたのネ!」

 

「私のところにも、って、妖精持ってるの?君は、えっと……」

 

くそっ、互いに知り合い前提で話してると相手の名前がわかんない……

 

「サリアよ、蓮子、忘れちゃったの?」

 

サリアと名乗ったその少女は悲しそうにこちらを見つめる。

 

「あ、あー!あー!そ、そうねサリア。じょ、冗談よ冗談。」

 

名乗ってくれたお陰でようやくこの人の名前がわかった。慌てて今思い出したみたいに言い訳する。サリア、か。見た感じ同い年くらいだとは思うんだよなぁ……。んー、でもとりあえず私の今の歳くらいは聞いとこうかな……

 

「ねえサリア。私って今何才だっけ?」

 

私の問いにサリアは少々考える仕草をして、

 

「うーん、蓮子が森に来てからは9年くらいじゃないかな?」

 

私が来てから?……へんな言い方するんだな……。まあとりあえず今の私は9歳くらいなのか……。ん?

 

若っ!!

 

いや待て待て!!私は大人の階段の頂上に辿り着いた20歳だぞ?!

 

お、落ち着こう。うん。一旦落ち着け……、11歳のときにここにきたのかもしれないし……、って、それならこのちっこい体をどう説明すんのよ?!

 

などと私が頭を抱えて考え事をしていると、いつのまにかサリアとナビィが会話していた。

 

「へぇ!蓮子、デクの木サマに呼ばれたの?すごいじゃない!だったら、早く行った方がいいわ!またお話ししましょうね!」

 

手を振るサリアに手を振り返し、ナビィに連れられて私は奥へと進んでいく。

 

「ホラ、蓮子!デクの木サマはこの奥よ!」

 

ナビィが奥に進もうとするが、そこには私と同じ身長くらいの男の子が立ちふさがっていた。

 

「あ?蓮子じゃねーか?なんだヨそんなに急いで?」

 

「何よアンタ。私はデクの木サマに呼ばれたの。そこ通してくんない?」

 

「はぁ?!オマエがデクの木サマに?そんなの信じられるかヨ!このミドさまの目が白い内は、オマエなんか認めないかんナ!!もし、本当にそうなら、剣と盾くらい持ってこい!じゃないとデクの木サマに失礼ってもんだろ!」

 

なんだこいつ。うざったいの一言だ。ってか白い内じゃなくて黒い内、だろ…。

 

まぁ、そんなこと言ってても仕方ない、か。

 

「ねえアンタ。剣と盾持って来れば通してくれんでしょ?」

 

私はポケットに手を突っ込んで偉そうにしているミドにそう問う。

 

「そーだよ!まっ、オマエには無理だろうがナ!」

 

いらっ……

 

ふんっ、上等だよクソガキ、絶対見つけて土下座させてやる……!

 

イライラしながら私は来た道を引き返す。

 

 

 

 

 

「うーん、啖呵きって出てきたのはいいけど、剣と盾、この森にあるのかな……」

 

私ははぁっ、とため息を吐く。

 

すると、ナビィが何かを思い出したかのように私の目の前に現れる。

 

「そうヨ蓮子!ナビィ剣はコキリの練習場の中に隠されてるって聞いたことあるよ!」

 

「コキリの練習場……、ね。まあ、情報もないし、とりあえずそこ行ってみますか。」

 

私は伸びを一つして、また歩き始めた。

 

 

 

 

 

「お、よう蓮子!元気してるか?」

「今日はえらく遅いお目覚めだったわね!」

 

ああくそっ、こちとらアンタらの名前なんて知らないのに人の気も知らないで……!

 

私は緑の服の子供たちにひきつった笑顔で軽く会釈をしながら看板を頼りにコキリの練習場に歩いていった。

 

 

「ここね……」

 

そこには子供1人がなんとか通れそうな小さな穴が開いていた。

 

「うーん、これはギリギリっぽいね……」

 

まあでも行くしかないよね。

 

私は狭い通路を這って進んで行く。

 

「ふうっ、抜けた……」

 

でもまだちょっと余裕があったかなぁ?

 

なんて思案していると、私の目の前に宝箱が現れた。

 

「……いいのかな?持っていっていいの?これ……」

 

「蓮子、多分それが剣と盾よ!さ、持ったらミドのところ行きましょう!」

 

ナビィもこう言ってるし、まあ借りてくだけだし、いいよね。

 

「よっ……」

 

私は体重を乗せて宝箱を開けようとする。

 

ぎいい、という重い音を立てて宝箱は開く。

 

私は中に入っていた剣と盾を拾い上げる。

 

「……これでよしっと!」

 

私はショルダーベルトを身につけ、剣と盾を担ぐ。

 

「さぁて。あのクソガキんとこ行きますかね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?おい蓮子。ここは剣と盾が無いと通さねえって……ってあーっ!?そっ、それコキリの剣じゃねえか?!それにデクの盾まで……。へ、へんっ!そんなの持ってたって弱いヤツは弱いんだかんナ!!」

 

ミドはブツブツ言いながら消えていった。

 

ふんっ、なんとでも言えばいいさ。弱い犬ほどよく吠えるって言うからね。

 

よし……行くか……

 

私はゆっくりと歩みを進める。

 

曲がりくねった道を進んで、開けた場所に出た。

 

「おお蓮子よ……来たようじゃな……」

 

「うわ!木が喋っとる!!」

 

私は思わずそう叫んでしまう。

 

「ナビィよ、ご苦労であった………。む?おぬし……、この世界の人物ではないな?」

 

デクの木サマに言い当てられ、私はどきりとする。

 

「は、はい……。たぶん……」

 

私はこう答えるしかできなかった。

 

デクの木サマにはなにもかも見透かされている感じがした。だったら隠し事しても無駄だよね。

 

「そうか……、おお、なんということだ……。これで本来あるべき歴史から少しズレてしまった……。」

 

「デクの木サマ!歴史がズレたって、どういうことですか?」

 

ナビィも不安になってきたのか、デクの木サマに問う。

 

「本来の歴史ならばここに来るのは違う子供だったのだ。……ならば今ワシの前に立っているこの少女は何者なのだ……?」

 

デクの木サマは必死に考えるような仕草を見せる。

 

「……もしかしておぬし、どこか別の世界で時空の穴に飲み込まれたか?」

 

「えっと……。私、自分の名前以外ほぼ記憶が無くて……。でも、この集落にいる子供は全員緑の服を着ていたのに、私だけこんな服に……」

 

私は自分の身体を見回す。

 

「それはおそらくおぬしがここに来る前に着ていた服なのだろう。本来ここはコキリ族という緑の服を着た子供のまま成長しない者たちが住む場所なのだ。蓮子、おぬしがその服で周囲から排他的に扱われないのはおそらくおぬしがこの世界に来た時にその服でも違和感がないよう都合よく改ざんされたと推測できる。」

 

「は、はぁ………」

 

だんだん意味がわからなくなってきたのでとりあえず相槌だけはうっておく。

 

「それで、おぬし……、いや、もしかすると、おぬしがこの時間軸の勇者なのか……?この里では妖精を持たぬ子はおぬししか居ない……」

 

「ゆ、勇者?一体全体なんの話を……」

 

私がデクの樹サマに問いかける。

 

「おぬしは神によって選ばれたのだ。おぬしならば、きっと、このハイラルを良い方向へ導いてくれる。頼む、妖精ナビィと共に、このハイラルを救ってはくれぬか?」

 

………ええええええ〜〜……?!

 

マジでか?!さっき目ぇ覚まして記憶無くなったばっかの女の子に世界救えって……。

 

私はしばらくあんぐりしたまま硬直していた。

 

いや、わかる、この感じ……、ド○クエとかF○とかにありがちな「はい」って言うまで逃がさないパティーンですわ……。

 

しかもゲームやってる時とは違ってすんごい「いいえ」って言いづらい……っ!!

 

グレートですぜこいつは……!

 

そこで私ははぁっ、とため息をついた後、

 

「……わかりました。やってみます。……でも、具体的に何をすれば……?まずはロ○装備集めたほうがいいんですかね?それともクリ○タル探しに行ったほうが……?」

 

「いや、蓮子、そんなことしなくてもいいヨ……」

 

ナビィが大丈夫かこいつ、といった感じでこちらを見つめてくる。

 

「やっぱり宿屋でお楽しみとかしなきゃいけないんですかね?りゅ○おうに「世界半分やるお♡」とか言われなきゃいけないんですかね?」

 

「ちょっ、ちょっと待て!フリーダムかおぬしは!」

 

喋り倒す私に、デクの樹サマが突っ込んでくる。

 

「まずは、蓮子、おぬしの勇気を試させてくれ。ワシは今呪いをかけられておる。それをおぬしの知恵と勇気で解いてほしいのじゃ。どうじゃ、やってくれるか……?」

 

ああ。これも「はい」しか選択肢無いやつやん……。

 

そう思案しながら私は、

 

「わかりました……やってみます!」

 

「では蓮子……、妖精ナビィと共にワシの体内に入るのじゃ。妖精ナビィよ。蓮子の力となるのだ。よいか蓮子。ナビィが語りかけるときは、耳を傾けることだ。」

 

そう言ってデクの樹サマは口を大きく開く。

 

「は、はぁ……」

 

私はそれだけ言って仕方なくデクの樹サマの中へと入っていった。




いかがでしたか?第1話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!オラ蓮子!デクの樹サマの中ってスッカスカねぇ。でも呪いを解くったってどうすれば……、って、なによこいつ?!次回、「デクの樹サマの中、決戦、ゴーマ!」次もぜってえ読んでくれよなっ!」


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第2話 デクの樹サマの中、決戦、ゴーマ!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

記憶を無くした少女、宇佐見蓮子。彼女は見覚えのない場所で目覚めた。そこは、コキリ族と呼ばれる子供達が暮らす小さな集落だった。そこで、妖精のナビィに導かれるまま、守護神のデクの樹サマの前にやってきた。そして、蓮子は世界を救ってくれ、と言われてしまう。蓮子は渋々了承し、第一歩としてデクの樹サマの呪いを解くことになってしまうが……


「ふええ……。これがデクの樹サマの中ねぇ……」

 

私は思わず口に出してしまう。

 

「ナビィもデクの樹サマの中に入ったのは初めてだヨ。」

 

ナビィも私と同じような感想なのだろうか。私の首元を飛び回っている。

 

「とにかく、進んで見ないとわかんないから、取り敢えず行こう。」

 

私はナビィにそう言って、ゆっくりと歩み出す。

 

私は上を見上げてみる。するとそこには二階や三階が見えた。

 

「あれ、なんか人工的に作られてる部分もあるんじゃない。ねぇナビィ…」

「あ、蓮子……下、下……!」

 

私がナビィに質問をしようとした途端、ナビィが下を見るように促してくる。

 

「……?下がどうしたってのよ?」

 

そういえば地面の感覚がない。……ん?地面の感覚が、ない?

 

つんつんと靴先で地面をつついてみる。

 

ん?

 

…………ない。地面が。

 

なんとなく察せた。

 

私はぎこちなく下を見てみる。

 

あっ………

 

そう。私が見下ろした時には全てが遅かった。

 

「嘘……」

 

私の足元には、ぽっかりと大穴が開いていた。そうか。上ばっかり見てたから気づかなかったのか……。

 

サーっと血の気が引いていく。

 

………………\(^o^)/オワタ

 

「うわぁぁーーーっ!!!」

 

私は大穴に向かって真っ逆さまに落ちていく。

 

「れっ、蓮子ーーっ?!」

 

ナビィも慌てて追いかけてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

どぽーん、という音と共に私は着地、否、着水する。

 

「……ぷはっ!!」

 

私は水面から顔を出し、咳き込む。

 

どうやら水に落ちたお陰で助かったらしい。まあ痛かったのかって言われれば痛かったのだが……。

 

「れ、蓮子!大丈夫?!」

 

すると、ナビィが降りてきて私の側に来る。

 

「あ、うん。まぁね。」

 

私は水に浮かんでいた帽子を取って水気を切り、被り直す。

 

そして、近くの陸地によじ登る。

 

「ふぅっ、なんでこんな水たまりがあるのやら……。ま、お陰で助かったんだけどさ。」

 

ぶつぶつと文句を言いながら水が滴る服を絞る。

 

「へっくしっ!寒っ!」

 

私はくしゃみを一発かまして鼻をすする。

 

「大丈夫?蓮子。」

 

「あー、うん。多分大丈夫よ。」

 

私は両手を擦って、はーっ、と息を吹きかけ、再び手を擦りだす。

 

その時、私の目に入ってきたのは、1つの扉であった。

 

「取り敢えず、上には戻れそうもないし、行くしかない、か。」

 

私は虚空に呟くように言って、ゆっくりと進んで行く。

 

そして、私がドアの前に立つと、自然にドアは鈍い音と共に開いていく。

 

「よし、行こう、ナビィ。」

 

「うん。気をつけてネ、蓮子。」

 

ナビィは私の帽子の中に入って、私に身を委ねる。

 

それを確認して、私はゆっくりと中に入っていく。

 

 

 

「あ、宝箱。」

 

私は部屋のすぐ側にある宝箱に目がいった。

 

やっぱり、こういうのはパク……、借りていくのが勇者の特権ってやつよね。

 

私は体重をかけて宝箱を開く。

 

そして、ぴょんと宝箱にお腹を引っ掛けて、中に手を突っ込んで探る。

 

「おっ!」

 

私が手にしたのは……

 

「ってなんだ、パチンコかぁ……」

 

大事そうにしまってあったのは、子供用のパチンコだった。

 

ご丁寧に弾と思われるタネも入っていた。

 

うん。これ、宝箱にしまうようなもんなのか?

 

「……まぁいっか。」

 

私がそれだけ口にすると、地面の中から植物みたいな生物が出てくる。

 

そして、いきなり口からタネを飛ばしてきた。

 

「うわっ!!」

 

私はとっさに盾を構える。

 

すると、目の前の生物が吐き出してきたタネが私の盾に当たり、反対側に跳ね返った。

 

「蓮子!あれはデクナッツよ。近づくと草の中に逃げちゃうよ!とばしてくる木の実をはねかえせ!」

 

「えっ?!」

 

ナビィのアドバイスを元に、私は再び盾を構える。

 

すると、デクナッツは再びタネ、否、木の実を飛ばしてきた。

 

直後、デクナッツの吐いた木の実が私の盾に絶妙な角度で当たって跳ね返り、デクナッツに命中した。

 

「ピ……、ピピーッ!!ま、参ったっピ!!ご、ゴーマさまの秘密を教えるから、た、頼むから見逃してくれっピ!」

 

すると、デクナッツは急に喋り出した。

 

「ゴーマさまにトドメをさすにはひるんだスキに剣で攻撃だッピ。……喋ってしまったっピ。ゴーマさま……、ごーまんなさい。……なんちて。」

 

おーっ、寒っ……。もう夏も終わりね……。

 

それだけ言い残してデクナッツはスタコラサッサと逃げていった。

 

「もしかして、この奥の扉にゴーマとかいうやつがいるのかな?」

 

私はデクナッツが消えた穴の奥に大きな扉があるのがわかった。

 

「蓮子、この奥から嫌な気配がするヨ……」

 

ナビィも私の帽子の中から私に話しかけてくる。

 

「……まぁ、行かなきゃデクの樹サマの呪いは解けないんでしょ?だったら行くだけよ。」

 

私はそれだけ行ってゆっくりと扉の鬼進んでいった。

 

大きな扉は、私に反応したのか重い音を立てて開く。

 

そして、私はゆっくりと中へ入っていった。

 

 

 

 

 

「あれ、何もないじゃない。」

 

私は周りを見ながらそう言う。

 

「れっ、蓮子!上!!」

 

ナビィが上を見てその華奢な体を縮こめる。

 

私が促されるまま上を見上げると、そこには……

 

巨大な、魔物、と呼ぶべきなのだろうか。とにかく巨大な生物が居座っている。

 

「それ」は、巨大な目玉が1つついており、蜘蛛のような体を持っていた。

 

「あ、あれが、甲殻寄生獣ゴーマ!デクの樹サマに寄生した怪物よ!赤くなった目をねらって!」

 

ナビィの言葉に耳を傾けるが、ゴーマは天井に引っ付いたまま降りてこようとしない。

 

「目を狙うったって、剣じゃ届きそうもないし、どうすれば……?」

 

私がそう呟いた途端、

 

「蓮子!あなたさっきパチンコ拾ってたわよね?それでうまくあいつを叩き落とせないかな?!」

 

「えっ、パチンコ?そんなのでいけんのかな……」

 

冷静に考えてもみてほしい。こんな子供騙しにしかならないようなパチンコであんなデカブツに太刀打ちできないだろう。

 

それでも今は他に手がない。

 

仕方なく私は弾用のタネ袋からタネを一粒取り出し、パチンコに引っ掛けて狙いを定める。

 

「……?」

 

そこで、私は1つの違和感を覚えた。

 

わかるのだ。弾が飛んで行くであろう道筋が。

 

私はお世辞にも視力はいいとは言えないし、遠近感も特別優れているわけでもない。

 

それなのに、今の私にははっきりとわかる。

 

「……そこっ!!」

 

私は自分の感覚に全てを委ね、タネを発射する。

 

すると、タネはゴーマの目玉のど真ん中にジャストミートした。

 

そして、バランスを崩したのか、ゴーマは地面へと落下してきた。

 

「れ、蓮子!今しかないヨ!!」

 

「!!」

 

なんであんなのが効いたんだ、とか考えそうになったが、ナビィの一言ではっと我に戻る。

 

そして、あのデクナッツが言っていた言葉を思い出した。

 

「ーーーゴーマさまにトドメをさすにはひるんだスキに剣で攻撃だッピ。」

 

あいつが落ちてきた今しかチャンスが無い……。この一撃で決めてやる!

 

「見様見真似だけど……。これでどうだっ!!」

 

私は剣を鞘ごと持って右手で鞘を、左手で柄を持つ。

 

「一刀流居合……狮子歌歌っ!!」

 

私はそう呟いた後、猛烈なスピードでゴーマの目玉を切り裂いた。

 

そして、チンッと剣を鞘に納めると、途端にゴーマの目玉から血しぶきが飛び散り、ズズン、という音と共にゴーマは崩れ落ちた。

 

「蓮子、怒られるヨ……。」

 

「でへへ。」

 

半分呆れ気味に言ってきたナビィに、私は少し申し訳ない、という顔をして苦笑いをし、頭をかいた。

 

……にしても。

 

よく出せたな、狮子歌歌。

 

あんなの普通人間卒業してる人の技なのに……。

 

まぁ、それだけゾ○さんが凄いってことか。

 

私はそう結論づけ、ゴーマが倒れた方を振り向く。

 

すると、ゴーマは灰のようにボロボロと崩れて落ちていった。

 

「これで、デクの樹サマの呪いは解けたのよね?」

 

私はナビィにそう聞く。

 

「うん。多分そうだと思うヨ。」

 

私はそっか、と言ってゴーマの灰があったところに出来た光のサークルに向かっていく。

 

「なにかしら、これ。」

 

「それで多分地上に戻れるヨ!さ、蓮子、早くデクの樹サマのお話を聞かなきゃ!」

 

ナビィはそう言って私の帽子の中へ入り、急かしてくる。

 

私がサークルの中へ踏み入った瞬間、私の周りを水晶のようなものが囲み、くるくると回転しだす。

 

そして、私とナビィは、その場から消失した……。




いかがでしたか?第2話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「甲殻寄生獣、ゴーマをパクり…、げふん、げふんっ!リスペクトした技によって破った私。でもこれは、私の大冒険の、ほんの序章でしかなかった……。いよいよコキリの森から引っ越しってことか。次は、うわぁ…綺麗……!次回、東方神笛抄、
「ハイラルの姫、ゼルダ姫!」
さァて。次回も、サービスサービスぅ!!」


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第3話 ハイラルの姫、ゼルダ姫!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
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馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

デクの樹サマからの試練として、デクの樹サマに寄生していた甲殻寄生獣、ゴーマを激闘(?)の末、パクった技で撃破した蓮子。ナビィと共に歓喜する暇もなく、光に飲み込まれてしまった蓮子。果たして、これからの蓮子の旅路はどうなってしまうのか……?!


私の体は空から落下したかと思うと、地面で急激に減速し、ゆっくりと地面に降り立った。

 

それに見覚えのある場所だ。デクの樹サマの目の前。

 

戻ってこれたんだ、と安堵する私。

 

「よくやってくれた。ありがとう、蓮子。お前の勇気、確かに見せてもらった。お前はワシの願いを託すにふさわしい少女であった。」

 

「え、ええ。それなら良かった。んじゃ、私帰りますんで。」

 

私はそう言うとクルリと踵を返して立ち去ろうとするが、

 

「れ、蓮子!一応最後まで聞こうヨ!!」

 

ナビィが私の前に立ちふさがる。

 

「え?いや、だって、デクの樹サマの呪いは解いたんだから、これで終わりじゃないの?」

 

「いやいや、まだ世界のせの字も出てないヨ?!まだ救ってもいないヨ?!私たちの守護神様を救っただけだヨ?!蓮子、正直あなたが世界を救える気がしないヨ……」

 

「いやだから、そもそも私は世界救うというよりはさっさと記憶取り戻したいってのが本音だし。」

 

私は頭をかいてそう言う。

 

「蓮子、私たちがちゃーんとあなたの記憶は戻してあげるから!そのかわり、蓮子も私たちを手伝って!これでいいでしょ?等価交換よ!」

 

「なぁに?錬金術でもやるの?フルメタルなアルケミストなの?」

 

「……もう、突っ込むのが追いつかないヨ……」

 

半分というより完全に諦めたナビィを尻目に私はデクの樹サマに再び向き合う。

 

「も、もう済んだか?」

 

「ええ。まぁ。」

 

私は頰を赤らめて視線を逸らす。

 

「オホン。では、改めてお前にワシの願いを伝えたい……。聞いてくれるかな……?」

 

「大丈夫ですよ。それに、はいしか選択肢ないじゃないですか。」

 

「せ、選択肢て……」

 

なんかデクの樹サマがすんごい困惑した顔してる……。流石にふざけすぎたかな。

 

「で、では、心して聞いてくれ。ワシに呪いをかけた者は黒き砂漠の民じゃ。」

 

砂漠の民、ね、アラ○スタか?アラ○スタだよね?

 

「あの者は邪悪な魔力を操り、ハイラルのどこかにあるという聖地を探し求めておった。」

 

聖地、か。取り敢えず、砂漠があるってことはハイラルは森だけじゃないってことよね。

 

「なぜなら…、聖地には神の力を秘めた伝説の聖三角、トライフォースがあるからじゃ。」

 

なにそれ?タライとホース?

 

「世に理なく、命未だ形なさず。混沌の地、ハイラルに黄金の三大神降臨す。」

 

なんかデクの樹サマが難しい言葉使い始めた……。古典は高校生くらいですっぱり忘れたからなぁ……

 

「すなわち、力の女神、ディン、知恵の女神、ネール、勇気の女神、フロルなり。」

 

なんかまた横文字出てきたな……

 

「ディン……。そのたくましき炎の(かいな)を持って地を耕し、赤き大地を作る。」

 

え?なにそれ。紅蓮腕的な?二の秘剣的な?

 

「ネール……。その叡智を大地に注ぎて世界に(のり)を与える。」

 

法律って人間が作ったもんじゃないの?……いや、デクの樹サマが言ってんのは理ってことかな。

 

「フロル……。その豊かな心により、(のり)を守りし全ての命、創造せり。」

 

つまり、フロル様が私たち人類や魔物を作ったと。魔物は(のり)を守ってると言えるのかな?

 

「三大神、その使命を終え、彼の国へ去り行きたもう。神々の去りし地に、黄金の聖三角残し置く。」

 

つまり、ディン様、ネール様、フロル様が神々の国へ帰ったところが、今のハイラルの聖地ってことか。そこに、その、タライとホースがあると。

 

「この後、その聖三角を世の理の礎とするものなり。またこの地を聖地とするものなり。」

 

なるほどね。そのタライとホースがあれば、世界をひっくり返すことも可能だと。

 

「あの黒き砂漠の民をトライフォースに触れさせてはならぬ!悪しき心を持つあの者を聖地へ行かせてはならぬ!あの者はワシの力を奪い、死の呪いをかけた……。やがて呪いはワシの命をも蝕んでいったのじゃ……。」

 

そうか。だから私を急いで呼び出したってことか。この場所にもともといるはずだった人物を呼ぶハズだった、ってことね。

 

「お前は見事にワシの呪いを解いてくれたがワシの命までは元には戻らぬようじゃ……。」ワシは間もなく死を迎えるじゃろう……。」

 

そんな…、じゃあ、私は一体何のために……?

 

「だが……、悲しむことはない……。なぜなら、今、こうして……、お前にこのことを伝えられたこと……。それがハイラルに残された最後の希望だからじゃ…」

 

デクの樹サマが言葉を紡ぐ度に辛そうにデクの樹サマは表情を歪める。

 

希望、か。私はそんなのとは真反対の人間なのにさ。

 

「蓮子よ。ハイラルの城へ行くがよい……。その城には神に選ばれし姫がおいでになるはずじゃ……。」

 

お姫様……。そういえば、私も子供の頃はお姫様ごっことかしてたっけ。……いや、なんにも思い出せないんだけどさ。

 

「この石を持ってゆけ……あの男がワシに呪いをかけてまで欲したこの石を……」

 

デクの樹サマがそう言うと、私の目の前が激しく発光する。

 

すると、私の手の中に緑色の宝石が現れる。

 

「それはコキリのヒスイ。森の精霊石だヨ!」

 

とナビィが言うが、さっぱりわからん。それでもクロ○ダイルが欲しがった石ってんだから大事なもんなのよね。

 

「頼むぞ蓮子。お前の勇気を信じておる……。妖精ナビィよ……。蓮子を助け、ワシの志を継いでくれ……」

 

「………すいませんデクの樹サマ。私、蓮子を助けられる気がしないです……」

 

「よいな… ナビィ……さらばじゃ……」

 

デクの樹サマはそう言うと枯れてしまった。

 

「ああ、枯れちゃった……。せっかく呪いを解いたのに……」

 

私は俯く。

 

「蓮子、行きましょ……ハイラル城へ。……さよなら、デクの樹サマ…」

 

「……」

 

デクの樹サマは答えてはくれなかった。

 

私は数歩後ずさりをして、そのまま踵を返して、歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

「森の出口はあっちよ。」

 

ナビィは私の前を飛んで先導する。

 

「うん……」

 

私も暗い気分で答え、走っていく。

 

「おい蓮子。」

 

すると、誰かから声をかけられ、私は立ち止まる。

 

「オイラたちコキリ族は森から出たらシんじゃうんだゼ。オマエ、ホントに行くのか?」

 

「うん。あんたも誰だかわかんないけど、やんなきゃいけないことができちゃったから。」

 

「そうか……」

 

ミドとは違う髪の長い男の子は私の返答を聞いて、素直に道を譲ってくれた。

 

「あんがとね。」

 

そして私は木でできた道を抜けて、橋に差し掛かった。

 

私が橋を走って渡ろうとすると、

 

「……行っちゃうのね……。」

 

ふと、聞き覚えのある声が聞こえた。

 

私が後ろを振り返ると、そこには心配そうに見つめるサリアがいた。

 

「うん。ごめんね。なんか、心配かけるようなことしちゃって。」

 

「ううん、いいの。サリア、わかってた。蓮子が、あなたがいつか森を出て行っちゃうって。だって蓮子、サリアたちとどこか違うもん。」

 

うん違うね。服装全然違うね。違和感ありすぎだね。

 

「でも、そんなのどうでもいい!アタシたちずーっと友達!そうでしょう?」

 

「サリア……」

 

サリアの言葉に、胸が締め付けられる感覚を覚えてしまう。

 

本当に申し訳ない。これほどまでに私を思ってくれているのに、置き去りにするようなマネをするのだから。

 

「うっ……」

 

ずきり、と頭痛が走る。

 

そうだ。私は前にもこうやって、友達を置き去りにして、どこかに……

 

私がそう考えていると、サリアが持っているオカリナを差し出した。

 

「このオカリナ……、あげる!大事にしてね!」

 

「わぁ……、いいの?ありがとう!大切にするよ!」

 

私はオカリナを懐にしまう。

 

そして苦手な笑みをサリアに向けた。

 

「オカリナ吹いて、思い出したら、きっと帰ってきてね、約束よ?」

 

「……うん、約束するよ。きっと帰ってくるから。」

 

するの、また私の頭部に電撃が走ったかのように鋭い痛みが襲う。

 

ーーー……私……っ!ぜっっったいにーーー……!!いつ……ーー、待ってて……ーー……は、笑ってーー………へ、戻ってくる!だか………ーー……しないで!!

 

「……なん……っ、なのよ、これ……っ、!」

 

頭を抑えてフラフラする私を心配して、サリアは私を支えてくれた。

 

「大丈夫、蓮子!?どこか怪我でも……?」

 

「ーーー蓮子。」

 

「……っっ!!」

 

誰かの声が響いたときに、私の頭痛は治まった。

 

ふと顔を上げると、サリアは涙目でこちらを見ていた。

 

「サリア……、ありがとう、大丈夫、心配しないで。」

 

「蓮子、本当に……、無理だけはしないでね。」

 

「……うん。またね、サリア。」

 

私はそう言って小さく手を振り、踵を返し走り出した。

 

 

 

 

 

 

切り株の道を抜けると、そこは広大な平原が広がっていた。

 

「わぁ……、広……っ!」

 

私が驚いていると、

 

「ホホーゥ!蓮子よ、こちらをごらん。」

 

と、木の上から何者かに声をかけられた。

 

私が上を向くと、そこには巨大なフクロウが止まっていた。

 

「やっとお前の旅立ちの時が来たようだの。お前はこの先多くの苦難に会う。この世界を去った後もな。だが、それがお前の運命。恨んではならん。」

 

「世界を去るってどういう……?」

 

私の質問に答えることなく、フクロウは続ける。

 

この道をまっすぐ行くとハイラルの城が見えてくる。お前はそこで1人の姫に出会うだろう。わかったかい?」

 

「は、はぁ……。わかりましたけど、とりあえず私の質問に答えてくださいよ。」

 

「それはお前が苦難を乗り越えれば、おのずとわかってくるはずだ。それでは、ワシは一足先に行くとしよう。待っておるぞ。ホホーッ!!」

 

そう言うとフクロウはバッサバッサと飛んでいってしまった。

 

「あっ、おいこらー!ちょっとー!あんたは誰なのさー?!」

 

私の叫びも虚しく、フクロウは消えてしまった。

 

「……はぁ。仕方ない。城に行きますか。」

 

私はそう呟いて歩きだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっ、町だ。」

 

私の視線の先には、城と、城下町と思しき町があった。

 

「蓮子、多分あそこからお城に行けると思うヨ!」

 

「そうだね。行ってみよっか。」

 

ナビィと私は顔を見合わせ、城下町に走っていく。

 

 

 

 

 

「随分と活気に溢れてるわね。ホントに世界の危機なんて起こってんのかってくらいに。」

 

私は周りを見渡しながらそう言う。

 

「ねえ、あなた!変わったカッコしてるね。町のこじゃないでしょ?どこから来たの?」

 

すると、小さい女の子に話しかけられ、私は歩みを止める。

 

「え、あ、私は、森から来たの。」

 

私はテンパっておどおどしながら話してしまった。

 

「へーっ、森の妖精の子なんダ……。アタシ牧場の子マロン。マロンはネ、とーさん待ってるの。とーさんお城に牛乳届けに入ったまま出てこないんダ……」

 

「そうなんだ……。あのさ、私、お城に用があるからさ、ついでにあんたのお父さん探してあげるよ。」

 

「本当!?ありがとう!」

 

マロンは目を輝かせて私の手を握り乱暴に上下させる。

 

「じゃ、じゃあ、行ってくるね!」

 

「あ、待って!」

 

私が城に向かおうとすると、マロンが私を引き止めた。

 

「とーさんきっとお城のどこかでねてるのヨ……。困ったオトナよネ。フフフ!」

 

いや、笑い事以前にそんなとこで寝るか普通?!

 

「そうだ!とーさん見つけてくれるなら、これあげる!マロンが大事にあっためてたのよ!」

 

すると、マロンはちょっとおっきなタマゴをくれた。

 

「あ、ありがと……」

 

うーん、明日は卵焼きかな……

 

「それじゃ、行ってくるね!」

 

「ありがとー!行ってらっしゃーい!」

 

手を振るマロンに手を振り返し、私は城に向かって走っていった。

 

 

 

 

 

 

「おーい、蓮子、こっちじゃよ!」

 

私が城への道に着くと、先ほどのフクロウがまた木の上から話しかけてきた。

 

「お姫様はこの先のお城の中……。見張りの兵に見つからぬようにな。ホッホ〜。さて。城にたどり着くまでにどんな出会いがお前を待っておるか楽しみじゃ。それでは、気をつけてな。ホホーッ!」

 

そう鳴いたら、フクロウは飛んで行ってしまった。

 

「……行っちゃった。」

 

「……まっ、いっか。」

 

私はそう言って、歩きだした。

 

 

 

 

 

 

それから、私はどうにかこうにか城の堀にまでたどり着いた。

 

「蓮子、今のはどう考えたってラクしてるよネ……?」

 

「ナビィ、そこは突っ込んだら負けなのよ。」

 

私は兵士の目を掻い潜りながらそう言う。

 

「そ、そうなのかな……?」

 

なんて会話をしていると、私が持っていたタマゴにいきなりヒビが入り、中からいきなりニワトリが出てきた。

 

「うわっ、ニワトリ?!ヒヨコじゃないのね……」

 

すると、誰かのいびきが聞こえてきた。

 

「……?」

 

私とナビィが同時に音のする方を見てみると、おっさんがお堀の脇でぐーすか寝ていたのだ。

 

私はすぐに察せた。この人がマロンちゃんの言ってたとーさんなのだ、と。

 

そして、先ほど生まれたニワトリととーさんを交互に見つめ、とーさんの耳元にニワトリを持っていく。

 

すると、コケコッコーッ!!と大きな音でニワトリが鳴き、とーさんが目を覚ました。

 

「なっ、なんだーよ?せっかくキモチよく寝てたのに。」

 

「……お嬢ちゃん、誰だーよ?……そうだーよ。オラがロンロン牧場の牧場主、タロンだ。お城に牛乳届けに来ただが眠くなってついウトウトと……」

 

ウトウトと言う割には寝っ転がってぐーすか寝てただろーが……!

