異世界来てまで戦いたかねぇですよ.... (魔法少女フィジカルボーイ)
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第1章 始まった異世界生活
スキル選択と迷惑トレイン


昨今は異世界転移や異世界転生なるものが密かに流行っているらしい。

転移や転生というとファンタジーとかライトノベルなどを思い浮かべるが、現実にもあるのだとか。

どういうものなのか簡単に説明すると、なんらかの理由で死んでしまったり意図せず殺されてしまった少年少女から老人老婆らを、神・女神を自称する存在xの慈悲(笑)で異世界に転移・転生させてもらえる、というものである.....のだとか。

その際に『チート能力』なるなんらかの特殊な力を授けてくれるらしいのだが、これがとても厄介なのだ。

 

まぁなんにせよ生き返らせてくれるのはありがたいのだが、慈悲(笑)とやらでもらえる『チート能力』がバランスブレイカーすぎるのだ。もらえるものにほぼ制限がないので、何も考えないウマシカや自分のことしか考えられないウマシカがこれをもらうと、下手したら簡単に世界やらが崩壊しかねない。人は欲深い生き物だ。目先の利益しか見れないものが大半を占めているため、元の世界でも幾度となく星の危機を迎えてきた。

 

環境破壊や大気汚染。

科学が発展していないらしい剣と魔法の世界で『知識チート』やら『内政チート(これは違う)』やらで、中途半端な知識で科学を世に出してしまうと、簡単に起こり得てしまうかもしれない。

 

話が逸れたね。要は僕は神や女神を自称するくらいなら世界や星、世界観をもう少し冷静に考えて欲しい。そういうことだ。

 

近頃の少年少女たちはいろいろ豊かだから考えないわけではないんだろうけど、やはり子供だからだろうか思考は興味や好奇心が抑え切れなかったり自制心や自律心が未熟だったりして、自分も本や物語の主人公のようにやりたくなってしまうだろうさ。

 

僕は常々思っていたことがある。

異世界転生や異世界に転移した彼・彼女らは何故異世界無双やチート能力で世界最強などにバトル系に走ったり、そこまで魅力がないキャラクターが神様や女神様からもらった(他人様の、後付けの)力だけでモテモテになるハーレム系に走ったりするのだろうか。

 

まぁもちろん僕にも雑魚連中を千切っては投げしたりするのは気分爽快、超!エキサイティン!!みたいにはしたいと思うけど、争いは新たな争いしか生まないだろうし描いてて楽しいのもあるだろう。

 

またハーレム系は、弱肉強食の剣と魔法の世界などでは強い=モテるみたいな構図ができていたりするので、チート能力で最強=美少女ハーレムみたいな感じになるのだろう(テキトー)。しかしリアルで充実してないラノベばっか読んでる陰キャみたいなやつらが転生だか転移だかをしていきなりモテるっていうのは流石にどうかと思う。個人的な意見としては、ハーレムなんて作った後なんかはいろいろ大変そうだしアレだからやりたくはない(というかんなもん作れないが....)。

 

無論僕は異世界転移転生チーレム無双を否定しているわけではないし、したいわけでもない。

どのジャンルの作品にも一定数のアンチはいるし、このような作品には特に多そうだなぁと思っているだけだ。

ただそれ以上にある程度は評価され、書籍化やアニメ化に脚を伸ばせるようなモノもあるわけで、少なからず支持されているモノもある。

別段これらはあくまでも僕が日頃から思っている考えのようなもので、特定の、または不特定多数の何処かの誰かをディスっているわけではない。

 

だがしかし、僕は問いたい。

 

何故彼・彼女らは異世界転移転生し、チート能力を授かったからといって自ら殺し殺される世界に嬉々として飛び込んで行けるのだろうか?

はっきりいって僕はよほど特殊な_______それこそ、女神を自称するアクエリアスの片割れと異世界に転移するアニメの某ドM聖騎士貴族様のような_______性癖も持った者でなければ、真っ平御免である。

 

何が悲しくて同じ世界に住まう隣人同士で殺し殺され合わなければならないのか。

チート能力をもらったからといってその瞬間から他生物や同種族の者らを虐殺してもなんとも思わず『俺の経験値になれ』と言えるかといったら、少なくとも一般人であるならば無理があるだろう。精神的に疾患のある潜在的なサイコパスならまだしも日本人のような繊細な心を持った(偏見)民たちが『汚物は消毒じゃぁ〜』『ヒャッハー!!!』とかなんとかいって盗賊などに飛びかかっていったら流石にバイオレンスすぎる。

 

また僕は虫系はダメなので、自分の背丈くらいの芋虫とか出てきたら発狂するまである。

 

さらにふぁんたじー的な生物でなければ、基本的に切れば内臓など臓物が出てくる。肉屋やナマモノ系の料理人でない限りは生々しく鮮度の高い内臓を見る機会は少ないだろう。

 

ゾンビやスケルトンなどのアンデット系は言わずもがな。

だって、ねぇ?スケルトンならまだしもゾンビはフレッシュだったりすると悲惨な光景を目にすることになるだろう。それも四方を囲まれたりでもしたら、.......なんて考えるのもはばかられるだろうさね。 今なんか語尾がおかしくなったな。

 

特別怖がりである、という話ではないのだがホラー好きというわけではない。絶叫系は問題ないがね。

 

またまた話が逸れたけど、要するに僕が読んでいたヤツのジャンルが偏っていただけかもしれないけど、無理して冒険の旅に出なくていいよね?ってことが言いたいのだよ、諸君!! 僕は別段そこに魅力を感じられないのだ。誰かと競い合うのはいいのだ誰彼構わず戦いを申し込むような戦闘狂ではないし、ましては強敵とバトって死にそうになりたいわけでもない。僕はただの博愛主義の平和主義者だ。

 

 

それでなぜこんな話を突然し始めたのかというと、僕の目の前にもその『チート能力』をくれるらしい女神様がいるんだよ。ずっとニコニコしていて気味が悪いんだけど、顔は一般的に、というか好きな人は好きそうな美しいとされる顔をしている。

 

話を戻すが、実際問題、突然『あなたは死にました。さぁ、選べ!』なんて言われても即断即決できっこない。今後のことも考えて、ね?

