ストライクウィッチーズの世界に日本が転移!? (RIM-156 SM-2ER)
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設定集
設定集(登場人物)


みなさま、どうもSM-2です。
皆さま、先日は申し訳ございません。修学旅行が終わりその疲れで書くことをしませんでした。お詫びに日本の主な登場人物のご紹介をさせていただきます。

※飯塚の出身地をY島に変更
※中宮幸助と川西徹をついか


今浦(いまうら) 武人(たけと)

役職:日本国国防海軍第1空母飛行団第1戦闘飛行隊スパロウ隊隊長

階級:海軍中佐

年齢:38

日中紛争以前の航空自衛隊から国防海軍に配属された。日中紛争のときは第9航空団に所属しておりその際、11機を撃墜したエースパイロット。部下からも慕われており、向嶋や高林、小瀬とは日中紛争時代からの仲。飯塚とも古い付き合い。既婚者。

 

向嶋(むこうじま) 隼人(はやと)

役職:日本国国防海軍第1空母飛行団第1戦闘飛行隊ファルコン隊隊長

階級:海軍中佐

年齢:37

日中紛争以前の航空自衛隊から国防海軍に出向した。日中紛争のときは今浦と同じ編隊で同じ2等空尉として戦った戦友。撃墜数は10機でエースパイロット。実は高校時代、ぐれていて地元の暴走族に所属していたという過去を持つ。ちなみにその話は向嶋にとって黒歴史でその話をするとすごい不機嫌になる。既婚者。

 

小瀬(おせ) 正信(まさのぶ)

役職:日本国国防海軍第1空母飛行団第1戦闘飛行隊スパロウ隊2番機

階級;海軍少佐

年齢:34

日中紛争からの戦闘機パイロット。航空自衛隊から国防空軍を経て国防海軍に配属された。日中紛争のときは今浦や向嶋とは違う編隊だったが同じ第9航空団所属だったため二人とは日中紛争からの仲。スパロウ隊の頼れるお兄さん。撃墜数は7機でエースパイロット。既婚者。

 

高林(たかばやし) 健吾(けんご)

役職:日本国国防海軍第1空母飛行団第1戦闘飛行隊ファルコン隊2番機

階級:海軍少佐

年齢:35

日中紛争からの戦闘機パイロット。航空自衛隊から国防海軍に異動。日中紛争の時は上記の3人と同じ第9航空団に所属しており、その時からの仲。だが紛争の途中、石垣島攻防戦において自身の乗るF-35が撃墜されてしまいその時に全治1カ月の負傷。戦闘機パイロットとして完全復帰するまでに3カ月を要する怪我を負ったため撃墜数は3機止まりでエースパイロットにはなれなかった。しかし、今浦と小瀬曰く「こいつは15機を撃墜した飛野大佐に届くほどの腕を持っている」という。婚約者が日本にいる。

 

緑川(みどりかわ) 俊太郎(しゅんたろう)

役職:日本国国防海軍第1空母飛行団第1戦闘飛行隊ファルコン隊3番機

階級:海軍大尉

年齢:30

日中紛争時、防衛大学1年生。未だに1機も撃墜してはいないが腕はなかなからしい。ファルコン隊のム―ドメーカー。実は髙梨に密かに好意をいだいている。髙梨も緑川に好意をいだいているが、お互い片思いだと思っている模様。

 

髙梨(たかなし) 実奈(みな)

役職:日本国国防海軍第1空母飛行団第1戦闘飛行隊ファルコン隊4番機

階級:海軍中尉

年齢:28

日中紛争の時、高校3年生。同じ中・高の先輩で初恋の人でもあった緑川の後追い防衛大学、国防空軍に入隊しその後、国防海軍に転属した。緑川も髙梨に好意をいだいているが片思いだとお互いが勘違いしており全く進展しない。

 

飯塚(いいづか) 大輝(だいき)

役職:日本国国防海軍第1空母飛行団第1戦闘飛行隊スパロウ隊3番機

階級:海軍少尉

年齢:25

日中紛争の時、中学3年生。出身はY島。丁度日中紛争の開戦日には修学旅行で本土の京都にいた。その時に何かあったようで・・・・。その何かは物語が進むうちにわかるがその何かによって国防軍を目指した。最初から戦闘機パイロットとして国防海軍に入隊した。

 

松坂(まつさか) 桜介(おうすけ)

役職:日本国国防海軍第1空母飛行団第1戦闘飛行隊スパロウ隊4番機

階級:海軍少尉

年齢;24

こないだ戦闘機パイロットとしての教育課程を終えたばかりの新人。だが腕はよく、他の僚機のおぜん立てがあったとはいえネウロイを既に一機撃墜している。リーネに好意をいだいている。

 

飛野(ひの) 勝雄(かつお)

役職:日本国国防海軍第1空母飛行団司令

階級:海軍大佐

年齢:40

すでに戦闘機パイロットを止めて入るがまだウィングマークは持っている。日中紛争の前から航空自衛隊の第9航空団に所属しており今浦たちとは部下上司の間柄だった。当時の階級は3等空佐で2機編隊の隊長をしていた。高林と編隊を組んでいた時もあった。日中紛争の時15機を撃墜した日本屈指のエースパイロット。豪快な性格で何事にも物怖じしない性格。部下や上司からも好かれている。既婚者。

 

伊崎(いざき) 康三郎(こうざぶろう)

役職:日本国国防海軍第1空母打撃艦隊司令 兼 欧州派遣軍及び遣欧艦隊総司令官

階級:海軍少将

年齢:48

日中紛争のときは海上自衛隊の1等海佐でヘリ搭載護衛艦(現、ヘリ母艦)DDH-181「ひゅうが」の艦長だった。中国原潜1隻を撃沈したのはひゅうが所属のSH-60J3号機だった。その後再編された国防海軍内でヘリ母艦、いずもの艦長をしていたが第1空母打撃艦隊が編成されると海軍准将として艦隊の司令に。今回、遣欧艦隊が派遣されることになった時に少将への昇進と総司令官への着任を命じられた。

 

長津(ながつ) 大池(だいち)

役職:日本国防衛大臣

階級:衆議院議員

年齢:36

父も衆議院議員でいわゆる2世議員。自身も陸上自衛隊の1等陸尉だった。過去を持っているが日中紛争後除隊し衆議院議員選挙に初出馬し当選。その後も3回当選し現在は防衛大臣として日々働いている。

 

野田(のだ) 幸樹(こうき)

役職:日本国国防陸軍陸上総軍第1遊撃師団師団長 兼 欧州派遣部隊陸軍総司令官

階級:陸軍少将

年齢:49

 

城島(しろしま) 亮介(りょうすけ)

役職:日本国国防陸軍陸上総軍第2遊撃旅団旅団長

階級:陸軍准将

年齢:43

 

長間(ながま) (ごう)

役職:日本国国防陸軍北部方面軍第7師団師団長

階級:陸軍少将

年齢:46

 

小野田(おのだ) 義嗣(よしつぐ)

役職:日本国国防陸軍陸上総軍第1空挺師団師団長

階級:陸軍少将

年齢:47

 

長島(ながしま) 孝俊(たかとし)

役職:日本国国防陸軍陸上総軍第2空挺旅団旅団長

階級:陸軍准将

年齢:41

 

三好(みよし) 健之(たけゆき)

役職:日本国国防陸軍陸上総軍第1砲兵団団長

階級:陸軍大佐

年齢:38

 

井沢(いざわ) 正秋(まさあき)

役職:日本国国防陸軍陸上総軍第6防空砲兵団団長

階級:陸軍大佐

年齢:39

 

神尾(かみお) (ひろし)

役職:日本国国防陸軍陸上総軍第1工兵団団長

階級:陸軍大佐

年齢:40

 

幸田(こうだ) 美野里(みのり)

役職:日本国国防海軍第1輸送艦隊司令

階級:海軍少将

年齢:45

 

中谷(なかだに) (げん)

役職:日本国国防空軍第1戦略爆撃航空団司令 兼 欧州派遣軍空軍総司令官

階級:空軍少将

年齢:47

 

谷口(たにぐち) 勇夫(いさお)

役職:日本国国防空軍第1戦術輸送航空団司令

階級:空軍少将

年齢:49

 

荒井(あらい) 康輔(こうすけ)

役職:日本国国防空軍航空救難団新潟救難隊隊長

階級:空軍中佐

年齢:38

 

憲島(のりしま) 藤五郎(とうごろう)

役職:日本国海兵隊第1海兵師団師団長 兼 欧州派遣軍海兵隊総司令官

階級:海兵隊少将

年齢:48

 

上島(かみじま) 徳之輔(とくのすけ)

役職:日本国海兵隊第4海兵旅団旅団長

階級:海兵隊准将

年齢:40

 

・│中宮《なかみや》 │幸助《こうすけ》

役職:日本国国防海軍連合艦隊第1遠征補給任務群所属AOE-425「ましゅう」艦長

階級:海軍中佐

年齢:37

 

・│川西《かわにし》 │徹《とうる》

役職:日本国国防海軍連合艦隊第1遠征補給任務隊所属AE-901「たかほこ」艦長

階級:海軍中佐

年齢:38

 

行田(ぎょうだ)

役職:日本国国防軍統合参謀司令部司令長官

階級:海軍大将

年齢:59

 

神田林(かんだばやし)

役職:日本国国防空軍西部航空方面軍第5航空団第305戦闘飛行隊ヴァイパー隊隊長

階級:空軍中佐

年齢:36

 

・?

役職:日本国国防陸軍陸上総軍特殊作戦群A中隊中隊長

階級:陸軍大尉

年齢:?

 

・?

役職:日本国国防海軍特別A中隊中隊長

階級:海軍大尉

年齢:?




いかがでしたでしょうか。
来週は必ず投稿します。本当に申し訳ありませんでした。


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設定集(国防陸軍部隊編成)

今回は部隊編成編の設定です。国防陸軍の規模が分かると思います。かなり増強させました。
ではどうぞ。



複数の師団、旅団、団、連隊が集まって構成される。指揮官は中将。現在は6個の軍がある。それは以下の通りである。

陸上総軍

北部方面軍

東北方面軍

東部方面軍

中部方面軍

西部方面軍

 

師団

国防陸軍では甲乙丙の3タイプがあり。、2万人規模の甲タイプ師団。1万5000人規模の乙タイプ師団。1万人規模の丙タイプ師団がある。指揮官は少将。師団一覧と種類は以下の通り。

【甲タイプ師団】

第1遊撃師団   (陸上総軍)

【乙タイプ師団】

第1師団     (東部方面軍)

第2師団     (北部方面軍)

第3師団     (中部方面軍)

第4師団     (西部方面軍)

第6師団     (東北方面軍)

【丙タイプ師団】

第7師団     (北部方面軍)

第8師団     (西部方面軍)

第9師団     (東北方面軍)

第10師団    (中部方面軍)

第1空挺師団(陸上総軍)

 

旅団

こちらも甲乙丙の3タイプがあり、6000人規模の甲タイプ旅団、4000人規模の乙タイプ旅団、2000人規模の丙タイプ旅団がある。指揮官は准将。旅団一覧と種類は以下の通り。

【甲タイプ旅団】

第5旅団     (北部方面軍)

第12旅団    (東部方面軍)

第13旅団    (中部方面軍)

第2遊撃旅団   (陸上総軍)

第3遊撃旅団   (陸上総軍)

【乙タイプ旅団】

第11旅団    (北部方面軍)

第14旅団    (中部方面軍)

【丙タイプ旅団】 

第2空挺旅団   (陸上総軍)

第3空挺旅団   (陸上総軍)

第15旅団    (西部方面軍)

 

連隊

約1500~2000人規模の部隊。7個中隊以上ないし3個大隊以上で構成される。丙タイプの旅団は1個連隊と数個の中隊ないし1個大隊で編成されている。指揮官は大佐。

 

大隊

2個中隊以上を集めて作られる。約400~600名ほどの部隊。指揮官は少佐ないし中佐。

 

中隊

4個小隊以上を集めて作られる。約160~200名ほどの部隊。指揮官は中尉以上少佐以下。

 

小隊

3個分隊を集めて作られる。定員は40名。指揮官は少尉ないし中尉。

 

分隊

定員は12名。指揮官は下士官がなる。陸軍における最小の単位。

 

2個連隊ないし数個の大隊や隊で構成される。約1200~5000名ほどの部隊。指揮官は大佐。全国に28個の団が配備されている。内訳は以下の通り。

【工兵団】

第1工兵団      (陸上総軍)

第2工兵団      (東北方面軍)

第3工兵団      (北部方面軍)

第4工兵団      (中部方面軍)

第5工兵団      (西部方面軍)

第6工兵団      (東部方面軍)

【砲兵・防空砲兵団】

第1砲兵団      (陸上総軍)

第2砲兵団      (北部方面軍)

第3砲兵団      (東北方面軍)

第4砲兵団      (東部方面軍)

第5砲兵団      (中部方面軍)

第6砲兵団      (西部方面軍)

第1防空砲兵団    (北部方面軍)

第2防空砲兵団    (西部方面軍)

第3防空砲兵団    (東北方面軍)

第4防空砲兵団    (東部方面軍)

第5防空砲兵団    (中部方面軍)

第6防空砲兵団    (陸上総軍)

第1戦略防空砲兵団  (陸上総軍)

【教育・教導団】

富士教導団      (陸上総軍)

北部教育団      (北部方面軍)

東北教育団      (東北方面軍)

東部教育団      (東部方面軍)

中部教育団      (中部方面軍)

西部教育団      (西部方面軍)

【その他】

陸軍装備開発研究団  (陸上総軍)

第1ヘリコプター団  (陸上総軍)

通信システム団    (陸上総軍)

中央化学防護団    (陸上総軍)

中央放射能除染団   (陸上総軍)

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
我ながらかなり部隊を増やしたなぁ・・・と思っております。実際の防衛にどれくらい必要なのかは分かりませんが・・・・・。
また追加した中央放射能除染団は再軍備の際日本は中国への抑止力として核をもったので事故や使用後に発生する放射能を除染するための部隊です。(原発事故などでも出動する)
次の設定集及び本編の投稿は来週の火曜日です。それではさようならぁ


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設定集(艦艇)

今回は艦艇についての設定を公開します。ではどうぞ

※原子力ミサイル潜水艦の艦名を変更
※補給艦を追加


【原子力空母】CVN

 

・あかぎ型原子力航空母艦

排水量  89000トン

全長   330m

全幅   43m

機関   三菱C2M加圧水型原子炉4基

     LM2500IECガスタービンエンジン4基    

最大速力 33ノット

乗員   約3300名

搭載機  F-35JC  33機

     F/A-18J  17機

     E-2D   7機

     SH-60K  11機

     EF-18G 7機

武装   オート・メララ 64口径127mm単装速射砲  1門

     Mk.15 ファランクス20mmCIWS     4基

     RIM-116 RAM近SAM11連装発射機  2基

     Mk41ミサイル発射機MOD23    16セル

同型艦 CVN-196「あかぎ」

    CVN-197「あまぎ」

備考:形はミニッツ型原子力航空母艦に似ている。

 

【軽航空母艦】CV

・いぶき型軽航空母艦

排水量 29800トン

全長   270m

全幅   38m

機関   LM2500IECガスタービンエンジン 4基

最大速力 30ノット

乗員   約1500名

搭載機  F-35JB 20機

     SH-60J 10機

武装   Mk.15 ファランクス20mmCIWS     2基

     RIM-116 RAM近SAM11連装発射機 2基

     Mk41ミサイル発射機MOD24    16セル

同型艦  CV-186 「いぶき」

     CV-187 「ほうしょう」

     CV-188 「りゅうじょう」

     CV-189 「たいほう」

備考:空母いぶきに出てくる自衛隊空母と形は似ている。

 

【ヘリコプター搭載航空母艦】DDH

・ひゅうが型ヘリコプター搭載航空母艦

DDH-181 「ひゅうが」

DDH-182 「いせ」

・いずも型ヘリコプター搭載護衛艦

DDH-183 「いずも」

DDH-184 「かが」

 

【ミサイル巡洋艦】CG

・あがの型ミサイル巡洋艦

排水量  12300トン

全長   190m

全幅   24m

機関   LM2500IECガスタービンエンジン 6基

最大速力 29ノット

乗員   約370名

艦載機 SH-60K 2機

武装  Mk 71 55口径8インチ砲 1門

    Mk41 mod23ミサイル発射機 128セル

    17式艦対艦誘導弾4連装発射筒 2基

    Mk.15 ファランクス20mmCIWS 2基

    RIM-116 RAM近SAM11連装発射機   2基

    68式3連装短魚雷発射管 2基

同型艦 CG-201 「あがの」

    CG-203 「さかい」

    CG-204 「やはぎ」

    CG-205 「おおい」

 

【ミサイル駆逐艦】DDG

・こんごう型ミサイル駆逐艦

DDG-173 「こんごう」

DDG-174 「きりしま」

DDG-175 「みょうこう」

DDG-176 「ちょうかい」

・あたご型ミサイル駆逐艦

DDG-177 「あたご」

DDG-178 「あしがら」

・まや型ミサイル駆逐艦

DDG-179 「まや」

DDG-180 「なち」

・あおば型ミサイル駆逐艦

排水量  7500トン

全長   170m

全幅   21m

機関   LM2500IECガスタービンエンジン 4基

最大速力 36ノット

乗員   約270名

搭載機  SH-60K 2機

武装   オート・メララ 64口径127mm単装速射砲

     Mk41ミサイル発射機Mod28 96セル

     17式艦対艦誘導弾4連装発射筒 2基

     Mk.15 ファランクス20mmCIWS 2基

     RIM-116 RAM近SAM11連装発射機  2基

     68式3連装短魚雷発射管 2基

同型艦  DDG-163 「あおば」

     DDG-164 「きぬがさ」

     DDG-165 「たま」

     DDG-166 「くま」

     DDG-167 「てんりゅう」

     DDG-168 「たつた」

     DDG-169 「はぐろ」

     DDG-170 「たかお」

     DDG-171 「くまの」

     DDG-172 「すずや」

 

【汎用駆逐艦】DD

・あさぎり型汎用駆逐艦

DD-151 「あさぎり」

DD-152 「やまぎり」

DD-153 「ゆうぎり」

DD-154 「あまぎり」

DD-155 「はまぎり」

DD-156 「せとぎり」 

DD-157 「さわぎり」

DD-158 「うみぎり」  

・むらさめ型汎用駆逐艦

DD-101 「むらさめ」

DD-102 「はるさめ」

DD-103 「ゆうだち」

DD-104 「きりさめ」

DD-105 「いなずま」

DD-106 「さみだれ」

DD-107 「いかづち」

DD-108 「あけぼの」

DD-109 「ありあけ」

・たかなみ型汎用駆逐艦

DD-110 「たかなみ」

DD-111 「おおなみ」

DD-112 「まきなみ」

DD-113 「さざなみ」

DD-114 「すずなみ」

・あきづき型汎用駆逐艦

DD-115 「あきづき」

DD-116 「てるづき」

DD-117 「すずつき」

DD-118 「ふゆづき」

・あさひ型汎用駆逐艦

DD-119 「あさひ」

DD-120 「しらぬい」

・うみかぜ型汎用駆逐艦

排水量  5700トン

全長   150m

全幅   18m

機関   LM2500IECガスタービンエンジン 4基

最大速力 38ノット

乗員   約240名

搭載機  SH-60K 1機

武装   Mk.45 62口径5インチ単装砲

     Mk41ミサイル発射機Mod29 36セル

     17式艦対艦誘導弾4連装発射筒 2基

     Mk.15 ファランクス20mmCIWS 2基

     68式3連装短魚雷発射管 2基

同型艦  DD-121  「うみかぜ」

     DD-122  「うらかぜ」

     DD-123  「えかぜ」

     DD-124  「いそかぜ」

     DD-125  「はまかぜ」

     DD-126  「あまつかぜ」

     DD-127  「ときつかぜ」

     DD-128  「みねかぜ」

     DD-129  「たにかぜ」

     DD-130  「おきかぜ」

     DD-131  「さわかぜ」

     DD-132  「なだかぜ」

     DD-133  「やかぜ」

     DD-134  「はかぜ」

     DD-135  「しおかぜ」

     DD-136  「あきかぜ」

     DD-137  「ゆうかぜ」

     DD-138  「ほかぜ」

     DD-139  「のかぜ」

     DD-140  「ぬまかぜ」

     DD-141  「なみかぜ」

     DD-142  「かみかぜ」

・ふぶき型汎用護衛艦

排水量  5900トン

全長   155m

全幅   19m

機関   LM2500IECガスタービンエンジン 4基

最大速力 38ノット

乗員   約250名

搭載機  SH-60K 1機

武装   Mk.45 62口径5インチ単装砲

     Mk41ミサイル発射機Mod29 40セル

     17式艦対艦誘導弾4連装発射筒 2基

     Mk.15 ファランクス20mmCIWS 2基

     RIM-116 RAM近SAM21連装発射機  2基

     68式3連装短魚雷発射管 2基

同型艦  DD-143 「ふぶき」

     DD-144 「しらゆき」

     DD-145 「はつゆき」

     DD-146 「みゆき」

     DD-147 「むらくも」

     DD-148 「しののめ」

     DD-149 「うすぐも」

 

【汎用フリゲート】FFM

・むつき型汎用フリゲート

排水量  3900トン

全長   130m

全幅   16m

機関   ロールス・ロイス社MT30 ガスタービンエンジン 1基

     MAN社12V28/33D STC ディーゼルエンジン   2基

最大速力 30ノット

乗員   約100名

搭載機  SH-60K 1機

武装   Mk.45 62口径5インチ単装砲

     Mk41ミサイル発射機 16セル

     17式艦対艦誘導弾4連装発射筒 2基

     RWS 2基

     RIM-116 RAM近SAM21連装発射機  2基

     HOS-3033連装短魚雷発射管 2基

FFM-211 「むつき」

FFM-212 「きさらぎ」

FFM-213 「やよい」

FFM-214 「うづき」

FFM-215 「さつき」

FFM-216 「みなづき」

FFM-217 「ふみつき」

FFM-218 「ながつき」

FFM-219 「きくつき」

FFM-220 「みかづき」

FFM-221 「もちづき」

FFM-222 「ゆうづき」

FFM-224 「なつづき」

FFM-225 「はつづき」

FFM-226 「にいづき」

FFM-227 「わかつき」

FFM-228 「しもつき」

FFM-229 「はるつき」

FFM-230 「よいつき」

 

【汎用巡洋艦】DE

・あぶくま型汎用巡洋艦

DE-229 「あぶくま」

DE-230 「じんつう」

DE-231 「おおよど」

DE-232 「せんだい」

DE-233 「ちくま」

 

【通常動力潜水艦】SS

・おやしお型通常動力潜水艦

SS-594 「いそしお」

SS-595 「なるしお」

SS-596 「くろしお」

SS-597 「たかしお」

SS-598 「やえしお」

SS-599 「せとしお」

SS-600 「もちしお」

・そうりゅう型通常動力潜水艦

SS-501 「そうりゅう」

SS-502 「うんりゅう」

SS-503 「はくりゅう」

SS-504 「けんりゅう」

SS-505 「ずいりゅう」

SS-506 「こくりゅう」

SS-507 「じんりゅう」

SS-508 「せきりゅう」

SS-509 「せいりゅう」

SS-510 「しょうりゅう」

SS-511 「おうりゅう」

SS-512 「ひりゅう」

SS-513 「せきりゅう」

 

【原子力潜水艦】SSN

・わかしお型原子力潜水艦

排水量 水上 6260トン

    水中 6870トン

全長 97m

全幅 9m

機関 三菱S1M加圧水原子炉1基

   12V25/25SCディーゼル機関2基

最大速力 水上 20ノット

     水中 25ノット

乗員 150名

武装 HU-607 533mm魚雷発射管6基

   (30式魚雷、ハープーン)

CMH.1S ミサイルハッチ22基

   (トマホーク)

SSN-650 「はやしお」

SSN-651 「わかしお」

SSN-652 「なつしお」

SSN-653 「ふゆしお」

SSN-654 「おおしお」

SSN-655 「ながしお」

SSN-656 「あきしお」

SSN-657 「はるしお」

SSN-678 「ゆきしお」

SSN-679 「にししお」

 

【原子力ミサイル潜水艦】SSGN

・せいりゅう型原子力ミサイル潜水艦

排水量 水上 6540トン

    水中 7260トン

全長 100m

全幅 11m 

機関 三菱S1M加圧水型原子炉1基

   12V25/25SDディーゼル機関2基

最大速力 水上 23ノット

     水中 29ノット

乗員 約160名

武装 HU-607B 533mm魚雷発射管6基

   (30式魚雷、ハープーン、)

    BMH.1Sミサイルハッチ20基

   (SLBM 35式潜水艦発射型弾道弾"生太刀Ⅰ")

   潜水艦魚雷防御システム

SSGN-701「せいりゅう」

SSGN-702「こうりゅう」

SSGN-703「りりゅう」

SSGN-704「ばんりゅう」

SSGN-705「ちりゅう」

SSGN-706「きゅうりゅう」

 

【ミサイル艇】PG

・はやぶさ型ミサイル艇

PG-824 「はやぶさ」

PG-825 「わかたか」

PG-826 「おおたか」

PG-827 「くまたか」

PG-828 「うみたか」

PG-829 「しらたか」

 

【輸送艦】LST

・おおすみ型輸送艦

LST-4001「おおすみ」

LST-4002「しもきた」

LST-4003「くにさき」

LST-4004「しれとこ」

LST-4005「あつみ」

LST-4006「もとぶ」

LST-4007「ねむろ」

LST-4008「みうら」

LST-4009「おじか」

LST-4010「さつま」

LST-4011「のと」

LST-4012「ゆら」

 

【強襲揚陸艦】LHD

・いず型強襲揚陸艦

排水量 基準 28200トン

    満載 51789トン

全長 239m

全幅 39m

機関 三井16V42M-Bディーゼルエンジン 4基

最大速力 24ノット

乗員 171名

艦載機 F-35B 8機

    MV-22B 8機

    CH-47 8機

    SH-60K 4機

    AH-64D 4機

武装  Mk.15 ファランクス20mmCIWS 2基

    RIM-116 RAM近SAM11連装発射機 2基

    Mk.29 8連装ミサイル発射機 2基

LHD-4401 「いず」

LHD-4402 「いとしま」

LHD-4403 「うちとみ」

LHD-4404 「うと」(艤装中)

LHD-4405 「おおしま」(艤装中)

LHD-4406 (建造中)

LHD-4407 (建造中)

LHD-4408 (計画)

LHD-4409 (計画)

LHD-4410 (計画)

 

・わかまつ型強襲揚陸艦

排水量 基準 29112トン

    満載 55412トン

全長  243m

全幅  40m

機関 三井16V42M-Cディーゼルエンジン 4基

最大速力 29ノット

乗員 161名

艦載機 F-35B 8機 

    MV-22B 12機

    CH-47  8機

    SH-60K  4機

    AH-64D  4機

武装  Mk.45 62口径5インチ単装砲 1門

    Mk.15 ファランクス20mmCIWS 2基

    RIM-116 RAM近SAM11連装発射機 2基

    Mk.29 8連装ミサイル発射機 2基

LHD-4411 「わかまつ」

LHD-4412 「むろつ」(艤装中)

LHD-4413 (建造中)

LHD-4414 (計画)

LHD-4415 (計画)

 

【補給艦】AOE/AE

・とわだ型補給艦

AOE-422 「とわだ」

AOE-423 「ときわ」

AOE-424 「はまな」

 

・ましゅう型補給艦

AOE-425 「ましゅう」

AOE-426 「おうみ」

AOE-427 「とうや」

AOE-428 「のとり」

 

・たかほこ型給兵艦

排水量 基準 15000トン

    満載 27000トン

全長  241m

全幅  34m

機関 三井16V42M-Cディーゼルエンジン 4基

最大速力 23ノット

乗員 123名

艦載機 オスプレイ 3機

AE-901 「たかほこ」

AE-902 「かぶくり」

AE-903 「おぜ」

AE-904 「いなわしろ」

AE-905 「みざわ」

AE-906 「ちゅうぜんじ」




さい。
次は国防陸軍の編成を投稿させていただきます。それではさようならぁ


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設定集(回転翼機)

※戦闘ヘリAH-1S、AH-64Dを削除。AH-64E、AH-64JE、XAH-71を追加
※UH-Xの表示をUH-2に変更
※OH-6Dを削除。OH-2とCH-49Jを追加
※SH-1Aを追加
※AH-64H アパッチ・フォートレスを追加
※アパッチシリーズの保有機と派遣機の機数を変更
※SH-1を削除、SH-71コロアを追加


AH-64E アパッチ・ガーディアン

2023年度に老朽化していたAH-1Sの後継として正式採用された米ボーイング社製の攻撃ヘリコプター。AH-64Dよりも装甲防御性能があがっている。日中紛争当時はまだ16機と数は少なかったものの中国軍の空挺戦車10台、装甲車16台、上陸用舟艇3隻、戦闘ヘリ1機を撃破する戦果を見せた。だが2030年代では既に旧式化してきており改良がされたJE型とJG型が主力になっている。現在40機を保有しており欧州には5機が配備された。

 

AH-64JE アパッチ・ガーディアン

AH-64Eに日本独自の改良を加えた攻撃ヘリコプター。AH-64Eからレーダー能力、ミサイル防御性能の向上、電波吸収塗料や素材の採用、また艦艇からの発着艦能力の追加などの改造が施された。だが、転移前ステルス性の足りなさが問題視されており、後継機が開発されていた。だが転移の影響でまだまだ現役でいられるだろう。保有機数は61機。欧州には7機が派遣された。

 

AH-64JG アパッチ・フォートレス

全長/胴体幅/全高:18.01m/3.32m/5m

主回転翼直径:14.91m

エンジン:GE製 T700-GE-701H ターボシャフトエンジン

重量/最大重量:6,319kg/11,334kg

乗員:2名

超過禁止速度/巡航速度:396.1km/241.9km

上昇率:10m/s

航続距離:1693km

実用限界高度:7300m

【武装】

固定:M230A2 28口径30mmチェーンガン

スタブウィング:(その武装のみをかのうな限り搭載した場合)

        AGM-119 ヘルファイヤ対戦車・対艦ミサイル16発

        31式空中発射型多目的誘導弾 16発

        25式携帯近距離地対空誘導弾改 20発

        AIM-9 サンドワインダ―   16発

        M261ハイドラ70mmロケット弾発射機4機(76発)

2025年にボーイング社が開発したアパッチ・ガーディアンの改良型。2032年に正式採用された。もともと、原型のG型は装甲、電子装備が改良されており、レーダーの索敵範囲が強化され、装甲も25mm砲弾が当たっても最低1時間飛行可能と「要塞」の名にふさわしい防弾性がある。JG型では追加装甲のゲージ装甲や爆発反応装甲などが装備可能など、主力戦車なみの装備が出来る。また機体強度があがったため超過禁止速度と実用上昇高度は上がったものの、重量が増したため、巡航速度と航続距離が減少した。ちなみに日中紛争後の中東派遣ではゲージ装甲を装備したJG型が武装ゲリラから20mm機関砲の攻撃を受け、その後RPGの直撃を受けたが基地に無事帰還し軽い修復と整備点検の後、翌日には出撃、任務を遂行した。現在、63機を保有しており7機が欧州に派遣された。

 

XAH-71 ファルコン

全長/胴体幅/全高:16.23m/1m/4.1m

主回転翼直径:12.4m

エンジン:LHTEC T900 ターボシャフトエンジン

重量/最大重量:5,341g/10,119g

乗員:2名

超過禁止速度/巡航速度:401km/286km

上昇率:9m/s

航続距離:2021km

実用上昇高度:6800m

【武装】

固定:M310 20口径35mmチェーンガン

内部ウェポンベイ:31式空中発射型多目的誘導弾6発orAGM-114ヘルファイヤ6発or

         25式携帯近距離地対空誘導弾6発

武装用スタブウィング:31式空中発射型多目的誘導弾18発orAGM-114ヘルファイヤ18発or

25式携帯近距離地対空誘導弾30発orM261ハイドラ70mmロケット弾発射機4基(76発)

2034年に日米共同で開発が完了し試作機が完成した最新型ステルス攻撃ヘリコプター。AH-64E及びJEの後継として開発。現在、国防陸軍と海兵隊で試験中だが2036年度に正式採用される見込み。RAH-66コマンチの開発データが使われており高度な武装・ステルス性を有するヘリコプター。

 

UH-1J イロコイ

国防陸軍及び海兵隊が採用しており1993年より導入された汎用ヘリコプターで、UH-1Hの独自改良型である。ヘリボーン作戦などで使われるが今後しばらくは輸送機や救難機として使われると思われる。保有機数は30機。欧州に9機が派遣された。救難任務や輸送任務に従事しているが旧式であり老朽化も激しく前線での配備が困難なことから後方での傷病者輸送、物資・兵員輸送に従事している。

 

UH-60JA ブラックホーク

国防陸軍及び海兵隊が採用しており1997年より導入している汎用ヘリコプター。UH-1の後継とされる予定であったが全面的更新機とはならず、UH-1Jおよびその後継たるUH-Xと併用される。対戦車ヘリコプター並の武装が可能なため対ネウロイ戦に置いて陸上型ネウロイへの攻撃に利用されるだろう。現在41機を保有している。欧州には11機が派遣されたがUH-1Jと同じく老朽化が激しいため後方での輸送任務に従事している。

 

UH-2 プエブロ

国防陸軍と海兵隊が採用しておりベル 412EPI(UH-1系列)の改良型。UH-1H/Jの後継たる新多用途ヘリコプターとして2021年度より導入開始。現在150機を保有している。欧州には35機が派遣されており前線への輸送や兵員の運搬などに使用されている。欧州に派遣されているヘリとしては最多。愛称はプエブロでアメリカ先住民族のプエブロ族からとられた。

 

CH-47J/JA チヌーク

国防陸海空軍と海兵隊が採用している米ボーイング製輸送ヘリコプター。レーダーサイト・ミサイルサイトへの補給が主任務。1986年より川崎重工業によるライセンス生産機をJ型として導入、1995年度より改良型のJA型を導入。今後は前線への物資補給で役立つと思われる。保有機数は99機。欧州には5機が派遣され前線への輸送任務に従事している。

 

CH-49J ブラックフット

全長/胴体幅/全高:36.2m/3.7m/5.6m

主回転翼直径:18.78m

エンジン:ライカミングT56-L-714 ターボシャフトエンジン

重量/最大重量:10.33t/28.12t

乗員:3名

超過禁止速度/巡航速度:320km/260km

上昇率:4m/s

航続距離:2123km

実用上昇限度:2100m

最大輸送量:兵員51名or担架28個と衛生兵3名

武装:M137 ミニガン×2

老朽化していたCH-47の代わりに2026年に採用された米ボーイング社製輸送ヘリコプター。川崎重工がライセンス生産をしており、現在28機を保有しており調達予定機数は109機。欧州には4機が派遣されている。愛称はブラックフットでアメリカ先住民族のブラックフット族からなずけられた。

 

OH-1 ニンジャ

国防陸軍と海兵隊が採用しており2001年より導入している偵察・観測ヘリコプター。現在38機を保有している。今後OH-2とともに観測射撃の際などに使用されると思われる。欧州には4機が派遣。

 

OH-2 サムライ

全長/胴体幅/全高:13.5m/1m/4.12m

主回転翼直径:11.41m

エンジン:三菱 TS2-A-13 ターボシャフトエンジン

重量/最大重量:2580g/4500g

乗員:2名

超過禁止速度/巡航速度:370km/320km

上昇率:7m/s

航続距離:1430km

実用上昇限度:5400m

武装:27式携帯近距離地対空誘導弾4発

旧式化していたOH-6Dの後継として2028年に正式採用された偵察・観測ヘリコプター。現在31機を保有している。XAH-71ほどではないが高度なステルス性を持っている。今後、AH-1とともに観測射撃の際などに使用されると思われ、欧州に3機が派遣された。

 

V-22 オスプレイ

国防陸、海軍と海兵隊で採用されている。2019年より導入している。現在87機を保有しており輸送などで役立つと思われる。欧州には10機が派遣され輸送任務に従事している。

 

UH-60J 

国防海空軍が採用している米シコルスキー製捜索救難ヘリコプター。1991年導入。今後救難機として活躍すると思われ現在22機を保有している。欧州に4機が派遣され救難任務、傷病者の輸送任務に使用されている。

 

SH-60J シーホーク

国防海軍が採用している。米シコルスキー・エアクラフト製SH-60Bを元に海上自衛隊向けに開発された哨戒ヘリコプター。今後は救難任務や哨戒任務で活躍すると思われる。保有機数は106機。欧州には25機が派遣され、救難任務や哨戒任務に従事している。

 

SH-60K シーホーク

国防海軍が採用しておりSH-60Jを基に対潜能力の向上や対艦ミサイル・対潜爆弾の搭載能力を付与した三菱重工製哨戒ヘリコプター。今後は対ネウロイ戦に役立つと思われる。保有機数は91機。欧州には19機が派遣されており、地上ネウロイへの攻撃や哨戒等に使用されている。

 

SH-71A コロア

乗員:4名 最大16名

全長:21m

全幅:17m

全高:6.1m

主回転翼直径:17m

全備重量/自重:19,178㎏/6,718㎏

発動機:GE/IHI T800-IHI-500A1 ×2(2500Hp)

巡航速度/超過禁止速度:201km/391km

航続距離:1041km

実用限界高度:4571m

武装:Mk.46短魚雷orMk.50短魚雷orMk.53短魚雷 4発

   AGM-114ヘルファイヤ対艦/対戦車ミサイルorAGM-119ペンギン対艦ミサイル 4発

   M60 7.62㎜汎用機関銃orM2407.62㎜汎用機関銃orM2ブローニング12.7㎜重機関

   銃orAGU-17/A 7.62mmミニガン

   Mk 44 Mod 0 30mmキャノン砲

国防海軍がSH-60の後継として2025年に正式採用した対潜哨戒ヘリ。米シコルスキー社が2024年に開発した。欧州には14機が派遣されておりSH-60と同じく救難任務、哨戒任務、地上ネウロイへの攻撃に使用されている。愛称はコロアでアメリカ先住民族のコロア族からなずけられた。

 

MCH-101

国防海軍で採用している2008年に導入されたアグスタウェストランド(現:レオナルド・フィンメッカニカ)製掃海・輸送用ヘリコプター。今後は前線への補給などで役に立つと思われる。保有機数は20機。欧州には3機が派遣されており輸送任務に従事している。

 

 

 

 



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設定集(固定翼機)

皆さまどうもSM-2です。
今回は国防軍が使用する固定翼機について書かせていただきました。
ではどうぞ

※XC-5をXC-4フライングキャリアーに変更
※R-3Aサイレントスカウターを追加


F-35JA ライトニングⅡ

国防空軍が採用している最新鋭ステルス戦闘機。米ロッキード・マーティン製第5世代ジェット戦闘機で全国各地の基地に配備されている。エンジン性能の向上によって最高時速をマッハ1・8にしたりレーダーの改良が加えられたりしており本家より優秀な機体。

保有機は250機

 

F-35JB ライトニングⅡ

国防海軍及び海兵隊が採用している最新鋭ステルスVTOL機。日本各地に配備された軽空母、強襲揚陸艦に搭載されている。こちらもエンジン性能やレーダーの改良がはかられている。現在海軍は144機海兵隊は102機を保有している。

 

F-35JC ライトニングⅡ

国防海軍が採用している最新鋭ステルス艦上戦闘機。日本全国に配備されている原子力航空母艦に搭載されている。こちらもエンジン性能の向上やレーダーの改良がはかられている。88機を保有している。また独自に左側主翼の付け根部分に25mm航空バルカン砲を搭載した。

 

F-15DJ イーグル

国防空軍が採用している要撃戦闘機。1981年に導入された米マクドネル・ダグラス(現:ボーイング)製要撃戦闘機で長らく日本の主力戦闘機であったが近年のステルス性の必要性や採用から年数がたっていることから順次退役しF-35に世代交替している。現在32機のみを東部航空方面軍が使用している。ただ偵察機に改良されたものは現在も使われている。

 

F-2A/B

国防空軍が採用している攻撃戦闘機。2000年に導入された攻撃戦闘機で、米ジェネラル・ダイナミクス(現:ロッキード・マーティン)製F-16戦闘機をベースに日米共同で開発が行われた。アメリカのF-16がベースとなっているが中身は全くの別物。改良が施され空対艦ミサイルのほかに空対地ミサイルも搭載可能になっている。全国各地の基地に配備されており92機を保有している。

 

F/A-18FJ スーパー・ホーネット

国防海軍が採用している攻撃戦闘機。2028年に導入された攻撃戦闘機で、米マクドネル・ダグラス(現ボーイング)社製複座戦闘攻撃機。国防海軍の原子力空母に搭載されている。主に空対艦戦闘が主任務となる。現在54機を保有している。

 

E-2C

国防空軍が保有している早期警戒機。1983年に導入された米グラマン製早期警戒機で全国各地の基地に配備されており低空から侵入する航空機の監視に保有している。日本は12機保有している。

 

E-2D ホークアイ

国防空軍、海軍が保有している早期警戒機。2024年に導入された米グラマン製早期警戒機でE-2Cの後続として導入。全国各地の基地原子力空母に配備されており低空から侵入する航空機の監視や艦隊防空用に保有している。日本は国防空軍が12機国防海軍14機保有している。

 

E-767

国防空軍が採用している早期警戒管制機。1998年に導入された米ボーイング製早期警戒管制機。全国に20機が展開している。友軍機の目標の分析や空戦の指揮等を行うため。

 

RF-15DJ

国防空軍が採用している偵察機。F-15DJに偵察用のポットをつけた機体。42機を保有している。

 

P-1C

国防海軍が採用している対潜哨戒機。P-3Cの後継として、防衛省技術研究本部と川崎重工業が開発した純国産4発ジェット哨戒機で全国各地の基地に配備されており日本に近づく潜水艦を探知していたが。この世界はネウロイと戦争中なためしばらくは哨戒機として活用されるだろう。保有機数は103機。

 

OP-3C オライオン

国防海軍が採用している偵察機。余剰のP-3Cから改造された画像情報偵察機で2001年導入。保有機数は10機。

 

US-2

国防海軍が採用している救難機。救難飛行艇。2004年に導入。水陸両用機で今後撃墜された航空機のパイロット救出などに使われると思われる。保有機数は18機。

 

C-1

国防空軍が採用している輸送機。C-46Dの後継として開発された川崎重工業製戦術輸送機。1971年導入。全国に配備されている。だが今後C-2に交替する予定である。保有機数は18機

 

C-2

国防空軍が採用している戦術輸送機。全国に配備されている。C-1の後続機として採用された。保有機数は45機。

 

C-130H ハキュリーズ

国防空軍が採用している輸送機。1984年に導入された米ロッキード製戦術輸送機。全機が完成機輸入である保有機数は14機。

 

C-130R ハキュリーズ

退役し、保管されていたアメリカ海兵隊のKC-130Rの中古機を改造・再整備した機体で、2014年11月導入。人員・貨物輸送の他、機雷敷設能力も付与される。空中給油機能を取り外したことから、名称を「C-130R」とした。6機購入。

 

KC-130H ハキュリーズ

輸出向け空中給油/輸送機型。C-130Hから改修された空中給油・輸送機。2010年導入。

2機(85-1080、95-1083号機)にブローブ・アンド・ドローグ方式空中給油用ポッドの増設、

及び空中給油受油能力の付与の改修がなされている。

 

KC-767 

国防空軍が採用している空中給油機。2008年に導入されたフライング・ブーム方式の空中給油・輸送機。保有機数は14機

 

EP-3C

国防海軍が採用している電子情報収集(SIGINT)機。1991年導入。ネウロイの情報収集や電波の調査などで今後必要となると思われる。日本国政府はこの機体の量産を指示している。保有機は5機。

 

RQ-4B グローバルホーク

国防陸海空軍が採用している無人偵察機。米ノースロップ・グラマン製無人偵察機。保有機数は36機

 

EC-2

国防空軍が採用している電子戦機。電子妨害機でありC-2戦術輸送機を改良して作られた。だがしばらくは必要性がなくなると思われる。現在、19機を保有している。

 

EF-18G グロウラー

国防海軍が採用している艦上電子戦機。F/A-18を改良して作られ主にジャミングなどを行う電子妨害機である。原子力空母に搭載されており、保有機は14機。

 

B-3A サイレンドアベンジャー

最大離陸重量 218トン

最高速度 マッハ0.92

全長 40m

全幅   39m

エンジン GE F-101-GE-102ターボファンエンジン4基

乗員 6名

爆弾搭載量 機内 30トン

      機外 25トン

後続距離 12157km

国防空軍が採用している戦略爆撃機。本来はB-52やB-1を導入しようとしたがアメリカがいい顔をしなかったため自国で開発することにした。だがノウハウがなかったためアメリカのボーイング社と川崎重工が共同開発して生まれたのである。Mk84無誘導爆弾やJDAM、ALCM、LJDAMを搭載可能である。それまではC-1を改良したBC-1を代用していたが転移の5年前に試験飛行が完了。現在は10機を実戦投入しておりまた2機を納入した。今後も納入は続くと思われる。愛称はサイレントアベンジャ―(静かなる復讐者)

 

BC-1

C-1戦術輸送機を改良しMk84無誘導爆弾やJDAMを投下可能な爆撃機である。B-3爆撃機(当時はXB-3という名称だった)の開発が完了するまでの代用機である。現在21機が航空総軍の第1戦略爆撃航空団に所属している。

 

FE-X

最大離陸重量 25トン

最大速度 880キロ

全長 18m

全幅 24m

エンジン アリソンT-56-C-427ターボプロップエンジン2基

乗員 5名

後続距離 8000km

現在国防海軍と国防空軍で開発している電子戦機。一機で電子戦データの収集とジャミングが出来るように設計している。現在、電子戦装備の小型化研究が進められており艦艇搭載のNOLQ-3を小型化して搭載しようとしている。また艦載機化も計画されている。

