IS〜超光速の粒子〜 (アルテミシア)
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プロローグ

初めましてアルテミシアです。
初の投稿なのであまり慣れない事が多いですが、温かく見守ってくれるとありがたいです。

それでは本編をどうぞ。


「…きて………い…おき…くだ…い」

 

「……あと10分」

 

「早く起きてください‼︎」

 

「⁉︎」

 

ヤベェ超ビビった。てか人の安眠の邪魔すんなよ‼︎久しぶりにゆっくり休めると思ったのに、なんなんだまったく。……そういえばここどこだ?

 

「ここは神の住まう場所、所謂神界と呼ばれる所です」

 

ん?確か昨日は家のベットで寝てたはず。

 

「いやそこじゃない‼︎口に出してないのにどうして……」

 

「私が神だからです」

 

……うん、まぁ誰が見ても美しいと答える位の美女が言ってもあんまり痛く感じないな。それに、多分本当のことだろうし。ただなんで俺がここに居るのかがわからん。…………まさか。

 

「はい。貴方は昨日の夜就寝後にお亡くなりになりました。……………私の部下のせいで」

 

「………ファッ?」

 

「暖炉に焚べる薪が底をついたらしく、貴方の寿命とも言える書類をいらない紙と勘違いして、中に放り込んでしまったのです。部下のやった事とはいえ今後の人生を台無しにしてしまい申し訳ありませんでした。」

 

んー、仕事にやりがいは感じていたけど、それ以上に辛いと感じていたからなぁ。

 

「……まぁ、起こったことは変えられないし、今後はその部下たちはきっちりシメておいてくれれば良いから。

それで、これからどうすれば良いの?」

 

「お詫びということで好きな世界に転生してみてはいかがですか?

もちろんギフトも差し上げます。」

 

「上限は?」

 

「ありませんよ、好きなだけどうぞ」

 

「なら……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、いってらっしゃいませ」

 

足元が光り始めた?魔法陣みたいな……ハハッ。………………なんか、これからがすごくたのしみだ‼︎

 

転生先

インフィニット・ストラトス

転生特典

・ガンダムシリーズの新人類(ニュータイプ、イノベイター、スーパーコーディネイター)の能力

・ガンダム・マクロスシリーズの装備などを開発できるほどの頭脳と技術力

・ISをコアから作れるほどの知識

・織斑千冬以上の身体能力

神様からのおまけ

・ヴェーダ(ガンダムOO)

・IS適正EX+

 

 

主人公設定

 

名前:倉崎 貴洋 (クラサキ タカヒロ ) 性別:男

身長:182cm 体重:71キロ

容姿:イケメン(10人いたら10人が振り向くレベル)

性格:クールっぽいが少しだらしがない。だがやる時はやる。

好きなもの:寝る事、読書、機械いじり、料理、束

嫌いなもの:女性権利団体、安眠を妨害する者(束を除く)

備考:対外的にはクールなのだが、気を抜くと(主に身内認定してい

る者の前)だらしなくなる。束と同じ夢を抱き親近感を覚え恋心に

発展したが、結ばれるまで大分ヘタレていた。専用機は自らが製作

した。

 

専用機

機体名:OOシュバリエ

世代:第6世代(本来は第8世代以降)

動力源:GNドライブ×4(クアッドドライブ)

武装

・GNブレイド 固有名:エクスカリバー

・GNソードX

・GNロングスナイパーライフルⅤ

・GNツインバスターライフル

・GNスーパードラグーン×8

・GNシールドビット×8 固有名:アイギス

・GNソードビット×6

特殊兵装

・GNフィールド

・ピンポイントバリア

・トランザム

特殊仕様

・脳量子波コントロールシステム

・感覚同調システム(阿頼耶識システム)

・超速演算システム

単一仕様

・トランザムバースト

・《絶対守護領域》"ファランクス,,

・《約束された勝利の剣》"エクスカリバー,,

備考:ガンダムシリーズに出てくる機体をいいとこ取りした機体。

ただし主人公の持つ超人的な空間認識力と脳量子波が無ければ制御する事が不可能なため、主人公以外には使えない武装だらけでる。




10月3日 改稿

10月6日機体データの欄に特殊仕様を追加


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入学式

〜IS学園入学式〜

 

うわぁ、これは男子高校生にとっては、非常に過ごし辛いな。一夏なんかどうすればいいのか分からなくてオロオロソワソワしてるし、俺は席が後ろの方だったからマシだけど、あの視線の集中砲火の中で堂々とするのはあいつには難しいか。

 

「織斑君、織斑一夏君」

 

「っはい!」

 

クスクス

 

思いっきり笑われてるし。あいつ鈍感なくせに何でこういう時だけ視線やら何やらに敏感になって緊張するんだ?ホントその鋭さを恋愛方面に向けてくれれば俺も弾も苦労せずに済んだのに。

 

「今自己紹介してるんだけどね、”あ,,から始まって今”お,,なんだ自己紹介してくれるかな?いいかな?」

 

「はい、やりますやりますから!」

 

「良かった約束ですよ」

 

ん〜。どう見ても子供が家族にオモチャねだっているようにしか見えない。山田先生が子供っぽいからか?何にせよあいつの自己紹介は面白そうだ。

 

「えっと、織斑一夏です。………」

 

(まずいこのまま何も言わないと暗い奴のレッテルを貼られてしまう。えーっとー、えっと〜)

 

‼︎…これは、やらかすな。

 

「以上です」

 

「「「「「「「「「「ズコー」」」」」」」」」」

 

「えっ。ッダァー⁉︎」

 

「挨拶もまともにできんのかこの馬鹿者が‼︎」ズパン‼︎

 

出ました出席簿アタック。てか、音がえげつねーよ、あれ食らったら頭かち割れる。

 

「ゲェ、関羽‼︎づッッッッ‼︎‼︎」

 

「誰が三国志の英雄か‼︎」スパーン!

 

何という欲しがりさん。それと千冬さんやり過ぎ。一夏が死んじゃうから。

 

「私が担任の織斑千冬だ!私は君たち若干15歳を16歳になるまでに使い物になるようにすることだ!理解したやつは返事をしろ!してなくても返事をしろ!」

 

どこの軍隊ですかねこれ。⁉︎まさかこの感じ!

 

「「「「「「「「「「キャーーー‼︎‼︎」」」」」」」」」」

 

「本物の千冬様よ‼︎」

 

「私、お姉様に会うために来たんです。北九州から!!」

 

「あぁー、もっと叱ってー!」

 

「罵って‼︎‼︎」

 

「でも時には優しくして‼︎」

 

「ええい‼︎うるさい黙れ‼︎」

 

「シン」×全員

 

この学園はヤバい奴しかいないんだろうか?千冬さんに会うために北九州から来たなんて知らんがな!もっと叱ってとか、罵ってとか、発言が変態のそれだぞ‼︎ヤバい今頃になって恐怖が……。何事もありませんように。

 

「取り敢えず自己紹介の続きだか……」

 

おっと考え事してたらどんどん話が進んでいたようだ気を引き締めなければ。

 

「気になっている奴もいるだろうからな。倉崎、自己紹介をしろ」

 

「はい、倉崎 貴洋です、好きなことは機械いじりと読書、それと料理かな、苦手な事はあまりないです、IS開発者の一人ではありますが気になる事があったらどんどん聞いてきてください。宜しくお願いします」

 

「ほぅ、織斑自己紹介とはああやってやるものだ。覚えておけ」

 

 

 

 

 

「フゥ〜、やっと休み時間か。結構長く感じるものなんだな」

 

「貴洋〜、俺たち何でこんなとこに来ちまったんだ?」

 

「お前は自業自得だろ!第一、俺は束と共同開発という形でISに携わっている以上ここに入る事は、ほとんど決定事項だったし。それに今は代表候補生でもあるんだ、入らん方がおかしいだろ」

 

「ま、まぁ数少ない男子同士これからも仲良くやっていこうぜ」

 

「少しいいか?」

 

「おぉ、箒か一夏に用なんだろ。さっさと行ってスッキリしてこい」

 

「ああ、すまない」

 

「あれ、俺の意思は?」

 

「知らん」

 

その後一夏と箒はそろって授業に遅刻したため出席簿アタックを食らっていた。

 

 

 

 

「ハイハーイ、先生、ISと人間の関係ってどんな感じなの?」

 

現在ISの基礎知識を学ぶ授業なんだが。

 

「…………」ソワソワ

 

一夏の様子がすごく怪しい。まさかとは思うが覚えてないとか言わないだろうな。

 

「織斑君、ここまでは大丈夫かな〜?わからないところがあったら言っでも聞いてくださいね。何て言ったって先生ですから!」

 

「じ、じゃあ。ハイ」

 

「はい、織斑君」

 

「ほとんど全部分かりません!」

 

やっぱりか。あれだけ参考書は読んでおけと言ったのに、何故毎度こうなるのか。

 

「えっ⁉︎…えっとここまでで分からないところがある人はいますか?」

 

「シーン」×全員

 

「倉崎君は大丈夫ですか?」

 

「えぇ、全く問題ありません」

 

おい一夏裏切り者を見るような目で見るな。

 

「織斑、入学前に渡した参考書はどうした?」

 

「えっと古い電話帳と間違えて捨てました」

 

「馬鹿者(バシン‼︎)、後で再発行してやるから1週間で覚えろ。できなければ死ね」

 

「は、はぁー⁉︎あ、あのバカみたいに分厚いのを1週間で⁉︎」

 

「やれと言っている」

 

「はい」



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駄淑女襲来

駄淑女襲来‼︎
サブタイの通りです。あまり辻褄が合ってないかもしれませんが見逃してくれるとありがたいです。


〜IS学園 休み時間〜

 

この休み時間の間にヴェーダの情報を確認しておこう。新しい機体の情報とか武装があるかもしれんし。

 

「…………………………」カタカタカタカタカタカタカタカタカカカカカカガガガガガガガガガガガ

 

(うわぁ、スゲェ集中してる。つかなんだよそのタイピングの速さは!)

 

「ちょっとよろしくて」

 

「ん?」

 

「…………………………」ガガガガガガガガガガガ

 

「まあ、何ですのそのお返事は!この私に話しかけてもらえているというのに。それにそちらのあなたもですわ。私が話しかけているのに無視して機械をいじっているだなんて」

 

「…………」ガガガガガガガガガガガ

 

(なんか嫌な感じだな、こういう人はあんあり好きじゃない)

 

「俺、君が誰だか知らないし」

 

「私を知りませんの!イギリス代表候補生であるこのセシリア・オルコットを」

 

「なあ、一ついいか?」

 

「ええ、代表候補生であるこの私が教えてさしあげますわ」

 

「代表候補生ってなんだ?」

 

「……………………………」ガガガガガガガガガガガプツン

 

「な、な、なな」

 

「?」

 

「あなた代ひょ「代表候補生ってのは読んで字のごとくISの国家代表の候補生の事を言う。あと、取り敢えずお前はアホ丸出しの状態で喋るな、馬鹿がバレる」人の言葉を遮らないでくださいまし‼︎」

 

「そうですわ代表候補生と言うのはエリートなのですわ」

 

「騙されるなよ一夏、エリートってのは代表候補生の上位や国家代表の事を言うんであって代表候補生になりたての奴はエリートになりきれてないエセエリートだからな」

 

「あなた、私を侮辱してますの⁉︎」

 

はぁー、清々しい程に女尊男卑に染まった女だな、原作の一夏はよくこんなのに耐えてたな。めんどくさすぎる、無視して関わらないことってできないのかな。

 

「そろそろチャイムが鳴るから先に戻った方がいいぞ」

 

「くっ!また来ますわ、その時は逃げないでくださいまし」

 

いや来んなよ。まじで。

 

 

 

あれ?このあとの授業って確か。

 

「では、授業を始めるっと、その前にクラス代表を決めなくてはな。自薦でも他薦でも構わん、誰かいるか!」

 

「はい、私は織斑君を推薦します」

 

「なぁ⁉︎」

 

「私も」

 

「なら私は倉崎君を推薦します」

 

「ぐっ!」

 

「私もー」

 

ワイワイガヤガヤ

 

ダンッ‼︎

 

「納得いきませんわ!クラス代表と言うのは実力によって決めるもののはずです、それなのにただ珍しいからという理由で極東の猿に、ましては男などをクラス代表に決めるなど言語道断です!私はISについて学びに来ているのであって、こんな極東の島国にサーカスを見に来ているわけではありません」

 

こいつ自分の言っていることが分かっているのか?いや、熱くなりすぎて頭から飛んでるなこりゃ。

 

「大体、文化的にも後進的な場所で暮らさなければいけないなんて私は嫌なのに」

 

「イギリスだって大したお国自慢無いだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ‼︎」

 

「あなた、私の祖国を侮辱しますの⁉︎」

 

「いい加減にしろ、ピーピー煩えんだよ。一夏、テメェは熱くなり過ぎた、少し頭を冷やせ。それとオルコット、テメェは自分がやったことの意味を分かってんのか?

テメェは個人的な理由で日本に戦争をふっかけてんだよ、お前は代表候補生なんだろ、ならお前の発言はイギリスの重鎮が日本を馬鹿にしたのと同じことなんだよ。自分の立場を理解せずに発言なんかしてんじゃねえ」

 

「くっ!決闘ですわ‼︎」

 

「いいぜ、そっちの方が分かりやすい!」

 

お前らなぁ〜‼︎

 

「ハンデはどうする」

 

「はっ?」×全員(貴洋を除く)

 

「いやだから、ハンデは?って」

 

「あはははははは!男が女より強かったのなんて昔の話だよ」

 

「悪いことは言わないから、今からでもハンデつけてもらったら?」

 

クスクス クスクス プフ

 

「いや。オルコット倉崎にはハンデをつけて貰え」

 

「んな⁉︎何故ですの!そんな男よりわたくしのほうがよわいとおっしゃるのですか⁉︎」

 

「はぁ。倉崎、いや貴洋すまないが話させてもらうぞ」

 

「了解です」

 

「倉崎は自己紹介でも言っていた通り、ISの開発者の一人でもある。そしてあまり知られてはいないがこいつは白騎士・殲天使事件の首謀者の内の一人、殲天使と呼ばれる緑色の光を放つ機体の所有者だ。…さてオルコット、これでもなおハンデはいらないというのか?」

 

「結構です‼︎‼︎」

 

「おっと。授業が終わってしまったな。代表決定戦は1週間後の放課後第3アリーナにて行うこととする、各自準備を怠るなよ、いいな‼︎」

 

はぁー。千冬さんのところに行くか。

 

「織斑先生」

 

「ん?倉崎か、どうした」

 

「オルコットとの試合、リミッターは何割です?」

 

ニヤ「ふむ、無しでいいだろう」

 

「それでは彼奴が壊れるのでは?」

 

「そこはうまく手加減しろ。まあ視界の狭い小娘ごときにお前は倒せん。違うか?」

 

「ええ」

 

「ではな」

 

はあー。何故初日からこんな面倒なことばかり。ていうか、最近ため息ばっかりだなぁ。なんとかしてほしいものだ。




次回は、チョロイン攻略会です。

お楽しみいただけたら光栄です。


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チョロイン恋をする

前回終了時には書いていなかったのですが、今回チョロコット以外にもう一人オリ主ヒロインが登場します。

それでは、本編をどうぞ。


〜IS学園 放課後〜

 

「織斑君!倉崎君!良かったまだ教室にいたんですね!」

 

部屋割りかな?ん〜、一人部屋になれるだろうか。まあ、同居人がいたとしてもこっちに迷惑をかけてこないやつなら大丈夫だし、気にする必要はないかな。

 

「どうしたんですか、山田先生?」

 

「部屋割りだろ、俺達はイレギュラーで特にお前なんか、開発者ですらないのに動かせるんだから。そんな奴を自宅から通わせたらどんなことになるか。良くて延々と続く勧誘、最悪なら拉致されてモルモット扱いを受けることになる」

 

「え、えーっと、今倉崎君が言った事は間違いではないので、そういう風に理解してくれて構いません。それで、部屋割りの方なんですが織斑君が1025号室、倉崎君が1026号室という事になりました」