 

選べる選択肢は二つあって、一つはスキルが書いてあるカードの中から選んでいくっていうので、もう一つは真っ白なスキルカードに自分で手書きするっていう方法。前者が正攻法で、後者が裏技みたいなものらしい。エンドレスでニコニコしてた女神さんがそんな方法があったの!?って言いたそうな顔に数瞬なってたからこれもアリなのだろう。

 

「あの、本当にこれでいいんですか?」

 

意外と親切なのね。確認してくれるとは。

 

「ええ、これがいいんです!」

 

異世界モノの物語は現世で生き疲れた者たちが現実から目を背けられるような素敵な物語が多かった。

 

だから僕は、ずっと考えていた。

 

もし、仮に、万が一、そんな素敵な転移転生系に巻き込まれたら....なんて淡く儚い夢のような話があったなら。

 

「で、では神代空乃さんにユニークスキルを授けます。……あの、気をつけてくださいね」

 

「ええ、そちらこそ。....体調というものがあるのかわかりませんが、お気をつけて」

 

『ユニークスキル:眷属作成(ソロモン72柱、執事&メイド数名)を獲得しました』

『時空間制御Lv1を獲得しました』

『総合生産Lv1を獲得しました』

『絶対言語Lvーーを獲得しました』

『掌握Lv1を獲得しました』

『残っているエクストラポイントは0になります』

 

生産系スキルはどれもスローライフに欠かせないが、あれもこれも選ぶことができなかったのでスキルカードを自作したが、これは反則級のチート間違いなしである。総合生産とは生産スキルを統合したもので、本来の入手方法は一定数の生産系スキルを一定レベルまであげることによって統合発展スキルとして入手できるのだが、その過程をすっ飛ばしてワンアクションで手に入れてしまった。すまんな、原作主人公。

 

絶対言語は簡単に説明すると、万物に対する最高の催眠術といったもので、言葉がそのまま真実になるというこれまた反則級のチートスキルですねわかります。

 

掌握は自分の意のままに使いこなすスキルで、これによって万が一起こりえるかもしれないスキルの暴走を未然に防ぐことができる。他にも使い道はいくらでもあるが、そのへんはおいおい説明するとしよう。

 

どのスキルも汎用性が高くかなりポイントをくわれたせいで数選ぶことができなかった。まさに量より質である。

 

「で、ではこれより最初の街へお送りします。くれぐれもお気をつけて」

 

「機会があればまたどこかで....」

 

「??」

 

今後の目標は決まっている。

総合生産スキルで生産系ギルド的なところに入って信用を高め資金を集める。そして人脈を少しずつ広げながら最初の町の郊外に小さな店を立てて自給自足しながらスローライフを送るのだ。

 

瞬間、足元にいつのまに広がっていた魔法陣が高速で回転しながらひかり、目の前が真っ白になった。

 

こうして僕は新たなる世界と人生の第一歩を踏み出したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

意識が浮上していく。

どうやら僕は地面に転がされているらしい。

爽やかな眩しい日差しを手で覆い目を開けると、そこは中世を思わせる街並みが広がって___________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

___________いない....だとぅ!!?

 

ここどこだよ!?

絶対町の近くでもなんでもないただの草原だよ!?

某衣嚢に入れられそうな化け物の世界でもこういう草原や草むらに入ったら数歩歩いただけでエネミーにエンカウントするから!

あのクソ女神がッ!!いきなり殺意ありすぎんだろ!?せめて周りが草原でもいいから街道の近くに送ってくれよ。手持ちのスキルで町の方向がわかりそうなのがないし、あっても使い方がわからん。....詰んだか? クッソ、初手で詰みとかクソゲーじゃねぇか。

 

幸いにもあたりに魔物やモンスターの姿が見えないが、このまま夜になったあとが怖い。某地雷職人でも夜になるとどこからともなくゾンビが現れ、始めは対処法がわからず苦戦したよ。あのゲームでは弓とか遠距離武器で簡単に倒せたけど、こういうファンタジー系の世界ではアンデットは死んでるからコロコロしても死なないやっこいな敵として低ランク冒険者がよく死んでいた。

 

とりあえず異世界着いて早々予定を変更して、街道を探す → 人を探す → 親切な人に街まで送ってもらう。よし、これでいこう。早速行動に移していこう。

 

ん?なにやら地響きが?....早速フラグ回収か?そういえば再三女神がそんなスキルで大丈夫ですか?的なことを聞いてきたが、最悪だな。

 

なにやら遠目でもわかるほど馬鹿でかい三つ首の蛇見たいのがこっちに向かってきてるのだが、ががガガガGAgAgaga。

 

よし現実逃避終了。とりあえず現状の武装でなんとかするしかないか。

 

所持品;形状記憶合金製特殊メガネ(度なし)、暗器たくさん、重火器少々、小型含めて爆弾いっぱい、その他いろいろ自作したガラクタ武器から日用品までさまざま(現状では把握しきれていない、電子機器も持っていたがなくなっているため)と、そんなところか。

 

なぜこんなものを常備していたのかは後々説明するかも。今は目の前の化け物のことだ。こういうのはだいたい森の奥深くか邪悪な沼地とかにいるってもんだろ?なんでこんなとこにいるんだ、場違いすぎんだろ!?まぁ、今はそんなことは置いといてなるべく街道に出れるようにしたい。現地には冒険者とかいう化け物専門の業者がいるらしいから、化け物退治はそいつらに任せる。よって牽制しつつ、爆弾を蒔きながら周囲を警戒・探索しながら人通りの多そうな道と方角を目指す、ってことで。

 

 

 

 

 

 

 

〜 10数分後 〜

 

 

 

 

 

 

 

「ダメだなぁ、こりゃ。爆弾で吹っ飛ばしたところから再生できるなんてチートじゃねえか。ギリシア神話のペルセウスがもつ不死身殺しの鎌・ハルペーとかあればまだしも、現代兵器じゃあ特殊能力なんて毒系統の状態異常か細胞を破壊していく系くらいしかないからなぁ。」

 

 

だがしかし、運が向いてきたのか自分の周囲800メートル圏内に馬車に乗った数人の人影を確認した。毎秒10〜15メートルくらいのゆっくりとしたスピードでこちらに向かっている。負けそうなふりをしてトレインしてやるか。

 

 

 

 




ゆっくり書いていきます。


文字や文章等おかしいところが沢山あると思いますが、とりあえず話を進めるの優先で後で直していこうと思います。


感想や誤字報告お待ちしております。返事には期待しないでください。


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お披露目と信用?

〜 ???side 〜

 

 

 

「_____なんでこんな草原に劣化ヤマタノオロチ的なフロアボス風情がいるんです?!誰かお助け〜!!!」

 

 

進行方向の少し先の草原の方から三つ首の大蛇から必死そうに逃げてくる青年を目にする。

 

 

「っ、今助けます!」

 

 

仲間の声をかける前に体が勝手に動く。いけない癖だ。相手が誰であろうと困っている人がいると助けたくなってしまう。特に今回のように死にかけている人や危険な状態にさらされている人は、どうしても放っておけない。

 

 

ザシュッッッ!!!!!