 

XC-4 フライングキャリア― 

最大離陸重量 300トン

最大速度 950km

全長 36m

全幅 38m

エンジン GE TF40 ターボファンエンジン4基

乗員 4名 

最大輸送重量 110トン

現在国防空軍が開発を進めている超大型軍用長距離輸送機。31式戦車が2台輸送可能な用に設計する。また空中給油機型も設計してる。愛称はフライングキャリアー(空飛ぶ運び屋)

 

C-17J グローブマスター

現在国防空軍が採用している軍用大型長距離輸送機。、マクドネル・ダグラス(現ボーイング)社が製造し2025年に納入を開始。川崎重工と三菱重工がライセンス生産を始め現在17機を保有している。今後も保有機は増えていきC-2と併用される予定。

 

XF/A-3 ジャイアントイーグル

最大離陸重量 31トン

全長 16m

全幅 11m

エンジン F135-PW-100 ターボファンエンジン2基

乗員 2名

後続距離 2541km

武装 F-35と同じ。

現在、国防海、空軍が開発している双発ジェットステルス攻撃戦闘機。F-2の後継機となる予定。三菱重工と防衛装備庁が共同で開発しており2016年4月22日に初飛行したX-2の研究成果を元に設計している。キャノピーやウェポンベイはF-35の形を流用している。試作機は既に完成している。愛称はジャイアントイーグル(大鷲の英名)だがF-15イーグルとは関係なく、魚などを好んで捕食する海鷲の一種の大鷲からなずけられた。

 

R-3A サイレントスカウター

最大離陸重量 17トン

最大速度 マッハ1

行動半径 10932km

全長 21m

全幅 35m

エンジン ゼネラル・エレクトリック F124 2基

乗員 2名 

武装 AIM-9 サンドワインダー 4発(自衛用)

ボーイング社が開発した高高度用ステルス戦略偵察機。高度なステルス性と赤外線カメラや超高精度カメラなどの高性能偵察機器を搭載している。限界高度は高度25000mである。ただ武装は自衛用のAIM-9サンドワインダ―4発を翼下のハ―ドポイントに搭載できるのみである。音速での飛行が可能。ただやはり偵察機、戦闘機ほどではない。愛称はサイレントスカウター7(静かな斥候)

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
本編の方は10月30日に投稿予定です。
実際にある航空機から架空の航空機までいろいろと書かせていただきました。
ご意見やご感想お待ちしております
それではさようなら


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設定集(車両)

【戦車】

 

・31式戦車

全長:9.1m

全幅:3m

全高:2.5m

重量:51t

エンジン:水冷6サイクルV型12気筒ディーゼル

時速:71km

武装:31式55口径140mm滑腔戦車砲

   ブローニングM2 50口径12.7mm重機関銃 

   26式50口径7.62mm汎用機関銃

装甲:複合装甲

   増加装甲(爆発反応装甲・ケージ装甲)

乗員:3名

2031年に正式採用された純国産第4世代主力戦車。主砲にはラインメタル社製140mmL45を55口径に改良したもの。日本製鋼所製。主砲胴軸には日本が新規開発した26式7.62mm汎用機関銃を搭載している。現在33台が納入されている。欧州に派遣するか議論されているがオーバーキルになってしまう可能性があるのと最新型の戦車を派遣することに反対する参謀が多い。

 

・10式戦車改

2010年に正式採用された純国産3.5世代主力戦車である10式戦車の主砲を44口径から55口径にしたもの。それ以外は10式戦車と変わりはない。現在377台を保有しているが生産を徐々に縮小し31式戦車の生産ラインを増やしている。欧州派遣部隊には加わっていない。

 

・10式戦車

2010年に正式採用された純国産3.5世代主力戦車。主砲は10式44口径120mm滑腔戦車砲。既に生産を停止しており113台が全国に配備されている。国産戦車としては初めてC4Iシステムを搭載した戦車である。現在も現役。既に旧式化してきている部分もあったが転移の影響でまだまだ現役でいられるだろう。欧州派遣部隊にも配備されている。

 

・90式戦車

1990年に正式採用された純国産第3世代主力戦車。主砲はラインメタル120mmL44をライセンス生産したものである。現役の戦車の中で唯一C4Iシステムを搭載しておらず設計なども既に旧式化しているため徐々に退役を始めている。現在137台が北部方面軍に配備されているのみである。連合軍に供与する話も持ち上がったが、主砲が120mmと日本の敵になった場合脅威になることと、日本の技術が漏れてしまう可能性があったため白紙になった。

 

・16式機動戦闘車

2016年に正式採用された装輪戦車。第2世代主力戦車において標準的な装備であった105mmライフル砲を装備しており有事の際には迅速な展開能力、機動性をもち歩兵部隊への火力支援・軽戦車などを含む敵装甲車両の撃破が目的となる。現在全国に102台配備されている。欧州への派遣は悪路等が多いことから元前の機動力を生かせない可能性が高いとして派遣を見送られた。またこの16式機動戦闘車を元にして27式空挺戦車が開発された。

 

・27式空挺戦車

全長:8.45m

全幅:2.98m

全高:2.87m

重量:26t

乗員:4名

武装:55口径105mmライフル砲

   ブローニングM2 50口径12.7mm重機関銃

   26式50口径7.62mm汎用機関銃

   26式中距離対戦車誘導弾

エンジン:直列4気筒4ストローク水冷ターボチャージド・ディーゼル

時速:85km

2027年に16式機動戦闘車を参考にして開発された。C-2輸送機でも輸送できるようになっている。また日中紛争に置いて空挺降下が行われたのは悪路が多かったため装輪式ではなく装軌式を採用している。ただ105mmライフル砲では現代の主力戦車の装甲を貫けない可能性が少ないため、26式中距離対戦車誘導弾が2発装備されている。

 

【装甲車】

 

・30式装甲戦闘車

全長:7m

全幅:3m

全高:3m

重量:27t

乗員:3名+10名

武装:ブッシュマスターⅣ 63口径40mm機関砲 

   26式中距離対戦車誘導弾

   26式50口径7.62mm汎用機関銃

エンジン:水冷4サイクルV型8気筒ディーゼル

時速:71km

2030年に正式採用された純国産2代目の装甲戦闘車。第4世代主力戦車とも戦える武装をしており、戦車と随伴しつつ兵員や物資を運搬することを主任務とする。現在42台が納入されており全国に配備されている。ただ数が少ないため本国に優先的に配備され欧州派遣には加わっていない。

 

・89式装甲戦闘車

1989年に正式採用された国産初の装甲戦闘車。第3世代主力戦車とも戦える装備があり戦車と随伴し物資等の輸送をするために開発された。主砲の35mm機関砲は戦車であっても正面装甲でないと危ないほどの威力を持つ。既に後継である30式装甲戦闘車が配備されており89式装甲戦闘車の納入は終了しているが今後30式装甲戦闘車と併用されると思われる。現在68台を保有中。12台のみが欧州に派遣されておりアフリカ戦線で陸上型ネウロイ15を撃破している。  

 

・27式装軌装甲車

全長:6m

全幅:3m

全高:2.3m

重量:13t

乗員:2名+10名

武装:Mk.19 自動躑弾発射機

   ブローニング 50口径12.7mm重機関銃

エンジン:水冷2サイクルV型4気筒ディーゼル

時速:70km

2027年に正式採用された純国産の装軌装甲車。現在全国に331台配備されており歩兵部隊、機甲部隊などで活躍している。此方も物資・人員運搬用として欧州に56台が派遣された。

 

・73式装甲車

1973年に正式採用された装軌装甲車。既に生産は停止しており27式装軌装甲車に交替されており東部方面軍に34台のみが配備されている。この34台は敵になったとしても脅威はほとんどないとされ連合軍に供与予定。

 

・水陸両用車(AAV7)

2013年から調達が開始された水陸両用車。海兵隊に配備されており海兵隊の装甲車両の中心。人員輸送型、指揮通信型、回収型の3タイプがあり人輸送型267台、指揮通信型33台、回収型33台の計333台を保有している。欧州派遣の海兵隊には人員輸送型36台、指揮通信型2台、回収型2台の40台が派遣されている。

 

・21式指揮通信車

全長:6m

全幅:2.5m

全高:2.4m

重量:14t

乗員:8名

武装:ブローニングM2 50口径12.7mm重機関銃

   TANATOS 5.7mm軽機関銃

エンジン:水冷2サイクルV型10気筒液冷ディーゼル

時速:100km

2027年に正式採用された装輪装甲車。82式指揮通信車の後継として開発され通信・指揮能力が強化されている。現在、全国に51台が配備されている。此方は欧州に1台だけ派遣されており欧州派遣部隊総司令部に配備されている。

 

・82式指揮通信車

1982年に正式採用された戦後日本初の装輪装甲車。指揮通信能力が強化されており、各連隊以上の部隊の司令部に配備されている。現在27台を保有しているが生産は停止しており徐々に27式指揮通信車と交替している。7台は欧州派遣部隊に配備されており現場に迅速かつ正確な情報を届けることに成功している。

 

・27式偵察警戒車

全長:5.9m

全幅:2.71m

全高:2.5m

乗員:5名

武装:Mk.44 ブッシュマスターⅡ63口径30mm機関砲

   ブローニングM2 50口径12.7mm重機関銃

エンジン:いすゞ10PB3 4ストロークV型12気筒液冷ディーゼル

時速:100km

2027年に87式偵察警戒車の後継として正式採用された。87式よりも武装・装甲が強化されており防護能力は12.7mm弾までなら防げる。現在32台を保有しており今後も納入は続く。欧州への派遣は本州の部隊への配備が済んでいないこと等から見送られた。。

 

・87式偵察警戒車

1987年に正式採用された装輪装甲車。既に納入は終了しており111台が納入されている。そのうち11台は欧州に派遣されており敵の迅速な発見に役立っている。

 

・26式装輪装甲車

全長:8m

全幅:3m

全高:2.1m

乗員:2名+12名

武装:96式40mm自動躑弾銃ないしブローニングM2 50口径12.7mm重機関銃

エンジン:三菱 7D40 液冷4ストローク直列6気筒OHV24バルブターボチャージド・ディーゼル

時速:110km

2026年に96式装輪装甲車の後継として配備された装輪装甲車。96式装輪装甲車よりも輸送能力があがっている。また装輪でありながらも悪路走破能力は装軌装甲車なみにある。現在172台が納入されており今後も納入は続く見込み。欧州に15台が配備された。

 

・96式装輪装甲車

1996年に正式採用された装輪装甲車。武装などは26式装輪装甲車と同じ。物資・人員運搬で活躍しており徐々に退役をしているがそれでも270台がある。転移時解体されていなかった退役車両ないし転移後の退役予定車両は連合軍に有償供与する予定。欧州にも56台が派遣された。

 

・32式軽装甲機動車

全長:6m

全幅:3m

全高:2m

重量:4.5t

乗員:6名

エンジン:水冷4サイクルV型8気筒ディーゼル

速度:100km

2032年に軽装甲機動車の後継として正式採用された装輪装甲車。12.7mm弾をはじき返すほどの防御力を持つ。以前、部隊使用承認の形で配備していた軽装甲機動車と違い此方は正式採用。現在570台を全国の海兵隊、陸軍部隊に配備している。1台辺り700万円と軽装甲機動車と比べたら高いが、それでも他の車両と比べるととことんまで安い。

 

・軽装甲機動車

2001年から配備が始まった皆さんご存じ軽装甲機動車。1台640万とリーズナブルなお値段になっている。現在、1367台が全国に配備されており32式軽装甲機動車の調達台数と反比例して退役している。転移の影響でこの軽装甲機動車は海外の軍からも注目を集めており、モンキーモデルが海外の軍隊に販売され、退役した車両も有償供与される予定。

 

・輸送防護車

ブッシュマスター防護機動車を購入したもので部隊使用承認の形で第1遊撃師団に12台を配備している。

 

・NBC偵察車

部隊使用承認の形で配備されている核(N)、生物(B)、化学(C)兵器対処用の装輪装甲車。2010年から配備が始まり現在50台が全国の化学科部隊に配備されている。欧州には化学兵器等の大量破壊兵器の使用の可能性が極めて低とされ派遣されていない。現在、後継の車両を開発中。

 

・新型NBC偵察装甲車

全長:8m

全幅:2.5m

全高:3.4m

重量:21t

乗員:8名

武装:ブローニングM2 50口径12.7mm重機関銃

エンジン:カミンズ社製水冷6サイクルターボチャージャー付きディーゼル

時速:103km

NBC偵察車の後継車両として現在、三菱重工で開発中の新型装輪装甲車両。26式装輪装甲車同様、装輪装甲車でありながらも悪路走破能力が高い。

 

【砲兵支援車両】

 

27式中砲牽引車

全長:8.21m

全幅:3m

全高:2.56m

重量:1.1t

乗員:5名

エンジン:カミンズ社製水冷6サイクルターボチャージャー付きディーゼル

時速:70km

27式39口径155mm榴弾砲と30式38口径203mm榴弾砲をけん引するための車両。2023年に27式39口径155mm榴弾砲の開発が決定した際から開発されていたが2024年に30式38口径203mm榴弾砲の開発が決定すると、そちらも牽引できるようにした。

 

・87式砲側弾薬車

M110 203mm榴弾砲に付随し弾薬と要員を運搬するための車両として1987年に正式採用された。欧州には3台が派遣された。

 

・30式弾薬補給車

全長:6.8m

全幅:3.3m

全高:3.1m

全備重量:41t

乗員:2名

エンジン:水冷6サイクルV型12気筒ディーゼル

時速:50km

30式203mm自走榴弾砲や30式38口径203mm榴弾砲に付随し弾薬を補給するための専用車両。30式203mm自走榴弾砲及び30式38口径203mm榴弾砲と同じ台数だけ派遣され9台が欧州に派遣されている。

 

・34式弾薬補給車

全長:6.5m

全幅:3.3m

全高:3m

全備重量:36t

乗員:2名

エンジン:水冷6サイクルV型12気筒ディーゼル

時速:53km

30式弾薬補給車の車体を流用して作られ34式155mm自走榴弾砲及び27式39口径155mm榴弾砲に付随して弾薬を補給するために作られた。欧州には4台が派遣された。

 

・99式弾薬補給車

1999年に99式155mmりゅう弾砲に付随し弾薬を補給するための専用車両として開発された。23式装輪155mm榴弾砲にも補給が可能である(23式装輪155mm榴弾砲が99式弾薬補給車からの補給も可能なように設計されていた)欧州には9台が派遣された。

 

【戦車回収車】

 

・31式装軌車回収車

全長:9.5m

全幅:3m

全高:2.7m

重量:51t

エンジン:水冷6サイクルV型12気筒ディーゼル

時速:70km

武装:ブローニングM2 50口径12.7mm重機関銃

乗員:5名

31式戦車の車体を流用し開発された戦車回収車。国防軍で採用されているほぼすべての装甲車両を運搬可能な車両である。保有台数は6台と少ないため欧州には派遣されていない車両である。

 

・11式装軌車回収車

10式戦車の車体を流用し開発された戦車回収車である。戦車が故障した際に車体の回収・運搬や修理・整備を支援する目的で作られた車両。現在121台を保有しており欧州には13台が派遣された。欧州に派遣された11式装軌車回収車は連合軍の故障した戦車や装甲車の運搬や修理を行っていることから、連合軍の戦車兵の間で「タンク・アンビュランス」というあだ名が付けられている。

 

・90式戦車回収車

90式戦車の車体を流用し開発された戦車回収車である。90式戦車が故障した際に車体を回収・運搬・修理する目的で作られた。90式戦車の退役にともない、此方の退役も進み現在3台が北部方面軍に配備されているのみである。

 

【その他】かっこ内の数字は(保有台数/派遣台数)

 

・73式小型トラック  (1943台/171台)

・高機動車      (2543台/203台)

・73式中型トラック  (1289台/84台)

・73式大型トラック  (443台/56台)

・特大型トラック   (102台/3台)

・74式特大型トラック (131台/9台)

・10トントラック   (101台/2台)

・軽レッカ      (1200台/94台)

・重レッカ      (890台/6台)

・中型セミトレーラー (154台/5台)

・特大型運搬車    (103台/4台)

・重装輪回収車    (105台/7台)

・10式雪上車     (132台/10台)

・軽雪上車      (201台/19台)

・偵察用オートバイ  (406台/34台)

・75式ドーザ     (205台/12台)

・施設作業車     (170台/13台)

・道路障害物作業車  (101台/2台)

・坑道掘削装置    (51台/0台)

・小型ショベルカー  (213台/11台)

・小型ド―ザ     (126台/9台)

・中型ド―ザ     (107台/4台)

・大型ド―ザ     (91台/2台)

・グレ―ダ      (109台/5台)

・掩体掘削機     (162台/16台)

・資材運搬車     (301台/12台)

・バケットローダ   (330台/18台)

・トラッククレーン  (170台/10台)

・タイヤローラー   (120台/8台)

・自走式粉砕機    (40台/2台)

・07式機動支援橋   (210台/11台)

・92式浮橋      (103台/3台)

・90式戦車橋     (31台/5台)

・31式戦車橋     (12台/1台) ※31式戦車の車体を流用



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設定集(火砲)

はい、皆さまどうもSM-2です。
前に活動報告の方で設定集で「火砲」の設定集と「車両」の設定集は欲しいですかと聞いたところどちらも欲しいという意見がありましたので、完成している火砲の設定集から投稿させていただきます。


・カールグスタフ 84mm無反動砲

スウェーデンのFFV社製の無反動砲。口径は84㎜。2012年よりもともとあったM2型に変わりM3型の納入を開始した。対戦車兵器としては旧式化しているものの多種多様な砲弾を撃てるため未だに歩兵部隊に配備してある。M2、M3合わせ3100門を保有している。だがやはり旧式化しているのには変わりなく新型の28式84㎜無反動砲に交替している。

 

・28式84mm無反動砲

最大有効射程:1100m

弾種:無反動対戦車榴弾

   無反動榴弾 

   無反動発煙弾

   無反動照明弾 

   無反動音響閃光弾

   無反動催涙ガス弾

   無反動麻酔ガス弾

豊和工業製の純国産無反動砲。榴弾、対戦車榴弾、発煙弾、照明弾などカールグスタフで発射できた砲弾に加え音響閃光砲弾という非殺傷砲弾も発射できる。現在、1200門を保有しておりカールグスタフと徐々に交替している。

 

・28式110mm個人携帯対戦車弾

最大有効射程:1000m

弾頭:R-28対戦車タンデム弾頭

   R-28対戦車榴弾

   R-28照明弾

   R-28サーモバリック弾

2028年に正式採用されたドイツ、ダイナマイトノーベル社製の対戦車ロケット。110㎜個人携帯対戦車弾と違いロケットの弾薬部の再装填が可能で弾種も対戦車榴弾、照明弾、サーモバリック弾と無反動砲ほどではないが多種多様なロケット弾を発射できる。弾頭一発あたり調達価格は5000円と使い捨ての110㎜個人携帯対戦車弾よりもお得。現在、1101門が配備されており109門が欧州に派遣中。

 

・110mm個人携帯対戦車弾

ドイツ、ダイナマイトノーベル社製、パンツァーファーストバンⅢを購入したもの。使い捨てであり、その調達価格の高さから「空飛ぶ日産マーチ」ともいわれる。すでに後継の28式110㎜個人携帯対戦車弾と交替を始めているが、一部の部隊では未だに現用。在庫処分の一環で欧州には2390発が派遣された。

 

・25式81mm中迫撃砲

最大有効射程:6172m

弾種:NATO 81mm迫撃榴弾

   NATO 81mm迫撃榴弾

   NATO 81mm迫撃照明弾

   NATO 81mm迫撃発煙弾

L16の後継として開発された迫撃砲。1371門を保有しており射程は6172mとL16より長く、価格は980万とL16よりも安いため1年間における調達量はL16よりも少し多い。未だに調達が続いており次の年度での調達で全てのL16との更新が完了すると思われる。

 

・L16 81mm中迫撃砲

1990年からライセンス生産が始まった重機関銃と同じ歩兵部隊への直接火力支援用として当時、旧式化していた61式81mm無反動砲の後継として1990年代初頭より導入開始。既にこの砲も旧式化しており後継の25式81mm中迫撃砲との更新が進んでおり既に16門が西部方面軍に現存するのみである。また、予備火器として倉庫に残っていた一部を連合軍に有償供与する予定。

 

・M154 120mm重迫撃砲

最大有効射程:14000m

弾種:M941A2 120mm迫撃榴弾

   M949  120mm迫撃榴弾

   M956  120mm迫撃照明弾  

   M958  120mm迫撃発煙弾

   M1001 120㎜サーモバリック迫撃砲弾

2027年に120mm重迫撃砲RTの後継として正式採用された重迫撃砲。120mm重迫撃砲RTよりも多くの種類の砲弾を撃つことが出来る。またサーモバリック砲弾を撃ちだすこともでき敵の重要施設の破壊や非装甲・軟装甲物への攻撃で使用されることもある。120mm重迫撃砲RT A2との併用が決まっている。現在307門が配備中。欧州には14門が派遣。

 

・120mm重迫撃砲RT A2

最大有効射程:13000m

弾種:M934A1 120mm迫撃榴弾

   M933  120mm迫撃榴弾

   M929  120mm迫撃煙幕弾

   M930E1 120mm迫撃照明弾

1992年より導入が始まった重迫撃砲である120mm重迫撃砲RTの改良版。現在、M154 120mm重迫撃砲と並んで歩兵連隊の重迫撃砲部隊で使用されている。既に原型の120mm重迫撃砲RTはほぼ退役しており、このA2モデルになっている。ただ96式120mm自走重迫撃砲だけは原型の120mm重迫撃砲RTのままである。現在、601門が配備されており34門が欧州に配備された。

 

・M6C-210 コマンドゥ 60mm軽迫撃砲

最大有効射程:1600m

弾種:迫撃榴弾

   迫撃煙幕弾

   迫撃照明弾

2011年から導入が始まった1人で携帯・射撃可能の小型軽迫撃砲。歩兵部隊に随伴し軽機関銃や無反動砲のように適切な火力で歩兵部隊を援護する。主に携帯迫撃砲手と呼ばれる隊員が使用する。現在、2034門が配備されており301門が欧州派遣部隊に配備されている。

 

・30式38口径203mm榴弾砲

最大有効射程:38km

弾種:203mm榴弾

   203mm発煙弾

   30式203mmサーモバリック砲弾

エンジン:三菱8SY31WB3ストローク直列6気筒液冷ディーゼル

時速:41km

2030年に正式採用された榴弾砲。砲弾の一種の35式203mmサーモバリック砲弾は戦略兵器の一種で過去に開発されていた核砲弾と違い着弾後、歩兵が突入しても健康被害はないという利点がある。威力は初期の原子爆弾よりもやや弱く半径1kmを焼きつくすほどの威力がある。現在、37門が配備されており調達予定台数は91門、内6門が欧州に派遣されている。

 

・27式39口径155mm榴弾砲

最大有効射程:31km

弾種:155m榴弾

   155mm発煙砲弾

   155mm照明弾

エンジン:三菱8SY31WB4ストローク直列6気筒液冷ディーゼル

時速:30km

2027年に正式採用された155mm榴弾砲。旧式化しFH70 155mm榴弾砲の後継として開発され迫撃砲のような多種多様な砲弾がある。この砲の改良型は34式155mm自走榴弾砲に使用されている。またエンジンがついており少しだが自走可能。現在98台が配備されており最終調達予定数は203門。欧州には10門が派遣された。

 

・23式装輪155mm榴弾砲

FH70 155mm榴弾砲の後継として2023年に採用された装輪自走砲。高度ネットワーク化された砲兵システム下での運用を前提とし、当初は重装輪回収車と共通の車体に99式自走155mmりゅう弾砲と共通の砲を搭載した車両となる予定であったが、製造するにあたり、車体をMAN社製の8輪トラックに変更している。現在167台が配備中。内13門が欧州に派遣中。

 

・28式120mm自走迫撃砲

全長:6m

全幅:3m

全高:2.3m

重量:13.5t

乗員:5名

武装:M154 120mm重迫撃砲

   ブローニングM2 50口径12.7mm重機関銃

エンジン:水冷2サイクルV型4気筒ディーゼル

時速:69km

27式装軌装甲車を改良し120mm迫撃砲を車両後部に搭載した自走迫撃砲。当初は120mm重迫撃砲RTを搭載する予定であったがM154の導入が決まったためM154 120mm重迫撃砲の搭載が決まった。全国の歩兵連隊の重迫撃砲部隊に配備されており保有台数は50台。調達予定台数は128台とかなり多い。乗員は5名。欧州派遣に16台が投入されている。

 

・96式120mm自走迫撃砲

1996年に採用された自走迫撃砲。それまで使用されてきた60式105mm自走迫撃砲や60式81mm自走迫撃砲が老朽化が著しかったため、当時重迫撃砲中隊で配備の始まっていた120mm迫撃砲を使用した自走迫撃砲を開発した。だが現在開発時同様、老朽化が激しくなっているため徐々に退役し欧州に派遣されている第7師団で12台が使用されているのみである。

 

・30式203mm自走榴弾砲

全長:8m

全幅:3.5m

全高:3.4m

重量:30t

乗員:10名

武装:30式38口径203mm榴弾砲

エンジン:水冷4ストークV型12気筒液冷スーパーチャージド・ディーゼル

時速:53km

M110自走榴弾砲の後継として2030年に正式採用された。主砲の30式38口径203mm榴弾砲は日本製鋼所が独自に開発した榴弾砲である。現在、32台が配備されており最終的に81台を調達する予定である。M110203mm自走榴弾砲と併用される予定。欧州には3台派遣された。

 

・M110 203mm自走榴弾砲

1984年からライセンス生産を開始。現在91台を全国に配備している。主砲はM201A1 37口径203mm榴弾砲。世界18カ国で採用されている自走榴弾砲である。欧州には9台が派遣された。

 

・34式155mm自走榴弾砲

全長:10.8m

全幅:3.2m

全高:4.6m

重量:40.3t

乗員:5名

主砲:27式60口径155mm榴弾砲

エンジン:三菱8SY31WB4ストローク直列6気筒液冷ディーゼル

時速:51km

2034年に正式採用された自走榴弾砲。主砲は2027年に正式採用された日本製鋼所製27式39口径155mm榴弾砲の60口径バージョンである。99式と併用される予定で、現在6台が北部方面軍に配備されている。欧州派遣にはその数の少なさから参加していない。

 

・99式155mm自走榴弾砲

1999年に正式採用された自走榴弾砲。主砲は日本製鋼所が開発した50口径155mm榴弾砲である。現在全国に171台が配備されており砲兵部隊の基本兵装の一つとなっている。欧州には18台が派遣され火力支援などで大いに役立っている。

 

・M270 MLRS多連装ロケットシステム

1992年から導入が始まった多連装ロケットシステム。イラク戦争や湾岸戦争に置いて圧倒的な破壊力を見せ付けた。元々、クラスター弾頭ロケットが多かったが現在ではクラスター弾頭は廃止されている。現在99台を保有しており、7台を欧州に派遣した。

 

・30式多目的連装ロケットシステム

使用ロケット弾とその諸元

―M40 多目的榴弾ロケット

 射程:40km

 弾頭:高性能爆薬 21kg

 爆発影響半径:10m

―M40A1 多目的ロケット

 射程:100km

 弾頭:高性能爆薬 21kg

    N28 核弾頭

    S25 サーモバリック弾頭

―MGM-140A

2030年にアメリカと共同開発された多目的ロケット弾とその発射機を含めた物の名称。射程100kmの核弾頭搭載ロケット弾が発射可能。だが核搭載ロケットはあくまで発射可能であり使用機会はまずないだろう。またこのロケット弾を元に対小型ネウロイ用の空対空ロケット弾の開発が進んでいる。現在32台を保有しており内3台を欧州派遣に参加させた。最終調達予定数は101台。

 

・87式自走高射機関砲

M42自走高射機関砲とM15A1対空自走砲の後継してドイツのゲルパルト対空戦車を参考にして開発された。当初61式戦車の車体を改良する予定であったが車体に対し砲塔が大きかったため74式戦車の車体を流用することになった。対空用の榴弾や徹甲榴弾のほかに対地射撃用の装弾筒付曳光徹甲弾も装備している。現在52台が配備されており、12台が欧州に派遣された。

 

・33式自走高射機関砲

全長:8.05m

全幅:3.52m

全高:4.5m

重量:38.1t

乗員:3名

最大有効射程:5km

最大射高:4km

武装:85口径40mm機関砲2門

エンジン:三菱13ZF25WT空冷4ストロークV型12気筒ターボチャージド・ディーゼル

時速:60km

87式自走高射機関砲の後継として2033年に正式採用された。調達予定台数は108台であり現在、20台が配備されている。欧州には3台が派遣されており、既に飛行型ネウロイ3機、陸戦型ネウロイ10を撃破した。87式自走高射機関砲同様、地上目標に対する水平射撃も可能。主砲の85口径40mm機関砲はブッシュマスターⅣ 40mm機関砲を参考に日本製鋼所が開発した。




いかがでしたでしょうか?
不明な点や不可解な点がございましたら教えてください。
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております。
では本編にて!さようなら!


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設定集(ミサイル)

皆さまどうもSM-2です。
この話設定集多すぎるなぁと考えながらもこれだけは外せずに書かせていただきました。今回はたぶん一番出てくるであろうミサイルとなっております。
ではどうぞ

※79式対舟艇対戦車誘導弾と26式中距離対戦車誘導弾を追加
※30式軽対戦車誘導弾と31式多目的誘導弾を追加


【航空機搭載ミサイル】

99式中距離空対空誘導弾

国防空軍が採用している日本が開発した中距離空対空ミサイル。誘導方式は初期から中間誘導は慣性誘導と発射母機からのデータリンクによる指令誘導、終末誘導にはミサイルに内蔵されたレーダーによるアクティブ・レーダー・ホーミングが用いられる。中間誘導は僚機に引き継がせることも可能。射程は100km前後と言われている。対応機種はF-15、F-2。

 

04式短距離空対空誘導弾

国防空軍が採用している日本が開発した短距離空対空ミサイル。誘導方式は初期から中間誘導は慣性誘導と発射母機からのデータリンクによる指令誘導、終末誘導には赤外線画像誘導が用いられる。対応機種はF-15、F-2、XF/A-3、F-35Jシリーズである。(F-35はわざわざAAM-5が搭載できるように改良した。)

 

AIM-9X サンドワインダ―

国防空、海軍が採用しているアメリカ合衆国が開発した短距離空対空ミサイル。アメリカ軍での制式符号はAIM-9。F-35用に輸入し三菱重工がライセンス生産していたがF-15にも搭載は可能。誘導方式はAAM-5と全く同じである。対応機種はF-15、F-35、F-2、F/A-18、XF/A-3である三菱重工がライセンス生産をしている。

 

AIM-120 AMRAAM

国防空、海軍が採用しているアメリカ合衆国のヒューズ社が開発した中距離空対空ミサイルである。ヒューズ・ミサイル・システムズ社はレイセオン社に吸収合併されたため、AMRAAMはレイセオン社が生産している。対応機種はF-15、F-35、F/A-18、XF/A-3である。三菱重工がライセンス生産をしている。

 

27式中距離空対空誘導弾

国防空、海軍が採用している三菱重工が開発した中距離空対空誘導弾。初期、中期は指令誘導と慣性誘導で終末誘導はアクティブレーダー誘導方式で撃ちっぱなしが可能である。射程は115km。F-35、F/A-18、F-2、XF/A-3に搭載可能である。

 

 

30式短距離空対空誘導弾

国防空、海軍が採用している短距離空対空ミサイル。三菱重工が開発した。こちらも初期中期は慣性・指令、指令誘導で終末誘導はアクティブレーダー誘導方式。射程35km。F-35、F/A-18、F-2、XF/A-3に搭載可能である。

 

XBAAM-1

現在、国防空、海軍が急きょ開発している空対空誘導弾である。大型のネウロイ等に対して使用予定で33式空対艦誘導弾をベースに開発している。対応機種はF-2、F/A-18、XF/A-3、F-35である。

 

93式空対艦誘導弾

国防空軍が採用している三菱重工業製赤外線画像イメージ誘導方式空対艦ミサイル。1995年度導入。F-2に搭載可能。また中間誘導にGPS誘導を加えた者もある。

 

20式空対艦誘導弾

国防空軍が採用している慣性/GPS誘導+アクティブ/パッシブ複合誘導方式空対艦ミサイル。F-2に搭載可能。だが、近年対艦ミサイルにもステルス性が要求されることから、ステルス性を備えた33式空対艦誘導弾が開発された。

 

AGM-84 ハープーン

国防海軍が採用しているアメリカ合衆国のマクドネル・ダグラス社が開発した対艦ミサイル。搭載機種はF/A-18、P-1である。発射時にはあらかじめ敵艦の大まかな位置などの情報を入力し、発射後は慣性誘導によって敵艦の方向へ飛翔、最終段階では自らレーダーを作動させてアクティブレーダーホーミングにより、目標艦船へと突入する。また、敵艦の大まかな位置情報の入力もせず、飛翔方向のみ指定し、発射することもできる。これは、通常のRBL方式に対し、BOL方式と呼ばれ、発射後指定の距離まで達した段階でミサイルのレーダーを作動させ、飛翔方向左右45度の範囲で索敵を行い、発見した目標へ誘導・突入させる。三菱重工がライセンス生産をしている。

 

33式空対艦誘導弾

国防空、海軍が採用している三菱重工製のステルス空対艦ミサイル。誘導方式はハープーンと同じである。Fー35の採用が決まった時点で開発を進めていたがF/A-18が採用されるのが決まった時F/A-18にも対応させた。F-35、F/A-18、F-2、XF/A-3に搭載可能。またこのミサイルを基にXBAAM-1が開発中。

 

91式空対艦誘導弾

国防海軍が採用している空対艦ミサイル。誘導方式は途中まで慣性航法誘導、終末誘導はアクティブ・レーダー誘導方式である。搭載機種はP-3、P-1哨戒機のみ。

 

AGM-114 ヘルファイヤⅡ

国防軍が採用している空対艦、対戦車ミサイル。最初はSH-60Kに搭載される目的で輸入されたが現在はUH-60J、AH-64にも搭載されている。

 

31式空中多目的誘導弾

国防陸軍・海軍が2031年に採用された航空機発射型多目的誘導弾。破片榴弾、対戦車榴弾、タンデム対戦車榴弾、対艦弾頭があり弾頭を交換することで空対地ミサイル、対戦車ミサイル、空対艦ミサイルとして使用できる。26式中距離対戦車誘導弾を元に開発されており誘導方式は26式中距離対戦車誘導弾と同じ。AH-64、UH-60J、SH-60K、SH-60Jに搭載可能

 

AGM-65 マーべリック

国防空、海軍が採用している空対地ミサイル。誘導方式はTV画像、赤外線画像、セミアクティブ・レーザーの3種類がある。搭載機種はF-35、F/A-18、XF/A-3、P-1である。三菱重工がライセンス生産をしている。

 

AGM-86JB ALCM

国防空軍が採用している空中発射巡航ミサイル。B-3A戦略爆撃機の開発完了とともに正式採用。転移の一か月前に三菱重工がライセンス生産を始めたばかりだった。誘導方式はGPSとTERCOMによるもの。ボーイング社に無理を言ってサーモバリック弾頭搭載型を開発してもらった。搭載機種はB-1Aで弾頭は熱核弾頭、通常弾頭、貫通弾頭、サーモバリック弾頭の4種類がある。

 

【艦艇搭載ミサイル】

RIM-66/67 スタンダードミサイル2

国防海軍が採用している中距離艦対空ミサイル。プログラマブルなオートパイロットを導入し、指令誘導に対応した改良型であり、主としてイージスシステムで用いられる。ミサイルは、母艦からの指令誘導を受けつつ目標近傍まで飛翔したのち、セミアクティブ・レーダー・ホーミング誘導によって突入する。こんごう型、あたご型、まや型、あおば型ミサイル駆逐艦、あがの型ミサイル巡洋艦に搭載されている。

 

RIM-174 スタンダードミサイル6

国防海軍が採用している長射程艦対空ミサイル。また対艦ミサイルとしても使用可能でSM-2ERブロックIVを発展さたミサイルであり、基本的には、SM-2ERブロックIVにAIM-120C-7 AMRAAM空対空ミサイルのアクティブ・レーダー・ホーミング誘導装置を組み合わせたものとなっている。まや型、あおば型ミサイル駆逐艦、あがの型ミサイル巡洋艦に搭載されている。

 

RIM-161 スタンダードミサイル3

国防海軍が採用している短距離から中距離の弾道ミサイル迎撃を目的とする艦船発射型弾道弾迎撃ミサイル。現在採用しているブロック3A型は中距離弾道ミサイルも十分撃墜可能。大陸間弾道ミサイルにもある程度撃墜可能である。こんごう型、あたご型、まや型、あおば型ミサイル駆逐艦、あがの型ミサイル巡洋艦に搭載されている。

 

RIM-7 シースパロー

国防海軍が採用している個艦防御用艦対空ミサイル。空対空ミサイルであるスパローを改修して作られた。セミアクティブホーミング誘導のミサイルで主に汎用駆逐艦に搭載されている。あさぎり型、むらさめ型、たかなみ型汎用駆逐艦、いず型強襲揚陸艦に搭載されている。

 

ESSM

国防海軍が採用しておりシースパローの後継としてレイセオン社が開発した艦対空ミサイル。日本語では「発展型シースパロー」と呼ばれる。途中までは慣性・指令誘導、終末誘導は電波ホーミング誘導である。汎用駆逐艦を始め、イージス艦、航空母艦にも搭載されている。あかつき型、むらさめ型、あさひ型、うみかぜ型、ふぶき型汎用駆逐艦、むつき型フリゲート、いぶき型軽航空母艦、あかぎ型原子力航空母艦に搭載されている。

 

RIM-116 RAM

国防海軍が採用しているアメリカ合衆国とドイツが共同開発した近接防空ミサイル。RAMは短射程で応答時間が速く撃ちっ放し能力を備えた対艦ミサイル防御用ミサイルとして開発された。むつき型汎用フリゲート、あおば型ミサイル駆逐艦、あがの型ミサイル巡洋艦、いずも型ヘリコプター母艦、いぶき型軽航空母艦、あかぎ型原子力航空母艦、いず型強襲揚陸艦に搭載されている。

 

RGM/UGM-84 ハープーン

国防海軍が採用している対艦ミサイル。潜水艦発射型であるUGMは専用カプセルに入れられ魚雷発射管から発射される。あさぎり型、むらさめ型汎用駆逐艦、こんごう型ミサイル駆逐艦、あぶくま型汎用巡洋艦、おやしお型、そうりゅう型通常動力潜水艦、あさしお型原子力ミサイル潜水艦、わかしお型原子力潜水艦に搭載されている。

 

90式艦対艦誘導弾

国防海軍が採用している対艦ミサイル。むらさめ型、たかなみ型、あきづき型、あさひ型汎用駆逐艦、あたご型ミサイル駆逐艦、はやぶさ型ミサイル艇に搭載されている。射程は150kmで途中まで慣性航法誘導。終末誘導はアクティブレーダー誘導である。

 

17式艦対艦誘導弾

国防海軍が採用している対艦ミサイル。まや型、あおば型ミサイル駆逐艦、あがの型ミサイル巡洋艦、うみかぜ型、ふぶき型汎用駆逐艦、むつき型汎用フリゲートに搭載されている。国防陸軍の12式地対艦誘導弾を元にしており射程は170km。誘導方式は途中までは慣性航法誘導及びGPS誘導で終末誘導は電波ホーミング誘導である。

 

RGM/UGM-109 

皆さんご存じトマホーク巡航ミサイル。国防海軍が採用している巡航ミサイルで種類は熱核弾頭搭載型対地用のA型。対水上目標用のB型。対地攻撃用のC、D、JH型があり誘導方式はそれぞれ違う。現在、わかしお型原子力潜水艦、あがの型ミサイル巡洋艦、あおば型ミサイル駆逐艦に搭載されている。またJH型はサーモバリック弾頭も搭載可能になっている。

 

35式潜水艦発射型弾道弾 生太刀Ⅰ

日本が米軍のポセイドンを元にして作った潜水艦発射型弾道ミサイル。核弾頭や通常弾頭、サーモバリック弾頭が搭載でき、あさしお型原子力ミサイル潜水艦に配備されている。

 

【地上発射型ミサイル】

MIM-104 PAC-3

国防空軍が採用している広域防空用ミサイルシステム。弾道ミサイルへの対処能力を本格化するため、さらなる能力向上を図った形態。現在日本各地に配備されている。だが弾道ミサイルのように高高度を飛行するネウロイがいないためしばらくは本土で待機状態となるだろう。

 

MIM-104 PAC-4

国防空軍が採用している広域防空用ミサイルシステム。PAC-3から更に弾道ミサイルへの対処能力を向上させた。また低・中高度飛行目標に対しての対処能力も非常に高い。そのためネウロイに対する防空用として欧州に派遣する計画が立てられているが最新型のミサイルを派遣することに反対する将校も多い。

 

03式中距離地対空誘導弾改

国防軍が採用している純国産の中距離防空用地対空ミサイル・システムである。三菱重工、東芝が製造しているが主契約者は三菱電機である。また巡航ミサイルにも対処可能。射程は60km。ミサイル誘導方式は中間指令誘導とアクティブレーダーホーミングの組み合わせとなっている。自走式であるため各飛行場の防空用に配備される。

 

33式中距離地対空誘導弾

国防軍が採用している純国産中距離地対空ミサイル・システムである。03式中距離地対空誘導弾の後継として開発された。射程は70km。ミサイル誘導方式は03式中距離地対空誘導弾と同じで自走式である。巡航ミサイルにも対処可能。また高高度目標にも限定的であるが対処可能なため短距離弾道ミサイルの最後の砦でもある。(と言っても撃墜成功率は10%ほど)

 

11式短距離地対空誘導弾

国防軍が採用している防衛省技術研究本部が開発した短距離防空用地対空ミサイルシステム。超音速あるいは小型の空対地ミサイルや巡航ミサイルにも対処可能で誘導方式はアクティブレーダーホーミング誘導である。射程は15km。今後各飛行場の防空用として派遣される予定。

 

93式近距離地対空誘導弾

国防軍が採用している35mm2連装高射機関砲L-90の後継として配備された自走式の近距離防空ミサイル・システム。ミサイル本体は91式携帯地対空誘導弾を流用したため、開発は車載発射機と光波FCSに限られ、開発期間は3年間と短期間であった。誘導方式は赤外線ホーミング、赤外線画像・可視光線画像方式であり射程は5km。

 

27式近距離地対空誘導弾

国防軍が採用している93式近距離地対空誘導弾の後継として配備された近距離防空ミサイルシステム。ミサイル本体は25式携帯近距離地対空誘導弾を流用し93式のノウハウもあったため2年で済んだ。コストも安く抑えられている。誘導方式はアクティブレーダーホーミングで射程は5km。

 

91式携帯近距離地対空誘導弾

国防軍が採用している日本の技術研究本部と東芝が開発した国産の携帯式防空ミサイルシステム。これを基に93式近距離地対空誘導弾が開発されたため射程も誘導方式も同じ。現在、後継の25式携帯近距離地対空誘導弾が配備ざれているため連合軍に有償供与される予定(在庫処分)。

 

25式携帯近距離地対空誘導弾

国防軍が採用している防衛装備庁と三菱重工が開発した純国産の携帯式防空ミサイルシステム。27式近距離地対空誘導弾はこれを基に開発されたため誘導方式、射程ともに同じ。ことらは連合軍には供与されない予定。

 

01式軽対戦車誘導弾

国防軍が採用している技術研究本部と川崎重工業が開発した個人携行式対戦車ミサイル。対戦車兵器としての84mm無反動砲の後継として配備されている。誘導方式は赤外線画像方式。今後はアフリカに送られる部隊などに配備され陸上型ネウロイに対し有効な武器になるだろう。また連合軍にも有償供与される予定。

 

30式軽対戦車誘導弾

国防軍が採用している川崎重工が開発した個人携帯式対戦車ミサイル。01式軽対戦車誘導弾の後継として2030年に正式採用された。誘導方式は赤外線画像誘導方式。突入方式はトップアタックと目標下部に直撃する2種類があり、前者だと敵戦車を撃破できる可能性が高くなるが目標が急に針路を変更すると目標に当たらない可能性が高くなり

後者だと装甲を貫けない可能性が高く撃破の可能性も少なくなるが、目標が針路を変更しても当たりやすく敵のキャタピラを破壊し走行不能にしやすい。アフリカに派遣される地上部隊などに優先的に配備される予定である。連合軍への供与の予定はない。

 

96式多目的誘導弾システム

国防軍が採用している日本の川崎重工業が開発した対戦車・対上陸用舟艇ミサイルシステムである。射程はながら10km以上とされる。光ファイバーTVM赤外線画像誘導方式で今後陸上型ネウロイ攻撃用として使用。

 

09式多目的誘導弾システム

国防軍が採用している防衛省技術研究本部と川崎重工業が開発した舟艇・対戦車ミサイル・システムである。射程は10km。誘導方式は光波ホーミング誘導で96式と同じく陸上型ネウロイ攻撃用で使用する予定。

 

30式多目的誘導弾システム

国防軍が採用している防衛省防衛装備庁と川崎重工が開発した09式中距離多目的誘導弾の後継の対舟艇・対戦車ミサイルシステムである。射程は10kmで誘導方式は赤外線画像誘導。まだ数が少ないため本土に優先的に配備される予定。

 

79式対舟艇対戦車誘導弾

国防軍が採用している川崎重工が開発した中距離対戦車誘導弾。現在89式装甲戦闘車に搭載されている。射程は4km。だが現在89式装甲戦闘車も後継の26式中距離対戦車誘導弾を使用しているため徐々に生産を停止している。

 

26式中距離対戦車誘導弾

国防軍が2026年に正式採用した対戦車誘導弾。誘導方式は光波ホーミング誘導で、射程は5km。79式対舟艇対戦車誘導弾の後継だった09式中距離多目的誘導弾は車両による運搬のため人力でも解体運搬が出来るように軽量化すべく川崎重工が開発した。現在89式装甲戦闘車を始め30式装甲戦闘車にも配備されている。

 

12式地対艦誘導弾

国防軍が採用している川崎重工製地対艦ミサイル。誘導方式は途中航程GPS・慣性航法装置、終末誘導は電波ホーミング誘導である。射程は150km。

 

33式地対艦誘導弾

国防軍が採用している川崎重工製新型地対艦ミサイル。誘導方式は途中航程慣性航法装置・GPS、終末誘導はアクティブレーダーホーミングである。射程は170km。またこれを基に対大型ネウロイ用地対空誘導弾の開発計画が持ち上がっている。

 

BGM-109

国防陸軍と海兵隊が採用しているトマホーク巡航ミサイル。熱核弾頭搭載型対地攻撃用のG型、対地攻撃用のKおよびJL型、対水上用のB型がある。JL型はサーモバリック弾頭が搭載できるようになっている。

 

35式中距離弾道弾 草薙Ⅰ

日本がソビエト連邦のSRD-10を元に開発した純国産中距離弾道ミサイル。ソ連崩壊時の混乱の時に流出したデータを元に開発。弾頭は生太刀と同じものを搭載している。国防陸軍の戦略防空砲兵団のみに配備されている。




いかがでいたでしょうか?
設定集は一応これで終わりですが皆さまからのご要望や質問等があればまた書かせていただくつもりです。
ではご意見ご感想等お待ちしております。さようならぁ


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設定集(その他航空機搭載兵器)

皆さまどうもSM-2です。今日は久しぶりの設定集です。今回は爆弾やロケット弾に関しての設定集となります。


・28式サーモバリック爆弾

2028年度に採用されたサーモバリック爆弾。燃料気化爆弾の次世代に当たる気体爆薬を詰めた爆弾である。おもに敵兵や戦車内部の兵士を殺傷することが目的である。またこのサーモバリック爆弾を小型弾頭化しロケット弾にしているものもある。F-15、F-2、XF/A-3、F-35、F/A-18、BC-1、B-3に搭載可能。

 

試作型対小型目標用対空ロケット(SAR-X)

30式多目的連装ロケットシステムに使用されるロケット弾を改良したもの。現在報告されている小型のネウロイは大型の状態から分裂し集団で攻撃を行うのでF-35などの現在の主力戦闘機では効果的な攻撃を行えず逆によいカモになってしまうためサーモバリック弾頭のロケット弾を小型ネウロイの集団の真ん中で爆発させることにより小型ネウロイの集団を撃滅するために開発している。戦闘ヘリや戦闘機、艦艇、車両からの発射を考慮している。

 

・Mk.82 500ポンド無誘導爆弾

Mk.82は、ダグラス・エアクラフト社が開発した航空機搭載爆弾。アメリカ軍が制式化しているMk.80シリーズの低抵抗通常爆弾としては2番目に小さく、重量500ポンド(227kg)クラスのモデルとなる。F-15、F-2、XF/A-3、F-35、F/A-18、BC-1、B-3に搭載可能。

 

・GBU-38B

Mk.82 500ポンド爆弾にGPS/INS誘導装置を付加した精密誘導爆弾(及び追加キット)。2007年度導入。F-2、F-35、F/A-18、XF/A-3、BC-1、B-3に搭載可能。

 

・Mk.84 2000ポンド無誘導爆弾

Mk.84は、アメリカ合衆国の無誘導爆弾である。重量2,000ポンド(907.2kg)クラスのこ爆弾はMk.80シリーズで最も使われている。F-15、F-2、XF/A-3、F-35、F/A-18、BC-1、B-3に搭載可能。

 

・GBU-31

Mk.84 2000ポンド無誘導爆弾にGPS/INS誘導装置を付加した精密誘導爆弾。2020年度導入。F-2、F-35、F/A-18、XF/A-3、BC-1、B-3に搭載可能。

 

・GBU-54

GBU-38にセミ・アクティブ・レーザー・ホーミング誘導方式を追加した精密誘導爆弾。F-2、F-35、F/A-18、XF/A-3、BC-1、B-3に搭載可能。

 

・GBU-39

GBU-39は、アメリカ合衆国製の小型航空爆弾であり、精密誘導爆弾である。285ポンドの精密誘導爆弾でF-2、F-35、F/A-18、XF/A-3、BC-1、B-3に搭載可能。

 

・GBU-12

GBU-12はアメリカ合衆国製の航空爆弾であるペイブウェイのMK.82500ポンド爆弾バージョンのことである。F-2、F-35、F/A-18、XF/A-3、BC-1、B-3に搭載可能。

 




いかがでしたでしょうか?
そういえばこれの編集をしている時お気に入り登録が100件を超えていることに気づきました。皆さまありがとうございます。今後も応援よろしくお願いします!
それではまた今度本編で。さようなら


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設定集(日中紛争)

どうも皆さまSM-2ともうします。
今回はストライクウィッチーズのSSを書かせていただきました。皆さまに楽しんでいただけたなら幸いです。
それでは本編どうぞ!