 

「あの、それより、マロンちゃんがあなたを探してましたよ。」

 

「……え?マロンが、オラを探してた?……し、しまっただーよ!マロンをほっといたままだーよ!また怒られるだぁーっ!!」

 

なんだか一人で慌てて一人で走って行ってしまった……。

 

私が呆れていると、お城の壁に小さな穴が開いていた。そこから水が溢れ出ている。

 

「ん、あっこから入れるわね……。よし……」

 

私は後ろに下がって、助走をつけてから堀を飛び越え、小さな穴に捕まった。

 

「わあ!蓮子凄い凄い!」

 

「な、なんとか届いた……」

 

私はホッと一息ついて、穴を通っていく。

 

 

 

 

「よし、出口かな?」

 

私が出た場所は、恐らく城の中庭部分であろう場所だった。

 

「そして、例に漏れず警備はある、と。」

 

「よし。」

 

私はそう言って警備網を掻い潜り、中庭の開けた場所に出た。

 

「蓮子、手抜きすぎだヨ……。」

 

「しゃーないでしょ。尺が長すぎてうp主が死にかけてんだから。これもうちょっとで「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」約2話分の量になるのよ?」

 

「蓮子、メタすぎるヨ……」

 

そんな会話を交わしながら、私たちは奥へと進んできた。

 

すると、奥に窓の中を覗く女の子がいた。

 

「……」

 

私たちが見つめていると、女の子は気づき、こちらを振り返る。

 

「! だ、だれ?あ、あなた、だれなの?どうやってこんなところまで……?」

 

げっ、バレた……。

 

「どうするナビィ?逃げようか?」

 

「いや、蓮子。どうやらその必要はなさそうだヨ。あの子、普通の人とは違う感じがする。」

 

私とナビィはコソコソと話す。

 

「あら?それは……妖精?!それじゃあ、あなた、森から来た人なの?」

 

「う、うん。まぁ。」

 

私はぎこちなくそう答える。

 

「それなら……、森の精霊石を持っていませんか?緑色のキラキラした石……。」

 

「あ、うん。持ってるよ。」

 

「やっぱり!」

 

私が答えると、女の子の表情がぱあっと明るくなる。

 

「わたし、夢を見たのです。このハイラルが真っ黒な雲におおわれてどんどん暗くなっていくのです……その時一筋の光が森から現れました…。そしてその光は雲を切り裂き大地を照らすと、妖精を連れて緑に光る石を掲げた人の姿に変わったのです。……それが夢のお告げ。」

 

女の子はそう言って私を指差す。

 

「そう……。あなたがその夢に現れた森からの使者だ、と。あ……ごめんなさい!わたし、夢中になってしまって……まだ名前もお教えしていませんでしたね。」

 

女の子ははっとして凛とした目をこちらに向ける。

 

「私はゼルダ。このハイラルの王女……。」

 

「あなたが……王女、様……。わ、私は、蓮子、宇佐見、蓮子、です。」

 

王女様なんて見るのは初めてなので私はぎこちなくなってしまう。

 

「蓮子……。不思議。懐かしい響きね。じゃあ蓮子、今からハイラル王家だけに伝わる聖地の秘密をあなたにお話しします……。」

 

そうして、ゼルダ姫は語りだした……。




いかがでしたか?第3話は以上です。


蓮子「………切腹、斬首、ギロチン、コンクリ詰め、どれがいい?」

タミ「どれも嫌ァァァァ!!」

「嫌じゃねぇだろうがァァァァ!!!」

「あんた、わかってんの?前作の最終回、最後の部分途切れてたじゃない!!」

「いや、あの、その、書いたはずだったんですけど……」

「ハズじゃダメに決まってんだろうがボケがァァァァ!!」(内臓殺し)

「ホゲェェェッ!!」

「皆さま、本当にすいません。この場を借りて謝罪いたします。こいつには土曜のうちに加筆させましたので、この作品との結合部分が気になってくださった方は前作最終回をご覧ください。加筆されているとは思いますので……」

「しっ、知らなかったんだもん!気づかなかったんだもん!」

「そんなんで済まされると思っとんのかドアホが!!」(カカト落とし)

「ぎゃんっ!!」

「こいつにはじっくりと制裁を与えますので、許してあげないでください。」

「そこは許してほしいんですけど?!」

「あ"ぁ?!」

「ヒェッ……」

「それじゃあ、この作品ともう一つ、「死を乗り越えた元霊界探偵が幻想入り」を、「それぞれ」週2で投稿したら私は許してあげるわ。」

「そっ、それぞれって、実質週4じゃないですか!」

「文句でも?」

「仰せの通りに……」

「じゃあ曜日、決めなさい。」

「……そ、それじゃあ、「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」と同じ日、水曜と土曜に投稿します!ほ、ほら、前回と今回も水曜、土曜で出せてるし!……「死を乗り越えた霊界探偵が幻想入り」しかできてないけど。」

「よーし、言質取ったわ。1日でも遅れたら今度こそ八つ裂きにするから。」

「……はい……。」


〜〜〜次回予告〜〜〜
「聖地に眠る、タライとホース改め、トライフォースを狙う、ガノンドロフ。それを阻止するため、私は新たな場所へ歩みを進めることになった。次に狙うは、炎の精霊石!よーし、いっちょやってみっかぁ!次回、
「死の山、デスマウンテンとゴロン族!」
海賊王に、俺はなる!」


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第4話 死の山、デスマウンテンとゴロン族!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

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馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

息を引き取ったデクの樹サマの願いを叶えるため、旅立つことを決めた蓮子。デクの樹サマの言う通り、ハイラル城に潜入した蓮子はそこでハイラルの王女、ゼルダ姫と出会う……


「それでは、これから王家に伝わる伝説をお教えしますね……」

 

ゼルダ姫は神妙な面持ちで私に言ってくる。

 

「あっ、そうだ!誰にも言わないでくださいね!」

 

「あっ、はい!もちろんです!」

 

私は慌てて返事をする。

 

「では。それはこう伝えられているのです……」

 

そうしてゼルダ姫は語りだした。

 

「3人の女神様はハイラルのどこかに神の力を持つトライフォースを隠されました。その力とはトライフォースを手にした者の願いを叶える、というものです。心正しき者が願えばハイラルは善き世界へと変わり、心悪しき者が願えば世界は悪に支配される。そう伝えられていました。」

 

なんでも願いが叶う、ね。さすが神さまの力ってやつなのかしら。唆るわね……

 

私は真剣な表情のまま話を聞いていた。ナビィも私の隣で黙って話を聞いている。

 

「そこでいにしえの賢者たちは心悪しき者からトライフォースを守るため、時の神殿を造られました。そう、時の神殿とは、この地上から聖地へ入るための入り口なのです。」

 

なるほど。じゃあその時の神殿ってとこに行けばトライフォースを手に入れられるってことね。

 

「でもその入り口は「時の扉」と呼ばれる石の壁で閉ざされています。そしてその「扉」を開くには……、3つの精霊石を集め、神殿におさめよ、と伝えられているのです。」

 

精霊石……、じゃあ私の持ってる一個の他に、あと2つあるのね。

 

「さらにもう一つ必要なもの……、言い伝えとともに王家が守っている宝物……、時のオカリナです。………私の話……わかりましたか?」

 

「あ、はい。」

 

私がそう答えると、姫の表情ははぱあっと明るくなる。

 

「よかった!あ、そう!忘れていました!私は今、見張りをしている最中なのです。夢のお告げのもう一つの暗示……、黒い雲、それがあの男……。あなたものぞいてみてくださる?」

 

すると、ゼルダ姫は場所を私に譲る。

 

私はコクリと頷いて、窓から中を覗き込んでみる。

 

「蓮子、お城の中だね……」

 

「しっ、ナビィ、静かに!私たちが忍び込んでることバレたら切腹じゃ済まされないわよ?!」

 

「なんでそんなSAMURAI視点なの……?」

 

私とナビィがそんな会話をしていると、1人の男が窓の奥に現れた。

 

「鋭い目つきの男が見えるでしょう?あれが西の果ての砂漠から来たゲルド族の首領、ガノンドロフ……」

 

あれ、クロ○ダイルじゃないんだ……

 

「今はお父様に忠誠を誓っているけれど、きっとウソに決まっています……」

 

まあそんな決めつけることは……、ほら、人は信頼って言うし……

 

「夢に見たハイラルを覆う黒い雲…、あの男に違いありません!」

 

「………」

 

私が黙ってガノンドロフを見つめていると、ふとガノンドロフがこちらを睨みつけてくる。

 

「っ!!」

 

私は慌てて窓から体を離す。

 

「どうしたのです?気づかれたのですか?構うことはありません!私たちが今何を考えているか、奴にはわかりはしないのですから!」

 

「だといいんですけどね……。」

 

殺気。ガノンドロフから浴びせられたのは間違いなくそれだった。

 

背中に巨大なつららを突き刺された感覚だった。

 

もし仮に私たちの作戦が失敗したとして、あいつと戦うことになるとしたら、と考えるとゾッとする。

 

ここでふと、私の中に疑問が浮かんだ。

 

「王様には、相談はされなかったんですか?一応話は聞いてくれるとは思いますけど……」

 

私がそういうと、ゼルダ姫は表情を曇らせる。

 

「ええ。お父様には相談しました。けれど、お父様は私の夢のお告げを信じてくださいませんでした…。でも、わたしにはわかるのです!あの男の悪しき心が……!」

 

ゼルダ姫はそう言うと拳を握りしめる。

 

「ガノンドロフの狙いはおそらく聖地におさめられたトライフォースです。それを手に入れるためにハイラルにやってきたのでしょう。そしてハイラルを、いえ、この世界をも手中に収めるつもりなのです!蓮子、今ハイラルを守れるのは私たちだけなのです!どうか、信じてください!お願いです!」

 

ゼルダ姫はまっすぐな目で私を見つめてくる。

 

「はい。信じます、その話。私も、記憶を取り戻したいですし。その代金としては、安いもんですよ。」

 

「よかった!ありがとう!私は、怖いのです。あの男がハイラルを滅ぼす、そんな気がするのです。それだけの恐ろしい力を持った男なのです。でもよかった。あなたが来てくれて。……とにかく、ガノンドロフにトライフォースを渡してはいけません!時のオカリナはなんとかしてあの男の手に渡らぬよう、守ります。」

 

「そこで、あなたは残る2つの精霊石を見つけてください。ガノンドロフよりも先にトライフォースを手に入れて、あの男を倒しましょう!」

 

「はい!」

 

私も力強く返事をする。

 

「あ、そうだ!それから、この手紙を渡しておきます。きっと役に立つはずですから。」

 

すると、ゼルダ姫は直筆の手紙をくれた。

 

「私の乳母が城の外まで案内してくれますから、怖がらず、話をしてくださいね。」

 

「わかりました!色々ありがとうございます!」

 

私はゼルダ姫にお辞儀をしてから、踵を返し、中庭の入り口に戻る。

 

するとそこには、長身の女性が立っていた。

 

私も記憶の中ではそこそこ身長あったはずなんだけどなぁ……

 

「私はシーカー族のインパ。ゼルダ様をお守りする者だ。全ては今姫が話された通り。勇気ある少女よ。新たな旅へ向かうのだな。」

 

「はい。それが私の使命だってんなら、やってやります。」

 

「……私の役目は森の使者に1つのメロディを授けることだ。そのメロディは、古代より王家に伝わる歌。私がゼルダ様に幼き頃より子守唄としてお聞かせ申し上げていたが……私はこのメロディに不思議な力を感じるのだ。さぁ、心して聞くがいい。この歌を、覚えるのだ。」

 

すると、インパさんは指笛を吹き始める。

 

なんだか心が落ち着くメロディが周囲に響き渡った。

 

「さぁ、お前の持っているオカリナ、それで復唱してみろ。」

 

私はインパさんの指示通り、サリアから託されたオカリナで、先ほどのインパさんの指笛のメロディを復唱した。

 

よし、覚えた。ぼんやり。

 

「城の兵士たちに見つかるとなにかと厄介だ。城の外までお送りしよう。」

 

そうして私はインパさんに連れられ、ハイラル平原に戻ってきた。

 

「………勇気ある少女よ。我々はこの美しいハイラルを守らねばならない。」

 

するとインパさんは、城下町入り口の左手にある、大きな山を指差した。

 

「見るがいい、あの山をあれが炎の精霊石がある、ゴロン族の山、デスマウンテン。」

 

いきなりラスボスの根城感が溢れてる〜……

 

「デスマウンテンの麓には、私の生まれ育った村、カカリコ村がある。村人たちに話を聞いてから、デスマウンテンに向かうといい。」

 

「はい。お世話になりました!じゃあ、2つ、精霊石集めたら、戻ってきます、約束しますね。」

 

「ああ。約束だ。……さて、お前に託された歌は王家の者にだけ許される不思議な力を持った歌だ。王家に関わる者の身の証にもなろう、よく覚えておくのだ。姫はお前がこの城に戻ってくるのを待っておられる。では、頼むぞ。」

 

私はこくりと頷く。

 

すると、インパさんはパンッ、と何かを地面に叩きつけ、激しい光を放ったかと思うと、インパさんは消えてしまった。

 

……忍者かあの人は。

 

 

 

 

 

 

 

 

山の方へ向かい、歩いていくと、看板と階段があった。

 

デスマウンテン登山口、カカリコ村入り口、と書いてある。

 

「よし、ここね。」

 

「うん、行こう蓮子!」

 

私とナビィは顔を見合わせて、階段を上っていった。

 

 

 

 

 

「ここがカカリコ村……。随分とのどかな雰囲気ね。」

 

私は思わずそう零す。

 

そして、道なりに進んでいくと、門と、その前に1人、兵士が立ちふさがっていた。

 

「あの、そこ、通してもらえませんか?」

 

「キミ、ここは通行止めだ。そこの看板が読めんのか?そうか、子供には読めんな!はっはっは!!」

 

むかっ……

 

「ナビィ、こいつ殴っていい?」

 

「蓮子!ダメだヨ!!」

 

殴ろうとする私をナビィが必死に止める。

 

「はぁ。これでどうよ!」

 

私はイライラしながら兵士にゼルダ姫の手紙を突きつける。

 

「おお、これは、たしかにゼルダ姫の御筆跡!なになに…ふむふむ、「この者、宇佐見蓮子という ハイラルを救う為、我が使命を受けし者なり」……?はっはっはっはっは!!姫さまもまたおかしな遊びを思いつかれるものよ!まぁ、よかろう!通るがよい!気をつけて行けよ勇者チャン!ハーッハッハッハ!!」

 

いらっ……

 

「ナビィ、こいつ蹴っていい?」

 

「流石に今のは酷いネ……って!ダメよ蓮子!!」

 

蹴ろうとする私をナビィが再度止める。

 

はぁ、と私はため息を1つ。

 

「まあ、とりあえず進みましょう。こんな奴に構ってる暇ないしね。」

 

私たちはゆっくりと歩みを進めていく。

 

ラスボス感漂う山、デスマウンテン。そこに住むゴロン族とは何者なのか?!果たして、どうなってしまうので、あろうか?!(界王様風)




いかがでしたか?第4話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!オラ蓮子!さすが活火山ってだけあってコキリの森とは大違いね!」
「蓮子、炎の精霊石持ってる人がいるみたいだけど、何故かドアを開けてもらえないヨ……」
「うーん、せめて話くらいは聞いてもらいたいんだけど……。次回、
「熱いアニキと燃える洞窟?!」
伊達にあの世は見てねーぜ!!」


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第5話 熱いアニキと燃える洞窟?!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

トライフォースを世界征服の野望に燃えるガノンドロフより先に手に入れ、ガノンドロフを倒そう、というゼルダの頼みを受け、蓮子は次なる精霊石、炎の精霊石があるというデスマウンテンにやってきた。麓にあるカカリコ村の門番にイライラしながらも、なんとか許可をもらった蓮子。果たして、蓮子はデスマウンテンに太刀打ちできるのであろうか……?


私がしばらく歩いていると、先ほどの村の景色と一変し、ゴツゴツした山道が続き始めた。

 

「登山なんて初めてだなぁ……」

 

ナビィは私の周りを回りながら言う。

 

「とりあえず、てっぺんに住んでるのかな、そのゴロン族ってのは。」

 

「うーん、どうだろう?わかんないな。とりあえず、登ってみようヨ。」

 

「ま、それもそうね。」

 

私は納得して、さっさと先に進み始めた。

 

道はゴツゴツしているが、登りにくい、ということはない。緩やかな坂道が続いているだけだ。……今は。

 

「ん、看板?」

 

すると、私の視界に大岩と看板が入り込んできた。

 

「「ドドンゴの洞窟 勝手にはいるな!」……ドドンゴってなに?」

 

私はナビィに問う。

 

「ドドンゴはこの先の洞窟に住む魔物のことだよ。結構強いから注意した方がいいね。」

 

「ふぅん。」

 

私はそれだけ言って、大岩を見上げる。

 

「まあでも、こんな岩があるんじゃあ入れないわね。」

 

私は諦めて踵を返し、さらにデスマウンテンを登っていこうとする。

 

その時、私の横にあった岩が急に動き出し、ゴツい体の生き物に姿を変えた。

 

「っ!!魔物か?!」

 

私は剣に手をかける。

 

「あ、違うヨ蓮子!あれがゴロン族だよ!」

 

ナビィの一言で私は頭に疑問符を浮かべてしまう。

 

「うーん、人と魔物の区別ができないわね……。」

 

すると、ゴロン族は私に話しかけてくる。

 

「オラ……、デスマウンテンに住んでるゴロン族だゴロ。」

 

ゴロ……?

 

「この大岩見てほしいゴロ。ここはドドンゴの洞窟。オラたちゴロン族にとって大事な場所だったゴロ。中はてきとーに薄暗くて燃えてて、美味い特上ロース岩がとれてたゴロ。」

 

「でもある日突然洞窟内のドドンゴが凶暴化!コワい所になっちまったゴロ。さらに黒いゲルド人が魔法で入口を塞いじゃったゴロ。」

 

ああ、クロ○ダイル……じゃなくて、ガノンドロフか。

 

「このあたりの話を聞きたいならオラたちの町に行けばいいゴロ。」

 

町?山の中に町があるの?

 

「ゴロンシティはこの真上。歩いてちょっとゴロ。」

 

ゴロンシティて……ハイカラな名前ね。

 

「ありがと。この上にあるのね?」

 

「そうゴロ。……ところで、おめえ、見ない顔ゴロ。どっから来たゴロ?」

 

「ん、森から。」

 

「んー……?森?おめえ森から来たゴロ?森はいいとこゴロ。オラたち森から聞こえてくる歌が大好きゴロ。」

 

「そうなの?じゃ、まあ、私はこれで。じゃね。」

 

私はそれだけ言って登山道を再び歩きだした。

 

 

 

 

しばらく進むと、道が二手に分かれていた。

 

「蓮子、ゴロンシティはこっちっぽいよ。」

 

すると、ナビィが私を先導しだす。

 

「あ、待ってよナビィ!」

 

私も慌てて追いかける。

 

 

 

「あ、またいた、ゴロン族。」

 

私の視線の先には、先ほどより大きなゴロン族がいた。

 

「おっす。オラはここでこの、バクダン花の為に日避けになってるゴロ。おめえ誰ゴロ?」

 

「私は宇佐見蓮子。ねえ、バクダン花ってなに?」

 

私が聞くと、ゴロン族は快く説明してくれた。

 

「そこにはえてるのがバクダン花。デスマウンテンにしかはえない「鉱山植物」ゴロ。」

 

ゴロン族が示した先には、本当に爆弾のような花が生えていた。

 

「ふつうは暗いところにはえる花だから、こんなところにはえてるのは珍しいんだゴロ。こどもでもゴロンのうでわがあれば、こう、摘み取れるゴロ。」

 

「そうなんだ……。ありがとう。」

 

「どういたしましてゴロ。」

 

私はゴロンにお礼を言ってさらに先に進み始める。

 

 

 

 

 

先に進むと、大きな洞穴のようなものと看板が見えてきた。

 

「「ゴロン族の国 ゴロンシティ」……」

 

国なのに町とはこれいかに……

 

まあそんなこといちいち突っ込んだら負けか……

 

私は諦めてゴロンシティに入っていった。

 

 

 

 

 

「おお……」

 

そこは巨大な洞穴で、いたるところに壁画が描いてあった。

 

「お、こどもゴロ。」

 

うっさいな。私は体は子供、頭脳は大人なの。

 

私はそう思いながら、ゴロン族に耳を貸す。

 

「よくこどもがこんなとこまで来れたゴロね。なんか用があるゴロか?オラたちややこしいことはニガテだから、そういうことはアニキに聞いてほしいゴロ。」

 

「アニキ?」

 

私は首をかしげる。

 

「ダルニアのアニキってば、キゲン悪いと怒るからコワいゴロ。でも、オラ知ってるゴロ。アニキのヒミツ!」

 

とりあえずそのアニキさんに会えばいいのね。

 

ってか秘密?なんだろう、無性にウズウズするこのフレーズは……

 

「アニキはあれでもダンスが趣味なんだゴロ。リズムに乗せてやればきっとキゲンよくしてくれるゴロ。ダルニアのアニキはここの1番下にいるゴロ。…そういやアニキ、最近はよく森から流れてくる歌を聞いてたゴロなぁ……。あの頃が懐かしいゴロ…。」

 

うーん、みんな森、森って……、コキリの森のこと言ってんのかな……どっかで繋がってたりするの?

 

「昔はあそこに赤いキラキラした石があってオラたちの町を照らしてたんだけど……、アニキが持ってっちゃったまま部屋から出て来てくれないんだゴロ、それ以来町は灯が消えたよう。オラたちまでゆーうつな気分なんだゴロ、」

 

「それってもしかして、精霊石?」

 

私はハッとしてゴロンに問う。

 

「うーん、たしかそんな名前だった気がするゴロ。アニキは赤い石は狙われてるって言って、「王家の使いを待つ」っつって、自分の部屋に閉じこもってるゴロ。」

 

「ナビィ!」

 

「うん!きっとダルニアって人が持ってるんだよ!」

 

なーんだ、チョロいもんじゃない。これで残り1つね!

 

私はそう考え、ゴロン族にお礼を言ってから下まで降りた。

 

 

 

 

私が下に着くと、石の壁が立ちふさがっていた。

 

私が目の前にたっても、うんともすんとも言ってはくれない。

 

うーん、やっぱなんかがいるのかな……

 

「ねえ蓮子。王家の使いの証明をしたら、アニキも開けてくれるんじゃないかな。」

 

王家の、使いの証明……

 

そこで、私はインパさんの言葉を思い出した。

 

「ーーーお前に託された歌は王家の者にだけ許される不思議な力を持った歌だ。王家に関わる者の身の証にもなろう、よく覚えておくのだ。」

 

「そっか。それなら……」

 

私はサリアから譲り受けたオカリナを取り出し、インパさんから教わったメロディを奏でた。

 

すると、アニキが聴いてくれたのか、扉が開いた。

 

「おっ、開いた!お邪魔しまーす……」

 

 

 

「なんでぇ!王家の歌が聞こえたからどんな使者がきたのかと思えばガキンちょ、しかも女じゃないか!」

 

私が部屋に入ると、アニキから罵声を浴びせられた。

 

「このダルニア様もあまく見られたもんゴロ!ふん!もう完全にヘソ曲げたゴロ!!とっとと帰れゴロ!!」

 

いらっ……

 

なんでこうここの奴らは人をイライラさせるのが上手い奴らばっかなのかな……?!

 

「あの、なんでそんな怒ってるんです?」

 

イライラを抑え、私が怒りの理由を尋ねる、

 

「なに?なんでそんなにキゲンが悪いのかって?ドドンゴの洞窟における古代生物、ドドンゴの異常繁殖!名産品バクダン花の不作!岩不足による空腹!だがな!これはオレたちの問題だ!よそ者の力なんか借りねぇゴロ!!」

 

……はぁ。

 

「……なんか、精霊石の話を切り出せなくなっちゃったネ……」

 

ナビィが私に耳打ちする。

 

「そうね。ここは大人しく一旦引き下がりましょうか。」

 

 

 

 

「チクショー!なんであんなに怒るんだよ!逆にこっちがムカつくわ!」

 

ブツブツと文句を言いながら私は来た道をもどる。

 

「仕方ないよ蓮子。」

 

ナビィも半分諦め気味だ。

 

「ん?」

 

すると、ゴロンシティの中の洞窟から歌声が聞こえてきた。

 

「もしかして、森の歌って、これかな?」

 

「そうかも……、行ってみようよ蓮子!」

 

私とナビィは穴の奥へと進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に私たちが目にしたものは、森の景色であった。

 

「あっ、本当に森に出た!」

 

「とりあえず、歌が聞こえる方へ行ってみよう!蓮子!」

 

私はこくりと頷き、歌が聞こえる方へとどんどん進んでいった。

 

 

 

 

 

しばらく進むと、とある建物の前に出た。

 

「あっ!蓮子!待ってたヨ!」

 

そこには、切り株に座ってオカリナを吹くサリアがいた。

 

「サリア!あんただったのねあの歌って!」

 

「あ、聞こえてた?ごめんネ。……ここは森の聖域。サリアのヒミツの場所!なんだかここって……、これから2人にとってすっごく大事な場所になる、そんな気がするの!ここでこの曲吹くと妖精たちとお話しできるのよ。蓮子、いっしょにオカリナ吹いてみる?」

 

サリアの提案に、私が首を横に振るはずがなかった。

 

「じゃあ、私の吹くオカリナのメロディを真似してね!」

 

そう言って、サリアはオカリナを吹き始める。

 

なんだか心が躍るようなメロディが響いた。

 

私もそれを真似して吹いてみる。

 

「うまいうまい!その曲、忘れないでね!アタシのの声、聞きたくなったらサリアの歌をふいてね!いつでも話せるから……」

 

「ありがとう!いろいろお世話になっちゃって……」

 

「いいの!アタシたち友達だから、助け合うのはトーゼンでしょ?」

 

「ありがとうサリア!じゃあ私行くね!じゃあ!」

 

「うん。またね!」

 

そう言って私はサリアに背を向け走り出した。

 

よし、これでアニキの機嫌が直るかな……?

 

「よし、ゴロンシティに戻ろう!」

 

ナビィは急いできた道を引き返し始めた。

 

 

 

 

 

「なんだおめえ!まだいたゴロか?!何回来たって同じゴロ!」

 

再びアニキの前に来た私たち。

 

「ま、まぁまぁ。とりあえず、この曲でも聞いてくださいよ。」

 

私はさっそくオカリナを取り出し、サリアの歌を奏でる。

 

すると、アニキの顔に笑みが戻り、私のオカリナに合わせて踊り出した。

 

「お……、おっ……!来た!来た!来たっ!!このアツいビート!!」

 

ビートではなくね……?

 

そうして、しばらく踊り続けたアニキは、

 

「うーん、いい曲だぁ!沈んだ気分がスッキリしたぜ!ネエちゃん!さっきはすまなかったな!オレに用があるんだろ?」

 

「あ、はい。精霊石について……」

 

「おめえも炎を精霊石を探してるんだな。あれは別名ゴロンのルビー。オレたちの大事な秘宝だ。カンタンにゃ渡せねえ。どうしても、っていうんなら、」

 

「ドドンゴの洞窟の怪物倒して、オトコになってみな!」

 

いえ、私女です。

 

いや、そういう意味じゃないか。

 

「そうすりゃオレたちもみんな幸せ!精霊石だってもちろんくれてやろうってもんだ!」

 

「わかりました、……やってみます!」

 

私の返答に満足したのか、アニキは嬉しそうに言う。

 

「さすが王家の使い様は器が違えや!じゃあ頼むぜ!」

 

そして私はよし、と気合を入れなおすのであった……




いかがでしたか?第5話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「ドドンゴの洞窟の怪物って、こんなにデカいの?!」
「蓮子!どんな奴にもきっと弱点があるよ!頑張って!」
「あーもう!とりあえず、やるっきゃない!
次回、「熱戦!キングドドンゴ!!」
みんなもポケモン、ゲットだぜ!」


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第6話 熱戦!キングドドンゴ!!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

どうにかダルニアのご機嫌をとり、話を聞いてもらえた蓮子。次なる精霊石、炎の精霊石を譲ってもらうには、ドドンゴの洞窟に住みついた怪物を退治しなくてはならないそうだった。やはり引き下がれないので、大人しくドドンゴの洞窟に向かおうとする蓮子であったが……


「ああそうだ!ネェちゃん。ドドンゴの洞窟に行くんなら、これを持っていけ。役に立つだろう。」

 

そういうとアニキは重い袋をくれた。

 

結構重いな。何が入ってんだこれ……?

 

「中身はバクダンさ!」

 

え"?

 

マジで?

 

「幼気な少女に爆発物持たせんなよな……」

 

私はボソッとそう呟く。

 

「蓮子、獅子歌歌出せる少女は幼気じゃないヨ……」

 

ナビィもこっそり私に耳打ちする。

 

うぐ、それもそうか。

 

「それをドドンゴの野郎のクチにでも放り込んでやるといいさ!ドカンとかましてやれ!」

 

そう言ってアニキは高らかに笑いだした。

 

そんなんで勝てたら苦労しないわよ……

 

私は内心でため息をつき、

 

「じゃあ、行ってきますね。」

 

とだけ言って、アニキの部屋を後にした。

 

「おう、気をつけてな!」

 

と言ってくれるアニキに、手を上げて応えた。

 

 

 

 

 

 

 

……さて。

 

着いたはいいものの、大岩で入れないってことをすっかり忘れてた。

 

「ねえ蓮子。そのバクダンでこの岩壊せないかな?」

 

ナビィはそう言うが、この大岩にはちょっとねぇ……

 

なにせバクダンはボーリングの球くらいしか無く、大岩は二階建ての家くらいはある。

 

「まあ、やってみなきゃわかんないか。」

 

私はそう呟いて、バクダンを取り出し、持ち合わせていたマッチで火をつける。

 

シュー、と言う音が導火線から聞こえ始めたので、私は慌てて、なおかつそっとバクダンを大岩のそばに置き、急いで離れる。

 

すると、バクダンは爆発を起こし、岩を崩した。

 

「凄い蓮子!やるじゃない!」

 

ナビィはそう言うが(2回目)、1番驚いていたのは私だった。

 

ボーリング球くらいのバクダンに一体どんだけ火薬が詰め込まれてるんだ……

 

考えるだけでゾッとする。

 

私はため息を吐き出し、考えるのをやめ、洞窟の中へと入っていった。

 

 

 

 

 

「暑っ……」

 

蒸し暑いのレベルじゃない。てきとーに暗くて熱いって言ってたけど、全然適当じゃない……

 

「あ"〜……」

 

私はフラフラしながら洞窟内を進んでいっていた。

 

「熱いね蓮子……」

 

「サウナかここは……」

 

私は頭すら持ち上げられず、だらんとぶら下げたままゾンビのように歩いていた。

 

「あーもうっ!」

 

帽子が蒸れるしやってられるかったく!

 

私は乱暴に帽子を取って腰のベルトに引っかける。

 

あー、これで少しはマシになった気がする。

 

私が死んだ魚のような目をしながら正面を見ると、そこには……

 

トカゲのような化け物がそこらじゅうに跋扈していた。

 

おそらくあれがドドンゴとやらだろう。

 

「うわぁ……」

 

私は思わず苦笑いが漏れてしまう。

 

「れ、蓮子、どうするの……?!」

 

ここで逃げたら人が廃る。

 

私は何かに引き止められ逃げようとする足を止める。

 

「ナビィ、私ん中に隠れてて。」

 

「えっ?ど、どうするの?!」

 

私は少し沈黙を返した後、

 

「……突っ切る!!」

 

私は剣を引き抜き思い切り走りだす。

 

「おらぁぁぁぁっ!!!!」

 

私は絶叫をあげながらドドンゴの中に飛び込んでいった。

 

私は目の前に立ちふさがるドドンゴたちを斬りつけ、どんどんと先に進んでいく。

 

ここで足を止めたら袋のネズミだ。

 

それは馬鹿な私でも簡単に理解できた。

 

「斬っても斬っても減りゃしない……!!」

 

私は憎々しげにそう呟く。

 

「蓮子!あそこに下に続く穴が……!」

 

ナビィは私の視線の先に小さな穴があることに気付いた。

 

「あそこに入れば……!!」

 

私はドドンゴをぶった斬りながら穴に滑り込む。

 

すると、私の体は滑りだし、大きなマグマだまりのある部屋に放り出された。

 

「ここは……?」

 

私は息を切らしながら立ち上がる。

 

すると、ドスン、ドスンと言う音が私の後ろから響く。

 

「……?」

 

私が妙な寒気を感じながら振り返ると、そこには先ほどとは比べものにならないほどの大きさのドドンゴがいた。

 

「れっ、蓮子!あれが「猛炎古代竜 キングドドンゴ」だヨ!!あれがドドンゴの親玉だったんだ!!」

 

ナビィが声を荒げる。

 

直後、キングドドンゴは口を大きく開き、エネルギーを溜め始める。

 

「させるか……!!」

 

私はそのまま持っている剣で斬りつけるが先ほどのドドンゴとは違い全く怯まない。

 

瞬間、ドドンゴのエネルギーが溜まり終わったのか、火球を私に放ってくる。

 

「!!!」

 

私は反応できずに、モロに喰らってしまった。

 

「あっつ……っ!!」

 

息吸っただけで喉が焼けた……

 

私はケホケホ、と咳き込む。

 

「あれはなんでも食べる巨大なドドンゴ。ショックを与えて剣でとどめよ!」

 

ナビィはそう助言する。

 

でも、ショックっつったって、どうすれば……?

 

すると、私の脳内にアニキの言葉が蘇る。

 

「ーーーそれをドドンゴの野郎のクチにでも放り込んでやるといいさ!ドカンとかましてやれ!」

 

そうか……!

 

私はバクダンを取り出し、マッチで火をつける。

 

すると、キングドドンゴが私にとどめを刺そうと再び口を開いた。

 

「このやろ、これでもくらえっ!!」

 

私は思い切りキングドドンゴのクチ目掛けてバクダンを投げる。

 

すると、バクダンをキングドドンゴが飲み込む。

 

刹那、やはりというべきか、腹のなかでバクダンが爆発し、キングドドンゴが怯んだ。

 

「こいつでとどめっ!!」

 

私は剣を腰のあたりで構えて、右手で持つ。

 

「邪聖剣烈舞踏常闇雷神如駆特別極上奇跡的超配管工兄弟弐號役立不弟逆襲監督斬っ!!!」

 

私はそのまま剣を引き抜き剣ボタンで斬りつける。

 

すると、キングドドンゴはぐるぐると回転しだし、バランスを崩してマグマだまりに落っこちて丸焦げになってしまった。

 

「蓮子……。

なげーーーーーーーーーよ!!!

いや、凝ってるのは伝わるけど……!」

 

「まあいいじゃない。勝ったんだから。」

 

私はまた咳き込み、ゴーマのときと同じように近くにできた光に飛び込む。

 

「あっ、待ってよ蓮子!」

 

ナビィも私を追いかけ、私と一緒に光に包まれた……




いかがでしたか?第6話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「まったく、今回は苦労したわ……。」
「それじゃあ、マロンちゃんのいる牧場に行ってみる?」
「そうね、熱かったからそこで牛乳でも奢ってもらおうかしら……。」
「次の精霊石はゾーラ川にあるみたいだから、そこも忘れないでね!」
「次回、「暴れ馬、エポナ登場!」
宇宙の歴史がまた1ページ…」


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第7話 暴れ馬、エポナ登場!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

多少傷を負いながらも、なんとかキングドドンゴを撃破した蓮子。これでダルニアからの依頼は完了し、次の精霊石目指して出発しようとする蓮子だったが……


「ふうっ、やっと出てこれたー!」

 

私は額の汗を拭ってとっていた帽子を被り直す。

 

「蓮子、喉は大丈夫?」

 

「え?ああ。うん。一瞬炙られたくらいだから。」

 

「響きだけじゃ重症だネ……」

 

ナビィはしゅんとする。

 

あはは、と私が笑っていると、ドスン、と私の真後ろから衝撃がくる。

 

………もしかして……

 

私は恐る恐る振り返ると、そこには……

 

「オレだゴロ!ダルニアだゴロ!よくやったゴロ。これでまたウマい岩がハラいっぱい食えるゴロ。オメエのおかけだ〜!!」

 

ドドンゴ、ではなくアニキは私の頭を乱暴に撫でる。

 

いや、むしろもうこれ叩いてるな。

 

「……しかし不思議な話だゴロ……。あんなにドドンゴが増えちまうなんて。それに洞窟を塞いでた大岩……。それもこれも、きっとガノンドロフとか言うゲルド野郎の仕業だゴロ!」

 

ガノンドロフ……やっぱりか。

 

「あの野郎、精霊石。渡せば洞窟を開いてやるなんてぬかしやがったゴロ。それに比べ、オメエは見ず知らずのオレたちのために危険をかえりみず……!!」

 

アニキはうんうんと頷きながらこちらを見る。

 

「オメエが気に入ったゴロ!今日からオメエとオレはキョーダイだぁ!!」

 

ええ〜〜〜?!なにそのダダンからスった酒で義兄弟誓い合おうぜ的な……

 

「キョーダイの誓いのあかしに、コイツを受け取っちゃあくれねぇか!」

 

するとアニキは赤く輝く石を私に渡してくれた。

 

「蓮子!それがゴロンのルビーだヨ!ゴロン族に伝わる炎の精霊石!」

 

……キョーダイだかなんだか知らんが、とりあえず、後一個か……

 

私は石をしまって、

 

「ありがとうございますダルニアさん。」

 

「おいおい!ダルニアさんなんて呼ぶな!アニキでいいぜ!それより、キョーダイ。オメエはこれからも自分を磨く旅を続けるんだな?」

 

いえ、違います。世界救う旅です。アレフガルドでも救ってやろかと。

 

「さあテメェら!キョーダイをお見送りしろぃ!!」

 

アニキがそう叫んだ瞬間、アニキの両サイドにゴロンが現れる。

 

そして、よくやったゴロ、だとか、オラたちキョーダイ、だとか、言ってこちらににじり寄ってくる。

 

おそらくハグでも求めているんだろうか。

 

落ち着け。あんな奴らにハグでもされたら肋骨どころじゃ済まない……。

 

最悪心臓が押しつぶされる……っ!!

 

「い、いえ、け、結構です……。お邪魔しましたぁぁぁーーーーっ!!!」

 

私は踵を返して猛ダッシュで下山していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気付いたら平原まで帰ってきていたようだ。

 

「うっ……」

 

どっと襲いくる倦怠感。

 

恐らく人生のなかで一番の全力疾走だった気がする。多分。

 

「慌てて降りてきちゃったネ……。」

 

ナビィもどうにかついてきていたようだ。

 

「ねえ蓮子、ノド乾かない?なんか、この辺に、おっきな牧場があるみたいだヨ!」

 

「だからちょっと寄り道していかない?」

 

「おっ、そうね……。ちょーど私もノドカラカラ……」

 

私たちはそう言って城の近くに見える牧場目指して歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちが牧場に入ると、程よいまきばの香りが私の鼻孔を刺激した。

 

なんか、嗅いだことないにおい……

 

いや、まあ、そんなことより……水、水!なんでもいいから私たちにドリンクを……っ!!