 

 

僕はこの世界に来る前に女神様にもらったこの剣で三つの首を切りとばす。

 

 

「気を付けてください!その蛇の首は何度も再生します!」

 

「大丈夫!さぁ、今のうちにあの馬車の方まで走ってください」

 

 

 

〜 主人公side 〜

 

 

 

「大丈夫!さぁ、今のうちにあの馬車の方まで走ってください」

 

 

チョロいぜ、案の定ひっかかりやがった。しかしあの顔・虹彩・姿勢・骨格・肉付き・髪の毛その他諸々から見るに、僕と同種の者か噂に聞く〇〇転生とか転移とかいうのでこちら側に来た日本人ですね。しかも馬車を見るにどこぞの貴族位にいそうだ。あれは多分俺最強チート主人公くんか現在じゃあ珍しい貴重なモノホンの善人くんのどちらかだと思うが、ありゃあ多分後者だな。マジで善意しかねぇ。これを機にいい足がかりになってもらうか。

 

「見ず知らずなのに.....ありがとうございます」

 

「すぐ終わらせますので、少々お待ちを」

 

本当にすぐ終わらせやがった。俺は手加減して遠距離からチクチク爆撃してただけだったし補給の目処が立ってない現代兵器を多用するのは遠慮していたが、多少は殺す気でやって死ななかったあの蛇をこうもあっさり倒すとは。さすがにこの世界では先輩ということか.....、お手並み拝見といこうか。クフフフフフ______

 

 

 

 

「あのー....怪我はありませんか?」

 

「ありがとうございます、助かりました」

 

「いえいえ。気にしないでください。たまたま通りかかってよかったです」

 

 

助けてくれた少年をよく見ると白い鎧を着ていた。.....そういやここはリアルで剣と魔法の世界だっけか。

 

 

「隼人ー? 大丈夫だったー?」

 

「うん、何とか間に合ったよ」

 

 

隼人と呼ばれる少年騎士の後ろからトテトテと歩いてくるのは美人さんと胸は無いがスラっとした良い足の美少女。

 

 

「それにしてもなんであんたこんなところにいるの?」

 

 

それについてはまるまるくまぐま〜、と今まであった事をぐちゃっと話す。

 

 

「そんなわけでして、自称女神のせいで草原にポイされてスキルの使い方もわからず困っていたところあのよくわからん三つ首の蛇に追いかけ回されて.......。ですが結果的にみなさんに助けられまして、その節はありがとうございました」

 

「あ、ああ。えっと、うん。色々突っ込みたいところは多いんだけど。助けられてよかったです」

 

「ねえ、隼人......、この人......?」

 

「うん。多分ね。僕と一緒だと思うよ」

 

「そう......。じゃあ、街に送ってあげながら色々教えてあげたら」

 

「そうだね。そうしようか」

 

 

二人がなにやら神妙に話し合っているが、唇の動きも読めるし内容が全然聞こえて来るためアホみたいだ。

 

 

「ふぅむ....よくわかりませんが、街まで送ってくれるのでしょうか?」

 

「ああ。丁度僕達も目的がアインズヘイルでして。なので一緒に行きがてらこの世界のことをお話ししようと思います」

 

「それは助かります!あなた様には感謝してもしきれませんね」

 

「その代わり、色々聞きこともあるんですけどいいですか?」

 

「ええ、私が答えられる範囲であればなんでも答えますよ」

 

「わかりました。とりあえず馬車にいきましょう」

 

手をすっと出され、その手を握って立ち上がると馬車に向かって歩き出す。

 

 

やはりイケメソはどこの世界でもこんな恥ずいことを素面でやってのける。そこに痺れそうで真似はしないが憧れるねぇ....クフハハハハ。

 

 

 

 

助けられた僕は彼らと話すべく馬車の荷台に乗せてもらうことになった。

 

 

御者をしているのは先ほど出会った美少女さん。

 

 

それ以外にも、猫耳の美少女に人間不信みたいな怯え方をする美少女、そして耳の尖ったいかにもエルフって感じの美少女がいる。

 

 

流石イケメソ先輩、既に無自覚ハーレムを形成済みとは.......。全く恐れ入るぜw(←誰だお前)

 

 

さて、隼人少年の話を聞いて驚いたことがいくつかある。

 

 

まず、隼人少年は時間が少しずれていたが同じ地球の日本からの転生によってこちらに送られてきたらしい。

 

 

前世で事故にあい、姿形が同じままこの世界に自称女神によって召喚されたと言っていた。

 

 

「って感じで、僕はここにきて1年くらいになります」

 

「聞いてみると日本で学生やってたあなたがずいぶん大変な目にあっていますね....」

 

 

隼人少年はこの世界に来てすぐに冒険者になったらしい。

 

 

一人でダンジョンに潜っていると現れるわけの無い下層のボスが現れ、そこで離れて座っているクリスという少女に出会ったそうだ。

 

 

それ以外にも街で起こった貴族の背反を防いだりと、早くも物語の主人公のような活躍ぶりであった。

 

 

実は貴族の位も持っており、このまま行くと多分王様の娘辺りと結婚させられそうだなwとか思った。

 

 

「それで、あなたも.......えっと」

 

「ああ、すみません。紹介が遅れてしまいましたね。私の名前は神代空乃。気軽にソラノとお呼びください」

 

「じゃあソラノさん、あなたにも女神様に会ったのならユニークスキルがあるのでは?」

 

「ええありますよ。確か_____「ああ、言わなくていいですよ!」__そうですか?」

 

 

隼人少年が喰い気味で止めに入った。

 

 

「えっと、ユニークスキルはボク達だけのオリジナルなんです。だから手の内をさらす必要はないかと思います」

 

「別に、気にするようなものでもないですよ?」

 

「.......その、ですね。実は.......」

 

 

隼人少年は少し話しづらそうに、だがしっかりと俺に向かって話し始めた。

 

 

その内容は既に二人、僕たちと同じ転生者を殺めていること。

 

 

言い訳をするわけでもなく、ただしっかりと事実だけを言っているようだ。

 

 

そして「.......以上です」と神妙にいい終えると、ユニークスキルが他人に知られる危険性を説いたのだった。

 

 

「なるほどそう言うことでしたか。....それはあなたが気負う必要はありませんよ」

 

 

隼人少年をあやすように、励ますように頭をぽんぽんする。隼人少年の方はぽかんとした表情であった。

 

 

「えっと、あの僕は二人も.......」

 

 

「クハハハハハハ、そんなこと気にしないでいいんですよ。....なんて言っても無駄かもしれませんがね。しかし、それでも少年が生きていてくれたおかげで僕の命がまだあるわけで、悪いが見ず知らずのクゾどもより我が身が大事ですからね。俺は絶対誰も殺さないし、全員助けてやる!なんてのは、所詮夢物語で現実的じゃない。少年の判断は正しいよ。安心して、僕が証明するし少年の仲間もそうしてくれるさ」

 

 

そう言って笑うと、隼人は顔を伏せる。

 

 

どうやら.......っと、説明するのは野暮ですね。

 

 

少し時間がたち、隼人が顔を上げる。

 

 

「すみません。今まで出会った転生者がその二人だけだったので警戒していました」

 

 

突然の告白。どうやら転生者が力を使って好き放題するのは珍しくないと言うわけか。

 

 

だからユニークスキルを話すわけには行かなかったと言う。

 

 

「なるほど。だからそちらのお嬢さん方は私の一挙一動を威圧するように睨みながら観察していたのですね」

 

 

もっともその程度の生ぬるい威圧ではあくびが出るが。

 

 

隼人の両脇を固める美少女二人。

 

 

その二人は先ほど出会った美少女とはまた違った魅力があった。

 

 

透き通るような蒼眼のエルフ。

 

 

紅くたぎる瞳の露出が多い猫耳美少女。

 

 

なにやらこの二人が先ほどの転生者との関係がみたいだ。

 

 

問題を解決した後、彼女達が仲間になったのだろう(多分)。

 

 