20XX年6月某日

 

突如、中国軍による与那国侵攻で始まった日中紛争。

日本政府は中国政府に重大抗議をするとともに国連安保理に訴え戦後初の防衛出動を発令した。

 

出動した部隊は以下の通りである。

 

【陸上自衛隊】       古谷剛    陸上幕僚長

<西部方面隊>       永木誠    陸将

・第15旅団  (沖縄)   潟見正治   陸将補

 

<陸上総隊>        住田幸一   陸将

・水陸機動団  (佐世保)  田中伸一   陸将補

・第1空挺団  (習志野)  幸田宏樹   陸将補

・中央即応連隊 (宇都宮)  石田陽一   一等陸佐

 

 

【海上自衛隊】       木田良友   海上幕僚長

<第2護衛隊群>      三池義男   海将補

・第2護衛隊  (佐世保)  水上雄二   一等海佐

・第6護衛隊  (横須賀)  板美剛氏   一等海佐

 

<佐世保地方隊>      神田健    海将補

・第13護衛隊 (佐世保)  窪田正彦   一等海佐

 

<第1海上補給隊>     中村正夫   一等海佐

・AOE-425 ましゅう  中曽根憲太郎 一等海佐

・AOEー426 おうみ   川良伸二   一等海佐

 

<潜水艦隊>        藤見俊三   海将

・第1潜水隊群 (呉)    富田耕四   海将補

 

 

【航空自衛隊】       永田英治   航空幕僚長

<南西航空方面隊>     冨田一郎   空将

・第9航空団   (那覇)  中井浩介   空将補

 

<警戒飛行隊>       隠田幸三郎  一等空佐

・第603飛行隊 (那覇)  飯嶋之男   一等空佐

 

<第8航空団>       永木剛紀   空将補

・第8飛行隊   (築城)  永井啓介   一等空佐

 

――――――――――

 

一時宮古島まで中国軍の侵攻を許してしまうが那覇駐屯地より出発した第51普通科連隊と第2水陸機動連隊の奮戦で宮古島に侵攻してきた中国軍を追い出すことに成功した。

また宮古空港に第9航空団が進出してそこを拠点に南西方面の制空権の確保に成功した。そして第8飛行隊も宮古に進出し、毎日のように中国軍施設に対する空爆を敢行した。

まず陸上自衛隊は多良間島に上陸同島にいた中国軍1200名を攻撃し270名の捕虜を得た。この時自衛隊に31名の死傷者が出た。

またこの時アメリカ軍も参戦した。

 

それから一カ月後石垣島及び竹富島に上陸した。そこでは中国軍5500名と激突。海上自衛隊・アメリカ海軍合同部隊も中国軍と大規模な海戦を行いミサイルフリゲート7隻、駆逐艦3隻、原子力潜水艦4隻を撃沈。フリゲート3隻、駆逐艦1隻を中破、空母「遼寧」に小破の被害を与えたが海上自衛隊も第13護衛隊のDD-132あさゆき、第6護衛隊DD-110たかなみが撃沈され第2護衛隊DD-119あさひ、DDG-178あしがらが中破の被害をアメリカ海軍もアーレイ・バーク型ミサイル駆逐艦DDG-89「マスティン」が中破の被害をこうむった。

石垣島では一カ月の激戦の末ついに自衛隊による奪還が成功。1354名の捕虜を得たが自衛隊も128名の死傷者を出してしまった。

 

そこから2カ月ほど西表島の中国軍との睨みあいが続きその間海上自衛隊とアメリカ海軍の潜水艦が中国軍の物資を積んだ輸送艦を4隻撃沈させた。またその潜水艦を追い返そうとした中国軍の潜水艦や駆逐艦、フリゲートと戦闘になったが。返り討ちにしてフリゲート2隻、駆逐艦1隻、潜水艦4隻を撃沈した。

海上自衛隊による徹底した通商破壊作戦により西表島と小浜島の中国軍1500名は10月某日撤退を開始。その動きを察知した自衛隊と米軍は輸送艦を素通りさせ中国兵は本国に無事撤退できた。

 

さらに一カ月後自衛隊は与那国島に上陸。だが空爆と通商破壊作戦で弱っていた中国軍1200名はすぐに降伏し自衛隊は大した被害も出さずに奪還できた。

それにより補給線が分断された波照間島の中国軍も降伏した。

 

それから一週間後アメリカ軍海兵隊1300名陸上自衛隊1000名は尖閣諸島に上陸し3日に渡る戦闘の末尖閣諸島の奪還に成功した。この時中国軍捕虜320名をえた。自衛隊の損害は13名の死傷者だった。

 

12月某日

年末が近くなったこの日に中国と日本の間で講和が成立。日中紛争は日本の勝利と言う形で終わった。

 

だが日本政府はこの日中紛争を受けて防衛力の無さを実感し国民投票を実施、憲法9条を改正し自衛隊の大規模改変を行った。まず憲法9条の改正内容だが以下の内容である。

 

・自国からの宣戦布告を禁止する。

・戦闘に繋がりかねない軍事的挑発、戦闘行為を禁止する。

・戦力を持つことが出来る。

・他国から攻撃、宣戦布告などを受けた際の戦闘を許可する。

 

自国から戦争につながりかねないような行為は禁止しつつ自衛戦闘をよりやりやすくしたのである。前憲法下では攻撃などを受けた際の自衛が非常にやりにくかったからである。

 

さて、自衛隊の改変だがまず名称を「自衛隊」から「国防軍」に変更した。(防衛省は防衛省のまま)そのため陸上自衛隊は国防陸軍、海上自衛隊は国防海軍、航空自衛隊は国防空軍に名称を変更しまた新設組織として国防陸軍から独立した海兵隊も新設された。

またその他の面でも改変が行われた。それは以下の通りである。

ーーーーーーーー

 

・固定翼機運用可能の原子力航空母艦2隻の配備。これは8年内での配備をめざし米軍から運用ノウハウなどを教わる。

・固定翼機運用可能な軽空母4隻の配備。こちらは6年以内の配備を目指す。これは主にシーレーンや本土防衛用である。

・攻撃型原子力潜水艦の配備。これも8年内での配備を目指す。

・長距離巡航ミサイルの配備。これは米国からトマホークを買うが将来的に自国での生産も目指す。

・国防軍人の定員を25万人から50万人まで増加させる。日中紛争の影響で国防軍の待遇なども改善し志願者が増えたため。

・弾道ミサイルの配備。これは5年内での配備を目指す。

・強襲揚陸艦の増強。

・通常動力潜水艦の増加。

・艦艇、航空機、車両の増加。

 

などである。また階級の一等陸尉等と言うのをやめ少尉、中佐と呼ぶようにした。階級は以下の通りになった。

ーーーーーーーー

大将→中将→少将→准将→大佐→中佐→少佐→大尉→中尉→少尉→准尉→曹長→上級○曹→○曹→兵長→上等兵→一等兵→二等兵

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか。
今回は自衛隊の改変のキッカケとなる日中紛争その内容を書かせていただきました。今回書いた自衛隊の部隊は実際にある部隊ですが指揮官名は架空です。
それではまた次回さようなら~~~~


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閑話集
閑話 日本と扶桑


皆さんどうもSM-2です。
今回は日本と扶桑の外交なんかの話となります。
それでは本編どうぞ。


「ここが扶桑皇国ですか・・・・・」

 

船から降りたスーツ姿の男はそうつぶやいた。すると隣にいた若い男がこういう。

 

「1940年代の日本の姿にそっくりですね」

 

2人は日本国外務省アジア大洋州局に所属する外交官である。後ろにはほかの外交官やSP、農林水産省の官僚などがいた。この集団は日本が転移した世界で一番最初に接触した国家、扶桑皇国との国交開設を目的とした使節団である。どれほどの技術を持ちどれほどの軍事力を持っているか分からないため様々な省庁の人間が使節団に参加していた。

するとパイロット出身だと言う空軍参謀が2人に話しかける。

 

「岡崎さんあそこを見てみてください」

 

使節団の降り立った場所は扶桑皇国横須賀鎮守府である。警備の都合上からココになったのだ。だが横須賀鎮守府のフェンスの周りや少し離れた山の展望台のような場所にはココからでもわかるほど人が殺到していた。どうやらそれのことを言っていたらしい。

 

「皆さん物珍しいんでしょう、20世紀と同等と思われる技術力でもココまで大きい艦はなんでしょうからねぇ・・・・」

 

岡崎は後ろを見る。岡崎たちが乗ってきたのは海軍の最新鋭原子力航空母艦、あかぎ型2番艦「あまぎ」である。

偵察衛星でも確認できている一番大きな艦艇は大和そっくりの船である。それよりも100mほど大きい航空母艦はこの国の人々からしたら珍しいだろう。

すると使節団の前に一人の男がやってきた。

 

「扶桑皇国外務省の飯嶋です。よろしくお願いします」

 

すると使節団の代表者である外務大臣が飯嶋と名乗った男に近づく。

 

「日本国外務大臣の川野と申します。よろしくお願いします」

 

2人はそういうと握手を交わす。

 

「迎えの車を用意しております。どうぞこちらへ」

 

飯嶋が車の方へ案内すると岡崎たちは案内された方に向かった。そこにはレトロな感じの自動車が十数台とその周りに九三式装甲自動車や一式装甲兵車ににた軍用車両がいた。その中には完全武装の兵士が一台につき数人いるようだった。どうやら護衛のようだ。

使節団は車に乗り込む。全員乗り込んだことを確認すると車列は出発し東京の会談場所を目指した。

ーーーーーー

扶桑皇国 首都東京 外務省

 

使節団はあれから1時間ほど車に揺られ()()()()()首都東京についた。どうやら地名は日本と同じようだ。到着後1時間ほどして戦前、2・26事件のさい皇道派が占拠した山王ホテルそっくりの建物で扶桑と日本の外相級会談が始まった。

ーーーーーー

日本と扶桑の会談は非常に円滑に進み日本と扶桑は正式に国交を締結した。その会談の際日本とが要求した内容は以下の通り。

 

1、日本国と扶桑皇国は国交を結ぶ。

2、扶桑皇国はそのほかの国と日本の交渉などを仲介する

3、日本国と扶桑皇国は自由貿易協定を結ぶ

4、両国とも治外法権を認めない

 

扶桑皇国側は細かいことを協議した後これをすべて飲んだ。また日本のことを詳しく知るため扶桑皇国側から使節団を送ることを決定した。

 




いかがでしたでしょうか?
ご意見ご感想お待ちしております。
次の閑話は「扶桑皇国の使節団」を予定しています。
ではさようなら~


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閑話 扶桑皇国の使節団1

皆さんどうもSM-2です。
今回は扶桑皇国の使節団として日本にやってきたという閑話になります。今回は軍事になりますね。
皆様にあらかじめお知らせしていただきます。ご存じとは思いますが私は基本的に本編は毎週火曜18時のみに投稿しております。それ以外の時間・曜日に本編を投稿させていただく際は予めお知らせいたします。予告しておらず火曜日の18時以外の時に投稿された場合は閑話ないし設定集だと思ってください。
では閑話、どうぞ


扶桑皇国海軍横須賀鎮守府

 

扶桑皇国の外交官、学者、軍の参謀などがここに集まっていた。彼らは日本に派遣される使節団である。彼らは日本の用意した客船で()()()舞鶴市に向かう。

 

「あれが日本の客船か・・・・・。大和と同じくらい大きいな・・・・」

 

使節団の一員である扶桑皇国海軍軍令部第1課の作戦参謀、宇戸啓介海軍少佐である。今回日本の軍事力を把握するために使節団に加わったのだ。

日本の使節団が乗ってきたという航空母艦は相当大きかったと聞いていたんで客船も相当大きいだろうと思っていたがまさか海軍最大の軍艦、戦艦大和とほぼ同じくらいの大きさとは思わなかったのだ。

使節団は日本最大の豪華客船「飛鳥Ⅱ」乗り日本に向かった。

日本についた使節団は舞鶴港に着くとそこから用意されていた車で京都駅に向かいそこから新幹線で東京に向かった。

使節団たちは京都や名古屋、東京の高層ビル群を見て驚いた。東京で使節団は分かれて外交官たちはある日本国外務省のある霞が関に参謀たちは防衛省に向かった後東富士演習場や横須賀基地に学者たちは理化学研究所や国立感染症研究所、東京大学などに向かった。

ーーーーーー

日本国国防陸軍・海兵隊 東富士演習場

 

キュラキュラキュラ

 

キャタピラの音がそこにいた全員の鼓膜をたたく。使節団の視線の先には国防軍の3.5世代主力戦車、10式戦車と第4世代主力戦車、31式戦車である。扶桑皇国陸軍の最新鋭中戦車1式中戦車チヘよりも大きく重厚な戦車は使節団の目を丸くした。

すると隣にいた案内役の女性軍人が説明を始める。

 

「ではこれから10式戦車の射撃訓練を開始します」

 

女性軍人は隣にいた兵士に目配せをする。隣にいた兵士は無線機を手に取ると一言こういった。

 

状況開始(訓練開始)!!」

『了解』

 

戦車隊の隊長からそう返答がある。ついているスピーカーから小隊長の指示が聞こえる。

 

『ヒトマル、戦闘用意!!状況開始!!』

 

それから数秒ほどして再び指示が聞こえる。

 

『小隊は引き続き前進する!ヒトマル前進よぉい!!前へ!!』

 

小隊長の号令とともに4台の10式戦車は動き始める。重厚な車体は1式中戦車よりも早く滑らかな動きだった。そしてしばらく10式戦車は動いた後使節団の前に差し掛かった時再び号令がかかる。

 

『5番的前の台戦車!弾種徹甲!止まれ!』

 

4台は停止すると約1km先にある的に狙いを素早く定める。そして小隊長の野太い号令が響いた。

 

『撃て!』

 

ドォーーーーーーン

 

火薬の匂いがその場にいた全員の鼻腔をくすぐり、ものすごい発砲音とともに戦車から装弾筒付翼安定徹甲弾が発射され敵戦車に見立てた的に命中する。射撃方法は扶桑皇国の戦車と同じだったが余りにも大きすぎる威力に使節団は目を丸くしていた。

 

『命中!撃破確認!小隊前進!』

 

小隊長は的に命中させたことを確認すると再び号令を出し小隊を前進させる。そしてすぐに新たな指示を出した。

 

『2番的前の台戦車!弾種そのまま!止まれ!撃て!』

 

次は急停止すると間髪入れずに発砲した。扶桑皇国の戦車でも可能だが命中することはほとんどない。だが日本の10式戦車は狙った的に難なく砲弾を命中させる。その命中率に再び使節団は驚いた。

 

『命中!撃破!小隊前進!』

 

再び小隊長の指示で10式戦車小隊は前進を始める。

 

『4番的前の台戦車!弾種そのまま横行行進射!撃て!』

 

すると次は4台が縦一列に走行しながら発砲した。これも扶桑の戦車に可能だがあの的との距離ではほとんど当たらない。だが再び10式戦車は卓越した命中率を使節団に見せつけた。

戦車の射撃をみた使節団は沈黙していた。

その後140mm砲を装備した31式戦車、23式装甲戦闘車や155mm榴弾砲など国防軍の陸上装備のほとんどを見た。すべて見終わったあと使節団は疲れ切った表情をしていた。

ーーーーーー

「冨士木中佐、どう思いますか?」

 

夜、宇部は同じ使節団の陸軍参謀冨士木一郎中佐にそう問いかけた。冨士木は疲れ切った表情をしていた。

 

「我が国と日本が戦えば間違いなく負ける・・・・・。資源が少ないらしいが南洋島に侵攻されれば1週間もしないうちに陥落するだろうしな・・・・」

 

南洋島は扶桑皇国の資源供給地であり資源が豊富にある。冨士木は確かに日本は資源がなく戦争が長引けば干上がるだろうがその前に南洋島を取られてしまえば日本はそこから資源を調達するから干上がることもなくなるだろうと言っているのだ。

 

「何しろ兵器の性能も練度も違う。あの31式戦車という戦車どころか日本から言えば旧式だという90式戦車とかにも我が国の戦車は勝てそうにない・・・・」

「歩兵にも我が国の戦車は簡単にやられてしまうでしょうなぁ」

 

2人の間に暗い雰囲気が流れる。

 

「何より命中率と威力がすごい。戦車、榴弾砲、迫撃砲。すべての兵器がほとんど100%に近い命中率を誇っていた。そして威力もものすごく高かった・・・・・」

「あの誘導弾とかいうのもすごかったですなぁ・・・・・」

 

二人は明日も海軍の視察があるのだが今度はどんなのを見せられるのか不安と好奇心とが織り交ざった気持ちであった。

ーーーーーー

日本国国防海軍連合艦隊所属第1艦隊群第1艦隊イージス艦「まや」

 

イージス艦「まや」に使節団はいた。訓練は対水上、対潜、弾道ミサイル防衛の順に行われる予定だ。第1艦隊は海上自衛隊時代は第1護衛隊群と呼ばれていた部隊である。艦長の野口は艦橋にいる扶桑皇国の軍人に敬礼をすると自己紹介を始める。

 

「皆様初めまして本艦の艦長、野口達三大佐です。よろしくお願いします」

「扶桑皇国海軍軍令部の岡野紀彦大佐です。本日はよろしくお願いします」

 

そういうと2人は握手をする数秒ほどした後に野口は使節団の面々に訓練予定や内容などを改めて説明した。

 

「訓練は事前に配布いたしました資料の通り、今より30分後の1000(ヒトマルマルマル)より対水上戦闘訓練を1時間半ほどやり1200(ヒトフタマルマル)より昼食、1330(ヒトサンサンマル)より対潜戦闘訓練、1500(ヒトゴ―マルマル)よりBMD(弾道ミサイル防衛訓練)を行い1900(ヒトキューマルマル)に横須賀基地に帰還予定であります」

 

正直、後半の2つはいらない気もするがこの世界の技術力は弾道ミサイルや核兵器が登場する1940年代と同じためネウロイとの戦争が終わった後人類同士で冷戦の二の舞になっても日本は勝てるぞと言う一種の威嚇である。対潜戦闘訓練は潜水艦はもうあるため人類同士の戦争の時のための錬度維持が目的でもあった。

すると扶桑皇国の軍人が手を上げた。

 

「あの」

「なんでしょう?」

「対水上戦闘は分かるのですがこの対潜戦闘訓練やびーえむでぃーというのは・・・・・?」

 

それもそうだろう。まだ弾道ミサイルは出てきていないし潜水艦はあっても人間同士での戦争に使われたことがないのだから分からないのも当然だ。

 

「対潜戦闘訓練と言うのは主に日本近海に潜む潜水艦や日本近海を航行する艦船を攻撃する潜水艦に対する対処訓練になります。BMDと言うのは最高上空1000kmに上昇し弾道を描いて落下してくるミサイルと呼ばれる兵器を迎撃するための訓練になります」

 

一同はあまりピンと来ていないようだ。人類同士の戦争を体験したことのない軍人たちだ。日々お隣からミサイルが飛んできて10年前には赤い軍事大国に領土の一部を取られかけた日本の軍人が言うことが分からないのも無理はない。

 

「まぁ見てからのお楽しみと言うことで」

 

野口は苦笑するとそう言った。

ーーーーーー

10時

 

「レーダー探知!右30度!速度27ノット!距離30マイル!針路210度!」

 

訓練はOPSのレーダー画面を見ていた兵士のその報告によって始まった。その兵士に合わせるように次の兵士は報告を始める。

 

「生物自然物の可能性なし!敵味方識別装置反応なし!」

「敵艦艇と思われる!」

 

それを聞くと野口は号令をかける。

 

「教練対水上戦闘よぉい!!」

『教練対水上戦闘よぉい!』

 

1分ほどで艦内の至る所にある水密扉が閉じられ乗組員は戦闘配置につく。

 

「各部、教練対水上戦闘よぉいよし!」

「SSM-2、発射弾数二発、目標右30度距離30マイルの敵艦艇!」

 

対艦ミサイル担当が素早く命令を復唱し17式艦対艦誘導弾にデータを入力する。

 

「目標、右舷30度、距離30マイル、発射弾数二発。発射用意よし」

「SSM-2、攻撃はじめ!!」

 

砲雷長がそう指示を飛ばすとミサイル発射担当は警告スイッチをいれこれからミサイルが発射されることを告げるベルが艦内に響き渡る。数秒ほどベルを鳴らした後スイッチをきる。

 

「一番発射よぉい・・・・・てぇー」

 

ミサイル発射ボタンが押されレーダー画面にミサイルを表す光点が映し出される。

だが訓練用プログラムが走っているため実弾はもちろん発射されない。演習のたびに一発何億円もするミサイルをぶっ放されては予算がいくらあっても足りない。

 

「二番発射よぉい・・・・・てぇー」

 

再びミサイル発射ボタンが押されミサイルを表す光点が画面にあらわれた。

だが不意に敵艦艇を表す記号から光点が分離し画面中心の自艦に向かってきた。光点にはすぐにトラックナンバーが降られる。

 

「!敵艦艇から高速飛行物体が分離!弾数二発!」

「敵対艦ミサイルと思われる!まっすぐ突っ込んでくる!」

 

対艦ミサイルがこちらに発射されたことを表していた。実戦で敵艦艇がミサイルを発射されたのに何もしないわけがない。対艦ミサイルを発射して敵艦艇を撃沈し対空ミサイルなどで敵のミサイルを撃墜しようとするからだ。この訓練用プログラムはそこまで再現しているのだ。

 

「再び敵艦艇より高速飛行物体分離!こちらに突っ込んでくる!」

「攻撃はじめ!EA(電子攻撃)攻撃はじめ!」

 

砲雷長の指示で電子戦担当士官はECMの準備を始める。

 

「NOLQ-2、パッシブからアクティブに変更!ECMはじめ!」

 

この「まや」に搭載されているNOLQ-2は現実とは違い、電子攻撃が可能になっている。妨害電波が発せられレーダー画面上から光点が二つ減り残り2つになる。

 

「トラックナンバー2627、2628撃墜。トラックナンバー2629、2630まっすぐ突っ込んでくる!」

「EA攻撃止め!スタンダード(SM-2)攻撃はじめ!発射弾数4発!目標、接近中の敵対艦ミサイル!」

 

艦長の指示でSM-2の発射準備が始まる。

 

イルミネータースタンバイ(電波誘導装置用意)!データ入力よし!ターゲットロック(目標補足)!」

「VLS開放!スタンダード(SM-2)攻撃用意よし!」

「SM-2、攻撃はじめ!サルヴォー(斉射)!」

 

発射ボタンが押されSM-2を表す記号が4発レーダー画面に現れ対艦ミサイル2発に向かう。

 

インターセプト(命中)15秒前!・・・・・・スタンバイ・・・・・マークインターセプト(命中)

 

SM-2の記号と対艦ミサイルの記号が重なった。だが対艦ミサイルのうち一発はそのまままっすぐ突っ込んできた。

 

「トラックナンバー2630、ターゲットキル(撃墜)!トラックナンバー2629、ターゲットサーバイブ(撃墜できず)!」

「主砲攻撃初め!」

「Mk45mod4、発砲よォいよし!」

 

砲術士が残った対艦ミサイルに狙いを定める(とはいってもレーダー画面上、本物の主砲はピクリとも動かない)。

 

「撃ちィ方始め!・・・・・てぇ」

 

砲術士が発砲トリガーを引く。だがレーダー画面上から対艦ミサイルの光点が消えることはなかった。

「まや」に搭載されているMk.45 5インチ単装砲mod4はオート・メララ127mm単装速射砲にくらべ対空性能より対水上・対地攻撃性能が優先され発射速度も半分以下になっている。ただ、それでもちゃんと対空戦闘は出来る。

 

「CIWS、AAWオート!」

 

砲雷長の指示ですぐさまCIWSが起動する。そして数秒後、レーダー画面上から対艦ミサイルの光点が消滅した。

 

「ターゲットキル!」

「こちらの対艦ミサイルはどうなっている!」

 

今まで敵の対艦ミサイルに気を取られていたため砲雷長はそう聞いた。

 

「1番が撃墜されましたが2番が間もなく到達します!」

 

レーダー画面からは光点が一つ消えていたがもう一つの光点が間もなく到達するところだった。

 

「命中まで5,4,3,2,1・・・・・。マークインターセプト(命中)!!」

「敵艦艇、撃沈確認!」

 

敵艦を表すアイコンが対艦ミサイルを表すアイコンと重なりどちらも消滅する。

 

「本艦に近づく水上目標なし!」

「教練対水上戦闘用具おさめ!」

ーーーーー

その一〇分後、対潜戦闘訓練が行われ敵潜水艦一隻を探知し魚雷二発の攻撃を受けたが回避に成功し敵潜の撃沈判定を叩き出した。

そして昼食を取った後本日のメインであるBDM訓練が行われることとなった。

この訓練はSM-3の最新バージョンであるRIM-161Gスタンダードミサイル3BlockⅢBの評価テストも兼ねていた。そのため陸軍の第1戦略防空砲兵団のIRBM発射部隊が模擬弾頭搭載のIRBMを前世界の中国があった土地に向かい発射準備をしていた。

ーーーーー

中国大陸・新疆ウイグル地区跡地(日本側呼称)

 

強い風が吹く荒涼地帯。周りに緑はほとんどなく、乾いた土地が広がり時々痩せた木がぽつぽつとあるだけの場所にオリーブドラム色の人工物があった。

正体は日本国国防陸軍第1戦略防空砲兵団所属のIRBMの移動式発射台とその付属車両である。車両群のまわりでは迷彩柄の作業服をきた兵士たちがせわしなく動いていた。

 

「隊長!最終点検及び発射準備完了しました!」

 

一人の兵士がこの部隊の隊長にそう報告する。隊長がそう言われてみた先には太い筒のようなものーアメリカからの技術協力をえて開発した35式中距離弾道誘導弾「草薙Ⅰ」ーをみる。搭載弾頭は模擬弾頭で今回開発されたSM-3BlockⅢBの性能評価テストのためにここから太平洋洋上に向け発射するのだ。

隊長は時計を見る。時刻は間もなく15時になろうとしていた。

 

「よし、間もなく時間だ!発射用意!」

「はっ」

 

発射台の周りから兵士たちは退避し発射時の煙に巻き込まれないようにする。そして時計が15時を示した時隊長が命令した。

 

「発射命令発令!・・・・・・撃て!」

 

ゴォーーーーーー

 

ものすごい発射煙と轟音を残しIRBMは大空へと発射された。

ーーーーーー

「早期警戒レーダー及び偵察衛星から伝達!ユーラシア大陸中央部より弾道ミサイルが発射された模様!」

 

「まや」のCIC内にそんな声が響き渡った。

 

「防衛省より破壊措置待機命令を受領!敵弾道弾の追尾及びSM-3の発射準備を始めます!」

 

弾道ミサイルは10分ほど上昇した後1段目を切り離し落下を始める。

 

「艦長!敵弾道ミサイルの着弾予想地点が出ました!」

「どこだ?」

「東京です!それを受け防衛省より破壊措置命令が発令されました!」

 

もちろん訓練なためそんなことはない。発射されたIRBMはちゃんと太平洋上に着弾する。

 

「了解!SM-3発射よぉい!目標、敵弾道ミサイル!」

「SM-3発射用意!イルミネーターリンクス!データ入力よし!」

 

甲板のVLSが開きSM-3が顔をのぞかせる。そして砲雷長が艦長の方をむく。

 

「攻撃を開始します」

「うむ、やってくれ」

リコメンドファイヤ(発射命令発令)!!」

 

ミサイル発射担当が発射スイッチに手をかける。

 

バーズアウェイ(発射)!」

 

スイッチが押されVLSからSM-3BlockⅢBが発射される。そして弾道ミサイルを迎撃するために宇宙に向かって飛んで行った。

 

「す、すごい・・・・・」

 

使節団の一人は発射されるミサイルを見てそうつぶやいた。

約10分後、SM-3のキネテック弾頭が弾道ミサイルの模擬弾頭に近づく。

 

「インターセプト15秒前・・・・・・・・スタンバイ・・・・・・マークインターセプト!」

 

レーダー画面のSM-3を表す光点と弾道ミサイルを表す光点が重なり消え去る。

 

「迎撃・・・・・成功!」

 

艦全体が歓喜につつまれた。

模擬弾頭の破壊にも成功し性能評価テストでこのミサイルは中距離核弾道ミサイルに非常に有効であることが証明されたからであった。

 

「評価テストは成功ですね!艦長!」

「ああ」

 

航海長と艦長はそんなことを話していると後ろから使節団の軍参謀が話しかけてきた。

 

「野口艦長、どういうことなのでしょうか?乗員は喜んでいるようですが・・・・」

 

岡野であった。後ろを見ると使節団の参謀たちは?マークを浮かべていた。

 

「実はこの訓練は最新型の弾道弾迎撃ミサイルの性能評価テストも兼ねていたんです」

「と言いますと?」

「士官室に移動しましょうか」

 

野口は使節団を第2士官室と呼ばれる部屋に案内した。

ーーーーー

「まず、弾道ミサイルと呼ばれるものについてですが」

 

そういうと野口は隣にいた広報士官に目配せをする。士官はパソコンを使いあらかじめ作成してあったスライドムービーをプロジェクターで参謀たちに見せる。

 

「我々が転移する前の元の世界には弾道ミサイルと呼ばれる、最大、上空1000kmまで上昇し最大射程1万6000kmの地球のほぼ全域を射程に収める兵器がありました。着弾までは長くても1時間ほどです」

 

元の地球の世界地図と短距離、準中距離、中距離、大陸間、各種弾道ミサイルの射程が表示される。

 

「この兵器は、爆弾のような通常兵器はもちろん1発で半径10数キロを吹き飛ばすほどの威力を持つ核兵器と呼ばれる爆弾も積み込み敵の主要都市を攻撃することが出来ました」

 

プロジェクターには日本の第3の被爆であるビキニ環礁で行われた核実験の写真が映し出された。

余りの威力の大きさに扶桑皇国の参謀たちは息をのむ。

 

「わが国には射程5,500kmの中距離弾道ミサイルと先ほど言った核兵器の一種である水素爆弾の核弾頭5発があります」

 

日本の保有するIRBM”35式中距離弾道誘導弾「草薙Ⅰ」”が映し出される。

射程5,500kmと言うことは扶桑の全国土が射程に収まっていると言うことだ。参謀は底知れぬ恐怖を感じる。

 

「この弾道ミサイルの落ちてくる時の速度は、わが国が保有するものだと時速7200km、ICBMと呼ばれる射程6000km以上のものとなると時速1万4200kmにおよびます」

 

余りにも早すぎる。扶桑皇国が使用している機銃や高角砲、3式弾など、あらゆる対空火器を使用しても迎撃は出来ない。いや、まず再突入してくるのが見えた時点で準備を始めても準備が完了する前に着弾してしまうだろう。

 

「この兵器は転移前の世界の大国と呼ばれる国はほとんどが持っていました。我が国の隣国にもこの兵器を持った国家が2つありました」

 

転移前の日本は北の将軍が納める国と、そのお隣の赤い星の国が持っている核弾頭搭載弾道ミサイルの脅威に日夜さらされてきた。

 

「そのため、日本は早期警戒衛星と呼ばれる宇宙空間にある観測機器や全国にあるレーダーサイトを使用し敵弾道ミサイルの発射をいち早く察知し、着弾地点を予想し迎撃するための兵器を持っていました」

 

参謀たちは信じられなかった。時速7200kmで突っ込んでくる兵器を迎撃可能なのだろうかと。

 

「それがSM-3弾道弾迎撃ミサイルです。このミサイルやPAC-3、PAC-4を使用し、弾道弾を迎撃することをBDM(弾道ミサイル防衛)と言います」

 

SM-3BlockⅡBの写真が映し出される。

 

「まず、このミサイルは上空500kmまで上昇し突入してくる敵弾道ミサイルの弾頭を破壊、迎撃します。今日の演習で使用されたのは最新型のSM-3BlockⅢBと呼ばれるもので、ICBMへ対する完全な対処能力が付与されたものになります。本日の演習はそのミサイルの性能評価テストも兼ねていたというわけです」

 

説明が終わると参謀たちは絶句していた。余りにもかけ離れた技術力。全く違う、戦術、戦略。1週間もしないうちに扶桑は日本に負けると言っていたがとんでもない。日本が本気を出せば1時間足らずで扶桑は日本に完全敗北してしまうだろう。

 

「また、このミサイルでの迎撃が失敗したとしても、地上にあるPAC-4と呼ばれるミサイルなどでこの弾道弾を迎撃します」

 

すると一人の若手の参謀がおそるおそる手を上げる。

 

「野口艦長」

「何でしょうか?」

「何故、その弾道弾迎撃みさいるのテストをしたのですか?この世界には弾道みさいるという兵器を持っているのは貴国だけですよ」

 

そうこの世界には核兵器はおろか弾道ミサイルも未だない。なのになぜこの世界でもその弾道ミサイルの迎撃訓練や迎撃ミサイルのテストをするのか疑問だったらしい。

 

「実は、この核兵器や弾道ミサイルの原型が出来たのが我々がいた世界だと大体今ぐらいの技術力の時なんです」

「え・・・?」

「今から弾道ミサイルの原型が出現した90年前の技術力はこの世界の今ぐらいの技術力とほとんど同じなんです。つまり、これから弾道ミサイルなどが現れるかもしれないからそのための対策をするために訓練をしているんですよ」

 

もしかしたら日本が持っている兵器と似たようなものを持てるかもしれない。この日本に来てからその圧倒的な技術力の差に絶望していた参謀たちにとって少し光が見えた気がしたのだ。

この後扶桑は日本から持ち帰った本等を元に弾道ミサイルの開発に乗り出すことになった。核兵器の開発も使用と言う動きがあったがこの世界に核と言う禁断の兵器を広がらせたいくない日本はその動きを察知し止めさせた。




いかがでしたでしょうか?
実は私、弾道ミサイルの再突入時の速度を見た時「えっ、早すぎじゃね」と思いました。これで本当にPAC-3で迎撃できるのか不安になる。まぁ、PAC-3は短距離弾道ミサイルの迎撃がメインだから中距離より遅い短距離弾道弾なら迎撃できるんですかね。
では次の閑話は「扶桑皇国の使節団2」を予定しています。おたのしみに


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第1章 ストライクウィッチーズ
第1話 プロローグ


みなさまどうもSM-2です。
今回は異世界に転移した直後の日本です。またプロローグとしていた話を「設定集(日中紛争)」とさせていただきました。
規約違反ではとのご指摘を下さった方ありがとうございます。今後も応援して頂けると幸いです。
では本編どうぞ


20XX年X月X日00:00

 

グラグラグラ

 

日付が変わった瞬間、震度3程度の地震が日本列島各地を襲った。だが、日頃地震が多い日本では多くの人は気にすることなく眠りに就いた。

だが気象庁の職員は困惑していた。日本全国に設置された全ての観測所は同時刻に震度3を観測していたからだ。普通地震と言うのは震源に近いほど震度は高く遠ければ低くなる。また地震が観測されたのが同時刻と言うのも気象庁の担当者を困惑させている原因でもあった。

これはのちに「転移地震」と呼ばれるものであった。

その地震を境に日本では異変が起き始めた。最初にそれに気づいたのは投資家だった。

突如海外の情報が入ってこなくなったのだ。他にも国際電話で海外と話していたものや証券所もその異変に気がついていた。

また日本上空に存在していた人工衛星以外の各種衛星からの信号が途絶え、海外のサーバー、大使館とも連絡が突如として途絶えていた。前例のない事態に当初は同時多発的サイバーテロかと思われたがそれにしては公共交通機関は無事だった他、日本国内では何事もなかったので他の何らかの原因があると思われた。

二日後、日本政府は情報収集のために国防軍に対し出動命令をだし国家非常事態宣言を発令した。

また、日本各地で外国人が暴動を起こすなどの事件が発生したが警察、国防軍が協力したちまち鎮圧された。

 

ーーーーー

ゴォォォォ

 

雲ひとつない青空の中、轟音をとどろかせ2機の猛禽が飛んでいた。

その飛行機は日本国国防空軍西部航空方面軍第5航空団所属第305戦闘飛行隊F-35JA

2機は出動命令を受けて韓国方面に偵察に向かっていた。だがここでも異変は起きていた。

 

「おかしいぞ・・・・。そろそろ朝鮮半島が見えてもいいはずだ・・・・・」

 

そういつまでたっても朝鮮半島が見えないのである。

 

『ヴァイパー02よりヴァイパーリーダー。もうすこし針路を北にしましょう』

 

「そうだな・・・・・。針路0-0-0へ」

 

2機は機体を傾け旋回させる。

だが2機の戦闘機が針路を南に取って10分ほどした時眼下に緑色の大地が見えてきた。

 

「陸地だ!陸地が見えてきたぞ!!」

 

2機はしばらく陸地の上を旋回するが2機はとあることに気づく。

 

「おい・・・・・軍艦があるぞ!」

 

しばらく2機は旋回していたがヴァイパー02が再び何かに気づく。

 

『ここは・・・・・・・横須賀か・・・?』

 

「どういうことだ・・・?」

 

『間違いありません!!ここの地形、横須賀にそっくりです!』

 

ヴァイパー02は3か月前まで百里基地にいたため横須賀上空を時々パトロール飛行する機会があったのだ。

 

「どういうことだ・・・・・・」

 

しばらく旋回しているとヴァイパーリーダーが何かが近づいてくるのに気づく。

 

「ヴァイパー02!南東方向!何かが急速接近中!」

 

しばらくするとその何かの正体が分かる。

 

「・・・・・人・・・・・?」

 

すると突如無線機から音声が聞こえてくる。

 

『こちら連合軍第501統合戦闘航空団所属!坂本美緒少佐だ!貴機の所属と飛行目的を言え!』

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか。
実際の航空自衛隊は海自の基地の上空などをパトロールすることなんてあるんですかね?少しよくわからないのでわかるかたはご指摘お願いします。
今後も応援よろしくお願いします。
それではさようなら~~~

次回、第2話 接触


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第2話 接触

皆さまどうもSM-2です。
ファッΣ(゚Д゚)!!感想が6件も・・・・!!!こんなに頂いたことが無いので感激の至りです。今後も応援よろしくお願いします。


「こちら扶桑皇国海軍288航空隊!坂本美緒だ!貴機の所属と飛行目的を言え!」

 

坂本は横須賀の空を訓練飛行中に魔眼で発見した尋常ならざる速度で飛んでいる異形の飛行物体に無線機でそう通信した。

最初はネウロイかと思って攻撃しようと思ったが国旗のようなものを描いているのと操縦士のような人が乗っているのを見て機銃を下し無線で問いただした。

 

 

さて一方国防空軍側は。

 

 

「フソウ皇国・・・・?」

 

『なんすかそれ?』

 

「分からん・・・・。とりあえず西空SOCに連絡しよう」

 

ヴァイパーリーダーは西部航空方面軍防空指令所に連絡した。防空指令所からは1,2分ほどしてから連絡があり所属と飛行目的をあかすように指示した。

ヴァイパーリーダーは指令所の指示に従うため無線機のスイッチを入れる。

 

「こちら日本国国防空軍西部航空方面軍第5航空団第305戦闘飛行隊所属神田林少佐。コールサインはヴァイパーリーダー。飛行目的は偵察です」

 

『ニホン国・・・・?コクボウ空軍・・・・?なんだそれは・・・・・?』

 

相手側も困惑しているようだ。

だがその瞬間赤い光線が二機と坂本の間を走る。

 

「!?何だ!!」

 

ヴァイパーリーダーは赤い光線の飛んできた方向を見る。そこには黒い飛行物体が飛んでいた。しばらく見ていると再びその飛行物体が再び光線を飛ばしてくる。

 

「!!ビームか?!」

 

『ネウロイだ!!』

 

先ほどの坂本と名乗った女性がそう叫んだのを確かに聞いた。

ヴァイパーリーダーは聞き慣れない単語に聞き返す。

 

「ネウロイ・・・・・?なんだそれは?」

 

『貴様!ネウロイも知らんのか!あの飛んでいる黒い奴だ!人類共通の敵だぞ!』

 

「つまり奴は敵なんだな!」

 

ヴァイパーリーダーが再び聞き返すと相手は少しイラついたように乱暴に言い返してきた。

 

『そうだと言っているだろ!!!』

 

ヴァイパーリーダーはにやりと笑うと僚機であるヴァイパー02に指示を出した。

 

「ヴァイパー02。我々は今攻撃を受けた!交戦規定はクリアだ!交戦するぞ!」

 

『ヴァイパー02、ラジャー』

 

だがその通信を聞いていたのか坂本から通信が入る。

 

『ネウロイと戦う気か!?それより貴様らは退避してココは・・・・』

 

「君はあいつと戦う気だろう?その物騒な物(機銃)を見りゃわかる・・・・・だけど、残念ながら女の子を戦わせてそれを高みの見物する趣味はないんだ・・・・・・・。交戦(エンゲージ)!!」

 

この世界で初めての日本国国防軍VSネウロイの戦いが始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
今回でてきた部隊ですが名前が少し違うだけで実際にある部隊になります。もちろん人物名は架空ですが。
ところで今回でてきた神田林少佐ですが。今後の物語に出そうかどうか悩んでおります。たぶん出さないとは思いますが、気が向いたら出そうかなと思っています。
それではまた次回さようなら~~~

次回 第3話 初戦闘


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第3話 初戦闘

皆さまどうもSM-2です。今回は初めての戦闘回となります。
ちゃんと書けてるかな・・・。
本編どうぞ

※サンドワインダ―を30式短距離空対空誘導弾に変更


『エンゲージ!!』

 

謎の飛行機のようなものに乗っているパイロットがそういうと同時に2機の飛行機は散開を始める。

そして飛行機の翼についているロケット弾のようなものを発射した。

 

『FOX-2。ファイヤ!!』

 

ロケット弾は白い尾を引いてネウロイに着弾した。

 

ドーーーーーン

 

ネウロイに着弾したロケット弾は信管を作動させ爆発する。

だがネウロイはしばらくするとあいた穴をふさいでしまうため坂本は容赦なく機関銃による銃撃を加える。

だがそれでも最初ロケット弾で空いた穴は再生を始めていた。

 

ーーーーーー

 

 

「FOX-2!!」

 

神田は符丁をコールしコントロールスティックについているミサイル発射ボタンを押しこむ。すると翼下に装備していた短距離空対空ミサイル30式短距離空対空誘導弾(AAM-7)の固体燃料に火がともり白い尾を引いてネウロイと呼ばれていた飛行物体の方に飛んでいく。

 

ドーーーーーン

 

ミサイルは命中しネウロイに大穴をあける。神田はそれを見てガッツポーズをする。

 

「よっしゃぁ!」

 

坂本は未だに銃撃を加えていた。その様子を見えいたパイロットに信じられないものが目に映る。ネウロイが再生していたのだ。

 

「おいおいおい!どうゆうことだ!再生してんじゃねぇか!!」

 

すると無線機から再び音声が聞こえる。

 

『無駄だ!ネウロイはコアを破壊しなければ倒せない!!』

 

「コア・・・・?」

 

『そうだ!ネウロイの中にある赤い発光体だ!』

 

「そいつをふっ飛ばせばいいんだな?」

 

『そうだ!』

 

坂本はネウロイに銃撃を加えつつもそう答えてきた。

 

「聞いたな!奴を落とすぞ!お前はコアとやらを露出させろ!俺がぶち落とす!」

 

『了解です!』

 

「坂本少佐いったん離れろ!!」

 

神田がそう叫んだ。

 

 

ヴァイパー02は坂本が離れることを確認するとネウロイをロックオンする。

 

ビーーーーー

 

ロックオンが出来たことを知らせる電子音がヴァイパー02の鼓膜を叩く。

 

「FOX-1!!」

 

ヴァイパー02はミサイル発射ボタンを押した。すると胴体下のウェポンベイが開きAAM-7が放りだされる。

AAM-7は固形燃料に火がともりマッハ4の速度でネウロイに突っ込む。

 

ドーーーーン

 

ネウロイに着弾するが残念ながらそこにはコアがなかったようだ。すると再び坂本から通信が入る。

 

『どこを狙っているんだ!奴のコアは頭の方だ!』

 

ヴァイパー02はその言葉を聞くとネウロイを追い抜かす。そしてネウロイの頭に狙いを定め符丁をコールする。

 

「FOX-3!!」

 

機銃発射ボタンを押す。

 

ブォォォ

 

A型に搭載されているGAU-22/A 25mmガトリング砲が火を噴く。

1秒間に約60発と言う発射速度のせいで低くうなうような発射音がコックピットを支配し曳光弾がまるで線のように見える。

装甲車も鉄クズに変えられる25mm砲弾はネウロイに着弾すると爆発する。ヴァイパー02は3秒ほど銃撃を続けた後上昇する。

ヴァイパー02が上昇しながらネウロイを確認すると神田の機がネウロイに突入しようとしていた。ネウロイのえぐれた部分からは赤い発光体がのぞいていた。恐らくあれがコアなのだろう。

 

『FOX-3、ファイヤ!!』

 

神田の機も機銃で攻撃をする。25mm砲弾は直線に飛んでいきネウロイのコアを粉砕する。

白い破片が飛び散りネウロイが消滅する。

 

「よっしゃぁ!」

 

『よくやったぞ!帰ったらビールをおごってやろう!』

 

「ありがとうございます!中佐!」

 

 

坂本は2人が無線でそんな会話をしている中、ヒトことこうつぶやいた。

 

「世界が・・・・変わるな・・・・」

 

 

 

1週間後日本国は扶桑皇国と国交を結んだ。またネウロイを敵と認定し対ネウロイ戦に参加するため国防軍を欧州に派遣することを決定し扶桑皇国の仲介で各国と国交を結ぶと同時に連合軍に参加した。

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
ご意見ご指摘お待ちしております。自分でもちゃんと書けてるか不安なので・・・・。
まだまだ未熟ですが応援よろしくお願いします!