 

「山田先生、同居人の方はいるんですか?」

 

「あ、はい。お二人共同居人の方がいらっしゃいます。で、でも、不純異性交遊はダメですからね。分かりましたか?」

 

なんで同室になっただけでそうなんのさ。あぁでも、この人はそういう人なんだったわ。

 

(同居人って誰なんだろう、ヤバイ人じゃなければいいな)

 

 

 

〜IS学園 1年生寮〜

 

「いや〜、貴洋が隣の部屋でよかったよ。本当に」

 

「俺としては安眠を妨げられなければいいから、隣が誰であろうとどうでいいですし、おすし」

 

「なんで寿司?」

 

お前相手に使った俺が馬鹿だったわ。

 

「おっ、俺はここだな。じゃあ貴洋、後でな」

 

「ん」

 

眠い、1週間位寝てたい、本当今日1日だけですごく疲れたよ。……こんな時に束がいれば癒してくれるのに。束に会いたい。

 

一応ノックしておこう。何かあったら色々とまずいから。

 

コンコン

 

「はい」

 

ん〜、どこかで見た事あるような気がし「あの同居人の方ですか?」まあいいや。

 

「ああ、そうなんだがもう入って大丈夫か?」

 

「…うん」

 

俺はこの子の名前を知っている気がする。でも思い出せない、何故だ‼︎

 

「ああ、自己紹介がまだだったね。私は"フェルト・グレイス,,3組だよ」

 

そうだ、フェルトだ‼︎って、ハァーー⁉︎‼︎なんでフェルト⁉︎ダブルオーのヒロインの一人じゃん‼︎ちょっと待って、えっ、整理が追いつかない、なんで他の作品のキャラが⁉︎

 

「大丈夫?」

 

「あ、あぁ。取り敢えず、俺は倉崎貴洋。クラスは1組だ」

 

もしかしたら他にもこういうキャラがいるのかも。敵キャラがいたら面倒臭さそうだな。まあいい、それよりも、まずは部屋のルールみたいなのを作らなきゃいけないよな。

 

「なあグレイ「フェルトで良いよ」フェルト取り敢えず部屋ルールみたいなのを決めたいと思うんだが」

 

「そうね、簡単なもので良いんでしょ?」

 

「ああ、風呂の時間とかベッドはどっちを使うとか、そんなところじゃないか?それとフェルトが先に決めて良いぞ」

 

「じゃあ、お風呂は先で19時から20時位までかな、ベッドに関しては奥を使わせて欲しい」

 

「了解だ。俺の方からはルールというかお願いみたいなものなんだが、俺朝に弱いから、遅れそうだったらそのまま置いていってくれ」

 

「……起こすんじゃないんだ。個人としては、寝ていられるならいつまでも寝ていたいからな」

 

ドンッ‼︎‼︎

 

一夏ェ…。さっそくやらかしてんじゃねぇよ。巻き込まれるこっちの身にもなってくれ頼むから。

 

「隣が騒がしいね。喧嘩かな?」

 

「違う。あれは、一級フラグ建築士が見事にフラグを建築した音だ」

 

「へ、ヘェ〜……」

 

ドンドンドン‼︎

 

「頼む貴洋、開けてくれ〜‼︎」

 

「だとさ、どうするよ」

 

「可哀想だから入れてあげよう?」

 

「優しいのな」

 

ガチャ キィー

 

「よう一夏、見事にフラグ建築したみたいだな」蔑みの目

 

「い、いや違う、同居人が箒だったんだ!ただ中学時代の話をしていたら、突然怒り始めて………」

 

相変わらず空気読めなさすぎだろ!何故恋人の前でその話をしたんだ⁉︎

 

「フェルト、少し行ってくる」

 

「分かった」

 

 

 

〜IS学園 1週間後第3アリーナ〜

 

あの後、俺が箒に色々と説明をして無事解決となった。一夏は箒と一緒に特訓していたみたいだけど原作と同じ感じのやり取りが行われているのはいただけないなぁ。

 

「織斑君!織斑君!織斑君の機体が届きました。これが織斑君の専用機『白式』です」

 

「織斑、気分はどうだ」

 

「大丈夫だ、千冬姉」

 

「そのまま、そうだ背中を預けるようで良い。倉崎、織斑は出れるまで時間がかかる。先にお前が行け」

 

やっぱりそうですよね。

 

「了解」

 

「カタパルト接続確認、射出タイミングを倉崎に譲渡します」

 

「了解。OOシュバリエ、倉崎貴洋、目標を殲滅する」

 

 

 

 

 

 

 

 

「遅い‼︎どちらが先か知りませんが、まだ出てきませんの‼︎」

 

フィーーーーン

 

「なっ⁉︎ISの反応、でも早過ぎますわ」

 

ッゴォォ‼︎‼︎

 

「‼︎あれが、殲天使!…ですが、第1世代如きに負けるはずがありませんわ‼︎」

 

「またせ「遅いですわ!淑女を待たせるなど男の風上にもおけませわよ」………」

 

「それと、よく逃げずに来ましたわね、その事に敬意を表してチャンスを差し上げ「いらん」私の言葉を遮らないで下さいまし」

 

「まあ良いですわ、余程自信があるようですし」

 

ブーーーーー『試合開始』

 

「さあ踊りなさい、このブルーティアーズとセシリア・オルコットの奏でる円舞曲で」

 

ほぅ、BT試作1号機とはいえ、扱いきれない者に使わせるとは。まあ、それだけ人材不足なんだろうが。

 

「ふぅ〜」

 

右斜め上方、後ろ、左下、正面。配置が簡易過ぎる。この程度で代表候補生なのか?だとしたら、イギリスはIS操者の育成を進めるべきだ。

 

「あぁもう、ちょこまかと動き回らないで下さいまし!」

 

「お前はそれを戦闘中にも言うのか?」

 

「くっ!」

 

 

 

〜IS学園 第3アリーナ管制室〜

 

「オルコットさんが優勢なようですが倉崎君も流石と言うべき技量ですね、織斑先生」

 

「フフッ」

 

「何がおかしいんですか?」

 

「いやなに、山田君にはそう見えているのだと思ってな」

 

「どういう事です?」

 

「山田先生、倉崎の目を見ればわかりますよ」

 

「?……ーー⁉︎まさか倉崎君目を瞑ったまま‼︎」

 

「はあ⁉︎そんなことできんのかよ!」

 

「まあ彼奴ならではと言ったほうがいいかもしれんがな」

 

「‼︎倉崎君がBTを出しました!」

 

「相変わらずの何でもありな奴だな……」

 

「箒、それ本人の前では絶対に言うなよ……」

 

「ああ、分かっている……」

 

〜IS学園 第3アリーナ グラウンド〜

 

「何なんですの⁉︎何処から攻撃が………」

 

四方八方を覆い尽くすBTの銃口を全て向けられ段々と顔が青ざめていくオルコット。何故そうなるまで気づかない?

 

「私は、オルコット家の当主として負けるわけにはいかないのですわ」

 

ただ意地になっているだけ?いや、違う何かなにかが引っかかる。

 

「そうか」

 

そうか、こいつも俺とある意味同じ過去を持っているのかもしれない。でも、俺には束がいてくれた、束が夢を与えてくれた。だから、だからこそ。

 

「俺は大切なものを失わないために、大切な人との夢を叶えるために、俺は歩み続ける、そして、夢を掴み取る!」

 

"それが俺の,,

 

「ああ、私は」

 

"戦う理由だ‼︎,,

 

「負けましたのね」

 

《約束された勝利の剣》"エクス・カリバー,,

 

『ブルーティアーズシールドエネルギーエンプティ。勝者倉崎貴洋。』

 

 

 

 

〜IS学園 第3アリーナ シャワールーム〜

 

"俺は大切なものを失わないために。大切な人との夢を叶えるために、俺は歩み続ける、そして夢を掴み取る!,,

 

(今まであんな真っ直ぐな覚悟のような何かを秘めた瞳をした人には出会ったことがなかった)

 

ドクンッドクンッドクンッドクンッ

 

(もしかしてこれが……)

 

「倉崎…貴洋さん。私はあなたに恋をしてしまったようです。」




もう一人のヒロインはガンダムOOよりフェルト・グレイスでした。

これは、これは作者の趣味です。

ですので他にも色々なキャラが出てくると思います。キャラ崩壊も起こしてしまうかもしれませんが今後ともよろしくお願いいたします。


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各種設定

遅くなってしまい申し訳ありません。今回は、現在登場しているヒロインズと一夏、主人公の設定です。

それでは、どうぞ。


〜主要キャラ 生徒〜

 

倉崎 貴洋

・年齢15歳

・性別:男

・専用機:OOシュバリエ(白騎士・殲天使事件時はプロトガンダム)

備考:この物語の主人公。神様の部下のミスにより亡くなってしまったが、お詫びとして転生させてもらった。4歳の時に両親に捨てられ、誰も信じられなくなっていた時に束に拾われ、一緒に勉強や研究、開発などをしていた。尚、この世界ではIS開発者の一人であり束に並ぶ天災と称されている。一夏達とは幼馴染である。

 

織斑 一夏

・年齢:15歳

・性別:男

・専用機:白式 第3世代(後に変わります)

備考:言わずと知れた原作主人公。この世界では箒と既に交際しており、そこまで鈍くはないが、その対象に自分に向く好意はやはりと言うか入っていない。

 

篠ノ之 箒

・年齢:15

・性別:女

・専用機:無し

備考:原作ヒロイン。原作の一夏曰くファースト幼馴染。現在、一夏と交際しており、人目も憚らず惚けることがある。貴洋の手により束との仲は良好。

 

セシリア・オルコット

・年齢:15

・性別:女

・専用機:ブルーティアーズ (後に変わります)

備考:幼い頃に両親を亡くしたせいで、苦労した過去がある。貴洋との戦いにて恋に落ちる。チョロイン1号。

 

フェルト・グレイス

・年齢:15

・性別:女

・専用機:アヴァランチ・エクシア (動力源はGNドライブではない)

備考:ガンダムOOより登場。この世界ではギリシャ代表候補生となっている。専用機は、OO外伝よりアヴァランチ・エクシアとなっている。

 

〜主要設定(世代ごとの目標や、世界観)

 

第0世代

・コンセプト:束と貴洋の夢を叶える

備考:白騎士と貴洋が造ったプロトガンダムしかない。

 

第1世代

・コンセプト:兵器としての完成

備考:現在は殆どが退役している。

 

第2世代

・コンセプト:後付武装(イコライザ)による戦闘での用途の多様化。

備考:現在の量産機全てが含まれる。並びに、織斑 千冬の専用機である"暮桜,,もこの世代に分類される。

 

第3世代

・コンセプト:操縦者のイメージ・インターフェイスを用いた特殊兵器の搭載。

備考:世界中で開発されている最新鋭世代(OOシュバリエを除く)。ただし、搭載されている武装を運用するのには、非常に高い集中力が必要であり、未だ実験の域をでない。

 

第4世代

・コンセプト:装備の換装無しでの全領域・全局面展開運用能力の獲得。

備考:現在はまだ登場していないが、後々箒が束と貴洋より受け取ることになる。

 

第5世代

・コンセプト:宇宙空間での運用を視野に入れた全身装甲(フルスキン)の完成。

備考:現時点では貴洋しか作れない。装備の換装無しでは宇宙空間での運用は難しいと考え、後付武装を必要としないが、武装の換装を再び付け加えた。

 

第6世代

・コンセプト:シールドエネルギーや攻撃用エネルギーを必要としない特殊兵装、並びに、新たな動力源の開発、及び完成。

備考:イメージ・インターフェイスを必要最低限しか必要としない特殊防御システム、並びに特殊動力源の開発をメインとする世代。貴洋の専用機であるOOシュバリエは開発コンセプトとしては、この世代に分類される(ただし、武装無しでの単純なスペックは第8世代よりも高い)。この世代は、第4世代よりも第3世代の後継と言ったほうがいい。

 

世界観

この世界は原作よりも女尊男卑に染まった者は少なく、男性にとっても生きやすい世界である。

その理由として挙げられるのは、開発者の名に篠ノ之束だけではなく、主人公である貴洋も入っているためである。

この世界での亡国企業(ファントム・タスク)には、スコール・ミューゼル、並びにオータムは所属していない。



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一夏ボコられる

皆さんこんにちはアルテミシアです。今回は一夏君ボコボコ会です。

それでは、本編をどうぞ。


〜IS学園 第3アリーナ〜

 

〜一夏 side〜

 

ブーーーーー!『ブルーティアーズシールドエネルギーエンプティ、勝者倉崎 貴洋』

 

貴洋ってあんなに強かったのかよ‼︎今まで結構長い間一緒にいたけど何してたとかは全然知らなかったから余計驚くんだけど!

 

「織斑、準備は出来ているな」

 

おっと、そろそろ時間か。気を引き締めなきゃな。

 

「ああ、千冬姉」

 

確かに貴洋はすごいけど、俺だってやってやる‼︎

 

ドゴォーン‼︎

 

「あだ⁉︎」

 

「学校では織斑先生だ!何度いってたら分かる⁉︎」

 

「勝ってこい一夏‼︎」

 

「ああ、箒。………行ってくる‼︎」

 

「フッ。逝ってこい」

 

字が違う、字が違うぞぉー‼︎ひでぇよ千冬姉!弟にそんなことを言う姉が何処にいるんだ!……あっ、ここに居たわ。

と、取り敢えず気を引き締め直さないと。

 

「射出タイミングを白式に譲渡します。頑張ってくださいね」

 

「織斑 一夏、白式、行きます‼︎」

 

 

〜セシリア side〜

 

貴洋さんと一緒にいて恥じない様にしなければ。それに、初心者だからと侮っていてはやられてしまいますし。

 

「オルコット」

 

「ッ⁉︎は、はい!」

 

「気負うなよ、自分の持っている力を出し切ってこい。だが初心者だと侮るのはダメだがな」

 

「もちろんですわ‼︎」

 

「射出タイミングをブルーティアーズに譲渡します」

 

「セシリア・オルコット、ブルーティアーズ、行きますわ‼︎」

 

〜三人称 side〜

 

「お待たせしましたわ」

 

「いや、俺も今来たところだ」

 

「そうですの。では、真剣なる勝負をっと言いたいところですが。戦う前に、謝らなければならないことがあります。」

 

「ん?」

 

「昨日のあの発言はあなた方にとってとても不愉快な発言だったと思います。いくら頭に血が上っていたとはいえ、あの様な発言は、他の日本人の方にもとても失礼だったと思います。誠に申し訳ありませんでしたわ」

 

「そうやって謝ってくれただけで、大丈夫だよ」

 

「ありがとうごさいますわ。……では、気を取り直して。正々堂々と」

 

「いざ尋常に」

 

「「勝負」」

 

「ブルーティアーズとこのセシリア・オルコットの奏でる円舞曲で踊りなさい」

 

「へっ!行くぜー‼︎」

 

〜セシリア side〜

 

やはり織斑先生の弟と言うべきでしょうか。一つ一つの動きは慣れていないからなのかぎこちないですが………。

 

「らぁ!セイ‼︎はあぁ‼︎」ヒュン!ヒュッ!シュンッ!

 

時間が過ぎるたびにどんどん攻撃が鋭く………。ッッ!!!?

 

「おりゃ‼︎」ヒュッ‼︎

 

「中々やりますわね。ですが、これならどうですの!」ガシャ!

 

ヒュン!ヒュン!ヒュン!

 

シューン!バシュ!

 

「うお⁉︎あぶね〜」

 

「よく避けましたわね。ですが、次で終わりですわ」

 

 

〜一夏 side〜

 

「次で終わりですわ」

 

まだ、まだ終われない。俺は昔から千冬姉に守られてばかりだった。けど。

 

「守られるばかりじゃダメなんだ。俺だって、大切なものを守れる様になりたいんだ‼︎」

 

キューーン‼︎

 

単一仕様 零落白夜

 

フォーーン

 

「なんだ、これ」

 

「何なんですの⁉︎まさか、それはワンオフ・アビリティー何ですの⁉︎」

 

「よく分かんないけど、これなら。」

 

ギュン!