 

私とナビィは考えを一つにして母屋に入っていった。

 

 

「牧場って聞いて思ったけど、やっぱりマロンちゃんの牧場だったんだ。」

 

私の目の前には、城でぐーすかと寝てたとーさんがニワトリに囲まれて寝ていた。

 

「あの……」

 

私が声をかけると、

 

「むにゃむにゃ……はーい、起きてますだーよ。ん?おおっ、誰かと思ったらこないだの妖精お嬢ちゃん!あの時は助かっただーよ。あの後マロンの機嫌を直させるのに苦労しただ。」

 

そりゃあんなとこにぐーすか寝てりゃ頭くるわよ……

 

私は呆れ気味にとーさんを見つめていると、

 

「ところで、何の用だーよ?」

 

と聞かれ、私は思い出した。

 

私たちのノドがカラカラで、現在進行形で体の中の水分がぶっ飛んでいることを……

 

「あの、私たちはさっきまで火山にいて……ノドが渇いちゃったんでここに……」

 

「そうだかそうだか!ならこないだのお礼と合わせて、これあげるだーよ。」

 

するととーさんはビンに入った牛乳をくれた。

 

「ビンもあげるから、いろいろと使ってくれると嬉しいだ。」

 

「あ、ありがとうございます……!」

 

私はとーさんからビンを受け取ったあと、猛烈な勢いでごくごく飲み始める。

 

「………っかぁ〜〜〜っ!!うまいっ!!」

 

私は半泣きで絶叫をあげる。

 

風呂上がりの牛乳のようなうまさ……!うまい(確信)

 

「そっちの妖精ちゃんは砂糖水でいいだか?」

 

「あっ、ナビィ砂糖水ほしい!」

 

ナビィはとーさんの言葉を聞いてウキウキしだす。

 

 

 

 

 

 

「わざわざこんなところまでありがとう。牛や馬くらいしかいねえけど、ゆっくりしていってくれ。」

 

とーさんは牛乳のお代わりをもらった私と砂糖水を摂取するナビィに笑みを送る。

 

その後、私たちは一通り牛乳と砂糖水を堪能した。

 

「そうだ、せっかく来たんだから、マロンに会ってやってくれねえだか?マロン、よっぽど妖精お嬢ちゃんのこと気に入ったみたいなんだーよ。」

 

「そうなんですか?わかりました。」

 

まぁ、せっかく来たんだし、挨拶くらいしていこうか。

 

「じゃあ、お邪魔しました。」

 

「うん。またいつでも来ていいだーよ。」

 

とーさんは私を笑顔で送ってくれた。

 

 

 

「ふうっ」

 

表に出た私の耳に綺麗な歌声が聞こえてきた。

 

それは牧場の奥から聞こえてきた。

 

私たちが牧場の奥へと進むと、

 

「アラ、こないだの妖精ちゃん!とーさん見つけてくれたんでしょ。ありがとう!お城はどうだった?お姫様には会えた?ふふっ!」

 

牧場の真ん中で歌っていたマロンちゃんが声をかけてきてくれた。

 

「うん。こっちこそありがとう。おかげで姫さまに会えたよ。」

 

「そう!よかった。そうそう、とーさんったら!あのあとすぐ帰ってきたのよ。おおあわてでね……フフフ!」

 

マロンちゃんそのときの情景を思い出して笑う。

 

そして、思い出したかのように、

 

「あ、そうだ!妖精ちゃんに紹介するわ、アタシのともだち……」

 

そういうとマロンちゃんは隣にいた馬を見せてくる。

 

「このウマなの。エポナってゆーのよ。カワイイでしょ?」

 

マロンちゃんがそう言うと、エポナがマロンちゃんの側を離れて走り去ってしまった。

 

「あっ、行っちゃった……」

 

私がポカンとしたままエポナを見ていると、

 

「エポナ、妖精ちゃんのこと怖がってるみたい……。そうだ!この歌、おかーさんがつくったの。いい歌でしょ?マロンと一緒に歌いましょ!」

 

するとマロンちゃんは私のオカリナに目をつけた。

 

「あら、カワイイオカリナ!ねえねえ、そのオカリナで、この歌ふいてくれない?」

 

「え?あぁ、うん、わかった。」

 

マロンちゃんの頼みを聞き入れ、私はオカリナを構える。

 

「いい?この歌よ。」

 

マロンちゃんはそう言って歌を歌いだした。

 

そして私も同じメロディをオカリナで奏でる。

 

なんだか牧場のような安心感のあるのどかなメロディが響き渡った……

 

よし、覚えた。……たぶん。

 

「……うわっ?!」

 

すふと、私の背中に軽い衝撃が走る。

 

私が後ろを見ると、どうやらエポナが近寄ってきてくれていたようだ。

 

「よかった!エポナったら、妖精ちゃん気に入ったみたい!この歌吹けば、エポナが心を開いてくれると思うわ!」

 

「そう?へへ……、かわいいな……」

 

まだ仔馬のエポナが私にすり寄ってくる。

 

私もエポナの頭や首を撫でてあげる。

 

「それじゃあ、私、そろそろ行くね。」

 

「そう?うん、わかった!じゃあまた来てね!」

 

「うん!きっと来るよ!」

 

私は手を振るマロンちゃんに手を振り返し、踵を返して牧場を後にした。

 

 

 

 

 

 

ふと、思い出す。

 

そういや次の精霊石ってどこにあんだ……?

 

「ねえ、次の精霊石ってどこにあるの?」

 

私がナビィに尋ねる。

 

「うーん……、そういえば、精霊石はデスマウンテン、ゾーラ川にあるってデクの樹サマから聞いたことがあるヨ!」

 

よし、じゃあ次はゾーラ川か。

 

「ナビィ、道案内お願い。」

 

「うん!」

 

そうして、私たちは次なる目的地、ゾーラ川を目指して新たなスタートを切ったのだった……




いかがでしたか?第7話は以上です。

蓮子「……なにか言い残すことは?」

タミ「………言い訳させてください。」

「よかろう、話せ。」

「私めは昨日朝から出払っておりまして……、それで家に帰ってきたのは夜10時過ぎ…。それで私はオフトゥンにダイブしてそのまま……」

「聞きましたかみなさん。これがこいつの責任感の無さってやつですよ。おいタミ。私は言ったよな?1日でも遅れたら今度こそ八つ裂きにすると。」

「はい、言いました……」

「それで?今何時?」

「日曜、午前11時です……。」

「わかってるならいいのよ……それじゃあ……」(コキリの剣を取り出し)

死ね

「ギャアアアアーーーッ!!…………」(ガクッ)

「やったぞ、遂ににっくきうp主にとどめを刺した!これでこの作品も安全に投稿されるでしょう……」

「見てくださってる皆さん、この度は大変ご迷惑をおかけしました。申しわけありません。次からこの作品はこの小説ロボット、タミくんが作ります。あのクソッタレうp主のことは忘れてください。ここで。……それでは、この辺で終わろうと思います。それでは。」


〜〜〜次回予告〜〜〜
「ちょ、ちょっと蓮子?!うp主さんが死んじゃったヨ!?」
「いいのよあんなクズのことは。死んでよかったんじゃない?そんなことより次回は、いよいよ私たちが最後の精霊石を求め、ゾーラ川へ!そこで待つものとは……?!
「ゾーラの王とジャブジャブさま!」
ズドドーンと一本っつーことで、どうすか?ゲッゲーロー!」


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第8話 ゾーラの王とジャブジャブさま!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

無事に炎の精霊石を手に入れ、次なる精霊石目指し旅を続ける蓮子。そこで蓮子はロンロン牧場に立ち寄り、仔馬、エポナとの親睦を深めた。そして蓮子は最後の精霊石を求め、ゾーラ川へと突き進む。果たして、蓮子を待つものとは……?!


「わあ、綺麗な川ね……」

 

私は思わずそうこぼす。

 

「ここはゾーラ川。ここの水が湧くところにゾーラ族は住んでるヨ!」

 

ナビィは私の周りを飛びながら言う。

 

私は手で川の水をすくい取り、口に運ぶ。

 

「うん、凄い美味しい……」

 

流石の水の綺麗さ。流石の美味しさであった。

 

「さぁ、早く行って精霊石をもらって、姫さまのところに戻ろう蓮子!」

 

ナビィの一言に私はうん、と答えて、川を遡っていった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんじゃ、こりゃ……?!」

 

私は真上を見上げる。

 

私たちの前に立ちふさがっているのは、巨大な大滝。その奥に小さな、人が通るには困らない程度の穴が開いている。

 

「ねえナビィ。行き止まりじゃないの。」

 

私はナビィに文句を言う。

 

「うーん、この先がゾーラの里のはずなんだけど……」

 

ナビィも唸り声をあげる。

 

「……?」

 

すると、私は何かの石板の上に立っているのに気付いた。

 

そこには三角形が三つ並んだ文様が描かれてあった。

 

「蓮子、もしかしてこれって、王家の証明ができたら……ってことかな?!」

 

ナビィの言葉に私ははっとして、オカリナを構える。

 

そして、私はゼルダの子守唄を吹いた。

 

すると、滝が割れて、穴が露わになった。

 

「「やった!」」

 

私とナビィは声を合わせる。

 

そして私たちはその穴に向かって飛び、穴の奥へと入っていった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わあ……」

 

私たちはそんなことしか言えなかった。

 

そこは水色が美しく輝いているホールのようなところであった。

 

「よし、とりあえず、親分のとこに会いに行きましょう!」

 

私はそう言って奥へと入っていった。

 

私が道なりに進んでいると、魚人のような人に声をかけられた。

 

「やぁ!ボクらは誇り高き水の民、ゾーラ族!君がハイラル王家の使いかい?なんの御用かな?」

 

「えっと、私は精霊石を探してまして……」

 

「精霊石……うーん、よくわからないな。とりあえずキングゾーラ様に聞いてみたらどうだい?」

 

「キングゾーラ?」

 

私は小首を傾げる。

 

「うん。ボクらゾーラ族の王様さ。」

 

ゾーラ族の人は私の質問に快く答えてくれた。

 

「じゃあ、その人に会えばいいんですね。」

 

「そうなるね。」

 

「わかりました。ありがとう!」

 

「あ、そうだ。今はボクら、姫さま、ルト姫を探しているんだよ。」

 

「姫さま?行方不明なんですか?」

 

私が問うと、ゾーラ族の人は頷いた。

 

「キングゾーラ様の玉座の裏にはゾーラの泉に繋がる道があってね。そこに住むジャブジャブさまのお食事のお世話をなさっていたのさ。それが、パッと姿を消してしまわれてね。」

 

「そうなんですか……。」

 

「うん。あ、そうだ。せっかくここまで来てくれたんだ。とれたてのおサカナをあげるよ。煮るもよし、焼くもよし。」

 

そう言うとゾーラ族の人は私の空き瓶におサカナを入れてくれた。

 

「あ、ありがとうございます……」

 

私はそう言って魚の入ったビンをしまい、さらに道なりに進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

歩いている私の靴に何かがコツンと当たった。

 

「? なにこれ?」

 

私は訝しげに蹴飛ばしたものを拾い上げる。

 

「ビンみたいだネ。なにが入ってるの?」

 

ナビィに聞かれるがまま、私はビンを開ける。

 

「手紙みたいよ。」

 

私は手紙を開いて中身を読む。

 

内容はこうであった。

 

「助けてたもれ!わらわはジャブジャブさまのお腹の中で待っておる!ルト

追伸 お父様にはナイショゾラ!」

 

「……え?」

 

「……え?」

 

私とナビィは顔を見合わせる。

 

「ん?ん?ルト姫が、ジャブジャブさまに、食べられている……?」

 

「れ、蓮子、このままだと姫さまは胃液で……」

 

ナビィの一言で私たちの顔から血の気が引いた。

 

「やっ、やばい!!」

 

私たちは慌ててキングゾーラの玉座目指して走っていった。

 

 

 

 

「はぁっ、はぁっ、キングゾーラ様、ってあなたのことですよね?」

 

私は岩の壁に座る一回り大きなゾーラに声をかける。

 

「あ、ああ。確かに余がキングゾーラだゾラ。」

 

「とっ、とりあえず、これを見てください!!」

 

私は大慌てでルト姫の手紙を差し出す。

 

「なっ、なんと?!余のかわいいルト姫はジャブジャブさまの腹のなかとな?!しかし、我らの守り神であるジャブジャブさまがそのようなことを……?」

 

キングゾーラは酷く狼狽しているようだ。

 

「いや、しかし、ここ最近、ガノンドロフとかいう男が来てからは、ジャブジャブさまの様子がヘンだゾラ。……よし!そちを信じてジャブジャブさまの祭壇に続く道を通してやろう!そちはハイラル王家の使いであろう?ならば尚更信用できる!頼む、余のかわいいルトを救ってくれ!」

 

流石にドロドロの姫さまなんて見たくないからね…!

 

「はい、わかりました!行ってみます!!」

 

私が力強くそういうと、キングゾーラ様は横にずれて道を開けてくれた。

 

「ジャブジャブさまはこの奥だ!頼む、急いでくれ!」

 

「よしきたっ!!」

 

「蓮子!急ごう!!」

 

そうして、私とナビィは大急ぎで泉へと向かっていった……

 

 

 

 

 

 

 

「ここがゾーラの泉……」

 

私は膝のあたりまで水に浸かったまま泉の祭壇に出てきた。そこにはジャブジャブさまと思われる大きな魚がいた。

 

しかし、ジャブジャブさまは口を閉ざしたままピクリともしない。

 

「うーん、どうにかして口を開けてもらわないと……」

 

私が悩んでいると、

 

「ねえ蓮子。そのおサカナ、あげてみたら?」

 

「へ?」

 

ナビィからそんな提案がくる。

 

いやいやいや。そんな簡単なことで……。

 

いや、この世界なら簡単なことが案外正解だったりする……

 

「そうね。物は試しっていうし……」

 

私はビンからサカナを出して地面に落とした。

 

すると、ゆっくりジャブジャブさまは口を開けていき、サカナを吸い込もうとする。

 

「ちょ、ちょ、ちょっと?!これ、私たちも吸い込まれてない?!」

 

そう。余りにも吸引力が強すぎて、サカナどころか私たちもジャブジャブさまに引き寄せられていた。

 

ダ○ソンかあれは……っ!!

 

「も、もう限界……!」

 

「「うわぁぁぁぁぁぁーーーっ!!!」」

 

私たちは耐えられなくなり、吸い込まれるままジャブジャブさまの中へと消えていった……




いかがでしたか?第8話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「もう!本当に私たちも吸い込まれちゃったじゃない!」
「お、落ち着くのよ、素数を数えて落ち着くのよ……!」
「あれ?なんか、様子がおかしいような……?
次回、潜入、ジャブジャブさまの中!vsバリネード!!
目覚めろ、その魂!」


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第9話 潜入、ジャブジャブさまの中!vsバリネード!!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
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馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

最後の精霊石を追って、ゾーラの里にたどり着いた蓮子たち。しかし、そこではゾーラの守り神、ジャブジャブさまにゾーラの姫、ルト姫が食われてしまう、という事件が起きていた。胃液で溶かされる前にと、単身ジャブジャブさまの中へと入っていった……


「……たく、こやつは……のじゃ。」

 

……なにか聞こえる。なんだろ……?

 

確か私、ゾーラの里に来て……?

 

そうだ。私はジャブジャブさまにサカナをあげたんだ。それでジャブジャブが口を開けて……

 

そうだ、それで食べられて……

 

私ははっとして飛び起きる。

 

「うわっ!」

 

すると、小さなゾーラの女の子が驚いて尻餅をついてしまう。

 

「う……ん…」

 

私は頭を抱えて唸る。

 

「おい、そのほうは何者じゃ?」

 

「誰かに名前聞くんならまずてめーが名乗んなさいよ。」

 

「わらわはゾーラのプリンセス、ルトじゃ!」

 

「ああ。あなたがルト姫?じゃあ話が早いや。あなたのお父さんに頼まれて助けに来たんですよ。」

 

「なに?お父様に?ふん、そんなこと頼んだ覚えはナイ!」

 

「じゃああの手紙はなんなんですか……」

 

「ビンの手紙……、そ、そんなもの知らん!父上が心肺しようがしまいが、そんなことは関係ない!と、とにかく今は帰れん!そのほうこそ、さっさと帰るのじゃ。よいな?」

 

そう言うとルト姫は踵を返して歩いていくが、

 

「あのー、姫さま?そこ、穴空いてますよ?」

 

しかし、私がそう言った時には、すでに遅かった。

 

「あ〜れ〜っ!!」

 

「おいィィィィ!!ホントに落ちてどうするーっ?!」

 

ギャグ漫画じゃあるまいし……!まったく、死んでないわよね……?!

 

私もルト姫が落ちた穴に慌てて飛び降りた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、いた。」

 

私はボソッと呟く。

 

何故かルト姫はケロッとしていた。

 

「なんじゃ、まだおったのか?さっさと帰れと言ったであろう?わらわは幼き頃よりジャブジャブさまのなかに入っておるのでヘーキじゃが……。今のジャブジャブさまはすごーく、ヘンなのじゃ……。」

 

他人の心配するより、まず自分の心配しろよ……

 

「ビリビリするクラゲがいたり、そこかしこに穴があいてたり……。おまけに大事な石まで……」

 

「石……?」

 

ひょっとして、精霊石かな?

 

「あ、いや、こっちの話じゃ。と、とにかく、そのほうはさっさと帰れ。よいな!」

 

「あの、やっぱり見てて危なっかしいので、私と帰りましょう?」

 

「……そんなにわらわのことが心配か?ならば、特別に、わらわを運ぶ「めいよ」を与える!」

 

なんじゃそら……

 

「ただし、探し物がみつかるまでぜーったいココから出て行かんからそのつもりでな。あ、そうじゃ。「めいよ」のついでに、これもくれてやろう。」

 

ルト姫は、ブーメランを取り出し、私に手渡してきた。

 

「……」

 

私はしばらく無言でブーメランを見つめていた。

 

また増えちゃったよ子供のおもちゃシリーズ……

 

バクダンとの格差よ……

 

「さて、と。」

 

すると、ルト姫は体育座りで座った。

 

「え?」

 

私は小首を傾げる。

 

「なにをしておる、さっさと持たんか!」

 

えええ……?

 

まあ、こんなところでいちいち突っ込むのもめんどくさいや。

 

私は諦めてルト姫を肩車する。

 

そこまで重くないけど、これじゃ剣が持てないな。

 

「それ、突撃じゃ!」

 

「ドラえもんかよ……」

 

私はそう突っ込んでから先に進んでいった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく進むと、トゲ付きの台座のある部屋に出た。

 

すると、台座の上に何か光るものが乗っている。

 

「おお!あれじゃあれじゃ!わらわが探してあったのは!あそこにおろしてたもれ!」

 

「じゃあ投げますんで。」

 

「へ?」

 

ルト姫がそんな声を出した瞬間、私は姫を台座の上にぶん投げた。

 

「ぶ、ぶれーもの!もっとテイネイに扱わんか!わらわはブイアイピーじゃぞ!」

 

「そうでもしないとトゲにぶっ刺さるでしょ……」

 

私は頭をかく。

 

「それよりも、ようやく見つけたゾラ、母上の石!ジャブジャブさまに飲み込まれてビックリして落とした時にはどうしようかと思ったゾラ……。さぁ、もうこれで思い残すことは何もない!さっさと帰るぞ下僕A!」

 

「誰が下僕Aですか!私にゃ宇佐見蓮子っちゅう名前があんの!」

 

「呼びにくいのう……、レンコンでいいじゃろ。そなたはわらわをテイネイに扱ってくれんかったからのう。」

 

「誰がレンコンだ!」

 

くっそ、うぜえ……

 

「蓮子、あんまりヒートアップしないで……」

 

ナビィが私を宥めてくるが、私のイライラは収まらない。

 

すると、がこん、という音とともに台座が持ち上がり、上の階に飲み込まれてしまった。

 

「な、なんじゃこのタコ?!」

 

すると、上からルト姫の声が聞こえてくる。

 

「くっ!」

 

私は咄嗟に剣に手を添える。

 

すると、台座が降りてくるが、そこにいたのは、ルト姫とはかけ離れた大ダコであった。

 

「げっ!」

 

タコは台座から飛び降りる。

 

そして、強力な吸引力で私を吸い込もうとしてくる。

 

「うっ!」

 

まったく、ダイソンのバーゲンセールね……!

 

「こうなったら……っ!!」

 

私はそう言ってバクダンを取り出し、火をつける。

 

そして、ニヤリと笑ってからバクダンを手放した。

 

バクダンはするするとタコに吸い込まれ、タコの体内で爆発した。

 

その衝撃でか、タコは動かなくなってしまった。

 

「これがホントのタコ焼き……、いや、焼いてないか。」

 

私はそう零して、キッと真上を見つめる。

 

これで上に行けるかな……

 

そして、私は台座に飛び乗る。

 

すると、台座は再び上昇し始める。

 

 

 

 

 

がこん、という音とともに台座は停止する。

 

すると、周りにふよふよとクラゲが漂ってきた。

 

そして、その奥には……

 

「なんじゃありゃあ?!」

 

電気クラゲを大量に携えた、巨大生物が居座っていた……!




いかがでしたか?第9話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「まったく、今回は引き伸ばし回ね。まあ数合わせってとこかしら?」
「それより蓮子!あれがバリネード!ジャブジャブさまに寄生してるわ!」
「よーし、こいつをさっさと倒してゼルダ姫んとこ戻るわよ!次回、遂に揃った精霊石!終わりの始まり…?
戦わなければ生き残れない!」


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第10話 遂に揃った精霊石!終わりの始まり…?

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
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馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

ルト姫からの手紙を受け取り、慌ててルト姫を追ってジャブジャブさまの中に潜入した蓮子とナビィ。そこでなんとかルト姫と合流し、ルト姫の探し物、水の精霊石を取り戻したのだが、その瞬間ルト姫が拐われてしまう。ルト姫が拐われたリフトで上に登った蓮子を待ち構えていたのは、電撃旋回虫、バリネードであった……


「こんにゃろ……っ!!」

 

私は浮遊するクラゲ群に剣を振るう。が、

 

「あぎゃあっ!!」

 

剣を通して私に電気が流れる。

 

「くっそ〜……これじゃあまともに攻撃出来ないぞ……?」

 

「蓮子!あれが電撃旋回虫、バリネード!寄生クラゲが集合した怪物よ!クラゲに守られた本体をねらうの!」

 

本体、か。

 

たしかに天井から触手にぶら下がって電気クラゲが張り付いてる球状の物体があった。

 

どうやらあれがバリネードそのものだと言う。

 

「にしても、どうすれば……」

 

私の頭には起死回生の策がどうしても浮かんでこなかった。

 

瞬間、私の背中などに電気クラゲが張り付いて、一斉に放電しだす。

 

「うわぁぁぁぁっ!!」

 

全神経を焼き切るような電撃にどうにか耐え、私はクラゲどもを振りほどく。

 

「このままじゃ一方的にやられてお陀仏ね……!」

 

「ねえ蓮子!あのバリネードをぶら下げてる触手、切れないかな?」

 

「触手を、切る……?」

 

切るっつったって、あんなとこに剣なんか届かないし、パチンコじゃ毛ほどのダメージも与えられない……

 

てことは、必然的に……

 

「これしかないかぁ……?」

 

子供のおもちゃシリーズ第2弾、ブーメラン。いやいやいや、材質はプラスチックじゃないだろうけど、あんなのであれが切れたら苦労はないし……

 

ええい、細かいことを考えるな、宇佐見蓮子!この世界ではなんでもありなのだ!

 

私はそう結論づけ、ブーメランを構える。

 

やはりというべきか、ブーメランの向かっていく道筋が今の私にははっきりわかった。

 

私の立場が勇者さまに成り代わったからなのかはわからないが、とにかく、これで………

 

私は落ち着いてブーメランを構え、投擲する。

 

すると……

 

ズバァン、という剣で切ったかのような音が響き、バリネードの触手が落ちてきた。

 

「嘘?!」

 

マジかよ……

 

私は少しの間呆気にとられていた。

 

が、そこで首を振って気合を入れ直し、剣を構える。

 

すると、バリネードは電気クラゲを分離させ、電気の糸でくくりながら電気クラゲを振り回し始めた。

 

「どうにかかいくぐっていかないと……!」

 

私はダンッと地面を蹴って電気クラゲをかいくぐり、

 

「邪眼の力を舐めるなよ……!喰らえっ!!邪王炎殺剣っ!!!」

 

私はそう叫び、剣を右上段に振りかぶり、そのまま斜めに振って、バリネードの本体を切り裂いた。

 

「蓮子……、またパクり技じゃない。それに、もう一つの小説で幽☆○☆白書やってるんだから、自重しようよ……」

 

しかし、またまたナビィに呆れられてしまったようだ。

 

「ま、いいじゃない。私もこれ被らないように毎度毎度考えるの大変なのよ?」

 

「だったら使わなければいい話じゃ……」

 

ナビィは私に聞こえないようにボソッと言った。

 

「お、おい!」

 

「?」

 

私が声のした方へ振り向くと、そこには光の中で座っているルト姫の姿があった。

 

「あ、無事だったんすね。」

 

私は淡白にそう言う。

 

「お、遅かったではないか!何をしておったのじゃ、こ、この、役立たず!

………ちょっぴり、心細かったゾラ……

 

うわぁ、典型的なツンデレですね、わかります。

 

男は落とせても私はそうはいかんぞ、こんにゃろう。

 

「はいはい、ご心配おかけしました。

……ブーメラン、お陰で、助かりました。

 

「蓮子、人のこと言えないネ。」

 

「うっさい!」

 

私は顔を赤らめて言う。

 

そして、私たち3人は、光に飲まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと、私たちはゾーラの泉の流木の上に立っていた。

 

ルト姫がガン見していたが。

 

お陰で私は木から滑り落ちて泉に転落してしまった。

 

「そなた、カッコよかったゾラ。……ちょっぴり、だがな。助けてもらったのだ。なにか礼をしてやってもよいぞ。そうじゃな。そなた、精霊石を集めているのじゃろう?」

 

「ええ。まぁ。」

 

「それじゃあ、そなたに託すとしよう。わらわの宝物、ゾーラのサファイアをな。」

 

「これはわらわの夫となるものに渡せ、と母上より授かったもの、いわゆるえんげーじりんぐ、というものじゃ。」

 

ん?

 

いやいやいや!私は百合婚とかまっぴらだかんね?!

 

……なんか、全国の百合ファンに喧嘩売った気がする……

 

「なんじゃ?そなた、わらわがぷろぽーずで送っていると思うておるのか?」

 

「いや、そういう意味じゃ……?」

 

「んなわけなかろう。貸すだけじゃ。後で返してもらうぞ。まぁ、そなたになら、そなた用のえんげーじりんぐとしてやってもよいがな。レンコン。」

 

「レンコンじゃない、蓮子だ。」

 

何回言えばわかんだよ、まったく。

 

「ではな、レンコン!父上には、ナイショゾラ!」

 

「だからレンコンじゃないっての!!」

 

すると、ルト姫は居なくなってしまった。

 

「…やれやれ、仕方ないな。」

 

私は水からあがって、服の水気をとる。

 

「……透けてたりしないよね?」

 

うん、見た感じは大丈夫そうだ。

 

「さあ、蓮子!これで3つ、揃ったね!」

 

「うん、早く姫さまのとこに戻ろう!」

 

私はそう言ってハイラル城に向かって走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふうっ、すっかり暗くなっちゃった……」

 

時刻は夜。小雨が降っている。

 

なんとか私はゾーラ川を下り、ハイラル城、城下町に差しかかろうとしていた。

 

いざ入ろうとしたその時、白馬が私の目の前を通り過ぎていった。

 

それに乗っていたのは、なんとゼルダ姫とインパさんであった。

 

「あ、ちょっと、姫さま!!」

 

私が声を荒げたにもかかわらず、白馬は止まらなかった。

 

すると、姫さまは何かを言った後、何かをこちらに投擲してきた。

 

私はそれをなんとかキャッチする。

 

それは、青いオカリナであった。

 

「なにこれ……?」

 

すると、猛烈な寒気を感じ、私は咄嗟に振り返る。

 

するとそこには、ガノンドロフが黒い馬を駆り、ゼルダ姫を乗せた白馬を追いかけようとしていたのだ。

 

「ちっ、逃したか!」

 

ガノンドロフは憎々しげに呟く。

 

雨はいっそう激しくなってくる……

 

直後、ガノンドロフは私に気づいたのか、私を睨み、

 

「そこの小娘!今白馬を見たろう。どこへ行ったか教えてもらおうか!」

 

「嫌だ、と言ったら?」

 

私はそう言って剣を構える。

 

「庇い立てする気か。いいだろう!」

 

そう言ったらと思うと、ガノンドロフは左手を私にかざし、強烈な魔法を繰り出した。

 

「うわぁっ!!」

 

私は盾で防ぐ暇もなく、城のお堀にぶち当たって、そのまま気を失ってしまった。

 

「小娘、俺の名前を覚えておくがいい!俺の名はガノンドロフ!世界の支配者になる男だ!」

 

ガノンドロフはそう言って走り去って行った………




いかがでしたか?第10話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「くそっ、手も足も出なかった……!」
「蓮子、まだ諦めるのは早いよ!姫さまが言ってた、トライフォースを手に入れて、あいつを倒そう!」
「そうね。さっさと手に入れて、ぶっ飛ばしてやるわ!……って、あれ?!ここ、どこよ?!
次回、そして7年後!未来で目覚めよ、宇佐見蓮子!
Open your eyes for the next φ's.」


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蓮子大人編
第11話 そして7年後!未来で目覚めよ、宇佐見蓮子!


美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

遂に精霊石を全て集め終えた蓮子。これでもう大丈夫と浮かれていた2人はハイラル平原で城から逃げるゼルダを追うガノンドロフと遭遇。交戦するが、あっけなく蓮子はやられてしまった……、ゼルダ姫がどこかに行ってしまった今、蓮子に残された術は無いのか……?!


「う、ん……」

 

いったぁ……!

 

私は重い体をなんとか起こす。

 

気が付いたら日が昇っており、太陽がカンカンと大地を照らしていた。

 

「れ、蓮子!大丈夫?!」

 

すると、ナビィが私に近寄ってくる。

 

「う、うん、まぁね。」

 

私はぎこちなく返事をした。

 

「それにしても、あいつ……」

 

あいつの出してきた魔法弾のスピードに全く反応できなかった。

 

それに加えてこの威力。まだ正面から喰らったお腹の部分がズキズキと痛む。

 

「姫さまもいなくなっちゃうし、どうすれば……」

 

私が途方に暮れていると、ナビィが

 

「そういえば蓮子、あの時お姫様が投げたの、まだ持ってる?」

 

 

ああ、確かにあの時なにかキャッチしたような。

 

私が懐を見ると、青いオカリナがそこにあった。

 

「これが姫さまの残したものなのかな……?」

 

すると、私の頭の中に誰かの声が響いてくる。

 

「蓮子、聞こえますか?私です、ゼルダです!」

 

なんだろう、これ?ゼルダ姫の、イメージ?それとも、記憶……?

 

「あなたがこのオカリナを手にしたとき、私は既にあなたの前からいなくなっているでしょう。あなたを待っていたかったけれど、もう間に合わない……。せめて、このメロディを、時の扉を開く音を、オカリナに込めて送ります。」

 

すると、ゼルダ姫はオカリナを吹いて、あるメロディを演奏した。

 

私の中にその音は自然と入ってきて、私は無意識にオカリナを構え、それを復唱した。

 

「さあ、時の神殿の石版の前で、この時の歌を!トライフォースはあなたが守って!」

 

それだけ言い残して、ゼルダ姫は消えてしまった。

 

 

 

 

「……、んこ、蓮子、ちょっと蓮子、聞いてるの?!ボーッとしちゃって……」

 

私の意識は、私の頭をどつくナビィの声で引き戻された。

 

「あ、あれ?!私は確か姫さまと……」

 

「ゼルダさまはもう行っちゃったヨ。それより、どうするの?」

 

「……これで、時の扉を開く。そんでもって、トライフォースは私が手に入れる。そしてあいつともっかい戦う。」

 

私は決意を込めてナビィに言う。

 

「えっ、もしかして、それがゼルダさまの言ってた時のオカリナなの?!」

 

ナビィの問いに、私は力強く頷く。

 

「そうと決まれば一直線よ!さぁて、ナビィ、行きますか!」

 

「うん!」

 

私は両方のほっぺたをぺしんと叩いて、すっくと立ち上がり、時の神殿へと駆けていった。

 

 

 

 

 

 

「ここが、時の神殿……、案外しんみりしてるわね……」

 

私は周りを見渡しながら言う。

 

本当に西洋の神殿のような場所だった。

 

奥にぽつんと扉と台座があるだけ。

 

とりあえずここに石を置いて、と。

 

私は慎重に精霊石を収める。

 

「あとは、時のオカリナを吹くだけだネ!」

 

「よーし、いよいよ神さまの道具とご対面ね!」

 

そう言って私は時のオカリナを構え、時の歌を奏でた。

 

すると、扉はゆっくりと開いていく……!

 

そして、徐々に神殿内部の構造が露わになっていく……

 

 

 

 

「あれ、なによこれ。剣が刺さってるだけじゃない。」

 

なんと、中身はただ剣が刺さってる台座がぽつんとあるだけだった。

 

「れ、蓮子!あれ、ただの剣じゃない!あれは、伝説の剣、マスターソード!!」

 

なんて?ウスターソース?

 

「引き抜けってこと?」

 

「うん!今の蓮子なら抜けるヨ!ナビィそんな気がする!」

 

いよいよ本当に勇者さまみたいになっちゃったな……

 

そう思案して私はマスターソードの持ち手に右手、左手の順にかけて、思い切り引き抜く。

 

すると、マスターソードは見事抜けて、私は光に包まれた。

 

あーあ。遂に私も勇者さまね。ロトのつるぎを取ってしまったぜ……

 

直後、真っ白になった私の視界に突如ガノンドロフが現れる。

 

「なっ?!」

 

私は咄嗟に身構えようとするが、うまく体が動かない。

 

「くっくっく、ご苦労だったな小娘!俺の思った通り、時の扉の鍵はお前が握っていたか……。お前がこのオレを聖地に導いてくれるとは……。感謝するぞ小娘。」

 

「ちょっ、おいあんた!導いたってどういう……?!」

 

するとガノンドロフは私の質問に答えることなく、高笑いをしながら消えていった……

 

「くそっ、待てっ!!!」

 

私が叫んでも、どんどんガノンドロフからは遠ざかっていってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………あれ?」

 

私は、突然どこか神秘的な場所で目覚めた。

 

すると、私の目の前に、髭を蓄えたおじいちゃんがいた。

 

「……えと、誰です?」

 

「……ワシの名はラウル。その昔時の神殿を作り、聖地との道を繋ぎし者じゃ。ここは賢者の間。聖地の要である光の神殿に残された最後の砦……」

 

ラウルと名乗るおじいちゃんの喋り方に、何か既視感を私は覚えた。

 

「あれ、あなたって、もしかして……?」

 

「……もうバレてしまったか。そうじゃ。ワシがあのフクロウじゃよ。」

 

「やっぱり。」

 

私は目を細めてそう零す。

 

「………蓮子よ、お前が時の台座から抜き取った退魔の剣、マスターソード。それが聖地への最後のカギだったんじゃ。」

 

なるほど、私がそれを抜いちゃったから聖地は空き巣大歓迎状態になっちゃったと。

 

「ん?でも待てよ、なんで私より先にあいつが聖地に来れたんだろう?」

 

「それについては蓮子、落ち着いておのれの姿を見るがよい!」

 

ラウルさんはそう言う。まったく、いっつも仄めかすんだから……

 

って、あれ?視線が、高い?

 

さっきまではもっと低かったような。

 

「れ、蓮子!あなた、大人になってるヨ!!」

 

えええええ〜〜〜っ!?

 

マジかよ?!元に、元に戻ってるぅぅぅ!!!

 

「バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!!」

 

私が高らかに万歳をしていると、ラウルさんが咳き込み、注目を自らに向ける。

 

「あ、すいません、ちょっと動揺しちゃったもんで。」

 

「……まぁ無理もなかろう。マスターソードは心悪しき者には絶対に触れられぬ聖剣。そして時の勇者たる資格あるものだけが台座から抜き放てるもの。」

 

ってことは、私は合格したってことね。

 

「しかし、お前は時の勇者としてはまだ幼すぎたのだ。」

 

うん、まぁ9歳前後ならね。そんでマスターソードさまが私をわざわざ大人にしてくれたと!っかぁ〜、気がきく剣ですねぇ!流石聖剣さま!

 

「それ故に、お前の魂は7年もの間眠り続けたのだ。」

 

…………

 

…………

 

…………

 

…………は?

 

………7年?眠り?続けた?

 

「じゃあつまり、今は、7年後の世界……?」

 

「そうだ。お前の体は現在18歳ほどになっている筈だ。」

 

あれ、じゃあつまりさっきまでの私は11歳だったのね。

 

にしてはチビだったような……

 

って違う違う違う!そんなことじゃなくて!あの一瞬で7年時間経過したわけ?!

 

シャボンディだったら完全に大遅刻だよ!もうゴムゴムさんは海賊王になってるよ!

 

幽遊白書ならもう螢子との約束破りまくってんだけどぉーーーっ?!

 

私があんぐりしたまま虚空を見つめていると、

 

「そして、時の勇者としての目覚めの時が、来たのだ。」

 

いや遅くね?!ヒーローは遅れてやってくるものっつったって限度があんだろ?!

 

「悲しいことに、お前がハイラルの平和を願って開いた時の扉にお前が封印されているのをいいことに、あろうことかガノンドロフが侵入し、禁断の聖地に足を踏み入れたのだ!そして聖地の中心でヤツはトライフォースの力で魔王となった………」

 

ちっくしょー……、あんにゃろう私が寝てるのをいいことに好き放題やりやがって……!

 

「その強大な力でヤツは僅か7年でハイラルを魔物の国に変えてしまった……。もはやワシの力が及ぶのもこの賢者の間のみ……」

 

なんてこった……、世界を救おうとしたら逆に滅ぼす手助けをしちゃったなんて……!

 

「しかし希望はある!我らには賢者の力がある!7人の賢者が目覚めし時、賢者の力はすべての悪を彼方に封じ込める。かくいうワシもその1人だ。賢者共に戦う、それが時の勇者なのだ。」

 

「つまり、あと6人必要ってことですか。」

 

「そうだ。………、蓮子よ、お前はこの世界の人間ではない。違うか?」

 

「……!!ええ、その通りですよ。」

 

当てやがった……!デクの樹サマみたいな力もあるのかな?