次回 第4話 派遣

おたのしみに


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第4話 派遣

皆さまどうもSM-2です。
今回は日中紛争後日本の国防軍がどうなったか分かりやすくなっていると思います。なお旅団の規模や師団の規模は設定集の方をご覧ください。
それでは本編どうぞ。

※派遣艦艇に「ましゅう」と「たかほこ」を追加


ザザァァァン

 

12隻の鋼鉄の船が波をかき分けてすすんでいた。

第1空母打撃艦隊と第1輸送艦隊である。どちらも国防海軍横須賀基地に所属する艦隊で外洋遠征能力を有する艦隊である。今回は欧州に行くためにすすんでいた。欧州に行く部隊は以下の部隊である。

 

ーーーーーー

【国防陸軍】      野口幸樹   少将

第1遊撃師団     野口幸樹    少将 <陸上総軍所属習志野駐屯地>

第2遊撃旅団     城島亮介    准将 <陸上総軍所属仙台駐屯地>

第7師団       長間剛     少将 <北部方面軍所属東千歳駐屯地>

第1空挺師団     小野田義嗣   少将 <陸上総軍所属習志野駐屯地>

第2空挺旅団     長島孝俊    准将 <陸上総軍所属真駒内駐屯地>

第1砲兵団      三好健之    大佐 <陸上総軍所属御殿場駐屯地>

第6防空砲兵団    井沢正秋    大佐 <陸上総軍所属朝霞駐屯地>

第1工兵団      神尾弘     大佐 <陸上総軍所属朝霞駐屯地>

特殊作戦群A中隊              <陸上総軍所属習志野駐屯地>

 

【国防海軍】     伊崎康三郎   少将

第1空母打撃艦隊   伊崎康三郎   少将 <連合艦隊所属横須賀基地>

第1輸送艦隊     幸田美野里   少将 <連合艦隊所属呉基地>

AOE-425「ましゅう」 中宮幸助    中佐 <連合艦隊所属横須賀基地>

AE-901 「たかほこ」 川西徹     中佐 <連合艦隊所属横須賀基地>

特別警備隊A中隊              <連合艦隊所属岩国基地>

 

【国防空軍】     中谷玄     少将

第1戦略爆撃航空団  中谷玄     少将 <中央航空軍所属百里基地>

第1戦術輸送航空団  谷口勇夫    少将 <中央航空軍所属浜松基地>

新潟救難隊      荒井康輔    中佐 <航空救難団所属新潟分屯基地>

 

【海兵隊】      憲島藤五郎   少将

第1海兵師団     憲島藤五郎   少将 <海兵総隊所属佐世保駐屯地>

第4海兵旅団     上島徳之輔   准将 <西部方面軍所属佐世保駐屯地>

 

第1空母打撃艦隊

 

「艦隊司令。後2時間ほどで扶桑皇国海軍の艦隊との合流地点です」

「わかった」

 

その中心にあるあかぎ型原子力航空母艦あかぎの艦橋で艦隊司令と呼ばれた初老の男はそう答えた。

男の名は伊崎康三郎。日本国国防海軍少将で国防海軍第1空母打撃艦隊司令そして欧州派遣軍の総指揮官でもある。

12隻の艦は同じく欧州に向かう扶桑皇国の艦隊と合流すべくすすんでいた。だが20分ほどして突如無線が入る。

 

「艦隊司令!!扶桑皇国艦隊より入電![我、ネウロイノ攻撃ヲ受ケツツアリ。至急応援求ム]」

「なにぃ!合戦よぉーーーい!すぐにスクランブル待機している機に発艦命令!CAPは艦隊上空の警戒を厳とせよ!!」

 

CICにその命令はすぐに伝えられ復唱される。

 

『合戦よぉー―い!スクランブル機はただちに発艦せよ!これは演習ではない!繰り返す!これは演習ではない!』

 

パイロットたちがあわただしく動き始め甲板上に並べられていたF-35JCに飛び乗る。機付き整備員と呼ばれる整備員がF-35に群がり異常がないかチェックするとミサイルの安全ピンを抜いて回る。コレでミサイルはいつでも撃てる状態になったのだ。整備員たちも整列してパイロットたちに敬礼する。

パイロットは敬礼し返すとキャノピーを閉じて航空管制官と無線で会話する。

 

『スパロウリーダー ディスイズ アカギコントロール。発艦を許可します』

 

『ラジャー。発艦します』

 

航空管制官が発刊の指示を出したところでF-35はエンジンをふかしすぐに発艦した。国防軍の空母は最初カタパルト発艦方式にするかスキージャンプ台発艦方式にするかでもめていたが最終的にスキージャンプ台発艦方式に落ち着いた。

 

4機のF-35は上空で編隊を組み扶桑艦隊に向かって飛んでいく。

不意に伊崎が艦長に問いかける。

 

「扶桑艦隊とネウロイはレーダーでとらえているか?」

 

あかぎの艦長は伊崎の方をむいて威勢よく答える。

 

「はい!既に本艦隊正面約75Kmの地点にネウロイと思われる飛行物体及び扶桑艦隊と思われる大艦隊を探知しております!!」

 

伊崎はその答えを聞くと顎に手をあててしばらく考えた後指示を出した。

 

「・・・・・よし!全艦対空戦闘よぉーい!!戦闘機隊とCAPには誤射防止のため指示あるまで低空飛行を指示!!扶桑艦隊をSAM(艦対空ミサイル)で援護するぞ!!イージス艦には扶桑艦隊上空のネウロイを攻撃するよう指示せよ!!ほかは対空見張りを厳とせよ!!」

「はっ!」

 

伊崎の指示は再び復唱され全艦に通達されイージス艦が攻撃を準備する。

 

「こんごう、あおば対空戦闘用意よし!戦闘機隊低空飛行を開始した模様!CAPも低空飛行を開始しました!」

 

伊崎は小さくうなずくと声を張り上げた。

 

「対空戦闘開始!!SM-6てぇーーー!」

 

輪形陣の両脇にいたミサイル駆逐艦2隻が突如煙に包まれそこから計6本の白い矢が飛び出した。

6発の中SAMは扶桑艦隊の方向に飛んで行った。

 

 




いかがでしたでしょうか?
かなり軍備が強化されていることが分かったのではないでしょうか?派遣部隊の中に第7師団を入れたのは作者が乏しい知識で考えて第7師団が抜けたとしても警備範囲が少ないから第9師団とか第5旅団でカバーできるんじゃね。と考えた結果です。実際のところは知りませんが。
おかげで陸軍派遣部隊の中で唯一の方面軍所属部隊です。
ご意見、ご質問、ご感想お待ちしております。

次回 第5話 第1空母飛行団 

おたのしみに!


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第5話 第1空母飛行団

今回は空戦回となります。またもや作者はちゃんと書けているか不安です。まぁ空戦シーンよりそのあとの方が不自然な気が・・・・・。まぁ生温かい目で見ていただけるとありがたいです。
では本編どうぞ。

※アムラ―ムを30式短距離空対空誘導弾に変更


日本国国防海軍第1空母打撃艦隊第1空母飛行団第1戦闘飛行隊スパロウ隊

 

母艦からの指示により4機のF-35JCは超低空を飛行していた。スパロウ隊の隊長である今浦岳人海軍少佐は編隊の一番左にいる機のパイロットが辺りをキョロキョロして強張ったように操縦しているのに気づく。

 

「スパロウ04。どうした?緊張しているのか?」

 

『はい。スクランブルは何度もしましたが初めての実戦なもので・・・・・』

 

スパロウ04こと松坂桜介少尉は1ヶ月前にこの部隊に来たが日中紛争を体験していないため初めての実戦となるのだ。

 

『隊長は初めての実戦の時はどんな気持ちでしたか?』

 

突然の質問に今浦は面食らうが少しフッと笑ってこう答えた。

 

「初めて中国機と戦った時は恥ずかしい話だが・・・ちびったな・・・はっはっはっ!なぁに初めては皆そんなもんさ。訓練通りにやればいい・・・・」

 

ーーー化け物のビームとやらにチャフやフレアが効くとは思えないがな・・・・

 

今浦は松坂を不安にさせないように心の中でそう付け足した。

ふと今浦が上を見上げると6本のミサイルが自分たちの進行方向に飛んで行った。

 

「さて、そろそろだ!全機!気を引き締めてかかれよ!」

 

『『『コピー(了解)!』』』

 

ーーーーー

 

ーーーううっ・・・・だめ・・・・もう・・・・・

 

宮藤がコアを前にしてそう思った時だった。

 

ドーーーーーン

 

突然ネウロイが爆発した。そしてインカムから声が聞こえてきた。

 

『こちら日本国国防海軍第1戦闘飛行隊!後はわれわれにお任せください!』

 

宮藤はうしろの方を見ると灰色のネウロイによく似た形をした飛行物体が4つ飛んでいた。

 

ーーー!!ネウロイ!!

 

宮藤は手に持っていた機銃を向け引き金を引こうとするがインカムから坂本の声が聞こえてきた。

 

『宮藤!やめろ!それは撃たなくていい!』

 

「えっ・・・・」

 

宮藤が困惑の声をもらすと坂本は安心させるように一言だけこう言った。

 

『味方だ・・・・・』

 

宮藤はそのまま見ていると4つの飛行物体は散開し2機はネウロイのうしろに2機は上につきネウロイのビームを尋常でない速度でかわす。

 

『FOX-1!!』

 

インカムからそんな男の声が聞こえると飛行物体の胴体の下が突然開き魚雷のようなものが投げ出される。すると魚雷の後部に火がともりネウロイに向かう。

 

ドーーーーーン

 

魚雷はネウロイに近づくと爆発する。

 

ーーーーー

 

「FOX-1!!」

 

ネウロイの後方にいたF-35のパイロットは符丁をコールするとミサイル発射ボタンを押しこむ。

すると胴体下のウェポンベイから30式短距離空対空誘導弾が発射されネウロイに飛んでいく。

 

ドーーーーーン

 

サイドワインダーはネウロイに近づくと接近信管を作動させ爆発を起こす。パイロットは隣の機のパイロットと同時に速度を上げ音速巡航飛行(スーパークルーズ)を開始してネウロイを下からおいぬかす。

 

「こっちだ!でかぶつ!!」

 

ネウロイはビームを2機に向かって発射するが音速を超える戦闘機には当たらない。パイロットは上の2機を見上げるとこう叫んだ。

 

「今です!!隊長!」

 

ーーーーーー

 

『今です!!隊長!』

 

今浦はその声を聞くと松坂に指示を出す。

 

「スパロウ04!俺についてこい!」

 

コピー(了解)

 

今浦は急降下を開始する。松坂の機もそれについてくる。

 

「FOX-3!」

 

符丁をコールし機銃を発射する。F-35JCに装備されているGUA-12 25mm航空ガトリング砲を発射する。

 

ブォォォ

 

1秒間に60発と言う発射速度のせいで低く唸るような発射音と光の線が発生する。

ビームを放ってくるが松坂も今浦も巧妙にかわして行く。

機銃弾はネウロイに着弾し穴をあける。そしてついに赤紫色の発光体が見える。今浦はネウロイに激突しそうになるが旋回してかわす。そして後ろをちらりと見ると松坂に指示を出した。

 

「いまだ!撃てぇ!!!」

 

『FOX-3!!』

 

松坂も符丁をコールしネウロイに機銃を撃ちまくる。

機銃弾はネウロイのコアに正確に着弾しコアを粉砕する。ネウロイは白い破片を残して消滅した。

4機は平常飛行にもどる。そして速度を落とししばらく旋回しているとストライカーユニットと呼ばれる機械をはいた少女が近づいてくる。

今浦は見覚えがあったため通信で話しかけた。

 

「坂本少佐!どうも、出航前の模擬空戦以来です・・・・・・ん?そのお嬢さんは・・・・・?」

 

今浦がそう問いかけると坂本は抱えている少女を少しだけみて微笑みながら答える。

 

『ああ、宮藤芳佳。今回、初めての実戦でネウロイのコアを出させるところまでしたウィッチであり、そして私の恩人の一人娘だ』

 

「なるほど。期待の大型新人ですか・・・・。怪我してるんならあかぎに運びましょうか?」

 

今浦の誘いに坂本は首を横に振る。

 

『いや、いい・・・。疲労で寝ているだけだからな・・・』

 

「そうですか・・・・」

 

今浦はそれ以上しゃべらなかった。そのとき宮藤が目を覚ました。

 

『あれ・・・・・』

 

『気がついたか』

 

坂本と会話を始める。

 

『よくやってくれたよ。お前がいなかったら私もどうなっていたことか・・・・・』

 

坂本が優しく話しかけているのを無線機ごしで聞いていた。

 

『でも、私・・・・また最後に失敗しちゃったし・・・・・』

 

今浦がここで会話に割り込んだ。

 

「お嬢ちゃん・・・・初めては皆そんなもんさ・・・最初は先達のことを見て強くなっていけばいいんだ」

 

『あなたは・・・?』

 

「おおっと失敬!国防海軍の今浦だ。以後よろしく」

 

そこまで話すと坂本が再び話し始める。

 

『今浦中佐の言うとおりだ。初めてであんなにできたなら上出来だ・・・・・・』

 

スパロウ隊の面々がその会話をしみじみとい聞いていると突如早期警戒機から通信が入った。

 

『こちらホークアイ01。しみじみ話しているとこ悪いんですがそろそろ交替の時間ですよ。帰還してください』

 

「こちら、スパロウリーダー。コピー(了解)

 

今浦は2人の方をむく。

 

「そろそろ俺たちは帰還する。それじゃあまた・・・」

 

今浦はそれだけ言うと機体を傾けてあかぎの方に飛んでいく他の僚機もそれに続く。

途中交替の部隊とすれ違い今浦たちは扶桑艦隊上空の護衛をその部隊に託すとあかぎに帰還した。

 




いかがでしたでしょうか?
ご意見、ご感想お待ちしております。

次回 第6話 到着

それではさようならぁ


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第6話 到着

こないだの設定集、まえがき、あとがきを書きませんでした。申し訳ない。
少々トラブルがございました。
それと登録者数が50人を突破!感想も20件頂きました!応援して下さっている皆様誠にありがとうございます!今後も応援よろしくお願いします!
それでは本編どうぞ。


「無事、扶桑からの増援と補給が届いたようだな・・・・」

 

薄暗い大きな部屋の中に低い男の声が響く。その声に女性の声が答えた。

 

「坂本少佐及び補充員1名、宮藤芳佳が着任しました。通常通り軍曹待遇としてあります」

 

男は満足そうに答える。

 

「戦力の強化はありがたいことだ・・・・。その隣の方が増援部隊の日本とやらの指揮官かね・・・・?」

 

女性の隣にいた伊崎は正面にいる2人の連合軍指揮官に敬礼をすると口を開く。

 

「はっ。日本国欧州派遣軍総指揮官兼日本国国防海軍第1空母打撃艦隊司令、伊崎康三郎国防海軍少将であります」

 

男は優しく伊崎にはなす。

 

「よろしく頼むよ」

「はっ。ウィッチはおりませんが連合軍のお力になれるよう頑張らせていただきます」

 

すると今まで黙っていた隣の男が突如口を開く。

 

「ところで、最近ネウロイの襲来が不定期になっていると聞いたが・・・・・?」

「確かに、週1回のペースから徐々に狭くなってきています」

「今までの用にはいかんだろ・・・・・」

 

すると女性の声が突如強張る。

 

「現場の声を無視した空論はお断りしたはずですが・・・・?」

 

すると男は怪訝な表情をする。だが女性は臆することなくじっと男を睨みつける。

隣の男は咳払いをする。

 

「結果を出せればよいのだよ」

「ご安心ください、ブリタニアの・・・いえ、世界の空は私たちウィッチーズが守って見せます」

 

女性と伊崎はそのまま部屋から退出した。

 

ーーーーーー

「あれが、第501航空団の基地か・・・」

 

今浦が原子力空母あかぎの右舷デッキでストライクウィッチーズの基地のある島をみる。すると隣から松坂が話しかける。

 

「どうやら島全体が基地のようですね。しかし基地と言うか・・・・お城と言った方が正しいような気がしませんか?」

 

今浦は苦笑しながら「たしかに・・・」とつぶやく。すると突然後ろから男の声が響く。

 

「明日はあそこに行くんだぞ」

「「!!!」」」

 

松坂と今浦が驚いて後ろをむくと大佐の階級章を付けた男がいた。二人は慌てて敬礼をする。

 

「飛野航空司令!!お疲れ様です!!」

「ああ、お疲れ様」

 

男は2人の上司でありこのあかぎの航空隊である第1空母飛行団の団司令である飛野勝雄海軍大佐であった。

豪快な性格と部下の意見を隔たりなく聞くため部下から慕われておりまた的確な意見を上層部にも言えるため数多くの将校に慕われていた。

飛野は2人の間に割り込むと島をじっと見る。

 

「我々と海兵隊航空隊であそこやそのほかのブリタニア軍の基地そしてこのあかぎを拠点に防空戦をする」

「我々海軍航空隊と海兵隊が防空戦の主力ですか・・・」

 

対ネウロイ戦には陸海空軍、海兵隊の国防4軍全てが加わる予定である。一足先に海軍と海兵隊、陸軍の一部部隊は海路で一足先に欧州に、他の空軍や陸軍の残る部隊もオラーシャ帝国経由で欧州に向かっているのだ。

また空軍の戦闘機部隊が参加しない理由はまず第1に一個で航空団が抜けると防空網に隙が出来てしまうことまた遊撃部隊である中央航空軍の編成が完了していないからである。だが中央航空軍の編成が完了すれば一個航空団が派遣される予定である。

 

「空軍はブリタニア、ヒスパニア、スオムス、オラーシャに租借地を設けて基地を作るか元々ある空港や基地を改良しそこからネウロイの巣への攻撃をするそうですね」

「ああ、上はALCM(空中発射巡航ミサイル)の投入を検討しているらしい・・・」

 

その言葉を聞き今浦と松坂は驚いた。だが飛野はそんな二人の様子をみて豪快に笑う。

 

「はははっ・・・・なぁに別に核を使おうと言うわけじゃあない。だが戦況次第では核兵器の使用もありうるだろうな・・・・・」

 

日本は日中紛争の後熱核兵器を5発も導入していたのだ。もちろんその間野党や平和団体の反発もあり。広島や長崎でも大規模なでデモがあった。

しばらく島を見た後飛野は二人の背中を叩く。

 

「明日は早いぞ。たっぷり寝ておけ!」

 

飛野はそれだけ言うと艦内に戻って行った。

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
今回は国防軍の部隊が到着した後です。なんだか核やら巡航ミサイルやらきな臭いお話を書きましたがALCMはあくまでネウロイの巣を破壊するようです。あとALCMは日本とボーイング社で開発したものを採用していまして、誘導方式は慣性誘導と上空からの偵察衛星(日本が打ち上げた物。転移の日に打ち上げ予定だった)の地形情報を基にTERCOMで誘導されます。
ご意見ご感想お待ちしております。

次回 第7話 501JFW

お楽しみに!


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第7話 501JFW

どうもみなさまSM-2です。
最近惰眠をむさぼっております。テストなんて大っきらいだ!!
それでは本編どうぞ


「はい、皆さん注目」

 

数人の女性がいる会議室にそんな声が響く。声の主はミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ。帝政カールスラント空軍の中佐で第501統合戦闘航空団の司令でもある。ミーナの方には一人のセーラー服を着た少女と純白の軍服に身を包んだ男3名そしてその横に横一列に整列している見慣れぬ服を着込んだ男が4名いた。そして同じような服を着た女性が1名いた。

 

「坂本少佐が扶桑皇国から連れてきてくれた宮藤芳佳さんです」

 

すると隣にいた少女が頭を下げる

 

「宮藤芳佳です。皆さんよろしくおねがいします」

「そして今日から皆さんと一緒に戦うことになる日本国国防海軍の方々です」

 

するとミーナの横にいた純白の軍服に身を包んだ男ーーー飛野勝雄海軍大佐ーーーがそこにいた全員に敬礼する。

 

「日本国国防海軍第1空母打撃艦隊CVN-196『あかぎ』所属第1空母飛行団司令、飛野勝雄海軍大佐です。部下がお世話になります」

 

すると隣にいた男が前に出る。

 

「本日よりこの基地に派遣されました。日本国国防海軍第1空母飛行団第1戦闘飛行隊スパロウ隊編隊長の今浦武人海軍中佐です。よろしくおねがいします」

「同じく、第1空母飛行団第1戦闘飛行隊ファルコン隊編隊長の向嶋隼人海軍中佐です。よろしくお願いします」

 

ミーナは3人が自己紹介したのを見ると再び口を開く。

 

「宮藤さんは軍曹なので同じ階級のリーネさんが面倒見てあげてね」

「はい、では必要な書類、衣類一式、階級章なんかはこの中にあるから」

 

ミーナの声にハッとして宮藤はミーナの方をを見る。だが箱の上のワルサーPPKを見ると突然険しい顔になる。

 

「コレ入りません」

 

宮藤はワルサーを手に取るとミーナに手渡す。ミーナはすこし困惑したような顔をした。

 

「何かの時に持っておいた方が・・・・」

「使いませんから・・・・・」

 

そこまで言うと宮藤からワルサーを受け取る。すると金髪の女性が何かこそこそ話した後怒って出て行ってしまった。

ミーナは呆れたような顔をする。

 

「個別の紹介はまた後でにしましょう・・・・。では解散」

 

ミーナは書類を持つと飛野と今浦の方をむく。

 

「では飛野大佐、今浦中佐、向嶋中佐会議場へ・・・」

 

そういうと3人はミーナとともに部屋を出て行った。5人はどうしようかと考えていたが宮藤が悲鳴のような声を出す。5人ははっとして宮藤の方を見るとツインテールの少女が宮藤の胸をもんでいた。

5人は目の前で突如始まったセクハラに唖然とする。すると横のカーキ色の服をきた女性が胸をもんでいた少女に「どうだ?」と尋ねた。

ツインテールの少女は物足りなそうな顔をする。

 

「残念賞・・・・・」

 

すると白髪の少女がにやりと笑い「リ―ネはおっきかった・・・・」と意地悪そうに言った。5人は頭に?マークを浮かべるが松坂が言葉の意味に気づいて突然顔を赤くする。

カーキ色の服の女性は高笑いをした。

 

「私ほどじゃないけどね」

 

するとカーキ色の服の女性は宮藤と5人に右手を差し出す。

 

「私はシャーロット・イェーガー。リベリオン出身で中尉だ。シャーリ―って呼んで」

 

4人は顔を合わせてこそこそ話し始めた。

 

「リベリオンって俺たちの世界のアメリカに当たる国ですよね?」

「そうだ、その国でイェーガーってなんかとある人物を思い出さないか?」

「俺たちの大先輩に当たる人ですよね・・・・」

「あのひとですよねぇ・・・・」

「私も防大の頃に調べたことがあります」

「「「「・・・・・」」」」

 

5人の脳裏には人類で初めて有人音速飛行をした米合衆国のとある人物が思い浮かんだ。

 

「なに話しているんだ?」

 

5人はシャーリーに話しかけられたことではっとして自己紹介を始める。

 

「日本国国防海軍第1戦闘飛行隊スパロウ隊2番機、小瀬正信少佐だ。よろしくイェーガー中尉」

 

小瀬はシャーリーと握手する。松坂も自己紹介をする。

 

「同じく第1戦闘飛行隊スパロウ隊4番機、松坂桜介少尉であります。よろしくお願いしますイェーガー中尉」

 

松坂に続いてその横にいた男二人が自己紹介をする。

 

「第1空母飛行団第1戦闘飛行隊ファルコン隊2番機の高林健吾少佐です。これからよろしくお願いします」

「同じくファルコン隊3番機の緑川俊太郎。階級は大尉。これからよろしく」

 

そして国防軍組の中の紅一点が自己紹介をする。

 

「私は第1空母飛行団第1戦闘飛行隊ファルコン隊4番機の髙梨実奈よ。階級はあなたと同じ中尉。よろしくね。イェーガー中尉」

「シャーリーでいいよ」

「わかった。よろしくね、シャーリー」

 

シャーリーは髙梨と握手をして満面の笑みを浮かべるともう一人の一度も口を開かない少しヨーロッパ系の顔立ちをした男に話しかける。

 

「そこのあなたは・・・・?」

 

すると男は優しそう笑顔でシャーリーの方を向いた後静かに口を開いた。

 

「第1戦闘飛行隊スパロウ隊3番機、飯塚大輝。階級は少尉です。よろしくお願いします」

 

すると次はウィッチーズの面々が自己紹介をする。

 

「エイラ・イルマタル・ユーティライネン、スオムス空軍少尉。こっちはサーニャ・リトヴャク、オ―ラシャ陸軍中尉」

 

するとツインテールの少女も自己紹介をする。

 

「私はフランチェスカ・ルッキー二、ロマーニャ空軍少尉」

「リ、リネット・ビショップです・・・・」

 

最後に自己紹介したミーナにリーネさんと呼ばれていた子が恐る恐る自己紹介をする。

自己紹介が済むと宮藤が突然話しかけてきた。

 

「あの・・・・」

「ん・・・?なんだい?」

 

小瀬は微笑んで宮藤の方をみた。

 

「小瀬さんたちが着ている服ってなんですか?見たことがないんですけど・・・・・」

 

小瀬は耐Gスーツの袖を見ると優しく教え始める。

 

「ああ、コレかい?これは耐Gスーツと言ってね。飛行時には必ずこれを着なければならないんだ。ココは最前線、いつスクランブルがかかるか分からないからねいつもきているんだ」

「なんで着なければならないんですか?」

「まず戦闘機動時にGがかかって下半身などに血が集中してしまいパイロットがブラックアウト・・・・・つまり失神してしまうことがあるんだ。そのためこの耐Gスーツは下半身を締め付けて血が集中することを防ぐんだよ」

 

小瀬は航空学生時代に習ったことをそのまま宮藤に教えた。だがこの世界からしたらそれは未来の知識全員がぽかんとしていた。だが小瀬は構わず説明を続けた。

 

「ただでさえ巡航速度は音速だからね・・・・。アフターバーナーを点火しして飛行する戦闘機動時にはGがもの・・・・・・」

 

だが小瀬の説明は最後まで続かなかったシャーリーが突然目を輝かせて飛びついてきたからだ。

 

「なぁいま音速って言ったか?」

 

小瀬は胸が自分にあたっているので少し顔を赤くし目をそらす。

 

「あ、ああ。国防海軍の最新鋭ステルス戦闘機F-35JCはスーパークルーズ(音速巡航飛行)・・・・」

 

シャーリーはその言葉を聞くとますます小瀬に顔を近づける。

 

「本当か!今度載せてくれよ!」

「残念ながらそれは無理なんだ」

 

小瀬は首を横に振る。シャーリーは不満そうな顔をする。

 

「なんで?」

「F-35は単座戦闘機・・・・つまり1人乗りだ。操縦訓練課程を受けていない人物に乗らせることは出来ない。なにせ操縦が出来ないからな・・・・」

 

そうまずシャーリーは操縦方法を知らない。そんな人物を載せて操縦させても150億のトラの子が墜落するのは目に見えている。

 

「くぅ・・・・。日本に生まれたかった!!」

 

シャーリーは本気で悔しそうにそう言った。だが小瀬は最後に一言こう付けくわえた。

 

「まぁ耐G訓練を受けてそのうえで複戦(複座戦闘機)のガンナー席に体験でのることは行けるかもしれないが・・・・・」

「本当か!!」

 

再びシャーリーの顔が輝く。だが小瀬は苦笑いした。

 

「耐G訓練自体2,3週間以上はかかるからなぁ・・・・最前線じゃぁ厳しいと思うけど・・・・」

 

再びシャーリーの顔がしょぼんとしてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
今回はまぁ自己紹介みたいな感じです。それとこないだ活動報告で聞かせていただきましたコールサイン。まだまだ募集しております!どしどしお寄せ下さい!

次回 第8話 日本の思惑

おたのしみに


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第8話 日本の思惑

どうも皆さまSM-2です。最近寒くなってまいりまして年末も近づいております。来年は元号が変わりますが一体どんな元号なのでしょうね・・・・。楽しみです。
それでは本編どうぞ


「欧州派遣軍は無事にイギリ・・・・・いや、ブリタニアだったかな・・・・についたようだな」

 

統合幕僚長官を表す階級章を付け濃緑の軍服に身を包んだ初老の男が会議室の中でそう言った。すると横にいた国防海軍司令長官(自衛隊で言うところの海上幕僚長)が口を開く。

 

「はい、その後第1戦闘航空隊の2個編隊がブリタニアの第501統合戦闘航空団と、同じく2個編隊が第505統合戦闘航空団と合流、第2戦闘航空隊と第1、第2戦闘攻撃飛行隊が『あかぎ』を拠点に各戦線への援護、第1早期警戒隊が各戦線への早期警戒、第1ヘリコプター隊が救難任務を行っています。また海軍では新たに第2空母打撃艦隊の出撃も検討中であります」

 

すると会議場の奥にあるスクリーンにヨーロッパの地図と各部隊の行動が記載されていた。さらにその横にいた国防空軍司令長官がさらに口を開く。

 

「また空軍では中央航空軍の2個戦闘航空団の編成が完了し次第部隊を欧州に派遣するつもりです」

 

中央航空軍は国防空軍の遊撃部隊で有事の際各方面軍を援護する任務を負う。内訳は以下の通り。

 

3個戦闘航空団   (主に制空戦闘や攻撃などを行う。戦闘機が主力)

1個戦略輸送航空団 (長距離輸送機による輸送を行う)

1個戦略爆撃航空団 (爆撃機による戦略爆撃を行う)

1個戦術輸送航空団 (中型輸送機やヘリコプターなどによる輸送を行う)

 

すでに戦略爆撃航空団と戦術輸送航空団の編成は終わっているが戦略輸送航空団は輸送機の確保の影響からまだ編成を開始すらしておらず戦闘航空団は転移前、各地に航空団が点在し有事でない今は防空はなんとかできる状況から1個戦闘航空団がもうすぐ編成を完了、2個戦闘航空団の編成を開始したばかりであった。

1個戦闘航空団の編成が完了した時点で部隊を欧州に派遣してもよさそうだがネウロイが日本周辺に出現した際今のままでは日本が占領される可能性もあるため国防空軍としては遊撃部隊を常に置いておきたいのだ。

 

「また、爆撃航空団は2個飛行隊に分かれ、一方はユゴルスク・ソビエツキー基地を拠点に東部戦線を援護、もう一方はブライズ・ノートンを目指しています。ブライズ・ノートンにつき次第西部戦線の援護や巣へ対する攻撃を開始します」

「次に海兵隊ですが西部の連合軍と合流、ヒスパニアに置いてネウロイの侵攻に対抗しております。また第1海兵師団がカールスラント領に移動、連合軍と反攻作戦を行う予定です」

 

海兵隊司令長官が説明をする。最後に陸軍司令長官が説明を始めた。

 

「陸軍については現在、空軍輸送機による空輸と陸路で欧州に向かっております。また海軍輸送艦隊で輸送して頂いた(特殊作戦群)は現在、海兵隊と行動を共にしております」

「ふむ・・・・・配置については?」

「はっ、ヒスパニアは海兵隊がすでに防衛についているため、ロマーニャ、ヘルウェティアに第1空挺師団と第6空挺旅団を第7師団をスオムスに第1遊撃師団と第2遊撃旅団をウラル川東側の東部戦線に合流させます」

 

陸軍司令長官がそこまで説明すると海軍司令長官が手を上げる。

 

「海軍でEP-3を欧州に派遣する計画を立てています」

 

すると陸軍司令長官が質問する。

 

「連合軍からの電子情報ではだめなのか?」

「たしかに連合軍からも電子情報は送られてくるが精度が低い、やはり自国で電子偵察機を派遣した方が精度が高い情報を得られる」

 

陸軍司令長官は納得したように頷く。海軍司令長官は統合参謀司令長官の方をむくと頭を下げた。

 

「電子偵察機派遣の件、許可を頂きたいのですが・・・・」

 

統合参謀司令長官は少し考えた後静かにうなづいた。

 

「大臣には私が話しておこう。電子偵察機の派遣を許可する」

「はっ」

「それでは本日の定例会議を終了する」

 

統合幕僚長官がそういうと隣にいた幹部が声を張り上げる。

 

「起立!かしら中!・・・・・・解散」

 

各軍の司令官は副官をともなって会議室から出て行った。統合参謀司令長官も副官を連れてとある場所に向かう。

 

ーーーーーーー

防衛省A棟防衛大臣室

 

コンコン

 

重厚な扉をノックする音が聞こえた後扉の向こうから声がする。

 

「行田統合参謀司令長官はいります!」

 

ガチャリとドアが開き濃緑の軍服に身を包んだ統合参謀司令長官が大臣室に入ってきた。そして部屋の主がいる机に向かった。

 

「なんですか?行田統合参謀司令長官?」

 

日本の国防をつかさどる防衛大臣、長津大池がそこにいた。彼は衆議院議員選挙に3回当選しており自身も過去に自衛隊だった頃陸上自衛隊の1等陸尉だった経験がある。また父親は参議院議員だった。

その人物に統合参謀司令長官は報告を始める。

 

「はい、現在国防軍で電子偵察機を欧州に派遣する計画を立てております。そちらの報告に・・・・」

「ふむ、既に国会でネウロイ対策法が可決されましたし、問題ないでしょう・・・・」

 

ネウロイ対策法とは日本が転移した2週間後に可決された法案で日本がネウロイの撃滅のために国防軍を海外に派遣することや増加派遣などの際、統合幕僚長官の権限で許可などが出来るようにする法案である。ただし国会で事後であっても報告が必要であり国会でもしその派遣に反対があった場合は直ちに派遣した部隊を日本に帰還させなければならないと言う条件があった。

長津は立ち上がると窓の方に向かいそこから見える東京を見降ろしていた。

 

「ネウロイ戦で日本が活躍すればこの世界のイニシアチブを我が国が握れます・・・・・。我々が一番望んでいるのは我が国の国益です。期待していますよ・・・・・」

「はっ」

 

行田はこの若い大臣が浮かべる笑みに身震いするのだった。

 




いかがでしたでしょうか?
自分でも最後の辺り国家の裏側の黒い部分みたいな話にできたのでは?と思っております。
またいつかきな臭い話しは出す予定です。

次回 第9話 散策

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第9話 散策

みなさまどうもSM-2です。今回は基地の紹介編です。まぁ本編とはあまり関係がない。
では本編どうぞ


「ここが私の部屋です」

 

国防軍のパイロットと宮藤たち7名はリーネに基地の中を案内してもらっていた。

どうやらリーネの隣の部屋は宮藤の部屋だったらしい。そのさらに横の部屋に髙梨は案内された。部屋に入ると高橋は嬉しそうな声を出す。

 

「うわぁ、広い部屋だなぁ」

 

髙梨ははしゃぎまわる。すると高林が叱った。

 

「おい髙梨!修学旅行じゃねぇんだぞ!!」

「は、はいぃ」

 

髙梨の先ほどの気分はどこへやら、情けない声を上げて萎縮してしまった。

 

「次は小瀬さんたちの部屋に案内しますね」

 

リーネについていき階段を一階分上がる。何故髙梨はしたかと言うと女性なため飛野がミーナに頼んだのだ。一番階段に近い部屋は今浦がその右横には向嶋、それから順に小瀬、高林、飯塚、緑川、松坂と言う順で部屋を使うことになった。

7人はそのまま食堂に案内された。

 

「ここが食堂と厨房です」

 

貴族の館の食堂と言う感じの部屋だった。だが厨房が隣接しているため家具の配置を換えればどことなく艦内の科員食堂に似てくるだろう。

 

「普段は係の人が食事を作ってくれるんですけど時々皆がお国料理を作ってくれるんですよ」

 

宮藤が食堂の中に入ると「扶桑の料理も食べてくれるかなぁ」とつぶやいていた。扶桑の料理と言っても日本の料理と変わらないため国防軍の8人は喜んで食べるだろう。

そこからお風呂や(場所を説明されただけ時間によって入る時間を設けるそう)や射撃場に案内された。

しばらく外を歩いていると何人もの記者が一人の金髪の少女を取り囲んで取っていた。松坂は気になってリーネに聞く。

 

「リネットさん、あれは?」

「ハルトマン中尉です。こないだ撃墜数が200機になったんですよ」

「へぇ・・・」

 

現代の戦闘機パイロットは5機落とせればエースと言われるので彼女の撃墜数がどれほどすごいかわかるだろう。

 

「隣にいるバルクホルン大尉なんて250機ですよ。ミーナ隊長も160機を超えています」

「トップエースと言うわけか・・・」

「ところで小瀬さんたちの撃墜数はどれくらいなんですか?」

 

小瀬が面くらったような顔をするが微笑んで答える。

 

「俺は7機で高林は3機、松坂はこないだので初戦果で他の奴らは0。今浦中佐は11機で向嶋中佐は10機だったと思う。飛野大佐は15機だったかな」

 

ココのトップエースに比べえばはるかに少ない撃墜数に期待はずれな顔をする。だが彼女らの相手はネウロイと言う人類共通の敵、罪悪感も何もなく落とせるが国防軍の戦闘機パイロットの転移前の敵は人間だったのだ。人間相手の撃墜数なんて少ない方が言いに決まっている。でもそんなことを言っては何も知らない少女らを気づつけていしまうと思い全員が苦笑するにとどめた。

 

「すごいですね・・・・。私なんて何もできない足手まといですから・・・・・」

 

リーネが暗い顔をしてそういう。

 

ーーーーーーー

「うわぁ・・・・すごぉい!」

 

宮藤の声がその場にいた全員の鼓膜を叩く。すると小瀬は手すりに身を預けながらぽつりとつぶやく。

 

「絶景だな・・・・」

 

ドーバー海峡に突き出ているため潮風が9人の頬をなでる。リーネが対岸の陸地を指差す。

 

「あちらがヨーロッパ大陸です。大半はネウロイの手に落ちてしまっていますが・・・・」

 

その言葉を聞いて宮藤の表情が少しだけ曇った。

 

ーーーーー

滑走路で宮藤とリーネが訓練をしていた。その横の広場には灰色のステルス塗装を施されたF-35JCがあった。その周りでは整備員がミサイルをチェックしたりしてスクランブルに備えていた。

また高林と髙梨がその様子をじっと見ていた。2人とも耐Gスーツだがその横にいた向嶋と緑川はフライトスーツのみを着ていた。その理由は今日のスクランブル当番は高林と髙梨であり向嶋と緑川は何かあった時のバックアップだからである。

坂本に怒鳴りつけられ滑走路を往復する2人の様子を見ていると髙梨がふとこんなことを漏らした。

 

「防大に戻ってきた気分です・・・・」

 

髙梨は防衛大学校を卒業してからパイロットになったのだ。すると同じ防大卒業組の緑川もそれに同意する。

国防空軍(航空自衛隊)のパイロットになるには3つの道が存在する。

まず一つ目は航空学生として入隊し最初からパイロットになる方法。これはパイロットになるには一番早い方法だ。

2つ目は防衛大学校に入学してから国防空軍の幹部候補生学校に入る方法。これは少し遅くなるが別の職種を選ぶこともできる。

3つ目は普通の大学を卒業してから国防空軍の幹部候補生学校に入る方法である。

 

「確かに防大で教官にああやってド突かれたっけなぁ・・・・」

「・・・・8キロ遠泳もありましたねぇ」

 

ついでに言うと防大1年生は日本で唯一人権が認められていないとよく言われている。上級生からいちゃもんをつけられて物を窓から捨てられたりすれ違うたびに叱られたり教官から「目の輝きが足りない」という理由で外出を取り消されたり等である。

 

「俺さぁ8キロ遠泳でおぼれかけたことあるんだよねぇ・・・・・」

「私の同期にもいました・・・・」

 

二人が防大時代の思い出話に花を咲かす。

すると走り終えたのか少し水分を補給した後訓練をしていた2人が腕立て伏せを始めた。それを見た後二人は待機室内に戻って行った。

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
ご意見ご感想お待ちしております。

次回 第10話 閑話

お楽しみに


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第10話 閑話

今回はのほほんとした回です。皆さまおなじみ有名な飲み物も出てきます。
では本編どうぞ


宮藤とリーネは今日も訓練をしていた。訓練を終えてへとへとになって地上に戻るといつものごとく滑走路にへたり込む。

するとその2人に近づいてくる人物がいた。松坂だった。左手に何やら袋を下げている。

 

「おつかれさまです」

「あっ、松坂少尉・・・・・」

 

リーネと宮藤は松坂の方をみる。すると松坂はしゃがんで微笑みながらペットボトルを取り出した。

 

「本国から送られてきたんです。リネットさんと宮藤さんはどちらがいいですか?」

 

そこにはポ○リと○ク○リアスのペットボトルがあった。先ほどまで冷蔵で保管されていたため結露ができていた。リーネはア○エリ○スのペットボトルを手にとってしばらく見た後松坂の方を見た。

 

「あの・・・・これは・・・・・・・」

「日本の飲み物でスポーツドリンクと言う奴です。運動した後はこれを飲むといいですよ・・・・・。こうやって・・・・」

 