 

「行ける‼︎」

 

ヒュン!ヒュッ!シュンッ!

 

「はあ!は!セイ!やぁ!」

 

あとちょっと。あとちょっとで!

 

ブーーーーー!『白式シールドエネルギーエンプティ、勝者セシリア・オルコット』

 

「えっ⁉︎」

 

「んなっ⁉︎」

 

〜千冬 side〜

 

………あの馬鹿者。能力を知らずに使うからだ。だが、まさか彼奴の機体にもあのワンオフ・アビリティーが発現したか。

兄弟だから、というわけではないだろうが。彼奴の仕業か?

 

「フッ」

 

まあいい、一夏がアレを使いこなせる様に貴洋に特訓して貰うか。

 

〜貴洋 side〜

 

ほう、あれが発現したという事は……。これからの一夏の特訓メニューでも考えておくか。

 

「一夏、その力を持つという事は千冬さんと同レベルになる必要がある。お前がその気なら死ぬ思いをしてでもお前を鍛えあげてみせる」

 

まあ、本当にお前が望むなら、だがな。

 

〜一夏 side〜

 

「なんで負けたんだ?突然シールドエネルギーが無くなった感じだったんだけど」

 

本当になんでだ?

 

「それはバリア無効化攻撃を使ったからだ」

 

「「バリア無効化攻撃?」」

 

やっぱり箒もわからないのかな?

 

「私がモンドグロッソで優勝できたのもこの能力によるところが大きい」

 

「なら俺も!」

 

俺も世界トップクラスになれるのか!

 

「しかし代償もある、バリア無効化攻撃は非常に強力だが、その分シールドエネルギーがゴッソリ持って行かれる」

 

「えっ⁉︎」

 

そうなのか。たがら、あの時いきなりシールドエネルギーが無くなったのか。

 

「確かに零落白夜は強力だが、代償も大きい。つまり、白式は欠陥機なんだ」

 

なっ⁉︎なんでそんな機体が俺に。

 

「ああ、言い方がわるかったな。IS自体まだ完成していない。まあ、何が言いたいかと言うと、白式は使い方によっては世界を取れるだけの力があると思えばいい」

 

「そうなのか」

 

「さて織斑、次は倉崎との試合だ。準備してこい」

 

あ、そうだった。次は貴洋と戦うのか。次こそは勝ってみせる。

 

〜IS学園 第3アリーナピット〜

 

〜貴洋 side〜

 

次は一夏が相手か。侮ってはいないが、少し使う武装を減らすか?いや、それは失礼だな。一夏も全力でくる以上此方も全力で相手をしよう。

 

「貴洋さん」

 

「どうした、オルコット?」

 

「頑張ってくださいまし。貴洋さんの勝利を祈ってますわ」

 

「フッ。了解だ」

 

「貴洋。頑張ってね」

 

これは、本当に負けるわけにはいかないな。オルコットとフェルトに激励されたんだ、全力で勝ちをもぎ取ってこよう。

 

「射出タイミングを譲渡します」

 

「了解。OOシュバリエ、倉崎 貴洋、目標を殲滅する!」

 

 

〜一夏 side〜

 

貴洋との試合だ、気を抜いたら一瞬で持って行かれる。常に動きに警戒しなくちゃいけない。

 

……来た‼︎

 

「よぉ、一夏。戦う準備は出来ているか?」

 

「当然だろ。この試合、勝たせてもらうぜ‼︎」

 

『試合開始』

 

「ウオォ‼︎」ギュインッ!ヒュッ!

 

「甘いな」シューーン

 

ガキンッ!

 

「なっ!」

 

零落白夜が弾かれた!!?どういう事だ、バリア無効化攻撃を弾く事ができるのか⁉︎

 

「んな驚く事は無いだろう。今のは特殊兵装、GNフィールドだ。生半可な攻撃じゃ破れないぜ‼︎」

 

くっ!でも何か手はある筈だ‼︎そこを見つけ出して攻撃すれば。

 

「そら行くぞ一夏!」バシュン!

 

ドパパパパ‼︎

 

ッ⁉︎くっ!どうすれば。……いや、考えても埒があかない。自分から攻撃を仕掛けて隙を作れば!

 

「ウオォ‼︎」シュンッ‼︎ヒュッ!ヒュン‼︎

 

 

〜貴洋 side〜

 

漸く自分から仕掛けてきたか。たが。

 

「もう終わりだ」

 

「まだ終わらせねえ‼︎」

 

今のお前じゃまだ無理だ。

 

「トランザム‼︎」フィーーーン!

 

キュン‼︎

 

「なっ⁉︎なんだ今のは⁉︎機体が赤く光って。ッ⁉︎速過ぎる‼︎」

 

 

〜千冬 side〜

 

「漸く使ったか、さて一夏アレをどう対処する?アレの対処が出来なければお前が勝つ事は無い」

 

私ですらたった一撃すら入れられなかったんだ。お前が攻撃を叩き込めば、私を超える事もあり得る。さて、見ものだな。

 

「織斑先生、アレは何なんです?機体が赤く光った直後からとてつもないスピードになりましたが」

 

「アレはトランザムと言って一定時間機体のスペックを3倍以上に押し上げる、現行の機体だとOOシュバリエしか使えない特殊兵装ですよ」

 

「へっ⁉︎それってつまり、そのトランザムを使っている時間は只でさえ高性能なあの機体は3倍以上の速さで動くんですか⁉︎」

 

「ええ。それに、武装の威力や射程、強度も軒並み3倍以上になっています」

 

「そんなのとどう戦えと」

 

まあ、事実現行の機体であの機体に挑めば一瞬でやられるな。本当に自重して欲しいものだ。

 

 

〜一夏 side〜

 

クソッ‼︎このままじゃジリ貧だ!何とかして隙を作らないと。

 

「一夏。お前は強くなりたいか?」

 

ッ⁉︎

 

「あ、ああ」

 

「何のために?」

 

「大切な物を守るために、俺は。俺は強くなる‼︎」

 

「そうか」

 

シュンッ!

 

「ならば、この攻撃を受け切ってみせろ、一夏‼︎」

 

《約束された勝利の剣》"エクス・カリバー,,

 

「グッ⁉︎くぅ」

 

「ハアァー‼︎」ズパーン‼︎

 

「うわぁ⁉︎」

 

『白式シールドエネルギーエンプティ、勝者倉崎 貴洋』



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酢豚襲来

鈴ちゃん登場回です。

それと、主人公がついに……。

ネタバレはあまり好きではないので、前置きはこれくらいにしておきますね。

それでは、本編をどうぞ


〜IS学園 1年1組教室〜

 

〜一夏 side〜

 

「1年1組のクラス代表は織斑 一夏君に決定しました〜!何だか1繋がりでいい感じですね〜」

 

ん?ん〜?

 

「はぁ⁉︎何で俺なんですか」

 

「私が辞退したからですわ。これからの伸び代が多い一夏さんに代表をして貰うのが一番だと思いまして」

 

えっ⁉︎いやいやいや!

 

「だったら貴洋は⁉︎」

 

「倉崎は学園上層部よりクラス代表就任を認められなかったからだ」

 

「何でだよ⁉︎」

 

「それは倉崎が強過ぎるからだ。まともなデータが取れないと困るそうだからな」

 

「うぐっ!でも何で俺なんだ!」

 

「自選のオルコットは辞退、お前と共に推薦された倉崎は学園からの拒否。それ以外で候補に挙がっていたのは織斑、お前だけだ」

 

くそぅ!何でこんな事になったんだぁ‼︎

 

 

〜IS学園 休み時間〜

 

「一夏、お前は推薦されて決定しても他からの反論はなかったんだから諦めろ」

 

「そうですわね。それに私や貴洋さんの様な方に教示して貰えるならばどんどん伸びていきますわ。そして、それも伸び代がある一夏さんだからですわ」

 

「オルコットにも教えてもらえるのは嬉しいが、私も教えるからな!」

 

「こらこら。お前等が争ってたら教える時に一夏が困るぞ」

 

………本当だよ。でも、セシリアと戦った時にあんなことを言ったんだ。優秀な人に教えてもらえるチャンスを逃しちゃいけないな。

 

「箒、セシリア、貴洋。俺をとことん鍛えてくれ頼む!」

 

 

〜貴洋 side〜

 

おお、ちゃんと自分から頼んできたよ。ただ今の此奴の機体だと適応出来ても把握できないことが多過ぎる。それに、オーバーワークで再起不能になりましたとかは洒落にならんからな。しっかり箒に手綱を握らせなきゃな。………正直、ここに鈴がいてくれたらもっと助かるんだか。無い物ねだりは止めておこう。

 

「っと。次の授業はグラウンドだったよな」

 

「ああ。こんなところで油売ってる暇は無い。とっとと行くぞ」

 

 

〜IS学園 グラウンド〜

 

「では、これより基本的な飛行を実践して貰う。織斑、オルコット飛べ」

 

「了解ですわ」

 

「先生、倉崎君は飛ばないんですか?」

 

「倉崎には、二人が飛んだ後に飛んでもらう」

 

先に伝えてくれや。伝達ミスや、連絡なしでの行動は大変なんだから。頼むからちゃんと伝えてくれ。

 

「あれ、織斑君苦戦してない?」

 

「本当だ。何でだろう」

 

 

〜一夏 side〜

 

「あれ?」

 

くっ!何で展開しないんだ?ッ⁉︎ヤベェ、千冬姉が超睨んでくる。こうなったら。

 

「こい!白式!」

 

フォーン!

 

「よし!」

 

「遅い‼︎熟練した操縦者は1秒もかからんぞ‼︎」

 

展開しても怒られるのかよ。

 

「よし。飛べ!」

 

「了解ですわ」

 

シュイーン!

 

「よし。俺も!」

 

シュイーン!フラフラ

 

「うあああぁ⁉︎」フラフラ

 

真っ直ぐ飛べねえ!どうすりゃいいんだっけ!えっと、えっと。そうだ、確か前方に円錐を描く様なイメージで。

 

 

〜貴洋 side〜

 

「倉崎、行け!」

 

「了解」

 

シューーン!

 

一夏は何故フラフラしながらあんなに遅く飛んでんだ?確か、カタログスペックではブルーティアーズより白式の方が速かったよな。

 

「よう一夏。苦戦してんな〜。そんなに飛ぶイメージが分かり辛いか?」

 

「うぐっ!」

 

「所詮イメージはイメージ、自分のやり方を模索するのが一番ですわよ」

 

「そうだな。教科書には円錐を描くイメージと書いてあるが、俺としてはただ自らが空を飛ぶというイメージの方がやりやすい。まあ、自分にあった方法があるからそれを模索していけばいい」

 

確かに、最初のうちは厳しいだろうけどな。俺も通った道だ、それを乗り越えなくちゃ千冬さんを守るなんて夢のまた夢だぞ。

 

ブゥン『よし、次は急降下と完全停止をやってみせろ。織斑、オルコットは地上10cm、倉崎は5cmだ』

 

「はい。それでは貴洋さん、お先に行きますわ」

 

ヒュー

 

ブォーン!

 

「10cmジャスト。流石は代表候補生と言ったところか。次、倉崎!」

 

「了解」

 

ヒュー

 

フィーーン!

 

「5cmジャスト。まあ、お前はこれくらい出来んと話にならんからな。次、織斑」

 

「は、はい」

 

ヒュー‼︎

 

「あ、あれ。うああああぁ!!?」

 

ドゴォーン‼︎

 

あ〜あ〜。グラウンドにあんなに大きなクレーターを作りやがって。これは、千冬さんも……。

 

「馬鹿者‼︎誰がグラウンドにクレーターを作れと言った‼︎」

 

ほら。慣れてないことを差し引いても流石にこれは酷い。もうちょっとマシな着地は出来なかったのか。

 

 

〜一夏 side〜

 

「いつつ」

 

「大丈夫か一夏⁉︎」

 

「あ、ああ」

 

「馬鹿者‼︎誰がグラウンドにクレーターを作れと言った‼︎」

 

ッ⁉︎あっ、ヤベェこれどうしよう。ち、千冬姉なら一人で埋めろなんて言わないよな。うん、言わないは「ISの使用許可は出すから一人で直せ!」まじかよ‼︎

 

「んなこと言ったって、千冬姉!」

 

「やれと言ったんだ」ギラン!

 

「い、イェスマム!」

 

 

 

何も放課後までやらせなくだっていいじゃないか⁉︎

 

〜??? side〜

 

ここよね。

 

「受付ってどこなのかしら?まあいいわ適当に歩っていればつくでしょ」

 

ここに一夏と貴洋がいるのよね。

 

「待ってなさいよ、一夏‼︎」

 

ブルブル「ッ⁉︎何だすごい悪寒が」

 

「いつもの事だろ」

 

 

 

 

〜IS学園 1年1組教室 HR前〜

 

〜三人称 side〜

 

「あ、おはよー織斑君、倉崎君」

 

「そういえば二人共転校生の噂って聞いた?」

 

「えっ?そうなのか?」

 

「確か、中国代表候補生じゃなかったか?」

 

「あっ、確かそうだった気がする」

 

「今更ながらに、私の存在を危ぶんでの事ではないのですか」

 

「いや、絶対にそれはない」

 

「な、何故ですの?」

 

「多分、目的は一夏だから」

 

「はあ?」

 

「でも、お前は気にせずクラス対抗戦に向けて調整しとけ」

 

「そうだよ。それに専用機を持ってるのは1組と4組だけだし」

 

「その情報、ちょっと古いわよ」

 

「ん?」

 

「2組のクラス代表が、この中国代表候補生である私にかわったんだからね!」

 

「もしかして鈴?鈴なのか?」

 

「そうよ。久しぶりね一夏」

 

「ああ、久しぶりだな。それにしても何やってんだ鈴、その格好全然似合ってないぞ」クスクス

 

「ああ、そのポーズを決めたいならあと10cmは身長が欲しいところだな。それと相変わらずだな、チビ助」

 

「んな⁉︎何てこと言うのよ二人して!それと貴洋あんたまたチビ助って言ったわね‼︎今日という今日は許さないんだから‼︎」

 

「んな事よりさっさと自分の教室に戻れ、鬼が来るぞ」

 

「はっ?鬼なによそバン‼︎「さっさと教室に戻れ、邪魔だ」なにすんのよ⁉︎感動の再会の途中、で。ち、千冬さんバコン‼︎「学校では織斑先生だ」は、はい」

 

「後でまた来るからね、逃げないでよ‼︎」

 

 

 

 

 

〜IS学園 食堂〜

 

「フゥ〜。漸く飯だ」

 

「貴洋、一緒に食べよう?」

 

「ん。そうさせて貰おうかな」

 

「あ、あの。私もご一緒させてもらっても宜しいですか?」

 

「構わないよね、貴洋?」

 

「ああ」

 

ワイワイ!ギャーギャー!

 

「騒がしいね」

 

「ああ」

 

 

 

「お、貴洋ここ一緒にいいか?」

 

目配せ「構わない」

 

「サンキューな貴洋」

 

「ありがとね、貴洋」

 

 

〜一夏 side〜

 

「本当に久しぶりだな、鈴。それにしても鈴が代表候補生ちなってたなんて、驚いたな」

 

「まあ結構頑張ったからね。それにアタシのほうがビックリしたわよ。あんたがISを動かしたなんて」

 

そこに関してはこれ以上掘り返さないで欲しいんだけど。けど鈴なら、多分。

 

「でも、何でそんなことになったの?」

 

デスヨネェー‼︎

 

「いや、受験の時に間違えて触っちゃっただけなんだよ」

 

本当にそうだからこれ以上聞かないでくれ!