 

「お前の記憶の蓋は、時の扉とともに開いた筈。もう、全てを思い出しても良い頃であろう。」

 

「なにを言って………?」

 

瞬間。私の頭に激痛が走る。

 

「あっ、うう……!!」

 

「蓮子!大丈夫?!」

 

「……〜〜〜っ!!」

 

私は声にならない絶叫をあげる。

 

「………はっ、はっ、はっ……」

 

しばらくして、私は肩で息をしながら再び正面を向く。

 

そうだ。全部思い出した。

 

メリーのこと。秘封倶楽部のこと。

 

「そうだ、私、あの時あの男に絵の中に入れられて……」

 

メリー。メリー。マエリベリー・ハーン。私の親友。かけがえのない親友。

 

それを私は、放っておいたままこんなに………

 

「どうやら思い出したようだな。では聞こう。蓮子。今のワシの力ならどうにかお前を元の世界に返すことが可能だ。ただし、肉体は子供のままだがな。どうする?本来ならここにいるのはお前ではない。お前に逃げる権利はあるのだ。」

 

…………

 

 

…………

 

 

…………私は、

 

「私は、残ります。」

 

「えっ?」

 

すると、ナビィが不思議そうに私を見つめる。

 

「どうして?記憶が戻ったのなら、蓮子は蓮子のいるべき場所に帰るべきだヨ!」

 

「たしかに私は向こうに待たせてる人がいる。でも、私のせいでこんなにしてしまった世界を放っておいて、のこのこ自分の世界になんて帰れない。そんなことしたらメリーに怒られちゃうから。……それに、こんなどうしようもない私でも、まだ守れるっていうんなら、私は最後まで足掻き通します。あいつには、まだ借りを返してないし。」

 

私の返答に、ラウルさんはそうか、と言って、

 

「お前は、心優しいのだな。」

 

「そんなことないです。ただの捻くれた臆病者ですよ。」

 

「蓮子、マスターソードに認められた勇者よ!我が光をその身に宿し、賢者の力を我がものにせよ!」

 

ラウルさんはそう叫ぶ。

 

すると、私の手の中に黄色のメダルが現れる。

 

「光のメダル……。賢者が復活した証だヨ!」

 

「蓮子よ、6人の賢者を蘇らせ、ハイラルを救うのだ……」

 

ラウルさんがそう言うと、私の意識はどんどん遠のいていった………




いかがでしたか?第11話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「よっす!記憶を取り戻した蓮子さんだぜ!」
「なんでそんなにハイテンションなの……?」
「なにって、まずはコキリの森にいる賢者さまなんでしょ?知り合いかな?」
「わからないけれど、とりあえず行ってみればわかるヨ!」
「次回、森の神殿!!決戦、ガノンドロフ?!
デュエルスタンバイ!」


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第12話 森の神殿!!決戦、ガノンドロフ?!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

伝説の剣、マスターソードを引き抜き、7年封印されてしまった蓮子。その隙にガノンドロフはトライフォースを手に入れ、ハイラルを蹂躙してしまった……。ガノンドロフを倒すには、賢者の力が必要だとわかった蓮子は、賢者を蘇らせるため、新たな戦いに赴く……


「ん………」

 

私が次に目を覚ますと、そこは時の神殿のマスターソードの台座の前だった。

 

そうか。帰ってこれたのか。

 

そう私が思案していると、

 

「蓮子……、時の神殿に戻ってきたね。ほんとに7年も経ってるのかな?」

 

「どうだろ。でも私も大人に戻ってるからな。多分、おそらく、きっと。お前がそう思うんならそうなんだろう。お前ん中ではな。」

 

「蓮子、なんか脱線してない……?」

 

すると、ナビィがあることに気づく。

 

「あれ?子供の時使えたのに使えなくなった武器があるみたい……」

 

ん?………

 

たしかに、なんか持てないな……子供のオモチャシリーズ。

 

まあ、子供のオモチャシリーズだからね。もう蓮子さんは立派な大人だからね。

 

「とりあえず、出るしかなさそうね。」

 

「そうみたいね。んじゃあ、出ますか。」

 

私がそう言って踵を返して出て行こうとすると、

 

「!!」

 

私は何かの気配を感じとり、すぐさま私の背後に剣の切っ先を向ける。

 

「……待っていたよ時の勇者……」

 

「あんた……何者?」

 

そいつは私の問いに答えることなく続ける。

 

「世界が魔に支配されし時、聖地からの声に目覚めし者たち、5つの神殿にあり。1つは深き森に。1つは高き山に。1つは広き湖に、1つは屍の館に。1つは砂の女神に。目覚めし者たち、時の勇者を得て魔を封じ込め、やがて平和の光を取り戻す。我らシーカー族に残る神殿の言い伝えだ。」

 

シーカー族……聞き覚えがあるような無いような…….

 

「ボクはシーク。シーカー族の生き残りだ。伝説の聖剣、マスターソードを持つ者……、それが時の勇者。君が言い伝えを信じるなら5つの神殿を探し、5人の賢者を目覚めさせる他ない。」

 

ん?ちょっと待て、5人?ラウルさんは6人とか言ってたような……

 

まいっか。

 

「今、森の神殿でひとりの賢者が目覚めの時を待っている。君もよく知る少女だ。しかし、神殿に巣食う魔物の力で、聖地からの声をその少女に伝えることは不可能だ。それに今の君には神殿に入ることすらできぬはず。これを持っていけ。」

 

するとシークは私に謎の装置と弓矢を渡してきた。

 

「何よこれ。立体機動装置?」

 

「蓮子、ここはイェーガーするところじゃないよ……」

 

ナビィも呆れ気味だ。

 

「それはフックショット。固形物に引っ掛けたりするとそこまで移動できる優れものだ。」

 

「ふぅん。」

 

正直私にとっちゃこんなのどうでもよかった。

 

そう。ついに子供のオモチャシリーズ、パチンコの上位互換が手に入ったのだから。

 

弓、矢!!

 

これぞ戦士って感じよね!

 

「それと、ここからではそんな盾では心元あるまい。これも持っていけ。」

 

すると、シークは私に鉄製の盾を渡した。

 

「おお……!」

 

ずっしりとした重み。

 

早速左手につけてみる。

 

しっくり来る、この素晴らしさ……っ!!

 

便利屋かこの人は。

 

「……まぁ、ありがと。それで、まず森に行けばいいのね?」

 

「そうだ。」

 

シークはそれだけ返す。

 

「よーし、ナビィ、ちゃっちゃと賢者復活させて、イェーガーするわよ!」

 

「ごめん蓮子、わけがわからないよ……」

 

「そんなのどーでもいいでしょ?!ほら、行くよ!」

 

いつものように漫才を繰り広げながら私とナビィは歩いていく。

 

「………」

 

その後ろ姿をシークはずっと見つめていた………

 

 

 

 

 

 

神殿の外の光景。

 

私は思わず息を飲んでしまった。

 

「なによ、これ……」

 

そこには7年前(自分としてはほんの数分前)とは違いすぎる光景だった。

 

町はぼろぼろで、いたるところから煙が吹き出している。

 

かつ、暗い雲に覆われていて、かつてハイラル城があったところには、大きな浮遊する城があった。

 

ああ。あれがラピュタか。

 

悲報 ガノンドロフはムスカ大佐だった

 

ってな感じ。

 

「面影が全くないわね……」

 

「うん……。まあとりあえず、コキリの森に戻りましょ!」

 

ナビィの言葉に私は頷き、走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「疲れた……」

 

ハイラル平原のおおよそ端から端。丸一日かけてようやくコキリの森に帰ってきた。

 

「7年ぶりの里帰りね。私にとっちゃ故郷じゃないけど。」

 

「それにしても蓮子、あなたがあんなに寝相悪かったなんて思わなかったヨ……」

 

「へ?」

 

「いや、寝てる時にいきなり「ダイナマイト四国」だとか言いだしたり、寝返りうってそのまま転がってって岩に激突したり……、それでも蓮子は起きなかったヨ……」

 

「私ってそんな寝相悪いかなぁ」

 

ぽりぽりと頭をかく。

 

「悪いってくくりじゃないヨ蓮子!酷すぎるよ!!」

 

「はいはい。悪ぅございました。」

 

ナビィの愚痴を受け流し、橋を渡って、遂にコキリの森に戻ってきたら、

 

そこは魔物が跋扈している里へと変貌していた。

 

「うそ……?!」

 

「まさか、神殿の影響がここまで……?!」

 

私とナビィは顔を見合わせる。

 

「とりあえず、森の聖域に急ごう!」

 

「うん!」

 

そう言って私たちは迷いの森へと入っていった。

 

 

 

 

 

「な、なんだオマエ!」

 

私が森の中を走り回っていると、聞き覚えのある憎ったらしい声が私の耳に入ってきた。

 

「そんなコキリっぽい服着たって騙されないゾ!!」

 

忘れもしない。あのクソガキだ。

 

今こそ、大人のお姉さんを怒らせたらどうなるか教えてやろうか、と思ったけど、今は神殿が優先ね。

 

ってか、全然コキリっぽくないぞこの服……

 

そういやデクの樹サマがこの服でも違和感ないように改ざんされてるって言ってたっけ……

 

「オイラ、サリアと「やくそく」したんだ!ここは誰も通さない!どーしてもサリアに会いたいってんなら、オマエがサリアとともだちっていうショーコを見せろヨ!!ま、オマエみたいな大人にはムリだろうけどな!フンッ!!」

 

……

 

無意識に剣に手が伸びそうになる。

 

「蓮子、抑えて抑えて。」

 

が、ナビィのおかげで平静を保つことができた。

 

「じゃあこれで通してくれる?」

 

私はオカリナを構えてサリアの歌を吹いた。

 

「……それ、サリアがよく吹いてた歌だ。オマエ……サリア知ってんのか?!」

 

「もち。」

 

「その曲……、サリアが友達だけに教えてくれる歌なのに……。わかった。オマエ信じる!」

 

なんだ、聞き分けいいじゃない。見直したわ。

 

「………オマエ見てると、なんだかアイツを思い出すよ。」

 

………

 

「そいつは、あんたにイライラしながらいつかきっと帰ってくるわよ。」

 

「………?それ、どーゆー意味だ……?」

 

「さーね。自分で考えな。」

 

私はそれだけ言って奥へと進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

帰ってきた。サリアとの思い出の場所。森の聖域。

 

なんか、道のりは今までと随分様変わりしてたけど……

 

すると、私の目にサリアが座ってた切り株が飛び込んできた。

 

「サリアが……いない……?」

 

私がそうこぼした瞬間、追いかけてきたのか、シークがどこからともなく現れる。

 

「なによ。敵かと思ったわ。もっと穏便に出てこられないわけ?」

 

「構うな。」

 

シークはそれだけ言って続ける。

 

「……時の流れは残酷なもの。人それぞれ速さは違う。そしてそれは止められない。時が流れても変わらぬもの、それは幼き日の追憶。」

 

私もメリーとの約束があるからね……。なおさらこんなところでガメオベラになれないな。

 

「思い出の場所へ誘う曲、森のメヌエットをお前に託そう。」

 

するとシークはハープを取り出し、メロディを奏で始める。

 

厳かなメロディが響き渡った……

 

うん。覚えた。……おそらく。

 

「では蓮子。また会おう!」

 

そう言ってシークは数は後ずさりして、地面になにかを叩きつけ、消えてしまった。

 

……忍者かあいつは。

 

「……そうか!」

 

それで思い出した。あいつ、インパさんに似てるんだ。そういやインパさんもシーカー族だったっけ……

 

なるほど。似てるわけだ。

 

さて、と。

 

私は貰ったフックショットを構えて神殿入り口の壁に突き刺し、そのまま登る。

 

そして、神殿へと入っていった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

町外れの無人の館、そこにはお化けが出るという噂があった……

 

「中は思ったより綺麗ね。」

 

「なんだか寒いヨ……、ね、ねえ蓮子、もう帰らない?」

 

「なによナビィビビってんの?」

 

「………ってか待って。これ偉い人に怒られるヨ……」

 

「?なんで?」

 

「気付いてるでしょ?!もう!」

 

プンスカと怒るナビィを尻目に、私は奥へ奥へと進んでいく。

 

すると、エレベーターがあった。

 

「なんで神殿にこんなハイテクなものが……」

 

あー、ダメだダメだ。突っ込んだら負けだこれは。

 

仕方なくエレベーターに乗り込み、地下に進んでいく。

 

すると、大きな絵画が壁にたくさん飾ってある部屋にたどり着いた。

 

「なんだかあの美術館思い出して嫌になるわね……」

 

あの男、誰なんだろ。自分のことを親戚とか呼んでたし。

 

私が高台の上に乗って絵を見てると、入り口が塞がれる。

 

「?!」

 

すると、聞き覚えのある笑い声が後ろから聞こえてきた。

 

私が後ろを振り返ると……

 

「が、ガノンドロフ……?!」

 

そこには、ガノンドロフが馬に乗って私を見下ろしていた……




いかがでしたか?第12話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!私蓮子!いきなりラスボスとかハードモードすぎんでしょ!」
「でも蓮子!あのガノンドロフすこし様子がおかしいよ!偽物なんじゃないかな?!」
「くそっ!偽物でも本物でも、2度も負けてたまるか!
次回、激戦ファントムガノン!賢者、目覚める!!
君は、小宇宙(コスモ)を感じたことがあるか?!」


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第13話 激戦ファントムガノン!賢者、目覚める!!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

森の賢者を救うため、森の神殿にやってきた蓮子。そこで待ち受けていたのは、なんとガノンドロフだった!!果たして蓮子はガノンドロフに打ち勝つことができるのであろうか?!


「ガノンドロフ…….!!」

 

私は憎々しげにそう呟く。

 

「フフフ………」

 

ガノンドロフの顔を見ると、ガイコツのような面のようなものをつけていた。

 

「あ、あれは異次元悪霊ファントムガノン!!」

 

ナビィは声を荒げる。

 

「ファントムガノン……」

 

私がそうこぼした瞬間、ファントムガノンは私の左後方の絵の中に飛び込んで行った。

 

「絵の中?!」

 

私が慌てて後ろを振り返ると、そこには絵の中の道を奥へと進んでいくファントムガノンの姿があった。

 

「嘘?!」

 

ファントムガノンは絵の中に入っていって消失してしまった……

 

「なによ。逃げちゃったじゃない。」

 

私がぶつぶつ文句を言いながら剣をしまおうとすると、

 

「れ、蓮子!後ろ後ろ!!」

 

なによ。私は志村じゃないんだからそんなにコント風に言わんだっちゃ……

 

すると、位置的に私の真後ろに位置する絵から、ファントムガノンが飛び出し、私に攻撃を仕掛けてきた。

 

「!?」

 

私は反応できず、もろにくらってパーテーションポールに叩きつけられてしまった。

 

「いっ……たぁ……!!」

 

私の額から血が滲む。

 

明らかに重い。子供時代の奴らより……

 

「くっ、そ………!」

 

私はなんとか立ち上がり、剣を構える。

 

が、既にファントムガノンは再度絵の中に消えていた。

 

「どこだ……、どこから来る……?」

 

すると、一枚の絵をだけに、道の奥から馬に乗ったファントムガノンが駆けてきているのが見えた。

 

「あれだ!!」

 

私は咄嗟に弓矢を構え、矢を番えてまっすぐファントムガノンの馬を狙う。

 

そして……

 

「蓮子、出てきたヨ!!」

 

「今だっ!!」

 

私はそう言って矢を放つ。

 

瞬間、私の放った矢はファントムガノンの馬の脳天を貫いた。

 

瞬間、馬を切り捨てる決断をしたのか、ファントムガノンは浮き上がり、杖に光を溜める。

 

「さぁて。これでタイマンね。ケリつけましょう。」

 

私も剣と盾に持ち帰る。

 

マスターソードとハイリアの盾だ。

 

ファントムガノンは杖に溜めた光を私に放ってくる。

 

「ちっ!!」

 

私は咄嗟に盾を構える。

 

が、盾に着弾した瞬間、私の体に盾を通して激しい電流が流れてくる。

 

「くっ、盾じゃ防げない……!」

 

「蓮子、大丈夫?!」

 

「うん、大丈夫大丈夫。」

 

私はケホケホと咳き込んでから立ち上がり、盾を投げ捨てる。

 

「ちょ、蓮子?!盾捨てちゃっていいの?!」

 

「後で拾うからいいの。あいつとの戦いにとっちゃ、盾は邪魔だかんね。」

 

「……さぁて。第二ラウンド始めようか!」

 

私は剣の切っ先をファントムガノンに向ける。

 

ファントムガノンは再び杖に光をを溜め始める。

 

勝負は、ヤツの弾を弾き返す!それっきゃない!!

 

私がそう思案した瞬間、ファントムガノンは再び光をはなつ。

 

今だ!!

 

私はマスターソードを横に薙ぐ。

 

瞬間、ファントムガノンの光弾は見事弾き返され、今度はファントムガノンを襲った。

 

光弾が着弾したファントムガノンはよろよろと地面に降りてきて膝をつく。

 

「ふっ!!」

 

私は剣を乱暴に振り回してファントムガノンを連続して斬りつける。

 

しかし、ファントムガノンは再び浮き上がってしまう。

 

そして、再び光弾の発射準備をする。

 

「蓮子、もう一押しだヨ!」

 

よし……!!

 

瞬間、ファントムガノンは再び光弾を放つ。

 

私もそれを剣で跳ね返す。

 

が、ファントムガノンもそれを弾き返す。

 

「くっ!!」

 

私は少し気が動転したが、再び持ち直し、剣を再び振る。

 

そんなラリーを数十回続けた先、ファントムガノンがミスしたのか、光弾が命中した。

 

「こいつで終わりよ!!」

 

私は飛び上がり、両手でマスターソードを持つ。

 

「ヒテンミツルギスターイル!!」

 

「ちょっ……」

 

ナビィがツッコミを入れようとするが、私はもう止まらない。

 

「龍槌!!」

 

私は重力落下のスピードで斬り、

 

「翔閃!!」

 

剣を瞬時に持ち替え、アッパーのようにファントムガノンの顎を捉える。

 

「に、2連撃!いけるヨ蓮子!この機を逃す手はないわ!」

 

「龍巻閃 凩!!」

 

「旋!!嵐!!」

 

私はさらに連続でファントムガノンを斬りつける。

 

「ご、5連撃!!」

 

ファントムガノンは耐えきったのか、再び地に足をつける。

 

「……!!」

 

私は足に体重を乗せ、ファントムガノンの元へ飛んで、

 

「飛天御剣流……っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「を取り寄せぇぇぇぇぇぇーーーーーっ!!!!!」

 

私は九頭龍閃を放つ。

 

9つの斬撃が全て命中したのか、ファントムガノンは後方に吹き飛ばされ、壁にめり込んだ。

 

「CCOザマァ、速達だぞコノヤロー」

 

私はそう言ってニヤッと笑う。

 

「うっ……」

 

瞬間、私は膝から崩れ落ちる。

 

実際、ふざけて飛天御剣流をやったまではいいんだけど、それ以前に受けたダメージが大きいな……

 

「れ、蓮子、やったね!!」

 

「うん。だいぶ疲れたけどね………」

 

すると、めり込んでいたファントムガノンが青い炎に包まれる。

 

直後、本物のガノンドロフの声が響いてくる。

 

「小娘、なかなかやるな。少しは腕を上げた、というわけか。」

 

「これがあんたへの宣戦布告の速達よ。受けとんなさい。」

 

「だが、お前が倒したのは所詮俺の幻影にすぎん。俺と戦う時、こうはいかんぞ!!…それにしても不甲斐なきやつだ!次元の狭間に消え去れい!!」

 

すると、ファントムガノンは苦しみながら灰と化してしまった。

 

「ザマァみなさい……!」

 

私は額の血を擦って拭き取る。

 

「これで賢者が復活するのかな?……賢者が誰なのか、だいたいの目星はついてるけど。」

 

「うん。多分ね。それじゃあ行こう!」

 

そして、私たちは、また光に包まれていった……




いかがでしたか?第13話は以上です。

蓮子「あれ?なんだかタミくんの様子がおかしいな……、いろいろ投稿が遅れてない?」

タミ「私は帰ってきたぁぁぁ!!」

「……」(無言の腹パン)

「ゴファッ!!」

「なんで生きてんのよあんた。」

「ギャグ補正。」

「………くそっ、どうりで投稿が遅いわけだ。………それで、なんでこんなに遅いのよ。もう一回反省させてあげようか?」

「うぐっ、それはご勘弁を……。最近本当に忙しくてなかなか小説に時間を割けず……。」

「なるほどね。お前の言い分もあるだろうから今回は謝罪だけで私は許すわ。読者の方はあんたに愛想尽かしてると思うけど。」

「申し訳ない。昨日もまた寝落ちしてしまいまして……」

「まったく……」

「これからもちょくちょく遅れてしまうこともあるかもしれませんが、必ず、完結させますので、よろしくお願い致します。それでは、次回予告をどうぞ!」



〜〜〜次回予告〜〜〜
「まさかタミが生きてたなんてね……」
「よ、よかったじゃない!うp主さんが生きてて。」
「……まあ、そうね。ところで、予告してなくない?」
「あ、確かに……、え、えっと、次回は、森の賢者を救った私たちが、次は炎の賢者を復活させるため、デスマウンテンに」
「はい、終わりです。次回、ゴロンの英雄と炎の邪龍!
へのつっぱりはいらんですよ!」


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第14話 ゴロンの英雄と炎の邪悪!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

大人になってからの初の強敵、ファントムガノンにどうにか勝利した蓮子。これで森の賢者が復活するのだそうだが、果たして誰が賢者だったのか……?!


……私は、また時の神殿で目覚めたときと同じ場所で目覚めた。

 

「蓮子、賢者の間に出たみたいだヨ。」

 

「うん。みたいね。」

 

すると、目の前にあった緑の模様がある台に、ひとりの少女が現れた。

 

「……やっぱり、あんただったのね、サリア……」

 

私の言葉に、サリアは深く頷いて、

 

「ありがとう。あなたのおかげで賢者として目覚めることができました……。私はサリア。森の神殿の賢者……」

 

「そんな改まって話さなくてもいいのに。」

 

あ、そうか。私が大人になってるからわかんないのかな?

 

「きっとあなたが来てくれると信じてたわ。だってあなたは……。」

 

サリアは何か言いかけたが、首を振って、

 

「ううん、何も言わないで。あなたと私は、同じ世界では生きていけない運命だもん……」

 

………そんなに悲しそうな目をしないでよ。サリアらしくもない。

 

「サリアは森の賢者として、あなたを助けていくの。さぁ、このメダルを受け取って。」

 

すると、私の手の中に緑色のメダルが現れた。

 

「それは森のメダル。賢者が目覚めた証だヨ!」

 

直後、私の意識にどんどん靄がかかってくる。

 

「サリア……また、お別れなの?」

 

私が尋ねると、

 

「ううん。きっとまた会えるわ。大丈夫。サリアは、ずっとずっと、あなたの友達だからネ……」

 

サリアがそう言った途端、私の意識は完全に暗転した。

 

 

 

 

 

 

 

「ん………」

 

私は目を覚ました。

 

どうやらデクの樹サマの前に出てきたらしい。

 

すると、ナビィが何かに気づく。

 

「あれ?デクの樹サマの前に、なんか生えてるヨ?」

 

「あ、ほんとだ。なんだこれ?」

 

私が顔を近づけてみてみると、

 

急に植物が生えてくる。

 

「うわっ!!」

 

「ボク、デクの樹のこどもデス!君とサリアが森の神殿の呪いを解いてくれたから、ボク、生まれてくることができたデス!本当にありがとうデス!」

 

「え、ええ。はぁ。」

 

私は半分くらい何が起こってるのかわからないまま返事をする。

 

「昔の仲間には出会ったデスか?みんな大きくなった君に気づかなかったデスね。」

 

うん。サリアを除いてはね。

 

「それもそのはず。コキリ族は大人にならない民族。7年経ってもこどものままデス。」

 

ってことは、私の元々のポジションにいる人は……

 

「そうデス。おおかた察しはついてると思うデスけど、君はコキリ族じゃないんデス。」

 

「君は本当はハイリア人。その秘密をいつか話すことが、ボクの使命だったんです。」

 

「昔。ハイラルの統一戦争があった頃。戦火を逃れるため、ハイリア人の母親と赤ん坊が禁断の森に逃げ込んだデス。深い傷を負っていた母親は、森の精霊、デクの樹に我が子の命を託したデス。」

 

なるほど。その赤ん坊、それが私のポジションってことか。

 

なんか、めんどいポジションについちゃったわね……

 

「母親が息をひきとったあと、赤ん坊はコキリ族として育てられ、ついに運命の日を迎えたのデス!!」

 

「君はもともとハイリア人。いつかこのコキリの森を出て行く運命だったのデス。自分の宿命を知った今、君にはやることがあるのデス。」

 

そうね。あいつに負けっぱなしは嫌だし、私がこんなにしてしまったハイラルは、私がなんとかしなきゃ。

 

「………ボクから言えることはこれだけデス。さぁ、蓮子。全ての神殿を解放し、平和を取り戻すのデス!!」

 

「ありがと、デクの樹サマ。お陰で気が引き締まったわ。」

 

よし、と帯を締め直せた。

 

「そうだ、蓮子。このこと、シークさんに報告したら?」

 

「それもいいけど、どこにいるのかな?」

 

「……多分、時の神殿に行けば会えるヨ!」

 

「うーん、ほんとでしょうね……?」

 

それで、私は渋々時の神殿へと向かっていった。

 

 

 

 

 

時の神殿。マスターソードが刺さっていた台座の横に、シークが立っていた。

 

「………待っていたよ。神殿に取り憑いた悪霊を浄化し、賢者を目覚めさせたんだね。」

 

「お陰で大事なもん一個失ったわ。ま、すぐ取り戻せたけどね。」

 

「………そうか。だが、君を必要としている賢者はまだいるはずだ。そのため、君はまだまだ強くならなくちゃあいけない。時には時間を遡った方がいい時もあるだろう。」

 

「ならば、時の台座にマスターソードを刺せ。そうすれば7年の時を遡ることができるだろう。」

 

なるほど。剣を戻せばいいのか。

 

「蓮子、君はいずれここに戻って来なければいけない時がくる。その時のため、このメロディを授けよう。時の神殿へと帰還のメロディ、光のプレリュードを。」

 

すると、シークはハープを取り出し、奏で始めた。

 

希望が持てそうなメロディが響き渡った。

 

うん。覚えた。maybe.

 

「時のオカリナとマスターソードがある限り、時は君の中にある。では、蓮子、また会おう!」

 

シークはそういって再び地面になにかを叩きつけ、いなくなってしまった。

 

……そうしないと帰れないのか……?

 

 

 

 

「それで、蓮子、次はどこへ行くの?」

 

そうね………

 

「……デスマウンテン行く?」

 

「そんな喫茶店感覚で言うの……?」

 

「そんなんじゃないわよ。」

 

「ただ、私の勘がここへ行けって言ってる!」

 

私はそう言って走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

………ゴロンシティ。帰ってきた。

 

………そういえば、こどもの時逃げ帰ってから一度も来てなかったな。

 

そこで私たちはある違和感に気づく。

 

ないのだ。人気が。

 

「おかしいわね。こんなにしんとしてたっけ?」

 

「ううん。もう少し活気があったはずだヨ。」

 

「!!」

 

すると、なにかが私に向かって突進してくる。

 

私は咄嗟に右足を突き出してそれの回転を止めようとする。

 

数メートル下がったのち、ようやくそれは止まった。

 

「よくもやったなコロ!ガノンドロフのこぶんめ!オラの名前を聞いて驚け!オラは……ゴロンの勇者、蓮子だコロ〜!!」

 

………ん?

 

「いや、私はガノンドロフの子分でもないし、蓮子って私の名前だし。」

 

私がそう言うと、

 

「え?オマエも蓮子っていうコロ?じゃあオマエがあのでんせつのドドンゴバスター、ゆうしゃ蓮子?!」

 

ドドンゴ……バスター?

 

ゴーストバスターズ的な?私掃除機持ってないよ?

 

「お、オラのとーちゃん、ダルニアだよ!おぼえてる?」

 

ええ?!

 

「あ、あんたもしかして、ダルニアさんのこども?!」

 

「オラの名前、とーちゃんが蓮子のゆーきにあやかってつけたんだコロ!……でも、オラ女じゃないコロ。」

 

うん。それは私も思った。

 

「でもいい名前コロ!オラ気に入ってるコロ!」

 

そう?まぁ、そう言ってくれるなら嬉しいよ。

 

そんなにいい名前してるかね、私。

 

「蓮子はオラたちゴロンにとってえーゆーコロ!あとでサインしてほしいコロ!「ゴロンの蓮子くんへ」って書いてほしいコロ!」

 

ええ……?私サインなんてしたことないよ……?

 

「え?ああ、わかった……」

 

すると、蓮子、いや、私じゃなくて、ゴロンの蓮子はなにかを思い出したかのように

 

「あ、そうだコロ!それどころじゃないコロ!みんなを助けてコロ!」

 

「助けるって、ドユコト?」

 

「ダルニアとーちゃんも炎の神殿に行っちゃったコロ!あそこにはリュウがいるコロ!」

 

龍……?

 

「はやくしないととーちゃんまでリュウに食べられちゃうコロ〜!!」

 

そう言って蓮子は泣き出してしまった。

 

……なんか私が泣いてるみたいで気分悪いな。

 

「え、えと、とりあえず落ち着いて。リュウってなんなの?」

 

私はどうにか蓮子をあやして、リュウについて尋ねる。

 

「むかしこの山には、ヴァルバジアっていうわるーいリュウが住んでたコロ。そのリュウはオラたちゴロンを食べる恐ろしいリュウだったコロ。」

 

おとぎ話みたいな話ね……

 

「そいつを昔のゴロンのえーゆーが、ドッカーン!とハンマーでやっつけちゃったコロ!これ、ずーっと昔だけど、ほんとのことだよ!だってそのえーゆーの子孫がとーちゃんなんだもん!ゴロンのみんなもガノンドロフの子分に炎の神殿に連れてかれちゃったコロ。みんなヴァルバジアに食べられちゃうコロ!」

 

そう言って再び泣き出してしまった。

 

私は大きく息を吸って、

 

「かーーーーつ!!!」

 

急に大声を出したので、蓮子はびくっとしてしまう。

 

「じゃあ、あんたもそのゴロンの英雄の血をひいてるんでしょ?だったらそんなとこでいつまでも泣くな!その目ん玉ひん剥いて、今為すべきことを成しなさい!あんたも「蓮子」なんでしょ?!」

 

私の一喝に、

 

「……わかったコロ。オラもう泣かないコロ!お願いコロ!オラ、炎の神殿に行くコロ!」

 

蓮子の一言に私はため息をついて、

 

「炎の神殿は私が行くわ。ダルニアさんもゴロンの人助けるために神殿にいるんでしょ?」

 

「でも、オラ……」

 

「あんたはここで、この街を守ってなさい。それがあんたの役目よ。」

 

「………わかったコロ!オラ、ここを守ってるコロ!」

 

「よし!大丈夫。2人も英雄がいるんなら、リュウなんてお茶の子さいさいよね!」

 

私の言葉に蓮子は頷く。

 

「よーし!炎の神殿……行きますか!!」




いかがでしたか?第14話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だ!あっつ!なんつー熱さよこれ……!地獄の釜茹でにあってる気分だわ……!」
「蓮子!まずはこの熱さをどうにかしないと……!って、これがヴァルバジア?!」
「へっ、お前なんぞに食わせるゴロンなんて1人もいないわ!!
次回、炎熱血戦!ヴァルバジア!!
すべてを破壊し、すべてを繫げ!」


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第15話 炎熱血戦!ヴァルバジア!!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

森の賢者を目覚めさせ、森を救った蓮子。次に向かうのは、デスマウンテン。ここでは、ガノンドロフによってほぼ全てのゴロンが炎の神殿に連れ去られてしまっていた。全てのゴロンを救うため、蓮子は炎の神殿に乗り込むことを決意する……


「ねえ、まだ終わんないの?」

 

ゴロンシティ。私は道具屋にて私の服に耐熱加工をしてもらっていた。

 

「もうちょっとゴロ。待っててゴロ。」

 

はぁ。

 

あの後、ダルニアさんの部屋からデスマウンテン火口に行ってはみたものの、あまりの暑さに逃げ帰ってきてしまった。

 

肺が焼けるかと思ったわ。

 

「ねぇ、これで大丈夫になるの?」

 

「大丈夫ゴロ。ゴロンの服は暑さ対策がバッチリゴロ。」

 

道具屋は自信ありげにそう言う。彼はガノンドロフの襲撃があった際、隠れていたため難を逃れたそうだ。

 

「よし!これでオッケーゴロ!」

 

「本当に大丈夫なんでしょうね……?」

 

私の服は見た目、色、共に何も変わっていない。

 

「大丈夫ゴロ!行ってみるゴロ?」

 

「そうさせてもらうわ。んじゃあね。ありがとう。」

 

私はそう言ってデスマウンテンの火口に向かっていった。

 

 

 

 

 

 

あっつ………くない。

 

先程までとは大違いだ。全然暑くない。

 

ただ単に保冷剤でも入れてんのかな、と思ったけど、そんなこと全然なかったわ。

 

「れ、蓮子、暑い……」

 

あそっか。ナビィはさっきとなんにも変わってないから……

 

「ごめんねナビィ。さっさと神殿攻略して、温泉にでも行こうか。」

 

「……温泉なんてあるの?」

 

「あんじゃない?活火山なんだし。」

 

私は神殿に向かいながらそう会話する。

 

すると、私が橋に差し掛かった瞬間、

 

「わっ!」

 

シークがどこからともなく現れ、私に近づいてくる。

 

「……時を超えて育まれしもの、真実の友情は時を経てより強き絆となる。その熱い心はやがて正しき者の力となり進むべき道を照らすであろう。君に、その熱い心を確かめる、炎のボレロを授けよう。」

 

そう言ってシークはハープを取り出し、燃えてくるような曲を奏でた。

 

………うん。覚えた。おそらく。

 

「蓮子、また会おう!」

 

そう言ってシークは後ずさりする。

 

あっ!今度は逃がすか!その覆面ひっぺがしてやるわ!

 

私がシークに向かって走っていくと、私とシークの間に炎の壁ができた。

 

それにより私はシークに近づけなくなってしまった。

 

シークは何かを地面に叩きつけ、やはり消えてしまった。

 

それと同時に、炎は消え去った。

 

「………くそっ、逃げられた……」

 

「シークさん行っちゃったネ……」

 

「うーん、ま、神殿攻略してけばまた会えるわよ。そん時に化けの皮剥がしてやるわ……」

 

私は橋を越えて炎の神殿に乗り込んでいった………

 

 

 

 

 

 

さて、と。

 

入ってきたはいいものの熱いな。

 

よし、とドアの前に立って、扉を見る。

 

なんだろう。この牢屋のドアっぽいのは。

 

ひとまず開けてみよ。

 

私がゆっくりドアを開くと、マグマだまりの部屋に出た。

 

「そこにいるのは蓮子か……?」

 

すると、対岸から声がかけられる。聞き覚えのある声だ。

 

「ダルニアさん!」

 

「おお!蓮子ゴロか!しばらく見ねえ間に大きくなりゃあがって……。しばらくゆっくりと話してぇところゴロが、そうはいかねえ。」

 

ダルニアさんは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。

 

「ガノンドロフの野郎、太古の邪竜ヴァルバジアを蘇らせちまった!おまけに他の部族への「見せしめ」だとぬかしやがってオレの仲間を邪竜のエサに……!くそっ!!ヤツがここから出ちまったらハイラル中が焼け野原だゴロ!」

 

するとダルニアさんはハンマーを取り出して、

 

「オレは邪竜を封じるためにこの先へ行く!蓮子、おめえをキョーダイと見込んで頼む!オレが邪竜を封じている間に、オレの仲間を助けてくれ!どうか頼む!」

 

アニキは私に深々と頭を下げる。

 

「………わかりましたよ、アニキ。後で絶対助けに来ますから!」

 

「じゃあ頼むぜ蓮子!」

 

ダルニアさんはそう言って奥の部屋へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここか……」

 

奥へ奥へと進んでいくと、ゴロンのみんなが捕らえられてる牢屋が見つかった。

 

「え、と鍵は……」

 

私が辺りを見回していると、

 

「蓮子!もしかしてこのスイッチじゃない?」

 

「ん、これか!」

 

私はスイッチに乗って押して見ようとするが……

 

あれ?!

 

動かない。スイッチが。

 

「あ、れ、蓮子!このスイッチ錆びてるヨ………」

 

あ、ほんとだ、錆びてる。

 

「えー……と、どうしよ。」

 

私が頭を抱えていると、

 

「おーい!おめえ、蓮子ゴロ?久しぶりゴロ!」

 

「そう。助けに来たの!アニキに頼まれてね!」

 

「そうか、アニキが……。そうだゴロ!牢屋の中でこれを拾ったんだゴロ!これでスイッチを叩き押して欲しいゴロ!」

 

するとゴロンの中の1人が牢屋の隙間からハンマーを渡してくれた。

 

おお………

 

ずっしりと重い。

 

こいつで……!

