へたれ提督と生きる為の鎮守府ー抜錨!チャージマン研外伝 (六本脚のジャイアンS)
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プロローグ1 運命の出会い・世界の中心で愛を叫び過ぎた

プロローグが何話か続きます
基本全話、(Rー18)です


プロローグ1

運命の出会い・世界の中心で愛を叫び過ぎた

 

 

 

『運命の出会い』

 

ソロモン諸島近海

 

一人の少女が海上で膝をついていた

 

(艦娘)と呼ばれる、かつての戦闘艦艇の記憶を

その身に宿した、人類の守護神と呼べる存在

彼女はその中の一人だった

 

すでに体は傷だらけ、(艤装)と呼ばれる装着物も

半壊していた

腕に装着された単装砲は、一基を除いて剥がれ落ち、

魚雷はわずかに残っているが、艤装とのリンクが

断たれたらしく、発射管は完全に沈黙していた

 

そして彼女の目の前には、(人の形)をした怪物が

三体、

俗に(深海棲艦)と呼ばれ、現在地球上で人類最大

の脅威となっている存在である

 

コードネーム(ル級)と呼ばれる戦艦相当の一体が

兵装を少女に向けて来る‥‥その背後では

それぞれ(リ級)(ネ級)と呼ばれている二体が、

まるで残務処理でも見るかの様にただ眺めていた

 

周辺には深海棲艦の艤装の残骸が大量に漂っており

それはこの少女が、直前までどれだけの激戦を

擦り広げていたかを物語っていた

既存の艦娘を人工的に(強化)する事を目的に実施された

秘匿名『第二次ビンソン計画』により、格段の(強さ)を

手に入れた彼女をもってしても、この状況はいかんとも

しがたかった

友軍の撤退を支援する為、(強化されたから)という理由

だけでたった1人の殿(しんがり)を強制された結果が

この状況であった

 

 

思えば‥‥

今回の作戦は余りにも稚拙だった、上層部の怠慢による

情報収集の決定力不足、

指揮官達は目標ポイントに地図で印を付けて、そこに

艦娘達を送り込むだけ、

いかに奴等が美辞麗句を並べようと、それが全てだった

 

少女の直接の指揮官は無線でこう言った

「お前は軍神になれ!妹を見習ってな!」

 

元々いけすかない奴だったが、今回と同じ様な作戦ミス

で、みすみす妹を沈めておきながら昇進までしくさった

あの男‥‥あの時奴は言った

「神通は撤退指示を無視し、友軍の撤退時間を確保する

為、最後まで奮戦して果てた、命令違反は褒められた

ものではないが彼女の精神は尊敬に値する!」

妹を軍神に仕立て上げた事で、自らの責任を回避した

あの男は、自分にも同じ役目を求めてきたのだ

 

少女が抱いていた疑念は今、確信に変わった!

「妹は‥‥神通は奴に同じ命令をされたのだ‥そして‥」

 

命令を拒絶する選択肢は無かった、自分がやらなければ

別の誰かがやらされるだけだ、妹も同じ気持ちだった

はずだ

 

(神通‥アンタはこんな想いをして沈んでいったの?)

 

(ル級)の主砲が向けられる、これが火を噴けば自分は

終わる、味方は無事撤退出来ただろうか?

成り行きは気に入らないが、あの男の下で戦い続ける

くらいなら、いっそ夜戦で最期を迎えられるのは

自分にとっては本望なのだろう‥‥たぶん‥‥

 

 

 

(‥‥終わるのか‥‥これで‥‥)

【姉さんしっかりしてください】

(?‥‥神通?)

 

【姉さん!】

(もうためだ神通‥‥アタシもそっちに‥)

【姉さん!駄目です!】

 

(?‥‥神通?)

【本当にそんな終わり方で良いんですか?】

 

(でも‥‥)

【ご自分でも分かっている筈です、違うって!】

 

(アタシは‥‥どうすれば‥‥)

 

【大丈夫、‥‥彼はきっと来てくれます】

(‥‥‥彼?)

【姉さん、必ず幸せになってください!】

【大丈夫、私達もいつか生きて必ず会えます‥‥】

 

(‥‥神通‥‥)

 

 

 

発砲音‥爆発音‥そしてそれらをも引き裂く

複数の悲鳴‥‥

 

直後、少女の身体に何かが飛び散る感触が伝わった

少女は目をつむっていた

自分がまだ生きている事だけは分かったがそれ以外は

何が起きたのか分からない、ゆっくり目を開ける‥‥

 

目の前に居たのは、見知らぬ一人の男だった

禍々しくもシンプルな刃先の巨大な槍を右手で真一文字

に振り上げ、少女の前で膝を付いてこちらを見ている

 

男の背後では、先程まで少女に主砲を向けていた

(ル級)が、胴体を真っ二つにされて沈もうとしていた

他の二体も海上から姿を消していた、艤装の残骸だけが

海上で小さな炎を上げている

 

 

少女

「‥‥貴方は誰?」

「‥‥俺には名前はない、C級擲弾兵と呼ばれてる」

 

男は無表情で答える

 

少女

「‥‥どうしてここに?」

擲弾兵

「‥‥君を助けに来た」

少女

「‥‥助けに来てくれたの?‥‥どうして?」

擲弾兵

「君の声が聴こえた‥‥そう思ったから」

少女

「分からない‥‥何故アタシなんかを‥‥」

擲弾兵

「君を助けたかった‥‥それだけ」

 

 

擲弾兵‥‥人間の射撃兵器が通用しない深海棲艦に

ダメージを与えるため、接近しての肉弾戦を挑む為に

編成された部隊の兵士‥‥艦娘が現れる以前から

深海棲艦と戦っていた、陸上や限定された海上のみ

ながら深海棲艦にダメージを与えられる兵士‥‥

部隊の多くが半人造人間か、身体を改造された元人間

艦娘同様、人として扱われない場合も多く、消耗品

と見なされる事も珍しくなかった

 

男の背中は焼けただれていた、少女を庇って(ル級)

の主砲を食らったのは明らかであった

少女の身体に飛び散ったのは男の血だった

 

 

少女

「!怪我してる‥‥手当しなきゃ!」

擲弾兵

「心配はいらない‥‥大した怪我じゃない」

少女

「でも、痛いでしょ?」

擲弾兵

「苦痛は無視しろと命令されてる‥‥」

少女

「冗談じゃないわよ!!傷を見せて!!」

 

無表情だった男が少しだけ笑った様な気がした

 

擲弾兵

「君が無事で良かった‥‥本当に良かった‥‥」

少女

「え?‥‥ちょっと、ねえ!ねえったらー!?」

 

 

 

 

かつて肉体と記憶を失った元擲弾兵と

魚雷が撃てなくなった軽巡艦娘‥‥

 

多くのものを失い

一度は生きる事さえ否定された二人は

こうして運命の出会いを果たした

 

 

二人の、(生きる為の戦い)が今始まろうとしていた

 

 

 

 

   ○

 --ーーーーーーーー

 

 

 

へたれ提督

「なあ川内、今夜の月は綺麗だな‥」

川内

「何?提督、それって夜戦のサイン?❤」

 

 

秋雲

「薄本ネタ集めのビッグチャーンス!!」

青葉

「青葉!この機会はのがしませーん!!」

謎鎮提督

「デバガメ共!お仕置きしてやる!!」触手

秋雲・青葉

「「いええええーー!!!!」」

 

 

川内

「提督‥‥大好き❤」

へたれ提督

「俺もだ」

 

周りのドタバタを余所に月を眺める二人

手元には禍々しくもシンプルな刃先の巨大な槍、

「日本号」(レプリカ)が置かれていた

 

 

 

 

 

『世界の中心で愛を叫び過ぎた』

 

足柄

「足柄よー!提督との夜の砲雷撃戦は得意なの~❤」

金剛

「HEY!テートクー!バーニングラーブ!!」

UXー01

「司令かーん!も~っと私を頼っていいのよ~❤」

 

不知火

「‥‥相変わらずあなた方は甘いですね!」

金剛

「不知火!オノレはいつの間に来やがったデース!?」

羽黒

「足柄姉さん、それじゃ触手の一つも獲得出来ませんよ」

足柄

「私の愛の叫びに不満があるとでも言うの?」

不知火

「不知火達の本気の叫びを食らって、沈め!!」

UXー01

「いや!意味分からないんだけど!ていうか嫌な予感

しかしないんだけど!」

 

 

羽黒

「司令官さんに喜んで貰えるなら、公衆の面前でもどん

なに大勢の前でも痴女プレーを披露しちゃいます!」

足柄

「卑怯だわ!」

 

不知火

「指令の為になるなら、どんな連帯保証人でも、

実印を使われても、臓器提供でも不知火は大丈夫です」

金剛

「それはただの駄目女ネー!!」

 

川内

「提督のウ○コなら、美味しく食べられるわ!!」

UXー01

「あんたバカでしょ!?夜戦バカじゃなくて

正真正銘のバカでしょ!?」

足柄

「クッ!何て事!そこまでするとは思わなかったわ!」

羽黒

「姉さん?どこに行くの?」

 

 

 

能代

「提督!!貴方という人は!!」

へたれ提督

「まてノショロム!俺は川内にそんなもの食わせた

事なんて一度も無いし、これからも無いぞ!!」

川内

「冗談よ!」

能代

「なんだ‥‥」

へたれ提督

「普通疑うかよ!!」

川内

「でもね提督?直接貰わなくても手に入れる方法は

いくらでもあるんたよ✌」

へたれ提督

「」

能代

「あっ提督が息して無い‥‥」

川内

「え!?いやあのね提督!アタシはそれだけの覚悟で

提督を愛してるって事を叫びたかっただけで‥‥‥

提督!しっかりしてぇーー!!」

UXー01

「‥‥やっぱりバカね」

 

 

 

羽黒

「足柄姉さん!どこに行くの!?」

足柄

「決まってるでしょ!提督を探すのよ!!」

羽黒

「コ○ブキ浣腸40mlなんか持って何を‥‥て、

まさか!!!?」

足柄

「あの小娘があそこまでするなんて、飢えた狼の名に

かけて負けてられないわ!!」

羽黒

「姉さん駄目ーー!!はやまっちゃダメーー!!」

足柄

「提督ー!私の愛の叫びをうけとってーー❤」

羽黒

「司令官さん!逃げてー!!」

 

 

祥鳳

「下品です!あまりにも御下劣過ぎます!」

叢雲

「今更言っても手遅れね、はぁっ」

 

 

 

  [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎鎮提督(謎の鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

羽黒(謎の鎮守府)

 

能代(六本脚鎮守府)

祥鳳(ニシダ・メガフロート鎮守府)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

 

神通(回想)

ル級(回想)

リ級(回想)

ネ級(回想)

 

天龍(謎の鎮守府)

 

(投稿第一回目です、お読み頂きありがとうございます

 いきなり謎鎮提督には御迷惑をおかけしました

 不定期ですが今後も続けて行きたいと思います

 小説自体初めての経験で不備な点も多々ありますが

 宜しくお願いします)

 

 

 

   [次回予告]

ベン!パパパパーツツツパーーパパー

 

中東インド洋沿岸の地震災害復興援助の為、

55隻の大船団がリンガ泊地に集結した

護衛部隊の査察に訪れた一人の男は、かつて

へたれ提督と川内を追いかけ回していた因縁の人物

(提督憲兵)こと花田大佐その人であった

「目の前の一人の命を救う」ため、六本脚鎮守府と

海特警の総力を結集した一大輸送作戦が今

幕を開ける!

 

次回、へたれ提督と生きる為の鎮守府

『プロローグ2 アミバPQ55輸送船団』

 

‥‥君は時々何かを見る‥‥

 

天龍「何をだよ!?コエーよ!!」

 

 

 

  




注)本作は二次創作作品かつフィクションです
  登場人物及び団体は全て架空のものです
  本作品には正確な資料としての価値は一切ありません
  本作品は基本的に(Rー18)作品です
  本作品には過激かつグロテスクな表現が
  含まれる事がございます
  本作品には実在する特定の個人又は団体を
  誹謗中傷する意図は全くごさいません


目次 感想へのリンク しおりを挟む


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プロローグ2 アミバ海運PQ55輸送船団

インド洋沿岸の中東地域で発生した地震の災害復興援助
の為、大規模な輸送船団が編成、派遣されることに
運航公社から船団護衛の依頼を受けた六本脚鎮守府は
海特警の全面支援の元、出航の準備を進めていた
護衛部隊の査察の為、この航海に同行すべく乗り込んで
来たのは、かつて、へたれ提督と川内を追い回し、
あきつ丸の上官でもあった、六本脚鎮守府にとって
縁の深い人物であった
(作者が力尽きて三部構成デス、ちょっと長いデス、デスデス)



(??)

「大佐殿、おはようございます」

 

 

男が目を覚まし顔を洗い終えたと同時に、ドアの向こう

からノックと共に聞き慣れた声が響いてきた

 

 

(男)

「ああ、おはよう」

(??)

「入っても宜しいでありますか?」

(男)

「構わんぞ」

 

 

男が居るこの部屋は、お世辞にも広いとは言えない

一応来客用の個室ではあるが、人が5人も立てばあとの

空間は引き出し式のベッドだけだ

とは言え贅沢は言うつもりはない、自分は物見遊山に

来た訳ではないし、何よりここは軍艦の中なのだ

 

 

(??)

「大佐殿、コーヒーをお持ちしました」

(男)

「ありがとう、相変わらず気が利くな、あきつ丸」

(あきつ丸)

「フフフッ、恐縮であります」

 

 

と言いつつ、あきつ丸と呼ばれたこの少女には恐縮の

様子など微塵もない

 

あきつ丸、男の査察の目的であるこの部隊‥‥

輸送船団を護衛する部隊に所属する(艦娘)であり

かつてこの男の右腕とも呼べる元部下であった

あきつ丸本人は否定するが、戦闘機パイロット出身の自分

が今の地位に居るのも、このあきつ丸無しには考えられな

かっただろう‥‥と男は本気で思う

 

 

(あきつ丸)

「夕べはよく眠れましたか?何しろ狭い軍艦の中で

ありますから‥‥」

 

 

久しぶりの元上官との再開に、かつて(鉄の心臓)と

周辺に言わしめたあきつ丸の顔も、心なしか高揚している

ように見えた

 

 

(男)

「問題ない、これでも軍人の端くれだ、でもこの船は

余り揺れないな、潜水艦にしては快適だ」

(あきつ丸)

「正確には(次元潜航艦)でありますが、最新情報及び

大佐へのメールはこちらで御確認頂けるであります」

 

 

あきつ丸が手をかざすと、空間に投影モニターが出現し

それをあきつ丸は慣れた手つきで操作していく

船団指揮船でもあるこの次元潜航艦はかつて異星人に

よって建造されたという

地球人である男には何もかもが目新しい

 

 

(あきつ丸)

「御用意ができましたら、自分が食堂に御案内するで

あります、今回は宜しくお願いします、花田大佐殿」

 

 

陸軍式の敬礼で話を締め括るあきつ丸

堅苦しい事が嫌いな男も軽く返礼する

 

地球連邦軍、統合海軍省監察官兼陸軍高機動憲兵隊隊長

にして、一人の(提督)、花田大佐

これがこの男の現在の肩書である

かつて空(宇宙も)のエースとして激戦を生き抜いた

この男が何故憲兵兼提督となったか‥‥

それは後に語られる事になろう

 

あきつ丸に案内されて食堂へ移動する

 

次元潜航艦(UXー01)これが彼らの乗艦の名である

 

全長144mの鋼鉄艦といえど軍艦の中は狭い

最も(潜水艦)として考えればさほどでもない

本来、潜水艦の船体の大半を占めるバラストタンクを

この艦は(どういう理屈か知らないが)必要として

いないからだ

浮いたスペースは装備と居住性の向上に当てられる

 

食堂に到着するや、花田大佐を覚えのある匂いと声が

出迎える

 

 

(瑞鳳)

「提督!おはようございます、玉子焼き‥たべりゅ?」

(花田大佐)

「瑞鳳!?何故ここに?」

(あきつ丸)

「海特警上級司令官、謎鎮提督から派遣された支援隊

の上空援護の為に来て頂いたであります」

(花田大佐)

「謎提から!?確か極秘作戦につき空母戦力の支援を

依頼されていたが‥‥‥こういう事か‥‥」

(瑞鳳)

「提督?‥‥御迷惑だったでしょうか?‥‥」

(花田大佐)

「いや、そんなことはない、むしろここで瑞鳳の

玉子焼きを食べられるとは、予想外な喜びだ!

(あの御人も酔狂な事をしてくれる)」

(あきつ丸)

「あの御仁も酔狂な事をしてくれるでありますなぁ」

(瑞鳳)

「良かったぁー❤」

(花田大佐)

「‥‥‥(ポリポリ)」

 

 

ゲスな顔でニヤつくあきつ丸と素直に喜ぶ瑞鳳‥‥

花田大佐は頭をかくしかない

 

瑞鳳、提督花田大佐の嫁艦の一人にして秘書艦も

勤める軽空母艦娘

彼女が作る馴染みの玉子焼きを朝食としながら

花田大佐があきつ丸に尋ねる

 

 

(花田大佐)

「謎提が支援隊を送ってきたということは

他にも支援艦隊が?」

(あきつ丸)

「クロード提督のリンガ鎮守府からも支援隊が来るそう

であります、何しろここはクロード提督のお膝元

でありますから」

 

 

民間船舶公社、アミバ海運によって編成された

輸送船団PQ55

 

故意か偶然か、計55隻に及ぶ貨物船やタンカーが現在

停泊中のここはリンガ泊地、シンガポールの南に位置

し、ほぼ赤道直下のここリンガ島には

海特警の一人、特A級指揮官クロード提督率いる

(リンガ特設連邦鎮守府)が置かれていた

 

現在船団は出港準備を急いでいる

どうやらこの船団輸送は海特警の(作戦)

として進められている様子に花田大佐には感じられた

この船団は抜錨後、航行ルートで約7000キロ離れた

ドバイまで一度の補給を挟んで向かうことになる

花田大佐の記憶が正しければ出港は間もなくだ

 

 

(花田大佐)

「ご馳走様、美味しかったよ、瑞鳳、お前はこれから

どうするんだ?」

(瑞鳳)

「ドバイ到着まで皆さんの食事のお世話をします」

(あきつ丸)

「正直助かったであります

今回はドック艦まで投入しての護衛任務、料理の

上手い秘書艦殿も任務で戻れませんし、後は男二人が

残るのみ、ああ大佐殿を含めると三人になりますな

いずれにせよ料理は絶望的でありました」

(花田大佐)

「‥‥相変わらず手厳しいなお前は」

(UXー01)

「失礼ね!最強女子力の私がいるじゃない!

もっと頼っていいのよ✌」

 

 

いきなりしゃしゃり出て来たこの小さい少女は

この次元潜航艦の頭脳にして俗に(イレギュラー艦)

と言われる宇宙艦娘、その名もUXー01、

周りからユークスと呼ばれる彼女には、誰がよんだか

 

  ‥‥[ガミラスの雷]‥‥

 

の通称が付けられている、これについては誰も深追い

はしない、本人は格好いいと喜んでいる、ならそれで

良いじゃないか!

 

 

(あきつ丸)

「我等の提督殿は、露天艦橋ですでに警戒任務中

であります、御案内します」

(花田大佐)

「分かった、‥‥あきつ丸」

(あきつ丸)

「はっ」

(花田大佐)

「‥‥いや、元気そうで何よりだ」

(あきつ丸)

「大佐殿」

(花田大佐)

「うん?」

(あきつ丸)

「我が家、六本脚鎮守府へようこそ!」ピシッ

 

 

ラッタルを登って、露天艦橋に向かう

あきつ丸が先に登るので花田大佐は前か下を見て登る

理由は言わずもがなだ

ラッタルを登り切ったところで潮風と波の音が花田大佐

を出迎える

露天艦橋で周辺警戒を行っていたのは三人だった

先端に立っていた男が振り向いて花田大佐に話しかける

 

 

(へたれ提督)

「お早う花田大佐、ゆっくり休めたかな?」

(花田大佐)

「お早う提督殿、問題ない、瑞鳳を乗艦させてくれた

事は‥‥礼を言うべきなんだろうな」

 

お互いうっすらと笑い会う

 

(ペールギュント)

「査察官さん、お早うございますなのです!」

(花田大佐)

「お早うペール、君は相変わらず元気だな」

(ペールギュント)

「司令官さんのケツを叩いて仕事をさせるのがペールの

役目なのです!」

(へたれ提督)

「ペール、お前はいつから俺のお袋になった?」

(ペールギュント)

「それはユークスちゃんの役目なのです」

(花田大佐)

「君等の所に来ると飽きないな」

 

 

穏やかな口調とは裏腹に、提督に食ってかかるのは

先程のユークスと同じく(イレギュラー艦)の一人

宇宙艦娘、ペールギュント

かつて(ムサイ級)と呼ばれた宇宙軽巡の後期型、

その魂を受け継ぐもの‥なのだそうだ

 

そしてペールギュントと小漫才を演じていたこの男

 

パーマのかかったロン毛に、何かのマークが入った

シルクハット、微妙に生やしたあご髭‥‥

どこぞのバンドグループのボーカルの様な服装‥‥

 

およそ一鎮守府の提督には到底見えないこの男こそ

花田大佐の査察対象である護衛部隊の指揮官

海特警、六本脚鎮守府の司令官、へたれ提督その人で

あった

なぜわざわざ自分から(へたれ)などと称しているのか

一度だけ理由を聞いた事があるが今だに理解できない

花田大佐であった

 

 

(へたれ提督)

「右も左もスーパーマン‥そんな世界、何が面白い

ってんだ?俺みたいな(へたれ)が一人くらい居た

方が世の中笑えるってもんだ!」

 

 

(花田大佐)

「アンタだって、一般人から見れば破格のスーパーマン

なんだよ‥‥」

(へたれ提督)

「何か言ったかい?」

(花田大佐)

「いや何も‥‥」

 

 

[日本号]などと言う馬鹿デカい槍を振り回し、

深海棲艦を真っ二つにする男が(へたれ)も何も無い

だろうに‥‥頑なに(へたれ)を名乗り続ける本当の

理由は何か‥‥大した理由でも無いのかもしれないが

少しだけ興味がある花田大佐でもあった

 

 

(叢雲)

「‥‥しばらくね大佐、少し太ったんじゃない?

いわゆる幸せ太りってやつかしら?」

(花田大佐)

「‥‥叢雲!君まで居たとは驚きだな!」

 

 

一瞬物思いにふけた花田大佐の不意を突いたのは‥‥

 

駆逐艦、叢雲、吹雪型の五番艦である

彼女は六本脚鎮守府の所属艦娘ではない

天憲隊のメンバーにして、花田大佐とは同じ立場で

商売敵とも言えなくもない(提督憲兵)の一人

ぼのたん提督が率いる、ぼのたん呉鎮守府の所属艦娘

である

 

花田大佐は正直、叢雲が苦手であった

嫌いだからではない、優秀過ぎるからと言うのが

近いだろう

俗に言われる(ツンデレ)艦に対して苦手意識がある

訳でもない、査察官なぞやっていれば、行った先で

そうそう良い顔をされる筈もないからだ

 

花田大佐とて、ぼのたん呉鎮守府の(ツンデレ四天王)

に手は焼いても、嫌な気分は全くしない

根は真面目で思いやりのある良い娘達だと分かって

いるからだ

 

そんな花田大佐の気持ちを知ってか知らずか

叢雲の優秀さは、時に大佐の査察方法にまで意見する

程であった、査察を受ける方が査察官の仕事を指導

するなど聞いたことがない

あきつ丸とはまた違った扱い難さがある叢雲のお陰で

自分もまた成長出来たのだろう

しかし呉から遠く離れた海の真ん中でバッタリ出会う

とは‥‥

 

 

(へたれ提督)

「ぼのたん提督に無理を言って協力をお願いしたんだ

長距離遠征で培った叢雲の知識が大きく約に立つ筈

だからな」

(叢雲)

「まあ頼られて悪い気はしないけど、それより

へたれさん、マラッカ海峡を抜けるまではこの陣形

で行くしかないわね」

(へたれ提督)

「そうだな‥‥あきつ丸、船団で一番足の遅い舟は

どいつ?」

(あきつ丸)

「左列三段目の(ゆぐそーると丸)が、14.5ノット

であります」

(花田大佐)

「14.5ノット!?今時そんな低速船が!?」

(あきつ丸)

「昨今化石の様な石炭・重油混合動力船でありますから

実際は12ノットが最大でありますな」

(へたれ提督)

「あの自称天才社長め!何が(ん~?間違えたかな?)

だ!

呉を出航した時は20隻だったんだ、全て同型の輸送船

とタンカーだから回避動作もしやすかった‥‥」

(ペールギュント)

「ところが話を聞き付けて、他の船会社さん達が便乗

してきたのです」

(叢雲)

「自分達もついでに護衛してくれってね、そんなこんな

であれよあれよと言う間に55隻よ!

おまけに色々な船が混じってしまって」

(へたれ提督)

「天才の安請け合いでこの状況さ、いずれにせよ

これじゃまともな回避行動など取りようもない、

結局うちらの全戦力でも足りず、海特警とぼのたん提督

の協力を仰いだわけ!」

(川内)

〔提督!安心して!任務は果たしてみせるわ!〕

 

 

元気の良い無線の声が響く‥‥

 

 

(へたれ提督)

「‥‥分かってる、頼りにしてるぞ川内」

(川内)

〔エヘヘヘ~❤〕

(天龍)

〔集中しろ!アホエロ秘書艦!〕

(花田大佐)

「はは、君の嫁さんも元気そうで何よりだ」

(あきつ丸)

「勿論、大佐殿の協力も忘れてないであります」

 

 

そう言うとあきつ丸は花田大佐に双眼鏡を渡す

 

 

(あきつ丸)

「では、提督殿、自分とペール殿も配置に着くで

あります」

(ペールギュント)

「司令官さん、しっかりお仕事してるのです!」

(へたれ提督)

「さぼらねーよ!!」

(花田大佐)

「あきつ丸、お前達も護衛に就くのか?‥て言うか

なぜ双眼鏡を!?」

(あきつ丸)

「立ってる者は元上官でも使うであります、では!」

 

 

言うが早いか、あきつ丸とペールギュントは

護衛配置に就くため、海上を走って行った

 

 

(花田大佐)

「やれやれ、相変わらず人使いの荒い奴だ‥‥」

 

 

と言いつつ花田大佐は、先程までペールギュントの居た

ポジションに就くと、双眼鏡を構える

 

 

(叢雲)

「流石元エースパイロット、言わなくても分かるわね」

(花田大佐)

「君の指導の賜物だよ」

 

 

双眼鏡の向こうに見えるのは多くの輸送船と、

リンガ鎮守府のあるリンガ島である

 

 

(花田大佐)

「これだけの大船団、ここまで来るにも、協力を

取り付けるにも大変だったんじゃないか?」

(へたれ提督)

「皆のお陰で何とかなったさ」

(花田大佐)

「大きさもタイプも違う55隻の輸送船、インド洋にも

深海棲艦の強硬派は居るからな、これからも大変

だろうに、あんた程の臆病すぎる慎重派がまた

思い切ったことをしたもんだ‥‥」

 

(へたれ提督)

「花田大佐、この物資で何人救えると思う?」

(花田大佐)

「ん?そうだな‥‥」

(へたれ提督)

「俺はな大佐、例え一人でも目の前に救える命が

あるならやる価値は十分あると思ってるよ

無論、一隻たりとも沈めるつもり無いよ

あいつらのこともな」

(花田大佐)

「そうか‥‥‥そうだな」

 

(川内)

〔‥‥提督‥‥話、聴こえちゃった‥‥〕

(へたれ提督)

「お?そっ、そうか」

(川内)

〔‥‥提督‥‥カッコイイ‥‥〕

(へたれ提督)

「へ?‥‥せ、川内ちゃん?」

 

(川内)

〔アタシ‥‥何だか‥‥濡れてきちゃった❤〕

(天龍)

〔朝っぱらから何言ってんだ!アホ嫁!!〕

 

(へたれ提督)

「‥‥‥‥‥‥( ゚д゚ )」

(花田大佐)

「わははは!元気の良いことだ!おたくら数年前まで

隠れて逃げ回っていた夫婦とは思えんな」

(へたれ提督)

「‥‥まああの頃は大佐にも迷惑をかけたよ」

(花田大佐)

「別に構わんさ‥‥‥うん?」

 

 

双眼鏡の向こうに一機の(彗星)が飛行していた

機体のマークには明らかに見覚えがあった

 

 

(花田大佐)

「あれは‥‥飛龍の艦載機じゃないか!」

(叢雲)

「確か、大佐の奥方の一人よねぇ、瑞鳳と一緒に到着

したみたいよ、モテる男は辛いわねぇ」

(花田大佐)

「全く‥‥あの御仁は‥‥」

(へたれ提督・叢雲)

「謎鎮提督も酔狂な事をしてくれるでありますな~」

(花田大佐)

「‥‥また、礼を言うべき相手が増えたか‥‥」

 

 

またしても頭をかくしかない花田大佐であった

そんな話をしながら男達の思考は過去の回想へと

跳ぶ‥‥‥

 

 

 

リンガ鎮守府派遣の護衛隊も編成を完了していた

 

(クロード)

「行くぜい野郎ども!」

(ゼネラル)

「任せろアニキー!」

(金剛)

「テートクー!任せるネー!❤」ギュー

(比叡)

「指令には、負けません!」

(レイオス)

「‥ねえさん達、元気が有りすぎじゃないの?」

(不知火)

「不知火、出る!」ギュー

(クロード)

「‥あのねチミタチ、腕を離してくれないかな?」

(金剛)

「‥何をしてるネーぬい、その手を離すデース!」

(不知火)

「‥不知火に、何か落ち度でも?」ギュー

(ゼネラル)

「いいねえクロード、ドバイまでそのままで行けよ!」

(クロード)

「人事みたいに言いやがって!!」

 

 

 

 

これより数日前のこと‥‥

 

(ガトランティス)

「何?提督が余の力を必要としていると?ハハハ!

水臭いではないか!そこまで頼られては仕方ない!

宇宙万能の帝王の実力、見せてくれよーぞ!!」

(妙高)

「あくまで護衛任務ですから、お忘れなく」

(ガトランティス)

「安心しろ、帝王に死角はないわ!」

(妙高)

「まあ、頼もしい」

(ガトランティス)

「ハハハ!余は褒められて伸びるからの!もっと

褒めるがよいぞー!!」

 

(那智)

(‥‥チョロいな)

(羽黒)

(‥‥チョロいですね)

(妙高)

(‥‥さて、次は‥‥)

 

(足柄)

「私が出撃!提督が帰ってきたらどうするのよ!」

(妙高)

「その提督からのご指名ですよ」

(足柄)

「騙されないわよ!私がドバイに行ってる間に提督から

の凌辱プレイを堪能する気でしょう!」

 

 

この時、謎鎮提督は、(ダロルド)(龍驤)などの

機動部隊を率いて出撃していた

 

 

(妙高)

「あのね足柄、提督はあなたを信用してるのよ」

(足柄)

「私は姉さん達が信用出来ないわ!」

(妙高)

「提督はドバイに先乗りしてあなたを出迎えるそうよ」

(足柄)

「え?マジで!?」

(妙高)

「任務を無事達成して、船団を引き連れてドバイに入港

するあなたを提督は、両手を広げて出迎えるでしょう

ね‥‥」

(足柄)

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

(羽黒)

「提督の胸に飛び込んで、再会を喜ぶ姉さんの姿が想像

出来ます‥‥羨ましい‥‥」

 

(足柄)

「出撃よー!!!船団が!、勝利が!、提督の胸筋が!

私を呼んでいるわーーん!!❤」

(神風)

「待ってください!足柄さん!‥‥‥では行って

まいります!」

(羽黒)

「じゃあ私も行きますね、姉さんだけじゃ心配ですから」

(那智)

「頼んだ、でもお前はいいのか?」

(羽黒)

「私はお楽しみはとっておく方ですから‥‥帰ったら

お願いしますね」

(妙高)

「分かってるわ、あなたに優先します」

 

(妙高)

「ゴメンね足柄、確かに提督はドバイに先乗りするけど

その前に鎮守府に戻ってくるのよねーウフフ❤」

(那智)

「気をつけてな足柄、提督は任せておけ‥‥フフフ❤」

 

 

 

 

当日にもどり‥‥‥

 

‥‥‥UXー01艦内、機関室‥‥‥

 

(石川島 春馬)

「ユークス、ゲシュタム機関の整備は万全だ、次は

艦載機の整備をしておく」

(UXー01)

「ありがとう春さん!奥さんから通信が入ってるわよ」

(石川島 春馬)

「‥‥わかった」

 

(石川島 春馬)

「やあ、調子は?‥‥こっちは問題ない、ドバイでも

地球の裏側でもいけるよ‥‥ああ、分かった‥‥

なあ、お前は久しぶりの海だ、無理せずゆっくり

慣らしていけ‥‥分かった‥‥また後でな、村雨‥」

 

 

‥‥‥リンガ伯地近海‥‥‥

 

(足柄)

「うにゃ~ん❤提督~今行くわ~~ん❤」

(ガトランティス)

「コラー!!先頭はこの余なるぞーー!!」

(神風)

「真面目にやってくださーい!!」

(羽黒)

「帰ったら一杯楽しみますね、司令官さん❤」

 

 

 

  [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎鎮提督(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

花田大佐(地球連邦軍統合海軍省・陸軍高機動憲兵隊)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鳳(地球連邦軍統合海軍省)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

UXー01(六本脚鎮守府)

 

ペールギュント(六本脚鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

ゼネラル(リンガ特設連邦鎮守府)

レイオス(リンガ特設連邦鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

ガトランティス(謎の鎮守府)

 

ダロルド(謎の鎮守府)

龍驤(謎の鎮守府)

飛龍(地球連邦軍統合海軍省)

石川島 村雨(六本脚鎮守府)

 

天龍(六本脚鎮守府)

羽黒(謎の鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

 

ーーーーーー

 

クロード提督、花田大佐、初登場にして

ご協力ありがとうございました

根性がなく、このプロローグ2は三部作に

分散することにしました

まだプロローグはしばらく続く予定です

次回は完全なRー18にする予定です

 

 

 

   [次回予告]

ベン!パパパパーツツツパーーパパーー

 

かつて、追いつ追われつのシーソーゲームを繰り広げた

二人の男が昔の思い出を振り返る

自由と夜戦を求め逃げるへたれ提督と川内の夫婦

背景に疑問を抱くも追跡する花田大佐とあきつ丸

特高にも追跡される中で編み出した苦肉の夜戦ックス

秋雲出版の格好の薄本ネタ、(パンずら夫妻)の原点が

今、語られる

 

次回、へたれ提督と生きる為の鎮守府

『プロローグ3 無宿二人』

 

‥‥君は時々何かを踏む‥‥

 

 

天龍

「いやだから!何を‥‥(ベチョ!!)ぎゃあああー!」

 

 

 

 

 

 

 




この作品は2次創作作品であり
フィクションです
本作品は基本的に全作品R.ー18になります


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プロローグ3 無宿二人(Rー18)

アミバ開運、PQ55輸送船団がリンガ泊地を出航した
船団は一路、最初の寄港地、コロンボへ
そこでは、以外にして凄い強者達が船団を守るため
に立ち上がろうとしていた‥

(霞)
「えーっと‥これを読めばいいのね?‥‥
霞よ!Rー18よ!エロよ!ガンガン(イク)わよ!
(突いて)らっしゃい!‥‥てなんで私がこんな
こと言わなきゃならないのよ!?」



輸送船団PQ55がリンガを出航して二日

船団はマラッカ海峡を抜け、マレー半島の西

アンダマン海に入ろうとしていた

 

船団指揮船、UXー01の露天艦橋

周辺警戒を怠らない範囲で、へたれ提督と花田大佐は

昔の思い出を回想する‥‥

 

    〇

 

------------------

 

 

「提督ー」

 

「おうっ」

 

 

ある工事現場、夕方のシフト交代の時間

シフトを終えたばかりの一人の男に

現場の外で待っていた少女が声をかける

 

 

(少女)

「お疲れ様」

(男)

「そっちの仕事も終わりか?」

(少女)

「うん、提督は?」

(男)

「今終わったところ、着替えてくるから待っててくれ」

(少女)

「はい‥」

 

 

 

悪夢の様な(30年戦争)の終結から数年経ったものの

復興への道はまだ先が見えない

地球上のみならず、宇宙に至るまで破壊の爪痕が

余りにも大きすぎるのだ

工事の音はあらゆる場所で響いていた‥‥

 

事務所で日当を受け取り、更衣室へ‥‥

そこで現場のまとめ役である親方と一緒になった

 

 

(親方)

「お疲れさん、さっきのは妹かい?」

(男)

「嫁ですよ」

(親方)

「嫁さんかい!?えらい若いじゃないか!」

(男)

「‥俺だってそんなに歳じゃないですよ」

(親方)

「それにしたって‥‥おまえさん(提督)て呼ばれてた

けど、海軍さんだったのかい?」

(男)

「一応は‥‥ただの兵隊ですが」

(親方)

「あんたを提督と呼ぶところを見ると、ひょっとして

あの娘は‥‥」

(男)

「‥‥何を言いたいかは分かります、人間ですよ」

 

 

そう、彼女は(人間)だ、断じて間違ってはいない!

 

 

(男)

「俺が元海軍だから面白がって呼んでるだけです」

(親方)

「‥そうかい、いや詮索する気は無いんだ、ただ少し

気になる事があってね」

 

 

親方は何かを察した様だが、必要以上の詮索はしない

こんな御時世だ、皆事情は様々だ

本名を名乗らずに働いてる作業員だってこの現場にも

少なくないはずた

 

 

(男)

「気になる事?」

(親方)

「通りの表で(提督)呼びは控えた方がいい

あの戦争で、連邦と軍の権威は地に堕ちたからな

軍を連想させる用語はトラブルの元だ」

(男)

「‥‥まあ否定はしませんが」

(親方)

「まして(提督)と来れば即(艦娘)を連想させるだろ?

艦娘を快く思わない連中も少なくない

あの娘が艦娘と思われたらどんな因縁を付けられるか‥

‥」

(男)

「‥‥ちょっと良いですか親方?」

(親方)

「うん?」

(男)

「‥俺にはそれがどうしても納得出来ないんですよ」

(親方)

「‥‥‥‥」

(男)

「連邦や軍の上層部、それに(提督)という存在が

非難の対象になるのは分かります、連中はそれが

仕事ですから

でもどうして艦娘達が非難されなきゃならんのです?

俺は海軍の端くれだったから、彼女達が戦う所を

見たことがあります

何の遮蔽物も無い海上海中で、深海棲艦なんて怪物

と、生身の身体で戦うんです!

人間の攻撃が効かない深海棲艦と命懸けで戦う

んですよ!」

(親方)

「‥‥‥‥‥」

(男)

「攻撃を喰らえば負傷もする、最悪の場合は轟沈だ!

痛いはずだ、苦しいはずだ、恐いはずだ!

おまけに指揮官の中には彼女達をただの道具か

消耗品としか思わない糞ったれ共もいる‥‥

それでも彼女達は俺達の為に必死で、今も戦い続けて

いるんです!

(艦娘を快く思わない)連中の命も護るためにね!」

 

 

親方は黙って聞きつづける‥‥

 

 

(男)

「‥‥俺もガキじゃありませんから、現実がどうかは

分かりますよ、でもね‥‥」

(親方)

「あんたは不器用だが優しい男だな、その背中の傷も

そうして出来たもんだろう?」

 

 

親方は、男の背中に焼けただれた様な大きな傷が

有ることを知っている

そして親方は自分のシャツを上げて脇腹を見せる

何かで刺され、えぐられた様な傷があった

 

 

(親方)

「オデッサでやった傷さ」

 

 

かつて、(宇宙と地球の人間同士)が戦った激戦地だ

 

 

(親方)

「タコツボ(塹壕)に隠れていたんだ、そうしたら

隣の壕にいた新兵が砲撃で吹き飛ばされてな‥‥

奴の小銃が俺に真っ直ぐ飛んできた‥‥

運の悪い事に着剣(銃剣の付いた状態)されててな

冗談みたいな話だろ?」

 

 

男は親方がどちらの陣営だったのかは聞かない‥‥

 

 

(親方)

「多くの人間が、多くのものを失った、今も失い

続けてる人間もいる

中には誰かを(攻撃)しないと生きられない連中も

いる、不平不満のはけ口が連中には必要なんだ

そんな時、連中の的になるのはお偉方じゃない

あんたや俺の様な下っ端、それに文句を言い返さない

艦娘達だ、全く理不尽な話さ‥‥」

 

 

親方は男の肩を軽く叩く

 

 

(親方)

「あの娘は良い旦那を持てて幸せだな

守ってやんなよ‥‥」

 

 

 

 

(少女)

「あっ提督ぅー!こっちこっち!」

 

 

男が出て来た事を認めて少女が声をかける、同時に

少女は、男の顔を見て何かあったとすぐに分かった

それがおそらく自分に関わる事だということも‥‥

 

 

(少女)

「‥‥提督‥‥お帰りなさい❤」 チュッ!

 

 

何も聞かず少女は男の頬にキスをする‥‥

 

 

(男)

「‥‥違うな親方‥‥」

(少女)

「何?」

(男)

「‥‥俺が良い嫁さんを貰ったんだ!!」ギュー!

(少女)

「ぴゃあ!!‥‥提督?」

 

        

           〇  

 

 

               ーーー

               ーーー

               ーーー

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

(へたれ提督)

「‥‥ただいま、川内‥‥」

(川内)

「‥‥うん❤‥」

 

‥‥‥‥‥‥‥

 

(川内)

「提督汗くさーい!早くお風呂屋いこ♪」

(へたれ提督)

「‥‥いやまいった!そうだな」

(川内)

「まあそういうアタシもなんだけどね、エヘヘー♪」

 

 

(カッポーン)銭湯で入浴中

ヤセン、ヤセン、ソラヤセン♪サンダーバードー♪オキャクサン!オシズカニ!

 

 

二人のアパート近所にある、台湾料理の店で夕飯

お互いの日当から出し合って少しだけ贅沢をする事に

川内が決めた、ちなみにへたれ提督の日当は

全て川内に渡される

 

 

(へたれ提督)

「仕事の後だから当たり前だけど、お前よく食べるな」

(川内)

「当然!夜戦には補給が必要だからね!」

(へたれ提督)

「おぶふーー!(やせんって‥‥)」

(川内)

「だからほら!提督も沢山食べて!」

(へたれ提督)

「‥‥えーい!ままよ!!」ガツガツ!

 

(川内)

「‥‥提督‥‥」

(へたれ提督)

「うん?」

(川内)

「親方さんとどんな話をしてたの?」

(へたれ提督)

「‥‥良い嫁さんがいて羨ましいってさ‥‥」

(川内)

「‥‥そう‥‥」

(へたれ提督)

「‥‥食わなきゃ食っちまうぞー!」

(川内)

「‥‥あっ!なんの!まだまだ!」

ガツガツ!

 

 

  

 

(花田大佐)

「‥‥やはりな、あの特高のインチキ野郎共!!」

 

 

ある報告書を見て花田大佐が吠える

地球連邦軍、統合海軍省査察部

兼陸軍高機動憲兵隊本部

ここの指揮官であり、一提督でもある花田大佐の

元には、部下達から上がってきた各方面の報告書が

集められる、その一つに彼は目を通していた

 

 

(蒼龍)

「大佐、お茶が入りました」

(花田大佐)

「‥‥ああ、済まない」

(蒼龍)

「随分と怒っていらっしゃっいましたね」

(花田大佐)

「この案件さ、こんな足の付くマネして、俺達が

気付かないとでも思ったのか?特高のアホ共は!」

(飛龍)

「大佐、北九州の件、内偵報告書を置いておきます」

(花田大佐)

「おお、助かる、こっちの方が手強いな‥‥中々

しっぽを出さない」

 

 

花田大佐の嫁艦にして、秘書艦兼調査艦でもある

蒼龍、飛龍が声をかける

 

 

(飛龍)

「大佐、根を詰め過ぎないで適切に休養を取って

下さい、多聞丸に怒られますよ!」

(花田大佐)

「多聞丸が相手じゃ歩が悪いな、分かった

コイツの処理が終わったら上がるとするよ」

 

 

花田大佐の手にする報告書は、ある元軍属の

脱走事件に関する事案の一部だ

 

艦娘を指揮する立場にあった1人の元擲弾兵が

指揮する艦娘の処遇について反発し、命令を下した

上官を殴りつけ顔の骨を砕いたうえ、当該艦娘を連れて

海軍を(脱走)した……

 

簡単に言ってしまえばこう言うことだ

しかし最初この報告を受けてから花田大佐には

気になり続けていた

 

軍人が軍を脱走するのは重罪だ、ましてや命令違反に

加え、上官に暴力なぞ軍法会議処ではない!

逆にこの元擲弾兵がここまでした理由は?

あるいはせざるおえなかったのか?

 

情報は断片的で、表面に出ていない事も多いが

状況から察するに、この擲弾兵は当該艦娘を守る為に

あえて逃亡犯となったと考えられる

艦娘を(信頼)する花田大佐としては、同情できる

所も無くはないが、役目を果たす為に二人を

追わなければならない

二人を捕まえて話を聞けば分かることもあるかも

しれないが‥‥

 

 

(花田大佐)

「この、殴られた元上官てのはどうしようもないクズ

だな!

艦娘を道具としか見てないことは無論のこと

無謀な作戦と出撃を強制し、勝ては手柄は全て自分の

もの、負ければ全ては艦娘のせい‥‥

俺の見る限り、こいつは何の手柄も立てていない

やった事といえば艦娘を沈めたか、沈めようとした

だけだ!

何でこんな無能がクビにならずに軍に‥‥地方組織

とは言え海軍にいられるのか、ここは艦娘を

世界の何処よりも集中運用する地域の海軍なんだぞ!

‥‥そんな疑問に対しての答がこれだ」

(蒼龍)

「‥‥鉄仮面の‥‥ボンボン?」

(花田大佐)

「奴は殴られて顔を砕かれた時、奴の感覚では顔が

醜くなったらしい、それで今はヘルメットと鉄仮面

で頭と顔を覆ってるそうだ

それ以来、奴を嫌ってる者は(鉄仮面のボンボン)と

呼んでるという話だ

まあ奴の顔の養生など知ったことではないが、問題は

奴が息の掛かった特高警察に二人を追わせてる事だ

何故奴にそんな力がある?

何故奴は海軍から追い出されない?

それは奴の父親が連邦政府の高官だからに

他ならない」

(飛龍)

「父親のコネを使ってる、だからボンボンですか?」

(花田大佐)

「身内のコネを使うこと、それ自体は悪いこととは

俺は思わない

しかし奴の場合はクズだ!しかも恐らく奴には

自覚が無い!

ある程度の地位にいるのも、海軍にいられるのも全て

自分の実力と勘違いしている

親父の政治力も、自分が生まれた時から備わってる

手足と同じと考えてるんだろうよ!」

(蒼龍)

「‥そんな人に指揮官か提督になられたら‥‥私達は

たまった物じゃありません!」

(花田大佐)

「そうだな‥‥」

(あきつ丸)

「その件で緊急連絡が入っているであります!」

 

 

花田大佐の右腕ともいえる部下、あきつ丸が話に

飛び込んでくる

 

 

(あきつ丸)

「特高の動きが何やら慌ただしいとの斥候(情報員)

からの連絡であります」

(花田大佐)

「何だと!アイツ等!こっちの内偵をぶち壊す気か!

行くぞあきつ丸!」

(あきつ丸)

「了解であります!」

(飛龍)

「大佐!多聞丸に‥‥」

(花田大佐)

「多聞丸には夢の中で謝る事にするさ!」

 

 

 

 

台湾料理店からの夕飯の帰り道

二人は小川沿いを腕を組んで歩く‥‥

 

 

(川内)

「夜は良いよね、夜はさぁ~」

(へたれ提督)

「昨日も聞いたぜ、それ」

(川内)

「‥‥ねえ提督、こっちを見て」

(へたれ提督)

「?‥どうした川内?」

 

 

川内はへたれ提督を真っ直ぐ見つめる

相変わらず吸い込まれそうな瞳だ‥‥

 

 

(川内)

「提督も中々良いよ♪でもこれはねぇ‥‥」

 

 

川内がへたれ提督の頬を指で軽く摘む‥‥

 

 

(へたれ提督)

「!?」

(川内)

「ごはんつぶ!」

(へたれ提督)

「うげっ!何で早く言ってくれないんだよ!?」

(川内)

「自分で気づきなよ、全く子供なんだから♪」パクッ

(へたれ提督)

(おお!こいつご飯粒を食べた!)

(川内)

「エヘヘーー❤」

(へたれ提督)

(‥‥こいつ計画的だったか‥‥)

 

 

悪戯が成功した小悪魔の様に笑う川内

へたれ提督の完敗である

お釈迦様の手の平で転がされる孫悟空とは正に

こういう状況なのだろう‥‥

こうなればやることは‥‥ひとつだ!!

 

 

 

ーーーーーーーー

 

(足柄)

「さあ始まるざますよ!!」

(羽黒)

「イクでがんす❤」

(金剛)

「フンガー!!」

(カリスト)

「君達には失望したよ」

 

ーーーーーーーー

 

 

部屋に戻る、そして玄関の鍵をかける音‥‥

夜戦開始のゴングだ

 

 

(へたれ提督)

「‥‥川内‥‥」

(川内)

「‥‥ていと‥‥くふっ‥‥ん❤‥‥」

 

へたれ提督は川内を抱き寄せると

唇を合わせる、そして直後に舌を絡める‥‥

 

(川内)

「‥‥うっ❤‥‥うふっ❤‥‥んんん❤ 」

 クルッ、ギュウウウウーー

(川内)

「うぷっ!‥‥むむむ!?❤」

 

へたれ提督の舌が川内の舌に絡み付き絞り上げる!

ビルドアップされた擲弾兵の舌はこんなことが

出来るのか!?

 

(川内)

「‥ぷはっ!!‥はっ‥はっ‥あ❤‥(トロ~ン)」

 

瞬時に完全に落ちた川内にまた唇を合わせると

へたれ提督は川内を優しく後ろに倒す‥‥

 

(川内)

「‥あ❤‥‥うふっ‥‥ん!‥んーーー❤」

 

シャツの上から胸に柔らかい愛撫の後

へたれ提督の右手は太ももから

スカートをたくし上げるとパンツ越しの愛撫を

始める‥

 

(川内)

「‥うっ‥‥うん!?❤」

 

クリトリスを強めに刺激する‥‥

すでに布地がシットリし始めている

舌と舌が絡み合い続けるなかで言葉にならない

あえぎ声を発する川内‥‥

 

(クパァッ)

(川内)

「‥‥!?!!」

 

パンツ越しに大陰唇と小陰唇が人差し指と薬指で

開かれる

中指が軽く挿入されると振動運動が始まった

 

クチュクチュクチュ~

(川内)

「‥うっ!‥んっんんん~~❤❤❤」

(へたれ提督)

「‥がはっ‥川内‥かわいいなお前‥」

(川内)

「‥ぷはっ!‥て‥ていとく‥気持ちいい❤」

(へたれ提督)

「‥見せてくれ‥」

 

スカートのフックを外し、短いサイドジッパーを下ろす

拘束を解かれた川内のスカートは、へたれ提督の手で

優しく引き下ろされていく‥‥

 

(川内)

「‥あーん❤‥スカート‥脱がされちゃう❤」

(へたれ提督)

「と言いつつ腰浮かしてるだろ?」

(川内)

「提督のエッチがうつったんだよ♪ほら、見て‥‥」

(へたれ提督)

「うっ!白の紐!」

(川内)

「エヘヘ♪かわいいでしょ?❤」

(へたれ提督)

「ははっ、完全にやられたな、最高だ!!」ベロンベロン

(川内)

「わっ!、ていと‥‥あ❤」

 

耳と首筋を舌で攻めながらへたれ提督の右手が

下に下りていく‥‥

 

スルッ‥

(川内)

「‥あっ❤‥ていとくの‥手が‥アタシの‥‥

‥パンツのなか‥‥に‥ああっ❤」

グチュウ‥クチュクチュクチュ

(川内)

「あうっ❤‥あっ‥指が‥入っ‥ああああー!❤」

(へたれ提督)

「‥‥指で掻き回してるのが分かるか?」グチュグチュ

(川内)

「‥うっ‥うん❤‥‥わか‥るぅ❤‥」

 

すでにパンツの中は愛液で満たされ

腟の中は大洪水だった

 

(川内)

「あっ!❤‥ていとく!‥‥待って!‥止めて‥」

(へたれ提督)

「どうして?」

(川内)

「‥このままだと‥‥いっ‥イッちゃう❤‥‥」

(へたれ提督)

「それ、見せてくれ!」ジャブジャブジャブ!

(川内)

「いやあ恥ずかし‥‥ああ!❤‥あっあっあっ❤」

(へたれ提督)

「‥‥愛してるぞ‥」グチョグチョグチョ!

(川内)

「ずっ!ズルいよそんな‥‥あ❤だめ!‥いっ‥

イッちゃうイッちゃう❤‥い‥イクッ!❤‥イクッ

イクイクイクイクイク❤‥てい‥とくの‥指で‥‥

イッくぅ~~~~❤」プシャー!

 

パンツの中で大量の潮を噴きながら川内は達した‥

 

(川内)

「あっ❤‥はぁはぁ❤‥気持ち‥いい❤‥‥」

ヒクッ ヒクッ

(へたれ提督)

「こっちも‥見せてくれ‥」クイッ、ズルッ、

(川内)

「‥あ❤エヘッ❤パンツ横にずらされちゃった❤」

(へたれ提督)

「‥綺麗だ‥」

(川内)

「提督?‥ホントに?‥でも恥ずかしい❤‥あ❤」

 

言うが早いかへたれ提督はクンニを開始!

川内は身体をのけ反らせる‥‥

 

(川内)

「‥き‥気持ちいい❤‥あっ舌入れちゃダメェ❤」

(へたれ提督)

「‥‥‥(クチュクチュクチュ)」

(川内)

「あーん❤そこ‥ベロベロしちゃ‥イヤーン❤!」

(へたれ提督)

「‥んぐんぐ(クチュクチュクチュ)」

(川内)

「てい‥とく❤‥アタシ‥‥もう‥‥あう!❤」

ビクン ビクン ビクン

(へたれ提督)

「‥‥どうした?」

(川内)

「‥いっ‥‥またイッちゃった❤‥エヘヘ♪❤」

(へたれ提督)

「わかるよ、凄い濡れ方だからな」

(川内)

「もお提督のエッチ!でもエッチな提督は大好き❤」

(へたれ提督)

「ははっ返す言葉もないな‥」

(川内)

「‥提督❤‥」ギュー

 

(へたれ提督)

「‥‥なあ川内」

(川内)

「ん?なぁに提督?」

(へたれ提督)

「お前が俺のことを初めて(提督)って呼んで

くれた日のことを覚えてるか?」

(川内)

「‥うん、覚えてるよ♪」

 

 

 

 

半年ほど前になるだろうか‥‥

海軍を捨てる決断を下したへたれ提督

(当時見習大尉)は川内に

結婚(カッコカリではない)の告白をした

その時の川内の返事は‥‥

 

 

(川内)

「‥‥‥提督‥‥‥」

(見習大尉)

「‥提督!?‥俺が?‥」

(川内)

「うんそうだよ、提督‥‥」

(見習大尉)

「俺の部下はお前しかいないのに?」

(川内)

「そう‥アタシだけの提督‥」

(見習大尉)

「それは‥‥光栄だな」

(川内)

「アタシはね、本当に好きになった人しか‥愛してる

人しか(提督)って呼ばない事に決めてるんだ♪」

(見習大尉)

「‥‥それって」

(川内)

「だから‥‥提督!大好き❤!!」

(見習大尉)→(へたれ提督)

「‥‥愛してる」

 

へたれ提督誕生の瞬間である‥‥

 

 

 

 

(へたれ提督)

「‥自分で思い返しておいて、めちゃくちゃ

恥ずかしい!!」

(川内)

「言わなきゃ良いのに、でも、あの時の提督

かっこよかったよ♪」

(へたれ提督)

「‥お前に提督と呼んで貰える俺は世界一幸せな提督

なんだろうな‥」

(川内)

「ねえ提督?‥あれ‥大きいんでしょ?」

(へたれ提督)

「お前が可愛すぎてもう堪えられないくらいだよ」

(川内)

「提督‥‥入れてぇ❤‥‥」

(へたれ提督)

「‥このまま入れるぞ‥」

(川内)

「うん❤」

 

へたれ提督は川内の両足を広げると

濡れたパンツを左手で横にずらし、挿入していく‥

 

ズブッ、 ズブブーッ

(川内)

「うっ!❤‥あっ!❤‥入っ‥ああ‥‥あっ❤」

(へたれ提督)

「‥動かすぞ‥」ズンッ ズンッズンッパンパンパンパン

(川内)

「ああっ!奥まで入っ‥あっ❤あっ❤あっ❤あ❤」

 

夜戦がクライマックスに突入した!

正常位で腰を振りあう二人の肉体が音を鳴らして

ぶつかり合う

まだ着用していたシャツをずり上げると

形の整った胸部装甲とピンク色の乳房が表れた

それに思わず貪り着く‥

 

(川内)

「ぴあっ!❤‥いっぱい揉まれて‥気持ちいい❤‥」

(へたれ提督)

「いっぱい突くぞ!」パンパンパンパン

(川内)

「はわぁっ❤‥‥あーーーーーーー❤」ビクン

 

二人の肉体は密着したまま激しく前後運動を繰り返す

 

(川内)

「てっ‥‥てい‥とく❤‥‥もう‥だめ❤‥」

(へたれ提督)

「‥何が‥だめなんだ?」

(川内)

「提督との夜戦って気持ちいい!❤

提督の全部が気持ちいい!❤

提督のオチンチンで‥‥イッくぅぅぅ~~~❤❤❤」

プシャー!ビクン ビクン ビクン ビクン

 

接合部から潮を噴き上げて川内は再び達したが

へたれ提督はピストン運動を止めない

 

(川内)

「‥‥あっ❤‥‥‥あっ❤‥‥」ピクッ ピクッ

 

今だけいれんを続ける川内を屈曲位の体制にする

頭を持ち上げられた川内の視界に、びしょ濡れになった

接合部とパンツが目に入った

 

(へたれ提督)

「入ってるところが‥見えるか?」

(川内)

「‥うん❤‥‥みえ‥りゅ❤‥」

(へたれ提督)

「真上から‥‥打ち下ろすぞ!」ズンッ!!

(川内)

「ひっ!!!!❤」

(へたれ提督)

「川内のイった顔‥‥最高に可愛すぎだろ!」

ズンッズンッズンッズンッズンッズンッズンッズンッズンッ

(川内)

「はっ恥ずかしい‥‥あっ!これ凄いぃぃ!!❤

あ!提督待って!壊れる‥こわれちゃあああ❤」

(へたれ提督)

「嬉しくて‥‥止められない!‥」

(川内)

「あー!❤‥真上から‥犯されて‥また‥‥

イッくぅぅぅ~~❤❤❤」プシャー!ビクン ビクン

 

再び潮が吹き上がる‥‥

虹でも出るんじゃないか?

 

(へたれ提督)

「ふうっ‥さっきは手玉に取られたけど

今度は俺の勝ちだな!」

(川内)

「提督‥よくも‥やったなぁ!‥‥えいっ❤」

ギュギュゥゥゥーー!

(へたれ提督)

「ぐへぇ!内側から締め付けてきたぁーー!」

(川内)

「エヘヘー♪お返しだよ❤」

(へたれ提督)

「‥‥受けてたってやる!」

パンパンパンパンパンパンパンパン

(川内)

「あうっ!❤やっぱり‥負けちゃ‥あっあっあっ❤」

 

夜戦の再会だ‥‥

 

(川内)

「あっ❤また‥‥イッちゃいそう❤‥」

(へたれ提督)

「俺も‥イきそうだから‥今度は一緒に‥」

(川内)

「うん❤‥一緒にイこう?」

(へたれ提督)

「じゃあいくぞ‥」

(川内)

「‥このまま出して‥‥中に出してぇ❤‥」

(へたれ提督)

「うおおおおーーー!!」

 

やはり川内に手玉に取られたへたれ提督

フィニッシュに向かうため体制を腰高位に

切り替える

 

グイッ!パンパンパンパンパンパン

(川内)

「!あぐっ!❤‥あっ❤あっ❤あっ❤‥凄い‥

これ‥あああ奥まで届いてるぅ~~❤❤❤」

 

腰を持ち上げられた川内は自分で動く事ができず

ただへたれ提督に一方的に突きまくられる‥

飛び散る愛液、びしょ濡れのパンツ、涙と涎を

垂らしまくり、目の焦点が何処かにぶっ飛んだ川内

もはや夜戦という名の快感に身を任せるだけの(雌)

であった‥‥

 

(川内)

「もっ‥もうダメ❤‥イクッ❤‥イクッ❤」

(へたれ提督)

「おっ‥俺も駄目だ!‥出る‥出ちゃう‥‥うう!」

(川内)

「ていとく出して!❤いっぱい中に出してぇーー!❤

あーーーーーーーイクイクイクイクイクイクっあ❤」

 

(へたれ提督)

「ウグッ!!」

(川内)

「あぐっ!!❤」

プシャアアードビュルルルルーー!!!!

 

潮吹きと射精はほぼ同時であったが

潮吹きの圧力を射精が押し退けて白濁液が子宮に

注ぎ込まれる‥‥

 

(へたれ提督)

「うぐぅ‥‥絞り‥‥取られる‥‥」

(川内)

「あっ‥あったか‥い❤‥中出し‥気持ちいい❤

‥‥提督の‥せーしで‥イッくぅ‥‥ぅ‥」

 

二人は見事同時に果てた‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(足柄)

「‥見せてくれるわね!でも私の夜戦はこんなものじゃ

ないわ!(‥‥何だかムズムズしてきたわ‥‥)」

(金剛)

「マーマー、バーニングラブは人様々ネー、でも

ミーとテートクの夜戦も負けてないデース!

(‥‥何だかムズムズしてきたネー‥‥)」

(不知火)

「不知火のアソコもグチョグチョです」(キリッ!)

(金剛)

「WHAT!?何をどや顔で言ってるネー!?」

(カリスト)

「そういえば‥君もおぱんつキャラだったよね‥‥

対抗しなくて良いのかい?」

(吹雪)

「え!そんなの‥駄目ですーー!

(もうパンツ濡れてるなんて言えない‥‥)」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

あれから更に、夜戦2ラウンドを経て

二人は抱き合いながら休んでいた‥‥

その時二人は同時に何かに気づく‥‥

 

 

(へたれ提督)

「‥‥‥‥‥‥」

(川内)

「‥‥‥‥‥‥」

(へたれ提督)

「‥‥川内‥‥」ナデナデ

(川内)

「‥‥うん、分かってるよ提督‥」ギュー

(へたれ提督)

「やれやれ、また引っ越しか‥‥」

(川内)

「結構気に入ってたけどね、ここ‥‥」

(へたれ提督)

「‥‥すまん‥‥」

(川内)

「提督が謝る事じゃないよ、それにアタシの居場所は

ここだもん♪」ギュー

(へたれ提督)

「‥‥やっぱお前カワイイ!」

(川内)

「エヘヘーー♪」

(へたれ提督)

「じゃあ、お客を出迎える準備だ」

(川内)

「夜戦の余韻を邪魔してくれた御礼をしないとね」

 

 

二人の顔はすでに戦士の顔に切り替わっていた

 

 

 

 

 

(特高警察A)

「装備を確認しろ!」

 

 

アパートの近くのワンボックス車の中で

7人の特高警察隊員が、銃の確認をしていた

 

 

(特高警察A)

「俺達一班が突入する、二班、三班は建物を包囲しろ!

対象を確認次第射殺しろ!」

(特高警察D)

「良いんですか?逮捕しなくて?」

(特高警察A)

「これ以上あのボンボンの世話を焼いてられるか!

俺はまともに家にも帰ってないんだそ!!

抵抗されてやむを得ず‥なら奴も文句は言えんだろ」

 

 

この半年間、特高警察は本来なら指揮権を持たない

筈の(鉄仮面のボンボン)に命令されて

へたれ提督と川内の二人を追跡していた

二人に復讐しないと気が済まない(ボンボン)が

父親の政治力をフル活用して圧力をかけてきたのだ

 

悪名高い特高から見ても、今回の一件は(逆恨み)

以外の何物でもないが、それを上にいちいち指摘して

いたら特高警察なぞ勤まらない

 

この半年、彼ら特高は何度か二人の居場所を突き止め

その都度襲撃を仕掛けてはことごとく失敗していた

捜し物を見つける事については腐っても特高警察、

それなりの能力があったが、その後の実力行使が

パッとしない‥‥

彼らの任務の大半は一般の反乱分子を探し出して

拷問することであったから、プロ相手の戦闘になると

率直に言ってからっきしであった

ましてや相手が、深海棲艦と肉弾戦を演じてきた

筋金入りの戦士となれば‥‥

 

相手は二人だからこちらは7人

しかも夜明け前の奇襲、これで片を付ける‥‥

相手にこれまた筋金入りの夜戦狂が居ることも

考えず、安直な理論で作戦を立てた彼らの運命は‥‥

 

三人の突撃班が、サブレッサー着きオートマチック

ハンドガン、ハイパワーを持って部屋の前に

残りの2班はヴェクターサブマシンガンを持って

アパートを囲む

 

 

(特高警察A)

「突入!」

 

ドアを蹴破り、むさ苦しい男達が電気の消えた部屋に

突入すると、辺り構わず乱射する

36発の乾いたサブレッサー音が響き渡るが、何の反応

も無い、もぬけの殻である

 

(特高警察B)

「いない!?馬鹿な!」

(特高警察A)

「この部屋から出ていない筈だ!いつの間に!」

 

特高達は驚愕しながらも弾倉の交換を進める

 

(特高警察A)

「くそ!一体何処に‥‥」

(へたれ提督)

「そんなことよりお前ら靴脱げや!」

(((特高警察達)))

「!!!!!!!!!!?」

 

特高が銃を構え直す前に暗闇から拳が飛んで来ると

特高Aの鼻の骨が鈍い音を立ててへし折れた‥‥

 

(特高警察A)

「!ぐああ!!!」

 

暗闇から現れたへたれ提督が特高Aの髪の毛を掴むと

柱に顔面を叩きつける、特高Aは崩れ落ちた

 

(特高警察B)

「くそぉー!」

ガシッ!

(特高警察B)

「!?!!!!」

 

特高Bが銃を向けようとするも腕を捕まれる

 

(川内)

「‥遅いよ」

 

スラスターを装着した右足のハイキック一閃!

特高Bは下顎が砕けると後ろに吹き飛んだ

当分は流動食暮らしだ‥‥

 

(特高警察C)

「うっ!うわあぁぁーー!」

 

弾倉の交換が遅れた特高Cはパニックに陥る

何とか弾倉を銃に差し込むが、その直後に‥‥

 

ガキッ!

(特高警察C)

「ひっ!!?」

 

へたれ提督は特高Cの銃のスライドを掴むと

(横にずらして)引き剥がした

 

(へたれ提督)

「おあいにく様、横にずらすのは得意なんでね」

(川内)

「ウフッ♪提督のエッチ❤」

 

(特高警察C)

「は‥‥はわわわ‥」

(へたれ提督)

「何某艦娘の真似してやがる、いつもいつもお前ら特高は

詰めが甘いんだよ」

(川内)

「夜、それも接近戦でアタシ達にケンカ売るなんて

100億万年早いと思うけど?」

(特高警察C)

「ばっ‥‥化け物‥‥」

(川内)

「悪党よりはマシだよ、提督、アタシに任して」

(へたれ提督)

「分かった、殺すなよ」

(川内)

「分かってるよ」

 

すでにへたり込んだ特高Cに川内が詰め寄ると

胸ぐらを掴み上げる‥‥

 

(特高警察C)

「ひいい‥‥たっ助けて‥‥」

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

(川内)

「‥よくも‥提督に‥銃を向けたなぁ‥許さない‥」

ハイライトオフ‥‥

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

2階の窓を突き破って落ちてきた特高Cは

下に停めてあった住人の車の屋根を破壊して

止まった、流動食暮らし第二号だ

 

 

(特高警察D)

「くそ!撃て!」パパパパパーー!

 

 

外で待機していた二班の特高が、目標の部屋に向けて

ヴェクターサブマシンガンを撃ちまくる

30発マガジンを撃ち尽くすと、次のマガジンに即交換

して射撃を続行する

中に仲間が残ってるかなどお構い無しだ、特高は皆

自分だけがかわいいのだ‥‥

 

マガジン二本分の45APCを撃ち込んだところで、部屋の

様子を伺う‥‥

 

 

(特高警察E)

「‥‥‥やったか?」

(川内)

「何を?」

(特高警察E)

「なっ!!!?‥おのれ‥ぐふぅ!!」

(川内)

「‥‥にぃ♪」⚡バチバチバチバチバチ!!⚡

(特高警察E)

「ギャアアアアーーー!!」カミノケボワー!

 

 

腹に一撃を喰らった特高Eは、直後の電撃で

強制的にアフロヘアーになって卒倒した

 

 

(川内)

「スタン・トンファーのお味はいかが?♪」

 

 

へたれ提督が、川内用の接近戦武器として託した

打撃武器のトンファに、強化されたスタンガンの機能を

合わせた複合武器だ

電撃の威力は最小に調整してある

深海棲艦に効くレベルの威力では、人間は丸焦げに

なってしまう

 

 

(特高警察D)

「‥‥‥‥‥‥」

(へたれ提督)

「マガジンの交換にどれだけかかってる?素人が!」

 

 

この時、へたれ提督はもう一人の特高Dの鼻の骨を

既にへし折っていた

鼻血を派手に出してへたり込む特高Dの目の前に

ゴツい刃先の巨大な槍が突きつけられる

先ほどまで手にしていたヴェクターは真っ二つになって

地面に転がっていた

 

 

(へたれ提督)

「日本号(ひのもとごう)て名前だ、レプリカだが

深海棲艦を真っ二つにするくらいの事はできるぜ」

(特高警察D)

「‥うう‥‥‥」

(へたれ提督)

「そこに転がってるヴェクターみたいになりたく

無かったら、三木之のウ○コ野郎に言っとけ!

俺達は海軍には戻らん、これ以上俺達の邪魔をする

なら、次は顔だけじゃすまないとな!」ドスッ!

(特高警察D)

「ぐえっ!」

 

 

槍の柄で腹に一撃を喰らった特高Dは意識を手放す

 

 

 

 

(特高警察F)

「こっちだ!」

 

 

残る三班の二人が現場に急行する

今までの音からするに他の特高は無事では済んでない

筈だ、二人は現場に着くとヴェクターを構える

三人が地面に転がっている‥‥

特高達には三人の生死など眼中に無かった

 

 

(特高警察G)

「‥‥何処だ‥‥!」

 

 

特高のつぶやきが終わるかどうかのタイミングで

背後の生け垣から一台のバイクが飛び出して来た

タンデム状態(二人乗り)のバイクは横滑りしながら

特高に突っ込んできた‥‥

 

 

((特高警察))

「わああああーー!」

 

 

発砲するひまなどない、横っ跳びで避ける特高の間を

へたれ提督と川内の乗ったバルカンSが横滑りしながら

駆け抜ける

 

二人は同時に片足を地面に着けてバルカンを強制停止

させる、只のタンデムではない、息の合ったタイミング

で二人掛かりでバイクを操縦している感じた

 

 

ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ(エンジン音)

(へたれ提督)

「‥これで終わりか?」

(川内)

「全部で7人か‥アタシ達も舐められたもんだね」

(特高警察G)

「艦娘風情が舐めやがって!誰のせいで俺達がこんな

苦労を‥‥」

(へたれ提督)

「知るかバカ!」

(特高警察F)

「畜生!これでも喰ら‥‥」

 

 

特高の一人がヴェクターを構えるが‥‥

 

 

(川内)

「☝忍法!傀儡(くぐつ)!!」シュバババババ!

 

 

川内が唯一展開した擬装、多目的ディスペンサーから

ハンパなく大量のダミーバルーンが放出された

ご丁寧に(バイクにタンデムした男女)の形状を

している、昼ならともかく夜では見分けも付かない

これがいわゆる(分身)ではなくわざわざ(傀儡)と

称しているのは‥‥後ほど明らかになるかも‥

 

サーマルビジョンを使って目視するが、ダミーバルーン

自体がガスの膨張で熱を持っていて、熱源の区別も

付かない‥‥

二人の姿は何処にも見えない

 

 

(特高警察G)

「‥くそ!逃げられたか!?」

(へたれ提督)

「いつ俺達が逃げると言った?」

(特高警察G)

「!!!?ぐわぁ!」

 

 

背後に二人がバルカンごと回り込んでいた

特高が振り向いた直後に拳と蹴りが炸裂し

特高二人は顎を砕かれてぶっ飛ばされた

流動食暮らし第三号と四号の誕生だ

 

 

(川内)

「サービスだよ♪忍法傀儡は逃げの為だけの技じゃ

ないってこと♪」

(へたれ提督)

「拳銃やサブマシンガンの射程距離内なら

俺達の接近戦のレンジ内だ、俺達とやりたきゃ

戦車かモビルスーツでも持ってくるんだな」

(川内)

「じゃあねー♪」

ドルルルルルルルル~~ーーー

 

 

ドルルルルルルルルーーーーーー

(へたれ提督)

「川内、聞くまでもないが、お前大丈夫か?」

(川内)

「何ともないよ、提督は大丈夫?」

(へたれ提督)

「せっかくの夜戦の興が覚めちまった!」

(川内)

「本当に!?じゃあさ!夜戦の続きしよ❤!!」

(へたれ提督)

「大賛成!先ずは場所だな!」

ドルルルルルルルル~~ーーー

 

 

 

 

空がうっすらと明けはじめた朝明けの道を

二人を乗せたバルカンは走って行く‥‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

突然ですが‥‥

在りし日のニシダ・メガフロート鎮守府‥‥

 

(祥鳳)

「提督、何だか素敵な夜ですね」

(ニシダ小生提督)

「俺達もナイトドライブと行くか?」

(祥鳳)

「提督!私、嬉しい!」

(阿賀野)

「阿賀野はドライブ、大好きよ♪」

(ニシダ小生提督)

「ほえ?阿賀野!?」

(瑞鶴)

「提督さん!!ズルイわよ!爆撃されたいの!?

アタシも連れてって!!!!」

(ニシダ小生提督)

「おおお、落ち着け!こう次々と来たらそれこそ

収集が‥‥」

(イッチバーン!、オソーイ!グーテンモーゲーン!ハラショー、イクノー!)

‥‥‥‥

(ニシダ小生提督)

「祥鳳!ナイトフライトに変更だ!」

(祥鳳)

「ええ!?どうやって!?」

(瑞鶴)

「艦載機発進!あの二人をやっちゃって!!」

(ニシダ小生提督)

「やめんかーい!!」

(阿賀野)

「提督は阿賀野がいないとダメなんだからー♪」

 

 

(謎鎮提督)

「世間ではあれを魔女の大釜と言うのだよ」

(足柄)

「あれは狼じゃなくて、ただ飢えてるだけよ!」

(イナヤ)

「‥‥何かこわいっす」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

輸送船団PQ55がリンガを出港して三日目

 

最初の寄港地であるコロンボの港に

国防宇宙海軍の主力戦艦が四隻停泊していた

当初の作戦目的に従って間もなく出港しようと

していた

 

そして、その近くの海上にふたつの人影があった

 

 

(加賀)

「(ザーッ)‥船団が潜水艦の攻撃をうけたそうよ」

(ジョニーnrsenc1等憲兵)

「被害は?」

(加賀)

「幸い被害はないわ、彼等も伊達に私達のカウンター

部隊をしてる訳じゃないわね」

(ジョニーnrsenc1等憲兵)

「‥‥対潜哨戒部隊を呼び戻してくれ、それと

戦艦戦隊は今すぐ出港だ、船団への合流を急がせる」

(加賀)

「‥了解」

 

 

(ジョニ憲)こと、天憲隊、現隊長

ジョニーnrsenc1等憲兵と、その嫁艦にして

地上部隊(地球上の部隊)の指揮官である

正規空母、加賀

 

 

今回、PQ55の編成と出港にあわせて

独自判断で支援を決断したのでだった

 

加賀の通信が各位に伝達された直後、主力戦艦の

一隻から通信が入る

 

 

(オペレーター)

《非行物体がこちらに向かっています、機数

およそ40!》

(ジョニーnrsenc1等憲兵)

「こちらの情報は筒抜けか‥‥」

(加賀)

「仕方ないわ、輸送船団も六本脚鎮守府も民間だもの

軍事作戦でもない限り情報の秘匿には限界があるわ」

 

(ジョニーnrsenc1等憲兵)

「命令!戦艦戦隊はそのまま船団に向かえ!ここは

俺と加賀さんで迎え撃つ!」

(オペレーター)

《り、了解!お気を付けください!》

 

(ジョニーnrsenc1等憲兵)

「‥加賀さん、すまんな、苦労をかける」

(加賀)

「‥何も問題はなくてよジョニー、人助けの為に多くの

者が力を結集していると聞いて、あなたが黙って

いられる筈がないもの」

(ジョニーnrsenc1等憲兵)

「‥加賀さんには敵わないな‥」

 

 

船団の安全を最優先して、ジョニ憲と加賀は

二人でアンノウンを迎え撃つ事に決めた

やがてその正体が判明する‥‥

 

 

(オペレーター)

《識別コード確認!目標、バトルドームB型、数42!》

(ジョニーnrsenc1等憲兵)

「バトルドーム?ジュラル星人か?」

(加賀)

「わざわざ宇宙の彼方から地球侵略に来たとか言う

物好きな連中ね」

(ジョニーnrsenc1等憲兵)

「何者だろうと船団には指一本触れさせん!行くぞ

加賀さん!!」

(加賀)

「行きましょうジョニー、鎧袖一触よ!!」

 

(ジョニーnrsenc1等憲兵)

「擬装!展開!!」

(加賀)

「艦載機!発艦!!」

 

 

人助け、この為に集結した様々な力に

新たな力が加わった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

    [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎鎮提督(謎の鎮守府)

花田大佐(連邦統合海軍査察部・陸軍高機動憲兵隊)

ジョニーnrsenc1等憲兵(天憲隊・国防軍)

ニシダ小生提督(ニシダ・メガフロート鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

蒼龍(連邦統合海軍査察部)

飛龍(連邦統合海軍査察部)

祥鳳(ニシダ・メガフロート鎮守府)

吹雪(イサカM37鎮守府)

 

カリスト(六本脚鎮守府)

EX178《イナヤ》(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

阿賀野(ニシダ・メガフロート鎮守府)

瑞鶴(ニシダ・メガフロート鎮守府)

 

親方

特高警察

オペレーター

その他声だけの番台と艦娘達

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(天憲隊・国防軍)

 

霞(ぼのたん呉鎮守府)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

かなりの長文になってしまいました

にもかかわらず読んで頂きありがとう

ございます

 

発のRー18作品いかがだったでしょうか?

自分でも発の試みでしたが正直

楽しめました

こんなアホっぽい作品ですが

またよろしくお願いします

プロローグ編は次回で区切りにしたいと

考えています

ご協力頂いた提督の皆さん

ありがとうございました!

今後もお世話になります

次回からは少し量を考えよう‥‥

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『名称説明』

 

 

ブローニング・ハイパワー

ベルギー、FNハースタル社製の

オートマチックハンドガン

 

クリスヴェクター

アメリカ、クリスUSA社と米軍の開発した

サブマシンガン

 

バルカンS

カワサキ製、排気量649CCの大型バイク

カテゴリーはアメリカン、同排気量の

ニンジャと同じエンジンの為、今回

ストーリーに出してみました

 

スタントンファー

オリジナル武器、打撃武器のトンファーに

スタンガンの何倍も強力な電撃(スパーク?)

機能を追加した、材質は強化ルナ・チタニウム製

へたれ提督が、川内の接近戦用装備として

用意した、擬装とは違い普段から携行できる

 

多目的ディスペンサー

オリジナル擬装、川内の忍法に必要な擬装の一つ

大量のダミーバルーンを任意の形状にして放出する

事が出来る、他にも証明弾、信号弾、発煙弾、

チャフ、フレア、等を発射する

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

    [次回予告]

 

ベン!パパパーツツツパーーパパーー

 

へたれ提督と花田大佐の回送は一つの

区切りを迎える、そして船団の

最初の寄港地、コロンボに大いなる力が

集結した

つわもの達の想いを乗せて、人助けの

(艦隊)が今抜錨する!

 

次回、へたれ提督と生きる為の鎮守府

『プロローグ4 大船団、ドバイへの道』

 

 

 

‥‥‥君は、時任三郎を見る‥‥‥

 

(イナヤ)

「‥‥何かすげぇーっす‥‥」

 

 

 

 

 

 

 

 




この作品は二次創作であり、
同時にフィクションです


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プロローグ4 大船団、ドバイへの道

ジョニー隊長率いる天憲隊の協力を得て
輸送船団、PQ55は中継地、コロンボに向かう

そこで、あの男がついに参戦することに!
天憲隊の参加理由も明らかになる中で
ついに船団はドバイに向かって抜錨する
プロローグ最終章(予定です)

(イナヤ)
「ん?何か釣り針に引っ掛かったっす!? 」


アンダマン海・ニコバル諸島近海

 

 

回転運動を始めて、潜水カ級が魚雷発射の体制に

入る‥‥

ここに来るまで、仲間の二体は既に対潜部隊に捕まり

轟沈していた

文字通り捨て身の状況で、カ級は目の前の貨物船に

照準を合わせる‥‥

 

頭上の海面から、ゴツい手が伸びてカ級の首を

わしづかみにしたのはその時だった

そしてそのまま強引に海面上に引き上げられる‥‥

 

 

 

 (二等憲兵吸血鬼)

「‥この俺の阻止線を突破出来ると思ったか?」

 (潜水カ級)

「‥‥ゴガァ!‥‥」

 (二等憲兵吸血鬼)

「いただきまぁ~す」ガブッ!

 

 

のどぶえを噛み切られたカ級はその場で轟沈する

それを横で「やれやれ」と言った感じで見つめる

一人の艦娘‥‥

 

 

 (木曾)

「‥‥まぁ、今回は仕方ないか」

 

 

夜間、対潜警戒中の木曾の曳航ソナーに新たな反応

吸血鬼憲兵が仕留めたカ級を囮にして、別の三隻が

タンカーに接近していく‥‥

 

 

 (木曾)

「‥それで誤魔化せたつもりか?‥弱すぎる!!」

 

 

木曾の魚雷発射管が唸りをあげて回転すると

鬼のような数のMk.46対潜魚雷が打ち出される

海中を疾走した魚雷が次々と目標を捕らえると

六ヶ所で大きな水柱が噴き上がった

 

 

 (木曾)

「‥やっぱりな、別に三隻いたか、あいつらも囮か

‥‥きりが無いな」

 (二等憲兵吸血鬼)

「おい木曾ちゃん!俺の喰い分残しといてくれよ!」

 (木曾)

「晩飯は食っただろ?」

 (二等憲兵吸血鬼)

「晩飯と補食肉は別腹なのだ!」ドヤ!

 (木曾)

「何だそりゃ?‥‥まったく‥」

 

 

ドヤ顔の吸血鬼憲兵を、木曾は見つめながら微笑む‥

 

輸送船団PQ55は、国防軍・天憲隊所属の対潜哨戒部隊と

合流、現在はコロンボ到着まで残り一日の夜である

次々と文字通り捨て身の攻撃をかけて来る深海潜水艦隊

を迎撃しているのは無論この二人だけではなかった

 

 

 (ぼのたん提督)

「影提頼むよ、空間転送!」

 

 

天憲隊、四番隊の隊長にして、ぼのたん呉鎮守府を

指揮するぼのたん提督の視線の先に、亜空間の狭間と

繋げる小ゲートが複数開き、そこから150kg対潜爆弾が

投下される

亜空間の狭間から、物質を取り出す能力を持ち

あまつさえその中に、自信のドッペルベンガーとも言う

べき(影提)を住まわせてる、ぼのたん提督ならでわの

攻撃手段だった

 

ちなみにぼのたん提督は、艦娘の提督版、艦息である為

リンガのクロード提督や、謎鎮の提督、天憲隊の

ジョニー隊長同様、海上を自力で航行出来る

へたれ提督や、二等憲兵吸血鬼は艦息でない為

それは出来ない、二人が海上移動するときは

船に乗るか、(ドダイ・マリン)と仮名で呼ばれる

小型水上高速ユニットを使用する

 

4隻の集団で接近してきたカ級達を取り囲む様に

対潜爆弾が炸裂、2隻が海の藻屑となり

残りが急浮上してきた

 

 

 (朝潮)

「‥‥浮上すれば助かると?‥終わりです!」ヒュン!

 

 

飛竜刀と呼ばれる銀色の太刀か翻り、カ級は何かの

液体を噴き出して沈んで行った

 

 

 (ぼのたん提督)

「相変わらずやるね、(辻切りの朝潮)」

 (朝潮)

「その呼び方‥‥好きになれません」

 

 

ぼのたん提督のねぎらいの言葉も生真面目な朝潮には

伝わりにくいのか、それとも照れ隠しなのか‥‥

 

 

 (ぼのたん提督)

「君の刃は、何かを守る為の刃だよ、俺は誇りに思って

もいいと思うけどね‥‥」

 (朝潮)

「!それは‥‥」

 (満潮)

「あんた達!次が来るわよ!ボサッとしない!!」

 

 

満潮のヘッジホック投射で話は中断される

水中爆発でまたも何隻かのカ級が海面に飛びだし

それを大潮、霰の二人がバトルスパイクで殴りつける‥‥

殆ど音も声も発しない暗殺者のような動きだ

 

ぼのたん呉鎮守府、駆逐艦により編成される暗殺部隊‥‥

普段とは全く違う駆逐艦娘達の姿がそこにはあった

 

 

 

 (能代)

「残弾は充分よ!撃ちまくれ!!」

 (天龍)

「オラオラー!ビビってんじゃねーぞ!!」

 

 

接近は不可能と判断したカ級の一部が遠距離雷撃を敢行

それに対して能代が迎撃魚雷とアスロックを発射する

全ての魚雷が迎撃され、アスロックの数だけ水柱があがる

 

水面に浮上したに2隻のカ級が速度を上げて船団に接近

速力は水上の方が早いものの潜水艦には自殺行為である

カ級の文字通りの特攻を天龍が迎え撃つ‥‥

 

 

 (天龍)

「‥‥天龍式抜刀術‥‥@&?!'-.$#?!!ー!」

 

 

まだネーミングも決まっていない天龍の剣撃が擦れ違い

ざまにカ級を血飛沫にかえた

これには謎鎮提督から貰った天龍刀(弐号)の威力も

付け加えねばなるまい

 

 

 (天龍)

「どうだ!怖いか!?」ドヤ!

 (能代)

「‥‥中二病の怖さを思い知らされたわ‥」

 (天龍)

「‥‥ひでぇ!」

 

 

ここで、船団指揮船、UXー01より通信が入った

 

 

 (叢雲)

《雷巡を先頭に4隻の敵が接近してくるわ!

周辺警戒よろしくね!》

 (能代)

「迎撃は大丈夫なの?」

 (叢雲)

《心配は無用よ》

 

 

 (アンドロメダ)

「メダ子の出番だぁ!いっくよー!」

 (清霜)

「メダ子ちゃんは守るよ、清霜に任せて!」

 (アンドロメダ)

「きよし、守るのは船団だよ」

 (清霜)

「あっ、そうか」

 (不知火)

「無駄口はそれまでです、不知火出る!!」

 (神風)

「皆さん行きましょう!第五戦速、突撃します!」

 (アンドロメダ)

「みんな真面目だなぁ、ま、ここは真面目にいきま

 しょ!」

 

 

急接近する深海棲艦の前に、(アンドロメダ)(清霜)

(不知火)(神風)が立ちはだかる

 

清霜をはじめ駆逐艦が装備するのは、これまた

謎鎮提督考案の120ミリ連装速射機関砲

モビルスーツの主兵装だったものを艦採用に改良した

ものらしい

その発射速度は大口径ながら機関砲だけに凄まじく

狙われたイ級、ロ級はたちまち打ち砕かれていく‥‥

 

 

 (清霜)

「戦艦と一緒なら怖く無いもん!任せて!」

 (不知火)

「不知火を怒らせたな!沈め!」

 (神風)

「装備は重要だけど、駆逐艦はスペックだけじゃ

ないのよ!?」

 

 

駆逐艦達の奮戦の横で、戦艦娘アンドロメダは

残りの雷巡チ級に陽電子衝撃砲の照準を合わせる

右目の直前に投影された空間投影式HUDに

射撃諸元が投影され、4基の3連装陽電子衝撃砲の

内、1基が連動して動き続ける‥‥

 

 

 (アンドロメダ)

「‥‥オーバーキルなのは分かってるけどさ

アンタの抱えてるその魚雷で大勢が吹き飛ぶんだ

悪く思わないでよね」

Wouuuuuuuuuuuuーー(砲塔稼動音)

 (アンドロメダ)

「‥‥うりゃあー!」

BuDoGuwooooooooooーーーーーーー(発砲音)

 

 

青い3条のビームがチ級を貫き爆発、チ級は消滅

した

 

 

 

船団指揮船、UXー01露店艦橋

 

 (へたれ提督)

「クロード君、花田大佐、羽黒、それに叢雲、

この状況をどう判断する?」

 (叢雲)

「連中、勝つ気も生還する気も皆無ね、数を頼りに

波状攻撃を仕掛けて来るばかりだわ」

 (クロード提督)

「だが、お陰でこちらの船足は鈍ってる、一日程度

は日程を遅らされてるな」

 (へたれ提督)

「つまり、連中は時間稼ぎの為の遅延戦術を仕掛けて

きてる‥‥という訳だな」

 (クロード提督)

「それ以外の理由は無いだろうな、奴らの本音は

アラビア海に戦力を集中させる時間を稼ぐことだと

俺は思うよ」

 (叢雲)

「敵の本命はアラビア海にあり‥‥か、今の連中は

そのための‥‥」

 (花田大佐)

「捨て艦‥‥か、嫌な戦術だ!」

 (へたれ提督)

「どこぞのブラ提がやりそうな戦法だな!それも

相当にしたたかで陰険な奴だ!」

 (花田大佐)

「‥‥ブラ提がやりそう‥‥か‥」

 (叢雲)

「大佐?どうかしたの?」

 (花田大佐)

「いや、今はまだ不確定要素が多過ぎて断定は

出来ない」

(下野した人間の提督が、深海棲艦に寝返った‥‥

そんな事も言われているが、まだ情報が不十分だ)

 (羽黒)

「でも、ここで天憲隊の支援を受けられたのは行幸

でした、思った以上に攻撃が激しくて

ローテーションを組むのが正直大変でしたから」

 

 

自称天才社長の安請け合いのお陰で、当初20隻の

予定が、55隻まで膨らんだ輸送船団PQ55

船のタイプも性能もバラバラな巨大船団では

まともな回避行動など取れる訳もなく、船団の

安全は全て護衛部隊の奮戦にかかっていた

 

現在は夜間ローテーション組の時間帯

昼間の時間帯を担当するのは

金剛、足柄、ガトランティス、ゼネラル、

飛龍、蒼龍、ペールギュント、サラトガ、球磨

、シェフィールド、マンジューシャカ、比叡、

朝雲、荒潮、それにクロード提督と羽黒が加わり

待機遊軍として瑞鳳とガンビア・ベイが当たる

これらのメンバーは現在休息を取っている

 

ちなみに現在の夜間ローテーション組は

川内、天龍、清霜、アンドロメダ、能代、神風、

不知火、石川島村雨、カリスト、ラビアンローズ、

朝潮、満潮、大潮、霰、フェニックス、木曾、

あきつ丸、多磨、レイオス、それに

二等憲兵吸血鬼とぼのたん提督が加わり、

待機遊軍として叢雲と防空棲姫が当たる

 

ちなみにこのローテーションを組んだのは

羽黒である、得意な分野があればその人に任せて

自分は責任だけ取るのがへたれ提督の流儀なのだ

 

結果として、海特警と天憲隊の合同作戦となった

今回の輸送作戦、これに

コロンボで待機中のジョニー隊長と加賀の二人が

加われば怱々たるスーパーキャストとなる

ほんの一時とは言え、自分の指揮下にこれ程の

メンバーが集結したと改めて考えると、思わず

ちびってしまいそうになるへたれ提督であった‥

 

そんな時、へたれ提督の心の叫びを察知したのか

無線が入る‥‥

 

 

 (川内)

《提督!ちびるならおしっこじゃなくて射精にして

よね♪》

 (へたれ提督)

「何じゃそりゃー!?」

 (UXー01)

《おバカさんからの通信よ!あんた!みんな聞いてる

わよ!》

 (川内)

《‥‥え?マジで!?》

 (フェニックス)

《ハハハ!何時も変わらないね、パンずら秘書艦!》

 (川内)

《うう~~()´д`()》

 (あきつ丸)

《お楽しみの所を不粋でありますが、敵が接近して

 くるであります》

 (へたれ提督)

「真正面か、数は?」

 (UXー01)

「数は5、戦艦ル級1、重巡リ級1、重巡ネ級1、

軽巡ヘ級2」

 (叢雲)

「今夜一番の主力と言った所ね」

 (花田大佐)

「応援はどうする?」

 (叢雲)

「これで終わりという保証はないわ、他は現状待機

このまま迎え撃ちましょう?」

 (へたれ提督)

「そうだな、あの三人なら大丈夫だ」

 (クロード提督)

「夜戦であんたの嫁にケンカを売るとは、奴らも

ツイてないねー」

 (羽黒)

「へたれ司令官さん、一言宜しいでしょうか?」

 (へたれ提督)

「なんだい羽黒ちわん」

 (羽黒)

「護衛部隊の指揮は現状、叢雲さんが取っている

様に見受けられます、司令官さんはそれで宜しい

のでしょうか?」

 (へたれ提督)

「船団全体の指揮と責任は俺にあるよ、それに

俺の役目は、目的の指示と、結果の責任を取ること

であって、目的達成の手段は得意な者に任せるべき

と思ってるよ、叢雲が指揮して全員が無事に帰還

出来るなら俺はそれで構わないよ」

 (羽黒)

「‥そうですか‥そうですね‥‥ご、ごめんなさい

生意気言って‥」

 (へたれ提督)

「いやいや、構わないよ、指揮官としては(へたれ)

なんだろうなぁ俺は」ニヒヒ♪

 

 

 (川内)

「さあー行くよ!砲雷撃戦、よーい!!」

 (フェニックス)

「デカブツは私に任せろ!とっておきの技があるんだ」

 (あきつ丸)

「重巡は接近されると厄介でありますな、遠距離で

仕留めるであります」

 

 

戦艦を含む打撃部隊が接近して来るのにも関わらず

三人に焦りの色は微塵も無い

夜間である為、敵も接近して砲撃する気らしい

その隙をまずあきつ丸が突く‥‥

背中に背負った長大なアンチマテリアルライフルを

射撃ポジションにセット、自身のHUDと照準を連同

させる、狙うのは2隻の重巡

 

人間の力ではびくともしないボルトハンドルを引いて

初弾を装填すると重巡ネ級を照準に捕らえる

 

 

 (川内)

「突撃するよ!」

 (フェニックス)

「任せろ!!」

 

 

川内とフェニックスが突撃を開始、早くも牽制射撃を

開始する、この時をまっていたかの様だ

 

 

 (あきつ丸)

「血の気が多いでありますな、目的を忘れないように」

‥‥‥‥‥‥

 (あきつ丸)

「‥‥これで‥‥逝くであります‥」

 

 

あきつ丸がゆっくりと引き鉄を引くと図太い発砲音と

共に(ライフル砲弾)が打ち出された

当たれば戦艦の主砲並の威力のある大口径ライフル弾

は、船団に向かって疾走中のネ級の頭部をさらって

いった

後ろを走っていたリ級は驚き、周りを見回すが

直後に胸部装甲に大穴を開けられ沈んでいった

 

 

 (フェニックス)

「いくぞデカブツ!私が相手だ!!」

 

 

戦艦ル級に牽制射撃を加え、ル級の砲撃を高速回避

しながら、フェニックスはル級との距離を詰めて

いく、ヘ級2隻は川内が牽制、あきつ丸もル級への

牽制に加わり、ル級は照準が絞れず、ついに

フェニックスに懐に入られてしまう

 

 

 (フェニックス)

「私のこの手が真っ赤に燃えるぅ!貴様を倒せと

轟き叫ぶぅ!!」ゴアアアアー!

 (ル級)

「!!!!!!!?」

 (フェニックス)

「砕け散れ!シャイニングフィンガー!!」

 (ル級)

「ゴガァァァーー!」

 

 

フェニックスの燃え上がる右手、実は耐火グローブ

に可燃ジェルを塗って引火させたフェイクであった

フェニックスの演技と合間ってル級は完全に

注意をそらされてしまったのである

全てのLメタル155ミリ砲がゼロ距離射撃体制に

入る‥‥

 

 

 (フェニックス)

「ヒーート!エンド!!」ドゴゴゴゴーー

 

 

至近距離から12発の徹甲榴弾が全てル級の

上半身に集中し、ル級の上半身は後方に吹き飛んだ

 

 

 (フェニックス)

「いつか必ず本当のシャイニングフィンガーを

使えるようになってやるぜ!」

 

 

 (川内)

「さあ!アタシと夜戦しよ!!」

 

 

夜戦の真打ち登場である!

2隻のヘ級に急速に距離を詰めて行く川内‥‥

 

 

 (川内)

「提督、これ‥‥借りるね?」

 

 

魚雷が撃てない川内の為に、へたれ提督は

兵装を複合ユニットとしてモジュール化する手法を

撮った

 

スロット1には基本装備である

Lメタル、65口径155ミリ速射ライフル砲、

三連装砲塔一基と、

M242ブッシュマスター、25ミリチェーガン

連装ターレット一基、それに側面の

バルジシールド

これらを組み合わせた武装モジュールを

両腕に各一基づつ

 

スロット2は使い勝手のいい多目的ディスペンサー

川内の現代忍法には欠かせない装備である

 

スロット3は、対潜装備の必要から

71式ボフォースロケットの箱型ランチャーと

分離式音響ソナーの組み合わせユニットを

装備している

 

こんな複合ユニット化されたモジュールを

スロットに組み込むなど、正規の海軍では違反

呼ばわりされかねないが、こちらは民間!

知ったことか!

第一、陽電気衝撃砲だのメガ粒子砲だの

ザクマシンガンだの機械獣だの‥‥こんなものが

平気で使用されるご時世に反則も豚足も

あるものか!

 

だか、川内が持つ刃はそれだけではなかった

あきつ丸の様に背後にデカい槍を背負っている‥

へたれ提督から借り受けた「日本号」である

ただし、取り回しの都合から柄の長さは三分の二に

短縮されている

 

背中から「日本号」を外して構えると、ヘ級の一隻が

こちらに魚雷を発射するのが見えた

 

 

 (川内)

「‥‥‥‥ニイッ♪」

 

 

自分に向かって来る6本の筋を見て川内はほくそ笑む

これで輸送船団への脅威が確実に一つ減ったのだ

魚雷を撃たなかったヘ級が何かに気づき、撃ったヘ級

をどつく、だかもう遅い

 

海洋は常に一定の波が立っている、その波の一つを

ジャンプ台にして川内は空中に飛び上がる

それこそ忍者か体操選手の様に空中で回転すると

川内の真下を魚雷が走り抜けていった

 

魚雷をかわし、海面に着水した川内はさらにヘ級との

距離を詰める、試したい戦法があった‥

多目的ディスペンサーが水平に向きを変え、

艦砲で迎撃してくるヘ級達の鼻先にフレアを撃ち込んだ

 

一瞬、ヘ級達の目が眩む、その直後、ヘ級を踏み台に

してまたしても空宙に川内が舞う‥‥

 

 

 (魚雷を撃ったヘ級)

「オレヲ‥‥オレヲ踏ミ台ニシタナ!?」

 

 

宙を舞う川内の真下に、まだ魚雷を残したヘ級が見えた

両腕のモジュールから毎分225発の25ミリ弾が

ヘ級の魚雷発射管に撃ち込まれる

魚雷が誘爆し、ヘ級は発射管諸共四散した

 

 

 (ヘ級)

「!!!!‥‥‥!?」

 

 

仲間の爆発で、ヘ級は川内の位置を完全に見失う‥‥

やがて‥‥‥

気がつくと、鼻先に「日本号」の狂暴な刃先があった

 

 

 (川内)

「アンタが何者かなんて関係ない‥提督の邪魔をする

奴は‥‥消してやる!!」ハイライトオフ

 

 

天下三代名槍の一つ、「日本号」のレプリカが、ヘ級を

串刺しにした‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

長い夜が明けて、昼間ローテーション組の時間に

切り替わった

コロンボまではわずかの距離だが、休息から

解き放たれた獰猛達は咆哮する‥‥

 

 

 (金剛)

「ハーニング!ラァーーブ!!」バドムバドム!

 (比叡)

「気合い!入れて!行きます!!」バドムバドム!

 (ゼネラル)

「かかってこいやぁーー!!」BBBWWOOOOOOOOー!

 (サラトガ)

「サラ子、攻撃します、アターック!」

 

 

コロンボが近いと言うのに深海棲艦は水上打撃部隊を

送り込んできた、空母こそいないものの、少数の

戦艦を含む部隊が次々と襲来する

 

金剛と比叡は、姉妹艦の強みを活かし、統制射撃により

倍以上の深海棲艦を各個撃破していった

 

 

 (金剛)

「比叡!敵の先頭艦に射撃を集中、やるネー!」

 (比叡)

「ハイ!任せてください!邪魔は許さない!」

 (金剛)

「船団には手出しさせないヨ!ファイヤー!!」

バドムバドムバドムバドム!!

 

 (ゼネラル)

「やるね金剛達、こっちも負けてられないね!」

 

 

ゼネラルが両手に装備する連装マシンキヤャノンが

銃身を回転させ弾丸を撒き散らすと、射線上に存在した

敵は次々と砕け散った

サラトガの艦載機、エアリーズが残敵を掃討していく‥‥

 

 

 

 (花田大佐)

「皆、頑張っているようだ」

 (へたれ提督)

「ああ、良くやってくれている」

 

 

双眼鏡の向こうで、蒼龍の艦載機(流星)が、暖降下爆撃

で海上の敵を仕留めるのが見えた

 

 

 (川内)

「提督!お疲れ様!」

 (清霜)

「パパ!ただいま!」

 (アンドロメダ)

「提督ただいまじゃん!、ちーっす!」

 (あきつ丸)

「提督殿、大佐殿、護衛任務、交代完了であります」

 (へたれ提督)

「お疲れ!清霜、メダ子、お前達良くやってくれた!」

ナデナデナデナデ

 (清霜)

「へへーん♪清霜に任せて!」

 (アンドロメダ)

「まあ当然の結果じゃん!メダ子褒められて伸びるタイプ

だから、ウーンと褒めてね♪」

 (花田大佐)

「あきつ丸もご苦労だったな」

 (あきつ丸)

「大佐殿も、目の下にガッツリくまが出来ているであります

お休みになられては?」

 (花田大佐)

「お前達が頑張っているのに寝てる訳にもいかんだろ?」

 (あきつ丸)

「それでは身が持たないであります、まだ先は長いで

ありますよ」

 (花田大佐)

「分かったよ、同じタイミングで休む」

 

 (へたれ提督)

「川内、よくやってくれた」ダキッ

 (川内)

「‥‥♪エヘヘー❤提督あったかい‥‥」ギュー

 

 (クロード提督)

「お楽しみの所何だが、おたくらも休んじゃどうだい?

今夜もあるんだしよ」

 

 

昼間の護衛ローテーションの指揮はクロード提督が

取ることになる、同時にユークスも休憩を取らせる為

次元潜航艦、UXー01の操舵は一次直接クロード提督が

担当する、見張り員は瑞鳳とガンビア・ベイだ

コロンボ到着は夕方の予定、ジョニー隊長との合流まで

へたれ提督達は休憩を取る必要があった

 

 

 (川内)

「今も攻撃されてるでしょ?アタシ達だけ休んで

いいのかなぁ?」

 (へたれ提督)

「休める時に休むのも仕事の内だよ、それに心配は

いらないさ、あれを見てみなよ」

 

 

 (足柄)

「第一戦速!この時を待っていたわ!‥てぇー!!」

 

 

今、戦場に狼が放たれた

ル級、リ級と駆逐艦の戦隊に向かって単艦で殴り込みを

かける足柄、主砲も魚雷も使わず本能のままに肉弾戦を

仕掛けるべく突撃していく‥‥

 

余りのクレイジーな状況に呆気に取られていたが

ようやく我に返った深海棲艦達が砲撃を開始、しかし

足柄の(暴走)は止まらない

リ級の放った砲弾が足柄の正面に向かって飛来‥‥

これを足柄、右裏拳で弾き飛ばす、足柄の後方で

砲弾が空中爆発!スゲー!

 

 

 (足柄)

「何よこの程度?もっと私を楽しませて頂戴!」

 (ル級)

「!?オノレェーー!」

 

 

今度はル級が発砲、素早く回避、一弾だけ命中コース

足柄、今度は左ハンマーフックで弾き飛ばす

またもや後方で空中爆発!オーマイガー!

 

 

 (ル級)

「ハジイタ!ハジイタナンデー!?」

 (足柄)

「飢えた狼の称号は伊達じゃないのよ!?」

 

 

完全に勢いに飲まれた深海棲艦達の懐に、足柄は

飛び込んだ、真っ先に狙うは戦艦ル級‥‥

 

 

 (足柄)

「そいつを寄越しなさいな!!」ガシッ!

 (ル級)

「ヌォ!?‥‥グガァーーー!?」

 

 

ル級の艤装を引っつかみ奪い取ると、それを使って

ル級を殴りつける、ぶっ飛ぶル級!

返す刀で横にいたリ級をぶん殴る、ぶっ飛ぶリ級!

 

 

 (足柄)

「さあ!次はアンタ達よ‥‥」

 (別のリ級)

「‥ヒィ!」「‥ニゲ‥」

 

 

完全に縮み上がったリ級2隻の頭をつかむと、双方の頭を

ぶつけ合わせる、双方とも怯む

足柄はそのうちの1隻を海面に叩きつけると

マウントポジションから、リ級をタコ殴りにするヒデー!

飛び散る何かの液体に顔を染めながら足柄は

この数日間の地味な護衛任務の鬱憤(うっぷん)を

晴らそうとしていた

 

 

 (足柄)

「あはははははーー!私は今、生を感じてるわ!!」

 (リ級)

「‥‥コノ‥‥バケモノメ!‥‥」

 

 

深海棲艦に化け物呼ばわりされる足柄とは一体‥‥

その時、タコ殴りを免れたリ級の肩を誰かが背後から

叩く‥‥

 

 

 (二等憲兵吸血鬼)

「見つけた‥いただきまぁす♪」ジュルリ、ガブッ!

 (リ級)

「ギエアアアアーーー!?」

 (足柄)

「ちょっと!私の獲物を横取りしないで!!」

 (二等憲兵吸血鬼)

「いいだろ!腹減ってんだよ!!」

 

 

一緒にいた、2隻のロ級は思考停止状態で止まっていた

連中の運命は決定した‥‥

 

 

 (アンドロメダ)

「……何か怖いし……」

 (川内)

「あれ大丈夫なの?何だか収拾がつかなくなって

きてない?」

 (へたれ提督)

「問題ない、何の為に白色大帝がいると思う?」

 (清霜)

「そうか!大戦艦に任せれば大丈夫だね!」

 (花田大佐)

「……どうかなぁ?」

 

 

足柄達に新たな深海棲艦隊が接近してきた

今度は護衛部隊主力の自分達を撃破するつもりらしい

 

 

 (足柄)

「ウフフ♪そうこなくちゃね!」ボキボキ

 (二等憲兵吸血鬼)

「俺が全部喰らう!!」ジュルリ

 (足柄)

「アンタは引っ込んでなさいな!!」

 

 

足柄と吸血鬼憲兵が言い争っている目の前で

深海棲艦隊が、ワープしてきた(火炎直撃砲)によって

焼き払われた、正に一瞬だ!

 

 

 (足柄)

「ガトランティス!?アンタよくも!!!」

 (二等憲兵吸血鬼)

「あれじゃ丸焦げで食えねえだろうが!!」

 (ガトランティス)

「やかましい!!その方ら!余を差し置いて好き放題

暴れおって!!

あの戦艦好きの小娘に良いところが見せられぬでは

ないか!!」

 (足柄)

「何よ!清霜に良いところ見せたいって?あらまあ

かわいい所あるのねぇ」ヒヒヒ

 (ガトランティス)

「笑うな!余を崇拝する者達の期待に応えるのも

帝王としての勤め‥‥」

 (二等憲兵吸血鬼)

「騒いだら余計腹が減ったーー!」

 

 

 

 (清霜)

「ガトランティスさん‥‥格好良い‥‥とは思うけど」

 (アンドロメダ)

「‥‥‥余計駄目じゃん?」

 (へたれ提督)

「‥‥問題‥‥ない、羽黒がいる‥‥」

 

 (羽黒)

「‥‥へっくちゅん!❤」

 (羽黒)

「もう!しょうがないですね!」ドコドコ

 

 

暴走三人集の脇を通り抜けたイ級数隻を羽黒が掃討する

 

 

 (羽黒)

「皆さん、ちゃんと仕事して‥‥」

 (足柄)

「私はね!今凄くイラついているのよ!なぜなら

妙高姉さんに完全に騙されたのに今更気づいたから!

よくよく考えて見れば提督とドバイで再開するまで

めちゃくちゃ時間が掛かるじゃない!!

その間に姉さん達はきっと鎮守府で‥ちくしょう!!」

 (ガトランティス)

「愚か者め、そんなに嫌なら帰るなり先に行くなり

好きにすれば良かろう?あの男の胸筋は余の物だ!」

 (足柄)

「冗談じゃないわ!!誰が諦めるもんですか!!」

 (二等憲兵吸血鬼)

「何い?肉だと!?俺に食わせろ!!」

 (ガトランティス)

「ええい!あれは食い物ではないわぁ!!」

 

 

深海棲艦に八つ当たりをしつつ、暴走三人集の

ドタバタコントはコロンボ到着まで続いた

足柄は、一発も撃たず、当たるを幸に殴る蹴る!

二等憲兵吸血鬼は、ローテーションをガン無視して

大食い大会!

ガトランティスは、アスタロスちゃんと打ち上げ花火!

 

このドタバタコントが終了したのは、コロンボで

加賀にデコピンくらってTKOされた後であった

 

 

 

 (ぼのたん提督)

「ジュラル星人が攻撃してきたって!?

隊長達は大丈夫だったのかい?」

 (加賀)

「私達はそんなに柔じゃないわ、敵は戦力の大半を

失って撤退、こちらの損害は皆無よ」

 (クロード戦艦提督)

「流石は天憲隊と言ったところか、しかし奴ら

深海棲艦と連動して攻撃して来たのかな?」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「まだ手探りと言ったところじゃないか?ただ連中が

手を結ぶ可能性だけは承知しておかないとね」

 (へたれ提督)

「それはそうと、礼を言うよ隊長、お陰で助かった」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「俺が好きでやったことさ、気にする事はないよ

ところでアンドロメダは元気でやってるかい」

 (へたれ提督)

「元気さ、いい娘だよ、よく頑張ってくれてる

特に清霜がなついて離れなくてね」

 (アンドロメダ)

「ちーっす隊長!久しぶり!見て見て!この子がきよし

だよ!」

 (清霜)

「こっこんにちは!」

 (加賀)

「あらまあ、早速可愛らしい妹が出来たみたいね」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「そいつは良かった」

 (加賀)

「アンドロメダ、貴女は調子に乗りやすい所があるから

ちゃんと提督さんの言うことは聞くんですよ」

 (アンドロメダ)

「分かってるって!メダ子は褒められて伸びるタイプ

だから大丈夫!」

 (加賀)

「何が大丈夫なんだか‥‥清霜、貴女も精進しなさい

アンドロメダを宜しくね」

 (清霜)

「はい、メダ子ちゃんは清霜が護ります!」

 (アンドロメダ)

「メダ子がきよしを護るんだよ!」

 (清霜)

「あたしだもん!」

 (川内)

「分かったよ二人とも、お互い護りあっていこうね」

 (清霜)

「はい、ママ」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「ははは!元気があって良いことだな、二人とも仲良く

‥‥‥ん?、ママって?」

 (川内)

「そう、今はアタシが清霜のママだよ♪」

 (へたれ提督)

「それで俺がパパって訳」

 (清霜)

「そう、二人が清霜のパパとママだよ♪」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「!あんたらが清霜を産んだのか!?‥いやまさか!?」

 (アンドロメダ)

「んな訳無いじゃん!!養女だよ養女!」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「‥‥ああ、なるほど、しかし何でまた養女とは‥‥」

 (へたれ提督)

「話せば長くなる、まあこれも何かの縁というやつさ」

 

 

 

コロンボに到着したその夜、船団は一次船足を休める

事になっあ

まだアラビア海の行程が残っている

物資の多くが災害援助物資とはいえ無理は出来ない

休息は必要である

 

夕飯はささやかながらバーベキュー形式

作戦途中だか鋭気は養わなきゃ‥‥

 

 

 (足柄)

「この私が‥デコピンで‥ちくしょう!!」ガツガツ!

 (ガトランティス)

「余の面目は丸つぶれだぁーー!」ガツガツ!

 (神風)

「相手が相手(加賀)だから仕方ありません、やけ食い

は止めて下さい!」

 

 (満潮)

「何よ!私のピーマン串焼きが食べれないって言うの!?」

 (ぼのたん提督)

「ピーマンしか刺さって無いじゃん!?」

 (朝潮)

「‥‥‥‥‥‥」

 

 (金剛)

「ヘーイ!テイトクー❤あーんするネ♪」

 (クロード戦艦提督)

「おっおう‥‥」

 (比叡)

「お姉様!カレーをどうぞ!」(どす黒いオーラカレー)

 (金剛)

「比叡!?オノレは何をさらしてくれたデース!!」

 (比叡)

「ヒエーー!!」

 (クロード戦艦提督)

「静かに食えよ!」

 (不知火)

「提督、焼き立てのお肉をどうぞ」ジュー~

 (クロード戦艦提督)

「あちぃー!」

 

 (UX-01)

「皆、新しいお肉が焼けたわよ♪」

 (二等憲兵吸血鬼)

「おおう!食わせろ!」ガツガツ!

 (木曾)

「慌てるなよ、うん、いい肉だ」

 (フェニックス)

「…何でユークスが配膳係やってるんだ?」

 (UX-01)

「あっ……しまった!いつものクセでつい!」

 (叢雲)

「食事はバランスが大事よ、ほら食べなさい」

 (ぼのたん提督)

「今度は肉ばっかり……」

 

 (蒼龍)

「はい大佐、あーん♪」

 (花田大佐)

「も、もう食べられない…げっぷ!」

 (飛龍)

「好き嫌いは多聞丸に怒られますよ!」

 (花田大佐)

「お腹一杯なの!多聞丸関係ないし!」

(あきつ丸)

「大佐殿が普段どんな状況なのかよく分かったで

あります」

 

 (アンドロメダ)

「きよし!今度はあっちのテーブルにいっくよー!」

 (清霜)

「うん!ご飯の夜戦だー!」ドタドタ!

 (へたれ提督)

「行儀が悪いぞ、それに野戦の使い方が……」

 (川内)

「いいんじゃない?夜は長いよ❤️」

 (へたれ提督)

「おっおう…」

 (清霜)

「防空ちゃんも早く!」グイグイ

 (防空棲姫)

「マ、マッテ …コノ御新香…オイシイ…子供タチ

ニモ食ベサセテ…アゲタイ」

 (天龍)

「御新香かぁ、ちび達が喜ぶかなぁ?」

 (能代)

「好き嫌いは多聞丸に怒られますよ…あれ?」

(球磨)

「この大蜥蜴の丸焼きうまいクマー!」ボリボリ

(多摩)

「さあ食べてみるニャー」

(ガンビア・ベイ)

「そんなの無理無理無理!!」

 

 (サラトガ)

「このくらいの量でいいかしら?」配膳中‥‥

 (石川島 村雨)

「ありがとう、サラ子さん」

 (加賀)

「‥‥こんばんわ」

 (サラトガ)

「加賀さん、今回はお世話になります」

 (石川島 村雨)

「加賀さん‥‥北九州の件ではお世話になりました」

 (加賀)

「仕事ですもの、構わないわ、ところでご主人は?」

 (石川島 村雨)

「UXー01の整備点検に行ってます、あの船色々と特殊

みたいで‥」

 (サラトガ)

「元々地球外の船ですから」

 (加賀)

「その食事、持って行くのね?」

 (石川島 村雨)

「はい、村雨の仕事ですから」

 (加賀)

「そう、ご主人に宜しくね」

 (サラトガ)

「加賀さんのお皿は食べ物がテンコ盛りですね‥‥」

 (加賀)

「いくら食べてもOKだもの、流石に気分が高揚します」

 

 (羽黒)

「本当に凄い人達がそろいましたね」

 (へたれ提督)

「羽黒ちわんお疲れ様、君の組んだローテーションは

完璧だったよ」

 (川内)

「まだ先はあるけど、色々ありがとうね」

 (羽黒)

「いっいえ!それ程の事では‥‥でも司令官さんも

来れたらなって少し思います」

 (謎之提督)

「そんな心配は無用だぞ羽黒」

 (羽黒)

「ほえっ!?司令官さん!?」

 (へたれ提督)

「謎提さん!あんた別の任務で出撃してたんじゃ!」

 (謎之提督)

「分身という便利な能力がある」

 (川内)

「あっなるほど」

 (謎之提督)

「でも今回は長期間だからな、クオリティーを保つ

のと時間的制限から2体が限度かな」

 (羽黒)

「いえ、そもそも分身を使えること自体がすご‥‥」

 (足柄)

「うにゃーーん❤提督!来てくれたのー!!」ガバッ!

 (謎之提督)

「よう足柄、予定変更で少し早く‥‥どぉぉ!?」

 (羽黒)

「はは‥‥良かったですね姉さん」

 

 (二等憲兵吸血鬼)

「おお!提督がいっぱい!より取り見取り!」ジュルリ

 (木曾)

「‥‥食うなよ!」

 (二等憲兵吸血鬼)

「断る!」

ボカ!

 

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 (加賀)

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 (木曾)

「隊長、加賀姉さん、俺達は先に失礼するよ」ズルズルズルー

 (加賀)

「‥あの吸血鬼があそこまで尻に引かれるなんてね」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「‥それにしては何とも幸せそうな寝顔だな」

 

 (アンドロメダ)

「凄いきれいなたまご焼き!」

 (清霜)

「美味しそう!」

 (防空棲姫)

「子供タチニ…食ベサセタイクライ」

(ペールギュント)

「ペールはリリーお姉ちゃんに食べさせたいのです」

(能代)

「貴女が作ってあげたら?喜ぶわよ」

 (瑞鳳)

「召し上がれ♪またご焼き、食べリゅ?」

 

(アンドロメダ)

(清霜)

(青葉)

(秋雲)

「「「「たべりゅーーー!」」」」

 

 (アンドロメダ)

「てっ!何でアンタ達がここに!?」

 (青葉)

「恐縮です!提督にくっついて取材に来ました!」

 (秋雲)

「薄本ネタの宝庫だからね♪特にあっちの」ヒヒヒ‥

 (ラビアンローズ)

「映像資料もバッチリ押さえますよ!勿論バイト代は

‥‥」

 (謎之提督)

「‥‥‥‥(パチン!)」

 

 

青葉、秋雲、ラビアンローズの意識はしばらく飛んだ‥

 

夕食のバーベキューも終わり、各次休みにつく

ジョニー隊長の提案で明日一日はコロンボでの休暇と

なった、つまり今夜は‥‥

 

 

 (清霜)

「グゴー」zzzz

 (アンドロメダ)

「フンガー」zzzz

 (防空棲姫)

「コウシテ‥見ルト‥マダ子供‥デスネ」

 (天龍)

「まあな、よく頑張ったよこいつら」

 

 (へたれ提督)

「今夜は月が綺麗だな」

 (川内)

「それは夜戦のサイン‥‥だよね❤」

 (へたれ提督)

「うん、否定はしないよ」

 (川内)

「なら準備はバッチリだよ♪」(チラッ)

 (へたれ提督)

「!ダズル迷彩紐‥‥」鼻血ブシュー!

 

 (加賀)

「さあジョニー!今夜は寝かさないわよ!」(バサッ)

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「かっ加賀さん!?その下着はぁ!!」鼻血ブシュー!

 

 (カリスト)

「‥‥いい雨だね‥‥」(ギュッ)

 (フェニックス)

「?雨なんか降ってないぞ?‥て、え!?」

 

 (金剛)

「テートク‥‥もう我慢出来ないデース❤」

 (不知火)

「不知火のアソコもグチョグチョです‥‥」

 (金剛)

「ぬい!オノリャー!!」

 (クロード戦艦提督)

「仲良くしろ!二人同時に相手してやる」(分身)

 (金剛)

「それはそれで‥‥複雑デース‥」

 

 (ぼのたん提督)

「いくら俺が艦息だからってこれじゃもたないよ!」

 (満潮)

「根性出しなさい!順番がつかえてるんだから!」

 (荒潮)

「あらーたいへーん♪」

 (霰)

「‥‥んちゃ!」

 (叢雲)

「アンタは加わらないの?」

 (朝潮)

「私は‥‥別に」

 (叢雲)

「婚期逃すわよ」

 (朝潮)

「何ですか!?それは!?」

 

 (花田大佐)

「‥もう‥食べられにゃい‥」ゲフッ

 (飛龍)

「あちゃー!失敗したかぁ」

 (蒼龍)

「誰よ!ここまで食べさせたのは?」

 (瑞鳳)

「あなた達が食べさせたんでしょうが!!」

 

 (謎之提督)

「さあひざまずけ!雌犬共!!」(触手)

 (足柄)

「わおーん❤雌犬になっちゃうーん❤」

 (謎之提督)

「踏み込みが足りん!!」

 (羽黒)

「しっ司令官さん!もっと❤モットォー!!!❤」

 (神風)

「なんて御下劣な男なの‥‥下品で‥エロくて‥‥

こんな提督なんか‥‥だいちゅきぃぃぃーー!❤❤❤」 

 (ガトランティス)

「ああ❤‥‥テレサが‥‥みえりゅ❤‥‥」ガクッ

 

 (サラトガ)

「素敵な艦載機ですね」

 (ダロルド)

「貴女のエアリーズも大概よね、ところで、貴女のは

大きいわね」

 (ガンビア・ベイ)

「ど!どこ見ていうとんねん!?」パッ

 (サラトガ)

「あら?人格が‥‥」

 

 (二等憲兵吸血鬼)

「わー!木曾ちゃん!俺をベッドに縛り付けて

どうする気だい!?」ジタバタ ジタバタ!

 (木曾)

「そんなに元気が有り余っているなら、今夜は俺の

相手をしてもらおうか?」ジュルリ!

 (二等憲兵吸血鬼)

「‥‥タチュケテ‥‥」

 

 (青葉)

「ロープを解いてくださーい!青葉の取材がー!」

ジタバタ ジタバタ!

 (秋雲)

「これじゃイラスト書けないよ~」

 (ラビアンローズ)

「もうしませんから~、これからは地道に転売して

稼ぎますから~(泣)」

 (石川島 春馬)

「何が地道にだ!反省して無いだろお前!」

 (石川島 村雨)

「あらあら♪どうしたのこれ?」

 (石川島 春馬)

「良からぬ事を考えたから、謎提さんに潜望鏡に縛り付け

られたんだよ」

 (石川島 村雨)

「そうなの、ところで‥‥」

 (石川島 春馬)

「うん?」

 (石川島 村雨)

「村雨も‥‥スタンバイOKよ❤」

 (石川島 春馬)

「おっおう」

 (ペールギュント)

「リリーお姉ちゃん‥‥愛しているのです‥」

 

 ーー謎の鎮守府ーー

 (リリーマルレーン)

「‥へっくしょーーい!!」

 (アレキサンドリア)

「何?アンタかぜ?」

 (リリーマルレーン)

「いや‥‥急に寒気が‥‥」

 

 

 (UXー01)

「後片付けは、私に任せて♪」

 (能代)

「ホテルの人に任せておけばいいのよ?」

 (UXー01)

「‥‥‥え?」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

各々、夜戦に明け暮れた夜が過ぎ、二日目の朝

船団は出航準備の為、隊列を組みはじめたが

平穏とはいかず、深海棲艦載機やバトルドームが飛来

攻撃を仕掛けてきた

これを空母艦載機と防空棲姫、アンドロメダも含めて

迎撃戦が展開される

 

 

 (飛龍)

「艦載機発艦!!迎撃して!!」

 (加賀)

「鎧袖一触よ!!」

 (ダロルド)

「シュネル!フォルゲン!」

 (サラトガ)

「全機、使用兵装自由!アターック!」

 

 

制空戦闘機が上空に駆け上がり、空中戦が展開される

敵の航空戦力が初めて投入されたことは

この先のアラビア海の前途多難を想像させた

 

戦闘機が撃ち漏らした敵機を防空棲姫が狙う

あの穏やかな表情は今は何処にも無い

 

 

 (防空棲姫)

「‥ウフフ‥私カラ‥奪イニ‥キタンダァー!?」

 

 

背中の集光板が展開し、実体弾も発射可能な

3機の連装サテライトキャノンが射撃を開始

主に狙われたバトルドームは次々にビームに串刺しに

されていった

 

 

 (蒼龍)

「新たな艦載機来ます!」

 (加賀)

「これではきりが無いわね!いつまでも船団を留め置く

訳にもいかないし、アンドロメダ、お願い!」

 (アンドロメダ)

「了解!メダ子にお任せー!」

 (清霜)

「後ろは護るからね!」

 (加賀)

「‥‥フフッ、いい娘達ね」

 

 

アンドロメダの500ミリ主砲に陽電子衝撃砲ではなく

対空三式弾が装填される

 

 

 (アンドロメダ)

「各主砲、目標に照準連動っと‥‥」

wouuuuuuuuuuuuーー(砲塔稼動音)

 (アンドロメダ)

「あの艦載機のお腹‥‥わっ!キモ!!」

BuduguwouBuduguwouBuduguwouuuuuuuーーーー

(発砲音)

 

 

近接信管を内蔵した小弾子が炸裂して空中をなめ回し

敵艦載機は消滅した

 

 

 

 (謎之提督)

「それでは、指揮官のへたれ君から一言」

 (へたれ提督)

「いやぁそんな大層な事じゃ無いんだが‥‥」

 

 

朝の防空戦闘は、被害ゼロで切り抜ける事が出来た

船団の出航を前に、護衛部隊に対してへたれ提督からの

一言‥‥という事になった

 

 

 (金剛)

「ほら川内、ユーも前に出るのデース」

 (川内)

「‥‥え?アタシの事!?」

 (金剛)

「ここに川内は他にいないネー」

 (川内)

「いやぁ‥何でまた‥‥」

 (足柄)

「ほら、選挙の時、当選候補が支援者の前で夫婦揃って

挨拶とかするでしょ?あれみたいなものよ」

 (川内)

「ふっ、夫婦揃って‥‥えへへ‥‥」

 (足柄)

「ほら!さっさと出る!!」ドンッ!!

 (川内)

「うわらばー!?」

 

 

へたれ提督・川内夫妻は前に出されて挨拶することに

 

 

 (アンドロメダ)

「提督ー、やるじゃん!ひゅーひゅー!」

 (清霜)

「ママ凄い照れてる、カワイイー!」

 (ゼネラル)

「こりゃ何だ?夫婦漫才か?」

 (へたれ提督)

「漫才じゃねーよ!」

 

 (へたれ提督)

「あー不詳ながら、これだけの凄い皆を一時的とはいえ

指揮出来た事を大変光栄に思う、そして今日、ここまで

来れたのは皆の頑張りのお陰だ、心から感謝してる」

 (川内)

「みんな‥‥本当にありがとう!!」ペコッ

 

 (謎之提督)

「あー硬い事は言いっこなし、俺達海特警も天憲隊も

皆仲間だからね、助け合うのは当然さ」

 (クロード戦艦提督)

「俺達はどんなに金を積まれてもやりたくない事は

やらないし、逆にやろうと決めた事はどんなにきつくても

やり遂げる、今回はやりたいからやってるんだよ」

 (ぼのたん提督)

「俺も頼りたい時は頼るからさ、今回は頼ってくれよ」

 (二等憲兵吸血鬼)

「喰って欲しい奴がいたら遠慮は要らないぜ!」

 (ぼのたん提督)

「いや、それは遠慮したほうが‥‥」

 (羽黒)

「川内さん、旗艦としてご立派でしたよ♪」

 (川内)

「へ?‥‥そっそうかなぁ‥♪」

 (へたれ提督)

「羽黒ちわん!!ありがとうぅぅぅ!!」ヨヨヨ(泣)

 (川内)

「ちょっと!何で提督が泣くのよ!?」

 (ゼネラル)

「やっぱり夫婦漫才になったじゃねーか」

 (あきつ丸)

「大佐もよく頑張ったであります」

 (花田大佐)

「俺も評価の対象か?」

 (叢雲)

「当然よ」

 (花田大佐)

「そりゃ‥‥光栄だ‥‥」

 (川内)

「えー、提督が泣いちゃったのでアタシから一言

まだ道は残ってるけどあと少し、力を貸して!

みんな、お願いします!」

 (加賀)

「任せておきなさい、川内型」

 (ガトランティス)

「余に任せておけば問題は無いわ!」

 (飛龍)

「最後の一船になっても、護ってみせます!」

 (満潮)

「馬鹿ね!それじゃ駄目なのよ!一隻たりとも

沈めちゃ駄目でしょ!」

 (飛龍)

「そうだったー!」

 (カリスト)

「それじゃ、そろそろ号令だね」

 (ペールギュント)

「情けない司令官さんの代わりに秘書艦さん!

ビシッと決めてなのです!」

 (謎之提督)

「相変わらず厳しいなあ君は‥‥」

 (川内)

「それじゃあ‥‥」

 

 

 (川内)

「 みんな! いっくよーー!! 」

 (へたれ提督)

「 イッツ! ショータイム!! 」

 (清霜)

「 あっ復活した 」

 (アンドロメダ)

「 ウケルー! 」

 

 

 GET A TOP OF THE WORLD今始まりの合図さ‥

(ボォーーーー)(ボオーーーー)(ヴォーーーー)

 GET A TOP OF THE WORLD! 

 

 

アミバ開運、PQ55輸送船団は一斉に動き出した

目指すは一路、ドバイ!

アラビア海にどのような敵が待ち構えていようとも

彼らを止めることは出来ないであろう‥‥

 

 

 (羽黒)

「55隻の輸送船が一度に動き出す‥‥リンガでも

見ましたが、壮快な眺めですね!」

 (謎之提督)

「大きい船ばかりだからな、そこはね」

 (足柄)

「何だかみなぎって来たわ!ねえ!一隻ぐらい

試し撃ちしても良いかしら!?」

 (神風)

「駄目に決まってるじゃないですか!!」

 (青葉)

「(ドバイに着いたら必ず取材を!)」

 (秋雲)

「(必ずネタの収集を!)」

 

 (花田大佐)

「あとひと踏ん張りか、貴官の力、見せてもらうよ」

 (瑞鳳)

「私達もお仕事お仕事♪」(双眼鏡)

 (花田大佐)

「‥‥やっぱりそうなるな‥」

 

 

 

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「‥‥‥‥‥‥‥元帥殿に言われたこと‥‥」

 

(回想 海軍本部)

 

 (元帥閣下)

「これは儂の独り言だ、連邦政府及び連邦軍は

第一梯団(輸送船団PQ55の蔭語)の出航ど同時に

極秘の物資空輸作戦を開始する」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「つまり、船団と海特警を囮にすると?」

 (元帥閣下)

「海特警は軍の組織だよ、囮に使うには軍も

リスクが大きすぎる、連中から見て囮として

消耗しても何の腹も痛まない存在といえば‥」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「‥‥六本脚ですか?彼等ならどうなっても

構わないと?」

 (元帥閣下)

「輸送船団もじゃよ!彼等を護るのが、本来海軍の

役目なのに‥‥馬鹿げとる!!」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「確かに、連邦は第一梯団の編成を広く情報発信

していますな」

 (元帥閣下)

「第一梯団の存在は周知の事実だ、当然これを

討とうという連中がわんさか寄って来るだろう

その隙をついての空輸作戦なのだ」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「閣下は自分にどうしろと?」

 (元帥閣下)

「天憲隊の貴官に命令権など、儂にはないよ

この一件を外部に話したと知られれば儂は

ただでは済むまい、だからこれは独り言

なのだ」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「なるほど、ところで閣下、自分は町で聞き捨て

ならない噂を耳にしました、国防軍天憲隊として

必要な処置をとる必要があると思われますので

これで失礼します」

 (元帥閣下)

「これも儂の独り言だが、‥‥彼等を頼む」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「これも自分の独り言ですが、最善を尽くします」

 (元帥閣下)

「ところでジョニー君、アンドロメダちゃんの

確実なレシピ、教えてはくれ‥‥」

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「お断りします!」

 

 

 (現在 コロンボ沖)

 

 (ジョニーnrsenc一等憲兵)

「‥‥行こうか、加賀さん」

 (加賀)

「‥‥素敵な航海になりそうね」

 

 

 (川内)

「行こう!提督!」

 (へたれ提督)

「おうよ!ついて来い!」

 

 

船団行くよ何処までも 勇者も行くよ何処までも

 

 GET A TOP OF THE WORLD!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

後日‥‥

ドバイにて、作戦成功の祝賀会が開かれていた

同時刻、六本脚鎮守府の桟橋‥‥

 

 

 (イナヤ)

「‥‥釣れたっす‥‥」

 (デストリア)

「‥‥釣れたデス‥‥」

 (衣笠)

「‥‥(釣られた)‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

   [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎之提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

二等憲兵吸血鬼(国防軍・天憲隊)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

花田大佐(統合海軍査察部・陸軍高機動憲兵隊)

 

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

ゼネラル(リンガ特設連邦鎮守府)

レイオス(リンガ特設連邦鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

飛龍(統合海軍査察部)

蒼龍(統合海軍査察部)

瑞鳳(統合海軍査察部)

満潮(ぼのたん呉鎮守府)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

木曾(国防軍・天憲隊)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(天憲隊→六本脚鎮守府)

サラトガ(六本脚鎮守府)

UXー01(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

ガトランティス(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

 

能代(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多摩(六本脚鎮守府)

ダロルド(謎の鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

朝潮(ぼのたん呉鎮守府)

荒潮(ぼのたん呉鎮守府)

大潮(ぼのたん呉鎮守府)

朝雲(ぼのたん呉鎮守府)

霰(ぼのたん呉鎮守府)

 

元帥閣下(海軍本部)

深海棲艦多数

リリーマルレーン(謎の鎮守府)

アレキサンドリア(謎の鎮守府)

イナヤ(謎の鎮守府)

 

衣笠(釣られた)

 

天龍(六本脚鎮守府)

あきつ丸(六本脚鎮守府)

防空棲姫(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

石川島 村雨(六本脚鎮守府)

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

長文

お付き合い頂きありがとうございます

またしてもかなりの量になってしまいました

 

ご協力頂いた提督の皆さん

ありがとうございました

特に二等憲兵吸血鬼さんには妙な役回りを

させてしまい申し訳ありません

 

今回で一応プロローグは終了(予定)です

次回から普通の形(?)で書いて行こうと思います

 

アンドロメダの砲撃シーンであの効果音を

表現して見ようと思いましたがどうだったでしょう?

 

アンドロメダを派遣してくれたジョニー隊長

ありがとうございました

ストーリーに厚みが加わり、作者も清霜も

喜んでおります

ここ数ヶ月、アンドロメダ関連の動画を見ていたので

戦艦に憧れる清霜の存在も含めて

これは正に運命の悪戯と思った次第です

 

今後もお付き合い頂けたらありがたいです

もう少し文章を簡潔にしようと思ってますが

無理かもなあ‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『名称説明』

 

ドダイ・マリン(仮名)

かつて、ジオン系モビルスーツの高速移動用に

使われたドダイの形状を参考に人用として作られた

水上高速移動装置、元々接近肉弾戦を主体にする

擲弾兵(てきだんへい)用に開発された

本体内に、深海棲艦への牽制用魚雷と

格闘戦兵器を収納する

 

飛竜刀

ぼのたん呉鎮守府の朝潮が使用する

全体銀色の大太刀

鍔元(つばもと)に、鋭い刃が生えていて

接近戦でも使用できる

 

ヘッジホッグ

投射式の対潜迫撃砲

一度に多くの小型弾体を目標ポイントに

投射、一つが目標を捕らえると、全弾が爆発する

本文中のそれは、改良版である

 

バトルスパイク

大潮、霰用の対深海棲艦用打撃武器

 

アスロック

弾頭に対潜誘導魚雷を搭載した対潜ミサイル

六本脚では能代が装備

 

天龍刀(弐号)(にごう)

謎の鎮守府の天龍が装備する刀の二号

謎之提督から六本脚の天龍が譲り受けた

 

120ミリ連装速射機関砲

謎の鎮守府、謎之提督により考案された駆逐艦用火器

ジオン系モビルスーツの主要装備を改良して

艦載用に作り替えたと言われている

 

500ミリ三連装陽電子衝撃砲

アンドロメダの主力兵器、実体弾も発射できる

アンドロメダはこれを四器搭載

 

空間投影式HUD(ヘッドアップディスプレイ)

次元潜航艦、UXー01のもたらした技術を元に

ラビアンローズが作り上げた

六本脚鎮守府のオリジナル装備

通信装置と一体化した小型ヘッドセット形状で

右目前方に画像を空間投影する

画像には目標の照準に必要な射撃諸元(情報)や

最新情報がリアルタイムで表示される

擬装と連動させることで常に目標への照準を

合わせ続ける事もできる

これは簡易ながらFCS(射撃指揮装置)の機能も

果たしている事になり、艦娘本人達の技量と共に

命中精度向上に寄与している

情報の入手に困難のある民間の六本脚鎮守府としては

必要不可欠な装備とへたれ提督は判断

六本脚ではすべての艦娘が装備している

因みに擬装ではない

 

アンチマテリアルライフル(正式名称無し)

大口径の対物狙撃銃、あきつ丸が使用する

弾種によっては列車砲並の威力を持つため

遠距離で深海棲艦に大ダメージを与えられる

 

Lメタル65口径155ミリ三連装速射ライフル砲

川内、能代、フェニックスなどの

六本脚の軽巡艦娘の主力兵器

元々高射砲から転用されたもので

初速が高く、発射速度も口径の割には高い

 

71式ボフォースロケット

スゥエーデンで開発された対潜ロケット

正式名称はM/50 375ミリ対潜ロケット砲

本文中のそれは改良版である

 

ブッシュマスター、25ミリチェーンガン

大口径機関砲、対空射撃や魚雷、浮遊機雷の破壊にも

使われる

APDS(高速徹甲弾)を使用してトップアタックを

仕掛ける川内の主要装備の一つ

 

日本号(ひのもとごう)

逸話(黒田節)で有名な戦国武将

母里友信(もりとものぶ)が愛用した

天下三名槍の一つ

刃長が79.2センチある

へたれ提督が使用するのはレプリカだが破壊力は高い

柄の部分は4段階に伸縮自在なので

短くして川内が使用する事もある

 

統制射撃装置(改良版)

金剛と比叡が装備する、同型艦どうしで

タイミングと目標を合わせて射撃する同調装備

大和型戦艦に装備されていたらしい

クロード戦艦提督は、所属する金剛型全員に

これを装備させることで倍以上の敵と戦える

ようにした

対空三式弾の射撃にも使われるようだ

 

連装マシンキャノン

重武装ガンダム系モビルスーツが使用していた兵器を

人間サイズに変更し、艦息用装備として作られた

ドラムマガジンで給弾される為取り回しが楽だが

大重量、反動大の為、艦息しか運用出来ない

 

火炎直撃砲

白色彗星帝国で運用されていた大火力兵器

ワープ空間を介して火炎ビームを目標の目の前まで

転送、攻撃する事実上回避不能な兵器

その特製から波動砲の数倍の射程を誇るが

弾道が直線の為、一度に1か2の目標しか攻撃出来ない

本文中でガトランティスは、単縦陣の敵の正面に

火炎直撃砲を出現させたと推測される

 

バトルドーム

ジュラル星人が運用する飛行要塞

認識タイプによって大きさが違う

因みに、地球連邦政府はなぜかジュラル星人の存在を

公式に認めようとはしない

 

連装サテライトキヤノン

防空棲姫の主要装備で原則、対空兵器

集光板からエネルギーを収集し強力なビームに変換する

陽電子衝撃砲でもメガ粒子砲でもない

訳の分からないビームで、火炎直撃砲にも劣らぬ

長々射程を誇り大陸間弾道弾でも迎撃できる‥‥らしい

 

対空三式弾

使用する艦娘、火器により様々なタイプがある対空砲弾

 

加賀のデコピン

殺傷能力は無いが、どんな相手でも確実にKOできる

これと同等の技としては妙高の裏拳がある

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

     [次回予告]

ベン!パパパパーツツツパーーパパーー

 

(清霜)

「清霜だよ、任務終了、みんなで鎮守府に

かえるよ!でも、向こうで何か大変な事が

起こったみたい?

それから、夕雲姉さんや長波姉さん達

夕雲型のみんなが集まる事になったよ♪

楽しみだなぁー♪

ん?秋雲姉さん?何で顔が真っ青なの?」

 

 

次回、へたれ提督と生きる為の鎮守府

『重巡が釣れた・秋雲恐怖、夕雲型サミット』

 

 

君は、なんてものを釣ったんだ?

 

(デストリア)

「わざとじゃ無い‥デスデス!」

 

 




これは2時創作であり、かつフィクションです
本文中設定は架空のものなので
正確な情報資料としての価値は一切ありません


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重巡が釣れた・秋雲恐怖、夕雲型サミット

ドバイから無事帰投した一行であったが
鎮守府に戻るやイナヤ!
とんでもない者が釣れていた!
それも一人では無かった‥‥‥

一方、夕雲型姉妹が集まる事になり
そこで清霜の義母が誰かと話題になる
全員が戦艦と信じて疑わない中で
今回参加することになった秋雲は‥‥


一体、何が起こっているのか

 

 (へたれ提督)

(今私の目の前には、釣り上げた者達と

 釣り上げられた者がいる‥‥

 もう一度言う、一体何が起こっているのか)

 

 

 (イナヤ)

「‥‥わざとじゃないっす‥‥」

 

 (デストリア)

「‥‥不可抗力デス‥‥」

 (衣笠)

「衣笠よ!ヨロシクね!」

 (???)

「いや、ちょっと何言ってるか分からない‥‥」

 

{キュキュキュキューーンべべべーーーーーー}

   

    『重巡が 釣れた』

 

 

 

ドバイへの輸送を終え、多くの仲間達と健闘を

讃え合い、またの再開を誓って部隊は解散‥‥

 

へたれ提督率いる六本脚鎮守府のメンバーも

全員が元気に帰還を果たした

しかし本土に戻っても仕事は残っていた

お世話になった各鎮守府の方々や、協力してくれた

全ての者達、宇宙艦までくれたジョニー隊長など

御礼をしなければならない人達は数知れず

御礼の品を送るため銀座に立ち寄り品選びと発送

さらに同行した船の持ち会社、依頼主である

(アミバ開運)の天才アミバ社長に報告と挨拶回り

等々‥‥

 

 

(へたれ提督)

「あんたの安請け合いのお陰で俺達大変だったんだぞ」

(天才アミバ社長)

「俺の言う通り上手くいったろ?やはり俺は

天才だぁーー!!」

(へたれ提督)

「ああ!忘れた頃にやって来る奴だな!!」

 

 

純粋な軍所属の部隊と違って

PMC(民間軍事会社)の立場である六本脚鎮守府は

民間組織としての立ち振る舞い(建前)が必要に

なってくるのであった

 

海上での戦闘とはまた違った気の使い方を強いられ

六本脚鎮守府の所在地、浜名湖に戻った時には

全員が疲労困憊(ひろうこんぱい)であった

 

 

 

 (あきつ丸)

「留守居役の皆様、ご苦労様であります!」

 (デストリア)

「皆さん、お帰りなさいデス!」

 (UXー01)

「デストリアちゃん!留守番ありがとう!」

 (イナヤ)

「提督のご指示により、留守を守らせてもらったっす!」

 (フェニックス)

「ありがとっす」

 (へたれ提督)

「ガルマンガールズ諸君、今回はありがとう!」

 (デストロイヤー)

「ううん、僕も今回は良い経験になったよ」

 (カリスト)

「そう言って貰えると僕達も嬉しいよ」

 (間宮)

「お疲れ様でした、子供達、いい子にしてましたよ♪」

 (天龍)

「間宮さんが来てくれればちび達も安心だぜ」

 (防空棲姫)

「子供達ニ‥‥オミアゲ‥‥アゲナキャ♪」

 (ガンビア・ベイ)

「後で行きましょう」

 (那珂)

「那珂ちゃんの事も忘れちゃ困るよ!」

 (川内)

「那珂ちゃん!来てくれたの!?」

 (那珂)

「鎮守府は違っても那珂ちゃんと川内ちゃんは

大切な姉妹なのだ!」

 (謎之提督)

「那珂ちゃん、そいつはいい心掛けだ」

 (那珂)

「提督ぅー!那珂ちゃん嬉しい!♪きゃはっ♪」

 (足柄)

「‥何故かしら?狼の血が別の意味でたぎってきたわ!」

 (デストリア)

「まあまあ足柄さん、きっと悪気はないデス、たぶん」

 (足柄)

「分かってる、あの娘は無自覚だからたちが悪いのよ!」

 (川内)

「‥はは‥なんかゴメン(たふん自覚はあると思うな)」

 

 

謎の鎮守府から、臨時に留守番役として六本脚鎮守府に

応援派遣されていたのは、デストリア、イナヤ

デストロイヤー、那珂、そして間宮の5名であった

どちらかと言えば、天龍児童園の子供達の面倒を見て

もらう方がメインだったと言える

 

 

 (サラトガ)

「ところであの三人、元気が無いですね?」

 (青葉)

「‥‥‥‥」

 (秋雲)

「‥‥‥‥」

 (ラビアンローズ)

「‥‥‥‥そりゃ元気も無いですよ」

 (清霜)

「青葉さんは取材に失敗して、秋雲姉さんは薄本のネタが

手に入らなくて、ラビ明石さんは撮影資料が消えちゃって

落ち込んでるんだよね?」

 (ラビアンローズ)

「‥‥信玄餅の転売にも失敗しました」

 (能代)

「まだそんなアゴキな事してたんですか!?」

 (マンジューシャカ)

「駄目だねこりゃ、不治の病気ってもんさ!」

 (アンドロメダ)

「まっみんな元気に帰って来たんだから良いじゃん!」

 (シェフィールド)

「フフ、前向きですね」

 (ペールギュント)

「リリーお姉ちゃんは居ないのですか?」

 (デストリア)

「ごめんなさいデス、本人は来たかったみたいだった

けど」

 (ペールギュント)

「‥‥仕方ないのです、会えた時におみあげを渡す

のです!」

 (謎之提督)

「ありがとな、ペール、リリーを気にかけてくれて」

 (ペールギュント)

「はわ!‥‥えへへなのです♪」

 (石川島 春馬)

「ボス、俺達整備はUXー01と全員の擬装の整備点検に

かかるよ、いつ必要になるかわからんならな」

 (石川島 村雨)

「私も手伝ってくるわ」

 (マンジューシャカ)

「ほらラビ明石!わたし等もいくよ!」

 (ラビアンローズ)

「ええい!この鬱憤は仕事にぶつけてやる!」

 (へたれ提督)

「疲れてるところをすまんな、宜しく頼む

さて、リンガの皆さんにも挨拶といきますか」

 

 

六本脚鎮守府には大きく分けて4つのブロックがある

鎮守府本体の機能を持つ鎮守府ブロック

春馬やラビ明石、マンジューシャカの工廠ブロック

天龍が園長を務める(天龍児童園)ブロック

リンガ部隊など、海特警の援軍が警備部隊を駐留

させている海特警ブロックである

ちなみに六本脚鎮守府には修理と改修の設備はあるが

建造と解体のドックは存在しない

 

艦娘との出会いは運命と縁

そして解体などもってのほか!

 

これが絶対方針である

 

今回の船団護衛任務中、鎮守府を警備してくれた

駐留部隊の隊長は、リンガ部隊の(伊勢)であった

連邦のモビルスーツ部隊を含め、中隊規模の部隊を

率いて、警備、防衛を指揮してくれたお礼を

言わなくてはならない

 

(伊勢)

「皆さん、御無事で何よりでした!」

(へたれ提督)

「伊勢達もありがとう、君らのお陰で心配なく任務を

はたせたよ」

(川内)

「ささやかだけど、おみあげが有るから受け取って?」

(伊勢)

「返って恐縮です、任務ですから‥‥ところでそちらの

お二人?言うべき事が有るのでは?」

(デストリア)

「‥‥不可抗力なんデス‥‥」

(イナヤ)

「‥‥オータムクラウド先生もビックリの展開っす」

(へたれ提督)

 「?」

(秋雲)

 「??」

(青葉)

 「???」

 

 

‥‥こうして冒頭の状態と相成った訳だ…

 

ーーーー

 

(天龍)

「埠頭で釣りしてたら重巡が釣れたって…そんな

ギャグみたいな話が本当にあるのか!?」

(イナヤ)

「嘘じゃないっす!」

(青葉)

「ガサ!!こんな所であんたに会えるなんて!!」

(衣笠)

「青葉!!…それは私も同じよ!元気そうで良かった」

 

(アンドロメダ)

「この湖に沈んでるのって……戦車だよね?」

(清霜)

「湖の中でも重巡って釣れるんだね…」

(川内)

「今回は特別な状況だよ、普通は無いから」

(謎之提督)

「何はともあれ無事で良かったよ」

(デストリア)

「何と言えばいいか……」

(へたれ提督)

「デスちゃんが気にする事はないさ、しかしこれは

いわゆるドロップという奴なのか?」

(衣笠)

「あのー、その事なんですが…」

(足柄)

「どうかしたの?」

(衣笠)

「私の連れは、今どこに?」

(青葉)

「連れ!?」

 

 

釣れたのは(衣笠)だけではなかった

見知らぬ男が一人、同時に釣れたのだった

 

現在、フェニックスと球磨多磨姉妹

そして危険過ぎるペールギュントによって取り調べを

受けているその男を、一同はマジックミラー越しに

傍観室から眺めているのであった

 

 

(サラトガ)

 「駆け落ち‥‥ですって!?」

(衣笠)

 「あの人、中途採用の憲兵だったんです、といっても

 どちらかと言えば鎮守府の警備や事務の仕事ばかり

 でしたけど‥‥」

(カリスト)

 「その事務職専門の憲兵と君が、なんで駆け落ち

 なんかしたんだい?」

(衣笠)

 「それなんですが‥‥」

(清霜)

 「ん?ママ?どうかしたの?」

(川内)

 「いやね、あの人何処かで見たような気がして‥‥」

(足柄)

 「あらそうなの?それにしても(連れが釣れた)て

 ギャグにもならないわね」

(謎之提督)

 「さりげなく自分で消化したな?足柄‥‥」

(へたれ提督)

 「言われて見ると俺も何処かで見たような‥‥」

(シェフィールド)

 「結構濃い顔ですよ?覚えて無いんですか?」

(へたれ提督)

 「‥‥君もなかなか言うねえ!」

 

 ーー(取り調べ室内)ーー

 

(ペールギュント)

 「さっさとゲロしやがるのです!!」バーーン!!

 

 ーー(傍観室)ーー

 

(謎之提督)

 「ペールの奴、容赦ねーな!」

(デストロイヤー)

 「あの娘、何であんなに生き生きしてるんだい?」

(UXー01)

 「‥‥大好きなのよ、ああいう事‥」

(能代)

 「でもあの男も顔色一つ変えませんね」

(天龍)

 「度胸は据わってるみてーだな」

(青葉)

 「ガサ!どういう事!?駆け落ちなんてただ事じゃ

 無いよ!?」

(衣笠)

 「いやね、これには深い事情が‥‥」

 

 ーー(取り調べ室内)ーー

 

(釣れた連れのの男)

 「いや、ちょっと何言ってるか分からない‥‥」

(ペールギュント)

 「何をほざいてるのですオドリャー!!」ガバー!

(フェニックス)

 「おい!乱暴はよせ!!」

(球磨)

 「コイツの方がヤバいクマー!!」

(多磨)

 「フギャーー!!」

 

 ーー(傍観室)ーー

 

(那珂)

 「これじゃ動物園だよ!」

(あきつ丸)

 「これでは取り調べにならないであります、ここは

 自分に任せるであります!」

(へたれ提督)

 「‥良く言ってくれたあきつ丸、ここはお前に‥‥」

(川内)

 「アーー!思い出したー!!」

(アンドロメダ)

 「ウワッ!ビックリした!!」

(清霜)

 「ママ!?どうしたの!?」

(川内)

 「思い出したのよ!ほら提督!アタシ達二人が

 逃げ回ってた頃、隠れ家を探す為に変な不動産屋に

 入った事が有るじゃない!?」

(へたれ提督)

 「不動産屋‥‥!そうだあいつだ!全然話が

 噛み合わなくて、おまけに変な物件ばかり紹介

 してきた奴だ!!」

(足柄)

 「‥‥あなた達も苦労したのねぇ‥‥」

(清霜)

 「ここからは回想シーンにはいるよ♪」

(秋雲)

 「はい?」

 

 

ホンワカホンワカホンワカホンワカホンワカホンワカ~

‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

(川内)

 「提督、ここみたいだね、足のつかない不動産屋‥」

(へたれ提督)

 「不動産屋か、何か興奮してきたな」

(川内)

 「はい?」

(へたれ提督)

 「わかる人にしか分からんギャグだ、

 ごめんくださいー」

(釣れた連れの男→不動産屋)

 「へい!らっしゃーい!カウンターにどうぞ!」

(へたれ提督)

 「‥板前かよ!?カウンターなんか無いけど!」

(川内)

 「‥‥ここって不動産屋なんだよね?」

(不動産屋)

 「ああすみません、うちAV事務所じゃないんで余所

 を当たってもらえま‥」

(へたれ提督)

 「オメーぶん殴るぞ!どこ見てAV事務所探してると

 思った!?」

(不動産屋)

 「その格好どう見てもコスプレ系のあれでしょ?」

(川内)

 「コスプレ系って‥しまった!改二装束のまま

 だったぁ!」

(へたれ提督)

 「‥‥とにかくこれはこれで普段着なんだよ!」

(不動産屋)

 「これは失礼しました!それで今日は何しに

 来やがったんですか?」

(へたれ提督)

 「ホントに失礼な奴だなぁオメー!!何だ

 来やがったとは!?」

(川内)

 「提督、落ち着いて!」

(へたれ提督)

 「ああスマン、とにかく部屋探しに来たんだよ」

(不動産屋)

 「さすがに忍者屋敷は扱っておりま‥‥」

(へたれ提督)

 「コスプレから離れろよ!普通の部屋だよ!」

(不動産屋)

 「‥‥ああ!お客様でしたか!?」

(川内)

 「今気付いたの!?何だと思ったのよ!?」

(へたれ提督)

 「このや‥‥!いやここは落ち着こう!」

(不動産屋)

 「それでは物件紹介しますので、どうぞこちらに」

 (ドアガチャッ)

(川内)

 「失礼しまーす」

(へたれ提督)

 「やっと本題に入れるか‥‥」

(不動産屋)

 「ドア閉めまーす」

 (ガラガラガラー)

(へたれ提督)

 「おい!ちょっと待て!何で引き戸なんだよ!

 今そこドアだったろ!?」

(不動産屋)

 「いや、ちょっと何言ってるか分からない‥」

(へたれ提督)

 「何で分からないんだよ!?」

(川内)

 「提督!コントやりに来たんじゃ無いんだよ!」

(へたれ提督)

 「そ、そうだった!部屋だよ部屋!」

(不動産屋)

 「そういえば!お客様にピッタリの物件が丁度

 こざいますよ!」

(へたれ提督)

 「俺達にピッタリって何で分かるんだよ?」

(不動産屋)

 「職場に近く通勤に便利ですから」

(川内)

 「職場?」

(不動産屋)

 「2階がAV事務所になってまして‥‥」

(へたれ提督)

 「オメーぶん殴るぞ!AVなんかでねーよ!!」

(川内)

 「アタシに出演しろって言うの!?アタシは

 提督が男優じゃなきゃ出ないからね!!」

(へたれ提督)

 「川内ちゃん?君は少し黙ってヨーね?」

(不動産屋)

 「仲が良いねぇ!ヒューヒュー♪」

(へたれ提督)

 「オメーも黙れ!他の部屋にしろよ他の!!」

(不動産屋)

 「ではこれなんかどうでしょう、ホタテ業者が立てた

 その名も(ホタテ御殿)ですよ」

(へたれ提督)

 「ホタテ御殿?」

(川内)

 「‥‥御殿にしては間取りが小さいような‥‥」

(不動産屋)

 「ホッタテ(掘っ立て)小屋ですから」

(へたれ提督)

 「ダジャレじゃねーか!笑点のネタだろそれ!!」

(川内)

 「ホタテ業者が掘っ立て小屋って、完全に事業失敗

 してるじゃん!?」

(へたれ提督)

 「まともな部屋は無いのか?帰ろうぜ!」

(不動産屋)

「いや失礼しました!冗談はここまでにしまして」

(へたれ提督)

「はなから冗談やる気だったのか!!」

(川内)

「今度は大丈夫なんでしょうね?」

(不動産屋)

「はい!奥様も気に入って頂けるかと」

(川内)

「奥様って‥‥❤️キャー❤️」

(不動産屋)

「ふっチョロいな♪」

(へたれ提督)

 「おいテメェ!今なんか言ったろ!?」

(不動産屋)

「いやいや!チョーロいい部屋が見つかって

 良かったなーと」

(へたれ提督)

「苦しい言い訳だなおい!」

(不動産屋)

「御主人も中々素敵な方で」

(川内)

「でしょー!♪」

(へたれ提督)

「おい!騙されるな!いいか不動産屋!

  俺はな、自分の顔がどの程度か自覚してるんだよ!

 そんな安っぽいお世辞に乗せられたりしない‥‥」

(不動産屋)

「奥様もカワイイ方ですねぇ!」

(へたれ提督)

「最初から中々見どころのある奴だと思ってたよ!

 チミィ!ワハハハ♪」

(川内)

「あっ騙された、それより物件は?」

(不動産屋)

 「こちらです、アパートなんですが‥‥ウフフ‥

 ‥交通の‥‥ククッ‥アクセス‥ぷはっ‥かっ‥

 ‥買い物にも‥ひひひ‥日当たり良好ってアハハ

 ハハハーー!」

(へたれ提督)

 「何が可笑しいんだよ!どこに笑う要素があるんだ

 よ!?‥まあ悪くは無いけどな」

(川内)

 「これなら周辺も見渡せるね!」

(へたれ提督)

 「確かに(特高が来てもすぐ分かるな)、うん?

 この家賃えらい安くないか?」

(川内)

 「築3年でオール電化、3DKで周辺の交通も悪くは

 なし、これでこの家賃は凄くない!?」

(へたれ提督)

 「かなりのお得物件だなこれは!」

(不動産屋)

 「気に入って頂けて良かった!では早速契約に‥」

(へたれ提督)

 「おい!ちょっと待て!何か怪しいぞ!いくら何でも

 安すぎるだろ!何かヤバい物件じゃないのか?

 隣人が変な奴とか、不発弾が出たとか?」

(不動産屋)

 「いや、ちょっと何言ってるか分からない‥」

(へたれ提督)

 「絶対何か隠してるだろが!!」

(不動産屋)

 「大丈夫ですよ、そんな美味しい話‥じゃない危ない

 話はありませんよ」

(川内)

 「美味しくないわよ!」

(不動産屋)

 「それに隣人トラブルは今まで一度も有りませんよ

 この部屋に入られた方全員、隣人は皆さんとても

 感じの良い人達ばかりで、挨拶もよくされると

 おっしゃってましたから」

(川内)

 「ホントに?因みにどんな人が住んでるの?」

(不動産屋)

 「いえ、誰も住んでませんよ?」

(川内)

 「へえ~そう‥‥て!ちょっと待ってよ!!!

 それどういう意味!?」

(不動産屋)

 「だから隣人トラブルになる訳無いんですよ」

(へたれ提督)

 「そういう問題じゃないだろ!!話の隣人はどこに

 行ったんだよ!!?」

(不動産屋)

 「因みに家電や洗濯機は‥‥‥」

(へたれ提督)

 「今の質問スルー!?」

(不動産屋)

 「前の住人の物がそのまま使えますので‥‥」

(川内)

 「置いて出て行っちゃったんでしょ!?‥‥あとさ

 (洗面所にOBK完備)て書いて有るけどこれ何?」

(不動産屋)

 「ああ、それOBK(オバケ)ですね」

 

(へたれ提督・川内)

 「「オバケェーーー!?!!!!」」

 

(へたれ提督)

 「お化け出るの!?やだよ!!何でオプション装備

 みたいに書いてあるんだよ!?」

(不動産屋)

 「いえ、標準装備ですけど」

(へたれ提督)

 「やかましいわ!!」

(川内)

 「水まわりに出るお化けって一番たちが悪いって

 聞いたことあるけど‥‥」

(不動産屋)

 「まあ危険はありませんから、相部屋という事で」

(へたれ提督)

 「嫌だよ!!お前そのお化けに会った事あるの?」

(不動産屋)

 「会いたく無いですよ!危ないじゃないですか!!」

(へたれ提督)

 「オメーマジでぶん殴るぞ!!!」

(川内)

 「黒焦げにしてやろうか!?」(スタントンファー)

(不動産屋)

 「じゃあこうしましょう、地図のここにうちが

 所有する山が有るので、そこに穴掘って横穴式

 住居に‥‥」

(へたれ提督・川内)

 「「もーいいよ!」」

 

(三人揃って)

 「「「どうも、ありがとうございましたー♪」」」

 

 

ホンワカホンワカホンワカホンワカホンワカホンワカ~

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

(清霜)

「回想シーン、終了だよ♪」

(足柄)

「あなた達、昔からこんな茶番新喜劇を繰り広げて

いたのね!」

(川内)

「いやあ♪」

(足柄)

「褒めて無いから!!」

(那珂)

「川内ちゃんてこういうキャラたっけ?」

(間宮)

「好きな男性が現れて、思いが通じあえば、艦娘の

性格も変わりますよ、ねえ提督?」

(謎之提督)

「いや、ちょっと何言ってるか分からない‥‥」

(サラトガ)

「何か移ったわね」

(シェフィールド)

「みんな愉快な人達ってことですね」

(青葉)

「それでガサ、さっきの質問なんだけど‥‥」

(衣笠)

「青葉‥‥彼ね、私の命の恩人なの‥‥」

(へたれ提督)

「命の‥‥‥‥」

(川内)

「恩人‥‥‥‥」

(天龍)

「何処か似てるな、お前等によ‥‥」

(謎之提督)

「話を聞かせて貰えるか衣笠?とその前にあの男の

名前を教えてくれるか?」

(衣笠)

「彼は、(トミーザワ)って言います」

(秋雲)

「(トミーザワ)?変わってるね」

(衣笠)

「(トミー・ザワ)って言った方がいいかな‥」

(謎之提督)

「紛らわしいなおい!何だか発音が、海外艦娘が言う

ところの(アケーボノ)とか(ツンデーレ)とか

の響きに似てるな」

 

 

ーーーーーー

 

カリカリカリ‥‥

(曙)

「‥‥‥へっくちゅん!❤」

(ぼのたん提督)

「‥‥ぼの?風邪かい?大丈夫?」

(曙)

「‥別に大丈夫よ、問題ないから‥」

(ぼのたん提督)

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

(曙)

「‥‥なっ‥なによ!」

(ぼのたん提督)

「‥‥ぼののくしゃみ、チョーカワイイ!!」

(曙)

「!うっさい!!このクソ提督!!(|||_|||)」

 

 

ーーーーーー

 

 

自分で書いておいて何だか、会話形式では話が

進まないので、説明を‥‥

 

衣笠が所属していた鎮守府は、中規模の部隊で

そこの提督(以後、灰色提督と称す)は、特定の

艦娘を集中強化、部隊編成する提督だった

鎮守府の運営自体に大きな問題は見られず

艦娘達への扱いも、ごく普通、平凡であった

無理な出撃や、暴力行為もなく

一見何の問題もない、何も無さすぎる‥‥

 

艦娘と提督との特別な関係性も一切ない

平凡過ぎるこの鎮守府に

トミー・ザワが(形ばかりの事務職憲兵)として

雇われたのは、衣笠が灰色提督の役に立とうと

必死でレベルアップに力を入れている時だった

 

 

(川内)

「‥‥あの不動産屋、潰れたんだね」

(へたれ提督)

「無理もないな、あのアパートはどうなったかな?」

(川内)

「‥‥その話はやめようよ‥‥」

 

 

エッチ系は大好きでも、あっち系(恐い系)は

大の苦手な川内であった、それはさておき‥‥

 

衣笠とトミー・ザワはこうして出会った

理由は分からないが、二人は初めから馬が合った

らしく、すぐ打ち解けた仲になった、そして

いわゆる(男女の関係)になるまで時間はかからな

かった‥‥

そして衣笠は努力のかいあって、改二に改装された

しかし‥‥彼女を待っていたのは上官として信頼

していた灰色提督からの思わぬ仕打ちだった

 

 

(衣笠)

「‥‥改ニになって直ぐ、手に入れた装備を全て

剥ぎ取られた上に、他の艦娘の近代化改装の資材

として解体を言い渡されたんです‥‥」

(青葉)

「何ですって!?!」

(清霜)

「‥‥ひどい!!」

(謎之提督)

「‥人類が艦娘を、言葉は悪いが(運用)し始めた頃

 には行われていたらしいが、今では完全な違法だ!

いや、昔だろうが今だろうが許される事ではない!」

(天龍)

「胸くそが悪い話だぜ!!」

(衣笠)

「提督は‥私のレベルアップに協力的だったのは‥

ずっと私に期待してくれてると思ってたの‥でも‥」

 

 

衣笠の目から涙かこぼれる‥‥

 

 

 (衣笠)

「提督に必要だったのは‥私じゃなくて‥私が持って

来る装備だった‥確かに私より優秀な重巡は沢山

いたわ!‥‥でも‥‥私にも役割を期待して

欲しかった‥‥何だってしたのに‥‥」(涙)

 

 

一同を重い空気が包む

 

 

(へたれ提督)

「‥‥なあ衣笠?」

(衣笠)

「‥‥はっはい」

(へたれ提督)

「この先君がどうするにせよ、これだけは忘れないて

欲しい、君は優秀な娘だ!装備がどうだのは関係無い!

それと、奴(灰色提督)はもはや君の提督では無い!

奴自身がそれを否定した、君が命懸けで守る価値は

奴には無い!!

これからは君自身の事を考えるんだ、いいね?」

(衣笠)

「あ‥‥ありがとうございます‥‥」

(謎之提督)

「済まなかった衣笠、君を守ってやれなくて」

(衣笠)

「いっいえ!そんな‥‥」

(青葉)

「‥ガサ‥よく頑張ったね‥」

(衣笠)

「‥‥青葉‥‥‥あおばぁーー!!」(泣)

 

(秋雲)

「青葉さん‥‥いいとこあるじゃん!」グスッ

(イナヤ)

「当然っす!青葉さんはいい女っす!」

(ガンビア・ベイ)

「辛かったでしょうね、衣笠さん‥‥」

 

(足柄)

「ねえ衣笠、教えてくれる?

貴女以外にも同じ目にあった娘はいるの?」

(衣笠)

「‥今にして思えばですが、私に似た状況で

姿が消えた娘が5人います、駆逐艦が3人と

航巡が一人、海外艦も一人いました、改装された

直後に装備を残して居なくなってしまったんです

提‥‥あの人は(他の鎮守府に異動させた

行き先は軍機に触れるから言えない)としか‥

でも挨拶も一言も無く、荷物もそのままなんて

おかしいと気付くべきだった‥‥」

(天龍)

「‥やりやがったな、間違いなくよ!」

(足柄)

「‥許せないわ!!」

(謎之提督)

「ギルディ(有罪)だな、今のところは…」

 

 

そこにいた全員に怒りが渦巻く、被害にあった

娘の人数など関係ない、立派なブラ提である

勿論、正確な調査をした上ではあるが…

海特警に目をつけられた時点で

灰色提督の運命は決したと言っていい

(ちなみにこの後、厳格な調査が行われ、衣笠の

証言が正しい事が証明された)

 

 

(フェニックス)

「本気でムカついた!ぶん殴ってやりたい!!」

(天龍)

「その時は俺が先だ!てあれ?お前取り調べ室にいただろ?」

(フェニックス)

「ペールの暴走に疲れちゃって‥‥」

 (能代)

「衣笠さん、貴女はどうして助かったの?

命の恩人てことは貴女の彼氏が助けて

くれたってこと?」

(衣笠)

「…トミーはこの話を聞いて怒り狂いました」

(シェフィールド)

「艦娘の為に怒れるなんて、いい人なんですね」

(衣笠)

「彼は私の安全を確保すると、あの人(灰色提督)

に直談判しました、激しいやり取りでした…」

(へたれ提督)

「その光景には嫌な予感もするな…」

(清霜)

「また回想シーンです!」

 

 

ギュルルルルルルルルルルルル~

……………………

 

 

(灰色提督)

「一体何の用だ!」

(トミー・ザワ)

「俺の用件は分かってる筈だ!」

(灰色提督)

「衣笠の事か?貴様には関係ないことだ!」

(トミー・ザワ)

「こんな酷い横暴に関係もかっけもあるか!!

僅かな装備を手に入れる為だけに艦娘を酷使

した挙げ句に、用が済んだと見たら

資材に解体!?ふざけるな!!

俺はな、お前をそんな息子に

育てた覚えは無いぞ!よしお!!」

(灰色提督)

「勝手に名前をつけるな!!誰が息子だ!!

それに俺は提督だ!艦隊を強化して

この鎮守府を強くするのが俺の仕事だ!

やり方か違うだけて、他の提督と同じこと

をしてるだけだろうが!」

(トミー・ザワ)

「お前は自分の力不足を棚にあげて、他の提督

に責任転嫁してるだけだ!!

お前は自分で提督と宣言した!

ならば提督として艦娘を守るのがお前の仕事

じゃないのか!!

今のお前を見て母さんも悲しむぞ!

それで平気なのか!彦左衛門!!」

(灰色提督)

「さっきと名前変わってるじゃねーか!!

それに艦娘を守るだと?奴等は兵器だ

戦力を強化する為の道具、俺が手に入れよう

とした装備と同じだ!

道具を道具として扱って何が悪い!

海軍がそれを俺に要求したんだ!俺は悪くない!

それに海軍中央からすれば、俺も貴様も

同じ道具だ!道具が道具を使っただけだ!!」

(トミー・ザワ)

「それがお前の提督観か?情けない奴だ!!

その程度の覚悟しか持てないなら提督なんか

辞めてしまえ!!」

(灰色提督)

「何だとぉ!!!?」

(トミー・ザワ)

「お前の今のセリフ、衣笠が聞いたらさぞ喜ぶ

だろうな!自分を道具としか思わないお前の為に

あいつは今日まで必死で戦って来たんだ!

何の覚悟もないイジケ虫のお前に、衣笠を

どうこうする資格はない!!

お前も俺も艦娘も道具なんかじゃない!!

こんな事間違ってるのが分からんのか!?

今ならまだ間に合う、もう一度考え直せ!!

一から出直すんだ、ゴンザレス!!」

(灰色提督)

「テメー!いい加減にしろよ!ゴンザレスって

誰だよ!?もう綺麗事は沢山なんだよ!!

(机の引き出しから拳銃を取り出し)

お前の前任の雇われ憲兵も同じことをほざいて

いたよ、艦娘は道具じゃないだの何のとな!

……こいつが何か分かるだろう? 」

(トミー・ザワ)

「じー…………」

(灰色提督)

「クククッひびったか?」

(トミー・ザワ)

「じじー………」

(灰色提督)

「………………」

(トミー・ザワ)

「じじじー……」(目の前まで来て確認)

(灰色提督)

「そこまで近づいて分からねえのかよ!?」

(トミー・ザワ)

「ああ!電動○ケ○ですか!」

(灰色提督)

「違うわ!!!拳銃だよ拳銃! どういう目

してんだよ!貴様に良いものをくれてやる!」

(トミー・ザワ)

「何だ!御歳暮でもくれるのか!?」

(灰色提督)

「この状況見て分からねえのか!?御歳暮な訳

ねえだろ!!鉛玉だよ!!

俺は既に艦娘を5体、同じ目的の為に解体してる

もう後戻りする気はない!ついでに貴様の前任者

だが、奴もこの鎮守府から出る事はなかったよ…

この意味…分かるだろ?」

(トミー・ザワ)

「いや、ちょっと何言ってるか分からない…」

(灰色提督)

「お前はここにコントやりに来たのかぁー!?」

(トミー・ザワ)

「あーー!!あれはなんだぁーー!?」

(灰色提督)

「なっ!何だぁ!?」クルッ

バッキィィィィーーーーーー!ドシャ!!

(灰色提督)

「グハァーー!?ぐえっ……」

 

 

キュルルルルルルルル~

………………

 

 

(清霜)

「回想シーン、終了だよ!」

(足柄)

「‥‥良い事は言ってるのに、何か一つ必ず台無し

にしないと気が済まないタチなのね…」

(能代)

「それからその‥トミーさんはどうしたの?」

(衣笠)

「元提督を殴り付けた後、トミーは私を連れて

鎮守府を抜け出しました…」

(川内)

「‥‥提督‥」

(へたれ提督)

「‥‥ああ‥」

(川内)

「事情は違うけど、アタシ達と似てるね‥‥」

(へたれ提督)

「そんな熱い想いを持った男だったとはな‥‥」

(デストリア)

「それでお二人が私達の釣り糸にかかったのは

何故なのデス?」

(衣笠)

「追っ手が来れば、彼も只じゃ済まないと思って

‥‥夢中で海に逃げたんです

何もかも突然の事で‥彼を背中に背負って

‥途中で深海棲艦に遭遇して‥その時は何とか

逃げ切れたけど、それから先の事はよく覚えて

いないんです」

(アンドロメダ)

「‥‥本当に大変だったんだね、でもここに

来たからにはもう心配いらないよ!」

(へたれ提督)

「あきつ丸、情報は?」

(あきつ丸)

「この数日間、その様な新たな逃走事案は

何処からも報告されていないであります」

(謎之提督)

「と言う事は、やっこさん(灰色提督)も

後ろめたく思ってるって事だな

あまり表沙汰にはしたくない訳だ」

(青葉)

「提督‥‥ガサはどうなるんでしょう?」

(謎之提督)

「二人を元の鎮守府に戻すことはあり得ない

それだけは確定だ」

(イナヤ)

「それは良かったっす!」

(カリスト)

「それじゃ二人は海特警で?」

(天龍)

「それは決まりだな」

 

(へたれ提督)

「川内、どうだ?‥‥」

(川内)

「うん、いいよ♪提督が決めたなら」

 

(へたれ提督)

「謎提さん、二人はこの六本脚に任せて貰えないか?」

(衣笠)

「え?」

(青葉)

「本当ですか!?へたれさん!!」

(デストリア)

「青葉さん!(提督)を付けてくださいデス!」

(へたれ提督)

「ああ、それは構わんよデストリアちゃん

謎提さん、どうかな?」

(謎之提督)

「俺は異存はないよ、そもそもこれは

六本脚鎮守府が中心の案件だからね

君達が第一に決めるのが筋だと思うよ」

(UXー01)

「司令官、これで決まりね、お世話は私に任せて♪」

(へたれ提督)

二人は大人だぞ、さて衣笠、君達二人共

俺達の所に来ないか?」

(衣笠)

「ええ!?‥‥いいんですか?」

(へたれ提督)

「君達が迷惑でなければぜひ‥‥だ」

(衣笠)

「‥ご迷惑では無いでしょうか?私達は

言うなら脱走して来たんです

皆さんを面倒に巻き込んでしまうかも知れないし‥

残された他の娘達が私の代わりに

酷い目に会うかも知れないと思うと‥‥

でも、もうあそこには戻りたくないし‥‥

私、どうしたら‥‥」

 

(謎之提督)

「足柄、ちょっといいか?‥」

(足柄)

「提督の考えは分かってるわ(やり)ましょ!」

(謎の提督)

「流石、俺の足柄だ!」

(足柄)

「俺のって‥‥❤️いやーん♪❤️」

 

(謎之提督)

「では、へたれ君、ここからは俺の頼みだか

元提督(灰色提督)の件は俺に任せてくれないか?」

(へたれ提督)

「‥‥よろしいので?」

(謎之提督)

「君は衣笠と彼氏を救った、次は俺達の出番だ」

(へたれ提督)

「‥‥宜しく頼みます」

(謎之提督)

「さて衣笠、元の鎮守府の件は心配要らない

奴には、君達二人を諦めさせる

二度と艦娘を解体などさせないようにする

その2つだけは確約するよ」

(衣笠)

「本当ですか!ありがとうございます!

でもそんなにして頂いて‥」

(フェニックス)

「私達が良いと言ってるんだ、任せろ!」

(サラトガ)

「何も心配することは無いんですよ」

(アンドロメダ)

「賑やかな艦娘になって来たね!」

(清霜)

「家族がまた増えたね、ママ♪」

(川内)

「衣笠さん、六本脚鎮守府にようこそ♪」

(衣笠)

「皆さん‥‥よろしくお願いします!!」ペコリ

(青葉)

「ガサ!良かったね!これからは一緒に

戦えるよ!」

(衣笠)

「青葉‥‥ありがとう!」

 

(ラビアンローズ)

「提督、海軍本部から来る新人の装備の事で

相談が‥‥て、何があったの?」

(秋雲)

「実はカクカクシカジカ‥‥」

(ラビアンローズ)

「貴女の薄本を福袋に?」

(秋雲)

「いや、ちょっと何言ってるか分からない‥‥」

(ラビアンローズ)

「冗談よ、家族が増えるのね、でもあんな

青葉って初めて見たわ」

(デストロイヤー)

「同じ青葉型として深い絆があるんだね」

(イナヤ)

「青葉さんは良い人っす、取材と称して何処でも

図々しくデバガメしたり、おふざけで嘘記事

書いたりするばかりが青葉さんじゃないっす!」

(カリスト)

「それって褒めてるのかい?ディスってるのかい?」

(へたれ提督)

「さて、残る問題は‥‥」

 

 

 ーー(取り調べ室内)ーー

 

(ペールギュント)

「誰が(ホットプレート)なのです!!?」

(トミー・ザワ)

「いや、ちょっと何言ってるか分からない‥‥」

(ペールギュント)

「ウッキー!!なのです!!」ドガシャーン!

(球磨)

「やめるクマー!!」

(多磨)

「フギャギャギヤーー!!」バリバリ!

(那珂)

「顔はやめてー!!」

 

 

 ーー(傍聴室)ーー

 

 

(アンドロメダ)

「‥‥何?このカオス状態‥‥」

(へたれ提督)

「何で那珂ちゃんが中に?シャレじゃないぞ!」

(フェニックス)

「私の代わりとしてほおり込んできた」

(川内)

「酷い!」

(衣笠)

「何かすみませんすみませんすみません!!」

 

 

 

青葉型重巡(衣笠)が六本脚鎮守府に着任した

六本脚鎮守府では初めての重巡である

衣笠の連れ、トミー・ザワは六本脚鎮守府の厨房

と事務職を任せられる事になった

いちいち会話が面倒くさいが器用な男であった事

衣笠や艦娘にたいする思いが強い事などが

見込まれたのだ‥‥多分

 

この日から数日後、衣笠の元所属先の鎮守府で

灰色提督が忽然と姿を消した

海特警と連邦海軍査察部が調査するも

行方は知れず失踪扱いとなった(案件は警察へ)

灰色提督は、海軍籍から正式に抹消された

鎮守府には新しい提督として、海特警の

B級エージェントが入り正常な運営がされることに

なった

 

艦娘達に混乱は無かった、灰色提督の悪事は

灰色提督に強化された艦娘の動揺を考え、非公開

とされたが、艦娘達は薄々何かを感じ取っていた

ようだった‥‥

 

こうして一つの鎮守府に平穏が戻り

二人の人間の生きる為の新たな戦いが始まった‥

 

 

(衣笠)

「青葉型重巡、衣笠よ!トミー共々よろしくね♪」

(トミー・ザワ)

「へい!チャーハンお待ちぃ!」

(衣笠)

「はーい♪ってこれピラフだよ?」

(トミー・ザワ)

「いや、ちょっと何言ってるか分からない‥‥」

(ペールギュント)

「チャーハンを出すのです!!」バーーン!!

 

 

 

 

(青葉)

「ガサ‥幸せになりなよ‥‥さーて取材取材♪

新たな取材対象も増えましたし、最高の取材日和

ですねぇー♪」ゲスニヤニヤ

 

 

どこまでいっても青葉は青葉であった‥‥

そして、季節は冬になろうとしていた‥‥

 

 

 

 

               ふぁいん

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

(秋雲)

「ああ困った、どうすりゃ良いんだ‥‥」

 

 

陽炎型駆逐艦、19番艦娘(秋雲)

陽炎型の最終艦として現在認定されているが

かつては夕雲型なのか陽炎型なのかと

議論されたこともあったらしい

 

そんな経緯と、彼女の装束が夕雲型のそれに

準じている事と相まって、彼女を純粋に陽炎型

と見る者はかえって少ない

むしろ理屈抜きで夕雲型の一員と見られる事が

多く、秋雲が夕雲型の中に入っても違和感を持つ

者は全くいない

当の夕雲型の面々も秋雲を慕っており、認識と

しては完全な姉妹の一人なのである

一応は先輩でありながら誰もそうは思わない

長波に至っては完全な妹分か後輩扱いであった

 

そんな海特警、謎の鎮守府所属の彼女、秋雲に

夕雲型のある集会の案内が来ても

本人も周りも何の疑問も持つことはない

そこまでは良い、そこまでは‥‥‥

 

秋雲は今、頭を抱えていた‥‥

簡潔に原因を言うと、自分が海特警の所属である事

そして海特警には、正真正銘の夕雲型が一人

在籍している事だった

 

 

(秋雲)

「きよし!お願いだからボロは出さないで!!」

 

{キュキュキュキューーンべべべーーーーーー}

 

   『秋雲恐怖 夕雲型サミット』

 

 

 

(川内)

「夕雲型サミット?」

(清霜)

「うん、ニシダ鎮守府の夕雲姉さんから手紙が来たの」

(へたれ提督)

「清霜の姉妹達が集まるんだな、良いじゃないか!」

(アンドロメダ)

「みんなで集まって食事会か、良いじゃん!」

(清霜)

「秋雲姉さん以外の姉さん達には中々会えないから

とっても楽しみなんだ♪」

(川内)

「清霜、楽しんでおいで♪気をつけてね」ナデナデ

(清霜)

「うん♪ママとパパ、メダ子ちゃんや鎮守府の

みんなの事、一杯話したいことがあるからね♪

あっでも秋雲姉さんがママの事は先に自分が話すって

言ってたっけ」

(川内)

「‥‥?」

 

 

 

 

(秋雲)

「‥お店に到着してしまった、さて、どう切り出した

ものか‥」

 

 

秋雲は、夕雲型サミット(食事会)会場の前に

立っていた、と言うより立ち尽くしていた

 

考えて見ればこんな悩みは失礼の極みかもしれない

相手は歴戦の水雷戦隊旗艦なのだ

それでも夕雲型姉妹達の反応がどうなるかは

秋雲には未知数だった、未知ほど恐い物はない!

 

しかもこれは、清霜がただ誰かに憧れてるとか

そんな次元の話ではない

姉妹達が、ひと際可愛く思い、一番気にかけている

清霜が、誰かの(養女)になったのである

 

清霜は現役だから、義父は提督と言うことになろう

となれば養母は嫁艦であるいち艦娘の可能性が高い

当然話の中心は「では母親(義母艦娘)は誰か?」

‥‥となるのは火を見るより明らかだ

 

もしサミットの話題が(清霜が養女に)になれば

同じ海特警の自分に質問が集中するのは間違い

ないだろう、となればこちらから順を追って

ゆっくり説明する必要がある

 

これは自分の取り越し苦労かもしれない

しかし彼女達が「大切なきよしの母なら、やはり

誇り高い大戦艦を!」と本気で考えていて、

なおかつ事実を知った時‥‥その時の皆の反応が

秋雲には全く読めないのだ

 

‥‥いずれにせよ落ち着いて話を聞いて貰う必要

はあった

差し当たっての問題は、清霜が秋雲の言う通りに

してくれるかだった‥‥

 

 

 ーーーー(回想シーン)ーーーー

 

 

(秋雲)

「‥‥ねえきよし、ご両親の事だけど、皆への最初

の説明は私にさせてくれない?」

(清霜)

「?どうして?」

(秋雲)

「いやほら、養子になるって中々大きな出来事なのよ

突然ドカーンと言ったら皆ビックリしちゃうから

私の方からゆっくり説明しようと思ってね」

(清霜)

「清霜はどうすればいいの?」

(秋雲)

「私ら二人が揃った所で、私の口から順を追って

説明するから、それまできよしはご両親の‥‥特に

母親の事は黙っていて欲しいんだ」

(清霜)

「ママの事を?」

(秋雲)

「頼むよきよし、悪気は無いんだ、ただみんなに

素直に祝って欲しいからさ」

(清霜)

「良いよ、秋雲姉さんの言う通りにする」

(秋雲)

「ありがとうきよし!きよしのご両親は良い人って

それをみんなに分かって貰おうね!」

(川内さんスンマセン!本当悪気は無いんです)

 

 

秋雲の苦肉の策であった‥‥

せっかく姉妹達が集まったのだから無用な混乱は

避けたいし、何より清霜を祝って貰いたかった

 

清霜が六本脚鎮守府に来て間もなく、秋雲には

出会う機会があった、その時の清霜の第一声は‥

 

 

(清霜)

「秋雲姉さん!!会えて嬉しい!!」

 

 

‥‥であった

 

 

(秋雲)

「ねえきよし、姉さんって言ってくれるのは嬉しい

けど‥私は陽炎型なんだ‥」

(清霜)

「へぇーそうなんだ、それでね♪秋雲姉さん、この前

の任務なんか凄かったんだよー!」

(秋雲)

「きよしは‥‥気にしないの?

私は夕雲型じゃないんだよ?」

‥‥‥‥‥‥‥

(清霜)

「そういう事を気にしてたの?、清霜にはよく分から

ないけど、秋雲姉さんは清霜の大切な姉さんだよ♪」

(秋雲)

「‥‥きよし‥‥‥ありがとう‥‥」

 

 

その日から秋雲にとっても、清霜は大切な妹になった

秋雲は自分で顔を叩き、気合いを入れる

 

 

(秋雲)

パーン!

「‥‥さて、覚悟決めて行きますか!」(う~ちびる~)

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

(白雪)

「白雪です、よろしくお願いします」

(深雪)

「深雪だよ!よろしくな!」

 

 

ある海軍元帥がいた

彼はアンドロメダ欲しさから無謀な建造を繰り返し

無計画に艦娘を大量建造、大混乱を巻き起こした

白雪、深雪の二人はこの時に建造された艦娘である

 

ちなみにこの「元帥閣下お戯れ事件カッコカリ」にて

建造された艦娘達は、厳正かつ慎重な判断により

各鎮守府に割り当てられる事になった

最も多く引き受けたのは、張本人の海軍本部と

謎の鎮守府であったが、海軍組織ではない

六本脚鎮守府にも謎之提督を通じて協力依頼があった

 

海軍本流を嫌うへたれ提督であったが、艦娘達に

何の罪があろうか!

 

 

(川内)

「ようこそ、六本脚鎮守府へ!

アタシは筆頭秘書艦の川内よ、二人を歓迎するわね

提督は所要で外出しているから挨拶は後程で」

 

 

こうして駆逐艦、白雪と深雪は六本脚鎮守府に

着任したのである

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

(早霜)

「そういえば‥‥清霜が最近、ある方の養子に

なったと聞きました‥‥ふふふ‥」

(秋雲)

「ぶふうーー!?」

(朝霜)

「それならあたいも聞いたぜ、最初何かの冗談かと

思ったけどな、きよしが養子ねぇ」チラッ

(秋雲)

「(しよっぱなからその話題!?きよしもまだ

来てないし、心の準備もまだー!!)」

(高波)

「本当ですか!?清霜ちゃんは戦艦に憧れてたから

母親も、もしかして戦艦かも‥」

(風雲)

「え~凄いじゃない!さぞや高名な戦艦なんで

しょうね!」

(長波)

「えー?武蔵さんじゃないの?ああ、武蔵さんの

場合は憧れの対象だからなぁ」チラッ

(秋雲)

「(お願いだからハードル上げないで!!)」

(夕雲)

「今日、貴女達に集まって貰ったのもその話の為よ

私達の大切な姉妹、清霜の大きな人生の変動なのに

私達は親が誰かも知らない、これは一大事よ

そうは思わない、秋雲?」

(秋雲)

「(やはり目的はそれだったかー!)」

 

 

夕雲にとっても秋雲は、厳密には先輩のはずだか

そんな事を気にする者はここには一人もいない

ここの長女兼リーダーは夕雲なのである!

 

今回の夕雲型サミット、参加しているのは

夕雲、長波、風雲、高波、朝霜、早霜

そして針のむしろの秋雲とまだ来ていない清霜で

ある

 

 

(秋雲)

「まっまあ確かに!きき気になりますなぁ!」

(高波)

「秋雲ちゃん声がひっくり返ってるかも‥‥」

(朝霜)

「なあ秋雲、あんたさっきからずっと押し黙ってる

けど、確かあんた清霜と同じ海特警だったよな!」

ズイ!

(秋雲)

「たっ、確かにそうだけと‥鎮守府は別だしぃ」

(長波)

「知ってるんだろ?秋雲!きよしの養母は

誰なんだい!?さっさとゲロしちまいな!!」

(秋雲)

「何なのその尋問形式は!?」

(風雲)

「知ってるんですか?秋雲姉さん!誰なんです!?

武蔵さんですか?大和さんですか?それとも

陸奥さん?あるいは海外戦艦ですか?

まさか‥‥ロリコンセブンじゃ無いでしょうね!」

(高波)

「それは言い過ぎだよ!!」

(秋雲)

「みんなまず落ち着いて!私の話を聞いて!!」

(早霜)

「!?」

(秋雲)

「正直に言うよ、確かに知ってるけど、きよしが

来た所で、一緒に話すから!

みんなには落ち着いて、ゆっくり冷静に聞いて

欲しい、確かに気になるのは分かるけど

きよしは今、とても幸せに過ごしてるんだ

それは間違いないよ!

みんなには冷静に判断して、きよしを祝ってあげて

欲しいんだ、お願いします!」ペコリ

(長波)

「秋雲‥‥悪かったよ、早とちりし過ぎた」

(風雲)

「‥‥ごめんなさい秋雲姉さん!」

(朝霜)

「‥‥全くあたいとしたことが‥ゴメンな」

(夕雲)

「ここは秋雲の言う通りね、清霜が来るまで待つと

しましょう、皆さん先ずは心を落ち着けて」

(高波)

「はい」

(夕雲)

「秋雲、清霜が来たら、教えてくれるわよね?」

(秋雲)

「ちゃんとお話します(ふぅ~一旦は収まったか)」

 

(高波)

「誰なんでしょうね」ワクワク

(風雲)

「ロリコンセブンなら説得しなきゃ‥」

(高波)

「あの人が全員、ロリコンて訳じゃ無いと思うけど」

(長波)

「まだ決まった訳じゃ無いだろ?」

(早霜)

「どんなビッグネームが飛び出すかしら‥ふふふ♪」

(朝霜)

「あたい達の大事な妹だ、相当の大戦艦じゃなきゃ

釣り合いが取れないぜ!」

 

(秋雲)

「(‥‥あの人だってビッグネームに違いない!

 きっとそうだ!)」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

(へたれ提督)

「ただいまー、クロード提督と金剛と、警備の

打ち合わせをしてきた‥‥」

(川内)

「‥‥‥へっくちゅん❤」

(へたれ提督)

「うわっ!チョーかわいい!」

(川内)

「ぴあっ!?」

(へたれ提督)

「‥‥川内、夜戦しよう!!」ガバッ

(川内)

「提督!ちょっ‥‥まっ‥‥‥❤あっ❤‥」

 

 

ーーーーーー

 

 

 

(清霜)

「ありがとう村雨さん、送ってもらって♪」

(石川島 村雨)

「何時でもOKよ、楽しんできてね♪」Boooooーーー

 

 

村雨の愛車、ジャパンスカイライン2000GTにて

清霜は食事会の会場まで送ってもらった

せっかく姉妹との食事会との事で、オシャレアイテム

として川内手製のマフラーを巻いていた

季節は寒くなりはじめた時期である

リンガやコロンボではあんなに暑かったのに‥‥

 

 

(清霜)

スンスンッ

「マフラー、ママの香りがする‥‥良い匂い‥‥

今日は姉さん達に、パパとママの事、いっぱい

知って貰うんだ♪‥そうだ、秋雲姉さんが話してから

だったよね」

 

 

マフラーを手に眺めながら清霜は思う‥‥

 

 

(清霜)

「パパは面白くて優しくて泣き虫で暖かくて

心が広くてママのパンツが好きでバイクが格好良くて

ママの事が大好き‥

ママは綺麗で可愛くて強くてお化けが苦手で達筆で

料理が上手でエッチで夜戦バカで良い匂いがして

パパの事が大好き‥

そして清霜は‥‥二人の事が大好き!」スリスリ

 

 

ーーーーー

 

 

(秋雲)

「お願いきよし、いきなり名前を言うのはやめて!

ゆっくり落ち着いて話を聞いて貰わないと

いけないから!」

ドキドキ!

 

 

天真爛漫な清霜が、どんな行動に出るかの不安要素

もあり、秋雲は気が気で無かった

 

 

(長波)

「なぁ!ここは一つさ!秋雲から発表する前に

あたし等で当てっこゲームでもしねぇか?」

(夕雲)

「当てっこ?」

(長波)

「よく言うじゃん?娘はそうでなくても母親の影響を

受けるってさ!きよしの言動や仕草を見てれば

義母がどの戦艦か分かるかもしれないぜ!」

(朝霜)

「誰が最初にその戦艦を当てられるか競う訳だな!

面白そうじゃねーか!」

(早霜)

「清霜は純粋だから‥‥直ぐに分かるかもね♪」

(風雲)

「戦艦の台詞だとこんな感じの言葉が出たら

分かりやすいかしら‥‥」

 

 ーーーーーー

 

 

(武蔵)

「面白い奴だ‥‥相棒よ」

(大和)

「もう!ホテルなんて言わせませんよ!」

(日向)

「君に特別な瑞雲をやろう」

(榛名)

「榛名、感激です!!」

 

 

 ーーーーーー

 

(長波)

「‥‥武蔵さんの場合は、相棒とかになるのか‥」

(早霜)

「ホテルネタは‥‥清霜には早いわね‥‥」

(朝霜)

「いちいち瑞雲貰うのもなぁ‥‥」

(高波)

「‥その辺りは関係ないかも、有力候補は榛名さん?

あっでも海外の戦艦さんも可能性あるかも!」

(風雲)

「しゃあ、このあたりの台詞が出ると分かりやすい

わね」

 

 ーーーーーー

 

 

(アイオワ)

「OK?さあ今日も頑張りましょう!Go、Go!」

(ウォースパイト)

「Japanese Weapon 悪くないわね 私は好きよ」

(ビスマルク)

「Guten Tag.私はビスマルク、美しいデザイン

でしょう?いいのよ、もっと褒めても♪

ところでアドミラール、貴方の艦隊はまるで

駆逐艦天国ね?しかもこれがヤポン伝統の文化

ツンデーレ?」

 

 

 ーーーーーー

 

(長波)

「‥‥最後のは何だったんだ?」

(風雲)

「‥‥私にもよく分からないわ‥‥」

(高波)

「あっひょっとすると、噂のイレギュラー戦艦かも」

(朝霜)

「それじゃきりがねーよ!」

(夕雲)

「皆さん、お話はそこまでよ、清霜が来ればいずれ

はっきりしますよ」

(秋雲)

「(みんな完全に戦艦と信じて疑ってない‥‥

 やっぱりここはゆっくり説明するしか‥‥)」

 

 

 

その時、対にサミット真の主役が到着した

そして全ては一瞬だった‥‥

 

 

チリリリ~ン

(店の店員)

「いらっしゃいませー」

(清霜)

「(清霜は戦艦になりたいけど、ママみたいな素敵な

女性にもなりたいな、どうすればなれるだろ?

ママみたいに夜戦が好きになれば良いのかな?)」

 

(夕雲)

「清霜が来たみたいね」

(朝霜)

「おっ、主役の御登場だな!」

(夕雲)

「(お願いね!きよし‥)」

 

(清霜)

「夜戦かぁ‥‥うーん夜戦夜戦‥‥」

 

(長波)

「おーい!きよしー!こっちこっちー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(清霜)

「何!?夜戦!?」クルッ

 

 

 

 

(夕雲)

「‥‥‥‥‥‥」

(長波)

「‥‥‥‥‥‥」

(風雲)

「‥‥‥‥‥‥」

(高波)

「‥‥‥‥‥‥」

(朝霜)

「‥‥‥‥‥‥」

(早霜)

「‥‥‥フフフ」

 

(秋雲)

「‥‥あちゃー!」

 

(清霜)

「‥‥あれ?どうしたの?」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

(清霜)

「ただいまー」

(川内)

「お帰り♪清霜、どうだった?」✨キラキラ

(清霜)

「ママ、随分キラキラしてるけど良い事あったの?」

(川内)

「ウフフ❤まあね♪そっちは?」

(清霜)

「それが‥清霜が挨拶したら何故かみんな固まって

‥‥それから夕雲姉さんが(用事が出来たから

また今度)って、みんな凄い顔してお店を出て

行ったよ、ああ、秋雲姉さんだけは顔が真っ青

だったけど‥何だったのかな?」

(川内)

「みんなは何処に行ったの?」

(清霜)

「早霜姉さんは、多分謎の鎮守府だって」

(川内)

「謎提さんの所に?理由は‥分からないか」

(清霜)

「秋雲姉さんがよくわからない事言ってたけど」

(川内)

「何て?」

 

ーーーーーー

 

(秋雲)

「きよしは悪くないから、みんな突然の事で少し混乱

してるだけだから、ゆっくり話せは分かってくれる

から、ねっ」

 

ーーーーーー

 

 

(川内)

「確かによく分からない話だね、秋雲は何を心配

してたんだろう?」

(清霜)

「お陰でご飯食べそこねちゃった、お腹すいたー!」

(川内)

「夕御飯は出来てるよ、準備しておくからメダ子と

お風呂に入っておいで♪」

(清霜)

「今日の夕御飯は?」

(川内)

「イワシバーグ、栄養満天だよ♪」

(清霜)

「やったー!ママの鰯料理美味しいもんね♪

メダ子ちゃんの所にいってきまーす」

(へたれ提督)

「おう、お帰り清霜」(風呂上がり)

(清霜)

「ただいまパパ♪メダ子ちゃんとお風呂入って

来るね」

(へたれ提督)

「おう、行っておいで」

 

(へたれ提督)

「‥お前と清霜がいて、俺は世界一幸せな男だな‥‥」

(川内)

「‥アタシも幸せだよ♪提督‥‥」

(へたれ提督)

「‥‥今夜また、夜戦したい‥‥」

(川内)

「❤ウフフ❤提督のエッチー♪❤」

 

 

 

(金剛)

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

(朝霜)

「責任者をだせーー!!」

(長波)

「夜戦バカ出てこーい!!」

(夕雲)

「話の次第ではお仕置きが必要ですね」

(風雲)

「説得するかどうか微妙だわ!」

(足柄)

「一体何なのよ!?あんた達!!」

 

(神通)

「提督!大変です!理由は分かりませんが

夕雲型の皆さんが押しかけて来ましたー!!」

(龍驤)

「君ぃ、余所であんなに作ってきたんか?」

(謎之提督)

「何を!?どうやって!?」

(那珂)

「また川内ちゃんがやらかしたんじゃないの?」

(龍驤)

「なら何でウチらの所に来るんや!行くんなら

六本脚やろが!やっぱり君やないか?」

(謎之提督)

「違うと言うに!!‥‥秋雲、心当たりは?」

(秋雲)

「カンニンしてつかーさい!」

 

 

ーーーーーー

 

 

(清霜・アンドロメダ)

「「♪やっせんーやっせんーそーらやっせんー♪」」

キャハハハハハハハ~♪ カッポーン

 

 

 

頑張れ清霜! 負けるな秋雲!

今日も鎮守府は平和だなぁ‥‥

 

 

(川内)

「何か、色んな人にに侮辱されてるような‥‥

まぁ良いか♪」

 

 

 

             

             ふぁいん

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

今回も、本作品にお付き合い頂きありがとう

ございます

 

今回は、衣笠の加入と、秋雲の葛藤がメインでした

一応は‥‥

青葉も秋雲も、普段の様子とは違った(良い奴)

的に表現して見ました、実際二人は良い奴ですけど

 

清霜は本作品では、へたれ夫妻の養子になってる

訳ですが、それを知らない夕雲型姉妹達は

 

(清霜の義母なら当然戦艦!)

 

とイメージが半ば固定されている訳で、そこに

 

(戦艦だと思い込んでたら実は夜戦忍者だった!)

 

と、しかも突然知らされた時の反応が秋雲には予想

出来ず、秋雲は苦労する訳ですね

 

川内の母親ぶりを見れば夕雲姉妹達も納得してくれる

はずだと思います‥‥川内ちゃんゴメン!

 

そして今回新加入のオリジナルキャラクター

トミー・ザワですが、モデルはサンドイッチマンの

ボケ担当の方です

本作品中の不動産屋と連れの男もトミー・ザワ本人

になります

 

今回も、各提督の皆さんにはお世話になりました

特に謎提さん、衣笠をいじめたブラ提潰しに協力頂き

感謝しております!

 

そして、へたれ親子を横から見ていた金剛ですが‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

(金剛)

「‥‥テートク?」

(クロード提督)

「金剛か、どうしたんだ?」

(金剛)

「‥‥お願いがアリマース」

(クロード提督)

「お願い?俺に出来る事なら構わんぞ?」

(金剛)

「‥‥欲しいデース!」

(クロード提督)

「新しい装備か?いや違うな、そうだ!久しぶりに

一緒に買い物に‥‥」

(金剛)

「テートクの‥‥」

(クロード提督)

「俺の?」

(金剛)

「‥‥テートクの赤ちゃんが欲しいデース!!!」

(クロード提督)

「ぶふうーーーーー!!!?」

(クロード提督)

「いっいきなり何を言い出すかと思ったら!!」

(金剛)

「テートクの赤ちゃんを産みたいのデース!!

出来れば‥きよしみたいなカワイイ女の子が‥‥❤」

(クロード提督)

「お前さては、清霜に感化されたな!?

あんな天真爛漫な娘はそう出来ないって!」

(金剛)

「ダメデスか?テートク?」

(不知火)

「金剛さんには無理という事です」

(金剛)

「ぬい!?オメーは何処から沸いて来たネー!?」

(不知火)

「清霜は駆逐艦ではありませんか?戦艦の貴女には

産めるはずもありません!

提督、ここは不知火にお任せください!

必ず清霜を産んで御覧にいれます!」

(金剛)

「オメーの理論も無茶苦茶ネー!!」

(クロード提督)

「お前ら!俺の意思はどうでもいいのかー!?」

 

 

 

 

クロード提督、ご協力感謝します!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

     [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎之提督ヒッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

曙(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

イナヤ(謎の鎮守府)

 

衣笠(六本脚鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

白雪(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多磨(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

伊勢(リンガ特設連邦鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

間宮(謎の鎮守府)

 

夕雲(ニシダメガフロート鎮守府)

長波(ニシダメガフロート鎮守府)

風雲(ニシダメガフロート鎮守府)

高波(設定なし)

朝霜(設定なし)

早霜(設定なし)

 

武蔵(設定なし)

大和(設定なし)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

榛名(国防軍・天憲隊)

 

アイオワ(設定なし)

ウォースパイト(ニシダメガフロート鎮守府)

ビスマルク(ぼのたん呉鎮守府)

 

灰色提督

天才アミバ社長

 

龍驤(謎の鎮守府)

神通(海特警B級エージェント鎮守府)

あきつ丸(六本脚鎮守府)

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

天龍(六本脚鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

石川島 村雨(六本脚鎮守府)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『名称説明』

 

ジャパンスカイライン

1981年式、日産スカイラインの当時の

トップグレード

2000GTーE.Sターボ

本作品登場するのは、ブラックメタリック

ゴールドラインの2ドアクーペで

春馬が村雨の愛車として主に制動系と車体の

チューンを実施した

主には、弱点のブレーキ強化と車体合性アップ

兼軽量化(1230kg→1100kg)による安全性

確保、動力強化は計画中

某刑事部長の乗ってたマシンXをイメージして

貰えれば分かりやすいかも

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

    [次回予告]

 

ベン!パパパパーツツツパーーパパーー

 

(アンドロメダ)

「ちーっす、予告だよ!

新しい家族が増えて賑やかな艦隊になって

きたねー♪

でさー、唐突に提督のファーストキスの話に

なった訳よ!でもそれがまた‥‥何て言うかねー

まっ続きは見てみてよ♪」

(清霜)

「あんまり予告になってないような‥‥」

 

 

 

次回、へたれ提督と生きる為の鎮守府

 『ファーストキスは鰯団子の味』

 

 

君は、この予告をどう思う?

 

(夕雲)

「ぐだぐだですわ、お仕置きが必要ですわね♪」

(清霜・アンドロメダ)

「げえーー!?」

 

 

 

 

 

 

 




本作品は二次創作でありフィクションです
本作品の設定、名称は架空のものです
本作品に正確な資料としての価値はありません


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ファーストキスは鰯団子の味(Rー18)

【アンドロメダ】
「メダ子だよ!、ファーストキスの話を
聞こうと思ってたんだけと‥‥
色々大変な展開になっちゃったよ!」

【清霜】
「続きは本文でね♪」

【霞】
「因みにRー18よ!イチャラブよ!
ちゃんと眼を開いて見なさいな!」



男が手に持っていたペーストフードの缶詰を

少女は引ったくる様に奪い取ると、それを

叩きつける様にゴミ籠に投げ捨てる

 

少女の手は震え、表情は怒りに満ちていた‥‥

 

やがて、少しだけ落ち着きを取り戻した少女は

突然の事に放心状態になった男の腕を掴んだ

 

 

【川内】

「‥‥‥一緒に来て!」

 

【元擲弾兵】(もとてきだんへい)

「‥‥え?‥どっどこに?」

 

【川内】

「いいから!!!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

{キュキュキュキューーーンべべべーーーーー}

 

  『ファーストキスは 鰯団子の味』

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【トミー・ザワ】

「ルネッサーーン‥‥‥」

 

【瑞鳳】

「他人のギャグだから!それ以上言っちゃ

ダメーー!!」

 

 

二人の料理人が、六本脚鎮守府の厨房

で料理をしながら、訳の分からないギャグの応酬

を繰り広げていた丁度その頃‥‥‥

 

 

 

(ボスン! ボスン! ボスン!)

海上に浮かべられた射撃演習の標的周辺に

演習弾が次々に落下していた

若干の自走航行機能を持つその標的に

命中弾は中々出なかった

 

 

【衣笠】

「最初はイメージが湧かないかもしれないけど

貴女くらい優秀なら、訓練すれば直接目視照準

でも当てられるわよ♪」

 

【アンドロメダ】

「えー!そんなに上手くいかないよ~~」

 

【ペールギュント】

「HUD(ヘッドアップディスプレイ)を使わない

で命中弾を出すのは難しいのです‥‥」

 

【能代】

「しかも行進間射撃(走りながら撃つ)だから

余計難しくはなるし全弾命中とはいかないわね」

 

【フェニックス】

「でも実戦じゃあ、ちまちま止まって撃てるとは

限らないし、HUDがいつでも使えるかは分からな

いからなぁ」

 

【カリスト】

「僕としては良い経験になるよ」

 

【天龍】

「しかし衣笠はすげーな!行進間射撃をHUD無しで

全弾命中だからな、流石は努力と根性で改二まで

なっただけの事はあるな」

 

【衣笠】

「みんなだってたいしたものよ、演習の初弾から

夾叉弾(標的を前後又は左右に挟む形で着弾)が

出せるなんて、練度が高い証拠だもの」

 

 

 

六本脚鎮守府の独自装備で、ラビアンローズが

作り上げた空間投影型HUD

照準と兵装を連動させるだけでなく、簡易的な

射撃指揮装置も兼ねたこの優れものを使わずに

直接目視照準だけで行進間射撃を行うこの訓練

で全弾命中を果たしたのは衣笠だけであった

 

天龍、能代、フェニックスも全弾命中とは

行かなくてもかなりの成果を上げてきていた

一方かえって最新技術に頼っていた宇宙艦娘達

はかなり苦戦を強いられていた

 

 

【衣笠】

「宇宙艦のみんなは、海上で兵装と身体の一体感

をもう少し養っても良いかもね」

 

【アンドロメダ】

「兵装と身体の一体感?」

 

【衣笠】

「ええそう、特にメダ子ちゃん、貴女は身体が

堅いみたいだから、先ずは柔軟からかしらね♪」

 

【アンドロメダ】

「ええ~!柔軟体操とかするの~!?」

 

【衣笠】

「私達艦娘は無機質な軍艦時代とは違って生身の

肉体を持っている、これを天然のスタビライザー

として使わない手はないわ♪」

 

【カリスト】

「フフフ、どうやらやるべき事は決まったみたい

だね」

 

【アンドロメダ】

「うえ~、テンション下がるぅ~」

 

【ペールギュント】

「メダ子ちゃん!ファイトなのです!」

 

【天龍】

「おめーもやるんだよ!」

 

【ペールギュント】

「‥‥‥薮蛇だったのです‥‥」

 

 

【金剛】

「みんな、頑張るネー!♪」

 

【ビスマルク】

「なあ戦友、我々はここで何を?」

 

【金剛】

「今月は、この金剛とテートクが六本脚の警備なの

デース、だから演習中の皆を警護していマース♪」

 

【ビスマルク】

「なるほど、演習中に深海棲艦が襲来しないとも

限らん訳か、ダンケ」

 

 

 

同時刻、近海の無人島の砂浜‥‥

急造の射撃場が設けられ、数人の駆逐艦娘と

一人の重巡が、砂浜に設置された標的プレートに

演習弾を撃ち込んでいた

 

 

ドキューーン!ビジッ!

【村雨】

「命中!次弾装填!」ガチャ!

【白雪】

「命中!次弾装填!」ガチャ!

【シェフィールド】

「命中!次弾装填!」ガチャ!

【深雪】

「少しそれた!次弾装填!」ガチャ!

 

【川内】

「深雪少し落ち着いて!先ずは確実な動作からよ」

 

【深雪】

「りっ了解!」

 

 

彼女達は、連射性能が売りの120ミリ連装速射

機関砲を単発にして射撃訓練をしていた

又、ベルト給弾ではなく30発入りドラムマガジン

を交換する次弾装填訓練も合わせて実施していた

 

一発撃ってはマガジン交換、また一発撃っては

また交換‥‥これの繰り返しである

 

主要弾倉のベルト給弾が弾切れとなった時の為

予備のドラムマガジンへの交換を実戦でも

スムーズに行う為の訓練が主な目的であった

現在、川内を教官として駆逐艦娘達の訓練が

続いていた

 

この急造射撃訓練場、中々使い勝手が良いらしく

別件で来訪していた艦娘も相乗り的に射撃訓練を

していた

 

 

バスッ! バスッ! バスッ!

【叢雲】

「命中! 命中! 命中!‥悪く無いわね」フッー

 

【不知火】

「沈め! 沈め! 沈め!‥‥あら、いい感じ」

 

【叢雲】

「あなた、その言い方何とかならない?」

 

【不知火】

「不知火に何か落ち度でも?」

 

 

【羽黒】

「‥当たって‥‥くださーい!」BAZU!‥‥BOW!

 

【あきつ丸】

「お見事であります!」

 

【羽黒】

「ありがとうございます♪

とても良い感触ですね♪」

 

 

叢雲と不知火が、自身の兵装と自身のペースで

射撃訓練をしている横で、羽黒は、あきつ丸から

借りたアンチマテリアルライフルを試し撃ち

していた

駆逐艦娘の射撃の倍の距離に標的をセットして

ありながら、中心を外したのは最初の一発だけ!

後は全てど真ん中という驚異的な射撃術を羽黒は

披露したのである

 

 

【あきつ丸】

「初めて扱う筈なのにこの的中率、羽黒殿は

ただ者では無いでありますな」

 

【羽黒】

「そっそんな!私なんて‥‥でも嬉しいです♪」

 

【あきつ丸】

「(他の妙高型とは明らかに何かが違う‥‥‥

不思議な御人であります‥‥)」

 

 

 

駆逐艦といえばこの娘も訓練に勤しんでいた

 

演習弾が標的から外れて砂煙をあげる‥‥

 

 

【清霜】

「あちゃー!外れたかぁ‥‥」

 

【川内】

「ボサッとしない!!次弾装填!!!」

 

【清霜】

「!?はっ!はい!!」ガチャガチャ‥‥

 

【川内】

「清霜!先ずは確実な動作をって言った筈よ!」

 

【清霜】

「ごっ!‥ごめんなさい!!‥‥」

 

【川内】

「もう一度、弾倉交換、次弾装填からよ、先ず

は深呼吸して‥‥落ち着いて、ね」(ポンッ)

 

【清霜】

「‥うん‥‥じゃなかった!はい!!」

 

 

気持ちを落ち着かせる為、アドバイス通りに

深呼吸をする清霜‥‥

 

六本脚鎮守府に来てから今日まで色々な経験を

してきた清霜であったが、やはり訓練の積み重ね

は必要であった

既に高い練度を誇る村雨やシェフィールドは無論

後から誕生し、着任た筈の白雪や深雪よりも

訓練で遅れをとっていたのは、やはり若さ故の

未熟からであろうか‥‥

 

それでも少しずつではあるが確実に練度は向上

していた

 

 

【清霜】

「ふぅ‥‥よし!もう一度!次弾装填!」ガチャガ‥

 

【川内】

「‥‥‥‥‥」(隠し持っていたボタン→ピッ)

 

ズボォゥゥーーーーン!!‥‥

【清霜】

「はにゃあああああーー!?∑(゚◇゚///)」ボトッ

 

 

清霜が狙っていた標的近くの砂浜が突然弾けた

爆煙と共に盛大に砂煙が上がる‥‥

清霜は驚いてマガジン(弾倉)と尻餅を落とした

 

 

【川内】

「何してるの?早く弾倉を拾いなさい!」

 

【清霜】

「すっ砂浜が‥‥砂浜が弾けたぁ!‥‥」

 

【川内】

「実戦で水柱が上がった時にもそんな言い訳を

言うつもり?」

 

【清霜】

「うっ!‥‥(マガジン拾い)次弾装填!!」

カッチャーン!!

 

 

【村雨】

「あらあら♪仲が良いわねあの母娘」

 

【白雪】

「川内さん、教えに気迫がこもってますね‥‥」

 

【深雪】

「きよしの奴も必死に食らいついてカワイイねぇ」

 

【シェフィールド】

「私達も負けてられませんね!次弾装填!」ガチャ!

 

 

【村雨・白雪・深雪・シェフィールド】

 

「「「「「てぇーーー!!」」」」」トドドドトーー!!

「「「「「命中!次弾装填!」」」」」

 

 

【叢雲】

「フフフ、中々の連帯感を持たせたじゃない

伊達に三水戦の旗艦て訳じゃ無いわね」

 

【不知火】

「あの清霜も中々やりますね、是非この不知火が

指令に産んでさしあげたいものです!」

 

【叢雲】

「‥‥不知火‥‥あなた、何言ってるの?」

 

 

【羽黒】

「‥‥凄いですね川内さん‥‥今の私にはとても

あんな指導は‥‥」

 

【あきつ丸】

「秘書艦殿は清霜殿に、我々弱小鎮守府が生き残る

為の底力を身につけさせようとしているので

あります」

 

【羽黒】

「底力‥‥ですか‥‥」

 

【あきつ丸】

「いざとなれば、羽黒殿にもああいう指導は出来る

でありますよ♪」

 

【羽黒】

「‥‥ありがとうございます♪」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【加賀】

「ごきげんよう、紹介するわね」

 

【榛名】

「国防軍所属、榛名です、皆さんが海特警の

提督なのね、宜しくお願いします♪」

 

 

六本脚鎮守府の施設の中で最も機密性の高い

岩盤を掘り進んで作られた中規模地下ドック

水上艦船が2隻入る程度の規模のこの施設は

六本脚鎮守府が保有する唯一の波動推進艦

次元潜航艦UXー01を秘匿収容、整備する為に

建設された

規模こそ小さいが、その分機密の保持は

非常に高かった

 

この地下ドックに現在収容されているUXー01の

艦内、ミーティングルーム兼食堂において

国防軍・天憲隊より依頼されたある輸送作戦の

格子説明について、海特警と天憲隊の双方の代表

が顔を合わせていた

最も今は一通りの説明が終了、外で行われている

合同訓練も終了が近いということで、その後の

昼食をどうするかという事であっあ

 

天憲隊からの参加者は、地球部隊の指揮官であり

総司令官であるジョニー隊長の筆頭秘書艦であり

嫁艦でもある正規空母「加賀」、そして副秘書艦

及び同じく嫁艦の高速戦艦「榛名」の二名

呉の「ぼのたん提督」と、彼の指揮する初めての

イレギュラー艦娘、ハーフビーク級宇宙戦艦

「ハーフビーク」と「ヴァナディース」の三名

二人は新人紹介としてぼのたん提督が連れて来た

 

海特警からの参加者は、お馴染み最高指揮官の

「謎の提督」と、秘書艦担当の「妙高」「足柄」の三名

「クロード提督」と、現在秘書艦担当の重巡「利根」

の二名

「へたれ提督」の横には副秘書艦も勤める正規空母

「サラトガ」、そして艦娘の「UXー01」の三名

UXー01は例のごとく、勝手に世話係を名乗って

いた‥‥

 

 

【UXー01】

「お疲れ様、麦茶をどうぞ、喉が渇いたら私に

任せて♪」

 

【謎乃提督】

「ありがとうユークス、俺の為に麦茶を出して

くれるとは、流石(ガミラスの雷)の異名は

伊達じゃないな」

 

【UXー01】

「どういたしまして♪」

 

【榛名】

「ウフフ♪可愛らしいですね♪」

 

【利根】

「何はともあれ、腹が空いたのう提督よ!」

 

【クロード提督】

「ああ確かにな(気のせいかな?不知火に何か

とんでもない事を言われてる気がする‥‥)」

 

【サラトガ】

「昼食を用意してます、宜しければどうぞ♪」

 

【ヴァナディース】

「ご招待くださるの?宜しくてよ♪」

 

【ハーフビーク】

「ひゃっはー!飯だ飯だ!退屈な会議は

これくらいにして行こう行こう♪」

 

【ぼのたん提督】

「はしたないなぁ!」

 

【へたれ提督】

「元気があって良いことだ、そろそろ外の訓練も

終わるし、みんな移動しようか?」

 

【加賀】

「噂のハンバーグが食べられるのね?

流石に気分が高揚します」

 

【へたれ提督】

「まだ模倣の段階だけどね、うちのトミーは

料理の腕は良いよ、スゲー面倒臭い奴だけど」

 

 

ーーー

 

 

こちらは厨房

ある理由から、単独で料理修業に来ていた

連邦統合海軍査察部所属、軽空母「瑞鳳」は

(スゲー面倒臭い)状況に置かれていた

何故か料理の進行には問題ないものの

トミー・ザワのギャグ攻勢に不慣れな瑞鳳は

既に黄疲労状態であった‥‥

 

 

【トミー・ザワ】

「えーそれでは料理の方始めさせて頂く前に

ですね‥」

 

【瑞鳳】

「もうさっきから始めてますけど!」

 

【トミー・ザワ】

「料理の基本、さ・し・す・せ・そ、を説明

していこうと思いまーす」

 

【瑞鳳】

「今更ですか?まあ知ってますけど‥‥

さは「砂糖」でしょ?しは「塩」、すは「酢」、

せは‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「まず「さ」からなんですがー」

 

【瑞鳳】

「私の話はスルー!?」

 

【トミー・ザワ】

「さは「さわ○まれ」」

 

【瑞鳳】

「人の名前じゃないですか!!」

 

【トミー・ザワ】

「罪の無い冗談です

さは『財布の中を確認しよう』」

 

【瑞鳳】

「はいい!?」

 

【トミー・ザワ】

「お金ないと‥‥ククク‥‥食材買えないから

‥‥アハハハ!」

 

【瑞鳳】

「何処に笑いのツボが有るんですが!?もう!

‥‥一応聞きますけど、残りは何です?」

 

【トミー・ザワ】

「しは『しゅっと味付け』

すは『すっと味付け』」

 

【瑞鳳】

「擬音で済ますの!?て言うかいきなり適当!」

 

【トミー・ザワ】

「そして極めつけの『そ』は!」(シャキーン)

 

【瑞鳳】

「『せ』は何処に行ったんですか!?」

 

【トミー・ザワ】

「そは‥‥『まあ腹が減ってりゃ何でも美味い

んじゃね?』‥‥です!」

 

【瑞鳳】

「投げ槍だぁー!!本当は何も考えて無かった

んでしょ!?それにもう『そ』ですら無いし

!!」

 

【トミー・ザワ】

「じゃあ、お肉の温度を確認しますねー」

 

【瑞鳳】

「『せ』を教えて下さい!」

 

【トミー・ザワ】

「ちょっと、何を言ってるか分からない‥‥」

 

【瑞鳳】

「こっちのセリフですから!!」

(もおー!せっかく大佐が昇進して少将に

なるから手料理でお祝いしようと思って修業

に来たのにー!)

 

 

頑張れ瑞鳳!、赤疲労決定だ‥‥‥

 

 

ーーー

 

 

こじんまりした合同演習であったが、事故も

なく無事終了する事ができた

代表の挨拶で幕が降りる‥‥

 

 

【川内】

「これで今回の演習の全行程を終了します!

解散!」

 

【一同】

「「「お疲れ様でしたー!」」」

 

ワイワイガヤガヤ、アーツカレタ、オナカスイター

 

 

【川内】

「疲れたー!合同演習の代表なんて柄じゃない

のにぃ~!」

 

【羽黒】

「バッチリ決まってましたよ、川内さん♪」

 

【金剛】

「良くまとめてたデース、self-confidence、

自信を持つネー♪」

 

【川内】

「‥‥エへへ♪、そうかな?」

 

【衣笠】

「お疲れ様、秘書艦さん♪」

 

【川内】

「衣笠さんもお疲れ様、行進間射撃演習の

教導艦、ありがとうね」

 

【天龍】

「まあ衣笠は大したもんだせ、一発も外れ弾が

無かったんだからな」

 

【能代】

「お陰で勉強になりました!」

 

【カリスト】

「あそこにグッタリした人が居るけどね」

 

 

【アンドロメダ】

「もー!腕上がらないしー!」

 

【ペールギュント】

「何で腕が疲れるのです?」

 

 

戦艦の艤装は背負い式の為、腕が疲れる事は

ない筈なのだが‥‥

 

 

【フェニックス】

「アンタは一番若いんだから、シャキッと

しな!」

 

【アンドロメダ】

「横暴だぁーー!」

 

 

駄々をこねるアンドロメダの横に、同じく

演習でクタクタになった清霜がやって来た

 

 

【清霜】

「メダ子ちゃーん!つかれたー!!」ベター

 

【アンドロメダ】

「きよしー!聞いてよ!横暴なんだよ‥‥」

 

 

【叢雲】

「あの二人、相変わらず仲良いわね」

 

【不知火】

「よき事です(む!指令が不知火の事を語る

波動が!?)」

 

 

【石川島 春馬】

「演習お疲れ、先ずはみんな麦茶で水分補給だ」

(ドチャ!→麦茶の入ったクーラーボックス)

 

【村雨】

「あらあら、気がきくわね♪」

 

 

【ビスマルク】

「中々良い男ね、誰なの?」

 

【白雪】

「春馬さんは、ここの整備担当です」

 

【深雪】

「もう人のもんだから、手を出しても無駄だよ」

 

【ビスマルク】

「ふえっ!?私はそこまで飢えた狼じゃないわ!

(うーん、ちょっとだけ残念)」

 

【足柄】

「飢えた狼は、私の専売特許よ!」(フンス!)

 

【シェフィールド】

「え?足柄さん、いつの間に!?」

 

 

【清霜】

「ママ、清霜はしっかりやれたかなぁ?‥‥」

 

【川内】

「清霜、今日は良く頑張ったね♪」ナデナデ

 

【清霜】

「✨えへへ~♪」

 

 

そこに会議を終えたへたれ提督が合流した

妻と娘の頑張りを労う為に‥‥

 

 

【へたれ提督】

「二人共、お疲れ様」

 

【清霜】

「パパ!清霜頑張れたって!」

 

【へたれ提督】

「清霜の顔を見れば頑張ったって分かるよ

腹減ったろ?」

 

【清霜】

「もうペコペコだよ!」

 

【へたれ提督】

「じゃあ今から昼食だ、腕の良い料理人が

例のハンバーグを再現してみたんだ」

 

【清霜】

「ヤッター!メダ子ちゃーん!行こう!」

(ダッ!)

 

【へたれ提督】

「‥‥あの元気はたいしたもんだ‥‥」

 

【川内】

「‥‥提督‥‥」

 

 

川内は何気ない仕種でへたれ提督に寄り添う

へたれ提督も川内を抱き寄せる‥‥

 

 

【へたれ提督】

「川内、本当に良くやってくれた」

 

【川内】

「✨当然の結果ね♪良いの良いの、そんなに

褒めなくても♪」

 

【へたれ提督】

「そういう訳にいくかよ!やっぱりお前は

最高だ!!」(ギューー!)

 

【川内】

「//ぴあっ!?//‥‥‥❤エヘヘヘー♪❤」

(ギュー❤)

 

 

【妙高】

「せっかくのところを不粋ですが、そろそろ

移動しませんか?」

 

【へたれ提督・川内】

「「は!はいー!了解しましたー!」」(ビシィ!)

 

【謎乃提督】

「君ら、その過剰な反応は何なん?」

 

 

唐突に妙高に声をかけられたへたれ提督と川内

は、急にシャキッとなった

一体妙高と何があったのか?‥‥

一方、清霜は地面にへたり込んで駄々をこね

続けるアンドロメダを立たせようとしていた

 

 

【清霜】

「ほら!メダ子ちゃん立ってよ!」(グイグイ)

 

【アンドロメダ】

「もうお腹空いて動けないー!」(ジタバタ!)

 

【加賀】

「それだけ元気があれば上等でしょうが!」

 

【アンドロメダ】

「どわっ!加賀さん!?」(シャキーン!)

 

【清霜】

「あっ復活した‥‥」

 

 

突然の『加賀』の登場に、今度はアンドロメダ

がシャキッとなった

 

 

【クロード提督】

「警護部隊もお疲れだったな、今から全員で飯に

‥‥だあぁぁぁーー!?」(ドシャ!)

 

【金剛】

「テートクーぅ!!❤ワタシ頑張ったネー!!

チュッチュッしてくだサーイ!!❤❤」

(ガバァ!)

 

【クロード提督】

「ああ!ちょっと強引だが天使はここに痛ー!」

(ドサッ!)

 

 

金剛のバーニングラブはいつでも突然であった

 

 

ーーーーーーーー

 

 

こちらは天龍児童園‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「じゃあみんな、お昼は特製ハンバーグよ!」

 

【(天龍児童園の子供達)】

「「「ヤッター!!」」」

 

【ガンビア・ベイ】

「子供達、喜んでくれてますね♪」ベイベイ

 

【マンジューシャカ】

「気持ちは分かるよ、アタイもちょっと楽しみに

してたからねー♪」

 

【防空棲姫】

「ホント‥‥ヨカッタ♪」

 

 

天龍児童園の子供達も、共に昼食を取ると

言うことで、これから鎮守府の食堂に移動する

ところだった

そこに海特警の主要メンバーが子供達を迎えに

来た‥‥

 

 

【足柄】

「可愛い過ぎるちびっこ達はどこかなー?

狼お姉さんが食べちゃうわよーん♪❤」

 

【天龍児童園の子供達】

「キャハハ、何それー♪」

「あっ、おおかみちゃんだよあれー!」

 

 

謎の鎮守府にて、以前ハロウィンパーティー

が開催された事があり、その時の仮装した足柄

は子供達にちょっとした人気者となった

おおかみちゃん、グッジョブ!

だかその直後、子供達の反応が一変する‥‥

 

 

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

「‥‥こっこんにちはー‥‥」

 

【足柄】

「あら?みんなどうしちゃったの?」

 

【妙高】

「足柄!貴女また子供達を怖がらせたんじゃ

ないの?」

 

【足柄】

「ちょっと止めてよ姉さん!!私何もして

ないわよ!!」

 

【妙高】

「どうかしら、貴女忘れた?」

 

【足柄】

「なっ!何をよ!?」

 

【妙高】

「戦闘の余韻に浸り過ぎて(ハイパー化)して

この鎮守府で大暴れしたじゃない」

 

【足柄】

「うぐう!!」

 

【謎の提督】

「(妙高、恐らく原因は足柄じゃないぞ‥‥)」

 

 

ーーーーーー

 

 

海軍内の艦娘軽視派将校達とブラ提予備軍が中心

となって、海特警に反乱を起こす事件が発生した

 

この事件は、問題の将校達を一網打尽にする為の

海特警が自ら仕組んだ、自作自演の作戦であった

作戦そのものは、ぼのたん提督の協力もあり

大成功に終わった、問題はその作戦終了後に発生

した‥‥

 

戦闘の余韻覚めやらぬ足柄が、原因は不明だが

何故か(ハイパー化)してしまったのだ!

そして事もあろうに、六本脚鎮守府、それも

天龍児童園の敷地内に降り立ったのである!

 

子供達が側に居る為、艦載機は使えない

接近戦で足柄を何とか取り押さえようと

艦娘達総出で立ち向かうも、ただでさえ強いのに

ハイパー化までした足柄にまるで歯が立たない!

 

この状況で何とかハイパー足柄に対抗出来たのは

ただ一人だけであった‥‥

 

 

【川内】

「まだよ!アタシ達は絶対に諦めたりしない!!」

 

【ハイパー化足柄】

「ふはははは!この死にぞこないめが!どこから

でもかかって来るがいいわぁ!!」

 

【川内】

「‥じゃあお言葉に甘えて‥‥変身忍法!!!

夜戦忍者インナーリバー=サン!」ギュイイイーン

 

【へたれ提督】

「‥‥‥なんだこりゃ?‥‥」

 

 

足柄にも川内にも、何故こんなことが可能に

なったのかまるで分からないが、とにかく‥‥

ハイパー足柄を食い止める為、夜戦忍者

インナーリバー=サンが立ち上がった!そして

結果は‥‥‥‥‥‥‥‥

 

怪物がもう一体増えただけだった

【へたれ提督】

「なんじゃそりゃあーー!?」

 

 

両者共に実力伯仲の為、戦いは長期化‥‥

当然、決着は着かず、変わりに鎮守府は半壊した

 

一方、子供達は状況を冷静に見ていた

今の足柄は確かに恐いが、それでも足柄は艦娘だ

自分達に危害を加える事は無いと信用していた

今はただ正気でないだけだ‥‥と

 

だか、真の怪物はこの後に現れたのだ!

 

 

【妙高】

「‥‥足柄‥‥いい加減にしなさい!!!」

 

【ハイパー化足柄】

「何をぉ!!どこからでかかって‥‥‥」

 

(ボコォ!!→裏拳)

 

【ハイパー化足柄】

「‥‥ぐっ‥‥え‥‥」ドサァ!

 

【インナーリバー=サン】

「‥‥‥へっ!?‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥へっ!?‥‥」

 

【天龍】

「‥‥‥へっ!?‥‥」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」」」

 

 

あの強かったハイパー足柄を、普通の妙高が

裏拳一発でKOしてしまった衝撃のシーンは

子供達の脳裏、潜在意識に強烈に焼き付いた

のであった

 

 

【妙高】(足柄を抱き抱え‥‥)

「よっこらしょ、全く世話が焼ける妹ね!」

 

【足柄】

「‥‥イタタ、あれ?‥ここはどこ?」

 

【妙高】

「皆さん、妹がご迷惑をおかけしました

壊れた鎮守府施設は、私達が責任を持って

修復致します、おちびちゃん達、恐い思いさせて

ごめんなさいね」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「(ブルブルブルブル)」」」

 

【天龍】

「(ブルブルブルブル)」

 

【妙高】

「それでは失礼しますね」

 

【へたれ提督・インナーリバー=サン】

「「おっ、お疲れ様でしたー!!」」

 

【妙高】

「帰るわよ、足柄!」(ズルズル~)

 

【足柄】

「イタタ!姉さん髪の毛引っ張らないでぇー!!」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

【足柄】

「ちょっと待ってよ!!確かに私が悪かったけど

あのあと散々謝りまくったじゃない!!

それにハロウィンの時、あの子達、私にとっても

懐いてくれたわよ!もう大丈夫じゃないの!?」

 

【妙高】

「だと良いけど」

 

【川内】

「‥‥あのね妙高さん、アタシ達はもう気にして

ないし、それに施設半壊したのは半分はアタシの

せいだから‥‥ねえ?」

 

【足柄】

「‥‥ねえ?」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥何かスマンねぇ」

 

【謎の提督】

「いや、こちらこそ(原因は明らかに妙高、お前だ!

しかし子供達の記憶はあの一件に関しては消去

した筈だが、潜在意識的に体に染み付いたトラウマ

だけは、時間をかけるしかないか‥‥)」

 

 

六本脚鎮守府の関係者に刻み込まれた伝説‥‥‥

その名は‥‥‥

 

 妙高最強説

 

 

 

ーーー

 

 

【球磨】

「ハンバーグ乗せるプレートも準備万端クマー」

 

【多摩】

「姉ちゃん、多摩も演習出たかったニャー」

 

【球磨】

「人数足りないから今回は仕方ないクマー、次は

暴れてやるクマー!」

 

【瑞鳳】

「‥‥ご苦労‥‥さまです‥‥」ゲッソリ

 

【多摩】

「ずほ、午前中だけでえらいやつれたにゃー」

 

【那智】

「お喋りもいいが、準備は大丈夫か?」

 

【球磨】

「抜かりはないクマー、那智は演習に出なくて

よかったクマー?」

 

【那智】

「今回は羽黒に譲った、羽黒にはもっと大勢の

仲間と打ち解けて欲しいからな‥」

 

【球磨】

「那智は良い姉さんだくまー♪」

 

 

演習組と児童園の子供達が、食堂になだれ込んで

来たのは、調度準備が整った時だった

 

全員が席に着き、熱々のプレートに乗せられた

ゲンコツ二つ分の大きさのハンバーグに

全員のテンションが上がる

トミー・ザワと瑞鳳、そして準備を担当した

球磨、多摩、那智が並んで挨拶‥‥の筈だったが

 

 

【トミー・ザワ】

「皆さんようこそ、コック長の(タムラ)です」

 

【瑞鳳】

「またマニアックなネタを!!」

 

【へたれ提督】

「話が長くなりそうなので省略!みんな食べよう

か」

 

「「「「いただきまーす」」」」

 

 

食事が始まった

先ずは石ころの様なハンバーグを半分に切り

切った面をプレートに押し付ける

内部の赤身と肉汁が音を立てて焼き上がると

子供達や艦娘達から歓声が上がる

脇のニンジン、コーン、瑞鳳のスクランブル

エッグもさりげなくプレート上を演出していた

 

 

【アンドロメダ】

「うひょー!テンション上がる~♪」

 

【加賀】

「いいお肉ね、ジョニーや赤城さんにも食べさ

せてあげたかったわ」

 

【サラトガ】

「チャンスはまたありますよ」

 

(ヴァナディース)

「アンタのハンバーグの方がデカくないか?」

(ハーフビーク)

「はしたないですわ!」

(瑞鳳)

「お肉切りますね、前掛けを立てて下さい」

(ビスマルク)

「ダンケ」

(能代)

「そういえば瑞鳳さん、花田大佐は昇進される

そうですね、おめでとうございます」

(瑞鳳)

「♪ありがとうございます♪」

(カリスト)

「今度の査察が、大佐としての最後の査察になる

訳か、彼も忙しくなるね」

(瑞鳳)

「私達が着いてますから」

(フェニックス)

「まあ頑張れよ、先ずは愛妻ハンバーグでお祝いだな」

(瑞鳳)

「はい!♪」

 

(衣笠)

「お肉を切りまーす、前掛けを立ててね♪」ジュー

(叢雲)

「悪くないわ、味わいが増すのね」

(ぼのたん提督)

「美味い!ぼの達にも食べさせてやりたい!」

(叢雲)

「曙の機嫌は直ったの?」

(ぼのたん提督)

「うぐぐぐーー!」

(シェフィールド)

「何かあったんですか?」

(叢雲)

「こっちの話よ」

 

(クロード提督)

「比叡達にも食べさせてやりたいな、特に比叡は

瑞鳳みたいにここで料理の修業をすべきだ」

(金剛)

「また派遣するデスか?ところでカルドの到着が

遅れてるデース」

(クロード提督)

「あいつ方向音痴だからな、まあ海岸線歩いてれば

いずれ着くさ」

(不知火)

「兄弟達には厳しいですね」

(利根)

「男同士とはそういうものじゃ」

 

 

クロード提督の義兄弟、カルド、空母艦息でありながら

接近肉弾戦もこなすこの強者、この六本脚鎮守府に

応援として二週間ほど加わる事になっていた

しかし、今朝が到着予定だったがそれは遅れていた

 

海上や宇宙(モビルスーツ戦)で相当の強さを発揮する

熱血漢でありながら、沈着冷静な軍司的な役割もこなし

事務処理能力や裏交渉にもたけた‥そんな完璧に近い

カルドであったが、陸に揚がるとなぜか凄い方向音痴

になるという弱点を抱えていたのだ

本人は意地でも一人でたどり着いてみせると言って

出発したのだか‥‥

とは言え、さほど心配していないクロード提督であった

 

 

(アンドロメダ)

「きよしー、味付け変えてさ、お肉交換しようよ♪」

(清霜)

「あっ、それいいね!やろうやろう♪」

 

(加賀)

「本当に仲が良いのね、完全に姉妹そのものだわ」

(榛名)

「はい、榛名も見ていて癒されます♪」

(へたれ提督)

「俺達夫婦にとっては勿体ないくらいの娘達だよ」

(川内)

「メダ子を預けてくれた隊長には感謝しないとね」

(謎の提督)

「そういえば、ジョニー君はまだ宇宙かい?‥‥

おっと、これは軍事機密にかかるかな?」

(加賀)

「そうね、何処に居るかは言えないけれど‥‥

あの人ほど忙しい人を私は他に知らないわ

今日来れたら良かったけれど、その時はまた

よろしくね」

(クロード提督)

「俺達はいつでも大歓迎だよ!」

(利根)

「ここはおぬしの鎮守府ではないぞ!」

(へたれ提督)

「構わないさ、海特警だって俺達には家族同然だ

全員で歓迎するよ」

(那智)

「面白い奴だ、一献やるか?」

(足柄)

「麦茶だけどね」

(妙高)

「那智、奴とは何ですか!」

(羽黒)

「今気付きましたが、私達妙高型が全員揃って

他の鎮守府で昼食なんて初めてじゃないですか?」

(足柄)

「そういえば、初めてかは分からないけど

とても新鮮よね」

(トミー・ザワ)

「ルネッサーーー‥‥」カシッ

(衣笠)

「はいはい、向こうに行ってようね」ズルズル

(那智)

「‥‥何だ今のは!?」

 

(アンドロメダ)

「ところでさ提督~、メダ子前から聞きたかった

んだけど」

(へたれ提督)

「ん?どうした?」

(川内)

「提督、コーンがほっぺに着いてる!」

(ほっぺのコーンを取って自分の口に)‥パクッ❤

 

(足柄)

「(うっ!やるわね!)」

(金剛)

「(負けてられないデース!)」

(ぼのたん提督)

「(うらやましい‥‥)」

(叢雲)

「あんた、何か言った?」

(ぼのたん提督)

「‥‥裏も美味いハンバーグだなぁって‥‥」

 

(アンドロメダ)

「二人のファーストキスってどんな感じだったの?」

(へたれ提督・川内)

「「ぶふううううーーー!!」」

(清霜)

「あっ!それ清霜も聞きたい!」

(しゃんば)

「それは興味そそられますねぇ♪是非一言!」

(へたれ提督)

「だっ、誰だねチミは!?」

(ぼのたん提督)

「しゃんば!!何故ここに!?」

(しゃんば)

「取材対象在るところ、地球の何処へでも

このしゃんば、はせ参じます!ああそうだ!

自己紹介が遅れました、ぼのたん呉鎮守府所属

青葉型重巡、青葉、提督からは(しゃんば)の

称号を頂いてます!」

(衣笠)

「こんな青葉もいたのね‥‥」

 

(羽黒)

「私も気になります、どんなお味だったんですか?」

(あきつ丸)

「味があるのでありますか?」

(UXー01)

「オシャレな表現よ、ねえ司令官?」

(ペールギュント)

「白状するのです!」

(川内)

「白状ってアンタね!」

(へたれ提督)

「味か?うーんそうだな‥‥」

(川内)

「はは‥‥答えちゃうのね‥‥」

(へたれ提督)

「そう、鰯団子(いわしだんご)の味‥‥かな」

(アンドロメダ)

「‥‥は?何それ?」

(利根)

「何か生々しいのじゃ‥‥」

(川内)

「もうしょうがないなぁ、こういう事があったのよ」

(清霜)

「ここからは、回想シーンだよ♪」

(防空棲姫)

「へ?何ガ始マルノ?」

 

 

 

キュルルルルルルル~~~~

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

横浜から横須賀にかけて、大小多くの(鎮守府)

が林立する、横須賀鎮守府帯

 

地球最強の部隊とも言われる国防軍・天憲隊や

地球連邦が海軍を組織した連邦統合海軍

更に、このアジアオセアニアブロックを管轄する

自治ブロック海軍が、おのおの大規模な鎮守府を

構え、そしてそれぞれの傘下に置かれている中小

規模の鎮守府が軒を連ねており、今やあの

『ノーフォーク海軍基地』にも劣らない規模を

誇っていた

 

最もその内側には様々な魑魅魍魎

(ちみもうりょう)

がうごめいていたが‥‥‥

 

 

ソロモン諸島近海の激戦から生還を果たした

元三水戦旗艦、軽巡艦娘(川内)は、元所属先の

自治ブロック海軍本部に出頭していた

(元)と付くのは、彼女は現在、連邦統合海軍

人事局の管理下にあるからである

 

体の傷は入渠と治療で癒えたが、魚雷発射管との

リンクだけが回復せず、その原因も不明であった

今の川内は『魚雷が撃てなくなった軽巡』として

本部内では認知され、水雷戦隊旗艦としての役割

も果たせない『役に立たない軽巡』との烙印を

押されてしまっていた‥‥

 

その烙印を押した張本人とは、他ならぬ

目の前の男‥‥‥

 

今回の作戦を強行に推進し、己の失態のケツを

拭かせようと、川内に殿軍(しんがり)を強制

した張本人‥‥

 

男の名は、三木乃 苗夫(みきの なえお)

階級は中佐、作戦前は大佐であった

 

三木乃の祖父は、連邦の宇宙強制移民政策‥‥

俗に言う「棄民政策」で、宇宙引っ越し公社を

立ち上げ、一代で莫大な富を築いた実業家

 

父親は元弁護士で婿養子、現在は地球連邦政府

の高官を務めている

 

このいわゆる(金持ちのボンボン)は、財力と

父親の権力をフルに利用し、今の地位まで

昇り上がってきた、しかし本人はそれを

当然の権利、自分の生まれ持った能力と本気で

言い放っているのだから恐ろしい‥‥

 

後に、三木乃 ジャギ(みきの じゃぎ)と名を

改め、へたれ提督と川内の前に立ちはだかる

「宿敵」となるのだか、それはまだ先の話‥‥ 

 

 

今回のソロモンでの作戦は(失敗)と判定され

その原因が、三木乃の様な狂乱的中堅幹部の

無謀な作戦強行にあるとも断定された

そしてそれは紛れも無い事実であった

(第一話を御参照下さい)

 

多くの幹部が責任を取らされ

海軍本部から去っていく中、三木乃は海軍本部

に残った、父親のコネを最大限に利用したのは

言うまでもない

とは言え今回は責任を完全に逃れる事は出来ず

大佐から中佐に降格、艦娘への指揮・命令権が

全くない補給部へと回された

 

三木乃の犯した失態の大きさを考えればこれは

これで破格の待遇とも言えた

しかし三木乃は、自分の失態とは微塵も考えな

かった、理不尽な人事だと逆恨みまでした

 

作戦の失敗も、自分が降格させられたのも全て

他人のせい!そしてその怒りは『川内』と

彼女を助けた『擲弾兵』へと向けられた

 

 

【三木乃】

「‥‥どうだ、気分は‥‥」

 

 

正直見るのも嫌な顔だったが、元は上官‥‥

軍属としては階級が上の者に呼び出されれば

一応出頭するしかない、一切の表情を消して

川内は答える‥‥

 

 

【川内】

「‥‥中佐もよくご存知の通り、魚雷は撃てま

せんが他は問題ありませんよ、それを聞く為

にアタシを呼ばれたんですか?」

 

【三木乃】

「‥‥この俺の出世を!‥‥政界への進出を

ぶち壊した気分はどうかって聞いてんだあぁ

ぁぁーーー!!!」(バシィ!!→机の上に

無造作に積まれた書類を川内に投げつける)

 

【三木乃】

「道具のくせに!人間様の邪魔しやかって!

この糞艦娘があああぁぁぁーーー!!」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

投げ付けられた書類の束が顔に当たるが

川内は一切表情を変えない

 

この男、今まで挫折とは無縁だったのだろう

あったとしてもそれは全部他人の責任‥‥

{‥‥‥つまらない男}

 

 

【三木乃】

「何だああーー!そのツラはぁぁぁーー!!」

 

【川内】

「神通の時みたいに、アタシを(軍神)にでも

仕立て上げれば将官になれるとでも思ってたの?

もう少し頭が良いと思ってたけどその程度とはね

!」

 

【三木乃】

「何だとキサマあぁぁーー!!」

 

【大淀】

「そこまでです中佐、彼女は人事局の管理下です

もうあなたの部下ではありません

これ以上御用が無いならこれで失礼しますよ」

 

(三木乃)

「道具がまた邪魔しやがるかあぁぁぁーー!!

この糞メガネェェェェーー!!」

 

 

今度は湯呑みが、統合海軍人事局所属

大淀の顔に叩き付けられ粉々になった

 

 

【川内】

「!!大淀さん!!」

 

【大淀】

「‥‥大丈夫ですよ」(手を上げて答える)

 

(大淀)

「中佐、人事局の者として申し上げます

あなたの今の立場は御父上の愛情と人事局の

破格の好意で成り立っていることをお忘れなく

本来なら、作戦失敗の最大の責任者である

あなたがここに居る事自体異例なんです

他の方々は殆どが重い処分を受けたんですから」

 

(三木乃)

「黙れ黙れ黙れぇぇぇーー!!(バアアーン!)

雑魚共がどうなろうと知ったことかああぁぁ!!

俺の作戦は完璧だった!それを無能な雑魚共と

てめぇら艦娘共が‥‥いや、アイツもだ‥‥

あの腐れ擲弾兵さえ居なかったら‥‥そうだ!

全部あの野郎のせいだああああーー!!!」

 

ドバァァーー!

 

机に山積みの書類を感情のままにぶちまける三木乃

全部この男が処理すべき書類なのだが

それをする気は全くないらしい

 

 

{本当につまらない男、思えば自分はこの男を

一度も(提督)と呼んだ事が無い‥‥

こんな奴の為に、三水戦の娘達が無用な危険に晒され

神通まで‥‥‥}

怒りが込み上げる川内、拳を握りしめる‥‥

実はこの時、神通はある場所で生存していたのだが

今の川内にそれを知るすべはない

 

 

(大淀)

「‥‥用件は終わったようですね、失礼します中佐

どうか御自愛下さい、川内さん行きましょう」

(三木乃)

「勝手なマネするなぁぁーーーー!!!」

(大淀)

「中佐!あなたに私達への命令権はありません!

この先もずっとです、失礼します!」

(三木乃)

「‥‥道具の分際でエエエェーー!!‥‥フッ

ククク‥‥ギャハハハーー!!

なあ、軽巡の癖に魚雷撃てねえ役立たず!

良いことを教えてやるよ!」

(川内)

「‥‥‥‥‥‥」

(三木乃)

「あの糞擲弾兵、廃棄処分でミンチになるらしいぜ!」

(川内)

「!!!!!!!!!!!?」ガタッ!

(大淀)

「中佐!!あなたは‥‥」

(川内)

「‥‥どういう‥‥こと‥‥」

(三木乃)

「決まってんだろ!テメーを助けたからだよ!!」

(川内)

「‥‥そんな‥‥」

(三木乃)

「あの糞擲弾兵、一人で勝手に出撃したんだとよ!

待機命令を無視したんだからしょーがねーよなぁ!

ただの(弾よけ)の分際で人間様に逆らった当然の

罰だぜ!汚ねえ肉の塊になりやが‥ごばはぁー!?」

(大淀)

「川内さん!?」

 

 

右手一本で三木乃の胸ぐらを掴み上げる川内‥‥

顔は無表情から一辺、怒りに満ちていた‥‥

 

 

(三木乃)

「‥‥テメ‥‥何そ‥何を‥‥」

(川内)

「‥‥黙れ!」

(三木乃)

「こんな‥‥ことして‥‥ただで済むと‥‥」

(川内)

「‥‥黙れと言っている!」

(大淀)

「川内さん落ち着いて下さい!」

(川内)

「‥アンタにとってアタシはもう用無しの役立たず

別にそれは構わない、でも!あの人を悪く言うのは

絶対に許さない!!」

(大淀)

「川内さん行きましょう!この人に何を言っても

無駄です!」ガシッ!

 

 

(大淀)

「連邦統合海軍人事局として、貴女への裁定です

三水戦旗艦及び、前線での全ての作戦・遠征への

参加登録を抹消、予備役へ編入となります

これは全ての軍組織、鎮守府に適応されます」

(川内)

「‥‥はい‥‥」

(大淀)

「貴女は今限界です、人事局としては本格的な

(精神的)治療が必要と判断しました」

(川内)

「‥‥‥‥‥‥」

(大淀)

「(書類を見せ)こちらの施設に入って頂きます

川内さん、貴女は何も悪くありません

どうか自分を大切にして下さい」

(川内)

「‥‥ありがとう、大淀さん‥‥」

 

 

川内には大淀の言葉は、事務的に処理はされても

殆ど頭に入らなかった

予備役編入も何とも思わない

こんな状況を放置した海軍という組織に完全に

失望していたからだ、戻りたいとも思わない

だかあの事だけは我慢がならなかった

 

{あの人が廃棄処分‥どうして‥何でこんな事に‥}

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(擲弾兵)

「君が無事で良かった‥‥本当に良かった」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(川内)

「‥‥‥‥うう‥‥」ツゥーー

 

自分など助からなければ良かったのか‥‥?しかし

自分の責任だと自分を責めれば、かえって彼の名誉を

傷付けてしまう、やり場の無い怒りと苦しみに

川内の頬を涙が流れだ‥‥

 

 

 

ーーーー

 

 

国際医療科学研究所

地球連邦政府と提携はしているが、基本的には

独立した機関である

 

様々な医療関係の研究と共に、医療施設としての

機能もあり、心身共に傷付いた兵士や艦娘、民間人

が治療を受けていた

 

この研究所の所長と、川内は今対面していた‥‥

 

 

(吉坂博士)

「私がここの所長です、良く来てくれたね」

(川内)

「‥‥よろしくお願いします‥‥」

 

 

医療科学博士、吉坂 司(よしざか たすく)

この分野における世界的権威である

 

センター分けの長髪に、中途半端なカイゼル髭

ベージュ色のホットパンツに、やけに綺麗な生足‥

見た目はただの変態オヤジにしか見えないこの人物

実は艦娘達の置かれた現状を憂い、時に権力に

逆らってでも艦娘達を護ろうと行動する、自称

文弱の徒でありながら熱いハートの持ち主であった

 

後に、彼の手によって、ジュラル星人と戦う

アンドロイド少年「チャージマン研」が誕生するのだが

それはもう少し先の話‥‥‥

 

 

(吉坂博士)

「私の口から言うのも何だか、よく無事に戻ってきて

くれたね」

(川内)

「‥‥博士は面白い人ですね、今日初めて会った

ばかりのアタシに、そんな事言うなんて‥‥でも‥

ありがとうございます‥」

(吉坂博士)

「礼には及ばないよ、人が無事でいられるのは

喜ばしい事だ」

(川内)

「アタシは艦娘ですよ、おまけに不要ものとして

放り出されて‥‥無事で喜ばれる理由なんて‥‥」

(吉坂博士)

「こういう言い方は好きじゃないが、あえて言わせて

貰えば、君は(人間)だ!私達ヒューマノイドど

誕生のきっかけや、体の構造が違うだけで、

後は何の違いも無い、私達は同じ人間なんだ!

君には都合の良い言い分に聞こえるかも知れないが

これは私の信念だよ、君達が置かれているこの状況

こそ異常なんだ」

 

 

この人は悪い人ではない、むしろ艦娘には大切な味方

なのだろう、それは分かる

だが今の川内に、あえて他人に心を開くつもりは

無かった、全てに失望しかかっていたからだ

 

 

(川内)

「‥‥博士、アタシは何故ここに呼ばれたんですか?

今更治療なんて‥‥」

(吉坂博士)

「君にあえて特別な治療をするつもりは無いよ」

(川内)

「‥‥‥‥‥‥」

(吉坂博士)

「正直に言おう、私が君をスカウトした!」

(川内)

「‥‥‥?」

(吉坂博士)

「理由は大きく二つある、一つは君が

「ビンソン計画」で被害にあった娘であるからだ

あの忌まわしい計画で君は、多くの物を失った

科学者の一人として、君達を助けられなかった

のは痛恨の極みだ、その過ちを少しでも

正すチャンスを私に与えて欲しいのだ」

 

 

 

かつて、海軍の狂気的な中間将校達と

マッドサイエンス的な若手科学者集団が手を組んで

極秘裏にある艦娘強化計画を実施した

 

その目的は、戦艦や空母ではなく、比較的運用コスト

が低い巡洋艦や駆逐艦(一部、戦艦や特殊艦艇も

含まれていた)を人為的に集中強化し、これを

大規模作戦に集中投入することで‥‥‥

短期間に、ローコストで、最大限の戦果(手柄)を

挙げるという実に短絡的なものであった

 

秘匿名(ビンソン計画)と名ずけられたこの狂気的な

計画は第一次、第二次、第三次(途中で摘発破棄)と

実行された

この計画の最大の狂気は、強化された艦娘達が

身体的に、精神的にどうなってしまうのか?

作戦に投入された艦娘達は無事に生還出来るのか?

そうした観点が一切考慮されていないところにあった

 

そして結果自体は、彼らの視点から見て、(大失敗)

であった

強化された艦娘達は、元々優秀な艦娘達を選んで

強化(無謀な薬物投与や一部外科的処置等)された

為、確かに格段に戦闘に強くなった、そしてとても

優秀だった、優秀過ぎた、それがまた悲劇を生んだ

 

彼女達の多くは、艦娘としての目的意識が非常に

高くなり、使命感も強くなった

その結果、自尊心が強まり、自分や周りへの評価が

厳しくなった

その厳しい評価は、命令を下す司令官にも及び

無茶、無謀な命令にはあからさまに反抗し

場合によっては命令無視も厭わなかった

 

完全な誤算であった、プライドの高い戦艦や空母と

違って、軽艦艇なら素直に命令に従うと、計画立案

の段階で決めつけていたのだ

艦娘の事など何もわかっていない連中が御都合主義

で計画した、当然の結果と言えた

 

だが彼ら狂犬達はそう考えなかった‥‥‥‥‥

(道具の癖に思い通りにならない艦娘が悪い)

 

計画は

第二次、第三次と強行されたが結果は変わらなかった

そして第三次の途中で、統合海軍査察部の摘発が

入り、計画は消滅した

科学者の殆どは逮捕されたが、狂犬将校達の多くは

生き残った、そして悲劇は起こる

 

狂犬将校達は、思い通りにならなかった艦娘達を

(逆恨み)した、そして単独または少数で、無謀な

作戦に次々に投入し、多くの艦娘が犠牲となった

 

後にこの狂犬将校達も、殆どが逮捕された、中には

ある憲兵に食い殺された者もいたが‥‥‥

 

しかし、僅かに生き残った艦娘達の心には大きな

傷が残った、彼女達は海軍と上官への信頼感を失い

心を閉ざしてしまったのである‥‥

 

この計画では、川内、神通、木曾、あきつ丸、が

第二次の生き残りであった

他にも生き残りはいるらしいが、今はそれが誰かは

分からない‥‥

 

 

 

(吉坂博士)

「そもそも、君や妹さんが無茶な作戦に投入された

のも、そういう所から来ているかもしれない

これは余りにも根が深い問題だ!!

私は君を何とか救いたい!君が救われなければ

あの悲劇で犠牲になった娘達は、誰一人救われない

今更何を都合の良い事をと思うかも知れないが

どうか、無能で愚かなこの私に贖罪(しょくざい)

の機会を与えてやってはくれないか?」

(川内)

「‥‥博士が私達を改造した訳じゃないでしょ?

何もそこまで気にする必要は‥‥」

(吉坂博士)

「いや!そんな事はない!口では言っておきながら

私には何もできなかった‥‥

それに、君に助けてほしい事がある」

(川内)

「アタシに?‥‥アタシに出来る事なんて‥‥」

 

バッターーーン!!

川内が言いよどんでいたその時、所長室のドアを

押しのけて、一人の少女が突入してきた

 

 

(白露)

「博士ーー!いっちばーーん♪♪」

(川内)

「!????」

(吉坂博士)

「白露君、ノックしてから入るように言っとるだろ?

紹介するよ、白露君は知っておるね?彼女はここで

(セラピー艦)として働いて貰っている

私の助手も勤めてくれているよ」

(白露)

「はかせー!白露は博士の秘書艦だよー!」

(吉坂博士)

「ああそうだな、頼りにしてるよ」ナデナテ

(白露)

「へへーん♪頼りにされちゃったー♪あっこんにちは」

(川内)

「ああ‥‥どっとうも‥‥」

 

 

明るさ満点の白露を見て、川内はまた言いよどむ‥‥

白露の右腕が、金属製の義手だったからだ

 

 

(吉坂博士)

「丁度良かった、川内君をスカウトした二つ目の

理由だが、君に(セラピー艦)になって欲しい!」

(川内)

「アタシが‥‥セラピー艦‥‥ですか?」

(吉坂博士)

「君は人の痛みが誰よりも分かる娘だ

この役目にはうってつけの人だと思うがね?

詳しい話は後で説明する、君に会わせたい人が

居るんだ、先ずはついて来てくれ、白露君もな」

(白露)

「ほいほーい♪行きましょうかー♪」

(川内)

「(アタシがセラピー艦?‥冗談でしょ?

アタシには何も守れなかった、大切な人を‥‥

みすみす、二人も失って‥‥)」

 

 

医療施設には、患者と職員、そして白露の様な

セラピー艦が多くいた

博士の話では、セラピー艦になる艦娘自体が

何かしらの傷と闇を抱えていた

彼女達の心の傷を癒すため、誰かの役に

立ちたいという彼女達の気持ちを汲むためにも

セラピー艦をしてもらっているという

無論彼女達には、職員として厳格に報酬が

支払われているのは言うまでもない

 

 

(川内)

「!!!!!!!!!!」

(吉坂博士)

「彼については今更説明する必要はあるまい

君に彼の担当を主に頼みたいのだよ」

(川内)

「‥‥生きて‥た‥‥」

 

 

2階の窓から、外のベンチに座る一人の包帯だらけの

男を見て、川内は驚愕した

それは紛れも無い、ソロモンで出会ったあの擲弾兵

だった

 

 

(川内)

「彼は‥‥廃棄処分にされたんじゃ!‥‥」

(吉坂博士)

「確かにされた、でも彼は抵抗したんだ、処理される

事に、自分から生きようとしたんだよ」

(川内)

「抵抗した!?」

(吉坂博士)

「処理機を破壊して、取り押さえようとした者達を

ぶちのめした、あんな擲弾兵は初めてらしい」

(白露)

「あの人ね、ここに来た時傷だらけだったんだよ」

(吉坂博士)

「ソロモンから帰還してから、彼は全く治療を

されなかったらしい、おまけに何も悪い事など

していないのに廃棄処理命令だ、彼で無くても

暴れたくなるはずた」

(川内)

「!治療されなかった!?どうして!?」

(吉坂博士)

「理不尽な事だが、それが彼らC.D級擲弾兵の

置かれた現状なんだ、法律上では彼は(死体)と同じ

なんだよ、死体をどう酷使しようと、処分しようと

今は法的には問題ないんだ‥‥」

 

{‥‥‥‥はあ!?}

ダァァーー‥‥ン!(壁を強打する音)

(川内)

「‥‥そんな‥‥そんなのって!‥‥」ギリギリ‥‥

(白露)

「‥‥‥彼が物扱いだから、私達も彼をここに

連れて来る事が出来たんだけどね‥‥」

(吉坂博士)

「‥‥彼は今、生きる事さえ否定され、自分の存在

理由を見失ってる、それでも彼が生きる事にこだわる

のは、まだ希望が残っているからさ」

(川内)

「‥‥希望?」

(吉坂博士)

「それは川内君!君だよ!」

(川内)

「‥‥アタシ‥‥アタシが!?」

(吉坂博士)

「断言してもいい!彼が生き抜く事を選んだのは

君に会いたい一心からだ!

そしてこの宇宙広しといえども、彼を救えるのは

君しかいない、また逆もしかりだがね」

 

(川内)

「(アタシに会うために‥生きていてくれた!)」

 

 

川内は2階を駆け降り、外に出た

擲弾兵の男も直ぐに川内に気づき、立ち上がった

 

 

(元擲弾兵)

「‥‥‥‥‥‥」

(川内)

「あっ‥‥あの‥‥」

(元擲弾兵)

「‥‥‥‥‥‥」

(川内)

「‥‥また会えたね、お礼が遅れちゃったけど

助けてくれてありがぴゃああああーー!?」

(元擲弾兵)

「!!!!!!!!」ガバアアーーー!

 

 

擲弾兵は感極まったのか、いきなり川内を

強く抱きしめた‥‥

 

 

(川内)ドキドキ

「あっ‥‥あの‥(やだ!こんなの初めて!)」

(元擲弾兵)

「逢いたかった‥‥君に逢いたかった!」ギュウー

(川内)

「あなた‥‥」

 

川内の手は自然に男の身体を優しく抱きしめて

いた‥‥

 

(川内)

「ありがとう‥アタシも逢いたかった♪」ギュウッ

 

 

この日、セラピー艦(川内)が誕生した‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

(利根)

「‥‥回送シーンから戻ってきたのじゃああ!」

             (鼻水チーン!)

(クロード提督)

「何で利根が泣いてるんだよ!?」

(清霜)

「ふえええ‥‥」(ボロボロ)

(深雪)

「泣くなよ、きよし!」

(ぼのたん提督)

「‥何故かな?目からよだれがぁぁ~」(ボロボロ)

(叢雲)

「アンタまでもらい泣き!?」

 

(羽黒)

「悲しいけど‥‥少し心が温まりますね」(ホロリ)

(ヴァナディース)

「そのゲス上官!目の前にいたらぶん殴ってやった

のにぃ!!」

(トミー・ザワ)

「気持ちだけは有りがたく貰っておくよ」フンス!

(衣笠)

「どうしてあなたがドヤ顔なの?」

 

(ガンビア・ベイ)

「‥‥ガンビアはお二人の事を誤解してました‥‥」

(へたれ提督)

「何を誤解してたんだ?」

(ガンビア・ベイ)

「人目もはばからず直ぐに夜戦をおっぱじめる(始める)

下半身に節操の無い弩変態夫婦だと思ってました‥‥」

(川内)

「何よそれ!?」

(ガンビア・ベイ)

「でもお二人がそんな大変な思いをしてたなんて‥‥

ガンビアは‥‥ガンビアはぁぁ‥‥」(ウルウル)

(防空棲姫)

「泣ケテキチャウゥゥ!!」(うわぁぁぁぁーーん号泣)

(ガンビア・ベイ)

「ベイィィ!?ビックリしたぁー!!」

 

(加賀)

「深海棲艦って、結構涙もろいのね」

(榛名)

「根は純粋なんだと思います(あの人を見てると

榛名達は何で戦ってるのか時々分からなくなる事が

あります‥‥でも、隊長の為なら!)」

 

(ラビアンローズ)

「ううっ、ええ話やぁ~」●REC

(謎の提督)

「それでもしっかり記録映像撮ってる所はさすがや」

(アンドロメダ)

「‥‥えーと、それでさ、二人が再開したその流れで

ファーストキスになったわけ?」

(川内)

「いやぁ、その時はそこまでの流れには‥‥」

(アンドロメダ)

「ええ~、何で~?」

(加賀)

「あのねアンドロメダ、愛し合う者同士であればなお

の事、(キス)はそこまで軽い物じゃ無いのよ」

(へたれ提督)

「加賀さん、恐縮です(やべえ!何か恥ずかしくなって

きたぁーー!)」

(しゃんば)

「という訳で、この続きは回送シーンでどうぞ♪」

(ビスマルク)

「あなたが仕切るの!?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

吉坂博士の元で、川内がセラピー艦として働き始めて

から、あの擲弾兵(てきだんへい)の傷は急速に

癒えて行った、そんなある日の事‥‥

 

 

(川内)

「これを、アタシにくれるの?」

(元擲弾兵)

「作ってみたんだ、たいした物じゃ無いけど、今の俺

にはこのくらいしか出来ないから‥‥」

(川内)

「そんな気を使うことなんて無いのに‥、でもあなた

結構手先が起用なのね」

 

 

国際医療科学研究所の医療施設には、患者の社会復帰

を支援するため、職業訓練の為の施設が併設されて

いた、機械工作の工房もあり、元擲弾兵はここで

この小さなオブジェを作ったのである

針金とブリキ板を変形加工・溶接接合して作った

小さなバイクの形をしたオブジェ‥‥

 

 

(元擲弾兵)

「見よう見まねで作ってみたんだ」

(川内)

「これって‥バイクよね?好きなの?」

(元擲弾兵)

「俺がまだ普通の人間だった頃の記憶かもしれない」

(川内)

「覚えて無いの?」

(元擲弾兵)

「強化クローンとしてC級擲弾兵にされた時点で

その前の記憶は消されるんだよ」

(川内)

「‥‥そう‥‥、これってさ、二人が乗ってない?」

(元擲弾兵)

「ああ、タンデム(二人乗り状態)にしたんだ」

 

 

手の平サイズの、バイクオブジェには、二人の人が

乗っているように見えた

 

 

(川内)

「運転してるのは多分あなたよね、ということは‥‥

後ろに乗ってる人は誰かなぁ~♪」ニヤニヤ

 

軽くからかうつもりで川内は言ったのだったが‥‥

 

(元擲弾兵)

「‥‥君だよ」

(川内)

「‥‥‥へ?」

(元擲弾兵)

「いつかそうなれば良いかなって‥迷惑だったかな?」

(川内)

「はっ、はわわわわわわ‥‥(゚◇゚///)」

{こんな事言われたの初めて!どうしよう‥‥!}

 

(川内)

「ごっ、ゴメン!吉坂博士に頼まれた用事があるから

アタシ、行くね!」ダッ

(元擲弾兵)

「‥ああ、行ってらっしゃい」

(川内)

「‥‥あのさぁ!」

(元擲弾兵)

「うん?」

(川内)

「‥‥ありがとう、大事にするね!♪」ギュッ

 

 

そしてその日は唐突に訪れた

ある日、擲弾兵がベンチに座りながら缶詰に入った

何かを食べているのを川内が見かけた事が

呼び水となった‥‥

 

 

(川内)

「何を食べてるの?」

(元擲弾兵)

「現役だった時に食べてた物だよ、こればかりを

食べてたから、何となく習慣になってしまって‥」

(川内)

「(食堂でご飯が出るのに‥‥あっ、こういう所も

治療してあげる必要があるのか‥‥ん?)」

 

 

缶詰には(戦闘具用飼料)と書かれていた

嫌な予感がした‥‥

 

 

(川内)

「‥‥それ、アタシも一口貰っていい?」

(元擲弾兵)

「‥ああ、君がよければ構わないよ」

 

 

缶詰の中身は、ペーストフードと呼べはいいのか

ベビーフードと呼べはいいのか、ペースト状の

固形物が詰まっていた

川内はそれを指で一すくいして口にしてみる‥‥

 

 

(川内)

「!!ブフェ!!‥‥なっ‥‥何これ!?」

(元擲弾兵)

「大丈夫か!口に合わなかったか?」

(川内)

「口に合わないとか‥‥そういう問題じゃないよ!

こんなの食べ物じゃないよ!!」

(元擲弾兵)

「そうか‥‥そうだな、必要な栄養さえ採れれば

味は関係ないシロモノだからな‥‥」

(川内)

「‥‥あなた平気なの!?」

(元擲弾兵)

「‥‥確かにお世辞ですらマズいさ、でも味なんて

俺達には関係ないし、まずいと感じても無視しろと

命令されてきたから、今は食べ物の味も感じなく

なってしまっ‥‥‥!?」ガシツ!!

 

擲弾兵の顔を両手で摘む川内が目の前にいた‥‥

 

(川内)

「‥‥アタシ達艦娘でさえ、鳳翔さんや間宮さんの

美味しいご飯が食べられるのよ!!

あなただって今まで命懸けで戦って来たのに‥‥

どうしてこんな目にあわなくちゃいけないの!!?」

(元擲弾兵)

「‥‥ありがとう、優しいんだな君は」

 

 

{‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥}

 

 

擲弾兵が手に持っていたペーストフードの缶詰を

川内は引ったくるように奪い取ると、それを

叩きつける様にゴミ籠に投げ捨てる‥‥

 

この世界に(艦娘)が現れる前から、深海棲艦と

戦ってきた擲弾兵

深海棲艦に太刀打ち出来ない人類に代わって‥‥

既存の武器が通用しない深海棲艦に肉弾戦を挑み

続けた擲弾兵

傷付きながらも戦い続けたこの男を取り巻く

あらゆる理不尽に、川内の怒りは収まらない‥‥

 

 

{今度はアタシがこの人を助けなきゃ‥‥

この人を縛り付ける(擲弾兵の宿命)という

死神から!}

 

 

やがて、少しだけ落ち着きを取り戻した川内は

突然の事に放心状態になった擲弾兵の腕を掴んだ

 

 

(川内)

「‥‥‥一緒に来て!」

(元擲弾兵)

「‥‥え?‥どっどこに?」

(川内)

「いいから!!!!!!」

 

 

セラピー艦娘職員用の寮に連れて来られた擲弾兵

キッチンのある寮の食堂、そこで椅子に座らされた

 

 

(川内)

「ここで座って待ってて、楽にしてくれていいから」

(元擲弾兵)

「ここで俺は何をすれば?」

(川内)

「そこに居てくれるだけでいいの、大した物は

出来ないけど、アタシの料理を食べて欲しいの」

 

 

そう言うと、川内はエプロンを着ておもむろに

料理を始めた、擲弾兵は料理の事は全くの素人だが

川内の料理の手際の良さだけは理解出来た

 

 

(元擲弾兵)

「(凄いなこの娘、素人の動きにはとても見えない

 まあ俺には料理なんて分からないけど‥‥)」

 

 

料理の仕方は分からないが、流れる様な川内の動きに

擲弾兵はいつしかみとれていた‥‥

 

やがて料理は完成した、ご飯と味噌汁、細かく切った

野菜とサラダに、メインのおかず‥‥鰯団子である

 

 

(川内)

「アタシの得意料理なの、鰯を丸ごとすり潰して

みりんや、塩、コショウなんかで‥‥まあ細かい説明は

省くとして栄養は満点だよ♪」

(元擲弾兵)

「これは‥‥まさか俺の為に?」

(川内)

「そう、お腹空いてるでしょ、食べてみて?」

(元擲弾兵)

「‥俺、凄い嬉しいよ!‥でも俺には味覚が‥‥」

(川内)

「大丈夫よ、分かってる、良いから食べて♪」

 

 

献立はシンプルながらとても美味しそうである

正直、自分にこれほどの食事を作ってくれただけで

擲弾兵は感無量であった、しかしその一方で

川内の意図がよく分からない

味覚を失った自分がこれ程の食事を貰っても

味が分からず無意味ではないのか?

 

 

(川内)

「じゃあ手を合わせて、サンハイ《頂きます》♪」

(元擲弾兵)

「いっ‥頂きます!」

 

 

天使の様に微笑む川内に、擲弾兵はますます

困惑する{しかし‥‥これは‥‥食べたい!!}

意を決して、鰯団子を一つ食べてみる‥‥

 

 

(元擲弾兵)

「うん‥‥これは‥‥その」

(川内)

「正直に言ってみて?」

(元擲弾兵)

「‥‥済まない‥‥やはり味覚が‥‥」

(川内)

「大丈夫よ、安心して♪アタシが治してあげる‥」

(元擲弾兵)

「!!!?」

 

 

擲弾兵の身体の向きを椅子ごと変えると

川内は真正面から、擲弾兵の膝の上に座った

丁度二人の目線が向かい合う位置と高さだ

 

 

(元擲弾兵)

「なっ!‥‥何を!?」

(川内)

「‥‥口を開けて?」

(元擲弾兵)

「‥‥わっ、分かった‥‥」アーン

(川内)

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

鰯団子の一つを川内は自分の口でくわえると‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥

そのまま擲弾兵の口の中に送り入れた

 

 

 

(元擲弾兵)

「!うむっ‥‥むっ‥‥」

(川内)

「‥‥うふっ‥‥うっ‥‥ん‥」

 

 

鰯団子が口に入ると同時に、唇と唇が重なり合う

川内は両手で擲弾兵の頭を抱きしめながら

舌を使って、鰯団子を送りこんで行く‥‥

 

 

(元擲弾兵)

「‥むぐっ‥‥‥うむぅ‥‥」

(川内)

「‥うんっ‥‥んっんっんっ‥‥うふっ♪‥‥」

 

 

鰯団子が口の中で解れて(ほぐれて)行くと同時に

二人の舌と舌が絡み合い始める

やがて息が苦しくなり二人の唇が一度離れた

二人の口の周りは、双方の唾液と、鰯団子の欠片で

いっぱいだったが二人は全く気にしない

 

 

(元擲弾兵)

「はあっ‥ふうっ‥‥こっ、これは‥‥」

(川内)

「はあっ‥はあっ‥はふっ‥エヘヘ♪美味しかった?」

(元擲弾兵)

「‥もっと‥‥もっと食べたい!」

(川内)

「‥良いよ♪‥‥もっと‥‥食べて♪」

 

 

再度、鰯団子を口にくわえた川内は

同様に擲弾兵の口の中にそのまま入れる

擲弾兵も今度は躊躇(ちゅうちょ)せず、唇を

重ねた、そして川内を強く抱きしめた

先程よりも激しい舌の絡み合いで、鰯団子は直ぐに

解れたが、二人は舌の絡み合いを辞めようとは

しなかった

 

 

(元擲弾兵)

「‥むっ!‥‥‥うむむむ!‥‥‥」

(川内)

「‥うふっ♪‥‥うっ!‥‥うんんん~❤」

 

 

ついには川内の口から、甘い声が出るまでになった

やがて静かに二人は唇を離す‥‥

 

 

(川内)

「‥‥あなた、涙が?‥‥」

(元擲弾兵)

「‥‥えっ!?」

 

 

擲弾兵の頬には、目からひとすじの跡が出来ていた

擲弾兵は正直驚いた、自分が涙を流す生き物である

事など既に頭から消え去っていたからである

そして擲弾兵の舌は、何かを感じ取っていた‥‥

 

 

(川内)

「‥‥味は‥‥どう?」

(元擲弾兵)

「‥味を‥感じる‥‥凄く‥美味しい!!」

(川内)

「‥‥やった‥‥やったあーー!!♪」ギュー!

 

 

擲弾兵の味覚は復活した

川内は一つ彼を救ったのだ!

夜戦忍者グッジョブ!!

 

 

(川内)

「忘れないで!あなたは使い捨ての道具なんかじゃ

ないよ!

あなたはアタシを自分の意思で助けてくれた!

あなたはアタシの為に生きてくれた!

あなたはアタシにあんな素敵なオブジェをくれた!

あなたは涙だって流せるし、食べ物の美味しさ

だって分かる!

あなたのキスはとっても気持ちい‥‥あっそれは

良いとして///‥‥とにかくあなたは!‥‥‥

吉坂博士やアタシ達艦娘と同じ、人間なの!

誰が何と言おうと!それを忘れないで!」

 

(元擲弾兵)

「‥‥ありがとう川内!!」

(川内)

「‥‥名前で呼んでくれたね♪」

(元擲弾兵)

「川内‥‥もっと食べたい!」

(川内)

「どうぞ、召し上がれ♪」

(元擲弾兵)

「‥‥出来れば‥‥同じ方法で‥(|||_|||)」

(川内)

「ぴあああああーー!!?///」

(元擲弾兵)

「すっ!スマン!調子に乗りすぎた‥‥」

(川内)

「もう!‥‥しょうがないなぁ‥‥今回だけだよ♪」

(元擲弾兵)

「‥‥天使はここにいた!」

(川内)

「何それぇ~、ウフフ♪」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

(清霜)

「回送シーンから戻ったうわ~~ん」(泣)

(白雪)

「きよしちゃん!もう分かったから!」

(ペールギュント)

「初キスがまさかのディープなのです!!」

(フェニックス)

「ディープ言うな!聞いてるこっちが恥ずかしいわ!」

(能代)

「お二人は出会った時から、お互いを支え合って

いたんですね」

(サラトガ)

「お二人の絆の深さの理由の一端を知ることが

出来ました」

(カリスト)

「手作りのオブジェってあの執務室に飾ってあるの

だよね、提督も良いところ有るじゃないか」

(足柄)

「川内!今日まであんたを、ただのドスケベ軽巡だと

思ってた自分が恥ずかしいわ‥‥」

(川内)

「足柄さんて、何気にアタシへの評価がキツイよね!」

(羽黒)

「提督を愛する気持ちで負けたくないだけなんです!

悪気は無いんですよ(^^;」

(UXー01)

「好きな相手は別々なのに、何でライバル視とか

するのかしら?」

(天龍)

「自分の愛の方が深いって、女の意地ってやつ

じゃねーの?まぁ俺には分からねー世界だけどな」

(榛名)

「‥‥よくご存知ですね?」

(加賀)

「良いお話でした、流石に気分が高揚しました」

(アンドロメダ)

「いやいや!鰯団子食べながらファーストキスって

どういう事よ!?」

(川内)

「良いんだよ別に!あの頃アタシは色々やさぐれて

たけど、提督に出会って救われたんだから!」

(へたれ提督)

「それは俺もさ!川内が俺に命を運んできて

くれたんだ、鰯団子キス最高さ!

なー川内?♪」

(川内)

「ねー提督?❤」

((へたれ提督・川内))

「「あははははははーーー♪」」

(シェフィールド)

「バカップルですか!?」

(清霜)

「パパとママは、やっぱりこうでなくちゃ!」

(アンドロメダ)

「あーもう!全然ロマンチックじゃなーい!」

(しゃんば)

「でもネタの量としては盛り沢山ですねぇ♪」

(マンジューシャカ)

「盛り沢山すぎるよ!」

 

(謎の提督)

「良い夫婦だな、クロードのぉ?」

(クロード提督)

「俺達とは違うけど、ああいう一途な愛も有りかもな」

(謎の提督)

「しかしクロードのぉ、君は同じ体験が出来るかも

しれないよ、それも複数人と‥‥」

(クロード提督)

「そりゃどういう‥‥‥ん?」

 

(金剛)

「‥‥‥‥‥‥」

(不知火)

「‥‥‥‥‥‥」

(利根)

「‥‥‥‥‥‥」

(クロード提督)

「お前ら、ハンバーグの切れ端を口にくわえたまま

何して‥‥てまさか!?」

(謎の提督)

「健闘を祈るぞ、クロード君‥‥」ポンッ

(クロード提督)

「おい!ちょっと待て!先ずは落ち着い‥‥うわっ!

じょわああー!ぶふぉ!口が油まみれにぃぃー!」

(ラビアンローズ)

「こちらでも始まりましたねー♪」●REC

(石川島 村雨)

「あらあら♪食後の夜戦かしら~❤」

(ヴァナディース)

「海特警、何かスゲー‥‥」

(ハーフビーク)

「中々よろしくてよ♪」

(しゃんば)

「恐縮です!是非一言!」

(クロード提督)

「ガルドおおぉーー!早く来てくれえぇぇーー!」

(金剛)

「テートクに口移しで食べさせるのはワタシデース!」

 

(衣笠)

「ねえトミー、これどう思う?」

(トミー・ザワ)

「ダメだこりゃーー!!」

(瑞鳳)

「最後に全否定なの!?」

(あきつ丸)

「今日も鎮守府は平和でありますなぁ‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

夜の鎮守府は、昼間のけんそんが嘘の様に静まり返り

波の音しか聞こえない、正にここは弩田舎であった

 

演習参加組や作戦会議参加組も、既に帰還した者と

一泊していく者、それぞれが休息に入っていた

 

そんな夜の鎮守府沖合を疾走する二つの影‥‥

 

 

(川内)

「提督ー!いっくよー!♪」

(へたれ提督)

「おう!跳べ川内!」(跳べガンダム!みたいだ)

 

 

僅かな波の起伏を利用して川内は空中に舞った‥‥

真下には(ドダイ・マリン)で走航するへたれ提督

空中で反転した川内を、へたれ提督は真下から

見上げる、丁度、月を背後にした川内と正面から

目が合った

一瞬の事ながら、すっかり見とれてしまった

変態男であった {誰がた!!}

 

{‥‥しかし忍者というより、正に天女だな‥‥}

 

(川内)

「♪ヒャッハーー!!♪」(ドバー!着水)

(へたれ提督)

「海面を走ってるだけなのに、嬉しそうだな!」

(川内)

「提督と一緒に走れるから楽しいんだよ!♪」

(へたれ提督)

「夜戦じゃないのにか?」

(川内)

「何いってるの?十分夜戦だよ!♪」

 

 

夜の海面を跳んだり跳ねたりしながら疾走する

川内と並走しながら考える‥‥

{思えば今日は、清霜達、駆逐艦の指導と演習の

代表役でまともに動けて無かったな‥‥慣れない

事をさせてしまったが本当良くやってくれた‥}

 

 

(へたれ提督)

「よーし、今夜はとことん付き合うぞ‥‥」

(川内)

「言ったね提督!!」

(へたれ提督)

「うおっ!?聴こえたのか!?」

(川内)

「当然!帰ったら夜戦第二ラウンドだよ!♪❤」

(へたれ提督)

「‥望むところだ!覚悟しろよ!!」

(川内)

「♪ヒャッハーー!♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(利根)

「さて、ここからは大人の時間なのじゃ!」

(不知火)

「不知火の準備も出来ています」

(叢雲)

「アンタ達何処に行く気なの?」

(不知火)

「決まっています、提督に(あっちの)夜襲を

かけます!」

(清霜)

「夜戦なの?清霜も見たい!」

(アンドロメダ)

「アンタはまだ早いよ!!」

(翔鶴)

「‥‥提督は、渡しませんよ♪」

(日向)

「何故君がここにいる?」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

(川内)

「ていと‥‥んぐ❤‥‥んふ❤‥‥」

(へたれ提督)

「‥うむぅ‥‥」スルッ

(川内)

「‥うっ!‥‥んっ❤‥んっんっ❤」クチュッ クチュッ

 

 

鎮守府に戻るとすぐ、夜戦第二ラウンド開始である!

鎮守府に戻って来た二人は、執務室に鍵をかけたと

同時に、唇を激しく重ね合わせる‥‥

海上であんなもの見せられて、冷静でいられる

変態男では無かった{大きなお世話だ!}

そのままベッドに、抱きしめたまま押し倒す‥‥

因みに何故執務室にベッドが?

そんなの‥‥決まってますやん!

 

 

(川内)

「うん~❤ぷはっ!‥はぁ‥はぁ‥‥エヘヘ♪❤

提督のエッチィ~♪❤」

(へたれ提督)

「ふうっ‥今頃気付いたのか♪」

(川内)

「‥だってぇ♪❤アタシをベッドに押し倒したと

思ったら‥もう手がパンツの中だもん♪❤」クチャッ

(へたれ提督)

「‥はは‥、つい習性で♪」

(川内)

「‥‥ねえ❤‥‥濡れてるぅ?❤」クチュッ クチュッ

(へたれ提督)

「‥ああ‥もっと濡らしてやるぞ?」ジュブッ!

(川内)

「!あうっ❤‥あっ‥‥指‥‥入っちゃったぁ❤」

(へたれ提督)

「‥少しづつ掻き回すぞ‥‥」ギシギシグチュグチュグチュクュ

(川内)

「‥❤あっあっあっ❤‥きっ‥気持ちイイイ~❤」

(へたれ提督)

「ここは‥‥どうた?」グイッ!グニュグニュ~

(川内)

「ふへぇ?‥❤‥アーー!そこ気持ちイイイー!❤」

ジャブジャブジャブー

 

 

耳を舐めながら、指で刺激を与えていくと

愛液が次々と溢れ出してくる、濡れやすいのは

相変わらずだったなぁ‥‥

 

 

(川内)

「‥‥提督ぅ❤‥‥チューしてぇ♪❤」ニコッ♪

(へたれ提督)

「‥‥ああっ‥‥うむっ‥」ギュー!

(川内)

「‥‥うっ!‥ムムムー!❤」ジュブブブーー!

 

 

へたれ提督のビルドアップ舌が川内の舌に巻き付き

締め上げる、全くいらん所ばかり強化されたな!

{やかましい!川内に喜んでもらえりゃそれで

良いんだよ!}

 

 

(川内)

「‥んぷはっ!‥‥ふわぁ❤」トロ~ン❤

(へたれ提督)

「ふうっ‥なんて顔してんだよ(ヤベェ可愛い!)」

(川内)

「‥‥❤てーとくの‥ゆびぃ‥‥気持ち‥いい❤」

グチュグチュグチュ、ジャブジャブジャブ!

(川内)

「あっ!❤‥だっ‥らめぇ~❤‥いっいっひゃう❤」

(へたれ提督)

「いくところ‥見せてくれ‥」グルクルグルクル

(川内)

「ひゃああ!❤‥掻き回しひゃ‥いっ‥いくぅ‥❤」

ギシギシギシギシジャブジャブジャブ!

(川内)

「あっ❤(ピクッ)イク‥イクイクイク‥あぐっ!❤」

プシャァーー! ビクン! ビクン! ピチャピチャ‥

 

 

指と局部の隙間から、間欠泉の如く潮が吹き上がり

パンツの中は大洪水となった‥‥

川内はつま先を真っ直ぐ硬直させて身体を痙攣させた

 

 

(川内)

「あっ❤‥はぁ‥はぁ‥へへへ❤いっちゃった♪❤」

(へたれ提督)

「‥気持ち良かったか?」

(川内)

「‥うん❤‥‥ねえ提督‥‥舐めっこ‥‥しよ♪❤」

 

 

二人は自然と体制を、世間で言うところの(69)と

した、へたれ提督のズボンのファスナーを下ろして

川内は礼の物をまさぐり取り出す‥‥

 

 

(へたれ提督)

「ぐおっ!!」ビクッ!

(川内)

「‥ウフフ♪❤触っただけで、ひくついたよ♪❤

提督カワイイ♪❤‥‥‥はむっ❤(カポッ!)」

(へたれ提督)

「オッサンにカワイイって、勘弁して‥‥おうっ!」

 

カポッ カポッ カポッ

ウッ! ウッ! ウッ!

 

(川内)

「ウプッ❤‥提督の‥オチ○チン‥‥大きくて‥‥

かたぁーい❤‥いつもこんな列車砲みたいな‥‥

凄いのが‥‥入るんだね♪❤‥‥はむっ❤」

 

カポッ カポッ カポッ

 

へたれ提督の(息子)をくわえて舐め解す川内‥‥

そしてへたれ提督の目の前には、小振りながらも

鍛えられ、程よく引き締まった川内の臀部が

視界を支配していた!

こんなの男ならかぶりつくしかないっしよ!

{ナレーションさっきからうるさい!}

 

濡れたパンツを少し横にずらすと、既に準備完了の

アソコが見えた、処理したのか、初めからなのかは

不明だがツルツルであった

そのまま舌を入れて舐め回す!

 

ピチャピチャ

(川内)

「うんっ!‥‥負け‥ない‥‥‥はむっ!❤」カポッ!

ピチャピチャ カポッ カポッ カポッ カポッ

 

 

川内のフェラのペースが速くなってきた

お互いに相手を先にイかそうと動きが激しくなる‥‥

 

 

(へたれ提督)

「‥ヤバい!‥気持ち良すぎる‥‥俺は‥‥もう‥」

(川内)

「‥出そう?❤‥‥いいよ出しても♪❤‥」

(へたれ提督)

「本当に‥‥良いのか?」ペロペロペヨ~

(川内)

「うん♪‥‥良いよ♪口で受け止めてあげる♪❤」

カポッ カポッ カポッ カポッ

(へたれ提督)

「そっ、そんなこと言われたら‥うっ!出るぅ!!」

(川内)

「!うむう!!」ドビュルルルルーー!!ビュッ ビュッ

 

(へたれ提督)

「‥‥ぐっ‥はぁ‥‥」ビク ビク

(川内)

「‥‥ん~~❤」ギュウー ゴクッ ゴクッ ゴクッ

(へたれ提督)

「うおっ!飲んでるのか!?」

(川内)

「‥‥エヘヘ❤‥‥おい‥ちい♪❤」ニヘラ~

 

 

相変わらず(夜戦)では手玉に取られてしまう

こうなればもう逃れる事は出来ない

{そのつもりも無いがな}

 

 

(川内)

「凄いよ提督♪、あんなに発射したのに‥‥

まだ大きい~❤」レロレロ

(へたれ提督)

「‥‥ええい!ままよ!!」ガシッ!ゴロン!

(川内)

「ふひぁあ!?」

 

 

体制を入れ替えるへたれ提督

川内を下にして、あおむけにベッドに押し付ける

 

 

(へたれ提督)

「お前が悪いんだぞ!お前が余りにも可愛いから!」

(川内)

「ふえっ‥‥‥ん~♪❤提督のエッチ!♪」

(へたれ提督)

「‥‥入れるぞ!」

(川内)

「‥‥うん‥‥入れてぇ❤」

 

 

愛液でびしょ濡れのパンツを横にずらし

列車砲の如き自分の息子を挿入していく‥‥

 

グイッ!

(川内)

「エヘヘ♪‥‥パンツ‥ずらされちゃった♪❤」

ズブッ! ズブズブ!

(川内)

「ウッ!!‥あっ❤‥入っ‥ちゃったぁー!❤」

(へたれ提督)

「‥入ってるのが‥‥分かるか?」

(川内)

「うん❤‥分かるぅ❤‥入ってるの‥みえりゅ❤」

(へたれ提督)

「奥まで‥‥差し込むぞ!」

ヌロォ~‥‥‥ズヴン!

(川内)

「‥うっ!‥‥ひっ!!❤」

 

 

一度奥まで挿入したあと、ゆっくりとピストン運動の

ペースを上げていく‥‥

 

 

(川内)

「はぁ‥はぁ‥‥提督って‥‥優しいね♪❤」涙ツツゥー

(へたれ提督)

「‥変態‥だけどな♪」‥‥‥‥パンッ!

(川内)

「ウフッ♪‥知ってるよ♪‥‥‥あっ❤」

パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ

(川内)

「あっ❤あっ❤あっ❤あっ❤あっ❤」

(へたれ提督)

「‥‥気持ち‥‥良いか‥‥」

(川内)

「‥いい❤‥提督の夜戦‥‥とっても気持ちいい!❤」

(へたれ提督)

「‥‥そいつは‥‥光栄だ!」パンッ パンッ パンッ

(川内)

「‥あっ❤たからぁ!❤‥もっと突いてぇぇー!❤」

(へたれ提督)

「‥‥川内‥‥愛してる!」パンッ パンッ パンッ!

(川内)

「あーー!❤‥提督‥大好き❤‥らいしゅきぃ!❤」

パンッ パンッ パンッ! 

 

 

二人は強く抱きしめ合いながら、腰を打ち付け合う

もしこれをローアングルで見ている者が居たとしたら

ファスナーの開いた口から飛び出たデカい肉棒が

パンツの脇を通って女性器に何度も挿し込まれる

淫乱な光景が見られるだろう‥‥

 

実は居たのだ!!

偶然の事故で、クローゼットに隠れる羽目になった

ある人物が‥‥

 

 

(瑞鳳)

「(どどどっ!‥どうしよう!!お料理修業させて

貰えた御礼を一言でも言おうと思って来てみたけど

その時は二人共不在で‥‥二人が後から入ってきたと

思ったら、いきなり夜戦が始まっちゃって‥‥‥

仕方なくクローゼットに隠れたけど、出るに

出られなくなっちゃった‥‥)」

 

 

パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ!

(へたれ提督)

「‥‥川内ぃ‥‥せんだいぃぃーー!!」

(川内)

「あっ❤!あっ❤!提督‥‥ていとくぅぅーー!!」

ズブッ! ズブッ! ズブッ!

 

 

(瑞鳳)

「(いやあぁぁーー!!///何でよりによって

お尻の方が見えるの!?繋がってる所がまる見え

じゃない!!)」

 

瑞鳳‥‥おもいっきり見てるなお前‥‥

 

 

ズンッ ズンッ ズンッ!

(川内)

「‥あっ❤‥あっ❤‥‥もうっ❤‥‥らめぇ❤」

(へたれ提督)

「‥うっ‥うっ‥‥何がだ?‥」

(川内)

「てー‥とく❤‥‥アタ‥‥シ‥いっちゃう!❤」

(へたれ提督)

「‥何度でも‥いかせてやるぅ!‥」

パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!

(川内)

「はひっ!❤‥はへぇ!❤はっ‥激しいのぉー!❤

本当に‥いっちゃうー!❤‥うっ!‥あっ!❤‥‥

アーー!イクイクイクイクイクー❤❤‥‥あぐっ!」

ブシャァァーー! ピィィィーーン!

パンッ! パンッ! パンッ! ぶぴゅ! ぷぴっ!

 

 

例により、川内は潮を噴き、両足を真っ直ぐ

突き伸ばして昇天した‥‥

しかしへたれ提督は、ぱんぱん節を打ち鳴らすのを

やめようとはしない‥‥

 

 

(川内)

「‥はぁっ❤‥‥はひぃ❤‥てーとくぅ!?❤‥」

ジュブツ! ジュブッ! ジュブッ!

パァンッ! パァンッ! パァンッ!

(川内)

「‥てっ‥てい‥とくぅ!❤‥‥今イったばかり‥

あっ!❤‥あー!ダメ!‥らめぇ~❤❤」

(へたれ提督)

「‥言ったろ?‥何度でもいかせてやるって!」

パァン! パァン! パァン!

(川内)

「‥あっ!❤‥‥さっきより‥‥感じて‥‥‥

また‥‥いっ‥‥いっくぅぅぅ~~❤❤」

プシュルルーー! ピィィィーーン!

 

 

潮を噴いて、足を伸ばしてまた昇天‥‥

そしてピストン運動は止まらない‥‥

昇天を繰り返すたびに、川内の性感はどんどん

敏感になり、更にいきやすくなっていく

そして、ピストン運動も止まらない為、突かれる

たびに昇天を繰り返す様になっていった

 

 

(川内)

「‥はっ❤‥はひっ❤‥れーろくぅ~♪❤‥まら‥

いっひゃっらぁ~~♪❤‥もうゆるひてぇ~~❤」

 

 

(瑞鳳)

「(もう、許してぇぇ~~!!)」

 

 

やがて、へたれ提督の方も限界を迎えた‥‥

 

 

ズブッ! ズブッ! ズブッ!

(へたれ提督)

「‥川内!‥‥俺も‥限界だ‥‥出して良いか?」

(川内)

「‥いいよ♪❤‥このまま‥‥中に出して❤‥‥」

(へたれ提督)

「‥よし‥‥いっぱい‥流し込むからな!」

(川内)

「アタシも‥‥逃がさニャイよ‥‥❤えいっ♪❤」

ギュウウウー!

(へたれ提督)

「ぐおっ!‥締め付けがぁ!‥‥出るぅ!!」

パンッ! パンッ! パァンッ!

(川内)

「❤あっ!❤‥アタシも‥イッ‥くぅぅぅ~~❤」

(へたれ提督)

「せんだいぃぃ!愛してるぅーー!」

(川内)

「あーー!❤ていとくぅぅ大好きィィーー!❤」

 

(へたれ提督)

「うぐっ!! 」

(川内)

「あうっ!!❤」

プシュルルドビュルルルルーー! ピィィィーーン!

 

 

先ほどからの連続ピストン運動で行き場を失った

精液が、こちらも間欠泉の如き勢いで射精された

濃縮された白濁液が、淫乱軽巡の子宮を駆け巡る!

 

 

(川内)

「あっ❤‥あっ❤」 ビクン! ビクン!

ピュルル~~ ドクッ ドクッ 

(川内)

「‥ハアッ‥ハアッ‥提督のせーし❤‥‥暖かい❤‥」

(へたれ提督)

「‥川内の‥‥中も‥‥暖かいよ‥‥」

(川内)

「ホント♪?‥提督の‥オチ○チンも‥‥せーしも‥‥

暖かい❤‥‥気持ち‥いい❤‥‥う‥‥」ガクッ

(へたれ提督)

「‥搾り‥‥取られたぁぁ‥‥う‥‥」ガクッ

 

 

(瑞鳳)

「(チーーン)」

 

 

 

それぞれの理由で意識を手放す三人‥‥‥

執務室の机の上には、針金とブリキで出来た小さな

バイクのオブジェが、側車(サイドカー)を追加されて

置かれていた、人が四人乗ってる様に見えた‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

(利根)

「我輩も流石に疲れたぞ!もう寝る!」

(翔鶴)

「私と提督の夜戦はこれからですよ♪」

(不知火)

「勝手は不知火が許しません!」

(叢雲)

「それは榛名でしょうが!!」

(榛名)

「榛名に御用なのですか?」

(叢雲)

「それは春雨!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ガシャアアアンーー!

執務室の窓ガラスを突き破って何者かが乱入してきた!

 

 

(プリティーウルフ)

「艦娘にエッチな事ばっかりするエロエロ魔王提督!!

この魔法美少女重巡プリティーウルフが凌辱されて‥

もとい!おしおきしてあげるわーん❤」

 

(へたれ提督)

「ZZZ‥‥‥‥」

(川内)

「ZZZ‥‥‥‥」

 

(プリティーウルフ)

「‥‥あれ?提督はどこ?何で誰も居ないの?‥‥

てっ!あんた達!何て格好で寝てんのよ!?」

 

 

プリティーウルフの目の前には、抱き合って

インサートしたまま眠ってしまった二人の姿が‥‥

 

 

(瑞鳳)

「‥‥足柄さぁ~ん、助けてぇ~」ヨロヨロ

(プリティーウルフ)

「あら瑞鳳じゃない、何でこんな所に‥‥まさか!

あんた!花田大佐という人がありながら3P夜戦でも

してたって言うの!?」

(瑞鳳)

「そんな訳無いじゃないですか!!

うわ~~ん、もういやだぁ~(泣)」

(プリティーウルフ)

「冗談よ‥‥てそんな事はどうでも良いわ!!

私は今夜ここで、提督合同の触手夜戦パーティー

があるって‥‥提督が私を呼んでるって聞いたから

ここに来たのよ!!」

(瑞鳳)

「動機が不純すぎます!!」

(プリティーウルフ)

「大きなお世話よ!‥‥起きなさい夜戦バカ!」

パパパパパーー!往復ビンタ!

(川内)

「‥‥ぐぽっ‥‥ぶひっ‥‥」鼻血ドバー

(瑞鳳)

「足柄さん!?乱暴は止めてくださーい!!」

(川内)

「‥‥はれぇ~?‥あしがらひゃん?‥‥」

(プリティーウルフ)

「‥コイツ!‥‥精子が頭に回ってボケてるわね!」

(瑞鳳)

「酷い!!」

(プリティーウルフ)

「ねえ!提督は一体何処にいるのよ!?」

(川内)

「ていとくぅぅ?‥提督ならここにいるにょーん♪❤」

(へたれ提督)

「‥もう‥出ない‥勘弁してくれ‥‥ZZZ」

(瑞鳳)

「‥‥バカ過ぎる‥‥」

(プリティーウルフ)

「それはアンタの提督でしょうが!!妙高姉さんは

確かにここに提督が居るって‥‥ん?姉さん‥‥あ!」

 

 

ーーーーーー

 

 

(謎の提督)

「‥‥足柄の奴、何処ほっつき歩いとるんや!!

せっかく触手を展開して待っとるのに!!」

(妙高)

「‥‥足柄にも一人になりたい時があるのかも

知れませんね‥‥」

(那智)

「今日は仕方ないだろう、その代わり我々にとことん

付き合って貰おう‥‥か♪」

(羽黒)

「‥‥司令官さん♪❤‥‥羽黒‥‥イキます♪❤」

 

(妙高)

「(足柄?あなたが悪いのよ♪魔法美少女重巡なんて

抜け駆けするから‥‥)さあっ❤‥‥提督❤‥‥」

 

 

ーーーーーー

 

 

(プリティーウルフ)

「‥‥妙高姉さん!‥‥謀ったわねぇぇぇーー!!」

(瑞鳳)

「もうっ!!何なんですか妙高型って!?」

(プリティーウルフ)

「おだまり!!!」

(川内)

「エヘヘ♪❤‥‥提督だーいしゅきぃぃ~~❤❤」

ギュウー♪

(プリティーウルフ)

「ちっくしょー!!本来なら私がああなってた筈

なのにぃぃーー!!キーー!!」

(瑞鳳)

「‥‥バカ過ぎるのがここにも居た‥‥」

 

 

 

再び、妙高最強説‥‥

負けるな瑞鳳!明日も元気に赤疲労だ!

 

そしてそんな謙遜と無関係に海辺にたたずむ女が一人

 

 

(加賀)

「‥ジョニー、貴方は今、あの星空のどの当たりに

居るのかしら?次の作戦までには戻ってこられる

かしら?‥‥会いたいわ‥‥ジョニー‥‥」

 

 

 

弩田舎の六本脚鎮守府の夜空は、満天の星空で

あった‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

《名称説明》

 

(次元潜航艦 UXー01)

かつてガミラス帝国に所属していた、亜空間推進を

可能とする特務艦、六本脚鎮守府が保有する

唯一の波動推進艦で、艦娘と艦本体が共存する

希有な例、作戦指揮船として活用している

 

(天龍児童園)

六本脚鎮守府所属の艦娘、天龍が園長を勤める

六本脚鎮守府に併設されている施設

通常の保育園、親が働いている間の学童保育所、

孤児院としての性格を持つ

現在、総勢48人の子供達が登録されていて

その内、15人が孤児である

天龍の他に、ガンビア・ベイ、防空棲姫、UXー01

が主に子供達の世話をしているが、基本は全員

で子供達を見守っている

 

(妙高の裏拳)

謎の鎮守府所属の艦娘、妙高の打撃技

(加賀のデコピン)と並んで語られる程の伝説技

殺傷能力は無いが、どんな相手でもKOしてしまう

 

(地球連邦統合海軍)

地球連邦政府が、地球上に設定した各自治ブロックに

自衛の為の海軍戦力を独自に保有することを承認した

と同時に、これらの上位組織として監督管理する

目的で結成した

査察部の指揮官、花田大佐(後に少将)とその

部下である艦娘達が所属

 

(夜戦忍者インナーリバー=サン)

川内が変身したくのいち系ヒーローの姿

謎の提督が考案した、三式パーソナル転送システム改

の変身システムを改良小型化し、常時川内に装着

させた事で、変身忍法の発動が可能になった

夜戦忍者インナーリバー=サンはその戦闘強化モード

だが、装着への負担が大きいので、多用は出来ない

因みに、この姿でへたれ提督の事を考えると

普段より1.8倍、濡れやすくなる

 

(魔法美少女重巡プリティーウルフ)

足柄が変身した美少女系ヒーローの姿

単なるコスプレなのか、何らかの変身システムを

使用しているかは定かではないが

それでも戦闘力が強化されるのは流石というべきか!

彼女が言うところの、エロエロ魔王提督にお仕置き

(する?される?)を目的としている‥‥らしい

因みに、この姿でエロエロ魔王提督にお仕置きされて

心が折れると、普段より1.8倍、雌犬になる

 

(宇宙強制移民政策)

地球連邦政府が推進した、宇宙移民政策の暗部

俗に(棄民政策)とも言われる

連邦政府の官僚機構による特権階級意識から

(地球は一部のエリートが住むべき)という差別思想

が生まれ、(地球に不要)と判断された市民は実質

強制的に月面都市やスペースコロニーに移住させられ

た、この時市民は移住の為の莫大な費用を自己負担

させられ、(家族三代に渡っても返済仕切れない)

膨大な借金を背負う事になった

因みに、本作品に登場するトミー・ザワはこの時の

(棄民)の一人であり、彼が家族ごと移住させられた

スペースコロニーの名は‥‥

「サイド2 ハッテ アイランド・イフィシュ」

 

(宇宙引っ越し公社)

地球連邦政府による、地球人類移住計画が民営化

される事になり、その業務を引き継いだ民間引っ越し

会社、又は団体、この事業で宇宙引っ越し公社を

運営した者は、巨万の富を得ることになる

 

(ビンソン計画)

人工的、艦娘強化計画、第一次から第三次まで存在した

細かい内容は本文を見てもらうとして、これにより

強化された艦娘には、これらの特徴がある

 

①強化前の記憶が消去されたが、同時にそれまで獲得した

経験や練度も消去されてしまった、これは完全な誤算

であった、能力強化されながらも彼女達の多くが犠牲と

なったのはこうした背景もある

 

②入渠しなくても、ある程度の疲労・損傷は自己治癒力で

回復させる事ができる、休養が十分なら体力を燃料に変換

できる、これはコスト削減の為に付加された機能である

 

③目的意識や使命感が強く、納得出来ないと指揮官相手

にも徹底反抗する、滅多に他人に心を開かないが

いざ心を開くとその相手に一途になる事が多い

 

 

ーーーーーー

 

 

 

第六話、読んで頂きありがとうございます

 

修正と加筆の繰り返しで、気が付けは三万文字を超えて

ました、自分のまとめる能力不足がうらめしい‥‥

 

本文で登場するハンバーグは、自分の地元の

某ソウルフードがモデルになっています

 

また本文中で書きましたが、実は生きていた(神通)が

何処で登場するかは自分としても楽しみです

 

ハイパー足柄ネタについては、謎提さんの没ネタの要素

を使わせて頂きました、ありがとうございます

 

今回も、多くの提督の皆さんにご協力頂き

感謝を申し上げます

 

ぼのたん提督には、早速新メンバーの宇宙艦娘を、

謎提さんには、某魔法美少女重巡を拝借させて

頂きました

クロード提督は、少し三枚目に書いてしまった様で

すみません‥‥

 

 

さて、方向音痴が災いして、中々六本脚鎮守府に

辿り着けないカルド君はどうしているのか‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

(カルド)

「‥参ったな、ここはどこだ?」

 

 

赤い二両編成の電車が走り去ったあとの夜の無人駅

そこはやけに古臭く、薄汚れた駅舎であった

わずなな照明と、電車が止まった事実がなければ

そこは完全な廃線駅にしか見えなかった

 

 

(カルド)

「一日散々道に迷った挙げ句に、このザマか!

あの車掌!何が(回送電車だから降りてくれ)だ!!

こんな土地勘もない真夜中の駅でどうしろってんだ!」

 

 

駅舎を出ると、周辺は一面の雑木林で民家はおろか

街灯も無かった、遠くに山の稜線が夜空に浮き上がって

いた‥‥

これではタクシーも拾えるかどうか‥‥その時

携帯の着信が‥‥

 

 

(カルド)ピッ

「もしもし?‥‥ああ、クロードか」

 

(クロード提督)

『クロードかじゃねーよ!どこで道に迷ってんだよ!』

(カルド)

「好きで迷った訳じゃねーよ!!」

(クロード提督)

『相変わらずの方向音痴だな‥‥だから迎えを頼めば

良かったんだよ!』

(カルド)

「いらねーよ!ガキじゃねーんだから!」

 

(クロード提督)

『あのな!こっちは心配してたんだぞ!流石に夜に

なっても着かないからな!』

(カルド)

「‥‥ああ、悪かったよ、でも俺は大丈夫だから‥‥」

 

(金剛)

『‥ハアッ❤‥ハアッ❤‥‥テートクー❤‥‥まだ

‥‥まだ足りニャイデース❤‥(トロ~ン)』

 

(カルド)

「‥‥‥誰が心配してるって!?」

(クロード提督)

『はて?ボキには何の事だかサッパリ‥‥』

(カルド)

「あー!ムカついた!!こうなりゃ意地でも一人で

辿り着いてやるー!!」

(クロード提督)

『あー!分かった分かった!じゃあ今何処にいるのか

場所ぐらい教えろよ!』

(カルド)

「場所か‥‥あーちょっと待ってくれ、駅名でいいか?

この看板‥‥えらい汚れてやがる!」

 

 

看板の汚れを拭き取ると、ようやく駅名らしち文字が

見えてきた‥‥‥

 

 

(カルド)

「あー、クロードいいか?ここの駅名だけど‥‥‥」

 

 

 

 

 

 

 

(カルド)

「‥‥(きさらぎ駅)だ」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

    [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎の提督ヒッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

カルド(リンガ特設連邦鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

榛名(国防軍 天憲隊)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

霞(ぼのたん呉鎮守府)

瑞鳳(連邦統合海軍査察部)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

利根(リンガ特設連邦鎮守府)

 

フェニックス(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多磨(六本脚鎮守府)

白雪(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

しゃんば(ぼのたん呉鎮守府)

ビスマルク(ぼのたん呉鎮守府)

ハーフビーク(ぼのたん呉鎮守府)

ヴァナディース(ぼのたん呉鎮守府)

 

三木乃 ジャギ(当時アジアオセアニア自治海軍)

吉坂 司(国際医療科学研究所)

 

白露(国際医療科学研究所)

大淀(連邦統合海軍人事局)

 

インナーリバー=サン

プリティーウルフ

 

天龍(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

石川島 村雨(六本脚鎮守府)

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍 天憲隊)

     

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

     [次回予告]

 

ベン!パパパパーツツツぱーーパパーー!ベン!

 

人類に未曾有の被害をもたらしたこの戦争は

どのような経緯で行われたのか、閑話休題

それを少し語るとしよう‥‥‥

(少し疲れたので書き貯めを利用するなんて

 とても言えない!)