 

「いや寧ろその方がおかしいから!」

 

バン‼︎

 

「一夏、そろそろ説明して欲しいんだが!」

 

 

〜貴洋 side〜

 

「一夏、そろそろ説明して欲しいんだが!」

 

やっぱりそうなりますよね。まあ、一夏も不誠実ではないから説明を任せてもいいんだけど。一応。

 

「箒、それは俺が説明する」

 

「ああ、ありがとう」

 

「箒は小学4年生の終わりに転校しただろう。そのすぐ後、小学5年生の初めに転入して来たのがこの、鳳 鈴音、通称鈴だ」

 

「鳳 鈴音よ。よろしくね」

 

「それと鈴、こっちがお前が転入してくる直前まで同じ小学校にいた、篠ノ之 箒だ。ちなみに一夏の彼女でもある」

 

「んな⁉︎一夏あんたアタシの告白を受けておきながら何で恋人なんか作ってんのよ⁉︎」

 

「安心しろ。男性操縦者限定で一夫多妻制が導入されているから」

 

「はっ⁉︎ちょっと待て貴洋!俺そんなこと聞いてないんだけど⁉︎」

 

「俺も最近知った。実際は、束がねじ込んだらしいが」

 

本当に束は何でそんな事を?確かに無自覚に女を落とす一夏にはもってこいな法律かもしれないけど、何で俺にも必要だとか言ってたんだ?

 

「私は知っていたぞ。姉さんから聞いていたのでな」

 

「束なら箒には伝えるだろうな」

 

「あ、あの貴洋さん。私は何番目でもいいので私も……その…」

 

⁉︎えっ?なに、なんで、何故そうなった⁉︎お前さん普通は一夏に行くだろうに。

 

「あっ、じゃあ私も。いいよね、貴洋?」

 

ああ、もう、不幸だー‼︎フェルトまでもが、何故⁉︎そして俺は何時から天然ジゴロになった‼︎

 

「うがああぁ‼︎」

 

はぁ、はぁ。………束の言っていた意味がやっとわかった。面と向かって告白された事がないだけに(前世も含めて)、そういった好意に疎いのは分かってたけど。弾がたまに一夏に対する態度を俺にも取っていたのってそういう事だったのか‼︎

 

「お、俺は束一筋だから、「「そんな不誠実な事は(しないよね)(しませんよね)」」っ!………」

 

 

〜セシリア side〜

 

ちょっとごり押しし過ぎましたかしら。あんなに悩んでいる顔も格好いいですが、やはりこちらが苦しくなってしまいますわ。返事を貰うのはまた今度という事にしましょう。

 

「あの貴洋さん、さっきのは冗だ「いや、………………」

 

 

〜フェルト side〜

 

確かに貴洋の事は好きだけどやり過ぎちゃったかな。でも、出来れば結ばれたいし。でも、やっぱり無理に返事を貰うのは辞めようかな。

 

「あの貴洋、さっきのは冗だ「いや、………………」

 

 

〜貴洋 side〜

 

確かに、俺は束が一番好きだ。だけど、いつの間にか、いやフェルトに関しては、会ったその日に何か惹かれるものはあった。セシリアだって見下すような態度や言葉遣いが無ければただの綺麗な女の子だ。束が一番好きなのは変わらない、けど束が受け入れる事が出来る様にしてくれた上でそれを断るのは。

ッ⁉︎ああ、そうか、俺はもうとっくに二人の事を。




主人公は二人に対してなにを言おうとしたのか?
次回、主人公が決断をします。

では次回をお楽しみに。


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貴洋、決断する

どうも、アルテミシアです。

今回は、貴洋が二人に対する気持ちを打ち明けます。
少し短めですがご容赦頂ければありがたいです。

それでは本編をどうぞ。


〜IS学園 食堂〜

 

〜貴洋 side〜

 

「「あの貴洋(さん)、さっきのは冗だ「いや、……少し俺の話を聞いて欲しい」ッ!うん(はい)」」

 

「俺は、束が一番好きだ。これだけは変わらない。」

 

「「ッ⁉︎そ、それは」」

 

「最後まで聞いて欲しい。……でもな、二人の事をいつの間にか心の拠り所にしてしまっていたらしい。俺は今まで束がいればどうでもいいと思っていた時期もあった。それくらいに、束以外の女性に恋心を抱いた事が無かった。」

 

「「ッ⁉︎」」

 

「だから、あんまり他の女性との間の感情を理解し難かったんだと思う。でもな、……その、なんだ。今ちょっと考えただけで二人に対する気持ちがはっきりと分かったんだ。」

 

「さっきあんな事を言った俺が言うのもなんだか、こんなのは本当は不誠実だと思う、だけど言わせてくれ。」

 

「俺は、……その、……」

 

クソッ‼︎なんで、なんでこういう時ばっかり言葉に詰まるんだ。言うって決めだんだろ。なら最後まで言い切れ‼︎

 

「俺は、二人の事が好きだ。こんな奴でも本当に好きだって言ってくれるのなら、俺と結婚を前提に付き合って下さい!」

 

あっ!やべ、今いらん事まで言っちまった!これは、不味いねぇ〜。いやふざけてる場合じゃない。ちゃんと最後まで聞かなきゃ。

 

相手から告白されている事を完全に忘れている貴洋であった。By作者

 

⁉︎なんで、泣いてんだ?そんなに俺に告白されるのが嫌だったのか?ヤベェ、これは、俺も泣きそうに……。

 

 

〜フェルト&セシリア side〜

 

「俺は二人の事が好きだ、こんな奴でも本当に好きだって言ってくれるのなら、俺と結婚を前提に付き合って下さい!」

 

「「ッ⁉︎」」ポロポロ

 

(こっちから告白したのに、なんでそんなに不安がってるの?フフッ、まさか私達の告白を忘れちゃったのかな?

でも、好きな人から告白されるのがこんなにも、こんなにも嬉しいなんて。嬉しくて泣いたのなんて初めてだよ)ポロポロ

 

(こんな答えが返ってくるなんて思ってもいませんでしたわ。今まではオルコット家の仕事ばかりで色恋沙汰なんて経験した事がありませんでしたから。

こんなにも嬉しくて泣いてしまうほどなんて思ってもいませんでしたわ)ポロポロ

 

「「貴洋(さん)、これから末永く宜しくお願いします(いたします)」」ポロポロぐすっぐすっ

 

 

〜貴洋 side〜

 

「「貴洋(さん)、これからも末永く宜しくお願いします(いたします)」」

 

⁉︎は、はは、はははははは‼︎良かった、本当に良かった!

 

「貴洋さん、泣いていますの?」

 

「仕方がないじゃないか。束の時とは違って、自分から告白したんだから。

ホント、自分から告白するのなんて初めての経験なんだから」ポロポロ

 

「へえ、だから私達の告白を忘れてたんだぁ」

 

「ん?…あっ!そう言えばそっちからだったな。なんと言うかすまんな」

 

「フフッ。責めてないよ貴洋」ニコニコ

 

「貴洋さん篠ノ之博士とも恋人なんですよね?」

 

「ああ、今度会えると思うぞ」

 

なんか、今度IS学園のスタッフになるとか言ってたし。まあ、学園でも一緒に居られるんなら別に良いけど。

あれ?そう言えば一夏達は?

 

キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン

 

あっ!チャイム鳴っちまった。食い終わってるから良いけど、二人は。大丈夫だな。

 

「よし、授業受けに行くか」

 

「「うん(ええ)」」




主人公がついに二人と結ばれました!
僕としては、もっと良い書き方があったと思うんですが、文才が無いせいでこれ以上のものを書けませんでした。
申し訳ありません。

それでは、次回もお楽しみ下さい。


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決戦!鈴と乱入者

こんばんは、アルテミシアです。

いやぁ今回は色々とやり過ぎました。
前置きが長くても仕方がないので、本編をどうぞ。


〜IS学園 アリーナ観客席〜

 

〜貴洋 side〜

 

原作とは違い鈴との「アタシの料理が上手くなったら毎日あんたに酢豚作ってあげるから」とか言う言動をめぐっての論争が起きなかった……………訳ねえだろバカヤロー‼︎どこをどう勘違いしたら付き合い始めてから、んな論争が起きんだよ!

まじで、その朴念神と難聴系主人公みたいな行動取るなよ!俺にまで迷惑が掛かるんだっての‼︎

 

ハァ、ハァ、ハァ、取り敢えずすぐさま仲裁に入ったから良いものの、箒までお前から離れて行くぞ‼︎

 

という訳で、色々あり現在クラス対抗戦第一試合1組対2組の直前だ。取り敢えず飛び込む準備だけはしておくか。

 

と、その前に、時を遡るとしよう。

 

 

〜IS学園 学園長室〜

 

何故呼び出された?何かしたっけか、………いや、何もしてない筈だ。何だ、なんか嫌な予感はするが。取り敢えず入ろう。

 

コンコン

 

「どうぞ」

 

「失礼します」

 

ガチャ、キィー

 

ッ⁉︎織斑先生に裏のにして真の学園長である轡木十蔵まで、まさかとは思いたいが、このメンバーから察するに何らかの防衛に関する事の話かもしれない。気を引き締めよう。

 

「お呼びになっていると聞いて参りましたが、何のご用件でしょうか?」

 

「成る程、頭の回転が早いですね。流石、篠ノ之 束と対をなす天災と言われるだけはありますね」

 

「という事はやはり学園の防衛に関する事という訳ですか?」

 

「ええ、そうですよ」

 

やはりこちらの考えは読まれていると思ったほうがよさそうだな。しかし、俺が出張るとなると相当厄介な事に首を突っ込む事になると思うんだが。

 

「君に頼みたいのは学園の防衛における部隊の設立です。隊長は倉崎君、副隊長が千冬君と言ったところですかね」

 

「その意図は何なのでしょうか」

 

 

〜轡木 十蔵 side〜

 

やはりこちらの意図を正確に読んできましたか。彼は篠ノ之 束と対をなすとは言われていますが正直なところ、彼女よりも頭の回転が早く、正確に把握する能力が高いですね。

 

「君は千冬君よりも圧倒的に強いと千冬君本人からも聞いていますし、君ほどの子なら感情に左右されずに、僅かな時間で的確な判断を下す事ができるでしょう?」

 

「何故そうお考えに?」スゥー

 

ゾワゾワゾワッ‼︎

 

ッ⁉︎まさか、この私がこんな小僧の出す殺気に恐れを抱くとは。彼は普通とはかけ離れている。頭脳の篠ノ之 束、身体能力の織斑千冬、この二人を合わせたものなんかじゃない。これは、ソレを遥かに上回る化け物だ。

 

「別に責めてなどいません、ただ。何故そういった考えにたどり着いたのかを聞きたいだけです」

 

 

〜千冬 side〜

 

何て殺気だ。この私が息をする事すらままならないとは。貴洋、お前に一体何があった。どうしてこんな、………一夏もそうだが、此奴にも幸せに生きてもらいたい。できる事ならお前の奥深くにある心の闇を払ってやりたいが、どうすれば良いんだ。

 

 

〜十蔵 side〜

 

流石に煽りすぎましたかな。これ以上は千冬君だけじゃない、私も意識を保つ事が難しくなってくる。少し予定とは違いますが入って来てもらいますか。

 

「落ち着いてください。今その理由とも言える人を呼びますから」

 

「入って来てください」

 

 

〜貴洋 side〜

 

理由とも言える人?どういう事だ、第一答えになっていない気もするが、まあいい。俺の平穏を脅かすのであれば、ゼンリョクデタタキツブスダケダ。

 

「はいはーい♪私が天災の篠ノ之 束だよ〜♪たっくんお久しぶりだね〜♪束さんがいない間も元気にしてたかい?」

 

あっ、そういう。成る程、ならば納得だな。それにしても、相変わらず綺麗だなぁ」

 

「おっ?たっくんは私に惚れ直したのかな〜♪」

 

「惚れ直す?笑わせるな、俺の頭の中の99%は束の事で埋め尽くされている!」ドヤァ

 

何を当然なことを。俺はあの時から束がいなくなる何て事は考えてもいなかったんだから。

 

っと、話の途中だったな。

 

「轡木さん、理由に関しては理解しました。それで、その防衛隊と言うのは、どういった役割を担うのですか?」

 

そこが分からな話にならん。ただ、おそらく単純な防衛とセキュリティの向上といったところだろうが。

 

「なに、単純な防衛とセキュリティの向上ですよ」

 

「それで束をIS学園スタッフとして呼んだと?」

 

「ええ、そうですね。君と束くんの力を合わせれば何て事は無いでしょう?」

 

「了解しました。人選に関してはどちらで?」

 

「君に任せますよ」

 

「了解です」

 

 

〜束 side〜

 

ん〜、たっくんの匂いだぁ♪久しぶりで束さん眠くなっちゃうよぉ〜。それにこれからはたっくんと一緒に居られるんだもんなぁ幸せな限りだよぉ〜。

 

「ああ、それと倉崎君」

 

ん?まだたっくんを拘束するの?やだなぁ〜束さん怒っちゃうよ。

 

「君に、国家代表の就任依頼が来ているのですが。とうします?」

 

「了承しましたと返答しておいてください。それと、俺の平穏をあまり脅かさないで下さい。でなければ、アナタヲコロサナキャイケナクナル」スゥー

 

ゾクゾク!

 

相変わらず凄まじい殺気だね〜たっくん!それでこそ束さんが愛する男だよ。……それにしても、たっくんを怒らせるなんて。なにを言ったんだろう。

何時もは怒っているように見えて全然怒って無いけど、ここまで怒りを顕にしたたっくん何て初めて見た。

本当にお願いだからたっくんの逆鱗に触れないでね。もしそうなったら、世界が滅んじゃうから。

 

 

〜十蔵 side〜

 

漸く、息を入れる事が出来る。あの歳で、どれだけの修羅場を潜って来ているのか。見当もつきませんが、彼はおそらく心に相当大きな闇を抱えているのでしょう。

 

「千冬君、彼は今まで君の前で怒りを顕著に表したことがありますか?」

 

「いえ、私も、初めて見ました、ハァ、ハァ」

 

千冬君までもがこうなってしまうとは。ただ彼は何か、何かに疲れている様な、そんな感じがしますね。出来れば彼の心の闇を取り払ってあげたいところですが。

 

「千冬君、彼は過去に何があったのです?何かしらあったからあそこまで、心の闇が大きくなってしまったのでしょう?」

 

 

〜千冬 side〜

 

「彼奴は、4歳の頃両親に海外のスラム街に捨てられています。そしてそこで6歳の頃までその日の食料などの為に邪魔なものを殺したり動けない様にしたりと色々と悲惨な生き方をしていたそうです」

 

「その後は如何なったのです?」

 

「その後、偶然それを見つけた束があの子を拾ってきて、色々と勉強を教えたり、学校に通わせたりとしていたらしく、最初に会ったのは、同級生だった私の弟である一夏からではなく、束が自宅の地下に作っていたラボで束と共に色々なものを開発している時でした」

 

「その時に束から、あの子の素性を聞いて色々と心の闇を払ってあげようとしたのですが、なかなか心を開いてはくれず今に至っているのです」

 

 

〜十蔵 side〜

 

思ったよりも事は深刻ですね。普段、普通に会話ができている千冬君ですら心を開かれていないとは。ですがこのままでは何れ彼は壊れてしまう。

 

「彼の心の闇は如何やったら取り払えるでしょうかね」

 

「全くです」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜貴洋 side〜

 

とまあ、こんな感じのことがあった。いやまあ、ある程度穏便に済んで良かったわ。

 

現在俺は緊急時におけるISの無断展開が容認されている。まだあの人は信用できないが、千冬さんがいいと言っているなら、という感じだ。今度、千冬さんと腹を割って話をしよう………。

 

おっ!そろそろ始まるな。俺の膝を枕にして寝ている此奴を起こさなくちゃなあ!

 

ツンツン、ツンツン

 

グニグニ、フニフニ

 

グリグリ、グリグリ

 

「んぅ〜。むにゃむにゃ」

 

ブチン

 

「オラ!」

 

ガシッ‼︎ギュー‼︎

 

「ああぁ⁉︎頭が、頭が割れるぅ〜‼︎」

 

「割れちまえ‼︎」

 

ギューグググ‼︎

 

スル!ササッ‼︎

 

「もう痛いじゃ無いかたっくん。束さんの頭が割れたらどうするんだい!」プンプンッ!