隼人少年はどうやら僕のことを信用してくれるみたいだが、彼女達はまだ転生者であるというだけで警戒に値するようだ。

 

 

であれば、

 

 

「そこまで警戒するなら、ここいらで僕のユニークスキルを見せておこう」

 

 

クハハハハ、手札をみせてこその信頼関係よ。

 

 

それに命の恩人に敬意を見せずして、誰に見せると言うのか。

 

 

「え、いやでも.......」

 

 

「まぁ別に僕が見せたからといって少年が見せる必要はない。恩人に見せずして誰に見せると言うか。だがしかし、安心するといい、私んスキルは戦闘系ではないからな、....クハハハハハハハハ!!!」

 

 

話を聞く限りユニークスキルは戦闘面が強化されるスキルばかりだったらしいからね。

 

 

「『眷属召喚』! 来い、我が従者たちよ!!!」

 

 

「え」

 

 

「「「「「お呼びでしょうか、マスター/マイ・ロード/あるじさま/主君/ご主人!」」」」」」

 

 

「てめぇら、人様の前くらい呼び方揃えろや....」

 

 

そりゃあヒトがいきなり現れるんだ、驚きもするし視線も集中するだろう。それに加えてただでさえ5〜6人乗りであろう馬車の中にさらに5人も人が入るわけだ、当然狭苦しくなる。そこで僕は召喚と同時に時空間制御のスキルを使って馬車内の空間を気持ち大きめにする。

 

 

「え、あの.......それが、ユニークスキルですか?」

 

「ええ、前世では自作した小型の核爆弾で国を巻き込んで集団自殺したのですが、みなさんのことが心残りでしてね....ああ、みなさん。今回は顔合わせだけですので、アチラでゆっくり久しい休暇を満喫してください」

 

「いやまあ、確かに一度死んでいる人たちを呼べるというのは凄まじいですけど.......」

 

  

隼人が少し困惑したような、信じられないような顔で言いよどむ。

 

 

「僕は異世界に来てまで殺し殺されあう生活を続けたいなんて思いませんから、こちらではなるべく争いごとは避けられるように不必要な力は選んでないんですよ」

 

 

ユニークスキル以外のスキルを理由込みで説明する。

 

そうして説明していくうちに両脇の女性達も少しづつだが警戒が薄れたようだ。

 

 

「_______というような感じですね」

 

「本当に、戦闘スキルがないんですね.......。それにしても、どうして女神様はこんなスキルにしたんでしょう.......」

 

「ん? いえ、スキルは全て自分で選びましたよ?」

 

「え?」

 

「....?」

 

「えっと、僕は女神様からユニークスキルと、それに合ったスキルを女神様が選んで授けてくださったのですが、選べたのですか?」

 

「ええ。所持ポイントと取得ポイントがあって、その中で選びましたが.......」

 

「おー.......。何でしょう。羨ましいようなそうじゃないような.......」

 

「まぁスキルはこれで良かったですよ。大体のスキルは使い方がわかりましたし、まったりスローライフを送るのが目的ですし。ですが、生産系スキルは充実していますので、なんでもいってください。基本的になんでも作れますので」

 

「....嘘でしょ!?時空間制御っていうと空間魔法の最上位のさらに遥か上の神話の最高位の神様が世界を創造したときに使ったとされる神話級の魔法ですよ.......。多分、間違いなくこの世界でそれを行使できるのはソラノさんだけですって!」

 

ヘェ〜、そーなんだー。料理とか日常生活に使えそうだったから選んだのに」

 

「世界中探しても、そんな使い方するのはあなただけですよ....きっと....」

 

声に出てしまっていましたか....。しかし美少女に褒められてしましましたな、クフフフフフ」

 

「はぅぅぅぅ〜.......、やっぱり途中から声にでてますよぅ.......」

 

「さてそれでは、僕のユニークスキルもお教えしますね」

 

 

そういうと隼人は馬車の中で立ち上がった。

 

 

「んなっ、....恩人にそこまでさせるほど私は腐ってませんし自らリスクを犯しに行くような必要はないのですよ?」

 

「いえ、ちょうど信用の置ける生産職の方が欲しかったところですし、そのために必要なことですから」

 

 

隼人はそういうと御者をしていた少女に声をかけると馬車を止め、ちょうど前方から走ってくる魔物に対して剣を構えた。

 

 

そして隼人が剣を上段に構えるとその刀身が輝き、周囲から光が集まり刀身が伸びたように光が収束していく。

 

 

「はぁッ!」

 

 

その輝かしく長い剣を振り落とすと、光の奔流が生まれそれに魔物が飲み込まれていった。

 

後には地面に残る巨大な一閃の跡。

 

 

「どうでしょう。これが僕のユニークスキル『光の聖剣《エクスカリバー》』です」

 

 

隼人はくるりと振り返ると俺を見て少しやったった感のある顔で言う。

 

 

束ねる星の息吹?....それは違うか。どちらかというと『勝利すべき黄金の去勢剣《カリバーン》』だな。

 

 

「まさに物語の主人公にふさわしいユニークスキルをもらいましたね!」

 

 

それっぽい感想を口に出すと「いやあ、そんな.......」とまんざらでもないような恥ずかしがっているような顔をしていた。

 

 

「ねえ隼人? どうしてわざわざ出力を高くして打ったのかしら? 街道が酷いことになってるんだけど....(怒)」

 

 

そんな隼人少年の横でこめかみをひくひくと動かしている御者をしていた美少女。

 

 

これから進むであろう道を見ると、隼人少年の力によって抉り取られた街道。

 

 

街道と言うからにはこの道を商人などが通るのだと思う。確かにこのままにしておくわけにはいかないだろうねぇ?

 

 

「ご、ごめん! わかりやすいほうがいいと思って! あ、痛い! ごめんってば、叩かないで!」

 

 

ぴしぴしと馬を叩く鞭で叩かれる隼人少年らを、微笑ましく見守りながらもやはり主人公と雖も青春してるなぁと思い直した。

 

 

 

 

 




難しいですし大変ですなぁ、まったく。

毎日投稿している方は尊敬しますよ。....文才ないんで(泣)


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自己紹介2 と始めの一歩

 毎日投稿は無理でした。


 すみません。m(_ _)m


隼人少年が自ら吹っ飛ばした街道を直すのを馬車の上から眺めていると、先ほどまで馬用の鞭で少年を叩いていた御者をしていた赤髪の美少女と猫耳の美少女が寄って来た。互いに無言ではあるが、チラチラとこちらを見てくるので、こっちからも猫耳少女の眼をじぃーっと見つめるやるとすかさず目線をそらす。かーいーな。かーいーなぁ!