松坂は○~い○茶を取り出しキャップを開けてごくごくと飲んだ。リーネと宮藤は顔を見合わせたあと○カリとア○エリア○をそれぞれ手にとって松坂と同じようにキャップを開けてのんでみた。

 

「おいしい・・・」

「あまい」

 

2人は口々にそう言った。

 

「気に入っていただけましたかね」

「はい」

「とっても」

 

松坂はそんな2人をみて再び微笑む。

 

「それは良かった」

 

だがリーネがとあることに気づいた。

 

「そういえば皆には・・・・」

「大丈夫ですよ。小瀬少佐たちが配ってますから」

 

松坂は安心させるようにそう言った。

 

「頑張るのはいいことですけど頑張りすぎで体調を崩さないようにしてくださいね。いざという時それで動けなくては意味がありませんから」

「なんで私なんかに・・・・」

 

少し松坂は困ったような顔をするが苦笑しながら答える。

 

「うーん・・・・・そうですねぇ、理由は特にありませんが・・・・しいて言うなら、昔の自分を見ている気分・・・・だからですかね・・・・」

「昔の自分・・・・?」

「ええ、実は僕は教育課程では落ちこぼれで・・・・ウィングマークも取れないかもしれないって程だったんです。パイロットになることをあきらめようとも思ったんですがね。教官が『いままで貴様を応援した人たちを裏切る気か!あきらめるな松坂!チャンスはあきらめないやつにしか訪れない!』って怒鳴られて。それであきらめず頑張って何とかウィングマークをとれたんです」

 

松坂は自分の過去を苦笑しながら暴露した。

 

「はじめの方なんて皆そんなもんなんですよ・・・・諦めず頑張ればいつかきっと報われる日が来ます・・・・努力は嘘をつかない、僕の好きな言葉です」

 

松坂は2人をじっと見つめる。

 

「ですからリネットさんも宮藤さんも諦めないで、頑張ってくださいね。それと自分を責めないようにした方がいいですよ。自分を責めても何も生まれませんから・・・・・」

 

松坂はそれだけ言うと自分の部屋に戻っていった

 

 




いかがでしたでしょうか?
言っておきますがこれは特定の企業を宣伝するもではないですよ。なので出てきた飲料の製造企業も別々です。(本当は有名な飲み物ないかなって考えてたらたまたま思い浮かんだだけ)しかしリーネと宮藤がスポーツドリンクを飲む姿なかなか絵になりそうですね。CMでありそう・・・・。
ご意見ご感想お待ちしております。

次回 第11話 発進

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第11話 出動

みなさまどうもSM-2です。今回は待ちに待った戦闘回となります。今日はクリスマスですね。いたるところににカップルが増える日です。なので作者は学校に行きたくない・・・・・。
本編どうぞ

※アムラ―ムを30式短距離空対空誘導弾に変更


今浦は上空で飛行訓練を行っている宮藤とリーネを待機していた部屋から見ていた。するとその部屋に訓練飛行から帰ってきた向嶋が入ってきた。向嶋はコーヒーを入れて窓に近づく。

向嶋は腰のあたりに手を当ててコーヒーを飲む。

 

「・・・・・操縦もめちゃくちゃ、まだまだ機と一体化してないな」

 

すると今浦はフッと笑いながら向嶋の方を見る。

 

「まるで昔のお前だな」

「るせぇ」

 

今浦がそう茶化すと大声で向嶋はそう言った。

 

「おぉ、怖い怖い」

 

今浦がわざとっぽく怖がって見せる。向嶋は溜息をつくが再び訓練をしている二人を見た。

 

「あんな奴、俺が教官だったらウィングマークどころか初等訓練課程に送り戻すな・・・・」

「たしかに・・・・」

 

そう言って上を見る2人の視線の先には危なっかしく飛ぶ宮藤の姿があった。

 

ーーーーーー

「・・・・・・夜風にでも当たってくるか・・・・」

 

松坂は有事の際の予備当番のためフライトスーツを着込んでベットの上をごろごろしていたがなかなか寝付けず外に出て夜風にあたろうと外に出た。

部屋を出て滑走路の方に向かおうと通路を歩いていると急に角から飛び出してきた人影とぶつかった。

 

「うわっ・・・・。す、すいません・・・・・・・。リネットさん?」

 

人影はリーネだった。だがリーネはそのまま入って向こうに行ってしまった。

 

「なんだったんだ・・・・・・?」

 

松坂は首をかしげてその場にしばらく突っ立っていた。

 

ーーーーーー

ウーーーーー

 

夜も開けようとしていた早朝。今浦と飯塚はもうすぐ来るはずの次のスクランブル当番を待機部屋で待っていたがサイレンが鳴ったことで部屋から駈け出した。

滑走路に出ると既にF-35はエンジンをかけておりミサイルの安全ピンを抜けばすぐにでも出動できそうだった。2人はそれぞれの機体に飛び乗ると掛けてあったフライトヘルメットを着けて酸素マスクを装着した。そこまで終えるとキャノピー開閉スイッチを押してキャノピーを閉める。そして計器を確認して燃料が入っているか、異常がないかを確認した。

整備員はその間目視で機体を確認し異常がないか確認する。そして異常がないのを確認するとミサイルの安全ピンを抜いて2人に見せる。

2人とも自機のピンの数が装填されているミサイルの数だけあることを確認すると機体を滑走路にすすめた。そして整備員に敬礼をした。

 

「スパロウリーダー・・・・テイクオフ(離陸する)

 

今浦はアフターバーナーを点火すると大空に飛び立った。その後ろを来栖の機が続いた。

すると管制塔から指示が入る。

 

オ―ダ―(指令) コンタクトチャンネル2(無線チャンネル2で交信せよ) ターゲットポジション135/12(目標は方位135度距離12マイル) エンジェル25(高度25,000フィート) ベクター315(針路315度) スピード200(速度200ノット)』 

 

管制塔には国防空軍の管制官や士官が詰めており国防軍の戦闘機には派遣された管制官たちが指示をする。

 

コピー(了解)

 

今浦はただ一言そう返した。そしてコントロールスティックを傾けて指示のあった方向に飛んでいく。後ろにストライクウィッチーズの面々が飛んでくるのが見えたが構わず加速しネウロイの方に急行した。

 

ーーーーーー

「すごい・・・・・」

 

ストライクウィッチーズの面々は自分たちに構わず一気に加速していくF-35をみて驚いていた。訓練飛行でも音速巡航飛行(スーパークルーズ)で向かうことがなかったためF-35が音速を超えて飛行するところを初めて見たのだ。

シャーリーが悔しそうに2機を見ていた。

 

「いいなぁ・・・・乗りたいなぁ・・・・・」

 

その場にいた全員は苦笑していた。

 

ーーーーーー

2機はすでに自機のレーダーでネウロイを捉えていた。

 

「スパロウリーダー ターゲットインサイト(目標を視認した) ターゲット90/2(目標方位90度距離2マイル) スピード200(速度200ノット) エンジェル24(高度24,000フィート)

 

今浦は目視でネウロイを確認した時点で管制塔にそう報告した。常人ならば16キロもの先を飛行しているものなど見えないだろうが戦闘機パイロットは視力がよく尚且つ今浦は国防空軍でもかなり目がいい。しかもレーダーで辺りを付けて探していたため見つけることが可能だったのだ。

 

オーダー(指令) キルターゲット(目標を撃墜せよ)

 

セイアゲン(繰り返してくれ)

 

アイセイアゲン(繰り返す) キルターゲット(目標を撃墜せよ)

 

「ラジャー キルターゲット(目標を撃墜する)

 

2機は旋回し飯塚の機体が先行する。今浦は上でしばらく旋回する。

 

FOX-3(機銃発射)

 

飯塚は符丁をコールすると急降下しつつ25mmガトリング砲を発射する。

唸るような発射音が辺りに響き機銃弾がネウロイに着弾する。ネウロイは来栖の機体にビームを発射したが飯塚は巧妙にかわす。

それを見ていた今浦も急降下を開始した。

 

FOX-1(アクティブレーダー誘導空対空ミサイル発射)

 

翼下から30式短距離空対空誘導弾(AAM-7)が発射されネウロイに向かう。ネウロイに正確に着弾し爆発を起こす。だが巨大なネウロイの一部を削っただけで撃墜とまではいかなかった。

だが今浦はココで違和感を覚える。だがココでF-35に比べてはるかに遅かったストライクウィッチーズの部隊が到着してネウロイを攻撃し始める。

だが今浦は戦いながらも違和感をずっと抱き続けていた。

 

「おかしい・・・・。手ごたえがなさすぎる・・・・・」

 

すると上空からコアの位置を探っていた坂本から通信が入った。

 

『おかしい・・・・コアが見つからない・・・・・』

 

その言葉を聞いて今浦の脳裏にとある予想が浮かんできた。そしてそれを裏付けるように付近を飛行していたE-2Cから連絡があった。

 

『スパロウ ディスイズホークアイ03(こちらホークアイ03) レーダーコンタクト(レーダー探知)

ターゲットポジション300/15(目標方位300。距離15マイル) スピード320(速度320ノット) エンジェル001(高度10フィート)

 

「くそっ、やっぱりか・・・・」

 

今浦は悪態をつくと無線機のチャンネルを変える。

 

「こちら今浦だ!坂本少佐!」

 

『なんだ』

 

「早期警戒機から連絡があった!基地に向かってネウロイが超低空飛行で向かっているらしい。敵到達は10分もねぇ!」

 

今浦は早期警戒機からの報告をそのまま坂本に伝える。坂本たちはすぐに基地の方へ戻ろうとするが今戦っているネウロイが邪魔をしていた。

 

「こいつをおとさねぇと基地には行けねぇみたいだな・・・・」

 

今浦はそうつぶやいた。

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
本物の軍用航空管制英語ってどういう感じなんでしょうね・・・・?参考にさせていただいていた動画がいつの間にか消えていたので記憶を頼りにしたり他のサイトから調べたりして書きました。おかしいところがありましたら教えてください。
次回は1月1日0時0分を予定しております。このシリーズはこの投稿が今年最後になります。皆さまよいお正月を。
ご意見ご感想お待ちしております。

次回 第12話 叫び

おたのしみに


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第12話 叫び

皆さまどうもSM-2です。あけましておめでとうございます。今回は年が明けると同時に投稿させていただきました。カレンダーを見た時火曜日が元日なのに気づいて元日なら0時に投稿しよう。と思って投稿しました。
今年がよい年になりますように。


「行きましたねぇ・・・・・」

 

松坂は出動するストライクウィッチーズとF-35を廊下からみてそうつぶやいた。すると小瀬が松坂の頭をポンと叩く。

 

「ほら、俺たちもボォとしてないで出動準備だ」

 

小瀬はそういうと室内に戻っていく。松坂も耐Gスーツを着るため室内にも戻ろうとおもった。

だが後ろから足音がして振り返るとリーネが走って来ていた。松坂はリーネがすれ違う時泣いているように見えた。

その時松坂はリーネの左腕をつかんで引きとめた。

 

「離してください!」

 

リーネは掴まれた左腕を振りほどこうとする。だが松坂はいつもより少し強い口調で質問した。

 

「なんで泣いているんですか?」

「・・・・放っておいて下さい!」

 

リーネは泣きながら松坂に向かって叫んだ。

 

「もう放っておいてください!なんで・・・・・なんで私に構うんですか!前に松坂少尉は”自分を責めても何も生まれない”って言ってましたよね!でも、でも私は自分を責めていた方が気が楽なんです!松坂少尉とは違うんです!」

 

リーネはそういうと自室にこもってしまった。松坂はしばらくその場に立っていたがリーネの部屋のドアに近づきドア越しに優しく語りかけた。

 

「たしかに・・・・リネットさんと僕は違います。でも・・・・痛みは分かち合えると思います。ぼくじゃなくても他の人に自分の気持ちを1から10まで全てぶちまけてみてはどうですか?きっと気持ちが楽になると思いますよ・・・」

 

松坂はそれだけ言うといつでも飛べるように準備するためロッカールームに向かう。すると途中で宮藤とすれ違った。

 

「宮藤さん・・・・彼女に寄り添ってあげてください。リネットさんと一番長くいるのはたぶんあなたですから・・・・」

 

ーーーーーー

『痛みは分かち合えると思います』

 

リーネの頭の中でさっきの松坂の言葉がぐるぐると回っていた。

 

ーーー松坂少尉は何で私なんかに・・・・

 

リーネはそんなことをずっと考えていたが松坂の優しい声が頭から離れなかった。

最近リーネは訓練の後松坂が来てくれるのを少し楽しみにしていた。松坂は「昔の自分を見ているようだから」と言っていたがそれでも松坂が訓練の後にきて励ましてくれたあとは気持ちがとても楽になった。

だが逆に役立たずの自分なんかがこんな気持ちになっていいものかという気持ちもわいてきた。2つの気持ちが常にリーネの中でせめぎ合っていた。

その時コンコンとドアをノックする音が聞こえてきた。

 

「リネットさん」

 

リーネは何も答えなかったが宮藤は構わず続ける。

 

「私、魔法も飛ぶのもへたっぴで銃も満足に使えくて毎日叱られてばかりだし、ネウロイとだって戦いたくない・・・でも私はウィッチーズにいたい、私の魔法でも誰かを救えるのなら何か出来ることがあるならやりたいの

 

 

 

 

 

 

 

みんなを守れたらって・・・・」

 

「守る」という単語を聞いてリーネははっとした。最初ここに来た時自分が思っていたこと、いつも間にか失っていた目標だった。

その時だった。

 

ジリリリ

 

ネウロイの襲来を告げるベルが鳴った。

 

ーーーーーー

「急げ急げ!!」

 

小瀬と松坂はロッカールームから駈け出した。二人とも既に耐Gスーツを着ていた。スクランブル当番の機体が出た時点で格納庫から運び出されていたF-35JCに飛び乗った。

二人が操縦席に座ってベルトを締めると掛けられていた梯子が外される。そして二人は計器を確認し航空ヘルメットと酸素マスクを付ける。そして整備員が抜いたミサイルの安全ピンを確認し準備万端なことを確認すると機体を滑走路にすすめた。ココまでわずか3分であった。

一瞬松坂の脳裏にリーネのことが浮かんだがそんなことを実戦環境下で考えていたら命取りだ。松坂はすぐに頭を切り替えた。

 

『スパロウ02 テイクオフ(離陸する)

 

小瀬の機が離陸したのを確認すると松坂も滑走路に向かった。

 

「スパロウ04 テイクオフ(離陸する)

 

松坂は管制塔にそう通信するとアフターバーナーを点火し大空に飛び立った。

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
今回はリーネの叫びです。書いてて思った「松坂ってまだ初戦果の青二才だよね。なんでこんなベテランっぽいん?」まぁ人間的にできていると思ってご勘弁を。
ご意見ご感想お待ちしております。

次回 第12話 初戦果

おたのしみに


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第13話 初戦果

どうも皆さまSM-2です。
今回はリーネの初戦果です。
あと作者は恋愛描写を書くのは苦手です。じゃあなんで書いたかって?・・・・・だって書きたかったんだもん!!まぁ、少しずつ質を上げていきますので生暖かい目で応援していただけるとありがたいです。
そういえば去年から募集しておりますコールサインですがまだまだ募集しておりますのでどしどしお寄せ下さい。
それでは本編どうぞ!


オ―ダ―(指令) コンタクトチャンネル3(無線チャンネル3で交信せよ)

 

『ラジャー コンタクトチャンネル3(無線チャンネル3で交信する)

 

編隊リーダーである小瀬が管制塔と交信していた。小瀬と松坂は指示のあったチャンネルに合わせ早期警戒機と交信を始めた。

 

『ホークアイ03 ディスイズスパロウ02(こちらスパロウ02) ナウマイエンジェル30(現在高度は30,000フィート) リクエストオーダー(指示を乞う)

 

『スパロウ02 ディスイズホークアイ03(こちらホークアイ03) ユアアンダ―マイコントロール(誘導を開始します) ターゲットポジション89/20(目標位置方位89度距離20マイル) エンジェル001(高度10フィート) スピード320(速度320ノット) ベクター35(針路35度)

 

コピー(了解)

 

ネウロイはどうやら超低空を飛行しているらしい。近くをE-2Dが通らなければ発見できなかっただろう。

小瀬は機体を指示された方向に向ける。列機である松坂もそれに続いた。

 

『基地から発進する微弱な目標を探知。ウィッチと思われる。機数4機』

 

E-2Dがウィッチーズ基地から発進するウィッチたちを探知したようだ。だがココで松坂と小瀬は首をかしげる。

 

「ん?4機?・・・・・リトヴャク中尉は夜間哨戒から帰ってきてしばらくは飛べないらしいから・・・・・ヴェルケ中佐とユーティライネン少尉だけのはず後の2機は誰だ?」

 

そんなことを呟くとヘルメットにつけられている無線用ヘッドホンから女性の声が聞こえてきた。

 

『リーネさんと宮藤さんよ』

 

「おわっ!ヴェ、ヴェルケ中佐!!」

 

突然の通信に松坂は素っ頓狂な声を上げてしまった。

 

「ところでリーネさんと宮藤さんってどういうことですか?」

 

『言葉の通り後の2人はリーネさんと宮藤さんよ』

 

松坂は驚いた。リーネは実戦になると訓練の半分の実力も出せないと聞いていたためまさか飛んでくるとは思わなかったのだ。宮藤にしても銃を撃つことにためらいがあるように見えたため実戦で戦うとは思っていなかったのだ。

 

『松坂少尉』

 

よく知った声が聞こえてきた。

 

「リネットさん・・・・戦えるんですか?」

 

少し間があったがリーネははっきりとこう返した。

 

『戦えます!』

 

「宮藤さんあなたも撃てるんですか?」

 

『守るためだったら撃てます!』

 

すると小瀬が突然通信に入ってきた。

 

『邪魔にならないようにな。さぁそろそろ戦闘空域だ!目ぇこらせよ』

 

宮藤とリーネに忠告した後松坂に指示を出した。松坂は海面に目を凝らす。すると小瀬がからかったような口調で通信をしてきた。

 

『おめぇ、なにベテランぶってんだよ。まだ1機の青二才だろうが。そういうのはエースになってからいいな』

 

「イイじゃないですか小瀬少佐。・・・・ん?」

 

その瞬間青い海に白い線が出来ているのが見えた。その先端には炭のように真っ黒いネウロイが見えた。

 

ターゲットインサイト(目標を視認した)!直下です!!」

 

小瀬もその報告を聞いて直下に目を凝らす。

 

ターゲットインサイトツー(こちらも目標を視認)!!ブレイク(散開)!!』

 

松坂はその指示を聞いて編隊を解いてネウロイ向かって降下していく。急降下によって発生する-Gに松坂は耐える。ふわっとした感覚が松坂を襲うが松坂はネウロイをロックオンする。

 

ピーーーー

 

ロックオンをしたことを告げる電子音が松坂の鼓膜を叩く。

 

FOX-1(アクティブレーダー誘導空対空ミサイル発射)

 

松坂は符丁をコールしミサイル発射ボタンを押しこむ。胴体下のウェポンベイからAAM-7が2発ネウロイに向かって飛んで行った。マッハ4の速度で飛行するミサイルはネウロイに寸分違わず着弾するかに思えた。だがネウロイは着弾直前に右旋回をしてミサイルをよける。

ミサイルは急な旋回についていけず海面に突っ込みそのまま爆発する。

 

「なっ・・・・」

 

松坂は絶句したが超低空飛行をしている戦闘機にミサイルを撃っても避けられてしまう可能性があることなんて訓練の時にざらにあった。すぐに頭を切り替える。

 

FOX-3(機銃発砲)

 

小瀬が機関砲で攻撃を始めた。松坂もそれに倣い機関砲でネウロイを攻撃する。

だが発射された弾はネウロイに巧妙に避けられ海面に突っ込む。

 

『ちぃ!対艦ミサイルみたいに飛びやがって!』

 

シースキミングをしている対艦ミサイルは今のネウロイと同じくらいの高度で飛ぶ。だがネウロイは対艦ミサイルよりたちが悪い。対艦ミサイルは反撃してこないし目標に向かって真っすぐ飛ぶ。だがネウロイはビームを乱射し弾を避けるのだ。

すると遅れて飛んできたミーナとエイラが攻撃を始める。だが普段のネウロイよりも数段早い敵に苦戦する。

一撃離脱は困難と判断したのか2人はネウロイに速度を合わせて機銃を撃ちまくる。だがココで小瀬がとあることに気づいた。

 

『なぁ松坂。あのネウロイの後部・・・・なんか光って無いか?』

 

「ええあれはまるで・・・・・・ジェットエンジンみたいな・・・・」

 

そんなことを話しているとミーナの撃った弾が数発ネウロイに当たる。するとネウロイは突如分裂して後部を切り離し加速を開始した。

 

『加速しやがった!』

 

下を見るとミーナたちは切り離された部分を避けていたが速度的に追いつけそうになかった。

 

『松坂ついてこい!!』

 

「ラジャー」

 

小瀬と松坂も一気に加速する。ココで早期警戒機から再び通信が入った。

 

ターゲットスピードアップ(目標が加速した) スピード400(速度400ノット) 基地との距離10マイル!』

 

ーーーーー

リーネはボーイズ対戦車ライフルを構え近づいてくるネウロイに狙いを定めていた。照準を合わせると3発を連続で発射するがちっともあたらない。

 

「だめ!あたらない!」

 

宮藤はそんなリーネを励ました。

 

「大丈夫だよ!訓練ではあんなに上手だったんだから!」

「私飛ぶのに精いっぱいで射撃を魔法でコントロールできないんです」

「じゃあ私が支えてあげる。それなら撃つのに集中できるでしょ」

 

宮藤はそういうとリーネの下の方にいき肩車をする。

 

「どう?コレで安定する?」

「あ・・・・は、はい」

 

するとインカムからミーナの声が聞こえてきた。

 

『リーネさん宮藤さん敵がそちらに向かったわ』

 

リーネはそれを聞き再びボーイズ対戦車ライフルを構える。

 

ーーーそうだ、敵の避ける未来位置に撃てば・・・・・

 

リーネはそこまで考えたところで宮藤にお願いをする。

 

「宮藤さん私と一緒に撃って!」

 

宮藤とリーネは銃をネウロイに向かって構えた。

 

ーーーーー

松坂はリーネと宮藤の様子を見て二人が何をしようとしているのか理解できた。

 

「小瀬少佐!上昇して上からガンで攻撃します!」

 

『ラジャー』

 

小瀬が了承したことを確認すると松坂は上昇する。そして1000フィートほどで反転し一気に急降下を開始した。そして機銃発射ボタンを押しこみネウロイに向けて発射する。

 

FOX-3(機銃発射)

 

ブォォォォォ

 

機銃はネウロイの先頭の方に着弾しコアを露出させた。

 

「リネットさん!やれ!」

 

そう叫んだ。

ーーーーーー

リーネは照準器の先でネウロイの後ろにいた戦闘機の内松坂の機が上昇していることに気がついた。そして1000フィートほど上昇したところで急降下を開始していた。リーネは松坂が何をしようとしているのか気がついた。

そして松坂の機が機銃を発射しコアを露出させた時リーネは叫んだ。

 

「いまです!!」

 

宮藤は機銃をネウロイに向けて撃った。そしてリーネもボーイズ対戦車ライフルを4発続けて撃った。

ネウロイはコアを露出させたままだったが宮藤の撃った機銃弾を回避しようと上昇した。だがそこにリーネの撃った13.9 x 99 mm .55 Boysが飛来しコアにもろに当たる。

 

ドーーーーン

 

ネウロイは派手な煙を上げて爆発した。

ーーーーー

エネミーダウン(敵機撃墜)

 

松坂は基地にそう報告した。そのあと無線機のスイッチを入れる。

 

「リネットさん初戦果おめでとうございます。良かったですね」

 

『松坂少尉もありがとうございます!コアを露出させてくれたおかげでとても撃ちやすかったです!』

 

「それは良かったです・・・・ところで2人とも海水浴をしてますけど救難機を呼びましょうか?」

 

するとリーネは慌てたように言う。

 

『いえ、大丈夫です』

 

松坂は「そうですか」とだけ言う。すると小瀬から通信が入った。

 

『松坂、そろそろ帰るぞ』

 

松坂は気合を入れ直し力いっぱい答えた。

 

「ラジャー」

 

すると小瀬の苦笑する声が聞こえてきた。

 

『スパロウ02、04 RTB(基地に帰還する)

 

松坂と小瀬は機体を基地の方に向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか
アニメで2人海水浴してたけどあれで何万ぐらい吹っ飛んだんだろう・・・・。ミ―ナ中佐あの後、ユニット関係の書類で忙殺されたんだろうな。リアルだったら2人は始末書と報告書の嵐に埋もれるレベル。
FOX-1は本来はセミアクティブレーダー誘導と言う戦闘機がずっと敵にレーダー波を浴びせなければならないミサイルの発射時に使われるのですが空自がアクティブレーダー誘導(簡単にいえば打ちっぱなしが出来る)のミサイルを発射する時にどんな符丁を使うのか分からなかったのでアラ―ムは途中まで指示誘導なのでもうFOX-1でいいやと言うことでFOX-1と書かせていただきました。もし分かる方がいらっしゃいましたら教えてください。
それと松坂がやけにベテランぽいのは言わないでほしいな。
ご意見ご感想お待ちしております。

次回 第14話 悪夢

おたのしみに


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第14話 悪夢

はいどうも、SM-2です。
話のストックがぁ!切れたぁ・・・・・・。今週中にため書きしないとやべぇ・・・・・。
では本編どうぞ。


真下の町は空を飛ぶネウロイによって紅蓮の炎に包まれていた。ネウロイは更にブームを撃ち町のあちこちで爆発が起こる。

それを目の前で見ていたゲルトルート・バルクホルンは怒りに身を任せ手に持っていたMG42をネウロイに向けトリガーを引く。

 

「うああああああああああ」

 

タタタタタタタタタ

 

軽快な発砲音とともに弾が発射されネウロイの体をえぐる。そのうちえぐれた部分から赤い発光体がのぞく。銃撃をそこに集中させ数発着弾するとネウロイは白い破片に変わり町に落ちて行く。

だがバルクホルンがふと見た先には自身の妹がいた。そしてその妹の近くにネウロイの破片が落ちて行き・・・。

 

「クリス!」

 

バルクホルンは飛び起きた。そこは空の上ではなく自身の寝室であった。どうやら夢を見ていたようだった。

 

「なんで、今頃あんな夢を・・・・」

ーーーーーー

「・・・・・・・」

 

青年は何かがくるまれたビニールシートの前でうずくまっていた。後ろから足音が聞こえそちらを向くと航空自衛隊の制服を着たよく知る男が立っていた。

 

「大輝君・・・・・」

 

青年はキッと男をにらめつけると、男の制服の襟をつかんで涙を流しながら怒鳴った。

 

「今浦さん!亜里沙は・・・・亜里沙は守ってくれるって約束しましたよね!!・・・・なんで・・・・なんで守ってくれなかったんですか!!」

「大輝君・・・・・・」

「うぁああああああ」

 

青年は男の胸板をたたきつつ泣きじゃくった。

 

「はっ・・・・・」

 

青年ー日本国国防海軍少尉、飯塚大輝ーはそこで目を覚ました。飯塚は部屋を見渡した後自身の太ももにこぶしをたたきつける。

 

「またあの夢か・・・・」

ーーーーー

「飯塚」

 

食堂に向かう途中、飯塚は後ろから声をかけられる。振り返るとそこには上官である今浦がいた。

 

「どうしたんですか?中佐」

「昨日、部屋の前を通った時に聞いたんだがかなりうなされていただろう・・・・・・・。亜里沙さんのこと・・・・・」

 

飯塚はそういわれると微笑みながらこう返す。

 

「いえ、あの時中佐は最大限自分との約束をまもろうと努力してくださいました」

「そうか・・・・そう言ってくれると助かるよ」

ーーーーーー

「ねぇ、芳佳ちゃん聞いた?カウハバ基地が迷子になった子どものために出動したんだって」

 

リーネは食事の用意をしつつ宮藤にそう話しかけた。

 

「へぇそんな活動もするんだ。すごいね」

「うん、たった一人のためにね」

 

2人がそんな会話をしていると髙梨と緑川が入ってくる。髙梨は朝食を手に取ると2人に話しかける。

 

「なんの話をしているの?」

「あ、髙梨さん」

 

髙梨は微笑みながら「おはよう」という。宮藤は髙梨の問いにこたえた。

 

「カウハバ基地が迷子の子供のために出動したらしいんです」

「へぇ。そうなんだ」

「そうやって一人一人助けられないと皆を助けられないもんね」

「そうね」

 

髙梨はそういうと食事を取るために席に向かった。

 

「皆を助ける・・・・そんなこと夢物語だ・・・・・」

 

朝食の置いてあるお盆を手に取りつつバルクホルンはそうつぶやいた。

 

「え、なんですか?」

 

宮藤はバルクホルンの方に駆け寄るが「ひとりごとだ・・・」と言われてしまった。

そのうちにウィッチーズの皆や高林、今浦、飯塚たちがやって食事を取り始める。だが一足先に来ていたバルクホルンは食事に一切手を付けていなかった。そんなバルクホルンの両脇にミ―ナとハルトマンが座る。

 

「どうしたのトゥルーデ?浮かない顔で」

「食欲もなさそう」

 

その言葉を聞いたバルクホルンは即座に否定した。

 

「そんなことはない」

「食事だけはしっかり取るトゥルーデが手もつけないなんて」

 

ハルトマンがそういうとバルクホルンはスプーンを手に取り一口食べると宮藤の方をちらりと見た。

 

「えっ」

 

台所で洗い物をしていた宮藤は誰かからの視線を感じてみんなが食事をとっているテーブルの方を見る。

 

「どうしたの?」

「うん。誰かが見ているような気がしたんだけど・・・・」

 

リーネの問いに宮藤はそう答える。

 

「だれか?」

「気のせいかな・・・」

 

するとルッキーニがきれいに食べ終えた皿を出して「おかわり!」と元気な声を出した。

 

「あ、はーい」

 

宮藤はおかわりの入ったボウルをもってテーブルに行く。ふとバルクホルンの方を見ると一番最初に食事を始めたにもかかわらずバルクホルンの食事はほとんど手が付けられていなかった。

 

「あの、お口に合いませんでした?」

 

だがバルクホルンはその問いに答えず食事を片付けて食堂から出て行ってしまった。

宮藤がそれを見ているとルッキーニが横から皿を差し出す。

 

「おかわり早く~」

「あ、はいはい。ちょっと待ってね」

 

するとペリーヌがあきれ顔で納豆をスプーンで掬いつつこう言った。

 

「バルクホルン大尉じゃなくてもこの腐った豆なんてとてもとても食べられたものじゃありませんわ」

「納豆は体にいいし、坂本さんも好きだって・・・」

 

ペリーヌは宮藤が坂本()()ではなく、坂本()()といったことが癇に障ったのか宮藤に詰め寄った。

 

「さ、坂本さんですって!少佐とお呼びなさい!私だってさん・・・・づけ・・・で・・・・・・・」

 

自爆したペリーヌの顔はみるみる赤くなる。それを見て今浦は飲んでいた水が気管に入ったらしくゴホゴホせき込む。向島、高梨も笑った。飯塚は無表情を保っていたが肩のあたりが一瞬プルプルしていた。

 

「ごほっ、ごほっ、クロステルマン中尉、納豆は腐っているんではなくて発酵しているんですよ」

 

ようやく気管に入った水を肺から追い出した今浦はペリーヌにそういう。

 

「まぁ、腐っていると発酵は紙一重なんですけどね」

 

腐敗と発酵はどちらも微生物が食物などについて有機物を生成することをいうのだが人間に有益なものを生成することを発酵、有益でないものを生成するのを腐敗という。

 

「納豆が腐っているというのなら、あなたがよく食べるチーズやパンも腐ったものを固めたり焼いたりしているものになりますし紅茶も腐っていることになりますよ」

「まぁ、アジアのものはにおいがきついのが多いですけどね・・・・」

 

無論、ヨーロッパにもくさい発酵食品はある。皆さんご存知世界一くさい食べ物、シュールストレミングがその代表だ。

ペリーヌはそういわれてしまうとぐうの音も出ないのかそのまま黙ってしまった。

 

「おかわり~!」

 

横からお預けを食らったルッキーニが涙目で皿を宮藤に差し出した。

飯塚は食事を終えた後水を飲みつつバルクホルンが出て行ったほうを見ていた。

 

ーーバルクホルン大尉、なんか()()()()()()に似ているな・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
今回からバルクホルン大尉の回となります。飯塚君が言っていた「あの時の自分」とは何でしょうね。実はこの物語の根本設定に関係していることだったりするんですよね。
次回のあとがきでヒントを書かせていただきます。
ではまた次回さようなら!

第15話 大尉の過去


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第15話 大尉の過去(前編)

先週は申し訳ありませんでした。修学旅行で疲れて書きませんでした。本当に申し訳ございませんでした。それでは本編どうぞ!


「・・・・・・」

 

今浦はコーヒーをもってバルクホルンとハルトマンの訓練の風景を見ていた。

すると後ろから芝生を踏みしめる音が聞こえ後ろを向くとそこには飯塚がいた。

 

「・・・・飯塚か」

「中佐。バルクホルン大尉の過去に何があったか、ご存じありませんか?」

 

今浦は訓練風景から視線を外しキョトンとした顔で飯塚をみる。

 

「バルクホルン大尉の過去?いや、知らないが・・・・・ヴェルケ中佐なら何か知っているんじゃないか?確かドイ・・・・コホン。カールスラントからの仲だそうだ」

「そうですか・・・・・」

 

今浦は再び上空に視線を戻す。

 

「・・・・・気になるのか?」

「ええ、なんだか昔の自分を見ている気がして・・・・・」

 

飯塚がそういうと今浦はフッと笑う。

 

「それだけじゃないだろ?彼女が()()()さんに似ているからってのもあるだろう?」

「っ・・・・・!気づいてたんですか・・・・・」

 

飯塚が驚いた顔で今浦にそう聞くと今浦はまるでいたずらに成功した子供のような顔をしながらこう答えた。

 

「当たり前だ。何年の付き合いになると思ってる」

「それもそうですね」

 

飯塚は今浦とともに空を見上げる。

しばらく訓練の様子を見た後飯塚はふと口を開いた。

 

「今度、ヴェルケ中佐に聞いてみます」

「分かった・・・・」

 

ーーーーーー

「ヴェルケ中佐殿、いらっしゃいますか?」

 

飯塚はミーナの執務室のドアをノックしつつそう聞いた。すると中から声が聞こえてきた。

 

「ええ、どうぞ」

 

了承を得ると飯塚はドアノブに手をかけてドアをガチャリと開けた。どうやらミーナはデスクワークの真っ最中らしく机の上の書類にペンを走らせていた。

静かな部屋に普段は聞えないカリカリというペンの音はよく響く。しばらくするとミーナは持ってた万年筆にキャップをして飯塚の方を見る。

 

「ごめんなさいね。最近は書類の量が多くて・・・・」

「いえ、階級があがれば書類が増えるのはどこの組織でも一緒です」

 

飯塚がそういうとミーナは苦笑する。そして立ちあがってコーヒーを入れ始めた。

 

「そういってくれるとありがたいわ。それで?何の用かしら?」

 

ミーナはコーヒーミルのハンドルを回しつつ飯塚にそう聞いた。コーヒーミルの中ではゴリゴリと音を立てながらコーヒー豆が砕けていい香りが漂ってくる。

 

「バルクホルン大尉のことで・・・・・・」

「トゥルーデの・・・・?」

「はい、バルクホルン大尉の過去には何かあったのではないかと思いまして・・・・・」

 

ふとミーナのハンドルを回す手が止まった。そして飯塚の方をいつになく険しい顔でみる。

 

「なぜ、そんなことを聞くのかしら?飯塚さん?」

「いえ、今のバルクホルン大尉の雰囲気は昔の自分によく似ていると思いまして・・・・・」

「どういうこと?」

 

ミーナがそう聞くと飯塚は少し話すのをためらうが何かを決意して口を開く。

 

「家族を失った時の自分はあんな感じでした」

「そう・・・・・」

 

ミーナは少しばつが悪そうに眼を伏せる。そして、再びコーヒーミルのハンドルを回し始めた。どちらも黙りゴリゴリとコーヒー豆が砕ける音だけが部屋を支配する。

しばらくコーヒーミルのハンドルをまわし続けるとコーヒー豆が全て砕かれたのか手ごたえが無くなったようでコーヒーミルの下についた引き出しを取り出してコーヒーフィルターをセットしてそこに砕けたコーヒー豆をいれ程よく暖められたお湯を注ぐ。すると先ほどとは比べ物にならないほどの香ばしく芳醇な香りが二人の鼻腔をくすぐる。

 

「ブルーマウンテンの香りはいいわね」

 

ブルーマウンテン、飯塚も知っている高級なコーヒーだ。ミーナはそういいつつ香りを楽しんだ後一口口の中に含みストンとのどの奥に落とす。そしてまだなみなみと黒いコーヒーが入ったままのコップを持って机に向かいコップを机に置くと口を開いた。

 

「いいわ。話しましょう」




いかがでしたでしょうか?
そういえば前回、題名は「大尉の過去」と予告していましたね。本当は一話で納めようと思ったんですがそれだと間に合わないのと文字数が多くなりそうなので止めました。本当に何から何まで申し訳ありません。
あと、飯塚の過去に何があったかですが、詳しくではないですが本編でもういいましたね。飯塚は過去に亜里沙さんと言う家族を失っています。いつ、どこでかはまた今度。
ではまた次回さようならぁ

第16話 大尉の過去(後編)

お楽しみに!


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第16話 大尉の過去(後編)

どうも皆さまSM-2です。
最近、2ヶ月近く、咳が止まらなくて、内科に懸っても治らなくて。こないだ鼻もひどかったんで耳鼻科に行ったて貰った薬を飲んだらだいぶ良くなってきました。皆さん健康にはお気お付けを。
では本編どうぞ。


「トゥルーデの故郷はカールスラント東部のカイザーベルクよ。小ビフレスト作戦が発令されたときに避難命令が出されたところの一つよ。私たちは原隊を離れてガリアに撤退したわ」

 

小ビフレスト作戦と言うのは飯塚も派遣前に教えられた。この世界の歴史などの資料も渡されたため最近はひまがあるとみている。その資料のカールスラントについてが書かれている項目にもあった。ネウロイがカールスラントに侵攻してきたさい首都ベルリンやその周辺地域及び進行ルート上の地域からの住人の避難作戦が小ビフレスト作戦だったはずだ。

 

「たしかその後、大ビフレスト作戦が実行されカールスラント本土からの完全撤退が行われたんですよね」

「ええ、そうよ。そしてガリアからも撤退したわ。でもガリアから撤退する時・・・・・」

 

そこでミーナは苦虫を噛み潰したかのような顔をした。

 

「ネウロイが避難していた町に侵攻してきて私とトゥルーデとフラウの3人で迎撃したの・・・・・。ネウロイを撃墜することは出来たけど、撃墜したネウロイの破片がトゥルーデの妹にあたって、今も意識不明のまま入院しているの・・・・」

「なるほど・・・・・・・。ちなみに妹さんのお見舞いには・・・・?」

「行っていないわ。それどころかここ3年間、一回も休暇を取っていないわ・・・・・」

 

ミーナはそう答えると飯塚は少し眉間にしわを寄せ何かに苛立ったような顔をした。

 

「飯塚少尉・・・・?」

「!・・・・・すいません。ヴェルケ中佐殿。おはなしありがとうございます」

 

飯塚はミーナに呼ばれるとすぐにいつもの表情に戻り、ミーナにお礼を言った後部屋から出て行った。

ーーーーーー

1時間後

 

国防軍組とストライクウィッチーズの隊員が集められ茶会が開かれた。アラート当番の松坂と小瀬もこの日がネウロイの出現予想日ではないため耐Gスーツを着た状態でだが呼ばれている。

 

「作戦室からの報告では明後日が出撃の予定です。ですので皆さん、今日はゆっくり英気を養ってください」

 

ミーナがそういうと隣に座っていた坂本が思い出したように口を開く。

 

「ああ、宮藤とリーネ。2人はこの後訓練だ」

「緑川と髙梨もこの後戦闘訓練があるからな」

 

今浦もティーカップを持った状態でそう言った。

 

「「はい、分かりました!」」

「了解です」

「は~い」

 

宮藤とリーネは揃って元気よく答えたが緑川はいかにもやる気がなさそうにそう答えた。

返事をした後宮藤は紅茶が入ったティーカップを手にとって緑茶を飲むときのようにズズズと音を立てて飲む。それを見たペリーヌは額を押さえ呆れたように言う。

 

「もう、下品なんですから・・・・・」

「え・・・・?」

 

宮藤はなんのことか分からないといった表情だ。するとリーネが横からそっと宮藤に囁く。

 

「芳佳ちゃん、紅茶は音を立てないで飲むの」

「あっ」

 

宮藤は口を手で押さえ赤面してしまう。すると松坂が横から笑いながらフォローをいれる。

 

「ははは、海外と日本や扶桑とのマナーはかなり違いますから・・・・・。そばとかの麺を食べるのも日本や扶桑では音を立てますけど海外では食事中に音を立ててはいけなかったりしますからね」

 

バルクホルンがそれを少し悲しそうに見ていた。

 




いかがでしたでしょうか?
そういえば最近、台詞の前に台詞を言った人物の名前を書いた方がいいのかなと思っております。もし、そちらの方が見やすいのであればメッセージの方を送っていただけるとありがたいです。
ではまた次回、さようなら。

次回 第17話 気持ち

お楽しみに


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第17話 気持ち

みなさま、どうもSM-2です。
今回の話は作者的に結構満足いく話になりました。
それでは本編どうぞ。


全員(ストライクウィッチーズの隊員)が集められ給料が渡されていた。ハルトマンは給料の入った封筒を満足げに見ていた。ミーナはバルクホルンに給料袋を持って話しかけていた。

 

「今回はどうするの?」

「またいつもの通りにしておいてくれ」

 

バルクホルンがそういうとミーナは困ったような顔をする。

 

「でも、少しは手元に置いておかないと・・・・・・」

「衣食住、全部出るのにそれ以外必要ない・・・・」

 

ミーナはこれ以上言っても耳を貸さないだろうと思って困った顔をしつつ宮藤の元に向かった。

飯塚は日本から持ち込んだインスタントコーヒーを飲んだ後隣でうっとり給料袋を見ているハルトマンにこっそり話しかける。

 

「ハルトマン中尉」

「なぁに?飯塚?」

 

ハルトマンは飯塚の方を見る。

 

「バルクホルン大尉は何故給料を受け取らないんですか?いつもの通りとは・・・?」

「ああ、トゥルーデはね入院している妹の入院費に全額回しているんだよ」

 

飯塚は顎に手を当てて「なるほど」と呟く。するとハルトマンが逆に質問してきた。

 

「ところで、飯塚たちの給料は?」

「ああ、自分たちは本国の銀行口座に振り込まれるので・・・・・」

「えっ!飯塚たちって銀行に口座があるほどお金持ちなの!?」

 

ハルトマンたちの感覚からすれば銀行に口座があるのはお金持ちなので飯塚たちがかなりの大金持ちだと思ってしまったようだ。

 

「まさか!自分の場合は給料を受け取るのと貯金のために作ったんですよ。日本では郵便局か銀行に一人1つは口座を持っているんですよ。まぁ僕は結婚してないし保養家族もいないからかなり貯金できてると思いますが・・・・」

「へぇ・・・・」

 

ハルトマンがそう言ってだまると、飯塚は険しい顔をして再び物思いにふける。

ーーーーーー

しばらくして、皆が寝静まった基地の廊下を飯塚は一人歩いていた。なかなか寝付けず少し散歩してみようと思ったのだ。するとウィッチーズの隊員が待機する時に使う待機室の中に誰かがいる。

 

――だれか中にいる・・・・?

 

飯塚は息を殺しこっそり中を見る。するとそこにはバルクホルンが立ち、窓の外を見ていた。

 

「バルクホルン大尉・・・・?」

「っ!・・・・・飯塚少尉か・・・・・」

 

バルクホルンが振り向く。飯塚は部屋の中に入る。

 

「電気も付けないで・・・・。何を考えてらしたんですか?」

 

そういいつつスイッチの方に飯塚は向かう。

 

「貴様には関係のないことだ」

 

飯塚はスイッチを見つけたらしく電気のスイッチを入れる。ぱちッという音がして部屋の中を白熱電球のオレンジ色の光がてらす。

 

「まさか、妹さんのことですか?」

 

するとバルクホルンは飯塚のことを睨みつける。その眼光からは殺気がありありと見て取れた。

 

「・・・・・誰に聞いた・・・・・」

 

バルクホルンは怒気をはらんだ低い声でそういった。

 

「ヴェルケ中佐殿に・・・・」

「・・・・・ミーナが・・・・」

 

バルクホルンは一瞬驚いた顔をする。飯塚はいつにない険しい顔でバルクホルンを見る。

 

「聞けば、ここ3年休暇を取っていないそうですね。妹さんのお見舞いに行っていないとか」

「それがなんだ」

 

バルクホルンは再び飯塚を睨みつける。今にも飯塚に殴りかからんばかりだった。だが飯塚は臆することなく続ける。

 

「妹さんのお見舞いくらいいったらいかがですか?この仕事はいつ死ぬか分からない・・・・会えるうちに家族にはあっておいた方がいいですし、自分の意識がない間、唯一の家族である姉が一度もお見舞いに来ずに死んだと知ったら・・・・・?」

「貴様に何が分かる!!家族を・・・・故郷を失った私の何が分かるんだ!?」

 

我慢しきれずにバルクホルンはそう怒鳴った。そしてそのまま部屋から出て行ってしまった。飯塚は部屋の扉をしばらく見た後唇を噛んだ。

 

「わかるさ・・・・・。家族を失う苦しみなら痛いほどわかる・・・・・」

 

飯塚はそう言って拳をギュッと握りしめた。




いかがでしたでしょうか?
ご意見ご感想お気に入り登録よろしくお願いします
それではまた次回、さようならぁ

次回 第18話 自暴自棄(前編) 

お楽しみに!