 

 

次回、へたれ提督と生きる為の鎮守府

   『30年戦争ー前編』

 

(日向)

「君は、何故ここにいる?」

 

(デストリア)

「時には息抜きも必要‥‥デスデス♪」

 

(川内)

「瑞鳳さん♪‥‥夕べ‥見てたでしょ?」

(瑞鳳)

「ヒエーーー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本作品は二次創作及びフィクションです
登場人物及び固有名詞、設定は架空のものです
本作品には実在する特定の個人及び団体を
誹謗中傷する意図は全くありません


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30年戦争ーその1ー

本作品の重要なイベント、「30年戦争」の説明を
複数回に分けて行っていきたいと思います

最初のその1は、勃発する前の要因や流れに
なります
そして、前話で大変な想いをしているカルド編の
続きでもあります


《30年戦争ーその1ー》

 

 

紀元前の昔、人類が海と関わる様になっな頃から

海には不思議な存在がいた

それは形を変え、姿を変え、時には複数同時に

現れながら、人類と何かしらの繋がりを持ち続け

現在に至っている‥‥

 

そして時は流れ‥‥‥

 

人類が、初めて月に降り立ってからおよそ120年

 

世界の人口は90億を突破し、さらに増加の一途を

たどっていた

この人口増加による地球環境への影響を懸念して

大規模な宇宙開発と、それに伴う宇宙移民が

促進されることになった

新規技術が次々と開発され、宇宙への進出は

加速された

 

かつて太陽系惑星から外れた冥王星にまで人類が

直接進出し、土星の外側にあるアステロイドベルト

には、豊富な資源を埋蔵する小惑星が幾つも

確認された

官民合わせて多くの宇宙開発公社が設立

月面や火星にも都市が建設され

初歩的な居住用コロニーも建設が始まった

 

変化は急だった、いや急過ぎた

 

地球での資源獲得と領土保持を目的とした国家は

意味をなさなくなり、地球と宇宙に別れた人類を

統合管理する枠組みが新たに必要とされたのだった

 

11年後、既に始まっていた宇宙移民による人類の

新しい一歩として西暦が終わりを告げ

新宇宙世紀(NUC)と改変された

 

NUC0001: これまでの多国家システムを原則廃止

新たに地球連邦政府が発足した

軌道上の首相官邸の爆破事件と共に新宇宙世紀は

波乱の幕開けとなった

 

NUC0040: 人類の総人口は120億を突破

宇宙移民の拡大は連邦の急務となり、かなり強引な

政策や手法まで取られるようになった

宇宙へ移民した人口も50億に達し、宇宙開発も

更に強引に加速して行った

 

アステロイドベルトから資源採取用の小惑星が次々と

持ち込まれ、ここから採取した資源による生産資材で

「サイド」と呼ばれるスペースコロニー集合帯が次々に

誕生、これらはやがてコロニー国家と呼ばれる様になる

 

建造物資を運搬射出するマスドライバーキャノンが

月面に20基、万一小惑星が地球に落下するのを防ぐ

為の大型陽電子衝撃砲が2基建設された

 

この頃から「スペースノイド」「ルナリアン」

「アースノイド」という主に居住環境の違いから来る

(人類の区別化)が語られるようになり、やがて

格差や差別、対立を象徴する呼び名へと変貌していく

 

特に、強引な手法で移民を進められながら権限を

極端に制限されたスペースノイド達の

不満は徐々に大きくなって行った

そして地球連邦政府高官によるスペースノイドの

徹底管理と弾圧、限られた特権階級を残して

他の人類を宇宙に強制移民させる事実上の棄民政策

実施に及んで、連邦と宇宙移民の確執は決定的と

なった‥‥

 

スペースノイドの中で、地球を聖地とし全員が宇宙に

移住する「エレズム」思想‥‥

コロニー毎独立国家論「コントリズム」という思想が

生まれ、これが広がるのに時間はかからなかった

 

人類の知らないところで、地球にもある異変が

起こっていた‥‥

 

NUC0045: ミノフスキー物理論が初めて公に

提唱され同物理学会が設立された記念すべきその日

地球の九十九里浜に異形の怪物体が

打ち上げられているのが発見された

小型の鯨ほどの大きさのそれは後に

「深海棲艦・イ級」と呼ばれる事になる

 

発足から数十年で自浄作用を失っていた地球連邦政府

においては、特権階級思想と官僚主義が蔓延し

不正が横行、それは地球上の組織、軍隊にも大きな

暗い陰を落としていた

 

NUC0050: ある一つの組織が結成される

宇宙軍、外宇宙軍、陸軍、海軍、空軍、海兵隊‥‥

各軍の真のエリートが集結、少数精鋭ながら全軍の

垣根を超えた高い作戦能力と戦闘能力を有し

場合によっては超法規的措置の権限も与えられた

強力な組織である

組織名は「天憲隊」、自浄作用を失った連邦と組織を

内部から立て直し、時には有害と見なした者を粛正

極端なスペースノイドへの違法弾圧を取り締まる

連邦で生み出され、後に連邦高官達にに最も恐れ

嫌われた部隊はこうして誕生した

 

だがこのような組織を作り出しても、連邦の抱える

深い闇と、スペースノイドとの確執を完全に是正

するには至らなかった

(因みに、この年に最初のモビルスーツ研究が

スタートしている)

 

NUC0058: 地球から最も遠く、月の裏側にある

サイド3が独立国家宣言、連邦政府はサイド3を含

むスペースコロニー及び月面都市への圧力を

さらに強める

 

NUC0060: 地球連邦政府、資源採掘小惑星

「ユノー」を、軍事要塞「ルナツー」として整備

同時に軍備増強計画も推進され軍事的な圧力で

第二のサイド3誕生を未然に防止する方向に舵を切る

 

NUC0061: 天憲隊、独自に国防軍を創設

連邦とサイド3の対立が軍事衝突に発展する可能性

を踏まえ、平和維持軍としての能力獲得を目指す

ものであっあ、これは連邦の軍備増強計画と

同年の、サイド3の国防軍誕生に合わせた動きとも

言えた

(地上戦の主力兵器として61式戦車が開発された

のも丁度この頃である)

 

NUC0063: 地球連邦政府は天憲隊の解散を指示

天憲隊は軍備縮小には同意するも解散は拒否

以後外部独立部隊として連邦とは一線を引きながら

当面活動していくことになる

 

この頃から、地球の海上において、九十九里浜に

打ち上げられた物と同様の怪物体の目撃報告が相次ぐ

ようになるが、天憲隊と一部の研究機関を除いて

誰もこれを危険視するものはいなかった

 

宇宙での軍拡競争と相手への牽制に血道を注ぐ人類

しかし地球に住む者達の多くは自身の足元・・・

深い海の底から破滅の足音が近づいているとは夢にも

思わなかったのである

 

NUC0065: ミノフスキー粒子の存在と、その電磁波

に対する(撹乱)効果が初めて現実に確認されたその

日、南太平洋を航行していた複数の民間船舶が例の

快物体と遭遇、内一隻が攻撃を受け沈没

深海棲艦による初めての犠牲者が出た瞬間であっあ

翌日、天憲隊の海上警備艦隊が現場に出動

遭難者の救出と、この未知の敵の調査に向かったが

快物体と遭遇した艦隊は全滅を免れたものの

一方的に撃破されてしまう、軍人の初めての犠牲者

もこの時発生した

人類が使用する既存の兵器が通用しない相手だとは

誰一人分からなかった、やむを得ない結果とも言えた

(後に全滅しなかったのは奇跡とさえ言われた)

 

この直後、地球連邦政府は地上での軍備強化が不足

していると認識し、海軍を含む地上部隊の強化整備も

行う事を決定したが、それには組織も人材も不足

していた、巨大な連邦軍といえども、宇宙での

軍拡競争に血道をあげている現状ではそこまで手が

回らなかったのである

 

そこで連邦政府は、地上を複数の(自治ブロック)に

分け、それぞれに順国家相当の自治権を与える代わり

に、そのブロック内での治安・安全保障の権限と責任

を一任するという、一体何の為の連邦政府なのかと

声を上げたくなる様な政策を思案、2年後の法案

成立(文字通り独立国家に近い権限を与える事になる

為、準備と根回しが必要となった)に向けて準備を

始めた‥‥

そしてこれを聞き付けたサイド3側でも新たに

連邦に対して独自の法案を準備し始めるのだったが‥

 

NUC0067: 地上自治ブロック法案が連邦議会に提出

され、合わせてコロニー自治権整備法案がサイド3側

の後押しで提出される

地上自治ブロック法案は可決されたが

コロニー自治権整備法案は否決、廃案となった

地上に自治が認められても、宇宙には認められない

この現実は、地上から宇宙への意思表示であり

平和的な「コントリズム」の挫折と軍拡競争の拡大

を意味していた‥‥

 

NUC0068: 独立国家サイド3の初代首相が死亡

サイド3は政治的混乱から派閥逃走に突入

地上の各自治ブロックでは、行政の確率と防衛軍の

組織化が急がれる事になった

 

NUC0069: サイド3は軍事独裁政権が樹立し

共和国制から公国制に移行、連邦からの完全な離脱

と一切の干渉を拒否することになる

ミノフスキー粒子の存在が公にされ、誰もが知る

ことになったのもこの年の始めである

 

自治ブロック海軍も整備が進んでいたが、有望な

人材は中々揃わず、組織として未熟なまま拡大を

して行くしかなかった、これは後に大きな禍根を

残すことになっていく

サイド3は宇宙艦隊も整備を開始、最初の戦闘艦

として、(後に謎の鎮守府のお艦的存在となる)

ミサイル戦艦(当時)「パプア」が就役した

 

NUC0070: この年は様々な意味でインパクトの

ある出来事が連続で発生した年となった

 

1月

地球の海上に出没する快物体に、初めて(人型)

と呼ばれるタイプが確認された

翌2月には、これによる初めての犠牲者が発生

違う形のタイプが存在することも改めて確認

された

 

3月

地球連邦政府、快物体の存在を公式に認める

学者、有識者の意見からこの快物体の総称を

深海に棲む、戦闘艦の能力を持つ者‥‥

「深海棲艦」と呼ぶことになった

この名称は後に敵味方双方が共通して使う事になる

不思議なものであった

 

これと並行して、連邦政府は、各地の自治ブロック

海軍に対して「深海棲艦」への対応強化を指示

しかし実際には連邦軍はこの件に関しては殆ど

関わる事は無く、自治ブロック海軍に丸投げした

のが実情だった

 

5月

人類の新たなエネルギー動力現となる

ミノフスキー・イオネスコ型熱核反応炉の実用化

と共に、新たな(主に艦船用)兵器が二つ登場した

高圧増幅光線砲と、メガ粒子砲である

連邦軍・公国軍がそれぞれこれらの装備を手にした

事で、艦船整備等の軍拡競争に更に拍車がかかる

 

6月

公国軍、チベ級高速巡洋艦を複数就役

 

天憲隊、独自にメガ粒子砲を開発実用化、これと

並行して、従来の陽電子衝撃砲の小型化の研究に

着手

現在の陽電子衝撃砲は、威力こそ絶大だが

必要なエネルギーが大きく、また砲一門撃つ為に

巨大な発電所並の施設が必要であった

天憲隊はこれを、たとえ一門でも艦船に搭載可能

となるまで小型化する事を目指したのである

 

7月

天憲隊より、地球連邦政府・軍に対して意見書提出

深海棲艦の脅威を重視すべきというもので

従来の兵器では深海棲艦には対抗出来ないこと

連邦軍の直接関与、メガ粒子砲に代表される

新兵器を投入し、深海棲艦の本格的襲来に

備える事、自治ブロック政府への権限の委譲の

拡大は厳に慎むことなどが記載されていた

 

自治ブロック政府及び海軍からも、権限の委譲

はともかく、連邦の関与と新兵器の供与を

望む声が大きくなっていた

 

8月

深海棲艦の実態をよく理解していない地球連邦政府と

連邦軍は、天憲隊の意見書にあった深海棲艦に対する

対策強化の方針として、自治ブロック海軍に

戦術顧問団を派遣、艦隊の整備と訓練を本格化させる

一方で、メガ粒子砲の供与は見送られた

 

また深海棲艦の対策強化をほぼ丸投げする代償として

各自治ブロック政府及び海軍に更なる権限の拡大を

認めた、この点については天憲隊の意見は完全無視

もはや半ば独立国家を認めたと言っても良かった

 

これは明らかに間違ったメッセージを送る事になった

自治ブロック政府及び海軍は、この権限委譲が

自分達への権力のお墨付きと判断した

結果、かつて連邦政府で起こった、エリート官僚主義

癒着、行政腐敗が蔓延し、ブロック内とは言え

権力による独裁体制までも出てくる始末だった

これが後にいわゆる「ブラック鎮守府」「ブラック提督」

を多く生み出す土壌となって行くのだから

この処置が如何に大きな影響を後に与えたか‥‥

 

9月

地球連邦軍の新規艦隊整備

宇宙艦隊の中核艦として、コンゴウ型、マゼラン級

ムラサメ型、サラミス級、イソカゼ型等の艦艇が

地球連邦の圧倒的な国力の下、次々と就役していった

 

10月

新艦艇が配備された、地球連邦軍の外洋宇宙艦隊が

冥王星宙域において、所属不明の宇宙船と遭遇する

この正体不明の宇宙船は後に地球側コードネーム

「ガ軍宇宙戦艦 TYPE A」と呼ばれる事になる

 

11月

地球を挟んで月と反対側の宙域にサイド7の建設を

開始、完成したコロニー、ロンデニオンに天憲隊が

宇宙軍本部を設立、独自の宇宙艦隊整備を進める

なお、天憲隊の地球での本拠地は横須賀にある

 

12月

人類が所有している全ての通信媒体に、ある日突然

謎の電波が割り込んできた

自ら「深海棲艦隊」と名乗るその電波の主は

「全人類への宣戦布告」を宣言したのである

天憲隊改め、国防軍・天憲隊は全軍警戒体制に入るが

地球連邦政府及び連邦軍、自治ブロック海軍は

何かしらのイタズラと判断、特別な対応は何も

されなかった‥‥‥

この年は特に大きな戦闘は発生しなかった、しかし‥

 

後に「30年戦争」と呼ばれ、全人類の三分の二が

命を失い、地球圏のみならず、広大な宇宙をも

巻き込んだ大災厄は、もう間直に迫っていたのである

 

 

             ーーー続くーーー

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[前回の続き]

 

 

 

 

(カルド)

「クッソー!どうなってんだこの駅は!」

 

 

「きさらぎ駅」という名も知らぬ古びた駅でカルドは

ある意味途方に暮れていた

 

六本脚鎮守府の近くまで来ながら、陸上限定の

方向音痴がたたって、土地勘の無い真夜中の無人駅に

たどり着いてしまったカルド‥‥

意地でも自力でたどり着くと見得を切ったのは

良かったが‥‥

 

 

(カルド)

「タクシーなんか一台も来やしねえ!おまけに

夜も明けねえ!」

 

 

感覚的な問題だろうが、タクシーを待つ時間は

さながら永遠の様に感じた‥‥

近々大規模な輸送作戦がある、それには是か日でも

間に合わなければならない

このままでは、クロード提督の顔をつぶす事に

なりかねない‥‥

 

 

(カルド)

「‥‥戻るか‥‥」

 

 

電車で来た方向を、線路沿いにもう一度戻るのである

今日一日同じ事を何度繰り返した事か‥‥

しかし、この「きさらぎ駅」にいても埒外があかない

のも事実、意を決し、カルドは元来た線路を歩き出す

のであった‥‥

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

(パプア)

「イレギュラー艦、輸送艦娘(パプア)と申します

 

本作品を読んで頂きありがとうございます

本作品の需要なイベント、30年戦争についての

説明を、複数回に分けて語って行こうと思います

 

この設定は言うまでもなく、本作品のみの設定で

ございます、そして作品中の天憲隊の設定に

つきましても本作品の中だけでの設定でございます

天憲隊に関わる提督の皆さんの意にそぐわない

箇所もあるかも知れませんが、なにとぞ御容赦

頂けたらと思います

 

私、艦船としてはこの頃に生まれたんですね

歳がばれて少し恥ずかしいですね‥‥‥

 

では、次回までごきげんよう‥‥

因みに今回から[予告]は削除させて頂きます

文字数が多くなり過ぎると見づらいと

考えまして‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

   [出演]

 

カルド(リンガ特設連邦鎮守府)

 

パプア(謎の鎮守府)

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の設定及び個人名は架空の物です‥‥‥


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激闘!小笠原01、艦娘の守護神吸血鬼・前編

前回の第六話から語られている
小笠原輸送作戦編のシリーズを始めます

(阿賀野)
「きらりー♪阿賀野でーす♪
オープニング飾っちゃったよー♪」
(R.Nishida提督)
「一体何が起きているんだ!?」
(阿賀野)
「提督ー♪細かいことは気にしなくて
良いから♪それじゃ、始まるよー♪」


(二等憲兵吸血鬼)

「‥守護神?‥この俺が神様だって!?

笑わせてくれるぜ!!」ジャキッ!

 

 

口径13mmの化け物二丁拳銃

「カスール&ジャッカル」を

前方に向けてぶっ放す!

 

全機械式の機動ロボット「ジュラル・ブラック

量産型」のボディが砕け散った‥

もし人間が食らえば一発で粉々になるだろう‥‥

 

 

(ジュラル星人A)

「おのれ!地球人め!!」ピィィィーー

(二等憲兵吸血鬼)

「どこ狙ってやがる!?」バサァーー!

 

 

ジュラル星人の大きな目から放たれる怪光線を

踊る様なアクションでかわしていく吸血鬼憲兵‥‥

彼は二組の二丁拳銃を所持していた

一組目は「454カスール&ジャッカル」

二組目は「エボニー&アイボリー」

 

「カスール&ジャッカル」をしまい

「エボニー&アイボリー」に切り替えると

今度は流星雨の様な弾丸の雨がジュラル星人達に

降り注ぐ!

 

 

(二等憲兵吸血鬼)

「さあ楽しもうぜ!ロッケンロール!!!」

BABABABABABABABAHYUBAHYUBAHYU!!!!

 

{キュキュキュキューーンべべべーーーー}

『激闘!小笠原01、艦娘の守護神吸血鬼』

 

 

 

 

国防軍からの物資輸送の依頼が

六本脚鎮守府に通知され、正式に契約が成立

何度かの会議・打ち合わせ(昼食を含む)を経て

輸送物資の内容が最終決定した

 

この日はその目録を手渡しに、天憲隊からの

連絡要員が六本脚鎮守府に来訪していた

 

 

(時雨)

「僕の名前は時雨、これからよろしくね」

(夕立)

「夕立よ、よろしくね♪ところでパーティーは

いつ始まるっぽい?」

(木曾)

「今回は無しだ!遊びに来た分けじゃねーよ」

(へたれ提督)

「楽しい娘達だな、良いことだ、次にパーティー

する時は招待するよ、もちろんジョニー隊長が

OKだったらね」

(夕立)

「やったー!!(たわけ)さん!約束っぽい♪」

(時雨)

「(へたれ)だよ夕立!‥何かゴメンね」

(木曾)

「どちらの呼び方もどうかと思うが‥まあいい

これが正式な目録だ、目を通してくれるか?」

(へたれ提督)

「うむ、拝見するよ」

(川内)

「(白露型って相変わらず不思議の塊よね‥‥)」

 

 

木曾から渡された最終の輸送計画と

物資目録に目を通す‥‥

 

目的地:座標軸45-8279-28

小笠原諸島、西威神島

国防軍地球作戦部第四駐屯地

 

輸送物資

MS搭載型強襲揚陸艦:1

原子力空母:1

MS陸戦型ガンダムタイプ:24

重機、特殊車両:12

燃料、弾薬:187000㌧

 

 

(へたれ提督)

「燃料、弾薬の量が倍に膨らんでるな、何かの

理由が‥‥おっと失礼!軍機密に口を挟むのは

御法度だな」

(木曾)

「御理解感謝する、といってもそんな大した理由

は無いんだ、あの駐屯地は造成を始めたばかり

でね、当初の見積もりよりも物資が多く必要と

分かったのさ、こればかりは現地でやって見ないと

分からない事もあるからな」

(川内)

「まあスーパーマーケットを作るのとは訳がちがう

からね、しかも絶海の孤島でしょ?」

(時雨)

「一度行ったことがあるけどその表現がピッタリの

島だったよ」

 

 

西威神島は、小笠原諸島の中でも比較的新しい島

だった、いわゆる西暦での21世紀なかばに

大規模な海底火山の活動で出来た島で、海底火山

がそのまま海の上に顔を出した形なので正に

絶海の孤島であった、それでも島の面積は

約328km2、琵琶湖の約半分程の大きさであり

基地を整備するには十分だろう

 

 

(へたれ提督)

「まあこの程度の増加なら対応できるよ、すぐに

チャーター船を手配出来るはずた」

(時雨)

「流石だね、君達なら失望はさせないって

加賀さんも言っていたよ」

(川内)

「アタシ達は民間だからね、顧客のニーズには

出来る限り対応出来ないとね♪」

(夕立)

「難しい話は飽きたっぽい!頭使いすぎてお腹が

空いたっぽい!」

(時雨)

「夕立は一体ここに何しに来たと思ってるんだい?」

 

 

執務室のドアがノックされ、お馴染みの面々が

入ってきた、輸送物資の増加と特殊性から今回も

海特警の合同作戦という形になったのだ

 

 

(謎の提督)

「よすよす♪何か最近ここと自分の鎮守府を

行ったり来たりしてる感じだなぁ」

(足柄)

「提督は何時だって神出鬼没じゃない」

(妙高)

「そういう足柄も、先日そこの窓ガラスを‥‥」

(足柄)

「あれは姉さんが!!///‥‥」

(川内)

「‥‥ハハハ‥///」ポリポリ

(那智)

「二人共そこまでだ、今回は妙高型姉妹全員揃って

参加させて貰うぞ、よろしく頼む!」

(羽黒)

「あのー、よろしくお願いしますね」

(那珂)

「羽黒ちゃん、もっと明るく楽しくいこうよ♪

提督とエッチする時みたいにさ、キャハッ♪」

(神通)

「那珂ちゃん!アイドルがそういう言葉を軽く

使っちゃ駄目でしょ!!」

(川内)

「!!神通!!」

(神通)

「お会い出来ましたね、姉さん‥‥」

(川内)

「‥‥あれ?‥この感じって‥‥」

 

 

目の前に現れたのは、海特警のB級エージェント

が指揮する鎮守府に所属している

川内型二番艦娘(神通)だった

以前、人違いから謎の提督への刺客として現れ

真実を知った上で、謎の提督の協力を得て

本懐をとげ、そのまま海特警所属となった

つまり間接的だが謎の提督の部下ともいえる

 

この神通、問題だったブラック鎮守府に所属

していた以前の記憶が無いらしいのだが‥‥

 

 

{‥‥‥‥この娘は‥‥}

直感ではあったが、何かが違った‥‥

 

正直(川内型)は、(天龍型)と同様に多くの

鎮守府に在籍していた

 

海特警の仲間、クロード提督の指揮する

リンガ特設連邦鎮守府にも(川内)ど(神通)

が在籍しているし、盟友であるNishida提督が

率いるニシダ・メガフロート鎮守府に至っては

(川内型)(天龍型)の他にも、(妙高型)

(阿賀野型)(金剛型)(大和型)(最上型)

(球磨型)(長良型)(全正規空母)の全てと

駆逐艦の殆どが在籍しているのである

 

当然仕事柄、多くの(神通)と会うこともある

のだが、今、目の前にいる(神通)は何かが

違った‥‥

 

 

(川内)

「‥ねえ神通?あなたとアタシ、一度どこかで

会ってないかな?‥‥」

(神通)

「私達が直接‥‥ですか?‥‥すみません

実は私、前の鎮守府にいた時の‥それ以前の

記憶が無いんです」

(川内)

「‥そう‥、あっ何かゴメンね!」

(神通)

「いえ!私も何か感じる物がありました

もしかしたら私達、本当に会っていたかも

知れませんね‥」

(那珂)

「なに?二人ともしんみりした話なんかして!

思い出ならこれからいくらでも作っていけば

良いんだよ♪ねっ♪」

(川内)

「那珂ちゃん‥‥」ウルウル

(謎の提督)

「那珂ちゃん!よう言うたー!!」バーン!

(那珂)

「ゲホッ!!」

(へたれ提督)

「那珂ちゃん!それでこそアイドルだー!!

(髪の毛モシャモシャ!)」

(那珂)

「キャー!!髪の毛いじらないでー!!」

(羽黒)

「那珂ちゃん!司令官さんの次に愛してます❤」

(那珂)

「いやー!那珂ちゃんにそういう趣味はー!!」

(那智)

「さあ!飲め!!」一升瓶(二階堂)

(那珂)

「アイドルが飲酒はモゴゴゴーーーー!!」

(夕立)

「何か楽しいっぽい!夕立も悪戯するっぽい♪

(コチョコチョ)」

(那珂)

「ゲボハハハー!はっ‥鼻水ばーー!?」

 

(足柄)

「‥‥もはやアイドルの面影は無いわね‥‥」

(妙高)

「あら?彼女はアイドルだったの?」

(足柄)

「姉さん!?それはちょっとどうかと!‥‥」

(時雨)

「‥‥一体何が起きてるんだい?」

(木曾)

「これくらいで驚いてちゃ駄目だせ‥‥」

(時雨)

「‥‥え?」

 

 

ガッシャアアーーン!!!

窓ガラスを突き破って執務室に飛び込んで

来たのは、謎鎮青葉、秋雲、ラビアンローズの

デバガメ三人集であった!

 

 

(羽黒)

「ぴやあああーー!?」

(時雨)

「なななな!!?」

(青葉)

「どうもー!恐縮です、青葉ですー!」

(謎の提督)

「知ってるよ!!」

(秋雲)

「ネタ集めに参上!(離れ離れだった姉妹が

感動の再開直後に寝取られる)てのはどう?」

(へたれ提督)

「なっ!!?そんなの止めてくれぇーー!!!

(グハァー吐血!!)」

(川内)

「なっ!!?提督!?いやあああーー!!!

(ブクブク)」

(足柄)

「あーもう!世話がやけるわね!!」(救護)

 

(ラビアンローズ)

「本当の所はどうなんですか神通さん!」●REC

(青葉)

「是非一言♪」

(神通)

「‥‥あなた達、大分調子に乗りすぎましたね‥」

ポキポキ~

(青葉・秋雲・ラビアンローズ)

「」

‥‥‥大破‥‥‥

 

 

この日、六本脚鎮守府に新たな格言が誕生した‥‥

「妙高最強説・神通を怒らせちゃいけねーよ」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

(レイオス)

「カルドも副司令官なのだから、こんな時くらいは

意地を張らないで欲しいのだけれど‥‥」

(金剛)

「全くデース!何に怒ってるのかワカリマセーン!」

(クロード戦艦提督)

「いや‥‥そのなんだ、あいつにも思う所がある

んだろう、とにかく捜索再開だ」

(不知火)

「了解、何時でも行けます!」

(利根)

「索敵ならおてのもの、任せるのじゃ!」

(翔鶴)

「目的はあくまで捜索ですから、では行きましょうか」

(クロード戦艦提督)

「では行ってくる、日向、留守は頼んだぞ!」

(日向)

「任せておけ、瑞雲の凄さをここの子供達に教えて

やろう‥‥」

(クロード戦艦提督)

「‥‥あんまりいらん事するなよ、あと隼鷹!お前は

飲み過ぎるなよ!」

(隼鷹)

「だいじょうぶ~、よってないよ~♪ヒックッ」

(クロード戦艦提督)

「コイツ!もう酔っ払ってやがる!

それ以上飲むなよ!

じゃあ清霜、すまんが後の事は日向に任せるから

パパとママに伝えておいてくれ」

(清霜)

「分かりました、カルドさん早く見つかると良いね」

(金剛)

「(ウ~ンやっぱり、きよしみたいなベイビーが

欲しいデース‥‥)」

(不知火)

「(必ず不知火が産んでみせます!)」

(翔鶴)

「お二人共、何を考えてるんですか?」

(日向)

「どうせ、ロクでも無い事だろう?何か知らないが

お前達には無理だ」

(不知火)

「‥‥不知火に落ち度でも?」

(デストリア)

「‥‥緊張感がないデス‥‥」

(UXー01)

「‥そうね‥」

(アンドロメダ)

「‥‥まあ良い意味でね」

 

リンガ特設連邦鎮守府所属の(カルド)が到着の

予定を過ぎて3日目になる‥‥

クロード提督達は予定日の翌日からカルド捜索を

始めていた

本人は意地でも自力でたどり着くと言っていたが

あの方向音痴では、どこに行ってしまうか分からない

強者カルドの事、いずれはたどり着けるだろうが

それでは作戦の開始に間に合わない

 

 

(謎の提督)

「おう!クロードのお、捜索ご苦労様」

(クロード戦艦提督)

「すまんな謎提、ちょっと行ってくる、後は頼んだ」

(謎の提督)

「カルド君によろしくな」

 

 

クロード提督と艦娘、そして連邦の駐留部隊が

カルド捜索に出動して行った、リンガ部隊で残った

のは、レイオス、日向、酔っ払い隼鷹である

 

 

(清霜)

「こんにちは謎提さん、パパとママには会った?」

(謎の提督)

「こんにちはきよし、あの二人と那珂ちゃんは

ある理由で寝込んでる、まあ心配はいらないよ

足柄と羽黒、それに神通が介抱してるから‥」

(デストリア)

「何かあったのデスか?」

(アンドロメダ)

「いつもの事じゃないの?」

(UXー01)

「大変!私も行ってお世話しなくちゃ!!」ダー!

(清霜)

「ユークスちゃん!ちょっと‥‥行っちゃった」

(謎の提督)

「という訳で、へたれ君と川内が復活するまで

ここの臨時指揮官は、メダ子、君だ!」

(アンドロメダ)

「‥‥えっ!?マジで!?」

(サラトガ)

「大丈夫、私達が支えますよ♪」

(謎の提督)

「サラ子頼む、きよしもメダ子をフォローしてやって

くれ」

(清霜)

「はい♪!」

(アンドロメダ)

「良い返事過ぎるでしょ!テンション下がる~」

(時雨)

「‥‥君も元気そうで何よりだよ」

(アンドロメダ)

「あれ?しぐしぐじゃん、横須賀以来だね♪ちーす」

(時雨)

「‥‥その呼び方止めてくれないかな‥‥」

(夕立)

「夕立もいるっぽいー♪」

(アンドロメダ)

「あっ!ぽいぽい!元気だった♪!?」ピョンピョン

(夕立)

「元気だったっぽいー♪!」ピョンピョン

 

(妙高)

「とても楽しそう‥‥ですね‥」

(那智)

「‥あれが地球艦隊の旗艦まで勤めた大戦艦と

ソロモンの悪夢と言われた駆逐艦の姿とは

とても思えんな‥‥」

(謎の提督)

「‥‥まあ仲よきことは良いことだ、そういえば

そろそろ昼食の時間か‥」

 

(デストリア)

「昼食の前に、天龍児童園を見ていかないデス

か?ほらっ」

(防空棲姫)

「ミナサン‥コンニチハ♪」ニコッ

(時雨)

「‥‥これが噂の‥‥」

(夕立)

「何かカワイイっぽいー♪」ピョンピョン

(防空棲姫)

「エッ!?アリガトー♪」ピョンピョン

(時雨)

「‥夕立はどこに行ってもすぐに馴染むね‥」

(清霜)

「防空ちゃんは保母さんしてるんです、とっても

良い人ですよ」

(時雨)

「‥やあ、君が(清霜)かい?話は聞いてるよ

ここの提督の養女になったとか‥‥

僕は国防軍所属(時雨)これからよろしくね」

(清霜)

「よろしく時雨さん♪とても優秀なんですよね」

(時雨)

「優秀かどうかは分からないけど、それなりに

役に立ってると思う、あと(さん)付けは

いらないよ、(時雨)って呼んでよ」

(清霜)

「‥じゃあ‥時雨‥一緒にいこう?♪」グイッ

(時雨)

「(‥‥可愛い‥‥)」

(夕立)

「夕立も一緒にいくっぽいー!」

(デストリア)

「‥‥一瞬、百合の波動が‥‥」

(謎の提督)

「‥‥止めないか‥‥」

 

 

今回の輸送作戦の間、天龍児童園の保護には

謎の鎮守府からも要員が出る事になっていた

その要員の事前顔見せも今回は兼ねていたのだが

そこで大変な事が‥‥(次回に続く)

 

 

ーーーーーーーー

 

 

(青葉・秋雲・ラビアンローズ)

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

神通にせっかんされ、逆さ吊りにされた

デバガメ三人集の横で‥‥

 

 

(へたれ提督)

「‥ウウッ‥嫌だ‥寝取られるくらいならその前に

いっそ俺を殺してくれぇ~」しくしく

(足柄)

「嗚呼もう!大丈夫よ!誰もあんたの嫁を寝取ったり

しないから!たとえ薄本でもね!」

(へたれ提督)

「‥‥本当に?」グスン

(足柄)

「本人よ」

(へたれ提督)

「うわーん!よかった~!」よよよよ~(泣)

(足柄)

「めんどくさー!さっきからこれの繰り返しだわ!!」

(羽黒)

「足柄姉さんは窓ガラスを割ったんだからこれくらい

して下さい!」

(足柄)

「ぬぐぐぐ~」

 

(川内)

「‥何だか‥格好悪い所ばっかり見せちゃったね‥‥」

(神通)

「川内姉さん‥少し安心しました」

(川内)

「‥神通‥何?」

(神通)

「川内姉さんは‥こちらの提督に‥とても愛されて

いるんですね♪」

(川内)

「‥神通‥」ウルッ

‥‥‥‥‥‥‥‥

(川内)

「♪うんっ!♪❤」にぱぁぁ~

(羽黒)

「とっても素敵な笑顔です♪」

 

(那珂)

「‥‥那珂ちゃんわぁ~ヒックッ!‥‥

‥‥アイドルなのぉ~ヒックッ!‥‥」

(那智に飲まされた二階堂が抜けません‥)

 

 

ーーーーーーーー

 

 

ここは六本脚鎮守府の食堂

国防軍・天憲隊からもう一人派遣されている

人物がいた‥‥

 

 

(二等憲兵吸血鬼)

「‥ハンバーグにしちゃ悪くないな、おかわり!」

(木曾)

「何枚食べる気だ!」

(二等憲兵吸血鬼)

「まだ58枚目だ!赤城の半分以下だろう?」

(木曾)

「そもそもお前ら二人とも、明らかに食べ過ぎだ!」

 

 

国防軍からの連絡要員の警護役として同行してきた

吸血鬼憲兵であったが到着するなり食堂に乗り込み

例のハンバーグを堪能し続けているのだった

赤城もビックリの大食いに、比叡カレーすら

余裕で平らげる頑強な消化器官‥‥

正に食の波動機関である

 

 

(トミー・ザワ)

「へいお待ち!良い食べっぷりだねぇ!」

(二等憲兵吸血鬼)

「おめぇも後で食ってやろうか?」

(トミー・ザワ)

「ちょっと、何言ってるか分からない‥」

(衣笠)

「はいはい!おかわりの準備しとかないとね!」

 

 

衣笠の大人の機転で話はすんなりと流れる‥‥

 

 

(木曾)

「男ってのは面倒くさい生き者だよな‥もう少し

協調性てもんを持てないかね?」

(二等憲兵吸血鬼)

「俺の人生は艦娘と共にある、奴も同じだろ?」

(木曾)

「‥‥う~ん」ポリポリ

(何でこんな男を愛してるんだろうな俺‥‥)

 

(二等憲兵吸血鬼)

「何か言ったかい?」

(木曾)

「何でもねーよ!見ててやるから食え!」

(‥‥ずぅっと見ててやるよ、ずぅっとな‥)

 

 

 

窓の外から拡声器の音がする‥‥

鎮守府の表が騒がしくなっていた‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

《名称説明》

 

「454カスール&ジャッカル」

どちらも口径13mmの超大型自動拳銃

本作品では二等憲兵吸血鬼が唯一所持、使用

している

 

454カスールはシルバーボディで全長360mm

倉弾数7発で、従来の454カスール弾だけでなく

改造された爆裂徹甲弾も発射する

ボディアーマーやケプラーヘルメットも容易に

貫通するが、基本は爆裂弾なので二発も命中

すると人間大の動物は容易に吹き飛ぶ

弾丸の種類によっては、深海棲艦や

ミュータントにも効果がある

(454カスールは本来弾丸の名称)

 

ジャッカルはブラックボディで全長400mm

倉弾数6発で、専用の炸裂徹甲弾を発射する

枕詞が(対化物戦闘用)と着く事からこの銃の

性格がわかる

深海棲艦やミャータントは元より、装甲車の

前面装甲を容易に貫通する

 

 

「エボニー&アイボリー」

二丁拳銃の名称、どちらも口径11.43mmで

全長280mmとスペックは変わらない

「454カスール&ジャッカル」程では無いが

やはり常人には使いきれない超大型自動拳銃

黒いフレームがエボニー、白がアイボリー

 

「454カスール&ジャッカル」との違いは

豊富な使用弾種、高い連射性能である

また、高い強度があるので打撃にも強い

AKも真っ青の高い耐久性もある

使用弾種によっては深海棲艦やミュータントと

充分に戦うことができる

 

二等憲兵吸血鬼の他、彼の相棒である木曾も

所持・使用している

彼のもう一人の相棒、天憲隊の天龍も所持

しているが、剣での闘いを好む天龍はあまり

使用しない

また、二等憲兵吸血鬼は信頼した相手に

友好の明かしとしてこの銃を送る事がある

らしい‥‥

 

 

「単分子カッター」

リンガ部隊所属、カルドが使用している

白兵戦武器

通常の剣としても使えるが、単分子カッター

として使うと当然威力が上がる

空母伊吹の魂を受け継ぐ艦息、カルドにとって

貴重な接近戦武器

ジャシロ発電機とバッテリーを内蔵していて

使う程発電ができる

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

本作品を読んで頂きありがとうございます

 

ジョニーさんから頂いた案を元に、今回から

小笠原輸送作戦編を始めて行こうと思います

 

登場人物の活躍やエピソードも交えて

書いて行けたらと思っています

 

海特警の神通が登場しましたが

六本脚の川内との関係性がどうなのか?

新たな天憲隊のメンバーの登場と

吸血鬼憲兵さんの活躍も

書いている自分としても楽しみです

 

提督の皆様方、ご協力感謝します

 

 

さて、我等がカルド君の様子は‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[カルド編前回のつづき]

 

 

 

「きさらぎ駅」という名も知らない土地勘もない

駅から、線路沿いに戻る事に決めたカルド

とにかく民家も明かりもない、山と草原しか

見えないこんな土地では現在位置も掴めない

とりあえず民家か明かりのある、人気のある

所まで歩く事に決めた

 

もっとも、方向音痴のカルドでは、そこから

また道に迷うかも知れないが‥‥

 

 

(カルド)

「クロードの奴、俺が道に迷ってる時に金剛と

シッポリやってるとは‥‥まあ文句を言う

筋合いじゃないけどな、意地を張ってるのは

俺だから‥‥」

 

 

カラカラカラカーン ドン カラカラカラカーン

(カルド)

「うん?鈴と太鼓の音?‥まつりばやしか?」

 

 

人気も明かりもない闇の向こうから

まつりばやしのような音が鳴り響くのが

聞こえる‥‥

 

 

(カルド)

「祭り?こんな真冬に?‥‥いや違うな‥‥

この音にはまるで生気が無い‥‥」

 

カラカラカラカーン ドン カラカラカラカーン

 

音は徐々にカルドのいる線路に近付いている

感じがした、カルドは無意識に単分子カッター

のグリップを掴み、パワーをONにする‥‥

その時、背後から突然声をかけられた

 

 

(???)

「線路の上を歩いてたら危ないよー」

(カルド)

「余計なお世話だ!誰だ!」

 

 

カルドは声の主の方に振り向く、一人の男

がいた、だが次の言葉が一瞬出なかった

艦息の自分が、声をかけられるまで全く

気付かなかったのも衝撃だが、その男は

片足が無く、足一本で線路上に立っていた

 

 

(カルド)

「誰だあんた?」

 

 

声をかけると、片足男の姿は消えてしまった

そしてあの音は先程よりも近くに来ていた

 

カラカラカラカーン ドン カラカラカラカーン

 

バサァー!

線路の脇の草むらから黒い塊が飛び出し

カルドに向かってきた!

カルドは単分子カッターを抜き放っとそれを

真一文字に切り裂く!

二つに裂かれた黒い塊は線路の反対側に

飛び出すと弾けて消えた‥‥

 

カラカラカラカーン ドン カラカラカラカーン

 

ブウウウーーン

単分子カッターは二刀流であった

カルドはもう一本の単分子カッターも抜いて

パワーをONにする‥‥

 

カラカラカラカーン ドン カラカラカラカーン

 

 

(カルド)

「‥‥ふざけたイタズラだぜ!

どこのどいつか知らんが、ケンカ売る気なら

買ってやる!!」 チャキッ!

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

   《出演》

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

R.Nishida提督(ニシダ・メガフロート鎮守府)

二等憲兵吸血鬼(国防軍・天憲隊)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

カルド(リンガ特設連邦鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

木曾(国防軍・天憲隊)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

サラトガ(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

隼鷹(リンガ特設連邦鎮守府)

阿賀野(ニシダ・メガフロート鎮守府)

 

片足の男(きさらぎ駅)

 

衣笠(六本脚鎮守府)

神通(海特警B級エージェント鎮守府)

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

 

レイオス(リンガ特設連邦鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本作品は、二次創作作品、尚且つフィクションです
本作品に出る設定・固有名詞はすべて架空のものです


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激闘!小笠原02、艦娘の守護神吸血鬼・後編

(金剛)
「ハーイ!金剛デース♪今回はオープニングを
飾るヨー♪」
(吹雪)
「どうも、吹雪です!私は何でここにいるんで
しょうか?」
(金剛)
「作者の気まぐれデース♪気にしてはいけまセーン
褌娘の吹雪も元気そうで何よりデース♪」グイッ!
(吹雪)
「やっ止めてください!だっ駄目でーす!!」

何が起こったのかはご想像にお任せします‥‥
ITHACA提督、すみません



連邦統合海軍査察部兼、陸軍高機動憲兵隊の

指揮官花田大佐が、この六本脚鎮守府に直接

やって来るのは今回が始めてではない‥‥

 

科学者である吉坂博士と同じく、彼はこの鎮守府

の創設時から深く関わっている一人だった

あの頃は二階建てのプレハブと、必要最低限の

入渠施設と擬装整備工廠、そしてUXー01を停泊

させて置く為の埠頭とそれを覆う

偽装用バラクーダ‥‥

 

構成メンバー(創設時メンバーでもある)も

へたれ提督と川内、UXー01、天龍、ペールギュント

サラトガ、そして当時査察部より派遣された元部下

あきつ丸の七名だけであった‥‥

 

今では軍の鎮守府には及ばないものの、前とは施設

も比べものにならないほど拡充され、構成メンバー

も男手を含めて24名となっている

 

 

(飛龍)

「‥大佐!一人で何を黄昏れてるんです?」

(花田大佐)

「えっ?俺いま黄昏れてた?」

(飛龍)

「ええ、ガッツりと」

(蒼龍)

「私達はここに来るは初めてだけど、大佐には馴染み

深い場所ですものね?」

(花田大佐)

「‥‥まあ、次はいつ来れるか分からんからな‥‥」

 

 

連邦統合海軍の人事変更により、花田大佐は年明け

に大佐から少将に昇進する事が既に決定していた

海軍軍人としても、陸軍軍人としてもである

将官ともなれば今までの様に頻繁に査察に来る訳

にはいかない、指揮する部下もセクションも

大きくなるからだ

 

 

(花田大佐)

「今回の査察は俺にとって、大佐としての最後の査察

になるだろう、卒業旅行と言っては浮かれ過ぎだが

今回は正直そんな気分だよ」

(蒼龍)

「良いじゃないですか、大佐は十分頑張って来ました

から、今回は自分へのご褒美って考えても」

(花田大佐)

「そう言ってくれるとありがたいな、瑞鳳も待ってる

早速挨拶に‥‥」

(飛龍)

「!大佐見て!!何なのあの人達!?」

(花田大佐)

「んっ!?なんだあいつら‥‥」

 

 

花田大佐と、彼の嫁艦である蒼龍・飛龍の三人が

六本脚鎮守府の玄関に近ずくと、20人程の集団が

横断幕と拡声器を使って騒いでいるのが目に入った

彼らは明らかに地元の人間とは違った雰囲気の

集団であった、そして彼らの主張は‥‥

 

(今すぐ全ての鎮守府を閉鎖しろ!)

(艦娘は全員解体せよ!)

 

 

(飛龍)

「あれっていわゆる反戦デモか抗議活動よね!

何でこんな所でやってるの!?

文句があるなら海軍本部か連邦政府に言うのが

筋ってものでしょ!」

(蒼龍)

「‥しかも解体って‥ここの娘達が何をしたって

言うの!?」

 

 

以前の共同作戦の経験から、六本脚鎮守府の艦娘達

をよく知る蒼龍と飛龍は、なぜこの様な批判を

彼女達が受けなければならないのか理解出来ない

そしてそれは自分達も人事ではなかった

一方で、彼女達以上に怒りを感じた男達がいた

 

 

(花田大佐)

「‥‥ふざけやがって!!!」ダッ!

 

(へたれ提督)

「‥あいつら全員ぶん殴ってくる!!!」ガタッ!

(川内)

「提督!?落ち着いて!!」

 

(二等憲兵吸血鬼)

「‥木曾ちゃん、ちょっとゴミ掃除してくるね♪」

(木曾)

「‥‥食うなよ‥」

(二等憲兵吸血鬼)

「善処する」

 

 {キュキュキュキューーンべべべーーー}

『激闘!小笠原02、艦娘の守護神吸血鬼・後編』

 

 

 

 

激昂した男達が集団の前に立ちはだかる‥‥

それを必死で止めようとする艦娘達も‥‥

 

 

(へたれ提督)

「なんだこの馬鹿騒ぎは!!ここは民間施設だぞ!」

(活動家A)

「あんたがここの提督か!?今すぐここを閉鎖しろ!

鎮守府だの艦娘だの居るからいつまでも俺達に平和

が来ないんだ!!」

(へたれ提督)

「ああ~!?テメェ酔っ払ってんのか!!?」

(川内)

「提督ダメ!!‥‥お願いだから落ち着いて‥‥」

(へたれ提督)

「!!‥‥‥‥‥‥」

(花田大佐)

「へたれ提督殿、気持ちは分かるが挑発に乗っては

駄目だ、ここは俺に任せてくれ!」

(へたれ提督)

「‥‥済まん、俺とした事が‥‥」

(飛龍)

「‥大佐こそ大丈夫かなぁ?艦娘の事になると

私達以上にムキになるから‥‥」

(蒼龍)

「その時の為に私達がいるんでしょ!」

 

(活動家B)

「何だアンタは!?」

(花田大佐)

「自分は連邦政府の人間で、同時に憲兵だ!

この集会は当局に実施許可を取っているのか?」

(活動家C)

「何だと!?俺達の権利を蹂躙する気かー!!」

ソウタソウター

(花田大佐)

「権利を主張するなら義務も果たせ!!

最低限の法を守れと言っている!!」

(活動家A)

「俺達を無法者呼ばわりする気か!!」

(花田大佐)

「ここは民間施設だ!、公的施設じゃない!

こんな集会自体開いていい場所じゃない!

文句があるなら手続きを踏んで訴えろ!

それに自分はこの様な集会があるとは聞いていない!

つまりそれは無許可という事だ!お前等!どうせ

許可など取ってないんだろ?調べれば分かる事だ」

(活動家D)

「政府や軍が俺達を守ってくれないのに法律も

クソもあるかー!!」

(花田大佐)

「だから物言えない艦娘達に八つ当たりか?

情けない奴らだ!!」

(へたれ提督)

「大佐、あんたも大概だな‥‥」

(活動家C)

「俺達市民をバカにするのか!?」

(活動家B)

「憲兵がしゃしゃり出るな!!」

(活動家A)

「俺達には鎮守府も艦娘も必要ない!大体奴らが

居るから深海棲艦が攻めて来るんだろうが!!

お前等が深海棲艦と戦わなければ俺達は100%

安全に暮らせるんだ!黙って深海の言うことを

聞いてろよ!!」

 

(飛龍)

「‥‥あの人達‥正気なの!?」

(花田大佐)

「‥世間には居るもんだな、お前等みたいな

現実を直視出来ない連中が、あるいは確信犯か」

(活動家A)

「何をー!!」

(へたれ提督)

「選手交代だ、大佐」ポン

(川内)

「提督‥‥大丈夫?」

(へたれ提督)

「心配するな、少し頭が冷えた‥‥おいぐぉらぁ!

この酔っ払い共がぁ!!」

(川内)

「全然冷えてない!!(;;;*_*)」

(へたれ提督)

「逆にお前等に聞くが、この世界の何処に100%

安全な場所なんかあるんだ?

もう一つ言っとく、100%とまでは行かなくても

お前等にある程度の安全が確保されているのも

そうして安穏に抗議活動なんぞ出来ているのも

彼女達艦娘が、己の身を盾にしてお前達を守って

いるからだ!それに関して彼女達がお前等に何か

見返りを求めた事が一度でもあったか!?」

(活動家C)

「俺達が頼んだ訳じゃない‥‥」

(へたれ提督)

「確かにその通りだ!だがお前等はそれによって

生み出された安全を享受している、当たり前の

様な顔をしてな!!

感謝や礼を言えとは言わないが、こんなクソ抗議

を受けるいわれはあの娘達にはこれっぽっちも

無いんだよ!!」

(活動家A)

「ふざけるな!!俺達は艦娘なぞに守られてなど!」

 

 

へたれ提督と花田大佐はここで、活動家の抗議を

無視して、それ以外の集団の人間に向き合う

集会の中心的な役割はこの活動家四人(ABCD)が

握っているらしい、ならば他のメンバーから

この四人を引き離すのは奴らが怯んでいる今が

チャンスだ

 

 

(花田大佐)

「諸君も聞いて貰いたい!君達が苦しんでいるのも

明日が見えず何かに当たり散らしたい気持ちも

分からんでも無い、だがそれでも諸君達の苦しみを

少しでも和らげる為に体をはって戦っている者達が

いることを忘れないで欲しい!彼女達がそうだ!」

(へたれ提督)

「皆どうか艦娘達を認めてやって欲しい!

彼女達に何か不満があるのなら、それは全て俺達

(提督)の責任だ!責任は俺が‥‥」

(花田大佐)

「‥‥俺達だろう?」

(へたれ提督)

「‥済まん‥俺達が責任を負うから、どうか鎮守府を

無くせなんて言わないで欲しい!彼女達にとって

鎮守府は家であり、そこには大切な家族が居るんだ!

それを失う苦しみは皆も分かるだろう?」

(花田大佐)

「いや、こちらの鎮守府にも責任は無い、あると

すればそれは深海棲艦への対応が後手に回った

連邦政府にある、諸君達の不満は連邦政府が預かる

べき問題だ、良かったらこの私に話して‥‥」

(活動家A)

「ふざけるな!!何が家だ家族だ!俺達と艦娘共を

一緒にするな!!」

(活動家C)

「艦娘と鎮守府がなくなれば深海棲艦は攻めて

来ない!連中と共存だって出来るんだ!!」

 

 

話が妙な方向に行きかけて、メンバー達も話を聞き

始めてしまっている為、活動家達は焦り、感情論を

ぶちかますのだったが、返って周りから浮く状況に

なっていた‥‥

 

 

(へたれ提督)

「なぜ艦娘と鎮守府をそこまで否定する!?

深海棲艦が現れてから今までの事を見れば

艦娘や鎮守府の有無が奴らの攻撃理由とは何の関係

も無い事は分かるはずた!

自分も深海棲艦との和解を完全に否定するつもりは

全く無い、深海棲艦にも話の分かる者はいるし、

ヒューマノイドにだってウジ虫以下の奴は残念だが

大勢いる、それでも過激な連中が攻撃を仕掛けて

くれば皆を守る為に戦わなくてはならない、それは

ヒューマノイドの世界だって同じ事だ!!」

(活動家B)

「戦争はもう終わったんだ!!戦いがあるのは

お前等のせいだろう!!」

(花田大佐)

「戦争が終わったと思いたいのは人類側の都合だ!!

深海棲艦の過激派が人類の都合など考慮する訳が

無いだろう!!そうでなくとも紛争の種は宇宙まで

今も残っている、どんな形でも守る力が必要なんだ!

それにだ、人類は彼女達に救われたんだ、それを

用が済んだからとポイ捨てにするのか!?

改めて言うのも馬鹿らしいが、彼女達は人間なんだ

ぞ!!恥ずかしいと思わんのか!?」

(活動家A)

「何が人間だ!!ただの道具だろうが!!」

 

 

両者の問答は全く噛み合わない、こちらは相手を

説得する気は皆無だし、向こうはこちらの話を聞く

気が無いのだから当然だ、それでもこの四人を他の

メンバーから浮かせる事には成功したようだった

 

しかし、この直後に問題が起こる‥‥

 

 

(活動家D)

「不要な道具は捨てちまえ!艦娘なんざ解体だ解体!」

 

(蒼龍)

「!!!!」

(飛龍)

「!!!!」

(川内)

「!!!!まずい!!」

 

 

‥‥艦娘を解体‥‥

それは艦娘を愛する提督の前では絶対に言っては

いけないセリフであった‥‥

 

 

(花田大佐)

「‥‥何だと貴様!!‥‥」ゴゴゴゴ

(へたれ提督)

「‥‥もういっぺん言ってみろ!!‥‥」ゴゴゴゴ

(活動家D)

「ヒッ!!」

(川内)

「提督ダメ!!止めて!!」

(蒼龍)

「大佐!!落ち着いて下さい!!」

(飛龍)

「多門丸に怒られますよ!!」

 

 

活動家Dの不用意な一言から正に一触即発の事態に

なりかけたが、思わぬ所から救世主が現れた

 

BAHYU!!!!uuuuーーーーーー

 

自動拳銃としては巨大な「454カスール」が空に向けて

発砲され、その場が静まりかえる‥‥

 

 

(二等憲兵吸血鬼)

「はいそれまで、おたくら二人は提督なんだぜ?

それが真っ先に冷静さ無くしてどーすんだっての!

大切な嫁さん泣かせる真似するなら食っちまうぞ!」

(へたれ提督)

「‥‥‥‥‥‥‥」

(花田大佐)

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

(川内)

「‥‥提督‥」

(飛龍)

「‥‥大佐‥」

(木曾)

「ここは俺達に任せろ」

(蒼龍)

「えっ?‥うっうん‥‥」

 

(二等憲兵吸血鬼)

「さてと本題に入るか、今この中で「艦娘は解体しろ」

て言ったのは誰だい?」

(活動家D)

「何だアンタは!?いきなりしゃしゃり出て来て!」

(二等憲兵吸血鬼)

「そうか、お前か?」ガシッ!手錠カシャ

(活動家D)

「?ななな!何を!?」

(二等憲兵吸血鬼)

「何って俺も憲兵だからな、脅迫・恫喝・殺人未遂

の現行犯でお前を逮捕するんだよ」

(活動家D)

「なっ!?何だと!?」

(活動家A)

「何の権利があって!!‥‥‥」

(二等憲兵吸血鬼)

「他人の人格を傷つけ、生命の危機を煽る脅しを

かけたろ?おまけに他人に「Sね」って言ったじゃ

ないか」

(活動家A)

「ふざけるな!!俺達はそんな事は‥‥」

(二等憲兵吸血鬼)

「艦娘を解体しろって言ったよな?それって

Sねって事なんだよ、今はもう艦娘達には市民権が

与えられている、彼女達は法的にも人間として

認められたから、お前等のそれは人に対する立派な

犯罪な訳だ、という訳でお前をしょっ引く」ズルズル

(活動家D)

「ヒイイ!!!助けてくれぇー!!」

(活動家A)

「艦娘が人だと!?そもそも被害者が何処にいると

言うんだ!?」

(木曾)

「俺だよ」

(活動家A)

「!!‥‥」

(木曾)

「いやぁ~、脅されて怖かったなぁ~

命の危険さえ感じたよぉ~(白々しい演技)」

(川内)

「アタシもよ!!」

(蒼龍)

「私もです!!」

(飛龍)

「あ~怖かったなぁ~」ポリポリ

 

(へたれ提督)

「‥みんな凄いな‥」

(花田大佐)

「‥ああ、参った‥」

 

(二等憲兵吸血鬼)

「という訳だ、改めてお前をしょっ引く」ズルズル

(活動家D)

「うわぁぁぁーー!!」

(活動家A)

「くそぅ!!横暴だぁー!!」

(レイオス)

「世の中そんな物よ」ガシッ!

(活動家A)

「今度は何だぁ!?」

 

 

いつの間にか活動家の背後に回り込んでいたのは

リンガ鎮守府所属で、連邦軍の防衛部隊指揮官

として六本脚鎮守府に派遣された艦娘、レイオス

であった

 

 

(レイオス)

「私は連邦軍の(人間)よ、因みにこの鎮守府は

海軍特別警察隊の構成組織であると同時に

我々連邦軍の防衛対象でもあるの、これ以上の

狼藉は軍としては見過ごせないわ」

(二等憲兵吸血鬼)

「おや、クロード君とこの娘かい、世話になった

ねぇ、因みにお前等まだ文句があるなら横須賀に

来い、国防軍・天憲隊の俺が話を聞いてやる

(要求を聞くとは言っていない)ただし俺は

忙しいからちゃんとアポを取るように!」

(活動家A)

「くっそぉぉーー!!」

(レイオス)

「話は以上よ、全員今すぐ解散しなさい!!」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

(謎の提督)

「話は聞いたよ、俺達が児童園の子供達と会ってる

間に大変だったようだねぇー」

(足柄)

「何ならすぐ呼んでくれたら良かったのに!」

(妙高)

「あなたが行ったら問答無用でぶちのめしてしまう

でしょ?」

(足柄)

「私達にケンカを売ってきたんでしょう?それなり

の覚悟があって当然よね、あの連中も?」

(レイオス)

「どうかしら?自分達は何をやっても許されると

本気で思ってた節があったけど」

(謎の提督)

「まあ今回は吸血鬼君とレイオスのお陰で

収まったな、もちろん木曾達のお陰でもあるな」

(サラトガ)

「Thank you、本当に助かりました、何とお礼を‥」

(二等憲兵吸血鬼)

「いや構わんよ、これは俺の仕事だからね、それより

お陰で腹が減った!ハンバーーグ!おかわり!!」

(時雨)

「まだ食べる気かい?80皿は超えたって聞いたけど」

(夕立)

「夕立もまだ食べれるっぽい♪」

(衣笠)

「どうぞ♪今回はお礼だからジャンジャン食べてね♪」

 

(花田大佐)

「‥‥面目無い、査察官の身でありながらあんな安い

挑発に乗るとは‥‥」

(瑞鳳)

「‥‥大丈夫ですか?大佐‥‥」

(飛龍)

「私達よりも大佐が怒ってどうするのよ!」

(蒼龍)

「大佐が私達の事を思ってくれている事はとても

憂いしです、私達は大丈夫ですから」

(花田大佐)

「俺もまだ修業が足りんな、少将になっても精進は

続けないとな!」

(瑞鳳)

「その意気です!大佐♪」

 

(へたれ提督)

「‥‥すまん‥‥」

(川内)

「‥‥提督‥‥」

(へたれ提督)

「‥‥すまん‥‥」

(川内)

「さっきからそればっかり‥提督こっちをみて‥」

(へたれ提督)

「‥‥川内‥‥」

(川内)

「提督、大丈夫だよ♪アタシが提督の事を支える

から、同じ事があってもアタシが提督を止めて

あげる、だから‥‥ね♪」

(へたれ提督)

「‥‥参ったな、お前にそう言われたら悩んでる

のが阿保らしくなってきたよ」

(川内)

「その意気だよ提督♪!」

(清霜)

「清霜だってパパの側にいるからね、いっぱい

頼って良いんだよ♪」

(へたれ提督)

「ああ!頼りにしてる、勿論メダ子の事もな!」

(アンドロメダ)

「解体ってセリフだけでいちいち切れるのは

もう勘弁だよ!」

(へたれ提督)

「‥‥善処する」

(アンドロメダ)

「もう!大丈夫かなー?」

(清霜)

「清霜達がいれば大丈夫だよ!」

(サラトガ)

「その為に私達がいるんですよunderstand」

(UXー01)

「司令官ー!私がいるじゃない!もっと頼って

良いのよ♪」

(へたれ提督)

「ハハ‥、俺をとことんダメ提督にする気か?」

(ペールギュント)

「心配しなくても、もうダメ提督なのです」

(へたれ提督)

「ひでえ!!」

(石川島 村雨)

「提督?‥これから気をつければ良いのよ

だから元気出して、ね♪」

(石川島 春馬)

「なあボス、あんな連中も世の中には大勢いる事は

みんなもよく分かってるさ、そんな連中から

彼女達を守るのが俺達の役目だろ?」

(あきつ丸)

「そういう事であります、自分などは昔の経験から

あの様な中傷は、もう慣れっこであります」

(フェニックス)

「なあパンずら、私達はあんな言い分など平気だ!

今更珍しくも無い、だからアンタも気にするな」

(カリスト)

「提督が僕達を守ろうとしてくれた事はみんなよく

分かってるからさ、て言うかフェニックス‥‥

‥‥(ジェネラル)はどこにいったんだい?」

(フェニックス)

「あっそうか、コイツはジェネラルだったな」

(へたれ提督)

「何だよそりゃあ!ハハハー♪」

(マンジューシャカ)

「まぁアタイの知る提督は、艦娘の為なら自分の

事はそっちのけで突っ走る生き物だからね

アタイ等が止めてやらなきゃってもんよ!」

(深雪)

「にわか江戸っ子かよ!」

 

ハハハハハーーー

 

(羽黒)

「戻ったみたいですね、家族愛ってこんな感じ

かなって時々思います」

(神通)

「落ち込んでいたあの提督(第八話参照)が

いきなり飛び出していった時は驚きましたが‥

これが家族愛なのかも知れませんね」

(那智)

「我等、謎の鎮守府とは大分違うが、これが

この鎮守府の連帯感の源なのかもな」

(神通)

「‥‥良かったですね姉さん‥‥」

 

(デストリア)

「皆さん、ここは少し気分転換するテス♪」

 

 

ここでデストリアさら気分転換をしようと

提案が出される

クリスマスシーズンが近いという事で

天龍児童園の子供達が何と自発的に聖歌隊を

結成して歌の練習を始めたというのだ

23.24.25日の三日間をクリスマス慰問期間

として近隣の福祉施設や介護施設を

ボランティアで回ろうと言う事になり

今は丁度その練習中だという‥‥

 

 

(防空棲姫)

「ミナサンニモ‥聞イテ‥頂キタクテ‥」

(謎の提督)

「それは良い事だ、しかし何でデストリアがそれを

知ってるんだ?」

(デストリア)

「こちらの天龍さんやユークスちゃんに話をして

イナヤさんとシュバリエル姉様と一緒に

子供達にクリスマスのお唄を教えたのがきっかけ

だったのデス」

(へたれ提督)

「児童園の子供達は皆から大切にされて本当に

ありがたい事だと思うよ」

(川内)

「じゃあ決まりだね♪皆で見に行こうよ!」

(足柄)

「仕方ないわね、私はあの子達のアイドルだから

‥‥付き合ってあげるわ♪」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

天龍児童園の建物に近づくと、中から子供達の

歌声が聞こえてくる‥‥

本来ならとても和やかな気分になる筈だが‥‥

何か様子がおかしい‥その違和感は直ぐに分かった

建物内に入ると、体を縛られ、猿ぐつわを噛まされ

ジタバタもがく三人の人物が廊下にいた

 

 

(天龍)

「ん~~ん~~ん~~!!」

(ガンビア・ベイ)

「ん~~ん~~ん~~!!」

(シュバリエル)

「ん~~ん~~ん~~!!!」

 

(防空棲姫)

「‥‥‥‥‥へ?」

(へたれ提督)

「‥‥この状況は‥‥」

(川内)

「‥‥一体どうなってるの?‥‥」

(謎の提督)

「‥‥尋常ならざる状況なのは‥‥」

(足柄)

「‥‥見て分かるんだけと‥‥」

(清霜)

「‥‥縄抜けの訓練かな?‥‥」

(アンドロメダ)

「‥‥んな訳無いじゃん!‥‥」

(デストリア)

「‥‥何でシュバリエル姉様がここに‥‥」

(花田大佐)

「‥‥賊か!?賊が侵入したのか!?」

(飛龍)

「‥‥でも子供達は歌ってますよ?‥‥」

 

(天龍)

「ぶはっ!!いいからさっさと助けろよ!!」

 

 

何とか自力で猿ぐつわを外した天龍が吠える‥‥

とにかく三人を救出することにした‥‥

 

 

(フェニックス)

「龍の字、みすみす縛られて、我々に救助されて

から吠えても絵にならないな」

(天龍)

「大きなお世話だ!!それよりちび達が!!」

(へたれ提督)

「一体何があったーー!?」

(ガンビア・ベイ)

「恐そうな人達がいきなり乗り込んできて‥‥

ソングのレッスンをジャックされたベイ~」(泣)

(石川島 村雨)

「あなたはこんな時にまでキャラ造りなの?」

(石川島 春馬)

「そんなこと言うてる場合か?」

(サラトガ)

「つまり部外者が子供達に歌わせていると!?

提督!それはデンジャーですよ!!」

(妙高)

「相手の顔は?見たんでしょ?」

(天龍)

「それがいきなりの事で‥‥面目ねえ!‥‥」

(シュバリエル)

「‥‥‥‥‥‥‥」

(デストリア)

「‥お姉様?大丈夫デスか?」

 

 

先程の抗議活動といい、異常事態である!

否、子供達の安全に関わる分こちらの方が深刻

だった‥‥

 

 

(へたれ提督)

「おのれ!!どこのどいつか知らんが子供達に

何かあったら!!」

(川内)

「ただじゃおかないよ!!」

(那智)

「ギタギタにしてやる!!」

(UXー01)

「亜空間にほおり出してやる!!」

(足柄)

「生まれて来たことを後悔させてやるわ!!」

(ペールギュント)

「髪の毛一本残さないのです!!」

(花田大佐)

「査察官ナメんなオラァ!!」

(清霜)

「食ってやるぅー!!」

(アンドロメダ)

「それは吸血鬼さんでしょ!!」

(防空棲姫)

「‥息ノ根トメラレニ‥‥キタンダァーー!!」

(羽黒)

「皆さん!過激な発言は止めてくださーい!!」

(天龍)

「俺も行くぜ!!ちび達は俺が守る!!」

(謎の提督)

「‥ここはある意味イベントに事欠かないな‥‥

デストリア、お前はシュバリエルを頼む!」

(デストリア)

「はい!提督、子供達を頼みますデス!!」

 

 

介抱役のデストリアを残して、子供達のいる

部屋に急行する一行であった!

 

 

(デストリア)

「シュバリエル姉様!一体何があったのデス!?」

(シュバリエル)

「ああ‥デストリア‥助けてくれてありがとう

私ね、提督から任務を頂いたの、ほら、ここの

鎮守府の皆さん年明けに半数が小笠原に出動

でしょ?私はその間、児童園の子供達を守る

お手伝いを任されたの、シュバリエルは苦労人で

心が優しいから子供達を任せて安心だって‥‥」

(デストリア)

「‥‥お姉様‥‥」

(シュバリエル)

「私この任務を任された事がとても嬉しくて‥‥

早く子供達と仲良くなろうとお唄を歌ったり

お話をする為に通っていたの‥‥でも‥‥

こんな事になったのは私の責任なのね‥‥」

(デストリア)

「お姉様!?それはどういう事デス!?」

(シュバリエル)

「あの日‥‥鳳翔さんのお店でお酒に呑まれて

(スピリタス、実際は砂糖水)とんでもない

そそうをしでかしてしまって‥‥やはりあれが

まずかったのね‥‥やはり怒らせてしまった

んだわ‥‥」

(デストリア)

「‥‥お姉様?‥それって!!」

(シュバリエル)

「‥デストリア、姉さんやっぱり‥先に逝くわ‥

骨は拾わなくていいから‥‥うっ‥」

 

 

そう言い残して、シュバリエルは気を失って

しまった‥‥

 

 

(デストリア)

「シュバリエル姉様!?気を確かに持ってー!!」

 

 

その後、目覚めたシュバリエルは、気絶する前に

自分が発した言葉に赤面してしまった

それでも彼女は後に、謎の提督より任された任務を

しっかり完遂したのであった、ハラショー!

 

 

(川内)

「提督!!この部屋だよ!!オルガンの伴奏も

聞こえる‥‥」

(へたれ提督)

「ご丁寧に伴奏付きか!?一体誰が‥‥」

(レイオス)

「こんな状況なのに子供達は楽しそうに歌ってる‥

かえって不気味だわ‥‥」

(あきつ丸)

「ここは慎重に行動するべきであります、子供達の

安全を確保するために先ずは‥‥」

(ペールギュント)

「面見せやがれぇーなのですー!!」ドカアァァ!!

(あきつ丸)

「人の話を聞きやがれぇーでありますー!!」

 

 

言うが早いかペールギュントがドアを蹴破ると

やはり中で子供達が楽しそうに唄を歌っていた‥

そして子供達に唄を教えている人物も‥‥

 

 

♪♪がーれ! がみろん! たたえよ、♪♪

 

  ♪♪そこくの しょうりをー!♪♪

 

 

(デウスーラ)

「いいわよ♪その調子!」

(デスラー艦)

「クリスマスにはもっと景気の良いお唄を

歌わなくては、面白くないですわ♪」

ブッブブブブー♪(オルガンの音)

 

 

子供達に唄を教えていたのは、謎の鎮守府所属の

ガミラス座乗艦コンビ、デウスーラとデスラー艦

の二人その人であった、デウスーラが指揮棒を

振り、デスラー艦がオルガンを弾いて伴奏を

付けている‥‥

 

 

(一同)

「‥‥‥‥‥‥」

 

(デウスーラ)

「ここの子供達は素直で本当に気持ちが良いわ♪

さあ元気に歌いましょ♪」

 

ハーイ(^o^)/

 

(天龍)

「なっ‥‥‥ななな!?」( ゚д゚ )

 

(デスラー艦)ブッブブブブー♪

「続けて2番の練習といきますわ♪さんはい‥‥」

 

(謎の提督)

「‥‥‥‥‥‥」パチンッ!

 

ボコッ! ボコッ!

(デウスーラ)

「おぶっ!?‥‥」ドサッ!

(デスラー艦)

「ぐえっ!‥‥‥」ドサッ!

 

 

謎の提督が指を鳴らすと、何かにどつかれた様に

二人は卒倒した‥‥

そして10分後‥‥

 

 

(謎の提督)

「おどれらは!!子供達になんつー唄を歌わせとる

んじゃいーー!!」

(デスラー艦)

「‥少々調子に乗りすぎましたわ‥‥」

(デウスーラ)

「ええっ!?この鎮守府では何しても良いんじゃ

ないの!?」

(天龍)

「誰がそんなこと決めたぁーー!!?」

 

(能代)

「道理で天龍達が敵わなかった‥というか一方的に

縛られた訳ね‥‥」

(神通)

「姉さん、六本脚鎮守府に関する誤解は解いておく

必要があると思います‥」

(川内)

「‥‥確かに、このままじゃマズいよね‥‥」

(へたれ提督)

「多分‥俺が(へたれ)だからなんだろうなぁ‥」

(花田大佐)

「君達は相変わらずだなぁ、まあ俺は見ていて

楽しいけど」

(瑞鳳)

「私は被害者でしたよ!!(第六話参照)」

((天龍児童園の子供達))

「えー?歌うのもう終わり?つまんなーい!」

(デストリア)

「あれは悪い大人の例なのデス!!」

(日向)

「つまらない?それなら特別な瑞雲をやろう」

(デストリア)

「今度は瑞雲教に改宗デスか!?」

 

 

後日談、デウスーラとデスラー艦、そして前回

執務室の窓ガラスを突き破った青葉と秋雲達は

罰として六本脚・謎の鎮守府・リンガの三鎮守府の

トイレ掃除をさせられる事になった

また、一緒に悪乗りしたラビアンローズは

この後訪れるクリスマス商戦の売り上げを全没収

天龍児童園の運営と子供達の福利厚生に回される

事になった、売り上げ金の管理はシェフィールドに

一任された

 

 

(シェフィールド)

「司令官の御命令とあらば、必ず遂行します!」

 

 

金髪に青い目以外は「朝潮」そのものといった感じの

シェフィールドなら安心だろう

 

今日の鎮守府の怒濤の1日はこれで終わったと

誰もが思っていた、一人を除いては……

たがこの怒濤の一日はまだ終わらなかったのである

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

(謎の背広男)

「全く何てザマだ!!」

(活動家A・B・C)

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

せっかく集めた20人の集団を解散させられ

仲間の一人が逮捕された挙げ句、体よく追い返され

た三人の活動家達は、全身紫ずくめの、コートと

背広姿の男の前でうなだれていた

 

 

(謎の背広男)

「貴様らの覚悟などその程度か?あの規模の

弱小鎮守府にも歯が立たんのでは、この先どこへ

行っても何も出来んわ!」

(活動家B)

「うるさい!!お前らに我々の崇高な理想が

理解できてたまるか!!」

(謎の背広男)

「その崇高な理想とやらを実現する為には

我々の資金援助がなければ貴様らは食うことすら

出来んではないか!!」

(活動家B)

「うぐぐぐ~!」

(謎の背広男)

「まあ良い次の手立ては考えてあるんだろうな?」

(活動家A)

「あまり俺達をナメるなよ、もう考えてある」

(謎の背広男)

「それは上々、いつ仕掛ける?」

(活動家A)

「今夜だ!ところで一つ聞きたい、なぜあの鎮守府

にこだわる?」

(謎の背広男)

「お前達には関係の無いことだ、まあ鎮守府なら

どこでも良いのだ、貴様等の実力に合わせて

何とかなる相手を選んだまでだ、最もそれすら

今では荷が重いかもしれんがな」

(活動家)

「馬鹿にするな!!今度こそ我々‥‥

『隙間人民解放戦線』の実力を見せてやる!!

腐った連邦と横暴な軍部を打倒する手始めとして

奴らの走狗である艦娘共に鉄槌を下してやる!」

(謎の背広男)

「勇ましいな、だが口だけではどうにもならん!

先ずは結果を残せ!どんな形でも良い、奴らに

目に見えるダメージを与えるんだ!」

 

(活動家A)

「(やってやるさ!連邦を打倒したら貴様等も

叩き潰してやる!!)」

 

(謎の背広男)

「(地球人の雑魚共め!精々我等を失望させるな!

我等ジュラルの宿願を果たす踏み台になれ!)」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

(二等憲兵吸血鬼)

「何かメシをまずくする奴が近くにいる‥‥」

(木曾)

「138皿も食えばそりゃあ飽きるだろ?」

 

(衣笠)

「ハンバーグと肉の在庫が空になった‥‥」

(トミー・ザワ)

「ハハハ、ちょっと何言ってるか分からない」

(衣笠)

「皆の夕飯のお肉が無くなっちゃったのよ!」

 

(二等憲兵吸血鬼)

「ご馳走さま、さて準備だな」

(木曾)

「何の準備だ?」

 

(二等憲兵吸血鬼)

「化かし合いをする狐と狸を食っちまうのさ」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

第九話、お読み頂きありがとうございます

 

二等憲兵吸血鬼さんと木曾の活躍を、次回から

アクション的に書いて行こうと思っています

間に別のネタを挟むかもしれませんが‥‥

 

 

全体のストーリーの中でのはなしですが

花田大佐と、へたれ提督&川内は、二人がまだ

逃走中に出会っていました、そして二人が名誉を

回復してから、全く新しい形の鎮守府を

立ち上げるということで協力し会う訳です

あきつ丸を派遣したのもその一環でした

これは後々ストーリーに描いて行きたいと

思っています

 

今回もご協力下さった提督の皆さんに感謝します

 

デウスーラとデスラー艦の二人が子供達に

「ガミラス国歌」を教えたのは別に変な意図は無く

ただテンションの上がるカッコイイ唄だったから

という理由だけです

 

謎提さん、すみません

 

さて、激闘(?)を続ける今週のカルド君です

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(カルド編続き)

 

 

 

カラカラカラカーン ドン カラカラカラカーン

 

 

太鼓と鈴の様な音は、更に近づいてくる‥‥

カルドは半ばウンザリしながら線路上を

歩いて行くのだった

 

あれから黒い塊が三体ほど飛び掛かってきて

その度に単分子カッターで切り裂く事が

続いていた、いい加減誰が何の理由でこんな

手の込んだ悪戯をするのか?

 

沈着冷静で軍司に必要な頭脳も備えるカルドは

オカルトや迷信の類は信じなかった

そんなものは深海棲艦だけで沢山だった

 

カラカラカラカーン ドン カラカラカラカーン

 

やがてカルドはトンネルの前に着いた

音は先程よりまた大きくなった、だが近づいて

来ている筈なのに人の気配が無くない‥‥

 

「井佐貫」それがトンネルの名前だった

いずれにせよカルドとしてはこのトンネルを

抜けて引き返すつもりだった

 

 

(カルド)

「‥‥‥またあんたか?」チャキッ!

 

 

単分子カッターを二刀流に構えるカルドの前に

先程声をかけてきた片足の男が立っていた

丁度カルドとトンネルの間に立つ位置関係だ

 

 

(カルド)

「‥‥あんた、俺をトンネルに入らせない

つもりかい?」

 

 

片足の男は四人(四体?)になっていた、しかも

男の手には鎌が握られていた

 

 

(片足の男)

「‥‥線路の上は歩いたらいかんと言ったのに‥

いけない御人じゃ‥‥‥」

(カルド)

「大きなお世話と言った筈だ!

それと分身ネタはクロードや謎提だけで沢山だ!

その鎌で俺と戦う気か?ナメられたもんだな!」

 

ブゥゥゥーーン!

 

単分子カッターが横一線!後ろから襲って来た

片足の男の一体が真っ二つに割れた

 

 

(カルド)

「お前等が何者か知らんが、俺にも都合がある

赤城さんともクリスマスを過ごさないといかんし

仕事もあるからな、だから‥‥」

 

 

単分子カッターの出力を上げたカルドは

トンネルに向かって歩き出す‥‥

 

 

 

(カルド)

「そこを通して貰うぜぇーー!!!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

     [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

二等憲兵吸血鬼(国防軍・天憲隊)

花田大佐(連邦統合海軍査察部・陸軍高機動憲兵隊)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

カルド(リンガ特設連邦鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

木曾(国防軍・天憲隊)

蒼龍(連邦統合海軍査察部)

飛龍(連邦統合海軍査察部)

瑞鳳(連邦統合海軍査察部)

吹雪(ITHACA M37鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

レイオス(リンガ特設連邦鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

シュバリエル(謎の鎮守府)

 

能代(六本脚鎮守府)

UXー01(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

 

謎の背広男

活動家ABCD

片足の男

 

天龍(六本脚鎮守府)

石川島 村雨(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

あきつ丸(六本脚鎮守府)

神通(海特警B級エージェント鎮守府)

 

シェフィールド(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品における設定、固有名詞は架空のものです
本作品には実在する特定の個人、団体を
誹謗中傷する意図は全くありません


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特別編、三日遅れのクリスマス

(漣)
「どうも、漣です♪新年最初の投稿が
クリスマスネタです、キタコレ!!」
(深雪)
「いや!言いたいだけだろそれ!!」
(マンジューシャカ)
「約束したんだ!やるしかないさー!」
(キングオブドラゴン)
「私は旗艦なのー!!」
(イナヤ)
「もう収拾がつかないので始めるっす!
新年暖かくむかえて欲しいっす!」


0730、東の空から現れた朝日がやや低い位置で

登っていく、それは冬の夜明けの風景であった

 

地方鉄道のひなびた駅、一人の男がベンチに

ぼんやり座っている‥‥

 

駅の名前は「知波田」

電車は1時間に一本と時刻表に記されていた

駅舎にはクリスマスを彷彿とさせる飾り付けや

朝になって点灯を止めたイルミネーションが

取り付けられていた‥‥

 

今日は火曜日、こんな駅でも朝から出勤や通学で

駅はそれなりに人の往来があった、そして男は

それをぼんやり眺めている‥‥

男には自分の状況が理解できなかった

なぜ自分がここにいるのかも‥‥

 

あの夜、「きさらぎ駅」などという訳の分からない

駅に降り立ったのが運のつき、襲い掛かってくる

これまた訳の分からない連中を単分子カッターで

切りまくりながら血路を開いていった‥‥

そして気がつくと自分はここに‥‥

 

 

(カルド)

「‥‥ん?‥ここはどこだ?‥俺はなぜここに‥」

 

 

リンガ特設連邦鎮守府所属の艦息、カルドは

自分の中の記憶を少しずつ整理していった‥‥‥

そして記憶を整理しきった時、愕然となった

たまたま駅に居合わせた学生にたずねるカルド‥

 

 

(カルド)

「おい!少年!!今日の年月日を教えてくれ!!」

(学生)

「えー!‥NUC01XX、12月25日ですけど‥‥」

(カルド)

「‥‥マジか(俺がリンガを出発してから1カ月

以上経ってるじゃねーか!!)」

 

(カルド)

「おい少年よ!俺は六本脚鎮守府って所に行きたい

んだ!すまんがここが何処か教えてくれ!」

(少年)

「‥‥あそこですよ」

(カルド)

「‥‥‥へ?」

 

 

少年が静かに指差した方向に、大きな起重機

(ガントリークレーン)が設置されている場所が

あった、何かの港湾施設か海軍施設が存在する

のは明らかだ

 

 

(カルド)

「‥‥あそこなの?」

(学生)

「‥‥そうです」

 

 

カルドは38日遅れでついに六本脚鎮守府に

たどり着いたのであった‥‥

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

{キュキュキュキューーンべべべーーーー}

  『特別編、三日遅れのクリスマス』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

世間の多くががクリスマスのイベントに浮かれる

12月 23日~25日にかけて、六本脚鎮守府は

ある意味『戦場』の様な忙しさであった

 

要因は二つあった、一つはラビ明石こと

整備・工廠担当艦、ラビアンローズの仕掛けた

『クリスマス商戦』であった

 

ラビ明石が工廠内に作ったコスチューム製造

プラントをフル稼働させて、パーティー用の

コスプレ衣装や小物を生産、ネット販売や

クリスマスパーティーの大量予約をとったり

自家製クリスマスケーキを予約販売するなど

した為だ

 

そしてこれらを鎮守府の名前で商売した事、

儲けの多くが鎮守府や天龍児童園の運営にも

充てられている事から、へたれ提督をはじめ

出撃予定のない艦娘や春馬・トミー達も

総出で手伝ったのであった

 

もう一つは、天龍児童園の子供達が自身の考え

で結成した、臨時の『聖歌隊』であった

聖歌隊はこの三日間、近隣の福祉施設や

養護施設、その他求められた場所に赴き歌を

披露し続けた、勿論これらはボランティアで

あったが、近隣住民と鎮守府の相互理解を

深める手助けにもなった

 

無論通常の船団護衛や漁場哨戒も並行して

行われていたので、この三日間は男共から艦娘

子供達まで大忙し、最後の25日は到着した

ばかりのカルドや、レイオス達連邦軍駐留部隊

の一部までもこき使って何とか乗りきったので

あった

 

そんなクリスマス戦線も終盤となった25日の夜

ある人物が六本脚鎮守府を訪れていた

 

 

(加賀)

「こんばんわ川内型、ここはいつ来ても賑やかね」

(川内)

「加賀さんも忙しい所ご苦労様」

(加賀)

「私の役目だもの、貴女は疲労困憊って感じね」

(川内)

「アタシの役目だからね、それに今この鎮守府で

疲れてない人なんて一人もいないよ」

(加賀)

「貴女の提督はどうしているの?」

(川内)

「提督ならラビ明石さんと残務整理してる

衣笠さんやトミーと一緒にね」

(加賀)

「アンドロメダと清霜は元気にしてる?」

(川内)

「元気そのものだよ、今は児童園の子供達と

駐屯地の人達の前で歌ってるよ」

 

 

六本脚鎮守府のクリスマスの閉めは、リンガ

より派遣された連邦軍駐留部隊将兵への慰労

ミニコンサートと、子供達手作りの

クリスマスプレゼントの贈呈であった

彼らは任務の為、クリスマスも帰還

出来なかった事から、日頃の感謝も込めて

このイベント開催となった、将兵の中には

涙を流す者もいたらしい

 

 

(加賀)

「元気ならいいわ、それにしてもあの児童園の

子供達は天使なの?それともあなた達の教育が

良いのかしら?」

(川内)

「そんな大した事はしてないよ、あの子供達

自身の考えだから、提督が言ってたけど

あの15人は孤児だから、家族とクリスマスを

一緒に出来ない人の気持ちが誰よりも分かる

んだって‥‥」

(加賀)

「‥‥そう‥‥」

 

 

世界はまだ混乱しており、クリスマスを祝う

処ではない人間も大勢居るだろう

 

 

(加賀)

「念のために聞くけど、あなた達自身は

クリスマスイベントはしていないの?」

(川内)

「この三日間はね、世間のクリスマスを

盛り上げるのがアタシ達の役目って感じ?」

(加賀)

「まあ確かに‥‥そんな人もいなければ

クリスマスが成り立たないでしょうけど‥‥」

(川内)

「加賀さんのクリスマスは?ジョニー隊長とは

一緒に過ごせたの?」

(加賀)

「彼なら横須賀に戻ってるわ、おかげさまで

一緒に過ごせたわ」

(川内)

「そっかぁ、良かったね♪‥加賀さんと隊長は

1年の内で会えない日も多いんでしょ?

アタシには‥‥耐えられないなぁ‥‥」

(加賀)

「貴女だって大概よ川内型、1年に1度の

イベントなのに馬車馬の様に働くなんて‥‥

まあ誰が悪い訳でもないでしょうけど」

(川内)

「加賀さん、アタシはとっても幸せだよ

加賀さんには申し訳ないけど‥アタシは毎日

提督と一緒にいられる、清霜やメダ子とも、

鎮守府の『家族』とも、毎日がクリスマス

みたいなものよ、アタシにはね」

(加賀)

「貴女自身が幸福ならそれでいいわ

それに私はジョニーと出会って彼のの本妻に

なれた事が幸せだから、この指輪は誰にも

渡さないわ」

(川内)

「さっすがー加賀さん!大人だよねー♪」

(加賀)

「フフッ、止めてちょうだい♪」

 

 

何か思うところがあったのか‥‥

へたれ提督達が総ての作業を終えて執務室に

戻って来るまで、加賀は何処かに連絡を

取っている様だった

やがて一行が執務室に入ってくる‥‥

 

 

(カルド)

「到着早々、こんなにこき使われるとは

思わなかったよー」ヘトヘト

(レイオス)

「自業自得でしょ、‥‥あら」

(へたれ提督)

「やあ加賀さん!よく来てくれた!」

(加賀)

「こんばんわ、皆さん」

(アンドロメダ)

「あれ?加賀さんじゃん!ちーっす♪」

(清霜)

「加賀さんこんばんわ♪」

(加賀)

「こんばんわ清霜、二人共元気そうで何よりね

それにしてもアンドロメダ、貴女はもう少し

挨拶の仕方を気をつけるべきね、私は別に

構わないけれど」

(アンドロメダ)

「うへぇ~、あっでもメダ子頑張ったよ!

聖歌隊の一人としてボランティアしましたから!」

(加賀)

「ボランティアなら威張って言う事ないでしょ」

(清霜)

「でもね加賀さん、メダ子ちゃんの『口パク』

とっても可愛かったよ♪」

(アンドロメダ)

「ちょっ!‥きよしぃ~(困)」

(加賀)

「全く貴女は‥‥でも二人とももはや本物の姉妹ね」

(清霜)

「‥‥‥はい!もちろん!」

(アンドロメダ)

「たよねーー♪」ナデナデ

(加賀)

「清霜、あなたはこの娘の事が本当に好きなのね」

(清霜)

「‥‥‥はい」ギュウウ(アンドロメダの腕を掴む)

(アンドロメダ)

「ふえっ、きよし?」

(加賀)

「(‥‥これで決まりね‥‥)」

 

(トミー・ザワ)

「やあやあようこそ、私がコックの‥‥」ズカズカ!

(加賀)

「『タムラ』さんね、美味しいお食事感謝してます」

(トミー・ザワ)

「(ズーーン!落ち込みーー!)」

(衣笠)

「流石は一航戦‥‥トミーのギャグを軽くいなして

しまった‥‥」

(へたれ提督)

「トミー、加賀さんにギャグ戦を挑むなど100年

早いんだよ!」

(レイオス)

「元気な人達ねー、どうも加賀さん」

(加賀)

「貴女はリンガの‥‥お疲れ様」

(レイオス)

「お互いにね、ところで今日の御用は?」

(加賀)

「これよ」

 

 

今回の加賀の来訪の、当初の目的は二つあった

一つは、横須賀で改装作業中の、六本脚鎮守府に

供与予定である『ドレッドノート』級主力戦艦

の改装進捗具合の連絡、そしてもう一つは‥‥

 

 

(へたれ提督)

「横須賀大忘年会?まさか我々も招待して頂ける

ので?」

(加賀)

「ジョニー本人のたっての希望よ、他の鎮守府

にも無論招待が行っているわ」

(へたれ提督)

「それはとてもありがたい事だが‥ん?待てよ」

(川内)

「他の鎮守府にも招待が行ってるって‥‥まさか

アタシ達には加賀さんから直接招待されたって

事?加賀さん!アタシ達はそこまでして貰える

程の存在じゃ‥‥」

(加賀)

「もっと自分達に自信を持ちなさい川内型!

私もジョニーも、組織や戦う方法は違っても

あなた達を戦士として信用しているのよ

少なくとも、大切なアンドロメダを預ける程

にはね」

(アンドロメダ)

「加賀さん‥‥」

(清霜)

「‥‥‥‥‥‥」

(へたれ提督)

「ありがとう加賀さん、喜んで受けさせて

頂くよ!、俺達はこの御恩に対して

どうすればいい?」

(加賀)

「そんな事気にする必要はないわ、‥‥でも

そうね、代わりと言っては何だけど、あなた達

には何日か前に横須賀に先乗りして貰っても

いいかしら?」

(へたれ提督)

「俺達が横須賀に先乗り?どうだ川内?」

(川内)

「確か明日には総ての護衛哨戒任務も終わって

全員帰投するから、それ以降なら問題ないけど

‥‥」

(へたれ提督)

「‥という事だ加賀さん、俺達は構わないが?」

(加賀)

「なら決まりね、あと言うまでもない事だけれど

費用は総てこちらで負担させて貰うわ、ああ

気にする必要は全くないから」

 

(清霜)

「ねえ加賀さん!今夜は泊まっていってよ!」

(アンドロメダ)

「ええー!きよし!加賀さんと一緒に寝たり

するのー!」

(加賀)

「もし泊まるとして、何か問題でも?」

(アンドロメダ)

「‥‥御一緒させて頂きます‥‥」

(へたれ提督)

「おいおい!清霜、いきなりそんな無茶ぶりを!」

(清霜)

「ねぇ!パパ!ママ!良いでしょ?」

(加賀)

「フフッ、中々強引な娘ねえ♪」

(へたれ提督)

「清霜がここまで言い張るのは珍しいな‥‥」

(川内)

「‥ねえ加賀さん、もし迷惑じゃ無かったら

清霜の願いを聞いてあげて貰えないかな?‥‥」

(加賀)

「そういう事なら、おじゃまするわ」

(アンドロメダ)

「あはは‥‥何を言われる事やら‥」

(清霜)

「ヤッター♪!!皆ありがとう!!」

(カルド)

「何とも素直な娘だなぁ、赤城さん並に素直だ‥」

(レイオス)

「どさくさ紛れに、赤城へのノロケ発言かしら?

それはそうと、そろそろ席を外しましょうか

私も加賀さんとお話がしたいわ」

(清霜)

「そうだね、メダ子ちゃんも行こう?」

(アンドロメダ)

「ふえ~~い」

(衣笠)

「さあトミー、私達も行きましょ?」

(トミー・ザワ)

「ふえ~~い」

(へたれ提督)

「じゃあ俺達も‥‥」

(レイオス)

「あなた達二人はダメッ!、二人には二人の

残務処理があるでしょ?」

(川内)

「‥‥あっ‥‥///」

(へたれ提督)

「‥‥‥‥///」ポリポリ

(加賀)

「フフフッ、そういう事ね♪」

(衣笠)

「そういう事♪」

(清霜)

「うん、だよねー♪」

(アンドロメダ)

  「?」

(清霜)

「ねえ加賀さん、清霜とメダ子ちゃんとの話

一杯話してあげるね♪」

(アンドロメダ)

「ええー!話しちゃうのー!?」

 

(加賀)

「(清霜‥‥賢い娘ね、どうやらあなたは

気付いたみたいね、でも心配しないで

悪い様には絶対しないから)」

 

(レイオス)

「という訳で、お休みお二人さん♪」バタンッ

 

 

加賀やレイオス達が執務室を退席し

へたれ提督と川内だけが残された

これで六本脚鎮守府のクリスマス戦線は

一応区切りが着いた事になる‥‥

 

 

(へたれ提督)

「‥ラビ明石の無茶ぶりから始まった今回だった

けど、何とか乗り切ったな、お陰で皆には

自身のイベントを楽しませてやれなかったけど」

(川内)

「大勢の喜ぶ顔が見られたじゃない、アタシ達

らしいクリスマスだと思うよ?」

(へたれ提督)

「‥お疲れ様‥川内、ありがとな‥」

(川内)

「‥お礼なんて‥‥提督も、よく頑張ったね♪」

(へたれ提督)

「‥じゃあご褒美くれ‥」

(川内)

「‥アタシにもご褒美ね♪‥」

(へたれ提督)

「‥‥川内‥‥夜戦‥‥」

(川内)

「‥うんっ‥‥しよっ♪‥‥」

(へたれ提督)

「‥‥うむっ‥‥」

(川内)

「‥‥んふっ❤‥」

 

 

 

‥一部の夜戦組を除けは、六本脚鎮守府全体が

疲労困憊の極みであった、明日の朝には出撃組

も帰還し、鎮守府全体が休養日となるだろう

だが、彼らのクリスマスはまだ終わって

いなかった‥‥

 

 

ーーー

 

 

二日後、小田原の沖合を二隻の鋼鉄船が

低空飛行していた、進路は横須賀である

 

一隻目は、次元潜航艦『UXー01』

当初、六本脚鎮守府が保有していた唯一の

大型艦船であり、唯一の波動機関搭載艦である

 

二隻目は、クラップ級巡洋艦を改修した

改修型クラップ級輸送巡洋艦『スザク』

以前、国防軍から六本脚鎮守府に供与された

宇宙航行も可能な大型艦船で、大気圏内での

使用を考慮してミノフスキークラフトが装備

され、カタパルトを撤去する代わりに

格納庫を前方に延長して大型化を計り

対空、対潜能力を強化した改修が施されて

いる

 

二隻の「戦隊」は、三浦半島の南沖合をを越え

浦賀水道に入ろうとしていた

流石に陸地の上を飛ぶ訳にはいかない

からだ

この頃には上空に二機のコスモタイガーが

飛来し、エスコートと上空警戒に当たっていた

 

 

(UXー01)

「司令官、コスモタイガーから発行信号よ

『貴官等の来航を歓迎する、国防軍一同』‥‥

ですって」

(能代)

「発光信号とはまた、古風ですね」

(へたれ提督)

「伝統を重視してるとも言えるな、それに機密も

守られる」

(川内)

「いよいよ横須賀だね、皆いくよー♪」キラキラ✨✨

(石川島 村雨)

「スタンバイOKよ♪❤」キラキラ✨✨

(衣笠)

「衣笠さんにお任せ♪」キラキラ✨✨

(アンドロメダ)

「‥レイオスが席を外させたのはそういう事

だったのね‥夜戦組はツヤツヤしてるなぁ‥」

(清霜)

「元気なのは良い事だよ?」

(カリスト)

「‥大丈夫、夢はいつか覚めるさ♪」キラキラ✨✨

(アンドロメダ)

「何でアンタまでツヤツヤなの!?」

 

(へたれ提督)

「メダ子、そう突っ込んでやるな」ゲッソリ‥ 

(石川島 春馬)

「元気なのは良い事だ‥‥」ゲッソリ‥

(トミー・ザワ)

「ちょっと、何言ってるか分からない‥」ゲッソリ‥

(フェニックス)

「昨日まで出撃だったのに、太陽が‥」ゲッソリ‥

(アンドロメダ)

「だから何でアンタまでゲッソリしてるの!?」

(あきつ丸)

「文字通り、色々欲々な事情があるのであります」

(フェニックス)

「誤解を生む言い方は止めてくれ、頭に響く‥‥

ところでパンずら、一つ聞きたいんだか?」

(へたれ提督)

「‥もうその呼び方止めてくれないかなぁ?」

(フェニックス)

「『パンずら』は嫌いか?」

(へたれ提督)

「大好きだ!(即答)」

(川内)

「///ぴあああーー!?(|||_|||)」

(フェニックス)

「ならモーマンタイだろう?この二隻はもっと高く

飛べるんだろ?」

(へたれ提督)

「もちろん」

(フェニックス)

「宇宙空間も飛べるんだろ?」

(石川島 春馬)

「もちろん」

(フェニックス)

「何でこんな低空を這うように飛ぶんだ?」

(へたれ提督)

「仕方ないんだ、海特警の一員とはいえ、俺達は

PMC(民間軍事会社)だから正規軍に割り当て

られた高度は飛べないんだよ」

(石川島 春馬)

「そういう事、UXー01をわざわざ通常の潜水艦

みたいに運用してるのも、軍からの当て付けが

厳しいからだよ、これが海特警や国防軍との

合同作戦なら話は変わるけどね」

(カリスト)

「人間どうしのしがらみって不便だよね‥‥」

 

 

鎮守府として考えれば弱小でも、PMCとして

考えると、実は六本脚鎮守府は協力無比の

組織なのであって、それがまた正規軍の一部

から良く思われていない要因でもあった

これはへたれ提督と川内の前歴や、二人の

軍隊(特に海軍)に対する考えや態度にもよる

ところが大きいが‥‥

 

ともあれ一行は横須賀に無事到着した

 

因みに今回は全艦娘と天龍児童園の子供達15人

(孤児)、そしてへたれ提督と男達、さらには

カルド・レイオスを始め、リンガの駐留部隊も

招待されていた、代替の警備部隊は既に

レイオスがリンガから手配していた、流石の

手際の良さである

 

指定されたバース(停泊場)に近づくと

一際目立つ大型の船が二隻目に入った

 

一隻目は、年明け早々の輸送作戦で小笠原に

回航させる新造の原子力空母で、擬装の最終

搭載作業中であり、まだ名前は無い

六本脚鎮守府と海特警の合同部隊はこの艦とは

別に強襲揚陸艦も小笠原に輸送する予定で

あった

 

そしてもう一隻の方は‥‥

 

 

(川内)

「ねえ提督、あれって『ひらぬま』じゃない?」

(へたれ提督)

「おお確かに、謎提さんが来てるのかな?」

 

 

特務艦「ひらぬま」、海特警、謎の鎮守府が保有

する特務艦艇であり、特殊作戦のコマンドポスト

として、艦娘達の洋上補給の拠点として

そして‥‥謎の提督と所属艦娘達との‥‥

洋上デンジャラスワールドの舞台として運用

されていた

 

指定バースに近づくと、岸壁に二人の人物が

立って手を振っていた‥‥

 

 

(デストリア)

「皆さーん!お待ちしてましたデスー♪!」

(夕立)

「たわけ提督さーん!良く来たっぽいー♪!」

(デストリア)

「へ?たわけって‥‥」

 

(UXー01)

「あれデストリアちゃんだわ!おーい(^O^)/」

(石川島 村雨)

「提督‥‥何かごめんなさいね‥‥」

(へたれ提督)

「いや‥夕立は‥あの娘はあのままで良いんだ

‥きっとな‥」

 

 

ジョニー隊長の嫁艦の一人、夕立はともかく

デストリアまで迎えに来ている時点で

何となく予想が着いた、それはとても嬉しい

サプライズとも言えた、だいたい夕立からして

サンタの帽子を被っているのだから丸わかり

というものだ‥‥

 

 

 

(ジョニー一等憲兵)

「横須賀へようこそ!メリークリスマス!!」

 

(((一同)))

「「「メリークリスマーース!!」」」パパーン!

 

 

会場に案内された六本脚鎮守府一行を待って

いたのは、久しぶりに帰還したジョニー隊長と

本妻の加賀、そして、榛名・大和・武蔵・陸奥

・時雨といった彼の嫁艦達、そして天葉を始め

国防軍の主要艦娘メンバー達、さらには‥‥

 

 

(謎の提督)

「よすよす!クリスマスは大変だったらしいね」

(へたれ提督)

「謎提さん、『ひらぬま』とデストリアちゃんを

見てから想像はしていたよ、ありがとう!」

(足柄)

「しょうがないから来てあげたわ」

(川内)

「足柄さん!来てくれたの!?」

(足柄)

「わっ!‥私は提督と一緒にいたかっただけで‥」

(那珂)

「川内ちゃーん♪那珂ちゃん参上♪」

(川内)

「那珂ちゃんも来てくれたんだね!!」

(神通)

「姉さん、♪メリークリスマス♪です」

(川内)

「神通!!‥みんな‥あっ‥ありがとう‥」ポロポロ

(足柄)

「いやねぇ川内!、アンタ涙もろくなったの!?

年寄りくさいわよ!」

(川内)

「だっ‥‥だってぇ~シクシク(泣)」

(清霜)

「あ~ママ、よしよし」ナデナデ

(那珂)

「きよしちゃーん♪メリークリスマース♪」

(清霜)

「メリークリスマース♪皆さん、ありがとう

ございます♪」ペコリ

(神通)

「どういたしまして清霜ちゃん♪」

(足柄)

「まったく、清霜の方がよっぽど大人じゃない!」

 

(クロード提督)

「カルド、無事に戻って何よりだ」

(カルド)

「クロード兄!今回は面目ない‥‥」

(クロード提督)

「お前が無事なら俺はいいさ、でも六本脚に迷惑

かけた分は返さないとな、という訳で今日から

1カ月間に延長だ!」

(カルド)

「ほええ~~!?」

(赤城)

「その代わりと言っては何ですが、次の作戦では

私もあなたと同行しますよ♪」

(カルド)

「赤城しゃ~ん!最高のクリスマスプレゼントだ!」

(金剛)

「鼻の下がロングロングデース‥‥」

(へたれ提督)

「クロードさん!あんたリンガに帰ったんじゃ

無かったのか?」

(クロード提督)

「向こうでバッチリクリスマスこなして飛んできた

こんな話を聞いて黙ってる訳にはいかないだろ?」

(ラビアンローズ)

「クロード提督、ここんちこれまた陽気が宜しい

ようで♪」モミモミ モミモミ

(黒潮)

「なんやねん!その関西商人みたいな手の揉み方?」

(クロード提督)

「よう!ラビ明石、俺のメレンゲドールの技術は

役に立ったかい?」

(ラビアンローズ)

「そりゃあもう♪バッチリ儲けさ‥‥もとい!!

バッチリ皆さんに喜んで貰えましたー♪」

(クロード提督)

「そいつは何よりだ」

(金剛)

「という訳でクリスマスはまだ終わらないヨー♪」

 

 

このイベントは、加賀の進言を受けた

ジョニー隊長が、自分達以外の人達のクリスマス

を盛り上げる為に、自身のクリスマスがまともに

送れなかった六本脚鎮守府の為に企画した

『三日遅れのクリスマスパーティー』だった

 

この呼び掛けに応じて、海特警及び、盟友諸氏の

提督とその艦娘達が集まっていた

ただ急な呼び掛けの為に来ることが出来なかった

提督も多かったが、そんな事は気にしない

自分達の為にこの様なイベントを企画して

貰えた事自体が法外な喜びと言えた

 

 

(花田少将)

「こんにちわ提督殿」

(飛龍)

「少将、メリークリスマスですよ」

(花田少将)

「ほい!そうだったな」

(へたれ提督)

「花田大佐?いや‥遂に少将になられたか!」

(花田少将)

「ええ、正式な辞令は年明けのはずでしたがね

今日は宜しくお願いしますよ」

(へたれ提督)

「こちらこそ宜しく」

 

(曙)

「何乾杯もしないで食べてるのよこのクソ提督!」

(ぼのたん提督)

「へ?まだだっけ?」

(ヴァナディース)

「かたい事言いなさんな♪今日は無礼講だろ?」

(ハーフビーク)

「無礼講ではなくクリスマスパーティーですわ!」

(へたれ提督)

「君等も相変わらず楽しいな!来てくれて

ありがとう!」

(ぼのたん提督)

「いやいや、こんなクリスマスも乙なもんだよ

そちらは大変だったみたいだね」

(トミー・ザワ)

「やあやあどうも!コックの『タムラ』です」

(曙)

「‥‥知らない!」

(トミー・ザワ)

「うわっとぉ!二連敗だぁーー!!」

(衣笠)

「はいはい、向こうに行ってようね~」

 

 

(ジョニー一等憲兵)

「そういえばまだ乾杯もしてなかったなー」

(加賀)

「皆さんよくいらしてくださいました

今回はこの私のわがままから出たイベントです

にもかかわらず、この様に多くが御来訪頂き

流石に気分が高揚します」

 

(ジョニー一等憲兵)

「近く、忘年会イベントもあるからその時も

宜しく頼む、今回の集まりは我々の大切な仲間

六本脚鎮守府の諸君等の為に開催した

まあ半分は俺のわがままでもあるがね

彼等は自分達以外の人々の幸福の為に

働き通してクリスマスを盛り上げ続けてきた

彼等勇者達の慰労の為の、少し遅いクリスマス

パーティーだ

突然の開催で今日来られなかった仲間もいるが

彼らとは忘年会で多いに語らうとしよう!」

 

(加賀)

「それでは皆さん、グラスを持って‥‥

六本脚鎮守府と天龍児童園の勇者達に!」

 

(謎の提督)

「勇者達に!」

 

(ジョニー一等憲兵)

「乾杯!メリークリスマス!」

 

(一同)

「メリークリスマス!!」チーン♪

 

 

‥‥ワイワイガヤガヤ‥‥

 

 

(ジョニー一等憲兵)

「やあ六本脚の諸君、我々の招待を受けてくれて

感謝するよ」

(へたれ提督)

「礼を言うのはこちの方さ隊長、忘年会も近いと

いうのにこんな事までしてもらって‥‥」

(ジョニー一等憲兵)

「いや、君達もそうだが児童園の彼らも立派だ

彼ら小さな勇者達の労を是非労いたいと思ってね」

(川内)

「隊長ー、お仕事お疲れ様、今日はありがとね♪」

(ジョニー一等憲兵)

「おう、川内も良く来てくれたな」

(加賀)

「楽しんでいってね」

(川内)

「ありがとう加賀さん」

 

(天龍児童園の勇者達A)

「すごい!僕達!天憲隊に勇者って言われた!」

(天龍児童園の勇者達B)

「何だかテンションアゲアゲ!」

(防空棲姫)

「ウフフ♪‥‥ソウネ♪ミンナ頑張ッタモノ♪」

(長波)

「おい!見ろよ噂の防空棲姫だぜ!なあっアンタ

一緒に写真とろうぜ!」

(防空棲姫)

「エエ!?‥イイケド」

(風雲)

「ちょっと長波!いきなり不躾なお願いを!!」

(長波)

「よーし!ちびっこ達も一緒に写真とろうぜ♪」

(風雲)

「しょうがないわね、じゃあ貴女も一緒に♪」

(ガンビア・ベイ)

「ベイッ!?良いんですか?」

(長波)

「もちろん!はいチーズ♪」

(天龍)

「おいコラ!!俺も入れろ!!」

 

(川内)

「提督聞いた?アタシ達勇者だって、役目として

やっただけなのにね」

(へたれ提督)

「何ともこそばゆいなぁ、この面のどこが勇者

なんだ?」

(能代)

「提督、凄い人達が集まっていますね、これを

ジョニー隊長は私達の為に‥‥」

(へたれ提督)

「ああ、本当にありがたい限りだ、どこかで

この恩を返さないとないかんな」

(能代)

「先ずは今回の依頼をテキパキと片付けて

期待に応えないといけませんね?」

(へたれ提督)

「確かにな、能代も頼りにしてるよ」

(能代)

「お任せください♪」

(R.Nishida提督)

「折角のクリスマスパーティーなのに固いね

君等は?」

(へたれ提督)

「ニシダさん!?きてくれたのか!」

(R.Nishida提督)

「他人の為にクリスマスを棒に振った物好きが

いると聞いてね、恩義を感じるのは悪くない

けど、半分はジョニ憲さんが好きでやってる

事だからね、あまり難く考える必要はないと

思うよ、小生なんか我が家気分でリラックス

しまくりだし♪」

(矢作)

「提督は、もう少し緊張感があった方がいいと

思うわ!」

(R.Nishida提督)

「アイヤー、そう突っ込まれたかぁ~」

(能代)《六本脚》

「‥‥矢作!」

(矢作)

「メリークリスマス♪そちらの能代姉さん♪」

(R.Nishida提督)

「やあ、君が六本脚の能代だね、噂はかねがね

聞いてるよ、とても優秀らしいね

家のメガフロートにも阿賀野型姉妹がいて皆

優秀なんだが、それに負けない位のの技量の

様だね‥‥」

(能代)《六本脚》

「そんな‥‥でも、ありがとうございます!」

(阿賀野)

「キラリー♪阿賀野も居るわよ♪」

(能代)《六本脚》

「あっ‥阿賀野‥‥姉‥‥」

 

 

六本脚鎮守府所属の「能代」は、実はこれまでの

所属鎮守府で姉妹達と一緒になった事が無かった

無論それは能代に責任があることでは無かったが

それにより「ある事件」が起こり、それが能代の心

に暗い陰を落としていた‥‥

へたれ提督はその過去を詮索した事は無かったが

姉妹に対する能代の複雑な思いは何かしら

感じていた‥‥

 

 

(酒匂)

「メリークリスマス♪酒匂だよ、能代ちゃん♪

宜しくね♪」

(能代)《六本脚》

「酒匂も来てくれた‥‥ていうことは‥‥」

 

 

振り向くと、彼女はそこにいた‥‥

 

 

(能代)《ニシダ》

「第二水雷戦隊旗艦、ニシダ・メガフロート鎮守府

所属、『能代』です、宜しくどうぞ、へたれ提督!

そして‥‥もう一人の私♪」

 

 

同じ鎮守府で姉妹と共に過ごす事ができる

もう一人の自分が目の前にいる、不思議と能代は

心が温かくなるような気がした‥‥

 

 

(能代)《六本脚》

「‥‥よかった‥」グスッ

(能代)《ニシダ》

「‥えっ?‥」

 

(能代)《六本脚》

「‥‥ううん、何でも‥‥あっ紹介が遅れたわね

海軍特別警察隊、PMC六本脚鎮守府所属

軽巡『能代』です、宜しくどうぞ!」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

(能代)《二人共》

「「‥ウフフ‥‥アハハハハ♪」」

 

(酒匂)

「能代ちゃん達、何が可笑しいんだろ」

(矢作)

「能代姉さん達にしか分からない事かもね」

 

(阿賀野)

「‥うーん、ねえ『へたりんこ』♪あの能代と

お話させて貰えないかなぁ?」

(へたれ提督)

「へっ!へたりんこぉ!?‥まぁ構わないが」

(R.Nishida提督)

「よその提督になんつー呼び方だ!?」

(阿賀野)

「やったー♪能代、行こう♪」

(能代)《六本脚》

「あっ‥提督、少し失礼します!」

(へたれ提督)

「おう、一杯話してこい」

 

(R.Nishida提督)

「いつもはちゃらんぽらんに見えるが流石は

長女だな、何かを察したんだろうな」

(へたれ提督)

「ニシダさん、あの姉妹を連れて来てくれて感謝

するよ、ありがとう」

(R.Nishida提督)

「いやいや、礼には及びないよ、俺だってあんな

予想はして無かったから、まあ楽しみなよ♪」

 

(へたれ提督)

「過去がどうにせよ能代の気持ちが少しでも

晴れれば良いんだが‥‥」

(川内)

「‥ねえ、提督?」

(へたれ提督)

「うん、どうした?」

(川内)

「‥‥へたりんこ‥‥」

(へたりんこ提督)

「‥‥お願いだからやめちくり!」

 

 

SUM提督、白菊提督、夏夜月提督、二等憲兵吸血鬼

を含め、やはり何人かの提督が来ていなかった

本来なら年末の末なのだ、忙しいのは当然であり

この時期にこのようなパーティーを開いて貰えた

そして参加して貰えた事自体、幸せな事なのだ‥‥

彼らとは忘年会で語り合うとしよう

 

 

(ITHACA提督)

「ヤッホー、呼ばれて飛び出てトランスフォーム!

ショットガン提督、ITHACAだよ!」

(川内)

「どこかで聞いた様なフレーズだなあ‥‥」

(へたれ提督)

「呼ばれて飛び出てゲシュタム・アウト‥てか?」

 

(デストリア)

「‥‥へっくちゅん❤!」

(シュバリエル)

「あら?デストリア、風邪かしら‥‥」

 

(へたれ提督)

「ITHACAさんも来てくれたんたな、嬉しいよ‥‥

ていうか元気無いんじゃないか?」

(ITHACA提督)

「そんな事は無いよ~吹雪とも一緒だし」ゲッソリ‥

(吹雪)

「今日は宜しくお願いします♪」キラキラ✨✨

((へたれ提督・川内))

「「あっ、なーるほど」」

 

(武蔵)

「お初にお目にかかる、国防軍所属、戦艦『武蔵』だ

我が相棒がお世話になっている、貴公の事は

時雨達からもよく聞いている、中々面白い提督の

様だな」

(へたれ提督)

「(凄い貫禄、これが清霜憧れの武蔵か)こちらこそ

宜しく、今回の事は本当に感謝しているよ」

(清霜)

「武蔵さあーん!!」✨✨

(アンドロメダ)

「武蔵さんじゃん相変わらず威圧感ハンパ無いねぇ」

(武蔵)

「清霜よく来たな、良く頑張ってるそうじゃないか」

(清霜)

「えへへへー♪」✨✨

(武蔵)

「アンドロメダも相変わらずだな、まあ元気そうで

何よりだ」

(アンドロメダ)

「武蔵さんもいつも通り硬そうで良かったよ」

(へたれ提督)

「そりゃあ戦艦だから硬いだろ?」

(清霜)

「‥‥ねえ、三人とも来て♪」

(川内)

「うん?清霜どうしたの?」

(アンドロメダ)

「きよし?武蔵さん居るからってハイテンション

過ぎ‥‥」

 

(清霜)

「武蔵さん、改めて紹介するね、清霜の‥‥

パパとママと‥‥お姉ちゃん♪!」

(アンドロメダ)

「おっ!‥‥おね!?」

(川内)

「清霜‥‥ウフフ♪紹介してくれてありがとね♪」

(へたれ提督)

「あー、只今ご紹介にあずかりました‥パパです」

(武蔵)

「‥‥ウワハハハ!!話には聞かされていたが

本当に面白いな!!‥‥清霜、良かったな

素晴らしい家族に巡り会えて」

(清霜)

「はい♪!清霜は皆の事が大好きです♪!」✨✨

 

(へたれ提督)

「‥‥やべえ‥俺、泣きそうだ‥」

(川内)

「止めてよ提督‥‥アタシまで泣けて‥‥」

(足柄)

カツカツ「‥‥それから絡み付いた提督の触手がね‥

‥‥て、アンタ達!何で揃って泣いてるの!?」

(アンドロメダ)

「‥‥おね‥‥おね‥‥」ポカーン

(羽黒)

「‥‥メダ子さんは思考停止してますね

清霜ちゃん?何があったの?」

(清霜)

「えへへへー♪内緒♪」

(時雨)

「何だか楽しそうだね、僕達も混ぜて

くれるかい?」

(夕立)

「『たわけ』さん達、楽しいパーティー

してるっぽい?」

(時雨)

「『たわけ』じゃなくて『へたれ』だよ!」

(夕立)

「‥‥ぽい?」

(足柄)

「‥事情を知らない人が聞いてたら、単なる

ディスり合戦にしか聞こえないわね‥」

(羽黒)

「へたれ司令官さん、改名された方が良いんじゃ

ないでしょうか‥‥」

(謎の提督)

「彼には彼の考えがあるんだよ、それよりお前等

なにげに俺の触手の話をしてたろ?」

(足柄・羽黒)

「❤てへペロ❤」

(謎の提督)

「(今夜はまとめてテイクアウトだな‥‥)」

 

 

能代が一人加わった阿賀野型姉妹の談笑‥‥

イレギュラー艦娘達の様々な雑談‥‥

比較的和やかなクリスマスパーティーであった

しかし、どこにも嵐を起こす例外がいる‥‥

 

 

(陸奥)

「あらあら~素敵な殿方ね♪国防軍の『陸奥』よ♪

宜しくね♪」

(足柄)

「出たわね!!お色気ムンムンセブン!!」

(羽黒)

「司令官さんに色目を使うのは止めて下さい!!」

(川内)

「提督をつまみ食いなんかさせないよ!!」

(へたれ提督)

「おいおい!!おまえら‥‥」

(謎の提督)

「俺らを信用できへんのか!?」

(陸奥)

「そんな事しないから安心して♪私はジョニーに

身も心もささげてるから、ね♪」

 

(ジョニー一等憲兵)

「へっくしー!!‥ズルッ‥ん?加賀さん?」

(加賀)

「‥‥何故か分かりませんが、頭に来ました!」

(ジョニー一等憲兵)

「( ゚д゚ )‥‥なぜ?」

 

(陸奥)

「ところで一つ伺っても良いかしら?」

(川内)

「ムーー!」ギュウウー(へたれ提督の腕を掴む)

(へたれ提督)

「おっ、‥‥おう構わんが、何かな?」

(清霜)

「(焼きもちを妬くママって、何か可愛い‥‥)」

(陸奥)

「心配しないで、一応サプライズとしてご招待した

筈なんだけど、貴方達がここに来たときあまり

驚かなかったから‥‥返ってご迷惑じゃなかっか

かしら?‥‥と思ってしまって」

(へたれ提督)

「いやいやそんな事は断じて無いよ!俺達全員

本当に楽しんでるし、感謝してるんだ!

ただ、会場に入る前に想像出来てしまってね」

(陸奥)

「あらあら、先に分かってしまったの?」

(へたれ提督)

「いやその‥‥あるものを見てね‥」チラッ

(夕立)

「うん、たわけさん?どうしたっぽい?」モグモグ

 

 

サンタ帽子を被りながらケーキをほおばる夕立を

へたれ提督は思わずチラ見する‥‥

そういえばこの帽子を被って出迎えに来たん

だっけ‥‥

 

 

(時雨)

「‥‥ねえ夕立?‥‥」

(夕立)

「ぽい?」

(時雨)

「まさかその帽子を被ったまま出迎えに行った

んじゃ無いよね?」

(夕立)

「夕立はずっと被ってたぽい、まずかったっぽい?」

(陸奥)

「‥‥こんな所に落とし穴があった訳ね‥‥」

(時雨)

「それじゃクリスマス関係のイベントだって

簡単に想像出来てしまうじゃないか!」

(夕立)

「あっ、これでばれたっぽい?」

(時雨)

「‥‥君には失望したよ‥‥」

(アンドロメダ)

「まあまあ!、私等楽しんでるんだからそれで

良いじゃん♪」

(羽黒)

「ムーー!」ギュウウー(謎提の腕を掴む)

(謎の提督)

「羽黒、いつまでくっ着いてる?」

 

 

クリスマスパーティーは和やかな談笑から

アトラクションの応酬となってきた

これは来るべき忘年会へのリハーサルとも

言えなくもなかった‥‥

 

 

(那珂)

「先ずは那珂ちゃんが歌って盛り上げまーす♪」

(神通)

「ふふ♪流石那珂ちゃんね‥‥あら?」

 

 

那珂の曲が始まるが早いか、ステージに

バックダンサーが揃い立った

羽黒、漣、神風、龍驤、デストリア、イナヤ

キングオブドラゴン、UXー01、ペールギュント

そして天龍児童園の子供達と、恥ずかしながらも

参加するガンビア・ベイと防空棲姫、それを見て

黙っていられず飛び入りで参加する深雪と清霜と

マンジューシャカ、そして阿賀野に夕立に吹雪

さらには、無理矢理引っ張ってこられた曙と

何故かキレキレのダンスを舞う不知火‥‥

 

 

(那珂)

♪♪ こいの 2-4-11 ♪♪

(提督達)

《チャチャ!》

(天龍児童園の子供達)

♪♪ はーとが たかなるーの ♪♪

(イナヤ、UXー01、阿賀野、夕立)

♪♪ にゅうきょしても おさまらない ♪♪

(防空棲姫、ガンビア・ベイ)

♪♪ ドオーシタラ いいのベイ~ ♪♪

 

 

(天龍)

「何だこりゃあー!?那珂の奴いつの間にちび達を

仕込んだんだ!?」

(足柄)

「しかも振り付けも完璧じゃない、おまけに羽黒

まで‥‥恐い娘‥‥」

(矢作)

「姉さん‥‥任務もこれくらい真剣に取り組んで

欲しいわね‥」

(川内)

「加賀さんは歌わないの?『加賀岬』」

(加賀)

「忘年会まで取っておく事にするわ」

 

 

ミニコンサートが始まるど同時に

リンガの黒潮と、トミー・ザワが何かコソコソ

話し始めた、これは何を意味するのか‥‥

 

続いては子供達がクリスマスパーティーのお礼

として、施設訪問で歌った唄を披露する事に‥‥

 

 

♪♪ まっかなおはなの アカハナさんは ♪♪

 

(マットアングラー)

「コメントに困る唄ですね‥‥」

 

♪♪ とてもうれしそうにおはなししてる ♪♪

♪♪ でもそのサンタは とーねー  ♪♪

 

(利根)

「我輩がサンタじゃと!?照れるのぉ♪」

 

♪♪ あおき ○なさく だーいち ♪♪

♪♪ けだかき わが○きょおーよ ♪♪

♪♪ ひ○け かんきの うたー  ♪♪

 

(謎の提督)

「やめやめー!!こら座乗艦コンビ!!

何とかせーやー!!」

(デウスーラ)

「おお!何だか『みなぎって』来たわー!!」

(足柄)

「それは私のセリフよ!!」

(デスラー艦)

「春にまいた種が芽を出した気分ですわ♪」

(R.Nishida提督)

「ハハハ、子供達も中々オツなことをして

くれるねぇ♪」

(ITHACA提督)

「全くだ、思わず気分が高揚するなぁ」

(曙)

「クソ提督!私まで踊るハメになったじゃない!」

(ぼのたん提督)

「俺は知らないよ!でも‥‥顔を真っ赤にして

恥ずかしながら踊るぼの‥‥チョーカワイイ!!」

(曙)

「///きいーー!!///」ポカポカ!

(クロード提督)

「君等二人、仲直りは済んでたみたいだね」

(金剛)

「いつもの平常運転に戻ったデース」

(不知火)

「提督、不知火のダンスはいかがでしょう」

(クロード提督)

「一番キレキレだったぞ、いつの間に練習してた?」

(不知火)

「何も、普段の鍛練の賜物です」フンス!

(金剛)

「‥‥コイツは油断ならないネー」

 

 

子供達の唄はある意味清涼剤となって、提督達や

艦娘達へのささやかなクリスマスプレゼントと

なった‥

 

 

(那珂)

「さぁ!盛り上がって来たところでー♪!!」

(神通)

「ちょっと那珂ちゃん!?いつの間に司会進行

なの?それも暴走気味じゃない!」

(那珂)

「へーきへーき♪今からスーパーステージ!

那珂ちゃんメドレー怒涛の100連発だよ♪」

(神通)

「ちょっと那珂ちゃん!酔っ払ってるの!?」

 

ドオオーーーーーーン!!!!

 

(那珂)

「おうっ!?」

 

キィィィーーン(マイクが鳴る音)

 

(サラトガ)

「‥私の唄を‥聴けぇぇぇーーーー!!!!」

 

(へたれ提督)

「あいつ酔っ払ってる!!誰だよサラ子に

酒飲ませたのは!?」

(那智)

「ん~?まずかったかな?」(どぶろく)

(川内)

「サラ子の酒癖はある意味ぶっ飛んでるんだよ!」

 

(シュバリエル)

「‥私の唄も‥聴けぇぇぇーーーー!!!!」

 

(デストリア)

「キャーー♪シュバリエル姉様ーー♪」

(謎の提督)

「あかん!!ダブル酔っ払いシェ○ルや!!」

 

 

♪♪ タ○ジュンすぎてメイ○イ1000% ♪♪

♪♪ アイマイ○のはゲンカイ1000%  ♪♪

♪♪ 不条理な裏○ I show you my  ♪♪

♪♪ all ○nd give you reason to love ♪♪

 

 

(デストリア)

「♪キャーキャー❤♪」

(UXー01)

「♪キャーキャー❤♪」

(へたれ提督)

「そこの二人!『うちわ』なんか用意してたのか?」

(神通)

「ははっ‥‥でも、素敵なステージですね」

(清霜)

「うんっ!二人とも格好良い♪」

(謎の提督)

「ん?どうした那珂?」

(那珂)

「‥‥那珂ちゃん‥‥頑張ったもん‥」グスン

(川内)

「あーっ、よしよし」

(デストロイヤー)

「この酒はシュバリエルにはキツいか‥」(ウォッカ)

 

 

パーティーはいつしか宴に変わっていた

こうなると一席ぶち上げたくなる者も当然出てくる

 

 

(黒潮)

「リンガの『黒潮』や、よろしゅーな♪」

(トミー・ザワ)

「コックの『タムラ』です、世の中で一番興奮する

物といえば?」

(黒潮)

「このパーティー『三日遅れのクリスマス』やね♪」

(トミー・ザワ)

「うん間違いないねー」

 

(龍驤)

「このウチを差し置いて!漫才コントとはどういう

つもりやー!!?(怒)」

(神風)

「龍驤さん!落ち着いてください!!」

(シェフィールト)

「何か二人でコソコソやってると思ったら‥‥」

(衣笠)

「ネタのすり合わせしてた訳ね‥‥」

 

(トミー・ザワ)

「それでは三日遅れのクリスマスにちなんで私も一曲」

(黒潮)

「はぁ!?歌うの?何なんそのいきなりの展開!?」

(トミー・ザワ)

『♪三日おくれの 便りをのせーて♪』

(黒潮)

「始まっとる!!カラオケ大会とちゃうで!!」

(トミー・ザワ)

『♪船ーがー 行く行くー 波浮港ー♪』

 

(龍驤)

「『あんこ椿』やないかい!!クリスマスと

何の関係があるんや!!(怒)」

(神風)

「龍驤さん!悔しいからって場外から突っ込むのは

止めて下さい!!」

 

(黒潮)

「はぁー、エライお上手ですねぇー」

(トミー・ザワ)

「いやいや、大した事ないって♪」

(黒潮)

「アンタ本気にしとったんか!!?」

(トミー・ザワ)

「えー!褒めてくれたんじゃないの!?」

(黒潮)

「下手や下手!!アンタの唄は!!」

 

(花田少将)

「この人達はいつ来ても賑やかだな、年中何かの

イベントをやってるみたいだよ」

(祥鳳)

「花田少将も大分染まったんじゃないですか?」

(花田少将)

「やあ祥鳳、阿賀野達だけじゃなく君も来てた

んだね」

(祥鳳)

「はい、私はあの人の筆頭秘書艦ですから」

(花田少将)

「俺は空母娘が特に好きだが、それを差し引いても

君の様な奥方を持ててNishida提督は幸せだと

思うよ」

(祥鳳)

「フフ♪ありがとございます♪」

(飛龍)

「こんにちは祥鳳さん、少将が鼻の下延ばして

なかった?この人空母には目がないから」

(花田少将)

「何だそりゃ!?」

(祥鳳)

「大丈夫ですよ♪今日は飛龍さんだけ?」

(飛龍)

「ええ、そうよ!こんな機会中々無いからね!

お互い楽しんでいきましょ♪」

 

 

 

こうして宴とかしたクリスマスパーティーも

やがて終わりをむかえる‥‥

最後にジョニー隊長からの忘年会に向けた挨拶と

加賀から児童園の子供達にクリスマス

プレゼントが配られてパーティーは終了した

 

各鎮守府は、一泊して帰る者、その日のうちに

帰途に着くものと様々であったが

六本脚鎮守府の面々は横須賀に留まる事に

なった、次期輸送作戦の最終調整と観光を

兼ねて、忘年会までここにいる事になったので

ある‥‥

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

夜になった、国防軍と横須賀に残った一部の

艦娘達が観光を兼ねて横須賀の町に繰り出して

いた、勿論分隊単位での集団行動である

 

周辺施設やショッピング街、食べ物の店など

横須賀の町を歩くと、ここが海軍基地と深い

係わりを持ち続けた町だというのがよく分かる

 

清霜とアンドロメダの分隊は夕食を終えて

少し小高い丘の展望台から、横須賀の夜景と

横浜まで続く巨大な基地群、鎮守府群を

眺めていた

 

 

(清霜)

「すごーい!これが横須賀の海軍基地かぁ!!」

(アンドロメダ)

「まあ海軍基地ばかりじゃないけどね」

(清霜)

「‥メダ子ちゃんは、ここから来たんだね」

(アンドロメダ)

「そうだよ、艦娘としてのメダ子はここで

生まれたの」

(清霜)

「メダ子ちゃん程の艦娘を誕生させたんだもの

ジョニー隊長ってやっぱり凄いんだね♪」

(アンドロメダ)

「それを手なずける加賀さんはもっと凄いけどね」

 

 

巨大な基地群は、弩田舎のちっぽけな六本脚鎮守府

とは訳が違った、というか比べるのもおこがましい

それ程の圧倒的なスケールであった

 

 

(武蔵)

「どうだ清霜、横須賀の感想は?」

(清霜)

「武蔵さん、凄いです!それ以外に言葉が出ません」

(アンドロメダ)

「まあね、普段の六本脚に慣れてるとね」

(武蔵)

「アンドロメダ、『山高きが故に貴からず』だ!

お前達の提督が指揮する鎮守府だ、もっと胸を張れ」

(アンドロメダ)

「別に馬鹿になんかしてないし!!」

(武蔵)

「まあデカいのは認める、ここは海軍基地や鎮守府

だけでなく、連邦の宇宙艦隊の基地や空軍基地

陸軍のMS部隊も多く在籍している、それに加え

我々国防軍だ、北米のノーフォークと並んで

世界最大の軍港となるのも当然だろう」

(清霜)

「‥‥ねえ武蔵さん‥‥」

(武蔵)

「どうした?」

(清霜)

「‥‥あの光の中に‥‥どれだけの艦娘が

いるんだろうね?」

(武蔵)

「そうだな‥正確な数は私にも分からん‥‥」

(清霜)

「‥ねえメダ子ちゃん‥メダ子ちゃんはあの沢山の

光の中から、沢山の艦娘の中から一人選ばれて、

清霜達に会いに来てくれたんだよね?」

(アンドロメダ)

「あーっ‥‥まあ言ってみればそういう事かな?」

(清霜)

「パパが言ってた、艦娘との出会いは運命と縁だって

清霜はメダ子ちゃんに出会えたこの縁をずっと

大切にしていたい‥‥」

(アンドロメダ)

「へ?‥きよし‥」

(武蔵)

「‥‥‥‥」

(アンドロメダ)

「(きよし‥何だか最近おかしいよ!加賀さんが

来た時からは特に‥‥)」

 

 

(ジョニー一等憲兵)

「思った以上に賢い娘だったな清霜は‥」

(加賀)

「彼女だけでしょうね、この事に気づいてるのは

六本脚鎮守府にとってアンドロメダはもう家族

そのものだから、いるのが当たり前になっていて

誰も忘れていると思うわ

まあアンドロメダ本人が気づいていないから

無理もないでしょうけど」

(ジョニー一等憲兵)

「そうだな、で、加賀さんはそれで良いのかい?」

(加賀)

「あの人達はは信用出来るし、それが最善だと

思うわ、貴方も同じ考えではなくて?」

(ジョニー一等憲兵)

「アンドロメダ本人がそれを望むならな

大切なのはあの二人の意思、そして二人が幸せに

なれるかだ」

(加賀)

「‥‥そうね‥」

 

 

清霜以外の全員が、アンドロメダさえ忘れ切って

いる事実‥‥

アンドロメダの、六本脚鎮守府への派遣期限が

もうすぐ切れようとしていた‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

同時刻、海辺の公園

 

 

(川内)

「はい提督、コーヒー」

(へたれ提督)

「おうサンキュー♪」

(川内)

「可愛い嫁が買ってきたコーヒーだよ♪

感謝して飲むがよいぞ♪」

(へたれ提督)

「へへー、感謝してますじゃ!」

(川内)

「うむっ、よろしい♪」

 

 

海辺の公園はある程度、軍港が見渡す事ができる

彼等が乗ってきたUXー01は微かに艦橋が見えた

 

 

(へたれ提督)

「凄いな川内、俺達にこんな日が来るとはな」

(川内)

「数年前のアタシ達には想像も出来なかったね」

(へたれ提督)

「ああ、きっとな、そしてこんな形で横須賀に

戻って来る事もな‥‥」

(川内)

「嫌な事も辛い事も沢山あったけど、提督と二人で

生き抜こうと、精一杯やった場所でもあるし‥‥

アタシには思い出深い場所だよ」

(へたれ提督)

「お前がいてくれたからやれたんだ‥‥」

(川内)

「ほらまたぁそういう事言う!お互い様でしょ♪」

 

 

もうすぐ年が明ける、そして大きな作戦も

中々腰が落ち着かない六本脚鎮守府一同であるが

皆が元気でいれば乗り越えられるだろう

 

 

(川内)

「提督、来年も‥よろしくね♪」

(へたれ提督)

「一生よろしくだ川内!」ギュッ

(川内)

「‥‥うん❤‥‥」

 

(トミー・ザワ)

「ハハハ、ちょっと何言ってるか分からない‥‥」

(へたれ提督・川内)

「///だあああーー!何でここにぃーー!?///」

(衣笠)

「んもう!!ムードが台なしじゃない!!」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

明けましておめでとうございます

新年始めの投稿なのにクリスマスネタです

今回もお読み頂きありがとうございます

 

クリスマス前から書きはじめていた筈が

これを投稿した現在はすでに年越し後で

時期外れになってしまいました

 

ネタアイデアを提供してくれたジョニーさん

ありがとうございました

また、ジョニーさんとのやり取りの中であった

アンドロメダの移籍に関するネタもここで

盛り込んで行きたいと考えています

これについてもジョニーさんありがとうです

 

 

提督の皆さん、本年もよろしくお願いします

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

     [出演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

花田少将(連邦統合海軍省査察局)

R.Nishida提督(ニシダ・メガフロート鎮守府)

ITHACA提督(ITHACA M37鎮守府)

カルド(リンガ特設連邦鎮守府)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

榛名(国防軍・天憲隊)

大和(国防軍・天憲隊)

陸奥(国防軍・天憲隊)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

曙(ぼのたん呉鎮守府)

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

祥鳳(ニシダ・メガフロート鎮守府)

吹雪(ITHACA M37鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

レイオス(リンガ特設連邦鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

UXー01(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

阿賀野(ニシダ・メガフロート鎮守府)

 

天龍(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

龍驤(謎の鎮守府)

イナヤ(謎の鎮守府)

キングオブドラゴン(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

マットアングラー(謎の鎮守府)

黒潮(リンガ特設連邦鎮守府)

ハーフビーク(ぼのたん呉鎮守府)

ヴァナディース(ぼのたん呉鎮守府)

能代《ニシダ》(ニシダ・メガフロート鎮守府)

矢作(ニシダ・メガフロート鎮守府)

酒匂(ニシダ・メガフロート鎮守府)

風雲(ニシダ・メガフロート鎮守府)

 

天龍児童園の子供達

通りがかりの少年

 

衣笠(六本脚鎮守府)

石川島 村雨(六本脚鎮守府)

シュバリエル(謎の鎮守府)

武蔵(国防軍・天憲隊)

長波(ニシダ・メガフロート鎮守府)

 

神通(海特警・B級エージェント鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです


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姉妹誕生 ー前編ー

年越しと新年の行事が終わって
いよいよ小笠原への輸送作戦の本格準備が
開始された
そんな中、ある理由により神戸に向かった
一行は、予想外の戦闘に遭遇する‥‥


【へたれ提督】

「総員出撃!!合戦準備!!夜戦に備えだ!!」

 

【川内】

「ヨーソロー!!清霜!メダ子!行くよ!!」

 

【清霜】

「はい!!」

 

【アンドロメダ】

「了解!!」

 

【へたれ提督】

「春馬!俺も出る!ユークスを頼むぞ!!」

 

【石川島 春馬】

「ラジャー、任せてくれボス!」

 

【へたれ提督】

「デストリア!シュバリエル!君達もユークスを

守ってやってくれ!!」

 

【デストリア】

「任せて下さいデス!!」

 

【シュバリエル】

「お任せ下さい!!」

 

【UXー01】

「みんな!!気をつけて!!」

 

【足柄】

「来たわね!この憂さを晴らしてやるわ!!」

 

【川内】

「足柄さん!頼りにしてるよ♪!」

 

【足柄】

「言われるまでもないわ!みなぎってきたわ!!」

 

【カルド】

「よっしゃあ!汚名返上のビッグチャンスだぜ!!」

 

【赤城】

「夜戦なら‥‥搭載機換装を急いで!!」

 

【時雨】

「夕立!僕達も行くよ!!」

 

【夕立】

「当然!!パーティー始めるっぽい♪!」

 

【シェフィールト】

「勝負なら受けて立ちます!!」

 

【ガンビア・ベイ】

「ハワワッ‥皆さん待ってベイ!」

 

【ペールギュント】

「後ろがつかえているのです!早くするのです!」

 

【衣笠】

「トミー!行ってくるね!!」

 

【トミー・ザワ】

「飯が冷める前にもどってこいやぁー!!」

(高田調)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

キュキュキュキューーンべべべーーー

 

    『姉妹 誕生 ー前編ー』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

次元潜航艦『UXー01』側面のハッチが開き

艦娘達が弾かれた様に次々と出撃していく、そして

『ドダイ・マリン』に搭乗してへたれ提督も出撃

していった‥‥

 

 

【へたれ提督】

「ユークス!状況は!?」

 

【UXー01】

『ミノフスキー濃度がやけに濃くなってるから

感温センサーと通信傍受の情報だけど、確認されてる

だけで10個戦隊はいるわよ!!』

 

【へたれ提督】

「この狭い水域に10個戦隊だと!?」

 

【川内】

「最低でも10個戦隊‥‥て事ね?」

 

【へたれ提督】

「軍司殿、貴官の見立ては?」

 

【カルド】

「一言で言えは罠だが、目的はそれだけじゃないな‥

俺達だけを罠にかけるにはこの戦力は大袈裟過ぎる

こんな内海に戦力を集中すれば他の鎮守府から

袋叩きにあうのは素人でも分かる事だ

第一、俺達の目的地は最近分かったばかりだ‥‥

俺達そのものを待ち伏せしてたと言うよりは

連中には本来の攻撃目標があり、騒ぎを聞き付けて

駆けつけた救援艦隊を行きがけの駄賃で待ち伏せ

する‥‥と考えるのが自然かな」

 

【衣笠】

「それなら外洋で待ち伏せした方が良くない?

美味く行けは私達の背後を取れるし、不利なら

撤退も容易だわ!

どこが目標か知らないけど、数だって多いし

戦力を目標達成と待ち伏せに振り分ける事も

出来るじゃない?

どうして自分達からわざわざ袋小路になる様な

待ち伏せなんか‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥連中が撤退を選択肢に入れていればそうなるな」

 

【清霜】

「‥‥え?、パパ!それってまさか!」

 

【カルド】

「そういう事、奴らは自身の生還は度外視で相手に

可能な限りのダメージを与える方を優先してる

訳だ、外洋なら奴らにも俺達にも撤退のチャンスが

あるが、内海に入ればそう簡単にはいかないからな」

 

【時雨】

「‥‥そこまでしても攻撃しなきゃならない物がこの

先にあるって事になるね(まさかとは思うけど)」

 

【川内】

「ねえ提督、この状況って何かに似てない?」

 

【へたれ提督】

「ああっ、インド洋の時と同じだな」

 

【足柄】

「フフ、上等じゃない!!罠だろうと捨て鉢だろうと

まとめて食い破ってやればいいのよ!!」

 

【アンドロメダ】

「おおー、やる気十分じゃん!」

 

【へたれ提督・川内】

「「頼りにしてまーーす♪」」

 

【足柄】

「ハモらないの!!提督ならともかく、あんた達に

頼られても気力が湧かないから、今回はきよしの為に

頑張るとするわ!!」

 

【清霜・アンドロメダ】

「「頼りにしてまーーす♪」」

 

【足柄】

「‥‥まったくもう‥‥///」

 

【赤城】

「皆さん!慢心は駄目です!敵が来ますよ!」

 

【ガンビア・ベイ】

「はわわわ、かっ‥艦載機スタンバイ!!」

 

【夕立】

「ぽいー♪夕立がMVPになって隊長に褒めて貰うっぽい」

 

【時雨】

「今はそれどころしゃないよ!」

 

 

 

UXー01と海特警・国防軍の混成チームは現在

夜の紀伊水道に入り、ここから北上しようとしていた

彼等彼女等の目的地は神戸である

紀伊水道から大阪湾にかけて少なくとも5個戦隊以上の

深海棲艦が出現し、沿岸地域に散発的に攻撃を加えて

いるとの報告が入ったのはつい先ほどであった

 

神戸の大型造船ドックには、国防軍が小笠原に配備予定

の強襲揚陸艦が間もなく完成予定であった

最もこれは出発時に初めて知らされた事で、場所も

建造の事実も極秘だった、神戸の作業にしても表向きは

大型コンテナ船の同時建造となっていた‥‥

 

彼等は時雨の案内で、建造の進捗具合を確認し

横須賀への回航手順を検討する為にここに来た訳だが

途中で予想外の戦場に出くわしたのであった

 

 

【UXー01】

『司令官!前方にタ級を中心とした砲戦部隊!!‥‥

T字を切られてるわ!、それと左舷からも一個戦隊が

接近中!!』

 

【へたれ提督】

「くそっ!ミノフスキー粒子は何かと厄介だな!」

 

【足柄】

「なら!接近戦に持ち込むまでよ!!どうせ向こうも

同じ条件でしょ!!」

 

 

 

夜間、しかもミノフスキー粒子が大量にバラ撒かれた

戦隊ではレーダーは役に立たずUXー01の感温センサー

と遠距離画像赤外線モニターが頼りであった

 

 

 

【川内】

「接近戦での夜戦なら本来はは望むところだけど‥‥

今は防衛戦だし、何よりあの娘達が‥‥」

 

 

【アンドロメダ】

「タ級が何さ!ショックカノンでイチコロじゃん!」

 

【清霜】

「メダ子ちゃん!慢心は駄目だよ!‥でもメダ子ちゃん

ならいけるよね♪」

 

【アンドロメダ】

「もっちー!♪」

 

 

【川内】

「(‥‥どうする?相手の戦力がこうも不透明じゃあ

戦力を分散させるのは‥あの娘達に何かあったら‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥夕立、ちょっとこっちに」

 

【夕立】

「ぽい?」

 

【川内】

「‥‥提督?」

 

【へたれ提督】

「‥川内、俺とお前、それに足柄と夕立の四人で

連中を食い止める、後は全員大阪湾に直行‥‥

てのはどうだ?」ポンッ

 

【川内】

「‥‥‥提督‥‥」キュン❤

 

【足柄】

「あーハイハイ!もう『のろけ』は良いから!!

それで良いんじゃない、この四人が集まれば

敵の10戦隊が20戦隊になろうと物の数じゃないわ」

 

【夕立】

「夕立もそれで良いっぽい!素敵なパーティー

始めましょ♪」

 

【川内】

「ありがとう‥‥よーし!夜戦の時間だよ!!」

 

 

 

流石に戦闘狂達の言うことは違った、川内と足柄の

強さは言うまでも無いが、夕立も時雨も国防軍の

部隊長クラス、実力は折り紙付きだった

確かにあの程度の数の敵なら物の数では無かった

へたれ提督が足を引っ張らないなら‥‥

【へたれ提督】

「ナレーションうるへー!!」

 

【川内】

「提督?どうしたの?」

 

 

 

‥とは言え味方が多い方がありがたいのも事実

その味方が丁度今到来した、左舷から接近中の

戦隊から無線が入る‥‥

 

 

 

【金剛】

『ミナサーン!ハッピーにゅーいよー♪』

 

【比叡】

『お姉様!それはもう古いです!』

 

【川内】

「!金剛‥さん!?比叡も!」

 

【利根】

『我輩もおるのじゃ!』

 

【筑摩】

『皆さん、協力しますね』

 

【金剛】

『ヘイ川内!「さん」付けはオバン臭くなるから

やめてって言ったネー!』

 

【川内】

「あっ‥ごめん‥‥金剛‥」

 

【比叡】

『へたれ提督、忘年会ぶりです、私とお姉様が

いれば絶対負けません!!』

 

【へたれ提督】

「比叡か!助かったぞ!!」

 

【利根】

『我輩もおるのじゃ!!』

 

【筑摩】

『利根姉さん、分かってますよ♪』

 

【足柄】

「賑やかなゲストのお出ましね」

 

【夕立】

「パーティーが盛り上がるっぽいー♪」

 

【時雨】

「‥‥そんな場合じゃ無いんだけどなぁ‥‥」

 

 

 

やって来たのは金剛達、リンガ部隊の最精鋭

水上打撃部隊の一部だった

こちらは別任務でリンガから本土までやって来た

所で、これまた予想外の戦場に出くわしたのだ

 

 

 

【UXー01】

『金剛!比叡!敵の位置情報をそっちに送るわね』

 

【金剛】

「ユークス、流石はガミラス随一の世話係デース」

 

【筑摩】

「それ褒めてるんでしょうか?」

 

 

 

UXー01から送られた敵の位置情報から射撃諸元が

組まれ、リンガ自慢の射撃同調装置に送られる

 

 

 

【金剛】

「全艦、同調射撃開始!目標、敵先頭艦!!」

 

【比叡】

「了解!気合い、入れて、撃ちます!!」

 

【金剛】

「速攻で仕留めるネ!ファイヤー!!」

 

 

 

四人の主砲が僅かな時差をつけて次々と火を噴いた

口径も射程も弾道特製も違う主砲弾を

同じ目標に同時に着弾させる事で最大限の効果を

狙った同調射撃である

 

目標にされた不運なタ級は最初の一撃で吹き飛んだ

敵も負けじと打ち返して来るが金剛達にはかすりも

しない、ミノフスキー粒子の障壁は深海棲艦にも

悪影響を及ぼしている様だ‥

 

 

 

【比叡】

「ユークスちゃん様々ね♪」

 

【金剛】

「イエス!ここは私達に任せるデース!」

 

【利根】

「だから我輩もおるのじゃー!!」

 

【筑摩】

「ハイハイ♪」

 

 

【へたれ提督】

「こいつは天祐神助だ!川内!編成を!」

 

【川内】

「ヨーソロー!メダ子と清霜はユークスと本隊を

率いて大阪湾に急行して!

提督とアタシ、それに足柄さんと夕立で、湾の

入口で敵を食い止めるよ!」

 

【清霜】

「ママ達を置いて行くの!?」

 

【川内】

「清霜、ママ達としては、あなた達の方が心配

なんだけどなー」ナデナデ

 

【清霜】

「‥‥でも!」

 

【川内】

「いい?清霜、大阪湾沿岸にも大勢人が住んでいる

のよ、深海の奴らの本当の目的は分からないけど

あの人達が危険にさらされているのは間違いない

それを救えるのは今の所アタシ達しかいないの」

 

【清霜】

「うん‥‥そうだけど‥」

 

【川内】

「ウフフ♪清霜は本当に優しい娘ね‥でも大丈夫

パパとママを信用して‥‥ね♪」ナデナデ

 

【清霜】

「勿論信用してるよ!」

 

【アンドロメダ】

「きよしは妙な所で真面目で心配性だねー」

 

【時雨】

「慢心するよりはマシだけどね」

 

【カルド】

「‥‥それじゃ俺も残るぜ、接近戦の夜戦なら

俺の出番しょ!どうだいお嬢さん?」

 

【清霜】

「‥‥カルドさん‥‥」

 

【アンドロメダ】

「見なよきよし、この面子を、どう見たって

私達より強そうじゃん?提督以外は」

 

【へたれ提督】

「大きなお世話だ!、清霜、メダ子、『神戸牛』は

美味いらしいぞ?ちゃんと腹を空かしとけよ!」

 

【清霜】

「‥‥パパ‥‥うん!!♪」

 

【赤城】

「カルドさんも、早く戻って来ないと貴方の分を

食べちゃいますよ!」

 

【カルド】

「折角の『神戸牛』だからそれはかんべん!!」

 

【川内】

「衣笠さんは二人のフォローを、時雨は

水先案内を頼むわね!」

 

【衣笠】

「衣笠さんにお任せ!」

 

【時雨】

「そこは僕に任せてよ!」

 

【川内】

「赤城さんとガンビアは夜間戦闘機で上空援護を

シェフは対潜警戒をよろしくね」

 

【赤城】

「夜間出撃ですが、一航戦の誇りお見せします!」

 

【ガンビア・ベイ】

「Yes‥‥やってみます」

 

【シェフィールド】

「はい!任務をやり遂げてみせます!!」

 

【川内】

「デストリア、シュバリエルさん、ユークスは

的が大きいから‥守ってあげてね」

 

【シュバリエル】

「ええ、この命に賭けても!」

 

【デストリア】

「ユークスちゃんには指一本触れさせないデス!!」

 

【川内】

「ペールは遠慮無用よ、好き放題撃ちまくって!」

 

【ペールギュント】

「了解なのです!立ち塞がる輩はどいつもこいつも

撃ち抜いてドン勝を頂きなのです!!」

 

【川内】

「フフ、頼りにしてるね♪」

 

【ペールギュント】

「ペールの本気を見るのです!!」

 

【トミー・ザワ】

『‥‥ペールたん‥‥』ボソッ

 

【ペールギュント】

「はにゃあああああーーーーー!!!!?」

 

【ガンビア・ベイ】

「ギャアアアアアーーーーー!!?」

 

【足柄】

「だぁーー!!うるさいわね!!何なの!?」

 

【へたれ提督】

「ペールのトラウマにガンビアがビビったんだ‥‥」 

 

【衣笠】

「トミー!そういうの止めなさい!」

 

 

 

あれから更に、2個戦隊の深海棲艦を撃破した

混成チームは、大阪湾の入口で二手に分かれた

 

本隊はアンドロメダが指揮を取ってUXー01共々

大阪湾に突入、深海棲艦を撃破しつつ神戸に向かう

 

別働隊は大阪湾の入口で深海棲艦を迎え撃つ

へたれ提督と川内、足柄と夕立とカルド、そして

後から合流してきた金剛、比叡、利根、筑摩も

加わり、強力な布陣となった、このメンバーに

迎え撃たれる深海棲艦こそ不運であった

 

 

 

【UXー01】

『司令官、鳴門海峡方面から敵が来るわ!

気をつけて!』

 

【へたれ提督】

「分かったありがとう、ユークス、用心しろ!」

 

【UXー01】

『大丈夫よ♪みんなもいるし、春馬さんもいるし

トミーはペールにボコられたけど何とかなるでしょ』

 

【へたれ提督】

「あいつの心配はしてない、また後でな」

 

 

 

おそらく待ち伏せしていたのだろう‥‥

鳴門海峡方面から複数の戦隊が高速で接近してきた

こちらの側配か背後を突こうとしていたかもしれない

 

 

 

【カルド】

「ご苦労な事だ、単分子カッターの錆にしてやるぜ!」

 

【筑摩】

「ここは通しませんよ~」

 

【利根】

「我輩はここにおるのじゃー!!」

 

【比叡】

「お姉様の邪魔は許さない!!」

 

【夕立】

「素敵なパーティー始めましょ♪」

 

【金剛】

「ワタシは食らい付いたら離さないネー!!」

 

【足柄】

「フフフ!みなぎって来たわ!さあ私を楽しませて

頂戴!!」

 

【川内】

「さあっ!私と夜戦しよ!!」

【へたれ提督】

「イッツ、ショータイム!!」

 

 

 

派手な夜戦が開始された

解き放たれた夜の野獣達が当たるを幸いに

深海棲艦を屠っていく‥‥

 

 

 

ーーーー

 

 

 

【アンドロメダ】

「うりゃああーー!!」

BUDUGWUUUUUUーーーーーーーーーー!!

 

【シュバリエル】

「主砲、副砲!撃てぇぇーーーー!!」

【デストリア】

「良く狙って‥‥ファイヤーー!!」

QWOOO‥‥BAHYUWUUUUUUーーーーー!!

 

 

 

夜の大阪湾、灯火官制など行われていない

比較的明るい湾内に、青と赤の光の帯が交差し

それに貫かれた深海棲艦が次々と撃破されていく

イレギュラー艦娘が撃ち出す、陽電子衝撃砲の

威力は深海棲艦には脅威であった

 

 

【衣笠】

「ほら!もう一発!!」

 

【ペールギュント】

「黙って星の屑になるのです!!」

 

【赤城】

「夜間戦闘機隊、攻撃を開始して!!」

 

【ガンビア・ベイ】

「あっ、アターック!!」

 

 

 

衣笠とペールギュントも遅れる事無く攻撃する

夜間出撃が可能な艦載機も、頭上から大口径の

機関砲で攻撃を仕掛ける

特にペールの怒りのメガ粒子砲の攻撃は凄まじく

狙われた深海棲艦には逃げ場が無かった

連中が自ら選んだ戦場のはずなのだが‥‥

 

 

 

【ペールギュント】

「嫌いなのです!!マスクのロリコン女なんか

ちっとも怖くなんか無いのです!!」ドコドコ!!

 

【UXー01】

『ちょっとペール!何ムキになってるのよ!!

‥‥ん?あれは‥‥星弾?』

 

 

 

明石海峡方面から複数の星弾が打ち上げられた

友軍の合図だ、すかさずUXー01も星弾を打ち上げる

同士討ちなどしてはたまらない

 

星弾は証明弾ともなって周囲の海面を照らし出す

軽巡(ヘ級)と駆逐(ロ級)からなる

水雷戦隊が背後に回り込もうとしているのが

見えた、すかさず時雨、清霜、シェフィールドが

これを迎撃する

 

 

 

【清霜】

「清霜が、皆を守るから!!」

 

【シェフィールド】

「フォークランドの様にはならない‥‥

この海域から出ていけー!!」

 

 

 

謎の鎮守府特製、120ミリ速射機関砲が火を噴き

ロ級を打ち砕く、その間隙を突いて時雨が

ヘ級との距離を詰める

背中に積んだ大口径の兵装には試験的に

ビームライフルが実装されていた

実戦で使用するのは初めてなので

時雨は至近距離で射撃する事にしたのだ

 

 

 

【時雨】

「ここは譲れない!!」

 

 

 

単独で突入して来る駆逐艦に魚雷は当たらない

ヘ級は艦砲で迎撃するが時雨は紙一重でかわす‥

時雨が背中の兵装を展開してもヘ級は回避行動

すら取ろうとしない、時雨は軽く溜息をつく

完全に落ち着きはらっていた‥‥

 

 

 

【時雨】

「この程度の技量でも何とかなると思っていたの

かい?だとしたら、君達には失望したよ!」

 

 

 

ビームライフルの二条の帯がヘ級と、その背後に

いたロ級を貫いた

 

 

【UXー01】

「明石海峡方面の友軍と連絡が取れたわ!

そちらの所属をどうぞ!」

 

【叢雲】

『邪魔よぉー!!(ドゴォー!)』

 

【UXー01】

「はいいいーー!?」

 

 

 

無線通話の向こうから、叢雲の雄叫びと爆発音が

飛び込んできた、

ぼのたん呉鎮守府からも援軍が到来したのだ!

 

 

 

【叢雲】

「救援要請とジョニー隊長からの連絡で駆け付けて

来たわ!私達の庭先で好き勝手はさせない!」

 

【UXー01】

『叢雲さん!じゃあぼのたん提督も来てるの?』

 

【叢雲】

「あいつはビスマルクやハーフビークの主力を

連れてこっちに向かってるわ、ここにいるのは

接近戦で戦えるから即出撃してきた者ばかりよ!」

 

 

やって来たのは叢雲と、ぼのたん呉鎮守府の名物

朝潮型駆逐艦娘からなる暗殺部隊、このうちの

朝潮、霰、荒潮、大潮の5人だった

沿岸部まで接近して砲撃しようとしていた

リ級等の深海棲艦を接近肉弾戦で血祭りに上げて

いたのだ‥‥

 

 

【UXー01】

『みんな!ぼのたん提督が援軍を送ってくれた

わよ!これでもう大丈夫よ!』

 

【アンドロメダ】

「ラッキー♪敵の数も残り少なくなって来たし

いけるでしょ♪」

 

【清霜】

「メダ子ちゃん大丈夫?」

 

【アンドロメダ】

「きよしも怪我は無い?」

 

 

清霜とアンドロメダはお互いの背後を守る形で

互いの背中を合わせながら周辺警戒をする

へたれ提督と川内も時々この様な形を取る事が

あり、二人はそれに影響されたのかもしれない

 

 

【ガンビア・ベイ】

「このまま行けば守り切れますベイ!」

 

【赤城】

「油断大敵です、作戦が終わるまで慢心は‥‥」

 

 

そう、するべきではない、突如、陸上から炎と

爆煙が上がった、神戸の方角からだ

 

 

【時雨】

「造船所のある所だ!やっぱりあれが目標だった

のか!?」

 

 

強襲揚陸艦の建造ドック周辺から火が上がり

上空に滞空していたバトルドームを浮かび

上がらせる

 

 

【赤城】

「あれはジュラル星人!?艦載機!迎撃して!!」

 

 

赤城とガンビア・ベイの艦載機が急行する

突然のバトルドームの意外な出現にデストリア達

までもが一瞬気を奪われ、UXー01への守備が

甘くなってしまった‥‥

 

 

【清霜】

「メダ子ちゃん!!あっ、あれ!!」

 

【アンドロメダ】

「きよし!?何が‥‥あああ!!!」

 

【デストリア】

「‥‥しまったデス‥‥ユークスちゃん!!!」

 

 

UXー01の前部甲板に、いつの間にか人影が

立っていた、識別表で見た事があるそれは

明らかに‥‥「重巡棲姫」だった

 

 

【ペールギュント】

「はわわわ!これでは撃てないのです!!」

 

【衣笠】

「‥‥よりによって姫級なんて!!」

 

【シュバリエル】

「‥‥そんな‥下手をすれば彼女に当たって

しまう‥‥どうしたら‥‥」

 

 

UXー01に(乗艦)した重巡棲姫を狙い撃つのは

夜間でもあり難しい、下手をすればUXー01に

不必要なダメージを与えてしまう

 

 

【UXー01】

「いつの間に乗られたの!?こんなに近くじゃ

迎撃もできない‥‥」

 

【重巡棲姫】

「‥ソコニ‥ダレカ居ルナ?‥デテコイー!!」

ドガドガドカ!!ドギュンドギュン!!

 

【UXー01】)))

「きゃああああーー!!」)))

 

【デストリア】

「あああ!?ユークスちゃああーん!!!」

 

 

UXー01のブリッジに砲弾が至近距離から

撃ち込まれる‥‥

次元潜航艦「UXー01」の艦内に、艦のコアである

艦娘「ユークス」が居る事を直感的に悟ったのは

流石に姫級と言ったところか、しかし相手は

小さいとはいえガミラス艦、そう安々と大きな

ダメージは与えられない

 

だかそれよりも、この光景を見てぶちギレた

艦娘が一名いた

 

 

【デストリア】

「おのれぇぇーー!!よくもぉぉーー!!!」

 

【シュバリエル】

「デストリア!?正面からなんて無茶よ!!」

 

【UXー01】

『デストリアちゃん!?来ちゃ駄目ぇ!!!』

 

【デストリア】

「そこから降りろぉぉぉぉーーー!!!」

 

 

デストリアは最短距離で突っ込んで行く

接近しなければどのみち砲撃ができないからだ

もはやその形相は、あの穏やかで可愛い

デストリアちゃんでは無かった‥‥

 

重巡棲姫はとぐろを巻く様な独特の兵装を

今度はデストリアに向ける

デストリアは猪突猛進に突っ込んで行くが

重巡棲姫の砲撃が先になるのは間違い無い‥‥

 

‥‥事も無かった

 

重巡棲姫の足元のハッチが唐突に開くと

中から2丁の巨大な自動拳銃が銃口を覗かせた

 

 

【重巡棲姫】

「!!!!?」

 

【石川島 春馬】

「無賃乗船はご遠慮願おうか?」     、、、、

ZYAKKI! BABABABABABAHYUBAHYUBAHYU

 

【重巡棲姫】

「ウガアァァァーー!!」

 

 

45口径弾の対深海用爆裂焼夷弾が重巡棲姫に

連続して撃ち込まれる、この巨大な2丁拳銃

「エボニー&アイボリー・シリアルNo.07」は

あの二等憲兵吸血鬼から春馬に贈呈された

特別品であった、当然使用する弾丸次第で

深海棲艦にも打撃を与えられる訳である

 

自身も甲板に踊り出た春馬は、更に追い撃ち

の銃撃を加えて行く、やがて重巡棲姫は

膝をついて動きが止まった‥‥

 

 

【重巡棲姫】

「‥‥オ‥‥オノレェ‥‥ニクラシヤアア!」

 

【石川島 春馬】

「恨みたけりゃ俺を恨めよ、もしあの娘達を

恨んだらただじゃおかんぞ」

 

【重巡棲姫】

「クラエェェェーー!!」

 

 

重巡棲姫はとぐろ兵装を持ち上げて春馬を

狙うも、春馬はそれを足蹴りで跳ね飛ばす

 

 

【石川島 春馬】

「姫級相手に手は抜けないんでね、少々強めに

行くぜ‥‥」

 

 

どこまでもクールな春馬は、2丁拳銃を

ホルスターにしまうと、今度は三本の柄がついた

凶悪な外観のヌンチャク『ケルベロス』を

取り出した、そしてヌンチャク使いに有りがちな

一連のパフォーマンスを演じると、重巡棲姫を

タコ殴りにし始めた

 

 

【重巡棲姫】

「ゴホッ!‥‥ガハァ!‥‥グエッ!‥‥」

 

【石川島 春馬】

「‥‥他人を殴ろうとすれば自分も殴られる‥‥

こうなる事も覚悟の上で来たんだろ?」

 

 

実はこの春馬、琉球空手の使い手、達人であった

凶悪ヌンチャクでボコボコにされた重巡棲姫の

胸ぐらを掴むと‥それを海面上空にほおり投げた

 

 

【石川島 春馬】

「アンタにとどめを刺すのは俺の役目じゃない

先客がいるんでね‥‥任すぜ!お嬢ちゃん!」

 

【重巡棲姫】

「アガアァァァーー!?」

 

 

空中にほおり投げられた重巡棲姫に対して‥‥

 

 

【デストリア】

「ゲートオブ・カミロォォーーン!!!」

 

 

眉間に青筋を立てた、見たことも無い形相の

デストリアが雷鳴の様に叫ぶど、空間に無数の

小さなゲートが開き、そこから無数の

ミニガミラス艦が出現、たった一人の重巡棲姫に

四方八方から砲雷撃を敢行した

それは明らかにオーバーキルであったが‥‥

ともかく重巡棲姫は跡形も無く消滅した

 

 

【UXー01】

「‥‥デストリアちゃん‥‥」

 

【デストリア】

「‥はあっ‥‥はあっ‥‥」

 

【シュバリエル】

「デストリア‥あなた、良くやったわ‥‥」

 

 

【清霜】

「凄いね‥デストリアちゃんとユークスちゃん

って本当に仲がいいんだね」

 

【アンドロメダ】

「きよし、もしアンタが危なくなったら‥‥

メダ子もきっと、あんな風にぶちギレると思う‥」

 

【清霜】

「‥‥うん、ありがとうメダ子ちゃん‥‥」

 

【時雨】

「‥なるほどね‥」

 

 

赤城の艦載機、Aー1スカイレイダーが、対空ロケット

のつるべ撃ちでバトルドームを一機撃墜したのが

目に入った‥‥

 

 

 

 

 

【シェフィールド】

「‥‥あれ?‥この娘は‥‥」

 

【藤波】

「‥‥‥‥‥」プカ゚プカ゚

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

大阪湾の入口であらかたの深海棲艦を撃破した

へたれ提督達は、神戸の造船所がバトルドームの

攻撃を受けた事、UXー01が被弾した連絡を受けて

急いでアンドロメダ達と合流した

 

この頃になると、他の鎮守府からも多くの救援部隊

が駆け付け、深海棲艦に対する残敵掃討の展開に

なっていた、この「大阪湾迎撃戦」は、ハーフビーク

とヴァナディースの両戦艦の主砲斉射が目標を

撃破したことで幕を閉じた

 

夜が明けると、大阪湾と紀伊水道の深海棲艦は

全て掃討されたのが確認され、こちらの被害状況も

確認された

 

大阪湾に入った深海棲艦を迎撃に出たブロック海軍の

警備艦艇(艦娘ではなく通常の艦船)隊はあえなく

全滅した、他には、神戸のドックで完成間近だった

国防軍の強襲揚陸艦が攻撃を受け、修理が必要と

なった、しかし他に被害は殆ど無く、艦娘・民間人

共に犠牲は皆無であった

この報告は時雨を通して横須賀にも伝えられた

 

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「それじゃ戦闘に参加した艦娘達は全員無事だった

訳だね」

 

【加賀】

「ええ、慢心は禁物だけれど、あの程度の戦闘で

どうにかなる様なヤワな娘達ではないわ」

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「それは良かった、残る問題は強襲揚陸艦の件か‥」

 

【加賀】

「あの強襲揚陸艦が、神戸で建造されているのは

極秘事項だった、表向きを『アミバ開運』が発注した

2隻のコンテナ船としたのもその為よ、それでも

強襲揚陸艦は攻撃された、本来なら国防軍と連邦の

限られた上層部しか知らない事実の筈だった‥‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「情報の漏洩については調査を開始している‥‥

まあデカいシロモノだし、いくら表面を取り繕っても

ばれるのは時間の問題だったろう、それより今回の

深海棲艦の目的と、ジュラル星人との連携の可能性

についてだけど‥‥」

 

【加賀】

「時雨からの報告にもあったけれど、深海棲艦の

一番の攻撃目標が強襲揚陸艦だったのは間違いない

でしょう、でもなぜあの艦を?深海棲艦に都合の

悪い船なんて世界中で建造されている筈だし

ましてやあんな戦い方では全滅するのは当たり前

だわ、そこまでして攻撃する理由があるとすれば

考えられる事は‥‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「加賀さんはどう思う?」

 

【加賀】

「確証の持てる材料は今の所何もないわ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「可能性でもいいよ、加賀さんの意見を聞きたい

ここだけの話にしておく」

 

【加賀】

「推測でよければ‥‥深海棲艦の‥‥

いえ、深海棲艦に攻撃を命令した者の意思は

強襲揚陸艦を破壊する事ではなく、出航させない

あるいは出航を大きく遅らせるのが目的なのかも

しれない、つまりそれは私達にあの艦を使わせ

たくないって事ね」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「あの艦は小笠原に配備される、太平洋に

睨みを効かせる事で、本土への防波堤として

深海の脅威を減らす事ができる、深海棲艦に

とっては目の上のたんこぶだろう、しかも

運用するのは俺達国防軍だ、連中が躍起に

なって妨害するのも当然だ」

 

【加賀】

「‥‥深海棲艦はその情報をどこで手に入れた

のかしら?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥強襲揚陸艦の存在だけでなく、その目的

までリークした奴がいると?」

 

【加賀】

「決め付けるのは乱暴かもしれないけれど‥‥

強襲揚陸艦の配備を本気で阻止したいなら

私ならあんな場所で中途半端な作戦はしないわ

部隊の規模に対して得られる物は殆ど無かった

訳だから、それでもこの攻撃にはどこか大きな

策略と悪意を感じる、始めから攻撃の成果では

無く、何かの取り引きに使う為の『攻撃したと

いう事実』、あるいは私達の妨害をする事が

目的そのものだとしたらこの違和感にも

一応説明が着くわ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥俺達、国防軍・天憲隊にケンカを売るのが

目的だった、その為に深海棲艦をそそのかした

奴がいると言う事か‥‥」

 

【加賀】

「あくまで可能性の話よ、でも私はその可能性は

低くないと思っているわ、今までの状況証拠を

見る限りはね、そしてジュラル星人はそんな

地球勢力の分断を大きくするために追い撃ちを

かけている‥‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥やっぱり俺には加賀さんが必要だな

俺の側にいてくれて感謝してるよ!」

 

【加賀】

「やめてよジョニー、私が貴方の側にいるのは

自分がそうしていたいからよ、正妻として

筆頭秘書艦としてね」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「ありがとう、では俺も可能性への対応として

行動に移しますか、例の件も含めてな‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

神戸は歴史のある港町である

 

国際色も豊かで食事や芸術・歴史的な建造物に

それを見る事ができる

山地が海岸近くまでせり出している為に

埋め立てても平地は少なく、繁華街などは

狭い箇所に集中している

美味しい飲食店を探そうと思えば当然雑多な

路地と格闘することになりがちであった‥‥

誰かを食事に招待し、その人を待とうとすれば

表通りまで出ていた方が分かりやすいだろう‥

‥‥

 

 

【足柄】

「‥だからって何で私達が表通りまで、提督達を

迎えに出なきゃならないのよ!」

 

【川内】

「謎提さん達を出迎えるんだからいいじゃん?」

 

【足柄】

「提督一人を出迎えるのに不満は無いわ!むしろ

願ったり叶ったりよ!私が問題にしてるのは

あの三人(妙高・那智・羽黒)までがしれっと

やって来る事よ!あの三人まで出迎えなきゃ

ならないなんて‥‥」

 

【川内】

「しょうがないじゃん、アタシ達二人、『UNO』

で負けちゃったんだから‥‥」

 

【足柄】

「『UNO』の話はしないで!元はといえば今回

私一人だけが出撃したのだって、妙高姉さんの

『イカサマUNO』のせいで‥‥‥」

 

【川内】

「イカサマって‥‥妙高姉妹って仲が悪いの?」

 

【足柄】

「そういう単純な話じゃないわ、姉妹には本来

色々と複雑な葛藤があるのよ、同じ人を愛せば

なおのことね、アンタはへたれさんの精液が

脳みそに回ってヒャッハーしてるから平気で

しょうけど!」

 

【川内】

「‥‥何かえらい言われ様だなぁ‥‥あっでも

提督の精液なら大好きだよー♪」にぱぁー✨

 

【足柄】

「‥‥こっ‥‥コイツはぁ!‥‥」イライラ

 

【川内】

「‥‥やだぁ‥‥提督の精液を思い出したら‥

‥‥濡れて来ちゃった❤‥‥」ハアッ ハアッ

 

【足柄】

「‥‥駄目だこりゃ‥‥」

 

 

神戸の表通りで二人の艦娘が漫才をしている

ところへ、昨夜の一件を聞いた謎之提督と

妙高・那智・羽黒、そしてデストロイヤーと

リリー・マルレーンの面々が姿を現した

 

 

【羽黒】

「足柄姉さん!ご無事でしたか!?」

 

【足柄】

「あの程度何とも無いわ!馬鹿にしないで頂戴!」

 

【羽黒】

「川内さんもご無事で良かったです!」

 

【川内】

「ウフフ♪ありがとうね羽黒さん♪」

 

【那智】

「なんだ、元気そのものじゃないか、心配して

損したな」

 

【妙高】

「まあ、これでひと安心ね♪」

 

【足柄】

「妙高姉さん!‥‥あのね‥‥」

 

【謎之提督】

「足柄よ、美人がそんな顔したら台なしやで」

 

【足柄】

「!‥‥うにゃ~~ん❤提督ぅ~~♪」ガハァ!

 

【謎之提督】

「うおっとぉ!!」ダキ!

 

【デストロイヤー】

「‥‥相変わらずイチコロだね、もうチワワで

良いんじゃないの?」

 

【リリー・マルレーン】

「飢えたチワワなんて絵にならないねぇ‥‥

よお川内、アンタも元気そうで何よりだねぇ」

 

【川内】

「こんにちはリリー姉さん♪‥アタシが姉さん

なんて呼ぶのはリリーさんぐらいかなぁ?」

 

【リリー・マルレーン】

「まあ好きに呼んでもらって構わないけどね

それよりペールの奴に変なトラウマが

付いてるって聞いてね、誰のせいかは

アタシにも分かってる、で、今日はペールの

様子を見に来たって訳さ」

 

【川内】

「ありがとうリリー姉さん、ペールも間違いなく

喜ぶよ♪」

 

【リリー・マルレーン】

「‥‥アタシもそう思うよ‥‥」

 

【謎之提督】

「よすよす川内、六本脚は今回も大活躍だった

みたいだねぇ」

 

【川内】

「謎提さんありがとう♪でも皆が助けてくれた

おかげだからね♪提督達も待ってるからどうぞ」

 

【足柄】

「提督~?昨日のご褒美お願いね♪」

 

 

 

謎之提督としても今回の件は問題視していた

強襲揚陸艦の建造場所は海特警で知る者は誰も

いなかった(予想は立てていたが他者の軍機密

には極力触れない様にしていた)、しかし今回の

深海棲艦の規模を見ると事前に情報を得ていた

のは明らかだ

 

何者かの悪意で機密が流出されてあの娘達が危険

に晒されるとなればこのままには出来ないだろう

先ずは全員の無事をこの目で確認した上で、皆から

話を聞くことにしよう‥‥

 

 

【謎之提督】

「へたれ君を始め、みんなは元気にしてるかい?」

 

【川内】

「‥‥んまあ基本的にはね‥‥」

 

【リリー・マルレーン】

「基本的には?」

 

【足柄】

「ちょっと問題があるのよ、行けば分かるわ」

 

【羽黒】

 「?」

 

 

細い路地の先に神戸牛専門の焼肉店があり入口で

へたれ提督とペールギュントが出迎えに出ていた

 

 

【川内】

「提督ー♪皆さんお連れしたよ」

 

【へたれ提督】

「おうサンキュー、謎提さんご苦労様、みんなは

中で待ってるよ、足柄もそうだがデストリアも

シュバリエルもよく頑張ってくれた、先ずは

あの娘達を褒めてやってくれ」

 

【謎之提督】

「そう言って貰えるとありがたいよ、とにかく全員

無事で何よりだ、先ずは腹ごしらえを‥どわっ!」

 

【ペールギュント】

「ふにゃあ!リリーお姉ちゃーーん!♪❤❤」ドン

 

【リリー・マルレーン】

「元気そうだねペール♪来な!」ガハァ!

 

【ペールギュント】

「はわわ❤‥‥もうSんでも良いのです~✨」

 

【謎之提督】

「イタタ‥‥それはアカンやろ!」

 

【羽黒】

「司令官さん‥‥大丈夫ですか?」

 

【妙高】

「あらまあ、相変わらず元気いっぱいね♪」

 

【那智】

「ハハハ!面白い奴だ、この『なちろく』で

一杯やるか?」

 

【妙高】

「お酒の持ち込みは駄目ですよ」

 

【那智】

「なんだってえええーー!?」

 

【謎之提督】

「入口に置いとけ那智!‥‥で問題はペールの

トラウマの件かな?まあ誰の責任かは知ってる

けど‥‥」

 

【へたれ提督】

「半分はトミーの責任だよ、それともう一つ

問題がある、こちらは謎提さんの力が必要だ」

 

 

 

食事場所では、テーブルにいっぱいの神戸牛が

並び、あとは謎の提督達の到着を待つだけと

なった

 

 

【夕立】

「お腹すいたっぽい!早く食べたいっぽい!」

 

【時雨】

「皆が揃ってからだよ」

 

【金剛】

「大丈夫ヨ、お肉は逃げないネー」

 

【比叡】

「お姉様にあーんして差し上げます!♪」

 

【利根】

「まあカレーでないから安心なのじゃ」

 

【ハーフビーク】

「ウヒョー!これが松坂牛かいスゲー!」

 

【大潮】

「神戸牛ですけど?」

 

【ぼのたん提督】

「やったー!肉が、肉が食えるぞー!」

 

【ヴァナディース】

「二人ともはしたないですわ!」

 

【荒潮】

「食い意地のはった司令官も‥‥好きよ♪」

 

【ぼのたん提督】

「そういえばお前も神戸生まれだったな♪」

 

【叢雲】

「焼肉くらいで浮かれないの!」)))

 

【霰】

「叢雲さん、膝が踊ってますよ?」

 

【叢雲】

「///お黙り!!///」

 

 

【シェフィールド】

「‥‥あっ‥あのぉ‥」

【朝潮】

「‥‥はい‥何でしょう‥」

【シェフィールド】

「どこかでお会いした様な‥‥」

【朝潮】

「‥‥どっ‥‥どうでしょう?‥」

 

 

【カルド】

「おい!あの二人そっくりだぞ!?」

 

【石川島 春馬】

「黒髪と金髪の違いしかないな、『金髪の朝潮』

ってこういう事か‥‥」

 

【ガンビア・ベイ】

「確かお互いファーストシップの筈ですベイ

まるでドッペンベルガーみたい‥‥」

 

【カルド】

「艦娘になるとこういう出会いもあるんだな

なあ赤城さん‥‥赤城さん?」

 

【赤城】

「‥‥‥‥‥」よだれダラァーー

 

【カルド】

「いかん!!完全に『食事を待たされた犬』状態

になってる!!」

 

 

【トミー・ザワ】

「ひやはー、本気でペールにボコられたぁー」

 

【衣笠】

「あんな事言うからよ、絆創膏替えてあげるね」

ピリッ!

【トミー・ザワ】

「うっひょーー!」

 

 

【謎之提督】

「みんなお待たせ、先ずは全員無事で良かった!」

 

【ぼのたん提督】

「やあ謎提さん、待ってたよ!」

 

【シュバリエル】

「提督、今回は何とも‥‥」

 

【謎之提督】

「シュバリエル、今回は良くやってくれた」ポンッ

 

【シュバリエル】

「いえ、任務をまっとうしようとしただけですから」

 

【謎之提督】

「デストリアは?」

 

【シュバリエル】

「隣の座敷です、昨夜の事で自分の事を責めて

落ち込んでしまって‥‥私達はへたれ提督から

ユークスちゃんの護衛を任されていました

でも一瞬の隙を衝かれて懐に入られてしまって

‥‥ユークスちゃんは幸運にも無事でしたが

それは言い訳にはなりません、私達は任務を

果たす事が出来ず‥‥何とお詫びをしたら‥」

 

【へたれ提督】

「その事ならもう良いと言ってるんだがね

本人達がそう思ってくれてるなら次に活かせば

良いと俺は思ってる、皆が一生懸命やった

結果だ、ユークスに何かあればそれは俺の

責任だよ」

 

【シュバリエル】

「へたれ提督、ありがとうございます‥‥」

 

【謎之提督】

「シュバリエル、もう一度言っとく、お前は任務

を果たしたんや!良くやってくれた!お前まで

落ち込んでたらデストリアは立ち直れんだろ?」

 

【シュバリエル】

「はい!同じ過ちを繰り返さない様に精進します!」

 

【謎之提督】

「それでええんや♪さて次の問題は‥‥」

 

 

 

一枚の襖を挟んで隣の座敷にデストリアとユークス

の二人がいた

 

 

【デストリア】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」ボロボロ

 

【UXー01】

「デストリアちゃん、もう泣かないでよ~」

 

【デストリア】

「‥ごめんなさい‥‥ごめんなさい‥‥」ボロボロボロ

 

【UXー01】

「もう!夕べからそればっかりじゃない!ほらっ

みんなでお肉食べよう?」

 

【デストリア】

「私のせいで‥‥ユークスちゃんを危ない目に‥」

 

【UXー01】

「まいったなぁー‥‥ん?」

 

【謎之提督】

「よう!いつまでシケた面しとんのや!」

(頭を撫でる)ワシャワシャ

 

【デストリア】

「提督‥‥あの‥‥私‥‥私‥‥」ボロボロ

 

【謎之提督】

「お疲れ様、良くやってくれた、みんなお前に

感謝しとる、勿論俺もな」

 

【羽黒】

「デストリアちゃん、貴女もみんなも無事で

本当に良かったです‥」

 

【デストリア】

「‥ちっとも‥‥ちっとも良くないデス!!」ドン!

 

【羽黒】

「はひい!」

 

【UXー01】

「デストリアちゃん!」

 

【デストリア】

「私の怠慢のせいで!‥もう少しでユークスちゃん

を失うところだったデス!!‥‥ユークスちゃんが

助かったのだって‥‥春馬さんがいてくれたから!

私は任務を果たせなかった‥‥一番大切な任務を‥

‥大切な友達を‥‥側にいたのに‥‥守れなかった

‥そんな自分がどうしても許せないデスーー!!」

ボロボロボロ

 

 

 

デストリアの目は真っ赤に充血し、目の回りは

むくんでいた、昨晩からずっと泣き続けていた

のかもしれない‥‥

 

 

【シュバリエル】

「デストリア‥‥貴女は相変わらず本当に優しい

娘ね‥‥」

 

【デストリア】

「‥‥姉様‥‥」

 

【羽黒】

「‥‥ユークスちゃんがうらやましいですね

デストリアちゃんみたいな、こんなに大切に

想ってくれるお友達‥‥親友がいて」

 

【デストリア】

「‥‥羽黒さん‥‥」

 

 

(ガラー‥‥)

襖が開いて隣の広間から春馬が乗り込んで来た

 

 

【石川島 春馬】

「話に割り込むのは好きじゃ無いんだか、少しね

なあお嬢ちゃん、俺の力でユークスを守れたと

思ってるならそれはとんだ買い被りだよ、それに

お嬢ちゃんが気をつけていればユークスを危ない

目に会わさずに済んだと思ってるなら、それこそ

とんだ思い上がりってもんだぜ」

 

【デストリア】

「‥‥‥え?‥‥」

 

【石川島 春馬】

「俺とアンタとシュバリエル、それにメダ子達

全員でユークスを守ったんだ、誰が一人欠けても

ユークスを守り切れなかっただろうさ」

 

【デストリア】

「‥‥春馬さん‥‥」

 

【石川島 春馬】

「逆に言えば、ユークスがいなかったら俺達も

ここにはいなかった‥と俺は思ってる」

 

【謎之提督】

「そういう事だデストリア、お互い足りない部分

を補う事が出来たから俺達は今日まで生き延びて

来られたんだ、それはお前のおかげでもあるんだ

ぞ!」

 

【デストリア】

「提督‥‥私は‥」

 

【謎之提督】

「昨日の時間は取り戻せないが、今日俺達は

生きている、お前もユークスもな‥‥

昨日の自分が許せないなら明日の自分に教訓を

活かせ!お前なら出来るだろ?」

 

【へたれ提督】

「デストリアちゃん♪改めて言うけど、ユークス

を守ってくれてありがとな♪」

 

【デストリア】

「‥提督‥へたれさん‥‥ありがとうデス!」

 

【川内】

「はいユークス、お肉焼いといたよ、たれ着きね」

 

【UXー01】

「あら秘書艦、気が利くじゃない♪‥‥それでは

デストリアちゃん?」

 

【デストリア】

「はい!‥何デス?」

 

【UXー01】

「はい、あーん♪」

 

【デストリア】

「ふえええーー!?」

 

【UXー01】

「夕べから何も食べて無いでしょ?だからあーん♪」

 

【デストリア】

「いや‥‥自分で食べれるデス‥」

 

【UXー01】

「皆に心配をかけたデストリアちゃんには罰を受けて

貰います!、今日一日、私にデストリアちゃんの

お世話をさせる事!お肉も私が食べさせてあげる♪」

 

【デストリア】

「はっ‥‥恥ずかしいデス~///」

 

【UXー01】

「恥ずかしく無かったら罰にならないでしょ?

ほら!黙って口を開ける!」

 

【デストリア】

「‥‥あっ‥‥あーん‥‥(パクッ)」

 

【UXー01】

「どう?」

 

【デストリア】

「おっ‥‥おいひいレスゥ~~」ボロボロ

 

【謎之提督】

「よし、泣くのは今日までた!明日からは

いつものデストリアちゃんに戻ってくれ」

 

【UXー01】

「デストリアちゃん、私を見て、私はここにいる

何処にも行かないからね♪」

 

【デストリア】

「‥はい!‥‥ハイィィィーー!!」

 

 

【金剛】

「これで一件落着デース、良いもの見せて貰った

ネー」

 

【筑摩】

「御飯も美味しくなりますね♪」

 

【利根】

「うん?お主らどうしたのじゃ?」

 

【叢雲】

「うっ!‥‥うるさいわね!何でも‥ないわよ!」

ズルッ

【ぼのたん提督】

「目から‥‥目からよだれが‥」ダラダラ

 

【ハーフビーク】

「ちっくしょー!泣かせてくれるぜい!」ズピー!

 

【夕立】

「解決したところでお肉パーティー始めるっぽい♪」

 

【カルド】

「喜べ赤城さん!やっと肉が食べれるぞ!」

 

【赤城】

「‥‥‥‥‥」ダラァーー

 

 

【アンドロメダ】

「きよし‥‥きよしはメダ子が守るからね」

 

【清霜】

「‥‥清霜だってメダ子ちゃんを守るよ」

 

 

 

並んで座る清霜とアンドロメダ、テーブルの下で

二人は手を握りあっていた

それを横目に見ながら携帯でどこかに連絡をとる

時雨‥‥

 

【時雨】

「‥‥だそうだよ隊長、後は二人の決断次第だね」

ピッ

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【クロード提督】

「合同観艦式だって?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

『突然で恐縮だが、横須賀近海でやろうと思ってる』

 

 

南国の地、リンガで職務をこなすクロード提督の

元にジョニー隊長から連絡が来たのは、時雨と電話

した直後の事であった

 

 

【クロード提督】

「例の件(大阪湾迎撃戦)に対する国防軍なりの

意思表示ってやつかい?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

『想像にお任せするよ、どうだい?』

 

【クロード提督】

「そんな面白い話に俺が乗らないとでも?

是非参加させてもらうよ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

『ありがとう、これで開催は決定だな』

 

 

 

二人の、清霜とアンドロメダの運命が大きく

動き出そうとしていた

 

 

 

 

【クロード提督】

「へたれ君の家族が増える‥‥可能性ありか‥‥

俺としてもお祝いの方法を考えておくかな」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

ここまで本作品を読んで頂きありがとうございます

 

次回後編でいよいよ二人の運命が動きます

(の予定です、少しオーバーですが)

といってもタイトルコールで何となく想像

がつくかもしれませんが‥‥

 

今回のストーリー構成に関してジョニー隊長の

多大なご協力を頂きました、ありがとうございます

それと前作の感想の確認が遅れてしまった事を

お詫びします

 

他の要素としてドロップした新たな艦娘や

クロード提督の贈り物など、これから徐々に

描いて行きたいと思います

 

今回バトルデビューした石川島 春馬ですが

風貌は基本イケメンです、戦闘スタイルは

ー必殺仕置人ー「棺桶の錠」をイメージして

頂ければいいと思います

 

ご協力頂いた提督の皆さんありがとうございます

 

ガディキンさん、デストリアちゃんをいじり

回してしまいました、すみません

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

     [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎之提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

カルド(リンガ特設連邦鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

シュバリエル(謎の鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

 

衣笠(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

利根(リンガ特設連邦鎮守府)

筑摩(リンガ特設連邦鎮守府)

霰(ぼのたん呉鎮守府)

荒潮(ぼのたん呉鎮守府)

大潮(ぼのたん呉鎮守府)

ハーフビーク(ぼのたん呉鎮守府)

ヴァナディース(ぼのたん呉鎮守府)

 

重巡棲姫

 

藤波(ドロップ)

 

シェフィールド(六本脚鎮守府)

朝潮(ぼのたん呉鎮守府)

 

リリー・マルレーン(謎の鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

 

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです


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小話集1 ー夜戦の彼方にドン勝を見たー

閑話休題、初のショートストーリー集です

ガディキンさんの形式を参考にさせて頂きました



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     《初舞台》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【那珂】

「艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー♪」

 

【へたれマネージャー】

「那珂ちゃん喜べ!『舞台』のお仕事が入ったぞー!」

 

【那珂】

「『舞台』のお仕事ぉ!!スゴーイ!!♪」

 

【あきつプロデューサー】

「今までプロデュースして来た自分達としても

『舞台』の話まで来るとは感無量であります!」

 

【那珂】

「マネージャー!プロデューサー!ありがとー!♪

那珂ちゃん頑張るからね♪」

 

 

‥‥‥翌日

 

 

【ダズル迷彩ドズル中将】

「進めぇー!突撃だぁー!やらせはせんぞぉー!!」

(演習中)

 

【那珂】

「‥‥マネージャー‥‥これって‥‥」

 

【へたれマネージャー】

「いや‥‥何と言うか‥‥」

 

【あきつプロデューサー】

「『舞台』と『部隊』を間違えたであります‥‥」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

キュキュキュキューーーンべへべーーーーーーー

 

  『小話集1 ー夜戦の彼方にドン勝を見たー』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  《ジュラル夜明けの奇襲! 丁作戦》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【泉 研】

「やあ!始めましての人には始めまして!

僕の名前は、『泉 研(いずみけん)』

又の名を『チャージマン研』と言います!」

 

【バリカン】

「そして僕は研坊の友達でロボットの『バリカン』

だよ~♪」

 

【泉 研】

「実は僕、最近ケッコンカッコガチをしたばかり

で‥‥エヘヘ♪、で今夜は新婚初夜の筈だったん

だけど‥‥彼女は今夜は夜間演習だって‥‥‥

ちぇっ!ついてないや!」

 

【バリカン】

「だったら研坊、会いに行けば良いじゃないか?」

 

【泉 研】

「駄目だよバリカン!確かに佐世保ならスカイロッド

でひとっ飛びだけど、それじゃ時雨に迷惑がかかる

だろ?」

 

【バリカン】

「そうだねー、じゃあ僕は寝るよ、お休みー‥‥」

 

【泉 研】

「仕方ない、テレビでも見て気分を紛らわすか‥‥

なになに?実話を元にした再現番組だって?」

 

 

 

 

 

 

      『砲兵森』

 

 

 

 

 

【泉 研】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

‥‥‥翌朝

 

 

【ジュラル魔王】(地球進攻部隊司令官)

「これより我がジュラル星人、乾坤一擲の大作戦を

発動する!名付けて『夜明けの奇襲 丁作戦』!」

 

【ジュラル星人 キSE-X7号】

「丁作戦の時点で乾坤一擲とは言わないんじゃ‥」

 

【ジュラル魔王】

「新婚ボケで腑抜けたチャージマン研の寝起きを

襲い、奴をタコ殴りにしてやるのだ!!」

 

【ジュラル星人 カサマTUーX4号】

「ただのヒガミじゃねーか!!」

 

【キSEーX7号】

「こんな朝早くから何を言い出すかと思ったら!」

 

【ジュラル魔王】

「気にするな!」

 

【カサマTU-X4号】

「やかましいわ!!」

 

【キSE-X7号】

「まったく‥‥で?作戦はいつ始めるんスか?」

 

【ジュラル魔王】

「‥‥‥今から」

 

【カサマTU-X4号】

「今からだあぁぁーー!?」

 

【キSE-X7号】

「冗談じゃないッスよ!!今日は那珂ちゃんの

握手会とミニライブがあるんス!ファンとしては

絶対に外せないッス!!」

 

【カサマTU-X4号】

「お、俺は『加賀岬』を購入しに‥‥///」

 

【ジュラル魔王】

「貴様ら任務はどうしたーー!!?」

 

【キSE-X7号】

「ちゃんと有給休暇は申請したッス!!」

 

【ジュラル魔王】

「貴様ら揃って地球人の文化に毒されおって!!

とにかく出撃だ!!」

 

【キSE-X7号】

「‥俺の『パーフェクトコピー』でこのオッサン

の仕事ぶん捕っちゃおうかなぁー」

 

 

 

場所が変わってここは泉家‥‥

 

 

【ジュラル魔王】

「‥‥という訳で!チャージマン研覚悟しろ!!」

 

【キSE-X7号】

「本当に来やがったこのオッサン!!」

 

【ジュラル魔王】

「今日こそ貴様の息の根とめて‥‥‥」

 

 

それは夜間演習より帰宅(帰還)した時雨が丁度

オネショした研の布団をほしているところだった‥

 

 

【ジュラル魔王】

「やるから‥‥‥」

 

【時雨】(佐世保)

「‥‥それで怖いテレビ番組のおかげで夜トイレに

行けなくなって、こんな事になってしまったと?」

 

【泉 研】

「‥‥うん‥‥面目ない‥‥」

 

【カサマTUーX4号】

「俺達はこんな『マダ男小僧』と戦っていたのか‥」

 

【時雨】

「ウフフ♪正義の味方の君に、こんな可愛い一面が

あったなんてね❤」

 

【キSE-X7号】

「あの娘は天使ッスか!?」

 

【泉 研】

「違うんだよ時雨!!これはきっと!‥‥きっと!」

 

 

 

  「ジュラル星人の仕業に違いない!」

 

 

 

【ジュラル魔王】

「人のせいにするんじゃねえぇぇぇーー!!(怒)」

(右ストレートバキィィーー!)

 

【泉 研】

「うわらばぁぁーーー!?」ドサァ!

 

【時雨】

「君達さっきから何なんだい?」

 

【キSE-X7号】

「ごめんなさいッス!お邪魔したッス!あのオッサン

連れて今すぐ帰るッス!!」

 

 

ジュラル夜明けの奇襲 丁作戦、割と成功‥‥?

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  《青葉の深層心理ウォッチ 川内編》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【青葉】

「どうもー恐縮です♪海特警、謎の鎮守府所属、青葉

でーす♪今日は夕張さんが魔発明したこの特殊ツール

『深層心理ウォッチャータブレット』を使って

日頃見れない艦娘や提督達の深層心理を暴いてみたい

と思います!最初のゲストはこの小説ストーリーの

『真の主人公』です♪」

 

【川内】

「川内参上♪‥‥て言うか提督を差し置いて主人公

なんてどうなのよ!!」

 

【青葉】

「いえいえ♪貴女は作者も認める事実上の主人公!

『のび太君』みたいなものです」

 

【川内】

「‥‥のび太君って‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥いや!能力的にのび太は普通俺の方だろ?」

 

【青葉】

「どうもへたれ提督、やはり出てきましたねぇ~」

 

【へたれ提督】

「あたぼうよ!『川内あるところへたれあり』だ!」

 

【川内】

「‥‥提督❤‥‥」(ズキューン)

 

【青葉】

「ハイハイ、ノロケは結構ですから、先ずは川内さん

ズバリ今年の抱負か願望とかあります?」

 

【川内】

「そりゃぁ勿論!提督と24時間夜戦することだよ♪❤」

 

【へたれ提督】

「おい!それはいくら何でも身がもたないだろ!?」

 

【川内】

「後は大好きな提督と大切な家族を守る‥て所かな♪」

 

【へたれ提督】

「‥川内‥‥俺は‥‥俺はぁぁ~」よよよよ~(泣)

 

【川内】

「もう!提督すぐ泣くんだから~!あーよしよし」ナデナデ

 

【青葉】

「結局はノロケですか‥、まあ普段なら記事ネタとして

写真の一枚でも撮るんですが‥しかーーし!!」ドン!

 

【へたれ提督・川内】

「「はいいいーーー!?」」

 

【青葉】

「川内さんの今のご発言は、川内さんの素直なお気持ち

なのでしょう‥‥しかしながら、人間の深層心理とは

本人にも分からない、本人ですらコントロール出来な

い奥底にあるもの、その深層心理を今回この!

『深層心理ウォッチャータブレット』で暴いてしまお

うという事です!先ずは川内さん!」

 

【川内】

「夕張ったら!また訳の分からないものを!!」

 

【へたれ提督】

「青葉!貴様!本人の許可も取らずに川内の深層心理

を勝手にのぞき見るつもりか!‥‥‥どれどれ?」

 

【川内】

「ちょっ!‥‥提督ぅ~(まぁ提督に見られて困る事

なんて無い筈だけど‥‥)」

 

【青葉】

「川内さんと言えば自他共に認める

夜戦(あっちの方も)大好き人間!その川内さんの

深層心理にあるものと言えば当然‥‥」<ピッ>

 

 

 

 

 『今年こそは(おパンツキャラ)の座を

  吹雪から奪ってみせる』

 

 

 

 

【青葉】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「?、どうしたの?」

 

【吹雪】

「!そんなの駄目ですぅぅ~~!!」ガハァ!

 

【川内】

「うええ!?吹雪!?アンタどこから!?」

 

【吹雪】

「止めてください川内さん!それを取られたら

私には何も残らないじゃないですかー!!」

 

【川内】

「あのね吹雪!アンタが何を言ってるのか

アタシには‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「ハハハ、ちょっと何言ってるのか分からない‥」

 

【へたれ提督】

「オメーもどこから沸いて出て来たー!?」

 

【青葉】

「‥‥青葉‥見ちゃいました‥これは想像以上に

面白いツールですねぇ♪」

 

【トミー・ザワ】

「因みにこの『吹雪印の入った褌』なんてどうです?」

 

【へたれ提督】

「‥‥それ作ったのラビ明石だろ!?」

 

【吹雪】

「いやあぁぁーー!!///」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  《青葉の深層心理ウォッチ デストリア編》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【へたれ提督】

「とにかく安心しろ川内!俺にとっておパンツキャラは

お前だけだ!!」

 

【川内】

「///おぱっ!?///」

 

【青葉】

「川内さんには自覚がないのでこの反応は当然ですねぇ

因みにへたれ提督の深層心理はっと‥‥」<ピッ>

 

【へたれ提督】

「あっ!!コラ!!」

 

【川内】

「へぇ~♪どれどれ?」

 

 

 

  『川内を抱きたい!!』

  『清霜を撫でたい!!』

  『メダ子と人生を語りたい!!』

  『サラ子の歌が聞きたい!!』

  『天龍をいじりたい!!』

  『ノシュロムの姉妹を求む!!』

  『ペールにPUBGを止めて欲しい!!』

  『防空の薄本が見たい!!』

  『トミー金返せ!!』

  『カルドと赤城が結ばれますように!!』

  『ちび加賀を下さい!!』

  『羽黒に恵方巻を食べさせたい!!』

  『デストリアのスリーサイズが知りたい!!』

 

 

 

【青葉】

「欲望と煩悩のオンパレードじゃないですか!?

どこまで強欲なんですか!?」

 

【へたれ提督】

「しょーがねーだろ!!俺は小者なんだよ!!

謎提さんやクロード提督みたいにはなれねーよ!」

 

【川内】

「‥‥提督ぅ~♪最後のやつは一体何かな~♪」

 

【へたれ提督】

「‥‥はて?ボキには何の事だかサッパリ」(*_*)

 

【吹雪】

「ITHACA提督もこんな感じなんでしょうか‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「借金(衣笠の薄本代)覚えてたかぁ」

 

【青葉】

「デストリアちゃんのスリーサイズなんてどうして

知りたいんでしょう?」

 

【デストリア】

「デスがどうしたのデス?」

 

【へたれ提督】

「おお!デストリアちゃん!これには深い事情が!」

 

【川内】

「まだ何も聞かれてないけど?‥ところでとうして

デストリアがここに?」

 

【デストリア】

「今日はユークスちゃんと一緒にお買い物の約束

なのデス、提督が許可してくれてとても嬉しい

デス~♪」✨キラキラ~

 

【へたれ提督・川内・吹雪】

「「「うお!眩しすぎるー!!」」」

 

【青葉】

「デストリアちゃんは、青葉と同じ謎の鎮守府所属

そして笑顔も眩しいとても素直な良い娘です!

そして提督の事をとても好いています、きっと

深層心理の中もとても清らかな‥‥‥」<ピッ>

 

【デストリア】

「 ? 」

 

 

 

 

   『妙○型姉妹‥‥全員堕落しろ』

 

 

 

 

【青葉】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【吹雪】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「ハハハ!、こりゃあ完全な放送事故ですなぁ♪」

 

【へたれ提督】

「やかましいわぁーー!!」(怒) 

 

【デストリア】

「あらら?皆さんどうしたのデス?」ニコニコ♪

 

【川内】

「‥‥デストリア、ひとつだけ教えて?」

 

【デストリア】

「?はい」

 

【川内】

「謎提さんの事、愛してる?」

 

【デストリア】

「今更ですか?、ハイッ♪とっても愛してマス♪」

ニコー

 

【川内】

「なら良し!謎提さんの事も、自分の事も大切にして

あげてね♪」

 

【デストリア】

「???あ‥‥ハイ‥」

 

【UX-01】

「デストリアちゃーん♪お待たせー♪」

 

【デストリア】

「あっ!来たデス♪では行ってきますデス♪」

 

【青葉】

「楽しんで来てくださーい」フリフリ

 

 

【吹雪】

「‥‥良いんですか?」

 

【川内】

「‥みんなそれぞれの葛藤と戦ってるんだよ

デストリアは気付いてないみたいだけどね

大丈夫、ユークスを助けようとしたあの

デストリアならきっと上手くやれるよ!」

 

【へたれ提督】

「‥‥みんな、この事は忘れるように!」

 

【トミー・ザワ】

「‥‥了解です」

 

【羽黒】

「あら、皆さんお揃いで♪」

 

【吹雪】

「あっ羽黒さんだ」

 

【青葉】

「これは‥‥また嵐の予感が‥‥」ウキウキ

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  《那珂ちゃんお仕事頑張ります》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【那珂】

「艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー♪」

 

【ペールギュント】

「マネージャー代行なのです♪今日は司令官さん

の代わりにお仕事を持ってきたのです!」

 

【那珂】

「ペールちゃんがお仕事を!?ありがとー♪」

 

【ペールギュント】

「はい♪それでは早速エントリーなのです!」

 

【那珂】

「エントリー?」

 

 

ペールが持ってきた那珂ちゃんのお仕事は

ネット配信番組の企画、オンラインゲーム

参加の生配信企画であった‥‥

 

 

【那珂】

「‥‥あのー、ペールちゃん?、これは一体‥‥」

 

【ペールギュント】

「そんな気の抜けた事ではドン勝は取れないのです!」

 

【那珂】

「那珂ちゃんはアイドルだから!こんな物騒な格好は

似合わないよぉー!!」

(AK-47M、レベル2ヘルメット)

 

【ペールギュント】

「やかましいのです!!普段腕に単装砲並べておいて

今更物騒も別荘も無いのです!!」

 

【那珂】

「いや!あれは艤装品だから!必要な装備だから!」

 

【ペールギュント】

「大体那珂ちゃんはアイドルとして今何が重要なのか

分かっているのですか?」

 

【那珂】

「何が重要かって‥それはみんなを笑顔に‥‥」

 

【ペールギュント】

「その為に先ずは生き残らなければならないのです

!!!」ドンッ!

 

【那珂】

「ひゃい!?」

 

【ペールギュント】

「地下にもアニメにも企業広報にも、アイドルが

乱立している昨今、いちいち仕事を選んでいたら

あっという間に淘汰されてしまうのです!!」

 

【那珂】

「いや‥‥それはそうかもしれないけど‥‥」

 

【ペールギュント】

「‥という訳で!アイドル対抗、生配信企画!

(PUBG、ドン勝取るまで帰れま10!)スタート

なのです!!」(プワーーン!)

 

【那珂】

「ええっ!?ちょっと待って!!まだ心の準備が

‥‥キャー!!ダチア(車の名前)が突っ込んで

きたぁーー!!」

 

 

今日も那珂ちゃんはアイドルのお仕事を頑張って

います‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  《危なく無いんです、怖く無いんです》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

天龍児童園のみんなは、今日も元気です

 

 

【防空棲姫】

「雄一君、ナナちゃんニアヤマッテ」

 

【雄一少年】

「‥‥ごめん、悪かった‥」

 

【ナナ】

「ナナもゴメンね‥‥」

 

【防空棲姫】

「ハイ♪仲直リ♪ヨクデキマシタ♪」ナデナデ

 

【雄一少年・ナナ】

「‥‥エヘヘへ~♪」

 

 

防空棲姫、天龍児童園のスーパー保母さんである

子供達に向ける笑顔はとても優しく、まさに

「保母さんになる為に生まれて来た」という表現が

相応しい存在なのであった

とは言えそんな彼女にも問題が全く無い訳では

なかった‥‥

 

 

【天龍】

「なあ防空、ちび達の健康診断の予定だけど‥‥」

 

【防空棲姫】

「ハイ♪園長」クルッ(振り向く)

 

【雄一少年】

「!!、ナナちゃん!伏せて!!」

 

【ナナ】

「きゃっ!危ない!」

 

ジャラン、ブウゥゥゥゥーーーン!ドボォ!!

【天龍】

「ぐほぉっ!!‥‥みぞおちに‥‥」ドサァ!

 

【防空棲姫】

「園長ォ!?‥ハワワワ!‥‥シマッタノデス!」

 

【ガンビア・ベイ】

「防空さん‥‥鎖を外すベイ‥‥」

 

 

防空棲姫の両足には、兵装を固定する為の鎖と

拘束金具が着いたままだった、当然平時は外して

いる筈なのだが、外すのを忘れたり、外す場所を

間違えたりするとえらい事になってしまう‥‥

 

 

【UX-01】

「‥‥防空ちゃん、兵装は鎖ごと外そうね

振り回されると、危なくなっちゃうから‥‥」

 

【防空棲姫】

「‥‥反省シテマス‥‥園長ゴメンナサイ‥‥」

 

【天龍】

「‥‥まあ気にするなよ、世界水準のこの俺は

この程度じゃ何とも無いぜ!」

 

【ナナ】

「天龍ちゃんスゴーイ!」

 

【天龍】

「フフフ!怖いか?」✨キラーン!

 

【UX-01】

「‥‥ちゃん付けされてる時点で怖くないと思うけど」

 

【白雪】

「園長大変です!門の前で子供達が、柄の悪い男達に

絡まれてます!!」

 

【天龍】

「何だと!?ふざけやがって!!ちび達に手出しは

させねぇー!!」ダーー!

 

【防空棲姫】

「アッ!待ッテクダサーイ!!」

 

 

‥‥‥‥‥正門前

 

 

【チンピラA】

「オイコラ!ガキ共!てめーら俺の顔見て

『洛山の永吉』とか思ってただろーが!!」

 

【チンピラB】

「アニキをゴリラ扱いするたぁ失礼なガキ共だぜぇ!」

 

【雄一少年】

「いやいや!そっちの言い方の方が失礼だろ!!」

 

【天龍】

「てめーら!!誰のちび達に因縁付けてやがんだ!?」

 

【チンピラA】

「おやぁ?これはまた威勢の良いネーチャンが出て来た

もんだ♪」

 

【天龍】

「フン!俺は天龍!ここの園長様だ!フフ、怖いか?」

 

【チンピラB】

「園長!?何ともカワイイ園長先生のお出ましだねぇ

ギャハハハ!♪」

 

【天龍】

「かっ!?かわっ!?」

 

【チンピラA】

「なぁ園長先生よ、ちょっとばかり付き合わねぇ?

その見事な乳に免じてさぁ~、ガキの無礼はおおめ

に見てやっても良いんだぜぇ?」

 

【天龍】

「‥‥この野郎‥ナメやがって!!」

 

【チンピラB】

「あれ?怒らせちゃったー?怒った顔もキャワイー

ねぇ~♪」

 

【雄一少年】

「天龍‥‥全然怖がられてないなぁ‥‥」

 

【天龍】

「やかましい!!‥‥ちっくしょう‥」ギリギリ!

 

【チンピラA】

「さぁて、カワイイ園長先生?どうする‥‥」

 

【?】

「ア‥‥アノォー‥‥」

 

【チンピラB】

「うん?誰で‥‥‥」

 

 

 

【防空棲姫】

「‥ナニカ問題デモ‥‥アリマシタ?‥‥」モジモジ

 

 

【チンピラA・B】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【チンピラA・B】

「ぎゃああああーー!?でたぁぁぁぁーーー!!」

ピュ~~(逃走)

 

 

【防空棲姫】

「‥‥‥‥‥ヘッ?」

 

【天龍】

「‥‥‥‥( ゚д゚ )」

 

【雄一少年】

「天龍‥‥現実は厳しいなぁ‥‥」

 

ーーー

 

【ナナ】

「防空ちゃんは怖くなんかないからね、ヨシヨシ」

 

【防空棲姫】

「ナナちゃん‥‥アリガトウ‥‥」メソメソ

 

【雄一少年】

「元気だせよ、天龍よー」

 

【天龍】

「‥‥少しくらい怖がってくれても良いじゃねーか

‥‥」メソメソ

 

【UX-01】

「‥‥やだ!二人ともカワイイ‥‥お世話したく

なっちゃう‥‥」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥天龍児童園は今日も平和ベイ」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   《ジュラル真昼の偵察! 丁作戦》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【時雨】(佐世保)

「‥‥ねえ研、昨日の事はゴメンね‥‥」

 

【泉 研】

「時雨?‥とうして君が謝るんだい?」

 

 

ヒトフタマルマル、研は時雨に公園に呼び出された

 

 

【時雨】

「任務とは言え、折角の夜を台なしにしてしまって

その上君に恥をかかせてしまったから‥‥」

 

【泉 研】

「あれは仕方ないよ、僕が怖がりの癖に怖いテレビ

番組なんか見てしまったから、おまけにオネショ

なんて情けない‥‥て言うかめちゃくちゃ恥ずか

しい!!///」

 

【時雨】

「‥‥でもそれじゃ僕の気が済まないよ!

どうしてもこの埋め合わせをしたいんだ!

だからお願い‥僕の気の済む様にさせてくれない

かな‥‥」

 

【泉 研】

「それで君の気が済むなら構わないけど‥‥でも

お昼時の公園で何をするんだい?」

 

【時雨】

「‥‥こうするのさ‥‥」ドンッ!!

 

【泉 研】

「うえあぁぁーー!?」ドサァ!!

 

 

時雨はいきなり、研を後ろに突き飛ばした

研は公園のベンチに倒れ込むと、時雨が上から

馬乗りになって研を押させ込む‥‥

 

 

【時雨】

「‥‥フフフ♪‥‥」(ハイライトオフ)

 

【泉 研】

「‥‥時雨!?‥‥きっ、君は一体何を‥‥」

 

【時雨】

「‥研‥‥覚悟おしよ‥‥君は永遠に僕からは

逃れられないんだから‥‥」

 

【泉 研】

「なっ!?‥‥時雨!?‥‥」

 

【時雨】

「さあっ‥‥大きく口を開けて‥‥」ガシッ!

 

【泉 研】

「あがぁ!?」

 

【時雨】

「‥‥大丈夫‥‥怖くなんかないから‥‥」

 

【泉 研】

「あ‥‥あが‥‥∑(゚◇゚///)」

 

【時雨】

「‥‥その驚いた顔‥‥可愛いよ‥‥フフフ♪」

 

【泉 研】

「((((゚ □ ゚ ) ゚ □ ゚))))」

フフフ♪‥‥フフフ♪‥‥フフフ♪‥‥フフフ♪

ゴオオオオーーーーー!!!

 

ゴオオオオーーーーー!!!

 

ゴオオオオーーーーー!!!

ゴオオオオーーーーー!!!

 

ーーーーーーーーーー!!!

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

 

【泉 研】

「‥‥アーン(パクッ)((((モグモグ))))」

 

【泉 研】

「まいう~♪///」✨

 

【時雨】

「ほんと?良かった♪❤」✨パァー

 

 

公園のベンチで、時雨が作ったお弁当の卵焼きを

時雨に箸で食べさせて貰い、研の顔は完全ににやけ

切っていた、完全なイチャイチャぶりだった

(とりあえず爆発しろ!!)

 

 

【泉 研】

「時雨の作るお弁当は本当に美味しいなぁ♪それに

見た目もとても綺麗だよ!」

 

【時雨】

「ありがとう♪他にもハンバーグやロールキャベツ

もあるから‥‥次は何を食べる?❤」ニコー♪

 

【泉 研】

「えへへ♪そうだなぁー♪どれも美味しそうな‥‥

‥‥うん?」

 

 

ふと時雨の方を見ると、箸の先を自分の口に当てて

微笑んでいる、先ほど研の口にガッツリ入った箸の

先っちょである、つまりこれが意味するところは

‥‥‥

 

 

【泉 研】

「(カァーーーン!!)間接キッス‥‥」

 

【泉 研】

「うわああぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!」

 

【時雨】

「!?研!?どうしたのさ!?」

 

 

 

一方、この光景を物陰から偵察する一団が‥‥

 

 

 

【ジュラル魔王】

「おのれぇ!!チャージマン研めぇ!!昼間から

いちゃつきおってーー!!」ギリギリ!

 

【キSE-X7号】

「何が偵察ッスか!!ただのデバガメじゃないスか

!!」

 

【ジュラル魔王】

「気にするな!」

 

【カサマTU-X4号】

「やっぱり『加賀岬』は良いなぁ~」♪♪♪~

(携帯で音楽聴いてる)

 

 

 

ジュラル真昼の偵察 丁作戦、黙って見てれば

成功なんじゃね?

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《羽黒の秘密兵器》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【羽黒】

「あのー、お二人に相談が‥‥」

 

 

海特警、謎の鎮守府所属の艦娘『羽黒』から相談を

持ち掛けられたのは、UNO最弱コンビがUNOの特訓

をしている最中であった‥‥

 

 

【足柄】

「あら、どうしたの羽黒?いきなり相談なんて」

 

【川内】

「こんにちは羽黒さん、何?夜戦の相談?」

 

【足柄】

「本当にアンタはそればっかり、まあ私も嫌いじゃ

無いけどね」

 

【羽黒】

「はい、『夜戦の専門家』でもあるお二人に相談

に乗って貰いたくて‥‥」

 

【川内】

「へえー本当に夜戦の話だったんだ、任せてよ♪」

 

【足柄】

「可愛い妹の為ならね、で?相談て?」

 

 

このやり取りを物陰から見ている駆逐艦達が‥‥

 

 

【清霜】

「夜戦の事ならママの専門だからバッチリだね!」

 

【デストロイヤー】

「問題は羽黒さんの言う『夜戦』がどっちの『夜戦』

かと言う事だね‥‥」

 

【山風】

「ねえねえ?『やせん』てな~に?」

 

【不知火】

「花田少将に聞かれると良いでしょう‥‥」

 

【山風】

「パパにぃ~?」

 

 

小娘達は、大人の世界に興味シンシンである‥‥

 

 

【羽黒】

「実は、司令官さんに喜んで貰いたくて、夜戦用の

秘密兵器を羽黒なりに考えて用意してみたんです

それでお二人の意見を聞きたくて‥‥」

 

【足柄】

「フフフ♪相変わらずしおらしいわね羽黒は♪」

 

【羽黒】

「そっ、そんな事は!///」

 

【川内】

「夜戦で謎提さんの役に立ちたいってその気持ち‥

とっても良いよ羽黒さん!」

 

【羽黒】

「川内さん‥‥ありがとうございます!」

 

【川内】

「どんな秘密兵器なの?電探かな?探照灯かな?」

 

【足柄】

「それだと秘密兵器とは言わないでしょ?もっと

画期的な装備かしら?ビームとか‥‥」

 

 

 

【清霜】

「どんな装備なんだろう?」ワクワク

 

【デストロイヤー】

「正直いやな予感しかしない‥‥」

 

 

 

【羽黒】

「こっ‥‥これですー!!///」ぴら~ん

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

【清霜】

「‥‥あれが装備?」

 

【デストロイヤー】

「‥‥予感は的中したね‥‥」

 

【不知火】

「‥‥これはまた大胆な‥‥」

 

【山風】

「ママ(瑞鳳)が履いてるのに似てるなぁ」

 

ーーーーー

 

【花田少将】

「うん?どうした瑞鳳?」

 

【瑞鳳】

「よくわからないけど‥‥物凄く恥ずかしい~///」

 

ーーーーー

 

 

【羽黒】

「‥‥どうでしょうか?‥‥」

 

【足柄】

「迂闊だったわ‥羽黒から『夜戦』の相談と言えば

先ずはあっちの方を連想するべきだった‥‥‥‥

て言うか羽黒!!そんな物こんな昼日中に堂々と

見せるんじゃ無いわよ!羽黒の好きにすればいい

けど、それはしまっておきなさいな!!」

 

【羽黒】

「ひええー!ごっごめんなさ~い(泣)」

 

【川内】

「羽黒さん!!そんなの駄目よ!!」ドンッ!!

 

【羽黒】

「はひいい!?」

 

【足柄】

「そうよ川内!アンタからも言ってやってよ!」

 

【川内】

「羽黒さん!そういう物は普通、『横にズラす』

ものなんだよ!!

『穴空きパンツ』なんて邪道よ!!!」バンッ!

 

【羽黒】

「‥‥邪道‥ですか?て言うか怒るのそっち?」

キョトン

 

【足柄】

「アンタはお黙り!!このドスケベ軽巡!!!」

 

 

 

【清霜】

「よく分からないけど、ママはああでなくちゃ♪」

 

【デストロイヤー】

「君達‥‥あの母にしてこの娘あり‥‥だね」

 

【不知火】

「不知火も提督に試してみましょう‥‥」

 

【山風】

「『やせん』てな~に?」

 

 

 

【謎之提督】

「ワシ、話のネタで羽黒に凌辱されてませんか

ねぇ~?」

 

【アポロメア】

「と言うか、先ずは駆逐艦達の再教育を‥‥」

 

【アンドロメダ】

「いやー、もう手遅れだと思うなー」

 

【謎之提督】

「(凄い絵面だな、アンドロメダ級がここに

二人も‥‥元帥閣下には見せられない‥‥)

まあ再教育なら任せろ!」

 

【アンドロメダ】

「謎提さんの場合は再教育と言う名の

テイクアウトになっちゃうじゃん?」

 

【謎之提督】

「うーむ、否定できない(あくまで同意の上

だけどね)」

 

 

謎の提督、羽黒の心意気を、あなたに‥‥

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   《夜戦の彼方にドン勝を見た》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【ペールギュント】

「今の私は義によって立っている」

 

【アルビオン】

「‥‥輸送機の中で何言うとんねん!」

 

【ペールギュント】

「罪の無いギャグなのです、アルビオンさん

とは過去の因縁を乗り越えて、未来指向で

共に歩んで行きたいのです!」

 

【アルビオン】

「その意見自体に異論は無いけど、なんで

アンタと輸送機からパラシュートで飛び

降りなアカンの!?」

 

【ペールギュント】

「負けられない戦いがあるのです!

負けたくない(どうしても勝てない)相手

がいるのです!!デラーズフリートを倒した

アルビオンさんの協力が必要なのです!!」

 

【アルビオン】

「結局それが目的かいな!!」

 

 

【へたれ提督】

「危険な香りがする、昔を思い出すなぁ♪」

 

【川内】

「提督と二人の時いろんな事があったよね♪」

 

【へたれ提督】

「でも、お前と一緒なら‥‥」

【川内】

「提督と一緒なら❤‥‥」

 

【ペールギュント】

「さっさと下りやがれなのです!!」ドカァ!

 

【へたれ提督・川内】

「「どわああぁぁぁァァァーーー‥‥‥」」

 

 

いちゃついてた二人は、ペールギュントに

より飛んでいる輸送機の外に蹴り出された‥‥

 

 

【アルビオン】

「なんて事すんのや!?アンタの提督やろ!?」

 

【ペールギュント】

「パラシュート背負ってるから平気なのです!

ペール達も行くのです!」

 

【アルビオン】

「嫌や!!この娘怖いー!!」

 

【ペールギュント】

「さあ!暁の地平線にドン勝を刻むのです!!」

 

 

ペールギュントはアルビオンの腕をつかんで

空中に踊り出た‥‥

 

 

【アルビオン】

「うちは方向音痴やから降りたら迷子に!‥‥

ぎゃああああぁぁぁァァァーーー‥‥‥」

 

 

いざ決戦の地獄に降下して行ったペール達‥‥

それを見ていた(どうしても勝てない)相手

が一言‥‥

 

 

【羽黒】

「四人掛かりですかペールちゃん?お手並み

拝見といきましょうか♪‥‥それっ!」

バサァーー!

 

 

ペールは宿願を果たせるのか?

宿敵に撃ち勝つ事が出来るのか?

付き合わされた三人の運命は?

那珂ちゃんのお仕事はどうなった?

 

 

次回に乞うご期待!あるか分かりませんが‥‥

(PUBGはゲーム開始時、輸送機からフィールド

にパラシュート降下します)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   今回最終話

  《ローアングルの天使 金剛編》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【金剛】

「ん~~、暇デース、ゴロゴロデース」ゴロンゴロン

 

【クロード提督】

「何床をゴロゴロしてるんだ、はしたない!」

 

【金剛】

「暇なのデース!う~~ん」

 

【クロード提督】

「そんなに暇なら俺の仕事を手伝ってくれても

良いんだぞ?」

 

【金剛】

「それは嫌デース」(即答)

 

【クロード提督】

「ならせめて‥‥パンツ隠せよ!」

 

【金剛】

「‥‥ウフフ♪提督はエッチネー♪❤」チラッ

 

【クロード提督】

「‥‥‥‥‥‥‥白」

 

【金剛】

「エヘヘヘ~~♪❤」

 

【クロード提督】

「ちっくしょう~!!仕事なんかやってられる

か!!いくぞ金剛ー!!」

 

【金剛】

「カモーーン!❤」

 

【不知火】

「勝手なマネはさせません!!」バッ!

 

【金剛】

「ぬいー!?どこから出て来て‥てナァーー!?」

 

【クロード提督】

「だぁーー!?不知火!!いつものスパッツと

スカートはどうしたぁーー!?」

 

【不知火】

「羽黒さん直伝の夜戦用秘密兵器を装備しました

さあ提督、これで清霜を建造しましょう!」

 

【クロード提督】

「お前‥‥一体何言ってんだ!?」

 

【金剛】

「ぬいー!!『穴空きパンツ』は邪道ネーー!!」

 

 

 

 

何をもってローアングルの天使なんだよ‥‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

発のショートストーリー仕立、いかがでしたか?

 

今回、初めてチャージマン研とジュラル魔王を

出演させてみました

ショートストーリー形式ならこんな阿保な攻防も

有りかと思います

因みに、研とガチケッコンした設定になっている

「時雨」は、あくまで(佐世保の)であって

(横須賀の)ではありません

 

それとネタの端々に「黒子のバスケ」ネタを

初めて本格的に挟んでます

(ジュラル星人の名前なんかに)

 

今回もご協力頂いた提督の皆さんありがとう

ございます

 

羽黒もデストリアも良い娘です!

金剛と不知火をエッチに書きすぎたかも‥‥

 

*アポロメア、アルビオンについては

所属がはっきりしなかったので国防軍に

してます

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

     [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎之提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

花田少将(連邦統合海軍省査察局)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

吹雪(ITHACA M37鎮守府)

時雨(佐世保鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

天龍(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

白雪(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

アポロメア(国防軍・天憲隊)*

アルビオン(国防軍・天憲隊)*

 

泉 研(チャージマン研)

バリカン

 

ジュラル魔王(ジュラル星人)

キSE-X7号(ジュラル星人)

カサマTU-X4号(ジュラル星人)

 

雄一少年(天龍児童園)

ナナ(天龍児童園)

 

チンピラA・B

 

ダズル迷彩ドズル中将(ジオン共和国)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

UX-01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 

 

 

 




この作品は二次創作であり、かつフィクションです


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姉妹誕生 ー中編ー 涙の観艦式

姉妹誕生の中編です

現在一行は、輸送作戦の目的地、西威神島に
到着しており、この後の話は(回送シーン)
ということになります

今回の物語、後編で一気に書こうと思いました
が、長くなりそうなので、中編・後編で分ける
事にしました
しかし結局また二万字を超えてしまいました

【峯雲】
「ごめんさい」


小笠原諸島、西威神島

 

小笠原諸島の中では比較的新しい島である

国防軍・天憲隊はこの島に、強襲揚陸艦と

原子力空母、モビルスーツ大隊を含む

防衛部隊とその基地(造成中)を置いていた

その目的は、この基地から太平洋に睨みを

利かす事で、本土とその沿岸海域の安全性を

確保する事だと言われていた

 

島の南側には、火山の火口跡が湾となり

波の静かな入り江と、その奥に天然のビーチ

を形成していた

 

当然うら若き乙女達艦娘と、スケベな提督達に

とってはまたとないパラダイスであった

(艦娘達は当然みんな水着です)

 

 

【金剛】

「ウ~ン♪気持ち良いデ~ス❤提督~~♪‥‥

もっとオイル塗ってくだサ~イ♪」

 

【クロード提督】

「‥‥‥金剛よ、あまり誤解を生む様な声は

出さんといてくれるか?まだ昼間だし‥‥」

ペタペタ スリスリ

 

【金剛】

「だったら~♪誤解されたままで良いデ~ス❤」

 

【不知火】

「提督‥‥不知火も問題ありません」

 

【クロード提督】

「俺が問題なんだよ!」

 

【翔鶴】

「提督❤提督ももっとリラックスしましょう?」

 

【瑞鶴】

「提督さん‥‥早く塗ってくれないと乾いちゃう

よ~❤」

 

【クロード提督】

「あーー!わかったわかった!」(分身)

 

 

ビーチで愛する艦娘達に、サンオイルの催促をされ

慌てるクロード戦艦提督は、分身まで駆使する事に

‥‥

 

 

【カルド】

「モテる男は辛いねぇ♪クロードよぉ♪それに対して

俺は、赤城さんオンリー!」ペタペタ スリスリ

 

【赤城】

「ウフフ♪‥‥上手よカルドさん❤」

 

【カルド】

「あああ‥赤城さんの肌‥‥スベスベしてりゅ~!!」

 

【隼鷹】

「プッハーー!!太陽の下で飲むのは格別だねぇ♪」

 

【ゼネラル】

「こんな南の島まで来てワンカップ酒かよ!」

 

【隼鷹】

「お堅い事言うなって♪へへ~ん♪」

 

【ラビアンローズ】

「ビールにかちわり、いかがっすか~?」

 

【秋雲】

「薄本の即売、いかがっすか~?」

 

【隼鷹】

「おお~♪くれくれ~~♪」

 

【ゼネラル】

「ここでも商売かよ!3人とも色気ねーなー!」

 

 

絶海の孤島に出現したパラダイスを満喫している

のは当然リンガの面々だけでは無かった

 

 

【木曾】

「ビーチバレーだからって気を抜くなよ!やるぞ!」

 

【清霜】

「おーー!♪」

 

【藤波】

「もっち!きよしは相変わらず元気良いね~」

 

【清霜】

「やるからには、負けない戦いをしないとね~♪」

 

【あきづき】

「この『あきづき』がコートをお護りりします!」

 

【アマルテア】

「あっ‥‥『アマルテア』にご用なのですか?」

 

【アンドロメダ】

「もぉ~、そこまでムキになる事無いじゃ~ん!」

 

【瑞鳳】

「山風!さあいくわよ~!」

 

【山風】

「構わないで‥‥て‥‥?びーちばれーって何?」

 

【あきづき】

「ボールからコートを護り切ることです!!」

 

【アンドロメダ】

「新人さん‥‥アンタは真面目だねぇ~」

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー(ネット)

 

【天龍】(国防軍)

「フフ、受けて立ってやる!怖いか?」

 

【曙】

「見てなさいクソ提督!やってやるわ!」

 

【ジャービス】

「ボーノォ?怖いフェイスはNon Non♪」

 

【曙】

「大きなお世話よ!!」

 

【ジャービス】

「ハイ♪ダーリン♪ラッキー・ジャービスが

ダーリンの為にグッファイトするからネー♪」

 

【曙】

「ダーリンって!?あんた‥‥‥‥」

 

【山雲】

「山雲で~す♪ヒトヒト~マルマルゥ~♪もう

すぐお昼ですよ~♪」

 

【曙】

「山雲!あんたは緊張感が無いわね!!」

 

【浦風】

「曙、あんたは相変わらず堅物じゃねぇ~♪」

 

【曙】

「‥‥悪かったわね!」

 

【浦風】

「もう少し肩の力を抜かんと~、提督もあんたも

‥‥もたんよ♪」

 

【漣】

「『ジャービス』も『山雲』も『浦風』も、新人の

実戦航海訓練として参加してる筈なのに‥‥‥

完全超リラックス‥‥教官殿も大変ですなぁ~♪」

(ぼのは可愛すぎて威厳がない!)

 

【曙】→(教官殿)

「うっさい!!」

 

【イナヤ】

「向こうの新人には戦艦もいるッス!負けられない

ッス!」

 

【バードラⅡ】

「若い衆は元気があって良いのう、のうダーリン?」

 

【ぼのたん提督】

「う~~恥ずかしい///(ぼのに怒られる‥‥)」

 

【コルサック】

「バードラ、アンタは相変わらず年寄り臭いな!」

 

 

横須賀から西威神島まで実施された今回の輸送作戦

移動距離が比較的短い事から、各鎮守府から新人の

教育訓練も兼ねた作戦参加の打診があっあ

今ビーチバレーに興じているのは、そうした比較的

新人の艦娘達が多かった

 

両チームを率いているのは天憲隊のメンバーにして

二等憲兵吸血鬼の嫁艦、木曾と天龍(国防軍)で

あった、そして双方のチーム構成は六本脚、謎鎮、

呉、海軍査察局の新人とその引率役だった

 

 

ピピーッ ゲームスタート

【天龍】(国防軍)

「剛掌派ーー!!」ズハァァーー!!

 

【木曾】

「ビーチバレーでそんな技使うな!!」バシィ!

 

【イナヤ】

「バスストップ・シケイン!」ポン

 

【藤波】

「ダンロップコーナー!」ポン

 

【ジャービス】

「オールージュ~♪」ポン

 

【あきづき】

「で‥‥デブな男のカーブ!!」ポン

 

【瑞鳳】

「それは『デグナー』でしょ!?」

 

 

そんな光景をパラソルの影の下から眺めている

者達がいた‥‥

 

 

【へたれ提督】

「どんなバレーの技なんだ?全部スパと鈴鹿のコース

名じゃんか?」ペタペタ スリスリ

 

【川内】

「よく分からないけど、元気があって良いじゃん♪」

 

【へたれ提督】

「‥‥奥様?オイルの感想はいかがですか?」

ペタペタ スリスリ

 

【川内】

「‥‥うん♪‥‥とっても気持ちいいよ提督❤‥‥」

 

 

やはり何処でも提督は、嫁艦にサンオイルを塗る

役目らしい‥‥

少し離れた浜辺では、スイカの被り物を被った

二等憲兵吸血鬼が、こんぼうを握った元気の良い

小娘達の『スイカ割り』攻撃をかわしまくっていた

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺のスイカは誰にも食わせねーぜ!さあかかって

きな!!」(ニヤリッ)

 

【ペールギュント】

「でやあーーなのです!!」

 

【江風】

「夕立姉ぇ!!海風姉ぇ!!奴の後ろに回って!!

奴の退路を塞ぐんだ!!」

 

【海風】

「江風‥‥何もそこまでムキにならなくても‥‥」

 

【夕立】

「ぽい~♪何か楽しいっぽい~♪」

 

【海風】

「夕立姉さんまで‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「無駄無駄無駄ぁぁぁーー!!」

 

 

 

【川内】

「吸血鬼さんって結構子煩悩なところあるよね」

 

【へたれ提督】

「天龍と木曾に子供が出来たら、デレデレパパに

なるぞきっと」

 

【川内】

「ウフフ♪提督にソックリ♪」

 

【謎之提督】

「その愛情を少しばかりは、わしら提督にも分けて

欲しいもんだけどねぇ」

 

【へたれ提督】

「それは同感だが、あれはあれで愛情表現かも

知れないよ?」

 

【妙高】

「殿方の愛情表現とは何とも不器用なものですね」

 

【那智】

「だが、それも悪くない‥‥ん~♪」

 

【謎之提督】

「アイドルのお二人、オイルの塗り具合はいかが?」

ペタペタ スリスリ

 

【那智】

「‥‥提督‥‥そこ❤‥‥」))ピク ピク

 

【妙高】

「相変わらずお上手ですね提督❤」

 

 

 

【羽黒】

「姉さん!完全に出遅れました!!」

 

【足柄】

「ちっくしょう!また謀られたわ!!飲み物取りに

行ってる間に‥‥」

 

【羽黒】

「‥‥どうしましょう‥‥」

 

【足柄】

「慌てる必要は無いわ羽黒、姉さん達が提督に

オイルを塗って貰ったなら、私達は提督にオイル

を塗ってあげれば良いのよ♪」

 

【羽黒】

「じゃあ‥‥司令官さんのあんな所もこんな所も

おさわり放題‥‥」(鼻血ポタポタ)

 

【足柄】

「そういう事よ♪」サッ!→(サンオイル)

 

【羽黒】

「‥‥姉さん‥‥あっ‥‥あれ‥‥」

 

【足柄】

「うん?」

 

 

 

【川内】

「提督ー♪、今度はアタシがオイル塗ってあげよっ

か~?❤」

 

【へたれ提督】

「お?、おう‥それは嬉しいなぁ‥」

 

【川内】

「じゃあ、脱いで」ピシッ

 

【へたれ提督】

「その表現は色々と誤解が‥‥」

 

【川内】

「いいからサッサと脱ぐ!!」ガバァ!(強制脱衣)

 

【へたれ提督】

「うわぁぁー!犯されるーー!!」

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥」

【羽黒】

「‥‥‥‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「素っ裸にされるかと思ったぞ!!」

 

【川内】

「じゃあそこに寝て♪」(サンオイル)

 

【へたれ提督】

「‥‥ここに?」

 

【川内】

「寝なかったらオイル塗れないでしょ?」

 

【へたれ提督】

「‥‥おっ‥おう‥」ゴロン

 

【謎之提督】

「君らの所は完全な『かかあ天下』だねぇ♪」

 

【川内】

「エヘヘ♪まあね~♪」

 

 

へたれ提督は仰向けに寝転ぶ、川内はその上に

乗ると、へたれ提督の背中を優しくなでる‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

へたれ提督の背中には、火傷した様な大きな傷痕が

背中いっぱいに広がっており、その上からも細かな

傷痕が多く着いていた

その傷の一つ一つが自分を守る為に着いたものだと

いう事を川内は知っていた‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」シュルン❤

 

 

何を想ったか、川内はビキニのトップの紐を解くと

『トップレス』状態になった、そして露になった

バランスのとれた胸部装甲にサンオイルを大量に

流し込むと‥‥

 

  (ムニュン❤)

 

【へたれ提督】

「‥‥うん?この感触は‥‥」

 

【川内】

「提督ぅー♪気持ちいい~?❤」

((スリスリ ムニュン❤ムニュン❤))

 

【へたれ提督】

「!!センダイシャ~ン!?チミは一体何をしてる

のかなー!?」

 

【川内】

「胸部装甲でオイルを塗ってるんだよ~♪どお?

気持ちいい~?❤」((スリムニュン❤))

 

【へたれ提督】

「あああ‥‥こんな所、清霜とメダ子に見られたら

‥‥」

 

【川内】

「ん~?多分手遅れかなぁ~、あっ♪固くなってる♪

提督のエッチィィ~♪❤」

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥」

【羽黒】

「‥‥‥‥‥‥」

 

  (ブチブチ!! ポイッ)

 

 

【謎之提督】

「さあて水分補給だ、麦茶でも‥‥うん?」

 

【羽黒】

「姉さん!!邪魔しないでください!!」

 

【足柄】

「羽黒こそ!!抜け駆けは許さないわよ!!」

 

【謎之提督】

「なななななな!?」

 

【羽黒】

「司令官さん!!選んでくださーい!!」

 

【足柄】

「どちらの胸部装甲でオイルを塗られたいか!?

今すぐ選んでちょうだい!!」

 

【謎之提督】

「お前ら二人してトップレスで何やってんのや!?」

 

【足柄・羽黒】

「「さあっ!!!❤」」バァッ!!(両手広げて)

 

【謎之提督】

「何が『さあっ』だ!!」

 

 

 

【アンドロメダ】

「きよし!!合体サーブ、いっくよ~!!」

 

【清霜】

「OKメダ子ちゃん!清霜に任せて!!」

 

 

ビーチバレーはルール無用の何でもあり

バレーに変貌していた‥‥

清霜とアンドロメダは、二人手を組むと

一緒にサーブを打つ体制に入る‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「きよし!私達、ずーーっと一緒だよ!!」ニイッ✨

 

【清霜】

「‥‥うん!!お姉ちゃん!!♪」✨

 

 

【ガトランティス】

「よいぞ!我が愛する第一級小娘達よ!!余が授けた

必殺サーブを食らわしてやるがよいぞー!!」

 

 

【漣】

「ガトラさん?大漁旗なんか振り回して何やってんの

?」

 

【清霜】

「OK!ガト子ちゃん任せて!!」

 

【コルサック】

「白色皇帝をちゃん呼びだと!?何者だあの娘!?」

 

【アンドロメダ】

「いっくよーー!!」

 

 

二人はボールを高く上げると‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「石破(せきは)!!」

【清霜】

「ラブラブ!!」

【アンドロメダ・清霜】

「「天驚サーーーブーー!!」」

 

 

握りあった拳から繰り出された二人のサーブは

見事にボールを‥‥‥空振りした

 

勢い余った清霜とアンドロメダは全く同時に、砂浜

に顔面から突っ込んだ‥‥

 

 

【清霜・アンドロメダ】

「「たわばぁーーーーー!!」」ズボォ!!

 

【曙】

「転ぶ時まで二人揃って前のめり‥どこまで仲良しな

のよ!あんた達は!?」

 

【ぼのたん提督】

「二週間前はあんな光景、予想も出来なかったな」

 

【浦風】

「全くじゃのう♪」

 

 

 

そう、二週間と一日前は状況が全く違っていたのだ

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

キュキュキュキューーーンべべべーーーーーー

 

  《姉妹誕生 ー中編ー 涙の観艦式》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

国防軍より各鎮守府へ、横須賀にて合同観艦式を

実施する故の、参加招待の連絡が来たのは

「大阪湾迎撃戦」(11話参照)からすぐ後の事だった

 

既にリンガ特設連邦鎮守府は参加を表明いており

海特警をはじめ、名のある鎮守府や軍の関係者が

集まる事になった

 

今回の観艦式では、艦娘だけでなく通常の戦闘艦に

宇宙航行が可能な戦闘艦まで加わっている、国防軍

の威信を示す為の観艦式とも言えた

そしてその総旗艦に任命されたのが‥‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「ええっ!?私が!?‥‥マジで!?」

 

【加賀】

「マジよ!」

 

 

神戸で後処理を終えて混成部隊は解散

六本脚鎮守府の面々は浜名湖に帰投したところで

加賀の出迎えを受けた、そしてそこで待っていた

のは合同観艦式への招待と、アンドロメダの

総旗艦抜擢だった

 

 

【加賀】

「ジョニーからの直々の指名よ」

 

【アンドロメダ】

「そっかぁ、私って国防軍だっけ、すっかり

ここに馴染んじゃったからハハハ‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥そうか‥‥そうだな、総旗艦なんて凄いじゃ

ないか!!」

 

【天龍】(六本脚)

「訓練でへばってたオメーが総旗艦とはなぁ、やっ

ぱりオメーは戦艦なんだな」

 

【フェニックス】

「まあ正直忘れかけてたけどな♪」

 

【UXー01】

「お世話した甲斐があったわね♪」

 

【サラトガ】

「‥‥メダ子さん、おめでとうございます」

 

【ペールギュント】

「みんなで見にいくのです♪」

 

【アンドロメダ】

「いや!何か照れるしぃ~~!」アセアセ

 

 

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥清霜‥‥‥」

 

【あきつ丸】

「(来るべき物がきた‥‥でありますか‥‥)」

 

 

六本脚の面々から祝福の言葉をかけられ照れる

アンドロメダの見えないところで、清霜はただ

黙っているだけだった

 

 

【アンドロメダ】

「でもさぁ、国防軍には大和さんや武蔵さん

他にも加賀さんや凄い人達がいっぱいいるでしょ?

アンドロメダ級だって私だけじゃないのに‥‥‥

何で派遣中の私何かに‥‥」

 

【加賀】

「貴女は自分の立場が分かって無いのね、宇宙戦艦

『アンドロメダ』はある意味特別な存在なのよ

かつて地球と人類の為に戦った宇宙艦隊の旗艦

その魂を受け継ぐ貴女以外、観艦式の総旗艦として

誰もが納得できる存在はいないのよ!」

 

【能代】

「そういえば、ある海軍元帥がアンドロメダさん

欲しさに無茶な建造を回しまくって大変な事に

なったと聞きました、しかもアンドロメダさんは

結局建造されず‥‥」

 

【深雪】

「そのあおりで建造されたのがあたしと白雪なんだ

けどね~」

 

【白雪】

「それだけメダ子ちゃんは特別な存在なんですね」

 

【時雨】

「あれは、あの元帥が変態だっただけだよ」

 

【夕立】

「時雨‥‥言う事が中々きびしいっぽい‥‥」

 

【加賀】

「そういう事、世界に艦娘アンドロメダは貴女一人

だけなんだから、今のところはね」

 

【アンドロメダ】

「‥‥メダ子ってそういう立場なの?‥‥いや!

全然そんな自覚なんて無いし~!」

 

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【球磨】

「どうしたクマ?元気無いクマ」

 

【清霜】

「‥‥ううん、大丈夫‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

【アンドロメダ】

「‥ねえ加賀さん、辞退とかって出来ないかなぁ?」

 

【加賀】

「貴女何を言ってるの?」

 

【へたれ提督】

「おいおいメダ子、これは凄い事なんだぞ?」

 

【アンドロメダ】

「いやだって、そういう重たいのメダ子には似合わな

いんじゃないかな~って、ほらあたしこんな乗りだ

しぃ~」

 

【清霜】

「メダ子ちゃん、駄々コネないの♪」ニコッ

 

 

それまで押し黙っていた清霜が口をひらいた

 

 

【清霜】

「観艦式ってパレードでしょ?凄い晴れ舞台じゃない

!清霜も見てみたいな~♪」

 

【アンドロメダ】

「ええ~、きよしまでぇ~」

 

【清霜】

「清霜も‥‥メダ子ちゃんに負けない様に頑張らなく

ちゃ!」ニコッ

 

【アンドロメダ】

「そういうのは変なフラグが立つから止めてよ~」

 

【加賀】

「どうやらこれで決まりの様ね(ありがとう清霜)」

 

 

ーーー

 

 

翌日、アンドロメダは観艦式の準備の為、一足先に

横須賀に出発する事になった、加賀と、護衛として

時雨、夕立が同行する

 

 

【アンドロメダ】

「自力で横須賀までいくのぉ~!?」

 

【加賀】

「甘えない!浜名湖からなら目と鼻の先でしょうが

!」

 

【へたれ提督】

「UXー01での移動が当たり前になってたからなぁ‥

体を鍛え直すチャンスだそ、メダ子♪」

 

【川内】

「アタシ達も後から行くから、気をつけてね」

 

【アンドロメダ】

「りょ~か~い、仕方ないなぁ」

 

【清霜】

「メダ子ちゃん、楽しみにしてるね♪」

 

【アンドロメダ】

「まぁ‥‥きよしに恥ずかしい所は見せられない

か‥‥向こうで待ってるからね♪」

 

【清霜】

「‥‥うんっ♪」

 

【衣笠】

「いよっ!大戦艦!!」

 

【ラビアンローズ】

「ブロマイドとか作ったら売れますかね~♪」

 

【マンジューシャカ】

「アンタはそればっかりだねぇー!」

 

【村雨】

「きっと格好良いんでしょうね♪」

 

【石川島 春馬】

「少しばかり感無量って感じだな」

 

【防空棲姫】

「オウエン‥‥シテマスネ♪」

 

【天龍児童園の子供達】

「「メダ子ちゃん!ファイトーー!!」」

 

【トミー・ザワ】

「イッパーーーツ!!」

 

【ガンビア・ベイ】

「どさくさに紛れて子供達に仕込んでるベイ!!」

 

【アンドロメダ】

「もう!何なのよ~みんなして~!?」

 

【天龍】

「オメーの晴れ舞台を祝ってるんだよ♪ガツンと

決めてこい!!」ニイッ

 

【シェフィールド】

「道中お気をつけて!」

 

【多摩】

「お土産よろしくニャー♪」

 

 

【加賀】

「皆さんありがとう、横須賀でお待ちしてます」

 

【夕立】

「たわけさん!待ってるっぽい♪」

 

【へたれ提督】

「ああ‥‥ありがとな夕立‥‥」

 

 

【時雨】

「ねえ、君、大丈夫かい?」

 

【清霜】

「‥‥え?」

 

【時雨】

「あまり元気が無かったみたいだから‥‥」

 

【清霜】

「‥‥ううん、大丈夫‥‥メダ子ちゃんをお願い

します!」

 

【時雨】

「大丈夫、任せてよ、向こうでまた会おうね」

 

 

 

こうしてアンドロメダ達は出発して行った、先ずは

南下して遠州灘に出るのである

 

 

 

【カリスト】

「‥‥行ったね、どんな観艦式になるんだろ?」

 

【へたれ提督】

「天下の国防軍・天憲隊が主催の観艦式だ!

きっと凄いものになるだろうな」

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【サラトガ】

「清霜さん‥‥大丈夫?」

 

【清霜】

「‥ありがとうサラ子さん‥‥大丈夫だよ‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

ーーー

 

 

 

清霜の心の中の葛藤をよそに、アンドロメダ

達は東へ向かう‥‥時雨は航行しながら

周りに聞こえない様に無線連絡をおこなって

いた

 

 

【時雨】

「‥‥報告は以上だよ、ねえ隊長、思うんだけど

‥‥こんな回りくどい事しないで、隊長の本意を

直接二人に話した方が良いんじゃないかな?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

『時雨の言うことも分かる、だがそれでは意味が

無いんだ、特に今回はな』

 

【時雨】

「‥‥どういう事?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

『俺はアンドロメダと清霜の覚悟を聞いておきた

い、大切な娘を外に出すんだ、生半可な覚悟と

想いでは俺も納得出来ない、特にアンドロメダは

国防軍という「温室」を出て、自分の決断と責任と

覚悟で生きていく事になる、その決意を持つ事が

あの娘に本当に出来るのか、俺は確かめなければ

ならない!』

 

【時雨】

「それは‥‥確かにそうだね」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「清霜についても同じだ、アンドロメダ程の艦娘

が姉妹になるんだ、当然世間から注目もされる

だろう、あの小さな体に世間からの風当たりが

モロに来るんだ、当然好意的な物ばかりでは

無いだろう、それでもアンドロメダと共に歩んで

行く決意と覚悟が清霜にあるか、その事は是非

確かめておきたいんだ、最も清霜に関しては

あまり心配はしてない、あの娘はアンドロメダ

よりずっと大人だ、もしそういう話になれば

直ぐに覚悟を決められるだろう」

 

【時雨】

「‥‥隊長の考えは分かった、僕もそれは必要な

事だと思うよ、でもね‥多分、清霜は限界だよ

あの娘、とても悲しそうな顔をしてた‥‥‥‥

僕は隊長の考えに賛成だけど、真意を伝えるには

やっぱり言葉も必要だと思うんだ、だから‥‥

もし良かったら、二人の決断のキッカケになる

様に、隊長から一度聞いてあげて貰えないかな?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥そうだな‥‥分かった!今回の観艦式が

終わったら俺から二人に話してみるよ、もちろん

へたれ君と川内にもな、それで二人も俺達も

ハッキリするだろう」

 

【時雨】

「うん、僕が言うのも変だけど‥‥ありがとう‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「お前のような優しい娘が俺の嫁艦の一人で、俺は

幸せだよ」

 

【時雨】

「///もう!‥‥何を言ってるのさ!///」

 

 

【アンドロメダ】

「横須賀って、こんなに遠かったっけ?」

 

 

 

ーーー

 

 

 

【清霜】

「‥‥この部屋、こんなに広かったんだ‥‥」

 

 

アンドロメダが出発した後の六本脚鎮守府では

清霜が一人、自室で考え込んでいた

清霜とアンドロメダはこの同じ部屋で共に寝起き

していた

清霜のベッドの向かいにはアンドロメダのベッド

が置かれていて、清霜はそのベッドを呆然と

眺めていた

アンドロメダのいないこの部屋は、清霜には

余りに広すぎたのである‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃん、行っちゃった‥‥もう‥‥

この部屋には戻って来ないのかな?‥‥‥」

 

 

‥‥覚悟はしなければならないと思ってはいた

自分からアンドロメダの背中を押したのも、自分

が1番未練を断ち切らなければならないと思った

からだった、我が儘を言ってはいけない、この日

がいつか来ることは分かっていたはずだ‥‥と‥

 

それでも今の清霜には喪失感と寂しさが大きく

のしかかっていた、小さな清霜には余りに大きな

苦悩‥‥とも言えた‥‥

 

そして初めてアンドロメダと出会った時から

今までの記憶を思い出す清霜であった‥‥

 

 

ーーーーーー

ーーーーーー

 

 

【アンドロメダ】

{宇宙戦艦、アンドロメダ!国防軍より派遣され

ました~♪賑やかな艦隊だねぇ♪よろしくね♪}

 

【清霜】

{アンドロメダさん!凄いです!憧れちゃいます

!!}✨✨

 

【アンドロメダ】

{そう?へへへ~♪ありがとね~♪}

 

 

ーーーーーー

ーーーーーー

 

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ーーーーーー

ーーーーーー

 

 

 

【アンドロメダ】

{アンタさぁ『きよし』って呼ばれてるんだって?}

 

【清霜】

{えっ?ええ、そうですけど‥‥}

 

【アンドロメダ】

{だったら私も『きよし』って呼んでいい?}

 

【清霜】

{ええ!?‥はっ‥‥はい♪♪嬉しいです!!}

 

【アンドロメダ】

{良かった♪じゃあさ、私の事も『メダ子』って

呼んでよ♪}

 

【清霜】

{ふええ!?‥‥いっ‥‥いいんですか?‥}

 

【アンドロメダ】

{堅苦しいのはイヤじゃん?それと、敬語とかも

無しって事で、きよし、これからよろしくねー♪}

 

【清霜】

{は‥‥はわわわ‥‥}

 

 

 

ーーーーーー

ーーーーーー

 

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーー

ーーーーーー

 

 

 

【アンドロメダ】

{戦艦になりたいって?}

 

【清霜】

{みんなは無理だって言うの、メダ子ちゃんは

どう思う?}

 

【アンドロメダ】

{きよしはさ~、そもそも何で戦艦になりたいの?}

 

【清霜】

{うん、最初は武蔵さんへの憧れとかもあって

清霜は清霜として生まれた時から戦艦への憧れが

あったんだ‥‥でもね、今は少し違うの‥}

 

【アンドロメダ】

{何が変わったの?}

 

【清霜】

{清霜はね、パパの事もママの事も大好きなの‥‥

勿論この鎮守府のみんなの事も、児童園のみんなの

事も‥‥メダ子ちゃんの事も!}

 

【アンドロメダ】

{改めて言われると照れるなぁ~///}

 

【清霜】

{‥‥今戦艦になりたい理由を聞かれたら、清霜は

ハッキリ答えられるよ、もっと強くなって大好きな

みんなを守りたい‥‥て、変かな?へへ‥‥}

 

【アンドロメダ】

{‥‥きよしは凄いね‥‥}ナデナデ

 

【清霜】

{ふわぁ!?}

 

【アンドロメダ】

{天憲隊には‥‥メダ子の周りにはさ、凄い人達が

いっぱい居て、そんな人達に助けられながら

メダ子は普通の戦艦として本分を尽くしてればいい

って漠然と今までやって来たんだ、それに‥‥}

 

【清霜】

{それに?}

 

【アンドロメダ】

{ジョニー隊長や加賀さんはそんな事はないけど

殆どの人はメダ子の事を(偉大な宇宙戦艦アンドロ

メダの生まれ変り)としか見てくれないから‥‥

艦娘として、一人の女の子としてのメダ子を見て

くれる人ってそういないんだよ}

 

【清霜】

{‥‥メダ子ちゃん‥‥}

 

【アンドロメダ】

{正直嬉しい事じゃ無いけど、仕方ないとも思った

‥‥他の姉妹艦と同じ様に、アンドロメダとして

生まれて来ちゃったんだから‥‥‥でもね!‥‥

きよしは違った、きよしはメダ子を「メダ子」として

見てくれたもん♪}

 

【清霜】

{メダ子ちゃん!‥‥私は‥‥清霜は‥‥}

 

【アンドロメダ】

{良いんだよ♪最初の頃はともかく、今はメダ子と

して見てくれてるんだから、ともかくメダ子には

きよしみたいな強い信念なんて何も無かったから‥

‥メダ子は天憲隊のみんなが大好きだけど、この

鎮守府のみんなも大好きだよ、だからきよしを見習

って頑張らなくちゃね♪}

 

【清霜】

{メダ子ちゃん、清霜はそんな大した存在じゃ‥‥}

 

【アンドロメダ】

{ねえきよし、先の事は分からない、アンタが戦艦

になれるかどうかは正直分からないけど、メダ子は

今のままのきよしが好きだな~♪何になってもなら

なくても、きよしはきよしだもん♪}

 

【清霜】

{メダ子ちゃん!ありがとう‥清霜もメダ子ちゃん

の事が大好きだよ!!}

 

【アンドロメダ】

{ニヒヒ~♪ありがと~♪}

 

 

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃん‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーーーーー

 

 

 

【アンドロメダ】

{言ったでしょ!!きよしはメダ子が守るって!!}

 

【清霜】

{違う!!清霜がメダ子ちゃんを守るんだよ!!}

 

【アンドロメダ】

{意地っ張り!!!}

 

【清霜】

{メダ子ちゃんだって!!!}

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【アンドロメダ】

{‥‥‥フフ♪‥‥}

 

【清霜】

{‥‥‥エヘヘ♪‥‥}

 

【清霜・アンドロメダ】

{アハハハハハーーーー♪}

 

 

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃん‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーーーーー

 

 

【アンドロメダ】

{お腹すいた~、きよし!ご飯食べにいこ♪}

 

【アンドロメダ】

{やったじゃんきよし!!アンタがMVPだよ!!}

 

 

【アンドロメダ】

{きよし‥私達‥ずーーっと一緒だからね♪}

 

【アンドロメダ】

{ねえ、きよし~♪}

 

 

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーーーーー

 

 

 

【清霜】

「メダ子ちゃん‥‥メダ子ちゃん!!」(ポロボロ)

 

 

清霜は涙を止められない‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥ゴメンねメダ子ちゃん‥‥分かってるんだ‥

こんな事じゃ駄目だって‥‥清霜がこんなんじゃ

メダ子ちゃんは安心して天憲隊に戻れないって‥

‥でも‥‥会いたいよ‥‥会いたいよ‥‥‥‥‥

メダ子ちゃんと別れるなんて‥‥‥嫌だ!‥‥」

 

 

 

それは清霜の、魂の叫びだったかもしれない‥‥

その時ドアをノックする音が‥‥

 

 

(コンコン)

 

 

 

【清霜】

「‥‥!‥‥(グスン)‥‥はい‥‥」

 

【川内】

「清霜‥‥ママだけど‥‥入ってもいい?」

 

【清霜】

「‥‥(ゴシゴシ)‥‥どうぞ‥‥」

 

 

部屋に入って来た川内は清霜の正直にしゃがむと

清霜の手を握って優しく話しかけるのだった‥‥

 

 

【川内】

「清霜‥‥さっきはよく頑張ったわね‥‥」

 

【清霜】

「‥‥えっ?」

 

【川内】

「メダ子を笑顔で見送ったてしょ?辛かったろうに

‥‥あなたがいつの間にかこんなに成長していた

なんて、ママ正直驚いたわ、ホントよ」

 

【清霜】

「‥‥そうかな‥‥」

 

【川内】

「ママもメダ子の事で寂しくてね、だからそんな

大人の清霜に甘えちゃおうって来てみたの♪」

 

【清霜】

「‥‥クスッ♪何それ?‥‥ねえママ‥‥」

 

【川内】

「なあに?」

 

【清霜】

「加賀さんが言ってた、メダ子ちゃんは特別な存在

なんだって‥‥戦艦アンドロメダは凄い存在なん

だって‥‥清霜にはもう釣り合わない存在なのか

なぁ?‥‥」

 

【川内】

「そうねぇ‥‥釣り合う合わないなんて誰にも判断

なんか出来ないわ、それに‥‥」

 

【清霜】

「‥‥それに?」

 

【川内】

「メダ子は確かに特別な存在なのかもしれない‥‥

でもそれってメダ子にとって幸せな事なのかな?

特別扱いされて色眼鏡で見られる事をメダ子が

喜ぶとはママには思えないけどな‥‥清霜なら

分かるわよね?」

 

【清霜】

「‥‥そうだね」

 

【川内】

「ねえ清霜、メダ子が六本脚に来た時、提督は‥‥

パパはすごく喜んだんだよ」

 

【清霜】

「パパが?」

 

【川内】

「そう、それでメダ子がパパに聞いたの、それは

自分が戦艦アンドロメダだから?って、そしたら

パパは何て言ったと思う?」

 

【清霜】

「‥‥さあ‥‥何て言ったの?」

 

【川内】

「『メダ子が凄いのは今更言うまでも無い事だ!

俺が嬉しいのは、ジョニー隊長の好意と、メダ子

がとても良い娘だという事だ!』ってね」

 

【清霜】

「アハハ♪‥‥パパらしいね」

 

【川内】

「でしょ?♪、そんなパパが提督の鎮守府に来た

んだから、優しい清霜がいる鎮守府に来たんだか

ら、メダ子はきっと幸せだった筈よ♪」

 

【清霜】

「うん‥‥そうだね」

 

 

川内は清霜の頭を優しく撫でると‥‥

 

 

【川内】

「‥‥清霜がメダ子と離れたくないって気持ちは

何もおかしい事じゃない、当然の気持ちだよ

パパもママも同じ気持ちだもの‥‥」

 

【清霜】

「‥‥‥うん」

 

【川内】

「清霜、メダ子とアタシ達の関係性がどうなるか

はママにも正直分からない、でもね、これだけは

忘れないで欲しいの、メダ子は清霜の事を愛して

いる、家族としてね、そしてメダ子はどんな事が

あっても絶対清霜の事を忘れない!」

 

【清霜】

「‥‥‥うん」

 

【川内】

「パパもママも清霜の事を愛してる!何処にも

行かない!ずっと清霜の側にいる!その事は

忘れないでね」

 

【清霜】

「うん‥‥ありがとう‥」

 

 

清霜は川内に抱き着く‥‥

川内も清霜を抱きしめる‥‥

 

 

【清霜】

「ママ‥‥大好き‥‥」

 

【川内】

「清霜‥‥愛してるよ‥‥」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「迂闊でしたよ、あの娘は俺達よりも前に気付いて

いて、一人でずっと苦しんでいたんです‥‥それに

気付いてやれなくて、親父として情けない‥‥」

 

【吉坂博士】

『自分をあまり責めてはいかんよ、君達夫婦だって

神じゃない、時にはどうにもならない事もあるんだ

、今はただあの娘の側にいてあげるのが良いと思う

がね』

 

【へたれ提督】

「ずっと側にいますよ‥‥ところで、大阪湾で救助

(ドロップ)したあの夕雲型の娘ですが、容態は

いかがですか?」

 

 

へたれ提督は執務室にて、友人であり恩人でもある

吉坂博士と電話で話していた

傍らにはサラトガが控えている

 

 

【吉坂博士】

『意識は戻っていないが、容態は安定しとるから

身体の方はは大丈夫だ、意識が戻るのも時間の

問題だろう‥‥』

 

【へたれ提督】

「感謝します、博士には出会った頃からお世話に

なりっぱなしですな」

 

【吉坂博士】

『それはお互い様だよ、君の協力のお陰で救えた

娘も大勢いる、私だけではとても無理だったろう』

 

 

吉坂博士が所長を勤める国際医療科学研究所では

戦場で負傷し戦えなくなった艦娘や、ブラック

鎮守府で悲惨な目にあい精神的に傷付いた艦娘

などが、治療と社会復帰の為にセラピー艦娘と

して活動したり職業訓練などにいそしんでいた

 

ただ、中には艦娘としての本分を尽くす為に

もう一度海に、戦場に戻りたいと願う艦娘も

なくはなかった、しかし吉坂博士は彼女達を

戦場に戻すつもりはさらさら無かった、そこで

協力を結んだのが、新たな鎮守府の形を模索し

続けていたへたれ提督と六本脚鎮守府だったの

である‥‥

 

 

【吉坂博士】

『能代君や村雨君、春馬君達だけでなく君に

出会った娘達は皆、居場所を得る事が出来た‥‥

君達夫婦には本当に感謝しとるよ』

 

【へたれ提督】

「そう言って貰えるとありがたいです(藤波)の

事、よろしくお願いします」

 

 

へたれ提督は吉坂博士との電話を終える

 

 

【サラトガ】

「提督‥‥サラ子達も気付いてあげられず申し訳

ありません」

 

【へたれ提督】

「いいんだ、サラ子達には苦労をかけるな‥‥‥

さて、横須賀への移動準備だ」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

数日後‥‥‥

 

東京湾、八景島沖の特設会場で、国防軍主催の

海特警の協力も得た合同観艦式が幕をあけた‥‥

 

 

各鎮守府関係者、海軍関係者は元より、空軍、

陸軍、連邦軍、連邦政府並びに各自治ブロックの

政府関係者も出席しての観艦式‥‥

特設スタンドに並んでいる見物人の顔触れと数は

正に国防軍と海特警の面目躍如たる風景であった

 

 

 

【謎之提督】

「凄い見物人の数と顔ぶれだねぇ、ワシらって

ここまで注目されとった訳か‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「海軍特別警察隊のカシラが今更何言ってんだ?

これだけ注目されるから、ブラック提督連中には

目の敵にされるし反乱事件だって起きてるだろ?

そして俺達は、それを軽くひねりつぶすから益々

注目される‥‥」

 

【謎之提督】

「まあ宇宙戦艦だけでも、今現在空中に10隻も

浮かんでいれば嫌でも注目せざるを得ないか」

 

 

八景島の上空には、警備と護衛も兼ねて国防軍

所属の宇宙戦艦10隻が空中待機していた

これだけ見ても、国防軍の規模と意思表示を

見物人達に十分示していた‥‥と言える

デモ飛行としてコスモタイガーの編隊が上空を

通過する、当然国防軍の所属機だ

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「まあな、しかし主役はあくまで彼女達だ」

 

【謎之提督】

「確かに‥‥妙高達の何とも凛々しいことよ!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥最高は加賀さんだけどな!」

 

 

 

 

【アナウンス】

『ただいまより、合同観艦式を開催致します』

 

ドドーン!  ドドーン!  ドドーン!

 

 

合同観艦式が始まった、宇宙戦艦を浮かせたり

コスモタイガーをデモ飛行させたり、八景島

には、国防軍の機動兵器やモビルスーツが

さながら見本市の様に展示され、演出は豪華だ

ったが、あくまで主役は艦娘達である

 

国防軍、海特警、その他参加を表明した鎮守府

所属の艦娘達が水上パレードに動き出した姿は

壮観であった、そしてその中心には、総旗艦を

務めるアンドロメダがいた

 

それを見てある海軍元帥が吠える、悶える‥‥

 

 

 

【元帥閣下】

「うおおおおー!!アンドロメダちゃーん!!

バーニングラァァァーーブ❤!!」ガバァ!

 

【羽黒大好き憲兵】

「閣下!止めて下さい!人の目があります!」

 

【クロード提督】

「おいコラ!オッサン!!バーニングラブは金剛

に使うモンだろーが!!」

 

【ゼネラル】

「クロード!オメーもムキになるなよ!」

 

 

待てど暮らせどアンドロメダがやって来ない

元帥閣下の精神は、アンドロメダ本人を目の前に

して限界に達していた‥‥

 

 

【元帥閣下】

「ふーんだ!アンドロメダちゃんが一番最高に

カワイイんだから仕方ないじゃん!」

 

【クロード提督】

「何を!?金剛差し置いて一番カワイイとは聞き

捨てならねぇなぁ~!!」

 

【ゼネラル】

「こいつらガキンチョか!?」

 

【どこぞの陸軍将校】

「オイ!前の奴!見えないぞ!座れ!」

 

【羽黒大好き憲兵】

「あ~失礼、直ぐに止めるから!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【アンドロメダ】

「あのおじいちゃん、何だかキモいんだけど‥‥

挨拶とかしといた方が良いかな?」

 

【時雨】

「目を合わせたら駄目だよ、隊長が言ってたけど

ああいう手合いは、少し愛想良くすると勘違い

してしまうらしいからね」

 

【武蔵】

「時雨も中々キツイ事を言うな‥‥」

 

【加賀】

「気にしないで行きましょう」

 

 

 

観艦式のパレードの中核は勿論国防軍所属の艦娘

達で、その中でも大和、武蔵、長門、陸奥、榛名

といった歴戦の戦艦達を上回る存在感を示して

いるのがアンドロメダ級宇宙戦艦達であった

すなわち‥‥

 

アンドロメダ

アポロメア

アンタレス

アルデバラン

アキレス

アポロノーム

ノイ・バルグレイ

 

その他アリゾナ、ラポラトリープロメテウス等々

いずれもとびっきりの艦娘達であった

元帥閣下でなくても大興奮するのも無理からぬ

ところであろう‥‥ただ元帥閣下に関しては少々

興奮の仕方に問題があった‥‥

 

 

【元帥閣下】

「‥‥ワシ‥‥もう辛抱かなわん‥‥」カチャカチャ

 

【羽黒大好き憲兵】

「閣下!?何ベルトを外してるんですか!?」

 

【元帥閣下】

「離せー!!ワシはあそこに行くんじゃああ!!」

 

【クロード提督】

「変態ジシィだぁ!!」

 

【羽黒大好き憲兵】

「止めてください閣下!!そんな事したら憲兵が

やって来ますよーー!!」

 

【ゼネラル】

「オメーだって憲兵じゃねーが!!」

 

【羽黒大好き憲兵】

「閣下ぁー!!どうか正気に戻って‥‥‥うん?」

 

 

憲兵君はある人物と目があった‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

【羽黒】

「あっ‥‥あれは‥‥」

 

 

この時、謎の鎮守府からの参加組もスタンド前を

通過しようとしていた、謎の鎮守府からは四個

戦隊24名がパレードに参加していた

 

第一戦隊

妙高、那智、足柄、羽黒、那珂、天龍

 

第二戦隊

デウスーラⅠ、デスラー艦、ランベア、ダロルド

EXー178、デストロイヤー

 

第三戦隊

キングオブドラゴン、アレキサンドリア、チベ

ヨーツンヘイム、ケルゲレン、アルビオン

 

第四戦隊

龍驤、神風、漣、ムサイ、ガウ、ケルカピア

 

 

青葉は情報収集、秋雲は薄本の即売、夕張は

展示モビルスーツ等のギミックに夢中でこちらは

一応謎提の指示で情報収集という事になっている

シュバリエルは別任務、デストリアは謎提の

付き添い、ガトランティスは天龍児童園の子供達

の引率、他は見学組だ

 

このメンバーだけでも国防軍の面々にも引けは

取らないとも言えたが、この時、憲兵君の目には

羽黒しか映っていなかったに違いない‥‥

 

 

 

【那智】

「あそこで変態閣下と揉めてるのは、例の憲兵君

ではないか?」

 

【足柄】

「まあ提督の立場もあるし‥‥‥羽黒、あのひと

確かアンタのファンでしょ?少し愛想振り撒いて

提督の心証を良くしといたら?」

 

【羽黒】

「司令官さんの為ですか?そういう事なら‥‥」

 

 

羽黒は憲兵君に向かって天使の笑みを返すので

あった

 

 

【羽黒】

「ウフッ♪❤」ニコッ♪✨

 

 

 

ーーーーーー

 

 

【羽黒大好き憲兵】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

憲兵君の中で、何かが弾けた‥‥

 

 

【元帥閣下】

「待ってくれー!!アンドロメダちゃ‥‥」

(バキィーーー!!!)

【元帥閣下】

「ひでぶ!ーーー‥‥」ドサァ!

 

【ゼネラル】

「アイツ‥‥元帥を殴ったぞ!!!?」

 

【羽黒大好き憲兵】

「ウオオオーー!!羽黒ちゃわわわーーん♪!!

バーニングラァァァーーブーー❤!!」ガバァ!

 

【クロード提督】

「くおらーー!!バーニングラブは金剛専用だと

いっとろーが!!」

 

【羽黒大好き憲兵】

「ふーんだ!羽黒ちゃんの方がカワイイもん!」

 

【陸軍将校A】

「前が見えねぇっつってんだろーがー!!!」

 

【クロード提督・羽黒大好き憲兵】

「「やかましい!!引っ込んでろぉーー!!!」」

 

【陸軍将校B】

「何だと!?やっちまえーー!!」

 

 

ドッテンガラガラ!☆ドッテンガラガラ!☆彡

 

日頃、国防軍や海特警、艦娘そのものに不満を

抱いている将校達や一部の海兵達が鬱憤をはら

すチャンスとばかりに躍りかかって来た‥‥

 

しかし何人かかって来ようと所詮クロード提督

の敵では無かった、一方意外な活躍をしたのが

憲兵君であった、流石伊達に元帥閣下の下で

憲兵をやってる訳では無い、挑みかかってくる

敵をちぎっては投げちぎっては投げ‥‥‥

 

 

【ゼネラル】

「‥‥あ~あ、腹減ったなぁ~」

 

 

もはやゼネラルは止める気力も失せていた

クロード提督に殴られた将校が宙を飛んで

ゼネラルの目の前に落下し倒れ込んだ

 

 

【陸軍将校A】

「ぐはぁぁーー!!」ドシャ!!☆

 

【ゼネラル】

「‥‥アンタ大丈夫か?‥‥」

 

【陸軍将校A】

「(チーン)」

 

【ゼネラル】

「‥‥他人のフリしよ~っと‥‥」

 

 

 

観艦式はまだまだ続く、ぼのたん提督率いる

ぼのたん呉鎮守府の部隊も参加している

全二個戦隊の内容は‥‥

 

第一戦隊

曙、ビスマルク、ハーフビーク、ヴァナディース

浦風、ジャービス

 

第二戦隊

叢雲、妙高、青葉(しゃんば)、山雲、夏雲

神風

 

 

 

ぼのたん提督は、新人の紹介と顔見せを兼ねてい

る為、選抜メンバーにも新人が多かった

しかし、駆逐艦は元気いっぱいである‥‥

 

 

【ジャービス】

「ダーリンー♪ILoveYou~❤」チュパチュパ❤彡

 

【曙】

「やめんかー!!投げキッスなんかするなー!!」

 

【浦風】

「提督♪ウチがしっかり決めてくるけんね♪❤」

パッチリ

 

 

ーーーーーーー

 

 

【満潮】

「‥‥ほお」

 

【霞】

「‥‥ほお」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥誰かタチュケテ‥‥」

 

 

続いてはクロード提督のリンガ特設連邦鎮守府と

R.Nishida提督のニシダ・メガフロート鎮守府

のメンバー、さらには連邦統合海軍査察局からの

参加メンバーも続く、先ずはリンガ部隊から‥‥

 

第一戦隊

川内、大井、利根、筑摩、神通、天龍

 

第二戦隊

金剛、伊勢、日向、ラー・カイラム

リーンホースJr.、バーミンガム

 

第三戦隊

霧島、扶桑、山城、ジャンヌ・ダルク

ツーロン、ラーディッシュ

 

第四戦隊

翔鶴、瑞鶴、隼鷹、不知火、黒潮

こんごう(護衛艦)

 

 

比叡とレイオスと赤城は別任務の為、パレードに

は参加していない、カルドとゼネラルは艦息なの

でこちらも見物か別任務である

リンガ部隊の特徴といえばやはり何と言っても

充実した戦艦戦力と主力艦戦力であろう

そんな彼女達は客席にクロード提督を確認する‥

‥‥

 

 

 

【金剛】

「ヘーイ!テートクー♪‥‥てあれ?‥乱闘して

マース!?」

 

 

ーーーーーー

 

 

【クロード提督】

「金剛ぉぉー!!バーニングラァァァーーブ!!」

ブンブン ポカポカ!

 

 

ーーーーーー

 

 

【利根】

「提督は一体何をしておるのじゃ?」

 

【日向】

「女とケンカと乱痴気騒ぎは海軍の伝統だ」

 

【伊勢】

「いや!違うでしょ!!」

 

【山城】

「全く不幸だわ‥‥」

 

【不知火】

「提督が元気で精力があって喜ばしい事だと

思いますが?」

 

【ツーロン】

「精力って‥‥貴女が言うと何か卑猥ね」

 

【不知火】

「不知火に落ち度でも?」

 

【瑞鶴】

「折角のパレードなのに!!爆撃しちゃおっか?」

 

【翔鶴】

「止めなさい瑞鶴、回りが巻き込まれるわ」

 

【隼鷹】

「パレードなんだからパーッといこーぜ♪」

 

【黒潮】

「酒臭ぁ!!飲んどるんか!?」

 

【川内】(リンガ)

「‥‥眠い‥‥やせん‥‥」

 

 

【金剛】

「提督‥‥バーニングラァァァーーーブ❤!!」

ブンブン

 

 

 

 

それに続くはニシダ部隊、先頭にはリンガと同じ

軽巡が戦隊を組んでいる

 

第一戦隊

川内、神通、那珂、阿武隈、天龍、龍田

 

第二戦隊

祥鳳、阿賀野、能代、矢作、酒匂、由良

 

第三戦隊

大和、武蔵、長門、陸奥、ガングート、

ウォースパイト

 

第四戦隊

金剛、比叡、榛名、霧島、ローマ、アイオワ

 

隊五戦隊

赤城、加賀、飛龍、蒼龍、翔鶴、瑞鶴

 

第六戦隊

妙高、那智、足柄、羽黒、青葉、古鷹

 

第七戦隊

高雄、愛宕、鳥海、摩耶、加古、ポーラ

 

第八戦隊

夕雲、長波、早霜、風雲、高波、朝霜

 

第九戦隊

龍驤、飛鷹、グラーフ・ツェッペリン

マックス・シュルツ、ジョンストン、

タシュケント

 

第十戦隊

北上、大井、島風、天津風、谷風、

リベッツィオ

 

 

 

一見して分かる通り、R.Nishida提督率いる

ニシダ・メガフロート鎮守府の最大の特徴は

在籍艦娘の多さである、駆逐艦、海防艦、

潜水艦等、ここで上げられない艦娘達も大勢

いる、イレギュラー艦こそいないものの、ここに

来れば会えない艦娘はほぼいないと言える程だ

従って金剛型、妙高型、川内型、阿賀野型の

全艦娘は元より一航戦、二航戦、五航戦、大和型

までも勢揃いであった

 

 

【阿賀野】

「キラリー✨提督~♪阿賀野の晴れ姿、どぉ?」

 

【矢作】

「こんな場面なのに緊張もしないで堂々としてる

‥‥何だかんだ言っても流石長女よね」

 

【祥鳳】

「提督、この観艦式、やり遂げて見せますね!」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【R.Nishida提督】

「小生‥‥我慢出来ない‥‥ウオオオオーーー!!

祥鳳ォォォーー!!バーニングラァァーーブ!!」

 

【香取】

「提督という生き者は皆変わりませんね‥‥」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【祥鳳】

「///はっ!恥ずかしいから止めてください!///」

 

【阿賀野】

「提督!もうっ!」プンスコ

 

【川内】(ニシダ)

「‥‥眠い‥‥やせん‥‥」

 

【北上】

「夜戦バカはどこ行っても変わらないねぇ♪」 

 

 

 

 

連邦統合海軍査察局、実質的には花田少将の艦娘達

もパレードで航行する、三人の嫁艦と、その子供達

(養女)である三人の、計六人だ

 

母  娘

飛龍→江風

蒼龍→海風

瑞鳳→山風

 

 

【花田少将】

「うん、やはり俺の嫁達と娘達は最っ高だ♪」

 

 

花田少将はスタンド前をパレード航行する彼女達に

手を振る、中立な立場を示さなければならない

査察局としては、役目柄この様なイベントに中々

出してやることが出来ないので、今日は彼女達には

十分楽しんでもらいたいと思っていた

 

 

【飛龍】

「見て!少将が手を振ってるよ!」

 

【江風】

「親父ー♪見てろよなー♪」ブンブン

 

【蒼龍】

「少将も嬉しそう♪」

 

【海風】

「見ていてください、お父さん♪」フリフリ

 

【瑞鳳】

「見て♪パパがいるよ山風♪」

 

【山風】

「‥‥パパ‥‥」スッ

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【花田少将】

「みんな楽しんでくれてるみたいだな、山風は

もう少し人見知りが治ればいいんだが‥‥」

 

 

 

そんな花田少将の安心と心配を余所に、江風はある

理由からテンションが高かった

 

 

【江風】

「ウッヒョー!スゲーや!川内さんが二人も!!

しかも並んで先頭だよ!!」

 

 

「リンガ」と「ニシダ」の両鎮守府部隊は並んで航行

していた、二大鎮守府の先頭は「ダブル川内」が

担当していた、川内と同じ夜戦が好きで、川内を

尊敬する江風としてはテンションが上がるのも

無理は無かった

もっとも、当の二人は半分寝ぼけていたのだが‥‥

 

 

 

【飛龍】

「江風は血の気が多いのが好きかしら?」

 

【江風】

「だったら母さんだって血の気が多いじゃんか?

だから母さんの事もすきだぜ♪」ニイッ

 

【飛龍】

「えっ‥‥もう!江風ったら///」

 

【蒼龍】

「母さん♪お顔が真っ赤よ♪」

 

【飛龍】

「コラ!蒼龍!」

 

【江風】

「そういえばさ、川内さんて、メチャ強いのが

もう一人いたよな、あの人はどこだ?」

 

【瑞鳳】

「‥‥そう言われてみれば‥‥」

 

 

 

観艦式のパレードも佳境を迎え、夏夜月提督、

秋月型を擁する初月提督、白菜提督、sum提督など

名だたる提督達の部隊が次々と登場した

そして自らトランスフォームを演じるITHACA提督

と吹雪も登場した(何故かITHACA提督だけは

パレードの直接参加を許されたが、それはこの

トランスフォーム能力の賜物だったかもしれない)

 

しかし、多くの鎮守府所属部隊が登場したのに

何故か六本脚鎮守府の所属艦娘は一人も出ていない

せいぜいアンドロメダが総旗艦として登場したくら

いである、三人目の川内がいないのはそのためだ

これは海特警の一員でありながら、民間の立場でも

ある六本脚鎮守府の置かれた状況と、主催者である

ジョニー隊長の苦しい胸のうちを物語っていた‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

【川内】

「ごめんなさい、今日はここで釣りは出来ないのよ」

 

【ボートの釣り人】

「何で軍事パレードなんかやってんの!?魚が逃げ

ちゃうよー!!」

 

【シュバリエル】

「すみません!すみません!どうかご理解下さい!」

 

【川内】

「シュバリエルさん、ここはアタシが代わるから‥」

 

【へたれ提督】

「ユークス、入り込もうとしてる船は他にあるか?」

 

【UXー01】

『漁船が接近してるわ、通達が徹底してないのか

しら?』

 

【へたれ提督】

「天龍!そっちを頼む!」

 

【天龍】(六本脚)

「了解した、おおい!ここから先は立入禁止だ!」

 

ーーーーーー

 

【金持ちのボートオーナー】

「折角クルージングしながら海から観艦式見ようと

したのに何で駄目なんだよ!」

 

【木曾】

「そういう危ないマネをするな!!引き返せ!!」

 

【シェフィールド】

「ご協力感謝します!」ピシィ!

 

【二等憲兵吸血鬼】

「(あの金持ち、脂がのってて美味そうだ)」

ジュルリ!

 

ーーーーーー

 

【村雨】

「ハイハ~イ♪お船の通り道はこちらよ~♪」

 

【能代】

「ご協力感謝します!」ビシィ!

 

【サラトガ】

「上空にアンノウンの機影無し、引き続き警戒します」

 

ーーーーーー

 

【あきつ丸】

「水上バスの運航は、このルートは止まっているで

あります、こちらをお勧めするであります」

 

【ペールギュント】

「ご協力感謝するのです♪」

 

ーーーーーー

 

【比叡】

「気合い、入れて、行きます!」

 

【レイオス】

「気合いはいいから、誘導お願いね」

 

【タグボートの船頭】

「ねえちゃん達!どっちに行けば良いんだ!?」

 

【レイオス】

「今すぐ誘導しますね」

 

【比叡】

「ご協力感謝しまーーす♪」

 

ーーーーーー

 

【別のボートの釣り人】

「おいコレ、『ソノブイ』って奴だろ?高く売れる

かな?」

 

【リリー・マルレーン】

「アンタら!!怪我したく無かったらそいつを海に

戻しな!!」

 

【球磨】

「ご協力感謝するクマー♪」

 

ーーーーーー

 

【ワカメ養殖人】

「イカダを見に行かんとならんのじゃー!」

 

【カルド】

「俺が見て来てやるよ!とにかく危ないから!」

 

【赤城】

「ご協力感謝しますね♪」

 

ーーーーーー

 

【カリスト】

「君達には失望したよ」

 

【水上バイクの若者A】

「ウルセー!俺達は八景島まで行くんだ!!」

 

【水上バイクの若者B】

「折角、大学の授業が休みなんだぞ!!」

 

【ガンビア・ベイ】

「どどどどうかご理解下さいベイ~」(泣)

 

【水上バイクの若者A】

「俺達納税者が何で軍隊の都合なんか考えなきゃ

いけねーんだ?」

 

【夕立】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ガンビア・ベイ】

「アドミラル~!こんな人達のネゴシエーション

なんて無理無理無理~」(泣)

 

【カリスト】

「良いよ、ガンビアは下がって‥‥ん?」

 

 

【水上バイクの若者B】

「責任者呼べよー!」

 

【夕立】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【水上バイクの若者A】

「オメーら艦娘の指図なんざ受けねーよ!!

たかが道具の癖に!!」

 

【夕立】

「‥‥‥もう一度言ってみるっぽい‥‥」

 

【水上バイクの若者B】

「何だぁそのツラは!?ケッ!深海棲艦なんぞ

あてにならねーな!お前ら解体でもされたら?」

 

【夕立】

「!!!!!!!!」ガシィ!!!!

 

【水上バイクの若者B】

「グエエエーーー!!!?」ピクピク

 

【水上バイクの若者A】

「!‥‥ヒイイイイーーー!!」

 

 

【夕立】

「納税者なんてお前達以外にも大勢いるっぽい!

勿論夕立も納税者っぽい‥‥」

 

【水上バイクの若者B】

「‥‥ご‥‥が‥‥‥‥」ピクピク

 

【水上バイクの若者A】

「やっ!‥止めてくれぇー!死んじまうー!!」

 

【ガンビア・ベイ】

「ハワワワワ‥‥‥」

 

【カリスト】

「‥‥‥‥‥」

 

【夕立】

「‥‥今日の夕立は虫の居所が悪いっぽい‥‥

命が欲しかったら今すぐ消えるっぽい!」

 

ドン!!

 

【水上バイクの若者B】

「‥‥ごはぁーー!!‥‥ゲホ!!ゲホ!!」

 

【水上バイクの若者A】

「ひっ‥‥ヒエエ‥‥」(失禁)

 

【夕立】

「ご協力、感謝するっぽい~~♪」ニコォ♪

 

【水上バイクの若者AB】

「ギエエエエエエエーーーー!!!」ピウ~~!

 

 

【夕立】

「もう大丈夫っぽい♪お仕事続けるっぽい♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥YES‥‥」

 

【カリスト】

「なかなかやるじゃないか♪」ニコォ♪

 

ーーーーーー

 

【水上バイクの若者AB】

「ギエエエエエエエーーーー!!!」ピウ~~!

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥あいつらの顔覚えたぜ‥‥ギルディ(有罪)!」

 

 

余談だがこれから数日後、この水上バイクの若者達

は忽然とこの世界から姿を消す、そして見つかるこ

とは二度と無かった‥‥

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

六本脚鎮守府の面々は、清霜や深雪達

一部の駆逐艦とラビ明石などのドック艦

それに天龍児童園の子供達を除いて、現在観艦式の

会場周辺で警備警戒活動を実施していた

国防軍から急遽依頼された仕事である

 

国防軍から観艦式に招待された筈の六本脚鎮守府が

なぜパレードに参加せず、仕事をしているのか?

 

本来なら彼らも参加する筈だった、ところが直前に

なって「民間軍事会社が軍の観艦式に参加するなど

許されん!」‥‥と言う連中が現れて横槍を入れて

きたのである

 

ジョニー隊長は勿論ガン無視するつもりだったが

そう言う連中が以外と多い事が後で分かった

横槍連中の殆どは国防軍と海特警、それに艦娘その

ものと彼女達を大切に扱う提督達を快く思わない

勢力の軍人達であった、つまりは嫌がらせである

 

元々がこういった連中に国防軍・天憲隊の意志を

示す為の観艦式であったから、ボイコットでも

されたら目的の半分がオシャカになる

だか思案する前に、あっさり結論は出た

へたれ提督が自ら引くことで事態をおさめたので

ある

 

 

【へたれ提督】

「俺達が解散するか、軍に入って軍の従僕になれば

連中も満足なんだろうが、俺達は解散なんかしな

いし、軍に戻るつもりもねぇ!!しかしそんな

俺達の我が儘でこれ以上ジョニー隊長に迷惑を

かける訳にもいかん、ま、こういう事は慣れてる

からな♪」

 

 

ジョニー隊長としては残念たる思いだったに違い

なかった、六本脚鎮守府は会場周辺の警備を担当

する事で観艦式に参加する形となったのである

この一連の流れにより、夕立はすこぶる不機嫌に

なりパレードへの参加も辞退した、後追いの形に

なるが夕立には六本脚鎮守府に協力して警備警戒

活動命令が出された

同じ理由でリリー・マルレーンもパレード参加を

辞退、海賊が警備に回った訳である

シュバリエル、木曾も後から応援に加わった

二等憲兵吸血鬼がここにいるのは、観艦式会場に

いると提督や将校を捕食しかねないからである

 

 

【川内】

「清霜は今頃パレードするメダ子を見てるかな?」

 

【へたれ提督】

「そうだな‥‥どんな気持ち何だろうな?」

 

【防空棲姫】

「清霜チャン‥‥元気ニナレバ‥‥イイケド」

 

【衣笠】

「いずれにせよ私達は私達の出来る事をするまで

ね」

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

一方観艦式の見物スタンドでは、清霜達見物組が

アンドロメダの晴れ姿を見ようとしていた

 

 

【ラビアンローズ】

「私達は私達の出来る事をするまでですね!!

ビールにかちわりはいかがっすか~~」

 

【秋雲】

「薄本の即売はいかがっすか~~」

 

【マンジューシャカ】

「商魂たくましいのは結構だけどさ~、いい加減に

しないと憲兵がくるよ」

 

【トミー・ザワ】

「『吹雪』印の褌(ふんどし)はいらんか~~」

 

【吹雪】(謎の鎮守府)

「だっ!駄目です~~!!」

 

 

 

【多摩】

「アホはほっといて観艦式を見物するニャ♪」

 

【天龍児童園の子供達】

「スゲー!」「どんな艦娘が出るんだろ?」「ワクワク」

 

【深雪】

「アタシもワクワクするぜぃ♪」

 

【白雪】

「いい天気になって良かったね、清霜ちゃん?」

 

【清霜】

「‥‥‥うん、そうだね‥‥」

 

【白雪】

「‥‥清霜ちゃん‥‥」

 

【ガトランティス】

「良いかその方ら!余が直々に引率しておるのだ!

行儀良く見ておるのだぞ!」ドドン!

 

【ナナ】

「ガトラちゃん♪飴あげる~♪ハイ♪」

 

【ガトランティス】

「おっ?おう済まぬのう♪‥‥て!いやいや!!」

 

【雄一少年】

「まるで天龍を見てるみたいだ‥‥」

 

 

 

この時、彼女達のいるスタンド前を、国防軍の

中核戦力と言える、宇宙艦娘達がパレード航行して

来た、その中心にいるのは勿論アンドロメダである

 

清霜は思わず立ち上がる‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃん!‥‥」

 

 

清霜の目に映ったアンドロメダは‥‥

余りにも神々しく、余りにも高潔な存在に見えた

 

多くの宇宙艦娘と主力艦娘を従えて航行する

総旗艦アンドロメダ、あの隣に自分が並んで航行

する姿など、今の清霜にはとても想像出来なかっ

たのである

 

当のアンドロメダにはそんな感覚などまるで無い

らしく、事実スタンドにいる清霜を認めると、

満面の笑みで大きく手を振ってみせた

清霜も満面の笑みで手を振り返した

 

 

【アンドロメダ】

「きよし~♪どうよこれ!へへーん♪」

 

【清霜】

「メダ子ちゃーん!格好良いよー!♪」

 

【アンドロメダ】

「面倒臭いけどパレードがあるから、また後でね

~~♪」

 

【清霜】

「面倒臭いなんて言っちゃ駄目だよー♪」

 

 

パレードは進む、二人は手を振り合いながら一旦

別れた‥‥

 

 

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【深雪】

「‥‥あれ、パレード専用のコスチュームだろ?

スゲーな国防軍って!しっかしあのメダ子がああ

も変わるかね!孫にも衣装ってこういう事かね」

 

【白雪】

「メダ子ちゃんは元々宇宙戦艦なんだから‥‥

そういう言い方は失礼だよ!」

 

【雄一少年】

「でもさぁ、普段のメダ子を知ってる僕らから

見たらあれってコスプレにしか見えないんだけど

なぁー」

 

【ナナ】

「‥‥それはそれであんまりだと思う‥‥」

 

【ガトランティス】

「余が参加しておればもっと威厳のある観艦式に

なっておったのに、のぉ小娘よ?‥‥うん!?」

 

 

 

(ボロボロ)

 

 

(ボロボロ)

 

【清霜】

「‥‥清霜じゃ‥‥やっぱり駄目なのかな‥‥」

 

【ガトランティス】

「小娘!‥‥そなた‥‥何故泣いておる?」

 

【深雪】

「へ?‥‥きよし!どうしたんだよ!?」

 

【白雪】

「清霜ちゃん‥‥」

 

【清霜】

「‥‥ねえ、ガトランティスさん‥‥」

 

【ガトランティス】

「なな!何だどうした?」(オロオロ)

 

 

普段笑っている清霜しか見てないガトランティス

は、今の清霜を見て混乱し狼狽した

 

 

【清霜】

「ガトランティスさんも凄いけど‥メダ子ちゃん

も凄い人なんだよね‥‥清霜が独り占めなんて

‥‥しちゃ駄目なんだよね!!」ダァーッ!

 

 

清霜はその場を走り出した‥‥

 

 

【ガトランティス】

「小娘!!どこへ行く!?」

 

【多摩】

「何事ニャー!?」

 

【ナナ】

「きよしチャーーン!?」

 

【ガトランティス】

「その方等!ここを動くな!後で迎えにくる!!」

 

 

ガトランティスは清霜を追って走り出した‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

スタンドを飛び出し、モビルスーツ展示場を

さまよう清霜は、一人考え込んでいた‥‥

 

 

 

【清霜】

「パパ‥‥ママ‥‥メダ子ちゃん‥‥清霜は‥‥

どうしたら‥‥」グスン

 

 

【ガトランティス】

「そなたはどうしたいのだ?」

 

【清霜】

「ガトランティスさん!?」

 

【ガトランティス】

「話してみよ、そなたの苦しみを、何か力に

なれるやも知れんぞ?」

 

【清霜】

「‥‥うん‥‥」

 

 

ーーーーーーーー

【トミー・ザワ】

「そーれから?」

ーーーーーーーー

 

 

【ガトランティス】

「‥‥なるほどのう、確かにそなた等二人は本当の

姉妹そのものであったな、さぞ辛かろう‥‥」

 

【清霜】

「はい‥‥でも‥‥仕方ないんですよね‥‥」

 

【ガトランティス】

「‥のう、提督はそなたの事を『きよし』と呼んで

おったな?‥余も今日からそなたを『きよし』と

呼ぶことにするが、良いか?」

 

【清霜】

「‥‥え?‥‥はっはい‥‥」

 

【ガトランティス】

「よし!ではきよし!そなたに二つ言っておきたい

事がある!」

 

【清霜】

「何でしょう?」

 

【ガトランティス】

「先ず一つは、その‥‥何だ‥‥」

 

【清霜】

「‥‥?」

 

【ガトランティス】

「今日から余はそなたを『親友』とする事に決め

た!」

 

【清霜】

「‥‥‥え?」

 

【ガトランティス】

「であるから、そなたも余を好きな名で呼べば良い!

それと敬語は無しだ!親友だからな!」

 

 

 

それはかつて、清霜がアンドロメダに言われた事と

同じであった、自分をいたわるガトランティスの

気持ちが清霜には素直に嬉しかった

しかし、ガトランティスはいつも清霜には優しい

なぁ‥‥

 

 

 

【清霜】

「‥ありがとう‥‥ガト子ちゃん♪‥‥」✨キラキラ✨

 

【ガトランティス】

「‥ガト子‥‥ちゃん?‥‥(フニャフニャ~)」

 

【ガトランティス】

「(何と言う曇りの無い純粋な瞳だ!!これには

 とても抗えん!!)」

 

【ガトランティス】

「ゴホン!‥‥まあ悪くない呼び名ではあるな!」

 

【清霜】

「‥‥それで‥‥もう一つは?」

 

【ガトランティス】

「おおそうだ!ここからが肝心なところだ!!

そなた、『しょうがない』の一言でアンドロメダ

を諦められるのか?」

 

【清霜】

「‥‥!!!?」

 

【ガトランティス】

「己に自信が無いから、不釣り合いだからと言われ

て諦められるほど、アンドロメダはそなたにとっ

てその程度の存在か?」

 

【清霜】

「‥‥そんな‥‥」

 

【ガトランティス】

「期限が来たからもうおしまいだと言われてそれで

割り切れる程度の関係なのか?そなたとアンドロ

メダは?」

 

【清霜】

「違う!!!違う違うーー!!!!」

 

【ガトランティス】

「ならば何を迷う!!!」ドドン!!

 

【清霜】

「へえあ!!?」

 

【ガトランティス】

「そなたにとってアンドロメダとは何だ!!」

 

【清霜】

「‥‥大好きな‥‥お姉ちゃん!!!」

 

【ガトランティス】

「このまま離れても良いのか!!」

 

【清霜】

「そんなの!‥‥絶対嫌だぁぁぁ!!!!」

 

【ガトランティス】

「ずっと一緒にいたいかぁ!!」

 

【清霜】

「イタイーーー!!!!!」

 

【ガトランティス】

「ならばこんな所でメソメソしとらんで!!

思いの丈をぶちまけてみせよー!!」ドドドン!

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥思いの‥‥丈を?」

 

 

【ガトランティス】

「そうだ、本気でアンドロメダを取り戻したいなら

破れかぶれでも良い、ダメもとでも良い、無様

でも格好悪くとも、泣きわめいてでも構わぬ!

一度でも、とことん足掻いて見たらどうだ?

そなたの正直な気持ちを告白してみるのだ

案外ジョニーとやらも待っているかも知れんぞ?」

 

 

流石は白色皇帝!鋭い!

 

 

【清霜】

「‥今の清霜に‥隊長を納得させられる力は‥‥」

 

【ガトランティス】

「力とは本人がその気になれば後から自然と着い

てくるものだ、今のそなたに足りないのは力では

ない!『決意』と『覚悟』だ!!」

 

【清霜】

「‥‥決意と覚悟‥‥」

 

 

流石は白色皇帝!またしても鋭い!

ちなみにガトランティスは、ジョニー隊長とは

何も示し合わせていない

 

 

【ガトランティス】

「きよし、そなたの父の母は何故強いと思う?」

 

【清霜】

「パパとママが?‥‥元々強かったから?」

 

【ガトランティス】

「少し違う、余が思うにそなたの父と母は

『強かった』のでは無く『強くなろうとした』

のだ」

 

【清霜】

「‥‥それが‥‥決意と覚悟?」

 

【ガトランティス】

「提督から少し聞いた、そなたの父と母は二人の

愛を貫く為に軍を脱走したそうだ、詳しい話は

二人から聞けば良いが、軍人が軍を脱走する

事は、世界を敵に回す事と同義語なのだ!

良い悪いは別として、二人はそれだけの決意と

覚悟を持ったから今日まで生き抜く強さを

手に入れた‥‥と余は考えている」

 

 

 

考えてみると、へたれ提督と川内が共に戦って

いる時、常にお互いの背後を守る形で戦っていた

そしてそんな時の二人は手がつけられない程の

強さを発揮するのを清霜は何度も見ていた

あれが決意と覚悟によってもたらされた強さなの

か‥‥と清霜は理解したのである

 

 

【清霜】

「パパとママって‥‥凄いんだね」

 

【ガトランティス】

「そなたに両親ほど強くなれとは言わん、だか

今のそなたは自身が非力でアンドロメダに合わな

いと思い込んで自信を失っておる、ならば今より

強くなれば良かろう?そのためには決意と覚悟が

必要だ!」

 

【清霜】

「‥‥どんな決意と覚悟を持てば‥‥」

 

【ガトランティス】

「そうよのう‥‥これは余の考えだが、そなたに

必要なのは『何としてもアンドロメダと姉妹に

なる!』という決意と、『アンドロメダと共に

どんな事をしても生き抜いて行く!』」という

覚悟であろうな」

 

【清霜】

「二人で生き抜く‥‥覚悟‥‥」

 

【ガトランティス】

「潔く散るばかりが覚悟ではない、どんな手を

使ってでも生き抜く事にも覚悟が必要なのだ」

 

【清霜】

「‥‥清霜は‥‥待ってるだけだった‥でも!

それだけじゃ駄目なんだね!」

 

【ガトランティス】

「そういう事だ、だが無茶はするな!具体的に

どうするかは、有能な者に相談するのだ!

例えばこの余みたいな?」

 

【清霜】

「ありがとうガト子ちゃん!清霜!‥‥一度

おもいっきり足掻いてみる!!」

 

【ガトランティス】

「その意気だきよし!では皆のところに戻ろう

か?」

 

【清霜】

「うん♪」✨ギュー❤

 

【ガトランティス】

「(うお!手を握られた!とっとろけりゅ~)」

 

 

 

アンドロメダを取り戻す為には、決意と覚悟が

必要‥‥清霜の心に刻まれたこの言葉は皮肉に

も、別の意味で清霜とアンドロメダを危機に

会わせる事になる‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【トミー・ザワ】

「『キキ』に会わせる!?そりゃすげぇ!!」

 

【デストリア】

「それはどこかの魔女の少女デス!」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

「提督~~♪❤私ここにいるわ~ん❤」フリフリ

 

【羽黒】

「司令官さ~ん!!犯してくださ~~い❤」フリフリ

 

【那珂】

「那珂ちゃんのコンサートに来てくれてありがとー

❤」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【謎之提督】

「あいつら‥‥公衆の面前で何を言うとんのや!!」

 

【デストリア】

「これでまた提督に変な誤解が着いて回るデス‥‥」

 

 

 

謎之提督の姿をスタンドに確認した足柄と羽黒は

周りの目も憚らず、欲情の台詞を連呼する‥‥

 

 

【謎之提督】

「頭痛くなってきた‥‥デストリア、パレードも

そろそろ終わりだから、青葉達散らばってる連中

を一度集めてくれるか?」

 

【デストリア】

「理解デス」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

デストリアは、青葉達、謎の鎮守府のパレード

比参加組を探して会場を歩いていた、その時

唐突に声をかけられた‥‥

 

 

【?】

「ねえ君!ちょっと良いかなぁ?」

 

【デストリア】

「ハイ?何デス?」

 

 

それは、カメラと大きな箱を持った、いかにも

ジャーナリスト風の、一人の女性だった

 

 

 

【?】

「貴女を見込んで、是非聞きたい事があるの

元ガミラス艦、海軍特別警察隊謎の鎮守府所属

航宙重巡洋艦『デストリア』さん♪」

 

【デストリア】

「!?なんでそれを!?」

 

【?】

「警戒する必要は無いわ♪これを見たのよ」サッ

 

【デストリア】

「‥‥『ジュージューン年鑑』?‥‥」

 

 

謎の鎮守府ならぬ謎の女性は、一冊の分厚い本

をデストリアに差し出す

 

 

【?】

「お近づきの記念に良かったらあげるわ、それは

今年の初めに発行された最新版よ、世界中の

軍に所属する鎮守府と、その艦娘が網羅されて

いるわ」

 

【デストリア】

「そんな本があるんデスか!?」

 

【?】

「あなた達鎮守府って、以外と横の繋がりが希薄

なのよね、だから親しい鎮守府以外の情報って

以外と少ないんじゃない?もっともそれは私達

一般市民も同じなんだけどね」

 

【デストリア】

「‥‥はあ‥‥」

 

【?】

「この本、実は私が監修したの、もっと広く

あなた達の事を世間に知って貰おうと思って

ね♪」

 

 

所属艦娘の情報は、基本軍事機密であり、世間

に公表される事は特別な例外を除けば少ない

鎮守府同士でも情報が共有される事はまれだ

今回の観艦式でも、参加した鎮守府は全世界

希望で言えばほんの一部である

それをどうやって情報入手したのか‥‥‥

この女性の目的が分からない分だけデストリア

としては警戒するしかない

 

 

 

【デストリア】

「あなたは一体誰なのデス!?」

 

【?】

「あっ!そうか、まだ名乗って無かったわね!

ごめんなさい♪いつものクセで」

 

 

そういうと女性は一枚の名刺を差し出す‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 『京浜国際ジャーナル 専属記者』

   『神無月 ミザリィ』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【デストリア】

「記者さん‥‥ですか?」

 

【?】→【神無月ミザリィ】

「冗談みたいな名前でしょ?でも本名よ♪

出版者のまね事もさせてもらってるわ」

 

【デストリア】

「記者さんがデストリアに何のご用なのデス?」

 

 

 

この記者、まさか謎の鎮守府の事を聞きだそうと

しているのか?それとも海特警の他の鎮守府の事

なのか?いずれにせよ話せる訳がない

 

 

 

【デストリア】

「多分ご要望には応えられないかと‥‥」

 

【神無月ミザリィ】

「安心して、あなたの鎮守府の事を聞こうとは

思わないわ、貴女の立場を壊したくないから

私は貴女がガミラス艦娘だから声をかけたの」

 

【デストリア】

「どういう事デス?」

 

【神無月ミザリィ】

「あるガミラス艦についてのミステリーを調査

してるのよ」

 

【デストリア】

「ガミラス艦の‥‥ミステリー?」

 

 

神無月は小型のタブレットを取り出しある画面

を見せる、細かい字が並んでいて一見しただけ

では何がなんだか分からない

 

 

【神無月ミザリィ】

「30年戦争の終結直後に、小マゼラン公宙域で

発生した、ガミラスの民間宇宙船に関する

ある『事件』の記録よ」

 

【デストリア】

「ガミラスの‥‥事件デスか?」

 

 

30年戦争終結後のガミラスに関する記憶は

デストリアには無い、当然その『事件』も

知るはずが無かった

 

 

 

【神無月ミザリィ】

「特集を組んでるのよ、今年は地球とガミラス

が正式に和解して丁度10周年に当たるから

それでこの記事を見つけたの、この記事に

よると、この『事件』にはあるガミラス艦が

深く関わっている、公式にはその艦は既に

沈んだ事になってるわ、でも実はね‥‥‥」

 

 

ここで神無月は声を小さくしてデストリアに

囁きかける‥‥

 

 

 

【神無月ミザリィ】

「そのガミラス艦‥‥この地球で目撃された

って情報があるのよ‥‥」

 

【デストリア】

「‥‥そうなんデスか?」

 

【神無月ミザリィ】

「まだ都市伝説の域を出てない情報だけどね

今地球は都市伝説処じゃないし、それでも

情報自体はあるのよ、私は個人的には居る

んじゃないか‥‥て思ってる」

 

【デストリア】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

デストリアには何となく嫌な胸騒ぎがした‥‥

 

 

 

【デストリア】

「‥‥それを知ってどうするのデス?」

 

【神無月ミザリィ】

「勿論!記事にするのよ♪中々のネタだとは

思わない?どのみち見つかったとしても公式に

は『沈んでる』訳だから何も起こらないわ」

 

【デストリア】

「‥‥申し訳ありません、お力にはなれない

デス‥‥」

 

 

デストリアは神無月に背中を見せるとそのまま

立ち去るのであった

 

 

 

【神無月ミザリィ】

「あらそう?‥ああっ!気が変わったらいつでも

連絡してね!」

 

【神無月ミザリィ】

「ウ~ン、警戒されちゃったかなぁ、まあ当然よ

ね、でも何とか核心情報が欲しいわね♪」

 

 

 

 

神無月のタブレットに掲載された記事はこう書か

れていた‥‥

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『味方殺しから反逆者に!』

『ガルマンの武勲艦暴走!民間人を大量虐殺』

 

 

『小マゼラン公宙域を航行していた民間の大型

航宙貨客船《ラジェンドラ号》、乗組員と軍属

の家族で女性や子供を中心とした乗客、合わせて

3500名の乗ったガミラスの民間貨客船が航行中

たった一発の《亜空間魚雷》によって撃沈させる

‥‥』

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

【UXー01】

『しれーかーん♪パレードが終了したから一部の

規制を解除だって♪』

 

【へたれ提督】

「そうか、もう一踏ん張りだな、南口の規制を

解除するぞ」

 

【川内】

「ヨーソロー、担当の娘は随時ユークスで補給

してね」

 

 

 

【UXー01】

「補給の準備は出来てるわ♪みんなもーっと

私に頼って良いのよ♪」✨✨

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

今回も本作品を読んで頂きありがとうございます

書きたい事が有り余って結局中編と後編に分けた

にもかかわらず、長い文章になってしまいました

これはもはや自分の性が?

 

後編ではいよいよ清霜とアンドロメダの決断の

時が来る‥予定です(タイトルからして予想

がつくかもしれませんが‥‥)

そして新たな波乱の予感が‥‥

 

今回も提督の皆さんにご協力頂き感謝してます

得にツンデレ4天皇と、ジャービス・浦風の

板挟みになったぼのたん提督、ありがとう

ございます!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

       [出演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎之提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

二等憲兵吸血鬼(国防軍・天憲隊)

花田少将(連邦統合海軍査察局)

R.Nishida提督(ニシダ・メガフロート鎮守府)

ITHACA提督(ITHACA M37鎮守府)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

カルド(リンガ特設連邦鎮守府)

ゼネラル(リンガ特設連邦鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

こんごう(リンガ特設連邦鎮守府)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

武蔵(国防軍・天憲隊)

木曾(国防軍・天憲隊)

天龍(国防軍・天憲隊)

飛龍(連邦統合海軍査察局)

蒼龍(連邦統合海軍査察局)

瑞鳳(連邦統合海軍査察局)

祥鳳(ニシダ・メガフロート鎮守府)

吹雪(ITHACA M37鎮守府)

曙(ぼのたん呉鎮守府)

霞(ぼのたん呉鎮守府)

満潮(ぼのたん呉鎮守府)

浦風(ぼのたん呉鎮守府)

ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍査察局)

海風(連邦統合海軍査察局)

山風(連邦統合海軍査察局)

 

衣笠(六本脚鎮守府)

サラトガ(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

リリー・マルレーン(謎の鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

吹雪(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

レイオス(リンガ特設連邦鎮守府)

阿賀野(ニシダ・メガフロート鎮守府)

 

天龍(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多摩(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

白雪(六本脚鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

イナヤ(謎の鎮守府)

バードラⅡ(謎の鎮守府)

コルサック(謎の鎮守府)

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

隼鷹(リンガ特設連邦鎮守府)

伊勢(リンガ特設連邦鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

山城(リンガ特設連邦鎮守府)

利根(リンガ特設連邦鎮守府)

黒潮(リンガ特設連邦鎮守府)

ツーロン(リンガ特設連邦鎮守府)

矢作(ニシダ・メガフロート鎮守府)

北上(ニシダ・メガフロート鎮守府)

香取(ニシダ・メガフロート鎮守府)

山雲(ぼのたん呉鎮守府)

 

元帥閣下

羽黒大好き憲兵

神無月ミザリィ(京浜国際ジャーナル)

雄一少年(天龍児童園)

ナナ(天龍児童園)

吉坂博士(国際医療科学研究所)

 

藤波(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

アマルテア(六本脚鎮守府)

 

川内(リンガ特設連邦鎮守府)

川内(ニシダ・メガフロート鎮守府)

峯雲(設定無し)

 

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

防空棲姫(六本脚鎮守府)

シュバリエル(謎の鎮守府)

ガトランティス(謎の鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(一話限りのキャラは除外してます)




この作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の設定及び固有名詞は架空のものです


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小話集 2 ーぼのたん・ジャービス愛の劇場ー(Rー18)

短編の小話集、第二弾です

小話集と言いながら二万四千文字を
超えてしまいました、トホホ‥‥


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  《那珂ちゃんのライバル現る!》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ここは謎の鎮守府‥‥

 

妙高型姉妹の一人、『提督落ち』を果たした

提督のアイドル『なちなゃん』は、お気に入りの

フリフリ衣裳に御満悦であった

 

それを見ていた謎之提督達は、最近巷で出てきた

いわゆる『ガミロン系アイドルファンクラブ』の

存在もあって、アイドル談義を展開していた

そして当然その中心にいるのは‥‥‥

 

 

 

【那珂】

「艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよ~~♪」✨

 

 

【謎之提督】

「前回もこんな感じで始まった気がするなぁ」

 

【妙高】

「最近の那珂ちゃんは、アイドルのしての

アイデンティティを守ると共に、生き残りも賭け

て頑張ってるみたいですね」

 

【足柄】

「‥‥必死さが伝わってきてかえって見てるのが

辛くなりそうだわ‥‥」

 

【謎之提督】

「ペールに『アイドルの何たるか』を教えられた

感も無くはないな」

 

【足柄】

「那珂ちゃんをPUBGに巻き込んだあれは、単に

ペールの趣味でしょ?」

 

【妙高】

「でも必死になる理由は分かります、合同観艦式

以来、ガミラス艦の娘達にファンクラブが誕生

して、秋雲さんの薄本効果も相まって凄い人気

らしいですから‥‥」

 

【謎之提督】

「強力なライバルは身近にいたか‥あの頑張りを

見てるともっと応援したくなるな‥‥」

 

【足柄】

「那珂ちゃん、貴女の努力は私達がよく分かって

るわよ‥‥」

 

【那珂】

「ストップ、ストップー!!舞台裏を覗くのは

営業妨害だよ!!アイドルは影の苦労はファン

には見せちゃいけないんだよ!!」

 

【那智】

「‥‥そういうものか?」(フリフリ衣裳)

 

【那珂】

「‥‥那智さん『提督落ち』してからずっとその

格好だよね‥‥とにかく!!那珂ちゃんはアイド

ルだから、必死さとかじゃなくて、笑顔をみんな

に見せなきゃ‥‥」

 

 

 

執務室のドアがおもいっきり激しく開く‥‥

(バァァーーン!!)

 

 

【那珂】

「おうっ!?」

 

【デストリア】

「大変デス!!あの『あきつ丸』さんが!!」

 

【足柄】

「何をそんなに慌ててるのよ?」

 

【謎之提督】

「あきつ丸って‥‥へたれ君とこの?」

 

【デストリア】

「そうデス!!」

 

【那珂】

「ビックリした‥‥てっ、何かあったの!?」

 

【デストリア】

「‥今度『中森 秋津(なかもりあきつ)』の

名前で歌手デビューらしいデス‥‥」

 

【那珂】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「はあああーー!?」

 

【妙高】

「元々何を考えてるかよく分からない所がある娘

でしたけど‥‥まさかの歌手デビューとは‥‥」

 

【デストリア】

「デビュー曲も決まってるみたいデス、しかも

2曲も!」

 

【足柄】

「あの人達何を考えてるの、!?ドスケベ軽巡は

止めなかった訳!?」

 

【那智】

「別に構わんだろう?本人がそうしたいのなら」

 

【謎之提督】

「勿論、何も悪くは無いが‥しかしあきつ丸って

確か那珂のプロデューサもやってたよな?」

 

【那珂】

「‥‥自称だけどね」

 

【妙高】

「それで‥‥曲名は?」

 

【デストリア】

「デビュー曲は『セカンド・バーニングラブ』」

 

【謎之提督】

「‥‥金剛が歌いそうな曲やな」

 

【デストリア】

「2曲目は『少女"あ"』‥‥だそうデス‥‥」

 

【謎之提督】

「ちゅーとはんぱやなぁーーー!!

漢字でもなく、アルファベットでもなく!!」

 

【足柄】

「‥懐かしいギャグね、それじゃプロデューサ

は廃業って事?」

 

【デストリア】

「それに関して、あきつ丸さんから那珂ちゃんに

お手紙が届いているデス‥‥」

 

【那珂】

「那珂ちゃんにお手紙?」

 

【足柄】

「何で那珂じゃなく、アンタの所にくるのよ?」

 

【デストリア】

「ユークスちゃん経由で来たデス、封筒の便箋

がアルマジロのシールデスから‥‥」

 

【謎之提督】

「ちゅーとはんぱやなぁーーー!!

ウサギやネコとかじゃなくてアルマジロ!?

しかもなぜ本人に直接来ない!?」

 

【妙高】

「‥‥提督?ひょっとしてそのギャグ気に入って

るんですか?」

 

【那珂】

「‥‥とにかく‥‥手紙の中身を‥‥」

 

 

 

『ぼんじょるのー、であります♪』

 

 

 

【謎之提督】

「ちゅーとはんぱやなぁーーー!!

ドイツでもなくイギリスでもなく!?しかも

語尾が日本語のままで、かたかなとか‥‥」

 

【足柄】

「提督!いい加減にして頂戴!!」

 

【謎之提督】

「‥‥調子に乗りました‥‥」

 

【足柄】

「ちゃらんぽらん、なんだから!」

 

【妙高】

「‥‥貴女も詳しいわね足柄‥‥」

 

 

 

『今回自分が歌手デビューを果たしたのは

那珂ちゃんのライバルとして立ちはだかる事

で、アイドル那珂ちゃんの奮起を促す事が目的

であります、ライバルに競り勝つ事で一皮も

二皮もむけた那珂ちゃんの姿を楽しみにしてい

るであります!

PS.ペール殿が配信企画『無人島でPUBG生活』

に那珂ちゃんをお仕事させる腹積もりらしいで

あります‥‥』

 

 

 

【那珂】

「何なのこれ!?ただ歌手デビューしたかった

だけじゃん!?」

 

【那智】

「別に構わんだろう?ライバルがいれば張り合

いがあると言うものだ!私もこの衣裳で‥‥

アイドル『なちちゃん』になるのぉ~♪❤」

 

【那珂】

「那智さんは提督のアイドル!!那珂ちゃんは

みんなのアイドルなんだよ!!

例え提督落ちしても、みんなのアイドルとして

の那珂ちゃんの矜持は‥‥」

 

 

 

再び執務室のドアが勢いよく開かれる‥‥

(バァァーーン!!!)

 

 

【那珂】

「おうっ!?」

 

【羽黒】

「司令官さーん!!大変でーす!!国防軍の

『榛名さん』がーー!!」

 

【足柄】

「またこのパターンなの!?」

 

【謎之提督】

「今日は騒がしいなぁ、今度は何だ?

まさか『中森 榛名』(なかもりはるな)で

歌手デビュー‥‥とか言うんじゃ無いだろう

な?」

 

【羽黒】

「‥‥何で分かったんですか?」

 

【謎之提督】

「ホンマかーーー!?」

 

【那珂】

「はああああーーー!?」

 

【那智】      

「いっそのこと貴様も『那珂森 明菜』に改名

したらどうだ?」

 

【那珂】

「それじゃもう別者だよーー!!」

 

【デストリア】

「漢字読みじゃなかったら大変な事になる

デス!」

 

【羽黒】

「手紙が来てます、読みますね♪」

ビリビリビリ~~!!

 

【那珂】

「読むんかい!?」

 

【謎之提督】

「破くんかい!?」

 

 

那珂の許可も取らず、羽黒は封筒を破って

中の手紙を読み出す‥‥

 

 

 

『榛名は大丈夫です♪』

 

 

【那珂】

「そんな事!聞いてないよ!!ていうか

挨拶にもなって無いし!!」

 

 

 

『今回榛名が歌手デビューを果たしたのは

那珂ちゃんにアイドルとしての奮起を‥‥

‥‥エトセトラ』

 

 

【デストリア】

「‥‥合同観艦式以来、この流れが続きます

デスね‥‥」

 

【那珂】

「みんな、那珂ちゃんをダシにして歌手デビュー

したかっただけじゃん!!」

 

【謎之提督】

「まあそう言うな那珂ちゃん、みんなお前の事を

認めているからこういう流れになってる訳だぞ

そうでなければ歌手デビューなんて話も出ない

だろう、お前さんはある意味みんなの憧れなん

だよ」

 

【那珂】

「う~!そうかもしれないけど~‥榛名さんって

美人で可愛いし‥‥」

 

【妙高】

「私達は那珂ちゃんを応援してますよ♪普段の

那珂ちゃんの努力を分かってますから♪」

 

【那珂】

「だーかーらー!アイドルはそういう所はファン

に見せちゃいけないんだよーー!!」

 

【羽黒】

「ちなみに榛名さんのデビュー曲は‥‥

『飾りじゃないのよ榛名は』‥‥だそうです」

 

【謎之提督】

「やべえ、何か聴いてみたい!」

 

【足柄】

「やだ!私も聴いてみたい!」

 

【デストリア】

「是非聴いてみたいデス♪」

 

【那珂】

「那珂ちゃんはどうしてもこういう扱いになる

のね‥‥」

 

 

 

頑張れ那珂ちゃん!負けるな那珂ちゃん!

ライバルが増えようが、美人だろうが、可愛か

ろうが、座乗艦だろうが、君はアイドル!

気にするな!

 

 

 

 

【ジュラル星人 キSE-X7号】

「那珂ちゃんには!俺が着いてるッス!!」

(彼は猛烈な那珂ちゃんファンだった)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 キュキュキュキューーンべべべーーーー

 

『小話集2 ーぼのたん・ジャービス愛の劇場ー』

 

            (Rー18)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 《続、夜戦の彼方にドン勝を見た!》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

{ペールの奴に輸送機から蹴り落とされてから

どの位経った事だろう‥‥‥

ここは生き残りの為の戦いが繰り広げられる

サバイバルの地、所々で銃声や爆発音が鳴り響

く狂気の渦巻くステージ‥‥‥

何でこんな所に来ちまったんだ、全くペールの

奴!、何を考えてるんだか‥‥‥‥‥‥‥‥‥

川内‥‥無事なのか?‥‥}

 

 

カタン‥‥

 

【へたれ提督】

「!‥‥そこに居るのは誰だ!?」

 

 

物資探索をしていた建物の中に何者かがいる‥

薄い壁一枚を挟んで相手に尋ねるへたれ提督‥

‥‥

 

 

【川内】

「‥‥そっちこそ‥‥誰なの?」

 

【へたれ提督】

「その声‥‥川内か?」

 

【川内】

「この匂い‥‥提督なの?」

 

 

引き続き、壁を挟んで二人はやり取りを交す

‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥果たして‥‥お前は本物なのか?」

 

【川内】

「‥‥そっちこそ‥確かめる方法は一つね!」

 

 

二人は同時に言い放った!

 

 

 

【へたれ提督・川内】

!「「合い言葉は!?」」!

 

 

【へたれ提督】

『夜戦!』

【川内】

『正常位!』 

 

 

【へたれ提督】

「おお!川内!!大丈夫か?怪我は無いか!?」

 

【川内】

「提督!!‥‥良かった‥‥無事だったのね!」

 

【アルビオン】

「君ら!そのやり取りは何なん!?新喜劇かい

な!?ホンマは初めから分かっとったやろ?」

 

【へたれ提督】

「あうんの呼吸、と言ってもらいたいね✌」

 

【川内】

「ねー♪提督ぅ~~❤」ギュー♪

 

【アルビオン】

「アホくさ!!」

 

【へたれ提督】(エナジードリンク)

「それよりこの状況は些かマズイな‥‥」

 

【川内】(フライパン)

「確かに、まともな装備も無いしね‥‥」

 

【アルビオン】(ニューナンブM60)

「いやいや!もう少しあったやろ!?まともな

装備が‥‥」

 

 

ドパァ!! ドパァ!! ドパァ!!

 

 

【へたれ提督】

「‥‥ぐえっ‥‥」ドサァ!

 

【川内】

「‥‥あうっ‥‥」ドサァ!

 

【アルビオン】

「なっ‥‥何でやぁ‥‥」ドサァ!

 

 

【ペールギュント】(S-12Kスラグショット)

「グヘヘ!‥‥ドン勝なのです!‥‥生き残るの

は一人なので‥‥」

 

 

 ‥‥チューーーーン ビシッ!!

 

 

【ペールギュント】

「‥す?‥‥‥‥」ドサァ!

 

 

 

【羽黒】(Kar98kヘッドショット)

「‥‥ウフフ♪‥‥このドン勝、司令官さんに

捧げますね❤」

 

 

 Game Over

『まぁ、こんな日もあるさ‥‥』

 

 

ーーーーーーーー

 

 

ゲーム終了後、反省会(?)がひらかれた‥‥

 

 

【川内】

「あのさぁ!ペール!!何で真っ先にアタシ達

を撃つ訳!?味方でしょうが!!」

 

【へたれ提督】

「こんな事してたら羽黒になんか永久に勝てっ

こないだろうが!!」

 

【ペールギュント】

「やかましいのです!!!、生き残るのは一人

なのです!!」

 

【アルビオン】

「チーム組んだ意味あらへん!!方法論から

してまちごうとる!!未来指向は何処に行っ

たんや!?」

 

ギャー!キャー!

 

 

【羽黒】

「ペールちゃん♪再戦を楽しみにしてますね♪」

 

 

夜戦の彼方にドン勝が見えない‥‥

ペールギュントの明日はどっちだ!

 

 

 

【那珂】

「那珂ちゃん的にはさー、諦めた方がいいと

思うけどなー」

 

【UXー01】

「大丈夫よ♪負けても私が慰めてあげるわ♪」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  《青葉の深層心理ウォッチ 翔鶴編》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

常夏の地、リンガ特設連邦鎮守府にも忙しい日常

が戻って来た、そんな地に降り立ったのが‥‥

 

 

【青葉】

「どうも~♪謎の鎮守府所属、青葉で~す♪」

 

【しゃんば】

「どうも~♪ぼのたん呉鎮守府所属、しゃんば

で~す♪」

 

【天葉】

「国防軍所属、天葉よ、皆さんお久しぶり!」

 

 

何故かリンガ所属では無い、名付けて

『青葉三連星』が今ここに集結した!