 

 

「ねぇ....」

 

 

猫耳美少女の反応で遊んでいると赤髪の美少女が話しかけてきた。

 

 

「あんた、隼人と同じ所から来たんでしょ?」

 

「ええ、時系列が少しずれていたみたいですが、大方」

 

「そう....。 その世界って、その、どうなのよ?」

 

「そうですね、一見すると平和であったように思います....」

 

「そう、そうなんだ....」

 

 

なるほど、ね。何が聞きたいのかよくわかった気がする。が、もう少し様子を見ようか。

 

 

「隼人はさ。目的を果たしたら出来れば帰りたいって言ってるのよね」

 

 

女の子が遠い目をしながら少年を見て言う。

 

 

「そうですか」

 

「平和なんだ......。ならそっちの方がいいのかも」

 

 

少女は続けて「隼人、いつも無理するから」と呟く。

 

 

「ですが、可能性という話ではありますが、あちらに帰るには推定ですが最低万人単位以上の犠牲かそれに匹敵するくらいの莫大な魔力が必要ですよ?数ある世界の中で一つの世界を指定するわけですから。それに帰れたとしても抑止力かなんかで、少年の存在自体があちらの世界ではなかったことになっているかもしれません。」

 

「そうよ、ね....」

 

「現実は残酷ですから。....ですから、今のうちに思う存分甘えておくが吉、ですよ」

 

「なっ! 別に甘えたりしないわよ! あいつは私がいないとダメダメなんだから!」

 

 

はい!ツン来ました!

やはり主人公の最初の仲間は貴族のツンデレ娘ですな! わかります!

 

 

「君たちよりだいぶん経験豊富な僕からの助言だがね。これからも冒険を続けていくなら甘えられる機会にしっかり甘えておきなさい。特に君のような女性ならなおさらね!....苦手でしょう?そういうこと」

 

「別にそんなんじゃないんだから! あいつは手のかかる弟みたいなもんで......。でも、そうね。危険は多いものね。あいつが、甘えたい時はその......別に甘えさせてあげるのも悪くない、......のかな」

 

 

ハイハイ、テンプレですね。

 

どこをとは言わないが、どう見ても少年の方が年上だろう。中高一貫校の高校三年生の少年と中学二年生くらいの彼女、くらいには歳の差があるのではないだろうか。.....ちなみにあちらの世界では二人は幼馴染で少年が上京して大学に行く一年前、みたいな設定かな〜。少年は学校でモテモテなヘタレ主人公みたいな立ち位置で(メソラシ)

 

 

「ね、ねえエミリー? 見てるなら手伝ってくれないかな? それか土精霊にお願いしてくれないかな?」

 

「ダメ。隼人がやったんだから隼人が直すの」

 

「そうなんだけど、鎧着たまま土をならすのって大変なんだよ......」

 

「隼人が悪い」

 

 

ふむ....、やはりヘタレ主人公に間違いないな。押しに弱そうだし(キメツケ)

 

 

「そういえばお嬢さん......」

 

「......レティ。レティ・フレイムハートよ。一応貴族だけど、隼人の知り合いならレティでいいわ。だからお嬢さんなんて呼ばないで」

 

「そうですか、では私もソラノで良いですよ、レティ様」

 

「......はあ。もうなんでもいいわ」

 

 

諦めたようにため息を吐くフレイムハート嬢。

 

どうやら難しいお年頃のようである。

 

 

「ハイハイハイ!」

 

 

すると横からトントンと腰をつつかれ、そちらを見ると勢いよく手を上げて返事をする猫耳美少女。

 

 

「ミィはミィなのです! 猫人族の長の娘、ミィなのです!」

 

 

ピコピコと動く猫耳。およそ尾骶骨あたりから垂れ下がった尻尾を見ると猫人族という種族がどういうものかがわかる。何度見てもかーいーなー!

 

 

「ミィちゃんですね、覚えました」

 

「ハイ! なのです!」

 

 

元気のいいミィ嬢。どうやらフレイムハート嬢と話しているのを見て気を許したようで、いつ話かけようか悩んでいたようだ。

 

 

「お兄さんは悪くない人なのですね!」

 

 

お兄さん......。懐かしい呼び名だな。

 

この歳になるともはやお世辞ですら呼ばれないであろうお兄さん呼び! 近所のわんぱくな子供みたいな感覚か。懐かしい。

 

 

「ええ、お兄さんは良い方ですよ!」

 

「そうなのですね! ハヤト様のお知り合いに悪い人はいないのです!」

 

「そうですねー! 隼人少年はカルマ値善振りですからねー!」

 

「なのですー!」

 

 

ニコニコピコピコとご機嫌そうに動く顔と耳。

 

それだけ言うとミィは隼人の方へと近づいていく。

 

 

「......獣耳っ娘はどこの世界でもだいたい癒しだにゃぁ〜」

 

「......ねえ」

 

「なんですか、思春期ですか?」

 

「違うわよ!? ....変な気は起こさないでね、知り合いを焼きたくないもの」

 

「安心してください。私はただ獣耳っ娘を愛でたいだけです。....それと、一応言っておきますが、僕は焼かれても死にませんので安心してください。」

 

 

殺されても死なないまである。

 

 

「護衛兼癒し要員として獣耳っ娘少年少女でも雇えないかね〜....」

 

「......あんまりかまうと嫌われるから注意しなさい」

 

「(嫌がる少女に無理やりってシュチュもイケるけど)ストレスを与えるようなことはしないさクハハハ」

 

 

ミィ嬢が隼人少年の仕事を手伝ったためか、あっという間に終わったようだ。

 

エミリーと呼ばれるエルフの少女も少し手伝ったのか、彼女の周りで土色の光がふよふよと浮かんで消えていった。

 

なるほど......、エルフといえば妖精とか精霊を使役してそうだからなぁ。

 

 

「ソラノさんお待たせしました」

 

「構わないよ。それに手伝わなくて悪かっね....」

 

「いえいえ。彼女達とも仲良くなっていただきたいですから!」

 

 

そういうとニコリと笑う隼人少年。

 

厭味などではない辺り、本当の意味で良い人間なのだろう。惜しいな。

 

 

「それじゃあ行きましょう。商業都市アインズヘイルまであと少しですよ」

 

 

皆で馬車に乗り込むと次はフレイムハート嬢と隼人少年が御者台に上った。

 

それは別にいいのだが、何故か美少女エルフちゃんにじーっと見つめられている。

 

 

「......何か用でも?」

 

「......別に」

 

 

とはいうもののじぃーっと見続けてくる。

 

ミィ嬢はというと、ひらひらと舞う蝶にちょっかいをかけていてこちらのことは気にしていない。

 

 

「貴女には自己紹介をしていませんでしたね。初めまして、ソラノ・カミシロと言います。気軽にソラノとお呼びください」

 

「知ってる。隼人に聞いた。私はエミリー。エルフ族」

 

 

それだけを淡々と言うとこちらのことなどお構いなく視線をそらすことなどしない。

 

なんとなく気まずいので少年に話しかけようとした時だった。。

 

 

「ねえ。貴方本当に今日初めてこの世界に来たの?」

 

「この世界は初めてですよ」

 

「そう......」

 

 

前世でも異世界でもあったことはないはずだが、ナンパなわけないか。

 

 

「ことらからも聞いていいかい?」

 

「どうぞ.....」

 

「先程隼人少年を手伝っているときに、エミリー嬢の周りにいたのは妖精か精霊、どっちなんですか?」

 

「精霊....。というか、よくわかったね」

 

「あちらの世界でも見かけましたので」

 

「そう......」

 

 

 

「ソラノさん、見えてきましたよ!」

 

 

そういって指差された先に見えるのは大きな街壁とそのサイズに見合った城門であった。

 

 

「あれが、商業都市アインズヘイルです。街から出ないのであればここ以上に娯楽や刺激の多い都市は少ないと思いますよ」

 

「(情報も集まりそうだし)案外僕に向いている街かもしれませんね」

 

「ふふふ。そうですね。ボク達もよく利用しますし、割と会う機会も多そうです」

 

 

商業都市というからには各方面からの名産品なども集まるのだろう。諸々にも期待できそうだ。

 

 

「それは心強いですね。知り合いもいないなかで隼人少年と出会えて本当によかったよ」

 

「いえ、それほどでも......」

 

 

どうやら照れたようで顔を少し紅潮させていた。

 

変なフラグが立ちそうだから是非ともやめてほしい。

 

フレイムハート嬢も睨んでないで、割ってはいいてくれ。そんな気はさらさらないから!