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第18話 自暴自棄(前編)

どうも皆さまSM-2です。
今回は戦闘が少し入ります。作者が苦手な空戦回。ちゃんと書けているか不安です。
それでは本編どうぞ。


飯塚は今浦と戦闘機動訓練を行うため耐Gスーツを着込んで格納庫に向かっていた。二人のF-35JCにはミサイルが装備されており、もし突然の襲撃があっても対処可能になっている。だが訓練をするときはプログラムを作動させるためいくらスイッチを押そうともミサイルが発射されることはない。

飯塚と今浦はミサイルの安全ピンがちゃんと抜かれているのか確認する。すると横で声がする。飯塚が声がした方を見ると坂本、宮藤、バルクホルン、リーネの4人がいた。どうやらこれから訓練らしい。

すると飯塚の視線に気がついたのかバルクホルンが飯塚の方を見る。バルクホルンは一瞬飯塚を睨んだ後目をそらした。飯塚も昨晩のことがあったため気まずくなって目をそらす。

 

「飯塚・・・・?どうしたんだ?」

 

飯塚は今浦の声ではっとして自分の乗機に乗り込む。だがその間バルクホルンのことが頭から離れることはなかった。

ーーーーーーー

「くっ・・・・・ふぅぅぅ・・・・・」

 

飯塚はGに耐えつつコントロールスティックを操作する。先ほどから後ろに今浦の機がぴったりと張り付いている。飯塚はそれを引き離そうと右へ左へ機を移動させる。だが飯塚がどれほど優秀なパイロットでも今浦は日中紛争で12機を撃墜したエースパイロットだ。そんな、簡単に引き離されはしなかった。

 

ビーーーー

 

ロックオンされたことを告げるアラームが機内に響き渡る。飯塚はチャフ発射ボタンを押す。だがその努力空しく、モニターに「You were shot down(あなたは撃墜されました)」の文字が出来る。それを見ると飯塚は機を水平飛行に戻し今浦と通信で話し始める。

 

「中佐はさすがに強いですね。まったく、いつまでたっても勝てる気がしない」

 

飯塚が苦笑交じりにそういう。

 

『そうか?お前の腕も上がったと思うぞ』

 

今浦の機が飯塚の機の横につく。

 

「お世辞はいいんですよ」

『お世辞じゃないんだがなぁ・・・・・』

 

そんなことを話していると飯塚がとあることに気づく。

 

「っ!中佐!レーダーコンタクト(レーダー探知)ポジション180/16(位置、方位180度距離18マイル)!!スピード200(速度200ノット)!基地に向かっています!」

『なに、ネウロイか!?』

 

レーダーにネウロイと思われる反応があったのだ。すると基地から通信が入る。

 

『スパロウリーダー!ディスイズ501コントロール(こちらは501管制である)エネミーコンタクト(敵機発見)ターゲットポジション180/18(目標位置、方位180度距離18マイル)!!』

『此方でも探知している!』

 

今浦が基地の航空管制官の報告にそう答える。

 

『了解。いまスクランブルがあがったが貴隊の方が近い。迎撃してくれるか?』

『了解した。今から迎撃に向かう』

 

今浦はいったん基地との通信を切る。そして飯塚と再び通信を始めた。

 

『飯塚聞いたな?』

「ええ、はっきりと」

『では、行くぞ!』

 

2羽の鋼鉄の猛禽は敵がいる方向に飛んで行った。

ーーーーー

時を少しさかのぼり

 

ウーーーーー

 

ネウロイの襲来を告げるアラームが基地じゅうに鳴り響いた。すぐに迎撃するためのウィッチがあがり、アラート当番の向嶋と緑川が駐機場に走る。

二人は掛けてある梯子をのぼり素早くコックピットに座るとシートベルトをしてかけてある航空ヘルメットをかぶる。その間に整備員がミサイルのピンを抜きコックピットにかけてある梯子を取り外す。整備員はコックピットのパイロットに抜いたミサイルの安全ピンを見せる。二人はそれを数え、装填してある全てのミサイルの安全ピンが抜かれたことを確認するとキャノピーを閉じ、滑走路に向かった。

 

ディスイズ501コントロール(こちら501管制)。ファルコンリーダー、離陸を許可します』

コピー(了解)。ファルコンリーダー テイクオフ(離陸)

 

向嶋の機はアフターバーナーを点火し大空に飛び立つ。後ろから緑川の機がついてくる。

 

ディスイズ501コントロール(此方501管制) ファルコンリーダー。既にスパロウリーダーとスパロウ03が迎撃に向かっている。この2機及びストライクウィッチーズ隊と協力し敵を迎撃せよ』

「ファルコンリーダー コピー(了解)

 

前にストライクウィッチーズの編隊が見えたがあっという間に2機は抜かしネウロイの要る方向に飛んでいく。

しばらくすると遠くに黒い点が3機見える。そのうち2機は1機の周りを飛び回っていた。

 

ターゲットインサイト(目標視認)!行くぞ!」

『了!』

 

2機は散開しネウロイにレーダー波を照射する。

 

FOX-1(アクティブレーダー誘導ミサイル発射)!」

 

翼下のハ―ドポイントから30式短距離空対空誘導弾(AAM-7)が発射される。AAM-7は発射母機からの指示を受信し終末誘導で自らのレーダーを起動しISFの反応がない目標に向かい飛翔して行った。

 

ドーーーーーン

 

ミサイルはネウロイの装甲に着弾すると爆発を起こしその装甲を削った。

ネウロイの悲鳴とも雄たけびともつかない耳障りな音か辺りにこだました。だがネウロイはミサイルによって破壊された装甲を着々と再生させていた。




いかがでしたでしょうか?
アクティブレーダーホーミングミサイルは本来米軍などでは「FOX-3」ですが、空自ではそれは機関砲・機関銃を使うときの符丁なのでセミアクティブホーミングミサイルの符丁である「FOX-1」を使用しました。
ご意見ご感想お気に入り登録よろしくおねがいします。
それではまた次回、さようならぁ

次回 第19話 自暴自棄(中編)

お楽しみに!


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第19話 自暴自棄(中編)

皆さまどうも、SM-2です。
今回もかなり満足いく作品です。最近、結構筆が進んでます。
では本編どうぞ。


「最近、やつらの出撃サイクルのブレが多いな・・・・」

 

坂本は現場空域に向かう途中そうつぶやいた。するとミーナが坂本に近づく。

 

「カールスラント領で動きがあったらしいけど・・・・・くわしくは・・・・」

「カールスラント!」

 

バルクホルンは祖国の名前が出たことで動揺する。それも昨日その事で飯塚と言い争ったから動揺は2倍になっていた。

 

「どうした?」

「いや・・・・なんでもない・・・・・」

 

坂本からの問いにバルクホルンは「何でもない」と返した。その時横を2機のF-35JCが通り過ぎて行く。目測で距離は500mほど離れていたが音速を超えた時に出るソニックブームはすさまじい音と風を巻き起こして行く。

それをみて坂本はぼそりとつぶやく。

 

「相変わらず、日本の戦闘機はすごいな・・・・・」

「ええ、シャリーさんが”乗せてくれ”ってこないだも今浦中佐に頼みこんでたわ」

 

ミーナはクスクスと笑いながらそう言う。そんなことを言っているうちにネウロイがいる空域に近づいてきた。

 

「よし、隊列変更だ。ペリーヌはバルクホルンの2番機に、宮藤は私の所に入れ」

 

坂本からのその指示を聞くとペリーヌは忌々しげに宮藤を睨みつける。

しばらく飛んだ後坂本が魔眼で前方を睨みつける。すると5つの黒い点が見えてきた。1つの黒い点ではひっきりなしに爆発が起きている。今浦たちがミサイルや機関砲で攻撃しているからだ。

 

「敵発見!」

 

その報告を聞きミーナがすぐさま指示を出した。

 

「バルクホルン隊突入!」

「了解」

 

バルクホルンとペリーヌはネウロイに突入する。

 

「少佐、援護に」

「了解・・・・ついてこい。宮藤」

「はい!」

 

坂本が上昇すると宮藤もそれに続いて上昇を始める。

バルクホルンは自身のMG42の有効射程まで近づくと引き金を引いてネウロイに向けて発砲する。

それを見ていた向嶋はすぐさま指示を出す。

 

『ファルコンリーダーより各機!ウィッチ隊の到着だ!上昇して一時退避せよ!』

 

すると4機のF-35JCは上昇し一旦ネウロイと距離を取る。なぜなら、近いとF-35の速度が余りにも早いためウィッチと激突したり、ソニックブームによってウィッチの安定飛行が阻害されるためだ。そのためウィッチ隊が来たら今浦たちは距離を取りミサイルでの援護に回りウィッチ隊と交替交替で接近し機関砲などで攻撃することになっているのだ。

だが飯塚はいったん距離を取った後、下を見ると とあることが気になる。

 

――クロステルマン中尉がついていけていない・・・・?・・・・・いや、バルクホルン大尉が早いのか・・・・!

 

そうバルクホルンが2番機であるペリーヌを置いていき勝手に攻撃をしているのだ。ペリーヌもそのことが気になっていたがとある光景が目に入った瞬間それも吹き飛んでしまった。

坂本にぴったりと宮藤がついてネウロイに攻撃をしているからだ。

 

「あの豆狸、坂本少佐と一緒に!!」

 

ペリーヌは一気に速度を上げバルクホルンの後ろについた。

その時後方からの支援に徹していたミーナが異変に気がつく。

 

「やっぱりおかしいわ・・・・」

「え?」

 

一緒に攻撃をしていたリーネは言葉の意味が分からずつい、そう言ってしまう。

 

「バルクホルンよ!あの子いつも視界に2番機を入れているの・・・・・なのに今日は一人で突っ込みすぎる!」

 

今浦たちも同じことに気がついていた。今浦たちは30式短距離空対空誘導弾で援護しようとレーダー波を照射しロックオンしていたのだがミサイル発射ボタンが引けないのだ。なぜなら、バルクホルンがネウロイに近すぎて撃ってしまうと着弾した時の破片がバルクホルンを襲いかねないのだ。いくらウィッチでシールドがありミサイルの中でも比較的弾頭重量が軽い空対空ミサイルだとしても3.5kgで厚さ200mmの鉄骨を切断できる高性能指向性爆薬弾頭15kgを至近距離でくらえば軽傷では済まない。

 

『くそっ!バルクホルン大尉が邪魔だ!援護攻撃ができない』

 

無線で緑川の悪態が聞こえてくる。今浦は無線でバルクホルンに呼びかけた。

 

「バルクホルン大尉!接近し過ぎだ!さがれ!」

 

だがバルクホルンは下がらず更に接近してある一点を攻撃する。ペリーヌも遅れてその場所につきそこに銃撃を加える。

 

「あそこを狙って!」

「はい」

FOX-1(アクティブレーダー誘導ミサイル発射)!』

 

ミーナの指示でバルクホルンとペリーヌが下がり、先ほどまで二人が狙っていた場所にリーネの放った13.9 x 99 mm .55 Boysと飯塚の放った30式短距離空対空誘導弾が同時に着弾し爆発を起こす。

するとネウロイはひときわ大きな声をあげ辺りに赤いビームを乱射する。バルクホルンとペリーヌはそれを青いシールドで防御する。すると坂本がネウロイに向け発砲しつつ大声を出す。

 

「近づきすぎだ!バルクホルン!」

 

だが先ほどの今浦の言葉と同様、バルクホルンの耳には届かない。そのとき横からネウロイのビームが飛んでくるバルクホルンはそれを上に上昇することで避けるがその後ろにいたペリーヌは避けられずシールドでそれを防ぐ。だが威力が強すぎて後ろに吹き飛ばされてしまう。そしてその先にいたバルクホルンと衝突してしまった。

そこにネウロイのビームが集中する。バルクホルンはとっさにシールドを貼ってそれを防ごうとするがビームがバルクホルンのMG42のドラムマガジンをかすめ中の弾薬に誘爆してしまう。そして薬きょうが加熱されたことにより中の火薬が破裂し四方八方に弾や破裂した薬莢の破片が飛ぶ。そのうちの破裂した薬莢の鋭い破片がバルクホルンにあたってしまった。

 

「ぐあっ・・・・・」

 

バルクホルンは下の森に落ちて行った。

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
ご意見ご感想お気に入り登録、お待ちしております。
それではまた次回さようならぁ

次回 第20話 自暴自棄(後編)


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第20話 自暴自棄(後編)

どうも、皆さんSM-2です。
どうやら作者は戦闘後のパートが苦手らしいです。書いてて少しうーんと思ったこともしばしば・・・・。
ですがどうにか納得する物には出来ました。
では、本編どうぞ


『ぐあっ・・・・』

『大尉!!』

 

バルクホルンの呻き声のような声の後ペリーヌの悲痛な声が無線から聞えてきた。飯塚が何事かと思い下を見るとバルクホルンが下に落ちて行くではないか。

 

『バルクホルンさん!』

 

宮藤とペリーヌはバルクホルンを確保すべく降下していく。だが飯塚はバルクホルンの落ちて行く姿を見た瞬間とある光景がフラッシュバックした。

広い体育館の中で最愛の妹が物言わぬ屍となり横たわっている姿。そしてその真横で泣きじゃくる自分。

この10年前、家族を失った時の光景。その光景が飯塚の脳裏によみがえった。

 

「くっ・・・・・今浦中佐!バルクホルン大尉が負傷!救難隊を要請します!」

 

しばらくして今浦から返答があった。

 

『許可する。だがヘリが来るのは戦闘が終了した後だ!今はこのくそったれを撃ち落とすぞ!』

「了解」

 

飯塚は無線チャンネルを変え基地に救難ヘリを要請した。

ーーーーーー

地上ではバルクホルンを確保しペリーヌと宮藤がゆっくりと地面に下ろす。

宮藤がバルクホルンの軍服のボタンをはずし軍服を脱がすと胸元が血で染まっていた。

 

「わたしのせいだ。どうしよう・・・・」

 

ペリーヌが悲痛な声を上げる。

 

「出血が・・・・!動かせない。もっとひどくなる。ここで治療しなきゃ・・・・」

 

飯塚はその会話を無線で聞いていた。

 

『宮藤さん。バルクホルン大尉の傷は貫通していますか?』

 

宮藤は突然のことで一瞬戸惑うがすぐにバルクホルンの背中を確認し背中も少し血で染まっていることを確認した。

 

「貫通してます」

『了解。救難ヘリの救命士に連絡しておく』

 

救難ヘリが何のことかは分からなかったが宮藤はすぐに自身の固有魔法である治癒魔法を使いバルクホルンの治療にあたり始めた。

ほのかに青い優しい光がバルクホルンの体を包み傷が少しずつふさがってゆく。

 

「こんな力が・・・・・・」

 

ペリーヌは横でその光景を見ていて宮藤の魔法力の高さに驚く。

だが、ネウロイはその様子に気づいたらしく3人に向かってビームを浴びせる。ペリーヌはそれを自身のシールドで必死に防いだ。

その衝撃でバルクホルンは目を覚ました。

 

「私に張り付いていては、お前たちも危険だ。離れろ。私なんかに構わず、その力を敵に使え・・・・・」

「いやです。必ず助けます。仲間じゃないですか!」

 

バルクホルンは自分の治療をしていてはネウロイからの攻撃にも対処できず危険だから離れろというが宮藤はそれに構わず治療を続ける。

上空ではバルクホルンが離れたことで幾分か攻撃しやすくなったのかF-35からの攻撃も増えインカムからは今浦たちの符丁や指示なんかが聞えてくる。

 

「敵を倒せ。私の命など捨て駒でいいんだ・・・・」

 

その言葉に会話を聞いていた飯塚の中で何か一つの感情がはじける。端的にいえばカチンときた。飯塚はネウロイにロックオンしていたミサイルを発射すると思いっきり怒鳴る。

 

「捨て駒でいいだと・・・・?ふざけるなよ!お前が死んだあと眠っている妹さんはどうなる?誰が面倒をみる?起きたら最愛の姉はこの世に既にいない、それを知った時の妹さんの気持ちを貴様は考えたことがあるのか!?」

 

普段の飯塚からは考えられない口調に向嶋や緑川さらにウィッチーズの隊員は驚く。だが今浦だけは何故か何かを悟ったような表情でネウロイへの攻撃を続ける。

 

「けど・・・・・。そのたった一人の妹すら守れない私に、生きている価値なんか・・・・・」

「それは違います!」

 

宮藤が治療を続けつつそう言った。

 

「生きていればきっと、いいことだってあります。それに、バルクホルンさんが生きていれば私なんかよりもっとたくさんの人を守れます!だから、死んじゃ駄目です!」

「早く、もう余り持ちそうにないの・・・・・」

 

ペリーヌは先ほどから一人でネウロイの攻撃を防いでいるのだ、そろそろ限界が近づいて来ていた。

その状況を察した向嶋が今浦に無線で話しかけた。

 

「やばいぞ!クロステルマン中尉のシールドが持ちそうになさそうだ!」

「了解!全機、奴さんの注意をひきつけるぞ!」

 

今浦がそう指示すると無線から3人の威勢のいい返事が聞こえてきた。

 

「「「了!」」」

 

飯塚は機体をネウロイに向けると機銃発射ボタンでもミサイル発射ボタンでもないボタンに手をかける。そしてネウロイに近づくと機体を上昇させそのボタンを押した。

 

「チャフ発射!」

 

機体の後部から光弾のようなものが多数発射されネウロイの表面に当たる。チャフは本来アクティブレーダーホーミングミサイルなどへの欺瞞・防御に使われるが、飯塚はそれを注意をひきつけるために使った。

 

「こっちだ!ついてこい!」

 

ネウロイはチャフをうっとうしく思ったのか飯塚の機にビームを集中させる。もちろん音速を超えているジェット戦闘機にはなかなか当たらない。

すると次は緑川が横からネウロイに狙いを定め25mmガトリング砲を発射する。

 

「FOX-3!!」

 

ブォォォォ

 

低く唸るような発砲音とともに25mm砲弾が発射されネウロイに着弾する。そして緑川はネウロイの表面すれすれを飛行しネウロイを挑発した。

 

「鬼さんこっち!手のなる方へ!・・・・・あらよっと!」

 

ビームが緑川の機をかすめるが緑川は機体をロールさせ避ける。

 

『『FOX-1!!』』

 

続けざまにミサイルが4発ネウロイに着弾する。今浦と向嶋が放った30式短距離空対空誘導弾だ。ネウロイは四方八方に向けビームを乱射した。ただ国防軍の戦闘機にはただの一発たりともあたることはなかった。

だがそんな中、一つだけ狙いが外れ地上の3人の方へ飛んで行ってしまう。

 

「しまった!!」

 

ペリーヌはシールドで防御しようとするが威力を殺しきれず後ろに吹き飛ばされてしまう。それと同時に宮藤も治癒魔法をしばらく使い続けたせいで、疲労からか気を失ってしまう。

だが、その時丁度、バルクホルンの治療が完全に終わった所だった。

 

――クリス・・・・・!

 

バルクホルンの脳裏に妹の姿が映る。

 

――私の力、一人でも多くを・・・・・今度こそ守って見せる!

 

バルクホルンはそう決意するとMG42と99式2号2型改機関銃を手に取る。その時、疲労から気を失っていた宮藤が目を覚ました。

 

「バルク・・・・ホルンさん・・・・・」

 

バルクホルンはその声に微笑みで返すとネウロイに向かって飛んで行った。

丁度その時、ウィッチ隊や戦闘機からの攻撃でコアが露出したところだった。バルクホルンはそこに狙いを定め2丁の機関銃を発砲した。

 

「うおぉぉぉぉ!!」

 

コアは13.2×99mm弾と7.92x57mmモーゼル弾をくらいネウロイの体とともに粉々に砕け散った。

ネウロイが完全に消滅したことを確認するとミーナはバルクホルンの元に飛んでいく。バルクホルンはその気配を感じ振り向く。

 

「ミーナ・・・・・っ!」

 

ミーナはバルクホルンの頬を平手でたたく。パチンという乾いた音がし、バルクホルンは一瞬呆然としてしまう。

 

「なにをやっているの!あなたまで失ったら、私たちはどうしたらいいの?!故郷も何もかも失ったけれど私たちはチーム、いえ家族でしょう?この部隊の皆がそうなのよ」

 

そこまで言うとミーナはバルクホルンを抱きしめる。あなたの妹のクリスも、きっと元気になるわ!だから、妹のためにも新しい仲間のためにも死にいそいじゃだめ!」

 

ミーナが涙声でそういう。

 

「皆を守れるのは、私たちウィッチーズだけなんだから・・・・」

「・・・・・すまない。私たちは家族だったな・・・・・」

 

暫くバルクホルンは考え事をした後に口を開く。

 

「休みを・・・・・休みをもらえるか?見舞いに行ってくる」

 

その言葉にミーナはコクリと頷く。そして、今浦たちはそれを微笑みながらみた後こう言った。

 

「よし、帰りますか!」

 

だが、その時遠くから空気を叩くようなパタパタパタと言う音が聞こえる。何事かと思いウィッチーズの隊員たちは音のする方を見る。その方向には箱のようなものの上にプロペラがついているオートジャイロのようなものがいた。

 

「なんだ?あれは?」

 

坂本が魔眼で確認するとそのはこの中には人がいるようだった。

 

「ああ、救難ヘリか・・・・」

「救難へり・・・・?」

 

ミーナは聞き慣れない単語に首をかしげる。

 

「自分がバルクホルン大尉が負傷した時に要請したのが来たみたいですね・・・・」

 

飯塚は苦笑交じりにそう言った。その時救難ヘリから無線が入る。

 

『日本国国防海軍第1空母ヘリ隊です。負傷者がいるとの救難要請を受け参りました。・・・・で、要救助者はどこに?』

 

今浦はそこであることを思い出す。

 

「そういえば、バルクホルン大尉。一応、”あかぎ”で検査を受けた方がいいぞ。暴発した破片が体内に残っていたら大変だからな」

「でも、艦の医務室でだろう?それよりも基地に帰ってからの方がいいんじゃないか?」

 

坂本がそう言って難色を示す。

普通、船の救護しつよりも地上の病院の方が精密検査が受けられるし設備も揃っているのだが、”あかぎ”は移動式基地として設計されたため医療設備がそろっており尚且つこの世界の医療水準とはかけ離れている。

 

「いや、あかぎは元々移動式基地として設計されたんで医療設備は国防海軍の中でも結構揃ってるんですよ。ちょっとした医院並みの設備はありますよ」

 

あかぎではちょっとした外科手術が出来るほか小さいながらレントゲン室もある。(さすがにMRIは乗せていないが)

するとミーナが口を開く

 

「今浦中佐がそこまで言うなら検査を受けてきた方がいいわよ」

「・・・・・そうだな。分かった」

 

今まで黙っていた救難ヘリのパイロットが尋ねてくる。

 

『えーと、一名をあかぎまで検査のため搬送・・・・と言うことでよろしいですか?』

「ああ、構わない」

『じゃあ、連れて行くんでヘリについて来てください』

 

ヘリは旋回しやってきた方向に戻っていく。坂本とミーナとバルクホルンはヘリについていった。

 

「では、皆さんは基地に帰還しましょうか」

 

今浦がそういうとF-354機と宮藤、ペリーヌ、リーネの3人は基地に帰っていった。

ーーーーー

夕方

 

リーネと宮藤は滑走路の横で3人の帰りを待っていた。その横にある駐機場では戦いを終えたF-35、4機が羽を休め点検や消費したミサイルや砲弾の積み込みを行っていた。

 

「はぁ・・・・結局何にもやれなかった・・・・」

 

宮藤は溜息をついてそういった。リーネが横で微笑みながら「そんなことないよ」と言う。

 

「そうかなぁ・・・・」

「そうですよ」

「きゃっ!」

 

後ろから急に男の声がしたと思ったらそれと同時にとても冷たいものが宮藤の頬にくっつけられ、宮藤は思わず悲鳴を上げてしまう。リーネと宮藤は後ろをむくとそこにはジュースを持った飯塚がいた。

 

「どうぞ」

 

いつもの優しい笑みで飯塚はジュース缶を二人に渡す。二人がそれを手に取ると飯塚は満足げな顔をし、自身のポケットから同じジュース缶を取り出す。そしてプルタブを開けて中のジュースをうまそうに飲む。二人も飯塚のまねをしてプルタブを開けて中のジュースを一口飲む。

オレンジの甘みと酸味が口の中に広がる。二人は気に入ったのかごくごくとジュースを飲む。

その時ペリーヌが格納庫から出てきた。宮藤は一瞬いつものごとく文句を言われるのかと身構えたが、ペリーヌは一瞬ためらいを見せた後予想外の言葉を放つ。

 

「あ、ありがとう・・・・」

「えっ・・・・・?」

 

予想外の言葉に宮藤は戸惑いを隠せなかった。

 

「一応御礼だけは言っておくわ」

「うん!」

 

宮藤は嬉しそうに声を上げるが次は後ろから急に抱きつかれる。

 

「うわっ!」

 

抱きついたのは今まであまり親交のなかったハルトマンだった。

 

「宮藤!トゥルーデを助けてくれたんだって?」

「トゥルーデ・・・・?」

 

宮藤は聞き慣れない単語に首をかしげるが、飯塚はミーナとの会話で時々出てきたことがあったためバルクホルンのことを指しているのだと分かった。

 

「ああ、バルクホルン大尉のことですね?」

 

ハルトマンは飯塚の言葉にコクリと頷く。

 

「いえ、助けて貰ったのは私の方で・・・・」

「そんなことないですよ。さっき電話で、大尉の怪我は完治していて体内に弾も残っていないって知らせがきましたから・・・・」

 

その時リーネが3人がかえってきたことに気がつく。西の方角に3つの人影がかすかに見えた。その場にいた4人は手を振り、飯塚はその光景を後ろから微笑みながらみていた。

バルクホルンはその様子に気がついたらしく少し照れくさそうに手を上げた。

 

「おかえりなさい!」

 

4人の元気な声が基地じゅうに響き渡った。




いかがでしたでしょうか?
アニメ版でなんでバルクホルンたちが帰ってくるのが宮藤たちに比べあんなに遅かったのか分からなかったので勝手に理由を造りました。
ご意見ご感想お気に入り登録よろしくお願いします。
ではまた次回、さようなら

次回 第21話 家族

お楽しみに!


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第21話 家族

皆さんどうも、SM-2です。
今回は女性の皆様が不快になる描写があるかもしれません。また残酷な描写もございます。かなりソフトな表現にはなっておりますが、苦手な方は閲覧をお勧めいたしません。
では、本編どうぞ。


飯塚は、風呂に入った後私服に着替え部屋に戻る最中だった。

その途中、向かい側から誰かが来ることに気がついた。飯塚は目を凝らす。薄暗い廊下は明るい風呂から出てきたばかり飯塚にはひどく暗い。暫く見ていると、目が暗さになれてぼんやりと向かい側からくる人物が見えてくる。

 

「バルクホルン大尉?」

 

するとバルクホルンも気づいたらしく一旦足を止める。

 

「飯塚少尉か・・・・」

 

飯塚は昼間にバルクホルンに怒鳴ってしまったためそれを謝るべく、バルクホルンに近づく。

 

「あの、昼間はすみませんでした!」

 

飯塚は頭を下げた。

 

「いや、いいんだ。昼間ので目が覚めたからな・・・・・」

 

バルクホルンは窓の外を見る。それにつられて飯塚も頭を上げ窓の外を見た。

夜空には満月が浮かんでいた。その月光が、海洋汚染もほとんどない海にあたり美しい景色を生み出す。

 

「綺麗だな・・・・」

 

バルクホルンは思わずそう呟く。今まで夜空を見ていたことはあるが妹のことを考えていて景色をゆっくり見ることはなかったからだ。

 

「生きていればこそ、この景色を見ることが出来るんです」

 

飯塚がそう答えた。

 

「飯塚少尉はなんで私に構うんだ?」

「そうですね、雰囲気が10年前の自分に似ていたのと・・・・・妹に・・・・貴女が似ていたからですかね」

 

飯塚は微笑みながらそう答える。だがその目には少し悲しさが混じっていた。

 

「妹がいるのか?」

 

今まで飯塚はそんなそぶりを見せたことがなかったためバルクホルンは驚いた。

 

「ええ、自分より1歳年下の亜里沙という妹が()()()()・・・・・」

「え・・・・」

 

飯塚は確かに「いました」と言った。つまり飯塚の妹はもういないことになってしまう。病気か事故かわからないが飯塚の妹は既に亡くなっていることにバルクホルンは気づく。

 

「バルクホルン大尉は日中紛争・・・・って知っていますか?」

 

飯塚はバルクホルンのことを横目で見ながらそう尋ねた。

 

「たしか、日本が10年前に経験した人類同士の戦い・・・・だったか?」

 

飯塚たちが派遣された時にバルクホルンなどのストライクウィッチーズの幹部にのみ日本のたどった歴史や軍備再拡張の発端となった日中紛争に関する資料が渡されていた。

 

「そうです。20XX年、尖閣諸島領有権問題を発端として起こった戦いです」

 

尖閣諸島は中国でも古くから航路の目印などとして使われていたことはあるらしいが、領土として編入したことはなく明治18年に当時の大日本帝国政府がどこの国の領土でもないことを沖縄当局を通じ確認したのちに明治28年で閣議決定で大日本帝国領に編入したらしい。その後昭和16年ごろまで日本人が住んでいたがその後無人島となった。また、周辺海域は好漁場であり時々台湾や中国、日本の漁船で摩擦は起きていたらしいが、国家間での問題はほとんどなかった。だが1969年に国連が調査したところ周辺海域が将来有望な産油地域になる可能性があると発表したあと1971年に中国及び台湾が領有権を正式に主張し始めた。

 

「自分はY島K地区の出身でしてね・・・・。母は、自分が小さい頃に無くなり父が自分と妹を男で一つで育ててくれました。周りはエメラルドグリーンのきれいな海とサンゴ礁に囲まれた日本最南端の島です。夏になると観光客がものすごく多くて、妹と一緒に実家の食堂をよく手伝ったものです」

 

飯塚ははにかみながらそう言った。

 

「あれは6月にしては珍しく晴れた日でした。自分たちは中学校の修学旅行で京都に行っていたんです。ですが、修学旅行の最終日、中国軍が突然、尖閣諸島およびY島に侵攻してきたんです。そのため自分は同級生とともに国が用意したホテルに滞在しました。妹のことがとても心配でして・・・・」

―――――――

10年前 京都某ホテル

 

「今浦おじさんですか?あの、中国が島に侵攻してきたって・・・・・」

 

10年前、当時15歳だった飯塚はホテルのベットに座りスマホで飯塚に電話していた。電話の相手は小さいころから家族ぐるみで付き合いのあった今浦武人だった。航空自衛官で那覇基地に配属されているため飯塚は今浦に電話した。

 

『ああ、これから俺たちは敵と戦わなくちゃならん』

 

今浦はいつもとは違う厳しい声色でそう返してきた。

 

「亜里沙は・・・・亜里沙は大丈夫なんですか?」

『大丈夫だ。国際法で民間人に手を出すことは禁止されている。それをやりゃ世界中が中国の敵に回ることになる。いくら奴さんでもそれは避けたいだろう。それに何かあっても俺たちが必ず守る』

 

飯塚はそう言われたが不安をぬぐい切れずにいた。

 

「本当ですか・・・・?本当に守ってくれるんですよね」

『ああ、男と男の約束だ』

 

今浦は元気づけるようにそう言った。

 

「わかった。信じるよ。おじさんを・・・・」

―――――――

「その後、M島まで侵攻されたものの那覇から来た陸自の奮戦でM島から中国軍を撃退し、その隣のT島に米軍・・・・・こちらで言うリベリオン海兵隊と共同で上陸し奪還しました」

 

むろん作戦の主力は自衛隊だった。米合衆国は同盟国の防衛と言う面目のために作戦に参加したが内心は局地的紛争から第3次世界大戦の引き金を引きかねない行為はしたくなかったのだ。そのため派遣された海兵隊員は1個大隊1300名と少なかった。

 

「その後は、自衛隊も損害を出しつつ中国軍に出血を強いて行き占領された島を奪還いきました。あの時は連日、自衛隊の戦果がニュースで流れていましたね」

 

日中紛争当時、テレビからは連日自衛隊の戦果と紛争への議論が聞こえていた。先に仕掛けてきたのは中国であるため世論の大半は戦争やむなしという声で埋め尽くされていた。

 

「Y島の中国軍は紛争開始から4カ月後の10月中旬に大半が降伏しました。ですが、南方を占拠していた中国軍だけは粘りづよく抵抗していました。4日にわたる空爆のあと、陸上自衛隊の攻撃で全滅しました・・・・・。ですが・・・・・」

 

飯塚の顔がココで曇る。

 

「・・・・・その、部隊の一部のとち狂った中国兵がK駐在所に収容していた島民26名を殺害したんです。島民救出に向かった陸上自衛官の話によると、駐在所に突入した時にはすでに中は島民の血で真っ赤に染まりその中に島民の遺体が浮かんでいる・・・・・そんな阿鼻叫喚の地獄絵図だったそうです」

 

バルクホルンは息をのんだ。軍人と言えどまだ人と人との戦争は経験したことはない。しかも彼女はまだ10代の少女だ。足の引っ張り合いから人の悪意を知っていても人の狂気を知らない少女がその光景を想像した時のショックは計り知れない。

 

「その殺害された島民の中に自分の父と・・・・・・妹がいました」

 

飯塚はいつの間にか涙声になっていた。バルクホルンははっとして飯塚の方を見ると、目からはとどめなく涙が流れていた。

 

「発見した、陸上自衛官の話では妹は衣類を身につけていない状態で発見されたと・・・・・性的暴行を受けた痕跡があったと言われました」

 

日中紛争終盤に起きたその事件は後に「Y島奪還戦K駐在所島民惨殺事件」と呼ばれる事件だった。陸上自衛隊の攻撃が始まった後追いつめられた中国兵の内12名ほどが指揮命令系統からハズレK駐在所を警備していた中国兵2名を殺害したのち中にいた島民26名の内10代から30代の女性4名に性的暴行を加えた後他の島民22名とともに殺害した事件だ。この時自衛隊は潜入した特殊作戦群やUAVによる偵察などで収容場所を把握しており、救出のために自衛隊員2個小銃小隊76名が同駐在所に突入。その際、事件を起こした中国兵と戦闘になったが全員を排除し中に入った時にはすでに息をしている島民はいなかった。この時突入した隊員の中には余りにもショッキングな光景に紛争後PTSD(心的外傷後ストレス障害)になってしまった隊員もおり、この時救出に参加した隊員のほとんどは紛争後暫くして自衛隊をやめている。この事件での犠牲者が日中紛争における民間人の唯一の犠牲者であった。

バルクホルンも自身の妹であるクリスがそんなことをされて殺されたらやり切れないだろうと思った。

 

「どんなに怖かっただろう、どんなにつらかっただろう、どんなに痛かっただろう・・・・・。そう思うととてもやり切れなかった。兄として何も・・・・・あいつに何もしてやれなかった・・・・・」

「・・・・・・・」

 

自身よりも辛い過去。それを聞いてバルクホルンは押し黙ることしかできなかった。

 

「そして、自分はその時から天涯孤独になりました・・・・・。一緒に食卓を囲み、笑いあい思い出を作っていく、そんな家族を失いました・・・・・・。だからわかるんです、家族を・・・・大切な人を失うことがどれほど辛いことか・・・・・・」

 

しばらく、二人の間に重苦しい沈黙が下りた。すると飯塚が涙をぬぐい話し始める。

 

「すみません。こんな辛気臭い話をしてしまって・・・・・・。でも、これだけは覚えておいてください。あなたが死んでしまったら、悲しむ人は沢山いても喜ぶ人はいません。そして、残された者は一生辛い思いをするんです・・・・・・。では、おやすみなさい・・・・」

「待ってくれ・・・・・」

 

飯塚はそのまま自室に戻ろうとするがバルクホルンはそれを呼びとめた。飯塚は歩みを止め振り返る。

 

「なんでしょうか?」

「昼間、ミーナに言われた。ウィッチーズの皆が家族だと・・・・・。だから飯塚少尉も天涯孤独じゃないと私は思う。今浦中佐たちが飯塚少尉の帰る家であり家族じゃないのか?」

 

飯塚はなにか記憶の奥底に似た物があった気がした。そしてその物の正体を思い出す。

まだ、自分が7歳頃。大好きだった母親を失った時、毎日が悲しかった時に父親が励ましてくれた時だ。

―――――――

「大輝、泣くな。お母さんはいなくなってしまったけどお前は天涯孤独になってしまったわけではないだろう?お父さんや亜里沙がお前の家族だろう?何があってもお父さんが守ってやる。だから泣くな、大輝」

 

父親はそういうと優しい笑みを浮かべその無骨な手で優しく自分の手を撫でた。

―――――――

状況や言葉は違えど、何かが似ている雰囲気を飯塚は感じた。飯塚はフッと笑い、窓の外を見る。

 

「・・・・・そうですね。バルクホルン大尉の言うとおりですね・・・・・」

 

飯塚はそういうとバルクホルンに右手を差し出す。

 

「これから、仲間としてよろしくお願いします」

 

一瞬バルクホルンは戸惑ったような顔をするがすぐにフッと微笑んで飯塚の右手をつかんで頷いた。

 

「ああ」

 

二人は微笑みあいがっちりと握手をした。既に飯塚の目には涙はなくなっていた。




いかがでしたでしょうか?
今回、作者はまぁまぁ満足いく作品が出来たと思っております。飯塚の過去がこれで明らかになりました。そしてバルクホルン編はこれで終了です。いやぁ長かったですね。
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております。
ではまた次回さようなら!

次回 第22話 陸での戦い

お楽しみに!


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第22話 陸での戦い

はいどうもSM-2です。
今回は少しウィッチから視線をずらして陸戦での日本の活躍を書きました。
では本編どうぞ。

※パンツァーファースト4の記載を変更(後方危険域・弾頭の種類など)


「森!パンツァーファースト4の威力を見せ付けてやれ!」

 

一人の男が日本国国防陸、海、空軍、海兵隊で採用されている27式5.7mm小銃のマガジンを変えながら部下に向かってそう言った。

 

「了解!」

 

指示を受けた森と言う兵士は28式110mm個人携帯対戦車弾を前方400mにいる黒い怪異――陸戦型ネウロイに向けた。パンツァーファースト3の後継として2028年に採用された28式110mm個人携帯対戦車弾はパンツァーファースト4とも呼ばれる肩打ち式対戦車ロケット弾である。パンツァーファースト3とは違い、弾頭部の発射チューブも再使用可能であり、弾頭には対戦車榴弾・タンデム対戦車榴弾・照明弾・サーモバリック弾頭の4種類がある。

 

「後方の安全確認よし!」

 

この手のロケット弾は発射する際に高温高圧のカウンターマスが後方に噴射される。もし後方10m以内に人間がいた場合、カウンターマスを浴びるとよくて全身やけど最悪の場合死にいたるため、国防陸軍では後方20m以内に味方がいないことを確認して撃つように訓練されている。

森は光学照準器を覗き込みネウロイに狙いを定めると引き金を引いた。

 

「撃て!」

 

発射時の反動をカウンターマスによって相殺する。打ち出された対戦車弾頭は内蔵してあるロケットモーターを起動し安定翼によって正確にネウロイに向かう。

 

ドカーン

 

第4世代主力戦車を確実に撃破するために作られた対戦車弾頭はネウロイに着弾するとモンロー・ノイマン効果をいかんなく発揮しネウロイのコアを破壊した。コアが破壊されたことによってネウロイは消滅したのだった。

 

「よし!各員、今の発射音で奴らが集まってくるやもしれん!周囲警戒を怠るな!」

 

日本国国防軍は参戦から約3週間で陸戦型ネウロイ157体、空戦型ネウロイ21体を撃破し連合軍上層部を驚かせるほどの戦果をあげていた。だがネウロイからの反撃などにより戦死者31名を出してしまったが今まで戦っていた連合軍からすれば、少ない方であった。

 

「小隊長。対戦車ヘリ隊があと10分で来るそうです」

 

無線機を背負った兵士が先ほどまで指示を出していた男に近づきそう報告した。小隊長と言われた男は頷くと27式小銃のグリップを握り込んだ。

―――――――

「アタッカーリーダーよりCP、オクレ」

 

AH-64JEアパッチ・ガーディアン、2機が現場に向かっていた。2機の指揮官は司令部と通信を取っていた。

 

『こちらCP。オクレ』

「後5分で現場空域に到着する。オクレ」

『了解。現場地上部隊に連絡しておく。オワリ』

 

AH-64Eは速度を上げて現場に向かった。しばらくするとモニターに映し出されるカメラの映像にネウロイが映し出された。

ネウロイを確認すると指揮官はもう一気に通信を取る。

 

「アタッカーリーダーよりアタッカー2。目標を確認した。編隊を維持したまま周囲に味方がいないを事を確認した上で攻撃を開始する。オクレ」

『アタッカー2。了解』

 

操縦士は編隊を維持したままネウロイに接近する。後ろのガンナーはカメラで周りに味方がいないのを確認すると、モニターで30mmチェーンガンを選択しネウロイに照準を定めた。

 

「吉田。攻撃準備完了」

「了解です。隊長」

 

ガンナーは照準を合わせたまま赤いボタンを押した。すさまじい発砲音とともに2機の対戦車ヘリから30mm砲弾が放たれネウロイに大穴を穿つ。ネウロイはビームで反撃しようとしたが、コアが破壊される方が早かった。ネウロイはその自慢のビームを放つことなくAH-64JEに細切れにされてしまった。

 

「目標撃破」

 

隊長は無感情にそう短く呟いた。だがその時左斜め前から赤いビームが飛んできた。

 

「っ!退避!」

 

操縦士はコントロールスティック操りビームを巧みに避けた。ガンナーがカメラで確認するとネウロイが此方の方を向いていた。仲間が撃破されたことが悔しいのかビームを2機に向かって乱射してきていた。

 

「くっ!・・・・・危ない!」

 

ビームがヘリのブレイドをかすめる。操縦士は巧みにビームを避けつつ、ネウロイのビームの射程圏外である1kmに退避した。ネウロイは相手が逃げたと思ったらしく追いかけてくることもせずにビームを発射することをやめた。

だが、2機のアパッチは攻撃の準備を始めた。今度は30mmチェーンガンではなくヘルファイヤ対戦車ミサイルを選択する。2機はネウロイをロックオンし発射ボタンを押しこんだ。両脇の発射機からヘルファイヤ(地獄の業火)が放たれた。2発のヘルファイヤは正確にネウロイに向かって飛翔し着弾する。ミサイルはその威力を解放しネウロイを吹き飛ばした。

 

「撃破確認・・・・・。ふぅ・・・・」

 

2機の対戦車ヘリコプターは周囲からネウロイを一掃し歩兵部隊の無事を確認すると、無事に帰路についたのであった。




いかがでしたでしょうか?
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ではまた次回さようならぁ

第23話 作戦会議

お楽しみに


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第23話 作戦会議

皆さんどうもSM-2です。
今回のお話は実は作者が好きな映画の登場人物が元になったキャラが多数出ております。
では本編どうぞ。


「失礼します」

 

陸軍の野戦用の迷彩服に身を包んだ男がオリーブドラム色のテントの中に入っていった。

 

「おお、小泉(こいずみ)少佐!」

 

テントの主である、日本国海兵隊第4海兵旅団旅団長、上島徳之助、准将はそんな声で男を出迎えた。小泉と呼ばれた男――小泉重雄は第4海兵旅団の情報通信参謀で国防陸軍から出向してきた歩兵少佐であった。制帽を取ると上島の机に近づいた。

 

「西部方面統合軍総司令部に出頭せよとのことです」

 

真柴は持っていた封筒を上島に渡す。上島はペーパーナイフで封筒を開き中の命令書をだす。胸ポケットから煙草を取り出し火をつけてうまそうに吸った後、煙草を口にくわえさっき取り出した命令書をおもしろくなさそうに見る。

 

「俺は、どうもあそこが好かん!何かがあるとすぐに足の引っ張り合いになる。それも毎日だ。あれじゃぁ、ネウロイが消えた後世界大戦だぞ・・・・・」

「はっ、ですが、日本が連合軍に参加している限り命令には従わないとですから・・・・・」

 

小泉が困ったようにそう返すと、上島は煙草を灰皿にいれ立ち上がり、脇にかけてあった戦闘服を着る。

 

「これから西部方面統括軍総司令部に向かう。車をまわしてくれ」

 

上島が戦闘服のボタンを留めながら言うと、小泉はカッと心地いい音を立てて姿勢をただし上島に敬礼した後、テントを出て行った。

 

「まったく・・・・・。国益を優先するのは結構だが、時と状況を考えろってんだ・・・・・・」

 

上島は戦闘服を着た後、迷彩帽をかぶってテントから出て行った。

―――――――

「日本国海兵隊の上島だ」

 

上島と小泉は総司令部につくと入口の衛兵にそう言った。衛兵は捧げ銃をして上島を出迎えた。上島は衛兵に敬礼をすると中に入っていった。

上島は階段を上り、司令室に向かう。重厚なチーク材の扉をノックすると中から入るように促す声が聞こえたので上島と小泉は中に入った。

 

「日本国海兵隊第4海兵旅団、上島准将。入ります」

 

中には数名の将官とその副官らしき軍人がいた。上島は小泉を連れて一番下座に座る。すると、一番上座に座っていた西部方面統括軍総司令官のリべリオン空軍大将が口を開いた。

 

「さて、全員集まったようだな。今回集まってもらったのは、ガリアの解放作戦についてだ」

「「「「「っ!」」」」」

 

その場にいた全員に緊張がはしる。最近、日本の参戦で戦況が好転してきたとはいえガリア解放作戦を行うなど予想をしていなかったからだ。

 