 

知らんがな。ていうか。

 

「ヴェーダによって今日事件が起こることが分かってるのに何で熟睡してんだ!」

 

「だって〜、最近寝てなかったんだも〜ん。たっくんの膝枕が使える時くらい熟睡しても良いじゃ〜ん」

 

はあ〜。相変わらずというか、束に甘いのは変わっちゃいないみたいだな。

 

「まあ、それは俺としても嬉しいし、ウェルカムではあるが」

 

ガシィッ‼︎

 

グギギギギ!

 

「あだ!あダダダダダッ!」

 

「仕事と私事の区別くらいつけろバカ」

 

「バカとは何さバカとは〜。⁉︎アダダダダダダッ‼︎」

 

「それと、頼むから無茶だけはしないでくれ。束がいなくなったら俺は………」

 

「あっ、ごめんねたっくん。たっくんの為にって頑張ってたけど、たっくんに悲しい思いをさせちゃだめだよね」

 

「分かればいいよ」ニコ

 

「はぅ⁉︎」

 

 

ドゴォォォンッ!!!!

 

「「⁉︎」」

 

漸くか‼︎

 

「束、やっこさんのお出ましだ。抜かるなよ‼︎」

 

「天災であるこの束さんに不可能は無いのだ‼︎」

 

 

〜IS学園 アリーナ〜

 

〜一夏&鈴 side〜

 

「よく逃げずに来たわね一夏‼︎」

 

「逃げる訳が無いだろ!大切な人との思い出を勘違いして踏みにじってしまったんだから。誠意を見せて謝るためにも‼︎」

 

「⁉︎もしかしてちゃんと理解したのかしら?」

 

「ああ、貴洋に聞かされてだけど。それでも、そのことに対するちゃんとした返事もできていないからな」

 

「フンッ。ならちゃんと戦って示しなさい。口だけじゃ無いってことを!」

 

 

『試合開始』

 

 

「うぉらぁ‼︎」ビュン‼︎

 

「⁉︎やるじゃない!でもこれならどう‼︎」シューーン!

 

ドォォォン

 

「なっ‼︎あっぶねえ、何だよそれ銃口が見えなかったぞ」

 

「龍砲を初見で躱すなんてやるじゃない。てか、あんた本当に初心者なの?」

 

「まあ、あんな鬼みたいな奴がトレーナーやらゃこうなるわな」

 

「まさかそれって……」

 

「貴洋だよ。凄え厳しかったけど初めよりも格段に強くなってるのが分かるくらいに一気に伸びたぞ」

 

「相変わらずの鬼ね彼奴は」

 

「そうだな、違いない」

 

 

ビュン‼︎シュッ!ギュイン‼︎

 

シューーン!

 

ドォォォン‼︎

 

 

「ラァ‼︎」

 

「フッ‼︎」

 

「オラァ‼︎」

 

「はあぁ‼︎」

 

ダンッ!

 

ヒュン‼︎

 

 

 

「ハァ、ハァ、やっぱり鈴は凄いな」

 

「アンタこそとんでもなく強くなってんじゃない、試合開始直後何て目じゃないくらいに」

 

「そう言ってくれるのは嬉しいが」

 

「そうね。そろそろ終わりにしましょう」

 

 

((今だ‼︎))

 

 

ドゴォォォンッ!!!!

 

「「なっ!!!?」」

 

 

〜IS学園 アリーナ管制室〜

 

〜千冬 side〜

 

「アリーナの警戒レベル4まで上昇、全隔壁が封鎖されています!!!!織斑先生!どうすれば‼︎」

 

「安心しろ、この学園には、あの天災がいる」

 

「あっ、全隔壁ロック解除⁉︎それにアリーナの警戒レベルまで!いくら何でも早過ぎます!どういう事なんですか⁉︎」

 

「倉崎と束だ。彼奴らがやった。だからこそなんだ」

 

 

〜IS学園 アリーナ観客席〜

 

〜貴洋 side〜

 

「束、秒間パス頼む‼︎それとヴェーダによるカウンターアタックを‼︎こっちで分間パスと敵メインコンピュータのハッキングをやってある!」

 

「了解だよ〜!たっくんとの憩いの場所を奪う奴らに容赦はしないしねぇ♪」

 

流石束だ。それでこそ俺が愛する女だ!

 

「束!俺は一夏達の援護に向かう!終わったら適当に相手の情報を探っててくれ!」

 

「ラジャー♪」

 

 

「千冬さん!これから一夏達の援護に向かいます!千冬さんは他の専用機持ちと一緒に避難誘導をして下さい!」

 

『貴洋、それは生徒としてか?それとも友人としてか?それとも………』

 

「隊長としてです!頼みましたよ!」

 

『了解した』

 

 

〜一夏&鈴 side〜

 

「厄介ねこれ、動きは速いし攻撃は重いし」

 

「ああ、でもやるしかないだろ!それに、後で話したい事もあ『バカみたいに死亡フラグ立ててんじゃねえよ‼︎』ッ⁉︎」

 

ドゴォォォンッ‼︎

 

「お待たせ〜い‼︎」

 

「「た、貴洋‼︎」」

 

「皆んな纏めて吹き飛ばすからお前等はとっとと下がれ‼︎」

 

「で、でも!」

 

「良いから退がれ」スゥー

 

ビグゥ‼︎

 

「「は、はいぃ!」」

 

 

〜貴洋 side〜

 

ふぅ。これで戦いやすくなったな。

 

「さてと、GNツインバスターライフル、ターゲットロック、リミッター解除。」

 

本当に腹が立つ、これを改造した奴らはISなんだと思っていやがる。

 

「ISってのはなぁ!世界に良いように使われるために造った訳じゃねえんだよ!ISは、俺と束の夢を実現する為に造ったんだ!それを純粋な兵器にしようとしやがって!」

 

こっちも限界なんだよ‼︎

 

「俺と束の夢を邪魔する奴絶対に許さねえ‼︎」

 

邪魔すんじゃねえ!!!!

 

「消えてなくなれぇ!!!!」カチッ

 

 

 

ヒューゥッ、ドォーーーーーー!!!!

 

 

 

シューゥ

 

「俺と束の邪魔をするなら容赦はしない、覚えておけ!」




今考えると、主人公の束至上主義ハンパないですね。
作者は、束好きなのでこうなってしまったのかなぁと思います。

それでは、次回もお楽しみに!

see you next time.


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そうだ、五反田食堂へ行こう!

今回は日常回です。

貴洋のヒロインが増えるんですが、このままだと世界制服でも出来そうなメンバーが集まりそうな………。

それでは、本編をどうぞ!


〜五反田食堂付近〜

 

〜貴洋 side〜

 

弾と会うのも久しぶりなきがする。

 

最後に会ったのって確か2月頃だよな?………3ヶ月くらい会ってないのか。まあ、弾が発狂しそうな話が盛りだくさんだから今日は精一杯弄り倒そう。

 

「いやぁ、何かここに来るのも久しぶりな気がするなぁ〜」

 

「確かにそうね。特にアタシなんか1年以上も来てないんだし」

 

「感傷に浸るのもいいが、弾を弄る事も忘れるなよ」

 

「あんたって本当に鬼畜よね。なんかストレスでも溜まってんのかしら?」

 

主にお前等のせいでな。ギロリ!

 

「何で睨むんだよ‼︎」

 

「そうよ‼︎」

 

「はあ、ダメだこいつら」

 

話にならねえ、お前等のせいでストレスと気苦労がマッハで溜まっていくのに、こいつ等!関係ないでしょみたいな顔してんじゃねえよ‼︎

 

「取り敢えず入るぞ」

 

「「おう(ええ)」」

 

ガラガラガラ

 

「へい!ラッシャイ!」

 

「何やってんだ?弾」

 

いやマジで、確かにお前はそんな感じの接客は似合うけどよぉ。けどいくら何でもこのタイミングでそれはアカンでしょうに。

 

「いや、何かこれやってみたかったんだよな!」

 

「あっそ」プイッ

 

「そう」プイッ

 

「そうか」プイッ

 

「あっ、おいお前等それは酷ぇだろ!もうちょっとなんか言ってくれてもいいんじゃないか⁉︎」

 

「取り敢えず、弾の部屋行くか」

 

「アタシも!」

 

「俺も!」

 

「お前等ぁ!酷ぇよ、もっとちゃんと相手にしてくれよ‼︎アダッ!!?」

 

「コラァ弾!うるせえぞ!!!!」

 

お玉投げられてるしw

 

「弾、乙」

 

「自業自得じゃない?」

 

「ドンマイ!」

 

 

〜弾の部屋〜

 

 

「それで如何だ?一夏、貴洋、女の園は楽しいか?」ガチャガチャ

 

「そんなんじゃないからな!居辛くって仕方ないんだぞ!」ガチャガチャ

 

「んなわけねえだろ、メール見た感じ天国じゃねえか」ガチャガチャ

 

「そうだな。俺は恋人が増えたしw」ガチャガチャガチャガガガガガガガガガガガ

 

「ちょっとアンタ、何でそんなコンボ平然と繰り出せんのよ!」ガチャガチャ

 

「知らんな」

 

バコンッ!!!!

 

「お兄ぃご飯出来たよ〜!って、た、貴洋さん!!?それに一夏さんに鈴さんも!!?」

 

「蘭。もうちょっと普通に開けろよ。ガサツな女だと思われるぞ」

 

 

〜蘭 衣装チェック中〜

 

 

「ちょっとお兄ぃ何で言ってくれなかったのよ!」

 

「い、言ってなかったか?あ、あはは」ビクビクッ

 

「相変わらずの力関係ね」

 

「あっ、あの皆さんも一緒に如何ですか?」

 

 

〜五反田食堂〜

 

 

「如何ですか?」

 

「美味い‼︎」

 

「上手になったな蘭」ナデナデ

 

「あっ、貴洋さん///」

 

「アンタも相変わらずね」

 

 

〜鈴 side〜

 

そう言えば大分お洒落してるわね。………ああそういう事。これは貴洋を弄るチャンスかも。

思い立ったら即実行‼︎

 

「そう言えば蘭。アンタ大分お洒落してるわね?」

 

「そう言えばそうだな」

 

何でアンタが食いついてくるのよ!このバカ一夏!

 

「デートか?」

 

「違います!」

 

ああ、もう!本当に黙れバカ一夏‼︎

 

「蘭。俺が来た時にお洒落してくれるのは嬉しいが、お前の兄貴に見せてはいけないぞ」

 

「えっ⁉︎」

 

「ほら、あれ見てみ」

 

何、如何いう事?………………‼︎あの、ヴァカ野郎‼︎

 

「えっ⁉︎何、何で皆して俺の方を睨んでくる訳?」

 

「鏡」

 

「俺って今こんな顔してたのか」シュン

 

 

 

「な。だから出来れば俺の前だけで頼む」ニコッ

 

うわぁ、出たよ貴洋の必殺ニコポ。しかもあんな事言われたら……。彼奴って本当に女を落とすために生まれて来てる感じがするんだけど。まあ、それは一夏もなんだけどね!

 

「そう言えば貴洋、何であんな事言ったのよ?」

 

「蘭だから?」

 

なぁーぜ疑問系で返すぅ!!!!そこは「蘭が好きだから」とか何とか言いなさいよ!

 

「まあ、実際は蘭の気持ちに気づいてるからなんだけどな」

 

「そうなの?でも、アンタ受け入れる気あるの?」

 

「まあな。それを蘭が望めばだが」

 

確かにそうね。でも意外だったわ、受け入れる気があるって事は、つまりアイツも蘭の事が好きって事じゃない。

案外、貴洋も惚れっぽい性格なのかな?

 

 

〜貴洋 side〜

 

「んじゃ、ゲーセンに突入だぁ〜‼︎」

 

「「「「おう(ええ)(はい)」」」」

 

「まず何やる?」

 

「EXMB!」 「いや、そこはリフレクだろ!」「断然Jubeatでしょ!」

 

 

ワーワー、ギャーギャー!

 

「蘭はあの中に入らなくていいのか?」

 

「私は、あの、……その」

 

「俺と一緒に入れるだけで嬉しい?」

 

「ッ!!?は、はい!」

 

「そうか」ナデナデ

 

「はぁうぁ!//////」

 

「って!お前等いい加減にしろぉ!!!!何時までも言い争ってないでジャンケンでもして決めろ!!!」

 

 

結果、Jubeatが最初になった。

 

「よし、曲は何にする?」

 

「glaciaだろ」

 

「オッケー。じゃあ最初はglaciaね」

 

 

〜プレイ中〜

 

 

『result』

 

ダンッ!ダンッ!ダンッ!

 

『Excellent』

 

「んなぁ!!?何でパーフェクト出せんのよ!!!」

 

「如何やんだよマジで」

 

「チートやチーターがおるぞここに」

 

「えっ?逆に通常譜面ってパーフェクトが普通じゃないの?」

 

「な訳あるかぁあー!!!!」

 

「貴洋、お前の体解体してみてもいいか?」

 

「死なすぞワレ!」

 

「次ー!FLOWER!」

 

 

 

〜プレイ中〜

 

 

『result』

 

ダンッ!ダンッ!ダンッ!

 

『Excellent』

 

 

「またかよ!!!」

 

「いい加減にしなさいよ、この人外!!!!」

 

「誰かぁコツを教えてくれ〜!」

 

『ドーパミン』

 

『Final Tune Go!』

 

 

 

〜プレイ中〜

 

 

 

『result』

 

ポチャ、ポチャ、ポチャポチャ、ポチャポチャポチャポチャチャチャチャチャチャ!

 

ドーーン!

 

『Excellent』

 

「もう突っ込む事すらできない」

 

「………」チーン

 

「………」チーン

 

「おら、行くぞお前等」

 

 

 

 

 

 

〜夕方 五反田家〜

 

〜三人称 side〜

 

 

「もう、貴洋相手だと何やっても勝てない気がする」

 

「俺もだ!」

 

「私もね」

 

「私もです」

 

「いや、俺が勝てない相手は何人かいるぞ」

 

「それって全国区とかの人じゃないの?」

 

「いや。ここにもいるしIS学園にも3人いる」

 

「3人?2人なら分かるけど、あと1人は?」

 

「束」

 

「なる」

 

「っと、もうこんな時間だな」

 

「そろそろ帰ろっか」

 

「そうだな。蘭、また来るからな」ナデナデ

 

「はい‼︎//////」



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転校生現る「えっ?3人?あと1人誰だよ。…………ファ!!?」

今回はシャルとラウラ+α回です。

それと、おめでたい事もあるので、楽しんでお読みになってください、どうぞ!


〜IS学園 教室 HR前〜

 

〜貴洋 side〜

 

ざわざわ、ざわざわ

 

「やっぱりハズキ社製のがいいよね!」

 

「えっ?あそこのってデザインだけだし、あんまり好きじゃないんだけど〜」

 

「え〜!そのデザインがいいんじゃん!」

 

ざわざわ、ざわざわ

 

(騒がしい、そのひと言に尽きるな。ホントもう少し静かに出来ないのかよ。こちとら必死こいて仕事してるってのに)

 

3年前に、束の隠れ蓑として設立した会社の仕事が忙しく学業と並行してやっているため、とてもストレスが溜まっているが、実は、クラス対抗戦の後に束と千冬、十蔵の手により心の闇が大きく取り払われているため、さほどイラついたりはしなくなった。

 

その時の出来事はこんな感じであった。

 

 

〜先日 IS学園 学園長室〜

 

「度々呼んでしまって、すみませんね倉崎君」

 

「いえ、大丈夫です」

 

(何なんだ?)