その目的は、謎鎮所属の夕張が開発した

『深層心理ウォッチャータブレット』を利用

して多くの艦娘達の深層心理を「取材」と称して

覗き見する為であった、『青葉三連星』の悪乗

りはこの南国の鎮守府にまで及んだのである

 

 

【天葉】

「ところで貴女、どうして前回声をかけて

くれなかったのよ!」

 

【青葉】

「いやあ皆さんお忙しいと思って‥‥」

 

【天葉】

「こんな面白いツールがあるなら直ぐ飛んで

来たわよ!独り占めする気だったんじゃな

いの?」

 

【しゃんば】

「まあまあ♪まだ始まったばかりですし

これからジャンジャン見て行きましょう♪」

 

【天葉】

「‥‥そうね、まだ素材は沢山在るから‥‥」

 

【瑞鶴】

「あれぇ?青葉達じゃない?何してるの

こんな所で?」

 

【しゃんば】

「おおお!早速有望な素材ですよ~♪」

 

【瑞鶴】

「素材?何よそれ?」

 

 

【青葉】

「瑞鶴さんと言えば、その表裏の無い素直な性格

から、提督は勿論、艦娘の皆さんにも親しまれる

お人ですが、その深層心理はどうなっているのか

是非見てみましょう!」(ピッ!)

 

【瑞鶴】

「‥ねえ、そのタブレットは何よ?」

 

 

 

 

『クロード兄‥‥他の娘よりもっとかまって

 くれないと‥‥ふて腐れるぞーー!❤』

 

 

 

 

【青葉】

「可愛い!!」ドンッ!

 

【瑞鶴】

「はぁ!?」

 

【しゃんば】

「何て素直な人!分かりやすい!皆に好かれる

訳ですね~♪」

 

【天葉】

「分かりやす過ぎてつまらないわ!」

 

【瑞鶴】

「あんた達さっきから何言ってるのよ!!」

 

【青葉】

「いえいえ!クロード提督はお幸せな方だと青葉

は言いたかっただけですから♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【クロード提督】

「ぶへっくしぃ!!‥グスッ、誰か俺の噂をして

るのか?‥‥まあどこかで誰かがしてるよな普通

‥‥」

 

【金剛】

「‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥テー‥トク❤‥」

(クイッ!)

 

【クロード提督】

「‥‥うむっ?‥‥」

 

【金剛】

「‥目を‥‥離さないで❤‥‥プリーズ❤‥‥

‥‥止めないで❤‥‥プリーズ♪!❤」ギュッ

 

【クロード提督】

「‥‥分かってるさ!‥‥行くぞ!!」

チュウウウ~~ッ!!

 

ズドン! ズドン! ズドン! ズドン!

 

【金剛】

「うんっ!❤‥‥ンンン~~❤❤❤」

 

ズドン! ズドン! ズドン! ズドン!

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【天葉】

「‥‥どこかで地響きが鳴ってないか?」

 

【しゃんば】

「そうですか?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

ズドン! ズドン! ズドン!

 

【金剛】

「ハヒッ!❤‥ハヘッ!❤‥‥テートク❤‥

‥大好きデース!!❤」

 

【クロード提督】

「俺もだ金剛ぉぉ!‥‥今回は分身は無しだ!

俺の全部‥‥受け止めろぉぉぉーー!!」

 

【金剛】

「‥アッ❤‥アッ❤‥‥ハイ!❤」

 

【クロード提督】

「ぐおおおおおおおーーーー!!!」

 

ズドン!ズドン!ズドン!ズドン!ズドン!

 

【金剛】

「アアアアアーーー❤❤❤来テェーー!!❤」

 

【クロード提督】

「こんごおぉぉぉーーーー!!!!!!」

 

ズドズドズドズドズドズドズドズドズド!!!

 

【金剛】

「アアアアアーーー❤❤❤イクゥゥゥ!!❤」

 

 

 《DGGOOOOOOOOーーーーーー!!!》

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

   《DGGOOOOーーーーー》

 

 

【天葉】

「‥‥どこかで戦艦同士が撃ち合ってるのか?」

 

【しゃんば】

「さあ?」

 

【瑞鶴】

「ねえっ!そのタブレットは何なのよ!?

あんた達が使ってるからどうせロクな物じゃ

ないでしょうけど!」

 

【青葉】

「信用ありませんね~青葉達は、あま仕方ない

んでしょうけどね」

 

【天葉】

「実際やってる事はロクな事じゃないからね」

 

【翔鶴】

「あら?みんなどうしたの?」

 

【瑞鶴】

「翔鶴姉~、聞いてよ!この連中また良からぬ事

企んでるんだよ!」

 

【翔鶴】

「瑞鶴ったら!そうやって簡単に決め付けるのは

良くないわ」

 

【瑞鶴】

「う~~」

 

【天葉】

「‥‥流石は人格者」

 

【青葉】

「翔鶴さんは言わずと知れた瑞鶴さんのお姉さん

『才色兼備』とは正にこの人の事でしょうか!

性格も穏やかでとても優しい方ですね~」

 

【瑞鶴】

「‥‥え?‥‥いやあ!それ程でも~~♪」

 

【しゃんば】

「お姉さんを褒められて喜ぶ瑞鶴さんも素敵な

人ですよ♪」

 

【翔鶴】

「///いやだ!恥ずかしいわ!///」

 

【青葉】

「これまた最高の素材が現れてくれました♪早速

翔鶴さんの深層心理を覗いてみましょう♪」

(ピッ!)

 

【翔鶴】

「‥‥何の事かしら?」

 

【瑞鶴】

「やっぱり!大方そんな事だろうと思ってたわ!!

あんた達!!翔鶴姉をもてあそぶのは許さない

から‥‥」

 

 

 

『‥提督?‥‥この地響き、金剛さんと楽しく

 過ごされてる様ですね♪‥‥‥』

 

 

 

 

【天葉】

「あの地響きや発砲音はそういう事だったの?」

 

【瑞鶴】

「げぇ!‥‥しっ‥知らないわよ!!///」

 

【しゃんば】

「‥戦艦どうしの夜戦って、まるで怪物の激突

みたいですね‥‥」

 

【青葉】

「クロード提督大好きの瑞鶴さんとしては

いくら相手が金剛さんでも少し複雑な心境なの

では?」

 

【瑞鶴】

「やっ!止めてよ!!私とクロ兄はそんな関係

じゃ‥‥‥」

 

 

 

 

 『金剛さんとの夜戦は‥‥‥』

 『楽しいですかぁ?‥‥』

 『気持ちいいですかぁ?‥‥』

 『幸福ですかぁ?‥‥』

 

 

 

 

【青葉】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【しゃんば】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【瑞鶴】

「‥‥へ?‥‥し‥翔鶴姉?‥‥」

 

 

 

 『フフ‥‥‥』

 『ククク‥‥‥』

 『アーーハハハハハハハハハハハハハ!!』

 

 

 

【天葉】

「‥‥これは、潮目がヤバくなって来たぞ!」

 

【瑞鶴】

「‥‥やだ‥‥止めてよ翔鶴姉!‥‥」

 

 

 

 『あんのぉ!ビッチ戦艦ンンンーー!!!

  妬ましかあぁぁぁーーー!!!』

 

 

 

【しゃんば】

「なぜ熊本弁!?」

 

【瑞鶴】

「いやぁぁぁぁーーー!!!」

 

【翔鶴】

「‥‥え?」

 

【瑞鶴】

「こんなの嫌だよ翔鶴姉ぇぇぇーーー!!」

 

【翔鶴】

「え!? え!?」

 

【瑞鶴】

「翔鶴姉の気持ちは分からなくもないけど!

でも!提督さんはみんなのものだから‥‥

それに翔鶴姉には私がついてるじゃない!!

だから‥‥お願い戻って来てぇ~~(泣)」

 

【翔鶴】

「あのね瑞鶴?、あなたが何を言ってるのか

私にはサッパリ‥‥」

 

 

【青葉】

「青葉‥‥またしても見ちゃいました!!」

 

【しゃんば】

「これが翔鶴さんの、自分にもコントロール

出来ない深層心理‥‥」

 

【天葉】

「やはり期待を裏切らない娘だったわね♪

面白いから次行きましょ♪」

 

【瑞鶴】

「あんた達!この状況を何とかしなさいよ!!」

 

【翔鶴】

「瑞鶴落ち着いて!悩み事なら姉さんに話して

みて!」

 

 

ギャー! ギャー! ギャー!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【金剛】

「‥ハアッ❤‥‥‥ハアッ❤‥‥エヘヘ~❤

テートクの‥‥みりゅく❤‥‥あったかい

れ~~ひゅ♪❤」 ビクン ビクン 

 

【クロード提督】

「金剛‥‥愛してるぞ!‥‥」

 

【金剛】

「テートク‥‥愛してマース‥‥‥」(涙ツー)

 

 

 

 

赤マムシ、マカ、ユンケルの夜戦3点セット

偉大なり‥‥‥

それにしても金剛は可愛いなぁ‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【翔鶴】

「‥‥一体何が起きているの?」

 

 

クロード提督!これはシャレ!シャレですぜ!

(何かすみません!)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  《夫婦円満の秘訣とは‥‥‥》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【瑞鳳】

「♪~~♪~~」

 

 

鼻歌交じりに食事の支度をする瑞鳳‥‥

提督であり旦那でもある花田少将の為に

卵焼き以外の新たなレシピも動員して

取っておきの料理を作ろうとしていた‥‥

 

 

【瑞鳳】

「ふぅ~、あの時は大変な目にあったけど

おかげで料理のレパートリーが格段に増えた

わ♪修業が報われたわね♪」

 

 

六本脚鎮守府の変態厨房係、トミー・ザワの

下で料理修業を敢行した瑞鳳は、変態夫婦の

夜戦に巻き込まれ、魔法美少女重巡の乱入に

引っ掻き回され‥‥そうした苦労を乗り越え

て料理の腕を研いてきたのである

 

それもこれも、愛する人と、愛する娘の為

‥‥何とも健気な瑞鳳であった

 

 

【瑞鳳】

「新しい味付けのだし巻き卵も完成したし、

鰤(ぶり)の照り焼きなんかも作っちゃった

!エヘヘ~♪❤」

 

 

他にも何品かの新作料理が皿に盛りつけられ

るのを待っていた

 

これは花田少将も山風も喜ぶだろう

勿論、飛龍や蒼龍、江風や海風も‥‥‥

 

だか!ここで思わぬ破壊屋が現れる‥‥

 

 

 

【瑞鳳】

「後はこれを盛りつければ‥‥と♪」

 

【山風】

「ねえ、ママ?教えて欲しい事があるの‥‥」

 

【瑞鳳】

「あら山風♪、何を教えて欲しいの?♪」

~~♪

 

 

 

【山風】

「『パコパコ夜戦』ってなーに?」

 

【瑞鳳】

ドンガラガッシャーーーーン!!!

バラバラバラーーー!!! カランカラン‥‥‥

 

 

 

【瑞鳳】

「‥‥あっ‥‥あああ‥‥‥料理が‥‥‥」

ピクピク

 

【山風】

「ママ?‥‥大丈夫?」

 

【瑞鳳】

「お願い山風‥‥‥少しだけ‥‥少しだけで

いいから、ママに考える時間を頂戴‥‥‥」

 

【山風】

「‥‥うん」

 

 

ずっこけた拍子に鍋ごとぶちまけてしまった

料理の前で、瑞鳳は必死に考えをまとめるの

であった‥‥

 

 

 

【瑞鳳】

「‥‥その言葉を聞いて私が連想出来るのは

あの二人しかいない‥‥まあそれは置いとい

て‥‥」

 

【山風】

「?」

 

【瑞鳳】

「‥‥ねえ山風?ママもあなたに聞きたい事が

山のようにあるけど、まずなぜそれを聞こう

と思ったの?」

 

【山風】

「ママとパパは‥‥とっても仲良しでしょ?」

 

【瑞鳳】

「えっ?‥‥そっ、そうね‥‥」

(あらためて言われると恥ずかしい!!///)

 

【山風】

「それでね、山風達の四人で、何でパパとママ

はこんなに仲良しなのか?‥‥て話したの」

 

【瑞鳳】

「山風とぉ、海風と江風と‥‥四人で?」

 

【山風】

「うん」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

(回想シーン)

 

 

 

【江風】

「アタシの尊敬する川内さんが!何であんな

『妙ちくりん』な提督と結婚しちまったん

だよ!?」

 

【山風】

「『妙ちくりん』とは、「変な」「滑稽な」という

意味‥‥」

 

【海風】

「江風!それは言い過ぎよ!」

 

【清霜】

「『妙チンチン』じゃないもん!!

パパは世界いちカッコイイもん!!!」

 

【海風】

「きよしちゃん‥‥それ何かが間違ってる様な

気がするんだけど///‥‥」

 

【ジュラル魔王】

「気にするな!」

 

【海風】

「‥‥え?‥え?‥‥」

 

【山風】

「『妙チンチン』とは、男性の股間の生殖器の

形状あるいは触手の繁殖能力が‥‥‥」

 

【海風】

「山風!!止めなさーい!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【謎之提督】

「‥‥誰かに触手呼ばわりされてる気がして

ならんのだが?」

 

【神風】

「‥‥そのままストレートじゃないですか?」

 

【妙高】

「提督の触手は私達のかけがえのない宝物‥‥

それをどうこうする気ならお仕置きが必要

ですね‥‥」

 

【神風】

「‥‥妙高さんが『お仕置き』って言うと

シャレになりません‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【へたれ提督】

「‥‥誰かに『股間の生殖器』扱いされてる気が

してならないんだが‥‥」

 

【川内】

「何ですって!?誰よ!?『提督の股間』を話題

にしてるのは!!全部アタシのものよ!!」

 

【天龍】

「そんな事!デカい声で喚くな!スケベバカ!!」

 

【あきつ丸】

「酷い言われ様でありますな‥‥」

 

【川内】

「前から出るのも、後ろから出るのも全部

アタシのものよーー!!」ガシィ!

 

【へたれ提督】

「そういう表現は色々誤解を生むからやめてぇぇ!

あと股間にしがみつくのもやめてぇぇ!!」

 

【天龍】

「静かにしろ!!変態バカ夫婦が!!」

 

【あきつ丸】

「天龍殿の悪態には何となく愛情があるであります

な‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【山風】

「あのさ、私達のパパとママってどうしてあんなに

仲良しなんだろう‥‥」

 

【江風】

「何?今更かよ~!」

 

【海風】

「でも‥‥山風らしい質問かもしれないわね‥‥」

 

【清霜】

「夫婦円満の秘訣なら知ってるよ♪」

 

【山風】

「ヒケツ?」

 

【江風】

「秘訣だって!?川内さんはそれで釣られたんだな

!」

 

【海風】

「止めなさいよ江風!‥でその秘訣というのは?」

 

 

【清霜】

「パパとママの『パコパコ夜戦』だよ♪」

 

【江風・海風】

「ブフウウウウーーーー!!」

 

【山風】

「‥‥?」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

【瑞鳳】

「‥‥なるほどね、何処から突っ込んでいいのか

わからないけど‥先ずはきよしちゃんの将来が

心配だわ‥‥」

 

【山風】

「ねぇ、『パコパコ夜戦』て何なの?」

 

【瑞鳳】

「先ずはね山風‥‥そのセリフは外で言っては

駄目よ!大きな声で言っても駄目!これは

挨拶と同じでエチケットみたいなものよ!」

 

【山風】

「‥‥うん、分かった」

 

【瑞鳳】

「よし、いい娘ね山風♪‥‥さてと、どう説明

したものか‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 《ドラゴンの一撃でお悩み解決?》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【蒼龍】

「あらま~‥‥これは酷い状況ね‥‥」

 

【瑞鳳】

「あっ、蒼龍?」

 

 

料理が散乱した状態を見て蒼龍が質問する‥

 

 

【蒼龍】

「これは何があったの?あと海風と江風が

顔を真っ赤にして私の所に来たけど‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥‥どこから説明していいものか‥‥‥

ところで飛龍は?」

 

【蒼龍】

「秘書艦として少将と一緒よ、海特警の提督

達が来てるの」

 

【瑞鳳】

「ああ‥‥それできよしちゃんが‥‥」

 

【蒼龍】

「最近の飛龍は、可能な限り少将の側に着いて

少将のサポートをしているわ、勿論警護の方

もね‥‥」

 

【瑞鳳】

「飛龍ったら‥‥まだ気にしてるのね、江風も

心配してるのに‥‥」

 

 

地球連邦政府とあらゆる行政機関に対する

反体制派(の仕業と言われている)によって

移動中の花田少将と飛龍が襲撃を受ける事件

が発生した

この時、花田少将は飛龍を庇って銃弾を浴び

る事に、お陰で飛龍は軽傷で済んだが‥‥

 

一か八かの『艦息』施術を施された事で

花田少将は完全復活を遂げたが、飛龍の心に

は少将を守れなかった自責の念が残り続けた

 

それ以来飛龍は可能な限り少将の側で

サポートを続けていた、義娘の江風も母の

気持ちは理解している様だが‥‥

 

 

【蒼龍】

「普段の飛龍はあっけらかんとして、そんな

雰囲気は微塵もないし、江風にもそんな姿は

見せないけど‥‥私には分かっちゃうんだ

よな‥‥」

 

【瑞鳳】

「流石は二航戦、付き合いが長いだけある

わね、少将の事は私も心配だけど、飛龍には

あまり自分を責めないでほしいわね、江風の

事も心配だわ」

 

【蒼龍】

「私達でフォローしてあげよ!江風も山風も

海風も、私達の娘だし、少将もみんなも

家族だしね!」

 

【瑞鳳】

「そうね!こういう所って六本脚イズムの中

で唯一参考に出来る所よね‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「ハハハ!ちょっと何言ってるか分からない‥」

 

【瑞鳳】

「えっ!? えっ!?」

 

【蒼龍】

「瑞鳳?空耳でも聞こえた?」

 

【瑞鳳】

「気のせいだったの!?やだ!!あのセリフが

耳に残ってる!?」

 

【蒼龍】

「山風もお願いね♪」ナデナデ

 

【山風】

「‥‥うん♪」

 

【蒼龍】

「さてと‥‥この料理の惨状の理由だけど?」

 

 

蒼龍はひっくり返った鍋の底にあった汁を

指に取ってナメてみる‥‥

 

 

【蒼龍】

「あらやだ!これ美味しいわ!」ペロッ!

 

【瑞鳳】

「はしたないわねぇ‥‥」

 

【山風】

「‥‥ねえ蒼龍‥ママ?」

 

【蒼龍】

「なあに♪山風?」ペロペロッ!

 

 

【山風】

「『パコパコ夜戦』ってなあに?」

 

【蒼龍】

ドンガラガッシャアーーーーン!!!

バラバラバラーーー!! カランカワン‥‥‥

 

 

【蒼龍】

「あっ‥‥あああ‥‥飛行甲板がぁ‥‥‥」

ピクピク

 

【山風】

「‥‥大丈夫?」

 

【瑞鳳】

「‥‥お約束の展開ね‥‥」

 

 

何とか山風に穏やかで効果的な説明が出来ないか

蒼龍と瑞鳳は検討を始めた、しかし既に表現が

『パコパコ夜戦』ではどうオブラートに包んで

説明したものか‥‥中々良い案は出て来ない

 

 

【蒼龍】

「いっそのことさ、本人達に説明させない?」

 

【瑞鳳】

「本人達に?」

 

【蒼龍】

「そうよ、きよしちゃんの性教育に影響を与えた

であろう当の連中にね!」

 

【瑞鳳】

「そんな事したら説明と称して実演までしかねな

いわよ!例えばこんな感じに‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

(瑞鳳の勝手な妄想‥‥)

 

 

【川内】

「提督ぅ❤‥いっぱい‥出してぇー♪❤❤❤」

 

【金剛】

「テートク❤‥‥テートクの‥‥ホットみりゅく

‥‥プリーズ♪❤❤❤」

 

【羽黒】

「司令官さん!犯してくださーーーい♪❤❤❤」

 

【ほろ酔い曙】

「クソ提督ぅぅ~~♪❤しゅきしゅきぃぃ~♪❤

ねえ♪赤ちゃん作ろう~~~♪❤❤❤」

 

【時雨】

「隊長❤‥‥僕が全部搾り取ってあげるよ❤❤」

 

【阿賀野】

「キラリ~~✨阿賀野は子作りOKよ♪❤❤❤」

 

【吹雪】

「中でイッてくれなきゃ‥駄目です~~♪❤❤」

 

【デウスーラ】

「我が子宮‥テロンに蹂躙されりゅ~~♪❤❤」

 

 

パーットシャセイシチマオウゼ♪パーットナー♪

 

(瑞鳳の勝手な妄想‥‥終了)

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【瑞鳳】

「///こんなの絶対駄目よーーー!!///」

 

【蒼龍】

「あんた‥‥想像力豊かね、本当は羨ましい?」

 

【瑞鳳】

「///そっ‥そんなこと!!///」

 

 

【飛龍】

「ナニナニ~♪そういう談義はこの飛龍様がいる

所でやってほしいな~♪」

 

【蒼龍】

「あら!飛龍、戻ったの?」

 

【飛龍】

「少将の事は義姉達に任せてね♪、江風も海風も

いるよ♪」

 

【江風】

「母さん!たまには休めよ!」

 

【飛龍】

「ははっ、ゴメンゴメン、今日はもうオフだから

♪」

 

【海風】

「お母さん、山風から色々聞かれて‥‥」

 

【蒼龍】

「お母さんもよ、どう答えたものか‥‥」

 

【飛龍】

「あんた達は難しく考え過ぎなのよ!もっと

シンプルに教えてあげれば良いの!ねえ山風

飛龍ママが教えてあげる♪『パコパコ夜戦』て

言うのはね♪‥‥」

 

【山風】

「うん、なあに?」

 

【瑞鳳】

「待って!!飛龍!!」

 

 

 

【飛龍】

「オスがメスのアソコにぶち込んで

子種をぶちまける事よ♪」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【花田少将】

ドンガラガッシャアーーーン!!!

バラバラバラーーー!  カランカワン‥‥‥

 

 

【武蔵】

「相棒?大丈夫か?」

 

【花田少将】

「‥‥いきなり‥‥全身の力が‥‥抜けた‥‥」

 

【大和】

「まだ、身体と精神のリンクが上手く行ってない

みたいね」

 

【武蔵】

「焦ることはないさ、ゆっくり慣れて行けば良い

な?清霜?」

 

【清霜】

「はい♪武蔵さん♪」ニコニコ

 

【アンドロメダ】

「武蔵さんといると良い笑顔だね、きよしは」

 

【川内】

「あら?メダ子と一緒の時もあんな感じよ♪」

 

【アンドロメダ】

「そう?何か照れるしぃ~(//△//)」

 

【へたれ提督】

「花田少将も思ったより元気そうで何よりだ」

 

 

【清霜】

「山風ちゃん達も、みんなのママも元気そう

だったよ♪」

 

【川内】

「そう♪様子を見てくれてありがとうね♪

清霜♪」ナデナデ

 

【清霜】

「うん♪」ぱぁぁぁ✨

 

【へたれ提督・アンドロメダ】

「「うおっ!眩しいーー!!」」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

カランカラン‥‥‥

 

 

【蒼龍】

「‥‥ひっ‥‥飛龍‥‥」ピクピク

 

【江風】

「‥‥かっ‥‥母さん‥‥」ピクピク

 

【瑞鳳】

「‥‥やるんじゃないかと思った‥‥」ピクピク

 

【海風】

「///はわわわーー///」

 

【飛龍】

「?」

 

【山風】

「?」

 

 

山風は結局『パコパコ夜戦』の意味が分からない

ままであった‥‥

 

 

【那珂】

「那珂ちゃんはアイドルだからそういうのはよく

分からないけどさー、もう少し待った方が良いと

思うなー」

 

【デウスーラ】

「どの口が言うとるか!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 《ぼのたん・ジャービス愛の劇場》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

※この作品は、本編とリンクしているかは微妙な

ところです、ご判断はお任せします

なお、元ネタは「8時だよ!全員集合」における

志村けん氏と桜田淳子氏による夫婦コントを参考

にしてます、状況を比べられると分かりやすい

かもしれません(19/2/22時点、YouTubeで

みられました)

 

 

パンパラパパパパ、パンパラパパパパパーーン♪

 

【へたれや長介】

「では後半行ってみよう後半スタート!」

 

♪~~~♪~~~♪~~

 

【ぼのたん提督】

「‥‥一体何が起きてるんだ?」

 

 

ぼのたん提督、お仕事終わって帰宅した所で

嫁さんのお出迎えを受ける‥‥

 

 

【ジャービス】

「Haiダーリン!♪❤おかえりなサ~~イ♪❤」

 

【ぼのたん提督】

「ただいま~~っておう!!?」(チュ~❤)

 

【ジャービス】

「ジャービスはナイスなワイフしてましたヨ~♪

だから『チュッチュッ』プリーズデース♪❤」

 

【ぼのたん提督】

「ジャービスのそういう所って可愛いと思うけど

さー、口調が金剛みたいになってきた‥‥」

 

【ジャービス】

「可愛い‥‥Pretty‥‥Wao!ハズカシイ!♪」

(ドーーン!)⭐

 

【ぼのたん提督】

「!?何で突き飛ば‥」(ズボッ!!バリバリ!)

 

 

ぼのたん提督、突き飛ばされて壁に穴‥‥

 

 

【ジャービス】

「‥‥‥Oh‥‥ソーリー‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥鼻打った鼻打った!‥‥オメーよー!!

手加減ってモンがあるだろう!?この家まだ

ローンがたんまり残ってるんだよ!!」

 

【ジャービス】

「‥‥ゴメンナサイ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥んまあ良いや!後で影提に直させるから

それより飯にしてくれよ」

 

【ジャービス】

「‥‥メシ?」

 

【ぼのたん提督】

「飯‥‥夕御飯だよ」

 

【ジャービス】

「メシ‥‥ユウゴハン‥‥」パラパラパ‥‥

 

【ぼのたん提督】

「おいおい!何で辞書引いてんだよ!」

 

【ジャービス】

「ニホンゴ‥‥難しいデース♪」トホホ‥‥

 

【ぼのたん提督】

「それは覚えようよ~~!!俺さぁこれでも

ジャービスの手料理楽しみに帰ってきたんだよ

~!!」

 

【ジャービス】

「楽しみに‥‥Oh!ダーリン!サンキュー♪❤」

(チュパチョパ!❤)

 

【ぼのたん提督】

「よせって!‥‥『楽しみに』はわかるのな‥‥

ご飯は‥‥ライスは炊けてるかい?」

 

【ジャービス】

「それはノープロブレーム!♪ライスをジャーに

inして~♪ウォーターをinして~♪それから~

スイッチをポン!♪」 

 

【ぼのたん提督】

「また可愛い言い方だなぁ‥‥」

 

【ジャービス】

「可愛い‥‥Pretty‥‥イヤ~~ン♪!❤❤」

(ドーーン!!)⭐

 

【ぼのたん提督】

「!?何でまた突き飛ば‥」(バリバリバリ!!)

 

 

ぼのたん提督は突き飛ばされ、襖を突き破って

押し入れに突っ込む‥‥

 

 

【ジャービス】

「‥‥‥Oh‥‥‥ソーリー‥‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「鼻取れた!鼻取れた!マイケル鼻取れたー!!

‥‥鼻は大丈夫か‥‥ジャービスよぉ~~~~

いい加減にそれ勘弁してぇ~~!せめてローン

が終わってからにしてぇ~~!!」

 

【ジャービス】

「‥‥ゴメンナサイ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥んまあ良いや!後で影提に直させるから」

 

【影提】

「‥‥おい!コラ!!」

 

【ぼのたん提督】

「ほらジャービス、夕御飯にしようぜ」

 

【ジャービス】

「Yes♪オカズをオープンシマース♪」

 

【ぼのたん提督】

「お前が明るくて助かるよ‥‥てっ‥‥あれ!」

 

【ジャービス】

「ダーリン?どうしたノ~?」

 

【ぼのたん提督】

「ジャービス‥‥炊飯ジャーのスイッチ入れた

んだよな?」

 

【ジャービス】

「Yes♪、スイッチポンよ♪」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥コンセントが抜けてる‥‥」

 

【ジャービス】

「‥‥‥ファット!?」

 

【ぼのたん提督】

「お前なぁ!スイッチ入れただけじゃ駄目だろ!

ちゃんとスタートしたか確かめて‥‥あ~あ!

しかもこの米!もみ殻が付いたままじゃんか!」

 

【ジャービス】

「‥‥モミモミ?」

 

【ぼのたん提督】

「もみ殻!!お米の殻だよ!!脱穀して取らな

いとお米は食べられないの!!玄米だって少し

は脱穀するよ!!」

 

【ジャービス】

「‥‥‥脱獄?」

 

【ぼのたん提督】

「ダッコクー!!何でもみ殻の付いた米なんか?」

 

【ジャービス】

「‥‥リーズナブル‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「安けりゃ良いってもんじゃないだろ!?

普通の米買ってこいよ!!」

(ドン!!!)

 

 

 

♪パララ~~~パララリラ~~~パララ~~

パララルレ~~~♪

 

【ぼのたん提督】

「んがあああーーー!!!」スイスイ~~‥‥

 

 

突然物悲しいBGMが流れ出すと同時に

二人の周りが暗くなり、ジャービスには淡い

ピンク色の照明が当てられる‥‥

そして、ぼのたん提督は畳の上でクロールを

始めた‥‥‥

 

 

【ジャービス】

「ソーリー(泣)ジャービスは駄目な女ネ~!

ダーリンが楽しみにしてくれたのに‥‥もう

ダーリンのワイフでいる資格なんて!NOなん

だワ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「あー分かった分かった!俺がちょっと言い過ぎ

たよ、悪かったよ、謝るから泣かないでくれよ」

 

【ジャービス】

「‥‥良いの?」

 

【ぼのたん提督】

「お米くらい一日無くても何とでもなるって!」

 

【ジャービス】

「‥‥でもダーリン‥‥ジャービスの事‥嫌いに

なったでしょ?」

 

【ぼのたん提督】

「こんな事で嫌いになる訳ないだろ!!?」

 

【ジャービス】

「じゃあ‥‥ジャービスの事‥‥愛してる?」

 

【ぼのたん提督】

「勿論、愛してるよ!」

 

【ジャービス】

「‥Really?」

 

【ぼのたん提督】

「りありーだよ!」

 

 

 

✨♪パララララララ~~パラリラ~~~♪✨ 

 

【ぼのたん提督】

「んがあああーーー!!!」スイスイ~~‥‥

 

 

なぜか心が温まるBGMと共に、ジャービスの照明

が白く明るい光に変わった‥‥

そして、ぼのたん提督は畳の上で平泳ぎを始めた

‥‥

 

【ジャービス】

「‥✨Thank you so muchi♪!✨‥

✨ジャービス‥Berry Berry Happy!♪✨」

 

 

 

【ぼのたん提督】

「あーもう!!分かった分かった!!おかずだけ

で良いから夕御飯にしようや!」

 

【ジャービス】

「Yes♪❤ダーリン♪、これと~♪これと~♪」

 

【ぼのたん提督】

「‥にぼしと~にぼしと~にぼしと~‥‥て!

にぼしばっかりじゃんか!!料理じゃない

よね絶対!!どうなってるの!?」

 

【ジャービス】

「マネーが‥無くなっちゃって♪」トホホ‥‥

 

【ぼのたん提督】

「お金がない!?俺の提督の給料は全部お前に

預けてるよな!?俺は小遣い制だよな!?

何がそんなにお金がかかったんだ!?」

 

【ジャービス】

「‥‥フレンドと一緒にディナーを‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「お友達って?」

 

【ジャービス】

「アークロイヤルとウォースパイトと金剛‥」

 

【ぼのたん提督】

「昼飯に金かかりそうな連中ばかりだな‥‥

で、どれくらいかかったの?」

 

【ジャービス】

「‥‥‥(家計簿見せる)」

 

【ぼのたん提督】

「ぶふううううーーー!!‥‥俺は鳳翔さんの

食堂で300円のかけそばなのに~!?

お前なぁ‥友達と食事に行くのは構わないけど

それでも限度ってもんがあるだろ!?

給料日まで、まだ10日もあるのにどうすんの

!?」

 

 

ジャービスいきなり立ち上がり玄関に‥‥

 

 

【ジャービス】

(スタスタスターーー)

 

【ぼのたん提督】

「おいおいおい、ちょっと待てちょっと待て!

何処に行くんだよ!?」

 

【ジャービス】

「ホーム(実家)に行ってマネー借りてきます」

 

【ぼのたん提督】

「コラコラコラ!そういう事するんじゃないよ!

俺の立場ってもんがあるだろう!?」

 

【ジャービス】

「‥‥ゴメンナサイ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥分かったよ、ほら!最後の4万円渡しとく

から!」

 

【ジャービス】

「ダーリン‥‥いいの?」

 

【ぼのたん提督】

「仕方ないだろ?俺の昼飯は鳳翔さんに頼んで

ツケにしてもらうから、その代わり無駄遣いは

するなよ」ナデナデ

 

【ジャービス】

「Oh!ダーリン♪サンキュー♪❤」

(チュパチョパ)

 

【ぼのたん提督】

「わー!ちいちいそれやらんでも!‥‥じゃあ

着替えるから寝間着出してくれよ」

 

【ジャービス】

「ハイ♪ダーリン♪袖を通しマース♪」

 

 

ドジっ娘サミィもかくや!のジャービスだが

それでも献身的な可愛い奥様であった

そしてそんなジャービスに、ぼのたん提督は

冷たい寝間着の幸福を噛み締めるのであった‥

‥‥んっ?冷たい?

 

 

【ぼのたん提督】

「まあ今日の晩飯はカップラーメンでも‥‥‥

冷たあああーーーい!!」

 

【ジャービス】

「What?」

 

【ぼのたん提督】

「冷たはははあーーーい!!これ乾いてない

じゃんか!!びしょびしょじゃんか!!」

 

【ジャービス】

「‥‥Oh‥‥干すの忘れマシタ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「干すのはともかく、手に持った瞬間に濡れてる

の分かるでしょ!?何でこれを俺に着せようと

したかなぁ~~!?」

 

【ジャービス】

「‥‥ゴメンナサイ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「とりあえずアイロンか何かで乾かそう‥‥」

 

【ジャービス】

「‥‥アイロン無いの‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「なぜぇぇぇ~~~!?」

 

【ジャービス】

「‥‥壊れちゃった‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「なぜぇぇぇぇぇ~~~!?」

 

【ジャービス】

「‥熱くて‥‥撃っちゃった‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「アイロン主砲で撃っちゃったのぉ~~!?」

 

【ジャービス】

「‥‥Yes‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥突っ込むのも疲れた‥あ10日間、洗濯物

のシワをどう取るか‥‥」

 

 

【ジャービス】

(スタスタスターーー)

 

【ぼのたん提督】

「おいおいおい!ちょっと待てちょっと待て!

何処に行くんだよ!?」

 

【ジャービス】

「ホーム(実家)に行ってアイロン借りてきます」

 

【ぼのたん提督】

「だーかーらー!!そうやってすぐ実家に頼るの

やめろよー!!俺の立場ってもんがあるんだか

らさ!!代わりにジャージで良いよ!」

 

【ジャービス】

「ハイ!今出しマース!」アセアセ

 

【ぼのたん提督】

「‥ちなみに聞くけどさ、ジャービスの実家って

何処だったかな?」

 

【ジャービス】

「‥‥リバプール」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥あんだって!?」

 

【ジャービス】

「‥‥リバプール」

 

【ぼのたん提督】

「りばぷーるぅぅぅ~~!?」

 

【ジャービス】

「‥‥Yes‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「なあジャービス、ここ何処か分かってる?」

 

【ジャービス】

「‥‥オウチ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥それはそれで可愛い答えだけど‥‥

ここは広島!!呉なの!!リバプールは地球の

反対側!!」

 

【ジャービス】

「そう‥‥なりますネ~♪」

 

【ぼのたん提督】

「実家に行って戻って来るのに何日かかると

思ってるんだよ!?それまで俺にこの冷たい

寝間着を着てろって言うのか!!?」

(ドン!)

 

 

 

♪パララ~~~パララリラ~~~パララ~~

パララルレ~~♪

 

【ぼのたん提督】

「んがあああーー!!!」(ズボズボズボ!)

 

 

再びジャービスを淡いピンクの照明が照らし

ぼのたん提督は庄司戸の貼紙を手で突き破っ

て行く‥‥

 

 

【ジャービス】

「ソーリー‥ジャービスは駄目な女ネ~(泣)

お金の計算も洗濯も出来ないなんて‥‥

もうダーリンのワイフでいる資格なんて!‥

NOなんだワ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「ああー!!分かったよ分かったよ!(諦め)

俺が言い過ぎたよ!!謝るからさ!!

もう泣くのはやめてくれよ!ジャージに着替え

れば済む事だからさ!」

 

【ジャービス】

「‥‥良いの?‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「良いで~~す♪」フリフリ~♪

 

【ジャービス】

「‥でもダーリン‥‥ジャービスの事‥嫌いに

なったでしょ?」

 

【ぼのたん提督】

「そんなことありましぇ~~ん♪」フリフリ~♪

 

【ジャービス】

「じゃあ‥‥ジャービスの事‥‥愛してる?」

 

【ぼのたん提督】

「愛してま~~す♪」フリフリ~♪

 

【ジャービス】

「‥‥Really?」

 

【ぼのたん提督】

「りありーだよ~~ん」フリフリ~♪

 

 

 

✨♪パララララララ~~パラリラ~~~♪✨

 

【ぼのたん提督】

「んがあああああーーーー!!!」

(バキバキバキィーー!!ドシャァーン!!)

 

 

又してもジャービスの周囲が白く光り輝き

ぼのたん提督は庄司戸をぶち破って玄関に転げ

落ちた‥‥

 

 

【ジャービス】

「‥✨Thank you so muchi!♪✨

✨ジャービス‥Berry Berry Happy!♪✨」

 

 

【ぼのたん提督】

「はいはい!!よく分かったよ!!ジャービスが

ハッピーになってくれて俺も嬉しいよぉー!」

 

【ジャービス】

「エヘヘ~♪ダーンケ♪❤」

 

【ぼのたん提督】

「‥いやそれ、もう別人だし‥‥ジャージを着る

から、このコートかけといて」

 

【ジャービス】

「ハイ♪‥フンフン~~♪‥‥?」

(ポトポト‥‥)

 

 

ジャービスがぼのたん提督のコートをハンガーに

かけようとした時、内ポケットから何かのカード

が数枚落ちた

 

 

【ジャービス】

「このカードは何?」???

 

【ぼのたん提督】

「げぇ!‥そっ‥そのカードは!!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 『曙』中破キラ

  レアカード

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【ジャービス】

「‥‥OH‥‥ボーノのセクシーショット‥‥

ウフフ♪ダーリンはエッチネー♪❤」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥何とも面目無い‥‥」

 

【ジャービス】

「他にもあるヨー」

 

【ぼのたん提督】

「恥ずかしいからやめて~」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 『満潮』中破キラ

  レアカード

 

 『霞 改二』中破キラ

  レアカード

 

 『叢雲』中破キラ

  バレンタインバージョン

  レアカード

 

 『ジャービス』中破キラ

  レアカード

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【ジャービス】

「ダーリンのワイフ達のセクシーショット‥‥

ジャービスのもありマース、パンツ見えてる

‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥ジャービス、怒った?」

 

【ジャービス】

「ダーリン‥‥ジャービス‥‥ウレシイ♪‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥へ?‥‥そうなの?」

 

【ジャービス】

「ジャービスのカードも持っていてくれたん

デスネ‥‥エヘヘ♪❤少しハズカシイー///」

 

【ぼのたん提督】

「(やべぇ!!マジ可愛い!!)」

 

‥‥‥‥‥

 

【ぼのたん提督】

「‥‥ジャービス!」ガシッ!

 

【ジャービス】

「‥‥ダーリン?」

 

【ぼのたん提督】

「今夜は夜戦だ‥‥朝まで寝させないからな!」

 

【ジャービス】

「‥ダーリン‥‥イエース!♪❤」ぱあああー✨

 

【ぼのたん提督】

「いよっしゃあああーーー!!」

 

【ジャービス】

「ダーリン♪❤I Love You~ンン~~❤❤」

(ムチュウウ~~~❤)

 

【ぼのたん提督】

「自分で言っといて何だか心の準備がモゴゴ~」

 

(ポロッ)

 

【ジャービス】

「?‥またカードが落ちたネー」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥ああ、そのカードは‥‥」

 

 

このたった一枚のカードで流れが大きく変わる

‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 『ジョンストン』中破キラ

  レアカード

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【ジャービス】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【ぼのたん提督】

「確かこいつは、秋葉原に行ってた友人の提督

に貰ったカードだな」

 

【ジャービス】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥あれ?ジャービス?‥‥どうした?」

 

【ジャービス】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「もしもーし、ジャービスちゃーん、聴こえて

ますかー?」

 

【ジャービス】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【ぼのたん提督】

「えっ!? えっ!? 何この殺気!?」

 

【ジャービス】

「~~~~~~~~~」

「!!!!!!!!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

【ぼのたん提督】

「おい!!ジャービス!!どう‥‥」

 

 

【ジャービス】

「ノオオオオオオオオオオオオオーーー!!」

(ぐがぁぁぁぁーーーー!!!)(><#)

 

【ぼのたん提督】

「ええええええーーー!?!!!」∑(゚□゚;)

 

【ジャービス】

「ダーーリーーン!!!これはどういう事

ネーー!!!?」(ガバァ!!)

 

【ぼのたん提督】

「えええ!?何でジョンストンの時だけ!?」

 

【ジャービス】

「ダーリンのホワイトデストロイヤーは!!

ジャービスだけでオンリーネーー!!!」

 

【ぼのたん提督】

「落ち着けジャービス!!これは貰った‥‥」

 

【ジャービス】

「しかもよりによって‥‥こんなヤンキーの

ビッチなんか‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「おいおい!!それは言い過ぎってもんだろ

!?」

 

【ジャービス】

「ジャービスを愛してるって言ったのは‥‥

嘘だったノーー!!!?」

(ドン!)

 

 

 

♪パララ~~~パララリラ~~~パララ~~

パララルレ~~♪

 

【ぼのたん提督】

「私って‥‥駄目な提督ねぇ!!

こんな誘惑に負けてしまうなんて!!

もう貴女の提督でいる資格なんて無いんだわ

ははは~~ぁ!!」

 

 

【ジャービス】

「‥ダーリン‥‥ゴメンナサイ、ジャービスも

言い過ぎマシタ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「えっ?良いのぉ?」

 

【ジャービス】

「ハイ♪‥だから‥こうしちゃいまショー♪」

(ビリビリビリーー!パッ!)

 

 

ジョンストンファンの皆さんごめんなさい!

 

 

【ぼのたん提督】

「でも私の事嫌いになったでしょ~~?」

 

【ジャービス】

「ウフッ♪そんなこと無いデース♪」

 

【ぼのたん提督】

「じゃあ私の事愛してるぅ~~?」

 

【ジャービス】

「ダーリンの事‥愛してマース♪❤」チュッ❤

 

【ぼのたん提督】

「りありぃぃ~~?」

 

【ジャービス】

「Yes♪❤」

 

 

 

✨♪パララララララ~~パラリラ~~~♪✨

 

【ぼのたん提督】

「ありがとう~、僕ぁ~幸せだなぁ~~」

 

【ジャービス】

「ジャービスもBerry Berry Happy!❤」

 

 

【曙】

「何なのよ!!この茶番はぁーー!!」

(バリバリバリーーーー!!)

 

 

玄関の扉を蹴破って曙が乱入してきた‥‥

 

 

【ぼのたん提督】

「げええーー!!ぼのーー!?」

 

【ジャービス】

「Oh!ボーノ♪お元気デスカー♪」

 

【曙】

「‥‥ジャービス、アンタはペースを乱さない

わねぇ!‥‥ちょっとクソ提督!!」

 

【ぼのたん提督】

「はいいい!?」

 

【曙】

「いくらアンタがクソ提督でも、これ以上こんな

茶番をさせられないわ!!」

 

【ジャービス】

「じゃあボーノも一緒に3Pネー♪」

 

【ぼのたん提督】

「ぶふううううーーーー!!」

 

【曙】

「そういう事を言ってるんじゃ無いの!!

これを見なさい!!」(どぶろく36)

 

【ジャービス】

「ウフフ♪‥ボーノォ?‥ダーリンとエッチする

のにアルコールの力を借りるのデスカ?♪」

 

【曙】

「‥‥何とでも言いなさいよ!どうせ私は酒の

力を借りないと好きな奴にもコクれない‥‥

『へたれ艦娘』なのよ!!」(ポンッ!)

 

 

【夕立】

「提督さん『たわけ』の称号を取られたっぽい」

 

【へたれや長介】

「『へたれ』だよ!」

 

 

【曙】

「ジャービス!!アンタにクソ提督は渡さない

!!」(グビッ、グビッ、グビッ、グビッ!!)

 

【ぼのたん提督】

「おおい!?ぼのぉー!!そんな強い酒、一気に

呑んだら‥‥」

 

パリィィーーーン!

 

【曙】

「‥フヘヘェェ~~///提督ぅ~だいしゅき~♪

❤❤❤」フラフラ~~

 

【ぼのたん提督】

「おい大丈夫かぼの!?」

 

【ジャービス】

「ウフフ♪スタンバイOKネー♪ダーリン❤」

 

【曙】

「提督ぅ~♪///❤赤ちゃん作ろう~~♪❤」

 

【ぼのたん提督】

「カオスだぁ!!これはカオスだぁー!!」

 

 

さらにカオスに追い撃ちがかけられる

今度は窓を突き破って何かが突入してきた!

 

(ガッシャアアアーーーン!!!)

 

【ぼのたん提督】

「今度は何だぁーー!?」

 

【瑞鶴】

「バカ青葉の三匹は何処だぁぁー!!爆撃し

てやるーーー!!!」

 

【ぼのたん提督】

「君はクロード提督んとこの!!?何でここに

‥‥」

 

【曙】

「ぐおらぉ~~!!ツルペタ空母ぉぉ~!!

邪魔すんなぁ~~!!」

 

【ぼのたん提督】

「ぼのぉぉーー!!それは言っちゃいけないよ

ー!!」

 

【瑞鶴】

「酒臭!アンタだってツルペタじゃないの!!

爆撃してやろうか!?」

 

【曙】

「その前に魚雷ぶち込んだろかぁぁ~~!!」

 

【ジャービス】

「ジャービスは♪ダーリンの魚雷プリーズ❤」

 

【ぼのたん提督】

「やめてぇぇ~~~!!」

 

【曙】

「その魚雷は私のだぁぁぁーー!!ヒックッ」

 

【瑞鶴】

「艦載機!発艦!!」(バシューーン!)

 

【ペールギュント】

「ドン勝なのです!!星の屑に変えてやるの

です!!」

 

【ぼのたん提督】

「何か変なのまで混じってきたぁぁーー!?」

 

 

ズドドドドーーーー!!!

ドゴーーーン!!

ジーク!ジオン!!

 

 

 

【ぼのたん提督】(ずだぼろ)

「司会者さーーん!!何とかしてぇーー!!」

 

【へたれや長介】

「何とか‥‥て言われてもなぁ‥‥」

 

【夕立】

「あの状況に交ざりたく無いっぽい‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「そこを何とかーー!!」

 

【夕立】

「じゃあ、たわけさん、こうするっぽい♪」

(ゴニョゴニョ‥‥)

 

【へたれや長介】

「おっ!それ!良いねえ~~♪では早速!」

 

【ぼのたん提督】

「何か良い手が!?」

 

【へたれや長介】

「次いってみよーー!!」 

 

【ぼのたん提督】

「何じゃソリャーー!!!?」

 

 

 

このネタ、またやれたら面白いかも‥‥

 

【トミー・ザワ】

「もういいぜ!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 今回最終話

  《船を取り戻せ!》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【金剛】

「今日も良い天気ネーー♪」✨ツヤツヤー

 

【クロード提督】

「そーだなー」(ゲッソリ)

 

【謎之提督】

「‥‥何があったかはあえて聞くまい‥‥

あの3点セットは即効性が強過ぎたか‥‥」

 

 

海軍特別警察隊に所属する面々、各地の提督や

エージェント達が、連邦統合海軍省司令部に

集まった、一応は花田少将が指揮する査察局と

の会合となっているが、実際は花田少将の

全快祝いの挨拶に訪れていたのである

 

襲撃事件で重傷を負った花田少将は、艦息に

生まれ変わる事で完全復活を遂げた訳だか

艦息としての能力を発揮するにはもう少し

身体への慣れが必要であった

 

 

【クロード提督】

「しかし空軍出身の花田君が、まさかの

『戦艦息』になるとはなぁ」

 

【レイオス】

「こればかりは縁という物かもしれないわね

自分の意思だけで艦息になる事自体困難な

訳だから‥‥」

 

【クロード提督】

「そうだな‥‥艦息になりたいと言っても全員が

なれる訳じゃない、本来なら存在しない者を

無理矢理誕生させるんだ、命を落とすリスクの

方が遥かに高い‥‥花田君も苦労しただろう

俺は運が良かったのかもしれないな‥‥」

 

【金剛】

「運なんかじゃ無いデース!!テートクは自身

で苦労して艦息になったデース!!」

 

【クロード提督】

「ありがとう金剛、お前にそう言って貰えて俺は

嬉しいよ♪」

 

【金剛】

「テートク‥‥身体を大事にしてクダサーイ♪」

 

【レイオス】

「さっきまで、3点セットで激しい夜戦してた

二人とは思えない穏やかさねぇ~♪」

 

【クロード提督・金剛】

「ぶふううううーーーー!!」

 

【不知火】

「不知火も、羽黒さんの秘密兵器と3点セット

には助けられました!」✌

 

【クロード提督】

「おま!‥‥それは!」

 

【金剛】

「‥‥テートク?‥‥どういう事ネー‥‥」

 

【レイオス】

「ぬいも伊達に初期艦ではないって事よ!

ハイハイ!のろけ談義はそれまで!仕事に

行くわよ!」パンパン!

 

【翔鶴】

「‥‥提督、今夜は‥‥ウフフ♪」

 

 

【デストロイヤー】

「一人の提督が、所属艦娘に愛情をばらまくの

は同じでも、司令官とクロード提督は状況が

全然違うね」

 

【謎之提督】

「なんつー言い方じゃい!!」

 

【妙高】

「私達謎の鎮守府一同は等しく提督を愛して

います、全員が同じなのは私達にとっては

当たり前ですが‥‥リンガの方達はどこかで

クロード提督を独り占めしたい想いがあるの

かもしれませんね、あくまで可能性ですけど」

 

【秋雲】

「な~るほどね~♪ここには無い一種の緊張感

がリンガにあるのはそういう事か‥‥これを

使わない手は無いねぇ~♪」

 

【謎之提督】

「悪乗りは過ぎるなよ、頑鉄から金剛や翔鶴を

寝取るみたいなネタなんか書かれたらどうな

るか‥‥」

 

【秋雲】

「大丈夫だよ♪寝取り約は提督だから‥‥」

 

【謎之提督】

「それがイカンのだ!!それが!!」

 

 

大門 頑鉄という架空の人物から、謎之提督

にそっくりの男が艦娘を寝取る‥‥これは

秋雲画伯の作品の、一つのスタンダードと

なっていたが、お陰で謎之提督は思わぬ所

から攻撃や批判を受ける事が珍しくなかった

これはフィクションなのに‥‥

 

 

【謎之提督】

「‥‥爆撃でもされかねん‥‥」

 

【足柄】

「クロード提督って、確か戦艦『紀伊』の

魂を受け継いだ艦息になってるんでしょ?

おまけに自分で物質を生成したり‥‥‥

そんな凄い人でも艦娘との夜戦になると

3点セットの力を借りてもやつれちゃう訳?」

 

【デウスーラ】

「3点セットの力を借りてるから余計にハッスル

してしまうんじゃないか?それに彼も提督と

同じで所属艦娘のすべてに愛を注いでいるんだ

ろ?負担もハンパじゃないと思うぞ?」

 

【デストロイヤー】

「でも将軍は平気だよね?」

 

【足柄】

「だって提督は超人だもの~❤」

 

【羽黒】

「司令官さんはやっぱりちがいますから❤」

 

【謎之提督】

「‥‥まあ成分を見直すのも有りやな、確か

ぼのたん君も、降谷のとこも、夏夜月君も

ゲッソリしてたなぁ、パワーが出過ぎるから

皆頑張りが利きすぎるかもなー」

 

【秋雲】

「でも、へたれ提督は平気だったよ?」

 

【謎之提督】

「へたれ君は他の提督とは違うからな~」

 

【羽黒】

「へたれ司令官さんは川内さん一筋ですから」

 

【謎之提督】

「そういう事、多くを愛するのも、一人に愛を

貫くのも提督の生き様や!」

 

【秋雲】

「なるほど、つまり本来なら多くの艦娘に

降り注ぐ筈の愛が、一人の艦娘に集中したと

‥‥‥道理でエロエロ軽巡になる訳だ!

よし!これまたネタに‥‥」

 

【足柄】

「何でもネタ成分にしようって‥‥アンタは

たくましいわねえ‥‥」

 

【デストロイヤー】

「‥‥噂をすればなんとやらだよ」

 

【足柄】

「‥‥うん?」

 

 

【川内】

「提督ぅー!!もう諦めなよーー!!」グイグイ

 

【へたれ提督】

「やだーー!!僕これ欲しいーー!!」ジタバタ

 

【足柄】

「‥‥アンタ達何やってるの?」

 

【川内】

「提督が離れないのーー!!」

 

 

へたれ提督がしがみついて離れないのは、かつて

ジュラル星人が作り上げた『リサイクル戦艦』を

謎之提督が単独で虜獲してきたうちの一隻だった

 

 

【謎之提督】

「あちゃー!リサイクル艦第46号や!へたれ君に

とっては涎垂の的やな~」

 

 

【川内】

「これじゃラチが開かないわ!清霜!メダ子!

提督を縛って連れ帰るわよ!!」

 

【清霜】

「ラジャー!」

 

【アンドロメダ】

「‥‥良いのかなぁ~」

 

【天龍】

「かまわねえよ!みっともねえからよ!!」

 

【あきつ丸】

「フフフ!嫌いではないであります!」

(ロープと拘束具)

 

 

ドタバタ!ドタバタ!ギャー!ギャー!

ジーク!ジオン!!カンケーネェー!!

 

へたれ提督は天龍達にロープと拘束具で

縛り上げられた‥‥何故か川内も一緒に

縛り上げられた‥‥

 

 

 

【へたれ提督】

「はなせーー!!」ジタバタ!

 

【川内】

「‥‥やだ‥‥これ悪くないかも!」

 

【天龍】

「お前ら黙れ!!」

 

【清霜】

「パパー♪ママー♪良い子にしてねー♪」

 

【アンドロメダ】

「どうもー、お疲れっしたー♪」

 

【足柄】

「どうして川内まで一緒に縛ったの!?」

 

【あきつ丸】

「ついで、であります!」

 

 

【羽黒】

「凄い‥‥ですね‥‥」

 

【謎之提督】

「相変わらずのお祭り騒ぎやな‥あそこには

成分の見直しは不要か‥‥」

 

 

 

この時、物陰に潜む一団が‥‥

 

 

 

【ジュラル魔王】

「あのリサイクル戦艦は我々ジュラルの作った

物!必ず取り返すぞ!という訳で行くぞ!!」

 

 

【ジュラル星人 キSEーX7号】

「那珂ちゃん!俺ファンなんッス!!Tシャツ

にサインして欲しいッス!!」

 

【那珂】

「応援してくれてありがとー♪キャハッ❤♪」

 

【ジュラル魔王】

「何をやっとるかぁーー!!」

 

【謎之提督】

「あっ、魔王や魔王やバカ殿や」

 

 

 

ジュラル星人の野望は艦隊のアイドルによっ

て未然に防がれたのであった‥‥

 

 

【那珂】

「那珂ちゃん‥‥以外と出番多かった!?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

短編集第二弾、お付き合い頂きありがとう

ございます

Rー18と言いながらあまり要素は無かった

かもしれません

 

今回、クロード提督、ぼのたん提督には

特にお世話になっていると想います

ジャービスとのドタバタ夫婦コントは

いかがだったでしょう?

 

また小話集はどこかで挟んでいきたいと

思っています

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

    [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎之提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

花田少将(連邦統合海軍省査察局)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

蒼龍(連邦統合海軍省査察局)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

榛名(国防軍・天憲隊)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

吹雪(ITHACA M37 鎮守府)

曙(ぼのたん呉鎮守府)

ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

ペールギュント(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

レイオス(リンガ特設連邦鎮守府)

阿賀野(ニシダ・メガフロート鎮守府)

 

天龍(六本脚鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

アルビオン(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

天葉(国防軍・天憲隊)

しゃんば(ぼのたん呉鎮守府)

 

ジュラル魔王(ジュラル星人)

キSEーX7号(ジュラル星人)

へたれや長介(へたれ提督の変装)

 

大和(連邦統合海軍査察局)

武蔵(連邦統合海軍査察局)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 

 

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品は基本的に独自設定であり、架空の物です
本作品には、実在する個人や団体を誹謗中傷する
意図は全くありません


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姉妹誕生 ー後編ー 絆を紡ぐ拡散波動砲!

アンドロメダを取り戻したい!
その「決意」と「覚悟」を持とうと決意した清霜
であったが、その強い思いは思わぬ暴走を招き
清霜を、そしてアンドロメダを危機が襲う!

果たして清霜の思いは届くのか?
二人の関係はどうなるのか?
花粉症はいつ下火になるのか!?

今回も長文です、恐縮です



青い閃光を放つ幾筋もの帯が

群がる深海棲艦とバトルドームを次々と串刺し

にしては破壊していく‥‥

 

必殺の破壊力を秘めたその青い帯は、いかに

見た目が美しくても、触れた者に確実に破滅を

与える必殺の陽電子衝撃砲の閃光に他ならない

‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「邪魔だぁぁ!!どけぇぇぇーーー!!!」

BUDUGWUBUDUGWUUUUUUーーーーー!!

 

 

閃光の主、宇宙戦艦娘「アンドロメダ」の今の

様子は「怒り狂う」「猛り狂う」と言った表現が

まさに当てはまっていた

 

巡洋艦クラスの深海棲艦多数が、アンドロメダの

進路を塞ごうと立ちはだかる、一斉に発砲するも

アンドロメダの突進を止める事はできない‥‥

手を伸ばせば届きそうな至近距離から主砲を

ぶっ放す、立ち塞がった深海棲艦達は消滅した

 

アンドロメダは戦艦である、多少の被弾など

お構いなしに真っ直ぐに突進していく、どのみち

進路変更は出来ない、大きな荷物を「牽引」して

いるからだ、彼女は突き進む、ただひたすら‥‥

「清霜」の元に‥‥

 

 

 

【清霜】

「‥‥メダ‥こ‥‥ちゃん‥‥」

 

 

必死の形相で自分に向かってくるアンドロメダを

見て、初めて自分のしでかした事の重大性に

気付いた清霜であった‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「きよしぃぃーーーー!!!」

 

 

戦闘による損傷で満身創痍の清霜にアンドロメダ

は駆け寄る

清霜の状況は『大破』だ、義父であるへたれ提督

の許可も得ず、一人で勝手に出撃し、敵の大部隊

の追撃を一手に引き受けた当然の結果だった

 

 

【アンドロメダ】

「きよし!しっかり、大丈夫‥‥じゃないか‥‥」

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃん‥‥」

 

 

‥‥‥‥しはしの沈黙‥‥‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥ばか‥‥‥ばかあぁぁーーー!!」

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥」

 

【アンドロメダ】

「一人で勝手に悩んで!一人で勝手に苦しんで!!

一人で勝手にいこうとするなんて!!!‥‥‥

どうして言ってくれなかったのよ!!?‥‥‥

あたし達‥‥‥‥あたし達‥‥‥」

 

【清霜】

「‥‥メダ子‥‥ちゃん‥‥」

 

 

【アンドロメダ】

「姉妹でしょ!!!」ガバァ!!

 

 

【清霜】

「メダ子ちゃん!‥‥お姉ちゃん!‥‥」ギュッ‥

 

 

 

宇宙戦艦と艦隊型駆逐艦の姉妹‥宇宙に一つしか

存在しない姉妹が今、誕生した!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『姉妹誕生 ー後編ー 絆を紡ぐ拡散波動砲!』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

300キロ上空に浮かぶ国防軍管轄の画像偵察衛星

が、何者かによって破壊された

連邦軍及びブロック自治政府が運用・利用する

衛星も軒並み破壊されるか機能を停止した

ほんの数時間だが、極東地域の監視網に穴が空い

たのである‥‥

 

この間隙をぬってある勢力が行動を開始した

 

 

 

 

 

これより時間は少しだけさかのぼる‥‥

 

 

艦娘達による航行パレードが終了した合同観艦式

の会場、八景島に設置された装備品展示ブース

 

国防軍の各種装備の展示以外にも、各企業、特に

軍産複合体による開発装備品の展示ブースでは

政府や軍関係者が集まり、合同観艦式の別の側面

を見せ始める‥‥武器取引や建設受注の商談であ

 

参加企業には、おそらく人類史上最大規模の民間

企業である

 

・アナハイム・エレクトロニクス

 

をはじめ

 

・サナリィ

・ノクトン

・ロックウェイ

・ウェリントン

 

等の装備系企業から

 

・ガーベイエンタープライズ

・ブラッドリー宇宙建設工業

・ボルガ&ドルニエ

 

等の建設業を中心と

した企業も顔を揃えていた

 

これらは連邦及びブロック自治政府と主に取引

があった会社だが、後に「ジオン」が「共和国」に

再編され、「30年戦争」の後半では地球側に立っ

て、彗星帝国やザンスガール帝国と戦った功績

が認められた事で、旧ジオン系の企業も地球で

商取引が公に出来る様になった

参加企業には

 

・ジオニック

・MIP

・ホシオカ

・カノム精機

 

などが見受けられる

 

この参加企業の中に、一風変わった(というより

は時代の流れか)企業が参加していた

 

・Lメタル・ヒュッケバイン

・豊和工廠

・ムン・タイ工業

・カーティケアンエレクトロニクス

 

と言った聞き慣れない企業名………

この観艦式が艦娘による物である事をある

意味象徴する光景と言えるだろう

 

そう、これらの企業は「艦娘の艤装・装備」を

取り扱う(民間)企業である

既にこの分野に進出しているアナハイム・エレク

トロニクス、ホシオカの牙城を崩すべく

企業コンペも兼ねたこの観艦式(商談)に乗り込ん

で来たのだ

 

生物科学技術や医療(建前もあるが)の分野での

展示もある

 

・ムラサメ科学

・ノグチケミカル

・国際医療科学研究所

 

最初の2社は、主に人間そのものを強化する技術

を売りにしていた、人工ニュータイプ強化人間や

擲弾兵、戦闘用レアリエン等がこれに当たる

 

そして忘れてはならない民間船舶会社

 

・アミバ海運

・赤シャチウォーターライン

 

 

どす黒く、きな臭い商取引や駆け引きが繰り広げ

られているのとは無関係に、海特警の技術屋娘達

は純粋に技術屋の目から展示ブースを「物色」して

いた‥‥

 

 

【夕張】

「凄い凄い!ここはある意味パラダイスだわ!!」

 

【明石】

「技術屋としてはこんな機会を黙って見逃す手は

無いですからねー♪」

 

【ラビアンローズ】

「ですよねー♪」

 

【ヨーツンヘイム】

「ラビ明石、アンタは金儲けしか興味が無いと

思ってたわ‥‥それとも何かの臭いを察知した

のかしら?」

 

【ラビアンローズ】

「失礼な!!私はドック艦『ラビアンローズ』

ですよ!これでも六本脚の整備・開発の責任者

なんです!技術屋の端くれでもあるんですから

当然興味はありますよ!」

 

【マンジューシャカ】

「まあそういう事にしといてやってくれよ♪」

 

【秋雲】

「さっきまでビールとかちわり売ってた癖に

よく言うよ~♪」

 

【ラビアンローズ】

「そっちだって薄本の即売やってたでしょ?」

 

【夕張】

「あら?あそこに居るのは‥‥」

 

 

ホシオカ工業の隣に隣接しているのは、艦娘

装備系企業として展示ブースを開設している

Lメタル・ヒュッケバイン社である

 

 

【明石】

「Lメタルって確か‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「そうですよ、うちの軽巡の主力兵装‥‥

65口径155ミリライフル砲を作った会社です」

 

【明石】

「それで聞き覚えがあったんですね」

 

【マンジューシャカ】

「あそこで話し込んでるのは、ありゃ花田少将

じゃないかい?」

 

 

Lメタル・ヒュッケバイン社の展示ブースの

前で、娘の山風を連れて、重役らしき人物と

話し込んでいる花田少将がみられた

様子から見て元からの知り合いの様だが‥‥

 

 

【ドルフ】

「‥‥それでハナダ、体の方はもう大丈夫なの

かい?」

 

【花田少将】

「ありがとう、ドルフ、怪我の方は何の心配も

無い、完全復活だよ、後は身体の方をどう

ならしていくかだな」

 

【ドルフ】

「君が『艦息』になるとはな、世界はまだまだ

厳しいな‥‥」

 

【夕張】

「少将、こんにちは♪」

 

【花田少将】

「お?君らは海特警の技術屋さん達じゃないか

?山風、ご挨拶を」

 

【山風】

「‥こんにちは‥‥山風です‥」

 

【夕張】

「あらま可愛い♪こんにちは山風ちゃん♪」

 

【秋雲】

「秋雲様がイラスト書いてあけよっか~♪」

 

 

山風、花田少将の後ろに隠れる‥‥

 

 

【花田少将】

「スマンね、人見知りが激しい娘で‥‥」

 

【ドルフ】

「直ぐに慣れるさハナダ、それよりそちらの

美しいお嬢さん達は知り合いかい?」

 

【夕張】

「美しい‥‥‥やだそんな!///」ヘラヘラ

 

【ヨーツンヘイム】

「顔がにやけてるぞ、夕張」

 

【花田少将】

「知り合いの艦娘諸君さ、君達にも紹介しておく

よ、彼はここ『Lメタル社』のCEOだ」

 

【夕張】

「‥‥マジで!?」

 

【ドルフ】

「始めまして、『ドルフ・ヴァレンシュタイン』

と申します、以後御見知りおきを」スッ

 

【明石・ラビアンローズ】

「(紳士だわ、家らの提督とは明らかに違う)」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【謎之提督】

「この淫乱なエロ雌め!どっちの穴も可愛がって

やる!」

 

【へたれ提督】

「えー!?『オスカー』と『マーカー』って

双子じゃないのー!?」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【花田少将】

「‥‥君達は何を考えてるんだ?」

 

【明石・ラビアンローズ】

「「いえ!別に何も!」」

 

【ドルフ】

「中々楽しいレディー達だね♪、海特警と言う

事は‥‥」

 

【花田少将】

「そう夕張、明石、秋雲、ヨーツンヘイムは

謎の鎮守府所属

ラビアンローズ、マンジューシャカは

六本脚鎮守府の所属だよ」

 

【ドルフ】

「ロッポンアシ‥‥という事は『マサ』の家族

かい?」

 

【ラビアンローズ・マンジューシャカ】

「‥‥マサぁ!?」

 

 

【デストリア】

「皆さんここにいたデスか、提督が皆さんを

お呼びで‥‥て、どうしたのデス?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【謎之提督】

「‥‥遅いなぁ、あいつら、デストリアも

戻ってこんし、何か楽しい事でもあるんか‥

ミイラ取りがミイラになるみたいな‥‥」

 

【ガトランディス】

「提督よぉぉぉーー!!!」

 

【謎之提督】

「何だガトランディス!?血相を変えて!?」

 

 

元の肌の色から分かりにくいが、血の気の引いた

ガトランディスが謎之提督に駆け寄ってくる

 

 

【ガトランディス】

「‥‥余のせいだ‥‥何かあったら‥‥発破など

かけた余の責任だ‥‥」

 

【謎之提督】

「落ち着け!‥‥何があった!」

 

【ガトランディス】

「きよしが‥‥きよしが何処にも居ないのだ‥」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「アンドロメダ、俺はお前の本心を聞きたい」

 

 

合同観艦式の目玉、航行パレードが終了した後

アンドロメダは唐突にジョニー隊長から執務室

に呼び出しを受けていた

部屋には彼の妻である、加賀と時雨も同席して

いた

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥マジで?」

 

【加賀】

「マジよ!」

 

【アンドロメダ】

「‥‥期限‥‥かぁ‥‥もうそんなに時間が経つ

んだね‥‥」

 

【加賀】

「予想はしてたけど‥‥今のいままでそれに気づ

かなかった貴女の方が不思議だわ!」

 

【時雨】

「(‥‥清霜も救われないなぁ‥‥)」

 

 

アンドロメダの、六本脚鎮守府への派遣期間が

もうすぐ期限を迎えようとしていた、それについ

てアンドロメダがどう考えているのか、それを

先ずジョニー隊長は聞こうとしていたのだが‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥隊長はメダ子に何を聞きたいの?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「お前のこれからの事だ」

 

【アンドロメダ】

「メダ子のこれからの事?」

 

 

この時、執務室の電話が鳴り、加賀が対応した

それに対してジョニー隊長は完全に任せている

普通は本人が電話に出るものだが、ジョニー隊長

は加賀には絶対の信頼を寄せているから問題には

ならない

隊長は話を続けようとする‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「つまりだな、期限が来ればお前は国防軍に戻る

事になるんだ、その時お前はどうするのかと

聞いてるんだ!」

 

【アンドロメダ】

「‥‥どうするって言われても‥‥」

 

 

突然の質問にイマイチピンと来ていないアンド

ロメダに、業を煮やしたのは時雨だった

 

 

【時雨】

「‥‥全く何処まで鈍いんだよ君は!!」ドン!!

 

【アンドロメダ】

「はいいいーー!?」

 

【時雨】

「つまりこういう事だよ!!君はこのまま清霜と

別れても良いのかって聞いてるんだよ!!」

 

 

清霜のあの悲しそうな顔を覚えている時雨に

とっては、今のアンドロメダの鈍さが歯痒くて

仕方がなかった‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「きよしと‥‥別れる‥‥」

 

 

この瞬間、アンドロメダの脳裏にここ数日間の

清霜の一言一言が頭をよぎる‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「パパが言ってた、艦娘との出会いは運命と縁

だって、清霜はメダ子ちゃんに出会えたこの縁

をずっと大切にしていたい‥‥」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥清霜もメダ子ちゃんを守るよ!」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥清霜も、メダ子ちゃんに負けない様に

頑張らなくちゃ♪」ニコォ

 

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥きよし‥‥きよし!!」

 

【時雨】

「やっと気付いたみたいだね、清霜はとっくに

分かっていた筈だよ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「おそらく、清霜は清霜なりの覚悟を決めてる

筈だ、お前はどうする?」

 

【アンドロメダ】

「それは!‥‥」

 

 

割り込んだ加賀の報告で、話は中断される‥‥

 

 

【加賀】

「宇宙軍から緊急連絡!!近海に深海棲艦と

思われる大艦隊が出現!!」

 

【アンドロメダ】

「!!!?」

 

【時雨】

「近海だって!?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「どこだ?」

 

【加賀】

「ここよ!」

 

 

加賀は備付けの地図の一点を指差す‥‥

 

 

【時雨】

「ここ(横須賀)から目と鼻の先じゃないか!

?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「宇宙軍はなぜ今まで気付かなかった?」

 

【加賀】

「極東地域をカバーしている偵察衛星が軒並み

機能を喪失したわ!破壊された可能性が高い

そうよ!!」

 

【時雨】

「衛星を破壊って‥‥深海棲艦にそんな事‥‥」

 

【加賀】

「しかも念の入った事に、こちらに衛星の破壊を

悟らせない為の欺瞞電波まで送信されてた!

こちらのオペレーターが違和感に気付かなかっ

たらもっと大変な事になっていたでしょう!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「時雨の言う通り、深海棲艦だけでこんな芸当

が出来る訳が無い、連中も頭を使ってきた訳だ

しかし今は詮索は後回しだ!直ちに警報と迎撃

の準備を‥‥」

 

【加賀】

「待って!もう一つ問題が!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「何だい加賀さん?」

 

【加賀】

「清霜が‥‥六本脚の清霜が何処にも居ない

そうよ‥‥」

 

【アンドロメダ】

「きよしが!!?」ガタッ!!

 

【加賀】

「謎の鎮守府のガトランティスからの話によれば

誰にも言わずに一人で海に出た可能性が高い

との事よ!」

 

【アンドロメダ】

「‥‥そんな‥‥」

 

【時雨】

「今海に出たら‥‥しかも一人でなんて!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「清霜と無線連絡は難しいか?」

 

【加賀】

「御想像の通り、協力なジャミングがかけられて

いるわ!ECM(電子戦)システムを使ってこちらか

らカウンターを仕掛けている所よ!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「今はまだ有線電話しか使えんか‥‥加賀さん!

謎提とクロードに何とか連絡をとってくれ!!

出来れば他の鎮守府の仲間にも!!」

 

 

ジョニー隊長は東京湾の拡大地図、その中の横浜

沖を指差す‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「へたれ君と川内は今、この付近で海上交通の

整理をしている筈だ!無線が使えなければ深海棲

艦の襲来の事も清霜の事も分かってない可能性が

ある、謎提達から彼等に知らせてもらおう!!」

 

【加賀】

「了解!可能な限りの『仲間』にも声をかけるわ

!!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「時雨はうちの連中を全員集めてくれ!今すぐ

集められる奴らだけでも構わん!!」

 

【時雨】

「うん!!任せてよ!!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「俺は警報を発令した上で、各方面に連絡を

取る!どうやら今日は忙しくなりそうだ!!」

 

 

間近に迫るであろう深海棲艦の襲撃に対応する為

国防軍・天憲隊は今臨戦体制に入った

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥‥‥‥‥クッ!!」ダッ!!

 

 

アンドロメダは突然走り出すとそのまま執務室

から飛び出していった‥‥

 

 

【時雨】

「あっ!アンドロメダ!何処に行くの!?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「あいつ!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【清霜】

「‥‥ダメだ!!もっと!もっと早く!!」

 

 

清霜は相模湾にいた

 

海上に射撃演習の標的を三本浮かべ、一人で

行進間射撃の訓練を繰り返していた

高速で走りながら艤装の120ミリマシンガン

を構え、照準し、射撃(GUBA!GUBA!

 

訓練はこれを以下に素早くかつ性格に出来る

かに費やされていた

パワーでは主力艦相手に勝負にはならない

ならば、速さと正確さを突き詰めるしかない

 

「アンドロメダを取り戻す」決意を固めてから

清霜には一分一秒が惜しくて仕方がなかった

児童園の子供達やガトランティス達と別れてから

清霜は直ぐに海にでたのである

 

 

【清霜】

「‥‥強くならなきゃ‥‥強くならなきゃ!!」

 

 

眼を血走らせ訓練を続ける清霜、その時陸地の方

から警報器のサイレンがけたたましく鳴り響いた

 

 

【清霜】

「何!?」

 

 

【アナウンス】

《‥‥‥繰り返します、深海棲艦の襲来が予想

されます、住民の皆さんは直ちに避難を‥‥》

 

 

【清霜】

「深海棲艦が!?‥‥そういえば通信も上手く

繋がらない‥‥東京湾は今頃混乱してるだろう

な‥‥今すぐ出られるのは東京湾の外にいる

清霜だけ‥‥それなら!!」

 

 

遠く空中に浮かんでいた宇宙戦艦が東に向かっ

て加速していく、つまり敵は東から来るのだ!

清霜は演習弾を実弾に再装填すると東へ向かっ

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

清霜の予想通り、東京湾とその周辺は大混乱に

陥った

 

深海棲艦隊の規模が相当な物だという事が分かる

と共にその混乱に拍車がかかった

特に連邦、政府関係者や軍の幹部達、中堅将校達

の狼狽ぶりは凄まじかった

 

彼等の視点では、「深海棲艦が近くに出現した」と

いうことは「自分達が狙われている」という事だっ

た、事実深海棲艦にとって「提督」や「司令官」など

の指揮系統上位者は最優先攻撃目標であったから

彼等の狼狽もわからなくもないが‥‥

 

とにかく深海棲艦の目標が、横須賀に大挙して

集まっている自分達であることは明白だ

これ程の大艦隊が本土まで殴り込んで来るのは

中々珍しいからだ

彼等は『市民の安全』よりも『自身の安全』を

最優先した、その結果全員が我先に逃げ出そうと

したお陰で陸も海も空も大混乱となってしまった

 

 

横浜港の直ぐ沖合‥‥

何とか海上だけでも混乱を和らげつつ出撃準備を

進めようとした『へたれ提督達』はこの大混乱に

もろに巻き込まれた

 

 

【へたれ提督】

「そこのクルーザー!!勝手に動くなー!!」

 

【シュバリエル】

「お願いします!!止まってくださーい!!」

 

(波ザバーー!!)

 

【川内】

「シュバリエルさん!大丈夫!?」

 

【シュバリエル】

「これくらい‥‥不幸でも何でもないわ‥‥」

(びしょ濡れ)

 

【へたれ提督】

「ユークス!無線は回復しないか?」

 

【UXー01】

『駄目よ!かなり強力なジャミング

(電子妨害)みたい!』

 

【へたれ提督】

「ここは国防軍の庭だぞ!それをここまでの

ジャミングをかけられる連中とは‥‥」

 

 

(‥‥ドン!!)

 

 

おそらく何処かの政府機関か軍の輸送機だろう

空中衝突をおこしているのが遠くから見えた

高度も低く、軽い衝突だから大事にはならない

だろう、しかし行政機関の航空機が緊急事態に

狼狽して衝突事故を起こすとは‥‥‥‥とんだ

恥さらしだ

 

 

【へたれ提督】

「‥‥無茶しやがって!」

 

【カルド】

「無線にジャミングがかけられてるなら、航空

無線も使えないんだろう?これじゃ衝突事故

を起こしてくれって言ってる様なもんだ‥‥

今東京湾はおもちゃ箱をひっくり返した様な

状況だ‥‥俺達だけじゃとうにもならんな‥」

 

【赤城】

「‥‥そうね、これでは下手に艦載機を飛ばす

事も出来ないわ!」

 

【サラトガ】

「提督!外洋に逃れようとする船舶が東京湾の

狭い入口に殺到しています!」

 

【へたれ提督】

「肝心の政府行政による誘導が機能してないん

じゃ無理もないか、東京湾に留まったら深海

棲艦に攻撃されても逃げる事も出来んからな」

 

【天龍】

「しかしこのままじゃ早晩船が渋滞で動かなく

なるのは目に見えてるぜ!?」

 

【へたれ提督】

「そうだな‥‥全員装備を再点検!補給が完了

したら俺達も南下するぞ!船の通行を少しでも

良くするんだ!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺は何時でも行けるぜ♪邪魔な奴は船ごと

アズライールに食わせてやろうか?」

 

【へたれ提督】

「あの鳥さんそんな事が出来るの!?まあ気持ち

だけは受け取っておくよ」

 

【リリー・マルレーン】

「食っちまうなら無能な将校だけにしとくれよ

船は貰ってやるからさ♪」

 

【ペールギュント】

「海賊魂復活なのです♪」

 

【レイオス】

「貴女、リリーと一緒だと本当に楽しそうね?」

 

【川内】

「姉さん?それはそれでNGよ?」

 

【夕立】

「(ぷくぅ~~)」

 

【へたれ提督】

「何だ夕立?まだ怒ってるのか?」

 

【夕立】

「‥‥『たわけ』さんは人が良すぎるっぽい!

もっと怒ってもいいっぽい!!」

 

 

六本脚鎮守府はそもそも招待された筈、それが

交通整理のお仕事‥‥どうにもならない事も

世の中にはあるとはいえ、純粋な夕立には

どうしても納得がいかない‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥夕立は優しい娘だな、ジョニー隊長が

気に入るのもよく分かるよ」ナデナデ

 

【夕立】

「う~~」

 

【へたれ提督】

「お前のその気持ちだけで俺達には十分だよ♪

さて行くか?」

 

【防空棲姫】

「子供達‥‥大丈夫カシラ‥‥」

 

【へたれ提督】

「駆逐達やラビ明石達が着いてる、ガト子もな

心配はいらないよ、それより防空、かつての

仲間と砲火を交える事になるかも知れんぞ?

覚悟は良いか?」

 

【防空棲姫】

「覚悟ハ‥‥出来テマス!‥皆サンガ‥‥私ノ

家族デス!!」

 

【へたれ提督】

「よし!!もう何も言うまい!!皆行くぞ!

あきつ丸!なるべく情報を集めておいてくれ!

今は何でも情報が欲しい!」

 

【あきつ丸】

「最善を尽くすであります!」

 

【へたれ提督】

「ユークス!無線が回復したら直ぐに知らせて

くれ!国防軍の事だ、こんなジャミングを

何時までも許しておく訳が無いからな!」

 

【UXー01】

「了解!任せて!」

 

【川内】

「清霜‥‥大丈夫かな?」

 

【へたれ提督】

「あの娘は俺達の子だ、信じよう?」

 

【川内】

「‥‥うん、そうだね」

 

 

清霜が単独で東に向かった事をへたれ提督達

はまだ知らない‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【アンドロメダ】

「きよしぃぃーーー!!!」(バタン!!)

 

 

清霜達、六本脚の駆逐達が宿泊している部屋に

アンドロメダが飛び込んできた

全員が外出しているので誰も居ないのは分かっ

ていたが、アンドロメダは叫ばずには居られな

かった

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥‥‥‥?」

 

 

鏡卓の上にメモが置かれている、清霜がアンド

ロメダに宛てたメモである事は直ぐに分かった

 

 

 

《メダ子ちゃん、清霜は強くなります

 もっと強くなって、メダ子ちゃんの横に

 立てる、メダ子ちゃんの背中を守れる

 清霜になってみせます

   ‥‥大好きな‥‥お姉ちゃん‥‥》

 

 

 

【アンドロメダ】

「きよし‥‥あんた‥‥ずっと前から分かって

たんだね‥‥ずっと一人で苦しんで‥‥‥」

 

 

(ボロボロ‥‥)

メモの上に水滴が落ちる‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥バカ!‥‥きよしのバカァーー!!

どうして‥‥どうしてもっと早く言ってくれ

なかったのよ!!‥‥何も知らずにのほほん

としてたメダ子が‥‥馬鹿みたいじゃない

!!」

 

 

アンドロメダはメモを握りしめる‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「ごめん‥‥ごめんね、きよし‥‥お姉ちゃん

鈍感なポンコツだから‥‥きよしの辛さに

気付いてあげられなかったよ‥‥ごめんね」

 

 

 

この時、短距離用の携帯無線から連絡が入る

 

 

【時雨】

『‥ザザ‥‥ザ‥ドロ‥ダ!アンドロメダ!

聴こえるかい!?時雨だよ!!』

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥‥‥!?」

 

【時雨】

『たった今無線が復活したんだ!僕の独断だ

けど、君に知らせたい事があってね!!』

 

【アンドロメダ】

「‥‥グス‥‥時雨?」

 

【時雨】

『清霜が房総を超えて東に向かったよ!!

海岸警備の監視所から目撃連絡があっんだ!

因みに深海棲艦は東から来るよ!!』

 

【アンドロメダ】

「!!!!!!!?」

 

【時雨】

『あの娘‥‥それが分かっていて自分で

向かったんだね‥‥』

 

【アンドロメダ】

「何で!?‥‥何でそんな事を‥‥」

 

【時雨】

『今の君なら清霜の気持ちが分かる筈だよ』

 

【アンドロメダ】

「‥‥きよし‥‥待ってなさいよ!!」

 

 

5分後、アンドロメダは清霜を追って単独出撃

した、幌のかかった何か大きな物を牽引ビーム

で引っ張りながら‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(ガッシャーーン!!)

【秋雲】

「‥‥はぁ!?‥‥何それ‥‥」(ガクブル‥‥)

 

 

物販用の薄本の入ったケースを落とした秋雲は

顔を真っ青にして震え出した‥‥

 

 

【謎之提督】

「言葉通りの意味だ、きよしは一人で深海棲艦の

いるポイントに向かった!」

 

【秋雲】

「‥‥そんな!!どうしてよ!!?」

 

【那智】

「秋雲!今それをここで詮索しても仕方ない!

提督!!私達は何時でも行けるぞ!!」

 

【妙高】

「パレードに参加した組は補給さえ完了すれば

即出られます!!」

 

【デウスーラ】

「きよしは良い娘だ、何としても助けよう!!

誰か一人を守る為‥こんな戦いも悪くないもの

だ!!」

 

【デスラー艦】

「無事に連れ戻す事を優先に考えるべきですわ

!」

 

【神風】

「行きましょう!!」

 

【謎之提督】

「よし!!足柄、羽黒、那珂、デストリア、それと

本人の希望でガトランティスを先行させた!

リリーとシュバリエルとも合流させる!

本来は戦力の小出しをせずに全力出撃する所

だが、事態は緊急を要する!準備の整った者

から戦隊を組んで出撃するぞ!!」

 

 

その時、連絡を受けた提督達が駆け付けて

来た‥‥

 

 

【クロード提督】

「ジョニ憲から話は聞いたぞ謎提!!深海の

大艦隊にきよしが単独で向かったそうだな!」

 

【金剛】

「‥‥全く何て無茶をするデース!!」

 

【瑞鶴】

「でも奴らは奴らで攻めて来る訳でしょ?連中

に勝手な真似はさせないわ!!やってやろう

じゃない!!」

 

【ツーロン】

「提督!急ごう!!月に向かう訳じゃないから

燃料は充分持つぞ!!」

 

【クロード提督】

「こちらはカルド、レイオス、比叡、赤城を

先行させてる!!そういえば、へたれ君には

連絡は行ってるのか?」

 

【謎之提督】

「デストリアに連絡に行かせた、そろそろ

通信も回復する頃だろうがな‥」

 

【R.Nishida提督】

「小生達も手伝うぞ!!どのみち深海の大艦隊

ならほおっては置けないからな!!」

 

【長波】

「‥‥きよし‥‥きよしぃー!!!」グワァ!

 

【風雲】

「落ち着いて!私達で助ければ良いのよ!!」

 

【夕雲】

「あの娘に変なマネしたら‥‥お仕置きでは

済みませんね!!」

 

【矢作】

「という訳で、何時でも行けます!!」

 

【ぼのたん提督】

「俺達も行くぜ!!駆逐艦の危機に黙ってたら

俺のアイデンティティが崩壊しちまうからな

!!」

 

【曙】

「全く世話が焼けるわね!まあ良いわ!!

助けてあげる!!」

 

【浦風】

「うちがおるけん!勝手な真似はさせんよ!!」

 

【ジャービス】

「ジャービス!頑張る!!」

 

 

この混乱時、集まる事が出来たのは「海特警」と

「ぼのたん呉鎮守府」「ニシダ・メガフロート鎮守

府」のパレード参加組、そして‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

『みんな聴こえるが?たった今通信の全面回復

に成功した!!こちらも艦隊を出す!既に

こちらの宇宙戦艦も先行させてるが、どうも

邪魔が入っているらしい、俺から言うのも何だ

が、みんな清霜を頼む!!』

 

【謎之提督】

「分かっているよ、あの娘は海特警の一員、

何としても守るよ!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

『それともう一つ、アンドロメダが一人で先行

して出撃しちまった、あいつの事も頼む!!』

 

【謎之提督】

「メダ子ならそうするやろうな、分かった!!

総員10分後で準備を完了するぞ!!」

 

 

やがてやって来る深海棲艦に対抗すると言う

より、清霜とアンドロメダを守る為に全員が

動き出した!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「‥‥なん‥‥だと!?」

 

【川内】

「‥‥そんな‥‥清霜!!!‥‥」(フラフラ)

 

【足柄】

「ちょっと!しっかりしなさいよ!!」

 

【那珂】

「川内ちゃん!しっかり!」

 

【防空棲姫】

「キヨシチャン‥‥」

 

【シュバリエル】

「デストリア!?それは本当なの!?」

 

【デストリア】

「加賀さんから提督に直接伝えられたデス!!

きよしちゃんは一人で房総から東に向かった

って‥‥私達も出撃準備を緊急に整えてます

デス!!」

 

 

その連絡が六本脚一同に届けられたのは

案の定、東京湾の狭い出入口が混乱で渋滞を

起こしている真っ最中であった‥‥

謎之提督の指示を受けたデストリアが直接

伝えに来たのである

 

 

【天龍】

「‥‥何考えてんだ!あのバカ!!」

 

【木曾】

「こんな所でボヤボヤしてられないな!俺達も

直ぐに後を追いかけよう!!」

 

【シェフイールド】

「でも!!この渋滞を突っ切らないと‥‥」

 

【ガンビア・ベイ】

「押し退けてやれば良いですベイ!!」

 

【ペールギュント】

「邪魔する奴は星の屑に変えてやるのです!!」

 

【衣笠】

「貴女達過激ね‥‥提督!単縦陣でも良いから

何とかすり抜けて行きましょう!!」

 

【へたれ提督】

「‥‥そうだな‥ここに居てもしょうがない‥

何とか突っ切るぞ!!」

 

【村雨】

「‥‥無線が聴こえるわ!!?」

 

【UXー01】

『司令官!!無線が回復したわよ!!

きよしちゃんと連絡が取れるわ!!』

 

【へたれ提督】

「そうか‥‥分かった!!清霜!!聴こえてる

なら応答しろ!!」

 

【川内】

「はっ!!‥清霜!!返事をしてぇぇー!!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

『‥清霜!!返事をしてぇぇー!!!』

 

【清霜】

「‥‥パパ‥‥ママ‥‥」

 

 

清霜は相変わらず東へ向かっていた、陸地は

微かに見える程度である‥‥敵は近い

夕方が近くなり、周りは少しづつ暗くなって

いく‥‥この分だと接敵時には夜戦になる

だろう

 

 

【へたれ提督】

『パパ達が今から直ぐにそこに向かう、お前は

そこで待つか、戻って来るんだ!!』

 

【川内】

『お願い清霜!!提督の‥‥パパの言うことを

聞いて!!』

 

 

【清霜】

「‥ごめんね‥そういう訳にはいかないみたい

なんだ‥‥」

 

【川内】

『‥‥そんな!!』

 

【天龍】

『何でだよ!!?』

 

【へたれ提督】

『‥‥メダ子の事か?』

 

【清霜】

「それもあるよ‥‥でもそれだけじゃないの

‥凄い微弱だけど、救難信号を受信したんだ

つまりそれって誰かが助けを求めてるって

事だよね?」

 

【へたれ提督】

『うがった見方をすれば敵の罠という事も

考えられるだろう!?第一お前だけが突出

してどうにかなる事じゃないだろ!?相手は

規模も分からない大艦隊だぞ!!各戸撃破

されるのがオチだ!!パパ達を待て!!』

 

【清霜】

「ごめんねパパ、清霜は逃げる訳にはいかない

んだよ‥確かにパパの言う通りだと思う、でも

ここで逃げたら‥‥清霜は卑怯者になって

パパにもママにも‥‥メダ子ちゃんにも顔向け

出来ないよ!そんなの嫌だよ!!」

 

【ガトランティス】

『きよしー!!余だ!!ガト子だ!!誰も

そなたの事を卑怯者などとは思っておらん!!

戻って来るのだ!!無茶はするなと言った筈

だぞ!!』

 

【デストリア】

『ガトラさん!?いつの間に!?』

 

【清霜】

「‥‥ガト子ちゃん‥‥清霜の背中を押して

くれてありがとう‥‥清霜は大丈夫だから♪」

 

【ガトランティス】

『そういう事を言ってるのではなーい!!!』

 

【天龍】

『馬鹿野郎!!そういうのを世間では「フラグ」

って言うんだ!!良いから戻ってこーい!!』

 

【清霜】

「ウフフ♪…天龍ちゃんはやっぱり優しいね♪」

 

【天龍】

『なっ!?///』

 

【防空棲姫】

『キヨシチャーン!!オ願イヤメテー!!』

 

【清霜】

「防空ちゃん‥‥ありがとう心配してくれて♪」

 

 

この時、先行していた国防軍の宇宙戦艦が交戦

状態に入った、相手は深海棲艦ではない何かの

空中機動兵器だ、バトルドームに形状が似てい

なくもないが、使用されている兵器は怪光線では

なくショックカノンの様なビーム兵器だ

 

つまり新手の敵が国防軍の宇宙戦艦隊の前に

立ち塞がっている、それでも流石は国防軍の

ドレッドノート級、砲撃戦で敵を圧倒していたが

向こうの数が多過ぎた、深海棲艦への迎撃を完全

に阻まれている

 

 

【清霜】

「‥始まったみたい!行くね!」

 

【へたれ提督】

『駄目だ清霜!!戻れ!!』

 

【川内】

『お願い清霜!!戻ってぇー!!』

 

(プツン)

 

【清霜】

「いけない事は分かってる‥それでも清霜は‥‥

パパ‥ママ‥ごめんね‥‥」

 

 

清霜は通信を切ると、そのまま東進を続けた

川内の悲痛な叫びが耳に残る‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【川内】

「いやああああーーー!!!」(フラフラ)

 

【那珂】

「川内ちゃん!?」(ガシッ!)

 

【足柄】

「しっかりしなさいよ!」(ガシッ!)

 

【防空棲姫】

「ア‥‥アアア‥‥」

 

 

力の抜けた川内は、今度は一人で立って居られな

くなり、足柄と那珂に両側から支えられる‥‥

 

防空棲姫も白い顔を文字通り青ざめさせる

防空棲姫にとっても清霜は特別な存在だった

行き場を無くした彼女に手を指しのべ、六本脚に

スカウトしたのは、他ならぬ清霜なのだ‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【フェニックス】

「‥‥きよしの奴、思ったよりずっと成長してた

な‥‥」

 

【カリスト】

「‥‥それも時と場合によるよ」

 

【カルド】

「‥‥大将、命令してくれ!何でもする!!」

 

【能代】

「提督‥‥行きましょう!!私達が行かなければ

誰が行くんですか!!」

 

【球磨】

「連れ帰ってとことん説教だクマー!!」

 

【へたれ提督】

「‥‥みんな行くぞ!」

 

 

【ガトランティス】

「頼む!!余も‥余も連れていってくれ!!!」

 

【デストリア】

「ガトラさん‥‥」

 

【へたれ提督】

「ガト子‥‥」

 

【ガトランティス】

「今回の事は‥‥余の責任だ‥‥きよしを励まそ

うと‥‥浅知恵など出したばかりに!!」

 

【川内】

「‥‥‥‥」

 

【ガトランティス】

「‥‥済まぬ!!きよしに何かあったら余は‥‥

余はそなた達に何と詫びればよいか‥‥」

 

【川内】

「‥‥清霜は‥‥元々ああいう娘なのよ‥‥」

 

【那珂】

「川内ちゃん‥‥」

 

【川内】

「‥‥ありがとう、那珂ちゃん、足柄さん‥‥

もう一人で立てるよ‥‥」

 

【足柄】

「‥‥そう‥‥」

 

【川内】

「‥‥提督‥‥行こう?」

 

【へたれ提督】

「‥‥ああ!」

 

【川内】

「みんなもお願い!‥‥力を貸して!!」

 

【デストリア】

「言われるまでもないデス!!」

 

【ガトランティス】

「余の力!いかようにも使ってくれ!!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そうと決まったら『時は金なり』だな、今は

時間が惜しい、渋滞する船を蹴散らそうぜ!」

 

ーーーー

 

【アンドロメダ】

『そんな事したら余計混乱するでしょ!!』

 

 

何処からか突然無線連絡が入る‥‥

 

 

【へたれ提督】

「メダ子か!?」

 

【アンドロメダ】

『そうメダ子だよ!今きよしを追いかけて

東に向かってる!!』

 

【川内】

「まさか‥‥あんたも一人で!?」

 

【天龍】

「どいつもコイツも無茶しやがって!!」

 

【アンドロメダ】

『きよしは!!‥‥メダ子の大切な妹なんだよ』

 

【へたれ提督】

「メダ子‥‥‥そうか‥‥」

 

【あきつ丸】

「『姉妹誕生』‥‥でありますな」

 

【アンドロメダ】

『‥これがメダ子の「覚悟」だよ!必ず妹を連れて

帰る!!提督達も後から来て!!』

 

【ガトランティス】

「そなたの‥‥覚悟か‥‥」

 

【へたれ提督】

「止めても無駄だな‥‥必ず行く!!無茶はする

なよ!!」

 

【アンドロメダ】

『敵に言って欲しいなぁ、それとさ提督、何の

為にユークスがいるわけ!?』

 

【UXー01】

『‥‥‥あっ!!』

 

【へたれ提督・川内】

「「亜空間航行!!!」」

 

【石川島 春馬】

『ボス!少し潜航すれば「ゲシュ=ヴァール機関」

が使えるぜ!!』

 

【トミー・ザワ】

『ありがとうアンドロメダ!君は人類の宝だ!』

 

【アンドロメダ】

『ちょっと何言ってるか分からないしぃー!!』

 

【足柄】

「話は決まりね!!今度こそ行きましょう!!」

 

【川内】

「うん!!‥‥提督!!」

 

【へたれ提督】

「みんな!!行くぞーー!!」

 

 

「「「おおーーー!!!!」」」

 

 

次元潜航艦「UXー01」に乗り込んだ一同は、亜空間

に入る事で混乱の東京湾から抜け出した‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【清霜】

「!!あれは!?」

 

 

前歩に着弾の水柱が見える、そして追い立てられ

る様に撤退する1個戦隊の姿が見えた

 

 

【阿武隈】

「くっ!‥‥みんな!!頑張って!!救援は必ず

来るから!!」

 

 

「中破」状態の軽巡『阿武隈』に率いられた

ボロボロの戦隊が退避中であった

彼女達は、海特警とも国防軍とも別の鎮守府に

所属する戦隊で、通常の哨戒任務中にこの災厄

に巻き込まれたらしい‥‥

 

 

【清霜】

「皆さん大丈夫ですか!?」

 

【阿武隈】

「あっ!‥‥貴女は?」

 

【清霜】

「海軍特設警察隊の者です!救難信号を発信した

のは貴女達ですか!?」

 

【阿武隈】

「ええ!そうよ!‥‥じゃあ救援に来てくれたの

!?」

 

【清霜】

「はい!!皆さんまだ動けますか?」

 

【阿武隈】

「駆逐の娘達は戦闘は無理だけど動く事は出来る

わ!!」

 

 

そういう阿武隈もとても戦闘は無理に見えた‥

彼女に続く駆逐艦達は動くのがやっと‥といった

感じだ‥‥

 

 

【清霜】

「皆さんはこのまま西に向かって退避して下さい

!!必ず救援が来ます!!頑張って!!」

 

【阿武隈】

「救援が来るって‥‥待って!貴女の他に誰がいる

の!?」

 

【清霜】

「‥‥ここには私だけです」

 

【阿武隈】

「‥‥そんな‥‥」

 

【清霜】

「清霜が‥‥私が敵を牽制して足止めしますから

皆さんは退避して下さい!!」

 

【阿武隈】

「無茶よ!!貴女一人でなんて!!」

 

【清霜】

「誰かがやらなくちゃいけないんです!!」

 

【阿武隈】

「聞いて!!私達の他にもう1個戦隊が居たわ!

むしろ向こうの方が最新鋭の海外艦で編成され

てた有力な戦隊だったのよ!それでもあっという

間にやられてしまった‥お願い無茶は止めて!」

 

【清霜】

「それじゃこの娘達を助けられませんよ!!」

 

【阿武隈】

「‥‥‥!!」

 

 

阿武隈の目に、自分が率いるボロボロの駆逐艦

達が目に入った‥‥

 

 

【清霜】

「清霜は大丈夫です!!御武運を!!」(ザーッ)

 

【阿武隈】

「ああ!待って!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【アンドロメダ】

「きよし‥‥きよしーーー!!!」

 

 

暗くなりかけた海上をアンドロメダは一人東に

向かって驀進する‥‥

牽引ビームで引っ張る大きな荷物は「電源」となる

『波動コア』が抜き取られ、ただの鉄骸となって

いた、アンドロメダは何故これを持ち出したのか

‥‥その答はもうすぐ明らかになる

 

 

【アンドロメダ】

「きよしーー!!お姉ちゃんを待ってなきゃ

許さないからねーー!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

【南方棲戦姫】

「‥邪魔ナ‥ヤツラダ!蹴散ラシテ進メー!!」

 

 

海原を埋め尽くす深海棲艦の群れを引き連れて

旗艦『南方棲戦姫』が号令をかける

 

コードネーム『ダイソン』と呼ばれる猛獣を

引き連れた『戦艦棲姫』に、見た目が危ない

『装甲空母鬼』、見目麗しい『空母棲姫』、

何を考えてるか分からない『護衛棲姫』など

姫級、鬼級のオンパレード‥‥

 

勿論主力の『リ級』や『タ級』、『ヲ級』と

いった人型も数多く、準人型や駆逐棲艦の類

にいたってはもはや正確な数など分からない

‥‥

 

そして上空には、深海の艦載機の他に、例の

バトルドームが大量に浮かんでいた

見慣れない機動兵器もある、バトルドームに

形状がそっくりだがやや小型のそれは、明ら

かにジュラル星人のそれとは違った兵器シス

テムであった、先程ドレッドノート級と撃ち

合っていたそれである

 

深海棲艦の間にもジュラル星人が操作する

『水上バイク』の様な機動兵器がちらほら

見える

これ程の大兵力が目指す標的は何処か?

人間(地球人)の指揮階級が今多く集まって

いる『横須賀』である‥‥

 

 

 

【南方棲戦姫】

「フン!‥ヤツラ高見ノ見物デモスル気カ?

‥マアイイ‥‥我々ダケデヤッテヤル!!」

 

 

そして『南方棲戦姫』が見上げる後方には

『ナスカ級』を二倍にした様な大型宇宙艦が

浮かんでいた、『ジュラル特選隊』の母艦

である

 

 

どんな組織にも、派閥や対立は生まれる

それが巨大な権力機構ならば尚更だ

連邦しかり、海軍しかり、ガミラスしかり、

深海棲艦しかり、である‥‥

そしてジュラル星人もその例外ではなかった

 

基本的に地球制服を目的とした進攻軍は

大きく二つに別れている、というより派閥に

よる対立で結果的に別れているのだが‥‥

 

一つは『ジュラル魔王』をリーダーにして

ジュラルの力で地球人を屈服させ、その上で

可能な限り地球を無傷で手に入れる『移住派』

目的が地球を手に入れる事と、地球への移住

である為に、その作戦は回りくどい事が多い

のが特徴である

 

そしてもう一つは『ジュラル特選隊』と呼ば

れる、ジュラル星人の中でも選民思想の考え

を持つ集団で構成される一団‥‥『殲滅派』

気位と自尊心が強烈で、他の星の住人は

元より、自分達以外のジュラル星人ですら

差別対象となる、そして目的の為には手段は

選ばず敵対勢力を一掃する‥‥

当然回りくどい作戦など取ることはなく、

『ジュラル魔王』とその一派を公然と『軟弱』

と罵るのであった

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【ジュラル星人 ゴールDOーX】

「あの連中、使い物になると思うか?」

 

 

『ジュラル特選隊母艦』の中で、選民思想に

どっぷり浸かった若いリーダー、ゴールDOーX

が副官クラスと思われる相手に話しかける

彼はジュラル魔王をとことん軽蔑しており、

今回の作戦でもジュラル魔王には一切知らせ

ていない‥‥

 

 

【ジュラル星人 ハイザKIーX6号】

「しらねーよ、アンタが雇った連中だろ?

まぁ『弾よけ』には使えるんじゃねーの?」

 

 

相手がリーダーなのにこのジュラル星人には

敬意を払う欠片もない‥‥

 

 

【ゴールDOーX】

「『弾よけ』か、適切な表現だな、連中には

我々『ジュラル特選隊』の弾よけになる栄誉

を授けてやった、せいぜい働いてもらわんと

な」

 

 

当のゴールDOーXも、タメ口を聞かれても特に

何とも思わない様子だ、この二人には力関係

はあっても信頼関係があるかは微妙だ‥‥

 

 

【ハイザKIーX6号】

「いずれは分かることさ、それより俺が分から

んのは何故ここに『地球人』がいるのかって

事だ」

 

 

リーダークラスしか座れない椅子に座って

踏ん反り返っている一人の『地球人』の男を

ハイザKIーX6号は睨みつける‥‥

 

コイツは気に入らん!この男が『地球人』

だからでも『図々しい』からでもない!

コイツには自分と同じ臭いがする、コイツは

俺と同じ類いの男だ、だから信用できない!

 

 

【ハイザKIーX6号】

「誰だオメェ?地球人の癖に俺達に地球人を

襲わせようとしてんだ、オメェも相当の

はぐれモンだろうな‥ヘッヘッへ‥‥」

 

【三木乃 ジャギ】

「口を慎めよ!このタコ野郎!俺が居なけりゃ

てめーらこの船も手に入れられなかっただろ

が!」

 

 

アメフトのマスクとヘルメットの様な仮面で

顔を隠しているこの男の名は『三木乃 ジャギ』

かつて『アジア・オセアニアブロック海軍』

に所属し、へたれ提督と川内の二人には因縁

浅からぬ男であった

一応は今でも『地球の軍隊』に席を置いている

らしいが、神戸と横須賀の情報を深海とジュラ

ルに流したのは何を隠そうこの男であった

 

 

【ハイザKIーX6号】

「面白い事言ってくれるねぇ♪ええ?‥‥‥

ブチ殺されてーか!?」

 

【三木乃 ジャギ】

「俺に手を出すのは止めた方が良いぜタコ野郎♪

俺には強力なスポンサーがついてる、その瞬間

テメーは奴らの敵になる訳だ!ヒッヒッヒ♪」

 

【ハイザKIーX6号】

「他力本願って奴かい?情けない野郎だ」

 

【三木乃 ジャギ】

「他人を思い通りに動かす力、と言って貰いたい

ねえ♪」

 

【ゴールDOーX】

「仲直りの儀式は済んだか?作戦を始めるぞ!」

 

 

二人のやり取りを面白がって見ていたゴールDOーX

も、作戦開始を優先させる事にした

 

 

【ゴールDOーX】

「目標、横須賀!地球人の指揮系統を根絶やし

にしてくれるわ!!」

 

 

ゴールDOーXは、全軍に前進速度を上げる様に指令

を下した、無論、協力関係にある筈の深海棲艦に

対しても‥‥

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【戦艦棲姫R】

「発光信号‥‥前進ノ催促ダ」

 

【南方棲戦姫】

「オノレ!!指揮官気取リカ!?我々ハ我々ノ

ヤリ方デヤル!!」

 

【戦艦棲姫R】

「提督ノ命令ニ逆ラウ事ニナルゾ?」

 

【南方棲戦姫】

「元々気ニ入ラン!奴モ元ハ人間デハナイカ!」

 

 

深海棲艦強行派に指令を下し、ジュラル特選隊

と手を組む「元人間提督」とは何者か!?

(そういえば以前、花田少将が少し話してた

 様な‥‥)

 

 

【戦艦棲姫R】

「(愚かな‥‥あの提督もこの連中も‥‥)」

 

 

【空母棲姫】

「ピケット艦カラ報告ダ、鼠ガ一匹ウロチョロ

シテイルラシイ」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

混乱は接触と同時に始まった

 

速度と正確な射撃で相手を翻弄し、徹底的に

遅滞戦術を取れば何とかなると思っていた

清霜だったが、如何せん数が違いすぎた‥‥

相手は水雷戦隊だけでもいくらでも編成出来る

が、こちらは駆逐艦一隻(一人)のみ

遅滞戦術はおろか被弾しないだけで精一杯だ

 

清霜に出来る事は、相手の行き足を少しでも

鈍らせて味方の体制が整うまでの時間稼ぎを

することくらいだろう、が、見たところ

『嫌がらせ』程度の効果しか出せていない

それでも『阿武隈』達の退避の時間は稼げた

から良しとすべきだろう‥‥

 

 

【清霜】

「くぅ!‥‥止まったらやられる!!」

 

 

直線航行はせず、ジグザグに走り回りながら

牽制射撃!これでは命中弾など期待できない

常にアクロバットな動きで戦う川内なら命中も

もさせられようが、生憎、清霜にそんな芸当は

出来ない‥‥

 

それでも連射がきく120ミリマシンガンの効果

はあった様だ‥‥

 

 

【清霜】

「少しは当たれぇーー!!」

GUBABABABABABABABAーーー!!!

 

【ロ級】

「キィア~ア~ア~!‥‥‥‥」

バキバキバキ!! ドドォォーーン!!

 

 

流石に、かつてモビルスーツの主力兵装だった

のは伊達ではない、突出してきたロ級2隻を

連射により返り討ちにした

 

しかし、明るい材料もそこまでだった‥‥

頭上に大型の非行物体が迫ってきた

 

 

【清霜】

「バトルドーム!?」

 

【ジュラル特選隊員A】

「チビスケの地球人め!!いい加減にしろ!!」

 

 

バトルドームから怪光線と共に小型爆弾が投下

される、大量に投下された小型爆弾は、清霜を

包み込む様に炸裂した

 

ズドドドドドドーーー!!!

【清霜】

「あああああーーーー!!!」

 

 

清霜の小さな体は、爆風に吹き飛ばされ海面上

でもんどり打った‥‥そして行き足は止まった

 

 

シュウウウ~~~

【清霜】

「‥‥う‥‥ううう‥‥」

 

 

マシンガンの銃口が海面に触れて音を立てている

給弾ベルトは外れ、弾倉はどこかに吹き飛んで

しまった、予備のドラムマガジンがあるだけ

魚雷は既に撃ち尽くしていた‥‥‥

 

動きを止めた清霜に重巡『リ級』が一隻近付いて

くる‥‥‥

 

 

【リ級エリート】

「‥‥コレデ終ワリダ!」

 

【清霜】

「‥‥まだ‥‥‥だよ!」

 

 

予備のドラムマガジンをマシンガンにリロード

する清霜‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥初弾‥‥(ガチャ!)‥装填!‥‥」

 

 

残りの力を振り絞ってマシンガンを構える

 

 

【清霜】

「まだ‥‥‥まだまだぁぁぁーーー!!!」

GUBABABABABABABABAーーー!!!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【三木乃 ジャギ】

「コイツはまた、最高のエサが転がり込んで

来たもんだぜぇ~~♪」

 

【ハイザKIーX6号】

「エサ?何のエサだ?」

 

【三木乃 ジャギ】

「大きな獲物を吊り上げる為のエサに決まって

んだろうが!あのガキは少し生かしておいてく

れや♪」

 

【ゴールDOーX】

「何を吊り上げるつもりだ?」

 

【三木乃 ジャギ】

「俺をこんなツラにしやがった連中さ!!」

 

 

金属マスクの隙間からでも、顔と目が引きつって

いるのが分かる、この男のどす黒い復讐心は相当

のものだ

大型モニターの向こうで、清霜が『リ級』の砲弾

を喰らって戦闘不能になるのを、ニヤニヤ見なが

ら男はつぶやく‥‥

 

 

【三木乃 ジャギ】

「早く来い!死体野郎!!役立たずの糞艦娘!!

テメーらのガキを目の前でいたぶってやるぜぇ

~~イ~~ヒヒヒ!!♪」

 

【ハイザKIーX6号】

「(コイツ、憎しみを肥やしに今日まで生きて

来ました~~って面してやがる‥‥‥コイツも

俺と同じか、道理で同じ臭いがする訳だ‥‥‥

やっぱり信用出来ねぇ!)」

 

 

自分と同じ人間は信用できない‥‥

こう考えるあたり、このジュラル特選隊員も相当

な者だ‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「‥‥あ‥‥‥う‥‥‥」

シュウウウ~~~~~‥‥

 

 

【リ級エリート】

「‥‥イツマデ待タセル気ダ!!」

 

【ネ級フラッグシップ】

「‥マダ撃ッテイイトハ言ワレテナイ、ソレニ

マダ5分シカ経ッテイナイ」

 

 

深海棲艦としては一刻も早く『横須賀』に進撃

したいところだが、妙な待機指示が出されていた

この大破した駆逐艦娘に一体何があるのか‥‥

 

 

【ネ級フラッグシップ】

「南方棲戦姫カラ指令、撃ッテイイソウダ」

 

【リ級エリート】

「イイノカ!?」

 

【ネ級フラッグシップ】

「早クシナイト人間共ガ『横須賀』カラ逃ゲテ

シマウソウダ」

 

【リ級エリート】

「‥‥ダソウダ!‥コレデ終ワリダ!!」

 

 

深海棲艦側は、ジュラル特選隊の意向を無視して

本来の目的に立ち返った

リ級の主砲が動けない清霜に指向される‥‥

 

 

ーーーーーーー

 

 

【清霜】

{‥‥ああ‥‥もう駄目か‥‥悔しいなぁ‥‥}

 

【清霜】

{メダ子ちゃん‥‥清霜は‥‥メダ子ちゃんの妹

に‥‥なりたかった‥‥元気でね‥‥}

 

【清霜】

{鎮守府のみんな‥‥ゴメンね‥‥大口叩いて

おきながら‥‥こんなザマで‥‥皆に会えて‥

‥良かった‥‥}

 

【清霜】

{天龍ちゃん、防空ちゃん‥‥心配してくれて

‥‥ありがとう‥‥}

 

【清霜】

{海特警のみんな‥‥謎提さん‥足柄さん‥‥

羽黒さんに‥‥秋雲姉さん‥‥ガト子ちゃん‥}

 

【清霜】

{クロード提督に金剛さんに‥‥ぼのさん‥‥}

 

【清霜】

{隊長に‥‥加賀さんに‥‥時雨さんに‥‥‥

‥‥武蔵さん‥‥}

 

 

 

【清霜】

{‥みんな‥‥ありがとう‥‥}

 

 

清霜の脳裏にあの男の顔がよぎる‥‥

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【へたれ提督】

「清霜、お前は本当に良い娘だなぁ♪俺達夫婦には

過ぎた娘だ!‥‥愛してるぞ!」ナデナデ

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【清霜】

{‥‥パパ‥‥パパ‥‥ごめんなさい‥‥清霜は

パパの言う事を聞けなくて‥‥悪い娘でした‥‥

‥‥でも‥‥大好きだよ‥‥}

 

 

そして最後に‥‥あの顔がよぎる‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【川内】

「こんな戦い方じゃ!アンタは直ぐに『ナマス』に

されるわよ!!もう一度!!!」

 

【川内】

「清霜‥‥よく頑張ったねー♪」ナデナデ

 

【川内】

「清霜‥‥パパとママの所に来てくれて‥‥

‥‥ありがとう‥」

 

【川内】

「清霜‥‥こんな夜戦しか能のない、ちゃらんぽ

らんなママだけど‥‥あなたを愛してる!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

{‥‥‥ママ‥‥‥ママ!‥‥‥}

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【川内】

「‥‥だからお願い!‥‥あなたのママで‥‥

‥‥いさせて?‥‥」

 

 

【川内】

『お願い清霜!!戻ってぇぇぇーーー!!!』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「‥ママ‥‥ママ!‥‥ママ!!‥‥」

 

 

川内の悲痛な叫び声が清霜の耳にまだ残って

いた、母親である彼女が歎き悲しむ姿は容易に

想像できた、そしてそれは清霜には堪えられない

事であった‥‥‥

 

 

【清霜】

「‥ママ‥‥嫌だよ‥‥助けて‥‥」(ボロボロ)

 

 

 

【アンドロメダ】

『ママに会いたかったら!!そんな情けない

声なんか出すんじゃないよーー!!!』

 

 

清霜の儀装はボロボロだったが、無線機を兼ねた

ラビアンローズ特製のHUDはまだ生きていた

 

 

【清霜】

「‥‥えっ?‥‥」

 

【リ級エリート】

「!?‥‥何ダ今ノ声ハ!?」

 

 

 

QWOOOIIIIIーーーー‥‥

 

!!BUDUGWUUUUUUGYURURUーー‥‥

 

 

【リ級エリート】

「!!!!!?」

(GUBARAAAーーー!!)

【リ級エリート】

「!!ギャアアアアアーーーー‥‥‥」

 

 

青白い死神‥‥陽電子衝撃砲の直撃を受けた

リ級エリートは文字通り砕け散った‥‥

 

 

【ネ級フラッグシップ】

「馬鹿ナ!アノ距離カラ一撃デ当テルダト!?」

 

 

BUDUGWUUUUUUGYURURUーー‥‥

 

 

【ネ級フラッグシップ】

「ゴブッ!!‥‥‥」

(GUBARAAAーーー!!)

 

 

またしても直撃!ネ級フラッグシップも

リ級の後を追う‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥メダ子‥‥ちゃん‥‥」

 

 

清霜の視線の先の彼方に、こちらに向かって

一直線に驀進してくるアンドロメダの姿が

見えた‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「きよしぃぃぃぃーーーー!!!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【ハイザKIーX6号】

「ギャハハハー!!、コイツはまた元気な

お嬢様が釣れたもんだなぁー!ええおい♪」

 

【三木乃 ジャギ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ハイザKIーX6号】

「クク♪‥‥どうした~?こんなの話が違う

ってツラしてるぜぇ~~♪」

 

【三木乃 ジャギ】

「糞艦娘共がぁぁぁぁーーーー!!!!

何処までもオレの邪魔ばかりしやがってぇぇ

ぇぇーー!!」

 

【ゴールDOーX】

「‥‥くだらん奴らだ‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【アンドロメダ】

「あんたらぁぁぁーーー!!!あたしの妹を

‥‥よくもぉぉぉーーーー!!!」

BUDUGWUUUBUDUGWUUUUUUーーー!!

BUDUGWUUUBUDUGWUUUUUUーーー!!

 

 

【清霜】

「‥‥いも‥‥うと‥‥」

 

 

見たこともない鬼の様な形相で、全ての火力を

総動員してジャガーノートの様に破壊を撒き散

らして突貫するアンドロメダ‥‥

当然深海棲艦も反撃を加えるが多少の被弾など

お構いなしだ、そしてそのお返しは強烈だった

 

 

【アンドロメダ】

「邪魔だぁぁぁーー!!どけぇぇぇーーー!!」

!BUDUGWUUUUUUGYURURURUーー‥‥

 

 

アンドロメダの前に立ち塞がった深海巡洋艦戦隊

は、至近距離からの砲撃で消滅した‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥メダ‥‥こ‥‥ちゃん‥‥」(ボロボロ)

 

 

必死の形相で自分に向かってくるアンドロメダを

見て清霜は、自分の仕出かした事の重大性に改め

て気付いたのであった‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「きよしぃぃぃぃーーーー!!!」

 

 

身近な深海棲艦をあらかた撃破したアンドロメダ

は、満身創痍の清霜に駆け寄る‥‥

アンドロメダも数発の被弾で身体がすすけていた

‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「きよし!しっかり!大丈夫‥‥じゃないか‥‥」

 

【清霜】

「メダ子ちゃん、ゴメンね‥‥清霜は‥清霜は‥」

 

‥‥‥‥‥

 

【アンドロメダ】

「‥‥ばか‥‥ばかぁぁぁーーーー!!」

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥」

 

【アンドロメダ】

「一人で勝手に悩んで!一人で勝手に苦しんで!!

一人で勝手にいこうとするなんて!!!!‥‥‥

どうして‥どうして言ってくれなかったのよ!!

あたし達‥‥‥あたし達‥‥‥」

 

【清霜】

「‥‥メダ子‥‥ちゃん‥‥」

 

 

【アンドロメダ】

「姉妹でしょ!!」(ガハァ!!)

 

【清霜】

「メダ子ちゃん‥‥‥お姉ちゃん!!」(ギュッ)

 

 

 

二人は抱きしめあって泣いた‥‥

しかし、こう長くもしていられない‥‥

 

 

 

【アンドロメダ】

「きよし‥‥帰ろう?アンタのパパとママが待っ

てるよ、鎮守府のみんなもね♪」

 

【清霜】

「パパと‥‥ママが?‥‥」

 

【アンドロメダ】

「二人もみんなもこっちに向かってるよ」

 

【清霜】

「パパもママも‥‥怒ってるだろうな‥‥」

 

【アンドロメダ】

「うーんそうだね、提督は安心して喜ぶだけだけ

ど、川内は確実に怒るだろうね~」

 

【清霜】

「‥‥だよね‥‥」

 

【アンドロメダ】

「でもさ、アンタの無事を一番喜ぶのもあの二人

だと思うよ♪、かく言うメダ子も、加賀さんに

確実に怒られるだろうなぁ~トホホ‥‥」

 

【清霜】

「‥‥ウフッ♪‥‥」(クスッ)

 

【アンドロメダ】

「クスッ♪‥きよしは‥やっぱり笑ってるのが

一番だね~♪」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

【南方棲戦姫】

「!オノレェェェーーー!!フザケオッテ!!」

 

 

アンドロメダの乱入に怒り狂ったのは三木乃だけ

ではなかった‥‥

 

 

【南方棲戦姫】

「武装ナゾ使ワヌ!!我ガ自ラノ手デ引キ裂イテ

クレヨウ!!」

 

 

今度は南方棲戦姫が二人に向かって突進し始めた

一直線に‥‥

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃん!‥‥あれ!!」

 

【アンドロメダ】

「ほ~、敵の親玉(旗艦)のお出ましみたいねぇ

後ろに子分引き連れて、これはお誂え向きって

ヤツしゃーーん♪」

 

【清霜】

「メダ子ちゃん!!‥‥清霜を置いて逃げて!!

‥‥清霜が一緒じゃ足手まといに‥‥」

 

【アンドロメダ】

「きよし!!!‥‥お姉ちゃんに約束して!!」

 

【清霜】

「‥‥え?」

 

【アンドロメダ】

「もう二度と‥‥自分を犠牲にする様なマネは

絶対にしないって!!!」

 

【清霜】

「‥‥お姉ちゃん‥‥」

 

【アンドロメダ】

「お姉ちゃん‥‥かぁ、悪くない響きだねぇ♪

あとさ、メダ子が何の考えも無くここまで来た

と思ってる~?これでも宇宙戦艦だしぃ~!」

(バン!)

 

 

そう言ってアンドロメダは、牽引ビームで

牽引してきた大きな荷物を手で叩く

清霜は初めてその荷物の存在に気付いた

 

 

【アンドロメダ】

「これってさ、エネルギー原の『波動コア』を

抜き取られてただの鉄の塊なんだけどね‥‥

メダ子の『特殊波動コア』と接続すると‥‥」

 

 

そう言ってアンドロメダは、自分の身体から

伸びる特殊電源ケーブルを『荷物』のコンソー

ル横のコネクタに差し込んだ

 

 

【アンドロメダ】

「うりゃあ!!動けぇ!!」(バァァーーン!!)

 

 

アンドロメダがコンソールをぶっ叩くと電源が

入り、システムが作動し始めた

 

 

【清霜】

「昔の‥‥テレビ‥‥みたい‥‥」

 

【アンドロメダ】

「似たようなもんかな?一度も使ってないしね」

 

 

その『荷物』は細長い機械で、人間のサイズと

比べると4トントラック程の大きさがあった

先端と思われる部分には二つの六角形の開口部

があり、その上部には細長い角が前に伸びていた

 

エネルギー充填80パーセント、アンドロメダか

ら電源が供給された『荷物』は妙な金属音と

唸りを上げはじめ、六角形の開口部は

シャッターが開かれた‥‥

 

その先端の形状を見て、清霜はこれが何かを

理解した‥‥‥

 

 

【清霜】

「‥メダ子ちゃん!!‥‥これって‥‥」

 

【アンドロメダ】

「そう!撃てるんだよ!一発だけ、だけどね!」

 

 

エネルギー充填120パーセント!

六角形の開口部が白く輝き始めた!

 

 

【アンドロメダ】

「ターゲットスコープオープン!!目標!!

敵先頭の旗艦と思われる大型深海棲艦!!」

 

 

アンドロメダは、発射用のトリガーに指を

かけた!

 

 

【清霜】

「メダ子ちゃん!!‥‥清霜も‥‥一緒に

撃ちたい!!」

 

【アンドロメダ】

「良いよ、おいで」

 

 

アンドロメダは清霜を抱き抱えると

ターゲットスコープの前に一緒に座った

そして二人でトリガーに指をかける‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「拡散波動砲!発射準備完了!!」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

前方に白く明るい光が見えた

 

 

【南方棲戦姫】

「何ノ小細工ダ!無意味ナ事ヲ!!」

 

 

無知は時に破滅につながる、南方棲戦姫は

自ら破滅に飛び込もうとしていた

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

【アンドロメダ】

「カウント!10秒前!!対閃光防御用意!!

きよし!!トリガーを引いたと同時に

目を伏せて!!」

 

【清霜】

「‥‥了解!!」

 

 

10. 09. 08. 07. 06.‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【三木乃 ジャギ】

「‥‥コイツはヤバいな、逃げた方が良いぜ」

 

【ハイザKIーX6号】

「‥‥よく分からねぇが、同感だね」

 

【ゴールDOーX】

「‥‥本艦は緊急退避する!!」

 

【ジュラル特選隊員B】

「本艦だけが退避ですか!?」

 

【ゴールDOーX】

「選ばれた者達ならついて来られる筈だ!

ついて来られん奴には特選隊の資格は無い!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

QWQWQWQWQWQWQWQW‥‥‥‥

【アンドロメダ】

「きよい!!‥‥いくよ!!」

 

【清霜】

「はい!!」

 

05. 04. 03. 02. 01. 00!!

 

 

【アンドロメダ・清霜】

「「拡散波動砲!発射ー!!!」」

(トリガーオン!)

 

!!PIーSHIー!!!!

!!GYUBABABAGYURRRRURURURU

GURURURURUGOBWAAAAAAARARARA

GURURURURUGOBWAAAAAAARARARA!!

【アンドロメダ・清霜】

「「うわあああああーーーーーー!!!」」

 

 

【南方棲戦姫】

「ウッ!?ナンダアレハ!!!?」

 

GURURURURUGOBWAAAAAAARA!!!

【南方棲戦姫】

「!!グギャアアアアアーーーー‥‥‥」

 

 

数百メートル程の距離から拡散波動砲の直撃を

受けた『南方棲戦姫』は一瞬にして蒸発した

 

拡散波動砲の射線上にいた深海棲艦達は同じ

運命をたどった、姫級だろうと鬼級だろうと

潜航型だろうと関係ない

 

最も敵が多く密集している付近で波動砲は

『拡散』した‥‥

拡散された波動砲は、周辺の敵という敵を

次々に破壊して行った、命中を免れた幸運な

バトルドームも居たが、そんなものはほんの

一部だ、多くは細めの波動砲を喰らって撃墜

された‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥アンドロメダの奴、やったな‥‥」

 

 

拡散波動砲が放つ光のショーを遠くから眺める

結果となったジョニー隊長達‥‥しかし‥‥

 

 

【時雨】

「‥‥そうかな?僕は何も見てないけど?」

 

 

時雨は既に、後々の事を考えているらしい

発言は慎重だ‥‥

 

 

【加賀】

「急ぎましょう!ジョニー!私も何も見ていな

いけれど、アンドロメダはエネルギー切れをお

こしている頃だわ!」

 

 

二人の発言が慎重になるのは訳がある

 

一つは、大量破壊兵器の使用を禁止した、新し

い『南極条約』で、波動砲を大気圏内で使用す

る事は原則禁止されている事だ

 

つまりアンドロメダの波動砲使用は条約違反な

訳だが、幸か不幸か偵察衛星が破壊されている

為、この大海原に目撃者が誰も居なければ

波動砲が使用された事実は無い‥‥といえる

もし誰かに指摘されても知らぬ存ぜぬで通す

事も出来るだろう、だから時雨も加賀もとぼけ

たのである

 

もう一つは、アンドロメダのエネルギー切れの

問題だ、拡散波動砲本体は、独立したユニット

であり、独立した波動コアをセットするか

艦娘本人からエネルギーを供給するしかない

そしてそのエネルギー消費量はショックカノン

の比ではない

もしアンドロメダが自身の特殊波動コアから

エネルギーを供給していたら、今頃エネルギー

切れで身動きが取れなくなっている可能性が

あるのだ

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「速度を上げるぞ!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「メダ子ちゃん!!‥‥大丈夫?‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥へへ‥へ‥‥エネルギーが切れちゃった

‥‥しばらくは‥‥‥逆さに振っても‥‥‥

鼻血も出ないや‥‥」

 

 

アンドロメダは水面にへたり込んで動く事も

出来ない、清霜は隣に寄り添うのであった‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「きよし‥‥一緒にいよう?」

 

【清霜】

「‥うん‥」

 

【アンドロメダ】

「ずっと‥‥ずーっと‥‥一緒にいよう♪」

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥うん‥‥」(ボロボロ)

 

【アンドロメダ】

「もう!泣かないの!‥もうすぐ提督と隊長達が

来てくれるからさ‥‥ね♪」

 

 

 

だか‥‥敵の方が早かった、拡散波動砲で大分

撃破されたとはいえ、やはり数が多過ぎた

二人は敵の真っ只中にいる事に変わりは無かっ

たのだ‥‥

 

 

【ル級エリート】

「‥ヨクモ我々ノ仲間ヲ、半分モ吹キ飛バシテ

クレタナ!!」

 

【タ級エリート】

「ダケド‥モウ動ケナイミタイネ‥」

 

 

戦艦から巡洋艦の深海棲艦が、二人の前に

横一線に並び立つ、近距離から砲撃するらしい

 

 

【アンドロメダ】

「あちゃ~、これは痛いかなぁ~‥‥きよし

あんた‥‥動けたりする?」

 

【清霜】

「‥‥何で?」

 

【アンドロメダ】

「動けるなら‥‥あんただけでも皆の所に‥‥

ここはメダ子が防ぐから‥‥」

 

【清霜】

「‥‥嫌だよ!!‥‥」ヨロヨロ~

 

【アンドロメダ】

「‥‥きよし!」

 

【清霜】

「メダ子ちゃん‥‥一緒にいようって‥言った

じゃない!!‥‥それに!‥動けないんでしょ

!?‥‥行ける訳ないよ!!」(ジャギッ!!)

 

 

ヨロヨロと立ち上がった清霜はアンドロメダの

前に立ち塞がった、そして‥‥

本当に最後の力を振り絞って、清霜は120ミリ

マシンガンを構える‥‥

 

 

【清霜】

「ハァ‥ハァ‥メダ子ちゃんは‥‥メダ子ちゃんは‥

‥‥清霜がぁぁぁーーー!!」

‥‥GUBABABABABA‥‥バシャァーン!

 

 

もはや身体の踏ん張りが効かない清霜は、発砲

と同時に反動で後ろに倒れ込んだ、砲弾は明後日

の方向に飛んでいく‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥へへへ‥‥やっぱり‥‥駄目かぁ‥‥」

 

【アンドロメダ】

「バカ!!‥‥無理するから‥‥」

 

 

【タ級エリート】

「モウ、フラフラネ♪」

 

【ル級エリート】

「マトモニ立ツ事モ出来ンカ?、引導ヲ渡シテ

ヤル!!砲撃用意!!」

 

 

【アンドロメダ】

「!きよし!!危ない!!」

 

【清霜】

「!!メダ子ちゃん!?」

 

【ル級エリート】

「撃テェェェーーー!!」

ズドドドドドドドドーーーーーーー!!!

 

 

アンドロメダは、清霜を庇う様に覆いかぶさる

そこに砲撃が集中した!

いかにアンドロメダが戦艦であってもこうも

寄ってたかって連続砲撃では、しかも動けない

とあっては‥‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥うぐうぅ!!‥‥」バカン!バカン!

 

【清霜】

「いやぁぁぁーーー!!メダ子ちゃん離れてぇ

ーーー!!」

 

【アンドロメダ】

「‥‥何で?‥‥」ガキン!ガキン! チュン!

 

【清霜】

「清霜を庇ったら!!メダ子ちゃんがぁぁ!!」

 

【アンドロメダ】 

「‥‥嫌だよ!!‥」バカン! ガキン!

 

【清霜】

「メダ子ちゃん!!!」

 

【アンドロメダ】

「‥メダ子が‥‥戦艦なのは‥‥きよしを‥‥

大切なものを‥‥守る為なんだよ‥‥たった

一人の‥‥大事な妹も‥‥守れないで‥‥‥

何が戦艦だっつーーのぉぉーーー!!!」

ドカン! ガキン! ガツン!

 

【清霜】

「あああああああああーーーーー!!!」

 

 

 

【ル級エリート】

「シブトイ奴ラメ!!」ズドドド!!

 

 

【タ級エリート】

「‥‥‥ウン?‥‥アレハ!?」

 

 

横一線に並ぶ深海棲艦の左端の空間に、何かの

光源が出現した‥‥

そしてそこから地獄の業火‥『火炎直撃砲』が

吹き上がり、深海棲艦を焼き尽くした!

 

!!BISHUGRURURURURUーーー‥‥

 

【ル級エリート】

「ナッ!!?ギャアアアアアーーーー‥‥」

 

【タ級エリート】

「コンナ!?‥‥終ワリガ‥‥‥」

 

 

火炎直撃砲の通った後には消し炭も残らない‥

他の深海棲艦に動揺が走る‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥あれって‥‥火炎直撃砲‥‥たよね!」

 

【清霜】

「‥そうだよ‥‥あれは‥‥ガト子ちゃん!!」

 

 

そう、清霜とアンドロメダの正確な位置を量っ

た上で、超射程の火炎直撃砲を放ったのは他で

もないガトランティスであった

だが、超射程はこれだけではない

 

赤白い超直線弾道のビームが二人の頭上を飛び

越えると彼方のヲ級とヌ級を串刺しにした

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥今のはさ♪‥‥」

 

【清霜】

「‥‥防空ちゃん♪‥‥」

 

 

火炎直撃砲にも匹敵する超射程を誇る

防空棲姫の『連装サテライトキャノン』の

性格無比な射撃‥‥防空棲姫にはもはや何の

迷いも無い様だ‥‥

 

 

【ル級フラッグシップ】

「ナンダ!?何ガオキテイル!?」

 

【別のリ級エリート】

「アッ!!何カノ船ガクル!!」

 

 

まるで潜水艦の様な形の船が低空飛行でこちら

に向かって突進してくる、そのブリッジの上

から二つの光が点滅すると、近くにいた「ネ級」

2体の頭部が同時に吹き飛んだ!

 

 

【ル級フラッグシップ】

「今度ハナンダ!!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【あきつ丸】

「初弾命中!!お見事であります、羽黒殿」

 

【羽黒】

「ありがとうございます♪」

 

 

時限潜航艦『UXー01』のブリッジに備付け

られた、二丁の『アンチマテリアルライフル』

を使って、羽黒とあきつ丸が遠距離射撃で

敵を一撃で仕留めたのだ!

 

陸軍出身で特殊作戦にも通じるあきつ丸の

遠距離射撃術は元より、羽黒の遠距離射撃術は

どこで習得されたものなのか?

 

 

【あきつ丸】

「‥‥謎多き人でありますな」

 

 

遂に救援が到着した、引き絞られた矢が

解き放たれた‥‥

 

 

【瑞鶴】

「艦載機発艦!!やっちゃって!!」

(バヒュウン!)

 

【赤城】

「Aー1、攻撃開始!!これ以上やらせない!!」

(バヒュウン!)

 

 

クロード提督特製の、夜間攻撃機仕様

『Aー1スカイレイダー』が、面制圧のための

ナパーム攻撃をぶちかます!

狙われたのは水上のジュラル星人だ

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【ジュラル星人達】

「「グエエエエーーーー‥‥‥」」

 

 

燃え盛るジュラル星人と水上スクーターを

見てアンドロメダは首をすくめる

 

 

【アンドロメダ】

「あちゃー、あんなえげつない攻撃くったら

堪らないねー、ジュラルじゃなくて良かった

よー」

 

【清霜】

「本当に‥‥みんな‥来てくれたんだね‥‥」

 

【アンドロメダ】

「だから言ったじゃん♪」

 

 

深海棲艦とジュラル星人達は明らかに混乱

していた、指揮官不在で指揮系統が崩壊して

いた、なまじ大兵力だった為に混乱に拍車が

かかる

突然、「タ級」の一隻が爆発した、別の一隻は

『メガ粒子砲』の集中砲火を浴びる‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「あれは‥リンガご自慢の『同調射撃』だねぇ」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【金剛】

「撃破!!この調子でいくヨー!!」

 

【比叡】

「私達の仲間をこれ以上苦しめるのは許さない!!」

 

【霧島】

「私の計算では、敵がこの射撃から逃れる可能性は

ゼロですね」

 

【ツーロン】

「計算は良いから、次行きましょ♪」

 

 

マゼラン改級の『ツーロン』には、何処かの長門

型二番艦の様な色っぽさがある、それはさておき

‥‥

金剛の指揮で実施される『同調射撃』は標的を

二隻づつ確実に仕留めていく戦術に徹していた

 

金剛・比叡・霧島などの実弾組と、ツーロン・

ラーディッシュ・バーミンガムなどのメガ粒子砲

組に分かれて効率よく敵を屠っていった

 

 

【金剛】

「これでフィニッシュな訳ないじゃん!私は

食らいついたら放さないネー!!」

 

【不知火】

「今は救助対象から敵を遠ざけるのが先決かと‥」

 

【黒潮】

「ごもっとも過ぎて反論も出来んなぁ‥‥」

 

 

深海棲艦隊の側面を突き崩すべく、攻撃を開始した

部隊もいる

 

 

【デゥスーラ】

「ゲート・オブ・カミロン!!敵を殲滅しろ!!」

 

【デスラー艦】

「よろしくてよ♪」

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「ジオン旗艦の実力!見せてやるわ!!」

 

【ムサイ】

「旗艦かどうかはともかく、先ずは敵を引き付ける

事が先決さ」

 

 

相変わらずイレギュラー艦の威力は凄い、ましてや

旗艦を経験した指揮艦であればなおのこと、自称も

いるが‥‥超小型ガミラス艦と艦載モビルスーツが

暴れ回る事で、既に指揮系統を失い混乱状態にある

深海棲艦の混乱に拍車がかかった、その間隙をぬっ

て水雷戦隊が突撃する

 

 

【矢作】

「突撃します!!切り崩すわよ!!」

 

【夕雲】

「やはりお仕置きでは足りませんね」

 

【長波】

「私らの妹に‥‥面白いマネしてくれたじゃないか

!!!」

 

【風雲】

「許さない!!」

 

 

阿賀野型や他の軽巡に率いられた水雷戦隊が、次々

に突撃していく、清霜とアンドロメダから敵の注意

を反らす為に‥‥

 

 

【装甲空母鬼】

『オノレェェー!!迎エ撃テ!!!』

 

 

何とか混乱を沈めようと装甲空母鬼は部隊に命令

を下す、海上は水雷戦隊同士が激突しあう激戦場と

なった

この混戦状態で友軍に適切な援護を行うとしたら

‥‥‥

 

 

【ぼのたん提督】

「影提!!ピンポイント爆撃!!」

 

 

深海棲艦の近距離直上にだけ亜空間ゲートが表れ

そこからMK82爆弾が投下された

頭のすぐ上から爆弾が現れるのだ、これでは回避

するなどほぼ不可能だろう‥‥

 

 

【叢雲】

「敵が怯んだわ!沈みなさい!!」

 

【曙】

「いい加減にしなさいよ!!」

 

【ジャービス】

「ロックオン!シュート!!」

 

 

勇猛な駆逐艦達が突撃と同時に魚雷を放った

敵水雷戦隊はまともに魚雷を撃つ間もなく撃破

されていく‥‥

 

 

【ぼのたん提督】

「戦闘で一度指揮系統が乱れると立て直すのは

難しいなぁ、教訓として活かさないと」

 

【叢雲】

「あんたがそれを活かせるなら悪くないわね♪」

 

 

その時、いきなりジュラル星人が躍りかかって

きた!

 

 

【ジュラル星人達】

「「おのれ地球人め!!」」バシャバシャ!

 

【叢雲】

「あの連中も水の上を歩けるのね」

 

【ぼのたん提督】

「良いぜ!久しぶりにバトルを楽しんで‥‥」

 

 

【浦風】

「おどりゃああああーーーーーー!!!」

 

【ぼのたん提督・叢雲】

「「うわっ!!ビックリしたぁ!!」」

 

DOGO!DOGO!DOGO!

 

【ジュラル星人達】

「「うぎゃあああ!!俺達その他扱い~~‥‥」」

ブクブクブク‥‥‥

 

 

【浦風】

「‥‥広島のケンカはぁ!‥‥取るか取られるか

じゃきぃ‥‥おどれら覚悟しいやあーーー!!」

 

【ぼのたん提督・叢雲】

「「やくざのカチコミじゃ無いってばぁーー!!」」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

形勢は不利である、数こそこちらが多いが

勢いは完全に向こう側にある‥‥

装甲空母鬼は一度撤退する事を考えるが‥‥

 

 

【装甲空母鬼】

「体勢ヲ‥‥立テ直サネバ!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「何処に行く気だい?」

 

【装甲空母鬼】

「!!!?‥貴様ハ!?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「お前達が会いたがってる『提督』さ」

 

 

装甲空母鬼の目の色が変わる、そもそもこれだけ

の大艦隊を率いて来たのも、『提督』『司令官』

『将校』『要人』といった連中を大量に討ち取る

為なのだ、それが向こうからやって来るとは‥‥

 

 

【装甲空母鬼】

「我々ノ‥目的ガ分カッテイルノカ?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「知ってるさ、お陰で良い迷惑だ!」

 

【装甲空母鬼】

「ワザワザ命ヲ棄テニ来タカーー!!」(ガシッ!)

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「わざわざ命を‥‥貰いに来た!」

PSHYAAAAAーーーBUUUUNN‥‥‥

 

 

装甲空母鬼は主砲を向ける

ジョニー隊長は両手の『ライトセイバー』を起動

させた‥‥

(ドゴォォーー!!)

装甲空母鬼が発砲!しかし砲弾が飛んでいく場所に

既にジョニー隊長の姿は無い、派手に上がる水柱‥

 

 

【装甲空母鬼】

「!!何処ダ!?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「ここだよ」(ZUBAR!!)

 

【装甲空母鬼】

「グワァァァ!!」

 

 

ジョニー隊長はいつの間にか真横にいた

装甲空母鬼の飛行甲板がナイフでバターを切る様

に切断された、これでは艦載機は発艦出来ない‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「姫級、鬼級と一口で言っても固体によっては

ピンキリだ、やはり艤装を使う必要は無かったな

お前はアマチュアだ!」

 

【装甲空母鬼】

「オノレ‥‥‥」

 

 

装甲空母鬼の次の言葉が出てくる前に、ジョニー

隊長の剣技が冴え渡り、装甲空母鬼はみじん切り

になった

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【漣】

「恐れおののけ!!『サタンビートル提督』が

相手だよ!ねーご主人様♪」

 

【神風】

「本当にこれ‥‥使うんですか!?」

 

【謎のサタンビートル提督】

「折角の改良型や!使って見んと効果が実証出来

んやろ!」

 

 

【ル級エリート】

「何!?『提督』ダト!?」

 

【タ級エリート】

「『サタンビー‥‥』何デモイイ!!ヤッテシマ

エ!!」

 

 

【謎のサタンビートル提督】

「相手になってやる!ただし真っ二つだぞ?」

 

パチン! パチン! 

 

【ル級エリート】ズバッ! 

【タ級エリート】ズバッ!

 

 

サタンビートル提督が指を鳴らすたびに、深海

棲艦は両断されていく‥‥

 

 

【神風】

「‥‥着ぐるみの意味は無かったんじゃ?」

 

【漣】

「気にするな!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【戦艦棲姫R】

「‥‥貴様‥‥人間デハ無イナ!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺は吸血鬼憲兵だ」

 

 

戦艦棲姫R

戦闘獣ダイソン搭載主砲

 

二等憲兵吸血鬼

対化物戦闘用13mm拳銃「ジャッカル」

 

 

両者同時に発砲!!空中で衝突!!爆炎!!

 

「ジャッカル」の爆裂徹鋼弾は戦艦の主砲にも

対抗できる、確かにこんなもの人間に扱える

訳が無い

 

ダイソン主砲、矢継ぎ早に発砲!!

二等憲兵吸血鬼、「ジャッカル」に続き

「454カスール」も使って二丁拳銃で発砲!!

また空中で連続爆炎!!

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「インド洋の時は、急な出撃で装備の一切を

持ってこられなかったが、今回はフル装備だ

楽しませて貰うぜ♪」(ニヤリッ)

 

 

二等憲兵吸血鬼が先に発砲!!ダイソンの

主砲に爆裂徹鋼弾が命中!!破壊!!

 

 

【ダイソン】

「ゴガアアアアアーーー!!!」

 

【戦艦棲姫R】

「待テ!!イクナ!!」

 

 

痛みと怒りでダイソンが暴走、戦艦棲姫Rの

制止を振り切り躍りかかってくる!!

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥ご苦労様」(シュルン‥‥)

 

【ダイソン】

「!?‥‥‥」「」(ブシュウウーーー‥‥‥)

 

 

二等憲兵吸血鬼のカッターワイヤー攻撃

月明かりに照らされたワイヤーがダイソンに

絡まると、ダイソンは引き裂かれた

 

 

 

【戦艦棲姫R】

「‥‥やるな」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「へえ、人間みたいに喋れるのかい?」

 

【戦艦棲姫R】

「敵を知り、己を知ればなんとやら‥‥だ

お前達の言葉をよく理解するのは悪い事では

無い‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「その努力も無駄に終わった訳か?」

(ジャッカルを向ける)

 

【戦艦棲姫R】

「フフ♪‥艤装が無ければ私が戦えないとでも

思っているのか?」(ボキボキー間接を鳴らす)

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「二人とも、そこまでだ」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「何だよ!止めるのかよ!」

 

【戦艦棲姫R】

「‥‥お前は?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「お初にお目にかかる、俺が国防軍・天憲隊の

リーダー、ジョニーだ」

 

 

強者の中の強者が二人もそろった、相手の実力

を直感で悟った戦艦棲姫Rは何かを悟った‥‥

 

 

【戦艦棲姫R】

「そうか‥‥殺るがいい‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「黙って殺られる気か?」

 

【戦艦棲姫R】

「一対一ならともかく、二対一では勝ち目は

あるまい」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「覚悟は出来ていると?」

 

【戦艦棲姫R】

「今回は我々から仕掛けた戦だ、これくらいの

覚悟は無ければ筋が通るまい」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥ならお前の命は、俺の好きにさせて貰う」

 

【戦艦棲姫R】

「‥‥かまわん」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥行けよ!」

 

【戦艦棲姫R】

「‥‥なに!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「見逃す気か?まっ、予想はしてたけどな」

 

【戦艦棲姫R】

「なぜた?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「お前を助ける訳じゃない、お前の命を俺の

好きにさせて貰うだけだ」

 

【戦艦棲姫】

「どういう事だ?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「お前と同じで筋を通すまでさ、艤装を失い

投降した奴をいたぶる趣味は俺には無い」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥やれやれ」

 

【戦艦棲姫R】

「‥‥後悔するかもしれんぞ?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「全部受け止めるさ、その時は改めて決着を

着けるまでだ」

 

【戦艦棲姫R】

「‥‥面白い男だ‥‥さらば!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「最後に聞きたい、今回の攻撃をどう思う?」

 

【戦艦棲姫R】

「‥‥馬鹿げたいくさだ‥‥」

 

 

 

人型のみとなった戦艦棲姫Rは、戦闘を止め

東の彼方に去っていった‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「勝てたのによ!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「分かってるさ、だから見逃した、殲滅するのは

容易いが、種をまいておくのも悪くない」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺には馴染めないねぇ」

 

 

BABABABABABABABAHYUBAHYUBAHYU!!

(ドゴォォ!!)

 

背後で連続射撃音、深海の一個水雷戦隊が丸ごと

撃破された様だ、そこには巨大な二丁拳銃

「エボニー&アイボリー・シリアルNO:02」を

構えた木曾が立っていた

 

 

【木曾】

「お前ら、男の癖に話が長いんだよ!まだ戦闘は

終わってないだろうが!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「あれ?木曾ちゃん!話聴いてた?」

 

【木曾】

「内容まではしらん、それより敵を吊り上げるの

が先だろ?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「やれやれ、朝まで忙しいのは続くなこりゃ」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【漣】

「‥‥国防軍は格好良いですね、ご主人様‥‥」

 

【謎のサタンビートル提督】

「‥止めてくれ!折角の(本小説)実戦デビュー

だったのに‥‥」

 

【神風】

「そんなもの被るからです!!」

 

【謎のサタンビートル提督】

「男には譲れん道があるんやー!!」

 

【漣】

「‥‥あれも男のロマン‥‥ですか?」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【クロード提督】

「MS大隊突撃!!ジュラルの飛行兵器を殲滅

するぞ!!」

 

 

サブフライトシステム『ベースジャバー』に

乗った『ジム・コマンド』の大隊を率いて

クロード提督が突貫する、狙うのはジュラル

特選隊のバトルドームの残党だ

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【金剛】

「キャーー!!❤❤テートクー!!格好良い

デース!!抱いてくだサーイ!♪❤❤❤」

 

【霧島】

「金剛姉様!前に出たら危ないですよ!」

 

 

【漣】

「‥‥格好良いですねクロード提督も‥‥」

 

【謎のサタンビートル提督】

「サタンビートルは無敵じゃい!!」

 

【神風】

「はいはい」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「‥ねえ‥‥メダ子ちゃん‥‥また清霜と‥‥

同じ部屋で‥‥寝てくれる?‥‥」

 

【アンドロメダ】

「聞く人によっては変な誤解を招く言い方だけど

‥‥当然じゃん♪姉妹だもん♪」

 

【清霜】

「‥‥良かった‥‥」(グスン)

 

【アンドロメダ】

「アンタってこんなに甘えっ子だったっけ?‥‥

‥‥ねえ、きよし、綺麗な星空だと思わない?」

 

【清霜】

「‥‥うん‥‥そうだね♪‥‥」

 

 

体が動かない二人は、寄り添って水面に寝そべり

ながら、星空を眺めた、安全な状況で見れたら

何とも素敵な夜空だろう‥‥だが、今ここは

戦闘海域の真っ只中に他ならないのだ‥‥

 

 

【ル級フラッグシップ】

「‥‥ソウカ‥分カッタゾ!!」

 

【清霜】

「‥‥!?」

 

 

いつの間にか、『ル級』フラッグシップと、

『リ級フラッグシップ』二体の計三体が

二人の前に立っていた

『ロ級』らしい駆逐艦も二体いる、こちらも

フラッグシップの様だ

 

 

【アンドロメダ】

「(フラッグシップ!!コイツはさっきより

痛いかも!!)」(ガバッ!)

 

 

とっさにアンドロメダは、清霜を庇う体勢になる

 

 

【ル級フラッグシップ】

「ヤツラ、我々ト戦イニ来タノデハナイ!

オ前達ヲ助ケニ来タノダ!!」(ジャキッ!)

 

【アンドロメダ】

「それが分かってて来る訳?陰険だねぇ~」

 

【ル級フラッグシップ】

「ツマリオ前達ヲ殺レバ、半分勝ッタモ同然ダナ

(ニヤリッ)」

 

【アンドロメダ】

「あー!!しつこい年増はヤダヤダ!!」

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃん!‥」

 

【アンドロメダ】

「大丈夫だよきよし!みんなを信じて!!」

 

 

フラッグシップ五体が主砲を向ける

 

 

【ル級フラッグシップ】

「終ワリダーー!!」

 

【へたれ提督】

「お前がなぁぁーー!!!」(ブゥゥーーン!!)

 

 

【清霜】

「‥‥あっ!!」

 

 

【リ級フラッグシップ】

「‥‥ナッ!?」

!!!DOSHWOOOーー‥‥‥

【リ級フラッグシップ】

「‥タワバァァァ‥‥」(バシャーーン!)

 

 

巨体で狂暴な外観の刃先を持つ槍『日本号』

(ひのもとごう)がリ級フラッグシップの

口を貫いた!

『リ級』は後頭部まで槍で貫かれた状態で水面

に崩れ落ちた‥‥

 

 

後ろから誰かが二人の型を叩く(ポンッ)

 

 

【へたれ提督】

「待たせたな、二人とも」

 

【アンドロメダ】

「提督‥‥待ってたよ♪」

 

【へたれ提督】

「ああ、‥‥清霜、もう大丈夫だ!」

 

【清霜】

「‥‥‥パパ‥‥」

 

 

清霜は、へたれ提督の眼が真っ赤なのに気付いた

アンドロメダの言う通り、へたれ提督は怒る事は

無かったが、その眼を見て清霜は改めて自分の

した事の大きさを思い知らされた

 

 

【清霜】

「‥‥ごめんなさいパパ‥‥清霜の‥した事は‥」

 

【へたれ提督】

「それは後だ、ママも皆も来てるぞ」

 

【清霜】

「‥‥ママも‥‥」

 

 

あの悲痛な叫びが脳裏に戻ってきた‥‥

 

 

【リ級フラッグシップ二体】

「オノレ!!ヨクモ!!!」

 

【へたれ提督】

「よう!うちの娘達が散々お世話になったな!!

俺の嫁さんが是非とも挨拶したいそうだ!!」

 

【リ級フラッグシップ二体】

「!?」

 

【へたれ提督】

「いけぇぇーー!!」

 

 

へたれ提督の肩を踏み台にして何かが空中に飛び

上がると、頭上から『リ級』達の顔面に目掛けて

『Lメタル、65口径155ミリライフル砲』を

叩き込んだ!頭上からの攻撃だから平射よりも

倍のトルクがかかっている、打撃力も大きくなり

フラッグシップでもこれは堪らない

 

 

【リ級フラッグシップ】

「‥‥‥グゥゥ‥‥‥」

 

 

リ級二体が顔面を押さえて怯んでいる間に、水面

に着水したそれは、先程のル級フラッグシップの

口に突き刺さった『日本号』を強引に引き抜くと

その狂暴な刃先で、今度はリ級達を切り裂いた!

 

 

ZUBAR!! BASHWU!!

【リ級フラッグシップ二体】

「グエッ!!‥‥‥」(バシャバシャーー!!)

 

 

【ロ級フラッグシップ二体】

「!!キィィィーー!!」

 

 

一瞬茫然自失になったロ級達は、直後に

『天龍刀 弐号』の餌食になっあ

 

 

 

リ級二体を仕留めて、『日本号』を持ったそれ

は、清霜とアンドロメダに近づいてきた‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥‥ママ‥‥」

【川内】

「‥‥清霜‥‥あなたたち‥‥」

 

 

川内の眼も真っ赤であった、しかしへたれ提督

が穏やかな顔だったのに対して、川内は厳しい

顔をしていた、というより完全に怒っていた‥

‥‥

 

 

【天龍】

「お前ら‥‥自分達が何をしでかしたか分かって

るんだろうな!!」

 

【アンドロメダ】

「ハハハ‥‥川内も天龍も顔が恐いよ(゚Д゚ll)」

 

【川内】

「‥‥清霜‥‥」

 

【清霜】

「‥‥ママ‥‥」

 

 

素直に怒られよう、どんな責めも受けよう‥‥

そう覚悟した清霜だったが‥‥

 

川内は二人を‥‥‥抱きしめた‥‥

 

 

【川内】

「二人とも‥‥無事で‥‥よかった‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「メダ子‥‥清霜を助けてくれてありがとう

‥良く頑張ったね‥‥無事でよかった!」

 

【アンドロメダ】

「へ?‥‥‥エヘヘ♪‥‥‥それはさ‥‥

メダ子の役目だしぃ‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥清霜‥‥‥清霜!!‥」(ギュウ!)

 

【清霜】

「‥‥ママ!‥‥」

 

【川内】

「‥‥ゴメンね清霜‥‥ママはバカだから‥

‥清霜がこんなに思い詰めていたのに‥‥‥

気付いてあげられなくて‥‥‥ゴメンね‥‥

ゴメンね清霜‥‥」(泣)

 

【清霜】

「ママ!‥‥ままぁぁぁ‥‥‥」(泣)

{お願いママ!泣かないで!謝らないで!}

{謝らなきゃいけないのは‥‥いけないのは

 ‥‥‥‥清霜のほう‥‥}

 

 

 

【アンドロメダ】

「‥あのさぁ提督、今更だけど‥‥ゴメンね」

 

【天龍】

「全く!!本当に今更だぜ!!」

 

【へたれ提督】

「‥良いんだ、お前達が無事に戻って来てくれ

さえすれば‥‥俺はな♪」

 

【アンドロメダ】

「俺はな‥‥て、意味深なんですけど?」

 

【サラトガ】

「皆さん貴女達の無茶に呆れてるって事ですよ」

 

 

よく見ると、UXー01と共に突貫してきたメンバー

が二人を囲んでいた、皆安堵の表情や涙ぐむ者

もいた‥‥

 

 

【カルド】

「うちの兄貴も大概だけど、おめーらも大概だ

よなぁ!」

 

【赤城】

「でも、ご無事で何よりでした!」

 

【フェニックス】

「全く!!今回は肝を冷やしたぜ」(眼が真っ赤)

 

【カリスト】

「君達には失望‥‥と言いたい所だけど‥無事で

良かったよ‥‥」

 

【ペールギュント】

「突っ込む時はぺールも誘うのです!!」

 

【リリー・マルレーン】

「発破かけてどうすんだい?‥‥まあ、あんたら

の無鉄砲、海賊じゃないのは勿体ないね~」

 

【能代】

「私達‥‥家族じゃない!!‥困った時は‥‥

もっと相談して‥‥うっうっ‥‥(泣)」

 

【村雨】

「はいは~い、泣かない泣かない」

 

【シェフィールド】

「本当に心配したんですからね!!!」

 

【球磨】

「帰ったらとことん説教だクマー!!」

 

【デストリア】

「良かったデス!良かったデス~~(ズビー)」

 

【UXー01】

「二人とも、仮入渠の準備は出来てるわよ♪

ついでにデストリアちゃんの鼻水も拭いて

あげるわね♪」

 

【デストリア】

「はっ!恥ずかしいデスゥ~~///」

 

【シュバリエル】

「もう大丈夫です、後のことは‥‥」

 

【衣笠】

「衣笠さんにお任せ~~♪」

 

【夕立】

「カタキは取るっぽい」

 

【那珂】

「帰ったら那珂ちゃんの歌でもっと元気にして

あげるからね~♪きゃはっ♪」

 

【足柄】

「ハイハイそれは分かったから!(パンパン)」

 

【那珂】

「え~~?」

 

【足柄】

「あんた達!いい加減にしてほしいわね!!

自分の身を守る保証もないのに、無茶も大概

にしなさいな!!」

 

【アンドロメダ】

「うわ!‥‥足柄さんも‥‥恐い(゚Д゚ll)」

 

【清霜】

「‥‥足柄さん‥‥」

 

【足柄】

「‥へたれさんと川内が、どんな想いだったか

‥‥あんた達に分かる!?」

 

【アンドロメダ】

「そ‥‥それはその~~」

 

【へたれ提督】

「‥‥うーーん‥‥(ポリポリ)」

 

【清霜】

「‥‥‥ごめん‥‥なさい‥‥(泣)」

 

【足柄】

「謝る相手が違うわよ!‥‥全く!‥何で私が

こんな事言わなくちゃいけないのよ(ブツブツ)」

 

【川内】

「‥‥足柄さん‥‥ありがとう‥‥」

 

【足柄】

「ちょっ!?そんな顔で見ないで頂戴!!///」

 

【羽黒】

「照れてますね♪姉さん♪」

 

 

号泣する者もいる‥‥

 

 

【ガンビア・ベイ】

「うわーーーん(号泣)」

 

【サラトガ】

「ガンビアさん!?」

 

【ガンビア・ベイ】

「良かったですベイ~~(号泣)」

 

【あきつ丸】

「彼女、今回は積極的にお二人を助けに行こうと

やる気だったであります」

 

【アンドロメダ】

「アハハ‥‥そうなんだ‥‥ありがとね」

 

【防空棲姫】

「キヨシチャアアアーーーン!!(号泣)」

 

【清霜】

「‥‥防空ちゃん‥‥」

 

【防空棲姫】

「キヨシチャン!キヨシチャアアン!!(スリスリ)」

 

【清霜】

「‥防空ちゃん‥‥ありがとう‥くすぐったい♪」

 

【川内】

「‥‥ウフフ♪‥‥(グスン)」

 

【レイオス】

「姫級を骨抜きにする艦隊型駆逐艦なんてどんたけ

よ」

 

【ガトランティス】

「きよしぃぃぃーーー!!!よくぞ無事でええええ

ーーー!!!(号泣)」

 

【清霜】

「‥‥ガト子ちゃん!‥‥」

 

【ガトランティス】

「そなたに何かあったら‥‥余は‥‥余はぁぁぁ」

 

 

清霜はガトランティスの手を握って‥‥

 

 

【清霜】

「‥ガト子ちゃん♪‥‥ありがとね♪‥(ギュ)」

 

【ガトランティス】

「きよし‥‥‥うっ‥‥うううう(ボロボロボロ)

うわあああああーーーーーん(大号泣)」

 

【清霜】

「‥‥ガト子ちゃん‥‥‥」

 

【レイオス】

「白色皇帝を骨抜きにする艦隊型駆逐艦って‥‥

どんだけよ!」

 

【秋雲】

「きよしー、あんたさ何時から猛獣使いになった

訳?」

 

【清霜】

「‥‥‥秋雲姉さん‥‥‥」

 

【秋雲】

「全く本当に‥‥‥あんたって娘はさ‥‥‥本当に

‥本当に‥‥じんばいじだんだがら~~(ウルウル)」

 

【アンドロメダ】

「きよしは本当に人気者だね~~♪」(ポンポン)

 

【清霜】

「‥‥秋雲姉さん!‥‥そんな‥‥」

 

(ポンッ)

誰かが清霜の頭を撫でる‥‥

 

 

【武蔵】

「皆お前達の無事を喜んでいるのだ」

 

【清霜】

「‥‥‥武蔵さん!‥‥」

 

【武蔵】

「清霜、皆がお前に精神的に寄り掛かっている

アンドロメダも含めてな、お前は皆を照らす

太陽の様なものだ、だからもう無茶はするな」

 

【清霜】

「‥‥はい‥‥」

 

 

【石川島 春馬】

『お話し中の所悪いが、そろそろきよしを

収容する算段を考える必要があると思うがね』

 

 

UXー01にいる春馬から通信が入る

 

 

【村雨】

「春馬、そっちに何かあったの?」

 

【石川島 春馬】

『ミノフスキー濃度が濃くなってる、相手が

航空機だと奇襲されるかもしれん!』

 

【トミー・ザワ】

『あそこにいる顔色の悪い連中は何だろうね?』

 

【石川島 春馬】

『バカ!!早く言え!!村雨!敵がそっちに

行ったぞ!!』

 

【村雨】

「だそうよ!みんな気をつけて‥‥」

 

【清霜】

「‥ママ‥‥武蔵さん‥‥あれ‥‥」

 

 

その顔色の悪い連中が襲いかかって来た

『ネ級』のフラッグシップと思われる三体が

迫って来る、重巡三隻だけで突撃とは無謀だが

それでも突っ込んでくる‥‥

こちらはアンドロメダと清霜以外、誰も焦らな

い‥‥

 

 

【武蔵】

「‥‥大丈夫だ」

 

 

『ネ級』三体の前に誰かが立ちはだかった!

そして背中の矢筒から三本の弓を同時に引き出し

同時に構えた、そして同時に三本の矢を射かけた

 

ZUGA!!ZUGA!!ZUGA!!

 

放たれた矢は、艦載機を発艦させる為の物では

無く、先に特殊な成形炸薬弾の弾頭が付けられた

近接射撃用の矢であった

トーチカも一撃で破壊できるそれを喰らっては

『ネ級』も堪らない、爆発のあとには、破壊され

た艤装の燃えかすだけが残った‥‥

 

矢を放った本人は凛としてこちらを振り向く

 

 

【加賀】

「貴女達、無茶をしてくれるわね、頭に来ました

‥‥と言いたい所だけれど、アンドロメダ!」

 

【アンドロメダ】

「ななな!?なんですか加賀さん!?」

 

【加賀】

「貴女‥‥‥良くやったわ」

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥へ?」

 

【加賀】

「その無鉄砲ぶり‥‥やはりジョニーと私が育て

ただけの事はあるわね‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥加賀さん‥‥」

 

【加賀】

「清霜、良く頑張ったわね」

 

【清霜】

「‥加賀さん‥‥ありがとうございます‥‥」

 

 

【加賀】

「さてと、へたれさん、それに皆さん、まだ戦闘

は終わっていません、ある程度敵を一掃しないと

清霜を収容することは出来ないでしょ?」

 

【へたれ提督】

「そうだな‥‥行くか、川内!」

 

【川内】

「‥‥うん‥‥そうだね提督!」

 

【へたれ提督】

「防空と秋雲、とれにメダ子、清霜を頼んだぞ!」

 

【防空棲姫】

「(ゴシゴシ)‥‥ハイ!!」

 

【秋雲】

「(ゴシゴシ)‥了解!!」

 

【川内】

「清霜、待っていて、すぐに片付けるから♪」

 

【清霜】

「‥‥うん‥‥ママ‥‥」

 

 

【足柄】

「さあて♪始めましょうか!!突撃ぃぃーー!!」

 

【サラトガ】

「アターック!!」

 

【ガンビア・ベイ】

「アターーック!!」

 

【フェニックス】

「私のこの手が真っ赤に燃えるぅーー!!貴様ら

倒せと轟き叫ぶぅぅーー!!」

 

【カリスト】

「見つけたよ!!」

 

【ペールギュント】

「ぺールの本気を見るのです!!」

 

【リリー・マルレーン】

「アハハハ!!沈んじまいなぁーー!!」

 

【那珂】

「那珂ちゃんは!可愛いだけじゃないんだから!」

 

【能代】

「テキパキと片付けちゃいましょ!」

 

【夕立】

「‥‥一匹も逃がさないっぽい!」

 

 

珍しく熱いガンビア・ベイがスカイレイダーを

打ち上げ、サラトガが搭載する『エアリーズ』を

発進させる、徹底した一撃離脱の暖降下攻撃を

加えていく‥‥‥

 

 

【加賀】

「赤城さん、しばらくです」

 

【赤城】

「加賀さん、行きましょうか!艦載機発艦!!」

 

【加賀】

「鎧袖一触よ!ここは譲れません!」

 

 

一時的に復活した一航戦の誇りが今炸裂しようと

していた

 

 

【足柄】

「うりゃあああ!!!!」(バキ!!グシャ!!)

 

【フェニックス】

「ヒート!エンド!!」(グバァァーー!!)

 

 

足柄とフェニックスは肉弾戦を展開!敵を殴り!

蹴り!艤装を剥ぎ取っては別の敵に投げつける!

正に阿修羅の如き戦いだ!

 

 

【足柄】

「最近提督と時間が取れなくてムシャクシャして

るのよ!!少しぐらいは抵抗しなさいな!!」

 

 

生半可な反撃では、今の足柄には戦闘のうちにも

入らないらしい‥‥‥

 

砲撃部隊は、速射性の高い砲で構成されていたの

で、次々と砲弾とメガ粒子砲を叩き込む

 

 

【村雨】

「あらあら、まだやるの?い・い・け・ど!!」

 

【ジェフィールド】

「この海域から出ていけ!!!」

 

 

数少ない駆逐艦は魚雷を盛大に使って敵を牽制し

‥‥‥

 

 

【武蔵】

「貴様ら!肉片も残さん!!!」

 

【ガトランティス】

「消し炭に変えてくれるわぁぁーーー!!!!」

 

【シュバリエル】

「主砲!!てーー!!!」

 

 

混乱した敵を戦艦の火力で根こそぎ吹き飛ばす!

 

 

【石川島 春馬】

「接近する敵は俺に任せて、二人は撃ちまくって

くれ」

 

【あきつ丸】

「了解であります!」

 

【羽黒】

「頑張ります!」

 

 

アンチマテリアルライフルの射撃を、あきつ丸と

羽黒に任せて、春馬は接近し過ぎた敵を二丁拳銃

『エボニー&アイボリー・シリアルNO:07』で

迎え撃つ‥‥一方‥‥

 

 

【夕立】

「夕立はムカついてるっぽい!一匹も逃がさない

っぽい!」

(VLS→バタバタバタ!)

【夕立】

「喰らうっぽい!!」

SHUBABABABABABAーー!!

 

どこぞの某可変戦闘機ばりの『VLSポット』から

大量のミサイルが発射された!

ミノフスキー粒子散布下において誘導兵器の効果

はかなりの制約を受ける筈だが、このミサイルに

外れ弾は無い、なぜならこれらのミサイルは全部

夕立本人が目視誘導しているからだ

恐るべきはジョニー隊長の嫁達である‥‥

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【へたれ提督】

「『ロケットパーンチ!!』」(ドシュウウ!!)

 

【ヲ級】

「ヲ!!‥‥グエッ!!」(バキイイーー!!)

 

 

空母『ヲ級』がロケットパンチの直撃を喰らい

体と頭部が分離、ぶっ飛ばされた!

戦闘能力は失われた‥‥

 

 

謎の鎮守府製『三式パーソナル転送システム改』

を使って『マジンガーZ』に変身した経験があ

るへたれ提督、しかしその後、へたれ提督の

身体にある変化が発生した、三つほど‥‥

 

一つ目は、これは後に分かる事だが

へたれ提督(擲弾兵)の心臓部である

『超合金コア』の構成物質が

『超合金ニューZα』に変化していた事だ

これがどれ程の効果を発揮するのかはまだ

分かっていないが‥‥

 

二つ目は、何故か左腕だけが『ロケットパンチ』

になった事だ、その理由は定かではないが

少なくとも「右手では無かった」という事で何故か

川内がものすごくホッとしていた‥‥

 

そして問題の三つ目は‥‥‥

 

 

【ジュラル星人】

「見ろ!奴は飛び道具を失ったぞ!!」

 

【ジュラル星人】

「やるなら今だ!!」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥そう思うかい?」(ジャキッ!!)

 

BAHYUー!!BAHYUー!!

 

【ジュラル星人】

「グエッ‥‥‥馬鹿な‥」(バシャバシャーー)

 

【へたれ提督】

「ケンカを売ってきたのはそっちだ、悪く思うな

よ」

 

 

ZUBAR!! BASHWU!!

BAZU!BAZU!BAZU!BAZU!

 

【ジュラル星人】

「グギャアアアーー‥‥」(バシャバシャバシャ)

 

 

『日本号』と155ミリライフル砲の連続攻撃で

ジュラル星人の水上スキー部隊がたった今

全滅した‥‥

 

へたれ提督の背中にいつの間にか川内が寄り添

っている、お互い背中を合わせる格好だ‥‥

 

 

【川内】

「提督の左腕‥‥『ロケットパンチ』の下に

『サイコガン』が仕込まれてるなんて‥‥

お釈迦様でも気がつかないね♪」

 

【へたれ提督】

「あの謎提さんの発明品にどんな効能があったか

しらんが‥‥まあ感謝しなきゃな」

 

【川内】

「うん♪右手じゃなくて本当に良かった♪❤」

 

【へたれ提督】

「‥‥多くは突っ込むまい‥‥」

 

【川内】

「突っ込むのは指でしょ♪❤」

 

【天龍】

「さっきから何やってるそこーー!!」

 

 

どんな状況でも、世の中がどう変わろうとも

決して変わらないのはドスケベ軽巡の心意気

であった‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

敵はまだ多いが、もはや相手の士気は崩壊

していて、完全に掃討戦の様相を呈していた

‥‥清霜を収容するなら今だ‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「エネルギーが少し回復した‥メダ子、動く

だけなら行けるよ!」

 

【秋雲】

「だったらきよし、行こう‥ん?きよし?」

 

【清霜】

「‥‥ハア‥‥ハア‥‥」

 

【アンドロメダ】

「きよし!?どうしたの!?顔色が‥‥」

 

【清霜】

「ごめん‥‥お腹が‥‥やっぱり痛いや‥」

 

【秋雲】

「何があったの!?」

 

【清霜】 

「爆弾を‥‥落とされた時‥‥破片が‥‥」

 

【アンドロメダ】

「バカ!!何でもっと早く言わないのよ!!」

 

【清霜】

「こんな事になったのは!!‥‥清霜の責任

‥なんだよ‥‥みんなが頑張ってるのに‥‥

清霜だけが‥痛い顔なんて出来ないよ!!」

 

【アンドロメダ】

「あのねー!!そういうのは我慢する所じゃ

ないの!!」

 

【秋雲】

「どど‥‥どうしよう!」

 

【防空棲姫】

「落チ付イテ!傷口ヲミセテ‥‥」

 

【清霜】

「‥‥うっ!‥‥」

 

【防空棲姫】

「小サナ破片ガ背中ニ‥‥急所ハ外レテル」

 

【秋雲】

「抜いた方がいい?」

 

【防空棲姫】

「身体ヲ傷ツケルカモシレナイ‥今ハソノ

ママ‥‥動カナイ様ニ固定ヲ!」

 

【アンドロメダ】

「‥‥オーケー、きよし、少しだけ辛抱

してね‥‥」

 

 

防空棲姫は、無理に破片を抜くと帰って危険と

判断、破片がこれ以上動かない様に清霜を固定

した、アンドロメダと秋雲の二人で担ぎ上げ

UXー01まで搬送する事に‥‥

 

 

【石川島 春馬】

『頭上に敵機!!まだ残ってたのか!!』

 

【UXー01】

『レーダーが効かないのを突かれたわ!!』

 

 

ジュラル特選隊の新型『バトルドーム』が

アンドロメダ達の頭上に迫って来た

清霜を爆撃した機体だ‥‥

この位置からだとUXー01から攻撃は出来な

い、下のアンドロメダ達を巻き込んでしま

う可能性がある‥‥

 

 

【ジュラル特選隊員A】

「小娘どもめ!!今度こそ吹き飛ばしてやる!」

 

【防空棲姫】

「‥‥今度コソ?‥‥」

 

 

防空棲姫には何かが聴こえたらしい、そして

表情が変わる‥‥

 

 

【清霜】

「‥気をつけて‥‥あいつ‥‥爆撃してくる‥

‥包み込む‥‥様に落とすから‥‥逃げられ

ない‥‥」

 

【アンドロメダ】

「あいつが!!」

 

【防空棲姫】

「‥‥ソウ‥‥カ」

 

 

防空棲姫はゆっくり振り向く、その表情は

怒りに満ちていた、瞳は真っ赤に輝き

X型の集光盤も真っ赤に輝きだした‥‥

 

 

【ジュラル特選隊員A】

「何だあいつ、一人で迎え撃つつもりか?

無駄だ地球人め!!爆弾倉開け!!」

 

 

バトルドームのウェポンベイが開き、中か

ら大量の爆弾が姿を覗かせた

 

防空棲姫はサテライトキヤノンに仰角を

かけ、バトルドームに照準する

全身に赤い稲光が走る‥‥

 

 

【防空棲姫】

「きよしチャンヲ‥‥コンナ目ニ‥合ワセタノハ

‥‥‥!!」

 

【ジュラル特選隊員A】

「今だ!爆弾投‥‥」

 

【防空棲姫】

「貴様カアァァァァーーー!!!!」

 

!!BUGYAOWWWWBUBUBUーー‥‥

 

 

天に駆け登る紅蓮のサテライトキヤノン!

 

 

【ジュラル特選隊員A】

「バリヤ展開!そんな攻撃が通用すると‥‥」

 

 

バトルドームの底面にバリヤが展開されるが

紅蓮のサテライトキヤノンはそのバリヤを

『サランラップ』の様に貫いた、そして‥‥

 

【ジュラル特選隊員A】

「!!!馬鹿な!?」

☆BAGOM!!!‥‥‥

 

【ジュラル特選隊員A】

「何故だ!!‥ジュラルの科学力は‥地球より

も500年は進ん‥ギャアアアアアーーー‥‥」

 

!!ZUGAGAGAGAGAーーー‥‥

 

 

ジュラル特選隊が絶対の自信を持って投入した

新型『バトルドーム』は、怒りの防空棲姫の

前に吹き飛んだ‥‥

 

そしてこれが、今回の「銚子沖迎撃戦」の最後の

戦闘となったのである‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【花田少将】

「済まん!完全に出遅れてしまって‥‥」

 

【謎乃提督】

「謝る事はないさ、横須賀の混乱も大変だった

ろうしね、君が残ってくれて帰って助かった

よ」

 

 

一行は既に、横須賀に帰投していた

銚子沖での戦闘中、東京湾一帯は混乱の

るつぼだったが、花田少将や元帥閣下達に

よって秩序を何とか回復した

因みに政府要人や将校、海軍の中堅幹部は

殆ど約に立たなかった

連中は自分達が真っ先に逃げる事を優先した

からだ‥‥

 

 

【花田少将】

「全く情けない話だ!奴らは給料を返納すべ

きだ!!清霜の爪のアカでも飲ませてやりた

いよ!」

 

【謎乃提督】

「全く同感だ、君も大変だったな」

 

【花田少将】

「あの四人に比べればどうってことないさ」

 

【謎乃提督】

「そうやな‥‥」

 

 

二人がいるのは、横須賀の国防軍管轄病院

艦娘や軍の関係者で重傷を負った物達が

治療に入る病院である、清霜も今ここにいた

 

横須賀に帰投後すぐ、清霜は緊急処置を受けた

破片は慎重に取り出され、治療は無事終了

清霜は助かったのである

 

 

病院の待合室には、六本脚鎮守府のメンバー

天龍児童園の子供達、そして海特警の面々が

そこにいた

清霜が目を覚ますまでは待つつもりらしい

 

 

清霜の個室の病室‥‥

清霜は眠っていた‥‥

 

そして清霜の周りには‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

清霜の一番身近な『家族』が、彼女を

見守っていた‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

今回もお付き合い頂きありがとうございます

 

自分の中で、重要なストーリーなので途中で

切り分ける事も出来ず、結局四万字超えに

なってしまいました‥‥トホホ‥‥

 

それでもこの「姉妹誕生」編はまだ書き切れず

この後「完結編」、「番外編」と続く予定でいます

 

自分としましては、ジョニー隊長から

アンドロメダを事実上頂けた事が本当に

ありがたくて、何とかこのストーリーを大切に

組み立てて行きたいと考えていました

 

「メダきよ」コンビが「メダきよ」姉妹になる

過程を皆さんに少しでも楽しんで頂けたら

うれしいです

 

改めてジョニー隊長を始め、提督の皆さんに

感謝です!

 

 

花粉症には負けてるぜぃ!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [出演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎之提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

二等憲兵吸血鬼(国防軍・天憲隊)

R.Nishida提督(ニシダ・メガフロート鎮守府)

花田少将(連邦統合海軍省査察局)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

カルド(リンガ特設連邦鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

木曾(国防軍・天憲隊)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

武蔵(国防軍・天憲隊)

曙(ぼのたん呉鎮守府)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

衣笠(六本脚鎮守府)

サラトガ(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

夕張(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

ヨーツンヘイム(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

レイオス(リンガ特設連邦鎮守府)

矢作(ニシダ・メガフロート鎮守府)

浦風(ぼのたん呉鎮守府)

 

天龍(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

明石(謎の鎮守府)

リリー・マルレーン(謎の鎮守府)

ムサイ(謎の鎮守府)

キング・オブ・ドラゴン(謎の鎮守府)

霧島(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

黒潮(リンガ特設連邦鎮守府)

ツーロン(リンガ特設連邦鎮守府)

夕雲(ニシダ・メガフロート鎮守府)

風雲(ニシダ・メガフロート鎮守府)

長波(ニシダ・メガフロート鎮守府)

 

ゴールDOーX(ジュラル特選隊)

ハイザKIーX6号(ジュラル特選隊)

ジュラル特選隊員A・B

 

三木乃 ジャギ

(元アジアオセアニアブロック海軍)

 

ドルフ・ヴァレンシュタイン

(Lメタル・ヒュッケバイン社 CEO)

 

謎のサタンビートル提督

 

南方棲戦姫(深海棲艦強行派)

空母棲姫(深海棲艦強行派)

装甲空母鬼(深海棲艦強行派)

その他深海棲艦強行派

 

戦艦棲姫R(深海棲艦断絶派)

 

阿武隈(設定無し)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府) 

シュバリエル(謎の鎮守府)

 

石川島 村雨(六本脚鎮守府)

防空棲姫(六本脚鎮守府)

ガトランティス(謎の鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

 

 




本作品は、二次創作でありかつフィクションです
本作品に登場する個人名及び団体名は全て架空の
ものです


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小話集 3―瑞鳳と黒揚羽―(Rー18)

懲りずに小話集です

今回も提督の皆さんの多大なご協力で
成り立っております

因みに「本編はシリアス」「小話集はエロとギャグ」
という住み分けは一切ありません

どちらも変態小説です‥‥


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  《"かわいい"の定義とは?》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【那珂】

「キャハッ♪那珂ちゃん今日も可愛い!」

 

 

毎度お馴染み、ここは謎の鎮守府‥‥‥

 

 

【謎乃提督】

「‥‥いや、自分で可愛いと言い切る那珂も

確かに可愛いと思うぞ」

 

【那珂】

「本当に!?提督、ありがとー♪」

 

 

 

 カサ カサ カサ‥‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥あっ、ゴキブリ」

 

【デウスーラ】

【ガトランティス】

【防空棲姫】

「「「ギャアアアアアーーー!!」」」

 

 

【謎乃提督】

「‥‥可愛いな‥‥」

 

【デスラー艦】

「‥‥可愛いですわ‥‥」

 

【清霜】

「‥うん、可愛い‥‥」

 

【那珂】

「‥‥ぬぐぐぐぅ~~~」

 

【アンドロメダ】

「あ~~、那珂ちゃんが気にする事はないと

思うけどなぁ~」

 

【ジュラル星人 キSEーX7号】

「そうっス!!那珂ちゃんの可愛いさこそ

天下一品ッス!!」

 

【謎乃提督】

「また君か‥‥、最近よう見かけるなぁ‥‥」

 

【那珂】

「応援してくれるのは嬉しいけど‥‥天下一品

って何かラーメンみたい‥‥」

 

 

『かわいい』の定義とは人それぞれ、ただ一つ

分かっている事は‥‥艦娘は全員可愛いという

事!

 

 

【足柄】

「それより!ジュラル星人が何となく入ってこれ

る鎮守府ってどうなのよ!!」

 

【ジュラル魔王】

「気にするな!」

 

【清霜】

「‥‥真っ二つにされちゃうよ?」

 

 

【謎乃提督】

「根本的な事を聞きたい‥‥何故君らが

謎の鎮守府におるんや?」

 

【アンドロメダ】

「‥‥作者の都合かな?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

キュキュキュキューーーンべべべーーーー

 

 『小話集 ー瑞鳳と黒揚羽ー』

               (R-18)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 《続々、夜戦の彼方にドン勝を見た!》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「‥私はジオン艦隊の栄光ある総旗艦‥‥それを

知ってもらいたい‥‥そして皆にチヤホヤされ

たい‥‥それだけだったのにぃぃーー!!」

 

【アルビオン】

「それだけ煩悩があれば充分やないかい!!」

 

【那珂】

「みんな!!爆撃だよ!!建物に隠れて!!」

 

BOMU! BOMU! BOMU!

バリイイイイーーーーン!!!!

 

建物の外で爆弾が炸裂!

爆風と破片が窓ガラスを突き破って飛び込んで

来た!一同は床に伏せて爆撃をやり過ごす‥‥

 

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「いええええええーーーーー!!」

 

【那珂】

「大丈夫だよドラゴンさん、硝煙の匂いも慣れて

くるとオツなモンだよ」

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「アンタはアイドルでしょ!?何時から

戦闘ジャンキーになった訳!?」

 

 

【へたれ提督】

「(イヤフォンマイク‥♪シャカシャカシャカ♪‥‥)」

 

【川内】

「提督?何を聴いてるの?」

 

【へたれ提督】

「『鉄のララバイ』」

 

【川内】

「あっ!アタシにも聴かせてー♪」

 

【へたれ提督】

「おう、いいぞ♪」(イヤフォンマイクの片方を

渡す)

 

【川内】

「♪♪~~」

 

 

【アルビオン】

「‥‥こんな目に合うとるのに、あの二人は

楽しそうやな‥‥」

 

【那珂】

「川内ちゃん達はバカップルたから‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「いやー!頭がスーッとして何か覚醒した様な

気分ですよー♪」

 

【衣笠】

「キャー!?トミー!!頭にガラスが刺さってる

ー!!」

 

 

 

BAGOM!!!!

バリバリィーー!!

 

再び爆弾が炸裂!無謀にも窓際に立っていた

トミー・ザワは吹っ飛ばされた!

 

 

【トミー・ザワ】

「うわぁーー!!助けてくれぇーー!!」

 

【衣笠】

「トミー!!大丈夫!?」

 

【トミー・ザワ】

「‥‥あっ、大丈夫っすよ?」

 

【衣笠】

「‥‥何かムカつく‥‥」

 

 

【アルビオン】

「あっちのバカップルは漫才かい!!」

 

 

 

総旗艦プロデュース

ペールギュントプレゼンツによる

 

《総旗艦チャレンジ!キング・オブ・ドラゴン

のPUBG無人島でドン勝取るまで帰れまテン!》

 

 

これは謎の鎮守府所属のイレギュラー艦娘、

『キング・オブ・ドラゴン』が、自分はかつて

のジオン艦隊の総旗艦でありながら、知名度が

皆無である事に納得出来ず、この状況を何とか

是正したいという想いを抱き、その想いを

かなえる為に仲間達が協力を申し出たところ

から始まった企画だった

 

しかしこの企画には、己の欲望を成就させる為

キング・オブ・ドラゴンの心の隙間に付け込み

それを利用しようとするペールギュントの野望

が秘められていた‥‥

 

その野望とは、オンライン対戦ゲーム『PUBG』

において優勝する(サバイバルゲームであり

最後まで生き残る事で、優勝=ドン勝、となる)

事であり、その為の手駒としてキング・オブ・

ドラゴンや他の仲間を利用しようとしたのであ

 

つまり『PUBG』で優勝=ドン勝を獲得し、それ

を動画配信する事で、己の欲望とキング・オブ

ドラゴンの知名度向上の一挙両得を狙った訳で

ある‥‥

 

しかしペールギュントには思わぬ性癖があった

ゲームがスタートすると人格が豹変し、本来の

目的を忘れて敵味方を見境無く攻撃してしまう

という、何ともはた迷惑な性癖であった

そして味方を全滅させてしまったところで

ゲームプレーヤーの宿敵『羽黒』に狙撃され

敗北‥‥この繰り返しである

 

しかし、『六本脚の狂犬』ペールギュントは

その性癖を省みようとせず、意固地になって

今日もPUBGを続けるのであった‥‥

 

そして今回巻き込まれた哀れな被害者達は

主役のキング・オブ・ドラゴンを始め、那珂、

アルビオン、そして六本脚鎮守府からはペール

ギュントの玩具、へたれ提督・川内夫妻と、

何故か今回巻き込まれたトミー・衣笠カップル

であった

 

既に当初の「キング・オブ・ドラゴンの知名度を

上げる」という目的は、完全に彼方に忘れ去られ

てしまった感があっあ‥‥

 

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「そんなの無いわよヒィッツー!!」

 

【謎乃提督】

『俺はシラン!!』

 

【へたれ提督】

「総旗艦チャレンジ!‥‥か」

 

【川内】

「そういえばさ~提督、以前借りてきたDVDで

『宮内洋のミステリーチャレンジ!』て二人で

観たよね~~♪」

 

 

正確には‥‥

『宮内洋探検隊の超常現象シリーズ』である

俳優宮内洋が冒頭で『ミステリーチャレンジ!』

と叫ぶシーンが秀逸であった‥‥たぶん‥‥

 

 

【へたれ提督】

「おお!俺も今それを思ったぞ!!あれは完全に

DAMASAれたなー!」

 

【川内】

「アタシ達ってさー、何も言わなくてもお互い

考える事が一緒になっちゃうみたいだねー♪❤」

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「あんた達は本っ‥‥当に楽しそうね!!」

 

【那珂】

「川内ちゃん達はバカップルたから‥‥」

 

【へたれ提督・川内】

「「いや~~♪おかげ様で~~♪」」

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「こいつら人の気も知らないで‥‥そもそも

ペールギュントはあんた達の部下でしょ!

あんた達の教育がなってないから!!‥‥」

 

 

【ペールギュント】(M-60)

「グフフ‥‥茶番は終わりなのです!」

 

(べべべべーーーン べべべーーーン!!)

 

 

爆撃でドアが吹き飛んだ玄関から現れたのは

完全武装のペールギュントであった‥‥

 

 

【へたれ提督】

「ペール!何だそのランボーみたいな格好は!?」

 

【川内】

「PUBGにM-60なんてあったっけ?」

 

 

M-60とは、7.62ミリ弾丸を使用するマシンガン

である、PUBGに登場するかは定かではない‥‥

 

 

【アルビオン】

「助けにきてくれたんか?」

 

【ペールギュント】

「あまったれるな‥‥なのです!」(ジャキッ!)

 

【那珂】

「ええ~~!?那珂ちゃん達を撃つ気なの~!?」

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「私の知名度向上はどうなったのよ!?」

 

【ペールギュント】

「知名度上げたきゃ‥‥ペールを倒してドン勝を

取るのです!!」(ジャキッ!)

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「なんじゃそりゃああーーーーー!!!」

 

【衣笠】

「やっぱり!結局はこうなるんじゃない!!」

 

【那珂】

「ゲーム始まったら人格変わっちゃったよ~」

 

【ペールギュント】

「ゲボハハハー!!生き残るのは一人なのです

ーー!!」

 

【アルビオン】

「嫌やーー!!この娘恐いーー!!(泣)」

 

【へたれ提督】

「川内‥‥どうやら俺達もここまでの様だ‥‥」

 

【川内】

「提督‥‥最後にチューしてぇ❤‥‥」

 

(ムチュ~~❤❤)

 

【アルビオン】

「どさくさに紛れて何しとんねん君ら!!?」

 

【那珂】

「川内ちゃん達はバカップルたから‥‥」

 

【アルビオン】

「もう聞き飽きたわぁーー!!」

 

【トミー・ザワ】

「皆さん落ち着いて!ここは私にお任せを!」

 

【衣笠】

「トミー!?大丈夫なの!?」

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「もう嫌な予感しかしないんだけど!!」

 

 

【トミー・ザワ】

「あーペールさん、ここは一つこれでご勘弁を‥」

(吹雪印のふんどし)

 

!ZUGAGAGAGAGAGAGAーー!

(ドサッ!)

 

 

【アルビオン】

「アイツ!あっさり撃たれよったでぇーー!!」

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「あれで買収出来るって何で思ったのーー!?」

 

【衣笠】

「キャアアアーー!!トミーー!!」

 

【トミー・ザワ】

「‥‥あっ、大丈夫っすよ?」(‥‥ムクリッ)

 

【衣笠】

「ムカつくーーー!!!」

 

 

【ペールギュント】

「ゲボハハハーー(笑)どいつもコイツもアホ

なのです!!これでドン勝はペールの物なの

‥‥‥」

 

 

チューーーン ピシッ!

 

まだ辛うじて残っていた窓ガラスに丸いヒビが

発生した直後‥‥

 

 

【ペールギュント】

「‥‥です?‥‥‥」(ドサッ!)

 

 

【那珂】

「‥‥ペールちゃんが撃たれた‥‥」

 

【へたれ提督】

「ロングスナイプ‥‥という事は?」

 

【川内】

「多分‥‥向こうの丘だよ提督‥‥」

 

【アルビオン】

「つまり‥‥この状況は‥‥」

 

 

何故か一同に天の声が聴こえる‥‥

 

 

【羽黒】(Kar98k・8倍スコープ)

「ウフフ♪皆さん‥‥どうします?」

 

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「‥‥今すぐ降参しまーーす」(両手上げる)

 

【一同】

「「「降参しまーーす」」」(両手上げる)

 

 

Kar98kは、7.92ミリ弾を使用するライフル

である、元々命中精度が高い銃で、しかも

名手羽黒が使用するのである、逃げ場など

無かった‥‥

 

 

ペールギュントの、ドン勝への挑戦は

続く‥‥

 

キング・オブ・ドラゴンの、知名度向上への

旅は続く‥‥

 

さあ!暁の地平線にドン勝を刻むのだ!!

 

 

 

【アレキサンドリア】

「もうこれをネタに知名度上げちゃえば

良いんじゃない?」

 

【キング・オブ・ドラゴン】

「お笑い芸人じゃないっつーーの!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  《青葉の深層心理ウォッチ 木曾編》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

国防軍・天憲隊所属にして、二等憲兵吸血鬼の

秘書艦兼嫁艦である重雷装巡洋艦娘、『木曾』

 

彼女はとても強くて優秀である、その能力は

連邦にも一目置かれていて、戦意高揚の為の

プロパガンダに使われる程である(本人の意志と

は全く無関係に)

それは今回、連邦が彼女を‥‥

 

         ・・・・・

  『世界が認める四大水雷艦』

 

 

の一人として認定した事でもうなづけた‥‥

 

 

【木曾】

「四大水雷艦だって?要らないねそんな称号!」

 

 

『京浜国際ジャーナル』の情報誌に掲載された

記事を見て木曾は毒づく

 

軍のお偉方や中堅将校、政府の役人に反発を

持っている‥‥と言うよりぶっちゃけ大嫌いな

木曾としては、「何を勝手な事を!!」といった

感じであろう‥‥

 

記事にはこうも書かれていた‥‥

『その可能性とのびしろは天井知らず!!

 実力は正に怪物級!!(怪物の木曾)』

 

 

 

【天葉】

「‥あんたこういうの嫌いそうよねぇー」

 

【木曾】

「そうなんだよ、全く良い迷惑だよ!」

 

【しゃんば】

「この『京浜国際ジャーナル』の女性記者、

『神無月 ミザリィ』て人、最近よく見ます

よねぇー」

 

【木曾】

「へぇー、そうなのか?」

 

【青葉】

「これは青葉達も負けてられませんねー♪」

 

【木曾】

「あっそ、まあ頑張れよ‥‥‥」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【木曾】

「って言うか!お前等が何でここ(横須賀)に

いるんだよ!?」

 

【青葉】

「どーもー♪青葉でーす♪と言う訳で今回は

横須賀に来てます~~♪」

 

【木曾】

「何が(‥と言う訳)だ!!」

 

‥‥‥‥‥‥

【天葉】

「‥‥悪乗りと興味本位と悪戯心だけで他人の

深層心理をえぐり出すこのコーナー‥」(ボソリ)

‥‥‥‥‥‥

 

【木曾】

「‥‥ん?何だって?」

 

【しゃんば】

「そして今回の目的はこちらの木曾さんでーす♪」

 

【木曾】

「何だよ俺に用かよ!‥俺に新聞のネタになる事

なんて何も無いぜ」

 

【天葉】

「貴女はそこに立っていてくれれば良いのだよ!

『怪物の木曾』さん」

 

【木曾】

「その呼び名は止めろ!『四大水雷艦』だの、

『怪物の木曾』だの、勝手な通称を付けられて

ただでさえ迷惑してんだよ!」

 

 

いずれも記事に書かれている木曾に付けられた

通称である‥‥

因みに連邦が指定した、『四大水雷艦』と呼ば

れる艦娘達と、その通称は以下の通り‥‥

 

 

・神通(海特警・B級エージェント鎮守府所属)

 通称:『最強の神通』

 

・北上(ニシダ・メガフロート鎮守府所属)

 通称:『天才の北上』

 

・木曾(国防軍・天憲隊所属)

 通称:『怪物の木曾』

 

・川内(リンガ特設連邦鎮守府所属)

 通称:『変態の川内』

 

 

 

【青葉】

「木曾さんと言えば、一見男勝りでありながら

その実は、ご主人の吸血鬼さんを立てる女子力

も豊富な方です、彼女の心の奥底で考えてる事

も気になりますねぇ~、では早速‥‥」(サッ)

 

【木曾】

「‥‥おいちょっと待て!何だそのタブレット

は?」

 

【しゃんば】

「怪しい物じゃ無いです、お気になさらずに♪」

 

【木曾】

「お前等の怪しくないが、一番怪しいんだ!

説明しろ!!」

 

【天葉】

「つくづく私達『青葉』って信用ないのね‥‥」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「どうした木曾ちゃん!?アホ葉三人集に変な事

されたかーー!?」(ダーー!)

 

【しゃんば】

「アホ葉って‥‥‥」

 

【青葉】

「出ましたー!嫁のピンチに駆け付ける夫の鏡

2号!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「誰が2号だ!!」

 

【木曾】

「誰がピンチだ!!」

 

【天葉】

「落ち着いて二人とも、これはね‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「なにぃー!?木曾ちゃんの心の深層心理を

覗き見するだとぉぉーー!?」

 

【天葉】

「‥‥まだ何も言ってないんだけど‥‥」

 

【木曾】

「俺の心の深層心理だぁ!?別に覗かれて困る

事なんかねぇけどよ、そいつは良い趣味とは

言えねぇなぁーー!!」

 

【青葉】

「まぁまぁ、落ち着いて~~(^-^;」

 

【木曾】

「それとな‥‥お前!!」(ビシッ!)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「えっ?俺の事?」

 

【木曾】

「俺は前々からお前に言っておきたい事があった

んだ!だいたいお前はなぁー!‥‥」

 

【青葉】

「‥‥今だ!!」<ピッ!>

 

 

 

 

『‥‥抱いて❤‥‥』

 

 

 

 

【青葉】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【しゃんば】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【天葉】

「‥‥‥これはまた‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「何て書いてあったんだ?」

 

 

【木曾】

「メシを食べた後はテーブルが汚いし、もう少し

きれいに食べる様に心がけてだなぁーー!‥‥」

 

 

【青葉】

「‥‥‥これです‥‥」<ピッ!>

 

 

 

 

  『‥‥抱いて❤‥‥』

 

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【木曾】

「靴下は逆さに履くし、シャワーを浴びても

体を拭かないし!小学生かっつーの!それから

‥‥」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」<ピッピッピッ!>

 

 

 

  『抱いて❤』

  『抱いて❤』

  『抱いて~~いて~~♪❤』

 

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

(鼻血ブシュウウウウーーー!!!)

 

【木曾】

「あと何でもかんでも喰うのは‥‥てわぁー!?」

 

【しゃんば】

「吸血鬼が流血鬼になったーー!!」

 

【木曾】

「‥‥俺‥‥何か言い過ぎたか?‥‥」

 

【天葉】

「貴女は何も間違ってないわ、多分‥‥」

 

 

【青葉】

「‥青葉‥‥またしても見ちゃいました‥‥」

 

【天葉】

「良い感じになってきたわね♪次行きましょ♪」

 

【しゃんば】

「天葉さん、悪い顔してますよ♪」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

(ドクドク‥‥)

 

【木曾】

「おい!待て!!これを何とかしてくれー!!」

 

 

青葉三人集の暴走は止まらない‥‥

次なる犠牲者は誰か?

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「木曾ちゃん‥おで、しあわせ~♪」(ポタポタ)

 

【木曾】

「‥分かったから‥‥鼻血をふけ‥」(フキフキ)

 

(このあとメチャクチャ夜戦した‥‥)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《ジャービス8時の時報》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

大阪で療養中のリンガ特設連邦鎮守府指揮官

クロード提督を見舞う為に、へたれ一家は街道を

西に走行していた

 

へたれ提督が所有する、『カワサキ』の大型バイク

『ヴァルカンS』に、二人乗りのサイドカーを装着

し、タンデムシートも含めて四人で乗車、鼻歌を

歌いながらの走行である‥‥

 

 

ドルルルルルルルーーーーーー

 

 

【へたれ提督】(ライダー)

「♪今日は吉原、堀の内~~♪」

 

【川内】(タンデム)

「♪中洲、すすきの、ニューヨーク~~♪」

 

【清霜】(サイドカー)

「♪つ~よきを助けっ♪」

 

【アンドロメダ】(サイドカー)

「♪よ~わきを憎むっ‥‥てそれ最悪じゃん!!」

 

あはははは~~♪

 

 

こんな懐かしい歌を歌いながら、一家は大阪に

向かう‥‥

 

それとは無関係に大阪では、和装のクロード提督

が瑞鶴の入れた緑茶で一息入れていた

時刻はもうすぐ8時である‥‥

 

 

【瑞鶴】

「クロード兄、お茶のお味はどう?」

 

【クロード提督】

「ありがとう、凄く美味いよ、金剛の入れる紅茶

と双璧だな、俺の中では」

 

【瑞鶴】

「///‥んもう!おだてても何も出ないよ!///」

 

 

自分の体調はそっちのけで、艦娘達の為に日夜

奮闘するクロード提督、せめて大阪の実家に

いる間は体を休めてほしい‥‥そう考えると

この穏やかな時間は瑞鶴にとっても大切な時間で

あった‥‥

 

 

【瑞鶴】

「‥クロード兄、こんな穏やかな時間もいいよね

♪」

 

【クロード提督】

「そうだな、金剛や翔鶴達にもすごさせてやりた

いな」

 

【清霜】

「大丈夫、きっと出来るよクロードさん♪」

 

【クロード提督】

「おっ、そうか?ありがとな清霜♪」

 

【アンドロメダ】

「大きなお屋敷だよね~、畳の上ってのも良い

よね~♪」

 

【瑞鶴】

「フフッ♪そうね♪」

 

【へたれ提督】

「(ボリッ)この煎餅美味いな!」

 

【川内】

「提督、ごま粒がほっぺに着いてるよ♪」

 

【瑞鶴】

「もう少し行儀よく食べたら?」

 

【クロード提督】

「ハハハ、ゆっくり食べてくれれば良いさ♪」

 

【清霜】

「今日はポカポカ陽気で気持ちいいよね~」

 

【クロード提督】

「こんな時間も悪くない」

 

【瑞鶴】

「悪くないよね♪」

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ん?

 

 

【クロード提督・瑞鶴】

「「‥‥おやぁ~~?」」

 

 

【瑞鶴】

「て言うか!かわうちー!!何でアンタ達がここ

にいるのよー!?」

 

【川内】

「気付くの遅いよ瑞鶴?」

 

【瑞鶴】

「爆撃されたい訳!!?」

 

【へたれ提督】

「まあ落ち着け、悪気があってやった事じゃない」

 

【瑞鶴】

「そっちが言う事じゃ無いでしょーが!!」

 

【アンドロメダ】

「いや~、メダ子もこういう登場はどうかと思っ

たんだよね~‥‥」

 

【クロード提督】

「‥‥一体これは何事か?」

 

【清霜】

「クロード提督、お身体はいかがですか?今日は

私たち家族でお見舞いに来ました♪」

 

【クロード提督】

「わざわざ見舞いに来てくれたのか?」

 

【清霜】

「ハイ!それからこれお土産です!」

 

【クロード提督】

「‥‥石松‥‥餃子?」

 

【川内】

「うちの鎮守府近所の特産品なの♪ギャベツの

キャキシャキ食感とジューシーさが格別よ♪」

 

【へたれ提督】

「クロード提督とリンガ鎮守府には何かとお世話

になってるからな、連邦の駐留守備隊の件も

そうだし、GNドライブを頂いたり建造までさせて

もらったり‥‥だからせめてこんな時は、見舞い

には行かないと‥‥と思ってね」

 

【クロード提督】

「そんな気を使わんでも‥‥」

 

【川内】

「アタシ達が出来る事なんてこれくらいだから‥‥」

 

【瑞鶴】

「うう~~、これじゃ怒るに怒れないじゃない‥‥」

 

【清霜】

「歌でも歌おうか?」

 

【アンドロメダ】

「そこまではやり過ぎ、クロ兄は療養中だからね」

 

 

突然の来訪者に少し考え込むクロード提督‥‥

 

 

【クロード提督】

「‥‥なあ君ら、ゆっくりする時間はあるか?」

 

【へたれ提督】

「‥‥ああ、少しくらいなら」

 

【クロード提督】

「じゃあ決まりだ!昼飯でも食っていってくれ!

せっかく餃子もあることだし、久しぶりに料理人

としての腕を振るうか!」

 

【瑞鶴】

「クロード兄、休んでなくていいの?」

 

【クロード提督】

「なあ瑞鶴、いくら療養中だからって何も身体を

動かさないんじゃそれこそ身体が鈍っちまう、

これも気分転換ってことでやらせてくれ♪」

 

【瑞鶴】

「クロ兄がそれでいいなら‥‥」

 

【クロード提督】

「ありがとな、流石は俺の瑞鶴だ♪」(ナデナデ)

 

【瑞鶴】

「///‥んもう!‥///」

 

【クロード提督】

「それと君ら」

 

【川内】

「何?」

 

【クロード提督】

「来てくれてありがとな♪」

 

【アンドロメダ】

「へへ~♪どういたしまして~♪」

 

【瑞鶴】

「ところであんた達、どこから入ったのよ?」

 

【清霜】

「天井から」

 

【瑞鶴】

「‥‥はあ!?」

 

【クロード提督】

「‥‥ウワハハハ!相変わらず君らを見てると

楽しいな!俺も元気を分けてもらえた気分だ

よ、まあテレビでも見てゆっくりくつろぐと

いい」(ピッ)

 

 

備付けのテレビのスイッチを入れるクロード提督

、すると‥‥

 

 

ーーーーーー

 

【ジャービス】

『Eight Okurokku♪ ラッキージャービスが

8時の時報をお知らせするわ♪』

 

ーーーーーー

 

 

【へたれ提督】

「‥‥あれってぼのたん君ところのジャービス

じゃないか?」

 

【クロード提督】

「‥‥確かに言われてみれば‥‥」

 

 

因みに『提督』という生き者は、同じ型の艦娘

であってもそれぞれの個体を判別出来るのである

それが出来ない提督はモグリだ!

 

 

ーーーーーー

 

 

【ジャービス】

『‥‥今、8時ジャストデース♪』

 

 

この直後、安っぽいピアノの伴奏が聴こえて

きた‥‥

 

♪チョチョンチョチョチョンチョ♪

♪チョチョンチョ チョッチョー♪

♪チョッッチョーチョチョンチョッチョチョ♪

 

【金剛・比叡】

『はあーちじ丁度のぉーー!!』

 

【ジャービス】

『ギャアアアーーー!!』

 

【金剛・比叡】

『あーずさ2号でぇぇーー!!』

 

【ジャービス】

『ヒエエエーーー!!』

 

ーーーーーー

 

 

【クロード提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【瑞鶴】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ーーーーーー

 

【比叡】

『私は!私は!私は!私は!私は!私は!私は!

私はーーーーーー!!』

 

【金剛】

『ヘーイ♪テートクー❤お元気デスかー?

元気になって戻って来るの待ってマース!❤』

 

【ジャービス】

『ヘルプミーー!!』

 

 

ーーーーーー

 

 

【清霜】

「‥あれって『狩人』の物まねしてる(つもりの)

『ぼんち○さむ』と『西川の○お』じゃないの?」

 

【アンドロメダ】

「‥‥何できよしが『ひょ○きん族』ネタなんか

知ってるのよ?」

 

【川内】

「あれを『ひょ○きん族』ネタって気付く宇宙戦艦

も中々だと思うけどね」

 

【瑞鶴】

「ななな‥‥」

 

 

【クロード提督】

「‥‥何を考えてるんだ、あいつらは‥‥」

 

【へたれ提督】

「でも、とびきりの良い娘達だ‥‥だろ?」

 

【クロード提督】

「‥‥確かにな♪」

 

 

大混乱の8時の時報とは裏腹に、クロード提督

の心は、今日の陽気の様にどこか朗らかだった

‥‥‥

 

 

 

【球磨】

「‥『吉原堀の内』『中洲』『すすきの』‥‥

変わった歌詞だクマー?」

 

【能代】

「‥‥何て言ったらいいか‥‥」

 

【多摩】

「『金津園』はどこに行ったニャ?」

 

【能代】

「わー!!わー!!わー!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   《全部アタシの中に‥‥》(R-18)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

謎乃提督を始め、多くのホビーファンが通い詰め

るホビーショップ『ホビー白色』の店長、須小田

氏‥‥

彼が今回、自身で制作したプラモデルを店頭に

飾るというので、謎乃提督は、足柄と羽黒を連れ

て来店していた

制作したのはヘリコプターのプラモデル、それも

35分の1という、航空機のプラモデルとしては

かなりのスケールであった‥‥

 

 

【謎乃提督】

「『SH-3シーキング』とは、また渋いチョイス

だねぇー」

 

【須小田店長】

「機体のボトムが船底型で良い味出してるだろ?」

 

【足柄】

「男の人っていつまでも子供よねぇー」

 

【羽黒】

「でも素敵だと思います」

 

 

彼女達も謎の鎮守府の一員、こういう話題は決し

て嫌いではなかった

 

 

【足柄】

「これは何て機体なの?」

 

【謎乃提督】

「SHー3 シーキング、昔海軍で主に使われていた

対潜哨戒、捜索救難、輸送任務など、影で海軍

を支えた名機や」

 

【羽黒】

「へえー、海軍で‥‥」

 

【足柄】

「私達が艦船の時代には無かったわね」

 

【須小田】

「登場した(初飛行)のは西暦1959年、アメリカ

の『シコルスキー・エアクラフト』社が

造ったんだよ」

 

【羽黒】

シコる好きー?

 

 

 

【謎乃提督】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【須小田店長】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

【羽黒】

「‥‥ハッ!!私!!今何を!?///」

 

【謎乃提督】

「‥‥無意識の発言やったか‥‥」

 

【足柄】

「‥‥羽黒?あんた、たまってるんじゃない?」

 

【羽黒】

「///ひやぁぁーー!!///」

 

 

どこか哀れみの目で足柄に見られた羽黒は、顔を

真っ赤にして恥ずかしがった

しかし、羽黒の無意識発言はまだ続く‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

数日後、羽黒は神風をともなって六本脚鎮守府に

来ていた、資材の備蓄確認や近況報告による情報

交換の為である

 

現在、羽黒はへたれ提督と執務室で情報交換を

行っている、神風は別室で六本脚の駆逐艦娘達と

話が弾んでいた

 

ここで羽黒は、前から聞きたかった事を質問する

事にした‥‥

 

 

【へたれ提督】

「『六本脚』の由来?」

 

【羽黒】

「ええ、名前に数字を入れるのも珍しいと思いま

して、もし宜しければ‥‥」

 

【へたれ提督】

「構わないさ、実はね『六本脚』という名前自体

は謎提さんが命名してくれたんだよ」

 

【羽黒】

「えっ!?そうなんですか?」

 

【へたれ提督】

「俺達が改めて鎮守府を立ち上げる時に、この

鎮守府に対する俺の想いを謎提さんが聞いて

くれてね、その俺の想いを謎提さんが命名した

のが『六本脚』という名前さ」

 

【羽黒】

「‥‥へたれさんの想いって何ですか?」

 

【へたれ提督】

「先ず六という数字だけど、これは六本脚鎮守

府を正式に立ち上げた時の初期メンバーの人数

から来ている、つまり川内、ユークス、天龍、

ペール、サラ子、そして花田少将(当時大佐)

の査察部から移籍した、あきつ丸の六人だ」

 

【羽黒】

「その皆さんから始まりだったんですね」

 

【へたれ提督】

「それから間もなくだったなぁ、謎提さんに

誘われて海特警に加入したのは‥‥」

 

【羽黒】

「(司令官さん‥‥(謎提さんの事))

それで、脚の方は?」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥羽黒ちゃん、見ての通り、俺は正真正銘の

『へたれ』だ‥‥」

 

【羽黒】

「えっ?‥そっ、そんな‥‥」

 

【へたれ提督】

「俺があの時立っていられたのは、彼女達がいて

くれたからだ!この六人の誰が欠けても、俺は

立っている事は出来なかっただろう‥‥」

 

【羽黒】

「‥‥皆さんを信頼されているんですね」

 

【へたれ提督】

「‥‥川内がいなければ、俺は息を吸う事も

出来ない‥‥」

 

【羽黒】

「‥‥へたれさん‥‥」

 

【へたれ提督】

「しかしだ!羽黒ちゃん!!」(ズイ!)

 

【羽黒】

「はいい!?」

 

【へたれ提督】

「川内が俺の側にいてくれたら、俺に恐いもの

は無い!!あいつらがいてくれたら、俺は

空だって飛べるんだぜ!♪‥‥まあ気持ちは

ね♪」

 

【羽黒】

「そっ‥‥そうなんですか‥‥ハハ」

 

【へたれ提督】

「俺にとってあの娘達はかけがえのない黄金の

脚だ、あの娘達がいるから俺は立っていられる

‥‥その気持ちは決して忘れたくないんだ!」

 

【羽黒】

「‥‥そんな想いが‥‥」

 

【へたれ提督】

「初期メンバーだけじゃない、ここに居る娘達

やこれから来るかもしれない娘達、それに

羽黒ちゃんみたいに、俺達を助けてくれる

全ての娘達に感謝の気持ちを忘れない様に‥‥

そして受けた恩には報いなきゃならない!

俺にとっての『六本脚』はそういう意味だよ」

 

 

【羽黒】

「(何て熱い想いなんだろ‥‥司令官さんの

周りにいる人達はみんな熱くて‥‥暖かい)」

 

【羽黒】

「(それに引きかえ私は何て‥‥破廉恥な想像

を!!‥‥)」

 

 

 

【羽黒】

「‥‥あっ、あの‥‥ごめんなさ~い!!」

 

【へたれ提督】

「うん!?どうした羽黒ちゃん!?」

 

【羽黒】

「私は‥‥羽黒は‥‥六という数字でとんでも

ない想像をしてしまいましたー!!」

 

【へたれ提督】

「‥‥そうなの?いや、それは別に良いけど‥」

 

【羽黒】

「へたれさんが川内さんで『シコる』一日の

回数だと思ってーー!!」

 

【へたれ提督】

「ブフウウウウーーー!!!?」

 

 

どうやら『ホビー白色』での一件から羽黒の

頭の中に『シコる』という単語(?)が

こびり着いているらしい‥‥

 

 

【羽黒】

「‥‥あっ、今のは別に言わなくても‥‥

また無意識に言っちゃった‥‥」

 

【羽黒】

「///ぴゃああああーーー!!!///」

 

【へたれ提督】

「‥‥あっ、そうなのね‥‥まあ何て言うか

‥‥どうかお気になさらず‥‥」

 

 

その時!天井から何かが降ってきた!

 

ズドォォォォォーーーン!!

 

【へたれ提督・羽黒】

「「うわお!!!?」」

               ∬∬

シュウウウウウウーーー‥‥‥⊂∬∬⊃

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【羽黒】

「川内さん!?(流石は忍者!天井から‥‥)」

 

【川内】

「‥‥提督‥‥どういう事?‥‥」

 

【へたれ提督】

「ハテ?ボキには心当たりが‥‥」

 

【川内】

「‥‥今の話は‥‥どういう事?‥‥」

 

【へたれ提督】

「話?‥‥いやだから、俺はお前達に感謝の

気持ちを忘れずに‥‥」

 

【川内】

「そっちの話じゃなーーい!!!!」

 

【へたれ提督】

「ハイ!何の話でござんしょー!?」

 

 

【川内】

「1日に6回も一人でシコるって

どういう事よぉぉぉーー!!!」

 

 

【へたれ提督】

「なんじゃとてーー!!?」

 

【川内】

「うっ‥うえっ‥‥アタシという者かありながら

‥‥(泣)」

 

【羽黒】

「(これは‥‥どっちに怒ってるんだろ?‥‥

自分をオカズにされた事に?それともオカズの

自分にまで嫉妬?‥‥川内さんの場合は後者の

可能性も‥‥いやいや!そんな事言ってる場合

じゃ!!)」

 

【羽黒】

「待ってください!川内さん!!今のは私の勝手な

想像で‥‥」

 

【川内】

「‥‥ゴメンね羽黒さん、しばらく提督と二人きり

にしてくれる?」

 

【羽黒】

「‥‥わっ‥分かりました‥神風ちゃんの様子を

見に行ってますね‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥すまんな(わー!一人にしないでー!!)」

 

 

(バタンッ)

 

羽黒が執務室から退出し、へたれ提督と川内だけ

が残された‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥なあ川内、先ずは変な誤解を解いておきたい

んだが‥‥」

 

【川内】

「‥‥提督‥‥ゴメンね‥‥(泣)」

 

【へたれ提督】

「‥‥ん?何故謝るんだ?」

 

【川内】

「提督がそんなに溜まってたなんて‥‥アタシ

知らなくて‥‥秘書艦なのに‥‥嫁なのに‥‥

ゴメンね‥‥」(ギュウッ❤)

 

【へたれ提督】

「あ‥‥あのな川内、何も謝る必要なんか無い

と思うぞ!?第一俺はシコ‥‥」

 

【川内】

「ねえ!提督!!出して!!」

 

【へたれ提督】

「へえ!?‥何を?」

 

【川内】

「そんなに溜まってるなら‥‥アタシの中に‥‥

全部出してぇー❤」

 

【へたれ提督】

「‥‥おい‥‥」

 

【川内】

「提督の精子が‥‥外に出されるなんて‥‥

もったいないよぉ~~❤」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

「(こんな事言われたら‥‥我慢出来る訳ない

だろーが!!)」

 

 

へたれ提督にもはや逃げ場は無い‥‥

こうなればやる事は一つだ‥‥

 

 

【川内】

「‥‥提督‥‥夜戦‥‥して❤」

 

(クイッ)

 

【川内】

「‥‥うん❤‥‥」

 

 

へたれ提督は川内の顎を下から掴むと、そっと

自分の顔に向ける、そして‥‥

 

 

【川内】

「‥‥ていと‥‥んぐっ❤‥‥‥んふっ❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥うむっ‥‥」

 

【川内】

「‥‥うっ‥‥んんん❤」

 

 

二人は唇を合わせた、そして直ぐに舌と舌が

絡み合う、へたれ提督の舌が例によって川内の舌

を締め上げる‥‥

 

(ギュウウウウウーー!)

 

【川内】

「‥‥うっ!‥‥んむむむむむーー!❤❤」

 

 

川内は先ずこれで‥‥落ちる‥‥

 

 

【川内】

「ぷはぁ!‥はっ‥はっ‥‥ふわぁ❤」(トロ~ン)

 

 

川内は全身の力が抜けて、へたれ提督にしな垂れ

かかる、へたれ提督はそんな川内を「お姫様抱っこ」

にして仮眠用のベッドに連れていく‥‥

 

(ギシッ)

 

二人はベッドに腰掛けた

 

 

【へたれ提督】

「‥‥このまま‥‥するぞ?‥‥」

 

【川内】

「‥‥うん❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥むっ‥‥」

 

【川内】

「‥‥うぐっ❤‥‥」

 

 

再び唇と舌を絡め会う二人、へたれ提督は川内を

抱き寄せると、そのまま優しく後ろに倒す‥‥

 

 

【川内】

「‥プフッ‥‥ハァ❤‥‥ハァ❤‥‥エヘヘ♪

提督のエッチ❤‥‥もう手が‥‥アタシの‥‥

‥パンツの中に❤‥‥‥」

 

(クチュッ)

 

【川内】

「‥‥あっ❤‥」(ビクンッ)

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

【神風】

「あっ、羽黒さん、用事はお済みですか?」

 

【羽黒】

「‥‥ええ、まあ一応は‥‥」

 

【神風】

「私は駆逐艦の皆さん以外にも、こちらの二人

とお話させて頂きました」

 

【ペールギュント】

「神風ちゃんはツンデレなのか、フツデレなのか

話し合っていたのです」

 

【神風】

「私はデレじゃありません!」

 

【UXー01】

「謎の鎮守府って全員謎提さんにデレでしょ?

否定は無理があると思うなー」

 

【神風】

「いえ!ですから‥‥」

 

 

【羽黒】

「(この二人も初期メンバーなのよね、へたれ

さんから絶対の信頼を得ている‥‥)」

 

【UXー01】

「羽黒さん、司令官はどうしてるの?秘書艦が

そっちに行ったと思うけど?」

 

【羽黒】

「えーっと‥‥それは‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

(クチュ、クチュ、クチュ、クチュ、プヒュ)

【川内】

「‥あっ❤‥ダメ‥‥イッちゃう❤‥‥あっ❤」

 

【へたれ提督】

「‥‥まだ掻き混ぜ始めたばかりだぞ?‥‥」

 

【川内】

「‥だって‥‥気持ちいい❤‥‥あっあっ❤‥」

 

(グチュ、グチュ、グチュ、グチュ)

 

【川内】

「てい‥と‥く❤‥‥手を‥‥とめ‥‥て❤」

 

【へたれ提督】

「‥‥どうして?」

 

【川内】

「‥本当に‥‥あっ❤‥‥いっ‥‥イクッ!❤」

 

【へたれ提督】

「‥‥その手は何処にある?‥‥」

 

【川内】

「はっ❤‥‥あっ❤‥‥ぱ‥パンツの‥‥中❤」

 

【へたれ提督】

「じゃあ‥‥指は?」

 

【川内】

「‥あっ!❤‥‥あっ‥‥あそ‥こ❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「あそこじゃ分からん!‥‥お仕置きだー!」

 

(ジャブ!ジャブ!ジャブ!ジャブ!ジャブ!)

 

【川内】

「あ!‥アーー!❤イクイクイクーー!❤」

 

(ジャブ!ジャブ!ブシュウウウーー!)

 

【川内】

「あぐっ!!‥‥あっ❤‥‥あっ❤‥」(ピクッ、ビクンッ)

 

 

激しい指の動きに抗えず、川内はパンツの中で

潮を吹き上げて達した‥‥

 

(グジュ、グジュ、グジュ)

 

【へたれ提督】

「ふうっ‥‥パンツもアソコもびしょ濡れだな

‥‥で?、指は何処だって?」

 

【川内】

「‥ハァ❤ハァ❤ハァ❤‥‥あしょこ❤‥‥

‥‥オマ○コ♪❤‥‥‥」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

何かの大荷物を前にして、サラトガとあきつ丸が

作業をしているところに、羽黒と神風が通りかか

った

 

 

【羽黒】

「サラ子さん、こんにちは♪」

 

【サラトガ】

「どうも羽黒さん、神風ちゃん、ご苦労様です♪」

 

【あきつ丸】

「お疲れ様であります」

 

【羽黒】

「あきつ丸さんも、どうも♪」

 

【神風】

「この郵便物の山は何ですか?」

 

【あきつ丸】

「ファンレターやら贈呈品やらであります」

 

【神風】

「ファンレター?」

 

【サラトガ】

「ほら、横須賀での合同観艦式の後、デウスーラ

さんにファンの人が着いたでしょ?

実はメダ子ちゃんにもファンが着いたらしくて

‥‥」

 

【神風】

「ああ、それでこんなに‥‥」

 

【あきつ丸】

「爆発物や不審物の可能性もあるので、ラビ明石

殿特製の特殊スキャナーで開封前に調べるので

あります」

 

【羽黒】

「人気が出過ぎるのも大変ですね‥‥」

 

【羽黒】

「(この二人も初期メンバーだったのよね、流石

そつのない仕事ぶり‥‥)」

 

 

【サラトガ】

「ところで、提督との情報交換は済みましたか?」

 

【羽黒】

「えっ?‥まあそれは一応‥‥」

 

【あきつ丸】

「秘書艦殿が、演習結果を整理して提督殿の元に

向かった筈でありますが、会わなかったであり

ますか?」

 

【羽黒】

「あー、何と言いますか~」

 

【神風】

「?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

(カポッ、カポッ、カポッ)

【川内】

「‥‥んぐっ❤‥‥んぐっ❤‥‥」

 

(ジュルルル~~、パッ、カポッ、カポッ)

 

【へたれ提督】

「‥うっ!‥‥ぐうっ‥‥気持ち‥‥良い‥」

 

 

肉棒だけは一丁前のへたれ提督の巨肉棒を

しゃぶってくわえて離さない川内‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥せん‥‥だい‥‥俺‥‥もう‥‥」

 

【川内】

「‥‥うん?❤‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥出る‥‥」

 

【川内】

「‥‥出しても良いよ♪❤‥‥全部お口で‥‥

受け止めて‥‥あげりゅ♪❤‥‥んぐっ❤‥」

 

(カポカポカポカポカポカポカポカポ)

 

【へたれ提督】

「‥うっ!‥うっ!‥でっでるぅ~~!!」

 

【川内】

「‥‥むぐう!!‥‥」

(ドビュルルルルル~~~!ビュッビュッ!)

 

【川内】

「‥うっ‥‥んんん~~❤」(ゴクッ ゴクッ ゴクッ)

 

 

【へたれ提督】

「全部‥‥お前に‥‥吸い取られちまう‥‥」

 

【川内】

「‥エヘヘ♪❤‥提督の精子‥‥オイチイ♪❤」

(ペロリ❤)

 

【へたれ提督】

「‥‥うぐっ!!(舐められた!)」(ビクン!)

 

【川内】

「‥今‥‥ヒクついたでしょ♪❤‥‥提督ってば

カワイイ~♪❤」

 

【へたれ提督】

「うぐぐ、恥ずかしすぎる‥‥」

 

【川内】

「そんな事いって~~♪‥さっきより大きく硬く

なってるよ♪❤‥‥‥しゅごい❤」(ペロリ❤)

 

【へたれ提督】

「‥‥‥入れるぞ!」

 

【川内】

「‥‥うん♪❤‥‥‥入れて❤‥‥」

 

 

(‥‥ギシッ‥‥)

【川内】

「‥‥ウフッ♪❤‥‥」

 

 

へたれ提督は身体を起こすと、川内を仰向けに

ベッドに倒す、そして‥‥

 

(‥グイッ‥)

 

【川内】

「‥エヘヘ♪❤‥パンツずらされ‥‥‥うっ!」

 

(‥ズブッ‥‥ズブブッ‥‥)

 

【川内】

「‥あっ!❤‥‥‥入っ‥‥ああっ❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥奥まで‥‥挿すぞ!」

(ズブゥ!!)

 

【川内】

「‥‥あぐうっ!!❤」(ピィィィーン!)

 

 

奥まで挿入された一撃で川内は、本日4回目

の‥‥『アクメがきた』に達した‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【あきづき】

「皆さん、演習お疲れ様でした♪」

 

【藤波】

「うん!今日は悪くなかったよね、へへ♪」

 

【アマルテア】

「はい♪貴重な経験を積めて‥‥良かったです♪」

 

【アンドロメダ】

「やっぱ動くとお腹減るよねぇ~~」

 

【天龍】

「川内の奴、戻って来るのおせーなー、演習結果

の報告はちゃんと持って行ったんだろうな?

どこかで寄り道でもしてんじゃねーか?」

 

【アンドロメダ】

「川内は提督のところに行ったんだよ、寄り道

なんてする訳ないじゃん?」

 

【清霜】

「ママならパパのところに一直線に行く筈だよ、

戻って来ないとしたらそれはパコ‥(ムギュ)」

 

【アンドロメダ】

「おーっときよし~、そこから先はアウト!」

 

 

【神風】

「‥‥パコ?」

 

【羽黒】

「みっ、皆さんこんにちはー(^-^;」

 

【天龍】

「おう、羽黒じゃんか、ご苦労さん」

 

【清霜】

「神風ちゃんもこんにちは」

 

【神風】

「どうも、お邪魔してます♪、ところでパコ‥‥」

 

【羽黒】

「あー!あー!今日はいい天気ですねぇ♪」

 

【あきづき】

「‥‥曇りですが?」

 

【アンドロメダ】

「えー!日焼けはお肌の天敵だからねー、そういう

意味で曇りも良い天気な訳よ!ハハハ‥‥」

 

【あきづき】

「そういう事ですか、ならばこの『あきづき』が

日焼けからも艦隊をお守りします!」

 

【藤波】

「‥‥どうやって?」

 

【天龍】

「護衛艦は真面目だなぁー、ところで川内の奴

見なかったか?提督に報告に行った筈なんだが」

 

【羽黒】

「‥‥川内さんなら執務室です、私のせいで

へたれさんとの間に色々誤解が生じたようで‥」

 

【アマルテア】

「‥‥何かお二人の間にトラブルでも!?」

 

【天龍】

「そんな事、天地がひっくり返ってもある訳ねぇ

だろ?」

 

 

【羽黒】

「(天龍さんも初期メンバーの一人、お互いの

信頼感は流石に高いですね‥‥)」

 

 

【清霜】

「大丈夫だよ、羽黒さん♪」

 

【羽黒】

「‥‥きよしちゃん?」

 

【清霜】

「パパとママなら今頃‥‥」

 

【アンドロメダ】

「きよしーー!!タイムーー!!」

 

 

 

【清霜】

「『パコパコ夜戦』の真っ最中だよ♪」

ーーーーーーーーー

【那珂】

「どっかーーーーん!!」

 

【那智】

「いきなりどうした那珂!?」

 

【那珂】

「‥‥那珂ちゃん何故か急に叫びたくなって‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

(パンッ!パンッ!パンッ!ズブッ!ズブッ!)

 

【川内】

「‥イクッ!❤‥イクッ!❤‥‥あーーー!❤」

 

(プシュウウウウーー!)

 

【へたれ提督】

「‥‥くうぅー!!‥‥絞まるぅ‥‥」

 

【川内】

「‥‥あっ❤‥‥かはっ!❤‥‥」(ピク ピク)

 

【へたれ提督】

「‥フゥー‥‥またイッたのか?‥‥」

 

【川内】

「‥‥ふにゃあ~❤❤」

 

【へたれ提督】

「‥何て顔してんだよ‥‥全く‥‥可愛いなぁ」

(ナデナデ)

 

【川内】

「‥エヘヘ♪❤‥ていとくらーいひゅきぃー♪❤」

(ギュウッ❤)

 

【へたれ提督】

「‥‥俺も‥‥イキそうだ‥‥」

 

【川内】

「‥‥いいよ❤‥‥一緒にイこう?❤‥‥」

 

(グイッ!)

 

【川内】

「ぴゃあ!?」

 

 

へたれ提督は川内の腰を両手で掴んで引き上げ

腰高位の体位になる、こうなると川内の視界に

互いの接合部が見えてくる‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥入ってるところが‥‥見えるか?」

 

【川内】

「ハァ‥ハァ‥‥うん❤‥‥わかる❤‥‥

‥‥入ってるの‥‥みえりゅ❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥突きまくるぞ!!フィニッシュだ!!」

 

(パンッ! パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!)

 

【川内】

「‥あっ!❤‥アッアッ❤‥気持ち‥‥いい❤‥」

 

(ズブッ!ズブッ!ズブッ!ズブッ!ズブッ!)

 

【川内】

「‥こっ‥これしゅきぃぃ❤‥‥アーーー!奥まで

届いてりゅうぅぅぅ~~~❤❤❤」

 

 

履いたままのパンツはずらされ、びしょ濡れになり

用をなさない、腰を持ち上げられた川内は自分で

動く事が出来ず、一方的にへたれ提督に突きまくら

れる‥‥

 

川内はこれが大好きであった‥‥少々Mなところも

ある様だ‥‥

 

 

【川内】

「‥‥もっ‥もう‥‥らめぇ❤‥‥イクッ❤‥

‥イクッ❤‥‥イクッ❤‥‥」

 

(ズンッ!ズンッ!ズンッ!ズンッ!)

 

【へたれ提督】

「‥‥俺も‥‥限界だ‥‥受け止めてくれぇ‥‥」

 

【川内】

「‥‥提督‥‥出して❤‥‥中に❤‥‥(涙)」

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥」

 

【川内】

「‥提督の‥‥せーし❤‥‥全部‥‥アタシの‥

‥アタシの中だけに!‥‥出してぇぇー❤」

 

【へたれ提督】

「‥‥当たり前だぁぁーーー!!」

 

(ズパン!ズパン!ズパン!ズパン!ズパン!)

 

【川内】

「アッ!!❤‥‥アーーーーー!!❤❤❤」

 

【へたれ提督】

「‥川内‥‥愛してる!‥‥」

 

【川内】

「‥提督!‥大好き!❤‥‥だいしゅきぃぃーー

ーー!!!❤❤❤」

 

【へたれ提督】

「しぇんだいぃぃぃーーー!!!!!!」

 

【川内】

「ていとくぅぅぅぅーーー!!!❤❤❤」

 

(バゴ!バゴ!バゴ!バゴ!バゴ!バゴ!)

 

【へたれ提督】

「ぐおおおぉぉぉぉーーー!!!」

 

【川内】

「アーーー!!❤イクイクイク❤イッぐぅぅ~~❤❤」

 

(ドビュルッ!!!)

 

【へたれ提督】

「うぐっ!!!」

【川内】

「あぐっ!!❤」

 

(ビュルルルルルル~~~!!)(ドクッ!ドクッ!)

 

 

【川内】

「‥あっ❤‥‥」(ビクンッ ビクンッ)

 

(ビュー! ビュー!)

 

【川内】

「‥ハァッ❤‥‥ハァッ❤‥‥オマ○コに‥‥

‥あっらかひ‥‥せーし❤‥‥いっぱい❤‥

ビュービュー‥‥入ってくりゅ❤‥‥‥」

(ピクッ ピクッ)

 

 

淫乱軽巡の子宮を、濃厚な白濁液が駆け巡る

この感触だけで川内はまた達した‥‥

 

 

【川内】

「‥‥ハァッ❤‥‥ハァッ❤‥‥いっぱい‥

‥中出し‥‥されちゃった❤‥‥提督の‥‥

せーしで‥‥子宮‥‥犯されちゃった❤‥‥

‥‥嬉しい❤‥‥(涙ツー‥‥)」

 

【へたれ提督】

「‥絞り‥‥取って‥‥くれ‥‥」

 

【川内】

「‥良いよ♪❤‥提督の‥全部‥ぜーんぶ♪❤

‥‥アタシが搾り取って‥‥あげりゃ♪❤」

 

(ギュウッ❤)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【神風】

「羽黒さん‥‥何か疲れてません?」

 

【羽黒】

「‥正直ヘトヘトなの、帰ってやすみましょう」

 

 

【羽黒】

「(私の無意識の一言がキッカケで、何か別の

意味で大変な1日になっちゃったけど‥‥

素敵なお話も聞く事が出来たし‥‥まあ良い

1日だったかな♪)」

 

 

【天龍】

「気をつけて帰れよ、二人とも」

 

【清霜・アンドロメダ】

「「まったねーー♪」」

 

【神風】

「ありがとうございます、またよろしくお願い

します!」

 

 

【羽黒】

「(帰ったら姉さん達に、皆に話そっと♪

へたれさん、川内さん、お幸せに♪

司令官さん♪‥‥帰ったら‥‥いーーっぱい

犯してくださいね♪❤」

 

【神風】

「羽黒さん‥‥途中から言葉に出てますよ?」

 

【羽黒】

「///ぴゃああああーーーΣ(ll゚艸゚ll)///」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【須小田店長】

「どうだい?中々の出来だろう?」

 

【沢辺螺】

「今回は頑張ったものね♪」

 

 

自分の造ったプラモデルが、思わぬ所で思わぬ

夜戦を誘発したとは知る由もない須小田店長と

子供をあやす様に微笑む妻の沢辺螺‥‥

 

どちらの夫婦にも幸あらん事を!

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【天龍】

「戻って来るのが遅いと思ったら!‥‥結局は

こういう事かおめーら!!」

 

【へたれ提督】

「‥‥面目ない‥‥」

 

【川内】

「エヘヘ~♪❤ごめーん♪❤」

 

【サラトガ】

「川内さんは、めげない人ですねぇ」

 

【あきづき】

(‥‥ドサッ!)

 

【藤波】

「‥‥あっ、倒れた‥‥」

 

【UXー01】

「もう!シーツがザーメンと愛液でグショグショ

じゃない!!貸して!私が洗濯してあげるわ!」

 

【ペールギュント】

「‥‥そういう問題ではないのです‥‥」

 

【アマルテア】

「あわわわ‥‥‥」

 

【アンドロメダ】

「目のやり場に困るしぃ~~!」

 

【あきつ丸】

「お二人とも、そろそろ合体を解除されては?

戦艦のお二人が目のやり場に困っているで

あります」

 

【へたれ提督】

「‥確かにこのままじゃ‥‥そろそろ‥‥」

 

【川内】

「やーだ!もう少し!‥ねぇー提督ぅー♪❤」

(ガシッ、脚ロック)

 

【へたれ提督】

「おっ‥‥おいおい!‥‥」

 

【川内】

「エヘヘ~♪提督の精子はぁー❤‥‥ぜーんぶ

‥‥アタシの中に出してねー♪❤約束よ♪❤」

 

【天龍】

「そんな事、大勢の前で堂々と言うなぁーー!!

このドスケベ忍者がぁーー!!」

 

【ペールギュント】

「‥‥また輸送機から蹴り落とすのです!」

 

【サラトガ】

「それは止めて差し上げて‥‥」

 

【藤波】

「‥‥これ、あんたとしてはどうなのよ?」

 

【清霜】

「パパとママは、やっぱりこうでなくちゃ!♪」

 

【UXー01】

「理解のある娘さんで良かったわね司令官♪」

 

【へたれ提督】

「‥‥理解の方向性が問題だ‥‥」

 

【川内】

「ありがとね♪❤清霜♪」

 

(ガチャ)

 

【防空棲姫】

「アノ~‥‥執務室カラ大キナ声ガ‥‥ッテ!!

ヒエエエエエーーー!!∑(゚□゚;)」

 

【アンドロメダ】

「‥‥そりゃ驚くよねぇ~~」

 

【秋雲】

「こりゃ最高のネタだねぇ~♪では早速スケッチ

を‥‥」(カキカキ)

 

【へたれ提督】

「わぁーー!!止めてくれぇーー!!」

 

【藤波・清霜】

「「何で秋雲姉さんがここに!?」」

 

【川内】

「エヘヘ~~♪❤‥提督だ~い好きぃ~♪❤」

(ギュウッ❤)

 

 

【あきつ丸】

「今日も鎮守府は平和でありますなー」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《瑞鳳と黒揚羽》(R-18)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【飛龍】

「ねえ、蒼龍?また大きくなったんじゃない?」

 

【蒼龍】

「飛龍だって中々のもんだよ♪」

 

【江風】

「海風姉さんも結構あるよな♪」

 

【海風】

「///止めてよ江風!恥ずかしいわ!///」

 

【江風】

「それにひきかえアタシと山風姉さんはなぁ~」

 

【山風】

「‥‥何のこと?」

 

 

因みに、白露型駆逐艦娘であるこの三人娘‥‥

海風が七番艦、山風が八番艦、江風が九番艦

である

 

 

【飛龍】

「大丈夫よ江風♪、海風もそうだけど、あんた

も山風もまだまだ成長途中だしね♪」

 

【蒼龍】

「そういう事、成長するまで先の事は分からな

いけど、慌てる事はないわよ」

 

【江風】

「へへへ♪そうだよな、大きくなるまでは

分かんないもんな~♪」

 

【山風】

「‥‥何の話をしているの?」

 

【海風】

「あの~、みんな、あれ‥‥」

 

【江風】

「うん?」

   

 

【瑞鳳】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【江風】

「ゲェ!」

 

【山風】

「‥‥ママ?どうしたの?」

 

【飛龍】

「‥‥あー、瑞鳳!気にする事ないよ!

艦娘の価値は胸部装甲の豊かさで決まる訳じゃ

無いからさぁー♪」

 

【瑞鳳】

「そういう哀れみの言い方はやめてぇー!!」

 

 

 

ここは某ショッピングモール‥‥

花田少将とその艦娘達、『花田一家』は

お揃いで買い物に来ていた

 

 

【花田少将】

「‥‥仕方ないとはいえ、女の買い物は時間が

かかる‥‥」

 

 

彼の嫁と娘達は現在、下着販売コーナーの

試着室にいる、彼女達だって年がら年中さらしを

巻いている訳ではない、時にはオシャレもしたい

だろう、したがって花田少将は販売コーナー

の外で待たされている状態であった

 

連邦の将官である花田少将は多忙だ、こうして

家族でショッピングなど中々時間が取れない

だろう、だから今日は娘達にとことん連れ回さ

れる事を覚悟しなければなるまい‥‥

 

 

【瑞鳳】

「はぁ~~」

 

 

新しい下着や洋服を購入してウキウキの

飛龍達とは裏腹に、瑞鳳はため息をつくので

あった

 

 

【花田少将】

「うん?瑞鳳どうした?」

 

【瑞鳳】

「‥‥えっ?‥‥いえ!何でもないです!

(こんな事恥ずかしくて言える訳ない!)」

 

【花田少将】

「?」

 

 

 

何故か‥その光景を見ている『謎の』人物が

そこにいた‥‥

 

 

【謎のサタンビートル風船配り】

「瑞鳳よー、小生は胸部装甲の大きさなんて

気にする必要はないと思うんだがなー‥‥

でもこればっかりは本人の気持ち次第やから

なぁ‥‥」

 

【通りがかりの子供A】

「‥‥これ何のキャラクターだろう?」

 

【通りすがりの子供B】

「風船ちょーだい♪」

 

【謎のサタンビートル風船配り】

「おーし!いい子達には二本あげちゃおう!」

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

結局花田一家が帰宅したのは夜になってからで

あった、一家の帰りを少将の義姉、『大和』と

『武蔵』(共に査察局所属)が出迎えた

 

 

【江風】

「たっだいま~~♪」

 

【花田少将】

「姉さん達、遅くなってすまん」

 

【蒼龍】

「留守番ありがとうね♪」

 

【大和】

「みんなお帰りなさい♪楽しんで来れたみたいね」

 

【飛龍】

「おかげさまでね♪」

 

【海風】

「とっても楽しかったです♪」

 

【武蔵】

「そうか、それは何よりだ」

 

【山風】

「‥‥ZZZZ‥‥」

 

【大和】

「あらまあ♪山風はもう夢の中ね♪」

 

【花田少将】

「遊園地や水族館にも行ったんだよ、

一番はしゃいでたんじゃないかな?」

 

 

山風は花田少将の背中で眠っていた‥‥

 

 

【江風】

「ちぇ~、良いなぁ、アタシも寝たふりすれば

良かったよ」

 

【飛龍】

「あんたは元気過ぎて直ぐにばれるわよ♪」

 

【大和】

「さあみんな、お風呂に入って(入渠ではない)

ゆっくり休みましょう」

 

 

【瑞鳳】

「‥‥ふう‥‥」

 

【武蔵】

「どうした瑞鳳?悩み事か?」

 

【瑞鳳】

「‥ううん、少し疲れただけ‥‥」

 

【花田少将】

「(瑞鳳のやつ‥‥何か気にしてるのか?‥)」

 

 

 

この光景を窓からこっそり覗く『謎の』人影が

‥‥‥

 

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「まだ元気がない様だ‥‥やはりここは小生が

少将と瑞鳳の為に一肌脱ぐとするか‥‥」

 

 

この神出鬼没な人物は一体何者なのか‥‥

彼は携帯を取り出し連絡を取る‥‥

 

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「‥‥羽黒か?俺だ、ラビ明石に手配した

例のものを持って花田少将の家に来てくれ

‥‥‥ああ例の件だ、だから変装も忘れず

にな‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

花田一家、それぞれに分かれて就寝につく

 

娘達三人は相部屋、花田少将と嫁艦達は

それぞれの個室で休む事になっていた

 

自室に入った瑞鳳は、パジャマに着替えると

ベッドに寝転がり考え込む‥‥

 

 

【瑞鳳】

「‥‥‥‥‥」

 

 

考える事は、どうしても昼間の試着室での

事ばかりであった、豊満な胸部装甲を誇る

蒼龍と飛龍、駆逐艦にしては中々に豊かな

海風、まだ将来どうなるか分からない

江風と山風‥‥

 

どうしても周りと比べてしまう自分‥‥

 

瑞鳳はひとり、自分の胸を両手で触ってみる

‥‥‥

 

 

【瑞鳳】

「‥‥今更気にしても仕方ない事なのよね‥‥

少将が私を選んでくれたのだって、私自身を

愛してくれたから‥‥それは分かってる‥‥

分かってはいるけど‥‥」

 

 

自分が気にしすぎなのは分かっていても

『胸部装甲(胸=バスト)』という要素だけ

で、瑞鳳は自信を失いそうになっていた‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

(ピロピロピロピロピロピロ~~♪)

【?】✨

「‥‥何かお悩みの様ですね?」✨✨

 

【瑞鳳】

「‥‥えっ!?‥誰!?」

 

 

いつの間にそこにいたのか?

瑞鳳の部屋に何者かが現れた!

 

 

【エンジェルハグロ】✨

「‥‥私は愛に悩む女性を救う為に現れた‥

愛の伝道師こと

『魔法重巡姫士妖精、エンジェルハグロ』

と申します♪」✨

 

 

【瑞鳳】

「‥‥貴女‥‥謎の鎮守府の羽黒さんです

よね?」

 

【エンジェルハグロ】✨

「わっ!‥私はそのような者ではありません!!

」✨

 

【瑞鳳】

「いやいや!世界広しといえど、そんな格好して

そんな台詞を言える羽黒さんなんて、貴女しか

いないでしょ!?」

 

【エンジェルハグロ】✨

「ですから!私は司令官さんとは何の関係も!‥

‥‥‥あっ‥‥」✨

 

【瑞鳳】

「‥司令官さんって言っちゃったよこの人‥‥」

 

 

この光景を物陰から見ている『謎の』‥‥

 

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「(羽黒のやつ‥‥バレバレや、妖精としての

 威厳も何も無いしなぁ‥‥)」

 

 

 

【瑞鳳】

「全くもう!!あの『パンずら軽巡』といい!

『コスプレ暴力重巡』といい!

海特警の人達ってどうなってるんですか!?」

 

【エンジェルハグロ】✨

「ごごっ‥‥ごめんなさ~い(泣)」✨

 

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「‥‥こらアカン‥‥」

 

 

【瑞鳳】

「わざわざ来て泣かないでください!!全く‥

‥それでご用件は何ですか?はぐ‥‥いえ

『変ジェルハグロ』さん?」

 

【エンジェルハグロ】✨

「『エンジェル』です!!‥‥まあそれは良い

として‥‥瑞鳳さんのお悩みを解決する手助け

になればと思いまして‥‥」✨

 

【瑞鳳】

「私の悩みを‥‥まさか聴いてたんですか!?」

 

【エンジェルハグロ】✨

「単刀直入に申し上げます、貴女は御自身の‥‥

‥少なくとも殿方が貴女に感じる魅力に、貴女

御自身が気付いていません!」✨

 

【瑞鳳】

「わっ!‥‥私の魅力‥‥ですか!?」

 

【エンジェルハグロ】✨

「そして、それを有効に生かし切れていない

事も‥‥」✨

 

【瑞鳳】

「‥‥生かし切れていない‥‥そんな物がまだ

私にあるんですか!?」

 

 

先程とはちがい、瑞鳳の目は『藁をもすがる』

様な目になっていた‥‥

 

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「よし!その調子や!」

 

 

【エンジェルハグロ】✨

「瑞鳳さん、今更言うことではありませんが

貴女は花田少将に愛されています、飛龍さんや

蒼龍さん、三人の娘さん達と同様にです

しかし花田少将も殿方の一人、女性の特定の

ポイントに魅力を感じるのは当然の事、それは

御理解頂けますね?」✨

 

【瑞鳳】

「‥‥ええ、私も子供じゃありませんから‥‥」

 

【エンジェルハグロ】✨

「それは性格であったり、ちょっとした仕種で

あったり、身体の一部の特徴であったり‥‥

女性によってもそれを見る殿方によっても様々

です

そして瑞鳳さん、それは貴女にも備わっています

私はそれを最大限に引き出す手助けをしようと

いう訳です♪」✨

 

【瑞鳳】

「私の魅力ポイントって?‥‥それがあったと

して、引き出すってどうやって?」

 

【エンジェルハグロ】✨

「貴女にこれを進呈します、どうぞ着けてみて

ください♪」✨

 

 

エンジェルハグロの艤装肩部から大きな

アームが伸び、瑞鳳の前にある物を差し出した

 

 

【瑞鳳】

「‥‥そのアームは何ですか?」

 

【エンジェルハグロ】✨

「隠し腕です、瑞鳳さんにはこれを♪」✨

 

(バードスの杖)

 

【エンジェルハグロ】✨

「‥‥間違えました、これを」✨

 

 

もはや正体を隠すことを完全に放棄した羽黒‥‥

もとい!エンジェルハグロは、小さな包み袋を

瑞鳳に渡した、瑞鳳はそれを開けて中の物を

取り出してみる‥‥‥

 

それは黒と紫の布製の品物であった、紫色の本体

の正面に黒い蝶の刺繍が縫い付けられていた

それは前回『羽黒の秘密兵器』と呼ばれた

夜戦アイテムの改良版であった

 

 

【瑞鳳】

「‥‥‥これって‥‥」

 

【エンジェルハグロ】✨

「新生!愛の夜戦装備、『黒揚羽』です♪」✨

 

【瑞鳳】

「『穴あきパンツ』でしょ!?これ!!」

 

【エンジェルハグロ】✨

「はい♪ある人物からは『邪道』と言われました

が、効果はバッチリです♪」✨

 

【瑞鳳】

「『邪道』か『外道』か知りませんが!これを

私にどうしろと!?」

 

【エンジェルハグロ】✨

「‥‥プロレスラーみたいな言い方ですね‥‥

勿論、瑞鳳さんがこれを履くんですよ♪」✨

 

【瑞鳳】

「言うと思ったー!!こんなエッチな下着なんか

私に履ける訳ないでしょー!///」

 

 

【エンジェルハグロ】✨

「‥‥‥瑞鳳さん!」(ズイッ!)✨

 

【瑞鳳】

「ひゃい!?」

 

 

ズオオオオオオオオオーーー!!!

 

エンジェルハグロの目付きと表情が一変し

額に何かの紋章が浮かび上がった、すると‥‥

 

その紋章『淫紋』から紫の妖艶なオーラが

エンジェルハグロを包み込むとそこに立って

いたのは‥‥

 

(シュウウウウ~~~‥‥‥)

 

【エンジェルハグロ(悪)】

「‥‥我が名はご主人様からの愛の快楽に

完全敗北し、悪落ちした‥‥

 

『淫魔重巡姫士妖精エンジェルハグロ(悪)』

 

貴女に真の愛を伝授せし者‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥‥あうあうあう!!‥‥」

 

 

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「‥‥誰がそこまでやれと言いました!」

 

【山風】

「‥‥ん~~?‥おじさんだぁれ~?」

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「‥‥アカン(寝ぼけて起きてきたか‥‥)」

 

 

 

【エンジェルハグロ(悪)】

「瑞鳳さん、これをただの『穴あきパンツ』だと

思われたら大間違いですよ!」

 

【瑞鳳】

「そっ!そんな事より羽黒さんの方がおかしい

でしょ!?」

 

【エンジェルハグロ(悪)】

「これには特殊な加工が施されています、この

『黒揚羽』が必ずや貴女の隠された魅力を引き

出してくれます!騙されたと思って一度試して

みられては?」

 

【瑞鳳】

「‥‥私の隠された魅力って‥‥?」

 

【エンジェルハグロ(悪)】

「その魅力は『黒揚羽』によって更に強調され

ます、その時花田少将に聞かれるといいでしょ

う♪」

 

【瑞鳳】

「少将本人から!?///はっ恥ずかしい///‥

‥フシダラな女とか思われるんじゃ‥‥」

 

【エンジェルハグロ(悪)】

「瑞鳳さんの努力を花田少将は認めてくれますよ

それとも、花田少将は瑞鳳さんの努力を受け入れ

られない甲斐性無しとでも?」

 

【瑞鳳】

「そんな事ありません!!」

 

【エンジェルハグロ(悪)】

「ならば!迷う事はありません!今夜決行しま

しょう!」

 

【瑞鳳】

「今夜!?夜ばいですか!?」

 

 

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「やあお嬢さん、小生は君の夢の中に出てくる

夢の住人『サタンビートルのおじさん』だよ~」

 

【山風】

「‥‥夢の中のひと?‥‥」

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「その通り、お嬢さんは今夢を見るんだよ~♪」

 

【山風】

「‥‥そっか‥‥夢か‥‥」

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「さあ、ベッドに戻ってゆっくりお休み」

 

【山風】

「‥うん‥‥お休みなさ~~い‥‥ムニャムニャ」

(テケテケ‥‥)

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「素直な娘だな‥‥それにしても羽黒のやつ‥‥

結構大胆にやったなぁ」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【花田少将】

「‥‥ウッ‥‥うむむ‥‥」

 

 

自室のベッドで眠っていた花田少将は、自身の

股間のムズムズ感にうなされ目を覚ました

 

 

【花田少将】

「‥‥何だこの感覚‥‥うほぉ!?」

 

(コプッ コプッ コプッ コプッ)

 

【花田少将】

「‥‥この‥‥まとわり付く感覚は‥‥気持ち

‥‥気持ちいい‥‥」

 

(カパカパカパカパカパカパカパカパ)

 

シーツの中で何かが、自分の『息子』にまとわり

付いてくる‥‥それが余りにも‥‥気持ち良すぎ

て‥‥‥

 

 

【花田少将】

「ダメだ!‥‥出る!‥‥」

 

(ギュウッ!)

 

【花田少将】

「ぐおっ!?(‥‥握られた!)」

 

【瑞鳳】

「‥‥駄目ですよ!❤‥‥まだ出しちゃ❤‥‥」

 

【花田少将】

「‥‥その声は!‥‥瑞鳳!?」

 

 

花田少将は驚いてシーツを飛ばす‥‥

確かにそこには瑞鳳がいた、そそり立った

少将の『息子』を強く握る瑞鳳は、普段とは

明らかに様子が違っていた‥‥

 

 

【瑞鳳】

「‥‥大きいれしゅ♪❤‥‥凄いれしゅ♪❤‥

‥提督‥‥瑞鳳の女を‥‥見てくらしゃい❤‥」

 

【花田少将】

「‥‥瑞鳳‥‥お前は?‥‥」

 

 

そこに居たのは、花田少将が知っている瑞鳳では

なかった‥‥いや彼の嫁、瑞鳳には違いないが

普段とはまるで別人の様子だった、あるいは

花田少将も知らない瑞鳳の別の一面なのか‥‥

 

瞳はがかり完全にイッていた‥‥‥

髪の毛を振り乱し、身体に着けているのはあの

『黒揚羽』のみ‥‥‥

 

 

【瑞鳳】

「‥‥少将‥‥愛してますぅ~~❤❤」

(ズブッ!!)

 

【花田少将】

「ぐはぁー!!」

 

【瑞鳳】

「うっ!‥‥あっ❤‥‥おおきい❤‥‥」

 

 

瑞鳳は花田少将の上から騎乗すると、肉棒を自ら

挿入した‥‥

 

 

【瑞鳳】

「‥‥しゅごい❤‥‥気持ち‥‥いい❤‥‥」

 

(ブチュッ ブチュッ ブチュッ ブチュッ)

 

自分から腰を動かし始める瑞鳳‥‥『黒揚羽』の

開口部から挿入された肉棒が出し入れされる‥‥

 

(ギシッ ギシッ ギシッ)

 

【瑞鳳】

「‥はっ❤‥‥あっ❤‥‥エッチでしょ♪❤‥‥

この下着‥‥履いたら‥おかしくなっちゃった❤

‥‥」

 

【花田少将】

「‥うっ!‥‥おおっ‥‥それはどういう?‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥‥提督ぅ❤‥‥瑞鳳のぉ~❤‥‥女をぉ‥‥

いっぱい‥‥見てくらひゃい~~!❤❤」

 

(ズンッ!ズンッ!ズンッ!ズンッ!ズンッ!)

 

【花田少将】

「‥ぐっ!‥‥おっ!‥‥がっ!‥‥」

 

 

こんないやらしい乗りとは無縁的な瑞鳳が

ここまで女をさらけ出して乱れる様になった

のには訳がある‥‥

 

前述の通り、穴空きパンツ『黒揚羽』は

謎の鎮守府所属の羽黒が考案し、それを六本脚

鎮守府所属のドック艦娘、『ラビ明石』こと

ラビアンローズが制作・具現化した夜戦アイテム

であった、そしてその制作にあたってある物が

使用された

 

それは謎の鎮守府の提督にして海特警指揮官

謎乃提督ヒィッツ氏の身体から出る触手、そこから

分泌される液体であった

この液体は媚薬効果のある応急修復剤としての効果

があり、これを塗料に混ぜて布や糸を染め上げ、

それらを張り合わせ縫い合わせして完成したのが

改良版羽黒の秘密兵器『黒揚羽』であった

 

この『黒揚羽』は羽黒の依頼でラビ明石が制作した

た物であり、必要数が確保出来たところで分泌液と

特殊塗料は全部回収されている、これは謎の鎮守府

の資産であると同時に素人が手を出すと危険な物質

でもあるからだ(毒性ではなく中毒性の方と思われ

る)

 

いずれにせよ『黒揚羽』の特殊塗料による媚薬効果

は健在であり、瑞鳳は花田少将への愛情と性欲の

淫魔に取り込まれてしまったのである!

 

 

ーーーーーー

 

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「羽黒も中々無茶をするなぁー」

 

【エンジェルハグロ】

「ウフフ♪❤司令官さんもお二人の事が気になって

ましたよね♪これで瑞鳳さんは御自身の魅力に

気付かれる筈です♪」

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「‥‥頑張れよ、花田君‥‥」

 

 

ーーーーーー

 

 

【花田少将】

「‥‥もう‥‥頑張れない‥‥でっ出るぅ~~!!」

 

(ドビュル!!ビュルルル~~~❤)

 

【瑞鳳】

「びゃああ~~❤❤❤」(ビクン! ビクン!)

 

(ビビュッ! ピュッ! ピュッ!)

 

【瑞鳳】

「‥‥ふひゃあ~~❤‥‥あちゅいの❤‥‥下から

‥‥‥入ってきたぁぉ~~♪❤❤‥‥」

 

【花田少将】

「‥‥うっ‥‥くうっ‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥‥ハァッ❤‥ハァッ❤‥‥少将?❤‥‥

気持ち‥‥良かったですかぁ~~♪❤」

 

【花田少将】

「‥‥ああ‥‥吸われてしまった‥‥‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥少将?‥‥私に‥‥女の魅力は‥‥

ありますか?❤‥‥」

 

【花田少将】

「お前は‥最高の女だよ‥‥嫁としても俺にとって

は勿体ないくらいの‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥‥私の‥‥躯(身体)は‥‥どうですか?❤」

 

【花田少将】

「‥‥からだ?‥‥」

 

【瑞鳳】

「私‥‥飛龍や蒼龍や海風みたいに大きくないし

‥‥山風や江風みたいに、これから大きくなる

可能性も‥‥」

 

【花田少将】

「何を悩んでいたのかは‥‥何となく分かった‥

‥‥なあ瑞鳳?‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥‥はい?‥‥」

 

(ガバァー!)

 

【瑞鳳】

「‥‥へ?‥‥少将!?」

 

 

花田少将は上半身を起こし、瑞鳳と対面状態になる

 

 

【花田少将】

「瑞鳳‥‥俺も男だ!お前みたいな良い女を目の前

にして欲情がそそられない訳がない!!」

 

【瑞鳳】

「///ひゃああ~!?‥私が‥‥良い女!?///」

 

【花田少将】

「お前は自分の身体の『魅力』を知りたがっていた

な?‥じゃあ教えてやる!‥‥それはこれだ!!」

 

(ぐわしっ!!)

 

【瑞鳳】

「はうっ!!?❤」

 

 

花田少将は瑞鳳の『お尻の肉』をわしづかみに

して引き寄せる、インサートされたままの肉棒が

更に奥に食い込んだ‥‥

 

 

【瑞鳳】

「‥‥あっ❤‥‥さっきより‥‥奥にぃ~❤‥‥」

 

【花田少将】

「‥『へたれ』さんと俺は好みが似てる所があって

な、軽空母と軽巡はお尻の形が小ぶりで整った形

をしてる事が多いんだ、そして鍛えられているから

とても良い形を維持している、かと言って筋肉質

という訳でもなく、軟らかい弾力性も兼ね備えて

いて‥‥触っていてとても気持ち良いんだ‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥‥そうだったんですか?‥‥」

 

【花田少将】

「下品な男と言われても構わん!!瑞鳳!!

お前が好きだ!!お前の『お尻』は最高だ!!」

 

【瑞鳳】

「‥少将!!‥‥それ程まで私の『お尻』を!!」

 

【花田少将】

「おまけにこの下着‥‥瑞鳳の魅力を更に引き立て

ている!お前にそこまでしてもらって俺は幸せな

男だ!!」

 

【瑞鳳】

「少将!!‥‥‥あああ‥‥‥」(ギュウッ!❤)

 

 

思わぬ魅力と感謝の気持ちを花田少将から伝えられ

た瑞鳳は、感極まって少将に抱き着いた

 

 

【瑞鳳】

「少将‥‥好きです!❤‥‥愛してましゅぅぅ~❤」

 

【花田少将】

「瑞鳳!‥‥夜戦だ!!」

 

【瑞鳳】

「はひぃぃ~❤少将のオチ○ポで❤瑞鳳のいやらし

いお尻を!❤淫乱オマ○コを!❤グチョグチョに

犯してくらひゃいぃぃ~~♪❤❤」

 

【花田少将】

「ずいほおおおおーー!!‥‥むぐっ!」

 

【瑞鳳】

「しょおしょおぉぉぉ~~❤‥‥‥はむっ!❤」

 

 

花田少将は瑞鳳に強烈なディープキスをかますと

そのまま後ろに押し倒した!

『黒揚羽』から立ち昇った(様に見えた)紫の

オーラが二人を包む、二人は揃って淫魔に堕ちた

‥‥こうなれば後はイク所までイクだけだ!

 

 

(ズブッ!ズブッ!ズブッ!ズブッ!)

 

【瑞鳳】

「あー!❤❤これしゅごい~~!!❤気持ち良す

ぎて~~❤❤‥‥イッ!‥‥」

 

【花田少将】

「‥‥何だ!?イクのか?‥‥構わんぞ!」

 

(ズンッ!ズンッ!ズンッ!ズンッ!)

 

【瑞鳳】

「ぴやあぁぁーー!❤❤‥‥瑞鳳のぉ~❤‥‥

エロマ○コォ~❤‥‥少将のエロチ○ポにぃ~

~❤‥‥アーー!犯されりゅうううう~~❤❤」

 

(パン!パン!パン!パン!パン!)

 

 

ーーーーーー

 

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【エンジェルハグロ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ーーーーーー

 

 

【花田少将】

「‥どこで‥‥そんないやらしい言葉を覚えた

ぁぁぁーー!!」

 

(ズブッ!ズブッ!ズブッ!ズブッ!)

 

【瑞鳳】

「アーー!❤瑞鳳はぁぁーー!❤どうしよう

もないエロ空母でしゅううう~~!❤❤‥‥

お仕置き‥‥してくらひゃいぃぃ~~♪❤❤」

 

【花田少将】

「よく言ったぁ!!覚悟しろー!!」

 

(パン!パン!パン!パン!パン!)

 

【瑞鳳】

「‥うっ!❤‥あーーー!!❤❤エロ空母のぉぉ

~~♪❤エロ格納庫もぉ~❤エロ尻マ○コもぉぉ

~~♪❤‥‥‥アーー!こわれりゅううううーー

!!❤❤❤」

 

(ブチュ!ブチュ!ブチュ!)

 

 

ーーーーーー

 

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「‥‥瑞鳳ってこういう言葉使うキャラだっけ?」

 

【エンジェルハグロ】

「あの分泌液の影響です♪❤」

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「道理でよく聴く感じのセリフだと思った」

 

【エンジェルハグロ】

「今の瑞鳳さんは完全に花田少将の愛の奴隷です♪

私達と同じです♪❤」

 

【謎のサタンビートル覗き見提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

この後、彼、謎のサタンビートル覗き見提督が

エンジェルハグロをテイクアウトしたのは言うまで

もない‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

(ムチュウウウ~~~~❤)

 

【瑞鳳】

「///ひゃい~~❤❤///」

 

 

花田少将は瑞鳳の乳首に貪り着く‥‥

 

 

【花田少将】

「‥かわいい乳首だ‥‥俺は好きだよ‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥少将❤‥‥嬉ひいれひゅうう~~❤❤」

 

【花田少将】

「俺も‥‥限界だぁ‥‥このまま‥‥子宮で‥

‥受け止めてくれぇ~~!!」

 

【瑞鳳】

「はい!❤‥‥瑞鳳もぉ‥‥イキましゅ~❤

少将の想い‥‥瑞鳳の子宮に全部くらひゃい

ぃぃぃ~~!!❤❤❤」

 

【花田少将】

「‥行くぞ!‥‥おおおおおーーー!!」

 

【瑞鳳】

「‥あっ!❤‥イク!❤‥アクメくりゅうう~~」

 

【花田少将】

「‥‥ああっ‥‥出る‥‥でるぅぅーー!!」

 

【瑞鳳】

「‥イク!❤‥イク!❤‥イッくぅぅぅ~~❤❤」

 

(ビュルルル~~~ビュルルル~~~)

 

大量射精!!その直後、紫の妖艶なオーラは消え

二人も意識を手放した‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

翌日‥‥

朝からとびきり明るい瑞鳳の姿があった‥‥

 

 

【瑞鳳】✨

「みんなお早う♪玉子焼き、食べりゅ?」✨

 

【山風】

「‥‥ママ~、おはよう~」

 

【瑞鳳】

「あらあら、山風はまだ寝ぼけてるの?」

 

【江風】

「何でも夢の中で、カブトムシのお化けが出て

来たんだってさ~」

 

【瑞鳳】

「‥‥あらそうなの‥‥ハハハ‥‥」

 

【飛龍】

「おはよう♪瑞鳳、今朝はやけに元気ね、何か

吹っ切れた?」

 

【瑞鳳】

「少将に‥色々褒めてもらっちゃった、エヘヘ♪」

 

【飛龍】

「ウフフ♪良かったね」

 

【瑞鳳】

「‥‥それとね」

 

【飛龍】

「何?」

 

 

 

【瑞鳳】✨

「‥‥小さな胸も、いいかもね♪」✨

 

 

【瑞鳳】

「(羽黒さん、今回は素直にお礼を言います‥‥

‥‥ありがとう‥‥)」

 

【花田少将】

「うん、瑞鳳が明るいと良い朝だ!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

謎の鎮守府‥‥

 

 

【神風】

「提督!、昨日は羽黒さんとどちらにいらして

たんですか?」

 

【謎乃提督】

「おい神風、わしは羽黒にも花田一家にもやましい

事はしとらんぞ!」

 

【神風】

「‥‥撃ちますね‥」(ジャキッ!)

 

【謎乃提督】

「何故そうなる!!?」

 

【足柄】

「どこに行ってたのよ!?提督!!」(ズイズイ!)

 

【謎乃提督】

「話がややこしくなるからやめれーー!!」

 

ギャー!ギャー!ギャー!

 

 

【羽黒】

「瑞鳳さん、お幸せに♪‥‥」

 

 

愛の伝道師、エンジェルハグロ‥‥

次に彼女が現れるのは、あなたの所かも

しれない‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     《山風はメガトン級》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【瑞鳳】

「♪~~♪」(カシャ カシャ)

 

 

素敵な『夜戦』の翌日‥‥‥

朝食が済んで鼻歌交じりで洗い物をする瑞鳳‥‥

その後ろで、山風の話す声が‥‥

 

 

【山風】

「‥‥ねえ、ぬいちゃん、教えて欲しいんだけど」

 

【不知火】

「この不知火に聞きたい事とは?」(緑茶ズーッ)

 

 

【瑞鳳】

ゴシャアアアーーーーン!!!バリバリ!!

 

 

【山風】

「‥‥ママ?‥‥大丈夫?」

 

【瑞鳳】

「ななな!?‥何で不知火ちゃんがここにぃ!?」

 

【不知火】

「どうかお気になさらず」(緑茶ズーッ)

 

【瑞鳳】

「いや!気にするでしょ!?ここはリンガじゃ

ないし!!」

 

(ギャー! ギャー! ギャー!)

 

【瑞鳳】

「隣の部屋で騒いでいるのはだれぇー!?」

 

 

【江風】

「くどい様だけど!、どうしてアタシの尊敬する

川内さんが!あんな『みょうちくりん』な提督と

結婚しちまったんだよぉぉ~~!!?」

 

【清霜】

「パパは『おちんちん』じゃないもん!!立派な

『おちんちん』が付いてるだけだもん!!!」

 

【江風】

「『みょうちくりん』だよ!!誰が『おちんちん』

の話なんかしてるんだよ!!」

 

【清霜】

「パパの『おちんちん』を馬鹿にするなぁー!!」

 

【海風】

「///二人ともやめてぇぇぇ~~!!///」

 

【瑞鳳】

「きよしちゃんが何故ここに居るかは置いとくと

して!その言葉の連呼はやめなさーい!!」

 

【飛龍】

「あんた達、何朝っぱらから『おちんちん』の

応酬してるのよ?」

 

【瑞鳳】

「飛龍も黙って!!!」

 

【川内】

「提督の『おちんちん』はアタシのものだから

ねーー!!!」

 

【へたれ提督】

「それを人前で公言するのは止めてくれぇー!!」

 

【江風】

「‥‥何で‥‥なんでぇぇーー!!?」

 

【清霜】

「いいじゃん!!別に!!」

 

 

【瑞鳳】

「あの『エロエロハグロ』といい!海特警って

ホントに何なのよ~~!!」

 

 

どんなに素敵な朝をむかえても、結局こういう

展開から逃れられない運命の瑞鳳であった‥‥

 

 

【山風】

「‥‥ねえママ、‥‥教えて?」

 

【瑞鳳】

「山風!あなたが何を聞こうとしてるかは何とな

く予想できるけど、ママはその質問に答える訳

には!‥‥‥」

 

 

 

【山風】

「‥‥‥『アクメ』ってなーにー?‥‥」

 

【瑞鳳】

!ZUGAGAGAGAーーーNNN!!(瑞鳳大破!)

 

 

娘達の無垢な心や飛龍の直球表現、海特警の

強烈なキャラに振り回され‥‥瑞鳳ママの

奮闘は続く‥‥

 

 

【山風】

「‥‥ねえ、『アクメ』って何なの?」

 

【不知火】

「気持ち良すぎて『イク』事です」(キッパリ!)

 

【瑞鳳】

「わー!!わー!!わー!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ー今回最終話ー

  《最弱王決定戦!だるまさんが転んだ》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

だるまさんが転んだ、缶蹴りミックス‥‥

ゲームスタート!

 

 

(空き缶、ガシッ!!)

 

【足柄】(鬼役)

「さあ行くわよ!!この足柄様の狼の目からは

逃れられないわ!!」

 

 

【足柄】

「だるまさんが~~~」

 

【川内】

「‥‥(そぉ~~~忍者歩き)」

 

【足柄】

「転んだ!!」(クルッ!)

 

【川内】

「(ピタッ!)(バラクーダで偽装)」

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【足柄】

「あっ、あそこに『ふりちん』のへたれ提督が」

 

【川内】

「マシでぇ!!❤どこどこ!!❤」(ガバァ!)

 

(川内アウト)

 

 

 

(空き缶、ガシッ!!)

 

【川内】(鬼役)

「やり方が汚いよ足柄さん!!‥‥よ~~し‥

さあ行くよー!全員捕まえてやるんだからー!」

 

【川内】

「だるまさんが~~~」

 

【足柄】

「(そぉ~~~狼のすり足)」

 

【川内】

「転んだ!!」(クルッ!)

 

【足柄】

「(ピタッ!)(頬かむりとバトルスパイク)」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「あっ、妙高さんが謎提さんを味見してる」

 

【足柄】

「何ですってぇ!?冗談じゃないわぁーー!!」

(グワァァーー!!)

 

(足柄アウト)

 

 

 

(空き缶、ガシッ!!)

 

【不知火】

「これでは収拾が着きません、ここは不知火に

お任せを!」

 

【不知火】

「だるまさんがーー」

 

【金剛】

「(ちょん、ちょん、ちょん)」

 

【不知火】

「転んだ!!」(クルッ!)

 

【金剛】

「(ピタッ!)(ウォーハンマー)」

 

【不知火】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

【不知火】

「フフフ‥‥金剛‥‥これはもう不要ですね♪」

(ヒュ~~‥‥サラサラサラ~~‥‥)

 

 

金剛がクロード提督の紅茶に何時も入れている

『金剛特製のラブラブパウダー』は

風に乗って全部飛んで行った‥‥

 

 

【金剛】

「ノオォォォーーー!!!!ぬいぃぃぃーー!!

何をさらすネェェェーーーー!!!」

(髪掻きむしり!)

 

(金剛アウト)

 

 

 

【デストロイヤー】

「海特警のスリートップがまさかの最弱王の

最有力候補とはね‥‥」

 

【デストリア】

「‥‥やり方の問題だと思うデス‥‥」

 

【クロード提督】

「それより金剛!!俺の紅茶に何入れてんだ

ーー!!?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

小話集第三回、お付き合い頂きありがとう

ございます

 

小話集の筈が、また三万字を越えてしまい

えらい事に‥‥

自分の趣味でギャグと夜戦シーンをもっと書きた

とい思っていましたが、ストーリーの流れで

本編では中々書けなくて、今回小話集で弾けて

見ました

作品中にもあった通り、六本脚鎮守府の命名は

以前、謎提さんに着けて頂いたので、それに

今回、理由着けもしてみました

また、クロード提督の大阪での療養シーンも

クロードさんの小説の流れから書かせて頂き

ました

花田少将にも夜戦シーンで協力を頂きました

吸血鬼さんにも鼻血シーンで協力頂きました

そしてサタンビートルにも登場して頂き‥‥

 

協力して頂いた提督の皆さんに感謝です!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

      [名称説明]

 

・ラーメン屋、天下一品

 チェーン展開しているラーメン屋の名称

 

 

・鉄のララバイ

 謎の鎮守府所属、重巡洋艦娘『那智』こと

 提督のアイドル『なちちゃん』の唄

 キング・オブ・ドラゴンの総旗艦チャレンジ

 の挿入歌として使われた

 

 

・六本脚の狂犬

 六本脚鎮守府所属、軽巡洋艦娘

 『ペールギュント』にいつの間にか付けられ

 た通称

 

 

・宮内洋探検隊の超常現象シリーズ

 俳優、宮内洋と三人の女性レポーターが

 超常現象の謎に挑む‥‥という呈の作品

 『日本のバミューダトライアングル』

 『甲府盆地のUFO秘密基地』

 『ツチノコ捕獲』

 の三部作で構成されている

 川口浩探検隊、藤岡弘探検隊と同じ感覚で

 見るとえらい事になる(作者の個人意見)

 

 

・四大水雷艦

 地球連邦政府及び連邦軍が公式に設定した

 主に水雷戦隊旗艦の艦娘の中から選ばれた

 四人の艦娘の通称

 『敵に肉薄し、勇猛果敢に戦う』という

 水雷戦隊旗艦のイメージから、兵士の戦意高揚

 を目的としたプロパガンダである

 ちなみに、水雷艦だけあって『魚雷が撃てる』

 事も選ばれるのに必須な条件である

 

 

・京浜国際ジャーナル

 某関東地方に本拠地を置く民間の報道機関会社

 

 

・神無月 ミザリィ

 京浜国際ジャーナルの専属記者、現在ある

 『ガミラス艦』の謎を追っている

 

 

・たけちゃんマンのうた

 へたれ一家が『ヴァルカン』で移動中に歌って

 いた曲名、遠い星からやって来たヒーロー

 『たけちゃんマン』の挿入歌

 

 

・石松餃子

 某遠州地方の名産餃子

 

 

・狩人のものまね

 某お笑い番組に登場した、『ぼんちお○む』と

 『西川の○お』の二人による、歌手『狩人』の

 ものまね(?)芸

 

 

・ホビー『白色』

 ホビーショップ、謎乃提督をはじめ、多くの

 ホビーファンが通い詰める

 須小田・沢辺螺夫婦が営む

 

 

・六本脚の初期メンバー

 へたれ提督が、六本脚鎮守府を新たに開設した

 時の最初期メンバー六人

 川内

 UXー01

 天龍

 ペールギュント

 サラトガ

 あきつ丸

 

 それ以前は、『よろず屋鎮守府』と非公式に

 名乗っていただけだった

 

 

・謎のサタンビートルシリーズ

 謎乃提督ヒィッツカラルド氏が所有する

 着ぐるみ『サタンビートル』を被った状態

 この着ぐるみには様々なギミックが内蔵されて

 いて、謎乃提督はこれで人相を隠したり

 様々なミッションを遂行したりする

 

 

・エンジェルハグロ

 謎の鎮守府所有、重巡洋艦娘『羽黒』が

 魔法重巡姫士として美少女ヒーローになった

 姿、今回は瑞鳳の悩みを解決する『妖精』と

 して登場

 

・エンジェルハグロ(悪)

 エンジェルハグロが、悪のエロエロ提督の

 魔の手に堕ち、淫魔のダークサイドに堕ち

 淫魔重巡姫士となった姿

 今回は瑞鳳への『愛の伝道師』として瑞鳳を

 淫魔に誘う

 

 

・黒揚羽

 穴あきパンツ、エンジェルハグロ(悪)から

 瑞鳳に渡された、改良型『羽黒の秘密兵器』

 これにより瑞鳳は、花田少将との夜戦で

 一瞬淫魔に堕ちた(謎の鎮守府の面々に

 比べればまだ甘いが)

 

 

・だるまさんが転んだ、缶蹴りミックス

 遊び『だるまさんが転んだ』に『缶蹴り』の

 要素を加えた、鬼は缶を守りつつ、近付く者

 の動きを監視する

 

 

・最弱王決定戦

 このストーリーにこれから出て来るであろう

 要素、何かのテーマで『最弱王』を決定する

 心をえぐる大会

 

 

・金剛特製のラブラブパウダー

 『金剛』がクロード提督の紅茶に加える細か

 いパウダー状態のもの、今のところ正体は

 不明

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

二等憲兵吸血鬼(国防軍・天憲隊)

花田少将(連邦統合海軍省査察局)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

木曾(国防軍・天憲隊)

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

蒼龍(連邦統合海軍省査察局)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

天龍(六本脚鎮守府)

サラトガ(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

キング・オブ・ドラゴン(謎の鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

 

能代(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多摩(六本脚鎮守府)

あきつ丸(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

アマルテア(六本脚鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

アレキサンドリア(謎の鎮守府)

アルビオン(謎の鎮守府)

天葉(国防軍・天憲隊)

大和(連邦統合海軍省査察局)

武蔵(連邦統合海軍省査察局)

しゃんば(ぼのたん呉鎮守府)

 

ジュラル魔王(ジュラル星人)

キSEーX7号(ジュラル星人)

須小田店長(ホビー白色)

沢辺螺(ホビー白色)

 

謎のサタンビートル風船配り

謎のサタンビートル覗き見提督

エンジェルハグロ

エンジェルハグロ(悪)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

ガトランティス(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 




本作品は二次創作かつフィクションです
本作品に登場する個人名及び団体名は全て
架空のものです
本作品には実在する特定の個人又は団体を
誹謗中傷する意図は一切ありません


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姉妹誕生ー完結編ー決意と覚悟

姉妹誕生編、いよいよ完結編です!
(これで終わりとは言っていない)


ーーーーーーーー

 

 

 

夢を見た‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

【多摩】

「戦闘終了だニャー!!」

 

【球磨】

「何とかやっつけたクマー!」

 

【多摩】

「姉ちゃん!!駆逐艦の娘だニャ!!」

 

【球磨】

「救助するクマー!!‥‥お前!自分の名前は

分かるかクマー!?」

 

 

 

【清霜】

「‥‥私は‥‥清霜‥‥」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

《姉妹誕生 ー完結編ー 決意と覚悟》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【清霜】

「夕雲型の最終艦『清霜』です!到着遅れました

ー♪よろしくお願いします!」

 

【へたれ提督】

「六本脚鎮守府へようこそ清霜、君を歓迎する

俺がここの提督だ、まず君に確認しておきたい

事があるんだか良いかな?」

 

【清霜】

「はい!どうぞ♪」

 

【へたれ提督】

「元気があって宜しい!ではまず‥‥」

 

 

(コンコン)「どうぞ」(ガチャッ)

 

 

【川内】

「失礼します、提督、新しい娘が来たって‥‥」

 

【へたれ提督】

「川内見てくれ、この娘が清霜だ、球磨多摩姉妹

が救助して連れてきてくれたんだ!

清霜、彼女は川内、この鎮守府の筆頭秘書艦を

している、俺の大切なパートナーだ!」

 

【清霜】

「清霜です、よろしくお願いします!」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【清霜】

「‥‥あっ‥‥あの~~‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥赤ちゃん‥‥」

 

【清霜】

「‥‥えっ?」

 

【川内】

「‥‥あっ!ごっごめんなさい!‥アタシ最近

色々あって‥‥」

 

【清霜】

「いっ!いえ!」

 

【川内】

「‥‥改めて‥‥川内よ、よろしくね清霜?」

 

【清霜】

「はっ!はい!」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ーーーーーー

 

 

【へたれ提督】

「清霜、お前の練度を高める為に、専属の教官

をしばらく就ける事にした、彼女に任せておけ

ば大丈夫だ」

 

【川内】

「よろしくね、清霜♪」

 

【清霜】

「はっ、はい!よろしくお願いします!」

 

【川内】

「ウフッ♪清霜はいつも元気で良いわね♪」

 

 

ーーーーーー

 

 

【川内】

「大分動きが良くなってきたけど、まだ任務には

出せないわね、明日も続けるよ!」

 

【清霜】

「はい!お願いします!」

 

 

【へたれ提督】

「清霜、焦るなよ、生きて帰る為に必要な事だ!

しっかり基本を身につけておくんだ!」

 

【清霜】

「わかりました!」

 

【へたれ提督】

「それでいい、良い娘だ」

 

 

ーーーーーー

 

 

【川内】

「違う!!そんな戦い方じゃ、アンタはあっとい

う間にカマスにされるよ!!やり直し!!」

 

【清霜】

「はっ‥‥はい!!」

 

 

【天龍】

「あんな川内、初めて見たぜ‥‥」

 

【へたれ提督】

「お互いが必要なんだよ、あの二人は‥‥」

 

【天龍】

「おめーだってそうだろ?提督、あの娘は

お前ら夫婦にとって必要な娘だ」

 

【へたれ提督】

「‥‥かもしれん」

 

【サラトガ】

「きよしちゃんがここに来たのは、きっと

何かの巡り会わせかも知れませんね‥‥

私のように‥‥」

 

 

【川内】

「本日の訓練を終了します!解散!」

 

【清霜】

「‥あっ‥‥ありがとう‥‥ございました!」

 

【清霜】

「‥フゥー‥疲れた‥‥」(ペタンッ)

 

(ナデナデ)

 

【清霜】

「‥‥?」

 

【川内】

「清霜‥‥今日は良く頑張ったね♪えらいよ♪」

 

【清霜】

「‥教官‥‥‥エヘヘ~~♪」✨

 

 

ーーーーーー

 

 

【清霜】

「清霜が‥‥養女に‥‥にですか?」

 

【へたれ提督】

「そうだ、俺達二人で話し合った結果、清霜を

養女として迎えたいと思っているんだ」

 

【川内】

「‥‥突然の事でゴメンね、でもアタシ達は本気

で考えてるの」

 

【へたれ提督】

「結論は急がなくていい、ゆっくり考えてみて

欲しい、ただ清霜がどんな結論を出しても清霜

は大切な家族だ、この鎮守府の皆にとって必要

な娘だ、それだけは忘れないでくれ」

 

【清霜】

「はい指令‥‥ありがとうございます」

 

 

ーーーーーー

 

 

【川内】

「‥‥清霜、聞いたのね?その話‥‥」

 

【清霜】

「‥‥二人にとって清霜は、その赤ちゃんの

代わりなんですか?」

 

【川内】

「清霜!!それは断じて違うわ!!」

 

【清霜】

「!!!?」

 

【川内】

「あの子の代わりがつとまる人間なんて何処にも

いないわ!!清霜の代わりがつとまる人間なんて

何処にもいないのと同じようにね!!」

 

 

【清霜】

「‥‥ごめんなさい‥‥」

 

【川内】

「‥あっ‥‥こっちこそゴメンね‥‥」

 

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥ねえ清霜、都合のいい話なのは分かってる

それでもどうか信じて欲しいの、最初に清霜に

出会った時、確かにアタシはまともじゃ無かっ

た‥‥」

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥でもね、アタシも提督も、あなたには何か

運命的なものを感じたの、本当よ?」

 

【清霜】

「‥‥川内さん‥‥」

 

【川内】

「『駆逐艦娘、清霜』を見たのはあなたが初めて

じゃなかった、だけどあなたは違ったの‥‥‥

提督はよく『艦娘との出会いは運命と縁』と

言ってるの、だとするならアタシと提督にとって

清霜との出会いは『必然的な運命と縁』だって

信じる事が出来た!‥‥‥他の誰でもない‥‥

目の前にいるあなたとの出会いが‥‥」

 

【清霜】

「‥‥指令と川内さんにとって、清霜との出会い

がそれほど‥‥」

 

【川内】

「‥‥もしあの時、アタシが本当に妊娠して‥‥

それで赤ちゃんが産まれたとしても、その時

産まれて来た子は清霜、あなたに違いなかった

‥‥むしの良い話かもしれないけど、アタシは

そう信じてる!」

 

【清霜】

「川内さん‥‥ありがとう‥‥清霜は指令と

川内さんにそこまで想われて、嬉しいです!」

 

【川内】

「清霜、アタシ達夫婦の所に来てくれて、本当

にありがとう!これからもよろしくね♪」

 

【清霜】

「はい!」

 

 

【川内】

「清霜に『ママ』って呼ばれたら‥‥きっと

幸せなんだろうな‥‥」

 

【清霜】

「川内さん‥‥」

 

 

 

 

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

【警備員】

「何だお前‥‥グワァーー!!」

 

(バキッ!)(ドカァ!)

 

【足柄】

「ここは私に任せて行きなさいな!夜戦バカ!」

 

【川内】

「足柄さん!‥‥ありがとう!!」(ダッ!!)

 

【別の警備員】

「お前ら!!不法侵入だぞ!?」

 

【足柄】

「お黙り!!人さらい共!!親子の再開を邪魔

する野暮共はタコ殴りよ!!」(ボキボキ!)

 

 

 

‥‥‥‥‥‥

「何事だ!?」 「何だどうした!?」

「キャアアアーー!!」

‥‥‥‥‥‥

 

ズダァァァァァーーーーン!!‥‥

(床への着地音)

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥」(シュウウウ~~‥‥‥)

 

 

 

【清霜】

「‥‥あれは!?‥‥」

 

 

【川内】

「清霜!! おいで!!」(バッ!!)

(両手を大きく広げる)

 

 

【清霜】

「川内さん!!」

 

 

【川内】

「アタシを‥‥あなたの『ママ』にして!!」

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「こんな夜戦しか取り柄のない、ちゃらんぽらん

な『ママ』だけど‥‥あなたを愛してる!!」

 

【清霜】

「‥‥あっ‥‥あっ‥‥」

 

【川内】

「お願い‥‥あなたの『ママ』でいさせて‥‥」

 

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥ママ‥‥」

 

【川内】

「‥‥清霜!!」

 

【清霜】

「ママ!‥‥ママァァァァーーー!!」(ダッ!)

 

【川内】

「清霜ぉぉぉーーー!!!」(ギュウ!!)

 

 

【清霜】

「うわああああーー!!(号泣)」

 

【川内】

「清霜!!清霜!!‥ゴメンね‥ママとパパは

もう二度とあなたを離さないから‥‥ね」

 

【清霜】

「ママ!!、ママ!!、ママァァァ(号泣)」

 

 

 

【品評会司会者】

「何を勝手な事を!!お前は‥‥ん!?」

 

‥‥‥ドルルルルルルルルルルルルルーー

 

バリバリバリバリガシャアアアーー!!

(窓ガラスを突き破ってヴァルカンSが乱入!)

 

ギャララララーーー!!(サイドスピンで停まる)

 

 

【品評会司会者】

「何だお前‥‥グエッ!?」(ガシッ!!)

 

【へたれ提督】

「‥‥雑魚は引っ込んでろ!!」(ドシャ!!)

 

 

‥‥‥‥‥‥

「ザワザワ‥‥」 「何事だ!?」

‥‥‥‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「おうおう!!てめーら!!よくも人の娘を

品物扱いしてくれたな!!

黙って俺達を見送るなら今回は見逃してやる!

その代わり邪魔をする気なら、今ここで

落とし前を付けさせてもらうぜ!!」

 

 

【川内】

「‥‥清霜♪『パパ』がむかえに来たよ♪」

 

【清霜】

「‥‥パパが‥‥」

 

【へたれ提督】

「清霜ー!!パパとママがむかえに来たぜ!!」

 

【清霜】

「‥‥パパ!!」

 

【へたれ提督】

「‥‥パパ‥‥良い響きだ!最高だ!!清霜!!

家に帰って夕御飯だ!ママの鰯料理は最高だぞ

♪」

 

【清霜】

「うん♪!!」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

トントン♪ トントン♪ トントン♪

(霞礼号祭りの会場)

 

 

ワッショイ!ワッショイ!カスミンワッショイ!

 

【霞】

「//アンタ!この状況を何とかしなさいよ!//」

 

【ぼのたん提督】

「俺にも無理ぃぃ~~(汗)」

 

 

【朝霜】

「神輿の上に乗せられた、霞とぼのたん提督は

完全に見世物状態だな‥‥」

 

【長波】(ソフトクリーム堪能中)

「ペロペロ‥‥あれ、きよしじゃんか?」

 

【朝霜】

「あっ本当だ」

 

【長波】

「お~~い♪きよし~~♪」

 

 

【清霜】(クルッ)

「何っ?夜戦!?」

 

 

【長波】

「‥‥‥‥‥」(ベチャッ!)

(ソフトクリーム落下)

 

 

 

【天龍児童園の子供達】

「「向こうの屋台にも行ってみようー♪」」

 

【石川島 春馬】

「お前らあんまりハメを外すなよ~~」

 

【村雨】

「子供達、大興奮よね♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「みんな遠くに行かないでベイ~~(汗)」

 

 

トントン♪ トントン♪ トントン♪

 

 

【清霜】

「‥‥あれ?貴女は?」

 

【防空棲姫】

「‥‥‥‥‥‥」(膝を抱えて座っている)

 

【清霜】

「ひょっとして‥‥お腹すいてる?」

 

【防空棲姫】

「‥‥イエ!‥‥ワタシハ‥‥」

 

ギュウウウウウウ~~~

 

【防空棲姫】

「/////////~~!(汗)」

 

【清霜】

「‥‥良かったら、タコ焼き食べる?」(スッ)

 

【防空棲姫】

「‥‥イイノ?‥‥」

 

【清霜】

「うん♪」✨✨

 

【防空棲姫】

「‥‥ウウッ‥‥アリガトウ‥‥」(ボロボロ)

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

(天龍児童園)

 

【ナナ】

「‥‥ごめんなさい、花瓶のお水‥‥

こぼしちゃった‥‥(泣)」(しくしく‥‥)

 

【防空棲姫】

「ナナちゃん大丈夫ヨ♪‥‥気ニシナイデ♪‥‥

ソレヨリ早ク着替エマショ?‥風邪ヲヒクカラ

‥‥ネ?♪」✨✨(ナデナデ)

 

【村雨】

「もうベテランの保母さんって感じね、彼女の

天職なのかもしれないわね」

 

【UXー01】

「お世話係の先輩としては負けてられないわ!」

 

【清霜】

「ねー♪防空ちゃんってスーパー保母さんでしょ?」

 

 

(出張から帰ってきた四人の反応‥‥)

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥これはまた‥‥」

 

【サラトガ】

「‥‥何と申し上げていいか‥‥」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【あきつ丸】

「吉坂博士のメディカルチェックでも、問題は

無いであります、置いて差し上げては?」

 

【天龍】

「そういう問題じゃねーだろ!!」

 

【ガンビア・ベイ】

「お願いします園長~~!!防空さんは児童園に

絶対必要な人ですベイ~~!!」(ガシッ!)

 

【天龍】

「だぁーー!!わかった、わかった!!」

 

 

【へたれ提督】

「‥という訳だ、防空棲姫君、君は我が鎮守府‥

‥とりわけ天龍児童園には必要不可欠な人だ、

良かったらここにずっと居てくれないか?」

 

【防空棲姫】

「‥アッ‥‥アリガトウゴザイマスー!!」

 

【カリスト】

「これでまた賑やかになるね♪」

 

【フェニックス】

「楽しいじゃないか?私等も歓迎するぜ♪」

 

 

【清霜】

「良かったね♪防空ちゃん♪」✨✨

 

【防空棲姫】

「きよしチャン‥‥アリガトウ~~(泣)」

(ギュウッ)

 

【清霜】

「わっ!‥‥あ~よしよし♪」(ナデナデ)

 

 

【シェフィールド】

「深海棲艦がこんなに涙もろいとは知りません

でした‥‥」

 

【能代】

「彼女は特別なのよ、多分(いや、特別なのは

きよしちゃんなのかもしれないわね?)」

 

 

【清霜】

「ねえ、天龍ちゃん?」

 

【天龍】

「なっ‥‥なんだよ?」

 

【清霜】

「防空ちゃんって、何型の艦娘なの?秋月型?」

 

【天龍】

「そこからかーーい!?」

 

 

【川内】

「清霜♪やるじゃん♪」(サムズアップ)

 

【清霜】

「ママ‥‥エヘヘ~~♪」(サムズアップ)

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「紹介する、国防軍・天憲隊より派遣された‥」

 

【アンドロメダ】

「宇宙戦艦アンドロメダ♪国防軍より派遣されま

した~♪賑やかな艦隊だねぇ♪よろしくね♪」

 

 

【清霜】

「凄い‥‥宇宙戦艦だ!‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【アンドロメダ】

「きよし~~♪アタシ達ず~~っと一緒だよ♪」

 

 

【清霜】

「メダ子ちゃん‥‥‥うんっ♪!」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

【清霜】

「‥‥メダ‥‥子‥‥ちゃん‥‥」

 

【アンドロメダ】

「きよし‥‥気がついた?」

 

【清霜】

「‥‥‥メダ子ちゃん?‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥ニヒヒ♪‥お早う♪きよし~♪」(ナデナデ)

 

 

清霜は目を覚ました

 

意識が戻った彼女が最初に見たのは、目を真っ赤に

充血させたアンドロメダの笑顔だった‥‥

 

 

 

【清霜】

「‥‥ここは?」

 

【アンドロメダ】

「横須賀の病院、国防軍のね」

 

 

 

深海棲艦強硬派とジュラル特選隊による大規模攻勢

から始まった『銚子沖迎撃戦』は、国防軍と海特警

、そして心ある鎮守府の彼等合同部隊の奮戦により

この攻勢を撃退する事が出来た

 

この戦闘で大破(負傷)した清霜は、横須賀の

国防軍直轄、海軍病院に収容され治療と入渠を受け

た‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「きよしは入渠も含めて二日間眠ってたよ、身体の

怪我はもう治ってるから、後は疲労の回復だけだっ

て、良かったね、きよし♪」

 

 

【清霜】

「‥ずっと‥‥夢を見てた‥‥清霜が六本脚に来て

からの‥‥みんなと出会った夢を‥‥」

 

【アンドロメダ】

「そう‥‥ならメダ子も出てきたみたいだね‥‥」

 

【清霜】

「‥清霜は‥‥助かったのか‥‥ねえメダ子ちゃん

?‥‥ずっと居てくれたの?」

 

【アンドロメダ】

「当然っしょ♪アタシ達は『姉妹』だもんね♪」

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃんは大丈夫なの?」

 

【アンドロメダ】

「メダ子は『宇宙戦艦』なんだよ、あれくらい

屁でも無いって♪」

 

 

敵の攻撃から清霜を庇ったアンドロメダは、既に

全快していた、流石は宇宙戦艦と言ったところか

 

 

【清霜】

「‥‥良かった‥‥っ!‥他の皆は!?‥‥

パパとママは!?」

 

【アンドロメダ】

「アンタ以外はみんなピンピンしてるよ、疲れて

寝てる人がそこにいるけどね」 

 

 

病室のソファーには、清霜が目覚めるのを待って

いて、眠ってしまったであろうガトランティスが

いた‥‥

 

 

【ガトランティス】

「‥‥う~~ん‥‥きよし~~‥‥ZZZ‥‥」

 

【清霜】

「‥‥ガト子ちゃん‥‥」

 

【アンドロメダ】

「提督と川内は、今回の事後処理に追われてるよ、

一応は鎮守府の長と秘書艦だからね」

 

【清霜】

「‥‥そっかぁ、そうだよね‥‥」

 

【アンドロメダ】

「本当は二人ともここに居たかった筈だけどね」

 

【清霜】

「‥‥それは仕方ないよ」

 

【アンドロメダ】

「きよし‥‥今はゆっくり休みな、アタシは

ジョニー隊長と加賀さんから話があるみたい

だからさ‥‥」(ポンッ)

 

 

アンドロメダは、清霜の頭に軽く手を置くと

はにかむ様な笑顔を見せた

清霜は嫌な予感がした‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃん!それって!?」

 

【アンドロメダ】

「う~ん、そうだね~、勝手に封印された装備を

持ち出して拡散波動砲をぶっ放した事かな~?」

 

 

改訂された『新・南極条約』では、従来の大量

破壊兵器やコロニー落としの他にも、大気圏内

での波動砲の発射は原則禁止とされていた

 

清霜は疲れも吹き飛んでベッドから跳ね起きる

 

 

【清霜】

「‥待ってよメダ子ちゃん!!今回の事は全部

清霜が悪いんだよ!!何でメダ子ちゃんが!?」

 

【アンドロメダ】

「‥‥そういう訳にはいかないんだよ、きよし‥

‥メダ子は戦艦、ジョニー隊長と加賀さんに

育てられた‥‥きよしのお姉ちゃんなんだから、

格好悪いところは見せられない‥‥ちゃんと

けじめは付けないとね♪」

 

【清霜】

「‥‥そんな‥‥」

 

【アンドロメダ】

「きよし‥‥メダ子はメダ子の『決意』と

『覚悟』でやったんだよ、後悔なんか

これっぽっちも無いよ‥‥」

 

 

 

この直後、清霜は『夕雲型』の服装に戻り

床上げをした、そしてアンドロメダに着いて

行き、アンドロメダが何かの罰を受けるなら

自分も受けようと決心したのであった‥‥

 

 

 

ーーーー

 

 

 

ヒトヨンマルマル、ジョニー隊長の嫁艦の一人

時雨が二人をむかえに来た

清霜が目を覚ましたと聞いたジョニー隊長が

二人とも連れて来るように指示を出したのであ

 

 

【時雨】

「隊長は今、破壊された『監視衛星』の損害報告書

と、バックアップ衛星の手配計画書と格闘してる

ところだよ、『執務室』じゃなくて『中会議室』

に居るから案内するね」

 

【アンドロメダ】

「手間かけさせて悪いね、時雨」

 

【時雨】

「別に構わないよ、僕もアンドロメダの単独出撃を

後押しした件があるからね」

 

【清霜】

「‥‥ええっ!?」

 

【時雨】

「清霜、君が気にする事じゃないよ、僕が自分で

決断した事なんだから」

 

 

【清霜】

「‥‥(清霜の勝手な判断が‥‥みんなを‥‥)」

 

 

【ガトランティス】

「‥時雨とやら、余も連れていってはくれぬか?」

 

【時雨】

「そう言うと思っていたよ」

 

【ガトランティス】

「‥‥かたじけない‥‥のう、きよし‥‥」

 

【清霜】

「ガト子ちゃん?」

 

【ガトランティス】

「もう自分一人を責めるな、皆が皆、己の判断で

した事だ、そなた一人が責任を負おうとするのは

その者達の誇りを侮辱する事にもなりかねん」

 

【清霜】

「‥‥でも‥」

 

【アンドロメダ】

「ガト子さんは、どうして来るの?」

 

【ガトランティス】

「余も責任を取る為だ、そなた等が罰を受ける

なら余も受ける!」

 

【清霜】

「ガト子ちゃんまで!!どうして!?」

 

【ガトランティス】

「余は己自身が許せんのだ!それだけだ!」

 

【清霜】

「ガト子ちゃん‥‥」

 

 

【時雨】

「(やれやれ、妙な空気になって来たなぁ‥‥

そういう話じゃないんだけどなぁ‥‥)」

 

 

【時雨】

「隊長の所に行く前に、僕から個人的に皆に話が

有るんだけど‥‥特に、清霜‥‥」

 

【清霜】

「時雨さん?‥‥清霜に話が?」

 

【時雨】

「僕の事は『さん』付けなんかしなくて良いよ、

敬語も要らないよ、なんだかむずがゆくて仕方

ないからね、それで話だけど‥‥」

 

【清霜】

「‥‥(ゴクリ)」

 

【時雨】

「これは僕からのアドバイスだけど、君は自分の

素直な気持ちを隊長にぶつけるんだよ!

隊長は必ず君の気持ちを受け止めてくれる筈

だよ」

 

【清霜】

「素直な気持ちを‥‥(そういえばガト子ちゃん

も同じ事を言ってた‥‥)」

 

 

【清霜】

「‥‥うん、ありがとう‥‥時雨ちゃん‥‥」

 

【時雨】

「‥‥うん、それじゃ行こうか」

 

 

 

ーーーー

 

 

 

アンドロメダ達が向かおうとしている中会議室

では、今回の深海側の作戦分析が行われていた

 

 

【クロード提督】

「‥すると今回の『合同観艦式』で多くの要人

が来る事も、『神戸の強襲揚陸艦』と同じで

情報が漏れていたと?」

 

【ジョニーnrsenc】

「『強襲揚陸艦』の件はともかく、『観艦式』

についてはいずれ知られた筈だ、これだけの

イベントだからな、問題は『情報』がかなり

早い段階で『漏洩』していた可能性がある‥

‥‥て事だ」

 

【加賀】

「『合同観艦式』開催の意向は、最初はごく

少数の、しかるべき相手にのみ連絡していた

のよ、申し訳なかったけど、海特警の皆さん

よりも大分前に知り得た人達もいたわ」

 

【金剛】

「つまりその連中から漏れたか、乱暴な言い方

デスけど、わざと漏らしたか‥‥という事

デスか?」

 

【謎乃提督】

「あの部隊規模は相当の物だった、おまけに

ジュラル星人との合同作戦だ、連中おそらく

ずっと前から周到に準備していたんだろう

しかもだ、監視衛星が破壊された直後に

連中はあの海域に忽然と現れた‥‥」

 

【妙高】

「衛星の破壊と連動してあれだけの大部隊が

いきなり現れた‥‥それまで深海棲艦はあの

海域のどこかに潜んでいた‥‥という事に

なりますね」

 

【クロード提督】

「それなら金剛の言う通り、俺達より先に

知り得た連中か、あるいはその周辺から情報

が漏れた可能性もうなづける、深海の奴らは

俺達の目をくらます為に部隊を少しづつ送り

込んで集結させただろうからな、事前に予定

が分かっていればその時間は充分稼げた筈だ」

 

【祥鳳】

「‥‥という事は、深海棲艦は作戦が始まる

まで海底に潜んでいた‥‥という事になりま

す!他に隠れる場所なんかありませんから」

 

【R.Nishida提督】

「そういう事になるね、君はどう思う?

こう言っては何だか、深海棲艦については

ここでは君が一番の専門家だ」

 

 

意見を聞かれたのは、ここにいる唯一の

深海棲艦である『防空棲姫』である

彼女は謎乃提督に付き添われてこの会議に

参加していた

 

 

【防空棲姫】

「‥‥潜ッテイルダケナラ‥‥可能デス、

艤装ヲ付ケテハ‥‥自力デ移動ハ出来マ

センガ‥‥」

 

【あきつ丸】

「水中移動出来るのは、潜水型の深海だけで

あります、自分も対潜戦闘で確認済みで

あります、水上型は水中では移動も戦闘も

不能でありますが、『潜って待機』するだけ

なら可能であります」

 

【花田少将】

「最初に配置についた奴は、作戦が始まるまで

ずっと海底に待機してた訳か‥‥、これが

鎮守府なら立派なブラック鎮守府だな」

 

 

ここでは、かつての花田・あきつ丸コンビが

瞬間復活した‥‥

 

 

【加賀】

「用意周到な上にやり方が徹底かつ陰湿ね、

敵とはいえ部下をこんな風に扱うなんて

寒気がするわ」

 

【謎乃提督】

「事前に情報を得て、密かに準備を整えた所で

一挙に攻勢に出ることが今の深海には可能‥‥

という事か、それに対してこちらはその場で

直ぐに迎撃戦を強いられる‥‥どちらが有利か

は考えるまでも無いな」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「色々調査して分かった事は、今回の比我の

戦力比率は『40対1』だったという事だ

アンドロメダが拡散波動砲で半分を吹き飛ばし

たがそれでも『20対1』だ

今回、俺達が迎撃に成功したのは、たまたま

俺達が強すぎたからだ、余所で同じ事が可能か

は正直不安だな、俺達以外の連中がこの事を

どこまで真剣に考えている事か‥‥」

 

【花田少将】

「情報漏れの件については『揚陸艦の件』も

含めて査察局でも調査を初めています」

 

【あきつ丸】

「今回の『銚子沖』の件も合わせて、怪しい

人物を既に選定しているであります」

 

【金剛】

「流石はあきつ丸、仕事が早いデース、ところ

で‥‥ここにいるメンバーで誰か足りない様

な気がシマース」

 

【加賀】

「ああ、あの二人なら‥‥」

 

 

 

ーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「‥‥君達には助けられた!この通りだ!」

 

【川内】

「みんな‥‥ありがとう!」

 

 

深々と頭を下げる、へたれ提督と川内の二人‥‥

 

 

【デストリア】

「お二人とも、頭を上げてくださいデス~(汗)」

 

【レイオス】

「あなた達が頭を下げる様な事じゃないと思うん

だけど!」

 

【矢作】

「私達は自分の役割を果たしただけですから‥‥」

 

 

【足柄】

「‥‥昨日からずっとあの調子よ」

 

【那智】

「気持ちは分からなくも無いが、何もそこまで

気にする事は‥‥」

 

【曙】

「いつまでああやって、頭を下げて回るつもり

かしら?」

 

【叢雲】

「きっと全員に回るまでよ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥俺には二人の気持ちが物凄く分かる気が

するよ‥‥」

 

 

【那珂】

「川内ちゃん!もう頭を下げるのはやめてよー!」

 

【川内】

「‥‥こんなバカだけど‥‥アタシはあの娘達の

母親だから‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「オタクらは妙なところで律儀なんだよな~」

 

【へたれ提督】

「あの娘達は俺達夫婦の宝なんだ‥‥それを助け

るのに協力してくれた皆に礼を言うのは、親と

して当然の義務だよ‥‥」

 

【足柄】

「‥‥全くあんた達は‥‥」(ポリポリ‥‥)

 

【シュバリエル】

「‥‥これって、どうしたら良いのかしら‥‥」

(オロオロ)

 

 

【羽黒】

「皆さん、清霜ちゃんが目を覚ましました!

今、司令官さん達の所に向かってます!」

 

 

 

ーーーー

 

 

 

【加賀】

「今回の『迎撃戦』で出撃した全員に頭を下げて

回っているわ、あの二人にとって‥‥というより

‥‥六本脚鎮守府にとって今回の戦いは、あくま

で『清霜とアンドロメダの救出』の為の戦いだっ

たから‥‥」

 

【謎乃提督】

「何とも、へたれ君らしいな‥‥ところでガトラ

ンティスはどうしてる?」

 

【デゥスーラ】

「昨日から、きよしの側に付いているわ、彼女も

色々と気にしてるみたい‥‥」

 

 

その時、ドアをノックする音と共に声が聴こえた

 

 

【時雨】

「失礼します、隊長、みんなを連れて来たよ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「おっと、噂をすれば何とやら‥‥だ」

 

 

 

ーーーー

 

 

 

中会議室に通された清霜は緊張した‥‥

 

部屋に居たのは、国防軍と海特警の重鎮、それに

R.Nishida提督などの、他鎮守府の提督達だった

 

へたれ提督と川内はこの部屋には居ない、居るの

は、あきつ丸と防空棲姫だけだった‥‥

 

真っ先にジョニー隊長に謝ろう‥‥そう思い前に

出た清霜だったが、先にジョニー隊長に質問され

た‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「清霜、先ずはお前が無事で良かった!」

 

【清霜】

「あっ‥‥ありがとうございます‥‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「清霜、俺はお前の本当の気持ちを聞きたい!」

 

【清霜】

「本当の気持ち‥‥ですか?」

 

 

ガトランティスに言われた事を思い出した‥‥

時雨にも同じ事を言われた‥‥

 

 

  《素直な気持ちをぶつけろ!》

 

 

【加賀】

「清霜、遠慮は要らないわ、あなたの目の前に

いる男は、あなたの気持ちをしっかり受け止め

てくれるわ、おもいっきりぶつけてみなさい」

 

 

清霜は決断した、ジョニー隊長を真っ直ぐ

見つめて話し始めた‥‥

 

 

【清霜】

「ジョニー隊長‥‥清霜は‥‥メダ子ちゃんと

一緒にいたい!絶対に離れたくないです!‥

‥‥でも‥‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「でも?」

 

【清霜】

「待ってるだけじゃ‥‥願うだけじゃダメだって

気付いたんです!今の清霜は弱くてちっぽけで

‥‥だから自分でも何とかしようと思って‥‥

でも結局みんなに迷惑かけて‥‥」

 

【加賀】

「清霜が一人で出撃したのは、アンドロメダの

隣にいられる為に頑張ろうとしたのね?」

 

【清霜】

「‥‥結局は駄目でしたけど‥‥清霜は弱い

癖にみんなの忠告を聞かないで勝手な事をして

‥‥隊長!清霜に罰を与えて下さい!

メダ子ちゃんもガト子ちゃんも悪くありません

!」

 

【アンドロメダ】

「きよし!?何言ってるの!?」

 

【ガトランティス】

「きよし!!だからそういう事は‥‥!!」

 

【清霜】

「‥‥ガト子ちゃんゴメンね‥‥だけど‥‥

清霜だって自分の判断でした事なんだよ!

その責任は取らないと!」

 

【ガトランティス】

「きよし‥‥そなたは‥‥」

 

【アンドロメダ】

「きよし‥‥アンタ、メダ子なんかよりよっぽど

大人じゃん‥‥」

 

 

【妙高】

「‥‥立派ですね清霜ちゃん‥‥」

 

【謎乃提督】

「へたれ君達の教育は間違ってなかった様やな」

 

【クロード提督】

「自分のケツも拭けないお偉方共に、清霜の爪の

アカでも飲ませてやりたいな‥‥」

 

【花田少将】

「同感ですな」

 

【金剛】

「きよし~、やっぱりカワイイデース!」

 

 

【時雨】

「(隊長隊長!また議論が変な方向に行ってる

よ!)」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「(ああ、分かってるよ!)」

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「罰とは何の事だ?俺はそんな事の為にお前達を

呼んだ訳じゃないぞ?」

 

【清霜】

「‥‥え?」

 

【アンドロメダ】

「‥‥え?」

 

【ガトランティス】

「‥‥そうなのか?」

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「清霜、お前は自分が弱いからアンドロメダ

と不釣り合い‥‥と思ってるかもしれんが、

それは少し違うぞ」

 

【清霜】

「‥‥隊長?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「誰だって始めから強い訳じゃない、アンドロメ

ダだってまだまだ半人前だ、お前達二人はまだ

始まったばかりなんだよ、だがそれはこれから

強くなればいい、決して無理をせず、実力の

ある者達を見習ってな、‥‥‥一番大事なのは

‥‥というより俺が言いたいのはそこじゃない」

 

【アンドロメダ】

「どういう事?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「俺が確かめたいのはお前達の覚悟だ!

清霜、お前はおそらく気付いてると思うが

アンドロメダは名前だけなら超ビッグネームだ」

 

【アンドロメダ】

「名前だけはって‥‥」

 

【時雨】

「まあまあ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥つまり、アンドロメダの隣にいるという事は

それだけで、世間からの注目を浴びる立場になる

という事だ、当然、好意的な見方をする者ばかり

ではないだろう、それを受け止める覚悟が清霜に

あるか?お互いの背中を守りながら一緒に生き抜

いて行く決意があるか?‥‥俺はそのことを

清霜に確かめたい‥‥」

 

【清霜】

「隊長‥‥そういう覚悟なら清霜は出来てます!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「そう言うと思っていた♪」

 

【清霜】

「誰に何を言われても構いません!今は弱くても

必ずもっと強くなって、メダ子ちゃんの背中も!

‥‥鎮守府の皆も!‥‥パパとママの事も!‥

‥守ってみせます!!強くなってみせます!!」

 

 

【あきつ丸】

「‥見違えるくらい大きくなったでありますな」

 

【防空棲姫】

「‥‥きよしチャン‥‥」

 

【デゥスーラ】

「あんなピュアな心が、私達にどれくらい残って

いるかしらね‥‥」

 

【妙高】

「貴女は大丈夫よ♪くまさんパンツ♪」

 

【デゥスーラ】

「‥‥それは止めて‥‥」

 

【祥鳳】

「‥‥履いてるんだ‥‥」

 

 

【清霜】

「ジョニー隊長!清霜にこんな事言う資格は無い

事は分かってます!でも……正直に言います!

隊長!!清霜をメダ子ちゃんの姉妹にさせて

下さい!!一緒に居させて下さい!!お願い

します!!」

 

 

外野の変な話とは無関係に、清霜はアンドロメダ

の方に振り向く‥‥

 

 

【清霜】

「メダ子ちゃん‥‥清霜と一緒にいて!!‥‥

離れたくないよ!‥‥お願い‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥きよし‥‥あんた‥‥」

 

【清霜】

「‥‥清霜は、最初は『戦艦』のメダ子ちゃんに

憧れてた‥‥でも!今は違うの!!

メダ子ちゃんが戦艦でも、そうでなくても、もう

そんな事清霜にはどうでもいいの!!

メダ子ちゃんの事が好きです!お姉ちゃんの事が

好きです!!一緒にいられるなら清霜はどんな

事でもするー!!」

 

 

アンドロメダに想いを打ち明ける清霜の目は

涙で溢れていた‥‥

 

 

【清霜】

「メダ子ちゃん!‥‥お姉ちゃああーーん!!」

(ガバァーー!)

 

 

最後は感極まって、アンドロメダに抱き着く清霜

であった‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥きよしぃぃ‥‥」(ボロボロボロボロ)

 

 

アンドロメダの瞳からも大粒の涙がこぼれ出す‥

‥‥

清霜が自分を想う気持ちがこんなにも大きかった

とは‥‥それに対して自分はどれだけこの娘に

答える事が出来ていただろうか‥‥

それを考えるとアンドロメダは涙が止まらなかっ

た‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「清霜の気持ちはよく分かった、アンドロメダ!

お前はどうだ?」

 

【アンドロメダ】

「‥‥隊長‥‥」(ボロボロ)

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「清霜の覚悟に対して、お前の覚悟はどうだ?」

 

【アンドロメダ】

(‥‥ゴシゴシ‥‥)

 

 

アンドロメダは涙を拭くと、清霜を抱きしめた

ままジョニー隊長を正面から見据える

 

 

【アンドロメダ】

「隊長‥‥メダ子は‥‥きよしを絶対離さない!」

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃん‥‥」

 

【アンドロメダ】

「必ずきよしを守ってみせる!六本脚のみんなも

必ず守ってみせる!‥‥大切な家族だもん‥‥」

 

【加賀】

「‥‥そう」

 

【アンドロメダ】

「‥‥隊長、加賀さん‥‥メダ子は二人に育てら

れた‥‥だから二人の事も‥‥天憲隊のみんなも

大好きだよ‥‥それと同じ位、六本脚の家族も

大好きなの‥‥もう‥‥離れられないよ‥‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「清霜と一緒に、六本脚に戻るか?」

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥はい!!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「アンドロメダ、お前は人間だ!人間なら自分の

生きる道を自分で選ぶ権利がある、お前が自分

で決断したのならそれはそれで構わない

 

だが!お前は今まで『国防軍』という温室に

守られていたが、これからは自分の力と責任で

生きて行くんだ!お前が先頭に立って、清霜と

六本脚鎮守府のみんなを引っ張っていく位の

気持ちでな!

当然、何があっても誰の責任にも出来ない!

全部、自分自身で背負って行く事になるんだ!

それだけの覚悟をお前は持てるか?」

 

【アンドロメダ】

「‥‥メダ子は、隊長と加賀さんに育てられた

娘だよ!二人に恥ずかしいマネは絶対しない!

何があっても後悔なんかしない!だって‥‥

メダ子が決めた道だもの!‥‥」

 

【加賀】

「アンドロメダ‥‥貴女、この短い間に随分

成長したようね‥‥」

 

【時雨】

「環境が人をそうさせるのかな‥‥それより

隊長?‥‥これもどうするのさ?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「うん?」

 

 

いつの間にか大勢の者達がジョニー隊長と加賀

に向かって土下座していた‥‥

それはまぎれもない、六本脚鎮守府の一団で

あった‥‥

 

 

【加賀】

「あなた達‥‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「おいおい!こりゃ何事だ!?」

 

 

【へたれ提督】

「隊長!俺達には頭を下げる事しか出来ない!

メダ子は良い娘だ、隊長や加賀さんにとっても

大切な家族だという事は分かってる!

しかし俺達にとってもかけがえのない大切な

家族なんだ、もう別れる事なんて出来ない!」

 

【川内】

「加賀さん‥厚かましいお願いなのはアタシ達

もよく分かっています!それでも‥‥あの娘達

の親として、こうしてお願いするしかないんで

す!!