「望月少佐。説明して頂けるかな」

 

その場の全員の視線が会議室の隅っこに座っていた二人の男に向けられる。1人は日本国国防空軍の1人は国防陸軍の制服をきており少佐の階級章が付けてあった。

男は名前を呼ばれるとスッと立ち上がる。

 

「日本国国防空軍第1戦略爆撃航空団の望月庄造少佐であります。よろしくお願いします」

「同じく国防陸軍第1空挺師団の真柴司郎少佐であります」

 

二人は制帽を取ると深々と頭を下げた。そして真柴は会議室の上座に設置してあるプロジェクターを起動させ望月が説明を始めた。

 

「まず、本作戦はネウロイにより占領されたガリア北部の奪還・解放を目的としております」

 

望月が話し始めると将官たちは手元にあったコピー用紙でできた資料をめくり始める。

 

「この作戦に当たり最大の障害となるのはパ・ド・カレー東部50km地点にあるネウロイの巣であります」

 

空軍のRF-15戦術偵察機が取ってきたネウロイの巣の写真がプロジェクターに投影される。

 

「まずこの作戦は全4段階に分けさせていただきます」

 

すると次は日本の潜水艦とトマホークの画像が投影された。

 

「現在、我が軍ではわかしお型原子力潜水艦及びネウロイの巣を攻撃するために改修されたUGM-109JH改の派遣準備が為されており3カ月後にはブリタ二アに到着する予定であります。この作戦の第1段階にはこの、わかしお型原子力潜水艦及びトマホーク巡航ミサイルを使用します」

 

上島が手を挙げて質問する。

 

「来るのはわかしお型の何番艦だ?」

「軍機によりココでは話すことはできません」

 

望月は短くそう答えると上島は「そうか・・・」とだけ言って黙った。他に質問が出ないのを確認すると望月は説明を続ける。

 

「まず、第1段階では潜航したわかしお型よりサーモバリック弾頭搭載のトマホーク巡航ミサイルを発射、巣にまとわりつく雲を吹き飛ばします」

 

アメリカ、ダグウェイ実験場で撮影されたサーモバリック弾頭搭載巡航ミサイルが爆発した時の写真が映し出される。空には巨大なキノコ雲があがりさながら核爆発のようであった。

 

「雲が完全に取り除かれ尚且つ、爆発によって生じたキノコ雲がある程度消えたら第2段階に移行します。まず、我が軍のB-3A戦略爆撃機5機に貫通弾頭の対ネウロイ拠点用に改修されたALCMを搭載。巣に対し空爆を行います。原子力空母ですら1発で致命傷を負う量の弾頭重量です、巣は完全に破壊されると思いますが、もし破壊できなかった場合沖合100kmからトマホークによる支援攻撃の後、F/A-18JFによる地中貫通爆弾での空爆を敢行、巣を破壊します」

 

F/A-18JFは15000mまで上昇出来るためネウロイの攻撃圏外から攻撃できるという寸法であった。爆弾が破壊されてしまう心配もあったがそれは、海軍の攻撃で引きつけることになっているのだ。

 

「その後、ノルマンディーに連合軍を上陸、またヒスパニアからも連合軍を参加させ陸戦・空戦型ネウロイを撃滅します。なお、一番厄介な空戦型ですが巣を破壊すれば出てこなくなりますので国防空軍、海軍の戦闘機部隊とウィッチにより撃滅します。ガリアのネウロイを掃討後カールスラント国境での防衛を開始して作戦を終了と言う形になります」

 

するとカールスラントの将官が手を挙げて質問をした。

 

「だが、巣を破壊できなければどうするのだ?そのB-3Aとやらが撃墜されてしまったら・・・・・」

「B-3Aは高度2万メートルから攻撃をいたします。ネウロイは現在高度1万メートルが限界高度ですので撃墜される可能性は非常に少ないかと。また仮に高度1万を超えるネウロイがいても後方のE-2の監視網に引っかかります。その時点で作戦を中止し作戦を練り直しますし、護衛に我が軍の戦闘機が付きますのでご安心ください。E-2が撃墜されても同様です」

 

まず、亜音速で飛行できる爆撃機がその半分程度の速度のネウロイに撃墜される可能性が少ないのだが。

だが次にブリタニアの将官が口を開く。

 

「だがね、望月少佐。我々は巣の内部構造がよくわからないのだぞ・・・・。そんな状態で作戦が成功するのかね?」

 

だが望月は不敵な笑みを浮かべると真柴に合図した。

 

「ご安心ください。既に我が軍の戦術偵察機により内部のコアの様子は把握済みであります」

 

プロジェクターから投影される画像はFLIRや磁気探知機で撮影された映像だった。

 

「ネウロイやネウロイの巣に使用されている素材は可視光線を透過しなくとも赤外線などの不可視光線は透過することが分かりました。磁気探知機にも反応いたしません。ですがネウロイのコアは赤外線を発し磁気探知機にも反応することが分かりました。その結果わかった内部構造がこちらになります」

 

巣の中心部分真ん中にコアが鎮座しているCG画像が流れた。

 

「ネウロイの巣の内部は空洞か、または外殻で埋まっているかのどちらかですが、どちらも波状攻撃で外殻を破壊、コアに弾頭が到達すればコアが破壊され巣も消滅します」

「そうか・・・・・」

 

ブリタニアの将官は憎々しげに望月を睨みつけていた。

―――――――

「くそ!忌々しい日本人どもめ!これでは我がブリタニアはイニシアチブを握れんではないか!」

 

会議が終わったあとブリタニアの将官――トレヴァ―・マロニー空軍大将は自室の机を思いっきり殴った。

 

「中佐!()()()()はどうなっている?」

「はっ、7割がた開発は完了しておりますが開発完了まで4カ月はかかるかと・・・・」

「おそい!!2ヶ月にしろ!ガリア解放作戦が始まる前に完成させるのだ!」

 

マロニーがそういうと副官は姿勢をただした。

 

「分かりました!」

「ネウロイを駆逐した後世界を率いるのは我がブリタニアなのだ・・・・・」




いかがでしたでしょうか?
あの映画を見た方ならたぶんもう分かると思います。想像してみるのも面白いと思います。
そしてマロニー大将が言っていたあの兵器はアニメにも出てくるあれです。分かりますか?
ではまた次回さようなら

第23話 日常

お楽しみに


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第24話 日常

皆さまどうもSM-2です。
受験生になってしまいました。可能な限りストックをしているため暫くは大丈夫ですが、場合によっては投稿が開くかもしれません。ではどうぞ。


「・・・・・それで、本国から新たな部隊が来るらしい」

 

坂本と今浦は廊下を歩きつつ、事務などについて話あっていた。すると坂本が今浦の話を止める。角の右側からリーネと宮藤がやってきた

 

「すまない。おい宮藤!」

「ちっ、ちがうんです!」

 

なぜか宮藤は赤い顔をして振り向くと坂本の胸をもんでしまう。

 

「あっ・・・・・」

 

宮藤は目の前の人物を理解したらしい。すると坂本はいつにない低い怒気の籠った声で話し始める。

 

「楽しいか・・・・・?」

 

宮藤は慌てて手を坂本の胸から離す。リーネが慌てたような顔をする。

 

「さ、坂本少佐!」

「ご、ごめんなさい!」

 

今浦は横であちゃーという顔をしてなるべく気配を殺していた。坂本が怒っているのは明白でありどんなことで自分に火の粉が飛んでくるかわからないからだ。

坂本は軍刀を抜く。

 

「たるんでる・・・・」

 

まるで時代劇であるように「無礼者!」と言われて切りかかりかねない雰囲気に宮藤は後ずさりしてしまった。宮藤は軍刀の鞘で頭を叩かれてしまった。

―――――――

「う、海ですか・・・・・」

 

緑川は海に行くと聞いていかにも嫌そうな顔をした。髙梨も口には出さないが緑川同様、嫌そうな顔をした。

 

「海に行くんですか!」

 

先ほどまで坂本に叩かれた頭をさすってもらっていた宮藤は海に行くと言った途端に元気になった。

 

「ああ、そうだ。明日、1000。本島東側の海岸に集合だ」

「やったぁ!海だ!海水浴だ!」

 

海だと聞いて元気にはしゃぐ宮藤とは裏腹に今浦たち8人は苦笑いを浮かべそのうち、防衛大学校出の緑川と髙梨はものすごく嫌そうな顔をする。

 

「どうせ、訓練だよ。飯塚!明日の午前のアラート代わって!!」

 

訓練のため明日はアラートが午前と午後で分かれていた(普段は8時間ごとにバックアップ組とスクランブル組で交替している)。午前は飯塚と今浦、午後は高林と髙梨だった。緑川は午後のバックアップなため2機以上が襲来してくるようなことがなければ緑川の出動機会はない。

 

「むりですって」

 

飯塚はそう言って緑川の提案をきっぱりとことわる。緑川はまるで世界の終りが来たかのような絶望したような顔をする。

 

「なんで、緑川さんは海が好きじゃないんですか?泳げないんですか?」

 

宮藤は未だに遊びで行くと思っているらしく緑川にそう聞いた。

 

「泳げるよ・・・・。泳げるけど、たぶん訓練だろうし何より、防大の頃のトラウマが蘇る!!」

 

そう言って緑川は頭を抱える。

 

「えっ!訓練なんですか!」

「そうだ。我々は戦闘中何が起きても対応できなければならん!例え海上で飛行不能になってもだ」

「俺も教官に航空学生の頃耳にタコが出来るほど言われたなぁ・・・・・」

 

フライトスーツ姿の向嶋は懐かしそうにそう言った。だが坂本はそんなことを気にせず続ける。

 

「そこで海に落下した時の訓練が必要なのだ」

「なるほど・・・・」

 

宮藤が落胆したようにそうつぶやくと坂本は宮藤の方を見る。

 

「なんだ、宮藤!訓練が嫌いなのか!」

「いえ、そうじゃないですけど・・・・・」

 

坂本に強く言われてしまうと宮藤はそう言うしかなかった。

 

「うふふふ。集合場所はココ、時間は1000時よ。ところで緑川さんは何でそんなに怯えているのかしら」

「「「「「え・・・・・?」」」」」

 

ミーナの言葉にその場にいた全員が緑川を一斉に見る。まるで緑川は借りてきた猫のように怯えていた。する髙梨が苦笑しながら説明をした。

 

「この人、防衛大学校にいた頃、東京湾を8キロ泳ぐっていう大会があったんですけど、それでおぼれたことがあって、そのあと国防海軍の幹部候補生学校で・・・・・」

――――――

「お願いします!教官殿!海だけは・・・・・!」

 

8年前、江田島の海上自衛隊改め国防海軍幹部候補生学校に緑川の姿があった。目の前の海では同期たちが必死に泳いでおり、緑川の目の前には怖い顔をした教官がいた。

 

「何を言うか、緑川航空幹部候補生!国防海軍の軍人たるもの泳げんものなどありえんのだ!」

 

そういうと教官は緑川を海に突き飛ばす。

 

「ぎゃぁ!死ぬぅ!死ぬぅ!」

 

緑川のトラウマはこの一件以来悪化してしまった。

――――――

「・・・・・・・なんで、こいつは海軍を志望したんだ・・・・」

 

今まで黙って聞いていた今浦があきれ顔でそう言った。他の全員も口には出さないが、その言葉にうんうんとうなずいていた。

すると、緑川が涙顔で顔をバッと上げた。

 

「だって!最初は空軍に入隊しようと思ったけど、戦闘機パイロットの倍率高くて!でも海軍だと戦闘機パイロットの倍率が低かったんだもん!」

 

まるで、悪さがばれた子供のような言い方に一同は呆れる。するとリーネが横にいた髙梨に話しかける。

 

「倍率ってどれくらいだったんですか・・・・?」

「えっと、私が入隊した時は空軍所属の戦闘機パイロットの倍率が50倍で海軍所属の戦闘機パイロットの倍率が30倍くらいだったかな・・・・」

「で、海軍の方が入りやすいからという目先の欲に目がくらみ海軍に入ったと・・・・・」

 

向嶋は自身の部下のくだらない入隊理由を聞いてやれやれという顔をしながらそう言った。松坂は苦笑しながら緑川にこう言った。

 

「まぁ、空軍でも泳ぐ訓練はさせられたと思いますよ・・・・」

「なんで!」

 

緑川はそう言って松坂に食いかかる。

 

「そりゃ、日本は島国ですからねぇ・・・・・」

「そうだった・・・・・」

 

緑川はその場に倒れ込んだ。




いかがでしたでしょうか?
「泳げない奴は海軍は入れないだろ」と思った方、気にしたら負けです。ご都合主義なんです。緑川は泳ぎが嫌いなだけで泳げない訳じゃないんです。
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしています。
ではさようなら。

次回 第25話 音速への挑戦

お楽しみに!


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第25話 音速への挑戦

皆さまどうもSM-2です。
今回は作者がう~んと結構悩んだ回です。
では本編どうぞ。


明日、訓練があることをシャーリーとルッキー二に伝えるよう頼まれたリーネと宮藤はまずシャーリーに伝えるため、格納庫に向かっていた。

 

「明日の水着、どうしようかなぁ・・・・」

 

リーネはそうつぶやく。宮藤はてっきり、その言葉からリーネが水着を持っていないものと勘違いをしてしまう。

 

「持ってないの?」

「ううん、去年のだから心配なの。入るかどうか・・・・・。それに・・・・・・」

 

リーネが一瞬だけ恋する乙女の顔をするが宮藤はそれに気がつかなかった。

 

「へぇ!そんなに背が伸びたの?」

「あの・・・・背じゃなくて・・・・・」

 

リーネは恥ずかしそうな顔をする。そのリーネの反応に宮藤がきょとんとしていると格納庫の方から爆発音がした。

 

「ハンガーの方から・・・・」

「行こう!」

 

リーネと宮藤はハンガーの中に走っていった。中にはシャーリーがストライカーユニットを履いて何かをしていた。

 

「シャーリーさん!」

 

宮藤が心配そうに大声でそういう。だが、シャーリーはそんな二人の気を知らないらしく陽気な声で返した。

 

「よぉ!どうしたんだ?2人して」

 

リーネと宮藤はシャーリーのその声に拍子抜けしてしまった。二人はシャーリーの元に近づく。

 

「あのさっきの音はなんですか?」

 

リーネがそう聞くとシャーリーは自身のユニットに視線をずらす。

 

「おっ、これのことか?ふふ・・・・これはなぁ・・・・」

 

シャーリーは怪しい笑みを浮かべもったいぶる。そして、ユニットに魔法力を供給し魔導エンジンを始動する。ユニットからプロペラのようなものが出てきて回転を始め、辺りにものすごい爆音と風が巻き起こる。

リーネと宮藤は爆音に耐えきれず思わず耳をふさぐ。

 

「もういいです。わかりましたぁ!」

 

宮藤は大声でそういうがエンジンの爆音に負けてしまい全く声が通らない。

 

「うん・・・・イイ感じだ。もう少しシールドとの傾斜配分を考えて・・・・」

「あの!シャーリーさん!」

 

宮藤は必死に叫ぶが声がなかなか通らない。ようやくシャーリーは宮藤がなにか言っていることに気がついた。

 

「で?何を言っているんだ?」

「あの、音がひどくて・・・・」

 

シャーリーは宮藤が大声で何かを言っているがエンジンの音で聞えないいためエンジンのスイッチを切った。

 

「静かにしてください!!!!」

 

エンジンよりも大きな声にシャーリーも思わず耳をふさぐ。すると、余りの音の大きさにびっくりしたのかリーネが宮藤の方に倒れ込んだ。

 

「おっと」

 

そんな声が聞こえ後ろから伸びてきた手がリーネを支えた。宮藤がびっくりして後ろをむくといつものフライトスーツ姿の松坂がいた。

 

「松坂さん・・・・・」

「大丈夫かい?リーネさん・・・・・・。シャーリーさんもいつもハンガー内でエンジンテストしないでくださいって言ってるじゃないですか!ただでさえ狭いのにあんな爆音鳴らされちゃたまりませんよ!」

 

リーネは急に気恥ずかしくなったのか自分の足でしっかりとたった。

 

「いやぁ、ごめんごめん」

「エンジンテスト・・・・?」

 

宮藤がそう聞くと上から突然声が降ってきた。

 

「ふぁぁぁ・・・・・うるさいなぁ、いい気もちで寝てたのに、芳佳の大声で起きちゃったじゃない・・・・」

 

3人はびっくりして天井を見ると、屋根を支える鉄骨の一つにルッキー二がタオルケットを敷いて横たわっていた。少しでも寝返りをうてば落ちてしまいそうな幅の鉄骨によく寝れたなと松坂は関心半分呆れ半分で思った。

 

「ルッキー二ちゃん・・・・。あの音平気だったの?」

 

リーネがそう聞くとルッキー二は頷いた。

 

「うん、だっていつものことだし」

「いつも・・・・・?」

 

宮藤はシャーリーの方を見る。いつも自機の確認に来ている松坂はシャーリーが何をやっているか知っているためあきれ顔だった。

 

「ストライカーのエンジンを改造しただけだよ」

「エンジンの改造?どういうことです?」

 

シャーリーはストライカーを履いたまま滑走路に向かって歩き始めた。

 

「おいで、見せてあげる」

―――――――

松坂、リーネ、宮藤、シャーリー、ルッキー二の5人は滑走路に出た。

 

「あの・・・・改造って・・・・・」

「魔導エンジンの割り振りをいじったんだよ」

 

シャーリーはゴーグルをつけながらそう答えた。

 

「割り振りって、攻撃や防御に使う分のエネルギーの配分を変えているんですか?」

「そういうこと」

「何を強化したんですか?」

 

シャーリーがエンジンを始動したためリーネはエンジン音に負けないように大声をあげた。

 

「速度ですよね・・・・・」

 

松坂はこの基地に来てまだ少しだがよく、ハンガー内で戦闘機の点検中に会うことが多いため、シャーリーがスピード狂だということを知っているのだ。

シャーリーは松坂の言葉に頷く。

その時、横で速度計の準備をしていたルッキーニが準備が出来たことを知らせるように「シャーリー!」と声を上げた。シャーリーは「おう」と威勢のいい声をあげて滑走路の先を見据える。

 

「GO!」

 

その合図とともにシャーリーは一気に加速する。松坂たちのジェット戦闘機には見劣りする速度だが、ストライカーとしては十分すぎるほど早かった。

 

「すごい・・・・・」

 

宮藤は余りの速さにそんな声を漏らす。そしてシャーリーは十分離陸できる速度に達したため一気に上昇した。

今のままでも十分早いのだがシャーリーはまだ加速していた。ルッキーニが手に持っている速度計はその数字を目まぐるしく上昇させていた。

 

「時速、770km・・・・780・・・・785・・・・790!」

「すごいな・・・・」

 

松坂はレシプロ機でもこんなに加速力がすごいものかと舌を巻く。

 

「800km!記録更新だよ!シャーリー!」

 

シャーリーは宮藤たち4人の前を通過する。

 

「もっとだ!もっとだ!」

 

シャーリーはそう言って更に加速しようとするがそれ以上加速することはなかった。

 

「時速800kmか・・・・。すごいなぁ・・・・単発レシプロでもココまで来られるのか・・・・」

 

国防海軍の採用しているP-3C対潜哨戒機は4発エンジンの大型機で最大速度は761kmである。ちなみに現在の主力対潜哨戒機であるP-1は巡航速度は833km、最大速度は996kmである。

シャーリーは降下してて速度を落とす。シャーリーの速度に合わせて宮藤たちも走る。

 

「シャーリー!記録更新だよ!」

「おお!やったぁ!」

 

そういうとシャーリーはバランスを崩しその場に落ちてしまう。宮藤たち3人はその下敷きとなってしまった。

 

「大丈夫ですか?」

 

松坂が走ってきてそう聞いた。だがシャーリーはその言葉を無視して満面の笑みでこう言った。

 

「ああ、おなか減ったぁ!」




いかがでしたでしょうか?
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ではさようなら。

次回 第26話 世界の違い

お楽しみ


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第26話 世界の違い

皆さま、どうもSM-2です。
こないだ、友だちがこの小説を見てくれていると言ってくれてすごく嬉しかったです。
では本編どうぞ

※加筆修正


「しかし、単発のレシプロ機であんな速度を出せるんですね・・・・・」

 

松坂はシャーリーのストライカーを見ながら感心したようにそうつぶやいた。

ちなみに世界最速のプロペラ機はロシアのTu-95爆撃機で最高時速は950kmであるが、あれのエンジンはこの時代の戦闘機にある内燃式レシプロエンジンではなく、ジェットエンジンの一種であるターボプロップエンジンを使用している。そのためレシプロ機としての世界最速はF8Fベアキャットを改造したレアベアである。

 

「シャーリーさんはどれくらいの速さを出したいんですか?」

 

宮藤がシャーリーにそう聞くと、シャーリーはハンバーガーをかじりながら答えた。

 

「そうだなぁ・・・・・いつか、松坂たちみたいに音速・・・・マッハをこえる事かな」

「音速?」

「音が空気中を伝わる速さのこと時速1225km、秒速に直すと340mくらいだったと思います」

 

松坂は日本なら中学校2年生で習う音速を二人に教えた。

 

「そんな速度を出すなんて出来るんですか?」

 

リーネがそういうとシャーリーが当たり前だろと言わんばかりの顔でこう返した。

 

「松坂達が使っている戦闘機は音速を超えているじゃないか」

「あっ、そういえば・・・・・」

 

リーネはそう言って松坂の方を見た。

 

「まぁね。F-35JCは音の1.8倍、マッハ1.8が最高時速だけど・・・・プロペラ機じゃ音速は出せないよ」

「なんでですか?」

 

松坂の答えに宮藤は首をかしげた。

 

「プロペラの回転速度を上げても衝撃波を作り出すために抵抗が増すからエネルギー効率が悪くなってしまうんだ。だから僕たちの元いた世界で最速のプロペラ機は僕たちの戦闘機に積まれているジェットエンジンの一種を積んでいるんだけど最高時速は950km、音速には到達していないんだ」

 

よく、プロペラ機と聞くと内燃式レシプロエンジンを積んでいると思われがちだがジェットエンジンの一種であるターボプロップエンジンと呼ばれるものを積んだプロペラ機が現代ではほとんどである。ちなみに戦闘機やジャンボ旅客機に積まれているエンジンはターボファンエンジンと呼ばれるジェットエンジンである。

 

「だから、音速を超えられる航空機は全部プロペラはついていないんだ」

「へ~」

 

宮藤はそんな声をもらした。

 

「でも、私はいけると思うぞ」

「僕はできないと思いますけどね」

 

松坂が苦笑しながらそう言うとリーネはこう聞いてきた。

 

「ところで、松坂さんはなんでココに・・・・・?」

「ああ、機体の点検にね」

 

松坂は後ろで翼を休めているF-35を指差した。

 

「え、パイロットも点検ってするんですか?」

「するよ。まぁ、エンジンやら電子系統やらは複雑だから専門の整備士がやるけど、操縦桿の具合とか傷や亀裂、機体が波打っていないかとかそういう初歩的なことを見るだけさ」

 

松坂はF-35に近づくと機体の表面を見る。機体を一周してすべて見終えるとコックピットにかけられている梯子をスルスルと上り操縦席に座る。ペダルを踏んでみたりして以上がないことを確認する。

 

「よし、異常はないな・・・・・・」

 

ふと松坂が横を見るとシャーリーが目を輝かせ、乗せてくれと言わんばかりにこっちを見ていた。松坂は溜息をついた。

 

「はぁ・・・・・・。のりますか?」

「本当か!」

「コックピットに座るだけですよ・・・・・」

 

そういうと松坂はコックピットをシャーリーに譲った。シャーリーはすとんとコックピットに座ると目を輝かせながら中を見渡す。リーネと宮藤も気になって梯子から中を覗き込んだ。

F-35のコックピットはボタンやモニターが沢山設置されていた。

 

「私の知る戦闘機とは中が全然違うな・・・・・。ところで操縦桿はどれだ?」

 

松坂は梯子をもう一個持って来てコックピットにかけるとシャーリーの質問に答えた。

 

「ああ、これですよ」

 

松坂はシャーリーの右側の取っ手のようなものを指差す。

 

「へ~・・・・」

 

シャーリーの知る戦闘機はまん中に操縦桿があって速度計や油圧計なんかの丸い形の計器が沢山あるコックピットのため1枚のみのモニターといくらかのスイッチとボタンと操縦桿のと言う、昔の戦闘機に比べたらとても簡潔なコックピットが珍しいのだろう。

 

「でも、これで油圧とか高度とかはどうするんだ?」

「それはこの液晶モニターに全て表示されます。このモニターにはレーダー情報、赤外線探知情報、火器情報、ムービングマップ、エンジン関係情報、高度、速度、垂直状況なんかが全て表示されます」

「すごいな・・・・・」

 

それもそうだ、この戦闘機とこの世界の戦闘機では70年もの技術格差が存在するのだから。するとリーネが口を開く。

 

「さっきレーダー情報・・・・って言ってましたけどこの飛行機レーダーも積んでいるんですか?」

「ああ、機体の前方部にフェイズドアレイレーダーって言うレーダーが搭載されているんだ。もちろん地上のレーダーサイトや艦艇、早期警戒機なんかに搭載されてるものよりは性能は低いけど」

 

松坂の言っているレーダーサイトや艦艇のレーダーと言うのは日本で使用されているものだ。この世界のレーダーに比べたら性能は段違いにいい。なぜならこの世界のレーダーは3次元レーダーではまだないためココからどれぐらいの距離でどっち方向に何かがある、くらいしかわからず。どの方角にどれくらいの高度でどれくらいの距離にいるというのは分からない。ついでに、航空機にレーダーを搭載しているというのもこの世界ではすごいことなのだ。

 

「ふ~ん。で、この操縦桿についているボタンはなんだ?」

「ああ、右からハ―ドポイント搭載兵器の発射ボタン、胴内ウェポンベイ内ミサイル発射ボタン、チャフ発射ボタン、フレア発射ボタン。でそこの裏についているトリガーが機銃発射ボタンです」

 

松坂はそういうと今度は宮藤が質問してきた。

 

「ちゃふとふれあって何ですか?」

「僕たちはネウロイと戦うときにミサイルを使うだろ?」

「はい。必ず当たるロケット弾ですよね」

 

宮藤がそういうと松坂は「そうだよ」と微笑む。

 

「ミサイルが最終的に標的に当たる際はミサイル自身が敵を認識して突入するんだ。これを終末誘導と言うんだけど、それには大まかに分けて2つの方法がある。1つ目がミサイルに搭載されている超小型レーダーで敵を探知して反応のある方に飛んでいく方法。2つ目がエンジンなんかの熱を探知して飛んでいく方法だ」

 

ミサイルの誘導方式は初期、中間、終末の3段階に分けられる。終末誘導では発射母機からの指示をうけて誘導されるセミアクティブレーダー誘導のものもあるが今はほとんどない。

 

「チャフは1つ目の小型レーダーを搭載したミサイルを避けるため、フレアはエンジンの熱を探知して飛んでくるミサイルを避けるために使われるんだ。チャフはレーダーをかく乱する目的もあるけどね」

「ネウロイってミサイルは持ってませんよね。なんでそんなものを搭載しているんですか?」

 

ミーナや坂本、バルクホルンなどの幹部にしか日本のたどってきた歴史や元いた世界であった戦争などの事は知らされていない。そのため宮藤はネウロイがいないのになぜ人類の兵器であるミサイルから身を守るための物が積まれているのか不思議に思ったらしい。

 

「それは・・・・・」

「誤射して飛んできたミサイルを避けるためさ」

 

松坂がたじろいでいると後ろからそんな声が聞こえてきた。松坂が後ろをむくとそこには小瀬がいた。

 

「小瀬少佐・・・・」

「間違えて味方からミサイルが放たれてしまったときに身を守るためだよ」

 

小瀬はそう言って嘘をいう。

 

「そうなんですか。ところで小瀬さんはなんでここに?」

「二人がお使いを忘れているようだからね」

 

小瀬がそういうとようやく自分たちがココに来た理由を思い出したのかリーネと宮藤は顔を見合わせた。

 

「「あ~~~~~!忘れてた!!」」

 

リーネと宮藤はシャーリーに明日の海での訓練について知らせる。シャーリーは首にかけていたゴーグルをストライカーの翼にかけるとリーネと宮藤とともに格納庫から出て行った。

そんな3人を松坂と小瀬は後ろから見送った後小瀬は松坂に厳しい視線を向ける。

 

「松坂。彼女たちが興味のあることを教えるのはいい。だが教えていいことと教えていけないことをちゃんと考えろ。彼女たちは俺たちが経験してきたような人間同士の醜い争いなんて知らないんだ。それを忘れるな・・・・。この世界は俺たちの世界とは違い、ある意味平和だからな・・・・・・」

 

そういうと小瀬も格納庫から出て行った。松坂はそれを見送った後自身も格納庫から出て行き格納庫には誰もいなくなった。かに思えた。

だがユニットの上でルッキー二が寝ていた。丁度松坂が格納庫から出て行くときに閉めた扉の音で目覚めたらしい。

 

「ふぁぁぁ・・・・・・。あっ!」

 

ルッキーニが眠い目をこすりながらシャーリーのストライカーを見ると先ほどシャーリーが掛けて行ったゴーグルが置いてあった。ルッキーニは目を輝かせゴーグルを手に取った。だがその時、ゴーグルを引っ張るようにとったためストライカーが倒れてしまった。何十kgもあるストライカーがコンクリートの地面に倒れたらどうなるかは想像がつくだろう。部品がいたるところに散らばり潤滑油が床に漏れ出した。

ルッキーニは頭を抱えて絶叫した後本体部分を元あった場所に立てかけ部品をかき集める。そして30分ほどかけて中の部品を適当に組み立て、外見はどうにか元通りにまで直した。

 

「これで、元通り・・・・・・のはず・・・・・」

 

ルッキーニは自信なさげにそういうとそろりと格納庫から出て行った。

―――――――

ルッキーニはそろりそろりと足音をたてないように忍び足で廊下を歩いていた。

 

「ルッキーニちゃん?」

 

後ろから突然声をかけられ、更にやましさもあったルッキーニはギクッと肩をふるわせた後おそるおそる後ろを向いた。そこには国防軍組の紅一点、髙梨がいた。

 

「どうしたの?もう夕飯食べちゃったよ?どこにいたの?」

「あはははは・・・・・・ちょっとハンガーで寝てたの・・・・・・」

 

ルッキーニがそんな乾いた笑い声でごまかす。

 

「そうだ。まだ台所に宮藤さんたちがいるから何か作ってもらったら?」

「うん!そうする!」

 

髙梨の提案に、すぐにこの場を離れたいルッキーニはすぐに飛びつき走って食堂に走っていった。すれ違いざま、髙梨はルッキーニからほのかに潤滑油の匂いが漂ってきた事に気がつく。

 

――これは、潤滑油の匂い・・・・?なんでルッキーニちゃんから・・・・・・・

 

そう思ってルッキーニの走っていった方を見たが既にそこにルッキーニの姿はなかった。

 

「まぁ、いいか・・・・・」

 

髙梨はそう言って自室に戻っていった。




いかがでしたでしょうか?
作者はジェットエンジンについてしらべてる時、こんなに種類あんのか!と驚きました。見ただけで3,4種あった気が・・・・・
あと、作者はF-35のコックピットの写真は見たことがありますが、操縦桿になんのボタンがあるかなどは資料がなかったため想像です。
ご意見ご感想お気に入り登録よろしくお願いします。
ではさようならぁ。

次回 第27話 海

お楽しみに


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第27話 海

皆さまどうもSM-2です。
ストックが結構たまってきた。暫くは受験勉強に集中できそう。
では本編どうぞ


「いいねぇ・・・・青い空、青い海、水着姿の美女たち・・・・・」

 

緑川がそんなことを言って鼻を伸ばしているとうしろから髙梨に頭を叩かれた。

 

「どこかのエロ親父みたいなこと言ってるんじゃありませんよ」

「いってぇ・・・・・・・。お前、力強すぎだろ・・・・・・・」

 

緑川が涙目になりながら髙梨を見る。沖合を見るとバルクホルンと飯塚がクロールで競争していた。飯塚は故郷が海に囲まれていたため小さいころから泳ぎが得意で国防海軍の士官候補生学校では水泳大会で1位を取っていた。バルクホルンの泳ぎもなかなかなのだが飯塚に全く追いつけていなかった。

シャーリーとルッキーニも少し高い崖のような場所から飛び込みをしていた。

雪国出身のサーニャとエイラにはこの日差しが辛いようで海に入らず、向嶋が用意したパラソルで休んでいた。

その横ではリーネと宮藤がストライカーを模したものを履いていた。

 

「海上に落ちた時の訓練のためだ!」

「他の人は皆やったのよ、後はあなたたちだけ」

 

どうやら2人はやりたくないようで坂本とミーナの言葉に反論する。

 

「でも、今浦さんたちはやって無いじゃないですか!」

 

すると、横で海パン姿で向嶋とともに立っていた今浦はにこっとして親指を立てる。

 

「俺たちの場合、フライトスーツが浮き輪しベイルアウトした時に座席ごと放りだされて座席にしまってあるゴムボートが出てくるから、およげりゃいいんです」

 

今浦たちはベイルアウトしてもフライトスーツが浮き輪になるし1人用の膨張式いかだやサバイバルキット、拳銃、トランシーバー、非常食などが射出座席に備えられているため、数日なら生きられるし脱出すると救難信号が発せられ救難機がその信号を頼りに捜索を行うためある程度泳げればOKなのだ。

 

「つべこべ言わずにさっさと飛び込め!」

 

坂本の気迫に押されてか二人は慌てて海に飛び込む。だがしばらくたっても海面から二人は顔を出さなかった。向嶋と今浦は海面を覗き込んむ。今浦が防水の腕時計を見ると既に30秒が立っていた。訓練を受けていないと普通に死んでもおかしくない時間だ。

坂本も懐中時計を取り出して時間を確認する。

 

「やっぱり飛ぶようにはいかんか・・・・」

「もうそろそろ行かないと死ぬんじゃありません?」

 

今浦が真剣な顔でそういう。その時二人が海面から顔を出した。犬かきをしておりどうやらおぼれている様子だった。

 

「いつまで犬かきやっとるか。ペリーヌを見習わんか」

 

坂本がそういうとペリーヌがその前をゆうゆうと泳いで行った。

 

「まったくですわ」

 

ペリーヌはそういうとおよいで何処かに行ってしまった。犬かきをやっている2人は暫く海面にとどまっていたが疲れたのか再び沈んでいった。今浦と向嶋は顔を見合わせ、あきれ顔になると海に飛び込んだ。二人は飯塚ほどではないが海軍軍人のため泳ぎはまぁまぁ上手い。飛び込んで15秒ほどで松坂はリーネを今浦は宮藤を抱えて上がってきた。模擬ユニットだけでも数十kgはある。それに加えまだ10代の女子とは言え1人分の体重を抱えて15秒で上がってきた2人はすごいと言わざるおえない。

今浦たち二人はリーネたち二人を陸に揚げる。しばらくして向嶋がこういう。

 

「2人とも眠気、咳、意識が朦朧としてたりしてないか?」

「なんで・・・・・ですか・・・・・・?」

「2次溺水と言って水から上がって数時間後に死んでしまう場合があるからな」

 

水を大量に飲み込んだ場合、肺に水がたまり、呼吸が出くなくなるため死にいたるのだが、二次溺水というのもある。これは、水などが気管の敏感な部分に触れ、気管がけいれんを起こし空気の通り道をふさいでしまう事で起きるもので、だいたい数時間くらいあとに死に至るケースが多いのだ。咳や顔色が悪かったり、意識がもうろうとしたリ、眠気があるとその可能性が高いのだ。

 

「2人とも今後数時間はお互いに見合って、何か異常があれば誰かに言うこと。で、今はさっき言った症状はないか?」

 

暫く二人は考えた後揃ってこう言った。

 

「「ありません・・・・・」」




いかがでしたでしょうか?
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ではさようなら

次回 第28話 突然の襲来

お楽しみに


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第28話 突然の襲来

皆さまどうもSM-2です。
令和最初の投稿です。先週は申し訳ございませんでした。
では本編どうぞ。


「よぉし!皆、休憩だ!」

 

そういうと髙梨と高林は基地に戻っていった。暫くすると海パン姿の小瀬と松坂が入れ替わりで現れた。

松坂は疲れ果てた様子で砂浜に倒れこんでいるリーネと宮藤を見つけると2人の方に歩いて行った。リーネは松坂に気づいたらしい。

 

「あっ、松坂さん」

「お疲れ様です。その様子だとだいぶ厳しい訓練だったみたいですね・・・・・」

 

その時リーネが何故か顔を真っ赤にした。

 

「あの、松坂さん・・・・」

「何ですか?」

「あの・・・・・・その・・・・・」

 

もごもごするリーネに松坂は首をかしげる。

 

「水着・・・・・似合ってますか・・・・・」

「ああ、とても似合っていると思いますよ」

 

松坂は微笑みながらそう言った。リーネは未だに顔を赤くしながら「ありがとうございます」と小さく呟いた。

その横で未だに倒れこんでいる宮藤は拗ねたようにこう言った。

 

「遊べるっていったのに。ミーナ中佐のうそつき・・・・・・・」

「なぁに、そのうちなれるさ」

 

リーネと宮藤が声のした方を見るとビキニ姿のシャーリーがいた。シャーリーは二人の間に寝転ぶ。

 

「それに、こうやって寝ているだけだって悪くない・・・・」

 

シャーリーを見習って二人も寝転ぶ。松坂もリーネの横に寝転んだ。日差しがぽかぽかと暖かく、このまま寝てしまいそうになる。

 

「気持ちいいですね・・・・」

 

松坂が満足げにそういう。その横で宮藤が上空を見ていると太陽を何かが横切った。

 

「ん・・・・・?」

 

宮藤が起き上がると他の3人も起き上がり宮藤の方を見る。

 

「どうしたの?芳佳ちゃん・・・・・?」

「今、太陽の前を何かが横切った気が・・・・・」

 

松坂がそう言われ目を太陽の方に向かって目を凝らす。すると太陽の左横に何か黒いものが見えた。それにをじっと見ると松坂は目を見開く。

 

「ちっ!」

 

松坂は立ち上がると今浦たちの方に走っていった。リーネたち3人は慌てて松坂を追った。

 

「どうしたんだよ!急に血相変えて!」

「ネウロイです!」

 

松坂のその答えを聞いて他の3人も目を見開いた。そしてシャーリーは格納庫の方に走っていく。それを見ると松坂は未だに自分を追ってきている2人に指示を出した。

 

「2人もシャーリーさんと一緒に出撃してください!」

「わかりました」

 

二人もシャーリーの後を追っていった。その時基地の方からサイレンが鳴り始めた。松坂は基地を横目に走り続ける。暫くすると今浦の元についた。

今浦の横では坂本が電話で基地と通信を取っていた。

 

「今浦中佐!E-2は一体何をやっているんですか?」

「今、あかぎに問い合わせている」

 

今浦は厳しい顔でそう言った。暫くすると坂本が報告を聞き終えたらしく今浦たちにこう言った。

 

「敵は1機。レーダー網を掻い潜ったらしい!」

「E-2は?!」

「どうやら乗員の交替で”あかぎ”に戻った直後だったそうだ」

 

今浦はその報告を聞くとにがい顔をする。

 

「くそっ!まんまと隙を突かれたってわけだ!」

 

普段なら交替は代わりの機が発艦し警戒任務に就いた後、元々ついていた機体が着艦するのだが、”あかぎ”のE-2の数は7機そのうち5機をロマーニャや東部戦線、バクー、ヒスパニアに派遣しており、現在搭載しているのは2機のみ、1機は艦隊防空支援に1機はドーバー海峡監視に回しているため通常通りの交替が出来なくなっていたのだ。しかも、ブリタニアにもレーダーサイトが複数あったため油断もあった。

 

「また、予定より二日早いわ・・・・・」

 

ウィッチーズの隊員も基地に急いで戻っていた。だが、その中でも一番最初に動いたシャーリーが最も早かった。シャーリーは過酷な訓練と全力疾走でばてている宮藤とリーネを置いて格納庫に向かう。格納庫に置いてある自身のストライカーに足をいれる。

その時外の駐機場では髙梨と高林がF-35に乗り込みフラップ等がちゃんと動くかなどを確認する。整備員はミサイルの安全ピンを抜くと二人に見せて、機体から離れる。

シャーリーはその前をものすごい勢いで出て行った。リーネと宮藤はシャーリーの後を追うべく格納庫に向かっていた。

 

「ファルコン2、離陸許可を求める」

『許可します』

 

2機は管制塔からの返答を聞くと滑走路に向かう。

 

「ファルコン2、テイクオフ」

 

高林はアフターバーナーを点火させ緊急発進した。後ろを髙梨が追う。

 

エネミーポジション295/19(敵位置、方位295度距離19マイル) エンジェル20(高度20000フィート) スピード500(速度500ノット) ベクター295(針路295度)

コピー(了解)

 

既に2機はレーダーで敵を捉えており敵の要る方向に機体をむけた。




いかがでしたでしょうか?
女性の恋心を書くってすごい大変ですね。普通に書いている人を尊敬します。どうやったら、あんなにうまく書けるんでしょうか?
それと活動報告で新シリーズに関するアンケートを行っています。回答よろしくお願いします。アンケートの回答は2019年5月14日まで募集します。数多くの回答お待ちしております。
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ではさようなら

次回 第29話 音速突破

お楽しみに


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第29話 音速突破

皆さまどうもSM-2です。
今回は少し出来に不満足・・・・・・。皆さまに楽しんでいただければ幸いです。
では本編どうぞ。


「シャーリーさん?聞える?」

 

今浦たちは滑走路に仮設の司令所を設けシャーリーたちと通信していた。ミーナはシャーリーから返答があると横で計算をしていた今浦に無線機を渡す。

 

「敵はすでに内陸部に進入!位置は当基地より295度、距離20マイル!速度は500ノットで超高速型と思われる!針路は295度!このままいくと・・・・・・」

 

横にいた坂本が進路上に線を引く。するとロンドン上空を飛行することが分かった。坂本は今浦から無線機をひったくる。

 

「ロンドンだ!今、高林たちが向かっている!協力して敵を撃破するんだ!シャーリー、お前のスピードを見せてやれ!」

『了解!』

 

そういうと通信を終える4人はシャーリーたちが飛んで行った方をみた。その横をルッキーニが慌てた様子で走っていった。4人はその様子が気になりルッキーニに視線をむける。

 

「あぁ・・・・・シャーリーいっちゃったぁ・・・・・」

 

松坂は何故ルッキーニがそんなことを言うのか首をかしげた。ルッキーニにはそんなことには気づかずさらに機に懸ることを言う。

 

「まさか、あのままなのかなぁ・・・・・」

「?なにがあのまま何ですか・・・・?」

 

松坂がそういうとルッキーニが口を滑らした。

 

「あのね・・・・・昨夜ね・・・・私、シャーリーのストライカーをね・・・・・」

 

それを聞くとミーナと今浦の顔が険しくなった。怒気と言うか殺気が感じられる。そんな二人の殺気を感じてかルッキーニが肩をびくっと震わせ、まるで油の切れたブリキのようにギギギと後ろを向く。

 

「あの・・・・・・なんでもないです・・・・・・」

 

後ろには顔は笑っているが目が笑っておらず黒いオーラをバリバリ出しているミーナとルッキーニをものすごい形相で睨みつけている今浦そしてそのオーラに押されてか冷や汗をかきながら後ずさる松坂と坂本の姿があった。

 

「続けなさい?フランチェスカ・ルッキーニ少尉?」

 

ミーナの言葉にルッキーニはあたかも死刑宣告を受けたかのように顔を青ざめ、冷や汗をだらだらかいた。

―――――――

「えっ?シャーリーさんのストライカーが?」

 

松坂は今浦の指示で至急もう一つの無線機で高林たちと通信していた。

 

「そうなんです!どうやら昨日、ルッキーニ少尉が壊してしまったみたいで・・・・・」

 

チラリと後ろを見ると頭に大きなタンコブを作ったルッキーニが今浦にがみがみ怒られておりその横で坂本とミーナがシャーリーと後続の宮藤たちに連絡を取っていた。

髙梨はその報告を聞いてとある事を思い出す。

 

――だから、あの時潤滑油の匂いが・・・・・・!あの時、気づいていれば・・・・・・

 

あの時とは昨日、ルッキーニと廊下ですれ違った時だ。その時ルッキーニからは潤滑油の匂いがしたのだ。髙梨は、ハンガーで昼寝していてその時、ハンガーにあった潤滑油がついたのかと思ったのだがそうではなかったらしい。シャーリーのストライカーを壊したルッキーニがストライカーを直そうとしたときについたものだあったのだ。髙梨は自身の唇をかんで悔しがる。

 

「とにかく、シャーリーさんを止めてください!」

「分かった!」

 

高林はそう返事すると険しい顔で前方を睨んだ。

―――――――

当のシャーリーはそんなことをつゆ知らず敵の方向に飛んでいた。

 

――いつもと違う・・・・・

 

シャーリーはそんなことを思っていた。それは昨日ルッキーニがストライカーを壊してしまったからなのだが。そちらに気を取られ過ぎてインカムから坂本の声が聞こえているのに気がつかなかった。

 

『・・・・大尉・・・・・シャーリー大尉帰還せよ!シャーリー大尉!』

 

宮藤とリーネはミーナ達から連絡を受け全力でシャーリーの後を追っていたが余りの速さに追いつけずにいた。その左横1kmを高林と髙梨のF-35がマッハ1.6で飛んで行った。1km離れているが衝撃波によって作られたものすごい音が二人の鼓膜を叩く。

そのはるか前方を飛ぶシャーリーは加速し続けていた。

 

――なんだ?加速が全然止まらない・・・・・今日はエンジンの調子がいいのか?