 

「はっ!!」

 

ズガンという音と共に、スイッチが押し込まれた。

 

すると、牢屋が解放された。

 

「おお!逃げていいゴロ?!ありがとうゴロ!!……アニキ、心配ゴロ。蓮子。伝説のドドンゴバスターのおめえにしか頼めねえゴロ。アニキをよろしく頼むゴロ!」

 

「……請け負った!」

 

私が力強くそう言うと、ゴロンはスタコラサッサと逃げていった。

 

「………うし。」

 

私は汗を拭って、アニキが行った扉に向かって走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私がアニキの入った部屋に入ると、そこにはマグマだまりに浮かぶ丸い台座の上で巨大な竜と戦うアニキの姿があった。

 

「れ、蓮子!!来てくれたんだな?!」

 

「はい!ゴロンのみんなは助けました!」

 

「そうか!助かったぜ!すまねぇ蓮子!オレ1人じゃあこいつぁ手に余る!」

 

「私もアニキと戦えるなら光栄ですよ!」

 

私は台座に飛び乗り、剣を引き抜く。

 

ヴァルバジアの思しき竜は空を回ってこちらを睨んでくる。

 

「よっしゃーっ!!覚悟しやがれ、ヴァルバジアっ!!」




いかがでしたか?第15話は以上です。

「今回も投稿が遅れたこと、お詫び申し上げます。」

蓮「全く、流れるように謝るわね。」

「本当に申し訳ない。最近の忙しさはとんでもなく……。かつ、週四投稿。ぶっちゃけ「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」を連載していた頃より辛いです。」

「ま、選んだのは自分なんだから、責任とって、最後までやりなさい。」

「もちろん、そのつもりでやらせていただきます!それでは、次回もよろしくお願いします!」


〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だ!ヴァルバジア、剣が効いてないぞ?!どうりゃいいの……?!」
「蓮子!オレハンマーでヤツの足止めをする!その隙に大技を叩き込め!」
「よーし、炎といえばこの技だ!行くわよ!!
次回、炎の友情アタック!穿て火産霊神(カグツチ)!!
天の道を往き、総てを司る。」


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第16話 炎の友情アタック!唸れ火産霊神(カグツチ)!!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

ガノンドロフに囚われたゴロンたちを救うため、ナビィと共に炎の神殿に乗り込んだ蓮子。そこで単身神殿に乗り込んでいたダルニアと合流。ゴロンを救出したのち、1人ヴァルバジアと戦うダルニアと合流した蓮子。果たして2人はヴァルバジアを撃破できるのであろうか?!


「で、どうしますあれ。」

 

私はダルニアさんに尋ねる。

 

「どうするもこうするもねえだろう。オレたちが奴を倒さねえ限り、ハイラルに未来はねえな。」

 

「デスヨネー」

 

やれやれ。ぐちぐちと文句を言ってもしゃあない。

 

やるしかないなら、やるだけよね!

 

するとヴァルバジアは台の上にある穴ぼこに向かって急降下し、そのまま穴に入っていった。

 

「うわっ!」

 

私は思わず声が出てしまう。

 

「どこだ……、どこに……?!」

 

私は意識を集中させ、周囲を見回す。

 

「後ろだ蓮子!」

 

ダルニアさんに言われ、慌てて後ろを振り返ると、そこには既に大きく口を開けたヴァルバジアが私を食べようと迫っていた。

 

「くっ!」

 

私は咄嗟に盾を構えて、ヴァルバジアの噛みつきを受ける。

 

「こんの……!!」

 

私が必死に押し返そうとしてもヴァルバジアはビクともしない。

 

「ナメんじゃ………ないわよ!!」

 

私は盾突きをしてヴァルバジアを仰け反らせ、ヴァルバジアの喉元を剣で斬りつける。

 

が。

 

「………なにこれ……、硬い……!!」

 

ヴァルバジアの強靭な皮膚にはまったく通用せず、逆に私が尻尾で弾き飛ばされてしまった。

 

「つっ!!いった……!」

 

私は地面を数回バウンドした後、マグマに落ちる一歩手前でようやく停止する。

 

「蓮子!無茶すんじゃねえゴロ!」

 

「くそっ、剣が効かないんじゃ意味がない……!」

 

ヴァルバジアは私を跳ね飛ばした後、上空に飛んでいく。

 

「蓮子、今のうちだ!中央部分に戻れ!」

 

「は、はい!」

 

私はダルニアさんの指示に従い、台の真ん中まで戻ってくる。

 

すると、ヴァルバジアはガンガンと岩肌を攻撃し、落石攻撃を始めた。

 

「わっ!とっ!あひゃっ!!」

 

「ちっ、あのヤロウ、やりやがるゴロ……!!」

 

私は四苦八苦しながら落石を避ける。

 

「れ、蓮子!大丈夫?!押されてるみたいだヨ……」

 

「へへ、ナビィ、今度ばっかりはヤバイかもね。」

 

私は乾いた笑みを浮かべる。

 

すると、ヴァルバジアは再び穴に潜り出す。

 

すると、ダルニアさんが、

 

「蓮子!あいつは俺のハンマーがおそらく有効だ!俺が奴が出てきた瞬間ぶっ叩く!その瞬間を狙ってやれ!」

 

「……ハンマー……」

 

そういえば、ゴロンの人が私にもハンマーくれたような。

 

私は慌ててメガトンハンマーを取り出す。

 

「お、おい!そりゃあこの神殿に安置されてるメガトンハンマーじゃねえか!おめえいったいそれをどこで……」

 

「説明は後でします!それよりも出てくるあいつを捉えないと……!」

 

私は再度注意を穴に向ける。

 

………

 

私は目を瞑り、そっと深呼吸した。

 

……微かな音が聞こえる。

 

マグマの中を潜水、否、潜溶岩している奴の音だ。それに、微かな気配も感じる。

 

ダルニアさんの気配もくっきり感じられる。

 

………ほんとに私の体、どうにかなっちゃったのかな。

 

「………そこ!!」

 

私はなんとなくヴァルバジアの出てくる穴が察せた。

 

そして瞬時にメガトンハンマーを構えて、振りかぶる。

 

私の意図を察したのか、ダルニアさんも同じようにハンマーを構える。

 

「これでも喰らえ化け物っ!!」

 

「「スーパー・メガトン・ゴング!!!」」

 

私とダルニアさんは案の定出てきたヴァルバジアに左右から同時に、プレス機にかけるようにハンマーをぶつける。

 

「カ………!!」

 

ヴァルバジアはそんな声を出したかと思うと、怒り狂ったのか大暴れを始め、口から灼熱の焔を発射する。

 

「うわっ!!」

 

当然、近くにいた私の体は炎で炙られる。

 

「あっつ……!!」

 

息ができない。息をしたら肺の中まで焼き尽くされる。

 

すると、ダルニアさんが私を抱えてその場から離脱した。

 

そして、炎の被害が来ていないところで私を下ろしてくれた。

 

「あ、アニキ……」

 

「大丈夫か蓮子?ヤケドしてねぇか?」

 

「ちょっと焼けたくらいです。ダルニアさんこそ、大丈夫ですか?」

 

「なぁに。俺は昔から鈍感だからなぁ!シンパイすんな!」

 

そう言ってダルニアさんは再度ハンマーを構える。

 

「おそらくさっきの一撃で凄まじい量のダメージは入れられた。あとはトドメの一撃だろう。なぁ蓮子。どうして奴が出てくる穴がわかったんだ?」

 

「………私、無我夢中で、なんとなくあいつの気配を追っていたら、あの穴しかないと思って……」

 

「おめえはすげえヤツゴロ。戦えば戦うほど進化していってやがる。ドドンゴの洞窟で見た頃より数倍強くなってるゴロ。おめえには、才能があんのかもしれねえな。」

 

「……はは、そんなの、私にあるわけないじゃないですか。」

 

私は軋む体に鞭を打ち、立ち上がって剣を構える。

 

「おそらく、もうあいつにはさっきの手は通用しません。あいつも馬鹿じゃないですから。もう潜らずに空から攻めてくると思います。だから、ダルニアさん、1つ、頼みごとがあるんですけど……」

 

私はダルニアさんを見つめ、作戦を伝える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァルバジアは既に敵味方を判別することすらせず、暴れまわっている。

 

その時、ヴァルバジアの目に私とダルニアの姿が見えた。

 

ヴァルバジアはそれがエサだとでも思ったんだろう。口を大きく開いて、火を吹いた。

 

 

 

 

「ダルニアさん!思いっきりお願いします!」

 

「ホントにいいんだな蓮子?!死んでも責任とれねぇゴロ!」

 

「いいからやってください!これで勝てますから!」

 

私はダルニアさんが構えたハンマーの上に乗り、ヴァルバジアを見据える。

 

「よーし!おめえはオトコの中のオトコゴロ!」

 

「だから私は女ですって!」

 

「行ってこい蓮子!」

 

ダルニアさんはそう言ってハンマーを振り、私を射出する。

 

飛び出した私にヴァルバジアの火が襲うのは言うまでもないだろう。

 

「だからって、そんなの関係あるかぁぁぁっ!!」

 

私はマスターソードを思い切り振り、ヴァルバジアの炎を剣に纏わせる。

 

「終の秘剣………火産霊神(カグツチ)!!」

 

「おらぁぁぁぁっ!!!」

 

私は竜巻状の炎を纏わせたマスターソードを振り抜き、ヴァルバジアを焼き尽くす。

 

ヴァルバジアはそのまま外壁にあたり、蒸発してしまった。

 

「はは、やった………」

 

私はそれだけ言って意識を手放してしまう。

 

「おっと。」

 

しかし、落ちてきた私をダルニアさんが受け止めてくれた。

 

「ホント、おめえは大したヤツゴロ。」

 

ダルニアさんはそう言って優しく、力強く、微笑むのであった……




いかがでしたか?第16話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「やっぱりアニキが炎の賢者だったのね……」
「なぁに。シンパイするこたぁねえ。おめえとはこれからも一緒に戦えるんだ。これ以上の光栄はねえさ。」
「………ありがとうございます。………次は、水の賢者を蘇らせなきゃ。……まぁ、なんとなく検討ついてるけど。よし、ゾーラの里に行くわよ!
次回、凍りついた里!ハイリア湖の異変!
ウェイク・アップ!運命(さだめ)の鎖を解き放て!」


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第17話 凍りついた里!ハイリア湖の異変!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

ダルニアとの友情の一撃でなんとかヴァルバジアを撃破した蓮子。しかし、まだまだ神殿は残っている。果たして次に蓮子が向かうのは、そして、炎の賢者は無事に復活できるのか……?!


私がヴァルバジアを撃破した直後、デスマウンテンが大噴火を起こし、デスマウンテン上空の分厚い黒雲をぶっ飛ばし、青空を取り戻した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ん……んん……」

 

私はまた賢者の間で目を覚ました。

 

「ありがとうよキョーダイ!一族を代表して礼を言うぜ!やっぱおめえはオトコの中のオトコゴロ!」

 

「いや、だから私は女ですって。」

 

「だがこのダルニアが炎の賢者サマだなんて……、笑っちまうぜ、なぁキョーダイ!まぁ、これも運命ってやつだろう。俺がここで封印をすることでおめえの役に立つんならこれほど嬉しいこたぁねえ!」

 

ダルニアさんは嬉しそうに腕を組んで言う。

 

「キョーダイ、これを受けとんな!炎の精霊の力と友情を込めたメダルでぃ!」

 

するとダルニアさんはコイントスの容量で私にメダルを渡してくれた。

 

「蓮子!それは炎のメダルだヨ!これでまたあなたに力が宿ったネ!」

 

「ダルニアさん……」

 

「言うなキョーダイ。言葉はいらねぇ。必要ねぇ。忘れんなよ、おめえと俺は本当のキョーダイゴロ……」

 

「………はい。」

 

私はダルニアさんに笑みを送る。

 

ダルニアさんも応えてくれるように親指を立てる。

 

そして、私の意識は再び暗転した……。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あちゃちゃちゃちちあちち!!!!」

 

次に私が目を覚ましたところは火口であった。

 

そして、私は考えなしに岩に寄りかかってしまい、危うく背中に大やけどを負うところだった。

 

「あっちちち……おーあっつ。」

 

「蓮子、大丈夫?」

 

「あー、うん。まあね。」

 

はぁ。火山はこりごりだ……

 

さて、下山しますか。

 

そうして私は思い体に鞭をうってどうにか下山する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はぁ、やっと熱いとこから抜け出せた……

 

「蓮子、次はどこに行くか決まった?」

 

「うーん、ひとまず子供んときに行った順番で行けばいいと思うから、次はゾーラ川ね。」

 

ゾーラ川。そういやルト姫は元気かな……。いや、ダルニアさんよりかは好きじゃないんだけどさ……

 

だってレンコンって呼んでくるんだもんあいつ。

 

って、こんなガキみたいなこと言ってちゃ締まらないな。

 

「よしナビィ、行こう!ゾーラ川!」

 

「うん!」

 

そう言って私たちはゾーラ川目指して歩いていった。

 

……メリーもこんな風にそこかしこ連れまわしてたっけ。

 

元気にしてるかな、メリー。

 

ま、もう一息の辛抱よね。ガノンドロフ倒したら元の世界に帰してくれるってラウルさん言ってたし。

 

よっしゃ、と引き締め、私は歩いていく……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なんか、寒くない?」

 

「うん。なんか寒いヨ…」

 

とりあえずゾーラ川上流、滝の前まで来た私たちは寒気を覚えた。

 

「なんか雪っぽいのが舞ってるヨ……?」

 

確かに。

 

ひとまずゼルダの子守歌を奏で、滝を割る。

 

後は行ってみるだけよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へっ、へっ……へっくしゅんっ!!」

 

思わずくしゃみが出てしまう。

 

そのくらい寒いのだ。

 

そのうえ、

 

「なによこれ……、カチンコチンじゃない……!」

 

そう。ゾーラの里は冷凍庫の中入れたようにカチカチに凍っていたのだ。

 

「いったいなにが…?」

 

ナビィも困惑している。

 

明らかにゴロンシティより状況が悪い。

 

ゾーラの人もさっぱり見当たらないし…

 

「とりあえず、キングゾーラさまのところへ行こうヨ蓮子。」

 

「そうね。なにがあったのか聞かなきゃ。」

 

私たちはそう言ってキングゾーラさまのところにむかって行った。

 

が、

 

「お前もカチンコチンなんかーい!!」

 

そう。キングゾーラ様までカチコチになっていたのだ。

 

しかも氷の色が変だ。

 

「ねえナビィ。あの氷、なんで赤いの?イチゴシロップでもかけた?」

 

「いや、そんなんじゃないヨ蓮子……。あれは赤い氷。」

 

うん。見りゃわかる。

 

「あれを溶かすには青い炎が必要だヨ!」

 

青い炎か。たしか青の方が熱いんだったけ。炎って。

 

「で?それってどこにあんの?」

 

「うーん、たしかゾーラの泉、そこにある氷の洞窟にあるって聞いたような……」

 

泉?ジャブジャブさまがいたあそこ?洞窟なんてあったっけな…

 

「とりあえず行くだけいってみようか。」

 

「うん。そうしよう。」

 

そうして私たちはキングゾーラさまの横を通り抜け泉に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、泉はまだ完全には凍ってないのね。」

 

ゾーラの泉は多少氷が浮いてるだけで、凍りついてはいなかった。

 

「あ、ほんとだ。洞窟が見える。」

 

流氷の道の先、確かに洞窟があった。

 

妙な冷気を感じる。

 

「ま、行くしかないか。」

 

私はそう結論づけ、氷の洞窟に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱさむっ!!」

 

半袖には堪えるなあ…

 

ん?なんだろこれ…

 

そこには、大きな燭台に青い炎がともっていた。

 

「あっ、これだヨ蓮子!青い炎!」

 

「うーん、どうやって取るのこれ…」

 

「大丈夫、空き瓶で持ち運べるヨ。」

 

いやいや、炎を空き瓶で持ち運べるわけが…

 

私はそう思案しながら空き瓶を振る。

 

すると見事に炎が入った。

 

できた…!?出来ちゃったよマジで…

 

「よし、これで氷を溶かせるわね。って、なんだこれ。」

 

私は宝箱を見つけ開けてみる。

 

そこには、

 

「なによ、靴じゃない。」

 

靴が一セット入っていた。

 

しかし、私が持ち上げようとしたとき、

 

「うわっ!!なにこれ!?重っ!?」

 

それは一足十キロはありそうなブーツだった。

 

「なによこれ。使えんの……?」

 

私が呆れ気味にブーツを見ていると、

 

「また会ったな蓮子…」

 

「シーク……」

 

私が振り返ったそこにはシークがいた。

 

「ゾーラ族に会いに来たのなら無駄足だったな。見ての通りだ。ゾーラ族は一人残らず厚い氷の下。ゾーラの姫だけはなんとか助け出したがその姫も…」

 

姫っていうと、ルトのことね!

 

「「水の神殿へ行く」と言い残して行ってしまった…。この氷は邪悪な呪いに依るもの。水の神殿の魔物こそ呪いの源。源を倒さねば呪いは解けぬ。ゾーラの里を救うため、危険に立ち向かう覚悟があるなら、神殿へ導く調べを伝えよう。」

 

「…時は移り人は移る。それは水の流れにも似て決してとどまることはない。幼き心は気高き大志に。幼き恋は深い慈愛へ。澄んだ水面は成長を写す鏡…。己の姿を見つめる為、水のセレナーデを聞くがいい。」

 

それが聖徳・セレナーデ~♪

 

シークはハープを構え、演奏を始めた。

 

水の流れのように美しいメロディが響いた…

 

うん。覚えた。(絶対覚えたとは言っていない)

 

「では蓮子、また会おう!」

 

するとシークは私が近づく前にいなくなってしまった。

 

「あっ、くそ、また逃げられた……」

 

「でも、シークさんのおかげで水の神殿に行けるようになったネ!」

 

そうだ。まずはそっちだ。よーし、行くか、水の神殿!