どうか‥‥二人の気持ちを汲んでやって下さい

!!お願いします!!」

 

 

【清霜】

「‥‥パパ‥‥ママ‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥みんな‥‥メダ子ときよしの為にそこまで

‥‥」

 

 

アンドロメダと清霜の後ろに加賀が寄り添って

きた、そして二人の型に手を置いて言った‥‥

 

 

【加賀】

「忘れないで、これが、貴女達二人のご両親の

姿よ、良い事か悪い事かは私にも解らない‥‥

でも貴女達の為にしている事よ、それを忘れな

いで!‥‥」

 

 

へたれ提督と川内の後ろにも、天龍やユークス、

サラトガにペールギュント、能代にフェニックス

‥‥皆が頭を下げていた‥‥

 

 

【天龍】

「隊長!どうか頼む!!」

 

【UXー01】

「ジョニー隊長!どうか私に二人のお世話を続け

させて!!」

 

【サラトガ】

「清霜ちゃんもメダ子さんも、私達の大切な家族

ですから、お二人には笑顔でいて欲しいんです」

 

【ペールギュント】

「お願いしますなのです!!」(ペコペコ)

 

【能代】

「私達にはこうしてお願いする事しか、二人には

してあげられませんが‥‥」

 

【フェニックス】

「大切な家族の為なら、こんな頭いくらでも下げ

て構わない!!」

 

【石川島 春馬】

「‥‥この通りだ‥‥」

 

【村雨】

「‥お願いします‥‥時雨姉さんにもお願い‥」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「お願いしますーー!!」」」

 

 

艦娘達や男連中に加え、天龍児童園の子供達まで

頭を下げ始めた‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥こりゃ参ったなぁー‥‥」

 

【時雨】

「でも、隊長の考えは間違ってなかったね♪」

 

 

人から頭を下げられる事に慣れていない

ジョニー隊長としては、戸惑うしかなかった

 

 

【あきつ丸】

「‥‥自分もお願いするであります」

 

【防空棲姫】

「オ願イシマス!オ願イシマス!オ願イシマス!

オ願イシマス!オ願イシマス!オ願イシマス!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「軍人生活もそれなりに勤めて来たが、ここまで

深海棲艦に頭を下げられたのは初めてだ‥‥」

 

【ガトランティス】

「ジョニー殿!!余からも頼む!この通り!!」

 

【那珂】

「那珂ちゃんからもお願いしまーす!!」

 

 

ついには、謎の鎮守府のガトランティスや那珂

まで頭を下げた‥‥

 

 

【足柄】

「何だかえらい騒ぎになって来たわね」

 

【謎乃提督】

「きよしとメダ子の気持ちに、皆が応えようと

しとるんや、『皆は二人の為に』ってな」

 

【那智】

「ガト子も那珂も、その心意気にうたれたか」

 

【クロード提督】

「良い家族だ」

 

【金剛】

「‥‥ですネー‥‥」

 

 

【清霜】

「ガト子ちゃん‥‥」

 

【ガトランティス】

「頭の上げ下げなど問題では無い!きよし‥‥

余とそなたは親友同士、そなた等姉妹の為なら

このくらい何とも無い‥‥」

 

 

白色皇帝のプライドをかなぐり捨て、清霜と

アンドロメダの為に土下座までする

ガトランティス‥‥

 

 

【川内】

「‥‥那珂ちゃん!‥‥」

 

【那珂】

「那珂ちゃんだって川内ちゃんの姉妹なんだよ!

お姉ちゃんの為に、那珂ちゃんも頭を下げます

、きよしちゃんと同じだよ♪」

 

【川内】

「‥‥ううっ‥‥ありがとう‥」(ボロボロ)

 

【那珂】

「あれ?川内ちゃんてぇー、こんなに涙脆い娘

だったっけ?」

 

【UXー01】

「司令官の泣き虫が映ったのよ」

 

 

同じく『姉妹愛』に応えようとした那珂‥‥

 

 

【時雨】

「どうするの隊長、収拾が着かなくなるよ?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「あー!分かった分かった!そこまで!」

 

 

このままでは、頭を下げる者が次々と現れかねな

い、ジョニー隊長は自身の決断を告げる事にした

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「へたれ君、川内、君達家族にアンドロメダを

預ける!無論期間なぞ設けない!」

 

【へたれ提督】

「‥‥隊長‥‥」

 

【川内】

「‥‥本当に?‥‥」

 

【清霜・アンドロメダ】

「「!!!」」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「実は君等家族を見ていて前々から考えていた

事でな、アンドロメダの楽しそうな顔を見て

いるとな‥‥俺としては『完全移籍』でも良い

と思ったんだか、それだと世間からの君等への

風当たりが大きくなりすぎるから、ほとぼりが

冷めるまでは『無期限派遣』としておくよ、

 

もちろん君等には『完全移籍』と受け取って

貰って構わない、‥‥清霜とアンドロメダは

もはや本当の姉妹だ、君達は強い絆で結ばれた

本当の家族だ、それを今更引き離すなんて‥

‥‥俺には出来ないよ‥」

 

【加賀】

「ようやくね、ジョニー‥‥」

 

【時雨】

「ウフフ♪」

 

【アンドロメダ】

「‥‥隊長‥‥きよしと‥‥一緒にいても‥‥

いいの?‥‥」(ボロボロ)

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「お前が自分で決めた道だ、なら俺もそれを

応援する、家族だからな、後悔はしないな?」

 

【アンドロメダ】

「はいっ!!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「なら迷う事は無い!行ってこい!!

お前の力で家族を守るんだ!!」

 

【加賀】

「アンドロメダ、困った事があったら何時でも

言いなさい、私とジョニーはいつまでも貴女の

家族よ、そして国防軍はあなたの家でもあるの

だから‥‥」

 

【アンドロメダ】

「加賀さん‥‥ありがとう‥‥」(ボロボロ)

 

【加賀】

「清霜、貴女も焦らず精進なさい、ご両親を

支えてあげなさい、アンドロメダの事、お願い

ね‥‥」

 

【清霜】

「加賀さん‥‥はい!!」

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥きよし‥‥」

 

【清霜】

「‥‥お姉ちゃん‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥エヘヘ♪‥‥」

 

【清霜】

「‥‥アハハ♪‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥ううう‥‥」

 

【清霜】

「‥‥あああ‥‥」

 

 

【アンドロメダ・清霜】

「うわあああああああーーーー」

 

 

これからも一緒にいられる‥‥

二人は抱き合って号泣した‥‥

 

 

【清霜】

「メダ子ちゃん!!お姉ちゃああーーん!!」

 

【アンドロメダ】

「きよしぃ!!アタシのきよしぃぃーー!!」

 

 

【羽黒】

「‥‥ううっ‥‥良かった‥」(ボロボロ)

 

【足柄】

「ほら、ハンカチよ」(サッ)

 

【羽黒】

「(ずぴーー!)」

 

【足柄】

「(おもいっきり鼻をかんだわね‥‥)」

 

【シュバリエル】

「ああ‥‥神はいたんだわ‥‥」(ポロポロ)

 

【デストリア】

「‥‥姉様、ハンカチどうぞデス」

 

【シュバリエル】

「(ずぴーー!)」

 

【デストリア】

「姉妹愛‥‥素敵デス‥‥」

 

 

【秋雲】

「きよし~~、良かったよ~~」(グスン)

(二人の様子を見てスケッチ)

 

【デストリア】

「姉妹愛って‥‥そういう事じゃないデスーー!!」

 

【レイオス】

「アンタの目にあの姉妹はどう映ってるのよ!?」

(スケッチには舌を絡め合う二人の姿が‥‥)

 

 

【デスラー艦】

「‥‥本当に良かったですわ‥‥」(ホロリ)

 

【デゥスーラ】

「‥‥うわあーん(泣)すぅらぁ~‥‥涙が

止まらないのぉ~~(ずぴーー!)」

 

【デスラー艦】

「人の服で鼻をかむのは止めて頂けません事!」

 

 

【祥鳳】

「素敵です‥‥素敵です~」(ボロボロ)

 

【矢作】

「秘書艦、ハンカチをどうぞ」

 

【金剛】

「‥二人はやっと‥‥本当の姉妹になれた気が

シマース‥‥」(グスン)

 

【不知火】

「金剛、良かったらハンカチをどうぞ‥‥」

 

【金剛】

「ぬい~‥‥ありがとデ~ス、それじゃ‥‥」

 

【比叡】

「姉様!!そのハンカチ!『ドーラン』が塗って

あります!!」

 

【金剛】

「‥‥ぬい!‥‥テメー‥‥」

 

【不知火】

「不知火に何か落ち度でも?」

 

 

【へたれ提督】

「隊長‥‥この通りだ!!」(深く頭を下げる)

 

【川内】

「ありがとうございます!!」(深く頭を下げる)

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「おいおい!もう勘弁してくれ!」

 

【天龍】

「隊長!!あんたは男の中の男だ!!」

 

【ペールギュント】

「司令官さんより1000倍は男なのです!」

 

【UXー01】

「どういう基準よそれ?‥‥でも‥‥ありがとう

ございます!!」

 

【防空棲姫】

「アリガトウゴザイマス!アリガトウゴザイマス!

アリガトウゴザイマス!アリガトウゴザイマス!

アリガトウゴザイマス!アリガトウゴザイマス!」

 

【あきつ丸】

「お礼の言葉も無いであります!」

 

【天龍児童園の子供達】

「「ありがとうございます!!」」

 

【ガトランティス】

「ジョニー殿よ!!そなた!ヒィッツにも劣らぬ

男前よぉーー!!」

 

【漣】

「男前!?ご主人様が?」

 

【謎乃提督】

「だまらっしゃい!!」

 

【サラトガ】

「お二人とも、良かったですね♪」

 

【アンドロメダ】

「‥えっぐ‥‥ヒック‥‥ありがとうサラ子!」

 

【清霜】

「‥‥サラ子さん‥‥ありがとう」(グスン)

 

【サラトガ】

「さあ、提督達にもお礼を、お二人を一番想って

いるのはやはり提督達ですから」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥清霜、メダ子、お帰り♪」

 

【川内】

「‥‥おいで♪」

 

【清霜】

「パパ‥‥ママ‥‥大好き!!」(ガバッ!!)

 

【アンドロメダ】

「へへ‥‥ただいま♪‥‥」

 

 

【青葉】

「はい!親子揃っての良い写真頂きまーす♪」

(カシャ!カシャ!)

 

【天葉】

「後で隊長も加賀さんも入って下さい」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「俺達もか?」

 

【加賀】

「フフ♪流石に気分が高揚します♪」

 

【天葉】

「時雨、あんたもよ♪」

 

【時雨】

「僕もかい!?」

 

 

何故かその後で、入れ代わり立ち代わりで

写真が撮られるのであった‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「加賀さん、これで良かったんだよな‥‥」

 

【加賀】

「ジョニー‥‥あなたに出会えて私は幸せよ♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「ありがとう、最高のご褒美だ♪」

 

【夕立】

「夕立も嬉しいっぽい!皆で隊長を胴上げする

っぽいー♪!」

 

【天龍児童園の子供達】

「「おおーーー!!」」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「うんうん‥‥‥‥‥はあっ!?」

 

 

「「「ジョニー!ジョニー!ジョニー!」」」

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「加賀さん!何とかしてくれぇー!!」

 

【加賀】

「うふふ♪‥‥諦めなさい♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「だぁぁぁーー!!」

 

 

 

【武蔵】

「清霜‥‥良かったな‥‥」

 

 

【R.Nishida提督】

「国防軍も六本脚もつくづく良い家族だな‥‥」

 

【花田少将】

「‥‥そうですね」

 

【曙】

「まっ、今回は素直に祝ってあげるわ」

 

【ぼのたん提督】

「うん?叢雲どうした?」

 

【叢雲】

「//なっ!‥‥何でもないわよ!///」(グスン)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ハンカチ貸すか?」

 

【クロード提督】

「なあ謎提、あの親子にちょっとしたお祝いを

考えているんだが‥‥」

 

【謎乃提督】

「奇遇だねぇ、俺もさ、少々デカい物だが

六本脚には、あの家族四人にはうってつけの

お祝いの品があるんだよ」

 

【妙高】

「確かに、『あの2隻』が突然私達の手に

入ったのも何かの縁かも知れませんね」

 

【クロード提督】

「よくわからんが、楽しみにしてるぜ」

 

 

新しい姉妹、新しい家族の誕生した門出を

全員が祝い、ジョニー隊長は宙を舞った‥‥

 

世界がどう変わろうと、この絆は揺らぐ事は

ない‥‥‥

 

国防軍は、横須賀は歓喜に包まれた

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

姉妹誕生編もいよいよ完結編となりました

「清霜」と「アンドロメダ」の姉妹愛にスポットを

当てたシリーズも、次回の「番外編」で一旦

区切りとする予定です

 

前半で清霜が見ていた夢の中に、清霜が

六本脚に来てからアンドロメダと出会うまでの

出来事を短く走り書きで書いてみました

曖昧な所も沢山ありますが、それは「夢の中」

という設定なので、曖昧なままの方が想像力が

掻き立てられると考えました

 

自分にとって「メダきよ」の姉妹愛は、大切に

している設定の一つなので、より丁寧に扱いたい

と思い、各のごとき長々しい話になってしまい

ました

 

「イレギュラー艦」設定と「アンドロメダ」設定を

頂いた謎提さんとジョニー隊長には心から

感謝致します

 

毎度の事ですが、本作品は多くの提督の皆さん

のご協力で成り立っています、あらためて

お礼を申し上げます

 

次回作もお付き合い頂けたら幸いです

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

【謎乃提督】

「‥‥ところで秋雲‥‥」

 

【秋雲】

「なあに?提督?」

 

【謎乃提督】

「そのスケッチ没収な!!」

 

【秋雲】

「何でぇ~!!そんな横暴なぁ~~!!」

 

【謎乃提督】

「こんなもん!出版する気かぁ!?」(パラッ)

 

 

そこには絡み合う清霜とアンドロメダが‥‥

 

 

【秋雲】

「‥‥あたしったら‥‥いつの間にこんな物

をぉぉぉーー!!」(ガビーン!)

 

【謎乃提督】

「無意識に書いとったんか!?これは一種の

病気や‥‥」

 

 

 

 

 

*どうも秋雲にはこんな役回りをさせてしまう‥

 謎提さん、何かすみません

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

      [出演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

二等憲兵吸血鬼(国防軍・天憲隊)

花田少将(連邦統合海軍省査察局)

R.Nishida提督(ニシダ・メガフロート鎮守府)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

祥鳳(ニシダ・メガフロート鎮守府)

曙(ぼのたん呉鎮守府)

霞(ぼのたん呉鎮守府)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

天龍(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デゥスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

レイオス(リンガ特設連邦鎮守府)

 

能代(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多摩(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

矢作(ニシダ・メガフロート鎮守府)

長波(ニシダ・メガフロート鎮守府)

朝霜(ニシダ・メガフロート鎮守府)

 

ナナ(天龍児童園)

 

村雨(六本脚鎮守府)

あきつ丸(六本脚鎮守府)

防空棲姫(六本脚鎮守府)

シュバリエル(謎の鎮守府)

ガトランティス(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

武蔵(国防軍・天憲隊)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

 

 




本作品は、二次創作であり、かつフィクションです


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姉妹誕生 ー番外編ー 初めての建造

姉妹誕生シリーズ‥‥

一応の完結です、でも二人の物語は
始まったばかり‥‥なんてな!


【青葉】

「はい撮りますよ~♪ニッコリ笑って~♪」

 

(カシャ!キーン)(カシャ!キーン)

 

【アンドロメダ】

「綺麗に撮ってよね~♪」

 

【清霜】

「///エヘヘ♪何だか照れるな~///」

 

 

青葉の指示で、清霜・アンドロメダ姉妹は

カメラの前で様々なポーズをとったり

表情を変えてみたりする‥‥

 

二人は、『ラビ明石』ことラビアンローズの

手製によるコスチュームに身を固めていた

それを身につけての青葉撮影会である

 

二人が『公認』の『姉妹』となった記念として

写真撮影会をやろうと、青葉、天葉、しゃんば

の『青葉三人衆』が企画したのだ

現在、横須賀の某撮影スタジオを借り切って

撮影が行われている‥‥

 

二人がこのお揃いのコスチュームで観艦式にて

一緒にパレードする事をラビ明石は密かに願い

こんな物を密かに用意していたのだ

因みに今回は損得勘定無しである

 

 

【ラビアンローズ】

「お二人共、とてもお似合いですよ♪」

 

【清霜】

「ラビ明石さん、ありがとう♪」

 

【アンドロメダ】

「あつらえたみたいにピッタリだよ~♪」

 

 

『天葉』と『しゃんば』の二人にメイクを

直して貰いつつ、姉妹はラビ明石に礼を言う

 

 

【ラビアンローズ】

「もちろん、お二人専用に作ったコスチューム

ですからね、私がお二人にしてあげられる事

といったらこれくらいの事ですから」

 

【アンドロメダ】

「何いってんの!充分だって♪」

 

【清霜】

「そうそう♪」

 

【へたれ提督】

「大したもんだよラビ明石!スゲー良いぞ!」

 

【ラビアンローズ】

「そう言って貰えると嬉しいです」

 

【へたれ提督】

「しかしお前が商売抜きでここまでするとはな、

良いとこあるじゃんか!」

 

【ラビアンローズ】

「ムッ!私だってたまには商売抜きでする事も

ありますよ!」

 

【サラトガ】

「『商魂たくまし』く見えるのも、実は照れ隠し

なのかも知れませんね、ラビ明石さんは♪」

 

【ラビアンローズ】

「///も~!止めて下さいよ~!///」

 

【川内】

「ラビさん‥‥ありがとう!」(ギュッ)

 

【ラビアンローズ】

「うわっ!?‥‥‥参ったなぁ~もう~~‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 《姉妹誕生ー番外編ー 初めての建造》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

国防軍主催の合同観艦式から、深海棲艦と

ジュラル星人の連合軍が襲来した「銚子沖迎撃戦」

までの一連の事態が終息し、来航した各鎮守府の

関係者は殆どが横須賀を後にした‥‥

(国防軍を除けば)

現在、横須賀に残っているのは海特警の面々だけ

である

 

帰投する各鎮守府の提督と艦娘達に、へたれ提督

は『清霜救出』の協力に対する感謝の言葉を伝え

て一人一人を見送ったが、ここで一つのトラブル

があった

 

深海棲艦の襲来を聞いて我先に逃げ出そうとした

連邦・ブロック自治政府要人や各軍の中堅将校の

一部が「俺達にも頭を下げろ!」とへたれ提督に

ある種の因縁を付けて来たのだ

 

連中の言い分は、「『民間』如きが裏方とはいえ

観艦式に参加した上に、『艦娘』に頭を下げて

我々に頭を下げないのはおかしい!」という物だ

った

 

無論、六本脚鎮守府は連中に迷惑などかけてい

ないし、深海棲艦の襲来は六本脚の責任でもな

い、へたれ提督が因縁連中に頭を下げなければ

ならない道理など何も無いのだ

 

しかしこれは「道理」ではなく「感情」であった

自分達は大変な目にあった、だから誰かに頭を

下げさせないと気が済まない、そこにたまたま

『民間業者』が『艦娘』に頭を下げていた‥‥

ならば自分達も‥‥こんな理不尽な理屈も彼等

にして見れば至極当たり前の「感情」だったのだ

‥‥

 

因縁連中はへたれ提督に謝罪を要求した、まる

でそれが当然の様に‥‥

この時のジョニー隊長の怒りは凄まじかった

彼は因縁連中の前に立ちはだかると‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「諸君等の要求は、我々国防軍・天憲隊に対する

宣戦布告と受け取るが、それでも良いか?

言っておくが、我々はどちらかが完全に消滅す

るまで戦いを止めるつもりは無い!!

あくまで要求を貫き通すつもりなら命を捨てる

覚悟で来たまえ!!」

 

 

六本脚鎮守府のパレード参加を断念せざるを得な

かったジョニー隊長も、今回は一歩も引く気は

無かった、これはもはや天憲隊の看板に泥を塗ら

れたのと同じだからだ

 

謎乃提督もクロード提督も、黙っているつもりは

無かった、因縁連中の出方次第では奴らの髪の毛

一本この世に残すつもりは無い‥‥と

 

一般市民を差し置いて真っ先に逃げ出そうとした

連中である、当然そこまでの覚悟が有るはずも無

い、因縁連中はすごすごと引き下がった

中には国防軍と海特警の恐ろしさを知らない将校

がいて強硬な態度に出た時もあった、その将校を

二等憲兵吸血鬼がチェックを入れる‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥あいつと‥‥あいつ‥‥ギルディ(有罪)」

 

 

二等憲兵吸血鬼に「有罪」判定されたこの将校は

その日の夜に姿を消した、彼が翌日からの太陽を

拝む事は二度と無かった‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「ここ数日、嫌な事もあったが、あの笑顔で

救われたよ」

 

【榛名】

「提督‥‥本当にお疲れ様でした‥」

 

【加賀】

「全ての苦労が報われる瞬間‥‥てこう言う事を

言うのかしら‥‥」

 

 

メイクの直しが完了し、撮影は再開される

提督達が見つめる中で、満面の笑顔でカメラの

レンズにポーズを決めるメダきよ姉妹‥‥

 

 

【へたれ提督】

「今回も君達には救われたな」

 

【クロード提督】

「気にする事はないさ、あの笑顔を守るのが

俺達提督の役目だからな」

 

【謎乃提督】

「そういう事、今はあの姉妹の笑顔が我々に

とって最高のご褒美だな‥‥」

 

【羽黒】

「姉妹愛‥‥素敵ですね♪」

 

 

【青葉】

「いや~♪被写体が素晴らしいと、青葉も撮影に

力が入りますねぇ~~♪」

(カシャ!キーン)

 

【天葉】

「たまにはこんな撮影も良いわね♪」

 

【しゃんば】

「メイクもバッチリですね~♪」

 

【清霜】✨

「うん♪バッチリ!バッチリよ♪」✨✨

(キラーーン)

 

 

【金剛】

「ウワッ!!眩しいデース!!」

 

【比叡】

「私もお姉様と一緒に、あんな風に輝いて

みたいです!」

 

【謎乃提督】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【妙高】

「‥‥提督、気を確かに持って下さいね」

 

 

【天葉】

「‥そうだ!二人共、その場で飛び上がって

みてくれる?青葉!シャッターを!」

 

【青葉】

「りょーかい♪」

 

【しゃんば】

「モニターはお任せを♪」

 

 

【アンドロメダ】

「う~ん、よくわかんないけど‥‥せーの!」

 

【清霜・アンドロメダ】✨

「「それぇーー♪!」」✨✨(ピョーン!)

(カシャ!キーン)

 

 

掛け声と共に、メダきよ姉妹はその場でジャンプ

した‥‥

空中に浮き上がったメダきよ姉妹の、躍動感

溢れる姿と健康的な笑顔がモニターに映し出され

ると、ギャラリーからどよめきが起きる‥‥

 

 

【デストリア】

「キャー!❤可愛すぎますデス~~!!」

 

【UXー01】

「う~ん!もっとお世話したくなっちゃうわね♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「天葉の奴!考えたな!」

 

【クロード提督】

「あれを即出来てしまう、あの二人も凄いよ」

 

【浦風】

「孫にも衣裳とか言うけど、良いもんじゃねー♪」

 

【ぼのたん提督】

「ねえ!ぼの!あれやって!」

 

【曙】

「///嫌よ!クソ提督!!///」

 

【ジャービス】

「ダーリン♪❤ジャービスがやってあ・げ・る❤」

 

【ぼのたん提督】

「おっ?‥おう‥ありがとう‥‥」

 

【曙】

「///やるわよ!!やるわよ!!///」

 

【叢雲】

「何やってるのよあんた達、新婚バカップル

みたいじゃない!」

 

 

【ツーロン】

「正に『天使が舞い降りた』って感じよね~♪」

 

【ガトランティス】

「当然だ!余が見込んだ娘達だからな♪」

(鼻高々~)

 

 

【謎乃提督】

「(‥‥‥サラサラ)」

 

【妙高】

「‥‥提督、浄化されそうになってますよ」

 

【謎乃提督】

「‥‥おおっ!いかん!いかん!」(グッ!)

 

 

寸での所で、謎乃提督は踏み止まった‥‥

謎乃提督ヒィッツカラルド氏は、余りにも

清らか過ぎる何かに見たり触れたりすると

一定期間、浄化されてしまう習性があるのだ

 

 

【漣】

「いつもながら、厄介な習性ですねご主人様?」

 

【謎乃提督】

「‥‥小生もそう思う‥‥」

 

 

【川内】

「‥‥提督‥あんな凄い娘達が、アタシ達の娘

なんだよね‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥ああ、パパママ冥利に尽きるってもんだ‥」

 

【川内】

「今更だけどさ‥‥アタシなんかが母親で‥‥

良いのかな‥‥」

 

【へたれ提督】

「お前以外の誰が、あの娘達の母親になれるって

いうんだ?」(ポンッ)

 

【川内】

「‥‥提督‥‥」(ウルッ)

 

【足柄】

「あんた達何をシンミリしてるのよ、お客さんよ」

 

【川内】

「へっ?アタシ達に?」

 

【那珂】

「ヤッホー♪撮影会と聞いて那珂ちゃん参上ー♪」

 

【へたれ提督】

「おう、那珂ちゃんがお客さんか?」

 

【那珂】

「お客さんは那珂ちゃんじゃなくてこっちだよ♪」

 

【神通】

「姉さん!へたれ提督、お久しぶりです」

 

【川内】

「神通!?来てくれたの!?」

 

 

現れたのは、同じ海特警のB級エージェント

『大角 左近』指揮の『紅輪(べにわ)鎮守府』

所属の軽巡艦娘『神通』であった

 

彼女の提督、大角 左近は海特警のエージェント

つまり謎乃提督ヒィッツカラルド氏の部下である

当然一騎当千の兵(つわもの)であり只者では

ない

彼の鎮守府は主に、全軍内の犯罪行為や

ブラック鎮守府の摘発と取り締まりに重点を置い

ていて、ここに所属する艦娘達は全員が潜入、

スパイ、特殊工作等の技量を有している

 

その特製から紅輪鎮守府は通称『忍者鎮守府』

と呼ばれているが、その事を初めて聞いた

へたれ提督は大興奮!紅輪鎮守府全員分の

『DOAかすみコスチューム』を自腹でラビ明石に

制作させようとして天龍に怒られた経緯がある

(へたれ提督は、忍者と軽巡が大好き)

 

神通はこの紅輪鎮守府の最強のエースとして

活躍していた、ブラック鎮守府の摘発は彼女自身

の過去の経験からも果たすべき使命なのであった

 

(そんな神通が海特警に加入したきっかけは‥‥

゛人違いで謎乃提督を襲撃してしまった゛事から

であり、その話が出ると神通としては顔を真っ赤

にして頭を下げるしかなかった)

 

軽巡神通そのものは、川内や那珂とは姉妹の関係

であり、たとえ所属鎮守府が違ってもこうして

出会えば姉妹として会話に花が咲くのであった

 

 

【神通】

「姉さん、大変でしたね‥‥こんな大変な時に

駆け付ける事が出来なくてすみませんでした!」

 

【川内】

「何いってるの神通!そんな事良いんだよ!

それより見てよ!提督とアタシの娘達を♪」

 

 

重要な任務に付いていた神通は『銚子沖迎撃戦』

に間に合わなかったが、そんな事を気にする

川内では無かった

川内が指し示す向こうには、カメラの前で

アイドルポーズをとる清霜とアンドロメダが

いた‥‥

 

 

【那珂】

「ねー♪二人共可愛いでしょ?あのポーズは

那珂ちゃんがレクチャーしたんだよ~♪」

 

【神通】

「フフ♪那珂ちゃんは相変わらずね♪」

 

 

川内型三姉妹!ここに勢揃いしたり!

 

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「‥‥あれ?へたれさん?‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「おーーい、起きてますかー?」(ブンブン)

 

【川内】

「‥‥提督?どうしたの?」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥お‥‥」

 

【川内・那珂】

「「お?」」

 

 

【へたれ提督】

「おおおおおおーーーー!!!!!!」

 

【川内・那珂】

「「ひゃいいい!!?」」

 

【神通】

「どっ!?どうなさったんですか!?」

 

【ラビアンローズ】

「あれは!提督のいわゆる『持病』ですよ!」

 

 

へたれ提督壊れる‥‥

 

 

【へたれ提督】

「青葉ぁぁーー!!カメラ!!カメラ!!」

(ドタドタドタドタ!)

 

【青葉】

「ちょっと!!撮影がー!!」

 

【サラトガ】

「提督!落ち着いて下さいーー!!」(ガシッ!)

 

【へたれ提督】

「放せー!!これが落ち着いていられるかー!!」

 

【清霜】

「パパ!?何がどうしたの!?」

 

【アンドロメダ】

「提督!?何か顔が怖いよ!?」

 

 

【那智】

「へたれ殿は一帯どうなってしまったんだ?」

 

【足柄】

「あの人の性分を考えれば分かるでしょ?」

 

【那智】

「‥‥あっ、なるほど」

 

 

【へたれ提督】

「だって見てみろよ!!『川内型三姉妹』が

揃い踏みだそ!!これは奇跡か神懸かりか!!

あああーー!!生きててよかったーー!!」

 

【ラビアンローズ】

「あーもう!!分かりましたから!!提督の

川内型への愛情はよく分かりましたから!!」

 

【サラトガ】

「提督!とりあえず下がりましょう!撮影の

お邪魔になりますから!」

 

【清霜】

「‥‥ホントだ!あっちも姉妹が揃ってる!

パパ!良かったねー♪」✨

 

【へたれ提督】

「おお!清霜!分かってくれるか!?流石は

我が娘よぉーー!!」(ナデナデ)

 

【アンドロメダ】

「良かったねー提督?きよしが大人で、それにして

もこの三姉妹が揃ったこれは中々シュールな絵柄

だねー♪」

 

【那珂】

「シュールって‥‥」

 

 

そんな中、清霜が三姉妹の所にやって来た‥‥

 

 

【清霜】

「こんにちは!神通さん!パパとママがお世話に

なってます♪」✨(ペコッ)

 

【神通】

「清霜ちゃん、こんにちは♪『銚子沖』では二人共

大活躍だったみたいね♪」

 

【アンドロメダ】

「エヘヘ~♪いやいやそれ程でもないし~♪」

 

【加賀】

「調子に乗らないの!」(耳たぶ引っ張り~)

 

【アンドロメダ】

「いーたたたたーー!!」

 

【清霜】

「大活躍なんてそんな!!‥‥清霜は皆に迷惑を

かけただけで‥‥」(シュン‥‥)

 

【川内】

「‥‥清霜‥‥」(スッ)

 

【那珂】

「う~ん、嫌な事思い出しちゃったかな~」

 

【青葉】

「撮影に支障が出ると困ります!」

 

【金剛】

「‥‥今更デスが、その写真をどうするのデース?」

 

【天葉】

「『青葉新聞』に載せるのよ」

 

【不知火】

「‥‥今更ですが、肖像権とかは大丈夫ですか?」

 

【しゃんば】

「二人共承知してくれました♪それに写真は友好的

な鎮守府にしか送りませんからね♪」

 

【青葉】

「お二人のこんな素晴らしい笑顔を青葉達だけが

見ちゃいました‥‥では勿体ないですからねー♪」

 

【デストリア】

「騙されないで下さいデス!これはこの人達の

趣味デスから!」

 

 

【神通】

「‥‥ねえ清霜ちゃん、実は海特警に感謝状が届い

ているの、貴女宛てよ♪」

 

【清霜】

「‥‥えっ?」

 

【神通】

「銚子沖で、阿武隈さんと彼女の戦隊に出会った

でしょ?」

 

【清霜】

「‥‥‥あっ!!」

 

 

『銚子沖迎撃戦』の初戦、清霜は深海棲艦の追撃

を受けていた、軽巡艦娘『阿武隈』率いる戦隊と

出会った、この時追撃されていた『阿武隈』戦隊

はボロボロの状態だった

清霜は阿武隈達を逃がす為に単独で深海棲艦と

戦闘状態に突入したのだった‥‥

 

 

【神通】

「あの時、貴女が深海の注意を引き付けてくれた

お陰で阿武隈さん達は無事に撤退する事が出来た

の、これはその感謝の気持ちなのよ」

 

【清霜】

「‥‥あの人達、無事だったんですね!?‥‥

良かった‥‥」

 

【神通】

「‥‥清霜ちゃん、確かに貴女のあんな戦い方は

‥‥するべきでは無かった‥‥」

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【サラトガ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ガトランティス】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「‥‥神通ちゃん‥‥」

 

 

【清霜】

「‥‥ごめん‥‥なさ‥‥」(ウルウル)

 

【神通】

「‥‥でもね、清霜ちゃん♪」(ポンッ)

 

【清霜】

「‥‥はい?」

 

【神通】

「貴女にそんな戦い方を強いてしまったのは

ここに居る私達全員の責任なの!

貴女が一人で背負い込んだり、自分だけを

責めたりする様な事ではないのよ!」

 

【川内】

「!神通!!」

 

【加賀】

「‥‥彼女の言う通りね‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥うん‥‥」

 

【ツーロン】

「‥‥流石は『四大水雷艦』の筆頭ね‥‥」

 

 

【神通】

「清霜ちゃん、貴女が自分で分かっているなら

それで良いの、もう同じ失敗はしないってね

それは私達も同じよ

それと、あの時清霜ちゃんが居たから阿武隈さん

達は助かったのよ、その事自体は誇りに思って

良いわ♪」

 

【清霜】

「‥‥神通さん‥‥」

 

【神通】

「よく頑張ったわね、清霜ちゃん♪貴女一人に

あんな苦労は二度とさせないからね♪」

 

【清霜】

「‥‥ありがとうございます!」

 

 

【川内】

「‥ううう‥‥じんつうぅぅ~~‥」(ボロボロ)

 

【那珂】

「川内ちゃんの涙腺が崩壊しちゃった‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥ううう‥‥ジンチュゥゥゥ~‥」(鼻水~)

 

【アンドロメダ】

「うわっ!キモッ!!」

 

【足柄】

「駄目だわ!、この夫婦!」

 

【羽黒】

「まあまあ」

 

 

【神通】

「これからも姉さんの‥‥貴女のママの事‥‥

よろしくお願いね♪勿論パパとお姉さんの事

もね♪」

 

【清霜】

「はいっ!‥‥エヘヘ~♪(グスン)‥」✨✨

キラーーーン!

 

【羽黒】

「清霜ちゃん、とっても素敵な笑顔ですよ♪」

 

【謎乃提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ガトランティス】

「きよしぃ~~、笑ってくれぇぇ~~!

そなたが笑ってくれるなら余は‥‥余はぁぁ~」

(号泣)

 

【清霜】

「ガト子ちゃん!?‥あーよしよし」(ナデナデ)

 

【漣】

「『猛獣使い』の能力は健在であったか‥‥」

 

【那智】

「‥‥何だか良い気分だ!今夜は飲もう!」

(銘酒:なちろく)

 

【浦風】

「子供達に飲ませたらいかんよ?」

 

 

【比叡】

「私達リンガにも負けない素敵な家族ですね!

また六本脚に応援に行くのも良いかも!」

 

【榛名】

「はい♪榛名も素敵な御家族だと思います♪」

 

【クロード提督】

「何はともあれ、清霜に笑顔が戻って良かった!

‥なあ謎提?‥‥うん?‥‥おい謎提よ‥‥」

 

【謎乃提督】

(‥‥サラサラサラ~~~‥‥‥)

 

【クロード提督】

「何だこりゃあーー!?」

 

【妙高】

「しまった‥‥油断していたら提督の

『清霜ちゃん耐性』が限界を超えてしまった」

 

【クロード提督】

「何だその訳の分からない耐性は!?つまりは

浄化されたって事か!?」

 

【金剛】

「またあの『復活の儀式』をやるデスか?」

 

【妙高】

「その心配は要りません、提督なら直ぐに復活

しますから」

 

【クロード提督】

「毎度思うことだが‥‥謎提の身体ってどうなっ

てるんだ?深海棲艦の心臓を使ってる俺が言え

た事じゃないが‥‥」

 

【足柄】

「詳しい話ははしょるけど、提督は以前、友人

(ショタ提督、英 一〔はなぶさ はじめ〕)を

救おうとしてあんな身体になったのよ、私達と

してはありがたい面もあるんだけどね‥‥」

 

【羽黒】

「司令官さんは御自身を犠牲にして御友人を

救おうとされました、御立派な方です!」

 

【謎乃提督】

「いやー、それ程でも~~」(あっさり復活)

 

【クロード提督】

「うおわ!?」

 

【妙高】

「ほら、大丈夫でしょう?♪」

 

【漣】

「人相が変わってますけど‥‥」

 

【デストリア】

「こんな事が普通になってる私達が恐いデス‥」

 

 

【ラビアンローズ】

「お二人のコスチュームも用意しておきました

よ♪」

 

【曙】

「///何で!?よりによってこんな際どいコス

チュームなの!?///」

 

【ジャービス】

「ダーリンのチョイスよー♪」

 

【曙】

「///クソ提督はどこ!?!!///」

 

【ラビアンローズ】

「確か、お手洗いとか‥‥」

 

【曙】

「あいつ~~~!!!」

 

【ジャービス】

「嫌ならジャービスだけで~♪‥‥」

 

【曙】

「//かっ!貸しなさいよ!着てやるわよ!//」

(バッ!)

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「ハハハー♪君達が来ると本当に楽しいな♪」

 

【アンドロメダ】

「‥‥新喜劇やってるだけたしぃー‥‥」

 

【加賀】

「アンドロメダ、貴女の笑顔‥‥とても素敵

だったわよ♪」

 

【アンドロメダ】

「加賀さん‥‥‥エヘヘ~♪///」✨✨

 

 

【那珂】

「さっすがー神通ちゃん!きよしちゃんの

悩みを解決しちゃったねー♪」

 

【神通】

「‥‥私は思った事を言っただけよ♪」

 

 

地球連邦軍が公式に認めた『四大水雷艦』の一人

『最強の神通』は『気配りの神通』でもあった

のだ‥‥

 

 

【川内】

「‥‥やっぱり神通は凄いや‥‥アタシじゃ到底

敵わないなぁ‥‥何をやっても‥‥(グスン)」

 

【神通】

「何言ってるんです姉さん?あの人達を見て下さ

い、姉さんの家族を‥‥」

 

【川内】

「‥‥えっ?」

 

 

 

【へたれ提督】

「‥‥俺は浮かれ過ぎてた‥‥『川内型三姉妹』

が勢揃いした嬉しさに我を忘れて‥‥済まん!

清霜!メダ子!パパが悪かったーー!!(泣)」

 

【アンドロメダ】

「あのさ提督‥‥自分が何で謝ってるか、自分で

分かってないでしょ?」

 

【サラトガ】

「ウフフ♪提督らしいですね、そういう人の良い

ところが♪」

 

【ラビアンローズ】

「もう!みっともないから泣かないで下さい!」

 

【へたれ提督】

「だってぇーー!!(泣)」

 

【ガトランティス】

「だってぇーー!!(泣)」

 

【デストリア】

「ガト子さんも泣き止んで下さいデス!!」

 

 

【清霜】

「二人共‥‥ありがとう‥大好きぃ♪!!」✨✨

(ギュウッ‥‥)

 

【へたれ提督】

「‥‥おおっ!‥‥」(鼻水~)

 

【ガトランティス】

「‥‥きよしぃぃ‥‥」(鼻水~)

 

【謎乃提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【UXー01】

「ほら!二人共顔を出して!鼻水を拭いて

あげるわ♪」(フキフキ‥‥)

 

【へたれ提督】

「うーーー‥‥」

 

【ガトランティス】

「(チーーン)」

 

【アンドロメダ】

「‥‥何なのこれ?‥‥何かの介護?」

 

【デストリア】

「流石はユークスちゃん♪最高のお世話係デス♪」

 

【UXー01】

「‥‥他人の鼻水を拭くって‥‥何だか‥‥‥

興奮して来ちゃう❤‥‥ハァ❤‥‥ハァ❤‥」

(フキフキフキフキ‥‥)

 

【デストリア】

「‥‥えっ?‥‥」

 

【アンドロメダ】

「ヤバいよ~!!ヤバいのがここに居たよ~!!」

 

【謎乃提督】

「(サラサラサラ~~‥‥‥)」

 

【羽黒】

「わーー!!また司令官さんがーー!!」

 

 

 

【神通】

「とても‥‥素敵な家族じゃありませんか!

私はあんな素敵な家族を他に知りません‥‥

姉さんだから出来たんですよ!他の誰でもない、

私の姉さん‥‥川内姉さんだから出来たんです!

私もいつかあんな家族を持ってみたい‥‥‥

姉さんは私の素晴らしい目標なんです!」

 

【川内】

「神通!‥‥そんな‥そんなアタシなんて‥‥」

 

【神通】

「だから姉さん、自信を持って下さい、笑って

下さい‥‥ね♪」

 

【川内】

「神通‥‥ありがとう‥‥エヘヘ♪‥‥」

 

【那珂】

「川内ちゃんが笑顔になった!良かった~~♪」

 

【足柄】

「あんた達、積もる話は済んだ?ならあんた達も

写真を撮って貰ったら?姉妹なんだしさ」

 

【那珂】

「あっ!それナイスアイデア!川内ちゃん!

神通ちゃん!写真撮ろう♪ポーズは那珂ちゃん

が考えちゃうよー♪」

 

【川内・神通】

「「‥‥‥えっ?‥‥」」

 

【妙高】

「良いわね♪なら私達『妙高四姉妹』も是非

撮りましょう♪青葉さん、良いでしょ?」

 

【青葉】

「‥‥何だか面白くなって来ましたね~♪勿論

OKで~す♪」

 

【金剛】

「ムッ!だったらワータシ達も!霧島!」

 

【霧島】

「はいっ!金剛姉様、今がビッグチャンスです♪」

 

 

ここで急遽、『川内型三姉妹』『妙高型四姉妹』

も写真撮影に参加する事が決まった

へたれ提督は狂喜乱舞し、謎乃提督は即復活した

そして当然『金剛型四姉妹』も‥‥

 

 

【霧島】

「榛名、私達姉妹も一緒に撮らない?」

 

【榛名】

「‥‥えっ!?霧島!?」

 

【霧島】

「ジョニー隊長、許可願えますか?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「許すも許さないもない、榛名、行ってこい」

 

【榛名】

「隊長!‥‥榛名も‥‥よろしいのですか?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「あの姉妹達を見たろう?たとえ所属鎮守府が

違っても、お前達姉妹の繋がりは切れる事は

ない!‥‥楽しんでこい♪」

 

【金剛】

「ヘーイ榛名ー♪ジョニー隊長のPermit(許可)

もゲット出来たところで、一緒に撮るデース♪」

 

【比叡】

「勿論、榛名が真ん中だよ♪」

 

【霧島】

「さあ榛名、撮影開始よ!」

 

【榛名】

「ありがとうございます‥‥榛名!感激です!!」

(ウルウル)

 

【クロード提督】

「うおおーー!!まさかこんな展開になるなんて

ーー!!」

 

【不知火】

「提督、鼻の下が伸びてます」

 

 

‥‥『金剛四姉妹』も撮影を開始

クロード提督は感激した‥‥

 

写真撮影は繰り返された、途中から赤城とカルド

も合流し、加賀と赤城の『一航戦ショット』も

実現した、さらには『青葉三人衆ショット』や

『曙・ジャービス、際どいコスショット』

さらには提督達も交えての『ラブラブショット』

までが撮影された時には収拾がつかなくなりかけ

ていた‥‥‥

 

 

(カシャ! キーン)

 

【ぼのたん提督】

「君ら‥‥良いなあ~~♪」(鼻血~~)

 

【曙】

「//う~‥‥勢いで着ちゃったけど‥‥この格好

恥ずかしい~~//」

 

【ジャービス】

「ダーリンがハッピーならノープロブレムよ♪❤」

 

 

(カシャ! キーン)

 

【金剛】

「テートクー♪❤もっとくっ着くネー♪❤」

(ギューッ❤)(ムニュン❤)

 

【クロード提督】

「金剛ー!!胸が!胸がぁぁーー!!」

 

【ツーロン】

「あらまあ~♪照れちゃって、カワイイわね~♪」

 

【不知火】

「金剛さんも『改二丙』が実装された事ですし

今回は譲りましょう(次こそは不知火があの

ポジションを‥‥‥)」

 

【比叡】

「金剛姉様とのツーショット写真を必ず!!」

 

【霧島】

「いつも隠し撮りとかしてるじゃないですか?」

 

【榛名】

「えええーーー!?」

 

 

(カシャ! キーン)

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「加賀さん!赤城!二人の間に入れてくれぇー!」

 

【加賀】

「ええ♪構わなくてよ♪(やりました!)」

 

【赤城】

「(照れてらっしゃるんですね‥)さあどうぞ♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥このスリーショットで記念撮影‥‥ああ幸せ」

 

【カルド】

「俺も後で‥‥良いかな~‥‥」

 

【赤城】

「もちろん♪❤」

 

【カルド】

「っしゃああーーー!!!」

 

 

(カシャ! キーン)

 

【アンドロメダ】

「提督ー!表情が硬いよー!もっと笑ってー♪」

 

【へたれ提督】

「おっ‥‥おう‥‥」

 

【清霜】

「ママー♪とってもカワイイよー♪」

 

【川内】

「エヘヘ~♪❤ ありがとう清霜♪」(ブイ!)

 

【那珂】

「ほら~、へたれさ~ん!ちゃんと腰に手を回さ

ないと~!」

 

【へたれ提督】

「おっ‥‥おう‥‥」

 

【サラトガ】

「良かったですね♪お二人共♪」

 

【川内】

「うんっ♪!❤」(にぱぁぁー)✨✨

 

【神通】

「とっても素敵な笑顔ですよ姉さん♪」

 

【へたれ提督】

「おっ‥‥おう‥‥」

 

【UXー01】

「‥‥司令官は幸せ過ぎて、いっぱいいっぱい

みたいね‥‥」

 

【川内】

(へたれ提督と手を組んで)

「さあ提督♪❤ハイ♪チーズ♪」(ギュー❤)

 

 

(カシャ! キーン)

 

【足柄】

「次の撮影には私達もお揃いのコスチュームで

お願いね♪」

 

【ラビアンローズ】

「まいどありぃ~~♪♪」(スリスリ~)

 

【デストリア】

「相変わらず商魂たくましいデスねー」

(メイド服)

 

【漣】

「漣も、メイド服で参加しますよ♪御主人様♪」

(メイド服)

 

【謎乃提督】

「これはこれでヤバいかも‥‥‥」

 

【秋雲】

「う~ん♪良いねぇ♪インスピレーションが

広がるねー♪」(こちらもメイド服)

 

【足柄】

「あんた!いつの間に!?」

 

【秋雲】

「赤城さんにくっついて来ちゃいやした~♪」

 

【那智】

「改めてこの姉妹で写真撮影とは中々新鮮だった

な♪こんな事ならあのアイドル衣装を用意して

おけば良かったな‥‥」

 

【妙高】

「さあ提督♪❤中央にどうぞ♪」

 

【羽黒】

「司令官さん♪‥‥後で私達だけの撮影会を‥‥

ウフフ♪❤❤」✨✨

 

【謎乃提督】

「よーし!ポーズいってみよー!!」

 

【謎鎮一同】

「「「イエーーーイ♪♪♪」」」

 

 

(カシャ! キーン)

 

【天葉】

「まさか私達『青葉』が被写体になる日が来ようと

は‥‥」

 

【しゃんば】

「たまには良いんじゃないですか?」

 

【青葉】

「後で全員の集合写真も撮りましょうねー♪」

 

 

(カシャ! キーン)

 

【アンドロメダ】

「イエーーーイ♪♪♪」✨✨

 

【清霜】

「イエーーーイ♪♪♪」✨✨

 

 

メダきよ姉妹に両腕を組まれて真ん中に立つ

ガトランティスは‥‥‥

 

 

【ガトランティス】

「あああ~~~✨✨我が生涯最高の瞬間かも‥

‥テレサが‥‥テレサが見えりゅ~~」✨✨

(ヘナヘナ~~)

 

 

続いて参加者全員の集合写真が撮られ、最後に

新生姉妹が白色皇帝を骨抜きにしたところで

ようやく撮影会はおひらきとなった‥‥

この時撮影された写真は後日『青葉新聞』に

掲載されるのだが、これがある元帥の目に入り

、それが元である『珍事件』が起こるのだが

当然この時は誰も予想していなかった‥‥

 

 

【藤波】

「これ‥‥賑やかだね~~」

 

【清霜】

「あれ!?藤波姉さん!?」

 

【藤波】

「ヤッホ~~きよしー♪」

 

【神通】

「そうそう、吉坂博士からの引き継ぎで彼女を

お連れしました」

 

 

神通に連れられて現れたのは『夕雲型』の

駆逐艦娘『藤波』‥‥

 

そう、先の『大阪湾迎撃戦』(姉妹誕生ー前編ー)

において海特警混成艦隊に救助された艦娘であり

『清霜』の姉妹艦にあたる

 

『藤波』は、国際医療科学研究所で、吉坂博士の

治療を受けていたのである

 

 

【へたれ提督】

「おお、藤波!元気になったか!良かった!

清霜、もう一人の姉さんだぞ!」

 

【清霜】

「藤波姉さん!良かった‥‥」

 

【アンドロメダ】

「へぇ~『夕雲型』ってみんなカワイイじゃん♪」

 

【謎乃提督】

「駆逐艦でありながら、滅多に出会えない超レア

艦娘だから、多くの提督の心を打ち砕いてきた

文字通りの『デストロイヤー』‥‥‥‥それが

『夕雲型』だ‥‥これに匹敵するのは『春雨』

か『鹿島』くらいのものだろう‥‥」

 

【足柄】

「‥‥一体何の話をしてるのよ?」

 

【クロード提督】

「その気持ち分かるよ‥‥新人提督にとっては

『イスカンダル』よりも遠い存在‥‥それが

『夕雲型』だ‥‥‥」

 

【霧島】

「指令?お二人とも何処か『恨み節』が入って

ませんか?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥皆まで言うな‥‥」

 

 

【アンドロメダ】

「大人達の雑念はほっといて、本当元気に

なって良かったね♪あっ、アタシは

『アンドロメダ』『メダ子』って呼んでね♪」

 

【清霜】

「藤波姉さん!見て!これがメダ子ちゃん!

清霜の新しいお姉ちゃんだよ♪♪」

 

【藤波】

「うん聞いてるよ、よろしくねー♪‥‥

それにしても宇宙戦艦の妹なんて、きよしも

思い切った事するねー」

 

【清霜】

「うん♪でっ、こっちが親友のガト子ちゃん♪」

(グイッ)

 

【ガトランティス】

「‥よろしくなのね~~❤‥‥」(ヘナヘナ~)

 

【藤波】

「この人顔色が悪いよ?」

 

【アンドロメダ】

「これは幸福のサインだから気にしないで良いよ」

 

 

【神通】

「こちらが報告書とカルテですが、吉坂博士からは

既にメディカルチェックのクリアーと本人の意思

を確認しているそうです、彼女は”皆さんと共に

働きたい”そうです」

 

【へたれ提督】

「そうか‥‥この分だと俺達の今の現状も分かって

いる様だな‥‥」

 

【神通】

「それは大丈夫です」

 

【へたれ提督】

「‥四の五のはもう言わん!藤波、本当に良いんだ

な?」

 

【藤波】

「うん!もっち!」

 

【へたれ提督】

「分かった!藤波!六本脚鎮守府にようこそ!

今日からお前は俺達の『家族』だ!全員で一緒に

生き抜くんだ!もっちー?」

 

【藤波】

「もっちー!‥‥ニヒヒ♪ありがとう指令♪‥‥

夕雲型11番艦、『藤波』行くぞ!」

 

【川内】

「よろしくね♪‥‥新しい家族かぁ♪」

 

【サラトガ】

「何だかウキウキしますね♪」

 

 

こうして六本脚鎮守府に新たな『家族』が

加わった、しかし新しい『家族』はこれだけ

では無かった‥‥

 

 

【クロード提督】

「めでたい!めでたいな!なあ、へたれ君

新しい姉妹と新しい家族が増えた祝いを

俺にさせて欲しいんだが、どうかな?」

 

【へたれ提督】

「お祝い?それはありがたいが、俺達は既に

リンガからは色々と世話に‥‥」

 

【クロード提督】

「それは気にする必要は無いよ、俺が好きで

やる事だ、俺の人生は君達六本脚の諸君に

出会えた事でもっと有意義なものになったからな

何よりあの姉妹と、母親になれた川内を祝って

やりたい」

 

【川内】

「クロードさん‥‥ありがとう‥‥」

 

【クロード提督】

「どういたしまして、そこでだへたれ君、

一度『建造』をやってみないか?」

 

【川内】

「建造を‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【クロード提督】

「君達の強い助けになると思うが‥‥嫌かい?」

 

【へたれ提督】

「他の提督が建造するのを俺がとやかく言う

筋合いは無いよ、でも俺自身としては‥‥」

 

【クロード提督】

「‥‥‥うむ」

 

 

へたれ提督の反応に、クロード提督は嫌な顔一つ

しない、へたれ提督の気持ちはクロード提督にも

分かるからだ‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

まだ『元擲弾兵』にすぎなかったへたれ提督が

川内と共に海軍に入ったきっかけは、

『アジア・オセアニア』ブロック海軍が実施

したある大規模作戦が原因だった

 

 

この作戦には、残存する艦娘で作戦に投入可能

(と判断された)な艦娘が根こそぎ投入された

彼女達は作戦遂行に必要な『主力艦隊』として

位置付けられたが、これとは別の任務を帯びた

艦娘達が『大量』に『建造』された

 

建造されたばかりで技量も経験も低い彼女達に

与えられた任務は‥‥

 

‥‥‥『被害担当艦』‥‥‥

 

そう!『主力艦隊』を被弾から守る為の盾‥‥

それが彼女達の任務だったのだ

 

この愚か極まりない艦隊運用により、当然

彼女達の犠牲は甚大なものとなった

ところが、これ程の犠牲をはらいながら作戦は

『大失敗』となった

 

ブロック海軍側は『艦隊決戦』により一気に

勝負を着けようとして『主力艦隊』を送り込ん

だが、深海棲艦側はその手には乗らなかった

 

深海棲艦隊は巧みな戦術により『艦隊決戦』を

避け、作戦海域奥深くまで『主力艦隊』を誘い

込み、徐々に相手の戦力を削る戦術にでた

 

『主力艦隊』は深海側の作戦にはまり、補給も

ままならず徐々に消耗していった

そして『主力艦隊』がくぎ付けにされて本土が

がら空きになった隙を逆に深海棲艦につかれて

しまった‥‥

 

本土に襲来した深海棲艦は30隻足らず、しかし

そのいずれもが『姫級』か『鬼級』であった

しかも深海棲艦の攻撃目標は『横須賀』や『呉』

等の大規模鎮守府帯‥‥ではなく、所属艦娘の

殆どが作戦投入を『強要』された中小規模の

地方鎮守府とそこの『提督』、さらには未来の

『提督』を育てる『士官学校』であった

 

海軍の運用自体に不可欠な(つまり海軍の

手足となる)これらの鎮守府と提督、そして

僅かに残っていた警備任務の艦娘達は文字通り

壊滅した、そして地方都市にも攻撃が加えられ

市民にも大勢の犠牲が出た

 

この時も監視衛星が事前に破壊され、その隙を

深海側につかれて本土への接近を許してしまっ

た、そして、この作戦に参加を拒否した部隊

から迎撃艦隊が出撃したが、深海側はこれとは

戦う事無く撤退した‥‥

 

一方、本土の非常事態を知った『主力艦隊』は

急いで本土に帰還しようとするが、撤退中の

軍隊は脆いもの‥背後から深海の追撃をくらい

次々と損害が出る、既に『被害担当艦』は

壊滅していた‥‥

そして本土襲撃から戻ってきた『姫級』『鬼級』

に挟み撃ちにされ‥‥‥

 

 

結局、帰還出来たのは全体の三分の一‥‥

 

 

『艦娘』も『提督』も『候補生』も失い‥‥

大打撃を受けたブロック海軍は、恥も外聞も

かなぐり捨てて、『海軍の体裁』を取り戻そう

とする‥‥

『大量建造』が繰り返され、『軍人』のみならず

『民間』からも提督要員が募集された

 

『提督』の資質ありと判断されれば子供も老人も

犬も猫も『提督』になりうる時代が戻ってきた

のだ‥‥

 

しかしそれでも足りなかった‥‥

 

曲がりなりにも、戦える『艦娘』と『提督』を

海軍は今すぐ必要としていたのだ‥‥

そこで海軍は『元艦娘』『元兵士』を無理矢理

集めて即応の実働部隊を編成する事にした

正規の部隊が育って一人前になるまでの繋ぎ

である、『元兵士』は海軍出身でなくても

構わない‥‥

 

まさに『なりふり構わず』である‥‥

 

 

一度は海軍から『役立たず』『用無し』の落胤

を押され野に下った『艦娘』でも、軍務経験あり

で戦えるなら『死体』でも構わない‥‥

 

 

『法律上は死体』のへたれ提督‥‥

『役立たずの用無し』の川内‥‥

 

 

二人は、半ば強引に海軍に入る(川内にとっては

復帰)事になったのだ‥‥

 

 

一方、ブロック海軍の『混乱と暴走』を見た

『連邦統合海軍』は、もはやブロック海軍だけに

任せておけないとの結論に至る

そして『連邦統合海軍』から実働部隊を切り離し

‥‥‥‥

 

新たに『帝国海軍』を創設した

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

艦娘の大量建造と犠牲はその後も続いた‥‥

それは当時、『艦娘の危機に何も出来なかった』

へたれ提督にとっては一種のトラウマとなって

今も残っているのである、自責の念と言っても

いい‥‥

 

『見習少尉』として海軍に入ったばかりの

へたれ提督は、海軍に関しては余りに『無知』

『無力』だった

秘書艦となった川内から教育を受けるまで、彼は

『取り舵』と『面舵』の区別もつかなかった

のだ‥‥

おまけに彼の社会的立場は『死体』のまま‥‥

 

それでも二人は『艦娘が生きる為の鎮守府』を

目指して孤軍奮闘したが、志半ばで海軍を追われ

る事になった‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

『建造』という言葉がそれらの思い出を連想

させてしまうのだ‥‥

 

へたれ提督も『建造』そのものを否定するつもり

は毛頭ない、謎の鎮守府の艦娘達の様に、建造

された艦娘達も充分幸せになれる‥‥‥

統べては提督の志ひとつなのだ!

 

とは言うものの‥‥‥

 

 

【クロード提督】

「君が『建造』に良いイメージを持っていない

事は分かってるし、その気持ちもよく分かる

しかしだ、こう考えてみてはどうだろう?」

 

【へたれ提督】

「っと言いますと?」

 

【クロード提督】

「これから生まれてくる艦娘は、俺の奨めに

よって産み出される‥‥‥つまりそれは

君の意思とは関係なく生まれてくるという事だ

それは海上で救助したり、何かの理由で偶然

出会う艦娘と同じとは思えないかな?」

 

【へたれ提督】

「確かにそういう考え方もあるかも‥‥」

 

【クロード提督】

「俺と君がこうして出会わなければ、この娘は

生まれてくる事は無かった、なぜなら俺は

君達以外にこんな建造を許可したりしないから

だ、相手が君達、六本脚鎮守府だから俺は艦娘

を任せてもいいと判断した‥‥

つまりこれは君達にとって『運命と縁』の出会い

そのものだと俺は思う‥‥」

 

 

不思議な偶然によって出来た『縁』から、この

艦娘は生まれてくる‥‥‥であるならこれは

確かに『運命と縁』の出会いなのだろう

へたれ提督は決断した

 

 

【へたれ提督】

「クロード提督、貴官の御厚意、ありがたく

受けさせて頂くよ」

 

【クロード提督】

「そうこなくちゃな!君に配慮して建造は一度

だけだ、それで生まれてきた艦娘は君達六本脚

の家族だ、それで良いかな?」

 

【川内】

「ありがとうございます!」

 

【清霜】

「建造なの?清霜は初めて見るよー!」

 

【サラトガ】

「私も初めてよ、六本脚鎮守府には建造施設が

無いから」

 

【ラビアンローズ】

「工廠を受け持つ身としては興味があります!」

 

【謎乃提督】

「‥‥という事はへたれ君達は、初めての建造

という訳か‥‥」

 

【足柄】

「私達は建造施設があるからそこまで特別って

訳じゃないけど‥‥」

 

【妙高】

「それでも新しい仲間が加わるのは心が踊ります

♪」

 

【UXー01】

「困った事があったら私がお世話してあげるわ♪」

 

【デストリア】

「どんな娘がくるんデスかね♪」

 

【ガトランティス】

「この余の如き、偉大なる戦艦が来れば良いが」

 

【ぼのたん提督】

「俺としては可愛い駆逐艦が良いなぁ~~♪」

 

【曙】

「ほぉ~~!」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥‥冗談です」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「これは面白そうだ、六本脚が建造でどんな艦娘

を呼び寄せるか‥‥クロードの!俺も付き合う

が良いが?」

 

【クロード提督】

「もちろん、俺も何だか楽しみになってきた!」

 

【加賀】

「新しい家族‥‥六本脚はお祭り騒ぎね♪」

 

【青葉】

「新しい取材のビッグチャンス!!」

 

【秋雲】

「ネタ収拾のビッグチャンス!!」

 

【浦風】

「でもリンガまでは遠いじゃろ?どうするん

じゃ?」

 

【クロード提督】

「そいつは心配ない」

 

【霧島】

「この霧島の計算では、今日の午後には新たな

艦娘と対面できますよ♪」

 

【金剛】

「ニューフェイスはいつもドキドキするネー♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ここはリンガ特設連邦鎮守府‥‥

 

 

合同観艦式に参加した艦娘達と連邦兵の多く

は既に横須賀から帰還していた

 

年が明けてまだ三ヶ月程の横須賀は比較的

過ごしやすかったが、ここリンガは年中常夏

である‥‥

 

 

工廠と建造ドックの整備をしていた、リンガ

所属の『夕張』の所に、同じくリンガ所属の

『瑞鶴』がふらっと顔を出した

 

 

【夕張】

「あら瑞鶴さん、今日の鍛練は済んだの?」

 

【瑞鶴】

「うん、クロ兄のスパルタ特訓コースも慣れて

くると心地良いもんだね」

 

【夕張】

「瑞鶴さんは素直だからね♪師匠の言うことは

何でも頑張れちゃうわよねー♪」

 

【瑞鶴】

「///もうっ!やめてよ~~!///」

 

 

瑞鶴も夕張も、一足先にリンガに帰還した組

である、クロード提督と一部の艦娘はまだ

横須賀にいる筈だ

 

 

【夕張】

「‥‥師匠の帰りが待ち遠しい?」

 

【瑞鶴】

「‥‥うん、ちょっとね‥‥」

 

【夕張】

「頼み込んで一緒に横須賀に残れば良かった

のに?」

 

【瑞鶴】

「‥‥クロ兄は仕事で残ったんだもの、無理は

言えないよ」

 

【夕張】

「瑞鶴さんて、師匠には本当に健気よね~~♪」

 

【瑞鶴】

「私はクロ兄に、もっと自分を大切にして欲しい

だけよ!」

 

【夕張】

「はいはい、師匠のいない時の瑞鶴さんは、

テンションの違いがはっきりしてるわね」

 

【瑞鶴】

「///だから!そういうのじゃないって!///」

 

【夕張】

「‥‥瑞鶴さんのその気持ち、師匠に伝わると良い

わね♪‥さてと、もう一仕事いきますか♪‥‥

瑞鶴さん、冷蔵庫の中に飲み物あるから好きに

飲んで良いわよ~~♪」

 

 

そういうと夕張は工廠設備の点検整備に戻る‥‥

 

 

【瑞鶴】

「あっ‥‥ありがとう夕張さん‥‥」

 

 

冷蔵庫からミネラルウォーターを取出して

リンガの海を眺めながらそれを飲む‥‥‥

青い穏やかな南国の海‥‥‥

 

 

 

【瑞鶴】

「クロ兄‥‥早く帰ってこないかなぁ‥‥」

 

【クロード提督】

「そんな心配は無用だぞ!」

 

【瑞鶴】

「‥‥そう?」

 

【クロード提督】

「そうとも!」

 

【瑞鶴】

「‥‥そっかあ‥‥」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

トッシャアアアーーーーーン!!!

 

 

 

【瑞鶴】

「くっ!‥‥クク!クロ兄ぃぃーー!?何で

ここにぃぃぃーーー!!?」

 

【クロード提督】

「ここは俺の家だぞ?」

 

【瑞鶴】

「横須賀に居たんじゃなかったのーー!!?」

 

【クロード提督】

「『紀伊』に乗って帰ってきた」

 

【瑞鶴】

「‥‥‥ああっ‥‥」

 

【クロード提督】

「それよりお客さんだ!」

 

【瑞鶴】

「‥‥客?」

 

 

【川内】

「ヤッホ~~♪」

 

【清霜】

「ヤッホ~~♪」

 

【アンドロメダ】

「チーーッス♪」

 

【藤波】

「もっちーー♪」

 

【那珂】

「キャハッ♪」✨

 

【榛名】

「榛名は大丈夫です♪」

 

【瑞鶴】

「ななななななーーー!?」

 

 

【足柄】

「相変わらずここは湿気が多くて暑いわねー」

 

【妙高】

「文句を言わないの」

 

【デストリア】

「リンガは『ドバイ輸送作戦』以来デスねー」

 

【UXー01】

「いろいろあったわねー♪」

 

【羽黒】

「重要な任務を任されて緊張しました」

 

【ジャービス】

「サンが眩しい!日焼けにはオイルネー♪」

 

【曙】

「///それより着替えるの忘れたわ!!///」

 

【瑞鶴】

「ななななななーーー!?」

 

 

【ガトランティス】

「余にとっては初の大きな任務だったな‥‥

今でも思い出すと血がたぎるぞ!」

 

【秋雲】

「アタシらはコロンボで潜望鏡に縛り付けられ

ましたけどねー」

 

【ラビアンローズ】

「ねーー」

 

【叢雲】

「あんた達は自業自得でしょうが!」

 

【瑞鶴】

「ななななななーーー!?」

 

 

【金剛】

「瑞鶴ぅー、いつまで驚いてるデース?」

 

【比叡】

「足腰が立たないとか?」

 

【不知火】

「鍛え方が足りないようですね!」

 

【瑞鶴】

「そういう問題じゃなくてーー!?」

 

 

【加賀】

「このくらいで驚いていてどうするの!?

全く『五航戦』は!」

 

【瑞鶴】

「なっ!?何よ加賀さん!!」

 

【那智】

「地べたに座ってたら痔になるぞ?」

 

【瑞鶴】

「ずっこけたのよ!!そもそも誰のせいで‥‥」

 

 

(カシャ!)

 

 

【瑞鶴】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【青葉】

「瑞鶴さんの『ずっこけパンチラ』頂きました~♪」

 

【しゃんば】

「『青葉新聞』に載せますか?」

 

【天葉】

「さすがにそれはねーー」

 

 

【瑞鶴】

「あおばぁぁぁぁーーーー!!!!」

(ウガアアアアアーーーー!!!!)

 

 

宿敵か天敵か!?『青葉三人衆』を見た瑞鶴は

怒りの覚醒をした‥‥

 

 

 

【夕張】

「騒がしいわね?‥‥あら?皆さんお揃いで?」

 

【謎乃提督】

「よすよす♪」

 

【へたれ提督】

「お邪魔するよ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「中々整備が行き届いてるねー」

 

【ラビアンローズ】

「私もとても興味があります!」

 

【神通】

「私もこうして中を見るのは初めてです」

 

【カルド】

「何か久しぶりにリンガに帰ってきたなぁ」

 

【赤城】

「そういえば私達、リンガの所属でしたよね」

 

【ツーロン】

「‥‥あなた達大丈夫?」

 

 

【クロード提督】

「客人を連れてきた、気にするな!それより夕張

『建造』やるぞ、ドックは使えるか?」

 

【夕張】

「ええ、もちろん、何時でも使える様にしておく

のが私の仕事ですから」

 

【クロード提督】

「よし!合格だ!」

 

【夕張】

「それと師匠、瑞鶴さんに優しくしてあげて下さい

ね♪師匠が帰ってくる直前までとても淋しそうでし

たから♪」

 

【瑞鶴】

「///わー!!わー!!わー!!///」

 

【霧島】

「相変わらず、分かりやすい反応ねー」

 

 

【クロード提督】

「瑞鶴、爆撃は後だ、それより心配かけて済まなか

ったな」(ナデナデ)

 

【瑞鶴】

「///う~~‥‥クロ兄ぃ~~///」

 

【クロード提督】

「‥‥シャンプー変えたか?いい感じだぞ♪」

 

【瑞鶴】

「ホントーー!!♪♪」✨✨✨

 

【クロード提督】

「資材を投入するから手伝ってくれ♪」

 

【瑞鶴】

「ハーーーイ❤❤♪♪♪」✨✨✨(テケテケタケ~~)

 

【川内】

「‥‥可愛いなあ」

 

【清霜】

「‥‥可愛いね」

 

【アンドロメダ】

「誰かに騙されないか心配だなぁ‥‥」

 

 

 

【サラトガ】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【清霜】

「どうしたの?サラ子さん?」

 

【サラトガ】

「ここリンガの工廠は、サラ子にとっても特別な

場所なんですよ♪」

 

【清霜】

「‥‥特別な場所?」

 

【サラトガ】

「『CVー03 サラトガ』はここで提督や川内さん達

と出会ったんですよ♪」

 

【アンドロメダ】

「えっ?サラ子さんって『建造』で生まれたの?」

 

【サラトガ】

「ノン、サラ子は建造で生まれた訳ではありません」

 

【アンドロメダ】

「それじゃ何でここが特別なの?しかもここで提督

達に出会ったって‥‥」

 

【サラトガ】

「サラ子自体はそれ以前から、提督達に出会って

いました、お二人にはまだ話していませんでした

ね‥‥‥」

 

 

 

【サラトガ】

『サラ子』がまだ‥‥『貞子』だった頃の話を‥‥

 

 

【清霜・アンドロメダ】

「「貞子ぉぉぉーーーー!!!?」」

 

【サラトガ】

「ウフフ♪‥‥いつかお話しますね♪」

 

【藤波】

「藤波‥‥何か凄い所に来ちゃったみたい‥‥」

 

 

 

 

‥‥とにかく『建造』の準備は始まった‥‥

 

先ずは投入する資材の量である、本来ならどの

タイプの艦娘を迎え入れるかを考えてから投入

するのだが‥‥‥当然、へたれ提督達は全くの

ノープランである、資材をどれだけ投入すれば

良いのか皆目見当もつかない‥‥

 

 

【へたれ提督】

「クロード提督‥‥ちょいと相談が‥‥」

 

【クロード提督】

「うん?とうした?」

 

【川内】

「実はアタシ達‥‥建造自体初めてで、全く知識

が無くて‥‥」

 

【サラトガ】

「お恥ずかしいですが、適切な資材量のイメージ

が全く湧かなくて‥‥」

 

【へたれ提督】

「君達リンガの資材を使わせて貰う訳だし、あまり

無茶は出来ないかと‥‥」

 

【クロード提督】

「なるほど、これは俺が迂闊だったな‥‥よし!

俺が資材量を決めるから君達はスイッチを押して

くれ!」

 

 

クロード提督は傍らの瑞鶴に振り向くと‥‥

 

 

【クロード提督】

「瑞鶴、資材を投入してくれ!オール『8000』だ

開発資材は『100』って所かな‥‥」

 

【瑞鶴】

「了解ー‥‥って‥‥ええ!?待ってクロ兄!!」

 

【クロード提督】

「どうした?」

 

【瑞鶴】

「どうしたもこうしたも!!オール『8000』って

大型建造の最大値よりも多いじゃない!!」

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥オール『8000』って‥‥マジ!?‥‥

鼻血が出そう‥‥」

 

【UXー01】

「貧乏な私達にはとても真似出来ないわ‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥貧乏で悪かったな‥‥」

 

 

【瑞鶴】

「資材だってただじゃ無いんだよ!?」

 

【川内】

「あのーー‥‥無理なら‥‥」

 

【クロード提督】

「大丈夫だ!資材の事なら気にするな!

俺の能力を使えばいくらでも生成出来るのは

知ってるだろう?面倒臭い事になるから

世間には内緒にしてるけどな‥‥」

 

【瑞鶴】

「それはそうだけど‥‥」

 

 

そう‥‥どういう原理かは不明だが‥‥

クロード提督は『資材』を自ら『生成』する

能力があるのだ!

 

 

【クロード提督】

「資材は有意義に使ってこそ意味がある!

いくら大量に保有してもそれだけじゃ意味が

無い!

いいか瑞鶴、これはスペシャルな建造だ!

それに一度きりだ、ならば最大値を超えて

投入してみるのも男のロマンと言うもんだ!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「クロードの!その心意気!気に入ったー!!」

 

【謎乃提督】

「結果が益々楽しみになるねー♪」

 

【ぼのたん提督】

「それじゃ駆逐艦にならないよ~~」

 

【叢雲】

「あんたの願望はどーでもいいの!!」

 

【足柄】

「‥‥男って本当に子供よねー」

 

【金剛】

「そこがまたカワイイんデース♪❤」

 

【加賀】

「そこは激しく同意するわ♪」

 

【ガトランティス】

「男なら肝もアソコもビッグであるべきだ!」

 

【妙高】

「ウフフ♪そこは激しく同意しますわ❤」

 

 

【瑞鶴】

「クロ兄がそれで良いなら‥‥」

 

【クロード提督】

「よし!流石は俺の瑞鶴だ♪」(ナデナデ)

 

【瑞鶴】

「///‥んもう!!‥///」

 

 

【漣】

「‥‥可愛いなあ」

 

【ジャービス】

「‥‥イッツ、キュート」(ヒュ~)

 

【浦風】

「悪い男に騙されんようきーつけや♪」

 

【ツーロン】

「提督がいるから大丈夫よ♪」

 

 

【クロード提督】

「六本脚の諸君はスイッチの前に集まってくれ

さあ『建造』行くぞ!」

 

 

資材が投入され、いよいよ建造が開始される

 

 

【へたれ提督】

「‥‥全員でスイッチを押すぞ、皆ボタンに

手を!」

 

【川内】

「提督‥‥どんな娘が来るんだろうね‥‥」

 

【へたれ提督】

「どんな娘でも良いさ!今から来る娘はもう

俺達の大切な『家族』だからな」

 

【川内】

「そうだね♪歓迎してあげよう♪」

 

【清霜】

「何だかドキドキするね~♪」

 

【サラトガ】

「天龍さんやペールちゃん達がここにいない

のは少し残念ですが‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「皆さんには後でたっぷり紹介しましょう♪」

 

【UXー01】

「新人のお世話は私に任せて♪」

 

【へたれ提督】

「おい藤波、お前もボタンに手を」

 

【藤波】

「えっ?‥‥藤波も‥‥良いの?」

 

【へたれ提督】

「何いってる?当たり前だろ?お前も『家族』だ」

 

【清霜】

「藤波姉さん!早く!」

 

【アンドロメダ】

「ほらほら~♪」(ポンッ)

 

【藤波】

「‥‥そっかぁ‥‥エヘヘ♪‥‥」✨✨

 

 

【神通】

「姉さん‥‥やっぱり素敵な家族ですね♪」

 

【那珂】

「だよね~~♪」

 

【秋雲】

「う~ん、秋雲様としてもたまにはこんな絵柄

も良いかもね~~」(スケッチ)

 

【青葉】

「『家族の共同作業』ショット!頂きました♪」

(カシャ)(カシャ)

 

 

藤波も含めた六本脚の『家族』がボタンに手を

かけた‥‥‥

 

 

【川内】

「みんな!いくよーー!!」

 

【六本脚一同】

「「「せーーの!!」」」

 

 

《ボチットナ!》 

 

 

 

‥‥システム オールクリア‥‥

‥‥投入資材量を確認‥‥

‥‥建造当事者を承認‥‥

‥‥これより建造を開始します‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥建造って、結構地味に始まるんだね‥‥」

 

【瑞鶴】

「あんたねー、劇的な展開でも期待してたの?」

 

【へたれ提督】

「放電現象が起きたり装置が爆発したりとか‥‥」

 

【瑞鶴】

「映画じゃないっつーの!!建造の始まりはこんな

もんよ!」

 

 

【夕張】

「師匠、装置は上手く稼動してます♪後は建造時間

だけど‥‥」

 

 

‥‥建造時間 合わせて13時間‥‥

 

 

【夕張】

「‥‥合わせて?」

 

【クロード提督】

「合わせてとはどういう事だ?」

 

【謎乃提督】

「ウチらの『建造』でもこんな現象は見たこと

無いな」

 

【アンドロメダ】

「えっ?‥‥何かマズイ事しちゃった?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「高速建造剤を使ったらどうだ?」

 

 

 

高速建造剤が投入され、建造は終了した‥‥

ドックの扉が開き、一人の艦娘が歩み出て来た

 

その場にいた全員の視線が集中する‥‥

 

 

 

 

【あきづき】

「『DDー115 護衛艦あきづき』ここに推参

しました!艦隊護衛はお任せ下さい!!」

 

 

【夕張】

「まさかの護衛艦ーー!?」

 

 

現れた『護衛艦 あきづき』は、見た目は

『防空駆逐艦 秋月』そのものであったが

背後の艤装には、長砲身の単装砲、多銃身の

機関砲、ミサイル発射用のVLS等々‥‥‥

近代護衛艦の装備が施されていた‥‥

 

 

【謎乃提督】

「う~む、これはまた予想外だったなぁ」

 

【足柄】

「へたれさんの事だからてっきり『軽巡』でも

生まれて来るかと思ってたわ‥‥」

 

【那智】

「でも排水量ではあまり差は無いみたいだぞ?」

 

【夕張】

「確かに資料ではそうなってます‥‥」

 

 

へたれ提督の大好物、『5500トン級軽巡』と

『あきづき型護衛艦』は排水量ではそれ程の

差はなかった

 

 

【霧島】

「護衛艦は『こんごう』以来の建造ですね」

 

【瑞鶴】

「まさかここで出て来るとは‥‥」

 

 

【あきづき】

「あっ‥‥あのー『あきづき』はどうすれば?」

 

【クロード提督】

「‥‥ああ!済まん!ようこそ『あきづき』君、

君の指揮官はあそこの彼だ!」

 

【へたれ提督】

「‥‥どっ‥‥どうも」

 

【クロード提督】

「そして横にいるのが彼の秘書艦だ!とびっきり

の現場指揮艦だぞ!」

 

【川内】

「‥‥どっ‥‥どうも」

 

【クロード提督】

「そして一緒にいるのが、君の『家族』だ!」

 

【あきづき】

「『家族』‥‥ですか?」

 

【清霜】

「新しい家族だぁー♪」✨

 

【アンドロメダ】

「チーーッス♪よろしくねー♪」

 

【サラトガ】

「あきづきさん♪、六本脚鎮守府へようこそ♪」

 

【ラビアンローズ】

「よろしくお願いします♪」

 

【藤波】

「イヒヒィ‥‥良いねぇ♪」

 

【UXー01】

「お腹すいてない!?痒い所はない!?私に

いっぱい頼ってくれて良いのよ♪」

 

【あきづき】

「いっいえ!『あきづき』は大丈夫ですから!」

 

【謎乃提督】

「まあ混乱するのもわからんでもないがね

詳しく説明すると‥」

 

 

 

 

【?】

「‥‥‥アッ‥‥アノーー‥‥」

 

 

【夕張】

「!?‥‥師匠!!中にもう一人います!!」

 

【クロード提督】

「‥‥何だと!?」

 

【瑞鶴】

「えええ~~!?」

 

 

建造ドックの中から、か細い声が聴こえてきた

 

 

【比叡】

「一度の建造で二人同時に生まれたの!?」

 

【ツーロン】

「『合わせて』ってこういう事だったのね」

 

 

やがてもう一人の艦娘がドックから姿を見せた

 

 

【?】

「‥‥あっ‥‥あのーー‥‥」

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「うんっ?‥‥『春雨』‥‥か?」

 

【榛名】

「提督、『春雨』ちゃんにしてはどこか違ってる

みたいです‥‥」

 

 

現れた艦娘は、髪の色が若干違うのと、背丈が

若干高いのを除けは、『白露型駆逐艦 春雨』

そのものであった、しかし『あきづき』と同じく

背後の艤装が違っていた、それらは明らかに

『戦艦』のそれであった‥‥‥

 

 

 

【アマルテア】

「‥‥『アマルテア』に‥‥御用なのですか?」

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥うん?『アマルテア』?」

 

【謎乃提督】

「イレギュラー艦には違いないんだろうが、名前に

記憶が‥‥」

 

【曙】

「この娘、見た目は駆逐艦だけど、装備は戦艦

みたいだよ?」

 

【川内】

「うちにも居たなぁ、『なのです』口調の狂暴

な軽巡が‥‥」

 

【足柄】

「提督に記憶がないって事は、マイナーな戦艦

って事?」

 

【羽黒】

「ドラゴンさんが聞いたら『仲間が来た』って

泣いて喜ぶでしょうね‥‥」

 

 

【夕張】

「情報がありましたよ!‥‥えーーっと‥‥

『アマルテア級宇宙戦艦のネームシップで

ザンスカール帝国所属‥‥宇宙戦闘を意識

して、停止状態での全方位攻撃を可能にした

新設計の宇宙戦闘艦』‥‥だそうです」

 

【清霜】

「戦艦!?」✨✨

 

【へたれ提督】

「ザンスカール!?‥‥て事は『カリスト』の

後輩にあたる訳か?」

 

【アマルテア】

「!?『カリスト』姉さんがいらっしゃるんで

すか!?」(ガバッ!)

 

【へたれ提督】

「へああ!!?」

 

【秋雲】

「むっ!!これはまた百合の波動が!!」

(ピキピキピキー!)⚡

 

【漣】

「変な所だけは『ニュータイプ』だね~~」

 

【比叡】

「お姉様を愛するお気持ち‥‥分かります!!」

 

【金剛】

「ワータシは分からないデース!!」

 

 

【クロード提督】

「流石はへたれ君と六本脚だ、普通には行かな

いとは思ってたが‥‥なあ『アマルテア』?」

 

【アマルテア】

「はっ!‥‥はいっ!」

 

【クロード提督】

「ようこそ『アマルテア』、彼が君の提督だ!

そして君の姉さんは彼の鎮守府にいる」

 

【アマルテア】

「本当ですか!?」

 

【へたれ提督】

「えっ?クロード提督!この娘もうちに!?」

 

【アマルテア】

「はっ!‥失礼しました提督!!『アマルテア』

に何でもお申しつけ下さい!よろしくお願い

します!」

 

【へたれ提督】

「おっ‥‥おう‥‥よろしく‥‥」

 

【クロード提督】

「良かったな♪アマルテア♪」

 

【瑞鶴】

「良かったじゃないわよクロ兄!!建造は一回

だけの筈でしょ!?」

 

【クロード提督】

「その一回の建造で二人生まれただけだ、問題ない

だろう?それに彼女は既に六本脚の『家族』さ」

 

【瑞鶴】

「‥‥まあ‥‥あれ見たら確かに断れない‥‥か」

 

 

【清霜】

「私『清霜』!よろしくねー♪♪」✨✨

 

【アンドロメダ】

「おんなじ戦艦が来てくれて心強いよ♪

ヨロシクねー♪」

 

【アマルテア】

「はいっ♪よろしくお願いします♪」

 

【UXー01】

「お姉さん共々、私がお世話してあげるわ♪」

 

【アマルテア】

「いっ!?‥‥いえ、『アマルテア』は大丈夫

ですから!」

 

【あきづき】

「あの方は‥‥お世話が趣味なのですか?」

 

【サラトガ】

「好きでされている事です♪」

 

【ラビアンローズ】

「気にしなくて良いですよ」

 

【デストリア】

「ユークスちゃんはとても良い娘デス♪」

 

【藤波】

「何か凄い事になって来たなーー」

 

 

【ぼのたん提督】

「海特警にまた仲間が増えたねーー」

 

【謎乃提督】

「仲間や家族が増えるのは良いことだ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「謎提、おめでとう」

 

 

【青葉】

「皆さーん♪集合写真撮りましょーー♪」

 

【へたれ提督】

「青葉、六本脚に戻ってからも集合写真を頼む」

 

【青葉】

「そういう依頼なら大歓迎ですー♪」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

リンガ鎮守府で全員が集まっての記念撮影の後

六本脚鎮守府に戻っての記念撮影も行われた

 

メダきよ姉妹の誕生からの青葉撮影会、さらに

新たな『家族』を六本脚鎮守府に迎える事にな

った初めての建造‥‥

一連の出来事は‥‥一応の区切りを迎えた‥‥

 

 

一週間後、『大阪湾迎撃戦』で損傷した

『強襲揚陸艦』が修理を完了し、国防軍と海特警

は当初の目的、『西威神島への輸送作戦』を

ようやく実施したのであった、部隊の一部には

連邦統合海軍省査察局のメンバーも一部加わって

いた‥‥‥

 

 

西威神島に到着した頃には『大阪湾迎撃戦』から

二週間近くが経っていた‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ここは西威神島のプライベートビーチ‥‥

 

 

【浦風】

「‥‥という訳で、今のあの二人の笑顔がある訳

なんじゃ♪」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥えっ?誰に話してるの?」

 

 

【清霜・アンドロメダ】

「「‥‥ぷはぁーーー!」」(ガバァ!)

 

 

仲良く顔面から砂浜に突っ込んだアンドロメダ

と清霜が顔を上げる‥‥

 

 

【山風】

「大丈夫~~?」

 

【瑞鳳】

「無茶するわね~~」

 

【あきづき】

「お二人の合体サーブ、失敗したけど可愛くて

素敵でしたよ♪」

 

【アンドロメダ】

「‥‥そう?‥‥」

 

【清霜】

「‥‥‥エヘヘ♪」✨✨

 

【清霜・アンドロメダ】

「「あはははははーーーー♪♪」」✨✨✨

 

【青葉】

「その笑顔!頂きました~~♪」(カシャ!)

 

【清霜・アンドロメダ】

「「イエーーイ♪♪」」✨✨

 

(カシャ!)(カシャ!)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

西威神島への輸送作戦は無事成功し

部隊は各鎮守府に戻った

 

青葉三人衆が撮影した一連の写真は後日

『青葉新聞』に掲載される事となった

 

そしてその写真に写った『アンドロメダの笑顔』

を見てしまったある人物がいた‥‥

 

 

【元帥閣下】

「うおおおーー!!何故じゃああーー!!」

 

【羽黒大好き憲兵】

「閣下!?どうなされました!?」

 

【元帥閣下】

「何故儂の所にだけ『アンドロメダちゃん』が

来てくれんのじゃあああーーー!!?」

(ジタバタジタバタ!)

 

【羽黒大好き憲兵】

「‥‥まだ言ってんのか、このオッサン‥‥」

 

【元帥閣下】

「この新聞の写真を見てみろ!!こんな笑顔見せ

られて辛抱出来るか!?よーし!!かくなる上

は!!」

 

【羽黒大好き憲兵】

「閣下!?何する気ですか!?」

 

【元帥閣下】

「決まっとる!『大建造祭り』じゃあああー!!」

 

【羽黒大好き憲兵】

「やっぱりなぁぁぁーー!!」

 

 

 

『元帥お戯れ事件』再び!

この『珍事件』が新たな‥‥全く異質な『家族』

との出会いをもたらす事になるのであった‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

姉妹誕生シリーズ、お読み頂きありがとう

ございます

 

今回も多くの提督の皆さんにご協力頂きました

 

この姉妹誕生シリーズも、このー番外編ーで一応の

区切りと考えています(これで終わりとは言って

いない)

 

新元号が決まり、これが平成最後の投稿になる

と思われますが、本作品はまだまだ続きます

今後もよろしくお願いします

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

二等憲兵吸血鬼(国防軍・天憲隊)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

カルド(リンガ特設連邦鎮守府)

大角 左近(紅輪鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

榛名(国防軍・天憲隊)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

曙(ぼのたん呉鎮守府)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

神通(紅輪鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

ツーロン(リンガ特設連邦鎮守府)

浦風(ぼのたん呉鎮守府)

 

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

アマルテア(六本脚鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

霧島(リンガ特設連邦鎮守府)

夕張(リンガ特設連邦鎮守府)

天葉(国防軍・天憲隊)

しゃんば(ぼのたん呉鎮守府)

 

元帥閣下

羽黒大好き憲兵

 

ガトランティス(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

 

 

 

 




本作品は二次創作、及びフィクションです
本作品における設定、人物名、固有名詞は全て
架空のものです
本作品には、実在する特定の個人・団体を
誹謗中傷する意図は全くありません


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元帥!!怒りの建造!?

『令和』最初の投稿です!

これからもよろしくお願いします


【清霜・アンドロメダ】

「「こんにちはーー♪」」

 

【アレキサンドリア】

「いらっしゃい♪待ってたわよ♪」

 

【龍驤】

「よう来たなぁ♪待っとったでー♪」

 

【ペールギュント】

「今日はよろしくお願いしますなのです♪」

 

【EXー178】

「今日はまた新鮮な顔ぶれっすね~♪」

 

【デストロイヤー】

「羽黒さんが資料室で待ってるよ、行こう」

 

 

‥‥アンドロメダを団長として六本脚鎮守府

からの訪問団が謎の鎮守府にやってきた

 

最近、新メンバーの加入が続いた為

六本脚鎮守府の組織構成表を更新し、その目録を

海特警と謎の鎮守府に提出する為だった

 

この目録により、謎乃提督と謎の鎮守府は

六本脚鎮守府にどのような艦娘が在籍しているか

ひとめで分かる様になり、海特警との共同作戦や

合同演習の時の参考として役立つ事になる

 

今回はそれと同時に新メンバーの顔見せと挨拶回

りも兼ねていたので、新しい『艦娘』達も連れて

来ていた、そう、艦娘達は‥‥

 

今回の訪問者は、へたれ提督の代理として、最近

司令官代理に抜擢された団長のの『アンドロメダ』

をはじめ、川内の代理として司令官代理を補佐す

る秘書艦代理の『清霜』そしていつものメンバー

から‥‥

『ペールギュント』

『カリスト』

『ガンビア・ベイ』

『防空棲姫』

さらに新人の艦娘達‥‥

『藤波』

『あきづき』

『アマルテア』

『神威』

の計10名である

 

 

ーーーーーー

 

 

余談だが、アンドロメダの六本脚鎮守府への

事実上の移籍に伴って、国防軍により

アンドロメダ自身にある改装が施された

それは以下の通り‥‥

 

 

・準波動コアの外部への大量エネルギー

 転送機能の削除

 

・準波動コア以外の『拡散波動砲』を運用する

 為の全ての機能を削除

 

・『拡散波動砲』削除により生まれた

 余剰エネルギーを利用して『陽電子衝撃砲』

 の威力強化と実態弾の弾種増加

 

・対空・対潜兵装の艤装モジュール化

 

 

『波動砲』に関する技術は、国防軍・天憲隊に

より一括管理されるべきとして双方の合意の

上で削除された、それでもアンドロメダは

六本脚鎮守府では最大の火力を誇るスーパー

スペースドレッドノートなのであった

 

 

ーーーーーー

 

 

【羽黒】

「皆さんこんにちは♪データベースへの登録

準備は出来てますよ♪」

 

【清霜】

「羽黒さん、この目録をお願いします♪」

 

【羽黒】

「確かにお預かりします、清霜ちゃん♪

『秘書艦』のお仕事ご苦労様です♪」

 

 

この目録は、謎の鎮守府の記録資料として

データベースに機密扱いとして保管される

『天龍児童園』で生活する子供達や客将とし

て来ている『カルド』や『赤城』は別として

今回提出された六本脚鎮守府の組織構成は

以下の通り

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 《海軍特別警察隊・民間軍事企業》

  《六本脚鎮守府 組織構成表》

 

 

(基本、性別・艦種別に分類、役職も記載

 なお役職は普段の役割分担であり、作戦

 参加や状況によって役割は変化する)

 

 

 

①野郎共

 

・へたれ提督(提督・司令官・使いっパシリ)

      (近接戦闘要員・元擲弾兵)

 

・石川島 春馬(工廠要員・UXー01整備係)

(色男役・近接戦闘要員・元戦闘用レアリエン)

 

・トミー・ザワ(厨房係・事務員・ギャグ担当)

       (近接戦闘要員・元強化兵)

 

 

②戦艦

 

・アンドロメダ(副司令官・司令官代理)

       (別名、メダ子)

 

・アマルテア(天龍児童園・保母)

 

 

③正規空母

 

・サラトガ(副秘書艦・全体補佐・作戦統制艦)

     (別名、サラ子)

 

・ホーネット(作戦統制副艦・天龍児童園教師)

 

 

④軽空母・護衛空母

 

・ガンビア・ベイ(制空隊・天龍児童園保母)

 

 

⑤重巡洋艦

 

・衣笠(砲撃戦指揮艦・砲戦訓練教官)

   (厨房補佐・トミー・ザワの嫁艦)

 

 

⑥軽巡洋艦

 

・川内(筆頭秘書艦・総合旗艦・エロ担当❤)

   (へたれ提督の嫁艦・メダきよの母)

 

・天龍(突撃隊長・天龍児童園園長・弄られ役)

 

・ペールギュント(砲撃戦隊員・六本脚の狂犬)

 

・フェニックス(突撃隊長・近接戦闘要員)

        

・カリスト(砲撃戦隊員・天龍児童園保母)

 

・能代(砲雷撃戦隊長・作戦参謀)

 

・球磨(砲雷撃戦隊員・元プロゲーマー)

 

・多摩(砲雷撃戦隊員・元プロゲーマー)

 

・パース(砲雷撃戦隊員・訓練中)

 

・シェフィールド(軽巡・訓練中)

 

 

⑦駆逐艦

 

・清霜(秘書艦代理・別名、きよし)

 

・村雨(駆逐艦統制係・車両メインドライバー)

   (石川島 春馬の嫁艦)

 

・シェフィールド(英42型駆逐艦の1番艦)

(対空・対潜護衛指揮艦、通称、金髪の朝潮)

 

・深雪(対空・対潜護衛要員・天龍児童園保母)

 

・白雪(対空・対潜護衛要員・天龍児童園保母)

 

・藤波(対空・対潜・水雷戦闘要員)

   (天龍児童園保母)

 

 

⑧護衛艦

 

・あきづき(艦隊、船団総合防衛係・ラビ明石の

      手伝い)

 

 

⑨ドック艦

 

・ラビアンローズ(工廠係・整備、金策担当✨)

        (別名、ラビ明石)

 

・マンジャーシャカ(工廠係・整備担当)

 

 

⑩強襲揚陸艦

 

・あきつ丸(情報収集、分析担当・作戦参謀)

 

・神州丸(原則あきつ丸の補佐)

 

 

⑪給油艦・補給艦

 

・神威(洋上補給・補給計画立案・厨房補佐)

 

 

⑫深海棲艦

 

・防空棲姫(防空戦闘要員・天龍児童園保母)

     (超弄られ役)

 

 

⑬次元潜航艦

 

・UXー01(船団指揮船UXー01コア・通信担当)

    (天龍児童園保母・マジお世話係 )

    (別名ユークス)

 

 

⑭戦術用ドール

 

・フランキ SPASー12(保安員・近接戦闘要員)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【デストロイヤー】

「改めて見てみると、ガミラス艦ってユークス

しかいなかったんだね」

 

【羽黒】

「新しい『御家族』が増えて、六本脚もまた

賑やかになって来ましたね」

 

【防空棲姫】

「ハイ♪トテモ楽シイデス♪」

 

【カリスト】

「それしゃみんな、挨拶しようか?」

 

【アマルテア】

「はいっ♪カリスト姉さん、『アマルテア』です

未熟者ですがよろしくお願いします♪」

 

【EXー178】

「‥‥穏やかな時間が流れそうっす‥‥」

 

【龍驤】

「『春雨』が戦艦になるとこんな感じなんか?」

 

【藤波】

「『夕雲型』11番艦、『藤波』だよ♪今度も

出来るだけ頑張る!もっち!」

 

【羽黒】

「可愛らしいですね♪」

 

【あきづき】

「護衛艦『あきづき』です!御用があればお任せ

下さい!」

 

【アレキサンドリア】

「真面目だねー、じゃあアンパン買ってきて‥‥」

 

【あきづき】

「行って参ります!」

 

【アレキサンドリア】

「いやいや!!冗談だから!!」

 

【神威】

「給油艦『神威』です、北海道の襟裳岬から‥‥」

 

【龍驤】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【神威】

「‥‥‥‥えっ?」

 

【龍驤】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【神威】

「‥‥あっ‥‥あのー‥‥何か?‥‥」

 

【龍驤】

「‥‥負けへん‥‥」

 

【神威】

「‥‥はいっ?」

 

【龍驤】

「うちは負けへんでぇぇぇーーー!!!!」

(ウガアアアーーー!!)

 

【神威】

「ひゃいいいーー!?」(ビクッ!)

 

 

神威のプロポーションを見て何を想ったか‥‥

龍驤は突然叫びたくなった‥‥

 

 

【神威】

「私!何かまずい事でも!?」

 

【アレキサンドリア】

「ああ、気にしないで良いのよ、この娘の

『習性』みたいなもんだから」

 

【デストロイヤー】

「もう胸部装甲を気にするのは止めなよ、

見ていてこっちが切なくなるよ、君には

引き締まったケツがあるじゃないか?」

 

【龍驤】

「大きなお世話や!!それより君ぃー‥‥」

 

【神威】

「‥‥はい?‥‥」

 

【龍驤】 

「脇からパンツ見えてるでー、恥ずかしゅーないん

か?」

 

【神威】

「‥‥はあっ‥‥特に意識した事は‥‥」

 

【龍驤】

「何でやぁぁーー!?」

 

【羽黒】

「龍驤さん‥それ以上突っ込むのは止めましょう!

彼女の責任ではありませんから!」

 

【ペールギュント】

「このお話、結局オゲレツネタからは離れられない

のです」

 

【アレキサンドリア】

「それより私思ったんだけど‥‥」

 

 

六本脚の構成目録を見ていたアレキサンドリアが

口を開いた

 

 

【アレキサンドリア】

「『エロ担当』だの『お世話係』だの『守銭奴』

だのは置いといて、何か変なのが混ざってない?」

 

【清霜】

「『守銭奴』ってラビ明石さんの事?」

 

【カリスト】

「本人が聞いたら泣いちゃうね‥‥」

 

【アンドロメダ】

「ああ、誰の事を言ってるのかは分かるよ

最後の『戦術用ドール』って娘でしょ?

この娘が来た事情って、実はメダ子には

結構関係してるからねー」

 

【EXー178】

「それは何の話っすか?」

 

【カリスト】

「あの痛すぎる『元帥おじさん』のお戯れだよ」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥言い方が容赦ないベイ‥‥」

 

【デストロイヤー】

「でも言い得て妙だね、将軍もその一件では

苦労させられてるからね」

 

【清霜】

「‥‥そういえば謎提さんは?」

 

【デストロイヤー】

「将軍ならその一件『元帥おじさん』のお戯れ

で建造された艦娘達の配属先について、

B級エージェントの提督達と協議しているよ」

 

【アンドロメダ】

「つまり詳しく説明すると‥‥‥」

 

 

【龍驤】

「この乳が言うたんか!?この乳がぁぁー!!」

(モミモミモミモミモミモミモミモミ~~❤)

 

【防空棲姫】

「///!?アアアア~~~!!!❤❤///」

 

 

【神威】

「いったい何が起きてるんですかーー!?」

 

【藤波】

「うん、そのうち慣れるよ」

 

【秋雲】

「気にしない♪気にしない♪お仕事お仕事~♪」

(スケッチ)

 

【藤波】

「‥‥秋雲姉さん‥‥」

 

【ペールギュント】

「ところでリリーお姉ちゃんは何処なのです?」

(キョロキョロ)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

    《元帥!!怒りの建造!?》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

国防軍・天憲隊からの依頼、小笠原諸島

『西威神島』の国防軍基地への輸送作戦を完了

させて帰途に着いていた六本脚鎮守府の一同は

『西威神島』の名前の由来となった『威神島本島』

の付近で一人の艦娘を救助した

 

彼女はいわゆる『野良艦娘』で、元々所属してい

た鎮守府が深海棲艦とジュラル星人の攻撃を受け

て壊滅、何処にも助けを求められず結果的に

『野良艦娘』になってしまったのだった

 

へたれ提督達が彼女を見つけた時、彼女は難破

した漁船員を救護していたところで、彼女は

漁船員共々六本脚鎮守府に救助された

 

国際医療科学研究所の吉坂博士のもとに

送られた彼女は、休養とメディカルチェックの

結果、身体に怪我も異常も無い事が確認された

そして六本脚鎮守府の活動内容とその趣旨を

知って自ら志願して来たのであった

 

 

【神威】

「給油艦『神威』です、微力ではありますが

どうか皆さんの力にならせて下さい!」

 

【へたれ提督】

「神威君、先ず君に言っておく事がある、君は

『人間』だ!もっと自分を大切にするんだ!

いいね?」

 

【神威】

「はっ‥‥はい」

 

【へたれ提督】

「宜しい、君の決心は確かに聞いた、この鎮守府

が置かれている現状は理解してくれていると

判断している、俺達の目指しているところも‥‥

本当に良いんだね?」

 

【神威】

「勿論です!私も生きたい!生きて誰かの役に

立ちたいんです!!」

 

【へたれ提督】

「分かった!ようこそ六本脚鎮守府へ!我々は君

を歓迎する!今日から君は俺達の大切な『家族』

だ!全員で共に生き抜くぞ!゛エラマン゛?」

 

【神威】

「‥‥はい!エラマン!」

 

【川内】

「改めて宜しくね、神威さん♪提督もアタシ達も

貴女を二度と一人ぼっちにはさせない!

だから貴女もここにいてね♪」

 

【神威】

「‥ありがとうございます‥‥イライヤイケレ‥」

(ウルウル‥‥)

 

 

 

こうしてまた、新たな家族が六本脚鎮守府に加わ

ったのであった

一方、その同じ頃‥‥‥

 

 

 

【元帥閣下】

「‥‥君がここに呼ばれた理由は分かるね?」

 

 

謎の鎮守府指揮官、謎乃提督ヒィッツカラルド氏

は帝国海軍本部に呼び出されていた‥‥

このパターン‥‥どこかであった様な‥‥

 

 

【謎乃提督】

「ですからあれはお互い同意の上だと申し上げて

いるではないですか!」

 

 

呼び出される理由に心当たりが無い謎乃提督も

考えられる可能性の全てを想定して返答を返す

やはりこのパターン‥‥どこかで‥‥

 

 

【元帥閣下】

「一体何の話をしとる!?ふざけるんじゃあ

ない!!」

 

 

憤怒の念がこもった顔を謎乃提督に向ける

元帥閣下、やはりこの展開で考えられるのは

ただひとつ『あれに関わる事』しかない

 

 

【元帥閣下】

「この新聞記事は!と言うより写真は何だ!!」

 

【謎乃提督】

「青葉新聞ですな、これが何か?」

 

 

謎の鎮守府所属『青葉』、国防軍所属『天葉』

ぼのたん呉鎮守府所属『しゃんば』の

通称『青葉三人衆』によって発行された

『青葉新聞』には、先日横須賀で行われた

『アンドロメダ』『清霜』のメダきよ姉妹

写真撮影会の記事と写真が掲載されていた

 

カメラに向かって満面の笑みでポーズを取る

アンドロメダを見た元帥閣下は身悶えた

元帥にとってアンドロメダは、欲しくて欲しくて

仕方がない憧れの艦娘でありながら全く来てくれ

ない羨望の的であった

 

そんな元帥の目に止まったのは‥‥

というより逆鱗に触れたのは‥‥

 

メダきよ姉妹に両脇を抱えられ、浄化されるのを

必死に耐えている謎乃提督のスリーショット写真

であった

 

 

【元帥閣下】

「あああーー!!何て羨ましい羨ましいーー!!

何で君だけこんな写真が撮れるんじゃあーー!?

儂だってアンドロメダちゃんに腕組みして写真に

撮られたいのに!何で儂にはそんなチャンスも

巡ってこないんじゃあああーー!?」

 

【羽黒大好き憲兵】

「日頃の行いが原因では?」

 

【元帥閣下】

「‥‥何か言ったか?」

 

【羽黒大好き憲兵】

「おや?聴こえなかったんですか?閣下も歳を

召されましたなぁーー」

 

【元帥閣下】

「おっ!?」(怒)

 

【羽黒大好き憲兵】

「あっ!?」(怒)

 

【謎乃提督】

「やさぐれてるなあぁー」

 

 

以前、アンドロメダへの恋慕の余り暴走気味に

なった元帥を見かねて謎乃提督は、ジョニー隊長

に許可を取った上で謎の鎮守府に派遣されていた

『アンドロメダ』級の一人、『アポロメア』を

期間限定で帝国海軍本部に派遣した事があった

 

その時の元帥の様子は、『歓喜』というより

『狂喜乱舞』といった表現が正しかった

その行動と目付きが怪しすぎた為に『アポロメア』

の派遣はたったの2日で切り上げられた

 

同型艦ですらこうなのだ、『アンドロメダ』本人

が来た日にはどうなる事か‥‥

その事を知らない海特警関係者は一人もいない

憲兵君の言う『日頃の行い』とは正にその事を

言っていた

 

勿論、元帥閣下は信頼に足る人格者であった

ジオン将校だった謎乃提督を帝国海軍に迎えた

のも、周囲の反対を押しきって『海特警』創設に

役割を果たしたのも他ならぬ彼なのだ

海軍の現状を憂い、艦娘の立場と将来に心をくだ

いている『信念と人情の人』なのである

 

しかし、そんな人格者にも弱点はあった‥‥

『アンドロメダ』を愛するあまり、彼女が関わる

と行動に見境がつかなくなってしまう時がたまに

あるのだ、元帥のその性癖がやがて、俗に

『元帥閣下お戯れ事件』と内々で呼ばれている

『大量建造騒動』に繋がっていくのであった

 

 

【謎乃提督】

「写真の事で私をいちいち呼び出されても‥‥‥

それよりどうです?このメタきよ姉妹の可愛らし

いこと、閣下も『アンドロメダファン』を自覚

されるのなら、彼女達の幸せを祝福してあげては

いかがですか?」

 

【羽黒大好き憲兵】

「うん!可愛い♪羽黒ちゃん超可愛いーー!!」

(デレデレ~~♪)

 

 

『青葉新聞』には、他にも『妙高型四姉妹』

『川内型三姉妹』『金剛型四姉妹』『一航戦』

『曙ジャービス際どいショット』等の写真が

掲載されていた、リンガ鎮守府で撮影した全員で

の記念撮影も掲載されている、当然、可愛く写る

『羽黒』の姿も‥‥‥

 

因みに、掲載された写真集の最後を飾ったのは

『瑞鶴のずっこけパンチラショット』であった

 

 

 

《アンドロメダの幸せを祝福してあげる‥‥》

 

普段の元帥閣下であればこれで何の問題も無か

った、しかしあの『はち切れんばかりの笑顔』

を見せられた今の元帥閣下の思考は、全く別の

ベクトルで動いていた

 

 

【元帥閣下】

「そう!この新聞では、アンドロメダちゃんは

海特警に移籍となったんじゃったな?」

 

【謎乃提督】

「はい、事実上の移籍ですが」

 

【元帥閣下】

「なら君の所におるんじゃろ!?」

 

【謎乃提督】

「小生の鎮守府にはいませんよ?彼女は今

『六本脚鎮守府』の所属です」

 

【元帥閣下】

「六本でも十本でも何でもいい!!海特警の

所属なら君の算段でなんとでもなるだろう?

彼女を今すぐここに‥‥」

 

【謎乃提督】

「駄目ですよ!!」

 

【元帥閣下】

「まだ何も言っとらんぞ!?」

 

【謎乃提督】

「閣下はアンドロメダが関わると見境が無く

なってしまいますから、先に申し上げておく

んです!!閣下もこの写真を見たでしょう?」

 

 

謎乃提督が示した『青葉新聞』の写真の中に

『へたれ提督』『川内』『清霜』と共に写る

『アンドロメダ』の写真が‥‥『へたれ一家』

の家族写真があった

 

 

【謎乃提督】

「もしこの家族からアンドロメダを引き離す

おつもりなら、小生が絶対に許しません!

そもそも『六本脚鎮守府』は海特警の一員で

もありますが、あくまで民間、帝国海軍の

指示に従う義務はありません!」

 

【元帥閣下】

「それくらいの事は儂にも分かっとる!!

ましてや家族を引き離すなど考えてもおらん

わ!!儂をみくびるな!!」

 

【謎乃提督】

「流石は閣下!!どれ程恋慕の心が大きくて

もやはり押さえる所は押さえる方ですね!!

見直しました!!」

 

【元帥閣下】

「‥‥君らは儂を何だと思っとるんだ!?」

 

【羽黒大好き憲兵】

「閣下には『前科』がおありですから嫌疑を

かけられても仕方ないのでは?」

 

【元帥閣下】  

「前科とは何じゃ!?前科とは!?」

 

【羽黒大好き憲兵】

「もう忘れたんですか?歳は取りたくない

ものですなぁーー」

 

【元帥閣下】

「おおっ!?」(怒)

 

【羽黒大好き憲兵】

「ああっ!?」(怒)

 

【謎乃提督】

「おい憲兵君!!きみ何があった!?」

 

【羽黒大好き憲兵】

「この人!!性懲りもなくまた『大量建造』を

やらかそうとしてるんですよ!!」

 

【謎乃提督】

「‥‥うん、何となく予感はしてた‥‥」

 

【元帥閣下】

「何を言うか!!儂だって何も無為無策で建造

しようと思ってる訳ではない!!ちゃんと

考えがあるんじゃ!!」

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

【足柄】

「‥‥という訳なのよ、私達としても心苦しい

んだけど‥‥」

 

【へたれ提督】

「つまり‥‥メダ子を臨時の『秘書艦』とする事

で、『アンドロメダ』級の建造が可能になる‥

‥かもしれないからメダ子を貸せと‥‥‥あの

爺さんは言ってる訳だな?」

 

【那智】

「‥そういう事なのだ、へたれ殿、どうだろう?」

 

【へたれ提督】

「‥謎提さんや君達にこんな気苦労をかけさせる

なんて‥‥何を考えてるんだあの爺さんは!!」

 

【清霜】

「貸す貸さないとか‥‥メダ子ちゃんは品物じゃ

ないよ!!」(ウルウル)

 

【那智】

「きよし‥‥お前の言う通りだ‥‥」

 

【足柄】

「まあ‥‥当然そうなるわよね‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥あのさーみんな、少し落ち着こうか?」

 

【天龍】

「馬鹿野郎!!これが落ち着いていられるか!

!」

 

 

『足柄』『那智』の訪問を受けた六本脚鎮守府

では、へたれ提督をはじめ当然皆が大騒ぎに

なった、清霜に至っては泣いて抗議する始末で

ある、その中で当の『アンドロメダ』だけが

冷静だった

因みに謎の鎮守府に派遣されている『アポロメ

ア』は、流石に今回はジョニー隊長の承認が

得られなかったので臨時の秘書艦は断念された

 

 

【川内】

「‥‥ねえ足柄さん、謎提さんや足柄さん達に

はとてもお世話になってるし、アタシ達で

役に立つ事があれば協力したいって常に

思ってる、それに元帥閣下が決して悪い人じゃ

ないって事も‥‥でも‥‥足柄さんも知ってる

でしょ?あの元帥のメダ子を見る目は異常よ?

アタシ達はメダ子に危害が及ばないか不安

なの‥‥」

 

【足柄】

「‥‥川内、あんたの心配はもっともよ、でも

‥今は提督(謎提)を信じて!私達を信じて!

元帥にはメダ子には指一本触れさせないわ!」

 

【川内】

「‥‥足柄さん、ありがとう‥‥でも‥‥」

 

【天龍】

「もし触れたら、その時は腕ごと切り落として

やるけどよ!!」

 

【アンドロメダ】

「天龍ちゃん!?それは駄目っしょ!!‥‥‥

‥‥あのさー提督?」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

他ならぬ謎の鎮守府からの依頼であるから

へたれ提督としても何とか協力したい‥‥

しかし、ただでさえ軍の上層部には否定的な

へたれ提督と川内の二人である、しかも

彼等のトラウマである『大量建造』にメダ子

を利用するとは‥‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「提督‥‥今回はさ♪‥‥謎提さんの顔を立てて

あげようよ♪メダ子大丈夫だから♪」

 

【へたれ提督】

「メダ子‥‥最後はお前自身の決断だと思うが

‥‥分かってるのか?あの爺さんの性癖を?」

 

【アンドロメダ】

「分かってるよ、でも遠くから見られるだけ

ならモウマンタイだしねー♪」

 

【川内】

「メダ子!‥‥メダ子はそれで良いの!?」

 

【アンドロメダ】

「一人で行く訳じゃないでしょ?提督も川内も

きよしも、あと天龍ちゃんもメダ子の事守って

くれるでしょ?♪」

 

【天龍】

「当然だ!断られてもついていくぜ!」

 

【清霜】

「‥‥メダ子ちゃん‥‥」(メダ子の袖を掴む)

 

【アンドロメダ】

「メダ子の背中はきよしが守ってくれるんで

しょ?頼りにしてるよ、きよし~~♪」

(ナデナデ)

 

【清霜】

「‥‥うん!!清霜に任せて!!」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥流石はメダ子だ、宇宙艦隊旗艦の名は

伊達じゃないな‥‥」

 

【川内】

「提督‥‥アタシ達でメダ子を守ってあげよ?」

 

【へたれ提督】

「‥‥そうだな」

 

 

【那智】

「何なのだ?この‥‥まるで決死隊が出撃する様

な雰囲気は?」

 

【足柄】

「あのお爺さん‥‥どこまで信用がないのよ‥‥」

 

(コンコン ガチャッ)

 

【神威】

「失礼します、提督、リンガから届いた連邦軍の

補給物資の確認を‥‥」

 

【へたれ提督】

「分かった、那智、足柄、謎提さんと君達の依頼

受けさせて貰うよ、但し条件があるから君達と

すり合わせしておきたい、良いか?」

 

【足柄】

「ありがとう、勿論よ」

 

【へたれ提督】

「時期は?」

 

【那智】

「可能なら今すぐ」

 

【へたれ提督】

「分かった、みんな行くぞ!神威、君も来い!

ついでに新人の挨拶回りだ」

 

【神威】

「‥‥えっ?私もですか!?」

 

 

へたれ提督達の海軍本部への出頭は、文字通り

決死隊の出撃の様なテンションであった‥‥

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

【クロード提督】

「‥‥それで、たまたま用事で近くに来ていた

俺達にも協力依頼があった訳だな‥‥‥全く

あの爺さんは‥‥」

 

【金剛】

「ワータシ達が来たからには任せるネー♪」

 

【不知火】

「つまり不知火達の役割は、六本脚の皆さんの

護衛‥‥という事で宜しいのですか?」

 

【妙高】

「おっしゃる通りです、皆さんが来てくれれば

六本脚の皆さんも安心するでしょうから」

 

【金剛】

「ワタシ達結構当てにされてマース♪」

 

【クロード提督】

「そう言う事なら任せてくれ!双方に血の雨が

降らないように俺達が押さえるぜ!」

 

【羽黒】

「よろしくお願いしますね」

 

【日向】

「彼には特別な『瑞雲』をやろう‥‥」

 

【羽黒】

「‥‥今は結構かと‥‥」

 

 

 

かくして、リンガ部隊の協力も得て、元帥の

無茶ぶり建造は行われる事になった

海特警と海軍本部とのすり合わせで、建造には

いくつかの条件が出された

 

ーーーーーー

 

①元帥はメダ子には触れさせない

 

②六本脚鎮守府をはじめ、海特警関係者が

 必ずメダ子に付き添う

 

③建造は最大20回まで『アンドロメダ級』が

 その時点で建造されなくても強制終了

 

④首尾良く『アンドロメダ級』が建造に成功

 した場合はその時点で建造を終了する

 

⑤建造に成功した『アンドロメダ級』は元帥

 ではなく『羽黒大好き憲兵』の秘書艦とす

 ること

 

⑥建造された艦娘達は、海軍本部が責任を

 持って面倒を見ること

 

⑦当たり前の事だか、メダ子は必ず六本脚鎮

 守府に連れて帰る

 

ーーーーーー

 

【羽黒大好き憲兵】

「条件は確かに了解しました、むしろこんな

無茶ぶりを受けて頂き感謝しております‥‥

ところで‥‥この⑤の条件なんですが‥‥

何故自分の秘書艦に?自分ってそんなに信用が

あるんですか?」

 

【謎乃提督】

「君は羽黒ちゃんにしか興味が無いだろう?

だから信用できる!」

 

【羽黒大好き憲兵】

「‥‥あっ‥‥なるほどさようで‥‥」

 

【クロード提督】

「‥‥なあ謎提よ、思うんだがあの爺さんの

人格を全否定するつもりは毛頭ないんだが‥‥

しかし『アンドロメダ級』に対する執念は少し

異常な所がある、建造に成功したアンドロメダ

級の娘が酷い目に合わなければ良いんだが‥」

 

【謎乃提督】

「‥‥ここだけの話、その心配は絶対に無いよ」

 

【クロード提督】

「本当に?何故そう言い切れる?」

 

【謎乃提督】

「何度建造しても絶対に成功なんかしないから」

 

【クロード提督】

「‥‥何だって?‥‥」

 

 

天憲隊独自保有の準波動コアを使わなければ

『アンドロメダ級』を建造する事は出来ない

‥‥‥

この極秘情報を知りうるのはジョニー隊長と

謎乃提督、それに一部の天憲隊関係者のみ‥‥

アンドロメダ本人さえ知らない超極秘情報

なのだ‥‥

 

 

【謎乃提督】

「小生がこの建造実施を決めたのは、これで

閣下に未練を断ち切って貰うためさ、まあ

無理かもしれないけど、少なくとも建造は

諦めてくれるんじゃないかな‥‥」

 

【クロード提督】

「‥‥君も色々と大変だな‥‥」

 

 

謎乃提督は自問する‥‥

 

 

【謎乃提督】

「小生も少し、閣下に甘いのかもしれないな」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

一行は輪型陣でアンドロメダをガードする様に

して海軍本部に到着した

その様子は敵の要塞に乗り込む決死隊の様な

雰囲気であった、メダ子以外は‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「あのさー皆?もう少し肩の力を抜こうよー」

 

【清霜】

「メダ子ちゃんは‥‥清霜が守る!‥‥」

 

【アンドロメダ】 

「きよし~~‥‥」

 

【天龍】

「かかってきやがれ!!叩っ切ってやる!!」

 

【アンドロメダ】

「叩っ切っちゃ駄目でしょーー!!」

 

【不知火】

「不埒者は不知火が沈めてやります!!」

 

【アンドロメダ】

「そういうのいいから~~!!」

 

【川内】

「足柄さん‥‥力を貸してくれる?」

(スタントンファー:ジャキッ!)

 

【足柄】

「しょうがないわね♪今回も付き合って

あげるわ♪」(手の関節:ボキボキ!)

 

【金剛】

「ミナサーン!!ガッチリスクラム組んで

いきマース!!」

 

【一同】

「「「おおおーーー!!!!」」」

 

【アンドロメダ】

「ここまでしなくても~!もぉ~テンション

下がるぅ~~!」

 

【神威】

「あああ~~どうしよう‥‥大変なところに

着いてきてしまった‥‥」

 

【日向】 

「気にするな、よくある事だ、私の後ろに

隠れているといい、何なら瑞雲をやろうか?」

 

【神威】

「いえ‥‥まだ使えませんので‥‥」

 

【那智】

「さて‥‥敵の本丸、海軍本部の建造ドックに

到着だ‥‥」

 

 

 

海軍本部の建造ドックでは既に建造準備が

整っていた、投入する資材も準備されており

予想される投入レシピも予め設定されていた

何しろ今回は20回しかチャンスが無いのだ

建造結果で微調整はされるだろうが‥‥

 

 

【元帥閣下】

「何で20回しかチャンスが無いんじゃ!?」

 

【羽黒大好き憲兵】

「いい加減にして下さい!!前回の大量建造

でどれだけ苦労したか忘れたんですか!?」

 

 

この期に及んでもまだ駄々をコネる元帥を

憲兵君がたしなめる、下の苦労は上の人には

分からない事もあるのだろう‥‥

 

そこにアンドロメダ達が姿を現した

元帥のテンションは激変した!

 

 

【元帥閣下】

「‥‥アンドロメダちゃん‥‥憧れの‥‥

アンドロメダちゃんが‥‥我が目の前に‥」

 

 

元帥の反応は予想通というか、それ以上と

言うべきか‥‥

 

 

【元帥閣下】

「アンドロメダちわあぁぁぁーーん♪♪♪」

(ダァァァーーー!!!)

 

【羽黒大好き憲兵】

「ああっ!?駄目ですよ閣下ー!!」

 

【アンドロメダ】

「ウワッ!キモッ!!」

 

【謎乃提督】

「全くもう!!世話が焼ける!!」

 

 

目の前に高級黒毛和牛をぶら下げられた

肉食獣の如く、一瞬で理性を失った元帥は

一直線にアンドロメダに向かって突貫しよう

とする‥‥

 

 

【元帥閣下】

「会いたかったよ~~アンドロメダちゃ‥‥」

 

《ジャキッ!!ジャキッ!!ジャキッ!!》

 

【元帥閣下】

「イエエエエーー!!ギソウナンデーー!?」

 

 

アンドロメダに付き添っていた者達が一斉に

艤装を展開!それを元帥に指向する!

へたれ提督はサイコガンを、クロード提督は

単分子カッターを、天龍に至っては持って

いた天龍刀を元帥に投げつけようとしていた

そして神威は‥‥腰を抜かした‥‥

 

 

【神威】

「あわわわ~~」(メソメソ)

 

【謎乃提督】

「‥‥おい君、大丈夫か?おや?もしかして

例の新人かい?」

 

【神威】

「‥‥ひゃいいい~~~」(泣)

 

【日向】

「‥‥まあそうなるな‥‥」

 

【アンドロメダ】

「ちょっとみんなー!!落ち着いてよ~~!」

 

【クロード提督】

「‥‥いかんいかん!皆を止める役割の俺まで

つい‥‥みんな少し頭を冷やそうかー!」

 

 

【元帥閣下】

「なんか儂!皆から砲口を向けられてるんじゃ

けどーー!?」

 

【羽黒大好き憲兵】

「当たり前です!あんな行動取るからです!!」

 

【謎乃提督】

「‥‥宜しいですか?閣下」

 

【元帥閣下】

「‥‥うん?」

 

 

謎乃提督は、上官でもある元帥閣下にゆっくり

と、それでいてハッキリと言い聞かせる‥‥

 

 

【謎乃提督】

「泣いても笑っても、この20回が閣下にとって

最後のチャンスなんですよ?(成功するとは

言ってない)」

 

【元帥閣下】

「‥‥おっ‥‥おう‥‥」

 

【謎乃提督】

「閣下が約束を破ればその20回もオシャカに

なります、目の前のニンジンに目がくらんで

大切なチャンスをみすみす潰すのはあまりに

馬鹿げているとは思いませんか?(絶対成功

しないけど)」

 

【元帥閣下】

「‥‥おっ‥‥おう‥‥」

 

 

【アンドロメダ】

「メダ子は‥‥ニンジンなの?」

 

 

【謎乃提督】

「では閣下、建造を始めましょう」

 

【元帥閣下】

「‥‥そうじゃった!アンドロメダちゃんに

感動し過ぎて本来の目的を見失っておった!

よーし!!始めるぞ!!儂だけの彼女を!!

第二弾!アンドロメダちゃん建造出来るまで

‥‥」

 

【羽黒大好き憲兵】

「20回ですからね!慎重にやって下さいよ!」

 

 

ーーーーーー

 

 

建造が開始された

 

 

今回はアンドロメダを臨時の秘書艦とする事

でアンドロメダ級を呼び込み易くする計画で

あり、これに失敗すればどのみち元帥閣下に

次の手段は無い

正に最後の賭けである(絶対成功しないけど)

 

 

先ずはよく報告されている『イレギュラー艦』

のスタンダードレシピから始まった‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「建造開始!」(ボチットナ!)

 

【清霜】

「どんな人が来るんだろうね」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【クロード提督】

「‥‥なあへたれ君、君が今どう思ってるかは

分からんが、俺は少し楽しみでもあるんだ、

君達は前回の建造で思わぬ結果を出したから、

今回アンドロメダがどんな艦娘を呼び寄せる

のか‥‥正直少し興味があるんだよ‥‥」

 

【へたれ提督】 

「‥‥まあ考え方は人それぞれだからね‥‥」

 

 

そうこうしているうちに最初の建造が終了した

建造で誕生した艦娘は‥‥

 

 

【ガールアウス】

「高速巡洋艦『ガールアウス』だ!特殊作戦なら

任せて貰いたい!!」

 

 

【天龍】

「ガールアウス?聞き慣れたい艦名だなぁ」

 

【謎乃提督】

「ズワール型高速巡洋艦、ジオン艦だ、公国が

敗北する直前に、ガルバルディαなどの開発中

モビルスーツを搭載してアクシズに脱出した

艦だよ、いきなりマイナーな艦が来たなぁ‥」

 

【神威】

「こんな人(艦)まで建造されるんですか!?」

 

【足柄】

「気にしない気にしない、海特警じゃ珍しくも何

ともないから」

 

【元帥閣下】

「ヤマトメカなのに、何でジオン艦なんか呼ぶん

じゃー!?」

 

【謎乃提督】

「前回の建造だってめちゃくちゃだったでしょ?

イレギュラー艦には違いないし、最初にしては

上々ではないですか?」

 

【羽黒大好き憲兵】

「あと19回あります、慎重にいきましょう」

 

【謎乃提督】

「ガールアウス、帝国海軍にようこそ、君を

歓迎する」

 

 

 

資材の投入量を微調整することにした

今のは巡洋艦だったので投入量を増やしてみる

 

 

【アンドロメダ】

「次はどうかな?建造開始!」(ボチットナ!)

 

【清霜】

「あと19回もあるのかぁ、長いなぁ」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

【グレイファントム】

「強襲揚陸艦『グレイファントム』です!

モビルスーツの集中運用が可能よ、ところで

スカーレット隊はどこ?」

 

 

【謎乃提督】

「‥‥全部ケンプファーにやられたよ」

 

【グレイファントム】

「‥‥‥マジ!?」

 

 

【クロード提督】

「今度は『連邦』か、ペガサス級の5番艦だな」

 

【へたれ提督】

「ガトー少佐に吹っ飛ばされた奴か、ペール

には会わせられんなぁ‥‥」

 

【川内】

「艦娘なら、きっと乗り越えられるよ♪」

 

【不知火】

「イレギュラー艦の方が続きましたね、悪くない

流れなのでは?」

 

【元帥閣下】

「またヤマトメカじゃないじゃん!!」

 

【羽黒大好き憲兵】

「文句言ってもしょうがないでしょ!!」

 

 

同じレシピをもう一度繰り返してみる‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「建造開始!」(ポチットナ!)

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【望月】

「あ~~っ‥‥あ~~っ‥『望月』で~す」

 

【金剛】

「イレギュラー艦からハズレましたネー‥‥」

 

【元帥閣下】

「うがぁぁぁーーーー!!!」(ジタバタ!)

 

【望月】

「何だぁぁ~~?」

 

【清霜】

「‥‥気にしなくていいよ‥‥」

 

 

四回目の挑戦、アンドロメダはグラマラスな

ボディーだから、女性ファッション雑誌も

大量に投入してみる‥‥

 

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥何か4回目にして方向性が怪しくなって

ない?」

 

【清霜】

「メダ子ちゃんはボタンを押すだけで良いと

思うよ?」

 

【アンドロメダ】

「だよね~~、建造開始!」(ポチットナ!)

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【コマンダン・テスト】

「自由・平等・博愛の国から参りました、水上

機母艦『Commandant Teste』です♪」

 

 

【アンドロメダ】

「まさかの海外艦!?」

 

【清霜】

「メダ子ちゃんもしかして建造の才能ある?」

 

【クロード提督】

「ドロップでしか手に入らない艦娘の筈なのに

‥‥これは面白いな!」

 

【日向】

「水上機母艦とは‥お近付きの印に瑞雲をやろう

‥‥」

 

【コマンダン・テスト】

「メルスィー♪♪」

 

【川内】

「‥‥もう馴染んでるし‥‥」

 

【羽黒大好き憲兵】

「半ば冗談でファッション雑誌を混ぜてみたけど

あんな結果になるなんて‥‥信じられない!」

 

【元帥閣下】

「ヤマトメカじゃないしぃーー!!」

 

【謎乃提督】

「落ち着い下さい閣下、イレギュラー艦では

ありませんが、方向性としては間違ってない

かもしれません!この方法を踏襲してみては?」

 

【元帥閣下】

「よし!!これを踏まえて次だ!!」

 

 

戦艦クラスの大型建造レシピに、『青葉新聞』の

メダきよ写真を混ぜてみる‥‥‥

 

 

 

【アンドロメダ】

「もうやけだ!!建造開始!」(ポチットナ!)

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【まるゆ】

「始めまして‥‥まるゆ着任しました」

 

 

【元帥閣下】

「聞いてないよ~~!!」

 

【まるゆ】

「そんなぁ~~」

 

【羽黒大好き憲兵】

「オッサン!!黙れぇぇーー!!」

 

【謎乃提督】

「憲兵君‥‥君大丈夫か?」

 

【金剛】

「‥‥大型建造ではたまに起きる現象デース」

 

【へたれ提督】

「彼女に何の罪がある?、暖かく迎えよう」

 

【清霜】

「こんにちはー♪」✨✨

 

【まるゆ】

「あ‥‥こんにちは♪!」

 

【神威】

「‥‥可愛いなぁ‥‥」

 

【川内】

「でしょー♪」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

建造は再開された、謎乃提督としては元帥の

方向性が変な方向に向かわない様に注意しな

ければならない、以前の様にオール30で建造

などさせてはならない、何しろ回数は全部で

20回しかないのだ、既に5回、あと15回、

下手なレシピは打てない、全ては元帥に悔い

なく諦めて貰う為に‥‥‥

 

 

しかし元帥と謎提の気持ちとは裏腹に、結果は

停滞気味だった、『アンドロメダ級』は勿論の

事、ヤマトメカはおろかイレギュラー艦さえ

出てこない、艦種も駆逐艦と何故か水上機母艦

が多かった、水上機母艦が出るたびに日向が

名刺代わりの瑞雲を喜々として渡していた

 

そして対に元帥はあの言葉を口にする‥‥

 

 

【元帥閣下】

「きっと儂らにアンドロメダちゃんを迎える為

の気持ちが足りないんじゃ!!皆のもの!!

もっと真剣に祈りを捧げるんじゃー!!」

 

【謎乃提督】

「ついにこれが出たか‥‥」

 

【日向】

「無茶苦茶な精神論は軍上層部の特権‥て奴か

‥‥これと乱痴気騒ぎは海軍の伝統だ」

 

【金剛】

「そんな伝統ないデース!!」

 

【へたれ提督】

「俺は祈る気なんか絶対無いからなー!!」

 

【元帥閣下】

「何でじゃあーー!?」

 

【へたれ提督】

「あんたが謎提さんの上官だから今まで黙って

いたが、おい爺さん!!あんた今まで建造された

娘達の着任の挨拶をまともに聞いてた事があった

か!?自分で建造しておいて挨拶もまともに

受けない奴にメダ子の姉妹が来る事を、何で俺が

祈らなきゃならんのだ!!」

 

【元帥閣下】

「‥‥ううう!‥‥」

 

【羽黒大好き憲兵】

「‥‥帰す言葉も有りませんな、閣下?」

 

【謎乃提督】

「憲兵君‥‥ひょっとして閣下の事嫌ってる?」

 

 

【川内】

「提督‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥提督‥‥」

 

【清霜】

「神威さん、あれが清霜のパパだよ♪

カッコイイでしょ♪」

 

【神威】

「‥‥そうですね♪」

 

【天龍】

「たまには良いこと言うな提督よ♪」

 

【へたれ提督】

「『たまに』は無いだろう‥‥」

 

【天龍】

「だけど、俺も同感だぜ!こんな奴にメダ子の

姉妹なんざ上等過ぎる!」

 

‥‥‥‥‥‥

 

【元帥閣下】

「うう‥‥儂とした事が‥‥すまん‥‥」

 

【へたれ提督】

「謝るのは俺じゃない、あの娘達にだよ」

 

【元帥閣下】

「そうじゃな‥‥君達!」

 

【建造された艦娘達】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

今回これまで建造された艦娘達に、元帥は

正面を向いて語りはじめた‥‥

 

 

【元帥閣下】

「着任の挨拶を聞いてやれなくて済まんかった!

儂が諸君等の提督じゃ!君達を心から歓迎する!

帝国海軍へようこそ!」

 

 

【川内】

「‥‥提督、今の元帥、良い顔してるね♪」

 

【へたれ提督】

「‥‥そうだな、何か腫れ物が落ちたみたいだ」

 

【川内】 

「提督♪さっきの提督凄く格好良かったよ♪」

 

【へたれ提督】

「よせやい!俺は言いたい事を言っただけだよ」

 

【川内】

「(少し濡れちゃった‥‥なんて言えない❤)」

 

【クロード提督】

「やるな、へたれ君!さっきの言葉はズシリと

来たぜ♪」

 

【謎乃提督】

「へたれ君、俺からも礼を言わせてくれ、閣下

の目を覚ましてくれてありがとう」

 

【へたれ提督】

「よしてくれ謎提さん、元帥の目が覚めたのは

あの人に元々艦娘を思いやる気持ちがあったか

らだよ、やっぱり謎提さんの上官だけの事は

あるんだな‥‥」

 

【謎乃提督】

「そうだな‥‥話せば分かってくれる人なんだ」

 

【羽黒大好き憲兵】

「ありがとうございます!これで閣下も

大量建造なんて行為に走る事はもう‥‥」

 

 

【元帥閣下】

「‥‥じゃか‥‥どうか頼む!」

 

【羽黒大好き憲兵】

「‥‥‥うん?」

 

【元帥閣下】

「どうか儂の本懐を遂げさせてくれぇーー!!

恐らくこれが儂の最後の機会なのじゃ!!

アンドロメダちゃんが迎えられる様にどうか

皆で祈ってくれぇぇぇーーー!!」

(土下座ーー!!)

 

【羽黒大好き憲兵】

「全然変わってねぇぇぇーーー!!」

 

【クロード提督】

「‥‥いや、そうでも無いぞ」

 

 

 

【まるゆ】

「はい♪まるゆが御一緒します♪」

 

【元帥閣下】

「おお!一緒に祈ってくれるか?良い娘じゃ!

良い娘じゃのーー!」(ナデナデ~)

 

【まるゆ】 

「エヘヘ~~♪」

 

【コマンダン・テスト】

「殿方が滅多に土下座などする物ではありませ

んわ、お付き合いしましょう♪」

 

【元帥閣下】

「おお!感謝するぞ!メルスィー!」

 

 

 

【羽黒大好き憲兵】

「‥‥‥閣下‥‥」

 

【謎乃提督】

「憲兵君、残りの建造、全力で付き合ってやろう

か?」(ポンッ)

 

【羽黒大好き憲兵】

「‥‥仕方ありませんね!」

 

【謎乃提督】

「(成功しないけど)」

 

 

盲目気味になっていた元帥閣下は、艦娘ひとり

ひとりに気配りするいつもの元帥に戻っていた

しかしそれでも『アンドロメダ級』に対する

執念は健在であった‥‥

 

 

【元帥閣下】

「さあ皆のもの!共に祈りを捧げよう!」

 

(♪エンヤーコーラヤー♪)

(♪ドッコンジャンジャンコーラヤー♪)

 

 

【日向】

「文字通りの『全員集合』だな」

 

【金剛】

「クールなステップデスねー」

 

【天龍】

「意味があるとは思えねーけどな」

 

【アンドロメダ】

「それよりメダ子の秘書艦の意味無いじゃん!」

 

 

それでも多少の効果はあったらしい‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【イソカゼ】

「突撃宇宙駆逐艦『イソカゼ』だ、戦歴なら

あの『ユキカゼ』にも遅れはとらぬ!」

 

 

【クロード戦艦】

「あの突撃宇宙駆逐艦のネームシップだ!」

 

【イソカゼ】 

「料理の方も任せてくれ!」

 

【クロード提督】

「それはご遠慮つかまつる‥‥」

 

【謎乃提督】

「やりましたよ閣下!ヤマトメカですよ!

しかも地球側の!いつぞやの様に少しだけ

アンドロメダ級に近付きましたよ!

本当にほんの少しだけど‥‥」

 

【元帥閣下】

「よーし!希望が見えて来たぞー!!

君!『イソカゼ』君だったな、早速で済まん

が一緒に祈ってくれるか?」

 

【イソカゼ】

「よく分からんが、構わんぞ」

 

【へたれ提督】

「新ためて思う‥‥艦娘はみんな良い娘だ

なぁ‥‥」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

元帥の中ではこうして建造に弾みがついた

しかし‥‥‥

 

どうやらこの『イソカゼ』が元帥にとっての

絶頂期だったようだ‥‥‥

 

 

 

【由良】

「長良型軽巡、『由良』です」

 

【皐月】

「『皐月』だよ!よろしくな♪」

 

 

【元帥閣下】

「ぬぐぐぅぅ~~‥‥」

 

【謎乃提督】

「挨拶!挨拶ですよ!閣下!」

 

 

 

【飛鷹】

「名前はいずもま‥‥じゃなかった!『飛鷹』

です!」

 

 

【謎乃提督】

「閣下!大型艦が来ました!少し持ち直した

のではないですか?」

 

【元帥閣下】

「そっ‥そうじゃな‥‥ポジティブに考えよ

う‥‥」

 

 

 

【松輪】

「‥‥海防艦‥‥『松輪』‥‥です」

 

 

【謎乃提督】

「‥‥まあ‥‥これはこれでレア艦ですから」

 

【元帥閣下】

「‥‥ポジティブ!ポジティブじゃ!!」

 

 

 

【潮】

「特型駆逐艦『潮』です‥‥もう下がって

宜しいでしょうか‥‥」

 

 

【羽黒大好き憲兵】

「ネガティブだなぁー‥‥」

 

【元帥閣下】

「流れが変わってしまうーー!!」

 

 

 

【ブルネイ】

「サラミス改級宇宙巡洋艦『ブルネイ』!

ティターンズ所属だ!宜しく頼む!」

 

 

【謎乃提督】

「ティターンズか、アレキサンドリアが

喜ぶかもしれんな‥‥」

 

【羽黒大好き憲兵】

「閣下!イレギュラー艦が来ましたよ!

流れが戻って来ましたよ!」

 

【元帥閣下】

「‥‥ポジティブを手の平に書いて飲み込むぞ

~~」(ゴックン)

 

【アンドロメダ】

「おじさん‥‥目付きヤバいよ‥‥」

 

 

 

【千代田】

「水上機母艦『千代田』です、姉の『千歳』が

お世話になってませんか?」

 

【コロンブス】

「輸送艦『コロンブス』です、輸送任務は

お任せ下さい」

 

【SPASー12】

「こちらは、フランキ SPASー12!

指揮官の堅牢な楯となりましょう!♪」

 

 

【元帥閣下】

「‥‥‥‥‥おい!!ちょっと待て!!!

何か変なのが混じっとるぞ!!?」

 

【謎乃提督】

「‥‥閣下の歪んだ執念が遂に艦娘ならざる者

まで呼び寄せたか‥‥」

 

【羽黒大好き憲兵】

「‥‥もう訳が分からん!!」

 

 

【足柄】

「あんた達が関わると変なのが建造されるわね」

 

【川内】

「アタシ達のせいじゃないよ!!」

 

【アンドロメダ】

「メダ子のせいでも無いからね!!」

 

【クロード提督】

「君達が建造に関わるとやはり面白いな」

 

【清霜】

「‥‥戦艦は建造されないなぁ‥‥」

 

 

清霜の言う通り、結局戦艦自体も建造されず

遂に20回目の建造が来た‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【菊月】

「『菊月』だ‥‥共に行こう‥‥」

 

 

 

そして艦娘ではない『SPASー12』枠を使った

泣きの一回、21回目は‥‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【摩耶】

「ヨッ!あたし『摩耶』ってんだ、ヨロシクな!」

 

 

 

一同の心の中に『ほたるの光』が流れた‥‥

元帥渾身の『二度目のアンドロメダチャレンジ』

は、戦艦の一隻すら建造出来ずに幕を閉じた

 

 

 

【元帥閣下】

「‥‥終わった‥‥」

 

 

 

その日、建造終了の後、彼が発したのはその一言

だけだったという‥‥

 

 

【那智】

「男は潔くあるべきだ!」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

元帥の夢は終わったが、ヒャッハー建造祭りは

まだ終わっていなかった、建造された艦娘達の

処遇や配備先についての検討が残っているので

ある

謎乃提督と憲兵君の仕事はこれからが本番とも

言えた‥‥

 

 

 

【元帥閣下】(心の叫び)

「儂はまだ諦めんぞーーー!!!」

 

 

それでも彼のアンドロメダ愛は尽きる事はない

元帥の復活は、悲願は成就するのか?‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

一方、六本脚鎮守府では全員が集まっていた

 

 

【へたれ提督】

「みんな、今回はご苦労だった、特にメダ子は

お疲れ様だったな」

 

【アンドロメダ】

「‥‥まあ、ボタン押してただけだしぃー」

 

【サラトガ】

「私達も留守番をしてただけですから、ところで

神威さん、ドタドタには馴れましたか♪」

 

【神威】

「昨日は嵐のような一日でしたが‥‥ちょっと

楽しかったです♪」

 

【清霜】

「だよね~~♪」

 

【神威】

「ええっ♪」

 

【球磨】

「中々精神的にタフな娘だったクマー」

 

【川内】

「新しい家族も増えたし、組織構成表を更新

する必要があるよね提督?」

 

【へたれ提督】

「確かにそうだな、そうだみんな!新しい家族

がまた増えたので紹介する!」

 

 

【SPASー12】

「始めまして!フランキ SPASー12と言います

皆さんを守る堅牢な楯となりましょう!」

 

 

【トミー・ザワ】

「ヨロシク!俺が『刑事トミザワ』だ!」

 

【SPASー12】

「‥‥?‥‥」

 

【衣笠】

「ハーイ!トミー!向こうにいってよーねー」

(ズルズル~)

 

 

【SPASー12】

「‥?‥?‥?‥」

 

【藤波】

「‥‥直ぐになれるよ」(ポンッ)

 

 

 

戦術用ドール『SPASー12』は、清霜の発案で

『パス子』と呼ばれる事になった

今まで持ち回りでやっていた保安員に専属

として着任する事になったのである

 

 

 

 

熱い季節が始まろうとしていた‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

今回も本作品にお付き合い頂きありがとう

ございます

 

ガディキンさんの小説に出て来る「元帥閣下」

をおもいっきりいじらせて頂きました

(ついでに龍驤も)

 

元帥閣下は魅力的な人物でついつい弄ってしまう

人です、これからも登場して頂きたく思っていま

 

ガディキンさん、ご協力ありがとうございました

 

『令和』最初の投稿です、これからもよろしく

お願いします

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [出 演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

 

神威(六本脚鎮守府)

 

天龍(六本脚鎮守府) 

サラトガ(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

龍驤(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

 

球磨(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

アマルテア(六本脚鎮守府)

アレキサンドリア(謎の鎮守府)

EXー178(謎の鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

 

摩耶

望月

皐月

菊月

飛鷹

松輪

千代田

まるゆ

コマンダン・テスト

イソカゼ

グレイファントム

ガールアウス

ブルネイ

コロンブス

 

元帥閣下(帝国海軍)

羽黒大好き憲兵(帝国海軍)

 

SPASー12(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 




本作品は二次であり、かつフィクションです
本作品の人物名、固有名詞は架空のものです
本作品の全ての設定は架空の独自設定です


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30年戦争ーその2ー

今回は、以前の第七話でふれた

30年戦争の説明の続きです

戦争の勃発から、艦娘がまだいなかった
人類が、どのように深海棲艦と戦おうと
したかの大まかな流れです







《30年戦争 ーその2ー》

 

 

 

遠い外宇宙から‥‥月の裏側から‥‥

薄暗い海底から‥‥人類自身の業から‥‥

 

恐るべき災厄が近づいていた‥‥‥

そしてそれに抗う力も‥‥‥

 

 

 

NUC0071: 人類は運命の年を迎えた

 

 

 

1月

この月、ある二つの『技術』が登場した

 

 

一つ目は‥‥

 

連邦内の独立科学研究期間『第八研究機関』が

ある生物科学の新しい『革新技術』を開発した

 

人間の『脳』としての機能と『生命維持』の為

の制御機能(つまり心臓の機能も果たす)、そ

して本来膨大なデータ量である筈の、人間1人

の『記憶』『自身の自覚』『知識と経験』を、

肺の大きさ程の超合金構造体に覆われた

『人造脳』に移す技術である

 

あくまで理論上ではあるが、この『人造脳』、

後に『超合金コア』と名付けられるこの人工

構造体の技術によって、人間はクローン技術で

造られた新たな肉体にこれを移し替える事で

(倫理上の問題は兎も角)『不老不死』の肉体を

手に入れられる‥‥筈だったのだが‥‥

 

『自然や神の摂理』がどのような物かは分から

ないが、この様なある意味『生物の常識を覆す

究極の技術』を、第八研究機関は急速に強引に

研究と実験を繰り返した、その結果は‥‥‥

 

特別に選ばれた被験者による実験の結果‥‥‥

全ての被験者が重度の『人格障害』『記憶喪失』

『知識と経験の消失』と言った事態を引き起こ

した、更には『人造脳』と『クローンボディ』

のどちらかが拒否反応を引き起こしたり、廃人

同然になったり、等々‥‥‥夢の実現には程遠

い散々な結果となった

第八研究機関が考えていた以上に、人間の脳の

情報量は余りにも膨大過ぎたのだ、それを僅か

な大きさの超合金コアに押し込めばどうなるか

‥‥‥

 

肝心の『不老不死』の能力についても実現が

危ぶまれ、また計画が世間に知られた事で倫理

上の問題を指摘され、計画は廃止されるかに

思われた、しかしこの研究に注目した『連邦軍』

は、『不死身の究極兵士』を作り出せないか

という軍事利用目的で第八研究機関に研究を

続行させた

 

この研究続行の結果‥‥‥後に

 

『擲弾兵』(てきだんへい)

『強化兵』

『戦闘用レアリエン』

 

と呼ばれる、強力な戦闘力を有し、体の一部を

失っても超合金コアさえ無事ならクローンボディ

を移し替える事で戦い続けられる(理屈では)、

通称『歩く死体』と呼ばれた半人造兵士が誕生

する、彼等は既存の兵器が通用しない深海棲艦を

相手に壮絶な『接近肉弾戦』を演じて行く事に

なる‥‥

 

 

二つ目は‥‥

 

月の裏側の、独立コロニー国家を名乗り始めた

『サイド3』で開発が本格的に始まったある

兵器‥‥

 

ほとんどのレーダー電波・誘導電波を無効化する

ミノフスキー粒子散布下における戦術運用を前提

とする、全く新しい概念の機動兵器の開発‥‥

 

後に

『モビルスーツ(MS)』『モビルアーマ(MA)』

と呼ばれる新型兵器の開発がスタートした

 

サイド3はNUC0069の時点で、地球との闘争を

決意しており、圧倒的に国力の大きな連邦を相手

に勝利する為の新たな画期的兵器を生み出そうと

既に動き出していたのだ‥‥

 

 

 

2月

『深海棲艦』が人類全体に宣戦布告してから

1か月以上経った‥‥

『深海棲艦』そのものを『一部の武装勢力』と

当初考えていた連邦軍であったが、それでも被害

、特に民間船舶や沿岸部小都市への被害は少数な

がら発生しており、それに対して

『ブロック海軍』が有効な対策をたてていない事

を問題視した

 

そこで連邦軍は、各地の『ブロック海軍』を監督

する為の上位組織、『連邦統合海軍』を設立、

その初代司令官として、『家柄抜群』の連邦将官

『マーク・ソンヨル』連邦軍中将を大将に昇進さ

せ就任させた

ソンヨル大将は早速、各ブロック海軍に対して

制海権の確立と深海棲艦への速急な対応を指示し

た、しかし具体的な方策がある訳でも無く、返っ

てブロック海軍の反発を招いただけであった

 

 

 

3月

全く事態が進展しない事に痺れを切らした

マーク・ソンヨル大将は、連邦政府と連邦軍の

名のもとにブロック海軍に強制命令を下した

 

各ブロック海軍が保有する全ての艦艇を地球上

の海域に満遍なく配置する‥‥

 

これは万一、深海棲艦からの攻撃があった場合

『戦力の分散』と『各戸撃破』の危険性を

意味したが、『新組織、連邦統合海軍の成果』

を強調したいソンヨル大将は断行した

 

当然、『国防軍・天憲隊』はこの方針に反対した

そして新たな防衛体制の代替案を提出したが、

ソンヨル大将は無視、逆に国防軍に対して同様に

艦隊を配備する様に命令を下した

国防軍はこの命令をガン無視、艦隊を重要拠点に

集中させつつ、即応態勢を整える方針を貫いた

 

 

連邦・ブロック政府・国防軍それぞれの間の溝は

大きく広がった‥‥

人類同士が地球上で揉めている間に、深海の奥深

くから破滅の足音がすぐそこまで近付いていた‥

‥‥

 

 

ーーーーーーーー

 

 

4月1日‥‥

この日は全人類にとって最悪のエイプリルフール

となった‥‥

 

 

深海棲艦が地球上の全海域で一斉攻撃を

始めたのだ!

 

 

人類側の射撃兵器は殆ど通用せず、各地に分散

配備されたブロック海軍艦艇はあっという間に

撃破された

 

沿岸部の大都市にも大規模な空襲や艦砲射撃が

行われ、多くの民間人が犠牲になった

深海棲艦の『人型』の中には上陸して陸軍と

撃ち合ったものもいた、当然陸軍は歯が立た

なかった

陸戦の主力兵器の筈だった『61式戦車』は

『人型』の攻撃の前にスクラップと化した

 

空軍も圧倒的な数の深海側艦載機の前に押し切

られた、深海側の艦載機は大きめのラジコン飛

行機と同程度の大きさだった為、標的として

捕らえにくい上に、数の差が違い過ぎた‥‥

 

ブロック海軍はほぼ壊滅、連邦統合海軍の

手持ちの戦力も壊滅した、国防軍は善戦はした

ものの、深海との戦いは次元の違う戦いとも言え

戦力の半分を擦り減らされた‥‥

危機を予測し、態勢を整えていた国防軍でさえ

こうなのだ、それ以外の陸軍・空軍についても

同様で全く歯が立たなかったといっていい‥‥

 

マーク・ソンヨル大将は有効な指令も命令も出す

事無く、真っ先にシェルターに避難してしまった

為に指揮系統が機能しなかった事も致命的だった

後にマーク・ソンヨル元連邦軍大将は逮捕され、

軍法会議にかけられ、裁判を受ける事になるが、

彼が公式な罪を受ける事は無かった

数年後、収監させられていた収容所を、月から

地球に撃ち込まれたマスドライバーキャノンの

直撃で吹き飛ばされ、収容所諸共蒸発して

しまったからだ‥‥

 

 

4月1日から僅か二週間で、人類は海上における

制海権=制空権のほぼ全てを深海側に奪われた

 

地球連邦政府も人類も、認めざるを得なくなった

 

 

‥‥戦争が始まったのだ‥‥と‥‥

 

 

これが後に、全人類の三分の二が命を落とし、

広大な宇宙を巻き込み、人類そのものを破滅

の瀬戸際まで追いやった‥‥

 

 

『30年戦争』と呼ばれる事になる

大戦乱の幕開けであった‥‥

 

 

もっともこの時は、こんな過酷な戦争を

30年も戦う事になるとは誰も想像して

いなかった‥‥

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

5月

マーク・ソンヨル大将は更迭された‥‥

 

代わって連邦統合海軍の司令官に抜擢されたのは

冷徹にして叩き上げの軍人

『ヴォルガング・フォン・エルドラド』中将

 

冷徹な彼は、ブロック海軍を事実上連邦統合海軍

の艦隊戦力として吸収、深海棲艦との不用意な

戦闘を避け徹底して戦力の回復を計った

 

戦力の回復には地球の造船施設だけでは足りない

ので、月やコロニーの建造ドックにまで水上戦闘

艦艇の建造を指示した

 

深海棲艦の理解が比較的進んでいた国防軍とも

関係の修復を計り、協同作戦という形で国防軍の

戦力を取り込もうとした

国防軍としても事態を傍観する訳にはいかない

ので、エルドラド中将の申し出を受ける事に決定

した

 

 

 

6月

エルドラド中将は大将に昇進した‥‥

 

しかしエルドラド大将に必要なのは、昇進では

無く、戦力と情報だった

 

とにかく深海棲艦に関する情報が圧倒的に不足

していた、分かっている事と言えは‥‥

 

・人間大のサイズながら戦闘艦艇の能力がある

・こちらの飛び道具が一切通用しない

・人類を敵視し無差別に攻撃して来る

・今のところ話し合いの余地は無い

 

この程度しか無いのだ、相手の最終目的も、

そもそも相手の正体が何者なのかも不明のまま

なのだ

これでは何も分からないと同様である

作戦の立てようが無かった

 

 

それでも冷徹なエルドラド大将は、対深海棲艦

の為の作戦計画を練りはじめる‥‥

たとえ相手の正体が不明でも戦わなければなら

ない、既に一般市民の犠牲者数は数百万単位に

上っており、仕事や住む場所を失って難民とな

った者は億単位に膨れ上がっていた‥‥

 

強制宇宙移民を始め、一般市民達に様々な強制

を強いて来た地球連邦政府が、ここに来て何も

出来ないでは‥‥第二第三の『サイド3』が

誕生する可能性も否定出来ない‥‥

 

 

地球連邦政府と地球連邦軍にも動きがあった

 

沿岸部の施設や地上施設では深海棲艦の攻撃に

耐えられないとして、南米のジャングルの奥地

『ジャブロー』に超巨大な地下要塞の建設を開始

宇宙戦闘艦艇の大量建造も可能なドックや宇宙港

まで備えた、地球連邦政府の総本拠地はこうして

建設が始まった

これは地球側の弱体化を察知した『サイド3』に

対する連邦側の牽制でもあった

 

 

 

7月

戦力の回復の名のもとに、市民の救援を後回しに

した事で市民に犠牲を強いてきた連邦と統合海軍

、そしてエルドラド大将は、深海棲艦に対する

反抗作戦の策定を完了した

 

その作戦の骨子を簡単に言うと『深海棲艦に対し

て陸海空の総力をあげて三度の艦隊決戦を挑む』

というものであった

これは闇雲に戦力を投入するものでは無く、ある

意味悪魔的な計算に基づいていた

 

とにかくエルドラド大将としては深海棲艦の情報

が余りにも少過ぎる、しかし艦隊決戦を引き延ば

すにも限界がある、そこで艦隊決戦を三度の

フェーズに分けたのである

それぞれの目的はこうだ

 

 

フェーズ①

世界中で出来るだけ多くの戦闘を深海棲艦に

仕掛ける事で『データ収集』を行い、かつ深海棲

艦に効果が期待出来る可能性のある戦術を片っ端

から試してみる

 

フェーズ②

①で得られたデータを基に、艦隊その他の戦力を

再構築し、大規模艦隊決戦を仕掛ける

深海棲艦を全滅させられるのが望ましいが、可能

な限り大きなダメージを与える事を目標とする

 

フェーズ③

②で深海棲艦を仕留め切れなかった際の掃討戦

あるいは②の予備作戦とする、可能であれば

深海棲艦の『サンプル』を採取し、人類に有益な

情報を収集するものとする

 

 

正に悪魔的な計算の上での作戦だ‥‥

 

フェーズ①で戦う者達は完全な捨てゴマである

かつてアフリカの戦闘民族『マサイ族』が、侵略

してきた白人部隊と対峙した時『相手の鉄砲の数

を確かめる為に、(敵にわざと撃たせる部隊)を

用意した』のと同じであった

 

そしてフェーズ③が必要という事は、人類側も

相当な損害を出しているという事だ、その時

連邦は、海軍は、人類全体はどうなっているのか

‥‥‥

地球の戦力弱体化を見た『サイド3』がどう動く

のか‥‥‥

彼等が開発している『モビルスーツ』なる物が

どれ程の物になるのか‥‥‥

 

 

 

8月

宇宙(そら)から大量の鋼鉄の船が降りて来た

その月、連邦統合海軍はフェーズ①を開始した

先ずは『深海棲艦の情報を得る為の戦い』が

始まった

 

エルドラド大将は、フェーズ①を実行する為に

各地に配置した艦隊と、擲弾兵を含む全軍に

作戦開始の命令をくだした

 

『人類の最後の希望』を託されたこの艦隊は

司令官の名前から『エルドラド艦隊』と名付け

られた、エルドラド艦隊は、フェーズ①②③を

合わせた艦隊決戦で深海棲艦と戦う事になる

 

 

ここで、ある兵士達が初めて登場した

 

‥‥『擲弾兵』‥‥

 

第八研究機関が軍事用として開発を続けた

『超合金コア』の技術を利用した、最初の兵士

の誕生である

『超合金コア』の素体となったのは、全員経験

を積んだ元兵士、戦闘で肉体が破壊され、

脳以外は使えなくなった者や、重傷を負って

身体が治る余地がなく、その後の生活に希望が

持てなくなったことで『献体』を志願した者達

であった

 

彼等は『超合金コア』の『献体』となった時点で

法的には『死体』となり、唯一個人の識別用とし

て『献体ナンバー』が割り当てられた

そしてあらゆる人権が剥奪された上で、人類の為

(というよりは連邦の為)に超合金コアが無事な

限り敵と戦い続ける事を義務付けられた

(後年、へたれ提督が三木乃 ジャギから

 『死体野郎』と罵られるのはこれにも

 由来がある)

 

『擲弾兵』部隊の任務は、たとえ陸上戦闘でも

深海棲艦に有効な戦術を見つけ出す事にある

その為『擲弾兵』には歩兵携行の射撃武器の他に

剣や槍、刀など前時代的な格闘戦用の武器まで

支給されていた、正に我が身を楯にしてデータを

収集する為の捨てゴマであったが、この捨てゴマ

達が以外な活躍をする事になる‥‥

 

 

 

フェーズ①は11月まで続いた、そこで血の代償と

して得たデータは、新たな兵器、戦術に反映され

それらは早速戦場で試されてはボツになり、また

改良を加えてはボツになりの繰り返しだった

そして充分な対策を立てきれないまま

エルドラド艦隊はフェーズ②を迎える事になる

 

 

実はこの頃‥‥‥

 

人類は大きな『出会い』を果たしていた

 

 

 

9月

フェーズ①の最中、ある奇妙な目撃情報が

寄せられ始めた

 

海上や沿岸部で深海棲艦に襲われた者達が

『深海棲艦に似て明らかに異なる存在』を

目撃したというのだ

 

何故『異なる存在』と断言出来たのか?

その存在は、明らかに人類側に立って深海棲艦と

戦っていたからだ

 

最初は何かの見間違いか、深海棲艦の仲間割れと

考えられたが、複数の目撃情報により、正体は

不明だが明らかに深海棲艦とは異なる何かが存在

し、それは人類の味方に成りうるかもしれない

‥‥という可能性を思い起こさせた

 

 

後に『艦娘』と呼ばれる事になる

この未知の存在は、目撃情報こそあれど、まだ

この時点では、人類とは接触していなかった

 

彼女達と人類が接触し、正式に艦娘の存在が

認知されるまでもう4か月ほどの時間が必要

だった‥‥

 

 

 

NUC0071:

 

12月08日

 

民衆の連邦への不信感は膨れ上がり、これ以上

待てなくなった地球連邦政府と連邦軍は、

連邦統合海軍に対して、フェーズ②の実施を

厳命した

時を同じくして、ハワイ周辺に深海棲艦の

一大勢力が集結している事が判明した

連邦軍は待ちに待った艦隊決戦の絶好の機会と

判断、エルドラド艦隊に出撃を命令した

 

戦力温存と、国防軍の艦隊の協力を得た結果

エルドラド艦隊は、主力戦闘艦艇だけで800隻

補助艦艇と支援艦艇を含めると3000隻にもなる

巨大艦隊に膨れ上がった

人類史上最大規模の『無敵艦隊』である

この大勢力を背景に連邦政府と連邦軍は強気の

攻勢に打って出る判断を下した

 

しかし、深海棲艦への根本的対策が不十分な中

での出撃にエルドラド大将は出撃をためらったが

もはや動き出した作戦を止める事は出来なかった

‥‥‥

 

 

フェーズ②『ラストスレッジハンマー作戦』は

開始された

ハワイ周辺に集結した双方の大艦隊はこうして

激突した、この結果は人類に、世界に、宇宙に

どのような影響をもたらすのか‥‥‥

 

 

 

  ーーー続くーーー

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【パプア】

「こんにちは、輸送艦娘『パプア』です

 

しばらくぶりの『30年戦争』説明回、いかが

でしたでしょうか

 

言うまでもな事ですが、これは本作品のみの

設定でございます

『ジャブロー建設の動機』など、完全な自己

創作ですので、どうかご容赦ください

 

いよいよ始まった『戦乱』と、ついに登場した

『艦娘』というキーワード‥‥‥

これからどうなって行くのでしょう‥‥‥

 

 

それでは皆様、次回の講釈をお楽しみに

それまで皆様、どうか御自愛くださいまし♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [名称説明]

 

 

・第八研究機関

 

連邦直属でありながら、独立性と機密性が極め

て高い科学研究機関

『兵士や艦娘の強化』を目的に、かなり強引な

研究が行われたらしい

『超合金コア』を開発し、『擲弾兵』『強化兵』

『戦闘用レアリエン』等が誕生するきっかけを

つくった

海軍の狂犬的な中堅将校と手を組んで、艦娘

強化計画『ビンソン計画』を実行したのも、

この八研出身の科学者達である

『北九州の事件』を引き起こし、一時は解散

の危機になるも、民間企業『ノグチケミカル』

を独自に立ち上げ、現在に至る

 

 

・モビルスーツ

 

サイド3(ジオン公国)で開発が始まった

ほぼ全てのレーダー・誘導電波を無効化する

ミノフスキー粒子散布下における有視界戦闘

を前提にした、新しい概念の動機兵器

ジオン公国軍の主力兵器となる

 

 

・モビルアーマー

 

モビルスーツと同じく、開発が始まった兵器

モビルスーツよりも機動性と火力が高い半面

航続力と汎用性に乏しく、ジオン公国軍の

主力兵器の座をモビルスーツに明け渡すも

開発は続行された

 

 

・マーク・ソンヨル

 

元連邦軍の軍人、連邦統合海軍の初代司令官

財閥の子弟で育ちが良く、エリート教育を

受ける

士官学校を卒業して典型的なエリート将校の

道を歩む

成績は優秀だったがプレッシャーに弱く

『深海棲艦』の攻撃を受けた時には、有効な

対処が全く出来ず、真っ先にシェルターに

避難した

『任務放棄』と『敵前逃亡』で軍法会議に

かけられるが、月から撃ち込まれたマスドラ

イバーキャノンで、収監されていた収容所

諸共吹き飛ばされ蒸発したため罪状を渡され

る事はなかった

 

 

・ヴォルガング・フォン・エルドラド

 

連邦軍の将官、連邦統合海軍の二代目司令官

下士官から士官学校を経て将校になった

叩き上げの軍人

更迭されたマーク・ソンヨルの後を継いで

連邦統合海軍の司令官になった

柔軟な姿勢の持ち主で、連邦と不仲になった

国防軍・天憲隊を自軍に引き寄せる為に協力

態勢を築いたり、艦隊再建の為に宇宙の施設

や民間企業をフル活用したりした

目的達成への不退転の決意と、目的達成の為

なら部下も切り捨てる冷徹な面を持つ

人類史上最大の『無敵艦隊』と呼ばれる

『エルドラド艦隊』を率いて『深海棲艦』に

艦隊決戦を挑む事になったが‥‥‥‥

 

 

・擲弾兵(てきだんへい)

 

17世紀(西暦)にヨーロッパに登場した

敵の集団や城等に、黒色火薬を使用した

擲弾(初歩的な手榴弾)を投擲(とうてき)

する兵士の名称が語源

至近距離から擲弾を投擲する擲弾兵の任務は

非常に危険で、それだけに優秀で勇敢な兵士

が選ばれた、その流れから現在では

特殊任務に着くエリート部隊の名誉称号と

して使われる事が多い

 

本作品における『擲弾兵』とは、我が身を

擲弾として『深海棲艦』に接近格闘肉弾戦

を挑む『歩く死体』と呼ばれる『兵士』の

事、へたれ提督はこの『元擲弾兵』である

 

 

・ラストスレッジハンマー作戦

 

ハワイ周辺に集結した『深海棲艦』を、

巨大な『エルドラド艦隊』で洋の東西から

挟み撃ちにする、遠大な『艦隊決戦』作戦

 

語源の『スレッジハンマー作戦』は

(西暦)1950年の朝鮮戦争において

仁川(インチョン)上陸とソウル奪還に成功

した国連軍第10軍と、釜山(プサン)を守備

していた第8軍が、南北から北朝鮮軍を挟撃

した作戦の名称

 

 

・ジャブロー

 

南米の密林地帯の地下に建設された

地球連邦軍の総本拠地の名称

本作品では、『深海棲艦の攻撃から司令部を

守る』のがきっかけで建設が始まったと

設定されている

大規模な宇宙艦の建設ドックや宇宙港が

建設された、『サイド3』や宇宙勢力を

意識している感が強い

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

      [出 演]

 

 

パプア(謎の鎮守府)

 

 

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の設定及び固有名詞は全て架空のものです
本作品には実在する個人や特定の団体を誹謗中傷
する意図は全くありません


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うーちゃんの悪戯漫遊記(R-18)

タイトルは異なりますが、連続三部作(予定)
の一作目です


*[出演]の人物表記に変更があります

カルド→カルド・アルレット
レイオス→プトレマイオスⅡ



【那珂】

「唐突だけど、今回も謎の鎮守府から始まるよ~」

 

【デスラー艦】

「確かに唐突ですわ!それにあの娘達も‥‥」

 

 

 

ここは謎の鎮守府、謎乃提督ヒィッツカラルド氏

は、ある鎮守府から来た二人の艦娘に懇願されて

いた‥‥

 

 

【朝潮】

「お願いします!どうか恩返しをさせて下さい!」

 

【謎乃提督】

「いや、そんなに気にしなくても‥‥君達が無事

だっただけで小生達には充分で‥‥」

 

【嵐】

「それじゃあ俺達の気が済まねえよ!!頼む!!

何でもするからさ!!」

 

【謎乃提督】

「‥‥‥‥‥‥」(ポリポリ)

 

 

純粋な二人の押しの強さに、謎乃提督も

頭をかくしかない‥‥

 

 

【デウスーラ】

「‥‥うーん、思った以上に律儀な娘達なのだ」

 

【デストリア】

「やるべき事をしただけなんデスけどねー‥‥」

 

【デストロイヤー】

「あの娘達が味わった恐怖と、それから解放

された安心感を考えれば当然の結果かも

知れないけどね」

 

【デスラー艦】

「‥‥まあ、感謝されるのは悪くはないけれど」

 

 

 

謎の鎮守府で開発された、『深海偽装』なる

ブレスレット形状の装置が始まりだった‥‥

 

特殊兵装『深海偽装』とは読んで字の如く

外観を深海棲艦に偽装する為の物で、

潜入工作や撹乱、奇襲を目的としていた

 

偽装が発動した時の外観は『やってみなければ

分からない』というかなりアバウトなもので、

ガルマンガールズや妙高姉妹のように美しい

外観になる者もあれば、謎乃提督や吹雪の様に

「‥‥何も見てませんから‥‥」と目を背けて

しまいたくなる様な者もあった

 

それはまあ良いとして‥‥

 

【吹雪】

「少しも良くありません!!」

 

【足柄】

「あんたの気持ちは分かったから!」

 

 

問題は、デスラー艦を始め、『深海偽装』を

試験していたガルマンガールズ達が偶然にも

本物の深海棲艦に襲われて窮地に陥っていた

二人の艦娘と出会ってしまった時におこった

 

海特警でも国防軍でもない、別の鎮守府に所属

する『朝潮』と『嵐』は、大破し、本物の深海

棲艦(駆逐艦の戦隊)に追撃包囲されていた

ところをデスラー艦率いる『偽装戦隊』に

救われた、ここまでは良かったのだが‥‥

 

恐怖状態に陥っていた朝潮と嵐は、偽装した

ガルマンガールズ達を本物の深海棲艦と完全に

思い込んでしまった

しかも相手はいずれも『鬼級』『姫級』と

思われる者達ばかり、二人は余りの恐怖に完全

にパニック状態になってしまった

 

デスラー艦達としては何とか二人を救助したいと

思いコンタクトを取ろうとするが、パニック状態

の二人にはデスラー艦達のかける言葉の全てが

マイナスの方向の言葉にしか聴こえない

 

一方のガルマンガールズ達も、二人の恐怖の対象

が、他でもない自分達だとは全く気付かない

その為両者の現状認識は全く噛み合わず‥‥

 

自分達はこのまま深海棲艦にさらわれてしまう

んだ‥‥そう勘違いしてしまった朝潮と嵐は、

その場で気を失ってしまう、デスラー艦達は

二人を担いで謎の鎮守府に帰還した

 

 

後日、自らの鎮守府に帰還を果たした朝潮と嵐の

二人は、仲間と涙の再開を果たすことができた

そして自分達をあの悪夢から救い出してくれたの

は謎の鎮守府と、目の前のイレギュラー艦達だと

聞かされたのである‥‥そう、嘘は言っていない

 

感激した二人は謎の鎮守府におもむき、こうして

感謝のお礼と恩返しの嘆願をしているのであった

 

 

 

【朝潮】

「本当にありがとうございました!!皆さんに

助けて貰わなかったら私達はどうなっていたか‥

‥」

 

【嵐】

「俺、イレギュラー艦て人達は初めて見たけど‥

‥‥あんた達強いんだなーー!」

 

【ランベア】

「いやぁそれ程でも‥‥」

 

【嵐】

「(俺達が気を失ってる間にあんな恐ろしい連中

(偽装戦隊)から俺達を救出してくれたなんて

‥‥凄い人達なんだな‥‥)」

 

【ランベア】

「(こんなに喜んで‥‥きっと深海の連中(直前

まで二人を攻撃していた本物の深海棲艦)に

余程酷い目にあわされたのね‥‥)」

 

【デストロイヤー】

「二人とも、よく頑張ったね♪恐かったろうに‥

‥‥」

 

【朝潮】

「‥‥はい、正直もう生きて帰れないんじゃないか

って思いました‥‥‥‥どんな実戦でもあんな

恐ろしい体験(偽装戦隊に囲まれた事)は他には

ありませんでした‥‥」

 

【デウスーラ】

「たった二人でそれ程まで恐ろしい目に(本物の

深海棲艦に追撃された事)‥‥可愛そうに‥‥」

(ウルウルウル~~)

 

【朝潮】

「そんな!‥泣かないで下さい!」(ウルウル~)

 

【デストリア】

「この人は元々涙もろいから気にしないでいい

デスよ♪お二人が元気になって本当に良かった

デス♪」

 

【嵐】

「ありがとう!お陰で提督や鎮守府の皆にまた

会う事が出来た‥‥だから恩返しをさせてくれ!

あの地獄(偽装戦隊に会った事)から救って

くれた恩を少しでも返したいんだ!」

 

【デスラー艦】

「助けて貰った恩(偽装戦隊に救助された事)だ

なんて‥‥大袈裟ですわ!」

 

 

両者の会話を聞いていて疑問を感じた者が‥‥

 

 

【EXー178】

「あの~~‥‥指揮官?」

 

【謎乃提督】

「‥‥どうしたイナヤ?」

 

 

メルトリア級巡洋戦艦娘『EXー178』

ガルマンガールズの一人でもある彼女は

『イナヤ』と呼ばれている

 

 

【EXー178】

「小生思うんっすけど‥‥あの両者、お互いに

勘違いしてるっす、朝潮ちゃん達の恐怖の対象

って間違いなく総統(デスラー艦)達っす!

朝潮ちゃん達はあの「深海偽装艦」の正体を

知らず、総統達も朝潮ちゃん達の誤解に気付い

ていないと‥‥」

 

【謎乃提督】

「‥‥あの連中に対して、それを是正する勇気

がお前にはあるか?」

 

【EXー178】

「‥‥ないっす‥‥」

 

【謎乃提督】

「だろう?知らなくて良い事も時にはあるのさ」

 

 

少なくとも当面この事は秘密にしておくつもりの

謎乃提督であった

それはそれとして、差し当たっての問題は‥‥

 

 

【謎乃提督】

「恩返しったって‥‥何をして貰えば良いんだ?」

 

 

朝潮と嵐が所属する、先方の鎮守府からは

「もし迷惑でなければ二人の好きなようにさせて

あげてほしい」と言われていた

しかし、現在の謎の鎮守府で二人に手伝って貰う

程の忙しい状況は‥‥‥うん?忙しい‥‥

 

 

【謎乃提督】

「妙高!連絡をとってくれるか?あそこは今

おもいっきり忙しい筈だ」

 

【妙高】

「確かに‥‥分かりました、直ちに!」

 

 

海特警の別の鎮守府が丁度今大忙しだった

これで朝潮と嵐の恩返しの行き先は決まった

だが、事はそれだけでは終わらない‥‥

 

 

【卯月】

「しれーかーん♪うーちゃんも行きたいぴょん♪」

 

【謎乃提督】

「卯月か、何でまた?」

 

【卯月】

「広学の為だっぴょん♪うーちゃんは任務以外で

この鎮守府から出る事はあまり無いっぴょん、

他の鎮守府の事も少しは知っておきたいぴょん

よ♪」

 

【謎乃提督】

「なるほど、自ら進んで学ぶのは良い事だ、只

お前の場合悪戯がなぁ~~」

 

【卯月】

「うーちゃんもそこは弁えるっぴょん、安心する

っぴょん」

 

【謎乃提督】

「お前に悪戯を封印なんて出来る訳ないだろ?

‥‥まあ、あそこなら大丈夫か、くれぐれも

悪戯は程々にしとけよ!」

 

【卯月】

「ワーイ♪しれーかーん♪少しだけ素敵~~♪」

 

【謎乃提督】

「少しだけは余計じゃい!」

 

 

謎の鎮守府所属、駆逐艦娘『卯月』、彼女も

めでたく一緒に行ける事になった‥‥

 

 

【卯月】

「グフフ♪‥‥成功したぴょん♪謎鎮だけじゃ

つまらないっぴょん♪これでうーちゃんの

悪戯ワールドは大きく広がるっぴょん♪」

 

 

目的が叶って上機嫌な卯月、しかし彼女は

気付いていなかった、彼女自身が望んで

地獄に飛び込もうとしている事を‥‥

 

 

【謎乃提督】

「恐縮だが、君達に行って貰いたい所がある、

構わないかな?」

 

【朝潮】

「お任せ下さい!」

 

【嵐】

「何でも言ってくれよ!」

 

【謎乃提督】

「足柄と那珂、それにガルマンガールズ達を同行

させる、何をするかは先方に確認してくれ」

 

【朝潮】

「了解しました!それで目的地はどちらに?」

 

【謎乃提督】

「『浜名湖』だ!」

 

【嵐】

「‥‥浜名湖?‥」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

  《うーちゃんの 悪戯漫遊記》(R-18)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

六本脚鎮守府は浜名湖の西岸に位置している

付近には単線の地方鉄道とミカン畑が広がり

一見のどかな風景である

 

『30年戦争』の最中、この浜名湖に2発の

マスドライバーキャノンが撃ち込まれた

湖底は掘り返され深度の深い湖になった

その為、六本脚鎮守府までは大型の船舶が

出入り可能となったのである

 

直ぐ沖合いに、巨大な戦艦が停泊できている

のもその為だ

 

 

【嵐】

「‥‥何て馬鹿でかい戦艦だ!!」

 

【足柄】

「あれは『紀伊』よ、という事はクロード提督

も来ているのね」

 

【朝潮】

「海特警って‥‥凄い所ですね、ここも海特警の

鎮守府なんですよね?」

 

【デストリア】

「そうデスけど、ここは少し特殊な鎮守府なん

デス、でも皆さん良い人達デスよ♪」

 

 

謎の鎮守府もかなり特殊な鎮守府なのだが‥‥

そんな突っ込みは置いといて一行は入り口に

向かう

やって来たのは足柄、那珂、デスラー艦、

デウスーラ、デストロイヤー、デストリア、

ランベア、やる気満々の来客の朝潮と嵐、

そして良からぬ事を企む卯月である

 

 

【SPAS―12】

「皆さんこんにちは♪司令官がお待ちですよ♪」

 

【那珂】

「ヤッホー♪パス子ちゃん、お世話になりまーす

♪」

 

 

最近新たに加わった家族、警備担当のSPAS―12

が出迎える、勿論足柄達は顔パスだ

 

 

【嵐】

「‥‥俺達の知らない海外艦娘かな?」

 

「朝潮」

「‥‥そうかも知れないわね」

 

 

『SPAS―12』を初めて見た二人は彼女を

何かの艦娘と思った

 

 

【足柄】

「そうそう、二人に言っとくけど、ここには

謎の鎮守府と同じ様に、普通の鎮守府には

居ない娘達が居るから」

 

【朝潮】

「‥‥だと思いました」

 

【デスラー艦】

「あなた方には少し衝撃が強すぎる娘も居ます

‥‥がとても良い方ですから、間違えて艤装を

向けてはいけませんことよ?」

 

【嵐】

「‥‥?」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【防空棲姫】

「‥‥ヘックチュン!‥‥」

 

【清霜】

「防空ちゃん?風邪なの?大丈夫?」

 

【防空棲姫】

「‥‥イッイエ、大丈夫‥‥」

 

【UXー01】

「油断しちゃダメよ!私が介抱してあげるわ!」

 

【防空棲姫】

「‥‥アノ~、本当ニ大丈夫デスカラ‥‥」

 

【ナナ】

「防空ちゃん病気なの!?ゆっくり休んで!」

 

【防空棲姫】

「‥‥イヤダカラ!‥‥」(アセアセ~)

 

【ガンビア・ベイ】

「大変!防空さんが変な汗かいてるベイ!」

 

【防空棲姫】

「///‥‥ハワワワ~~///」

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥何が起きてるの?」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府は、クリスマス以来の忙しさ

であった、埠頭に停泊していた貨物船から

荷物が積み下ろされ倉庫に仕舞われる

ガントリークレーンがフル稼働していた

 

 

【デストロイヤー】

「今日はまた随分と騒がしいね、将軍が言ってた

おもいっきり忙しい‥‥てこういう事かな?」

 

【朝潮】

「忙しいのは望むところです!」

 

【嵐】

「どんな任務を任されるんだろうな?

ワクワクするぜ♪」

 

【ランベア】

「元気が良いなあ」

 

 

【卯月】

「うーちゃんは悪戯で忙しいからそんな任務に

構ってる暇はないっぴょん♪」

 

【デウスーラ】

「悪い顔してるのだ、うーちゃん」

 

【卯月】

「気のせいっぴょん」

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「この荷物は倉庫にしまってくれ!数勘定を

忘れるなよ!」(メモ)

 

【天龍】

「了解した!お前ら行くぞ!」

 

【フェニックス】

「やれやれ、今日で何回目の往復なんだ?」

 

【ペールギュント】

「文句言ってる暇は無いのです!」

 

【能代】

「てきぱきと片付けちゃいましょう♪」

(パンパン)

 

 

 

執務室ではなく、会議室で陣頭指揮を取る

へたれ提督、メモを渡された天龍、能代、

フェニックス、ペールギュントが弾かれた

様に会議室を飛び出していく‥‥

 

 

【嵐】

「あの人達‥‥天龍さんと能代さんは分かる

けど後の二人は誰だろう?」

 

【朝潮】

「あの人達もイレギュラー艦かしら?」

 

【足柄】

「後で紹介するわよ、行きましょ」

 

 

足柄達が会議室に入ると、そこでは

書類とファイル、計算機とメモと格闘している

六本脚鎮守府の面々がいた

 

 

【カルド・アルレット】

「‥‥この収支報告とこっちの集計を見直して

くれるか?」

 

【あきづき】

「お任せ下さい!」

 

【カリスト】

「僕も手伝うよ」

 

 

リンガ鎮守府の客将で、計算能力に優れたカルド

が、あきづきとカリストに収支報告の再確認を

以来する

 

 

【川内】

「提督!運び込みと集計終わったよ!」

 

【神威】

「補給品の整合はこれで大丈夫な筈です!」

 

【赤城】

「私の食べる分が多くて補給品の数が増えて

しまって‥‥何と言えばいいか‥‥」

 

【へたれ提督】

「みんなお疲れ様、赤城も気にしないでくれ、

君にはそれ以上に助けて貰ってるからな」

 

【赤城】

「///恐縮です///」

 

【カルド】

「照れてる赤城さん‥‥カワイイ‥‥」

 

 

鎮守府への補給品、特に食料品を含む

資材の搬入と集計を終えた川内、神威、

リンガ鎮守府の客将、赤城が戻って来た

 

 

【サラトガ】

「提督、だいぶ見通しが立って来ましたね、

後は‥‥」

 

【あきつ丸】

「工廠でありますな、ラビ明石殿の隠し財産

とか無ければいいのでありますが」

 

【へたれ提督】

「目下それだけが一番の問題か‥‥」

 

【川内】

「春馬さんも村雨もマンジューシャカも着いて

るし、大丈夫でしょ?」

 

 

【嵐】

「‥‥信じられない‥‥」

 

【朝潮】

「嵐ちゃん‥‥何が言いたいかは分かるけど

失礼よ」

 

 

それは二人が知っているどの鎮守府の風景とも

違っていた‥‥

イレギュラー艦の存在より信じられないのは

川内が日中に起きてる事だ!

それでも‥‥川内の左手の薬指に指輪を確認した

朝潮と嵐は少し納得した

 

 

【川内】

「あら?来たわね♪いらっしゃい♪」

 

【へたれ提督】

「気付かなくて済まなかったな」

 

【那珂】

「へたれさんに川内ちゃん、こんにちは~♪」

 

【嵐】

「‥‥へたれ?」

 

【足柄】

「気にしないで、お邪魔してるのはこっちだから

それよりこの忙しさは何事?」

 

【川内】

「『確定申告』と『棚卸し』よ」

 

【朝潮】

「『確定申告』と『棚卸し』!?」

 

【デストロイヤー】

「君達には話して無かったかな?この六本脚鎮守府

は『民間民営』の鎮守府だから軍での常識は通用

しないところもあるよ、まあ私達の謎の鎮守府も

軍の常識なんか有って無い様なものだけどね」

 

【川内】

「そういう事、アタシ達は民間の自営業者だから

税務署とは直接やり取りしないといけないのよ」

 

【へたれ提督】

「サービス悪いのに!税金回収と資産管理だけは

キッチリやってくんだぜ!全くオカミって奴は!」

 

【朝潮・嵐】

「「は‥‥はあ‥‥」」

 

 

民間民営の鎮守府とは、二人には馴染みの無い

言葉であり、ただ頷くしかない‥‥

 

 

【ランベア】

「観察人が鎮守府に入って来るのは大丈夫なの?」

 

【へたれ提督】

「それなら心配はない、見られて困るものなんて

艦娘達の下着と裸と俺達の夜戦ぐらいのものだ」

 

【川内】

「アタシは別に見られても構わないけどねー♪」

 

【足柄】

「お黙り!変態夫婦!」

 

【那珂】

「川内ちゃん達はバカップルだから‥‥」

 

【あきつ丸】

「存じ上げているであります」

 

【デストリア】

「ユークスちゃんと『UXー01』はどうするデス?」

 

【デストロイヤー】

「確かに、あの艦は亜空間テクノロジーの塊だか

らね、部外者に見られるのは困るんじゃないかな

?」

 

【朝潮】

「‥‥亜空間‥‥」

 

【嵐】

「‥‥もう訳が分からん‥‥」

 

【神威】

「‥‥混乱するのも無理はありませんね、私も

最初はそうでしたから‥‥」

 

【へたれ提督】

「それも問題ない、『UXー01』は表向きは

『アミバ海運』の持ち船という事にしてある

観察人が来ても『アミバ社長に許可をとってくれ』

と突っぱねる事が出来るよ」

 

 

海運公社『アミバ海運』の社長『天才アミバ社長』

と、へたれ提督・川内夫妻は、二人が逃走時代に

知り合った旧知の仲であった

 

 

【デストロイヤー】

「あの社長‥‥そんなにあてになるのかい?」

 

【川内】

「それがね♪中々どうしてなのよ♪」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【観察人】

「‥‥あの船の査察を‥‥グエッ!!

(経絡秘孔グサッ!)

 

 

アミバ流北斗神拳奥義!

  忘却操憶孔!

 

 

 

【天才アミバ社長】

「この経絡秘孔を突かれた貴様は、俺に記憶を

書き換えられる!」

 

【観察人】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【天才アミバ社長】

「あの船の査察はもう済んだのではないか?

それに向こう3年間は査察も不要と決まった

筈だが?」

 

【観察人】

「‥‥確かにそうでした‥‥失礼しました」

(‥‥バタン)

 

【天才アミバ社長】

「フハハハハーーー!!やはり俺は天才だぁー

ーー!!」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

【川内】

「これで一件落着よ♪」

 

【那珂】

「落着なのかなーー?」

 

【デストリア】

「まあ、ユークスちゃんが大丈夫なら何でも良い

デス♪」

 

 

【朝潮・嵐】

「「‥‥‥‥‥」」

 

 

【足柄】

「‥‥‥話がややこしくなって終わらないわね!

へたれさん、私達も手伝うわよ、特にこの二人

が力になりたいって」

 

【朝潮】

「‥‥はっ!そうでした!何なりとお申しつけ

下さい!」

 

【嵐】

「‥‥とっ‥とにかく頑張るぜい!」

 

【サラトガ】

「それは助かります!今1番応援が欲しいのは

‥‥やはり工廠ですね」

 

【デスラー艦】

「まさか私達もやるんですの?聞いてませんわ!」

 

【ランベア】

「この娘達がやるのに、大型艦の私達がやらない

訳にはいかないでしょ?」

 

【へたれ提督】

「サラ子、案内を頼む」

 

【サラトガ】

「皆さん♪こちらにどうぞ♪」

 

【卯月】

「うーちゃんは忙しいからここで失礼‥‥」

 

(ガシッ!)

 

【デウスーラ】

「‥‥うーちゃんも働くのだ!」(ズルズル~~)

 

【卯月】

「嫌ピョーン!!!」(ジタバタ~!)

 

 

サラ子の案内で、足柄以外の謎鎮一行全員が

工廠に向かった‥‥

卯月はデウスーラに引きずられていった‥‥

 

 

【足柄】

「そうそう、川内、あんたに届け物よ」

 

 

足柄はそう言うと、小さな紙袋を川内に渡した

 

 

【川内】

「アタシに届け物?」

 

【足柄】

「あんた、是理久さんの店にクリーニングに

出した物があるでしょ?、何で私が届け物なんか

しなくちゃならないのよ!」

 

【川内】

「あっ‥‥そうか、上がって来たんだ‥エヘヘ♪」

 

【へたれ提督】

「何が上がって来たんだ?」

 

【川内】

「‥提督❤‥後の‥‥お・た・の・し・み♪❤」

 

 

【足柄】

「あほらし!私だって後で提督と‥‥ムフフ❤」

 

 

【神威】

「‥‥何の話ですか?」

 

【あきつ丸】

「鎮守府の平和の祭典が始まるであります」

 

【あきづき】

「平和の祭典‥‥ですか?」

 

【カリスト】

「とっても気持ちいいことさ♪」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

謎の鎮守府からの応援のおかげで六本脚の業務

はかなりはかどる事になった

案の定、工廠の資材管理は進んでいなかった

ラビ明石ことラビアンローズの副業が多過ぎた

為だ、箱買いした『信玄餅』や、『コスプレ』

用のコスチュームを造る為の布地が山と積まれ

ていた‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「みなさ~ん!助かりました~~!」

 

【デスラー艦】

「凄い量の布地ですわね!洋服店でも始める

おつもりですの?」

 

【ラビアンローズ】

「注文に素早く対応する為です、お客のニーズ

に即答えるのは商売人の鉄則ですから!」

(フンスッ!)

 

【デウスーラ】

「真面目なのか、だらしないのか、分からん

奴だなぁ」

 

【石川島 春馬】

「‥‥まあ、言いたい事は色々あるだろうが

正直助かったよ」

 

【マンジューシャカ】

「あたいが付いていながら面目ない!」

 

【デストリア】

「困った時はお互い様デス♪」

 

 

【嵐】

「‥この『信玄餅』の箱の山‥‥どうするんだ?」

 

【デストロイヤー】

「転売するんだよ」

 

【朝潮】

「転売ですか!?」

 

【ランベア】

「ハイハイ!仕事が進まなくなるから話はそこまで!

早く始めましょ!」

 

【村雨】

「みんな~♪よろしくお願いね♪」

 

 

【卯月】

「‥‥こんなの、うーちゃんの計画には無かったっ

ぴょん‥‥」(ヨッコラセ!)

 

【那珂】

「辛そうだね、那珂ちゃんスマイルで元気にして

あげる♪‥‥✨きゃはっ♪✨」

 

【卯月】

「‥‥うーちゃんを気遣かってくれるなら‥‥

スマイルより手を動かすっぴょん!‥‥」

 

【サラトガ】

「皆さん楽しそうで何よりです♪」

 

 

ともかく人数をかけた効果はあったようで

工廠の資材整理は何とか完了した

謎の鎮守府一行は残務が残っている所に

引き続き応援に向かう

 

不思議な出会いもあった‥‥

 

 

【朝潮】

「‥‥あっ‥‥」

 

【シェフィールド】

「‥‥あっ‥‥」

 

【嵐】

「‥‥えっ?‥‥えっ!?‥‥」(キョロキョロ)

 

 

向かい合う『黒髪の朝潮』と『金髪の朝潮』‥‥

 

 

【シェフィールド】

「‥‥挨拶が遅れました!

『42型駆逐艦1番艦、シェフィールド』

と申します!」(ビシッ!)

 

【朝潮】

「‥‥いえ!こちらこそ!

『朝潮型駆逐艦1番艦、朝潮』!お邪魔致して

おります!」(ビシッ!)

 

 

【嵐】

「‥‥海外艦?‥‥顔も性格もソックリ‥‥」

 

【デストロイヤー】

「中々面白い出会いだったね」

 

【卯月】

「このサプライズでは、うーちゃんの出番はない

ぴょんね‥‥」

 

 

だかこの後、うーちゃんの出番はとんでもない

形でやって来た‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

【金剛】

「テートクー♪『紀伊』と輸送船からの搬入は

完了したデース♪」

 

【クロード提督】

「そうか、これで当面の駐屯部隊の補給は万全

だな、六本脚の資材状況も安定するだろう」

 

【金剛】

「YES!テートクーお疲れ様ネー」

 

【クロード提督】

「金剛もお疲れ様、良くやってくれたな♪」

(ナデナデ~)

 

【金剛】

「///ン~❤テートク~~!時間と場所を‥‥

‥‥エーイ!!関係無いデーース♪!❤」

(ギュウ~~~❤)

 

 

【デウスーラ】

「‥‥真昼間からイチャラブにあてられたわ‥」

 

【那珂】

「ここにもバカップルが居たか~~‥‥」

 

【サラトガ】

「サラ子は素敵なカップルだと思います♪」

 

【那珂】

「サラ子さんは相変わらず人が良いなあ~」

 

 

【嵐】

「‥‥目のやり場に困る‥‥」

 

【朝潮】

「///‥‥‥‥///」

 

 

遠くからクロード提督と金剛のイチャラブ

を眺める一行‥‥

しかし‥‥

 

 

【卯月】

「グフフ♪‥‥これはチャンスだっぴょん!

背後から高速接近して戦艦提督に必殺技を

かましてやるっぴょん!」

 

 

卯月の必殺悪戯技『三千年殺し』‥‥‥

要するに『カンチョー』である、以前は謎乃提督

にチャレンジして失敗、卯月は大破したが‥‥

 

 

【卯月】

「‥‥今回はリベンジだぴょん!上手くやって

みせるぴょん!」

 

 

‥‥何故、彼女は提督に試そうとするのか?

リベンジといってもクロード提督には関係無い事

それにクロード提督程の戦士が、みすみすそんな

技にかかる訳も無い‥‥無謀である‥‥

しかし、うーちゃんの悪戯に『妥協』と『無謀』

という言葉はなかった‥‥妙高を除いては‥‥

 

 

【卯月】

「‥‥うーちゃんの生き様を見るっぴょん!!」

(ダッ!)

 

【デストロイヤー】

「そういう命知らずなマネは止めた方が‥‥‥

逝ってしまったか‥‥」

 

 

デストロイヤーが止める間もなく、卯月は

クロード提督の背後から突貫する!

そして両手を合わせて人差し指を真上に

突き上げ‥‥‥

 

 

【金剛】

「!!テートクー!!危ないデース!!」

(ガバッ!)

 

【クロード提督】

「!!金剛ー!?」

 

 

卯月の奇襲に気付いた金剛が、クロード提督を

押しのけて卯月の前に立ちはだかった!

 

 

【金剛】

「何をするネーー!!」(バッ!)

 

【卯月】

「なっ!?‥‥止められないぴょん!!」

 

 

卯月の突き上げた指も止められない!

そして‥‥‥

 

  ズブッ!!

 

【金剛】

オウッ!!

 

【卯月】

「‥‥刺さってしまったぴょん‥‥」

 

 

卯月の両人差し指は、パンツ越しに

金剛の『穴』に見事に突き刺さった‥‥

 

しかもそこは『肛門』‥‥では無く‥‥

 

 

【金剛】

‥‥あっ❤️‥‥あうっ❤‥‥」(ピク ピク)

 

(…クチュッ…)

 

【卯月】

「‥‥何か‥‥濡れてるぴょん‥‥」

 

 

』であった‥‥

 

 

 

【ランベア】

「‥‥あらまー、凄い事になったわねー‥‥」

 

【那珂】

「‥‥那珂ちゃんはアイドルだから、何が起こって

るのか分からなーい!」

 

【デストロイヤー】

「‥‥私は関係ないからね!」

 

【嵐】

「‥‥俺も関係ないから‥‥」

 

【朝潮】

「‥‥あわわ‥‥」

 

 

【卯月】

「(まずったぴょん!!完全な計算外ぴょん!‥‥

ていうかどうするっぴょん!!)」

 

 

うーちゃんの悪戯には『妥協』と『無謀』の言葉は

無くても、『失敗』と『後悔』はあるらしい‥‥

 

 

【クロード提督】

「‥‥金剛?‥‥大丈夫か?」

 

【金剛】

‥‥‥アーー❤‥‥

(フラァ~~‥‥)

 

【クロード提督】

「金剛ぉぉーー!?しっかりしろぉぉーー!!」

(ガシッ!)

 

 

全身の力が抜けた金剛は、フラッと倒れかかる‥‥

クロード提督はそんな金剛を受け止めた!

 

 

【クロード提督】

「金剛‥‥(内容はともかく)俺を助けるために‥」

 

【金剛】

「‥テー‥‥トク❤‥‥力が‥‥入らないデース❤」

 

 

金剛は自分の全てを預けるように、クロード提督に

しな垂れかかる‥‥色っぽすぎる!

 

 

【金剛】

「テートク❤‥このまま‥‥抱いてくだサーイ♪❤」

(スリスリ~~❤)

 

【クロード提督】

「ううっ!‥‥金剛‥‥」

 

 

【デウスーラ】

「‥‥クロード・スラスト提督、男一匹ここまで

言われて引き下がる訳にはいかないな!」

 

【クロード提督】

「‥‥え?‥‥何それ?‥‥」

 

【ランベア】

「私達はお邪魔だからこれで失礼するわ♪」

 

【那珂】

「那珂ちゃんはアイドルだからよく分からない

けど、金剛さん♪お幸せに~~♪」

 

【金剛】

「‥‥YES❤」✨

 

【クロード提督】

「おっ!おい!ちょっと‥‥」

 

 

【足柄】

「あら、みんなここに居たのね」

 

【川内】

「昼食の準備が出来たから、みんなもどうぞ♪」

 

【清霜】

「こんにちはー♪」

 

【アンドロメダ】

「ちーーっす♪‥‥あれ?あの二人は何やってる

の?」

 

【デストリア】

「イチャついてるだけデス、問題ないデス♪」

 

【デストロイヤー】

「さあ行こうか?」

 

【サラトガ】

「お二人共、どうぞごゆっくり♪」

 

【卯月】

「うーちゃんの想定とは違ったけど、うろたえる

戦艦提督は見られたっぴょん、次いくっぴょん♪」

 

(ゾロゾロ~~‥‥)

 

 

【クロード提督】

「おっ!‥‥おーい!!待ってくれーー!!」

 

【金剛】

「‥‥テートク❤‥‥テートク~~♪❤」

(スリスリ~~❤)

 

【クロード提督】

「‥‥くっ‥‥可愛すぎる‥‥もうためだ!」

(グイッ!→お姫様抱っこ)

 

【金剛】

「‥‥ウフフ❤」

 

 

どうやら卯月の必殺技の誤爆が、金剛の何かの

スイッチを押してしまったらしい‥‥

観念したクロード提督は、金剛を抱き抱えると

沖合の『紀伊』に向かった‥‥

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「う~~、食った食った、腹四部ってとこかな」

(ゲップ)

 

【木曾】

「これだけの空き皿の山を作っといて何が腹四部だ」

 

 

食堂は丁度昼食の時間帯である

棚卸しの準備が一段落して多くの艦娘達が

昼食を取っていた

何故か二等憲兵吸血鬼までがいて大量のハンバーグ

を平らげていた

 

 

【深雪】

「‥‥スゲー‥‥」

 

【白雪】

「いつ見ても凄い食べっぷりですね」

 

【球磨】

「普通の感覚であれを判断してはいけないクマー」

 

【多摩】

「ニャー!」

 

 

【木曾】

「そもそも、何で俺達はここに居るんだ?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「何って、ここは今、棚卸しの最中だろ?」

 

【木曾】

「正確には棚卸しの準備だ」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「その間に敵が攻撃してきたら、俺がそいつらを

食ってやるのさ♪」

 

【木曾】

「『食う』じゃなくて『撃退する』だろ!?」

 

 

木曾はそう言うと、横にいた衣笠に話しかける

 

 

【木曾】

「‥‥何か悪いな」

 

【衣笠】

「良いのよ♪二人にはお世話になってるんだし♪

食料品のストックも丁度一杯だから大丈夫♪

吸血鬼さん、遠慮せずじゃんじゃん食べてね♪」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「さすがはがっちゃん!話がわかる!」

 

【木曾】

「‥‥しょーがねーなー‥‥」(ポリポリ)

 

 

【清霜】

「相変わらずよく食べるね吸血鬼さん」

 

【アンドロメダ】

「超人ブラックホールみたいだなぁ」

 

【ランベア】

「あれでブラ提以外の提督を食べようと

しなければ良いんだけどね」

 

 

六本脚鎮守府の共通認識は、『吸血鬼殿の

食いっぷりは見ていて気持ちが良い』という

ものである、その為にわざわざ彼と赤城の為の

料理に使う食料倉庫を別に作った程だ

 

謎鎮の一行と朝潮・嵐は、川内とサラトガの案内

で食堂に移動していた

そこに倉庫入れを完了した『天龍』達軽巡四人と

天龍児童園の関係者達が食堂に入って来た

 

 

【フェニックス】

「みんなお疲れ!腹へったな~」

 

【能代】

「ガミラス艦の皆さんもいらしてますね」

 

【ペールギュント】

「リリーお姉ちゃんがいないのが残念なのです」

 

【天龍】

「おう、木曾も来てたのか」

 

【木曾】

「おっ、『天龍型』のカワイイ方の登場だ」

 

【天龍】

「やかましい!!」

 

 

天龍達に続いて天龍児童園の子供達も食堂に

入ってきた‥‥

 

 

【雄一少年】

「‥‥いつもと少し違う匂いだなぁ」

 

【衣笠】

「みんな♪空いてる席に座って、沢山食べてね♪」

 

【ペールギュント】

「何だか衣笠さん、ノリノリなのです、何か

あったのですか?」

 

【衣笠】

「トミーが新しい味付けを考えたのよ♪食べて

みて♪」

 

【足柄】

「あら?あの男、案外真面目に仕事してるじゃな

い」

 

【川内】

「ギャグとコントのスイッチが入ると、それは

面倒臭い男になるけどね‥‥」

 

 

【トミー・ザワ】

「ハッハッハッ、ちょっと何言ってるか分からない

‥‥」

 

 

【朝潮】

「あの子供達はどちらの方々ですか?」

 

【デスラー艦】

「『天龍児童園』の子供達ですわ、ここに住んで

いますのよ」

 

【嵐】

「子供達が鎮守府に住んでるのか?艦娘じゃない

のに?‥‥危なくないか?」

 

【デストロイヤー】

「正確には、鎮守府に併設されてる児童園に住ん

でるんだよ、あの子供達は『みなしご』なんだ」

 

【嵐】

「‥‥みなしご‥‥」

 

 

ここで、少しだけ天龍児童園の誕生秘話が‥‥

 

 

【川内】

「今ここには15人の子供達がいるけど、その内

8人は最初、ラビ明石が独りで育てていたの」

 

【アンドロメダ】

「えええーーー!!?マジでーーー!!?」

 

【清霜】

「ラビ明石さん‥‥そんな事一度も言ったこと

ない‥‥」

 

【サラトガ】

「ラビ明石さんの守銭奴は、元々子供達の生活

を守る為の行動から身についた習性だと‥‥

サラ子は思います、それにあの人、他人から

感謝されるのが苦手みたいで‥‥」

 

【清霜】

「‥‥ラビ明石さん‥‥」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥へっくしょーーい!!」

 

【マンジューシャカ】

「鼻水垂らすな!べらぼうめ!風邪か?」

 

【ラビアンローズ】

「何だか‥‥誰かに噂されてる様な‥‥」

 

【マンジューシャカ】

「‥‥また何か変な物転売しようとしてるんじゃ

ないのかい?」

 

【ラビアンローズ】

「してませんよ!!」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【ペールギュント】

「それを見かねた天龍さんが、司令官さんに

直談判したのです、『自分が全部引き受ける』

と言って‥‥」

 

【那珂】

「‥‥天龍ちゃん、子供好きだもんね‥‥」

 

【川内】

「当時、六本脚鎮守府は出来て間もない頃で、

提督とラビ明石を含めても8人しかいなかった

‥‥それでも今度はユークスが『子供達の

面倒を見る』って買って出てね、それで提督

の腹も決まった訳、最後はみんなで子供達を

受け入れようってね‥‥」

 

【デストリア】

「ユークスちゃんが‥‥」

 

【サラトガ】

「その後しばらくして、吉坂博士の医療所から

村雨さんやガンビアちゃん達が来て、大分楽に

なりましたが、それでも相当の覚悟が必要だっ

た筈です、天龍さんにしろ、ユークスちゃん

にしろ‥‥」

 

【ペールギュント】

「こうして生まれたのが天龍児童園なのです」

 

【ランベア】

「なるほど、私も詳しいいきさつは初めて聞いた

気がする」

 

【デウスーラ】

「我々一人一人に物語があるように、どんな

鎮守府にも物語があるのだ」

 

【デスラー艦】

「ですわねーー」

 

【足柄】

「天龍もユークスもラビ明石も大したものだけど

その想いを受け止めたへたれさんも中々のもの

よ」

 

【川内】

「エヘヘ~~♪ありがとね♪」

 

 

【天龍】

「おいそこ、何さっきから人の話してんだよ!」

 

【ペールギュント】

「照れることないのです♪」

 

【天龍】

「照れてねーよ!」

 

【フェニックス】

「今日も美味いメシが食べられそうだ、なあ

園長よ♪」

 

【天龍】

「やめねーか!!」

 

【朝潮】

「素敵なお話、ありがとうございました!」

 

【能代】

「そう言って貰えると嬉しいですね♪」

 

【デストリア】

「‥‥ところでユークスちゃんは?」

 

【シェフィールド】

「洗濯物を干してますよ、ここも人数が

増えましたから量も大変なんです、でも彼女

一人でやるっておっしゃって」

 

【嵐】

「‥‥なあ、さっきから出て来る『ユークス』て

いったい誰なんだ?」

 

【デウスーラ】

「次元潜航艦『UXー01』、別名『ユークス』

我々ガミラス艦の中でも随一の武勲艦よ」

 

【デスラー艦】

「その実績と能力から『ガルマンウルフ』と

呼ばれ、最近ではその電光石火の活躍から

『ガミラスの雷(いかずち)』とまで呼ばれる

方ですわ」

 

【朝潮】

「『ガミラスの雷』!そんな凄い人がこの鎮守府

に!?」

 

【ランベア】

「我々ガミラス艦仲間でも一目も二目も

おかれる信頼に足る仲間だよ」

 

【嵐】

「へぇー、見た目も凄い人なんだろうなー、

会ってみたいなぁーー!」

 

【デストロイヤー】

「会ってみるといいよ、きっとビックリ

するから♪」

 

 

【那珂】

「‥‥半分はわざとやってるよね、みんな‥‥」

 

【川内】

「‥‥んまあ、ユークスは好かれてる訳だし‥」

 

【アンドロメダ】

「確かに、ビックリはすると思うなぁ‥‥」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【UXー01】

「‥‥はっくちゅん!‥‥」

 

 

噂のユークスは、鎮守府の洗濯物全部を干して

いる最中だった

艦娘や男共の服装、子供達の服装、シーツやら

ラビ明石のパーティー用貸し衣裳やら‥‥

赤城やカルドの洗濯物も含めて47人分の洗濯物

+αを一人でこなすのは半端ではない

 

しかしユークスはこういう仕事を喜々として

こなしていく、流石はお世話係!

 

ユークスの姿は今、『三角頭巾』

『鳳翔から貰った割烹着』で身を

固めていた、カワイイ!

 

 

【UXー01】

「人間用の洗濯物はこれでよし!ラビ明石さん

の貸し衣裳は、手洗いして丁寧に乾さないと

ね~~♪」

 

 

手際よく選択干ししていくユークス‥‥とここで

ある事に気付く‥‥

 

 

【UXー01】

「執務室のベッドのシーツは何枚か用意しとかな

いとね、直ぐに夜戦で汚れちゃうから‥‥あら?

‥‥無い!‥‥無いわ!秘書艦の勝負パンツが

見当たらない!」(キョロキョロ!)

 

 

洗濯物リストを頭で管理しているとは‥‥

ガミラスの雷、恐るべし!

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【デストリア】

「それなら、ユークスちゃんを迎えに行くデス♪

洗濯物干しをお手伝いして、一緒に昼食を

頂きましょうデス♪」

 

【清霜】

「それ!良いね!賛成~~♪」

 

【嵐】

「おっしゃー!行こうぜ♪」(ワクワク)

 

 

【卯月】

「‥‥グフフ♪うーちゃんの『悪戯サイコミュ』

が反応してるぴょん♪」

 

 

ブウォッ!‥‥

 

【天龍】

「誰だ!?こんな所にブーブークッション置いた

のは!?」

 

 

【デストロイヤー】

「‥‥君、やったね?‥‥」

 

【卯月】

「♪~~」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

シーツシーツ
シーツシーツ

 

 

大量に干された洗濯物が、遠州の西風に

たなびいている‥‥

 

 

【足柄】

「これだけの洗濯物が並んで干されてると流石

に壮観よねー」

 

【デストリア】

「これ全部ユークスちゃんがやったデスか!?」

 

【川内】

「あの娘ならやりかねないなぁー」

 

【嵐】

「すげえ!」

 

【朝潮】

「余程体格の凄い人なんですね!?」

 

【デストロイヤー】

「‥‥会ってみれば分かるよ♪」

 

【那珂】

「トロ子ちゃん悪い顔してる~~」

 

 

【UXー01】

「あら?みんなー♪いらっしゃーーい♪」✨

 

【デスラー艦】

「ご機嫌よろしくてよ♪」

 

【デウスーラ】

「皆で昼食に誘いに来たのだ」

 

 

‥‥洗濯物の影から現れたのは、三角頭巾と

割烹着を着た小さな少女だった、肌の色が

ガミラス人特有の青色なところから、イレギ

ュラー艦の一人と朝潮と嵐は推測した‥‥

 

 

【嵐】

「あのー、俺達『ユークス』って人に会いに

来たんだ!」

 

【朝潮】

「どちらにおいででしょうか?」

 

 

【デストロイヤー】

「‥‥‥ぷっ‥‥‥」

 

【卯月】

「オヌシも悪よのぉーぴょん♪」

 

 

【UXー01】

「‥‥え?‥‥私だけど‥‥」

 

【嵐】

「‥‥‥‥え?」

 

【デストリア】

「紹介するデス♪彼女がユークスちゃんデス♪」

 

【朝潮】

「‥‥もっと凄い体格の人かと‥‥」

 

 

戦艦の様なゴツい見た目を想像していた二人は

目の前の『どこかの第六駆逐隊の世話係』みたい

な少女が『本物のユークス』と聞いて面食らった

人は見掛けでは判断出来ないとはいえ、この少女

が『ガルマンウルフ』とか『ガミラスの雷』とか

言われてるのか‥‥‥まてよ?‥‥雷?‥‥

 

 

【デスラー艦】

「この二人は‥‥カクカクシカジカ‥‥ですわ」

 

【UXー01】

「‥‥そう、大変な目にあったのね、ようこそ

六本脚鎮守府へ♪、困った事があったら私に

言ってね♪いっぱい頼ってくれて良いのよ♪」✨

 

【朝潮】

「‥‥はあ‥‥どうも‥‥」

 

【UXー01】

「皆も何かあったら私に頼ってね♪お掃除もお洗濯

も、出来る事は何でもお世話しちゃうから♪」✨

 

【嵐】

「『ガミラスの雷』って、こういう事か‥‥」

 

 

二人はようやく納得した、そして強力無比な

宇宙艦娘『ユークス』のイメージは音を立てて

崩壊した‥‥

 

 

【デストリア】

「ユークスちゃんの割烹着姿!カワイイデスゥ~

~❤♪♪♪」✨✨

 

【UXー01】

「ホントに!?‥‥エヘヘ♪ありがとね♪

デストリアちゃ~~ん❤♪♪」✨✨

 

 

【アンドロメダ】

「相変わらず仲が良いよね、この二人」

 

【清霜】

「ユークスちゃんとデストリアちゃんの仲は

見ていて楽しいよ♪」

 

 

‥‥ここで卯月の悪戯サイコミュがすかさず

動き出した‥‥

 

 

【卯月】

「ねえぴょん、『フラーケン』て人知ってる

ぴょん?」

 

【UXー01】

「え?、知ってるも何も、私の元艦長よ」

 

【卯月】

「うーちゃん最初見たときは、『キャプテン・

○ーロック』かと思ったぴょん」

 

【UXー01】

「‥‥いや、それは勘弁して‥‥」

 

【卯月】

「あれでヒゲ剃って、顔に傷入れて、眼帯と

とりさんと笛吹き少女付けたら完璧ぴょん♪」

 

【UXー01】

「いや違うから!!あの人宇宙海賊じゃない

から!!」

 

【卯月】

「他にも面白いの見たぴょん♪、

『森 雪』が『中破した島風』になったり

『某宅急便魔女』が『航巡の最上』になったり

『千尋』が『赤城』に‥‥‥」

 

【UXー01】

「あんた‥‥絶対『ホビーショー』とか見に行った

でしょ!!」

 

【那珂】

「分かる人にしか分からないネタはNGという事で」

 

【ランベア】

「まあ内ネタはほっといて‥‥ユークスちゃんは

我々ガミラスの誇る武勲艦なのよ」

 

【デスラー艦】

「自慢のお友達ですわ♪」

 

【デウスーラ】

「ユークスちゃんは最高なのだ!」

 

【UXー01】

「///はっ‥‥はずかしいわ!///」(アタフタ~)

 

 

【朝潮】

「‥‥イメージは崩れたけど‥‥」

 

【嵐】

「‥‥可愛い‥‥」

 

【サラトガ】

「可愛いですね♪」

 

【清霜】

「うん、カワイイよユークスちゃん♪」

 

【UXー01】

「///いやぁぁぁ~~ん!///」

 

 

褒めらるのが大好きな艦娘達が多い中で、

ユークスは褒められるのが苦手らしい

だからユークスは別の方向に話をふる事に‥‥

 

 

【UXー01】

「そっ、そんな事より秘書艦!!」

 

【川内】

「‥‥えっ?アタシ?」

 

【UXー01】

「あんた!夜戦用の勝負パンツをクリーニングに

出したでしょ!員数が違ったからビックリした

じゃない!先に言ってよね!」

 

【川内】

「あっ、ごめーん♪ていうか勝負パンツしか

持ってないけど‥‥」

 

【デストロイヤー】

「『エロ軽巡』は伊達じゃないね」

 

【足柄】

「‥‥待って、じゃあさっきの小袋って‥‥!

コラー!!何で私があんたのパンツを運ばなきゃ

ならないのよ!!」

 

【川内】

「あはは‥‥足柄さんありがとね♪」

 

【デウスーラ】

「わざわざクリーニングに出すとはこだわりの

一品と見た!」

 

【デスラー艦】

「パンツぐらいで大袈裟ですわね」

 

【川内】

「ラビ明石に特別に作って貰ったんだ♪『北半球』

って言うの、可愛いでしょ?♪」(チラッ❤)

 

【足柄】

「見せんでいいーー!!」

 

【サラトガ】

「流石、もう履いてたんですね‥‥」

 

【デウスーラ】

「黒地に白のダズル迷彩柄の紐‥‥か、中々に

オシャレだなぁ~」

 

【足柄】

「そこ!!納得しないの!!」

 

 

『北半球』のダズル迷彩柄は、直線を基調とした

ものではなく、渦巻き状の柄であった

自動車メーカーの試作試験車両がまとう様な迷彩

柄である‥‥

 

 

【清霜】

「渦巻きの向きの違いで『北半球』『南半球』が

あるんだって、どっちも履き心地はバッチリ♪

バッチリよ♪」

(チラッ→白地に水色の渦『南半球』)

 

【アンドロメダ】

「きよし!?アンタまで履いてたの!?ていうか

見せちゃ駄目でしょー!!」

 

【清霜】

「えっ?パンツって人に見せる物じゃないの?」

 

【アンドロメダ】

「ちがうしぃぃぃーーー!!!」

 

【那珂】

「‥川内ちゃん?‥‥これはどういう事かなー?」

(ズイ!)

 

【川内】

「ハテ?ボキには何の事やらサッパリ‥‥」

 

【デスラー艦】

「‥‥きよしちゃんの教育をどうお考えですの?」

(ズイズイ!)

 

【川内】

「アタシは清霜にあんな事言ってないよ!!」

 

【足柄】

「娘は母親を見て育つもんでしょーが!!

少しは自分のしょーもなさを自覚しなさーい!!」

(グワー!!)

 

【川内】

「ひゃいいいーーー!!」(泣)

 

【清霜】

「ママを怒らないでーー!!」(泣)

 

【足柄】

「いや!!そういう問題じゃ!!」

 

【卯月】

「まあ足柄落ち着くぴょん、パンツの一見せや

二見せくらい、海特警じゃどうって事ないっ

ぴょん♪」

 

【足柄】

「何よそれ!!」

 

【デスラー艦】

「海特警の品位を下げる発言はおやめなさい!!」

 

【デストリア】

「品位‥‥‥えっ?」

 

 

【朝潮】

「‥‥嵐ちゃん、何か大変みたいね」

 

【嵐】

「‥‥えっ?パンツって見せちゃ駄目なのか?」

(チラッ→ノーマルな白)

 

【朝潮】

「嵐ちゃん!?なんでぇーー!?」

 

【デスラー艦】

「何かが間違っていますわ!!デウさん!ここは

貴女がガツンと言ってやって下さいませ!!

乙女が『パンツ見せ』なぞ、はしたないマネを

してはいけないと!!」

 

【デウスーラ】

「‥‥えっ?見せちゃ駄目な物だったのか?」

(チラッ→くまさんパンツ)

 

【デスラー艦】

「デウさん!貴女まで何をしていますの!!」

 

【デウスーラ】

「いやぁ、私自身は見られて困る物でも無いし

普段ジャージばかりだから‥‥下着くらいは

気を使ってる所を見せようと‥‥」

 

【足柄】

「見せる必要なんか無いでしょ!!」

 

【デウスーラ】

「それよりどうだ♪自慢の一品だぞ♪」

(ウリウリ♪)

 

【足柄】

「自慢すなーー!!!」

 

【デストロイヤー】

「自慢の一品がくまさんパンツ?」

 

【ランベア】

「座乗艦としての威厳が‥‥‥」

 

【UX-01】

「良かったら私が洗濯してあげるわ♪」

 

【デウスーラ】

「おう、その時は頼む♪」

 

【デスラー艦】

「提督!!デウさんに一体何をされましたの

!!?」

 

【謎乃提督】

「濡れ衣じゃ!!」

 

【清霜】

「あっ謎提さんだ‥‥」

 

【朝潮】

「いつの間に!?」

 

【デスラー艦】

「丁度よかったですわ提督!デウさんに一体

何を‥‥」

 

【足柄】

「うにゃ~~ん❤提督~~♪❤」

(ガバァー!)

 

【謎乃提督】

「ういやつめういやつめ♪」(ゲス顔)

 

【那珂】

「ここにもバカップルがーー!?」

 

【漣】

「お茶目なゲス顔ですねご主人様♪」

 

【秋雲】

「ネタの収集に秋雲参上~~♪」

 

【清霜】

「秋雲姉さん!♪」

 

【アンドロメダ】

「まあよく来るね~~」

 

【秋雲】

「この秋雲様いずしてこの小説は成り立たない

でしょうが♪」

 

 

【謎乃提督】

「まあ冗談はさておき、君達ここはどうだった?」

 

【朝潮】

「はい、皆さんに親切にして頂いてます」

 

【嵐】

「まあ、色々ついていくのが大変な事もあるけど」

 

【謎乃提督】

「六本脚の諸君も小生の依頼を聞いてくれて感謝

してるよ」

 

【川内】

「ウフフ♪今日は謎提さん♪」

 

【サラトガ】

「こちらこそお世話になってます♪」

 

【UXー01】

「謎提さん♪、二人がここに居る間は私がお世話

しちゃう♪」

 

【謎乃提督】

「それは頼もしいな、ところで勝負パンツの話で

盛り上がってたみたいだが?」

 

【足柄】

「盛り上がってないわよ!!」

 

【デスラー艦】

「一部の問題児がいただけですわ!!」

 

【川内・デウスーラ】

「「いや~~♪返す言葉もないな~♪」」

 

【デストリア】

「‥‥反省はしてないみたいデス」

 

【謎乃提督】

「まあそう言うな、これは川内のへたれ君に

対する愛情の表現だ、やたら人前で見せる

のは自重した方がいいけどな」

 

【川内・デウスーラ】

「「‥‥反省します」」

 

【清霜・嵐】

「「‥‥ごめんなさい」」

 

【デストリア】

「‥‥まあ、私達が提督とお楽しみする時は

それなりのコスチュームで身を固めるデス

から、それと同じと考えれば‥‥」

 

【謎乃提督】

「そういう事だ、足柄、デス艦、お前達の

自慢のコスチューム姿もそれはそれは美しい

ものだぞ、あれを見せられて興奮しない方が

おかしい!最高の愛情表現の形だよ」

 

【足柄】

「///もう!提督ったら~~♪❤///」

 

【デスラー艦】

「///まあ‥嫌いではないけれど‥‥❤///」

 

【ランベア】

「まあ、最後はコスチュームも脱いじゃう

んだけどね」

 

【デウスーラ】

「提督に脱がされるのも興奮するものだ♪

殿方としてもその方が征服欲が満たされる

のではないか?」

 

 

【朝潮】

「///こっ‥‥これは何のお話で‥‥///」

 

【那珂】

「那珂ちゃんはアイドルだからよく分からない

けど、色んな世界があるんだよ」

 

【秋雲】

「いつまですっとぼける気かな~、このえっちぃ

アダドルさんは?」

 

【那珂】

「それは風評被害だよ~~!!」

 

 

 

【川内】

「‥‥えっ?みんな脱いでるの?」

 

【ランベア】

「‥‥へっ?‥‥」

 

【デウスーラ】

「‥‥はっ?‥‥」

 

【足柄】

「あんた、へたれさんとズッコンバッコンする

時、裸にならないの?」

 

 

【朝潮】

「///‥‥ズッコ!?‥‥///」

 

【嵐】

「ヤバい!朝潮さんが限界だ!」

 

【アンドロメダ】

「足柄さんもエンジンが暖まってきたねぇ‥‥」

 

 

【川内】

「そりゃあ脱いでする時もあるけど、殆どは着た

ままかなぁ~~」

 

【デストリア】

「全部着たままデスか?」

 

【川内】

「うん、そうだよ」

 

【デウスーラ】

「‥‥パンツも?」

 

【川内】

「もちろん!」

 

【デストロイヤー】

「汚れないかい?」

 

【川内】

「汚れても良いように、エッチの時に履くから

勝負パンツなんでしょ?、汚れるのが嫌なら

そんなの勝負パンツの意味ないでしょうが!」

 

 

【漣】

「‥‥何か凄い力説してますけど‥‥」

 

【那珂】

「吹雪ちゃんから、おパンツキャラを奪おうの

野望持ってるって本当だったんだ‥‥」

 

 

【秋雲】

「その当たりを是非もっと詳しく!」

 

【ランベア】

「‥‥何で着たままなの?」

 

【川内】

「‥だって‥‥興奮するじゃない?❤

脱衣行為とか全部すっ飛ばして、イキナリ

提督に食いつかれるんだよ♪❤‥‥」

 

【秋雲】

「フムフム!」✨

 

【漣】

「フムフム!」✨

 

【清霜】

「フムフム!」✨

 

【アンドロメダ】

「きよし~~!」

 

【デストロイヤー】

「フムフム!」✨

 

【デスラー艦】

「トロ子さん!何真剣に聴いてるんですの!?」

 

【嵐】

「フムフム!」✨

 

【朝潮】

「嵐ちゃん!?」

 

【謎乃提督】

「この娘も海特色に染まり始めたな~‥‥」

 

 

【足柄】

「あんたにとっては裸よりも着たままの方が

へたれさんに抱かれてるってより感じられる

って訳?」

 

【川内】

「人によりけりだど思うけどさ、裸のエッチは

お互いが裸だから何か対等の‥‥プロレスの

試合みたいな感じなんだよね、アタシには‥」

 

【足柄】

「対等のプロレスの試合ねえ‥‥」

 

【川内】

「でも着たままだとさ‥‥普段の生活から‥‥

イキナリ提督に押し倒されて❤‥‥一方的に

抱かれて❤‥‥弄ばれて❤‥‥イかされて❤

‥‥提督にパンツをずらされた時には‥‥

ああ!アタシはめられるんだ❤‥‥提督に‥

一方的に入れられちゃうんだ❤‥‥そう思う

だけで‥‥ああっ‥‥濡れてきちゃった❤」

(ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥)

 

【足柄】

「こんな所でイかないで頂戴!!」

 

【UXー01】

「大丈夫よ足柄さん♪、汚れても私が全部洗濯

してあげるわ♪」✨

 

【デスラー艦】

「そういう問題ではありませんわ!!」

 

【サラトガ】

「このやり取り‥‥どこかで見た様な‥‥」

 

【デストロイヤー】

「因みに聞くけどさ、その‥‥そういう性癖

になったキッカケは?」

 

【川内】

「キッカケねぇ‥‥アタシと提督が海軍を

脱走して、特高警察から逃げ回ってた時期が

あったじゃない、あの頃からかなーー」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【朝潮・嵐】

「「ええええーーーー!!!?」」

 

【那珂】

「そりゃ驚くよねーー」

 

 

川内が余りにもあっさり言い切ったので

朝潮と嵐は返って驚きが倍増した

艦娘が海軍を脱走するなど、二人の感覚では

有り得ない事だった‥‥

 

 

【川内】

「提督とアタシも‥‥男と女だからさ‥‥

二人きりならそういう事も‥‥あるじゃない?

でも特高警察って無粋な連中ばかりだから

夜戦(エッチ)の最中に踏み込んで来る事が

多くてさ‥‥」

 

【足柄】

「‥‥確かにそれは‥‥無粋な連中ね!!

私がやられたらタコ殴りにしてやるわ!!」

 

【漣】

「‥‥どうどう」

 

【川内】

「一度なんか素っ裸でバイクに乗って逃げる

羽目になったんだよ!だから全裸は止めて

着たまま‥‥て始めたんだけど、そのうち

裸より気持ち良くなっちゃって‥‥❤」

 

【秋雲】

「なるほど、なるほど!」(メモメモ‥‥)

 

【清霜】

「秋雲姉さん、メモしてどうするの?」

 

 

【謎乃提督】

「君にそこまで愛されるへたれ君は幸せ者だと

思うぞ♪」

 

【川内】

「ありがとう謎提さん♪、でも‥‥やっぱり

変態かなぁ‥‥」

 

【羽黒】

「素敵です!!川内さん!!」(ガバァ!)

 

【川内】

「ひゃいいいーーー!!?」(ビクッ!)

 

 

いつの間にか川内の背後に、感動で感極まった

感じの『羽黒』がいた、忍者が不意を突かれた

 

 

【川内】

「はっ‥‥羽黒さん?」

 

【羽黒】

「今のお言葉、感動しました!!」

 

【アンドロメダ】

「感動する様なところあった?」

 

【羽黒】

「川内さんも羽黒と同じように、愛する人に

‥‥一方的に凌辱され犯される事を

望んでいたんですね♪!!」

 

【川内】

「‥‥‥‥はあっ!!?」

 

【謎乃提督】

「おい!!ちょっと待て羽黒!!聞き方に

よっては小生が凄い悪党に聴こえるが!?」

 

【漣】

「実際、謎鎮でやってる事はとんでもないです

けどね‥‥」

 

【羽黒】

「さあっ、この素晴らしさを!川内さんは

へたれさんに、羽黒は司令官さんに!

愛する人に凌辱される喜びを世界に広めま

しょう♪」

 

【川内】

「待って羽黒さん!!アタシは提督に凌辱

されてるなんて思った事無いし!!

第一、アタシも提督も、羽黒さんみたいな

ハードコアのプレイに耐えられないから!!」

 

【足柄】

「羽黒!!あんたは一体何を目指してるのよ!」

 

【那珂】

「川内ちゃんよりも輪をかけて強烈な人が、こんな

身近に居たか~~‥‥」

 

【卯月】

「多分、妙高さんの方が凄いぴょん‥‥」

 

 

【デスラー艦】

「提督!羽黒さんに一体何をされましたの!?」

 

【謎乃提督】

「濡れ衣じゃ!!‥‥と言いたいところだが‥‥

多少は小生に原因があるかも‥‥」

 

【デストロイヤー】

「‥‥将軍以外に原因は無いと思うよ」

 

 

【サラトガ】

「ああ、何て素敵で楽しい会話なんでしょう♪」

 

【アンドロメダ】

「流石はサラ子さん、動じないなぁ~~」

 

【朝潮】

「あのー‥‥そろそろ昼食に戻りませんか?」

 

 

 

このままでは永遠に収拾が着かなくなる

皆で残りの洗濯干しを手伝ってユークス共々

食堂に戻る事になった‥‥

因みに謎乃提督達は、特務艦『ひらぬま』で

来航した

 

 

ズドォォーーン! ズドォォーーン!

ガン! ガン! ガン! ガン!

 

 

【ランベア】

「‥‥ねえ、沖合の『紀伊』から何かの発砲音と

金属同士がぶつかる音が聴こえる気がするんだ

けど‥‥」

 

【プトレマイオスⅡ】

「皆さん今日は♪あれは戦艦同士の夜戦の音よ♪

本人達は楽しんでるから気にしないで♪」

 

【清霜】

「あっ、レイオスさん、今日は♪」

 

【プトレマイオスⅡ】

「今日は、きよしちゃん♪」

 

 

食堂に戻ると、いつの間にか『レイオス』が

いた、彼女はリンガ特設連邦鎮守府の所属で

よくこの六本脚鎮守府に連邦軍駐留部隊の

指揮官として派遣されて来る機会が多かった

なのでここでは殆ど顔なじみである

彼女の本名は『宇宙戦艦(多目的攻撃母艦)

プトレマイオスⅡ』である

 

 

【プトレマイオスⅡ】

「『紀伊』と一緒に物資の陸揚げと、船団の

護衛に来たのよ、よろしくね」

 

【黒潮】

「よろしゅーな♪、ところで見掛けん顔も

おるけど?」

 

【清霜】

「あの二人は謎鎮のお客さんだよ」

 

 

朝潮と嵐の二人に気付いた、同じくリンガ所属

の『黒潮』が清霜に尋ねる

この時、会議室でへたれ提督と残務処理をして

いた、あきづきや神威達が食堂に入ってきた

 

 

【あきづき】

「皆さん、お疲れ様です♪」

 

【川内】

「そっちもお疲れ様、ところで提督は?」

 

【神威】

「もう少し書類を確認すると言われて、執務室に

行かれました」

 

【カルド】

「俺達も最後まで付き合うと言ったんだが、大将

の奴『食事と休養はしっかり取ってくれ』って

追い出されちまってよ」

 

【赤城】

「良い方ですね、へたれ提督は」

 

【カリスト】

「提督って人種は、もっと自分を大切に出来ない

のかな‥‥」

 

【足柄】

「言われてるわよ、提督?」

 

【謎乃提督】

「小生は充分にリフレッシュしてるから大丈夫だ」

 

 

【川内】

「そっかぁ‥‥提督は執務室に一人で‥‥」

 

 

【卯月】

「(ピキピキピキーン!⚡)閃いたぴょん!!」

 

 

卯月の悪戯サイコミュが発動した!

 

 

【卯月】

「うーちゃんの提案としては、ここは川内さんに

昼食を持って行って貰うといいっぴょん♪

へたれしれーかんもお腹を空かして一人で

寂しそうにしてるっぴょん」

 

【川内】

「うん‥‥そうだね」

 

【サラトガ】

「川内さん、ここは私達に任せて、提督の所に

行ってあげてください♪」

 

【川内】

「ありがとう!サラ子さん!それじゃ皆!提督に

昼食届けてくるね♪」✨

 

【衣笠】

「そう来ると思って二人分、準備出来てるわよ♪」

 

 

運搬台車に二人分の昼食を乗せて、川内は執務室

に向かった‥‥

 

 

【川内】

「提督ぅ~~♪❤」(フン♪フン♪フン♪~)

カラカラカラ~~

 

 

【羽黒】

「とても良いお顔してますね~♪」

 

【足柄】

「まあ、へたれさんと二人きりになれる訳だしね

少しだけ羨ましいかな」

 

 

【卯月】

「(グッフッフッ!次の悪戯への布石をうつ事に

成功したっぴょん♪、もう少し時間がたてば‥

‥‥♪)」

 

【デストロイヤー】

「‥‥今度は何を企んでいるんだい?」

 

【卯月】

「人聞き悪いっぴょん♪うーちゃんは常に人の

幸せを考えているっぴょん♪」

 

【デストロイヤー】

「白々しいなぁー」

 

 

昼食時の食堂は人の出入りが激しい

 

今の朝潮と嵐にとって最も衝撃的な人物が

ガンビア・ベイと共に食堂に入って来た‥‥

 

 

【嵐】

「!!!朝潮さん!!あれ‥‥‥」

 

【朝潮】

「!!!あああ!!!」

 

 

【防空棲姫】

「見テ見テ♪‥‥ナナチャンノ絵‥‥素敵♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「ナナちゃんは本当にピクチャーが上手ベイ♪」

 

 

天龍児童園の少女、ナナの描いた絵を見て

楽しそうに語り合うガンビア・ベイと防空棲姫

のふたり‥‥

しかし、どんなに人が良さそうでも、二人に

とって『姫級』は恐怖の対象でしかなかった

‥‥

 

 

【嵐】

「ああ‥‥どっどうしよう‥‥」((ガタガタ))

 

【朝潮】

「ここは子供達も大勢いる‥‥何とかしなきゃ!」

 

【デスラー艦】

「あっ!貴女達!お待ちになって!!」

 

 

デスラー艦にしても、二人のトラウマの大きさや

『鬼級』『姫級』に対する恐怖心の大きさまでは

理解仕切れなかったが、それでも二人が何を

しようとしているかは即座に理解出来た

 

デスラー艦は二人を止めようとしたが、その前に

二人は防空棲姫の前に踊り出ると艤装を展開した

‥‥

 

 

【防空棲姫】

「‥‥エッ?‥‥‥エエッ!?」

 

【朝潮】

「何で!何でここに居るの!!」(ジャキッ!)

 

【嵐】

「今度は負けねーぞー!!」(ジャキッ!)

 

【防空棲姫】

「ヒャイイイ~~!!」(驚愕!)

 

【ガンビア・ベイ】

「あなたたちは一体何ですベイ!!?」

 

【嵐】

「何って!?‥そいつ深海棲艦だろ!姫級だろ!」

 

【ガンビア・ベイ】

「だから何だって言うんですベイ!!」(バッ!)

 

 

いつもは気弱なガンビアが何と防空棲姫の前に

立ちはだかってガードした!

 

 

【ナナ】

「防空ちゃんに何するの!!」(バッ!)

 

【雄一少年】

「俺達の家族に何すんだ!!」(バッ!)

 

【朝潮】

「‥‥ええっ!!?」

 

 

ガンビアに続き、児童園の子供達までが

防空棲姫を庇って立ちはだかるに及んで

朝潮と嵐は部の意味で驚きが隠せない

 

 

【デスラー艦】

「貴女達!ここに居るのは皆さんお仲間です!

間違えて艤装を向けてはいけないと注意した

筈ですわよ!」

 

【朝潮】

「‥‥ああ‥‥そういえば‥‥」

 

【嵐】

「‥‥衝撃的な人物って‥‥」

 

 

突然の事に、食堂全体が静まり帰る‥‥

やがて木曾と天龍が前に歩み出て来た‥‥

 

 

【木曾】

「事情を知らないから驚くのも無理は無いが

この人は俺達の味方だよ、深海棲艦と一口で

言っても、俺達と友好的な関係を築いている

者も少数ながら存在するのは知ってるだろう

?」

 

【天龍】

「これには色々事情があるんだ、俺から説明

するぜ、先ずは艤装をしまってくれ」

 

 

一端は皆冷静になったが、気まずい雰囲気は

流れたままだった‥‥

天龍から事情を聞いた後も、朝潮と嵐の敵愾心

は防空棲姫に向けられたままだし、それ以上に

天龍児童園の子供達の、朝潮と嵐に向けられた

敵愾心は残ったままだ‥‥

 

 

【防空棲姫】

「‥‥ウウッ‥‥グスンッ‥‥」(泣)

 

【清霜】

「防空ちゃん‥‥大丈夫だからね」(ギュッ)

 

 

【謎乃提督】

「‥‥俺が迂闊だったな、もっと始めに説明して

おけばよかったよ、不覚にも防空が姫級だって

事をすっかり忘れていたんだ」

 

【サラトガ】

「無理もありません、私達にとっても防空さんは

『居て当たり前の家族』としか考えていません

でしたから‥‥」

 

【プトレマイオスⅡ】

「私もよ、リンガにとっても海特警にとっても

彼女は大切な仲間であって、深海棲艦という

感覚は半ば無くなっていたんだけど‥‥‥

他の鎮守府からすれば必ずしもそうはならない

のよね‥‥」

 

【SPASー12】

「警備担当としては、皆さんに怪我が無くて

ホッとしました」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お嬢さん、ご苦労様、さてこの空気をどうした

もんかなぁーー」

 

 

仮にも平時の鎮守府内で艤装が展開され

それが人に向けられたという事で、警備担当の

SPASー12も駆け付けてきた

因みに執務室に居るへたれ提督と川内は

そっとしておこうと皆で判断した

 

 

【ガンビア・ベイ】

「あああ‥‥この空気、どうしたらいいベイ?」

(オロオロ~~)

 

 

先程は自分でもビックリの強い姿勢に出た

ガンビアであったが、今はすっかりオロオロ

していた

それでも何とか、防空に対する二人の誤解を

解かなくては‥‥

 

 

【卯月】

「(ピキピキピキーン!⚡)電流走ったぴょん!」

 

 

天の助けか!神の掲示か!うーちゃんの

悪戯サイコミュが思わぬところで動き出す‥‥

 

 

【卯月】

「ガンビー、ガンビー♪ここはおみゃーの出番だ

っぴょん♪」(ツンツンッ)

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥えっ?‥‥私が!?」

 

【卯月】

「以前ガンビーが龍ちゃん(龍驤)に言われた

事を思い出すぴょん」

 

【ガンビア・ベイ】

「龍驤さんに言われた‥‥OH!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

(回送シーン)

 

 

【龍驤】

「なあガンビー、うちら海特警はともかく

余所の鎮守府連中は防空の事を誤解するかも

分からん、そこでや、その時は君が誤解を

解くんや!」

 

【ガンビア・ベイ】

「えっ?‥‥私が?‥‥どうやって?」

 

【龍驤】

「要は、防空が害の無い人である事を証明すれば

いいんや!それには相手の度肝を抜く、かつ、

単純明快な方法が一番や!」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥具体的にはどうやって?‥‥」

 

【龍驤】

「‥‥こうするんや‥‥」(ゴニョゴニョ‥‥)

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【ガンビア・ベイ】

「エエエエエエーーーーーー!!!?」

「そんなの無理無理無理ぃぃぃー!!」

 

【龍驤】

「無理でもやるんや!!君にしか

出来ん事や!!」

 

【ガンビア・ベイ】

「アドミラルのお仕事ではないですかベイ!?」

 

【龍驤】

「へたれはんがやったら犯罪になるやろ?

ウチが言うた通りにやればいいんや!」

 

【ガンビア・ベイ】

「もっとソフトな方法は‥‥」

 

【龍驤】

「これが一番の方法や!!行けガンビー!!

皆が君を待っとるでぇーー♪♪♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「龍驤さん!絶対楽しんでるベイ!!」

 

 

【卯月】

「‥‥良いこと聞いたぴょん♪」

 

 

(回送シーン終了)

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【卯月】

「あの時の誓いを今こそ果たすぴょん!」

 

【ガンビア・ベイ】

「//誓ってなんかいないですベイ!!//」

 

【卯月】

「見るぴょん!あの防空の辛そうな姿を!

おみゃーはあれをほっとけるのかぴょん!」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥うううっ!‥‥」

 

 

 

【防空棲姫】

「ウウッ‥‥キヨシチャン‥‥私何カ悪イ事‥

‥‥シタカナァ‥‥」(ボロボロボロ‥‥)

 

【清霜】

「防空ちゃんは何も悪くないよ!‥‥大丈夫!

清霜に任せて!」✨(ナデナデ~~)

 

 

【アンドロメダ】

「きよし‥‥何か凄いなぁーー‥‥」

 

【深雪】

「確かにスゲー‥‥」

 

【黒潮】

「これが海特警最強の猛獣使いの実力やな‥‥」

 

【デストロイヤー】

「ガトランティスさんが見たら、泣いて羨ましがる

だろうね‥‥」

 

【デウスーラ】

「‥‥私も少し羨ましい‥‥」

 

【謎乃提督】

「‥‥‥‥‥‥」(サラサラサラ~~‥‥)

 

【羽黒】

「司令官さん!?気を確かにー!!」

 

 

謎乃提督は即復活した‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「浄化されたり復活したり、相変わらず忙しい

奴だなぁ」

 

【朝潮・嵐】

「「‥‥‥‥‥‥」」

 

 

【卯月】

「さあどうするぴょん!このままじゃまた収拾

が着かなくなるぴょん!」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥ううう~~~!」(脂汗)

 

ーーーーーーーーー

 

【龍驤】

「防空の為や!君にしか出来ん事や!!」

 

 

ーーーーーーーーー

 

【ガンビア・ベイ】

「//こうなりゃ破れかぶれベイイーー!!//」

(ダアッ!!)

 

【卯月】

「イヒヒ!やったぴょん!!成功ぴょん♪」

(拳ギュッ!)

 

 

ガンビアは、相変わらずメソメソしている防空

の腕を掴んで引っ張ると‥‥

 

 

【ガンビア・ベイ】

「防空さん!一緒に来てくださいベイ!!」

 

【防空棲姫】

「‥‥ベイチャン?‥‥ワアッ!」(ダアッ!)

 

【清霜】

「ガンビアさん!?」

 

【カルド】

「何が起こるんだ!?」

 

 

カンビアは、事情を聞いても未だに警戒を

緩めようとしない朝潮と嵐の前に防空を

連れて行くと‥‥

 

 

【ガンビア・ベイ】

「皆さーーん!!見てください!!これが!

これが今の防空さんの姿ですベイ!!」

 

(ぐわし!! もみゅん!❤)

 

【防空棲姫】

///ピャアアアーー!?///

 

【朝潮・嵐】

「「‥‥へっ!?‥‥」」

 

 

ガンビアは背後から、防空の巨乳を鷲掴みに

掴みあげた!確かに朝潮と嵐は度肝を抜かれた

 

 

【ガンビア・ベイ】

「これこの通り!!防空さんはとても優しい

人なんですベイイイーーー!!!」

 

(モミモミモミモミモミモミモミ~~❤❤)

 

【防空棲姫】

❤アッ!、アアアアアア~~~!!❤❤

 

【朝潮・嵐】

「「‥‥‥‥‥‥‥」」

 

【他の一同】

「「「「‥‥‥‥‥‥」」」」

 

【秋雲】

「うっひょ~~♪こりゃ凄い~♪」(スケッチ)

 

 

この戦法を提案した龍驤にどれだけの確信が

あったかは分からないが、確かに朝潮と嵐の

防空に対する敵愾心は吹き飛んだ!

 

護衛空母にここまで成す統べなく、一方的に

乳をもみ倒される姫級に何の脅威があろうか

‥‥‥と‥‥

 

 

10分後‥‥

両者は完全に和解した

 

 

【朝潮】

「何か‥‥すみませんでした‥‥」

 

【防空棲姫】

「//イエ‥‥分カッテ頂ケレバソレデ‥‥//」

 

【嵐】

「‥‥ゴメンな‥‥大丈夫か?」

 

【防空棲姫】

「‥‥ハイ‥‥榛名ハ大丈夫デス‥‥」

 

【黒潮】

「ごっつ動揺してるやん!!」

 

【球磨】

「しかも、ものすごく同情されてるクマー‥‥」

 

【デスラー艦】

「‥‥まあ、結果オーライ‥‥という事で‥‥」

 

 

【ガンビア・ベイ】

「あは‥‥アハハハ~~‥‥

 

【あきつ丸】

「完全に声が裏返っているであります」

 

【清霜】

「ガンビアさん‥‥よく頑張ったね‥‥」

 

【アンドロメダ】

「メダ子も頑張ったと思うよ‥‥」

 

【天龍】

「ガンビア‥‥オメーは時々凄いことやるから

読めねー奴だなぁ‥‥」

 

【ナナ】

「防空ちゃんもベイちゃんもエライよ♪」

 

【デスラー艦】

「一次はどうなるかと思いましたわ!でも

ホッとしたらお腹が一段と空きましたわね」

 

【あきづき】

「‥‥あきづきはムネが一杯です‥‥」

 

【神威】

「‥‥私もです‥‥」

 

【アマルテア】

「‥‥アマルテアはお腹がペコペコです」

 

【衣笠】

「問題解決したところで、本当に昼食に

しましょ♪」

 

 

僅かな時間に色々な事がありすぎたが

全員無事に昼食を食べる事が出来た

棚卸しは細かい残務処理のみとなったので

午後は基本自由時間だ

 

 

【清霜】

「『紀伊』を見学させて貰えませんか?」✨

 

【プトレマイオスⅡ】

「う~ん、聴いてあげたいのは山々だけど

今はちょっとねー‥‥」

 

 

沖合の『紀伊』からは今も砲撃音と金属音が

鳴り響いて来ていた‥‥

 

 

【足柄】

「あの二人‥‥一体どういう愛し合い方してる

のよ‥‥」

 

【羽黒】

「戦艦同士ともなると、愛の営みもスケールが

大きいですね‥‥」

 

【カルド】

「クロードの兄貴と金剛は特別なんだよ」

 

【プトレマイオスⅡ】

「詳しい夜戦の様子は、次回作をお楽しみにね♪」

 

【黒潮】

「誰に対しての宣伝なん?」

 

【UXー01】

「デストリアちゃん♪今夜は私が夕食を作るのよ♪」

 

【デストリア】

「ユークスちゃんは本当に働き者デス、感心する

デス」

 

【UXー01】

「好きでやってる事だからね♪お買い物、一緒に

行かない?」

 

【デストリア】

「勿論デス!♪一緒に行きますデス~♪」✨

 

【デウスーラ】

「なら、私達も付き合おう!」

 

【ランベア】

「ついでに夕食の手伝いもしましょうよ!」

 

【デスラー艦】

「あら♪それも時には良いですわね♪」

 

【朝潮】

「私達も手伝います!」

 

【嵐】

「皿洗いでも何でも言ってくれ!」

 

【UXー01】

「皆ありがとう♪」

 

 

【謎乃提督】

「良いねえガールズトーク」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ガールズの警護は俺に任せろ、なあ

木曾ちゃん♪」

 

【木曾】

「しょーがねーなー、付き合ってやるか」

 

 

いつも思う‥‥木曾ちゃんは良い娘だ‥‥

 

 

【デストロイヤー】

「ところで‥‥問題を撒き散らす悪戯兎は

どこに‥‥」

 

 

昼食後の自由時間に入って、卯月の姿が

見えなくなった、悪戯兎は解き放たれた‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

【深雪】

「わーー!折角揃えたルービックキューブが!」

 

【白雪】

「キャー!私の下着入れの中に吹雪ちゃんの褌

(ふんどし)がーー!」

 

【深雪】

「‥‥何もキャーって言うことないだろ?‥」

 

【吹雪】

「そんなの駄目ですーー!!」

 

【白雪】

「吹雪ちゃん!?今まで何処に!?」

 

【吹雪】

「『ひらぬま』で到着した時からずっと居たよ!」

 

【深雪】

「全然気付かなかった‥‥」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【ラビアンローズ】

「貸し出し用の衣裳に変なシールが!!」

(NO○○兎のシール)

 

【石川島 春馬】

「心当たりはあの悪戯兎だけだな‥‥」

 

【マンジューシャカ】

「アクセサリーと思えば良いじゃんか?」

 

【村雨】

「私のスカGに変なストラップが着いてたわ」

(猪の交尾シーンのストラップ)

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【那珂】

「キャー!!顔はやめてぇーー!!」

 

【ペールギュント】

「どうしたのです?」

 

【那珂】

「那珂ちゃんが美容の為のお昼寝してたら

顔に落書きされた~~!お嫁に行けない~!」

 

【ペールギュント】

「那珂ちゃんは皆のものだからお嫁に行けなく

ても良いのです、理にかなっているのです」

 

【那珂】

「そんな~~~!」

 

【ペールギュント】

「そんな事どうでも良いのです!早速『ドン勝』

を目指すのです!!」

 

【那珂】

「ええ~~!?また~~!?」

 

【ジュラル星人・キSEーX07号】

「大丈夫ッス!那珂ちゃんには俺が着いてる

ッス!」

 

【那珂】

「う~~ん、これってどうかと思うけど‥‥

ありがとーー♪」

 

 

 

【羽黒】

「うふふ♪‥‥受けて立ちますよ♪」

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

【卯月】

「わっちゃ~~♪調子が上がってきたぴょん♪」

 

 

小さな悪戯が成功して卯月は段々図に乗って

きていた、そして‥‥

 

 

【卯月】

「さーて♪ここでうーちゃんが仕掛けた布石が

そろそろ効果をだす頃だぴょん♪」

 

 

うーちゃんが仕掛けた布石‥‥とは、そう!

執務室で一人で仕事をしているへたれ提督の

もとに、川内をけしかけて向かわせた‥‥

あの布石である!

 

 

【卯月】

「うーちゃんの計算では、川内とへたれしれー

かんは今頃、執務室で二人きり良いムードに

なってるかイチャイチャしてる最中だぴょん、

そこにこれをほおり込むっぴょん♪」

 

 

卯月が懐から取り出したのは、鳥の形をした玩具

であった、どうやらスイッチで動くらしい‥‥

 

 

【卯月】

「‥‥このスイッチを押すと‥‥」(パチッ)

 

バタバタバタバタバタバタバタバタバターー!!

「ムゲゲゲゲーーー!!ムゲゲゲゲーーー!!」

 

けたたましい羽音と鳴き声を鳴らしてタイヤで

走行する玩具だ、はた迷惑この上ない!

 

 

【卯月】

「イチャイチャしてる二人は、この大音量に突然

我に返るっぴょん♪そしてさっきまでの自分達

を思い出して赤面する‥という寸法だぴょん♪

驚く二人の顔が見物だっぴょん♪」

 

 

玩具の音に驚く二人の様子を想像してにやける

卯月であった、だが‥‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

【川内】

「‥‥はぁ❤‥‥はぁ❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥入れるぞ?‥‥」(クイッ)

 

【川内】

「‥‥うん♪❤‥‥提督‥‥入れて❤‥‥」

 

 

 

卯月の想像していたイチャイチャとは、せいぜい

ソファーに並んで座りながら話をするか、最高

でも『キス』程度のものであった‥‥

 

しかし、そこまでが『お子様うーちゃん』の

限界であった‥‥‥

 

 

 

 

【へたれ提督】

「‥‥このパンツ(北半球)‥‥可愛いぞ♪‥」

 

【川内】

「‥‥ほんと?‥‥‥嬉しい♪❤❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「俺の為に‥‥ありがとう‥‥愛してるぞ!」

(グイッ!→北半球を横にずらす‥‥)

 

【川内】

「‥‥うん♪❤✨‥‥提督大好き❤‥‥」

 

 

(ズブッ!❤‥‥ズブブッ!❤)

 

【川内】

「うっ!❤‥‥あっ❤‥‥ああ~♪❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥どうだ?‥‥」

 

【川内】

「‥はっ‥‥入った❤‥‥気持ち‥‥いい❤‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥奥まで‥‥挿すぞ!‥‥」

 

【川内】

「‥‥うん❤‥‥奥まで‥‥はぁ❤‥はぁ❤‥‥

‥‥提督のおち○ちん‥‥奥まで入れてぇぇ~❤」

 

  ‥‥ズブンッ!!

 

【川内】

「あっ!❤‥あぐぅ!!❤」(ピイイーーン)

 

【へたれ提督】

「ふう~‥‥川内の中‥‥暖かいぞ‥‥」

 

【川内】

「提督♪❤‥‥暖かい❤‥いま‥イッちゃった❤」

(ピクッ ピクッ ピクッ)

 

 

 

愛し合う男と女が、二人きりで狭い部屋に押し込ま

れたらどうなるか‥‥‥

へたれ提督と川内‥‥‥二人の間の愛欲、情欲、

淫欲、性欲の根深さを、卯月は完全に読み違えて

しまったのである‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

卯月本人が仕掛けた布石により、こんな事に

なってるとは想像もしていない卯月は‥‥

 

 

【卯月】

「さ~て♪執務室に向かうとするっぴょん♪」

(ピョン♪ ピョン♪)

 

 

軽快な足取りで淫欲の嵐が渦巻く執務室に

向かっていった、そしてそれを偶然見かけた

人物が‥‥

 

 

【日向】

「おや?、あれは‥‥ラビット?」

 

 

 

朝潮と嵐の恩返しの嘆願から始まり、それに

便乗して発生した『うーちゃんの悪戯漫遊記』

は、この人物『日向』の登場で潮目が大きく

変わるのである

 

そして『紀伊』艦内で激戦(?)を展開する

クロード提督と金剛の夜戦は!?

 

執務室で卯月を待ち構える淫欲の迷彩渦‥‥

へたれ提督と川内の夜戦の行方は!?

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

(『紀伊』艦内‥‥)

 

 

ズドン! ズドン! ズドン! ズドン!

【クロード提督】

「‥‥金剛!‥‥愛してるぞ‥‥」

 

【金剛】

「‥アッ❤アッ❤アッ❤‥‥テー‥トク❤‥‥

‥‥愛して‥‥愛してマーース!!❤❤」

 

ズドン! ズドン! ズドン!

 

【クロード提督】

「こんごおぉぉ~~!!受け取ってくれぇ~!!」

 

【金剛】

「‥テートク‥‥みりゅく❤‥‥プリーズ♪❤」

 

ズドドドドドドーーーーーー!!!

 

【クロード提督】

「‥‥ぐおっ!‥‥おおおおーーー!!!」

 

【金剛】

テートク!❤‥‥イッ‥イックゥゥゥ~~❤

 

DOGODOGODOGOーーー!!!

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

(執務室)

 

 

パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!

 

【川内】

「あっ♪❤あっ♪❤あっ♪❤‥てい‥とく❤

‥‥気持ち‥‥いっ❤‥いっ❤‥あっ❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「俺も‥‥気持ちいい‥‥いくぞぉぉ!!」

 

ズブッ! ズブッ! ズブッ! ズブッ!

 

【川内】

「あっ!❤‥‥あああ~~~❤❤❤」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

(鎮守府の廊下)

 

【卯月】

「さ~~て♪どういう反応するかぴょ~ん♪」

(ビョン ピョン ピョン)

 

 

【日向】

「君は何故ここにいる‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

最後はオゲレツな形で終わってしまった‥‥

 

同じ話の脈で三話続けて書こうと思っています

 

次回、日向に翻弄される卯月と、夜戦の続きが

どうなるか‥‥

 

よかったらお付き合いください

 

ガディキンさん、クロード提督、そして

ご協力頂いた提督の皆さん、いつも感謝です!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

      [名称説明]

 

 

・北半球、南半球

 

羽黒の『黒揚羽』とある意味双璧を成す

川内がラビ明石に依頼して作成されたいわゆる

勝負パンツの名称

「パンずら夜戦」の為に作られた‥‥というより

川内の趣味で作られた

サイド部分は形状を保ちながら軽くずらせる、

尚且つ擦れても痛くない特殊加工が施されて

いる、見た目は『紐』だが、結び目はあくまで

それらしく見える飾りであり、実際は解けない

 

黒、白、青の三色を基調とし、そこに渦巻き状

のダズル迷彩柄が施されている

渦巻きの回転方向の違いにより名称が異なる

右回転を『北半球』、左回転を『南半球』と

称する(北半球と南半球では渦巻きの方向が

逆になるところからきている)

 

ある程度の耐火性、防弾性、防刃性、破片防御

も備えていて戦闘時でも着用できる優れもの

履き心地と速乾性にも優れていて、愛液で濡れ

ても直ぐに乾く、抗菌加工もされている

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

      [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

二等憲兵吸血鬼(国防軍・天憲隊)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

カルド・アルレット(リンガ特設連邦鎮守府)

天才アミバ社長(アミバ海運)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

木曾(国防軍・天憲隊)

村雨(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

 

卯月(謎の鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

天龍(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

 

能代(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多摩(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

白雪(六本脚鎮守府)

神威(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

アマルテア(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

龍驤(謎の鎮守府)

吹雪(謎の鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

ランベア(謎の鎮守府)

EXー178(謎の鎮守府)

黒潮(リンガ特設連邦鎮守府)

 

雄一少年(天龍児童園)

ナナ(天龍児童園)

 

朝潮

 

キSEーX07号(ジュラル星人)

 

SPASー12(六本脚鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 





本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の設定び固有名詞は全て架空のものです
本作品には特定の個人及び団体に対する誹謗中傷
の意図は全くありません


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寄り道時代劇! 迷奉行!金剛山の金さん!!

時代劇っぽい作品です

書きたい要素が多過ぎて
絞り込んだのに六万字に迫る
文字数になってしまいました

例のごとく長文ですが
宜しかったらお付き合いください


‥‥前略‥‥

 

 

 

大江戸嘘八百八町‥‥

 

江戸と鎮守府の治安と安全を日々護り続ける

その人の名は‥‥‥

 

 

南町奉行:『金剛山 金四郎』

 

ひと呼んで!『金剛山の金さん』

 

 

【金剛山 金四郎】

「ワータシ達の出番ネ!Follow me!

皆さーん着いてきて下さいネー♪♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 『金剛改二丙』実装勝手に記念

 『チャージマン研!』舞台化決定

  勝手に記念、特別企画

 

 

 

    寄り道時代劇!

 

 迷奉行! 金剛山の金さん!!

 

            (R-18)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

オープニング曲:「金剛山の金さん」

 

唄:ジオンズ&ガルマンズ  

作詞:瑞雲日向頭(ずいうんひゅうがのかみ)

企画:秋雲出版

 

 

(イントロ)~~♪

 

 

 ①気立てが良くて 可愛くて

  チョイとエッチな 金剛桜

 

【金剛山 金四郎】

「エッチなのはテートクにだけデース!!」

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥時間と場所を弁えような‥‥」

 

  ご存知リンガの金さんに

  ぞっこん惚れてるクロードさ

  おっと金さん!抱かれてる!

 

 

(イントロ)~~♪

 

 

 ②深海ジュラルも 何のその

  ブラ鎮ブラ提 まとめて潰す

 

【二階堂 吸血鬼】

「ブラ提に慈悲は無い!」

 

【金剛山 金四郎】

「何故ユーがここに!?」

 

  許しちゃおけないブラ提を

  ドツいてシバいて消し去って‥‥

  ちょっと金さん!あぶないよ!

 

 

(イントロ)~~♪

 

 

 ③リンガの空に 春を呼ぶ

  比叡も嬉しい 金剛桜

 

【カレーなる比叡】

「‥‥お姉様の花びら‥‥見せてぇぇーー!!」

 

【金剛山 金四郎】

「ワァーー!?何をするネーー!!」

 

  ご存知リンガの金さんは

  諸肌脱いで迫って

  やった金さん!バーニングラーブ!

 

 

(イントロ)~~♪

 

 

【金剛山 金四郎】

「テートクのハートを掴むのは!ワータシデース!」

 

【早乙女 クロード之助】

「普段と何も変わらんじゃないか?」

 

【脱い抜い不知火】

「ハートは差し上げます、その代わり指令の

子種は不知火が頂きます!」

 

【金剛山 金四郎】

「ヌイーー!!オドレはあああーー!!」

 

【早乙女 クロード之助】

「なんじゃこりゃあああーーー!!!」

 

【きよし桃太郎】

「それじゃ始まり始まり~~♪」

 

 

(イントロ)~~♪

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

  参上!? 謎の盗賊!!

 

 

 

深夜‥‥ここは悪評高い『黒提代官所』‥‥

 

 

【黒提代官】

「うわぁぁぁーー!!助けてくれぇぇーー!!」

 

【謎の盗賊】

「‥‥黒提代官に慈悲は無い!!」(指パチリ!)

 

ズバシュウウゥゥゥ~~!!

 

【黒提代官】

「ひでぶっ!!」

 

 

『謎の盗賊』を名乗る謎の男が指を鳴らすと

悪評高い黒提代官の肉体は真っ二つに裂けた‥‥

 

 

【謎の盗賊】

「‥‥これで貴様の毒牙にかかる不幸な艦娘も

生まれる事はない、因果応報の言葉を噛み締めて

地獄へ逝くがいい!」

 

 

道の雑草を刈り取った後の感覚で、謎の男は

黒提代官に背を向けて歩き去った

 

 

【出洲鶏亜】

「提督!捕まっていた女性を救出したデスデス!」

 

【優楠】

「謎提さん!彼女のお世話は任せて!」

 

【謎の盗賊】

「お前らな~~、呼び方が普段と変わっとらん

だろう!?」

 

 

金と強欲で多くの女性(艦娘)を苦しめてきた

黒提代官の一人は葬り去られた、そして彼等は

一人の女性を救出した

 

 

【お妙】

「‥‥あなた方は?‥‥」

 

【謎の盗賊】

「‥‥俺と来るんだ妙高!」

 

【秋蜘蛛】

「提督~~、提督も呼び方が同じじゃん?」

 

 

紹介が遅れたが、彼等彼女達はいわゆる義賊と

呼ばれる者達で、その目的は黒提代官に代表

される『女性(艦娘)達を苦しめる者達を粛清

し、彼女達を救済する』事を目的とした

彼等彼女達が考える世直しの為の一団‥‥‥

その名も『甲虫魔王一味カッコカリ』‥‥‥

 

カッコカリなどと付くのは、あくまで仮の名前

だからである(名前募集中!)

 

 

【謎の盗賊】

「ムフフッ、妙高!衣服のはだけた姿も色っぽい

な~~♪」(ゲス顔にトランスフォーム!)

 

【お妙】

「ウフフ❤‥‥提督❤‥‥あ・と・で❤」

 

 

【辛口の漣】

「出ました~!ご主人様の圧巻な悪漢顔~~♪」

 

【歌劇団の神風】

「‥‥撃ちますね‥‥」(ジャキッ!)

 

【謎の盗賊】

「チョイ!チョイ!チョイ!」

 

【秋蜘蛛】

「もう皆、名前変えてる意味無いじゃん?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

昼間‥‥お江戸は今日もリンガ晴れ‥‥

 

 

【金剛山 金四郎】

「ハーイ♪テートク♪今日もイイ天気ネー♪」

(ギュ~❤)

 

【早乙女 クロード之助】

「お前は役柄に徹しろっての!!」

 

【金剛山 金四郎】

「何言ってるネー♪ワータシはいつでも何処でも

テートクの金剛ヨー❤」(イチャイチャ❤)

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥駄目だこりゃ‥‥」

 

 

【原端川内】(ばるたんせんだい)

「提督♪このきりたんぽ美味しいよ♪ア~ン❤」

 

【へたれ赤影】

「あ~ん‥モグモグ‥‥うん♪まいう~♪」

 

【原端川内】

「でしょ~♪味わって食べるが良いぞ~♪❤

‥‥あっ、ほっぺにごはん粒‥」(ピッ、パクッ)

 

【へたれ赤影】

「おおお!?」

 

 

【ニヒヒ江風】

「何でアタシの尊敬する川内さんがーー!!

あんな『フニャフニャ』提督と結婚しちまった

んだよぉぉぉ~~~!!?」

 

【きよし桃太郎】

「パパは『フニャちん』じゃないもん!!!」

 

【バランサー海風】

「///やっ!やめてぇぇ~~!!///」

 

【飛龍伝説】

「あんた達ってば本当に『おち○ちん』が

好きねぇ~」

 

【気苦労多い瑞鳳】

「///飛龍もやめてぇぇーー!!///」

 

【いっぱい食べる赤城】

「このきりたんぽ‥‥確かに美味しいですね♪」

(モグモグ~)

 

【伊吹 狩弩】(いぶき かるど)

「いっぱい食べる君が好きぃぃ~~♪」

 

【いっぱい食べる赤城】

「///カルドさん!恥ずかしいわ❤///」

 

【出洲トロ子】

「君もきりたんぽ食べるかい?」

 

【神威外伝】

「ありがとうございます♪イヤイラケレ♪」

 

 

【あきつ丸】

「今日もお江戸は平和でありますな‥‥しかし‥

何故自分だけ名前が変わらないでありますか?」

 

【貞子がサラ子】

「作者が何も思い付かなかったらしいですよ‥」

 

 

【人見知り山風】

「‥‥ねえ、ぬいちゃん?」

 

【脱い抜い不知火】

「不知火に何かご用ですか?」

 

 

【気苦労多い瑞鳳】

「‥‥山風も不知火ちゃんや清霜ちゃんには

気を許してるみたいで、二人が居てくれるのは

少し安心ね‥‥」

 

 

【人見知り山風】

「‥‥『松葉崩し』ってな~に?‥‥」

 

【気苦労多い瑞鳳】

ズガガガガーーーン!!!瑞鳳大破‥‥

 

【脱い抜い不知火】

「男女がガッツリ挟み合う体位です!」

(キッパリ!)

 

【気苦労多い瑞鳳】

「わー!!わー!!わー!!」

 

 

【メダ子くのいち】

「んも~~!結局時代劇になっても猥談から

離れられないじゃん!」

 

【凌辱されたい狼】

「仕方ないわよ、猥談が無かったら海特警‥‥

もとい!南町奉行所じゃないでしょ?」

 

【メダ子くのいち】

「‥‥あれ?足柄さんじゃん?こんな所にいて

いいの?」

 

【凌辱されたい狼】

「仕方ないのよ、今の私ってきよし桃太郎のお供

‥‥犬の代わりの狼って事になってるから」

 

【メダ子くのいち】

「でもそれだと‥‥謎の盗賊になった謎提さんと

闘う事になっちゃうじゃん?」

 

【凌辱されたい狼】

「提督と闘えるからいいんじゃない♪

提督と闘って‥‥圧倒的な力で押さえ付けられて

‥‥そしてあわよくば‥‥ぐふふふ~❤❤❤」

 

【メダ子くのいち】

「結局はそっちかい!?」

 

【白色大魔王】

「それは仕方ないのう、このストーリーの宿命

みたいなものだ」

 

【メダ子くのいち】

「‥‥あれ?ガト子さんもこっちに来たの?」

 

【白色大魔王】

「安心しろメダ子、余もきよしのお供なのだ!

必ずきよしも、そなた達も鬼どもから護って

みせるわ!ワハハハーー♪」

 

【メダ子くのいち】

「(‥‥お猿さんの代わりなんて言えない‥‥)」

 

 

【花田 少左右ェ門】

「はっ! はっ!」(木刀で素振り)

 

【プトレ舞御酢】

「精が出るわね、少将?」

 

【花田 少左右ェ門】

「ここは奉行所だろ?もしもの場合に備えないと

な!」

 

【あがのんのん】

「キラリ~♪✨阿賀野の町娘風、どう?♪」

 

【与力Nishida】

「うん、小生は良いと思うぞ、なあ祥鳳?」

 

【人妻祥鳳】

「そうですね♪‥てっ!私のこの名前何ですか!?」

 

【与力Nishida】

「うん?小生は悪くないと思うぞ、なあ阿賀野?」

 

【あがのんのん】

「提督~!阿賀野をもっとよく見てよ~!

プンプン!」

 

【あきつ丸】

「やはりお江戸は平和でありますな~‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「こんなタイムは紅茶が飲みたいネー♪」

 

 

ここ南町奉行所はある意味平和を謳歌していた

その平和は突然の一報で激変する‥‥

 

 

【めあかし饅頭釈迦】

「てーへんだ!てーへんだ!また黒提代官が

刈られたよー!!」(ドタドタ~!)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

‥‥現場の代官所、南町奉行所の一行が

検分を始める‥‥

 

 

【金剛山 金四郎】

「今月に入って三人目ネー」

 

【早乙女クロード之助】

「またしても真っ二つか‥‥前から気に入らない

奴だったが、こんなくたばり方をするとはな」

 

 

少女(艦娘)達を搾取して私利私欲を肥やして

いた黒提代官の肉体は、激しい拷問の末に

脳天直下に真っ二つに引き裂かれていた

黒提代官の家来達も全員が真っ二つにされるか

吹き飛ばされて全滅していた‥‥一人残らず‥

 

 

【人妻祥鳳】

「明らかに人間業ではありませんね‥‥」

 

【飛龍伝説】

「様子からして一方的にやられたみたいね」

 

【伊吹 狩弩】

「周到かつ手際のよさ、おまけに徹底的だな

こいつらには何の同情もないとはいえ、何か

執念のようなものも感じるな」

 

 

現場は凄惨な状況だったが、思ったより

飛び血が少ない、黒提代官以外は一瞬で

やられたらしい‥‥

 

 

【花田 少左右ェ門】

「子供達は?こんな現場は出来れば見せたく

ないが‥‥」

 

【へたれ赤影】

「外で瑞鳳が一緒にいるから大丈夫だよ

それにしても‥‥」

 

【原端川内】

「アタシ達もここの黒提代官には目を付けて

内偵を続けていたんだけどね‥‥」

 

【貞子がサラ子】

「奉行所は管轄が違うので、余程の証拠がないと

手入れが出来ないですから‥‥」

 

【凌辱されたい狼】

「‥‥私の手で葬ってやりたかったのに!」

(ガシッ!)

 

 

南町奉行所一行は散開して調査を続ける‥‥

 

 

【あきつ丸】

「御奉行!生き残りは誰もいないであります!」

 

【金剛山 金四郎】

「そうデースか、目撃情報は得られないネー」

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥なあ金剛、妙だとは思わんか?」

 

【金剛山 金四郎】

「テートク?どうしたデース?」

 

【早乙女 クロード之助】

「黒提代官に囲われてた少女(艦娘)達が

一人もいない、盗まれた物は無いから物取りで

も無い、おそらく彼女達は無事だろうから

皆殺しという訳でも無い‥‥では犯人の目的は

何なのか?」

 

【抜い抜い不知火】

「では指令はどうお考えで?」

 

【早乙女 クロード之助】

「黒提代官に天誅を加えようとしたのは間違いない

殺し方が一番えげつないからな、だがそれ以外に

も目的があるような気がする‥‥」

 

 

【雷電 ジョニー】

「そいつは俺も同感だ、リンガの」

 

【岬 加賀】

「皆さんご苦労様」

 

【早乙女 クロード之助】

「おう、横須賀のぉ、ご覧の通りだ」

 

 

現れたのは、南町奉行所と対を成す

『北町奉行所』の奉行、『岬 加賀』と

その夫で剣客の『雷電 ジョニー』

そして北町奉行所一行、因みに全員

ジョニー隊長の嫁である

 

 

【時雨太夫】

「僕達も協力するよ♪」

 

【中森 榛名】

「ハイ、榛名は大丈夫です♪」

 

【美尻プリンツ】

「グーテンモーゲーン♪」

 

【時雨太夫】

「それにしても、報告は聞いたけど想像以上

の現場だね、この連中に同情する気は無いけど

‥‥」

 

【岬 加賀】

「こちらの手間が省けた‥‥とは言ってられない

わね、本来なら私達の手で検挙すべき対象だった

のがこの有様で、奉行所の面目もかかっているの

だから」

 

【雷電 ジョニー】

「加賀さんは真面目だねぇ、まっそこが可愛くて

良いんだけどね♪」

 

【岬 加賀】

「からかわないでジョニー!」

 

【雷電 ジョニー】

「ごめんごめん♪ともかく消えた艦娘達の状況が

気になる、俺達も調査にかかるよ

何か分かったら連絡する」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

結局、犯人が常識外れの使い手である事以外は

とくに収穫も無かった‥‥そこで

 

 

【金剛山 金四郎】

「町に出で聞き込みをしマース!とにかく情報を

集めるネー!」

 

 

南町奉行のバーニングな一言で

南町奉行所一行は総出で町に繰り出し

聞き込みに回ることになったのだが‥‥‥

 

(ゾロゾロゾロ‥‥)

 

【プトレ舞御酢】

「‥‥ねえ、ひとつ聞いて良いかしら?

どうして全員で一緒に行動するの?」

 

【金剛山 金四郎】

「テートクと離れるのはイヤデース!!」

 

【原端川内】

「アタシだって提督から離れないからね!!」

 

【伊吹 狩弩】

「///俺も‥‥赤城さんと離れたくない‥///」

 

【あがのんのん】

「阿賀野は提督が大好きよ❤」(ギュッ)

 

【凌辱されたい狼】

「あんた達ねぇ!!‥‥私は早く提督の所に

たどり着いて!それでズッコンバッコン‥‥

じゃなかった!提督と闘わなくちゃいけない

のよ!!」

 

【バランサー海風】

「‥‥もう犯人は確定ですか?それじゃもう

聞き込みの意味が‥‥」

 

【白色大魔王】

「その方ら!子供達が見ておるのだぞ!!」

 

【人見知り山風】

「‥‥ねえ、きよしちゃん『ズッコンバッコン』

ってなーに?」

 

【きよし桃太郎】

「『エッチ』の事だよ♪✨」(アッサリ!)

 

【気苦労多い瑞鳳】

「げえええ~~~!?」

 

【飛龍伝説】

「瑞鳳いちいちうるさい!」

 

【メダ子くのいち】

「これじゃ聞き込みにならないよ~~」

 

 

こんな騒がしい聞き込みもあったものだ‥‥

しかしここで思わぬ救世主(?)が現れた!

 

 

【ガイア青葉】

「取材ですか~♪それなら青葉にお任せを!」

 

【マッシュ天葉】

「危険な香がする、ゾクゾクするわね!」

 

【オルテガしゃんば】

「それでは町の人達に突撃インタビューして

みまーす♪」

 

【早乙女 クロード之助】

「お前ら気が早いぞ!第一取材やインタビュー

じゃないっつーの!!」

 

 

突然現れたのは三人の『デバガメ青葉』達‥‥

彼女達は『青葉三連星』と勝手に名乗っていた

『青葉三人衆』と呼ばれる事も‥‥

彼女達は共同でかわら版屋を運営していた

ニュースの匂いを嗅ぎ付けて現れたらしい‥‥

 

 

【ガイア青葉】

「情報集めの為の聞き込みとあれば青葉達の

出ない道理はありません!ここはお任せを♪」

 

【ニヒヒ江風】

「良いのかなぁ~~」

 

 

ーーーーーー

 

 

町の人達へのインタビュー‥‥もとい聞き込み

はこうして開始された‥‥

 

 

 

【町の人の声その①】

「知らなかったわ!ジョンがあそこまで

ジーンに話していたなんて‥‥」

 

 

【バランサー海風】

「‥‥『JFK』かしら?」

 

【与力Nishida】

「何故江戸でケネディのネタなんか?」

 

【あきつ丸】

「因みに『ノーマ・ジーン』はかの

『マリリン・モンロー』の本名であります」

 

 

ーーーーーー

 

 

【町の人の声その②】

「ダンナは出張先で『タン塩』ばっか食ってる

けど、ビタミンKを取らなきゃ駄目なんだよ!

それもキャベツの『芯』が一番豊富!

これがホントの『タン芯(単身)赴任』‥‥

またかかあ(嫁さん)に怒られる‥‥」

 

 

【へたれ赤影】

「『ケーシー高○』かな?」

 

【原端川内】

「作者は『ゼ○ジー北京』と区別がつかなかった

時があったみたいよ」

 

【きよし桃太郎】

「似てるかな~~?」

 

【メダ子くのいち】

「全然ちがうしぃ~~!!」

 

【人妻祥鳳】

「‥‥皆さんよくご存知ですね‥‥」

 

 

ーーーーーー

 

 

【町の人の声その③】

「‥‥ゴブガング‥‥ジバババザバ‥‥

‥ゲデデボバギ‥‥」(シクシク~)

 

【神威外伝】

「‥‥奥さんが実家に戻ったきり帰って来ない

んだそうです‥‥」

 

【飛龍伝説】

「人生相談かな?」

 

【出洲トロ子】

「‥‥グロンギも大変だね‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「ていうか、グロンギ語分かるんですネー」

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥オッサン!はよ迎えにいけ!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

南町奉行所の一行が情報集めに四苦八苦して

いた丁度その頃‥‥

 

 

謎の盗賊改め、『謎の魔王盗賊』率いる

『甲虫魔王一味カッコカリ』のアジト‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「いつの間にかワシ、悪の秘密結社の総統みたい

になってるやん!」

 

【秋蜘蛛】

「いやぁ~、見た目はそれ程大差ないかも」

 

【謎の魔王盗賊】

「酷い!泣いちゃうわ!」

 

【大滝の那智】

「それより提督、姉上をどうするつもりだ?」

 

【淫魔に堕ちた天女 羽黒】

「決まってるじゃないですか?♪姉さんと

司令官さんがどうするかなんて♪❤」

 

【大滝の那智】

「フッ♪それもそうだな」

 

 

【出洲鶏亜】

「‥もう謎鎮の時の名前でいいんじゃないデスか?」

 

【優楠】

「作者の意地よね、これって‥‥」

 

【枕営業の那珂】

「それよりこの名前は何!?那珂ちゃんはアイドル

で勝負するから枕営業なんかしないよ!!第一!

提督以外に身体はゆるさないんだから!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥あのジュラルの若者には聞かせられんなぁ‥

それはそれとして、妙高がどうするかは彼女自身が

決めることや、俺はそれを温かく見守るだけ‥‥

‥‥」

 

 

【?】

「ウフフ♪それは少々薄情ではありませんか?♪」

 

 

声のする方を一同が見ると、そこに立っていた

のは、代官所から救出し連れ帰ったあの女性、

彼女は名を『お妙』から改め‥‥

 

 

【御満子妙高】

「私の選ぶ道はもう決まっています♪ご主人様❤」

 

【謎の魔王盗賊】

「おおっ!しびれるねぇ~~♪」

 

【辛口の漣】

「普段に戻っただけでは?‥それとご主人様の

一人称は漣の‥‥モガモガ!?」

 

【大滝の那智】

「今回は我慢しろ!‥‥妙高姉さん、提督、

我々は失礼する、今は二人で楽しくな♪」

 

【淫魔に堕ちた天女 羽黒】

「司令官さん♪後で羽黒も‥‥ウフフ♪❤」

 

【秋蜘蛛】

「後で感想お願いしや~~す♪」

 

【優楠】

「後のお掃除は私に任せて♪」

 

【辛口の漣】

「モガモガ~~!」(ズルズル~~‥‥)

 

 

 

‥‥部屋には二人だけが残された‥‥

こうなれば後の展開は決まっている‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「妙高‥‥お前は最高に良い女だよ!」

 

【御満子妙高】

「ウフフ♪❤‥‥妹達にもそうやって愛の言葉を

紡いで(つむいで)いらっしゃるんですか?

‥‥そんなご主人様を‥‥妙高は愛してしまい

ました❤‥‥妙高はふしだらな淫乱雌重巡に

成り下がって‥‥しまいました❤‥‥ご主人様

‥‥こんないけない妙高を‥‥‥お仕置きして

ください❤❤」

 

【謎の魔王盗賊】

「流石は長女‥‥辛抱かなわん!!」(グイッ!)

 

【御満子妙高】

「‥うっ!‥‥あっ❤‥‥」

 

 

謎の魔王盗賊は、御満子妙高を強引に引き寄せる

と、後ろ髪を掴んで彼女の顔を水平にする‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「お望み通り‥‥たっぷりお仕置き(可愛がって)

してやる!」

 

【御満子妙高】

「あああ❤‥‥なんて強引で素敵なご主人様❤‥

‥‥妙高はもう‥‥妙高のアソコはもう‥‥‥‥

洪水になってしまいました❤‥‥」(クチュッ)

 

 

御満子妙高の言葉が終わるかどうかのタイミング

で、謎の魔王盗賊は御満子妙高の唇を奪った!

 

(ブチュウウウ~~!❤)

 

【御満子妙高】

「!!‥‥ムグググ~~!!!❤❤❤」

 

 (シュルルル~~~‥‥‥)

 (ビリッ! ビリビリ~~!!)

 

 

舌と舌が絡み合い始めると謎の魔王盗賊の興奮度

も盛り上がり、股間から大量の触手が展開された

触手達は、既にキスで朦朧となった御満子妙高の

身体に巻き付くと、着ていた装束を一瞬で

引きちぎってしまった‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

(こんなに簡単に破れるとは、引きちぎられる

事を前提にしてたかな?妙高?)

 

 

【御満子妙高】

「ンッ❤‥‥プハッ!‥‥ハッ❤ ‥ハッ❤‥」

 

(クチュ❤クチュ❤)

 

【謎の魔王盗賊】

「もうこんなに濡らして‥‥可愛いエロマ○コ

め!!」

 

 

成熟した身体が露になった御満子妙高の全身に

絡み付いた触手達は、そのまま御満子妙高の

身体を空中に持ち上げた、丁度謎の魔王盗賊の

腰の高さあたりで仰向けに浮いている状態だ

両手両足を広げられたまま拘束された彼女の

股間は、いつでも愛する人を受け入れる準備が

整っていた‥‥

 

 

【御満子妙高】

「‥‥あああ❤‥‥なんて恥ずかしい格好❤‥

‥妙高はこのまま‥‥ご主人様に‥‥提督に‥

‥メチャクチャにされて‥‥しまうのですね❤

‥‥ああ❤幸せ♪‥‥」

 

【謎の魔王盗賊】

「フフフッ♪何処までも可愛い奴だ!」

 

(ジュブッ! グジュ❤グジュ❤グジュ❤)

 

【御満子妙高】

「あっ!?❤‥‥あああ~~~~~❤❤

(ビクン ビクン ジョボジョボ~~)

 

 

指を入れて掻き回すと、御満子妙高の股間は

激しく痙攣し、愛液を垂れ流した‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「準備は万全の様だな‥‥入れるぞ?‥‥」

 

【御満子妙高】

「‥提‥督‥‥入れ‥て❤‥」(ヒクッ ヒクッ)

 

 

おそらく瞬間的に絶頂に達したであろう

御満子妙高は、痙攣しながら言葉を搾り出した

もはや時代劇の設定など関係ないようだ

(ハナから関係ないが‥‥)

謎の魔王盗賊は、そんな彼女の事が愛おしくて

仕方がない‥‥魔王盗賊は御満子妙高の腰を両手

で掴むと‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥装填!!!」(ズブゥゥーー!!!❤)

 

【御満子妙高】

!あぐうーー!!❤❤❤

 

 

息子(意味深の方)を一気に挿入した!

 

 

(ズン! ズン! パン❤パン❤パン❤)

 

【御満子妙高】

「‥ひっ!❤‥ひっ!❤‥あっ!❤‥あへっ❤」

 

 

謎の魔王盗賊の両手と全身に絡み付いた触手で、

ガッチリ身体を固定された御満子妙高は抵抗する

事も叶わず、ただただ一方的に突きまくられ‥‥

 

そう!『一方的に』というキーワードは妙高に

限らず、提督に愛される事(意味深の方)を望む

艦娘達の共通のキーワードであった‥‥

『愛する人から一方的に凌辱されている‥‥』と

いう自らの状況を理解した御満子妙高の感性は

最高潮に達し‥‥

 

 

(ズブッ❤ズブッ❤ズブッ❤ズブッ❤!)

 

【御満子妙高】

「あっ!❤アッ!アッ!アッ!❤‥‥提督!❤

‥もう‥‥駄目‥‥アクメが‥‥くりゅ❤‥‥」

 

 

それが分かっていても魔王盗賊はピストン運動を

止める事はない‥‥

 

 

(パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤)

 

【御満子妙高】

「アッ!アッ!❤イクイク!❤イッグゥゥ~~❤❤

 

(ブシャアアアーー~~‥‥‥ピチャピチャ‥)

(ビクン❤ ビクン❤)

 

 

御満子妙高は対に耐え切れず、盛大に潮を

吹き上げて達した‥‥

 

 

【御満子妙高】

「‥‥はぁ❤‥‥はぁ❤‥‥はへ♪❤‥」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥‥俺の断りもなく一人でイッたのか?

‥‥なんて悪い娘だ!」

 

【御満子妙高】

「‥はぁ❤‥はぁ❤‥ごっ‥ごめんなひゃい‥」

 

【謎の魔王盗賊】

「許さん!調教の為には更なるお仕置きが

必要だな!」

 

 

(ブウウウーーーン‥‥‥)

 

 

謎の魔王盗賊は、『分身』により合計三体に

なった‥‥

 

 

【御満子妙高】

「‥ふわぁ❤‥‥提督が‥‥ふえた❤‥‥」

 

【謎の魔王盗賊達】

「「「まだ穴が二つ残ってる、そこも調教させて

もらうぞ!」」」

 

【御満子妙高】

「‥‥‥ふぁい♪❤‥‥」

 

【謎の魔王盗賊分身】

「装填!!!」(ズブゥゥ!!)(肛門)

 

【御満子妙高】

「!!んぎぃぃぃーー!!❤❤」

 

【謎の魔王盗賊分身】

「装填!!!」(ゴボォォ!!)(口)

 

【御満子妙高】

「!!もごぉぉぉぉーーー!!❤❤」

 

 

挿入可能な穴の全てを魔王盗賊とその分身に

塞がれた御満子妙高、そして激しいピストン

運動は再開される、果たして彼女の正気は

もつのか‥‥

 

 

【御満子妙高】

「‥ベロッ❤‥‥ペチャ❤‥‥ングッ❤‥」

 

 

既に手遅れだったようだ‥‥‥

 

 

(ズン!❤ズン!❤ズン!❤ズン!❤)

 

 

【御満子妙高】

「‥‥むぐぐぐぐ~~~❤❤❤」

 

【謎の魔王盗賊達】

「「「‥‥先ずは最初の一発目だ!!」」」

 

【御満子妙高】

「ん~~♪❤ん~~♪❤」

 

 

【謎の魔王盗賊達】

「「「第一斉射(射精)!!てーー!!」」」

(ドビュルルルル~~~~ビュービュー!)

 

【御満子妙高】

「んんんんんんん~~~~~♪♪♪❤❤❤」

(ゴボゴボゴボ~~~!!ピイイーーン!)

 

 

快楽に悪堕ちした淫乱重巡の体内に、大量の

白濁液弾が撃ち込まれた!それは拡散して

『拡散波動砲』の如く、淫乱重巡の体内を

駆け巡る‥‥

 

御満子妙高の股間上部と額に‥‥‥

謎の紋章『淫紋』が浮かび上がった‥‥

 

斉射が撃ち込まれた後も御満子妙高は

口にくわえた巨砲を離さない‥‥

 

 

【御満子妙高】

「‥‥んふっ❤(提督❤‥‥気持ち良かった

‥‥愛してます❤‥‥)」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥これで終わりだと思ったか?まだ

第一斉射だぞ?」

 

【御満子妙高】

「♪♪♪♪♪❤❤❤❤❤~~~」

 

 

この後、数え切れない程の斉射が繰り返された

そして最後の斉射が終了した時、アジトに

南町奉行所の一行が乗り込んできたのである!

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

南町奉行所の聞き込みは結局有力な情報が

得られず、北町奉行所の情報提供により

『甲虫魔王一味カッコカリ』のアジトを

突き止めたのであった‥‥ 

 

火盗改めから強力な援軍『神通 力』を加えて

南町奉行所は勢いのままアジトに乗り込んだ

 

 

【金剛山 金四郎】

「結果良ければオールOKネー!皆サーン!

神妙にしてくだサーイ!!」

 

【いっぱい食べる赤城】

「‥‥あの聞き込みは何だったのか‥‥」

 

【あきつ丸】

「細かい事気にしてたらこの世界ではやって

いけないであります」

 

【原端川内】

「公儀お庭番としては、もう少し潜入捜査

したかったところだけどね」

 

【へたれ赤影】

「仕方がない、ここまで来たらやるだけだ!」

 

【ニヒヒ江風】

「ヤッター!川内さんと一緒に夜戦だぁーー♪」

 

【きよし桃太郎】

「捕り物だよ?でもママと一緒に夜戦だぁーー♪」

 

【バランサー海風】

「二人とも感性が似てきたわね‥‥」

 

【気苦労多い瑞鳳】

「艦載機発艦しちゃって!!」

 

【出洲トロ子】

「艤装は使えないらしいよ」

 

【気苦労多い瑞鳳】

「えええ~~~~!?」

 

【人妻祥鳳】

「艦載機が使えないんじゃ軽空母の私達は

どうすれば良いんですか!?」

 

【凌辱されたい狼】

「ウフフ♪関係ないわ!私の後ろに隠れてなさい

!‥‥さあ提督は何処♪!?」

(ボキボキ~)

 

【プトレ舞御酢】

「完全に目付きが行っちゃってるわね~」

 

 

南町奉行所一行はアジトに踏み込む!

当然『甲虫魔王一味カッコカリ』もそれを

迎え撃つ!

 

 

【リリーの姐御】

「より取り見取り~♪さあさあ!相手をして

おくれよ♪!!」

 

【残酷な天使のペール】

「コロニー落として、リリーお姉ちゃんと

一緒にドン勝頂きなのです!!」

 

【荒木さん鶏屋】

「はーいそこ、テロ企てなーい!」

 

 

【早乙女 クロード之助】

「リリーとアレキはともかく‥‥」

 

【へたれ赤影】

「おい!ペール!お前そっちに居たのか!?」

 

【残酷な天使のペール】

「こうなりゃ関係ないのです!!謎提さんを

止めたきゃ『ペールの屍を越えていけい!!』

なのです!!」

 

【伊吹 狩弩】

「何『デラーズ』みたいな事言ってんだよ!?」

 

【リリーの姐御】

「ペール、そのセリフはアタシとしては色々

ちょっとNGだねぇ‥‥」

 

【残酷な天使のペール】

「うっ!‥‥ごめんなさいなのです‥‥」

 

【関西弁の天馬】

「まあ‥‥うちら過去はともかくこうして

生まれ変わったんや、仲ようやってこうや♪

なあ♪」

 

【残酷な天使のペール】

「はい!なのです♪」(ぱぁぁー✨✨)

 

【リリーの姐御】

「‥まっ、という訳で提督(魔王盗賊)は

あっちさ」

 

【与力Nishida】

「‥‥えっ?教えてもらっちゃって良いの?」

 

【リリーの姐御】

「裏切りは『シーマ艦隊』の十八番(オハコ)

さね♪」

 

【残酷な天使のペール】

「リリーお姉ちゃん‥‥カッコイイのです❤」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【謎の魔王盗賊】

「ペール!それでえらい目にあったのはお前ん

とこの奴じゃい!!」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【へたれ赤影】

「いつものペールに戻ったか、めでたしめでたし」

 

【メダ子くのいち】

「えー!?どこがー!?」

 

 

【出洲トロ子】

「へたれ将軍、『めでたしめでたし』には少し

気が早いかもしれないよ」(ツンツン)

 

【へたれ赤影】

「‥‥えっ?‥」

 

 

謎の魔王盗賊陣営には、更に見馴れた顔が‥‥

 

 

【貞子がサラ子】

「提督!!あれを見てください!!」

 

【優楠】

「ハーイ♪指令かーん♪私はここよ~~♪」

(手フリフリ~~)

 

【へたれ赤影】

「ユークス!?そこに居たのか!?」

 

【出洲鶏亜】

「ユークスちゃんと楽しく過ごしてるデスー♪」

(ホクホク♪)

 

【白色大魔王】

「随分楽しそうだな、お前達、提督はどうした!」

 

【凌辱されたい狼】

「そうよ!!提督は何処にいるのよ!?」

 

【白色大魔王】

「その方も必死よなぁ‥‥」

 

 

ジオン艦娘とそのお友達が登場すれば当然

ガルマンガールズも登場する道理である

 

 

【くまパン座乗艦】

「済まないがここから先は通す訳にはいかん

のだ!」

 

【自称脱出艇】

「そういう事ですわ!」

 

【白色大魔王】

「その方達、やはりここに居たのか!」

 

【メダ子くのいち】

「ちょっとデス艦さん!?『自称脱出艇』って

余りにも自虐的過ぎない!?」

 

【自称脱出艇】

「私は今回、艤装は使わないからと言われて提督に

『デスラー砲』を没収されてしまったんですのよ!

たった一つのアイデンティティを奪われた私の

気持ち‥‥『拡散波動砲』なんて化け物使ってた

貴女には分かりませんことよ!!」

 

【メダ子くのいち】

「えええ~~~‥‥」

 

【くまパン座乗艦】

「デス艦殿!少し落ち着くのだ!」

 

【白色大魔王】

「何を考えとるんだ!あ奴は!?」

 

 

自暴自棄が災いして『自称脱出艇』などと名乗っ

てしまった『デスラー艦』、あんまりなので

彼女もオリジナルのまま『デスラー艦』と呼ぶ

事にします

 

その時、座乗艦コンビの前に一人の駆逐艦娘が

立ちはだかった!

 

 

【出洲トロ子】

「貴女達は何をやっているんだい?私達はただ

の軍艦じゃない!艦娘なんだから、艦娘として

の務めを果たすべきだろう?

デス艦殿、貴女にはそれが出来る筈だよ!

艤装が無いなら『人間、艦娘』としての能力を

使えば良いんだよ!私達は将軍の艦娘なんだか

らそれが出来る筈さ!」

 

【デスラー艦】

「うぐぐぐ‥‥」

 

【出洲トロ子】

「貴女は栄光ある総統座乗艦なんだから、

その誇りだけは忘れないでほしいんだ‥‥」

 

【くまパン座乗艦】

「デス艦殿‥‥」(ポンッ)

 

【デスラー艦】

「‥‥見苦しいところをお見せしましたわ‥」

 

【白色大魔王】

「分かってくれればそれでよい」

 

【へたれ赤影】

「こちらもめでたし、めでたし、だな」

 

【優楠】

「という訳で司令官♪謎提さんはあっちよ♪」

 

【与力Nishida】

「え?こっちも教えてくれた!」

 

【出洲鶏亜】

「こんな茶番さっさと終わらせてユークスちゃん

とお買い物に行くデス~♪」

 

【メダ子くのいち】

「それで良いの?‥謎提さんも救われないなぁ‥」

 

【早乙女 クロード之助】

「俺達のこれまでの苦労は何だったんだ‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「テートクー!!あれを見テーー!!」

 

【早乙女クロード之助】

「金剛?どうし‥‥‥おおおーー!?

 

 

金剛山 金四郎が指差す方向を見ると

そこにはどす黒いオーラを纏った空母が‥‥

 

 

【暴走空母翔鶴】

あははははははーーーー♪♪♪♪♪

 

【早乙女クロード之助】

「翔鶴!?お前どうしたーー!!?というか

今まで何処に!?」

 

【暴走空母翔鶴】

金剛改二丙実装特別企画‥‥ですって?‥提督?

御楽しそうですね♪‥‥私も交ぜてくださいね♪

(ゴゴゴゴゴゴ~~)

 

【早乙女 クロード之助】

「おい!!落ち着け翔鶴!!お前何か変だぞ!?」

 

【金剛山 金四郎】

「テートクー!!あれは嫉妬ネー!!嫉妬の炎が

燃え上がってるヨーー!!」

 

 

【刑事トミザワ】

「オー!シット(嫉妬)!‥なんちゃ‥‥」

 

(ヒュン!‥‥グサッ!!‥‥ドサッ!)

 

 

【金剛山 金四郎】

「ワーー!?弓矢が脳天を突き抜けたデース!!」

 

【早乙女 クロード之助】

「こいつ何しに出て来たんだ!?」

 

【暴走空母翔鶴】

‥‥そして私が次の改二実装の暁には‥‥

‥‥その時にはこの翔鶴と‥‥ウフフフ♪‥‥

アーーハハハハハハーーー!!♪♪

 

【姉が心配な瑞鶴】

翔鶴姉ぇぇぇ~~!!!お願い!!

正気に戻ってぇぇぇ~~!!!

(ガシィ!)

 

 

【金剛山 金四郎】

「これはカオスネー!!カオスが展開してる

ヨー!!」

 

【プトレ舞御酢】

「クロード、ここはあなたが責任を持つ

ところね」

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥‥マジで?‥‥」

 

 

【暴走空母翔鶴】

「うがーー!!放せーー!!」(ジタバタ)

 

【姉が心配な瑞鶴】

「翔鶴姉ーー!!」

 

 

翔鶴の暴走はある意味、自分への愛情の

深さゆえ‥‥男クロード覚悟を決める!

 

 

【早乙女 クロード之助】

「金剛!!今は非常事態だ!許せ!!」

 

 

クロード之助は翔鶴に駆け寄ると‥‥

 

 

【早乙女 クロード之助】

「翔鶴!!俺を見ろ!!」(ガシィ!!)

 

【暴走空母翔鶴】

「///ひゃいいい!??///」(ビクッ!)

 

 

クロード之助は翔鶴に熱いキッスをかました!

 

(ムチュウウウ~~~❤❤❤)

 

【唇を奪われた翔鶴】

「///!!ムギュウウウ~~~❤❤❤///」

 

 

熱い熱いキスの後、翔鶴は力が抜けてその場に

へたれこんでしまった‥‥‥そして‥‥

 

 

【正気に戻った翔鶴】

「‥‥あら?‥‥私‥一体何を‥‥」

 

【姉が心配な瑞鶴】

「翔鶴姉ぇ!!‥‥良かった~~」

 

 

翔鶴は正気を取り戻したようだ‥‥

 

 

【人妻祥鳳】

「‥‥まあ、良かったんでしょうね、多分‥‥」

 

【与力Nishida】

「こんなの捕り物じゃないよ~」

 

【あがのんのん】

「阿賀野も暴走‥‥しちゃおうかな~~♪」

 

【与力Nishida】

「やめなはれ!」

 

【プトレ舞御酢】

「ウフフ♪頑張ったわね、クロード♪」

 

【金剛山 金四郎】

「ウ~~~!❤‥‥」(ツンツン)

 

【早乙女 クロード之助】

「言ったろ!非常事態だってばよ!」

 

【原端川内】

「見てたら何だかムラムラして来ちゃった❤‥‥

提督❤‥‥チューしてぇ❤‥‥」(ギュッ)

 

【へたれ赤影】

「おい!ここでか!?」

 

【原端川内】

「良ーじゃん別に♪❤」

 

【凌辱されたい狼】

「‥‥ちっくしょー!!提督は何処なのよ!?」

 

 

 

ハハハハハ‥‥ハーハハハハハ‥‥

ハーハハハハ‥‥ハーハハハ

ハがいっぱい、ハーハハハハーーー

 

 

 

【凌辱されたい狼】

「ムッ!!この下衆な笑い声!!古典的ギャグを

挟まずにはいられない性癖!‥‥‥」

 

 

アジトの屋根の上に『ゲッターブラック』みたいな

マントを身につけている謎の男が!?

 

 

【凌辱されたい狼】

「うにゃ~~ん❤❤提督ぅ~~~♪❤❤❤」

 

【謎の魔王盗賊】

「諸君!よくここまで来たな!俺の居場所を

突き止めたのも流石よ!」

 

【貞子がサラ子】

「‥‥皆さんに教えて頂きましたから‥‥」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥あっ‥‥左様で‥‥」

 

【花田 少左右ェ門】

「謎提さん!!あんたが何故こんな事を!?」

 

【謎の魔王盗賊】

「小生のやり方に何か問題でも?」

 

【早乙女クロード之助】

「謎提よ、黒提代官を切り刻むのは構わないが!」

 

【飛龍伝説】

「‥‥構わないんだ‥‥」

 

【早乙女 クロード之助】

「あんたは連れ去った艦娘達をどうする気だ!?」

 

【謎の魔王盗賊】

「どうするもこうするも、彼女達を解放するのさ!

あらゆる方法で、あらゆる形でな!」

 

【神威外伝】

「何処かしら‥‥悪の秘密結社の総統的な表現

にも聞こえるのは気のせいでしょうか?」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥君までそれ言っちゃう!?」

 

【金剛山 金四郎】

「謎提さん!今回は神妙に縛について

くだサーイ!」

 

【早乙女 クロード之助】

「俺もアンタの目的には興味がある、奉行所で

話を聞かせてもらおうか?」

 

【謎の魔王盗賊】

「ですから全てはお互い同意の上ですってばー!

(すっとぼけ!)」

 

【歌劇団の神風】

「‥あいつ!まったく何の話をしているの!!」

 

【辛口の漣】

「神風ちゃん、相変わらずご主人様への評価が

辛辣ぅ~~♪」

 

 

【花田 少左右ェ門】

「ともかく査察官としては見過ごせない!」

 

【大滝の那智】

「悪いが‥‥提督には手は出させる訳には

いかん!」

 

【貞子がサラ子】

「ヒアリングだけでもさせて頂けないで

しょうか?」

 

【淫魔に堕ちた天女 羽黒】

「司令官さんの邪魔はさせません!!」

 

【脱い抜け不知火】

「何を言ってるの!大人しく観念なさい!!」  

 

【秋蜘蛛】

「いや~、そうもいかないんだよね~♪提督

には竿役として頑張って貰わないと~~♪」

(スケッチ)

 

【プトレ舞御酢】

「それってただの欲望でしょ!!」

 

【歌劇団の神風】

「私としてもあの男を無条件で護るのには多少

疑問符も無くもないけど、これも艦娘としての

務めだから‥‥」

 

【出洲トロ子】

「‥神風が本当は将軍に惚れているのはこの際

置いとくとして‥‥」

 

【歌劇団の神風】

「///ちょっ!?‥‥誰が!!///」

 

【出洲トロ子】

「それが将軍の艦娘としての本分なのかな?」

 

【辛口の漣】 

「そういうトロ子ちゃんは、どうしてそっち

側に?ご主人様と闘う事になっても?」

 

【出洲トロ子】

「私は何処にいようと将軍の艦娘だよ

彼の艦娘としての本分は何処にいても果たす

つもりさ!

因みに私は、将軍が道をそれた時、彼を守る

ために元の道に連れ戻すのも果たすべき役目

だと思ってるよ」

 

【辛口の漣】

「おお~、トロ子ちゃんの熱い想い~~」

 

【ニヒヒ江風】

「という訳で、そこ通さねえと多門丸に怒られる

せぇ~~!」

 

【秋蜘蛛】

「怒られるのは慣れてるからねぇ~~♪」

 

(火盗改めからの援軍)

【神通 力】

「那珂ちゃん!そこを通しなさい!!」

 

【枕営業の那珂】

「ゴメンね神通ちゃん♪そういう訳には

いかないんだな~~♪」

 

【カレーなる比叡】

「お姉様の邪魔する人は許さない!!」

 

【大滝の那智】

「よかろう!相手になってやる!!」

 

 

【へたれ赤影】

「何かヤバい!!ここから先は皆マジだぞ!!」

 

【メダ子くのいち】

「じゃあ今までは何だったの!?」

 

 

提督を愛する艦娘達同士が激闘!!

壮絶なバトルが展開された!!

 

 

  Fight!!!

   (カーーーン!!)

 

 

【辛口の漣】

「あっち向いてホイ!」(ピッ!)

 

【ニヒヒ江風】

「ンマロォー!またやられたー!!」

 

ーーーーーー

 

【カレーなる比叡】

「いけー!!『コーカサスオオカブトムシ』の

『アレクセイ』ちゃん!!」

 

【秋蜘蛛】

「何の!負けるな!『ヘラクレスオオカブトムシ』

の『若島津』ちゃん!!」

 

【プトレ舞御酢】

「これはいわゆる『虫相撲』ね、それにしても

どういう命名センスしてるの?」

 

ーーーーーー

 

【バランサー海風】

「『ツモ』、『立直(リーチ)』『立直一発』

『門前清自模和』『タンヤオ』『三暗刻』

『ドラ三番飛』『倍満』‥‥どうもです♪」

 

【大滝の那智】

ぎゃああああーーー!!!!

 

【淫魔に堕ちた天女 羽黒】

「那智姉さん‥‥一人だけ大負けしてますね‥」

 

【歌劇団の神風】

「くっ!‥可愛い顔してやるわね!」

 

【花田 少左右ェ門】

「むむぅ!父親の俺の知らないところで

こんなに麻雀が強くなってるとは‥‥海風!」

 

ーーーーーー

 

【神通力VS枕営業の那珂】

「「カバティー!カバティー!カバティー!」」

 

【メダ子くのいち】

「だぁーー!!うるさーーい!!‥ねえ提督!!

『川内型』ってこんなのばっかりなの!?」

 

【へたれ赤影】

「‥‥ちくしょー!、うるさいやい!!」

 

ーーーーーー

 

【姉には厳しい矢作】

「阿賀野姉ぇ!『イビルジョー』は手強いから

落し穴の材料は沢山持ってきて‥‥て言った

でしょ!!」

 

【あがのんのん】

「うえ~~ん、また矢作に怒られた~~」(泣)

 

【与力Nishida】

「う~む、上級クエストになると、強さと気持ち

悪さが倍増するなコイツは‥‥‥おっと、回復

どうぞ」

 

【神威外伝】

「ありがとうございます♪イヤイライケレ♪」

 

【人妻祥鳳】

「‥‥集まってゲームしてるだけですよね、これ」

 

ーーーーーー

 

【残酷な天使のペール】

「命中させちゃうのです♪」

 

【荒木さん鶏屋】

「なんで私に命中させるの!?」

 

【リリーの姐御】

「大丈夫さ、包帯とエナジードリンクは

たんまりふんだくったからね~~♪

寝てる奴から」

 

【関西弁のペガサス】

「あかん!!パルスが迫ってきよったでー!!」

 

【気苦労多い瑞鳳】

「こっちは仲間内で『PUBG』やってるだけ

じゃない!!」

 

ーーーーーー

 

【伊吹 狩弩】

「月が綺麗だな赤城さん」

 

【いっぱい食べる赤城】

「どうひまひた?カルドさん?‥‥モグモグ‥‥

‥ゲップ‥」(アジトのボーキ盗み食い)

 

【伊吹 狩弩】

「う~ん❤️赤城さんはそれで良いの~♪」

 

 

一部遊んでる連中もいるが‥‥両陣営の団体戦は

実力が拮抗して‥‥というより収拾がつかなくて

勝負の行方は全く見えない、この集団バトル‥‥

一体どうなってしまうのか!?

その時!意外な人物により意外な展開が!!

 

 

【人見知り山風】

「みんな‥‥玉子焼き‥‥たべりゅ?」

 

【一同】

「「「たべりゅうううう~~~♪♪♪」」」

 

 

一触即発の展開はあっさり終結した

 

 

【残酷な天使のペール】

「これで良いのです♪」

 

【謎の魔王盗賊】

「仲良き事は良き事かな♪」

 

 

良くもなかった‥‥‥

 

 

【プリティーウルフ】

「こっちはそういう訳にはいかないのよ!!」

(バァーーン!)

 

 

余裕をかましていた謎の魔王盗賊の前に

溜まった欲求と忍耐から解き放たれた

あの魔法美少女重巡ヒーローが現れた!

さらに、改二丙となった高速戦艦御奉行様と

ピチピチコスチュームの宇宙忍者怪獣も‥‥

 

 

【金剛山 金四郎】

「海特警‥‥もとい!南町奉行所の

『艦娘スリートップ』が!!」

 

【原端川内】

「只今参上!!」

 

 

三人とも『嫁』である証拠に、背後に桜の花びら

が舞い落ちる‥‥

金剛山の金さんと、そのお友達の桜吹雪である!

 

 

【金剛山 金四郎】

「謎提サーン!ゲッタウェイは許さないヨーー!」

 

【原端川内】

「謎提さん♪このコスチューム、ありがとね♪」

 

【プリティーウルフ】

「大勢の艦娘達にエッチなお仕置きばかりする、

魔王エロエロ淫魔盗賊!!この魔法美少女重巡

『プリティーウルフ』がズッコンバッコン‥‥

じゃなかった!‥‥成敗してあげるわ!!」 

 

【原端川内】

「足柄さん‥それ例の展開へのフラグだよね?」

 

【プリティーウルフ】

「お黙り!私はずっとこの瞬間を待っていたの

よ!!提督に無謀にも闘いを挑んで返り討ちに

凌辱される‥‥この瞬間をね!!」

 

【原端川内】

「もう負けるの決定!?」

 

【金剛山 金四郎】

「ネガティブ!私情を挟んではいけまセーン!

謎提さん、今回は捕まって貰いマース!」

 

【早乙女 クロード之助】

「おい金剛!相手は謎提だぞ!無茶はするなよ!」

 

【金剛山 金四郎】

「ワータシは奉行デース!お仕事頑張って

テートクーからご褒美ゲット‥‥ムフフ❤」

 

【早乙女 クロード之助】

「お前ら結局目的は『そっち❤』かい!?」

 

【原端川内】

「という事だから謎提さん♪この『宇宙忍者怪獣』

コスチュームを試させて貰うね♪」

 

【へたれ赤影】

「わぁーー!!川内ちゃん止めなさい止めなさい!

謎提さんにはお世話になってるし!第一勝てる訳

ないでしょ!?」

 

【原端川内】

「MVPはアタシが頂くの!そして提督から‥‥‥

エッチなご褒美を‥‥ムフフ❤」

 

【へたれ赤影】

「あかん!!嫁達は色欲に溺れる‥‥か‥‥」

 

 

【謎の魔王盗賊】

「わし、いつの間にか『ラスボス』扱い!?」

 

【辛口の漣】

「ご主人様のカルマ~♪」

 

【秋蜘蛛】

「ナイスな『ゲスボス』ぷり期待してますぜ~♪」

(スケッチ)

 

【ガイア青葉】

「記録映像もバッチリです♪」

 

【カネゴンラビ明石】

「さーて♪あの三人のやられっぷりの映像を

DVDにして、どのルートで販売しようかしら♪」

 

【謎の魔王盗賊】

「お前ら!俺の気苦労を実益にすなーー!!」

 

【歌劇団の神風】

「コテンパンにされるなら応援してあげます」

 

【謎の魔王盗賊】

「みんなして酷い!!泣いちゃうから!!」

 

【出洲トロ子】

「将軍、気にしなくていいよ、あれはツンデレ

だから」

 

【歌劇団の神風】

「///だーかーらー!!///」

 

 

謎の魔王盗賊の心がえぐられていくのとは無関係

に、南町奉行所スリートップの挑戦が始まった

 

 

【原端川内】

「フォッ、フォッ、フォッ、謎提さん、夜戦じゃ

ないけど、公儀お庭番の闘い!見せてあげる!!

いくよ~~♪!」(ダッ!)

 

【金剛山 金四郎】

「あっ!?コラー!!抜け駆けは許しまセーン!」

 

【へたれ赤影】

「わーー!!止めないか!川内ぃぃぃーーー!!」

 

【メダ子くのいち】

「提督~、もう手遅れだよ~~」

 

【貞子がサラ子】

「ひょっとするとひょっとするかもしれませんよ」

 

【プリティーウルフ】

「いや、それはないない」(ブンブン)

 

【きよし桃太郎】

「頑張れママーー!!良いお仕事してねーー♪」

 

【脱い抜い不知火】

「あなた‥‥大人ね‥‥」

 

 

娘であるきよし桃太郎の声援を受けて、

原端川内は単身で謎の魔王盗賊に接近して

いく‥‥

両手にはハサミ、頭は『バルタン星人』調の

フルフェイスマスクを装着して‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「踏み込みが足りん!」(パチッ)

 

 

艦娘を傷付ける事は絶対にしない謎の魔王盗賊は

『峰打ち真空波』を放つ!

殺傷能力はないが、相手を確実に卒倒させる技で

ある、並の能力の者では避けきれない

だが‥‥

 

 

【原端川内】

「フォッ、フォッ、フォッ、何の『分身の術』!

ばるるる~~ん♪」(ピカッ!)

 

 

原端川内は宇宙忍者怪獣特有の分身の術を使った

実体を伴わない分身を真空波が突き抜けていく‥

 

 

【早乙女 クロード之助】

「ほお、謎提の真空波をかわしたぞ、川内の奴

中々やるじゃないかへたれ君!」

 

【へたれ赤影】

「こっちは気が気でないよ!!しかしよくかわした

!!」

 

 

【謎の魔王盗賊】

「おっ?やるじゃないか、そのコスチュームの特性

も使いこなしてるな、流石『母は強し』だな」

 

【原端川内】

「ウフフ♪ありがとう謎提さん♪これも清霜の声援

と心配性な提督と謎鎮のみんなのお陰よ♪

私達艦娘が何人まとまって立ち向かったところで

謎提さん相手に正面からじゃ勝ち目はないでしょ?

だけど機動力と回避術を駆使すれば、勝てないま

でも良い勝負は出来る筈よ♪」

 

 

そう、原端川内には勝つつもりは無いが、負ける

つもりも無い‥‥

 

 

【原端川内】

(『勝とうと思わなければ負けない方法はいくら

でもある‥‥』これが提督の戦術方針よ!

そもそもこれは『戦闘』じゃなくて『捕り物』!

謎提さんを取り押さえれば良いんだから‥‥‥

まあそれが一番難しいんだけどね‥‥‥)

 

 

【謎の魔王盗賊】

「君達夫婦の目指す戦術‥‥見せて貰おうか!」

(パチッ!)

 

 

真空波はまたしても分身を通り抜ける‥‥

原端川内は回避パターンを読まれない事に注意

して常にランダムに動き回り、分身も駆使して

真空波を回避する事に成功していた

最も回避するのに精一杯で魔王盗賊に近付く事

も出来ないが‥‥

 

 

【原端川内】

(‥‥アタシが謎提さんの注意を引き付けている

間に金剛と足柄さんが上手く隙をついてくれれば

‥‥‥ほんの僅かなチャンスだけど、二人共!

お願いね!!)

 

⚡ピキピキピキーーン⚡

 

【プリティーウルフ】

「‥‥む!これは!‥」

 

【金剛山 金四郎】

(‥‥ナルホド!ユーの狙いが分かったネ川内!

そういう事ならこちらも隙を伺うデース‥‥)

 

 

そうなのだ!原端川内は確かに先に一人で動いた

が、一人で闘うとは一言も言っていない!

これは始めから、プリティーウルフと

金剛山 金四郎の戦力を当てにした、三人がかり

の作戦なのだ!

 

原端川内の考えはプリティーウルフと金四郎にも

ニュータイプ的な感覚で伝わった!

流石にスリートップは伊達ではない!

 

金剛山 金四郎は魔王盗賊が見せるかもしれない

ほんの僅かな隙を伺いつつ十手に手をかけた‥‥

 

 

だが!!‥‥‥

考えは理解したものの、全く違うベクトルで

行動した者がいた!!

 

 

【プリティーウルフ】

「‥‥ねえ、へたれさん、良いかしら?」

 

【へたれ赤影】

「‥‥ん?どうした足柄?」

 

【プリティーウルフ】

「『社会の窓』が開いて‥‥はみ出てるわよ」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【へたれ赤影】

ええ!?マジで!?

(ガバッ!自分の股間ガン見)

 

【原端川内】

えええ♪?❤マジで♪?❤

(クルリッ!へたれ赤影の股間ガン見)

 

【金剛山 金四郎】

ナンじゃこりャァァァーー!!

 

 

『へたれ赤影の股間』に注意を奪われた

事で完全に集中力を欠いた原端川内は

『宇宙忍者分身』が解除されて元の一人

になってしまった!

原端川内の計画と苦労は水泡に帰した‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「上手いぞ足柄‥‥そこまでだ川内!」

(パチリッ!)

 

ビリビリビリビリ~~~!!!

 

【原端川内】

!ふわあぁぁぁーーー!!!

 

【へたれ赤影】

わあああーー!!川内ぃぃぃーー!!!

 

 

『社会の窓が‥‥』とは真っ赤な嘘である‥‥

しかし、原端川内はプリティーウルフの嘘に

完全にのせられてしまった

『ただのエロ軽巡』に戻った原端川内には

新たな真空波をかわす術は無かったのである

 

全身を包み込む様に命中した真空波は

宇宙忍者怪獣コスチュームを切り裂いた!

『バルタン星人フルフェイスマスク』も

両手のハサミも完全に切り刻まれてしまった!

切り裂かれたコスチュームは、風に飛ばされ

原端川内の下から去って行った‥‥

 

これ程の攻撃にもかかわらず、原端川内本人は

全くの無傷であったのは流石だ‥‥だが‥‥

 

 

【原端川内】

「‥‥くうっ!‥‥やられたぁ~~‥‥」

 

【へたれ赤影】

「川内!!大丈夫‥‥‥」

 

【へたれ赤影】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

コスチュームを完全に失った原端川内の今の

姿は‥‥‥

 

 

【メダ子くのいち】

「『マフラーとパンツ一丁』に

なっちゃったじゃん!!」

 

【貞子がサラ子】

「‥‥提督は嬉しそうですけどね‥‥」

 

【きよし桃太郎】

「うん♪ママも、足柄さんも、謎提さんも

良いお仕事したね♪」

 

【脱い抜い不知火】

「‥‥あなたね‥‥」

 

【ニヒヒ江風】

「だあああ!?アタシの尊敬する川内さんに

なんて事してくれてんだよーー!?」

 

 

【金剛山 金四郎】

「足柄!!ユーは一体どういうつもりネー!?」

 

【プリティーウルフ】

「フッ♪‥‥川内の頑張りは認めてやらなくも

ないわ‥‥でもね、あんな作戦で提督を

取り押さえる事なんて出来るわけ無いのよ!」

 

【金剛山 金四郎】

「では!川内を嵌めたのは何故デース!?」

 

【プリティーウルフ】

「別に嵌めようとした訳じゃないわ、ただ

邪魔して欲しくなかっただけよ♪‥‥

私は提督とは一対一で勝負をしたいの!

わざわざ提督の敵側に回って離れていたのも

この瞬間の為よ!!」

 

【金剛山 金四郎】

「始めから裏切る気だったデースね‥‥」

 

【プリティーウルフ】

「人聞きの悪い事言わないで頂戴♪誰も裏切る

なんて言ってないわ、魔王盗賊になった提督は

私が一人で止めてみせる!!‥‥て事よ♪」

 

【金剛山 金四郎】

「三人でも勝ち目は無いとトークしておきながら

一人で戦って勝つつもりネー!?」

 

【プリティーウルフ】

「正直今の私には勝利とかはどうでも良いの♪

提督に勝負を挑む事自体が重要なのよ!