 

その間もひっきりなしに基地から通信が来るがシャーリーの耳には届いていなかった。

 

――この感じ・・・・似てる。あの時と・・・・・

 

シャーリーの脳裏に入隊前、バイクでの世界最速の新記録を出した時の記憶がよみがえる。その時、後ろから追いかけてくる2機のF-35が見えた。速度から行ってもうそろそろシャーリーに追いつけそうである。

 

「いっけぇええええ!」

 

シャーリーはそんな叫び声とともに固有魔法である「加速」を起動させる。それによってシャーリーは一気に速度を上げた。すると音速を超えたことで作りだされるソニックブームが発生しはるか後方にいた宮藤とリーネが安定飛行を阻害される。同じように2機のF-35にもソニックブームが襲うが機体形状が元々音速での飛行を想定しているため特段問題なかった。

だが高林と髙梨は驚愕し自身の速度計を何度も見直す。2機はシャーリーと並走するために速度を落としていたのだがマッハ1.2で飛行している自分たちがシャーリーに追いつけないのだ。

 

「うそぉ・・・・・・・」

「速度を上げるぞ!」

 

高林の指示でスロットルを再び上げマッハ1.6で飛行をはじめた。

その時、シャーリーはどんどん変わる眼下の風景、そして音が何もしなくなったことでマッハを超えたことを認識した。

 

「これが・・・・超音速の世界・・・・やった!あたしやったんだ!」

 

シャーリーははしゃいでいると横に2機のF-35が並ぶ。そして高林から無線が入った。

 

「曲がるんだ!イェーガー大尉!早くするんだ!」

「高林少佐!あたしやりました!音速を超えたんです!」

 

高林の声は緊迫したものであったが夢が実現したことではしゃいでいるシャーリーには聞えなかったらしい。

 

「早く曲がるんだ!敵と衝突するぞ!!!」

 

音速の世界を既に知る高林は今から急に停止しようとしても前方の敵に衝突することを知っているため曲がるように指示をした。

シャーリーはそれで異変に気付き前方を見る。

 

「え・・・・・」

 

すると今まで何もなかった空に黒い点が出来たかと思うと急速にその点が大きくなっていった。髙梨と高林は機体を急上昇させ、敵を避けた。

 

「ええ・・・・・・・え~~~~~!!!」

 

シャーリーはとっさに急ブレーキをかけシールドを貼るが高林の指示通りに曲がることはせず、そのまま敵に突っ込んだ。弾丸とほぼ同じ速度で突っ込んだシャーリーはネウロイのコアを破壊し敵を撃墜した。

急いで追いかけていた宮藤とリーネは止まって基地と通信を始めた。

 

「敵、撃墜です!」

『シャーリーさんは?』

 

ミーナが無線でそう聞くと宮藤とリーネはシャーリーを探し始める。すると敵を撃墜したことによって生まれた雲の中からシャーリーが上昇してでてきた。

 

「あ、無事です!シャーリーさんは無事です!」

 

宮藤はそういうとリーネとともにシャーリーの方へ飛んで行った。

するとシャーリーの水着が破れてストライカーが足から外れた。全裸になってしまったシャーリーはストライカーが外れたことで海面に向かって突っ込んでいった。

 

「全然無事しゃな~い!!」

 

リーネと宮藤は急降下して海面すれすれでシャーリーをキャッチする。すると宮藤の手がシャーリーの豊満な胸をつかんでいた。宮藤はそれをもみ始める。するとその時坂本の声がインカムから聞えてきた。

 

『どうした?!』

「シャーリーさんは確保しました!でも!」

 

リーネは宮藤のやっている行為から目をそらし報告した。その報告を不審に思った高林が機体を傾け下をのぞく。

 

「あっ・・・・・・・」

 

そこには全裸のシャーリーと胸をもむ宮藤の姿は見えた。高林は機体を水平に戻す。

 

「何も見てない、何も見てない・・・・・・」

 

すると無線から坂本の声が聞こえてきた。

 

「おい、なにが・・・・・・」

「おっきい・・・・・・・」

 

坂本の声を宮藤の呟きが遮る。すると、リーネの悲鳴が聞こえた。

 

「きゃぁ!芳佳ちゃん!なにやっているの!!」

 

仮設司令所では状況を想像した松坂が顔を真っ赤にしうつむいて、ミーナが少し頬を赤らめ恥ずかしそうな顔をし、本国に奥さんと5歳の子供がいる今浦は愕然としていた。何も分からぬのは坂本のみであった。

 

「状況を正確に説明しろ!」

「説明できませ~ん!!」

 

坂本の指示にリーネの叫びが夜空にこだました。




いかがでしたでしょうか?
アニメ見ているときに敵が内陸に進入してるってミーナ中佐が言っていたのにシャーリーがネウロイと激突したのって海だったんで何度も見返した記憶があります。
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ではさようならぁ

次回 第30話 真夜中のスクランブル

お楽しみに!


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第31話 真夜中のスクランブル

はい、皆さんお久しぶりです、SM-2です!
この2週間、私ごとにより投稿をしていませんでした。申し訳ありませんでした。最近学校などで少々、忙しくって。
では、久しぶりの本編、どうぞ。


ブーーー

 

アラート待機室のブザーが鳴った。その音を聞いて丁度夕食を取っていた今浦と飯塚は食事をやめ格納庫に向かった。いつもの通りコックピットに乗り込みミサイルの安全ピンを抜いてもらうと、滑走路に向かう。外はひどい雨だったが全天候戦闘機であるF-35ならばよほどの嵐でもない限り普段通りの戦闘が出来る。

 

「スパロウリーダー テイクオフ(離陸)

 

2機は雨をものともせず大空に飛ぶ立って行った。後ろからは飯塚やウィッチがついてくる。その時管制塔から通信が入った。

 

『目標は小型ネウロイ。エネミーポジション(敵位置) 120/17(方位120度、距離17マイル) エンジェル32(高度32000フィート) スピード300(速度300ノット) ベクター280(針路280度) 現在、ウィッチ隊のリトヴャク中尉が対応中。目標から1km地点に輸送機1機が飛行中。以上』

「スパロウリーダー コピー(了解)

 

今浦はレーダー画面を確認すると光点3つあった。1つは基地にまっすぐ近づいており、2つは戦闘中のようだった。恐らく、反応の小さい方がサーニャだろう。

 

「スパロウリーダーよりスパロウ03へ。リトヴャク中尉とネウロイとの距離が離れている。中AAMで援護するぞ」

「了解」

 

今浦は飯塚から了承を得るとネウロイをロックオンする。ピーと言うロックオンしたことを告げる電子音がすると今浦はミサイル発射ボタンを押しこんだ。

 

「FOX-1」

 

胴体下のウェポンベイから30式短距離空対空誘導弾(AAM-7)が放りだされる。放りだされたAAM-7は固体燃料に火をつけ、母機からの指示を正確に受けネウロイに向かって飛翔していく。そしてネウロイとの距離が5kmになった時自身のレーダーを起動させ目標を探知しそれに向かって飛んで行った。AAM-7は正確にネウロイに着弾し15kgの高性能指向性爆薬が起動しネウロイにダメージを与えた。

今浦は操縦桿を思いっきり手前に引いて機体を上昇させる。一気に雲の上まで上昇すると反転しネウロイに照準を合わせ機銃を発射した。

 

「FOX-3」

 

毎秒66発の鉄の嵐がネウロイを襲う。飯塚も雲にしたでAAM-7を発射して敵を攻撃する。雲の中で爆発が立て続けにおきて分厚い雲の壁に穴が開く。

だがココで今浦はとあることに気がつく。

 

「反撃がない・・・・・・・?」

 

そうネウロイが一発もビームを発射していないのだ。そしてココでさらなる異変が2機を襲った。

一瞬、レーダー画面にノイズが走ったかと思うとレーダー画面が真っ白になった。

 

「なっ・・・・・・!スパロウリーダーよりスパロウ03!」

 

だが応答はなく代わりにノイズのみが聞こえてきた。

 

「くそ!EA(電子攻撃)だ!」

 

その状況は現代戦においてジャミングを受けた時と状況が似ていた。

今浦はネウロイのビームに当たらないように回避行動を始める。現代の軍用レーダーは初期のものと違いいくつもの周波数を使用できる。このF-35JCのレーダーはジャミングを受けると自動的にレーダー波の周波数を使用できるものに変えることが出来る。あと30秒もすればレーダーは回復するはずだ。それと同時に今浦は無線の回復も急いだ。今浦は機を飯塚の機の横につけるとハンドサインで合わせる無線チャンネルを合図する。何チャンネルか変えるとようやく飯塚の機と無線が通じた。

 

「ディスイズ スパロウリーダー。スパロウ03」

 

するとカチカチと言う音が聞こえてきた。無線では言葉で返す代わりにカチカチと言う音で返答する時もある。

 

「一度基地に帰還するぞ!」

『いいんですか!レーダーは回復しましたが・・・・』

 

飯塚はそういうが今浦はこう返した。

 

「今、装備している30式にホーンオンジャム機能はない!240発の25mmでは戦えない!それに敵の位置を報告しようにもウィッチ隊の無線はオシャカだろう」

『わ、わかりました!』

「スパロウチームRTB!」

 

2機は基地の方へと飛んで行った。

―――――――

「失礼します!」

 

重厚なチーク材の扉が開き部屋の中に海軍司令長官が入ってきた。書類にサインをしていた統合参謀司令部司令長官の行田は手を止めて海軍司令長官の方を見る。

 

「どうしたんだ、そんなに慌てて?貴官らしくない・・・・」

「実は先ほど欧州派遣部隊より連絡があり、ブリタニアの501JFWと共同作戦を行っていだ海軍第1空母飛行団所属のF-35JCが電子攻撃を受けたと・・・・・・」

 

その報告を聞くと行田は勢いよく立ちあがった。

 

「本当か!?」

「はい」

 

行田は再び椅子に腰かけ腕を組んでしばらく考えた後海軍司令長官に尋ねた。

 

「欧州に派遣したEP-3は今どこに?」

「現在1機はペテルブルクに、もう一機はヒスパニアに到着しました」

「ならば、ヒスパニアに駐留中のEP-3をすぐにブリタニアに急行させるんだ!敵の電子情報をかき集めるように命じろ!」

 

行田がそういうと海軍司令長官はピッと姿勢をただした。

 

「はっ!!」

 

海軍司令長官は行田に命じられたことを現場部隊に知らせるべく部屋から出て行った。

 

「電子攻撃・・・・・・か。まさかそんなことまでしてくるとはな・・・・・・・」

 

行田は深いため息をした。

 

 

 




いかがでしたでしょうか。
原作ではこの時点でEAはありませんでしたが、それだと、ネウロイが逃亡できず、F-35に撃墜されてしまいますので、ミサイルが使えないようにジャミングを入れてみました。
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それではまた次回!さようなら。

次回 第32話 帰還

お楽しみに!


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第32話 帰還

はい、皆さまこんにちはSM-2です。
今度、(とはいっても投稿する頃にはこの間かな?)剣道の昇段審査を受けるんです。受ける段は2段です。オスグットが少し心配かなぁ・・・・。
では、本編どうぞ!


雨に打たれたウィッチ隊の全員は風邪をひかないようにするためシャワーを浴びた後広間に集まっていた。ほとんどが私服に着替えていた。

 

「じゃあ、今回のネウロイはサーニャ以外誰も見ていないのか?」

 

バルクホルンの言葉に今浦と飯塚が苦虫を噛んだかのような顔をする。飯塚は難しい顔をしたままコクリと頷く。

 

「ええ、反撃も全くありませんでした・・・・・」

「いや、反撃はあった・・・・・・」

 

今浦が飯塚のことばを否定した。

 

「ジャミングだ・・・・。あれじゃぁ30式を撃っても目標を見失って墜落するだけだろうしウィッチ隊との交信が出来なくなる・・・・」

 

ジャミング――電子攻撃は現代戦闘に置いて非常に重要だ。敵のレーダーや通信を妨害できるほかミサイルを墜落させることもできる。そのため、国防海軍の原子力航空母艦には戦闘機を改造した電子攻撃機が乗っているし現在空軍と海軍共同で電子情報の収集やジャミングを一機で行える電子戦機を開発中なのだ。

 

「どういうことですか?」

 

話を理解できていないリーネが首をかしげた

 

「敵のジャミング圏内に入れば、今の装備では攻撃が出来なくなってしまうんだ・・・・・」

「でも、27式(27式中距離空対空誘導弾)ってホームオンジャム能力がありましたよね?」

 

髙梨がそういう。国防軍の最新鋭純国産中距離空対空ミサイルは電子攻撃を受けた際、ジャミング源に飛んでいく能力が備わっていたのだ。

 

「残念。この基地には短距離空対空誘導弾しかねぇんだ。ただ、あかぎに30発だけアムラ―ムがあるそうだから明日、オスプレイでこの基地に輸送すると連絡があった」

 

ネウロイに対し中距離空対空ミサイルでは損傷を与えられてもコアを破壊することは不可能であり、また損傷を与え航空機で接近し機関砲などでコアを破壊するとしてもその前にある程度再生されてしまう可能性があるとされ搭載ミサイルを全て比較的重い中距離空対空ミサイルより軽い短距離空対空ミサイルにして速度および機動性を少しでも確保するために派遣前あかぎに積まれていた中距離空対空ミサイルはほとんど短距離空対空ミサイルに変えられていた。だが時間が足りず、想定外の事態があった時のためにあかぎには30発だけAIM-120C AMRAAM中距離空対空ミサイルが積まれていた。今回のことを受けて急いで第1輸送艦隊所属のLHD-4401「いず」所属のMV-22オスプレイでAMRAAMを501基地にピストン輸送することにしたのだ。

 

「そうですか。でもAMRAAMって4X年前の旧式じゃないですか・・・・。27式の方がECCM(電子防護)能力高いですよね・・・・・・」

 

AMRAAMが米軍で採用されたのは1991年だ。実に正式採用から40年以上たっているのだがアメリカは優秀な兵器はよほどのことがない限り後継を開発せず戦訓から改良を加えて使用し続けるという癖がある。その代表例が有名なM16アサルトライフルである。基本設計は1957年と既に設計から62年も経っているにもかかわらず未だに米軍では使用され続けているのだ。ただ、近年では改良版のM4ガービンライフルやFN SCA、HK416が採用されている。

 

「まぁ、あかぎには27式積んでないからなぁ・・・・・・」

「・・・・」

 

今浦は苦笑いをしながらそう言った。

 

「ええ・・・・・・・」

「なぁ、そのイ―エーとかホームオンジャム能力?てなんダ?」

 

先ほどから話についていけていないウィッチ達の心の声をエイラが代弁した。

 

「ああ、EAはElectronic Attack(エレクトリニック・アタック)の略称で日本や扶桑の言葉に訳すと電子攻撃という意味になる。ホームオンジャム能力って言うのはその電子攻撃をしている物体に対し飛翔し攻撃するミサイルの誘導方法のことさ」

 

小瀬がそういうが12名はいまいちピンと来ていないらしく首をかしげていた。

 

「簡単に言ってしまえばレーダーや無線が使えなくなるってことだ。まあ、F-35の軍用レーダーや無線はいくつか周波数帯が使用できるから全ての周波数帯にジャミングを仕掛けられなければ大丈夫だが」

「撃破出来なかったネウロイが再び出現する可能性は極めて高い・・・・・。それに、今浦中佐たちによる足止めが出来なくなる・・・・・・・・」

 

バルクホルンがそういうとミーナが手に持っていたティーカップを静かにテーブルに置く。

 

「そうね。そこで暫くは夜間戦闘を想定したシフトを引こうと思うの。今浦中佐達には敵から半径40km圏外から支援攻撃をしてもらうわ。というわけで、サーニャさん」

「はい・・・・・」

 

ミーナの声に名前を呼ばれたサーニャは静かにこたえる。ミーナは視線を宮藤にずらした。

 

「宮藤さん!」

「は、はい!」

 

突然名前を呼ばれたことで宮藤が慌てる。

 

「あなたたちを当面、夜間専従班に任命します」

「え、私もですか?!」

 

宮藤はサーニャのように夜間戦闘に向いているウィッチでもないのに夜間専従班に任命されたことがよほど驚いたらしい。

坂本はソファに座ったまま宮藤の方をみた。

 

「今回の戦闘の経験者だからな」

「私はただ見てただけ・・・・・うわ!!」

 

宮藤の言葉はエイラが宮藤の頭を押さえたため強制的に遮られてしまった。だがエイラはそんなことお構いなしに宮藤の頭を押さえつけたまま手を挙げた。

 

「はいはいはいはい!私もやる!」

「まぁ、戦力が多いのはいいことだし・・・・・」

 

今浦がそう言ってミーナの方を見るとミーナはエイラに微笑みながらこう返した。

 

「わかったわ。じゃぁエイラさんを含めて3人ね」

 

するとサーニャが申し訳なさそうに口を開いた。

 

「すみません・・・・。私がネウロイを取り逃がしたから・・・・・」

 

今浦が一瞬キョトンとしたがすぐに微笑んでサーニャにこう言った。

 

「なに、夜間に雲の中に隠れている敵を単機でレーダーも誘導兵器もなしで撃墜しようなんて出来っこないさ。キミはベストを尽くした。その自覚を持ちなさい」

 

さながら優しく生徒に語りかける教師か優しい父親のような顔だった。(実際、今浦は妻子持ちだが)

だがサーニャは申し訳なさそうな顔をしたまま黙ってしまった。




いかがでしたでしょうか?
作者自身も電子戦への知識がほぼないので資料集めにかなり苦労しました。まぁ間違っていたら教えてください。
ご意見ご感想ご質問お気に入り登録お待ちしております
では、また次回。さようならぁ!

次回 第33話 翌朝

お楽しみに!


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第33話 翌朝

皆さんこんにちはSM-2です。
今回はそこそこな出来です。まぁ楽しんでいただけたら幸いです。
では本編どうぞ


「おはよう・・・・・」

 

今日は休暇の松坂が眠そうな顔をしながら食堂に入ってきた。すると机の上の5つのざるいっぱいに紫色の実が盛られていた。

 

「ブルーベリー・・・・・?なんでこんなに?」

「私の実家から送られてきたんです。ブルーベリーは目にいいんですよ」

 

リーネはざるいっぱいのブルーベリーを持ちながらそう言った。松坂はそのざるの中からブルーベリーを一つ手に取ると口にポーンと放り込んだ。

 

「へぇ・・・・美味しいですね」

 

松坂はブルーベリーを暫くみた後何かを思いついたように手をポンと叩いた。

 

「そうだ!少し分けて貰えますか?」

「いいですけど・・・・・。何をするんですか?」

 

すると松坂は少し怪しい笑みを浮かべこう返した。

 

「まぁ、出来てからのお楽しみと言うことで・・・・・・」

 

そういうと松坂は小さいボウルにブルーベリーを入れ台所に向かった。

―――――――

暫くすると他のメンバーも起きてきた。リーネはざるのブルーベリーを19人分に分けて皿に入れる。甘い物好きのハルトマンはブルーベリーの入った皿が来るなりスプーンを手にとった。

 

「いっただきぃ!!」

 

そういうなりブルーベリーをものすごい勢いで食べていく。

 

「ブリタニアでは夜間飛行のパイロットがよく食べると聞くな」

「ああ、アントシアニンでしたっけ?・・・・・目にいいって言うの」

「確かそれ、医学的根拠はないらしいぞ」

 

飯塚の呟きに今浦がそう返した。

ブルーベリーやビルベリーに含まれるアントシアニンが目にいいという話がよくあるが。実は医学的根拠はなく国立健康・栄養研究所によるとアントシアニンが目にいいという人に対する有効性・安全性はまだ十分に信用できるデータが得られておらず医学的根拠は未だないとしており、アントシアニンを一定期間摂取させても目や感覚器官への影響は良くも悪くもないそうだ。

すると横でルッキーニとシャーリーと宮藤が3人で何かをしていた。

 

「芳佳!シャーリー!べーしてベー!」

 

二人がルッキーニの言う通りに舌を出す。ルッキーニもすぐに舌を出した。3人の舌はブルーベリーによって紫色に染まっていた。暫く見つめあった後なにが面白いのか3人は大笑いを始める。

するとペリーヌが口を拭きながら呆れたようにぼそりとつぶやく。

 

「全く、ありがちなことを・・・・」

「お前はどうなんだ?」

 

どこから出てきたのかエイラが後ろから無理やりペリーヌの口を開かせる。するとそこにペリーヌが敬愛する坂本と今日は非番の小瀬が通る。

ペリーヌの口を見るとまるで平安貴族のお歯黒のようにペリーヌの歯が紫色に染まっており小瀬はその光景に耐えられずプゥと思わず噴き出し大笑いを始めた。坂本は淡々とこう言った。

 

「なに事もほどほどにな・・・・・」

 

ペリーヌは敬愛する坂本に紫色に染まった歯を見られたことがよほど恥ずかしいらしく涙目になっていた。

ペリーヌはエイラの束縛から解き放たれる。

 

「何てことなさいまして!エイラさん!」

「何てことないって」

 

カンカンに怒っているペリーヌに追いかけられながらエイラは悪戯が成功した子供のように悪い笑みを浮かべていた。

すると松坂が台所から姿を現した。

 

「松坂、お前何してたんだ?」

「ああ、ブルーベリータルトを作ってました」

 

松坂はそう言って全員分の皿を出すと台所から大きな皿にのったブルーベリータルトを持ってきた。タルトをテーブルに置くと19人分に切り分ける。

ハルトマンは皿にタルトが置かれるなり一口でパクリと満面の笑みを浮かべながら食べてしまった。

 

「へぇ、松坂はこんなの作れたんだな」

 

小瀬がタルトを食べながらそうつぶやいた。すると松坂は苦笑しながらこう返した。

 

「元々、このタルトが大好きで小さい頃は母によく作ってもらったものです。そのうち自分でも作って食べるようになったんですよ」

「ふ~ん。しっかしうまいなぁ」

 

他の全員もタルトを美味しそうに食べていた。するとリーネが松坂に話しかけてきた。

 

「あの、松坂さん・・・・」

「何ですか?」

「後で、このタルトの作り方教えてもらえますか?」

 

松坂はなんだそんなことかと思い笑顔でこう返した。

 

「いいですよ」

「ありがとうございます!」

 

リーネは嬉しそうにそう元気よく返事した。




いかがでしたでしょうか?
アントシアニンって目にいいのは医学的な根拠はなかったんですね。作者も初めて知りました。
そして、松坂の意外な特技?が分かりましたね。
ご意見ご感想お気に入り登録よろしくお願いします。
では、また次回。さようならぁ

次回 第34話 夜間への準備

お楽しみに


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第34話 夜間への準備

はい、皆さまどうもSM-2です。
最近筆が進まない。ちょっとスランプ気味です。このサーニャ&エイラ編は結構国防軍と絡めるのがきつい・・・・。まぁ、頑張ります!
では、本編どうぞ


ブリタニア 第501統合戦闘航空団基地

 

パタパタパタ

 

プロペラ機のようだが少し違う空気を叩くような音が基地全体に響く。何事かと思い外を見ると機体の高さの割にプロペラが異様に大きい飛行機が飛んでいた。

 

「あれは・・・・?」

 

その飛行機は滑走路の半ばほどの所まで来ると突然速度を落とし始めた。着陸と言うには高度が高いし滑走路の長さも不安だった。

 

「失速する・・・・!」

 

シャーリーが思わずそうつぶやく。だが横で見ていた小瀬は特段慌てることなくコーヒーをすすっていた。

その時、その飛行機の両端についているエンジンが突然上を向き始め、空中で止まった。固定翼機が空中で止まる。その信じられない光景にウィッチーズの全員は驚いた。

その飛行機はゆっくりと降下を始め、滑走路に着陸した。国防軍の整備士がその飛行機に走っていく。

すると、シャーリーが小瀬にこう聞いてきた。

 

「少佐。あの飛行機はなんだ?」

「ああ、MV-22オスプレイていう輸送機。たぶんAMRAAMを運んできたんだろう」

 

オスプレイの後部カーゴドアが開き中からミサイルの入った木箱を下し始めた。全て台車に載せられ格納庫へと運ばれていく。

格納庫に運び込まれた木箱のいくつかから整備士はミサイルを取り出し、台車に載せてスクランブル待機の機体に搭載する。この間に敵の来襲があってもバックアップの機があるため備えは万全と言えた。

整備員たちがF-35にAMRAAMを搭載している間もオスプレイの乗員やそのほかの整備員によりAMRAAMを運び出す。約10分ほどでオスプレイ内にあったAMRAAMは全て格納庫に運び込まれそれから30分ほどしてからAMRAAMの搭載作業も終わった。

―――――――

「夕方だぞ~!おっきろ~!」

 

ルッキーニの元気のいい声で夜間専従班の3人は目覚める。3人は服を着替えると食堂に向かった。食堂はいつもより薄暗くなっていた。

 

「なんか暗いね」

 

宮藤は席に座りながら隣にいたリーネにそういう。

 

「うん、暗い環境に目を合わせる訓練なんだって・・・・」

 

テーブルの上にはコハク色のハーブティーが乗っていた。

 

「これは・・・・・?」

 

宮藤がそういうといつの間にいたのかペリーヌが自信満々に口を開く。

 

「マリーゴールドのハーブティーですわ!これも目の働きを良くすると言われてますのよ」

「あら?それって民間伝承なんじゃ・・・・・」

「失敬な!これはおばあさまのおばあさまのそのまたおばあさまから伝わるものでしてよ!」

 

ペリーヌはリーネにそういうと小瀬がこう言った。

 

「マリーゴールドって疲れ目にいらしいぞ。視力低下の予防にもなるとか・・・・」

 

するとペリーヌは勝ち誇った顔をする。

 

「でも、俺たちは赤外線カメラやら暗視カメラあるし、最近パソコンもスマホもやって無いから飲む意味あんまないんだよなぁ・・・・・・」

「・・・・・・なんで小瀬少佐は思いっきり上げてから落とすんですか?」

 

様子を見ていた松坂はそう言った。ペリーヌは先ほどの勝ち誇った表情から一転、小瀬の言葉に打ちひしがれていた。

すると、その時食堂のドアが開き今浦と向嶋が入ってきた。今浦の右手には何やら紙の束があった。

 

「おっ、いるな。宮藤、サーニャ、エイラの3人は少し話がある」

 

そう言って今浦は3人を呼ぶと手に持っていた紙の束をテーブルにおき、3人に見せる。紙にはカラー写真が印刷せれており、

 

「なんダ?」

「今夜からココら一帯をこの友軍機が哨戒飛行する。見たことないだろうから見て置いてくれ」

 

今浦がそういうと3人は写真を覗き込む。そこには4つのエンジンを翼下に付けた、この時代だと爆撃機のような見た目をした純白の飛行機が映っていた。

 

「なんですか?これ・・・・?」

「爆撃機じゃないカ?」

 

宮藤とエイラはそれぞれそう言って首をかしげた。

 

「これはEP-3電子戦データ収集機という国防海軍の航空機で主に敵の通信の傍受、レーダー波や妨害電波の周波数の情報を収集するための飛行機だ」

 

EP-3は川崎重工がP-3Cオライオン対潜哨戒機を改修したSIGINT機で、現在5機が配備されている。

 

「なんでこの飛行機を飛ばすんですか・・・・・?」

 

サーニャがそう質問すると今浦が答えた。

 

「こないだネウロイが妨害電波を出してきただろう?だがら、妨害電波の周波数を調べて無線なんかが使えそうな周波数を割り出すためなんだ」

 

レーダーや無線は電波を使用している。そしてその電波には必ず周波数があるのだ。これを使用周波数帯といい、ジャミングはこの使用周波数帯と同じ周波数のノイズ電波を放たなければ意味はない(レーダーや無線の受信機がノイズ電波を受け付けないから)そのためネウロイの妨害電波の周波数を割り出し無事な周波数帯にレーダー波や無線電波を合わせられれば電子装備が復活出来るのだ。(現代のレーダーや無線機は周波数帯をいくつか変えられるようにできている)

 

「この航空機が飛んでいても攻撃はしないでくれ。あと撃墜されそうになったら護衛してくれ、見ての通りこの飛行機にはこの世界の爆撃機のような銃座は一切ないから」

 

とはいってもEP-3はストライカーやレシプロ戦闘機よりも早い761kmを出すことが出来る。逃げようと思えばその速度を活かしあっという間に逃げられるだろう。

今浦は書類をまとめると部屋から出て行ってしまった。夜間専従班の3人はご飯を食べると夜間哨戒に出るのだった。

 




いかがでしたでしょうか!
初めて知ったんですけど、オスプレイってプロペラ直径でかくて垂直離着陸しかできないんですね(普通の飛行機みたいに着陸しようとするとプロペラが地面に当たって折れる。最悪シャフトがゆがむらしい)
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では、また次回!さようならぁ

次回 第35話 初めての夜間哨戒

お楽しみに!


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第35話 初めての夜間哨戒

皆さまどうも!SM-2です。
実は今日中間テストが終わりました!いえぇぇぇい!結果はまだですがまぁまぁできたかな?皆さんも仕事や勉強、頑張ってください!
では、本編どうぞ!


夜間専従班の3人は哨戒飛行に出るため滑走路に出ていた。滑走路は宮藤たち3人が安全に離陸できるように誘導灯が点けられ暗い中、形がよくわかった。

 

「震えが止まらないよ・・・・・」

 

宮藤は不安そうにそうつぶやいた。

 

「なんで?」

 

エイラがそう聞くと宮藤は震えたままこう答えた。

 

「夜の空がこんなに暗いなんて知らなかった・・・・」

「夜間飛行初めてなのカ?」

「無理ならやめる?」

 

宮藤の答えを聞いてエイラとサーニャは口々にそう言った。すると、宮藤は震える自分の手を見ながら恐る恐るこう言った。

 

「手・・・・繋いでもいいかな?サーニャちゃんが手繋いでくれたらきっと大丈夫だから・・・・・」

 

サーニャは宮藤のお願いをいいとも断るともいわず、そっと宮藤の手を握った。するとエイラが反対側にまわり宮藤と手をつなぐ。

 

「え・・・・?」

「さっさと行くゾ!」

 

エイラはそういうとストライカーのエンジンを始動した。同じくサーニャもストライカーのエンジンを始動し二人の下に魔法陣が出てくる。

 

「えっ・・・・ちょっ!ちょっ!ちょっ!心の準備が!」

 

慌てる宮藤をよそに二人は宮藤と手をつないだまま発進し始める。宮藤も慌ててエンジンを始動すると滑走路上には3つの魔法陣が浮かび上がった。

―――――――

「機長。反応ありません。E-2からのデータにも敵らしき姿はありません・・・・」

 

海曹長の階級章をつけた中年の男がモニターを見つつそう言った。静寂な機内にはジェットエンジンとプロペラが生み出す甲高い音がよく響いた。

機内には7人の乗員が乗っており電子情報を集める機器やモニターがその中には大量にあった。月明かりに照らされて飛ぶその純白の機影は、この世界の飛行機では民間機なら旅客機、軍用機なら輸送機や爆撃機に見えるだろう。だがその飛行機はどちらでもなく、敵のレーダー波や通信を傍受し電波周波数帯を割り出し、味方にその情報を与える「電子情報収集機」であった。

EP-3は転移してくる前の世界でもっとも有名な哨戒機であった「P-3Cオライオン対潜哨戒機」を改良したものであった。もっともP-3Cは既にほとんどが姿を消し、後継の純国産ジェット対潜哨戒機{P-1」にその座を譲ってた。

その時、無線が入る。

 

ディスイズ(こちら) ソルシエールリーダー.メイジチームと交替する。』

ディスイズ(こちら)ホークアイ02。了解』

『ソルシエールチーム RTB(母艦に帰還する)

 

どうやら警戒に上がっていた制空戦闘機隊が交替するようだった。レーダーモニターでは4つの友軍機を表す光点が「あかぎ」を表すマークに向かっていた。「あかぎ」では24時間体制で戦闘機隊が交替で哨戒飛行に出ており、電子攻撃機のEF-18GがAMRAAMと対レーダーミサイルを満載していつでも発進できるように待機していた。

 

「機長、501基地から発進する微弱な目標探知。ウィッチと思われます」

「了解」

 

新世界の欧州の空には様々な軍用航空機が飛び交っていた。

―――――――

さて、夜間哨戒に出た宮藤、サーニャ、エイラの3人は雲の上に出た。月明かりで雲の下と違い雲の上はとても明るかった。宮藤は手を話してもらうとはしゃいだ。

 

「すごいなぁ!私一人じゃ絶対こんなところまで来られなかったよ!ありがとう!サーニャちゃん!エイラさん!」

 

宮藤がそうお礼を言うと二人は少し嬉しそうに頬を赤らめた。

 

「いいえ、任務だから・・・・・」

 

サーニャがそう言った時エイラが何かに気がつく。

 

「あれ、何ダ?」

 

そう言ってエイラの指差した方向には飛行機が飛んでいた。月明かりを受けて光る純白の機体は一種の美しさがあった。

 

「今浦中佐がおっしゃっていた飛行機じゃないかしら?」

「確かEP-3・・・・だったっけ?」

 

すると、インカムから女性の声が聞こえてきた。

 

『こちら日本国国防海軍です。貴官らの所属部隊と姓名を教えてください』

 

すると、3人の中で一番階級の高いサーニャが無線に応じた。

 

「第501統合戦闘航空団所属、アレクサンドラ・ウラジミーロヴナ・リトヴャク中尉です・・・・」

 

サーニャは普段呼ばれている「サーニャ」ではなく、本名を言った方がいいだろうと判断し、本名を教えた。すると、サーニャの本名を知らなかった宮藤が驚きの声を上げた。

 

「へぇ~!サーニャちゃんの名前って本当はそんなに長いんだね!」

 

サーニャはコクリと頷く。

 

『あの、他の2名の方の姓名は・・・・?』

 

無線から先ほどの女性の声が聞こえた。すると二人は思い出したように質問に答える。

 

「私は、宮藤芳佳と言います!」

「私はエイラ・イルマタル・ユーティライネン。スオムス空軍少尉ダ」

 

すると無線の向こうの女性は確認を始めたらしく3人の姓名を繰り返し呟いていた。数秒ほどすると無線から女性のにこやかな声が聞こえてきた。

 

『確認できました。連絡にあった501JFW夜間専従班ですね。我々は第81偵察航空隊2番機です。コールサインはスティーラー2です。今後、暫く夜間哨戒飛行を行いますので我々を呼び出すときはそう呼んでください』

「・・・・わかりました・・・・・」

 

控えめにサーニャがそういうとEP-3はこの世界の4発機としては驚愕の旋回性能を見せる何処かに飛び去っていった。




いかがでしたでしょうか?
サーニャ&エイラ編・・・・・なんだが全体的に納得いかないのが多々ある気がする・・・・・・。
まぁ、皆様が楽しんでいただけたら幸いです!
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております!
ではまた次回!さようなら!

次回 第36話 肝油

おたのしみに


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第36話 肝油

皆さまどうもSM-2です!
こないだ少し面白いことが起こったんですよ。1月にですね、お年玉をもらったんです。僕はすぐ使ってしまいそうだったので2千円ほど封筒に入れて家の額縁の裏に隠しておいたんです。で、2ヶ月ぐらい前に案の定お金がなくなってきて、額縁の裏を探して隠しておいた2千円を出そうと思ったらなくて「使っちゃったかなぁ?」と思っていたんです。それから2ヶ月間節約に節約を重ねてなんとか持たせてたんですけど、こないだノートを買ったときについに残金が800円ほどに(泣)で、もう一度無いと思いつつ額縁の裏を探すと2千円の入った封筒を発見するという不可思議な現象が起こりました。
少しプライベートを話しすぎましたね。
では本編どうぞ!


「これは?」

 

そうつぶやいたペリーヌの目の前にはお酢のような見た目をした液体が置いてあった。すると、宮藤が肝油と書かれた缶を持ってきた。

 

「肝油です。ヤツメウナギの・・・・。ビタミンたっぷりで目にいいんですよ」

「ああ、ドロップの奴ならガキの頃よく食べたなぁ・・・・」

 

小瀬が懐かしそうにそういう。すると、ハルトマンが肝油の匂いを嗅ぐとこう言った。

 

「なんか、生臭いぞ?」

 

すると、隣のバルクホルンが肝油の入った茶碗を持ちながらこう言った。

 

「魚の脂だからな。栄養があるなら、味など関係ない」

 

するとペリーヌが勝ち誇ったように高笑いを上げる。

 

「いかにも宮藤さんらしい野暮ったいチョイスですこと!」

「持ってきたのは私だが・・・・」

 

宮藤の横にいた坂本がそういうとペリーヌは高笑いをやめた。横では小瀬が肝油のコップを口に持って行きながらこう言った。

 

「肝油はうまいんだぞ!日本ではドロップが案外人気なんだ」

 

小瀬は肝油をのんだ。ペリーヌは坂本が持ってきたものだと知って態度をころっと変えた。

 

「ありがたく頂きますわ!」

 

ペリーヌはコップを飲むと肝油を一気に口に入れた。するとその様子を見ていた今浦がこう言った。

 

「あ、2人とも言っておくけどこっちの肝油は・・・・・・」

 

だが、遅かったらしく小瀬とペリーヌは顔を青くしていた。小瀬はそれに加えコップを口につけたまま固まっている。

今浦の横のルッキーニとシャ―リ―もまずそうな顔をする。

 

「うぇ~~~~!なにこれ~~~!」

「エンジンオイルにこんなのがあったな・・・・」

 

シャ―リ―の一言に国防軍の4人は驚く。

 

「・・・・・エンジンオイルをのんだことあるの・・・・?」

「・・・・・どこのソ連の整備士だよ・・・・・・」

 

ソ連のかの有名なMIG-25はアルコール運搬機という愛称があった。理由は気化熱を冷却するための航空機エンジン冷却用のアルコールを300Lを積んでいたからである。冷戦終結後、ソ連では関係者が航空機エンジン搭載用のアルコールを全て飲んでしまったらしい。MIG-25のものは純度が高くとりわけうまかったそうだ。(※真似してはいけません。おう吐などの体調不良を引き起こしかねません)

 

「小瀬、こっちの肝油は日本のと違って精製も不完全だし、甘味も入っていないからかなりまずいぞ」

 

日本で一般的な肝油と言うとみなさんはドロップを思い浮かべるだろう。少し、甘い肝油ドロップは案外人気だったりする。だがあれは肝油本来の味ではない。日本では明治17年に国産肝油が発売されたが、当時は魚の生臭さが残ったりしておりそうとう不味かったらしい。だが明治41年に完全な精製が可能となり生臭さが消えるとともに甘味を加えたことで爆発的に普及した。明治44年に肝油がドロップにされたのが皆さんご存じ肝油ドロップの始まりだ。

この世界では既に肝油の完全な精製が可能になっていてもおかしくはないのだが、まだ肝油の完全な精製方法が確立されていないらしい。

 

「私も新米の頃は無理やり飲まされて往生したもんだ!」

 

坂本は苦笑いを浮かべながらそういう。ペリーヌは今にも吐き出しそうな顔をしていた。

 

「お気持ちお察しいたしますわ・・・・・」

 

その時どこからともなく声がした。

 

「もう一杯♪」

「「「「・・・・・えっ?」」」」

 

国防軍組4名はそんな声を上げると声のした方を見た。

バルクホルンはコップを机に置いたままうつむいていて動いていなかった。ハルトマンはとある方向を見ながらドン引きしていた。そのハルトマンの視線の先には、笑顔でコップを振りながらお代りを求めるミーナの姿があった。

 

「「「「・・・・・・」」」」

 

国防軍組4人もさすがに引いたらしく黙ったままミ―ナから視線をずらした。




いかがでしょうか?
肝油ドロップ、実は作者はなめたことがありません。一度なめてみたいものです・・・・・。そして作中で坂本が持ってきた肝油も怖いもの見たさで飲んでみたい。どんな味なんでしょうね。
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております。
ではまた次回!さようなら!

次回 第37話 本国の動き

お楽しみに!


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第37話 本国の動き

はい、皆さまこんにちはSM-2です。
この作品をリメイクするかもしれません。詳しくは活動報告の方に記載しております。
では本編どうぞ!


「いまだに電子攻撃可能なネウロイの発見には至っていないのですね・・・・・?」

 

日本国第103代内閣総理大臣、速水紀彦は閣僚会議でそうつぶやいた。それに対し同席していた行田が答えた。

 

「ええ、陸、海、空、海兵隊。全軍の総力を挙げて捜索していますが未だに発見には至っておりません・・・・」

「だが、派遣した部隊は大部隊だったはずだ!それなのに発見できないのは国防軍の怠慢ではないかね?」

 

財務大臣がそういうと行田は苦い顔をして返した。

 

「確かに派遣された部隊は大部隊でしたが、あれだけで欧州全域をカバーはできません。それに各方面に散らばる戦線に7機しかない早期警戒機を割いているんです。航空戦力はかつかつだといってもいいんです・・・・・」

 

行田の言う通り、日本は「あかぎ」に搭載されているE-2早期警戒機7機をスオムス、オラーシャ、オストマン、ロマーニャ、ヒスパニア、に割いて各戦線で空戦型ネウロイを早期発見しウィッチや戦闘機を有利な位置に誘導させるという援護に回しており、「あかぎ」には2機のE-2しかない。また戦闘機部隊も咲いているため、航空戦力は限界に近いのだ。戦線が集中していれば楽だったのだが。

すると外務大臣が行田にこう問いかけてきた。

 

「つまり、援軍があればいいんですね?」

「ええ、ですが本土防衛も考えるとこれ以上か厳しいというのが現状です・・・・・」

 

外務大臣は速水総理の方を見る。速水はしばらく外務大臣を見た後、こう答えた。

 

「あの件について、ここで話してもいいぞ」

 

あの件・・・・とはいったい何のことなのかほかの閣僚は見当がつかなかった。外務大臣は静かに口を開いた。

 

「実はこの間、アメリカ大使から提案があったのです・・・・」

「提案というと・・・・?」

 

国交大臣がそう尋ねる。

 

「・・・・・在日米軍を欧州に派遣し国防軍を援護する代わりに、第2のアメリカを作ってほしい・・・・・・とのことでした」

 

会議室に衝撃が走った。

日本が転移したとき、国内には約319万人の外国人がいた。そのうち約12万人は暴動などを起こし逮捕されている(大半が中国、朝鮮人だった)。その、299万にも及ぶ外国人は日本にとって悩みの種だった。幸いにも約29万人は日本国籍を取得して日本人として生活している。だが日本政府にとって一番の悩みの種は在日米軍とアメリカ人であった。彼らは核や弾道ミサイルはないものの、空母や多数の戦闘機など、日本の脅威になりえる兵器を保有している。日米同盟があるが、祖国を失った彼らがどんな理由で暴走するかわからなかった。その悩みの種が第2の祖国を造ってくれと言ってきたのだ。驚かないほうが無理だ。

 

「だが、第2のアメリカを造るといっても・・・・・土地はどうするんだ・・・・・」

 

国交大臣がそう尋ねると外務大臣がこう答えた。

 

「中国のあった位置は荒涼地帯でどこの国家のものでもない。別に何処かの領土だったとしても文句はないだろう。米軍の力も見せ付け国際社会に米国建国を認めさせようという腹だろう・・・・・・」

 

全世界で中国の合った位置はこの世界では荒涼地帯で、満州に石油があるかも不明だ。あったとしてもこの世界の技術では採掘不能だが。

だが経産大臣が不安を漏らす。

 

「だが、扶桑皇国がうるさいのではないか?米国と日本は同盟関係だ。扶桑と敵対した時に挟み撃ちにされると考えるのでは?」

 

すると防衛を担う防衛大臣が提案する。

 

「では、扶桑と安全保障条約を結べばいいのでは?扶桑は日本にとって文字通りの生命線です・・・・・」

 

日本は石油や鉄などの資源や農産物を扶桑から輸入している。文字通り、生命線だ。第2のアメリカを造ったとしたら、アメリカも同じだろう。そのため、扶桑、日本、米国で同盟を組めばいいのではないかと言うのだ。

 

「だが、アメリカ人以外の外国人はどうする?米国を造ったら彼らは黙っていないぞ?」

 

官房長官の質問に外務大臣は少し考えた後こう答えた。

 

「同じく中国に国を造りましょう。無論、196カ国を建国するわけにもいきませんから、国民20万人以上が日本国内にいる国家のみを個別で作り、それ以外は各地域ごとで連邦を造らせてしまえばいいのではないでしょうか?」

「しかし、在日米軍派遣だけじゃアメリカ建国の労力に見合うとは思えないな・・・・・・」

 

速水はもうひと押し欲しそうだった。速水がアメリカ建国の条件として提示したいものについて、外務大臣と防衛大臣は何となく気がついていた。

防衛大臣は速水がアメリカにつきつけたいであろう条件を代弁する。

 

「イージスシステムやF-22、F-35の技術などに関して、ブラックボックスを日本に公開するのを条件にしてはいかがでしょう?」

 

イージスシステムやF-35は日本に米国から提供されているとはいえ、その中核技術はブラックボックスとなっていた。日本は新世界で米国建国と引き換えにそのブラックボックスを公開してもらう、と言っているのだ。

 

「それなら、いいんじゃないか?」

 

その日の閣僚会議で、在日米軍に対ネウロイ戦での支援を要請し空母「エンタープライズ」を含む第7空母打撃群と在日米空軍を欧州に派遣すること。在日米軍に軍事的ブラックボックスの公開をしてもらうこと。中国大陸に現在、日本にいる外国人のための国家を建国すること、そのために国際社会に働きかけることが決定した。

 




いかがでしたでしょうか?
上手い感じに日本の思惑なんかをかけたと思います。在日米軍を早いことどうにかしたかったのでこういう話を書きました。まぁ、リアルに日本が転移したとしたら、ここぞとばかりにイージスシステムとかF-35のシステムとかのブラックボックスの開示を求めると思うんですよね。なんだかんだで、日本がアメリカから輸入している兵器のシステムはブラックボックスが多いので・・・・。
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております。
ではまた次回!さようなら!

次回 第38話 司令部の苦悩

お楽しみに!


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