いかがでしたか?第17話は以上です。

~~~次回予告~~~
「おいっす!蓮子だ!ルト姫が水の神殿に行ってるみたい!さ、ナビィ、私たちも追いかけるわよ!」
「待って蓮子!あれって…?!」
「んな?!なんで私が2人いんのよ!?
次回、モーファの罠!蓮子が2人?!
目指せ、全国制覇! 」


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第18話 モーファの罠!蓮子が2人?!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

ダルニアが炎の賢者として目覚め、次の賢者を探しにゾーラの里に来た蓮子たち。しかし、ゾーラの里は水の神殿の魔物の影響で凍りついていた。蓮子は先に水の神殿に行ったルトを救うため、ゾーラの里を救うため、水の神殿に向かう!!


「んで、どうやってハイリア湖まで行こうか?」

 

私は腕を組んでナビィに問う。

 

「うーん、どうしよう………、私の記憶だと、ハイリア湖はハイラルの反対側あたりにあったような……」

 

ナビィも言葉を濁す。

 

「そういやさ、シークが神殿へ導く曲っつってたわよね、これ。」

 

私はシークの言葉を思い出す。

 

「神殿へ導く調べ。神殿への道がわかるか、神殿へひとっ飛びなのか………」

 

まぁ吹いてみたほうが早いか。

 

そう思案して私は水のセレナーデを奏でた。

 

瞬間、私の体は光に包まれ、そのままどこかへ飛んでいってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うわっと!

 

私が着地したのは、どこかの水に浮かぶ浮島の上だった。

 

「あ、蓮子!ここがハイリア湖だヨ!!」

 

「うそ?!ついたの?!」

 

マジでか。たったちょこっとオカリナ吹いただけなのに。

 

………それにしても。

 

ここ、本当に湖?

 

そこは、水がほとんど干上がっており、湖底に見える神殿の入り口が剥き出しになっていた。

 

「その方はもしかして、レンコンゾラ?」

 

ん?

 

すると、背後から声をかけられ、私は歩みを止める。

 

「あー!ルト姫!!」

 

「やっぱりレンコンか!久しいのう!!」

 

「いやだからレンコンじゃねーっての!!」

 

私のツッコミもスルーして、ルトは歩み寄ってくる。

 

「それにしても、でっかくなったのう。ま、それはそなただけに当てはまることではないな。」

 

「この惨状を見ろレンコン。この湖の水が干上がったせいで我が里もめちゃくちゃゾラ。」

 

「でも側から見ればただ湖の水位が下がってるってだけじゃ………」

 

「甘い、甘いぞレンコン。ここは命を司る水が湧き出る場所。それが干上がったとなると……」

 

ルトはそこから言葉を濁した。

 

「わらわは神殿へ行く。そなたはここで待っておれ。よいな。」

 

「そんなことしませんよ!せっかくここまで来たのに!!」

 

「うーん、ならば仕方ない、こうしよう!」

 

「こうしよう?」

 

「合言葉を決めるのじゃ。もし中で逸れてしまった時のためにな。」

 

おお、

 

確かにそれは言えてる。

 

心配だもんな、この人。

 

またいらん罠にかかりそうで。

 

「よし、では決めたぞ。お互いにこのキーワードを叫ぶのじゃ。それは、「貧」と、「乳」じゃ。」

 

ルトは私と、自分を交互に指差す。

 

「貧と、乳?」

 

「そうじゃ。」

 

「貧………乳?」

 

「うむ。だってそなたわらわより貧相な胸であろう?ほれ、胸に絶壁ができておるぞ。」

 

「…………」

 

私は自分の胸の部分を触る。

 

ぺったーん、としてる。

 

…………

 

私はルトのそれを確認する。

 

ある。私より圧倒的に。

 

「うるさいなバカ!!偉い人は言ってたもん!「貧乳はステータス、希少価値だ」って!!」

 

「ステータスだとしても貧しいものは貧しかろう。」

 

うっ……

 

ズバッと言ってくれやがって……

 

「ああもう!!それでいいですよ!ほら、行きましょ!」

 

私は水に飛び込む。

 

が、

 

いくら水が干上がってるとはいえ水が完全に消えたわけではない。まだいくらかは残っているのだ。

 

「くそっ、ギリギリ息が続かない………」

 

すると、ルト姫が私の体を持って水に潜る。

 

「全く、ろくに泳げもしないくせに無理するでない。ほら、息だけ止めてしっかり掴まってるがよい。」

 

ルト姫はそう言ってするすると潜っていった。

 

「よし、では神殿に突入するぞレンコン!!」

 

「だから蓮子だっt」

 

私が突っ込もうと口を開けた瞬間水が入ってきて、私は軽いパニックになってしまう。

 

「お、おい!口を開けるでない!」

 

瞬間、水の神殿内部の水が急速に流れ出し、私とルト姫は分断されてしまった。

 

「うわぁぁぁぁぁーーーー………!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、ん………」

 

私は重い体をどうにか起こす。

 

どうやら砂浜のようなところに打ち上げられたらしい。

 

でも雰囲気は完全に神殿のそれだ。

 

私はけほけほと咳き込み、

 

「おーい!ルト姫ー!!………貧!貧!!貧乳!!あ、言っちゃった……」

 

………返事はない。

 

くそっ、どうしてこうなるかな……

 

とりあえず先に進むしかないか。

 

そう思案して私は先に進んでいく………

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだここ………。」

 

私はウユニ塩湖のような場所に出てくる。

 

砂浜があって水鏡のように私を映し出している。

 

「蓮子、嫌な気配がするヨ……」

 

「うん。私も感じてる。」

 

刹那、私の背後から猛烈な殺気を感じ、私は瞬時に振り返る。

 

するとそこには、真っ黒な私が剣を構えてこちらを睨みつけていた。

 

「ダーク蓮子、ってやつ?いいわよ。かかってきなさい。コピーがオリジナルには絶対に勝てないってこと教えてあげるわ。」

 

私もマスターソードを引き抜きダーク蓮子と向き合う。

 

瞬間、私はダーク蓮子めがけて真横にマスターソードを薙ぐ。

 

が、ダーク蓮子は軽快な身のこなしで私のマスターソードの上に飛び乗る。

 

「見切られた?!」

 

私がそういった瞬間、ダーク蓮子は真縦に剣を振り下ろしてくる。

 

「ちっ!!」

 

私は地面を転がってそれを躱す。

 

それと同時にダーク蓮子も着地した。

 

あいつ、全く重さを感じなかった……

 

おそらく、本当に幻影かなにかと戦ってるのかね、私は。

 

私は瞬時に距離を詰め、マスターソードで斬りつけていくがそれはことごとく躱されてしまう。

 

「ちっ!」

 

私は左足でダーク蓮子の腹部を蹴りつける。

 

避けられると思っていた攻撃だが、ダーク蓮子は反応できなかったようだ。

 

「当たった!」

 

私は続けざまにジャンプをしてマスターソードを体重を乗せて振り下ろす。

 

「これで、どうだ!!」

 

が、ダーク蓮子は先ほど私がやったように地面を転がってそれを避けた。

 

「そう、それを待ってたのよ!」

 

私は瞬時に弓矢に持ち替えて矢を引き絞って放ち、ダーク蓮子の心臓部に命中させた。

 

そして、私は剣を振りかぶって一瞬でダーク蓮子との距離を詰め、そのままマスターソードを横に薙いだ。

 

矢が命中して集中が削がれていたのか、ダーク蓮子は反応できずに真っ二つになってしまった。

 

「………ふうっ、ほらね、言ったでしょ?コピーはオリジナルには勝てないって。」

 

私はマスターソードを鞘に収めてそう零す。

 

「蓮子凄い!自分相手に圧倒してたじゃない!」

 

ナビィが私を賞賛するが、

 

「いや、あいつ、マスターソード以外なら反応できないのか避けられてなかった。だから弓矢で足止めしてから見切られないように死角からぶった斬るのが1番だと思って。」

 

「れ、蓮子、もしかして、たったあれだけの斬り合いてそれを見破ったの?!凄いワ!私もそんなの知らなかったのに……!」

 

「そう?案外簡単にわかったわよ?」

 

正直そんなに苦労はしなかったかな。

 

「さ、次次!行くわよナビィ!」

 

「あ、うん!」

 

私はナビィと一緒に更に奥へと進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

「ここが1番奥っぽいわね………」

 

私が入った部屋。そこに空いていた穴から落ちたその先、水の上に4つの台座が立っている部屋に私はやってくる。

 

すると、ルト姫の声が響いてくる。

 

「レンコン、ダメじゃ!!その水に触れるでない!!」

 

ルト姫の声がした直後、水が触手のような動きで鞭のようにしなり、私の腹部をぶっ叩く。

 

「つっ!!」

 

私は水の上にある台座から吹き飛ばされ、水の外側の足場まで吹き飛ばされた。

 

部屋の壁についていた無数の棘にあと少しで刺さるところだった。

 

「あ、危ない………!!」

 

私は背筋がゾッとする。

 

「レンコン、大丈夫か?」

 

すると、ルト姫も部屋に降りてきて私の元へ駆け寄る。

 

「ええ。でも、なんで水が……?」

 

「………あの水がこの神殿を蝕んでおる魔物、水生核細胞、モーファそのものじゃ!!」

 

ええっ?!

 

うそ?!あれがボス?!

 

「うひゃあ、参ったな………どうすりゃいいんだろ……」




いかがでしたか?第18話は以上です。

蓮「…………」

「……………」

「………また寝落ち?」

「………はい。」

「…………はぁ。もう怒りを通り越して呆れね。ったく。せめて自分が設定した日には出しなさいよ。」

「うう、申し訳ない………」

「まぁ、失踪してないだけマシ、という捉え方もできるけれど、しっかりしなさい、いいわね!!12月の終わりまででしょ?!」

「もちろんです………。完結まで頑張ります……。み、皆さま、次回も遅れてしまうかもしれませんが、お楽しみに……」

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だ!モーファの核を捉えないと勝ち目がない、か。………まぁ、やらなきゃやられるんだから、やるしかないよね!行くわよルト!しっかり合わせなさい!
次回、激突!ウルトラブリッツボール!!
奴の後ろに立つな、命が惜しければ。」


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第19話 激突!ウルトラブリッツボール!!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

水の神殿に乗り込み、自らを映し出した影、ダーク蓮子に圧勝した蓮子。進んだ先には、水の神殿を犯している魔物、モーファに遭遇。ルト姫と合流した蓮子は、果たしてモーファを撃破できるのか……?!


モーファは水の触手をブンブンと振り回して、私たち目掛けて振り下ろしてくる。

 

「こんにゃろ……っ!!」

 

私は弓矢で水の触手を射る。

 

が、風穴が空くだけで、大したダメージは入っていないように見える。

 

もっとも、その穴さえほんの数秒で塞がってしまうが。

 

「ちくしょう、戦いようがないなぁ……」

 

私は思わずそんなことを漏らす。

 

「慌てるでない、レンコン!奴には何処かに核がある!それを潰しさえすればわらわたちの勝ちじゃ!!」

 

「核っつったって……」

 

一体どこに。

 

見た感じでは普通の水が動いてるようにしか見えない。

 

しかし、そんな思考を巡らせているうちに一瞬にして私の体は水に絡め取られてしまう。

 

「うわわわわっ!!」

 

私はそのまま持ち上げられ、空中を数十回振り回された後、先ほど私たちが立っていた足場の反対側に叩き落とされた。

 

「いっ………つ……!!」

 

私は額から血をボタボタと流す。

 

「骨数本逝った気がするなぁ……」

 

私は薄ら笑いを浮かべて立ち上がる。

 

瞬間、ミシミシと骨が軋む音がする。

 

「いっ、てて……」

 

「レンコン!無事ゾラ?!」

 

「これで無事なら凄いっすね……」

 

私は肩で息をしながら言う。

 

「嫌んなるわね……」

 

私はマスターソードを構える。

 

「レンコン!こいつを使え!!」

 

するとルト姫はフックショットを渡してくる。

 

「ええ?!それはもう持ってるよ!」

 

「違う!これはロングフック!フックショットの強化版ゾラ!こいつの伸びる長さはフックショットとは大違いゾラ!」

 

「そ、それなら……」

 

と、とりあえず私は受け取っておく。

 

瞬間、水の中に小さなサッカーボールのような赤い塊が見えた。

 

「ねぇルト、あれって……!!」

 

私が指差すと、

 

「あ、あれゾラ!あれがモーファの核!!」

 

「じゃああれを破壊すれば………」

 

私は足を動かそうとするが、

 

「うっ………!!」

 

私は体を襲う激痛に思わず膝をついてしまう。

 

瞬間、待ってましたと言わんばかりにモーファは水を操作して水の触手で私の腹部を突いて吹き飛ばす。

 

更に触手を振り回してルト姫も吹き飛ばす。

 

「あの水の中にある核さえ潰せれば……っ!!」

 

私は核を狙い打ち、矢を放つ。

 

が、

 

モーファは流れるように核を動かし、私の矢を躱す。

 

「躱された!!」

 

瞬間、私はまた触手に絡め取られ、水中に引きずり込まれる。

 

「がぼっ……ごふっ……」

(しっ、しまった………っ!!)

 

私は必死にもがくが、水はまるで固まったセメントのように動かない。

 

(まずい、もう息が……!!)

 

「レンコン!しっかりするゾラ!!」

 

瞬間、ルト姫は私を担いで水の外へ離脱する。

 

「げほっ、けほっ……!!」

 

私は咳き込む。

 

「レンコン!レンコン!!意識は確かか?!」

 

「だから、レンコンじゃないっつの……!!」

 

私はそれだけ返して再び立ち上がる。

 

そして私はルト姫に注文をする。

 

「1つ、頼みが……!これでヤツを倒しますから!!」

 

「ほんとにそんなんでいけるのか?!」

 

いけなきゃダメなんだっつの!!

 

私は構えて、

 

「いくわよーーーっ!!!」

 

と叫ぶ。

 

「う、うむ……!!」

 

ルト姫は微妙な表情で返事をする。

 

「違う違う!!「いくわよーーーっ!!!」って言ったら「はぁーーーい♡」って言わなきゃダメでしょ?!ちゃんとしないと技出来ないんだかんね?!」

 

「ほらもっかい!!いくわよーーーっ!!!」

 

何故かはわからないが、ルト姫は顔を真っ赤にして、

 

「は、はぁーーーい♡」

 

と乗ってくる。

 

「よっしゃ!!」

 

私はフックショット、否、ロングフックでモーファの核を捉える。

 

「おお!!」

 

「こいっ!!」

 

私はロングフックを巻き取りモーファの核を引きずり出す。

 

そして、

 

「喰らえっ!!」

 

マスターソードで9回斬りつける。

 

そして、マスターソードを突き立て、それを踏み台にジャンプする。

 

瞬間、やはり私の体を激痛が襲うが、私は堪え、ルト姫に叫ぶ

 

「アレお願いします!!」

 

するとルト姫は水で生み出したボールをトスしてくれた。

 

「来た……っ!!」

 

私は鉄棒の逆上がりをするようにオーバーヘッドキックで水のボールを蹴る。

 

「喰らえ!!これが私たちの、エース・オブ・ザ・ブリッツだーーっ!!」

 

私は水のボールを蹴り飛ばし、核に当てて炸裂させた。

 

「あいてっ!!」

 

私は落下の衝撃で更にぼろぼろになってしまう。

 

瞬間、核が砕け散り、台座の下に溜まっていた水は枯れてしまった……

 

「やったな、蓮子……」




いかがでしたか?第19話は以上です。

蓮「…遅い。」

「……はい。」

「遅すぎ。」

「………はい………」

「なにしてんのよあんたは。隙間隙間にやらないわけ?」

「申し訳ねぇです………」

「本当に一回地獄を味わった方がいいんじゃないの……?」

「ううっ、ご勘弁を……」(泣)

「………はぁ。ここで私がいくら言っても変わんない、か。逃げんじゃないわよ。」

「………はい………」

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だ!やーっとハイリア湖の水位も上がったし、ゾーラの里の氷も溶けたし、一件落着ね!そういえば、エポナ、今何してんだろ……大きくなってんのかなぁ……。よーし、行ってみるか!
次回、潜入!インゴー牧場?!
科学と魔術が交差する時、物語は始まる。」


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第20話 潜入!インゴー牧場?!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

いがみ合いながらも、力を合わせて水生核細胞、モーファを見様見真似のエース・オブ・ザ・ブリッツてわ撃破した蓮子たち。これにより、ゾーラの里の氷は溶け、ハイリア湖の水位も回復したのだった……


「………?」

 

私はまた賢者の間で目を覚ました。

 

目の前にはルト姫がいる。

 

「レンコン……、さすがじゃな。妾がエンゲージリングを渡しただけのことはある。これで、ゾーラの里も、ゾーラたちも、じきに元に戻るであろう。」

 

「だから、レンコンじゃないっての。」

 

私は何回めかもわからないツッコミを入れる。

 

「ふふ、そなたが男なら、妾の永遠の愛を与えてやろう、と、思っておったがそなたは女じゃからのう。そうじゃな、あのエンゲージリング、そなたにやろう!そなたにぴったりの人が見つかったら渡すがよい!」

 

「は、はぁ……」

 

結婚相手ねぇ。そんなの居るのかね。

 

「これからもそなたを弄って面白おかしくやっていこう、と思っておったが、どうやら今の妾には叶わぬ願いのようじゃ。妾はこれから水の賢者として水の神殿を守らねばならぬ。……そうじゃ、レンコン、「ゼルダ」という姫を探しておろう。」

 

「え?ああ、うん。ってか、なんでわかったの?」

 

「妾に隠し事はできんのじゃ。安心せい。ゼルダは生きておる。妾にはわかるのじゃ。だから、挫けるでないぞ、蓮子!そなたはハイラルの最後の希望なのじゃからな!」

 

!!

 

「………初めて、蓮子って呼んでくれたわね。」

 

「………ふふっ、2回目じゃ。では、そなたにこのメダルを授ける!謹んで受け取るが良い!」

 

すると、私の手の中に青いメダルが現れた。

 

「蓮子!それは水のメダルだヨ!やったネ蓮子!これで4枚目だヨ!」

 

「………あんがと。お礼は言っとくわ。」

 

「ふん、そなたに礼を言われる筋合いはない!さっさと行け!ガノンドロフは待っちゃくれんぞ!」

 

私の意識が暗転する直前、ルト姫は笑って、

 

「ありがとうな蓮子。………もしシークに会ったら、妾が礼を言っておったと伝えてくれ。よいな……」

 

「………わかった。覚えとくわ。」

 

私の意識はそこで途切れてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………湖から魔物の気配が消えてゆく……、蓮子、やったな。」

 

シークは湖畔で湖を見てそう呟く。

 

すると、

 

「いてっ!!」

 

シークの後ろに私が頭から落下してくる。

 

「蓮子、無事だったんだな。」

 

「今回もボロボロになったけどね。賢者サマの力で怪我は治ったから結果オーライだけどさ。」

 

「あ、そうだそうだ。ルト姫があんたに礼を言ってたわ。」

 

私がシークに言うとシークは少しの間目を閉じて、

 

「………そうか。彼女のためにも、ハイラルの平和を早く取り戻さないと、な。見たまえ蓮子。君とルト姫の力で魔物は倒された。湖は再び清らかな水で満たされ、元の姿を取り戻したのだ。」

 

わぁ……!!

 

私は水辺に近づいて湖を見渡す。

 

湖は綺麗に澄んだ水で満たされていた。

 

「シーク………って、また逃げられた…」

 

私がシークから注意を逸らした隙を狙ったのだろう。いつのまにか居なくなっていた。

 

「ま、また会えるか。」

 

いつものことなので流石に私も慣れて、さっさと諦め、朝日を浴びる。

 

すると私は何かの石板を見つけた。

 

「ん?なんだこれ。「湖に水満ちる時、朝日に向かって打て」………、ってなんじゃそら。」

 

私は顔を歪める。

 

「蓮子!これって弓矢を射ろ、ってことなんじゃない?」

 

「ええ………?そんなんでいいの?ってか普通太陽になんか届かないでしょ……」

 

……まぁいいか。しのごの言ってても仕方がない。

 

私は弓を構えて、矢を射る。

 

すると、私の両端に二本矢が帰ってきた。

 

「うわっ?!」

 

なんだこれ、氷?

 

私が矢を拾い上げると、そこには矢の先っちょにそれぞれ赤い塊と青い塊がくっついていた。

 

「あ!蓮子すごい!それは炎の矢と氷の矢だヨ!マジックアイテムだ!」

 

おお……、なんかファンタジーにありそうな弓矢強化系のやつね……

 

「よし、いいのも貰ったし、朝日から元気を貰ったし!行きますか!次の神殿探しに!」

 

「うん!」

 

そうして私とナビィはまた平原へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………そういやさ。」

 

「なに蓮子?」

 

「ロンロン牧場って、どうなってんだろ。」

 

「そういえば、7年後の世界では顔を出してないね。どうするの?」

 

「よし、ちょっと寄り道していきますか!」

 

結局、私たちはロンロン牧場に寄り道することになった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おー……帰ってきた……」

 

私は世界が支配されているとは思えないほどのどかな雰囲気に息を飲む。

 

「特に変わってないなぁ……」

 

私はゆっくり進みながらそう零す。

 

「………あれ?」

 

なんか知らない柵が出来てる。

 

しかもなんか顔が描いてあるし。

 

「まぁいいや。」

 

そういって私は馬小屋に入っていく。

 

「あら珍しい!お客さんなんて久しぶり!どこから来たの?」

 

私が馬小屋に入った瞬間、綺麗な女性から声をかけられる。

 

「え?あー、その辺。」

 

私は答えを濁す。

 

「街の人もいなくなっちゃったし、ガノンドロフが現れてからあちこち荒れ果てて怪物ばっかり。」

 

「……あれ?」

 

私はその容姿に見覚えがあった。

 

「インゴーさんもあいつに気に入られようと馬たちを利用して……、みんなひどい人になっちゃう……。私の父さんもね、インゴーさんに牧場を追い出されちゃってて……、私がインゴーさんに逆らったら馬たちまで酷い目にあうから……。せめてあの子達が大好きな歌でも聞かせてあげたいんだけど……」

 

「も、もしかしなくても、あんた、マロンちゃん?!」

 

「え?」

 

マロンと思しき女性は首をかしげる。

 

「父さんって、タロンさんのことでしょ?!」

 

「そうよ。なんで知って………、って、もしかして7年前の妖精ちゃん?!」

 

「そうよ!わー!!やっぱりマロンちゃんだ!久しぶりー!!」

 

私はマロンちゃんに抱きつく。

 

「でっかくなったわね!」

 

「お互い様よ。」

 

「実は私はなんやかんやあって来てみたんだけど、この有様だったってことね……。外から見たら何にも変わってなかったからびっくりしたよ。」

 

「うん。インゴーさんが父さんを追い出してから、私もずーっと仕事、仕事……、やんなっちゃうわ。」

 

「………。よし!あったまきたわ!あいつ、ギャフンと言わせてくる!」

 

私は馬小屋のドアに手をかけた。

 

「妖精ちゃん!大丈夫なの?」

 

「大丈夫大丈夫!あいつなんかへでもないから!」

 

私はそう言って表に出た……

 




いかがでしたか?第20話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子さんだぜ!インゴーのやつ、悪代官みたいなことしやがって……!」
「ねぇ蓮子!あれってもしかして、エポナじゃないかな?!」
「あ、確かに……、よーし、ロンロン牧場救うついでに、エポナを仲間にするわよ!
次回、レース対決!!エポナを勝ち取れ!!
Don't miss it!!」


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第21話 レース対決!!エポナを勝ち取れ!!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

モーファを倒し、新たな力を手に入れ、戻ってきた蓮子。その寄り道として、蓮子はロンロン牧場に寄ることにした。しかし、そこはかつての従業員、インゴーによって乗っ取られてしまっていた。蓮子はかつての牧場を取り戻すため、立ち上がる…


「………ねえ」

 

私はインゴーに声をかける。

 

「なんだぁ?こんなとこにネエちゃんが来るなんて珍しいな。……俺が牧場をだまし取った、なんて噂してる奴がカカリコ村辺りにいるらしいが……。ふざけんじゃねえ!タロンの野郎がお人好しなんだよ!このインゴー様が一生懸命働いたから今の牧場があるんだ!!」

 

「それでも、ちょっとやりすぎなんじゃない?」

 

しかしインゴーは鼻で笑い、

 

「ふん、赤の他人のネエちゃんに文句を言われたかねえな。それにガノンドロフ様がこの俺の腕を見込んで牧場を任せてくださったんだ。俺は立派な馬を育てて大魔王ガノンドロフ様に認めてもらい、出世するんだ!……」

 

「そんな……っ!あんた!わかってんの?!このままガノンドロフを放っておくと、今度こそ世界は終わりよ?!あいつに媚びへつらってたって無駄よ!きっとあいつは全部壊してしまうのよ?!」

 

「ふん。知るかそんなこと。……まぁいい。なぁネエちゃん。ここの馬、乗りたかねぇか?」

 

「はぁ?」

 

私が訝しげな顔をすると、インゴーはニヤッと笑い、

 

「どれか一頭、選んでいいゼ。その馬で俺とレース対決だ。掛け金50ルピーでどうだい。」

 

「…………上等じゃない。やってやるわ。」

 

「ね、ねぇ蓮子……?今私たちって一文無しじゃあ……」

「うっ……、か、勝てばいいのよ!勝てば!!」

 

私とナビィはボソボソと会話する。

 

「?一人で何言ってやがる。ほら、サッサと選べ。」

 

インゴーはナビィに気づいていないのか、苛立ちを見せながらゲートを開く。

 

 

 

 

「よーし、私たちが選ぶ馬はもう決まってるわよねナビィ。」

 

「うん!」

 

私はよし、と言ってオカリナでエポナの歌を演奏した。

 

すると、広場の奥から一頭の大きな馬が走ってきた。

 

「おお!あれエポナ?!でっかくなったわね!!」

 

エポナは私に擦り寄ってくる。

 

「へへ……、よしよし、久しぶりね!」

 

私は頭を撫でて、エポナに乗る。

 

「よ………っと。」

 

乗馬は生まれて初めてかもなぁ。

 

「ほいっ!」

 

私が手綱を握ってお腹を軽く蹴るとエポナは歩き出した。

 

「おおー!偉い偉い!!」

 

私は頭を撫でてあげる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

インゴーは私がエポナを乗り回しているのを柵に寄りかかってじっと見ていた。

 

「おいネエちゃん!馬はそいつでいいか?!なら始めるぞ!!」

 

「おっ、よし、初陣だぜエポナさん!」

 

私は手綱を軽く引いてエポナを止める。

 

 

 

 

 

 

 

 

「レースはコース1周。簡単だろ?」

 

「ええ。吠え面かかないでよね。」

 

「さて、かくのはどっちかな……、まぁ、俺にゃわかるがな。」

 

インゴーは自分の馬にまたがって雄叫びをあげる。

 

「ヨーイ………ドン!!」

 

瞬間、私とインゴーは同時にスタートする。

 

「ふっ!」

 

私はムチで一回エポナを叩いて刺激し、加速させる。

 

「いいよ!その調子!」

 

ナビィも私の後を必死についてくる。

 

「へへっ、私センスあるのかもね!」

 

私は更に加速させ、そのままインゴーをぶっちぎって勝利した。

 

「へへー……!!ピースピース!!」

 

私はVサインをしてナビィに喜びを伝える。

 

「やったネ蓮子!」

 

「すんごいわねエポナ!あんたカスケードより速いんじゃない?!」

 

「それなら有◯記念に勝てるネ……、って、そうじゃないヨ蓮子!」

 

「てへへ、そうだそうだ。」

 

私が頭をかいていると、

 

「くっ、くっそー!!こ、こんなことが……!!も、もしもこんなことがガノンドロフ様に知れたら……!!て、てめぇ!!もう一回だ!も、もしてめぇが勝てたら……、その馬くれてやるよ!」

 

「へぇ。負けといて偉そうね。でもいいわ。乗ってあげる。この馬くれるんでしょ?」

 

「か、覚悟しやがれ……!今度こそ吠え面かかせてやる!!」

 

インゴーは無様な小悪党のように狼狽する。

 

「はいはい。」

 

私は終始にやけ顔でインゴーを見ていた。

 

「よし、エポナ!もっかい行くよ!」

 

私は再び手綱を持つ。

 

 

 

「よ……ドン!!」

 

「あっ!!こら!!ズルすんな!!」

 

今度はインゴーはスタート時にズルをしてフライングでスタートする。

 

「ちっ!!」

 

私も慌ててスタートするが、1メートルほど話されてしまう。

 

「はっはっは!!ザマァみやがれ!」

 

「くっそ、舐めんなよ畜生め……!!」

 

私はムチを打ってエポナを加速させ、カーブでインを刺してインゴーを追い抜かす。

 

「なっ?!」

 

「へへっ、イニD見てる私の方が1枚上手みたいね!」

 

「蓮子、イニDは関係ないヨ……」

 

ナビィのツッコミと同時に更に加速させ、そのままゴールした。

 

「大、勝利!!」

 

私は再びVサインをする。

 

「そ、その馬は?!え、エポナじゃねぇか!!その暴れ馬をどうやって手懐けやがった?!」

 

「へへ、ちょっち秘密があんのよねー……。」

 

私はニヤニヤしながらインゴーを見る。

 

「ガノンドロフ様に差し上げるはずの馬を賭けてレースに負けるなんて……!!」

 

あ、そうだったんだ。

 

んじゃあエポナを助け出せてよかったかな。

 

「ふん!!や、約束通りその馬はお前にくれてやる!ただし!」

 

インゴーはそう言って小屋の方へ続く道に行って、

 

「この牧場からは出られねえがな!!」

 

柵を乱暴に閉じた。

 

「あっ!」

 

くっそ、卑怯者め……!!

 

そこで、私に妙案が浮かんだ。

 

「エポナ、もうひと頑張りお願い!」

 

私は柵から距離をとり、ムチでエポナを加速させた。

 

「跳び越えろっ!!」

 

瞬間、エポナは柵を飛び越え、再び走り出す。

 

「なにっ?!」

 

インゴーも目を見開く。

 

その時、表にマロンが出てきた。

 

「マロンちゃん!エポナ、ちょっと借りてくね!インゴーも懲らしめといたから、もう大丈夫!」

 

「え?ほ、ほんと?!」

 

「うん!そんじゃあね!!」

 

私はそのままエポナに乗って牧場を後にした……




いかがでしたか?第21話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だ!なんか嫌な気配を追ってカカリコ村に来たはいいけど、なによこれ?!炎の神殿へ行くために寄ったときはこんなになってなかったのに!」
「蓮子!井戸から何か出てくるヨ!」
「くそっ、なんなんだあれ?!なんにも見えない!
次回、闇の巨人、現る!手がかりは7年前!
さて、どうする折部やすな!」


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第22話 闇の巨人、現る!手がかりは7年前!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

インゴーからエポナとロンロン牧場を取り戻した蓮子。エポナを奪われたインゴーは蓮子を逃すまいと牧場を閉鎖するが、蓮子はなんなく柵を飛び越えて平原へと戻っていった………


「おおおお!!」

 

速い!

 

まさかこんなにも速いもんだとは………

 

ロンロン牧場から脱出した私たちはエポナを駆って平原を疾走していた。

 

「それでナビィ、次の神殿は?そういえば、もう子供時代に行ったところは全部行っちゃったよ?」

 

「それもそうだネ………、うーん………」

 

私とナビィが頭を悩ませていると、

 

デスマウンテンの麓の辺りから大爆発が起こる。

 

「なに今の?!あの場所ってもしかして……!!」

 

私は焦燥感を抱きながらナビィに問う。

 

「うん!カカリコ村だヨ!蓮子、急ごう!」

 

「もち!」

 

私はエポナを加速させてカカリコ村に急行した。

 

「エポナ、ちょっとここで待ってて。」

 

私はカカリコ村入り口付近の木にエポナを括り付ける。

 

「じゃあ行こうナビィ!」

 

「うん!」

 

そうして私たちナビィはカカリコ村ひ入っていく。

 

 

 

 

 

「なによこれ……?!炎の神殿に行くときに寄ったときはこんなになってなかったのに……!」

 

私がカカリコ村に入った瞬間、私たちを襲ったのはサウナのような熱気と焦げ臭いにおいだった。

 

カカリコ村の民家からは次々に火の手が上がっており、カカリコ村の上に小さな黒雲を作り出すほどだった。

 

すると、私は井戸の前に立っているシークを見つけた。

 

「シーク!これいったいどうなってんの?!」

 

私はシークの元に駆け寄るが、

 

「下がれ蓮子!」

 

と言われ、私は慌てて急停止する。

 

「………?」

 

私が小首を傾げた瞬間、井戸の柱が吹き飛んだ。

 

そして、地面と激しく衝突し、粉々に砕け散ってしまった。

 

「なんで急に柱が……?」

 

私が柱が落ちた場所を見ていると、

 

「うわっ!!」

 

急にシークの体が浮き上がり、ブンブンと振り回され、先ほどの柱と同じように吹き飛ばされる。

 

「ちょ、ちょっとシーク!どうしたのよ!」

 

私はシークに駆け寄る。

 

瞬間、井戸から"何か"が出てくる。

 

私には全く視認できなかったが、なにか巨大な黒い影がカカリコ村を回りながら私の方へ突撃してくる。

 

「くそっ、そっちがやる気ならやってやる!」

 

私はマスターソードを引き抜き、構える。

 

「よっ、よせ蓮子!待て!」

 

私はシークの警告を無視して、影に剣を突き立てるが………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん、くく………っ……」

 

私は重い体を起こす。

 

「目が覚めたか……」

 

シークは私の顔を覗き込む。

 

「そうか、私、あの影にやられて……」

 

「蓮子、大変なことになった……。闇の魔物が復活してしまったんだ!」

 

「闇の、魔物……?」

 

「闇の魔物はカカリコ村の長、インパによって井戸の底へ封じられていた……。だが闇の魔物の力が強まったため封印が解け、奴は地上に現れたんだ!」

 

奴……か。私は影が見えただけでなんにも見えなかったぞ……。

 

あれ、でもなんかなんとなく気配は察せたな。おそらく人型の魔物。人間なわけないんだけど。

 

「インパはおそらく魔物を再び封じるため、闇の神殿に向かった筈だが………、このままでは彼女が危険だ!インパは六賢者の1人なのだ!このままでは彼女はやられてしまう……!頼む蓮子。インパを助けてくれ!」

 

「あんたがここまで言うのは初めて聞いた気がするわ。まぁでもやるわよ。あいつには借りができたし。」

 

「………そうか。ありがとう。闇の神殿はこの地下、墓地の下に入り口がある。」

 

うげっ、墓暴きでもするの?……でも懐かしいなぁ。メリーとも墓暴きとかしてたっけ。

 

「わかった。とりあえず墓地に行けばいいのね。」

 

「ああ。すまないが、今の僕にできることは闇の神殿に誘うメロディを伝えることだけだ。時をも飲み込む無限の闇に奏でし者を誘う調べ、聞け、闇のノクターンを。」

 

シークはそう言ってハープを構えた。

 

そして、飲み込まれそうな感じのメロディがカカリコ村に響いた………

 

うむ、覚えた。かもしれない。

 

「村のことは僕に任せろ。蓮子、闇の神殿は頼む!」

 

「がってん承知!」

 

私はシークに笑みを送る。

 

そしてシークはいつものように消えてしまった。

 

「あ、一応消えはするんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?蓮子、闇の神殿には行かないの?」

 

「ん、まぁね。ちょっち気になることがあって。」

 

私は"何か"が這い出してきた井戸の底へ降りていった。

 

「この下には多分牢獄みたいなのがあるはずなのよ。多分。ここ、普通の井戸じゃないから。」

 

私がそう言っている間に、私たちは底までたどり着いた。

 

「ほら、やっぱり。」

 

確かに井戸の底には通路があった。

 

が。

 

「よし、入るぞ……!」

 

ぎゅむ。

 

…………

 

「あれ、は、入らない……」

 

その穴は余りにも小さく、私はお尻が引っかかってしまった。

 

「ぬー!にー!!にゃーー!!」

 

私は思いっきり先に進もうとしてみるが、ビクともしない。

 

「蓮子、ダメだヨ……、お尻が引っかかってる。」

 

「むぅ、ダメか……、絶対なんかあるんだよなぁ……」

 

私は穴から出てパンパンと埃を払う。

 

「しゃあない。戻りますか。」

 

私はそう言ってハシゴを登る。

 

 

 

 

 

「あー、ムカつくぜ……!!」

 

私がハシゴを登り終え、地上に出てきた瞬間、そんな声が聞こえてくる。

 

「?あのどうしたんですか?」

 

私が声をかけると、オルゴール?のようなものを回している男はイライラしながらこう答える。

 

「ああ、すまねぇ。いやな、俺は風車の下で働いてるんだが、7年前、あんたみたいな女の、オカリナ持ったガキが急に現れ、おかしな曲を吹いたかと思うと、もの凄い速さで風車が回り出す始末。ったく!忘れもしねえこの曲さ。なぁあんた、聞いちゃくれねえか。」

 

「え?あ、はい。」

 

私は思わずそう答える。

 

男はオルゴール?を回して今日を奏でる。

 

嵐のような荒々しさを持つメロディが響いた……

 

「………すまねぇなあんた、俺の愚痴を聞いてもらって。おかけで7年前、井戸まで枯れちまってあんな化け物が出る始末よ。くそっ、ガノンドロフが現れてからこの世界はどうなっちまったのかね。」

 

………そうか。

 

7年前。全て合致した。

 

 

 

「ねぇ蓮子、どういうことかな?」

 

私たちはカカリコ村の出口に向かいながら会話する。

 

「あれやったのは多分私よ。」

 

「え?」

 

ナビィは小首を傾げる。

 

「多分未来のことを知ってる私が過去であの曲を吹いて井戸を枯らしたんだ。そうしないとあの井戸の底の穴に入れないから。多分そこで何かを手にする……んだと思う。」

 

「なら、あの化け物は……」

 

「さあね。でもあの化け物を封印しているのが水だったら私が井戸を枯らした瞬間に出てきてるわよ。だから多分大丈夫。」

 

「で、でもちょっと待って!7年前って、どうやって戻るの?」

 

「その点については心配ないわ。ほら、シーク、時の神殿で言ってたでしょ?あの台座にマスターソードを戻せば、7年前に戻れるって。」

 

「あ、そうか!」

 

「よーし、そうと決まれば!」

 

私とナビィは顔を見合わせて、

 

「「行くぜ、7年前!」」

 

………なんか私とナビィもいいコンビになったなぁ。




いかがでしたか?第22話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だ!さて、7年前に戻ってきたぞ!………体は子供に戻っちゃったけど。」
「仕方ないよ蓮子。我慢して井戸の底に行ってみよう!」
「まぁしゃあないか。さて、あの巨人の弱点でも見つかればいいんだけど。
次回、潜入、井戸の底!真の瞳を手に入れろ!
君にこの謎が解けるか!?」


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第23話 潜入、井戸の底!真の瞳を手に入れろ!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
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馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

ルト姫と別れて、爆発が起こったカカリコ村にやってきた蓮子。そこで、井戸から復活した闇の魔物により、蓮子とシークは一蹴されてしまう。闇の魔物を封じ込めるため、闇の神殿へと行くことになった蓮子だったが、蓮子に気になることが……。井戸の底に小さな穴を見つけた蓮子は、穴を調べるため、7年前へと戻る決意をする……


「ふうっ、便利ね、これ。」

 

私はオカリナをポンポンと投げてはキャッチを繰り返す。

 

私は「光のプレリュード」を奏でて一瞬で光の神殿へと戻ってきた。

 

さぁて。さっさと片付けましょうか。エポナも待たせてるし。

 

私は台座の前に立つ。

 

「これで本当に戻れるのかな……」

 

ナビィは訝しむように声をあげる。

 

「んー、大丈夫でしょ。多分。」

 

私はマスターソードを引き抜き、

 

「よっ!!」

 

台座に押し込む。

 

瞬間、私の意識が飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………?」

 

私の意識が戻った時には、私は子供の姿でマスターソードを掴んでいた。

 

「おお……!」

 

「戻った!」

 

私は子供の高い声でガッツポーズをとる。

 

「じゃあ蓮子!早くカカリコ村に行かなきゃ!」

 

「そうね、そうと決まりゃ、さっさと行きますか!」

 

私はコキリの剣、デクの盾に持ち替え、時の神殿を後にする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし………」

 

私たちは7年前のカカリコ村へと戻ってきた。

 

まだ井戸の柱は健在で、村は平和そのものだった。

 

「よし、吹くわよ……」

 

私はオカリナを構えて「嵐の歌」を吹く。

 

瞬間、村の風車が猛烈な勢いで回り出し、井戸の水がどんどん枯れていく。

 

「よし、やっぱり!」

 

私は喜びの声をあげる。

 

「お、おい!そこの嬢ちゃん!今何したんだ?!」

 

すると、私に7年後に「嵐の歌」を教えてくれた人が私に話かけてくる。

 

「悪いわね!やんなきゃいけなかったの!」

 

私はその男性に謝って、井戸に飛び込む。

 

 

 

「よっ……てて……」

 

ふぅ。

 

私は落下の衝撃でじんじんする足をさする。

 

「よし、やっぱあるわね。」

 

私は再び穴に入ろうとする。

 

「よし、今度は入れる……!」

 

今度は引っかかることなく、するすると穴に入ることができた。

 

「来たわね、井戸の底に……!」

 

ジメジメとした感じとずしりとのし掛かる圧力。

 

ゾッとするわねこりゃあ……

 

私は剣を構えたままジリジリと奥に進んでいる。

 

「ねぇ蓮子。あなたが言うメリーってどんな人なの?」

 

「へ?」

 

私は思わず抜けた声が出てしまう。

 

「なんでそんなこと聞くのよ。」

 

「だって、あなたがそんなに想ってるんでしょ?私も気になるヨ。」

 

「………メリーは」

 

私は思い出すように語りだす。

 

「こっちに大学ってあるかな?」

 

「学校ってこと?城下町にはあるんじゃないかなぁ?」

 

「私はそこでメリーに出会ったの。忘れもしないわ。その前は、いや、今もだけど。秘封倶楽部っていうサークル、所謂集まりね。まぁ今も私とメリーしかいないんだけどさ。」

 

「その秘封倶楽部ってところで何をしてたの?」

 

「そうね、墓暴きしたり、里帰りしたり、メリーの夢の話を聞いたり、月面行こうとしたりとか、宇宙ステーションに行ったりとか………、ほんとに色々やったわ。その度にふざけたことやってメリーに怒られてたっけ……、メリー、元気にしてるかなぁ……、そうだ、1日後に帰る、とか見栄張って言っちゃったな、そういや。」

 

私はふっ、と吹き出す。

 

「でも、なんか不思議なことを言うのよね、メリーは。なんだか私のことを見透かしてる、違うな。これから起こることがわかってるみたいに……」

 

ま、どうでもいいか。

 

「好きなの?メリーって人。」

 

「そうね。親友だと胸を張って言えるのはメリーだけかな。張れる胸はないんだけどね……

 

私は涙目で言う。

 

「げ、元気出して蓮子!」

 

「そうよ!まだ成長期が来てないだけなのよ!30歳になったらグラマーなだいなまいとぼでぃになる!いつかボンキュッボンになる……っ!!」

 

「その前にガノンドロフを倒さないとそれも叶わないよ……」

 

「そうよ!それもそうだ!さっさとガノンドロフぶっ飛ばしてメリーの元へ帰んなきゃ!」

 

私は気合を入れなおす。

 

すると、ナビィの方を見て前を向いていなかった私は宝箱にぶつかって尻餅をついてしまう。

 

「んん?なんだこれ……」

 

私は体重をかけて宝箱を開ける。

 

「メガネ?虫眼鏡?」

 

私は紫のメガネ、否、虫眼鏡を拾う。

 

「それはまことのメガネ!真実を見抜く目だと言われているヨ!」

 

「真実を……?」

 

なんじゃそら。まさか服が透けるとかいうえっちぃものじゃあ……」

 

私はメガネを握りつぶそうとするが、一旦落ち着き、とりあえずメガネを覗き込んでみる。

 

「あれ?」

 

さっきまで壁だったものが消えてる。

 

ちなみに自分の服を見てみたら透けてない。うん。大丈夫。ほっ……

 

「もしかして、これであの時井戸から出てきたやつが見えるようになるのかな?」

 

「たぶんそうよ蓮子!大収穫じゃない!」

 

「よし、んじゃあこんなジメジメした場所、さっさと出ましょうか。」

 

私はきた道を引き返す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっ………と。」

 

私はハシゴを登って地上に出てくる。

 

「こいつであいつにも勝てるぞ……っ!!」

 

「……ねぇ蓮子。なんであなたはそんなに強くなってるの?」

 

「へ?なんでって……、いろんな奴と戦ったからでしょ。たぶん。」

 

「にしては成長が早すぎるヨ。もともと勇者の力が宿ってるとはいえ……」

 

「んー……?通信教育で空手と柔道と合気道はマスターしたわ。たぶんそれでしょ。」

 

「どこの教授……?」

 

「ヴァルバジアの時もヴァルバジアが出てくる穴がわかってたみたいだし……」

 

「だからなんとなくだって。私にだってどうやったかわかんないわよ。あんたも、その羽根どうやって動かしてるか説明できる?」

 

「そりゃできないけど……」

 

「でしょ?それと同じようなこと。」

 

私はやれやれと首を振る。

 

「そういやメリーが言ってたわね。夢の中で人に会ったときに、「小さな気を感じて来てみたら、こんなところじゃ危ないですよ」とか……、赤い髪の女の人に言われたって。それで紅い館でお茶をご馳走になったとかなんとか……。私もそれと同じなのかな?ま、関係ないか。」

 

私は頭をかく。

 

そうこうしているうちに時の神殿のマスターソードの台座に戻ってきた。

 

「よし……!」

 

私はマスターソードの柄の部分に手をかけて、思い切り引き抜く。

 

その時、私の意識は再び飛んでしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふうっ、戻ってきた……」

 

私はマスターソードを引き抜き、鞘に納める。

 

ちゃんと体は大人に戻っていた。………胸は……うん。

 

まことのメガネもしっかり懐に入っている。

 

「よし、あとは……」

 

私はオカリナを構えて、「闇のノクターン」を奏でた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は墓地、闇の神殿前に出てきた。

 

「うぐ、やっぱし雰囲気あるなぁ……」

 

私は闇の神殿へと入っていく。

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?」

 

私が入ったところは、大きな扉の前でたくさんの燭台が並んだ部屋だった。

 

「んん………?どういうことだこれは……?もしかして、これに全部火をつけろってこと……?」

 

にしては多すぎる。

 

「………まぁ地道につけるしかないか……」

 

私は炎の矢などで試してみたが、すぐに火は消えてしまい、とてもすべてつきそうにない。

 

「ねぇ蓮子、私、ラウルさんが蓮子の懐に何か入れてたのを見てたヨ。ねぇなにかラウルさんに入れられなかった?」

 

え?

 

そんなの入れられたかなぁ。

 

私は懐をゴソゴソと探してみる。

 

すると、3つの結晶のようなものが見つかった。

 

「あった。これかな?」

 

「あっ、蓮子!それはそれぞれフロルの風、ディンの炎、ネールの愛だヨ!」

 

「それって、あのハイラル作ったっていう女神様の?」

 

「うん!ディンの炎は周囲に炎のドームを作って、フロルの風はダンジョンの中ならポイントをセットしておけばワープできて、ネールの愛はちょっとの時間だけどダメージを受けなくなるの!」

 

へぇ。

 

そりゃすごい。

 

………って、そのディンの炎ならこれを全部火をつけられるじゃん。

 

もうちょい早く言ってくれよな……

 

「よし、………」

 

私はディンの炎を持って、思い切り地面に拳を落とす。

 