提督に一対一の勝負を挑んで‥‥返り討ちに

あって‥‥ボロカスに凌辱されて❤‥‥‥

エッチなお仕置きで攻められて❤‥‥‥

あんな事もこんな事も‥‥‥グフフ♪❤️」

(ジュルリ)

 

【金剛山 金四郎】

「もう欲望に負けて淫魔に堕ちてるるデース!」

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥こんな所に落とし穴があったとは‥‥」

 

 

【プリティーウルフ】

「‥‥という訳で、ご苦労様♪川内ぃぃ~~♪」

 

【原端川内】

「‥‥へっ?足柄さん?‥‥」

 

【プリティーウルフ】

「後はこの『プリティーウルフ』様が引き受ける

から、アンタはへたれさんと仲良く二人で

❤ズッコンバッコン❤でもしてらっしゃい~♪」

 

【原端川内】

「ちょっ!?‥何言ってるのよ!?足柄さん!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「足柄の奴!!そこまで言うか!?‥‥何か‥‥

スマンな川内‥‥成り行きとはいえそんな格好に

してしまって‥‥」

 

【原端川内】

「‥いえ別に‥‥いやいや!!まだ勝負はついて

ないよ!!アタシは絶対に諦めたりしない!!」

 

【メダ子くのいち】

「パンツ一丁で何カッコつけてるのよ!?もう

勝負は見えてるでしょうが!?」

 

【原端川内】

「何言ってるの?メダ子、アタシは『公儀お庭番』

なのよ!色香で相手を翻弄するのも『くのいち』

の立派な戦術よ♪」

 

【早乙女 クロード之助】

「流石は『公儀お庭番』の意地という奴か‥‥」

 

【きよし桃太郎】

「ママ!格好良い!!♪」

 

【貞子がサラ子】

「‥‥多分あの格好に抵抗がないだけなんだと

思います‥‥」

 

 

そう!『色香』で相手を翻弄し、殿方の理性を

破壊するのも『くのいち』ならではの戦法で

ある、原端川内の狙いは『くのいち』としては

王道であった

問題は、彼女の『色香』に誰が一番反応するの

か‥‥‥という事で‥‥

 

 

【原端川内】

「行くよ謎提さん!『服を斬らせて理性を断つ』

のよ!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥確かに君の『色香忍法』は効果抜群だな、

完全に理性を断たれた男が君の背後に起って

いるぞ‥‥」

 

【原端川内】

「‥‥‥えっ?‥‥」(クルリッ↪)

 

【へたれ赤影】

「‥‥‥‥‥‥‥」(鼻血ボタボタ‥‥)

 

【原端川内】

「‥えっ?‥‥えっ!?‥‥提督!?」

 

【謎の魔王盗賊】

「詰めが甘かったなぁ川内?君の今の姿は

へたれ君にとってはドストライクなんだよね

それを知らない君でもあるまいに‥‥」

 

【辛口の漣】

「ご主人様~~♪顔がゲスぅ~~♪」

 

【原端川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ赤影】

「‥‥‥‥‥‥」(ガン見で鼻血ボタボタ‥‥)

 

【原端川内】

「///イヤン❤提督‥そんなに見ないで‥///」

 

【メダ子くのいち】

「今更照れてるしぃ~~!!」

 

【きよし桃太郎】

「まあまあ♪二人とも嬉しそうだからOK♪」

 

【ニヒヒ江風】

「OKなもんか!!」

 

【脱い抜い不知火】

「そもそもあの状況は、世間では

『公然猥褻(こうぜんわいせつ)』

と言うのでは?」

 

【カネゴンラビ明石】

「効果バッチリですね♪『北半球』、いっその

こと商品化しちゃおうかしら?‥‥」

 

 

『北半球』とは、今、原端川内が履いている

勝負下着の事で、カネゴンラビ明石が制作した

逸品である‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「へたれ君!君にこれを進呈しよう!健闘を

祈る!」(ぽいっ→頬り投げる)

 

(パシッ→受けとる)

【へたれ赤影】

「むっ!これは!!」

 

【原端川内】

「あれは‥‥まさか!?」

 

【謎の魔王盗賊】

「そう‥‥それは例の『夜戦3点セット』

(ユンケル、マカ、赤マムシ)に追加要素として

スッポン、ニンニク、台湾人参、セミントラ、

そしてオリジナルの『媚薬』を混ぜ合わせて

一つのドリンク剤とした物だ、因みに名前はまだ

ない」

 

【原端川内】

「ちょっと待って!!そんなもの今の提督が飲ん

だら‥‥‥」

 

【へたれ赤影】

「謎提さん‥‥感謝多謝!」(サムズアップ!)

 

【原端川内】

「提督!!待って!!」

 

 

(ゴクゴクゴク~~)

原端川内の制止も虚しく、へたれ赤影は

ドリンク剤を半分ほど一気に飲み干した!

効果は直ぐに現れた、それもテキメンたった

 

 

【へたれ赤影】

「♪効いた~~!愛の目覚めぇぇぇ~~~♪」

(ゴゴゴ~~!!ズン!ズン!ズン!)

 

 

へたれ赤影は原端川内に近付くと‥‥

(ガバァ!!)原端川内を手元に抱き寄せる

 

 

【原端川内】

「ぴゃあ!‥‥提督‥‥顔が恐い‥‥」

 

 

【辛口の漣】

「恐いなら逃げれば良いのにね♪」

 

【出洲トロ子】

「彼女の方も決して嫌じゃないって事さ

身体は正直だね」

 

 

【へたれ赤影】

「川内‥‥お前が悪いんだぞ!そんなエロくて

可愛い格好して俺の理性を奪ったから‥‥」

 

【原端川内】

「///かっ!‥‥可愛!?‥‥///」

 

 

(コキュッ コキュッ コキュッ パリン!)

へたれ赤影は残りのドリンク剤を口の中に含む

と、原端川内の顔を両手でガッシリ掴んだ‥‥

そして‥‥

 

 

【原端川内】

「ひゃあ!‥‥提督!‥‥ちょっ‥‥まっ‥‥」

 

(❤ブムチュウウウウ~~~❤)

 

【原端川内】

!ムギュウウウウ~~~❤❤❤」

 

 

強烈なディープキスの一撃!‥‥

 

 

【原端川内】

‥‥うぐっ‥‥むぐっ‥‥んぐっ‥‥

‥ゴクッ‥‥ゴクッ‥‥ゴクッ‥

 

 

二人の口の中で行き場を失った夜戦ドリンク剤

は、原端川内のノドを通って原端川内の体内に

注ぎ込まれる‥‥

 

 

【原端川内】

「ぷはっ‥‥ふわぁ~❤‥‥提督‥‥しゅき♪❤‥‥

(トロ~~ン❤)

 

 

【金剛山 金四郎】

「堕ちたぁぁぁーーー!!!」

 

【早乙女 クロード之助】

「お庭番使えねぇーー!!」

 

 

【原端川内】

「‥‥‥身体が‥‥熱い❤‥‥‥提督❤‥‥

‥エッチ❤‥‥‥してぇ❤♪」

 

【へたれ赤影】

「‥‥川内‥‥愛してりゅううう!!!」

(ブチュ~~!!!)

【原端川内】

「♪❤んんんんんん~~~❤❤❤♪」

 

 

淫魔のダークサイドに取り込まれた二人は

その場で夜戦をおっぱじめた‥‥

 

 

【ニヒヒ江風】

「わああああーー!!川内さんがぁぁぁーー!!」

 

【きよし桃太郎】

「よしよし♪今日も二人はバッチリバッチリよ♪」

 

【メダ子くのいち】

「‥‥メダ子的には、きよしの将来が心配だなぁ」

 

 

【プリティーウルフ】

「お二人ともお幸せに~~♪‥‥さあてと‥‥‥

始めましょうか?提督~~~♪」(ボキボキ)

 

【謎の魔王盗賊】

「フフッ、流石は俺の嫁だな!今の状況を見て

あえて一人で挑んで来るとは‥‥」

 

【プリティーウルフ】

「見てたからこそ一人で提督と闘うんじゃない♪

それに‥‥不覚だけど、あの二人を見ていて

少しムラムラ来ちゃった‥もう一分一秒も待てな

いのよ私は!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「良かろう!かかって来るがいいカ○ロット!!」

 

【辛口の漣】

「それは違うでしょ!」(ピシッ)

 

【プリティーウルフ】

「余裕な顔していられるのも今のうちよ提督?♪

実はね、あの『夕張』が私の為に新しい装備

(艤装ではない)を作ってくれたのよ♪

艤装が使えない今の状況では、大きな武器に

なるわ!さあこれをくらいなさい!!」

 

 

プリティーウルフは、細長い金属製の箱を

取り出した、全長30cm程の横に細長いこの箱

の中に『夕張』が考案したギミックが内蔵

されているらしい‥‥

夕張がわざわざ作ったというだけで不安しか

ないのだが‥‥‥

 

 

【プリティーウルフ】

「それ!!スイッチオン!!」(ポチットナ!)

 

(‥‥パカン‥‥ウイ~~~ン‥‥)

 

スイッチを押すと、上部ハッチが開いて

中から四匹の小さなカラスのロボットが

姿を現した‥‥‥

 

 

【きよし桃太郎】

「‥‥わぁ~♪可愛い~♪✨」

 

【プリティーウルフ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

四匹のカラスロボットは何かのコーラス隊

らしく、出て来たと同時に歌い出した‥‥‥

 

 

【カラス①】

「ーやる~~~♪」

 

【カラス②】

「⤴やる~~~♪」

 

【カラス③】

「⤴⤴やる~~~♪」

 

【カラス④】

「や(犯)られるぞ!きっと‥‥なっ!」

 

 

【プリティーウルフ】

ボキ!バキ!ベキィ~~!!!

 

 

夕張作のカラスロボットと金属箱は

プリティーウルフの素手によって

へし折られ、砕かれ、粉々になった‥‥

 

 

【きよし桃太郎】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【きよし桃太郎】

「(うるうるうる‥‥‥ )」

 

【ニヒヒ江風】

「わーー!!泣いちゃったよーー!!」

 

【メダ子くのいち】

「きよし~~!泣かないで~~!」

 

 

【謎の魔王盗賊】

「足柄!!お前は子供の前で何ちゅー事を!!」

 

【プリティーウルフ】

「‥‥罪のない冗談よ」

 

【謎の魔王盗賊】

「自分で決めるな!!(全く‥‥でも好きだ!

許せよ、きよし‥‥)」

 

【プリティーウルフ】

「後でちゃんと謝るから!」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥分かった、夕張にも謝らせよう」

 

 

【貞子がサラ子】

「何はともあれ‥‥勝手にバトルが始まった

みたいですね‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「全く!どいつもこいつもワガママネー!!」

 

【脱い抜い不知火】

「‥‥それを貴女が言いますか?金剛‥‥」

 

【早乙女 クロード之助】

「しかし‥‥これはこれで興味がある対戦だな

確か、足柄と謎提は一番長いつき合いだったよな

互いに手の内を知り尽くした二人がどんな闘いを

見せるか‥‥オラワクワクしてきたゾ!」

 

【プトレ舞御酢】

「ハイそこー、慣れないフレーズは使わない!」

 

【ニヒヒ江風】

「足柄さん!頼むよ!川内さんの仇をとって

くれ~~!!」

 

【きよし桃太郎】

「仇って‥ママはとっても嬉しそうだよ?ほら」

 

 

(ジュブ❤ジュブ❤ジュブ❤)

【原端川内】

「あっあっ❤‥提督‥‥パンツの中に手が❤‥‥

‥あっ❤‥‥これっ‥‥しゅき♪❤‥‥イッ‥

‥イクッ❤‥‥」

 

 

【ニヒヒ江風】

「あんなの川内さんじゃねぇ~~~」(ビエ~ン)

 

【きよし桃太郎】

「良いじゃん別に!!パパとママはとっても

仲良しなんだからーー!!」

 

【気苦労多い瑞鳳】

「ケンカは止めなさーい!!」

 

【メダ子くのいち】

「まあまあ二人とも‥‥」

 

【飛龍伝説】

「ふむ、比較的オーソドックスなセックスよね

性教育の題材としては良いんじゃない?」

 

【気苦労多い瑞鳳】

「人前で始めちゃう人達のどこがオーソドックス

なのよ!?第一性教育って何!?」

 

【秋蜘蛛】

「気にしない気にしない♪」(スケッチ)

 

【ガイア青葉】

「青葉はあっちを!」(対決●REC)

 

【カネゴンラビ明石】

「私はこちらを!」(夜戦●REC)

 

 

デバガメ三人衆の暗躍をよそに、魔王盗賊と

プリティーウルフのさしの勝負が始まろうとして

いた!

プリティーウルフは真正面から謎の魔王盗賊に

ゆっくりと近付いて行く‥‥この二人にしか

分からない駆け引き‥‥小細工無しの真っ向勝負

なのだろう‥(夕張のギミックは何だったのか?)

 

 

【プリティーウルフ】

「(ニヤリッ!)行くわよ!提督!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「(ニヤリッ!)来い!足柄!!」(バッ!!)

 

 

謎の魔王盗賊は大きく両手を広げた!

まるで俺の胸に飛び込んでこいと言わんばかりに

‥‥‥

(コッ、コッ、コッ、)

プリティーウルフは構わず間合いを詰めていく‥

‥‥

 

 

【早乙女 クロード之助】

「謎提の奴‥‥わざと誘っているのか?‥‥足柄

はどう動く?‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥ゴクリッ‥‥」

 

 

何とも言えない緊張感が周辺のギャラリーに

漂うが、プリティーウルフも謎の魔王盗賊も

どこ吹く風のようだ‥‥

 

 

【ニヒヒ江風】

「‥‥何だあの二人!?アタシらがこんなに緊張

してるのに、顔色一つ変えやしない‥‥」

 

【貞子がサラ子】

「あの二人にしか計れない独特の間合い‥‥」

 

【メダ子くのいち】

「‥‥‥ゴクリッ‥‥‥」

 

 

プリティーウルフの足が止まった!

一跳躍で魔王盗賊に飛びかかれる距離まで

近付いた時、二人の間合いは崩壊した!

 

 

【プリティーウルフ】

「‥‥おりゃあ!!!」(ダッ!!!)

 

 

【早乙女 クロード之助】

「おお!!足柄が跳んだぞ!!」

 

【金剛山 金四郎】

「真正面から飛び掛かったデース!?」

 

 

プリティーウルフは跳躍すると、両手を大きく

広げて魔王盗賊に向かって飛び込んだ!!

どうする!?プリティーウルフ!!

 

 

【プリティーウルフ】

❤うにゃ~~ん❤提督~~♪❤

(デッデレーー♪)

 

 

【金剛山金四郎・早乙女クロード之助】

「「結局そっちかい!!?」」

 

 

プリティーウルフの姿は、惚れた男の胸に

飛び込む乙女のようであった‥‥‥だが!

 

 

【謎の魔王盗賊】

「こうして欲しいんだろ?足柄!!」(パチッ!)

 

ビリビリビリビリ~~~!!!

 

【プリティーウルフ】

❤いやぁ~~~ん♪❤❤❤

 

 

プリティーウルフにはハナから真空波を

かわすつもりは無かったらしい‥‥

 

全身を包み込む様に命中した真空波は

魔法美少女重巡コスチュームを切り裂いた!

切り裂かれたコスチュームは、風に飛ばされ

裸重巡の下から去っていった‥‥

 

 

【プリティーウルフ】(裸)

「‥‥くうっ!‥‥やるわね!」(ニコニコ~♪)

 

 

【きよし桃太郎】

「‥‥ママの時と同じ‥‥」

 

【辛口の漣】

「しかもメチャクチャ嬉しそうだしぃーー!」

 

【出洲トロ子】

「‥‥余程羨ましかったんだね‥‥」

 

 

【謎の魔王盗賊】

「フッフッフッ♪良いぞ足柄‥‥お前は最高だ!」

 

【辛口の漣】

「妙高さんの時にも同じような‥‥モガモガ!」

 

【謎の魔王盗賊(分身)】

「今はお口を閉じてようか?漣」

 

 

プリティーウルフのあられもない姿に興奮した

謎の魔王盗賊はいつの間にか、二体に分身していた

そしてコスチュームを失った後のプリティーウルフ

の姿は‥‥

 

 

【気苦労多い瑞鳳】

「あっ!‥‥あれは『黒揚羽』!?」

 

【秋蜘蛛】

「いんにゃ、あれは『極黒揚羽』だよ」

 

 

特殊効果を発揮する勝負下着『黒揚羽』‥‥

その強化版で、某重巡姉妹を始め一部の艦娘に

しか支給されていない、『究極の勝負下着』!

それが『極黒揚羽』である

 

装着した本人とその相手を高い興奮状態に移行

させる効能がある一方で(主に性的な要因から)

余りにも危険度が高い為、ある程度の耐性を

備える艦娘にしか装着が許されていない

『履くものを選ぶ究極の勝負下着』なのである

 

プリティーウルフの露になった美しい肉体と

『究極の勝負下着』の組み合わせは当然

謎の魔王盗賊を興奮させずにはいられなかった

分身が分身を呼び、魔王盗賊は三体に分身した

そのうち二体でプリティーウルフを凌辱する

らしい‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊分身二体】

「「とおおおお~~~!!!」」(ズバァァー!)

 

 

二体の魔王盗賊の股間から、大量の触手が展開

された!某モビルアーマー『ラフレシア』を彷彿

させる触手攻撃がほぼ無抵抗のプリティーウルフ

をあっという間に羽交い締めにした!

 

 

【プリティーウルフ】(拘束プレイ中)

❤うぐぅ!‥‥ぐへぇぇ~~~♪❤❤❤

 

 

触手によって宙に浮き上がったプリティーウルフ

の全身を別の触手が弄ぶ、豊かな胸部装甲は

揉みくちゃにされ絞り上げられた!

大量の愛液により既に洪水状態の局部に触手が挿入

されて内部を掻き回す、『極黒揚羽』の開口部から

触手が侵入し魔法美少女重巡を内部から犯していく!

更に大量の愛液が吹き出し、アヘ顔ウルフは最初の

絶頂に達する‥‥

 

 

【プリティーウルフ】(アヘ顔)

‥❤おほっ!❤‥‥アヘッ❤‥‥あおん♪❤‥

(ひくっ ひくっ ひくっ)

 

 

【プリティーウルフ】(心の声)

(ちくしょう‥‥なんて気持ちいい‥‥じゃなくて

なんて辱めを!‥‥このままじゃ私、エロエロ魔王

盗賊に虜獲されちゃう‥‥征服されてこの男の女に

なってしまう‥‥何とかしなきゃ‥‥なんてね❤)

 

【謎の魔王盗賊分身二体】

「「グフフ♪何ともだらし無い顔だな、もう

完全に堕ちたんじゃないか?」」

 

【プリティーウルフ】(無意味な抵抗)

「くっ!‥ふざけないで!この程度じゃ私は降参

しないわ!アンタになんか負けないんだから!!」

 

【謎の魔王盗賊分身二体】

「「グフフ♪その強気がいつまでもつかな?」」

 

 

完全に身体の自由を奪われても、正義の心(?)

で抗おう(あらがおう)とするプリティーウルフ

の姿に、謎の魔王盗賊の興奮度は更に高まった!

 

 

【謎の魔王盗賊分身二体】

「「ヘッドファイッ!!」」(カァーーン!!)

 

(シュルルル~~❤ グジュ❤ グジュ❤)

 

【プリティーウルフ】(儚い抵抗だった‥‥)

!あっ❤‥‥アアア~~♪❤❤❤

 

 

【プトレ舞御酢】

「‥‥とても楽しそうね‥‥」

 

【脱い抜い不知火】

「‥‥『公然猥褻』2号ですね‥‥」

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥言ってやるなよ、不知火‥‥」

 

 

南町奉行所スリートップの内、二人が陥落した

早乙女 クロード之助としては頭を抱えるしか

ない‥‥

 

 

【早乙女 クロード之助】

「‥なあ金剛‥‥この状況どうしたもんかな?

なんか俺、どうでも良くなって‥‥ん?‥‥

あれ!?‥‥‥金剛!?」

 

 

この時、金剛山 金四郎は既に残り一体の

魔王盗賊と対峙していた

艤装は使えないので、手持ちの武器で対抗する

手には『十手』ではなく『単分子カッター』が

握られていた‥‥

 

 

【金剛山 金四郎】✨

「謎テートク‥‥残るはワータシだけネー‥‥

南町奉行として、テートクの嫁として、金剛型

高速戦艦のプライドにかけて、ユーを止めて

みせマース!」✨

 

 

美しく舞い散る桜吹雪の花びらを背景に

改二丙の姿となった金剛山 金四郎は『可憐』と

いう言葉が相応しかった‥‥

 

一瞬おもわずみとれる早乙女 クロード之助‥‥

 

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥可憐だ‥‥金剛‥‥いやいや!そんな事

言ってる場合では!」(鼻血ボタボタ‥‥)

 

【姉が心配な瑞鶴】

「‥‥クロ兄‥言葉と身体の反応がズレてるよ」

 

【何とか正気に戻った翔鶴】

「御心配をおかけしました!これは‥最終決戦

ですか!?」

 

【早乙女 クロード之助】

「‥これは単に無謀な挑戦だ!!この状況は

どげんせんといかん!!」

 

【カレーなる比叡】

「キャーー♪❤❤お姉様素敵ぃぃ~~♪❤❤」

 

 

【白色皇帝】

「(ズ~~)お茶が美味いな‥‥」

 

【あきつ丸】

「桜吹雪が綺麗でありますな‥‥」

 

【早乙女 クロード之助】

「お茶なんか飲んでる場合か!?せめて紅茶に

しろ!!」

 

 

外野がこんな話をしてる間にも、謎の魔王盗賊

と金剛山 金四郎の戦気は高まっていった‥‥

 

 

【金剛山 金四郎】

「行きますヨー!謎テートク!!改二丙として

生まれ変わった金剛の実力!見せてあげるネー

!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「流石に可憐だな金剛、めでたく改二丙になった君

に良いものをやろう!」

 

【金剛山 金四郎】

「良いもの?‥ひょっとしてテートクとの赤ちゃん

デスカー♪!✨(清霜みたいな‥‥)❤」

 

 

【早乙女 クロード之助】

「何故そういう話になる!?」

 

【メダ子くのいち】

「結局はエロトークに戻っちゃったよ!!」

 

【きよし桃太郎】

「清霜は赤ちゃんじゃないもん!!」

 

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥それは自分達でやってくれ!渡すのは

これだ!」(サッ!)

 

【金剛山 金四郎】

「!あれは!‥‥焙烙玉!?」

 

 

藁のひもで縛られたスイカ大の大きさの球体

を謎の魔王盗賊は取り出した

そんなもの何処に隠していたのか?

 

『焙烙玉』とは、日本の戦国時代に使われた

『焙烙』と呼ばれる素焼きの土鍋を容器として

その中に火薬と鉄球を詰め込んだ、原始的な

手榴弾の一種である‥‥

 

それが本当に焙烙玉かどうかは分からない‥‥

形こそ似ているが?‥‥

 

そんな事を考えている間もなく‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「ほーれ、受け取れ金剛」(ポイッ→ブーン!)

 

 

『焙烙玉らしき物』を謎の魔王盗賊は

金剛山 金四郎に頬り投げた

その仕種は、正に頬り投げたの表現通りだったが

そこは謎の魔王盗賊、球体はかなりのスピードで

金四郎に向かって飛んできた!

 

 

【早乙女 クロード之助】

「わー!!危ない!(゚O゚)!金剛ぉぉぉーー!!」

 

 

ここに来て、へたれ赤影が原端川内を心配して

いた気持ちが早乙女 クロード之助にも痛い程

よく分かった、何しろ相手は謎の‥‥‥

 

 

【早乙女 クロード之助】

「もう見てられへん!!今行くぞ金剛ーー!!」

(ダァーー!!)

 

【姉が心配な瑞鶴】

「あっ!!クロ兄!!危ないって!!」

 

 

姉が心配な瑞鶴の制止も聞かず、早乙女

クロード之助は金四郎に向かって走り出した

嫁を救おうとする夫の鏡!

だが、これが想わぬ展開を招く事に‥‥

 

 

【金剛山 金四郎】

「ノープロブレム!!」

 

 

金剛山 金四郎は単分子カッターを居合い切り

の要領で抜き放つと‥‥

 

 

【金剛山 金四郎】

「‥ハーニング‥‥ラァーー‥‥ッブ!!」

(ズバァァ!!!)

 

 

すれ違いざまに球体を切り払った!

切り払われた球体は『焙烙玉』では無かった

それらは四散し、中身の『液体』をばらまいて

金四郎の後方に飛び去った‥‥

 

 

【カレーなる比叡】

「ヒエーー❤❤お姉様ーー!!❤❤」

 

【姉が心配な瑞鶴】

「あーー!!うるさいなぁーー!!」

 

 

【金剛山 金四郎】

「小細工は通用しないワ!謎テートク♪!

さあ!大人しく縛につくデース!」

 

【謎の魔王盗賊】

「ビンゴ!流石だ金剛!見事に命中したぞ♪」

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥‥エッ?‥‥」(クルッ↪)

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」(ピチャピチャ‥‥)

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥OH‥‥テートク‥‥」

 

 

謎の球体からぶちまけられた謎の液体は、近く

まで走り寄っていた早乙女 クロード之助を

直撃し、全身がずぶ濡れになった‥‥

 

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【プトレ舞御酢】

「‥‥何だかクロードの様子がおかしいわ!」

 

【貞子がサラ子】

「そもそもあの液体は何でしょう?」

 

 

【早乙女 クロード之助】

「(ゴゴゴゴゴ~~~~‥‥‥)」

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥テートク?‥‥大丈夫デースか?」

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥き‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥‥‥‥きっ?‥‥」

 

【早乙女 クロード之助】

「♪効いた~~!愛の目覚めぇぇぇ~~~♪」

(デッデレーー!♪)

 

【金剛山 金四郎】

「What!!!?」

 

 

この反応、夜戦ドリンク剤を服用したへたれ赤影

と非常に近い状況に‥‥‥

 

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥まさかあの液体は!?‥‥テートク!?

ひょっとして飲んでしまったデースか!?‥‥」

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥ガッツリ飲んじまった‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥OH‥‥」

 

【早乙女 クロード之助】

「何かが覚醒した様な気がする‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「テートク!!しっかりするネー!!それは

気のせいデース!!」(ガクガク!)

 

 

【脱い抜い不知火】

「この後の展開が分かりすぎるくらい分かり

ますね‥‥全く!‥‥」

 

【症状が振り返してきた翔鶴】

「提督まさか‥‥私の目の前でぇぇぇ~~!!」

(ギリギリギリ~~!!)

 

【姉が心配な瑞鶴】

「翔鶴姉!!お願い落ち着いて!!」

 

 

‥‥だが、脱い抜い不知火の予想通りの展開

には必ずしもならなかった、そして五航戦姉妹

にも意外な結果が待っていた‥‥

 

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥謎提よ!感謝多謝!」(サムズアップ!)

 

【金剛山 金四郎】

「御礼なんか言わないでくだサーイ!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「よすよす♪健闘を祈るぞ、クロード君♪」

 

【金剛山 金四郎】

「悪乗りは止めてくだサーイ!!」

 

 

【早乙女 クロード之助】

「という訳で!秘技!『クロード分身』!

ばるるるる~~ん!」(バッバッバッ!!)

 

【金剛山 金四郎】

「アイエエエーーーーー!!!ブンシン!?

ブンシンナンデェェェーーーーー!!!?」

 

 

早乙女 クロード之助は、四体に分身した!

これで寄ってたかって金四郎を愛でるのか!?

 

 

【クロード之助分身A】

「金剛‥‥お前は美しい!」(ガシッ!!)

 

【金剛山 金四郎】

「///ぴゃあ!!テッ、テートクーー!!///

マッテくだサーイ!!強くて強引でエッチな

テートクは大好きデース!!でも今は時間と

場所を弁え‥‥(もみゅん❤)アフン♪❤❤」

 

 

【脱い抜い不知火】

「指令が分身したのは予想外でしたが‥‥これで

『公然猥褻3号』の完成ですね」

 

【クロード之助分身B】

「フフ♪そして『4号』は‥‥お前だ不知火!!」

(ガシッ!)

 

【脱い抜い不知火】

!ぬいいっ!?

 

 

【クロード之助分身C】

「翔鶴‥‥もう寂しい思いはさせない‥‥」

(お殿様だっこ‥‥)

 

【天にも登る心地の翔鶴】

「あああ❤❤❤‥‥提督❤‥‥私‥‥今から

提督に犯されるんですよね❤‥‥嬉しい♪❤」

 

 

【姉が心配な瑞鶴】

「やだ!!クロ兄!!近付かないで!!これ以上

近付くと爆撃するわよ!!」

 

【クロード之助分身D】

「残念だが、艤装は使用不能だ」

 

【姉が心配な瑞鶴】

「‥‥ううう‥‥」

 

【クロード之助分身D】

「‥俺の事は‥‥嫌か?」

 

【一瞬止まる瑞鶴】

「‥‥えっ?‥‥」

 

【クロード之助分身D】

「‥‥そうか‥そうだよな‥‥こんな分身

した変態提督なんぞ‥‥」

 

【答えに詰まる瑞鶴】

「‥‥いやそんな!‥‥嫌とかじゃない‥

けど‥‥」(モジモジ‥‥)

 

【クロード之助分身D】

「良いんだ‥‥悪かったな‥‥忘れてくれ

こんな身体では‥‥俺はお前を愛する事が

出来ないだろう、金剛の事もあるしな‥‥」

 

【困ってしまった瑞鶴】

「‥‥あっ‥‥あの‥‥‥」

 

【クロード之助分身D】

「他の分身があんな状態だ、俺一人でも

謎提と決着を着けないといかんだろう‥‥

行ってくる‥‥」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【決意の瑞鶴】

「待って!クロ兄!!」(ガバッ!)

 

 

【プトレ舞御酢】

「あら♪恋に奥手の瑞鶴も意外と大胆ね♪」

 

【貞子がサラ子】

「ウフフ♪青春してますね♪」

 

 

【決意の瑞鶴】

「こんなやり方‥‥ズルイよ!クロ兄!‥‥」

 

【クロード之助分身D】

「‥‥そうだな、俺はずるい男だ‥‥」

 

【決意の瑞鶴】

「ねえ‥‥クロ兄は瑞鶴のこと‥‥どう想って

るの?‥‥」(ドキドキ‥‥)

 

 

クロード之助分身D、瑞鶴に正面に向き直り

一言‥‥

 

 

【クロード之助分身D】

‥‥‥好きだ‥

 

【墜ちた瑞鶴】

「(❤❤ズキューーーン!!❤❤)」

 

 

【プトレ舞御酢】

「完全に墜ちたわね‥‥」

 

【貞子がサラ子】

「墜ちましたね♪」

 

 

【墜ちた瑞鶴】

「‥‥クロ兄‥‥大好き!❤」(ギュッ!)

 

【クロード之助分身D】

「瑞鶴‥‥」

 

 

【辛口の漣】

「うひょ~~♪言っちゃった~~♪」

 

【ガイア青葉】

「記録映像バッチリです♪」●REC

 

【出洲トロ子】

「悪趣味だなぉ‥‥」

 

 

【墜ちた瑞鶴】

「クロ兄が金剛さんを一番好きなのは分かってるよ

でも、それでも良いの!私はクロ兄が好き!❤

翔鶴姉や他の皆と同じように愛してくれるクロ兄

が好きです!!」(ぎゅーー!!)

 

【クロード之助分身D】

「こんな俺で‥‥良いのか?」

 

【墜ちた瑞鶴】

「クロ兄じゃなきゃこんな気持ちにならないよ!」

 

 

【メダ子くのいち】

「ラブラブ見せつけられました~~」

 

【ニヒヒ江風】

「もうお腹いっぱいだよ~~」

 

【きよし桃太郎】

「二人とも良い顔してるね♪」

 

 

【墜ちた瑞鶴】

「クロ兄‥‥私を‥‥瑞鶴を女にしてください❤」

 

【クロード之助分身D】

「瑞鶴‥‥好きだ‥‥」(クイッ‥‥)

 

【墜ちた瑞鶴】

「クロ兄!‥‥‥ああ❤‥‥」(涙ツー‥‥)

 

 

【プトレ舞御酢】

「ほほう~♪これは甘くて素敵な口づけが‥‥」

 

 

(❤ブムチュウウウウ~~~!!❤)

 

【墜ちた瑞鶴】

!ムギュウウウウ~~~❤❤❤

 

 

【プトレ舞御酢】

「‥‥全て台なしだわ‥‥」

 

【貞子がサラ子】

「まあ‥‥私達らしいですね♪」

 

 

【クロード之助分身A】

「金剛!!‥金剛!!‥‥好きだ金剛!!」

(グイ!グイ!)

 

【金剛山 金四郎】

「あふっ❤‥ウフッ❤‥‥ハアッ‥‥ハアッ‥

‥‥テ‥テートク‥‥オカシイヨー!‥何だか

いつもより‥‥グイグイ過ぎマース‥‥あっ❤」

 

【金剛山 金四郎】

(おかしいネー!こんなテートクも‥嫌いじゃ

ないけど‥‥やっぱりおかしいネー‥‥これじゃ

野獣デース!‥‥いくら夜戦ドリンク剤を飲んで

しまったからって‥‥いつもはこここまで乱れる

ことは‥‥‥‥‥ん?‥‥夜戦ドリンク剤‥‥)

 

 

【謎の魔王盗賊】

「ニヤニヤ~~っと♪」

 

【辛口の漣】

「ご主人様の超ゲス顔キタ~~♪」

 

【カネゴンラビ明石】

「カメラがいくつあっても足りませんね」●REC

 

【歌劇団の神風】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

‥‥‥!!!

 

【金剛山 金四郎】

「謎テートク!!あのドリンク剤の中に何か

変な物混ぜたデースね!?」

 

【謎の魔王盗賊】

「ほほう♪きづいたかね、その通りだよ♪

クロード君が飲んだ夜戦ドリンク剤はね

へたれ君と川内が飲んだ品物に、ちょいと

追加した要素があるのだよ明智君!」

 

【辛口の漣】

「次は『謎のエロエロ黄金仮面』で決まりかな?」

 

【カネゴンラビ明石】

「もう次のシリーズの宣伝ですか?」

 

【金剛山 金四郎】

「そっ!‥それは一体?‥‥あっ❤‥」

 

【謎の魔王盗賊】

『チコの実』さ!

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥『チコの実』って‥‥」

 

【謎の魔王盗賊】

「そう、栄養満点で滋養強壮にも優れている!」

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥!『チコの実』ってアレですカーー!?

『味はともかく長靴いっぱい食べたくなる』

っていうアレですカーー!!?」

 

【謎の魔王盗賊】

「そうだ!『キツネリス』も食べてたアレだ!」

 

【金剛山 金四郎】

「一体どうやって手に入れたネーー!?」

 

【謎の魔王盗賊】

「そいつは企業秘密ってやつでね♪しかし効果は

予想以上だな、クロード君は分身の強度が

上がってパワーも興奮度も強くなってるからな

ああ、決して身体に毒ではないぞ、そこは安心

してくれ、事が済んだら分身も戻るから、それ

まで楽しんでくれたまい♪」

 

 

【クロード之助分身A】

「金剛‥‥愛してる‥‥ハアッ‥‥ハアッ」

(天も興奮しているー!!)

 

【金剛山 金四郎】

「テートク!!ワータシも愛してマスけど!

今は目を覚ましてくだサーイ!!ワータシを

ちゃんと見てくだサーイ!!」(グイッ!)

 

 

金剛山 金四郎はクロード之助(の分身の一人)

の顔を自分の顔の正面にすえた‥‥

 

 

【クロード之助分身A】

「‥‥ああ‥‥綺麗だ金剛‥‥」

 

 

間の悪い(?)事に、今の金剛山 金四郎は

改二丙、可愛いさが更に増していた‥‥

クロード之助はこれを正面アップで見てしまった

‥‥しかも『チコの実』パワーが加わって‥‥

歴戦の猛者、早乙女 クロード之助でも抗えない

金剛改二丙の可愛いさと、恐るべき『チコの実』

パワー‥‥

 

 

【クロード之助分身A】

「‥‥いただきます‥‥」(クイッ‥‥)

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥あっ❤‥‥ダメだこりゃ‥‥」

 

(❤ブムチュウウウウ~~~❤)

 

【金剛山 金四郎】

!ムギュウウウウ~~~❤❤❤

 

【カレーなる比叡】

「わあああーー!!離してぇぇーー!!

お姉様が!!お姉様がぁぁぁーーー!!」

 

【飛龍伝説】

「落ち着きなさいってば!!」(ガシッ!)

 

 

【金剛山 金四郎】

「ふはっ!‥‥ああテートク❤‥‥抱いて❤‥」

 

 

 

肝心の奉行までもが旦那諸共淫魔のダークサイド

にのまれてしまった、南町奉行所のスリートップ

は壊滅した‥‥

 

 

【プトレ舞御酢】

「元々エロ要素には勝てない娘達だったのよ‥‥

彼女達の旦那も含めてね‥‥」

 

【気苦労多い瑞鳳】

「‥‥中々辛辣ですね‥‥」

 

【白色皇帝】

「そもそもこれの何処が時代劇なんだ?」

 

【あきつ丸】

「それを言ってしまったらお終いであります」

 

【メダ子くのいち】

「後さ、謎提さんの目的がまだ謎なんだけど?

謎提だけに?」

 

【プトレ舞御酢】

「他の人達はそれなりに取り込み中だし‥‥

南町の戦力は実質私達だけか‥‥ねえサラ子

さん、あなた筆頭与力なんだから代表として

謎提さんに聞いてみてよ」

 

【貞子がサラ子】

「えっ?、サラ子が聞くんですか!?」

 

 

そう、実はサラ子が南町奉行所の筆頭与力で

あったのだ!知らなかった‥‥‥

 

 

【ニヒヒ江風】

「おい!作者!それは覚えとけよ!」

 

【貞子がサラ子】

「‥という事なので謎乃提督‥‥もとい盗賊さん」

 

【謎の魔王盗賊】

「言っちゃったよ‥‥何かなサラ子?」

 

【貞子がサラ子】

「サラ子が代表って何かおかしい気分なんですが

‥‥魔王盗賊さんの最終目的って何ですか?

黒提代官を潰し、苦しめられた艦娘達を連れ帰る

‥‥その先にあるものって何でしょう?

そのお答えによっては、サラ子達はこのまま

引き下がるという選択肢もあると思うのですが」

 

【謎の魔王盗賊】

「ほほう♪中々良い質問だよ、ワトスン君♪」

 

【プトレ舞御酢】

「ホームズの相棒?」

 

 

そうだった!謎の魔王盗賊の真の目的とは!?

 

『盗賊』と名乗ってはいるが彼等が持ち帰って

いるのは『救出した艦娘達』だけだ‥‥

見たところ謎の魔王盗賊と一味の艦娘達との

関係は良好だ、愛情(性的要素含む)があると

さえ言える、つまり彼は黒提代官には容赦は無

いが、艦娘達には救いの神とも言えるのだ

 

本当の目的がハッキリすればこの捕り物自体が

成り立たなくなるかもしれない、つまり自分達

が魔王盗賊達と戦う必要性が無くなる可能性も

あるのでは?‥‥サラ子はそう感じたのである

 

 

【謎の魔王盗賊】

「‥黒提代官は絶対許さん!!艦娘達を苦しめ

搾取する事で、己の私利私欲や自己保身に

走る輩、全てもな‥‥」

 

【貞子がサラ子】

「それで黒提代官を狩っていたんですね」

 

【謎の魔王盗賊】

「黒提代官だけじゃ無いさ、奴らに協力する

悪徳商人なんかも切り刻んできたよ」

 

【カネゴンラビ明石】

「悪徳商人‥‥わー!!ひらに~~!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥安心しろ、お前は違うから、ともかく

そういう事だ、艦娘達を連れ帰っていたのも

君の想像とあまり変わらないよ」

 

【貞子がサラ子】

「やはり真の目的は『艦娘達の救済』だった

んですね!でもそれなら何故私達に相談して

くれなかったんですか?サラ子達奉行所も

黒提代官の存在と艦娘達の現状を問題にして

いました、それを取り締まる為に内偵まで

していたのに‥‥」

 

【謎の魔王盗賊】

「君達の活動には敬意を払っているよ、しかし

それでは遅いのだよヘイスティング君!

君達奉行所は法律にがんじがらめになって

思い通りには中々行かないだろう?

法治国家そのものを否定する気はさらさら無い

が、その間にも多くの艦娘達がみすみす不幸に

なって行く‥‥‥私はそれが我慢ならない!!

たとえお尋ね者となっても見ず知らずの他人か

ら恨まれる事になってもそれは覚悟の上だよ!

たとえどんな手を使っても彼女達を全員救い出

してみせる!!ここにいる愛する娘達と共にな

!!」

 

【辛口の漣】

「時々カッコ良すぎー、こういうところがズルい

のよね、ご主人様~♪」

 

【秋蜘蛛】

「まあ、私らは提督を信じてついて行くだけだよ」

 

【歌劇団の神風】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【貞子がサラ子】

「‥あなたが艦娘を心から思いやる方だと言う事は

よく分かりました、それに関してはサラ子も純粋

に感謝します‥‥でもそれだけが目的ではないの

では?」

 

【謎の魔王盗賊】

「何故そう思う?」

 

【プトレ舞御酢】

「あれを見れば一目瞭然でしょ?」

 

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!❤

 

【原端川内】

「あっ❤あっ❤あっ❤‥てい❤‥とく❤‥‥

提督だいしゅきいぃぃ❤‥‥きも❤‥ちい❤

‥‥いっ❤いっ❤いっ‥いっイク❤‥‥♪」

 

【神通 力】

「わああ~!!川内姉さんが大変な事にー!!」

(●REC)

 

【枕営業の那珂】

「‥‥神通ちゃんも大概な娘だよね‥‥」

 

 

ギュウウウ~~~~~!!

ブチュ❤ブチュ❤ブチュ❤ブチュ❤ブチュ❤

 

【プッシーウルフ】

「おっ❤おっ❤おっ❤‥アヘアヘ❤‥‥私は

‥‥雌犬❤‥‥魔王盗賊のご主人様にぃ~❤

ズコバコ犯されりゅぅぅ~~❤‥‥エロくて

下品な‥‥エロマ○コォォォ~~❤❤❤」

 

【大滝の那智】

「///おおおおーーー!!///」

 

【淫魔に堕ちた天女 羽黒】

「足柄姉さんばっかりずるい!!」

 

 

ズン!ズン!ズン!ヌイッ!ヌイッ!ヌイッ❤

 

【脱い抜い不知火】

「‥うっ❤‥うっ❤‥あっ❤‥‥指令の❤‥‥

精子を❤‥‥くだ❤‥‥さいっ❤‥あっ❤」

 

 

ブチュ!❤ブチュ!❤ブチュ!❤ブチュ!❤

 

【快楽で浄化された翔鶴】

「‥‥あはっ♪❤‥‥あへっ❤‥‥て‥‥てい

‥とく❤‥‥愛して❤‥‥ましゅ~~♪♪❤」

 

 

ズブッ❤ ズブッ❤ ズブッ❤

 

【墜ちた瑞鶴】

「‥うっ!‥‥いっ!‥‥くうっ❤‥‥」

 

【クロード之助分身D】

「‥‥痛いか?‥」

 

【墜ちた瑞鶴】

「‥‥ううん‥‥大丈夫‥‥エヘヘ♪❤‥‥

クロ兄と‥‥繋がっちゃった❤‥‥ハアッ❤

‥ハアッ❤‥‥クロ兄‥‥大好きだよ❤‥‥」

 

 

ズドン!❤ズドン!❤ズドン!❤ズドン!❤

 

【金剛山 金四郎】

「アッ!❤アッ!❤アッ!❤アヒッ!❤‥‥

テートク❤‥‥こわれちゃうヨ❤‥‥アア!

こわれりゅう~~❤‥‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

(‥ワータシは奉行‥‥ワータシは改二丙‥‥

ワータシは主人公‥‥だからワータシが何とか

しないと‥‥でも‥‥気持ちイイイ~~❤❤)

 

 

 

【プトレ舞御酢】

「あなたが艦娘の救済だけを目的とするなら

あの夜戦ドリンク剤の存在の説明がつかないわ

幸い今ここでお楽しみの連中はお互いに愛し

合ってるからめでたい事だけど、効果が余りに

強すぎるわ、あれは何の為に存在しているの?」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥君達はあの光景を見てどう思う?」

 

【プトレ舞御酢】

「どう思うって‥‥単なる乱交でしょ?本人達

は楽しんでいるみたいだから結構だけどね」

 

【謎の魔王盗賊】

「そう!お互いが合意の上で楽しむ!これは重要

な事だ!そして私はあの光景をとても美しく

尊いものだと確信しているよ!あれこそ私の

理想郷そのものだ!」

 

【貞子がサラ子】

「理想郷‥‥ですか?」

 

【謎の魔王盗賊】

「単刀直入に言おう!私の『艦娘救済』意外の

もう一つの目的‥‥それは!

 

  お互い合意の上で形成される

    酒池肉林の桃源郷

 

これが私の理想郷なのDA!!」

 

 

【貞子がサラ子・プトレ舞御酢】

「‥‥‥‥‥はあっ!?

 

【秋蜘蛛】

「‥‥そりゃあそういう反応になるよねぇ」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥これはこれで純愛やぞ!!‥ともかく

勘違いして貰っては困るが、私は今まで

彼女達が嫌がる事を無理やり強制した事は

一度たりとも無い、常に彼女達の意志を尊重

する様にしている、そして私もあの美しい

光景と同じ営みを送っているが、それは全て

お互い同意の上での事だ、そしてそこから

産み出される愛の光景ほど美しい光景は他に

は無い‥‥‥‥というのが私の信念なのだよ

毛利君!」

 

【秋蜘蛛】

「‥‥‥最後に某探偵シリーズのフレーズを

持って来るのはそろそろ止めたら?」

 

【辛口の漣】

「ご主人様はギャグ体質だからね~、こういう

かけあいを止めるのは無理‥‥‥うぐっ!❤」

 

【秋蜘蛛】

「‥‥?‥‥」

 

 

謎の魔王盗賊は構わず話し続ける‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「確かに夜戦ドリンク剤とチコの実の効能は

大きい、だがそれはあくまで強化薬であって

洗脳や操りの効果は全く無い、あの者達の姿

は本人達の意志そのものなのだよ!つまり

元々愛の無いところにあの様な光景は生まれない

、あれは彼等彼女達が本当に愛し合っている事実

からくる当然の帰結なのだ!」

 

【貞子がサラ子】

「つまり、あれは単に皆さんの愛が本物である事

の証明でしか無いと?‥‥」

 

【謎の魔王盗賊】

「その通りだ、あれを見たまえ」

 

 

サラ子とプトレ舞御酢は指定された方向を見た‥

‥‥

 

 

【花田 少左右ェ門】

「‥うっ!‥‥ぐっ!‥‥おおおーー!!‥‥」

 

ズプッ!❤ズプッ!❤ズプッ!❤ズプッ!❤

 

【飛龍伝説】

「あっ!❤‥‥くう~❤‥‥はっ❤‥はっ❤‥

‥はっ❤‥エヘッ♪‥‥‥少将の‥‥全部‥‥

‥‥搾り取って‥‥あげる♪❤」

 

【気苦労多い瑞鳳】

「‥‥少将❤‥‥チューして❤‥‥んっ❤‥‥」

 

 

【ニヒヒ江風】

「あわわ‥‥父さんと母さんまで始めちまった‥」

 

【メダ子くのいち】

「‥それが普通の反応だよ、きよしが特殊すぎる

んだよ‥‥」

 

【きよし桃太郎】

「え?何が?」(きょとん)

 

 

パンッ!❤パンッ!❤パンッ!❤パンッ!❤

 

【伊吹 狩弩】

「ふん!ふん!‥‥赤城さん‥‥可愛いよ‥‥

食べちゃいたいくらいだ!‥‥ふん!ふん!」

 

【いっぱい食べる赤城】

「‥あっ❤‥あっ❤‥あっ❤‥カルド‥さん❤

‥今日は‥‥私を‥‥食べてぇ❤‥‥あっ❤」

 

 

ピチャピチャ❤ピチャピチャ❤~‥‥

 

【人妻祥鳳】

「‥提督‥‥いっぱい愛して❤‥‥ください❤」

 

【あがのんのん】

「‥阿賀野は‥‥子作り‥‥大好きよ♪❤」

 

【与力Nishida】

「‥‥お前達‥‥さいこうだ‥‥うっ!‥」

 

 

【あきつ丸】

「いつの間にか淫魔に取り込まれた方々が増えた

であります」

 

【貞子がサラ子】

「あの人達はなぜ?」

 

【謎の魔王盗賊】

「さっきクロード君が被った夜戦ドリンク剤が

蒸発して周囲に拡散したのだ、効果そのものに

ついては個人差があるのは確かだ、私や君達は

平気だからな、とは言えあれも美しい光景だと

は思わんかね?人々はもっと愛の感情に正直で

あるべきだ、愛の形は人それぞれではあるが

私はそんな愛の形の一つとしてあれを提唱した

い!あんな形があっても良いのではないかな?」

 

【プトレ舞御酢】

「愛の形の一つねぇ‥乱交にしか見えないけど

私は他人の恋愛にとやかく言うつもりは無いし

あなたの理想郷とやらも本人達が良いなら関係

ないわ‥‥でも限度を見極めないと危険だし

歯止めもコントロールも効かなくなるんじゃ

ない?そちらの彼女みたいに‥‥」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥うん?彼女?」

 

【歌劇団の神風】

「司令官!!あれどうなってるのよ!?」

 

【謎の魔王盗賊】

「どうした神風‥‥‥ありゃ?」

 

 

謎の魔王盗賊が歌劇団の神風の指示する方向を

見ると‥‥

 

 

バチュ!バチュ!パンッ!パンッ!パンッ!❤

 

【辛口の漣】

「‥あひっ!❤‥あへっ!❤‥‥ご主人‥‥さ

‥‥ま❤‥‥しゅごい❤!しゅごいれしゅ~

~~❤❤」

 

 

触手に全身を絡め取られた辛口の漣が、いつの間

にか勝手に分身した別の魔王盗賊に突きまくられ

ていた‥‥‥

 

 

【歌劇団の神風】

「何で仲間まで凌辱してんのよ!?この非常時に

!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥あれ?おかしいな、アイツは分身した覚え

は無いんだが‥‥とは言え本人達は喜んでるし

あれはあれで俺の理想郷に‥‥」

 

【リリーの姐御】

「おいコラ提督!!!冗談じゃないよ!!!

理想郷だか運送業だか知らないけど、先ずはこ

の状況を何とかしとくれよ!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥うん?何かあったかリリー?」

 

【残酷な天使の全裸のペール】

「リリーお姉ちゃん❤‥‥愛しているのです❤」

(ベタベタデレデレ~~❤)

 

 

リリーの姐御の足元には全裸のペールが擦り寄っ

ていた‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥おいリリー、何でペールを裸にしたんだ?」

 

【リリーの姐御】

「してないよ!!勝手に脱いじまったんだよ!!

こっちまで発情させてとーすんだよ!!」

 

【残酷な天使の全裸のペール】

「リリーお姉ちゃん❤️愛しているのです❤️」

(カクカクカク~~)

 

【リリーの姐御】

「コラー!!腰をふるんじゃないよ!!!

提督!!あれはアタシ等にもコントロール

出来ないヤバいシロモノじゃないのかい!?」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥でもお前等のそれはいつもの光景だろ?

‥‥しかしコントロール出来ないなんて事は

無いはずなんだがなー」

 

【歌劇団の神風】

「じゃあ!!あれは何!?」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥あれとは?‥‥」

 

 

ギュウウウ~~~❤❤❤

バチュ!❤バチュ!❤バチュ!❤バチュ!❤

 

【大滝の那智】

「‥おっ❤‥おっ❤‥おほっ❤‥なちちゃん❤

‥‥提督の❤‥‥エロドルに❤‥‥なっちゃった

のぉ~~❤❤‥‥」

 

【淫魔に堕ちた天女 羽黒】

「‥はあっ❤‥‥はあっ❤‥‥司令官さん❤‥‥

犯してぐたさい❤‥‥もっと‥‥もっとぉぉぉ~

~~!❤❤❤」

 

 

 

レロレロレロ~~❤❤ピチャピチャ~~❤❤

 

【出洲鶏亜】

「‥はあっ❤‥‥はあっ❤‥‥ユークスちゃん❤‥

‥‥可愛いれふぅ~~❤❤」

 

【優楠】

「‥あっ❤‥‥駄目よデストリアちゃん❤‥‥私達

女同士‥‥ダメ‥‥らめぇぇぇ~~~❤❤❤」

(レロレロレロ~~~❤❤❤)

 

【出洲鶏亜】

(シュバリエルお姉様‥‥ごめんなさい‥‥デスは

どうしてもこの欲求が‥‥抑えられないデス‥‥

今だけ‥‥今たけだからぁぁ~~~❤❤❤)

 

【秋蜘蛛】

「おほほ~~♪百合じゃ百合祭りじゃああ~~♪♪

こりゃ良いねえ♪♪‥‥ヤベッ!‥‥

涎とまんない‥‥じゅるる~~」(スケッチ)

 

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥‥何だこりゃ?」

 

 

夜戦ドリンク剤とチコの実の成分が周辺に拡散

した事で、南町奉行所はおろか『甲虫魔王一味

カッコカリ』までもが機能不全に陥ろうとして

いた、魔王盗賊本人が把握していない分身が

勝手に発生し、おまけに百合の展開まで‥‥‥

自分達が作った品物をばらまいたら自分達に

跳ね返ってきた『ブーメラン現象』という奴だ

淫魔のダークサイドはプトレ舞御酢が危惧した

通り歯止めが効かなくなっていた‥‥

 

 

【貞子がサラ子】

「‥‥謎提さん、これどうしましょう?」

 

【謎の魔王盗賊】

「どうするもこうするも‥‥夜戦ドリンク剤の

効果が切れるまで待つしかないわな‥‥」

 

【歌劇団の神風】

「そんな無責任な!!」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥いや、すまん‥‥」

 

(ガシッ!)

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥うん?‥‥」

 

 

謎の魔王盗賊はいきなり背後から肩を捕まれた

彼の背後をこうも簡単に取れる人物とは?

 

 

【二階堂 吸血鬼】

「よう♪謎提♪随分と楽しそうじゃないか?」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥ありゃ?‥吸血鬼君じゃないかね?

久しぶり~~♪」

 

【二階堂 吸血鬼】

「随分と分身が増えてるねえ~~♪」

(ジュルリ!)

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥食うのは勘弁な‥‥」

 

【木曾ちゃん】

「こりゃ‥‥一体何の乱痴気騒ぎだ?」

 

 

二階堂 吸血鬼は北町奉行所に所属する

武闘家、嫁の木曾ちゃんと共に切り込み隊長

的な役割をする、彼等がここに現れた理由と

は‥‥‥

 

 

【岬 加賀】

「『北町奉行所』よ!全員大人しくしなさい!」

 

 

そう!今度は北町奉行所が乗り込んで来たので

あった!

 

 

【中森 榛名】

「榛名!全力で参ります!!」

 

【美尻プリンツ】

「ファイヤー♪ファイヤー♪」

 

【時雨太夫】

「いや、艤装は使えないからファイヤーファイヤー

は無いよ、それにしてもこの惨状は何だい?」

 

【雷電 ジョニー】

「それは俺も思った、謎提よ、今回は少々ヤリ過ぎ

たな?」

 

【時雨太夫】

「ヤリ過ぎってどっちの事だい?一連の騒動の事?

それとも目の前の惨状の事?」

 

【雷電 ジョニー】

「どっちもだ」

 

【謎の魔王盗賊】

「誤解じゃ!!‥‥いやまあ少々問題が生じたのも

事実だが‥‥」

 

【雷電 ジョニー】

「夜戦ドリンク剤にチコの実を混ぜた事か?全く

とんでもない代物を作ってくれたな!」

 

【中森 榛名】

「そうです!!金剛お姉様ばかりあんなおもいして

ズルいです!!」

 

【雷電 ジョニー】

「榛名‥‥怒るところはそこじゃないぞ?」

 

【岬 加賀】

「皆!横道に逸れるのはそこまでよ!全員検挙!!

行動不能になった南町奉行所の面々も確保します

!!神妙にしなさい!!」

 

【美尻プリンツ】

「‥‥!?あれは!?」

 

 

ヒュルルルルルルルルルルル~~

ズドオォォォーーーン!!‥‥

 

‥‥いきなり何かが頭上から降ってきた!!

そしてそれは、謎の魔王盗賊をガードする体制で

北町奉行所の面々の前に立ちはだかった‥‥

 

‥‥シュウウウ~~~‥‥

 

【御満子妙高】

「申し訳ありませんが、ご主人様に手出しさせる

訳にはまいりません!」

 

【岬 加賀】

「‥‥私達の妨害をしようと言うの?」

 

【御満子妙高】

「さあ♪それはそちらの出方次第ですね♪」

 

 

あくまでクールな岬 加賀と、何処か楽しそうな

御満子妙高‥‥‥これは正に『龍虎相打つ』の

表現が相応しい究極の横綱対決だ!!

 

 

【メダ子くのいち】

「マジ!?あれは一番ヤバい組み合わせだよ!!」

 

【出洲トロ子】

「確かに、あの二人がガチでやり合ったら私達も

ただじゃ済まないだろうね」

 

【荒木さん鶏屋】

「マジで恐いから止めて!」

 

 

【雷電 ジョニー】

「さあて、謎提よ、こちらも始めるとするか?」

(ツインライトセイバー)

 

【謎の魔王盗賊】

「一度こっちの話を聞いては‥‥貰えないみたい

たねぇ」

 

【雷電 ジョニー】

「そういう事だ」

 

【歌劇団の神風】

「駄目よ!!こんな司令官だけど‥‥私達が護って

みせる!!」

 

【時雨太夫】

「‥‥殊勝な心がけだけど、君の相手は僕だよ!」

 

 

【あきつ丸】

「流石に北町奉行所は南町と違って緊張感がハンパ

無いでありますな」(緑茶ズズ~)

 

【白色大魔王】

「今回、余の出番は無いみたいだな」(緑茶ズズ~)

 

【プトレ舞御酢】

「貴女達は平和そうで何よりね‥‥」

 

【二階堂 吸血鬼】

「うがぁー!!俺の相手はどいつだぁーー!!」

 

【プトレ舞御酢】

「あら?吸血鬼さん、お元気そうで何よりね」

 

【二階堂 吸血鬼】

「そんな事ぁ良いんだよ!!俺の相手はどいつ

‥‥‥」

(ガシッ!)

 

【二階堂 吸血鬼】

「‥‥‥‥うん?」

 

【木曾ちゃん】

‥‥お前の相手は‥この俺だ♪❤‥‥

(‥‥ジュルリ!)

 

【二階堂 吸血鬼】

「‥‥‥なぜ?‥‥」

 

 

嗚呼嗚呼嗚呼~~~!!!

 

 

【岬 加賀】

「‥‥こちらにも淫魔の被害者が出始めたわね

時間をかけてられないから、これ以上邪魔する

なら貴女を排除します!」

 

【御満子妙高】

「ウフフ♪どうぞお手柔らかに♪」

 

【岬 加賀】

「それは出来ない相談ね」

 

【御満子妙高】

「で、しょうね♪」

 

 

睨み合う両陣営、一触即発とは正にこの状況だ!

 

 

【関西弁の天馬】

「‥‥こらマズい!こらマズいでぇーー!!」

 

【リリーの姐御】

「おい!座乗艦コンビ!!あんたらの威光と威厳

で何とかならないのかい!?」

 

 

ズボッ!❤ズボッ!❤ズボッ!❤ズボッ!❤

 

【くまパン座乗艦】

「‥おっ♪❤‥おっ♪❤‥‥テロンに❤‥‥

‥テロンに負けりゅううう~~~❤❤❤」

 

【デスラー艦】

「何か❤‥‥もう‥‥いっぱいれひゅわ~~❤」

 

 

座乗艦コンビは勝手に分身諸共淫魔に堕ちていた

 

 

【リリーの姐御】

「‥‥駄目だこりゃ‥‥」

 

【残酷な天使のペール】

「リリーお姉ちゃん‥❤愛しているのです~❤」

(カクカクカク~~~)

 

【リリーの姐御】

「まだやってんのかい!!」

 

【貞子がサラ子】

「‥‥良いんでしょうか?このままで‥‥」

 

【きよし桃太郎】

「‥こんなの‥‥こんなの良い訳ないよ!!」

(ダッ!)

 

【ニヒヒ江風】

「あっ!?きよし!!何する気だよ!?」

 

 

ろくに話し合いも出来ず、もはや衝突は避けられ

ないのか!?‥その時!一人の少女が奇跡を起こ

す!!

 

 

【きよし桃太郎】

みんな~~!!もう争いは止めて~~!!

(バァァァーーーン!!!)

 

【謎の魔王盗賊】

「うん?きよし!?」

 

【御満子妙高】

「あれは‥‥清霜ちゃん!?」

 

【岬 加賀】

「清霜!?あなた何故出て来たの!?」

(清霜の桃太郎コス!?やだ!ちょっと可愛い!)

 

【ニヒヒ江風】

「おい!きよし!!あぶねーだろ!!‥‥て言うか

釣られてアタシも出て来ちまった~~!!」

 

 

北町奉行所と甲虫魔王一味カッコカリの両陣営の

ど真ん中、岬加賀と御満子妙高の間に割って入る

様にきよし桃太郎が飛び込んで来た!

それに釣られてニヒヒ江風も一緒に飛び出して

来てしまった

 

 

【きよし桃太郎】

「みんな!演習ならともかく、こんな戦い間違って

るよ!!だって清霜、皆がとってもいい人達だっ

て事知ってるもん!!そうでしょ?加賀さん!」

 

【岬 加賀】

「清霜‥‥あなた、また一つ立派になったわね‥」

 

【きよし桃太郎】

「妙高さんもそう思うでしょ!?」

 

【御満子妙高】

「清霜ちゃん‥‥あなたに言われるとグーの音も

出ないわね‥‥」

 

【ニヒヒ江風】

「きよし‥‥こんな凄い人達に何でそんなに

平気でものが言えるんだ!?‥‥」(ガクブル)

 

【きよし桃太郎】

「皆の事を信じてるからだよ!江風ちゃん‥‥」

 

【ニヒヒ江風】

「‥‥うっ!‥‥(確かにグーの音も出ねぇ‥)」

 

 

きよし桃太郎、今度は雷電 ジョニーと向き合う

 

 

【きよし桃太郎】

「ジョニー隊長‥‥パパとママがご迷惑をおかけ

しました、それと金剛さんやクロード提督の事も

フォローしてくれてありがとうございます」

(ペコリッ)

 

【雷電 ジョニー】

「おっ?‥おう、気にするなそんな事‥‥」

 

【きよし桃太郎】

「ジョニー隊長は清霜の事も許してくれました!

だから謎提さんとも一度お話をして欲しいんで

す、お説教は清霜がしますからどうかお願い

します!!」

 

【雷電 ジョニー】

「いや‥‥俺も謎提と戦うのは不本意ではあるんだ

けどな、中々そういう訳に‥‥て、おい清霜!!」

 

 

言うが早いかきよし桃太郎、今度は謎の魔王盗賊

のところに向かう‥‥

 

 

【岬 加賀】

「ジョニー‥‥、ここは清霜に任せましょう?

北町奉行の裁定としてね♪」

 

【雷電 ジョニー】

「‥‥んまあ‥‥加賀さんが良ければ‥‥」

 

 

【メダ子くのいち】

「きよし‥‥すごーい‥‥見た見た!?あれ!

メダ子の妹だから♪!!」

 

【出洲トロ子】

「凄いのは分かったから興奮しないでいいよ」

 

 

【きよし桃太郎】

「謎提さん!神風ちゃん!そこに座って!!」

 

【謎の魔王盗賊・歌劇団の神風】

「「はっ!はい!」」(ちょこんと)

 

 

きよし桃太郎の説教が始まるらしい、たまたま

近くにいた歌劇団の神風と一緒に正座させられる

謎の魔王盗賊‥‥

 

 

【御満子妙高】

「あらやだ♪はたから見てると何だか微笑ましい

ですね♪」

 

【中森 榛名】

「ええ♪小さなお母さんにお説教されてるみたい

でちょっと素敵ですね♪」

 

 

【歌劇団の神風】

「(どうして私まで正座させられるのか、どうも

腑に落ちないけど‥‥この娘にはどうにも

歯向かえない‥‥)」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥いやー、きよし、おじさん少しやり過ぎちゃ

ったみたいで‥‥」

 

【きよし桃太郎】

「謎提さん、いつもパパとママが、清霜達全員が

お世話になってます」(ペコリ)

 

【謎の魔王盗賊】

「おっ‥‥おう‥‥」

 

【歌劇団の神風】

「‥うっ!‥‥ちょっと可愛いかも‥‥」

 

 

【御満子妙高】

「‥‥はっ!これは危険な兆候だわ!!」

 

 

【きよし桃太郎】

「でも謎提さん!こういう事は皆で話し合って

する事でしょ!?それに、あんまりキツイ

お薬は取り扱いに注意しなくちゃ‥‥だから

今回は‥‥‥」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【きよし桃太郎】

✨「めっ!」✨(チョン♪)

 

 

きよし桃太郎は、謎の魔王盗賊の鼻の頭を

人差し指で軽くタッチした、マウスのクリック

の如く‥‥当然きよし桃太郎には何の計算も

無い、だがそれは謎の魔王盗賊にとっては

余りにも強烈な一撃だった‥‥

 

 

【御満子妙高】

「清霜ちゃん!!それは今の提督には!!‥」

 

【きよし桃太郎】

「‥‥‥えっ?」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

ヒュウウウ~~~~~~‥‥‥

 

【謎の魔王盗賊】

(サラサラサラ~~~‥‥‥‥)

 

 

きよし桃太郎の、曇りの全く無い指タッチの

清純な一撃に、謎の魔王盗賊は水色の光を放っ

て浄化され、風に舞った‥‥

 

 

【歌劇団の神風】

「わぁぁぁー司令官が浄化されたぁぁー!?」

 

【御満子妙高】

「やっぱり!今の提督には清霜ちゃんの曇りの

無い爽やかな仕草は眩しすぎたのね!」

 

【メダ子くのいち】

「きよし~~、あんたは眩しすぎなんだから

手加減しなさいよ!」

 

【きよし桃太郎】

「‥‥えっ?‥‥えっ?」

 

【出洲トロ子】

「まあ仕方がないよ、指タッチだけで浄化されて

しまった将軍もどうかと思うしね‥‥」

 

 

【雷電 ジョニー】

「‥加賀さん、これは一件落着という奴なのか?」

 

【岬 加賀】

「意外過ぎる形だったけど、どうやらその様ね」

 

【時雨太夫】

「後はあの残務処理‥‥といったところかな?」

 

 

【原端川内】

「‥‥はぁ❤‥‥はぁ❤‥‥提督‥‥見て♪‥

アタシ達の‥‥清霜が‥‥やったよ❤‥‥」

 

【へたれ赤影】

「‥‥あ‥‥ああ‥‥親としては‥‥誇らしい

‥‥限りだなぁ♪‥‥」

 

【あきつ丸】

「お二人はガッツリ!役に立たなかったであり

ますな‥‥とりあえず合体を解除されては?」

 

【原端川内】

「‥やーだ♪❤‥‥もう少し♪❤」

(ギュ~~~❤❤❤)

 

 

【クロード之助分身A】

「‥ふうっ‥‥俺達は良い部下を持った‥‥‥

という事か‥‥なあ金剛?‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥ハァ❤‥‥ハァ❤‥‥テートク~❤‥」

 

 

主人公である筈の金剛山 金四郎、ほんの少し

残念、早乙女クロード之助(の分身A)に抱き

着いた‥‥

 

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥ウ~~!‥‥ワータシ主役なのに‥‥

奉行なのに‥‥あまり活躍出来なかった

デース‥‥」

 

【早乙女クロード之助】

「何言ってるんだ?‥‥金剛がいたから‥‥

俺の金剛だから‥‥こんな企画が出来たんだぞ

?‥‥金剛がリーダーだったから‥‥南町の

皆がまとまったんだ!‥そうでなければ‥‥

清霜の活躍だって無かった筈だ!‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥俺の‥‥金剛?‥‥」

 

【早乙女クロード之助】

「そうだ‥‥俺の金剛は‥‥俺の誇りだ!」

 

【金剛山 金四郎】

「///ウ~~❤テートク~❤‥‥テートクの

ラブサプライズ‥‥ヒキョウデース❤///」

(ギュ~~❤❤❤)

 

【プトレ舞御酢】

「あなた達もそろそろ起きたら?特にクロード

の分身達は元気に頑張ってるし‥‥後処理も

考えないと」

 

【金剛山 金四郎】

「エヘヘ~~♪❤もうちょっとデース♪❤」

 

 

【プッシーウルフ】

「‥あひっ❤‥‥あへっ❤‥‥やって‥‥

‥犯られて❤‥‥やったわ♪❤❤❤」

(ビクン❤ ビクン❤ ビクン❤)

 

 

戦い(?)は終わった‥‥

 

 

あの後謎の魔王盗賊は直ぐに復活した

分身も元に戻り事態は終息に向かった‥‥

筈だったが‥‥

 

 

【謎の魔王盗賊】

「やれやれ、一時はどうなるかと思ったよ~」

 

【歌劇団の神風】

「司令官‥‥ちょっと良いかしら?」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥うん?神風?どうしたそんな恐い顔して」

 

【歌劇団の神風】

「‥‥妙高さん達ばっかりずるい!」

 

【謎の魔王盗賊】

「‥‥何じゃとて?」

 

【歌劇団の神風】

「私だって!‥‥私だって!‥‥司令官の事が

だ~~いしゅきいい~~♪❤❤❤」(ガバァ!)

 

 

最後の最後で淫魔に堕ちた歌劇団の神風との

夜戦を経て、今度こそ事態は終息した

 

北町、南町の両奉行所と甲虫魔王一味カッコカリ

はお互いの目的と理想を話し合い和解を果たした

(理想の桃源郷建設については本人の同意の上で

身内だけでという事で決着した)

そして江戸と日ノ本、そして艦娘達の未来の為

共闘していく事になったのであった‥‥

 

 

【残酷な天使のペール】

「リリーお姉ちゃん❤‥‥愛しているのです❤」

 

【リリーの姐御】

「こっちは終息しないのかい!?」

 

【関西弁の天馬】

「どうやら素やったみたいやなぁ~」

 

 

【優楠】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【出洲鶏亜】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【優楠】

「‥‥‥ねえデストリアちゃん‥‥」

 

【出洲鶏亜】

「‥‥‥何デスか?ユークスちゃん‥‥」

 

【優楠】

「‥‥私達、きっと悪い夢を見てたのよ‥‥」

 

【出洲鶏亜】

「‥‥そうデス、きっとそうデスとも‥‥」

 

【優楠】

「デストリアちゃん‥これからも親友でいてね」

 

【出洲鶏亜】

「勿論デス!ユークスちゃんはずっと親友デス!」

 

【優楠】

「ありがとう‥‥///エヘヘ~~♪///」

 

【出洲鶏亜】

「ユークスちゃんはやっぱり笑顔が一番デス♪」

 

【優楠】

「でも‥‥ちょっと気持ち良かったかな‥‥」

 

【出洲鶏亜】

「‥‥デスも決して嫌じゃ無かったデス‥‥」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【優楠】

「////////////」

 

【出洲鶏亜】

「////////////」

 

【秋蜘蛛】

「うひょひょ~~♪♪こりゃたまらんわ~♪」

(涎垂らしてスケッチ)

 

【謎の魔王盗賊】

「お前!いい加減にしろ!!」

(大雪山おろし)

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

それから数日後‥‥

 

 

ここはある代官屋敷‥‥

黒提代官という輩は後から後から沸いて来る

ある意味しぶとい生き物であった‥‥

 

 

【黒提代官B】

「ほほう♪これは中々の上玉だなぁ~~♪」

 

【悪徳商人】

「流石はお代官様、お目が高い♪」

 

 

そこには一人の艦娘が虜にされていた‥‥

 

 

【虜囚の浜風】

「‥私を‥‥浜風をどうする気ですか!?」

 

【黒提代官B】

「決まっておろう?おぬしは高く売れるぞ♪」

 

【虜囚の浜風】

「くっ!殺せ!」

 

【悪徳商人】

「おやおや♪定番のクッコロネタですか?

そういう訳にはいかないんですよ~~♪

今世間では丁度、『いべんと』という催し

が大盛況でしてね♪貴女はどうやらその

『いべんと』では重要な艦娘らしいんですよ

だから今なら貴女を欲しがる大名(提督)は

山ほど居る筈なんですよね~♪」

 

【虜囚の浜風】

「うぬぬ!‥‥‥」

 

【黒提代官B】

「このまま売り飛ばすのも勿体ない♪ほれ♪

可愛い奴め♪良い乳しとるのぉ~~♪

こっちゃこい♪こっちゃこい♪」

 

【虜囚の浜風】

「くっ!来るな!!」

 

 

【悪徳商人】

「(フフフ‥‥たわいもない、所詮地球人なぞ

この程度の知能よ!元々悪どい連中をてなづけ

て黒提代官に仕立て上げ、艦娘との関係に亀裂

を生じさせる事で地球人同士を仲互いさせる

この(回りくどい)計画も我々の思い通り‥‥

500年遅れの蛮族共め!互いに潰しあうがいい

!!‥‥)」

 

 

【黒提代官B】

「うん?どうした○○屋?随分と楽しそうでは

ないか?」

 

【悪徳商人】

「いえいえ~♪お代官様に楽しんで頂く事が

手前どもには何よりの光栄でございます~♪」

 

【黒提代官B】

「おお、そうか♪‥よしよし可愛がって

しんぜよう~~♪」

 

【虜囚の浜風】

「ウウッ‥‥こんな!‥‥」

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥

その時!何処からともなく‥‥地獄の底から

沸き上がってくるような声が聴こえて来た‥‥

 

 

【?】

‥‥忘れるな!貴様が見ている光景は‥‥

‥‥貴様がこの世で最後に見る光景だ‥‥

‥‥忘れるな!貴様が聴いている声は‥‥

‥‥貴様がこの世で最後に聴く声だ‥‥‥

‥‥記憶に留めて‥‥‥地獄に行け!‥‥

 

 

【黒提代官B】

「‥‥何!?くせ者‥‥‥」

 

DOGOWWWWOOOBARIBARI!!

 

【黒提代官B】

たわばっ!!

 

 

庄子戸を粉々に破壊して飛び込んで来た

『13mm爆裂徹甲弾』は、黒提代官Bの肉体を

文字通り木っ端微塵の肉片に変えてしまった!

そして代官所の建物にまで大穴を穿ち大きく

破壊した!

 

 

【虜囚の浜風】

「!!?なっ!?」

 

【悪徳商人】

「代官が!!やられただと!?」

 

 

驚愕する二人の前に、二人の人物が現れた!

 

 

【二階堂 吸血鬼】

「思わず吹き飛ばしちまったなぁ~~!もっと

苦しめてやる筈だったんだが‥‥」

 

【木曾ちゃん】

「建物まで大穴空けてやり過ぎだ!‥ところで

お前、大丈夫か?」

 

【虜囚の浜風】

「‥あっ‥‥はい‥‥あなた達は?‥‥」

 

【木曾ちゃん】

「心配するな、味方だ、お前以外にも捕まってる

艦娘は居るか?」

 

【虜囚の浜風】

「地下の牢屋にいます!私は彼女達の実の安全と

引き換えにこの男達に命令されて‥‥」

 

【木曾ちゃん】

「そうか‥‥よく頑張ったな」(肩ポン)

 

 

【二階堂 吸血鬼】

「‥‥という事で、貴様にも吹き飛んで貰う!」

(ジャキ!)

 

 

二階堂 吸血鬼は銀色に輝く巨大な自動拳銃を

悪徳商人に向けた

 

 

【悪徳商人】

「待ってくださいよ!私はお代官様に呼び付けら

れてここに来ただけで‥‥」

 

【虜囚の浜風】

「嘘です!!この男が代官をそそのかしたんです

!!」

 

【二階堂 吸血鬼】

「‥‥だそうだ、くたばれ!」

(ジャキ!)

 

【悪徳商人】

「そんな無茶なぁ~、そそのかしたなんて誤解

ですよ~~!」

 

【木曾ちゃん】

「だったら天井裏の連中に聞いてみるが?」

 

 

木曾ちゃんが指差した天井がいきなり崩れて

後から艦娘が三人ほど落ちてきた‥‥

 

(ドシャア~~!!)

 

【きよし桃太郎】

「いたた‥‥天井が崩れちゃった‥‥」

 

【メダ子くのいち】

「もぉ~~!一カ所に集まりすぎぃ~~!」

 

【ニヒヒ江風】

「んまろー!しょーがないだろ!!よく見え

なかったんだからよ!!」

 

 

崩れた天井裏から続いてもう一人の艦娘が

綺麗に着地して来た‥‥

 

 

【原端川内】

「あんた達、もう少し考えて行動しなさいよ!

さて‥‥‥悪徳商人さん、あなたが浜風を

そこで肉片になってる黒提代官に進めたのは

こっちも確認済みなのよ、それにあなた‥‥

代官が吹き飛んだ時『お代官様』ではなく

『代官が‥‥』て言ったわよね、つまりその

代官には何の尊敬も思い入れも無いんじゃな

いの?」

 

【悪徳商人】

「いやあ、あれは言葉のあやで‥‥」

 

【木曾ちゃん】

「つまりコイツにとっては黒提代官もただの

パシリって事だな、つまりお前が黒幕か?」

 

【二階堂 吸血鬼】

「ああ、それから、俺は臭いでそいつが人間

かそうでないか分かるんだよ、唐突だが

お前、『ジュラル星人だろう?』」

 

【悪徳商人】

「そんな、私は『ただの町人』ですよ!」

 

【きよし桃太郎】

「あの『ブラックデビル』も変身前はそんな

事言ってたよね?」

 

【メダ子くのいち】

「‥いつも思うけど、何でそんな事知ってるの?

きよし‥‥」

 

【ニヒヒ江風】

「じゃあこれはどうだぃ!!海風姉さんから

借りてきた『コンパクトケース』だ!こいつの

鏡を見な!!」(パカッ!)

 

 

ニヒヒ江風がコンパクトの蓋を開けると鏡が

現れた、そしてそこに反射して映る筈の悪徳商人

の姿が‥‥‥無かった!

ジュラル星人は人間に変装は出来てもも鏡には

映らないのだ!

 

 

【悪徳商人】

「うぬう!!」

 

【二階堂 吸血鬼】

「‥‥あばよ!‥」

 

DOGOWWWWOOOーーー!!!

 

火を噴く巨大自動拳銃『カスール』、悪徳商人は

間一髪でこれを避けた、もはや普通の人間の動き

では無い

 

 

【木曾ちゃん】

「やっと正体を表したか、随分と手間をかけさせて

くれたな」

 

【悪徳商人】

「おのれ地球人どもめ!!余計な邪魔を!!」

 

 

【雷電 ジョニー】

「それはこっちの台詞だ!!『黒提代官の製造』

なんて余計な面倒を増やしやがって!!」

 

【岬 加賀】

「『北町奉行所』よ!!天人(あまんと)だろうと

悪党は容赦しません!!」

(バーーーン!!)

 

 

悪徳商人の正体がわかったところで北町奉行所の

本隊が突入してきた!

 

 

【二階堂 吸血鬼】

「俺と木曾ちゃんだけでやれたのによ!」

 

【悪徳商人→ジュラル特選隊員】

「そんな余裕でいられるのも今の内だ!総員!

迎え撃て!」

 

 

悪徳商人はジュラル星人の姿に変化した!

同時に代官所の家来や悪徳商人の奉公人が

大勢現れて、全員がジュラル星人に変わった

 

 

【岬 加賀】

「この代官所は既にジュラル星人に乗っ取られて

いたのね」

 

【ジュラル特選隊員】

フフフ、チャージマン研!覚悟しろ!!

 

【雷電 ジョニー】

そんな奴!ここにはいねぇよ!!

 

 

一転して大勢のジュラル星人に囲まれても

北町奉行所の面々には緊張の様子は無い

 

 

【雷電 ジョニー】

「こいつはお誂え向きだ♪丁度力の溜まった連中

が大勢いるんでな、相手をして貰うぜ!」

(ハンドサイン→ピッ)

 

【原端川内】

「提督、謎提さん、出番よ♪」(コンコンッ)

 

 

(バァァァーーーン!!)

原端川内が床をノックすると、床に敷かれた畳

が跳ね上がり複数の人物が床下から顔を出した

 

 

【へたれ赤影】

「ご苦労!川内!」

 

【枕営業の那珂】

「床下なんてアイドルの入る所じゃないよ~!」

 

【伊吹 狩弩】

「よっしゃー!暴れてやるぜ!!」

 

【花田 少左右ェ門】

「剣客としての意地を示さなければ!!」

(ブンブン!!)

 

【飛龍伝説】

「床下で暴れないで!!」

 

【与力Nishida】

「前回は変な方向に行ってしまったが、今回は

小生の与力としての意地を見せる時だ!!」

 

【あがのんのん】

「‥‥阿賀野は悪く無かったけどな~❤」

 

【貞子がサラ子】

「はぁ‥‥床下は流石に狭かったですね‥‥」

 

【プトレ舞御酢】

「そりゃあこれだけ居るんだもの、詰めすぎよ」

 

【歌劇団の神風】

「そう思ってるんなら一緒に床下に入る事ない

でしょ!正規空母と宇宙戦艦に入ってこられて

余計狭くなったのよ!!」

 

【謎のサタンビートル魔王盗賊】

「今行くぜい!!我が愛する艦娘達よ!!」

 

【辛口の漣】

「ご主人様、床下でもそれ(サタンビートル

の着ぐるみ)着てたんですか?

道理で狭っ苦しかった訳だ~」

 

【プリティーウルフ】

「‥そんな事より提督!何で私達が床下に

隠れなきゃならないのよ!!こんな仕事は

そこにいる半裸軽巡にやらせれば良いのに!」

 

【原端川内】

「‥‥思いっきり聞こえてるよ、足柄さん?」

 

【謎のサタンビートル魔王盗賊】

「まあそう言うな足柄、歌舞伎やコンサートで

スーパースターが床から上がってくるのがある

だろう?あの舞台装置『迫り』と同じと考えれ

ば良いんだ♪」

 

【プリティーウルフ】

「‥‥ちょっと何言ってるのか分からない‥‥」

 

【へたれ赤影】

「えっ?‥‥半裸って‥‥ぶふうーーー!!」

(鼻血ドバーーー!!)

 

【原端川内】

「どうしたのよ提督?床下でイヤらしい事でも

考えてた?」

 

【メダ子くのいち】

「そうじゃなくて!!川内!!アンタは何で

未だに『パンツ一枚』状態な訳!?」

 

【原端川内】

「‥‥えっ?‥‥動きやすかったから‥‥

あと提督も喜んでくれたみたいだし‥‥‥」

 

【メダ子くのいち】

「提督喜ばすにも限度ってモンがあるでしょ!?」

 

【きよし桃太郎】

「ママー♪思い切り良くてカッコイイよー♪」

 

【ニヒヒ江風】

「んな訳あるかぁぁーー!?」

 

【原端川内】

「あら?そう?♪♪」

 

【ニヒヒ江風】

「何故そうなる!!?」

 

【へたれ赤影】

「‥せ‥‥川内‥‥頼むから!上だけでも何か

着てくれ!‥‥」(鼻血ボタボタ‥‥)

 

【原端川内】

「提督‥‥///イヤン❤‥あんまり見ないで!//」

 

【メダ子くのいち】

「川内!!それ言いたいだけだよね!!?」

 

【木曾ちゃん】

「お庭番‥‥結局使えねぇー‥‥」

 

 

代官所の床下から大勢の艦娘とその旦那が

ゾロゾロはい出てきた、人数が多過ぎたせいで

その登場はグダグダになってしまった、それは

さながら、パーキングエリアで観光バスから

乗客がトイレ休憩の為に降りてきた‥といった

雰囲気であった‥‥目の前に敵が大勢いるのに

何の緊張感も感じられなかった‥‥

 

 

【ジュラル特選隊員】

「お前ら我々をおちょくってるのか!?」

 

【謎のサタンビートル魔王盗賊】

「お前らに緊張感をもつ必要も無いからだ!

いずれにせよやる事は同じだ!

黒提代官に慈悲は無い!それを利用する貴様等

にも慈悲は無い!艦娘の笑顔を邪魔する奴は

潰す!!」

 

【ジュラル特選隊員】

「フフン、この圧倒的な数の差でそんな大口が

いつまで叩けるな?」

 

【プリティーウルフ】

「ゴタクはいいわ!さっさと殴らせなさい!!

数が多いならその分多く殴れば済む事よ!!」

 

【雷電 ジョニー】

「それにこっちにはまだ戦力がある、それも今回

の主役だ!カマーン!」

 

 

建物の庭に目をやると‥‥‥

 

大量の御用提灯を背景にポーズを決める二人の

人影が!

 

 

【早乙女 クロード之助】

「いよいよ真打ち登場!!‥‥てか♪」

 

【金剛山 金四郎】

「『南町奉行所』ここに参上デース!!

江戸と艦娘のピースを脅かすダークエイリアン共

神妙に御縄に付きなサーイ!!抵抗するなら容赦

はしないネー!!」

 

 

タンカを見事に決める金剛山 金四郎‥‥

早乙女クロード之助はそんな金四郎を見る‥‥

 

 

【早乙女 クロード之助】

「あのグダグダ展開で出番が終わりかと思って

心配したぜ、それにしても‥‥綺麗だ金剛‥‥」

 

【金剛山 金四郎】

「サンキュー♪❤‥テートクもカッコイイヨー♪」

 

【脱い抜い不知火】

「イチャついてる場合じゃありません!敵が

来ますよ!」

 

【堕ちた瑞鶴】

「相手がタコ星人だろうと関係ないわ!!

やってやろうじゃない!!」

 

【カレーなる比叡】

「お姉様の邪魔する人は許さない!!」

 

【あの日の余韻にひたる翔鶴】

「ウフフ❤‥‥提督?❤翔鶴にはまだあの日の

余韻が❤‥‥」

 

【早乙女 クロード之助】

「‥‥なあ翔鶴、そろそろ戻ってきてくれない

かなぁ‥‥」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【ジュラル特選隊員】

「‥‥何かムカついた‥‥やってしまえ!!」

 

先程まで悪徳商人だったジュラル星人の号令で

ジュラル星人達は臨戦体制に入った!

もはや一戦は避けられない‥‥

 

 

【早乙女 クロード之助】

「それじゃ御奉行、ご指示をどうぞ♪」

 

【金剛山 金四郎】

「‥‥YES♪」

 

 

二人は同時に単分子カッターを抜き放つと

そのまま戦闘に移行した!

 

 

【金剛山 金四郎】

完全制圧!!一人も逃しまセーン!!

 

【一同】

「「「おおおおおおーーーーー!!!」」」

 

 

闘う本能を解き放たれた野獣達がジュラルの集団

に突っ込んで行く!ジュラル星人側の全滅は確定

した‥‥

 

 

S勝利‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

‥‥一夜明けて‥‥

 

今日もリンガ晴れの御江戸は、昨日よりはほんの

少しだけ平和になった‥‥かもしれない

 

南町奉行所の面々は、茶店でみたらし団子を

頬張りながら暖かい陽気を満喫していた‥‥

共闘する事になった『甲虫魔王一味カッコカリ』

も一緒だ

 

 

 

【金剛山 金四郎】

「♪テートクー♪今日もいい天気ネー♪」

(イチャイチャ❤)

 

【早乙女 クロード之助】

「お前はぶれないなぁ~~」

 

【金剛山 金四郎】

「当然デース♪金剛は何時でも何処でも改二丙に

なっても、提督の金剛ネー♪❤」

 

【脱い抜い不知火】

「指令、このみたらし団子、美味しいです」

 

【早乙女 クロード之助】

「それはいいが不知火‥‥何で俺の膝の上に座って

るんだ?」

 

【脱い抜い不知火】

「不知火に何か落ち度でも?」

 

【金剛山 金四郎】

「ぬいいいいーーー!!!」

 

 

花見の季節は過ぎてしまったが、それでも外で

みたらし団子をつまむにはいい季節だった

 

 

【原端川内】

「提督♪みたらし団子美味しいよ♪

はい♪ア~~ン❤」✨

 

【へたれ赤影】

「パクッ‥もぐもぐ‥‥まいう~~♪♪」

 

【原端川内】

「提督、ほっぺに団子のたれが着いてるよ

ホントに子供なんだから~~♪」

 

【へたれ赤影】

「‥そうか?すまん、今すぐとって‥‥」

 

【原端川内】

「待って、アタシがとってアゲル♪」(ペロッ❤)

 

【へたれ赤影】

「おっほう!?(ほっぺを舐められただと!)」

 

【原端川内】

「ニヒヒィ~~♪❤ご馳走様♪」✨

 

【へたれ赤影】

「(なに!?この屈託のない悪戯っぽい笑顔は!

夜戦ドリンク剤の影響が残ってる俺の下半身に

はダイレクトに効き過ぎる~~!!)」

 

【原端川内】

「あれぇ?提督もうビンビンじゃん♪エッチ❤」

(ツンツン)

 

【へたれ赤影】

「指でつつくのは止めてくれぇ~~!

(そういえばコイツにも飲ませてしまった

んだっけ‥‥)」

 

【原端川内】

「‥‥ここで夜戦したい?‥‥‥いいよ♪❤」

(ニヤリッ)

 

【メダ子くのいち】

いい訳ねぇだろ!!おらぁぁーー!!

(ゴイン!!ゴイン!!)

 

【へたれ赤影・原端川内】

「「ぐはあ!!!」」

 

 

【ニヒヒ江風】

「‥‥もう返す言葉もねぇよ‥‥」

 

【きよし桃太郎】

「うん♪バッチリバッチリよ♪」✨

 

【凌辱されたい狼】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥よし!」

 

 

【淫魔に堕ちた天井・羽黒】

「はい♪✨司令官さん♪あ~~ん❤」✨

 

【謎のサタンビートル魔王盗賊】

「おお♪可愛いのう羽黒、素直に楽しんじゃお」

 

【凌辱されたい狼】

「提督!!みたらし団子のたれを今すぐ顔中に

塗りたくって頂戴!!」

 

【謎のサタンビートル魔王盗賊】

「‥‥俺の顔にか?一体何の為に?」

 

【凌辱されたい狼】

「決まってるでしょ!!舐め回して取って

やるのよ!!」

 

【謎のサタンビートル魔王盗賊】

「一体何のプレイだそれは!?」

 

【凌辱されたい狼】

「負けられないのよ!!」

 

【謎のサタンビートル魔王盗賊】

「何に対してだ!?お前は妖怪『油赤子』か!?」

 

【辛口の漣】

「『油赤子』してほしい人ならここにいますよ

ご主人様?」

 

 

ふと見ると、既に顔中に団子のたれを塗り

たくった大滝の那智がいた‥‥

 

 

【大滝の那智】

「みたらし団子とは食べるのが難しい物だな

提督、済まないがたれを舐め取ってくれるか?」

 

【謎のサタンビートル魔王盗賊】

「食べるの難しくねえよ!蟻が来るぞ那智!

しかも何故舐め取る!!」

 

【御満子妙高】

「ウフフ♪❤️提督…いえ御主人様♪顔を舐める

ので不足なら、どうぞこちらを召し上がれ♪❤️」

(カッパア!)

 

【謎のサタンビートル魔王盗賊】

「公衆の面前で何やっとるかーー!!」

(でも好きだ!)

 

【凌辱されたい狼】

「姉さん!!?それは反則よ!!!」

 

【謎のサタンビートル魔王盗賊】

「反則じゃなくてもやっちゃいけません!!」

 

 

【辛口の漣】

「猥談を呼び込むのはご主人様の宿命?」

 

【秋蜘蛛】

「だからあの人の側に居るのはやめられない

ねー♪」

 

【歌劇団の神風】

「‥‥もう!しょうがないんだから❤」

 

 

【残酷な天使のペール】

「ちっ!あともう少しだったのです!」

 

【リリーの姐御】

「何が『ちっ』だい!!」

 

【優楠】

「///‥‥‥///」

 

【出洲鶏亜】

「///‥‥‥///」

 

 

初夏の陽気は人の心をリラックスさせる

ついでにとろけさせる‥‥

 

 

【あがのんのん】

「✨はい提督♪❤あ~~ん♪」✨

 

【与力Nishida】

「‥お?‥‥おう」

 

【人妻祥鳳】

「良いですね♪こんな平和も♪」

 

【花田 少左右ェ門】

「平和なのは良いが『骨徹』の出番があまり

無かった‥‥」

 

【飛龍伝説】

「何言ってるの、そんなの使わないにこした

事ないでしょ?」

 

【気苦労多い瑞鳳】

「そうです!何も無いのが一番です!」

 

【飛龍伝説】

「‥‥あんたが言うと切迫感があるわね‥‥」

 

 

と、そこに北町奉行所の奉行夫婦が現れた

両奉行夫婦はお互い昨夜の労をねぎらうと共に

これからも江戸と艦娘達の為に戦い抜こうと

誓い合うのであった‥‥

 

 

【岬 加賀】

「これからも宜しくね」

 

【金剛山 金四郎】

「こちらこそデース♪」

 

 

【雷電 ジョニー】

「お互い最高の嫁に恵まれたな」

 

【早乙女クロード之助】

「そうだな、これからも頼むよ」

 

 

【カレーなる比叡】

「お姉様♪『例の奴』やりましょうよ♪」

 

【金剛山 金四郎】

「ウフフ♪そうデースね♪」

 

 

金剛山 金四郎は立ち上がると指を鳴らす

ポーズをとる、他の者達もそれに合わせて

指鳴らしのポーズをとった

『金剛山の金さん』のエンディングを締め括る

定番のパフォーマンスである

 

 

【金剛山 金四郎】

それではみなサーン♪御指を拝借♪

 

ヨォーーーッ!

エロよい エロよい エロよいよい

(チョチョチョン チョチョチョン チョチョチョンチョン)

 

 

【金剛山 金四郎】

YES♪めでたいデース♪♪

 

 

 

 

 

 

   ーー多分つづくーー

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

特別企画、『金剛山の金さん』を最後まで

読んで頂きありがとうございます

 

先ずは今回もご協力頂いた上に扱いがおかしく

なってしまった提督の皆さんには感謝と共に

お詫び申し上げます

 

ここしばらく体調不良が続いて執筆がまともに

出来ず時間がかかってしまいました

最後の方なんかはグダグダになってしまった

かもしれません

 

とにかく『金剛改二丙』は本当に絵になるし

『チャージマン研!』の舞台なんてどうなる

のか想像も出来ません

そんな心境からこんな作品を書いてみました

 

『妙高』との夜戦シーンもガディキンさんの

作品の世界観を自分なりに取り入れてみた

つもりですがいかがだったでしょう?

少しでも楽しんで頂けたら幸いです

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

      [おまけ]

 

 

【神通 力】

「『火盗改め』です!!あなた達の映像資料を

猥褻物(わいせつぶつ)として没収します!」

 

【ガイア青葉】

「なんでぇぇぇ~~~!!?」

 

【カネゴンラビ明石】

「神通さんだって川内さんの夜戦を盗撮してた

じゃないですか!!」

 

【神通 力】

「あれは‥‥私個人の楽しみですから♪」

 

【カネゴンラビ明石】

「この妹‥‥ヤバい‥‥」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【龍の中のキング】

「ほら見て!!この顔を!!私はジオンの

総旗艦なのよ!!」

 

【町の人の声その③】

「ガバダバ‥‥バダギン‥‥ゴバガガン

ゼグバ?」

 

【神威外伝】

「『あなたは私のお母さんですか?』って

言ってますけど‥‥お母さんなんですか?」

 

【龍の中のキング】

「ちょっと待って!!何でそういう話に

なるのよーーー!!?」

 

【金髪の通行人】

「チャンチャン♪」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

      [キャスト]

 

[南町奉行所]

 

金剛山 金四郎

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

今回の主人公、南町奉行所の御奉行様

江戸の町と鎮守府の平和、クロード之助との愛

を守る為に日夜バーニングラブし続ける

改二丙仕様で可愛さがアップ!『金さん』

『金剛山の金さん』とニックネームを用意され

たが一度も呼ばれていない

分身・暴走したクロード之助を止めようとするも

抵抗虚しく夜戦に突入した

 

 

早乙女 クロード之助

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

直参旗本、剣の達人で、金剛山 金四郎の旦那

直接、奉行所の人間ではないが、雇われ軍司的な

立場で金四郎と南町奉行所をサポートする

金四郎を救おうとして、謎の魔王盗賊の策略に

はまってしまったが、その一方で夜戦ドリンク剤

+『チコの実』パワーでエロ分身を会得した

 

 

貞子がサラ子

サラトガ(六本脚鎮守府)

南町奉行所の筆頭与力、服司令官的な立場に

いつの間にかなっていて本人もビックリ!

呪いの使者『貞子』だったが、リンガの入渠施設

の浄化作用と、へたれ赤影のダジャレによって

本来の姿を取り戻した

夜戦突入で機能不全に陥った奉行の代わりに

謎の魔王盗賊と対談、あきつ丸の情報整理も駆使

して事態の和解を達成した影の救世主

 

 

凌辱されたい狼・プリティーウルフ

足柄(謎の鎮守府)

犬の代わりに、きよし桃太郎のお供として

鬼が島に鬼退治に行ったらしい‥‥

南町奉行所の最狂戦士、変身とコスチューム

チェンジにより魔法美少女重巡プリティーウルフ

に変身し、悪党達をバッタバッタと薙ぎ倒す

旦那である謎の魔王盗賊の敵側にわざわざ回る

事で、戦い挑む→返り討ち→お仕置き→凌辱→

ズッコンバッコン→淫魔墜ち、を狙っている

 

 

へたれ赤影

へたれ提督(六本脚鎮守府)

公儀御庭番(幕府の忍び)の名ばかり名誉頭領

現在南町奉行所に常駐して雑役をこなしている

原端川内の旦那で、メダ子くのいちと

きよし桃太郎の父親でもある

性格が基本へたれで、原端川内がいないと

生きていけないほど惚れ込んでいる

謎の魔王盗賊の夜戦ドリンク剤の最初の犠牲者

 

 

原端川内(ばるたんせんだい)

川内(六本脚鎮守府)

公儀御庭番の実質的エース、へたれ赤影の愛妻

であり、メダ子くのいちときよし桃太郎の母親

でもある、南町奉行所の切り込み隊長

へたれ赤影と家族を愛し、南町奉行所の一員と

して働く『妻と母は強し!』の体現者

羞恥心があまり無くパンツ一丁でも平気で行動

する(ただしパンツは脱がない)

バルタン星人コスチュームで奮戦するが

夜戦ドリンク剤の二人目の犠牲者となる

 

 

きよし桃太郎

清霜(六本脚鎮守府)

南町奉行所のマスコット的な存在、へたれ赤影

と原端川内の娘、凌辱されたい狼と白色皇帝を

連れて鬼退治に行った事もあるらしいが、結局

鬼が島にはまだ行っていない(あと一人は鳳翔)

父親と母親の人目も憚らぬ性行為を全面的に

支持している、ちょっと将来が心配な娘

清らかな笑顔で謎の魔王盗賊を浄化させる

奇跡的な活躍により事態の和解に貢献した

 

 

メダ子くのいち

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

へたれ赤影と原端川内の娘として公儀御庭番の

一員となる、某格闘ゲームの抜け忍少女の様な

コスチュームで、本人としては少し恥ずかしがっ

ている

実力とスタイルは一級だが口調がギャル調なので

妹のきよし桃太郎よりも子供に見られる事も‥‥

家族四人の中では一番の常識人

 

 

脱い抜い不知火

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

早乙女 クロード之助の嫁の一人、忍びの者だが

公儀御庭番ではなくクロード之助の直属の忍び

クロード之助と共に南町奉行所をサポートする

が、分身・暴走したクロード之助に夜戦された

 

 

ニヒヒ江風(にひひかわかぜ)

江風(連邦統合海軍省査察局)

剣客、花田少左右ェ門と飛龍伝説の娘

元気の良いちゃきちゃき娘で、原端川内に憧れ

ていて公儀御庭番の見習いになる

へたれ赤影と原端川内の性行為のたびに

きよし桃太郎と言い合いになる

 

 

プトレ舞御酢(ぷとれまいおす)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

南町奉行所の与力、頭脳明晰で冷静に物事を

判断する、流れを修正するまとめ役

彼女がいないと南町奉行所、しいてはこの

ストーリー自体がグダグダになってしまう

 

 

花田 少左右ェ門

花田少将(連邦統合海軍省査察局)

南町奉行所に住み込みで働く剣客、『骨徹』と

呼ばれる名刀を下げて戦う‥‥予定だったが‥‥

気苦労多い瑞鳳と飛龍伝説の旦那で、ニヒヒ江風

とバランサー海風、人見知り山風の三人娘の父親

 

 

気苦労多い瑞鳳

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

花田 少左右ェ門の嫁の一人、南町奉行所に共に

住み込みで働いている、人見知り山風の母親

一番の常識人で何かと気苦労が多いが、内面には

エロの欲求が渦巻いており、今回も淫魔のダーク

サイドにのまれる事に‥‥

 

 

飛龍伝説

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

花田少左右ェ門の嫁の一人、気苦労多い瑞鳳と

同様に南町奉行所に住み込みで働く拳法の達人

ニヒヒ江風の母親で、今回欠席の『蒼龍』に

代わってバランサー海風の面倒も見ている

サバサバした性格で、猥談やエロ展開にも動じ

ない

 

 

バランサー海風

海風(連邦統合海軍省査察局)

花田少左右ェ門の娘、母親の『蒼龍』は今回

欠席、穏やかな性格で常識人、話の流れや場の

雰囲気がおかしくなると自然な流れで修正して

くれるバランサー的な存在、そして豊乳である

何故か麻雀がメチャ強い

 

 

人見知り山風

山風(連邦統合海軍省査察局)

花田少左右ェ門と気苦労多い瑞鳳の娘、名が

表す通りかなりの人見知り、姉妹達のほかには

きよし桃太郎や脱い抜い不知火には打ち解けて

いる、実は素直な娘で意外な所で活躍する事も

‥‥

 

 

カレーなる比叡(かれーなるひえい)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

南町奉行所の与力の一人、金剛山 金四郎の妹

で、お姉様大好きっ娘

南町奉行である姉の為に粉骨砕身するが、料理

作りだけは御法度に‥‥

コーカサスオオカブトムシの『アレクセイちゃん

』をペットにしている

 

 

出洲トロ子(ですとろこ)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

南町奉行所の与力の一人、普段は冷静沈着に

見えるが実はその内面には熱い想いがある

情熱家、鋭い指摘とツッコミを淡々とかます

謎の魔王盗賊を『将軍』と呼び、彼を済う

為にあえて奉行所側についた

 

 

伊吹 狩弩(いぶきかるど)

カルド・アルレッド(リンガ特設連邦鎮守府)

南町奉行所の与力の一人で剣豪、剣の修行の関係

で早乙女 クロード之助の弟分、クロード之助に

進められて奉行所の与力となる、同じ奉行所与力

の、いっぱい食べる赤城とは相思相愛の仲である

彼女の食べる姿がたまらないらしい‥‥

 

 

いっぱい食べる赤城

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

南町奉行所の与力の一人で弓の達人、狙った獲物

は逃さない、同じ与力の伊吹 狩弩とは男女の仲、

凄まじい大食いで、ボーキサイトと呼ばれる金属

をそのまま食べてしまう、勿論普通の食事も食べ

まくる

 

 

白色大魔王

ガトランティス(謎の鎮守府)

きよし桃太郎のお供をして鬼が島に鬼退治に

行った経験を持つ(鬼を退治したとは言って

いない)、お猿の代わりだとは未だに本人は

気付いていない、実力は随一の筈だが何故か

性格がまるくなってしまった、おそらくは

きよし桃太郎の清らかさの影響と思われる

因みにくしゃみでツボの中から現れたりは

しない

 

 

神威外伝(かもいがいでん)

神威(六本脚鎮守府)

南町奉行所の庶務係で、補給と通訳を勤める娘

性格は穏やかで人当たりも良い常識人の一方で

民族衣装をモチーフにした装束は余りにエロ過ぎ

だが本人にはその自覚が全くない

民族言葉や外国語に堪能で、グロンギ語も理解

できるらしい

 

 

与力Nishida

R.Nishida提督(ニシダ・メガフロート鎮守府)

南町奉行所の筆頭与力、因みに筆頭与力は二人

体制である、人妻祥鳳とあがのんのんの旦那でも

あり、二人を直参にして業務をこなす事が多い

尽くすタイプと天然タイプの両嫁に翻弄される

ある意味羨ましい日々を送る‥‥

 

 

人妻祥鳳(ひとづましょうほう)

祥鳳(ニシダ・メガフロート鎮守府)

南町奉行所の与力で与力Nishidaの正妻、彼の

直参(直属の部下)として働く、艦娘の艤装が

使えないというストーリー設定に苦戦を強いられ

る、何とか健気に弓で奮闘するが淫魔のダーク

サイドは彼女達夫婦にもその魔の手を‥‥

 

 

あがのんのん

阿賀野(ニシダ・メガフロート鎮守府)

南町奉行所の与力で与力Nishidaの嫁の一人

明るく天然奔放な性格から淫魔のダークサイドの

誘惑を軽い乗りで受け入れてしまう‥‥

 

 

姉には厳しい矢作(あねにはきびしいやはぎ)

矢作(ニシダ・メガフロート鎮守府)

南町奉行所の与力で与力Nishidaの嫁の一人

自由すぎる姉のあがのんのんに対して説教の日々

何故か『モンハン』への情熱がハンパない!

 

 

めあかし饅頭釈迦(めあかしまんじゅうしゃか)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

南町奉行所の下で働く、いわゆる十手持ちの親分

唯一の江戸っ子口調でここが江戸である事を証明

してくれる唯一の人物

 

 

あきつ丸

あきつ丸(六本脚鎮守府)

南町奉行所の情熱収集兼分析担当、お財布(財務)

管理も担当しているしっかり者、本編で唯一

名前が変わらなかった人物、彼女の情報整理能力

が事態の和解に繋がった

 

 

神通 力

神通(紅輪鎮守府)

精鋭、火盗改めから応援に来た筆頭秘書与力

剣の達人として活躍する筈が、妹である

枕営業の那珂の妨害で思うような活躍が

出来ない(?)

因みに、某『燃える闘魂』に反旗を翻したり

『ターザン山○』と喧嘩状態になった人物でも

なければ、某『ミナミの帝王』でもない

 

 

天にものぼる心地の翔鶴

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

南町奉行所の与力で弓の援護射撃担当

早乙女 クロード之助の嫁の一人でもある

本人の精神状態によって何故か呼び名が変わる

クロード之助への愛情が強すぎて金四郎への嫉妬

の情念が大変なことになりかけたが、分身・暴走

したクロード之助の愛を受け、心が浄化された

 

 

墜ちた瑞鶴

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

南町奉行所の同心、姉と同様に弓の援護射撃担当

直情的な性格だが愛情も深く好感がもてる

時折精神状態が不安定になる姉を心配する一方

でクロード之助への恋慕の気持ちも大きく

分身・暴走したクロード之助の愛を受け入れ

淫魔のダークサイドに墜ちた‥‥

 

 

刑事トミザワ

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

何処からともなく現れる正体不明の男、いつも

ロクな事を言わず、ロクな目にあわない‥‥

 

 

 

[北町奉行所]

 

岬 加賀

加賀(国防軍・天憲隊)

北町奉行所の奉行、南町奉行所と並んで

江戸の町と鎮守府の平和を守る事に務める

愛も仕事も派手な金剛山 金四郎と違って

冷静沈着な行動や仕種の中に、燃えるような

情熱と激情を秘めている

雷電 ジョニーの正妻であり、彼と他の嫁達

と共に北町奉行所をもり立てていく‥‥

弓の達人で『半弓』と呼ばれる弓を同時に二本

以上撃ち出す技の持ち主

 

 

雷電 ジョニー

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

正妻である岬 加賀をはじめ、複数の艦娘を嫁に

持つ、西洋電光剣(ライトセイバー)の二刀流を

操る剣豪、北町奉行所の直接メンバーではないが

岬 加賀をサポートして北町奉行所の活動を助けて

いく、何か別の役職に就いているらしいが不明

 

 

時雨太夫

時雨(国防軍・天憲隊)

北町奉行所の与力で雷電 ジョニーの嫁の一人

冷静かつ的確な判断と高い洞察力が持ち味

その為彼女の発言は誰もが一目置く、軍司的な

ご意見番の役割も務める事が多い、それでも

『隊長』にはデレデレである

 

 

中森 榛名

榛名(国防軍・天憲隊)

北町奉行所ではエース級の実力を持つ与力で

彼女も雷電 ジョニーの嫁の一人である

最近歌手デビューをはたしたらしい‥‥

 

 

美尻プリンツ

プリンツ・オイゲン(国防軍・天憲隊)

海外から来た、北町奉行所ではまだ新米の同心

雷電 ジョニーの嫁の一人としてもまだ新人で

あり、現在奉行所のお仕事と新妻の修行中

性格は底抜けに明るい

 

 

二階堂 吸血鬼

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

嫁の木曾ちゃんと共に北町奉行所の切り込み隊長

を務める、二種類の大型二丁拳銃と様々な特殊

格闘技術を用いて黒提代官とその腰ぎんちゃく達

を食らい尽くす!

 

 

木曾ちゃん

木曾(赤土鎮守府)

北町奉行所の切り込み隊長、二階堂 吸血鬼の嫁

その高い戦闘能力から『怪物の木曾』と呼ばれて

いる、旦那の暴走を抑えたり、逆に襲っちゃった

りと‥‥

 

 

 

[甲虫魔王一味カッコカリ]

 

謎の魔王盗賊

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

『全ての黒提代官を殲滅し全ての艦娘達を救済』

する事と、自らの理想郷を建設する事を目論む

謎の男、『分身』や『真空波』『大雪山おろし』

を使いこなす

強力な夜戦ドリンク剤を完成させるが、これが

えらい展開に!きよし桃太郎の笑顔で浄化され

た後奉行所と和解し、同じ『艦娘救済』の目的

の為に共闘する事に‥‥その結果、名前を

『謎のサタンビートル魔王盗賊』に改名した

 

 

歌劇団の神風

神風(謎の鎮守府)

謎の魔王盗賊の部下、魔王盗賊に対する当たり

が強いが、それはツンデレなので問題ない

装束が和装から、某帝国歌劇団のイメージで

こんな名前を付けられた

何とか正気を保とうとしたが、最後の最後に

淫魔のダークサイドに堕ちた

 

 

辛口の漣(からくちのさざなみ)

漣(謎の鎮守府)

謎の魔王盗賊の部下、魔王盗賊を『ご主人様』

と呼んで慕うも、ツッコミが中々キツイ

勝手に分身した魔王盗賊の分身に背後から

襲われ淫魔のダークサイドにあっさり堕ちた

 

 

御満子妙高(おま○こみょうこう)

妙高(謎の鎮守府)

黒提代官に捕らえられていたところを『甲虫

魔王一味カッコカリ』に助けられた、その時

の名前は『お妙』

謎の魔王盗賊の調教によって悪堕ちし、魔王

盗賊の忠実なしもべ『御満子妙高』として

生まれ変わる、実力は折り紙付きで北町奉行の

岬 加賀とも対等に闘える

 

 

大滝の那智

那智(謎の鎮守府)

謎の魔王盗賊の直属のしもべ(嫁とも言える)

その凛とした佇まいは見る者を魅了させる

『甲虫魔王一味カッコカリ』きっての武断派

の筈だったが、いつの間にか彼専用のエロドル

(自称)に!何故か麻雀がメチャ弱い

 

 

淫魔に堕ちた天女 羽黒

羽黒(謎の鎮守府)

謎の魔王盗賊の直属のしもべで、御満子妙高や

大滝の那智、更には凌辱されたい狼とは姉妹で

他の姉妹と同じ嫁としての立場でもある

謎の魔王盗賊に身も心も捧げきっていて彼に

一方的に犯される事を常に望んでいる

同じ価値観を共有する仲間として原端川内を

誘おうとするが‥‥‥

 

 

リリーの姐御

リリー・マルレーン(謎の鎮守府)

女海賊、謎の魔王盗賊と共闘する形で参加して

いるが、状況によってはあっさり裏切る潔さ!

後輩の残酷な天使のペールから求愛され困って

いる

 

 

残酷な天使のペール

ペールギュント(六本脚鎮守府)

謎の魔王盗賊の部下、その名が示す通り、その

小さく可愛らしい見た目とは裏腹に狂犬的な

性格も併せ持つ、リリーの姐御に対する愛が

常にあふれている‥‥

 

 

関西弁の天馬

アルビオン(謎の鎮守府)

謎の魔王盗賊の部下、上記の二人とは朝からぬ

因縁があるが今は信頼に足る仲間同士である

 

 

荒木さん鶏屋(あれきさんとりや)

アレキサンドリア(謎の鎮守府)

謎の魔王盗賊の部下、危ない発言を繰り返す

ペールをたしなめる、暗い過去を背負う、ある

意味苦労人

 

 

くまパン座乗艦

デウスーラⅠ(謎の鎮守府)

謎の魔王盗賊の部下、その実力と栄光は凄い

筈なのだが何故か天然ボケキャラが板に付いて

可愛い、トレードマークのくまさんパンツは

お気に入りで何故か見せびらかす、盟友である

デス艦殿(自称脱出艇)を気にかけている

 

 

自称脱出艇・デスラー艦

デスラー艦(謎の鎮守府)

謎の魔王盗賊の部下、『艤装が使えない』という

条件から自ら唯一のアイデンティティと信じて

いる『デスラー砲』を没収され、自暴自棄から

『自称脱出艇』と名乗ってしまう、出洲トロ子に

諭され艦娘としての誇りを取り戻した

 

 

優楠(ゆうくす)

UXー01(六本脚鎮守府)

謎の魔王盗賊の部下、亜空間潜航が出来る特技を

持つとんでもない娘、他人の世話をする事が大好

きな性癖を持つ『お世話係』『小さなお艦』と

いった感じの娘でもある、夜戦ドリンク剤が拡散

したことで出洲鶏亜との『友情』が『百合』に

変貌、出洲鶏亜に犯される

 

 

出洲鶏亜(ですとりあ)

デストリア(謎の鎮守府)

イレギュラー的な艦娘として謎の魔王盗賊の部下

になった最初の娘、明るい性格で魔王盗賊に着き

従っている事も多い、ある艦娘をお姉様として

慕っている、優楠とも堅い友情で結ばれているが

夜戦ドリンク剤が拡散した事で『百合』が発動!

(発情?)優楠との夜戦に突入した

 

 

枕営業の那珂(まくらえいぎょうのなか)

那珂(謎の鎮守府)

おそらく今回一番酷い名前を付けられた娘

でも那珂ちゃんは提督にしか体はゆるさない

んだから!!

謎の魔王盗賊の部下の一人で盗賊のアイドルと

いう変な通称を持たされた、魔王盗賊を守る為に

姉の神通 力と訳の分からない勝負をする

 

 

カネゴンラビ明石

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

お金大好き怪獣『カネゴン』の着ぐるみを着て

行商や盗撮を行う訳の分からない守銭奴

裏でも様々な商売に手を付けてるらしいが全て

小銭稼ぎに近い、稼いだお金は自分の為には殆ど

使わないのでその動機には不明な部分が多い

夜戦ドリンク剤により誘発された『大乱交』を

どさくさに紛れて盗撮しまくったが、後に全ての

映像資料を火盗改めに没収された

 

 

秋蜘蛛(あきぐも)

秋雲(謎の鎮守府)

『金剛山の金さん』という今回の企画を仕掛けた

張本人、秋雲出版の代表で変なオープニングまで

作り上げた、一連の騒動は彼女にとってはネタの

宝庫だった様でガンガンスケッチを描きまくった

優楠と出洲鶏亜の二人をいじり過ぎて謎の魔王

盗賊から大雪山おろしを喰らって宙を舞った

 

 

 

[その他]

 

ガイア青葉

青葉(謎の鎮守府)

 

マッシュ天葉

天葉(国防軍・天憲隊)

 

オルテガしゃんば

しゃんば(ぼのたん呉鎮守府)

 

『あおばかわら版』を共同で運営している、別名

『青葉三連星』、南町奉行所に協力して取材も兼ねた

聞き込みに率先して協力する

 

 

龍の中のキング

キングオブドラゴン(謎の鎮守府)

今のところ一般人的扱い、『自分はジオンの総旗艦』

と訴えながら江戸の町を徘徊する

グロンギの関係者に母親と間違えられた

 

 

金髪の通行人

ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)

本当に通行人、最後のしめに出てもらいました

 

 

 

 

 

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本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の個人名及び固有名詞は架空の物です


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小話集 4―刑事トミザワ―

本作品は
親愛なる提督諸氏の皆さんの暖かい
ご協力によって成り立っています

本作品は
『艦隊これくしょん』『チャージマン研!』
の2時創作に、『機動戦士ガンダム』
『宇宙戦艦ヤマト』の世界観を加え
更に『銀魂』『黒子のバスケ』『西部警察』
『PUBG』一部に『アズレン』『ドールズ
フロントライン』の要素が入っています

今回はこれに加えて『東方Project』系の
要素も入っています
それでも良いと言ってくださる方は

ゆっくりしていってね♪


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   《ジュラルの駆逐艦洗脳計画》

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【ジュラル星人・カサマTUーX04号】

「これが我々の考案した作戦計画の骨子です」

 

 

ジュラル星人の地球侵攻部隊司令官

『ジュラル魔王』の副官格とも言える

カサマTU―X04号が上司に報告する

 

 

【ジュラル魔王】

「貴様ら!本気で言っとるのか!!」

 

 

作戦計画案を見せられたジュラル魔王は

あからさまに不機嫌になった

というよりは呆れ返っていた

しかしカサマTUは全く動じない

上官の不機嫌にいちいちビビっていた

のでは副官なぞ務まらないからだ

 

 

【カサマTU―X04号】

「現在の膠着した状況、特選隊の傍若無人な

振る舞いに対抗するには、この方法も考慮に

値すると思われますが?」

 

【ジュラル魔王】

「だからといって!我々栄光あるジュラル星人

が、なぜ『艦娘』などの力を借りねばならん

のだ!?」

 

【ジュラル星人・キSE―X07号】

「那珂ちゃんを馬鹿にするのは許せないっす!!」

 

【カサマTU―X04号】

「オメーは黙れ!キSE!話がややこしくなる!」

 

 

ジュラル星人『カサマTUーX04号』‥‥

『キSEーX07号』の先輩格であり

『加賀さんファン』を自負にする彼は

ある計画案を提案しようとしていた

 

単刀直入にいうと、艦娘の中でも『駆逐艦』と

呼ばれる娘達を何人か洗脳し、これをジュラル

側の戦力に組み込もうという計画である

 

 

【カサマTUーX04号】

「艦娘という存在が純粋に戦力として見た場合

決して侮ることが出来ないのは魔王も御存知の

筈では?」

 

【ジュラル魔王】

「そもそも地球人の力を借りる発想自体が!‥」

 

【カサマTUーX04号】

「我々ジュラルの主流派はそれだけ追い詰められて

いるという事です!ここで艦娘を我々の戦力に

取り込む事が出来れば、戦力の強化だけではなく

艦娘そのものを理解出来る絶好の機会だと本職は

考える次第です!」

 

【ジュラル魔王】

「敵を知り己を知ればなんとやら‥‥か、しかし

唐突過ぎないか?」

 

【キSEーX07号】

「だけど洗脳って具体的にどうするっすか?

言っときますけど、那珂ちゃんに危ないマネ

したらオレ黙ってないっすよ!」

 

【カサマTUーX04号】

「オメーはとりあえず那珂ちゃんから離れろ!

俺だって全ての艦娘を洗脳出来るなんて思って

ない、特にすでに地球人との間に信頼関係を

築いてる艦娘はどう足掻いても無理だ

だが、地球人との関係が希薄な生まれたての

艦娘なら?精神的に未熟度が高いと思われる

艦娘ならどうだ?俺が『駆逐艦娘』に限定して

いるのもその為だ!」

 

 

彼の信の目的がなんであれ‥‥

カサマTUーX04号はどうやら本気のようである

計画の骨子は、地球人との関係がまだ希薄な

生まれたての駆逐艦娘を洗脳してジュラルの

戦力に取り込もうというものだった

 

 

【ジュラル魔王】

「我々ジュラル星人は地球人と敵対している

その我々に洗脳が可能という根拠はあるのか?

いくら相手が未熟とはいえ‥‥だ」

 

【カサマTUーX04号】

「疑問はごもっともです、それを証明する為に

ここに四人の駆逐艦娘のサンプルデータを

用意しました」

 

 

カサマTUーX04号が用意したのは、ある四人の

駆逐艦娘のデータであった、既にこの世界に

生を受け、艦娘として活動している者達である

この四人は洗脳対象にはならないが、ある

可能性の証明として取り上げられた

 

それぞれの艦娘にはA・B・C・Dと符号が

付けられている

 

 

駆逐艦娘A: 江風

 

駆逐艦娘B: 海風

 

駆逐艦娘C: 山風

 

駆逐艦娘D: 清霜

 

 

【カサマTUーX04号】

「この四人の艦娘達にはある共通点があります

いずれも養子縁組により『養女』となっている

事、

父親は『提督』と呼ばれる指揮官であり

母親は艦種こそ違え、同じ『艦娘』である事、

艦娘にはそれぞれ独特の性格が備わっています

が、この四人は母親の性格の影響を強く受けて

いる事などです」

 

【キSEーX07号】

「母親の影響が強い‥‥母親になった艦娘の

性格が子供達の性格にも影響を与えるって事

っすか?」

 

【カサマTUーX04号】

「その通り!これが意味するところは

駆逐艦娘は外部からの影響を受けやすい!

という事は逆にいえば我々の導き方次第で

洗脳も可能という事です!

生まれたばかりの艦娘は精神的には文字通り

赤子と同じ、しかも普通の赤子とちがって

即強力な戦力になりうる訳ですからこれを

利用しない手はありません!」

 

【ジュラル魔王】

「貴様の意見は推論だ!それをどうやって証明

するのかと聞いとるんだ!!」

 

【キSEーX07号】

「‥‥普段から『気にするな!』を連呼してる

人のセリフとは思えないっすね‥‥」

 

【ジュラル魔王】

「‥‥何かいったか?」

 

【キSEーX07号】

「べ~つ~に~」

 

【カサマTUーX04号】

「その証明の為に今回この四人をサンプルとして

提示した訳です、具体的な説明についてですが

今回は特別にスペシャルゲストを招いています

四人の性格構成が母親の影響を強く受けている

証明を彼女からしてもらいましょう!」

 

【キSEーX07号】

「スペシャルゲスト?‥‥彼女?」

 

【ジュラル魔王】

「おい貴様!!我々のアジトに部外者を勝手に

入れたのか!?」

 

【射命丸 文】

「まあまあ♪そうお堅い事仰らずに♪お近付きの

記念に一枚お願いします~♪」(カシャ!)

 

【ジュラル魔王】

お前誰だぁぁーーー!!?

 

【キSEーX07号】

「いきなり写真撮られたっす!」

 

 

ジュラル星人のアジトに突然現れた謎の人物!

片手にカメラを握り、背中に烏の様な黒い羽根

が生えている以外は一見すると普通の女性に

見えた

 

 

【ジュラル魔王】

「何で地球人がここに居る!?」

 

【カサマTUーX04号】

「ご心配は無用、彼女は『幻想郷』という異世界

から来た『妖怪』です」

 

【ジュラル魔王】

「‥‥お前‥‥何言っとるんだ?‥‥」

 

【キSEーX07号】

「イセカイとかヨウカイとか‥‥話に着いていけ

ないっす!!」

 

【射命丸 文】

「紹介が遅れました♪私、幻想郷から来ました

『射命丸 文(しゃめいまるあや)』と申します

新聞記者やってまして『文々。新聞(ぶんぶん

まるしんぶん)』てのを発行しています

清く正しくがモットーのあやちゃんを宜しく

お願いします~♪」(名刺交換)

 

【キSEーX07号】

「あ‥‥こりゃどうも御丁寧に‥新聞記者って

何処かの艦娘とキャラが被るっすねー‥‥‥

そうだ!実は俺『那珂ちゃんファンクラブ』の

東海北陸支部長やってるっす!良かったら

那珂ちゃんの事も取材して欲しいっす!」

(名刺交換)

 

【射命丸 文】

「ほうほう♪それは興味深いですね~♪

是非どこかで取材を‥‥」

 

【ジュラル魔王】

ちょっと待てやぁぁぁーー!!!

 

 

全く予期しないキャラクターの乱入に

話の方向性がおかしくなっていくのを

必死で食い止めようとする魔王であった

 

 

【ジュラル魔王】

「おいカサマTU!!貴様正気か!?

こんな訳の分からん奴をアジトに入れるとは!」

 

【カサマTUーX04号】

「申し上げた筈ですよ!スペシャルゲストだと!

それでは説明がてら、魔王にはクイズに答えて

頂きます、それではよろしく」

 

【キSEーX07号】

「クイズって‥‥」

 

 

クイズは唐突に開始された‥‥

 

 

【射命丸 文】

「突然ですが!ここで閑話休題♪

『第8743回GO!GO!あやちゃんクイズ』の

お時間です♪」

 

 

【ジュラル魔王】

「おいコラ!!いい加減にしろ!!何でワシが

クイズなんか‥‥てっ‥‥あれぇぇーー!?

いつの間にかクイズ解答者席に座ってる!?」

 

【キSEーX07号】

「一体何が起こってるっすかーー!?」

 

 

いつの間に用意されたのか?

ジュラル魔王とキSEは解答者席に座っていた

 

 

【射命丸 文】

「いつもチャージマン研にボコボコにされて

悶々としているジュラル星人の皆さんの

気分を、あやちゃんの可愛い笑顔と素敵な

クイズでスッキリしてもらおうというこの

コーナー♪」

 

【ジュラル魔王】

「大きなお世話だ!!」

 

【射命丸 文】

「それでは皆さん、その小さな脳みそで

頑張って答えてもらいましょう♪第一問!」

ジャジャン!

 

【キSEーX07号】

「ちょっと待って欲しいっす!まだ心の準備

がーー!!」

 

 

【射命丸 文】

先程紹介されたABCDの駆逐艦娘四人

彼女達の発言から母親である艦娘の名前

を全員答えてください

 

ーーーーーーーーー

 

【駆逐艦娘A: 江風】

「キヒヒ~~♪シャキシャキしねえと

多聞丸に怒られるぜぇ~~♪♪

 

【駆逐艦娘B: 海風】

「そうね皆さん大物を狙っていきましょう♪

 

【駆逐艦娘C: 山風】

卵焼き‥‥食べりゅ?

 

【駆逐艦娘D: 清霜】

何?夜戦ーー!?♪

 

ーーーーーーーーー

 

 

【射命丸 文】

「それではお答えをどうぞー♪」

 

チッチッチッチッ‥‥‥

 

【キSEーX07号】

「ええ~~!制限時間ありっすかーー!?」

 

【ジュラル魔王】

「何でワシがこんな事をー!!」

 

【キSEーX07号】

「いいから早く何か答えるっす!!」

 

【ジュラル魔王】

「ええーい!こうなりゃ自棄(やけ)だ!!」

 

♪ピンポーン♪

 

【ジュラル魔王】

テレサ!!

 

 ボカァ!!!

 

【ジュラル魔王】

グエッ!!」(ドシャア!)

 

【キSEーX07号】

「!?なんか顔面に飛んできたっす!!!」

 

【射命丸 文】

「言い忘れましたが、間違った場合は顔面に

ロケットパンチが飛んできますので♪」

 

【キSEーX07号】

「そんなの聞いてないっすよ!!」

 

【射命丸 文】

「解答権は貴方に移りました、それでは

お答えをどうぞ~~♪」

 

【キSEーX07号】

「アンタも顔に似合わず強引っすねーー!!」

 

チッチッチッチッ‥‥‥

 

【キSEXー07号】

「わー!わー!‥‥何か‥‥何かヒントが

欲しいっす!!」

 

【射命丸 文】

「それじゃ特別にヒントを差し上げましょう

駆逐艦娘Aの母親の名前は『』から

始まります」

 

【キSEーX07号】

「‥‥『ひ』っすか?‥‥ひ‥‥ひ‥‥ひ‥

‥‥‥‥聖 白蓮(ひじりびゃくれん)!!」

 

 ボカァ!!!

 

【キSEーX07号】

グエッ!!」(ドシャア!)

 

 

【射命丸 文】

「‥‥パニックのあまり艦娘じゃない人の名前

を答えちゃいましたね~~、残念!

ジュラルチーム、正解ならず!

それでは皆さんまた次回~~♪」

 

 

こうしてクイズは唐突に終了した‥‥

 

 

 

【カサマTUーX04号】

「‥‥とまあこの様に証明はなされた訳ですな」

 

【ジュラル魔王】

「一体何の証明だ!!ただクイズでどつかれた

だけだろうが!!」

 

【キSEーX07号】

「チャージマン研を倒す前に俺達がボロボロに

なるっす!!」

 

【カサマTUーX04号】

「本職はただ、艦娘の洗脳が可能である事実を

証明したに過ぎません!」

 

 

フンス!と胸を張って答えるカサマTUーX04号

詫び入れる様子など微塵もない

 

 

【ジュラル魔王】

「‥‥では聞くが、具体的にどうやって洗脳する

つもりだ?ちゃんと具体案はあるんだろうな?」

 

【カサマTUXー04号】

「無論です!方法はいたってシンプルです

艦娘を指揮する為には『提督』と『鎮守府』が

必要不可欠‥‥であるならば!!」

 

【キSEーX07号】

「であるならば‥‥ってまさか!?」

 

 

【カサマTUーX04号】

「そう!!我々も『提督』となって『鎮守府』を

開設するのです!!」

 

 

あらゆる地球勢力と敵対していたジュラル星人

の中で、この様な案が出てくるなど‥‥

少なくともジュラル魔王にとっては青天の霹靂

であった

 

 

【ジュラル魔王】

「貴様‥‥脳にサナダムシでもわいたのか!?」

 

【カサマTUーX04号】

「本職はいたって正気ですが?」

 

【ジュラル魔王】

「我々ジュラル星人が地球人の真似事など!‥」

 

【カサマTUXー04号】

「我々ジュラル主流派の目的はあくまで

地球への移住を成功させる事です!

その為に地球人を屈服させ、我々ジュラルの

偉大さを知らしめる、鎮守府を開設して艦隊

戦力を作り上げる事で、戦力強化のみならず

地球人側の勢力の一部をこちら側に取り込む事

も可能になると本職は考えます

特選隊の様に地球人の殺戮と破壊が目的では

なく、ジュラル星人の移住そのものが地球と

地球人を救済する手段として認知させれば

艦娘達の協力も得られると確信しています!

こうして駆逐艦のみならず多くの艦種を揃えた

艦隊が完成すれば特選隊も恐るに足らずです!」

 

【ジュラル魔王】

「ぬぐぐぐ~~~‥‥」

 

 

一見すると、遠大にして壮大に聞こえる

カサマTUーX04号の『鎮守府開設計画』‥‥

だが、その本心(魂胆)を見抜いた者が‥‥

 

 

【キSEーX07号】

「魔王!騙されちゃ駄目っすよ!先輩の魂胆

は分かってるっす!自分が『提督』になって

いつか鎮守府に『加賀さん』を呼び寄せて

あわよくば加賀さんとケッコンカッコカリ

するのが目的なんすよきっと!!」

 

【カサマTUーX04号】

「なっ!‥‥何を言うかキSE!!

俺は加賀さんをそんなふしだらな対象として

見てはいない!!」

 

【キSEーX07号】

「じゃあ加賀さんとケッコンカッコカリ

したいとは思わないんすね?」

 

【カサマTUーX04号】

ケッコンしたい!!‥‥あっ」

 

【ジュラル魔王】

貴様という奴はぁぁーー!!!

 

【カサマTUー04号X】

「わぁーー!!ブレイクブレイク!!」

 

 

ワーギャー!!ドタバタドタバタ!!

 

 

こうして『ジュラルの駆逐艦洗脳計画』は

呆気なく消滅した‥‥

 

 

【キSEーX07号】

「‥‥洗脳なんて馬鹿げてるっす!人は

自分の意思で行動するべきっす!

そして俺はこれからも那珂ちゃんを応援

し続けるっす!♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【那珂】

「へっくちゅん!」

 

【足柄】

「あら?アンタ風邪でもひいたの?」

 

【那珂】

「う~ん、誰かが那珂ちゃんの美貌を噂してる

みたい♪きゃはっ♪」✨✨

 

【足柄】

「あ~、はいはい」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【加賀】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「うん?加賀さん、どうかしたのか?」

 

【加賀】

「何だか‥‥誰かに求愛されたような気がして」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「何処のどいつだそれは!たたっ斬る!!」

 

【加賀】

「落ち着いてジョニー、そんな気がしただけ

私は貴方一筋よ♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「(ふにゃあ~~‥‥‥)」

 

【夕立】

「あっ、隊長がとろけたっぽい」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

もはや地球の文化に毒されつつある

ジュラル星人の明日はどっちだ‥‥

 

 

【射命丸 文】

「興味深い世界ですねぇ~♪もう少しかかわって

みますかねぇ~~♪」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     《刑事 トミザワ》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「‥‥ここが目的地の社員寮か、このタイミング

でこんな仕事が舞い込んでくるとはなぁ」

 

【川内】

「たまには良いんじゃない?アタシは楽しいよ♪

提督と二人で仕事が出来るし♪何だか鎮守府を立

ち上げたばかりのあの頃を思い出しちゃった♪」

 

 

 

かつて六本脚鎮守府が、まだ『よろず屋鎮守府』

と名乗っていた頃‥‥

 

その任務‥‥というより依頼は多伎にわたって

いた

当初の主な任務は、沿岸部で操業する漁船の

安全確保の為、30年戦争時代に沿岸部に

バラまかれた『キャプター機雷』の除去だった

その後、漁船団そのものの護衛や民間運搬船

の護衛、陸上コンボイの護衛などの実戦的な任務

から、引っ越しの手伝い、会場設営の補佐、

浮気調査、迷子のペット捜索等々、民衆に直結

した雑用もこなす様になった

 

現在でこそ任務の中心は輸送護衛が主になって

いるが、それでも依頼があれば大抵の事は

引き受ける方針に変わりはなかった

因みに一番最初の任務は『万引きGメン』だった

まだ二人が逃亡生活を送っていた頃だ‥‥

 

 

 

【へたれ提督】

「本当に川内と二人きりなら俺も最高に楽しいさ

でもなあ、コイツと三人だろう?」

 

【川内】

「‥‥よく考えてみたら、この三人って一番初め

に揃った組み合わせだよね‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「ボス!この俺がいれば百人力ってもんですぜ!

ベンチの下か!?公衆トイレか!?」

 

【へたれ提督】

「爆弾探してるんじゃねーよ!!」

 

 

へたれ提督と川内が逃亡生活を送っていた頃

不動産屋で働いていたトミー・ザワと偶然

出会った、この時はまさか同じ鎮守府の仲間

(家族)になろうとは思いもしなかったが‥

‥‥

 

今三人が立っているのはある企業の社員寮の

玄関である、最近この付近で下着泥棒が連続

して出没しているというので、この企業から

治安上の理由で見回り(あわよくば犯人を

捕まえる)を依頼されたのであった

 

因みにアンドロメダや衣笠達は遠征やら

他の任務やらで動員できず、都合がついた

のはこの三人だけであった

 

つまりこの三人だけが暇だったのである

 

 

【川内】

「ここは女子寮だからね、会社も心配なんで

しょ?二人とも行動には注意してね」

 

【へたれ提督】

「川内が居てくれて助かったよ、男共だけじゃ

絶対怪しまれるからなぁ」

 

【トミー・ザワ】

「問題はない、このコートを着れば俺は刑事だ!」

(バサッ!)

 

 

トミー・ザワは茶色のコートを着込んだ事で

『刑事トミザワ』にチェンジした‥‥気になった

 

 

【刑事トミザワ】

「爆弾は何処だ?ベンチの下か!公衆トイレか!」

 

【へたれ提督】

「‥‥お前、バカだろ?」

 

【川内】

「先が思いやられるなぁ~」

 

 

三人は社員寮(女子寮)の見回りをはじめた

だが当然見回りだけで済む筈もなかった‥‥

 

 

【刑事トミザワ】

「俺は既に犯人のプロファイリングを完了して

いる、奴の考えはお見通しだ!爆弾は何処だ?

ベンチの下か!公衆トイレか!」

 

【へたれ提督】

「お前なぁ、ここに何しに来たのか分かってる

のか?俺達は下着泥棒の被害を未然に防ぐ為に

見回りしてるの!爆弾なんか探してないの!」

 

【川内】

「提督あれ見て、いくら女子寮の中だからって

こんな洗濯物の干し方は無用心だよね~」

 

 

社員寮の窓には洗濯物、特に下着の類いが

これでもかという位に大量に干されていた

今が夜だという事を考えるともう少し注意

が必要ではないか‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥確かに、もうちょっと防犯意識が

欲しいところだな、これじゃ盗んでくれと

言ってるようなもんだ」

 

【川内】

「アタシが下着泥棒だったらこんなの一瞬で

気付かれずに全部盗めちゃうよ、しかも今は

夜だからね‥‥」

 

【刑事トミザワ】

「そうか!お前が犯人か!爆弾は何処だ?

ベンチの下か!公衆トイレか!」

 

【川内】

「‥‥いい加減にしてくれないかなぁ‥‥」

 

 

三人は社員寮の建物の外側を周りながら

見回りを続ける、何か怪しい痕跡も見落とさ

ない様に注意しながら‥‥

 

三人はある部屋の窓の前で立ち止まる

思わず洗濯物に目がいってしまった一同‥‥

 

 

【へたれ提督】

「随分派手な下着だなぁ、他人の趣味に口出し

する気はないけど色がカラフル過ぎないか?」

 

【川内】

「この色の趣味は提督の趣味ともともアタシの

趣味とも合わないよね~」

 

【刑事トミザワ】

「これが爆弾か‥‥解除方法はどうする?」

 

【へたれ提督】

「‥‥お前、酔っ払ってるのか?」

 

 

(ガラガラ~~)

 

この時部屋の窓が開いて、中から住人である

女性が顔を出した‥‥

 

 

【女性住人】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督・川内】

「「‥‥あっ‥‥」」

 

 

先程まで下着の趣味をけちょんけちょんに

けなしてた相手(張本人)が現れたのだ!

思わず目が合ってしまって二人は、微妙に

バツが悪くなってしまった‥‥‥

いや!そんな事より変な誤解を持たれては

かなわない!

 

 

【女性住人】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「あっ‥‥あの~‥アタシ達怪しい者じゃない

から!」

 

【へたれ提督】

「そうそう!俺達頼まれてここの見回りをしてる

だけだから!おい!エセ刑事!お前からも何か

言って‥‥‥」

 

 

そこでへたれ提督は絶句する‥‥

 

 

【刑事トミザワ】

「シャキーーーン!!」(某ライダーのポーズ)

 

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【女性住人】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

三人が見た刑事トミザワの格好は最悪の

一言に尽きた‥‥干されていた洗濯物

から一部の下着類を外して顔に被って

いたのだ!

緑のブラジャーで両目を覆い

赤のフルバックパンツを頭から被り

更にその上から白のTバックを被って‥‥

そして一言‥‥‥

 

 

【刑事トミザワ】

仮面ライダー!V3ィィィーー!!

 

【女性住人】

キャアアアーー!!変態ーー!!

 

【へたれ提督・川内】

「「わああああああーーー!!!」」

 

 

最悪だった!このままではこちらが

下着泥棒の汚名を着せられてしまう!

この状況では間違いなく疑われるだろう

だが、事態はこれだけで終わらなかった!

突然、ゴツい格好の男達が乱入してきた

のだ!

 

(ズドドドドーーー!!)

 

 

【陸高憲隊員:本多 幸雄(ほんださちおす)】

「『陸軍高機動憲兵隊』だ!神妙にしろ!!」

 

【へたれ提督】

「何で陸軍の憲兵隊がこんなところに!?」

 

【本多 幸雄】

「最近この辺りで下着泥棒の発生が多発してる

から張り込みをしていたんだ!」

 

【川内】

「憲兵がそんな事までするの!?」

 

【本多 幸雄】

「警察機構が機能していない昨今だから

治安維持の活動も我々の仕事になってるんだ」

 

【川内】

「そうなんだ‥‥ご苦労様です‥‥」

 

【女性住人】

「こいつら下着泥棒よーー!!」

 

【川内】

「いや!違うってば!!誤解だってばー!!」

 

【へたれ提督】

「俺達は少なくとも泥棒じゃない!!変態は

あそこにいるけど!!」

 

【刑事トミザワ】

「現れたな!!デストロン!!」(シャキーン)

 

【本多 幸雄】

「‥‥コイツは逮捕よりも病院送りだな‥‥

ところで‥‥君は『艦娘』か?」

 

【川内】

「そうです!そしてこの人がアタシの提督です!」

(ガシッ!)

 

【へたれ提督】

「はい!私が提督ちゃんです!」

 

【本多 幸雄】

「ふむ、見たところ君達に悪意はない様だが

状況が状況だ、このまま帰す訳にもいかんな」

 

 

【川内】

「提督‥‥どうしよう、アタシ達囲まれてる

みたいだし‥‥強行突破する?」

 

【へたれ提督】

「‥‥いや待て、あの憲兵隊員、話が分かる

男みたいだ、ここは正直に事情を説明した

方が‥‥」

 

【刑事トミザワ】

「ボス!ここは俺に任せてくれ!俺は刑事と

してこんな修羅場は何度も潜って来たんだ!

今回も上手く収めてみせる!」

 

【へたれ提督】

「やかましい!!誰のせいでこんな事になった

と思ってる!?これ以上お前が出しゃばったら

もっと状況が悪くなるわい!!」

 

【川内】

「そもそもアンタ刑事じゃないでしょ!‥‥て

何処行くの!?人の話を聞きなさいよ!!」

 

 

(ツカツカツカ‥‥)

 

川内の制止も聴かず、刑事トミザワこと

トミー・ザワは一人で憲兵隊の集団に向かって

ゆっくり歩いて近付いて行く‥‥

 

 

【へたれ提督】

「あいつ‥‥どうするつもりだ?‥‥」

 

 

【本多 幸雄】

「この男‥‥何を考えている?‥‥」

 

 

顔色一つ変えずトミー・ザワは憲兵隊の前まで

近付いて行った、そして憲兵隊の目の前で

180度振り向くとへたれ提督達を指差して一言

‥‥

 

 

【刑事トミザワ】

憲兵さん、犯人はこいつらです

(ビシッ!)

 

【へたれ提督・川内】

「「裏切ったあああああーーー!!!」」

 

【へたれ提督】

あの野郎!!裏切りやがったぞ!!

 

【川内】

何て奴なの!!この人でなし!!

 

 

ギャグなのか?本気なのか?とにかく直前に

なって自分一人だけ逃げようとしたドン引き刑事

であったが‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「頭から下着被っといて言い逃れ出来ると

思っていたのか?ドアホ!!」(ボカッ!)

 

 

エセ刑事トミザワこと、トミー・ザワは

憲兵隊員にどつき倒されて拘束された‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥悪は滅びたな‥‥」

 

【川内】

「‥‥そうね‥‥」

 

【青葉】

「逮捕現場とは、中々のスクープですねぇ♪」

(カシャ!カシャ!)

 

【川内】

「あれ?青葉さんが何でここに?」

 

【青葉】

「とうも~♪事件の匂いある所、青葉は何処でも

参上しますよ♪おまけに最近変な新聞記者が

現れたみたいですから、今のキャラの座を守る

為にはうかうかしていられないですからね~♪」

 

【へたれ提督】

「言っとくけど、俺達犯人じゃないからな!!」

 

 

【本多 幸雄】

「どうやら一度じっくり調べる必要があるな‥‥

全員検挙!!」

 

(ドタドタドターー!!)

 

陸軍高機動憲兵隊は一斉に動き出した!

 

 

【へたれ提督】

「わあああー!!だから誤解だっては!!」

 

【川内】

「提督に手出しはさせないよ!!」

(ジャキッ!→スタントンファー)

 

【へたれ提督】

「川内ちゃん?ここはもう少し穏便に‥‥」

 

【青葉】

「青葉は無関係ですぅ~~!!」

 

【刑事トミザワ】

「爆弾は何処だ?ベンチの下か!

公衆トイレか!」

 

【へたれ提督】

「お前ーー!!とことんアホだろ!?」

 

 

ワー!ワー!ワー!‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ここは大阪‥‥

実家で療養中のクロード提督の下に

『青葉新聞』が届いていた‥‥

 

今回の『青葉新聞』には社員寮での大立ち回り

とドタバタ騒ぎが掲載された、それと合わせて

後日、下着泥棒の真犯人がある憲兵によって

逮捕された事も載っていた、これによって

へたれ提督達の潔白も証明された訳だが‥‥

 

 

【クロード提督】

「あの男(トミー・ザワ)が家の鎮守府に

いなくて本当によかったな‥‥」

 

【金剛】

「全くデース!」

 

【瑞鶴】

「金剛さん、リンガからわざわざ見舞いに来た

のは良いけど、夜戦は無しだからね!」

 

【金剛】

「分かってマース、テートクは療養中でずから」

 

【クロード提督】

「気を使わせて済まんな、それで真犯人は

捕まった後どうなったんだ?」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「食べちゃったよ~~ん♪」

 

 

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【瑞鶴】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【クロード提督】

「‥‥(これ以上は何も言うまい)‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【衣笠】

「提督‥‥何か申し訳ありませんでした」

 

【へたれ提督】

「気にしないでくれ、がっちゃん、もう

慣れたよ‥‥たぶん‥‥」

 

【川内】

「これでまた六本脚鎮守府は珍獣の集まり扱い

される訳ね‥‥」

 

 

世間の目が!周りの空気がどうあろうと

己の正義と信念を貫くその人の名は! 

『刑事トミザワ』!!

 

 

【あきづき】

「‥‥あの~、何をなさってるんですか?」

 

【刑事トミザワ】

「ベンチの下か!公衆トイレか!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《色男 ヒィッツ伝説》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【謎乃提督】

「本当の事を話すぜ!小生は先日帝国海軍本部

に仕事で行ったんだ、本当だ!

その時、いわゆる『パリ・ジェンヌ』と言える

えらいベッピンさんに惚れられてしまったんだ

ぜ!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【コマンダン・テスト】

「ボンジョルノ♪本日の秘書艦担当

『Commandant・Teste』です♪」

 

 

ーーーーーー

 

 

【謎乃提督】

「元帥閣下のお戯れ建造で建造された彼女は

そのまま海軍本部に秘書艦として着任した訳

なんだぜ!因みにあともう二人、『まるゆ』と

突撃駆逐艦『イソカゼ』もいたんだぜ!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【まるゆ】

「まるゆも御一緒しますね~♪」

 

【イソカゼ】

「食事の世話は任せておけ♪」

 

 

ーーーーーー

 

 

【謎乃提督】

「海軍本部への出張中、『イソカゼ』のヤバい

食事を何とか回避した小生は

このパリ・ジェンヌと意気投合した訳なんだぜ!

そしてほんの四日程の出張だったが、先方から

小生への情がうつってきたんだぜ!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【コマンダン・テスト】

「ディナーのお誘いなのですか?嬉しいです♪

メルシーボクー♪」

 

 

ーーーーーー

 

 

【謎乃提督】

「出張最終日、世話になった礼として食事に

誘った訳なんだぜ!ところが酒が進むうちに

彼女は気持ちが抑えられなくなったのか‥‥

小生の顔を見ながら涙をポロポロ流して‥‥

‥‥そして当然叫んだのぜ!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【コマンダン・テスト】

「ミスター・ヒィッツ!帰らんといて!!

アタシあんたに惚れちょるばい!!」

 

【謎乃提督】

「お前は熊本出身の河内の女か!?」

 

 

ーーーーーー

 

 

【謎乃提督】

「彼女の出身地に多少の疑問もあったが‥‥

とにかく小生は腕を掴むパリ・ジェンヌを

振りほどき、そしてこう説得したんだぜ!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【謎乃提督】

「おいこらパリ・ジェンヌ!放さんかい!!

小生は提督やぞ!!それこそ自分の鎮守府に

戻れば妻子がぎょうさん待っとるさかい‥‥」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【秋雲】

「‥‥てな感じのストーリーの出だしなんだ

けど、どうかな?」

 

【コマンダン・テスト】

「トレビヤーン♪これがジャポンの伝統文化

『薄い本』なのですね?」

 

【足柄】

「いや、これを伝統文化というのは‥‥」

 

【謎乃提督】

「おい!オタクラ!何か俺の口調がおかしく

なってないか?おまけにえらい子持ちに

なってるし!そもそもこのストーリーって

どうなってるの?」

 

【秋雲】

「う~ん、元帥閣下の秘書艦を竿役の提督が

寝取る‥‥ていうのもパターン化してるし

‥‥もう少し何かインパクトが欲しいねえ

~~」

 

【謎乃提督】

「どちらにしろ俺ってまたゲスになってる

じゃん!自由・平等・博愛の国に小生も

今すぐ行きたい!!」

 

【足柄】

「あら?自由・平等・愛欲の国ならこの

鎮守府なんかそのものじゃない?」

 

 

この薄本は『色男 ヒィッツ伝説!』として

秋雲出版としては比較的大人しい作品として

世に出されたが、「自分の所の秘書艦まで

寝取るつもりか!」と元帥閣下に勘違いされ

説明と弁解に走る羽目になったとか

ならなかったとか‥‥

 

結局、彼の竿役としてのイメージはいつまで

ついて回るのか‥‥

 

 

 

【謎乃提督】

「何故いつもこうなるのぜ!」

 

【コマンダン・テスト】

「ミスター・ヒィッツ‥‥C'est la vie

(これが人生)」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(今回最終話)

  《再びGO!GO!あやちゃんクイズ》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【射命丸 文】

「突然ですが!懲りずにやって参りました!

『第8744回、GO!GO!あやちゃんクイズ!』

司会は私!

清く正しい新聞記者!射命丸 文です♪」

 

【青葉】

「貴女、幻想郷に帰ったんじゃないんですか?

ていうかキャラ被ってるし!!」

 

 

青葉の指摘も虚しくクイズは進行していく‥‥

 

 

【射命丸 文】

「本日の解答者チームはこちら!

『チーム:六本脚と愉快な仲間達』さんです♪」

 

(♪ドンドンパフパフ~♪)

 

【へたれ提督】

「なんかよく分からんが、頑張るぜい!」

 

【川内】

「六本脚の実力、見せてあげるよ!」

 

【ラビアンローズ】

「私‥‥何でこんな所にいるんだろ‥‥」

 

【羽黒】

「あの‥‥頑張ります!」

 

【比叡】

「気合い!入れて!行きます!」

 

【刑事トミザワ】

「ベンチの下か!公衆トイレか!」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【アンドロメダ】

「何かメンバー的に不安もあるけど‥‥」

 

【清霜】

「パパー!ママー!頑張ってー♪」

 

【江風】

「川内さーん!ぶちかませー♪」

 

【衣笠】

「トミー!適当に笑いを取ったらあなたの

勝ちよーー♪」

 

【金剛】

「‥‥比叡の暴走が気掛かりデース‥‥」

 

【足柄】

「奇遇ね、私も羽黒が心配よ‥‥」

 

【瑞鳳】

「私‥‥何でこんな所にいるんだろう‥‥」

 

【山風】

「ママ‥‥大丈夫?」

 

 

 

六人の解答者とそれを不安混じりで見守る

応援席の面々‥‥

 

 

【射命丸 文】

「貧乏暇なしで悶々とした毎日と、触手プレー

に飢えすぎて悶々とした日々と、お姉様に

振り向いて貰えず悶々とした日々を送っている

解答者の皆さん♪」

 

【解答者一同】

「「「大きなお世話だ!!!」」」

 

【射命丸 文】

「そんな皆さんに、あやちゃんの可愛い笑顔と

素敵なクイズでスッキリして貰おうというこの

コーナー♪」

 

【川内】

「自分で可愛いって言っちゃうのは那珂ちゃん

だけかと思ってた‥‥」

 

【射命丸 文】

「これから出題するクイズに皆さん基本一人ずつ

答えて頂きます、さあ!その小さな脳みそで

頑張って答えてくださいね♪」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥小さな脳みそって‥‥好きで出た訳じゃ

ないのに何でこんなにディスられなきゃなら

ないんですか!?全く!!‥‥

仕事があるからもう帰りたいんですけど!」

 

【射命丸 文】

「因みに正解者には賞金がでますよ♪」

 

【ラビアンローズ】✨

「私クイズ大好き!皆さん頑張りましょう!♪」✨

 

【へたれ提督】

「『賞金』て言葉にコロッと態度を変えたな

お前‥‥‥」

 

 

情け容赦無くクイズは進行していく‥‥

 

 

【射命丸 文】

「それでは最初の解答者は『へたれ提督』さん

お願いします♪」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【清霜】

「パパー!頑張れー!」

 

【アンドロメダ】

「提督ー♪やっちゃってよー♪」

 

 

 

【へたれ提督】

「ええっ!?トップバッターは俺なの!?

参ったなぁ~‥‥娘達からのプレッシャーが

半端ねー‥‥俺、へたれだし‥‥」

 

【川内】

「提督♪帰ったら~○⚫○してあ・げ・る♪❤」

 

【へたれ提督】

「今の俺に敵はねぇーー!!どんな問題でも

かかってきやがれぇぇーー!!清霜!メダ子!

パパ頑張っちゃうぞぉーーー!!」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【足柄】

「‥‥相変わらずのアホ夫婦ね‥‥」

 

【金剛】

「‥‥でもちょっと羨ましい気もシマース♪」

 

 

 

【射命丸 文】

「めでたく立ち直ったところで第一問!」

(ジャジャン!)

 

【へたれ提督】

「ばっちこい!!」

 

【比叡】

「えろパワー炸裂ですね‥‥」

 

 

【射命丸 文】

「絵画『モナ・リザ』の作者としても知られた

イタリアの超有名人といえば誰?」

 

チッチッチッチッ‥‥

 

【へたれ提督】

「フッフッフッ!今の俺に答えられない問題は

無い!イタリアの超有名人といえばあれだ!」

(ピンポーン♪)

 

【射命丸 文】

「答えをどうぞ!」

 

 

【へたれ提督】

「いたりあ長介!!」

 

ボカァ!!!

 

【へたれ提督】

「ぐえっ!!」(ドシャ!)

 

 

【射命丸 文】

「‥‥何で痛い目にあってまでギャグをかまそう

とするんですかねぇ~~‥‥」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【アンドロメダ】

「ていうか!顔面に何か飛んできたんだけど!?」

 

 

【射命丸 文】

「言い忘れましたが、不正解の場合は顔面に

ロケットパンチが飛んできますのでご注意を」

 

【へたれ提督】

「痛ったぁー!!そういう事は最初に言ってくれ

よ!!知ってたらもっと真剣に考えたよ!!」

 

【ラビアンローズ】

「最初から真剣に考えて下さい!!賞金が

かかってるんですから!!」

 

【川内】

「提督!?大丈夫!?」(ナデナデ~)

 

【へたれ提督】

「川内‥‥痛かったのボク~~(涙目)」

 

【川内】

「‥‥よくも!提督を殴ったなぁーー!!

仇は絶対アタシがとる!!」

 

【ラビアンローズ】

「いやいや!提督の自業自得でしょうが!!」

 

【射命丸 文】

「いや~♪奥様は頼もしいですねえ~~♪

それでは見事仇をとって貰いましょう♪

第二問!」

(ジャジャン!)

 

【川内】

「ばっちこい!!」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【清霜】

「ママー!頑張れー!」

 

【江風】

「川内さんいけぇーー!!」

 

【アンドロメダ】

「大丈夫かなぁ‥‥」

 

【足柄】

「まず駄目ね‥‥」

 

【衣笠】

「そんなあっさりと‥‥」

 

 

【射命丸 文】

「西暦1989年に公開された原田知○出演

サザンオー○スターズが音楽を担当した

映画で、タイトルに『水着』という言葉

が付いた映画のタイトル名は何?」

 

チッチッチッチッ‥‥

 

【羽黒】

「これは‥‥知識問題ですよ!川内さん大丈夫

ですか!?」

 

【川内】

「大丈夫よ羽黒さん、所詮クイズなんて直感と

気合いで何とかなるんだから!」

 

【羽黒】

「いえ!絶対にならないと思います!!」

 

【川内】

「‥‥『水着』が付くタイトル名なら‥‥

答えはこれよ!!」

(ピンポーン♪)

 

【射命丸 文】

「答えをどうぞ!」

 

 

【川内】

「水着でエッチ❤!!」

 

ボカァ!!!

 

【川内】

「ぐえっ!!」(ドシャ!)

 

 

【射命丸 文】

「‥‥それはあなたの願望でしょうが!

ていうかそれじゃ映画じゃなくてAV

なっちゃいますよ~~」

 

【へたれ提督】

「惜しかったな!(パチリ!)」

 

【比叡】

「いえ‥‥惜しくは無いと思います‥‥」

 

【川内】

「くっ!‥‥何て手強いクイズなの!‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「賞金かかってるんだから、真面目にやれ

っつーの!!」(胸ぐら掴んでグワァーー!!)

 

【川内】

「ヒイイイ~~(泣)」

 

【羽黒】

「ラビ明石さん‥‥お金が絡むと本当に人格が

変わりますね‥‥」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【足柄】

「ほら、言った通りでしょ?」

 

【金剛】

「これはこれで鉄板の展開デース♪」

 

【衣笠】

「‥‥確かにそうね‥‥」

 

【江風】

「何で川内さんはあんな風になっちまった

んだよぉぉ~~!!(びえ~~ん)」

 

【清霜】

「うるさいなぁーー!!ママはあれで良い

んだもん!!!」

 

【瑞鳳】

「あなた達!喧嘩は止めなさーーい!!」

 

【山風】

「ママ‥‥○⚫○ってなあに?」

 

【瑞鳳】

「山風‥‥あなたはまだ知らなくていい事よ‥‥」

 

 

 

【羽黒】

「このクイズの先行き‥‥不安しかない‥‥」

 

【射命丸 文】

「ところで羽黒さん、いなり寿司はお好きですか?」

 

【羽黒】

「えっ!?‥‥いなり寿司ですか?‥‥まあ‥‥

美味しいとは思いますけど‥‥」

 

【射命丸 文】

「それでは、そんな羽黒さんに第三問です!」

(ジャジャン!)

 

【羽黒】

「唐突に始まったーー!?」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【足柄】

「落ち着いて羽黒!あんたは姉妹の中で一番

真面目なんだから、普通に知識で勝負しなさい!

直感に頼ったら駄目よ!」

 

【清霜】

「羽黒さーん!パパとママの仇をとってーー!」

 

 

【羽黒】

「はっ!‥‥はい姉さん!清霜ちゃん!

私‥‥頑張ります!!」

 

 

【射命丸 文】

「突然ですが、世界の中心で愛を叫んで

ください」

 

【羽黒】

「‥‥‥‥はぁ?

 

チッチッチッチッ‥‥

 

【羽黒】

「ちょ!?‥‥ちょっと待ってください!!

何ですかその問題!?あといなり寿司は

何の関係があったんですか!?」

 

【射命丸 文】

「因みに制限時間を過ぎるとロケットパンチが

2発飛んできますからご用心を」

 

【羽黒】

「そんな理不尽な!!」

 

【ラビアンローズ】

「とにかく何でも良いから答えて!!」

 

 

チッチッチッチッ‥‥

 

無慈悲にも制限時間は過ぎていく‥‥

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【足柄】

「‥‥予想外の展開だわ、一体どうしたら!?」

 

【金剛】

「やはりここは直感と気合いで行くしかない

ネー、比叡ならこういう展開は得意なのに‥‥」

 

【足柄】

「羽黒には難しいかも‥‥」

 

 

 

【川内】

「‥‥やっぱりここは直感と!」

 

【比叡】

「気合い!‥‥ですね♪」

 

【川内】

「大丈夫だよ羽黒さん!羽黒さんの直感を

信じてやれば大丈夫だよ♪」

 

【羽黒】

「‥‥私の直感‥‥ですか?」

 

【川内】

「『愛を叫ぶ』だよね、羽黒さんの謎提さんに

対する愛の気持ちをストレートにぶつければ

良いんだよ♪」

 

【比叡】

「そうです!私がお姉様に『あそこのお毛毛

下さい!!』とお願いするのと同じです!!」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【足柄】

「‥‥あんた達、金剛型姉妹ってそういう関係

だったの?」

 

【金剛】

「違いマーース!!比叡オドリャー!!」

 

 

【羽黒】

「司令官さんへの愛の気持ち‥‥✨はいっ♪✨

やってみます!」(✨ペカー✨)

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【足柄】

「ちょっと待って!羽黒のその気持ちの表現

には何かと問題が!‥‥」

 

【金剛】

「比叡の表現は間違ってマースけどね‥‥」

 

 

【羽黒】

「司令官さん‥‥‥羽黒!行きます!!」

(ピンポーン♪)

 

【射命丸 文】

「答えをどうぞ!」

 

 

【羽黒】

「司令官さん!犯してくださ~~い❤♪

 

ボカァ!!

 

【羽黒】

「ぐえっ!!」(ドシャ!)

 

 

【射命丸 文】

「‥‥そんな答えの問題出せる訳ないでしょうが

‥‥羽黒さん残念!」

 

【ラビアンローズ】

「真面目にやれぇ!!ぐおらぁぁぁーーー!!」

 

【羽黒】

「ごっ!‥‥ごめんなさ~~い(泣)」

 

【へたれ提督】

「ラビ明石!!お前は少し落ち着け!!

金の亡者か!?」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【清霜】

「クイズって‥‥難しいんだね」

 

【江風】

「そういう問題じゃねーと思うけどな‥‥」

 

【足柄】

「それで司会者さん、正解はなんなのよ?」

 

 

【射命丸 文】

「それでは次の解答者に挑戦して貰って‥‥」

 

 

【足柄】

「ちょっと!正解を教えなさいよ!!

まさか正解なんて初めから無かったとか

言う気じゃ無いで‥‥」

 

ボカボカァァ!!

 

【足柄】

「ぐええっ!!」(ドシャ!)

 

【金剛】

「ロケットパンチが応援席にまで飛んで

きたデース!!しかも2発も!!」

 

 

【射命丸 文】

「客席からの野次や抗議にはロケットパンチが

2発飛んできますからご用心を」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【瑞鳳】

「そんなの危なくてしょうがないじゃない!!」

 

【足柄】

ウガァァァーー!!

あのクソカラス!!KOROしてやるぅぅーー!!

 

【瑞鳳】

「足柄さん!?乱暴は止めてくださ~~い!!」

(ガシッ!)

 

 

【加賀】

「あなた達を見てると退屈しないわね♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「よう♪面白そうだから応援にきたぜ♪」

 

【アンドロメダ】

「あれ?隊長と加賀さんじゃん!」

 

【清霜】

「こんにちはー♪」

 

【加賀】

「二人とも、元気そうで何よりね♪

ところでそちらは新顔さん?」

 

【江風】

「あっ‥‥ど、どうも!」

 

【山風】

「こんにちは‥‥」

 

【アンドロメダ】

「花田少将の査察局から来てるんだよ」

 

【加賀】

「あなた達の事は知っているわ、御父上

(花田少将)も大変ね」

 

【江風】

「あっ‥‥ど、どうも!」

 

【山風】

「緊張しすぎだよ‥‥江風」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「それにしても、幻想郷の住人までやって来る

とは‥‥この世界はどうなってるんだろうな?」

 

【加賀】

「今更驚かないでしょ♪ガミラスやジュラル星人

が地球にやって来てる現在なら」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「驚く‥‥といえば、ちょっと紹介したい奴が

いるんだ♪」

 

【清霜】

「紹介?新しいお友達ですか?♪✨」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「そこまでキラキラして貰うと紹介のしがいが

あるねぇ♪まあ戦艦じゃ無いんだが‥‥」

 

【加賀】

「さあ、ご挨拶を」

 

 

【江風(国防軍)】

「『白露型九番艦、改白露型』の『江風』だよ

よろしくな!あっ読み方間違え‥‥なんて

心配はないみたいだね♪」

 

【江風(査察局)】

「えええ~~!?まさかのアタシがもう一人

!?」

 

【江風(国防軍)】

「キヒヒ~♪驚いたかい?アンタの話は聞いて

るぜ♪あっ、因みにアタシも隊長の嫁だから」

 

【江風(査察局)】

「ええ!?嫁艦なの?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「そう、新しい家族だ、宜しくな」

(ナデナデ~~)

 

【江風(国防軍)】

「隊長、頭を撫でるなって♪~~(ニヤニヤ)」

 

【江風(査察局)】

「はえ~~、いろんなアタシがいるんだなぁ~」

 

 

【秋雲】

「仲良き事は良き事かな‥‥てね♪」

 

【謎のサタンビートル提督】

「羽黒‥‥公衆の面前で何を言っとるんだ!

‥‥でも好きだ!!」

 

【足柄】

「あら?提督じゃない!来てたのね!」

 

【謎のサタンビートル提督】

「お客さんをもてなしてた、この格好が気に入ら

れたらしくてな、あと面白いアトラクションが

見たいと言われてここに連れて来てみたんだが

‥‥‥」

 

【足柄】

「お客さん?」

 

【コマンダン・テスト】

「ボンジョルノ♪ミスター・ヒィッツには

お世話になっています、メルスィー♪」

 

【足柄】

「‥‥何故なの?うちのイレギュラー艦娘より

余程イレギュラーに見える‥‥」

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「よう謎提じゃないか、また美人をゲット

したのか色男!」

 

【謎のサタンビートル提督】

「いやいや、彼女は元帥閣下直属の秘書艦

だよ、君も可愛い子を嫁さんにしたじゃ

ないか♪」

 

【加賀】

「お二人共そこまでよ、そろそろクイズが

再開するわ」

 

 

 

【射命丸 文】

「ギャラリーが増えて盛り上がって来ました

ね~~♪」

 

【ラビアンローズ】

「そんな事どうでも良いわよ!どいつもコイツ

も頼りないってばよ!‥‥もうこうなったら

自分で何とかするしか無いわね!!」

 

【へたれ提督】

「おい落ち着けって!」

 

【射命丸 文】

「それでは落ち着きの無い守銭奴のドック艦さん

に第四問!」

(ジャジャン!)

 

【ラビアンローズ】

「賞金ゲットだぜーー!!」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【謎のサタンビートル提督】

「‥‥あの司会者‥‥人間じゃない上に言う事が

何気にドキツイな‥‥」

 

【アンドロメダ】

「何か『妖怪』って言ってたよ?」

 

【秋雲】

「妖怪だって!?是非ネタ交渉に!!‥‥」

(ガシッ!)

【衣笠】

「今、邪魔したらロケットパンチくらうわよ?」

 

 

【射命丸 文】

「『すぐ美味しい、すごく美味しい』のフレーズ

で有名な日本発祥のインスタント食品といえば

何でしょう?」

 

チッチッチッチッ‥‥

 

【ラビアンローズ】

「フフフ♪‥‥孤高の商売人であるこの私に

商品名を答えさせるクイズとは笑止な!!

『すぐ美味しい、すごく美味しい』とくれば

もうあれしか無い!!」

(ピンポーン♪)

 

【射命丸 文】

「答えをどうぞ!」

 

 

【ラビアンローズ】

「信玄餅!!」

 

ボカァ!!

 

【ラビアンローズ】

「ぐえっ!!」(ドシャ!)

 

 

【射命丸 文】

「‥‥確かに美味しいですけど、商売人なら

違うの分かるでしょう?あるいは信玄餅へ

の愛着がそう答えさせたんですかね~~」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥フッ、良い勝負だったわ‥‥」

 

【川内】

「ラビ明石さん?‥さっきは随分と大きな顔

してくれてたわね‥‥」(ゴゴゴ‥‥)

 

【ラビアンローズ】

「わああーー!!ごめんなあ~~い!!つい

出来心でぇぇぇ~~!!」

 

【へたれ提督】

「お前も六本脚の家族、ギャグ体質の宿命

からは逃れられなかったなぁー‥‥」

 

【羽黒】

「もう海特警自体がギャグ体質の集団の様な

気がします‥‥」

 

 

【射命丸 文】

「第五問の解答者は、比叡さんですね?」

 

【比叡】

「はい!頑張ります!」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【秋雲】

「‥‥あれ?さっきのクイズの正解は‥‥」

 

【清霜】

「あっ!秋雲姉さん!‥‥」

 

 

ボカボカァ!!

 

【秋雲】

「ぐええっ!!」(ドシャ!)

 

 

【清霜】

「そういう疑問を言うとロケットパンチが2発

飛んで来るから危ないよ‥‥て言おうとした

んだけど‥‥」

 

【瑞鳳】

「今までより明らかに危なくなってるじゃない

!?」

 

 

【江風(国防軍)】

「ねえ隊長、あのロケットパンチ、切り払い

出来ないの?危ないと思うけど‥‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥あー、まあそれはだなぁ~‥‥」

 

【加賀】

「江風、覚えておきなさい、これはいわゆる

『大人の事情』という奴なの、シリアスな

展開とギャグな展開では自ずと対応も違って

くるのよ

それにあのパンチ、痛いかもしれないけど

危険は無いみたいよ、その証拠にみんな

ピンピンしてるでしょ?」

 

【謎のサタンビートル提督】

「そうだ、うちの娘達はこの程度じゃびくとも

しない!」

 

【秋雲】

「痛いのは痛いっつーの!!まあ提督の

『大雪山おろし』に比べれば確かに屁でも無い

けどね」

 

 

【射命丸 文】

「皆さん納得されたところでクイズを再開

しま~~す♪」

 

【へたれ提督】

「納得なんかしてねーよ!!」

 

【比叡】

「まあまあ、ここは私が気合い入れてガツンと

決めてきますよ♪」

 

【射命丸 文】

「お姉様ラブリー戦艦さんの気合いが入った

ところで第五問!」

(ジャジャン!)

 

【比叡】

「シャアーー!!」

 

【へたれキャスバル】

「私を呼んだか?冗談ではない!」

 

【川内】

「‥‥提督?あんまり読者を惑わすギャグは

控えた方が良いよ、ただでさえ文字数が多い

んだから‥‥」

 

 

【射命丸 文】

「さあ皆さん、大人の事情はほっといて

ここでスペシャルゲストの登場です!

『天龍児童園合唱団』の皆さんで~す♪」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【アンドロメダ】

「ええ?児童園のみんなも来てるの?」

 

【清霜】

「じゃあ防空ちゃんや天龍ちゃん達も

来てるの?」

 

 

【天龍】

「よくわかんねーけど、呼ばれて来たぜ」

 

【ガンビア・ベイ】

「ゲスト出演なんて無理無理無理~~(泣)」

 

【防空棲姫】

「皆サン♪きよしチャン♪来チャッタ♪」

 

【デスラー艦】

「それではご挨拶代わりに一曲ご披露

いたしますわ♪皆さんよろしくて♪」

(ハーイ♪)

 

 

デスラー艦のオルガン伴奏で歌が始まった‥‥

 

♪プップププ プーー♪

 

【天龍児童園合唱団】

「♪がーれー がみろん♪

♪たたえよ そこくの しょうりをー♪」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【謎のサタンビートル提督】

「デス公の奴!どさくさに紛れて何を

歌わせとるんや!?」

 

 

【射命丸 文】

「ガミラス国歌で盛り上ったところで説明

します、今から天龍児童園合唱団の皆さん

がある曲の一部を歌います、解答者さんは

その続きの歌詞を当てて下さい、先ずは

見本としてテスト問題を二問実施して

みます、それではテスト問題に挑戦して

頂くスペシャルゲスト解答者さんどうぞ!」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ブラ提に慈悲はない!」

 

【木曾】

「久しぶりだな、天さん」

 

【天龍】

「木曾か!?お前が答えるのか?」

 

【木曾】

「いや、答えるのはコイツだよ」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「報酬は、ブラ提躍り食いだってよ♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥普段いつもやってる気が‥‥」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「何だ!?あいつが歌うのか!?」

 

【加賀】

「これはこれでシュールな光景ね‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「比叡、せっかくの見本だからよく見て

おこうな!この問題、何か裏があるかも

しれない‥‥とにかく用心するんだ!」

 

【比叡】

「そうですね!」

 

 

【射命丸 文】

「それではテスト問題お願いします!」

 

【デスラー艦】

「皆さんいきますわよ♪」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【謎のサタンビートル提督】

「‥‥あいつ、あのカラスと打ち合わせでも

してたんか?」

 

 

♪プップ プップ プップ プップ♪

 

【天龍児童園合唱団】

「♪ひよこがね お庭でぴょこぴょこ♪

♪かくれんぼー♪

 

【二等憲兵吸血鬼】

「♪それを猟師が 鉄砲で撃ってさ♪

(454カスール)

♪煮てさ 焼いてさ 喰ってさ♪」

 

 

【清霜】

「いやぁぁぁーーー!!」

 

【射命丸 文】

「このような感じで、正解の歌詞をつけ足して

貰います」

 

【アンドロメダ】

「ちょっと待って!!あれ明らかに正解じゃ

ないよね!?」

 

【江風(査察局)】

「これじゃ焼き鳥になっちまうよー!!」

 

【木曾】

「『カスール』で撃ったら跡形も残らんだろ?」

 

 

【射命丸 文】

「仕方ありませんね、それではテスト問題二問目

でもう一度確認してください」

 

【へたれ提督】

「‥‥確認しても変わらん気がしてきた‥‥」

 

【比叡】

「大丈夫!行けます!!」

 

 

【デスラー艦】

「次いきますわよ♪」

 

♪プププ プープープープー プププププ♪

 

【天龍児童園合唱団】

「♪あるー日(あるー日)♪

♪森のなか(森のなか)♪」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「『イビルジョー』が出たぞぉーー!!」

 

【アンドロメダ】

「だから何でそうなるのよ!!?」

 

【秋雲】

「‥‥もう歌じゃ無くなってる‥‥」

 

【コマンダン・テスト】

「‥‥あの子供達、Petit,petite♪

(プティ・プティトゥ=可愛い)」

 

【金剛】

「流石はパリ・ジェンヌ、マイペースを

乱さないデース‥‥」

 

 

【川内】

「‥‥ねえ提督?この問題、正解に辿り着ける

のかなぁ?‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥俺にも分からん」

 

【羽黒】

「仕方ありません‥‥ここは比叡さんの直感を

信じましょう‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「比叡さんには何としても当てて貰わないと!

賞金がかかってるんですから!それにここで

もし駄目なら、残ってるのは‥‥」

 

 

【刑事トミザワ】

「爆弾はどこだ?ベンチの下か!公衆トイレか!」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【衣笠】

「‥‥トミーはあまり期待されてないみたいね

‥‥」(ションボリ)

 

【清霜】

「衣笠さん、大丈夫だよ♪トミーさんて何だか

ミラクルを起こしそうじゃん♪信じてあげよう

よ♪」

 

【防空棲姫】

「きよしチャンガ言ウナラ間違イナイデス♪」

 

【衣笠】

「そうね!衣笠さんが信じてあげなきゃ!」

 

 

【比叡】

「お姉様!比叡の生き様見ていてください!」

 

【射命丸 文】

「それでは比叡さん!この問題に答えて

貰いましょう!」

(ジャジャン!)

 

 

【デスラー艦】

「本番ですわよ♪しっかり歌いましょうね♪」

 

♪ププププープープーー♪

 

【天龍児童園合唱団】

「♪ミミズだーって オケラだーって♪

♪あめんぼだーってー♪」

 

 

【ラビアンローズ】

「やったー!!これは完全にサービス問題!!

正解間違いなし!!賞金ゲット‥‥」

 

 

【比叡】

「♪カレーにポイポイ入れまして♪」

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥‥‥‥へっ?」

 

【金剛】

「‥‥‥‥はあっ?」

 

 

【比叡】

「♪最初の味見はお姉様~♪」

 

ボカァ!!!

 

【比叡】

「ぐえっ!!」(ドシャ!)

 

【金剛】

「‥‥比叡‥‥オノレは!‥‥」

(ゴゴゴゴ‥‥‥‥)

 

【比叡】

「ヒエエエ~~~!!!」

 

 

【射命丸 文】

「おやまあ‥‥ロケットパンチならぬ

金剛パンチが炸裂しましたねぇ~~」

 

 

【金剛】

「‥‥この前の比叡カレーがやけに虫臭いと

思ったら!そんな物入れてたデースかー!?」

(ウガー!!)

 

【比叡】

「お姉様!誤解です!!これはただの歌ですから

!!それに虫臭いってヒドイです!!」

 

【金剛】

「せめて自分が先に味見しようとは思わないの

デースか!?」

 

【比叡】

「それは‥‥お姉様には一番最初に‥‥食べて

貰いたいから❤‥‥」

 

【金剛】

「それが駄目だと言ってるデース!!!」

(ウガー!!)

 

【比叡】

「ヒエエエ~~!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺なら余裕で食えるぜ♪」

 

 

【ラビアンローズ】

「司会者さん!!今の答えは正解になる

んですか!?」

 

【羽黒】

「普通はそもそも正解じゃないですけど‥‥」

 

【射命丸 文】

「判定前に金剛さんが飛び出して来ちゃった

ですからね~~、問題自体『無効』という

事で‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「そんなぁ~!!もうおしまいだああ~~!!」

 

【川内】

「ラビ明石さん落ち着いて!まだチャンスは

あるわよ!‥‥たぶん‥‥」

 

【へたれ提督】

「最後の砦、トミーが大逆転劇を決めてくれる

筈だ!‥‥‥たぶん‥‥」

 

【江風(国防軍)】

「信用ねーなー」

 

 

『チーム:六本脚と愉快な仲間達』も残すは

最後の一人となった‥‥

その一人の名は‥‥

 

 

(ジャ~!ジャジャン!)

【天龍児童園合唱団】

「刑事トミザワ!!」

 

 

【射命丸 文】

「ちょっと!!何勝手に子供達に仕込んでる

んですか!?」

 

【刑事トミザワ】

「‥‥なんだ‥‥お前は誰だ?‥‥」

 

【射命丸 文】

「ですから私は司会の『射命丸 文』ですが?」

 

【刑事トミザワ】

「‥‥なんだ‥‥お前は誰だ?‥‥」

 

【射命丸 文】

「いや!ですから『射命丸 文』ですってば!」

 

【刑事トミザワ】

『モンゴリアン・デスワーム』?

 

【射命丸 文】

「一言も言ってませんよね!?そんなこと!!

それは怪物じゃないですか!?私天狗ですから!

一応は!」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【足柄】

「トミー、やるわね!あの生意気なカラスを

トークで圧倒してるわ!」

 

【瑞鳳】

「‥‥お互い会話が噛み合ってないだけだと

思いますけど‥‥」

 

 

 

【射命丸 文】

「‥‥え~‥‥それでは第六問を‥‥」

 

【刑事トミザワ】

「俺はな、今までのやり取りと多くの会話から

お前のプロファイリングをしてみた、だから

お前の正体はお見通しだ!」

 

【射命丸 文】

「いえ、私、初めから名乗ってますけど!?」

 

【刑事トミザワ】

「刑事の俺が貴様をプロファイリングした結果

導き出された貴様の正体は!‥‥これだ!」

 

【射命丸 文】

「‥‥いえですから‥‥」

 

【刑事トミザワ】

「大宮に住んでる 20歳代前半の

中華料理店の バイト男子だ!」

 

【射命丸 文】

「全然間違ってますよね!?私妖怪で女で

新聞記者で幻想郷から来ましたからね!!

あなたポンコツなんですか!?」

 

【刑事トミザワ】

「爆弾はどこだ?ベンチの下か!公衆トイレか!」

 

【射命丸 文】

「人の話聞いてないし!!」

 

【へたれ提督】

「カラス!お前が言うな!!‥‥なあトミー

何度も言うけど爆弾なんか無いからな!」

 

 

ーー(応援席)ーー

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥これは完全にドツボにはまる展開だな」

 

【加賀】

「でも、相手から主導権を奪ってる事には

違いないわね、中々やるじゃない♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「ポジティブに見ればな‥‥」

 

【衣笠】

「見て!トミーが健闘してるわよ!

きよしちゃん!」

 

【清霜】

「うん!凄いよね♪」

 

【江風(査察局)】

「いやいや!アイツがおかしいだけだろ!?」

 

 

 

【射命丸 文】

「あの~‥‥そろそろクイズに戻っても‥‥」

 

【刑事トミザワ】

「お前が犯人なら、一つだけ頼みがある」

 

【射命丸 文】

「何の犯人ですか!?」

 

【刑事トミザワ】

「もし爆弾が爆発しても、他の奴はどうなっても

良いから俺だけでも助かる様にしてくれ」

 

【へたれ提督】

「お前サイテーだな!!」

 

【刑事トミザワ】

「俺は『サイトウ』ではない!」

 

【へたれ提督】

「言ってねーよ!!」

 

【刑事トミザワ】

「そう!俺の名前は!!」(ビシッ!)

 

 

(ジャ~!ジャジャン!)

【天龍児童園合唱団】

「刑事トミザワ!!」

 

 

【天龍】

「ちび達に訳のわからない事

させてんじゃねぇぇぇーー!!!」

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥あはは、賞金は露と消え去ったか‥‥」

 

【川内】

「‥‥司会者さん、もう良いから問題お願い‥‥」

 

【射命丸 文】

「‥‥分かりました、収拾がつかないので強制的

に第六問!」

(ジャ~!ジャジャン!)

【天龍児童園合唱団】

「刑事トミザワ!!」

 

【ガンビア・ベイ】

「もうそれは良いですベイ!!」

 

 

【射命丸 文】

「『川内』『足柄』『金剛』『羽黒』‥‥

この四人に共通する職業といえば?」

 

チッチッチッチッ‥‥

 

【川内】

「えっ?私達の職業って‥‥」

 

【足柄】

「今更それを聞くの?」

 

【羽黒】

「共通の職業といえば‥‥」

 

【金剛】

「そんなの決まってマース♪」

 

 

彼女達の共通点といえば、海特警の艦娘であり

それぞれの鎮守府の筆頭秘書艦的な立場であり

嫁艦であること(つまりエロいのも共通点)

 

しかし、彼女達自身が選んだ1番の共通の職業

‥‥というより天職といえるものは‥‥

 

 

【足柄】

「私達のたった一つの天職といえば♪?」

 

【川内】

「提督を♪❤」

 

【足柄】

「提督を♪❤」

 

【金剛】

「テートクを♪❤」

 

【羽黒】

「司令官さんを♪❤」

 

【川内足柄金剛羽黒】

「「「「❤❤愛すること♪❤❤」」」」

 

(シャキィーーン!!)

 

どや顔でポーズを決める四人の艦娘達であった

 

 

【木曾】

「よくもまあ、あそこまで恥ずかしげもなく

どや顔で言い放てるもんだな、感心するよ」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「木曾ちゃん!俺にも言ってくれぇー!!」

 

【木曾】

「///こんな所で言えるか!!///」

 

【天龍】

「そーかそーか♪じゃあ人の見てない所では

言えるんだな♪」

 

【木曾】

「///ううっ!‥‥///」(汗)

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「全く正直に生きてる娘達だな、謎提達は

幸せ者だよな加賀さん?」

 

【加賀】

「(ジョニー‥‥私の天職は、どんな時も

あなたの側にいる事よ‥‥)」

 

 

【山風】

「ママも‥‥同じ気持ち?」

 

【瑞鳳】

「そうね‥‥あんなに人前で堂々と言えないけど

ママも同じよ」

 

 

【比叡】

「お姉様!素敵です!惚れ直しました♪!」

 

【金剛】

「比叡、ユーはカレーに変な物混ぜるの止める

デース!‥今のはテートクに見て貰いたかった

デースけどね」

 

【比叡】

「クロード指令が見たらゾッコンでしたねー♪」

 

 

【謎のサタンビートル提督】

「足柄、羽黒、流石は俺の嫁達や!!」

 

【足柄】

「ウフン♪❤今頃気付いた?」

 

【羽黒】

「ウフフ♪」

 

 

【江風】

「よく分かんねーけど、とにかく凄い自信だ!」

 

【アンドロメダ】

「いつもはエロい事ばかり考えていても、ここぞ

って時には決めてくるよね~~」

 

【清霜】

「ママ~~!カッコイイ~~!ほら!パパも

泣いて喜んでるよ~~♪」

 

【へたれ提督】

「うわ~~ん(泣)見ないでぇぇ~~(泣)」

 

【川内】

「提督!?そんなオーバーな!」

 

【ラビアンローズ】

「まあ‥‥賞金は駄目だったけど、良い終わり方

だったんじゃない?このクイズ‥‥」

 

【衣笠】

「あの~、みんな忘れてると思うけど‥‥

この問題、トミーが答える筈なんだよね‥‥」

 

【射命丸 文】

「はい!大丈夫です、まだクイズは終わってません

からね、それではエセ刑事さん、考えて下さいね」

 

チッチッチッチッ‥‥

 

【秋雲】

「もう答えは出ちゃったんじゃないの?」

 

【謎のサタンビートル提督】

「いや、このクイズがこんな綺麗な形で終わると

は思えん、しかも解答者はあの男だ‥‥」

 

 

【刑事トミザワ】

「‥君達の話は聞かせて貰った、俺はそれを素に

プロファイリングをしてみた!そして君達四人の

共通の天職を導き出した!」

 

【川内】

「‥‥‥へっ?」

 

【刑事トミザワ】

「その答えがこれだ!!」

(ピンポーン♪)

 

【射命丸 文】

「答えをどうぞ!」

 

 

【刑事トミザワ】

「コスプレAV女優!!」

 

 

【川内足柄金剛羽黒】

ギュルルルルル~~~!!!

きりもみズッコケ~~~!!!

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥これは‥‥何と言うか‥‥」

 

【衣笠】

「トミー‥‥あなたね‥‥」(ヘナヘナ~)

 

 

刑事トミザワの予想もつかないチン解答に

衣笠も頭を抱えるしかない‥‥

 

 

【へたれ提督】

「トミー‥‥おのれええ加減にせぇよ‥‥」

 

【謎のサタンビートル提督】

「こんな展開になるのは何となく予想してたよ」

 

【比叡】

「お姉様を侮辱するのは許さない!!」

 

【刑事トミザワ】

「ちょっと何言ってるのか分からない‥‥」

 

【へたれ提督】

「分かれよ!!」

 

【秋雲】

「別に悪くないんじゃない?コスプレAV女優

って」

 

【謎のサタンビートル提督】

「コスプレAV女優そのものは立派な職業だと

思うが、例えるには時と場合があるんだよ」

 

 

【ラビアンローズ】

「司会者さん?‥‥一応聞きますけど‥‥

今の解答ってどうなるんですか?」

 

【射命丸 文】

「何かぶっ飛んで笑えたから正解!!

(♪ピンポンピンポーン♪)

 

【ラビアンローズ】

「エエエーー!?マジでぇぇぇーー!?」

 

【射命丸 文】

「『チーム:六本脚と愉快な仲間達』の皆さん

最後の最後で賞金ゲットです!

おめでとうございます♪」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥いやったぁぁぁーーー!!!」

 

【衣笠】

「トミー‥‥まさか‥‥やり遂げたのぜ!」

 

 

歓喜するラビ明石、突然の事に思わず口調が

某魔法使いになった衣笠‥‥

 

そう!清霜の預言通り、刑事トミザワは奇跡

をおこしたのだ!

 

 

【衣笠】

「やったわトミー!貴方はやり遂げたのよ!!」

 

【ラビアンローズ】

「ありがとうトミーさん!!私は初めから

貴方を信じてましたよ~~(嬉し泣き)」

 

【衣笠】

「よく言うわよ‥‥全く‥‥グスン‥‥」

 

【清霜】

「良かったね♪ガッちゃん♪」

 

【防空棲姫】

「オメデトウゴザイマス♪」

 

【衣笠】

「ありがとう‥‥みんなありがとう!!

トミーはここ1番でやり遂げる男なのよ!!」

 

【刑事トミザワ】

「任せろ!俺は刑事としてこんな修羅場を

何度もくぐり抜けてきた!俺は爆弾を探す!

お前達は応援を呼んできてくれ!」

 

【アンドロメダ】

「いつまでそれやってんのよ!?」

 

【ガンビア・ベイ】

「この人‥‥一体何なんですベイ?」

 

【刑事トミザワ】

「何なんですベイと聞かれたら答えねば

なるまい!‥‥そう!俺の名前は!」

 

(ジャ~!ジャジャン!)

【天龍児童園合唱団】

「刑事トミザワ!!」

 

【天龍】

「お前らもいちいちやらなくていい!!」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥何故こうなる?‥‥」

 

【謎のサタンビートル提督】

「‥‥解せぬ‥‥」

 

【コマンダン・テスト】

「ミスター・ヒィッツ‥‥C’est la vie」

 

 

【ラビアンローズ】

「ウホウホ♪賞金だ賞金だ♪」

 

【青葉】

「青葉は今日一日、脇から取材させて貰い

ました、あの新聞記者、こんな司会業まで

こなすなんて侮れませんね~、それでも

ラビ明石さんも賞金ゲットっでウホウホだし

最後は大団円でめでたし♪めでたし♪‥‥」

 

【川内足柄金剛羽黒】

「めでたい事あるかぁぁぁーーー!!」

 

【青葉】

「どわあああーーー!?」

 

 

最後に納得出来ないのは、クイズで変な

位置づけにされたあの四人であった‥‥

 

 

【足柄】

「ちょっと、クソカラス!!何であれが正解

なのよ!?もうロケットパンチなんか

糞くらいよ!!」

 

【金剛】

「ワータシ達はコスプレAV女優ではありま

セーン!!」

 

【川内】

「ねえトミー!アタシ前に不動産屋で会った時

言ったよねぇ!?」

 

【へたれ提督】

「いいぞ!!言ったれ言ったれ!!」

 

【川内】

「アタシは提督が男優じゃなきゃ出演なんか

しないって!!」

 

【羽黒】

「私だって司令官さんが犯してくれなかったら

出演なんてしません!!」

 

【足柄】

「あんた達はお黙り!!」

 

【へたれ提督】

「川内ちゃーん、チミは何を言ってるか分かって

るのかなー?」

 

【謎のサタンビートル提督】

「羽黒‥‥なんつー事を‥‥でも好きだ!」

 

【山風】

「あっ、カブトムシのお化けさんだ‥‥」

 

【秋雲】

「提督~、もうそれ脱いだら?」

 

【比叡】

「お姉様、クロード指令は療養中なので

代わりにこの比叡が男優を務めます!!

どうかご心配なく!!」

 

【金剛】

「やっかましいネーー!!!」

 

 

【射命丸 文】

「今回はここまでです♪次回

『第8745回、GO!GO!あやちゃんクイズ!』

をお楽しみに♪それでは皆さんごきげんよう

~~♪」(バサッ!バサッ!)

 

 

射命丸は背中の黒い羽根を羽ばたかせて

飛んでいく‥‥

 

 

【足柄】

「コラー!戻って来なさいよ!クソカラス!!」

 

 

【あきづき】

「『あきづき』勅命により只今参上致しました」

 

【へたれ提督】

「‥‥あきづき、あのカラスを撃ち落とせ!」

 

【あきづき】

「ええ~!?そんな無茶な!!」

 

 

司会者がトンズラして、ドタバタが続く会場

その時、二人の江風は床に落ちていた

ファミレスの店員呼び出しボタンのような

スイッチを拾った‥‥

 

 

【江風(国防軍)】

「‥‥うん、なんだこのスイッチボタン?」

(ピッ!)

 

【江風(査察局)】

「おい!あんまり訳のわからないスイッチを

押すのは‥‥」

 

(ジャ~!ジャジャン!)

【天龍児童園合唱団】

「刑事トミザワ!!」

 

【江風(二人)】

「「このスイッチだったのかー!!」」

 

 

【加賀】

「楽しかったわ♪ありがとうジョニー♪

連れて来てくれて♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「加賀さんに喜んで貰えて何よりだよ♪」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「いつも通りのドタバタ展開でフィナーレか

まあ俺達らしいけどな~」

 

 

【コマンダン・テスト】

「トレビヤーン♪これがジャポンの伝統文化

『ドタバタ新喜劇』なのですね?」

 

【木曾】

「誰だよ、こいつに訳のわからない伝統文化

を吹き込んだのは?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ここは大阪‥‥

実家で療養中のクロード提督の下に

再び『青葉新聞』が届いていた‥‥

 

 

【クロード提督】

「金剛と比叡の奴、好き放題やってくれた

みたいだな」

 

【瑞鶴】

「でもクロ兄も本当は行きたかったんでしょ?」

 

【クロード提督】

「まあな‥‥でもみんな元気そうで何よりだ」

 

【瑞鶴】

「だったら、早く身体を治さないとね♪あっ

でも焦りは禁物だよ♪」

 

【クロード提督】

「‥‥分かってるさ」

 

 

今回の青葉新聞には、昨日のドタバタクイズと

妖怪司会者の登場、トミー・ザワの意外な活躍

(?)が詳しく掲載されていた‥‥

 

 

【クロード提督】

「『妖怪』だの『天狗』だの、今回はまた話が

ぶっ飛んでるな」

 

【瑞鶴】

「青葉新聞だからねー、あまり真に受けない

方がいいよ」

 

 

話の詳しい顛末は、今度謎提やへたれ提督に

聞くとしよう‥‥

体調は悪くはない、瑞鶴は充分に尽くして

くれている、リンガへの復帰の日は近い

カルドと赤城の事もあるし、復帰したら

忙しくなるだろう、鈍った身体も戻さないと

いけない‥‥

今は療養に専念するとしよう‥‥‥

 

 

【クロード提督】

「もうすぐ桜の季節か‥‥暑くなるな‥‥」

 

 

空を見上げるクロード提督

クロード戦艦提督がリンガ鎮守府に帰還を

果たしたのはそれから直ぐの事であった

‥‥

 

 

 

【射命丸 文】

「やはり興味の尽きない世界ですねぇ~♪

何かの機会に色々関わってみるとしましょう♪」

 

(バサッ! バサッ! バサッ!)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

      [名称説明]

 

 

・幻想郷(げんそうきょう)

 

このNUC(新宇宙世紀)の世界とは別次元の

世界、そこには人間・妖怪・吸血鬼・妖精等々

の住人がいる、基本的にはNUCの世界と交わっ

たり行き来したりする事は無い筈なのだが‥‥

 

 

 

・射命丸 文(しゃめいまる あや)

 

幻想郷の住人で天狗、個人で新聞記者を営んで

いる為、青葉とキャラが被りがちてある

『文々。新聞』(ぶんぶんまるしんぶん)と

いう個人新聞を発行している

ジュラル星人『カサマTUーX04号』からの招き

がキッカケでNUCの世界に足を踏み入れたが

ジュラル星人の野望とは一切無関係である

謎の提督並に神出鬼没でいきなりクイズを

しかけてきては唐突に去っていく

空を飛べるが、背中の羽根のような物は

羽根なのか羽毛なのかは不明

 

 

 

・本多 幸雄(ほんだ さちおす)

 

陸軍高機動憲兵隊の大隊長、警察機構が

事実上機能していない現在のNUCでは

陸軍高機動憲兵隊は治安維持の任務も

任されていて、本多はその治安維持担当

下着泥棒騒動で偶然へたれ提督達と出会う

事になったが、この後六本脚鎮守府と深く

関わっていく事になる、艦娘という存在に

対しては理解が深く、敬意を払っている

実は『元擲弾兵』で、その身分を隠して

『普通の人間』として生きている

階級は中佐

 

 

 

・謎のサタンビートル提督

 

今回も登場した、謎の提督がサタンビートル

の着ぐるみを着た状態(と本作品では設定)

海軍本部から来訪した『コマンダン・テスト』

を接待していたらこの姿を気に入られたので

脱げなくなってしまった

ついでに山風には『カブトムシのお化け』と

呼ばれている

 

 

 

・へたれキャスバル

 

へたれ提督が、思い付きで某『赤い彗星』の

ものまねをした時に名乗った仮名

有名な台詞の真似やアレンジが主であり

何かの能力が3倍になる訳ではない

 

 

・刑事トミザワ

 

六本脚鎮守府の厨房係、トミー・ザワが

自分を『爆弾魔を追跡する刑事』と思い込む

事で構築されるキャラクター

完全に役に成りきっている為、周りの空気を

一切ガン無視する傾向がある

 

 

・天龍児童園合唱団

 

天龍児童園の子供達で構成される合唱団

刑事トミザワやデスラー艦は、子供達が

素直なのを良いことに、自分の願望やギャグ

を成就させる為に子供達を利用する?

 

 

・謎のスイッチボタン

 

刑事トミザワが落とした物を、江風が拾った

このボタンを押すと(ジャ~!ジャジャン!)

というBGMが流れ、それに合わせて天龍児童園

合唱団が「刑事トミザワ!!」と叫ぶ様に

すり合わせされている

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

今回も本作品にお付き合い頂き

ありがとうございます

 

文字数を少し整理しようと思って書いては

見たものの、二万字前後で抑えようと思って

いたら結局二万六千文字越えになってしまい

ました‥‥

 

ご協力頂いた提督の皆さんいつもありがとう

ございます

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

      [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

夕立(国防軍・天憲隊)

江風(国防軍・天憲隊)

木曾(赤土鎮守府)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

衣笠(六本脚鎮守府)

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

 

天龍(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

 

コマンダン・テスト(帝国海軍本部)

まるゆ(帝国海軍本部)

イソカゼ(帝国海軍本部)

 

ジュラル魔王(ジュラル星人)

キSEーX07号(ジュラル星人)

カサマTUーX04号(ジュラル星人)

 

射命丸 文(東方Project)

聖 白蓮(東方Project)

 

謎のサタンビートル提督

へたれキャスバル

刑事トミザワ

 

天龍児童園合唱団

 

本多 幸雄(陸軍高機動憲兵隊)

あきづき(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の設定及び固有名詞は全て架空のものです
本作品には実在する特定の個人又は団体を誹謗中傷
する意図は全くありません


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セカンド・バーニングラブ!(R-18)

前々回作品、『うーちゃんの悪戯漫遊記』の
続編にあたる作品です

こちらも読んで頂くと、更に分かりやすく
なると思います

(最近エロ描写が増えてる気がする‥‥)




【卯月】

「さてと‥‥執務室の前に到着したっぴょん♪」

 

 

ここは六本脚鎮守府の執務室前‥‥

 

 

【卯月】

「イヒヒ♪‥‥うーちゃんの悪戯漫遊記のメイン

イベントだっぴょん♪」

 

 

民間の六本脚鎮守府は『確定申告』と『棚卸し』

の準備に追われていた、謎の鎮守府と

リンガ鎮守府、そして恩返しに来た朝潮と嵐の

協力により、何とか目処は立ってきた

 

卯月は、一人残務処理に勤しむへたれ提督の下に

川内をけしかける事で、新たな悪戯の為の布石を

打つ事に成功していた

 

後はメインイベントの実行あるのみ!

 

へたれ提督と秘書艦の川内がこの中にいる事を

確信している卯月は、二人に悪戯を仕掛ける為

に執務室に潜入を試みるのだが‥‥‥

 

 

 

【日向】

「‥‥ラビット、君は何故ここにいる?」

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

卯月が悪戯チャレンジを実行しようと執務室への

潜入を開始し、沖合に停泊する『紀伊』からは

相変わらず戦艦同士の夜戦音が鳴り響いていた

丁度同じ頃‥‥‥

 

遠州灘沖から浜名湖に進入しようとする小艦隊

の姿があった‥‥

 

 

【プリンツ・オイゲン】

「もう少しで到着ですよ~~♪」

 

【瑞鳳】

「またここに来た訳か‥‥」

 

【海風】

「そういえば、瑞鳳お母さんは何度か来た事が

あるんですよね、私達は初めてだからとても

楽しみです♪」

 

【瑞鳳】

「‥‥そうね、みんな良い人達‥‥ではある

のよね‥‥」

 

【時雨】

「フフ♪、瑞鳳は大変な目にあったみたいだね♪」

 

【プリンツ・オイゲン】

「プリンツも初めてだから楽しみだよ♪」

 

【江風】

「ヒャッハー♪川内さんいるかなぁ~♪一緒に

夜戦出来るかなぁ~♪」

 

【瑞鳳】

「多分出来ると思うわ、でも清霜ちゃんとは

仲良くね」

 

【江風】

「分かってるって~♪」

 

【夕立】

「夕立も夜戦するっぽい~♪山風も一緒にね~♪」

 

【山風】

「かっ‥‥構わないで‥」

 

【夕立】

「そんなイケズな事言わないっぽい♪山風は

もっと楽しむっぽい~♪」

 

【時雨】

「夕立、楽しむのも良いけど、僕達は瑞鳳達

『査察局』のみんなを護衛する役目なんだから

ね」

 

 

【瑞鳳】

「考えてみたらこの娘達、プリンツ以外はみんな

『白露型』なのよね‥‥これはこれで凄いかも」

 

 

瑞鳳はふと空を見上げる‥‥

 

 

【瑞鳳】

「少将‥‥みんな‥‥どうか無事で‥‥」

 

 

連邦統合海軍省査察局所属の『瑞鳳』『海風』

『山風』『江風』の四人は

国防軍・天憲隊所属の『時雨』『夕立』そして

新顔の『プリンツ・オイゲン』の護衛を受けて

六本脚鎮守府に向かっていた、因みにこの三人

はジョニー隊長の嫁である

 

 

何故彼女達がここにいるのか?‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

時系列は数日前に遡る‥‥‥

 

 

ここは連邦統合海軍省査察局

 

 

【瑞鳳】

「少将!?それはどういう事ですか!?」

 

【花田少将】

「どうもこうもない、言った通りだ」

 

【瑞鳳】

「どうして私だけが!?」

 

【花田少将】

「あの娘達には母親が必要だ、俺はそれをお前に

頼もうとしている、一番大変でつらい役目だが

お前を信頼しての事だ」

 

【瑞鳳】

「信頼してくれるのは嬉しいです、でも!‥‥」

 

 

花田少将はこれからある『調査』に乗り出そう

としていた、これは花田少将自身の海軍軍人と

して、そして艦娘を思いやる一人の人間として

の矜持でもあった

彼が自らに課したこの任務には、彼の家族である

艦娘達も協力する事になっていた、だがその中に

瑞鳳と子供達はいない‥‥

 

何故自分だけが子供達と残らなければならない

のか?

危険な任務かもしれないのに‥‥

当然瑞鳳にとっては納得出来る筈もない

 

 

【蒼龍】

「ゴメンね瑞鳳、あなた一人をのけ者にする

訳じゃないの、これはあなたにしか頼めない

事なのよ‥‥」

 

【飛龍】

「少将を一人には出来ないでしょ?この人を

一人にしたらどこまで突っ走るか分かった

もんじゃないから!」

 

【花田少将】

「おいおい!俺はお前達の頼みを聞き入れて

やったんだぞ?」

 

【武蔵】

「何が『聞き入れてやった』だ!!、こんな

危険な事をたった一人でやろうとしてた癖に

!!」

 

【花田少将】

「‥‥そうだな‥‥しかしやらなければ‥‥」

 

 

花田少将が遂行しようとしている危険な任務

何故それを当初は一人でやろうとしていた

のか?

 

動機は二つあった

 

一つは先の『銚子沖迎撃戦』の一件‥‥

 

横須賀での国防軍主催の合同観艦式を狙った‥

と明らかに思われる深海棲艦とジュラル星人の

大規模攻撃‥‥この時花田少将は横須賀にいて

混乱する会場に秩序を保ちつつ、逃げ出そうと

した軍の中堅将校達を捕まえて「軍人の本分を

尽くせ!」と説得して回った

 

結果、東京湾と横須賀の混乱は最小限に抑えら

れたが、直接戦闘に参加出来なかった事は少将

にとっては痛恨事であった

しかもこの時、深海棲艦の進攻を足止めしよう

と一人で出撃した『清霜』が大破し重傷を

負った

海軍病院に運び込まれた清霜と、それに付き添

うへたれ家族の姿は少将の目に強く残ったので

あった‥‥

 

深海棲艦とジュラル星人は大分前から準備を

していた様子が伺えた、つまりこちらの情報が

深海側やジュラルに事前に漏れていたのである

 

以前から海軍内部の情報の、外部からのスパイ

行為か、身内による情報漏洩か、いずれにせよ

情報漏れを疑って調査していた花田少将だけに

事前にこの攻撃を察知出来なかったのは

ショックであった

 

そしてもう一つの動機‥‥

 

先日の事、花田少将達の査察局本部が深海棲艦

とジュラルの奇襲を受けた

 

少数の部隊によるヒットエンドラン攻撃で

あったが、別の作戦遂行中により査察局本部が

防備も警備も手薄になっていたところを

ピンポイントで突かれたのである

 

花田少将は艦息にはなったものの、まだ艤装が

使い切れていない為、得意の剣術と愛刀『骨徹』

で対抗、水上肉弾戦を展開した

彼の艦娘達も奮戦し、奇襲そのものは撃退された

しかしこの時、養女の一人『海風』が、妹達を

庇って被弾し小破した

 

海風は入渠で直ぐに回復したものの、傷付いた

海風を見た花田少将には彼女の姿が清霜と

重なり合った‥‥

彼にとっては二度とあってはならない事であった

‥‥

 

 

【花田少将】

「‥‥可能性は予測出来た筈なのに、俺はみすみす

清霜の怪我を止められなかった!おまけに海風

まで‥‥俺がしっかりしていれば二人が怪我する

事は無かった!!」

 

 

清霜と海風の傷付いた姿を目の当たりにした

花田少将は、情報漏れの原因を調べる為に

直接自ら先頭に立って調査する事を決意した

しかも当初は誰にも相談せず自分一人で‥‥

 

それを知った彼の艦娘達家族は当然猛反対した

もしこの情報漏れが、海軍のしかるべき階級の

者による故意の情報漏洩だとすれば、当然

花田少将の身は危険に晒される事になる

 

自分達艦娘の身を思いやってくれるのは嬉しい

が、何故彼はこうも一人で背負い込もうとする

のか‥‥

 

 

【飛龍】

「‥‥こんな事言いたくないけど‥‥少将!!

あなた一人が頑張ればあの二人が怪我をせずに

済んだって本気で思ってるの!!?

あなた一体何様のつもり!!?」

 

【花田少将】

「飛龍!?」

 

【飛龍】

「私も辛いけど‥‥どうにもならない時だって

あるのよ!!」

 

【蒼龍】

「‥‥飛龍‥‥」

 

 

花田少将に詰め寄る飛龍の目は真っ赤になって

いた、声も心なしか震えていた‥‥

大切な人か目の前で怪我をした辛さは飛龍にも

よく分かる、だからこそ飛龍としては花田少将の

行動は余計に見過ごせない、彼が内に秘めている

覚悟も‥‥‥

 

 

【飛龍】

「少将‥‥あなた死ぬ気でしょ!?」

 

【瑞鳳】

「!!!」

 

【蒼龍】

「そんな!?」

 

【花田少将】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【飛龍】

「‥‥少なくとも‥‥今度の任務で万が一‥‥

命を落とす事になっても構わないって‥‥‥

そう思ってるんじゃない?」

 

【瑞鳳】

「少将!!それ本気なんですか!?」

 

 

【大和】

「飛龍‥‥流石ね‥‥」

 

 

いつも直情的で感覚の鋭い飛龍の指摘に

少将の義姉、『大和』も舌を巻く

 

 

【花田少将】

「‥‥何故そう思った?‥‥」

 

【飛龍】

「まだまだ未熟だけど、これでも嫁だからね!

何年一緒にいると思ってるの?」

 

【武蔵】

「相棒‥‥お前の負けだな♪」

 

【花田少将】

「‥‥参ったな‥‥」(ポリポリ)

 

【飛龍】

「自分は死んでも構わない!?‥‥そんな半端な

覚悟で一人で突っ走られたら困るのよ!!

少将に何かあったら子供達の心は傷付くわ!

中でも一番傷付くのは海風と清霜でしょ!?

そんな事も分からない!!?」

 

 

花田少将には帰す言葉もない‥‥

 

 

【花田少将】

「お前達には‥‥敵わないな‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥‥でも少将はこの任務‥‥止めるつもりは

‥‥ないんですよね?」

 

【花田少将】

「無論だ!!こんな事このままには出来ない!

たとえ一人でも俺は行くつもりだ!」

 

【蒼龍】

「そんな少将をサポートする為に私達が必要

なんです!」

 

【武蔵】

「相棒、貴様の気持ちはよく分かる、私も同感だ

海風や清霜のような娘達が二度と出ない様に

しなければならない!特に清霜はあんな小さな

身体で‥‥‥深海の大艦隊とやり合うハメに

なったんだ!!この落し前はどんな事をしても

つけなければ!!」(ドンッ!!)

 

【大和】

「少将‥私達も‥連れていってくれるわよね?」

 

 

上品で物静かな大和の問いかけだったが

そこには有無を言わせない気迫があった

 

花田少将も意を決して立ち上がった‥‥

 

 

【花田少将】

「‥‥みんな!俺に力を貸してくれ!」

 

【飛龍】

「当然でしょ!」

 

【武蔵】

「フッ♪決まりだな♪」

 

 

【蒼龍】

「‥‥お願い瑞鳳!あなたが頼りなの!

海風達を任せられるのは瑞鳳しかいないのよ」

 

【花田少将】

「頼む瑞鳳‥‥俺達は必ず任務を果たして帰って

くる!」

 

 

ここまで言われてはもはや瑞鳳も断れない

行くも苦難!残るも苦難‥‥である

 

 

【瑞鳳】

「‥‥約束ですよ‥‥」

 

【花田少将】

「ああ!約束する!」

 

【瑞鳳】

「一つ教えて下さい、私を選んだのは何故です?

やっぱり戦いでは私は頼りないから?」

 

【花田少将】

「それは断じて違う!」

 

【蒼龍】

「言った通り、瑞鳳なら安心して子供達を預けら

れるからよ♪私や飛龍じゃそうはいかないから」

 

【飛龍】

「ええ~~!?」

 

【大和】

「それに私達には『海特警』や『天憲隊』などの

心強い味方がついているから‥‥

特に瑞鳳は『海特警』に太いパイプを持ってる

から、もしもの時には大きな助けになると思って

るのよ」

 

【瑞鳳】

「私が海特警に太いパイプを‥‥‥ええ~~!?

 

 

瑞鳳慌てる‥‥

 

 

【瑞鳳】

「ちょっと待って!!何か大きな誤解がある

みたいだけど、私にそんなコネは無いから!!

エロ軽巡の夜戦に巻き込まれて!!

コスプレ暴力重巡が窓を突き破って!!

淫魔重巡妖精にイヤらしい下着を渡されて!!

変な娘達が山風に変なことを教えて!!

変なコックとコントさせられるハメになった

だけだからー!!」

 

【飛龍】

「うん♪やっぱり瑞鳳しかいないみたいね♪」

 

【花田少将】

「我ながら最高の人選だ!頼んだぞ瑞鳳!」

 

【瑞鳳】

「だああああーーー!!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【瑞鳳】

「もう!!皆揃って何なのよ~~!!」

 

【山風】

「‥‥ママ?‥大丈夫?」

 

【瑞鳳】

「‥‥あ~、大丈夫よ山風♪大丈夫‥‥はぁ‥」

 

 

かくして、瑞鳳は海風と山風と江風を連れて

査察局を出た、花田少将達が任務に赴いている

間、子供達の安全を確保する為の避難である

 

花田少将は四人の護衛を自身の戦力ではなく

国防軍に依頼した

ジョニー隊長はこれを快諾、時雨達を護衛隊と

して派遣したのである

そして彼女達が向かっているのは‥‥

 

 

【時雨】

「みんな、もうすぐ六本脚鎮守府のガントリー

クレーンが見えてくる頃だよ」

 

【夕立】

「う~~ん♪楽しみっぽい~♪」

 

【江風】

「‥‥うん?何だこの音?」

 

【海風】

「‥‥発砲音!?」

 

 

目的地、六本脚鎮守府が近づくにつれて

発砲音と金属音が大きくなっていった‥‥

 

 

【山風】

「ねえママ?‥‥この音なぁに?」

 

【瑞鳳】

「‥‥あー‥‥何と言ったらいいか‥‥」

 

【プリンツ・オイゲン】

「シグレー?この音なぁに?」

 

【時雨】

「‥‥行けば分かるさ‥‥」

 

 

この音が意味するところを理解しているのは

この中では瑞鳳と時雨だけらしい‥‥

 

目的地は近い‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

《セカンド・バーニングラブ!》(R-18)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

またも時系列はほんの少しだけ遡る‥‥

 

 

卯月の奇襲の誤爆を受けて行動不能に陥った

金剛(21話、うーちゃんの悪戯漫遊記参照)

を、クロード提督は抱き抱えて『紀伊』に

連れていった‥‥

 

 

ここは『紀伊』艦内、クロード提督と金剛の

プライベート個室‥‥

 

 

全身の力が抜けた金剛をベッドに横にした

クロード提督‥‥金剛はクロード提督の手を

離さない‥‥

 

 

【金剛】

「フゥ~‥‥ウフフ♪」

 

【クロード提督】

「金剛‥‥妙な形だったが、俺はお前に助けられ

た訳だな‥‥本来なら俺がするべき事なのに‥」

 

【金剛】

「ノン♪‥‥テートクはいつでもワータシ達を

守ってくれてマース♪‥‥ワータシもテートク

の事を守りたかったヨー♪」

 

【クロード提督】

「‥‥金剛‥‥」

 

【金剛】

「そう思っていたから‥‥身体が勝手に動いた

ネー♪‥‥自分で自分を褒めてあげたいデース」

 

【クロード提督】

「‥‥フッ‥‥そうか‥‥」(ナデナデ)

 

【金剛】

「エヘヘ~♪❤‥テートク‥‥もっと自分の事

を好きになってくだサーイ‥‥‥もっと自分を

大切にしてくだサーイ‥‥」

 

【クロード提督】

「‥‥金剛には敵わんなぁ~‥‥」

 

【金剛】

「最も‥‥ワータシはそれよりもーーーーっと

タクサン!‥テートクの事が大好きデースけど

ネー♪‥‥ウフフ♪❤」

 

 

ベッドに仰向けの金剛とそれを上から見つめる

クロード提督‥‥

二人の目線が重なり合う‥‥

 

 

【金剛】

「‥‥テートク‥‥愛してマース❤‥‥」

 

【クロード提督】

「‥‥金剛‥‥愛してる‥‥‥んっ‥‥」

 

【金剛】

「‥‥‥テート‥‥んふっ❤‥‥」

 

 

今度は二人の唇が重なり合い、直ぐに舌と舌が

絡み合う‥‥

 

 

【金剛】

「‥‥うんっ❤‥‥ン~~~♪❤❤‥‥」

      (モミモミモミ~~)

 

 

クロード提督は金剛の胸部装甲を手で愛撫する

こうなればもはや言葉はいらない!

ウーン!オマンダム!

 

 

【クロード提督】

「‥‥‥(やわらかい)‥‥」

 

【金剛】

「‥んっ‥‥‥プハッ!‥‥はぁ❤‥‥はぁ❤

‥‥テートクのキス‥‥気持ちいいデース❤」

 

【クロード提督】

「‥‥もっと‥‥気持ち良くしてやる‥‥」

 

 (シュルン!)

 

【金剛】

「‥‥アッ!?❤‥‥」

 

 

金剛の装束、スカートの腰紐の結び目を解く

クロード提督‥‥

 

 

【クロード提督】

「‥‥腰を上げるんだ金剛‥‥」

 

【金剛】

「‥‥ハイ❤‥‥」(スッ‥‥)

 

 

全身に力が入らない金剛だったが、なんとか

少しだけ腰を持ち上げる‥‥

 

 

(グイッ!‥‥スルスル~~‥‥)

 

【金剛】

「‥アー❤‥スカート‥‥脱がされりゅ❤‥‥」

 

 

腰紐を解くと、上半身の装束も拘束を解かれる

為、金剛の諸肌が大きく露になった

脱がされたスカートの下から現れたのは

清純な白紐のパンツ‥‥

事前に夜戦3点セットを摂取していた

クロード提督の興奮速度は更に加速した!

 

 

【金剛】

「///テートク!‥‥恥ずかしいデース!///」

 

【クロード提督】

「可愛いぞ!金剛!」

(カポッ! グニュ!)

 

【金剛】

「//‥イヤン!テートク‥‥‥あっ❤‥//」

 

 

クロード提督は金剛の乳房にかぶり付き

手はパンツ越しに局部への愛撫を始めた

既に濡れていたらしく、軽い愛撫だけで

愛液が染み出してきた‥‥

 

 

【クロード提督】

「もうこんなに‥‥濡れてる‥‥」

(グニュッ グニュッ クチュッ)

 

【金剛】

「‥‥あっ❤‥‥アッ!❤‥‥」(ピクン)

 

 

布地越しの僅かな愛撫にも金剛の身体は

反応する‥‥

 

 

【クロード提督】

「直接‥‥触るぞ?‥‥」(スルッ‥‥)

 

(ジュブッ❤)

 

【金剛】

「‥‥アッ❤!‥‥あうっ❤‥‥」(ビクン!)

 

 

パンツの横から手を滑り込ませてみる‥‥

既に膣は開かれていた、濡れ具合が良すぎて

指が自然と簡単に入り込んでしまった‥‥

 

そのまま掻き回してみる‥‥

 

 

(グチュ グチュ グチュ グチュ)

【金剛】

「アッ❤‥アッ❤‥気持ちイイ❤気持ちイイ❤

!」

 

【クロード提督】

「‥‥気持ちいいか?金剛?‥‥」

 

【金剛】

「‥Yes❤‥‥気持ち‥イイデース❤‥‥ハァッ

❤ハァッ❤‥‥テートクは‥エッチネー♪❤」

 

(グチュ グチュ グチュ グチュ)

 

【金剛】

「‥‥フワッ!‥‥はっ‥‥アッ❤」

 

 

本来金剛という女性は、積極性の塊の様な女の子

の筈である、それは海戦でも恋愛でも性行為でも

同じ事‥‥

 

だが今日の金剛は真逆だ、いくら身体に力が

入らないとはいえ、クロード提督に一方的に

なすがままにされている‥‥

 

卯月の悪戯妙技『三千年殺し』は、一時的とは

いえ、イケイケどんどんの金剛を受け身一辺倒な

乙女に変えてしまったのである

 

 

(ジュブ ジュブ ジュブ ジュブ‥‥)

 

【金剛】

「‥うっ!‥‥テー‥‥トク❤‥‥もう‥‥

‥ダメ‥‥ネ❤‥‥」

 

【クロード提督】

「‥‥どうした?‥‥」

 

【金剛】

「‥‥いっ❤‥‥いっ❤‥‥‥イクッ❤」

 

【クロード提督】

「‥‥いいぞいっても‥‥その顔を見せてくれ」

 

【金剛】

「イヤン!❤はずかし‥‥あっ‥‥‥あっ!❤」

 

(ジャブ!ジャブ!ジャブ!ジャブ!)

 

 

クロード提督の手の動きが更に激しくなる

身体が動かずほぼ無抵抗な状態で喘ぎ続ける金剛に

クロード提督の興奮度は更に高まる

金剛自身も、ろくに身動きもとれず、ただ一方的に

凌辱される自分の状況にいつもと違う興奮を感じて

いたのは間違いなかった‥‥

 

 

【クロード提督】

「さあ!イッてみせろ!!」

 

(ジュブブブ~~~!!!‥‥)

(ブシュウウウ~~~!!‥‥‥)

 

 

クロード提督の手と指の動きに合わせて金剛の秘部

から愛液と潮が吹き出す、履いていた紐パンツは

とうに保水力を失い、股間から溢れ出た大量の液体

を押さえる事が出来ない

 

 

【金剛】

「イヤ!❤‥‥クゥ!‥‥イッ‥‥イックゥ~❤」

 

【金剛】

「‥‥ウッ!!❤❤」(ビクン! ビクン!)

 

 

金剛は気持ち良すぎて達してしまった‥‥

指で掻き回されると、愛液が後から後から泉の様に

湧き出て洪水状態になっていくのが分かった

クロード提督はびしょ濡れパンツを横にずらして

直接目で金剛のアソコを確認する、吹き出た愛液で

満たされている‥‥‥

 

 

(グチョッ❤‥‥グチョッ❤‥‥)

 

【金剛】

「‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥」

 

【クロード提督】

「凄く濡れたな‥‥噴水みたいじゃないか?」

 

【金剛】

「‥‥テートクの‥‥ゴールド‥‥フィンガー‥‥

気持ち❤‥‥良すぎ❤‥‥マース♪❤」

 

【クロード提督】

「‥吸い取って掃除してやる‥」(レロジュルル~)

 

【金剛】

「///イヤン!‥‥はずかし///‥‥アッ!❤」

(ビクン!)

 

 

クロード提督は金剛の極部に顔を埋めると

残った愛液を愛おしそうに舐め取っていく‥‥

金剛はもう我慢の限界であった‥‥

 

 

【金剛】

「‥‥テー‥‥トク❤‥‥‥入れて♪❤‥」

 

【クロード提督】

「‥ああっ、‥‥俺も我慢の限界だ‥‥」

 

【金剛】

「‥テートク♪❤‥‥金剛は‥‥身体が動きま

セーン♪❤‥‥テートクの御注射でぇ♪~‥‥

イーッパイ♪‥‥治療してクダサーイ♪❤」

 

【クロード提督】

「フフ‥‥御注射か?‥‥だったら主治医として

そのご要望に答えなきゃな♪‥‥一対一の治療

‥‥始めるぞ?」

 

【金剛】

「ハイッ♪♪❤❤」(✨パァーー✨)

 

 

クロード提督は金剛の両脚を広げると、既に

肥大化した自身の注射器を構える、そして‥

‥‥

 

 

(‥‥ズブッ‥‥)

 

【金剛】

「‥‥ウッ!‥‥」

 

(‥‥ズブブブ‥‥)

 

【金剛】

「‥‥アッ❤‥‥入っ‥‥た❤‥‥」

 

【クロード提督】

「‥‥奥まで‥‥打ち込むぞ‥‥それ!」

 

(ズパァーーン!)

 

【金剛】

‥あっ!❤‥‥あうっ!❤

(ビクーーーン!!!)

 

 

いきなり奥まで突き上げられた金剛は身体を

のけ反らせた、自分の意思では動かせない

今の金剛の身体も、刺激された快感によって

勝手に反応するのであった

 

 

【金剛】

「‥あっ❤‥‥((ピク ピク))‥テートク❤‥

‥‥御注射‥‥大きい❤‥‥こんなビックなの

うたれたら‥‥ワタシ‥‥壊れ‥‥‥」

 

(ズチャッ ズチャッ パン!パン!パン!)

 

【金剛】

「‥‥っ!りゅうううう~~~❤❤❤」

 

(パン! パン! パン! パン! パン!)

 

 

金剛の、「気持ちと身体の準備」などお構い無しに

クロード提督は金剛の股間に腰を打ち付け始める

 

 

【金剛】

「アア~~!❤‥はあっ❤‥‥はあっ❤‥‥

テートク‥‥テートクゥゥ~~!!❤❤

 

(バチュ! バチュ! バチュ!)

 

【金剛】

「アーーー!!❤❤‥‥おくしゅり‥‥奥に

‥‥‥注入されりゅうううう~~❤❤❤」

 

(パァン! パァン! パァン!)

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

クロード提督と金剛の愛の夜戦で、両者の身体

が重なり合い、激しくぶつかり合う、そして

その激しい夜戦音は『紀伊』の外にまで響き

渡る‥‥‥

 

(ガツン! ガツン! ガツン!)

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

(ズドン! ズドン! ズドン!)

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

読者諸氏にはお分かり頂けるだろうか?

 

ベッドの上の二人には普通の愛の営みの音に

聴こえるものが、外部に漏れて第三者に聴こえ

た時には『金属音』『発砲音』になっている

のだ!

瑞鳳達が聴いた音は正にこれだった

戦艦同士の愛の営みとは、かくも派手なもの

なのか?あるいはこの二人が特別なのか?

 

そんな話とは無関係にクロード提督は金剛を

一方的に突き続ける!

途中で金剛が絶頂をむかえてもピストン運動

を止める気配はない

二人は身体を密着させた状態で夜戦を続ける

クロード提督が金剛を優しく抱きしめながら

の夜戦だ、肌と肌が広く触れ合う事でお互い

の体温を感じる事ができ、二人の興奮度は

更に高まった

 

 

【クロード提督】

「‥‥ふうっ!‥‥ふうっ!‥‥」

 

【金剛】

「アヘッ❤‥‥ハヘッ❤‥‥テートクの‥‥

御注射‥‥大き過ぎマース♪❤‥‥何度も

‥‥‥イかされたネー♪❤❤‥‥」

 

【クロード提督】

「‥金剛の締め付けも‥‥絶妙過ぎる‥‥

俺も‥‥もう‥‥限界だ‥‥」

 

 

金剛の締め付けがキツ過ぎるのか?

クロードジュニアが大きくなり過ぎたのか?

いずれにせよ、限界点は近い‥‥

 

 

【金剛】

「‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥テートク❤

‥‥御注射‥‥中に‥‥奥に‥‥プリーズ❤」

 

【クロード提督】

「‥よし!‥‥今治療してやる!!

うおおおおおおおーーーー!!!

 

(パァン! パァン! パァン! パァン!)

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

(ズドン! ズドン! ズドン! ズドン!)

 

【金剛】

あっ!‥アーーーーーー!!❤❤❤

 

【クロード提督】

「こんごおおおおおおーーーーーー!!!」

 

【金剛】

テーートクゥゥゥーーーー!!❤❤❤

 

(ブシュウウビュルルル~~~!!!❤)

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

(DOGOWWWWOOOOーーーー!!!❤)

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

一際大きな発砲音と共に、巨大な『紀伊』が

振動した、艦体周辺が小刻みに波打っている

すぐ側まで来ていた瑞鳳達にもそれがよく

見えた‥‥

 

 

【プリンツ・オイゲン】

「シグレー!ファイヤーもしてないのにあの

戦艦から凄い発砲音が聴こえたよー!?」

 

【時雨】

「ああ、心配は要らないよ、多分一回戦目が

終了しただけだから」

 

【プリンツ・オイゲン】

「‥‥えっ?‥‥」

 

【山風】

「ねえママ‥‥あれ何の音だったの?発砲音

‥‥じゃないよね?」

 

【瑞鳳】

「山風‥‥あなたがもう少し大きくなったら

ゆっくり説明してあげるわ‥‥」

 

【江風】

「あっぶねー戦艦だなあ!発砲もしてないのに

あんな馬鹿デカい音たてて大丈夫なのか?

なあ、海風姉さん?」

 

【海風】

「///‥‥‥‥///」

 

【江風】

「‥うん?姉さん?何で顔を真っ赤にしてんだ?」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

(ドクッ! ドクッ! ドクッ!)

 

【金剛】

「‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥エヘヘ~~♪❤❤

‥‥テートクの御注射‥‥最高れ~しゅ~♪❤」

(ビクン! ビクン! ビクン!)

 

【クロード提督】

「‥俺も‥‥気持ち良かった‥‥俺の治療を

受けてくれて‥‥ありがとう金剛‥‥フウッ‥」

 

【金剛】

「‥‥ウフフ♪❤‥‥テートクぅ~♪?❤」

 

【クロード提督】

「‥‥うん?‥金剛どうし‥‥おわあ!?

 

(クルリっ ガバァ!)

 

二人はインサートしたまま、体制が上下逆に

入れ替わった

今度は金剛がクロード提督の上に『騎乗』する

体制だ

 

 

【金剛】

「‥‥ウフッ♪❤‥‥(チュッ♪❤)」

 

 

金剛は今度はクロード提督の上になると

クロード提督にキスをした‥‥

 

 

【クロード提督】

「金剛?‥‥お前!身体は動くのか!?」

 

【金剛】

「ウフフ♪‥‥テートクの御注射でバッチリ治療

されたデース♪❤‥テートク?‥これで

フィニッシュと思った?♪」

 

【クロード提督】

「そっ‥‥それはつまり?」

 

【金剛】

「ウフフ♪❤‥‥そんな訳無いじゃない?

ワータシはくわえ込んだら離さないワー♪❤❤」

 

 

一方的にいじり回される飼い犬から一転!

獲物を狩る猟犬に金剛は変貌した!

 

 

【金剛】

「さあっ!テートク?❤今からワータシと

愛の『「金」グジョー軍団』を建設してクダサーイ

♪❤❤」

 

【クロード提督】

「何じゃそりゃーー!?」

 

【金剛】

バーニング❤‥‥ラァーーーー‥‥

 

(‥‥ヌロォ~~(半分だけ抜いてみる))

 

【クロード提督】

「ウホォ!?」

 

【金剛】

‥‥ブッ!!!❤❤❤

 

(ズブリュ!!(再び奥まで挿入))

 

【クロード提督】

ぐはあーーー!!!

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

一瞬静かになった『紀伊』から、また大きな

金属音が連続で聴こえ出した‥‥

 

 

【時雨】

「二回戦目が始まったみたいだね‥‥

クロード提督、健闘を祈るよ」

 

【瑞鳳】

「もう!‥‥勘弁してよ!!」

 

【夕立】

「中で何してるのか気になるっぽい‥‥

夕立、見て来るっぽい~♪」

 

【時雨】

「させないよ!」(ガシッ!)

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

【卯月】

「いよいよ潜入だっぴょん♪」

 

カチャッ‥‥キイイ‥‥

 

 

うーちゃんはついに行動(潜入)を開始した!

懐から例の『はた迷惑な玩具』を取り出すと

そっと執務室のドアを開ける‥‥

 

六本脚鎮守府の執務室のドアを開けると

最初に目に入るのは、丁度正面に備え付けられて

いるソファーである

 

そしてそのソファーの上で展開されている光景‥

‥‥‥

つまり卯月が最初に眼にした光景は‥‥‥

 

 

 

 

(ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ)

 

(パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!)

 

【川内】

「‥あっ♪❤あっ♪❤あっ♪❤‥てい‥とく❤

‥‥気持ちい❤‥いっ❤‥いっ❤‥あっ❤‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥俺も‥‥気持ちいい‥‥いくぞぉーー!!

 

((ズブッ! ズブッ! ズブッ! ズブッ!))

 

【川内】

‥あっ!❤‥あああ~~~~❤❤❤

 

【卯月】

ぶふうううううーーー!!?

 

 

 

卯月の眼前に展開していた光景は‥‥

淫欲に堕ちた男と女が一つに交わり!

激しく愛の合体を繰り返しながら

間もなくフィニッシュを向かえよう

という光景であった!

しかもローアングルで!

 

 

【卯月】

「///‥‥びょん‥‥///」

 

 

いくら卯月が謎の鎮守府の艦娘といっても

こんな光景を真正面で見るのは初めてであった

 

ほぼ真上から打ち降ろされる男のシンボルが

パンツの脇を通って女の秘部に何度も吸い込ま

れる、挿入のたびに愛液が飛び散り勝負パンツ

『北半球』を濡らしていった‥‥

 

完全に思考停止した卯月を余所に、へたれ提督

と川内は共に限界をむかえようとしていた‥‥

 

 

 

(パン!パン!パン!パン!パン!パン!)

 

【へたれ提督】

「川内いぃぃーー!!愛してるぅぅぅーー!!」

 

【川内】

「あーー!❤提督だいしゅきいいいーー!!❤」

 

(ズブ!ズブ!ズブ!ズブ!ズブ!ズブ!)

 

【へたれ提督】

「‥‥もう出る!!‥‥でりゅうううーー!!」

 

【川内】

「‥出して!❤‥中に出してぇぇぇーー!!❤」

 

(パンパンパンパンパンパンパンパンパンパン)

 

【へたれ提督】

「‥ぐおっ!!‥おおおおーーー!!!」

 

【川内】

あ~!❤イク!イク!イックゥ~~❤❤

 

ドヒュ!ドヒュ!ビュルルル~~~‥‥

 

【川内】

❤❤あーーーーーーーーーー❤❤

 

 

大量の白濁液が関を切った様に噴出すると

そのまま子宮に流れ、注がれていく‥‥

 

 

【川内】

「‥はあっ❤‥‥はあっ❤‥‥はあっ❤‥」

 

(ドクッ! ドクッ! ドクッ! ドクッ!)

 

【川内】

「‥‥あっ❤‥‥暖‥‥か‥い❤‥‥」

(ビクンッ❤ ビクンッ❤ ビクンッ❤)

 

【へたれ提督】

「‥‥くうっ‥‥せん‥‥だ‥‥い‥‥」

 

【川内】

「‥うっ❤‥うっ❤‥てい‥‥と‥く❤‥」

 

(‥‥チュッ♪❤‥‥)

 

 

共に果てた、へたれ提督と川内‥‥

どちらからともなくキスを交わす‥‥

 

二人はソファーの上でインサートしたまま

抱きしめ会った、子宮に収まりきれなかった

白濁液が合体部から溢れ出てきてパンツを

愛液と一緒に濡らした‥‥

 

 

 

これが卯月が見た一部始終の光景であった

 

 

‥‥‥キイイ‥‥パタン‥‥

 

 

卯月はそのまま‥‥執務室のドアをそっと

しめた‥‥

 

そしてそのまま、執務室の前から立ち去った

 

 

【卯月】

「‥‥他人の情事の最中に横槍を入れるほど

‥‥うーちゃんは落ちぶれてないっぴょん」

 

 

‥‥それはうーちゃんの真心だったのか?

それともローアングルにど肝を抜かれたのか?

いずれにせよ卯月の悪戯は今回は回避された

 

 

【卯月】

「‥‥全く、気勢をそがれてしまったぴょん!」

 

【日向】

「気にするなラビット、あの判断はいい判断

だったぞ♪」(ポンッ)

 

【卯月】

「げげえーー!!‥‥おみゃーは!!」

 

 

背後から卯月の肩に手を置いたのは航空戦艦で

リンガ鎮守府所属の『日向』であった

 

卯月は日向が大の苦手であった、というか

卯月にとってはぶっちゃけ天敵とも言えた

相手の日向にはそんな感覚は微塵もないのだが

 

 

【卯月】

「うう‥‥よりによって厄介な奴に会って

しまったぴょん!‥‥」

 

【日向】

「まあそう言うなラビット、折角の再開なのだ

楽しまなければ損というものだ」

 

【卯月】

「楽しんでるのはおみゃーだけだっぴょん!!」

 

 

航空戦艦『日向』、人は彼女をこう呼ぶ‥‥

 

《キング・オブ・ゴーイングマイウェイ》

 

 

海の上では鬼神の如き強さを見せる日向では

あったが、一旦陸に上がると超マイペースな

その性格により、周りで何が起こっても

人から何を言われても全く動じないのであった

それでいて、何故か勘だけは鋭いので、卯月の

仕掛ける悪戯などは全て先を読まれてしまう

のだ

おまけにその会話ときたら‥‥あの卯月が

常にツッコミ役になってしまうくらいの

全く空気の読めない会話であった

こんな日向であったから、卯月はいつもペース

を乱されてしまうのである

 

ちなみに日向本人は、卯月に対してとても

好印象でフレンドリーであった

 

 

【日向】

「どうした?心の動揺が見て取れるぞ?」

 

【卯月】

「‥‥誰のせいだと思ってるぴょん!」

 

【日向】

「まあそう責めるな、あの二人は愛し合ってる

最中だっただけだ」

 

【卯月】

「おみゃーのせいだって言ってるぴょん!!」

 

【日向】

「確かに、ドアを開けていきなりあんな角度で

見せられては動揺してしまうのも無理はない

がな」

 

【卯月】

「‥‥おみゃーもシッカリ見てたぴょんね‥‥」

 

【日向】

「フッ♪‥‥まあ、そうなるな」

 

【卯月】

「‥‥こいつは!‥(あの時、ずっとうーちゃん

の後ろにいたぴょんね!全然気付かなかったっ

ぴょん‥‥)」

 

【日向】

「それにしてもラビット、お前も大人になった

ものだな、あの時悪戯を思い留まったのは

流石だ」

 

【卯月】

「悪戯とエチケット破りは別だっぴょん!

うーちゃんはそこまで区別がつかない程性悪

じゃないっぴょん!

‥‥あとそのラビットは止めるっぴょん!」

 

【日向】

「そうか‥‥お前がそこまで育ってくれたとは

‥‥私も嬉しいぞラビット♪」

 

【卯月】

「おみゃーは何時からうーちゃんの親になった

っぴょん!?」

 

 

やっぱりコイツは苦手だぴょん‥‥つくづく

そう思う、うーちゃんであった‥‥

 

 

【卯月】

「本っ‥‥当にマイペースを崩さない奴だぴょん

おみゃーはきっと、周りに何が起こっても一切

動じないっぴょんね!」

 

【日向】

「何を言うかラビット、私だって周りの状況には

‥‥特に他人の不幸には常に心を砕いている

のだぞ?」

 

【卯月】

「よく言うっぴょん!」

 

【日向】

「皆が『瑞雲教』に改宗しないのは、皆にとっては

大きな不幸だ、彼等がみすみす不幸になっていく

のに私にはどうすることも出来ない、自分自身の

力不足を思い知らされる日々なのだよ明智君!」

 

【卯月】

「おみゃーは何処まで厚かましい奴だっぴょん!!」

 

 

恐るべきは日向のぶれないマイペースぶり‥‥

 

ふと沖合の『紀伊』に目をやると‥‥‥

金属音も砲撃音も振動も止んでいた‥‥‥

 

 

【日向】

「どうやら師匠達の夜戦も一区切りついたようだな

どうだラビット?折角の再開を祝して、今夜は

お前の『悪戯道』と、私の『瑞雲教』について

とことん熱く語り合おうではないか♪」

 

【卯月】

「冗談じゃないっぴょん!!そんな事したら

うーちゃんは廃人になってしまうっぴょん!!」

 

【日向】

「ははは♪相変わらず冗談の好きな奴だな♪

夕食の後が楽しみだ♪」(ガシッ!)

 

 

日向は卯月をしっかり捕らえて離さない‥‥

 

 

【卯月】

「嫌っぴょん!!離すっぴょん!!」

(ジタバタ!)

 

【日向】

「人生とは時に上手く行かないものだな?」

 

【卯月】

「おみゃーが言うなっぴょん!!!」

(ジタバタ!)

 

 

人生とは時に上手く行かないもの‥‥

卯月は自ら望んで飛び込んだ地獄についに

辿り着いたのであった‥‥

 

 

【卯月】

「しれーかーーん!!妙高さーーん!!

助けてぴょーーーん!!!」

 

 

うーちゃん‥‥健闘を祈る‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ここは『紀伊』艦内‥‥

 

 

夕食の時間が近い、例の客ももうすぐ到着する

提督と秘書艦ならそろそろ準備を整えなければ

ならないだろう

 

だが、金剛はクロード提督に抱き着いて

離れない‥‥‥

 

 

 

【プトレマイオスⅡ】

「あんた達!!いい加減に離れなさいよ!!」

(グイッ! グイッ!)

 

【金剛】

「嫌デース!!絶対に離しまセーン!!」

(ギュウ~~❤❤)

 

【ツーロン】

「ワガママ言うんじゃないの!!」

 

【クロード提督】

「助けてくれえ~~」(ゲッソリ)

 

【黒潮】

「自分ら!!ここへ何しに来たん!?」

(グイッ! グイッ!)

 

 

クロード提督が、大阪の実家で療養に入った

のはこの少し後の事であった

この時の事が影響したかどうかは不明である

(チャン チャン)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ここは執務室‥‥‥

 

 

【天龍】

「長いこと執務室から出て来ないと思ったら!!

やっぱりこれか!!てめーら起きろーー!!」

(ゴンッ! ゴンッ! ゴンッ!)

 

 

【へたれ提督】

「‥むにゃむにゃ‥‥もう‥‥出ない‥‥」

 

【川内】

「‥むにゃむにゃ‥‥提督‥‥もっとぉ~❤‥」

 

 

【那珂】

「どうなってるのー!?全然離れないよー!?」

(グイッ! グイッ!)

 

【サラトガ】

「どんなに引っ張ってもビクともしません!

これは一体!?」(グイッ! グイッ!)

 

【あきつ丸】

「これは『合体を解除』しないと無理で

ありますな、この結合部はどうなっているで

あります?」(ツン ツン)

 

【村雨】

「あらあら♪ここはお互いデリケートな場所だから

優しくね♪」(ツン ツン)

 

【天龍】

「///指でつつくなーー!!///」

 

【あきづき】

「‥‥‥‥‥‥」(ドサッ!→卒倒)

 

【藤波】

「‥‥あっ、また倒れた‥‥」

 

【秋雲】

「いや~♪ここに来るとネタ集めに苦労しない

から有り難いわ~♪」(スケッチ)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

夕食の時間、食堂にて‥‥‥

 

 

【UXー01】

「今日の夕御飯はお肉♪少しフンパツしちゃい

ました~~♪みんな?遠慮しないで食べてね

~~♪✨」

 

【デストリア】

「ユークスちゃんと一緒に作りましたデス♪

皆さん召し上がれデス~~♪✨」

 

 

【デウスーラ】

「疲れたぁ~~、少し手伝っただけなのに~~」

 

【ランベア】

「あの二人はタフよねぇ~~」

 

【デスラー艦】

「もう一杯いっぱいですわ‥‥」

 

 

【朝潮】

「私達まで頂いて良いのでしょうか?」

 

【嵐】

「そこまで働いた気がしないのに‥‥何か

悪いなぁ‥‥」

 

【デストロイヤー】

「気にする必要はないよ、貴女達は今日よく

頑張ってくれたと思うよ、私から言うのも

変だけど、少なくともそこでのびてる座乗艦

達よりはね」

 

【デストリア】

「そうデスよ♪遠慮なんかしないでドンドン

食べて欲しいデス♪」

 

【UXー01】

「貴女達は明日も私達を助けてくれるんでしょ?

だったらいっぱい食べて体力をつけて貰わな

いと、明日も宜しくね♪」

 

【嵐】

「もっ!もちろん!任せてくれよ!」

 

【朝潮】

「はい!それでは有り難く頂きます!」

 

 

この直後、食堂に木曾が入ってきた‥‥

 

 

【木曾】

「みんなお疲れ、査察局からお客が来てるぞ

今、執務室に案内されてる筈だ」

 

【UXー01】

「ああ、例の人達か、無事に到着出来たのね」

 

【木曾】

「あと、そこの二人」

 

【朝潮】

「えっ?私達の事ですか?」

 

【木曾】

「お前達と一緒に夕飯を食べたいって言ってる

奴がいてな、良かったら一緒にとうだ?」

 

【嵐】

「一緒に夕飯を?誰だろう?」

 

 

朝潮と嵐の二人と一緒に夕御飯を食べたい‥‥

そう言った本人が現れた‥‥

 

 

【防空棲姫】

「‥アッ‥アノー‥‥良カッタラ一緒ニ‥‥」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥どうですかベイ?‥‥」

 

【朝潮・嵐】

「「あっ‥‥‥」」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

しばしの沈黙‥‥‥

 

 

『姫級』『鬼級』に対してトラウマを抱えた

朝潮と嵐の二人‥‥‥

そしてそんな二人の前に現れた

心優しい『姫級』‥‥‥

 

 

艦娘との出会いは運命と縁‥‥

ならばこの三人の出会いも何かの縁である筈だ

 

朝潮と嵐が立ち直る為の‥‥少なくとも恐怖を

克服する為の、何かのキッカケを掴む為の大切な

‥‥必然的な縁‥‥

今の朝潮と嵐は、この優しい『姫級』との出会い

を、そうした何かの縁だと感じることが出来た‥

‥‥

 

 

【朝潮】

「はい!♪御一緒しましょう♪✨」

 

【嵐】

「‥‥エヘヘ♪‥皆で食べた方が美味いからな♪

一緒に食べようぜ♪✨」

 

【防空棲姫】

「///ハッ!‥‥ハイ♪✨✨///」

 

【ガンビア・ベイ】

「良かったですベイ!♪」

 

 

【木曾】

「『雨降って地固まる』って訳じゃないが‥‥

どうやら大丈夫みたいだな」

 

【青葉】

「これは歴史的和解というものですかね~?」

 

【しゃんば】

「是非取材を~♪」

 

【木曾】

「お前ら何処にでも出て来るな?」

 

【天葉】

「これだけの提督とメンバーが一同に集まって

いるのよ、何も起こらない方がおかしいじゃ

ない?♪」

 

 

後に朝潮と嵐は、あの事件の真実‥‥つまり

『深海偽装』の存在と、あの『姫級』『鬼級』

の正体が実は『ガルマンガールズ』で、彼女達

の目的は純粋に朝潮と嵐を救助する事だった‥

‥‥この真実を知る事で完全にトラウマを克服

する事が出来た

 

一方で、あの時の朝潮と嵐の恐怖の対象が

実は『深海偽装した自分達』であった事を

ガルマンガールズが知ることになったかどうか

は定かではない‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

再び執務室‥‥‥

 

 

【謎乃提督】

「よすよす、お疲れ様、君達の到着を歓迎するよ」

 

【プリンツ・オイゲン】

「グーテンモーゲーン♪国防軍所属

『プリンツ・オイゲン』よ、宜しくね♪」

 

【足柄】

「あらまあ‥‥また元気の良い娘が来たわね」

 

【羽黒】

「こちらこそ、宜しくお願いしますね♪」

 

 

【瑞鳳】

「えーっと‥‥改めてまして!

『連邦統合海軍省査察局』所属、軽空母『瑞鳳』

、以下四名、只今到着致しました!

今回は、私達の要望を受諾して頂き、改めて

感謝を申し上げます!」

 

【海風】

「『海風』です、宜しくお願いします」

 

【山風】

「『山風』‥‥です‥‥

(‥‥あれえ?‥カブトムシのおじさん?)」

 

【江風】

「どっどうも!『江風』です!

(‥‥あれえ?‥‥川内さんはどこだ?)」

 

 

瑞鳳達、査察局のメンバーと、護衛役の時雨達

国防軍のメンバーは、六本脚鎮守府の執務室に

通され、そこで謎乃提督達の出迎えを受けていた

本来は、へたれ提督が出迎える筈なのだが‥‥

 

 

【謎乃提督】

「君達の事は既に聞いている、そこに居る

あきつ丸から詳しい情報を貰ったよ

花田君の件はここだけの話にしておく」

 

【あきつ丸】

「瑞鳳殿、お久しぶりであります」

 

【瑞鳳】

「ええ♪久しぶりね(あきつ丸は何処から情報

を得たのかしら?‥‥少将の事は私達以外は

誰にも話していない筈なのに‥‥)」

 

 

六本脚鎮守府の情報担当『あきつ丸』‥‥

舐めてかかるとえらい目にあうかも‥‥

【あきつ丸】

「‥‥で、あります♪」

 

 

【謎乃提督】

「ここで小生が代表として君達を出迎えるのは

妙な感じだが、ある事情により今は小生が

最先任なのでね、時雨達もご苦労だったね」

 

【時雨】

「ありがとう、僕達は大丈夫だよ♪それより

彼女達の事を皆さんにお願いするね、ところで

‥‥」

 

【夕立】

「う~~ん」(キョロキョロ)

 

【時雨】

「夕立!はしたないよ!」

 

【夕立】

「『たわけ』さんが居ないっぽい!折角遊んで

貰えると思ったのに~~!」

 

【時雨】

「『たわけ』じゃなくて『へたれ』だよ!!

それに僕達は遊びに来た訳じゃないんだからね

!」

 

【プリンツ・オイゲン】

「『へたれ』?『たわけ』?」

 

【足柄】

「どっちにしても酷い呼び方ね、自分で名乗って

るから仕方ないけど」

 

【瑞鳳】

「いつも思うんですが、何で自分から『へたれ』

なんて名乗るんでしょう?」

 

【謎乃提督】

「へたれ君にはへたれ君なりの想いがあるんや

きっとな」

 

 

【羽黒】

「(私は‥‥へたれ司令官さんの‥名前にかける

熱い想いを知っています‥‥)」

(16話、小話集3ー瑞鳳と黒揚羽ー、参照)

 

 

【サラトガ】

「すみません、本来なら私達の提督(へたれ提督)

が出迎えなければならないんですが‥‥」

 

【プトレマイオスⅡ】

「私達の提督(クロード提督)も秘書艦共々

機能不全に陥っていてね、もうそろそろ復活する

頃ではあるんだけどね‥‥」

 

 

まさかどちらも『エッチのやり過ぎ』で一時的に

動けなくなったから‥‥なんてとても言えない!

 

だがそこは変態集団の海特警、回復力が違った!

 

 

(コン コン)

執務室のドアをノックする音が‥‥

 

 

【謎乃提督】

「どうぞ」

 

(ガチャ)

ドアを空けて入ってきたのは‥‥

 

 

 

【川内】

「✨みんな~~♪夜戦してるぅ~~♪✨」

 

【金剛】

「✨ハ~~イ♪♪今日も良い天気ネ~♪✨」

 

 

【へたれ提督】

「お互い楽しんで貰えたみたいだなぁ~」(ゲッソリ)

 

【クロード提督】

「うん、良かったと思うよ~‥‥」(ゲッソリ)

 

 

お肌ツヤツヤでキラ付けされた秘書艦が二人と

干からびそうな提督が二人‥‥

 

 

【瑞鳳】

「間違いない‥‥やってたわね‥‥」

 

【江風】

「ウヒョ~~!川内さんだぁ~~!♪」

 

【夕立】

「『たわけ』さん!遊ぶっぽい~~♪」

 

【プトレマイオスⅡ】

「金剛ったら!人の気も知らないで‥‥ふう‥」

 

【時雨】

「仲良いことは良いことだね♪

(隊長‥横須賀に帰ったら僕も‥‥ウフフ❤)」

 

 

一方で歯軋りする女がひとり‥‥

 

 

【足柄】

「グギギ!‥‥何でコイツらばっかり気持ちいい

おもいを!!‥‥グギギ!!‥‥」

 

【羽黒】

「あっ‥足柄姉さん?‥‥落ち着いて!」

 

 

足柄は思わず謎乃提督にがぶり寄る!

 

 

【足柄】

「提督!!後で私をテイクアウトして頂戴!!

今回は『ひらぬま』もある事だし良いわよね♪❤」

 

【羽黒】

「司令官さん!羽黒もテイクアウトして下さい❤」

 

【謎乃提督】

「君達!そういう話は後で!人前やぞ!?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「あんた達!これ以上、海特警の品位を下げる様な

マネは止めて頂戴!!」

 

【足柄】

「海特警の品位?‥‥‥えっ?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「‥‥ダメだこりゃ‥‥」

 

【サラトガ】

「‥‥あのー皆さん!そろそろ夕食にしませんか?

ユークスちゃんとデストリアさんが折角作って

くれた夕食ですから‥‥」

 

【海風】

「お父さん、お母さん‥‥海風は妹達を守りますね

‥‥何から守るかは色々とビミョーだけど‥‥」

 

 

 

‥‥こうして瑞鳳達も無事に到着し、夕食後は

それぞれゆっくり休む事になった‥‥

 

その夜、沖合に停泊していた特務艦『ひらぬま』

微妙に振動していたのはまた別の話‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

六本脚鎮守府の正門‥‥

 

 

【SPASー12】

「今日も一日、何事もなく過ぎそうね♪」

 

 

夜もふけて皆が寝静まろうという時間‥‥

警備担当のSPASー12は守衛室で一人呟く‥‥

と、その時‥‥

 

 

【SPASー12】

「あら?今何か目の前の道を横切ったような‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

昭和の忍者コントの様な白装束に身を固めた

二人の人物が、裏手から六本脚鎮守府に

入り込んだ‥‥

 

 

【ぼのたん提督】

「‥‥よし!ここまでは上出来だ‥‥」

 

【叢雲】

「‥‥ちょっとあんた、一つ聞いていい?」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥叢雲静かに!やっと潜入に成功したんだ」

 

【叢雲】

「成功したじゃないわよ!!私達何でこんな

昭和の忍者コントみたいな格好しなくちゃ

いけないのよ!!」

 

【ぼのたん提督】

わーー!!大きな声を出さないで!!

見つかっちゃうから!!

 

【叢雲】

何もコソコソする事無いでしょ!?

正面玄関から堂々と入ればいいのよ!!

 

 

ぼのたん呉鎮守府の『ぼのたん提督』と

彼の秘書艦で嫁艦の一人『叢雲』‥‥

 

何故二人がここに居るのか?

何故わざわざこんな格好しているのか?

 

 

【ぼのたん提督】

「『しゃんば』に気付かれるかもしれないだろ?」

 

【叢雲】

「気付かれたら何だっていうのよ!?」

 

【ぼのたん提督】

「俺達はしゃんばを連れ戻しに来たんだ、それは

いいね?」

 

【叢雲】

「知ってるわよ!こんな格好させられる理由には

ならないけどね!」

 

 

謎の鎮守府所属、『青葉』

国防軍・天憲隊所属、『天葉』

ぼのたん呉鎮守府所属、『しゃんば』

 

この三人は全員、重巡洋艦娘『青葉』である

そして共同執筆で『青葉新聞』を発行している

新聞記者仲間でもあり、通称『青葉三人衆』とも

『青葉三連星』とも呼ばれていた

 

ぼのたん提督はこの中の一人、自分の部下でる

『しゃんば』を連れ戻そうとしていた

 

 

1番の理由は、『曙』の妊娠であった‥‥

 

 

特型駆逐艦娘『曙』、ぼのたん呉鎮守府の

筆頭秘書艦であり、ぼのたん提督の嫁艦の一人

でもある彼女に子供が授かるのである!

 

それ自体は大変めでたい事だが、問題もあった

 

前述の通り曙は筆頭秘書艦である、それが妊娠

となれば当然彼女は産休に入る事になる

当然海の上での任務には出られないし、鎮守府

内での事務処理もあまり無理は出来ないから

他の誰かがフォローに入る必要があった

 

しかし筆頭秘書艦である彼女が一時的に抜ける

穴は決して小さいものではない

つまり、ぼのたん呉鎮守府は猫の手も借りたい

くらい忙しくなる訳だ

 

比較的自由に動き回っているしゃんばにも

鎮守府に戻って、腰を据えて任務をこなして

欲しいと考えて連れ戻しに来た‥‥という訳で

あった

 

 

【ぼのたん提督】

「しゃんばにはなるべく自由にさせてやりたい

と思っているんだけど、今は背に腹は替えられ

ないからな」

 

 

三人の発行する『青葉新聞』は、殆ど三人の

趣味と、秋雲やラビアンローズの悪乗りから

成り立っている要素が強いが、一方で非常に

重要な効果をもたらしていた

 

 

『艦娘』という存在を世間に理解して貰う‥

その為の啓蒙活動に役立つ‥‥という効果だ

 

 

艦娘を知って貰う事で、艦娘に対する偏見や

間違った情報を是正する効果が、この青葉新聞

には確かに期待出来た‥‥と判断されたので

ある

 

艦娘はとても身近な存在であり恐れる者でも

警戒する者でもない

艦娘は同じ『人類』として共に共存出来る

存在‥‥

 

こうした啓蒙に役立つ青葉新聞であったから

『青葉三連星』の活動は比較的自由に大目に

見られていたのである

それを連れ戻すのは、ぼのたん提督としても

本意ではなかったが‥‥‥

 

 

【叢雲】

「今は仕方ない事よ、しゃんばには協力して

もらいましょう、それで‥‥何で私達はこんな

コソコソしなくちゃならないの?」

 

【ぼのたん提督】

「しゃんばに気付かれたら逃げられるかも知れ

ないだろ?それにショットガンを持った守衛

がいて恐いじゃん!」

 

【叢雲】

「別に恐くないでしょ!?普通に挨拶すれば

良いだけでしょ?そもそも、ここにしゃんばが

居るって確証はあるの!?」

 

【ぼのたん提督】

「今、六本脚鎮守府は『確定申告』と『棚卸し』

で提督達と艦娘達が結構集まっているからな

こんなチャンスをしゃんば達が見逃す筈がない

だろう?」

 

【叢雲】

「‥‥つまり確証はない訳ね‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥しっ!誰か来た!!」

 

【叢雲】

「だから!!隠れる必要なんて‥‥モガモガ!」

 

 

誰かが近付いてくる!

ぼのたん提督は、叢雲を担いで身を隠す!

 

 

ーーーー

 

 

テクテク‥‥

 

【清霜】

「曙ちゃんに赤ちゃんが生まれるんだって♪

すごいねー♪」

 

【アンドロメダ】

「艦娘って妊娠する事もあるんだねー」

 

【深雪】

「どんな子供が産まれて来るんだろうな~♪」

 

【白雪】

「曙ちゃんの子供だからきっと可愛いと思うわ」

 

【シェフィールド】

「何にせよ、とてもおめでたい事ですね♪」

 

 

ーーーー

 

 

【ぼのたん提督】

「(‥‥ぼのの妊娠はここまで広まっていた

んだなぁ‥‥)」

 

 

ーーーー

 

 

【清霜】

「そうそう、パパが明日、新しい畑を耕すん

だって、清霜もお手伝いするんだよ♪」

 

【深雪】

「何の為に?」

 

【清霜】

「曙ちゃんに新鮮なお野菜を沢山食べてもらう為

だって、赤ちゃんにも、ぼのたんさんにもね♪」

 

【アンドロメダ】

「家は貧乏だからねー、誰かに何かしてあげよう

と思ったら身体を使うしかない訳よ♪」

 

【シェフィールド】

「そういう事なら良いお野菜が出来るように

頑張りましょう♪」

 

【白雪】

「色々楽しみね~♪」

 

 

テクテク‥‥

 

 

ーーーー

 

 

【ぼのたん提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【叢雲】

「‥‥あんた、もう行ったわよ‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【叢雲】

「まっ‥私達は良い仲間に恵まれた‥‥て事ね」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥うっ‥‥ううう~~」(鼻水ズビ~~)

 

【叢雲】

「こんな所で泣かないでよ!!全く‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「やっぱり駆逐艦に悪い娘はいなかった~~」

 

【叢雲】

「一人は戦艦だったけどね」

 

【ぼのたん提督】

「俺‥‥正面玄関から入り直すよ‥‥」

 

【叢雲】

「はいはい、ついでにこの変な服もさっさと

脱いで‥‥‥」

 

 

  ガシッ!!

 

【ぼのたん提督・叢雲】 

「「げえっ!!?」」

 

 

二人は突然、背後から肩を鷲づかみにされた!

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「足を洗うには、ちょいとばかり遅かったなぁ♪

不法侵入だよ~お二人さん♪」

 

【ぼのたん提督】

「吸血鬼さん!?あんたも居たのか!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「居ちゃ悪いか?艦娘を助ける為なら俺は

何処にでも現れるぜ!さて、お仕置きの時間

だ♪」(ジュルリ♪)

 

【叢雲】

「待って!!これには深い事情があるのよ!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「叢雲ちゃんは心配要らないよ、痛い思いする

のはこっちだけだから♪」

 

【ぼのたん提督】

「ギブミー!チャンスーー!!」

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥~

 

その時、二等憲兵吸血鬼の鼻先を微かな風が

吹き抜けた‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥うん?‥‥どうした吸血鬼さん?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

‥‥臭せえ匂いが近づいてくる‥‥

‥‥とびきり、臭くて不愉快な匂いだ‥‥

 

【叢雲】

「敵が近付いてるって事!?‥‥まさか!?

『銚子沖』の時みたいに!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そんな大層なものじゃないさ、言うなれば

不愉快なくらいに、くだらない連中だ‥‥」

 

 

夜空を見上げる二等憲兵吸血鬼‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ここから先は俺の出番だな‥‥」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

今回も本作品にお付き合い頂きありがとう

ございます

 

今回でうーちゃんの悪戯漫遊記要素は一旦

区切りになります

しかし次回作品の伏線が既に見え隠れして

いますね

 

卯月は日向地獄から生還出来るのか?

 

鎮守府と艦娘の危機に一人の吸血鬼が

立ち上がる!?(ネタバレ!)

 

花田少将の運命やいかに!?

 

そして曙の赤ちゃんと野菜作りはどうなる?

(なんてね♪)

 

どうなるかは作者も分かりませんが

次回もお付き合い頂けたら嬉しいです

 

 

(最近エッチな絡みシーンが多いのは

気のせいか?)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

     [エピローグ]

 

 

【日向】

「このフロートの曲線美は最高だろう?✨

これこそ信の機能美というやつだ!最高だな

瑞雲は♪✨」(キラーン✨)

 

【卯月】

「‥‥そのくだり‥‥多分50回は聴いてる

っぴょん‥‥ついでに幻聴も聴こえるっぴょん

‥‥‥」(ゲッソリ‥‥)

 

 

ウサギの目の下にクマが出来た状況‥‥‥

卯月は日向地獄から生還してはいなかった‥‥

 

 

【日向】

「そうか?ならばあれは幻聴でも幻覚でもない

みたいだぞ?」

 

【卯月】

「‥‥ぴょん?‥」

 

 

いつの間にか!?卯月は数人に囲まれていた!

 

 

【川内】

「うーちゃーん♪元気てしる~♪」

 

【卯月】

「‥‥ぴょん‥‥」

 

【川内】

‥アタシと提督のエッチ‥‥見てたでしょ?‥

 

【卯月】

「‥‥ぴょん‥‥」

 

【金剛】

「うーちゃーん♪ワータシはともかく~♪」

 

【卯月】

「‥‥ぴょん‥‥」

 

【金剛】

‥テートクに攻撃(カンチョー)しようとした事

‥‥絶対に許さないワー‥‥

 

【卯月】

「‥‥ぴょん‥‥」

 

【天龍】

‥テメー!‥‥よくもブーブークッションなんぞ

仕掛けてくれたな!‥‥

 

【卯月】

「‥‥ぴょん‥‥」

 

【吹雪】

卯月ちゃん!!どうして私の褌(ふんどし)を

白雪ちゃんの下着入れにほおり込んだのよ!?

 

【卯月】

「‥‥みょん‥‥」

 

【深雪】

‥‥こんのぉーー!!悪戯ウサギがぁーー!!

アタシのルービックキューブ元に戻せよー!!

 

【卯月】

みょお~~~~ん!!!

 

 

 

自分で撒いた種とはいえ、余りの恐怖に

キャラが崩壊したうーちゃんであった‥‥

 

 

【卯月】

幽々子様~~、助けてみょ~~ん

 

【日向】

「お前は『白玉楼の庭師』か?」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

花田少将(連邦統合海軍省査察局)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

村雨(六本脚鎮守府)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

プリンツ・オイゲン(国防軍・天憲隊)

木曾(赤土鎮守府)

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

蒼龍(連邦統合海軍省査察局)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

天龍(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

 

藤波(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

白雪(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

吹雪(謎の鎮守府)

ランベア(謎の鎮守府)

黒潮(リンガ特設連邦鎮守府)

ツーロン(リンガ特設連邦鎮守府)

天葉(国防軍・天憲隊)

大和(連邦統合海軍省査察局)

武蔵(連邦統合海軍省査察局)

しゃんば(ぼのたん呉鎮守府)

 

卯月(謎の鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

 

朝潮

 

SPASー12(六本脚鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品における設定及び固有名詞は全て架空です
本作品には特定の個人又は団体を誹謗中傷する
意図は全くありません


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守るべき日常ー1

鎮守府のささやかな日常‥‥

それはとても大切な日常でもあった‥‥

それを奪おうとする輩と
守ろうとする吸血鬼‥‥

これはその前哨戦‥‥


前作『セカンド・バーニンクラブ』からの
続きになります



【クロード提督】

「必要な物資の搬入はこれで完了だ」

 

 

巨大戦艦『紀伊』と、それに護衛された

輸送艦から大型のブロック構造体が引き出され

次々と工事現場に降ろされていく

 

これらの構造体は、新たに配備される大型艦の

収容兼入渠用ドックの一部として使われるので

ある

 

 

【ぼのたん提督】

「影提!ゲートオープン!搬出開始!」

 

 

何もない空中に亜空間ゲートが何ヵ所か開き

そこから必要なヵ所に物資や構造体が置かれて

いく

 

この様子では工期はかなり短縮される見込みだ

 

 

【夕張】

「船には必ず、優秀なドックが必要不可欠です

からね~♪」

 

【ヨーツンヘイム】

「私達が精魂込めて造り上げた船もここに来る

訳だからね、最高のドックを造らなきゃね♪」

 

【明石】

「リンガの最先端材料と私達の技術があれば

楽勝ですよ♪」

 

【プトレマイオスⅡ】

「ええ、折角の資材なんだから有効に使って

頂戴ね」

 

【ぼのたん提督】

「俺の協力も忘れないでくれよ?」

 

【影提】

「俺のもな!」

 

【ラビアンローズ】

「皆さん、いつもありがとうございます♪

これで大型艦の入渠と整備も容易になります

ついでに私の副業の工房も作り直して‥‥」

 

【ヨーツンヘイム】

「‥‥それは自分で何とかして頂戴」

 

 

『確定申告』と『棚卸し』の準備に追われた

翌日の六本脚鎮守府は、休む間もなく今度は

ドック建設の工事が始まった

 

現在、六本脚鎮守府が保有している大型艦は

二隻、次元潜航艦『UXー01』と、クラップ級を

改修した輸送巡洋艦『スザク』である

このうち『UXー01』については山を掘り進めて

地下ドックとしたが、『スザク』については

鋼管フレームを仮組みした『屋根』で対応して

いた、これでは不十分なのは明らかだ

 

更に六本脚には、もう二隻の大型艦が追加配備

される予定になっていた

国防軍・天憲隊から供与される事になっている

『ドレッドノート』級主力戦艦を改修した

大型輸送艦(名前はまだ無い)と、謎の鎮守府

で改修作業が進む『リサイクル艦第46号』

ある

 

『UXー01』は良いといて、これら三隻の大型艦

を有効に運用するには、専用ドックの建設は

不可欠だ

 

このドック建設には謎の鎮守府、リンガ鎮守府

からも協力を得られた事が大きかった

リンガからは最新技術による新素材のテストも

兼ねた建設資材の提供がなされ、謎の鎮守府から

は例の『技術屋トリオ』が高性能なドックにする

べく設計・製造に立ち会う事になった

 

そしてぼのたん提督は、昨夜裏手から入り込んだ

お詫びとして建設作業のお手伝いを買って出て

くれたのであった‥‥

 

 

【しゃんば】

「いや~、提督も無茶されますね~、吸血鬼さん

に捕まった所なんかシャッターに収めたかった

ですよ~♪」

 

【ぼのたん提督】

「誰のせいでこうなったんじゃい!!それに

捕まってないから!!」

 

【クロード提督】

「まあまあ、こうして会えたんだから良いじゃ

ないか?」

 

 

しゃんばを連れ戻そうとはるばる六本脚まで

やって来たぼのたん提督と当のしゃんばが

そんな会話をしている時、技術屋トリオと

ラビ明石の会話は怪しい方向に向かおうと

していた‥‥‥

 

 

【夕張】

「船にせよ、ドックにせよ、新しい物を作り

上げるってワクワクしますね!♪

こんな機会ってそうそう有りませんから♪」

 

【明石】

「私達を信頼して任せてくれたへたれ提督には

感謝ですね♪‥‥そうだ!いっそのこと

このドックを『変形ロボット』に改造したら

どうです?」

 

【ヨーツンヘイム】

「そのプラン良いわね!機械獣ドール達も

可愛いけど、そんな巨大ロボットを造る

チャンスがあれば利用しない手はないわ!♪

実は私、温めていたプランがあるのよ!

『大鉄人3』をイメージした‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「それが完成したら、ロボットヒーロー物に

して、新作OVA化して販売しましょう!♪」

 

【ぼのたん提督】

「あのね君達!人様のドックを勝手に魔改造

したらアカンやろ!!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「‥‥この人達なら本気でやりかねないから

恐いわ‥‥」

 

【クロード提督】

「だけとちょっと楽しみにしてる俺も居るんだ

よな~、どんなドックが出来るやら」

 

【しゃんば】

「完成の暁には是非とも取材を!」

 

【ぼのたん提督】

「それは、へたれ君にちゃんと許可取ってから

な」

 

 

果たして、本当に魔改造されてしまうのか?

どうなるドック建設!?

 

とそこに【青葉】と【天葉】の二人が現れた

 

 

【青葉】

「しゃんばさん!大変です!私達『青葉三連星』

にとって強力なライバルが現れたみたいです!」

 

【しゃんば】

「強力なライバル‥‥ですか?」

 

【天葉】

「本気にしないでね、この娘言ってる事が大袈裟

なのよ、そんな確証何処にもないし」

 

 

強力なライバル‥‥一体何の話なのか?‥‥

 

 

【青葉】

「確証が何もない訳じゃありませんよ!実は少数

ですがこの付近で目撃情報があるんです!」

 

【しゃんば】

「目撃情報?まるでネッシーか何かみたい‥‥」

 

【青葉】

「青葉としては何とか探索で見付けたいと‥‥

なのでここは地元で地の利に明るいへたれ提督

の協力を得るべく、今から執務室に向かおうと

思います!」(ツカツカツカ)

 

 

そこまで言うと青葉は執務室に向かって

歩き出した

慌てて天葉がそれを止めようとする‥‥

 

 

【天葉】

「貴女ね!そんな無茶な要請を他の鎮守府の提督

にするなんて、どうかしてるわよ!?」

 

【しゃんば】

「‥青葉さんは何を探そうとしてるんですか?」

 

【天葉】

「『背中に羽根の生えた天狗みたいな新聞記者』

が現れたんですって、バカバカしいでしょ?」

 

【しゃんば】

「いつから『青葉新聞』は、オカルトスポーツ紙

になったんですか?‥‥て言うか、しゃんばも

止めるべき‥‥でしょうか?」  

 

 

一方そんな光景を見ていてある人物が一言‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ふむ、悪くない日常だ」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

     《守るべき日常ー1》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

現在、時刻は0750‥‥

 

 

【ドルフ】

「ここに来るのは久しぶりか‥‥‥あの頃はまだ

プレハブ小屋と小さな入渠設備しか無かったから

な‥‥‥」

 

 

軍事企業『Lメタル・ヒュッケバイン社』のCEO

『ドルフ・ヴァレンシュタイン』氏は

六本脚鎮守府の正門前に立ちながら、時の流れ

による変化の速さをしみじみ感じていた

 

彼は、へたれ提督と川内がまだ海軍に在籍して

いた頃からの知り合いで、その時は営業本部長

の立場であり、その流れから査察局の花田少将

とも旧知の仲であった

 

今回彼がここに来訪したのは、表向きは

ドック建設により六本脚鎮守府自体が拡張

される件に関してであった

 

『Lメタル・ヒュッケバイン社』は主に

『艦娘』の『装備』を開発・販売展開している

 

民間の六本脚鎮守府は特に極東では主な取引先

の一つであった、その六本脚鎮守府の規模が

拡張されるとなれば、彼等が今後携わる任務や

業務にも変化が起きるかもしれない‥‥

そうなれば必要な装備も種類も増えるだろう

当然新たな商談も、その為の情報収集‥‥‥

 

‥‥というのは仕事の上での表向きの話‥‥

 

 

【ドルフ】

「‥‥ハナダも無茶をしたものだ、彼とどんな

会話をしたのか‥‥マサに聞かないとな‥‥」

 

 

連邦統合海軍省査察局の『花田少将』から

『瑞鳳』『海風』『山風』『江風』の四人を

一時保護して欲しいとの依頼を受けた

へたれ提督は、川内を伴って少将と事前に

極秘に会見したという‥‥

 

ドルフ氏はその時の話を是非聞きたかった

のであった

 

 

【ドルフ】

「お早うお嬢さん、君達の提督と面会の約束を

してあるんだが」

 

【SPASー12】

「いらっしゃい♪お早うございます♪

『ドルフ・ヴァレンシュタイン』さんですね?

指揮官からお話は伺っています、眼球照合を

お願いします、それとこちらがゲスト用の

IDカードです」

 

【ドルフ】

「どうもありがとう、素晴らしい対応だよ」

 

【SPASー12】

「申し遅れました、警備担当の『SPASー12』と

申します、皆さんからは『パス子』と呼んで

頂いてます♪」

 

 

正門付近の守衛室前で、警備担当のパス子の

出迎えを受ける、彼女とは初対面であったが

事前に情報は貰っていた、そしてパス子の

手際の良さにもドルフは感心したのであった

 

 

【ドルフ】

「こちらこそ宜しくパス子、実は僕はここに

来るのは久しぶりで地理には疎いんだ

誰かに案内して貰えるとありがたいんだが?」

 

【SPASー12】

「秘書艦が迎えに来ますのでご安心を♪少し

お待ち下さい」

 

 

しばらくして、守衛室前にドルフの迎えが

現れた

 

 

【川内】

「いらっしゃい♪ドルフ♪横須賀の『観艦式』

依頼ね♪」

 

【ドルフ】

「やあ、お早うセンダイ♪君は相変わらず

元気で健康的な美しさだな」

 

【川内】

「そんなおだてても何も出ないよ?ウフフ♪

でも、ありがとね♪」

 

 

旧知の間柄なだけに気さくに会話する両者‥‥

 

 

【ドルフ】

「マサは元気かい?彼とも積もる話が山とある

からね」

 

【川内】

「‥‥そっかぁ、横須賀の時はマトモに話す時間

も無かったからね」

 

【ドルフ】

「娘さん(清霜)の身体はもう大丈夫なのかい?」

 

【川内】

「‥‥ありがとう、もう大丈夫よ」

 

【ドルフ】

「そうか‥‥それは良かった」

 

【川内】

「提督のところに案内するね♪今丁度、裏庭で

畑を耕しているところだから♪」

 

 

そう言って川内は歩き出した

 

 

【ドルフ】

「畑を耕す?‥‥そういえば君の格好‥‥」

 

 

朝の8時前に『川内が起きている』事自体が

一般の提督にとっては既に異様な光景だが

今の川内の格好は‥‥麦わら帽子をかぶり

首にはマフラーではなくタオルを巻き

白のTシャツに赤いジャージのズボン

軍手をはめて、服の所々に土が付着していた

まるで畑仕事の手伝いをしている高校生‥‥

といった感じだ

 

 

【川内】

「ちょっと必要になってね、今提督が陣頭指揮

して土を掘り返してるわ」

 

【ドルフ】

「食料事情が厳しい‥‥訳ではなさそうだね?」

 

 

巨大なドックの建設工事の様子を見れば

食料事情の心配などある筈も無いだろう

 

 

【ドルフ】

「それにしても‥‥‥あの頃と比べると今の状況

は‥‥感無量だよ、僕が言うのも変だけどね」

 

【川内】

「見違えた?今の鎮守府をみて」

 

【ドルフ】

‥君とマサが海軍でどんな目にあって来たか

‥‥ここに自分達の鎮守府を立ち上げる

までどれ程の苦労を強いられて来たか‥‥

それを身近で見て来た僕としてはね‥‥

あっと失礼!マサも今は立派な提督だったよね?」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【ドルフ】

「‥‥済まない、嫌な事を思い出させてしまった

かな‥‥」

 

【川内】

「‥‥気にしないで、悪い事ばかりじゃ無かった

から‥‥」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

まだ海軍の軍属として横須賀にいた頃の‥‥

ほんの少しだけ昔の事が頭をよぎる‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(回送シーン)

 

 

 

横須賀鎮守府帯

アジア・オセアニアブロック海軍本部

補給部‥‥

 

 

 

【川内】

「お願いします!中佐!もう少し資材を回して

貰えませんか!このままじゃ任務はおろか

出張所の維持も出来ません!」

 

【三木之 苗夫(後の三木之 ジャギ)】

「‥‥グッヘッヘッヘ~~♪」

 

【見習い少尉(後のへたれ提督)】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「てめーらが苦しみもがくのを見てるのは

最高の気分だなぁ~♪そう思わねぇか?

ええおい?」(ニヤニヤ)

 

【川内】

「中佐!どうかお願いします!」

 

 

かつて、おのれの失態を揉み消す為に

‥‥ただそれだけの為に‥‥

自分を沈めようとした男に対して川内は

深々と頭を下げて懇願する、だが‥‥

 

 

【三木之 苗夫】

「‥‥中佐中佐って‥‥

ウルセーんだよ糞がぁぁぁーー!!

(バシィ!!)

 

【川内】

「!‥‥‥」

 

 

補給部将校である筈の三木之の机には

補給計画の未処理の書類が山のように溜まって

いた、三木之はその中の束を掴むと川内に

投げつけた

 

 

【見習い少尉】

「川内!!大丈夫か!?」

 

【川内】

「‥‥大丈夫たよ♪少尉♪‥‥」

 

 

見習い少尉に心配をかけない為に、何とか

笑顔を搾り出す川内‥‥

だが苦労を共にしている見習い少尉にそれが

分からない筈も無い‥‥

 

 

 

【見習い少尉】

「‥‥お前‥‥」

 

 

見習い少尉は、相手の階級が遥かに上なのも

構わず三木之を睨みつける

三木之はそれに気付く事無く、感情丸だしで

まくし立て続けた‥‥

 

 

【三木之 苗夫】

「テメーがあの時、黙って沈んでりゃ!俺は

今頃将官になれてたんだ!!‥‥それなのに

‥‥大佐から中佐に降格された挙げ句に‥‥

こんな補給部なんて糞溜めにほおり込まれて

よぉーー!!」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【補給部将校】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「今の俺はどうだぁ!?作戦立案にも一切

関われず‥‥こんな糞溜めで椅子磨き!‥‥

本当ならとっくに最高司令官になれてた筈が

このザマだぁーー!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥なあ、あんたちょっと良いか?」

 

【三木之 苗夫】

ウルセー!!ウルセー!!(ドン!ドン!)

どいつもコイツも俺を馬鹿にしやがってぇぇーー!!

おい!!死体野郎!!

テメーがそいつを助けたお陰で俺の出世は!!

俺の人生設計はパーだ!!どうしてくれる!?

どうしてくれるんだよ!!ええーー!!

 

【見習い少尉】

‥あんたは病気だ、医者に診てもらった方が

良いんじゃねーのか?

 

【三木之 苗夫】

なにぃぃぃーーー!!!?

 

【川内】

少尉!!待って!!

 

 

怒れる上級者に平気でため口を発する見習い少尉

を川内が抑えようとする‥‥

見習い少尉(へたれ提督)は元擲弾兵

海軍将校としての知識と経験もほぼ皆無に等しい

命令された場所に行って敵と戦う事だけを‥‥

死ぬまで戦い続ける事だけを強いられて来た男だ

だから空気を読むだの、忖度するだのといった

習慣は持ち合わせていなかった、ましてや

実力もない癖に威張るだけの上官におもねる習慣

など見習い少尉には全く発想に無かった

 

 

【見習い少尉】

「‥‥‥俺には部下を率いて戦った経験なんて

一度しか無い、だから将校の心構えなんて大層な

モノは分からんが、今のあんたを見てると‥‥

あんたが置かれてる状況はあんた自身が招いた

とか思えないんだけどな?」

 

【三木之 苗夫】

「‥‥何だとぉ‥‥」(ピキピキ‥‥)

 

【川内】

「少尉!?」

 

【見習い少尉】

「良いんだ川内、上官がみすみす間違いを犯す

のを止めるのも部下の務めだろ?

もっとも、俺達はコイツの部下じゃないけどな」

 

【三木之 苗夫】

この野郎!!」(ジャギ!!)

 

 

補給将校である三木之には、現場で働く者達に

対する命令権は確かに無い、ましてや一方的に

呼び付けるなど越権行為もいいところだ

 

だがそんな事は三木之には関係なかった

 

自身の事は完全に棚に上げ、自分は理不尽な

仕打ちを受けていると本気で思い込んでいる

三木之は、土下座されて当然の相手から逆に

意見されて『怒髪天を突く』状態となった

そして机の引き出しからオート拳銃を取り出す

と、怒りで震える手で見習い少尉に銃口を

向けた

 

 

【補給部将校】

「ちっ!?中佐!!海軍本部の中で拳銃を使う

のは!!‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「ウルセー!!ゴミがぁぁーー!!」(ジャギ!)

 

【補給部将校】

「ひいい~~!?」

 

 

三木之は拳銃を自分の直接の部下である筈の

補給部将校に向けて怒鳴り散らす‥‥

 

 

【見習い少尉】

「落ち着けよ中佐、そいつはあんたの大切な

部下だ、そしてここは補給部、あんたの城だ

あんたはここの主として、部下達に示しが

つかない様な事はするべきじゃない」

 

 

見習い少尉は、自分に拳銃を向けてくる相手に

対して顔色一つ変えず、淡々と言い聞かせる

様に話すのであった

 

 

【見習い少尉】

「あんたは『将官』に成りたいんだろ?

でもそんな事していたら『将官』なんて

夢の又夢で終わっちまう、俺が海軍の素人でも

それくらいは俺にも分かるぜ?」

 

【三木之 苗夫】

があああーーーー!!!!

 

 

顔を真っ赤にして奇声を上げる三木之‥‥

もはやまともに会話が出来る状態では無かった

そもそも佐官の器ですら無かったかもしれない

 

 

【三木之 苗夫】

この死体野郎!!俺の!俺の出世をぶち壊した

癖しやがってえええーーー!!!‥‥‥‥

殺してやる!‥‥俺の手で本当の死体に今すぐ

変えてやるーーー!!!処理機にほおり込んで

薄汚ねえミンチにしてやらぁーー!!!

 

【川内】

中佐!!お願い落ち着いて下さい!!

少尉!‥‥ここは中佐にお詫びを!‥‥

 

 

川内は必死で三木之と見習い少尉を諭す

例えこちらの言い分が正論であっても

海軍、というより軍隊ではそれは通らない

事もあるのだ‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

見習い少尉は川内の気持ちを汲んだのか‥‥

三木之に対して‥‥

 

 

【見習い少尉】

「‥‥‥済まなかった中佐、身分を弁えず

言い過ぎた‥‥この通りだ‥‥」

 

 

土下座をして謝罪した‥‥

 

 

【川内】

「‥少尉‥(‥‥ごめんなさい、少尉‥‥)」

 

 

それでも三木之の怒りは収まらない

三木之の二人に対する怒りは『逆恨み』

そのものであったから、謝罪でどうにか

なる物では無かった

 

 

【三木之 苗夫】

「テメーの土下座なんぞゴミカスの価値も

ねえんだよ!!俺に許して欲しけりゃ今すぐ

処理機に飛び込んでミンチになりやがれ!!」

 

【川内】

「中佐!!お願いです!もうこれ以上は!!

アタシもお詫びします!少尉の秘書艦の

アタシが不甲斐無くて‥‥中佐にも少尉にも

ご迷惑をおかけしました!!」

 

 

川内は少尉の横に並ぶと同じく膝を着いて

頭を下げた

 

 

【見習い少尉】

「止めろ川内!!そんな事言うな!!」

 

【川内】

「ですが‥‥どうか補給については考えて

頂けませんか?‥‥アタシ達が任務に精進

出来れば‥‥きっと中佐の評価にも繋がると

思います‥‥ですから‥‥」

 

 

川内のこの嘆願の何処に腹を立てる要素が

あったのか‥‥とにかく三木之は再度怒りを

爆発させた

 

 

【三木之 苗夫】

テメーらの助けなんぞ要るかぁぁーー!!

ドキューーーン!

 

 

三木之はついに発砲した、弾丸は明後日の方向

に飛んで行ったが‥‥

見習い少尉は発砲の瞬間、何気ない仕種で

川内を庇った‥‥

 

 

【補給部将校】

「中佐ああ~!!発砲はマズイです!発砲は!」

 

【三木之 苗夫】

「俺に意見するな!!俺に口答えするなぁ!!

魚雷も撃てねえ癖に!軽巡ヅラしてやがる!

役立たずの糞艦娘がぁぁぁーーー!!!」

 

【川内】

‥‥‥‥‥‥

 

 

かつて、ソロモン諸島の激戦で負傷した川内は

それ以来、魚雷が撃てない身体となり

『水雷戦隊旗艦』として『使えない』と判断

されて海軍から予備役という形で放逐された

 

その原因は目の前の男、当時『大佐』として

作戦を決行した、『三木之 苗夫』という男の

稚拙さと怠慢にあったのは間違いない

 

当然三木之にはそんな認識なぞ微塵も無い

あればこんな事が言えるはずもない!

ただ『目の前の艦娘と擲弾兵に出世を邪魔

された』という独善だけだ‥‥

 

 

【見習い少尉】

‥‥もういい、行くぞ川内‥‥

 

【川内】

‥‥少尉?‥‥

 

 

黙っていた見習い少尉はゆっくり立ち上がると

川内の腕を掴んで部屋から出て行こうとした

 

 

【三木之 苗夫】

「テメー!!勝手に動くなぁぁーー!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥邪魔したな、中佐殿?

 

【三木之 苗夫】

「ぎいいいい~~~!!!!」

 

 

わざわざ『中佐殿』という言葉を強調する

見習い少尉、しかしそこには尊敬の念は微塵も

存在しなかった

 

 

【見習い少尉】

「あんたが当てにならないと分かれば俺達も

別の手を考えなきゃならん、これで失礼する」

 

【川内】

「少尉!!落ち着いて!!」

 

【見習い少尉】

「大丈夫、俺は冷静だよ♪川内♪」

 

【川内】

「‥‥少尉‥‥」

 

 

見習い少尉は川内に、安心しろと言った感じの

笑顔を見せた、先程川内が少尉に見せた笑顔と

同じ感覚だったかもしれない‥‥

 

 

【三木之 苗夫】

「勝手なマネするなって言ってんだろがぁーー

!!」

 

【見習い少尉】

「撃ちたきゃ撃てよ中佐、ただ一応忠告しておく

が、これ以上の発砲はあんたの為にはならない

ぜ、それに俺達はあんた程暇じゃ無いんでな」

 

【三木之 苗夫】

「ちっくしょおおおーーー!!!」

ズギューン!!‥‥ガチッ!

 

 

三木之は再び発砲した、弾は大きく外れた

そして鈍い音と共に、拳銃は動作しなくなった

 

 

【三木之 苗夫】

「!!?弾が!?弾が出ねぇぇーーー!!!」

(ガチッ ガチッ)

 

【見習い少尉】

「ジャムった(空薬莢の排出が詰まって次弾の

発射が出来ない事、つまり弾詰まり)な?

どうせまともに整備もして無かったんだろう?

暴発しなくて良かったじゃねーか」

 

【三木之 苗夫】

「テメー!!弾がぁ!!弾が出るように

しやがれぇぇぇーーー!!!」

 

【見習い少尉】

「撃たれるのを分かっててやる馬鹿が居るか?

自分でやれよ、そんな事、‥‥ああそうだ、

あんたに二つばかり言っておく事がある」

 

【三木之 苗夫】

「ウルセーー!!弾あああーーー!!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥俺がここで暴れなかったのは、川内と

あんたの部下達に迷惑をかけたく無かった

からだ、皆に感謝するんだな!」

 

【三木之 苗夫】

「弾だせやあああーーー!!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥それともう一つ!‥‥」

 

【川内】

「‥‥少尉!?‥‥」

 

 

銃で撃たれても顔色一つ変えなかった

見習い少尉の様子が急変した事に川内は

気付いた‥‥

 

 

【見習い少尉】

「俺は海軍の事は何も知らない、それでも

何とかなってるのは川内が優秀だからだ!

他に理由はない!」

 

【川内】

「‥‥少尉‥‥」

 

【見習い少尉】

「だから俺の事は何と言おうと構わん、だがな!

もし今度、川内の名誉を侮辱したら‥‥

 

【見習い少尉】

「‥‥殺す!‥‥」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

自分達の出張所に戻るべく、海軍本部の

正門までやって来た二人‥‥

 

 

【見習い少尉】

「話には聞いてたが、本当にくだらん奴だ!

自分で撒いた不幸を全部他人のせいにしないと

生きていけないのか?奴は今すぐ軍から

叩き出すべきだが、奴を置いておく海軍も

問題だ!」

 

【川内】

「‥‥少尉、何であんな事言ったの?」

 

【見習い少尉】

「色々有りすぎるんだが、どれの事だ?」

(すっとぼけ)

 

【川内】

「最後のセリフよ、あれで完全に中佐に

喧嘩を売った事になっちゃったじゃない?」

 

【見習い少尉】

「とうの昔に先方から喧嘩を売られてたさ、

俺達にはどうしようも無かったんだ」

 

【川内】

「‥‥アタシの為だったんでしょ?

あんな事言ったの‥‥アタシは少尉に

土下座までさせてしまったのに‥‥」

 

【見習い少尉】

「‥‥川内、あれは俺の完全な我が儘だ!

お前のせいでも無ければお前が気にする事

でも無い、俺がムカついただけだ‥‥」

 

 

見習い少尉は、感情的になる事もなく

それでもはっきりと言い切った

 

 

【見習い少尉】

「川内に迷惑をかけるだけと分かっていても

これだけはどうしても譲れないんだよな‥

‥‥‥お前は俺のかけがえのない相棒だ!

それをあそこまでコケにされて黙ってる

くらいなら、俺は何時でも、お前を連れて

海軍からオサラバしてやるよ!」

 

【川内】

「少尉!?」

 

 

‥‥この発言が後に現実になろうとは‥‥

この時の二人には想像出来ていただろうか?

 

 

【見習い少尉】

「俺が土下座する程度でどうにかなる事なら

いくらでも地面に顔を擦り付けてやるよ!

それでも結局はお前に迷惑をかけちまった

けどな‥‥‥‥なあ川内‥‥‥

こんな出来の悪い『へたれ』だけどこれから

も俺を助けてくれないか?‥‥頼む‥‥」

 

【川内】

「少尉‥‥‥勿論!任せておいてね♪

少尉にはビシビシ教育してあげるから♪

覚悟しておくがよいぞ~~~♪♪」

 

 

少し悪戯っぽい笑顔で答える川内に

見習い少尉は頭をかきながら答える

 

 

【見習い少尉】

「‥‥済まん、川内‥‥」

 

【川内】

「何で謝るの?」(キョトン)

 

【見習い少尉】

「俺がもっと上手く立ち回れたら、上官に

ごま擦りの一つでも出来たら‥‥お前に

こんな苦労かける事も無いのにな‥‥‥

あんな酷い事まで言われて‥‥」

 

【川内】

「何言ってるのよ少尉♪海軍に戻るって決めた

時から、こうなる事は初めから分かってた事よ

それに上官にごま擦りして上手く立ち回る少尉

なんて、アタシには想像も出来ないわよ♪」

 

【見習い少尉】

「ふふ♪‥‥帰す言葉も無いとはこの事だな♪」

 

【川内】

「‥‥アタシも少尉も半人前‥‥二人でやっと

一人前‥‥それで良いじゃん♪ニヒヒ♪」

 

【見習い少尉】

「まあ‥‥本当に二人しかいないけどな♪」

 

 

二人が配置されている『出張所』とはつまり

『前方監視所』を兼ねた『ミニ鎮守府』と言う

ような物で、房総半島の先端に位置していた

 

二人はそこで、本当に二人だけで任務に就いて

いたのである、実際は横須賀と出張所の往復が

仕事の大半であった、三木之に一方的に

呼び出されては恨み節と恫喝の連続の日々

それでいて肝心の補給はなしのつぶて・・・

 

因みに新たな艦娘の配属予定は無い

三木之が妨害しているのは明らかだ‥‥

 

 

【見習い少尉】

「川内は本当に優秀だよ、半人前なんかじゃない

特に夜戦になればお前は誰にも負けない筈だ

俺はそんなお前にまともに夜戦もさせてやる事が

出来ない‥‥」

 

【川内】

「ねえ、少尉?」

 

【見習い少尉】

「‥‥うん?」

 

【川内】

「アタシは『川内』だから確かに夜戦は好きよ♪

でもね、他の『川内』はともかく、アタシには

夜戦なんかよりもっと、も~~~っと!

大好きで大切なものが有るんだからね♪

 

【見習い少尉】

「それって一体?‥‥」

 

【川内】

「気になる?‥‥ウフフ♪‥‥な・い・しょ♪❤️」

(ニコッ(^^))

 

【見習い少尉】

「うっ!?」

 

 

可愛らしい子供が見せる悪戯っぽい笑顔と

魅力的な女性としての笑顔が混ざったような

川内の独特の笑顔‥‥‥

 

異性を見る事はあっても異性を意識した事など

一度も無かった男は、彼女と出会って初めて

異性というものを意識した、そしてその異性は

とても‥‥自分にとって尊いものとなっていた

‥‥‥そしてそれは彼女も同じであった‥‥

 

 

【川内】

(少尉、あなたはアタシが必ず守ってみせる!)

 

【見習い少尉】

(川内、俺の命に賭けてお前を守ってみせる!)

 

 

後に二人は結ばれて夫婦となり、この時の気持ち

をお互いに告白する事になるのだが、その時の

二人は物凄い赤面になりながら夜戦したという

‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥うん?少尉、あの人どうしたんだろう?」

 

【見習い少尉】

「‥‥何だあの男?道にでも迷ったか?」

 

 

ふと見ると、海軍本部の前でウロチョロしている

サラリーマン風の男が目に入った

明らかに何か困っている事だけは分かったが‥‥

 

 

 

 

【ドルフ】

「ああ~、参ったなぁ~、誰も話を聞いて

貰えないし、そもそも何のアポも無しで海軍に

営業をかけるなんて‥‥門前払いされるに

決まってるだろうが!あの傲慢社長め!!」

 

【川内】

「あの~‥‥」

 

【ドルフ】

「ふぁいーー!?」(ビックリした)

 

【見習い少尉】

「君は誰だ?何か困っているのか?」

 

【ドルフ】

「おおっ!!君は『艦娘』だね!?」

 

【川内】

「えっ?‥ええ‥‥」

 

【ドルフ】

「そして貴方は海軍の将校さんでは?」

 

【見習い少尉】

「下っ端の見習いだけどな‥‥」

 

【ドルフ】

「ここでお二人の様な方に会えたのは天の助け

です!!何処に行っても相手にされなくて‥‥」

 

【川内】

「貴方はだれ?」

 

【ドルフ】

「申し遅れました!ユーロブロックから来ました

『ドルフ・ヴァレンシュタイン』と申します!

出身は『サイド6』ですが‥‥

『Lメタル・ヒュッケバイン社』という会社で

営業部長をしてまして‥‥‥」(アセアセ‥‥)

 

 

 

この時の出会いがきっかけで三人は親しい関係に

なった、そしてドルフの援助と装備提供(テスト

運用と実働データの収集も兼ねる)を受けて

二人の出張所は何とかやり繰り出来たのであった

‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(現在)

 

 

 

【川内】

「あの頃のドルフったら、まだ初々しかった

よね~♪」

 

【ドルフ】

「今思い出すと冷や汗が出て来るよ、でもあの時

君達に出会えた事は運命的だった‥‥

僕は君とマサに出会ったお陰で今の僕があると

思ってる、君達には感謝仕切れないよ」

 

【川内】

「感謝仕切れないのはお互い様よ♪

あの時ドルフに会えて無かったら提督もアタシも

どうなっていたか‥‥‥ねえドルフ?」

 

【ドルフ】

「何だい?」

 

【川内】

「今でも提督の事を『マサ』って呼んでくれて

‥‥‥ありがとう‥‥」

 

 

前を見ながら歩く川内の表情は

ドルフからはよく見えなかった‥‥

 

へたれ提督が擲弾兵にされる前の‥‥‥

『普通の人間』だった頃の名前で呼ぶのは

おそらく彼だけだろう‥‥‥

川内はへたれ提督を対等の『人』として見て

くれるドルフに礼を言ったのである

 

 

【ドルフ】

「‥‥(マサの立場は未だに『献体』のままか

‥‥こんな事、馬鹿げてる!!)」

 

 

そんな話をしている内に裏庭に到着した

直後に大きな声で呼ばれたドルフ‥‥

 

 

【へたれ提督】

「よう!!ドルフ!!こっちこっち!!」

 

【川内】

「噂をすればね♪‥‥提督~~♪」

 

【ドルフ】

「やあ!♪お招き感謝するよマサ!♪」

 

 

【清霜・アンドロメダ・江風】

「「「まさぁぁーーー!?」」」

 

【清霜】

「『マサ』ってひょっとしてパパの?‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥提督の元の名前‥‥て事かな?」

 

【江風】

「‥‥そりゃそうか、初めからへたれ提督だった

訳じゃないしなー」

 

【天龍】

「そこ!コソコソ話は後にしろ!朝の涼しい

内に終わらせちまうぞ!」

 

 

 

裏庭‥‥といっても単なる空地‥‥では

思ったより大勢の人員が新たな畑作りに勤しんで

いた、リンガの連邦軍兵士であろうか?

数人の男も混ざっている

 

子供達の姿も大勢見える、天龍児童園の子供達だ

保母役の艦娘達と一緒に大きく掘り返された土を

ならしている

 

 

【ドルフ】

「僕の知らない艦娘も大勢いる、子供達も元気

そうだね、君達は随分大きくなったんだな」

 

【へたれ提督】

「見違えたかい?まあここまで来るのに色々と

あったし、大勢の人に助けて貰ったからな」

 

【ドルフ】

「思ったより大きな作業になってるね、何の為

に畑何か?」

 

【へたれ提督】

「呉の『ぼのたん提督』は知ってるだろ?

彼の嫁さんの『曙』に子供が出来たんだよ

まだ産まれてはいないけどな」

 

【ドルフ】

「そうなの?それはめでたい!」

 

【川内】

「その御祝いも兼ねて、呉の鎮守府に『新鮮な

無農薬野菜を贈ろう!』って話になった訳♪」

 

【へたれ提督】

「知っての通り、俺達六本脚は技術やら資金

やらで人様に何か出来る訳じゃないからな

この身体を動かして貢献するしかない訳よ」

 

【ドルフ】

「ははは‥‥何とも君達らしいね‥‥」

 

 

【石川島 春馬】

「よう、御曹子♪元気そうだな」

 

 

『小型ユンボ』を操縦しながら、整備担当の

石川島 春馬が近づいてきた

どうやら、畑作りの為に大きな石やら根っ子

やらを取り除いていたらしい

 

 

【ドルフ】

「やあ!ハルマもショベルで農作業かい?

ところで僕は養子だから御曹子とは違うよ」

 

【石川島 春馬】

「いやいや、立派な御曹子様だよ、アンタは

充分にその重席も果たしてるしな♪

しかしアンタはもう少しあかぬけた方が良い

んだけどなぁ」

 

【村雨】

「偉そうに言わないの♪」(コツン)

 

【石川島 春馬】

「あたっ!」

 

 

いつの間にか『ユンボ』に相乗りした村雨が

春馬の頭を軽くこずいた

 

 

【村雨】

「ハイハーイ♪ドルフさん、お元気だった?」

 

【ドルフ】

「やあ、ムラサメか♪君は相変わらずお色気

ムンムンだなぁ」

 

【村雨】

「あらあら♪褒め言葉として伺っておくわ♪」

 

【石川島 春馬】

「ムッ!俺の嫁さんだぞ!」

 

【村雨】

「あらあら♪妬いてるの?誰も盗ったりしない

わよ♪」

 

 

こうしている間も畑を耕す作業は続く

偶然居合わせた他の鎮守府の艦娘も何人か

作業に加わっていた

 

 

【叢雲】

「まさか浜名湖まで来て農作業をさせられる

とは思わなかったわ」

 

【海風】

「その格好、結構お似合いですよ♪そうそう

曙さんの事、おめでとうございます♪」

 

 

ぼのたん提督と共に、しゃんばを連れ戻しに

来た叢雲と、花田少将の娘達の長女、海風は

農作業に適した格好に日よけの為の帽子を

かぶっていた‥‥

 

 

【叢雲】

「‥‥まあ、素直に感謝しておくわ、ところで

アンタ達のところも大変ね、アンタの父親

だからあまり言いたくないけど、あの男の

無鉄砲は変わらないわね!‥‥ああ安心して

ここだけの話にしておくから」

 

【海風】

「‥‥お願いします叢雲さん、妹達には父は

『特別な任務でしばらく留守になる』としか

説明してませんから‥‥」

 

【叢雲】

「お姉さんは大変ね、まっ、頑張りなさい

困った時は助けになるから」

 

 

花田大佐(当時)が、新人の査察官だった頃

『海軍の将校』としての心構えを(ある意味)

叩き込んだのは、他ならぬこの叢雲であった

 

叢雲にとって花田少将はいまだに手間のかかる

教え子なのかもしれない‥‥

 

 

【叢雲】

「(娘にここまで心配かけるなんてまだ未熟ね

‥‥必ず帰って来なさいよ!この無鉄砲!!

アンタの命はアンタだけのものじゃないんだ

から!!)」

 

 

一方別の畑では‥‥‥

自分の意思で参加した訳でも無いのに何故か

その場に欠かす事の出来ない人気者が‥‥

 

 

【足柄】

「まったく!!何でこの私が朝早くから畑仕事

なんかさせられるのよ!!」(ブツブツ)

 

【天龍児童園の子供】

「オオカミちゃーん♪一緒に土ほろーー♪」

 

【天龍児童園の別の子供】

「ダメー!!オオカミちゃんは私と種まき

するのーー!!」

 

(ギャー!ギャー!ギャー!)

 

【足柄】

「ちょっ!?ちょっとアンタ達!!両手を

引っ張らないでよーー!!」

 

【謎乃提督】

「相変わらず『子供』にはモテまくりだなぁ、

足柄は」(ニヤニヤ♪)

 

【羽黒】

「ウフフ♪良かったですね、姉さん♪モテモテ

ですよ♪」(ホクホク♪)

 

【足柄】

「見てないで何とかしてよ!!二人とも!!」

 

 

天龍児童園にやって来る時も、ハロウィンの

イベントで仮装した時も、足柄は子供達には

絶大な人気であった、本人にも何故かは

分からないが‥‥

 

 

【深雪】

「なあ、足柄さんを天龍児童園にスカウトして

みねぇ?」

 

【吹雪】

「そんな事したら司令官(謎乃提督)もついて

来ちゃうから、謎の鎮守府もまるごと来ちゃう

わよ」

 

【白雪】

「それはそれで凄い事になりそうね‥‥」

 

 

【山風】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【謎乃提督】

「うん?どうした少女よ?」

 

【山風】

「カブトムシの‥‥おじさん?」

 

【謎乃提督・羽黒】

「「(げえっ!!覚えてた!!)」」

 

 

迷える瑞鳳に、救いの手を指し伸べるべく

エンジェルハグロが、夜戦アイテム『黒揚羽』

を贈った一件で、その様子を覗き見していた

謎のサタンビートル提督は山風に目撃された

事があった

(第16話、小話集ー3『瑞鳳と黒揚羽』参照)

 

 

 

【謎乃提督】

「ヘイ!ジョージ!オイラには何の事かは

分からないが、多分人違いだと思うゼイ♪」

 

【羽黒】

「司令官さん!?それでは余計怪しまれると

思いますけど!?」

 

【山風】

「‥‥そっか、人違いか‥‥」

 

【羽黒】

「‥‥何て素直な娘‥‥」

 

 

その様子を近くから見ていた瑞鳳が近づいてきた

 

 

【瑞鳳】

「山風、皆さんを困らせては駄目よ

お二人ともお早うございます♪『黒揚羽』の件

ではお世話になりました♪」(ニコォ‥‥)

 

【謎乃提督】

「あら‥‥こりゃどうも」

 

【羽黒】

「ウフフ♪、どういたしまして♪」

 

【山風】

「‥?‥」

 

【UXー01】

「謎提さんも、いろんな所で姿を見られて

大変ね、ハイ♪水分補給の麦茶をどうぞ♪」

 

【謎乃提督】

「おお、アリガトナス♪」

 

 

ブツブツと文句をいう艦娘がいれば

やる気充分の気合いが入った艦娘も‥‥

 

 

【ガトランティス】

「さあ!ちびっ子共!若い夫婦に新たな命が

宿っためでたい事態だ!気合いを入れて

食料生産設備(畑)を完成させるのだ!!」

 

【ペールギュント】

「お野菜!作っちゃうのです!!」

 

【清霜】

「おーー!!」

 

【江風】

「おーー!!」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「おーー!!」」」

 

【あきづき】

「お任せください!!」

 

【アンドロメダ】

「気合い入ってるねーー」

 

【デウスーラ】

「ガト子ったら来てたのね~」

 

【デストリア】

「きよしちゃん達と子供達が畑を耕すって

聞いたら跳んできたデスよ」

 

【ランベア】

「やっぱり子供は好きなのね、皇帝様も

ああいうところは可愛いわね、ところで

ペールのあのハイテンションは何なの?」

 

【デストロイヤー】

「午後からリリーの姉(あね)さんが来る

らしいよ、午後から皆で遊園地に行く予定

があるからね」

 

【デウスーラ】

「えっ?何それ!?私知らない!!」

 

 

『遊園地』という言葉におもいっきり食い着い

て来た総統座乗艦‥‥

 

 

【デストロイヤー】

「心配は要らないよ、私達も将軍から行っても

いいって許可が出てるからね」

 

【デウスーラ】

「本当に!?ヤッター✨O(≧∇≦)o!♪✨

提督!愛してるーー!!❤さあ!!最高の

食料生産設備を完成させるのぉ~~♪!」

 

 

今ここにいる誰よりも子供になったデウスーラ

を横目で見ているデスラー艦‥‥

 

 

【デスラー艦】

「‥‥黙っていれば美しくて凛々しいのに‥‥

まあ、彼女はあれで良いのかもしれませんわね

‥‥ところで‥‥」

 

 

デスラー艦は別の方向に目をやる、そこには‥

 

 

【朝潮】

「こんな活動に参加させて頂けて光栄です!」

 

【嵐】

「艦娘も妊娠するって話は聞いた事あるけど

実際に関わるのは初めてだよな、よっしゃ!

俺も嵐を起こすぜ!!」

 

【防空棲姫】

「ハイ♪頑張リマショウ♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「本当に嵐を起こすのは勘弁ですベイ~!」

 

【ナナ】

「ガンビーちゃんは心配性だねぇ♪」

 

【雄一少年】

「俺に任せろ!はっ!(ザクッ!)」

 

【嵐】

「おいおい♪無理して飛ばすなよ♪」

 

 

 

【デスラー艦】

「‥‥もう彼女達は大丈夫みたいですわね♪」

 

 

精神的に大丈夫しゃない者も‥‥

 

 

【卯月】

「‥‥何でうーちゃんがこんな朝早くから

土いじりさせられるっぴょん、こんなの

うーちゃんには似合わないっぴょん!」

 

【日向】

「まあそう言うなラビット♪早起きも悪くない

それに土と戯れるのもたまには良いものだぞ?」

 

【卯月】

「おみゃーとペアじゃなきゃまだ良かったぴょん

!!」

 

【日向】

「そうか?私はラビットと組めて楽しいぞ?

お前の反応は私を楽しませてくれるからな?」

 

【卯月】

「悪趣味だっぴょん!!うーちゃんにとっては

単なる罰ゲームだっぴょん!!」

 

【深雪】

「そこの悪戯ウサギ!!手を動かせ!!

嫌ならアタイのルービックキューブ元に戻せ!」

 

【卯月】

「ずーっと言われてるっぴょん!」

 

 

精神的に元気イッパイの娘もいる‥‥

 

 

【金剛】

「✨ハーイ♪今日も朝から良い天気ネー♪!

テートクにグッドな野菜サラダを作ってあげる

為に頑張りマース♪✨」

 

【ツーロン】

「朝から無駄にテンション高いわね!」

 

【黒潮】

「昨日の夜も指令と『砲撃戦』やったんやろ」

 

【カルド】

「クロードが嬉しそうにやつれてたのはそれが

原因か、言っておくけど、ぼのたん提督の所

に送るのが優先だからな!」

 

【赤城】

「野菜サラダ!‥‥この畑で収穫された全部の

野菜を使えばお腹は膨れるでしょうか?」

 

【黒潮】

「帰ってから、それしいや!」

 

 

後に『カルド・アルレッド』と『赤城』の二人

は、リンガに帰還後、結婚する事になるのだが

この時の二人はまだそれを知らない‥‥

 

 

【クロード提督】

「いよー、畑仕事ははかどってるか~?」

 

 

ドック建造物資の搬入を技術屋トリオとラビ明石

に任せて、クロード提督とぼのたん提督が合流

した

 

 

【金剛】

「テートクゥ~~♪ワータシ頑張ってるヨー♪

帰ったらまた御褒美プリーズ♪」

 

【クロード提督】

「又かい!?‥‥それはそうと‥‥」

 

 

金剛の服装も畑仕事の為、ラフな服装だ

白のTシャツに黒ジャージのズボン

そして日よけの帽子と‥‥

 

 

【クロード提督】

「‥‥金剛のラフな服装も可愛いなぁ‥‥」

 

【金剛】

「//テートク!?‥OH❤恥ずかしいネー‥//」

(モジモジ‥‥)

 

【ぼのたん提督】

「叢雲ー!その服装、中々似合って可愛いぞ♪」

 

【叢雲】

「お世辞は良いから手伝いなさい!!」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥じゃーん‥‥」

 

 

この畑仕事そのものが自分と曙を祝福する

為の行事なので、ぼのたん提督としては

叢雲に何を言われてもありがたい気持ちに

変わりはなかった‥‥

そしてラフな服装をかえってクロード提督に

褒められて照れる金剛‥‥‥カワイイ!

 

 

【漣】

「ご主人様?これは中々レアな光景では?」

 

【謎乃提督】

「煽るなよ、だが確かに悪くない!」

 

【足柄】

「あら?どうしたの提督?」

 

【羽黒】

「司令官さん?」

 

 

こちらは同じく白のTシャツに紫色のジャージ

のズボンで土ならしをしている足柄と羽黒

服装の所々に着いた土と、ほんのり汗をかいた

肌とうなじ‥‥‥

二人の姿はある意味別の色気を発していた‥‥

と謎乃提督には感じられた

 

 

【謎乃提督】

「これは複眼!お前達の今の姿、ある意味

めっちゃ色っぽいぞ!」

 

【足柄】

「へっ?‥‥やだぁ~♪提督のエッチぃ~♪❤」

 

【羽黒】

「///はわわわわ///」

 

 

許せ!男はみんなアホなのだ‥‥

 

 

【夕立】

「これは何の遊びっぽい?」

 

【藤波】

「遊びじゃなくて野菜作りなんだけど~」

 

【神威】

「お手伝い頂いてありがとうございます♪

宜しかったんですか?」

 

【時雨】

「僕達は構わないよ、夕立が今日一日居たい

って聞かないから隊長に頼み込んで居させて

貰ってるんだから、返って手伝える事がある

方がありがたいよ♪」

 

【シェフィールド】

「夕立ちゃんはいつもここに来るのが楽しみ

みたいですね♪」

 

【時雨】

「遊び相手が沢山いるからね、それにしても

ここに来ると何故か提督が集まっているね」

 

 

時雨の目線には男達の集団が‥‥

 

 

【ドルフ】

「‥‥マサ、あの光景‥‥良いものだね♪」

 

【へたれ提督】

「あの娘達の事か?」

  

 

【朝潮】

「ここの皆さんは優しい人達ですね♪」

 

【ナナ】

「でしょー♪ずっとここに居ても良いんだよ♪」

 

【防空棲姫】

「ウフフ♪ナナチャンタラ♪」

 

 

【ドルフ】

「昔、ある人物が掲げた理想の形があそこにある

‥‥って僕には思えたんだよ、現実はそんなに

甘くはないけど、あの娘達を見ていると決して

不可能と落胆する事もないって思えてね」

 

【へたれ提督】

「ちみは相変わらず、時々小難しい事を言うなぁ」

 

【石川島 春馬】

「だからアンタはもう少しあかぬけた方が良いって

言ってるんだよ」

 

【ドルフ】

「‥‥そうかもしれないね、よしっ!」

 

 

そう言うとドルフは上着を脱ぐと、近くにあった

スコップを掴んで‥‥

 

 

【ドルフ】

「最近営業とデスクワークの連続で身体が鈍って

いたんだ、僕にも手伝わせてくれないかい?」

 

【川内】

「そう言うと思った♪」

 

【村雨】

「嬉しいけど無理は駄目よ♪」

 

【ドルフ】

「大丈夫、無理はしないさ、聞きたい事

話したい事が沢山あるからね」

 

 

と、そこに三人の提督が挨拶に近付いてきた

 

 

【謎乃提督】

「よすよす、多分お初にお目にかかる‥かな?

小生は『海軍特別警察隊』の指揮官で

『謎の鎮守府』の提督でもある

『謎乃提督ヒィッツカラルド』、宜しくー♪

ついでに俺の可愛い嫁さんを紹介しておくよ」

 

【足柄】

「私がその嫁さん『足柄』よ♪(夜の)砲撃戦と

拳の闘いが得意なの♪宜しくね♪」

 

【羽黒】

「『羽黒』です♪私も司令官さんの『嫁艦』の

一人として優しく犯して頂いています♪」

 

【謎乃提督】

「これこれ!!」

 

 

【クロード提督】

「俺の名前は『クロード・スラスト』

世間は俺の事を『クロード戦艦提督』って

呼んでる、俺も『海特警』の一員だ

『リンガ特設連邦鎮守府』という所で提督の

まね事をしているよ♪」

 

【金剛】

「まね事じゃ無いデース!!テートクは最高

の提督ネー!!」

 

【不知火】

「分かりましたから金剛、喚かないて下さい!」

 

【クロード戦艦】

「それでこの二人は俺の嫁さんだ、因みに‥‥

あそこで『一航戦』の赤い方に向かって

鼻の下を伸ばしてるのは『カルド・アルレッド』

俺の古い相棒で弟分だ」

 

【カルド】

「聞こえてんぞーー!!クロード!!」

 

【赤城】

「褒められてるんですよ♪フフ♪」

 

 

【ぼのたん提督】

「あー‥‥俺は国防軍・天憲隊の三番隊長で

呉で鎮守府の提督やってる『ぼのたん提督』

だよ、今日は色々あってここに手伝いに来てる

それで、こっちの『叢雲』は俺の嫁さんの

一人だ」

 

【叢雲】

「宜しく叢雲よ、あんたがLメタルのCEOなのね

あの無鉄砲男の話も良かったら聞かせて頂戴」

 

【ドルフ】

「こちらこそ宜しく、凄いな!!僕でも名前を

知ってる超有名人提督ばかりだ!」

 

【ぼのたん提督】

「有名人‥えっ?俺って結構有名人だったの!?」

 

 

確かに、この場に居ない二等憲兵吸血鬼も含めて

この小さな鎮守府にこれ程の提督達が集まって

いるのはよく考えれば凄い事だ!

 

 

瑞鳳が海風と山風を連れてドルフの所にやって

来た

花田少将とは旧知の間柄であるドルフなだけに

瑞鳳とも知り合いであった

 

 

【瑞鳳】 

「ドルフさん、お早う♪二人ともご挨拶を」

 

【山風】

「‥‥どうも、『山風』です」

 

【海風】

「『海風』です、父がお世話になっています」

 

【ドルフ】

「やあ、君達も元気そうで、そういえば娘さん達

とは初対面だったね」

 

 

『海風』『山風』『江風』の三人が娘になった

後の花田一家と初めて対面した事になるドルフ

であった

 

 

【ドルフ】

「ズイホウ、僕の助けが必要だったら何時でも

言ってくれ!できる限りの事はする、君達は

孤独じゃ無いって事だけは覚えていてほしい」

 

【瑞鳳】

「ドルフ‥‥ありがとう‥‥」

 

 

 

【謎乃提督】

「‥‥まだ判断するのは早いかもしれんが

まだ若そうなのに中々熱い男じゃないか?

へたれ君の人物鑑定眼は確かだったようだね」

 

【へたれ提督】

「ドルフと知り合えたのは『運命と縁』という

奴さ、俺の力じゃないよ、それにあの頃

(横須賀に居た頃)はお互い必死だったから

ね」

 

【クロード提督】

「御曹子とか聞いたけど、どうやら苦労人の

様だな」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【川内】

「ほらほら!辛気臭い話はそこまで!

涼しい内に終わらせるよ!」(パンパン!)

 

【へたれ提督】

「ほい、そうだったな」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【卯月】

「‥‥おや?あれは‥‥」

 

 

今丁度、提督とその嫁艦、そしてその他の

夫婦や恋人同士、そして特別ゲストも集まって

いる‥‥それをみた悪戯ウサギは‥‥

 

 

⚡ピキピキピキーーン!!

【卯月】

閃いたぴょん!!

 

 

悪戯サイコミュが発動した!

昨晩、散々説教お仕置きされたのに全く懲りて

いない、流石はうーちゃん!

 

 

【卯月】

「足柄さ~ん♪羽黒さ~ん♪嫁艦のみんな~♪

良いもの見せてあげるっぴょん♪」

 

【川内】

「何?良いもの?」

 

【足柄】

「アンタの悪戯に付き合ってられないわよ」

 

【卯月】

「悪戯じゃないっぴょん♪土いじりしてたら

『幸運を呼ぶ虫』を見つけたぴょん♪」

 

【川内】

「『雪風』かな?」

 

【謎乃提督】

「『幸運を呼ぶ虫』だと!?このサタンビートル

を差し置いて『幸運を呼ぶ』とは片腹痛し!!」

 

【漣】

「ご主人様の場合は『幸運』しゃなくて

『誤解』や『人違い』を呼び込むのでは?」

 

【羽黒】

「それ司令官さんの心をえぐってしまいます!」

 

【山風】

「‥やっぱり‥‥カブトムシのおじさん‥‥」

 

【謎乃提督・羽黒】

「‥‥!あっ!‥‥」

 

【村雨】

「あらあら♪幸運の虫ですって、何だか

ロマンチックね♪」

 

【不知火】

「『ムシキ○グ』の類いでしょうか?少し興味

があります、指令も御一緒に見ましょう」

 

【卯月】

「それは駄目ぴょん、男の人が見たら幸運が

逃げてしまうって言われてるっぴょん」

 

【金剛】

「何か怪しいデース!アソコにカンチョーを

されたワタシとしては信用出来ないネー!」

 

【卯月】

「あれは謝るっぴょん!今度は信じてほしい

っぴょん!金剛さん達には絶対悪戯なんか

しないっぴょん!(そう、金剛さん達には!)」

 

【叢雲】

「分かったわよ!見ればいいんでしょ?見れば!