 

馬車の列に並んでいると僕たちの番になり、隼人少年をはじめ皆なにやらカードを見せている。

 

 

「あ、彼は私の知り合いで、俗に言う『流れ人』です。本日中にどこかのギルドでカードを発行しますので」

 

 

隼人が言うと門番は納得したように一瞥だけすると城門を通してもらえた。

 

どうやらカードは自分の身分を証明するもので、『流れ人』とは俺たちのような異世界から来た者を言うようであった。

 

 

「さて、到着しましたけどどうしましょう? どこかのギルドでカードを発行しないといけないのですが」

 

「ギルドというと冒険者ギルド、魔法士ギルド的なものですか?」

 

「それ以外でも商人、錬金術師、鍛冶師、製薬師などがありますね。まぁソラノさんでしたらどこでも大活躍しそうですけど」

 

「では錬金術師のギルドへ行きましょうか。僕のスキルは色々と応用が効きますし、直感ですがそこがベストみたいですので」

 

「ボク達は助かりますけど、いいんですか?」

 

「どのギルドに所属しようが、僕の目的は変わりませんから」

 

 

面倒ごとやテンプレ的イベントが確実におきそうな冒険者や商人、製薬ギルドは勘弁だ。

 

スキルの調節ができていないのに鍛治なんてしたら神剣とか作れそうで怖いし、冒険者ギルドや魔術師ギルドはレアスキル発覚でスローライフどころじゃあ無くなりそうだ。

 

 

「それでは錬金術師ギルドに向かいますね」

 

「恩人に何から何までさせてすまないね....」

 

「いえいえ。それにカードを作るなら説明があったほうがいいでしょうし」

 

 

ここまでくると逆にすげーわw

 

昨今生意気でいけ好かないクソガキばかりがはびこる現代日本に、こんな好青年がいたのか。

 

入ったばかりの新入社員を呑みに誘おうならば

 

 

『それ、仕事っすか? 残業代つきます?』

 

 

とかのたまいそうなご時世だ。

 

別に無理してきてほしいわけじゃない。呑みにケーションしようと言っているわけではないが、それでもどうかと思う。

 

しかも人が真剣に注意してくださっているのにもかかわらず、知らんぷりをしてスマホをいじり続けたり、イヤホンをかけながら話を聞くなんてものはマナー以前に人としてどうかと思う。そんな奴を社会的に強制排除したオレは悪くない。ま、こんな話は置いといてそろそろ_______

 

 

「つきましたよ。ここがアインズヘイルの錬金術師ギルドです」

 

 

降りてまず目についたのはわかりやすくフラスコと試験管がデフォルメされた怪しげな看板が目を引いていた。

 

初年は何てこと無いようにその扉を開き、私もその後に続く。

 

中は案外と小奇麗にしてあり、正面にカウンターがあることを除くと部屋数が多いように見える。

 

そのカウンターには受付嬢らしき女性がいて隼人少年がなにやら話しをしていた。

 

 

「しょ、少々お待ちください。ギルドマスターを呼んで参りますので」

 

 

女性はそれだけ言うと俺と隼人に一礼して出て行った。

 

 

「すみません。もしかしたら少し面倒なことになるかもしれません」

 

 

どうやら隼人の見せたカードの冒険者ランクと貴族地位に驚き、とりあえずギルドマスターを呼びに言ったようだ。

 

しばらくすると女性と共に腰を曲げた老婆が現れた。

 

 

「おやおや。ヒヨコが貴族たぁ化けたもんだね」

 

「レインリヒさん。相変わらず辛辣ですね」

 

 

お二人は旧知の仲らしい。

 

 

「それで、今回はギルドカードの申請ってことだが......私の記憶だとあんたに錬金の才能は無かったと思うがね」

 

「今日は僕じゃなくて、彼のをお願いに来たんですよ」

 

「ほーう。どれどれ。ふむ。最近ではなかなか類を見ないほどな才能があるようだね。いいだろう。ヒヨコとの縁が形になるのは望ましい。試験は無しですぐに作ってやるよ。どうせ急いでるんだろう?」

 

「えっと、それはまぁ.......」

 

「そうかい。それならすぐやるとするさね。ギルドの登録料は5000ノールだよ」

 

隼人少年に払ってもらう。普段から他人の金で飯食痛いとは思っていたが、年下に奢られるのは慣れない。

 

レインリヒというお嬢さんはお釣りを僕に渡すと、すぐにカウンターに座り粛々とカード製作を始める。

 

 

「本当に何から何まで付き合わせてしまってすみません。お金までいただいてしまって.......」

 

「いえいえ。そこまで切羽詰ってるわけではありませんから」

 

 

しかし急いでいるのは事実らしい。

 

なんというか、相手の申し出に対してきっぱりと『NO!』といえないのは日本人特有の性なのだろうか。

 

 

「ほら出来たよ。若造や、腕をだしな」

 

 

言われたとおりに腕を差し出すと手の甲に丸めた紙を載せられた。

 

老婆が目を見開くとその紙が燃え出し、しばらくすると紙がなくなり代わりに手の甲に赤い線が三本浮かび上がった。

 

 

「はい完成だよ。心の中で『ギルドカードオープン』と唱えてみな」

 

 

言われたとおり唱えると一枚のカードが目の前に現れた。

 

 

----------------------------------------

 

 

  神代空乃 : 錬金術師 Lv1

 

 

  HP ???/??? MP???/???