瞬間、私の周りに炎のドームが現れ、全ての燭台に火が灯った。

 

それと同時に、大きな扉が重い音を立てて開いた!

 

「よし、開いた!!」

 

私はガッツポーズを決めた。

 

よーし、………行くか、闇の神殿!!




いかがでしたか?第23話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子さんだ!闇の神殿……、やっぱり私の睨んだとおり、まことのメガネがないとまともに攻略できないわね……。まずはインパさんを探さなきゃ……!っと。現れたわね。この前の借りを返させてもらうわ!
次回、ハイラルの深淵!闇の巨人、ボンゴボンゴ!
この次も、サービスしちゃうわよん。」


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第24話 ハイラルの深淵!闇の巨人、ボンゴボンゴ!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

7年前に戻り、読み通りに真実を見抜く目、「まことのメガネ」を手に入れた蓮子。そして7年後に戻ってきた蓮子はいよいよ闇の神殿へと乗り込んでいく……!!


「うっ……」

 

神殿に入った私の鼻孔を刺激したのは、何故か腐臭であった。

 

「なんでこんな臭いが……」

 

私がこう零すと、

 

「ここは昔、処刑場として使われてたって噂を聞いたことがあるヨ……」

 

「処刑場?ほんとに?」

 

「いや、噂だから、本当かはわからないヨ……」

 

「そっか……」

 

私が先に進んでいると、いきなり壁にぶち当たってしまった。

 

そこは一本道であり、ほかに通路も見受けられない。

 

「あれ、行き止まり……?」

 

「ううん、違うヨ!ここは多分、真実の目を使えば……!」

 

そうか。「まことのメガネ」か。

 

私はまことのメガネを覗き込んで壁を見た。

 

すると、先ほどまで壁だった場所は、透けて向こう側が見えるようになった!

 

そうか。これが本物の通路なんだ。

 

こういった偽物を見せてくるのか。

 

よし、行きますか……!

 

私は壁に見える通路を抜ける。

 

するとそこは船着場のような場所だった。

 

「なにこれ……船?!」

 

そこには大きなガイコツが船首にくっついた大きなガレオン船が停泊していた。しかし水で満たされているというわけではなく、空気があるだけで、つまり宙に浮いている状態なのだ。

 

「まぁ、とりあえず乗るしかないか……」

 

私は船に乗り込む。

 

「……あれ、動かないな。」

 

操縦しろってわけじゃないし……

 

舵輪がついてない。おそらく操縦は出来ないのかな?

 

「蓮子、オカリナを吹け!」

 

すると、そこに1人の女性が現れる。

 

「インパさん!」

 

インパさんは大きな太刀を背負っていた。

 

「そうか、ゼルダの子守唄……!」

 

私は下にトライフォースの紋章があることに気付いた。

 

私は時のオカリナを構えて、ゼルダの子守唄を吹いた。

 

瞬間、船が動き始める。

 

「おお!動いた!」

 

「それにしても、蓮子、何故ここに……?」

 

「そうだ、私はシークに頼まれて、インパさんの手助けを……!」

 

「そうか。すまない。……よくここまで来れたな。」

 

「はい。「まことのメガネ」がありましたから。」

 

「なるほど。助かる。闇の巨人、ボンゴボンゴは私一人では手に余る。」

 

「大丈夫ですよ!2人ならきっと勝てます!」

 

私は力強くインパさんにそう言う。

 

瞬間、船にガイコツの騎士が上から降ってきて、乗ってきた。

 

「な、なんだこいつ?!」

 

私は慌てて剣を構える。

 

「ねぇ、れ、蓮子!この船落ちちゃうよ!早くどこかに飛び降りて!」

 

ええ?!

 

そ、そんなこと言ったって……

 

私は周りを見るが、飛び降りれるような足場は無かった。

 

ナビィの言う通り、船の進行方向には大穴が開いている。

 

「くそっ、とりあえずこいつを……!!」

 

私はジャンプをしてマスターソードを振りかぶり、

 

「渾身斬り!!」

 

私はガイコツ騎士に渾身斬りを浴びせ、ガイコツ騎士を砕く。

 

「れ、蓮子!どうしよう!もう間に合わない!!」

 

「ど、どど、どうしよう?!」

 

私が慌てふためいていると、インパさんが私を抱えて、船からだいぶ離れた足場に飛び移った。

 

「い、インパさん、ありがとうございます……!」

 

「蓮子、強くなったな。あのスタルフォスを一撃とは……」

 

「いやいや、インパさんがいなかったらあのままお陀仏でしたよ。」

 

私は冷や汗を拭う。

 

「それと、こんなものを見つけたんだ。何かに奴立つのならいいんだが……」

 

インパさんはブーツを1セット私に渡してくる。

 

「蓮子、それはホバーブーツ!3秒くらいなら宙に浮かべるよ!……滑りやすくなるケド。」

 

ふーん。すごいな。

 

……多分使わないな。これ。

 

私はとりあえずそれをしまって、

 

「インパさん、そのボンゴボンゴってのは……」

 

「おそらくこの先だ。邪気を感じる。気を引き締めろ蓮子。」

 

「……はい!」

 

やっぱりインパさんはカッコいいなぁ……

 

私とインパさんは近くの扉を開け、奥に進んでいった……

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは……」

 

私たちはまた穴の空いた部屋にやってきた。

 

「こっちだ蓮子、飛び降りるぞ。」

 

「あ、はい!」

 

私はインパさんに続いて穴に飛び降りる。

 

「うわっ!!」

 

すると、ボゥン、という太鼓のような音とともに私とインパさんの体は数十センチ浮かび上がった。

 

「うおっとっとと……」

 

私は跳ねる体を抑えてどうにか地面に立つ。

 

「ここは………」

 

そこは毒のエネルギーが充満してる床に、ドクロがたくさんついた太鼓のようなものが浮かんでいる空間だった。

 

すると、私たちの体がまた跳ね上がった。

 

「うわっとと!!なにこれ?!」

 

私はバランスを保つのに必死になっていた。

 

すると、

 

「れ、蓮子!!あれあれ!!」

 

ナビィが向いている方向に私は視線を移す。

 

そこにはなんと、両手と胴体、頭部が無く大きな赤い眼球が首に埋め込まれた巨人が手で私たちが立っている太鼓を打ち鳴らしていた。

 

「なんじゃありゃあ?!」

 

「あれが暗黒幻影獣ボンゴボンゴ……!!蓮子行くぞ!」

 

インパさんがそう叫んだ瞬間、ボンゴボンゴの胴体がスーッと消えていった。

 

「くそっ、やるしかないか……!!」

 

私はボンゴボンゴの手が太鼓を叩くせいで生まれる振動によって体を跳ねあげられながら、マスターソードを構える。

 

「でもちょっと……、反則っぽいよなぁ……」




いかがでしたか?第24話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だ!!ボンゴボンゴめ……なんてパワーだ……!!あれにまともに殴り飛ばされたら骨で済むのかな……?!って、あー!ヤバい!!まことのメガネが!!
次回、リミットブレイク!!超究武神覇斬!!
次回も私に会いたいなら大人しく待ってなさいっ!」


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第25話 リミットブレイク!!超究武神覇斬!!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

時を越えて、闇の神殿に乗り込んだ蓮子。そこで待ち構えていたのは、暗黒幻影獣、ボンゴボンゴであった。インパと合流した蓮子は闇の魔物を封じるべく、再び剣をとった……


「さて、いきなり参っちゃったな……」

 

私は剣を構えたままそう零す。

 

「まずは見えてる手を潰すしかないか……!!」

 

私は地面を蹴ってボンゴボンゴの右手目掛けて剣を振るうが、あっさりボンゴボンゴ本体が動いて避けられてしまう。

 

「うわっ、とっ、とっ、ととっ!!」

 

私は太鼓の端っこまで跳ねて追い込まれてしまった。

 

というか私が勝手にそこまで行ってしまったのだが。

 

瞬間、私の汗が額から流れ落ち、太鼓の外の毒に滴り落ちた。

 

直後、ジュッという音とともに煙が上がった。

 

「うひゃあ……落ちたらひとたまりもないな……」

 

私はボンゴボンゴがドンドンと太鼓を叩くためぴょんぴょん跳ねながらそう零す。

 

「トランポリンみたいね……」

 

私は盾を構えていない左手で帽子を抑えながらボンゴボンゴの手を睨む。

 

やっぱり色々戦い方を変えた方がいいのかなぁ……

 

マスターソードは両手で持つにしちゃあ短いから……、まあ両手剣じゃないし当たり前か……

 

というかなんで私は今の科学世紀には無縁の剣なんてメルヘンチックなものを振り回してるんだ……?

 

もっとこう、銃とかあるでしょ……?

 

「しゃあないか、この世界じゃあこれが一番なんだし。」

 

むこうに戻ったら捨てればいいや。

 

………でも捨てるのもったいないな。飾っとこうかな。

 

「蓮子、気を緩めるな!来るぞ!!」

 

インパさんが声を荒げたため、私ははっとして持ち直す。

 

ボーッとしてたので、私は迫り来るボンゴボンゴの手に気づけていなかった。

 

まぁ、インパさんのお陰で事なきを得たんだけど。

 

「こいつでどうだ!!」

 

私は避けた瞬間にマスターソードをしまい、弓に矢をつがえ、引き絞って放った。

 

矢はボンゴボンゴの手を捉え、ボンゴボンゴの手が怯んだ。

 

「蓮子避けろ!突っ込んでくるぞ!!」

 

インパさんがまたしても声を荒げる。

 

それにしても、突っ込んでくるってどういうことだろう。

 

手はぶらーんとしてて何かしてくるようには見えないけど。

 

瞬間、私は何かに跳ね飛ばされ、そのせいで、マスターソードが吹っ飛んで天井に突き刺さってしまった。

 

「あ、やべ……」

 

私はなんとか太鼓から落ちなかったが、マスターソードを失ってしまった。

 

「あちゃー……、忘れてた……。あいつの本体は見えなくなってるんだったっけ……」

 

そういや忘れてたな……

 

それよりも……

 

「参ったな……剣が吹っ飛んじゃった……」

 

私は乾いた笑いを浮かべた。

 

「蓮子、こいつを使え!ないよりマシだ!」

 

すると、インパさんは自身の大太刀を引き抜いて私に投げてくる。

 

「うおっと!!重っ!!」

 

それは私の身長、否、それ以上に長い刀身を持った大太刀であり、凄まじい重さだった。

 

持てないわけじゃないけど……

 

これじゃあ盾を構えられないな。

 

私はなんとか両手で持つのが精一杯で、片手でこれを振り回すのは無理があった。

 

「それでもやるっきゃない!!」

 

私はまことのメガネをかけて、ボンゴボンゴ本体を視認する。

 

「もう一度突っ込んでくるぞ蓮子!構えろ!!」

 

よし……、今度は吹っ飛ばされてたまるか!

 

私は突っ込んでくるボンゴボンゴの目にインパさんの大太刀を突き立てる。

 

「よし、効いてる!!」

 

私は怯んで太鼓に突っ伏したボンゴボンゴに大太刀で何度も斬りつける。

 

「くそぅ、重い……っ!!」

 

私は息をきらしながら必死に連続で目玉を斬っている。

 

が、それはほかのことへの注意を散漫にしていることと同意義なのだ。

 

私の体はボンゴボンゴの右手に掴み取られてしまった。

 

「うそっ?!」

 

私は当然反応できずに、手に囚われてしまった。

 

「うっ、くっ、うあぁ……っ!!」

 

私の体はボンゴボンゴの手が締め付けるため、ミシミシと嫌な音を立てている。

 

するとボンゴボンゴの手は大きく振りかぶり、私を投げ飛ばした。

 

「うわっ!!」

 

私は壁に思い切り叩きつけられ、激しく吐血する。

 

「いっ、てて……、ちくしょう、なんでか弱い女子大生の私がこんなに怪我せにゃならんのやら……」

 

私が恨めしそうにぼやくと、ボンゴボンゴの拳が飛んできた。

 

「が………っふ……!!」

 

ボンゴボンゴの拳は私の肉体を完璧に捉え、私は壁とボンゴボンゴの拳でサンドされてしまう。

 

そのせいで、まことのメガネがひび割れ、ダメになってしまった……

 

「そ、そんな!まことのメガネが!」

 

ナビィが絶望じみた声をあげる。

 

私にとどめを刺そうとボンゴボンゴの手は再び拳を振りかぶる。

 

が、インパさんが苦無でそれを止める。

 

「蓮子、しっかりしろ!息はあるか?!」

 

インパさんは私に声をかけてくる。

 

「な、なんとか……!」

 

私は軋む体を動かそうとして、ロングフックを取り出した。

 

瞬間、インパさんはまたなにかを見つけたのか声を荒げた。

 

「まずい、蓮子!避けろ!奴が突っ込んでくる!」

 

「くそっ………、ふざけやがって……、こうなったら、イタチの最後っ屁だ……、喰らえ!!」

 

私は目を閉じて、ボンゴボンゴの気配がする方にロングフックを構えて、ロングフックを発射した。

 

ロングフックは見事に引っかかったのか、私は壁から脱出し、ボンゴボンゴの方へ引き寄せられていく。

 

「限界を……超えるっ!!」

 

私は大太刀を両手で構えて、振りかぶる。

 

「おらぁぁぁぁっ!!」

 

私は大太刀でなんどもボンゴボンゴを斬りつけ、ボンゴボンゴ本体を蹴って上に飛び上がり、剣を上段に構える。

 

「喰らえ……超究武神覇斬だ!!」

 

私は剣を振り下ろし、ボンゴボンゴにとどめを刺した。

 

「くっ!!」

 

私は太鼓に叩きつけられた。

 

刹那、ボンゴボンゴは狂ったように太鼓を叩き始め、そのまま大爆発を引き起こした。

 

そのおかげで、マスターソードが刺さっていた天井が崩れ、マスターソードが落下してきた。

 

「へへっ、やり……!!」

 

私は勝利を確信して、意識を手放した。

 

「………流石だな、蓮子。見直したぞ。」




いかがでしたか?第25話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だ!なんとかボンゴボンゴを倒して神殿はあと1つになったわね……!次はゲルドの谷……、ガノンドロフの出身地か……、まぁでもその前に、まことのメガネを直してもらわなきゃな……
次回、最後の神殿へ!いざゲルドの谷!
ミッションスタートだ!」


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第26話 最後の神殿へ!いざゲルドの谷!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

インパと協力し、どうにか暗黒幻影獣、ボンゴボンゴを撃破した蓮子。これで、闇の神殿が解放され、残る神殿はあと一つとなる。それはガノンドロフとの決戦が近いことを意味していた………!!


「………あれ、ここは……」

 

私はまた賢者の間で目覚めた。

 

「………蓮子、よくやったな。」

 

「インパさん……」

 

私が目覚めたその先には、インパさんが優しく、力強い瞳で私を見つめていた。

 

「我々シーカー族は代々ハイラル王家の僕として使えてきた……、しかし、7年前のあの日、ガノンドロフの突然の襲撃……、ハイラル城は敢え無く陥落した……。奴の目的は聖地への鍵の一つ、時のオカリナだったのだ。」

 

そうだ。そして私が聖地を開いてしまったから……

 

「私の役目はゼルダ様をガノンドロフの手の届かぬところへお連れすることだった……。その逃亡の途中だったな、お前と最後に会ったのは……。7年で見違える程強く、立派な勇者になったものだ。」

 

「勇者だなんて、私はそんな……、大層な名前をつけられる程じゃないですよ。狡くて臆病な女なんですから。」

 

「………少なくとも私が思う限りでは私はそうは思わん。お前は我々の為に血と汗を流してくれている。それには大層勇気が必要なことだ。お前は人より劣ってなどいない。自身を持て蓮子。お前ならばガノンドロフに打ち勝てると私は確信しているのだ。」

 

「………そう、なんですかね……?」

 

「そういえば、言い忘れていたな。ゼルダ様はご無事だ。まもなくゼルダ様はお前の前に現れ、全てを語られるだろう。その時こそが我ら六賢者が魔王を封印しハイラルに真の平和を取り戻す時なのだ!」

 

「私はここに残らねばならない。ゼルダ様をお守りする役目が果たせなくなってしまうのだ。蓮子、お前にゼルダ様を守ってほしいのだ。」

 

「………会えるまでは約束できないですけど、会えたらきっと守ってみせます、だから、安心してください、インパさん。」

 

「そうか。ではお前に我が力を託す!これを受け取れ!」

 

すると私の手の中に紫のメダルが収まった。

 

「………ゼルダ様を頼んだぞ!」

 

「……はい!!」

 

私は力強く返事をする。

 

するとインパさんは小さく頷いた。

 

それと同時に、私の意識は暗転した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、いててて………」

 

私は思い体を動かしてどうにか立ち上がる。

 

どうやらカカリコ村の墓地に戻ってきたようだ。

 

「蓮子、これで神殿はあと一つだネ!がんばろう!」

 

「うん、最後の神殿もよろしくねナビィ!」

 

「もちろん!」

 

「………あ」

 

「えっ?」

 

そうだ。

 

私はポケットの中を探る。

 

「これ、忘れてた……」

 

まことのメガネ。ボンゴボンゴと戦ってるときに割れちゃったんだ……

 

「あ、そういえば……」

 

ナビィも思い出したようだ。

 

「これ、どうしよ……」

 

「うーん………、それなら、山の上のダイゴロンにお願いしてみたら?」

 

「ダイゴロン?」

 

なんじゃそら。でっかいゴロンのこと?

 

「インパさんの剣もダイゴロンが作ったって聞いたことあるの!」

 

へぇ。あの重たい剣はそいつが作ったのか……

 

「これも直してもらえるのかな。」

 

「うーん……わかんないけど、とりあえず行ってみようヨ蓮子。」

 

「そーね。そうしますか。」

 

こうして私たちはデスマウンテンを再び登り始めたのであった……

 

 

 

 

 

 

「うひゃあ……」

 

私は思わずそう口にしてしまう。

 

それは普通のゴロンとは比べものにならないほど巨大なゴロンであった。

 

まんまだがこれが「ダイゴロン」なんだろう。

 

「おめぇはたしか……、ドドンゴバスター兼ドラゴンキラーの蓮子ゴロ?」

 

なんか変なあだ名また増えてる……

 

「なんか用ゴロ?」

 

「あ、そうだ。これ、壊れちゃったんですけど、直せます?」

 

「うーん……、ワカンねぇゴロ。まぁでもやってみるゴロ。」

 

ほっ……

 

「それよりおめぇ、使ってねえ剣が一本あるだろ?見せてみろ。」

 

へ?

 

コキリの剣のことかな……

 

私は少々疑問に思いながらコキリの剣を手渡す。

 

「オラ、ついでにこいつを鍛え直してやるゴロ。」

 

ええ?!

 

「ほ、ほんとに?!」

 

「なぁに、オラたちを助けてくれた礼ゴロ。新しく剣も一本打ってやるゴロ。」

 

うひょー!!流石はダイゴロン!図体だけじゃなく器もデカいっ!!

 

「それじゃあ一日くらい待っててほしいゴロ。急いで取り掛かるゴロ。」

 

1日か。ゴロンシティにでも泊まらせてもらおうかな。

 

「わかりました。よし、じゃあ行こっか、ナビィ。」

 

「あ、うん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おお、おはようゴロ。例のやつ、出来てるゴロ。」

 

「直ったの?!」

 

「一応直しはしたから、見てほしいゴロ。」

 

受け取ったまことのメガネは綺麗に直っており、くっきり見える。

 

「それと、この剣と、ダイゴロン刀、サービスゴロ。」

 

ダイゴロンはインパさんが担いでいたような大きな剣とコキリの剣だった剣を差し出した。

 

「まず一本……」

 

私はコキリの剣だった剣を引き抜く。

 

すると刀身は1.5倍程に伸びており、金ピカの剣があった。

 

「金剛の剣とも名付けておくゴロ。それはいくら斬っても絶対刃こぼれしないゴロ。金を使用しているゴロ。」

 

おお……軽くて持ちやすい。

 

二刀流にしてもカッコいいかもね。

 

これを受太刀にして、マスターソードで斬る、とか。

 

「いいなぁ……」

 

「そしてそれはダイゴロン刀。重くてなかなか持てないが凄まじい威力を誇る一振りゴロ。」

 

うーん、確かに片手じゃ持てないな。

 

でも両手剣にしたら破壊力やばそうね……

 

うーん、臨機応変に使いわけろってことか。

 

「ありがとうございます!」

 

私は金剛の剣とダイゴロン刀を背中に背負って、踵を返す。

 

「気をつけてゴロ〜」

 

ダイゴロンが小さな白いハンカチをヒラヒラさせている。

 

久しぶりだなぁ、そんな見送り方見たの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁて、最後はどこにあるのナビィ?」

 

「あ、うん。最後は砂漠、ゲルドの谷にある魂の神殿だヨ!」

 

魂の神殿か……

 

なんで今まで属性系の神殿だったのに魂になるわけ……?

 

魂属性ってこと……?

 

……関係ないか。

 

私はエポナを操りながらそう思案する。

 

ん、もうすぐみたいね。

 

周囲の景色がゴツゴツした岩場へと変化してきた。谷が近づいてるようだ。

 

「よーし、もうひとっ走りお願いねエポナ!」

 

私はエポナを撫でる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あちゃぁ……」

 

谷。もうすぐそこに住むゲルド族の砦に出る、とナビィは言っていたのだが……

 

「橋が落ちてる……」

 

対岸に行くための橋が落ちてしまっていた。

 

橋の下には数百メートルの落差がある大きな谷になっている。

 

下には川が流れているが、落ちたら痛いじゃ済まなさそうだ。

 

「参ったなこりゃ……」

 

「蓮子、どうしよう……?」

 

「こうなったら……!!」

 

私は橋と距離を取り橋と一直線上にエポナをつける。

 

「れ、蓮子、どうする気?!」

 

「突っ切る!!」

 

「へ?」

 

ナビィからそんな声が出てしまう。

 

私はムチを使ってエポナを加速させる。

 

「あわわわわ!!落ちる!落ちるヨ!!」

 

「大丈夫!多分!」

 

私たちはどんどん橋に近づいていく。

 

「よし、エポナ、ジャンプ!!」

 

私の声に合わせてエポナが飛び上がる。

 

そして、橋にできた穴を飛び越えて、見事対岸に着地できた。

 

「おお……!」

 

ナビィは私の帽子の中で震えていたが、恐る恐る帽子から出てくる。

 

「蓮子凄い!勇気あるわネ!」

 

へへ………

 

なんかナビィとの距離がだいぶ縮まった気がする…

 

「よっし、さっさと魂の神殿、攻略するわよ!!」

 

「うん!」

 

そして、私はエポナを走らせる。




いかがでしたか?第26話は以上です。

蓮「…………」

タミ「……………」

「2週間も何してたわけ?」

「…………病魔と闘っておりました」

「それで、今何曜日?」

「………金曜、いえ、もう土曜日です」

「…………」

「…………誠に申し訳ありません……」

「………あんたねぇ、体は大事にしないといけないけれど休みすぎよ、わかる?」

「………はい」

「それで、どうすんの?2週間分の遅れをどう取り戻すつもり?」

「………一応年末に完結する予定でした。ですからこれから水曜、土曜に二話ずつ投稿し、大晦日に最終回、としていこうと考えてます……」

「それでいけんのね?」

「………はい、多分……」

「不安ね……、読者の皆さん、ウチのバカが申し訳ありませんでした。これから馬車馬の如く働かせてますので、年末までご辛抱願います。」

「……うう、じ、次回をお楽しみに……」

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だぜっ!……あ、ありのまま今 起こったことを話すぜ!「私はエポナを走らせていたんだがいつのまにか牢屋に入っていた」な、何を言ってるのかわからねーと思うが私も何をされたのかわからなかった……。催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃ(ry
次回、大脱出、ゲルドの砦!
また会うでやんす!」


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第27話 大脱出、ゲルドの砦!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

ダイゴロンにまことのメガネを直してもらったついでに、コキリの剣を強化してもらい、ダイゴロン刀を譲り受けた蓮子。意気揚々と最後の神殿のあるゲルドの谷に乗り込んでいくが…


「…………」

 

「…………」

 

「………ねぇ、蓮子」

 

「………なんでしょうナビィさん」

 

「………どうしてこうなった」

 

「………知らんがな」

 

「………知らんがな………じゃないでしょ?!私たち牢屋にいるんだヨ?!」

 

そう。ここは砂漠前の砦の牢屋。しかも離れという特別サービスだ。

 

「エポナとも逸れちゃったし……」

 

「元はと言えば蓮子、あなたがなんの警戒もなくエポナで砦を突っ切ろうとしたから……」

 

「だって、盗賊団だったなんて知らなかったんだし。」

 

「それでも武器持って見張りしてるんだから一応警戒しようヨ……、聞くところによると橋を落としたのも盗賊団らしいし……」

 

「まぁとりあえず、脱出しますか。」

 

「えっ?脱出って、どうやって……」

 

私はちょいちょいと人差し指で上を指差す。

 

そこには大きな窓が開いており、木でできた蓋のようなものがある。

 

「ほいっと。」

 

私はロングフックを蓋に刺して窓に飛び移る。

 

「うわぁ!凄い凄い!」

 

警備は凄いけど、牢屋はザルね……

 

私はそう思案し、下を見下ろす。そこには沢山の女たちが薙刀を持って警備に勤しんでいた。

 

「よーし、スナイプしてやるわ……」

 

私は帽子を目元が隠れるくらいまで深く被り、弓矢を構える。

 

「鉄が食べたいんならそう言いなさいよね……!!」

 

私は弓に矢をつがえ、よく狙い、矢を連続で放つ。

 

矢は寸分狂わず命中し、女たちは気絶してしまった。

 

「はい一丁〜」

 

私は帽子を元の位置に戻す。

 

「S&W M19コンバットマグナムが欲しいなぁ……」

 

「なぁにそれ。」

 

これを持ってさっきの撃ち方すると完全にアレになるからね……、向こうに帰ってからだと銃刀法に引っかかるし。

 

「銃よ、銃。カッコいいじゃんアレ。」

 

私はロングフックで近くのドアにフックを突き刺し、そこに飛び移る。

 

「よし、……」

 

私はドアをゆっくり開けた。

 

「あっ、あなた、誰?!」

 

するとそこにはオカマ口調で話す男の人が4人ほどいた。

 

「あたいたちここに捕まってるの!カギ持ってない?カギ!」

 

「んなもん持ってないわよ……。私もたった今牢屋から逃げてきたばっかだし……」

 

すると、私の後方から殺意を感じ、私は咄嗟に身構える。

 

「くっ!!」

 

私が剣を抜き放ち、間一髪その太刀筋を見切る。

 

「あっぶないわね……。いきなりなにすんのよ!」

 

「ふふん……」

 

他の盗賊とは少し格好が違うその女は不敵な笑みを浮かべて、サーベルを二本抜く。

 

「ああそう!あんたがやる気ならこっちもやってやるわよ!!」

 

私はマスターソードとハイリアの盾を構える。

 

「そらっ!!」

 

女は二本のサーベルで斬りかかってくる。

 

私はそれを盾で防ぎ、女の腹部に蹴りを入れる。

 

「ちっ!!」

 

女は仰け反り、飛び退く。

 

私はそれを見逃さず、盾を投げる。

 

「うっ!!」

 

女は盾を避けるため、身体を右に逸らす。

 

盾は壁に深く突き刺さった。

 

女の注意が盾にいった瞬間を逃さず、私はマスターソードで思い切り突きを入れた。

 

それのせいで、壁が崩れてしまう。

 

「………くっ、参ったよ。あたいの負けさ。」

 

私は女盗賊の顔面から左に数十センチずれたところに剣を突き刺していた。

 

「んじゃあこの檻のカギちょーだいよ」

 

私は左手を差し出す。

 

「………ほら、持っていきな」

 

女盗賊は大人しくカギを差し出した。

 

私はそのカギで檻を解放する。

 

「おお!オネエチャンありがと!アタイらやっと帰れるワ!」

 

「………そーすか」

 

私は呆れ気味に答える。

 

オネエたちはルンルンと帰っていった。

 

「アンタ、なかなかやるじゃないか。ここの守りを突破するとはね。」

 

すると、先ほどの盗賊が話しかけてくる。

 

……油断して捕まったばっかだったとか言えないな。

 

「は、はぁ。」

 

「アタイはナボール様からこの砦を任されてる者さ。」

 

「ナボール?」

 

「ナボール様はガノンドロフ様の右腕。ゲルド族の首領さ。」

 

………じゃあそいつが今回の敵なのかな。

 

「ふんふん、それで?」

 

「今は魂の神殿においでなのサ。あんた、アタイらの仲間になりたいんだろ?」

 

「へ?」

 

私は思わず抜けた声が出てしまう。

 

「いや、そんなんじゃ」

「いいんだ皆まで言わなくたって。ほら、これで砦を自由に歩けるよ。」

 

……会員証を半ば強引に渡された……

 

まぁいいか。この先は砂漠っぽいし、ここにエポナを預けて行こうかな。

 

「そういや、さっきそこら辺にいた馬、アンタのだろ?アタイらが保護してるヨ。今は厩舎にいるだろうから。」

 

そっか。よかった。

 

「そういや、この先は「真実を見る目」がなきゃいけないらしいよ。気をつけな。」

 

「真実を見る目」……まことのメガネか。

 

私はまことのメガネをかけて、外に出る。

 

 

 

 

 

 

 

「うひゃあ……」

 

私は大きな開閉扉を前に開いた口が塞がらない。

 

ガインガインという音とともに木でできた門が開いていく。

 

その先には、広大な砂漠が広がっている。

 

「うわぁ……」

 

暑い…

 

私は我慢しつつ先に進んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

砂の吹雪に打たれ、砂の大河に飲まれないように苦労して、オバケにビクビクしながらも、なんとか私は巨大な邪神像の前までやってきた。

 

どうやらこの像が神殿になっているらしい。

 

私は疲れた身体に鞭打って、像内部に侵入する。

 

 

 

 

まず出たのは大広間。目の前には階段と分かれ道。

 

それより、私が考えていることは一つだった。

 

「疲れた……」

 

「たしかに疲れたネ……」

 

こんなにも砂が吹雪いているとクチの中がジャリジャリになってしまう。

 

イライラするので、毎度毎度飲み水で軽くうがいをしていたのだ。

 

「まぁ、とりあえず神殿に着いた。それでよしとしましょう。」

 

私はため息をつく。

 

そこで気付いた。

 

右の道は大岩が塞いでいる。

 

恐らく押してもビクともしないだろう。

 

一方左の道は小さな穴が開いているだけ。

 

また前みたいにお尻がつっかえる事態になるのが目に見えている。

 

「参ったな……。これじゃあ神殿攻略出来ないじゃん……」

 

まさかとは思うが、また子供の姿でここに来ないといけないのだろうか。

 

そう考えるとゾッとする。

 

またあのクチがジャリジャリになりながら、今度は往復しないといけないのだ。

 

そして私の口から出るのはため息である。

 

「どうしよう蓮子、手がつけられないヨ……」

 

「しょーがないわ。ナビィ、とりあえず出よう。」

 

私はとぼとぼと神殿から出る。

 

 

 

 

 

私が神殿から出た直後、聞き覚えのある声がした。

 

「過去、現在、未来……。君の持つマスターソードはその流れを旅する舟……。時の神殿にその港はある。」

 

「……やっぱりあんたねシーク。今日もむずかしーいお話でしょう?」

 

「……まぁ聞け……」

 

………なんだろう、少し呆れられた気がする。

 

「砂漠の邪神像を魂の神殿として復活させるには時の流れを遡らねばならない。」

 

やっぱりか……

 

「幼き者を砂漠に誘う調べ、魂のレクイエムを聞くがいい……」

 

そう言うとシークはハープでまた音楽を奏で始めた。

 

………魂が癒されるような音色が響いた……

 

よし、覚えた……気がする。

 

「よーし、今日という今日は逃がさないよ!!」

 

私はシークに不意打ちで近づこうとするが、砂煙が舞い、それが晴れた頃にはもうシークの姿はなかった……

 

「ちぇっ、また逃した……」

 

さて、しょうがない。時の神殿に戻りますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあっ、はあっ……」

 

めんどくさかった……

 

時の神殿の台座にマスターソードを刺し、うろ覚えの魂のレクイエムでどうにか戻ってこれた……

 

やれやれ。

 

まぁでも、コキリの剣より長くて少し重いけど、これも強そうね。

 

私は金剛の剣を見る。

 

その刀身はキラキラと金色に煌めいていた。

 

さて、魂の神殿、再突入しますか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?」

 

左の道の穴の前に誰かいる。

 

「ねぇナビィ。あれ誰だろ?」

 

「うーん、とりあえず話しかけてみようヨ。」

 

「あの……」

 

私が話しかけると、そこにいた女性は振り返り、

 

「おや、見慣れない子供だね。ここに何の用だい?」

 

うっ

 

どうしよ。賢者探しにきた、だなんて信じてくれなさそうだし……

 

「べ、別にこれといった用は……」

 

「そうか!用がないなら丁度いい!アタイの頼みを聞いておくれよ。」

 

へ?

 

「っと、その前にあんた……、ガノンドロフの一味じゃないだろうね?」

 

「んなわけないでしょ!!」

 

私は少し怒気を孕んだ声色でその女に言う。

 

「ふふっ、そうかい。あんた、いい根性してるな。……アタイはナボール。一匹オオカミの盗賊さね。」

 

ナボール……

 

そうか、こいつが敵か……

 

私がゆっくり剣に手をかけようとしていると、

 

「けどね、勘違いするんじゃないよ!大勢で寄ってたかって弱いやつから物を盗んだり、人殺しするガノンドロフとは違うんだ!」

 

あれ?

 

さっきの盗賊はガノンドロフの右腕とか言ってたような……

 

気のせいかな。

 

「あんたは知らないかもしれないけど、アタイらは女だらけの民族。男が生まれるのは100年に1人さ。」

 

へぇ、そうだったんだ。

 

「そうして生まれたゲルド族の男は王になれる「掟」だが、アタイはあんな奴認めないからね!……さっきから自分の話ばっかしてすまないね。あんた、なんて言う名前だい?」

 

「………蓮子。宇佐見、蓮子です。」

 

「蓮子?ヘンな名前だねぇ……」

 

そこまでヘンじゃねーだろ……

 

「ま、いいや。アタイの頼みってのは、このちっこい穴をくぐって、その先にある「銀のグローブ」を取ってきてほしいのさ。」

 

「そいつは重いもんでも押したり引いたりできるすんごい代物さ。おっと。そいつを横取りしようったってそうはいかないよ。「銀のグローブ」は子供が装備したって意味ないのさ。大人しくアタイに渡すこったね。」

 

するか!

 

私は内心でそう叫ぶ。

 

「そいつがあれば、あっち側から神殿の奥に潜り込める。そこのお宝をたんまりいただいて、ガノンドロフの鼻を明かしてやろうって寸法さ!」

 

なるほど。

 

「どうだい?もちろん礼はするよ。やってくれるかい?」

 

……うーん、結局私も神殿の奥に行かないといけないし……

 

「わかった。行ってくるよ。そこで待ってて。」

 

「よしきた!交渉成立だね!」

 

「さぁ、アタイとあんたで、ガノンドロフに一泡吹かせてやろうじゃないか!」

 

ナボールが私と肩を組んでくる。

 

「わかった!わかったから離してよ。そんじゃ、行ってくるから!」

 

「気ぃつけてなー」

 

ったく……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穴を抜けて、出た先はまたしても邪神像がある広場だった。

 

「また像か……」

 

まぁでも今度は色々と扉があるみたい。

 

とりあえず、道なりに進んで行こうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私がどんどん進んでいくと、いかにもボス部屋のような部屋に来てしまった。

 

「うわっ、それっぽい…」

 

私の口から思わずそう零れてしまう。

 

すると、部屋の奥に座っていたヨロイが急に動き出し、斧を持って私に襲いかかってくる!!

 

「うわっ!!」

 

私は斧の一撃を地面を転がって避ける。

 

「こんにゃろう……やる気か……?!」

 

私はデクの盾と金剛の剣を持って構える。

 

「こいつの試し斬りにはぴったりっぽいわね!」

 

私はヨロイが斧を振り下ろした瞬間を狙い、連続して斬りつける。

 

ヨロイが重いのか、動きがトロいそれは私に斬られるまま、遂には倒れてしまった。

 

金剛の剣は、恐らく鉄で出来ているであろうヨロイをいとも簡単に切り裂いてしまった。

 

「凄いわね、ダイゴロンの技術は……」

 

私は剣をしまって、さらに先へ進む。

 

 

 

 

すると、いつのまにか外に出てしまったようだ。

 

私は巨大邪神像の右の手のひらの上にいた。

 

「ここに繋がってたのか……」

 

私は周りを見回す。

 

すると、宝箱が置いてあった。

 

「おっ、これが銀のグローブかな?」

 

私は体重を乗せてそれを開き、中から銀のグローブを取り出す。

 

やっぱりぶかぶかみたい。

 

「しょうがない、大人しくナボールに渡すか……」

 

「そうだね。」

 

私とナビィがそんな会話をしていると、急に女性の悲鳴が響いた。

 

「!?なにごと?!」

 

「アタイをどこへ連れてく気だい?!ちくしょうっ!!離しやがれ!!」

 

私が周りを見ると、魂の神殿入り口に、何かブラックホールのようなものに引きずり込まれるナボールの姿があった。

 

その周りには婆さん2人が箒に乗ってナボールの周りをぐるぐる回っている。

 

「て、てめぇら、ガノンドロフの一味だな?!れ、蓮子っ!!早く逃げろ!!こいつら、怪しげな魔法を…!!」

 

ナボールが叫んでいるが、どんどんと穴に吸い込まれ、最終的にはいなくなってしまった。

 

「あわわわわ………」

 

私は隠れながらその様子を見ていることしか出来なかった。

 

「ど、どうしよ……」

 

「どうしよう……」

 

私とナビィは顔を見合わせる。

 

「………しょうがない、大人に戻ってナボールの代わりに神殿攻略しますか!」

 

大人の身体ならグローブも合うだろうし。

 

「それでいいのかなぁ……」

 

「大丈夫よ、んじゃあまたオカリナ吹いて……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふうっ、また帰ってきた……」

 

私は再び大人の姿に戻り、巨大邪神像の前に戻ってきた。

 

よし。んじゃあ、気を取り直して……

 

行くか、魂の神殿!!




いかがでしたか?第26話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だ!ナボール、どこ行ったんだろ……、まぁとりあえず神殿進んでったらわかるか。あっ、あんたら……、7年前の婆さん!あんたらがボスか……、よーし、老人だからって手加減しないよ!!
次回、激突ツインローバ!魅せろ二刀流、グランドクロス!!
そこんとこ、よろしくっ!


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第28話 激突ツインローバ!見せろ二刀流、グランドクロス!!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

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馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。




「あれ、なんだこれ………」

 

私が再び大広間に入ると、そこには赤い、煌めく盾が飾られてあった。

 

「これ、盾みたいだヨ……」

 

私は盾を手に取る。

 

キラキラと私の顔を反射している。

 

いわゆるミラーシールドってやつなのかな。

 

私は盾をミラーシールドに持ち帰る。

 

よし、これで本当に勇者みたいになったな……っ!!

 

私はワクワクしながら盾を構えた。

 

そういや、私、銀のグローブをつけたけど、本当にこの岩を動かせるのかな……

 

私は大きな岩の前に立ち、両手を当てて、力を込める。

 

「おりゃぁぁぁ………っ!!」

 

すると、ズリズリと岩が動き出し、通路ができた。

 

ふうっ……

 

「本当に動かせた……!」

 

「すごいよ蓮子!あんな大きな岩を……!」

 

「まぁ動いてよかったよ……」

 

私は汗を拭う。

 

よし、と私は先に進んでいく。

 

 

 

 

 

 

私は再び神殿の邪神像に出る。

 

「ねぇねぇ、ナビィ。あの邪神像の顔、嫌な気配がする……」

 

私がそう言うと、

 

「たしかに……あれ、嫌な感じがするね……」

 

私はミラーシールドを構えて、指している太陽光を反射させ、邪神像の顔に太陽光を当てる。

 

すると、邪神像の顔が崩壊した!!

 

「あっ!」

 

その崩れた奥、通路があることに気づいた。

 

「まさかあそこがボスの……」

 

私は金網にロングフックを引っ掛け、邪神像の頭部に移動する。

 

「よし……」

 

私はその奥にある扉をゆっくり開く。

 

 

 

 

 

 

 

 

………その先は見覚えしかないボス部屋っぽい部屋だった。

 

あのヨロイか…….?

 

そう思案した私を待っていたのは、魔法を使う婆さん2人に挟まれた、ヨロイの魔物だった。

 

「やっぱりか……」

 

私はため息をつく。

 

「ホッホッホ……誰か来たようですよコウメさん……」

「ヒッヒッヒ……そのようですねぇ、コタケさん……」

 

ギョロッとした目が特徴的な婆さん2人はゆっくり振り向く。

 

ご丁寧に服にカタカナで「コウメ」「コタケ」と書いてある。

 

どうやら赤いのが「コウメ」青いのが「コタケ」らしい。

 

「我らの神殿に侵入するとは、とんだ不届きものだねぇ、ホッホッホ……」

 

「ではそんな不届きものに罰を与えてやらないとねぇ……、ヒッヒッヒ……」

 

「さぁ、我らが忠実なる僕よ……」

 

「我らに代わり、侵入者を殺せ!!」

 

婆さんたちが合図すると、ヨロイが動き出す!

 

それと同時に婆さんが消えた。

 

「妙にハイテンションだネあのヨロイ……」

 

「うーん、なんか懐かしい感じがする、あのヨロイ……」

 

「えっ?」

 

「なんだか、懐かしい気配だよ……」

 

私がそう言うと、ナビィはうーん、といった感じになる。

 

「れ、蓮子!それよりも来るヨ!」

 

私はマスターソードを構える。

 

「喰らえっ!」

 

私はマスターソードで連続でヨロイ魔物を斬りつける。

 

瞬間、ヨロイは後ずさり、バラバラとヨロイが砕ける!

 

すると、ヨロイが完全に砕けたナボールは倒れこむ。

 

「やっぱり!」

 

私はナボールの体を支える。

 

「うっ……、あ、アタイはいったい……?」

 

「ナボールっ!しっかりして!」

 

すると、コウメとコタケが現れる。

 

「おやおや……、正気に戻ってしまったようですよコウメさん……」

「そのようですねコタケさん…。たかが小娘でもこいつを慕う者もいますからね……」

 

「ではもう少しガノンドロフ様の役に立ってもらいましょうかね……」

 

「ではもう一度洗脳し直してあげましょうかね……ヒッヒッヒ……」

 

そして2人は同時にエネルギーを貯める。

 

コウメとコタケはエネルギーを解き放ち、ナボールに命中させ、ナボールは姿を消してしまった……

 

「ナボール?!」

 

私はナボールの名を呼ぶが、返事はない……

 

「お前……っ!!」

 

私はコウメとコタケを睨む。

 

しかし2人は不気味な笑い声を上げて消えてしまった。

 

「待てっ!!」

 

私はマスターソードをさらに強く握りしめて奥へ進んでいく……

 

 

 

 

 

 

 

「……バカな子だねぇ……自分からガノンドロフ様の生贄になりにくるなんて……」

 

さらに奥に進んだ台座の部屋の、私が台座に乗ると、婆さんたちの声が聞こえてくる。

 

「お前らだけは……許さないぞ……!!」

 

私は歯を噛み締める。

 

「ヒッヒッヒ……あたしの炎で骨まで焼いてやる………」

「ホッホッホ……あたしの冷気で魂まで凍るがいい……」

 

私の前方、後方にそれぞれコウメ、コタケが現れる。

 

「む……」

 

しかし、向かいから来る風に耐えるように手で顔を覆う。

 

「ほら、かかってこい……っ!!」

 

私はマスターソードを構える。

 

「はっ!!」

 

私は地面を蹴ってまずはコウメを斬りつける。

 

コウメは反応できずに喰らってしまう。

 

それに続いて、今度はコタケの元に高速で移動し、コタケも斬りつける。

 

「どうした、あんたらの力はこれっぽっち?」

 

私は顔を顰めたまま剣先を向ける。

 

「くっ、なかなかやるね……、やるよコウメさん!」

「オッケーコタケさん!」

 

「「コタケ&コウメの、セクシーダイナマイツアターック!!」」

 

すると、2人の婆さんは手を繋いでなんと合体する。

 

「!?」

 

そこにいたのは、文字通りダイナマイトボディの大きなゲルド族の女だった。

 

「……うう、参った。女として負けた感……」

 

私は思わずそう零してしまう。

 

「ほら蓮子!しゃんとして!ナボールさんの仇なんだヨ!」

 

「くっそー……、本当に私をイライラさせるやつ……っ!!」

 

「こうなったら……、これで行くか……!!」

 

私は盾を仕舞い、金剛の剣を抜き放つ。

 

「この二本でケリをつけてやる……っ!!」

 

私はマスターソードと金剛の剣を構える。

 

「そんなもの効かないよ、ヒッヒッヒ…」

 

私は敵をまっすぐ見据え、剣を構える。

 

「喰らえ……っ!!」

 

そして私は剣を振りかぶる。

 

「はっ!!」

 

しかし2人の合体は炎と氷の魔法を放つ。

 

私は金剛の剣で魔法を切り裂き、懐に入る。

 

「グランドクロス!!」

 

私はマスターソードを縦に、金剛の剣を横に薙ぎ、コウメとコタケを十字に切り裂く。

 

「きゃぁぁあ!!」

 

すると、2人は叫び声をあげ、またコウメとコタケに分離した。

 

すると、2人の頭に輪っかが出来た。

 

「………」

 

私はポカンとして2人を見ている。

 

「ええい、猪口才な……今度こそ本気で行くぞいコタケさん!」

 

「こ、コウメさん、その頭の上のはなんじゃ?」

 

「そーいうあんたの頭にもあるよコタケさん!」

 

「「……」」

 

そしてコウメとコタケは自身の異変を察したのか、キレだした。

 

「あたしゃまだ400年しか生きてないんだよ!」

「あたしなんか380年だよ!」

「双子なのに20年もサバ読むんじゃないよ!!」

「あんたこそボケてんじゃないのかい?!」

「ボケてるだって?!それが姉に対する言葉?!」

「双子に姉も妹もあるかい!」

「キー!!この薄情者!」

「なんだいこの恩知らず!!」

「薄情者!!」

「恩知らず!!」

 

そうして、2人とも召されていった………

 

私は暫く、ポカーンとしたまま動けなかった………




いかがでしたか?第28話は以上です。

蓮子「………何か言い残すことは?」

タミ「お情けを……」

「実は年末をナメきっていたせいで……」

「色々と買い物があったり、大掃除があったりで……」

「まぁ、もう呆れて物も言えないわ。それで、完結までどうする気よ?」

「と、とりあえずいつになるかはわかりませんが、大晦日までにあと3話ずつ……」

「…まったく、約束守りなさいよね……」

「すいません……」

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子だっ!!いよいよガノンドロフとの決戦が……、あっ、シーク!……あんた、やっぱり。……まぁいいや。さぁて。覚悟しなさいよガノンドロフ!私はあんたをぶっ飛ばす!
次回、ガノン城へ……、蓮子、決意の進撃!
よそ見したら、許さないわよっ!」


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第29話 ガノン城へ……、蓮子、決意の進撃!

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。


「ん……く……」

 

私はまた賢者の間で目を覚ました。

 

すると目の前にナボールがいる。

 

「あんたにはまず感謝しなきゃね。へへへ……7年前のあの子供がもういっぱしの剣士じゃないか。まぁ……、このアタイとしたことかとんだドジ踏んじまったよ。あのバァさんたちに洗脳されていいようにガノンドロフに利用されちまうなんてね……」

 

ナボールは目を閉じる。

 

「でも面白いじゃないか!そんなアタイが魂の賢者だなんて!6賢者としてガノンドロフと戦うことになるなんてな!この借りはキッチリ返させてもらうヨ!」

 