本当に見るだけだからね!」

 

【カルド】

「赤城さん、どう思う?」

 

【赤城】

「もしかしたら美味しい虫かもしれません、私が

試してみますね♪」

 

【カルド】

「いや!食べる気ですか!?」

 

【卯月】

「瑞鳳さんも気分転換に見てみるっぴょん♪」

 

【瑞鳳】

「え~、何か嫌な予感しかしない‥‥」

 

 

こうして嫁艦達のみで卯月の言う『幸運の虫』

を確認する事になった

 

 

【川内】

「‥‥初めて聞いた、何処にいるの?」

 

【足柄】

「‥‥何も見えないじゃない?」

 

【村雨】

「‥‥どんな虫なのかしら?」

 

【羽黒】

「‥‥う~ん、よく見えませんね」

 

【漣】

「羽黒さん、本気で探してるの?」

 

【卯月】

「もっと近くで見るっぴょん♪あっ、でも

真上から覗くと見えやすいっぴょん♪」

 

 

卯月は畑の土の中の一点を指差す、そこに

艦娘が見たら効果のある『幸運の虫』が居る

‥‥らしいのだが‥‥

 

嫁艦達は言われた通りに真上から覗き込む

何だかんだ言ってもついつい真剣になって

探してしまう、自然と体制は中腰になる‥‥

 

 

【叢雲】

「‥‥全然分からないわよ!本当に居るんで

しょうね?」

 

【金剛】

「‥‥やっぱり怪しいデース!」

 

【赤城】

「とりあえず食べられそうな虫は‥‥‥

居ないみたいですね‥‥」

 

【瑞鳳】

「気持ち悪い言い方は止めてください!!」

 

【不知火】

「(幸運の虫とやらを必ずゲットしてみせます

!そしてこの不知火も指令との子供を‥‥‥)

フッフッフッ♪‥‥」(ゴゴゴ‥‥)

 

 

【クロード提督】

「‥‥俺の気のせいかもしれんが、不知火の

頭頂部から怪しいオーラが発散されてる気が

‥‥」

 

【謎乃提督】

「卯月は何の悪戯をする気なんだ?‥んっ!?」

 

 

【卯月】

「(ヒッヒッ♪引っ掛かったぴょん♪さあさあ

しれーかーん今の嫁達をよーく見るぴょん♪)」

 

 

卯月は確かに悪戯を仕掛けていた、しかし

それは嫁艦達に対してではなく、後ろにいた

提督達と男共であったのだ!

 

嫁艦達は中腰の前屈み状態になっている

つまりお尻を後ろに突き出した体制に自然と

なる訳だ、そして彼女達は全員、農作業の為に

ジャージのズボンを履いている‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「ブフォ!?‥こっ!これは!?」

 

【石川島 春馬】

「あの悪戯ウサギ!これを俺達に見せる為に!

(何て!何ていい奴なんだ!!)」

 

【ドルフ】

「僕は何も見てないから!」(チラチラ)

 

【ぼのたん提督】

「(どっ!どうしよう!‥こんなの見て興奮して

しまったと知られたら『ぼの』に殺される‥)」

 

 

突き出したお尻とピチピチに張ったジャージに

挟まれて‥‥くっきり浮かび上がるのだ!

 

そう!下着の形が!!

 

 

【カルド】

「ああ~、赤城さん‥‥その下着ごと食べちゃい

たい~❤(性的な意味で)」(ジュルリ)

 

【クロード提督】

「おい!カルド!目を覚ませ!!(俺だって!

‥‥俺だって!‥‥金剛のお尻が気になって

仕方ないんだよ!!)」

 

【謎乃提督】

「‥‥初めて異性を意識し出した思春期の中学

男子の心境だな‥‥(足柄、羽黒、無意識とは

いえエロ過ぎるだろ!しかも漣までとは‥‥)」

 

【石川島 春馬】

「‥なあボス、この背徳感‥たまらんなぁ‥‥」

(鼻血ボタボタ‥‥)

 

【へたれ提督】

「うう!それは否定出来ない‥‥川内のお尻が‥

ってお前の嫁(村雨)のパンツ、形がいやらし

過ぎるだろ!」(鼻血ボタボタ‥‥)

 

【石川島 春馬】

「アンタの嫁(川内)なんて、パンツ一丁でも

平気で動き回るじゃねーか!羞恥心無さすぎ

なんだよ!」

 

【へたれ提督】

「‥返す言葉もない‥俺達は何とも嬉しい‥‥

じゃなくて大変な立場だなぁ‥‥」

 

【石川島 春馬】

「‥確かに、お互い本当に嬉しい‥‥じゃなくて

大変だよな~‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「喜んでる場合かよ!!」(鼻血ボタボタ)

 

【ドルフ】

「‥ハナダ‥許してくれ、ズイホウのお尻は

僕にはキュート過ぎる!‥‥」(鼻血ボタボタ)

 

 

許せ!男はみんなアホなのだ‥‥

 

 

【那智】

「おぬしら、随分と楽しそうだな‥‥」

 

【筑摩】

「何か言い残す事はありませんか?」

 

【デスラー艦】

「おかしな波動を感じたのですけれど

元凶はここでしたのね?」

 

【ペールギュント】

「再教育が必要なのです」

 

【天龍】

「‥‥という訳で‥‥」(ボキボキ‥‥)

 

 

ふと男達の後ろに憤怒のオーラを身に纏った

艦娘達が‥‥‥

 

 

【謎乃提督】

「‥‥こらあかん‥‥

諸君!ヴァルハラで会おう!」

 

【ドルフ以外の男達】

「イエス・サー!」

 

【ドルフ】

「えっ?えっ?えっ?」(キョロキョロ)

 

【天龍】

「テメーら!!歯くいしばれぇー!!」

パパパパパパーーー!!!

 

 

♪テッテレー♪

 

【卯月】

「うっしゃあーー!!やったっぴょん♪!

会心の一撃だっぴょん♪!」(ガッツポーズ)

 

 

男の心理を衝いたうーちゃんの愛の悪戯は

大成功だった、それにしてもうーちゃんの

悪戯は最近手が込んできた感が‥‥

 

(ポンッ)

 

その時、うーちゃんの肩に誰かが手をかけた

 

 

【妙高】

「楽しそうですね♪うーちゃん?」(ニコニコ)

 

【卯月】

「‥‥‥‥‥‥‥」(サー‥‥→血の気が退く音)

 

 

卯月の背後に現れたのは『超ラスボス級』の

とんでもない相手だった‥‥

 

 

【妙高】

「見てましたよ♪悪戯が成功して良かった

ですね?」(ニコニコ)

 

【卯月】

「‥‥ぴょん‥‥」

 

【妙高】

「でも、そのお陰で提督はシバかれてしまい

ました、半分は貴女の責任ですよね?」

(ニコニコ)

 

【卯月】

「‥‥みょん‥‥」

 

【妙高】

「ならば貴女にも‥‥責任をとって貰わなければ

いけませんよね?」(ガシッ!!)

 

【卯月】

「みょ~~~~ん!!」

 

 

妙高は卯月のTシャツの背中を掴むと

そのまま強引に卯月を引きずっていく‥‥

 

(ズルズルズルズル~~)

 

【妙高】

「悪戯は控えるように言われてたのに!!

貴女は何を考えてるんですか!?

昨日だってお仕置きされたって言うのに!

今夜はとことん話し合いましょう!!」

 

【卯月】

「幽々子様ぁ~~!助けてみょ~~ん!!」

 

(ズルズル~~)

 

【天龍児童園の子供達】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【日向】

「ラビット、健闘をいのる」

 

 

悪戯ウサギは再びお仕置きされる羽目になった

天龍児童園の子供達には妙高に対して再び威脅

の念が強くイメージされた

 

そして何も知らない嫁艦達はその場に取り残さ

れた‥‥‥

 

 

【不知火】

「‥‥あれは何だったんですか?」

 

【叢雲】

「内容は分からないけど、私達、あの悪戯ウサギ

に一杯食わされたみたいね」

 

【金剛】

「ワータシ達何もされてませんよネー!?」

(アセアセ!キョロキョロ)

 

【川内】

「‥‥あれ?‥提督?‥何があったの?」

 

【へたれキャスバル】

「若さ故の過ちという奴さ」(鼻血と顔にアザ)

 

【村雨】

「どうしたの?みんな揃って鼻血なんか出して?」

 

【石川島 春馬】

「若さ故の過ちという奴さ」(鼻血と顔にアザ)

 

【瑞鳳】

「ドルフ!?大丈夫!?」

 

【ドルフ】

「ズイホウ‥‥済まない!」(鼻血と顔にアザ)

 

【瑞鳳】

「はあっ!?」

 

【羽黒】

「司令官さん!?顔が変わってます!!

ていうか顔の形が変わってます!!」

 

【謎乃提督】

「どれだけシバかれたんじゃワシ‥‥」

(この後直ぐに復活)

 

【漣】

「エッチな事でも考えてたんじゃ無いんですか?

ご主人様?」

 

【謎乃提督】

「失礼な事を言うな!!

(考えて無いとは言ってない)」

 

【足柄】

「エッチな事考えて、どうして顔の形が

変わるのよ?」

 

【金剛】

「テートクー!!誰にやられたデスカー!?」

 

【クロード提督】

「落ち着け金剛!これは俺自身への罰だ‥‥」

(鼻血と顔にアザ)

 

【不知火】

「大変です!直ぐにメディカルチェックを

しなければ!!指令!今すぐ脱いで下さい!!」

(カチャカチャ→ズボンのベルトを外す音)

 

【クロード提督】

「はやまるな!!服を脱がすな!!」

 

【金剛】

「ぬいいいーー!!それはワタシがやりマース!

!!」

 

【不知火】

「ここは譲れません!」(キリッ!)

 

【クロード提督】

「だあああーーー!!!止めんかー!!!」

 

【叢雲】

「アンタ達!!子供達が見てるのよ!!

下品なマネは止めなさーい!!」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥あのさぁ叢雲、俺もどつかれたの‥‥」

(鼻血と顔にアザ)

 

【叢雲】

「‥あんたは大丈夫そうね、それで何をしたの?」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥何でもないです」

 

【赤城】

「カルドさん‥何も聞かないわ、痛かったでしょ?」

(ティッシュで顔拭く)

 

【カルド】

「うう‥‥僕ちゃん痛かったのー」

(鼻血と両目の周りにアザ)

 

【那珂】

「一連の出来事について一言いわせて頂きま~す♪

那珂ちゃんはアイドルだからよく分からな~い♪」

 

【デストロイヤー】

「そういう自己フォローはもういいよ」

 

 

【天龍】

「おめーら、いちゃつくのはそこまでだ!

チャッチャと仕事やれ!」

 

【プリンツ・オイゲン】

「グーテンモーゲン♪面白い虫さんを捕まえたよ♪

これが『幸運の虫』?」(アオダイショウ

 

【天龍】

「虫なんかどうでも‥‥ギャアアアアー!!

 

 

とにかくドルフが加わって畑作りは再開された

日が昇るにつれて温度も高くなっていく

何とか午前中に終わらせたいところだ‥‥

 

 

【川内】

「ねえドルフ、日差しが暑くない?アタシの

帽子貸してあげる♪」(ポンッ)

 

【ドルフ】

「えっ?‥ああ、ありがとう」

 

【川内】

「提督、アタシ、自分の帽子の予備を執務室に

取りにいってくるね♪」

 

【へたれ提督】

「ああ、分かった」

 

 

川内は執務室に向かって行った‥‥

 

 

【ドルフ】

「相変わらず彼女は優しいね」

 

【へたれ提督】

「当然だ!俺の自慢の嫁さんだからな!」

(フンスッ!)

 

【清霜】

「当然よ!清霜の自慢のママだからね♪」

(フンスッ!)

 

【アンドロメダ】

「川内が見たら恥ずかしがるか泣いちゃう

だろうねー、これ」

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

ここは食堂‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥ZZZ‥‥‥」

 

【木曾】

「‥‥ZZZ‥‥‥」

 

 

ドック建設にも畑作りにも関わらず

二人は椅子に座りながら仮眠を取っていた

 

そこに、税務局に提示する書類を整理して

いた三人が入ってきた

 

 

【衣笠】

「三人ともお疲れ様、何かお茶でも飲む?」

 

【サラトガ】

「ありがとうございます♪頂きます♪」

 

【あきつ丸】

「これで明日の監査を迎えるだけでありますな」

 

【フェニックス】

「書類整理なんて慣れない事したから肩が

凝っちまった!お茶を飲んだら畑仕事に私も

行ってくるよ」

 

【あきつ丸】

「ところでこちらのお二人は何故寝ているので

ありますか?」

 

【衣笠】

「今夜は夜通し残業だから今のうちに寝ておく

んだって、何の事だか?」

 

【サラトガ】

「今夜?何かあるんでしょうか?」

 

 

その疑問は(読者には)間もなく明らかに

なる‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥‥‥(ピクッ)」

 

 

二等憲兵吸血鬼の鼻が微かに反応した‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

‥来たぜ木曾ちゃん、臭せえニオイが‥

 

【木曾】

‥少し距離はあるが‥その様だな‥

 

 

二人の目は、既に獲物を狩る猛獣の目だった‥‥

 

 

【木曾】

「あの日(第九話、激闘!小笠原、

艦娘の守護神吸血鬼ー後編ー 参照)

の夜に直ぐ仕掛けて来ると思ってたけどな」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「今更どうでも良いさ、化かし合いする狐と狸を

まとめて喰っちまう時が来ただけの事だ♪」

(ジュルリ!)

 

 

吸血鬼の毒々しい笑顔が怪しく光る‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

同時刻‥‥

 

三河三石、『満光寺』境内‥‥

 

 

密談を交わす5人の男達の姿があった

 

 

【背広姿の男】

「逃げずに戻って来た事だけは褒めてやる

随分と待たせてくれたな」

 

【目差し帽の男】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【活動家A】

「俺達は『勝利』の為の闘争をしている!

その為の必要な準備期間だ!」

 

【活動家B】

「今度こそ俺達『隙間解放戦線』の力を見せて

やる!この装置でな!」

 

 

機械いじりが趣味の活動家Bが手にしているのは

手製の『発火装置』であった

これは破壊力よりも、大きな音と派手な火花を

撒き散らして相手の注意を逸らせる目的で作ら

れた物だった、因みに無線スイッチで作動する

 

 

【背広姿の男】

「そんな玩具で戦うつもりか?貴様らがモタモタ

している間にあの鎮守府は規模も警備も拡張

強化されてるんだぞ?」

 

【活動家A】

「コイツは万が一の時の保険さ、奴らの注意を

逸らせる為のな、本命はこの袋の中身さ!」

(バンッ!)

 

 

活動家Aは、一抱えある袋を持ち上げて

手で叩いて見せた

それは『砂糖』の詰まった袋だった

 

 

【背広姿の男】

「方法は任せる、しくじるんじゃないぞ!

これが貴様らの最後のチャンスだと思え!」

 

【活動家A】

「アンタ達に俺達を簡単に切り捨てられる

ものか!俺達ほど『連邦打倒』に燃える勇者

は存在しないからな!アンタ達にとっても

俺達はまだまだ利用価値がある筈だぜ」

 

【背広姿の男】

「調子に乗るなよ!貴様らは我々の援助で

成り立ってる事を忘れるな!」

 

【活動家C】

「なあ!!逮捕された俺達の同志(活動家D)は

どうなった!?あいつ俺の従兄弟なんだよ!!」

 

【活動家A】

「身内の情なぞ棄てろと言った筈だぞ!!」

 

【活動家D】

「そんな!!」

 

【背広姿の男】

「奴に関しては調査中だ、最も奴の痕跡はあの日

以降完全に途絶えているから期待はするなよ!

それより貴様達は役目を果たせ!我々を落胆

させるなよ!」

 

【活動家A】

「これは俺達の戦いだ!お前達に役目だの何だの

言われる筋合いはない!あの鎮守府と艦娘共に

は恨みもあるからな!今夜こそは必ずやり遂げ

て見せる!!行くぞ!!」

 

【活動家B】

「おっ‥‥おう!やってやるぜ!!」

 

【活動家C】

「まっ!待ってくれぇぇーー!!」

 

 

『抗議活動』と称して六本脚鎮守府に押しかけて

二等憲兵吸血鬼とプトレマイオスⅡに追い払われ

た経験を持つ『隙間解放戦線』という名の三人は

意気揚々と(?)出発していった

 

とんでもない怪物が手ぐすね引いて待ち構えて

いるとも知らずに‥‥‥

 

 

【目差し帽の男】

「上手く行くと思うか?」

 

【背広姿の男】

「フッ、どちらでも良いのだ、地球人共が互いに

疑心暗鬼になり、争い合う方向になればな!

あのチンピラ共が何をしようと直ぐには変わらん

さ、それでも艦娘共は地球人に潜在的な不信感を

抱かざるを得ないだろう、フフフ‥‥」

 

【目差し帽の男】

「地球人が艦娘に厳しく当たれば、艦娘共や艦娘を

擁護する連中とも反発し合う、そうなればいやで

も地球は混乱状態になる‥‥我々ジュラル特選隊

の狙い通り‥‥となる訳だ、ククク‥‥」

 

 

この男達の話す内容は、何とも悪趣味ながら

回りくどい計画内容であった

 

 

【背広姿の男】

「一応は見届けてやる、助けはせんがな‥‥

フハハ!下等な地球人共!我等、選ばれし者!

ジュラル特選隊の手の平で踊るがいい!!」

 

 

二人の男達も目的地に向けて出発した‥‥

 

 

この計画の黒幕、ジュラル特選隊のメンバーも

進んで地獄に飛び込もうとしている事にまだ

気付いていなかった‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

『守るべき日常』は、次回パート2に続きます

(の予定です)

 

 

鎮守府の何気ない、それでいて大切な日常と

それを守ろうとする者達のお話はまだ続きます

 

お付き合い頂けたら幸いです

 

 

親愛なる提督の皆さん、今回も感謝多謝です

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

      [名称説明]

 

 

スザク

 

国防軍・天憲隊から六本脚鎮守府に譲渡された

『クラップ級宇宙巡洋艦』を改修した輸送巡洋艦

ミノフスキークラフトを装備する事で大気圏内で

の使用を可能とし、モビルスーツ用カタパルトを

外して前方まで格納庫を延長大型化した事で

貨物搭載量を増大させた、六本脚鎮守府で運用

する為の使用となる、専用の待機・整備ドックを

謎鎮の技術屋トリオの設計により建設される事に

なったが‥‥

 

 

Lメタル・ヒュッケバイン社

 

15世紀に欧州で、青銅砲を作っていた頃からの

老舗の大砲メーカー

機動力の高い中小口径の野戦砲や、高射砲を多く

手掛けていた

NUC時代に入ってから30年戦争に至るまでは

アナハイム等の新興メーカーにシェアを奪われ

それでも現行の実体弾兵器の開発・販売を細々と

続けていたが、『ドルフ・ヴァレンシュタイン』

が営業部長(後にCEO)になってからは『艦娘』

の艤装開発と販売に重点を置くようになる

 

 

ドルフ・ヴァレンシュタイン

 

Lメタル・ヒュッケバイン社の現CEO

元は『サイド6』の出身で、地球のメーカーとは

縁もゆかりも無かったが、その才覚を見込まれ

先代CEOの養子となる、後に同社に入社

営業部長時代に『艦娘』の艤装を手掛ける事に

なり、そこで偶然にへたれ提督と川内に出会う

(『65口径155ミリ速射ライフル砲』はこの時

に開発された同社が最初に手掛けた艦娘用装備)

公私共に二人と交友を持つ過程で花田少将とも

出会う事になった

 

 

隙間解放戦線

 

『打倒連邦』と『宇宙からの干渉排除』を看板に

活動する自称反連邦組織、『艦娘』を連邦の走狗

呼ばわりして敵視している

構成員が10人にも満たない弱小組織(というより

不良のサークルに近い)だったがジュラル特選隊

に目を付けられ艦娘と鎮守府に揺さぶりをかける

為の道具にされるも本人達は気付いていない

一番攻撃しやすいとの判断から六本脚鎮守府に

被害を与えようとするが、それが二等憲兵吸血鬼

に目を付けらる結果となり‥‥

 

 

リサイクル艦第46号

 

ジュラル星人が海底に沈んだかつての軍艦を

サルベージして自軍の戦闘艦に仕立てたのを

謎乃提督ヒィッツカラルドが虜獲した

『46号』と『57号』の二隻が確認されている

この内46号については六本脚鎮守府へ贈るべく

謎の鎮守府において技術者トリオの手により

改修が進んでいる

 

 

満光寺

 

『まんこうじ』と読む、日本各地に同名の寺が

存在するが宗派はそれぞれ

本編に登場する満光寺は曹洞宗の寺院で愛知の

新城にあり、近くには長篠もある

『徳川家康を救った満光寺の鶏の逸話』が有名

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(エピローグ)

 

 

【川内】

「今日は暑くなりそうね、さてと帽子帽子っと~」

 

 

自分の帽子を取りに執務室に向かう『川内』‥‥

一方‥‥

 

 

【天葉】

「いい加減にしなさいよ!!」

 

【青葉】

「いえ!!ここは譲れません!!」

 

【しゃんば】

「そんな妖怪みたいな新聞記者なんて本当に

居るんですか~?」

 

【天葉】

「居る訳ないでしょ!!」

 

【青葉】

「分からないじゃないですか!!この御時世

どんなのが出て来たって不思議じゃないです

よ!!やはりここはへたれ提督に協力を!!」

(ジタバタ!)

 

 

へたれ提督が畑仕事の真っ最中である事を

知らない『青葉三連星』は、これから

へたれ提督に直談判する為に執務室に乗り込む

かどうか押し問答していた‥‥

 

 

後に執務室ではちあわせする事になる

『川内』と『青葉三連星』の両者‥‥‥

 

その時、一体何がおこるのか!?‥‥‥

 

 

それはまた、次回の講釈で‥‥‥

 

 

 

【射命丸 文】

「いい天気ですねぇ~♪」(バサッ バサッ)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

        [出演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

カルド・アルレッド(リンガ特設連邦鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

村雨(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

プリンツ・オイゲン(国防軍・天憲隊)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

木曾(赤土鎮守府)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

天龍(六本脚鎮守府)

サラトガ(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

 

フェニックス(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

白雪(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

神威(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

吹雪(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

夕張(謎の鎮守府)

明石(謎の鎮守府)

ランベア(謎の鎮守府)

ヨーツンヘイム(謎の鎮守府)

黒潮(リンガ特設連邦鎮守府)

筑摩(リンガ特設連邦鎮守府)

ツーロン(リンガ特設連邦鎮守府)

天葉(国防軍・天憲隊)

しゃんば(ぼのたん呉鎮守府)

 

三木之 ジャギ(三木之 苗夫)

(元アジア・オセアニアブロック海軍)

背広姿の男(ジュラル特選隊)

目差し帽の男(ジュラル特選隊)

活動家A(隙間解放戦線)

活動家B(隙間解放戦線)

活動家C(隙間解放戦線)

補給部将校(アジア・オセアニアブロック海軍)

 

ドルフ・ヴァレンシュタイン

(Lメタル・ヒュッケバイン社CEO)

 

影提(ぼのたん呉鎮守府)

雄一少年(天龍児童園)

ナナ(天龍児童園)

天龍児童園の子供達

 

卯月(謎の鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

 

朝潮

 

射命丸 文

 

SPASー12(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

ガトランティス(謎の鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 

                               

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品における設定及び固有名称は架空の物です
本作品には特定の個人又は団体に対する誹謗中傷
の意図は全くありません


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守るべき日常ー2(Rー18)

前作『守るべき日常ー1』の続きです

因みにRー18です

とこが日常なのか!と突っ込んで
しまいそうな人もそうでない人も

ゆっくりしていってね~♪


《全開までのあらすじ》

 

六本脚鎮守府では、大型艦用のドック建設が

リンガ鎮守府と謎の鎮守府、そして一部

ぼのたん呉鎮守府の協力を得て始まった

 

又、ぼのたん呉鎮守府の『曙』が懐妊した話を

受けて、彼女とぼのたん提督達の為に何かの

お祝いをしようと画策したへたれ提督達は

鎮守府の裏庭を畑に作り替え、無農薬野菜を

育てて呉に贈るべく作業を開始した

(少々気は長いが‥‥)

技術力も資金力も無い六本脚鎮守府としては

自らの肉体を駆使して恩に報いるしかないので

あった

 

そんな六本脚鎮守府に来客が現れる

『Lメタル・ヒュッケバイン社』の現CEOで

へたれ提督と川内、花田少将や瑞鳳とは旧知の

仲である『ドルフ・ヴァレンシュタイン』氏

彼は商談の為の情報収集の名目で花田少将の

状況を確かめに来たのであった

 

謎乃提督、クロード提督、ぼのたん提督など

複数の提督に加えて、他の鎮守府からも多くの

艦娘達が集まって『ドック建設』と『畑造り』

が行われ、それに合わせて艦娘達や子供達の

楽しそうな談笑も弾んでいた‥‥

 

何気ない、しかしとても大切な日常‥‥‥

 

‥‥‥その日常に招かざる客が近付いていた

口では『連邦打倒』を叫び、艦娘達を目の敵に

している『隙間解放戦線』のチンピラ達‥‥

そしてそれを影でけしかける『ジュラル特選隊』

の輩達‥‥

 

だが‥‥

彼等は自ら地獄に飛び込もうとしている事に

全く気付いていなかった‥‥

『艦娘の守護神、吸血鬼憲兵』という怪物が

手ぐすね引いて待ち構えていたのである!

 

 

一方、『青葉三連星』はある目撃情報に注目

(本当に注目しているのは青葉だけだが)

していた、『背中に羽根の生えた新聞記者』なる

者がこの六本脚鎮守府近辺で目撃されたとの情報

を入手したのである

 

その真偽を確かめるべく地元の地の利に明るい

へたれ提督に協力を得ようと執務室に向かう

『青葉三連星』の三人‥‥‥

だがそこで三人は、六本脚の筆頭秘書艦『川内』

と鉢合わせする事になる、その時に起こった事態

とは‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「さあて今夜はディナーの時間だ♪」(ジュルリ)

 

 

【青葉】

「何とかへたれ提督の協力を得ないと!青葉は

執務室に行くんです!」

 

【天葉】

「落ち着きなさいって!!」

 

【しゃんば】

「『羽根の生えた新聞記者』って何なんで

しょう?」

 

 

【川内】

「♪~~」(テクテク~)

 

 

 

(遥か上空‥‥)

 

【射命丸 文】

「♪~~」(バサッ バサッ)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

  《守るべき日常ー2》(Rー18)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(回想シーン)

 

 

金城ふ頭、時刻は0030‥‥

 

 

霧が立ち込める金城ふ頭の一角‥‥

国際展示場やテーマパークが立ち並ぶ海辺の

埋立地、日中は大勢の人々で溢れかえるのこ一角

も、この時刻には殆ど無人と化す

 

監視カメラすら設置されていない人目のつかない

その場所に、一人の男が客人の到着を待っていた

 

今夜の会談は出来るだけ他人に漏らしたくない

今後の隠密行動を考えれば海軍の上層部や連邦に

さえ、与える情報は少ない方がいいだろう

 

いずれは相手にもこちらの行動の意図は知られて

しまうだろう、そこからが査察官としての本当の

勝負!その為には後顧の憂いを絶たなければなら

ない!今夜の会談はその為にも重要であった

 

 

【花田少将】

「‥‥もうそろそろ時間の筈だが‥‥」

 

 

その男、花田少将は時間を確かめるとそう呟く

その時、遠くからバイクの走行音が微かに聴こえ

て来た‥‥

 

 

(ドルルル‥‥)

 

【花田少将】

「‥‥来たか‥‥」

 

 

それでもバイクの音は直ぐにはやって来なかった

周辺をウロウロしているのが音から想像出来た

 

 

【花田少将】

「何故直ぐにやって来ない?警戒しているのか?」

 

 

(ドッドッドッドッドッドッ‥‥キィ‥‥)

 

やがて一台のバイクが現れた、ライトを消して

スロットルも最小限に絞って花田少将の前に

そのバイク『ヴァルカンS』は停車した‥‥

 

『ヴァルカンS』はタンデム、つまり二人の人間

が乗車していた‥‥

 

 

【へたれ提督】

「待たせたな、花田君」

 

【川内】

「今晩は少将♪絶好の夜戦日和だけど流石に今夜

はそうは行かないみたいね」

 

 

シートに座ったまま花田少将に挨拶をしたのは

へたれ提督と川内の二人、花田少将との秘密の

会談に望むべく深夜の金城ふ頭に現れたので

あった

 

 

【花田少将】

「やあっ、直ぐにここに来なかったのは何かあった

のかい?」

 

【川内】

「作戦中の周辺警戒は基本中の基本よ♪」

 

【へたれ提督】

「周辺を周りながら赤外線スコープで一通り調べて

みた、ネズミは居ないみたいだ」

 

【花田少将】

「間諜(スパイ)が居ないか確かめていたのか?」

 

【へたれ提督】

「一年以上の逃亡生活で、俺達二人共、人一倍

心深くなってしまってね」

 

【川内】

「事前確認って奴?これを怠っていたら、今頃

アタシ達、ここに居なかったかも知れないわね?」

 

【花田少将】

「そうか‥‥こちらとしては有り難いが‥‥」

 

 

特高警察や、偽情報を掴まされた一部の憲兵隊に

『民兵』や『賞金稼ぎ』にまで追い回された経験

を持つ二人は、隠密行動については人一倍慎重で

あった、隠密行動とは裏を返せば隠密裏に消され

る可能性もある事を意味するからだ

 

 

【へたれ提督】

「どうした?花田君、何か話し難い事でも?」

 

 

花田少将の少し戸惑う顔にへたれ提督は気付いた

 

 

【花田少将】

「いや‥‥まさか君達が二人で来るとは思わなく

てな‥‥」

 

【へたれ提督】

「うん?俺達はいつも二人だが?」(キョトン)

 

【川内】

「提督、少将が言ってるのは多分そういう事じゃ

ないと思うよ?」

 

 

海軍内部の情報漏洩の可能性について独自調査

に乗り出そうとしていた花田少将‥‥

(24話『セカンド・バーニンクラブ!』参照)

この時点では彼はまだ、自分単独で調査を敢行

しようとしていた、嫁艦も娘達も巻き込みたく

ない彼は、全部自分で背負い込むつもりだった

のである(後に飛龍に説教されて考えを改めて

たが)

 

そんな花田少将にとって、何をするにも常に

秘書艦(川内)と共にあるへたれ提督の姿は

多少の違和感があったのかもしれない

 

 

(自分は飛龍達を危険にさらしたく無い!

だから独りでやると決意した、それが最善の道

と言うつもりはないが‥‥‥‥‥それに対して

へたれ君は川内を危険にさらす事についてどう

考えているのか?‥‥‥提督の行く先には常に

危険が付きまとう筈だ、最も俺と彼等では事情

が違うから単純に比較は出来ないが‥‥)

 

もし花田少将とへたれ提督の考え方に相違点が

あるとすればこの点であろうか‥‥

 

そんな花田少将の葛藤を知ってか知らずか

へたれ提督は花田少将に尋ねる

 

 

【へたれ提督】

「もしかして、俺と君の二人で話がしたいと?」

 

【花田少将】

「出来れば‥‥」

 

【川内】

「‥‥提督、アタシ周辺警戒も兼ねて席を外して

るね?」

 

 

川内は空気を読んでバイクのシートから

立ち上がろうとした、それをへたれ提督は

止めた‥‥

 

 

【へたれ提督】

「川内!良いから、ここに居てくれ!」

 

【川内】

「提督?‥‥でも‥‥」

 

【花田少将】

「へたれ君、それでは話が‥‥」

 

【へたれ提督】

「花田君!君に言っておきたい事がある!

君には俺の行動がどう映ってるのかは分からん

が、川内にはここに居て貰う!」

 

【川内】

「提督!?‥‥」

 

【花田少将】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「花田君、俺の想像が間違っていたら謝るが

君はこれから何か重大な事をしようとしてる

んじゃ無いか?それは全て艦娘達の為であり

しかもそれを艦娘達には一言も言わずに独り

で全て背負い込もうとしている‥‥‥

彼女達を巻き込まない為に、君はそういう男

だ」

 

 

この点については花田少将には帰す言葉が無い

 

 

【へたれ提督】

「そして、常に川内と行動を共にする俺には

『川内を無用の危険にさらしている』と思って

いるんじゃないのか?」

 

【花田少将】

「!!!」

 

【川内】

「そんな!!少将!?それは本当なの!?」

 

【花田少将】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥そうなのね?‥‥少将、アタシは提督の

側にいつも居られて幸せよ!提督はアタシを

信頼してくれてる、提督は自分の背中をアタシ

に預けてくれる!アタシはそれが嬉しいの!!

だからこの場所は‥‥提督の側はアタシの‥‥

アタシだけの物!誰が何と言おうと絶対に離れ

ないし、誰にも渡さない!!」

 

【花田少将】

「そっ‥‥そうか」

 

【へたれ提督】

「川内‥‥もういい分かった、ムキになるな」

 

【川内】

「でも!!」

 

 

興奮した川内をへたれ提督は優しく諭す‥‥

そして花田少将に向き直ると話を続けた

 

 

【へたれ提督】

「花田君、俺は俺の全てをかけて川内を、大切

な家族を守ってみせる!

だが同時にこうも思うんだ、俺が今日まで生きて

来られたのは全て川内のお陰だ、だから俺達は

これからも二人で一緒に生き抜いてみせる‥‥」

 

【川内】

「提督!‥‥」

 

【花田少将】

「それが君達が常に一緒にいる理由か‥‥」

 

【へたれ提督】

「勿論、清霜やメダ子、ユークスやサラ子、天龍

にペール‥‥六本脚と海特警と天憲隊のみんなも

一緒にな!当然君と君の家族も一緒だ!」

 

【花田少将】

「また大きく出たなあ!」

 

【へたれ提督】

「まあね、そこまで来ると俺一人の力でどうにか

なる事じゃないが、最善を尽くすつもりだ」

 

【川内】

「一人の力なんて知れてる、でも家族が皆で力を

合わせれば不可能じゃないと思うよ」

 

【花田少将】

「家族の力を合わせる‥‥か‥‥」

 

 

全てを独りで背負い込もうとしている花田少将に

とっては少し耳の痛い話であった‥‥

 

 

【へたれ提督】

「それと花田君、人にはそれぞれの考え方がある

から何が正解かは分からない、だからこいつは

俺の我が儘だと思って聞いて欲しい」

 

【花田少将】

「我が儘?それは何だい?」

 

【へたれ提督】

「俺は今日まで、自分の全てを一切隠さず

川内の前にさらけ出してきたつもりだ!

それこそトイレで用を足す事以外はな!

これは俺の生き方だ、これからも変えるつもり

はない」

 

【花田少将】

「そっそうか?」

 

【へたれ提督】

そういう訳だから、俺は川内が横にいて

出来ない会談なら、そんな会談するつもり

は無い!

 

【川内】

「///‥‥提督‥‥///」(ウルッ)

 

【花田少将】

「‥‥‥川内、君はどうなんだい?‥‥

今のへたれ君の話を聞いて、この御時世、提督の

行き先には常に危険が付きまとっていると思って

いい、彼と行動を共にすればその分君自身にも

危険のリスクが高まる事になるんだぞ?」

 

【川内】

‥‥少将、この世界の何処に100%安全な場所

なんてあるの?提督が危険な立場ならなおの事!

アタシは提督から一歩も離れないよ!!

たとえそれがトイレ(大)の中だろうとね!!

 

【へたれ提督】

「うんうん♪‥‥‥ちょっと待て川内!‥‥

 

【花田少将】

「‥‥そうか、それが君達の覚悟か、君達は

そうやってお互い支え合って来たんだな‥‥」

 

【へたれ提督】

「おい!花田君!そこで納得されたら俺達は

変態夫婦になっちまう!!」

 

 

同じ提督でも、生き方や考え方は違う‥‥

何が正しいかなんて誰にも決められない‥‥

ただ、『艦娘達の笑顔を守る』という共通の

目的の為に皆命懸けで戦っている‥‥

 

今はそれで良いじゃないか?

 

 

【花田少将】

「分かった、改めて、君達二人に相談がある!

聞いて貰えるか?」

 

【川内】

「そう来なくっちゃ♪」

 

【へたれ提督】

「話を聞こう」

 

 

極秘会談は始まった、花田少将はこれから何を

しようとしているか、『清霜』や『海風』への

想いも含めて全てを話した‥‥

 

 

【へたれ提督】

「よく分かった、おそらく俺が止めても君は

止めないだろう、くれぐれも用心しろよ!

君の任務に直接手を貸す事が出来なくて

済まないが、『瑞鳳と娘さん達』の事は任せて

くれ!」

 

【花田少将】

「有難う!それで充分だよ、こちらこそ無理を

言って済まない」

 

【川内】

「少将‥‥『清霜』の事、気にかけてくれて

ありがとう、あの娘はもう大丈夫だから」

 

【花田少将】

「『清霜』が元気になって良かった、あと

これは俺の我が儘みたいなものだから君が

気にする必要は無いよ」

 

 

極秘会談の結果、今回の花田少将の任務が終了

するまで『瑞鳳』『海風』『山風』『江風』の

四人を六本脚鎮守府に派遣(実質的には保護)

する事が決まった

 

会談は終了し、それぞれは帰途につく‥‥

へたれ提督はヴァルカンSのエンジンに火を

入れた

 

(キュルルル~ドルン!ドッドッドッ)

 

【花田少将】

「二人共気をつけてな」

 

【へたれ提督】

「君もな!」

 

【川内】

「ねえ少将、余計なお世話かもしれないけど!」

 

【花田少将】

「なんだい?」

 

【川内】

「アタシが『飛龍』や『蒼龍』の立場だったら

少将にはもっと自分達に頼って欲しいって

考えてると思う!」

 

【花田少将】

「‥‥そうかもしれん」

 

【川内】

「任務の前に一度ちゃんと話しておくべきだと

思う!アタシは提督に正直に頼られるのは

最高に嬉しいから!」

 

【へたれ提督】

「花田君!必ず生きて戻ってこいよ!!

君が戻ったら瑞鳳達は即君のところに届ける

からな!困った時は連絡をくれ!」

 

【花田少将】

「分かった、ありがとう」

 

【川内】

「じゃあねー♪」

 

ドルルルルルルルルルルル‥‥‥)

 

 

 

【花田少将】

「飛龍達に‥‥話してみるか‥‥」

 

 

遠ざかって行くヴァルカンSを眺めながら

花田少将は呟いた‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

(現在‥‥)

 

 

(ザクッ ザクッ ザクッ)

 

【ドルフ】

「‥そんな会話があったんだね、マサもハナダも

君達らいしよ」

 

【へたれ提督】

「花田君にはせめて独りで無茶はしてほしくない

けどな、『艦娘達の笑顔を守る』為には彼の様な

男が必要なんだと思う」

 

【ドルフ】

「それでも艦娘の為なら独りで無茶をしてしまう

のも提督の性(さが)なんだろ?」

 

【へたれ提督】

「否定はしないさ、気持ちも分からなくもない

しかしそれも程度問題だ、提督の無茶が艦娘達を

悲しませる事になったら本末転倒だからな」

 

 

土を掘り返し、畑を耕す作業をしながら

へたれ提督とドルフ・ヴァレンシュタインは

そんな会話を交わす

 

 

【ドルフ】

「ハナダは元気かな?無事だと良いが‥よっと!」

 

【へたれ提督】

「花田君は独りじゃない、今回は『飛龍』と

『蒼龍』、それに心強い義姉達も着いてるから

大丈夫な筈だが‥おっ?」

 

【夕立】

「『たわけ』さん♪何難しい顔してるっぽい?」

 

【清霜】

「パパ~♪ハイ♪麦茶♪、ユークスちゃんが

パパ達のところに持っていってだって♪」

 

【へたれ提督】

「おお、気が利くな、二人とも有り難う♪」

 

【ドルフ】

「水分補給は大切だからな、助かったよ♪」

 

【アンドロメダ】

「いや~やっぱ動くとお腹減るよね~」

 

【江風】

「お昼まではもう少し先だけどよ」

 

 

チームを組んで畑の土をならしていた

『アンドロメダ』『清霜』『江風』『夕立』

そして『時雨』の五人が麦茶の入ったボトルを

片手にへたれ提督とドルフの所にやって来た

 

 

(チュ~~)

 

【へたれ提督】

「くう~~!冷たい麦茶は五臓六腑に染み渡る

なぁ~~♪」

 

【夕立】

「じゃあ『たわけ』さん♪ご褒美に夕立と

遊んで欲しいっぽい♪」

 

【清霜】

「パパ~♪清霜も~♪」

 

【へたれ提督】

「‥‥へっ?今か?」

 

【時雨】

「あのね君達!、まだ作業の途中だよ!」

 

【夕立】

「堅いことは言いっこ無しっぽい♪今遊んで

くれたら夕立、この後も頑張れるっぽい~♪」

 

【清霜】

「ぽい~♪♪」

 

【アンドロメダ】

「きよし、真似しなくていいの」

 

【江風】

「‥‥ニヒヒ、じゃあアタシも♪」

 

【ドルフ】

「大人気じゃないか?良かったねマサ♪」

 

【へたれ提督】

「‥‥ええーい!ままよ!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

建物の2階の窓から裏庭を眺める川内‥‥

 

 

【川内】

「提督ったら、また娘達のおもちゃにされてる

ホンッとに清霜には甘いんだから!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【へたれ提督】

「うりゃああーー!!『人間メリーゴーランド』

じゃいーー!!」

(グルグルグル~~~‥‥)

 

【清霜】

「✨キャーー♪♪✨」(グルグルグル~)

 

【夕立】

「✨ぽい~~♪♪✨」(グルグルグル~)

 

【江風】

「✨うひょ~~♪♪✨」(グルグルグル~)

 

【天龍】

「コラー!!遊ぶなそこーー!!」

 

【アンドロメダ・時雨】

「「‥‥やれやれ」」

 

 

へたれ提督の両腕と肩に捕まった三人の

娘達が黄色い歓声を上げながら回っている

そしてそれに文句を言う天龍、そして呆れる

アンドロメダと時雨‥‥‥

 

 

【ガトランティス】

「放せ!提督!!世もあれを!!『人間めりー

ごーらんど』とやらをやるのだーー!!」

 

【謎乃提督】

「落ち着けって!お前は加減が出来んだろう!」

 

【ガトランティス】

「第一!何で『ゴーランド』の奴が『メリー』

なんて名乗っているのだ!?」

 

【謎乃提督】

「あのハゲのオッサンとちゃうわ!!

『破滅ミサイル』でも撃つ気か!?」

 

 

楽しそうに回る清霜を見て、我慢出来なく

なったガトランティスとそれを止める

謎提のドタバタ漫談‥‥‥

 

 

 

ーーーーーー

 

 

【川内】

「‥‥ウフフ♪」((^^))

 

 

その光景に思わず微笑む川内であった‥‥

それは何気ない、そしてとても大切な日常‥‥

彼女にはそう思えたのである

 

 

【川内】

「提督、後でそれ、アタシにもやってね♪❤

さてと、帽子帽子っと~♪」

 

 

気分がホクホクした川内は執務室に向かった

 

 

ーーーーーー

 

 

【青葉】

「放して下さい!青葉は執務室に行くんです!」

(ジタバタ!)

 

【天葉】

「本気で直談判する気だったなんて思わなかっ

たわ!!」

 

【しゃんば】

「青葉さん!落ち着いて!!」

 

 

押し合いへし合いしながらも執務室に

徐々に近付いていく『青葉三連星』達‥‥

 

 

【謎乃提督】

「『青葉』の奴、何をあんなに喚いてるんだ?」

 

【足柄】

「執務室に乗り込むって言ってるわよ、何か

へたれさんに用事があるんじゃないの?」

 

【クロード提督】

「何で?へたれ君なら向こうで娘達のオモチャ

になってるぞ?」

 

【金剛】

「きっとロクな用件じゃないデース、ほっとく

のが『吉』ネー」

 

 

ところがである!

『青葉三連星』を放っておいた事で後に大変

な事態になるのであった‥

 

 

ーーーーーー

 

 

 

執務室‥‥

 

 

【川内】

「よしっ、新しい帽子も準備出来たし、戻ると

しますか♪」

 

 

ドルフに日よけの帽子を貸した川内は、自分の

帽子を改めて用意し終えて裏庭に戻ろうとした

 

その時、ソファーに置かれている服に気付いた

 

 

【川内】

「あっ‥‥これ、提督の上着‥‥」

 

 

それはへたれ提督が最近着ている上着であった

 

白地に黒のチェック柄が全体に入ったスーツ‥

 

およそ『鎮守府の提督』が日常の職務で着る

様な服ではない、ここが『民間の鎮守府』で

ある一つの特徴であろう‥‥

 

 

【川内】

「ふうっ、提督ったらしょうがないなあ‥‥

ハンガーにかけとかないとシワになっちゃう

でしょう?」(ポンポン)

 

 

ソファーに投げ出されたへたれ提督のスーツ

を手に取り、手でシワを伸ばしていく川内

‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

その時、ふと川内は動きを止めた‥‥

 

 

【川内】

‥‥これ‥‥提督が着てる‥‥上着‥‥

 

 

へたれ提督のスーツをジーッと見詰める川内‥‥

 

 

【川内】

(ゴクリッ‥‥)

 

 

川内に限らず、艦娘の本能と言うべきか‥‥

『提督ラブ』の艦娘達にはある共通の欲求が

あった、『提督の上着を着てみたい!』という

欲求、あるいは性癖である、当然、川内も‥‥

 

 

(バサァ!)

 

 

【川内】

「‥‥エヘヘ♪提督の服、着ちゃった♪❤」

 

 

スーツを羽織り、袖に手を通してみる‥‥

 

 

【川内】

「やっぱり、提督の身体って大きいんだなぁ♪

袖がこんなに余っちゃった♪‥‥ウフフ♪❤」

 

(クンクン‥‥)

 

何故『提督ラブ』の艦娘が提督の上着を着たがる

のか?ズバリ!提督の匂いが染み付いているから

である!

 

 

【川内】

「‥‥提督の‥‥匂いがする‥‥」

 

(スンスン‥‥)

 

袖先に、衿元に、鼻をつけて匂いを嗅ぐ川内‥‥

 

 

【川内】

「提督に背中から抱きしめられてるみたいで‥‥

///なーんちゃって♪♪❤///」(キャハッ♪)

 

 

今の彼女を覆っているのは紛れも無くへたれ提督

の匂いが染み付いた彼の服であった‥‥

それを頭の中で再確認した川内は、別の感覚が

沸き上がってきた‥‥

 

 

【川内】

‥アタシ今‥‥提督の匂いに包まれてる‥‥

 

 

それを理解した川内は、何かのスイッチが入った

かの様に‥‥興奮した‥‥

 

 

【川内】

「///‥提督‥‥てい‥とく❤‥‥///」

(ハアッ❤ハアッ❤)

 

 

(モゾ モゾ‥‥グニュ グニュ‥)

 

 

いつの間にか、川内の左手は自分の胸をシャツの

上から揉んでいた、そして右手はジャージの上

から股間を‥‥

 

 

【川内】

「///やっ!‥アタシ‥‥何てことを!‥‥///」

 

 

自分の無意識な行動に愕然とする川内ではあった

が、手の動きを止める事は出来なかった‥‥

 

 

【川内】

「‥ああっ❤‥‥だめぇ❤(ハアッ❤ハアッ❤)

‥‥提督の匂いで‥‥もう我慢出来ない❤‥‥」

 

 

全身を包むへたれ提督の匂いに抗えず、川内は

『自慰行為』を始めてしまったのだった!

 

 

【川内】

「‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥」

 

(ギシッ)

 

川内は目の前のソファーに仰向けに横になると

自らの身体を愛撫し始めた‥‥

 

 

【川内】

「(提督‥‥ゴメンね‥‥アタシは提督に‥‥

独りでシコらないでって‥‥お願いしてるのに

‥‥アタシの方がこんな事を‥‥でも‥‥もう

止められないの❤‥‥許して‥‥)」

 

 

このソファーは、時にへたれ提督と川内が

愛の営み(夜戦)をするステージでもあった

自らの行為に対する背徳感も相まって、川内の

興奮は更に高まった‥‥

 

 

【川内】

「提督❤‥‥アタシの身体を‥‥触ってるのは

‥‥提督だよ♪❤‥‥もっと‥‥触って❤」

 

(スッ‥‥グイッ‥‥ヌギッ‥‥バサッ)

 

川内はジャージのズボンを‥‥脱ぎ捨てた‥

勝負パンツ『北半球』が姿を現した

 

川内は『夜戦』(意味深)に対しては24時間

臨戦体制なのだよ!

 

(グニュ グニュ クチュッ❤)

 

【川内】

「‥‥うっ‥‥あっ!❤‥」(ピクン)

 

 

パンツの上から布地越しに軽く指を挿入して

みる、既に愛液が染み出しているのが分かっ

た‥‥

 

(グリグリグリクチュクチュクチュ‥‥)

 

【川内】

「‥エヘヘ♪❤‥‥提督?‥‥もうこんなに

濡れちゃった❤‥‥アタシも‥‥提督と同じ

で‥‥エッチ大好きになっちゃった❤」

 

(モミモミ‥‥サワサワ‥‥)

 

【川内】

「‥‥でもね‥‥提督❤‥‥アタシが‥‥

エッチになれるのは‥‥提督だけだよ♪❤」

 

(‥‥スル‥‥)

 

右手を『北半球』の中に滑り込ませる川内‥‥

 

 

【川内】

「‥‥手が入っちゃった❤‥‥提督のエッチ❤」

 

 

そう!川内の右手を動かしているのはあくまで

へたれ提督(の匂い)なのだ!

そして既に洪水状態の『膣』に、何の抵抗も無し

に指が吸い込まれていく‥‥

 

グチュウ!❤ ジュブッ!❤

 

【川内】

‥あっ!❤‥‥ああー❤‥‥」(ビクン!)

 

グチュ❤グチュ❤グチュ❤

 

【川内】

ハアッ❤ハアッ❤‥‥指‥入っちゃったぁぁ❤‥‥

‥‥提督の‥‥エッチィ❤‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ペールギュント】

「‥‥司令官さん?何でそんな立ち難そうな格好

をしているのです?」

 

【へたれ提督】

「‥‥誰かが俺をエッチ呼ばわりの連呼している

様な気がする‥‥」

 

【ペールギュント】

「司令官さんが変態なのはみんな周知の事実なの

です、それよりその格好は何なのです?」

 

【へたれ提督】

「いやその‥‥何故か股間がムズムズして‥‥」

 

【ペールギュント】

「一体何をやっているのです!!午後には

リリーお姉ちゃんが来てしまうのです!!

そんな物さっさと縮めて畑仕事にかかるのです!」

 

【へたれ提督】

「酷い!!泣いちゃうわ!!」

 

 

【リリー・マルレーン】

「相変わらずアンタはへたれの旦那には辛辣だ

ねぇ~、それは男の生理現象なんだから仕方ない

んだよ♪」

 

【ペールギュント】

「その声は!?リリーお姉ちゃん!!」

 

 

いつの間にか背後にいたのは、ペールの待ち人

『リリー・マルレーン』その人であった

 

 

【へたれ提督】

「おお!リリーの姐御!随分早いな、来てくれた

のか?」

 

【リリー・マルレーン】

「フフッ、私は故あれば耕すのさ!まあ本当は

たまたま早く着き過ぎただけなんだけどね♪

へたれの旦那、私も手伝うよ、人数かければ

その分早く終わるだろうからねー」

 

【ペールギュント】

「ワ~イ♪リリーお姉ちゃん!会いたかった

のです~♪✨✨」

 

【リリー・マルレーン】

「おうおう♪良い子にしてたかい?」

(ナデナデ~)

 

【ペールギュント】

「エヘヘ~~♪♪✨✨」

 

 

【アレキサンドリア】

「‥まっ仲よき事は良い事ね」

 

【アルビオン】

「へたれはん、まいど~♪うち等も来たで~♪」

 

【へたれ提督】

「おお、君達も来てくれたのか?」

 

【アレキサンドリア】

「まあね、正直リリマルだけだと不安もある

からね」(暴走しかねない意味で)

 

【リリー・マルレーン】

「何だいそりゃ、お守りが必要な歳じゃないよ」

 

 

謎鎮からの新たな客人が来訪してきたところに

六本脚の新人が挨拶に来た

 

 

【あきづき】

「みなさん、こんにちは♪」

 

【神威】

「『目録』提出の件ではお世話になりました♪」

(19話、『元帥!!怒りの建造!?』参照)

 

【アレキサンドリア】

「あら、あの時の新人さん達ね、元気だった?」

 

 

和気藹々とした艦娘達の会話の中で、へたれ提督

だけは相変わらず立ち難そうにしていた

 

 

【へたれ提督】

「くっ!何故だ!?全然引っ込まない!!」

 

【リリー・マルレーン】

「へたれの旦那?随分立ち難そうにしてるねぇ♪

私が一発抜いてやろうかい?♪」

 

【へたれ提督】

「げげ!!姐御が!?(冗談じゃない!!

川内とペールに殺されちまう!!)」

 

【リリー・マルレーン】

「冗談さ、そいつは川内の役目だからねぇ♪」

 

【へたれ提督】

「ご理解頂きありがたい‥‥(くそっ!俺の

息子は今日はどうなってるんだ!?)」

 

【リリー・マルレーン】

「それで?肝心の秘書艦様は何処に行ったん

だい?」

 

【へたれ提督】

「ああ、それなら‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

執務室‥‥‥

 

 

【川内の妄想の中のへたれ提督】

川内‥‥愛してるぞ!

 

 

(グジュ❤グジュ❤グジュ❤グジュ❤)

 

【川内】

‥あっ❤‥‥ああっ❤❤‥‥提督❤‥

‥アタシも‥‥大好き❤‥愛してしゅ❤

 

(モミュン❤モミュン❤ジュブ❤ジュブ❤)

 

シャツを引き上げて、胸と乳房を揉みほぐし

右手の指で秘部を掻き回す‥‥

へたれ提督の愛の言葉を妄想しながら

川内は絶頂をむかえようとしていた‥‥

 

(ジャブ❤ジャブ❤ジャブ❤ジャブ❤)

 

【川内】

あっ!‥ああっ❤‥提督❤‥気持ちいい~❤

 

 

そう!何度でも言おう!

今、川内の身体を愛撫しているのは

へたれ提督(の匂い)なのである!

つまり川内の脳内変換では、へたれ提督に

夜戦で抱かれているのである!

 

(ジャブ❤ジャブ❤ジャブ❤ブシュルル~❤)

 

【川内】

‥あっ❤‥あんっ❤‥‥提‥督❤‥そっ!

‥それ以上‥‥動かしたら‥イッちゃう❤

 

 

それでも右手の動きは止まらない!

川内の意志で動いていないのだから当然だ

 

(ブシュッ❤ブシュッ❤ブシュウウ~~❤)

 

【川内】

もうダメェ!❤‥イクッ‥イクイク❤‥

 

ビクビクビクン!!

 

【川内】

イッ!‥あっ!‥あーーーーー❤❤❤

 

ブシャアアアーーー!ジョボジョボ!

 

 

ついに限界を迎えた川内は、パンツの中で

潮と愛液を吹き出して達した‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「!?いーーてててて!!!」

 

 

川内が達した同時刻、へたれ提督が股間を

押さえて悶絶した!

 

 

【クロード提督】

「うん?何が起きた!?」

 

【金剛】

「よく分からないけど、へたれテートクが

股間を押さえて悶え苦しんでマース」

 

 

【あきづき】

「指令!?大丈夫ですか!?」

 

【へたれ提督】

「俺にもわからん!!何が起こってるんだ!?」

 

 

‥‥これは偶然だったのか?

この時、へたれ提督の股間の腫れ(勃起)は

なぜか肥大化して限界に達していた‥‥

 

 

【へたれ提督】

「俺‥‥どうなっちまったんだ!?冗談抜きで

このままじゃズボンからはみ出ちまう!!」

 

【ペールギュント】

「汚いのです!!どこか見えない所で縮めて来る

のです!!」

 

【へたれ提督】

「お前!人が苦しんでる時になぁ!!」

 

【リリー・マルレーン】

「ペール‥‥何もそこまで言わなくてもさ‥‥」

 

【清霜】

「パパ?ひょっとしてママと『夜戦』する事とか

考えてた?」

 

【へたれ提督】

「それは、普段からいつも考え‥‥って!何を

言わすの!?」

 

【アンドロメダ】

「提督‥‥心の声が出ちゃったね‥‥ていうか

きよし!アンタそんな発想を!!」

 

【金剛】

「all light!、わっかりマシター!!

へたれテートクはズバリ寂しいのデース!」

 

【へたれ提督】

「‥‥へ?どういう事?」

 

【金剛】

「今丁度、彼の近くに川内がいまセーン

へたれテートクは川内が居ないと生きて行けな

い人ですから、川内が近くに居ないこの状況に

へたれテートクの身体が拒絶反応を起こしたの

デース!」

 

【へたれ提督】

「ううっ‥‥否定出来ない‥‥」

 

【クロード提督】

「金剛!それは飛躍のし過ぎってもんだろ!?」

 

【金剛】

「そしてその股間の膨らみは、川内を求めて止ま

ない、へたれテートクの本能がそうさせたデース

!‥‥OH‥‥テートクー!!ワータシ達も負けて

いられないデース!!」

 

【クロード提督】

「金剛!!お前何言ってんだ!?」

 

【あきづき】

「あの‥‥男の人ってこういうものなんでしょう

か?‥‥」

 

【神威】

「さあっ‥‥神威にも分かりません‥‥」

 

【クロード提督】

「いや!!違うから!!」

 

【アルビオン】

「あま‥‥個人差はあるやろな‥‥」

 

【不知火】

「指令、へたれ指令のあの『黙っていても絶倫

状態能力』を是非分けてもらいましょう!」

 

【クロード提督】

「不知火‥‥お前何考えてる!?皆も聞け!!

へたれ君は体調不良なの!!」

 

【足柄】

「理由もなく絶倫になるってどういう体調不良

なのよ?」

 

【謎乃提督】

「いや‥‥これは何かの理由があるかもしれん

ぞ‥‥」

 

 

へたれ提督の突然の異変に周りの人々も集まって

来た

 

 

【へたれ提督】

「そうか‥‥俺って変態だったんだな‥‥」

 

【天龍】

「何を今更言ってんだよ!」

 

【ドルフ】

「マサのその能力‥‥分けて貰えないだろうか‥

‥‥」

 

【謎乃提督】

「おや?ドルフ君、あっちの事でお悩み?

よかったら、普通の人間用に調合し直した

『夜戦3点セット』を進呈しようか?」

 

【ドルフ】

「‥‥マジで?そんな凄いものが!?」

 

【ぼのたん提督】

「謎提、謎提、後で俺にも3点セットを‥‥」

 

【謎乃提督】

「かしこまりぃ~♪」

 

【叢雲】

「あんたね!もう二人目をつくるつもり?」

 

【ペールギュント】

「結局‥‥男はみんなアホなのです!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

執務室‥‥‥

 

 

(‥‥ピチャッ‥‥ピチャッ‥‥)

 

 

【川内】

「‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥あっ❤‥」

(ピクッ ビクッ ピクッ)

 

 

ソファーの上で仰向けになってた川内は

身体を痙攣(けいれん)させ、パンツの中に

手を入れたまま余韻にひたっていた‥‥

 

とっくに保水力を失ったパンツから愛液が

溢れ出し、ソファーをびしょ濡れにして

床まで滴り落ちていた

今の川内の顔は、目が虚ろに、涙と涎を垂れ流し

て、『夜戦の女王』の威厳は何処にもなかった

 

 

【川内の妄想の中のへたれ提督】

『‥川内‥‥お前を絶対放さないぞ‥‥』

 

 

(グジュ❤‥‥グジュ❤‥‥)

 

【川内】

「エヘッ♪❤‥‥てい‥‥とく‥‥しゅき❤‥」

(ハアッ‥‥ハアッ‥‥ハアッ‥‥)

 

 

へたれ提督の匂いと淫欲に敗れ去った川内‥‥

しかし、敗北感は無かった、むしろ背徳感と

幸福感が入り混じった複雑な感覚であった

 

 

【川内】

「エヘヘ♪❤‥‥提督の服まで濡らしちゃった♪

‥‥アタシが‥‥洗わなくちゃね♪❤‥‥」

 

 

これもきっと‥‥かけがえのない日常なのだろう

 

だがその時!!

 

(ガチャ! ギィーー‥‥)

 

いきなり執務室のドアが開かれた!

川内は迂闊にも鍵をかけていなかったのだ!

 

 

【青葉】

「へたれ提督!!お話がぁぁーー!!」

 

【天葉】

「あんたね!!ノックもしないでいきなり

入るなんて失礼過ぎるわよ!!」

 

【しゃんば】

「青葉さん!!やはり考え直した方が‥‥」

 

 

【川内】

「‥‥‥はへぇ?‥‥」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【青葉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【天葉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【しゃんば】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

全員が思考停止に陥ったしばしの沈黙の後

‥‥‥‥

 

カシャカシャカシャカシャカシャカシャ!

ピカピカピカピカピカピカピカピカピカ!

 

カメラのシャッターの連続音とフラッシュの嵐が

川内を包み込んでいた!

これがホントの『フラッシュタイム!』

 

 

【川内】

///びやあああああーーー!!!///

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

びやあああああーーーーー!!!

 

 

【へたれ提督】

むむ!!これは!川内の悲鳴!?

川内!!どうした!!今いくぞぉーー!!

(ダアアアーーー!!!)

 

 

股間の腫れなぞそっちのけで、へたれ提督は

走り出した、流石は『嫁のピンチに駆け付ける

夫の鏡1号!』

 

 

【清霜】

「ママ!?大丈夫!?今行くよーー!!」

(ダアアアーーー!!!)

 

【アンドロメダ】

「何があったの!?尋常な悲鳴じゃないよ!?

メダ子もいくよーー!!」

(ダアアアーーー!!!)

 

【江風】

「大変だあ!!川内さんがあああーーー!!」

(ダアアアーーー!!!)

 

【UXー01】

「私も行ってお世話しなくちゃーー!!」

(ダアアアーーー!!!)

 

【デストリア】

「ユークスちゃん!私も行くデスーー!!」

(ダアアアーーー!!!)

 

【ガトランティス】

「きよしの一家が危機に瀕しておる!!

ここは世が何とかしなければ!!」

 

 

へたれ提督の後を追って何人かが走る!

一人だけ何かを勘違いしている者もいるが

‥‥‥‥

 

 

 

【不知火】

「!?敵の襲来ですか!?」

 

【あきづき】

「あっ!あきづきが皆さんをお守りします!」

 

【夕立】

「敵なら夕立が相手をするっぽい!!」

 

【天龍】

「深雪!白雪!ガンビー!防空!

ちび達を守れ!!俺は執務室に行く!!」

 

【深雪・白雪】

「「りっ!了解!!」」

 

【ガンビ・ベイ】

「あわわ!わっ、分かりましたベイ!!」

 

【防空棲姫】

「ミンナ!!ココカラ離レナイデ!!」

 

【リリー・マルレーン】

「本当に敵なら無粋な奴らだねえ!!

叩き潰してやるよ!!」

 

【ペールギュント】

「ペールの本気を見るのです!!」

 

【足柄】

「『狩りの時間』て訳ね、みなぎってきたわ!」

 

【羽黒】

「皆さんの背中は、私が守ります!!」

 

 

のどかな畑仕事の光景は一変した!

 

 

【クロード提督】

「カルド!赤城!日向!筑摩!

お前達は周辺警戒!!

陽動の可能性もある!!」

 

【カルド】

「妥当な判断だ!任せろ!!」

 

【赤城】

「一航戦の誇りにかけて!!」

 

【日向】

「流石だ師匠!航空戦艦の実力を見せてやる!」

 

【筑摩】

「索敵はお任せください♪」

 

【クロード提督】

「金剛!不知火!レイオス!ツーロン!

俺と一緒に来い!執務室に行くぞ!!」

 

【金剛】

「ワータシ達の出番ネー!!」

 

【不知火】

「不届き者は不知火が沈めてみせます!!」

 

【ツーロン】

「敵さんなの?お姉さんが良いこと教えて

あ・げ・る♪」

 

【プトレマイオスⅡ】

「皆落ち着いて!まだ敵と決まった訳じゃない

から!」

 

【クロード提督】

「黒潮は子供達を守ってくれ!!」

 

【黒潮】

「まかせといてやーー!!」

 

 

実際は何が起こったのかを知らない一同は

次々と臨戦体制に入っていく‥‥‥

練度の高い精鋭部隊が揃っている何よりの

証明ではあるのだが‥‥

 

 

【江風】

「川内さああーーん!!今行くよおおーー!!」

(ダアアアーーー!!!)

 

【瑞鳳】

「江風!?あなたは戻ってきなさーーい!!」

 

【山風】

「ママ?‥何が起きてるの?」

 

【瑞鳳】

「‥‥ママにも分からないわ‥‥」

 

【海風】

「瑞鳳お母さん!私達も子供達を守りましょう!

今は出来る事をするべきです!江風は大丈夫で

すから!」

 

【瑞鳳】

「‥‥そっ‥‥そうね‥‥」

 

 

【ぼのたん提督】

「影提!ピンポイント爆撃の用意をしておいて

くれ!」

 

【影提】

「了解した!!」

 

【ぼのたん提督】

「しゃんばの奴!こんな時まで何処にいってる

んだ!!‥‥叢雲!あの娘にも出て貰おう!」

 

【叢雲】

「この不透明な状況じゃ仕方ないわね‥‥」

 

【ドルフ】

「ぼっ、僕はどうしたら!?」

 

【叢雲】

「あなたは子供達と一緒に居なさい!!」

 

 

【朝潮】

「敵の襲来なの!?だったら!!」

 

【嵐】

「艦娘の本分をはたしてやるさ!!」

 

 

謎の鎮守府の面々も動き出していた

鎮守府が攻撃される事が多い謎の鎮守府の

メンバーは、こういう事態を想定しているらしく

謎乃提督が指示を出す前にそれぞれのポジション

に着いていた、今、執務室に向かっている謎提の

横にいるのは『足柄』『羽黒』『那珂』『吹雪』

『秋雲』そして『デストロイヤー』の六人

 

 

【那珂】

「川内ちゃん!那珂ちゃんが今行くからね!!」

 

【デストロイヤー】

「ねえ将軍、これは本当に敵の襲来なんだろうか

?皆は半ば思い込んでるみたいだけど」

 

【謎乃提督】

「まあ確かにまだ分からんが、備えあれば憂い

無しって何処かの高速戦艦も言ってたわな」

 

【足柄】

「全く!世話が焼けるわね!あのエロ軽巡!」

 

【羽黒】

「やっぱり心配なんですね♪足柄姉さんと

川内さんって似てる所がありますからね♪

お二人は親友なんですね♪」

 

【足柄】

「どこがよ!!?」

 

【羽黒】

「ウフフ♪」

 

【秋雲】

「川内さーん!!秋雲が今参上するよーー♪♪」

(大きな袋にスケッチブック)

 

【吹雪】

「秋雲ちゃん!?そのスケッチブックの山は

何なの!?」

 

【秋雲】

いやあ♪川内さんが絡むとネタ集めに

事欠かないからさぁ~~♪♪

 

【吹雪】

「動機が不純過ぎる!!」

 

 

しかし‥‥

後で考えて見れば秋雲のこの予想は正しかった

のである‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【SPASー12】

「一体何が起こったんですか!?」

 

 

執務室の前に1番初めに到着したのは

へたれ提督ではなかった

警備担当のパス子は、守衛室から執務室への

最短ルートを独自に確保していたのである

 

 

【SPASー12】

「秘書艦!大丈夫で‥‥うん?」

 

 

執務室のドアは開いていた、そしてそのドア

から出て来たのは‥‥

 

 

【青葉】

「どおも~~♪」(ソソクサ、ソソクサ)

 

【天葉】

「あら、こんにちわ~♪」(ソソクサ、ソソクサ)

 

【しゃんば】

「失礼します~~♪」(ソソクサ、ソソクサ)

 

【青葉三連星】

「(ソソクサ、ソソクサ~~)」

 

【SPASー12】

「‥‥あの、皆さんどうしたんですか?」

 

 

そそくさと立ち去って行く青葉三連星達‥‥

 

 

【SPASー12】

「へっ?‥一体何が?‥‥秘書艦さんは‥‥」

 

 

ドッカアアアーーーン!!!

 

【SPASー12】

!!!!!!!

 

 

閉まりかけた執務室のドアを押し開けて

執務室から飛び出してきたのは‥‥‥

 

 

【川内】

いやああああああーーーー!!!

まってええええええーーー!!!

 

【SPASー12】

ぶふううううううーーー!!?

 

 

凄まじい形相の川内だった!

 

青葉三連星は逃走、川内はその後を追っていく!

パス子はその場に取り残された

 

 

【SPASー12】

秘書艦さん!!パンツ丸出しですよーー!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

食堂‥‥‥

 

 

【あきつ丸】

「外が何か騒がしいでありますな」

 

【衣笠】

「敵の襲来って言ってた様な気がしたけど‥‥」

 

【サラトガ】

「それは無いみたいですね♪」

 

 

外の騒ぎに対して食堂の面々が落ち着いている

理由‥‥それはこの人物に危機感が無いからだ

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「げ○こつハンバーグおかわり!」(カラン!)

 

【木曾】

「まだ食う気か?もう40皿目だぞ」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「今夜は残業だからな、腹ごしらえよ♪」

 

【木曾】

「年がら年中腹ごしらえな気がするがな」

 

【衣笠】

「吸血鬼さんの危機センサーがあれば安心ね♪」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ん~~?何の話だい~~♪」

 

 

敵が近づく時にはこの男の危機センサーが

働く筈!その点では二等憲兵吸血鬼への

信用度は完璧であった

 

 

【トミー・ザワ】

「ヘイ!『チキンライス』一丁!」(カラン)

 

【衣笠】

「どう見ても『ハンバーグ』でしょ?

ハイッ♪おまちどうさま~~♪」

 

 

【サラトガ】

「流石は夫婦、良いコンビですね♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「川内!!今いくぞぉぉぉーーー!!!」

 

【清霜】

「ママ!!ママァァァーーー!!!」

 

【アンドロメダ】

「待ってなよ川内!!艤装が無くてもメダ子は

戦えるからねーー!!!」

 

【江風】

「うわーーん!!川内さぁぁーーん!!」

 

 

川内の危機(ある意味では)に、執務室に急ぐ

一行‥‥

その時、前方からそそくさとやって来る‥‥

『青葉三連星』の姿が‥‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「うん?何であの三人が来るの?」

 

【青葉】

「あっ‥‥どーもー‥‥」(ソソクサ)

 

【天葉】

「ちょっとへたれさんよ!直談判するんでしょ?」

 

【しゃんば】

「今はそれどころでは‥‥」

 

【江風】

「あんたらー!!川内さんを見捨てて自分達だけ

逃げて来たのかー!?」

 

【天葉】

「そんな事する訳ないでしょ!!」

 

【しゃんば】

「これには色々と事情が!!‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「ほっとけ!!それより川内を‥‥」

 

 

その時!へたれ提督を呼ぶ大きな声が!

 

 

【川内】

提督ー!!その三人を捕まえてぇぇー!!

 

【へたれ提督】

‥‥へっ?‥川内ぃぃ!?

 

【清霜】

ママ!!

 

【青葉三連星】

「「「ヤバい!!」」」(ダッ!)

 

【ガトランティス】

「その方ら!?なぜ逃げる!?」

 

 

無事な姿の川内が、突然向こうから現れて

走ってきた事で、全員が一瞬思考停止に陥った

その僅かな隙に『青葉三連星』はそそくさと

退散した‥‥

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

上空‥‥‥

 

【射命丸 文】

「あやや~~?」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

【清霜】

「ママ!!無事で良かった!!心配したんだ

から!!」(ウルウル)

 

【川内】

「はっ!‥‥清霜‥ゴメンね、心配かけて‥」

 

【へたれ提督】

「川内!!大丈夫か!?怪我は無いか!?」

 

【川内】

「提督‥‥うわあーーん(泣)提督ぅぅーーー」

(ガバア!)

 

 

へたれ提督の姿を再度認識した川内は‥‥

へたれ提督に泣き付いた‥‥

 

執務室に向かった他のメンバーも続々と

追いついてきた‥‥

 

 

【クロード提督】

「‥‥うん!?この状況は?‥‥」

 

【金剛】

「‥‥とりあえずは無事みたいネー‥‥」

 

【那珂】

「川内ちゃんが無事だった‥‥良かったぁ~」

 

【プトレマイオスⅡ】

「だけど‥‥何か様子が‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「何だどうした!?落ち着いて話せ!!」

 

【川内】

「アタシ‥‥アタシ‥‥とんでもない事

しちゃったぁぁぁ~~~(泣)」

 

【へたれ提督】

「落ち着け!泣いてちゃ分からんだろうが!?」

 

【アンドロメダ】

「提督も落ち着きなよ!川内、先ずは深呼吸を

して!」

 

【那珂】

「そうだよ川内ちゃん‥‥先ずはゆっくり息を

吸って‥‥吐いて~~‥‥」

 

【川内】

「うっ‥‥うん‥‥」

 

【那珂】

「ひー、ひー、ふ~~、」

 

【川内】

「‥‥ひー、ひー、ふ~~‥‥」

 

【プトレマイオスⅡ】

それじゃ妊婦でしょうが!!

 

 

【デストロイヤー】

「ねえ、川内さんのあの姿だけど‥‥」

 

【時雨】

「うん、僕も思ったけど話を聞いてみようよ」

 

 

‥だが、話を聞く前に待ちきれない者が

突っ込みを入れた‥‥

 

 

【天龍】

「‥‥おい川内!‥‥」

 

【川内】

「‥グスン‥‥なに天龍?」

 

【天龍】

「‥‥一体どうしてそうなってるんだ?」

 

【足柄】

「質問の仕方が抽象的過ぎない?まあ何を疑問に

してるのかは分かるけどね‥‥」

 

【川内】

「え?‥だから青葉達を追いかけてたら皆に‥‥」

 

【へたれ提督】

「うん?‥そういえば青葉三連星は何処に?‥‥」

 

【天龍】

そういう事を聞いてるんじゃねぇー!!

(ドンッ!!)

 

【へたれ提督・川内】

はいいいーーー!!??

 

【天龍】

何で野外でパンツ丸出し何だよーー!!

 

【川内】

今はそれどころじゃないのよーー!!!

 

【天龍】

『それどころ』だろうがぁーー!!!

 

【那珂】

天龍ちゃんも落ち着いて!ひーひーふー

 

【天龍】

やらねーーよ!!!

 

 

【叢雲】

全員お黙りぃぃぃーーー!!!

(ドオオオオオーーーーーン!!!(`д´))

 

 

叢雲の一喝でその場の混乱はとりあえず

収まった、これでゆっくり話せるだろう

 

 

【ぼのたん提督】

「‥叢雲‥カッコイイ♪、惚れ直したぜ!」

 

【影提】

「鼻の下伸ばしてんない!」

 

【リリー・マルレーン】

「なーんか拍子抜けする展開だねぇ‥‥

まあ元気そうで良かったけどさ」

 

【羽黒】

「でもやっぱり‥‥川内さんって凄いですね

あの恰好で走り回れるんだから‥‥」

 

【秋雲】

「こりゃ新時代の『おぱんつキャラ』は決まり

だねぇ~~♪」

 

【吹雪】

「そんなのダメェーー!!!」

 

【叢雲】

「お黙りそこ!!‥‥さあて川内?何があった

のか簡潔に説明して貰える?」

 

【不知火】

「それは不知火も興味があります!」(ウズウズ)

 

【ツーロン】

「貴女が言うと別の意味に聞こえるわねぇ」

 

【へたれ提督】

「川内‥‥もう話せるな?」(ナデナデ)

 

【川内】

「‥‥うん‥‥」

 

 

少し落ち着きを取り戻した川内は、少しずつ

話し始めた‥‥

 

 

【川内】

「‥‥青葉達に‥‥写真を撮られたの‥‥」

 

【謎乃提督】

「やっぱり青葉絡みか‥あいつら何処に行っても

嵐を起こすな‥‥」

 

【嵐】

「‥‥えっ?」

 

【へたれ提督】

「‥‥それで‥‥何を撮られたんだ?」

 

【川内】

「‥‥一人でしてる時に‥‥撮られたの‥‥」

 

【清霜】

「‥‥一人でしてる‥‥まさかお手洗い!?」

 

【江風】

「それは犯罪じゃねーか!!あの野郎共ーー!!

ぶちのめしてやるーー!!」

 

【川内】

「お手洗いの方がまだマシよ!!」

 

【清霜・江風】

「「えええーーー!!??」」

 

【アンドロメダ】

「お手洗いを盗撮されたよりも酷い事って!?」

 

【ペールギュント】

「分かったのです♪鼻くそほじってたか鼻毛を

抜いていたのです♪」

 

【リリー・マルレーン】

「それじゃ青葉達が私達からも逃げ出す理由には

ちょいと薄くないかい?」

 

【不知火】

「凄い放屁(おなら)をしたとか‥‥」

 

【プトレマイオスⅡ】

「それだと写真では伝わり難いわよねぇ」

 

【夕立】

「使用済み下着を売ろうとしてたっぽい?」

 

【時雨】

「何でそういう発想になるかなぁ~~」

 

【金剛】

「何かラビ明石と同じネー」

 

【へたれ提督】

お前ら!!川内を汚すんじゃねぇぇ!!

 

【あきづき】

指令!落ち着いてください!!

 

 

【叢雲】

「川内、先を続けてくれる?このままだとまた

脱線しそうだから」

 

【川内】

「うっ‥うん、‥帽子を取りに執務室に行ったら

ソファーに提督の上着が置いてあって‥‥」

 

【へたれ提督】

「あっ、そういえば脱ぎっぱなしにしてた様な

‥‥‥」

 

【川内】

「‥その上着の匂いを嗅いだら‥‥思わずしちゃ

ったのよ‥‥それを撮られて‥‥」

 

【ぼのたん提督】

「うん?益々分からん」

 

【羽黒】

「(匂いを嗅ぐ‥‥‥まさか!!)」ピキピキーン⚡

 

【時雨】

「(匂いを嗅ぐ‥‥‥まさか!!)」ピキピキーン⚡

 

【足柄】

「あんた達どうしたの?」

 

 

【叢雲】

「もっと簡潔に!!」

 

【川内】

「‥‥ああもう!!分かったわよ!!」

 

 

自分でもじれったくなったのか‥‥‥それとも

このままでは『青葉三連星』に逃げられてしまう

からなのか‥‥川内はズバリと言い放った!

 

 

【川内】

提督の上着の匂いを嗅いだら自慰行為

(オ○ニー)を始めちゃって!それを自分

では止められなくなって!そこを青葉達に

撮られちゃったのよぉぉぉーーー!!!

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【川内】

「‥ハアッ!‥‥ハアッ!‥‥はっ!‥‥」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【川内】

「‥‥あっ‥‥あの‥‥みんな?」

 

 

【時雨】

「(‥‥うん、予想は出来たよ)」

 

【羽黒】

「(‥‥予想出来ましたね)」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【一同】

「「「はあああああーーー!!??」」」

 

【デストロイヤー】

「まあ、そうなるね、少なくとも敵襲では

無かった訳だ、川内さんにとって以外はね」

 

【天龍】

「冷静に分析してる場合か!!おいコラ!!

このエロ軽巡!!」(ガバァ!)

 

【川内】

「はいいいーーー!!」

 

【デストリア】

「わーー!!暴力はいけないデスーー!!」

 

 

簡潔な説明を聞いた天龍は、激怒した!

その詰め寄り方が危なかったので思わず

デストリアが止めに入る‥‥

 

 

【天龍】

「テメェはいつも!いつも!!お陰でこんな

騒ぎになっちまったじゃねーか!!」

 

【川内】

「うう‥‥言い訳出来ない‥‥」

 

【清霜】

「天龍ちゃん!ママを怒らないで!きっと何か

理由があったんだよ!」

 

【天龍】

「一人で『ナニ』してるのに理由もクソも

あるかぁーー!!」

 

【へたれ提督】

「待て!!天龍!!」

 

【天龍】

「なっ!何だよ!!?」

 

 

すかさず清霜とへたれ提督が川内を庇った

 

 

【へたれ提督】

「俺の服の匂いにどんな効能があったのかは

知らんが、そういう話ならソファーに服を

置きっぱなしにした俺に責任がある!

だからもう川内を責めてやってくれるな‥‥」

 

【川内】

「‥‥提督!?‥」

 

【天龍】

「オメーがそうやって甘やかすからこういう事

になってるんじゃねーか!!」

 

【へたれ提督】

「天龍!お前の言うことも分かる、しかしだ!

俺と川内は二人で一人なんだ!だから川内に

何か落ち度があれば、それは俺の落ち度でも

あるんだ!そして何度でも言う!今回の場合は

間違いなく俺の落ち度だ!‥‥だから!‥‥

‥俺が謝る!済まなかった!!」(頭下げー)

 

【川内】

「うっ‥‥ううっ‥‥でいどぐぅぅ~(泣)」

 

【清霜】

「‥‥ママ、あれがパパだよね♪」

 

【那珂】

「川内ちゃん、良い旦那さんだね♪」

 

【アンドロメダ】

「まあっ、提督らしいと言えばらしいけどね~」

 

 

【UXー01】

「司令官‥‥」

 

【謎乃提督】

「ユークスよ、あれが『へたれ提督』という男

の、君達の提督の生き様や‥」

 

【クロード提督】

「そういう事だな‥‥」

 

【UXー01】

「‥‥そうね‥」

 

 

【へたれ提督】

「みんなも騒がせて済まなかった!」

 

【川内】

「みんな‥‥ごめんなさい!」

 

 

夫婦揃って頭を下げるへたれ提督と川内‥‥

それはある時のシーンを彷彿させた‥‥

 

 

【プトレマイオスⅡ】

「『銚子沖』の、きよしちゃんの件でも二人で

頭下げて回ってたわね、あなた達‥‥」

 

【アルビオン】

「まあ‥事情は違うけどな」

 

 

それでも納得行かない者もいた‥‥

騒動の大きさに対してその原因がこれだから

誰かが腹を立てなければ収まらない!

天龍はそう考えたのかもしれない‥‥

 

 

【天龍】

「‥‥お前らなぁ!‥‥」(ギリギリ‥‥)

 

【足柄】

「ちょっと待って天龍、私にも言わせて欲しい

事があるんだけど」

 

【天龍】

「おっ‥‥おう‥」

 

【足柄】

「という訳で‥くおらぁぉぁーーー!!よく聞け

このガバガバ軽巡!!」(ガシィ!)

 

【川内】

「足柄さん!?ガバガバって何よ!!」

 

【羽黒】

「姉さん!?喧嘩はいけません!!」

 

【足柄】

「人が畑の土まみれになってる時に!一人で

オナってるってどういう了見よ!!?」

 

【羽黒】

「ええー!?怒るのそっちーー!?」Σ(゚Д゚)

 

【天龍】

「テメーら同類だぁぁーー!!」(#`皿´)

 

 

お説教に足柄が参戦した事が意外な結果を

招いた‥‥

 

 

【川内】

「‥ゴメン‥‥提督の上着を着たの‥‥」

 

【羽黒】

「(へたれ)司令官さんの上着を!?」

 

【時雨】

「(へたれ)提督の上着を着たのかい!?」

 

【金剛】

「それは‥‥ワータシ達艦娘にとって抗えない

欲望デース‥‥」

 

【天龍】

「コラァーー!!!」

 

【叢雲】

「どうも話が妙な方向に行きかけてるわね」

 

【足柄】

「‥‥つまり、その服にへたれさんの匂いが染み

付いていたと?」

 

【川内】

「‥‥うん‥‥」

 

【へたれ提督】

「染み付いてたって、人を『黄ばみ』みたいに

‥‥‥うん?」

 

【羽黒】

「‥‥‥‥‥‥」

【那珂】

「‥‥‥‥‥‥」

【吹雪】

「‥‥‥‥‥‥」

【秋雲】

「‥‥‥‥‥‥」

【時雨】

「‥‥‥‥‥‥」

【夕立】

「‥‥‥‥‥‥」

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥」

【不知火】

「‥‥‥‥‥‥」

【デストリア】

「‥‥‥‥‥‥」

【デストロイヤー】

「‥‥‥‥‥‥」

【叢雲】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【UXー01】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【江風】

「‥‥えっ?‥皆何で黙っちゃったの?」

 

【ガトランティス】

「‥‥‥まあ‥興味が無くもないな‥‥」

 

 

『提督の匂いが染み付いた服を着る』という

キーワードを聞いて押し黙ったのは、比較的

提督LOVEか提督に特別な感情を持っている

艦娘達ばかりであった‥‥

因みに養女達は反応しなかった

 

 

【天龍】

「‥‥おい‥‥オメーら一!体どうした!?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「これはいわゆる、恋する艦娘の性(さが)

って奴かしら?」

 

【ツーロン】

「そうみたいね♪」

 

 

【足柄】

「その匂いを嗅いだら、自分を止められなく

なってしまったと?」

 

【川内】

「‥‥提督の匂いに包まれたアタシは‥‥

とっても幸せな気持ちになって‥‥それで

つい‥‥‥///いや~~ん!(汗)///」

 

【羽黒】

(自分が謎提のサタンビートルの着ぐるみ

‥‥の脱ぎたてを着てみた状況を想像して)

‥‥‥ゴクリッ!‥‥

 

【金剛】

(自分がクロード提督の演習後のタンクトップ

‥‥の脱ぎたてを嗅いでいる状況を想像して)

‥‥‥ゴクリッ!‥‥

 

【不知火】

(自分が洗濯場でクロード提督のトランクス

‥‥の脱ぎたてを食べてたのを思い出して)

‥‥‥ジュルリッ!‥‥

 

【金剛】

‥‥オイコラ!!テメー!!‥‥」(-_-メ)

 

【不知火】

‥‥不知火に何か落ち度でも?」(平然)

 

【天龍】

「‥‥怖い‥‥こいつら怖いよぉ~~‥‥」

 

 

【クロード提督】

「‥‥(頭の中が真っ白)」

 

【謎乃提督】

「‥‥クロード君、これも提督の宿命や‥‥」

(ポンッ)

 

【ぼのたん提督】

「やっぱ海特警は変態の集まりだぁ‥‥」

 

 

【足柄】

「アンタは元々そういう趣味だっけ?」

 

【川内】

「提督の匂いだからこうなったんだよ!!

‥‥そりゃあ変態に思われても仕方ないけど

それでも提督が‥‥好きなの‥」(ボロボロ)

 

【清霜】

「‥‥ママ‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥ううっ‥‥」(鼻水~~)

 

【UXー01】

「司令官‥‥後で二人の涙と鼻水を拭いて

あげるわ‥‥」

 

 

(ポンッ)

足柄は川内の頭に手を乗せると‥‥

 

 

【足柄】

「清霜の前でもう泣くのは止めなさい!

アンタ母親でしょ?、全くしょうがない

わねぇ~」

 

【川内】

「‥‥足柄さん?」

 

【足柄】

「間違いは誰にもあるけど、せめて今度からは

ドアに鍵をかけてやりなさい、でないと

こんな大騒動になりかねないから」

 

【金剛】

「後は時間と場所を弁えることネー」

 

【叢雲】

「反省してるならこれ以上つべこべ言うつもり

は無いわ」

 

 

【天龍】

「おい!!ちょっと待ってくれ!!そんな事で

済まして良いのかよ!?」

 

【那珂】

「まあまあ♪ここは那珂ちゃんスマイルに

免じて許してあげてね♪✨きゃはっ♪✨」

 

【天龍】

「何が免じてだ!!」

 

【秋雲】

「まあ♪私としてはネタ集めに都合がいいから

正直大歓迎だけどさ~♪」

 

【羽黒】

「やっぱりお二人は‥‥とても愛し合って

いらっしゃるんですね♪」

 

【吹雪】

「ちょっとだけ妬けちゃいました♪」

 

 

【へたれ提督】

「ううむ‥‥‥‥」(ポリポリ)

 

【川内】

「///‥‥‥‥///」

 

 

【夕立】

「夕立も隊長の匂いは大好きっぽい~♪」

 

【金剛】

「テートクの匂いに艦娘は抗えまセーン♪

川内一人を責めるのは酷というものデース」

 

【天龍】

「あんたら‥‥何言ってんだ!?」

 

【デストリア】

「天龍さんも誰かを好きになれば分かるデス♪」

 

【デストロイヤー】

「でも天龍さんの場合は逆に駆逐や子供達から

好意を持たれる立場かもね」

 

【天龍】

「何なのこれ?‥‥俺だけ少数意見なの!?

俺が間違ってるの!?」

 

【清霜】

「それじゃ!これで一見落着だね♪!」

 

【アンドロメダ】

「やれやれ、どうなるかと思ったよ」

 

【プトレマイオスⅡ】

「それじゃ作業に戻りましょうか?」

 

【川内】

「‥みんな‥‥良いの?」

 

【叢雲】

「過ぎた事は仕方ないでしょ?これからは

気をつけなさい」

 

【へたれ提督】

「ありがとう!皆ありがとう!!」

 

【天龍】

「ふざけんな!!俺は認めねーぞ!!」

 

 

川内の行動に半分は理解を示した艦娘達が

殆どとなり、彼女を許した中で、天龍だけは

頑なに持論を曲げないのであった

天龍の様な存在は、それはそれで貴重な存在

なのかもしれない‥‥

 

その時、それまで黙っていた時雨が前に出て

来て‥‥

 

 

【時雨】

「川内さん、僕はあなたの行為を全面的に支持

するよ♪部屋に鍵はかけておくべきでは

あったけどね♪」(ポンッ)

 

【川内】

「‥‥へっ?‥そっ、それはどうも‥‥」

 

【天龍】

「おい!!時雨!!お前どういうつもり‥‥」

 

 

【時雨】

天龍さん!!」(ビシィ!)

 

 

【天龍】

「うっ!?‥‥」(ビクッ!)

 

 

国防軍・天憲隊の部隊長クラスなのは

伊達ではない!

時雨の静かな気迫に天龍は一瞬圧倒された

 

 

【時雨】

「天龍さんは、川内さんが何かのミスを犯し

で、それによって今回の混乱が起きたと

考えているのかな?

確かに僕達はある意味、危険と隣り合わせ

の日々を送っているから、戦場でのミスは

避けなくちゃならない、だけどここは鎮守府

君達の家だよ、家の中まで緊張感を保って

いたら身がもたないよ、それに誰かが危機に

陥ったらさっきの様に皆で助け合えはいいん

だよ♪例えそれが誤報だったとしてもさ」

 

【天龍】

「‥そっ‥それはだな!‥‥」

 

【時雨】

「例え内容が違っても、今日の川内さんに

起きた様な事が、明日になったら僕や

天龍さんに起こらないって保証が何処にある

って言うんだい?」

 

【天龍】

「‥‥ううむ!‥‥」

 

【時雨】

「そういう時の為にこんな素晴らしい仲間が

大勢いるんじゃないか♪皆で支え合っている

んしゃないか♪それに川内さんもへたれ提督も

反省して謝ってる事だし、誰も傷付く事も

無かった、結果論かもしれないけれどこれ以上

傷口に塩を塗る必要もない、今回はそれで良い

んじゃないかい?」

 

【天龍】

「そんな甘いことを!!‥‥」

 

 

天龍の反撃は、時雨の前に殆ど反撃になって

いなかった、ただ何かが引っ掛かっていた

 

 

【時雨】

「もしかして天龍さんが引っ掛かっているの

は、児童園の子供達の安全についてじゃ

ないのかい?子供達を不用意に危険に晒した

って思ってるんじゃないのかな?」

 

【天龍】

「おお!そうだそれだよ!あんな混乱がまた

起きてチビ達が怪我でもしたら……」

 

【時雨】

「あの時僕達は、川内さんの事以外にも敵の

襲来があるかもしれないからそれに備えよう

とした筈だよ、もし本当に敵の襲来だったら

その時の混乱は今回の比なんかじゃない!

今回はそれに備える為の、良い予行演習に

なったと考えられないかな?」

 

【天龍】

「そっ、そうかも知れないけどよ!‥‥」

 

【時雨】

「へたれ提督と川内さんの二人には、子供達

に謝って貰う事にして、それで子供達が許して

くれるなら今回はそれでチャラって事に

しないかい?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「なるほどね、ここら辺が落としどころかも

しれないわね」

 

【清霜】

「天龍ちゃん!お願い‥‥」

 

【ガトランティス】

「天龍とやら、きよしもこう言っておる

もしこれ以上きよしに悲しい想いをさせる

つもりなら世も考えねばなるまい‥‥」

(‥‥ゴゴゴ!‥)

 

【天龍】

「ううう‥‥」

 

 

へたれ提督達には(愛のムチ的に)ついつい

きつく当たってしまう天龍だったが、確かに

ここら辺が落としどころ‥‥なのかもしれない

 

 

【天龍】

「あーー!!わーったよ!!俺もウジウジする

のは嫌いだ!チヒ達が許すってんなら俺も

納得する事にしてやるよ!!」

 

【清霜】

「天龍ちゃん!時雨ちゃん!ありがとう~♪!」

 

【天龍】

「‥‥ったく!‥‥完全に時雨に言いくるめ

られた気がするぜ‥‥」

 

【時雨】

「ああ、言い忘れてたけど天龍さん、もう一つ

言っておきたい事があるんだけど‥‥」

 

【天龍】

「‥‥なっ‥‥なんだよ?」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

時雨の雰囲気が一瞬にして変わった!

 

 

【時雨】

今回川内さんがした事は、僕がいつも

隊長の服でしている事さ、流石に毎日

って訳じゃ無いけどね♪‥‥

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【時雨】

僕はそれについては恥だとも悪いとも

思ってないよ、何故なら僕は隊長の事を

心から愛しているんだから❤♪

ハイライトオフ‥‥

 

【天龍】

「(ガクガクブルブル‥‥)」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

横須賀‥‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥‥‥‥(ブルブル!)」

 

【加賀】

「あら?どうしたのジョニー?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥何だか微妙に寒気が‥‥」

 

【加賀】

「風邪かしら?あなたにしては珍しいわね?

だったら今夜は暖かくして寝ないと‥ね❤」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「うっ!‥‥加賀さん!それはつまり‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【時雨】

「みんな♪天龍さんが納得してくれたよ♪」

 

【夕立】

「う~ん、時雨はやっぱり凄いっぽい♪」

 

【アンドロメダ】

「国防軍にいた頃から思ってたけどさ~

やっぱ時雨ってある意味『天使』だよね~」

 

【時雨】

「止してよ♪僕は天使なんかじゃないさ♪」

 

 

【天龍】

「‥‥恐い‥‥提督LOVE勢‥‥恐いよぉ~~」

 

【プリンツ・オイゲン】

「グーテンモーゲーン♪ねえねえ♪こっちが

『幸運の虫』かなぁ?」(生きてる赤マムシ)

 

【天龍】

「その話はもう終わ‥‥ギャアアアー!!

 

 

【那智】

「全く、いずれにせよ最後まで騒々しい奴だ

『雨降って地固まる』ではないが本当にこれで

一見落着だな、今夜は飲もう!」(直虎の夢)

 

【謎乃提督】

「お前は酒飲めれば何でも良いんだろ?」

 

【へたれ提督】

「その前に子供達に謝りに行くとするか」

 

【川内】

「‥‥そうだね、提督」

 

【清霜】

「清霜も行くよ♪パパ、ママ、良かったね♪」

 

 

【江風】

「ちっとも良くねーよ!!アタシの川内さんの

イメージがぁぁぁーー!!」

 

【清霜】

「良いじゃん!!別に!!エッチじゃないママ

なんてママらしくないもん!!」

 

【川内】

「///‥あっ‥あの‥‥清霜?///」

 

【瑞鳳】

「あなた達!ケンカは止めなさーい!!」

 

 

海特警とその仲間達のいつもの日常が戻りかけた

その時‥‥

 

 

【デストロイヤー】

「みんな、一つ忘れてる事があるよ、逃亡した

『青葉三連星』をどうするのさ?」

 

【へたれ提督・川内】

「「げえええええーーー!!!」」

 

【足柄】

「そうだったわ、盗撮魔の青葉達を捕まえて

とっちめないと!」

 

【川内】

「あの写真が『青葉新聞』なんかに載ったら‥‥

‥アタシ、外を歩けない‥‥夜戦にも行けない

‥‥」

 

【秋雲】

「いや~、薄本のお陰でもう手遅れになってる

気がするけどね~~」

 

【リリー・マルレーン】

「薄本に描いた張本人が何言ってんだい!」

 

【羽黒】

「いずれにせよ、早く青葉さん達を捕まえないと

‥‥」

 

【不知火】

「ノックもせずに勝手に部屋に入って、他人の

プライバシーを勝手に撮影するなど、あの人達

の行動は確かに問題ですね!」

 

【金剛】

「テートクのトランクスを食ってるのも問題デス

けどネー‥‥」

 

【クロード提督】

「不知火‥‥後で話がある!‥」

 

【不知火】

「了解です指令!不知火はいつでも問題ありま

せん!ラマーズ法も会得してますから!」

 

【クロード提督】

ちゃうわーー!!!

 

【金剛】

ぬいーーー!!オドレはぁぁーー!!

 

【クロード提督】

金剛!!お前は落ち着けーーー!!

 

ギャー!キャー!キャー!

 

 

不知火の思わぬ告白に大混乱のリンガ首脳部‥

一方会話の方は思わぬ人物のさりげない乱入に

より変な方向に‥‥

 

 

 

【プトレマイオスⅡ】

「‥‥え~‥‥リンガ鎮守府の中枢が機能しなく

なってしまったので話を続けましょう‥‥」

 

【あきづき】

「指令!『青葉新聞』が脅威ならば、あきづきが

お二人をお守りします!!」

 

【へたれ提督】

「いや‥‥方法論的に無理だと思う‥‥」

 

【ペールギュント】

「あの三人の上にコロニーを落として『ドン勝』

を頂くのです!」

 

【川内】

「『ドン勝』なんか要らない!!」(メソメソ)

 

【アレキサンドリア】

「ハイそこー!テロ企てなーい!」

 

【射命丸 文】

「テロですって?あやや~、それは穏やかでは

ありませんね、是非取材をお願いします」

 

【アレキサンドリア】

「いえ、今のは日頃からの冗談だから」

 

【江風】

「そんな事より早く青葉達を見つけないと!」

 

【時雨】

「天葉も流石に今回はやり過ぎたね、カメラの

データを消去させないとね」

 

【アンドロメダ】

「でもどうやって探す?闇雲に探しても見つかる

かどうか‥‥」

 

【射命丸 文】

「皆さん誰かをお探しで?」

 

【アンドロメダ】

「逃亡した『青葉三連星』を探してるんだよ!」

 

【ぼのたん提督】

「しゃんばも捕まえて連れ帰る!きっちり仕事を

やってもらう!勿論呉で!」

 

【叢雲】

「まあ、自分で巻いた種だから仕方ないわね」

 

【謎乃提督】

「小生の予想では、今回の中心は青葉だ!

予想通りならとことんお仕置きしてやる!」

 

【デストリア】

「まあ、そうなりますデスねぇ~」

 

【射命丸 文】

「お仕置き!?その人達はお仕置きされる程の

どんな画像データを持っていると?」

 

【デストリア】

「それはデズね、自慰行為を‥‥‥うん?」

 

【射命丸 文】

「‥‥(ニコッ♪)」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥おやぁ~?

 

 

 

 ~♪~目と目が逢う 瞬間~♪~

 ~♪~好きだと 気付いた~♪~

 

 

 

 

【デストリア】

!?あなた誰デスーー!!?

 

【射命丸 文】

「皆さんずっと普通に喋ってましたよね‥‥

申し遅れました!私こういう者です♪

清く正しいがモットーの‥‥‥」

(名刺差し出す‥‥)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ラビ明石の工房‥‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥あの~、皆さん何で隠れる必要がある

んですか?」

 

【青葉】

「大きな声を出さないで下さい!」(シー!)

 

【ラビアンローズ】

「出してませんよ!いきなり工房に来て

『匿ってくれ』って何があったんです!?」

 

【天葉】

「話せば長い事なのよ‥‥」

 

 

『青葉三連星』は逃亡の末、ラビ明石の工房

に逃げ込んでいた、天井の高いその建物には

ラビ明石の副業に必要な大量の布地、そして

縫製機器、箱買いした『信玄餅』などが置かれ

ていた、ある意味、見を隠すのには都合がいい

 

 

【天葉】

「‥‥私は今日確信したわ、どんなに個人的に

修練を重ねても、私は何処までも『艦娘青葉』

なんだって‥‥あの時、無意識に骨髄反射的

に私は、カメラのシャッターを切りまくって

いた‥‥それは私が『青葉』である証明で

あり宿命なんだって‥‥‥」

 

【しゃんば】

「冷静に自己分析をしてる場合じゃないですよ

!今すぐカメラの画像データを全部消去して

謝りに行きましょう!」

 

【青葉】

「待ってください!青葉達は本能的に逃亡して

タイミングを逸してしまいました!それで

解決するとは思えません!」

 

【ヨーツンヘイム】

「あんたら何を撮ったのよ?どうせまた何か

盗撮して追われてるんでしょ?」

 

【しゃんば】

「‥‥その通り‥‥」

 

【夕張】

「‥‥呆れた、何処でも同じ事してるのね?」

 

【天葉】

「失礼な!!今回は事故よ!!事故!!」

 

 

ラビ明石の工房には、ドック建設の休憩として

謎の鎮守府所属、夕張、明石、ヨーツンヘイム

の技術屋トリオもそこにいた‥‥

 

 

【明石】

「何を盗撮したのかは知りませんが、時間が

経てばもっと謝り難くなりますよ?今すぐ

出頭した方が‥‥」

 

【天葉】

「私達は巻き込まれたのよ!大体アンタ(青葉)

が『羽根の生えた新聞記者』を探すなんて

血迷わなければこんな事には!!」

 

【青葉】

「天葉さんだっておもいっきり撮影楽しんでた

じゃないですか!!それに青葉の得た情報は

間違いありません!!大体執務室で川内さん

があんな事してるなんて誰も思わないでしょ

!?」

 

 

【明石】

「全く往生際が悪いというか‥‥あっ!‥‥」

 

 

【しゃんば】

「いずれにせよこのままじゃ!こんな所すぐ

見付かっちゃいますよ!!」

 

【叢雲】

ええ、全くその通りね!

 

【ぼのたん提督】

見付けたぞ!しゃんば‥‥

 

【しゃんば】

あいえ‥‥‥

 

 

【天葉】

「そんな!こんないくら何でもこんな簡単に!

‥‥‥」

 

(ポンッ)

 

【時雨】

見つけたよ!

 

【夕立】

捕まえたっぽい~~♪

 

【天葉】

 「 」

 

 

【青葉】

「お二人とも万事休す!しかし青葉には

果たさなければならない使命が!‥‥」

 

【足柄】

一人だけ逃げようっての?」(ガシッ!)

 

【青葉】

「‥‥‥完全に詰まった‥‥」

 

 

【ラビアンローズ】

「青葉さん‥‥お身体をお大事に‥‥て言うか

ここで暴れないで下さいね!皆さん‥‥」

 

 

いつの間にか『青葉三連星』は完全に囲まれて

いた‥‥‥

 

 

【謎乃提督】

「‥‥青葉よ、流石に今回はやり過ぎたなぁ~」

 

【青葉】

「そんな‥‥いくら(謎乃)提督でも早過ぎる!

何故、青葉達の居場所が!?」

 

【謎乃提督】

「『彼女』に教えて貰った」(ピッ!)

 

【青葉】

「‥‥えっ?彼女?‥‥」(クルッ)

 

 

謎乃提督は工房の天井のある一部を指差す‥‥

青葉はその方向に目を向けた、そして青葉が

そこに見たのは‥‥

 

天井の張りの一つに腰掛けている、背中に羽根

の生えた女性らしき人物‥‥

 

 

 

【青葉】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【射命丸 文】

♪(ニコッ)♪

 

 

 ~♪~目と目が逢う 瞬間~♪~

 ~♪~好きだと 気付いた~♪~

 

 

 

【しゃんば】

「‥‥本当にいた‥‥」

 

【天葉】

「良かったわねー、探す手間が省けて(棒語)」

 

 

【青葉】

‥‥青葉‥‥見ちゃいました‥‥

 

【謎乃提督】

そりゃあ良かったな、という訳で‥‥

(ガシッ!)

 

 

謎乃提督は、青葉からカメラを取り上げた

そして柔道の組み手の要領で青葉を掴むと

‥‥‥

 

 

【謎乃提督】

『大雪山おろしぃぃーーー!!!』

ゴバァァァーーーー!!!

 

【青葉】

アイエエエ!!エエエエエエエエ‥‥」

 

バリバリ!!

 

【ラビアンローズ】

わあああ!!屋根に穴があああーー!?

 

 

青葉は工房の屋根を突き破って飛んで行った‥‥

 

青葉自体は無事である事を確信していたラビ明石

は、青葉よりも工房の屋根を心配した‥‥

 

 

(ギリギリ~‥‥)

 

【しゃんば】

「‥‥うげげ!‥‥」

 

【荒潮】

あら~~♪もう逃げられないわよ~♪

 

 

しゃんばをガッツリホールドして離さないのは

ぼのたん呉鎮守府が誇る『暗殺部隊』の一人、

『絞めの荒潮』こと、駆逐艦娘『荒潮』であった

 

ぼのたん提督が『あの娘』と言っていたのは

彼女であった

 

 

【ぼのたん提督】

「‥‥ぼの(曙)が妊娠して産休に入らせた!

鎮守府が忙しくなるからお前にもガッツリと

働いて貰うぞ!」

 

【叢雲】

「たんまり仕事があるから覚悟なさい!」

 

【しゃんば】

「‥‥ふぁい‥‥」

 

 

【時雨】

「‥‥天葉、一度しか言わないよ、よく聞いて」

 

【天葉】

 「 」

 

 

天葉も国防軍の一員、相当の手練れの筈だが、

ジョニー隊長の嫁艦の一人で、部隊長クラスの

実力を持っ時雨の静かな威圧感に完全に圧倒

されていた‥‥

 

 

【時雨】

「隊長には黙っていてあげる、だから今すぐ

全ての画像データを消去するんだよ!」

 

【天葉】

「ハイー!!今すぐ!!」(ビシッと)

 

【時雨】

「それと‥‥今日見た事は全て忘れること!

‥‥いいね?」

 

【天葉】

「ハイー!!私は何も見てません!!

聴いてません!!」

 

【時雨】

「よしよし♪良い娘だね♪」(ニコッ♪✨)

 

【天葉】

「(白目)」(チーン‥‥)

 

【夕立】

「あっ、立ったまま気絶してるっぽい」

 

 

この後『青葉』は浜名湖に落下した

そして特務艦『ひらぬま』に収監された

青葉はそのまま謎の鎮守府に帰還していった

帰還後の青葉がどんなお仕置きを受けたのか

受けなかったのかは定かではない‥‥

 

川内の『いけない』画像データは消去され

流出する事は阻止された

 

へたれ提督と川内の二人は、児童園の子供達

に約束通り詫びを入れた、子供達はなぜ

謝られるのか訳がわからないまま二人を許した

ただ、子供達はどうして川内がズボンを履かな

いのか‥‥それだけが疑問であった‥‥

 

 

こうして一連の騒動は終息した

『射命丸 文』と名乗る謎の人物(?)は

自らが発行している『文々。新聞』の宣伝を

済ませると、何処かに飛び去っていった‥‥

 

 

【清霜】

「また来るかな?あの人」

 

【アンドロメダ】

「来るね!間違いなく!」

 

【江風】

「一体何だったんだ?‥‥」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【活動家A】

「あれだ!目標が見えたぞ!」

 

 

時刻は1400(ヒトヨンマルマル)‥‥

 

遠くに六本脚鎮守府のガントリークレーンを

臨める位置までやって来た『隙間解放戦線』

の男達‥‥‥

 

 

【活動家B】

「やっ!‥やってやるぞ!俺を機械オタクと

馬鹿にした奴らを見返してやる!‥‥艦娘が

なんだってんだ!!」

 

【活動家C】

「‥‥確かに前より規模が大きくなってる‥

‥‥馬鹿でかい戦艦(紀伊)もいる‥‥‥

なあ!やっぱり止めないか!?嫌な予感が

する‥‥」

 

【活動家B】

「おっ!‥怖じけづいたのか貴様!?嫌なら

帰れ!!」

 

【活動家C】

「お前だって震えてるじゃねーか!!ビビって

るのは分かってんだ!!大体こんなちっぽけな

発火装置で何が出来るってんだ!!」

 

【活動家A】

「落ち着け!!問題はない!!」(ガシッ!)

 

【活動家C】

「従兄弟(活動家D)はもう戻って来ない‥‥

俺達、あの連中に騙されてるんだ!!」

 

【活動家A】

「良いから聞け!!問題はないと言った筈だ!」

 

 

活動家Aは三人の中での中心人物、かなりの

自信家のようだ‥‥

 

 

【活動家A】

「奴(活動家D)のようになりたくなかったら

覚悟を決めろ!俺だってあの連中を信用してる

訳じゃない、今は利用できるだけ利用させて

もらうさ!」

 

【活動家C】

「利用されてるのは俺達の方だ!!」

 

【活動家B】

「うるさい!!黙れ!!」

 

【活動家A】

「喧嘩分かれは止めろ!!俺達は今は三人しか

いないんだぞ!!心配するな!うまくいくさ!

俺達は何もあの鎮守府全部を相手にする必要は

ない!」

 

(バンッ!)

 

そう言うと活動家Aは、持ち込んできた

『砂糖の入った袋』の束を手で叩く‥‥

 

 

【活動家A】

「先はまだ長いが、俺達は必ず腐った連邦を

打倒する!!その手始めとして連邦の走狗で

ある忌々しい艦娘共に鉄槌を下してやる!!

コイツを奴らの燃料タンクにほおり込む事が

出来ればそれで俺達の勝ちだ!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

六本脚鎮守府、食堂‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥けっ!そういう事かい、くだらねぇ‥‥」

 

 

長い時間、大量の昼食を平らげた後、休憩して

いた二等憲兵吸血鬼は、近くまでやって来た

『臭くてくだらない連中』の気配を察した

吸血鬼憲兵には何か聴こえているのか?

 

 

【木曾】

「奴ら来たか?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ああ、近くにいる、すげえ臭せえからな、

動くのは夜だ、最高のディナーに招待して

やるぜ♪」

 

【サラトガ】

「吸血鬼さん、何だか嬉しそうですね?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ああ、今夜のディナーが楽しみでね♪」

 

【衣笠】

「ディナー?そんな予定あったかしら?」

 

【あきつ丸】

「(触らぬが吉‥‥でありますな)」

 

 

二等憲兵吸血鬼は椅子から立ち上がると

食堂から出て行く‥‥

 

 

【木曾】

「団体も来るかもな、で?何処に行く?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「今夜のディナーの段取りさ♪」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

午前の畑仕事が終わり、午後から自由時間を

得られた艦娘達は、児童園の子供達を伴って

鎮守府の対岸にある遊園地に繰り出した

ここには温泉街もある

 

 

【デウスーラ】

「ああ~♪楽しみだ~♪✨」(ワクワク♪)

 

【雄一少年】

「‥『総統座乗艦』って結構子供なんだな?」

 

【ナナ】

「‥‥可愛い‥‥」

 

【デスラー艦】

「‥‥そうですわね‥‥はぁ‥‥」

 

 

遊園地で子供の様にはしゃぐ総統座乗艦と

それを見てため息をつく別の総統座乗艦‥‥

 

 

【清霜】

「今度は向こうのアトラクションに行って

見ようよ♪」

 

【アンドロメダ】

「慌てなくてもアトラクションは逃げない

って♪」

 

【ガトランティス】

「ああ~✨‥‥世はもう胸がイッパイだぁ

~~‥‥」(ヘナヘナヘナ~~)

 

【江風】

「この人‥‥本当に白色皇帝なのか?」

 

 

清霜とアンドロメダの『メダきよ姉妹』に

両腕を掴まれて歩くガトランディスは

今にも浄化されそうなアヘ顔で、そこに

白色皇帝の威厳は微塵も無かった‥‥

 

 

【ペールギュント】

「リリーお姉ちゃんとジェットコースター

に乗るのです♪♪✨(ウキウキ~♪)」

 

【リリー・マルレーン】

「しょうがないねー、付き合ってやるよ、

あんた達も来るんだろ?」

 

【アレキサンドリア】

「まるで引率の先生みたいね、私達‥‥」

 

【アルビオン】

「それよりウチを置いていかんといてや!

ウチは方向音痴やから‥‥」

 

 

【金剛】

「ヘーイ♪テートク~♪ワータシ達も何か

に乗るネー♪」

 

【不知火】

「スワンボードやスピードボートもあるらしい

ですよ、指令」

 

【クロード提督】

「たまにはそんなゆっくり乗り物も悪くないか

‥‥ところで、ぼのたん提督は先に呉に帰った

んだって?」

 

【謎乃提督】

「ああ、しゃんばを連れ戻すのが彼の今回の

目的だったからな、それに可愛い嫁さん(曙)

をあまり留守にも出来んだろ」

 

【クロード提督】

「そうか、俺達リンガも夕方には『紀伊』で

ここを離れるつもりだ」

 

【謎乃提督】

「小生達も夕方には『ひらぬま』で離れる、

鎮守府をいつまでも留守にする訳にもいかん、

やる事もあるし、朝潮と嵐も戻さんとな‥‥」

 

 

謎鎮の面々もリンガの面々も一部の例外を除い

て夕方には六本脚を後にする予定だ

 

今、提督達は艦娘達の黄色い歓声と笑顔を眺め

ている‥‥彼女達と児童園の子供達の笑顔は

はち切れんばかりだ‥‥

 

 

【謎乃提督】

「あの笑顔‥‥絶対守らんといかんな!」

 

【クロード提督】

「その為の『海特警』だろ?」

 

 

艦娘達の穏やかな日常を守るのも海特警の

果たすべき役割‥‥

 

そんな会話を二人がしていると、そこに‥‥

 

 

【吹雪】

「司令官!秋雲ちゃんを見ませんでした?」

 

【謎乃提督】

「秋雲か?一緒じゃ無かったのか?」

 

【吹雪】

「はい、別に用事があるって言って‥‥」

 

【謎乃提督】

「(確かに遊園地というのは秋雲のキャラじゃ

ない‥‥しかしこの自由時間に姿を現さない

とは‥‥余程良いネタを発見したか?‥‥ん?

‥‥薄本の‥‥ネタ‥‥もしや!)」

 

 

青葉の一件もあった‥‥謎乃提督はきびすを返す

と六本脚鎮守府に戻っていった‥‥

 

 

【清霜】

「パパとママはお留守番か‥‥大丈夫かな?」

 

【アンドロメダ】

「大丈夫、今は二人の時間が必要じゃん?」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

六本脚鎮守府敷地内の浜辺‥‥

今日の浜名湖は波が穏やかだ‥‥

 

そして湖畔にたたずむ女が一人‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥(グスン)‥‥」

 

 

今日の騒ぎ‥‥鎮守府以外の人々が来ている

中で、秘書艦の自分が騒動を引き起こして

しまうとは‥‥

 

自分が醜態を晒す事自体は構わない‥‥

『エロ軽巡』と呼ばれているのも周知の事実‥

(流石に青葉新聞に出されるのは勘弁だが)

 

それでも川内には落ち込んでしまう理由が

あった

 

 

【川内】

「また提督に‥‥頭を下げさせてしまった‥‥」

 

 

海軍の軍属として横須賀にいた頃、出張所を

維持する為に、見習い士官だったへたれ提督は

とにかく色々な相手に頭を下げまくっていた‥

 

その殆どは三木之(ジャギ)を筆頭にして

へたれ提督をゴミ扱いしていた士官連中だった

『人外の擲弾兵』が海軍に『見習い』とはいえ

士官として召集された事が、エリート意識だけ

は強い彼等には気に入らなかったのだ

 

へたれ提督が海軍に籍を置いている間、彼等は

徹底的に足を引っ張り続けた‥‥

へたれ提督がどんなに頭を下げてもそれが止む

事は最後までなかった‥‥

 

川内はあの時ほど、自分の無力・艦娘の立場と

しての限界を呪った事はなかった‥‥

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

愛する人にこれ以上頭を下げさせない為に

当時から川内は頑張ってきたつもりだった

そしてその気持ちは今でも変わっていない‥‥

 

それが今回の騒動である

 

 

【川内】

「‥‥はあ~っ‥‥」

 

【へたれ提督】

「何一人で辛気臭い顔してんだよ」

 

(ポンッ‥ワシャワシャ‥‥)

 

【川内】

「ふわっ!‥‥提督?‥‥」

 

 

いつの間にか、へたれ提督が背後にいて

川内の髪の毛を撫で回していた

二人は遊園地に行かずに留守番である

提督と秘書艦だから当然かもしれないが‥‥

 

 

【へたれ提督】

「隣に座るぞ?」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥」

 

 

へたれ提督が隣に座ると、二人は同時に身体を

くっつけ合った、それはまるで『そうするのが

当然』といった感じであった‥‥

 

 

【へたれ提督】

「さっきは大変だったな、天龍にはこってり

説教を喰らっちまった、まあ俺達らしいと

いえばらしいけどな♪」

 

【川内】

「‥‥ねえ、提督‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥うん?どうした?」

 

【川内】

「‥‥どうして提督まで皆に頭を下げたの?」

 

【へたれ提督】

「どうしてって‥‥俺達何をするにも二人で

やって来ただろ?」

 

【川内】

「だって今回はアタシの!‥‥」

 

 

川内の自責の念から来る訴えを、へたれ提督

は止めた

 

 

【へたれ提督】

「おっと待った!川内!俺が皆に頭を下げた

のは自分のせいだなんて思うなよ!そもそも

俺が適当に上着を脱ぎ捨てたままだったのが

原因なんだ!‥‥まあ、時雨の言う通り鍵は

かけておくべきではあった‥とは思うがな」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥まあ『自慰行為』そのものは何も悪い事

じゃないさ、他人のプライベートを勝手に

写真に撮る方が悪いんだよ、だから気にするな

もしそれでも自分が許せないんだったら‥‥

次から気をつければ良いんだ♪だろ?」

 

 

へたれ提督は自分の責任だと言い張る事で

自分に気遣かってくれている、次からは上手く

やればそれで良いと言ってくれる‥‥

 

それは嬉しくもあり苦しくもあった

 

自分に恥をかかせた相手にこの人は優しすぎる!

自責の念に駆られた川内にとっては、それでは

駄目なのだ!

 

 

【川内】

「‥‥提督‥‥」

 

【へたれ提督】

「おう、なんだい?♪」

 

【川内】

‥‥アタシをブッて!」(鞭とロウソク)

 

【へたれ提督】

川内ちゃーん!そういうギャグは人様から

あらぬ疑いをかけられるから止めようねー!

 

【川内】

アタシは本気よ!?

 

【へたれ提督】

なお悪いわい!!

 

 

へたれ提督は川内の顔の頬を掴むと、顔を

正面に向けた

 

 

【へたれ提督】

「川内!俺を見ろ!」(ガシッ!)

 

【川内】

「ふえっ!?‥提督?‥」

 

【へたれ提督】

「頼むから、もう自分で自分を責める事も、

自分を傷付ける様な事も止めてくれ‥‥な?」

 

【川内】

「‥‥うん‥‥‥ごめん‥‥」(ホロリ‥‥)

 

【へたれ提督】

「それとな、もう一つお前に言っておきたい!

俺は欲張りでワガママな男だ!その生き方で

ずっと来た!これからも変えるつもりは無い!」

 

【川内】

「へっ‥‥へえ、そうなの?‥‥」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【へたれ提督】

「だから‥‥‥」(サラッ)

 

【川内】

「‥う‥‥ん?‥」

 

 

へたれ提督は右手の親指で川内の涙を拭き取った

そして‥‥囁く様に歌いだした‥‥

 

 

 

 ~♪~お前の物は‥‥俺のもの~ぉ~♪~

 

 ~♪~俺の物は‥‥俺のもの~ぉ~~♪~

 

 

【川内】

「///(提督の‥‥うた‥‥)///」

 

 

 ~♪~お前の涙は‥‥俺のもの~ぉ~♪~

 

【川内】

「‥えっ?‥‥///ふええ~~///」

 

~♪~他の誰にも譲れはしな~いから~♪~

 

 

 

‥‥この光景を横から見てる者がいたら

「何だこりゃ!」と思ったに違いない‥‥ 

普段の行動がアホ過ぎるへたれ提督の口から

こんな『キザ唄』が出て来たら、大抵の者は

引いてしまうだろう‥‥

病院を紹介されるか、通報されるか‥‥

最悪その場で『気持ち悪いのです!』と言われて

殴られるかもしれない‥‥

 

しかし!相手はあの『川内』である!

 

 

【川内】

「///提督!‥‥ああ❤‥‥///」(ボロボロボロ)

 

 

へたれ提督の『愛の唄』が弩ストレートに心に

突き刺さった川内は‥‥

 

感激してしまった‥‥

泣いてしまった‥‥

濡れてしまった‥‥

 

 

【川内】

提督ぅ!!」(ガバァ!)

 

 

感極まってしまったのか、川内はへたれ提督に

抱き着いた、なんて素直な娘‥‥

 

 

【へたれ提督】

「ハハ、自分で言っていて歯が浮きそうだ

ペールに聴かれたら殴られるかも‥‥‥

なあ川内‥‥昔お前が俺に言ってくれた事が

あるんだが‥‥覚えてるかな?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(回送シーン)

 

【川内】

「‥‥アタシも少尉も半人前‥‥二人でやっと

一人前‥‥それで良いじゃん♪ニヒヒ~♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【川内】

「‥ウフフ♪奇遇だね‥‥アタシもさっきその

事を思い出してたんだよ?」

 

【へたれ提督】

「おっ!そうか?それは嬉しい偶然だな♪

同じタイミングで同じ事を思い出すなんてな♪」

 

【川内】

「‥‥那珂ちゃんが言ってた、アタシ達って

バカップルなんだって♪こんな偶然でも幸せを

感じられるんだから‥‥」

 

【へたれ提督】

「そうだな、俺も嬉しいよ、それにあの時‥‥

お前のあの言葉が俺は‥‥とても嬉しかった

んだ!」

 

【川内】

「‥‥えっ?」

 

【へたれ提督】

俺には川内かいる!何も恐いものは無い!

‥‥本気でそう信じる事が出来た」

 

【川内】

「‥‥提督‥‥」

 

【へたれ提督】

「俺達は半人前だ、だからこれから何をするにも

一緒だ!生きるのも、戦うのも、夜戦(意味深)

するのも、他人に頭を下げるのも、誰かにどつか

れるのも、全部一緒だ!決めたからな!」

 

【川内】

「‥‥うん‥‥」

 

【へたれ提督】

「俺は欲張りでワガママだ!だからお前の全てが

欲しい!俺の側に居てくれ!」

 

【川内】

「‥‥うん‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「お前は‥‥俺のものだ!!」

 

【川内】

‥‥うん!‥‥(ボロボロ)

 

 

ーーーー

 

 

今この光景を目撃している者がいたら

大抵はこう思うのではないか?

 

「お前らとにかく爆発しろ!!」

 

しかし、そう思わない者もいた‥‥居た!!

 

 

【秋雲】

「う~ん、そんなノロケは要らないから早く

夜戦を始めて欲しいなぁ~」(スケッチ)

 

 

付近の草むらに身を隠し、バラクーダで偽装

しながら双眼鏡で観察とスケッチを続ける

オタクラ先生‥‥

彼女の想いは一つ、さっさと夜戦をおっぱじ

めろ!!

 

 

そんな願いが通じたのか‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥スマン川内!‥俺はもう限界だ!‥‥」

 

【川内】

「‥‥へっ!?」

 

(ガバァーー!!)

 

【川内】

「///ぴゃあああーー!?///」

 

 

へたれ提督は川内を背後から抱きしめると

川内を自分の膝の上に乗せた!

へたれ提督の胸板と川内の背中が密着し

股間と股間が触れ合った‥‥

 

 

 

【秋雲】

「いやったぁーー!!(グッ!)」

 

 

 

【川内】

「てっ‥提督?‥‥顔が‥恐い‥‥」

 

【へたれ提督】

「理由は分からん‥‥理由は分からんが‥‥

お前が執務室から飛び出してくる前から‥‥

俺の股間ははち切れそうなんだよ!!‥‥

おまけに!‥‥お前のその姿‥‥」

 

【川内】

「///ふええ~~!?///」

 

 

へたれ提督の『オーマライオン』は午前中

に突然肥大化し現在に至る!

 

 

【川内】

「ウソ!‥‥凄い!‥‥提督のおち○ちん‥

‥‥カチンカチン‥‥」

 

 

それは川内にも感じ取る事が出来た

下から突き上げる様なへたれ提督の股間の

膨らみが、川内の『北半球』の布地越しにも

充分伝わって‥‥‥

 

 

【川内】

「(‥‥うん?北半球‥‥‥はわぁ!!

 

 

ここに至って川内もやっと気付いた‥‥

彼女はあの騒動からずっとパンツ丸出しの

ままだったのだ!

(大ボケか?抵抗が無いのか?)

 

 

【川内】

「ああっ!!アタシ‥‥この格好でずっと皆に

頭を下げてた‥///いやぁ~~ん///

 

 

 

【秋雲】

「マジか?夜戦忍者と淫魔黒重巡と総統座礁艦は

ド天然の集まりか!?」(スケッチ)

 

 

 

【へたれ提督】

「‥‥お前が悪いんだそ!川内!お前がそんな

可愛い格好でいるから‥‥もう我慢の限界なん

だよ!!」

 

【川内】

「///かっ‥かわっ!?///」(カァーッ)

 

 

へたれ提督とは長い夫婦生活の筈なのに、未だ

に『可愛い』と呼ばれる事に慣れないらしい‥

 

 

 

【秋雲】

「良いねえ♪エロエロなのに初々しいねえ♪」

 

(ガサガサ‥‥)

この時のオタクラは、背後に巨大なカブトムシ

が接近するのに気付いていなかった‥‥

 

 

 

【へたれ提督】

「川内!‥‥夜戦!‥するぞ!!(ズイズイ)」

(目が血走り)

 

【川内】

「‥待って提督!?‥‥アタシも提督と夜戦は

したいけど‥‥突然過ぎて心の準備が!!‥‥

ちょ!‥‥まっ‥‥」

 

❤ブムチュウウウーーー!!❤

 

【川内】

ムギュウウウウウーーー!!!❤❤

 

 

ムード造りなど関係無し!いきなりディープキス

による夜戦開始の号砲(川内の喘ぎ声)が鳴った

 

(レロン❤ レロン❤)

 

【川内】

‥‥んふっ!❤‥‥ングッ!❤‥‥

 

(モミュン❤モミュン❤クリクル~❤‥‥)

 

【川内】

うんっ!❤‥ンンン~~~❤❤

(ピクッ ピクッ)

 

 

舌と舌が絡み合い縺れ合う一方で川内は

背後から両手で、柔らかい胸部装甲を揉み

解される‥‥硬く起った乳首をクリックされ

ると身体が反応した

 

 

【川内】

「ぷはぁ!‥‥ハアッ‥‥ハアッ‥‥ハアッ

‥てい‥とく‥‥しゅき❤❤」(トロ~ン)

 

【へたれ提督】

「フウッ‥‥俺も好きだ‥‥川内‥‥」

 

【川内】

「‥‥ウフッ♪、提督❤‥‥れも‥‥ここれ

夜戦ひたら‥‥また見られひゃう‥‥」

 

【へたれ提督】

「言ったろ♪‥その時は一緒に謝ればいいさ♪

‥もう誰に見られても構うもんか♪!」

 

【川内】

「‥‥んもう‥‥提督のエッチ♪❤‥‥本当に

ワ・ガ・マ・マ・♪なんだから~❤」

 

【へたれ提督】

「今更気付いたのかい?♪そういうお前はどう

なんだ?是非ともこっちに聞いてみよう~♪」

 

【川内】

「ふええ~~!?❤‥‥あっ❤」(ピクン)

 

 

へたれ提督の右手が川内の下半身に‥‥

右足の内股を掴んで足を広げると、川内も

それに合わせて両足を大きく広げた

 

右手の指でパンツの布地越しに開陰部を

愛撫してみると‥‥

 

(グニュグニュグニュ‥‥クチュッ❤)

 

【川内】

「‥あっ❤‥‥気持ちい❤‥‥あうっ!❤

(ピクッ‥‥ピクン)

 

 

‥いっぱいに染み込んだ愛液が溢れ出てきて

すぐ下にある、へたれ提督の肥大化した股間

を濡らしていった‥‥

 

 

 

【秋雲】

「良いぞ良いぞ~♪最っ高の参考ネタたぁ~♪

‥‥じゅる‥‥やべ!‥涎がとまんね!‥‥」

 

【謎のサタンビートル提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

オタクラ!!後ろ!!後ろ!!

 

 

 

【へたれ提督】

おいコラ!何が『心の準備が‥‥』だ!!

こんなに濡らして!準備万端じゃないか!!

この淫乱め!お仕置きしてやる!♪♪

 

(クチュ❤クチュ❤クチュ❤クチュ❤)

 

【川内】

あっ!❤‥あーーーーーーー❤❤❤❤❤

(ビクン❤ビクン❤ビクン❤)

 

【へたれ提督】

川内!‥‥愛してる!!

 

【川内】

ああっ❤‥提督❤‥大好き❤‥‥

❤らいしゅきいいいーーー♪♪❤❤❤

 

 

 

【秋雲】

よっしゃあー!!先ずは最初のアクメだ!

いっけえーー!!」(ガバァ!)

 

 

隠れていたのに興奮して立ち上がってしまった

オタクラ先生‥‥しかし事態はもっと以外な

方向に!

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

お楽しみのところ無粋ですまんが

話がある

 

【へたれ提督・川内】

「「ぶふううううううーーーーー!!?」」

 

【秋雲】

ぶふううううううーーーーー!!?

 

 

【木曾】

‥‥言わんこっちゃ無い、だからもう少し

待てば良かったんだ

 

【二等憲兵吸血鬼】

「えー、別に見られても良いって本人達も

言ってたじゃん?」

 

【木曾】

「本気で割り込む事はないだろ?」

 

 

全ての事が余りにも突然過ぎて

状況についていく事が出来ない者も‥‥

 

 

【川内】

「はわわ‥‥吸血鬼ひゃん!?‥‥わっわらひ

‥‥頭が追いつひて‥‥行けないんらへろ‥」

 

【木曾】

「‥‥川内よ、無理して喋らなくていいぞ」

 

【秋雲】

「なんでぇー!?折角良いところだったのにー

ー!!」

 

【へたれ提督】

「おい!!秋雲!!お前こそ何でこんな所に

いる!?」

 

【秋雲】

「えっ?‥‥(しまった!ついつい出て来ちゃ

った!!)」

 

(ポンッ)

 

その時、背後から秋雲の肩を掴む者が‥‥

 

 

【謎のサタンビートル提督】

「ようオタクラ!随分と楽しそうだな‥‥

流石に今回は戯れが過ぎたかな?」

 

【秋雲】

「げぇ!!提督!?」

 

 

肩を掴まれるまで背後に居るのを全く気付け

なかった、突然のサタンビートル提督の登場

にオタクラ先生慌てる!

 

 

【謎のサタンビートル提督】

「一応聞くが、ここで何してた?」

 

【秋雲】

「いやあ♪たまには自然を観察しようと

浜名湖の風景をスケッチしようと思って‥‥」

 

【謎のサタンビートル提督】

「ほお?お前の言う浜名湖の風景とは、男と女

が舌を絡め合う事を言うのか?」(バッ!)

 

【へたれ提督・川内】

「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」」

 

(パラパラ~~)

 

秋雲のスケッチブックには、何処かで見覚えが

ある男と女のえげつない交わりが描かれていた

何枚も何枚も‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥あれが‥‥俺達か?」(ボーゼン)

 

【川内】

「///やだぁ!!アタシ達!あそこまでハード

な事してないよ!!///」

 

【秋雲】

「いやあ~、お二人さんの夜戦ってネタとして

は貴重なんだけどさ~『パンずら』以外は結構

まともって言うかさぁ~、もう少しぶっ飛んだ

展開が無いとネタ成分としてはインパクトに

欠けるって言うかさ~♪‥‥だからちょいと

秋雲様がアレンジを加えてみた訳よ~♪」

 

【へたれ提督】

「俺達はお前にネタを提供する為に愛し合ってる

訳じゃないぞ!?」

 

【川内】

「そーよ!そーよ!」

 

【秋雲】

「それはそうなんだけどさ~♪」(ポリポリ)

 

 

【謎のサタンビートル提督】

「やはり薄本のネタ集めだったんだな?まあ今更

驚かんが‥‥ちょいと躾が必要だな‥‥」

 

【秋雲】

「いやいや!これは抽象的表現って奴だよ!

浜名湖の自然の風景を別の形に抽象的に表現

した芸術センスで‥‥」

 

【謎のサタンビートル】

「大雪山おろしぃぃぃーーー!!!」

(ゴバァァァァ~~~~!!!)

 

【秋雲】

アイエエエエエエーーー!!!

 

(ドッボーッン!)

 

オタクラ先生こと秋雲は、中高く舞い上がり

浜名湖に落下した

謎のサタンビートル提督は秋雲を回収すると

何事も無かったかのように去っていった‥‥

 

 

【謎のサタンビートル提督】

「おじゃましました~~♪ヌホホ~~♪」

(テクテク‥‥)

 

【秋雲】

「やだぁ~~!!折角良いところなのに~!」

(ジタバタ!)

 

 

【木曾】

「相変わらず騒々しい奴だなぁ~」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「まあ、あれはほっとくとして、話の本題に

入ろうかねー」

 

【へたれ提督】

「おっ?おう、話っていうのは?‥‥」

 

【川内】

「いやぁぁーー!!提督を食べないでぇぇー

ーーーー!!」(ガバァ!)

 

【へたれ提督】

「うわっと!?‥落ち着けって!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥お前、俺をなんだと思ってるんだ?

そんなんじゃねーよ!」

 

【木曾】

「まあ混乱する気持ちは分かるけど、そういう

ギャグ的な話じゃないんだよ」

 

【へたれ提督】

「‥とっ言いますと?」

 

 

この時、背後の草むらから面倒臭い奴が出現

した!何の脈絡も無いではないか!!

 

 

【トミー・ザワ】

「ルネッサーンス♪」

 

【衣笠】

「それは人のギャグ!!ねえトミー!何の為に

ここに来たの!?衣笠さん達って絶対に

場違いの存在だよね!!」

 

 

最近、自分の出番が気になって意味もなく

しゃしゃり出て来たトミーとそれを止めよう

とついて来たがっちゃんであった‥‥

 

 

【川内】

「吸血鬼さん!!食べるならアイツを!!」

(ビシィ!)

 

【へたれ提督】

「おい!川内!落ち着けって!!」

 

【トミー・ザワ】

「ハハハ♪ちょっと何言ってるのか分からない」

 

【衣笠】

「いやぁぁーー!!トミーを食べないでぇぇー

ーーー!!!」(ガバァ!)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「だーかーらー!お前ら俺の事を何だと思って

るんだってーの!!話が進まねぇよ!!」

 

【木曾】

「あーー‥‥、俺から説明するよ、単刀直入に

言うと、今夜、この六本脚鎮守府の警備に

関する事で話があるんだよ」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そういう事、おたくらにはちょいと頼まれて

欲しい事があるのよ」

 

【へたれ提督】

「‥ここの警備に関する事‥‥」

 

【川内】

「まさか!?敵が来るの!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「いや、そういう話じゃないんだよ、俺の用事

を済ませる為に協力して欲しいってだけさ」

 

【衣笠】

「吸血鬼さんは衣笠さん達に何を頼もうとして

いるの?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そいつを今から説明する」

 

 

吸血鬼憲兵の様子が変わった!

全員が話に集中する‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

今夜一晩だけでいい、この鎮守府の警備に

関する事全てをこの俺に一任して欲しい

おたくらは今夜は全員外には出ない事

外で何が起きても一切関与しない事

万一何かを見ても直ぐに忘れる事

 

【木曾】

「いきなりこんな事言って済まない、それでも

ここは何も言わずに受けてくれないか?

今夜一晩だけだ、明日になれば普段の生活に

戻るだけさ」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺の行動は、一から百まで『艦娘を守る』為

の行動だと理解して欲しい、勿論ここの艦娘達

にも一切の危害は加えさせない!それだけは

保障する、どうだい?」

 

【木曾】

「勿論、児童園のちび達も、ついでに天さんも

安全は保障するよ、勝手な言い分だがここは

何も言わずに頼まれてくれないか?」

 

 

普段、まるで見せる事のない吸血鬼憲兵と木曾

の様子に、ここに居る全員が緊張した

 

何が起ころうとしているのか?

この男は何をしようとしているのか?

 

一つだけ言える事は、艦娘達と子供達を守る為

の事ならへたれ提督達に拒む理由は無いという

事だ‥‥

 

 

 

お花畑だけでは大切なものは何一つ守れない!

守るべき日常の為に‥‥

今夜、狂気のディナーが幕をあける‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

お付き合い頂きありがとうございます

 

描きたい要素が溢れ出てきて今回も長文に

なりました、自分の長文癖はもはや治せない

かもしれない‥‥

 

次回はもしかしたら『小話集』的なものを

挟むかもしれませんが、まだ白紙状態です

 

さあ!どうなる!?恐怖のディナー!?

 

 

次回もよろしくお願いします

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(エピローグ)

 

 

(ガタンガタンガタン‥‥‥)

 

ブレーキが作動してジェットコースターは停止

した、乗っていた者達の表情は様々だ

 

 

【ペールギュント】

「✨ワーイ♪楽しかったのです~♪✨」

 

【デウスーラ】

「✨楽しかったのです~♪✨」

 

【デスラー艦】

「デウさん!?口調が可笑しくなっていてよ!

どんなアトラクションでも上品に乗りこなす

のがレディーの嗜みですわ!」

 

【アルビオン】

「うち‥‥ちょっと気持ち悪い(=_=Ⅲ」

 

【アレキサンドリア】

「流石は方向音痴ね、でもここで吐かないで

頂戴ね!」

 

【アルビオン】

「方向音痴は関係無いやろ!ふう~、飲み物

でも買ってこよ~」

 

【デストロイヤー】

「私も喉が乾いた、一緒に行くよ」

 

 

遊園地のアトラクションを堪能する

イレギュラー艦の面々、彼女達は次のアトラク

ションに向かう為にジェットコースターから

降りていく、ただ一人を除いては‥‥

 

 

【ペールギュント】

「リリーお姉ちゃん♪次はどれに乗るので‥‥

‥‥‥あれ?」

 

【リリー・マルレーン】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

リリーの姐御は、ジェットコースターのシート

に座ったまま、微動だにしない‥‥

 

 

【ペールギュント】

「リリーお姉ちゃん?‥どうしたのです?」

 

【アレキサンドリア】

「ちょっとあんた、いつまで座ってるのよ?

あんたが立たないと次の客が乗れないでしょ?」

 

【リリー・マルレーン】

「‥‥立てない‥‥」

 

【ペールギュント】

「はい?」

 

【リリー・マルレーン】

「立てないんだよ!!!」

 

【アレキサンドリア】

「だから!何でよ!!?」

 

 

【リリー・マルレーン】

「‥‥腰が‥‥抜けちまった‥‥」

 

【一同】

「「「はあっ!?」」」

 

 

リリーの姐御がまさかのジェットコースターに

耐性が無かった(あるいは弱かった)とは!!

 

 

【リリー・マルレーン】

‥私はぁ‥‥知らなかった‥‥

‥ジェットコースターがこんなに恐い

なんて‥‥知らなかったんだよぉぉ!!

 

 

ジェットコースターのシートの上で

頭を抱え身もだえるリリーの姐御‥‥

 

 

【アレキサンドリア】

「‥あんたさ、『GGガス』でもバラ撒いた訳?」

 

【アルビオン】

「そういうブラックなギャグはNGやで‥‥」

 

【デストロイヤー】

「(大丈夫かなぁ?こんなリリーさんを見て

ペールが幻滅しなければいいけど‥‥)」

(チラッ)

 

【ペールギュント】

リリーお姉ちゃん✨かわいいのです❤✨

 

【デストロイヤー】

「‥‥良かったねリリーさん、ペールの愛は

本物だよ‥‥」

 

【リリー・マルレーン】

「ううう~~‥‥‥」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

花田少将(連邦統合海軍省査察局)

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

カルド・アルレッド(リンガ特設連邦鎮守府)

影提(ぼのたん呉鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

衣笠(六本脚鎮守府)

プリンツ・オイゲン(国防軍・天憲隊)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

木曾(赤土鎮守府)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

天龍(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

リリー・マルレーン(謎の鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

 

 

白雪(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

神威(六本脚鎮守府)

ガンヒア・ベイ(六本脚鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

吹雪(謎の鎮守府)

夕張(謎の鎮守府)

明石(謎の鎮守府)

アレキサンドリア(謎の鎮守府)

アルビオン(謎の鎮守府)

ヨーツンヘイム(謎の鎮守府)

黒潮(リンガ特設連邦鎮守府)

筑摩(リンガ特設連邦鎮守府)

ツーロン(リンガ特設連邦鎮守府)

天葉(国防軍・天憲隊)

荒潮(ぼのたん呉鎮守府)

しゃんば(ぼのたん呉鎮守府)

 

朝潮

 

雄一少年(天龍児童園)

ナナ(天龍児童園)

 

活動家A

活動家B

活動家C

 

ドルフ・ヴァレンシュタイン

(Lメタル・ヒュッケバイン社CEO)

 

謎のサタンビートル提督

 

射命丸 文

 

SPASー12(六本脚鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

防空棲姫(六本脚鎮守府)

ガトランティス(謎の鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品における設定及び固有名詞は架空の物です
本作品には実在する個人又は特定の団体を
誹謗中傷する意図は全くありません


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小話集5ー海風は強くなります!

久々の小話集です

吸血鬼さんの大活躍を書いていたら
急に小話集が書きたくなってしまいました

見覚えの無い新キャラクターもいますが
時系列が本編より少し先行しているのが
小話集の特徴なのでどうか暖かい目で見て
頂けたらありがたいです、なので‥‥

ゆっくりしていってね♪

注)『ケルカピア』を『クリピテラ』に修正
しました、大変失礼しました



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 《那珂ちゃんとジュラルマネージャー》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【那珂】

「う~ん、やっぱりショッピングモールでの

ミニコンサートは続けるべきだよね!」

 

【ジュラル星人、キSEーX7号】

「ファンとの繋がりを大切にする那珂ちゃんの

活動趣旨にも合うと思うっす♪」

 

【EXー178】

「どうでもいいっすけど、オタク小生と喋り方

が被ってないっすか?」

 

 

謎の鎮守府所属、那珂ちゃんのアイドル活動を

大ファンというだけで最近サポートし続けて

いるジュラル星人『キSEーX7号』

 

ジュラル魔王と共に『移住派(主流派)』の

一員である彼は、『殲滅派(特選隊)』とは

考え方が大きく異なっていたが、それでも両者

が共に地球連邦政府に対しては敵対的である事を

考えると彼の行動は異質であった

(地球連邦政府はそもそもジュラル星人の存在

自体を認めていない)

 

キSEーX07号は自分達の存在すら認めない連邦に

対しては反感を抱きつつも、地球人全体に対して

は友好的であった

特に『那珂』に代表される艦娘という存在に興味

を持ち、『ブラック鎮守府』の存在など、艦娘達

が置かれている現状に心を痛めてもいた

 

彼は積極的に艦娘達や地球人達と接触を持とうと

しているが、鎮守府内部の情報や軍事情報に対し

ては全く興味を示さず、スパイ行為や情報収集の

様な活動は一切していなかった

那珂ちゃんの純粋なファンとなったキSEーX07号は

艦娘と地球人に対する理解を何とか深めようと

している様に見えた‥‥彼がここまでファンに

なれたのは、出自がどうであれ全てのファンを

受け入れるアイドル那珂ちゃんの要因も大きかっ

たのかもしれない‥‥

 

 

現在彼等は謎の鎮守府の敷地外にあるファミレス

において、ミニコンサートの計画を練っていた

興味本位でついて来たEXー178こと『イナヤ』も

一緒である

 

 

【EXー178】

「しかし‥‥いくら変装とはいえ、本当に地球人

そのまんまっすねー、見分けがつかないっす!」

 

【キSEーX07号】

「そりゃあどうも♪似合ってるっすか?♪」

 

【EXー178】

「黄色い髪の毛‥‥チャラそうな風貌と喋り口調

‥‥何処かの高校バスケ部のエースみたいっす」

 

【キSEーX07号】

「‥‥それ、言っちゃうっすか?」

 

 

因みにキSEーX07号は決して鎮守府内には足を踏み

入れようとはしなかった、彼自身は普段は地球人

の姿に変装して行動してはいるが、万が一正体が

公に露見した場合、那珂の立場を悪くする事だけ

は防がなければならない、だから鎮守府との接触

を疑われる様な事にはならない様に注意を払って

いたし、万一の場合は全て自分が一人で被る覚悟

だったのである‥‥

(本ストーリーでキSEーX07号が登場するシーンは

あくまで鎮守府の外が現場である)

 

ジュラル星人である彼が、いくら熱烈な

『那珂ちゃんファン』であっても、何故ここまで

地球人類に対して友好的なのか?場合によっては

自らの破滅にもなりかねないのに‥‥

 

その答はいずれ分かる時が来るかもしれない‥‥

 

 

【那珂】

「涼ちゃんは他人の能力を完璧に模倣できる

『パーフェクトコピー』って技が使えるんだよ♪」

 

 

キSEー07号は、地球人に変装している間は

『涼太』という偽名を名乗っていた

 

 

【EXー178】

「そんな能力が!?ジュラル星人ってみんな

そんな事が出来るっすか!?」

 

【キSEーX07号】

「いや、ジュラルの中でも出来るのは俺だけっす

よ、それに完璧に能力をコピー出来る訳しゃない

っす、ある程度高い制度で能力をトレース出来る

ってだけの話っすよ、元から俺には出来ない事は

どう頑張ってもコピーは出来ないっす

例えば『艦娘』の能力なんて俺には逆立ちしても

真似出来ないっすからね‥‥

まあ頭を使うのが苦手な俺にマネージャーの

まね事が出来るのはこの能力のお陰でもあるっす

けど」

 

【EXー178】

「いやいや!それだけでも充分すっよ!羨ましい」

 

 

語尾が似通った喋り方をする両者の会話は何とも

紛らわしい‥‥

 

 

【ペールギュント】

「やはりアイドルはオールラウンドでなければ

駄目なのです!ここはペールと『ドン勝』を!

‥‥」

 

【デストロイヤー】

「もうやめときなよ、どうせまた羽黒さんに

返り討ちに遭うのが落ちさ」

 

【EXー178】

「‥‥オタクらも来たんすね‥‥」

 

 

自称『プロデューサ志願』のペールギュントと

『海特警の小さな御意見番』デストロイヤー艦も

『那珂ちゃんライブ』の計画を聞き付けて

いつの間にか同席していた‥‥

 

そして純粋な協力者も‥‥

 

 

【あきつ丸】

「元プロデューサとして、そして現ライバルと

して、那珂ちゃんライブ支援任務を貫徹するで

あります!」

 

【榛名】

「ハイ♪榛名は大丈夫です♪」

 

 

つい最近『中森 秋津』『中森 榛名』として

勝手にアイドルデビューを果たした二人が

那珂ちゃんライブの協力者として名乗りを

上げた‥‥

 

 

【那珂】

「みんな!ありがとー♪那珂ちゃん!絶対に

ライブをやり遂げて見せるからね♪」

 

【キSEーX07号】

「心強いっす!これも那珂ちゃんの人望の

賜物っす!」

 

【デストロイヤー】

「昨日のライバルは今日の友‥‥ていう事かな?」

 

【EXー178】

「‥‥じゃあ、あの人達は何でここに居るっす?」

 

 

別の席に目をやると、そこには昼間から

『お酒』で、そこそこ出来上がっている艦娘が

三人とそれを押さえる男が一人‥‥

 

 

【準鷹】

「何でも良いじゃねーか♪パーッとやろーぜ♪

パーッとなー♪」

 

【ゼネラル】

「もう飲んでるのかよ!!一応は俺達、警護役

なんだからな!」

 

【準鷹】

「酒保(→店のアルコールメニュー)が開いてる

んだから仕方ないだろ?大事大事♪」

 

【ゼネラル】

「酒頼む理由になってねーよ!」

 

 

リンガ特設連邦鎮守府から六本脚鎮守府に応援と

して派遣されていた『カルド・アルレッド』と

艦娘『赤城』が先日、晴れてめでたく結ばれた!

 

これを期に両者はリンガに帰還、交替要員として

新たに『ゼネラル(雅 零士)』と『準鷹』が

着任した、『比叡』から数えて三回目の応援派遣

である、ゼネラルの私服、赤いライダースジャケ

ットが何とも眩しい‥‥

 

そしてお酒で出来上がったもう一組‥‥

 

 

【那智】

「ジスランガベロパスブバギ、ビガラロリバベビ

ジョサズヂュグヂュグギベスブヂザバ♪

(昼間の酒も悪くない、貴様も見かけによらず

中々いける口だな♪)」

 

【神威】

「ギゲゴセゾゾゼロ、ゼロゴギギギゴガベゼグベ

(いえそれ程でも、でも美味しいお酒ですね♪)

 

 

元々アイドルという者に深い興味を持っている

『那智』と、広学の為にペールについて来た

『神威』、酒豪の那智はともかく、神威も顔色を

全く変えずにお酒を楽しんでいる、実は隠れ酒豪

なのかもしれない‥‥

 

 

【EXー178】

「‥あの二人はどうして『テロン語』じゃなくて

『グロンギ語』で会話してるっすか?」

 

【デストロイヤー】

「酒飲みの思考は分からないよ、いずれにせよ

良い飲み仲間にはなりそうだね」

 

 

【那珂】

「みんな!楽しむのも良いけど、これは

那珂ちゃんライブの打ち合わせなんだからね!」

 

【那智】

「分かっている、バックダンサーは任せろ!」

 

【榛名】

「はい!榛名全力で参ります!」

 

【那珂】

「大丈夫かな~?」

 

【あきつ丸】

「児童園の子供達もキッズダンサーとして全面

バックアップするであります!」

 

【那珂】

「えっ?そうなの!?嬉しいなぁ~♪♪

あの子達が居てくれるなら大丈夫だねー♪」

 

【那智】

「‥‥我々は子供達より当てにならんのか?」

 

【神威】

「まあまあ♪皆で楽しいライブにしましょう♪」

 

【キSEーX07号】

「形が見えて来たっすね♪那珂ちゃん!ファン

の為に、来てくれる人達の為に良いライブに

するっす!」

 

【那珂】

「そうだね!那珂ちゃん頑張る!」

 

【あきつ丸】

「‥‥という訳で、お二人にも振り付けを

覚えて貰うであります」

(バックダンサーの振り付けの図)

 

【EXー178】

「‥‥ええっ!?小生もっすか!?」

 

【デストロイヤー】

「私達も踊るのか、流石にこれは恥ずかしい

な‥‥」

 

【あきつ丸】

「‥‥あと、そこでコソコソ隠れてる御三方!

皆さんにも踊って頂くであります!」

 

【アンドロメダ】

「ゲェッ!ばれてた!?」

 

【江風】

「んまろ~!見つかっちまったぁ~~」

 

【清霜】

「でも面白そう♪那珂ちゃん♪清霜達もダンス

で応援するからねー♪✨」

 

【ゼネラル】

「何て前向きな娘なんだ!」

 

【那珂】

「きよしちゃん!ありがとー♪✨」

 

【ペールギュント】

「‥それでもペールはドン勝を諦めないのです

!」

 

 

こうして、ショッピングモールでの那珂ちゃん

ミニコンサートの計画は着々と進められて

行き‥‥

 

 

【デウスーラ】

「何!?那珂ちゃんライブできよしや子供達と

バックダンサー!?そんな良い話私知らない!」

 

【デストロイヤー】

「貴女なら食いつくと思っていたよ、どうかな

?」(勧誘中)

 

【デウスーラ】

「ワ~イ♪すうらも踊るのぉ~~♪♪✨」

(クルクル~♪)

 

【デスラー艦】

「‥良かったですわねー」(棒読み)

 

【バードラ】

「総統のダンスじゃと?クリピテラ辺りが見たら

鼻血を出して卒倒しそうじゃな‥‥」

 

 

【ガトランティス】

「何い!?バックダンサーだと!?全宇宙を統べる

この白色皇帝を晒し者にする気か!!‥‥‥」

 

【清霜】

ガト子ちゃん♪一緒に踊ろー♪✨✨」

 

【ガトランティス】

ハイなのだぁ~~♪✨✨」

(ヘナヘナ~~)

 

【デストリア】

「‥‥駄目デスねこの人‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

  《小話集5ー海風は強くなります!》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《那珂ちゃんと巨人の国》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~♪~改なの~~♪~

 

(イエ~~~イ!!!←観客の声援)

 

~♪~恋の2ー4ー11~♪~

 

 

【キSEーX07号】

「うん那珂ちゃん最高っす!!」(サムズアップ)

 

【ゼネラル】

「あんな打ち合わせでどうなるかと思ったけど

‥‥あんた、中々やるなぁ」

 

【キSEーX07号】

「俺の力なんか些細なモンすよ、全ては

那珂ちゃんとステージの上の娘達の力っす!」

 

【準鷹】

「あんたってさー、本当にジュラル星人なの

かい?」

 

 

ショッピングモールでの那珂ちゃんミニライブ

は大盛況の内にフィナーレを迎えようとして

いた

メインの那珂は勿論、バックダンサー達も

多いに張りきっていた

『榛名』と『あきつ丸』、そしてあきつ丸の

計略で素直に健気にバックダンサーを頑張る

天龍児童園の子供達‥‥

 

 

【天龍】

「あきつ丸の野郎‥‥ちび達を良いように使い

やがったな‥‥」

 

【ガンビア・ベイ】

「まっ‥まあまあ園長、落ち着いて、子供達も

あんなに楽しそうベイ」

 

【防空棲姫】

「✨皆可愛イ~♪きよしチャン、メダ子チャン

、カワカゼチャンモ頑張ッテ~♪」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「イエ~~~イ♪」」」

 

【清霜・アンドロメダ】

「「イエ~~~イ♪」」

 

【江風】

「///いっ‥いえ~~い‥///」

 

 

【榛名】

「隊長!榛名の事!しっかり見てて下さいね♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「おう!しっかり見てるぞー♪」

 

【加賀】

「何とも賑やかなバックダンサー達ね」

 

【時雨】

「メインより目立たなければ良いんだけどね‥‥

でも皆楽しそうで何よりだよ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「時雨も出たかったんじゃ無いのか?」

(ニヤニヤ)

 

【時雨】

「止めてよ隊長、僕の柄じゃ無いよ、それこそ

夕立とかならピッタリだけどね(そういえば

夕立は何処に?一緒に来た筈なのに‥‥)」

 

【加賀】

「ヒィッツ提督、ご招待感謝します、流石に

気分が高揚します♪」

 

【謎乃提督】

「喜んで貰えて何よりだよ、今回は小生の力では

なく、那珂とあのジュラルの若者が頑張った

からね」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「ジュラルか‥‥謎提を疑う訳じゃないが、奴は

信用出来るのか?」

 

 

『大阪湾迎撃戦』での強襲揚陸艦への爆撃

(11話『姉妹誕生ー前編』参照)や、銚子沖で

散々面倒をかけさせられたジョニー隊長として

はどうしても慎重になってしまう‥‥

 

 

【謎乃提督】

「こっちも海軍本部に回りくどい奇襲をかけら

れたりしたけどね、でも奴らは殲滅派だったが

あの若者は違うらしい、本人も自分がジュラル

なのは自覚していて、決して鎮守府自体には

近付く事も係わる事もしないよ、少なくとも

彼個人が那珂の純粋なファンだとうい所だけは

信用してやっても良いと俺は思ってるよ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「うむ、そうか‥‥まあ謎提の判断なら問題は

無いとは思うがな」

 

【加賀】

「結論を出すのは早過ぎると思うわ、今は様子

を見守るべきではないかしら?下手をすると

敵では無い相手まで敵にしてしまう可能性も

あるのだから」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「加賀さんの言う通りだな、ただでさて俺達

天憲隊には敵が多いからな、これ以上はもう

腹一杯だよ!」

 

 

そんな小難しい会話をしている所に‥‥

 

 

【金剛】

「ハーイ皆さーん♪何難しそうな顔をしてる

デース?今は那珂ちゃんライブを楽しみま

ショー♪」

 

【クロード提督】

「金剛の言う通りだよ、この今は今しか無い

小難しい話は後でいくらでも出来るさ♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「よおクロードのお、見に来たのかい?」

 

【クロード提督】

「親父に仕事を押し付けられた関係で本土に

立ち寄ったのさ、それにゼネラルと準鷹が

裏方やってるって聞いてな、ちゃんと仕事

してるか確認しに来た訳よ」

 

 

リンガ鎮守府の『クロード提督』と『金剛』

の登場である、今回は二人きりの様だ

 

 

【謎乃提督】

「ゼネラルには昔、謎鎮でアグレッサーを勤め

て貰った事があったけど、その時と同じで

仕事熱心にやってくれてるよ、準鷹も今日は

まだ酒を飲んで無いみたいだからな」

 

【クロード提督】

「そうか、それなら安心だ」

 

【加賀】

「あなた達、今日は二人だけで?」

 

【金剛】

「YES♪素敵なライブですネー♪」

 

【加賀】

「彼女達(艦娘達)も子供達も、皆優秀な子達

だから、当然よね♪」

 

 

加賀と金剛の感想の通り、ステージの上の

メンバー達は躍動していた‥‥

 

 

【あきつ丸】

「皆さん、中々の踊りっぷりであります!

自分も負けていられないであります!」

 

【ペールギュント】

「今は大人しく踊るのです!でもいつか

必ず!‥‥」

 

【デストロイヤー】

「///やはり‥‥流石に恥ずかしいな‥‥

でも将軍が見ていてくれるなら‥‥///」

 

【謎乃提督】

「おう!皆良い感じだぞーー!」

 

【EXー178】

「うう‥‥人前で踊るなんて恥ずかしいっす

‥‥でも、指揮官が喜んでくれるなら‥‥

小生頑張るっす!」

 

【バードラ】

「イナヤの奴は健気じゃのう、提督よ、おぬし

も隅に置けぬな」

 

【謎乃提督】

「流石にこれは恥ずかしいな‥‥」

 

【デウスーラ】

「✨イエ~~~イ♪✨」(キラリ~✨)

 

【謎乃提督】

「アイツはおもいっきし満喫してるな」

 

 

【青き花の会員A】

「✨キャー♪♪デウスーラ様ぁぁーー!!」

 

【青き花の会員B】

「✨素敵ぃぃぃーー!!」

 

【謎乃提督】

「何だ何だ!?あの黄色い歓声の連中は!?」

 

 

バックダンサーのデウスーラに声援を送って

いたのは、彼女のファンクラブ『青き花の会』

会員の女性達二人‥‥

 

今回の那珂ちゃんライブには、デウスーラが

バックダンサーとして登場する事は一切公表

されていない、にもかかわらず何故彼女達が

ここにいるのか?

 

実は‥‥

 

『那珂』本人が謎の鎮守府の所属であるから

同じ鎮守府のイベントにデウスーラも登場す

るかもしれない‥‥

 

つまり彼女達は一か八かヤマをはったので

ある、そして彼女達はその勝負に勝った!

恐るべきはファンクラブ会員の執念である!

 

 

【バードラ】

「クリピテラがこの事を聞いたら血の涙を

流して悔しがるじゃろうな‥‥」

 

【謎乃提督】

「お前の中で『クリピテラ』はどういう

キャラクターとして認識されとるんだ?」

 

【バードラ】

「゛変態゛じゃな」(キッパリ!)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【クリピテラ】

「ムッ!貴女!今何か言いまして!?」

 

【ゲルガメッシュ】

「‥‥えっ?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「ママー♪見て見て~♪清霜カッコイイ?♪」

 

【川内】

「うん!良い感じだよ♪流石は自慢の娘!」

 

【アンドロメダ】

「イエ~イ♪ママー♪見てくれた~♪」

 

【川内】

「(メダ子に改めて゛ママ゛って呼ばれるのも

妙な気分だけど、これはこれで正しいんだよ

ね♪)うん!バッチリだよ♪」

 

【ガトランティス】

「ママ~♪ガト子頑張ったのぉ~~♪」

(ヘナヘナ~~)

 

【川内】

「いやいや!ガト子さんは違うでしょ!?」

 

【江風】

「川内さ~ん♪‥アタシも‥頑張ったよ~

エヘヘ~♪」

 

【川内】

「うん!江風もえらいよ♪でも江風を褒める

役目の人はこっち♪」

 

【江風】

「‥‥えっ?」

 

【飛龍】

「江風~♪バッチリ記録したからね~♪

キヒヒィ~♪」(●REC)

 

【江風】

「///かっ!?母さん!?///」

 

 

我が子の勇姿を見たいと思っていた母親は

川内だけではなかった様だ‥‥

 

 

【江風】

「///いっ!!いつの間に!?///」

 

【飛龍】

「初めからずっと録画してたわよ?あんた

緊張しすぎて観客席なんか見れてなかった

でしょ?」

 

【江風】

「///うげえ!恥ずかしい~~‥///」

 

【清霜】

「良かったね♪江風ちゃん?♪」

 

【江風】

「良くねーし!!」

 

 

【飛龍】

「江風が元気そうで良かった‥‥みんな!

今日は誘ってくれてありがとね♪」

 

【川内】

「どういたしまして♪江風は六本脚に来た

頃からずっと頑張ってたよ」

 

【足柄】

「まあ、私達が鍛えたんだから江風も前より

もっと成長してるわよ♪」

 

【神通】

「江風ちゃんは才能がありますし、頑張り屋

さんですから♪お母さんにも会えて嬉しそう

ですね♪」

 

【飛龍】

「(‥‥この三人に鍛えられた‥‥って‥‥

江風‥‥あんたも大変だったのね‥‥)」

 

 

多少の誤解は発生したが‥‥ともかく飛龍と

江風の母娘も良い感じであった‥‥

 

 

そうこうする内に那珂ちゃんミニライブは

フィナーレをむかえる‥‥

バックダンサー達の個性は確かに強いが‥‥

そう!これは那珂ちゃんライブなのだ!

 

 

【那珂】

それじゃーみんなー♪一緒にいっくよー♪

 

~♪~すき♪ だいすき♪~♪~

~♪~せかいいちあなたがすき♪~♪~

 

【バックダンサーと会場の客】

~♪~すき♪ だいすき♪~♪~

~♪~せかいいちあなたがすき♪~♪~

 

*✖2

 

カンカン カカカカン

カカカカカカカカカ♪だいすき!♪

 

ドオォォーーン!

 

 

パチパチパチパチパチパチパチパチ!

パチパチパチパチパチパチパチパチ!

 

【那珂ちゃん親衛隊】

「「「なっかちゃーーん!!!」」」

 

【那珂】

「ありがとーー♪♪✨」

 

【キSEーX07号】

「う~ん♪那珂ちゃん最高っす!!」

 

 

【青き花の会員二人】

「「デウスーラ様ぁぁ~~❤❤✨」」

 

【デウスーラ】

「ありがとーー♪♪✨✨」

 

【EXー178】

「座乗艦とは一体何なんでしょう‥‥」

 

【那智】

「あれが『ギャップ萌え』というやつか‥

私も何処かで取り入れてみるとしよう♪」

(フリフル~♪←自前のフリフリ衣装)

 

【神威】

「那智さんの衣装も気合いが入ってますね」

 

【那智】

「そういう貴様も中々過激な衣装だなぁ‥

(横からパンツおもいっきり見えてるし)」

 

【神威】

「えっ?これ普段からの装束ですが?」

 

【那智】

「‥‥マジで?」

 

 

【神通】

「那珂ちゃん‥‥良い笑顔してますね♪」

 

【川内】

「アタシ達の妹だもん、やるときはやるよね♪」

 

【足柄】

「そういえば、へたれさんは何処に行ったの?

あんた達いつも一緒でしょう?」

 

【神通】

「確かに、お姿を見かけませんね?」

 

【川内】

「ああ、提督ならもうすぐ出て来るよ」

 

 

ミニライブは終了した、そんなタイミングで

殆ど出番の無かった司会進行役が現れる‥‥

 

 

【へたれ提督】

「『○○タウン那珂ちゃんスーパーライブ!』

楽しんで頂けたかなーー?♪」

 

【夕立】

「出演者の皆にもう一度温かい拍手をお願い

するっぽい~~♪」

 

 

パチパチパチパチパチパチパチパチ!

 

【時雨】

「夕立ったら!あんな事してたのか!?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥ダンスに混じってないから変だと思った

んだ、確かに夕立ならこんな役でも平気で

こなしてしまうな‥‥」

 

【加賀】

「フフ♪頼もしいわね♪」

 

 

【神通】

「司会進行役だったんですか?」

 

【川内】

「殆ど出番は無かったけどね‥‥」

 

【足柄】

「何であんたが横にいないのよ?」

 

【川内】

「いやほらさ!‥‥アタシって元々人前で

話すなんて柄じゃ無いでしょ?それに‥‥

知ってる仲間の前ならともかく、知らない

人が大勢いる前で司会だなんて~‥‥」

(汗汗~)

 

【足柄・神通】

「「‥‥‥(ゴニョゴニョ)‥‥」」

 

【川内】

「‥‥二人ともどうしたの?」

 

【神通】

姉さん!甘ったれないで下さい!!

 

【川内】

‥‥はいい~?

 

【足柄】

良いから!さっさと前に出る!!

どおおおーーん!

 

【川内】

ぴゃあああーーー!!!

(ズダダダーー!!)

 

 

足柄に突き飛ばされて、川内はステージの

上に飛び出した!

 

(ボフッ!)

 

【へたれ提督】

「おっと!?」(カシッ!)

 

【川内】

「///‥‥ふえっ!?提督!?///」

 

 

川内をキャッチしたのはへたれ提督その人で

あった‥‥

 

 

【川内】

「/////////」

 

【雄一少年】

「ヒューヒュー♪見せつけてくれるねぇ♪」

 

【ナナ】

「川内ちゃんお顔がまっかっか~♪」

 

【清霜】

「ママ、可愛い~~♪」

 

【へたれ提督】

「大人をからかうんじゃありません!」

 

【バードラ】

「何じゃおぬしら?ステージの上でも夜戦

(意味深)をおっぱじめる気かえ?」

 

【川内】

///いや~~ん!///(汗)

 

【夕立】

「う~~ん、良いじゃないですか~~♪✨」

 

【へたれ提督】

「良くはないだろ!?」

 

 

【飛龍】

「長いこと夫婦やってるのに初々しいわねぇ、

夜戦(意味深)ではベテランなのにねぇ~♪」

 

【足柄】

「だから、からかいがいもあるのよ♪ねえ神通?」

 

【神通】

「はい♪姉さんの照れてる顔、素敵ですよ~♪」

(●REC)

 

【足柄】

「‥‥川内型って、何か痛い奴ばっかりね‥‥」

 

【飛龍】

「妙高型も結構大概だと思うけどね‥‥」

 

【金剛】

「まともなのは金剛型だけですネー♪」

 

【足柄・飛龍】

「「アンタが言うな!!」」

 

 

【那珂】

「何かハプニングになっちゃったけど‥‥

紹介しまーす♪那珂ちゃんのお姉さんと

その旦那さんでーす♪」

 

【へたれ提督】

「どっ‥‥どうも、旦那です」

 

【川内】

「///見ないで‥‥見ないでぇ~~!///」

 

【アンドロメダ】

「何か知らない間に、羽黒さんに侵食されてる

しぃ~~!」

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「アンドロメダも元気でやってるみたいだな」

 

【謎乃提督】

「いつもの様にドタバタになってしまったなぁ」

 

【クロード提督】

「まあ俺達(海特警)らしくて良いんじゃない

か?」

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【那珂】

{艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー♪

涼ちゃんや皆のおかげでコンサートは大成功!}

 

【EXー178】

「‥‥そうっすか?」

 

【那珂】

{ショッピングモールでのコンサートを

終えて意気揚々と鎮守府に戻ろうとしていた

那珂ちゃん達一行はーー♪}

 

【アンドロメダ】

「どうしたの?」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【ゼントラン兵】

リィンゼントラン!マドギャスキャッスル!

 

【神威】

「『ゼントランの力を!見せてやる!』って

言ってますけど‥‥‥」

 

 

【那珂】

{何故か『巨人の国』に迷い込んでしまいま

したとさ♪✨きゃはっ♪♪✨}

 

【天龍】

『きゃはっ』じゃねーよ!!何でこう

なったぁぁぁーー!!!」(ガバァ!)

 

【那珂】

那珂ちゃんのせいじゃ無いよ~!!(泣)

 

【ガンビア・ベイ】

園長ぉぉ!!落ち着いてベイ~~!!

 

 

何故かは分からないが、一行はいつの間にか

巨人の国に迷い込み、完全武装の巨人兵に

囲まれていた‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「お宅らと居ると本当に退屈しないよなぁ!」

(ツインライトセイバー)

 

【加賀】

「いずれにせよ問題ないわ、鎧袖一触よ!」

(コンバットショートボウ)

 

【クロード提督】

「俺達が招待した訳じゃねーよ!」

(単分子カッター)

 

【金剛】

「テートクと二人きりのデートを邪魔した罪を

償って貰いマース!」(艦載砲)

 

【デウスーラ】

「いずれにせよ血路を開くしかないみたいね!」

(ショックカノン)

 

【EXー178】

「マジっすか!?」

(メイド服)

 

【榛名】

「勝手は榛名が許しませーん!!」

(『飾りじゃないのよ榛名は』CD)

 

【那智】

「貴様ら!戦える格好をせんか!!」

(競泳水着)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      《品位からの脱出》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【ゼントラン兵】

「ガボラス!」(ジャキッ!)

 

【神威】

「くらえ!」って言ってますけど~(半泣)」

 

【バードラ】

「あんな馬鹿デカいブラスターを向けられたら

嫌でも分かるぞえ!!」

 

 

巨人兵達は手に持った銃器と思われる装備を

こちらに向けてくる、それ自体もまるで

モビルスーツの武器のようだ

 

 

【EXー178】

「わーわー!どうしたらいいっすか~!」

 

【キSEーX07号】

「こんな奴らまで地球にいたとは‥‥みんな!

俺の後ろに隠れるっす!!」

 

【那珂】

「涼ちゃんも『パーフェクトコピー』で

巨大化できるの!?」

 

【キSEーX07号】

「‥‥いや、流石にそれは無理っす‥‥」

 

【デストロイヤー】

「『ハイパー化』じゃないんだから‥‥」

 

 

とは言え、ここに居るのは好戦的な連中

ばかり(一部例外も居るが)こんな状況にも

微動だにしない!

 

 

【ゼネラル】

「それじゃあ本来の警護任務に当たらせて

貰いますか!」

(サムライエッジ)

 

【準鷹】

「へへ~ん♪陸上でも艦載機は飛ばせるんだ

ぜい~♪」

(発艦準備)

 

【足柄】

「ウフフ♪久しぶりの戦闘ね♪‥‥みなぎって

来たわ!!さあ!!私を楽しませて頂戴!!」

(素手にメリケンサック)

 

【謎乃提督】

「『輪型陣』!子供達を囲むぞ!!」

(指を鳴らす準備)

 

 

謎乃提督の一声で、全員が児童園の子供達を

中心に輪型陣を堅め防御の体制を取る!

やはりこのメンバー、実戦での経験と

修羅場を潜った数は伊達では無い!

 

 

【天龍】

「ちび達!俺達の後ろから動くなよ!!」

(天龍刀弐型)

 

【防空棲姫】

「守ッテミセル!!」

(ツインサテライトキャノン)

 

【ガンビア・ベイ】

「みっ!‥みんな、捕まってベイ!」

(とにかく子供達を抱える)

 

【飛龍】

「何倍の敵でも!叩いてみせます!!」

(艦載機打ち出す弓)

 

【江風】

「駆逐艦の本懐は戦闘だぜ!!」

(長10サンチ速射砲)

 

【アンドロメダ】

「きよし!後ろは頼んだよ!!」

(陽電子衝撃砲)

 

【清霜】

「うん!清霜に任せて!!」

(120mmマシンガン)

 

【夕立】

「さあ!素敵なパーティー始めましょ♪」

(ミサイルVLSポット)

 

 

全ての装備・艤装を展開している暇は無い

各々一番使い勝手の良い物を構える事になった

が、それでも充分に物騒だ!

 

 

【神通】

「姉さん!妙な形になりましたが、また一緒に

戦えて嬉しいです!」

(孫六兼元・三本杉)

 

【川内】

「‥また?‥‥まあ良いか!行くよ神通!!」

 

【神通】

「はい!!」

 

 

川内はそう言うと、ごく自然にへたれ提督の

背後に背中を合わせる‥‥

 

 

【へたれ提督】

「川内、俺の背中は任せた!お前の背中も

任せろ!!」

(日本号)

 

【川内】

「提督!任せておいて!!」

(スタントンファー+高周波カッター弐式)

 

 

何処に隠していたのか?巨人な刃先の大槍

『日本号』を構えるへたれ提督と、

クロード提督から貰った新装備

『高周波カッター弐式』と、従来装備

『スタントンファー』の二刀流で構える川内

 

まるで完全一体化した一つのウェポンシステム

の様に二人は息を合わせる‥‥その二人の姿を

見て神通は一瞬みとれてしまった‥‥‥

緊急事態に際しては人の本性が出やすいと

言われる事があるが、そうであるならば

今、互いの背中を守り合う二人の姿

二人の本来の姿なのだろう‥‥

 

 

【神通】

「姉さん素敵です、お二人は本当に愛し合って

いるんですね♪‥‥今の姉さんが私の正体

知ったらどんな顔をするんでしょうね‥‥」

 

 

ふと見ると、他の嫁艦達も気合いが入っていた

 

 

【金剛】

「テートクー!♪私頑張ります!後でイッパイ

褒めてくだサーーイ!♪」

 

【クロード提督】

「分かってる、でも無茶はするなよ」

 

【金剛】

「(フッフッフ♪これでぬい達に一馬身リード

という奴ネー♪)」

 

【クロード提督】

「む!?桃色の波動が!?」

 

 

【足柄】

「提督!!見ていてね!!全員叩き潰して

やるわ~♪勝利を期待しててね~♪」

 

【謎乃提督】

「足柄、お前の闘う姿は何時だって美しいぞ!

それはそれとしてやけにハイテンションだな?」

 

【足柄】

「だって~、負ける訳にはいかないのよ!」

 

【謎乃提督】

「(一体誰と勝負してるんだ?)」

 

 

例え愛する相手が違っても、嫁艦達には

負けられない戦いがある!

負けたくない相手がいる!

 

愛する人に褒めて貰いたくて張り切る者‥‥

 

愛する人の為に前に出て躍動する者‥‥

 

愛する人の背中を黙って守る者‥‥

 

方法は様々だが思いは一つなのだ!

 

 

 全ては提督の為に!

 

 

【デストロイヤー】

全ては将軍の為に!!

(陽電気速射砲)

 

【飛龍】

全ては少将の為に!!

 

【江風】

「父さんここに居ないけどね‥‥」

 

【那珂】

全ては提督とファンの皆の為に!!

 

【キSEーX07号】

「流石は那珂ちゃんっす!!応援するっすよ!!」

 

【時雨】

「君はそれでいいのかい?」

(パルスレーザー)

 

【キSEーX07号】

「俺は那珂ちゃんの純粋なファンだから良いっす!」

 

【ペールギュント】

全てはドン勝とリリーお姉ちゃんの為

なのです!!

(メガ粒子砲)

 

【バードラ】

「そなたは欲望に正直じゃな?」

 

【デウスーラ】

全ては!!‥‥えーとえーと‥‥(焦焦)

 

【アンドロメダ】

「セリフが出て来ないなら無理しなくていいと

思うよ?」

 

【那智】

全ては提督に褒めて貰う為に!!

 

【清霜】

全てはパパとママに褒めて貰う為に!!

 

【ガトランティス】

全ては提督ときよしに褒めて貰う為に!!

(アスタロスちゃん)

 

【あきつ丸】

「‥完全に無限ループにハマった感じであります」

(対深海棲艦用徹甲狙撃砲)

 

【EXー178】

「またBF団ネタっすか?」

(やはりメイド服)

 

【神威】

「‥‥貴女は何でメイド服なんですか!?」

(一斗缶)

 

【天龍】

おめーら!!ちび達を守る事!忘れて

ねーだろうな!?

 

【神通】

「確かに‥‥もう少し見ていたかったですが‥‥

子供達の安全を考えないといけませんね!」

 

 

そういえばそうだった!!

 

天龍児童園の子供達の安全を確保しなければ

ならないのだ!

提督達や艦娘達だけなら巨人兵の包囲も切り抜け

て脱出できるだろう‥‥‥

しかし子供達を守りながらでは‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「さあて、現実問題としてどうすっかな‥‥」

 

【時雨】

「そもそもこの連中何者なんだい?ジュラルには

見えないけど‥‥」

 

【加賀】

「ゼントラン‥‥と言っていたかしら、聞いた事

があるわ、巨人の一族だけれど、進んだ文明を

持っていて人工的に身体の大きさを変えられる

機械を持っているらしいわ」

 

【ペールギュント】

「‥‥人工的に身体の大きさを!?だったら!

ペールの胸部装甲をボインちゃんにして欲しい

のです!!」

 

【加賀】

「‥‥話を続けるわね、その巨人族では男と女で

種族が別れているらしくて、しかもお互いに戦争

をしあっているらしいわ」

 

【夕立】

「男の人と女の子が戦争!?そんなのつまらない

っぽいーー!!」

 

【デウスーラ】

「そんな世界じゃヒィッツに抱いて貰えなくなる

じゃない!!」

 

【バードラ】

「‥‥今のセリフ、クリピテラには聞かせられん

のお‥‥」

 

【金剛】

「う~ん、そう考えるとこの人達も少し可哀相な

気がしマース‥‥」

 

【防空棲姫】

「‥‥ウン、カワイソウ‥‥(涙)」

 

【天龍】

「おい!コラ!!納得するな!!」

 

【川内】

「‥つまり男と女の関係性が希薄‥てこと?」

 

(ピキピキピキーー⚡)

 

男と女‥‥そのキーワードで川内の頭脳に電流

走る!

 

 

【川内】

「ハイ♪整いました♪足柄さん!金剛さん!

ちょっと来て!」

 

【足柄】

「えっ?どうしたのよ?」

 

【金剛】

「何事デース?」

 

【川内】

「加賀さんも来て!デウさんや他の皆もお願い!」

 

【加賀】

「どうしたの川内型?何か良い手を思いついた?」

 

【デウスーラ】

「一体何なのだ?」

 

【時雨】

「何か心配だなぁ」

 

 

こんな状況にもかかわらず嫁艦達と提督LOVE勢

は円陣を組んで何かコソコソ話し合う‥‥

因みに神通と飛龍は自分の提督がここに居ない

ので居残りだ‥‥

 

(ゴニョゴニョ‥‥)

 

【デストロイヤー】

「そんなに上手くいくかなぁ?」

 

【ガトランティス】

「試してみる価値はあろう?」

 

【準鷹】

「どっちに転んでも私らに損は無いさ♪」

 

【加賀】

「流石に気分が高揚します!」

 

【EXー178】

「小生としてはメイド服の効果が発揮出来る

っす!」

 

【那智】

「私とて!新装備(競泳水着)の効果を発揮

する時!」

 

【バードラ】

「夜戦までは行かないからの?」

 

【夕立】

「夕立は楽しそうだからやるっぽい~♪」

 

【時雨】

「‥僕も大賛成だよ♪‥ウフフ♪❤❤」

 

【デウスーラ】

「この娘‥‥目つき恐い‥‥」

 

【那珂】

「那珂ちゃんは可愛いだけじゃないんだから!」

 

【榛名】

「榛名はどんなプレイも大丈夫です♪❤」

 

【足柄】

「川内、今回はあんたのプランに乗ってあげる

わ♪ウフフ♪❤‥‥」

 

【川内】

「ありがと足柄さん♪そう言ってくれると思った

よ♪ウフフ♪❤‥‥」

 

【金剛】

「そうと決まったら早速決行ネーー♪❤」

 

 

【清霜】

「お姉ちゃん?やけに後半から❤が増えてた

みたいだけど‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥きよし、川内の考える事だよ、何となく

想像できない?」

 

【清霜】

「そっかぁ!!『パコパコ夜戦』するんだね♪」

 

【アンドロメダ】

「それは行き過ぎだしぃー!!」

 

【防空棲姫】

「/////////~~!!」(汗)

 

【ペールギュント】

「この非常時に何やってるのです!」

 

【あきつ丸】

「ああなったら誰にも止められないで

あります‥‥」

 

【天龍】

「止められないって!一体何する気だよ!?」

 

 

ヒソヒソ話を終えた女達は一斉に振り向いた!

その目は怪しい光を帯びていた!

(ギラギリギラ~~✨)

 

 

【天龍】

「‥こっ‥‥こわい‥‥(ブルブル~)」

 

 

【川内】

提督!!

 

【へたれ提督】

うん!?どうした川内!?

 

【川内】

提督!こうなったら最後の手段よ!

こっちを向いて!!

 

【へたれ提督】

‥‥‥へっ?

 

【金剛】

Heyテートクー!!ワータシを見て

くだサーイ!!

 

【クロード提督】

んなっ!?何だ金剛!?いきなり‥‥

 

【準鷹】

へっへ~ん♪役得やくとく~♪

 

【ゼネラル】

‥準鷹?何でそんなに楽しそうなんだ?

 

 

女達は‥‥一斉に愛の野獣と化した!

 

 

【川内】

❤ん~~~♪♪♪❤」(❤ムチュ~❤

 

【へたれ提督】

もごおおお~~~!!?

 

【金剛】

❤ン~~~♪♪♪❤」(❤ムチュ~❤

 

【クロード提督】

むぐぐぐう~~~!!?

 

【準鷹】

いっただきぃ~~♪❤ボフッ❤

❤ムチュ~❤

 

【ゼネラル】

おぶふーー!?

(酒臭!!もう飲んでたのか?)」

 

 

突然の濃厚なディープキス!

だが、これはまだ軽い方だ、複数の相手に

言い寄られた場合は‥‥

 

 

【足柄】

❤うにゃ~ん♪提督ぅ~~♪❤❤

チュバチュバチュバ❤

 

【謎乃提督】

わあー!!顔がキスマークまみれ

だぁぁぁーー!!

 

【デストロイヤー】

甘いよ将軍!お楽しみはこれからさ♪

(下着姿)

 

【那智】

さあ!楽しもう♪那智ちゃん悪乗り

するのぉぉぉ~~♪❤

(競泳水着の上半分脱ぐ)

 

【EXー178】

訓練の成果を見せるっす!!❤

(メイド服のスカートたくし上げ)

 

【謎乃提督】

一体何の訓練じゃい!?

 

【バードラ】

硬いこと言うでない♪可愛がってくりゃれ❤

 

【デウスーラ】

胸が高まるな♪❤気持ちよくなれる

だろうか?‥‥❤

 

【ガトランティス】

提督が相手なら、テロンに蹂躙されるのも

悪くない❤

 

【那珂】

那珂ちゃんハグだよ~♪✨きゃはっ♪✨

(ギュ~❤)

 

【謎乃提督】

ぐおおおーーー!!!

(ブンブンブンーー‥‥)

 

ここで浄化される訳にはいかない!

謎乃提督は強制分身した!

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

まっ!待て榛名!先ずは話を聞け!!

 

【榛名】

榛名は何をされても大丈夫です!❤

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

俺が大丈夫じゃ無いんだよ!!

 

【夕立】

隊長~~♪遊んで遊んで~♪❤

(ペロペロ~~)

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

犬かお前はー!?時雨!何とか‥‥

 

【時雨】

隊長には‥‥あんな事もこんな事もして

欲しいなぁ~♪‥‥エヘヘ~❤❤

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

時雨まで!?加賀さん!これは一体‥‥

 

【加賀】

✨やりました!♪✨

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

‥‥‥へっ?

 

【加賀】

ジョニー!今は緊急事態よ!

これは必要な事なのよ!‥‥ムフフ♪❤

 

 

様々な形での、男と女の交わりが展開された!

まるで周りの巨人兵達に見せつけるように‥‥

 

 

【飛龍】

「ちっ!少将が居ないのが残念!」

 

【江風】

「母さん‥‥何いってるの?」

 

【アンドロメダ】

「一体何が起きてるの?‥‥て言うか!

みんな何でこんな事始めちゃったの!?」

 

【神威】

「あれ‥‥じゃないですか?もうオシマイ

だからせめて最後にいい事しようって‥‥」

 

【あきつ丸】

「この連中はそんな諦めのいい連中では無い

であります」

 

 

【ガンビア・ベイ】

「みんな~!見ちゃ駄目ベイ~~!」

 

【ナナ】

「‥‥あれがどうかしたの?」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥えっ?」

 

【雄一少年】

「あんなのいつもやってる事じゃん?」

 

【ガンビア・ベイ】

「子供達‥‥完全に慣れてしまってるベイ‥‥」

 

【防空棲姫】

「///ヒエエエ~~!!///」

 

 

天龍児童園の子供達は、巨人の登場はもとより

ある程度の男女の交わりにも動じなくなって

いた、むしろ防空棲姫の方が余程動揺していた

慣れとは恐ろしい‥‥その慣れを作った張本人

とは‥‥

 

 

【川内】

❤んん~~~♪♪❤」(チュ~❤)

 

【へたれ提督】

もごごぉぉ~~」(ジタバタ~)

 

【清霜】

✨うん♪パパとママは今日もバッチリ!

バッチリよ♪✨

 

【江風】

何がバッチリだよ!!川内さんがあんな

淫乱になっちゃったのは何でだよーー!!

 

【清霜】

うるさいなぁ!!良いじゃん別に!!

エッチじゃないママなんてママじゃない

もん!!!

 

【江風】

なんじゃそりゃあーー!!!

 

【飛龍】

あんた達‥‥相変わらず仲が良いわね~

 

【神通】

ウフフ♪素敵ですよ姉さん♪‥‥私もいつか

提督(大角 左近)とあんなふうに❤‥‥

●REC

 

【飛龍】

あんたは残念な娘ねえ‥‥

 

【ペールギュント】

巨人の皆さ~ん!!ペールをボインちゃん

にして欲しいのですーー!!

(土下座ーー!!)

 

【飛龍】

あんたは雨乞いでもしてる訳!?

 

 

阿鼻叫喚のドタバタ新喜劇は、敵に囲まれた

状況でも平常運転であった‥‥

 

 

【キSEーX07号】

「‥‥艦娘って、大変なんっすね‥‥」

 

【天龍】

「そういう問題じゃねーよ!!てめーら!!

いい加減にしろ!周りの状況が見えねえのか!

俺達は大男の集団に囲まれて!!‥‥‥‥」

 

 

【ゼントラン兵】

「ウオオオオオーーー!!!?

プロトカルチャァァァーー!!!」

(グワアアアアーーーーー!!!)

 

 

【天龍】

ええええええーーー!!?

 

【キSEーX07号】

何か知らないけどメチャクチャ効いてる

っす!!

 

 

巨人兵達は凄まじく動揺していた、それはまるで

この世の物では無いものを見た時の反応そのもの

であった、中には頭を振って現実を否定したり

頭を抱えて悶絶したり‥‥

 

 

【飛龍】

「いずれにせよ!これはチャンスね!!」

 

【神通】

「皆さん!この隙に脱出しましょう!!」

●REC

 

【飛龍】

「あんたさぁ‥‥今はそれ止めたら?」

 

【江風】

「‥‥母さんだってさっき撮ってたくせに!」

 

【天龍】

「‥‥もう!どうにでもなりやがれー!!」

 

【キSEーX07号】

「みんな!!走るっすよ!!」

 

【ペールギュント】

「ボインちゃんが先なのです!!」(ジタバタ)

 

【あきつ丸】

「もう諦めるであります!」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【那珂】

「艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよ~♪

那珂ちゃん達は~、あの後巨人の国から脱出

してきました~♪✨きゃはっ♪」

 

【キSEーX07号】

「皆さん器用だったっすねー、チューしたり

抱き着いたりしたまま、走って脱出したっす

から‥‥」

 

【クロード提督】

「おかげでタラコ唇になっひまった~‥‥」

 

【金剛】

「ワータシは喰らい付いたら離さないワー♪」

 

【不知火】

「‥‥全く何をしていたかと思えば‥‥金剛!

いい加減指令から離れてください!」

 

【金剛】

「いやデース!!」

 

 

【足柄】

‥あへっ❤‥‥あへぇ~❤‥」(ビクン ビクン)

 

【デストリア】

「‥‥何デスか?この惨状は?‥‥」

 

【羽黒】

「皆さん?那珂ちゃんライブに行ったんじゃ?」

 

【那智】

最高のぉ~‥ライブだったのぉ~❤‥

(ビクン ビクン)(競泳水着はボロボロに)

 

【妙高】

「‥‥出遅れたわ!」

(ヨロイ元帥)

 

【謎乃提督ヒィッツトロン】

「‥‥あの状況で分身しながら走りながら

頑張った俺を誰も褒めてくれんのか!?」

 

【清霜】

「✨謎提さん♪エライエライ♪✨」(ナデナデ)

 

【謎乃提督ヒィッツトロン】

(‥‥サラサラサラ~~‥‥‥)

 

【羽黒】

「司令官さんが!?浄化された~~!?」

 

【ガトランティス】

「わー!!きよしぃぃ~!!余も!余の事も

撫でてくれぇーーい!!」

 

【ペールギュント】

「そんな事よりボインちゃんの夢がぁぁぁ

ーー‥‥なのです!!」

 

【デストロイヤー】

「貴女はドン勝を目指してたんじゃなかった?」

 

【EXー178】

「指揮官‥‥小生は‥もう御奉仕は無理っす❤」

(ビクン ビクン)(メイド服はボロボロに)

 

 

【時雨】

「✨エヘヘ~♪隊長、ありがとう♪❤✨」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥干からびた‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥ちかれた‥‥」

 

【ゼネラル】

「‥‥酒臭かった‥」

 

【準鷹】

「ご馳走様♪」

 

【加賀】

「やるわね川内型♪咄嗟にあんな作戦を思い

つくなんてね♪」

 

【川内】

「加賀さんも本当は気付いてたんじゃない?

男と女が戦争なんかしてるなら、きっと

男女の交わりなんて想像も出来ないだろう

‥‥ってね♪」

 

【加賀】

「想像も出来ない未知の物には誰しもが恐怖

を抱くもの‥‥私達の『愛する者への想い』

が『最強の武器』たり得た訳ね♪やりまし

た!」(グッ!)

 

【川内】

「そう!アタシ達の愛する人への想いは

巨人の兵隊なんかに負けない!!」

 

【足柄】

「負けにゃ~~い♪❤」

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「へたれ君、俺達は果報者なんだなぁ‥‥」

 

【へたれ提督】

「ああ、この幸福を噛み締めてるよ‥‥」

 

【謎乃提督】

「おかげで復活したぁーー!!」

 

 

【キSEーX07号】

「艦娘って‥‥何か良いっすね‥‥」

 

【クロード提督】

「だからここの男達は命懸けで守ろうとして

るのさ♪」

 

【那珂】

「涼ちゃん、今日はありがとね♪また那珂ちゃん

ライブ、協力してくれる?」

 

【キSEーX07号】

「もちろんっすよ♪」

 

【那珂】

「ありがとー♪」

 

 

危機を乗り越え、イベントを達成した一同は

大きな充実感に包まれていた、一部を除いて

は‥‥‥

 

 

【ペールギュント】

「巨人の皆さーん!!戻ってカムバックー!!

なのです!!」

 

【バードラ】

「あの大男達に頼んでもボインちゃんになれる

とは限らぬのだぞえ!?」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《海風は強くなります!》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(回送シーン)

 

 

(DOKHOーー!!)

 

【花田少将】

「ぐわああああーーー!!!」

 

【蒼龍】

「‥‥ごめんなさい少将‥‥謝って許される

事しゃないのは分かってる‥‥でも‥‥もう

こうするしか無いの‥‥」

 

【花田少将】

「‥‥なっ‥‥何故だ‥‥」

 

【蒼龍】

「さようなら‥‥あなた‥‥」

 

(DOKHOーー!!)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

(‥‥ザザ~~‥‥チョボチョボ‥‥)

 

 

 

【蒼龍】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

波の静かな浜名湖の湖畔に佇む女が一人‥‥

 

今日の浜名湖は静かだ、技術屋トリオ自慢の

大型艦用入渠ドックの工事も今日はお休みだ

 

 

【蒼龍】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ある『事件』により精神と心を痛めた女が

『国際医療科学研究所』の『吉坂博士』の

治療のすすめで、この六本脚鎮守府に逗留を

始めて、はや二週間が過ぎようとしていた

 

しかし、女の頭に浮かぶ光景は、己の裏切り

により愛する者を傷つけ、そうまでして

守ろうとした大切な人までも悲しませて

しまった‥‥その光景ばかり‥‥

 

まるで壊れたレコード盤のように何度も

何度も女の頭に浮かんでは離れない‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(回送シーン)

 

 

【花田少将】

「蒼龍!!戻って来るんだ!!お前は騙されて

いたんだ!!」

 

【蒼龍】

「やめて少将!!‥‥そんな事‥‥何の言い訳

にもならない!!」

 

【海風】

「お母さん!!」

 

【蒼龍】

「海風!?どうしてここに!?‥‥」

 

【海風】

「お母さん!!海風はもう大丈夫だから!!

爆弾なんて何処にもないから!!」

 

【蒼龍】

「‥‥‥えっ?‥‥」

 

【花田少将】

「言ったろう!お前は始めから騙されていた

んだ!奴ら!お前の海風を愛する気持ちを

利用して‥‥」

 

【蒼龍】

「‥‥そんな‥‥」

 

【海風】

「‥‥お母さん‥‥大好き‥‥お願い戻って

きて‥‥海風を‥一人にしないでぇ!‥‥」

 

【蒼龍】

「‥‥海風‥‥」

 

【海風】

「‥う‥‥うわあああーーん(号泣)」

 

(カッシャーン!←弓を落とした音)

 

【蒼龍】

「‥‥あっ‥‥ああああああああああああ

あああああああああああああああ!!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【蒼龍】

「ウウウウーーー!!!!」(ビクビク)

 

 

女は頭を抱えて悶絶する‥‥相当なトラウマ

を抱えてしまったようだった‥‥

 

 

【蒼龍】

「‥ハアッ!‥‥ハアッ!‥‥ハアッ!‥‥」

 

 

胸が苦しくなり、上手く息が出来ない‥‥

身体が痙攣し、全身に嫌な汗をかく‥‥

 

 

【蒼龍】

「(苦しい‥‥誰か‥‥助けて‥‥)」

 

(ぎゅーー!)

 

【蒼龍】

「!!!?」

 

 

女を救ったのは‥‥一人の少女だった‥‥

 

 

【海風】

「‥‥お母さん‥‥」

 

 

少女は、小さな身体で彼女を包み込む

ように優しく抱きしめる‥‥

 

 

【蒼龍】

「‥‥海風‥‥うみかぜぇ‥‥」

 

 

自分を母と呼ぶ少女を女は抱きしめた‥‥

 

それは二人がここに来てから繰り返される

日課のようなものであった‥‥

本人達にとっては日課と呼ぶには辛すぎた

ろうが‥‥

 

 

 

【準鷹】

「‥‥もしもし‥‥‥‥ああ、準鷹だよ、

アンタに協力して貰いたくて電話したんだ

‥‥‥‥‥へえ?そうかい♪アンタの方から

もあの娘と戦いたいって思ってたんだね♪

‥‥‥‥‥‥‥うん、そりゃあ好都合だ!

今すぐ来れないかい!?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

あの『銚子沖迎撃戦』から少し後‥‥

 

連邦統合海軍省査察局をピンポイントで狙い撃

ちする様に、深海棲艦・ジュラル特選隊連合軍

が奇襲をかけて来た

 

この時、蒼龍の養女『海風』が、妹達を守ろう

として被弾し小破した‥‥これが問題の始まり

だった‥‥

 

花田少将は、身内からの情報漏洩の可能性を

調べる為に独自に調査をする決断を下した

蒼龍達、彼の艦娘達も調査に協力する事に

なった

 

 

花田少将達が調査を開始した直後‥‥‥

蒼龍の前に一人の男が現れる‥‥

 

ジュラル星人『ハイザKIーX06号』と名乗る

その男は、蒼龍に驚くべき事を告げた!

 

 

【蒼龍】

‥海風の身体の中に‥‥爆弾が!?

 

 

生命体の体内にエアガンの弾程度の大きさの

超小型特殊爆弾を埋め込む悪魔の戦術‥‥

 

海風を砲撃する形になったあの深海棲艦が

放った砲弾の中に、その爆弾が仕込まれていた

というのである!

 

 

後に、あの『吉坂博士』や『備庵博士』の友人

で、『チャージマン研』の手にかかって命を

落とす事になる設計技師『ボルガ博士』‥‥

 

その『ボルガ博士』が命を落とすキッカケと

なったのも、ジュラルが発明したこの恐るべき

悪魔の兵器が原因なのだ‥‥

 

 

【ハイザKIーX06号】

「ケケケ♪信じるか信じないかはオメーの勝手

だ、だかよ♪俺の言ってる事が本当なら~♪

あのガキは木っ端微塵になる訳さぁ~♪

それも俺のさじ加減一つでよ~♪」

 

【蒼龍】

「お願い!!やめて!!」

 

【ハイザKIーX06号】

「やめて欲しいとよ♪どうする相棒?」

 

【?】

「誰が相棒だ!!ふざけんな!!」

 

【蒼龍】

「!!!?」

 

 

暗闇からはい出て来るように、もう一人の

別の男が現れた、金属製のマスクとヘルメット

で頭部を覆った男‥‥

 

 

【蒼龍】

「‥‥アンタは!?‥」

 

【三木之 ジャギ】

「こんな糞艦娘なんぞ当てになるか!!」

 

 

『三木之 ジャギ』、元の名を『三木之 苗夫』

元アジア・オセアニアブロック海軍所属で、

へたれ提督と川内の二人とは浅からぬ因縁を

持つ男である

『艦娘』と『艦娘に友好的な提督』を蛇蝎の

如く嫌い『擲弾兵』を始めとした『人造兵士』

に深い憎しみを抱く怨念の塊のような男‥‥

当然その憎悪の対象は『艦息』にも及ぶ‥‥

 

海軍から追い出され予備役となった今でも

『特高警察』や軍内部に影響力を持っている

理由は、父親の権威と新たなスポンサーの存在

‥‥それ以外の何者でもなかった

 

しかし、仮にも軍の佐官ともあろう男が何故

ジュラルと暗躍しているのか‥‥

蒼龍の理解を超える状況が次々と起こっている

‥‥‥‥

 

 

【ハイザKIーX06号】

「まあそう焦りなさんな♪駒は有効に使って

こそ意味があるってもんさ♪棄てるなら棄てる

で棄て処って奴を見極めないとな~♪(アンタ

の事も含めてなぁ~、坊や?♪)」

 

 

三木之とハイザKIーX06号の間に信頼関係など

微塵もない、あるのはお互いを利用する為の

算段だけだ‥‥

 

 

【三木之 ジャギ】

「‥‥まあいい!今は騒がれたら困るんだ‥‥

おい!糞艦娘!!テメーの亭主モドキには

大人しくして貰わなきゃならねえんだ!

オマケに『多聞』なんて目障りな奴まで

ウロチョロしやがって‥‥

単刀直入に言う、奴(花田少将)の情報と

行動予定を俺によこせ!!逐一報告しろ!!」

 

【蒼龍】

「何ですって!?」

 

【三木之 ジャギ】

「誰が口きいて良いって言ったぁ!!ガキを

殺すぞー!!」

 

【ハイザKIーX06号】

「そいつは俺の役目だ、それに手に入れた情報

は折半だったろ?」

 

【三木之 ジャギ】

「うるせえんだよ!タコ野郎!!」(ピクピク)

 

【ハイザKIーX06号】

「(クソガキが!!)‥まあいい、おい!女!

お前に選択の余地は無いと思うぜ♪」

 

【蒼龍】

「そんな事!!できる訳無いでしょ!?」

 

【ハイザKIーX06号】

「嫌なら別に良いんだぜ♪オメーの代わりは

いくらでも用意出来るからな♪でもな~~

あのお嬢ちゃん‥‥バラバラになっちゃう

かも~~?ギャハハハーー♪♪♪」

 

【蒼龍】

「‥‥‥‥‥くっ!!」

 

 

 

ここから蒼龍の地獄が始まった‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

花田少将の調査は、極秘で行われていたにも

かかわらず、全くと言っていいほど成果を

上げられなかった、重要な情報の全てが

蒼龍によって三木之側に渡っていたのだから

当然だ‥‥

 

 

【蒼龍】

「私‥‥いったいどうしたら‥‥」

 

 

途中で調査に合流した六本脚鎮守府所属の

『あきつ丸』が蒼龍を疑い始めた矢先‥‥

 

蒼龍に対して花田少将へのヒット命令が

出された!

 

 

【蒼龍】

「‥‥もう‥‥おしまいね‥‥」

 

 

偽の情報提供話で花田少将を単独で呼び出した

蒼龍は‥‥花田少将を銃撃した!

 

蒼龍に出来る事は急所を外すことしか無かった

 

花田少将は一命をとりとめ、蒼龍は三木之と

ジュラルの側に去った‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

花田少将が復活した時には、三木之とハイザKI

によって予防線が敷かれ、調査はほぼ絶望的に

なっていた

 

唯一掴めたのは、蒼龍が裏切った理由だけ‥‥

 

あきつ丸の情報収集により、海風の身体の中に

爆発物の可能性を含む何かの異物が入り込んで

いる‥‥可能性がある事が分かった

 

海特警と国防軍・天憲隊の双方で『海風の

身体に異物や爆発物がないか?』が徹底的に

調べられた、そして結果は‥‥

 

 

 

そんな異物や爆発物は何処にも存在しなかった

 

 

ハイザKIーX06号は、確実に爆弾があるとは

一言も言っていなかった‥‥

これも鬼畜の所業である!

 

 

蒼龍は騙されたのである!

 

 

その後、蒼龍が捕まっている敵のアジトが判明

し、査察局、海特警、国防軍・天憲隊の

連合軍はアジトを攻撃、攻略した  

 

 

花田少将の任務は失敗に終わった

彼に出来た事は蒼龍を取り戻す事だけだった

のである‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【蒼龍】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【海風】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

母と娘は、二人寄り添いながら黙って湖を

眺めている‥‥‥

 

 

精神的に苦しんでいたのは蒼龍だけでは

無かった、海風もまた苦しんでいたので

ある

 

母親に過った選択をさせてしまったのは

自分が弱かったから‥‥

 

自分が弱かったから母をこんなに苦しめて

しまった‥‥全ては自分が弱いせい‥‥

 

海風はそうして何度も何度も自分を責め続けた

 

 

それ以来、海風は貪欲に強さを求め続けた

何かにとり憑かれた様に、何か思い詰めた様に

何が強さなのかもよく分からないまま‥‥

 

六本脚鎮守府は民間軍事会社であり正規の

戦闘部隊では無いが、それでも遠征や任務には

危険が付き纏う事もある、海風はその遠征や

任務に可能な限り出撃を志願し続けた

 

海特警や他の鎮守府との合同訓練にも率先して

参加した、時には無茶をし過ぎて‥‥

 

 

【川内】

「海風!何であんな事をしたの?‥‥」

 

【海風】

「‥‥ごめんなさい‥‥」

 

 

【江風】

「姉さん‥‥」

 

【瑞鳳】

「海風‥‥」

 

【足柄】

「‥‥う~~ん‥‥」(ポリポリ)

 

 

【川内】

「水雷戦隊を離れて、那智さんと足柄さんに

単独で付いていくなんて‥‥戦隊を乱した

事については今更言うつもりはないわ!

あんたも分かってるだろうから‥‥でもね!

那智さんも足柄さんも特別なの!この人達は

たとえ単独でも、どんな相手とでも戦える人達

なのよ!

駆逐艦のあんたが単独で付いていったら

どんな乱戦に巻き込まれるか‥場合によっては

二人に迷惑をかける事にもなりかねない!」

 

【海風】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【那智】

「川内よ、もうその辺で良いのではないか?‥

‥‥海風も頑張ろうとした結果だからな」

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥川内ってさー、時々分からないよねー

いつも見せてるポンコツぶりとは全然ちがう

一面があったりして(ゴニョゴニョ‥)」

 

【清霜】

「メダ子ちゃん聴こえるよ!(ゴニョゴニョ‥)」

 

【サラトガ】

「命にかかわる事ですから仕方ありませんよ」

 

 

【川内】

「アタシが提督に直談判してあんたを編成から

外して貰った‥‥今のままの海風じゃ演習に

も遠征にも参加させる訳にはいかない‥‥

わかるね?」

 

【海風】

「‥‥‥はい‥」

 

【川内】

「少し休んで‥‥頭を冷やしな‥」(ポンッ)

 

【海風】

「川内さん‥‥ありがとうございます‥‥」

 

【川内】

「さあて!そこの二人ぃ!バッチリ聴こえたよ

~~ん♪誰がポンコツだってぇ~~?」

 

【アンドロメダ】

「げええ!?聴こえてたの!?あの小声で!」

 

【清霜】

「ママは忍者なんだよ!だから言ったのにー!」

 

(ギャー!ギャー!キャハハハーー♪)

 

 

【海風】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【サラトガ】

「任務が終わると相変わらず騒がしい人達です

ね♪そう想いませんか?」

 

【海風】

「サラさん‥‥」

 

 

六本脚鎮守府の面々は、わざと明るく振る舞う

事で、海風を元気づけしようとするのだが‥‥

 

 

【サラトガ】

「海風さん、貴女は急ぎ過ぎているんですよ?

少しお休みされるべきだとサラ子は思います」

 

【海風】

「‥‥‥はい‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【海風】

「‥‥お母さん、ごめん、失敗しちゃった♪‥」

 

【蒼龍】

「‥‥海風‥‥」

 

 

海に出られる状態ではない蒼龍に代わって

海風は健気に頑張っている‥‥

 

海風の、自分を気遣かってくれる気持ちを

知って、蒼龍はなお苦しくなるのだった‥‥

 

(自分も早く立ち直らなければ‥‥‥)

 

しかし、今の蒼龍の精神状態を考えれば

それは望むべくもなない‥‥‥

 

 

【準鷹】

「ここは一つ、私の出番かねぇ?あと是非とも

協力して貰いたい人がいるんだけどねー」

 

 

この母子のピンチに、ある酔いどれ艦娘が

立ち上がった!

 

 

【衣笠】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

厨房で食事係を担当するがっちゃんも当然

蒼龍と海風の事が気になっていた

二人がちゃんとご飯を食べれているか‥‥

という点では二人の健康状態を最も敏感に

感じ取れるからだ‥‥

 

 

【衣笠】

「‥‥あの二人、大丈夫かしら?‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「‥‥ガサ、これを見てくれ!」

 

【衣笠】

「うん?どうしたのトミー?」

 

 

 《トミザワタケシの大予言!》

 

 

【衣笠】

「‥‥なに?これ?‥‥ノストラダムスっぽい

けど‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「俺のもう一つの顔が『刑事トミザワ』なのは

知ってるだろう?」

 

【衣笠】

「‥‥知らない‥‥(現実逃避)」

 

【トミー・ザワ】

「その刑事としての俺の魂が‥‥」

 

【衣笠】

「スルーですか!?」

 

【トミー・ザワ】

「‥‥この予言書を書かせた!綿密な情報収集

(適当)と精巧なプロファイリング(当てにな

らない)によって導き出された、このショート

ストーリーの結末とは!!‥‥」

 

【衣笠】

「え!?そんな事予想したの!?それでいったい

(蒼龍と海風の未来という意味で)この結末は

どうなるの!?」

 

【トミー・ザワ】

ズバリ!『乱痴気騒ぎ』で終了する!!

 

【衣笠】

「‥‥あっそ!(真面目に聞いた衣笠さんが

馬鹿みたい‥‥)」

 

 

 

しかし‥‥

 

《トミザワタケシの大予言!》‥‥

後で考えると決して馬鹿には出来なかった

のである!(馬鹿だけど‥‥‥)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

現在より一週間ほど前、海風が編成を外された

直後のこと‥‥

 

 

【準鷹】

「海風~♪ちょっと良いかい~♪」

 

【海風】

「‥準鷹さん?‥‥もう飲んでるんですか?」

 

【準鷹】

「大丈夫だって♪しらふだよ~♪」

 

 

海風は唐突に準鷹に声をかけられた‥‥

 

 

【準鷹】

「海風~、あんた強くなりたいんだろ?

何でそんなに強くなりたいんだい?」

 

【海風】

「!何でそれを!?」

 

【準鷹】

「何が強さなのかも分からないままガムシャラ

に強く成ろうとして編成まで外されたアンタ

を見てりゃあ嫌でもわかるさ♪」

 

【海風】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【準鷹】

「‥‥なあ海風、あんたにとって『強さ』って

なんだい?」

 

【海風】

「私にとっての『強さ』‥てすか?」

 

 

まるで哲学のような準鷹の質問に‥‥

 

 

【海風】

「‥今は‥‥お母さんを守りたいんです‥‥

私が弱かったばっかりに‥お母さんはあんなに

苦しむ事になって‥‥だから!‥もうお母さん

にあんな想いをさせたく無いんです!‥‥」

 

【準鷹】

「蒼龍を二度と悲しませない為の力‥て事かい、

それがあんたが強くなりたい理由かい?

真っ直ぐだね~、嫌いじゃないよそういうの♪

でっ?‥‥あんたは具体的にどんな『強さ』を

手に入れようとしてるんだい?」

 

【海風】

「そっ‥‥それは‥‥」

 

 

『強さ』を欲する海風の気持ちは決まっている

しかし具体的にどのような『強さ』を手に入れ

れば良いのか‥‥‥今はただ、がむしゃらに

もがきながら暗中模索している段階か‥‥

 

 

【準鷹】

「‥‥まあ、そいつが解れば誰も苦労はしない

よなぁ~♪聞いてる私だってまだまだ探して

いる段階なのにさ~♪」

 

【海風】

「‥‥えっ?準鷹さんも探しているんですか?」

 

 

軽空母『準鷹』は、『リンガ鎮守府』の艦娘

当然弱い訳が無かった、そんな準鷹でも

強さを追い求め続けているのか‥‥

 

 

【準鷹】

「私なんてまだまださ、それに強さを追い求めて

上を見上げたら切りがないからね~♪

‥‥なあ海風、私は説教臭いのは嫌いだから

コイツは純粋なアドバイスと思って聞いてな?

あんたの気持ちは分かるけどさ、今のやり方

じゃあんたは持たないよ、何一つ得る物も無く

‥‥ね、川内があんたを編成から外したのは

正解だったと私は思うよ」

 

【海風】

「‥そうですね‥‥海風が編成に入っていたら

‥‥きっとまた皆さんに迷惑をかけてしまうと

思いますから‥‥でも‥‥‥でも!‥‥じゃあ

海風はどうしたら!?」

 

【準鷹】

「さあて、そこさね♪」(ポンッ)

 

 

準鷹は海風の頭に手を乗せて話を続ける

 

 

【準鷹】

「こいつは私の勝手な想像だけどさ、あんたが

『艦娘の強さ』のベンチマークにしてる奴って

足柄』や『那智』、それに『川内』じゃない

のかい?」

 

【海風】

「‥‥私なんかが身の程知らずなのは分かって

ます‥‥でも‥‥あの人達みたいに強くなれた

ら‥‥」

 

【準鷹】

「‥‥こりゃ驚いた!本当にそうだったとはねぇ

‥海風?あんたの向上心は見上げたモンだけど

あんたが目標にしてる連中は『規格外の化け物』

なんだよ、それじゃあんたの方が先にまいって

しまうのは当然さ」

 

【海風】

「‥‥そう‥‥ですよね‥‥」

 

【準鷹】

「うち(リンガ鎮守府)の『不知火』みたいに

駆逐艦にも化け物みたいな奴はいるさ、

国防軍で言ったら『夕立』『時雨』『叢雲

なんかがそうだねぇ~、ここじゃ『清霜

なんかが化け物に片足突っ込んでる感じ‥‥

かな?

海風が連中みたいになれるかは分からないけど

いずれにせよ流石に今すぐって訳にはねぇ~」

 

 

駆逐艦天国の『ぼのたん呉鎮守府』には

それこそ『化け物級』の駆逐艦が大勢いる‥‥

先に挙げた三人はもとより、これらの駆逐艦と

肩を並べるのも容易ではない‥‥‥

 

 

【準鷹】

「‥‥海風、私と一緒に修業してみないかい?」

 

【海風】

「‥‥えっ!?」

 

【準鷹】

「私の見た限り、化け物駆逐艦の共通点はね

『自分の戦い方が確立してる』って事さ」

 

【海風】

「自分の‥‥戦い方‥‥」

 

 

自分の戦い方を確立させる‥‥そんな考えは

ただ突っ走って来た海風には頭にも無かった‥

 

 

【準鷹】

「『清霜』がまだ半人前なのもその『戦い方』

を模索してる段階だからさ、あんたは先ず

そのスタートラインに立つ必要があるねぇ」

 

【海風】

「準鷹さん!その修業!私にもさせて下さい!」

 

【準鷹】

「そう言うと思ってたよ、でもあんたの戦い方

はあんた自身で探し出すんだ、私にしてやれる

事はあんたを今より少し強くしてやる事くらい

さ、そういう意味で手伝ってやるよ♪」

 

【海風】

「ありがとうございます!具体的に海風は何を

すれば‥‥」

 

【準鷹】

「あんたは駆逐艦としてはもう実力があるから

ね、私があんたとする修業は『軽空母の戦術』

の応用さ♪」

 

【海風】

「軽空母の戦術の応用‥‥ですか?」

 

【準鷹】

「正確にはその戦術を捻り出す『応用力』って

奴だね~、私ら『軽空母』は艦載機はあっても

『正規空母』みたいに数でごり押しなんて

芸当は出来ない、何処かのオッサンが言ってた

みたいにはいかないんだよ」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【ダズル迷彩ドズル】

「戦は数だよ!!アニキー!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【海風】

「‥‥えっ?‥‥えっ!?」(キョロキョロ)

 

【準鷹】

「もちろん戦艦や巡洋艦みたいに殴り合いの

喧嘩が出来る訳でもない、懐に入り込まれたら

一貫の終わりさ、そんな私らが強くある為に

何処を鍛えれば良いと思う?」

 

【海風】

「それは何処ですか!?」

 

【準鷹】

「先ずはここ♪」(ボヨン❤)

 

【海風】

///ぴゃあああー!!///

 

 

準鷹は海風の胸部装甲を指でつつく

海風は駆逐艦としては豊かな胸の持ち主

だった‥‥

 

 

【海風】

「‥‥『胸』‥‥ですか?」

 

【準鷹】

『ハート(メンタル)』だよ♪それと‥‥」

 

 

(ポンッ‥‥)

準鷹は再度、海風の『頭』に手を置いて‥‥

 

 

【準鷹】

「ここさ♪ニヒヒ~♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

海風が準鷹に修業を申し込んでから十日ほど

経った現在‥‥‥

 

 

【海風】

「お母さん、見て欲しいものがあります!」

 

【蒼龍】

「‥‥海風?‥それは何?」

 

 

蒼龍は湖畔に佇んでいたところで海風に

そう言われた

 

 

【海風】

「お母さんに、海風の修業の成果を見て欲しい

んです!」

 

【蒼龍】

「修業の成果を?‥‥そういえばあなた、準鷹

と何かしてたわね‥‥」

 

 

この十日ほど、海風が準鷹のところで何かに

取り組んでいたのは蒼龍も知っていた

それがよもや修業だったとは‥‥

 

 

【蒼龍】

「海風‥‥今の私には、頑張ってるあなたを

気にかける事も出来ないのね‥‥‥」(ボロ‥)

 

【海風】

「お母さん♪気にしないで♪今はゆっくり休んで

下さい♪海風が自分で決めた事ですから♪

海風は強くなりたいんです」

 

 

海風は蒼龍の両手を握って語りかける‥‥

 

 

【海風】

「海風はもう、自分を責めるのは止めます!

だからお母さんも自分を責めないで下さい!

‥‥お願い!‥‥」

 

【蒼龍】

「‥‥海風‥‥」

 

【海風】

「お母さんは私を守ってくれた!だから今度は

海風がお母さんを守る番です!良いでしょ?」

 

【蒼龍】

「‥‥ううっ‥‥こんなの‥‥反則だよ‥‥

海風ぇ‥‥‥」(ボロボロボロ‥‥)

 

【海風】

「‥‥お母さん♪‥‥」

 

 

(ギュー‥‥)

 

 

母と子の抱擁、毎日繰り返されてきた光景‥‥

 

しかし、二人の気持ちは今までとは確実に

違っていた‥‥‥

 

 

 

【準鷹】

「よっ♪お二人さん♪」

 

【蒼龍】

「‥‥準鷹?‥‥」

 

【海風】

「準鷹さん‥‥おはようございます♪」

 

 

二人の下に準鷹が現れた‥‥

 

 

【蒼龍】

「準鷹?‥‥どうしたの?」

 

【準鷹】

「蒼龍、あんたに海風の修業の成果を見せる

為に決まってるじゃないか、海風~~♪

約束通り、客人が来たよ~~♪」

 

【海風】

「はい!準備は出来ています!」

 

【蒼龍】

「‥‥客人?」

 

 

準鷹の言った通り、三人の客人が母子の前に

現れた、その客人とは!‥‥‥

 

 

 

【那智】

「約束通り、来たぞ海風」

 

【コルサック】

「どれだけ腕を上げたか楽しみだな!」

 

【青葉】

「とーもー♪青葉でーす♪謹慎が解けて取材に

来ました~~♪」

 

【海風】

「皆さんお待ちしてました」

 

【蒼龍】

「‥‥‥‥えっ?

 

 

現れたのは、いづれも『謎の鎮守府』所属艦娘

『那智』と『コルサック』‥そして『川内』の

自慰行為盗撮事件で謹慎となっていた『青葉』

であった‥‥

 

 

【海風】

「今日はよろしくお願いします、那智さん、海風

の我が儘を聞いていただいてありがとうござい

ます!」

 

【那智】

「構わん、私も貴様とは決着を着けねばと思って

いたのだ!」

 

【蒼龍】

「‥‥‥えっ?‥‥決着って‥‥」

 

【コルサック】

「フフフ♪手加減はしないよ♪最もあんたを相手

にそんな余裕も無いだろうけどね♪」

 

【海風】

「はい!望むところです!」

 

【準鷹】

「気合いが入ってきたねぇ♪さて始めようか♪」

 

【海風】

「はい!師匠!!」

 

【青葉】

「海風ちゃんの勇姿、青葉がバッチリ取材

しまーす♪」

 

【蒼龍】

「ちょっと待って!!何が起ころうとしている

の!?」

 

 

集まったメンバーに気合いが入っていく!

蒼龍はますます訳が分からない!

 

 

【那智】

それでは改めて口上をさせて貰う!

海風!!我等三名は貴様に挑戦状を

叩き付ける!!勝負だぁぁー!!

(ドオオオーーーーン!!!)

 

【蒼龍】

ええええええええーーー!!?

 

【海風】

慎んで受けさせて頂きます!!

 

【蒼龍】

うみかぜぇぇぇぇーーー!!?

 

 

余りにも話が急展開過ぎて蒼龍は全く

展開についていけない‥‥‥

 

 

【蒼龍】

「ちょっと待って!海風!あなたはこの人達と

何をしようとしているの!?」

 

【海風】

「勿論、戦うんです!」

 

【蒼龍】

「それは何となく分かったけど‥‥それって

『演習』か何か?‥‥いくら演習でもあなた

一人でなんて無茶よ!!」

 

【海風】

「お母さん、これは『演習』じゃありません、

『真剣勝負』です!」

 

【蒼龍】

「『真剣勝負』って‥‥どういうこと!?」

 

 

益々意味が分からない‥‥

 

どのような勝負にせよ、海風を師事した準鷹

は勿論、残る二人もただ者ではない!あの

『謎の鎮守府きっての武断派』『那智』と

『謎の鎮守府きってのくせ者』『コルサック』

である、駆逐艦の『海風』が一人で立ち向かえ

る相手ではない‥‥筈だ!

 

当然、蒼龍は黙っていられる訳がない!

蒼龍は準鷹達に食ってかかる!

 

 

【蒼龍】

「あなた達!!何を考えているの!?(怒)

こんな駆逐の子供一人を相手に、大の大人が

三人がかりで!!‥‥」

 

【コルサック】

「そんな事は分かってるさ、それを踏まえた

上での勝負だ!」

 

【那智】

「蒼龍よ、これはお互い納得の上での勝負だ!

海風も勝算あっての事だ、貴様は自分の娘が

信用出来んのか?」

 

【蒼龍】

「そういう問題じゃ!!‥‥」

 

 

【準鷹】

「蒼龍!!!」

 

【蒼龍】

(ビウッ!?)

 

 

聴いた事も無い大声で、準鷹は蒼龍を一喝

した‥‥‥そして鋭い眼光で言い放った

 

 

【準鷹】

海風は強いさ!少なくとも今のアンタなんか

よりよっぽどね!アンタは海風を信じて

黙って見てればいいんだ!!

 

 

【蒼龍】

「‥‥うぐぐ‥‥」

 

【海風】

「‥‥お母さん♪」(ニコッ♪)

 

【蒼龍】

「‥‥海風?」

 

【海風】

「お母さん♪海風は負けません♪必ず勝って

見せます、だって海風は『正規空母、蒼龍』の

娘ですから♪」

 

【蒼龍】

「海風?‥‥あなたは‥‥」

 

【海風】

「那智さん、コルサックさん、師匠、海風は

負けませんよ!」

 

【那智】

「フフフ♪そう来なくてはな!では行こうか」

 

【コルサック】

「楽しみだねぇ♪なあ那智?♪」

 

【那智】

「人をからかうな!!もう不覚は取らん!!」

 

【準鷹】

「今日はまだ一滴も飲んでないんだよ、早く

勝負を着けてぱーっとやりたいぜー♪」

 

 

海風だけでなく、三人の反応がどうもよく

分からない、『不覚』とは

どういう事なのか?那智は海風に何か不覚を

取った事があるのか?‥‥益々分からない

 

 

【青葉】

「大丈夫ですよ蒼龍さん、本当に大丈夫なん

ですよ♪」

 

【海風】

「お母さん♪行きましょう♪」

 

【蒼龍】

「えっ‥‥ええ‥(本当に何が起ころうとして

いるの?)」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

四人の激闘(?)はある意味、腹の探り合い

の神経戦となった、そして蒼龍の心配を余所

に戦いの様相は‥‥‥

 

 

 

【那智】

うおおお!!勝負だぁ!!喰らえ!!

『リーチ』!!」(バアーン!)

 

【海風】

はい♪『ロン』♪『ダブル立直』『清一色』

『三暗刻』『三連刻』、『三杯満』です♪

 

【那智】

ぎええええええーーーー!!!

 

【準鷹】

「バカ!!何やってんだよ!?那智!あんたの

捨ハイは海風に見切られてんだよ!!」

 

【コルサック】

「勝負を急ぎ過ぎだ!!脳筋なのか本当に麻雀

が弱いのか‥‥」

 

 

【蒼龍】

「ななななななななな!!!?」

 

 

『3対1』の対局‥‥

『那智』『準鷹』『コルサック』の三名対

『海風』一人の対戦‥‥

 

三人のポイント合計か、三人のうち誰かが

海風よりもポイントが高ければ三人の勝ち‥

‥というとんでもない特別ハンデルール‥‥

 

しかし対局は、海風の圧倒的優勢であった

三人がかりというのに海風の優位性は

びくともしない!

と同時に那智の圧倒的一人負けでもあった

‥‥‥

 

 

【蒼龍】

「麻雀!?‥‥海風が準鷹と鍛えていたのは

麻雀の腕だったの!?」

 

【ゼネラル】

「それはちょっと違うんだよな」

 

【蒼龍】

「‥‥あっ‥‥あなたはリンガの‥‥」

 

 

全く考えもしなかった展開に唖然とする蒼龍

の後ろに、一人の男が立っていた‥‥

 

 

【ゼネラル】

「『ゼネラル』でいい、宜しく、それでだ

どうして準鷹の奴が君の娘さんに麻雀を

仕込んだと思う?」

 

【蒼龍】

「‥‥それは何故?」

 

【ゼネラル】

「海風に『自分の戦い方』を見つけて貰う

為の手伝いだったのさ」

 

【蒼龍】

「自分の戦い方を‥‥ですか?」

 

【ゼネラル】

「あの娘はそれが分からずに、ただ闇雲に

突っ走るだけで潰れかかっていたんだ

だから準鷹がヒントを与える為に麻雀に

誘ったのさ!

準鷹みたいな『軽空母』は、敵を先に発見

して、敵の不意を突いてアウトレンジで攻撃

するのがセオリーだ!

しかし実戦では、相手がこちらの思い通りに

動いてくれるなんてまず無い、セオリー通り

にならない場合の軽空母は脆いモンさ‥‥

そんな時重要になるのは『相手の心理や行動を

予測する洞察力』と『厳しい相手との消耗戦

でも集中力を切らさないメンタル力』‥‥と

準鷹は考えてるらしい‥‥」

 

【蒼龍】

「それじゃ!準鷹は海風にその力を身につけ

させる為に!?」

 

【ゼネラル】

「飛躍のし過ぎかもしれないけどね、ただ準鷹

は軽空母と駆逐艦は似ていると思ったんじゃ

ないかな?どちらも撃たれれば脆い、どちらも

力で相手をねじ伏せるなんて想像も出来ない

だったらそれなりの戦い方を見つけ出すまで!

『洞察力』と『メンタル力』を鍛えられたら

もしかすると海風の求める答が見付かるかも

しれない、例えそこまでは無理でも、この二つ

の力はきっと海風の大きな武器になる‥‥」

 

 

麻雀卓を囲んでハイを積んでいく海風の横顔は

ある意味、自身に満ちていた‥‥

 

 

【蒼龍】

「海風‥‥あの娘は‥‥強くなっているの?」

 

【ゼネラル】

「見ての通りさ、事実、自分より戦闘の経験も

実力も遥かに上の連中を相手に優勢に戦ってる

だろう?確かにこれは麻雀だけど、この自信と

経験は海風の大きな糧になると俺は思ってるよ」

 

 

【蒼龍】

「海風‥‥責任感が強くて妹想いで心の優しい

あの娘が‥‥‥あの娘は自分で出来る事を

しようと頑張っているのね‥‥私はあの娘に

守られているだけで何もしてあげられない‥

‥‥私もこのままじゃ!‥‥」

 

【足柄】

「そうやって今度はあんたが焦ってしまえば

元の木阿弥になるんじゃない?」

 

【川内】

「海風ったら、やるじゃん♪」

 

【蒼龍】

「あなた達!‥‥」

 

 

『川内』と『足柄』の二人が様子を見に来た

この二人と『金剛』は、結構つるんでる事が

多い気がする‥‥

 

 

【足柄】

「勝利に向かって驀進する海風の姿か、中々

良いんじゃない?私達を目標にしただけの

事はあるわね♪」

 

【川内】

「アタシ達を参考にしたら海風の身が持たない

よ♪‥‥ところで蒼龍?‥‥」

 

【蒼龍】

「‥‥うん?どうしたの?」

 

 

川内は蒼龍に向き直ると‥‥

 

 

【川内】

「‥‥ごめん蒼龍‥‥アタシ、海風に何もして

あげられなかった‥‥頑張ってるあの娘を

見て何とかしてあげたいと思ってたけど

思い詰めてるあの娘の力になれなかった‥‥

準鷹に助けられて何とかなったけどね‥‥」

 

【蒼龍】

「そんな!!そんな事ないわよ!私達を暖かく

迎えてくれて、海風にも決して無理させずに

側で支えてくれてたでしょ?それは私もよく

分かってる!貴女は筆頭秘書艦で忙しい身

なのに‥‥何も出来ない私に代わって海風を

支えてくれた‥‥‥あなた達には感謝しか

無いわ!」

 

【川内】

「そう言って貰えると嬉しいよ‥‥」

 

【足柄】

「‥まあ私達、海特警があなた達母子を支えて

いるんだから、大船に乗ったつもりでいて

頂戴♪それとね‥‥」

 

【蒼龍】

「‥‥なに?」

 

【足柄】

「蒼龍、あんたは今、無理をしたら駄目よ!

海風が頑張っているのは、あんたに無理を

させない為でもあるんだからね」

 

【川内】

「蒼龍が復活出来るまで、海風はアタシ達が

支えるから、先ずは海風の為に治療に専念

してね」

 

【蒼龍】

「‥ありがとう‥‥二人ともありがとう!」

 

 

蒼龍は心が少し温かくなった気がした‥‥

 

そして川内と足柄の二人は蒼龍の前であえて

花田少将の名前を出さない、罪の意識に

苦しんでいる蒼龍にはまだ精神的に負担が

大きすぎるという吉坂博士の判断からだ‥‥

 

 

【足柄】

「それにしても那智姉さん、麻雀はガタガタ

ね‥‥まあこうなるとは思ってたけど‥‥

ねえゼネラル、今回は貴方と準鷹の(MVP)

ってところかしら?何しろ海風はあんなに

自信を持てるようになったんだから」

 

【ゼネラル】

「俺達は少し背中を押しただけさ、本当に

頑張ったのは海風だよ、実戦でもあの力を

有効に応用してくれると俺達は信じてる!

でもなぁ~‥‥ちょっと問題があるんだ」

 

【川内】

「?問題って?」

 

【蒼龍】

「何が問題なの?」

 

【ゼネラル】

「海風自身がな‥‥その、どうやら元々麻雀に

‥‥かなりの才能を持ってたらしくて‥‥」

 

【蒼龍・川内・足柄】

「「「‥‥‥‥へっ!?」」」

 

 

 

【那智】

おのれぇぇぇーー!!今度こそぉ!!

 

 

『もうこれで後が無い』的な形相の那智が

必殺のハイを握りしめる!

 

 

【那智】

今度こそ!!今度こそ決めてやる!!

唸れ!!我がリーチぃぃぃーーー!!!

(グワアアアーーーー!!!)

 

【準鷹】

バカ!!そういう台詞は絶対に駄目な

フラグが立つから止めろってーの!!

 

(バアアアーーーン!!)

 

【海風】

はい♪『ロン』♪『国士無双』、『役満』

です♪」(ニコッ♪)

 

【那智】

ごばはあああーーー!!!

(ブシュウウウウウウーーー!!!)

 

【コルサック】

とうとう那智公の口からエクトプラズマ

がーーー!!?

 

【準鷹】

‥‥すげぇ‥‥『国士無双』なんて私も

初めて見たよ‥‥」(マジマジ)

 

 

 

【ゼネラル】

「‥‥プロも顔負けの腕前になっちまった

全くの予想外だ」

 

【川内】

「‥‥凄いね、少なくともアタシ達の周りでは

敵無しなんじゃ?」

 

【足柄】

「こうなると蒼龍、あんたと海風よりも、私は

那智姉さんのダメージが心配だわ‥‥‥」

 

【蒼龍】

「は‥‥ははは‥‥」

 

 

この『国士無双』が精神的な決め手だった

 

三人は全力で海風に麻雀を挑み、完封無き

までに轟沈した(叩きのめされた)‥‥‥

 

 

【準鷹】

「‥‥まいりました!」

 

【コルサック】

「‥‥お見それしました!」

 

【那智】

「(ブクブクブクブク‥‥)」

 

 

【海風】

「お母さん!やりました!」(✨ニコォー♪✨)

 

【蒼龍】

「がっ、頑張ったわね海風♪(これは喜んで‥‥

良いのよね?)」

 

 

良いんです!!

 

 

【川内】

「‥‥良いんだよね?」

 

【足柄】

「‥‥今は良いんじゃない?多分‥‥」

 

【那智】

「(ブクブクブクブク‥‥)」

 

【コルサック】

「‥‥これはどうする?」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      《きよしこいし》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【ラビアンローズ】

「うん!我ながら良い仕上がり♪」

 

【清霜】

「エヘヘ~♪ありがとう、ラビ明石さん♪

どう?お姉ちゃん♪清霜、似合う?♪」

(クルクル~)

 

【アンドロメダ】

「きよし、あんたってこういうの着ると映える

よね~~♪似合ってるよ♪」

 

【射命丸 文】

「あやや~♪想像以上に良い感じですね~♪

『こいし』さんの情報提供したかいがあり

ました♪」

 

【江風】

「そっかぁー、もうすく『ハロウィン』だった

っけなー、姉貴♪私らも作って貰おうぜ♪」

 

【山風】

「‥‥うん(‥‥ちょっと可愛い‥‥)」

 

 

ラビ明石こと『ラビアンローズ』が年に数度の

稼ぎ時と位置づけている『ハロウィン』が

近付いてきた‥‥

 

つまり『仮装用の衣装』の需要が大量に見込める

この時期をにらんで、新しい仮装衣装の提案を

する為に、異世界の住人『射命丸 文』の情報と

『清霜』をモデルにして試作品を制作してみた

のだ‥‥

 

今回はその試着である

 

 

【清霜】

「文さん♪ありがとうね♪」

 

【射命丸 文】

「どういたしまして♪文としても良い取材が

出来ましたから~♪」

 

【瑞鳳】

「(この人‥‥殆ど半分は居着いてるわね)」

 

【アンドロメダ】

「あんたがこんな形でメダ子たちに協力する

とはね~、それにしても『幻想郷』だっけ?

あんたの世界にはこんな女の子がいるんだ

ねー」

 

【射命丸 文】

「『こいし』さんですね~、『きよし』さんの

話を聞いて直ぐにぱっと浮かびましたから♪」

 

【ラビアンローズ】

「そして閃いたのがこの『こいし』ちゃんコス

プレ衣装、『きよしこいし』って訳です」

 

【江風】

「きよしが着るからそういうネーミングが通用

するんだろ?他の人が来たらどうなるんだよ?」

 

【山風】

「『夢路いとし・喜味こいし』みたい‥‥」

 

【江風】

「そりゃあ、上方漫才の大御所だろ?何で知って

るんだよ姉貴?」

 

【瑞鳳】

「‥‥貴女も知ってるんだ、江風‥‥」

 

 

『清霜』が試着しているコスチュームは、文の

情報にあった『某地霊殿の某姉妹の妹』の装束

を参考に作られていた、『妹』というキーワード

がラビ明石の創作意欲(と商人魂)を刺激した

のだ!

 

 

【清霜】

「今年もまた、謎鎮でハロウィンパーティーする

かなぁ?もしあったらこの衣装で行くんだ♪

エヘヘ~~♪」

 

【アンドロメダ】

「ガト子さんが見たら、鼻血を出して卒倒しそう

だね‥‥」

 

【江風】

「今からその光景が楽しみだぜい♪」

 

【射命丸 文】

「その時は是非取材を~~♪」

 

【ラビアンローズ】

「青葉さん達とかち合ったらどうなるんでしょう

ね‥‥」

 

 

まだ来ない『ハロウィン』に向けて早くも悪乗り

を始める一同‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「さて‥‥と、こっちの品物も準備完了!先方に

届けるとしますか」

 

 

ラビ明石は、何かの『帯の塊』を複数用意して

いた、それを誰かに渡すらしい‥‥

 

 

【清霜】

「ラビ明石さん?それは何?」

 

【ラビアンローズ】

「これは特注品の『褌(ふんどし)』ですよ」

 

【アンドロメダ】

「ふんどしぃ~~?」

 

【江風】

「誰が着るんだよ!?」

 

【ラビアンローズ】

「こっちの赤ふんどしは、提督の分と‥‥」

 

【清霜】

「パパが?」

 

【ラビアンローズ】

「後は、春馬さん、ゼネラルさん、鷹尾さん

の分ですね、こっちの『吹雪印』の褌

トミーさんの分‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

謎の鎮守府‥‥‥

 

(ピキピキピキーー⚡)

【吹雪】

「そんなの!!駄目ですぅぅーー!!」

 

【神風】

「吹雪ちゃん!?どうしたの!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥それと、この紫色の褌は『妙高型』

イメージに合わせた物で、謎提さんと‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥だよね~~‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥『羽黒』さんの分です」

 

【瑞鳳】

‥‥はあっ!?

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

(ドンド!ドンド!ドンド!ドンド!)

(そいや!そいや!そいや!そいや!!)

 

(ドンド!ドンド!ドンド!ドンド!)

(そいや!そいや!そいや!そいや!!)

 

 

篝火と大小の太鼓が並べられた仮設ステージ上

 

ねじり鉢巻きと褌姿のむさ苦しい男達が

太鼓を叩き、そいや!と連呼しながら舞狂って

いた、そしてそれを正面から観賞させられて

いる母と娘‥‥‥

 

 

【海風】

「‥‥お母さん‥‥何が起きてるんだろ?‥‥」

 

【蒼龍】

「‥‥お母さんにも分からない‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「何だ何だ!?お前ら二人、湿気た顔して!

最も盛り上がっていこうぜーー!!」

(赤ふんどし)

 

【謎乃提督】

「何故か分からんが、これを着けてると心が

弾むな!さあいってみよーー!!」

(紫色の妙高褌)

 

【鷹尾 和則】

「俺‥‥何やってるんだろう‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「ルネッサーーンス!!」

(吹雪印の白褌)

 

 

【吹雪】

いやあああああーーーー!!!!!

あんなのやめてぇぇぇーーー!!!」(号泣)

(ジタバタ~)

 

【深雪】

「落ち着けって吹雪!気持ちは分かるけどよ!」

 

【白雪】

「吹雪ちゃん!もう手遅れだよ!!」

 

 

嫌な予感がして、謎の鎮守府から駆け付けて

きた『吹雪』は、予感の的中に悶絶した!

 

今ステージ上で暴れ回っているのは

『謎乃提督ヒィッツカラルド』を筆頭に

『へたれ提督』

『石川島 春馬』

『トミー・ザワ』

リンガの『ゼネラル』

そして最近、統合海軍から『出向』という形で

『左遷』されてきた『鷹尾 和則』(たかお

かずのり)という若者である

 

それにしても‥‥‥

 

何故!この男達はとち狂ってしまったのか?

 

 

理由はズバリ!最近徐々に復活してきた

『蒼龍』『海風』の母子を元気付ける為‥‥

と本人達は本気で考えていた‥‥

 

 

【天龍】

「‥‥何考えてんだ!あいつら‥‥」 

 

 

天龍としても、もはや怒る気力もない‥‥

 

 

【サラトガ】

「あら?サラ子は素敵だと思いますけど♪」

 

【UXー01】

「汗をかいたら、私が拭いてあげるわ♪」

(タオルセットと麦茶)

 

【天龍】

「お前ら!!少しは自分達の感覚の異常さを

自覚しろ!!」

 

 

天龍の不満を余所に、ステージ上の男達は

テンションが上がり、色々な意味で盛り上が

っていた!

 

しかし‥‥

 

この状況に納得出来ていない者も‥‥

 

 

(ドンド!ドンド!ドンド!ドンド!)

(そいや!そいや!そいや!そいや!!)

 

【鷹尾 和則】

「‥‥俺、マジてこんな事しなくちゃいけねー

のかよ‥‥」

(赤ふんどし)

 

【石川島 春馬】

「若者よ、ここまで参加しておいて、今更それ

は説得力ないだろ?」

(赤ふんどし)

 

【鷹尾 和則】

「こんな事!マジでやるなんて思わなかった

んだよ!!」

 

【ゼネラル】

「鷹尾君‥‥とか言ったな、そんな事いちいち

気にしてたら『海特警』ではやって行けない

ぞ?」

 

【鷹尾 和則】

「ぬぐぐぐ~~」

 

 

連邦統合海軍の新任士官『鷹尾 和則』階級は

少尉である‥‥

 

ここに来る前、海特警の噂は聞いていた‥‥

その殆どは誤解と偏見に満ちた悪評だったが

‥‥

鷹尾本人は、自分の目で確かめた事以外は

信用しないタイプなので、そんな噂は全く

聞く耳を持たなかったが、それでもここに来て

実際見たもの聞いたもの驚きの連続であった

 

だが、悪い気分は全くしない

何だかんだ言っても、ここの空気は彼には

合っているようだった‥‥

 

 

【へたれ提督】

「よお!鷹尾君!テンション低いなぁ!」

 

【謎乃提督】

「同じエロなら踊らにゃ損々ってもんだ!」

 

【鷹尾 和則】

「だあー!!擦り寄らないでくださいよ!

勝手にエロにしないでくださいよー!」

 

【トミー・ザワ】

「問題ない!『トミザワタケシの大予言』に

よれば、君がそうなるのは『時間の問題』と

出ている!」

 

【鷹尾 和則】

「聞いた事ないよ!!そんな予言!!」

 

 

(ドンド!ドンド!ドンド!ドンド!)

(ワー!ワー!ギャー!キャー!)

 

 

【海風】

「‥‥お母さん‥‥どうしよう‥」

 

【蒼龍】

「‥‥どうしようか‥‥」

 

【飛龍】

「どうするもこうするも!素直に楽しめば

良いのよ!」(ドンッ!)

 

【蒼龍】

「飛龍!?‥‥いつの間に!?」

 

【海風】

「飛龍お母さん!」

 

【飛龍】

「ちゃおー♪二人とも、元気にしてた?」

 

 

男達の暑苦しい好意に戸惑うばかりの蒼龍と

海風の背後に、いつの間にか飛龍が立っていた

 

 

【飛龍】

「二人ともさ、あの人達をどう思う?」

 

 

飛龍はステージ上の褌男達を指して言う‥‥

 

 

【蒼龍】

「どうって‥‥言われても‥」

 

【海風】

「ご好意はありがたいと思います‥‥」

 

【飛龍】

「まあ、戸惑うのも仕方ないけどさ、こう

考える事も出来ると思うんだよね

あの人達‥‥私達の周りにいる男の人達って

『艦娘の為ならいくらでも馬鹿になれる』

そんな人達ばかりじゃない?」

 

【蒼龍・海風】

「「!!!」」

 

【飛龍】

「艦娘の笑顔を守る為なら我が身を省みない

‥‥そんな人達だよね‥‥誰かに似てると

思わない?」

 

【蒼龍】

「‥‥少将‥‥」

 

【海風】

「‥‥お父さん‥‥」

 

 

二人の頭に花田少将の顔が浮かぶ‥‥

 

 

【飛龍】

「私達は幸せだよね‥‥こんな人達に囲まれて

全ての艦娘が私達みたいに幸福を掴める訳じゃ

無い、嬉しいよね‥‥‥だから今夜はさ♪

楽しみなよ♪照れなんて捨ててさ♪」

 

【蒼龍】

「飛龍‥‥そうだね、私達って、本当に幸せ

なんだよね?」

 

 

ブラック鎮守府とブラック提督の存在は

未だに無くなる事がない、そしてその陰で

苦しむ艦娘達も‥‥それを何とかしようと

男達は日々もがいているのだ‥‥

 

 

【飛龍】

「蒼龍、焦らずに治しなよ♪少将は何時でも

待っていてくれるからさ♪」

 

【蒼龍】

「飛龍‥‥ありがとう!」

 

【飛龍】

「それじゃ楽しみますか♪あの娘達とまでは

行かないけどね♪」

 

【蒼龍・海風】

「「‥‥えっ?」」

 

 

飛龍の指し示す方向に、何やら異様なオーラを

放った艦娘達が‥‥‥

 

 

【川内】

‥‥提督の‥‥褌姿❤‥‥」(ジュルリ!)

 

【足柄】

‥‥提督の‥‥褌姿❤‥‥」(ジュルリ!)

 

【コルサック】

ちょっとー!誰か憲兵を呼んでくれー!

 

【羽黒】

‥司令官さんの‥‥オチ○ポ❤‥‥」(ジュルリ!)

 

【コルサック】

ちょっとー!!誰か医者を呼んでくれー!!

 

 

【蒼龍】

「‥あははは‥‥」

 

【準鷹】

「いやー!あそこまでぶっ飛んでると、返って

清々しいもんだねー♪」

 

【村雨】

「あら、村雨にとっても複眼よ♪❤」

 

【衣笠】

「トミーったら、あんなにはしゃいで♪❤」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「//////////////////」

 

【蒼龍】

「‥‥皆も来たのね?」

 

【飛龍】

「あら?プリンツじゃない、元気にしてた?」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「‥ええっ、大丈夫♪‥」(クスッ)

 

 

やって来たのは全員、『想いの人』が褌姿に

なっている艦娘達だ

そこに見慣れない娘が一人いた‥‥

 

重巡洋艦『プリンツ・オイゲン』、ただし彼女

は、ジョニー隊長の嫁艦『プリンツ・オイゲン』

とは明らかに別の外観と人格であった‥‥

ある意味『順イレギュラー艦』と言えた‥‥

 

便宜上彼女を『プリンツ・オイゲンR』と呼ぶ

事にする、彼女はあの若者『鷹尾 和則』の

初期艦であり秘書艦である、鷹尾と共に

この六本脚鎮守府にやって来た

 

 

【準鷹】

「あんたの彼氏ってさー♪中々良い体つき

してるよねー♪バスケでもやってたりして♪」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「‥‥彼氏‥‥///ええっ!?///」

 

【村雨】

「あらあら?貴女の彼氏(ゼネラル)も腹筋

バキバキじゃない?良い感じ♪良い感じ♪」

 

【準鷹】

「まあね、家の提督はスポーツ狂だからねー

あのトレーニングメニューをこなしてると

自然とああ成る訳よ、そういうあんたの

旦那(春馬)も中々良い男だよねー♪」

 

【村雨】

「ウフッ♪❤ありがと♪」

 

【蒼龍】

「全く否定はしないのね‥‥」

 

 

リンガ鎮守府、クロード提督のハード

トレーニングは有名である

 

 

【準鷹】

「ところでアンタの旦那は完全な中年体型

たよねー、安定感バッチリ?」

 

【衣笠】

「ムッ!大きなお世話よ!トミーはあの体型

のままで良いの!!」

 

 

互いの男自慢に花が咲きそうになった時‥‥

異様なオーラの三人が脇を通っていく‥‥

 

 

(ズイ!ズイ!ズイ!‥‥)

 

 

【川内・足柄・羽黒】

「「「‥‥もう‥‥我慢出来ない!!❤」」」

(ハアッ!❤ハアッ!❤ハアッ!❤)

 

【天龍】

「おーい!!あの連中を止めてくれー!!」

 

【コルサック】

「嫌だよ!!!」

 

 

婬欲に取り付かれた嫁艦達は一斉に自分の

提督に襲い掛かる!

 

 

【川内】

「提督!!お覚悟~~♪♪❤❤」(ガバー!)

 

【へたれ提督】

「わあーー!!何だ何だ!?」

 

【足柄】

「提督ぅ♪食べちゃうわよ~ん♪❤」(ガバー!)

 

【羽黒】

「司令官さん!羽黒を食べてくださーい♪❤❤」

(ガバー!)

 

【謎乃提督】

「自分ら何がしたいん!?」

 

(ワー!ギャー!ヤセーン!!)

 

【清霜『きよしこいし』コス】

「✨何だか楽しそう♪清霜も踊ろーっと♪」

(無意識にステージに上がる)

 

【アンドロメダ】

「駄目だよ!きよしー!!そんな野獣の群れに

近付いちゃ!!‥‥」

 

 

【青葉】

「麻雀バトルの後で場外乱闘(エッチな)が

発生したと聞いて青葉取材に参上しました!」

 

【射命丸 文】

「こんな面白い状況、記事にしない訳には

行きませんねーー♪」(カシャカシャ)

 

【青葉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【射命丸 文】

「‥‥どうかしました?」

 

【青葉】

見つけたああーー!!!

 

 

夢の新聞記者コラボが実現した!

前回はただ遭遇しただけだったが‥‥

それはさておき‥‥

 

 

【衣笠】

「この状況‥‥そういえばトミーが言ってた」

 

  

  《トミザワタケシの大予言》

 

「このショートストーリーの結末とは!!

ズバリ!乱痴気騒ぎで終了する!」

 

 

【衣笠】

「まさか!?あれが本当に成るなんて!!」

 

【村雨】

「見てるのもつまらないわね、私達も突入

しましょ♪❤」

 

【衣笠】

「‥そうね、こうなったら破れかぶれよ♪❤」

 

【準鷹】

「ほら!ボサッとしてないで!アンタも行く

よ♪」(グイッ!)

 

【プリンツ・オイゲンR】

「///‥‥えええーー!?///」

 

【石川島 春馬】

「‥‥おい!?ちょっ‥‥まっ!‥」

 

【ゼネラル】

「わーー!!酒臭あーー!!」

 

(ワー!ギャー!ヤセーン!ヒャッハー!)

 

 

ある意味、平常運転の乱痴気騒ぎの中で‥‥

一人、状況に着いていけない若者が‥‥

 

 

【鷹尾 和則】

「ここは‥‥本当は異世界じゃないのか?‥‥

俺は生きてるのか?‥‥」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「///‥‥カズノリ‥‥///」

 

【鷹尾 和則】

「プリンツ!?お前が居てくれるって事は

俺は生きてるんだな‥‥良かった~~!」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「///‥‥ヤパニッシュ ソルダーテン‥‥

心配しないで♪、カズノリ♪‥‥///」

 

【鷹尾 和則】

「‥‥えっ?‥‥プリンツ?‥‥」

 

(グイッ!)

『プリンツ・オイゲンR』は鷹尾の赤褌に

手をかけた!そして‥‥‥

 

 

【鷹尾 和則】

「プリンツ!?‥何を!?‥‥」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「この国の仕来たりは知ってる‥‥

『Andere L゙ander,andere Sitten.』

『郷に入れば郷に従え』‥‥‥

(という意味にも使えるらしい)」

 

【鷹尾 和則】

「‥‥へっ?どうしたんだよ、プリンツ?」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「///‥ちょっと恥ずかしいけど‥カズノリ‥

‥あなたとなら‥‥嫌いじゃない❤♪///」

 

ズルゥーー!!!

 

【鷹尾 和則】

おっほおーーー!!!??

 

 

ある意味、海特警の洗礼を受けた鷹尾‥‥

プリンツに赤褌を剥ぎ取られた彼はその日‥

この重巡洋艦に犯された‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

この季節は、各地で地元の祭りも賑わって

いる‥‥

 

近所の神社境内で地元の祭りがひらかれ

それに参加してきた艦娘達もいる‥‥

 

浴衣姿が艶やかな『藤波』と『あきづき』も

祭りを堪能して六本脚鎮守府に戻って来た

 

 

【藤波】

「きひひ~♪やっぱりお祭りと浴衣は良いよ

ね~♪」

 

【あきづき】

「はい!美味しい出店もいっぱいで楽しかった

です♪」

 

【藤波】

「『あきづき』は護衛艦になっても食べ物には

目がないんだねー」

 

【あきづき】

「‥‥‥‥?」

 

【SPASー12】

「お帰りなさい♪楽しかったですか?」

 

【あきづき】

「とっても美味しかったです♪!」

 

【藤波】

「はい、これパス子にお土産~♪」(タコ焼き)

 

【SPASー12】

「ありがとうございます♪鎮守府の中で太鼓が

鳴ってましたから、ここでもお祭りがあるかも

知れませんよ?」

 

【藤波】

「へぇ~そうなんだ、行ってみようよ♪

あきづき♪」

 

【あきづき】

「お付き合いしますよ♪」

 

 

藤波とあきづきが、その場所に向かってみると

‥‥‥

 

 

【清霜『きよしこいし』】

「藤波姉さん!あきづきちゃん!こっちこっち」

 

【藤波】

「あっ、きよしだ、コスプレしてる」

 

【あきづき】

「確か、ハロウィンのコスチュームを試着する

って言ってましたね、可愛いですね♪」

 

【藤波】

「それで、この集まりは何の?‥‥‥」

 

 

ズバアアアーーー!!

 

【川内】

提督の赤褌!!盗ったどーー!!!

 

【足柄】

提督の紫褌!!盗ったどーー!!!

 

【羽黒】

司令官さ~ん❤羽黒の褌を盗って

くださ~~い♪❤❤

 

【足柄】

ちょっと羽黒!!そんなの反則よ!!

 

 

 

【あきづき】

(‥‥‥ドサァ!‥‥)

 

【藤波】

「‥‥あっ、また倒れた」

 

【清霜『きよしこいし』】

「どう?♪清霜、似合う?♪✨」

 

【藤波】

「いや‥‥きよしは凄いね、ー何となく‥‥」

 

【アンドロメダ】

「メダ子もそう思う‥‥」

 

 

 

こうして‥‥‥

いわゆる『褌ハンター達』はそのまま

『愛の夜戦』に突入した‥‥

 

 

【蒼龍】

「‥‥凄いわねー‥‥」

 

【海風】

「‥‥凄いですね‥‥」

 

 

今回の主賓、蒼龍と海風の二人は少しだけ

精神的に強くなった‥‥きがする

 

 

【那智】

「(ブクブクブクブクブクブク‥‥)」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今回最終話

    《出遅れたもの達‥‥》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

翌日の六本脚鎮守府‥‥‥

 

 

【秋雲】

「乱痴気騒ぎはどこだい!?秋雲参上したよ!」

(スケッチ)

 

【ラビアンローズ】

「あら?秋雲さん、それは昨日で終わりました

よ?」

 

【秋雲】

「わぁー!!出遅れたーー!!」

 

 

【神通】

「川内姉さん!夜戦はどちらで!?」

●REC

 

【那珂】 

「神通ちゃん‥それは昨日終わったみたいだよ?」

 

【神通】

「わあーー!!出遅れたーー!!」

 

【那珂】

「痛いよ‥神通ちゃん‥」(ホロリ‥‥)

 

 

(ヒュウウウ~~)

 

【妙高】

「‥‥また出遅れてしまった‥‥」

(ヨロイ元帥)

 

【UXー01】

「妙高さんはどうしたの?」

 

【デストリア】

「今はそっとしてあげて欲しいデス‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【ゼントラン兵】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【キングオブドラゴン】

「ねえ!!あなた達なら知ってるでしょ!?

私の事!!私は『ジオン艦隊』の総旗艦

なのよーー!!(ユーチューバーでもある)」

 

【ゼントラン兵】

「‥‥ガボラス!」(ジャキッ!)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

謎の鎮守府‥‥‥

 

 

【キングオブドラゴン】(煤まみれ)

「フフ♪‥やはりジオンの総旗艦ともなれば

敵から真っ先に狙われるのは当然よねぇ~♪」

 

【リリー・マルレーン】

「自分の知名度を知るために、ワザワザ撃たれ

に行くなんて、アンタも酔狂な奴だねぇ~」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

リンガ特設連邦鎮守府‥‥

 

 

【翔鶴】

「✨提督♪おはようございます♪✨」

 

【クロード提督】

「おう、おはよう翔鶴、今日はやけに上機嫌‥‥

ぶふううううーーーー!!!?

(ガラタタタタターーー!!!)

 

【翔鶴】(スカート履いてない!)

提督♪私、新しく紅

の褌を新調しました♪

 

【クロード提督】

それを俺にどうしろと!?

 

【翔鶴】

勿論♪提督が剥ぎ取ってください♪❤

 

【クロード提督】

翔鶴‥‥ちょっと俺に考える時間をくれ‥

 

【クロード提督】

「(那珂ライブの時、金剛と二人だけで

出掛けたのがまずかったか‥これからは

定期的に翔鶴の事も連れ出そう‥‥‥

先ずはこの状況をどうするか‥‥)」

 

【翔鶴】 

さあっ♪❤❤

 

【クロード提督】 

ええーーい!!ままよ!!来い翔鶴!!

(バッ!)

 

【翔鶴】

やりました~~♪♪❤❤

 

 

 

少し出遅れた皆さん‥‥

出遅れさせてすみません‥‥

(雑な扱いですみません)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

長文、毎度の事ながら失礼します

 

突然新しいキャラクターが登場していますが

 

この小話の時系列は、花田少将が『蒼龍救出』

を成し遂げた後の話という事なので

これら新キャラクターについてはこれから

本編のストーリーに組み込んで行こうと

思います

 

夏夜月さんの作品とのコラボも少しづつ

やって行きたいと思っています

 

親愛なる提督の皆さん、今後もよろしく

お願いします

 

 

次回、ずっと構を練っていた吸血鬼さんと

木曾ちゃんの活躍を書きたいと思って

います

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

     [名称説明]

 

①キSEーX07号

 

ジュラル星人、自らの母星『ジュラル星』が

環境破壊の影響で居住が難しくなり、地球への

移住を目的として地球に進攻してきた

『ジュラル魔王』率いる『主流派(移住派)』

の一人、ジュラル魔王の直属の部下ではあるが

魔王相手に全く遠慮がない、魔王もそれを何故

か容認している

 

年齢は地球時間で17歳

 

ジュラルの戦士としては類い稀な戦闘力を誇る

特に彼の特殊能力、相手の能力を高い制度で

使う事が出来る『パーフェクトコピー』は

ジュラルでは彼にしか出来ない

 

地球人の一団がジュラル星に来訪した時、実は

その中に彼の母親になる女性がいた

つまり彼は、ジュラル星人の父親と地球人の母親

をもつハーフである

それが理由か、地球とジュラルの関係が悪化した

事で酷い差別を受けたが、ジュラル魔王本人が

彼を引き取り育てた(彼の父親が誰かは分かって

いない、母親はジュラル星で死亡)

 

地球と地球人に対しては比較的友好的な思考で

特に、艦娘『那珂』に対するファンぶりは

凄まじい、彼はジュラル星人であると同時に

『那珂ちゃんファンクラブ』の中部北陸支部長

も担当しているのだ、その一方で那珂の幸福を

壊さない為に、常に『一人のファン』としての

一線を超えない様にしている

 

地球での彼は地球人に変装しているが、その

風貌は黄色い髪のチャラ男、『涼太』という

偽名を名乗っている

 

同じジュラル星人の『ハイザKIー06号』とは

浅からぬ因縁があるようで、かなりの『逆恨み』

をかっている

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

②ハイザKIーX06号

 

ジュラル星人、移住派とは違い、地球人の殲滅

を目的とする『ジュラル特選隊』の副官格で

いわゆる『殲滅派』の一人

 

ジュラル特選隊のメンバーは、育ちの良い出

や高学歴の『超エリート意識階級』で構成され

ていて、地球人は元より他のジュラル星人さえ

差別対象として見なすが、そんな中でこの

『ハイザKIーX06号』だけは貧しい環境の出身

で、実力だけでのし上がってきた異色の存在で

ある、その為か、指揮官の『ゴールDOーX』にも

一目置かれている

 

陰険な性格で、他人が苦しむ姿を見るのが

何よりも好きという性癖の持ち主

 

キSEーX07号と同じく、ジュラル星人と地球人の

間に生まれたハーフだが、こちらは両親のどち

らの顔も知らない、ジュラル魔王の様な里親も

存在せず、差別と迫害を受けて生きて来た為

性格がネジ曲がってしまったと考えられる

 

年齢はキSEと同じ、地球に対してもジュラルに

対しても何の想いも無い、ジュラル特選隊にさ

え何の忠誠心も持っていない、自身の快楽の

為なら艦娘も深海棲艦も平気で利用する

 

地球で活動する時は、日焼けマシンにかけた

様な浅黒い肌にドレッドヘアー、顔のあちこち

にピアスを着けるなど威圧感を醸し出している

(蒼龍の前に現れた時もこの変装だった)

 

様々な物を『盗む』能力を持ち、ジュラル戦士

としての戦闘力も高いが、訓練時代に模擬戦闘

でキSEー07号に敗れてから、彼を深く『逆恨み』

している

 

同じく、他人への憎しみだけで生きている

『三木之 ジャギ』に興味を持ち、三木之と行動

を共にする事になる、三木之の計画にも手を貸

す事が多いが、両者の間には何の信頼関係も

無い

 

【ハイザKIーX07号】

「何?三木之?ああ♪実に面白い奴だよ♪

野郎はテメーから進んで地獄に墜ちようとして

いる、俺はそういう奴がどんな死に様を迎える

のか、ソイツを見るのが楽しみでねぇ~♪

奴に協力してやるのは、その為の拝観料さ♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

③地球連邦政府はジュラル星人の存在そのもの

 を認めていない

 

『30年戦争』がまだ激しかった頃、地球人類と

ジュラル星人は初めて接触した、この時は両者

とも非常に友好的だったという

 

地球連邦政府はジュラル星人との外交取引と

して、ジュラルの進んだ科学で地球圏の復興を

加速させようとし、ジュラル星人は母星の

環境破壊を改善する為に、『コスモリバース

システム』を含む地球の環境改善技術を欲した

 

地球連邦政府はジュラル星に二組の環境改善

チームを派遣、政府主導の『急進派』チーム

と、民間大学の『慎重派』チームである

 

『急進派』は早く結果を出す為に地球の植物

の植林を進め、『慎重派』は、ジュラル星の

生態系を考慮しない急激な植林に反対した

そして結果は『慎重派』の危惧した通りに

ジュラル星の環境は僅かに残った自然さえも

『急激な植林』によって破壊された

 

『急進派』は計画を放棄して、ジュラル星人の

承認も得ずに地球に帰還、残された『慎重派』

が計画を続けるも、環境破壊は取り返しの

つかないレベルに‥‥

 

ジュラル星人側は激怒し、地球連邦政府に

対して契約の履行を迫った、しかしガミラスと

の実質的な和睦に向かっていた連邦は、

ジュラル星人との関係に魅力を失い、契約を

破棄、『慎重派』にも密かに地球に帰還させ

てしまう

 

ここに来て『連邦』と『ジュラル』の関係は

破綻、志願してジュラル星に残っていた

『慎重派』の学生(キSEーX07号の母親と言わ

れている)は、地球に帰還出来ず悲惨な最後

を遂げる

 

この一連の出来事を、連邦の信用を失墜させ

かねない『失態』とみなした地球連邦政府は

全てを無かった事にした

かつての『デラーズ紛争』がそうであった様に

『ジュラル星人』に関わる全ての記録を抹消

 

連邦の歴史から、『ジュラル星』と、かの地で

命を落とした女性の記憶は消え去った

そして『ジュラル星人』は存在しないものに

なったのである

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

④鷹尾 和則(たかお かずのり)

 

海軍士官学校(海兵学校)を出て間もない新任

の少尉、初めは帝国海軍の補給担当士官として

帝国海軍とブロック海軍の海上護衛体制を見直

そうとするが、そこで何かのトラブルがあった

らしく冷や飯を食う羽目に‥‥

 

花田少将の一件に偶然巻き込まれ命に関わる

重傷を負う、彼の初期艦となる『プリンツ・

オイゲンR』ともこの時に出会う

(鷹尾がどうやって復活したかは別の機会に)

これがきっかけで後に連邦統合海軍に移籍

 

一連の出来事や海特警と関わった事で鷹尾は

プリンツと共に、六本脚鎮守府に出向という名

で左遷された

 

警察犬訓練士の『緑間 光』とは旧知の仲らし

い(理由は不明だが、鷹尾は緑間の事を

『しんちゃん』と呼んでいる)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑤プリンツ・オイゲンR

 

重巡洋艦『プリンツ・オイゲン』の魂を引き

継ぐ少女、一応『艦娘』として区分されている

が、これまで確認された『プリンツ・オイゲン』

とは外観や人格が全く異なる

 

『準イレギュラー艦』とも言える存在で、この

世界に誕生した直後は艦種も名前も不明で

外観もボロボロの状態(呪いの使者、貞子の

様な感じ、かつての『サラトガ』が同じ状態

にあった)だった、ブロック海軍で酷い扱いを

受けるが、花田少将の一件に巻き込まれた

『鷹尾 和則』によって救出される

 

後にリンガ鎮守府工廠の『浄化装置』により

本来の姿を取り戻し、鷹尾の初期艦、兼

秘書艦となる

 

(キャラクターのイメージは『アズール

レーン』の『プリンツ・オイゲン』です)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

     [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

花田少将(連邦統合海軍省査察局)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

ゼネラル(リンガ特設連邦鎮守府)

鷹尾 和則(連邦統合海軍より出向)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

時雨(国防軍・天憲隊)

夕立(国防軍・天憲隊)

榛名(国防軍・天憲隊)

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

蒼龍(連邦統合海軍省査察局)

村雨(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

天龍(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

リリー・マルレーン(謎の鎮守府)

準鷹(リンガ特設連邦鎮守府)

 

藤波(六本脚鎮守府)

神威(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府) 

白雪(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

青葉(謎の鎮守府) 

吹雪(謎の鎮守府) 

EXー178(謎の鎮守府)  

バードラ(謎の鎮守府) 

コルサック(謎の鎮守府)

キングオブドラゴン(謎の鎮守府)

クリピテラ(降谷鎮守府)

ゲルガメッシュ(降谷鎮守府)

 

キSEーX07号(ジュラル主流派)

 

ハイザKIーX6号(ジュラル特選隊)

 

三木之 ジャギ(予備役)

 

ゼントラン兵

 

ダズル迷彩ドズル

 

雄一少年(天龍児童園)

ナナ(天龍児童園)

 

プリンツ・オイゲンR(鷹尾初期艦)

 

射命丸 文

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

防空棲姫(六本脚鎮守府)

ガトランティス(謎の鎮守府)

神通(紅輪鎮守府)

 

SPASー12(六本脚鎮守府) 

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府) 

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の設定及び固有名詞は全て架空のものです
本作品には実在する特定の個人又は団体を
誹謗中傷する意図は全くありません


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30年戦争ーその3(略式年表含む)

『30年戦争』の解説第3弾です

今回は、本作品の簡易年表も投稿しています

簡易年表は今後も更新修正される可能性が
あります

御参考になれば嬉しいです

そこそこ長文になってしまいましたが
それでもよろしければ

ゆっくりしていってね♪



地球史上、最大のアルマダ(無敵艦隊)が

本格的に動き出した

 

人類は地球の海を、自らの手で取り戻す事が

出来るのか?

 

 

そして‥‥‥

 

新たな力が今、現れようとしていた‥‥

海の彼方から‥‥

月の裏側から‥‥

宇宙の彼方から‥‥

 

それは人類の救世主か‥‥

それとも破滅の使徒か‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

《30年戦争 ーその3ー》

 

 

NUC0071:11月、地球連邦軍の新兵器として

空間戦闘機『セイバーフィッシュ』と

戦闘爆撃機『フライ・マンタ』の量産型が

ロールアウト

『エルドラド艦隊』の艦載機として運用する為

に早速量産と完熟訓練が進められた

 

しかし、機数はともかく、作戦の開始時期が

早まった為にパイロットの訓練が不十分で

あった‥‥

 

 

ーーーーーー

 

NUC0071:12月09日‥‥‥

 

艦隊決戦フェーズ2

『ラストスレッジハンマー作戦』が発動した!

 

ハワイ近海に集結した深海棲艦隊を捕捉、撃滅

すべく、太平洋の東西から『エルドラド艦隊』

が進撃を開始!

 

主な戦力では‥‥

 

 

空母:

戦略空母『オーシャン・エンタープライズ』を

エルドラド中将の旗艦として

装甲戦闘空母『加賀』

装甲戦闘空母『飛龍』

装甲戦闘空母『ヴィクトリアス』

装甲戦闘空母『チュゼッペ・ガルバルディ』

戦闘空母『チェジュ』

護衛空母『ラングレー』を筆頭に

合計60隻

 

戦艦:

戦艦『金剛』

戦艦『土佐』

戦艦『薩摩』

航空戦艦『日向』

戦艦『プレジデント』

戦艦『キング』

戦艦『エンペラー』

戦艦『シャルルマーニュ』

ミサイル戦艦『サンティシマ・トリニダー』

を筆頭に合計105隻

 

巡洋艦:

重打撃ミサイル巡洋艦『足柄』

高速打撃ミサイル巡洋艦『川内』

高速打撃ミサイル巡洋艦『木曾』

航空巡洋艦『アストリアス』

重打撃ミサイル巡洋艦『ワリャーク』

高速打撃ミサイル巡洋艦『ビンセンズ』

擲弾兵搭載強襲巡洋艦『プリンツ・オイゲン』

を筆頭に合計250隻

 

駆逐艦:

『曙』『満潮』『山風』『吹雪』『ジャービス』

『リベッチィオ』『ソブレメンヌイ』

『エイラート』を筆頭に

合計360隻

 

その他大型潜水艦や強襲揚陸艦など40隻を含め

主力艦だけで815隻

補助艦艇を含めると3000隻を超える

 

作戦参加航空機は、艦載機を含めておよそ

6000機を数え、更にハワイへの上陸戦力として

海兵隊四個師団、擲弾兵三個大隊1600体が

これに加わる

 

 

見た目だけなら正に人類史上最大の『アルマダ』

(無敵艦隊)と言える『エルドラド艦隊』‥‥

 

しかし、見た目程の力があるかは疑問であった

 

集められる戦力をかき集めた急増の艦隊である

為に訓練を積んだ将兵は全体の三分の一

艦隊を急増した為に乗員が決定的に不足していて

訓練不十分な新兵のみか、造船所からの納入作業

を担当していて、たまたま乗艦していた工員まで

そのまま戦闘要員として借り出される始末で

あった

 

それでも数の力で押し切れると考えた連邦の

目論みの結果は‥‥

 

 

ーーーーーー

 

NUC0071:12月15日‥‥

 

およそ一週間の艦隊決戦の結果‥‥

 

『エルドラド艦隊』は善戦はしたものの、ほぼ

壊滅した‥‥

 

 

急増の深海棲艦対策も艦隊や将兵の練度も不十分

な状況であればむしろかなり善戦したと言って

いい

815隻の『エルドラド主力艦隊』は185隻を除いて

海の藻屑と消えた(生き残った185隻の三分の一

は国防軍・天憲隊所属艦)

 

海上で戦った擲弾兵二個大隊も、多数の深海棲艦

を道連れに壊滅した、戦闘に参加した1000体の

うち生き残りは10体足らず‥‥

 

 

艦隊決戦の趨勢が決定的になったその日‥‥

 

中部太平洋、マーシャル諸島近海に待機していた

ハワイへの逆上陸部隊、海兵隊四個師団と

強襲揚陸艦を含む輸送艦隊が深海棲艦の別働隊に

攻撃を受けた

 

逆上陸部隊の大半は輸送船ごと海に沈み、僅かに

島に上陸していた部隊も、陸上まで上がってきた

『人型』に苦戦、残された擲弾兵一個大隊の奮戦

で辛くも撃退した

 

 

『エルドラド艦隊』は結果として、深海棲艦隊の

集結海域に誘い込まれ壊滅した

連邦統合海軍司令官『エルドラド中将』は

旗艦『オーシャン・エンタープライズ』と運命を

共にした‥‥

 

 

艦隊と司令官を失い、連邦政府と連邦統合海軍は

『フェーズ2』の終了を宣言、中部太平洋からも

撤退した

しかし『ラストスレッジハンマー作戦』は

『フェーズ3』に移行させる事で内容を大幅に

変更(御都合主義的に)して継続された

 

地球連邦政府としては、『敗北』や『作戦失敗』

という印象を市民に与えたく無かった

あくまで『作戦の継続中』という体裁を取りたか

ったのである

 

ここでの失策は、『サイド3』の反連邦勢力を

勢いづかせる事に成りかねない、そうでなくても

既に『サイド3』では今回の海戦結果を反連邦の

プロパガンダに利用する動きが出ていた‥‥

 

 

ーーーーーー

 

NUC0072:1月、生き残った連邦統合海軍と

国防軍・天憲隊の艦艇と乗員は、艦隊の再建

の為に再編成された、新たな艦船と乗組員も

投入された、それでも主を失った『エルドラド

艦隊』は、最盛期の半分以下の戦力でしかない

 

多数の深海棲艦を討ち取り、善戦しながらも

大きな損害を出した『擲弾兵大隊』も隊員の再生

と戦力の増強に勤めていた、撃破された擲弾兵は

半分以上が『超合金コア』の回収に成功しており

クローンボディの再生で即日の戦力化が可能で

あったのだ、兵器としては‥‥

 

戦力の再整備と海戦結果の分析に忙殺されている

連邦統合海軍は、中部太平洋の制海権(+制空権)

を深海棲艦に明け渡した

 

このままでは、『フェーズ3』が始まる前に

ニューギニアや東南アジアの制海権も奪われる

のは時間の問題だ

 

そこに思わぬ所から助け舟が出された

 

『サイド3』側から一人の男性軍人が地球に

降り立った、厳つい風貌のその男は、生れつき

皮膚が白肌と褐色の肌のまだら模様になる

先転生の皮膚病を患っていた、彼はその風貌から

自らを『ダズル迷彩ドズル』と名乗っていた

 

男は、別に二人の男性を同行させていた

いずれも、中立国会『サイド6』の住人で

一人は『フラナガン・ロウ』、もう一人は

『クルスト・モーゼス』、いずれも何かの博士号

を持っている人事だ

 

『ダズル迷彩ドズル』と名乗る軍人は、二人の

科学者に、深海棲艦への対抗策を研究・開発させ

る事で『地球』と『連邦』に恩を売り、『連邦』

との独立交渉を有利に運ぼうとしたのだ

 

地球と連邦との闘争を決意したサイド3‥‥

というより『ジオン公国』の中で、このような

交渉を前提として活動する男は少数派と言えた

 

藁をもすがる思いの『連邦統合海軍』‥‥と

いうより『地球連邦政府』としてはこの

助け舟を受けない選択肢は無かった‥‥

 

 

同じ頃、太陽系の端、冥王星宙域にて今までの

『ガ軍宇宙戦艦TYPEA(デストリア級重巡洋艦)

』とはタイプの違う招待不明艦が出現、後に

『ガ軍宇宙駆逐艦TYPEA(クリピテラ級駆逐艦)

』と呼ばれ、一次数と質でも地球艦隊を圧倒す

る事になる‥‥

 

 

ーーーーーー

 

NUC0072:2月、1か月以上の間、事実上の

空席状態だった連邦統合海軍の司令官に、

地球連邦軍から臨時派遣された当時は中堅将校

(大佐)だった『マクファティ・ティアンム』

が少将から短期間で中将に昇進した上で

五代目司令官として着任した

(三代目は着任当日にドタキャン、四代目は

就任後も一度も出仕せず)

 

同月、『フラナガン博士』達と、連邦の

『第8研究機関』が協力し『ダズル迷彩ドズル』

の指揮の下、対深海棲艦用の特殊実態弾が開発

された

 

 

その特殊実態弾は『G弾』と名付けられた

 

 

『フラナガン博士』は、前回の海戦の詳細な

戦闘報告を検証した結果、ある特定の『

に着目した

 

人間の意思』の力である

 

 

擲弾兵の剣や刀、槍による前時代的な直接攻撃

は、こちらの損害を度外視すれば、深海棲艦に

ダメージを与える戦法としてとても有効であった

 

同時に射撃兵器に関しても、射撃を担当した将兵

が感情を高めて激高した時に限って深海棲艦に

有効な打撃を与えられた例が何件か報告されて

いた

 

 

戦闘報告の中で、深海棲艦の防御については

二種類の防御機能が確認されていた

 

一つは、深海棲艦本体そのものの防御力である

人間サイズの大きさながら、深海棲艦の能力は

本物の戦闘艦艇並、それにダメージを与える

にはやはりそれなりの対艦装備か、その威力に

準ずる武装が必要だった

 

もう一つは、深海棲艦の周りに展開される

一種の『防御フィールド』の存在である

殆どの射撃兵器はこの防御フィールドに阻まれ

深海棲艦本体にダメージを与えられなかった

 

フラナガン博士はこう考えた、擲弾兵の振り

下ろす刀や槍には、使う者の『敵を討つ』と

いう明確な意思が反映されていた、この

『意思』の力が防御フィールドを無効化した

と考えられる

しかし打ち出された砲弾には射手の意思は

反映されない、それは意思を持たない鉄の塊

だからだ

 

もし。この鉄の塊に何かの方法で『意思』を

吹き込む事が出来るなら、あの防御フィールド

を突き抜ける事が出来るかもしれない‥‥

 

 

純粋に科学を信じる者達からすれば、この考え

は凶器の沙汰だが、彼等は実行した

そして実際にそれを開発してしまった‥‥

 

後に『フラナガン機関』を作り上げた男達と、

凶器の人体実験を繰り返す科学者達の思わぬ

成果であった

 

連邦が『G弾』の大量生産に即日ゴーサインを

出したのは言うまでもない

 

 

ーーーーーー

 

NUC0072:3月、

 

深海棲艦の沿岸部への直接攻撃が頻度を増し

先の海戦での結果(連邦による箝口令と情報

統制により大敗北の事実は民衆には違う形で

報道された)に世論の多くが疑問を抱き始めた

 

これを危惧した連邦と連邦統合海軍は『G弾』

の開発成功と国防軍の協力を再度得て

『ラストスレッジハンマー作戦』

の『フェーズ3』開始を4月に決定した

 

 

連邦と地球の混乱を余所に、『サイド3』

『ジオン公国』では来たる『闘争』に向けて

モビルスーツの開発が進んでいた

『ジオニック社』にて、動作実証用試作MS

『ZIーXA2』が完成したのもこの頃である

 

 

ーーーーーー

 

UNC0072:4月、30年戦争の勃発から丁度一年

が過ぎた頃、『G弾』の配備が不十分のまま

『フェーズ3』が発動した

 

『G弾』の製造は、機械生産ではなく、工員の

ハンドメイドで作られる為、十分な数を揃える

事が出来なかった

そしてその製造工程の都合上、中口径(8㌅)

以下の速射砲弾や機関砲弾しか、今の段階では

製造出来なかったのである

 

連邦の、面子と求心力にこだわる姿勢が影響

して、またしても準備不足のまま‥‥

『エルドラド艦隊』は三度目の、そして最後の

艦隊決戦を深海棲艦隊に仕掛けようとしていた

 

準備不足にもかかわらず、新司令官

『ティアンム』が艦隊決戦を決意した真意とは

何か?

フェーズ3は最初の目的『深海棲艦のサンプル』

を入手する作戦一本に絞ろうとしていたので

ある

 

折しも、ニューギニア、シアトル、オークニー

近海の制海権を深海棲艦に奪われた人類は

手負いの『エルドラド艦隊』を出撃させる‥‥

 

 

 

『人類』と『艦娘』の

 

初めての邂逅が、すぐそこまで近づいていた

‥‥‥‥

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

《略式年表》

 

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【DC2000】長野県、九郎ヶ岳周辺で

太古の遺跡が発掘される

|

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|

【DC2020中期~】官民共に遠方への宇宙

開発が本格化、多くの宇宙開発公社が設立

|

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|

【DC2080】地球連邦政府の発足準備委員会

設立

|

|

【DC2083】試験型スペースコロニー

『島1号』完成

|

|

【DC2085】冥王星に基地を建設

|

|

【DC2090】人類の総人口90億人を突破

『宇宙移民法』が設立、宇宙移民の加速

|

|

|

【DC2101】

【NUC0001】『西暦』を『新宇宙世紀』に

改変

『地球連邦政府』発足

『ラプラス事件』発生

|

|

|

|

|

【NUC0020】地球連邦政府、地球上におけ

る全ての紛争の終結を宣言

|

|

|

【NUC0032】宇宙移民の為の宇宙引っ越し

事業を民営化、多くの宇宙引っ越し公社が

誕生

同時に宇宙強制移民政策(棄民政策)も推進

される

|

|

『三木之 枝三郎(三木之 ジャギの祖父)』

が、連邦の補助金で宇宙引っ越し公社

を立ち上げ、後に莫大な富を得る

|

|

【NUC0034】『サイド3』建設開始

|

|

|

【NUC0040】人類の総人口120億人を突破

宇宙への移民、50億人を突破

『スペースノイド』『アースノイド』

『ルナリアン』

という呼称が一般的になる

|

|

|

【NUC0042】月面に最初のマスドライバー

キャノン完成

『エレズム』『コントリズム』の思想が

スペースノイドの間で広まる

|

|

|

【NUC0045】ミノフスキー物理学が公開

される

|

九十九里浜で公式に最初の『深海棲艦』が

発見される

|

|

|

【NUC0050】『天憲隊』発足

|

最初の『モビルスーツ』開発

|

|

|

【NUC0058】『サイド3』独立を宣言

|

|

|

【NUC0060】小惑星『ユノー』『ルナツー』

に改名、未知の金属『ルナチタニウム』が

発見される

|

|

|

【NUC0061】『天憲隊』独自戦力『国防軍』

を創設、『国防軍・天憲隊』と改名

|

|

|

【NUC0063】地球連邦政府、国防軍・天憲隊の

解散命令、国防軍・天憲隊これを拒否

|

『深海棲艦』の目撃報告増加

|

|

|

【NUC0065】ミノフスキー粒子の存在と、その

効果が初めて実証される

|

|

『深海棲艦』による初めての犠牲者発生

|

駆逐艦『曙』、深海棲艦『イ級』の

撃沈に初成功

|

|

|

【NUC0067】連邦議会において

『地上自治ブロック法案』が成立

『コロニー自治権法案』否決

|

|

|

【NUC0068】『サイド3』初代首相

『ジオン・ズム・ダイクン』死亡

|

|

|

【NUC0069】『サイド3』にて『ジオン公国』

の誕生宣言

地球上の『自治ブロック政府』相次いで誕生

同時に海軍を含む『ブロック政府軍』も創設

|

|

|

【NUC0070】『深海棲艦』の呼称が誕生

『ミノフスキー熱核反応炉』

『メガ粒子砲』『高圧増幅光線砲』開発

『陽電子衝撃砲』の小型化の研究

|

地球連邦政府、『サイド3』への対抗策と

して軍備増強、『深海棲艦』への対策を

『ブロック自治政府』に事実上丸投げする

|

冥王星宙域で初めて『ガミラス艦』と遭遇

|

『深海棲艦』サイド、全人類に宣戦布告

|

|

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【NUC0071】連邦の独立組織『第8研究機関』

が『超合金コア』の技術を開発

|

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『ジオン公国』、『モビルスーツ』の開発を

本格化

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|

『連邦統合海軍』設立

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『深海棲艦』の一斉攻撃

『30年戦争』の勃発

 

|

|

装甲戦闘空母『加賀』艦載機

深海棲艦航空機の初撃墜に成功

|

戦艦『金剛』艦載砲の鉄鋼弾で

潜水『ソ級』の撃沈に成功

|

|

海上戦力『エルドラド艦隊』設立

『擲弾兵部隊』設立

|

|

『本多 幸雄』が擲弾兵になる

|

|

|

【NUC0072】『エルドラド艦隊』3度目

の深海棲艦との艦隊決戦に敗北

|

対深海棲艦用実態弾『G弾』の開発

|

|

重打撃ミサイル巡洋艦『足柄』

衝角(ラム)戦術で『人型』の初撃沈に成功

|

|

高速打撃ミサイル巡洋艦『川内』

『艦娘』の艦隊と初遭遇

『人類』と『艦娘』が公式に初邂逅した瞬間

|

|

|

地球連邦政府と統合海軍、『艦娘』を正式な

戦力として取り込む事を決定、地球上の海軍

戦力は『艦娘』を主体として戦力の再建に、

『鎮守府』システムが採用され、多くの『提督』

が誕生する(適性があれば、正規の軍人でなく

一般人や、犬、猫、ショットガンでも提督に

なれる時代がやって来た)

|

アジア・オセアニアブロック政府と陸海空軍

『鎮守府』システムの採用と同時に、全軍の指揮

系統を一本化する為にかつての『大本営』制度を

復活させる

|

『母里 正(もり まさ、後のへたれ提督)』

この年に誕生

|

|

|

【NUC0073】初めて『ブラック鎮守府』問題が

表面化する

『国防軍・天憲隊』、憲兵隊としても活動

開始

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『ジオニック社』、最初の実用モビルスーツ

『クラブマン(後のMS-01)』を開発

|

|

『トミー・ザワ』の一家、棄民政策により

サイド2『アイランド・イフィッシュ』に

強制移民させられ、莫大な借金を背負う

|

|

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【NUC0075】『擲弾兵』に代わる低コストの

兵士、『強化兵』の研究を『8研』が開始

|

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|

【NUC0076】木星開発船団が木星宙域で

『ガミラス艦』を目撃

|

|

『ブロック自治政府軍』、『艦娘』への対抗

戦力として『究極の強化兵』を作り出す

『10傑計画』を『8研』と共同で実施

実験用素体をスペースノイドから収集開始

|

|

借金苦による困窮で家族の生活がままならな

くなった『トミー・ザワ』、自身の身体を

『強化兵』の実験用素体として売却

お金を家族の生活にあてる

この研究の為に、のべ500万人のスペース

ノイドが集められる

(このうち300万人は、通常の兵士として

運用させる、トミー・ザワもその一人)

|

|

『トミー・ザワ』、『アイランド・イフィッ

シュ』に家族を残して地球に去る

|

|

モビルスーツ、『MSー05 ザクⅠ』登場

|

|

『トミー・ザワ』一般の強化兵に改造される

|

|

|

【NUC0077】『10傑計画』で誕生した十人の

強化兵、北大西洋の制海権を単独で取り戻すも

直後、人類に反乱を起こす

|

『10傑』のうち五人は病死、一人は戦死

残りの四人は行方をくらます

|

『ブロック自治政府』と『8研』

『10傑計画』の破棄を決定

|

|

『10人の究極の強化兵』を生み出す為に

100万人以上のスペースノイドが命を落とした

事実が、国防軍の調査で判明、宇宙側の反発が

強まる

|

|

宇宙移民の一部の勢力が連邦への反乱を決起

月面のマスドライバーキャノンを使って

大量の砲弾を地球に撃ち込む『マスドライバ

ー乱射テロ事件』が発生

地球の住民だけでなく艦娘と深海棲艦にも

大きなダメージをもたらす

『母里 正』の母親死亡、『母里 正』は孤児

になる

|

|

深海棲艦との戦いが小康状態となる

|

|

『黒崎事件』勃発

アジア・オセアニアブロック政府の『大本営』

が艦娘の襲撃を受けて壊滅、解体される

|

|

|

【NUC0078】地球連邦軍、『RX計画』始動

|

|

『ジオン公国』国家総動員令

|

|

愛玩ロボット『ハロ』『バリカン』誕生

|

|

|

【NUC0079】『ジオン独立戦争(一週間戦争)』

勃発、三つのサイドが壊滅、連邦宇宙艦隊は

壊滅、18億の生命が失われる

|

|

サイド2コロニー『アイランド・イフィッシ

ュ』地球に落下

|

|

連邦とジオン、休戦、停戦交渉

『南極条約調印』

|

|

ジオン公国軍、地球進攻作戦(一年戦争)開始

|

ブロック自治政府の半数がジオン公国側に

服従を宣言

|

ノーフォーク基地を攻略しようとしたジオン

公国軍、深海棲艦に攻撃される

|

|

『オデッサ作戦』、連邦の勝利

|

|

主な戦場が地球から宇宙へ

|

宇宙要塞ソロモン攻略戦『チェンバロ作戦』

の最中、連邦のMS中隊を率いる『少年士官』

と、ジオンの補給部隊を率いる『少年士官』

が遭遇、MS戦となるも引き分けとなり

両者撤退

|

|

『チェンバロ作戦』の被害の大きさから

地球連邦軍の内部で『外敵や外威に対しては

即攻撃』という、地球外勢力に対する強行策

を主張するグループが台頭する

(ガミラス戦争やティターンズ誕生の呼び水

となっていく)

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『ア・バオア・クー攻略戦』と

同時期、冥王星宙域で連邦の外宇宙艦隊が

複数のガミラス艦と戦闘状態に突入

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地球連邦政府とジオン共和国、停戦成立

一年戦争の終結

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ガミラス艦隊が木星船団を襲撃、木星船団

全滅

事実上の『ガミラス戦争』勃発

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【NUC0080】地球連邦政府とコロニー国家

群、対ガミラスの共同戦線を決定

同時に『イズモ計画』も立ち上がる

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ガミラス、遊星爆弾での攻撃を開始

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火星宙域艦隊決戦『カ号作戦』

『カ2号作戦』開戦

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地球圏にガミラス艦隊の一個機動旅団が

襲来、月面都市とコロニーへの攻撃を開始

ジオン共和国軍とジオン公国残党軍がこれを

迎撃、辛くも撃退に成功する

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ガミラス軍の一強行偵察部隊、地球に降下

国防軍・天憲隊がこれを迎撃する

この時『艦娘』の情報がガミラス本国に

もたらされる

(『ユークス』誕生の呼び水に)

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【NUC0081】遊星爆弾の落下により、地球の

海水の半分が蒸発、深刻な放射能汚染が

広がる

これにより『深海棲艦』は全滅したと、連邦

はこの時判断した、後に『30年戦争』の

終結宣言が出された時、『深海棲艦』の存在

が考慮されなかったのはこの時の心理的な

影響があったと言われている

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冥王星宙域での艦隊決戦『メ号作戦』開戦

地球艦隊の壊滅と引き換えに『波動コア』

を入手する事に成功する

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波動推進機関を搭載した宇宙戦艦『ヤマト』

『コスモリバースシステム』受領の為に

『イスカンダル』へ

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ガミラス冥王星基地の壊滅により遊星爆弾

の攻撃方法を失ったシュルツ傘下の

宇宙機動旅団、地球圏に残存戦力で攻撃

サイドコロニー国家群が中心となってこれ

を撃退に成功する

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【NUC0082】『ヤマト』『コスモリバース

システム』を受領し地球に帰還

地球の環境の大半はその年に回復

『ガミラス戦争』も事実上終結

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連邦(地球)とサイド国家群(宇宙)との

戦後処理や論功交渉を巡って対立が激化する

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地球連邦政府、サイド国家群から宇宙移民

制作への見直しを拒否

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『ヒィッツカラルド』、『連邦統合海軍』

からの要請を受けてサイド3から地球に移住

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『ヒィッツカラルド』、補給部隊将校として

の経験を買われて海軍に加入、同じく補給部隊

の司令官として就任、物資輸送と戦力再建の

役割を担う

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【NUC0083】『デラーズ紛争』勃発

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連邦の宇宙移民に対する締め付けは強化

され『ティターンズ』が誕生する

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木星船団復活

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【NUC0084】『ジュラル星人』が初めて地球

に来訪、地球連邦政府と相互援助協力交渉

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『ティターンズ』、『艦娘』を運用する

鎮守府の解散を画策、『国防軍・天憲隊』が

これを阻止

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【NUC0085】『深海棲艦』の生存が再確認される

全ての海軍組織で『艦娘』鎮守府の再整備が

進む

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『ヒィッツカラルド』、補給部隊司令官のまま

対深海棲艦の戦術アドバイザーとなる

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『母里 正』孤児院から『擲弾兵予備隊』に

売り飛ばされる

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『30バンチ事件』発生

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【NUC0086】『ジュラル星人』から地球への

初の技術供与、地球からの『環境改善プロジェ

クトチーム』がジュラル星に向かう

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元連邦軍兵士『玖月 光忠』リンガに現れる

半壊した現地の鎮守府で『不知火』と

出会う

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『玖月 光忠』、かつての部下『門寺 百眼』

と再会する

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『玖月 光忠』の父、『玖月 想月』

『玖月 光忠』を連邦軍に(本人の承諾なく)

復帰させる

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『玖月 光忠』『クロード・スラスト』と改名

『門寺 百眼』『カルド・アルレッド』と改名

『不知火』『黒潮』『秋雲』(リンガ)の

艦娘三名と共に連邦軍の新たな鎮守府を

立ち上げる、『クロード・スラスト』提督に

なる、『不知火』が最初の秘書艦となる

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『30バンチ事件』の余波により、『反連邦』

『反ティターンズ』の気運が高まる

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『連邦』の統制が弱まる一方で『ブロック自治

政府』間での闘争が激化、各地で紛争が頻発

する

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『母里 正』所属の『擲弾兵予備隊』

『トミー・ザワ』所属の『強化兵部隊』

反連邦運動の制圧と『ブロック自治政府』間の

紛争抑止の為に各地で戦闘に駆り出される

(本来この部隊は、対深海棲艦用の部隊の筈

であった)

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【NUC0087】『グリプス戦役』勃発

『ティターンズ』壊滅

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地球連邦政府主導の『環境改善チーム』

『ジュラル星』での地球植物の植林を推進

大学の民間チームがこれに危険性を唱えるも

無視される

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『ヒィッツカラルド』の対深海棲艦戦術

アドバイザーとしての職務は、海軍上層部の

無理解が祟って思うように進まない状態で

『ヒィッツカラルド』は更なる強敵の出現を

危惧する

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【NUC0088】第一次ネオジオン紛争

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木星船団の希望拡大

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新規コロニー『フロンティアサイド』の建設

が始まる、コロニー建設凍結の一次解除

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『深海棲艦』に『姫級』『鬼級』と呼ばれる

事になる、これまでの未確認艦が初めて観測

される

地球の制海権、再度深海棲艦側に有利となる

『艦娘』と『鎮守府』の運用改革が提唱され

これまで提督の中心だった『非軍人提督』が

海軍組織から淘汰される

『ヒィッツカラルド』はこの改革に反対した

が押し切られる

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【NUC0089】『非軍人提督』が海軍を去って

一年も経たずに『ブラック鎮守府問題』が

再び大きくなる

連邦統合海軍は『連邦統合海軍省』となり

鎮守府を監督・査察する『査察局』を設置

する

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『ヒィッツカラルド』、艦娘の待遇状況が全く

改善されない事に業を煮やし、全ての海軍に

抜本的な改革を提案

『ヒィッツカラルド』職務を解かれ、左遷

させられる

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『一年戦争』の終結から9年、当時の情報

公開が始まる

『アイランド・イフィッシュ』の地球落下と

住民全滅をこの時初めて知らされた

『トミー・ザワ』は、精神に異常をきたし

兵士として不適合とされ処理場に送られる

(後に脱走)

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【NUC0090】冥王星の連邦軍基地、再建される

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冥王星宙域で初めて『彗星帝国』所属艦艇

(ラスコー級宇宙巡洋艦)が目撃される

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『吉坂 司』博士『国際医療科学研究所』を

設立

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『第8研究機関』が『戦闘用レアリエン』の

研究開発の為に『北九州』に『研究所』を

新設

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【NUC0091】第二次ネオジオン紛争

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【NUC0092】放浪中の『ヒィッツカラルド』

親友で提督の『英 一』(はなぶさ はじめ)

と出会う

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『ヒィッツカラルド』『英 一』の鎮守府で

艦娘の提督としての修業を始める

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ネオジオン残党軍『袖付き』発足

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母系社会の復活を唱える『マリア主義』と

教祖マリアの起こす『癒しの奇跡』が

サイド2を中心に話題となる

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NUC0093:『ラプラス戦争』勃発

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『ロナ家』独自軍隊『クロスボーン・

バンガード』を設立

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『クロード・スラスト』ブラック鎮守府で

強制出撃を繰り返し身体を壊す

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『クロード・スラスト』、深海棲艦の心臓

を利用して、自らに『艦息』施術を施す

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『クロード・スラスト』当該『ブラック提督』

を排除

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【NUC0094】『クロスボーン・バンガード』

コロニー『フロンティアサイド』を占領

『コスモ・バビロニア』を建国宣言

連邦宇宙艦隊と戦闘状態になる

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地球連邦軍、体制維持と新たな脅威への対応

として新戦艦の建造計画を立ち上げる

(後のアンドロメダ級)

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『クロード・スラスト』自身の鎮守を

『リンガ特設連邦鎮守府』と命名(改名)

する、かつての部下達だけでなく連邦兵士

の少なくない人数が集結し始める

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【NUC0095】『クロスボーン・バンガード』

の大規模部隊が地球に降下、国防軍・天憲隊

や地球部隊と激突

『深海棲艦』、『クロスボーン・バンガード』

に攻撃、敵対する

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『ジョニーnrsenc一等憲兵』、『国防軍・

天憲隊』の隊長に就任、『加賀』と共に着任

する

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『国防軍・天憲隊』『リンガ特定連邦鎮守府』

『クロスボーン・バンガード』と交戦状態に

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『母里 正』戦闘で再起不能の重傷を負う

『母里 正』擲弾兵に改造される

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地球圏の混乱の隙をついて、サイド2にて

『ザンスカール帝国』の建国が宣言される

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【NUC0096】『コスモ・バビロニア』消滅

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ジュラル星の環境改善プロジェクト

無茶な植林と現地の自然調査不足が災いして

ジュラル星の環境はかえって悪化する

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連邦主導の『環境改善チーム』は全員撤収

民間大学のチームだけがジュラル星に残る

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宇宙戦艦『アンドロメダ』就航

姉妹艦四隻も同時に就航する

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『ミハイル・ボルガ』博士の設計による

メガフロート式の『鎮守府基地』を海軍の

主導で建設『R.Nishida提督』が『司令官』

となり『ニシダメガフロート鎮守府』が

就航する

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『ヒィッツカラルド』、親友『英 一』の病気

治療の為の自らへの人体実験が原因で、とんで

もない数々の能力を手に入れる

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『彗星帝国』の密使がサイド2に密かに来航

『ザンスカール帝国』と同盟を組む

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【NUC0097】巨大な『白色彗星』が観測される

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『彗星帝国』が、地球へ降伏勧告

地球連邦政府、これを拒否、戦闘状態となる

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『ザンスカール帝国』地球連邦政府に対して

独立戦争を宣戦布告

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ザンスカールの『モトラッド艦隊』が地球へ

降下、『クロスボーン・バンガード』の残党

を吸収して軍を再編成、『地球クリーン作戦』

を実行

『リンガ特設連邦鎮守府』モビルスーツ部隊

を組織して対抗する

同時期に、非連邦の反抗組織

『リガ・ミリティア』がザンスカールに抵抗を

開始

|

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『アジア・オセアニアブロック自治政府』

『モトラッド艦隊』に早期降伏

(これが後に、多くの艦娘達に犠牲を

強いる事になるソロモン攻略作戦、同じく

『チェンバロ2号作戦』へと繋がるのである)

軍組織の多くは交戦を継続

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ジュラル星人『キSEーX07号』誕生

ジュラル星人『ハイザKIーX6号』誕生

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『ヒィッツカラルド』、『連邦統合海軍』に

復帰、自身の能力と軍人としての経験を総動員

して戦う準備に入る

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【NUC0098】『ガミラス帝国』と『地球側』

との『対彗星帝国』共同戦線が実現

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『地球』『ガミラス』『国防軍』連合軍と

『ザンスカール』『彗星帝国』連合軍が

宇宙で激突

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『地球』『ガミラス』『国防軍』連合軍の

勝利

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民間大学のジュラル星『環境改善チーム』

『彗星帝国』との戦闘が終結したのを機に

一人の女学生を除いて地球に撤収する

ジュラル星人側は、約束違反と連邦を罵り

契約の履行を求めるが、連邦側は地球圏の

混乱を理由に無視する

|

一人残った女学生『環境改善プロジェクト』

の研究を一人で続行するが、ジュラル星で

反地球人の暴動が起き、女学生は死亡

|

地球とジュラルの関係は断絶する

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みなしごになった『キSEーX07号』を

『ジュラル魔王』が引き取って育てる事に

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地球連邦政府の全ての公文書から

『ジュラル星人』とジュラル星の記録が全て

抹消される、これ以降連邦は『ジュラル星人』

の存在自体を否定するようになる

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【NUC0099】ザンスカールの最終兵器

『エンジェル・ハイロゥ』投入

地球軌道上での決戦

『ノイ・バルグレイ』の拡散波動砲により

『エンジェル・ハイロゥ』破壊される

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『ザンスカール帝国』滅亡

地球に降下した『モトラッド艦隊』残党

徹底抗戦を表明、『ブロック自治政府』の

一部が『モトラッド艦隊』に追随

地球上での戦闘は長期化する

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『ヒィッツカラルド』、『足柄』と出会う

『ヒィッツカラルド』、『足柄』を初期艦に

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『アジア・オセアニアブロック自治政府』

『モトラッド艦隊』に支配地域からの

退去を要求、連邦側にくら替えする

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『三木之 苗夫』、『アジア・オセアニア

ブロック自治海軍』の作戦参謀将校に就任

大佐となる

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『アジア・オセアニアブロック自治海軍』

深海棲艦に本土への接近を許す、深海棲艦

機動部隊による空襲

この空襲で、当時空軍士官だった花田中佐

(当時)の大切な人が落命する

この空襲は、ニューギニア・ソロモン攻略

の為の陽動であった可能性が高い

|

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『アジア・オセアニアブロック自治海軍』

ニューギニア、ソロモン海域での制海権と

制空権を深海棲艦側に完全に奪われる

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地球連邦政府による戦後処理(賞罰)が

本格化する、『アジア・オセアニアブロッ

ク自治政府』に対して深海棲艦対策の強化

を厳命する

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ニューギニア以西の制海権を奪還する為に

『リンガ特設連邦鎮守府』が本格活動を

開始

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連邦統合海軍省、実働部隊を切り離し

新たに『帝国海軍』を創設

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『二等憲兵吸血鬼』と『木曾』初めての出会

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【NUC0100】『アジア・オセアニアブロック

海軍』の中堅将校と『第8研究機関』が中心

となって

艦娘人工強化計画『ビンソン計画』発動

『川内』『神通』『木曾』『あきつ丸』など

巡洋艦以下の艦娘を中心に違法な艦娘改造が

強行される

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擲弾兵『母里 正』中隊を指揮して

『モトラッド艦隊』との戦闘を開始

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|

『ヒィッツカラルド』、補給将校として復帰

各海域での補給作戦の指揮を採る

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【NUC0101】擲弾兵『母里 正』の中隊

『モトラッド艦隊』残党と最後の戦闘

『母里 正』、相手のモビルスーツを奪って

敵のモビルスーツを撃破、作戦を完遂するも

直後に軍法会議にかけられ、平隊員となる

|

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『モトラッド艦隊』最後の戦力が撃破される

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|

 

地球連邦政府、深海棲艦の存在を半ば無視して

『30年戦争』の終結を宣言

 

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空軍士官『花田大佐』、『飛龍』『蒼龍』

『瑞鳳』の危機を救う

三人は後に、花田大佐の嫁艦になる

|

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佐世保鎮守府所属の艦娘『白露』、戦闘で

右腕を失う、解体処分にされそうになった

ところを『吉坂 司』に救助される

以降、『白露』は『吉坂博士』の秘書艦と

なる

|

|

|

『花田大佐』海軍へ転向、『飛龍』『蒼龍』

『瑞鳳』を部下とし、提督としての活動の

傍ら、連邦統合海軍省査察局の査察官として

ブラック鎮守府の摘発と、各鎮守府の運用を

監査する

|

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|

【NUC0102】『アジア・オセアニアブロック

海軍』の中堅将校、ニューギニア・ソロモン

海域の制海権を奪還する名目(ビンソン計画で

改造したものの、思い通りにならない艦娘達に

制裁を加える目的も兼ねて)で、同海域への

出撃を連続で強行する

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|

『二等憲兵吸血鬼』、ニューギニアの無人島で

『木曾』を救出する

以降、木曾は二等憲兵吸血鬼と行動を共にする

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『ヒィッツカラルド』、ソロモン海域での

無謀な作戦続行と『ビンソン計画』の存在に

異議を唱え、再び左遷される

翌日、『神通』がソロモン海域で行方不明と

なる(後に北九州のレアリエン研究所から

救出される)

|

|

『ヒィッツカラルド』と『足柄』、左遷先の

離島の防空基地を襲撃してきた深海棲艦部隊

を撃破、形だけの表彰と勲章を授与される

二人は勲章を質屋に入れてカツカレーを食べる

|

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帝国海軍元帥『徳川 成光』が

『ヒィッツカラルド』を召喚

『海軍特別警察隊』の設立準備に入る

|

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【NUC0103】擲弾兵『母里 正』

(献体ナンバー:ZNBー0018686ーC)

命令違反の出撃でソロモン海域へ

 

ビンソン計画艦娘『川内』、味方の撤退を単独

で援護して重傷大破

 

『母里 正』が『川内』を救出、初めての出会い

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|

『アジア・オセアニアブロック海軍』

ニューギニア・ソロモン海域での作戦を中止

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『花田大佐』、『ビンソン計画』の被害者の

一人、『あきつ丸』を部下にスカウトするも

一度断られる

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|

『花田大佐』、『連邦統合海軍省査察局』の

司令官に就任、『ビンソン計画』に関わった

将校達を調査・処分する

『三木之 苗夫』、大佐から中佐に降格

補給部に回される

|

|

『ビンソン計画』に関わった将校の一人が

ある『憲兵』に喰い殺される

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|

『母里 正』、命令違反で処理機にかけられる

も反抗、処理機を破壊し、直後『吉坂 司』に

救助される、擲弾兵部隊から排籍され

国際医療科学研究所へ

|

『川内』、負傷の影響で魚雷が撃てなくなる

予備役編入(事実上の解雇)となり

国際医療科学研究所へ、『母里 正』と『川内』

再会する

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『海軍特別警察隊』創設

『謎乃提督ヒィッツカラルド』が司令官に

就任する

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【NUC0104】『謎乃提督ヒィッツカラルド』

『帝国海軍第29分遣隊、通称(謎の鎮守府)』

を開設する

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人類にとって最初のイレギュラー艦娘

『デストリア』が確認される

以降イレギュラー艦娘と呼ばれる存在が

次々と登場する

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わずかに遅れて

独自の波動コア技術を用いた、国防軍の

イレギュラー艦娘『ヤマト』が建造される

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『リンガ特設連邦鎮守府』で独自に

GNドライバ技術を開発

イレギュラー艦娘『プトレマイオスⅡ』

登場

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国防軍・天憲隊の外殻組織としての

独立鎮守府『ぼのたん呉鎮守府』開設

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『花田大佐』、査察先の『ぼのたん呉

鎮守府』で『叢雲』と出会う

|

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地球連邦政府とガミラス帝国、正式に講和

が成立る、双方に国交が樹立される

|

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|

『ジュラル星人』が地球への侵攻を開始する

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【NUC0105】『三木之 苗夫』大佐に再昇進

(親の威を借りて)作戦参謀に返り咲く

『アジア・オセアニアブロック海軍』と

『帝国海軍』の一部の鎮守府

ソロモン海域・南太平洋の制海権を奪還

すべく『チェンバロ2号作戦』を発動

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|

『チェンバロ2号作戦』実施の最中

深海棲艦の『姫級』『鬼級』が本土に襲来

|

|

『チェンバロ2号作戦』は大失敗で終了

アジア・オセアニア地域の陸海空軍戦力は

大打撃を受ける(国防軍、海特警、リンガ

、Nishida鎮守府を除く)

|

|

連邦統合海軍省人事局長『土方 龍』元帥

『アジア・オセアニアブロック海軍』から

海上での作戦指揮権を剥奪、『帝国海軍』の

指揮下に置く事を決定、『帝国海軍』と合わ

せて戦力の回復を厳命

|

|

『三木之 苗夫』再び中佐に降格、補給部へ

|

|

『土方 龍』初期の『鎮守府』制度を復活させ

る、民間人、女性や子供、犬や猫やショット

ガンが『提督』になれる時代が再来

|

|

『アジア・オセアニアブロック海軍』なり振り

構わぬ海軍戦力再建計画強行

退役軍人や予備役艦娘の多くが強制徴用される

『母里 正』は『見習少尉』として海軍へ

『川内』も共に海軍に復帰する

|

『川内』、『見習少尉』の初期艦となる

|

『ドルフ・ヴァレンシュタイン』、Lメタル・

ヒュッケバイン社CEOの養子になる、同時に

同社の営業部長に就任

|

|

『あきつ丸』、『花田大佐』の誘いを受諾

『査察局』に入局

|

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|

【NUC0106】小マゼラン宙域で、ガミラスの

民間航宙貨客船『ラジェンドラ号』が、

一発の『亜空間魚雷』により撃沈される

女性や子供を中心に3500名が犠牲になる

|

|

|

中部太平洋で対深海棲艦牽制作戦が実施される

ミクロネシア近海で、正体不明の艦娘が

発見(ドロップ)される(後のサラトガ)

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|

『リンガ特設連邦鎮守府』にて、巨大戦艦

『紀伊』が就航、『クロード・スラスト』

『クロード戦艦提督』を公式に名乗る

|

|

『リンガ特設連邦鎮守府』、独力で

ソロモン海域の制海権と制空権を奪還する

『アジア・オセアニアブロック海軍』と

『帝国海軍』の一部から逆恨みを買う

|

|

『三木之 苗夫』と取り巻きの士官達の

『見習少尉』と『川内』に対する横暴が

エスカレートする

|

『見習少尉』と『川内』

『ドルフ・ヴァレンシュタイン』と出会う

|

|

『謎の鎮守府』部隊と『謎乃提督』

輸送船団護衛任務中の『見習少尉』『川内』

に偶然出会う、護衛任務を援護する

護衛任務は成功

|

『見習少尉』、『見習中尉』に昇進

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|

時限潜航艦『UXー01』と『UXー01コア(後の

ユークス)』、『ラジェンドラ号』撃沈の

『単独犯』として、ガミラス帝国から反逆者

の審判を下され、討伐対象となる、その後は

追跡艦隊の攻撃を受けて行方不明となる

(ガミラス側は撃沈と判定)

|

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【NUC0107】『土方 龍』元帥、人事局長から

宇宙艦隊の方面軍司令官に移動

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|

『三木之 苗夫』三度大佐に昇進、作戦部長と

なる『アジア・オセアニアブロック海軍』は

作戦指揮権を取り戻すと、直後に大作戦を

無理矢理敢行、大失敗の上に本部を急襲される

『三木之 苗夫』、作戦指揮を放棄して逃亡

|

|

『見習中尉』と『川内』が奮闘

『海特警』と『国防軍』部隊も援軍に駆け付け

深海棲艦を撃退

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査察局の『花田大佐』、一連の問題を重要視し

『アジア・オセアニアブロック海軍』に査察に

入る

|

|

『見習中尉』、『見習大尉』に昇進

『川内』にも『曹長』クラスの権限授与

|

『三木之 苗夫』、少佐にまで降格、補給部に

|

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|

『三木之 苗夫』、偽の命令書を偽造

『見習大尉』に特攻出撃を、『川内』には

解体処分の命令が下されたと偽装する

(命令書は海軍の正式フォーマットを使用)

|

『見習大尉』、『川内』への解体命令に怒り

『三木之 苗夫』の顔面を砕く暴行を加える

|

『見習大尉』、その時点では『改』だった

『川内』を、Lメタル社の改修プログラムを

使って『強制改二』に改修する

|

『見習大尉』は自ら『へたれ提督』と名乗り

改二となった『川内』を連れて海軍を脱走

する、その際『へたれ提督』は『川内』に

告白、二人は夫婦となる

(これより1年と3か月の逃亡生活始まる)

|

|

『三木之 苗夫』、本来命令権が無い筈の

特高警察に命令して『へたれ提督』達を追跡

、始末させようとする

『多聞 風都』、『宮月 要』といった特高の

生え抜き達がこれに反対するも左遷される

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|

『へたれ提督』と『川内』は公式に『脱走犯』

と認定される

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ミクロネシア近海で発見された謎の艦娘

呪いの使者『貞子』として軍内闘争の道具

とされる

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【NUC0108】『謎乃提督ヒィッツカラルド』と

『足柄』、南西海域・マラッカ海峡で

違法サルベージ業者を粛清

『妙高』『羽黒』の二人を救助

以後二人は海特警所属となる

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『海特警』ブラック鎮守府と違法サルベージ

業者の摘発(時に粛清)を本格化する

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佐世保鎮守府所属艦娘『村雨』無謀な作戦で

重傷を負い、後遺症で海上に出撃出来なくなる

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『三木之 苗夫』自ら『三木之 ジャギ』に改名

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『三木之 ジャギ』が『特高警察』に命令

『へたれ提督』と『川内』に、無実の罪を捏造

し、凶悪犯に仕立て上げる

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『へたれ提督』と『川内』公開指名手配となる

東京、警視庁公安部『一条 薫』事件の背景に

疑問を抱く

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『国防軍・天憲隊』、筆頭秘書艦『加賀』率い

る『特捜チーム』、北九州の『第8研究機関、

レアリエン研究所』を強制捜査

第8研究機関側は、凶暴化したレアリエン兵士

を使って国防軍に抵抗、激戦となる

この戦闘で『神通』、『石川島 春馬』の二人

が救助される

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直後、『石川島春馬』と『村雨』が出会う

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『第8研究機関』公式な組織としては消滅

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連邦統合海軍省査察局『花田大佐』

『三木之 ジャギ』の行動に疑念を抱き

査察局として独自に捜査する

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(「無宿二人」の回想シーン)

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『村雨』が予備役編入(解雇)となる

『石川島 春馬』と『村雨』の二人

『吉坂博士』に招かれ国際医療科学研究所

に移籍

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艦娘『天龍』(後に六本脚の所属となる)

の所属する鎮守府で、提督が惨殺される

『天龍』に犯人の疑いがかかる

『天龍』本人は無実を主張

後に査察局の調査で、この提督は隠れブラック

提督だった事が判明する

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『へたれ提督』と『川内』、不動産屋で

『トミー・ザワ』に出会う(一旦別れる)

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『二等憲兵吸血鬼』と『木曾』、ブロック海軍

本部から『へたれ提督』『川内』の追跡と掃討

を依頼される

『二等憲兵吸血鬼』はこれを無視、二人の逃走

を結果として手助けする

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次元潜航艦『UXー01』、紀井勝浦沿岸に出現

『ユークス』と共に身(艦体)を隠す

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『花田大佐』の査察局と警視庁の『一条 薫』

冷や飯食いの『多聞 風都』の三人が遭遇する

そこに『二等憲兵吸血鬼』も合流し

特高警察の襲撃から『へたれ提督』達を護る

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『へたれ提督』と『川内』はそのまま逃走

生活に戻る

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【NUC0109】『天龍』の容疑は曖昧のまま

提督惨殺事件の捜査は打ち切りとなる

鎮守府内では『天龍』の周りに味方は一人も

居なくなり、『天龍』は潔白を主張しつつ

鎮守府を去る、後に予備役編入

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『へたれ提督』と『川内』、紀井勝浦沿岸で

偶然『ユークス』に出会う

三人は行動を共にする事に

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『へたれ提督』、逃走生活のまま、電話一本

の鎮守府『よろず屋鎮守府』を自主開設

『川内』と『ユークス』をメンバーとして

依頼としての『任務』を遂行する鎮守府として

スタートさせる

因みに、本鎮守府最初の任務は『万引きGメン』

だった

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『花田大佐』の査察局と、『多聞 風都』、

『一条 薫』調査により、『三木之 ジャギ』

の命令偽造と特高警察の私的運用、数々の危険

暴力行為が明らかになる

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『三木之 ジャギ』、精神疾患の判定を受けて

海軍軍人の資格を剥奪され、ブロック海軍を

去る(軍籍は残った)

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『へたれ提督』と『川内』の身の潔白が証明

される、『三木之 ジャギ』への暴行は

過剰防衛と判断され、罰金100万で結審

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自由の身となった『へたれ提督』は軍に戻らず

『川内』と『ユークス』の三人と共に

浜名湖畔に『よろず屋鎮守府』の本拠地を

構える、二階建ての中古プレハブ小屋と

最低限の入渠施設、『UXー01』を覆い隠す為の

バラクーダ偽装でスタートする

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『花田大佐』、『よろず屋鎮守府』の監視と

支援の為に『あきつ丸』派遣を決定

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『海特警』、イレギュラー艦娘の実態調査を

始める

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『謎乃提督』、イレギュラー艦娘と、その

所属鎮守府の調査の為に『よろず屋鎮守府』

に最初の査察

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『へたれ提督』達、放浪していた『天龍』と

出会う、『天龍』は『よろず屋鎮守府』の

一員になる

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【NUC0110】地球圏に漂う宇宙デブリを処理

する目的で、連邦宇宙艦隊が大規模な除去作業

に取りかかる

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イレギュラー艦娘

『リリー・マルレーン』

『ペールギュント』

『アレキサンドリア』

『ラーディッシュ』

『バーミンガム』

『リーンホースJr.』

が相次いで誕生する

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『リリー・マルレーン』『アレキサンドリア』

は謎の鎮守府の所属になる

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『ラーディッシュ』『バーミンガム』

『リーンホースJr.』はリンガ特設連邦鎮守府

の所属になる

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『ペールギュント』、『へたれ提督』達と

初めて出会う

『ペールギュント』、よろず屋鎮守府の家族に

なる(へたれ提督はこの頃から鎮守府の仲間を

家族と位置づけるようになる)

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『貞子事件』発生、クロード戦艦提督と

リンガ特設連邦鎮守府を逆恨みする

『アジア・オセアニアブロック海軍』と

『帝国海軍』の一部の将校が、呪いの使者

『貞子』をコンテナに詰め込んでリンガに

送り込んだ、しかしコンテナはリンガには

着かず、何故かよろず屋鎮守府にたどり着いて

しまう

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『貞子』、『へたれ提督』達と出会う

『へたれ提督』は『貞子』を家族として鎮守府

に迎え入れる

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事の次第を知った『クロード戦艦提督』相手の

将校を叩きのめす

『クロード戦艦提督』、よろず屋鎮守府へ

向かう『クロード戦艦提督』と『へたれ提督』

初めて出会う

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リンガ特設連邦鎮守府の特殊入渠装置で

『貞子』本人の希望で彼女を浄化する事に

『貞子』は本来の姿を取り戻す事になった

この時『へたれ提督』が軽いギャグの気持ちで

「貞子が‥‥サダコガ‥‥サラトガ、なんちゃ」

と口走った直後に『貞子』は『サラトガ』に

なった

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正規空母『CVー3サラトガ』、よろず屋鎮守府

の家族となる

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『あきつ丸』、査察局からよろず屋鎮守府へ

の移籍を決意

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『謎乃提督ヒィッツカラルド』の提案で

『よろず屋鎮守府』は『六本脚鎮守府』と

改名

 

『へたれ提督』と六人の艦娘

『川内』『UXー01』『天龍』

『ペールギュント』『サラトガ』

そして査察局から移籍した『あきつ丸』で

『六人脚鎮守府』はスタートした

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『国際軍・天憲隊』において、宇宙戦艦娘

『アンドロメダ』

『アポロメア』

『アンタレス』

『アルデバラン』

が誕生する

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『謎乃提督ヒィッツカラルド』

『デストリア』を伴って『六人脚鎮守府』に

二度目のイレギュラー艦娘査察を実施

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野良艦娘『球磨多摩姉妹』、伝説のプロゲー

マーでユーチューバーの『ムカキン』に保護

される、二人は姉妹で『ベアー&キャット』と

してプロゲーマーデビューを果たす

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『京浜国際ジャーナル』の『神無月ミザリィ』

艦娘運用鎮守府情報紙『ジュージューン年鑑』

の初回本を出版

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野良艦娘『ラビアンローズ』、行商人として

六本脚鎮守府への営業と交流を始める

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【NUC0111】『クロード戦艦提督』

『金剛』と『こんごう』(護衛艦)と

『プトレマイオスⅡ』と共に『謎の鎮守府』

に降り立つ

『謎の鎮守府』にモビルスーツ『ジムコマンド』

が贈呈される

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国防軍・天憲隊と海軍特別警察隊の交流が

活発になる

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『ラビアンローズ』が複数の『孤児』を自力で

保護し育てている事が判明する

『天龍』が彼女達の保護を主張、『ユークス』も

これに賛同し『天龍児童園』の開設が決定する

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『ラビアンローズ』、六本脚鎮守府の家族と

なる

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『謎の提督ヒィッツカラルド』

リンガ特設連邦鎮守府と六本脚鎮守府に

海軍特別警察隊への加入活動参加を打診する

両鎮守府はこれを快諾する

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『吉坂博士』から保護艦娘の六本脚鎮守府への

複数移籍の依頼があり、六本脚鎮守府は新たな

家族を得る

『石川島 春馬』『村雨』『能代』『カリスト』

『フェニックス』『ガンビア・ベイ』

『シェフィールド』『マンジューシャカ』が

加入

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リンガ特設連邦鎮守府より六本脚鎮守府に

援軍の打診、艦娘『比叡』が派遣される

以後、リンガからの援軍派遣は通常になる

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六本脚鎮守府に新たな援軍として、リンガ

特設連邦鎮守府からモビルスーツ中隊を

含む連邦軍の警護部隊が駐留を開始する

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帝国海軍の『元帥閣下』、『謎の提督』を

呼び出し、艦娘『アンドロメダ』ちゃんへの

熱い想いを語る

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連邦政府と海軍首脳部、海軍特別警察隊を

国際軍・天憲隊へのカウンター部隊と

位置づける、しかし当の本人達は全く関係

なく、国防軍と海特警は交流を重ねる

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『謎の提督』、『加賀』の艦載機に轟沈させ

られる、特務艦『ひらぬま』でサルベージ

された後、艦内で凄まじい乱痴気騒ぎが

展開される

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『謎の鎮守府』に『碧デス』の生まれ変わり

『多層航宙空母ランベア』が着任する

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『ホビー白色』の店長『須小田』氏と

常連客の『沢辺螺』が結婚、夫婦となる

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『須小田』氏、ガンダムプラモデルを利用した

『プラモバトルシミュレータゲーム』を開発

店頭で大会を開催したところ、プロゲーマー

『ベアー&キャット』が(ゲーム参加的に)殴り

込んでくる、参加プレーヤーの殆どを打ち負か

すが、『クロード・金剛』ペアに惨敗する

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『ベアー&キャット』『クロード・金剛』ペア

へのリベンジ(ゲームの再戦)を申し込み

『ベアー&キャット』VS『リンガ軍団』の展開

『へたれ提督』『デストリア』『那珂』そして

『比叡』がこれに巻き込まれる

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『吉坂博士』の国際医療科学研究所で定期健康

診断、これに参加した『川内』の『妊娠』が

発覚、六本脚鎮守府は大騒ぎになる

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『へたれ提督』と『川内』は、子供を産み

育てる決意をするが、直後に妊娠は間違いと

判明する(白露が、川内と他の妊婦のカルテを

入れ間違えた事が原因)

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『川内』精神的ショックを受け、やや鬱状態に

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『球磨多摩姉妹』、『ベアー&キャット』卒業

六本脚鎮守府に押しかけ移籍しようと向かう

道中で深海棲艦と戦闘、『清霜』を救助する

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『球磨』『多摩』『清霜』が六本脚鎮守府に

加入、新たな家族となる

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『川内』、『清霜』と出会い鬱状態から脱出

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艦娘『那智』が謎の鎮守府に加入、妙高型姉妹

が勢揃いする

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『清霜』、『へたれ夫妻』の養女(娘)となる

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『霞礼号祭り』が開催される

『ぼのたん提督』と『霞』が神輿に乗せられる

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祭りの中、『清霜』が放浪中の『防空棲姫』と

出会う

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『清霜』、『防空棲姫』をスカウトする

『防空棲姫』、六本脚鎮守府の家族として、

天龍児童園の保母として迎え入れられる

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『防空棲姫』、『清霜』になつく

『防空棲姫』、『ガンビア・ベイ』と親友に

なる

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【NUC0112】国防軍・天憲隊から、交友ある

鎮守府に『アンドロメダ』級戦艦娘が派遣

される

六本脚鎮守府には『アンドロメダ』

謎の鎮守府には『アポロメア』

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『清霜』、『アンドロメダ』と初の出会い

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『謎の提督』、人間違いから『神通』に襲撃

される、直ぐに誤解は溶け、『神通』は

『謎の提督』に平謝りする

その後『神通』は本懐を遂げ、海特警に加入

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『紅輪鎮守府』が開設される

海特警B級エージェント『大角 左近』が

司令官として、『神通』が秘書艦として着任

する

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『神通』と六本脚の『川内』が対面する

『神通』は、お互いがビンソン計画の被験者で

かつて同じ鎮守府にいた実の姉妹だと気付くが

『川内』は気づいていない

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『ラビアンローズ』が『空間投影式HUD』を

開発する、六本脚鎮守府の全艦娘が装備

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六本脚部隊、船団護衛任務中に深海の敵襲を

受ける、『川内』が『清霜』を庇って負傷

『へたれ提督』は装備強化の資材集めに奔走

する

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『川内』の艤装がアップグレードされる

『川内』調子に乗って夜戦(戦闘の方)三昧

になり、同時に怠惰な生活になる

同時期『へたれ提督』はややノイローゼとなり

更にアップグレード改修計画と資材集めに奔走

する

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怠惰な生活が災いして『川内』の調子が狂う

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ある計画書(川内の艤装強化の計画書)を見た

『川内』、自分が解体されると勘違いする

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誤解は解け、『川内』は『清霜』に大説教を

食らう、『川内』は『へたれ提督』に平謝り

する、『へたれ提督』は笑って許す

その夜は夜戦(意味深)に、いつもの生活に

戻る

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国防軍・天憲隊、『艦娘エレズム計画』

(艦娘を宇宙に強制移住させる計画)の

存在を察知、海特警や査察局と結束して

議会工作などの先手を打つ

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地球連邦政府議会、艦娘の基本的人権を

法的に定めた『艦娘人権憲章』を可決

艦娘は『参政権』以外の全ての権利が

(法律上は)認められ『人間』と認定される

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『川内』と『村雨』が求めた、『擲弾兵』と

『レアリエン』、それに『強化兵』の人権は

認められなかった

彼等の一般社会での生存が許可される

『献体身元保証綱領』が同時に成立した程度

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帝国海軍とブロック海軍の大規模作戦発動

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『擲弾兵』の人権を取り戻そうと考えた

『川内』は六本脚の作戦参加を『へたれ提督』

に直訴する

(六本脚部隊が戦果を上げれば、指揮官の

『へたれ提督』の株が上がり『擲弾兵』の

人権が認められる呼び水になるかもしれない

‥‥と『川内』は妄信してしまう)

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深海棲艦に偽の情報を流して囮地点に誘い込む

大規模作戦が開始される、六本脚鎮守府は

『へたれ提督』『石川島 春馬』『防空棲姫』

を除く全ての戦力をこの作戦に投入する

『川内』を旗艦として六本脚部隊は出撃する

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深海棲艦を誘い込む囮地点は他でもない

『六本脚鎮守府』の所在地であった

(偽情報は六本脚鎮守府に海軍の首脳部が

密かに会合するというものだった事が後で

判明する)

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浜名湖の沖合で深海棲艦は撃退されるが

『川内』達出撃した部隊が留守の間に

六本脚鎮守府は『ジュラル特選隊』の攻撃を

受ける、『へたれ提督』は児童園の子供を

庇って左腕を失う重傷を負う

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『川内』は自身を責めるが『足柄』と『金剛』

が寄り添って『川内』を支える

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花田大佐の査察局、本作戦を『故意に民間人を

囮にした卑劣な作戦』として調査を開始

作戦計画立案に関与した軍の関係者を次々と

検挙する、後に何名かの将校が『謎の死』を

遂げたり『謎の行方不明』となる

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これ以降『川内』は、夜戦(戦闘)の事をあまり

言わなくなり、常に『へたれ提督』に寄り添う

ようになる(若干ヤンデレ要素が強くなる)

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地球連邦政府から指名された有識者で

『30年戦争』の総括と検証をする委員会が発足

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委員会の公式見解の一部を引用‥‥

「30年戦争は、人類の総人口の三分の二の生命を

失わせ、人類の文明を『物』『質』共に100年

以上後退させた‥‥‥」

 

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謎の鎮守府で『深海偽装』装置が発明される

『謎の提督』と『吹雪』が大変な事に

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【NUC0113】ジュラル星人『キSEーX07号』

那珂ファンクラブの東海北陸支部長になる

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『謎の鎮守府』の『深海偽装艦隊』

窮地の『朝潮』と『嵐』を救出する

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『クロード戦艦提督』(以後『クロード提督』)

とリンガの主力部隊が留守の間に、リンガ特設

連邦鎮守府が、連邦軍の懲罰大隊を中心とした

反乱軍により占拠される

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海特警合同部隊はリンガ鎮守府の奪還作戦を

即座に開始、『謎の提督』考案の戦闘スーツ

『三式パーソナル転送システム改』を用いて

起動メカ(ロボットやモビルスーツ)に変身

これらの能力で反乱軍を鎮圧、反乱兵達は

『クロード提督』に鍛え直された

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『へたれ提督』、『三式パーソナル転送シス

テム改』の影響なのか身体に変化が起こる

『超合金コア』が『超合金ニューZαコア』に

変質し、左腕の義手が『ロケットパンチ』に、

左腕内部に『サイコガン』が装着される

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『へたれ提督』が活力を取り戻し、『川内』

泣いて喜ぶ

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中東地域で大きな地震発生、救援物質の輸送

の為、民間海運公社『アミバ海運』が

輸送船団『PQ55』を編成、海特警と国防軍の

合同部隊が護衛任務にあたる

花田大佐、査察官として同船団に同行

『飛龍』『蒼龍』『瑞鳳』も同行する

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『EXー178(イナヤ)』、浜名湖で『衣笠』と

『トミー・ザワ』を釣り上げる

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『衣笠』、『トミー・ザワ』六本脚鎮守府の

家族になる

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ぼのたん呉鎮守府で、初のイレギュラー艦娘

『ハーフビーク』『ヴァナディース』が登場

ぼのたん呉鎮守府に加入する

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帝国海軍の『元帥閣下』、海特警に『アンドロ

メダ級』が派遣された事を遅まきながら知る

『謎の提督』も巻き込まれ、艦娘大量建造騒動

『元帥お戯れ事件カッコカリ』が発生

イレギュラー艦娘を含む大勢の艦娘が建造され

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『深雪』、『白雪』が六本脚鎮守府の家族に

なる

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『夕雲会』開催、『秋雲』ビビる

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国防軍・天憲隊、北太平洋での制海権と制空権

を確保し海上輸送の安全を確保する為に

小笠原諸島『西威神島』の国防軍基地に

原子力空母と強襲揚陸艦を配備する事を決定

横須賀と神戸で極秘に建造開始

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『二等憲兵吸血鬼』、市民反戦団体に偽装した

『隙間解放戦線』の活動家の一人を捕食する

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九郎ヶ岳で、代2の『九郎ヶ岳遺跡』が発見

される

周辺は厳重な封鎖状態が続く事になる

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連邦統合海軍省査察局の組織変更

陸軍高機動憲兵隊を切り離し、海軍戦力を

増強、『花田大佐』、少将に昇進

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『海風』『山風』『江風』が査察局に加入

『花田少将』の養女となる

母親との関係はそれぞれ

母『飛龍』→『江風』娘

母『蒼龍』→『海風』娘

母『瑞鳳』→『山風』娘

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『青葉』(謎鎮)『秋雲』(謎鎮)

『ラビアンローズ』(六本脚)の三人が

『デバガメ三人衆』を結成

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『青葉』(謎鎮)『天葉』(国防軍)

『しゃんば』(ぼのたん)の三人の『青葉』

が『青葉三連星』を結成する

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後にリンガの『連葉』も合流して

『青葉四天王』が再結成される事になる

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リンガ所属『カルド・アルレッド』が『比叡』

の交代要員として六本脚鎮守府に派遣される

途中で道に迷って『きさらぎ駅』に立ち寄る

羽目に、その後無事に到着

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『デストロイヤー』と『ペールギュント』

C級エージェント、『小豆馬 久』に襲われる

『小豆馬 久』は撃退された

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『魔法美少女重巡プリテーウルフ』登場

『豊色夜戦忍者インナーリバー・サン』登場

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横須賀大忘年会

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【NUC0114】地球連邦政府とガミラス帝国の

正式な講和講和成立から10周年

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『花田少将』の義姉『大和』『武蔵』が

連邦統合海軍省査察局に加入する

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『謎の提督』、単独で『ジュラル星人』から

リサイクル戦艦第57号・第46号をぶん取る

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謎の鎮守府に、スパイとして『香取』『鹿島』

の二人が潜入、捕まる

『デウスーラ』が二人にサインをねだる

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魔法重巡姫士『エンジェルハグロ』登場

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『川内』、『ラビアンローズ』と協力して

夜戦装備『北半球』を開発する

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『羽黒』、『ラビアンローズ』と協力して

夜戦装備『黒揚羽』を開発する

『花田少将』と『瑞鳳』が淫魔に呑まれる

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装光聖姫重巡『レディミョウコウ』登場

重巡戦姫『ブラスターナチ』登場

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移動中の『花田少将』と『飛龍』反体制派

の襲撃を受ける、『花田少将』は『飛龍』を

庇って被弾、重傷を負う

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『花田少将』、艦息となる

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『大阪湾迎撃戦』発生

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国防軍・天憲隊主催の

『横須賀合同観艦式』開催

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『銚子沖迎撃戦』発生

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『アンドロメダ』六本脚鎮守府に事実上の

移籍、『清霜』と姉妹になる

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『メダきよ』写真撮影会、『藤波』が

六本脚鎮守府の家族となる

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リンガ鎮守府で新規建造作業

『あきづき』『アマルテア』が六本脚鎮守府

の家族となる

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国防軍の原子力空母と強襲揚陸艦を

『西威神島』に回航する任務に成功

帰途に、野良艦娘『神威』を保護する

『神威』は六本脚鎮守府の家族となる

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連邦統合海軍省査察局の本部が深海棲艦と

ジュラル特選隊の襲撃を受ける

『海風』が小破する

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元帥閣下の『アンドロメダ目指して建造』再び

『コマンダン・テスト』を始めとして複数の

艦娘と共に、『SPASー12』まで何故か建造され

るが『アンドロメダ』は来なかった

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『SPASー12』、六本脚鎮守府の家族となる

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『コマンダン・テスト』、元帥閣下の秘書艦に

『サタンビートル提督』を気に入る

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ジュラル特選隊による海軍本部襲撃事件と

『沼田 統也』への暗殺未遂事件が発生

人違いで『謎の提督』が襲われる

『謎の提督』キレる、主犯格『荒井 幹雄』を

始めとした事件関係者を社会的に抹殺する

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ぼのたん呉鎮守府の『曙』が妊娠する

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『明石』『夕張』『ヨーツンヘイム』の謎鎮

技術屋トリオが設計した大型船入渠用ドック

の建造が始まる

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花田少将の嫁艦『瑞鳳』と『海風』『山風』

『江風』が六本脚鎮守府に一次派遣される

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花田少将、『銚子沖迎撃戦』の顛末から

海軍内部での情報漏洩を疑い、『飛龍』達と

捜査を開始する

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リンガ鎮守府所属『カルド・アルレッド』と

『赤城』の二人が結婚する

二人は結婚を期に、リンガへ帰還、代わりに

『ゼネラル』と『準鷹』が派遣される

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異世界の住人で新聞記者『射命丸 文』参上

『青葉三連星』危機感を抱く

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『青葉三連星』、事故により『川内』の自慰行

為を盗撮してしまいお仕置きをくらう

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活動家集団『隙間解放戦線』六本脚鎮守府に

ゲリラ攻撃未遂

二等憲兵吸血鬼と木曾により殲滅される

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海軍少尉『鷹尾 和則』、『ヒィッツカラルド』

本人と羽黒に初遭遇

『ヒィッツカラルド』数多くの悪い噂を聞かさ

れ浄化される

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『鷹尾 和則』、ダバオのホテルで『プリンツ

・オイゲンR』と出会う

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花田少将、蒼龍の裏切りにあい重傷を負う

雇われた賞金稼ぎの追撃を振り切ったところで

偶然、鷹尾少尉とプリンツ・オイゲンRに遭遇

二人の助けを借りて帰還

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花田少将とその協力者達、ミッドウェー環礁の

サンド島に三木之とハイザKI-X06号の潜伏する

秘密基地の存在を確認、蒼龍救出の為に出撃する

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蒼龍の奪還に成功するも三木之達は取り逃がす

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蒼龍は精神を病んだ為、六本脚鎮守府に療養に

花田少将は一時、軍法会議にかけられる

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【NUC0115】花田少将、起死回生の策略で敵対

する海軍大臣を粛清する

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海軍少尉候補生『ハス 吾郎』、摘発されたブラ

ック鎮守府の艦娘達を指揮下に受け入れ

長島に農業鎮守府を開設する

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海特警合同艦隊結成、アグレッサー部隊として

『正義提督』率いる『正義鎮守府』艦隊と演習

エロのパワーとガトランティスの無茶な砲撃で

勝利を掴む

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暗殺者『ゲザン』、『ヒィッツカラルド』をター

ゲットにして、身分を偽って謎の鎮守府に潜入

仕事に失敗した挙げ句、接待漬けにされて自信を

喪失し引退する

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鷹尾 和則、花田少将襲撃事件に関わった事に加

えて船団護衛を見下した上官と口論になり海軍内

部で疎まれる

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鷹尾 和則、何者かに刺客を送り込まれて瀕死の

重傷を負う

命の危機に晒された鷹尾を救う為にプリンツ・

オイゲンRは鷹尾への『擲弾兵』施術を決断

吉坂博士に依頼する

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プリンツ・オイゲンR、鷹尾 和則の秘書艦と身元

保証人になる事を決意

リンガ鎮守府の改装で本来の姿を取り戻す

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鷹尾 和則とプリンツ・オイゲンR、六本脚鎮守府

への出向を下令される

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『海風』の麻雀修業

『海風』、『那智』『コルサック』『隼鷹』との

麻雀対局で大勝

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『那智』、麻雀対局で大負けした事から絶不調に

『英 一』『龍田』らを師匠として麻雀修業

『ヒィッツ提督脱衣麻雀』で勝利を掴む

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『蒼龍』『海風』母子を元気付ける為の『男褌』

太鼓が披露され、嫁艦達が暴走する

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『ゲザン』再来日、空港でヒィッツカラルドと

デストリアに見付かり謎の鎮守府に拉致される

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ハロウィン戦士『川内人間ヘタレダー』

豊色夜戦忍者『インナー・リバー・サン』

リンガ三銃士『イクマイザー3』誕生

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謎鎮昼間のハロウィン祭りに『ゲザン』駆り出さ

れる

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『三木之 ジャギ』と『ハイザKI-X06号』

父親で連邦高官の『三木之 カシアス』を脅迫して

ダカールで連邦政府直轄の独立部隊の看板を作ら

せ、『サイドリッツ部隊』と命名する

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『三木之 ジャギ』と『ハイザKI-X06号』

『サイドリッツ部隊』の拠点構築の為に

『旧ドルヴェンシュタイン公国』に入る

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ショッピングセンターで人質テロ事件が発生

偶然居合わせたヒィッツカラルドと夏夜月 怪造

ヒーローショーの着ぐるみを着て犯人を制圧

夏夜月はヒーローに、ヒィッツはヒーローになり

そこねる

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謎の鎮守府で(裏)クリスマスパーティー

『アレキサンドリア』が淫欲の世界に目覚める

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日本近海で深海棲艦の通商破壊部隊がゲリラ攻撃

を活発化させる

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『ジョニーnrsenc一等憲兵』、宇宙での戦闘が

原因で負傷、全身整形手術により外見が女性型の

モフキャラに変身する

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【NUC0116】『クロード スラスト』提督

『元帥』に昇格

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『玖月 想月』、帝国海軍、ブロック海軍と折衝

の末、ソロモン・ニューギニア海域の制海権と

その管理(権益)を委譲する

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海上メガフロート都市『ヨコスカ』就航

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『国防軍・天憲隊』が発展的解消をとげる

『ジョニーnrsenc一等憲兵』、天憲隊から独立

新組織『KLG(KLeee raidhia Guardians)

を立ち上げる

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全国規模での同時多発人質テロ事件

が発生

近隣のスーパーに立て篭もったテログループを

六本脚軍団と一条 薫、陸軍高機動憲兵隊が制圧

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『本多 幸雄』と『あきづき』が偶然出会う

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特高警察による『天龍児童園襲撃未遂事件』

『多聞 風人』と有志メンバーが阻止

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脱走擲弾兵『鶴 温』と松島鎮守府の『浜波』が

出会う

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特高警察の首謀による第二の天龍児童園襲撃事件

が発生、海特警と査察局、多聞のチームがこれを

撃退する、『隙間解放戦線』密かに消滅

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『鶴 温』、提督見習いとして第一歩を踏み出す

『浜波』『鶴 温』の秘書艦兼身元保証人になる

事実上のケッコンカッコガチ

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ハイザKI-X06号、京浜国際ジャーナルの記者

『磯月 希鵺』に偽情報をリークする

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『銚子沖迎撃戦』に関係して『清霜』を侮辱する

新聞記事が京浜国際ジャーナルから発刊される

KLGの『加賀』、怒り心頭になり本社に単身で

乗り込む

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『鶴 温』『浜波』、『松平 アンデルセン』の

計らいで六本脚鎮守府に送られる

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『へたれ提督』『鶴 温』を外殻組織の『提督』

に就任させる、『浜波』は筆頭秘書艦に

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六本脚鎮守府初の外殻組織『鶴ケ島鎮守府』が

誕生する

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『浜波』と『潮』、久方振りの再開を果たす

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帝国海軍とアジア・オセアニアブロック海軍

ソロモン・ニューギニア海域の制海権と制空権を

深海棲艦側に奪われる

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『へたれ提督』『鶴 温』『鷹尾 和則』とそれぞ

れの関係者、『石ノ森鎮守府』に挨拶回り

『長門』の威圧を『浜波バリア』で撃退

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『リサイクル戦艦57号艦』こと『秩父』が就役

『リサイクル戦艦46号』の改装が完了

六本脚鎮守府に回航される

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フィジー諸島、ニューカレドニア海域で深海棲艦

が軍事拠点を構築しているのが確認される

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大本営と帝国海軍、フィジー諸島、ニューカレド

ニアへの反攻作戦の橋頭堡を整備する為に、ニュ

ージーランドへの大規模輸送船団作戦を決定

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『長島農業鎮守府』と『ハス 吾郎』提督に輸送

作戦の立案と実行が下命される

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作戦開始期限までわずかの期間しかなかった為、

『ハス 吾郎』、付き合いのある六本脚鎮守府に

協力を依頼

『鶴ケ島鎮守府』の初陣ともなる

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海特警『降谷鎮守府』に改サラミス級巡洋艦の

『シラクサ』が着任

『アレキサンドリア』との因縁に終止符が打たれ

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『長島農業鎮守府』と『海特警合同艦隊』による

ニュージーランド突破輸送船団『第一艇団』が

編成され、作戦が開始される

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帝国海軍『正義鎮守府』の『正義大佐』、深海棲

艦を撃破する為の別働機動部隊を編成指揮

『第一艇団』を囮にして深海棲艦の撃破を狙う

|

『クロード提督』とリンガ鎮守府の主力部隊

『正義大佐』の計略を予測して『第一艇団』の

側面支援

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深海棲艦との戦闘激化、この時深海側の一人

『戦艦レ級』の一人が戦闘を放棄して脱走

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『南太平洋空母棲姫』との激闘の末、六本脚鎮守

府は正規空母艦娘『ホーネット』を救助する

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『第一艇団』、ニュージーランドへの輸送作戦と

輸送船団の帰還に成功

|

六本脚鎮守府に新たに

『ホーネット』『シェフィールド』(軽巡)が

加入

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鶴ケ島鎮守府に新たに

『早波』『沖波』『親潮』が加入

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リンガ特設連邦鎮守府に新たに

『ネルソン』『ガングート』が

加入

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長島農業鎮守府に新たに

『ウォースパイト』が加入

(英国大擂台賽で足柄と戦ったウォースパイトと

は別人)

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謎の鎮守府に新たに

『ルイージ・トレッリ』が加入

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『第一艇団』解散式

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脱走した『戦艦レ級』(後のレレちゃん)が

ある鎮守府に救助される

足柄、本人の意図しない処でいつの間にか人助け

をしていた

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件のレ級が保護されている鎮守府に、海特警の

『紅輪鎮守府』司令官『大角 左近』とその秘書

艦『神通』が査察に入る

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『レ級』は許され、鎮守府の家族と暮らす事に

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春のコミケに関連して多くの同人誌が出版される

中で、サークル名『全力シャングリラ』が出版

したデウスーラ関連の無許可同人誌が発覚

作品の内容を見たデウスーラが激怒

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作者でメルトリア級航宙戦艦『シャングリ・ラ』

が謎鎮に拉致られお仕置きされる

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『シャングリ・ラ』、『秋雲』監督の下、謎の

鎮守府の所属となる

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『第一次ドルヴェンシュタイン動乱』勃発

『旧ドルヴェンシュタイン公国独立騒動』の混乱

に乗じて、独立派の過激派が来日していた同国の

連邦議会代表を暗殺する計画が浮上

|

『三木之 ジャギ』と『ハイザKI-X06号』

過激派をけしかけて動乱を拡大させる

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『艦娘軽視派』の武闘派将校の一部が機動兵器を

無断で持ち出し、過激派と組んで武装放起

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『備庵(びあん)博士』が作った巨大ロボット

『アシガラネーゼ』が『海特警三人娘』の手に

よって起動、艦娘軽視派の機動兵器郡を破壊する

|

調子に乗った足柄の無茶苦茶な操縦によりアシガ

ラネーゼは更に大暴れ!