 

 

  STR : S    VIT : S

 

  INT : S    MID : S

 

  AGI : S    DEX : S

 

 

  アクティブスキル

 

 

   時空間制御 Lv1

 

   掌握 Lv1

 

   絶対言語 Lv--

 

 

  パッシブスキル

 

 

   総合生産 Lv1

 

   ??眼 Lv1

 

 

  アクティヴオートスキル

 

 

   ??殺し Lv1

 

 

   ???スキル

 

 

   ??? Lv--

 

 

----------------------------------------

 

 

となっていた。

 

どうやらギルドカードにはユニークスキルは表記されないらしい。

 

 

ひょいっと老婆が僕のギルドカードを取り上げるとじろじろと見始める。

 

 

「相変わらず一番下はわからないんだね。それにしても流れ人にしてもやけにステータスが高いね」

 

 

その言葉につられて隼人もギルドカードを覗き込む。

 

すると少し引きつったように笑顔を固まらせていた。

 

 

「これは.......」

 

「参考までに隼人少年はレベル1の時どんな感じでしたか?」

 

「全ステータスD以上で、高くでもBより上はありませんでしたが.......」

 

 

Dか......隠したほうがよかったか。

 

 

「自分が普通でないことくらいわかっていましたが、これほどまでとは.....。」

 

「ここで見たことは秘密にします」

 

「助かります」

 

「まあ錬金に必要なINTとDEXがあっていいじゃないか。MIDもあるしこれは育てがいがありそうだ」

 

 

レインリヒがそういうとカードを返してきた。

 

 

「ちなみにカードは出してから30秒で消えるから落としても安心だよ」

 

 

言われたとおりすうっとカードが掻き消えていった。

 

 

「あ、もう一度出してもらってもいいですか?」

 

 

隼人少年にそう言われもう一度ギルドカードオープンと念じる。

 

 

「貸してください」と少年に言われたので渡すと何やらカードをピコピコといじっていた。

 

「よし。これでいつでも連絡できます」

 

 

そういって手渡されたカードには隼人の文字が追加されていた。

 

どうやらフレンド機能があるらしく、隼人少年の文字は白く光っていた。

 

次の瞬間、突然カードが振動し隼人の文字が点滅するとそこから声が聞こえてきたのだ。

 

 

『もしもーし。ギルドカードのフレンド機能にはこんなふうに遠距離からでも話せる効果があるんです』

 

 

そういわれて少年のほうを見ると、電話のように耳に当ててニコリと微笑んでいる。

 

 

『電話......いや、ネットゲームのフレンドチャットみたいなものですか』

 

『そうですねー。でもこれ5人までしか登録できないんですよ』

 

『....そんな貴重な枠に、零細錬金術師に使ってしまって良いのですか!?』

 

『ええ、もちろんです。これからよろしくお願いしますね』

 

 

さすがは主人公。男にまで優しい辺りが真の主人公なのかもしれない。

 

これではおちおちスローライフなんてできそうにないかもなぁ.......。

 

 

 

「つきましてはお礼としては物足りないかもしれないが受け取ってほしい......、仲間が再起不能になったり死んでしまった時に全快させることができる『フェニックスの尾』だ。」

 

「「.......はい?」」

 

 

 

 




アァァァアアアァ〜、なんかビミョいところで終わってしまい申し訳ないです。


ホント、すみません。ハハー_○/|_ 土下座


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ギルドカードと錬金開始

気まま投稿ですので毎日投稿するとは限りません

毎日投稿は無理でしたw


錬金術師ギルドでギルドカードを作ってもらった僕は、急ぎの用事があると言っていた隼人少年が馬車を走らせていくのを見送っていた。

 

 

____________________

 

 

『あの! ソラノさん! よかったらコレ、使ってください!』

 

 

 そう言って渡されたるはポーチのような肩掛けの小さな袋。

 お出かけ用のカバン程度のサイズしかなく、とても日常的に使えるようなシロモノにはみえなかった。

 

 これが噂に聞く転移転生者御用達の初期装備、『魔法の袋』!」

 

 

「えあ、っはい! それが魔法の袋(小)です。サイズは小さめですが、保存機能もついていて便利だと思いますよ?それと中に錬金術に使えそうな鉱石や薬草なんかも入ってますんで、好きに使っちゃってください」

 

「こんなに貰いっぱなしで悪いですよ。しかしわかりました、生産系スキルのレベルを上げて少しでも恩を返せるように頑張りますよ」

 

 

 出会ったばかりでさらに同郷というだけでここまで親切にされると普通は疑ってしまうだろうが、僕的にはこうもはっきりしていると逆に好印象である。素直に損得勘定で動ける奴はそこそこ信用できるし、扱いやすいからだ。

 

 

「あはは....、さすがにばれましたか。ソラノさんはスローライフを満喫したいみたいですが、あなたにはスキルのレベルを上げて頼みたいことがあるんです。それに魔法の袋が余ってたっていうのもあるんです。」

 

「恩人からの厚意です。大切に使わせていただきますよ」

 

「つきましてはお礼としては物足りないかもしれないが受け取ってください。万が一ですが仲間が再起不能になったり死んでしまった時に状態異常弱体化無効を1回または死亡からの復活HPMP50%回復が1回可能な『フェニックスの尾』です。無くしやすいので、ストラップ状にしておきました。ヒモ部分には世界樹のツタを使いましたので首でも手首でも足首にでも、自動調節機能が付いていますので無くしにくいと思います。使い方は特にありません。肌身離さず持っておけば、万一病気になっても呪いにかかってもだいたい防いでくれます。」

 

「ッ!? こんな貴重なもの一体どこで! というか受け取れませんよ!?」

 

「お礼ですから」

 

「ですが.....!」

 

「オレイデスカラ」

 

「アッハイ。 で、では、僕たちそろそろ行きますので.......」

 

「ああ、少年は無理せず自分の体調管理くらいはきちんとしてくださいね、少年を無茶を隣で心配する仲間がいるのですから」

 

「ではソラノさん! また是非! というか近いうちに一度様子を見に来ますから!」

 

「はい。お嬢さん方もお気をつけて!」

 

「「「「はい」」」なのです!」「ふん。誰に言ってるのよ....」

 

 フレイムハート嬢よ、私にまでツンデレしなくて良いのですが。

 貴重なツン、ごちそうさまです。

 

 

 さて、とりあえずスキル『時空間制御Lv1(指定物単体の時間を止める or 指定空間の拡張・縮小)』を使って隼人少年からもらった『魔法の袋(小)』の許容量、広げておくか。

 

 

 ぴろりんっ♪

 

 スキル『時空間制御』の効果を受けて『魔法の袋(小)』が『魔法の袋(中)』にアップグレードしました。

 

 

「ではギルドマスター。早速で悪いのですが、錬金の方法をご教授いただけませんか?」

 

「麗しのレインリヒと呼びな!」

 

「麗しのレインリヒ様。錬金の仕方を教えてください」

 

「素直だね......ノータイムで言い返すなんて」

 

「相手がそのように呼べと言っているのだから、素直に呼びますよ。第一この世界の情報が圧倒的に足りてない状況で敵を増やしたくない故、特に隼人少年の知り合いとは友好的な関係を築きたいですからね」

 

 この状況で敵なんてつくったら情報が偏りそうで怖い。

 

「具体的にいうと金がないので、換金率が高めなものからお願いします」

 

「慎重なやつかと思ったら、色々残念な奴じゃないか.......ほらさっさと坊主に貰った材料をだしな!」

 

 

言われるがままに袋に手を突っ込むとなにやら頭の中に文字が現れる。

 

 

『薬体草 

 薬魔草 

 毒体草 

 月光草 

 鉄鉱石

 赤銅石

 青鋼石

 銀鉱石

 魔鉱石

 鉄の剣

 鋼の剣

 翡翠 』

 

 

 便利だが個数は確認できないのか。少し残念だ、あとで改造するか。

 