ナボールはニヤッと笑う。

 

「あ、あはは……。まぁ程々に……」

 

「時の勇者蓮子……。あの時の礼として、このメダルをやるよ!受けとんな!!」

 

すると、私の手の中に黄色いメダルが収まった。

 

「やったネ蓮子!それが魂のメダルだヨ!これで、全ての賢者が復活したんだ!!」

 

「ほんと?!やった!!」

 

私は顔色をぱあっと明るくする。

 

「………あんたがこんないい女になるってわかってたら……、あんたを相棒にでもしたかったよ……」

 

「………あはは……、私は盗賊なんて似合わないよ……」

 

「………あとはガノンドロフだけだ。頑張れよ蓮子。お前ならできる!自分を信じて、全力でぶつかってこい!!」

 

ナボールは純粋に私を応援する言葉を送ってくれた。

 

「…………うん!!」

 

それに私は目一杯の笑顔で答える。

 

そして、私の意識は暗転した……

 

 

 

しかし、そこでラウルさんが現れる。

 

「勇者蓮子よ……、遂に我ら6賢者は復活した!魔王との対決の時が来たのだ!が、その前に、お前を待っている者に会うがよい。その者は時の神殿でお前を待っておるぞ……」

 

「時の神殿……」

 

ラウルさんはそれだけ言い残して居なくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ん……」

 

私は巨大邪神像の前で目を覚ます。

 

「よし……これで全ての賢者が復活したんだよね?」

 

「そうだよ蓮子!でもその前に時の神殿に行かなきゃネ!」

 

「そうね。待ってる人がいるらしいし。」

 

………でも十中八九察しがつくなぁ。

 

ま、いっか。

 

私はオカリナで光のプレリュードを奏で、時の神殿へと飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………待っていたよ蓮子。」

 

時の神殿入り口に入った私の背後から聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「やっぱりあんたねシーク。」

 

やっぱり、後ろにいたのはシークだった。

 

「時の勇者蓮子……。君は数々の苦難を乗り越えて、6賢者を目覚めさせてくれた……。そして今また、魔王ガノンドロフとの対決の時を迎えようとしている。だがその前に君だけに話しておきたいことがある。聞いてほしい。」

 

「難しいのはナシにしてよね」

 

私は予め断っておく。

 

「君にもわかるように話すよ……。闇の民、シーカー族に伝わる、トライフォースの知られざるもう一つの伝説を……」

 

ああ。あったわねタライとホース。

 

「………聖なる三角を求めるならば心して聞け。聖なる三角の在るところ……聖地は己の心を映す鏡なり。そこに足踏み入れし者の心、邪悪なれば魔界と化し、清らかなれば楽園となる。」

 

その古典単語をやめてほしいんだけどなぁ。私古典はダメだ古典は。

 

「トライフォース……聖なる三角……。それは力 知恵 そして勇気……。3つの心を測る天秤なり。聖三角に触れし者、その3つを合わせ持つ者ならば、万物を統べる真の力を得ん。」

 

よーするに、力、知恵、勇気を持つ者がタライとホースに触ると、めちゃんこつおくなれるってことでしょ?

 

ならそんなむずかしーい単語使わなくたっていいのに。

 

「しかし……その力無き者ならば、聖三角は力、知恵、勇気の3つに砕け散るであろう。後に残りしものは3つの内の1つのみ……。それがその者の信ずる心なり。もし真の力を欲するならば、失った2つの力を取り戻すべし。」

 

つまりタライとホースに見合う人じゃないと、そいつが信じるひとかけらだけが残って、後の2つはどっかいってしまうと。

 

そしてめちゃんこつおくなりたかったら、失った2つの力を取り戻せと。

 

………なんとなく理解はできてるな私。

 

「その2つの力、神により新たに選ばれし者の手の甲に宿るものなり。」

 

うーん、わかったようなわかんなかったような……

 

「ガノンドロフ……、奴は君が7年前に開いた時の神殿の扉をくぐり、聖地に到達した。しかし、奴がトライフォースを手にした時、伝説は現実となった。」

 

なるほど。ガノンドロフはタライとホースに見合わなかったってわけだ。

 

運が良かったんだなぁ私たちは。

 

「トライフォースは3つに砕け、奴の手に残ったのは力のトライフォースのみだった。」

 

「そ、それじゃあ残る知恵と勇気が……」

 

「………。奴はトライフォースの力で魔王になったが、その野望が果てることはなかった。完全な支配のため、ガノンドロフは残る2つのトライフォースを持つ神に選ばれし者を探し始めた……。」

 

まぁそりゃそうだろうね。

 

しかし次にシークが発した言葉は私の度肝をぬくのであった。

 

「その1つ、勇気のトライフォースを宿す、時の勇者、宇佐見蓮子。」

 

!?

 

「わ、私?!」

 

うせやろ……

 

「そしてもう1人は……、知恵のトライフォース宿る者、賢者の長となる7人目の賢者……」

 

あ、やっぱラウルさんが言ってた7人の賢者ってのは間違ってなかったんだ!

 

するとシークは右手の甲を私の方へ向け、光を放った。

 

「うっ!」

 

私は咄嗟に目を瞑る。

 

光が徐々に晴れていき、私が次に目を開けるとそこには、見覚えのあるドレス、長いブランドの髪の女性……

 

「この私、ハイラル王女、ゼルダです。」

 

……………

 

……………

 

…………

 

………嘘?!

 

マジで?!シークがゼルダ姫?!

 

にしては声とか全然違ったぞ……

 

「魔王の追及を逃れるためとはいえ、シーカー族と偽り、接してきたこと、どうか許してください……。」

 

いやいや、それより私の方がだいぶ失礼なこと言ってたような……

 

うぐ、処されるな、私。

 

「え、ええ。私もずいぶん失礼なことを……」

 

「7年前のあの日、ハイラル城はガノンドロフの襲撃を受けました……,。私は乳母のインパとともに城から脱出する時、見たのです、貴女の姿を。」

 

確かにあの時精霊石が揃って、ゼルダ姫のところへ行こうとしてたんだよな……

 

「私は思いました。あなたにオカリナを託そうと。そしてそのチャンスは今だ、と。オカリナがあなたの手にある限り、ガノンドロフは聖地へ入らないと思っていましたが……、私の予期せぬ事態が起こりました。」

 

封印か……

 

「時の扉を開いたあなたを、まさかマスターソードが聖地に封印してしまうなんて……。あなたの魂は聖地に封印され、トライフォースはまんまとガノンドロフの手に……。そしてガノンドロフは魔王となり、聖地は魔界となりました。それらは全て不幸な偶然……」

 

まぁ私がトライフォースを手にできてもめちゃんこパワーを手にできたとは思えないけどね……

 

「私はシーカー族になりすまし、あなたが戻ってくるのを信じて7年待ちました。しかし、あなたが帰ってきたことにより、ガノンドロフが支配する暗黒の時代は終わるのです!6賢者たちが開いた封印にガノンドロフを引き込み、私がこちらの世界から閉じる……。それで魔王ガノンドロフはこの世から消えるでしょう。」

 

できれば完全に倒しきりたいけどね……。

 

正直、相手との力量の差は理解してるつもりだ。だからこその封印だろう。

 

「蓮子、それにはあなたの勇気が必要です。今一度、私たちに力を貸してください!」

 

………まぁそんなの答えなんて決まりきってるよね。

 

「もちろんです!」

 

私は即答する。

 

元はと言えば私が引き起こしてしまった事態だ。私が解決しないと…。メリーには申し訳ないけど、命だって賭けても構わない。

 

「………ありがとう。では、あなたにさいごの力を託します、魔王の守りを破る、選ばれし者に神が与えたもう力、聖なる光の矢を!!」

 

すると、光の矢が授けられた。

 

おお!!かっちょいい!!勇者っぽいっ!!

 

すると、その時、いきなり地震が起こる。

 

「こ、この地鳴り、まさか?!」

 

ゼルダ姫がそう叫んだ瞬間、ゼルダ姫の体が水晶に覆われてしまう。

 

「な、なにこれ?!」

 

それと同時に、ガノンドロフの声が響いてくる。

 

「愚かなる反逆者ゼルダ姫よ。7年もの長き年月、よくぞオレから逃げおおせた。だが、油断したな。この小娘を泳がせておけば、必ず現れると思っておったわ!!」

 

「くっ、この、こんな水晶ごとき……っ!!」

 

私は引っ叩いたり、蹴っ飛ばしてみたものの、水晶はビクともしない。

 

「唯一のオレの誤算はその小娘の力を少々甘く見ていたことだ。」

 

すると、水晶はどんどん浮かび上がっていってしまう。

 

「いや、小娘の力ではないな。勇気のトライフォースの力だ。そしてゼルダの持つ知恵のトライフォース……。この2つを得たその時こそ、オレはこの世界の真の支配者となるのだ!!小娘!ゼルダを助けたくば、我が城まで来い!!」

 

そう言うとゼルダ姫は消えてしまった………

 

 

「〜〜〜〜………っ!!!くそっ!!」

 

私は思い切り地団駄を踏む。

 

私は迷うことなく外へ向かおうとする、

 

「れ、蓮子!!ダメだヨ!!罠だヨ!!」

 

ナビィが私を止めようとするが、

 

「ごめん、罠でも行くしかないよ!私が行かなくて、ゼルダ姫から知恵のトライフォースをガノンドロフが奪ったら、それこそ私は太刀打ちできない!だから今、あいつが一個しかトライフォースを持っていないうちに、奴を叩く!!」

 

「そっ、それでも!ガノンドロフとの力の差は…」

 

「………わかってる。私とあいつの力の差くらい。それでもやらなきゃ。やるしかないなら、やるだけよ。」

 

「蓮子……、わかった。もうあなたに着いて行くって、デクの樹サマの時から決めてたもん。最後まで着いてくヨ。」

 

「……へへ、ありがと、ナビィ。」

 

「ううん。さぁ、早く行こう!」

 

「よし!」

 

そうして私たちはガノン城へと進んでいく……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うひゃあ……

 

かつてハイラル城があったそこは、もうハイラル城としての面影はなく、不気味な城が宙に浮かんでいた。

 

すると、ラウルさんから通信が入る。

 

どうやら頭に直接話しているようだ。

 

所謂、「こいつ、直接脳内に……ッ!」ってやつ。

 

「勇者蓮子よ。聞こえるか、賢者ラウルじゃ、我ら6人の力を結集し、ガノンドロフの城に橋をかける。頼むぞ、ゼルダ姫を救うのじゃ!!」

 

「元からそのつもりだっつの……!」

 

私は頰をバンバンと叩いて気合いを入れて、構える。

 

すると、6つの光が合わさって、大きな橋が架かった!

 

「よし、行くよナビィ!」

 

「うん!」

 

そして、私はガノン城に侵入する。

 

待ってろよガノンドロフ……、決着つけてやる!!




いかがでしたか?第29話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいっす!蓮子さんだぜ!遂にガノンドロフとの全面対決!あいつ、トライフォースの力を暴走させて、世界をぶっ壊すつもり?!やってやるわよ!!あんたに世界は渡さない!みんなの生きる思いを、喰らえ!!
次回、この世界の全てを照らす、奇跡の光
ぜってえ読んでくれよな!」


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第30話 この世界の全てを照らす、奇跡の光

美術館の絵に吸い込まれ、消えてしまった宇佐見蓮子。もしも彼女がゼルダの世界へ転生し、ガノンドロフに戦いを挑んだら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が含まれています。

残酷な表現
やはり駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

馬鹿野郎ーーっ!何を書いてる!ふざけるなーっ!という方はブラウザバックをお願いします。最終話まで見て勝ちを宣言しよう…!という方はこのままお進みください。

全ての賢者を復活させた蓮子だったが、ゼルダと再会して油断している隙を突かれ、ゼルダが拐われてしまう。残された蓮子は、ゼルダを救う為、ガノン城に乗り込む決意を固めた………。


ガノン城、ガノンの塔。この扉の奥に奴がいる。

 

あれから賢者のみんなのサポートを受けながらどうにかここまで来れた。

 

途中、金のグローブという銀のグローブの上位互換をゲットできた。

 

これで、全てが変わる。

 

私は勢いよく扉を開いた。

 

 

 

 

「!!ゼルダ姫!それに………、ガノンドロフ……っ!!」

 

ガノンドロフはパイプオルガンを奏でている……。

 

パイプオルガンのてっぺんに、水晶に閉じ込められたゼルダ姫もいる。

 

すると、私の左の手の甲に、三角形の紋章が現れた。

 

「うわっ!なんじゃこりゃ?!」

 

私が驚いていると、ガノンドロフはパイプオルガンを弾く手を止めた。

 

「共鳴している。トライフォースが1つに戻ろうとしている。………7年前、我が手にできなかった2つのトライフォース……。まさか貴様たち2人に宿っていようとはな!そして今、全てのトライフォースがついに揃った!」

 

ガノンドロフは不敵な笑みを浮かべ、こちらに振り向く。

 

なんて威圧感……、本能が警告している。こいつは危険だと。しのごの言わずにさっさと尻尾を巻いて逃げろと。

 

「貴様らには過ぎたオモチャだ……、返してもらうぞ!!」

 

ガノンドロフは右手の甲を見せて、トライフォースの紋章を浮かび上がらせる。

 

「………へっ、あんたに返すもんなんて何一つ無いわ……。私は沢山あるけどね!!」

 

「ふん、図にのるな小娘。貴様などオレの足元にも及ばぬわ!!」

 

ガノンドロフはそう言って魔力を解き放つ。

 

「くっ………」

 

猛烈な威圧感だ。立っているのがやっとなくらい……

 

「蓮子!……ダメだヨ……。闇の波動でナビィ近づけない!ゴメンネ蓮子……」

 

ナビィが弱音を吐くところなんて初めて見たわね……

 

瞬間、ガノンドロフはパイプオルガンを消し去り、宙に浮かぶ。

 

「来るわね……!!」

 

私はマスターソードを構える。

 

瞬間、ガノンドロフは地面に拳を叩きつけ、私の周りの地面を陥没させる。

 

「うっ!」

 

私は立っていた足場から離脱して、陥没していない地面に降りる。

 

「はっ!!」

 

ガノンドロフはファントムガノンと同じような光弾を放ってくる。

 

「あん時と同じか……!!なら……っ!!」

 

私はマスターソードを薙いで、弾を跳ね返す。

 

しかし、ガノンドロフも甘くはない。私が弾いた弾を再び跳ね返してくる。

 

「そう簡単にはいかないか……!!」

 

私とガノンドロフは何度もラリーを繰り返す。

 

その時、ガノンドロフがミスをして被弾した。

 

「今だっ!!」

 

私は弓に光の矢をつがえ、光の矢を射る。

 

光の矢は炸裂し、ガノンドロフに襲いかかる。

 

「喰らえ……、飛天御剣流!!」

 

「九頭龍閃っ!!!」

 

私はいきなり九頭龍閃をお見舞いした。

 

「ちいっ!!」

 

ガノンドロフは壁に叩きつけられるが、大して怯まず、今度は二本剣を取り出した。

 

「やるではないか……、オレも本気でやろう……!!」

 

私の背筋に悪寒が走る……

 

いよいよ本気が来るのか……

 

そう考えるとさらに寒気が走る。

 

私は一気にガノンドロフとの距離を詰め、マスターソードで斬りつけるが、呆気なく防がれてしまう。

 

その上、ガノンドロフの剣戟に押し負け、吹き飛ばされてしまう。

 

「ふん!」

 

ガノンドロフはさらに炎を放ってくる。

 

「ちっ!!」

 

私はそれをマスターソードで斬りはらい、さらにその炎を纏わせ、

 

「終の秘剣……、火産霊神っ!!」

 

私は火産霊神を放ち、ガノンドロフを攻撃する。

 

「そんなオモチャが……!!」

 

ガノンドロフは光弾をさらに放ってくる。

 

「まずい……っ!!」

 

私はそれを真上に斬り上げる。

 

そしてジャンプをして光弾に追いつき、

 

「エース・オブ・ザ・ブリッツ!!」

 

光弾を思い切り蹴り飛ばし、ガノンドロフに当てて炸裂させる。

 

「どうだ……?」

 

「くっ……、ふふ、今のはいい攻撃だったぞ……」

 

「大したダメージ無し、か。傷つくな……」

 

私はそう言った瞬間ガノンドロフの懐に潜り込み、

 

「超究武神覇斬……っ!!」

 

連続して斬りつける。

 

が、全て見切られているのか、剣で防がれてしまった。

 

「受けられた!でも防ぐだけで精一杯だったはず……っ!!」

 

私は盾を投げつけ、金剛の剣を抜きはなった。

 

「グランド……クロス!!」

 

そして、ガノンドロフを十字に斬り裂いた。

 

「入ったぞ……っ!!」

 

私は一旦距離を取り体力を回復させる。

 

「くっ、この程度で……」

 

今しかない。私は感覚でそう察した。

 

「はぁぁぁぁぁっ!!」

 

私は最後の一撃、マスターソードでガノンドロフの体を斬り裂いた!

 

「ぐっ、ぬ……う、こ、このオレ様が……、魔王ガノンドロフが敗れるというのか……?こ、こんな小娘に……。う、宇佐見……蓮子……っ!」

 

ガノンドロフはそう言うと、両手を天に掲げ、光を放つ。

 

その時、周りの景色が崩壊し、ボロボロの塔のてっぺんの景色になった。

 

すると、ガノンドロフは膝を折り、倒れてしまった。

 

「………か、勝った、のかな……?」

 

私は肩で息をしながらそう呟く。

 

すると、ゼルダ姫の入った水晶が降りてきた。

 

そして水晶が砕け散り、ゼルダ姫が解放された。

 

「………ガノンドロフ、哀れな男……強く正しい心を持たぬが故に神の力を制御できず……」

 

ゼルダは哀れむようにガノンドロフを見る。

 

すると、いきなりグラグラと揺れが起こり始めた。

 

「なっ、なに?!」

 

「蓮子!この塔は間もなく崩壊します!ガノンドロフはおそらく、最後の力で私たちを道連れにする気です!急いで脱出しないと!」

 

「うっ、うそ?!」

 

「さぁ早く!!」

 

「はっ、はい!!」

 

ゼルダ姫に急かされ、私たちは大慌てで塔を下っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ふうっ」

 

私たちが塔を下り終えた直後、ガノン城は轟音を立てて崩れ落ちた。

 

「ガノン城が……」

 

ガノン城は跡形もなく崩れ落ちてしまった。

 

「………終わったのですね……。何もかも……」

 

「はい……」

 

私たちはガノン城の残骸を見てそう言う。

 

「蓮子、さっきはゴメンネ……一緒に戦えなくて……」

 

「いいよ、気にしないで。あんな奴相手なら誰でもビビるって普通は。私もまだ膝ガクガクしてるし…」

 

私はふうっと一息つく。

 

すると、瓦礫が不自然に崩れる音がする。

 

「……?」

 

私が中央に近づいた瞬間、ガノンドロフが飛び出してくる!

 

「「ガノンドロフ!!」」

 

私とナビィは同時にガノンドロフの名を叫ぶ。

 

「おのれ……宇佐見蓮子……!!」

 

ガノンドロフは右手の甲からトライフォースの力を使い、巨大な魔獣と化した……

 

「う、嘘……、まだ死なないの……?」

 

私はマスターソードとミラーシールドを構える。

 

ガノンドロフ、否、魔獣ガノンは両手の剣を振り回した。

 

その剣は私のマスターソードに命中し、いつのまにか出来た炎のサークルの外、ゼルダ姫の外に刺さってしまった!

 

「く、くそ……っ、剣が……!!」

 

私はマスターソードを一瞥し、マスターソードの代わりに盾をしまい、ダイゴロン刀を構える。

 

「ナビィ、もう逃げない!!一緒に戦う!!」

 

「……ナビィ……、そうよ、そうよね……、ナビィがこんなに勇気出してんだから、私も………負けてらんないよね……!!」

 

私はダイゴロン刀を構える。

 

「魔獣ガノン……、弱点は……わからないヨ……」

 

そりゃわかんないでしょうよ……

 

「とにかく光の矢なら……」

 

私はガノンが振り回す剣をかいくぐりながら光の矢を射る。

 

すると、ガノンが光の矢の効力で、ガノンが怯んだ!!

 

「よしっ、次はどうすれば……」

 

「ねぇ蓮子!アイツの尻尾!あそこに力が集まってるヨ!そこを叩けば……」

 

ナビィに言われ、ガノンの尻尾を見てみると、微かに発光している。

 

「あれは……」

 

私はガノンの尻尾をダイゴロン刀を用い、連続で斬りつける。

 

すると、やはり効いているのか、ガノンが怯み、膝をついた!

 

直後、私たちを囲っていた炎のサークルが消えた!

 

「蓮子!マスターソードはこっちに!」

 

ゼルダ姫がそう叫ぶ。

 

「よしっ!!」

 

私は走ってマスターソードを拾い上げる。

 

すると、マスターソードに光が集まり、刀身が光に覆われ、刀身が巨大化。エネルギーの塊の剣になった。

 

「蓮子!私が魔王を抑えます!あなたはそのうちにその剣で魔王を!!」

 

すると、ゼルダ姫が魔法でガノンの動きを止める。

 

「よし…!!」

 

私は両手でマスターソードを持ち、構える。

 

その時、マスターソードから、ハイラルに生きる人々の気配が感じられた。

 

「なんだかみんなが力を貸してくれている気がする…!」

 

「蓮子、私の力もマスターソードに込めます!ハイラルの願いの剣で……魔王にとどめを!!」

 

「行くよみんな……、ガノンドロフを、倒す……っ!!」

 

「ナビィの力も蓮子にあげる!」

 

「ありがとう……!!喰らえ、ガノンっ!!」

 

私は地面を蹴り、ガノンの目前まで突進する。

 

「はっ!!」

 

そしてエネルギーの塊の剣を、ガノンに突き刺した。

 

「これが、ハイラルに生きるみんなの思いだ!!お前なんかに……この思いを、好きに………させるかぁぁぁっ!!」

 

私は剣を引き抜き、横、縦にガノンを斬り、ガノンの頭に剣を突き刺した。

 

「6賢者たちよ……今です!!」

 

ゼルダ姫は頭上に手を掲げ、光の玉を作り出す。

 

「ハイラルを作りたまいし古代の神々よ!今こそ封印の扉開きて、邪悪なる闇の化身を、冥府の彼方へ葬りたまえ!!」

 

ラウルさんがそう叫ぶと、ダルニアの兄貴、ルト姫、インパさん、ナボール、そしてサリアが同時に力を込め、封印の扉を開いた。

 

 

 

 

 

「………おのれ……!おのれ……ゼルダ!!おのれ……賢者ども!!!おのれ………宇佐見蓮子!!!!いつの日か……この封印が解き放たれしとき……その時こそ貴様らの一族、根絶やしにしてくれる!!………我が手の内に、力のトライフォースある限り……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとう蓮子……。あなたのおかげでガノンドロフは闇の世界に封印されました……。これでこの世界はまた、平和な時を刻み始めるでしょう……」

 

「ゼルダ姫……、私はそんな、大したことしてませんよ……」

 

「………これまでの悲劇は全て私の過ちです。己の未熟さを顧みず、聖地を制御しようとし、さらにはあなたまでこの戦いに巻き込んでしまった……。異世界から来たあなたも、こんなことは望んでいなかったでしょう……、重ね重ね申し訳ありません……」

 

「いやいや、マスターソードを引き抜いたのは私ですし……、それに、ガノンドロフは倒したじゃないですか!私もこれで胸張って帰れますよ!」

 

「そうですね………、今こそ、私は過ちを正さねばなりません。マスターソードを眠りにつかせ、時の扉を閉ざすのです。だけどその時、同時に時を旅する道も閉ざされてしまいます。」

 

「蓮子、オカリナを私に……」

 

「あ、はい。」

 

私は言われるがままオカリナを渡す。

 

「今の私なら、賢者としてあなたを元居た世界へと送ることができます。姿は子供のままになってしまいますが……」

 

そっか。こっちに来たのは子供の時か……

 

まぁしょうがないか。どっかの名探偵の如く小学生からやり直そうかな。

 

メリー驚くだろうなぁ……

 

「ハイラルに平和が戻るとき……、それが私たちの別れの時なのですね……。」

 

「そうみたいですね……」

 

私は落ち込むゼルダ姫にそう言うしかなかった。

 

「蓮子……私とも、お別れなの?」

 

ナビィが私の帽子から出てきてそう言う。

 

「うん。私も私の世界に帰らなきゃ。」

 

「蓮子、私なんだかんだ言っても、あなたがパートナーで本当に良かったヨ。ありがとう、蓮子……。」

 

「うん。私もだよナビィ。」

 

「蓮子、あなたは立派な人です。これからもあなたの世界で苦難が待ち構えているかもしれません。ですが、あなたは1人じゃない、これだけは覚えておいてください。」

 

「はい。ほんとう、お世話になりました!」

 

私はゼルダ姫に頭を下げる。

 

「さようなら、蓮子、どうかお元気で……」

 

ゼルダ姫はオカリナを奏で始める……

 

すると、私の意識は朦朧としていった………




いかがでしたか?第30話は以上です。

蓮子「あけましておめでとうございます」

タミ「………おめでとうございます」

「私の言いたいこと分かるわよね」

「………もちろんでございます」

「何故年を明かした」

「………時間が無かったとです」

「ならなぜ最初から投稿ペースを守らなかった」

「………時間が………無かったとです」

「……もう、本当にこいつは……(呆)」

「申し訳ないです……。最終回はそれぞれお昼に出しますので……」

「今度は信用していいのよね……?」

「は、はい!だ、大丈夫です!……多分。」

「………心配だ……」

「と、とりあえずネタバレ防止の為、次回予告は無しで……」

「次回はもうほとんど後日談みたいなものですし……」

「わかった、わかったわよ。ちゃんとしなさいよねまったく……」

「で、では、またお昼に……、今年もよろしくお願い致します……」


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………………
譛?邨ょ屓 邨ゅo繧翫?蟋九∪繧


鄒手。馴、ィ縺ョ邨オ縺ォ蜷ク縺?セシ縺セ繧後?∵カ医∴縺ヲ縺励∪縺」縺溷ョ?ス占ヲ玖動蟄舌?ゅb縺励b蠖シ螂ウ縺後ぞ繝ォ繝?縺ョ荳也阜縺ク霆「逕溘@縲√ぎ繝弱Φ繝峨Ο繝輔↓謌ヲ縺?r謖代s縺?繧会シ溘◎繧薙↑繧ッ繝ュ繧ケ繧ェ繝シ繝舌?2谺。蜑オ菴應ス懷刀縺ァ縺吶?ゅ%縺ョ菴懷刀縺ォ縺ッ莉・荳九?謌仙?縺悟性縺セ繧後※縺?∪縺吶?

谿矩?縺ェ陦ィ迴セ
繧??繧企ァ?ス
隱、蟄励?∬┳蟄
驛ス蜷医↓繧医▲縺ヲ螟峨o繧玖ィュ螳

鬥ャ鮖ソ驥朱ヮ繝シ繝シ縺」?∽ス輔r譖ク縺?※繧具シ√?縺悶¢繧九↑繝シ縺」?√→縺?≧譁ケ縺ッ繝悶Λ繧ヲ繧カ繝舌ャ繧ッ繧偵♀鬘倥>縺励∪縺吶?よ怙邨りゥア縺セ縺ァ隕九※蜍昴■繧貞ョ」險?縺励h縺??ヲ?√→縺?≧譁ケ縺ッ縺薙?縺セ縺セ縺企?イ縺ソ縺上□縺輔>縲


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………その日は、天気が良かったのを覚えている。

 

カラッとした快晴。

 

いつものように寝坊して、いつものように遅刻して、メリーに怒られて、奢らさせて……

 

そんな日がいつまでも続くと思ってた。

 

………それこそ私の都合のいい妄想だったのかもしれない。

 

あの日、あの美術館に行ったこと、あれが全ての間違いだったんだ。

 

あんなところに行かなければ、こんな結末にはならなかったのに。

 

ああ、嫌だ。

 

 

 

 

 

 

現実を見たくない。

 

 

 

 

 

逃げ出したい。

 

 

 

 

 

 

全てを放り投げて。

 

 

 

 

 

でももう出来ない。

 

 

 

 

 

これが現実だから。

 

 

 

 

 

これが真実だから。

 

 

 

 

 

これが夢でないから。

 

 

 

 

 

 

ここに希望は無いから。

 

 

 

 

 

 

ここには絶望しかないから。

 

 

 

 

 

 

何もないから。

 

 

 

 

 

 

だから逃げる。

 

 

 

 

 

 

 

逃げられない。

 

 

 

 

 

 

逃げる。

 

 

 

 

 

 

捕まる。

 

 

 

 

 

失う。

 

 

 

 

 

 

…………もう嫌だ。

 

 

 

 

 

 

死んだ方がマシだ。

 

 

 

 

 

 

でも死ぬのは嫌。

 

 

 

 

 

 

生きているのも嫌。

 

 

 

 

 

 

 

戦うのは嫌。

 

 

 

 

 

 

人と触れ合うのも嫌。

 

 

 

 

 

 

………他人に心を許すことが怖い。

 

 

 

 

 

 

 

…………私はもう生きる価値なんてないのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

でも、私が生きていないとあの人たちが死んでしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、私が生きているとあの人たちは死んでしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんでこんなことになったんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう忘れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ。そうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

私はあの後、子供のまま帰ってきたんだっけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしたら、京都は燃えてて…………

 

 

 

 

 

 

 

 

かって人だったものが転がってて。

 

 

 

 

 

 

 

 

私は絶望しながらあのカフェに向かったんだっけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ、そうだ。思い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこにいたんだ。あいつが。

 

 

 

 

 

 

 

 

私の親友の亡骸の首を掴んで。

 

 

 

 

 

 

 

 

あの時の彼女が私の名前を呼んで絶命したのを鮮明に思いだした。

 

 

 

 

 

 

 

ああ。嫌だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから7年経った。

 

 

 

 

 

 

 

 

私も大人の体に戻って、今は反乱軍のリーダーになってたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

私はあの世界の武器や身体能力をそのまま受け継いで帰ってきたから、あいつに唯一まともに太刀打ちできる人間だったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

まともに、というのは語弊がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもいつも死体の山だけ増やしているだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして私だけが生き残る。

 

 

 

 

 

 

 

 

あなたがいてくれれば大丈夫、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

信じている、命に代えても守ると言ってくれていたあの人々を死なせて。

 

 

 

 

 

 

 

 

私は今日ものうのうと生き残っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

いっそ殺してくれればいいのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしたら私も楽になれるのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女に会いに逝けるのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ、嫌だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな私なんて、大っ嫌いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな世界なんて、大っ嫌いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死ねばいいのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

消えてしまえばいいのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同情なんてしてほしくない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の痛みなんて死んでもわからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなにも悲しい、痛い、苦しい。日に日に目の前が暗くなっていく。

 

 

 

 

 

 

 

…………わからせてやりたい。

 

 

 

 

 

 

 

私の痛みを。

 

 

 

 

 

 

 

 

私の苦しみを。

 

 

 

 

 

 

 

 

愛する人や大好きな風景が、一瞬で奪われる苦しみを。

 

 

 

 

 

 

 

 

大切な人が目の前で奪われる悲しみを。

 

 

 

 

 

 

 

 

いつでも勇者と持て囃される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

貴女さえいてくれれば、と。希望が残っている、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フザけてる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

普通の人間に、勇者の孤独は分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人間に植物の苦しみが理解できないように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ。憎い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただただ憎い。憎たらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の無力さが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界の残酷さが。

 

 

 

 

 

 

 

 

鳥が羨ましいなぁとか、思ったりする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私もこんな苦しい「世界」という籠から抜け出して、自由に飛んで行きたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でもそれは叶わない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私を「世界(そこ)」に縛っているのは私だから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私を騙して、嘘ついて、偽って、戦ってるのは私だから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ。そうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全部記憶の奥底に押し沈めて、忘れて機械のように、それだけを忠実に遂行するようにすればいいんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私なんて要らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

必要ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メリーが居なくなって、私を証明してくれる人はいなくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なら要らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇佐見蓮子(わたし)」なんて死んでしまえ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇佐見蓮子(わたし)」なんて消えてしまえ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何も考えず、ただ黙々と死ぬまで戦え。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして死ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早く死ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さっさと死ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう「宇佐見蓮子(わたし)」は「宇佐見蓮子(わたし)」じゃなくなったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから死ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死んじまえ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな腐った「宇佐見蓮子(にんげん)」なんて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この世から消えちまえ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

失せろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さっさと失せろよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頭に来るんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな人生。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな自分。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人でもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いきものですらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1人だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

孤独だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんにも属さない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「宇佐見蓮子」という存在。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………今更名前なんて無意味か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、私は誰にも理解してもらえないんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

残るものなど何もない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ絶望を押し付けられるだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「孫悟空」…………奴はそう名乗っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奴が一度現れるたび、私の心はすり減っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

憎い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喉笛引き裂いて殺してやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脳天潰して殺してやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殺してやる。殺してやる。殺してやる。殺してやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぐちゃぐちゃにして殺してやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしたら私も殺してやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

跡形も残らないくらい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バラバラに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メチャクチャに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細かく砕いて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が壊したモノと共に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このまま目を閉じていよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう二度と開けないでいよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしたら楽になれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも心は楽になれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一生、否、この世が終わるまでヘドロのような怒りと憎しみと、絶望と悲しみと、痛みと苦しみに苛まれ続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでもいいや。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暖かい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

温もりを感じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

懐かしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を開けてみようかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふざけないで。もう二度と開けるな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも気になる。光が見える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなのまやかしだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

希望はあるのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絶望しかこの世には無いんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでも、試してみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこに謎があるなら、解き明かしてみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ。それでいいのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一回だけ、信じてみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を開けよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う………ん……」

 

私はゆっくり目を開ける。

 

「……あれ、こ、ここは……?」

 

「お、目が覚めたみたいだな。」

 

私の顔を金髪の女性が見つめている。

 

………メリー?

 

私は尋ねてみる。

 

「あなたは……?」

 

「私は霧雨魔理沙。普通の魔法使い兼武道家だ。」

 

金髪の女性は魔理沙と答えた。

 

「魔理沙、さん……、私は、どうしてここに……」

 

「ああ。森でお前が倒れてたんだ。ここまで運ぶのには骨が折れたぜ。あ、ここ私んちな。」

 

「森……?それに、やけにのどかな雰囲気ですね……、あいつの襲撃はなかったんですか?」

 

私は窓の外を覗く。

 

空は黒くない。外は小鳥がさえずっている。

 

「あいつ?誰のこと言ってるかわからんが、ここは至って平和だぜ。」

 

この人の言う通り平和そうだ。

 

そうか。ここに「孫悟空」は来ていないのか。

 

「そうですか……、よかった……」

 

とりあえず起きなきゃ。

 

「あ、おいおい、まだ寝てろ。お前さん、凄い怪我だったんだぜ。」

 

「こんなの、どうってことないです、……つッ……」

 

やはりあの時致命傷に近い傷をもらっていたようだ。体が言うことを聞いてくれない。

 

「ほら、言わんこっちゃねぇ。さ、寝てろ、ほら。」

 

魔理沙さんは私を布団に寝かせる。

 

布団なんていつ以来だろう。

 

「お前、名前は?」

 

魔理沙さんに尋ねられ、私は、あの名前を紡ぐ。

 

「………私の、名前は……」




蓮子「………お昼ってなんだっけ?」

タミ「………午後1時くらいです」

「今何時?」

「………日付が変わりました……」

「………まず私から言いたいことが2つ。案の定遅れたなってことと、なんだあの最終回はってこと。」

「遅れたのは申し訳ないですが、最終回は最初から決まってたので……」

「いやいやいや!なにあれ?!私ガノン倒したやん!世界救ったやん!ハッピーエンドやんけ!なんであんなのになってんだよ!!」

「いやあれは、その……」

「アホか!!爪ひん剥いてやろうか!!」

「それで、こんな終わり方したんだから、続編はあるんでしょうね?これで終わりなんて言いやがったら2分の3殺しにするから」

「いやもうそれ殺してるじゃないですかヤダー」

「やかましいわっ!んで?続編はあるんでしょうね!」

「はっ、はい!勿論でございます!しかし、ハーメルン様ではありません!」

「!?」

「次の舞台は……ニコニコ動画様です!」

「………あんた、正気?正月の空気で気が狂った?」

「いっ、いえ!わ、私は至って正気です!」

「………あんた随分前、「動画なんて怖くてできない」みたいなこと言ってなかったっけ?」

「あっ、いえっ……、そっ、その、挑戦といいますか……」

「1話で万策尽きるわね、確定で。それで、もう片方の作品の続編は?」

「あー……、それなんですけど、……ニコニコ動画で出す動画は、この作品と、もう片方の作品の続編になります!」

「………は?」

「………つまり、遂に世界がドッキングするわけですな」

「………ちょっと何言ってるかわからない」

「えっと、つまり、「死を乗り越えた元霊界探偵が幻想入り」、「東方神笛抄〜秘封少女がゼル伝入り〜」の2つ、もっと言えば「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」、「秘封倶楽部と行く恐怖の旅」、この4作品の続編となります!」

「ごめん、本当にわからないわ…、」

「時系列的に言うと、「世界を救った」の後に「死を乗り越えた」があって、その平行に「秘封倶楽部と行く」があり、その後に「東方神笛抄」がある。そして「死を乗り越えた」、「東方神笛抄」の後に今度の新作があります。」

「んー、まぁ私はわかったけど、読者の皆様にわかっていただけるといいわね……」

「………お、おそらくわかっていただけたと思います。」

「んで、1話はいつ出すわけ?」

「あ、はい。今度作るのは動画ですので、今までより投稿ペースが落ちるのは間違いないでしょう。」

「まぁそれはね……」

「ですが失踪は絶対にいたしませんので、よろしくお願いします!」

「そして、1話ですが、1月中に、出せたらいいなー、と思っています。」

「いや、いいなー、じゃないくて、出せよ」

「………はい(´・ω・`)」

「まぁ、期待せずに待ってるわ」

「………どうも……」

「それでは皆様、今度はニコニコ動画でお会いしましょう!それでは!」


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