川内はロボット酔い、金剛は間違えて自爆スイッ

チを押してしまい、アシガラネーゼは爆発した

|

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『蒼龍復活戦』

徳川元帥も活躍して過激派は撃滅され、暗殺事件

は未然に防がれた

|

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『蒼龍』は復活し、『蒼龍』『瑞鳳』『江風』

『海風』『山風』は六本脚から査察局に帰還する

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『サイドリッツ部隊』、拠点構築を完成させる

 

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『花田 刀治郎』、ドルヴェンシュタイン動乱の

鎮圧の功績で『中将』に昇格

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花田中将、『連邦統合海軍省』から独立

舞鶴に新たな拠点(海上基地)を設けて新組織

『海軍公安連邦局(NPF)』を立ち上げ、その

総司令官になる

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『ホビー白色』で『ドメラーズ三世』とイデオン

の『重機動メカ』のプラモデルが間違って大量に

発注されてしまう

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シージャックを想定した『警視庁鎮守府』の防犯

訓練に謎の鎮守府が犯人役の『アグレッサー』と

して参加、犯人役が警察側に完全勝利するという

前代未聞の事態にヒィッツ提督ボーナスを貰い損

ねる

|

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『デウスーラ』のプラモデル制作ライブ動画が

配信される、『ドメラーズ三世』のプラモデルは

飛ぶように売れたが、『重機動メカ』は文字通り

叩き売られた

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二匹目のドジョウを狙った『キング・オブ・ドラ

ゴン』がプラモデル制作ライブ動画を配信しよう

として『デンドロビウム』に手を出してしまう

|

『キング・オブ・ドラゴン』大いに後悔する

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『NPF』の欧州遠征作戦発動

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謎の鎮守府の『足柄』、英国大擂台賽関連の因縁

を抱える『ネルソン』の挑戦を受ける、足柄の

実質的な勝利

|

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リンガ特設連邦鎮守府が南太平洋及びインド洋に

遠征、同海域で護衛着きでの輸送船の航行が可能

になる、『天津風』『時津風』『雪風』

『浜波(鶴ケ島鎮守府とは別人)』が新たに

リンガに加入する

|

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『NPF』、欧州遠征より帰還

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10月30日『へたれ提督と川内』の結婚記念日

『川内』の進水日でもある、46号艦と57号艦の

ライトアップと『那珂ちゃんミニライブ』で祝う

へたれ提督と川内は思い出に浸りながら夜戦

(意味深)をおっぱじめる

|

『五代 雄介』、六本脚鎮守府の建物をよじ登る

も見つかって『神通』に捕まる

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『ウェイカー三兄弟』による海特警とNPFへの

連続襲撃事件発生、小豆馬 久が敗北調教される

|

|

ウェイカー兄弟、『NPF海上基地』への襲撃を

企てる、海風が単独で時間稼ぎをする

後から駆け付けた那智に敗れたウェイカー兄弟

の内二人はヒィッツ提督に捕縛される

|

ウェイカー三兄弟の残りの一人は別行動中足柄に

見付かりボコボコにされる

|

ウェイカー三兄弟は再教育(お仕置きと調教)を

受けてすっかり開発(意味深)される、その後

兄弟はNPFに身柄を引き渡される

|

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クロード提督、思い出の『ジムコマンド改』を

最新の技術を使って再度フルカスタム

完成機を六本脚鎮守府に隣接する警備部隊に

送る

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『小豆馬 久』艦娘になって『ペールギュント』

を襲う

|

|

|

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

そして‥‥‥現在に至る‥‥

ストーリーの推移や展開で年表は更新される

可能性があります

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       《名称説明》

 

 

①駆逐艦『曙』

 

『国防軍・天憲隊』が運用していた新鋭駆逐艦

艦娘が登場する前から戦っていた艦で、人類の

船として初めて『深海棲艦』を撃沈した

『30年戦争』で唯一生き残った同型艦

現在は練習艦として未来の士官教育にあたって

いる

 

 

②装甲戦闘空母『加賀』

 

『国防軍・天憲隊』が運用していた地球で建造

された船、汎用戦闘空母に改良し宇宙でも運用

する事を前提に初めから熱核反応炉を搭載

一門だがメガ粒子砲を搭載、パルスレーザーの

多数で武装している

ミノフスキー粒子が戦場に無かった頃にはその

火力と艦載機で深海の艦載機を寄せつけなかっ

た、エルドラド海戦フェーズ2で旗艦が撃沈

されると、艦隊の指揮を引き継いだ

現在、予定通り汎用戦闘空母となり活動中

 

 

③装甲戦闘空母『飛龍』

 

『連邦統合海軍』が運用していた、アナハイム

エレクトロニクス社で建造され宇宙から降下

して来た水上戦闘艦、熱核反応炉を搭載

フェーズ2では『加賀』と共に機動部隊を編成

して戦った、数少ない空母の生き残りとして

汎用戦闘空母に改装されて宇宙でも活動中

 

 

④戦艦『金剛』

 

『連邦統合海軍』で運用され、全てのエルドラ

ド海戦を戦い抜いた唯一の戦艦

協力な徹甲弾と高速機動で、本来は門外関の

深海潜水艦を多数撃破した

汎用戦闘艦に改装される予定もあったが現在は

海戦の歴史を伝える『洋上史料館』として係留

されている

『コンゴウ』型航宙戦艦と混同されないように

読み方は漢字表記となっている

 

 

⑤重打撃ミサイル巡洋艦『足柄』

 

『連邦統合海軍』が運用していた主力巡洋艦

『アナハイムエレクトロニクス社』で建造され

宇宙から地球に降下して来た艦の一隻

エルドラド海戦ではフェーズ2から海戦に参加

当時の艦長『天龍 源三郎』大佐の奇策として

艦首に衝角(ラム)を装備し、体当たり戦法で

人型の深海棲艦を初めて撃沈した

『30年戦争』を洋上で戦い抜き、現在は

『金剛』と同じく洋上史料館として係留されて

いる

武勲高い艦としてその艦名は『ムラサメ』型

航宙巡洋艦の一隻にも引き継がれた

 

 

⑥高速打撃ミサイル巡洋艦『川内』

 

『連邦統合海軍』が運用していた、高速機動

戦隊(昔で言うところの水雷戦隊)旗艦

『アナハイムエレクトロニクス社』で建造され

た艦で、艦体強度強化の為に特殊な接合方法が

用いられた

フェーズ2に参加する為に宇宙から地球に降下

フェーズ3では『深海棲艦のサンプル』を入手

し、艦長『ライアン・スコット』大佐と

副長『土方 龍』中佐(当時)指揮で輸送任務

中に深海棲艦との戦闘に巻き込まれる

この時『艦娘』の艦隊が現れ援護される

人類が初めて『艦娘』と遭遇した記念艦となる

 

『深海棲艦サンプル』と『艦娘』をともなって

帰還を果たすが、作戦終了後、キングストン弁

が勝手に解放されるなどの原因不明の事故が

多発、軍艦籍から早々に除外される

現在は戦艦『三笠』と同様に陸上に揚げられ

記念艦として展示、余生を送っている

 

 

⑦高速打撃ミサイル巡洋艦『木曾』

 

『国防軍・天憲隊』が運用した、地球で建造

された高機動巡洋艦で、当時の最新装備を

常に更新して搭載されていた実験艦的要素の

高い艦であった

全てのエルドラド海戦と『30年戦争』を洋上

で戦い抜いた本艦は戦後、海洋観測戦闘艦と

して活動中

 

 

⑧天龍 源三郎

 

福井出身の海の男、身長189cm、体重120kgの

巨漢、重打撃ミサイル巡洋艦『足柄』の初代

艦隊、型にはまらない戦術眼で、『足柄』の

艦首に衝角を装備させ体当たり戦法を敢行した

『足柄』の退役と共に軍を退役した

現在はプロレスラーに転向し活動中

 

 

⑨ライアン・スコット

 

『海賊』の異名を持った海軍士官で、駆逐艦や

高速巡洋艦でキャリアを積んできた叩き上げの

昔で言うところの水雷屋で階級は大佐

かの『ノーマン・スコット』の子孫らしい

上層部には反抗的だが部下想いの、典型的な

『軍上手の生き方下手』

高速打撃ミサイル巡洋艦『川内』の最初で最後

の艦長でもある

副長『土方 龍』とのコンビで多くの海戦を

生き延びた

フェーズ3で『深海棲艦サンプル』の極秘輸送

任務を遂行中に『艦娘』と遭遇する事になる

初めて『艦娘』と遭遇した人類の一人となった

 

その後少将に、六台目の連邦統合海軍司令官に

就任し、『艦娘』を海上戦力の中心にすえつつ

『艦娘』達のケアや地位向上にも勤めた

『鎮守府』システムを採用し、非軍人提督制度

を採用したのも彼である

大将(元帥)昇進と共に退役し、現在までも

『艦娘』の地位を向上させる活動を行っている

 

 

⑩土方 龍

 

『ライアン・スコット』艦長の下で常に副長を

勤めて来た、同じく叩き上げの軍人ながら

交渉術にも長けた頭脳派でもある、階級は中佐

高速打撃ミサイル巡洋艦『川内』にも副長と

して乗り込み『ライアン・スコット』と共に

エルドラド海戦を戦う

『艦娘』と初めて遭遇した人類の一人として

その名を刻む事になった

常に『ライアン・スコット』と共にあり、彼が

退役した後はその意志を受け継いだ

 

『連邦統合海軍』の司令官時代に『海軍省』に

改編、ブラック鎮守府を取り締まる目的で

新たに『査察局』を設けた

『艦娘』を食い物にする『自治ブロック海軍』

の暴走を食い止める為に作戦指揮権を剥奪し

『人事局長』時代には、かつての『非軍人提督

制度』を復活させた

国際医療科学研究所で療養中だった『母里 正』

と艦娘『川内』を海軍に編入したのも彼である

 

一度宇宙艦隊の戦隊指揮官に移動したが現在は

『人事局長』に復帰している、階級は大将

(元帥)

『海特警』や『国防軍』の存在意義を理解して

いて、艦娘の地位向上の為に協力関係を築こう

としている、『艦娘エレズム計画』の存在を

察知して、国防軍・天憲隊と協力し、いち早く

『艦娘人権憲章』の制定に取り掛かった

 

『花田中将』を自分の後継者と見ている

帝国海軍の元帥閣下とは縁があるらしい

 

『彗星帝国』と戦った『土方 竜』とは年齢の

離れた従兄弟どうしである

 

 

⑪ムカキン

 

有名なユーチューバーにして、伝説のプロ

ゲーマー、数々のソーシャルゲームを無課金で

制覇してきた、後に六本脚鎮守府の所属になる

『球磨』と『多摩』の姉妹が野良艦娘として放浪

していた時、二人を保護し、プロゲーマーコンビ

『ベアー&キャット』として育て上げた

 

 

⑫ベアー&キャット

 

あるブラック提督に『捨て艦(被害担当艦)』と

して戦闘に投入され見捨てられた『球磨』

『多摩』の姉妹が野良艦娘として放浪していた

ところを、ユーチューバーの『ムカキン』に保護

された

二人はプロゲーマーコンビ『ベアー&キャット』

として再出発を果たし、暫くは対戦ゲーム荒らし

として連戦連勝であったが、ある対戦ゲームで

『クロード・金剛』ペアに惨敗し、それがもとで

艦娘としての復帰を決意する

『クロード・金剛』ペアとの対戦で知り合った

へたれ提督の影響で六本脚鎮守府に押しかけ着任

を計ろうと移動中、『清霜』を救助する

 

 

⑬艦娘エレズム計画

 

地球をいわゆる聖域として保存し、人類は全て

宇宙に移住するという『エレズム思想』の名称に

あやかった『艦娘を強制的に宇宙に移住させる』

計画

首謀者が誰かは分かっていないが、この計画の

存在をいち早く察知した国防軍・天憲隊と海特警

は、土方 龍と共に先手を打って『艦娘人権憲章』

を制定させる

 

 

⑭艦娘人権憲章

 

地球連邦議会で可決・制定された、全ての艦娘と

人類に友好的で共に生活する深海棲艦に対して

『参政権』以外の全ての権利を認める制度

これにより法律上は全ての艦娘が『人間』として

認定され市民権を得た

 

 

⑮献体身元保証綱領

 

『擲弾兵』『強化兵』『戦闘用レアリエン』など

の改造兵士の、一般社会での生存許可を定めた

綱領、身元引き受け人(身元保証人)が常に同帯

(配偶者になったり)する事で彼等の生存が許可

される

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【パプア】

「親愛なる提督諸氏の皆様、いつもお世話になっ

ております♪

いつの間にか『30年戦争』解説編の案内役と

なっております『パプア』でございます」

 

【パプア】

「作者の勝手な考えではございますが、本作品の

時系列が分かりにくいのでは?‥‥と考えまして

今回、本作品の簡易年表を投稿させて頂きました

読者の皆様の御参考に少しでもなれたら幸いで

ございます」

 

【パプア】

「なお、言うまでもない事ではございますが

この簡易年表は本作品のみの独自設定であり

提督諸氏の皆様の設定や小説内容に何らかの

制約を加えるものでは決してありません

もし何らかの参考にして頂けるならどうぞご利用

下さい、本作品の設定が皆様のお役に立てるなら

幸いでございます」

 

【パプア】

「もし、年表の内容に何らかの修正、加筆をご希

望であれば可能な限り対応させて頂きます

今後もよろしくお願いいたします♪」

 

【ジャービス】

「みんなー♪夏イベはどうだった~♪

参加した人もしてない人も元気出して行きましょ

ー♪See You~~♪❤」

 

【曙】

「‥‥アンタは相変わらず底抜けに明るいわね」

 

【射命丸 文】

「あやや~、良い笑顔ですねぇ~~♪一枚!」

(カシャ!)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [出 演]

 

 

曙(ぼのたん呉鎮守府)

 

ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)

 

パプア(謎の鎮守府)

 

射命丸 文

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の設定や固有名詞は全て架空のものです
本作品には実在する個人や特定の団体に対する
誹謗中傷の意図は全くありません


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ゲザン!東京さ行くだ!

カディキンさんの小説キャラクター

ゲザンの登場です

謎の鎮守府に絡んだことで結果的に真人間
になった彼が日本に戻ってきた‥‥
その目的は?彼の運命は?

そんゲザンに結果的に振り回される人達が
夏夜月さんの小説キャラクターから登場
します

これは独自設定です、ギャグ展開が多いので
キャライメージが崩壊する恐れもないとは
言えません、それでも宜しければ

ゆっくりしていってね♪


ハロウィンの前のお祭り騒ぎに湧く

東洋の大都市、東京‥‥‥

 

 

‥ここはその玄関口羽田エアポート‥‥

 

そこに一人の男が降り立った

 

元々生業としていた『稼業』を廃業して

故郷に戻り、ジャガ芋を作りながら生活する

日々を送っていた‥‥

 

 

男の名は 『ゲザン』という‥‥

 

『ゲザン』は凄腕の殺し屋、暗殺者であった

ゲザンにはその暗殺方法や仕事ぶりから様々

な呼び名が存在した

 

ある者は、音もなく静かに暗殺を遂行する

手口から『沈黙の(サイレント)ゲザン』と

呼び‥‥

 

またある者は、一切の証拠を残さず『黒い幕』

がかかった様に関係者を煙に巻くことから

『黒いゲザン』と呼び‥‥

 

またまたある者は、本人の犯行だと分かって

いながら決して尻尾を出さない、言い方は

悪いがその鮮やか過ぎる立ち回りから気品すら

感じ取れてしまうことから‥‥‥

『プリンス・ゲザン』と呼んでいた‥‥

 

 

しかしそれは過去の話であった‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ある時ゲザンは、ある鎮守府の『提督』を暗殺

する依頼を受けて、この国に降り立った事が

あった‥‥

 

ゲザンは偽の身分を名乗ってそのターゲットの

提督が指揮する鎮守府に潜入、見事に提督に

近付く事に成功した‥‥‥

 

しかし、その提督に近付き過ぎたのが彼の

これまでの唯一の、そして致命的なミスで

あった!

 

 

その提督は特殊な存在だった‥‥‥

いや、その提督の日常が特殊過ぎたと言える

 

その提督の側で行動するという事は、生身の

人間にすぎないゲザンにとっては余りにも過酷

であった、目の前にターゲットが居るのにもか

かわらず、暗殺の遂行どころか自分の身を守る

だけで精一杯の状況‥‥

 

ついには自らが仕掛けた毒入り麦茶を飲む羽目

になり卒倒したゲザン‥‥‥

 

やがて殺し屋の情報(ゲザン自身の情報)が

その鎮守府にもたらされると、その提督は暗殺者

の情報を‥‥‥曲解した!

 

殺し屋は別に居て、そのターゲットはゲザンで

ある!‥‥‥と‥‥

 

提督はゲザンを保護(という名の軟禁状態)に

おき、『ガミロイド』などという訳の分からない

存在にゲザンの世話をさせた

そしてその後の接待とおもてなしの連続‥‥‥

 

暗殺対象者に逆に気を使われ、任務も果たせず、

接待で骨抜きにされたゲザンは殺し屋としての

意地もプライドも完全に吹き飛び破壊された

 

結局、仕事に失敗したゲザンは殺し屋稼業を廃業

し、足を洗ったのであった‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

逮捕される事もなく、平穏な生活を送っている

ゲザンは、今になってふと思う‥‥‥

 

 

【ゲザン】

「最初にあの男(謎乃提督ヒィッツカラルド)の

お陰でとんでもない目に合った時、もう辞めたい

と思った、今になってその決断は正しかったのだ

ろうと思う、あのまま殺し屋稼業を続けていたら

何処かであの男とかち合っていただろう、その時

はもはや偽の身分など通用しないに違いない、

あの男とマトモにやり合う事になれば‥‥そうな

れば私の命は‥‥‥‥」

 

 

後で聞いた話では、あのような『提督』と呼ばれ

る化け物は他にも存在するらしい

その情報にゲザンは心底恐怖した

自分にとってはあれが潮時だったのだ‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

真人間となったゲザンが羽田に降り立った理由は

純粋に観光に来たからだ

ハロウィン直前の活気に湧くトウキョウを堪能

しようと、それが目的だった

 

 

しかし‥‥‥

 

 

それはあくまでゲザン本人だけの話‥‥

 

ゲザンが足を洗った事や、その事情など知る筈も

ない周りの者達にとっては『殺し屋ゲザン』は

未だに超危険な要注意人物なのであった

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

羽田入菅‥‥‥

 

 

【大井】

「長門さん!この映像を見て下さい!」

 

【長門】

「どうした!何かあったのか?」

 

 

警察機構の一部として現在組織されている

『石ノ森鎮守府』所属艦娘『大井』が

同じく『石ノ森鎮守府』所属の『長門』に

報告する

 

二人は別件で羽田の入国管理局に来ていたのだが

そこで偶然にも思わぬ発見をしたのであった

 

 

【大井】

「この男を見て下さい!」

 

 

大井が指し示す方には、入国管理局の秘密兵器

『超高性能・顔認証システム』によって映し

出された一人の男の姿があった

 

 

【大井】

「つい先程、羽田に到着したばかりの男です!」

 

【長門】

「この男は何者だ?」

 

 

顔認証システムが探知したのだからただ者では

ないだろう、長門は身構える‥‥‥

 

 

【大井】

「『ゲザン』!超一流の殺し屋です!」

 

【長門】

「『ゲザン』だと!?聞いた事がある!この男

が!」

 

【大井】

「ええ、一切の証拠を残さないので逮捕する事も

出来ない、世界中の警察機構がマークしている

要注意人物です!」

 

【長門】

「そうか、この男が‥‥我々艦娘が人類の生命

を守る為に命懸けで戦っているのに!‥‥金で

他人をあやめるとは!見下げ果てた奴だ!!」

 

 

ゲザンの今の実情を知らない長門達にとっては

当然の反応であろう、いくら足を洗ったからと

言っても周りの見る目はそう簡単には変わらな

い、それはゲザン本人が招いた事なのだが‥‥

 

 

【長門】

「税関職員に警備員を付けて、奴の足止めを

させろ!!その隙に『警視庁鎮守府』にゲザン

の情報を緊急電信で送るんだ!!奴の入国の

目的は分からんが、警戒するに越した事はない

からな!!」

 

【大井】

「了解しました!!」

 

【長門】

「『(一条)提督』には私から緊急連絡を入れて

おく!、‥‥『沈黙』だの『黒いゲザン』だの

『プリンス』だの知らないが、奴に勝手なマネを

させてなるものか!!」

 

【大井】

「はい!」

 

 

 

一旦公務になれば超優秀な大井は、行動を起こす

べく動き出した‥‥

 

 

【長門】

「それにしても‥‥あの『鴻上会長』から渡された

時には、こんな代物本当に役に立つのか?‥‥と

思ってしまったものだが‥‥流石にあの『鴻上

ファウンデーション』が財力に物を言わせて

作り上げたシステムだけの事はあるな‥‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

羽田入菅の秘密兵器『超高性能顔認証システム』

と、その情報を『警視庁鎮守府』に送る『緊急

電信システム』は、『鴻上ファウンデーション』

の会長『鴻上 光生』氏より警視庁に寄贈された

品物であった、一部の操作人員も含めて

 

顔認証システムの制御には何と!ガミラス帝国

の技術が使われていた!

『次元潜航艦』のゲシュ・ヴァール機関を乗員

の手で制御する為に開発された『有機系コンピュ

ータ』のダウンスペック版‥‥といっても

従来のスーパーコンピュータに比べれば遥かに

高性能な‥‥をこのシステムは搭載していた

正に財力に物を言わせての代物だった

 

一方『警視庁鎮守府』への緊急電信システムは

『モールス』による電気信号を複数の中継局を

介して有線で送るというローテクの塊であった

一見不合理にも見えるが、外部からの通信妨害

や通信傍受に非常に強く、ローテクであるが故に

サイバー攻撃など完全に無効果してしまう

電線の素材だけは最新式の素材が使用され

接続を繋がれる事も無く、強度が強いので切断も

され難かった

 

 

得た情報を所定の場所に緊急で送る‥‥この目的

に特化した場合、このシステムは非常に優秀で

あった、こんな代物を考え、作り出してしまう

あたり、鴻上会長の発想力と欲望は只物ではない

 

 

しかし‥‥である!

 

どんなシステムにも弱点はある

 

 

設備自体は非常に優秀であった‥‥‥

 

しかし!!

 

それに関わる人間達が余りにポンコツ過ぎた

のだ!

これがこのシステムの致命的な弱点であった!

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

長門の指示に従って、大井は自ら電信システムに

火を入れ、ゲザン発見の情報を打電する

 

 

【大井】

「発、羽田エアポート、宛、警視庁鎮守府!

羽田入菅より緊急電信!

[本文]

『黒いゲザン』こと『プリンス・ゲザン』が

 現れた、十分な注意を要す!以上

 

 

大井によって打電された情報は、先ず最初の

第一中継局に繋がれる

 

 

【中継局①】

「こちら第一中継局、羽田入菅より緊急電信

[本文]

『黒部下山』の『プリンス・ゲザン』が

 現れた、10分は注意を要す!以上

 

 

続いて、第二中継局へ‥‥‥

 

 

【中継局②】

「こちら第二中継局、羽田入菅より緊急電信

[本文]

『黒い惨禍』の『プリンスへんげ』が

 現れた、駐禁は注意を要す!少将

 

 

更に、第三中継局へ‥‥

 

 

【中継局③】

「こちら第三中継局、羽田入根より緊急電信

[本文]

『黒い山地』の『プリンス』遍路で

 現れて、課金に注意を促す!中将

 

 

後は、第六中継局までこの繰り返しだ‥‥

 

 

【中継局④】

「こちら第四中継局、腫れた入根より緊急電信

[本文]

『黒井さん家』の『プリンスメロン』が

 さらわれた、重課金に超ヤバい!大将

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【中継局⑤】

「こちら第五中継局、惚れた男根より緊急電信

[本文]

『グロいメンツ』の『プリンスメロン』に

 励まされたよ、10年超ダサい!元帥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ここは警視庁鎮守府‥‥‥

 

その緊急電信が飛び込んできたのは、指揮官

の『山県 茂正』が帰宅の準備を終えた所

だった(帰宅と言っても提督は基本、鎮守府

内で寝泊まりするが‥‥)

 

 

【氷川 誠】

「山県元帥!羽田の入国管理局から緊急電信

が届きました!!」

 

 

送り主は訳の分からない名称になっていたが

この緊急電信は羽田からしか届かないので

間違いようがない、実直で堅物な男、警視庁

捜査一課警部補『氷川 誠』はそれも考慮

して報告する

 

 

【山県 茂正】

「入菅から緊急電信だと?‥‥確か向こうに

は長門君が居たな‥‥読み上げてくれ!」

 

 

あの真面目な長門が送って来た緊急電だ

何かあったに違いない、終業前の疲れも忘れて

山県元帥は仕事にかかる

 

 

【氷川 誠】

「はい!第六中継局から届いた電信ですが

そのままを読み上げます!‥‥‥

発、腫れたエロ〇ン〇、宛、警視庁鎮守府!

入れた巨根より緊急電信!

[本文]

『エロいパンツ』の『プリンツ・オイゲン』に

 払わされた、10円ちょうだいな!提督

 

 

 

堅物の氷川は、一切の戸惑いも無く電文を

読み上げた

‥‥原形を留めているのは警視庁鎮守府の

くだりだけだ‥‥‥当然‥‥

 

 

【山県 茂正】

「‥‥‥何だこりゃ?‥‥」

 

【氷川 誠】

「見ての通り、羽田からの電文ですが?」

 

 

当たり前の報告を当たり前にする真面目な

氷川の態度に、仕事疲れの山県は若干イラッ

と来た、しかしここは押さえて‥‥‥‥

この電文の意味を考える

 

 

【山県 茂正】

「‥‥これが間違いなく長門君からの緊急電

だとして‥これを送って来た意図は何だ?」

 

【氷川 誠】

「もしや、何かの暗号なのでは?」

 

【山県 茂正】

「外からアクセス不可能な電信システムを

使っているのにか?」

 

【氷川 誠】

「内容をひも解けば分かるかもしれませんよ」

 

【山県 茂正】

「それしかないか‥‥やれやれ、これでは何の

為の緊急電信システムなのかわからんな‥」

 

 

現状にまた若干イラッと来た山県元帥‥‥

とにかく今はこの電文の意味を考えてみる

 

 

【山県 茂正】

「『プリンツ・オイゲン』の下着がどうとかっ

て‥‥そんなにイヤらしい物だったか?」

 

【氷川 誠】

「私にはごくごくノーマルに見えましたけど」

 

 

見た事あるんかい!?

しかし二人とも興味はなさそうだ‥‥

 

 

【山県 茂正】

「俺は他人の下着の趣味なんかに興味は無いぞ」

 

【氷川 誠】

「私だってありませんよ」

 

 

何故かよく分からんが、山県元帥はまたイラッ

と来た

 

 

【山県 茂正】

「イヤらしい下着の『プリンツ・オイゲン』に

払わされた10円を!何で俺がたてかえなきゃ

ならんのだ!!」

 

【氷川 誠】

「知りませんよ!!あなた提督なんだから

10円くらいどうってこと無いでしょうが!!」

 

 

結局、全く訳が分からないという事で‥‥‥

先方(長門達)に再確認する事にした

 

氷川自らが電信キーを叩いて打電する

 

 

 

【氷川 誠】

「発、警視庁鎮守府、宛、羽田エアポート

山県より羽田入菅に返信   

[本文]

先程の電文の意味を伝えよ、あるいは暗号か?

 

 

氷川から最初の中継局、第六中継局に最初の

電信が送られる

因みに第六中継局の局員は若い女性であった

艦娘なのかどうかは分からない‥‥

 

 

【中継局⑥】

「こちら第六中継局です、電文を受信しました

警視庁鎮守府より羽田乳輪に返信!

[本文]

先っちょの快感の意義を伝えよ、相手は金剛か?

 

 

同じ中継局が逆にリレーする訳だから結果は

おのずと分かってくる‥‥‥

 

 

【中継局③】

「こちら第三中継局、警視庁鎮守府より返信!

[本文]

『好き』との告白の決意を伝えよ、あれは検尿か?

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

羽田入菅‥‥‥

 

 

【大井】

「長門さん!警視庁鎮守府から返信がありました!」

 

【長門】

「山県元帥から!?流石は対応が早いな!それで、

元帥からは何と?」

 

【大井】

「‥‥ええ‥‥それなんですけど‥‥」

 

【長門】

「どうした?返信があったのだろう?構わんから

読んでみろ!」

 

【大井】

「‥分かりました、とりあえずそのまま読みます

から‥‥怒らないで下さいよ!」

 

【長門】

「‥‥‥?」

 

 

大井は些か読み難そうに、返電文を読み上げる

 

 

【大井】

「第一中継局からの電文をそのまま読み上げます

発、警視庁鎮守府、宛、発情ポールダンス

山県より増えた借金に返信

[本文]

『トキ』との因縁の決着を付けよ、アリは貧乏か?

 

 

【長門】

「‥‥‥‥何だこりゃ?」

 

【大井】

「‥‥‥そうなりますよね‥‥」

 

 

‥‥やはりこちらも何が何だか分からない‥‥

しかし、真面目な長門はこれを、何かの意図を

もって変えられた暗号のような物と律儀に考え

てしまい、答を探し求めるのだった‥‥

 

 

【大井】

「‥‥長門さん、本気でそんな事思ってるんで

すか!?」

 

【長門】

「山県元帥がこんな悪ふざけをする筈がある

まい!何か理由がある筈だ‥‥‥」

 

【大井】

「私は中継局の誰かの悪ふざけ(本当は作者の

悪ふざけ)だと思いますけどね‥‥」

 

【長門】

「無闇に人を疑うのは良くないぞ、大井!

しかし『トキ』とは誰だ?他人の因縁になぜ

我々が荷担しなければならん!?」

 

【大井】

「‥‥‥長門さん大丈夫ですか?」

 

【長門】

「蟻が貧乏かどうかなんて私には分からんぞ!」

 

 

結局こちらも(長門の性癖も含めて)訳が分か

らない‥‥‥

いずれにせよ、最低でもゲザンの存在は知らせ

ておかなければ‥‥‥

 

 

【大井】

「こちらからもう一度、警視庁鎮守府に電信を

送ってみては?」

 

【長門】

「それしか無いようだな、念のためゲザンの事も

伝えておいてくれ!」

 

 

大井は再び、警視庁鎮守府に打電する

 

 

【大井】

「羽田入菅より、警視庁鎮守府に緊急電信

[本文]

再度の連絡を繰り返す!ゲザンに注意せよ!

 

 

再び喜劇は‥‥もとい!電信リレーは

繰り返された‥‥

 

 

【中継局④】

「こちら第四中継局、緊急電信!

[本文]

埼玉のレンタカー屋が倒産す!デフレに注意せよ!

 

 

【中継局⑤】

「こちら第五中継局、緊急電信!

[本文]

青森のバス会社が合併した!セフレが呼んでるよ!

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【氷川 誠】

「第六中継局からの電文をそのまま読みます

真田 四郎より警視庁鎮守府に緊急電信!

[本文]

稚内の救急車にシミが付いた!時雨はヤンデレよ!

 

 

【山県 茂正】

「どいつもコイツも、時雨に対する風評被害が

酷すぎやしないか?」

 

【氷川 誠】

「変なイメージを付けられてしまいましたから

ねー、可愛そうに‥‥」

 

【山県 茂正】

「稚内の救急車のシミは消防隊員が掃除すれば

良いだろう!東京にいる提督の俺に一体どう

しろというんだ!!」

 

 

【氷川 誠】

        ・・・・・

「私に聞かれてもわっかないでしょうが!!」

 

 

堅物の氷川からしょーもないギャグが飛び出す

ほど一同は混乱した!

分からない‥‥また返信の繰り返しだ‥‥

 

 

 

【氷川 誠】

「警視庁鎮守府より、羽田入菅に電信!!

[本文]

再度問う!電文の意味を伝えよ!

正確な連絡に留意せよ!

 

 

‥‥‥‥‥‥

 

 

【第六中継局】 

「こちら‥‥‥‥」

 

ギュルルルル~~~~

 

【第二中継局】

「こちら‥‥‥‥」

 

ギュルルルル~~~~

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【大井】

「警視庁鎮守府より、タムラコックに電信‥‥

[本文]

加藤 鷹!伝説の指技を教えよ!

笑点は円楽を本流とせよ!

 

 

【長門】

「訳が分からん!!!」

 

【大井】

「‥‥何で円楽なのよ!?」

 

 

分からないと頭を抱える長門‥‥‥

 

中継局員の悪ふざけと何故分からん!‥‥

と長門に冷めた視線を送る大井‥‥

 

 

 

ところで‥‥‥

 

自分の事で、自分の知らない所でこんな

やり取りが行われているとは知る由もない

当のゲザンは‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

税関の足止めも時間切れ‥‥

 

ゲザンは空港ロビーから正面玄関に向かって

いた、何故時間が掛かったのかは分かって

いる、足を洗ったのはあくまで自分の中での

話、世間は今でも自分を『黒いゲザン』と

見ているのだ‥‥

 

 

【ゲザン】

「まあ、自分が巻いた種だ、しばらくは仕方

あるまい、私は素直にハロウィン前の東京を

楽しませて貰うとするよ」

 

 

正面玄関から歩み出たゲザンは、あの時以来

久しぶりにこの国に入国した

この国は今は『アジア・オセアニアブロック

自治政府』の一部となっているが、かつての

独立国時代の行政や治安組織は残されていた

 

そして、人の精神と概念としての国は今でも

残っている

 

ゲザンはこの国で一人ゆっくりするつもり

だった、この国には彼の知り合いは一人も

居ない‥‥‥筈であった‥‥

 

 

【デストリア】

「あれえ?『ザンゲ』さんじゃないデスか?」

 

 

だから、その少女に名前(『ザンゲ』=仕事で

使った偽名)まで呼ばれた時には

一瞬頭が空っぽになってしまった、そして

それが次の対応を完全に遅らせてしまった

 

 

【デストリア】

「提督♪提督~♪ザンゲさんデスよ!

ザンゲさん、お久しぶりデスデス~~♪」

 

【ゲザン】

「‥‥提督‥‥」(ボトッ!)

 

 

ゲザンは思わず手荷物を落とした‥‥‥

 

『提督』‥‥‥その言葉は今でもゲザンの

トラウマを呼び起こすには十分なインパクト

の言葉であった、そしてその直後に現れた

人物も‥‥‥

 

 

【謎乃提督ヒィッツカラルド】

「おお!!『ザンゲ』殿ではないですか!!

前回、謎鎮にいらして帰られる時は、まるで

生気が無かったので心配しとったんですが‥

‥‥御息災のようで結構結構♪」

 

【ゲザン】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

かつてのゲザンのターゲットだった一人で

ゲザンを引退に追い込み、ゲザンにトラウマ

を植え込んだ張本人‥‥

 

今でも、ゲザンの正体に気付いているのか

いないのか‥‥謎乃提督は再会した友人に

声をかける様に、固まって動けないゲザン

にお構いなく話しかけ続ける‥‥

 

 

 

【ゲザン】

「‥‥なんで‥‥」

 

【謎乃提督】

「いやあ、もうすぐハロウィンでしょう?

うちの鎮守府でもハロウィンパーティーを

開催する予定でしてね、複数の鎮守府合同

でのハロウィンパーティーなのでそれなり

に準備もね」

 

【デストリア】

「提督は細かい事にこだわり過ぎなんデスよ

だから足りない材料を手に入れる為に

飛行機に乗って出かける羽目になったん

デス!」

 

【謎乃提督】

「仕方ないだろう、通販でもメル〇リでも

見つけられなかったんだから」

 

【ラビアンローズ】

「お二人共、お話は後にして荷物を車に

載せるの手伝って貰えません?」

 

 

謎乃提督とデストリアがゲザンとの思わぬ

再会に会話が弾みそうになったところで

後ろで大量の荷物と格闘する一人の女性が

声をかけてきた

 

 

【謎乃提督】

「おお、スマン、スマン、ラビ明石、今回は

君もコスチュームの材料を買い込められて

よかったな」

 

【デストリア】

「ラビさん、頑張って下さいデス♪」

 

【ラビアンローズ】

「まあ、年に数回の稼ぎ時ですからね

良いもの作るつもりですよ♪」

 

【デストリア】

「子供達の為にも頑張って下さいデスよ♪

ラビさんは子供達の為なら損得勘定は

度外視できる優しい人デスから♪」

 

【ラビアンローズ】

「///いっ!‥‥いやそれはですね!///」

 

 

謎乃提督、デストリア、そして六本脚鎮守府

のラビアンローズの三人は、ハロウィン

パーティーの前準備としての買い出しに

出かけていた、謎乃提督はパーティーには

妥協せず必要な品物を手に入れる為に遠方

まで出掛けた帰りだったのである

そして買い物では目鼻が効くデストリアと

買い出しに便乗したラビアンローズを連れて

いた

 

三人は帰りの空港で偶然ゲザンと再会した

ゲザンからすれば、遭遇してしまった‥‥

エンカウントした‥‥といった感じだろうか

 

 

【ラビアンローズ】

「ところで‥‥あの人誰なんです?」

 

【デストリア】

「以前、謎鎮に見学に来た物好きな‥‥」

 

 

【謎乃提督】

「ところで『ザンゲ』さん、今回はどちらの

鎮守府を見学に?」

 

【ゲザン】

「いっ!‥いえ!‥今回はただの観光で‥‥」

 

【謎乃提督】

「それはそれは、ハロウィンも近いし楽しんで

いって下さい、あっそうだ、『ザンゲ』さんも

うちの鎮守府のハロウィンパーティーに貴殿も

御招待しますよ♪一日くらい宜しいでしょ?」

 

【ゲザン】

「はいいいーーー!!??」(ビクッ!)

 

 

【ゲザン】

(またあそこに行けと言うのか!?冗談では

 ない!!!)

 

 

【ゲザン】

「いえそんな!‥突然お邪魔してはご迷惑かと」

 

【デストリア】

「迷惑なんかじゃないデスよ♪提督が招待した

お客様なら大歓迎デスデス♪」

 

 

【ゲザン】

(この!ぶっ飛び女は!!何言ってるんだ!!)

 

 

【ゲザン】

「いえ!!そういう訳には‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「あのお二人共、この人あんまり乗り気じゃ‥」

 

【謎乃提督】

「そうですね!!そうと決まれば早速行きましょ

う、こちらのハイエースですがどうぞお乗り

下さい」(グイグイ!)

 

【ゲザン】

「ええ!!?ちょっ!‥ちょっと待ってくれ!!」

 

【デストリア】

「それじゃ♪謎の鎮守府にレッツゴーなのデス♪」

 

【ゲザン】

「違うんだ!!私は行きたくないんだーー!!」

 

【ラビアンローズ】

「ひどい‥‥殆ど人さらい状態だ‥‥」

 

 

ゲザンの抵抗も虚しく、彼と海特警の三人を

乗せたハイエースは出発しようとする‥‥

 

 

【謎乃提督】

「遠慮深いお方だ、流石にアメリカの情報局員

は奥ゆかしいですなぁー♪」

 

【ゲザン】

「違うんだってば!!助けてくれぇぇーー!!」

(ジタバタ!)

 

 

こんなにもがいているのに一向に気持ちを汲んで

貰えないゲザン、全てを相手に悟られない為の

修練を積んできた、『サイレント』や『黒いゲザ

ン』の異名は伊達ではなかった

それがこんな形で影響が出て来るとは‥‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「あのー、もし宜しければ私からヒィッツ提督に

お話してみましょうか?」

 

【ゲザン】

「おおお!!救いの天使よ!!お願いする!!」

 

【ラビアンローズ】

「その代わりと言ってはなんですが‥‥お土産に

『信玄餅』買いませんか?出来れば『コンテナ』

丸ごと買って頂けたらなーーって♪」

 

【ゲザン】

「そんなに買える訳ないだろが!!!」

 

【ラビアンローズ】

「ヒィッツ提督~♪謎の鎮守府にレッツゴー♪」

 

【謎乃提督】

「かしこまりぃ~~~♪」(ブロロロ~~)

 

【ゲザン】

「ぎゃあああああーーー!!!」

 

 

(ブロロロロロロ‥‥‥)

 

ゲザンの悲鳴の余韻を残して、ハイエースは

走り去っていった‥‥

 

 

彼がこの後どうなったのかは、謎の鎮守府の

関係者以外は分からない‥‥

いずれにせよゲザンは東京(関東)を去った

長門達の心配は杞憂に終わった‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ゲザンが、本人の意思とは無関係に、半ば強引

に東京から去っていった事など知る由もない

長門達『羽田入菅』と、『警視庁鎮守府』の

攻防(ギャグの応酬)はまだ続いていた‥‥

 

 

 

【氷川 誠】

さっきの返事はどうなった!?早くしろ!!

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【中継局⑥】

「こちら第六中継局です❤

皐月のバージンはどうだった?早く乗れ!

                (意味深)

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【大井】

「‥‥読みますね‥‥

アンタに彼氏はいないのね?早く寝ろ!

 

【長門】

「どっちも大きなお世話だああーー!!!」

 

【大井】

「吠えないで下さい!!それより『円楽』の

事を聞くんじゃないんですか?」

 

【長門】

「よーし!今度は私が直々に打電する!!」

 

 

【長門】

『円楽』とは何ぞや!説明して頂きたい!

 

‥‥‥‥‥‥‥

 

【中継局③】

「こちら第三中継局

『喜久蔵』とは何じゃ!ケツメイシ下さい!

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【氷川 誠】

『歌丸』とは何じゃ!『ちび加賀』を下さい!

 

【山県 茂正】

「歌丸師匠とちび加賀に何の関係があるんだ?

そもそも『ちび加賀』って何だ!?」

 

【氷川 誠】

「‥何処にいるんでしょうねぇ‥‥」

 

【山県 茂正】

「‥‥お前、良からぬ事を考えとらんだろうな?」

 

【氷川 誠】

「‥‥ちょっと何言ってるのか分からない!」

 

 

 

 

この国はもうすぐ、ハロウィンのお祭り騒ぎに

突入しようとしていた‥‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

本作品を読んで頂きありがとうございます

 

 

『ゲザン』ネタを、ガディキンさんの設定から

 

『山県元帥』と『氷川君』、『鴻池会長』等の

設定を夏夜月さんの設定からお借りしました

 

ありがとうございます!

それぞれの設定を壊す事無く、魅力的なキャラ

に描くことが出来ていたら嬉しいです

 

『ゲザンがこの後どうなるか』は全く考えて

いません、最終的には彼は無事故郷に戻る‥‥

と思います、ガディキンさん、変なパスを

出してしまったみたいですみません

これは独自設定という事でご勘弁を!

 

 

親愛なる提督の皆さん、今後もよろしく

お願いします!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       《名称説明》

 

 

①超高性能・顔認証システム

 

鴻上ファウンデーションの『鴻上 光生』氏が

その財力にものを言わせて作り上げた、ガミラス

と地球の技術が融合したシステム

膨大なデータ量と超高速の情報処理能力を活かし

て、どんな人混み、どんな角度、どんな変装でも

個人を特定してしまう、その個人の危険度も自動

検知する

その技術の根幹は、ガミラスから導入する事に

成功した『有機系コンピュータ』である

鴻池上会長はこのシステムを無償で入国管理局に

寄贈した

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

②ガミラスの有機系コンピュータと次元潜航艦

 

ガミラスの次元潜航艦には、亜空間推進機関、

いわゆる『ゲシュ=ヴァール機関』が搭載されて

いる、これを有効かつ安全確実に運用するには

実は天文学的な数の計算数を超々高速で瞬時に

行う必要があり、その為には従来のスーパー

コンピュータでは到底追い付かない

それはガミラスでも事情は同じであり、それを

解決する為に、有機物で構成された『有機系

コンピュータ』が開発された

これによりガミラスは、次元潜航艦を複数保有

し、それを人為的に安全確実に操艦する事が

可能となった

『人工的なファティマ』のような物

鴻上会長が入手に成功したのは、次元潜航艦に

搭載する『ファティマ』のスペックダウン版

ではあるが、その性能は従来のスーパーコンピュ

ータに比べて驚異的である

 

因みに『UXー01』の『ファティマ』に当たる

『コア』は『ユークス』である

『UXー01』は『有機系コンピュータ』を搭載して

いない、亜空間推進の為には『ユークス』の存在

が不可欠である

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

③緊急電信システム

 

鴻上会長が、顔認証システムとセットで寄贈した

羽田入菅から警視庁鎮守府や警察機構に緊急電を

送る為に導入された装置

旧時代の『モールス信号』による打電通信を

複数の中継局をリレーする事で情報を伝達する

ローテクなだけに外部からのアクセスが不可能で

電子妨害やサイバー攻撃を無効化する

送電線だけは最新式の素材が使用されていて

接続も切断も非常に困難である

最新のハイテクの盲点とローテクの以外な強みを

鴻上会長なりに活かしたシステム

装置自体は以外に優秀だったが、運用している

中継局員がポンコツなのが致命的な弱点

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

④ハイエース

 

車両の名称、移動用の大型バン

謎の鎮守府では移動用として広く使われている

今回は買い物にラビ明石が便乗した

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑤ゲザン

 

元暗殺者、フリーランスの殺し屋でその手口から

『沈黙の(サイレント)ゲザン』『黒いゲザン』

『プリンス・ゲザン』の異名を誇った

謎の鎮守府の司令官で海特警の司令官『謎乃提督

ヒィッツカラルド』氏の暗殺以来を受けて、謎の

鎮守府に『ザンゲ』の偽名で潜入に成功するも

招待を悟られないまま尽く暗殺に失敗

心身共に大きなダメージを受けて殺し屋を廃業

故郷で芋作りをしていたが、純粋に観光で東京に

降り立った事でとんでもない目に?‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑥山県 茂正

 

警視庁鎮守府の司令官(提督)、一条提督が指揮

する石ノ森鎮守府と並んで、他の警察機構と共に

東京及び日本地域の治安と安全保障の要として

活動する

『某火盗改めの長官』に印象と雰囲気が似ている

らしい‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑦氷川 誠

 

警視庁捜査一課の警部補、警察機構の鎮守府と

協力して東京及び日本地域の治安と安全保障の

重責を担う

基本は生真面目で堅物な性格だが、時折見せる

しょーもないギャグセンスがお茶目

実は『隠れ加賀さんファン』らしく、謎の艦娘

『ちび加賀』の噂にやや食いつく

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑧ちび加賀

 

ある意味謎に満ちた伝説の艦娘、その謎の深さは

デウスーラファンクラブ『蒼き花の会』で語り

継がれる謎の艦娘『キヨシー』と並び称される程

一説によると、その名が示す通り『加賀』のミニ

サイズ版の艦娘で、多くの提督諸氏を萌え殺しに

してきた‥‥らしい

何故かあの『瑞鶴』を姉と慕うその姿は、一連の

『ちび艦娘』シリーズの火付け役になったとか‥

‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

(エピローグ)

 

 

 

【長門】

どういう事なんだーーー!!

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【中継局⑤】

ちゅーちゅータコかいなーー!!

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【中継局⑥】

チューチューペロペロして~ん♪❤

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【山県 茂正】

もうええわあぁぁぁーーー!!!

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

稚内の救急車にシミが付いた!時雨はヤンデレよ!

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

横須賀‥‥‥

 

 

【時雨】

「‥‥一瞬どこかでディスられた気がする‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [出 演]

 

 

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

 

山県 茂正(警視庁鎮守府)

 

氷川 誠(警視庁捜査一課)

 

 

時雨(国防軍・天憲隊)

 

長門(石ノ森鎮守府)

大井(石ノ森鎮守府)

 

ゲザン

 

中継局員①♂

中継局員②♂

中継局員③♂

中継局員④♂

中継局員⑤♂

中継局員⑥♀❤

 

 

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の設定及び固有名詞は全て架空のものです
本作品には実在する個人または特定の団体を
誹謗中傷する意図は全くありません


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激闘!小笠原03、艦娘の守護神吸血鬼!続編(Rー18)

やっと辿り着いた!吸血鬼憲兵活躍の新作です

例によって想定より話が長くなってしまった
ので、二話に分けています


一人称に変更があります

ガディキンさんの小説を拝見していて
謎乃提督ヒィッツカラルド氏の本文中の
一人称を変更させて頂きました

《謎乃提督→ヒィッツ提督》


宜しくお願いします




【背広姿の男】

「始まったな‥‥‥」

 

 

月明かりも少ない真夜中だと言うのにこの男には

鎮守府に潜入をこころむ活動家達の姿が見える

らしい

 

 

【目差し帽の男】

「奴ら、上手く行くと思うか?」

 

【背広姿の男】

「言っただろう?どちらでも良いとな

上手く行けばそれでよし、失敗したら切り捨てる

までだ、奴等の代わりなどいくらでもいる」

 

【目差し帽の男】

「まあこちらとしては、地球人共が互いに疑心暗鬼

になって仲間割れを始めればそれで良いのだから

な」

 

【背広姿の男】

「ただし、もしも奴らの邪魔をする者が現れたら

そいつは我々ジュラル特選隊の邪魔をする者

でもある、その場合は優先で排除しなければなる

まい」

 

【目差し帽の男】

「これはその試金石、奴らはその囮という訳か?」

 

【背広姿の男】

「まあ、こんな小さな鎮守府を助ける為にそんな

奴が現れるとは思わんがな」

 

 

おそらくあの男達は無事では済まないだろう

上手くいくと思っているのは当人達だけだ

 

しかしジュラル特選隊にとってそれは些細な事だ

地球人同士がいがみ合い、争い合うキッカケさえ

出来ればそれで良いのだ‥‥

 

 

【背広姿の男】

「ククク‥‥愚かな地球人どもめ!我々ジュラル

特選隊の手の平で踊るがいい‥‥」

 

 

全てが上手くいっていると信じて疑わない

ジュラル特選隊‥‥しかし!それは幻想だった!

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

ハアァァァ!‥‥‥それはどうかな?♪

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

  《激闘!小笠原03

      艦娘の守護神吸血鬼・続編》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

(回送シーン)

 

 

二人の男女が、駅の改札口付近でどうしていいか

分からず立ち往生していた‥‥

 

 

【女】

「‥‥あの‥‥これどうすれば良いんですか?」

 

【駅員】

「このカードをそこの『読み込みパネル』に

合わせれば大丈夫ですよ」

 

【女】

「あっ‥‥有り難うございます!」(ペコリ)

 

【駅員】

「‥いえ、どういたしまして」

 

【男】

「‥‥俺も‥‥乗って良いのか?」

 

【駅員】

「‥申し訳ありません、このカードは『市民権』

保有者にのみ有効なので、そちら様は切符を

購入して頂かないと‥‥」

 

【女】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【男】

「‥良いんだ、気にするな‥‥切符という物を

買えば乗れるんだな?」

 

【駅員】

「‥‥ええまあ‥‥」

 

【男】

「どこで買える?」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

ガタンガタン ガタンガタン ガタンガタン ‥‥‥

 

 

【男】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【女】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

男と女は、電車という乗り物に一度も乗った

事が無かった、少なくとも記憶の中では‥‥

 

 

ガタンガタン ガタンガタン ガタンガタン ‥‥‥

 

 

【女】

「‥‥ごめん‥‥いやな想いさせて‥‥」

 

【男】

「何故君が謝る?」(キョトン)

 

【女】

「‥‥だって!‥‥」

 

【男】

「‥誘ってくれて‥‥ありがとう‥‥」

 

 

男ははにかむ様な笑みを女→少女に向ける

 

しばしの沈黙‥‥‥

 

 

ガタンガタン ガタンガタン ガタンガタン ‥‥‥

 

 

男と少女は並んで椅子に座りながら電車に

揺られている、肩と肩が触れ合うくらいの

距離で並ぶ二人‥‥ただそれだけの時間‥

‥‥‥

 

 

【少女】

「‥‥退屈じゃない?」

 

【男】

「君といられるならとっても楽しいよ♪

こんな時間今まで無かった‥‥君はどう?」

 

【少女】

「アタシも楽しいよ♪‥‥良かった♪」

 

【男】

「俺みたいな無愛想な奴と一緒にいて‥‥

そう言って貰えるなら俺も嬉しいよ!」

 

 

国際医療科学研究所にやって来た頃に

比べて、男の表情は段々と豊かになって

来ていた、失われた味覚を取り戻し、少し

でも人間らしい生活を実感出来ているのは

同研究所に『セラピー艦娘』として在籍して

いるこの少女の存在あればこそだった

 

少女もこの男に、失いかけた生きる希望を

見出だしていた、二人はもう離れる事は

出来ない‥‥‥

 

 

【少女】

「それにしても‥‥まいったなぁ、アタシ達

‥‥電車に乗る方法も知らなかったなんて」

 

【男→元擲弾兵】

「記憶が残ってる間はずっと戦場にいたから

なぁ‥‥俺達には娑婆(しゃば)での知識

なんて空っぽだ‥‥‥」

 

【少女→川内】

「‥‥あなたが居てくれて良かった♪」

 

【元擲弾兵→後のへたれ提督】

「‥‥俺もだ♪」

 

 

ガタンガタン ガタンガタン ガタンガタン ‥‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

それは、二人がまだ海軍に復帰する前の話

だった‥‥‥

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

現在‥‥六本脚鎮守府の食堂‥‥

 

 

【清霜】

「ママ、それ、本当なの?」

 

【川内】

「ええ♪本当よ、アタシも提督もあの頃は

戦場以外の事なんて何も知らなかったの、

電車もバスにも乗る方法も、買い物の仕方

さえも全く知らなかったのよ♪」

(ニコッ♪)

 

【アンドロメダ】

「へえ~、以外だねぇ~、二人共誰よりも

世間慣れしてる様に見えてたけどね~」

 

【へたれ提督】

「吉坂博士は俺達みたいな、戦場での知識

しか持っていない連中がいきなり娑婆に

放り出されたらどうなるか分かっていた

んだ、だから俺達が社会に出られる様に

交通機関で移動したり、買い物をする訓練

をさせていたんだ、それから後は色々あって

な、今じゃ逆にすっかり娑婆の空気に染まっ

てしまった訳よ」

 

【球磨】

「球磨達も野良艦娘になって世間を放浪する

までは、鎮守府の外でどうやって生きてく

かなんて考えた事も無かったクマー」

 

【多摩】

「多摩とねーちゃんは師匠(ムカキン)に

出会えて幸運だったニャー」

 

【江風】

「でもさ!でもさ!川内さんは器用だから

どんな所でもやって行けただろ!?」

 

【川内】

「‥‥江風、アタシはそんな器用じゃないわ

神通みたいな完璧でもなければ、那珂ちゃん

みたいにしっかりした目標がある訳でもない

‥‥鎮守府の外に放り出されたアタシは‥‥

余りにも無力だった‥‥‥」

 

【江風】

「川内さん‥‥」

 

【清霜】

「ママ‥‥‥」

 

【天龍】

「‥‥何も特別な話じゃねーさ、俺も器用な

生き方なんて全く出来なかったからな‥‥

球磨や多摩みたいに上手く立ち回れる艦娘

なんて例外中の例外なんだよ

殆どの艦娘にとって鎮守府の外は何もない

暗黒の世界なんだ、今はそれが現実さ

俺もここに来なければ今頃は生きていなかっ

ただろうさ」

 

【ナナ】

「天龍ちゃん‥‥」

 

【カリスト】

「鎮守府は僕達艦娘にとって大切な家だけど

唯一の居場所でもある、それは一歩間違えば

艦娘達を縛り付けるだけのただの収容所に

なってしまう‥‥ブラック鎮守府みたいに」

 

【能代】

「かと言って、周りからの救いやサポートが

無ければ、艦娘は例えブラック鎮守府でも

むやみに鎮守府から出る事は出来ません

今艦娘達の多くは、提督や鎮守府から見放さ

れたら‥‥生きていく事は出来ませんから

ブラック鎮守府や不幸な艦娘達が後を絶たな

いのもそこに一因があるんだと思います」

 

【シェフィールド】

「辛い現実ですね、海特警や天憲隊の皆さん

それに花田少将や志ある提督の皆さんのお陰

で状況は少しずつ良くなっていますけど」

 

【深雪】

「先はまだまだ長いみたいだよね、一体私等

どれだけ頑張れば本当に人間として認めて

貰えるんだろうね~」

 

 

【川内】

「‥‥アタシ達艦娘は‥‥まだマシな方よ!」

 

【深雪】

「ふええ!?」

 

【衣笠】

「‥‥‥そうね‥‥」

 

 

 

数年前、地球連邦政府議会において

『艦娘人権憲章』が可決され、艦娘は法律上

参政権以外の全ての人権が認められ、全ての

艦娘に市民権が与えられる事になった

(それ以前も一定の功績を認められた艦娘に

は市民権が与えられていたが)

 

しかし、現実は法律には追い付いていない

 

軍をリタイアして民間に出ても、海の仕事、

警備、保育士、看護士などのごく一部の職種を

除けば、社会が艦娘を受け入れる窓口は余り

にも少ない

 

深海棲艦と戦い、人類の盾となる事だけを

求められて来た艦娘が、何の準備も支援も無く

いきなり世間に放り出されても、自力で生きて

いく事はほぼ不可能だ、彼女達には艦娘として

戦う以外の知識は持ち合わせていないのだ

そして現実はもっとえげつない‥‥

 

現在の艦娘戦力事情は、純粋に軍事的観点から

見れば不足はしていても余剰は全くない

にもかかわらず軍から放出されるという事は

ブラック鎮守府問題を含む何らかのトラブルに

より、本人の意思とは無関係に放出されたと

いう事を意味していた

 

艦娘を道具としか見ないブロック海軍や一部の

ブラック提督からまともな支援が受けられる

筈もなく、肝心の社会も艦娘を人間として

受け入れる土壌が出来上がっていない‥‥

艦娘が法律上でも人間と認められた事に反発

して、艦娘を目の敵にする輩も出て来る始末だ

 

 

かつての『奴隷解放制度』と同じだ‥‥

 

艦娘が自力で生きていくには世間の現実は余り

に厳しすぎた、それでも法律だけでも人間と

して認められた艦娘はまだ良い方かもしれない

 

『擲弾兵』『強化兵』『レアリエン』といった

人造(改造)兵士には、未だに人間としての

認定がない、彼等は法律上、未だに『死体』の

ままだ

死体が相手なら、何をしても許されるのである

過酷な重労働も、違法な人身売買も‥‥

休養も給与も無く人間や艦娘なら違法な取り扱

いも法律上は禁止されていないのである

 

一般的にこれら『改造兵士』には社会で普通に

生活する権利は認められていない、『改造兵士』

は軍の資産(道具)だから軍の外には出られな

いのである

 

実際には社会に放り出されたこれらの元兵士は

少なからず存在する、彼等(彼女等も)が社会

に放り出されるのは、多くが戦場で置き去りに

されてそのまま忘れ去られたか、へたれ提督の

ケースの様な異常事態の場合に限られる、極端

な場合は脱走というケースもあった、当然

軍や政府からの支援など受けられる筈がない

 

元改造兵士の中には、生きる為に犯罪に手を

染めてしまう者も少なくない‥‥

 

軍隊はそういった問題に関して新たな制度を

整備するのではなく、『改造兵士』を処理機で

粉砕してしまう道を選んだ

『改造兵士』はあくまで資産だから、不必要な

資産は処理されてしまう‥‥

 

人類と交友関係を築いた深海棲艦にも市民権が

保証されている現在にあっても、この状況は

変わらないままであった

 

へたれ提督がまがりなりにも一般社会で活動

出来るのも、川内が身元引き受けの保証人に

なっているからだ(『艦娘人権憲章』が制定

されたと同時に、『献体身元保証綱領』も制定

され、改造兵士も『身元引き受け人』がいれば

一般社会での『生存』が許される様になった)

 

石川島 春馬と村雨、トミー・ザワと衣笠も

同様である

 

 

【清霜】

「そんなのあんまりだよ!!パパもトミーも!

春馬さんだって一生懸命戦ってきたんでしょ

!?それなのに‥‥」

 

【へたれ提督】

「清霜は優しい娘だな♪」(ポンッ)

 

 

へたれ提督は清霜の頭を撫でると‥‥

 

 

【へたれ提督】

「世の中の全てを今すぐ変えるのは難しい‥‥

しかしな、俺は決して悲観も絶望もしていない

艦娘の置かれた現状が変わっていけば、自ずと

『擲弾兵』や『レアリエン』、『強化兵』の

立場も変わっていくだろう‥‥俺はそう信じて

いる」

 

【清霜】

「パパ‥‥パパは強いんだね‥‥」

 

【へたれ提督】

「そんな事はないさ、俺は非力だ、それでも俺

は出来る限りの事をこれからもしていくつも

りだよ、それに俺は一人じゃないからな、ママ

や清霜、メダ子に、ユークスやサラ子、ペール

や天龍、ここに居る家族皆がいる」

 

 

今、この食堂には六本脚鎮守府と天龍児童園の

全員が集まっている

普段、守衛室で警備に就いているパス子も

ここに集合していた

泊まり掛けで来ていたドルフもいる

 

 

【川内】

「清霜、メダ子、この六本脚鎮守府を私達は別名

で何て呼んでいるか知っているでしょ?」

 

【アンドロメダ】

「え~~っと確か‥‥」

 

【清霜】

「‥‥『生きる為の鎮守府』‥‥」

 

【川内】

「清霜、提督の‥パパの理想はママの理想でも

あるの、清霜には前にも話した事があると思う

けど、パパはこの鎮守府をね、何処にも行き

場を失った艦娘や兵士達が最後に駆け込める

場所に、命をつなぎ止める為の鎮守府に、

生きる事に希望を持てる様にする為の鎮守府

にしようとしているのよ」

 

【清霜】

「‥‥うん、覚えてるよ」

 

【海風】

「この鎮守府にはそんな想いが‥‥」

 

【あきづき】

「私達に社会常識を習得させる為に、一般社会

での活動(交通移動や買い物・観光)を重視

されていたのも、司令のそんな想いがあった

からなんですね?‥‥」

 

【へたれ提督】

「そんな大層なものじゃないさ、俺はただ‥‥

お前達に生きて欲しい、少しでも幸福になって

欲しいだけさ‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「俺にその手助けが出来るなら、それをやらない

理由なんて無いだろ?」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」(ジワッ‥)

 

【江風】

「‥‥うん?」

 

 

へたれ提督が普段は話さない、この鎮守府に

かけた想いを聞いた一同は‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「お~~~う♪」

 

【フェニックス】

「アドミラルの奴、熱でもあるんじゃないのか?」

 

【神威】

「良いお言葉だと思いますけと?」

 

【ペールギュント】

「何キザな台詞こいてるのです!キモいのです!

やはり司令官さんはペールが鍛え直すのです!」

 

【へたれ提督】

「ひでえ!!折角上手い事言えたと思ったのに!」

 

【カリスト】

「君達は仲が良いね♪やっぱりそっちの方が提督

らしいよ♪」

 

【マンジューシャカ】

「まあ良いって事よ♪提督、私等に任せときな!」

 

【アンドロメダ】

「‥‥ねえ提督?」

 

【へたれ提督】

「‥‥おっ、おう」

 

 

少し嬉しそうなメダ子の様子‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「メダ子はさ、ここに来て本当に良かったって

思ってる、提督にも川内にもきよしにも会えて

‥‥だからさ!いっぱい当てにしてね~♪✨」

 

【清霜】

「清霜も頑張るからね♪✨」

 

【へたれ提督】

「‥‥そうか、頼りにしてるぞ~~♪二人共

~~♪」(ナデナデナデ~~)

 

【清霜・アンドロメダ】

「「きゃーーー♪♪✨✨」」

 

【藤波】

「司令、藤波も頑張るよ♪藤波もこれでも

きよしのお姉ちゃんだからね♪」

 

【清霜】

「藤波姉さん!」

 

【アンドロメダ】

「良いねえ~♪もう一人姉妹の誕生だね♪」

 

【へたれ提督】

「そうか♪ありがとうな藤波♪」(ナデナデ~)

 

【藤波】

「キヒヒ~~♪♪✨」

 

 

 

【ドルフ・ヴァレンシュタイン】

「マサの理想としている鎮守府に、近付いている

みたいだね」

 

【瑞鳳】

「少将がこの鎮守府に肩入れする気持ちが分かる

気もするわ‥‥」

 

【山風】

「うん‥‥‥良いと思う‥‥」

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【瑞鳳】

「‥‥うん?あなた、どうしたの?」

 

【川内】

「‥‥提督‥‥提督カッコイイ❤‥‥‥

‥‥アタシ‥‥‥濡れちゃった❤‥‥」

(ウズウズ~~)

 

【瑞鳳】

「‥‥子供達も見てるのに止めて頂戴!」

 

【ペールギュント】

「‥‥夫婦揃ってアホなのです!やはり

ペールが鍛え直すのです!」

 

【衣笠】

「‥‥そこは容赦して差し上げて」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥鉄板の展開ですベイ‥‥」

 

【防空棲姫】

「きよしチャンふじなみチャン、カワイイ❤

‥‥ワタシ‥‥‥濡レチャッタ❤‥‥」

(ウズウズ~~)

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥‥‥えっ!?」

 

【アマルテア】

「はわわ‥‥ちょっと危ないかも‥‥」

 

【雄一少年】

「大丈夫、いつもの事さ」

 

【アマルテア】

「‥‥そうなの?」

 

 

【江風】

「‥なあ提督!あんたに質したい事がある!」

 

【へたれ提督】

「なんだ江風?唐突に?」

 

【清霜】

「江風ちゃん?」

 

 

江風はへたれ提督に食ってかかる

因みに江風は父親の花田少将の事は『父さん』

と呼んでいる

 

 

【江風】

「あんたはこの鎮守府の風紀の乱れをどう

考えてるんだ?」

 

【海風】

「江風!?言い過ぎよ!」

 

【へたれ提督】

「風紀の乱れとな?」

 

【川内】

「風紀の乱れ‥‥‥え?」(ポカーン)

 

【天龍】

「お前等が1番の原因なのを知れ!!

このパンイチ女!!」

 

【川内】

「あれはわざとじゃないよ!!それに別に良い

でしょ!?履いてたんだから!!」

 

【能代】

「いえ、そういう問題では‥‥」

 

 

江風的には、この鎮守府には風紀的乱れがある

‥‥らしい、そしてその中心にいる人物と

いえば‥‥‥

 

 

【江風】

「特に川内さんが『こんな風になってしまった』

事についてあんたはどう考えてるんだ!?」

 

【川内】

「人を異常者みたいに言わないで!!」

 

【ペールギュント】

「異常かどうかはともかく充分アホなのです!」

 

【川内】

「ひどい!!泣いちゃうから!!」

 

【清霜】

「良いじゃん!別に!!清霜はエッチなママが

大好きだもん!!」

 

【川内】

「‥‥いっ、いや清霜‥‥あのね‥」

 

【江風】

「良くはねーだろ!!」

 

【瑞鳳】

「喧嘩は止めなさーーい!!」

 

【アンドロメダ】

「いや~、いつもの平常運転だねー」

 

【多摩】

「とりあえずは、きよしの将来が心配だニャ」

 

【あきづき】

「止めなくて良いんですか!?」

 

【フェニックス】

「気にしない、いつもの事よ」

 

 

このままでは収拾がつかなくなってしまう

(既になりかけてる)

へたれ提督は江風に諭す様に話す‥‥

 

 

【へたれ提督】

「江風、お前が川内の事を尊敬してくれている

のは俺も嬉しい、俺から礼を言うのもなんだが

‥‥ありがとう」

 

【江風】

「///えっ!?‥‥いや‥別にそんな‥///」

 

【へたれ提督】

「その上で言うが江風、お前が心配している

かもしれない事については何の問題もない!

川内は優秀だ!何処に行っても決して誰にも

引けは取らない!俺は川内を信頼している!

江風が尊敬する人だから当然だ‥‥だろ?」

 

【江風】

「うん‥‥それはそうだけど‥‥」

 

 

【川内】

「‥‥提督❤‥‥」(じわあ~‥‥)

 

【フェニックス】

「‥‥あの臭い台詞で感動出来る(濡れる)

のはアンタくらいだろうね」

 

 

【へたれ提督】

「公私や風紀の使い分けにしても、川内には

何の問題ないと俺は思っている」

 

【天龍】

「どこがだよ!!」

 

【衣笠】

「まあまあ」

 

【へたれ提督】

「‥それでもな江風、それでも、もしもお前

の中で何かの違和感があるとしたら‥‥‥

原因はおそらく、不甲斐ないこの俺にある」

 

【江風】

「‥‥えっ?」

 

 

ここでもう一度格好良いセリフを決めて

やろう!

へたれ提督は満を持して言葉を発した‥‥

 

 

【へたれ提督】

そしてそれには、結構深い訳が

あるのだ!」(クワッ!)

 

【トミー・ザワ】

そして俺には、結構深い脇毛が

あるのだ!」(ヌバァ!)

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【江風】

ブフウウウーーー!!!

 

【衣笠】

///はわわわわ‥‥‥///

 

【へたれ提督】

‥‥‥‥‥‥

 

 

その理由は何だったのだろうか‥‥‥

それを発表するタイミングは完全に逸してし

まった‥‥

 

ここで少しでも提督の威厳を見せよう思って

自分なりに格好良いセリフを一発決めようと

していた、へたれ提督の計画は、空気を読め

ないトミーの乱入で水泡に帰した‥‥

 

 

【へたれ提督】

あきづきーー!!あの野郎のドタマを

速射砲でブチ貫けぇぇーーー!!!

 

【あきづき】

えええー!?そんな無茶な!!

 

【トミー・ザワ】

ちょっと何言ってるのか分からない♪

 

【衣笠】

いやあああ!!提督許してぇー!!

 

【多摩】

フギャアアアーーー!!

(突然の大声でひびった)

 

 

この六本脚鎮守府が、真面目なシリアスな

会話で終わる訳がない‥‥

例によってドタバタ新喜劇の始まりである

 

 

【能代】

「提督!!落ち着いてください!!」

 

【白雪】

「司令官!!冷静になりましょう!!」

 

【深雪】

「良いぞ♪良いぞ♪もっとやれ~~♪」

 

【白雪】

「深雪ちゃんも煽らないで!!」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「良いぞ♪良いぞ♪もっとやれ~~♪」」」

 

【白雪】

「あなた達も煽るの止めて!!」

 

 

【ドルフ・ヴァレンシュタイン】

「ははは‥‥何とも愉快だね‥ここじゃいつも

こうなのかい?」

 

【瑞鳳】

「‥‥私に聞かないで」(頭を押さえる)

 

【球磨】

「これが平常運転クマー、何か問題でもある

クマか?」

 

【瑞鳳】

「‥‥完全に感覚がおかしくなってる‥‥」

 

【アマルテア】

「カリスト姉さん、どうしましょう‥‥」

 

【カリスト】

「大丈夫だよアマルテア、嵐が過ぎるのを

待てば良いんだよ♪」

 

 

【SPASー12】

「‥あの~、秘書艦?指揮官を止めに入った

方が‥‥」

 

【川内】

提督‥‥格好良い❤‥‥入れてぇ❤❤‥

‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥

 

【神威】

‥‥駄目だこりゃ‥‥

 

【清霜】

✨うん♪今日もパパとママはバッチリ♪

バッチリよ♪✨

 

【藤波】

✨うん♪良いよね~~♪✨

 

【アンドロメダ】

メダ子としては、この娘達の将来が心配

だなぁ~~、川内はもう手遅れだけど

 

【防空棲姫】

✨二人トモカワイイ~~♪♪✨

 

【アンドロメダ】

将来が心配なのがここにもいた‥‥

 

【江風】

一体何なんだーーー!!!

 

【海風】

江風!鎮守府にはそれぞれ、色々と

あるのよ!

 

 

このドタバタ新喜劇を収拾する者はいないのか!?

とっ‥その時‥‥

 

 

【UXー01】

みんな何してるの?クッキーが焼けたから

みんなで食べましょ♪

 

 

絶妙のタイミングでクッキーを持って現れた

ユークス、流石は六本脚の小さなお艦である

 

 

【アンドロメダ・清霜・江風】

「「「✨おお~~♪おいしそ~~♪✨」」」

 

【藤波・深雪・SPASー12】

「「「✨おいしそ~~♪✨」」」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「✨おいしそ~~♪✨」」」

 

 

艦娘達も子供達もお菓子には弱いのだ‥‥

おかげでその場の新喜劇は収まった

 

 

【UXー01】

「今年のハロウィンは、私もクッキーを配って

みようと思ってね♪ところで皆?何かトラブル?

困った事があったら私に頼っていいのよ♪✨」

 

【へたれ提督】

「天使はここにいたか‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【あきつ丸】

「やれやれ、外で何が起こっているのか分から

ないのに、皆さん元気なものでありますな」

 

【サラトガ】

「それだけ吸血鬼さんに信頼を置いてるって

事でしょう」

 

 

少し離れた所から見ている二人‥‥‥

 

そもそも、子供達を含む六本脚のほぼ全員が

食堂に集まっているのもあの二等憲兵吸血鬼

からの突然の申し出が発端であった

 

二等憲兵吸血鬼からの申し出は、今夜一晩

六本脚鎮守府の警備に関する事を自分に一任

する事、今夜は建物の外には一切出ない事、

今夜一晩外で発生する全ての件については

一切関与しない事、であった‥‥

 

普通に考えれば到底考えられない話だ

自分達の鎮守府の警備を一晩だけとはいえ

外部のたった二人の人物に全面的に委ねる

訳なのだから‥‥‥

 

しかし、六本脚鎮守府は二等憲兵吸血鬼に

対する信頼感が大きいのか、全てを彼に

委ねたのである

 

 

【あきつ丸】

「吸血鬼殿も木曾殿も、信頼に足る人物なのは

自分も分かっているであります、しかしこの

状況は極端では?」

 

【サラトガ】

「サラ子も何が起こるのかは分かりませんが、

ここは吸血鬼さんと木曾さんにお任せする

のがBestだと提督は判断されたんでしょう

サラ子は提督のご決断をRespectします」

 

【あきつ丸】

「でっ、ありますか」

 

 

それでも、万一の場合は全員が打って

出られる様に準備だけはしていた‥‥

 

 

【あきつ丸】

「‥‥サラ子殿、貴女は皆さんのお話をどう

思われるでありますか?」

 

【サラトガ】

「どう‥‥とは?」

 

【あきつ丸】

「皆さんのお話を伺うに、艦娘や改造兵士の

皆さんが『人間』の身分を名実ともに獲得する

のが全て正しい‥‥と言っている様に自分には

聞こえるのであります」

 

【サラトガ】

「それは決して間違いではないと思いますが‥

‥あきつ丸さんはそうは思わないのですか?」

 

【あきつ丸】

「自分は純粋に『艦娘』として生き抜くつもり

であります、正直『人間』になるなどまっぴら

御免であります‥‥」

 

【サラトガ】

「あきつ丸さん‥‥」

 

【あきつ丸】

「‥‥てすが、自分以外の皆さんが『人間』に

なる事を望むのなら、自分はそれを手助けした

いとも思うのであります」

 

 

あきつ丸がへたれ提督達の会話に積極的に参加

しなかったのはそれが原因だったのか‥‥

 

あきつ丸はそれだけを言うと、自室に戻って

いった‥‥

 

その背中を見ながらサラ子はつぶやく‥‥

 

 

【サラトガ】

「あきつ丸さん、サラ子も『人間(海軍将校)』

とは色々ありました、ですが提督や皆さんと

出会えて『人間』を信じる事が出来ました

でも貴女はこの鎮守府が立ち上がる前から

今日まで『人間』に完全には心を開いては

いなかった‥‥‥それでも今は大分Openに

なりましたが‥‥‥‥

貴女と人間の間に一体どんな確執があったの

ですか?」

 

 

あきつ丸はかつて、川内や、『紅輪鎮守府』の

神通と同じく、かの『ビンソン計画』の被害者

の一人だった

だからここの艦娘達らしく、軍や上層部に対し

て不信感が強いのは分かる

 

しかし人間として認められる事まで自ら否定

するとは、あきつ丸に何があったのか‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ラビ明石の工房‥‥‥

 

 

ハロウィンコスチューム(売り物含む)の制作

に余念のないラビ明石は、ある人物の協力を

得て新しいハロウィンコスチュームを作り出そ

うとしていた

 

 

【射命丸 文】

「そうそう、『古明地姉妹』の装束ならこんな

感じですよ♪」

 

【ラビアンローズ】

「良かった♪これでバッチリ制作出来ます!」

 

【射命丸 文】

「それじゃ約束通りお祭りの取材を♪」

 

【ラビアンローズ】

「一般人が立ち入れる範囲内にして下さいよ」

 

 

この『某地霊殿姉妹コスチューム』は

藤波と清霜の為に用意される品物であった

 

 

【射命丸 文】

「あやや?こちらのコスチュームは何です?」

 

【ラビアンローズ】

「実はもう一つ、用意してあるんですよ♪

清霜ちゃんとメタ子さん用のとびっきりの

コスチュームもね♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

次元潜航艦『UXー01』地下格納庫‥‥

 

 

(カチャ‥‥カチャ‥‥)

 

 

【村雨】

「あらあら、整備?精が出るわね♪」

 

【石川島 春馬】

「この船は俺達の生命線だからな、それにこの

格納庫にも一人くらい居ないとまずいだろ?」

 

【村雨】

「人の多い所が苦手‥‥なんでしょ?」

 

【石川島 春馬】

「まあ、理由の半分はな」

 

【村雨】

「ユークスがクッキーを焼いてくれたの♪

一緒に食べない?♪」

 

【石川島 春馬】

「おう、サンキュー」

 

 

格納庫で一人、黙々と『UXー01』の整備をして

いる春馬のもとに、村雨がクッキーと麦茶の

差し入れを持って現れた

 

二人は並んで座り、何気ない会話を楽しみ

ながらお茶をする‥‥

その光景はまるで、少し年季の入った夫婦

‥‥といった感じであった

 

 

 

【石川島 春馬】

「ふう~、美味かった、お陰で一息つけたよ」

 

【村雨】

「良かった♪‥‥ねえ、まだ疲れ、溜まってる

んでしょ?」

 

【石川島 春馬】

「うん?」(ズズ~~=麦茶をすする)

 

【村雨】

「♪❤(チラッ❤)」

 

【石川島 春馬】

ぶふうぅぅぅーーー!!」(吐き出す)

 

 

只でさえ短いスカートをごく自然にめくる村雨

オシャレな刺繍の入った白‥‥‥

 

 

【石川島 春馬】

「ゲホッ!‥ゲホッ!‥‥村雨!一体何を!?」

 

【村雨】

「村雨の♪ちょっとエッチな下着で‥‥春馬の

疲れを癒してあ・げ・る♪❤」(ウフッ♪)

 

【石川島 春馬】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

今‥‥ここには春馬と村雨の二人しか居ない

明日の朝まで誰かがここに来る事はまず無い

‥‥こんな状況で男、春馬が冷静でいられる

訳がない!

 

 

【石川島 春馬】

「村雨‥‥そんな事して、俺が冷静でいられる

と思って無いだろうな‥‥」

 

【村雨】

「分かってるわよ♪‥自分が何を言ってるのか

なんて♪‥‥春馬‥‥来て❤‥‥」(ギシッ)

 

 

そこは船の床の上‥‥村雨は構わず仰向けに

体を横たえる‥‥

 

 

【石川島 春馬】

「‥‥‥村雨‥‥」(ギシッ)

 

(‥‥チュッ❤‥)

 

【石川島 春馬】

「‥‥んむっ‥‥」

 

【村雨】

「‥‥んぐっ❤‥‥んふっ♪❤‥‥」

 

 

春馬は村雨の上から体を被せる様にして上に

なり、二人の唇と舌が絡み合い始める‥‥

 

(レロ❤‥レロ❤)

 

【村雨】

「‥んっ❤‥‥んっ❤‥‥」

 

(モミュモミュ‥‥スゥ~~‥‥)

 

 

胸部装甲を愛撫していた手が、やがて下の

方に‥‥‥

 

 

(グニュ‥‥グニュ‥‥クチュッ❤)

 

【村雨】

「‥‥うんっ!❤‥」((ピクッ))

 

(クチュ❤クチュ❤クチュ❤クチュ )

 

【村雨】

「んんん~~~❤❤❤」(((ピクピクピク)))

 

 

中指と薬指で下着越しの愛撫‥‥‥既に

濡れていた‥‥‥

 

 

【石川島 春馬】

「ぷはっ‥‥濡れてる‥パンツに染みていく

のが分かるか?」

 

【村雨】

「‥ハアッ❤‥‥分かる‥‥良い‥感じ❤」

 

【石川島 春馬】

「‥軽く‥‥指で入れてみようか?」

 

(グニュ❤‥‥プスッ❤)

 

【村雨】

!あんっ❤❤

 

 

 

次元潜航艦一隻を丸々納めた地下ドックの中・・

 

男と女の、二人だけの愛の営みが繰り広げられ

 

 

 

外に出ない事を除けば、それは普段通りの

六本脚鎮守府の光景であった

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

今夜は月明かりもそれ程でもない

 

潜入するには悪い条件でなない

 

 

 

六本脚鎮守府の敷地内に侵入した三人の男達

『隙間解放戦線』の活動家達は、侵入に成功は

したものの、あまりの警戒の低さにかえって

拍子抜けしていた

 

民間とはいえここは鎮守府なのだ、最低限の

警戒はあって然るべきなのに、隣接する連邦軍

の基地からさえも警備は出ていなかった

 

普通なら何かの罠だと考えるところだが、相手

が民間というだけで彼らは納得してしまった

相手の事も、艦娘自体も完全になめきっていた

のである、一人を除いては‥‥

 

 

 

【活動家C】

「‥‥ブツブツブツ‥‥」

 

【活動家B】

「‥ハハ‥‥思ってたよりも簡単に入れたな‥‥

最初罠かと思ったけど‥そんな様子も無いしな」

 

【活動家A】

「そうか?俺は思った通りだけどな、こんなに

簡単に部外者の侵入をゆるすんだからな

艦娘だ鎮守府だと言ったところで所詮はこの

程度よ!これで人類を深海棲艦から守るなんざ

片腹痛いんだよ!!」

 

【活動家C】

「‥‥ブツブツブツ‥‥」

 

 

自信満々の活動家A、ビビりながらも強がる

活動家B、ただ小声でつぶやく活動家C‥‥

 

 

【活動家A】

「発火装置は仕掛けてあるな?」

 

【活動家B】

「‥ああ大丈夫だよ、燃料タンクから離れた場所

に仕掛けてある」

 

【活動家A】

「よし!万一の時はそいつを遠隔操作で発火させ

て奴らの注意を引き付けるんだ」

 

【活動家B】

「ま‥任せとけ!俺の自信作だ!確実な作動は

間違いなしだぜ!あれは音と火花は派手だから

な、奴らはそっちに気を取られて‥‥」

 

【活動家C】

「‥‥ブツブツブツ‥‥」

 

【活動家B】

「お前!さっきからうっとうしいんだよ!!」

 

【活動家C】

「うるせーよ!!お前等おかしいとは思わねぇの

かよ!!」

 

【活動家B】

「何がだよ!?」

 

【活動家C】

「‥ここに来るまで、一人の警備員にも出会わな

かったじゃたいか!!いくら何だっておかしい

だろ!?簡単に入れ過ぎだろ!?こんなの絶対

におかしいよ!!」

 

【活動家B】

「言っただろ!奴ら所詮この程度なんだよ!!」

 

【活動家C】

「あの背広男だって絶対にヤバい奴だよ!‥‥

俺達みたいな学生運動家崩れに何でここまで

金を出すんだよ!?従兄弟(活動家D)がどう

なったかも分からないし!奴らは従兄弟の事

なんかきっとどうでも良いんだ!!従兄弟だけ

しゃない‥‥きっと俺達の事だって‥‥‥‥

俺達!奴らに良いように利用されて切り捨て

られるんだ!!」

 

【活動家B】

「うるさい黙れよ!!!」

 

【活動家A】

「お前等静かにしろ!今更ビビるんじゃねーよ」

 

 

敵中に忍び込んだ事で不安とプレッシャーに

押し潰されそうな活動家BとCを、自信家の

活動家Aがたしなめる

 

 

【活動家A】

「奴らが俺達を切り捨てる?それがどうした?」

 

【活動家C】

「‥‥‥えっ?」

 

【活動家B】

「お前何言ってんだよ!?」

 

 

この三人は、あの背広男の正体がジュラル特戦隊

である事を知らない

それはそれとして、『隙間解放戦線』のリーダー

を勤めるこの活動家A、この男の自信はどこから

来るのか?あるいは単なるハッタリなのか?

 

 

【活動家A】

「この作戦が成功すれば俺達は反連邦の『闘士』

としての地位が確立する!!

同じ志を持つ同志達にも俺達の名前は広まるだ

ろう、そうなれば、資金の提供者なんぞ向こう

からいくらでもやって来る!!

ただの道具のくせに、連邦の走狗となって

いい気になっている艦娘どもを、俺達の手で

駆逐出来る事が証明できたなら、その時には

、あの胸糞悪い背広野郎にもデカい面はさせな

いって訳よ!!」

 

【活動家B】

「そっ‥‥そうか‥‥そうだな!!」

 

【活動家A】

「それにだ!奴らには俺達を切り捨てる事など

出来る筈がない!

奴ら恐らく武器商人か何かの類だろう、奴ら

は戦争が起きて欲しいのさ!

だから俺達に資金提供して世間を掻き回そう

としているのさ、その役目を果たすのに一番

役に立つのは俺達以外に考えられないからな」

 

 

活動家Aの発言は、どこか自分の演説に酔って

いる風に見えた

 

 

【活動家A】

「だがな!俺達はただ利用されるだけで終わる

つもりは毛頭ない!今は結果を出して名を上げ

力を蓄える!そして連邦に対抗出来る勢力に

なった暁には、こちらから奴らを切り捨てて

やる!!」

 

 

【活動家C】

「(‥どうしてこんな考え方が出来るんだ!?

‥完全に自分に陶酔してる‥‥狂ってる!)」

 

 

ただ日常が不満で、何かに当たり散らしたい

だけだった‥‥その不満の吐け口としてたま

たま『艦娘』という存在がそこにいた‥‥‥

 

何をされても物言えない『艦娘』を口撃する

事でいい気分になっていただけ、しかしやがて

それだけではもう満足出来なくなった‥‥

 

そんな時にある『サークル』に出会った

簡単な方法で『艦娘』に実害を与えられると

そそのかされ、深い考えもなく、調子に乗って

従兄弟まで誘って入ってしまったのが運の付き

‥‥‥

 

こんな『狂った連中』だとは夢にも思わなかっ

た‥‥

 

活動家Cは、『隙間解放戦線』に入った事を

今更ながら心底後悔した

しかし、引き返すにも、その分岐点はとっくに

過ぎてしまった‥‥‥

 

もう後戻りは出来ない‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

前から目を付けていた、燃料供給タンクと思わ

れる銀色のタンクの前まで、男達は何とか辿り

着いた

こちらの情報が正しければ、これが艦娘用の

燃料の筈だ

 

 

【活動家A】

「着いたぞ!タンクの上に点検用のハッチが

ある筈だ!そこから砂糖を放り込むぞ!」

 

【活動家B】

「わっ‥分かった!!」

 

 

ここまで担いできた砂糖の入った袋を各自

タンクの上に運び上げようとする‥‥

 

 

【活動家C】

「‥‥‥こんな事で、艦娘にダメージなんか

与えられるのかよ‥‥」

 

【活動家A】

「聞こえたぞ!」

 

 

自信の塊の活動家Aは、疑心暗鬼の活動家Cに

高圧的な態度に出る

 

 

【活動家A】

「言った筈だ!これは俺達の名を上げる為だと!

これで艦娘共が沈むならそれでよし!そこまで

行かなくとも、この鎮守府の警備はザルだと

公言する事で、艦娘と鎮守府の無能を世間に

晒す事が出来る!それは海軍、やがては連邦の

無能として世間から認知される事になる筈だ!

これで艦娘の奴らがどうなろうと知った事か!」

 

【活動家C】

「他力本願もいいところじゃねーか!!」

 

【活動家B】

「おい!演説や喧嘩は後にしてくれよ!

早くこの砂糖を放り込んでずらかろうぜ!」

 

 

ここは敵中のど真ん中、目標を前にして喧嘩

なぞしている場合ではない‥‥‥

早く目的を遂行しなくては!‥‥‥

 

しかし、それは叶わなかった‥‥‥

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そいつは飲料水の予備タンクだ、こんな所

までわざわざ砂糖水をこしらえに来たのか?」

 

 

【活動家一同】

「「「!!!!!!!!」」」

 

 

それは地獄の底から響き渡るような恐ろしい

声だった‥‥‥

 

 

思わず振り向いた男達の前に立っていたのは

‥‥‥‥

 

まるで血の色の様な赤色のジャケットと帽子

長髪に丸縁眼鏡をかけた長身の男‥‥

 

活動家達はこの男に見覚えがあった‥‥

いや!忘れられる筈が無かった‥‥

 

抗議団体を組織してこの鎮守府に押しかけた

時、自分達の目的を見事に潰した張本人‥‥

 

 

【活動家B】

「あっ!‥‥あの時の‥‥憲兵!?」

 

【活動家C】

「あいつ!‥‥従兄弟を逮捕した奴だ!!」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ほおー♪俺を覚えてたのかい?こっちは

お前等の臭いは覚えてたぜぇ~♪最っ高に

臭くて仕方なかったからな~~」

 

 

何故この憲兵がここに!?いや!今はそれ処

ではない!

 

 

【活動家A】

「‥‥おい!やれ!」

 

【活動家B】

「‥おっ‥おう!!」(カチッ!)

 

 

活動家Aに促され、活動家Bは発火装置の遠隔

スイッチを押した‥‥‥

 

 

(シーーーン‥‥‥)

 

 

‥‥‥何も起きなかった

 

 

【活動家B】

「‥‥あ?‥‥あれぇ!?」(カチカチカチ!)

 

【木曾】

「コイツをお探しか?」(両断された発火装置)

 

【活動家B】

「!!!!!!?」

 

 

憲兵の背後から一人の艦娘が現れた

眼帯とマントを纏った勇ましそうな艦娘‥‥

 

彼女の手には仕掛けた筈の発火装置が

真っ二つにされて握られていた

 

 

【木曾】

「つまらん玩具だ」(カッシャーーン!)

 

 

木曾は発火装置を無造作に地面に落とした

活動家Bの渾身の力作は、一度も作動する事

なく、その役目を終えた‥‥

 

 

【活動家B】

「‥‥ああっ!‥‥」

 

【活動家C】

「‥‥だから言ったんだ‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「話はよーく聞かせて貰った、『不法侵入罪』

は当然として貴様らを『破壊工作予備罪』及び

『殺人未遂罪』の現行犯でしょっ引く」

 

【活動家A】

「俺達をしょっ引くだと?‥ハンッ!」

 

 

二等憲兵吸血鬼の逮捕宣言に、活動家Aは

怯む事なく反発する、怖いもの知らずなのか?

あるいは単に身の程知らずなのか?

 

 

【活動家A】

「俺達は砂糖の袋を担いでここで立っていただ

けだ!『破壊工作』だぁ?『殺人未遂』だぁ?

笑わせるな!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お前等を笑わせるだと?俺達はそんな暇人じゃ

ないぞ、という訳でお前等をしょっ引く」

 

【活動家A】

「俺達は道に迷ってここに来てしまっただけだ!

不法侵入で俺達をパクりたいなら、先に弁護士

を呼べよ!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「知るか!てめぇで呼べ!という訳でお前等を

しょっ引く」

 

【活動家B】

「おっ‥俺達にだって権利はあるんだ!!

憲兵なら法律守れよ!!」

 

【木曾】

「犯罪者がよく言うぜ」

 

 

艦娘用の燃料タンクに砂糖を放り込んで

機関に異常を起こさせる‥‥

 

この目論見が失敗に終わった『隙間解放戦線』

は、一転して何とか刑罰を逃れる為にその場

しのぎの逃げ口上を展開する

 

二等憲兵吸血鬼も木曾も、そんな都合のいい

逃げ口上に聞く耳は持たなかった

 

これでは両者の話が噛み合う訳もない

合わせるつもりもないが‥‥‥

 

 

【活動家A】

「お前みたいな派手な憲兵がいるか!!

憲兵だって言うなら証拠をみせろ!!

そいつの証明と弁護士が来なければ俺達は

そんな命令に従わんぞ!!」

 

 

活動家Aは無謀にもとんでもない相手に喧嘩を

売ろうとしていた‥‥

 

 

【活動家A】 

「それにここは民間の施設だろう?だったら

俺達の身柄は警察が預かる事になる筈だ!

たとえあんたが本物の憲兵だろうと俺達を

逮捕する権限なんか無い!」

 

【活動家B】

「そっ!‥そうだ!憲兵なんぞ引っ込んでろ!」

 

【活動家C】

「おい!止せよ!‥‥コイツら何かヤバいぞ!」

 

 

もっともらしい理屈をこねて危機を脱しようと

する活動家Aと、ビビりながらもそれに便乗する

活動家B、そして活動家Cはこの憲兵の危険性を

本能的にさとった

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

言いたい事はそれだけか?

 

【活動家一同】

「「「(ビクッ!?)」」」

 

 

先程と同じ、地獄の底から響き渡るような不気味な

声が響く‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺が憲兵である証拠を見たいか?いいとも♪

今見せてやる♪」

 

(ジャキッ!)DOGOWWWWOOO!!

ガパァァァーーーン!!!‥‥

 

【活動家A・C】

「「!!!!!?」」

 

【活動家B】

「ひいいいいーーー!!」(ヘタッ‥‥)

 

 

(ゴボゴボゴボ~~~‥‥)

 

 

人間が片手で扱うには巨大過ぎるファイヤー

アーム

銀色の巨大自動拳銃『454カスール』が火を噴き

活動家達の背後にある飲料水タンクに大穴が

空いた

それは拳銃弾で空いた穴とはとても思えない

大穴で、その穴から水が勢いよく噴き出した

弾丸はタンクを撃ち抜き、反対側からも水が

噴き出ていた

人間に命中していたらひとたまりもないに違い

ない

 

 

【活動家A】

「‥‥何の真似だ!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「これが証拠だ、まだ理解出来ないなら直接

脳みそに叩き込んでやっても良いんだぜ」

 

【活動家B】

「むっ‥‥無法だぁ!!憲兵の癖に法を破るの

か!?市民を守るのがあんたらの役目だろ!?

俺達の権利は‥‥」

DOGOWWWWOOO!!!

バファウウウーーー!!!‥‥

 

【活動家B】

「ぎゃあああああーーー!!!?」

 

 

再び火を噴いた『454カスール』

活動家達の持ち込んだ砂糖の袋が木っ端みじん

に吹き飛んだ、活動家Bは頭を抱えて失禁した

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「やっぱ脳みそにぶち込んでやらなきゃ分からん

か?よく聞け!俺は忙しい、てめぇ等の相手を

してる暇はねぇんだよ、さっさと歩け!」

 

【木曾】

「両手を後ろに回せ!馬鹿な真似は考えるなよ!

‥‥‥こんな大穴空けて、後始末が大変だぞ?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「仕方ないじゃん♪こいつらの脳みそが腐ってる

のが悪いのよ♪」

 

【木曾】

「‥‥仕方ない、後で弁償するか」

 

 

今この憲兵に逆らえば確実に命は無い‥‥

今は大人しく言うことを聞くしか無い

 

活動家達は連行される事になった

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ああ、そうだ、てめぇ等に言っとく事がある

法だ権利だ役目だの抜かしてたなぁ?

その疑問に今回は特別に答えてやる

まず、今は俺が法律だ!そしててめぇ等には

ミジンコ程の権利もねえ!おわかり?♪」

 

【活動家C】

「そんな無茶苦茶な!?‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

それともう一つ!!

 

【活動家B】

(ビクッ!?)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺が憲兵をやってるのは『艦娘』を守る為だ!

他に理由はない、そして『ブラック提督』と

それに便乗する下痢ピー共、それとお前達が

大好きな『深海棲艦(強硬派)』を排除するのが

俺の任務だ!おわかり?♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

『赤土鎮守府』の所属艦娘、『マッド明石』こと

工作艦娘『明石』自作の超々高速艇が、浜名湖を

後にしたのはその直後の事だった

 

その光景を遠くから眺める一団‥‥

 

 

【目差し帽の男】

「‥‥奴ら、しくじったな」

 

【背広姿の男】

「所詮は口先だけのチンピラ、想定内だ

だが、あの正体不明の連中は無視できん!

後を追うぞ!」

 

 

ジュラル特戦隊も動き出す

超々高速艇の後を追いかけて行った

 

 

進路は一路、小笠原諸島の名も無き小島‥‥

 

 

 

【ゼネラル】

「‥‥こちらゼネラルだ、クロード、動き出

したぞ!」(無線機のスイッチ→カチッ)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

特務艦『ひらぬま』艦上‥‥‥

 

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥なるほど、あのチンピラ共、また絡んで

来たのか、クロード君、連絡くれてありがと

さん」

 

【クロード提督】

『礼には及ばない、ゼネラルが俺達に知らせて

くれたからな、ところで謎提よ、俺は‥‥』

 

【金剛】

『テートクー、『俺達』の間違いでショー?♪』

 

【クロード提督】

『分かったから、無線連絡に突っ込んでくるな

‥‥‥俺達は野暮用で寄り道する所が出来た、

無線連絡はこれで失礼する』

 

【金剛】

『という訳でまたネー♪謎テートクー♪』

 

【ヒィッツ提督】

「よすよす、気をつけて帰ってな」

 

 

『ひらぬま』と『紀伊』のスクランブル無線

連絡は終了した

クロード提督と金剛が何処に寄り道するかは

状況を考えれば明らかだ

 

 

【ヒィッツ提督】

「足柄、進路変更や!寄り道するぞ」

 

【足柄】

「了解提督、行き先は分かってるわ♪」

 

【ヒィッツ提督】

「おお、流石は足柄や♪」

 

【足柄】

「ところで提督、六本脚にはこの事を伝えるの

?」

 

【ヒィッツ提督】

「吸血鬼君は、彼は六本脚に伝えると思うか?」

 

【足柄】

「‥‥伝えないでしょうね」

 

【ヒィッツ提督】

「それが答えや、これは俺達が決めて俺達が

やる事だ、彼等には関係ない、明日からは

いつも通りのお付き合いだでよ」

 

【足柄】

「そう来ると思ってたわ♪行きましょう提督!」

 

 

『ひらぬま』は回頭して進路を変更した

行き先は‥‥小笠原‥‥

 

 

【足柄】

「畑仕事だの、子守だの、最近暴れ足りなくて

体が(色々な意味で)ウズウズしてたのよ!

丁度良かったわ!

川内ぃぃ~♪ここは私達に任せて、アンタは

へたれさんと仲良くズッコンバッコンしてら

っしゃい~~♪」

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥他に言いようは無いんか?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

六本脚鎮守府の執務室‥‥

 

 

【川内】

「‥‥提督、アタシ今、誰かに凄い事言われた

ような気がする‥‥」

 

【へたれ提督】

「きっと川内は優秀で最高だって言われてる

んだよ♪」(マジマジ→愛は盲目)

 

【川内】

「そう言ってくれるのは嬉しいけど‥‥多分

違うと思う‥‥」

 

 

二人は執務室にいた、他のメンバーは食堂に

留まったり、各自の部屋に戻っている

 

 

【川内】

「提督?今夜、何が起こるんだろうね?」

 

【へたれ提督】

「俺達は今夜の事は全て吸血鬼君に委ねると

決断した、明日からはいつも通りの生活さ♪

だろ?」

 

【川内】

「‥‥うん、そうだね」

 

 

寄り添いながら、窓の外を眺める二人‥‥

吸血鬼との約束で、先程の銃声はあえて無視

していた

六本脚鎮守府は、今夜一晩の全てを吸血鬼に

託した、後は結果を待つだけだ‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

次元潜航艦『UXー01』格納庫‥‥‥

 

 

(ズブ!❤ズブ!❤ズブ!❤ズブン!❤)

 

【村雨】

あっ❤‥あっ❤‥あんっ!❤

 

【石川島 春馬】

ぐうぅっ!!‥‥絞まるぅ‥‥

 

 

こちらの二人の愛の営みはフィニッシュを

迎えようとしていた‥‥

六本脚の名物、『一糸まとわず夜戦』ならぬ

『一糸脱がず夜戦』にかえって興奮した二人

‥‥‥

 

(‥‥グイッ‥‥‥グイッ‥‥‥)

 

【村雨】

「‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥こっ‥これ‥

‥‥すんごい♪❤‥‥‥エッチ❤‥‥」

 

 

深くゆっくりと余抑を持たせながら、腰を

動かしていく春馬‥‥

 

 

【石川島 春馬】

「‥‥俺も‥‥興奮してる‥‥村雨が‥‥‥

いつもより‥‥‥いやらしく見える‥‥‥」

 

【村雨】

「‥村雨も‥‥興奮しちゃった❤‥‥気持ち

‥‥いい❤‥(ネロォ~~)‥!うっ❤

 

 

一度半分抜き‥‥‥

 

 

ズブン!!!

 

【村雨】

あうっ!❤❤

 

 

再度、奥まで挿入‥‥‥

 

 

【村雨】

‥‥あっ❤‥‥いま‥‥イッた❤‥‥

((ピクッ ピクッ ピクッ))

 

【村雨】

「(これが‥‥普段の生活の中で‥‥いきなり

押し倒されて‥‥そのまま犯される‥‥それも

一方的に‥‥愛する人に‥‥ねえ川内、これ‥

‥‥気持ちいい~~♪❤❤)」

 

【村雨】

「‥‥ハアッ♪❤‥‥ハアッ♪❤‥‥」

(涙と涎で顔がクシャシクャに)

 

【石川島 春馬】

「うっ!何ていやらしく顔してんだ!?‥‥

やべぇ‥俺‥‥もっと興奮してきた!‥‥」

 

 

色気ムンムンの村雨の『アヘ顔』もさること

ながら、春馬の目線の先には、横にズラされた

パンツの脇から、村雨の膣内に吸い込まれる

自分の息子が見えた

 

 

【石川島 春馬】

(‥試しに着たまましてみたけど‥‥裸も悪く

ないけど、これはこれでまた興奮する‥‥‥

これが『パンずら』の威力か‥‥ボス!あんた

はこういうところは天才だな!!)

 

 

【石川島 春馬】

「村雨‥‥俺も限界みたいだ、イくぞ!!」

(ズブン!!❤)

 

【村雨】

「良いよ‥‥出して❤‥‥中に‥‥あん!❤

((ビクン!!❤))

 

【石川島 春馬】

「ぐおっ!‥おっ‥おっ‥おっ‥絞まる!」

(パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!)

 

【村雨】

「‥あっ❤あっ❤あっ❤‥‥気持ちいい!❤

‥‥‥ああ‥‥こわれ‥‥りゅ❤❤‥‥‥」

(ビクン!ビクン!ビクン!ビクン!)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

執務室‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥今誰か、俺を微妙な形で評価したな!」

 

【川内】

「‥‥提督、アタシは何だかムラムラしてきた❤」

(ハアッ❤‥ハアッ❤)

 

【へたれ提督】

「‥‥えっ?」

 

【川内】

「提督‥‥しよう?❤‥‥してぇ❤‥‥」

(ギュッ❤)

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

川内は何かの波動に当てられたのか‥‥

いずれにせよこの後の展開は言うまでもない

‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【石川島 春馬】

「俺もうダメだぁ!!出る!!出ちゃう!!

ち○ぽ出るううううーーー!!!」

 

(ズチャ!❤ズチャ!❤ズチャ!❤)

 

【村雨】

「出して!❤出してぇーーー!!!❤❤❤

子宮の奥まで犯してぇぇぇーーー!!❤❤」

 

(パンッ!❤パンッ!❤パンッ!❤)

 

【石川島 春馬】

「村雨ぇ!!好きだ!!俺の!俺の村雨ぇ!!」

 

【村雨】

「はるまぁーー!!❤❤しゅきぃぃぃーー!!

離さないでぇぇぇーーー!!!❤❤❤」

 

【石川島 春馬】

ぐあああああーーー!!!

 

【村雨】

イクイクイクイクーー!!❤❤❤

 

 

ドビュッ!! ドビュッ!!

 

【村雨】

!あっ❤‥‥なか!熱い!❤‥‥

 

ビュ~~ルルルル~~~!!! 

 

【村雨】

❤あーーーーーーーー❤❤❤

 

 

大量射精!!

 

華奢な駆逐艦娘の子宮に、屈強な男の白濁液が

大量に流し込まれていく‥‥‥

 

いつでも何処でも夜戦をおっ始めかねない

へたれ夫妻と比べて、春馬と村雨の頻度は

それ程多い訳ではない、ただし、あくまであの

二人と比べての話であり、ヤル事はやっている

のだが‥‥‥

 

とはいえ、春馬が溜まっていたのは事実らしく

中々、射精が止まらない‥‥

 

ビュ~~❤ビュ~~❤

 

 

【石川島 春馬】

「ううっ‥‥済まない村雨‥‥射精が‥‥射精が

止まらない‥‥」

 

【村雨】

「ハアッ❤‥ハアッ❤‥いいよ❤‥一滴残らず

‥‥全部‥‥注いで❤‥‥」

 

(‥‥ギュッ❤‥‥)

 

 

春馬に抱き着いた村雨‥‥その力が以外に強い

のに春馬は気づいた‥‥

 

 

【石川島 春馬】

「‥‥うん?‥村雨?」

 

【村雨】

「‥春馬!‥‥お願い‥‥もう、私を離さないで

‥‥‥」(ポロポロ‥‥)

 

【村雨】

「‥‥村雨‥‥」

 

 

村雨の発言と涙に、春馬は心当たりがあるらしい

春馬は村雨の頭を両手で包み込むと‥‥

 

 

【石川島 春馬】

「‥‥勿論だ、絶対に離さない!」

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

ここは『生きる為の鎮守府』

 

様々な想い、様々な重い荷物を抱えた者達が

それでも何とか生きようとする者達が、集い

家族となって、共に生き抜いていく為の鎮守

府である‥‥

 

命をつなぎ止め、明日を笑って生きる為の

鎮守府である‥‥

 

 

そんな、ささやかな鎮守府が一つや二つ

あってもいい‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

(そんな鎮守府が、一つや二つ、有っても

 良いじゃないか‥‥)

 

 

六本脚鎮守府が艦娘の命を守る鎮守府なら

それを攻撃する者は、何者であろうと

何が理由であろうと、艦娘の命を危険に晒す

輩という事である

 

そういう輩を排除するのが自分の役目!

 

 

あの鎮守府に来るたびに、自分に向けられる

艦娘達のはちきれんばかりのあの笑顔‥‥

 

何処か暗い過去を引きずりながらも懸命に

生きようとする艦娘達‥‥

 

それを守る為なら、少々の泥も平気で被る

つもりだ!

 

 

二等憲兵吸血鬼は木曾を伴って、夜の海を

驀進する‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「聞いてるか?タコ星人共、こいつらは確かに

餌だ、問題は誰がこの餌に吊り上げられるか

‥‥だ!、俺はお前等を吊り上げる餌として

有効に使わせてもらうぜぇ♪」(ジュルリ‥)

 

 

その笑い顔は、底知れぬ狂気をはらんでいた

 

 

【活動家C】

「(俺達‥‥どうなるんだ?)」(ガクブル)

 

 

【木曾】

「フフフ♪‥‥大分調子が乗ってきたな♪」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

『吸血鬼シリーズ』の続きです

 

吸血鬼憲兵さん、ご協力感謝します

 

話が長くなりそうなので、前半と後半に

分けさせて頂きました

次回も、ようやくお願いします

 

『二等憲兵吸血鬼』の行動理念には、一部に

こちらの独自設定も含まれていますが

『艦娘を守る』という彼の行動理念は必ず

反映させていきたいと思っています

 

今後もご支援頂ければありがたいです

 

ーーーーーー

 

吉坂博士の国際医療科学研究所で療養中

だったへたれ提督と川内の二人が、電車に

乗る方法も、外で買い物をする方法も分から

ない‥‥という場面は、万屋鎮守府(後の

六本脚鎮守府)を設立した二人の動機の

大きな要素です

 

法律が変わっても、艦娘や改造兵士を受け

入れる社会が出来ていない以上、彼女達が

単独で鎮守府の外で生きていくのはまだ

難しい‥‥というのがこの世界の現状と

なっています

 

理不尽な形で、社会に放り出された艦娘や

改造兵士達が、何処にも行き場を失った時

命を守る為に最後に駆け込む場所を作る

そして、人間として明日を生きる力を彼女達

に養ってもらう

 

彼女達の活躍を通して社会の啓蒙を目指す

当然、艦娘をくいものにするブラック提督や

それに便乗する輩には天誅を下すのも

忘れてはいけないでしょう

 

そういった想いが詰まった六本脚鎮守府を

これからも応援して頂ければと思います

 

ーーーーーー

 

これを投稿する時には、今年のハロウィンは

終わっていると思いますが、小説では

ハロウィンネタをかじってみたいと思います

 

 

「イベントで秋刀魚釣ってたら『山風』が

釣れた!!」

 

 

それではまた‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

《名称説明》

 

 

①隙間解放戦線

 

一応『反連邦』を旗印に掲げる活動組織

実質的な力は無かったが、ジュラル特戦隊の

資金援助である程度の活動能力を得る

抗議団体を結成して六本脚鎮守府に押しかけ

た事もあったが、二等憲兵吸血鬼とプトレマ

イオスⅡに追い返される

連邦への不満のはけ口として『艦娘』を

目の敵にするが、その方向性が彼等の運命を

狂わす事に‥‥‥

 

ーーーーーー

 

②454カスール

 

二等憲兵吸血鬼が所有するシルバーフレーム

の大型自動拳銃

本来は弾丸の名称だが、本作品ではこの弾丸

も使用可能な拳銃の名称として登場する

13ミリ爆裂徹甲弾の威力は凄まじく、人間の

身体に命中すればひとたまりもない

 

ーーーーーー

 

③超々高速艇

 

赤土鎮守府の『明石』が制作した海上と低空を

超高速で移動出来る高速艇

正規の乗員は三名までだが、小型コンテナを

搭載していて、そこに逮捕した容疑者を押し込

む事にも使われる

明石が絶えず改修(改良とは言っていない)を

繰り返すので、どんなギミックが内蔵されて

いるかは不明

(この作品のオリジナルメカです)

 

ーーーーーー

 

④次元潜航艦『UXー01』地下格納庫

 

六本脚鎮守府の施設に隣接する山の地下を

くり抜いて作った、護衛指揮船『UXー01』を

収容する為の整備ドックを兼ねた格納庫

石川島 春馬と村雨の愛の住み家でもある

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

《エピローグ》

 

 

特務艦『ひらぬま』甲板上‥‥

 

 

『ひらぬま』は、進路を変更し、最大戦速で

海上を驀進していた

 

しかし艦内には特に張り詰めた緊張感は無い

戦う鎮守府もある『謎の鎮守府』にあっては

練達の艦娘達は状況の変化にも即応できる

のである

 

今はいつでもうって出られる適度な緊張感と

いったところか

 

 

【デストリア】

「‥‥‥この記事は‥‥」

 

 

謎の鎮守府では、世間の動向や情報を知る為に

全ての新聞や情報誌を定期購読している

新聞といっても青葉新聞や文々。新聞だけでは

ないのだ

 

デストリアが今読んでいるのも、そうした情報

誌の一つであった

 

合同観艦式で出会った一人の女性記者

『神無月 ミザリィ』の所属する『京浜国際

ジャーナル』の情報誌‥‥

 

艦娘の事をかなり専門的に扱う珍しい情報誌と

して注目を浴びているが、その中の記事に‥‥

‥‥

 

『謎のガミラス艦、地球に存在か!?』

 

という項目があった‥‥‥

 

 

【デストリア】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

あの記者、神無月 ミザリィは、軍に関係する

全ての施設、鎮守府を片っ端から調べてみた

がそれらしいガミラス艦は存在しなかったと

言っていた

 

あの記者の情報では、そのガミラス艦という

存在が、『船の形をした構造物』なのか、それ

とも所謂『イレギュラー艦娘』として生まれ

変わった存在なのか、それさえも分かって

いない様子だった

 

しかし、もしも記者の探しているガミラス艦が

デストリアの考えている相手だったら‥‥‥

それをあの記者が嗅ぎ付けてしまったら‥‥

 

 

【デストリア】

「‥‥嫌な予感が‥‥するデス‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府の食堂‥‥

 

 

【深雪】

「(クッキーを鼻の穴の前に持ってきて)

‥‥瞬間芸!超人『ブラックホール!』」

 

【白雪】

ブウウウウウーーー!!!

 

【ナナ】

「深雪ちゃんきたなーーい!」

 

【UXー01】

「ほらぁ~、食べ物で遊んじゃ駄目でしょ!

皆も沢山食べてね♪おかわりが御所望なら

もっと私に頼んでも良いのよ♪✨」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【デストリア】

「‥‥ユークスちゃん‥‥」

 

(ギュッ‥‥)

 

 

情報誌を両手で握るデストリア‥‥‥

 

『謎のガミラス艦』という文面が出る度に

彼女の心配は尽きない‥‥‥

 

 

 

『ひらぬま』は間もなく、小笠原諸島海域に

入ろうとしていた‥‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

ゼネラル(リンガ特設連邦鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

木曾(赤土鎮守府)

村雨(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

天龍(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

アマルテア(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

白雪(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多摩(六本脚鎮守府)

神威(六本脚鎮守府)

 

活動家A(隙間解放戦線)

活動家B(隙間解放戦線)

活動家C(隙間解放戦線)

 

背広姿の男(ジュラル特戦隊)

目差し帽の男(ジュラル特戦隊)

 

ドルフ・ヴァレンシュタイン

(Lメタル・ヒュッケバイン社CEO)

 

雄一少年(天龍児童園)

ナナ(天龍児童園)

天龍児童園の子供達

 

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

 

射命丸 文

 

SPASー12(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品に登場する固有名詞及び設定は架空です
本作品には実在する個人又は特定の団体を
誹謗中傷する意図は全くありません


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ハロウィン戦士!川内人間『ヘタレダー』(Rー18)

季節はすっかり過ぎてしまいましたが
ハロウィンネタのスペシャル版です

調子に乗って書いてたら五万字を軽くオーバー
してしまいました!

本作品は独自設定です
ヒーロー物みたいなタイトルですが
格闘シーンは一切ありません
夜戦シーンならしこたまありますが‥‥

それでも読んで頂けるのなら
ゆっくりしていってね♪


今では鉄板の光景?

 

【那珂】

「✨提督ー♪那珂ちゃんハグだよー♪✨」

 

(ギュッ❤)

 

【ヒィッツ提督】

(‥‥サラサラサラ~~‥‥)

 

【妙高】

「また提督が『浄化』されてしまいましたね‥」

 

【那智】

「いくら直ぐに復活するとはいえ、これでは

心配になってしまう‥‥提督の清らかな存在

への耐性を『強化』するにはどうしたらいい

ものか‥‥」

 

 

いつもの光景にすっかり慣れてしまった妙高姉妹

達であった、それはそれで問題だが‥‥

 

 

【妙高】

「私達で提督の強化が出来ないものでしょうか‥」

 

【那智】

「あったとしても姉さん、一度実験してみなくて

はいかんだろう?上手く行くかも分からんし‥」

 

【妙高】

「実験‥‥‥ねぇ‥‥」

 

【ヒィッツ提督(復活)】

「‥‥お前ら何勝手に俺を改造する算段を立て

とるんじゃい!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

GOGO!HETAREDER!GOGO!HETAREDER!G

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

  ハロウィン戦士!

 

  川内人間! ヘタレダー!

 

 

♪ダダーダダーダダーダダーダーダー♪

♪ダーーダーダーダダガダガダガダガ♪

♪ダガダガダガダガダッダーダー!♪

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

GOGO!HETAREDER!GOGO!HETAREDER!G

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

全てはこの艦娘のネタ造りから始まった‥‥のか

もしれない‥‥

 

 

【秋雲】

「うーん、何かパンチ力のある企画はないもん

かねー」

(フガフガ)

 

 

ハロウィンが近付いている‥‥‥

 

この季節に合わせて新しい企画を‥‥

 

謎の鎮守府所属、執筆中のオタクラ先生は

ペンを鼻と上唇で挟みながら、何とか新たな

漫画企画を捻り出そうとしていた

 

 

【秋雲】

「『凌辱』『純愛』『変身ヒーロー』ものって

コンセプトは決まってるんだけどねー、そこで

誰をどう使うか‥‥」

 

 

オタクラ先生こと秋雲は、主な謎鎮メンバーを

頭に浮かべる、そして竿役は当然ヒィッツ提督

だ、しかし、秋雲としてはそこに新たな風を

吹き込みたかった

 

 

【秋雲】

「艦娘ははっきり言って百花繚乱なんだけど、

男優って言ったら提督と頑鉄ばかりだからなぁ

他の提督にも出演して貰うとなると、もっと

他の鎮守府のいろんな艦娘が対象になるけど、

その中で特にパンチ力のあるメンバーというと

‥‥‥」

 

 

秋雲は何となく執筆部屋の壁を眺める‥‥‥

そこには作品造りの為の資料や写真が所狭し

と貼られていた、ふと、海特警の主要メンバー

の集合写真に目がいった‥‥‥

 

 

【秋雲】

「う~ん、パンチ力ねえ‥パンチ力パンチ力‥

‥‥‥パンチ‥‥パンツ‥うん?パンツ!?」

 

 

何気なく発した言葉で、秋雲の頭にある二人の

顔が浮かぶ‥‥いや、もう一人!いや三人か!

ここに来てオタクラ先生、天啓を得たり!!

 

 

【秋雲】

「久しぶりに‥‥あの人達を‥‥使ってみるか

!‥‥そこに提督と妙高さん達も絡めれば

それこそハチャメチャな展開に!‥‥よし!」

 

 

原案が決まれば構想を練っていくのは速いもの

秋雲の頭に次々と新たな構想が降っては湧く!

 

 

【秋雲】

「良いね良いねぇ♪トンデモ展開からのまさか

のヒーロー誕生だ!主題歌まで考えちゃう

もんねー♪‥‥そうそう、ここに絡める為に

もう一組のヒーローを‥‥‥」

 

ガシッ!

 

【秋雲】

「!ひゃい!?」

 

 

突然背後から肩を掴まれた秋雲は、素っ頓狂な

声をあげて驚いた

 

 

【妙高】

「‥‥面白そうなプランですね♪その話に是非

私達も乗せて貰えますか♪?」

 

【秋雲】

「へっ?‥妙高さん?‥いえこれは漫画の‥‥」

 

【妙高】

「その漫画に‥‥私達姉妹も出演させるつもり

だったのでしょう?♪」

 

【秋雲】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

妙高を前にして、秋雲に拒否権など

あろう筈もなかった‥‥‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

主題歌 GOGO! ヘタレダー!

 

 

歌詞・編曲: 玖月 想月

音響・演奏: デスラー艦

企画・構成: 秋雲出版

セリフ: カルド・アルレッド、

出演: 秋雲、アンドロメダ、防空棲姫、川内

 

唄: へたれ提督と天龍児童園合唱団

 

 

(イントロ)

♪パーパーパパーッパーパーパパーパ♪

♪ベン!ジャンジャカスチャーッチャ♪

♪ベン!ジャンジャカスチャーッチャ♪

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 スイッチー オン 1!2!3!

(スイッチー オン 1!2!3!)

 

 変態 性癖 身体を走る

 マサ! チェインジ! ヘタレダー!

 

 ブラック提督 踏み潰せ!(グチャ)

(ブラック提督 踏み潰せ!)

 

 川内人間! ヘタレダーーーーー

(川内人間! ヘタレダーーーーー)

 

 アーー!チェインジ! チェインジ!

 

 GOGO!GOGO! GOGOGO!

(GOGO!GOGO!)

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 スイッチー オン 1!2!3!

(スイッチー オン 1!2!3!)

 

 ヴァルカンマシンで やって来る

 マサ! チェインジ! ヘタレダー!

 

 ジュラル星人 ぶっとばせ!(ボカッ)

(ジュラル星人 ぶっとばせ!)

 

 川内人間! ヘタレダーーーーー

(川内人間! ヘタレダーーーーー)

 

 アーー!チェインジ! チェインジ!

 

 GOGO!GOGO! GOGOGO!

(GOGO!GOGO!)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

(イントロ)♪~~~♪

 

【カルド】(セリフ)

「『川内人間ヘタレダー』は改造戦士である!

愛と淫欲のエネルギー『川内電池』と

愛と純粋の良心回路、『清霜回路』によって

作動する、戦え!我等がヒーロー!ヘタレダー!

艦娘のヒーロー!ヘタレダーー!!

(何で俺がこんな事を!!)」

 

【秋雲】

「因みにメダ子ちゃんにはー‥‥」

 

【アンドロメダ】

「メダ子は喜んで遠慮します!」

 

【秋雲】

「『ビジンダー・メダ』として『ヘタレダー』の

サポートを‥‥」

 

【アンドロメダ】

「いやああ!!何かダサいしぃ~~~!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 スイッチー オン 1!2!3!

(スイッチー オン 1!2!3!)

 

 清霜よ メダ子よ 見ていてくれ!

 マサ! チェインジ! ヘタレダー!

 

 深海棲艦 舐めまわせ!

(深海棲艦 舐めまわせ!)

 

【防空棲姫】

///エエー!?///

 

 川内人間! ヘタレダーーーーー

(川内人間! ヘタレダーーーーー)

 

 アーー!チェインジ! チェインジ!

 

 GOGO!GOGO! GOGOGO!

(GOGO!GOGO!)

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 スイッチー オン 1!2!3!

(スイッチー オン 1!2!3!)

 

 正義と エロスの 赤白と黒

 マサ! チェインジ! ヘタレダー!

 

 愛する嫁艦 突きまくれ! 

(愛する嫁艦 突きまくれ!)

 

【川内】

///イヤン♪❤///

 

 川内人間! ヘタレダーーーーー

(川内人間! ヘタレダーーーーー)

 

 アーー!チェインジ! チェインジ!

 

 GOGO!GOGO! GOGOGO!

(GOGO!GOGO!)

 

ーーーーーーーーーーーー

 

(イントロ)♪~~~♪

 

【秋雲】

「自分で企画してはみたものの‥‥もう後には

引き返せない気がする‥‥‥」

 

♪ダダッダーー!♪

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

GOGO!HETAREDER!GOGO!HETAREDER!G

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ハロウィンに狂戦士の競演!?

 

『川内人間ヘタレダー』&

『豊色夜戦忍者インナーリバー・サン』

       VS

『リンガ三銃士・イクマイザー3!』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

GOGO!HETAREDER!GOGO!HETAREDER!G

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(バーーン!ププーププープー!)

(何か不穏な感じのBGM)

 

 

六本脚鎮守府の夕食どき‥‥

家族だんらんの食卓‥‥

 

 

【川内】

「みんなー♪夕食出来たわよーー♪」

 

【清霜】

「清霜も手伝ったよーー♪」

 

【へたれ提督】

「おっ!こりゃ美味そうだ♪」

 

【アンドロメダ】

「やっぱ動くとお腹減るよね~~」

 

 

今回はリンガ鎮守府との合同輸送任務を

やり遂げたところであった

戦闘もなく平穏無事に完了した今回の任務

たまにはこんな時もあっていい

それでもやはりお腹は空くのである

 

 

【川内】

「今日もみんなお疲れ様♪それじゃあ

食べよっか♪」

 

【へたれ提督】

「では、頂きます」

 

【アンドロメダ・清霜】

「「いただきまーす♪」」

 

 

ほのぼのとした家族の安息の時間‥‥‥

 

それは脆くも崩れ去った!

 

(パクっ ゴクン ベッチャーーン!)

 

 

全員がまるでギャグ漫画の展開のように

揃って気絶してしまったのだ!

 

 

【ペールギュント】

「流石は謎の鎮守府特製!凄い効き目なのです!」

 

【UXー01】

「効き過ぎよ!!!」

 

 

【木曾】

「天さん!覚悟!」(クロロホルム)

 

【天龍】

「木曾!?テメー何を!!‥‥‥ぐふっ‥‥‥」

 

【あきつ丸】

「これは殆ど犯罪でありますな‥‥」

 

 

【サラトガ】

「こちら『チームα』、搬出準備完了しました♪

少々おまけも着きましたが‥‥」

 

 

 

一体何が起きているのか!?

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(チーチッチチーチッチチーチッチ‥‥)

(舌打ちのテーマ‥‥)

 

 

戦艦『紀伊』艦内‥‥‥

 

 

【金剛】

「テートク♪‥‥今日はお疲れ様デース♪」

 

【クロード提督】

「あの程度の輸送護衛任務で疲れる程ヤワじゃ

ないさ、でも休養はまめに取らないとな」

 

【金剛】

「分かってマス、テートクはタフデスからネー

、でも無理や無茶はノーなんだからネー」

 

【クロード提督】

「分かってるさ、慢心は禁物だからな、その為

に今回は最高の布陣で出撃したつもりだ

何しろ、不知火以外は全員戦艦と空母なんだ

からな」

 

 

今回のリンガの出撃メンバーは、金剛を筆頭に

不知火、比叡、翔鶴、プトレマイオスⅡ、そして

日向、と堂々の布陣だった

 

 

【金剛】

「護衛任務に戦艦を繰り出すんデースから

必要以上にシーパワーをかけすぎネー」

 

 

確かに任務の内容からすれば過剰戦力なのかも

しれない、物資の消費と収支についても非効率

なのかもしれない、しかしそんな事を気にする

クロード・スラストではなかった

艦娘を全員無事に帰還させる為なら、彼は

いくらでも過剰戦力を投入するつもりであった

 

 

【クロード提督】

「言いたい事は分かる、しかしな、その方が

俺達らしいだろ?」

 

【金剛】

「確かにこの程度の物資消費では、リンガは

ビクともしませんケドね、テートクはワタシ達

の事をよく考えてくれマスけど自分の事も大切

にして下サーイ」

 

【クロード提督】

「分かってるさ、これでも俺は自分に甘く生きて

るつもりだぞ?」

 

【金剛】

「‥‥もう‥‥紅茶、入れマスねー♪」

 

【クロード提督】

「ああ頼む、金剛の一杯がないと一日の始まり

も終わりもぱっとしないからな♪」

 

【金剛】

「♪~~~」(トクトクトク‥‥)

 

 

トレーニングについては妥協無しのクロード

提督もこの時は穏やかな顔だ

 

愛する者同士、紅茶を楽しむひと時‥‥‥

 

そんな平穏は脆くも崩れ去った!

 

 

【金剛】

「ハイ♪テートク、ティータイムデース♪」

(コトン)

 

【クロード提督】

「サンキュー、頂きます」

 

 

【金剛】(心のゲス顔)

(グフフ~♪その紅茶には金剛特製のラブラブ

パウダーの他に、今日届いたばかりの謎鎮特製

夜戦3点セットドリンク剤が入ってマース❤

これで今夜のバーニングラブ❤はゲット‥‥)

 

 

(‥‥ゴクッ‥‥カシャーン!

 

 

【クロード提督】

ぐあああああーーー!!!身体が熱いい!!

 

【金剛】

WHAT!!?」(ビクン!)

 

 

紅茶を一飲みしたクロード提督はティーカップ

を床に落とすと突然悶絶した!

これは金剛にとっては全くの予想外であった

 

そしてその後に起こった事は‥‥‥

 

ブンッ! ブンッ!

 

【クロード分身・ハイパーズ】

「「「効いたー!愛の目覚めぇぇぇ~~!!」」」

 

【金剛】

アイエー!?分身!分身ナンデェー!?

 

 

クロード提督は3分身し、なおかつハイパー化

した!

金剛一人を相手に、ハイパー化クロードが三体

‥‥‥‥

半分は自分でまいた種とはいえ

金剛の運命はここに極まった‥‥‥

 

 

【金剛】

「‥‥アッ‥‥ダメだこれ‥‥」(ヘナヘナ~)

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【不知火】

「むっ!‥‥何やら良からぬ波動が!!」

 

【比叡】

「むっ!‥‥お姉様にピンチの予感!!」

 

【翔鶴】

「大変!提督を助けないと!提督!翔鶴が今

参ります!(ちっ!また始めたわね!‥‥この

ドサクサに上じて夜戦を阻止してやるわ!!)」

 

【プトレマイオスⅡ】

「あなた、思考が顔に出てるわよ‥‥」

 

 

 

【日向】

「こちらチームβ、始まったぞ、後で状況は報告

しておく、しかし君達妙高型も酔狂な事をする

ものだな‥‥‥何?足柄は知らないって?‥‥

そうか‥‥‥私?私は遠慮しておくよ、見てい

るのも楽しいし、一人くらいは正気を保って

置かないとマズイだろう、それより例の件は

宜しく頼む‥‥‥‥そう、ラビットの件だ♪」

(ニヤリッ♪)

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

((ブルッ!))

【卯月】

「‥‥今何か悪寒が走ったぴょん‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

拘束具により身体の自由がきかない‥‥

 

目を覚ました男は、自分の置かれた状況に

愕然とした、おまけにこんな状況になる

それまでの記憶が全くない!

 

 

【へたれ提督】

「うっ!?何だこりゃ!?」(ガチャガチャ)

 

 

手足を動かすも拘束具はビクともしない

 

へたれ提督は仰向けの状態で寝かされていた

何かの手術台の上にいるようだ

 

 

【へたれ提督】

「どうなってるんだ!?誰がこんな事を!?」

 

 

【?】

「フッフッフッ、お目覚めかな?」

 

【へたれ提督】

「むっ!その声、聞き覚えがあるぞ‥‥」

 

 

身動きが出来ないへたれ提督の横に、紫マントを

羽織った一人の‥‥‥女が現れた

 

 

【?】

「へたれ殿、我がアジト『モルグ』へようこそ!」

 

【へたれ提督】

「モルグだぁ!?」

 

 

良く周りを見渡すと、何らかの怪獣衣装の様な

物品が所せましと保管されている‥‥

 

そして、おそらくへたれ提督をこんな目にあわせ

たであろう張本人‥‥

 

 

【へたれ提督】

「お前は『プロフェッサー・ナチ(那智)』!!」

 

【プロフェッサー・那智】

「フッフッフッ♪気分はどうかな?」

 

【へたれ提督】

「良いわけあるか!!」

 

 

おそらくこの秘密アジト『モルグ』の主と

思われる謎(?)の艦娘プロフェッサー・那智

は不適な笑いを浮かべる

 

一体何がおきているのか!?

へたれ提督は頭の思考の処理が追い付かない

そして、それに追い討ちをかけるように‥‥

 

 

【川内】

「提督!!提督ぅぅ~~!!」(ジタバタ!)

 

【へたれ提督】

「!?川内!‥‥てアイエーー!?ロープで

吊るされてる!?ナンデーー!!?」

 

 

気が動転して気付かなかったが、へたれ提督の

直ぐ真上に、両手両足を縛られ、そのロープが

真っ直ぐに張られる事で空中に宙吊り状態に

なっている川内の姿が‥‥

 

つまり両手両足はおっぴろげの『大の字状態』

なので、真下にいるへたれ提督からは‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥今日は薄いピンクの紐か‥‥」

 

【川内】

///イヤーン❤️見ないで~~!///

 

【へたれ提督】

「‥‥って言うてる場合か!!」

 

 

確かに言うてる場合ではない!

全くこの男は‥‥‥

 

 

【プロフェッサー・那智】

「フハハ♪感服したぞ!へたれ殿!こんな非常時

でも愛する嫁のパンツチェックだけは外さない

とはな!」

 

【へたれ提督】

「見えちゃったんだからしょーがないでしょ!!

嬉しいけど‥‥いや!そんな事より何でこんな

事に‥‥‥」

 

 

だが、こんな目にあっているのはへたれ夫妻

だけでは無かった‥‥

 

 

【清霜】

「パパー!!ママー!!」(ガタガタ!)

 

【アンドロメダ】

「モガモガモガ~~!!!」(モゾモゾ!)

 

【へたれ提督】

「清霜!?メダ子!?お前達まで!!?」

 

 

清霜は柱に縛り付けられ、メダ子は猿ぐつわ

を噛まされ手足を縛られて床に転がっていた

 

 

【川内】

「清霜!メダ子!怪我はない!?‥‥アタシ達

全員が揃って捕まるなんて‥‥」

 

【へたれ提督】

「確かに‥‥こんな事が有り得る筈が‥‥」

 

【プロフェッサー・那智】

「その答えはあれだ!」(ビシッ!)

 

【へたれ提督・川内】

「「‥‥うん!?」」

 

 

プロフェッサー・那智の計画に乗って

へたれ一家にこんな事をしたのは‥‥

 

 

【UXー01】

「ハ~~イ♪指令か~ん♪」

 

【ペールギュント】

「計画はバッチリ決まったのです♪これで

星の屑は成就なのです♪」

 

【へたれ提督】

「おまえら~~~!!?」

 

【川内】

「一体どういう事なの!?」

 

【清霜】

「ペールちゃん!ユークスちゃん!どうして!?」

 

【アンドロメダ】

「フガフガ~~!?」

 

【ペールギュント】

「決まっているのです、司令官さん達の食事に

睡眠薬を盛ったのです、あんなにアッサリ上手く

行くとは返って情けないのです!」

 

【清霜】

「ええええ~~~!?」

 

【川内】

「何でそんな事したの!?」

 

【ペールギュント】

「私は義によって起っている!」

 

【へたれ提督】

「嘘つけ!!」

 

【ペールギュント】

「仕方ないのです!プロフェッサー様のお手伝い

をすれば『リリーお姉ちゃんとのデート権1年

分』が手に入るとなれば、やるしかないのです」

 

【へたれ提督】

「この野郎!!買収されやがったなぁ!!」

 

【川内】

「悪魔に魂を売ったのね!?この人でなし!!」

 

【ペールギュント】

「やかましいのです!!どちらを選ぶかなんて

天秤にかけるまでも無いのです!!」

 

【へたれ提督・川内】

「「ひでえ!!!」」

 

【清霜】

「ユークスちゃん!ユークスちゃんはどうして

なの!?」

 

【UXー01】

「私にはペールみたいな邪心は無いわ♪」

 

【ペールギュント】

「‥‥さりげなく喧嘩を売られたのです‥‥」

 

【UXー01】

「清霜ちゃん、私はね、1番最初の頃から二人

を見てきた、私にとっては司令官と秘書艦は

半分、息子と娘みたいなものよ♪」

 

【清霜】

「そうだったんだ‥‥」

 

【へたれ提督・川内】

「「そうだったの!!?」」

 

【プロフェッサー・那智】

「おたくら、相変わらず息ピッタリだな‥‥」

 

【UXー01】

「私はね、司令官と秘書艦には、もっと色々な

愛の形を体験して、二人の愛を深めて欲しいの

♪色々なプレイで幸せになって欲しいのよ♪」

 

【へたれ提督・川内】

「「ちょっと何言ってるのか分からない!!!」」

 

【プロフェッサー・那智】

「本当に息ピッタリだな‥‥」

 

【アンドロメダ】

「モゴゴゴ~~~!!」(ジタバタ~!)

 

 

ともかく、へたれ一家がこんな事になった

理由は分かった、問題は動機である

 

 

【川内】

「アタシと提督のエッチライフは心配しなくても

最高よ!!」

 

【へたれ提督】

「そーだそーだ!‥‥ていやあのね川内ちゃん!

今はそうい問題では‥‥‥」

 

【清霜】

「那智さんの目的は何なの!?」

 

【プロフェッサー・那智】

「私は義によって起っている!」

 

【へたれ提督】

「そいつは他の奴から聴いたよ!!」

 

【プロフェッサー・那智】

「冗談だ、一度言ってみたかったのだ、単刀直入

に言おう、へたれ殿!貴方には実験台になって

貰おう!」

 

【へたれ提督】

「何それ!?何の実験か知らないけど意味わかん

ない!!」

 

【プロフェッサー・那智】

「勿論、貴殿だけではなく川内の協力も必要だ」

 

【川内】

「アタシの協力!?じゃあ清霜やメダ子は何の為

に!?」

 

【プロフェッサー・那智】

「騒がれたら困るだろう?それに折角だから二人

も大人の世界に誘ってやろうと思ってな♪」

 

【川内】

「何それ!?何の世界観か知らないけど意味わか

んない!!」

 

【プロフェッサー・那智】

「本っ当に息ピッタリだな!順を追って説明しよう

私は提督(ヒィッツ提督)を強化したいのだ!」

 

【川内】

「謎提さんを!?あんな凄い人をあれ以上強化して

どうするのよ!?」

 

【プロフェッサー・那智】

「こういう事は上を見ればきりがないのだよ!

最近の提督は何かにつけて『浄化』される事が

多い、それ自体は『普通の日常』なので構わんの

だが、こうも多いと流石にこちらも心配になって

しまう、特に那珂と清霜に対する耐性が著しく

低くなっているのは問題だ、そんな提督を私の

手で強化したいのだ、これも私の提督への愛なれ

ばこそ‥‥と思ってほしい」

 

【清霜】

「‥‥えっ?これって清霜のせい?」

 

【へたれ提督】

「清霜は何も悪くないぞーー!!」

 

【アンドロメダ】

「フム!!フム!!」

 

【UXー01】

「‥‥猿ぐつわくらい外してあげたら?」

 

【プロフェッサー那智】

「勿論、清霜が悪い訳ではない、私は単に提督の

耐性が強くなって欲しいだけなのだ」

 

【川内】

「それは分かったけど、提督(へたれ提督)を

実験台にするってどういう事よ!?」

 

【プロフェッサー・那智】

「ふむ、実は提督を強化すると言っても強化の

方向性についてはまだ模索している段階でな、

今回はその一つの策を試す為のテストヘッド

としてお前達夫婦に実験台になって貰おう

という訳だ」

 

【ペールギュント】

「星の屑成就の為なのです!ここは黙って身を

捧げるのです!」

 

【へたれ提督】

「身を捧げるのは俺達だろーが!!!お前は

リリーの姐御とデート出来れば良いだけじゃ

ろうがい!!おい!プロフェッサー・那智!

頼むから川内に危ない事はしないでくれ!!

最悪俺はどうなってもいいから!!」

 

【川内】

「何言ってるの提督!!那智さんお願い!!

提督に酷い事しないでー!!」

 

【清霜】

「パパー!!ママー!!」

 

【アンドロメダ】

「フンゴゴゴ~~~!!」

 

【UXー01】

「‥‥やっぱり猿ぐつわは取った方が‥‥」

 

 

プロフェッサー・那智はへたれ一家をどう

するつもりなのか‥‥

 

 

【サラトガ】

「提督♪心配は要りませんよ♪これはお二人の

為にもなりますから♪」

 

【へたれ提督】

「サラ子!!?お前まで!?」

 

【サラトガ】

「サラ子も最初は抵抗がありました、ですが

お二人が御楽しみ頂けるならBestですから♪

那智さんはきっと悪い様にはしませんよ♪」

 

【へたれ提督】

「いやいや!!楽しんでないし(パンツ見た以外

は)!!、これもう既に悪い状況でしょ?」

 

【あきつ丸】

「心配無用であります、これはあくまでお二人の

愛を深める為の策略、今更どっちに転んでも

これ以上悪い方向には行かないであります」

 

【へたれ提督】

「あきつ丸!?お前もか!!」

 

【あきつ丸】

「『ブルータス』みたいでありますな」

 

 

まさか川内と天龍以外の初期メンバーが

プロフェッサー・那智に着いてしまうとは!

買収されたペール以外はある意味善意で行動して

いるからなおタチが悪い!

 

 

【へたれ提督】

「!そういえば天龍は!?こんな時こそ頼りに

なるのはあいつだけだ!!」

 

【あきつ丸】

「あそこに居るであります」(ピッ→)

 

【天龍】

「もががが~~~!!!!」(ジタバタ~!)

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

天龍はそこにいた、メダ子とほぼ同じ状況で

猿ぐつわを噛まされ、手足を縛られて床に

転がされて、もがいていた‥‥

 

メダ子の場合との違いといえば‥‥‥

 

 

(ぷ~~~ん‥‥ホカホカ‥‥)

 

【天龍】

「うごあああーー!!!」

 

【木曾】

「どうだ天さん♪三日間海の上で作戦してた後

の靴下の匂いは?良い匂いがするだろう~♪」

 

【天龍】

「ぎぞおおおおおーーー!!!」(怒怒怒)

 

【木曾】

「✨イ~~ッヒッヒッヒッ~~♪♪✨」

 

【へたれ提督】

「‥‥なんだこりゃ?‥‥」

 

 

身動きが出来ない天龍に、自分の靴下の匂い

を嗅がせて楽しんでいる木曾‥‥

よく見ると天龍が噛まされている猿ぐつわは

木曾の靴下の片方だ!

 

 

【UXー01】

「司令官、天龍ちゃんは最初は縛られる計画じ

ゃ無かったのよ、だけどそこに何故か木曾さん

が乗り込んできて‥‥」

 

【あきつ丸】

「それであんな事になった訳であります」

 

【へたれ提督】

「‥つまり天龍があんな事になっているのは

俺達の『ついで』という事か?」

 

【サラトガ】

「それと木曾さんの趣味も多分に入っています

木曾さんは余程、天龍さんを弄るのが好きな

様ですね‥‥」

 

【ペールギュント】

「やはり嫁艦という種族はアホなのです」

 

【プロフェッサー・那智】

「大きなお世話だ!!」

 

【川内】

「大きなお世話よ!!天龍は楽しそうだから

どうでもいいわ!!那智さん!私達を一体

どうする気なの!?」

 

 

話が脱線してまた文字数が増大しそうなので

本題に戻る‥‥‥

 

 

【プロフェッサー・那智】

「そうだった本題に戻ろう、これまた単刀直入

に言わせて貰おう、へたれ殿!貴方には

川内の協力を得て新たな『改造戦士』に

なって貰おう!提督強化プランの試作として!」

 

【へたれ提督】

「『改造兵士』の俺を『改造戦士』に!?よく

分からないんだけど!!」

 

【プロフェッサー・那智】

「今に分かる、実は既に貴方の身体に目的の

あれを移植してある」

 

【川内】

「ちょっと!!提督の身体に何してくれてん

のよ!!」

 

【へたれ提督】

「マジで!?移植って一体何を!?」

 

【プロフェッサー・那智】

「一言で言うなら『動力源』だ、モビルスーツ

で言うところの『熱核反応炉』的な立ち位置

だな」

 

【川内】

「立ち位置って何?そのキャラ的な扱い?」

 

【清霜】

「パパの身体に電池でも着けたの?」

 

【へたれ提督】

「俺は懐中電灯か!テレビのリモコンか!?」

 

【プロフェッサー・那智】

「惜しいな清霜、その動力源の名はズバリ!

川内電池』だ!」

 

【へたれ提督・川内・清霜】

「「「なにそれぇぇーー!!?」」」

 

【アンドロメダ】

フガフガーー!!?

 

 

それは某人造人間ゼロワンの動力源

『太陽電池』のパロディ的な乗りの品物

だった‥‥‥

 

【へたれ提督】

「乗りでそんなモンくっ着けられてたまるか!」

 

【ヨーツンヘイム】

「『ノリ』ではない、貴方の『超合金コア』に

『アロンアルフア』でくっ着けた」

 

【へたれ提督】

「適当じゃねーか!!」

 

【川内】

「技術屋さん!?あなたもなの!?」

 

【ヨーツンヘイム】

「いやー何か面白そうだったから」

 

【へたれ提督】

「せめて、もっとしっかりした施工で着けて

くれぇーー!!」

 

【サラトガ】

「いえ、問題にするべきはそちらでは‥‥‥」

 

 

『元擲弾兵』であるへたれ提督の体内には元々

『超合金ニューZαコア』が入っている

ヨーツンヘイムはそれに『川内電池』なる物を

アロンアルフアで外着けしたらしい‥‥

 

 

【プロフェッサー・那智】

「この『川内電池』は、『川内』を愛する貴殿

のみに有効な電池なのだ、そしてそこから

得られる強力なパワーは、貴殿を新たな

『強化戦士』として覚醒させるだろう‥‥

だが、それにはまだ足りない物があるのだ、

この電池には、大型機器のバッテリーと同じで

『電解液』が必要なのだ、それも特別のな!」

 

【へたれ提督】

「でんかいえきぃ~~!?」

 

 

【UXー01】

「‥‥私達も手伝っておいてこんな事言うのも何

だけど、那智さん最近おかしくなってない?」

 

【あきつ丸】

「海風殿に麻雀勝負で敗れた後、こちらの鎮守府

でも色々あったらしいであります」

 

【ペールギュント】

「やはり嫁艦はアホなのです!」

 

【サラトガ】

「ペールさんは相変わらず身も蓋も無いですね?」

 

 

【へたれ提督】

「電解液だかユ〇ケル皇帝液だか知らんが!その

為に何で俺達がこんな目に!?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「この電解液を得る為には、特殊な状況下で発生

する『愛の結晶』が必要なんですよ♪」

 

 

いつの間にかへたれ提督の真横に、これまた紫の

マントを羽織り頭におかしなカブトを被った‥‥

‥‥紛れも無い妙高が立っていた

 

 

【川内】

「妙高さん!?」

 

【へたれ提督】

「妙高!?お前も加担していたのか!?ていうか

『愛の結晶』って何!?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「お許しください、へたれ提督♪‥私達は愛する

提督(ヒィッツ提督)の為にあえて泥を被る覚悟

は何時でも出来ているのです」

 

【川内】

「妙高さん!謎提さんはこの事を知っているの?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「いいえ、提督が知っていたら決して許可など

しないでしょう、それでも私達は決断したのです

因みにこの「提督耐性強化計画」に協力して頂いた

のはお二人が最初ではありません」

 

【清霜】

「‥‥えっ?そうなの?もう誰か犠牲に?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【クロード分身・ハイパーズ】

「「「ウガーー!!『チコの実パワー』全開じゃあ

あああああーーーー!!!」」」

 

【金剛】

‥‥もう❤‥‥駄目ネ❤‥‥

(‥‥ガクッ‥‥)

 

【不知火】

ぬいいいいいーーー!!?

 

【翔鶴】

いや~~~ん♪♪♪❤❤❤

 

【プトレマイオスⅡ】

ちょっと待って!何で私がこんな目にぃーー!?

 

【比叡】

ぎゃああ!お姉様があああああ!!!

 

 

 

【日向】

「フッ♪‥まあそうなるな♪」

(●REC)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「やってる事無茶苦茶じゃない!?」

 

【へたれ提督】

「そりゃあ謎提さんも許可しないだろ!?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「お叱りも覚悟の上です♪でも‥皆さんとても

楽しそうでしたよ♪特に金剛さんは当分の間

足腰が立たないでしょう♪」

 

【川内】

「やだ!‥‥この人こわい‥‥」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「そうそう♪『愛の結晶』の説明でしたね?

それは‥‥こういう事です♪」

(ビリビリビリ~~~!!!)

 

【へたれ提督】

「うっひょおおお~~~!!?」

 

【川内】

「ぶふうううううう~~~!!?」

 

 

何を思ったか!?ヨロイ元帥・妙高は何と!

へたれ提督の下半身の衣服を引き裂き

剥ぎ取ってしまったのだ!

当然、あらわになるのは‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥提督‥‥大きい‥‥ビンビンじゃん‥」

(マジマジと見る)

 

【へたれ提督】

「見ないで‥‥見ないでぇぇ~~」

 

【あきつ丸】

「こんな事態になってもギャグ体質は健在で

ありますな、めでたいであります」

 

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「ウフフ♪‥‥殿方のここはやはり正直ですね♪

川内さんのパンツを見てへたれ提督の息子様は

こんなに御立派になられていますよ♪」

((ツンツン))

 

【へたれ提督】

「おいいいいいいーーー!!!」

 

【川内】

あああああ!!!妙高さんやめてぇぇぇ!!!

その『おち〇ちん』はアタシの!!アタシだけ

アタシだけのものなのぉぉぉぉぉぉ!!!!

(血の涙)

 

【清霜】

「!ママが血の涙を流したーー!?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「分かっていますよ♪川内さん♪何もしません♪

私が愛おしいのは提督(ヒィッツ提督)のあれ

だけですから♪」

 

【川内】

「‥グスン‥‥ほんとう?‥‥」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「ええ♪安心してください、これは川内さんだけ

のものです♪」

 

【川内】

「良かったあああ~~~!」(血の涙引っ込む)

 

【清霜】

「ママの笑顔が戻った‥‥良かったぁ~♪」

 

【へたれ提督】

「‥‥何かが解せぬ!!」

 

【サラトガ】

「良かったですね♪提督?川内さんの提督への愛

を見ているとサラ子もホッコリします♪✨」

 

【あきつ丸】

「清霜殿も安心した様で良かったであります」

 

【UXー01】

「サラ子さんもあきつ丸さんも本当に動じない

わよね‥‥」

 

【アンドロメダ】

「んん~!!‥ぶはっ!!‥‥ちょっと待って!

何解決したみたいになってるの!?」

 

 

何とか自力で猿ぐつわだけは外したメダ子が

すかさず突っ込みを入れる‥‥

 

一同のそれぞれの想いはともかく、ヨロイ元帥

・妙高もプロフェッサー・那智も、これでどう

いう電解液を手に入れようとしているのか?

 

 

【川内】

「‥‥そうだった!電解液って何の事!?

アタシ達をこんな風にして一体何をどこから

取るって言うのよ!?」

 

【サキュバス・羽黒】

「ウフフ♪‥液‥と聞いて分かりませんか?♪」

 

(カパッ‥‥グニュッ‥‥)

 

【川内】

///ふひゃあ!?‥‥はっ‥羽黒ひゃん!?///

 

 

同じく紫のマントを身にまとい、額に『淫紋』を

浮かび上がらせた、ある意味1番ヤバそうな

雰囲気の女、『サキュバス・羽黒』がいつの間に

か川内の背後に立っていた

いくら縛られて、へたれ提督のジュニアをガン見

して気が動転しているとはいえ、こうも川内が

容易く背後を取られるとは‥‥

【UXー01】

「‥‥いや縛られてるんだから、どのみちどうにも

ならないでしょ?」

 

【ペールギュント】

「夜戦忍者ともあろう者が情けないのです!!

いやらいし事ばかり考えてるからこんな事になる

のです!!」

 

【サラトガ】

「あの状況は私達の責任でもあるんですけどね‥」

 

 

サキュバス・羽黒は、左の人差し指と中指を

川内の口の中にくわえさせる、そして右手の指は

‥‥‥

 

(‥‥スルッ‥‥グニュッ‥‥クチュッ❤‥)

 

【川内】

///ぴひゃあ!!‥‥はっ‥羽黒ひゃん!?///

 

【サキュバス・羽黒】

「ウフフ♪‥‥御身体は正直ですね川内さん♪

へたれ司令官さんのオチ〇ポを目の前にして

貴女のアソコはもうこんなに濡れていますよ♪」

 

(クチュ❤クチュ❤クチュ~~❤‥‥)

 

パンツの横から指を滑り込ませ、川内の膣口と

オマメを指でいじり回すサキュバス・羽黒‥‥

 

 

【川内】

「///‥あっ!‥‥らめっ‥‥やめへ~///」

 

【サキュバス・羽黒】

「さあ川内さん♪もっと濡らして♪欲望を解放

して下さい♪直ぐ下でへたれ司令官さんが貴女を

待っていますよ~♪」

 

 

【プロフェッサー・那智】

「‥‥羽黒の奴、どこかで目的を履き違えている

のではなかろうか‥‥?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「あの娘は『愛の伝道師』として、多くの提督と

嫁艦の皆さんに幸福を届けようとしているんで

すよ♪」

 

 

【へたれ提督】

うわああああ!!?羽黒ちわーーん!!

お願いだから止めてくれぇぇぇーー!!!

そのオマ〇コは!!そのオマ〇コは俺が大切

に愛してきた‥(ゴイン!!)ひでぶっ!!

 

【ペールギュント】

‥何故か急にシバきたくなったのです!!

 

【UXー01】

‥‥あのねペール、司令官と秘書艦がこんな

事になってるのは私達の責任でもあるんだよ?

 

【清霜】

「妙高さん!ママの事グチョグチョにしてどう

するの?」

 

【アンドロメダ】

「きよしぃぃ!!そういう表現は止めてぇぇ!!」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「大丈夫決して悪いようにはしません、見ていて

下さい♪、那智、羽黒、そろそろ始めましょう」

 

【サキュバス・羽黒】

「はい♪こちらも準備OKです♪」

(グチョ❤グチョ❤グチョ❤)

【川内】

「はひゃあ!‥‥羽黒ひゃん!‥何を!?‥‥」

 

【サキュバス・羽黒】

ウフフ♪‥‥こうするんですよ♪

グイッ!

【川内】

///ぴいいいいいーー!!///

 

 

川内は羽黒にまさかのパンツを横ズラされた!

へたれ提督と自分自身以外で『パンずら』を

されたのは初めてだ!(当然だけど)

 

 

【へたれ提督】

おおおおおおーーーーーーー!!!

ズドオオオーーーン!!!

 

 

これを見たへたれ提督のオーマライオンは更に

肥大化した!!

 

 

【へたれ提督】

「何故だ!?何故なんだ!?愛する嫁さんがあんな

事になってるのに全然悔しくなーーい!!」

 

【ペールギュント】

「‥‥もういっぺんシバくのです!」

 

【UX-01】

「‥‥もうこの二人は良いじゃない?大目に見て

あげようよ?」

 

【清霜】

「あきつ丸さん?男の人ってこんな時、あんな

反応になるの?」(マジマジ)

 

【あきつ丸】

「個人差はあると思われますが‥‥これはこれで

興味深い現象であります」(マジマジ)

 

【アンドロメダ】

「そこーー!!冷静に観察しなーーい!!」

 

 

【川内】

「提督‥‥凄い!‥‥さっきより‥‥大きい❤」

 

【サキュバス・羽黒】

「さあ川内さん♪楽しんできて下さいね♪」

 

【川内】

「‥‥ふへえ!?」

 

【プロフェッサー・那智】

「よーし!!リフトダウンだ!!」

 

【漣・デストロイヤー】

「「アイアイサーー」」

 

【刑事トミザワ】

「そうか!これが爆弾のスイッチか!」

 

【へたれ提督】

「トミー!!ややこしい奴が来たなおい!!」

 

【刑事トミザワ】

「覚悟しろよ!!このサイコ野郎!!」

ガコンッ!

 

【へたれ提督】

「そりゃあお前だろーが!!‥‥って、お前が

スイッチ入れるなぁーー!」

 

 

ウイィィーンゴンゴンゴンゴンゴンゴン

 

 

【川内】

「へっ?‥何!!‥‥身体が下がって‥‥はっ!!」

 

 

機械の作動音が響き渡り、川内を固定したロープ

は川内の身体と共に徐々に下がっていく、そして

川内の真下には‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「わああ!!川内ちゃん止まりなさい!!そのまま

降りてきたら‥‥!!」

 

【川内】

「‥提督のおち〇ちんが入っちゃう!!‥‥あんな

大きいの‥‥入らないよぉぉ❤‥‥」

 

【サキュバス・羽黒】

「大丈夫ですよ♪川内さん♪いつも通りに楽しめば

良いんです♪さあ、力を抜いて♪」

 

【川内】

「‥はっ‥‥羽黒さんは‥何が目的なの!?‥」

 

 

サキュバス・羽黒だけは明らかに目的が違う!

そう直感した川内は羽黒に問う

 

 

【サキュバス・羽黒】

「勿論、司令官さん(ヒィッツ提督)に強く(色々

な意味深で)なって欲しいからですよ♪‥‥でも

羽黒にはお姉さん達とは別に目的があります♪

川内さんと同じ事を、不知火さんにも仕掛けて

あるんですよ♪」

 

【川内】

「‥不知火に?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【翔鶴】

「‥‥ああ❤‥‥よかっ‥‥たあ♪❤‥‥うっ」

(ガクッ)

 

【プトレマイオスⅡ】

「‥キッカケは‥‥不本意だった‥けど‥‥気持ち

‥‥気持ち良かった❤‥‥うっ」(ガクッ)

 

 

【クロード分身・ハイパーズ】

「「「さあ!不知火!!残るはお前だけだ!!

この俺の調教にどこまで耐えられるかな♪」」」

 

(ズン!❤ズン!❤ズン!❤ズン❤!)

 

【不知火】

あっ!❤‥あっ❤‥‥くうっ!‥‥不知火は‥‥

‥不知火は‥‥こんな事では負けな‥あっ!❤

 

【クロード分身・ハイパーズ】

「「口ではそんな事言っても身体の方は正直だな♪

さあ!不知火よ!俺達三人分のチコの実パワーを

くらえい!!♪」」」

 

(ブチュッ! ガポッ! パンパン!❤)

 

【不知火】

「‥あはっ!❤‥もぐっ!?❤‥んんん~~❤」

 

【クロード提督の内心】

(うぐぐ!!‥‥‥あのドリンク剤にはやはり

『チコの実』が入っていたのか!?‥‥俺の

意思とは無関係に身体が止められない‥‥‥

おまけに不知火の奴!‥‥‥何でこんな時に

限って『黒揚羽』なんか履いてんだよ!!)

 

 

三人のクロード分身は、クロード提督本人の

意思とは無関係に、寄ってたかって不知火を

凌辱する、金剛は既に凌辱され尽くして足腰が

立たずノックアウト!翔鶴もレイオスも愛の

一撃で轟沈していた‥‥

 

 

【不知火】

「‥むぐっ❤‥‥うぐっ❤‥‥(‥ああ‥‥

指令❤‥‥不知火は‥‥不知火は‥‥そんな

‥‥そんな指令の事があああ❤❤❤!)」

 

(ジュブッ!❤モグッ!❤ズン!❤ズン!❤)

 

言葉では何とか抵抗しようとするも、不知火の

身体は既にこの状況を受け入れていた‥‥

 

不知火は自分が置かれている状況を頭の中で

整理・確認して、更に興奮する‥‥‥

 

自分が愛する男は、古今東西の中でも最強の一角

に数えられる屈強な戦士!それが三人掛かりで

小柄な駆逐艦娘の自分を寄ってたかって凌辱して

いるのである!

おまけに今の不知火が唯一身につけているのは

あの『黒揚羽』!!

立ちのぼる紫色の妖艶なるオーラは四人の男女を

包み込み、捕らえて離さない‥‥

 

前の穴も、後ろの穴も、上の穴も、全てを塞がれ

身もだえる不知火は、愛する人からの愛の凌辱に

全身で幸福を感じていた

そして、自分に愛のレクチャーと『黒揚羽』を

贈った『羽黒』の意思も‥‥‥

 

 

【不知火】

(不知火は‥‥幸せです♪❤‥‥羽黒さん‥‥

貴女が不知火に伝えたかった事は‥‥こういう

事だったんですね‥‥愛する人から‥‥一方的に

凌辱され‥‥犯される事の喜びを!)

 

 

あの『チコの実パワー』を、ヒィッツ提督を

強化する為の素材として実験する為に、エキス

を夜戦ドリンク剤に混ぜて投与する相手として

プロフェッサー・那智と彼女の姉妹は‥‥‥

クロード提督を選んだ!

 

クロード提督は、謎の鎮守府から贈られて来た

夜戦ドリンク剤を何の疑いも無く飲み、そして

『チコの実パワー』により暴走!三体に分身し

、『クロード分身・ハイパーズ』として覚醒!

金剛や不知火達はかくのごとき状況におかれた

である‥‥

 

そして不知火をこんな世界に誘った羽黒の

意思‥‥‥

 

だが‥‥不知火に敗北感は皆無であった‥‥

 

むしろ幸福感と快感で身体がとろける感覚が

全身を包む、紫色のオーラと共に‥‥

そして不知火は自分が限界に達している事を

悟った‥‥

 

(ズチャ!❤ズチャ!❤ズチャ!❤)

 

【不知火】

「ゴプッ❤‥‥しれい❤‥‥しらにゅいはぁ❤

‥‥もう限界れひゅ❤‥‥こんなふしだりゃ

にゃ‥‥駆逐の身体ぜんぶに‥‥指令の愛を❤

‥‥‥ドロドロみりゅくを❤‥‥くりゃはひ♪

❤❤‥‥清霜の子種をくだひゃい~~❤❤」

 

【クロード分身・ハイパーズ】

「「「‥‥途中から何言ってるのか分からんが‥

‥‥まあ良い!!出し惜しみはせんぞ!!

受け取れ不知火!その身体に俺の愛を!!」」」

 

(ズドン!ズドン!ブチュン!ブチュン!)

 

【不知火】

イグッ!❤んぐう~~~~♪♪♪❤❤❤

 

((ビックーーーン!))

 

【不知火】

あっ!❤‥いま‥イッた!❤

ドバッ!!ビュルルル~~~!!!

 

【クロード分身・ハイパーズ】

「「「ぐふおおおおおおーーー!!!」」」

 

【不知火】

ああっ!!‥アッハア~~ン❤❤❤

 

 

不知火が昇天した直後がクロード分身・

ハイパーズにとっても限界だったらしい

 

三つの口から駆逐少女の体内に大量の

『愛の結晶』が流し込まれる‥‥

紫色のオーラが消え、クロード分身は一人

にまとまり、丁度前の穴にインサートした

ままのオリジナルを残すのみとなった‥‥

 

 

【クロード提督】

「‥‥ふうっ‥‥ふうっ‥‥分身化すると

俺は自分でコントロールが効かなくなるな

‥全くとんでもない物を飲まされたぜ‥‥

不知火?大丈夫‥‥‥」

 

【不知火】

!?‥身体が!!‥身体が熱い!!

(ガグガグ!!)

 

【クロード提督】

!?おい!?どうした不知火!!?

 

【不知火】

あああああ!!しれえーー!!!

 

【クロード提督】

しらぬいーーー!!!?

 

ピカアァァァァァァァーーー!!!

 

【クロード提督】

うわあ!?眩しいーーー!!!

 

 

不知火の体内に、クロード提督の白濁液が

流し込まれた直後に、不知火の全身が燃える

ように熱くなった、そしてクロード提督の

狼狽を余所に、不知火の全身が光り輝き出した

 

よく周りを見ると、倒れている翔鶴とレイオス

の身体も光り輝きを放っていた!

 

 

【翔鶴】

「‥‥提督❤‥‥私‥‥やられました❤♪‥」

(✨ピカアーー✨)

 

【プトレマイオスⅡ】

「ハアッ❤‥ハアッ❤‥‥提督❤‥‥私で

火遊び‥‥してぇ❤❤」

(✨ピカアーー✨)

 

 

【クロード提督】

「‥何これ?‥‥一体何が起こってるの!?」

 

 

クロード提督は不知火にインサートしたまま

ただただ状況が飲み込めず慌てふためくので

あった‥‥

そして不知火・翔鶴・レイオスに起こった謎の

発光現象、実はプロフェッサー・那智にとって

も、ヨロイ元帥・妙高とサキュバス・羽黒にと

っても全く予想外の事態であった!

 

この後、三人はどうなるのか!?

 

 

 

【金剛】

「ウウ~~ン❤‥テートク~❤‥もっとぉ❤」

(足腰立たず)

 

【比叡】

「お姉様!!しっかりーー!!」(ペシペシ)

 

 

金剛は全くのノープロブレム‥‥

 

 

【日向】

「提督、お疲れ、私の契約は済んだ、提督が

望むなら黒幕の所に案内しようか?」

 

【クロード提督】

「日向‥‥何だと!?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

秘密のアジト『モルグ』‥‥

 

リンガにも同じ目的で実験を仕掛けた事を

話すプロフェッサー・那智と姉妹達

 

不知火達の身体におこった異変や、契約の

履行済みを理由に日向が裏切った事までは

流石に気付かない‥‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥もう無茶苦茶じゃん‥‥」

 

【サキュバス・羽黒】

「今頃不知火さんは、クロード司令官さんから

素敵な愛の凌辱プレイを♪❤‥‥」

 

【川内】

「アタシと不知火の意思はどうなるのー!?」

 

【サキュバス・羽黒】

「さあ♪川内さん♪本能を解き放って下さい♪

羽黒と一緒に素敵な世界へ~♪♪✨」

 

【川内】

「ちょ!‥ちょっと羽黒さん!!正気に戻って

よー!!」

 

【へたれ提督】

「羽黒ちわん!!ちみは少し落ち着いた方が!!」

 

【サキュバス・羽黒】

「へたれ司令官さんも本能と欲望を解放して下さい

♪さあ♪お二人とも素敵な世界へようこそ♪✨」

(ハイライトオフ)

 

【へたれ提督・川内】

「「あかん!!目がイッてるーー!!」」

 

 

【プロフェッサー・那智】

「‥‥姉さん、羽黒の症状は、あれはあれで問題

ではないのか?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「羽黒の事は後で考えましょう、あれはあれで

今回は好都合です」

 

【プロフェッサー・那智】

「‥‥姉さんも大概だな‥‥まあいい、リフト

ダウンを続けろ!」

 

【へたれ提督・川内】

「「わあーーー!!!」」

 

【清霜】

「パパー!!ママー!!‥羽黒さんお願い!!

パパとママに痛い事しないでー!!」

 

【サキュバス・羽黒】

「大丈夫ですよ♪清霜ちゃん♪とっても気持ち

良いことですから♪✨」

 

【清霜】

「‥気持ちいい?‥‥そうなの?じゃまあ

良いかぁー‥」

 

【アンドロメダ】

「そこで納得するの!?きよしーー!!」

 

(ガコン ガコン ガコン ガコン)

(ブニュッ)

 

【川内】

「///ぴゃあ!!当たってるー!!///」

 

【ヨーツンヘイム】

「先端部、挿入口に到達!これより接続を開始

します!」

 

【へたれ提督】

「ロボットの合体みたいに‥‥おほう!!」

 

(ズブッ‥‥ズブズブ‥‥)

 

【川内】

「‥あっ❤‥‥入っ‥‥あっ❤‥あっ!❤」

(ピクッ‥‥ピクッ‥‥ピクン‥)

 

【へたれ提督】

「おい川内!!正気をたもてーー!!」

 

【UXー01】

「ここですかさず応援の儀式よ♪」

 

【へたれ提督】

「応援するなら助けてくれぇぇぇ!!」

 

【ベロスタン・トミー】

「い~の~ち~さ~ず~け~よ~」

 

【漣・デストロイヤー】

「「シャーーキーーン」」

 

【へたれ提督】

「俺は『化石獣バストドン』かーー!!?

悪乗りし過ぎだお前らーー!‥おうっ!」

 

ズッブーーン!!

 

【川内】

!あぐう!!❤‥‥あっ‥‥大きい❤‥‥

(ピクッ ピクッ)

 

【ヨーツンヘイム】

「接続完了!これより上下振動を開始します!」

(カチカチ‥‥ボチッ)

 

グオングオングオン‥‥ドンドンドンドンドン‥‥

 

 

へたれ夫妻は強制接続された!

ヨーツンヘイムがサブコントローラーを動かすと

へたれ提督が拘束されていたベッドが振動を開始

した、結果としてベッド上にいる者はベッドと

一緒に上下運動を行う事になる‥‥

 

(ズプ❤ズプ❤ズプ❤ズプ❤ズプ❤ズプ❤)

 

【川内】

あっ!❤‥あーーあっあっあっ❤

 

【へたれ提督】

!うぐお!‥おっおっ‥ひっ卑怯なり!!

 

【プロフェッサー・那智】

「フハハ♪これで分かったかな?特製の電解液

とはすなわち!貴殿ら夫婦の愛の結晶!

『へたれ殿の白濁液と川内の愛液の混合液』

なのだよ!それが揃って初めて『川内電池』

は効果を発揮するのだ!」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「この実験が成功すれば、提督(ヒィッツ提督)

はサタンビートルの変装に頼らなくても更に

強い提督になれる上に、清らかさへの耐性が

強くなれる可能性が出てきます

あくまで強化案の実験の一つではありますが

私達の悲願成就に弾みがつく筈です♪

勿論、へたれ提督の能力向上にも貢献出来る筈

ですから、決して悪い方向に行く訳がありませ

ん」

 

【ヨーツンヘイム】

「データ取り素材としてもありがたいからね♪」

 

【UXー01】

「それで?♪司令官はどんなヒーローに変身出来

るようになるの?♪」

 

【プロフェッサー・那智】

「それは分からん!」

 

【UXー01】

「分からん‥‥て!?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「あくまで実験ですから、ヒーローではない

可能性もあります、『ドローメ』とか‥‥」

 

【UXー01】

「そんな!無責任な!?」(顔面蒼白)

 

【ベロスタン・トミー】

「い~の~ち~さ~ず~け‥‥」

 

【UXー01】

「それはもういいわよ!!」

 

【ペールギュント】

「どちらでも良いのです!それよりリリー

お姉ちゃんとの『デート権』を!!」

 

【UXー01】

「ペール!あんたはムカつく程ぶれないわね!」

 

【サキュバス・羽黒】

「大丈夫ですよ♪ユークスちゃん♪お二人なら

きっと良い結果が出ます♪愛の本能に正直に

なれば♪」

 

【UXー01】

「それって!性欲をさらけ出せって言ってる

って事でしょう!?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「それではペールさん♪お約束の『デート権』

チケットですよ♪(デート出来るとは言って

ない)」

 

【ペールギュント】

「わーーい♪なのです♪」

 

【UXー01】

「ペールは騙された感満載なんですけと‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥もう心配する気も失せたなぁ~‥‥」

 

【デストロイヤー】

「そうだ、あなた達には申し訳ない事をした

ね、解放してあげる」

 

 

デストロイヤーは、清霜とアンドロメダの

拘束を解いた、天龍はまだだけど‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「ふう~、どうなるかと思ったよ」

 

【デストロイヤー】

「乱暴な事をしてしまったね、妙高さん達に

かわってお詫びするよ、ごめんなさい

だけとそれもこれも皆将軍を愛するが故の

止むに止まれぬ行動なんだよ、身勝手な

言い分だけど‥‥」

 

【清霜】

「トロ子ちゃん!もう気にしなくて良いよ!」

 

 

【天龍】

「ふがあああーーー!!!」(ジタバタ)

 

【木曾】

「イヒヒィ~~♪どうだ天さん~♪直接俺の

足の臭いを嗅ぐのは~?舐めさせてやっても

良いんだぜぇ~~♪♪」

 

【天龍】

「ぎぞおおお!!おぼへでろぉぉぉーー!!」

(悔し泣き)

 

 

【UXー01】

「‥天龍ちゃんは解放して貰えなかったのね」

 

【アンドロメダ】

「しゃーない、切りかえてこ!」

 

【清霜】

「パパとママはどうなるんだろう‥‥」

 

【デストロイヤー】

「私も目の前で見るのは、流石にこれは

恥ずかしいな‥‥」

 

 

(ズプ❤ズプ❤ズプ❤ズプ❤ズプ❤ズプ❤)

 

【川内】

あっ❤‥あっ❤‥あん♪❤あん♪❤

 

【へたれ提督】

「せっ‥‥川内‥‥負け‥るな!‥‥」

 

【プロフェッサー・那智】

「フフフ♪‥‥川内?イッても良いのだぞ?

へたれ殿も遠慮は無用だ!さあ!二人とも!

欲望を解放するのだ!」

 

【へたれ提督】

「くっそー!プロフェッサー・那智めぇー!!

例え世界中の提督がお前の軍門に降っても!

俺は絶対に負けへんからなぁーーー!!」

 

【サラトガ】

「‥‥提督も悪ふざけ始めてません?」

 

 

 

秘密のアジトで、拘束された男と女が強制

夜戦をさせられている光景‥‥‥

何も知らされていない人物が外部から見れば

これは十分、異常事態だ!

 

 

 

【デウスーラ】

「何という事だ‥‥‥これはこうしては

いられない!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

GOGG!HETAREDER!GOGO!HETAREDER!G

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

  ハロウィン戦士!

 

 川内人間! ヘタレダー!

 

 ♪ダダッダダッダーーダダン♪

 

【山形 茂正】

「いきなりで恐縮だが、CMじゃい!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

GOGO!HETAREDER!GOGO!HETAREDER!GOGO!H

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

『モルグ』の中でこんな珍事が進行中の

謎の鎮守府の外壁上に、複数の人影が現れた

 

 

【ザビタン・不知火】

「やはりここに元凶のアジトが‥‥よくも

不知火をイかせたわね!」

 

【ダルニア・翔鶴】

「私は悪くは無かったですけど♪❤」

 

【イビルマイオス】

「‥‥それより私達、何で『戦隊ヒーロー』

的な姿になってるの!?」

 

【ザビタン・不知火】

「その理由を今から確かめに行くのでは?」

 

 

【檀クロード神】

「おい!お前ら!その格好で本当に謎の鎮守府

に乗り込むつもりかよ!?」(金剛をおんぶ)

 

【比叡】

「司令だって!わざわざハロウィンの服装に

着替えてるじゃないですか!それよりも

お姉様をしっかりおんぶして下さいよ!」

 

【檀クロード神】

「服装は気分じゃ!それに俺だって、金剛が

抱き着いて離れないから仕方なくおんぶして

来たんだよ!」

 

【金剛】

「ウ~~ン❤‥‥テートクゥ~~❤❤」

(クロード提督にだっこ)

 

【ダルニア・翔鶴】

「‥‥‥チッ!‥」

 

【イビルマイオス】

「貴女‥‥おもいっきり舌打ちしたわね‥‥」

 

【ザビタン・不知火】

「『毒を喰らわば皿まで』です!せっかくの

変身ですから、何かメリットがあるかもしれ

ません」

 

【日向】

「まあ、そうなるな」

 

【比叡】

「普通ならないわよ!あの夜戦ドリンク剤に

『チコの実』エキスが入ってる事教えてくれて

たら、お姉様はこんな事にならなかったよ!」

 

【イビルマイオス】

「私達はどうでもいいわけ!?」

 

【日向】

「これも契約だから仕方ない、しかしその契約

も切れた、これからは君達に協力するぞ」

 

【比叡・イビルマイオス】

「「何かが解せぬ!!」」

 

【ザビタン・不知火】

「こんな所で言い争いしていてもラチがあきま

せん!早く元凶に真意を問い質しましょう!

リンガ三銃士!イクマイザー3抜錨!

(シャキーーン!✨)

 

【檀クロード神】

「ノリノリやんけーー!!」

 

 

あの『チコの実』パワーにより暴走分身した

『クロード分身・ハイパーズ』との強制夜戦

を経て、光り輝くと共に彼女達はなぜか戦隊

ヒーローに変身した

 

不知火は→『ザビタン・不知火』に

翔鶴は→『ダルニア・翔鶴』に

プトレマイオスⅡは→『イビルマイオス』に

 

この三人のユニットで構成される新たな

戦隊ヒーロー!その名も‥‥

 

 リンガ三銃士!イクマイザー3!

 

実験対象の暴走が結果として新たなヒーロー

を生み出した、彼女達の実力は如何に!?

 

いや‥‥タイトルのハロウィン要素は一体

どこに?

 

 

ワオオ~~~~ンンン♪❤‥‥

 

 

【檀クロード神】

「今度はなんだあ!?」

 

 

どこからともなく、盛りの付いた雌狼の遠吠え

の様な声が聴こえる‥‥‥

 

 

【イビルマイオス】

「いや、そのナレーションで想像がついたわ‥‥」

 

【ダルニア・翔鶴】

「!あの建物の屋根を見てください!!」

 

 

今夜はまるでハロウィンに相応しい満月

月明かりが明るい、その満月を

バックに、バックで戯れる二つの影‥‥

 

 

【ザビタン・不知火】

「あれは何でしょう?不知火にはカブトムシの怪物

が雌狼を犯しているような光景に見えるのですが」

 

【檀クロード神】

「‥‥お前、分かって言ってるだろ?」

 

 

 

(ズパパパン!❤ズパパパン!❤)

 

【謎の盗賊・カブト虫ヒィッツルパン】

「ウワハハハ!♪この淫乱雌狼めが!月に代わって

ーー!お仕置きよ!!」

 

【ウルフオルフェノク(コスチュームボロボロ)】

「アオ~~ン❤♪オン❤‥おっ❤おっ❤おっ❤」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「ぐおっ!‥今日はまた!‥格別な濡れ具合と

締め付け具合だ!‥‥さてはこれを待ってたな!」

 

【ウルフオルフェノク】

「あっはぁ~ん❤❤♪そうよ!待ってたのおぉぉ

❤❤ご主人様にエロマ○コ突かれるのぉ~~❤」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「あらやだ!かわいい!!」

 

(ブチュ❤ブチュ❤ブチュ❤ブチュ❤)

 

【ウルフオルフェノク】

「!❤あひぃ~~!❤おっ❤おっ❤おほっ❤!」

 

 

 

【檀クロード神】

「‥‥謎提も足柄も元気そうで何よりだ‥‥」

(相変わらず金剛をおんぶ)

 

【金剛】

「ウ~~ン❤‥テートクゥ~~❤」(スリスリ)

 

【ダルニア・翔鶴】

「敵を発見!攻撃します!」

(弓矢を構える!)

 

【比叡】

「ちょっと!!何でお姉様に矢を向けるの!?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

『モルグ』では、二人の強制夜戦がもう少しで

フィニッシュをむかえようとしていた‥‥

もはや誰も止めようする者はいない‥‥‥

 

 

(ガゴンガゴンガゴンガゴン‥‥‥)

(ズプ❤ズプ❤ズプ❤ズプ❤)

 

【川内】

「あっ❤あっ❤♪‥提督!❤‥‥もうらめぇ

❤‥‥また‥‥イッちゃう❤‥‥」(ギュッ)

 

【へたれ提督】

「ぐあああ!!川内いい!!締め付けはアカー

ーーン!!」

 

 

【あきつ丸】

「中々に興味深いであります✨」

 

【漣】

「フムフム✨」

 

【デストロイヤー】

「フムフム✨」

 

【清霜】

「フムフム✨」

 

【アンドロメダ】

「‥‥ダメだこりゃ‥‥」

 

【プロフェッサー・那智】

「姉さん見てくれ!これは凄いエネルギーゲイン

だぞ!」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「これは期待出来そうですね♪」

 

【UXー01】

「ガンダムかな?」

 

【ペールギュント】

「どうでも良いのです、デート♪デート♪~」

 

【UXー01】

「ペールもここまで来ると、かえって安心する

わね‥‥」

 

 

【サラトガ】

「‥お二人の愛し合う姿、とても素敵ですね♪」

 

【サキュバス・羽黒】

「はい♪とても素敵ですね♪羽黒も何だか濡れて

きてしまいました♪‥‥あのプレイ‥‥羽黒も

司令官さんにおねだりしてみます❤」

 

【サラトガ】

「ウフフ♪御健闘をお祈りしてますね♪」

 

【サラトガ】

(川内さんは完全にイッてますが、提督は流石

に抵抗してますね、お二人にもっと素直になっ

て頂く為に、サラ子がもうワンプッシュする

必要がありますね♪)

 

 

【プロフェッサー・那智】

「‥‥サラ子はともかく、羽黒はもはや目的が

ズレていないか?」

 

 

【ジュラル魔王】

気にするな!

 

 

【プロフェッサー・那智】

「!?誰だ今のは!?」

 

グオン‥‥グオン‥‥グオン‥‥‥

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「あら?ベッドの上下振動が静かになった様な?」

 

 

【川内】

「‥‥ハアッ❤‥ハアッ❤‥ハアッ❤‥」

 

【へたれ提督】

「ふうっ‥‥静かになった‥‥うん?‥サラ子?」

 

【サラトガ】

「ウフフ♪提督、この様な時に言うのも何ですが

サラ子の告白を聞いて頂けますか?」

 

【UXー01】

「サラ子さん?‥‥どうするの?」

 

【清霜】

「サラ子さんがパパとママを助けてくれるの?」

 

 

いつの間にか、ベッドの横にサラトガが立って

いた、手にはベッドの上下振動を操作する

サブコントローラを持っていた

今の上下振動を緩めたのはサラトガの操作に

よるものだったのだ

 

 

【川内】

「‥ハアッ‥‥ハアッ‥‥サラ子‥さん?‥」

 

【へたれ提督】

「サラ子?‥‥俺達に告白とな?」

 

【サラトガ】

「✨サラ子は、お二人の愛を心からRespect

しています♪‥サラ子が鎮守府にやって来た

時、サラ子はただの化け物だった‥‥でも

お二人はそんなサラ子を無条件で受け入れて

くれました!

あの時はまだ『貞子』だった『サラ子』を

『運命と縁によって出会った大切な家族』と

言ってくれました!

あの時の事、サラ子は決して忘れません!

ですからお二人には、必ずハッピーになって

貰いたいんです、その為ならサラ子は全力で

お二人をサポートしたいと思っています」

 

【川内】

「‥サラ子さん‥アタシ達の事‥‥そこまで

考えてくれてたの?‥‥アタシなんて‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥サラ子‥‥川内はともかく、俺はお前に

世話になるばかりで何もしてあげられていな

い‥‥俺にそこまで思ってもらえる資格なん

か‥‥」

 

【サラトガ】

「いいえ!お二人がいたから、今のサラ子が

あるんです!お二人には感謝以外の言葉が

ありません!どうか自信を持ってください!

そしてこれからも、サラ子やユークスちゃん

や清霜さんにメダ子さん♪天龍さんやあきつ

丸さん、そし鎮守府の家族みんなを頼って

ください♪ペールさんには少々説教が必要

ですが‥‥‥そしてサラ子は‥‥愛し合う

お二人の事を心から愛しています♪✨」

 

 

【プロフェッサー・那智】

「なんと‥‥‥」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「サラ子さんはそんな想いを持って‥‥」

 

【サキュバス・羽黒】

「‥‥とても素敵です!」

 

【清霜】

「サラ子さん‥‥それ程までパパとママの

事を‥‥」(ウルル‥‥)

 

【アンドロメダ】

「まるで本当の天使じゃん‥‥」

 

【ペールギュント】

「‥‥知らなかったのです‥‥でもお説教は

断るなのです!」

 

【あきつ丸】

「サラ子殿は‥‥清楚な姿ながら誰よりも熱い

心を持っていたのでありますね‥‥」

 

【デストロイヤー】

「他の人達にも聞かせてあげたかったな‥‥

こいつは力を感じる」

 

 

【UXー01】

「サラ子さん‥‥サラ子さんはそんな気持ち

を背負っていたのね‥‥司令官達の事を

『自分の子供』みたいに想ってた私と似てる

かも‥‥エヘヘ♪‥‥サラ子さん♪あの頼り

ない二人をこれからも私達で支えていこうね

♪✨」

 

 

【へたれ提督】

「‥サラ子‥俺は‥‥おでわぁぁぁ~~」

 

【川内】

「‥サラ子さん‥‥ありがとう‥‥」

 

【サラトガ】

「はい♪✨ですから‥‥」

 

【へたれ提督・川内】

「「‥‥‥うん?」」

 

 

サラトガはおもむろに、サブコントローラを

持ち直した、そして‥‥‥

 

 

【サラトガ】

「✨提督♪川内さん♪‥‥‥ 

イッてください♪(ボチットナ)✨」

 

 

【へたれ提督・川内】

「「‥‥‥えっ!?」」

 

【UXー01】

「‥‥‥えっ!?」

 

【アンドロメダ・清霜】

「「‥‥‥えっ!?」」

 

 

グヴヲオオオオオーーーーー!!!

ベッド上下振動機能、フルパワー!

ズドドドドドドドドドドドドド!!

 

【川内】

!?あっ!アーーー!!!❤❤イクイク

イクイクイクイクイクイクイクイク❤

 

【へたれ提督】

「さらこおおおおおおおーーー!!!」

 

【UXー01】

「ヴフウウウウウウーーーーー!!?」

 

【アンドロメダ・清霜】

「「ヴフウウウウウウーーーーー!!?」」

 

 

 

サラトガは何と!二人を拘束から解くのでは

なく、振動機能をフルパワーにして夜戦の

フィニッシュを促したのである!

 

 

【川内】

いっちゃう!❤いっくぅ~~!❤

 

【へたれ提督】

うがああ!!でるう~~!!

 

 

【サラトガ】

「✨ああ♪なんて素敵なLOVEの形なのでしょう✨」

 

【UXー01】

「何でそんなキラキラ✨出来るの!?」

 

【漣】

「‥ひいい~~!こわぁい‥‥」(ガクブル‥)

 

【ペールギュント】

「はわわわ‥‥怖いのです‥」(ジョボジョボ‥‥)

 

【あきつ丸】

「ペール殿‥‥ちびっているのであります」

 

【清霜】

「お姉ちゃん‥‥サラ子さんにこんな一面があった

なんて‥‥」(顔面蒼白)

 

【アンドロメダ】

「メダ子の予想では‥‥サラ子さんには善意しか

ないんだと思う‥‥」

 

【デストロイヤー】

「それはそれで‥‥怖いな‥‥」

 

【プロフェッサー・那智】

「姉さん‥‥私達は見てはいけないものを見て

しまったのではないか?‥‥」(顔面蒼白)

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「那智、目的を見失ってはダメよ?」

 

【プロフェッサー・那智】

「それは分かっているさ、さて、鬼が出るか

蛇が出るか?それとも空飛ぶイカ‥‥」

 

【UXー01】

「冗談じゃないわ!!司令官を『ドローメ』に

されてたまるもんですか!!司令かーーん!!

私がついてるわー!ドローメなんかに負けない

でーー!!」

 

【漣】

「応援の仕方がメチャメチャー」

 

【ベロスタン・トミー】

「い~の~ち~さ~‥」

 

【UXー01】

「うるさーーい!!」(ゴイン!!)

 

【清霜】

「パパー!ママー!よく分からないけど

頑張ってーー!!」

 

【アンドロメダ】

「きよし‥別に応援する必要は‥‥」

 

 

そんな外野の大騒ぎとは無関係に、今度こそ

へたれ夫妻はフィニッシュをむかえる‥‥

 

 

「あーーーーーー!!!❤」

「ぐおーーーーー!!!!」

 

プシャアアドビュルル~~~!!

 

 

全く同時に吹き出した愛液と白濁液が絡み合う

蛇のようにとぐろを巻いて混ざり合った!  

『特殊な電解液』の誕生だ!その直後、何らか

の方法で電解液を摂取した『川内電池』が作動

を始めた!二人の身体が発光し‥‥‥

 

 

【へたれ提督・川内】

「「身体がああ!?身体が熱いいいーー!!」」

 

ピカァーーー!!!

 

【アンドロメダ】

「うわっ!!眩しいーー!!」

 

【清霜】

「パパー!!ママー!!」

 

【UXー01】

「司令かーーん!!秘書かーーん!!」

 

【プロフェッサー・那智】

「姉さん!!おかしいぞ!?電池を取り付けた

のはあくまでへたれ殿のみ!どうして川内まで

光り輝くのだ!?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「分かりません!ですが‥‥あの二人なら起こる

現象なのかもしれません‥‥」

 

 

リンガでは光り輝いたのは、クロード提督から

の愛を受け取った不知火達のみ‥‥

しかし今回は、へたれ提督のみならず川内まで

もが光り輝いた、一体どうなるアホ夫婦!!

 

 

【サキュバス・羽黒】

「清霜ちゃん、今です!これを貴女の手で!」

 

 

サキュバス・羽黒は清霜に、小さなプレート状

の物を手渡した

 

 

【清霜】

「羽黒さん?‥これは何?」

 

【サキュバス・羽黒】

「愛の『良心回路』です♪」

 

【アンドロメダ】

「良心回路?どこかで聞いたような‥‥」

 

【ヨーツンヘイム】

「私達、技術屋トリオの力作だよ、流石に

電池だけじゃ無責任だと思ったからね~

これはプロフェッサーには言ってないけど

あの電池は協力過ぎて(性的に)暴走する

可能性があるからね」

 

【サキュバス・羽黒】

「これに清霜ちゃんの、パパとママへの愛情

をこめて、今のお二人に投げてください♪

お二人は素晴らしい『愛のヒーロー』に

変身出来る筈です♪」

 

【UXー01】

「あの電池‥そんな危ない物だったの!?

私達‥‥司令官になんて品物を‥‥」

 

【ヨーツンヘイム】

「大丈夫だよ、電池が動かなければ普段の

変態と何も変わらないからね、それにその

為の『良心回路』さ、最悪、電池を取って

しまえば大丈夫、その為にアロンアルフア

で外付けしたの」

 

【アンドロメダ】

「普段の変態って‥‥」

 

【清霜】

「愛をこめるって、清霜は具体的に何を

すればいいの?」

 

【サキュバス・羽黒】

「清霜ちゃんがするなら何でも構いませんよ

名前を書くなり、髪の毛を挟むなり、唾を

吐くなり♪」

 

【UXー01】

「唾を吐くって‥‥‥」

 

【清霜】

「そっかぁ‥‥それなら‥‥」

 

(キュッ キュッ キュッ)

 

清霜はプレートの表面に油性マジックで

何かを書き上げた‥‥‥

 

 

パパ ママ 大好き

 

 

【アンドロメダ】

「うわあ‥‥提督と川内が見たら号泣もんだね」

 

【サキュバス・羽黒】

「良心回路と言えばやはりあの人造人間ヒーロー

みたいになりますね、となればメダ子さんには

『ビジンダー・メダ』として新ヒーローの

サポートを‥‥」

 

【アンドロメダ】

「なに!?それ!?」

 

【清霜】

「パパ‥‥ママ!‥‥いくよ!えい!」

(ひょいっ)

 

 

清霜は自身の気持ちがこもった『良心回路』

を、今だ輝くへたれ夫妻に投げた

それは別名『清霜回路』となって新ヒーロー

の愛と正義を制御することになる‥‥たぶん

 

 

それを物陰で見ている一人の少女が‥‥

 

【秋雲】

「‥‥どうしよう‥‥単なる漫画の企画だった

のに、まさか現実化してしまうなんて、しかも

きよしまで巻き込んで‥‥」

 

 

 

『川内電池』と『清霜回路』が組合わさり

対に目的の現象が‥‥

 

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「いよいよですね、この強化策はどのような

結果を生み出すか‥‥」

 

【プロフェッサー・那智】

「‥‥‥なあ姉さん、私にはあの二人のうち

どちらが『新生ヒーロー』になるのかわから

な‥‥‥」

 

 

 ドゴオオオーーー!!!

(爆発した!)

 

【一同】

「「「どわあああああーーー!!!」」」

 

【プロフェッサー・那智】

「爆発したぁ!?何故だぁーー!!?」

 

【ヨーツンヘイム】

「‥‥パワーが強すぎたかな?」

 

【UXー01】

「なんでえええーーー!!?」

 

【清霜】

「パパが!!ママがあああーーー!!!」

 

【サキュバス・羽黒】

「‥‥間違えたかな?」

 

【アンドロメダ】

「アホかあーーー!!!」

 

【あきつ丸】

「‥‥二人はよく頑張ったであります」

 

【ペールギュント】

「‥‥なのです」

 

【UXー01】

「勝手に諦めないでーー!!!」

 

【刑事トミザワ】

「‥‥フフ‥爆弾‥見つけたぜ‥‥」(ドサッ)

 

【漣】

「あの人爆発に巻き込まれたみたい‥‥」

 

 

騒然とする一同、煙が充満してよく見えない‥‥

 

 

【サラトガ】

「皆さん落ち着いてください!お二人なら大丈夫

です!ほら!」

 

 

煙の向こう、ベッドの上‥‥

 

(ガチャッ! バキィッ! ブチブチ!)

 

拘束具を自力で引き剥がし!ロープを引きちぎ

るような音が聴こえる‥‥

 

 

【清霜】

「‥‥‥あれは‥‥」

 

 

ベッドの上に二人の人影があった‥‥

 

 

一人は‥‥‥赤・白・黒のボディカラーに

頭部の半分が機械回路構造物のスケルトン状態

のマスクを被った、赤いマフラーの男‥‥

 

もう一人は‥基本『改二』装束に近いデザイン

を踏襲しながらも、白地に赤と黒のカラーが

模様を形成し、黒いロングマフラーを巻いた女

‥‥‥よく見ると、装束の所々に何かのロゴ

マークが表示されている‥‥

 

 

【あきつ丸】

「色々と書いてあるであります‥‥DENSO‥‥

Micro○oft‥‥Mob○le‥‥GazooRasi○g

‥‥Kawasakiもあるのであります」

 

【清霜】

「あれってもしかして‥‥パパとママ?」

 

【アンドロメダ】

「そう‥‥みたいだね‥‥」

 

【ヨーツンヘイム】

「検索モニターに出てる!ヒーローの名前が!

男の方は『川内人間、ヘタレダー』‥‥

女の方は『豊色夜戦忍者インナーリバー・サン』

という事になってるよ!」

 

【UXー01】

「『川内人間』?」

 

【サラトガ】

「『ヘタレダー』って‥‥どちらも提督らしい

ネーミングですけど‥‥」

 

【デストロイヤー】

「『夜戦忍者』の方は『豊色』がついてより

エロくなった‥‥と考えていいのかな?」

 

【あきつ丸】

「間違いではないと思うであります、あの二人

いまだに『合体』したままであります」

(双眼鏡)

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥‥えっ?」

 

 

へたれ提督改め『川内人間ヘタレダー』と

川内改め『豊色夜戦忍者インナーリバー・サン』

は、ベッドの上で向かい合いながら抱き合って

いた‥‥‥インサートしたままで‥‥

どうやら拘束は完全に解けたようだ‥‥

 

『ヘタレダー』はマスクを外して素顔をみせる

それは紛れも無いへたれ提督の顔だった

 

 

【ヘタレダー】

「‥‥川内‥‥何だかスゴイ事になったなぁ‥」

 

【インナーリバー・サン】

「‥提督♪‥アタシ達‥‥凄い格好してるよね♪

‥‥お互い装束も色も変わったしマフラーの色

も変わったし‥‥見て♪❤パンツの色まで変わ

っちゃった♪」

 

【ヘタレダー】

「‥‥本当だ‥‥」

 

 

『ヘタレダー』は『インナーリバー・サン』との

接合部を思わず見た、ガッツリ合体していた!

ズラされたパンツはカーボンファイバーのような

色彩と光沢を放つ見たこともない紐であった‥‥

 

 

【ヘタレダー】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【インナーリバー・サン】

「‥‥提督?♪‥‥アタシのパンツ見て‥‥興奮

してるでしょ?♪❤」

 

【ヘタレダー】

「うっ!‥‥何でそんな事を‥」

 

【インナーリバー・サン】

「だって♪❤‥‥おち○ちん‥‥アタシの中で‥

‥大きくなってるもん♪‥‥提督のエッチ❤」

 

【ヘタレダー】

「‥‥面目ない‥‥」

 

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「完全に二人の世界に入ったみたいですね」

 

【サラトガ】

「ああなると、誰が見ていても周りを一切気に

しなくなります、それはそれで素敵なことだ

と思います♪」

 

【プロフェッサー・那智】

「姉さん、これはこれで成功なんだろうか‥‥」

 

 

 

【謎の盗賊・カフト虫ヒィッツルパン】

ハーッハッハッハッハッハッハッハッ

ハッハッハッ!ハがいっぱい!

 

 

【プロフェッサー・那智】

「むっ!あの下衆な笑い声と古典的な

ギャグは!?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

提督!❤

 

【サキュバス・羽黒】

「❤ご主人様あ~~~♪♪♪❤❤❤」

 

【ヨーツンヘイム】

「司令官さんでしょ!?」

 

【漣】

「ご主人様は漣が使うの!!」

 

 

ズドオオオン!!

 

 

【謎鎮一同】

「「「うわお!!?」」」

 

 

激しい落下音と共に天井から何かが降ってきた

そしてそれは‥‥‥

 

もはや人間とも思えぬ魔王の風格さえ漂う

カブト虫の怪物と、それに犯されまくって既に

コスチュームもボロボロ、顔が完全なアヘ顔

でイッてしまっていた雌狼であった‥‥

 

 

【清霜】

「あっ‥謎提さんだ‥‥」

 

【ペールギュント】

「はわわわ‥‥怖いのです‥」(じょぼじょぼ‥)

 

【あきつ丸】

「ペール殿、そこまで怖がる必要は‥‥」

 

【アンドロメダ】

「うわあ‥‥足柄さん、もうボロボロじゃん‥」

 

【サラトガ】

「元は何かのキャラのコスチュームだったみたい

ですけど‥‥何のキャラクターだったんでしょう

か?」

 

 

本来『ウルフオルフェノク』とは、人型に狼の

要素が合わさった、もっとゴツい外観の戦士風

キャラクターの筈だったが、カブト虫の怪物と

の夜戦でボロボロとなり、その姿は見る影もな

かった‥‥

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「怪物扱いなんてかなしい!」

 

 

【ウルフオルフェノク】

「❤♪ふにゃああ~~♪❤❤」(ピースサイン)

 

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【プロフェッサー・那智】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【サキュバス・羽黒】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」(ジュルリッ)

 

 

この三人の脳裏に浮かんだ思考は一つ‥‥

自分達は今まで何をしていたのか‥‥‥

 

 

【デストロイヤー】

「うーん、今までの展開を考えると、流石に

これは三人にはきつかったかな?」

 

 

そんな事を知ってか知らずか‥‥‥

反り返る『グチョグチョウルフ』を抱き抱え

たまま、カブト虫の怪物は言い放った!

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「妙高!那智!‥‥そしてそこで一人でお股

いじってる羽黒!話は聞かせて貰った!

このヒィッツ様をお前達が強化するとな?

あの時(話の冒頭)の話は冗談だと想ってたが

まさかオタクラの漫画企画をそのまま作戦と

して利用するとはな!」

(ひょいっ)

 

【秋雲】

「どっ‥‥どーもー♪」

 

【清霜】

「秋雲姉さん?」

 

 

『カブト虫ヒィッツルパン』となった

ヒィッツ提督に片手で襟を捕まれ持ち上げ

られた秋雲は、ばつが悪そうな顔をしていた

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「お前達が俺の身体(浄化される体質)を心配

してくれたのは正直感謝している、心配をかけ

ている事も承知している‥‥」

 

 

ヒィッツ提督は先ず、素直に三人に感謝の言葉

を伝えた、もっとも三人には視界に入った情報

だけで頭が一杯だったが‥‥

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「しかしなぁ‥‥いくら何でもこんな形で他人

を巻き込むのはどうかと思うぞな?‥‥‥‥

とは言え‥‥」(チラッ)

 

 

ヒィッツルパンは、ベッドの上で愛を交わした

二人の方を見る、自分達も愛を交わしている

最中なのだが‥‥

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「やあ、へたれ君に川内、お互い妙な所で妙な

形で会ったが、君達も元気でなによりだ

それに二人揃って新しいヒーローに変身とは

『モルグの怪人(着ぐるみ)達』も深海偽装も

ビックリだな」

 

【ヘタレダー】

「その声は‥‥謎提さんか!それにしても‥‥

また強烈なコスチュームだな、もしかして

ハロウィンの衣装って奴か?」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「まあね、サタンビートルから変えてみようと

試行錯誤した結果、結局はこれが小官に

ピッタリだった訳よ」

 

【ヘタレダー】

「謎提さん、俺はそれ格好良いと思うよ♪」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「ありがとう、君もな♪」

 

 

提督同士お互いにエールを交わしあう‥‥

 

当然、気持ちよくなった秘書艦同士でも‥‥

 

 

【ウルフオルフェノク】

「ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ウフフ♪‥‥

川内?‥‥妙な所で会うわね‥‥アンタも

よろしくズッコンバッコンしてた‥‥みた

いね♪」

 

【インナーリバー・サン】

「ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥足柄さん‥‥

‥凄いカッコウじゃん?♪‥‥とっても

エッチ❤な顔‥‥してるよ♪」

 

 

【サラトガ】

「筆頭秘書艦同士がこんな形で、お互いの愛を

語り合うなんて‥‥ああ♪‥‥なんて素敵な

光景でしょう♪✨」

 

【アンドロメダ】

「‥‥サラ子さんの頭の中も素敵だと思うよ」

 

【あきつ丸】

「まあまあ、であります」

 

【プロフェッサー・那智】

「‥‥姉さん‥‥私達は何をしていたんだろう

‥‥」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「やめなさい那智、これも提督の為です‥‥

まあ確かに、こんな形で足柄に出し抜かれる

とは想像もしていませんでしたが‥‥」

 

【サキュバス・羽黒】

「ううう~~!司令官さん‥‥足柄姉さん

ばかりずるいです!羽黒だってもうこんなに

身体がうずいてるのに‥‥」

 

【漣】

「羽黒さん、欲望に正直~~」

 

 

【ザビタン・不知火】

「欲望に正直なのも結構ですが、不知火達に

はちゃんと説明して頂きたいですね!」

 

【清霜】

「あれ!?ぬいちゃん?」

 

【イビルマイオス】

「そこは私も是非お願いしたいわね!」

 

【ダルニア・翔鶴】

「私は良かったから別に❤」

 

【ヘタレダー】

「‥君らのそこ格好‥‥まさか君達も

俺達と同じ目に!?」

 

【ザビタン・不知火】

「そちらがどのような目にあったのかは

存じませんが、我々三人は新たなヒーローに

変身する事が出来る様になりました、その名も

『リンガ三銃士!イクマイザー3!』」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「あらやだ、可愛い!♪」

 

【ダルニア・翔鶴】

「ありがとうございます❤」

 

【檀クロード神】

「よう!元気だったかい?謎提よ、犯人が

あんたじゃなかったのは分かったけど‥‥‥

あんたとへたれ君はなんて格好してんだ!?」

 

【ヘタレダー】

それには深い訳があるんだ

 

【刑事トミザワ】

オレには深い脇毛があるん‥‥べっ!

げんこつ!

【ペールギュント】

「それは前回やったのです!!」

 

【イビルマイオス】

「アンタは相変わらず容赦ないわね!」

 

【漣】

「三人は『ダウンワールド』から来た

『アクマ族』かな?」

 

【ザビタン・不知火】

「不知火は地表を侵略しに来たのではありません

!さあ、納得の出来る説明を!」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「俺も話を聞かせて貰おうか?」

 

【デストロイヤー】

「将軍、その格好(足柄にインサートしてる事

も含めて)で何を言っても説得力がないよ」

 

【秋雲】

「神風がここに居たら真っ先に撃たれるのは

提督だろうね‥‥」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「‥‥かなしい!」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「‥‥申し開きはしません、どのような罰も

受けさせて頂きます」

 

【サラトガ】

「待って下さい!」

 

 

妙高と那智、そして悶々としている羽黒に

責任の追求(?)がなされそうになった時‥‥

サラトガが話に割って入った‥‥

 

 

【サラトガ】

「今回の事はサラ子にも責任があります、もし

妙高さん達がペナルティーを受けるならサラ子

も受けます!ですが‥‥皆さんのヒィッツ提督

への愛情だけは信じて頂けませんか?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「サラ子さん!‥貴女は‥‥」

 

【プロフェッサー・那智】

「結果として六本脚を巻き込んでしまった私達

姉妹を‥‥庇ってくれるのか?」

 

 

【UXー01】

「今日のサラ子さん、一味も二味も違うわね」

 

【あきつ丸】

「流石は歴戦の正規空母であります」

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「サラ子よ‥‥俺は妙高達の愛を疑った事など

一度だってない!これからもそんな事は起こら

ない!それだけは安心してくれ!」

 

【サラトガ】

「ありがとうございます!それとヒィッツ提督

皆さんを見てお気づきかもしれませんが‥‥

皆さんとても良いお顔をなさっています♪

皆さんがハッピーな証拠だと思いませんか?」

 

【ザビタン・不知火】

「‥まあ、決して不幸という訳ではありません

が‥‥」

 

【イビルマイオス】

「少々納得いかない所もあったけど‥‥まあ

‥‥気持ち良かったし❤‥‥」

 

【ダルニア・翔鶴】

「✨私は天にも昇る気分でした♪❤✨」

 

【檀クロード神】

「そりゃどうも」

 

【比叡】

「私はお姉様が心配でしたけど‥‥」

 

【金剛】

「ウウ~~ン❤テートク~~❤❤」

 

【デストロイヤー】

「安らかな寝顔だね、何かあったの?」

 

【イビルマイオス】

「やり過ぎて、足腰が立たなくなったのよ」

 

【デストロイヤー】

「なんだいつもの事か」

 

【清霜】

「まあ、パパもママも足柄さんも気持ち良さ

そうな顔してたし‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥少なくともあの二人は不幸じゃない

よね‥‥」

 

【インナーリバー・サン】

「エヘヘ~~♪❤❤❤」

 

【ウルフオルフェノク】

「うにゃ~~ん♪❤❤❤」

 

【ペールギュント】

「✨ペールはリリーお姉ちゃんとのデート権

で有頂天なのです~♪✨」

 

【UXー01】

「あんたね‥‥」

 

【サキュバス・羽黒】

「ううう~~、司令官さん❤‥‥」(モジモジ)

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「羽黒‥‥あらやだ可愛い」

 

 

【サラトガ】

「サラ子がこのような事を言うのは身勝手だと

思いますが‥‥どうか皆さんここで矛を収めて

頂けませんか?‥‥‥少なくとも今ここには

不幸な方は一人もいらっしゃら

ない筈です!」

 

 

【天龍】

「ぐええええ~~~」(おもいっきり泣いてる)

 

【木曾】

「✨イ~ヒッヒッ♪どうだ天さん?フナムシだ

ぞぉ~~♪可愛いだろう?顔に乗せてやろう

かぁ~~♪✨」

 

【天龍】

「やめでぐでぇぇ、はなじでぐでぇぇぇ~~」

(大泣き)

 

 

【サラトガ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【サラトガ】

「‥んまあ、例外もいらっしゃいますが‥‥‥」

 

【UXー01】

「‥‥まだやってたのね‥‥」

 

【イビルマイオス】

「‥‥あの二人は何であんな事に?」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「分かった、妙高、那智、羽黒、お前達の愛情は

嬉しい、それでもこれからは俺に相談してくれ」

 

 

肝心な時に頼りになるシスター・サラ子のお陰で

何とかこの騒動は収まりそうだった

不知火達は相変わらず説明を求めていたが‥‥

 

 

【ウルフオルフェノク】

「‥フフ♪❤‥‥ねえ川内?‥‥アンタと私で

勝負しない?♪」

 

【インナーリバー・サン】

「足柄さん?‥‥勝負って?」

 

【ウルフオルフェノク】

「今の私達で勝敗を競うのよ♪」

 

【インナーリバー・サン】

「‥‥勝負の方法は?」

 

【ウルフオルフェノク】

「そんなの‥‥決まってるじゃない♪

『どちらが沢山イッたか❤』勝負よ!」

 

【インナーリバー・サン】

「‥‥その話乗った!乗るのは提督だけどね♪❤

夜戦(意味深)なら負けないよ!」

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「‥ちょっと待て足柄!頑張るのは小官達で

しょうが!?」

 

【ウルフオルフェノク】

「❤うにゃ~~ん❤ご主人様あ~~~♪❤❤

フシダラな狼のメスマ○コ~❤グチョグチョ

に調教して~♪❤いっぱい虜獲してご主人様

だけの雌犬にしてくらひゃい~~❤❤

(クネクネ~~)

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「お前なぁ、そんなセリフで俺を誘惑出来ると

思って‥‥」

 

【ウルフオルフェノク】

‥‥だめぇ?」(ウルウル~~‥‥)

 

 

指をくわえて、目に目薬をさして、ウルウル顔

でヒィッツを見つめる狼‥‥‥

ヒィッツルパンの理性は完全に切れた!

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「駄目な訳あるかぁーー!!!覚悟しろよ!

このエロマンウルフがあああーーー!!!

(ビッタァーーーンン‥‥‥)

「うにゃ~~ん♪❤❤(よっしゃあ!)」

 

 

ヒィッツ淫欲ルパン、エロマンウルフを壁に

押し付けて、そのまま激しくピストン連射を

加えていく!!

 

(パン!❤パン❤!パン!❤ズブ❤ズブ❤)

 

【ウルフオルフェノク】

「❤ああ~~ん♪❤激しいわあ~~♪❤❤

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

俺をここまで興奮させた責任をとって貰うぞ!

とりゃ!」(グイッ!)

 

【ウルフオルフェノク】

あひゃあ~~!?❤❤

 

 

ヒィッツルパンは、エロウルフ足柄の左足を

持ち上げ、大きく縦方向に足柄を広げた

お互いの接合部が大勢の視線に晒される事に!

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「どうだ足柄?‥皆が見てるぞ?‥お前のエロい

ところをな!大勢に視漢される興奮を味わい

ながらいけえええーーーい!!!

 

(ズン!❤ズン!❤ズバン!❤ズバン!❤)

 

【ウルフオルフェノク】

あお~~ん❤おっ❤おっ❤おっ❤

 

 

 

【プロフェッサー・那智】

「‥‥姉さん‥‥」(ワナワナ‥‥)

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「那智、貴女の言いたい事は分かるわ‥‥」

 

【プロフェッサー・那智】

「何故私達はいつも出遅れてしまうんだろうな?」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「こんな時もあるわ‥‥」

 

【プロフェッサー・那智】

「海風との麻雀勝負といい、最近の私には吹く風が

キツすぎる!!」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「それだけ貴女はある意味愛されているのよ」

 

【プロフェッサー・那智】

「うう‥‥そんな愛いらない‥‥」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「それよりも今はこの遅れをどう取り戻すか‥‥」

 

【ザビタン・不知火】

「もはやお二人の目的は破綻している様ですが、

それよりも説明を!」

 

【プロフェッサー・那智】

「いや!それはだな‥‥‥」

 

【サキュバス・羽黒】

もう‥‥我慢出来ない❤(ハアッハアッ❤)

 

【プロフェッサー・那智】

「‥‥‥うん?‥‥‥‥‥」

 

バサァーー!!

 

【プロフェッサー・那智】

「わあああああーーーー!!?」

 

 

サキュバス・羽黒、我慢の限界がきて紫マントを

脱ぎ捨てた!

そしてその下の格好は‥‥‥

 

 

【サキュバス・羽黒】

司令官さあ~~ん❤羽黒を!‥‥

羽黒の事も犯してくださ~~い♪❤❤

 

【漣】

すっぽんぽんだあーー!?

 

【秋雲】

私の原作ではあそこまでやれとは書いて無いよ!

 

 

サキュバス・羽黒は、マントを脱ぎ捨てたら

すっぽんぽんだった、正確には『極黒揚羽』

一枚のみだった!

 

 

羽黒だって‥羽黒だって!‥川内さんのを

見てた時からずっとグチョグチョだったん

ですぅ~~❤❤❤

 

【漣】

正直~!欲望に正直すぎぃ~~!

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

俺も男だぁ!お前達の愛をガッツリ受け止め

てやるううう~~!!」(分身!)

 

【サキュバス・羽黒】

♪❤あああ~~~ん❤❤❤

 

【漣】

ええっ!?ご主人様ぁーー!?

 

 

当初の『ヒィッツ提督清らか耐性強化計画』は

性強なヒィッツルパンの登場でどこかに行って

しまった‥‥

そんな光景を横目で眺めるベッドの上の二人

‥‥‥

 

 

【インナーリバー・サン】

「‥提督♪‥何か大変な事になっちゃったね♪」

 

【ヘタレダー】

「でも悪くない、お前とこうしていられる‥‥」

 

【インナーリバー・サン】

「提督?♪❤‥‥このまま‥‥しよ♪❤」

(ギュッ)

 

【ヘタレダー】

「うっ!‥‥川内‥‥それは‥‥」

 

 

インナーリバー・サンは互いの接合部を

ヘタレダーに見せる‥‥‥

 

 

【インナーリバー・サン】

提督見て♪❤‥もうこんなに入ってるんだよ❤

‥こんな形で夜戦して‥‥何かヒーローに変身

までしちゃったけど‥‥アタシ‥提督と一つに

なれて‥‥‥嬉しい!❤❤❤

 

【ヘタレダー】

川内‥‥俺達はずっと一つだったな‥‥

そしてこれからも‥‥俺も嬉しいよ!‥

 

【インナーリバー・サン】

エヘヘ~~♪❤‥提督?‥まだぁ❤‥‥出る

んでしょ?♪❤」(ニイッ♪)

 

【ヘタレダー】

「ううっ!!」(ビクッ!!)

 

【インナーリバー・サン】

だからぁ♪❤‥‥イッパイしよ♪❤‥提督の

‥好きなだけぇ❤‥中に出してね♪❤❤

 

【ヘタレダー】

ぐおおおーーー!!!」(グオオオーー!!)

 

 

インナーリバー・サンからの、息も付かせぬ

淫欲の誘いに、ヘタレダーの『川内電池』と

『清霜回路』が唸りをあげて作動する!

 

 

【アンドロメダ】

「『清霜回路』って『川内電池』の性的暴走を

止める役目なんだよね?あれじゃ相乗効果で

余計暴走しない?」

 

【あきつ丸】

「おそらくあの二人の中だけで成立する現象

と思われるであります、それなら暴走しても

大丈夫であります」

 

【UXー01】

「それじゃいつもと同じ‥‥て事か、何の為の

改造だったのか‥‥」

 

【サラトガ】

「まあ、アロンアルフアでくっつけただけです

けどね‥‥」

 

【ヨーツンヘイム】

「現状復帰も可能と言って!手抜きじゃないか

ら!」

 

【デストロイヤー】

「なるほど、言葉は便利だね」

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「へたれ君、君達二人の夜戦は誰も反対しない!

据え膳食わぬは男の恥ぞ!」(サムズアップ!)

 

(パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤)

 

【ウルフオルフェノク】

あっ❤あっ❤あっ❤おっ❤おっ❤おっ❤

 

【ヘタレダー】

「それ‥‥言っちゃいます?」

 

 

ヒィッツルパンにエールを貰ってヘタレダー

根性決める!

 

 

【ヘタレダー】

川内!‥お前を!‥犯すぞ!!

 

【インナーリバー・サン】

「✨❤うんっ♪♪❤❤✨」(ペカー✨)

 

(ムチュ~~~~❤❤❤)

【インナーリバー・サン】

んんん~~~♪❤❤❤

 

(ガシッ!‥‥ガバァ!)

【インナーリバー・サン】

❤‥!んひゃあ!!

 

 

ヘタレダーはインサートしたまま

インナーリバー・サンをベッドに仰向けに

押し倒した!

 

 

【ヘタレダー】

「それでは行きますか!」

 

ベッドファイト!カーーン!

 

正義のスーパーヒーローの最初の仕事が

自分の嫁艦を犯す行為になろうとは‥‥

 

ヌロオォォ~~~‥‥

 

【インナーリバー・サン】

ヒヤッ!❤‥‥動いてるの‥‥分かりゅ♪❤

 

【ヘタレダー】

奥まで‥‥打ち降ろしてやるぅ!!

 (ズブン!!

【インナーリバー・サン】

❤!ひいっ!❤(ビクーン!)

 

 

インナーリバー・サンは両足を捕まれ広げられ

身体ごとベッドに押さえ付けられた

自分のアソコに巨根が挿入されている光景が

インナーリバー・サンからははっきり見える

そこにほぼ真上から打ち降ろされたのである!

 

 

【インナーリバー・サン】

‥かはっ‥‥奥まできた❤‥‥イッた❤‥‥

(ピクッ ピクッ ピクッ)

 

 

インナーリバー・サンは今の一撃でイッた

らしい‥‥ヘタレダーが凄いのか?

新生夜戦忍者がエロ過ぎるのか?

 

ベッドファイトは始まったばかりだ!

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】(分身)

さあさあ!文字通り盛り上がって来たぞ!

 

(ズパン!ズパン!ズパン!ズパン!)

 

【サキュバス・羽黒】

♪あん❤あん❤‥あふっ❤あふっ❤‥

はぐりょのぉ~❤エロマ○コぉ~❤‥‥

司令官さんに犯されていくうぅぅ~~❤❤

(ビクン!ビクン!ビクン!ビクン!)

 

 

妖艶な紫のオーラと、額に浮き上がった淫文

をまとってサキュバス・羽黒は快楽の世界に

姉達を差し置いて身を投じていた

 

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「羽黒‥‥恐いこ‥‥」

 

【ザビタン・不知火】

「確かに凄い事になって来ましたね、謎の司令

には強化策など必要無かったのでは?それで

説明の方は‥‥」

 

【檀クロード神】

「なあ不知火、もうその辺で許してやらないか?」

 

【ザビタン・不知火】

「問題ありません」

 

【壇クロード神】

「どういう事だ?」

 

【ザビタン・不知火】

不知火のアソコもグチョグチョです!

(キッパリ!)

 

【檀クロード神】

「何の関係があるんだよ!?」

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】(別の分身)

「クロード君!君も欲望を解放したらどうだ?

ここまでの展開になって楽しまないのは損と

いうものだぞ♪」

 

(バコ!バコ!バコ!バコ!バコ!バコ!)

 

【漣】

あっ❤‥あっ❤‥あへ❤‥ご主人‥様♪❤

‥気持ちいいの‥‥キタコレェェーー!!❤

(ビックゥーーーン!)

 

 

【檀クロード神】

「いや‥俺はもう頑張ったから遠慮させて‥‥」

 

【プロフェッサー・那智】

うがああはあああーーーーー!!

 

【檀クロード神】 

「うわぁ!?ビックリした!!」

 

【プロフェッサー・那智】

「何故だあ!?私は何の為にここまでの苦労を!?

提督の役に立とうと計画まで立てたのに!‥‥‥

足柄や羽黒のみならず、漣にまで遅れを取るとは!

こんな事があっていいのかーー!!」

 

【秋雲】

「原案書いといてなんだけど、方法論に問題が

あったと思うよ、たぶん‥‥」

 

【UXー01】

「‥‥那智さんやっぱり、麻雀に負けてから何か

調子が狂ってるみたいね、海の上なら最強の一角

なのにね‥‥」

 

【檀クロード神】

「準鷹が言ってたあれか?だからって‥‥」

 

 

‥‥と、その時!!

 

 

(ドカァーーン←ドアを蹴破る音)

 

【デウスーラ】

ガミラス科学特捜隊だ!全員そこを

動かないで貰おう!!」

 

【檀クロード神】

「また!ややこしい奴が現れたなーー!!」

 

 

何も知らされていないデウスーラは、『モルグ』

で繰り広げられている光景を見て、へたれ一家

が『モルグ』に拉致され、拘束されて変な実験を

されていると判断したのである、そう、間違って

はいない‥‥

 

デウスーラは『ガミラス科学特捜隊』を結成!

有志のメンバー達と共に『モルグ』に乗り込ん

で来たのである!

 

 

【ガトランティス】

「きよしー!!大丈夫かぁー!!お前達家族

共々助けに来たぞーー!!」

 

【デストリア】

「ユークスちゃん!!大丈夫デスか!?」

 

【神通】

「川内姉さん!!神通が助けに参りま‥‥‥

ブウウウウウウーーー!!!?

(鼻血ドバァァァーーー!!)

 

【那珂】

「神通ちゃん!こんな場合の川内ちゃんには

助けはいらないと思うなーーー!」

 

【神風】

「‥‥あいつ!!」(ジャキッ!!)

 

 

もっとも『ガミラス科学特捜隊』と言っても

有志のメンバーだから顔ぶれは様々だが‥‥

 

 

【デウスーラ】

「妙高殿!那智殿!頼むから止めてくれ!!

貴女達のそんな姿は見たくない!!」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「デウさん?貴女は何か勘違いをされている

のでは?」

 

【デウスーラ】

「私と貴女達は、同じ男を愛し!この『モルグ』

で共に怪獣プレイにいそしんだ戦友ではない

か!!」

 

【プロフェッサー・那智】

「デウさん!私は今はそれどころでは!‥‥」

 

【デウスーラ】

「いくら六本脚鎮守府では何をしても許されると

はいえ、これはやり過ぎだ!!」

 

【UXー01】

「ちょっと!!スーラさん!!何勝手に決めてる

のよ!?何してもいい訳ないでしょ!!」

 

【デストリア】

「ユークスちゃん!!助けに来たデスデス!!」

 

【UXー01】

「えっ?デストリアちゃん?‥‥私は別に‥‥」

 

【刑事トミザワ】

「みんな注意しろ!爆弾が仕掛けられている!」

 

【デウスーラ】

「爆弾だってぇーー!?妙高殿!那智殿!

貴女達はこの鎮守府に不満でもあるのか!?

馬鹿な真似は止めてくれ!私が相談に乗るから

!!」

 

【UXー01】

「話がややこしくなるからトミーは黙って!!

スーラさん!妙高さんも那智さんも謎鎮に不満

なんて無いから!!私は大丈夫だし!爆弾も

無いから!!」

 

【デストリア】

「良かった♪大丈夫みたいデスね♪」

 

 

【ガトランティス】

「貴様らー!!きよしを縛り付けるとはどういう

了見だ!!事と次第によっては只ではおかんぞ

!!」

 

【清霜】

「ガト子ちゃん!待って!清霜は大丈夫だから!」

 

【ガトランティス】

「きよし~!無事で良かった~~!!」

 

【清霜】

「ガト子ちゃん、清霜達の事、心配してくれたん

だね♪」

 

【ガトランティス】

「//えっ?‥うむ!まあこれも大帝としての勤め

というものだな!//」

 

【清霜】

「✨ありがと♪✨」(ほっぺにチュッ❤)

 

【ガトランティス】

「‥‥✨ふにゃあああ~~~✨」(ドサッ!)

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥卒倒した、きよしの耐性が一番低いのは

この人じゃないかなー?」

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

どうだ!?お前らのエロマ○コは萌えて

いるかぁぁぁーー!!!

 

【ウルフオルフェノク】

あはん❤あん❤おっ❤おっ❤おっ❤

 

【サキュバス・羽黒】

萌えりゅ❤‥エロマ○コイクウゥーー❤

 

【漣】

ご主人ひゃまぁ~~❤来ちゃったコレェ❤

 

 

【神風】

撃ちますね!」(ガシーン!)

 

【デストロイヤー】

「まあまあ、落ち着きなよ」

 

【ザビタン・不知火】

「それでは『チコの実エキス1年分』で手を

うちましょう」

 

【プロフェッサー・那智】

「分かったから!何でも言うことを聞くから

早く我々を解放してくれ!!

早くしないと足柄と羽黒と漣に全部持って

いかれてしまうではないか!!」

 

【ダルニア・翔鶴】

「❤やりました♪」

 

【檀クロード神】

「ちょっと待て!!あんな物1年間も使い

続けたら身が持たんぞ!!」

 

【ザビタン・不知火】

「何も1年間で使い切る訳ではありませんから

安心してください」

 

【デウスーラ】

「やめなはれ!!鎮守府を破壊するのは

やめなはれ!!」

 

【プロフェッサー・那智】

「だから!!そんな事しないっつーの!!」

 

 

【ヘタレダー】

川内いいい!!愛してるううう!!!

(パンパンパンパンパンパン!❤猛ラッシュ!)

【インナーリバー・サン】

ああ❤‥提督大好き❤‥だいしゅきいぃぃ~!❤

 

(ズチャ!❤ズチャ!❤ズチャ!❤)

 

【インナーリバー・サン】

!あぎぃ!!❤‥いっ❤‥いっ❤‥

 

 

インナーリバー・サンの様子が明らかに変わった

 

 

【イビルマイオス】

「うわぁ‥‥えげつない角度で挿入されてるわね」

 

【あきつ丸】

「むっ!どうやら川内殿は確変(確率変動)状態

に突入したようであります」(双眼鏡)

 

【イビルマイオス】

「よくもまあ‥‥冷静にレポート出来るわね‥」

 

【清霜】

「確変って?」

 

【あきつ丸】

「つまり、『突かれる度にイく!』状態であります

今の川内殿は、突かれる度に昇天を繰り返して

いるのであります、普通の人間や艦娘では到底

達し得ない領域でありましょう」

 

【アンドロメダ】

「うわ!何それ!?」

 

 

【ヘタレダー】

ぐっ‥しまる!‥川内‥イッてるのか?

 

【インナーリバー・サン】

‥気持ちいっ!❤‥いっ‥いっ‥あっ❤!

(ドチュ!❤ドチュ!❤ドチュ!❤ドチュ!❤)

 

【神通】

✨あああ~~♪素敵ですよ♪川内姉さん~❤

姉さんの、ツルツルで綺麗で可愛いオマ○コに

図太い肉棒が何度も何度も吸い込まれてイきま

すぅ~~~♪❤✨鼻血ボトボト)」

●REC

 

【那珂】

うわ~~ん!神通ちゃんが!!神通ちゃんが

壊れてくよ~~!!

 

【アンドロメダ】

うわぁ~‥‥『川内型』ってヤベー‥‥

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

くふっ!‥足柄よ、顔付きが変わったぞ?

無理もない、ずーっと突き続けているんだ

からな!‥‥おりゃ!!

 

(ズブッ!❤ズブッ!❤ズブッ!❤ズブッ!❤)

 

【ウルフオルフェノク】

ていと‥‥あぐう!❤‥おぐ!‥おぐ!❤‥

 

 

【清霜】

「パパもママも謎提さんも足柄さんも神通さん

も楽しそう‥‥✨うん♪今日もみんなは

バッチリ♪バッチリよ♪✨」

 

【あきつ丸】

「どうやら足柄殿も確変に突入したようで

あります、これはいい勝負が期待出来るので

あります!」

 

【アンドロメダ】

「勝負って何の?」

 

【ラビアンローズ】

「そりゃ勿論、誰が沢山イケるか勝負ですよ♪

只今のオッズは足柄さんが1番人気で、次点に

川内さんが追ってる感じですね、羽黒さんも

まだ巻き返すかもしれないし‥‥大穴は漣さん

かな?‥でも不知火さん達が再戦すれば流動的

になるかも‥‥」

 

【予想屋トミザワ】

「はーい!予想はこちら!大本命の狼に新生

ヒーロー達がどう挑むのか!詳細はこのプリン

トに‥‥」

 

【UXー01】

「そこー!!予想屋なんかしなーーい!!」

 

【清霜】

「ラビさん!?何でここに!?」

 

【ラビアンローズ】

「商売の匂いあるところ、この商売人は何時でも

参上しますよ!そうそう!私最近こんな企画

立ち上げてみました♪これ名刺です」

 

 

かつてのデバガメ気質は健在であった!

ラビ明石は名刺を清霜に差し出す

 

 

【清霜】

「『薔薇色人生』代表、ラビアンローズ?」

 

【ラビアンローズ】

「ユーザーに薔薇色の人生を少しでも提供したい

コンセプトで垣根のない商品やエンターテイメ

ントを提供しよう‥ていうのが夢ですね♪」

 

【デストロイヤー】

「コスプレの衣装だけが商売ネタじゃ無かった

んだね?」

 

【ヨーツンヘイム】

「他人の夜戦まで賭け事に利用するなんて‥‥

アナハイムは恐い所ね‥‥」

 

 

考えて見れば、ここは謎の鎮守府の中‥‥‥

ラビアンローズはどうやって単独潜入出来た

のか!?これも商売人の意地と根性の成せる技

か!?

 

 

【デストロイヤー】

「最近、デウスーラさんの声をアフレコして

『シチュエーションボイス』で売り出した

みたいだね、確かに需要はあるけどよくやる

よね」

 

【ラビアンローズ】

「そうそう、クロード提督?まだテストモデル

ですけど、こんな同人ゲームも作ってみました

よ」

 

【檀クロード神】

「何で俺に渡すの?‥‥‥うん?何だこれ?

『艦娘恋愛育成シミュレーションゲーム』?」

 

【アンドロメダ】

「ヤバい匂いしかしないしぃーー!」

 

【ラビアンローズ】

「早い話が、提督となって一人の艦娘を自分

好みに育てます、基本戦闘とかはありませんよ

恋愛育成ゲームですから」

 

【檀クロード神】

「戦闘は無いのか、まあそれは良いけど、これ

どうやったらゴールなんだ?」

 

【ラビアンローズ】

「ゲームの基本的流れは、育てた艦娘に、自分を

好きになって貰える様にします、そして最後は

南の島のビーチで二人の夜戦(意味深)を目指

します」

 

【檀クロード神】

「何だそりゃ‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「そうして既成事実をつくってからケッコンカッコ

カリを‥‥」

 

【檀クロード神】

「既成事実って言うな!!生々しいわ!!」

 

【ラビアンローズ】

「タイトルは『艦娘エクスタシービーチ』を考えて

‥‥‥」

 

【檀クロード神】

『エロゲー』じゃねーか!!

 

(バサッ!←ゲームのケースを取り上げる)

 

【金剛】

「✨ウ~~ン❤テートク~♪❤‥それはワタシの

役目デ~ス♪❤‥‥そんなエロゲー‥‥ノー!

なんだからネー♪❤✨」

 

【檀クロード神】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

金剛が余りにも可愛い過ぎて‥‥‥

 

クロード提督は帰りの『紀伊』の艦内で再び

『クロード分身・ハイパーズ』モードに突入!

 

乗艦していたリンガの艦娘達は、クロード提督

(とその分身達)から白い愛を受け取った‥‥

 

 

ヒィッツ提督の清らか耐性強化策は全てお蔵入り

となり只々狂乱の夜戦が『モルグ』に展開された

だけとなった‥‥

ヨーツンヘイムが作り上げた『アクメ測定器』は

有り得ない数の昇天回数を朝まで計測し続けた

のであった‥‥‥

 

 

【サラトガ】

「✨ああ、なんて素敵な愛の光景でしょう‥‥

提督♪川内さん♪‥お二人はこれからも大変だと

思います、そんな時はこうして愛を解放して

ください♪サラ子は何時でも応援していますよ♪

✨」

 

【ヨロイ元帥・妙高】

「足柄‥‥今回は貴女に完全にしてやられたわ

‥‥ここまで来るとかえって清々しいわね♪

今夜は貴女に提督をお任せします‥‥でもね

足柄、次はこうは行かなくてよ♪‥ウフフ♪」

 

 

【木曾】

「イ~ッヒッヒッヒッ~♪どうだ~天さん♪

『ムカデ』だぞぉ~~♪可愛いだろ~~♪

顔に乗せてやろうか~~♪✨」

 

【天龍】

「もうゆるじでくらひゃい~~」(泣きべそ)

 

 

【デストリア】

「ユークスちゃん‥‥あれは何のぷれいデス?」

 

【UXー01】

「‥‥知らない」

 

 

東の空が明るくなりかけた頃‥‥‥

 

ようやく各自の夜戦は終了した

変身ヒーロー達も変身が解けてお休みだ

 

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥提督❤‥‥」

 

 

明日(今日)から謎鎮地元のハロウィン祭りが

始まる

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

長い長い、本当に長い夜が明けた‥‥

 

 

謎の鎮守府とその周辺の商店街は、ハロウィン

関係のお祭りが三日間ほど続く

『謎鎮の城下町』とも言えなくもないこの

付近では住人と艦娘達の関係はとても良好で

あった

(これもヒィッツ提督の人柄が成せる技か)

 

お互いの交流もあり、結果として艦娘が多く

参加するハロウィンは盛り上がるのであった

 

 

(ジュ~~‥←屋台で鉄板の音)

 

【ゲザン】

「‥何故私がこんな事を‥‥忘れ物なぞした

ばっかりに‥‥私も運の悪い男だな‥‥」

 

【ガミロンちゃん】

「親方、醤油トバターガ切レマシタ、取ッテ

キマス」

 

【ゲザン】

「親方はやめろ!!」

 

 

ゲザンは謎鎮にいた、一度はここから帰還する

為に空港まで行ったのに‥‥‥彼にとっては

重要な『ペン』を忘れて来てしまったのである

 

忘れ物を取りに戻ったゲザンを、ヒィッツ提督と

鳳翔、そしてこのガミロイド『ガミロンちゃん』

が再度、接待漬けにしようとしたのだ

(悪意はありませんよ)

 

このまま背を向けて帰る事は不可能と悟った

ゲザンは、接待の代わりに仕事を手伝わせて

欲しい‥‥と直訴したのだった‥‥

 

あの接待は、鳳翔の至れり尽くせりで居心地が

余りにも良すぎた、そしてあのガミロイドの

監禁まがいの御奉仕‥‥

 

あれは『殺し屋ゲザン』の心を折るには充分

だった、あれももう一度やられたら、自分は

人間として戻って来られるのか自信がない‥‥

あの接待だけは阻止しなければならない!

 

 

【ゲザン】

「という訳で、かくのごとき状況となったのだ

!ちきしょーい!!」(ジュ~~‥‥)

 

【ガミロンちゃん】

「親方、オチツイテ」

 

 

ゲザンは屋台で焼きそばを焼いている

因みにこの屋台は、ラビ明石からレンタルした

ものである(自費で)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【ラビアンローズ(ホテル支配人風)】

「まいどありぃ~~♪♪」(お札パラパラ~)

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【ゲザン】

「あの!がめつい女めえ~~!!」(ジュ~~)

 

【ガミロンちゃん】

「親方、オチツイテ」

 

【ゲザン】

「やかましい!醤油とバターは!?」

 

 

【二等憲兵吸血鬼(アーカード風)】

「おい!腹が減ったからこの屋台の焼きそば

全部買い占める!」

 

【ゲザン】

「連邦の憲兵は化け物か!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【日向】

「皆さん、瑞雲の素晴らしさを知って下さい

こちらでグッズ販売を致しております」

 

 

『瑞雲教』を広める為に、グッズの即売会を

している日向、こちらもラビ明石から屋台を

借りて販売や頒布をしている 

そして、その手伝いをしているのは‥‥

 

 

【卯月】

「なんで‥‥なんでこんな事になったぴょん‥」

(瑞雲教の法被を着て街頭に立つ)

 

 

あの妙高からの指示では、卯月に断る勇気など

なかった‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【清霜(古明地こいし風)】

【藤波(古明地さとり風)】

「「✨ハッピーハロウィンー♪✨」」

 

【ガトランティス(お蝶夫人風)】

「ブウウウウウウウーーーー!!!」(鼻血!)

 

【アンドロメダ(D・O・Aかすみ風)】

「メダ子さん!興奮しすぎぃーーー!!」

 

 

藤波と清霜の姉妹艦二人は、ラビ明石特製の

某地霊殿姉妹のコスチュームに見を包んで

いた、その余りの可愛いさにガト子は鼻血

ブーした‥‥‥

 

 

 

【夕立(あの狼娘コスチューム!)】

「より取り見取りっぽい~♪悪戯しちゃうよ♪

がーるる~~♪✨」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「✨きゃー♪きゃー♪✨」」」

 

【時雨(赤縁眼鏡とブレザー制服)】

「夕立は本当に子供達と溶け込むのが早いね」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

【(ルーク・スカイウォーカー風)】

「感覚が近いから直ぐに馴染めるんだろうな」

 

【時雨】

「隊長、連れて来てくれてありがとう♪でも

僕達だけでいいの?加賀さんはどうするの?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「ハロウィン祭りはまだ続くからな、今日は

様子見の先乗りだ、加賀さんには今日は留守番

を任せてある、後で皆でゆっくり見に来ると

しようか♪」

 

【時雨】

「そうだね♪僕は折角のこの時間を大切にする

よ♪」

 

 

国防軍・天憲隊の最高司令官、ジョニーnrsenc

一等憲兵は、時雨と夕立、二人の嫁艦を連れて

この祭りを見に来ていた

 

 

【時雨】

「それにしても、地元の商店街と合同で祭りを

企画するなんて、謎提さんもすごいよね」

 

 

ここは謎鎮に近いアーケード商店街、艦娘達は

日中はここにも繰り出して祭りを盛り上げる‥

‥‥というより自分達が楽しんでいた

 

 

【夕立】

「‥‥うん?あれは‥‥あれっぽい」

 

 

夕立の視線の先に、変な格好の男が後付けの

サイドカーを背後にして、客引きの

サンドイッチマンの様な行動をしていた

 

 

【へたれ提督(ヘタレダー)】

「いらっしゃーい、謎の鎮守府ハロウィン祭り

の会場はこちらだよ~~」(看板持って)

 

【石川島 春馬(棺桶の錠風)】

「せっかく『ヴァルカンS』をそれらしく改造

したのに、こうも普通に素通りされるとはな」

 

【村雨(レースクウィーン)】

「仕方ないわよ♪ハロウィンなんだから、でも

良く出来てるわよ♪いい感じ♪いい感じ♪」

 

【ヘタレダー】

「俺はどうなる!?あんな大変な目にあって

電池までくっ付けられたのに、皆さん無反応

なんですけと!!」

 

【棺桶の錠】

「ボス!あんたは夕べはお楽しみだったんだろ

!?ならいいじゃねーか!!俺はコイツを

仕上げるのにどれだけ苦労したことか!?」

(ヴァルカンマシンを指差す)

 

【ヘタレダー】

「俺達はさらわれたの!!僕ちゃんの意思じゃ

ないの!!」

 

【村雨】

「まあまあ、まだ始まったばかりなのよ?

これから目立ってくるかもしれないじゃない♪」

 

【夕立】

「たわけさん♪その格好はなーに?」

 

【ヘタレダー】

「夕立!?お前は突っ込んでくれるのか!?

ああ!お前はなんて良い娘なんだーー!!」

 

【村雨】

「いらっしゃい夕立♪時雨姉さんもようこそ♪」

 

【時雨】

「やあ村雨♪君のはハロウィンとは違う気もする

けど、似合ってるよ♪」

 

【村雨】

「ウフフ♪ありがとう♪」

 

【時雨】

「ところで、へたれ提督のその姿はなんだい?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「俺も気になった、君達が客の道案内をしてる事

はこの際置いておくとして、それはただのコス

プレには見えないんだが?‥‥」

 

【棺桶の錠】

「それには深い訳が‥‥」

 

【トミー・ザワ(ハッチンソン刑事風)】

「俺には深い脇‥(ゴイン!)」

 

【ヘタレダー】

「あれは悲しくも気持ちいい出来事だった‥‥」

(マスク外して遠い目‥‥)

 

【時雨】

「‥‥何となく想像できる‥‥」

 

【夕立】

「???」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

夕べの夜戦でボロボロになったオルフェノクの

コスチュームを新しく仕立て直して(実際は

ラビ明石に発注して)、足柄は出動する!

 

 

【足柄】

「さあて、ウルフオルフェノクの新しい衣装も

用意したし、これでハロウィン祭りは第ニ幕に

突撃よ♪❤」

 

 

足柄はコスチュームを『装着』して、再度

『足柄』→『ウルフオルフェノク』となった

ただ、ヒィッツ提督に虜獲される前提なのは

同じらしい‥‥

 

 

【ウルフオルフェノク】

「さあ~て♪提督提督っと~~‥‥」

(キョロキョロ‥‥)

 

【天龍児童園の子供達】

「「あー!!いた!狼ちゃんだーー!!」」

 

【ウルフオルフェノク】

「‥‥‥‥えっ!?」

 

【天龍児童園の子供達(魔女コスプレ)】

「狼ちゃん遊んでー♪遊んでくれないと

悪戯しちゃうぞー♪」(ぐいぐい!)

 

【ウルフオルフェノク】

「ちょ!‥ちょっと待って!私は提督と!‥‥」

 

【天龍児童園の子供達(瑞鶴コスプレ)】

「だめー!狼ちゃんは私と遊ぶのーー!!

遊んでくれないと、ふて腐れるぞー!!」

 

【ウルフオルフェノク】

「そんな台詞どこで覚えたのよ!?‥‥って

ちょっと!そんなに引っ張らないでー!!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「足柄は相変わらず子供にはモテモテだなー」

 

【時雨】 

「そんなにゴツい格好してるのに、何でそんなに

人気があるんだい?」

 

【ウルフオルフェノク】

「私が聞きたいわよーー!!」

 

 

愛の狂戦士足柄オルフェノクも、子供達には

大苦戦を強いられるのであった

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【謎の盗賊・カブト虫ヒィッツルパン】

「えー、ゲフン、足柄がどこかに行ってるので

とりあえず始めるか、我等海特警が誇る!

スーパーヒーロー達を紹介しよう!」

 

【ブラスター・ナチ】

「まさかこんな大衆の面前でこの格好をする

事になろうとは‥‥」

 

【インナーリバー・サン】 

「良いじゃん♪別に♪地元の商店街に貢献する

のもアタシ達艦娘の認知度が上がるきっかけ

になるかもよ♪」

 

【デウスーラ(ガミラス科学特捜隊)】

「フフフ♪皆が私に注目してる♪さあ、もっと

私を褒めて良いのよ♪✨」

 

【ザビタン・不知火】

「フッ♪不知火も悪い気はしませんね♪」

(シャキーーン✨)

 

【ダルニア・翔鶴】

「提督❤私、頑張ります♪」

 

【イビルマイオス】

「貴女達は本当、こういうの好きね!」

 

【エンジェル・ハグロ】

「妙高姉さん、足柄姉さんは何処に行った

んでしょう?新しい衣装まで準備していた

のに?‥‥」

 

【レディーミョウコウ】

「足柄は子供達に大人気ですからね♪今頃は

子供達に捕まっているんじゃないかしら♪

ウフフ♪‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

(ピキピキーー⚡)

【ウルフオルフェノク】

「ムッ!‥この謀略的な波動は!‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

この後、何とかウルフオルフェノクも合流し

艦娘ヒーロー達のお披露目は無事進行した

通行人が全く食いつかなかったヘタレダーと

違って、艦娘ヒーロー達は大人気であった

 

 

【ヘタレダー】

「かなしい!」

 

【アンドロメダ】

「まあまあ、タイトル的には提督が主人公の

筈だったんだけどねー」

 

 

【デウスーラ(ガミラス科学特捜隊)】

「『ガミラス科学特捜隊』参上!君達の街にも

いつか現れるよ♪✨」(サムズアップ)

 

【青き花の会・会員】

「「✨キャ~~!デウスーラ様ああ~~❤✨」」

 

【檀クロード神】

「何だあの黄色い声援は?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「よう、クロードのう、金剛はどうした?」

 

【檀クロード神】

「‥‥足腰が立たなくて寝てるよ」

 

【時雨】

「‥‥これも何となく想像できる‥‥」

 

 

【ザビタン・不知火】

「『リンガ三銃士、イクマイザー3!』見参!」

(シャキーーン✨)

 

【ダルニア・翔鶴】

「提督♪私‥‥やります❤」

 

【イビルマイオス】

「‥‥‥帰りたい‥‥」

 

 

【壇クロード神】

「まあ色々有り過ぎたけど、あいつらが楽しんで

いるなら、それもいいか‥‥」

 

 

【エンジェル・ハグロ】

「足柄姉さん、遅かったですね、それに何だか

疲れてるみたい‥‥」

 

【ウルフオルフェノク】

「子供達が放してくれなかったのよ‥‥」

 

【レディー・ミョウコウ】

「足柄、お疲れ様♪子供達は元気だった?♪」

 

【ウルフオルフェノク】

「すこぶる元気過ぎたわよ!妙高姉さん‥‥

子供達を私にけしかけたわね!‥‥」

 

【レディー・ミョウコウ】

「あら?何の事かしらー♪♪」

 

【エンジェル・ハグロ】

「神風ちゃん、楽しんでます♪?」

 

【神風(真宮寺 さくら風)】

「//だいぶ恥ずかしいです//ていうか皆さんは

ノリノリですね‥‥」

 

【ブラスター・ナチ】

「✨ハイパー!フォーール!!✨」

 

【インナーリバー・サン】

「✨夜戦は!‥‥愛よ!!✨」

 

(✨ダブルシャキーーン!✨)

 

 

【ヘタレダー】

「あいつ‥‥何かすげー事言ってるな‥‥」

 

【藤波(古明地さとり風)】

「指令、良かったじゃん♪」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「那智もなんだかんだ言いながら、実は

ノリノリだったな」

 

【清霜(古明地こいし風)】

「ママー!可愛いよーー♪」

 

【江風(飛龍コスプレ)】

「川内さーーん!カッケー!♪」

 

 

【インナーリバー・サン】

「✨エヘヘ~♪みんなありがとね♪✨」

 

 

【アンドロメダ(D・O・Aかすみ風)】

「すーぐ調子にのるんだから!」

 

【神通】

「素敵ですよ~♪姉さん♪」

(舐めるように●REC

 

【那珂(ランカ風)】

「神通ちゃんがあ~~!!」

 

【ジュラル星人・キSE-X07号】

【(金髪の某バスケット選手)】

「‥‥うわあ‥こりゃヤバいっす‥‥」

 

【青葉】

「青葉も良い写真が撮れました♪」

 

【射命丸 文】

「外界のハロウィンも面白いですね♪良い記事が

書けそうですね~♪」

 

【秋雲】

「秋雲様はネタの再検討だね~‥‥」

 

 

謎の鎮守府ハロウィン祭りの初日は

艦娘ヒーロー達の艶やかさもあって盛況で

あった、見物客も大勢来た

ヘタレダーも道案内で役立った

 

 

【ヘタレダー】

「一体何の為の『改造戦士』だったのか‥‥」

 

【インナーリバー・サン】

「良いじゃん提督♪格好良いよ♪」

 

【サラトガ(某歌姫シェリル風)】

「お二人共、昨日から今日までお疲れ様でした」

 

【ヘタレダー】

「サラ子か、今回は全くのサプライズだったな?」

 

【インナーリバー・サン】

「サラ子さん、夕べはいろんな事が有り過ぎた

けど‥‥ありがとうね♪✨」

 

【サラトガ】

「お叱りも覚悟していましたが‥‥喜んで頂けて

嬉しいです♪」

 

【アンドロメダ】

「でも、もうあんな展開はゴメンだな~~」

 

【サラトガ】

「ええ、もうしませんよ♪」

 

【石川島 春馬(棺桶の錠)】

「他のみんなは何処に?」

 

【サラトガ】

「それぞれ皆さん祭りを楽しんでいますよ♪

ペールさんは、リリーさんを探しに行きました

約束が果たされるかは分かりませんが‥‥」

 

【ヘタレダー】

「ペールの奴!一度痛い目見れば良いんだ!」

 

【村雨(レースクウィーン)】

「結構痛い目に会ってるけどね、懲りない性格

なのよ、きっと」

 

【清霜】

「江風ちゃん、海風ちゃんと山風ちゃんは?」

 

【江風】

「瑞鳳母さんや蒼龍母さんと一緒に回ってる

よ、アタシはこっちが面白そうだったから

来たんだよー♪」

 

【ヘタレダー】

「それじゃハロウィン祭り、明日も頑張って

楽しむとしますか!」

 

【インナーリバー・サン】

「そうだね♪祭りも夜も長いよ♪」

 

【ウルフオルフェノク】

「アンタはそればっかりね」

 

【エンジェル・ハグロ】

「皆さんお疲れ様でした♪」

 

 

一通りのイベントが終わって後は自由時間‥‥

六本脚の面々が話しているところへ足柄と羽黒

が合流した

 

 

【インナーリバー・サン】

「二人もお疲れ様、謎提さんは?」

 

【ウルフオルフェノク】

「那智姉さんと二人で話があるそうよ」

 

 

と、そこに夕べの騒動で一緒にいた技術屋が

やってきた‥‥

 

 

【ヨーツンヘイム(ズタ)】

「皆ここに居たのね、丁度良かった、夕べの

『アクメ測定器』の集計結果が出たわよ」

 

【江風】

「///‥‥‥はあっ!?///」

 

【村雨】

「あらあら♪」

 

【ヘタレダー】

「おい!!そんなもん計測してたのか!?」

 

【インナーリバー・サン】

「///なんか‥‥恥ずかしい‥‥///」

 

【ヨーツンヘイム】

「まあこれも技術の発展の為と思ってよ、それ

より‥‥アンタ達の叩き出した数値って生物と

して有り得ないんだけど!‥‥アンタ達は全員

『セックスマシン』な訳!?」

 

【ウルフオルフェノク】

「何よ!それ!!」

 

【エンジェル・ハグロ】

「否定は‥‥出来ませんね♪」

 

【江風】

「昨日何があったんだよ!!」

 

【アンドロメダ】

「あれは悲しい出来事だった‥‥」

 

 

夕べの出来事を染々とかみしめる…

 

 

【ヘタレダー】

「色々有り過ぎて心の整理が出来ないよ!

俺なんて、妙高に『ち○こ』つつかれたからな」

 

【インナーリバー・サン】

「アタシなんて、羽黒さんに『パンツ』ズラされ

ちゃったもんね」

 

【江風】

「ブフオッ!?」

 

【ヘタレダー】

【インナーリバー・サン】

「「あれは不幸な出来事だったなあーー♪

✨アハハハハハーーー♪♪✨」」

 

【石川島 春馬】

「完全に感覚がマヒしてやがる‥‥」

 

 

以前夕張(謎鎮)が作った『深層心理タブレット』

といい、こんな装着を作ってしまう技術屋トリオ

もどうかと思うが、彼女達が叩き出した昇天回数

もとんでもないものだった

 

 

【ウルフオルフェノク】

「まあ良いわ、それで結果はどうなったの?

勿論、この足柄ウルフ様の大勝利よね?」

 

【インナーリバー・サン】

「アタシだって!提督とのエッチで沢山イッた

もん!」

 

【エンジェル・ハグロ】

「羽黒だって負けてませんよ!」

 

【江風】

「結局そういう事か!!何で川内さんの周りは

こんな事ばっかりなんだよー!?」

 

【清霜】

「良いじゃん!!別に!!パパとママがエッチ

するのは仲良しだからだもん!!」

 

【アンドロメダ】

「きよしぃ~~~」(頭を抱える)

 

【藤波】

「ふ~ん、きよしって結構大人なんだ」

 

【ヨーツンヘイム】

「‥‥とりあえず順番に表示してくね」

 

【ヘタレダー】

「本当に出すのかよ!?」

 

 

《村雨》‥‥‥19回

 

 

【ヘタレダー】

「春馬‥‥お前らも楽しんでたじゃろがい!」

 

【石川島 春馬】

「はて、ボキには何のことやら‥‥」

 

【村雨】

「ばれちゃった♪❤」

 

 

《プトレマイオスⅡ》‥‥‥5回

《不知火》‥‥‥31回

《翔鶴》‥‥‥12回

 

 

【ヘタレダー】

「『リンガ三銃士』はこんな感じか‥‥」

 

【石川島 春馬】

「不知火って、何気にスゲーな‥‥」

 

【ヨーツンヘイム】

「ここまではまだマシなのよ、問題はここから

先ね‥‥」

 

【サラトガ】

「?何か問題があるのですか?」

 

 

《加賀》‥‥‥121回

《妙高》‥‥‥117回

《那智》‥‥‥85回

 

 

【アンドロメダ】

「何か普通に加賀さんがいるんだけど!?」

 

【エンジェル・ハグロ】

「流石に数値が跳ね上がりましたね」

 

【ウルフオルフェノク】

「姉さん達も‥‥やる事はやってたのね‥‥」

 

 

《金剛》‥‥‥428回

《時雨》‥‥‥795回

 

 

【ヘタレダー】

「金剛はどれだけクロード分身にやられ込んだ

んだよ!!」

 

【村雨】

「時雨姉さん‥‥恐い人‥‥」

 

【アンドロメダ】

「駆逐艦が戦艦より倍近く多いなんて‥‥」

 

【石川島 春馬】

「1番凄いのはジョニー隊長なんじゃ?」

 

【ウルフオルフェノク】

「まだ甘いわね!!次は私の番よ!!」

 

【インナーリバー・サン】

「///何か‥‥恥ずかしくなって来た‥‥///」

 

【江風】

「アタシは‥‥頭痛くなって来た‥‥」

 

 

《羽黒》‥‥‥2935回

 

 

【エンジェル・ハグロ】

「残念、足柄姉さんと川内さんには届きません

でしたか‥‥」

 

【ヨーツンヘイム】

「いやいや!これでも充分バケモノなのよ!!」

 

 

《川内》‥‥‥6750回

《足柄》‥‥‥6750回

 

 

【清霜】

「凄い!!ママと足柄さんは同一の首位だ!!」

 

【ウルフオルフェノク】

「ちょっと!どういう事よ!?何で川内と私が

同一なのよ!?」

 

【インナーリバー・サン】

「そんな事アタシに言われても!」

 

【エンジェル・ハグロ】

「でもお二人の夜戦を見ていればこの結果も

納得がいきます♪良かったですね足柄姉さん

♪同一優勝ですよ♪」

 

【サラトガ】

「お二人それぞれの愛が結果に結び付きました

ね♪」

 

【ウルフオルフェノク】

「単独優勝じゃなければ私はイヤよ!!」

 

【インナーリバー・サン】

「エッチは回数よりどれだけ気持ち良かった

か‥‥でしょ?」

 

【江風】

「あああ~~~!!」

 

【ヘタレダー】

「‥‥何か聞いてて恥ずかしい‥‥」

 

【石川島 春馬】

「‥‥ボス、俺もだ‥‥」

 

 

【ヨーツンヘイム】

「まっ、という訳で優勝は‥‥」

 

 

《漣》‥‥‥10019回

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【漣(霧雨 魔里沙風)】

キタコレ!!♪

 

【ウルフオルフェノク】

はあああーーー!!?

 

 

足柄ウルフはショックで少しだけ寝込んだ

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【ブラスター・那智】

「提督‥‥今回の私の行動だが‥‥」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「おう、どうした那智?」

 

【ブラスター・那智】

「‥‥罰を受けようと思う」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「なんだよ?、唐突に」

 

【ブラスター・那智】

「提督の為をと思って、かえって出過ぎたマネ

をしてしまった‥‥何の結果も残せず、その

上に他の鎮守府にまで迷惑をかけてしまった

‥‥後で冷静になって初めて気付いた事では

あるが‥‥」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「もう気にするな那智、結果論ではあったが

へたれ君達もクロード君達もかえって楽しめた

ようだしな、それにヨーツンヘイムが危険な

改造なんかしない事は俺もよく分かってたよ

何よりお前は俺の為を思ってやった事だろう?」

 

【ブラスター・那智】

「しかし!‥‥‥」

 

(ガバッ!)

 

【ブラスター・那智】

「!?」

 

 

ヒィッツ提督は自責の念に捕われた那智を

突然抱き寄せた‥‥

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「ずまん那智、俺が不甲斐ない(清らか耐性低い)

ばかりにお前に心配をかけてしまった‥‥」

 

【ブラスター・那智】

「提督!‥‥そんな‥‥」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「今回の事はお互い反省するとして、これからも

こんな俺を支えてくれ、頼む」

 

【ブラスター・那智】

「提督‥あなたと言う人は‥‥つくづくおかしな

人だ‥‥私は‥こんな人を‥‥愛してしまう

とはな‥‥」

 

(ギュッ‥‥)

 

那智もヒィッツ提督に抱擁をかえす‥‥

 

提督の愛情を噛み締める那智‥‥‥

 

妙高姉妹の深い愛情を噛み締める、カブト虫怪獣

であった‥‥

 

 

【山風(瑞鳳コスプレ)】

「カブトムシのおじさん‥‥何してるの?」

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「よすよす、お菓子をあげよう」

 

【ブラスター・那智】

「フフ‥‥何とも可愛いらしい空母だな♪」

(スクッ♪)

 

 

たまたま通り掛かった、仮装した山風を見て

那智は思わず微笑む‥‥

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

「那智、お前は元気な顔が1番よ!」

 

【ブラスター・那智】

「提督のその言葉を肴に、今夜は一杯やるか♪」

 

【山風】

「‥‥?」

 

 

 

【清霜(古明地 こいし風)】

【藤波(古明地 さとり風)】

【江風(飛龍コスプレ)】

【海風(蒼龍コスプレ)】

「✨謎提さん♪ハッピーハロウィーン♪✨」

【夕立(狼娘コスプレ)】

「✨がーるる~~♪✨」

 

 

【カブト虫ヒィッツルパン】

(‥‥サラサラサラ~~‥‥)

 

【ブラスター・那智】

「‥‥提督のいつもの反応に今回は安心したよ」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

【ヘタレダー】

「結局タイトル関係ないじゃん!!」

 

【ザビタン・不知火】

「不知火としても、やや納得出来かねます!」

 

【カブト虫ヒィッツルパン(復活)】

「小官なんか初めと終わりに浄化させられた

もんね!!」

 

【あきつ丸(草薙 素子風)】

「まあ今回は、ハロウィンネタという事で納得

するであります」

 

【インナーリバー・サン】

「提督?エンディングとかは無いの?」

 

【ヘタレダー】

「文字数が余裕で五万字を超えたうえに、作者が

オープニングで精根使い果たしたらしい‥‥」

 

【ペールギュント(GPー02)】

「リリーお姉ちゃんは何処なのですー!!?」

(デート権チケット握りしめて‥‥)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

       《名称説明》

 

 

①川内人間『ヘタレダー』

 

へたれ提督の超合金ニューZαコアに『川内電池』

と『清霜回路』をアロンアルフアで貼付けた事で

新たな改造戦士『ヘタレダー』として変身出来る

能力を手に入れた

 

基本的な能力はへたれ提督の能力を踏襲している

が、独自の能力についてはまだ分かっていない事

が多い、『インナーリバー・サン』との夜戦では

かなりのパワーを発揮する事が確認されている

また、同夜戦を経る事で戦闘力を飛躍的にアップ

させる事も出来るらしい

 

外観は、某人造人間のデザインを踏襲しつつ

ボディカラーは赤・白・黒の三色を基本として

いる(川内改ニのカラーデザインをあの人造人間

にペイントしてみたイメージ)

頭部はただのマスクであり、これを脱いで素顔を

出し普段のシルクハットを被り直す事も出来る

 

愛車『ヴァルカンマシン』を駆って目的地に急行

する

 

ーーーーーーーーーーーー

 

②豊色夜戦忍者『インナーリバー・サン』

 

六本脚鎮守府の艦娘、川内の変身忍法、夜戦忍者

『インナーリバー・サン』の強化版で、今の所、

川内の最終強化形態

基本的な戦闘方法は『川内』と『インナーリバー

サン(ノーマル)』のそれを踏襲しているが

当然パワーと速度が強化されている

 

『酸拳』における『酔えば酔うほど強くなる』と

同じパターンで『濡れれば濡れるほど強くなる』

の特性をもつ、つまりアソコの濡れ具合で戦闘力

が増大する、上記の『ヘタレダー』との夜戦を

経る事で戦闘力を飛躍的にアップさせる事も出来

るのは『ヘタレダー』と同じ

 

変身方法は『カーボンカラー』と呼ばれる専用の

『パンツ』に履き替える事で変身出来るが

『インナーリバー・サン(ノーマル)』の変身

忍法を駆使する事で履いたままのパンツを変化さ

せ、それにより変身を達成する事も出来る

装束のカラーの違いによって2パターンの

『フォーム』が存在する

 

ーーーーーーーーーーーー

 

③インランフォーム

 

豊色夜戦忍者『インナーリバー・サン』の形態

のうち、基本形態となるフォーム

WRCマシン『トヨタ・ヤリスWRC』のカラーリン

グが基本のコスチュームで、形は『改ニ』とは

やや異なる、赤・黒・白の基本カラーの他に

DENSOなどメーカーロゴが所々に入っている

マフラーはヤリスWRCのリアウィングと同じ黒

 

ーーーーーーーーーーーー

 

④ヘンタイフォーム

 

豊色夜戦忍者『インナーリバー・サン』のもう

一つの形態

カワサキのバイク『ニンジャ』のメインカラー

いわゆる『カワサキグリーン』の色彩で、形は

インランフォームと同じ

両者に能力的な違いは確認されていないが、

インランフォームのカラーが派手なので、この

フォームは潜入などの場合に比較的向いている

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑤リンガ三銃士『イクマイザー3』

 

リンガ特設連邦鎮守府の艦娘『不知火』『翔鶴』

『プトレマイオスⅡ』の三人が、チコの実パワー

で暴走・分身した『クロード分身・ハイパーズ』

の愛を受け取った事で発光現象を起こし、それに

よって変身能力を身につけた

 

高い剣技と、大きな耳の様な音響センサーによる

優れた聴力を誇る『ザビタン・不知火』

花吹雪で相手を幻惑し、大量の艦載機と変形短銃

で戦う『ダルニア・翔鶴』

レイピアでの剣術と、巨大銃火器『ハルコネンⅡ』

を使った制圧射撃術が得意の『イビルマイオス』

 

『イクマイザー3』はこの三人のユニットで構成

される

因みにこの三人が選ばれたのは、『クロード提督

が分身・ハイパーズになった時、たまたま近くに

いたから』‥‥らしい(金剛と比叡は何故か無事

だった)

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑥川内電池

 

改造戦士の『ヘタレダー』にエネルギーを供給

する半永久電池、ヨーツンヘイムが制作し

超合金コアにアロンアルフアでくっ付けられた

へたれ提督の白濁液と、川内の愛液が混ざって

出来る特殊な『電解液』を入れる事で完成する

強力なエネルギーを発生し、『清霜回路』と

同時作動する事で『ヘタレダー』にチェンジ

する

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑦清霜回路

 

『ヘタレダー』に愛と純真な心を与える筈の

『良心回路』、これにより『ヘタレダー』は

完全な正義のヒーローになる筈だったが

清霜本人が両親の『エロ』を容認している為に

どちらかと言えば淫欲が増大した感がある

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑧疾走する愛・戦士『ウルフオルフェノク』

 

某仮面ライダーの登場キャラクターをモデルに

した、謎の鎮守府艦娘『足柄』用のコスチュー

国防軍・天憲隊の『夕立』が狼コスプレを着用

し、その可愛いさが余りに凄まじい為に対抗して

準備された

ヒィッツ提督に虜獲される(意味深)事を前提に

している為に、複数のストックが用意されている

(夜戦でボロボロにされる事も前提にしている)

謎の鎮守府で制作された他に、ラビ明石に発注

した物もあるらしい

どのようなギミックや特殊能力が内蔵されている

かは全くの未知である

ゴツい外観ではあるが、中身が足柄だと直ぐに

分かってしまうので、天龍児童園の子供達に

集団でたかられる

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑨クロード分身・ハイパーズ

 

クロード戦艦提督が、『チコの実』エキス入りの

夜戦3点セットドリンク剤を服用した事で覚醒

した、全体的にあらゆる能力が増大したハイパー

分身軍団

特に淫欲が強大になり、愛する嫁艦達に対して

(あくまでお互い同意のうえで)凄まじい勢いで

愛を注ぐ、その愛のパワーが思わぬヒーローを

誕生させる事もある‥‥らしい

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑩プロフェッサー・那智

 

ヒィッツ提督の『清らか耐性』を強化したい一心

で、謎の鎮守府艦娘『那智』がある意味暴走した

姿

秋雲の漫画ネタを参考に、『清らか耐性』強化策

を複数考案し、その試作をへたれ提督とクロード

提督に試すという暴挙(?)にでる

結果的には思わぬヒーロー達の誕生を促した

 

那智本人はその後我に返り、反省した模様

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑪アクメ測定器

 

謎の鎮守府艦娘『ヨーツンヘイム』が、デバガメ

三人衆の依頼で制作した、夜戦(意味深)中に

『何回イッたか』を計測する機械

モニターにイッた昇天回数が記録される

あらかじめ登録された対象が近くにいると自動で

計測を開始する為に、思わぬ人物が測定される

事もある

 

ーーーーーーーーーー

 

⑫ヴァルカンマシン

 

へたれ提督の愛車、カワサキ『ヴァルカンS』に

石川島 春馬が流線型の側車を取り付けたマシン

『ヘタレダー』が移動用に使う、取り外しも

出来る

三種類の投射形兵器を内蔵している

『こけおどし手投げ弾』

『みせかけミサイル』

『はったりバズーカ』

 

【ヘタレダー】

「駄目じゃん!!これ!!」

 

【石川島 春馬】

「あんた自身がギャグだから良いんだよ!!」

 

【村雨】

「ドラ○もんの道具?」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑬リリーお姉ちゃんとのデート権一年分

 

妙高がペールギュントを買収する為に用意した

チケット、内容はタイトルの通りでペールギュン

トは見事に買収され権利は手に入れた、しかし

本当にデートが出来るかは本人の努力次第らしい

‥‥‥

 

 

【ペールギュント】

「そりゃああんまりなのです!!」

 

【あきつ丸】

「見事に天罰がくだったであります」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(エピローグ)

 

 

 

【UXー01(割烹着の鳳翔コスプレ)】

「う~~~ん!‥何か疲れたぁ~~♪」

 

 

ハロウィン祭りで、子供達にお菓子を配っていた

ユークスは、思わず体をのばす‥‥

その顔は何処か清々しいようにも見えた

 

 

【デストリア(弱音 ハク、コスプレ)】

「ユークスちゃん♪何だかスッキリした顔して

マスデスね」

 

【UXー01】

「デストリアちゃん♪お疲れ様、うん‥‥夕べ

言いたい事が言えて何だかスッキリしちゃった

みたい‥‥エヘヘ♪」

 

【デストリア】

「へたれさん達を自分の子供みたいに思ってる

あれデスね、ユークスちゃんらしいデス♪」

 

【UXー01】

「気持ちとしてはね、でも司令官は司令官、

秘書艦は秘書艦だからね、そこの敬意はちゃん

とはらってるつもりよ、さーて、明日は何を

配ろうかな♪」

 

【デストリア】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

テストリアの脳裏に、あの新聞記事が浮かぶ

 

『謎のガミラス艦、地球に存在か!?』

 

 

 

(ギュッ‥‥)

 

【UXー01】

「ふえっ?‥‥デストリアちゃん?‥‥」

 

【デストリア】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ユークスを背後から抱きしめるデストリア‥

‥‥

 

 

(何もない!‥何の関係もある筈がない!)

(たとえ何かあったとしても‥‥この友情は)

(揺るがない!)

 

 

【デストリア】

「この先何があっても、デスとユークスちゃん

は大大大親友デス♪✨」

 

【UXー01】

「‥どうしたの?デストリアちゃん‥‥」

 

【デストリア】

「✨エヘヘ~♪何でもないデスーー♪✨」

 

 

この先、何があってもこの二人の友情は

びくともしまい!

それだけは確信出来る光景であった‥‥

 

 

【コマンダンテスト】

「ステキ♪美しい友情ですわ♪」

 

【UXー01】

「あら?コマちゃんじゃない?」

 

【コマンダンテスト】

「ボンジュール♪」

 

【デストリア】

「お一人デスか?元帥は一緒じゃ?」

 

【コマンダンテスト】

「閣下と一緒に来ました、今は一人でオマツリを

楽しんでます、後でムッシューにも愛にイきま

すわ♪」

 

【デストリア】

「ちょちょ!『会いにいきます』デスよね!?

字が間違ってるデス!」

 

【UXー01】

「いやー‥‥この人の場合はどうかなー‥‥」

 

 

帝国海軍、元帥閣下の秘書艦『コマンダンテス

ト』は、一方でヒィッツ提督にゾッコンであっ

たのだ!謎鎮艦娘としては気が気でないかも

しれない‥‥

 

 

【コマンダンテスト】

「ワタシ、ジャポンの文化に興味があります♪

この独特のハロウィンも見たくて来ました

もっといろいろ知りたいのです、お二人にも

教えて頂けないでしょうか?」

 

【デストリア】

「勉強熱心な人デスね、デス達で分かる事なら

何でも聞いてくださいデス♪」

 

【UXー01】

「ええーー!?私に頼ってくれるのーー!!

✨良いわよ良いわよ♪!何でも聞いて♪♪

いっぱい頼ってくれていいのよー!♪♪✨」

 

 

頼まれ事は嫌な顔一つせず、笑顔で引き受ける

のが常のデストリアと‥‥

人から頼られる事が大好きなユークス‥‥

 

コマンダンテストは良い相手に恵まれた事に

なる、しかし、海外艦娘が日本文化を知ろうと

して質問をしようとする相手が、よもやの

ガミラス艦娘とは‥‥

 

 

【UXー01】

「✨早く聞いて♪♪何が知りたいの~♪✨」

(ハアッ!❤ハアッ!❤ハアッ!❤)

 

【デストリア】

「ユークスちゃんは本当に頼られるのが好き

デスね~♪」

 

【コマンダンテスト】

「アリガトウ♪ございます♪‥では‥‥」

 

 

コマンダンテストは、ある方向を指差す

そこには‥‥‥

 

 

【コマンダンテスト】

あれは‥何の『プレイ』‥なのですか?♪

 

【UXー01・デストリア】

「「‥‥えっ?‥‥」」

 

 

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥‥」(気絶してる)

 

【木曾(セラス風)】

「どうだ天さん~?♪『ハルコネン』を乳に挟む

とヒンヤリして気持ちいいだろう~~♪」

 

 

【UXー01】

「‥‥すっかり忘れてたわ‥‥」

 

【デストリア】

「‥‥まだやってたデスか、この人達‥‥」

 

 

そこには、馬鹿デカい『銃身』を乳の間で

挟まされながら気絶している天龍と、それにも

構わず、追い討ちをかけている楽しそうな木曾

がいた‥‥‥

 

 

【天龍】

「(チーーーーーン)」(泣きながら気絶‥‥)

 

【木曾】

「✨そうかそうか♪泣きながら気絶するくらい

楽しんでくれたか~~♪

それじゃ♪この元気な『アンモナイト』を

背中に突っ込んで♪‥‥‥」

 

【UXー01】

もうやめてあげてぇーー!!

天龍ちゃんのライフはもうゼロよ!!

 

 

【デストリア】

「‥‥見てはいけないデス!あれは邪教の

儀式デス!‥‥‥」

 

【コマンダンテスト】

「?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 [出 演]()はコスプレ又は変身内容

 

 

へたれ提督(ヘタレダー)

川内(インナーリバー・サン)

 

謎乃提督ヒィッツカラルド(カブト虫ヒィッツ

ルパン)

足柄(ウルフオルフェノク)

 

クロード戦艦提督(檀クロード神)

金剛(足腰立たずお休み)

不知火(ザビタン・不知火)

翔鶴(ダルニア・翔鶴)

プトレマイオスⅡ(イビルマイオス)

 

妙高(ヨロイ元帥・妙高)

  (レディー・ミョウコウ)

那智(プロフェッサー・那智)

  (ブラスター・ナチ)

 

ジョニーnrsenc一等憲兵(Lスカイウォーカー)

時雨(ブレザー制服と赤縁眼鏡)

夕立(狼娘コスプレ)

 

二等憲兵吸血鬼(アーカード)

木曾(セラス・ヴィクトリア)

 

石川島 春馬(棺桶の錠)

村雨(レースクゥイーン)

 

清霜(古明地 こいし)

アンドロメダ(D・O・Aかすみ)

江風(飛龍コスプレ)

海風(蒼龍コスプレ)

山風(瑞鳳コスプレ)

藤波(古明地 さとり)

 

サラトガ(シェリル・ノーム)

ペールギュント(GPー02)

ラビアンローズ(ホテル支配人)

漣(霧雨 魔里沙)

神風(真宮寺 さくら)

デウスーラ(ガミラス科学特捜隊)

ヨーツンヘイム(ズダ)

 

トミー・ザワ(ハッチンソン刑事)

      (ベロスタン・トミー)

      (刑事トミザワ)

 

那珂(ランカ・リー)

キSE-X07号(黄瀬 涼太)

 

カルド・アルレッド(ナレーション)

 

天龍

あきつ丸(草薙 素子)

神通

秋雲

青葉

卯月(瑞雲教の法被)

デストロイヤー(レーベコスプレ)

日向(瑞雲教の法被)

比叡

 

コマンダンテスト(クモナポレオン)

 

ゲザン

ガミロンちゃん

 

天憲児童園の子供達

 

射命丸 文

 

ジュラル魔王(友情出演)

 

防空棲姫(舐められそうになる役)

 

ガトランティス(お蝶夫人)

 

UXー01(割烹着の鳳翔)

 

デストリア(弱音 ハク)

 

羽黒(サキュバス・羽黒)

  (エンジェル・ハグロ)

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品内の設定及び固有名詞は架空のものです
本作品には実在する個人又は特定の団体を誹謗中傷
する意図は全くありません


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激闘!小笠原04、艦娘の守護神吸血鬼!仕置編

艦娘の守護神の、新しい作品です

ジュラル特戦隊に躍らされて
六本脚鎮守府にテロを仕掛けようとして
逮捕された活動家達の運命は!?

ジュラルはどう動くのか?

二等憲兵吸血鬼の下す決断は?


やや閲覧注意です

表現に残酷性を感じる可能性のある作品です

それでもよろしかったら
ゆっくりしていってね♪



【水測員】

「ソナーに反応なし!」

 

【通信員】

「護衛隊旗艦『阿武隈』より通信!

付近に艦影なし、引き続き警戒を続行せり」

 

【Zー1028艦長】

「よし、速力、進路、現状のまま!」

 

【操舵員】

「ヤボール!」

 

 

深夜、ここは太平洋のある海域‥‥‥

 

特殊鋼材を積んだ輸送船を護衛しつつ

東京湾を出港したのは昨日の事だ

 

駆逐艦『Z-1028』はその名の示す通り

欧州(ヨーロッパ)自治ブロックの海軍艦艇

てある

親善訪問の為にはるばるアジアまでやって

来ていたが、本国に帰る輸送船を護衛しつつ

帰還することになった

 

大型輸送船2隻を『Z-1028』とその僚艦

『Z-1018』の2隻で護衛するのだ

 

護衛戦力はそれだけでは無かった

帝国海軍の艦娘戦力から派遣された

海上護衛部隊として、旗艦『阿武隈』を

筆頭に六名の水雷戦隊が付き添っていた

 

 

【Z-1028艦長】

「ヤパニッシュソルダーテン、気分はどう

かね?」

 

【鷹尾 和則】

「ええ、良いですよ、お陰で良い経験になり

ます」

 

【Z-1028艦長】

「それは良かった、船団護衛など地味な仕事だ

と、君達の海軍の将兵の多くは言うが、君は

違うようだね」

 

【鷹尾 和則】

「通商護衛は海軍が存在する1番の目的っすよ

物量が物を言う新宇宙世紀になってもそれが

分かっていない海軍将校が自分達の周りに多い

のは、正直情けないですけどね」

 

 

海上護衛の実戦経験を積むべく、『Zー1028』

への乗艦を志願した、帝国海軍新任士官

『鷹尾少尉』は艦長に答える

 

鷹尾少尉は『シーレーン防衛』や『海上護衛』

『商船の安全確保』といった、海軍では冷や飯

食いの分野の研究を中心にてしいた、お陰で

新任士官にもかかわらず将来の出世コースから

完全に外れていたが本人は全く気にしなかった

 

鷹尾少尉の言う『物量』とは、軍事上の補給品

だけを指すのではない、一般市民の生活を支え

る為の、一般市民の生命を守る為の物質の流れ

や経済活動も含まれる

それを知っている艦長は鷹尾少尉の言葉にうな

づく‥‥‥

 

 

【Z-1028艦長】

「うむ、正論だな、君の様な若者がもっと海軍

の中枢に投与されれば理想的なんだがな‥‥

こればかりは私達の祖国も大きな事は言えん」

 

 

『Z-1028』艦長は艦橋の窓から外を眺める

そこには護衛任務に着く、一人の艦娘の姿が

あった‥‥

 

 

【Z-1028艦長】

「海軍を事実上動かしている中堅将校の多くは

まだ若い、若くて未熟だ、彼等は派手な艦隊

決戦で決着を付ける事を今でも夢見ている

まるでゲーム感覚だ、お陰でシーレーン防衛

は後回しとなり、物量の優位は崩れ、只でさえ

強大な深海棲艦に遅れをとってしまう、その

ツケを払わされるのは現場の兵士とあの娘達

だ‥‥‥」

 

 

自分達が指揮する大艦隊で艦隊決戦を行い

深海棲艦との雌雄を決する‥‥

 

かつて‥‥‥

アルフレッド・セイヤー・マハンによって

考案された海洋国家論、所謂『シーパワー』

理論は、海軍力と海洋通商能力を合わせ持つ

事で国家繁栄の礎とする国家戦略論の筈で

あった‥‥

 

しかし、そこから産み出されたのは戦略論

ではなく、作戦論・戦術論であった

 

戦力(経済力も)を必要なヶ所に集中運用

するのはシーパワー論においても重要な事で

ある、問題はそれを戦術論にまで広げて

しまった事にあった

 

戦力の逐次投入は避けて、必要な所に戦力を

集中運用する、それはいい、しかしそこから

先の考え方が問題だった

戦力を集中運用するなら、可能な限りの戦力

をかき集めて投入し、一撃で相手を撃破する

事が望ましい‥‥‥

 

『艦隊決戦思想』は、こうした誤解の中で

生まれ、それを実現する為に軍隊や軍人達は

血道をあげて勤しんできた

 

この誤解は、新宇宙世紀となって百年ほど

経つ現在においても変わっていない

 

若くて未熟な中堅将校達は、その艦隊決戦が

持つ派手やかな響きに酔いしれた‥‥

 

この艦隊決戦に勝てば、戦争にも勝てる!

 

こんな事を夢見ている将校達のいかに多い

ことか‥‥‥

結果を早く求める政治家達も、それを後押し

した、政策的にはそれが1番楽だからだ

上手くいけばの話だが‥‥‥

 

しかし、現実は非情だ

 

実際の戦争は、陰険で陰湿な頭脳戦と心理戦、

ダラダラとした局地戦と消耗戦が長々と続き、

体力と求心力を擦り減らした者が先に脱落

していく‥‥

 

彼等が夢見る艦隊決戦などおこる事は無く

それを求めて巨大な戦力を投入しても、戦争

の流れを変える事は出来ても戦争を終わらせ

る事は出来なかった

 

一大決戦と呼ばれる戦いは確かに歴史上に

存在した、『エルドラド海戦』『ルウム』

『オデッサ』『ア・バオア・クー』

『火星海戦』等々‥‥‥

 

これらの大戦闘は確かに戦争の流れを変える

事にはなったが、それでも戦争自体は終らな

かった、そしてそこに至るまで、どれだけ

の予備作戦や小規模戦闘が数限りなく繰り返

されて来たか、どれだけの戦争資材が消費

されたか、どれだけの血が流れてきたか‥‥

 

戦争が(少なくとも現代戦争が)終わるのは

結局国力とカリスマ的な求心力を失った国や

大義名分に説得力が無くなった勢力が継戦能

力を失ったからに他ならない

どちらも国土や支配地域が灰になるまで戦う

気はないからだ

これが異質な相手による一方的な侵略戦争と

なれば話は変わってくるが‥‥

(かつての水星帝国や現在の深海棲艦強行派

、ジュラル特選隊などは人類への一方的な

攻撃であるから、どちらかが完全にすり潰さ

れるまで戦争は終わらないかもしれないが)

 

しかし、注目されるのは派手な『艦隊決戦』

でしかない、その他の膨大な事実は全て

歴史の闇に消えてしまう‥‥‥

そして艦隊決戦の一大ショーを今度は自分達

の手で実現させよう‥‥と考えた中堅将校達は

ただ闇雲に大戦力を投入する‥‥艦娘達が

本能的に反抗出来ないのをいいことに‥‥

 

艦娘がこの世界に現れてからこれまで、こんな

事が何度も繰り返されて来た、そして結果は

『チェンバロ2号作戦』の結果と大差ない結末

となった

 

艦隊決戦に目が行くあまり、海上輸送の安全を

疎かにした結果、物量の不足が深刻化し、海軍

はもとより国家の維持もきつくなる、それを

手っ取り早く解決し、尚且つ夢の艦隊決戦を

実現しようと多くの艦娘達を一挙に投入した

大艦隊は、物量の不足により硬直した作戦行動

しか取れず、深海側の戦闘機動により結果として

局地戦に引きずり込まれ戦力を擦り減らされてい

く‥‥

そして戦力が落ちた所で強烈な反撃を喰らって

‥‥‥

膨大な損害を被った海軍は、海上輸送の安全確保

がますます困難になり、それを早く解決しようと

また闇雲に大戦力を投入して‥‥‥正に悪循環だ

 

 

【Z-1028艦長】

「あの偉人マハンも完璧では無かった、元々

彼が国家戦略論に過ぎない『シーパワー』理論

を、著書の中で戦術論にまで広げてしまった

事から『艦隊決戦』思想が生まれた訳だからね

しかし、そんなマハンも海洋通商で得られた

利益を軍隊がすり潰すのは本末転倒だと言って

おった‥‥あの艦娘達の苦労を考えれば、今の

将校や指揮官達の多くはそれさえ知らないのか

と思えてしまう‥‥」

 

【鷹尾 和則】

「情けない話ですけど‥‥俺の同期にもそんな

奴が少なからずいます、連中はこう考えるんで

すよ、戦力が少なかった、当時の司令官と艦娘

が無能だった、俺達ならもっと上手くやれた‥

‥‥ってね!ふざけるな!って話ですよ!

奴らは『艦娘』の事を、いくらすり潰しても

後からいくらでも補充が効く消耗品としか

考えてないんですよ!!」(ドンッ!!)

 

【Z-1028艦長】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

鷹尾少尉は壁に拳を叩きつけると、窓の外を

見る‥‥そこには艦長が見ている同じ艦娘の

姿があった‥‥

 

 

【鷹尾 和則】

「‥‥‥あの娘達には『』が有るんです!

』も『感情』も有るんですよ!

そんな事も分からない奴らに海軍士官を名乗る

資格は‥‥‥」

 

【Z-1028艦長】

「『見識無き指揮官は殺人者なり』‥‥か、

昔の人間は良いことを言う‥‥君がこの艦に

やって来たのは神の御加護かもしれんな‥‥」

 

【鷹尾 和則】

「艦長?‥‥それはどういう事っすか?」

 

 

艦長は何かを決断したような顔になった

 

 

【Zー1028艦長】

「‥‥君なら『彼女』を任せても大丈夫だろう

鷹尾少尉!君を見込んで頼みがある、君には

秘書艦はいるか?」

 

【鷹尾 和則】

「えっ?‥‥いえ、いませんが、何しろ冷や飯

食いの立場ですから(高官の息子の同期を

殴った俺に秘書艦なんか配属される訳‥‥)」

 

【Z-1028艦長】

「そうか!それなら丁度良い!これも運命と

いうやつだ、男一匹、一人の女を幸せにして

みんかね?」

 

【鷹尾 和則】

「へっ?‥‥へっ!?」

 

 

ここにまた『運命と縁』に導かれた一人の男

が誕生した!

 

 

‥‥‥と、その時!

警報ブザーが鳴る!

 

 

【Z-1028艦長】

「何事だ!!」

 

【鷹尾 和則】

「敵襲か!?」

 

 

Zー1028艦橋内は一挙に緊張間に包まれる

 

 

【電測員】

「艦長!!レーダーの画像が変です!!」

 

【Z-1028艦長】

「具体的に報告しろ!」

 

【電測員】

「前方より何かが急接近しています!!

画像にゴーストの様なモヤがかかってよく分かり

ませんが間違いありません!!」

 

【鷹尾 和則】

「ミノフスキー粒子の影響ですか!?」

 

【Z-1028艦長】

「いや!『銚子沖』の海戦から時間が経っている

こいつはおそらくECM(電子妨害)の類だろう」

 

【鷹尾 和則】

「ECMの類‥‥ですか?」

 

【Z-1028艦長】

「意図してECMを発動している訳ではない、と

言う事だ、一応レーダーには捕らえられるから

な、画像にゴーストが掛かっているのは相手の

胴体の材質にレーダー波が影響を受けているの

かもしれない」

 

【鷹尾 和則】

「という事は‥‥深海棲艦!?」

 

【電測員】

「Nein(違います)!おそらく大型艦の反応!」

 

【Z-1028艦長】

「こいつが大型艦だとすると相当の艦だぞ!

何しろこっちのレーダーを走っているだけで

半分無効化出来るんだからな!」

 

 

海上での経験が艦長には遠く及ばない鷹尾少尉

は、Z-1028乗組員ほど冷静ではいられなかった

 

敵であれ味方であれ、何かとんでもないものが

正面から近付いてくる!

 

 

【通信員】

「護衛隊『阿武隈』より通信!前方より超巨大戦艦

が接近との事です!」

 

 

先行している護衛隊の艦娘から通信が入る

直後にこちらの見張り員もそれを確認した!

 

艦長と鷹尾少尉は艦橋側面のデッキから前方を

視認する、彼等も海軍士官なのは伊達ではない

それは直ぐに見つかった

 

 

【鷹尾 和則】

「デカい!!この距離で何てデカさだ!!」

 

【Z-1028艦長】

「操舵員!進路そのまま!」

 

【操舵員】

「ヤボール!」

 

【Z-1028艦長】

「どうやら先方が先に回避行動を取ったようだ

下手な回避行動はかえって事故の元になる」

 

【鷹尾 和則】

「‥あちらさんはとっくにこちらに気付いてた

って事か‥‥」

 

 

恐らく相手の性能が圧倒的に上なのだろう‥‥

ならば先にこちら側が発見されていたと考える

のは自然の帰結と言える‥‥

こちらの船団と巨大戦艦の間は安全な距離が確保

されていた、ただ、戦艦はかなりの速度で航行

しており、発生する波には注意だ

 

近くにいた当直の見張り員が報告する

 

 

【見張り員】

「前方の大型艦より発光信号!‥‥‥

『こちら海軍特別警察隊所属艦、作戦行動中に

つき、巡航速力での通過をお詫びする』‥‥」

 

 

巡航速力とはとても思えない速力で接近してくる

巨大戦艦、発生する波も半端ではあるまい‥‥

 

 

【Z-1028艦長】

「全艦及び護衛隊に警報!『横波に注意せよ!』

送れ!‥‥‥『海軍特別警察隊(海特警)』の

艦艇だったのか、道理でとんでもない船な訳だ」

 

【鷹尾 和則】

「あれが『海特警』の戦闘艦ですか‥『海特警』

の噂は耳にしてましたが‥あんな船を持ってた

なんて‥‥」

 

 

海軍士官の端くれとして、海特警の名前だけは

認知していた鷹尾少尉も、『合同観艦式』では

艦娘こそ見たものの、あの巨大戦艦を見るの

は初めてだ、護衛に当たっている艦娘達も何処

か驚いた表情だった

 

Z-1028からも発光信号を送り返す

 

 

「こちら『欧州ブロック海軍、親善派遣艦隊』

只今輸送任務を別途遂行中、貴艦の任務が無事

達成せられん事を祈る」

 

「感謝する、貴艦等の安寧なる航海を祈る」

 

「貴艦の名を知りたし」

 

「我が名は『紀井』」

 

 

戦艦『紀井』は擦れ違うと、そのまま後方に

遠ざかっていく‥‥‥

 

 

【Z-1028艦長】

「『キイ』か、確かリンガ基地(鎮守府)の

所属艦だったな、実物を見るのは初めてだ」

 

【鷹尾 和則】

「リンガ鎮守府も海特警なので?」

 

 

『海軍特別警察隊』は帝国海軍の特殊部隊的な

位置づけの部隊、なので実はその実態はあまり

広く知られていない、悪意による捏造の噂話なら

いくらでもあるが‥‥‥

 

艦娘への性的凌辱、猥褻(わいせつ)物の頒布

 

違法薬物の横流し

 

民間軍事企業との癒着と違法な資金や物資の流れ

 

最近では『謎の怪人』の出現と人体改造

 

正体不明の凶暴な艦娘の出現等々‥‥‥

 

しかして、その実態は‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【羽黒】

「‥‥司令官さん‥‥夕べは‥‥ヨカッタ❤❤」

 

【足柄】

「ちくしょう!!‥‥出遅れたわ!!」

 

 

【妙高】

「最近『モルグ』の着ぐるみの完成度が高過ぎて

『怪人』騒ぎが噂になってるとか‥‥」

 

【那智】

「クオリティーが高過ぎるのも考え物だな、提督

のサタンビートルなど鎮守府内で魔改造された

改造人間扱いだからな」

 

【デウスーラ】

「『ガミラス科学特捜隊』だ!!」

 

【那智】

「‥‥まだやってたのか?‥」

 

 

【ヒィッツ提督】

「出来ません!‥小官の仕事は艦娘の笑顔を守る

事だから」

 

【秋雲】

「違うよ?提督の仕事は秋雲さんの同人誌の竿役

だよ」

 

【ヒィッツ提督】

「ぐわあああー!!竿役迅雷.netに接続!」

 

【コマンダン・テスト】

「ヒィッツのエキサイトした顔、ステキ♪❤」

 

【デストロイヤー】

「ヤバい人が来てしまったなぁ‥‥」

 

 

【青葉】

「奥様のエッチ❤な写真集なんかいかがです~

♪?」

 

【ラビアンローズ】

「提督限定商品ですよ~♪世界にこれ一つです

よ~♪SDカードに画像データと特典映像付き

ですよ~♪」

 

【へたれ提督】

「こんな物が世界に幾つもあってたまるか!!

お前等!!川内のイヤらしい写真なんか俺に

売り付けようったってそうはいかんぞ!!

いくらだ!?」(財布取り出し)

 

【江風】

買う気かよ!?

 

【川内】

提督!!写真なんかじゃなくて本物の

アタシだけを愛してよー!!

 

【アンドロメダ】

‥‥スゲー焼きもち

 

【神通】

「そんな姉さんも素敵ですよ♪」(●REC)

 

【サラトガ】

「次はお二人にどうやってイッて頂きましょう

か♪」

 

 

【金剛】

「ぬいーー!!ユーはその夜戦ドリンク剤の

コンテナをどうするつもりネーー!?」

 

【不知火】

「勿論、指令と不知火の分です」

 

【クロード提督】

「こんな物!コンテナの量で手に入れるなー!!」

 

【不知火】

「これも指令の『清霜』を建造(出産)する為です!

不知火に何か落ち度でも?」

 

【金剛】

「テートクの『きよし』を産むのはワタシ

デーース!!」

 

【翔鶴】

「いいえ!私です!!」

 

【瑞鶴】

「翔鶴姉えええーー!!」

 

【れんば】

「これは新たな恋のライバルが出現ですか?

皆さん是非!決意の程をインタビューさせて‥」

 

【クロード提督】

「お前ら!!少しは自分達の会話の異常性を理解

せいや!!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「あなた達!!海特警の品位をこれ以上下げな

いで!!」

 

 

【ペールギュント】

「おらおらー!!ドン勝ゲットなのです!!」

 

【アレキサンドリア】

「もう私達を巻き込むのはやめてー!!」

 

 

【清霜】

「✨謎提さんから貰った御年玉で、パパとママと

お姉ちゃんにプレゼント買ってあげるんだ♪✨」

(✨ペカーー!!✨)

 

【一同】

うわぁ!!眩しいーー!!