 

「今回呼んだのは、君の過去に関することです」

 

「ッ!!?………何故話したんですか千冬さん?」スゥー

 

「それに関してはすまないと思っている。だが…………」

 

(本当に何なんだ?歯切れが悪くて腹が立つ。言いたい事があるのならさっさと話して欲しいんだが)イライラ

 

今まで千冬に対して怒りを顕にしなかった貴洋だが、自分の過去を他人に、しかも信用すらしてない人に言いふらされたため流石の貴洋も怒らずにはいられなかったようだ。

 

ただ、千冬は。いや千冬だけじゃなく束や十蔵までもが貴洋の心の闇を無くしたいと思っており、そのせいで歯切れの悪くなってしまっているようだ。

 

「倉崎君。君は、何を求めているんだい?」

 

「俺が求めるのは、日々の平穏だけです。それ以外はどうでもいい」

 

「君が平穏を求める理由は、千冬君から聞いた君の過去にあった事から把握はできます。しかし、何故君は平穏を求めながらISなんてものを作ったのです?」

 

「束の夢であり、俺の夢でもあるからです」

 

この時、いや。前々から自分の言っている事が矛盾している事に気づいておらず、自分の気持ちが分かっていない貴洋は相変わらずこう言うのであった。

 

「そうですね。君は前からそういう風に言っていましたが。……君は、本当は平穏が欲しいのではなく、誰かと共に生きたいのではありませんか?」

 

「!!?な、何を言って………」

 

(この世界でたった1人で生きていくことなんて無理だろうに。何でそんな当たり前のことを求めなくちゃいけない)

 

束と並ぶ天災だと言われてはいるが、その実、幼い頃に両親に捨てられスラム街で人殺しまでして生きていたため、人の心に理解できない部分もあり、他人にとっての異常が自分にとっての常識になってしまっているところがある貴洋はこう考えてしまうのだ。……………それが、自分が大切だと思っている人が傷つくとも知らずに。

 

「君にとって、束君とは何なのですか?千冬君は?他にも大切な人はいると思います。ただ、君は口では大切だと言っておきながら、自分の方を下に見てしまっている」

 

「そりゃそうでしょうよ。束も千冬さんも穢れを知らない、綺麗な手をしている。そして、俺はその中でたった1人で手は血に染まり、体には今まで殺してきた人達の怨念がこびりついている。………それなのに、自分を大切な人達と同じ立場だと思えますか?!」

 

「………漸く、本心で話してくれたね、たっくん」

 

「ああ、全くここまでとんでもなく長い道のりだったな」

 

「ど、どういう」

 

「倉崎君、私達は君の中にある心の闇を無くしたいと思っているんですよ。だからこそ千冬君に君の過去を聞いたのです」

 

「貴洋………。お前はどうしたいんだ?何を求めているんだ?何故そんなにも自分だけで抱え込むんだ?………何故私達を頼ってくれないんだ…………」

 

(ああ、俺は、また失くしそうになっていたのか。………何でいつも、こんなにギリギリになってから気付くんだ。俺は、平穏だけを求めているわけじゃない。俺は、俺は!)

 

「俺は!大切なものを、大切な人達を守りたい!皆と一緒に笑いあって生きたい!もう、大切な人を失いたくない!俺は、俺は!」ポロポロ

 

「それでいいんです。それで。君は若いのに色々と溜め込みすぎなんですよ」

 

「私は何処にも行かないから。ずっとたっくんと一緒にいるから。たっくんがイヤって言っても絶対に離れないもん。だから、たっくんの苦しみも辛さも悲しみも、全部一緒に背負って、ずっと隣で支え続けてあげるからね!」ポロポロ

 

「私もだ。私は一夏だけじゃなくお前にも幸せになって欲しいんだ。今まではただのお節介だと思ってあまり手助けしてやれなかったが、今度はもう拒否しても、お節介だと言われても、絶対に幸せにしてやる」ポロポロ

 

この日、貴洋は生まれて初めて嬉し泣きという事を知った。たった15年しか生きていないが、それでも、とても壮絶な人生を送ってきた貴洋に、ついに幸せがやって来た瞬間であった。

そして………。

 

「落ち着きましたか?」

 

「ええ、すみません取り乱してしまって……」

 

「いえ、大丈夫ですよ。………今こんな話をするのは何ですが。この前の国家代表就任の件についてですが」

 

「何か進展でも?」

 

「ええ、日本代表という事になりますが、自由国籍を取得してはどうかと」

 

「それは何故です?」

 

「自由国籍を取得すれば国の法律は適応されなくなります。それに、結婚も自由に出来ますので」

 

(しかしな。それはそれで転生者としてはあまり馴染みがない。と言うよりは、受け入れるのが難しいんだよな。………取り敢えず、束は)

 

キラキラ

 

(あっ!こ、これは………。受け入れるしかねえ!)

 

「そうしますかね」

 

前世の、というか、今の日本の法律でもそうなのたが、男性の結婚適齢期は18歳。つまりは18になるまで結婚は出来ないというものが染み付いているため、納得しかねたが束の顔をみて即決するという、対束に対する弱さが露呈してしまった瞬間でもあった。

 

「それと、倉崎君。君の経営している会社、確かアリシアコーポレーションでしたかな」

 

「ええ、それが何か?」

 

「ええ、実は、貴社に依頼がありましてね。学園のセキュリティは君と束君がいれば問題はないでしょうが、一応念のためにカウンターアタック専門の方を派遣してはもらえないでしょうか?」

 

チラ

 

チラ

 

コクン

 

「了解しました、何人ほど派遣すればよろしいですか?それと、男性と女性、どちらの方を?」

 

「3名程の女性でお願いします」

 

「了解しました」

 

「これが今回の仕事の報酬です」

 

「確かに。………他には何かありますか?」

 

「いえ、大丈夫ですよ」

 

「分かりました。では」

 

 

「たっくん、今度婚姻届出しにいこ?」ニコニコ

 

「3日後には出しに行けるな」ニコニコ

 

「待ち遠しいねぇ♪」ニコニコ

 

 

 

「良かったですね千冬君。………千冬君?」

 

「束の奴あんなにベタベタと……。くっ!羨ましくなんか……、くそ!」

 

束が貴洋とイチャつく事が気に食わない千冬であった。

 

しかし、この日の出来事により、貴洋は心に余裕ができた。それにより、周りとの関係も良くなっていき、貴洋に惚れる人が増えるという千冬激おこ案件が浮上することとなったが。

 

そしてHRの時間となった。

 

 

〜IS学園 教室〜

 

(確か今日は。…………そうだ、転校生が来るんだったな。えーっと、シャルル・デュノアと、ラウラ・ボーデヴィッヒだったか。………1人は男装女子、もう1人は力に固執したデザインチャイルドの軍人か。…………こりゃ一波乱ありそうだな)

 

「今日は嬉しいお知らせがあります!このクラスに転校生がやって来ました!何と、3人も!それと新しい先生もやって来ました!」

 

(えっ?3人?あと1人誰だよ。教師の方は束だし。ん〜?本当に誰だ?)

 

「では、入ってきてください!」

 

「「「「はい(は〜い)」」」」

 

「それでは自己紹介をお願いします。デュノア君から」

 

「はい。シャルル・デュノアです。フランスから来ました。こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて………」

 

「お、男?」

 

「えっ?あ、はい」

 

「きっ」

 

「き?」

 

(耳栓耳栓っと。一日にも投げとくか)ポイッ

 

(さ、サンキュー貴洋!)キュッ

 

「「「「「「「「「「キャーーーーー!!!!!!!!」」」」」」」」」」

 

「えぇ!!?」

 

「男3人目の男よ!」

 

「熱血系の織斑君に、クールな長男タイプの倉崎君!そして守ってあげたくなる系の男子!」

 

「これで1組の布陣は完璧だわ!」

 

「うるさい!!!!静かにせんかお前等!!!!」

 

シーン

 

「うわぁ、凄い」

 

「ボーデヴィッヒ、自己紹介をしろ」

 

「了解しました教官!」

 

「ここで教官はやめてくれ。大切な人を救えない人間をそんな呼び方で呼ぶな」悲しげな笑み

 

「ッ⁉︎………ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

「………………」

 

「………………」

 

「………えっと、あの、以上ですか?」

 

「以上だ」

 

(はあ、あいつ絶対にやらかすな。動く準備をしておかないと)

 

「お前が……」

 

「は?」

 

そう言いながら手を振りかぶるラウラ。一夏の何が気に食わないのかを知らない人にとっては何故そうするのか分からないとは思うが、ラウラもラウラなりに挫折したりしてきたため、強さを教えてくれた、そしてラウラにとって最強である千冬に自分の求めていない感情を出させる一夏が気に食わないらしい。

 

しかし。

 

パシッ!

 

「おいおい。流石においたが過ぎるんじゃないのか?」

 

「なっ⁉︎貴様、離せ!」

 

「千冬さん、躾はちゃんとしてください。幾ら優秀でも、人の心を理解した上で否定するようじゃあ出来底ないだと思われますよ」

 

「すまんな、貴洋。ボーデヴィッヒ、あまりそういう事はするなよ。私とて、家族を大事に思うんだ」

 

「も、申し訳ありません、教官」

 

「ここでは織斑先生だ」

 

(随分場が白けたな。この後に影響が無ければいいんだが)

 

「えっと、次の方お願いします」

 

「はい。倉崎 楓子です。一応日本代表候補生です。好きな事は読書と料理で、苦手なものは特に何もありません。これからよろしくお願いします」

 

「倉崎って、もしかして倉崎君の親族が何か?」

 

「違うぞ。第一俺は小さい時に親に捨てられているからな」

 

「あっ!ごめん倉崎君」

 

「大丈夫だ。これから気を付けてくれれば構わない」

 

 

「えーっと、貴洋さんであってますか?」

 

「ああ。それがどうかしたか?」

 

「えっと、私は貴方の従妹ですよ?」

 

なんとここに来て貴洋の血の繋がった人間が出てくるという事態に陥る。ただ、考えてもみれば分かることなのかもしれない。理由としては、両親に捨てられてから血の繋がった人と会ったことがないからである。

 

「そうなのか?」

 

「ええ。それに貴方の両親がどうなったのかも知っています」

 

「後で教えてくれないか?」

 

「はい!従兄さん‼︎」

 

「え〜っと〜、次に行ってもいいですか?」

 

(あっ!忘れてた。束は拗ねて………ない。良かったぁ!)

 

「「大丈夫ですよ」」

 

「で、では次の方お願いします」

 

 

〜箒 side〜

 

(まさか貴洋の従妹が転入して来るとは思わなかったな。………それにこっちも………)

 

一時期、束と箒の仲は拗れていたが貴洋の手によって大分改善され、現在はちょくちょく連絡を取り合っているようだが、束が教師としてIS学園にやってくるとは微塵も考えていなかったため、とても驚いた箒であった。

 

 

〜貴洋 side〜

 

(さて束の自己紹介はどんな感じかな。………事故んなけりゃいいけど)

 

「皆さんどうもこんにちは、この度1年1組に赴任することとなった倉崎 束です。貴洋君とは夫婦ですので束先生と呼んでね」

 

「ブーーーーーッ!!?」

 

(単独事故どころか、玉突き事故起こしやがった彼奴。これどうすんだよ。いや、法律違反はしてないけどさぁ!幾らなんでもこれは………)

 

「えっ!!?どういう事倉崎君!!?」

 

「いやまんまの意味です。本当に。てか、セシリアこっち睨まないで!」

 

「従兄さん?なんでもう結婚してるんですか?」

 

「こ、怖いぞ倉崎!」

 

「お前等静かにシロォ!!!!」

 

「束、今度お仕置きな」

 

「ごめんね。今度美味しいケーキ屋さん連れてってあげるから!許して。ねっ、ねえぇぇぇぇぇ!!!?」グギギギギギ!

 

「これで勘弁してやる!」

 

「痛い!痛いからたっくん!頭割れちゃう!なんか色々出ちゃうからぁ!」

 

「割れちまえ!!?っとあぶね!」ビュン!

 

「イチャつくな束。貴洋もだ」

 

「「サーセン」」

 

「全く。っと、それでは授業に遅れないようにしろよ」

 

「はい!」×全員




+αは束とアクセル・ワールドから倉崎 楓子でしたね。
そして、貴洋が結婚する事に。


次回もお楽しみください。


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貴洋、一夏の専用機を魔改造する

VTシステム発動、解決編です。

そんでもって、一夏の機体を魔改造し、あの死神に仕立て上げました。


〜IS学園 教室〜

 

〜貴洋 side〜

 

朝のHRが終わり、現在授業準備時間という名の野次馬集会の時間である。

 

ざわざわ、ざわざわ

 

「さて、デュノア。このままだと野次馬に囲まれて授業に遅れる事になるから急ぐぞ」

 

「えっ⁉︎あ、うん。分かったよ。えっと………」

 

「貴洋。倉崎 貴洋だ。呼び方はなんでもいい」

 

「俺は織斑 一夏だ。一夏って呼んでくれ!」

 

「つか、話してる暇なさそうだぞ。もう大分集まって来てる」

 

授業前なのにこんな事をしていていいのか、野次馬諸君?遅れると先生に怒られるぞ。っと、こんな事を言いたくなるようなレベルで集まっているので凄く鬱陶しい人達であり、馬鹿な人達でもあった。

 

(んー。これやばそうだな。………デュノアだけでも連れてアレやるか)

 

何をするのだ貴洋よ。と、そうこうしているうちに更に野次馬が集まって来た。そうしたらなんと、貴洋はデュノアを抱えて窓枠に足をかけた。

 

「えっ?えっ!?ちょっ、ちょっと!」

 

「あぁ、すまん。我慢してくれ。ここ乗り越えればすぐに着くから」

 

「えっ!?えぇー!」

 

「ほんじゃあな!野次馬諸君!」ダッ!

 

「うわあぁーー!」

 

窓から飛び降りた貴洋は、待機状態のシュバリエのPIC(パッシブ・イナーシャル・キャンセラー)を起動させ見事に着地した。ただし、シャルルはのびているが。

 

「さて、急ぎますかね」ダッ!

 

側から見れば、誘拐をしている様に見えてしまう様な行動をとってはいるが、時間がないという理由で降ろすことはなかった。

 

 

〜一夏 side〜

 

(あ〜あ、シャルルはあれ完全にのびるだろ。………って!!!彼奴なんで置いていくんだぁ!ヤバイ、遅れたら千冬姉の………。はやくいかなくちゃ!!!)

 

「ああー、織斑君だー!」

 

「噂の転校生はいないみたいだけど!」

 

「それでもじゃー!者共であえであえー!!!!」

 

「うわあぁーー!」

 

(いや、もう何度も追いかけ回されただろ〜!もういいじゃないかぁ!)

 

 

なんとも災難に好かれた一夏であった。

 

「巫山戯んなぁ!!」

 

 

〜IS学園 グラウンド内更衣室〜

 

「ぜぇ、ぜぇ!あ、あれ。もういないのか!!?ヤバイどうしよう!すぐに着替えなきゃ!」

 

 

少年着替え中………………

 

 

「よ、よし。間に合え〜!」

 

「遅刻だ馬鹿者!!!!」ゴンッ!

 

「アダッ!!?」

 

「なんで遅刻してんだよ」

 

「いやお前が置いていったからだろ!!」

 

責任を押し付けるのは良くないぞ、一夏。

 

 

〜IS学園 グラウンド〜

 

〜貴洋 side〜

 

(なんで彼奴は………。注告しただろうに。………はあ、もう少し時間にシビアになってもらいたいところたが。まあ、今後次第だな)

 

と言っているが、元はと言えば置いていった貴洋が悪いともいえるためどっちもどっちである。

 

 

「今日は1、2、3組合同での授業だ!先ずは模擬戦をしてもらう。……そうだな、鳳、オルコット、出てこい」

 

「分かりましたわ(後で貴洋さんにどこを直したらいいのか聞いてみましょうか)」

 

「なんでアタシが……」

 

セシリアは向上心が高い事を考えていたのだが、鈴はブツブツ文句を言っており、それを見かねた?千冬が何か耳元で囁いたところ……。

 

「やってやるわ!」

 

「私は元々やるつもりでしたのだけれど」

 

「相手誰なの。まあ、アタシはあんたでもいいんだけどね」

 

「そんな訳がないでしょうに。おそらく相手は………」

 

ヒューーッ!

 

「どいて下さ〜い!!」

 

(なんだ?一夏は山田先生に好かれているのか?………それにしても、あの人元代表候補生なんだよなぁ。どうしてああなるんだ?)

 

「うわあぁーー!」ガシャーン!!!!