 にしても多いな、この草と石ころみたいなの。机が一つ占領されたじゃねぇか。

 

 

「とりあえず薬体草と鉄鉱石でいいね。他は邪魔だからさっさとしまっちまいな」

 

「流石は麗しのレインリヒですね。この全部一緒に見える石ころと葉っぱを一瞬で判別できるとは」

 

「婆さんって言わなかったのはほめてやるよ。 というかあんたも情報系スキルあっただろうが」

 

 

 おっと、そう言えばギルドカードに表示されない情報系スキルがあったな。こんな感じで________

 

 

『薬体草:HPポーションを作る為の薬草。 出来はスキルレベルと腕前による』

 

『薬魔草:MPポーションを作る為の薬草。 出来はスキルレベルと腕前による』

 

『毒体草:解毒ポーションを作る為の薬草。 出来はスキルレベルと腕前による』

 

『月光草:月の光を多く浴びた草』

 

『鉄鉱石:錬金すると鉄が出来る』

 

『赤銅石:錬金すると赤銅が出来る』

 

『青鋼石:錬金すると鋼が出来る』

 

『銀鉱石:微量に銀を含んだ鉄鉱石。 錬金しても銀だけ取り出すことは容易ではない』

 

『魔鉱石:錬金すると魔力を含んだ石を生み出す』

 

『翡翠:幸運を司る宝石、魔力を微量に秘めている。 とても綺麗』

 

 

 とても綺麗って誰の主観なんだよ。

 

 錬金について書かれてるのは職業が錬金術師だからなのか、それともそれ以外に用途がないからなのだろうか。どちらにせよ、非常に興味深い。

 

 

「大したもんは入ってなかったね」

 

「そうみたいですね。が、初心者には無難でいいんじゃんいでしょうか」

 

「ん? 残念なあんたが妙なこと言うね。あんただったら金目の物が入ってたほうがよかったんじゃないのかい?」

 

「そうでもないですよ? 私はぐぅたら過ごしたいので、身にあまるのもは必要ないのですよ。贅沢なら別にでできるがする必要がない。金にはいろんなしがらみが絡んできますから。むしろ僕にとってこの状況は、非常に贅沢でありがたい状況とも言えます」

 

「謙遜しているはずなのに残念とは......若いんだからもっと冒険しなよ」

 

 

 そういいながらレインリヒ嬢が乳鉢を取り出すとそこに薬体草を落としゴリゴリと削りだした。

 薬体草がすりつぶされるとそこに液体を加えさらにゴリゴリとエキスを搾り出すように混ぜる。

 すると液体が光り、薄い緑色の液体が完成した。

 それを試験管につめると蓋をして完成らしい。

 

 

「どうだい。これが錬金の基礎『調薬』だよ」

 

「原始的ですがやりがいがありそうですね。あと、聞きたいのですがどうしてスキルがあるのに手間をかけて作るのか聞きたいのですが」

 

「できるんだがMPを消費するのと、調薬方法を理解していないと性能が落ちるか失敗するから初心者は地道に作るのがおすすめだよ」

 

 

 なるほど。そういえば生産系スキルはアクティブスキルだったもんな。

 

 

「回数をこなせばスキルでも同じ効能を持った物ができるはずだよ」

 

 

 そういって手渡されたのは『回復ポーション(小)』だった。

 

 

「麗しのレインリヒ様でも(小)なのですか?」

 

「......言いづらかったら婆さんでもいいよ、やりにくいねえ。それは自分で試してみたらわかるだろう」

 

 

 次に取り出したのは鉄鉱石。

 

 こちらは机の上に置くと手をかざした。

 

 

「錬金」

 

 

 とレインリヒが唱えると鉄鉱石はあっという間に鉄の塊と石の残骸へと姿を変える。

 

 

「錬金の基本は『分解』『合成』『再構成』の3つだよ。後は応用だね」

 

「なるほど、こちらはあっという間なんですね」

 

「そうだね。まあ分解に関しては精度は関係なく出来ると思うよ。ただレベルが低いと銀鉱石なんかはまだできないね。一先ず鉄鉱石を分解して鉄と石に分けるところから始めな」

 

 ふぅむ。

 銀鉱石が分解できるようになれば銀を入手できるのか。

 あちらの世界ではそれほど珍しくはなかったが、それでも純銀製のアクセサリーは高かったような気もする。

 こちらの世界では、エンチャントすれば相当高く売れそうだな。

 

 

「これが初歩だけど『調薬』も『錬金』もここから自分なりに手を加えていくことをオススメするよ。『細工』を施せば自分でアクセサリーなんかも作れるしね」

 

「おー。なんかやりこみ要素が多いな」

 

「そうだね。私なんかこの年になってもまだまだ試行錯誤の毎日だよ」

 

「コツとかあれば聞きたいのですが、まぁその辺はこちらも試行錯誤しますよ」

 

「なんだい、大抵の奴は私からやり方を聞こうとするんがだが、」

 

「僕らがいた世界には『知識は一生役に立つ財産になる』という言葉がありまして、無理に聞こうとするのはよくないと思いまして。それに、こういうのは自分で悩みに悩んで創意工夫した方が他人から聞くよりよっぽど楽しいじゃあないですか」

 

「......いいこと言うじゃないか。ともかく、あんたはまず教えた方法で『調薬』と『錬金』をこなしてレベルを上げな。レベルが上がれば青鋼石や銀鉱石も『分解』できるようになるだろう」

 

「了解しました。とりあえず1日使って色々試してみます」

 

 

 手探りながらやりこみ要素が多いのはいいことだ。

 いつか家を買ったら専用の工房を作って日がな一日没頭するのもいいかもしれない。

 MMORPGにどっぷりはまって、休暇を使って三大欲求を最低限まで削ってやり込んでいた頃のハイな心理状態に陥っていた頃を思い出す。

 

 

「ああ、あと錬金をするなら受付で錬金室の予約を行いなよ。一般の家屋で行うことは許可されてないからね。ちなみに一回5000ノールだよ。出てくるまでは何時間いてもかまわないからね。それとすり鉢は貸し出しもしてるが、ポーションの瓶なんかは有料だからね。あんたはまだ新人だから後払いでもいいよ」

 

 

 あれもこれも有料ですか。払ったら所持金が消えるな。

 隼人少年に材料を貰っておいて良かったヨ.....。

 これでなんとか、お金を稼ぐ事は出来る。

 

 それとポーションの瓶代もそりゃかかるよね〜。

 でも後払いにしてくれるのは、本当にありがたい。カネがねぇですから!

 

 

「ちなみにこのレインリヒ嬢が作った回復ポーション(小)でいくらくらいなのですか?」

 

「(小)なら1000ノールだね。ちなみに(劣)とか(微)だと300~500ノールくらいだよ」

 

 

 クハハハ......多分いきなり(小)は無理だろうから最低でも10個以上作ってからの黒字か。

 

 朝まで頑張ってみるか.....。とりあえずゲルタイプのカロリーメ◯トがあったはずだから、それでも胃に収めておいてからだな......。

 

 

 





ストックがなくなったので投稿スピード減です。


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