 

一夏は災難に好かれているのか、どうしても厄介事は一夏からやってくる。他人から見ればわざとやっている様にしか見えないので………。

 

「いつつ」

 

むにゅん

 

「あっ!」

 

むにゅんむにゅん

 

「あん!んっ!んぅ〜!」

 

「あれ?」

 

「この、大馬鹿者があー!」

 

と、箒。

 

「死ねぇ一夏ぁ!!!!」ビュン!

 

と、鈴。

 

「うわあぁーー!」

 

ガンッ!

 

「んな!!?」

 

「大丈夫ですか?織斑君?」

 

何故一夏が絡むと毎度毎度こうなるのか。やっている一夏も一夏だ。わざとやっている様にしか見えないのである。

 

本当にカオスだ。

 

「何を驚いている小娘。山田先生は元代表候補生だ。これ位は出来る」

 

「くぅ!」

 

「ふふっ」ドヤァ

 

(何故唸る、鈴。そして山田先生、あなたが胸を張ってドヤ顔をすると子供が勝ち誇っている様にしか見えないですよ)

 

ギュゥー!

 

「痛!?ふ、フェルトさん?何を怒ってらっしゃるのですか?」

 

「だって貴洋、山田先生の胸を見てたんだもん」ジトー

 

(だからって全力で抓らなくてもいいじゃないですか。つか、見てねえよ!)

 

「取り敢えずさっさと準備をしろ!」

 

 

という事で、鈴&セシリア対山田先生の模擬戦が行われたんだが。………結果から言おう。鈴とセシリアの惨敗だ。

 

まあ、理由については簡単で出来るだけ後方から援護射撃をしようとしていたセシリアだが、鈴はそれを無視して単独で暴走していたために、山田先生にボコスカ撃たれセシリアと激突した挙句、体制を戻そうともしなかったため、セシリア諸共撃墜された。

 

今回、セシリアに非は無いのだが、鈴は納得出来ずにセシリアに八つ当たりをしようとしたが。

 

「鈴、お前は馬鹿か?何で援護射撃出来るセシリアの行動を阻害する。お前たちの敗因は主に鈴、お前の所為だ」

 

「んな!?何でアンタなんかにそんなこと言われなくちゃいけないのよ!!!」

 

まさかの、逆ギレである。自分の非を認めようとしないとは。こういう相手には、この言葉が有効だ。それは………。

 

「お前、そんなんじゃ一夏に嫌われるぞ」

 

「うぐ!」

 

自分勝手に振る舞いたいのならタッグ戦などしなければいいのである。そして千冬の一言。

 

「諸君、見ての通り教職員の腕は確かである。今後は敬意を持って接する様に」

 

「はい!」×全員

 

「少し時間が余ったな。それでは専用機持ち全員。ああ、倉崎以外だ。ISを展開しろ!」

 

「「「「えっ?」」」」

 

「これからお前達が相手にするのは、倉崎。………こいつだ」

 

「「「「はぁー!?」」」」

 

何とここに来て、専用機持ち全員対貴洋という模擬戦をやることとなった。………皆自信失くさないよね、ね。

 

「む、無理だよ、千冬ね「良いからやれと言っている!!」い、イエッサー……」

 

 

〜シャルル side〜

 

「お前達が相手するのは、倉崎。こいつだ」

 

「「「「はぁー!?」」」」

 

(えっ?何でこんなに驚いてるの?)

 

「ね、ねえ、オルコットさん。貴洋ってどんな戦い方なの?」

 

「えっ、えっとー。気を抜いたら一撃で倒されますわ。………正直この人数で挑んでも勝ち目は無いかと」

 

(な、何それ。ていうか、僕とボーデヴィッヒさん以外、皆凄い汗が)

 

「それと貴洋、機体のリミッターは無しで良いぞ」

 

「「「「しっ、死ぬぅー!!」」」」

 

(えっ!!?そんなに凄いの!?)

 

 

〜楓子 side〜

 

「お前達が相手をするのは、倉崎。こいつだ」

 

「「「「はぁー!」」」」

 

(従兄さんって凄いのかしら?でも、凄くなかったら国家代表にはなれないわよね。どれくらい凄いのか、戦ってみたい!)

 

「それと貴洋、機体のリミッターは無しで良いぞ」

 

「「「「しっ、死ぬぅー!!」」」」

 

(本当に凄そうね、従妹して誇らしいわ)

 

 

〜貴洋 side〜

 

全員の準備が出来たため、後は千冬の合図を待つだけとなっている。が。セシリア、フェルト、鈴、一夏はもう既に泣きそうな顔になっている。

一夏よ情けないぞ。

 

そして……。

 

「始めろ!」

 

 

「「はぁー!」」

 

ビュン!ブォン!ブォウ!

 

「甘い甘い!おらぁ!」ガキンガキン!パキン!

 

「んなぁ!!?」

 

「うわ!」

 

「フンッ!極東の猿如きに何が出来る!」フォン!

 

「あっそ。量産化の目処が立たない様な仕様を積んでる機体に遅れをとることなど無いけど、な!!」ガキン!

 

「注意が散漫し過ぎてるぞ。そら!当たれぇ!!」バシューン!

 

「なっ!?」サッ!ガンッ!

 

「キャ!!?」

 

「邪魔だ!どけ!!」ガキッ!!

 

「キャ!何なの!」

 

単独で暴走するボーデヴィッヒ相手に、孤軍奮闘………、いや、軽くいなしている貴洋は、タッグマッチトーナメントの前にVTシステムを潰した方が良いと考え、ギアを一気にMAXまで引き上げた。

 

「アイギス、アサルトモードで展開!ソードビット展開!トランザム!!」バシュン!ドパパパパ!

 

フィーーン!

 

「気を抜くんじゃねえぞ、お前等!!」

 

マルチロックオン。現行のISでは、その機能を搭載することが出来てもその性能を活かしきることが出来る操縦者がいないため、中々実装が出来ないでいるというもっと後世代の機体に搭載する様なシステムがある。

 

そして、このOOシュバリエにはそのマルチロックオンシステムが搭載されており、事実上不可能である超多数のマルチロックオンが出来ると言う、悪魔の様な、異次元の機体となっている。

 

そのせいで……。

 

「オラどうした!その程度か!?」

 

「くっ!化け物……」

と、鈴。

 

「し、死ぬ……」

と、一夏。

 

「もう無理ですわ……」

と、セシリア。

 

「ハァ、ハァ」

と、フェルト。

 

「少しは手加減して欲しいのだけど……」

と、楓子。

 

「数が多過ぎる……」

と、シャルル。

 

実はこの機体、書類上でも頭のおかしなことが書いてあるが(具体的に言えば、現行のISが第3世代なのに第6世代と書かれていたりとか)、実際はもっと頭のおかしな機体なのである。それ故、全く被弾せずに相手を撃墜する事も容易なのである。

 

「おい軍人ってのはこんなもんなのか。それともお前が出来底ないなだけなのか?まあ、何にせよ」

 

「この程度でくたばってる様じゃあ、ドイツ軍も大したこたぁねえな」

 

「くっ!貴様ぁー!!」

 

「どこに攻撃してんだ?俺はこっちだ、ぞ!っと」ビュン!ブォウ!!

 

「ぐっ!」ガンッ!バキ!

 

(私は、こんな所で!こんな所で終わるわけにはいかない!)

 

『汝、力を欲するか』

 

(ああ、寄越せ。圧倒的な力を)

 

「寄越せぇ!!」

 

その瞬間、ラウラの機体、シュバルツェア・レーゲンが銀色の何かに覆われていった。そして、暫く経った後、シュバルツェア・レーゲンは姿を嘗て、ブリュンヒルデと呼ばれた頃の、モンド・グロッソを2連覇した頃の、暮桜を纏った織斑 千冬の姿があった。

 

そう。これは、VTシステム(ヴァルキリートレースシステム)により、再現された嘗ての世界最強の力である。

 

しかし、その力は本来のものとは明らかに違う。そう、劣化版織斑 千冬なのである。

 

(ついに発動したか。ただ、やはり一夏が……)

 

そしてそれは、姉である千冬を慕う一夏にとって、とてつもない屈辱なのである。

 

「うおぉー!!」ブォン!

 

「一夏何してんだ!」

 

「だって此奴千冬姉の剣を!」

 

「だからって勝手に戦いに介入して来るな!この馬鹿!」

 

「でも!」

 

(チッ!こうなった一夏は絶対に引いちゃくれねえ。なら……)チラ

 

 

「………」コクン

 

「一夏!お前は最後にボーデヴィッヒをあの中から引き摺り出せ!そんくらいなら出来んだろ!」

 

「ッ!!?ああ!!」

 

「チッ!これはまだ取って置きたかったんだけどな……。しょうがねえ!」

 

「トランザム!」フィーーン!

 

ギュン!ギュン!

 

「………!」ブォン!

 

「ふっ!」ニヤ

 

ズパン!

 

「なっ!?」

 

「貴洋!!」

 

「従兄さん!!」

 

「大丈夫だよ。たっくんなら、絶対に」

 

シュン!サァーー!

 

「えっ!?」

 

「なんだ、あれは………」

 

シューーーン!

 

「これで!」

 

「終わりだぁー!」フォン

 

ピピッ!

 

TRANS-AMSystem LimiterRelease

 

TRANS-AM BURST

 

「お前は変われ、変われなかった俺の代わりに!」

 

未だに、キチンとした形で変わることができていない貴洋は、ラウラに対しこう言った。確かに、貴洋の根本的なところは直ってはいない。そして、貴洋はラウラと同じく生きるために力を求めていた、否今も尚求め続けている。

 

形は違えど、求めるものは同じ。だからこそ、貴洋は願った。

 

(お前は俺の様にはなるなよ。俺もではあるが、まだ未来があるんだ。だから、簡単にあきらめるんじゃねえぞ)

 

ヴィーーーーン!

 

 

「綺麗……」

 

『ちーちゃん!あの銀髪ドイツ娘のバイタルが!』

 

「何かあったのか束!?」

 

『さっきまで危険域に到達しかけていたんだけど、虹色の光が見えた直後に絶対安全領域まで戻ったの!』

 

「………」

 

『ちーちゃん?』

 

「そうか、あいつは。束通信を切るぞ」

 

『えっ?あ、うん』

 

 

〜一夏 side〜

 

「すげぇ………」

 

一夏は、否。一夏達はシュバリエから発生する虹色に輝くGN粒子に見とれていた。

 

だが、そんな時に千冬からの通信が入った。

 

『織斑。準備はできているか?』

 

「!?あ、ああ!」

 

『なら、今の内にボーデヴィッヒを引き摺り出せ!』

 

「分かった!」

 

(やってやる!絶対に助けてやるからな、ボーデヴィッヒ!)

 

「うおぉー!」

 

ピピッ

 

単一仕様

 

零落白夜

 

 

「はぁーー!」ブォン!

 

スパッ!

 

「ボーデヴィッヒ!!」

 

 

〜ラウラ side〜

 

ラウラは、どことも知れない不思議な空間にいた。否、そこは宇宙だった。そして、目の前には両親に抱かれ幸せそうな赤子がいた。

 

「なんだここは。宇宙………なら行きは出来ないはずだ。ッ!!?なっ、突然景色が変わった?」

 

宇宙を写した様な景色から、突然親子のいる空間へと変わった。それは、いかに軍人であるラウラ出会っても未体験のことであり、警戒をせざるをえない状況においてしまったが。

 

不意に、親子の会話が聞こえた。否、両親が子供に言っていること、といったほうがいいかもしれない。

 

『貴洋、貴方は特別な存在よ。だから貴方は狙われてしまうかもしれないの。だけど、貴方をキケンな場所におく理由にはならないわ、けど、もうこれしか方法は無いの。ごめんね!ごめんね貴洋!』ポロポロ

 

『貴洋。俺から言うことはただ一つだ。強く生きろ。生きてくれ!そして、元気に育ってくれ!』ポロポロ

 

『お別れの時間になってしまったわね、あなた』ポロポロ

 

『ああ、後はこの子がいい人に巡り会える様に祈ろう』ポロポロ

 

『『さよなら貴洋』』

 

『『愛してる』』ポロポロ

 

 

そして、またも風景が変わった。何処かのスラム街と思われる場所だ。最初、ラウラは何故こんな所が映し出されるのか全く分からなかった。

 

しかし、ある子供が見えた瞬間理解できた。否、せざるをえなかった。

 

その子供は、時に盗みをし、時に人を殺してまで、食料を奪う。そんな事を繰り返していた。

 

「なんだ、この光景は。子供が……子供がこんな事をしなくては生きていけないなど……!」

 

「確かにな」

 

「!!?貴様!……いや、この前はすまなかった。教官のためにと思ってやったことたが、必要無いことだというのはなんとなく分かっていたからな」

 

「そうか。それならば大丈夫そうだな」

 

この時、ラウラから見た貴洋はとても辛そうで、それでいてとても嬉しそうで、そして悲しそうな、そんな複雑な表情をしている様に見えた。

 

事実、貴洋はその全ての感情を内包し、それが隠しきれなく、騙しきれなくなっていた。

 

「あの子供はお前なのか?」

 

「ああ。今は幸せだと感じるし、実際幸せなんだと思う。けど、それはあの時に親の愛情を知らないままだったらなかったと思っている」

 

「そうか」

 

「ボーデヴィッヒ。俺はな、遺伝子強化生命体なんだ。そして、それでいて人類の進化の道の2つをこじ開けてもいる」

 

「遺伝子強化生命体?それは、デザインチャイルドのことか?」

 

「違うな。デザインチャイルドは一部しか強化出来ていないものだ。俺の場合、そうだな。コーディネーターとでも言っておこう。なんのデメリットもなく全ての遺伝子を強化し、あらゆる分野において天才以上の成績を収めることができる。そんな感じの、人工生命体だ」

 

「そんなものが。……しかし、そんな技術があったら私もそのコーディネーターというものになっていたのではないか?」

 

「確かにな。けど、それはもう事実上不可能なんだ。いや、あるいは俺がその方法を公開すれば……」

 

「しかし、俺としては公開はしたくない。争いの種になりかねないからな」

 

「そうか。なあ、お前や織斑 一夏は何故そんなにも強い?」

 

「そうか、お前には俺が強く見えるのか。だとしたら、お前はまだ変わりきれていないのかもな」

 

「!?どういう事だ?」

 

「俺が持っているのは強さなんかじゃない。ただの自己満足な力だ。確かに、一夏はお前が求めるべき力を持っている。だが、俺の持つ力は。………多分お前には必要がない」

 

「ただ、自己満足な力であっても、使い道を選べば善良な力になる。そして、そのまた逆もしかりだ」

 

「ボーデヴィッヒ。お前は変われ、変われなかった俺の代わりに。本当のラウラ・ボーデヴィッヒに」

 

サァーー

 

(私は、貴方から見ればまだまだ精進が足りない様だ。それに、貴方は、兄の様な人だ。あの人に、いつか恩返しがしたい……)

 

サァーーーーーー…………………

 

…………

 

……

 

「ん、んぅ。ここは……」

 

「起きたか。気分はどうだ」

 

「まずまずです」

 

「ほう、そうか。……お前の機体に搭載されていたのは、VTシステムと呼ばれるものだ。VTシステムは知っているな?」

 

「一応は……」

 

「束と貴洋によってシステムの排除と解析は終わっている。追ってドイツ軍に抗議の伝聞が送られるだろう」

 

「はい」

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒ。お前は何者だ?」

 

(ボーデヴィッヒ。お前は変われ、変われなかった俺の代わりに。本当のラウラ・ボーデヴィッヒに)

 

「私は……。私は、ラウラ・ボーデヴィッヒであります。何があろうと、どこに行こうと!」

 

「よく言った、ではな。しっかり休めよ」

 

(兄上、ずっとお慕いしております)

 

 

〜貴洋 side〜

 

ラウラが目を覚ました頃、貴洋は束と共に一夏の専用機である白式を魔改造していた。

 

「束、これどう思うよ」

 

「おお〜!良いんじゃないかなたっくん!そこにこうして、あれをここに入れてっと……」

 

「それで、ここをこうすれば……………!」

 

「「よし!!」」

 

「出来た!いっくんの新たな専用機!」

 

「その名も……………」

 

 

LANCELOT

 

 

「新たなる白騎士。ついに完成したな。」

 

「うん♪今日はもう遅いから、明日いっくんに渡そっか!」

 

こうして、一夏の新たなる専用機、とある世界で白兜と言われ恐れられた白き死神が誕生した。




いっくんの新たな機体はコードギアスより白兜ことランスロットでした〜!ブイブイ

っとまあ、こんな感じでこれからも進んでいくので。

これからも宜しくお願いします。


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タッグマッチトーナメント開催

タッグマッチトーナメント開幕です!


〜早朝 IS学園 アリーナ〜

 

〜一夏 side〜

 

一夏は現在、新たなる専用機に乗り換えるためにアリーナにいる。そしてその場には、箒に鈴、セシリア、フェルト、シャルルもいる。

 

今、白式のコアを新たな機体にリンクさせているところであるので、貴洋の指示により基礎的な体力トレーニングをやっているところだ。

 

「はっ、はっ、そういえば新しい機体ってどんなのかしら?一夏、聞いてない?」

 

「えっと、確か。新たなる白騎士にして、白き死神らしい。それ以外は聞いてない」

 

「騎士でいて死神ですの?何ともミスマッチなものですわね」

 

「確かにね」

 

「おーい!いっく〜ん!こっちにおいで〜!」

 

「呼ばれたわよ!行きましょ!」

 

「ああ!」

 

今後、一夏の大切な相棒となっていく白き死神はまだ目覚めておらず、ただ悠然と、そして威圧感たっぷりに鎮座している。

 

それをみた一夏達は、一斉に息を呑んだ。

 

「一夏。これがお前の新しい機体。"LANCELOT,,《ランスロット》だ。世代的には一応、第4世代になる。第4世代の主なコンセプトは、装備の換装を必要としない全領域、全局面展開運用能力の獲得。簡単に言えば後付武装を必要としないオールラウンダーにして、展開装甲を用いた高速戦闘をメインにしている感じなんだが」

 

「なんかあるのか?」

 

「実はねいっくん。この機体、全身装甲なんだよね。…束さんでも作れない代物をあっさりと作っちゃうからたっくんは」

 

「ついでに言うと、書類上では第4世代となっているが、本来のコンセプトを考えるとこの機体は第5世代だからな」

 

「そんでもって、スペックだけならシュバリエの5分の1という超ハイスペックなのだ〜!」

 

「5分の1がハイスペック?そうなのか?」

 

一夏は理解が及ばないようだが、実はシュバリエのスペックは特殊な攻撃手段を用いらずとも近接格闘攻撃だけで他を圧倒することができるレベルである。

 

まあ、つまり。このランスロットは現行の機体と対する時は、機体だけであれば遅れをとることがあり得ないということである。

 

「5分の1でも十二分にチートよ!」

 

「よし、それじゃあ。乗れ、一夏」

 

「ああ!」

 

カシューン!

 

ギュオーン!

 

GN-006 Z-01

 

LANCELOT Conquest

 

システム 起動

 

「立ち上がったみたいだな。っと、流石にここまで圧巻だとは思ってなかったな」

 

「うん。そうだね、たっくん」

 

「そのまま、自由に飛び回ってていいぞ!それと、鈴一夏の相手をしてやってくれ!」

 

「分かったわ!」

 

(すげぇ何だこれ、俺の思い通りに動く!なんか、すごく体が軽くなった感じだ)

 

『は〜い!もすもすひねもす!みんなのアイドル倉崎 束だよ〜!それじゃあ、いっくん。武装を展開してみて!』

 

「えっ?あ、はい!えーっと」

 

『先ずはアロンダイトからだよ!』

 

「えっと」フォン

 

ガシッ

 

「すげえ、格好いい」

 

『おっ!いいねいいね〜!それじゃあ次はヴァリス行ってみようか!』

 

「はい!」フォン

 

 

〜貴洋 side〜

 

「あぁー、寝み〜!っと、危ない危ない。リンクが切れるところだった」

 

貴洋は、現在ランスロットの調整と、ある機体の製作をしている。その機体は恋人の1人である、セシリアの新たな専用機となる可能性が高いものであり、やはりと言うか、チート満載の機体となる。

 

そして、フェルトのアヴァランチ・エクシアに搭載するGNドライブも並行して行っているため、ここ3日間程寝ておらず、度々寝落ちしてヴェーダとのリンクが切られそうになっている。

 

「ランスロットは、全体的に調整の必要は無くなってきたな。後は、ヴェーダからダウンロードしたフリーダムなんだが………まだキツイな」

 

この場合のフリーダムとは、ガンダムSEED Destinyにてキラ・ヤマトが搭乗したストライクフリーダムの事であるが、核融合炉を使ったとしても撃墜された時に大気汚染の心配があり、GNドライブを搭載しようとしても、フリーダム自体とのマッチアップで悉く失敗しているため、中々実現出来ていないのである。

 

「GNドライブは完成したな。フェルト!ちょっとこっちに来てくれ!」

 

「分かった」

 

この日、フェルトの駆るアヴァランチ・エクシアは太陽炉を搭載することとなった。

 

「如何したの?」

 

「ああ。エクシアを展開してくれ。この前ギリシャの方から頼まれていたエクシアの改造なんだが。……すぐに終わると思うから」

 

「分かった」シュオーン!

 

「それじゃあ始めるぞ。ハロ!始めろ」

 

ピピピピピピピ

 

「ヴェーダとのリンク良好。GNシステムの起動を確認、機体とGNドライブのマッチアップを開始する」

 

フォン!

 

ブォォー!

 

「マッチング終了、っと。フェルト終わったぞ」

 

アヴァランチ・エクシアの動力源がGNドライブとなったため、機体の調整を始めたのだが。突然、エクシアが光りだし姿を変えた。機体の動力源が変わったため、一次移行を無かったことにして今の状態からもう一度一次移行が発生したのだ。

 

一次移行後に姿を表したのは、ガンダムOO外伝機ダブルオーガンダム7S/Gだった。そしてこの機体の主な特徴としてGNドライブが二つ付いており、本機はトランザムも使えるようである。

 

「ダブルオーガンダム7S/G?これが私の新しい機体……。ありがとう、貴洋!」

 

「ああ、喜んでくれたのなら何よりだ。少し飛んでみてくれ、後、武装の確認もしてくれよ」

 

「うん!」

 

「フェルトも新しい機体を手に入れているわよ……」

 

「勝ち目が無いわよ、もう」

 

「「「「如何しよう………」」」」

 

 

〜IS学園 教室 HR前〜

 

〜一夏 side〜

 

(あれ?貴洋がまだ来てない。寝坊か?いや、朝は一緒にいたし。…………?本当に分からん)

 

ガラガラガラ

 

「それではHRを始めます」

 

(結局、貴洋は間に合わなかったな。でも、彼奴が千冬姉に叩かれる所は見てみたい!)

 

などと、バカなことを考えている一夏はHRが終わった事に気付かなかった。そして、自分に忍び寄る人物にも……。

 

「おい」

 

「ん?何だ?ボーデヴィッっムグ!?ん〜!プハァ!な、何を!?」

 

「お前は私の嫁にする!異論は認めん!」

 

「なぁ!」

 

なんとも災難な事である。ただ、一夏自身は受け入れるとおもわれるが。そして………。

 

「すみません、遅れました」ガラガラガラ

 

「えっ?」×全員

 

「大丈夫だ事情は聞いている。………タバネメ」チッ!

 

(えっ?千冬姉なんでキれてんだ?貴洋じゃなくて束さんに?)

 

「予定日は何時なんだ?まあ、まだ時間はかかるだろうが」

 

「9ヶ月後くらいですかね。いやぁ、早く生まれてきて欲しいものです」

 

「そうか。…………チッ!」

 

「えっ?」×全員

 

 

〜貴洋 side〜

 

「いやぁ、早く生まれてきて欲しいものですね」

 

そう、貴洋は束と共に病院に行っていたのである。しかも産婦人科に。結婚初夜にシたら出来てしまったのである。

 

「貴洋さん?如何してそんな会話が広げられているのですか?」

 

「従兄さん?結婚だけじゃなく子供まで作るなんてどういう事なんですか?」

 

「えっ?籍を入れた日に束に襲われたんだよ。まあ、束とだったら何時でもウェルカムだが」

 

そんな事をしているうちに放課後になり、部屋に戻ったのだが………。

 

 

「あっ、確かボディソープ切らしてたな。置いてくるか」

 

この時、実はシャルルこと、シャルロット・デュノアと同室になっていたのだが、たまに出る天然を発動してしまい………。

 

「シャルル。ボディソープ切れてるから替えをここに置いてお……く………。ファッ!!!!」

 

(やべえ、そうだシャルルは女だったんだ。つかなんで、今まで忘れてたんだよ!!)

 

「あ!……あぅ!」

 

貴洋は無言でベッドまで行き、ゲームをし始めた。現実逃避いくない!ちゃんと現実を見てください!

 

そして、シャルルが風呂から上がり部屋に戻ってきた。

 

「あ、あの。………」

 

「おお、出たか。シャルルもやるか?IS VERSUSってすげえ面白いぞ」

 

「えっ?あ、うん。……じゃなくて!さっき見たでしょ!……その、僕は」

 

「えっ?男だろ?」

 

「えっ?あ、えぇ?」

 

「まあ、知ってたけどな。シャルル・デュノア。本名はシャルロット・デュノア、ラファール・リヴァイブで知られるデュノア社社長の愛人との間に生まれた女の子。14歳の時に母親を亡くし、父であるカーディアス・デュノアに引き取られる」

 

「うぇっ!?」

 

「そして、引き取られた後、IS適性を調べた所適性が高いことが分かりデュノアシャルロットのテストパイロットになる。

その後、経営不振に陥ったデュノア社は、開発者ですらない織斑 一夏がISを動かした事により男装をしてIS学園に潜入。当時の白式。。まあ、今のランスロットだな。それと、俺のシュバリエのデータ、または機体そのものを奪取せよとの指令を受けている」

 

「………」

 

「となっているな。表向きは」

 

「えっ?」バッ!

 

「本当はフランスにある女性権利団体に裏で牛耳られ、色々と無理難題を押し付けられていたみたいでな。

シャルル。お前の両親はお前が良いように使われて殺される事を防ぐためにわざわざ酷い親と言うものを演じて、自らに好意を抱かない様にしていたんだ。理由としてはお前が大切だから」

 

「!!?………」

 

「一応俺もあの人達とはビジネスパートナーとして知り会っているからな、あの人達が何時もお前の事を自慢してきていたんだ」

 

「………」ポロポロ

 

「そして………。シャルル、両親との蟠りはここで断ち切っておけ。でなければ、お前は親の愛情を知らないままになってしまう」

 

「?」

 

ピッ

 

『シャルロット、元気にしていますか?』

 

「!!?な、なんで!」

 

『あの時、私は貴女をこうすることでしか遠ざけることが出来なかったの。如何してもアイリスの忘れ形見である貴女を守りたかったから、けれど』

 

『女性権利団体は、貴女がIS学園から帰ってきた時に貴女を殺害しようという計画を企てていたのです。私達は貴女を守りたい。だから、3年間は安全の確保されるIS学園に無茶な指令を出して送ったのです』

 

「!!」ポロポロ

 

『ほら、あなた。ちゃんと言葉にして伝えなければ分かりませんよ』

 

『ああ。………シャルロット、今まですまなかったね。お前には辛い思いをさせてしてしまった。今更かと思うかもしれないが、私達はシャルロット、お前を愛している。アイリスも、リヴェリアも、そして私も、お前が帰ってこれる様に頑張って立て直してみせるからな』

 

『それと、倉崎さん。娘をどうか守ってあげてく「その前に、今すぐに女性権利団体の息のかかった社員を追い出しておいてください」………どういうことかね?』

 

「女性権利団体を壊滅させるんですよ」

 

「『『!!!?』』」

 

ピッ

 

「俺だ。全部隊にコードヴィクターを発動。直ちに女性権利団体を排除せよ」

 

「えっ?ええぇぇー!」

 

「カーディアスさんまた今度、ゆっくりと食事でもしましょう。その時は、シャルロットも一緒に」

 

『ああ!』

 

『ありがとうございます!』

 

 

その数日後、女性権利団体はこの世から完全に姿を消した。フランスでは誰がやったのかと言う論争が起きた。

 

それだけじゃない。世界各国でそういった論争が行われたが、最後に行き着くのは、『神の使徒がやったのではないか?』という事である。

 

それからは、今までよりも一層女尊男卑に染まったものが少なくなった。ただ、それと同時に男性はまた男尊女卑に戻そうと動き始めた事もあり、世界はまた混沌へと向かっていく事となった。

 

 

 

〜数日後〜

 

あの日から数日後の放課後。貴洋達がアリーナで特訓をしていたところ、突然他の生徒が押し寄せてきた。

 

ドドドドドドドドドッ!!!

 

「な、なんだ!?」

 

「やっぱりか。面倒くせ」

 

「何これ!?」

 

 

押し寄せる生徒の群れは、何かの申し込み用紙の様なものを持っていた。そう、貴洋が危惧していたタッグマッチトーナメントの開催が間近に迫っており、パートナーの申し込みが大量発生しているのだ。

 

「織斑君、私と組んでください!」

 

「倉崎君、お願い!」

 

「デュノア君と一緒に優勝したいなぁ」

 

ワイワイガヤガヤ

 

「ああ、すまんな。俺とシャルルはもう決まってるから」

 

「じゃあ!」

 

 

〜一夏 side〜

 

(なっ!あいつ自分達だけさっさと逃げやがって!な、なら俺は!)

 

「お、俺も決まってるんだ!」

 

「えっ?そうなの!」

 

「誰々?」

 

「俺は、箒と一緒に出る!」

 

「一夏!」パァー!

 

どさくさに紛れて鈴とラウラを切り捨てた一夏だが、その2人はあまり気にしていない様だった。

 

「まあ、一夏ならそうすると思ったわ」

 

「私は、楓子と出場するから心配は要らない」

 

そして………。

 

 

〜IS学園 アリーナ タッグマッチトーナメント開催日〜

 

〜貴洋 side〜

 

(セシリアは鈴と、ラウラは楓子と、一夏は箒と。いい感じにバラけてはいるが、一夏と箒は少し不安だな。まあ、一夏の主人公補正でなんとかなるだろ。で、フェルトが相川さんか)

 

予選トーナメントは、皆無事に突破した。このタッグマッチトーナメントの決勝戦はバトルロイヤルになっているため、あと2回勝てば決勝戦なのだ。

 

そして、決勝トーナメント準決勝。

 

準々決勝は、無事に突破できた。が、ここからが問題なのである。

 

準決勝第1試合

 

貴洋&シャルルペア対フェルト&相川ペア

 

「ここからだな。抜かるなよシャルル!」

 

「うん!」

 

 

〜フェルト side〜

 

(貴洋との試合。貴洋と張りあえる様に必死に頑張って来たけど、正直勝つビジョンが見えない。どうすれば………)

 

「フェルトちゃん、気負わないでね!私は足手まといだけど。それでも、精一杯頑張るから!」

 

(考えすぎては駄目ね。もう少し気楽にいこう)

 

「頑張ろうね、清香!」

 

 

〜貴洋 side〜

 

「頑張ろうね、貴洋!」

 

「フッ。抜かるなよシャル」

 

「えっ?今、シャルって」

 

「その方が良いだろ?……もしかして嫌だったか?」

 

「ううん!是非それで!!」

 

貴洋とシャルロットは何というか凄く甘い雰囲気を出していた。そして、後日それを知った一部の人が鼻血を撒き散らしながら倒れたらしく、学園内が荒れてしまうという事があった。

 

 

 

 

そして、タッグマッチトーナメントは貴洋&シャルルペアの優勝となった。内容については、あまりにも醜くなっていたためカットさせてもらう。

 

 

タッグマッチトーナメント 結果

 

優勝 倉崎 貴洋&シャルル・デュノアペア

 

準優勝 ラウラ・ボーデヴィッヒ&倉崎 楓子ペア

 

3位 鳳 鈴音&セシリア・オルコットペア

 

4位 織斑 一夏&篠ノ之 箒ペア



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