 

【ヒィッツ提督】

「(サラサラサラ~~‥‥)」

 

【羽黒】

「!?また司令官さんがーー!!」

 

【デストリア】

「‥‥またデスか?‥」

 

【UXー01】

「✨みんなー♪もっと私を頼っていいのよ♪✨」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【Z-1028艦長】

「悪い噂なんぞ大抵は尾びれが何枚も着いた結果

の噂だから自分は信じてはおらん、第一あんな

巨大戦艦を建造・運用維持出来る組織がそんな

愚かな組織である筈がない

とは言え『海特警』が特殊な組織であるのは

間違いないらしい

君達が言う所の『帝国海軍』に、『連邦軍』の

一部、更には『民間軍事企業』まで参加して

いるからな」

 

【鷹尾 和則】

「民間業者が軍の組織と一体となって活動してる

んですか!?」

 

【Z-1028艦長】

「民間軍事企業は、ヨーロッパやアメリカの

歴史を見れば珍しい物じゃない、しかもこんな

御時世だ、君達の国にも大企業が創設した

『鴻上鎮守府』なるものが存在するじゃないか

まあ軍の戦闘部隊と合同で運用される民間業者

はあまり聞いた事がないがね」

 

【鷹尾 和則】

「‥‥確かに変わった組織みたいですね」

 

【Z-1028艦長】

「その活動内容も一風変わっておる、君が彼等と

かかわるのもそう先の話ではないかもしれんな」

 

 

遠ざかる『紀井』を見つめながら鷹尾少尉は

『海特警』の事で頭が一杯であった

『紀井』と艦長の話は、鷹尾少尉の心に

『海特警』への強い印象を残したのであった

 

艦長の予言はやがて的中する

鷹尾少尉は思わぬ形がキッカケで海特警と

かかわる事になるのである‥‥

 

 

【鷹尾 和則】

「‥‥何処に向かっているんだ?‥‥あの方向

だと‥‥‥小笠原か?」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 《激闘!小笠原04

   艦娘の守護神吸血鬼!仕置編》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

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深夜、小笠原諸島の名も無き小島‥‥

 

波打際のゴツゴツした岩場に数人の男達と

一人の艦娘の姿が‥‥

 

 

【活動家A】

「ふん、俺達をこんな所に連れて来てどうする

つもりだ?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「決まってるだろ?天憲隊としてお前等を裁判

にかけるのさ♪」

 

【活動家A】

「裁判だと~?一体何の話だ?」

 

【活動家B】

「何の権利があって裁判なんか出来るんだ!?」

 

【活動家C】

「(こいつ‥絶対ヤバい奴だ!‥‥しかもこんな

絶海の孤島に俺達を連れ込んで‥‥絶対俺達を

生かして帰さないつもりだ!)」

 

【木曾】

「それじゃ審問を始めようか?さっさと申し開き

してみせろよ」

 

【活動家B】

「かっ!艦娘風情がえらそうに!!‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

貴様だけ今すぐ死ぬか?

(454カスール→ジャキッ!)

 

【活動家B】

「ひいいい~~~‥‥」(失禁)

 

 

月夜の光に照らされ、鈍い光を放つ巨大拳銃

『454カスール』を活動家Bに向ける吸血鬼

憲兵‥‥それを見て、やれやれと言った感じ

の表情を浮かべる木曾‥‥

 

 

艦娘に危害を加える事を目的に、深夜の

六本脚鎮守府に忍び込み、艦娘用の燃料タンク

(実際は飲料水のタンク)に砂糖を混入させる

テロ行為を働こうとした『隙間解放戦線』は

その場で二等憲兵吸血鬼と木曾によって検挙

された

そしてこの名も無き小笠原諸島の無人島に

強制連行されて来たのである

 

 

【活動家C】

「従兄弟(活動家D)は‥‥従兄弟はどうなった

んだ!?あんた!俺達を殺すのか!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そいつは裁判の判決次第だ」

 

【活動家B】

「ひいい‥‥こんな‥こんな話聞いてないぞ!!」

 

【活動家A】

「喚くな!!腰抜けが!!こいつはハッタリだ!」

 

 

顔面蒼白の活動家BとCに対して、活動家Aは全く

動じる気配がない

余程肝が据わっているのか?、それとも現実が

見えていないだけなのか?

 

 

【活動家A】

「お前等憲兵に俺達を裁けるものか!そんな権利

なんか無いだろうが!さっさと俺達を警察に突き

出せよ!どうせ直ぐに保釈される、あとは精々

罰金程度た!そうしたらまたやってやる!!

お前等には俺達を食い止める事は出来ないって

訳だ!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「便利なもんだな、こんな時は自ら率先して

名乗り出る奴が必ず一人は現れる、分かった!

貴様から審問だ!」

 

【活動家A】

「何だと?」

 

 

お互い相手の言い分など知った事ではないので

話が噛み合う訳がない

ともかく裁判は始まった、検事も弁護士も居ない

裁判官と被告、そして傍聴人が一人‥‥

 

 

【活動家A】

「ふざけるな!弁護士を呼べ!俺達を解放しろ!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「一つしか聞かん、答えろチンピラ」

 

【活動家A】

「こんな茶番はウンザリだ!こんな島からさっさ

と‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「艦娘の生命を、故意に危険に晒した事について

悔い改める気はあるか?」

 

【活動家A】

「ああ~?何の話だあ?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「言葉通りの意味だ、そのミジンコ並の脳みそ

じゃ理解出来んか?」

 

【活動家A】

「一塊のただの憲兵には俺達の崇高な目的は

理解出来んようだな!

俺達は腐敗した連邦を打倒する闘志だ!

正義の闘志である俺達が何を悔い改める事が

ある?

連邦の走狗てある艦娘を真っ先に粛清する事で

連邦から道具を剥ぎ取ってやる!

人権憲章なんぞ建前に過ぎん!連邦にとっても

実際、艦娘は道具にしか過ぎんだろうが、それ

でも名ばかりでも『人権』を与えた以上、艦娘

が失われるのは連邦にとっては面目丸つぶれ

だろうよ!」

 

 

本気で連邦政府に反抗する気なら、あんな田舎

の民間鎮守府に嫌がらせなどしている筈がない

 

御大層な言葉を並べていても、やっている事は

もの言えぬ艦娘に対する当てこすりか八つ当た

り、それもごく身近にいて尚且つリスクの少な

そうな相手を選んで‥‥‥‥

その程度の事だ、二等憲兵吸血鬼にとっては

『隙間解放戦線』は、そこら辺のチンピラと

なんら変わり無い手合いであった

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そんな下らん政治ごっこに、生命を危険に

晒された艦娘達を少しは不憫だと思わんのか?」

 

【活動家A】

「鍋やフライパンに命があるか?大体艦娘如きに

人権なんぞ与えた法律なぞ悪い冗談にしか思えん

!これこそ連邦が腐りきってる証拠だろうが!」

 

【活動家B】

「そっ!‥そうだ!‥人間の俺達を差し置いて

何で艦娘がデカい顔出来る法律なんか作るんだ

よ!?奴らはただの道具じゃねーかよ!!」

 

【活動家C】

「おい!!止せよ!!アイツ何かヤバいぞ!!

(冗談じゃない!!こんな狂った奴らと一緒に

殺されてたまるか!!)」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【木曾】

「(あ~あ、奴ら最後の望みも棄てたか‥‥)」

 

 

艦娘達を目の敵にする『隙間解放戦線』にとっ

て、艦娘の人権保証を定めた『艦娘人権憲章』

は悪法でしかない事がはっきりした‥‥

二等憲兵吸血鬼の様子が明らかに変わったのを

感じ取ったのは木曾と活動家Cのみ‥‥

 

 

【活動家A】

「何度でも言ってやるさ!俺達が一大勢力を築き

上げたら、深海棲艦と組んでお前等憲兵諸共、

現行権力を地球から根絶やしにしてやる!!

艦娘はただの道具、だったら俺達もその道具を

利用させてもらうまでさ!それで奴らが沈もうが

くたばろうが知ったことか!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

審判はくだった!

 

 

それは取り返しのつかない致命的な失敗であった

活動家Aの運命は本人の気持ち・高揚感とは全く

無関係に、今ここに極まった!

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

ギルティ(有罪)!

 

 

【活動家A】

「何だあ~?まだ続ける気か?いいかげん‥‥」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

ハアアアァァァ~~♪

‥‥‥シュン!

 

  ゴブシャアアアーーー!!

 

 

【活動家A】

!?ゴバガッ!!!

 

 

‥自分の喉笛を食いちぎられるまで、活動家A

にはおそらく自分が他の誰かに殺される可能性

など全く考えられなかったに違いない‥‥

その顔は恐怖と苦痛以上に『信じられない』と

いった感じの表情であった‥‥

 

 

二等憲兵吸血鬼は片手で活動家Aの胸ぐらを掴む

と、そのまま喉を食い破ったのだ!

 

 

【活動家B】

「ひっ!?ひいいい~~~!!!」

 

【活動家C】

「うわああ!!!(喰った!!喰われた!?)」

 

【木曾】

「あ~あ、やっちまった、まっ、仕方ねーか」

 

 

【活動家A】

「‥‥ごっ‥‥ごぶっ‥‥」(流血ボタボタ‥‥)

 

 

活動家Aの喉から大量の血液が流れ出て岩場に

滴り落ちる‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥ペッ!‥まじい!‥‥思った通りだぜ」

 

 

二等憲兵吸血鬼は不快そうな顔で何かを吐き出す

と、直後に不適な笑いを浮かべて話す‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「どうだチンピラ?もうすぐ死ぬ気分は?貴様が

艦娘達に味合わせようとした気分がそれだ!」

 

【活動家A】

「‥‥‥‥‥‥」 

 

 

全身が痙攣を起こし始めた活動家Aに、もはや

返答する力は無かった‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「最後に貴様に言っておく事がある、自分の

血液が肺に溜まって溺れ死ぬ前にこれだけは

覚えて地獄に行け!

貴様は知らんだろうが、本物の悪党の血肉って

のはな、最高に美味なんだよ、だが貴様の血肉

は臭くてまずい!とても食えたもんじゃねえ!

この意味が分かるか?」

 

【活動家A】

「‥‥‥‥‥‥‥」(ヒュー、ヒュー‥‥)

 

 

剥き出しの気道から空気が漏れる音だけが

聴こえる‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「貴様は悪党ですらない、ただの雑魚って事だ!

ただの使いっパシリ、都合よく利用された挙げ句

要が済めば切り捨てられるだけの粗大ゴミ‥‥

失った所で代わりなんぞいくらでも代用が効く

虫けら以下の存在‥‥貴様の周りには誰も居ない

‥‥金づると思っていた連中にただ使われていた

だけの哀れな消耗品、それにも最後まで気付かな

かった裸の王様‥‥それが貴様だ!」

 

【活動家A】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「たとえ貴様は生きていても何も成し遂げる事は

出来ない、貴様にはそんな根性も覚悟も無い

からだ!元からな!

身の程知らずで現実を見ようともしないただの

クソガキ!

他人の命を奪おうとしておきながら自分の命が

奪われる可能性も全く考えられない甘ちゃんの

クソガキ!

そんなクソガキの貴様に何が出来るっていうんだ

?ええ?

貴様に出来た事は他人に利用され、コキ使われた

事と、艦娘を殺そうとした事だけだ!」

 

【活動家A】

「‥‥‥    」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「誰も恨むなよ?この生き様も!死に様も全て!

貴様自身が選んだ事だ!

本来なら最大限の苦痛を味合わせてから

地獄に送ってやる所だが、生憎俺は忙しい!

貴様の相手をしている暇はない、裁判だけは

受けさせてやった事に感謝して‥‥‥‥‥‥‥

消えろ!クソガキ!!

 

バアッ!‥‥

 

 

二等憲兵吸血鬼は、先程まで活動家Aを形成して

いた肉塊を片手で海に向かって放り投げた

空中を飛翔する活動家Aの肉塊‥‥‥

 

ツヤの無いブラックフレームの巨大拳銃

『ジャッカル』を引き抜く二等憲兵吸血鬼‥‥

 

 

 BAGOM!!!‥‥

 

 ZUBASHUuuu!!!

 

 

 

人間の肉体を『破壊』するには過剰な火力という

他はない『対化け物用焼夷徹甲弾』を喰らった

活動家Aの肉塊は、空中でミクロ単位に吹き飛ん

だ!後には血煙が風に飛ばされて流れていくだけ

‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「執行完了、次の審問はどっちだ?」

 

【活動家B】

「あっ‥‥‥あわわ‥‥」(ブルブル~‥‥)

 

【活動家C】

「殺された‥‥本当に殺しちまったあーー!!」

(ガタガタガタ~~‥‥)

 

 

活動家Aが文字通り消滅した『隙間解放戦線』は

もはやただの活動学生崩れの集団でしかない

それでも裁判は続く‥‥‥

 

 

【木曾】

「今のを見て分かったろう?審問を拒否する

事は出来ない、よ~く考えて返答しろよ」

 

【活動家B】

「‥‥嫌だ‥‥死にたくない‥‥」(メソメソ)

 

【活動家C】

「(何でこんな事に‥‥俺はただムシャクシャ

してたから‥不満解消に何かに当たり散らす

事さえ出来ればそれで良かったんだ‥‥‥‥

艦娘がどうなろうと俺には関係なかった‥‥

‥ただ八つ当たり出来る相手がいれば‥‥‥

それで良かったんだ!‥‥それなのに何で!

‥‥何でこんな事に!?)」

 

【木曾】

「(‥‥こりゃ駄目かな‥‥)」

 

【活動家B】

「たっ!‥助けてくれぇーー!!」(ガバッ)

 

 

藁にもすがる想いで木曾のマントにしがみ付く

活動家B、活動家Aに便乗していただけの男には

もはや命ごい以外何も出来なかった

 

 

【活動家B】

「俺は機械が好きでそれを活かしたかっただけ

なんだーー!!俺の工業大学の知識を‥‥‥

世間に見せてやりたかっただけなんだーー!!

‥‥俺は機械の天才なのに‥‥誰も俺を認めて

くれない‥‥だから活動家になって、それで

世間をあっと言わせてやりたかった‥‥‥

あの発火装置は‥‥それだけの物だったんだよ

ーー!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「よし、次はお前だ!」

 

【活動家B】

「うあああーーー!!!」

 

【活動家C】

「おい!待てよ!!あんたは憲兵なんだろ!?

俺達を守るのがあんたの役目だろう!?

こんなに簡単に人間を殺していいのかよ!?

俺達が何をしたって言うんだ!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ああ~?貴様は何を勘違いしてるんだ?」

 

 

二等憲兵吸血鬼は何を今更‥‥といった感じの

表情で活動家Cに向き直る

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「言った筈だ!俺の憲兵としての使命は艦娘を

守ること、それ以上でもそれ以下でもない

とな!、それから」

 

(サラ~‥‥)

 

よく見ると、二等憲兵吸血鬼の右手の先から

月明かりに反射する糸の様なものが風に揺ら

いでいる‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺は今まで『人間』を殺した事は一度も無い

!一度もな!」

 

【活動家C】

「うっ!‥‥」

 

 

二等憲兵吸血鬼が余りにも平然と言いきったので

活動家Cは二の句が口から出せなかった‥‥

有罪となった時点で活動家Aは『人間以下』の

存在になったという事か?

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺が裁きを下すのは、ウジムシ以下のブラック

提督と、それに便乗するシラミ共、そして

艦娘を沈めに来る深海棲艦(強硬派)だ

奴らは艦娘を苦しめる、奴らは艦娘の命を危険

に晒す、そういう条件が揃ってかつ、更正の見込

みが無いと判断された奴は排除する!

それが俺の憲兵としての責務だ、お分かり?」

 

【活動家C】

「‥‥そんな‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そういえば、お前の従兄弟(活動家D)だったか

あいつ」

 

【活動家C】

「!?従兄弟が!?従兄弟はどうなったんだ!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「安心しろ、俺は忙しい、面倒臭いのはゴメンだ

からさっさと審判したうえで解放してやったよ」

 

【活動家C】

「!本当か!?」

 

【活動家B】

「‥‥ほっ‥‥ふう‥‥」

 

 

活動家Aを躊躇無く吹き飛ばした男の口から出た

その言葉は、それはそれで意外なものだった

活動家B・Cはそれが自分達にとっても僅かな

希望の光に思えた、自分達の未来に重なって

見えたのである‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

仲間のいる所にな!」(ニヤリッ!)

 

【活動家B】

「!?」(ビクッ!)

 

【活動家C】

「‥‥何!?‥それはどういう‥‥」

 

 

二等憲兵吸血鬼の笑う顔はさながら、快楽で獲物

を仕留めた後のハンターの様な笑い顔であった

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ゴミカスその物のブラック提督とそれに便乗する

シラミ共を除けば、艦娘を沈めたり危害を加える

のは、それすなわち深海棲艦(強硬派)だ!

さっきのクソガキ(活動家A)は深海棲艦と組む

と言っていた、つまり奴は深海棲艦の仲間だ!

そして奴の行為は深海棲艦そのものだ!

つまり奴は『深海棲艦そのもの』という事になる、

立派な利敵行為だ、奴自身もさぞ満足だったろう、

憲兵の俺が奴を排除するのは当然の帰結だ」

 

【活動家B】

「‥‥‥‥‥‥‥」(呆然)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「因みに貴様の従兄弟(活動家D)は、最後の最後

まで『深海棲艦の仲間』だったよ」

 

【活動家C】

「‥‥‥そんな、それじゃあ従兄弟は‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「安心しろ、さっきも言った通り俺は忙しい

面倒くさかったから‥‥」

 

 

二等憲兵吸血鬼は、左手に握った『ジャッカル』

を海の方向に向けて‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「『仲間』のいる所に帰してやったよ♪」

(ニヤリッ)

 

 

【活動家B・C】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「運が良ければ仲間の所に辿り着けるだろうよ

もっとも『細切れ』になったから、魚の餌に

ならなければの話だがな♪」

 

【活動家B】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【活動家C】

「(やっぱり‥‥駄目だったか‥‥)」

 

 

微かな希望から絶望に叩き落とされた活動家B

活動家Cは予想はしていたとは言え、現実に

従兄弟の辿った運命を知らされてショックを

隠しきれない‥‥

 

 

 

【木曾】

「‥‥今夜は、長丁場になりそうだな‥‥」

(カチャ‥カチャ‥)

 

 

木曾は周辺に漂う気配を察すると、接近戦用にも

使う『指揮刀』と、普段から携行する二丁拳銃

『エボニー&アイボリー、シリアルNO.2』を点検

し始める‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「審問を始める、質問は一つだ!答えろ!

艦娘の生命を故意に危険に晒した事について

悔い改める気はあるか?」

 

【活動家B】

「助けてくれぇぇぇーーー!!!」

 

 

活動家Bは命乞いをするばかりで審問に応じる

様子はない、活動家Aとは違って只々恐怖に

襲われていたのだった

 

 

【活動家B】

「死ぬのは嫌だあぁ!!俺は機械が好きなだけ

なんだぁ!!俺の作った機械で世間をあっと

言わせやりたかっただけなんだーー!!

それなのに何でこんな恐ろしい目にあわなけ

りゃならないんだあああーーー!!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「死ぬのは嫌か?お前の作ったガラクタのせいで

命を危険に晒された艦娘達も、死の恐怖と戦い

ながら必死で生きてる、お前はそんな艦娘達に

自分が嫌がる恐怖を与えたんだ、その事につい

てはどう落とし前を付けるつもりだ?」

 

【活動家B】

「落し前って、俺には関係ない事じゃないか!?

あのリーダー(活動家A)の計画が上手くいった

って、ただ艦娘共が沈むってだけじゃないか!!

俺は!俺はそんな悪い事なんかしてないだろ!!」

(メソメソ‥‥)

 

【活動家C】

「!!バカッ!!やめろ!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

審判はくだった!

 

【活動家B】

「(ビクッ!?)」(ドサッ!)

 

 

活動家Bの発言は、これまた致命的だった

二等憲兵吸血鬼は憲兵であり、同時に提督でも

あるのだ、彼の前で艦娘の命を命とも思わない

発言は許されない‥‥

 

腰を抜かして岩場にへたり込んだ活動家Bを

上から見下ろして吸血鬼は一言‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「『仲間』の所に帰れ!」

 

 

二等憲兵吸血鬼の右手指先から揺れ動く、糸状

の物体が光って見える、月明かりは微かにしか

出ていないのに、その微かな光に反射している

その物体と吸血鬼の言葉が何を意味するか‥‥

 

それが自分に『絶命』をもたらす物である事は

活動家Bにも確信が持てた、最悪の確信であっ

たが‥‥

 

 

【活動家B】

「うわあああーーー!!!嫌だ嫌だ嫌だー!!

誰か助けてくれぇぇぇーーー!!!」

(ダッ!)

 

 

活動家Bは余りの恐怖から大声をはり上げると

腰が抜けながらも、はいつくばって必死で

逃げようとする‥‥‥

 

しかし、直後に光る糸に全身を絡め取られて

いた‥‥‥

それは糸ではなく、鋭利に研ぎ澄まされた

『カッターワイヤー』であった‥‥

 

 

メリッ!BShuuuーーー!!

 

 

【活動家B】

いぎいぃぃぃーーー!!!

 

 

産まれてからこれまで一度も味わった事の無い

凄まじい苦痛が活動家Bの全身を襲った!

しかし、それも長くは続かない‥‥

 

 

‥シュン‥‥

 

【活動家B】

「!びっ‥‥」

BEKI!BEKI!BShuuuー!!

 

ボトッ‥ボトッ‥‥チャポンッ‥‥

 

 

カッターワイヤーに全身を文字通りみじん切り

にされた活動家Bの肉塊は、バラバラに飛び散

り、岩場に、海に、散らばって落ちた‥‥

 

 

【活動家C】

「‥‥うわああああーーーー!!!」

(ガタガタガタ‥‥)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「執行完了、最後はお前だ」

 

【活動家C】

「たっ!‥‥助けてくれ‥‥くださいー!!

許してくださいーー!!」(土下座)

 

 

とうとう一人になってしまった‥‥

もはや助けてくれる者も代わりに死んでくれる

者もいない‥‥そんな心境に陥った活動家Cは

恥も外聞もかなぐり捨て只命ごいをするので

あった‥‥‥

 

 

【活動家C】

「これからは真面目に生きます!!もう世間に

不満ばかり持っていないで謙虚になります!!

危ない連中とは手を切って真人間に戻ります!

だから‥‥だから命だけはーー!!!」

 

 

もはや活動家Cの頭の中には『隙間解放戦線』

の事も、先にやられた連中の事も従兄弟の事も

無かった、ただ、自分が助かる事しか無かった

土下座をし、必要なら靴を舐めてでも命ごいを

する、それだけだ

 

活動家Cは致命的な勘違いをしていた‥‥

 

二等憲兵吸血鬼が彼等を裁こうとしている理由

は、彼等が真面目に謙虚に生きて来なかった

からでは無い!そんな事は関係なかった!

 

そして『隙間解放戦線』の全員に共通している点

それは‥‥艦娘など、どうなっても構わない‥‥

という思考であった‥‥

 

二等憲兵吸血鬼は、彼等が仕出かした事の内容、

そして彼等の『艦娘』に対する共通認識に対して

裁きをくだそうとしているのである

しかし、艦娘の運命など眼中にない活動家Cには

二等憲兵吸血鬼の本当の怒りの理由を理解出来る

訳が無かった‥‥

 

 

【活動家C】

「許してくださいーー!!何でもしますから!!

もう法は破りません!!警察に自首して刑務所

に入れと言われたらそうします!!

俺には政治的な目的も、特技を他人に見せたい

とも思ってないんです!‥ただ日常にムシャク

シャして‥‥何かに八つ当たりしたかっただけ

なんです!!もうこんな事しませんからー!!」

 

 

【木曾】

「‥‥くだらん奴だ、死にたくないなら何で

あんなマネをした‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「その程度の覚悟でこんな糞事に手を貸したのか

?、八つ当たりだと?、そんなくだらん理由で

命を危険に晒された艦娘達に対してお前はどう

考えているんだ?」

 

【活動家C】

「許して下さいーー!!必要だというなら艦娘

が相手でも頭を下げますから!!だからどう

か!!‥‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥てめぇムカつくなぁ!‥‥最悪だぜ!」

 

【活動家C】

「‥‥へっ?」(理解不能)

 

 

艦娘に頭を下げるのはあくまで助かる為の手段

、方便に過ぎない、そんな事は二等憲兵吸血鬼

にも木曾にもまるわかりであった

しかも、『艦娘が相手でも‥‥』とはどういう

了見か!?つまり艦娘に詫びを入れるのは本来

はありえない特殊な事象だとでも言うつもりか

!?

艦娘にまで頭を下げた自分の誠意を汲み取って

欲しいとでも言うつもりか?

 

 

つまり二等憲兵吸血鬼の解釈としては、この

活動家Cにとっても、艦娘はただの『道具』と

しか捉えられていない‥‥という事だ

そしてそれを前提に、八つ当たりの対象として

、自分の命を守る為の材料として利用するだけ

‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥たいした決意も覚悟も無い癖に、こんな

マネしくさりやがって!

それがどんな結果を招くかも考えずによ!‥‥

俺はテメーみたいな中途半端野郎が最高に

ムカつくんだよ!‥‥このウジムシめ!!」

 

【活動家C】

「ええっ!?‥何でそんなに怒って?‥‥」

 

 

艦娘を終始道具としか見られない活動家Cに

二等憲兵吸血鬼の怒りの理由は分からない

しかし、この憲兵を自分は余計に怒らせた

のは理解出来た

そして自分の生命が更に危機的状況に陥った

という事も‥‥‥

 

しかし、その後の吸血鬼憲兵の口から出た言葉

は以外なものだった、そして活動家Cはそこに

本当に微かな、そして最後の希望の光を見出だ

した

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥馬鹿馬鹿しい、何か真面目に相手しているの

が馬鹿らしくなってきたな、消えろウジムシ!」

 

【活動家C】

「‥‥‥‥えっ!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

40秒間やる、さっさと俺の視界から

消え失せろ!!

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

その言葉の意味を理解するのに、活動家Cは

ほんの少しだけ時間がかかった

 

 

【活動家C】

「‥‥‥たっ‥‥助けてくれるのか?‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

あと35秒!!

 

【活動家C】

!!!!!!!

 

 

ここに来て、活動家Cはようやく理解した!

これが自分に与えられた最後のチャンスだと

いう事を‥‥‥

 

 

【活動家C】

うわああああーーー!!!

(ダァーッ!)

 

 

活動家Cは脱兎の如く逃げ出した

足場の悪い岩場で何度も派手に顔面から転んでも

構わず起き上がって走り続ける‥‥

 

 

【活動家C】

「助けて!‥助けて!‥‥神様!‥助けて!‥」

 

 

冷静に考えれば、ここで逃げ切ったところで

活動家Cに明日は無かった

 

ここは小笠原、絶海の孤島

海岸線を30分も歩けば一周してしまうような

小さな無人島である

ここから生還するには、ここまで乗せられて

来たあの『高速艇』に乗って帰る他はない

そしてそんな事をあの吸血鬼が許す筈がない

 

しかし今の活動家Cにとって大事なのは、明日

の自分の命ではなく、40秒先の自分の命を

守る事であった‥‥‥

 

 

それでも人間必死になれば何とかなるもの‥‥

活動家Cは岩場の影に入って二等憲兵吸血鬼の

視界から自分の姿を見えなくする事に成功した

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「時間切れだ」(ジャキッ!→ジャッカル抜く)

 

【木曾】

「助けてやるんじゃ無かったのか?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「木曾ちゃん、俺は奴に『40秒以内に俺の視界

から消え失せろ』と言っただけさ

『助けてやる』なんて言った覚えは無いけどな

ーー♪」

 

【木曾】

「酷いやつだな、まったく♪」

 

 

木曾の指摘におどけて見せる二等憲兵吸血鬼

木曾はそれをとくに咎める様子もない

二等憲兵吸血鬼は、既に姿が見えない活動家C

に対して言い放つ‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥と、いう訳で、これが貴様への審判だ!」

 

 

左手に握った『ジャッカル』を大きく振りかぶ

った、そして大きく振り回しながら‥‥‥

 

 

 BAGOM!!!‥‥

 

 

 発砲!!

 

 

発射された『焼夷徹甲弾』は、まるで意思が

ある『魔弾』のように、放物線を描いて岩場

の反対側に飛んでいく‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

【活動家C】

「助けて!‥助けて!‥助けて!‥助けて!‥」

(ダッ ダッ ダッ ダッ ダッ‥‥)

 

 

あの怪物から一歩でも遠くに逃げる事しか考え

ていない活動家Cは必死に走り続ける‥‥

その背後から『魔弾』が追いかけてきた

そして‥‥‥

 

 

パッチーーン‥‥‥

 

 BAMU!‥‥

 

【活動家C】

ぐえっ!

 

 

指を鳴らす様な謎の音が響くと、その直後

に爆発音!そして活動家Cの意識はそこで

途切れた‥‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

時間は少しだけ遡る‥‥‥

 

 

西太平洋上空、高度2万メートル‥‥‥

国防軍所属、汎用装甲戦闘空母『加賀』‥‥

 

あの『エルドラド海戦』から今日まで戦い続け

るベテラン空母、汎用戦闘艦として宇宙と地球

の双方で活躍するようになってからも度重なる

改装を経て現在に至る

 

 

【オペレーター】

『『百万石』より『レッドサンダー』、発艦

よろし、隊長、秘書艦、どうか御気をつけて』

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「『レッドサンダー』より『百万石』、了解

した、なに、ちょっとした寄り道と運動だ」

 

【加賀】

「『百万石』、そのコールサインは何とかなら

ないかしら?」

 

【オペレーター】

『何言ってるんです?加賀さん、ピッタリの

コールサインでしょ♪いってらっしゃい♪』

 

【加賀】

「まったく‥‥」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「加賀さん、文句は後だ、現場に急行するぞ

早くしないと全部、吸血鬼が平らげちまう、

テイクオフ!」

 

 

零式52型空間艦上戦闘機

『コスモゼロ(復座型)』の一機が専用の

カタパルトから発艦した

乗っているのは『国防軍・天憲隊』司令官

『ジョニーnrsenc一等憲兵』と、彼の

筆頭秘書艦にして正妻『加賀』である

 

 

【加賀】

「目的地到着までそれ程時間はかからないわ

着いて早々地上戦になるから返って慌ただ

しくなるわね」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「慌ただしいの大歓迎さ、デスクワークばか

り続いてちゃ身体が鈍って運動不足になって

しまうからな」

 

【加賀】

「運動不足ですって?昨日の夜戦はあんなに

激しかったのに?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥加賀さん、それは別腹という事で‥‥」

 

【オペレーター】

『激しかったんですか!?そのお話を是非♪』

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「オメーは仕事してろ!デバガメ娘が!」

 

 

オペレーターは好奇心旺盛な、若い女性士官

らしい……

それは置いといて、『コスモゼロ』は降下

体制に入る

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「すまんな加賀さん、今回は緊急だから俺と

加賀さんの二人だけだ、苦労をかける」

 

【加賀】

「そんな事言わないでジョニー、貴方と二人の

任務なんて久し振りだもの、流石に気分が

高揚するわ♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「そう言って貰えるとありがたい、近くに

ぼのたん(提督)達も来ているらしいからな

彼等にも頑張ってもらうさ、ともかく

俺達の庭先の小笠原で奴等にでかい顔させる

訳にはいかなくてな」

 

【加賀】

「それもあるけれど、喧嘩を売るなら私達に

売ればいいものを、よりによってあの鎮守府

に手を出すなんて‥‥」

 

 

加賀の脳裏に、メダきよ姉妹の笑顔がよぎる

‥‥‥

 

 

【加賀】

許せないわ!鎧袖一触よ!

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「そうだな、加賀さん」

 

 

静かに激しい闘志を燃やす加賀‥‥‥

一路、目的地を目指すジョニー隊長‥‥‥

 

目的地は、小笠原の名も無き無人島‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥手応えが無いな、やり損ねたか?」

 

【木曾】

「それは無いだろ、どのみちこの島からは出られ

ないからな‥‥それより囲まれたぞ?」

(ジャキッ!)

 

 

二丁拳銃『エボニー&アイボリー』を水平に構え

た木曾は、二等憲兵吸血鬼に背中を合わせる

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ククク♪‥‥それが狙いさ♪」

 

 

二等憲兵吸血鬼は周囲に向かって叫ぶ‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「さっきから居るのは分かってんだよタコ星人!

そろそろ顔見せちゃどうだ!」

 

【木曾】

「見せ物じゃねぇぞ!面見せろ!!」

 

 

岩場の影から二つの人影が現れる‥‥

 

 

【目差し帽の男】

「我々が見ているのを知っていて、奴らを痛め

付けていたのか?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お前らがけしかけたチンピラ共じゃねーか

自分達の手駒がしくじった気分はどうだ?」

 

【背広姿の男】

「地球人共が互いにいがみ合いを始めればそれ

で良いのだ、奴らの代わりなどいくらでも

居る、それより、よくも我々ジュラル特選隊の

邪魔をしてくれたな!」

 

【目差し帽の男】

「お前達は我々の正体もお見通しのようだが、

これはどうかな?」

 

 

岩場の、島のあちこちから、多くの影が現れる

それは人間の影ではなかった

木曾と二等憲兵吸血鬼は完全に囲まれた事に

なる‥‥‥

 

 

【目差し帽の男】

「あの馬鹿どもを餌にして、お前達のような存在

をおびき出すのも今回の目的だったのだ!

潜在的に我々ジュラル特選隊の邪魔になる存在

を餌で吊り上げるためのな!」

 

【背広姿の男】

「あの鎮守府(六本脚鎮守府)はたいした戦力

では無い、だが横の繋がりが広いのは分かって

いた、だからあの愚か者共に襲わせた、お前達

のような連中が必ず現れると思ってな!

どうだ?餌で吊り上げられた気分は?」

 

 

クックックッ‥‥  ヒッヒッヒッ‥‥

 

ジュラル特戦隊の多くは、あのジュラル星人

独特の姿に変わっていた、そして嘲笑する

ような笑い声も‥‥‥

 

しかし、二等憲兵吸血鬼も木曾も全く動じない

こうなる事は始めから分かっていたからだ

 

 

【木曾】

「お前達、分かってないなぁ!」

 

【背広姿の男】

「何だと?」

 

【木曾】

六本脚鎮守府はお前達が考えるほど弱くは

無いぜ、舐めてかかると死ぬ事になる!

 

【目差し帽の男】

「なんだとお!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

それともう一つ、餌に吊り上げられたのは

お前らの方なんだよ♪クックックッ♪

 

 

右手で『454カスール』をホルスターから

抜き放ち、左手の『ジャッカル』との二丁

拳銃で、木曾と背中を合わせながら構える

二等憲兵吸血鬼‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「やっと本番だ、木曾ちゃん、行くぜ♪」

 

【木曾】

「俺に任せろ、何処までも付き合ってやるよ」

 

 

艦娘に危害を加えようとする連中に今!

地獄の扉が開いた!

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「さあて♪ディナーの時間だ♪」

(ジュルリ‥‥)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

艦娘の守護神の戦いは終わらない‥‥

 

「仕置き編」終了、次回に続きます(予定です)

よろしくです

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(国防軍・天憲隊)

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

木曾(赤土鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

 

神通(紅輪鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

アレキサンドリア(謎の鎮守府)

れんば(リンガ特設連邦鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

 

活動家ABC(隙間解放戦線)

 

背広姿の男(ジュラル特選隊)

目差し帽の男(ジュラル特選隊)

 

鷹尾 和則(帝国海軍)

Z-1028艦長(欧州ブロック海軍)

Z-1028乗組員

 

『加賀』オペレーター(国防軍・天憲隊)

 

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

 

コマンダン・テスト(帝国海軍本部)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(国防軍・天憲隊)

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の設定及び固有名詞は架空の物です
本作品には実在する個人又は特定の集団を
誹謗中傷する意図はありません


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小話集6ーこだわりの川内(当然Rー18)

小話集、川内特集にしようと思ったら色々と
盛りすぎて結局長くなってしまいました

なので二部作で構成する予定です、たぶん

作品内容はこれでもかという位下ネタです
使われている関西弁が目茶苦茶です
それでもよろしかったら
ゆっくりしていってね♪

天憲隊からKLGへの組織変更はまだ反映されて
いません、ジョニーさん少しお待ち下さい

変更点あります

27話「小話集5海風は強くなります」内の
「鷹尾 和則」の説明を変更しました

19話「元帥、怒りの建造」内の
「六本脚鎮守府組織構成表」に「パース」を
追加しました



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   《艦娘、before & after》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『艦娘』は『人間』である

 

従って、艦娘は同じ『艦型』の『人間』でも

長い人生経験の末に、様々な性格の変化が

発生する、それぞれが『個人』なのだから

当然である

 

今回は、身近にいる艦娘達の性格変化の度合

を見ていく事にしよう

 

そこには彼女達の人生経験の過程や、彼女達

の周辺環境を垣間見る事ができ、彼女達を

一人の独立した個人、独立した人格として

より人間らしく見る事が出来るというものだ

 

 

ここはジュラル星人の秘密基地‥‥

 

 

【ジュラル星人、カサマTUーX04号】

「‥という訳で、艦娘への考察を深める為に

この変化を見ていく事にしましょう!

我々も『提督』になるという、我らジュラル

の悲願の為に‥‥」

 

【ジュラル魔王】

「それはお前だけの悲願だろうが!!勝手に

我々の目的をすり替えるなーー!!」

 

【ジュラル星人、キSEーX07号】

「先輩、まだ『加賀さん』の事諦めてなかった

んすね‥‥」

 

【射命丸 文】

「それではまいりましょう♪艦娘の皆さんの

性格変化探訪!『艦娘、before&after』

のスタートですよ~♪」

 

【キSEーX07号】

「あんた!?まだ居たんっすか!?」

 

 

『チャージマン研』への現実的な回りくどく

ない対策を考えた方が良いと思うのだが‥‥

 

ともかく『艦娘、before & after』の

始まりである!

 

 

______________________

    ♀♪こだわりの川内♪♀

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

【吹雪】

「お願いです川内さん!!私の『おパンツキャラ』

返してぇぇーー!!」(ヒシッ!)

 

【川内】

「吹雪には『褌(ふんどし)』があるでしょ!?」

 

【トミー・ザワ】

「実は私も着けているんですが♪」(吹雪印の褌)

 

【吹雪】

「そんなのいやぁぁーー!!」

 

______________________

♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

【ジュラル魔王】

「今のは何だったんだ!?」

 

【キSEーX07号】

「今回は話の合間に、今みたいな本編とは何の

脈絡もないチャチャが入るらしいっすよ?」

 

【ジュラル魔王】

「そんな事してるから文字数が無限大に増えて

しまうんだ!!」

 

【カサマTUーX04号】

気にするな!

 

【ジュラル魔王】

「それは儂の台詞だーー!!」

 

【写命丸 文】

「話が前に進まないので、強制的にスタート♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

①【デウスーラ(謎の鎮守府)の場合】

 

【before】

「私は栄光の『総統座乗艦』にして『親衛艦隊

旗艦』!もっと私を称えてちょうだい♪」

 

【after】

「大変だぁ!キュウリで出来た艦隊に精霊が

乗って鎮守府に進攻して来るらしい!!」

(アタフタ~~)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【ジュラル魔王】

「‥‥コイツは何を言っとるんだ?」

 

【写命丸 文】

「単にド天然なだけなのでは?」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

②【デウスーラ(謎の鎮守府)の場合②】

 

【before】

「『ゲート・オブ・ガミロン』!蹂躙せよ!!」

 

【after】

「あっ、あの~鹿島さん‥✨サイン下さい~✨」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【カサマTUーX04号】

「‥‥何か、可愛いなぁ‥‥」

 

【青き花の会、会員達】

「「「✨キャ~~♪デウスーラ様ぁぁ~✨」」」

 

【ジュラル魔王】

「何だ!?あの黄色い歓声の連中は!?

何処から入って来たぁぁーー!?」

 

【キSEーX07号】

「‥‥秘密基地の定義って何なんすかね?」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

③【羽黒(謎の鎮守府)の場合】

 

【before】

「しっ‥司令官さん‥ごっ‥ごめんなさ~い!」

 

【after】

「❤司令官さぁ~ん❤犯してくださ~い♪❤

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【キSEーX07号】

「何か人格そのものまで変わっちゃったみたい

っすよ!?」

 

【写命丸 文】

「余程気持ちいい‥‥もとい!余程幸せな事が

あったんでしょうね~」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

④【神風(謎の鎮守府)の場合】

 

【before】

「あんたみたいな!!エロエロ野獣魔王の司令官

なんて‥‥大っ嫌いなんだからーー!!」

 

【after】

「あんたみたいな!!エロエロ野獣魔王の司令官

なんて‥‥❤だ~いしゅきぃ~~♪❤

(ガバ~!!スリスリ~)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【ジュラル魔王】

「こいつら同一人物なのか!?」

 

【写命丸 文】

「余程気持ちいい‥‥もとい!余程幸せな

ズッコンバッコンしたんでしょうね~」

 

【ジュラル魔王】

「やかましい!!」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑤【金剛(リンガ鎮守府)の場合】

 

【before】

「Heyテートクー♪触っても良いけどサー♪

時間と場所をわきまえなヨー」

 

【after】

「テートクー!!時間と場所なんて、もうどう

でも良いネー!!今すぐテートクーの赤ちゃん

が欲しいデース♪❤サッカーチームとぉ、

ベースボールチームとぉ、バレーチームとお、

ついでにラグビーチームも作りたいデース!!

出来れば全員『きよし』みたいな可愛い素直

なベイビーが~❤❤❤」

 

【不知火】

「心配は御無用です!指令の『清霜』はたとえ

何人でもこの不知火が産んで差し上げます!」

 

【翔鶴】

「いいえ!!産んで差し上げるのは私です!!」

 

【after】

ユー達は引っ込んでるネーー!!

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【カサマTUーX04号】

「変貌の仕方が目茶苦茶だ!!しかも軽く修羅場

になってるし!!」

 

【写命丸 文】

「お盛んですね~、一体何人産むつもりなんで

しょうね~~?」

 

【キSEーX07号】

「これで『人口問題』は解決っすね‥‥」

 

【ジュラル魔王】

「感心するなぁーー!!」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑥【川内(六本脚鎮守府)の場合】

 

【before】

「✨さあ!提督?アタシと『夜戦』しよ♪✨」

 

【after】

「✨提督ー♪❤アタシと『エッチ』しよ♪❤✨

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【キSEXー07号】

「那珂ちゃんのお姉ちゃん!!欲望の表現が

超ストレート過ぎるーー!!」

 

【カサマTUーX04号】

「とうとう『夜戦』という隠語まで捨て去って

しまったか‥‥」

 

【写命丸 文】

「基本的には変わってないと思いますよ?

ただ、ズッコンバッコンが気持ち良すぎて

表現方法が思わずストレートになっただけで」

 

【ジュラル魔王】

「冷静に考察しとる場合か!?儂らは一体何を

やっておるんだ!?」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑦【足柄(謎の鎮守府)の場合】

 

【before】

「みなぎって来たわぁー!さあ私を楽しませて

頂戴!!勝利へゴーよ♪」

 

【after】

「❤うにゃ~~ん♪提督ぅ~❤この雌犬を

調教してぇ~~ん♪❤ベッドへゴーよ♪❤

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【キSEーX07号】

「『飢えた狼』が『愛玩犬』になっちゃったっ

す!!」

 

【カサマTUーX04号】

「『愛』とは一体何なのか‥‥」

 

【写命丸 文】

「『提督』と『ズッコンバッコン』の威力って

凄いですね~」

 

【ジュラル魔王】

「いい加減!その表現は止めろ!!」

 

 

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    ♀♪こだわりの川内♪♀

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

警察官も『名刺』を所持する時代‥‥

なので、身分を明かす時はやはり名刺を差し出す

事になる

 

 

【一条 薫】

「自分はこういう者です」(名刺差し出す)

 

【中継局員⑥♀】

「‥‥『2000の技を持つ男』?」

 

【一条 薫】

「間違えました!!こっちです!!」

 

【中継局員⑥♀】

「(2000の技!?‥‥四十八手どころの騒ぎじゃ

ないわ!‥‥この人、何だか素敵♪❤)」

 

______________________

♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

【カサマTUーX04号】

「調子に乗ってきたので続きを行きましょう!」

 

【ジュラル魔王】

「調子に乗っとるのは貴様だけだ!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑧【江風(査察局)の場合】

 

【before】

「キヒヒ~♪読み方間違えんなよ~♪」

 

【after】

「キヒヒ~♪多門丸に怒られるぜぇ~♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【カサマTUーX04号】

「何故なんだ、物凄く安心する‥‥」

 

【写命丸 文】

「この娘は、素直で良い娘ですねぇ~」

 

【キSEーX04号】

「今までがどぎついみたいな言い方じゃない

っすか?それ!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑨【海風(査察局)の場合】

 

【before】

「海風を‥お呼びでしょうか?」

 

【after】

「さあっ♪‥大物を狙っていきましょう♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【ジュラル魔王】

「‥まるで『悠久の大河が流れるが如し』だな

‥‥」

 

【キSEーX07号】

「‥‥あれぇ~?魔王、ひょっとしてあの娘、

タイプっすか?」

 

【ジュラル魔王】

「違う!!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑩【山風(査察局)の場合】

 

【before】

「いいよ別に‥‥構わないで!」

 

【after】

「‥‥たまご焼き‥‥食べりゅ?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【写命丸 文】

「あらま♪可愛い♪」

 

【カサマTUーX04号】

「やはり『駆逐艦娘』の性格は、母親(養母)の

影響を受けやすいですね、やっぱり『駆逐艦娘

洗脳計画』を再考して‥‥」

 

【キSEーX07号】

「やらせないっすよ!そんなに提督に成りたきゃ

1から真面目にやって下さいっす!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑪【清霜(六本脚鎮守府)の場合】

 

【before】

「✨みんなで戦艦になろうー♪✨」

 

【after】

「✨何!?夜戦ーー♪?✨」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【キSEーX07号】

「那珂ちゃんのお姉ちゃん!個性が強烈過ぎて

娘さんの趣向が変わっちゃったっす!!」

 

【写命丸 文】

「『艦これ』ファンの人達は、この娘の口から

こんな言葉が出るなんて思いも寄らなかった

でしょうねぇ‥‥」

 

【カサマTUーX04号】

「流石は『幻想郷』の聞屋、よく調べたな」

 

【キSEーX07号】

「俺だって、那珂ちゃん繋がりで、艦娘の事は

ある程度知識あるっすよ」

 

【ジュラル魔王】

「お前ら‥我々がチャージマン研と戦っている

事は忘れとらんだろうな?‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑫【曙(ぼのたん呉鎮守府)の場合】

 

【before】

「こっち見んな!このクソ提督!」

 

【after】

「//私から目を離さないでよ!クソ提督!//」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【写命丸 文】

「あやや~♪こちらも『ツンデレ』可愛い

ですね~~♪」

 

【カサマTUーX04号】

「‥‥‥クソ魔王‥‥」(ボソッ)

 

【ジュラル魔王】

「なにいぃぃーー!!」(怒)

 

【カサマTUーX04号】

「『ツンデレ』です」

 

【キSEーX07号】

「いや‥‥絶対マジっす‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑬【ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)の場合】

 

【before】

「ラッキージャービス!ダーリンの為にガンバル

ねー♪」

 

【after】

「❤ジャービスはぁ~♪ダーリンの魚雷を

プリ~~ズ♪❤❤」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【ジュラル魔王】

「結局最後は!こういう方面にイッてしまうでは

ないかぁーー!!」

 

【写命丸 文】

「ドサクサに紛れて変な喋り方してません?」

 

【カサマTUーX04号】

「愛とは一体何なのか‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑭【霞(ぼのたん呉鎮守府)の場合】

 

【before】

「ガンガン行くわよ!着いてらっしゃい!!」

 

【after】

「ガンガンイクわよ!突いてらっしゃい!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【ジュラル魔王】

「完全に下ネタばかりではないか!!お前ら

この娘達に何を言わせたいのだ!?」

 

【キSEーX07号】

「俺は無関係っすよ!先輩に言って下さいっす!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑮【デストロイヤー(謎の鎮守府)の場合】

 

【before】

「将軍、私とお茶してくれないかな?」

 

【ヒィッツ提督】

「おう、構わんぞ?」

 

 

【after】

「将軍、私とセックスしてくれないかな?」

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥‥‥をい!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【ジュラル魔王】

「‥‥ちょっと待ってくれ、何だか頭痛くなって

きた‥‥」

 

【写命丸 文】

「大丈夫ですか~?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑯【不知火(リンガ鎮守府)の場合】

 

【before】

「不知火の準備は万全です!」

(キリッ!)

 

【after】

「不知火のアソコはグチョグチョです!」

(キリッ!)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【ジュラル魔王】

「『駆逐艦娘』とやらは全員再教育DAーー!!」

 

【カサマTUーX04号】

「父親の心境か!!」

 

 

______________________

    ♀♪こだわりの川内♪♀ 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

【天龍 源三郎】

「♯∇○%$ΔΨ☆!!!」(バッチーーン!)

 

【ユンボ 遠藤】

いってぇーーー!!!」(痛!)

 

【実況、ムスカアナ】

『あーっと!!、試合開始早々の攻撃!!

滑舌が悪いことで有名な『天龍源三郎』の荒業

『天龍チョップ』が『ユンボ遠藤』のブヨブヨ

の胸板を捕らえたー!』

 

【ユンボ 遠藤】

「‥‥‥‥」(ツカツカ‥ボン!‥キーーン‥)

 

【実況、ムスカアナ】

『おや?、ユンボ遠藤がマイクを握ったぞ?

試合中なのにマイクパフォーマンスか?』

 

【ユンボ 遠藤】

「えー、今回も負けてしまいましまがー‥‥」

 

【実況、ムスカアナ】

『28秒でTKO負けだぁーー!!』

 

______________________

♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

【写命丸 文】

「どうします?、そろそろおひらきにします?」

 

【カサマTUーX04号】

「いや、もう少し見てみたい気も‥‥」

 

【ジュラル魔王】

「もうそんな事よりチャージマン研への対策

を!!‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑰【木曾(赤土鎮守府)の場合】

 

【before】

「心配ない、俺に任せろ♪」

 

【after】

「逃げ場はない!お前を俺に(性的に)食わせろ

♪」(ジュルリッ!)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【カサマTUーX04号】

「相手の男が羨ましい‥‥」

 

【キSEーX07号】

「それも先輩の本音っすね‥‥」

 

【カサマTUーX04号】

「何を言うか!俺は一つの事象に対して常に全力

で正面から向き合ってるだけだ!!」

 

【ジュラル魔王】

「その情熱を少しはチャージマン研に向けてだな

ーー!!‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑱【那智(謎の鎮守府)の場合】

 

【before】

「怖じけづく者は下がっておれー!!」

 

【after】

那智ちゃんは提督だけのアイドルなのぉ~♪❤

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【キSEーX07号】

「今回1番の変わり様じゃないっすか!?」

 

【写命丸 文】

「余程気持ちいい『ズッコ‥‥』」

 

【ジュラル魔王】

「も~~いい~~!!」

 

【キSEーX07号】

「魔王はそろそろ限界みたいっすね‥‥」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

⑲【デストリア(謎の鎮守府)の場合】

 

【before】

「✨提督~♪デスはシュバリ姉様と一緒に

頑張りますデスデス~♪✨」

 

【after】

「✨てーとくー♪❤いーっぱい気持ち良くして

下さいデスデス~♪❤❤✨」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【ジュラル魔王】

「何故なんだ?下ネタの筈なのに、心が落ち着く

のは?‥‥」

 

【写命丸 文】

「‥この人、ちょっと疲れが出て来たんじゃない

ですか?」

 

【カサマTUーX04号】

「もう歳かなぁ、それはそれでちょっとつまらな

いなぁ~」

 

【キSEーX07号】

「‥先輩は完全に魔王の事ナメきってるっすね」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

⑳【加賀(国防軍・天憲隊)の場合】

 

【before】

ジョニー‥今夜は離れないわ♪‥‥

 

【after】

ジョニー‥今夜は寝かさないわ♪‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【キSEーX07号】

「似ている様で全く異なるニュアンスー!!」

 

【カサマTUーX04号】

ああ~!加賀さ~ん❤尊いんじゃあ~!

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

この野郎!!加賀さんをふしだらな目で

見やがったなぁーー!!

 

【キSEーX07号】

げぇぇーー!?何であんたがここに!?

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

(21)【榛名(国防軍・天憲隊)の場合】

 

【before】

「榛名はどんなプレイでも大丈夫です♪❤️」

 

【after】

「榛名は何をされても大丈夫です!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【加賀】

「ジョニー?‥‥これはどういう事かしら?

beforeもafterも何の変化もないのだけれど?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「まっ!?待ってくれ加賀さん!!これは

きっとジュラル星人の仕業に違いない!!」

 

【キSE-X07号】

「何か俺達のせいにされてるっすけど」

 

【射命丸 文】

「まあ、決して無関係ではないですけどね」

 

【カサマTU-X04号】

「本物の加賀さん‥‥もう死んでもいい‥‥」

 

【キSE-X07号】

「いやいや!死んじゃ駄目っすよ!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

(22)【瑞鶴(リンガ鎮守府)の場合】

 

【before】

///クロ兄‥‥大好きだよ❤///

 

【翔鶴】

ほおお~~♪♪♪」(ハイライトオフ)

 

【after】

げぇぇ!?翔鶴姉ぇ~~!?

 

【キSEーX07号】

もう『before』『after』関係ないっす!!

ていうか本人達ここにいるっすー!!

 

【ジュラル魔王】

お前ら何処から入ってきたーー!!?

 

【瑞鶴】

うるさい!!爆撃するわよ!!

 

【写命丸 文】

こんな狭いところで止めて下さい!!

 

【翔鶴】

瑞鶴ぅ~♪随分と楽しそうねぇ~♪

お姉ちゃんも交ぜてくれる~~♪

 

【瑞鶴】

待って翔鶴姉ぇ!これには深い訳が!!

 

【トミー・ザワ】

待って翔鶴姉ぇ!俺には深い脇毛がドカァ!!

 

【キSEーX07号】

あいつ艦載機で吹っ飛ばされたっす!!

 

【加賀】

五航戦はお黙りなさい!!

 

【カサマTUーX04号】

あ~‥加賀さん尊いんじゃあ~♪

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

この野郎!!馴れ馴れしいぞ!!

 

【清霜】

お姉ちゃん?この映画何ていうの?

 

【アンドロメダ】

『修羅場』というドキュメント映画だよ‥‥

 

【川内】

提督?ポップコーン食べる?

 

【へたれ提督】

俺はポップコーンよりお前を食べたい!

 

【川内】

///いや~~ん♪❤❤///

 

【江風】

もう止めてくれよぉ~~!!

 

【キSEーX07号】

那珂ちゃんの姉ちゃん達までナンデー!?

 

【ラビアンローズ】

『信玄餅』コンテナで買ってくれるって言って

たじゃないですかーー!?

 

【ゲザン】

ええい!放せ!!そんな事言っとらんわい!!

 

【ジュラル魔王】

お前らー!!ここはジュラルの秘密基地だぞー

ーー!!!

くそー!!こんな事ではチャージマン研を倒すなど

夢の又夢ではないかーー!!

 

【チャージマン研】

ジュラル星人!!覚悟!!」(アルファガン)

 

【ジュラル魔王】

やかましい!!引っ込んでろー!!!

(ボカァ!!)

 

【チャージマン研】

ひでぶ!!!」(ドサッ!)

 

【加賀】

頭にきました!鎧袖一触よ!

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

加賀さーん!落ち着いてー!!

 

【UXー01】

何か困ってるの?私に頼っていいのよ♪✨」

 

【瑞鶴】

そもそもこれって私の『before』『after』

でしょ!?

 

【ジュラル魔王】

そもそもここはジュラルの秘密基地

だあぁぁーーー!!!

 

 

(バアーーーーン!!!)

ドアを蹴破って三人の人物が乱入してきた‥‥

 

 

【デウスーラ】

『ガミラス科学特捜隊』だーー!!

 

【ペールギュント】

邪魔する奴は星の屑に変えてドン勝なのです!

 

【鴻上 光正】

「欲望は世界を救うぅぅぅーー!!!」

 

【川内】

提督聞いた!?欲望は世界を救うんだって!

じゃあ!!‥抱いてぇ~~♪❤❤

 

【へたれ提督】

おーず!!‥もとい!、おーよ!!

 

【アンドロメダ】

そこは『夜戦』じゃないんだね‥‥

 

【江風】

もう無茶苦茶じゃねーーか!!!

 

【清霜】

良いじゃん別に!!パパとママはあれで

いいもん!!!

 

【キSEー07号X】

止めるっす!!喧嘩は止めるっすーー!!

 

 

アジトに乗り込まれてドタドタ新喜劇を展開

されたジュラル星人主流派

彼等のアジトは崩壊し、艦娘Before&after

は混乱の彼方に終息した‥‥

 

 

【写命丸 文】

「私達は一体、何をしてたんでしょうね‥‥」

 

 

______________________

    ♀♪こだわりの川内♪♀

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

レストラン『ポレポレ』‥‥

 

 

【北上】

「大井っち~♪私、料理作ってみたんだ~♪

良かったら食べてみてくれる?」

 

【大井】

「‥‥えっ!?北上さんが‥私の為に!?」

 

【北上】

「大井っちには何時も世話になってるからね♪

後で感想聞かせてよ~♪」

 

【大井】

「✨あの北上さんが私の為に料理を‥‥ああっ!

こんな日が来るなんて‥‥✨✨」

 

【北上】

「大袈裟だなぁ大井っちは、ねえ食べてみてよ♪」

 

【大井】

「✨いっ‥頂きます~~♪♪✨」(パクっ)

 

 

何の疑いも抱かず、料理を口に運ぶ大井っち‥‥

 

 

【北上】

「✨エヘヘ♪どう?味は?✨」

 

【大井】

「✨ああ♪❤幸せ~♪❤お口の中がぁ~~♪✨」

 

【北上】

超塩辛の明太子タバスコのわさび漬け

激辛チリソースであえて、ついでに大量の

『ドンパッチ』を入れてみました~~♪どう?

美味しい?✨

 

 

【大井】

口の中が!!ビビンバキムシ

のドンパッチィ!!!!

 

 

因みに北上さんに悪意は全くない

純粋に善意で料理を作っただけである

しかし料理のセンスが‥‥‥

 

大井っちは、幸福そうな顔で昇天した‥‥

 

 

【北上】

「✨喜んで貰えて良かった♪大井っち~♪✨」

 

【大井】

「‥‥‥‥‥‥」(サムズアップ)

 

______________________

♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      《寸劇、龍驤劇団》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【龍驤】

「龍ちゃんと!♪」

 

【黒潮】

「黒ちゃんと!♪」

 

【アルビオン】

「アビちゃんの!♪」

 

【龍驤・黒潮・アルビオン】

「「「龍ちゃん劇団寸劇コーナー♪」」」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「わーーーー♪♪♪」」」(パチパチ)

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥キツいアトラクションに成らなければ

いいですけどベイ‥‥」(不安)

 

【デウスーラ】

「✨わーーーー♪♪♪✨」(パチパチ)

 

【夕立】

「✨ぽいーーー♪♪♪✨」(パチパチ)

 

【防空棲姫】

「皆サン、楽シンデマスネ‥‥」

 

【隼鷹】

「とりあえず、早く終わって一杯やりたい

ところだねぇ~」

 

 

海特警の関西弁トリオが『龍ちゃん劇団』なる

特設グループを結成した

クリスマスやら正月やらのイベントで芸を披露

して疲労しようという、訳の分からない理屈で

結成されたこのグループ

早速『小ネタ』を仕込んで『天龍児童園』に

乗り込んで来たのである

今日はテストも兼ねた、小ネタの発表会‥‥

噂を聞き付けて、デウスーラと国防軍の夕立も

見に来ていた

 

子供達の反応はいかに!?

 

 

【黒潮】

「『マフィア映画』における、『ハリウッド』と

『Vシネマ』の違い」

 

【アルビオン】

「先ずは『ハリウッド』から」

 

 

【ガンビア・ベイ】

「これ‥‥子供達に見せる劇ですかベイ?」

 

【隼鷹】

「まあ今回は大目に見てやってよ、本人達は

ウケると確信してやってるみたいだしさ」

 

 

龍驤が椅子に座る‥‥‥

アルビオンが、右手の人差し指と親指を立てて

『ピストル』の形にすると龍驤の頭に向ける

 

ガンビアの不安を余所に、寸劇という名の

コントの始まりだ

 

 

ーーーーーー

 

 

【龍驤】

「‥‥おいスティーブ、何のマネだ?」

 

【アルビオン】

「‥‥ボス、あんたの時代はもう終わりだ!

これからは俺達がファミリーを仕切っていく!」

 

【龍驤】

「この俺にそんなマネしてただで済むと?」

 

【アルビオン】

「そう考えてる時点であんたは終わりだ!

ファミリーは既に俺達が掌握した、あんたには

消えて貰う!」

 

【龍驤】

「ジョーイ、お前も同じ考えか?」

 

【黒潮】

「ボス、もうあんたがドンじゃあファミリーは

持たない、かといって、あんたは人の下で働く

事が出来る人間じゃない、俺達としてもこう

するしか無いんだ」

 

【アルビオン】

「ボス、このファミリーはあんたが立ち上げた

もんだ、俺達はそのファミリーに拾われた身だ

確かに俺達はあんたに恩がある、その恩を返す

方法は一つ、俺達の手でこのファミリーを守っ

て行く事だと結論した!」

 

【龍驤】

「‥‥フッ‥‥知らない間に随分とデカくなりや

がって‥‥他人を押し退けて今日までやって来た

この俺だ、いつかはこんな日が来るとは予感して

いたんだがな‥‥確かに俺は他人の下で働くなん

ざまっぴらだ‥‥スティーブ!撃て!」

 

【アルビオン】

「‥‥‥ボス、良いんだな?」

 

【龍驤】

「お前達がファミリーを守ってくれるんだろ?

だったらやる事は一つの筈だ!」

 

【黒潮】

「ボス‥‥すまねぇ!」

 

【龍驤】

「馬鹿野郎!謝るんじゃねーよ!ファミリーを

守りたけりゃ、俺の屍を超えていけ!

‥‥もういいだろう‥‥後の事は頼んだぜ?」

 

【アルビオン】

「任せろ!ボス!、礼は言わないぜ!」

 

【黒潮】

「俺達もいずれそっちに行く、その時はまた

一杯やろう‥‥」

 

【龍驤】

「またお前らと?‥‥フッ‥‥あばよ」

 

(パンッ!)

 

ーーーーーー

 

 

【防空棲姫】

「ナナちゃん‥‥コレ、分カル?」

 

【ナナ】

「うん、一生懸命やってるのは分かるよ」

 

【雄一少年】

「この場合それって褒め言葉になるのかな~?」

 

 

______________________

    ♀♪こだわりの川内♪♀

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

【天龍 源三郎】

「%#¥☆*@※!!!」(ボッコーーン!!)

 

【ユンボ 遠藤】

「いってぇーーー!!!」(痛!)

 

【実況・ムスカアナ】

『あーっと!今度はあの『天龍源三郎』の盟友

『ジャンボ 鶴たっち』を象徴する打撃技!

『ジャンピングニーパッド』が『ユンボ遠藤』の

髭を剃り忘れた左頬にヒットだー!』

 

【ユンボ 遠藤】

「えー、今回も負けてしまいましたがー‥‥」

 

【実況・ムスカアナ】

『少しは粘れや!!根性なしーー!!』

 

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♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

【黒潮】

「『マフィア映画』における、『ハリウッド』と

『Vシネマ』の違い」

 

【アルビオン】

「続いては『Vシネマ』編」

 

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥このまま続けて良いんでしょうかベイ?」

 

【デウスーラ】

「✨わくわく♪わくわく♪✨」

 

【夕立】

「✨わくわくっぽい~♪✨」

 

【隼鷹】

「あんな楽しそうな顔見せられたら止める訳には

いかないだろ?」

 

 

ーーーーーー

 

 

【黒潮】

「いや~♪兄貴~♪今日もぎょうさん儲かって♪

兄貴はやっぱどてらいもんでんな~♪」(モミモミ)

 

【龍驤】

「あんまおだてんなや~ヤス♪まあワイの顔が

あればこんな稼ぎ訳ないわぁ~~♪ほれヤス

小遣や」

 

【黒潮】

「兄貴~♪やっぱ兄貴は太っ腹でんな!よっ!

大統領!!一生着いて行きますわぁ~♪」

 

【龍驤】

「あ~、構へん構へん、ほんま調子もんやな~

まっ、ワイにまかしとき‥‥」(ズカズカ)

 

BGM(ばばばーーん!!カーーン!!)

 

【アルビオン】

おらあ!!弁堂!!おどれのタマ盗ったらぁ!!

 

【黒潮】

「りっ!?竜二の兄貴ぃ~~!?」

 

【龍驤】

「竜二!?ワレそのドスは何のマネやー!?」

 

【アルビオン】

「よくも!よくもワシを散々コケにしてくれた

のぉ!!その落とし前を付けたるんじゃあ!!」

 

【龍驤】

「!?こっ!このガキゃあ!!竜二!!そんな

マネしくさって、おどれこの街で生きていかれる

と思っとるんかぁ!?」

 

【アルビオン】

「じゃかあしい!!ここで落とし前付けんかった

ら!ワシはそれこそこの街では生きていかれん

のじゃあ!!弁堂!!腹腸(はらわた)ぶち撒け

て○にさらせぇーー!!」

 

 

アルビオン、右手に『存在しない刃物』を握った

格好をして、龍驤達に突き立てる

 

 

【黒潮】

わああーー!!竜二の兄貴ぃ!!かんにん!!

かんにんやぁーーー!!!」

 

【龍驤】

あああああああああーーーー!!!!

わて関係あらへん!!!わて関係あらへん!!!

わて関係あらへん!!!わて関係あらへん!!!

うわああああーーー!!!

 

【アルビオン】

おりゃあああーーー!!!

 

【龍驤】

「でぃゆうおわあっ!!!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【天龍児童園の子供達】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ガンビア・ベイ】

「あの~、やっぱり止めた方が‥‥」

 

【デウスーラ】

「わあい!!龍ちゃんはどうなってしまうん

だあ!?」(ハラハラドキドキ)

 

【夕立】

「何だか時代劇みたいっぽい~♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「何でこの人達こんなに楽しめるベイ!?」

 

 

ーーーーーー

 

 

舞台の上で縺れ合う三人‥‥

 

 

【龍驤】

「‥‥なっ‥何さらすんじゃあわれぇぇぇ~~~」

 

 

ーーーーーー

 

 

【天龍児童園の子供達】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ーーーーーー

 

 

【龍驤】

「‥‥何さらすんじゃあわれぇぇぇ~~~」

 

 

ーーーーーー

 

 

【天龍児童園の子供達】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ーーーーーー

 

 

【龍驤】

「‥‥‥あれ?おかしいなぁ?ここでドッと

ウケる筈なんやけどなぁ?」

 

【アルビオン】

「だから言うたやん!!子供達にこんなネタ

分かる訳ないですやん!!」

 

【黒潮】

「‥あかん!この空気‥‥うち耐えられへん!」

 

 

当然と言おうか、子供達の余りの無反応ぶりに

コソコソと作戦会議を開く『龍ちゃん劇団』‥

 

 

【黒潮】

「‥‥龍驤さん!これ!どないすんの!?」

 

【龍驤】

「‥‥もう一回刺しや!」

 

【黒潮】

「‥へっ!?まだやんの!?」

 

【アルビオン】

「もう止めようや!恥の上塗りや!」

 

【龍驤】

「ここまで来て止められるかいな!良いから

刺すんや!」

 

【アルビオン】

「どうなっても知らんでぇ!!」

 

 

アルビオン、もう一度右手を振りかぶって

龍驤の腹部に‥‥‥

 

 

【アルビオン】

「くたばりゃああーーー!!!」

 

【龍驤】

「でぃゆうおわあ!!!」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【龍驤】

「なっ‥‥何さらすんじゃあわれぇぇ~~」

 

ーーーーーー

 

【防空棲姫】

「ウウ‥‥刺サレテ可愛ソウ‥」(ウルウル~‥‥)

 

ーーーーーー

 

【黒潮】

「そういう事とちゃう!!」

 

ーーーーーー

 

【雄一少年】

「見てるのが痛々しいなぁ‥‥」

 

【ナナ】

「でも龍ちゃん達頑張ったと思うよ」

 

ーーーーーー

 

【龍驤】

「そんな同情はいらんねん!!」

 

ーーーーーー

 

【隼鷹】

「わー良かった良かった(超棒読み)」(パチパチ)

 

ーーーーーー

 

【アルビオン】

「こんなん拷問やん!公開処刑やん!!」

 

【龍驤】

「‥‥‥フェードアウトや!」

 

【黒潮】

「‥‥何て?」

 

【龍驤】

「このまま三人で固まって、フェードアウトする

んや!!」

 

【アルビオン】

「『龍ちゃん劇団』、撤退します‥‥」

 

 

【龍驤】

「‥‥何さらすんじゃあわれぇぇぇ~~

‥‥‥何さらすんじゃあわれぇぇぇ~~」

(‥‥ゴソゴソ‥‥ゴソゴソ‥‥)

 

 

三人は縺れ合ったまま、ステージの端に端に

少しづつ移動していく‥‥‥

 

ーーーーーー

 

【隼鷹】

「‥‥逃げる気だな」

 

【ガンビア・ベイ】

「これ以上キズが広がらなくて良かったベイ‥」

 

ーーーーーー

 

 

【龍驤】

「何さら‥‥」(ヒョイッ→ドシャア!)

 

『龍ちゃん劇団』は、ステージの端に移動後

ステージの下にダイブ!そのまま子供達の視界

の彼方に去っていった‥‥

彼女達の復活はあるのか?

 

 

【デウスーラ・夕立】

「「✨わーー♪面白かったっぽい~~♪♪✨」」

(パチパチ パチパチ)

 

【石川島 春馬】

「良かったな~『龍ちゃん劇団』、確実に喜んで

貰えた人間がいて」

 

【村雨】

「デウスーラさんも夕立も‥‥素直な子‥」

 

 

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    ♀♪こだわりの川内♪♀

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

ジュラル星人を追跡して、逆に待ち伏せされた

『チャージマン研』と『キャロン』『バリカン』

の三人‥‥

 

 

【ジュラル星人】

「フフフ‥チャージマン研!覚悟しろ!」

 

【チャージマン研】

「ジュラル星人め!待ち伏せしていたか!」

 

【キャロン】

「お兄ちゃんこわーい!」

 

【チャージマン研】

じゃあ何でついて来たぁぁーー!?

ウガアーーー!!

 

【キャロン】

「ひいいいいーー!?」(涙目)

 

【バリカン】

「研坊、それを言っちゃおしまいだよ~~」

 

【ジュラル星人】

「あいつ‥正義の味方‥‥なんだよな?‥‥」

 

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 ♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     《嫁艦、愛の戦士たち》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【金剛】

「ワータシのテートクへのバーニングラブこそ

最強デース!!」

 

【足柄】

「戦いは『数』でしょ!私の提督への愛こそ最強

よ!!」

 

【川内】

「アタシだって!!提督への愛なら負けないんだ

から!!」

 

(ギャーギャーギャー!)

 

海特警のスリートップが何かもめている様だ‥‥

 

 

【天龍】(謎鎮)

「あいつら仲良いなぁ、それはそうと何をもめて

るんだ?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「提督への愛の大きさが、誰が1番かを競ってる

のよ」

 

【天龍】

「愛の大きさだぁ?」

 

【コルサック】

「そうだよ、それぞれ自分達の提督を‥‥」

 

【天龍】

「あほらし!!あいつら提督にゾッコンなのは

今更じゃねーか、そもそも惚れた相手が違う

のに何をもめるんだよ!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「だから、愛の大きさを数値で競ってるのよ

その数値が1番大きければ自分達の提督との

相思相愛が一番だって事を証明できるってね」

 

【天龍】

「はあ?何だそりゃ?一体何の数値を競って

るんだよ?撃破スコアか?」

 

【コルサック】

「それぞれ自分達の提督を、一度の夜戦で

何回『発射』させられるかって事だよ」

 

【天龍】

「‥‥何だって!?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「それも『分身』や『夜戦3点セット』は使わず

特殊能力もなし、自力で何処までやれるかって

事をね」

 

【天龍】

「‥‥あいつらバカなのか!?」

 

【コルサック】

「‥‥私もそう思う」

 

【プトレマイオスⅡ】

「でも本人達は大真面目よ、これは明日まで

やってるかもね、おまけに応援までついてる

し‥‥‥」

 

 

【足柄】

「勝利は私のものよ!!」

 

【川内】

「提督を発射させられるのはアタシだけよ!!」

 

【金剛】

「テートクとホワイトラァーブ!!」

 

【清霜】

「ママー!!頑張れー!!何の勝負かよく分かん

ないけど!!」

 

【比叡】

「お姉様!!気合い入れて応援します!!何の

勝負か分かりたくもないけど!!」

 

【妙高】

「フフフ♪足柄、頑張ってね♪貴女がそうして

いる間に、私は提督と❤‥‥ウフフ♪❤」

 

 

【天龍】

「人が見てるところでやる会話かよ!!

いい加減にしてくれーー!!」

 

 

結局、この激論はプトレマイオスⅡの予想通り

翌日まで続いた(応援団含む)

 

足柄は本人の知らないところで妙高にはめられ

た‥‥‥

 

 

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    ♀♪こだわりの川内♪♀

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

【天龍 源三郎】

「♂♀☆★↑↓→←GO!!!」

 

【ユンボ 遠藤】

「いってぇーーー!!!」

 

【実況・ムスカアナ】

『まだ何もやってないでしょーが!?』

 

【ユンボ 遠藤】

「『痛風』が痛てえんだよ!!」

 

【実況・ムスカアナ】

『じゃあ何でプロレスの試合に出るなんて

言ったーー!?』

 

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 ♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《真夜中のザクマシンガン》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

カバティ!カバティ!カバティ!

 

【金剛】

カバティ!カバティ!カバティ!

 

【川内】

カバティ!カバティ!カバティー!

 

 

 

【デストロイヤー】

「これは一体何の騒ぎだい?」

 

【神風】

「結局昨日からずっと続いてるじゃないですか!

そろそろいい加減にして貰えませんか!?」

 

【天龍】(謎鎮)

「まったく飽きねーな、今は何でもめてるんだ?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「『信玄餅』の食べ方でもめてるのよ」

 

【天龍】

「あいつら‥‥本当にバカなのか?」

 

【デストロイヤー】

「あの乗り、私は嫌いじゃないけどね」

 

【清霜】

「ママ達は仲良しなんだよ、でも皆お腹空かない

のかなぁ」

 

【コルサック】

「きよし、アンタは優しいねーー」

 

【比叡】(目の下にくま)

「‥‥お姉様‥比叡も‥限界です‥ZZZ‥‥」

 

 

先日から、提督の『発射回数』で激論を展開

していた嫁艦達の三人‥‥

結局、日付が変わっても激論は終わらず、

もはや現在に至っては、何でもめているのか

本人達も把握していない

 

凄まじい体力!『海特警スリートップ』の名

は伊達ではない!

 

 

 

【クロード提督】

「よう、金剛の帰りが遅いと思ったらこんな

所に居たのか?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「あら?クロード、お早う」

 

【ヒィッツ提督】

「よすよす♪話は何となく聞いた、小官達の事

でもめてるらしいな、ちょっと何言ってるか

分からない所もあるけど‥‥」

 

【神風】

「指令!何とかして下さい!鎮守府の風紀に

関わります!」

 

【コルサック】

「鎮守府の風紀‥‥‥えっ?」

 

【清霜】

「パパー、来てくれたんだね♪」

 

【へたれ提督】

「清霜はずっとママに付き添ってくれたのか?

ありがとうな♪」(ナデナデ~)

 

【清霜】

「エヘヘ~♪清霜はママもパパも大好きだから♪

‥‥でも、そろそろママを止めないと、きっと

お腹空いてるよ?」

 

【アンドロメダ】

「きよしは本当に理解がある娘だよね~~」

 

【清霜】

「お姉ちゃん、お早う♪」

 

【江風】

「‥‥結局心配で、着いて来てしまった‥」

 

【清霜】

「あっ、江風ちゃんもお早う♪」

 

【江風】

「きよしは体力あるなぁ~~」

 

 

会議という名の雑談を終えて、各鎮守府の

提督達がやって来た

 

 

【ヒィッツ提督】

「仲良き事は、良き事かな、とは言えそろそろ

止めないと終わりが見えなくなるな、原因の

一部は小官達にもある訳だし‥‥‥

よし、クロード君、へたれ君、例の歌を歌って

みるかね?」

 

【クロード提督】

「‥‥えっ!?あれ‥‥マジでやるの?」

 

【へたれ提督】

「嫁達を救う為だ、ここはバッチリ決めてやろう

じゃないか?」

 

【アンドロメダ】

「‥えっ?提督達が何か歌うの?」

 

【へたれ提督】

「その通り!あの伝説のミュージシャン二人組

『フリッペーズ・ギター』の名曲!

その名も『真夜中のザクマシンガン』!」

 

【江風】

「絶対ウソだろー!!」

 

【神風】

「クロード司令官があまり乗り気でない時点で

嫌な予感しかしないんですけど!」

 

【デストロイヤー】

「でも将軍も歌うんでしょ?私は少し興味がある

な♪」

 

【清霜】

「清霜聴きたいなぁ♪パパー歌って歌ってー♪」

 

【へたれ提督】

「我が愛する妻と娘の為!ここは歌わねばなるま

い!!」

 

【ヒィッツ提督】

「トロ子にここまで興味を持たれては仕方ない!

クロード君、金剛の為に覚悟を決めようぞ!」

 

【クロード提督】

「‥あー分かったよ!金剛の為だ!‥お前ら!!

俺達の愛の唄を聴けい!!」

 

 

【川内・足柄・金剛】

「「「カバティ‥‥‥うん?」」」

 

 

♪バダバダバダダ、バダバダバダダー~~♪

 

【江風】

「本当に歌い出しちゃったよー!!」

 

 

~♪真夜中のマシンガンで♪~

~♪君のま○こも撃ち抜けるっさーー♪~

 

川内足柄金剛

「いや~~ん♪❤❤❤」

「いや~~ん♪❤❤❤」

「イヤ~~ン♪❤❤❤」

 

 

もめ事は一瞬で終息した‥‥

 

 

【江風】

「あぎじゃびょいー(オーマイガー)!!」

 

【コルサック】

「そりゃあ沖縄言葉だろう?」

 

【神風】

「全員!バカ過ぎる!!」

 

【デストロイヤー】

「でも、もめ事は収まったみたいだね、将軍、

私にも歌ってくれないかな♪‥‥」

 

【神風】

「はいいい!?」

 

【清霜】

「パパ!凄いよ!まるで魔法の歌だね♪」

 

【アンドロメダ】

「‥‥なんて素直な娘」

 

【へたれ提督】

「おう、分かるか清霜♪ただし、この歌は

今のところあの三人にしか効かないのだ」

 

【ヒィッツ提督】

「もしかすると羽黒や不知火には効くかも

しれんがな」

 

【プトレマイオスⅡ】

「良かったわねクロード、不知火や翔鶴なら

きっと燃え(萌え)上がるでしょうね」

 

【クロード提督】

「それはそれで複雑だ‥‥」

 

【デストロイヤー】

「将軍、私の心にも響いたよ♪❤」

 

【ヒィッツ提督】

「おっ‥それはどうも‥」

 

【コマンダン・テスト】

「ムッシュー♪わたくしの心にも響いたわ❤」

 

【ヒィッツ提督】

「チミはいつの間に来たのかなーー!?」

 

【神風】

「‥‥脱ぎますね‥‥」(しゅるん‥‥)

 

【ヒィッツ提督】

「やめなはれ!無謀な事はやめなはれ!」

 

【神風】

「///あんなバカな歌なのに‥‥頭ではそう

思っても‥‥心と身体がうずいて来ちゃった

じゃないですかーー!責任とってー!///」

 

【ヒィッツ提督】

「あらやだ!カワイイ!」

 

【川内】

「提督~♪❤アタシを撃ち抜いてぇ~♪❤」

 

【へたれ提督】

「これは役得!帰って夜戦だ!」

 

【清霜】

「うん♪バッチリ♪バッチリよ♪」

 

【江風】

「あぎじゃびょいーー!!」

 

【アンドロメダ】

「江風~、落ち着きなよ~」

 

【金剛】

「テートクー!♪❤マシンガンラブで

バーニングショットしてくだサーーイ!♪❤」

 

【クロード提督】

「あらやだ!カワイイ!‥‥って言ってる事が

めちゃくちゃやがな!」

 

【足柄】

「イヤ~~ン♪❤私、今夜はご主人様のマシン

ガンでどう狩猟されちゃうのかしら~ん♪❤」

 

【デストロイヤー】

「将軍♪私も狩猟してくれないかな♪❤」

 

【神風】

「///責任とってーー!!///」

 

【ヒィッツ提督】

「ここまで言われて引き下がっては男が廃る!

香取(正義鎮守府)の言い分などなんのその!

お前らまとめてテイクアウトじゃい!!」

 

【コマンダン・テスト】

「ムッシュー♪❤わたくしもテイクアウト‥」

 

【ヒィッツ提督】

「チミはお帰りなさい!!」

 

 

一日がかりのスリートップのもめ事はこうして

唐突に終了した

愛の形や大きさは人それぞれ、優劣など

つけられようか‥‥それが今回の教訓か?

でもあの三人、またやるんでしょうねぇ~

 

ヒィッツ提督はコマちゃんを必死で説得して

海軍本部にお帰り頂いた‥‥

 

それぞれの提督達は、愛する嫁艦達をテイク

アウト、真夜中にザクマシンガンが唸り

まくったのは言うまでもない

 

足柄は何となく、妙高にリベンジを果たした

‥‥

 

 

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    ♀♪こだわりの川内♪♀

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

『頭の中にダイナマイト』‥‥‥

 

『チャージマン研!』における名作(?)

中の名作である

 

誘拐された『ボルガ博士』の頭部に爆弾が

仕込まれている‥と判断したチャージマン研

は、ボルガ博士をスカイロッドで連れ出す

そしてそれを追跡するジュラル星人の

バトルドーム‥‥‥

 

爆発のタイムリミットが迫る中、研が下した

非情の決断とは!!

 

 

【チャージマン研】

ボルガ博士!お許しください!!

 

(ボタン→ピッ→ウィ~~ン)

 

 

スカイロッドの底部の緊急投棄ハッチが開き

そこから落ちてきたのは‥‥‥

 

 

 

 

【チャージマン研】

「‥‥‥‥うっ!‥‥‥」(落下)

 

 

【ジュラル星人】

なーにやってんだ!?あいつはーー!?

 

 

ヒュルルル~~~ドガガガァーン!!!

 

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 ♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      《こだわりの川内》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「♪~~♪~~」(コンコンコン‥‥)

 

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

六本脚鎮守府、ここはへたれ一家が夕食をとる

台所‥‥‥

 

非番である事を利用して夕食の下ごしらえをして

いるエプロン姿の川内の姿に、へたれ提督は

辛抱かなわず‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥」(背後から→ギュッ❤)

 

【川内】

「///ふえっ!?‥ていと‥‥んぐっ❤‥‥

 

 

昼間の夜戦は遭遇戦、あるいは奇襲戦だ

へたれ提督は川内の背後から抱き着き、唇を

奪うと、そのままテーブルの上に押し倒す‥‥

 

 

【川内】

///ぴゃあ!‥提督‥ここで夜戦なの?///

 

【へたれ提督】

「川内!‥お前が悪いんだぞ!‥お前が‥お前が‥

あまりにも可愛い過ぎるから‥辛抱できない!」

 

【川内】

///かっ!?‥可愛!?‥‥///

 

【へたれ提督】

「川内‥夜戦しよう‥」

 

【川内】

もう‥‥提督のエッチ!‥‥ウフッ♪❤‥

‥いーーっぱい♪気持ちよくしてね♪❤

 

【へたれ提督】

「‥川内‥‥愛してる‥‥」

 

【川内】

‥提督‥‥大好き❤‥‥

 

(‥‥‥チュッ❤‥‥)

 

【川内】

‥‥んふっ♪❤‥

 

 

夕食の献立は、予定より簡素な物になりそうだ

へたれ提督だけは最高のディナーにありついた

訳だ‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥教えて貰ったこれを‥‥やってみるか?」

 

(‥‥しゅるん‥‥キュッ‥‥)

 

【川内】

‥はっ‥‥縛られちゃった‥‥

 

 

近くにあったタオルで川内の両手の手首を縛る

へたれ提督、川内は両手を縛られバンザイの状態

になる‥‥

 

羽黒から教わった『ソフトSM』を実践してみる

二人‥‥

 

 

【川内】

「(‥提督に‥‥縛られちゃった❤‥何だか‥‥

‥興奮する‥‥‥はっ!‥)‥‥あっ❤‥

 

(‥スルッ‥‥クチュ❤クチュ❤クチュ❤‥‥)

 

【川内】

‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥っあっ!❤‥

‥提督の手‥‥パンツのなか‥(クチュクチュクチュ❤)

‥あああ‥‥きっ‥‥気持ちいいぃ~~❤

 

(ジュブ❤ジュブ❤ジュブ❤ジュブ~~❤)

 

 

タオルで軽く縛って拘束しただけのソフトSM

だったが、いつもと明らかに違う感覚に興奮

を覚えた川内は、既にアソコが洪水状態に

なっていた、いつでもへたれ提督を迎え入れる

準備は整っていた‥‥‥‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【サラトガ】

「How are you、今日はよろしくお願い

します♪」

 

【羽黒】

「こちらこそ、よろしくお願いしますね♪」

 

【神風】

「よろしくお願いします、浜名湖はいつ来ても

温暖ですね」

 

【サラトガ】

「はい♪サラ子もここの気候は好きです♪」

 

 

愛の伝道師こと、謎の鎮守府所属『羽黒』と

補佐役の『神風』は、定例の情報交換の為に

六本脚鎮守府を訪れていた

自分の伝授したソフトSMプレイが現在進行中

とは夢にも思わない羽黒であった‥‥

 

今回、羽黒が供なってきたのは神風だけでは

なかった

 

 

【ガラダ】

「『ガラダK7』です、マスター(羽黒)のお供

をして来ました~」

 

【ダブラス】

「『ダブラスM2』ナノー♪い~~っぱいお話

するノー♪」

 

【グラトニオス】

「『戦闘獣グラトニオス』よ、腕っ節には自信

があるの、私達『機械獣ドールス』は普段

(謎の)鎮守府の警備を担当しているの」

 

【Xー10】

「『グロイザー爆撃隊』の爆撃獣、『X-10』

だよ、他の鎮守府に行けるなんてなかなか

無いから楽しみにして来たんだー♪」

 

 

ゴツい外観とは裏腹に乙女の様な愛くるしい

声で自己紹介する四人(四体)は、羽黒を

『マスター』として組織されている戦闘部隊

『機械獣ドールス』である

『バードスの杖』を所持する羽黒をマスター

として登録され、彼女の指示で行動する事に

建前上はなっているが、自己AIを搭載して

いるので、鎮守府の仲間として、警備担当と

して、普段から鎮守府の中で自由に生活して

いた

無論、彼女達がマスターである羽黒に対して

絶大な信頼を寄せているのは言うまでもない

羽黒やヒィッツ提督も、彼女達を部下として

の扱いではなく、同じ鎮守府の仲間として

接していた

 

 

【サラトガ】

「あらまあ♪カワイイ♪」

 

【ダブラス】

「わぁ、スゴイ美人さんナノー♪」

 

【サラトガ】

「ウフフ♪Thank you♪」

 

【グラトニオス】

「‥‥私達の外観を見てカワイイって‥‥

私が言うのも何だけど、この人の感覚も

相当のもんね」

 

【ガラダ】

「グラトニオスちゃん!失礼だよ!」

 

【サラトガ】

「いいえ、構いませんよ♪自己紹介が遅れま

した、正規空母CVー3『サラトガ』です

『サラ子』とお呼び下さい♪

こちらでは『副秘書艦』『作戦統制艦』それ

に『日程の調整』を主に担当しています♪

ミスターヒィッツ提督や羽黒さん、それに

『謎の鎮守府』の皆さんにはお世話になって

います♪」

 

【Xー10】

「『作戦統制艦』って、何か格好いい響きだ

なあ!」

 

【サラトガ】

「提督がサラ子を信じて任せて頂いているので

とても嬉しく思っています♪

そうそう、こちらのお三人も紹介しておきま

すね♪」

 

【アンドロメダ】

「六本脚鎮守府へようこそ~♪

私は宇宙戦艦娘『アンドロメダ』『メダ子』

って呼んでね♪一応『副司令官』とか『司令

官代理』とかの肩書付いてるんだけど、そん

な事は気にしなくて良いからさ♪」

 

【清霜】

「駆逐艦娘『清霜』です♪よろしくどうぞ♪

『秘書艦代理』として、今日はお姉ちゃんの

メダ子ちゃんをサポートしてます」

 

【江風】

「あ~、アタシは『江風』だよ、『連邦統合

海軍省査察局』から派遣されてるんだけど、

たまたまきよしと一緒に居たもんだから挨拶

する事になってさ、よろしくな♪」

 

【ダブラス】

「よろしくナノー♪」

 

【X-10】

「これ何て読むんだろう?」

 

【江風】

「『かわかぜ』って読むんだよ」

 

【グラトニオス】

「『アンドロメダ』って‥あのアンドロメダ

なの!?超有名艦じゃない!?

艦娘になったって話は聞いてたけど、こんな

所で本人に会えるなんて!」

 

【神風】

「確かに地球艦隊の『総旗艦』ですからね」

 

【アンドロメダ】

「改めて言われると照れるしぃ~~!」

 

【清霜】

「凄いでしょ?清霜のお姉ちゃん♪」

 

【羽黒】

「みんなはメダ子さんに会うのは初めてだった

わね」

 

 

『機械獣ドールス』達はあの合同観艦式にも

出席しなかったし、アンドロメダも謎の鎮守府

に訪れても要件を済ませると直ぐ帰る事が多か

ったから、偶然にもアンドロメダとは初対面で

あった

 

 

【ガラダ】

「お姉ちゃんって、二人は姉妹なの?」

 

【アンドロメダ】

「そうだよ、ここの提督と筆頭秘書艦は夫婦で

、メダ子ときよしは二人の養女って訳」

 

【清霜】

「そして‥江風ちゃんは、清霜達姉妹の大大

大親友だよ♪ねー♪」(ギュッ)

 

【江風】

「‥‥えっ!?アタシって大親友の立ち位置

だったの!?」

 

【羽黒】

「先の『輸送任務』(後の作品で語られる予定)

では皆さんお疲れ様でした

へたれ司令官さんと川内さんはどちらに?」

 

【サラトガ】

「今日はお二人には非番という事で、休んで

頂いてます」

 

【アンドロメダ】

「そう、だからメダ子ときよしで司令官と

秘書艦の代理をしてるって訳」

 

【羽黒】

「そうですか、お二人共今頃はご夫婦仲良く

楽しんでらっしゃるんでしょうね♪」

 

【サラトガ】

「ウフフ♪そうですね♪」

 

【神風】

「‥‥何故『楽しんで』を強調するんですか?」

 

 

そう、二人は確かにプライベートの時間を

楽しんでいた‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「‥‥直接舐めるぞ‥‥見せてくれ‥‥」

 

(‥グッ‥‥クイッ)

 

【川内】

‥‥はっ‥‥パンツ‥‥横にズラされ‥‥

‥ちゃった‥‥提督に‥‥見られちゃう❤‥

 

【へたれ提督】

「綺麗だ‥‥川内のアソコ‥‥ピンク色で‥可愛い」

 

【川内】

///イヤン!‥‥あんまり‥見ないで‥///

 

【へたれ提督】

「じゃあ‥‥味見させてくれ」(‥‥ジュル‥‥)

 

【川内】

‥‥あひっ!❤」(ビクン❤)

 

 

両手を縛られたまま、装束を着たまま

パンツをズラされ、極部をクンニされ‥‥

 

普段よりも、へたれ提督から一方的になすがまま

にされている感覚に囚われた川内‥‥

 

両手をタオルで軽く拘束する‥‥たったこれだけ

の行為が普段とは違う夜戦を演出する

彼女の性的興奮は静かにゆっくりと、そして確実

に高まっていく‥‥

 

 

【へたれ提督】

「愛液おいひんぐんぐ(ピチャピチャピチャ)」

 

【川内】

アタシ今‥‥提督に‥‥一方的に‥‥

弄ばれてる‥‥世界一大好きなこの人に

‥大事なアソコを‥‥舐められてる‥

 

【川内】

提督‥‥これ良い❤‥‥気持ちいい❤‥

(ハアッ❤‥ハアッ❤‥ハアッ❤‥)

 

【へたれ提督】

「!!‥‥!!(ジュルジュルクチュクチュ‥‥)」

 

(クチュ❤クチュ❤クチュ❤クチュ❤)

 

【川内】

‥アー❤あっ❤あっ❤あっ❤

 

 

同時に指を二本挿入され小刻みに掻き回される

刺激を受けた膣から大量の愛液が溢れ出て

パンツとテーブルクロスを水浸しにしていく‥

 

川内は既に‥‥我慢の限界であった

 

 

【川内】

‥‥提‥‥督‥‥入れ‥‥て❤‥

(ヒクッ❤‥‥ヒクッ❤‥‥)

 

【へたれ提督】

‥ングッ!‥俺も‥限界だ‥‥入れるぞ?

 

【川内】

‥‥はい♪❤

 

 

ズボンのチャックを開けて、腫れ上がった自らの

『息子』を取り出すと、へたれ提督はそれを

既に準備万端の川内の膣に挿入していく‥‥

 

‥ズブッ!‥‥ズブズブ‥‥

 

【川内】

‥うっ!‥‥あっ❤‥入っ‥‥」(ピクピク)

 

ズブンッ!

 

【川内】

あぐう!❤

(ビクン!)

 

 

‥‥深く、静かに挿入せよ!‥‥

(‥ズプッ❤‥‥ズプッ❤‥‥)

 

【川内】

‥あっ❤‥‥あっ❤‥‥

(ピク‥‥ピク‥‥ヒク‥)

 

 

川内の身体が小刻みに痙攣(けいれん)する

二人の身体と身体が密着し、ゆっくり、深く挿入

されて子宮の入口まで達する事で快感も深くなっ

ていく‥‥

 

 

【川内】

‥奥まで‥‥当たってりゅ❤‥‥ああ‥

‥‥気持ち‥‥いい❤‥‥

 

【へたれ提督】

「‥くうっ‥‥川内の締め付けは‥‥いつも本当に

絶妙すぎる!‥‥」

 

【川内】

‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥だってぇ‥

‥気持ち‥‥良すぎる‥‥んだもん♪❤‥

 

【へたれ提督】

「俺も‥‥気持ち良いよ‥‥動かすぞ?‥」

 

【川内】

‥‥うん♪❤

 

(‥‥ズプッ‥‥‥ズプッ‥‥‥)

 

【川内】

‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥暖かい❤‥‥

‥提督❤‥‥暖かいよ♪❤‥‥提督の身体も

‥‥おち○ちんも♪❤‥‥

 

(ズプッ‥‥ズプッ‥‥ズプッ‥)

 

【川内】

‥あっ❤‥あっ❤‥あうっ❤‥

 

【へたれ提督】

‥夜戦には‥補給が‥必要なんだよな?‥‥

いっぱい‥‥補給してやるからな!

 

(パンッ‥パンッ‥パンッパンッパンッパンッ)

 

【川内】

‥補給‥して♪❤‥あっ❤あっ❤あっ❤

 

 

それは特別な補給だった

そしてそのキーワードがある誤解を増幅する事に

‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【X-10】

「マスター(羽黒)は提督(ヒィッツ提督)から

どんな特別な燃料を補給して貰ってるんだう?」

 

【清霜】

「特別な燃料?」

 

【X-10】

「うん、マスターはあたし達に内緒で提督から

いい燃料を貰ってるみたいなんだよ」

 

【清霜】

「謎提さんは凄い身体の人だけど、そんな補給

能力まであるの?」

 

【X-10】

「う~ん、そこまではよく分からないんだけど

マスターも提督も言葉を濁すばかりだし

ガラダは何か知ってるみたいだけど『アタシ達

には合わない』の一点張りだし‥‥」

 

【清霜】

「‥‥でも羽黒さんは、そんな燃料があるなら

テンちゃん達に内緒で独り占めするような人

じゃないと思うんだけどなぁ?」

 

【X-10】

「それはあたしも分かってるんだ、確かに

マスターはそんな器の小さい人じゃないし

第一『機械獣ドールズ』のあたし達と『艦娘』

じゃ身体の構造が違うからね

それにマスターは提督の嫁艦で秘書艦だから

きっと凄く忙しいだろうし、だから特別な燃料

が必要なのも分かるんだよ、でもさ、一体

どんなすごい特別な燃料なのか知りたいと

思わないかい?あたし達に内緒にするくらいの

さ♪」

 

【清霜】

「う~ん、確かに少し気になるなあ、どんな燃料

をどうやって補給するんだろう?」

 

【X-10】

「きよしの父親と母親も提督と秘書艦だろう?

そういう話は聞かないかい?」

 

【清霜】

「そうだねぇ、ママはいつも『夜戦には補給が

必要』って言ってるけど、夜戦じゃなくても

補給は必要でしょ?‥あっ、そういえばママは

夜戦(意味深)の後、いつも✨キラキラ✨して

るからもしかしたらその時に‥‥」

 

 

好奇心旺盛な清霜は、夜戦(意味深)について

も純粋な意味で興味津々ではあったが、まだ

深い所までの知識や事情は知らなかった

 

 

【X-10】

「そういえばマスターも『補給』の後は

✨キラキラツヤツヤ✨してたなぁ‥‥

やっぱり秘書艦は提督から特別な燃料を補給

して貰ってるんだ!」

 

【清霜】

「そーなのかなーー?(清霜はパパとママの

『パコパコ夜戦』を何度も見てるけど、燃料

の補給なんてしてたかなぁ?‥‥もしかして

あの『射精』っていうのが『燃料補給』なの

かなぁ?)」

 

 

好戦的で派手好きだがあっけらかんとした性格

の、テンちゃんこと『X-10』

好奇心旺盛で人懐っこい、きよしこと『清霜』

 

二人は初対面で馬が合った、というより清霜と

馬が合わない人物を探すほうが難しいが‥‥

 

意気投合した二人を見たサラトガは、二人に

へたれ夫妻への『来客訪問』を伝えて貰う為に

X-10の鎮守府見学も兼ねて送り出したのである

 

 

【清霜】

「この先が、清霜達一家の台所、パパもママも

そこに居る筈だよ♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(ズブ!ズブ!パン!パン!パン!)

 

【川内】

あっ!❤はっ!❤‥しゅごい❤‥提督‥

‥きもひいい♪❤‥‥いっひゃう!❤‥‥

‥また‥‥またイクぅぅ~~!!❤❤❤

 

(バコ!バコ!バコ!バコ!バコ!)

 

 

 

清霜とテンちゃん‥‥

ある意味、危うし‥‥

 

 

______________________

    ♀♪こだわりの川内♪♀

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

『研の秘密を探れ!』‥‥‥

 

ジュラル星人に拉致され、拷問にかけられる

『吉坂博士』‥‥‥

 

 

【ジュラル星人】

「吉坂博士!チャージマン研の弱点を教えて

貰おう!」

 

【吉坂博士】

「ちっ‥チャージマン研に弱点など無い!」

 

【ジュラル星人】

「弱点の無い奴など居るか!我々の調べでは

奴は『算数が苦手で以外とバカ』なのと、

『新婚ボケで嫁艦の『時雨(佐世保)』には

頭が上がらない』事は分かっている!

だが、そこを衝くのは我々ジュラル星人の流儀

ではない!それ以外の弱点を教えるのだ!」

 

【吉坂博士】

「例え知っていたとしても、お前達に教えるもの

か!!」

 

【ジュラル星人】

「強情を張ればそれだけ痛い目に会うんだぞ!

それ!」

 

ビビビビビ~~~~!

 

【吉坂博士】

「ぐわあぁぁ!!ちっ‥‥チャージマン研に‥

弱点などなああーーい!!」

 

コチョコチョコチョ~~

 

【吉坂博士】

「チャージマン研に弱点‥‥うひょ!?‥‥

うひゃゃ‥‥い~~ひひひひ~~~!!」

 

【ジュラル星人】

「‥うん?このオッサン、拷問のせいで

とうとう頭に来たか?」

 

【吉坂博士】

「ぎゃーーはははははーーー!!!‥しっ‥‥

白露君!!‥‥やめたまぃぃ~~~!!」

 

【白露】

「こちょこちょこちょ~~♪博士~~♪白露の

くすぐりがいっちばーんくすぐったいでしょ?」

 

【ジュラル星人】

「お前誰だあーー!!?」

 

【白露】

「白露はぁ♪博士の『秘書艦』だよ♪」

 

【ジュラル星人】

「だったら助けたれよ!!」

 

______________________

 ♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

(ズンッ!‥‥ズンッ!‥‥ズンッ!‥)

【川内】

‥あは❤‥‥あへ❤‥‥はへぇ❤‥

 

【へたれ提督】

「ふんっ!ふんっ!‥イキそうか?‥川内‥‥

良いぞ‥‥イッた顔‥‥見せてくれ‥‥さっき

は見損なったから‥‥」

 

【川内】

///‥はっ‥いやん!‥はずかいし‥///

 

【へたれ提督】

‥恥ずかしがる川内‥‥超カワイイ!」(ガシッ)

 

【川内】

ああん❤‥‥提督のエッチぃ~❤

 

 

縛られた両腕を押さえ付けられ、全く抵抗も

出来ず(する気もないが)、顔を隠す事も

出来ない川内‥‥目の前にはへたれ提督の顔

‥‥このままイッた顔を見られてしまうのか

‥‥

 

【川内】

‥提督に‥犯される‥‥提督に一方的に

‥‥弄ばれる‥‥提督に恥ずかしい顔‥‥

見られちゃう‥‥この人に犯されるのは‥

‥世界で‥アタシひとりだけ‥‥嬉しい!

 

 

今の自分の置かれた状況を頭で理解する事で

川内は益々性的興奮が高まった

そして興奮したのは川内だけではなかった

 

 

【へたれ提督】

「‥ふっ!‥ふっ!‥ふっ!‥」

 

(ズプッ!‥ズプッ!‥ズプッ!‥)

 

【川内】

あうっ!❤‥‥あひっ❤‥はひっ❤‥

‥‥提‥督‥‥それ‥‥イックぅ!❤‥

 

 

身体と腰を密着させて、深く押し込む様な

ピストン運動を川内に加えるへたれ提督‥‥

へたれ提督は腰を振りながら川内を抱きしめ

る、川内は益々イキそうになる‥‥

 

 

【へたれ提督】

川内!‥‥お前のイッた顔を見ながら‥‥

俺もいく‥‥いっぱい‥補給してやる!

 

【川内】

‥提督❤‥来てぇ!❤‥‥いっぱい‥‥

‥‥奥まで‥‥補給してぇ!❤

 

【へたれ提督】

川内ぃぃ!!‥流し込むぞぉ!‥‥俺の!

愛の燃料を!‥受け取ってくれぇぇー!!

 

(パンッ!パンッ!パンッ!バコ!バコ!)

 

【川内】

あっ!‥アーー!❤❤‥提督ぅー!❤

出して!‥注いで!‥提督の熱い燃料!❤

‥子宮の奥に‥‥いっぱい補給しえぇぇ~♪❤

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

台所の前まで来た清霜とテンちゃんの二人‥‥

 

だが当然、中に入るのは憚(はばか)られた

 

 

【清霜】

「『パコパコ夜戦』始まっちゃったかぁ、まあ

しょうがないよね♪テンちゃん、ちょっと待って

くれる?」

 

【X-10】

「また待っていてって言われた‥‥マスターの時

と同じだ‥‥」

 

 

『‥提督‥‥それ‥‥イッくう~~❤』

 

『川内!俺もいく‥いっぱい‥補給してやる!』

 

『提督来てぇ!‥いっぱい奥まで補給してぇ❤』

 

 

台所に通じるドアの向こうから聴こえてくる

淫語のオンパレードは、テンちゃんにとっては

どこかで聞き覚えのある台詞に近いものが

あった‥‥

 

 

【X-10】

「やっぱり同じだ!行くとか来てとか訳が分から

ない!一体どっちなんだ!」

 

【清霜】 

「テンちゃん?どうしたの?」

 

 

『俺の愛の燃料を‥受け取ってくれぇぇー!!』

 

『提督ぅー!出して!‥注いで!‥提督の熱い

燃料!‥子宮の奥に‥いっぱい補給してぇーー

!!❤』

 

 

【X-10】

「やっぱりそうだったんだ!マスターもここの

秘書艦も、提督から特別な燃料を補給して

貰っていたんだ!‥‥そんな物が必要なんて

秘書艦って大変な仕事なんだなぁ‥‥

それにしても『愛の燃料』なんて、そんな名前

の燃料聞いた事ないなぁ、提督だけが所持してる

ハイオク燃料なのかなぁ?

『熱い燃料』って、燃料が熱を帯びたら危なく

ないか?それに艦娘の燃料タンクは『シキュウ』

って名前だったのか?」

 

【清霜】

「もしもーし、テンちゃん大丈夫ー?」

 

 

タイミングが悪かったのか、テンちゃんの勘違い

はこうして加速されたのであった‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

そんな事になっているなど知る由もない二人は‥

‥‥

 

(ズブン!‥❤ズブン!❤‥ズブン!❤‥‥)

❤バコ!バコ!バコ!バコ!バコ!❤

 

【川内】

はひっ❤‥ハヒッ❤‥はへっ❤‥

アーー!!❤イクイクイクイクイク!❤

 

【へたれ提督】

川内ぃぃ!‥出る!‥‥出るウウーー!!

 

【川内】

提督出してぇ!❤‥いっぱい出してぇ!❤

 

【へたれ提督】

あああ!!‥川内ぃ!‥愛してるぅーー!!

 

【川内】

あ♪‥提督大好き❤‥だいしゅきぃぃーー❤❤

 

((バコバコバコバコバコバコバコ!!))

 

【へたれ提督】

しぇんだいぃぃぃーーー!!!

 

【川内】

ていとくぅぅぅーーー❤❤❤

 

((ズブズブズブズブズブズブズブ!!))

 

【へたれ提督】

ぐああああああーーーー!!!

 

【川内】

アーーイクイクイックぅーー!!❤❤

 

 

両腕を拘束されて、何処にも掴まる事が出来ない

川内は、性感が宙ぶらりんの状態で解放され、

それを見たへたれ提督も男の本能が爆発して‥‥

 

 

ドピュッ!! ドピュッ!!

 

【川内】

あっ!!‥なか!‥あちゅい❤‥

 

ブシャアアアーーー!!!

ドビュルルルルルーー!!!

 

【川内】

あーーーーーーーーーー❤❤❤

 

 

間欠泉のような潮吹きと、大量射精はほぼ同時

だった!

噴き出した潮は二人を包み込む様に霧状になり

川内の奥に噴射された『白濁した熱い燃料』は

子宮の壁に激突して子宮の内部を駆け巡る‥‥

 

 

【川内】

‥あっ❤‥‥あちゅいのぉ‥‥奥までぇぇ‥

‥‥きたぁぁぁ~~♪❤❤❤

ビクンッ‥‥ビクンッ‥‥ビクンッ‥

 

【へたれ提督】

‥‥ふうっ‥‥ふうっ‥‥ぐううう‥

 

(ドピュ‥ドピュ‥ドクドクドク‥‥)

 

【川内】

‥オマ○コ‥‥どりょどりょぉぉ❤‥‥

‥提督の‥せーし❤‥まだ‥入ってくりゅ❤

 

【へたれ提督】

‥すまん‥川内ぃ‥‥射精が‥止まらない‥‥

 

(ドクッ‥ドクッ‥ドクッ‥)

 

【川内】

‥エヘヘ~♪❤‥どうちよう~~♪❤‥‥

提督のせーしでぇ♪‥オマ○コ犯され

てりゅ~~♪❤❤

 

 

謝るへたれ提督、とても嬉しそうな川内‥‥

 

それでも射精は止まらず、二人の結合部の

隙間から白濁液という名の燃料が溢れ出てきた

溢れ出た白濁液がズラされたパンツとテーブル

クロスを汚していく‥‥

 

(ゴボッ‥‥ゴボッ‥ゴボッゴボッゴボッ)

【川内】

あっ!‥せっかくの燃料が‥溢れ出ちゃう‥

‥‥勿体ないよぉぉ❤‥‥

 

【へたれ提督】

「ふうっ‥心配するな川内‥何度でも何度でも

‥‥補給してやるよ♪」

 

【川内】

‥提督❤‥ありがと♪‥またいっぱい‥

‥‥補給してね♪

 

(ドクドク‥‥コポコポ‥‥)

 

【へたれ提督】

「‥川内‥‥好きだ‥‥うむっ‥‥」

 

【川内】

‥提督‥‥しゅき❤‥‥んふっ♪❤‥

 

 

射精は続いていた‥‥重なり合ったまま

キスを交わす二人‥‥‥

愛の伝道師、羽黒のアドバイスによるソフトSM

夜戦で、二人は絶頂の中に果てた‥‥筈であった

 

(コンコン←ドアをノックする音) 

 

【清霜】

パパー、ママー、パコパコ夜戦は終ったー?

羽黒さん達が来てるから呼びに来たよー♪

 

 

【へたれ提督・川内】

「「‥‥‥忘れてた‥‥」」

 

 

来る事は分かっていた筈だった‥‥

しかし、完全に失念した‥‥

それでも射精は止まらない‥‥

 

【川内】

「‥‥提督‥‥早く全部出し切って‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥善処する‥‥」

 

 

それでも、自分の中以外に出されるのはいやな

川内であった‥‥

 

 

______________________

    ♀♪こだわりの川内♪♀

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

潜入捜査の為に、とある軍事施設に潜入した

『機械獣ドールス』達‥‥

 

 

【警備兵A】

「異常は無いか!」

 

【警備兵B】

「異常無し!」

 

 

 

【ダブラス】

「警備は中々厳重ナノ!」

 

【グラトニオス】

「これじゃ潜入は難しいな、どうしたものか‥」

 

【X-10】

「なあ、これ使ってみねぇ?」

(押しボタン式のスイッチ)

 

【ガラダ】

「何それ?」

 

【X-10】

「貰ったんだよ『困った時に使え』って言われて」

 

【ガラダ】

「やたらと貰わない方がいいよ?」

 

【X-10】

「でもどんな効果があるか試してみたくね?」

 

【グラトニオス】

「しっ!今は静かに!」

 

【ダブラス】

「大きな音を立てると見つかっちゃうノ!」

 

【ガラダ】

「この膠着状態をどうするか‥‥」

 

【X-10】

「まあ駄目もとで試してみようぜ、使えない

代物ならそれまでだからさ♪」

 

ボチットナ!

 

【ガラダ】

「ちょっと!どんなスイッチなのか分からない

んだし、むやみに押さない方が‥‥」

 

 

(ジャ~~!ジャジャン!)

【天龍児童園合唱団】

「刑事!トミザワ!!」

 

【警備兵A】

「そこに居るのは誰だ!!」

 

【ダブラス】

「見つかったノーー!!」

 

ウ~~! ウ~~!

 

【ガラダ】

「任務失敗!てっしゅう~~!!」

 

【グラトニオス】

「誰に貰ったのよ!!そのスイッチ!!」

 

【X-10】

「『深い脇毛』の話ばかりする、知らない

オッサン」

 

【グラトニオス】

「知らないオッサンから無闇に物貰うんじゃ

ないわよ!!」

 

______________________

 ♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダ-バダ♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

遠州灘沖、訓練海域‥‥

次元潜航艦『UX-01』艦橋‥‥

 

 

【石川島 春馬】

「『移動ターゲット』『空中ドローン』射出

完了!合図を!‥‥合図だよ!」

 

【鷹尾 和則】

「‥‥へっ?合図?‥俺が!?」

 

【石川島 春馬】

「現役の将校はここじゃあんただけだろ?

これも経験のうちだよ」

 

【鷹尾 和則】

「わっ‥分かった、やってみる、状況開始!

訓練開始!」

 

ーーーーーー

 

【プリンツ・オイゲンR】

「任せてカズノリ、戦隊突撃!」

 

【パース】

「ターゲットインサイト!射撃諸現をFCS

にロード!」

 

【能代】

「お二人共落ち着いて、行進間射撃の訓練

ですから、確実に標的を捕らえる事に集中

ましょう」

 

 

浜名湖の沖合の訓練海域で、六本脚鎮守府

の水上艦娘による海上・空中目標への

射撃訓練が行われていた

『能代』を教官として二人の艦娘が訓練に

勤しむ

 

一人は、連邦統合海軍より派遣されて来た

新任士官、鷹尾少尉の秘書艦を勤める

『プリンツ・オイゲンR』

彼女は登録上は艦娘になっているが、本当

は『艦娘に限りなく近くて非なる存在』で

あった

 

もう一人は、先の輸送作成(後の作品で)の

際に救助され、六本脚鎮守府の『家族』と

なった、軽巡洋艦娘『パース』

まるでアドベンチャーゲームに出て来る様な

風貌の艦娘少女である

 

二人を作戦に参加させるなら、十分な訓練を

施してから任務に‥‥という、へたれ提督の

基本方針に乗っての洋上での訓練実施であっ

た、そして鷹尾少尉の士官としての訓練も‥

‥‥

 

 

【UXー01】

「新人さん♪頑張ってね♪困った事があったら

私に頼ってくれて良いのよ♪」

 

【鷹尾 和則】

「‥あっ‥こりゃどうも‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【へたれ提督】

「やあ!羽黒ちわん!出迎えられなくてスマン!

いろいろ立て込んでたもんで‥‥」

(アタフタアタフタ‥‥)

 

【川内】

「あー‥ほら!アタシ達二人で『戦闘訓練』して

夢中になっちゃって‥‥ごめんなさいね♪」

(アタフタアタフタ‥‥)

 

【神風】

「間違いない‥‥やってたわね」

 

 

服装と髪の毛が乱れたのを、何とか直して来た

のがバレバレな二人を見れば、何をしてたかは

誰でも想像がつくというものだ

 

 

【羽黒】

「あのー‥‥お二人とも?‥大丈夫ですから♪」

 

【へたれ提督】

「うう‥‥その笑顔と気遣いがかえって心苦しい

‥‥‥」

 

【川内】

「‥そりゃばれるわよね‥‥ごめんなさい‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥まあ、こんな二人が提督と秘書艦だけど

よろしくね♪」

 

 

【ダブラス】

「よろしくナノネー♪」

 

【グラトニオス】

「提督と秘書艦って、何処もこんな感じなのか

しら?(意味深夜戦する事)」

 

【Xー10】

「(この人達は『しゅごい燃料』を補給したって

言ってたな、マスターの『すごい燃料』と近い

のかな?)」

 

【ガラダ】

「テンちゃん?何考えてるの?」

 

【清霜】

「パパとママのこと、よろしくねー♪」

 

【江風】

「‥‥今は何も言うまい、来客中だし‥‥」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥この微妙な空気感、どうすっかな‥」

 

【川内】

「‥‥どうしよっか‥‥」

 

 

楽しい一時は過ごしたものの、微妙に気まずい

空気感に複雑な心境の二人‥‥

 

助け舟は意外なところから現れた

 

 

【卯月】

「ここはうーちゃんが一肌脱ぐとするぴょん♪」

 

 

______________________

     ♀♪こだわりの川内♪♀

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

【卯月】

「山風~♪ちょっと耳を貸すっぴょん♪」

 

【山風】

「?‥なあに?」

 

(ごにょごにょ‥‥‥)

 

 

六本脚鎮守府の厨房‥‥‥

 

 

【瑞鳳】

「✨出来たー♪新作の卵焼き♪」

 

 

花田少将に食べて貰う為に、卵焼きの新作造り

に勤しむ瑞鳳、健気だ!

 

絶妙なバランスでバターを使った卵焼き

は熱々フワフワで光沢のある仕上がりだ

美味そう!

 

 

【瑞鳳】

「少将、喜んでくれるかな?‥査察局に戻ったら

いっぱいご馳走してあげなくちゃ♪卵焼きも、

瑞鳳のことも♪❤」

 

 

妄想の瑞鳳、卵焼きを一口試食してみる‥‥

(パクっ)

 

【瑞鳳】

「ん~♪美味しい~♪やっぱり味の秘訣は愛情と

バターの使い方よねー♪」

 

【山風】

「‥‥ねえママ‥‥教えて?」(クイクイ)

 

【瑞鳳】

「あら~♪山風、何を教えてほしいの~♪」

 

【山風】

『バター犬』ってなぁに?

 

【瑞鳳】

ズガガガガガーー!!

 

 

【衣笠】

厨房で何かが爆発したわ!!

 

______________________

 ♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

【深雪】

「よくわかんねーけど、瑞鳳さんが爆発した

ぞーー!!」

 

【神威】

「急いで補給をしなければ!!」

 

【シェフィールド】

「入渠が先では!?」

 

【カリスト】

「みんな、少し落ち着きなよ」

 

ーーーーーー

 

【アンドロメダ】

「‥‥何か厨房の方が騒がしいなぁ~」

 

【江風】

「瑞鳳母さんだな、卵焼きでも失敗したのか?」

 

【サラトガ】

「皆さん、どうでしょう?沖合の訓練海域で

新人の方達が訓練をしています、それを見学

されては?」

 

【ガラダ】

「ちょっと見てみたいかも」

 

【神風】

「私も興味があります」

 

【羽黒】

「じゃあお言葉に甘えて、お願いします♪」

 

【Xー10】

「いったいどんな燃料を‥‥」(ぶつぶつ)

 

【グラトニオス】

「あの子、さっきからどうしたの?」

 

【清霜】

「さあ?」

 

 

【川内】

「助かったぁ~~」

 

【へたれ提督】

「サラ子!グッジョブ!」

 

【サラトガ】

「どう致しまして♪」

 

 

本当の助け舟が現れて、一行は遠州灘沖合

の訓練海域に向かう事になったのである

 

 

 

【あきつ丸】

「小話集『こだわりの川内』はパート2に

続くであります、たぶん」

 

【アルビオン】

「たぶんかい!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       《名称説明》

 

①天龍 源三郎

 

元海軍将校、『30年戦争』の序盤、『エルドラド

艦隊決戦』で『重打撃ミサイル巡洋艦アシガラ』

艦長として活躍

退役後、プロレスラーに転向

得意技は、多彩な角度から打ち下ろす

『天龍チョップ』

 

ーーーーーーーーー

 

②ジャンボ 鶴たっち

 

プロレスラー、天龍 源三郎の盟友

得意技は『ジャンピングニーパッド』

 

ーーーーーーーーー

 

③ユンボ 遠藤

 

お笑い芸人、『オフィス北○』所属

なんちゃってプロレス団体『西愚痴プロレス』

の構成員で、イベントで有名レスラーと対戦

しては速攻でボロボロにされる

お酒の飲み過ぎで通風になったのが悩み

得意技は『リングサイドに自転車で乗り付け

る』

 

ーーーーーーーーー

 

④ムスカアナ

 

『チャージマン研』に登場した、『ム○カ大佐』

にそっくりなアナウンサー

プロレスの実況もする

 

ーーーーーーーーー

 

⑤龍ちゃん劇団

 

謎の鎮守府『龍驤』『アルビオン』

リンガ特設連邦鎮守府『黒潮』の三人で構成

される、お笑い寸劇劇団

天龍児童園の子供達に受けて貰う為に時々

特訓中

ネタがマニアック過ぎて伝わり難いのが難点

 

ーーーーーーーーー

 

⑥フリッペーズ・ギター

 

ミュージシャン、伝説の二人組アーティスト

代表曲は『真夜中のザクマシンガン』(嘘)

 

ーーーーーーーーー

 

⑦スカイロッド底部の緊急投棄ハッチ

 

『チャージマン研』に登場する航空機、

スカイロッドの底部にある伝説のハッチ

『ボルガ博士殺害』に利用された他

嫁艦の『時雨』(佐世保)が緊急出撃する

時にも使われる

 

ーーーーーーーーー

 

⑧泉 キャロン

 

『チャージマン研』こと『泉 研』の妹

最近は兄より義姉の『時雨』になつく

 

ーーーーーーーーー

 

⑨バリカン

 

泉家の愛玩ロボット、『ハロ』と同じ時期に

開発されたが、現在のところその信の目的は

分かっていない、『時雨』がちょっと怖い

 

ーーーーーーーーー

 

⑩へたれ一家が夕食をとる台所

 

文字通り、テーブルとキッチンがある台所で

へたれ一家の四人は夕食を基本ここで取る

テーブルは時々夜戦(意味深)の舞台にも

なる

 

ーーーーーーーーー

 

⑪羽黒から伝授されたソフトSMプレイ

 

謎の鎮守府所属にして愛の伝道師『羽黒』

彼女から『タオルで軽く両腕をまく』という

ちょっとした工夫で、夜戦(意味深)の

バリエーションが広がる事を伝授された

へたれ提督と川内は早速試してみる事に‥

‥‥

それが余りにも良かったので、次回は『目隠し』

プレイに挑戦してみようという事に‥‥

 

ーーーーーーーーー

 

⑫テンちゃんの誤解

 

秘書艦(嫁艦)が、提督から特別な燃料を

補給して貰っている‥‥六本脚鎮守府に来た

事で、テンちゃんこと『Xー10』の誤解は

拡大たれた

それはそれとして、次回は『ナイちゃん』と

『ブンちゃん』も連れて来たいと思った

テンちゃんであった

 

ーーーーーーーーー

 

⑬パース

 

Pertf級軽巡洋艦娘、先刻の輸送作戦で

救助され、『六本脚鎮守府』の家族となった

へたれ提督の好み(作者の趣味)が反映され

ているのか、六本脚鎮守府は軽巡の戦力が

どうも充実している気が‥‥

 

【あきつ丸】

「この『輸送作戦』については後日投稿する

予定であります、たぶん」

 

【パース】

「たぶんなの?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(エピローグ)

 

【神風】

「川内さん、一つ質問があるんですけど‥‥」

 

【川内】

「‥‥へっ?何?」

 

【神風】

「どうして両腕をタオルで縛ってるんです?」

 

 

タオルを外し忘れた事に今気付いた‥‥‥

 

 

【川内】

///ぴやああああああ!!!///

 

【アンドロメダ】

今日の鎮守府は騒がしいなぁ!!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

        [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(現KLG)

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

鷹尾 和則(連邦統合海軍)

一条 薫(石之森鎮守府)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

村雨(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

隼鷹(リンガ特設連邦鎮守府)

夕立(現KLG)

榛名(現KLG)

木曾(赤土鎮守府)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

曙(ぼのたん呉鎮守府)

霞(ぼのたん呉鎮守府)

ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

神威(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

龍驤(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

 

能代(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

天龍(謎の鎮守府)

吹雪(謎の鎮守府)

卯月(謎の鎮守府)

アルビオン(謎の鎮守府)

コルサック(謎の鎮守府)

黒潮(リンガ特設連邦鎮守府)

大井(石之森鎮守府)

 

ガラダ(謎の鎮守府)

ダブラス(謎の鎮守府)

グラトニオス(謎の鎮守府)

Xー10(謎の鎮守府)

 

ゲザン

 

泉 研(チャージマン研)

泉 キャロン

バリカン

 

ジュラル魔王(ジュラル星人)

キSEーX07号(ジュラル星人)

カサマTUーX04号(ジュラル星人)

その他ジュラル星人

 

青き花の会会員

ナナ(天龍児童園)

雄一少年(天龍児童園)

中継局員⑥♀

 

天龍 源三郎

ユンボ 遠藤(オフィス北○)

ムスカアナ

 

射命丸 文

 

パース(六本脚鎮守府)

 

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

 

コマンダン・テスト(帝国海軍本部)

 

北上

 

プリンツ・オイゲンR(連邦統合海軍)

 

鴻上 光正(鴻上ファウンデーション)

 

吉坂 司(国際医療科学研究所)

白露(国際医療科学研究所)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(現KLG)

 

 

 




本作品は二次創作で、かつフィクションです
本作品の設定及び固有名詞は架空のものです
本作品には実在する個人又は特定の団体を
誹謗中傷する意図は全くありません


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激闘!小笠原05、艦娘の守護神吸血鬼!遭遇編

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いします

新年最初の投稿は吸血鬼シリーズの
最新版です

艦娘の守護神と一人の艦娘の出会いを
独自設定で描かせていただきました

本作品内で語られる言葉は、全て本作品
内の登場人物にのみ発せられている言葉です

下品な用語やグロテスクな表現があるかも
しれません、それでもよろしかったら

ゆっくりしていってね


   

      謹賀新年

 

 

【青葉】

「どーも♪謎鎮の青葉でーす♪新年明けまして

おめでとうございまーす♪

 

【射命丸 文】

「清く正しく射命丸でーす♪本年もよろしく

お願いしまーす♪」

 

【青葉】

「あなた!来たんですね!」

 

【射命丸 文】

「まあまあ、お堅い事は言わずに♪ところで

今回の『秋イベ』に参加された提督の皆さん

お疲れ様でしたー♪」

 

【青葉】

「皆さんにとっての『秋イベ』は実りのあるもの

でしたでしょうか?

因みに作者は何度も神経衰弱になりかけたそう

です」

 

【射命丸 文】

「という訳で、『秋イベ』の総括を一言お願い

します、へたれ提督さん♪」

 

【へたれ提督】

「‥‥えっ?‥‥ええ!?俺が総括すんの!?」

 

【射命丸 文】

「だってあなた、一応は『準主役』なんですから」

 

【へたれ提督】

「なんだよ?『準主役』って?」

 

【青葉】

「そうですねー、立ち位置的には‥‥‥‥‥

 

 『ドラえもん』

 『ブライト・ノア』

 『ハヤブサのジョウ』

 『アナライザー』

 

といったところでしょうかねー」

 

【へたれ提督】

「ちょっと待て!何か訳の分からん括りだな!

最後の『アナライザー』って何でだよ!?」

 

【青葉】

「『パンツ』大好きでしょ?」

 

【へたれ提督】

やかましい!

 

【射命丸 文】

「大好きなんですか?」

 

【へたれ提督】

「誤解を生む言い方はやめたまい!!

俺は嫁さん(川内)の履いてるパンツにしか

興味ないの!!

履いてなければあんなの、ただの小さな布地

じゃんか!!」

 

【青葉】

「いや、そんなに真剣に言われましても‥‥」

 

【射命丸 文】

「それは良いとして、総括をお願いします」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥何か納得いかないなぁー‥‥‥‥えーー

あくまで作者の心境ですが、目的のレア艦が全く

ドロップ出来ず、というかレア艦自体がドロップ

出来ず、何度も心が折れかけたのは事実です

とは言うものの、最終的にはまあまあの結果では

なかったかなーーと」

 

【青葉】

「それを一言で現すと?」

 

【へたれ提督】

中々有意義なイベントでした

 

【射命丸 文】

「本音としては?」

 

【へたれ提督】

『神州丸』の太ももが美味そ‥‥‥

 

【川内】

提督ぅぅ~~?♪♪

(ハイライトオフ)

 

【へたれ提督】

いやだから!作者の心境だってばー!!

 

 

【清霜】

「こんなパパとママですが、今年も宜しくね♪」

 

【アンドロメダ】

「ごひいきに~~♪」

 

【江風】

「//どっ‥‥どうも//」

 

【不知火】

「それでは本年最初の投稿です」

 

【ダブラス】

「はじまりナノー♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 《激闘!小笠原5、艦娘の守護神吸血鬼!》

       《遭遇編》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  

 

(回想)

 

ニューギニア・ソロモン海域‥‥‥

 

 

【木曾】

‥‥その男と初めて出会ったのは、俺が大破し

弾薬も尽きかけて進退極まった時だった‥‥

 

 

 

【木曾】

「お前達は逃げろ!この先に小島がある筈だ!

敵が撤収するまでそこで隠れてるんだ!」

 

【駆逐艦娘】

「木曾さんはどうするんですか!?」

 

【木曾】

「俺は奴等を引き付ける!」

 

【駆逐艦娘】

「そんな!!無茶ですよ!!」

 

【駆逐艦娘】

「木曾さんだって殆ど大破状態じゃないです

か!それに弾薬だって‥‥」

 

【木曾】

「お前らよりは余程マシだ!それに走るだけ

なら問題はない!奴等の注意を俺に引き寄せ

る事が出来るならお前等を生還させる事も

出来るだろう!」

 

【駆逐艦娘】

「木曾さん!!自分一人だけ犠牲になるつもり

なんですか!?」

 

【木曾】

「‥‥‥‥」

 

 

【木曾】

俺は表情を読み取られないように努めながら

返事を返す‥‥

 

 

【木曾】

「‥‥俺がそんな殊勝(しゅしょう)な奴に

見えるか?

正直今のお前等は足手まといなんだよ!

今は別々に行動した方がお互いの生還率が

高くなる、俺はそれを計算に入れただけさ」

 

【駆逐艦娘】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【木曾】

今更こいつらに何を言ったところで誤魔化しは

効かない、現実を見れば明らかだ

四方は敵だらけ、こちらは弾薬の尽きかけた

水雷戦隊一個、それもとっくに定数を割った‥

 

元々ただでさえ無謀な作戦だった、おまけに

まともな補給も入渠も許されず、連続出撃の末

のこのザマだ

あのブラック提督野郎!常に反抗的な俺が居な

くなってさぞ満足だろうよ!

だが‥‥‥だが、せめてこいつらだけは‥‥

 

 

【木曾】

「安心しろ、俺はお前等の為に自分を犠牲に

するつもりはサラサラない、お互い生きて

帰る為に最善の方法を選んだまでさ」

 

【駆逐艦娘達】

「「‥‥‥‥‥‥」」

 

【木曾】

「分かったら行け!振り向くんじゃねーぞ」

 

【駆逐艦娘達】

「「木曾さん‥‥御武運を‥‥」」(敬礼)

 

 

【木曾】

今では二人になっちまったあいつら、ヨレヨレ

の敬礼を返すと、俺から遠ざかっていく‥‥

我ながら下手くそなフォローだ、誰かが犠牲に

ならなければ誰も生き残れないのはあいつらに

も理解出来る筈だ‥‥

仕方ないだろう?それなら被害は少ない方が

いい‥‥

 

ズバーン! ズバーン!

 

敵弾の弾着による水柱が周辺で吹き上がる

敵は近い‥‥‥

 

 

【木曾】

「ふう‥‥正直、生きるのに疲れちまった‥‥

こうなりゃとことん走り回って奴やを引っ掻き

回してやるぜ!!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【木曾】

あれからどう逃げ回ったのかは覚えていない

 

気が付くと俺は、ジャングルの中にいて身動き

が採れなくなっていた、完全に精根尽き果てた

ってところかな‥‥

 

おそらく何処かの島に上陸したんだろう

どうやら俺は沈むのが嫌だったらしい‥‥

俺はまだ何処かで『生』に執着があったらしい

‥‥‥フッ‥‥笑っちまうだろ?

 

 

【木曾】

「‥ハアッ‥‥ハアッ‥‥なんだ‥‥俺まだ‥

‥生きてたのか?‥‥」

 

 

【木曾】

大木に背もたれてへたり込んでいた俺は、全身

に痛みを感じる事で、自分がまだ生きている事

を実感する

‥‥今更何を執着する事があるのか?鎮守府に

戻ってもあのブラック提督野郎にこき使われる

だけだ、奴への恨みも復讐心も今はどうでも

いい、唯一心残りがあるとすれば‥‥

 

 

【木曾】

「あいつら‥‥無事に帰れたかな‥‥」

 

 

【戦艦レ級】

「安心シナヨ♪時間ノ問題サ♪、イズレオ前ノ

トコロニ送ッテヤルヨー♪」

 

【木曾】

「!!!!」

 

 

【木曾】

いつの間にか、俺はジャングルの中で『人型』

の深海棲艦に取り囲まれていた

こんな連中に追い回されていたとは‥‥‥

我ながらよく生きていたもんだ、しかしそれも

ここまでか‥‥

 

 

【戦艦レ級】

「ヨクモココマデ私達ヲ引ッ掻キ回シテクレタ

ナ!ソレモ一隻デ、ソノ根性ハミトメテヤル」

 

【木曾】

「‥‥ふっ♪‥‥これはこれは『レ級』様が

わざわざお出ましとは光栄だな‥‥お前が

俺の死神か?」

 

【戦艦レ級】

「ソウダ!オ前ノ死神ヲ!目ニ焼キ付ケテ

逝クガイイ!!」(ジャキッ!)

 

(ガチャ!ガチャ!ガチャ!ガチャ!)

 

 

【木曾】

周辺で艤装を構える音が連続する、俺を狙っ

ているのだろう、こりゃ跡形もなく消えるな

その時はそう思った

 

 

【木曾】

「‥クウッ!‥‥痛てえ‥‥やるならひとお

もいにやってくれ‥‥全身が痛くてな‥‥

もう痛いのは沢山なんだよ‥‥」

 

 

【木曾】

俺は精一杯、虚勢を張ってみせる‥‥‥そう

これは虚勢だ、全身の痛みが否応なく俺に

『生』の実感を与えてくる‥‥

 

そうだ、俺は本当は死ぬのが嫌なのだ!恐い

のだ!だから醜態を晒してまでジャングルの

中に逃げて来たのだ!

 

俺はこれで終わるのか?‥‥嫌だ!!

 

あの野郎を一発もぶっ飛ばさないうちに

こんな最後を迎えるなんて!!

いや!そんな事、本当はどうでもいい!!

 

ただ生きたい!!死にたくない!!

俺はもっと戦える!!

戦って!‥あいつらを守らなければ!!

 

 

 誰か‥‥助けて‥‥

 

 

 

 

汝の叫び 聴き届けた

 

 

 

【木曾】

!!?‥‥誰だ!?

 

 

‥‥ザザザザザザザザザ

 

ベキッ!! ズガッ!!

 

【リ級】

「グエッ!?‥‥」(ドサッ!)

 

【別のリ級】

「ゴバッ!?‥‥」(ドサッ!)

 

【戦艦レ級】

「!?‥何事ダ!!?」

 

【木曾】

「‥‥!なんだ!?」

 

 

【木曾】

薄暗いジャングルの中、草や木々の間を何かが

高速で動き回る様な音が聴こえる

それが通り過ぎた後に、その場にいた深海棲艦

が、ある奴は骨を砕かれ、ある奴は身体を

喰いちぎられて次々と倒れていく‥‥‥

 

 

‥‥ザザザザザザザザザ

バキグシャ!!‥‥

 

【ル級】

「ヒギッ!?‥‥‥」(ブシュー‥‥ドサッ)

 

 

【木曾】

戦艦である筈の『ル級』が、艤装と肉体を

引き裂かれ、体液を飛散させて倒れ込む‥‥

 

 

【戦艦レ級】

「何ガ起コッテイル!!?」(キョロキョロ)

 

【タ級】

「ウワァー!!撃テ撃テェェェーー!!!」

 

【戦艦レ級】

「バカ!!無闇ニ撃ツナ!!」

 

 

(ズドン!ズドン!ズドン!GUBARAAA!!)

 

 

【木曾】

俺を追い詰めたつもりが、今度は自分達が

狩られている、それも相手の正体が分からない

 

深海棲艦はパニックになって四方八方に無闇に

撃ちまくった、木や岩が砕け、山火事が発生

する、俺は初めて認識した、どうやら深海の

奴らも死ぬのは恐いらしい‥‥

 

 

(ベキッ!ベキッ!‥‥ブシュー!)

 

 

それでも効果は皆無だったようだ、山火事の

炎の明かりの中で、首を吹き飛ばされさ奴が

二人ほど見えた‥‥

 

 

【戦艦レ級】

「クソウ!‥チクショウーー!!」

(ズドン!ズドン!ズドン!)

 

 

【木曾】

ついにはレ級までパニックになって撃ちまくる

始末だ、俺のすぐ側にも砲弾が着弾する

 

GOBARAAーーー!!!‥‥‥

 

【木曾】

「ブワッ!!‥ゲホゲホッ‥‥‥馬鹿野郎!!

気をつけろ!!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【木曾】

‥‥こんな事がどれ程続いたのかな‥‥

 

(ZUBASHUuuu!!‥‥)

 

【戦艦レ級】

「‥‥ゴッ!?‥‥ゴブッ‥‥‥  」

 

 

【木曾】

気が付くと砲撃は止んでいた

 

あの偉そうだった『レ級』が、炎の中で胴体を

貫かれて宙吊りになっていた

他の奴らは見えない、全員やられたのか?

 

レ級をあろう事か素手で刺し貫いたそいつは

文字通り化け物にしか見えなかった

全身が黒いシルエットで、眼だけが赤く光って

いる、一瞬深海棲艦の新種かと思ったが、それ

なら何故仲間を皆殺しにした?

 

結果的とはいえ、何故俺を助けた?

いや、助かったと思うのは早計か‥‥‥

 

俺の勘だか、奴は武器を持って戦える奴を

片っ端から狩っていたんだ

俺が助かったのは、単に俺がボロボロだった

からにすぎない‥‥‥今でもそう考えている

まあ、今となってはどうでも良い事だがな

 

 

【?】

「ハアアアアーーー!!‥‥‥」

(ズッ ズッ ズッ)

 

 

【木曾】

奴はレ級を串刺しにしたまま、俺のところに

近付いてくる、何故かは分からない、分から

ないが自然と恐怖は感じなかった

むしろ、俺自身がこれを待っていたような‥‥

 

これで俺も最後か‥‥何故だろう?‥‥それも

悪くないって気がしてきた‥‥

 

そこで俺の意識はとんだ‥‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

(ザザザ~~‥‥ザザーーン‥‥)

 

 

【木曾】

次に気が付くと、俺は本土の海岸で寝ていた

 

俺は生きていた、その証拠に全身に痛みが

残っている

 

 

【木曾】

「クウッ!‥‥俺は‥‥助かったのか‥‥」

 

 

横を見ると、あの串刺しにされた『レ級』が

息絶えて倒れていた

 

あれは夢ではなく現実だったのだ!

 

あの化け物は、奴は誰だ?何処から来た?

何故俺を助けた?

 

何故俺は、奴を見て安心したのだ?

 

その疑問に答える奴は誰もいない‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

【木曾】

俺はあのクソッタレブラック提督の鎮守府に

戻った、あの二人は無事に生還していた

それが唯一の救いだった

 

元々まともに出撃出来る状態ではなかった

俺達に、無謀な作戦を押し付けた当然の結果

として、ブラック提督野郎の立てた作戦は失敗

に終わった

 

奴は自分の怠慢を棚に上げて、俺とあの二人に

失敗の責任をなすり着けた

奴の脳内変換では当然成功する筈だったらしい

それを俺達が邪魔したとして逆恨みまでした

 

クソッタレ!!

出撃した時は六人いたんだ!残りの三人が

どんな運命を辿ったか!誰のせいでそうなった

のか分かっていないのか!?

当然俺は奴に反発した

 

ブラック提督野郎は何とかして俺に罰を与えよう

としたみたいだが、上手くいかなかった

俺があの『レ級』を討ち取った‥‥と上層部から

思われていたらしく、奴も無闇に手は出せなかっ

た、それがまたかえって奴の恨みを買うことに

なった訳だが‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

【木曾】

『ビンソン計画』なるものが立ち上がった

 

早い話が、艦娘を人工的に強化する為に手段を

選ばない、動物実験まがいの狂気の計画だ

 

あのブラック提督はその話を聞くと、俺を研究所

に躊躇なく送り込む事を決定した

俺は当然反発したが、嫌ならあの二人を代わりに

送ると言われれば、断る選択肢は採れなかった

 

だがここで唯一幸いしたのは、あの『レ級』の

一件だった、俺の存在は研究所の方でも注目して

いたらしく、俺はある意味特別扱いされた

 

 

第8研究機関‥‥‥

 

【研究員B】

「『改』の改修段階で、あの『レ級』を単独で撃破

した噂の軽巡とは君か?これは光栄だ」

 

 

【木曾】

勿論、これは大きな誤解だ、しかし俺はわざと

訂正しない、これを利用しない手はないからだ

俺は善人なんかじゃない‥‥

 

 

【木曾】

「俺を改造したいか?だったら一つ取引をしようぜ

それが果たされたら、俺の身体はくれてやるよ」

 

 

【木曾】

俺が素直に実験体になったところで、あの二人を

ブラック提督野郎が何もしないという保証はない

俺が居なくなった後でも、あの二人を確実に守る

方法はただ一つ‥‥

 

 

【木曾】

「あの提督を鎮守府から追い出してくれ、二度と

戻って来れないように、二度と艦娘に関われない

ように」

 

【研究員B】

「‥‥‥よかろう」

 

 

【木曾】

俺は自分の身体を抵当に悪魔と取り引きした訳だ

翌日、ブラック提督は『事情により辞職』という

形で忽然と姿を消した

あれから今に至るまで奴の姿は一度も見ていない

 

こうして俺は自ら退路を断った‥‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

第8研究機関、研究所‥‥

 

【木曾】

『ビンソン計画』でかき集められたのは、一部の

戦艦や重巡を除けは、殆どが軽巡や駆逐艦、試験

的に揚陸艦など、海軍にとっては運用コストが

比較的かからない艦娘ばかりだった

この俺みたいにな‥‥‥

 

そしてその目的は、たまたま視察に来ていた

将校と研究員の会話で察しがついた

 

 

【研究員B】

「大佐、御協力感謝します、必要な実験サンプル

(艦娘)の確保もお蔭様でスムーズにいっており

ます♪、研究の成果も程なく大佐達に還元出来る

ことでしょう♪

『低コストで運用出来る艦娘を集中的に強化して

、かつ集中的に作戦投入し、短期間で大きな戦果

をあげる』という、大佐の卓見の賜物ですな♪」

 

【三木乃 苗夫】

「お世辞なんかどうでも良い!そう思うんなら

さっさと必要な数の艦娘共を作り出せ!

貴様らはデータさえ採れればそれで気が済む

かもしれんが、俺達は作戦に投入する戦力が

今すぐに必要なんだよ!

軽巡と駆逐艦に絞ったのも、低コストだけが

理由じゃない!一回の作戦で戦力をすり潰しても

奴らの代わりなぞ、いくらでも居るからだ!

貴様らがボヤボヤしていたらそのメリットも

帳消しになるだろうが!!」

 

【研究員B】

「ええ、もちろん、誠意努力いたします♪

(やれやれ、この御仁は本当に艦娘を消耗品と

しか考えていないんだな、まっ、我々も同じ穴

のムジナだが)」

 

 

【木曾】

予想はしてたが、思った以上にこの計画は

クソだった‥‥

 

ここに集められた艦娘達は、前の鎮守府で

それなりの戦果と能力を認められた連中か

俺みたいに、提督に煙たがられて追放された

連中だと後で分かった

 

俺は身体をいじり回され、訳の分からない薬品

を注入され、何かの外科手術まで施され、

戦闘能力を測るテストをさせられ、結果が

思わしくないとまた、身体を改造され‥‥‥

この繰り返しだった、見た事も聞いた事もない

薬品を身体に注射される度に、身体中に激痛が

走り、嘔吐を繰り返した‥‥

 

ここに居た奴らは多かれ少なかれ、そんな施術

を全員施された

聞いた話じゃ、気が狂った奴や命を落とした奴

もいたらしい‥‥

ただ、中には施術が上手くいった奴もいて‥‥

 

 

【研究員A】

「この『神通』(後の紅輪鎮守府の秘書艦)は

凄いですよ!元が優秀な艦娘だった事を差し引

いても、この実働データの数値は驚きです!」

 

【研究員B】

「こちらの『木曾』も中々の数値を出してます

流石、単独で『レ級』を撃破しただけの事は

ありますな、研けば(改造)ここまで光る訳

ですから」

 

 

ーーーーーー

 

 

艦娘を収容する監房‥‥

 

 

【木曾】

「‥‥ハアッ‥‥ハアッ‥‥‥くそっ!‥‥‥

何が中々の数値だ!‥‥何が研けば光るだ!!

‥‥人の身体‥勝手にこねくり回しやがって!

‥‥‥いってぇ‥‥」

 

 

【木曾】

一日の実験予定が終ると俺達は監房に放り込ま

れる、動く事も飯を食う事も出来ない‥‥‥

 

うああああああーーー!!!

 

遠くから艦娘の悲鳴が聴こえる、あの声には

聞き覚えがあった、俺と同じ監房に収容されて

る奴だ‥‥‥

また痛い目に合わされているんだろう、今度は

何の薬品を注射された?

それとも身体をレーザーメスで切られたか?

 

 

(ガチャガチャ!ガタン!ギィィーー‥‥)

 

 

【木曾】

分厚い装甲で出来たドアが開き、さっきの悲鳴

の主が研究員に担がれて監房に放り込まれてきた

 

(ドサッ!)

 

 

【川内】

「‥うっ‥‥あう‥‥う‥‥」(ヒクッ ヒクッ)

 

【木曾】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【木曾】

こいつが俺のルームメイトさ、こいつの施術は

妹の『神通』ほど順調ではないらしい‥‥

 

 

【研究員A】

「全く世話を焼かせてくれる!妹はあんなに優秀

なのに、長女は全く平凡だな」

 

【木曾】

「‥‥うるせえよ!‥‥俺達は生きてるんだ!‥

‥‥お前等の都合通りに行く訳ないだろうが!」

 

【研究員A】

「なんだ?実験体が主人に逆らうのか?ここに来

た時点でお前達には何の権利も無いのだ!

これは軍のオペレーションなんだからな!」

 

 

【木曾】

俺はクソッタレ研究員を無視してルームメイト

に声をかける

 

 

【木曾】

「‥‥おい‥‥大丈夫か?‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥アタシは‥‥‥誰?‥‥」

 

【木曾】

「‥‥!!?」

 

 

【木曾】

コイツは少なくとも昨日までは自分の事は

覚えていた筈だ!

 

 

【木曾】

「おい!!お前ら!!‥コイツに何した!?」

 

【研究員A】

「他の艦娘を強化する為の実験台にしたのさ

薬品の効果実験、筋力強化の為の外科手術

実験等々‥‥‥

そいつは妹みたいに優秀ではないが、身体は

人一倍タフだからな、お陰でなかなか良い

データが取れたよ」

 

【木曾】

「‥‥この野郎!!ふざけるな!!」

 

 

【木曾】

俺はクソッタレ研究員に飛びかかろうとした

が、身体がまるで言うことをきかなかった

 

 

【木曾】

「‥‥くっ‥‥くそ!‥‥」

 

【研究員A】

「よせよせ、まともに身体を動かす事なんか

今は出来んだろう?

安心しろ、死なせはしないよ、お前達は大事

な商品だ、ブロック海軍に納入するまでは

死なれちゃこっちが困るからな」

 

【木曾】

「ちくしょうー!!まちやがれーー!!」

 

 

(‥‥ギィィーガタン!ガチャガチャ)

 

 

ーーーーーー

 

 

【木曾】

俺や神通の様なケースは稀だったらしい

 

施術を受けた殆どの艦娘は、強さと引き換えに

何らかの障害を抱える事になった

 

ルームメイトだった川内のように記憶を喪失

したり、精神に問題を抱えたり、それまで

培ってきた艦娘としての経験値を全て失い

新兵同然になったり‥‥

 

中には反抗心が強く成りすぎた奴もいたっけ

なー‥‥

 

 

【あきつ丸】

「おのれ!!貴様等の施す施術など、自分は

これ以上受けるものか!!

たとえ抗命罪になろうと!!‥‥」

 

【研究員B】

「電気ショックで黙らせろ!」

 

【警備員】

「‥‥‥‥‥‥」(⚡ビビビビーーー!!)

 

【あきつ丸】

ぐわあああああーーー!!!

 

 

あの揚陸艦、噂では上層部の不正を正そうと

して、信頼していた上官に相談したら、その

上官に裏切られて、おまけに不正の罪を全部

なすり着けられた事でここに送り込まれた

らしい‥‥‥そりゃあ人間不信にも反骨にも

なるってもんだ‥‥‥

 

 

【木曾】

「‥‥ムカつく気持ちは分かるけどよ‥‥

奴も懲りないな‥‥そう思わないか川内?」

 

【川内】

「‥‥アタシは‥‥川内‥‥」

 

【木曾】

「‥‥そうだ、お前は軽巡『川内』だ‥」

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【木曾】

『ビンソン計画』で身体を改造され、心を

ボロボロにされた俺達は、海軍に再度編入され

それぞれの配属先に散っていった‥‥

 

風の噂では、あの『あきつ丸』とか言う揚陸艦

は、上官への抗命罪を繰り返して、鎮守府と

独房を行ったり来たりしているらしい

 

 

俺は前の鎮守府に戻った、あの二人が俺を出迎

えてくれた、しかしイマイチ元気が無かった

 

理由は直ぐに分かった、新しい提督が、前の

クソッタレに輪をかけて酷いブラック提督

だったのだ

 

なんてこった!

あんな酷い目にあってまであのクソッタレを

鎮守府から追い出したってのに、このザマだ!

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

1年半後‥‥‥

 

【木曾】

俺は戦い続けていた‥‥‥

 

案の定、新しいブラック提督の野郎は無茶な

出撃を俺達に強要し、それを繰り返させた

 

おまけに海軍の中堅将校達がニューギニア・

ソロモン海域の奪還を目的に、改造した俺達

を作戦にごっそり投入しやがった!

それも、まともな作戦も計画も立てず、海図

に印を着けてそこに戦力を頬リ込むだけ‥‥

 

あいつら士官学校で何をやってたんだ!?

 

ここまで無茶苦茶な作戦が採用されたのは

余りにもふざけた理由からだった

 

俺達をニューギニアに投入したのは、あの

『ビンソン計画』を主導した将校達だった

後で分かった事だか、新しいブラック提督も

その一派の一人だったのだ

 

奴らの『ビンソン計画』は完全に当てが外れ

ていた

 

改造された艦娘達は、あの『あきつ丸』ほど

ではないにせよ、上官や海軍上層部に対して

反抗的になったのだ、俺も含めてな

 

俺達は納得出来ない命令には徹底的に反発

したし、中には反乱まがいの行為まで働いた

奴もいたらしい

なまじ強化されたお陰で、力づくだけでは

抑え切れず、海軍としても俺達を持て余した

ようで、その責任と後処理は計画を主導した

中堅将校に押し付けられた

 

プライドだけは一人前の将校様達はさぞや

トサカに来た事だろうよ

 

奴らは思い通りにならない俺達を逆恨みした

 

俺達は『報復』の目的も含めて、無謀な連続

出撃を強制された、いつもと同じた、逆らえ

ば他の艦娘を単独で出撃させると脅されて、

そう言われれば俺達は断る事が出来ない‥‥

 

いくら俺達が強化された艦娘でも限度って

もんがある、多くの艦娘が犠牲になった

おまけに、その出撃に巻き込まれた他の艦娘

も‥‥‥

 

俺が守りたかったあの二人も

今はもういない‥‥‥

 

 

何故かな?‥‥それでも俺は生きていた‥‥

 

正直疲れていた、確かに俺は戦闘には強く

なったが、身体はボロボロだった

 

疲れて目をつぶる‥‥‥

 

まぶたに浮かんでくるのは何故かジャングル

で出会ったあの『化け物』だった‥‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

深夜、ニューギニアのある島‥‥‥

 

 

【木曾】

今回の出撃は完全に詰んでいた

 

いつも通りの無茶な出撃で、敵と戦い、疲れ

果てて、まともに動けなくなっていた俺は

得体の知れない連中に取り押さえられていた

 

深海棲艦ではない、しかし明らかに人間とは

違う、そもそもこいつらには意思が感じられ

ない

そんな奴らに俺は囲まれていた‥‥

 

 

【木曾】

「ちくしょう!放せ!!何なんだお前ら!?」

(ガタガタ!)

 

【レアリエン兵】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【レアリエン兵】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【木曾】

眼が真っ黒で、反人反獣のような外観‥‥

自然に生まれた奴らとは思えない

明らかに何かの人体実験の産物だ

 

 

【研究員A】

「そいつ等に何を言っても無駄だよ、自分で

判断する知能なんてない、出来る事といえば

我々の命令で動くことくらいさ」

 

【木曾】

「!!てめえは!!」

 

 

【研究員A】

「どうだい♪我々8研自慢の新作『戦闘用レア

リエン』は、まだまだ研究中の未完成品だけど

、意思なんて余計な物がないぶん、君達艦娘

よりも優秀だよ♪戦って敵を屠るという目的に

特化すればね」

 

 

【木曾】

コイツの面‥‥忘れる筈がない!

俺をこんな身体にした張本人だ!

 

 

【木曾】

「‥‥今更何のようだ!!」

 

【研究員A】

「『ビンソン計画』がガタガタになってるのは

知ってるだろう?それについて近々査察局から

の査察が入るらしい、そうなればフェーズ3の

真っ最中のこの計画も強制終了されるだろう

ニューギニアの作戦も年明けには終了する

そうだから、もうこの計画はお終いさ」

 

【木曾】

「結構な事じゃねーか!それが何だってんだ!」

 

【研究員A】

「相手はあの悪魔のような『土方』だ、恐らく

将校達の殆どは無事では済まされないだろうさ

そして8研も大変な事になるだろう

僕達研究員も安寧ではいられない、でも僕は

逮捕されるなんて真っ平だ、言われた事をやった

だけで何も悪い事なんかしてないんだからね」

 

【木曾】

「この野郎!!よくもぬけぬけと!!」

 

【研究員A】

「研究員のメンバーの中で、独立して会社を設立

させようって話があってね、僕もそれに便乗する

事にしたのさ、その手土産として是非君が必要

なんだよ、木曾君♪」

 

【木曾】

「なんだと!?」

 

【研究員A】

「研究所での君のルームメイト、確か『川内』‥

‥だったかな?あれはとんだ駄作だったなぁ~」

 

【木曾】

「黙れ!!クソ野郎!!」

 

【研究所A】

「身体の頑丈さだけが取り柄みたいな奴だった

っけなぁ~、あとは全く駄目ダメだったけど

実験で記憶も経験値も消えてしまって新兵同然

になっちまったからな~

妹(神通)はあんなに優秀なのにね~、噂じゃ

まだ生きてるらしい、不思議な事もあるもんだ

ね~」

 

【木曾】

「黙れってんだ!!!」

 

【研究員A】

「それに引き換え、君は凄いよ!君の示した

データ値はとても興味深いものだった!

君を実験用サンプルとして持参すれば、僕の

株も上がるというものさ♪」

 

【木曾】

「ふざけるなー!!てめえらのせいで!一体

何人沈んだと思ってるんだ!!

あんな事をまだ続けるつもりかー!!」

 

【研究員A】

「あれは進歩の為の尊い犠牲なんだ、むしろ

『艦娘達』には光栄に思って貰いたいね」

 

【木曾】

「どこまでも救い様のねえクソッタレだな!!

俺はたとえ轟沈しても、てめえらの為に犠牲

になるつもりはねーからな!!」

 

【研究員A】

「いくら喚いても無駄さ、周りを見てみなよ

君を取り押さえてる『レアリエン』には人間

の感情なんて全くない

僕に言われる事をそのまま実行するだけさ

君の提督にはもう話をつけてある、もう

逃げられないよ

君には何かを選ぶ権利はない、君はただの

『兵器』『道具』なんだから♪」

 

【用心棒A】

「演説はどうでも良いから早くしてくれ!

ここはニューギニア、敵のど真ん中だって事

を忘れないでくれよ!」

 

【研究員A】

「うるさいなあ!その為の用心棒じゃないか!

君は黙って僕を警護していれば良いんだ!

作り物の『擲弾兵』の癖に!」 

 

【用心棒】

「ここであんたをぶっ殺して、俺達は姿をくら

ましても良いんだぜ?」

 

【研究員A】

「その前に『レアリエン』が君を引き裂くさ」

 

【用心棒B】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

【木曾】

いつの間にそこに居たのか、研究員の横に知ら

ない男達が立っていた、スキンヘッドで浅黒い

肌の、同じ顔をした大男が二人‥‥

 

 

【用心棒A】

「そうかい!、じゃあなるべく早くしてくれ!

俺は人間ではないが、アンタの部下でもない!

俺は契約でここに居るだけだ、警護対象が

ガードマンの指示を無視するなら、アンタの

命の保証は出来かねる!それだけは忘れるなよ

!」

 

【研究員A】

「『歩く死体』の分際でえらそうに!僕達8研が

『超合金コア』を開発しなかったら、お前達は

誕生しなかったんだぞ!」

 

【用心棒B】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【用心棒A】

「俺が頼んで擲弾兵にして貰った訳じゃねえよ!

ただの消耗品として軍の都合で軍に見捨てられ

て、戦場に置き去りにされたってのに、今じゃ

ある意味ただのお尋ね者だ!

軍に戻ってもどうせ処理機に放り込まれるだけ

だ!こうなったのも半分はお前らのせいだ!!」

 

【研究員A】

「何を!!敗残兵のくせに!!擲弾兵は単独では

世間で生きていく事が許されていないから、

僕達が匿って仕事を与えてやってるんじゃない

か!!」

 

【用心棒A】

「その敗残兵にボディーガードを頼んでリゃ世話

ないぜ!!こんなニューギニアくんだりまで

のこのこやって来て何をするかと思えば!!

たった一人の艦娘を捕まえる為と来たもんだ!!

おまけにこんな不細工なゲテモノ共を引き連れて

よ!!」

 

【レアリエン兵】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【研究員A】

「お前ら『出来損ないの擲弾兵』に!僕達の作品

の素晴らしさが分かってたまるか!!」

 

 

【用心棒B】

「‥‥いい加減にしないか、ここは危険地帯だ、

お互い仕事を済ませてさっさと帰るぞ」

 

【用心棒A】

「‥‥ちっ!‥分かったよ!」

 

 

【木曾】

‥‥全く醜い痴話喧嘩だ‥‥

こいつら、結局は自分の事しか頭にないのだ!

 

スキンヘッドの大男の寡黙な方が、俺に話し

かけて来た‥‥‥‥

 

 

【用心棒B】

「‥‥‥俺達が憎いか?‥‥まあ当然だな」

 

【木曾】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【木曾】

‥‥‥なんだ!その同類を哀れむ様な目は!

 

『擲弾兵』という奴が何者かは俺も知ってる

軍の管理下から外れた擲弾兵が何故逃げ回ら

なければならないのかも‥‥‥

 

だからってお前に同情なんかされたくねぇ!

お前があの研究員の手先として艦娘を食い物

にしてる事実は変わらない!

お前は俺の敵だ!!

 

俺はこいつらへの憎さ以上に、自分自身の

あまりの非力さが恨めしかった

あんなに苦しいおもいをしてまで肉体改造を

されたのに‥‥‥この『レアリエン』とか言う

獣に俺は手も足も出ない!

結局はあの二人を守る事も出来なかった!

 

また同じ事の繰り返しなのか!?

 

もうどうにもならないのか!?

 

この世界に『神』も『仏』もあったものか!

 

 

【用心棒B】

「‥‥『神様』を当てにしているのか?」

 

 

【木曾】

奴はそんな俺の考えを見透かしたように

言ってくる‥‥‥‥

 

 

【用心棒B】

「諦めろ、お前を救う神はいない」

 

 

【木曾】

俺はこのまま‥‥‥なに一つ守る事も出来ずに

終わるのか?

 

いやだ!!‥‥‥俺は‥‥‥

 

 

 

 神は‥‥いるさ!

 

 

 

【木曾】

「!!?」

 

【用心棒B】

「!!」

 

【用心棒A】

「!!誰だ!?」

 

 

【レアリエン兵】

「!!グルルルル~~!!!」

 

【研究員A】

「なっ!?‥レアリエンが興奮している!?」

 

【用心棒B】

「違う、怯えてるんだ!」

 

 

 

【木曾】

‥‥‥何かが来る!‥‥それは確信出来た

 

ニューギニア‥‥島に上陸‥‥ジャングル‥‥

 

そう!‥‥あの時と同じだ!

 

他の奴らは全員縮み上がっている、あの

『レアリエン』とかいう反獣達も含めて‥‥

 

だが、俺には不思議と恐怖感は無かった

むしろ一種の懐かしさというか‥‥

 

 

【レアリエン兵】

「ゴガアアーーーー!!!」

 

【研究員A】

「おっ!おい喚くな!!言うことを聞け!!」

 

【用心棒A】

「!?おい!!あそこに赤い光が!!」

 

 

【木曾】

「!!‥‥あれは!!」

 

 

【木曾】

ジャングルの暗闇の中に、二つの赤い光が浮かぶ

それはまるで何かの眼が光っているような‥‥

 

間違いない!あいつだ!!

 

 

 

【木曾】

「(‥‥声が‥‥声が聴こえる‥‥‥)」

 

【用心棒B】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

地獄の底から響き渡る様な声が俺達に届く‥‥‥

 

 

 

戦え!  闘え!

 

抗え!  生きろ!!

 

 

【木曾】

「(‥‥‥なんだ‥‥‥なんだこれは‥‥‥)」

 

【木曾】

何故なんだ?‥‥‥‥とても‥‥心地好い‥‥‥

 

 

【用心棒B】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

闘いとは生きること!!

生きるとはすなわち祈りだ!!

 

はいつくばり! のたうち回り!

 

むせ返る程!呆れ返る程の祈りの果てに!

神は降りてくる‥‥‥

 

 

【用心棒B】

‥‥祈れば神が降りてくる‥‥だと?

笑わせるな!‥‥教えてやる、神なんぞ

いやしねえ!

 

 

お前が信じたがった神なぞ

神ではない!

 

神は助けを乞う者を助けたりしない!

 

神は慈悲を乞う者を救ったりしない!

 

それは祈りではなく神に陳情しているだけだ!

 

 

闘え! 生きろ! 人間であれ!

 

それこそが祈りだ!

 

 

【用心棒B】

「‥‥‥ふん、何を言ってる?」

 

【木曾】

この擲弾兵はこの言葉を全否定する気らしい

でも俺には‥‥‥何故か心地好く響いてくる‥‥

 

 

 

 

守るべき者を持たぬものに

 

人間として生きる事を拒絶したものに

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「神は‥‥降りてはこない!」

 

 

 

【木曾】

……夜のジャングルの暗闇から現れたそいつは

前回とは違って、一応は人間の姿をしていた

 

大きなつば付きの赤い帽子、丸い縁の

サングラス

コートも血の色のような真赤なコート

 

俺はよく知らないが、西洋の貴族の普段着なら

こんな感じなのか?

少なくとも熱帯のジャングルを歩き回る格好

には到底見えない

 

 

(ズッ ズッ ズッ ズッ)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「今夜は月が綺麗だ、こんな夜は血が吸いたく

なる♪肉が喰らいたくなる♪だから思わず出て

来てしまった♪」

 

 

【木曾】

男‥‥なのは間違いない、コイツは何を言って

いるのか?

 

 

【用心棒B】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【研究員A】

「‥‥何でだ!?何でここに人が居るんだ!?

ここは名もない無人島の筈だ!!‥‥だから

ここを選んだんだぞ!!」

 

【用心棒A】

「お前は!!‥‥何者だ!?」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「『憲兵』だ!♪」

 

【木曾】

『憲兵』‥‥‥だと!?

 

 

【木曾】

‥‥‥今でも時々思う、こんな派手な『憲兵』も

いたものだ‥‥‥

 

 

【用心棒A】

「お前が憲兵だと?‥‥‥正気かこいつ?」

 

【研究員A】

「そんな事より!僕達の邪魔をする気か!?」

 

 

【用心棒B】

「‥‥‥おい、逃げるぞ!」

 

【用心棒A】

「はあっ!?お前何言ってるんだ!?」

 

【用心棒B】

「コイツは‥‥‥化け物だ、俺達では歯が

立たない、この艦娘は諦めろ!」

 

【木曾】

「‥‥‥!?」

 

【木曾】

こっちの擲弾兵には、あの男の恐ろしさが

理解出来たというのか?

 

 

【研究員A】

「なっ!?‥‥ふざけるな!!何の為にこんな

ニューギニアの無人島までやって来たと思って

るんだ!!」

 

【用心棒B】

「命あってのものだねって言うだろ?」

 

【研究員A】

「相手は一人じゃないか!!それに僕の造った

『レアリエン』が負ける訳ないだろう!!

仕事をしないなら、もう雇ってなんかやらない

ぞ!!」

 

【用心棒A】

「おい!!仕事を放棄するつもりか!?

『擲弾兵』がたった一人の『憲兵』相手に

ビビってどうするってんだ!!」

 

【用心棒B】

「俺は死ぬのは御免だ、だから今日まで逃げ回

ってきたんだ、俺は降りる」

 

【用心棒A】

「そうかよ!勝手にしろ!!稼ぎは俺が全部

貰うからな!お前との関係もこれまでだ!!」

 

【用心棒B】

「‥‥‥好きにしろ」

 

 

【木曾】

ここに来て、クソッタレ共は仲間割れを

おこしたか‥‥‥

その光景をまるで見世物のように笑いながら

見ている自称『憲兵』‥‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「クク♪お友達の忠告は素直に聞くもんだ♪」

 

【研究員A】

「アンタが本物の憲兵だとして、何しに来た!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「憲兵の役目を果たす為に来た、その艦娘を

こっちに渡して貰おう」

 

 

【木曾】

「こんな所まで‥‥‥俺を助けに‥‥‥」

 

 

【研究員A】

「周りの状況が見えないかなぁ、アンタはたった

一人、こっちには最強の『レアリエン兵士』が

大勢いるんだ!

それにこんな所を見られたら生かして帰す訳に

はいかないだろう?」

 

【用心棒A】

「そういう事だ!ノコノコやって来て、余計な事

に顔を突っ込みやがって!」(パチリッ!)

 

【レアリエン兵】

(ジャキッ!ジャキッ!ジャキッ!)

 

【木曾】

「!!武器を持ってるだと!?」

 

 

【木曾】

『レアリエン』とか言う反獣達は、一斉に

銃を構えた、飛び道具なんて持ってたのか!?

 

 

【用心棒A】

「こいつらは人を殺す以外は何も出来ない無知の

ケダモノ集団だが、トリガーを引くことくらい

は出来るんだぜ!」

 

【研究員A】

「僕の『レアリエン』を無知呼ばわりするな!!」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥‥‥ククク♪」

 

 

【木曾】

反獣達の銃口が一斉に憲兵に向けられる

なのに‥‥‥‥奴は全く動じない

 

 

【用心棒A】

「俺は憲兵も!憲兵を名乗る奴も大嫌いなんだ!

さあ!どうする?どうする憲兵さんよ!!」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ククク♪面白いフリークス共だ♪いい玩具を

持ってるな♪お前自身も含めて♪」

 

【用心棒A】

「やれ!!!」(パチッ!)

 

(ズガガガガーーズドン!ズドン!)

 

 

【木曾】

反獣達の放った銃弾が、憲兵に集中する!

砂煙が舞い上がって憲兵の姿がよく見えない

 

 

【木曾】

「あああ!!」

 

【用心棒A】

「どうした憲兵!!もう終わりか?」

 

【研究員A】

「‥‥‥うん?倒れないぞ!?」

 

 

【木曾】

砂煙の向こう、憲兵の人影は倒れない‥‥‥

弾丸を喰らっても平気なのか?

 

舞い上がる砂煙を突いて、鎖で繋がれた棍棒

の様な塊が飛んできたのはその時だった!

 

 

(ジャラララーーー‥‥‥ベキベキ!!!!)

 

【レアリエン兵】

「「ビギィィィーーー!!!」」(ドシャ!!)

 

【用心棒A】

「!!んなっ!?」

 

【研究員A】

「ああ!!僕のレアリエンがやられた!?」

 

 

【木曾】

骨が砕ける様な音がして、反獣が二匹倒れた!

一瞬射撃が停止する、砂煙の向こうから声が

聞こえてきた

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥238年前、俺にそっくりな男が居た

そいつは不死身だったから弾丸は全て受け止めて

いた、だが俺はお前達のあくびが出るような鈍く

てかったるい銃撃を受けてやるつもりはない!」

 

【用心棒A】

「なにをぉ!!!」

 

 

【木曾】

砂煙が晴れると、そこに無傷の憲兵が立っていた

図太い鎖で連結された、これまた図太い棍棒の

ような柄が三本、それを均等に伸ばして構えて

いる‥‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「対深海用、近接、打滅、破砕戦用、三柄戦闘棍

『ケルベロス』接近戦で化け物を撲り殺す為の

ヌンチャクだ

コイツなら戦車の砲弾も弾き返す」(ニヤリッ)

 

【用心棒A】

「‥‥弾き返す‥‥‥だと!?」

 

 

【木曾】

あのヌンチャクで飛んでくる弾丸を弾き返し

ながら反撃したっていうのか!?

 

 

【用心棒A】

「ふざけるな!!撃てぇぇーー!!」

 

【レアリエン兵】

「ゴガアアーーーー!!!」

 

ズガガガガガーーー!!!‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

ハアアアァァァーーー!!!

 

(シュンシュンシュンガキガキガキ‥‥)

 

 

【木曾】

憲兵がヌンチャクを振り回す!火花が飛び散る!

弾丸が弾き返されているのはハッタリでは

なかった!

しかもそのヌンチャク、鎖が伸縮自在らしい

 

 

(ジャラララーー‥‥‥ベキベキ!!

 

【レアリエン兵】

「ヒギャッ!!!‥‥‥」(ドシャア!)

 

【研究員A】

「僕のレアリエンがぁ!!」

 

【用心棒A】

「くそう!!何で当たらねぇ!!」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ククク♪‥‥‥銃撃戦をお望みか?ならば

受けて立つとしよう♪」

 

(ズチャ………)

 

 

【木曾】

「でかい!?」

 

 

【木曾】

『454カスール』、銀色に輝く巨大な自動拳銃

 

それは拳銃と呼ぶには余りにもデカ過ぎた!

 

 

【用心棒A】

「!?何てバカデカいハンドガンだ!!」

 

【研究員A】

「拳銃なんかでレアリエンを倒せるものか!

よくも僕の可愛いレアリエンを!………」

 

 

 

クソッタレ研究員の抗議などお構いなしに

憲兵は拳銃を構え‥‥‥‥‥

 

 

BAGOM!!!(発砲音)

シャキイイーーン!!‥‥‥

(空薬莢の排出音)

 

 

【レアリエン兵】

ゴバッ!!‥‥GABOM!!

 

 

【木曾】

発砲と同時に、一匹の反獣の上半身が綺麗に

吹き飛んだ!残ったのは両足だけだ‥‥‥

 

 

【研究員A】

「うわあああ!?レアリエンの強靭なボディ

がぁぁーー!?」

 

 

BAGOM!!!

シャキイイーーン!!‥‥‥

 

BAGOM!!!

シャキイイーーン!!‥‥‥

 

 

【木曾】

発砲‥‥スライドが後退‥‥空薬莢が排出‥‥

 

この一連の動作がまるでスローモーションの様に

俺には見えた‥‥‥‥俺は思わず見とれていた

 

GABOM!GABOM!GABOM!!

 

発砲の度に、反獣の上半身が吹き飛んでいく

 

 

【用心棒A】

「なっ!?‥‥‥なんて威力だ!ハンドガンの

破壊力じゃねぇ!!‥‥それに、ただの弾丸

じゃねーな!!」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥『ランチェスター大聖堂』秘蔵の

『ミスリル銀製十字聖杯』を溶かして造った

ダムダム弾頭に、『超硬化テクタイト』素材の

炸裂貫徹弾頭を組み合わせた特殊弾頭

『13ミリ爆裂徹甲弾』、こいつを喰らって

平気な深海棲艦もフリークスも存在しない」

 

 

【用心棒A】

「そんな弾丸!聞いた事ねえよ!!それに

13ミリだと!?人間が片手で扱えるシロモノ

じゃねえよ!!」

 

【木曾】

「‥‥‥確かに聞いた事がない」

 

【研究員A】

「僕の!僕の可愛いレアリエンがぁーー!!

おーい!レアリエンの敵を討ってくれぇ!!」

 

【用心棒A】

「うるせえ!!それどころしゃねぇ!!

引っ込んでろ!!」(バン!)

 

 

BAGOM!BAGOM!BAGOM!BAGOM!

 

【木曾】

そんな俺達の驚愕を余所に、憲兵は拳銃を

連射していく、まるで大口径の機関砲だ!

 

反獣達は次々と吹き飛んでいく‥‥‥‥

それにしても、あの拳銃の弾倉には一体何発

入ってるんだ!?弾切れになる気配が一向に

ない!

 

 

【研究員A】

「うわあああーーーー!!!」(ガクブル~~)

 

 

【木曾】

ご自慢のレアリエンとやらをボコボコにされて

奴は正気を失いかけていた、いい気味だ!

 

 

【用心棒A】

「おい!!レアリエンを三匹よこせ!!」

 

【研究員A】

「なんだって!?」

 

【用心棒A】

「奴のマガジン(弾倉)に何発入ってるのか知ら

ないが、いずれマガジンを交換する筈だ!

その時を狙って奴に飛び掛からせる!」

 

【研究員A】

「そんな!!これ以上僕のレアリエンを失うのは

‥‥‥‥」

 

【用心棒A】

「他に奴を仕留めるチャンスはねえ!!お前は

少しはレアリエンの事を忘れろ!!」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「どうした♪こっちは弾切れになったぞ?」

(カシャン‥‥‥)

 

 

【木曾】

どうやら、その『マガジン交換』の時がきた

らしい、弾倉が地面に落ちる音がする

反獣は三匹を残して全滅していた

 

 

【用心棒A】

「!、今だ!!かかれ!!」

 

【レアリエン兵】

「「「ガアアアーーー!!!」」」

 

【木曾】

「ああ!!危ない!!」

 

 

【木曾】

三匹の反獣が憲兵に飛びかかる、憲兵の左手

から光る糸の様なものが伸びて、それが反獣達

に絡み付いたのは、反獣が飛びかかるのと

ほぼ同時だった

 

BAKIBAKIBAKI!!BShuuu‥‥‥

 

後で分かった事だがそれは『カッターワイヤー』

という武器だった

研ぎ澄まされた鋼線(材質は不明)に絡まれて

切り刻まれないものは殆どない‥‥‥‥

 

反獣達は同時にみじん切り状態になった

 

 

【研究員A】

「レアリエンがぁーー!!僕のレアリエンが

居なくなっちゃったよおおおーー!!」

 

【用心棒A】

「‥‥‥なんて奴だ‥‥化け物とはこういう事

か、奴(用心棒B)の言う通りだ‥‥‥‥」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「言った筈だ、仲間の折角の忠告は聞くべき

だとな、さて余興は終わりだ、仕事にかかる

とするか」

 

(ズッ ズッ ズッ ズッ)

 

【用心棒A】

「ううう!‥‥‥」

 

(ズッ ズッ ズッ ズッ)

 

【用心棒A】

「‥‥‥‥‥‥?」

 

 

【木曾】

憲兵は用心棒の擲弾兵をガン無視して、研究員

の所に真っ直ぐに歩いていく‥‥‥

 

 

【研究員A】

「!?うわあーー!!何で!!何で僕の所に

来るんだよーーー!!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「初めにお前に用があるからだ」

(ジャキッ!)

 

 

【木曾】

俺はこの時、憲兵を初めて間近で見た

長髪長身の大男だ、顔色は真っ青だが不健康

って訳でもない、事実コイツは強い

 

憲兵はあの恐ろしい拳銃を研究員に向けた

あんな物で撃たれたらクソッタレ研究員は

髪の毛一本も残らないだろう

 

 

【研究員A】

「!?‥‥うっ、うわあああーーーー!!!

けっ!憲兵が人殺しするのかーー!?

ぼっ!僕は8研の天才研究員だぞ!!」

 

 

【木曾】

「天才って、普通自分で言うか?」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺は憲兵だ、人間は殺さない」

 

 

【木曾】

その一言にあのクソッタレ研究員は安心

したのか、急に態度がデカくなった

 

 

【研究員A】

「そっ‥‥そうか‥‥‥ふっ‥‥ふはは♪‥

‥そうだ!‥‥そうだよなぁ♪あんたが憲兵

なら、法に触れるような事なんて出来ないよ

なぁ♪あんたに僕は殺せない!だろ?♪」

 

【用心棒A】

「おい!!調子に乗りすぎだ!!」

 

【研究員A】

「フフン♪一塊の憲兵風情が、僕の邪魔なんて

できっこないんだ!艦娘を渡せだって?

冗談言っちゃいけないよ♪」

 

【用心棒A】

「バカ!!やめろ!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥‥‥ニヤリッ♪」

 

【研究員A】

「何処の所属の憲兵か知らないけど、よくも

僕の邪魔をしてくれたな!よくも僕の大事な

レアリエンを破壊してくれたな!!

この責任は取って貰うぞ!!

8研は連邦の機関なんだ!!8研を通して

お前の処罰を!‥‥‥‥‥」

 

BAGOM!!!

シャキイイーーン!!‥‥‥

 

BShuuu!!‥‥‥

 

【研究員A】

!!?ぎゃああああーーー!!!

 

【用心棒A】

「撃ちやがった!!本当に撃ちやがった!!」

 

 

【木曾】

クソッタレ研究員の右腕が吹き飛んだ

調子に乗っていた奴にとっては青天の霹靂

だったろう

 

 

【研究員A】

「痛い痛い痛いーー!!!ちくしょうー!!

ぼっ!!‥‥僕の右手をよくもぉーー!!!

僕の右手はこれから素晴らしい発明をして

行く筈だったのに!!どうしてくれるん‥‥

‥‥‥‥」

 

BAGOM!!BAGOM!!

ZUBAZUBASHUuuu!‥‥‥

 

【研究員A】

ぐぎゃああああああーーー!!!!

(ドシャア!)

 

 

【木曾】

今度は両足を吹き飛ばされた研究員は、地面に

倒れた、身の程知らずが!

 

 

【研究員A】

「うわあああーーー!!!止めて撃たないで!!

にっ!!人間は殺さないって、さっき言ってた

じゃないかーー!!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「言ったさ、それがどうした?」

 

【研究員A】

「ぼっ!!僕は人間だぞーーー!!!!」

 

 

【木曾】

奴が躊躇なくクソッタレ研究員を撃った理由は

この一言が表しているのだろう‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

お前が人間だと?笑わせるな!クソガキ♪

 

 

【木曾】

憲兵はそう言うと、右腕と両足を吹き飛ばされた

クソッタレ研究員に背を向ける

 

 

【研究員A】

「たっ!!助けてくれぇーー!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「喚くなクソガキ、先に済ませる用事がある

そこで待ってろ」

 

(ズッ ズッ ズッ ズッ)

 

 

【用心棒A】

「この‥‥‥キチ○イめ!!俺達を殺しに

来たのか!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「勘違いするな、俺は俺の憲兵としての役割を

果たす為に来た、それ以上でもそれ以下でも

ない」

 

【用心棒A】

「それとこの艦娘(木曾)に何の関係がある!?

何で奴(研究員A)を撃った!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺の憲兵としての仕事は、艦娘を守る事、

それは艦娘の命を脅かし、艦娘を傷つける輩を

排除・又は審判を下す事に他ならない」

 

【用心棒A】

「何だ!?それは!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「繰り返しになるが、俺は人間は殺さない‥‥

そしてお前とあのクソガキは人間ではない!」

 

【用心棒A】

「ふざけるな!!俺は金で雇われただけだ!!

この艦娘がどうなろうと俺には関係ない!!

艦娘が欲しけりゃ、くれてやるよ!!

第一!何で俺がこんな艦娘一人の為にこんな

目に合わなければならないんだ!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「艦娘がどうなろうと関係ない‥‥‥か」

 

 

【木曾】

その言葉を繰り返した憲兵の様子が変わった

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お前!‥‥‥ギルティ(有罪)!」

(ジャキッ!)

 

【用心棒A】

「!!ちくしょう!!」(ピンッ!)

 

(ボワアーー!!‥‥‥)

 

【木曾】

「!?何だ!!煙幕が!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「『白煙手榴弾』か」

 

BAGOM!BAGOM!BAGOM!

 

【木曾】

憲兵が発砲する!用心棒はそれを高速移動で

ギリギリ躱した!そして‥‥‥‥

 

(ガシッ!)

 

【木曾】

「ぐあっ!!何をする!!」

 

【用心棒A】

「静かにしろ!大人しくしないとこの

『超振動カッター』がお前を貫くぜ!!」

 

 

【木曾】

俺は用心棒に捕まって、刃物を突き付けられた

俺は憲兵から見て人質になってしまったのだ

いくらまともに動けないからって、こんなに

アッサリと‥‥‥情けない!

こんなの、余りにも屈辱だった‥‥‥

 

 

【木曾】

「くそっ!!放せーー!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「フフフ♪あれを躱したか、お前『野良擲弾兵』

だったとはな♪」

 

【用心棒A】

「グフフ‥‥擲弾兵を甘く見たな!憲兵さんよ!

俺はな!この超振動カッター一つで、深海棲艦

の奴らと接近戦を戦わされて、今日まで生き延び

て来たんだ!簡単にやられてたまるか!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そりゃあ嘘だな♪」

 

【用心棒A】

「何だと!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そんな玩具で深海棲艦が倒せる訳がない

お前が生き残ってるのは、単に逃げ回っていた

だけだ」

 

【用心棒A】

「お見通しか、それがどうした!擲弾兵になんぞ

成りたくてなった訳じゃない!

俺は他人の為に戦うなんざ真っ平御免なんだよ!

逃げ回って何が悪い!!自分の栄華の為にこの

身体を使って何が悪い!!」

 

【研究員A】

「おおい!!たっ!助けてくれぇーー!!」

 

【用心棒A】

「うるせえぞ!!お前なんか知るか!!

無茶しやがって!契約はもう解消だ!!」

 

【研究員A】

「くそうー!!やっぱりお前なんか『出来損ない

の擲弾兵』だぁーー!!」

 

 

【木曾】

‥‥‥やっぱり醜い奴らだ!

本当に自分の事しか頭にない!

 

俺が人質となる事でこんな奴らがまた野放しに

なるとしたら?‥‥‥‥

 

また同じ事の繰り返しじゃないか!!

 

くそ!俺はやっぱり無力だ!!

 

 

【用心棒A】

「おい!憲兵!!この艦娘がそんなに大事か!?

だったら俺に手を貸せ!取り引きしようぜ!」

 

【木曾】

「何だと!!?くそ!なめやがって!!」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥熱源‥‥‥確認‥‥‥」

 

 

【用心棒A】

「なあに、難しい話じゃないさ♪俺の逃走に

手を貸せ!この場を見逃すだけでもいい!!

俺は艦娘なんかどうでもいい、こんな物

欲しけりゃくれてやるよ!どうだ、悪い話

じゃないだろ!?」

 

 

【木曾】

くそ!、くそ!!、くそぉーー!!!

何処まで俺をコケにする気だ!

 

だが、今の俺には何の抵抗も出来ない!

俺は何の約にもたたない!

 

こんな俺のせいで、こんな野郎が野放しに

なるくらいなら!!‥‥いっそ‥‥‥

 

 

【木曾】

「おい!あんた!!構わないから、俺ごと

こいつを撃てーー!!」

 

【用心棒A】

「!?黙れ!!この艦娘が!!」

 

【木曾】

「俺の身体はもうボロボロだ!どうせ鎮守府に

戻ったところで、俺にはもう何も守れない!

だからせめて!‥‥‥俺みたいな艦娘がもう

生まれない為に‥‥‥こいつを野に放たない

為に!俺ごとこいつを撃ってくれー!!!」

 

【用心棒A】

「黙りやがれ!!」

 

【木曾】

「‥‥もう、良いんだ‥‥‥一度はあんたに

助けられた‥‥それだけでも、この世界‥‥

‥‥捨てた物じゃなかったと思えた‥‥‥‥

だからもう‥‥‥」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お嬢ちゃん!」

 

 

【木曾】

一番最初にあいつに言われた言葉がこれさ♪

 

 

【木曾】

「誰がお嬢ちゃんだ!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「処女か?」

 

【木曾】

「‥‥‥‥//はあっ!?//」

 

【用心棒A】

「ふざけるな!!こんな時に何言ってやがる

!!」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「質問に答えろ!お前は処女か?」

 

 

【木曾】

何故こんな質問をされるのか、意味が分から

なかった、分かったのは、奴が真面目に質問

しているという事だけだ、その時は‥‥‥

 

 

【用心棒A】

「‥‥この野郎!!俺を無視するのか!?」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「沈んで行った仲間の敵を討ちたいんだろ?

何かを守りたいんだろ?

このままでは終われないんだろ?

そう思うなら、俺の質問に答えろ!」

 

【木曾】

「!!!」

 

 

【木曾】

俺の考えを見透かしたのか?‥‥‥

 

ええい!ままよ!一度は捨てた命だ!!

答えてやるよ!どうにでもなれ!!

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「もう一度聞く!お前は処女か?」

 

【木曾】

「//ああそうだよ!!俺には男の経験

なんか!!‥‥//」

 

BAGOM!!!

シャキイイーーン!!‥‥‥‥

 

GABOM!!GABOM!!

 

 

【木曾】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

銃声‥‥‥俺は右の肺に大穴を空けられた‥‥

 

 

【木曾】

「‥‥‥あっ‥‥‥ごぶっ‥‥‥」

 

 

【木曾】

俺はそのまま崩れ落ちる‥‥‥そして‥‥‥

 

 

ブシャアアアーーー!!

 

【用心棒A】

「‥‥ゴバハァー!!!」

 

 

【木曾】

俺の身体を貫いた弾丸が、用心棒の身体も

貫いた

用心棒の身体から放電現象がおこっている

のが何となく見えた‥‥‥

 

 

【用心棒A】

「そっ‥‥そんな‥‥‥艦娘ごと俺を‥‥

撃ち抜いた‥‥‥だと!?‥‥」

(⚡バチバチ⚡)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「『超合金コア』を撃ち抜いた、そいつを完全

に破壊されればお前は終わりだ」

 

【用心棒A】

「なぜだぁ!!‥‥あの艦娘を!‥‥‥助ける

んじゃなかったのかーー!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「言ったろ?俺は憲兵としての役目を果たす

為に来たと、俺は艦娘の敵を屠る事で艦娘を

守る役目を果たそうとしている」

 

(ガシッ!)

 

【木曾】

憲兵は、用心棒の胸ぐらを掴んだ

用心棒の顔が恐怖で歪む、擲弾兵も命は

惜しいわけか‥‥‥

 

 

【用心棒A】

「たっ!‥‥助けてくれ!‥‥‥俺だって‥

‥‥俺だって!好きで擲弾兵になった訳じゃ

ないんだ!‥‥好きでこんな事してる訳じゃ

ないんだ!!‥‥‥生きていく為には‥‥

‥‥仕方ないだろ!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「言いたい事はそれだけか?擲弾兵

俺が知ってるある擲弾兵は、お前とは違って

あくまで人間として生きようとしている

地面をはいつくばっても、他人に踏み付けに

されても、それでも奴は人間として生きる

道を選んだ、奴はお前より少しは運が良かった

のかもしれん、しかしそれも奴自身の努力で

掴んだ運だ、お前とは違う」

 

 

【木曾】

憲兵の右手に何かの紋章が浮かび上がる‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お前が擲弾兵だからではない、今のお前の

境遇はお前自身が招いた事だ!

お前は人間ではない、人間である事を自ら

拒絶したお前は、擲弾兵ですらない!」

 

 

【木曾】

憲兵は右手を大きく振りかぶった‥‥‥

 

 

【用心棒A】

「ひいいい~~~!!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「チェック・メイト!」

ハアアアァァァーーー!!!

 

ZUBASHUuuu!!!

BAKI!!BAKI!!

 

【用心棒A】

「ごがああああーー!!!」

(⚡バチバチ⚡)

 

 

【木曾】

憲兵は用心棒を素手で刺し貫いた

あの『レ級』の時と同じだ‥‥‥

鈍い金属音もする、『超合金コア』とやら

を破壊したのだろう‥‥‥

 

 

【用心棒A】

「‥‥何でだ‥‥‥何故こうなった?‥‥

‥‥‥俺は‥‥ただ生きていたかっただけ

‥‥なのに‥‥‥ごぶっ!‥‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「辺獄(リンボ)で好きなだけ考えてろ♪

時間はたっぷりある、ククク♪‥‥‥」

 

【用心棒A】

(⚡バチバチ⚡ボウッ!‥‥メラメラ‥‥)

 

 

【木曾】

用心棒の身体から、放電と青白い炎が上がった

『超合金コア』のショートが放電をおこし、

それを発火源として身体の肉組織が燃える事で

起きる現象‥‥‥‥なのは後で聞いた事だ

 

こいつが擲弾兵の最後‥‥‥てやつか‥‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

【研究員A】

「足が!!‥‥僕の足が無くなっちゃったよぉ

ーーー!!!」(号泣)

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「その怪我で心臓発作もおこさずに生きてたか」

 

【研究員A】

「いえええーーー!!!助けてええーー!!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「中々の強心臓だな、お前の事は食っちまう

つもりだったが(ジュルリ♪)‥‥‥」

 

【研究員A】

「ひいいい~~~!!!」(ジタバタ)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「その強心臓に免じて、助かるチャンスを

くれてやる、何よりまずそうだしな」

 

【研究員A】

「えっ!?‥‥本当に?‥‥じゃあ早く助けて

!!‥‥‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「とどめは刺さないでおいてやる、誰かが助け

に来てくれる事を祈るんだな」

 

【研究員A】

「‥‥‥‥へっ?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ここは赤道直下のジャングルだ、あっという間

に傷口は腐敗を始める、銀蠅(ぎんばえ)が

たかり、うじ虫が湧く、海鳥やら小動物やらが

お前の死肉を喰らいにうじゃうじゃ集まって来

るだろう、それまでに助けが来ればいいな♪」

 

【研究員A】

「‥‥へっ?‥‥‥ちょっと待って‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「あばよ」(クル→背を向けて立ち去ろうとする)

 

【研究員A】

「ちょっと待ってくれぇぇ!!!ここは地図にも

名前が載ってない無人島なんだぞ!?

こんな所に助けなんか来る訳ないだろ!!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「この島を選んだのはお前の勝手だ、嫌なら

初めからこんな所に来なければ良かったんだ

初めから艦娘を食い物にしなければ良かった

んだ、あばよ」(ズッ ズッ ズッ)

 

【研究員A】

「憲兵がこんな事して良いのか!!‥‥‥

僕たち人間を見殺しにするつもりなのか!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺が倒すのは深海棲艦(強硬派)だ」

 

【研究員A】

「僕は深海棲艦なんかじゃないぞ!!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「艦娘の命を脅かす奴は全員深海棲艦(強硬派)

だ!ブラック提督も、それに便乗する輩も、

あの擲弾兵くずれも、お前もだ!

深海棲艦(強硬派)が相手なら、憲兵として

なお粛清しなければならないだろう?」

 

【研究員A】

「待ってくれ‥‥‥頼む!‥‥金なら!‥‥‥

金ならいくらでも出す!!‥‥‥僕は顔が効く

んだ!色々な所に‥‥‥だからあんたの出世

の手伝いだって出来る!‥‥だから助けて!!

こんな所で‥‥‥‥誰にも知られずに独りで

死んでいくなんて嫌だあああ!!!‥‥‥」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「生きたいか?‥‥‥死にたくないか?‥‥

助けて欲しいか?」

 

【研究員A】

「そうだ!‥‥‥助けてくれよぉぉ‥‥‥」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お前が自分の欲望の為に殺して来た艦娘達も

きっとそう思ってた筈だ、それについてお前

はどう考えてる?」

 

【研究員A】

「ぼっ!!‥‥僕は殺してなんかいない!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お前が殺したんだよ!!ウ○コ野郎みたいな

将校どもと結託してな!

艦娘達は人類の為に、命懸けで戦ってきたと

いうのに、お前達はそんな彼女達を欲望の道具

とした!命まで奪ってきた!

艦娘達は苦しかった筈だ!死にたくなかった

筈だ!助けて欲しかった筈だ!

お前は彼女達の叫びに少しでも耳を傾けたか?

彼女達の苦しみを少しでも理解したか?」

 

 

【木曾】

俺は‥‥‥‥いつの間にか涙を流していた‥‥

 

‥‥‥憲兵さんよ‥‥‥ありがとう‥‥‥

もう充分だ‥‥‥‥

 

 

【研究員A】

「あんた何言ってるんだ!?道具は人間の幸福

の為にある物じゃないか!!

艦娘なんてただの道具だろ!?だったらそれを

僕たちの幸福に利用して何がわる!!‥‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「チェック・メイト!」

(ジャキッ!)

 

【研究員A】

「‥‥‥‥へっ?」

 

 

BAGOM!!!

シャキイイーーン!!!‥‥‥

 

【研究員A】

「ぶわらっ!!‥‥‥  」

BShuuu!!!

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

【木曾】

血肉の臭いでむせ返るようなジャングル‥‥

 

だが、確かに月は綺麗だ‥‥‥‥

 

 

【木曾】

(身体が‥‥‥動かない‥‥‥声も出ない‥

‥‥俺は‥‥‥まだ生きているのか?

あんな銃で大穴を空けられて‥‥艦娘の身体

って結構頑丈なんだな‥‥‥でも‥‥‥もう

これまでか‥‥‥‥)

 

 

【木曾】

どの道俺は長くなかった‥‥‥そう思っていた

 

名前も知らない深海棲艦に沈められるか、クソ

みたいな奴らに道具にされてすり潰される

くらいなら‥‥‥こんな最後も悪くない‥‥‥

 

クソッタレが野に放たれる事だけは阻止した

これで少しはあの二人に顔向けが出来るだろう

最後に艦娘としての勤めらしい事は果たせたと

思う‥‥‥‥

 

でも何故かな?‥‥‥涙が‥‥‥止まらない

 

 

(ズッ ズッ ズッ ズッ)

 

 

【木曾】

あの憲兵が近付いてくる‥‥‥‥足音で分かる

なんだ俺は?‥‥‥まるで乙女みたいにはしゃ

いでいるじゃないか♪‥‥‥

 

 

(ズッ ズッ ‥‥‥‥)

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「奴の『超合金コア』を撃ち抜く為に、お前の

肺を撃ち抜いた、悪いが大口径の銃だ、長くは

もたない」

 

【木曾】

「‥‥‥ヒュウ‥‥‥ヒュウ‥‥‥」

(‥‥良いんだ‥‥‥気にしないでくれ‥‥)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「さあ、どうする?」

 

 

【木曾】

どうする?‥‥‥どうするもこうするも俺は

もう‥‥‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【駆逐艦娘】

{木曾さん、またそうやって独りでカッコ

 つけて背負い込むつもりですか?}

 

 

【木曾】

!?お前たち‥‥‥‥

 

 

【駆逐艦娘】

{本当は嫌なんでしょ?このまま終わる

 なんて、もっと素直になって下さい♪}

 

 

【木曾】

‥‥‥まだ俺に生きろって言うのか!?

俺には何も守れない、現にお前達を‥‥‥

 

 

【駆逐艦娘】

{木曾さんは、そんな身体になってまで

 最後まで私達を守ろうとしてくれたじゃ

 ないですか、私達、嬉しかったですよ}

 

【駆逐艦娘】

{だから今度は私達が木曾さんを守ります

 こっちには来させませんからね♪}

 

 

【木曾】

俺は‥‥‥‥俺はどうすればいい!?

教えてくれ!!

 

 

【駆逐艦娘】

{木曾さん、木曾さんの中で、もう答えは

 出てるんじゃないですか?

 あとは素直になるだけで良いんですよ}

 

【駆逐艦娘】

{木曾さんの目の前にいる人は、木曾さんが

 待ちわびていた人ですよ、それは木曾さん

 本人が一番分かってる事でしょ?}

 

 

【木曾】

お前達‥‥‥全く、余計な気使いやがって‥‥

 

 

【駆逐艦娘】

{私達の様な目に合いそうな艦娘がいたら、

 助けてあげて下さい、もし不幸にもそんな

 艦娘が生まれてしまったら‥‥‥私達の分

 も含めて敵を取って下さい、お願いします}

 

 

【木曾】

‥‥‥‥分かった、それは約束する‥‥‥

生きてさえいればな‥‥‥

 

 

【駆逐艦娘】

{大丈夫ですよ、木曾さん‥‥‥お願いです

 私達の願いは可能なら‥‥でいいですから

 ‥‥‥どうか、生きて下さい}

 

 

【木曾】

そうか‥‥‥俺はまだ‥‥‥お前達の所には

‥‥‥行く訳にはいかんな‥‥‥

 

 

【駆逐艦娘】

{木曾さん‥‥‥お別れです‥‥ありがとう}

 

 

 

【木曾】

‥‥‥‥‥‥ありがとう‥‥‥さらばだ‥‥

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お別れの挨拶は済んだかい、さて、君は

どうしたい?」

 

【木曾】

「‥‥‥うっ‥‥‥うう‥‥」(ガクガク‥‥)

 

 

【木曾】

俺はまだかろうじて動く左手を憲兵に伸ばす

最後の力を振り絞って‥‥‥‥

 

約束したんだ‥‥‥‥死にたくない‥‥‥‥

まだ死ぬ訳にはいかない‥‥‥‥だから‥‥

 

‥‥助けて‥‥連れていって‥‥お願い‥

 

 

【木曾】

「‥‥‥うっ‥‥‥ぐ‥‥」(‥‥ガクッ)

 

ギュッ!

 

 

【木曾】

俺の左手は力を失って落ちる‥‥‥それを

憲兵が受け止めた‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「よく言った♪」

 

 

【木曾】

憲兵は俺の左手を引いて、俺の上半身を

起こすと‥‥‥俺を抱き寄せた‥‥‥

 

まいったぜ‥‥この俺が‥‥‥男に抱き寄せ

られるなんて‥‥‥しかも‥‥‥こんな形で

‥‥‥この高揚感はなんだ?‥‥‥まさか

俺にも‥‥‥女が残っていたっていうのか?

 

 

【木曾】

「‥‥‥ハアッ‥‥‥ハアッ‥‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

汝の願い、聞き届けたり!

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ハアアアァァァーーー!!!」

 

ガブッ!!

 

【木曾】

「あぐっ!!‥‥うっ‥‥‥」

 

 

【木曾】

憲兵は俺の首筋に噛み付いた‥‥‥

まるで西洋の吸血鬼みたいじゃないか‥‥

 

 

【木曾】

「‥‥あっ‥‥‥うっ‥‥‥」(ピク、ピク)

 

 

【木曾】

俺の身体が微かに痙攣する‥‥‥

 

血を吸われているのか、逆に何かを注入されて

いるのかは分からない

首筋から流れ落ちる体液の熱い感触だけは

ハッキリしている、そして‥‥‥

 

噛まれた事自体は、苦痛なのか快感なのかも

分からない、ただこの時の俺は‥‥‥

 

 

【木曾】

‥‥‥ああーー❤‥‥

(ジュブジュブジュブ~~~‥‥‥)

 

 

【木曾】

下半身の秘部を大量に濡らした‥‥‥

これも後で知った事だが、これはいわゆる

『潮吹き』という奴らしい‥‥‥

 

こんな経験は初めてだった‥‥‥‥

やはり俺は‥‥‥女だったんだな‥‥‥

 

 

【木曾】

ああ❤‥‥‥気持ち❤‥‥い‥い‥‥

 

 

【木曾】

フフフ♪‥‥‥俺はとんだ『淫乱女』だったって

訳さ♪

それをこんな形で知る事になろうとは‥‥‥

 

その事実を悟った直後‥‥‥俺の意識は切れた‥

‥‥‥

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

小笠原諸島‥‥‥名も無き小島‥‥‥

 

 

【木曾】

「『特選隊』が聞いて呆れるぜ!弱すぎる!!」

BARARARARARAーーー!!

 

【ジュラル特選隊員】

「グエエエエーーー!!!」

 

 

連射性能の高い自動二丁拳銃、その名も

『エボニー&アイボリー・シリアルNO:02』

を科って戦う『赤土鎮守府』所属の

重雷装巡洋艦娘『木曾(改二)』

 

艤装は使わず、二丁拳銃と指揮刀だけで

ジュラル特選隊を迎え撃つ

そして彼女の伴侶にして指揮官‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「チェック・メイトだ!」

 

BAGOM!BAGOM!BAGOM!

 

【ジュラル特選隊員】

「「「うーーあああ!!!」」」

 

 

巨大な自動拳銃『454カスール』『ジャッカル』

と『カッターワイヤー』を駆使して戦う

二等憲兵吸血鬼‥‥‥

 

硝煙の臭いが漂う島の上で、二人は背中を

合わせて月を眺める‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「今夜は月が綺麗だな、あの時の月の様に」

 

【木曾】

「奇遇だな、俺もあの時の月を思い出して

いたんだ‥‥‥‥なあ、今更なんだが‥‥

聞いても良いか?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「なんだ?木曾ちゃん」

 

【木曾】

「今夜は‥‥何故かこの傷口がうずく‥‥」

 

 

【木曾】

俺は木曾、あの日、ニューギニアの無人島で

死に損なった、ただの女だ

 

俺の首筋には、あの時の噛み付き傷が今も

残っている‥‥‥

 

‥‥あれから幾年月が経ち、俺は今も戦って

いる、あの日俺は、今の旦那に首筋を噛まれた

が、『ドラキュリーナ』‥‥‥いわゆる女版

吸血鬼にはならなかった

 

その代わり、俺の身体はまるで生まれ変わった

みたいに頑強に、そして更に強くなった

ボロボロだった身体は活性化され、完全に

健康を取り戻した

 

あの噛み付きに何の効能があったのかは

知らないが、俺はこの男の理想を叶える為に

一緒に戦い、一緒に生きる事を決意した

 

まあ、大袈裟にいってしまうとこんな感じだが

要はこの男に惚れ込んじまったって訳さ♪

 

 

【木曾】

「あの日、俺に噛み付いた時、何で俺を吸血鬼

にしなかったんだ?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「分からん、何となくだ、多分惚れたからだと

思うんだが、今となってはドラキュリーナに

しなくて良かったんじゃないかと思ってるよ

木曾ちゃんこそ、何でその傷口を残しておく

んだ?

木曾ちゃんがその気になれば、その傷口は

綺麗に治せるんだがな?」

 

【木曾】

「これか?何となくだ♪多分惚れたからだろ♪

お前に♪」

 

 

【木曾】

この傷は、あの二人への誓いの印‥‥‥

そしてこの男との、大切な絆の証‥‥‥

 

俺の大切な宝物さ、誰が消すものか

 

 

Bushwaaa!! ZUGAGAGA!!

【ジュラル特選隊】

「「ぐわあああーーー!!」」

 

 

『ライトセイバー』の斬撃音と

『ショートボウ』による弓爆弾の炸裂音

‥‥‥‥

 

 

【木曾】

「やれやれ、今夜は大盤振る舞いだな♪」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺達だけでやれたのによ!」

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「なんだ!手応えがないな!せっかくの

運動不足解消がパーだ!」

 

【加賀】

「慢心は禁物だけれど、私達が強すぎるのよ

敵とはいえ、それは酷と言うものだわ♪」

 

 

ZUBASHUuu!!ZUBASHUuu!!

【ジュラル特選隊員】

「「ぐえあああーーーー!!!」」

 

 

今度は『単分子カッター』の斬撃‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「なんだこいつら!この程度の実力で、地球を

制服するだと?『伊勢』や『日向』との稽古

の方が余程ハードだぞ!おとといきやがれって

んだ!」

 

【金剛】

「テートクに相手にされたら、それはそれで

敵いまセーン、でもそれとこれは別デース!

徹底的に叩きまくるネー!」

 

【不知火】

「我々の仲間に手出しした事を徹底的に後悔

させてやりましょう!沈め!!」

(ドゴーーン!!)

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お前ら!俺の獲物だぞーー!!」

 

【木曾】

「まあ、そう言うなって♪みんな仲間想い

なんだよ、俺達と同じさ」

 

 

【木曾】

『ジュラル星人』にたきつけられた

『隙間解放戦線』とか言うチンピラ集団が

俺達の仲間『六本脚鎮守府』にテロ攻撃を

仕掛けようとした

 

俺と旦那でそいつらを粛清した訳だが

今度は黒幕のジュラルと、お人よしの

仲間達が乗り込んで来たって訳さ

 

 

ベキィ!! グシャア!!

【ジュラル特選隊員】

「ギエエエエーーー!!!」

「はっ!化け物だあぁぁーー!!」

 

 

素手でタコ殴りにする打撃音と悲鳴‥‥‥

 

 

【足柄】

「私は狼よ!!化け物とは失礼ね!!よくも!

あの鎮守府に手出ししてくれたわね!!

あそこには子供達もいるのよ!!

全員叩き潰してやるわ!!突撃ぃぃーー!!」

 

 

【木曾】

「ありゃー、相変わらず素手で相手を叩きのめ

してるのかよー」

 

 

(パチーン! パチーン!)

ズハッ! ズハッ!

 

【ジュラル特選隊員】

「‥‥べっ!?‥‥」

「‥‥ひぎっ!?‥‥」

 

 

『謎の』指鳴り音が響き、それと同時に

ごく短い悲鳴と共に、真っ二つになる

ジュラル特選隊員‥‥‥‥

 

 

【謎の怪盗カブトムシルパン提督】

「こんな小笠原くんだりまで屍を晒しに

来たか?このクソッタレ殲滅派ども!!

相手になってやる!ただし、真っ二つ

だそ!!」

 

【漣】

「いっけー♪ご主人様ー♪」

 

【神風】

「指令!もうそういう格好で出歩くのは

どうかと思いますけど!?」

 

【謎の怪盗カブトムシルパン提督】

「いやー、何となく癖になってしまって」

 

【神風】

「また変な誤解を招きますよ!!」

 

【漣】

「うーん、多分もう手遅れーー」

 

【木曾】

「おたくら、相変わらず緊張感無いなー」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「おい!!謎提!!俺の獲物返せよ!!」

 

【謎の怪盗カブトムシルパン提督】

「はて?ボキには何の事やらさっぱり?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「惚けるな!!あのチンピラ(活動家C)を

撃った時、指鳴り音が聴こえたぞ!

奴をどうする気か知らないが、あれは俺が

粛清するんだ!!」

 

【クロード戦艦提督】

「おいおい、お前らさっきから何の話をして

るんだよ?」

 

【不知火】

「仕方ありません、この人は怪盗ですから

盗まれたもの(活動家C)は戻ってきません

よ」

 

【金剛】

「エー?これそういう話デスカー?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「なんだ?面白い話か?俺も一口乗せろよ」

 

 

ズバシュッ!!!

【ジュラル特選隊員】

「うわらばぁぁーーー!!!」

 

 

【叢雲】

「あんた達!!お喋りは後にしなさい!!

ここは戦場の真っ只中なのよ!!」

 

【ぼのたん提督】

「早く戦闘に戻っておくれよ!連中、数だけ

は多いんだから!(本当は叢雲の機嫌が悪く

なるのが困るのよ!)」

 

【叢雲】

「何か言った?」

 

【ぼのたん提督】

「‥‥‥いいえ」

 

 

【加賀】

「‥‥ねえ木曾?貴女、何か良いことでも

あった?とても楽しそうな顔をしてるけど」

 

【木曾】

「よう加賀さん、綺麗な月を見てたら少し

昔の事を思い出してな♪」

 

【加賀】

「貴女と吸血鬼は良いコンビですものね

私とジョニーみたいに」

 

【木曾】

「ふっ♪‥‥ありがとよ、加賀さん」

 

【加賀】

「でも、先ずは目の前の事を片付けましょう」

 

【木曾】

「そうだな、行くか!!」

 

 

 

【木曾】

俺の名は『木曾』、『赤土鎮守府』所属

吸血鬼の憲兵と結婚した女

 

これからもこの男と戦い続けるだろう

これからもこの男を愛し続けるだろう

 

これからも、あの二人との約束を‥‥‥

 

 

【木曾】

「大丈夫だ、俺に任せろ!」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

同時刻‥‥‥ある港町の倉庫‥‥‥

 

 

【ジュラル星人、ハイザKIーX06号】

「‥‥なるほどな、それで世界中を逃げ回って

きた訳か‥‥‥良いだろう、契約成立だ♪

ただし、もう逃げるなよ!

俺と契約したからには、何処にも逃げ場は無い

と思え!作戦はいずれ指示する、オーケー?」

 

 

暗い倉庫の中で、一つの陰湿な契約が成立

した‥‥‥‥

 

 

【用心棒B】

「逃げるのはもう疲れた、もう沢山だ、生きて

行く為に金と寝床さえ貰えば何だってしてやる

さ」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

翌朝、六本脚鎮守府‥‥‥

 

 

 

【川内】

「二人ともおはよう、いやここは『お帰り』って

言うべきかな?」

 

【へたれ提督】

「夕べはお疲れ様、昨日は言う通りにしてたよ」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「それは上々、ところで腹減ったー!!」

 

【木曾】

「なんだ、出迎えしてくれたのか?」

 

【サラトガ】

「二人ともお疲れでしょう、先にシャワーでも

浴びられてから朝食はいかがですか?」

 

【木曾】

「そいつは助かる、身体がベトベトだ」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「うーむ、すぐに食いたいが、紳士は身嗜みが

大事だからなぁー」

 

 

【山風】

「‥‥何だか‥‥硝煙の臭いがする‥‥」

 

【海風】

「そこはそっとしておきましょう」

 

 

【UXー01】

「吸血鬼さん、お肉たけじゃバランスが悪いわ

私の漬けた白菜のお漬物も食べていってね♪」

 

【木曾】

「そんな物まで造ってたのか?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お肉食べたい~~!!」

 

【UXー01】

「好き嫌いはダメよ!」

 

 

【フェニックス】

「ありゃ完全に『小さなお艦』だな」

 

【神威】

「でも美味しかったですよ、神威も漬け方を

教えて貰いましたから♪」

 

【あきづき】

「はい、とても美味しかったです、朝食の

お漬物、良いですねー♪」

 

【川内】

「フフ♪あなたは護衛艦になっても、食には

こだわるよね♪」

 

【あきづき】

「‥‥えっ?それはどういう‥‥」

 

【清霜】

「あきづきちゃん、あまり深く考えなくても

いいよ」

 

【江風】

「そうそう」

 

【アンドロメダ】

「う~~、朝はキツイ~~、メダ子、朝は苦手

なのに~~」

 

【フェニックス】

「宇宙戦艦が、もっとしっかりしろよ」

 

【アンドロメダ】

「それって関係ないしぃ~~!」

 

 

【へたれ提督】

「メダ子、しゃんとしろよ、さあて、俺達は

今から仕事だ」

 

【川内】

「二人とも、ゆっくりしていってね♪」

 

【木曾】

「おう、助かる‥‥‥なあ川内」

 

【川内】

「どうしたの?木曾さん?」

 

【木曾】

「俺のことは、さん付けで呼ばなくていい

『木曾』って呼んでくれ、それでな‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(回想)

 

第8研究機関、研究所‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥アタシは‥‥‥使えない艦娘‥‥‥」

 

【木曾】

「そんなこと言うな!!‥‥お前は!お前は!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【木曾】

「お前は優秀な艦娘さ、誰が何と言おうとな」

 

【川内】

「えっ?どうしたの?急に」

 

【木曾】

「何となく‥‥‥だ♪」

 

【川内】

「よくわかんないけど‥‥ありがとね、木曾♪」

 

【木曾】

「おう♪」

 

【へたれ提督】

「木曾ちゃん!ありがとーー!!」(ウルウル)

 

【木曾】

「あんたが泣いてどうするよ!」

 

 

【川内】

「それじゃみんな!朝からシャキッと行くよ!」

 

【フェニックス】

「軽巡『川内』の台詞とは、到底思えんが‥‥

了解した!いくぜ!」

 

【清霜】

「うん♪ママ、清霜に任せて♪」

 

【江風】

「アタシも頑張る!」

 

【海風】

「はい♪がんばります!」

 

【山風】

「うん‥‥‥やってみる」

 

【川内】

「あきづきは、戦隊護衛をお願いね」

 

【あきづき】

「はい、お任せください!」

 

【川内】

「神威は補給をお願いね、今日の任務は近く

大きな輸送作戦の訓練も兼ねてるから」

 

【神威】

「はい、補給は神威にお任せください♪」

 

【川内】

「今日は戦艦組にも頑張って貰うよ!」

 

【アマルテア】

「✨はい♪お任せください♪です♪✨」

 

【アンドロメダ】

「も~~!川内ったら、何で朝からそんなに

テンション高いのよ~~!本当にこの人

川内なの~~?」

 

【川内】

「頭の上からアソコまで、全部川内だよ!

サラ子さんは上空警戒をお願いね♪

サラ子さんが居てくれると安心出来るから」

 

【サラトガ】

「はい♪サラ子が制空権をお守りします

川内さん、今朝は絶好調ですね♪

夕べの夜戦(意味深)は素敵でしたか?

 

【川内】

✨うん♪❤とっても気持ち良かっ‥‥‥

///はわわわ!!///

 

【アンドロメダ】

何となく予想はしてたけど、そういう事

かい!!

 

【清霜】

「ママはやっぱりこうでなくちゃ♪バッチリ♪

バッチリよ♪」

 

【江風】

「‥‥‥もう突っ込む気力もない」

 

【へたれ提督】

「‥‥という訳で、出撃じゃい!」

 

 

へたれ提督が久々の陣頭指揮をとって

小規模な輸送護衛任務に出撃である‥‥

 

大きな輸送作戦が年明けにひかえていた

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府の食堂‥‥‥

 

 

【衣笠】

「いらっしゃい♪沢山食べていってね♪」

 

【瑞鳳】

「良かったら卵焼きもどうぞ♪」

 

【木曾】

「ありがとう、いつも助かる」

 

【衣笠】

「助けて貰ってるのはこっちもだからね♪」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「(ガツガツ!モグモグ!)」

 

【木曾】

「ゆっくり食べろよ、誰も取りゃしないから」

 

【雄一少年】

「相変わらず凄い量食べるなぁ~~」

 

【ナナ】

「何処に入るんだろうね?」

 

【天龍】

「この男の胃袋を、普通の定規で計る事なんて

出来ないんだよ」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「(ガツガツ!モグモグ!)」

 

【木曾】

♪♪~~~」(ニヤニヤ~♪)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「(ガツガツ!)‥‥うん?どうした木曾ちゃん?

俺の事見て?顔に何か食べかす着いてるか?」

 

【木曾】

見てるだけだよ♪気にするな~♪

(ニヤニヤ~♪)

 

【天龍】

「おい!何だよ木曾!?さっきからニヤニヤして

気持ち悪いなーー!」

 

【木曾】

♪♪~~~❤

(ニヤニヤ~♪)

 

 

 

この時世間は、『ハロウィン』の季節を迎えよう

としていた‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

二等憲兵吸血鬼と木曾ちゃんの出会いシーンを

独自設定としてつくってみました

 

いかがでしたでしょうか?

 

所々に、気になる登場人物(あきつ丸とか)も

居ましたね、それらが絡み合って今の展開に

繋がっている訳で、自分でも整理しないと

大変です

 

時系列としてはこの後で、『モルグで新ヒーロー

が誕生するハロウィン新喜劇』が展開する事に

なる訳です

 

 

今回の設定は、あくまで独自設定になります

提督諸氏の皆さんの作品作りに何らの制駐を

加えるものでは決してありません

 

吸血鬼憲兵さん、ご協力感謝します

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(エピローグ)

 

 

ミンダナオ島、ダバオのホテル‥‥‥

 

 

『欧州ブロック海軍、親善派遣艦隊』の駆逐艦

『Zー1028』『Zー1018』の二隻が

二隻の輸送船と護衛の(阿武隈)水雷戦隊を

供なって、ダバオの港に入港した‥‥‥

 

彼等派遣艦隊は、交代の護衛隊が到着するまで

ここに待機している

随伴していた『鷹尾少尉』と水雷戦隊はここで

別れる事になる

 

 

ここまでの航海は鷹尾少尉にとっても刺激的な

出来事の連続であった

 

先ず、洋上で恐ろしく巨大な戦艦『紀井』と

遭遇、それは『海軍特別警察隊』の一員

『リンガ特設連邦鎮守府』の所属艦であった

 

それもそれで刺激的な出来事であったが

その後に起こった喜劇(?)は、鷹尾少尉に

とっても『Zー1028』の乗組員にとっても

刺激的‥‥というより衝撃的であった!

 

彼等は突然、その海特警の元締め

『ヒィッツ提督』の来訪を受けたのだ!

広い洋上を航行中の駆逐艦の艦内に突然

外部から現れた『謎の登場』をした男‥‥

そして、その秘書艦と思われる一人の

『妙高型』重巡洋艦娘‥‥‥

 

驚愕し続ける鷹尾達を余所に二人は、挨拶も

そこそこに鷹尾少尉に質問する

 

それは彼が把握している『海特警』に関する

噂の数々‥‥‥‥

それは大半、悪意によって捏造・歪曲された

噂に過ぎないと、鷹尾少尉本人も思っていた

 

『ヒィッツ提督』は、輸送任務を重要視して

海軍では冷や飯食いの自分を評価してくれた

こんな提督が噂の様な悪人の訳がない!

 

しかしここで問題は、鷹尾少尉が語る海特警

の、というより『ヒィッツ提督』本人への

悪評の内容の数々であった‥‥‥

彼はその内容が、海特警全体や艦娘に対して

ではなく自分個人に対してのものが殆どだと

知って安心した(ショックを受けてないとは

言っていない)

 

側にいた重巡洋艦娘は納得出来なかったが

 

しかし、話が『漁食家』という話題になると

ヒィッツ提督の様子が段々と変化していく

 

その内容は、ヒィッツ提督が他人の秘書艦や

嫁艦を、時には艦娘への甘言、時には権力を

盾にした強行手段を用いてその触手を伸ばし

艦娘達を食い物にする、そして用が済んだら

簡単に捨ててしまう‥‥‥

まさに悪逆非道の限りをつくしながらも

その権力で海軍に君臨する『影のオフィサー』

‥‥‥‥‥

 

自分で説明しておきながら、鷹尾少尉も何か

アホらしくなってくる

 

 

【鷹尾 和則】

「‥‥何だよこりゃ!?海軍の奴ら!こんな事

本気で信じてるのか!?

まるで何処かの『同人誌』に描かれてる様な

内容じゃないか!だとしたら誰だよ!?

こんなの描いたのは!?」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【秋雲】

「‥‥‥‥えっ?」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

ここで鷹尾少尉から語られた内容は、ヒィッツ

提督にとってはショックが大きかったようで、

というよりショックの蓄積が臨界点に達した

ようで‥‥‥

彼は青い炎を発すると、そのまま灰になって

崩れ落ちてしまった!

 

(アイエエエ!!ナンデェーー!!?)

 

こんな凄まじい事が起こってただでさえ理解

が追いつかないのに、その後に起こった内容

はある意味、更に衝撃的だった

 

それを見た連れの重巡洋艦娘は、悲哀と慈愛

の眼差しで見ながらも、まるで『またやっち

ゃったか‥‥』といった感じで、平然と灰を

回収し始めたではないか!

 

彼女にとっては、こんな事が日常なのか!?

鷹尾少尉と乗組員達が固まっているのを余所

に、彼女はヒィッツ提督のなれのはての灰を

回収すると、そそくさと帰っていった‥‥‥

 

【羽黒】

「‥‥‥それでは失礼いたします」

 

異常事態のオンパレードの中で、羽黒の

冷静さと健気さは、鷹尾少尉や乗組員達に

かろうじて平静を取り戻させた

 

 

だが、驚愕はまだ終わらない‥‥‥

 

 

翌日も二人はやって来たのだ!しかも!

 

 

【ヒィッツ提督】(外見変化)

「あたいはいなくならないわよ!!!」

 

【羽黒】

「あの後一晩、お姉さん達と一緒に、四人で

じっくり『慰めエッチ❤』をしました♪❤」

 

【鷹尾 和則】

「ええ‥‥‥‥」

 

 

それだけを言い残して帰っていったのだ!

 

 

【Zー1028艦長】

「だから君達!何処からどうやって入って

どうやって帰っていったの!?」 

 

 

ダバオに到着するまで、艦長の疑問に答える

者は誰もいなかった‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

あれは現実だったのか?‥‥‥

 

ええい!しゃあない!切りかえていけ!

 

 

ここはダバオのホテルの一室‥‥‥

 

『Zー1028』の艦長が個人的に部屋を借りてい

るらしい‥‥‥

 

鷹尾少尉は、艦長に連れられてその部屋に来て

いた、部屋には鷹尾少尉と艦長、そして‥‥‥

ベッドの上で怯えた様子の一人の女性‥‥‥

 

今、この部屋にいるのはこの三人だけだ

 

 

【Zー1028艦長】

「彼女は8か月前、我が海軍が遠征中に

『ミクロネシア海域』で保護した者だ

艦娘に極めて近い存在なれど、どうも純粋な

艦娘とは少し違うらしい

それに今彼女は、自分の本来の姿を失って

いる、今のボロボロの姿は本来の彼女の姿

ではない

それが悪かったのか、彼女は何ヶ月もの間

『呪いの使者』として、海軍はもとより、

軍全体の権力争いの道具として利用され

忌み嫌われてきた‥‥‥

彼女には何の罪もないのにな‥‥‥」

 

 

女性は新しい服に着替えてはいたが、全体

としてボロボロの印象だった

きっと相当酷い目にあって来たのだろう

鷹尾少尉を見る彼女の目は、呪いの使者の

貫禄なぞ微塵もなく、怯えきっていた

 

 

【鷹尾 和則】

「そんな彼女が何故ここに?」

 

【Zー1028艦長】

「私が密かに連れ出した!」

 

【鷹尾 和則】

「えええ!?」

 

 

軍の資産を、一艦長が勝手に持ち出したと

なればただでは済まない!

しかし、この艦長はあえてそれをやった

 

 

【Zー1028艦長】

「本国に置いていても彼女は政争に利用される

だけで不幸のままだ!

あるいは命の危険にも晒されかねない!

我々の文化圏には『魔女狩り』というものが

あるのは知ってるだろう?」

 

【鷹尾 和則】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【Zー1028艦長】

「私には艦娘を指揮する能力はない、ましてや

幸福にする事など、だが放っておく訳には

いかない!

私が彼女を東洋まで連れて来たのはある意味

賭けではあったが、私はその賭けに勝った

らしい、君のような男に出会えたのだから」

 

 

この艦長、自分の事をどれだけ買い被っている

のだろう、しかし、彼は本気だ!

こんな事までしたんだ、もう後には引けない

だろう、鷹尾少尉もそれだけは理解できた

 

 

【鷹尾 和則】

「艦長は‥‥‥俺に何を望んでるんです?」

 

【Zー1028艦長】

「彼女を、君の国に連れ帰って欲しい!

君の秘書艦として、彼女を幸福にしてやって

欲しい!!」

 

【鷹尾 和則】

「えええええーーー!!!?」

 

 

ある程度、予報はしていた、しかし実際に

聞かされるとやはりショックは隠せない

 

 

【鷹尾 和則】

「彼女を‥‥‥俺が!?」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「貴方は‥‥‥誰なの?」

 

【鷹尾 和則】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

艦娘と人の出会いは『運命と縁』‥‥‥‥

 

その運命と縁に導かれて今、一組の男と女が

ダバオのホテルで運命の出会いを果たした

 

 

そして、鷹尾少尉の海特警との関わりは

まだ始まったばかりであった‥‥‥‥

 

 

 

 

【ヒィッツ提督】

「わたしはいなくならないわよ!!!」

 

【デストリア】

「顔が変わっても、そんな事絶対起こらないから

もう大人しくしてくださいデス!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

        [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎乃提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

ジョニーnrsenc一等憲兵(現KLG)

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

鷹尾 和則(帝国海軍補給部(この時点では))

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

木曾(赤土鎮守府)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

天龍(六本脚鎮守府)

あきづき(六本脚鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

 

神威(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

アマルテア(六本脚鎮守府)

ダブラス(謎の鎮守府)

 

戦艦レ級

その他深海棲艦

 

研究員A(第8研究機関)

研究員B(第8研究機関)

用心棒A(野良擲弾兵)

用心棒B(野良擲弾兵)

レアリエン兵(第8研究機関)

 

三木之 苗夫(アジア・オセアニアブロック海軍)

 

ハイザKIーX08号(ジュラル特選隊)

 

ジュラル特選隊員

 

Zー1028艦長(欧州ブロック海軍)

 

プリンツ・オイゲンR

 

射命丸 文

 

雄一少年(天龍児童園)

ナナ(天龍児童園)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(現KLG)

 

 

 

 




本作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品における設定及び固有名詞は全て架空です
本作品には実在の人物や特定の団体に対して
誹謗中傷する意図は全くありません


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小話集 7 ーこだわりの川内2(ちょっとRー18)

こだわりの川内、第二部です

話が長くなりそうだったので、省略したつもり
でしたが、それでも五万六千字を超えてしまい
ました、面目ない!
本文中にはグロテスクな表現や不快になりかね
ない表現も含まれます
それでも宜しかったら、ゆっくりしていってね♪

変更点があります
①帝国海軍本部の『元帥閣下』を『徳川 成光』
に変更しました

②19話の『六本脚鎮守府組織構成表』に
『神州丸』を追加しました


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      《ジュラル魔王の最後》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【ジュラル魔王】

「前回、訳の分からない集団に乗り込まれて我々

の秘密基地は壊滅してしまった‥‥‥」

 

【カサマTUーX04号】

「ええ‥‥完全に更地になってしまいました」

 

【ジュラル魔王】

「貴様が『艦娘への理解を深めよう』とか言って

訳のわからない企画を立てて、訳のわからない

連中を呼び寄せたのがそもそもの原因だろうが

!!」

 

【キSEーX07号】

「う~ん、あれは騒がしくも悲しい(?)出来事

だった‥‥‥」

 

【ジュラル魔王】

「かくなる上は!チャージマン研への直接攻撃

だ!!」

 

 

まるで巨大な怪獣に踏み潰されたが如く、貴重

な秘密基地を失ったジュラル星人(主流派)は

ある意味原点に立ち返って『チャージマン研』

への攻撃を再開する事になった

 

しかし、秘密基地が壊滅してほぼ裸一貫の状態

となってしまった彼等が取りうる戦術といえば

‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【泉 時雨】

「僕は『元、佐世保鎮守府帯』所属だった

駆逐艦娘、『時雨』

最近、僕の最愛の『研(泉 研)』の悪口を

SNSで拡散している輩がいるんだ、今回は

それを見つけ出して成敗するよ」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

《ジュラル@魔王.comさんの書き込みです》

 

『極秘情報、チャージマン研には、双子の

「オランウータン」がいる!』

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【キSEーX07号】

「何考えてるんすか!?あんた馬鹿なんすか?」

 

【ジュラル魔王】

「何を言うか!地球人が自ら考え出した『SNS』

という物でチャージマン研を精神的に痛め付け

てやるのだ!

これこそ奴にとって最大の皮肉というものでは

ないか!」

 

 

【泉 時雨】

「‥‥‥‥みつけたよ!」(ハイライトオフ)

ズドン!ズドン!ズガガガー!!

 

【ジュラル魔王】

Σ(ll゚艸゚ll)ぐわあああーー!!

 

【キSEーX07号】

Σ┗(○д○lll)┛!?げええーー!?

 

 

さようなら、ジュラル魔王‥‥‥

君の事は忘れない‥‥‥

 

 

【カサマTUーX04号】

「登場していきなりこの扱い!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

  《小話集7ーこだわりの川内2(R-18)》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      《川内と男の夢》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「~~♪♪」

 

【江風】

「‥‥厨房から良い匂い‥‥あれ?川内さんだ」

 

 

新年が明けて間もない

六本脚鎮守府の厨房‥‥‥

 

 

【清霜】

「あれ?ママ、今日は厨房でご飯作ってるの?」

 

【UXー01】

「私もいるわよ♪」

 

【アンドロメダ】

「何で二人がここに?トミーと衣笠はどうした

の?」

 

【川内】

「あの二人は休暇よ、何でもオーストラリアに

行きたいってトミーが言い出したらしいわ」

 

【UXー01】

「だから二人が帰ってくる間は、私達が厨房を

フォローするって訳、ほんの数日間だけどね」

 

【アンドロメダ】

「へえ~~、休暇なんてトミーが珍しいね」

 

【清霜】

「そういえば、トミーと衣笠さんが来る前は

交代でご飯作ってた時もあったよね

殆どはママとユークスちゃんで作ってたけど」

 

【江風】

「へえ~、そうだったのか」

 

【アンドロメダ】

「でもオーストラリアってさ、コロニーが落ちて

今でも目茶苦茶になってるじゃん

何でオーストラリアを選んだんだろ?」

 

【川内】

「メダ子、トミーだって人間としての過去がある

のよ、何か理由があるのかも知れないけど本人

が話したがらないなら詮索は程々にね」

 

 

そんな会話の外で、江風はあることに注目して

いた‥‥‥

川内のエプロン姿‥‥‥

 

 

【江風】

「うん、やっぱ川内さんは何をやっても絵になる

なぁ♪‥‥‥ところでアタシ前から気になって

たんだけど‥‥‥」

 

【清霜】

「なあに?江風ちゃん?」

 

【江風】

「川内さんの『改二』装束ってさ、忍者のイメー

ジがあるじゃん?特にアタシが気になってるの

はそのお腹の‥‥‥」

 

【川内】

「『腰帯(こしおび)』のこと?」

 

 

『川内改二』の、所謂『くのいち』をイメージ

した装束の中でも特徴的なのが、腹部に巻かれ

ている腰帯である

腰帯の材質や巻き方、単体か複数巻くのか‥‥

個人や鎮守府によって様々なバリエーションが

あるようだが、腰帯そのものがあるのは共通で

ある

 

 

【清霜】

「うん確かに‥‥背中の結び目なんか可愛いよね

~♪」

 

【アンドロメダ】

「そういえば、きよしもコスプレしたがってた

もんね~」

 

【川内】

「そうなの?‥‥ウフフ♪ありがと♪」

 

【江風】

「アタシも凄く良いと思うんだけど、それってさ

着るのにいちいち手間がかからないの?

忍者のイメージは分かるけど何でわざわざ腰帯

なんだろ?」

 

 

出撃のたびに腰帯を巻く、執務にかかるたびに

腰帯を巻く、装束に着替えるたびに腰帯を巻く

夜戦(意味深)の後で腰帯を締め直す‥‥‥

というのは一見すると確かに面倒そうには

見えるが‥‥‥‥

 

(‥‥‥ポンッ)

 

【川内】

「‥‥フフフ♪江風?‥‥なかなか良いところに

注目したじゃん♪✨」

 

【江風】

「‥‥‥へっ?」

 

【川内】

「アタシ以外の川内はどうか知らないけど、この

アタシには腰帯を使う理由がちゃんとあるのよ

♪」

 

【UXー01】

「ほう、それは興味深いわね」

 

【アンドロメダ】

「見た目のデザインだけじゃないの?」

 

【川内】

「確かに見た目も重要だけどね、メダ子、アタシ

達『川内』は夜戦(戦闘の方)が得意で大好き

って事に一応なってるでしょ?」

 

【アンドロメダ】

「うん、確かに」

 

【川内】

「アタシ個人にとっての夜戦(戦闘の方)は

今では単なる手段の一つに過ぎない

アタシが提督の役にたてる一番の方法が夜戦

‥‥‥ていうところが一番重要だからね

それで、その夜戦にはこの腰帯がとっても

重要で役に立つのよ」

 

【江風】

「ええ?腰帯って夜戦でそんなに役に立つの?」

 

【清霜】

「良いなあ、だったら清霜も欲しい~♪」

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥何か怪しいなあ‥‥」

 

【UXー01】

「‥‥‥怪しいわね‥‥‥」

 

 

『六本脚の川内』→『夜戦』という流れになると

どうしてもあっちの『夜戦』に連動して考えて

しまう‥‥‥

 

 

【川内】

「夜の海は冷えるでしょ?冷えは女の天敵よ

この腰帯は、腹部や下腹部全体の保温効果に

とっても有効なのよ」

 

【UXー01】

「あら?以外とまともな理由‥‥‥」

 

【アンドロメダ】

「確かに夜の海は寒いからねー」

 

【江風】

「それがいいんじゃんか!」

 

【清霜】

「理由はそれだけ?」

 

【川内】

「勿論それだけじゃないよ、腰帯は身体の防御力

が比較的弱い腹部を守ってくれる、特殊素材で

作られた腰帯は重ねて巻く事で防弾性、防刃性、

破片防御にも優れている、外部からの熱や炎

からも守ってくれるんだよ、首に巻いてる

マフラーと同じ効果があると思っていいよね」

 

 

『川内』の防御力は、軽巡としてはかなり充実

している、というより過剰と言ってもいい

 

 

先に紹介した腰帯やマフラー同様、装束そのもの

の素材にも特殊ガラス繊維がもちいられている

 

履いてるパンツも『ラビ明石』特製の特種繊維

で出来ている、軽い防弾・破片防御効果もある

柔軟な繊維でありながら防刃効果が非常に高く

そこらへんの刃物では傷も着かない

大事な所を守る為、保温性と速乾性にも優れて

いるのは言うまでもない(川内からのリクエス

トで、横にずらし易くなっているのも言うまで

もない)

 

極めつけは両腕側面にプロテクターとして装着

されている『バルジ・シールド』である

このシールド、何とあの『サイコフレーム』を

内封した『ガンダリウム・ガンマ合金』製で

緊急時には意思の力で防御フィールドを展開

出来る(精神力を必要とするのであくまで緊急

時)

 

『多目的ディスペンサー』から打ち出される

『デコイ(囮)』や、チャフ・フレアー等の

防御手段も防御力強化に一役買っている

 

当時はまだ、リンガ鎮守府から『GNドライブ

発生装置』の供与がされていなかった時期で

艦娘の防御力強化策を自前で色々と試行錯誤

していた

 

川内で試験運用されたこれら特種素材や経験

は、他の艦娘の防御力強化にフィードバック

され、ラビ明石の開発改修作業に次々と活用

されていった

流石に『サイコフレーム』の運用までは出来な

かったが‥‥‥

 

後にリンガ鎮守府から『GNドライブ発生装置』

が供与された事で、所属艦娘の全てが、飛躍的

に防御力を向上させる事が出来たが、それが

届いたのは『銚子沖迎撃戦』の後の事である

 

 

川内の防御力強化に対する、へたれ提督の想い

‥‥‥‥というより執念は、時にノイローゼに

かかっていると言える程であった

 

『GNドライブ』が運用されるようになった現在

でも、川内にとってこれら、へたれ提督の想い

が詰まった防御装備は大切な宝であった

 

 

【川内】

「江風、提督はね、これらの装備や素材を手に入

れる為にとても苦労したの、それこそ言葉では

言い表しきれないくらいにね

だからアタシは提督のその気持ちに答えたい!

常に提督の側にいて、提督を支えて生きたい!

秘書艦としても、奥さんとしてもね♪」

 

【清霜】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【UXー01】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

『サイコフレーム』も『ガンダリウム・ガンマ

合金』も、宇宙で開発された代物である

当然、民間業者の立場ではそう易々と手に入る

代物ではない

今でこそ『海特警』所属の恩恵を大きく受けて

以前より運営が楽になったいる六本脚鎮守府も

当時は技術力も資金力もコネクションもまだ

貧弱であった

(今でも開発力や技術力は謎の鎮守府やリンガ

鎮守府には遠く及ばないが)

 

そんな民間業者で、しかも『人ではない』立場

のへたれ提督がそれを手に入れるにはどれだけ

の苦労を強いられたか‥‥‥

 

その辺の事情を知っているメダ子、清霜、

ユークスは当時の事を思い返す

 

 

【江風】

「そっ‥‥そっか、苦労したんだな‥‥‥なあ

きよし、ゴメンな‥‥」

 

【清霜】

「へっ?どうして謝るの江風ちゃん?」

 

【江風】

「アタシさ、あの提督‥‥つまりあんたの親父

にいつも文句を付けてただろ?エロい事ばっか

やってる提督みたいな言い方してさ」

 

【UXー01】

「司令官が聞いたら泣いちゃうわね」

 

【江風】

「それが、川内さんやきよしを守る為に裏では

結構苦労してたんだなって‥‥あの人だって

ちゃんとした提督なんだよな」

 

 

江風、へたれ提督をちょっとだけ見直す

 

 

【清霜】

「江風ちゃん!ありがとう!」

 

【川内】

「江風、ありがとうね♪」

 

【アンドロメダ】

「エヘヘ~♪ありがとね♪提督も喜ぶと思う

よ♪」

 

【UXー01】

「何だかちょっとホッコリしちゃったわね」

 

【江風】

「うん、腰帯が大切な事が分かったよ、だから

少し面倒でも使っているのにはちゃんとした

理由があるって事もな」

 

 

腰帯の一件で少し良い話が聞けた一同‥‥‥

しかし、ここで終わらないのが海特警!

 

 

【川内】

「江風?それに皆?アタシは腰帯の装着を面倒

なんて思った事は一度もないわ、それにね♪

アタシにとって腰帯が大事なのはもう一つ

理由があるのよ♪❤」

 

【清霜】

「他にも理由?ママ、それは何?」

 

【江風】

「それって何だろう?」

 

【アンドロメダ】

「最後の❤マークが意味深なんですけど‥‥」

 

【川内】

「それを今証明するわね♪」

 

 

川内、側にあった『圧力鍋』に向かって‥‥‥

 

 

【川内】

提督う~~♪❤

 

カパッ

【へたれ提督】

「おうっ!」

 

【江風・アンドロメダ】

「「ぶふううううううーーー!?」」

 

【清霜】

パパ!?

 

【UXー01】

司令官!?どうして圧力鍋の中から!?

 

 

『圧力鍋』の蓋を開けて中から出て来たのは

へたれ提督その人であった!

 

 

【へたれ提督】

「話は聞かせて貰った、川内!愛してるぞー!」

 

【川内】

「うん♪アタシも大好きだよ♪提督❤」

 

【アンドロメダ】

「ノロケは良いから!!」

 

【へたれ提督】

「江風もありがとな、俺をそこまで評価して

くれて嬉しいよ♪」

 

【江風】

「そんな事より!あの中でずっと待ってたの

かよ!?」

 

【へたれ提督】

「気にするな!」

 

 

【UXー01】

「‥‥司令官、この小さい『圧力鍋』にどう

やって入ってたのかしら?‥‥‥」

 

【清霜】

「‥‥‥わかんない、でも、パパはそれで良い

んだよ♪きっと♪」

 

 

空の圧力鍋を覗き込んで、そのスペースの狭さ

に愕然とするユークス、一体どうやって入って

いたんだ!?

清霜はそんなおかしな父親を全面的に受け入れ

ている、いい娘だ!

 

 

【江風】

「何の為に入ってたんだよ!?」

 

【へたれ提督】

「川内のエプロン姿がそこにあるんだぞ!!

見逃せる訳ないだろ!?」

 

【アンドロメダ】

「そういう台詞を何のためらいも無く発言出来る

ところだけは感心するよ、提督‥‥」

 

【川内】

///‥‥‥イヤン❤///

 

【アンドロメダ】

「照れてる方も照れてる方だしぃ!!」

 

【UXー01】

「間違えて火にかけられたらどうするの!?」

 

【へたれ提督】

「その時は流石に逃げるぞ!!」

 

【江風】

「何もコソコソ隠れて見る事ないだろ!?」

 

【へたれ提督】

「だって、堂々と見てたら変態と思われちゃう

し‥‥‥」

 

【江風】

「隠れてたら余計変態だよ!!全く!‥‥‥

せっかく見直しかけてたってのに!」

 

【アンドロメダ】

「あー、まあつまり、提督は川内の尻に敷かれて

るから呼ばれたら何処にでも出て来るって事で

‥‥‥」

 

 

とりあえず、今回の事はそれで納得するという

事でメダ子は何とか、話の着地点を見出だそう

としていた

 

 

【清霜】

「それでママは、どうしてパパを呼んだの?」

 

【川内】

「そうそう♪腰帯のもう一つの、とても大切な

大切な理由と使い方を、今から説明するね♪

その為に提督を呼んだのよ♪」

 

【アンドロメダ】

「何で『大切な』を2回も強調したの?」

 

 

清霜とメダ子の疑問を余所に、川内は背中を

へたれ提督に向けて‥‥‥

 

 

【川内】

「提督?♪『男の夢』、お願いね♪❤」

 

【へたれ提督】

「おう!息の合った共同作業、見せてやろう

ぜ!♪」

(ガシッ!)

【川内】

「ウフッ♪❤」

 

【江風】

「へっ?‥‥へっ?‥‥何が始まるの?」

 

【UXー01】

「(ああ‥‥‥あれか‥‥)」

 

 

へたれ提督、川内の腰帯の、背中の結び目に

手をかけると‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「うりゃあーー!!」

シュルン‥‥グイイイーーー!!

 

 

腰帯の結び目を解き!更に腰帯をおもいっきり

引っ張った!

 

 

【ゲス顔のへたれ提督】 

ワハハハ!!うい奴め♪うい奴めー♪

 

(クルクルクルクルクルクル~~~‥‥❤❤)

 

【川内】

❤あ~~れぇ~~ぇぇ~~♪❤❤

 

【アンドロメダ・清霜】

「「『悪代官プレイ』だあーー!!」」

 

【江風】

「なんだそりゃあああーーー!?」

 

 

 

『帯回し』‥‥‥

 

それは、男が一度は『悪代官』に一瞬憧れる

瞬間‥‥‥それは、一つの男の夢‥‥‥

 

 

【ゲス顔のへたれ提督】

「うははは~~!!回れ回れぇ~~♪」

 

(クルクルクルクルクルクル~~~❤❤)

 

【アヘ顔の川内】

❤らめえぇぇ~~目が、目が廻るぅぅ~~♪❤

 

 

【江風】

「あああ~~!!腰帯の事なんて聞くんじゃ

無かったあああーーー!!」

 

【清霜】

「うん♪今日もパパとママはバッチリ♪

バッチリよ♪」

 

【江風】

「なあ!きよし!あんたとは一辺ゆっくりと

話をしなくちゃと思ってたんだ!」

 

【清霜】

「えっ?‥‥うん良いよ、どんなお話?

最近パパとママが、羽黒さんから教えて貰った

新しいエッチのバリエーションの事とか?」

 

【江風】

「うわあああーーー!!!」

 

【アンドロメダ】

「江風落ち着きなよ!あの二人は変わらないし

きよしは素直なままだから!」

 

【UXー01】

「まあこれもここじゃ平常運転よね、ところで

秘書艦?、食事の準備忘れないでよ」

 

 

【パース】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

最近、ここの新しい家族になった新人の

『パース』‥‥‥‥

 

彼女は今日の出来事を日記に書き残した

 

 

【パース】

{キッチンで高笑いする提督‥‥‥

 とても嬉しそうに回転する秘書艦‥‥‥

 喜ぶ駆逐艦と頭を抱えて叫ぶ駆逐艦‥‥

 

 ここではこれが平常運転だという

 妙なところに来てしまったものね}

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     こだわりの川内2

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

人前で『帯回し』と『悪代官プレイ』を披露

してしまった事を思い返して笑う二人‥‥

 

 

【へたれ提督】

「さっきは調子に乗りすぎた、俺が普通の提督

で、見る人が見たら俺は憲兵に連行されてた

なあ~」

 

【川内】

「お互い愛し合ってるんだからいいしゃん♪

でも、江風には刺激が強すぎたかなぁ~?」

 

【へたれ提督】

「いや‥‥単純にショックだったんだと思う」

 

【川内】

「でも‥‥でもね、装備にかけられた提督の

想い‥‥それに答えたいアタシの想い‥‥‥

それは本気だよ」

 

【へたれ提督】

「分かってるさ、ありがとう、川内‥‥‥

俺の側にいてくれて‥‥‥

俺と‥‥‥出会ってくれて‥‥‥

俺は世界一幸せな提督であり旦那だよ♪」

 

【川内】

「アタシも‥‥‥提督に出会えて‥‥本当に

よかった‥‥‥今更だけどね♪」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥‥川内‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥提督‥‥」

 

 

自然と寄り添う男と女‥‥‥‥

お互い交わされる熱い視線‥‥‥‥

 

この世界で出会えた奇跡を神に感謝する二人

‥‥‥‥‥

 

(♪カーン♪カーン♪カーン♪‥‥‥)

 

二人の心の中に幸福の鐘の音が響く‥‥‥

そして流れてくる愛の唄のミュージック‥‥

 

♪~~~♪~~~♪~~~♪~~~♪~~~

 

愛し合う二人の出会いを祝福するように流れる

あの名曲‥‥‥‥そう!その曲名は!

 

 《あの鐘を○らすのはあなた‥‥‥》

 

♪~~~♪~~~♪~~~♪~~~♪~~~

 

【トミー・和田(トミー・ザワ)】

「♪あなたに逢えへてへぇー‥‥」

 

【へたれ提督・川内】

「「お前が歌うんかーーい!!」」

 

 

【衣笠】

「あの‥‥提督、ただいま戻りました‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダバダ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《ジュラル魔王の最後②》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ここは『泉家』‥‥‥‥

 

『新宇宙世紀』時代になっても白熱電球が使われ

ている場所もある

 

 

【泉 時雨】

「研、その電球とってくれないかな?」

 

【泉 研】

「これかい?電球が切れたのか」

 

【泉 時雨】

「うん、お父様は留守だし、僕が居るのにお母様に

やらせる訳にはいかないからね」

 

 

玄関前の白熱電球を交換する為に、脚立に登って

電球を交換しようとする時雨、そこに下から

新品の電球を渡そうとする研‥‥‥‥

 

研は電球を渡そうと上を見上げる、すると当然‥

‥‥‥‥

 

 

【泉 研】

「‥‥‥うっ!!」

 

❤ワアオ❤

 

【泉 時雨】

「ねえ研、早く電球を‥‥ん?どうしたのさ?」

 

【泉 研】

「//いっ‥‥いやその‥‥//」(鼻血ポタポタ

 

【泉 時雨】

「‥‥‥‥はっ!」

 

 

時雨は普段の艦娘装束姿、つまりそんな時雨を

下から見上げると、見えてしまうのだ‥‥‥

 

トレードマークとも言える『黒い下着』が!

 

 

【泉 研】

「//僕‥‥何も見てないから//」(鼻血ポタポタ

 

【泉 時雨】

///‥‥‥うん‥‥///

 

 

 

【キSEーX07号】

「新婚ホヤホヤ、いいっすねえー♪青春して

ますねぇ~♪‥‥‥ところで俺達、こんな所に

何しに来て‥‥‥」

 

【ジュラル魔王】

(盗撮中‥‥‥●REC

 

【キSEーX07号】

「!?ちょっと魔王!あんた何やってる

んすか!?」

 

【ジュラル魔王】

「我々、ジュラル星人はチャージマン研と

闘争の真っ最中なんだぞ!!

それなのに何だ!!あの光景は!!?」

 

【キSEーX07号】

「結構な事じゃないっすか!!仲が良くて!!」

 

【ジュラル魔王】

「我々は秘密基地を失って途方に暮れるという

のにー!!」(キィーー!!)

 

【キSE-X07号】

「デバガメがひがんでるだけじゃないっすか!!」

 

【カサマTU-X04号】

「‥‥‥‥クソ魔王‥‥」(ボソッ)

 

【ジュラル魔王】

「なにぃぃーーー!!!」(怒!!)

 

【キSEーX07号】

「喧嘩は止めるっすーー!!」

 

 

【泉 研】

「あいつら‥‥‥何しに来たんだ?」

 

【泉 時雨】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

既に存在がバレバレのジュラル星人御一行‥‥

 

 

【キSEーX07号】

「そこまで言うなら聞くっすけど!俺達は既に

チャージマン研の実家の場所や家族構成なんか

も把握してる訳っすよね!?だったら人数を

集めて一挙に攻めるとかどうしてやらないんす

か!?」

 

【ジュラル魔王】

「馬鹿者!!そんな事が出来るくらいなら

誰もこんな苦労はせんわい!!」

 

【キSEーX07号】

「ええ!?何か問題でも!?」

 

【ジュラル魔王】

大勢の集団で、奴の実家に乗り込んだり

してみろ!!

 

【キSEーX07号】

「どうなるんすか?」

 

【ジュラル魔王】

「御迷惑ではないか!!!」

 

【キSE-X07号】

「言ってる事自体は間違ってないけど!!

この期に及んで今更それを言うんすか!?

あんた本当のバカなんすか!?」

 

 

ジュラルの魔王‥‥‥‥

このストーリー1番の常識人なのか?

それとも天然のバカなのか?

 

 

【カサマTU-X04号】

「それでその盗撮した画像をどうするおつもりで?」

 

【ジュラル魔王】

「コメ欄付きの『ニヤニヤ動画』で配信してやる

のだ!!」

 

【キSE-X07号】

「アホかー!?そんな事止めるっす!!」

 

【カサマTU-X04号】

「‥‥‥‥ゲス魔王‥‥」(ボソッ)

 

【ジュラル魔王】

「なにぃぃーーー!!!」(怒!!)

 

【泉 時雨】

「‥‥‥‥‥‥」(ツカ、ツカ、ツカ‥‥‥)

 

【泉 研】

「‥‥‥へっ?‥時雨?‥‥どこに‥‥‥」

 

 

地球侵略なぞ何処へやら!チャージマン研との

闘争に明け暮れ、部下達の艦娘愛に振り回され

、秘密基地を失ってやや暴走気味の魔王に

無言で近づく時雨‥‥‥‥

 

 

【ジュラル魔王】

「チャージマン研め!新婚ボケで腑抜けた貴様の

顔を世間に晒してやる!!それ!送信‥‥‥‥」

 

【泉 時雨】

‥‥みつけたよ!

ハイライトオフ

 

ズドン!ズドン!ズガガガーーー!!

 

【ジュラル魔王】

「Σ(ll゚艸゚ll)ぐわあああーーー!!!」

 

【他の一同】

「「「Σ┗(○д○lll)┛!?げええ!!?」」」

 

 

さようなら、ジュラル魔王‥‥‥‥

君のことは忘れない‥‥‥‥

 

 

【キSE-X07号】

「お怒りはごもっとも‥‥お邪魔したっす‥‥」

 

【ジュラル魔王】

(‥‥ズルズル~~‥‥)

 

【泉 研】

「何だったんだ、あいつら‥‥(いずれにせよ

、時雨を怒らせてはいけない、それはハッキリ

した‥‥‥)」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     こだわりの川内2

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【鷹尾 和則】

「‥‥‥なあ、シンちゃん‥‥」

 

【緑間 光】

「その呼び方は止めろと言ったのだよ!

バカめ!」

 

【鷹尾 和則】

「久しぶりに旧友に会ったってのにそんな

格好してる奴に言われたくねーよ!!」

 

【緑間 光】

「俺がどういう男か、お前も知っている筈だ!

俺は何事にも人事を尽くしている、今日ここ

に来るにあたっても全てに妥協はない!

当然、出動前のルーティンを欠かした事など

一度も無い

警察犬達を不用意に傷付けたり菌を持ち込ん

だりしない様に左右の爪は限界まで短くケア

もいつも通り

今日の占い、かに座は五位と中途半端なれど

ラッキーアイテムでの補正は忘れない

今日のラッキーアイテムは『狼のコスチュー

ム』、リボンの結びは右から通した

そして占いから、土から発生する運気を吸収

する為に、ここまで『地下鉄』で来た

このように人事は尽くした!」

 

【鷹尾 和則】

「‥‥‥相変わらずの変態ぶりだな!そして

その結果がその格好かよ!!」

 

 

警視庁、警察犬訓練士『緑間 光』‥‥‥‥

『夕立』の『ハロウィン・狼コス』を被って

の登場だ!サイズはわざわざ男用の物を新たに

用意する気合いの入れようである

 

 

通り過ぎる通行人達は、目を合わさない‥‥

 

 

【鷹尾 和則】

「‥‥‥やべえ、超恥ずかしい……」

 

【緑間 光】

「がるる‥‥‥なのだよ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

♪ダバダバダバダバ、タッダーバダバダ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《参上!狂気の憲兵隊長!》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

謎の鎮守府にて、(裏)クリスマスパーティーなる

催しが行われ、あの『アレキサンドリア』が

あっちに目覚めてしまった、その後日のこと‥‥

 

 

【ペールギュント】

「アレキ(アレキサンドリア)さん、こんにちは

なのです♪」

 

【アレキサンドリア】

「こんにちは、仕事でちょっと寄っただけだから

気を使わなくていいわよ」

 

【ペールギュント】

「何でも『夜のお勤め』で新境地を開いたって

聞いたのです、おめでとうなのです♪」

 

【アレキサンドリア】

「あいつ‥‥‥余計な事を!」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【リリー・マルレーン】

「私は故あれば拡散するのさ♪」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

謎の鎮守府所属、『アレキサンドリア』は

仕事上の用件でたまたま六本脚鎮守府に

立ち寄っていた‥‥‥‥

 

 

【ペールギュント】

「丁度良かったのです、ペールの悩みを聞いて

貰いたいのです」

 

【アレキサンドリア】

「『ドン勝』ならこの前取れたじゃない、あれ

散々付き合わされて大変だったんだから!

あとリリーの事なら自分で何とかして頂戴!」

 

【ペールギュント】

「『ドン勝』ではお世話になったのです、リリー

お姉ちゃんの事はペールが頑張るのです

今回はペールの装備の事なのです」

 

【アレキサンドリア】

「珍しいわね、あんたがリリ公と『ドン勝』以外

の事を気にするなんて?」

 

【ペールギュント】

「アレキさんが普段ペールをどう思ってるかよく

分かったのです‥‥‥

それは良いとして、未だに『コムサイ』の開発が

上手くいかないのです!」

 

【アレキサンドリア】

「あんた、まだ諦めて無かったの?」

 

 

『コムサイ』とは、『ムサイ』型軽巡洋艦の艦首

下部に搭載される大気圏突入カプセルだが、それ

自体が自力航行・飛行可能な航空機で、貨物運搬

や連絡用に運用されている

 

『ムサイ後期型』のペールギュントは、事あるご

とに『コムサイ』の開発を催促しているのだが

六本脚鎮守府では未だに開発に成功していない

 

『コムサイ』を開発するのには、六本脚鎮守府の

技術力や資金力は低いのかもしれない(ラビ明石

の個人的能力とは無関係)

KLGや、海特警の他の鎮守府のレベルが世間に比

べて高過ぎると言うのもあるが

 

 

【アレキサンドリア】

「あんたは艦娘になったんだから『コムサイ』の

有無なんてそれ程重要なのかしら?

むしろ、他の艤装を積んだほうが良くない?」

 

【ペールギュント】

「気分の問題なのです!『コムサイ』が外れた

ムサイ型は何処か間が抜けてむっさいのです!」

             ・・・・

 

【アレキサンドリア】

「見た目の問題?しかもダジャレ‥‥‥」

 

【ペールギュント】

「ペールが思うに、『コムサイ』の開発が上手く

いかない理由は‥‥‥」

 

【アレキサンドリア】

「仕方ないでしょ?設備や総合的な技術力の問題

もあるだろうし、そもそも普通の鎮守府で

『コムサイ』なんか開発しないから‥‥‥」

 

【ペールギュント】

司令官さんの気合いが足りないから

なのです!

 

【アレキサンドリア】

‥‥はぁ!?ちょっと何言ってるのか

分からないんだけど!!

 

【ペールギュント】

「という訳で、司令官さんに気合いを入れて貰う

為にも直談判なのです!」(スタスタ‥‥)

 

【アレキサンドリア】

「私に相談の必要なんてあった!?ちょっと

落ち着きなさいよ!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

『アンドロメダ』を旗艦として、艦娘達の殆ど

が出撃していた六本脚鎮守府は閑散としていた

 

新人の二人、『パース』『神州丸』、そして

鷹尾少尉の秘書艦『プリンツ・オイゲンR』の

三名の完熟航海訓練を兼ねた、近海の輸送護衛

任務に出撃しているのである

 

 

六本脚鎮守府の工廠‥‥‥

 

 

鎮守府に残った数人が、新しい艤装(装備)の

確認作業をしていた、もっとも確認とは名ばか

りで、実際は見物と言っていい

 

 

【あきづき】

「とても良い装備、ありがとうございます!」

 

【ラビアンローズ】

「気に入って貰えて良かった、これが説明書に

なります、時間があったら読んでおいて下さい

ね」

 

【あきづき】

「これが説明書ですね、分かりました」

 

【ラビアンローズ】

「まだ試作運用の段階ですから、不具合や改修点

があったら遠慮せずに言って下さいね

これで改良したノウハウを、他の皆さんの装備

改修にフィードバック出来ますから♪」

 

【あきづき】

「はい、了解です」

 

 

【へたれ提督】

「新型の速射砲とCIWS(接近防御火器)の複合

武装モジュールか、うん、悪くない」

 

【あきづき】

「司令!ありがとうございます!大切にします

ね♪」

 

【川内】

「良く似合ってるよ♪あきづきさん、これから

もアタシ達を守ってね♪」

 

【あきづき】

「川内さん!はい!お任せください♪」

 

【UXー01】

「困った事があったら私に頼ってね♪司令官や

秘書艦が当てにならない時には私がついてる

から♪」

 

【あきづき】

「ウフフ♪その時はよろしくお願いしますね♪」

 

【川内】

「何か複雑な気分だけど、まあいいか」

 

【へたれ提督】

「あきづき、折角の新装備だ、先ずは調整と

演習でのテストを充分にこなして行こうな、

実戦に出る前に、可能な限り熟成度を高めて

おくんだ、焦りは禁物だぞ」

 

【あきづき】

「了解です!」

 

 

『Lメタル・ヒュッケバイン社』から提供され

た、川内用の武装複合モジュール技術を利用

して、護衛艦娘『あきづき』の新装備を新たに

構築したラビアンローズ

 

その装備を艤装として装着した『あきづき』を

鎮守府に残ったメンバーが見物に来ていた

 

 

【へたれ提督】

「ラビ明石、今すぐ出来る改修点は他にないのか

?あったら遠慮はいらんぞ?」

 

【ラビアンローズ】

「今は大丈夫です、提督の言う通り、少しずつ

調整と改修をしていけば良いと思いますよ」

 

【へたれ提督】

「分かった、可能な限り完璧に仕上げてやって

くれ」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【あきづき】

「川内さん、司令はとても慎重な方ですね

新しい装備でも運用試験を充分にされてから

実際に運用されるのですから」

 

【川内】

「実戦で艤装が十二分に運用出来るかどうかは

艦娘にとってはとても重要な事だからね

命にすらかかわる、提督はそのことをよく分か

っているからとても慎重になるのよ」

 

【あきづき】

「司令は私達をとても大切にしてくれますし、

装備への配慮もとてもありがたいですね♪

あきづきはこの鎮守府に来られて本当に良かっ

たと思います♪」

 

【川内】

「そう言って貰えるとアタシも嬉しい♪」

 

【UXー01】

「私も嬉しい♪」

 

 

(ドカーーーン!‥‥‥‥)

 

 

勢いよく、工廠の扉を開けてペールが入って

来たのはその時だった!

 

 

【川内】

「うん?ペール?」

 

【あきづき】

「ペールさん?」

 

【UXー01】

「ちょっと、どうしたのよ?そんな血相を変え

て?」

 

 

【ペールギュント】

(ズカズカズカ‥‥‥)

 

【アレキサンドリア】

「ペール!待ちなさい!アンタ何する気よ!!」

 

 

ペールは一直線にへたれ提督の所に歩み寄ると

‥‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「おう、ペール、アレキとの話は弾んでるか?」

 

【ラビアンローズ】

「ペールちゃん、丁度良かった、新しい艤装が

‥‥‥」

 

【ペールギュント】

「おりゃあああ!!なのですーー!!」

(バキィィィーーー!!!)

 

【へたれ提督】

「うわらばぁぁぁーーー!!?」

(ドシャア!)

 

【ラビアンローズ】

「ぶふううううううーーー!!?」

 

【あきづき】

「ぶふううううううーーー!!?」

 

【川内・UXー01】

「「なんでぇぇぇーーー!!?」」

 

 

ペールはいきなり!へたれ提督を殴り倒した!

そこに居た一同は当然驚く他はない!

 

 

【川内】

ペール!!何で提督を殴るのよー!?

 

【ペールギュント】

こうなりゃ『実力行使』なのです!!

 

【UXー01】

あんたは、年がら年中『実力行使』で

しょーが!!!

 

【ラビアンローズ】

せめて殴る前に理由を言って下さい!!

 

【あきづき】

なっ‥‥‥ななな‥‥‥

 

【アレキサンドリア】

‥‥そりゃあ驚くわよねぇ‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

同時刻、六本脚鎮守府の執務室‥‥‥

 

 

【ゼネラル】

「‥‥俺達が他の鎮守府の執務室にいて、しかも

提督と秘書艦の椅子に座ってるなんて‥‥‥‥

一体何処まで自由な鎮守府なんだよ、ここは?」

 

【隼鷹】

「気にする事はないよ~♪これも仕事の内さ~♪」

 

【海風】

「師匠、お酒飲んでますね‥‥‥」

 

【隼鷹】

「飲んでないよ~、しらふだよ~~♪」

 

【蒼龍】

「いや、おもいっきりお酒の臭いがするんだけど

!」

 

 

執務室の留守番を任されているのは『ゼネラル』

と『隼鷹』のリンガ鎮守府応援組と、『蒼龍』

『海風』の査察局母娘である

 

考えてみればここにいるのは全員六本脚鎮守府

のメンバーでは無かった

本当!何処まで自由な鎮守府なんだ!

 

その時、秘書艦席の電話が鳴った

 

(RRRRR‥‥‥‥カチャッ)

 

【隼鷹】

「あ~もしもし~♪1時間延長でぇ~~♪あと

ビールとおつまみ追加でぇ~~‥‥‥」

 

(パシッ!→受話器をひったくる音)

 

【蒼龍】

「カラオケじゃないわよ!全く!貸しなさい!

‥‥‥失礼しました、六本脚鎮守府執務室です

‥‥‥‥はい‥‥‥応援要請ですか?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府の工廠‥‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「あのですね!提督を殴っても気合いを入れても

『コムサイ』は開発なんか出来ませんよ!」

 

【ペールギュント】

「『ゲーム』では、司令部レベルで開発出来る

装備が決まってくると聞いたのです!

レベルアップには気合いが必要なのです!」

 

【あきづき】

「それはゲームの話ですよね!?」

 

【アレキサンドリア】

「あんたはいつも、理論が飛躍し過ぎなのよ!」

 

 

【へたれ提督】

「ううう‥‥痛かったの、僕ぅ~~」(メソメソ)

 

【川内】

「あ~、提督、よしよし」(膝枕)

 

【UXー01】

「司令か~ん、私がついてるわよ~」(ナデナデ)

 

【アレキサンドリア】

「‥‥‥何?この光景‥‥‥」

 

 

工廠で展開される、シュールでカオスな光景に

呆れ返るばかりのアレキサンドリア‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「僕ちゃんが一体何をしたっていうんだぁ~~」

(よよよ~~(泣))

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【UXー01】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【アレキサンドリア】

「ほら!もう泣くのは止めなさいよ!流石に

この二人も呆れ返って‥‥‥‥」

 

 

【川内・UXー01】

((‥‥‥やだ!かわいい!‥‥‥何だか‥

‥‥‥‥濡れてきちゃった❤❤‥‥‥‥))

(ハアッ❤️‥‥‥ハアッ❤️‥‥‥)

 

 

【あきづき】

「何かあぶない人達がいるんですけど!!」

 

【アレキサンドリア】

「『だめんずウォーカー』か!?あんたら!!」

 

 

 

その時!緊急事態を告げる使者が!‥‥‥

 

 

【海風】

「皆さん大変です!!近隣のスーパーで『人質

立てこもり事件』が発生!

憲兵隊から応援要請が来てます!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

最近、『革命軍』を名乗るテロ集団が連続して

事件を起こしている

その主な事件は、『人質』を盾に、逮捕された

仲間の釈放を要求する『立てこもり事件』で

あった

 

少し前にも同じ様な事件が発生、その時は何と

『仮面ライダー1号』と『怪人カブトロング』

のヒーローショーコスチュームを着た『謎の』

二人が現れ、テロ集団を撃退!人質の救出に

成功した

 

彼等二人は、ただのヒーローコスチュームを

身につけてるだけなのに、銃で武装した相手に

勇敢に立ち向かったのだ!そして見事事件を

解決したのだ!彼等は人質となった人達から

無条件でヒーローとして尊厳の目で見られる‥

‥‥‥‥筈であった

 

『仮面ライダー1号』は人質達から文字通り

ヒーローとして大絶賛されたが『カブトロング』

の存在は半ば無視された、あんなに頑張ったの

に、もともとクリスマスの準備で買い出しに

来ていただけだったのに‥‥‥‥

結果、『カブトロング』は半分八つ当たり同然

にテロ集団を叩きのめした‥‥‥

 

 

テロ集団はこの時の教訓を活かしているらしい

決して喜ばしいものでは無かったが‥‥‥

 

 

テロ集団、今度は比較的少人数(最大でも五人

、一人だけの事件現場もある)の部隊を編成

して、各所で同時多発的に事件を発生させた

何かの陽動作戦なのか、軍事施設への攻撃も

散発的に行われた

 

例え相手が少人数でも、治安を預かる側として

は対応せざるを得ない

この状況にモロに影響されたのは、こういった

特殊事例に対処する為の組織、『警視庁特別

強襲部隊』や『陸軍高機動憲兵隊』などである

 

彼等は、分散した事件現場に対して小出しに戦力

を分散投入する他なく、結果として事件の早期解

決の足を引っ張っられていたのである

何しろこの日本列島だけで150ヵ所もの事件現場

が発生しているのだ、人手はいくらあっても

足りなかった

 

そしてここは、そんな事件が現在進行形で発生

している現場の一つ‥‥‥‥

その現場に、たまたま出張中で近くに来ていた

一人の『提督』とその『本日の秘書艦』がいた

 

 

【一条 薫】

「連中の狙いは一体何だ!?」

 

【吹雪】

「『仲間の釈放』が目的じゃないんですか?」

 

【一条 薫】

「規模は大きいとはいえ、やり方が稚拙すぎる!

こっちの戦力も分散されるが、奴らの戦力も

分散される!これでは要求が通る前に制圧されて

しまうだろう、私には奴らが本気で同志の解放を

目指しているとは到底思えない!」

 

【吹雪】

「そういうもの‥‥‥ですか?」

 

【一条 薫】

「自分の勘でしかないが、奴らには他に何か目的

があると思えてならない、これが陽動作戦なら

ある程度納得がいくが‥‥‥」

 

 

自分で陽動作戦の可能性を語りながらも『警視庁

石ノ森鎮守府』、『一条 薫提督』は何処か納得

出来ない‥‥‥‥

 

 

【吹雪】

「司令官のお考えが正しいとしたら、それって

相当の目標じゃないですか?こんなに規模が

大きい事件なんですから!」

 

【一条 薫】

「だろうな‥‥‥しかし、なら具体的に何処だ?

こんなやり方をすれば、陽動作戦の可能性は

誰にだって警戒されてしまう、それをあえて

ここまでするって事は、必ず成功させたい主目的

があるって事だ、ある種の執念すら感じる‥‥」

 

 

つまり、中で立て篭もっているテロ集団は完全な

使い捨てだ、部下を持つ身である一条提督にとっ

ては、これを計画した主犯格の、底知れぬ執念と

悪意を感じずには居られなかった、彼が感じる

違和感はそこにあったのかもしれない‥‥‥

 

 

【本多 幸雄(ほんだ さちおす)】

「一条さんのお考え、殆ど間違ってませんよ」

 

【一条 薫】

「やあ大隊長さん、応援要請はどうなりました?」

 

 

やって来たのは、陸軍高機動憲兵隊の大隊指揮官

『本多 幸雄中佐』である

彼も今回の同時多発事件に振り回された一人で

ある、本来なら大隊クラス(約600名)の戦力を

場合によっては複数指揮する立場の彼が、たった

一個分隊(10名)を率いてここに来ているのが

その証拠だ

 

 

【本多 幸雄】

「上層部やブロック政府も、同じ事を警戒して

います、現在進行中の事件よりも、軍事施設や

重要なインフラの警備・警戒に重点を置く旨の

通達がありました」

 

【一条 薫】

「つまりこれ以上の増援は出せないと?」

 

【本多 幸雄】

「何処も手一杯の様です、現有戦力で何とかしろ

との一点張りですよ、政府と軍の方は‥‥」

 

 

事件現場のスーパーを取り囲んでいるのは

パトカーが8台に警察機動隊の車両が一台

それに高機動憲兵隊の軽装甲車両が3台‥‥‥

 

水を漏らさぬ包囲‥‥‥には程遠い

 

 

【吹雪】

「じゃあ、応援は来ないって事ですね」(シュン)

 

【本多 幸雄】

「いや、応援は来るんだ、問題は時間が間に合う

かって事で‥‥‥」

 

【吹雪】

「‥‥‥えっ?それはどういう‥‥‥」

 

 

吹雪の質問の途中で、本多隊長の部下が報告に

現れた

 

 

【高機動憲兵隊員】

「大隊長、悪い知らせと良い知らせです!」

 

【本多 幸雄】

「悪い方からだ」

 

【高機動憲兵隊員】

「ボスが‥‥‥いえ、司令官が直々にここに来る

そうです‥‥‥しかも単独で!」

 

【本多 幸雄】

「遂に来たか!ボスが到着する前に制圧しないと

‥‥‥‥」

 

【吹雪】

「えっ?皆さんの司令官が来られて何かまずい事

でも?」

 

【本多 幸雄】

「まあ‥‥‥どんな組織にも色々とあるのさ

それと、良い知らせは?」

 

【高機動憲兵隊員】

「応援が到着しました!」

 

【本多 幸雄】

「おお、来てくれたか!まだ望みはあるな!」

 

【一条 薫】

「応援は出せない筈じゃなかったのか?」

 

【本多 幸雄】

「上の方はな、でも俺は応援は来ないとは言って

ないよ」

 

 

その応援とやらは何者で何処から来たのか?

 

 

【本多 幸雄】

「近くに鎮守府があってな、応援はそこから来る

んだよ、ちょっとした縁があってな」

 

【吹雪】

「鎮守府!?じゃあ応援は艦娘のみんなですか?」

 

【一条 薫】

「この近くに鎮守府なんてあったか?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【ラビアンローズ】

「あの~、私、戦いは‥‥‥‥」

 

【ペールギュント】

「人手が足りないから仕方ないのです!文句

言ってないで働くのです!」

 

【ラビアンローズ】

「本当に脳筋だなあ!!」

 

 

本多隊長の応援要請を受けてやって来たのは

所在地が近かった六本脚鎮守府の面々であった

と言っても殆どが出撃中なので、必要な留守番

を残すと、来られるメンバーの人数は限られて

くる

 

今ここに来ているのは‥‥‥

 

『へたれ提督』『川内』『ペールギュント』

『あきづき』、戦闘には全く不向きな

『ラビアンローズ』

リンガ応援組の『ゼネラル』『隼鷹』

査察局の母娘『蒼龍』『海風』

謎の鎮守府から『アレキサンドリア』の

計10人‥‥‥

 

『ユークス』や『防空』それに『春馬』や

『衣笠』、警備担当の『パス子』は留守番で

ある、ついでに『トミー』も

 

 

現場の状況が不明な為、へたれ提督は可能な

限りの戦力を連れて乗り込んできたのだ

相手がたった五人の武装犯では過剰戦力では

あったが、それはここに来て初めて分かった

こと‥‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「私、ドック艦ですよ?装備換装のお手伝い

とかは出来ても、どうやって戦えばいいんで

すか?」

 

【アレキサンドリア】

「アームを飛ばして相手にぶつけたら?」

 

【ラビアンローズ】

「嫌ですよ!!縁起でもない!!」

 

 

ラビアンローズ‥‥‥

アーム飛ばし‥‥‥

クィン・マンサ‥‥‥

 

うっ!頭が!

 

【あきづき】

「フムフム、早く使い方を覚えないと‥‥」

 

 

マニアックなネタに戦々恐々とするラビ明石

を余所に、あきづきは渡された新艤装説明書

を読み込んでいた‥‥‥

 

 

【あきづき】

「‥‥‥フムフム‥‥‥この新装備を使って

何とか人質救出に役立てられないかしら‥‥

‥‥‥」

 

(ヒュウ~~‥‥‥バサッ!)

 

【あきづき】

「あっ!?説明書が!!」

 

 

突然吹いた遠州名物の西風に、説明書を飛ば

されて慌てる『あきづき』‥‥‥

 

後の事を考えれば、この時の風が、そして

『あきづき』がここに居た事が、新たな

『運命』と『縁』の出会いを演出した事に

なるのだった

 

 

【あきづき】

「待ってー!!止まってーー!!」

 

(バサッ‥‥‥バサッ‥‥)

 

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥おっと、この紙は?」(パッ)

 

【あきづき】

「ああ!やっと追い付い‥‥‥」(パッ)

 

 

(‥‥‥ギュッ‥‥‥)

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥うん?」

 

【あきづき】

「‥‥‥へっ?」

 

 

説明書を拾おうとして、同時に伸ばした手が

触れ合う‥‥‥そしてお互いの目が合った‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【あきづき】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

~♪~目と目があう 瞬間~♪~

~♪~好きだど 気づいた~♪~

 

 

【本多 幸雄】

「これは‥‥‥君のかい?」

 

【あきづき】

「///えっ?‥‥あっ‥‥あわわ‥‥///」

 

 

【アレキサンドリア】

「‥‥何なの?‥‥何!?この展開!?

この、学校に遅刻しそうになって食パンを

くわえながら走るJKが、学校1のイケメンと

偶然ぶつかって、そこで恋が始まる的な‥‥

物凄くベタな流れは!!」

 

【ペールギュント】

「説明が長ったらしいのです」

 

【海風】

「アレキさん、そういう恋愛小説とか好きな

んですか?」

 

【アレキサンドリア】

「///そんな訳ないでしょ!!///」

 

【川内】

「おっ?良いじゃん♪新しい恋の予感?♪」

 

【へたれ提督】

「うむ、青春とは良いものだ、これが若さか」

 

【ゼネラル】

「あまり茶化すなよ、俺達デバガメみたいに

なっちまう」

 

【隼鷹】

「おっ?良いね良いねぇ♪今から『子作り』で

も始まるのかい~♪」

 

【蒼龍】

「下品ね!!」

 

【射命丸 文】

「これは一種のスクープですね~♪早速一枚!」

(カシャ! カシャ!)

 

【ラビアンローズ】

「先走り過ぎですよ~‥‥‥て!あんたも居た

んかーーい!?」

 

 

【吹雪】

「やっぱり艦娘のみんなが来てくれた‥‥あれ?

あの娘達‥‥‥何処か違う様な‥‥‥」

 

 

六本脚鎮守府から来たメンバーの中には

『イレギュラー艦娘』が混じっていた

 

最初のイレギュラー艦娘『デストリア』が

現れてから数年経ち、イレギュラー艦の存在も

徐々に認知されて来たとはいえ、個々の艦娘は

まだまだマイナーな存在であった

 

石ノ森鎮守府の彼女『吹雪』が知らないのも

無理はない‥‥‥

 

おまけに、妖怪の新聞記者まで混じっていては

益々混乱するというものだ

 

 

【一条 薫】

「‥‥‥うん?あの二人は確か‥‥‥」

 

【吹雪】

「司令官?お知り合いですか?」

 

 

一条提督、六本脚のメンバーの中に見覚えの

ある二人を発見した、それは何をかくそう‥‥

 

 

【へたれ提督】

「あれ?一条さんじゃないかい?こんな所で

再開するとは奇遇だなあ!」

 

【一条 薫】

「やっぱり母里さん!それに川内君も!やはり

君達か!」

 

【川内】

「一条さん!‥‥その節はお世話になりました」

 

【一条 薫】

「応援の鎮守府って君達か‥‥‥そうか‥‥‥

君達の鎮守府はここまで大きくなっていたんだ

な‥‥‥」

 

 

『へたれ夫妻』と『一条 薫』の出会いは、二人

が脱走犯として逃亡生活を送っていた頃にまで

遡る

三木之一派とその配下に堕ちた特高警察の謀略

によって無実の罪をいくつもでっちあげられた

へたれ夫妻‥‥‥

その事件の一つの現場に偶然居合わせた当時の

『一条 薫』は事件の背景に疑問を抱き、独自に

調査を開始、一時はある街の『探偵』の力も

借りて二人の事件の調査を遂行、へたれ夫妻の

無実が証明される大きな助けになった

 

 

【へたれ提督】

「一条さん、あの時は世話になった、俺達は

色々な人に世話になってきたが、あんたも

俺達が足を向けて寝られない一人だ」

 

【一条 薫】

「気にしないでくれ、自分は警察官としての

当然の役目を果たしただけだと思っている」

 

【川内】

「ありがとう一条さん、風の噂で提督になった

って聞いてたけど、御立派になられたわね♪」

 

【一条 薫】

「いや、まだまだ未熟者さ、こちらの吹雪君達

に助けて貰って何とかやってるところさ」

 

【へたれ提督】

「そうだな、お互いその気持ちを忘れずに居た

いものだな」

 

 

【吹雪】

「えーっと‥‥川内さん‥‥ですよね?

司令官とはお知り合いなんですか?」

 

【川内】

「こんにちは♪貴女、吹雪ね、貴女が彼の

秘書艦?」

 

【吹雪】

「はい!『警視庁・石ノ森鎮守府』所属艦娘、

『吹雪』です!今回は一条司令官の秘書艦と

して同行させて貰ってます!」(敬礼)

 

【川内】

「『海軍特別警察隊・民間軍事会社、六本脚

鎮守府』、筆頭秘書艦『川内』よ、宜しくね

一条提督、とっても良い人でしょ?♪」

 

【吹雪】

「はい!♪」

 

 

【本多 幸雄】

「皆さん、応援要請に応えてよく来てくれた」

 

【へたれ提督】

「本多隊長か、その節は御迷惑をおかけした」

 

【本多 幸雄】

「いや良いんだ、あれは偶然が色々重なった

からね、こちらとしても失礼した」

 

 

本多隊長とへたれ夫妻とは、近隣で発生した

『下着泥棒事件』で偶然遭遇して以来の仲で

あった

(23話『小話集4、刑事トミザワ』参照)

 

 

【本多 幸雄】

「積もる話もあるだろうが、今は目の前の事件

の解決を最優先したいんだが、彼女の事も

含めてな」(ピッ)

 

 

【あきづき】

「///はわわわわわ~~‥‥‥///」

 

【ペールギュント】

「もう随分と使ってないけど、『はわわ』と

『はにゃああ』はペールのセリフなのです!」

 

【アレキサンドリア】

「別に誰が使ったって良いじゃない?」

 

【射命丸 文】

「それより、あきづきさん、今の感想を一言!」

 

 

本多隊長本人も気付いていなかった事がある

こうしている間にも貴重な時間が過ぎ去って

しまっていた‥‥‥という事を‥‥‥

 

 

【高機動憲兵隊員】

「大隊長!!大変ですーー!!ボスが!!

ボスが到着してしまいましたぁーー!!」

 

【本多 幸雄】

「何だと!?しまった!!‥‥‥しかし

早過ぎないか!!」

 

【一条 薫】

「うん?どうした?本多隊長、君達の司令官

が来て何か問題でも?‥‥‥‥」

 

(‥‥‥ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

【吹雪】

「‥‥‥えっ?‥‥何!?この地響き‥‥」

 

 

地響きと共に、遠くから履帯の走行音が響いて

くる‥‥‥

 

 

【ゼネラル】

「おい、ありゃあ連邦の『61式戦車』じゃない

か?」

 

【隼鷹】

「本当だ、しかも1輌だけ」

 

 

やって来たのは、かつての地球連邦軍主力戦車

『61式戦車』が1輌であった

戦車は集団で運用するのに、たったの1輌と

いうのも腑に落ちないが、人質立て篭もり事件

の現場にやって来るような車輌ではない

 

ゴゴゴゴゴゴ‥‥‥

 

【警官隊】

「‥‥‥おわっ!!危ない!!」

 

【警官隊】

「避けろぉーー!!」

 

ゴシャアァァーー!!!

 

【吹雪】

「パトカーに突っ込んだぁぁーー!?」

 

【本多 幸雄】

「ボス!!‥‥‥やってくれたな!!」

 

【蒼龍】

「何だか危ない人が来たみたいね‥‥‥」

 

(ゴゴゴ‥‥‥ギュルルル(制動音)‥‥)

 

 

パトカー一台を跳ね飛ばした『61式戦車』は

スーパーを正面に見据える形で停車した

 

やがて、砲塔のハッチが開いて‥‥‥

中から現れたのは、丸い縁のサングラスに

金髪の大男だった‥‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「やってくれたな!!ボス!!」

 

【松平 アンデルセン】

「まーたせたなぁ、サチィ!夕べのキャバ嬢と

の酒が残ってたらしい、アクセルペダルと

前進ペダルを間違えちまったぃ!」

 

【本多 幸雄】

「どっちも同じだっつーの!!」

 

 

【川内】

「‥‥ねえ、あの人だれ?」(ゴニョゴニョ‥‥)

 

【高機動憲兵隊員】

「あれがうちのボスで、高機動憲兵隊隊長の

『松平 アンデルセン』司令官だよ

年齢や軍での実績から考えれば、とっくの

昔に『元帥』になってもおかしくないのに

素行が悪すぎて未だに『准将』止まりなんだ

よなぁ~‥‥‥」(ゴニョゴニョ‥‥)

 

【へたれ提督】

「確かに危なそうなオッサンだなあ」

(ゴニョゴニョ)

 

 

松平司令官、マイクのスイッチを入れると

‥‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

《ガピー‥‥あーあー本日は晴天なーり》

 

【川内】

「曇りだけと‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「川内ちゃん、突っ込みは程々にしよっか」

 

 

【松平 アンデルセン】

《砲撃よーーい!!》

 

【へたれ提督・川内】

「「なんじゃとてーーー!?」」

 

【一条 薫】

「一体何をする気だ!?」

 

 

『61式戦車』の、二本の砲身が仰角を取り

スーパーの正面玄関に照準を定めた‥‥‥

 

当然、テロ集団側は敏感に反応する

 

 

(この野郎!!こっちには人質がいるんだ

 ぞーー!!)

 

 

【松平 アンデルセン】

《立て篭もり犯につぐ!おめーらの抵抗は

無意味だ!仲間の殆どは既に制圧された!

残りも時間の問題だぁ!》

 

 

【一条 薫】

「それは本当なのか!?」

 

【本多 幸雄】

「だとするなら、1番の問題がよりによって

この現場に‥‥‥」

 

 

(うるさい!誰がそんな事信じるか!!)

 

 

【松平 アンデルセン】

《信じる信じないはおめーらの勝手だ!

三つ数えるうちに武器を捨てて投降しろ

人質も全員無条件で解放しろ!

でなきゃ店ごと戦車砲でぶち抜く!》

 

 

【海風】

「ええっ!?それって危なくないですか!?」

 

【アレキサンドリア】

「来て早々それじゃ、ネゴシエーションも

へったくれも無いじゃない!?」

 

 

一同の混乱を余所に、カウントダウンは開始

された!!

 

 

【松平 アンデルセン】

「いーーーちぃ!!」

(カチッ‥‥)

ZUGA!!ZUGA!!

バリバリバリバリーーー!!!

 

(ぐわあああーーーー!!?)

 

 

戦車砲の発砲音!吹き飛ぶガラスと大量の

白煙!テロ集団の悲鳴!呆気に取られる一同

‥‥‥

 

 

【吹雪】

「2と3はぁ!?、2と3は何処に行った

のぉぉぉーーー!!?」

 

【松平 アンデルセン】

「知らねぇなぁ!そんな数字は!男はな

『1』だけ覚えてりゃ生きていけるん

だよ!!」

 

【ラビアンローズ】

「そんな無茶なぁーー!!!」

 

【アレキサンドリア】

「あんたさっき『三つ』て言ってたで

しょーが!!」

 

 

本多隊長の恐れていた事態が現実となった

ここに来た時点で彼、松平司令官を止める

事は出来なかったに違いない‥‥‥

 

 

【一条 薫】

「‥‥狂ってる!」

 

【へたれ提督】

「だが、即効性はあったみたいだな!」

 

 

恐らく暴動鎮圧用の特殊砲弾なのだろう

撃ち込まれたのは純粋な戦車砲弾ではなく

白煙弾と催涙弾の混合砲弾の様であった

 

破壊された玄関から、五人のテロ集団が

踊り出て来たのはその時だった!

突然の事態に、もはや人質を気にしている

処ではなくなったらしい

 

 

【川内】

「みんな!!行くよ!!」(ダッッ!)

 

【ゼネラル】

「おう!!」(ダッッ!)

 

【アレキサンドリア】

「こうなれば破れかぶれよ!!」(ダッッ!)

 

 

【吹雪】

「!?速い!!」

 

 

ここが勝負所と見た、海特警とその仲間達の

反応は素早かった!

 

 

【松平 アンデルセン】

「おっ?姉ちゃん達、いけるくちだねえ~♪

俺の計算はバッチリハマったぜぃ!」

 

【本多 幸雄】

「嘘つけ!!計算なんかしてないだろう!!

『1』しか覚えてないって言ってた癖に!!」

 

【松平 アンデルセン】

「おじさんは正しいんだよ!おじさんの80%は

正しさで出来てます!これが計算だ!」

(フンスッ!)

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥ダメだこりゃ‥‥」

 

 

狂気の憲兵隊長!ここに参上!!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      ♀こだわりの川内♀

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

《危機一髪!》‥‥‥

 

ジュラル星人がチャージマン研に罠を仕掛け

る、危機一髪のシーン!

 

富士山麓に誘い出された『泉 研』と仲間達

光源を変身ベルトに当てないとシャージング

(チャージマン研に変身する為の変身シーク

エンス)が出来ない、チャージマン研の弱点

を突いた必勝の作戦‥‥‥の筈であった

 

 

【ジュラル魔王】

「それ!煙幕ミサイルをもっと打ち上げろ!」

 

(ドシュウウウーーー‥‥‥ボムッ!!)

 

 

巨大なミサイル(ロケット?)が次々と打ち

上げられ、それが空中で爆発する

爆発によって大量の黒い煙幕が発生し、太陽光

を遮断していく、周辺はあっという間に暗く

なっていく‥‥‥‥

これでは『チャージング』に必要な光量を確保

出来ない!

 

 

【泉 研】

「ジュラル星人め!!謀ったな!!」

 

【ジュラル星人】

「『チャージング』出来ないチャージマン研な

どただの子供同然!今だ!やっつけろー!!」

 

(ワー!ワー!ワー!)

 

ジュラル星人達は、今がチャンスとばかりに

集団で襲い掛かってくる!

 

 

【泉 研】

「いけない!ここはひとまず逃げるんだ!!」

 

【泉 キャロン】

「お兄ちゃん、こわーい」

 

【泉 研】

「じゃあ!何で着いてきたーー!!」(怒)

 

【バリカン】

「研坊!今それを言っても始まらないよー!」

 

 

放送開始、第二話目にして弱点をさらけ出して

しまったチャージマン研の運命や如何に!?

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【キSEーX07号】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

(ドシュウウウーーー‥‥‥ボムッ!!)

(ドシュウウウーーー‥‥‥ボムッ!!)

 

次々と打ち上げられては、空中で爆発する

巨大なミサイルを眺めていて『キSEーX07号』

はある事に気付く‥‥‥気付いてしまう

 

 

【キSEーX07号】

「‥‥‥魔王、俺、思うんすけど‥‥‥」

 

【ジュラル魔王】

「どうした?黄瀬?」

 

【キSEーX07号】

「わざわざローマ字でぼかしてるのに!!

その字は止めるっす!!

あのミサイル、デカくて、爆発力もあるっす

よね?」

 

【ジュラル魔王】

「当然だ!我々ジュラルの科学の粋を集めた

兵器だからな!」

 

【キSEーX07号】

「本当にやるかどうかはともかく‥‥‥あれの

一発だけでも直接撃ち込んだら、それで決着が

着くと思うんすけど?」

 

【ジュラル魔王】

「馬鹿者!!そんな事ができるか!!!」

 

【キSEーX07号】

「ええ!?何かまずい事でもあるんすか!?」

 

【ジュラル魔王】

「あの巨大なミサイルを奴らに直接

撃ち込んだりなんかしてみろ!!」

 

【キSEーX07号】

「どうなるんすか?」

 

【ジュラル魔王】

「危ないではないか!!」

 

【キSEーX07号】

「じゃあ何で俺達こんな事してんだよ!!?

あんたバカだろ!!正真正銘のバカだろ!!」

 

 

その後、バリカンの機転で窮地を脱した

チャージマン研は、ジュラル星人を撃退して

見事勝利しましたとさ

 

めでたしめでたし

 

 

【キSEーX07号】

「相手の弱点が分かっていて、それでも勝てない

俺達って一体‥‥‥」

 

【ジュラル魔王】

「気にするな!」

 

【キSEーX07号】

やかましいーー!!!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダバダ♪

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   《炸裂!一条マイティキック!》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

煙幕弾(催涙効果もあり)とはいえ、いきなり

戦車砲を撃ち込まれて、革命軍を名乗るテロ集団

は大混乱となり、思わず外に飛び出した

 

 

【自称革命軍兵士A】

「ゲホゲホ!‥‥‥無茶苦茶しやがって!!

これでもくらえ!!」(ジャキッ!)

 

 

革命軍兵士の一人がホルスターから自動拳銃

を抜くと、警官隊に向ける!

だが、トリガーを引いても発砲がされる事は

無かった‥‥‥

 

 

ベキィィィ!!!

 

(カチッ カチッ カチッ‥‥‥)

 

 

【自称革命軍兵士A】

「‥‥‥‥あっ‥‥あれ?‥‥」

 

 

革命軍兵士の自動拳銃は、スライドが引き剥がさ

れて、トリガーとグリップが残るだけになって

いた、へたれ提督が得意としていた、自動拳銃を

使い物にならなくする荒技『スライド剥がし』

(第三話『プロローグ3、無宿二人』参照)を

披露したのは‥‥‥

 

 

【川内】

「どう?提督直伝『スライド剥がし』の感想は?

どうせあんた達なんて、銃が無ければ何も出来な

いんでしょ?」

 

(カシャーーン!)

 

革命軍兵士のすぐ横に、いつの間にか川内が

立っていた!引き剥がされたスライドが地面に

落ちる‥‥‥

 

 

【自称革命軍兵士A】

「‥‥う!‥うわあああーーー!!?」

 

【川内】

「てぇぇぇーーー!!!」

バキィィィィィーーー!!!

 

【自称革命軍兵士A】

「ぐべえっ!!!?‥‥‥」(ドシャア!)

 

 

川内の右足、スラスターを顔面に叩きつける

ハイキック一閃!顎の骨が砕ける音がして

革命軍兵士はもんどり打って倒れた!

 

 

【川内】

「アタシの夜戦は、24時間即応体制よ♪

これだけの事を仕出かしたんだから、この程度

のお仕置きを受ける覚悟はしてきたんでしょう

ね!!」

 

 

【へたれ提督】

「良いぞ川内!ああ、なんて美しい戦いぶりだ!

清霜や江風にも見せてやりたかったなあ!!」

 

(カシャ!)

 

【射命丸 文】

「へたれ提督!今の戦闘シーン、奥様の良い

写真が撮れましたよ♪パンツもバッチリ写って

ますし♪一枚いかがです♪」

 

【へたれ提督】

「この天狗!!よくも人の嫁さんのパンツなん

か盗撮しやがったな!!いくらだ!?

(財布取り出し)

 

【あきづき】

「買う気ですか!?」

 

【ラビアンローズ】

「ちょっと!私抜きで商売しないで下さい!!」

 

【吹雪】

「何やってるんですか!?こんな時に!!」

 

 

 

【自称革命軍兵士B】

「撃ってやる!お前ら道連れにしてやるー!!」

(ジャキッ!‥‥チャッ!)

 

 

自暴自棄になった別の革命軍兵士が、今度は

年代物の自動小銃を構える!

だが、こちらも発砲は許されなかった!

 

(ブンッ‥‥バシッ!‥‥ドシャア!

 

【自称革命軍兵士B】

「わあっ!?‥‥ぐえっ!!」

 

 

革命軍兵士は足払いをされて地面に倒れた!

 

 

【ゼネラル】

「俺は面倒臭い事が嫌いでね、最小の労力で

最大限の効果を狙うのが主義なのさ」

 

ベキィ!!グシャッ!!

 

【自称革命軍兵士B】

「びぎいぃぃぃ!!!」

 

 

ゼネラルの左肘打ちが革命軍兵士の鼻に炸裂!

鼻の骨が砕けて、革命軍兵士は地面を転がり

回る‥‥‥

 

その隙に相手の自動小銃を奪い取ったゼネラル

は、銃口を革命軍兵士に向けて構える

 

 

【ゼネラル】

「『カラシニコフ突撃銃』か‥‥正に化石級の

代物だな、素人がこんなオモチャ振り回して

んじゃねーよ!」

 

 

 

【隼鷹】

「良いぞ~♪やれやれ~♪」

 

【海風】

「師匠!本気で酔っ払ってますね!」

 

【蒼龍】

「緊張感が無いんだから!全く!」

 

 

乱戦の現場に踊り出たのはいいが、相変わらず

緊張感のない酔いどれ隼鷹に呆れる海風と蒼龍

と、そこに逃げてきた革命軍兵士が‥‥‥

 

 

【自称革命軍兵士C】

「‥‥くそ!!そこをどけ!!」

 

【海風】

「ここは通しません!!」(バッ!)

 

 

逃亡を図る革命軍兵士の前に立ちはだかる海風

 

 

【自称革命軍兵士C】

「くそ!艦娘め!これでもくらえ!!」

 

 

革命軍兵士は、携行していた『スコーピオン』

サブマシンガンを構えようとする!

 

 

【隼鷹】

「艦載機!!」

 

(ズガガガガーーー!!!)

 

【自称革命軍兵士C】

「うわっ!?あぶねぇ!!」

 

【海風】

「今だ!!」(グイッ!)

 

【自称革命軍兵士C】

「!!?」

 

 

隼鷹の艦載機からの機銃掃射(威嚇)に怯む

革命軍兵士、その隙を海風は見逃さない!

海風は革命軍兵士の胸ぐらを掴むと‥‥‥

 

 

【海風】

でやあああーー!!!

 

【自称革命軍兵士C】

「!?どわあああーーー!!!」

 

ドシャアッ!!

 

【自称革命軍兵士C】

「ぐえっ!!」

 

 

海風は、自分よりも大柄な男を背負い投げで

投げ飛ばした!地面に倒れた革命軍兵士を

すかさず蒼龍が羽交い締めにする!

 

(ガシッ!!)

 

【蒼龍】

「私の娘を!統合海軍省査察局を舐めないで!

もう誰も‥‥‥傷付けさせない!!」

 

【自称革命軍兵士C】

「いーーててて!!!」

 

【隼鷹】

「あんたも、あんたの母さんもやるねぇ~~♪

これも花田司令官の仕込みかい~~♪」

 

【海風】

「✨はい♪お父さんもお母さんも最高です♪✨

師匠も援護ありがとうございます♪いつの間に

艦載機上げてたんですね?」

 

【隼鷹】

「たまたまさ♪」

 

 

 

【自称革命軍兵士D】

「うわっ!!うわあああ!!!」

(ブンッ!ブンッ!ブンッ!)

 

 

恐怖のあまり、半狂乱になってナイフを振り回

す革命軍兵士、しかしそんなハッタリは目の前

の『元ティターンズ』には通用しない

 

 

【アレキサンドリア】

「何それ?威嚇でもしてるつもり?その程度の

力量でこんな馬鹿騒ぎを起こすなんて身の程知

らずもいいところね、うっとうしいのよ!!」

 

シュン‥‥ベキィ!!

 

【自称革命軍兵士D】

ぎゃっ!!!‥‥‥

 

 

目にも止まらぬ右ストレートが革命軍兵士の

顔面を捕らえた(アレキサンドリア的には

ただのジャブ)!

怯んだところをすかさず右ラリアット!

 

 

【自称革命軍兵士D】

「ぐえええ!!!‥‥」(ドシャア!!

 

 

革命軍兵士はアレキサンドリアのラリアット

をくらって空中で一回転、そのまま俯せに

地面に落下した

アレキサンドリアは馬乗りになると、落ちた

ナイフを拾って革命軍兵士の喉元に突きつけ

る、そのまま喉笛をかき斬る勢いで‥‥‥

 

 

【自称革命軍兵士D】

「ひいいい~~!!たっ助けてぇぇーー!!」

 

【アレキサンドリア】

「あんた、運が良かったね、私が海特警の艦娘

で!」

 

 

 

【ペールギュント】

「敵はどこなのです!!ペールも活躍して

『ドン勝』をゲットなのです!!」

(キョロキョロ)

 

【吹雪】

「何の話をしてるんですか!?突出するのは

危ないですよ!!」

 

【あきづき】

「煙でよく見えませんね」

 

ペールギュントは無謀にも、スーパーの建物

にまで単独で踏み込んでいた、それを見かね

た吹雪とあきづきが後から追ってきたという

次第である

 

 

【自称革命軍兵士E】

「動くな!人質がどうなっても良いのか!!」

 

【吹雪】

「しまった!人質に銃口が!!」

 

 

残った一人の革命軍兵士が、床にへたり込ん

だ人質に拳銃を向けていた

 

 

【人質】

「ひい~~助けて~~」

 

【ペールギュント】

「止めるのです!『無意味な抵抗は犬も食わな

い』のです!!」

 

【自称革命軍兵士E】

「やかましい!!そりゃあ『夫婦喧嘩』だろう

が!!」

 

【あきづき】

「犯人に突っ込まれましたよ!?」

 

【ペールギュント】

「なかなかの腕前なのです!」

 

【吹雪】

「何の話ですか!?」

 

 

日頃の行動に何処かしらギャグの要素が入って

しまう六本脚の面々、石ノ森の吹雪には未知の

領域であった‥‥‥

 

 

【自称革命軍兵士E】

「こっちには人質がいるんだ!これで手も足も

出まい!!」

 

【ペールギュント】

「だったら『目には目を』なのです!」

(ジャキッ!)

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【吹雪】

「‥‥‥えっ?」

 

【あきづき】

「ペールさん?どうして私達に『メガ粒子砲』を

向けるんです?」

 

【自称革命軍兵士E】

「‥‥お前‥‥何やってんの?」

 

【ペールギュント】

「ペールも人質を捕ったのです!!これで条件は

五分と五分!!」

 

【あきづき】

「はいいい!?」

 

【ペールギュント】

「いや!それどころか、そっちの人質は一人、

ペールの方は二人!数が多い分こっちが有利

なのです!戦いは数なのです!!」

 

【自称革命軍兵士E】

「‥‥お前‥‥マジ何言ってんの?」

 

【ペールギュント】

「さあ!!大人しく投降するのです!!でない

と、この二人の安全は保証出来ないのです!!」

(ジャキッ!!)

 

【吹雪】

「ちょっと何言ってるのか分からないんだけど

ーーー!!!」

 

【ペールギュント】

「動くな!人質どもぉぉぉーーー!!!」

(ジャキッ!!)

 

【吹雪・あきづき】

「「ひいいい~~!!!」」(顔面蒼白)

 

【自称革命軍兵士E】

「おい!?馬鹿な真似は止めろ!!親が見たら

泣くぞ!?」

 

 

ペールの目茶苦茶な暴走で、状況はあべこべに

なって破綻してしまった‥‥‥

 

 

【一条 薫】

「吹雪君達はどこだ!?むっ!あれは‥‥‥」

 

 

後からスーパーの店内に突入してきた一条が

発見したのは、人質を盾にした革命軍兵士と

それに対峙する三人の艦娘達‥‥‥

吹雪とあきづきの二人は何故か両手を上げて

いる、お手上げ状態というサインなのか?

 

 

【一条 薫】

「いかん!!このままでは‥‥‥」

 

 

ここで一条、ある事を思いつく‥‥‥

 

幸い、革命軍兵士は吹雪達に気を取られて

こちらには気付いていない‥‥‥

ならば!今こそ念願の『あれ』を試す時!!

 

 

【一条 薫】

「‥‥‥ちょっと恥ずかしいけど‥‥試すのは

今しか無い!‥‥見ててください!俺の本気

を!!」

 

(ズザッ!‥‥‥ズリズリ!)

 

一条提督は両手を斜め下に広げ、腰を低くして

ポーズをとる、右足の靴底を地面に擦り着ける

動作を行い‥‥‥そして、走り出した!!

 

(ダッダッダッダッダッダッ‥‥‥)

 

【一条 薫】

「はあああああーーー!!!」

 

 

【ペールギュント】

「さあ!!どうするのです!?」

 

【吹雪】

「助けてぇぇ~~」(半泣き)

 

【自称革命軍兵士E】

「‥‥‥ううう!‥‥‥」

 

【あきづき】

「‥‥あれ?何だか効果あったみたい‥‥」

 

 

状態は完全に逆転していた、これではどちらが

悪党なのか分かったものではない!

 

 

【自称革命軍兵士】

「ちくしょう‥‥‥人の命にはかえられねぇ!」

 

【あきづき】

「成功したーー!?」

 

【吹雪】

「あの人‥‥アホなんじゃないの?‥‥」

 

【ペールギュント】

「結果オーライなのです♪」

 

【吹雪】

おまいう!?

(お前が言うか!?)

 

 

革命軍兵士は投降の意思を示した、だが!

時既に遅く‥‥‥

 

(ダアッ!!←前方に向かってジャンプ!)

 

【一条 薫】

「うりゃあああーーー!!!」

 

【吹雪】

「しっ!司令官!?」

 

【自称革命軍兵士E】

「‥‥‥‥へっ?」

 

ドボォ!!

 

【自称革命軍兵士E】

「ぐえあぁぁぁーーー!!?」

 

(ズザアアアーーー!!‥‥‥)

 

前方ジャンプからの右足キックが革命軍兵士の

みぞおちにヒット!革命軍兵士は後方に吹っ飛

ばされた!

一条は低い姿勢で着地、何故かポーズを決める

 

あの技は紛れもなく!!‥‥‥

 

 

【吹雪】

「『マイティキック』!?」

 

【ペールギュント】

「ああ、『サモアの怪物』と言われた‥‥」

 

【吹雪】

「それは『マイティ・モウ』でしょ?」

 

【ペールギュント】

「得意技が『サマーソルト・ドロップ』の‥‥」

 

【吹雪】

「それは『マイティ井上』!!」

 

【ペールギュント】

「あの『長州 力』とケンカした‥‥‥」

 

【吹雪】

「それは『ターザン山本』!!!!

もう全然ちがうじゃないですか!!」

 

【あきづき】

「‥‥‥詳しいですね‥‥‥」

 

 

【一条 薫】

「ふう、やってみるもんだな、皆大丈夫か!?」

 

【吹雪】

「‥‥私達は大丈夫ですけど‥‥‥」

 

【あきづき】

「‥‥何というか‥‥‥」

 

 

【自称革命軍兵士E】

「‥‥あっ‥‥あなたは‥‥も‥‥もしや‥‥

‥‥クッ‥‥‥クウ‥‥ガ‥‥‥」(ガクッ)

 

 

これも罰が当たったという事か、せっかく投降

する決断をしたのに、それを知らない一条君から

『マイティキック』をくらった革命軍兵士は

卒倒した、何もかもタイミングが悪すぎた

しかし、兵士の顔は何処か穏やかであった‥‥‥

 

 

【一条 薫】

「悪いが、俺は別人だ、親友ではあるがな」

 

【吹雪】

「司令官、ありがとうございます、今の技って

もしかして‥‥‥」

 

【一条 薫】

「済まない、前から一度やってみたかったんだ‥

‥‥『雄介』と『長門』君達には内緒にしてお

いてくれたまえ‥‥‥」

 

【吹雪】

「分かりました‥‥‥」

 

【ペールギュント】

「格好良いのです、ペールもいつか使ってみる

のです!」

 

【あきづき】

「司令にやったら駄目ですよ!」

 

 

後日談になるが、この時の防犯カメラの映像が

なぜか外部に流出し、ネットに流された結果、

石ノ森鎮守府と警視庁の関係者全員が一条提督

の活躍を知るところとなった

 

そして、彼がこの時放った技は関係者の間で

『一条マイティキック』と名付けられ、その後

今年の流行語大賞の候補になったとかならなか

ったとか‥‥‥‥

 

今の一条提督は、そんな事になるとは知る由も

ない‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     ♀こだわりの川内♀

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【サラトガ】

「Hello♪サラ子です♪最近鎮守府の皆さんが

サラ子に対してよそよそしい気がするのです

が‥‥‥何かあるのでしょうか?」

 

 

【へたれ提督】

「隠し事?なんだそりゃ?」

 

【アンドロメダ】

「えっ?何?別に何もないよ?」

 

【深雪】

「気のせいじゃないのかい?」

 

【天龍】

「そんな事よりチャッチャと仕事だ」

 

【多摩】

「にゃー」

 

 

【サラトガ】

「気になりますねー、でもノープロブレム♪

どんな時でも、確実に情報を引き出す方法が

サラ子にはあるんですよ♪」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【サラトガ】

「という訳で、教えてください川内さん?」

 

【川内】

「ちょっと待って!!他の人間が喋らないから

って!どうしてアタシから聞き出そうとする

のーー!?」

 

【サラトガ】

「天然の川内さんに隠し事なんてできっこあり

ません、だから川内さんに聞くのが一番確実

で早いんです♪」

 

【川内】

「‥‥あったまきた!!もう絶対教えてなんか

あげないから!!」

 

【サラトガ】

「教えてあげない‥‥‥という事は、間接的に

秘密が存在する事を教えて下さった訳ですね?

ありがとうございます♪」

 

【川内】

「‥‥‥‥あっ」

 

 

川内、サラ子の誘導尋問に引っかかる

 

 

【サラトガ】

「という訳で、教えてください」(ズイズイ)

 

【川内】

「いっ!‥‥‥嫌よ!!」(アタフタ~(慌))

 

 

なんて分かりやすい娘‥‥‥

 

サラトガはたたみかける様に、川内に顔を

近付けて迫る‥‥‥

 

 

【サラトガ】

「どうしても、教えて頂けませんか?」

(ズイズイズイ)

 

【川内】

「くっ!‥ふっ‥‥わっ‥悪いねサラ子さん♪

忍者の口は固いんだよ!例えどんな目に合おう

と秘密を喋る事なんか‥‥‥‥」

 

【サラトガ】

「もし教えて頂けたら、提督と川内さんの日程を

調整して差し上げますよ♪

提督と川内さんのお二人だけで行かれる

『熱海温泉一泊二日、ズコバコ夜戦三昧の旅』

なんて如何です?」

 

【川内】

「✨サラ子さんの着任日に、記念パーティーを

皆で開く計画があるんだよ✨」(あっさりゲロ)

 

 

夜戦忍者、己の淫欲の前に敗れ去る‥‥‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「川内のバカーーー!!!」

 

【深雪】

「何で喋っちまったんだよぉーー!!?」

 

【天龍】

「目の前のニンジンに釣られやがって!!

このドスケベがーー!!!」

 

【多摩】

「フギャーー!!」

 

【川内】

「ごっごめんなさーい!‥‥‥見ないで‥‥

‥‥見ないでぇ~~(泣)」

 

【へたれ提督】

「お願い!!もうやめたげてぇ~~!!」

 

 

思わず『羽黒化』した川内と、それを必死で

庇うへたれ提督、これはこれでいつもの光景

 

 

【アレキサンドリア】

「ここに来ると、いつも賑やかね~」

 

【ラビアンローズ】

「皆さん、欲望に正直過ぎますよ!」

 

【ペールギュント】

「欲望は世界を救うのです!という訳で

『コムサイ』の開発を宜しくなのです!」

 

【ラビアンローズ】

「ペールさんはもう少し欲望を抑えて下さい!」

 

【ペールギュント】

「あっ、100円が落ちてるのです」

 

【ラビアンローズ】

「ええっ!?マジ!?どこどこ!?」

(キョロキョロ~~)

 

【アレキサンドリア】

「あんたも欲望に塗れてるわね!アナハイム!」

 

 

【サラトガ】

「✨皆さんありがとうございます♪サラ子‥‥‥

感激です♪✨」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

♪ダバダバダバダバ、ダッダーバダーバダ♪

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      《こだわりの川内2》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

スーパーの人質事件は終息した

 

犯人は全員検挙され、三人は病院送りとなった

無論、人質が全員無事なのは言うまでもない

 

 

【海風】

「やりました♪お母さん、格好良かったよ♪」

 

【蒼龍】

「ありがとう海風、あなたが居てくれたお陰よ

あなたも頑張ったわね」(ナデナデ)

 

【海風】

「✨エヘヘ~~♪✨」

 

【アレキサンドリア】

「人質事件て言うからもっと大層な事態を想像

してたけど、大した連中じゃなかったわね」

 

【隼鷹】

「全員無事って事でめでたし♪めでたし♪」

(ヒックッ)

 

【海風】

「師匠、『飲酒発艦』ですよね?それ」

 

 

【本多 幸雄】

「こんな無茶苦茶な展開で、犠牲者ゼロなのは

奇跡だな‥‥‥」

 

【あきづき】

「///あっ‥‥あの‥‥先程はありがとうござい

ました!///」

 

【本多 幸雄】

「こちらこそ君達には助けられたよ、礼を言う」

 

【あきづき】

「あっ!自己紹介が遅れました!

『海軍特別警察隊・民間軍事会社六本脚鎮守府』

所属、『護衛艦、あきづき』です!」

 

【本多 幸雄】

「改めて『陸軍高機動憲兵隊、本多 幸雄』です、

宜しく、一応『中佐』なんて肩書きを貰ってる

けど、分不相応で肩がこって仕方ないよ」

 

【あきづき】

「階級に肩がこる‥‥‥ですか?」

 

【本多 幸雄】

「本当はこんな事じゃいけないとは思うんだけど

ね、まっ、これが俺の性分だから、もし次に会

う事があっても階級の事は無視してヨロシク♪

(゚▽゚)/」

 

【あきづき】

「‥‥‥✨クスッ♪✨」

 

【本多 幸雄】

「君達は本当に優秀なんだな、恐れ入ったよ」

 

【あきづき】

「✨はい♪ありがとうございます♪✨」

 

【松平 アンデルセン】

「折角のナンパとラブロマンスの最中に不粋で

悪いんだけどよ~」

 

【あきづき】

「///ふええ!!?///」

 

【本多 幸雄】

「誰が『ナンパ』だ!!」

 

【松平 アンデルセン】

「サチィ、ご苦労だったなぁ、おじさんの計算

上手くいっただろう?」

 

【本多 幸雄】

「あー、はいはい!」

 

 

【へたれ提督】

「顔に似合わず、中々愉快なおじさんだな」

 

【川内】

「提督、顔が恐いのはそっとしておいた方が

‥‥‥」

 

【射命丸 文】

「何気に失礼な事言ってますね‥‥まあそれは

ともかく、新しい恋の予感ですか?これは

良い記事のネタになりますね~~♪」(カシャ)

 

【へたれ提督】

「変な記事書くなよ?それと例の写真もお願い

ね」

 

【川内】

 「?」

 

 

【松平 アンデルセン】

「一条提督もブッキーも、ご協力感謝するぜ、

警視庁には俺の方からも礼を入れとくからよ」

 

【一条 薫】

「こちらこそ感謝します、自分達はやるべき事

をしたまでです」

 

【吹雪】

「ブッキーって‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「それからえーっと、『六本脚』だっけ?

おたくらもご苦労だったな、協力感謝するぜ!

ところで、そっちのあんちゃん?」

 

【ゼネラル】

「‥‥‥うん?俺かい?」

 

【松平 アンデルセン】

「あんた『艦息』だろ?道理でつええ訳だ」

 

【ゼネラル】

「こりゃどうも(何故分かったんだ?)」

 

【松平 アンデルセン】

「それと‥‥あんたも提督かい?」

 

【へたれ提督】

「ええまあ、皆に助けられて何とか提督業を

やってますが‥‥‥」

 

 

一瞬‥‥‥松平司令官の表情が変わった

 

 

【松平 アンデルセン】

「おめえ‥‥‥『擲弾兵』だな?」

 

 

【川内】

「!!!」(ガバッ!!)

 

【へたれ提督】

「川内!!」

 

【吹雪】

「川内さん!?」

 

【あきづき】

「どうしたんですか!?川内さん!?」

 

 

松平司令官の一言に、誰よりも敏感に反応した

のは、川内であった!

川内はへたれ提督の前に立ちはだかる様に両手

を広げて仁王立ちする!

 

 

【川内】

「この人が擲弾兵だったら何だって言うの?」

 

【へたれ提督】

「川内‥‥‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥‥川内さん‥‥」

 

【隼鷹】

「まっ‥‥‥そうなるわな」

 

 

軍事組織からの、擲弾兵をはじめとする

『改造戦士』達への仕打ち‥‥‥

身元保証人が居なければ、擲弾兵は一般社会

で生存する権利さえ存在しない現状‥‥‥

 

自分が愛するたった一人の男が『擲弾兵』と

いうだけの理由でどれだけ迫害されてきたか

‥‥‥‥

それを身近で見続けてきた川内にとって、松平

司令官の一言にはどうしても過敏に反応して

しまう、相手が何を考えているか分からない

以上、余計に警戒してしまうのだ‥‥‥

 

 

【川内】

「提督は人間よ!それ以外の何者でもない!」

 

【蒼龍】

「川内落ち着いて!私達がついてるから‥‥」

 

【一条 薫】

「川内君、松平司令官は悪気があって言ってる

訳じゃないんだよ」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

しばしの沈黙の後‥‥‥‥

 

松平司令官が口を開く

 

 

【松平 アンデルセン】

「おいおいお姉ちゃん、そんな不安そうな顔

するない、おじさんはいい人なの

おじさんは軍の上層部連中のアホ共みたいに

擲弾兵を虐める悪趣味は持ってないの

それだけは信用してちょうだい」

 

【ゼネラル】

「オッサン、あんたデリカシーが無いんだよ」

 

【隼鷹】

「まあまあ」

 

【松平 アンデルセン】

「おじさん『でりかしぃ』なんて言葉知らない

なあ~~、じゃあ改めて、提督さんよ」

 

【へたれ提督】

「何でしょうか?」(ギュッ‥‥‥)

 

【川内】

「‥‥‥‥‥」(ギュッ‥‥‥)

 

 

へたれ夫妻は、お互いを庇う様に寄り添い合う

 

 

【松平 アンデルセン】

「その娘、あんたの嫁さんかい?」

 

【へたれ提督】

「ええ、俺の『命』そのものですよ」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」(ギュウッ‥‥‥)

 

【松平 アンデルセン】

「いい女じゃねーか、守ってやりなよ」

 

【へたれ提督】

「もちろん、俺の全てをかけてね」

 

【松平 アンデルセン】

「いい返事だ♪男の価値を決めるのは、惚れた女

を幸せにしてやれるか、これが全てだ!そうだろ

う?サチィ!」

 

【本多 幸雄】

「何で俺に聞くんだよ!」

 

【松平 アンデルセン】

「そうは思わねぇかい?護衛艦の姉ちゃん♪」

 

【あきづき】

「///はわわわ‥‥‥///」

 

 

突然話をふられて、赤面する『あきづき』‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「じゃあおじさんはこれで失礼するよ、キャバ嬢

達が俺を待ってるんでな、出せ!」

 

【高機動憲兵隊員】

「司令官、たまには御実家に帰られては?」

 

【松平 アンデルセン】

「家なんざ畳一畳分、寝る場所があれば充分

でぇ!諸君、サラダバー」

 

(ギュルルル‥‥ゴゴゴゴゴゴ‥‥)

 

【松平 アンデルセン】

「元気でやりまたえよ、フグ田君~♪」

 

【へたれ提督】

「誰が『マス夫』さんだ!!」

 

 

『61式戦車』は動き出した、松平司令官は

嵐の如く去っていった

 

 

【アレキサンドリア】

「男の価値とは惚れた女を幸せに‥‥‥ねえ

あんな恐竜みたいな絶滅危惧種が未だに

生き残っていたとはね」

 

【蒼龍】

「まあ、悪い人では無いと思うんだけどね」

 

【ペールギュント】

「『ガトー少佐』程では無いけど、男はあれ

くらいぶっ飛んでいて丁度良いのです!

司令官も見習うのです♪」

 

【ラビアンローズ】

「駄目ですよ!提督があんなになったら周りの

人が持ちませんよ!」

 

【へたれ提督】

「あんなの俺には無理だよ!」

 

【隼鷹】

「なあ♪あの人に着いていったら酒おごって

貰えるかなぁ~~♪」

 

【ゼネラル】

「多分な、でも駄目だ!」

 

【本多 幸雄】

「申し訳なかった、嫌な想いをさせてしまって

ボスに悪気は無いんだ、それは分かってほしい

君達夫婦は、法律で『生存権』が認められている

それはそれでおかしな話だが、君達は何の遠慮も

なく堂々と生きていく権利がある

とは言え、擲弾兵に代表される『改造戦士』が

世間で堂々と生きていくには、まだまだハードル

が高いのも現実だ‥‥‥

ボスとしては『用心するに越した事はない』と

君達に忠告したかっただけなんだよ」

 

【へたれ提督】

「ありがとう、本多隊長、分かっているさ」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」(ギュッ)

 

【ゼネラル】

「それにしたって、いきなり『お前擲弾兵だろ?』

は無いだろ!あれじゃ警戒されるのも当然だ!

(俺を見て、直ぐに『艦息』と分かったのも

 薄気味悪いしな)」

 

【本多 幸雄】

「確かに‥‥‥あれが未だに准将止まりの原因でも

あるんだよな‥‥‥」

 

 

人質は解放され、犯人は警察に引き渡された

各々は撤収する事になった

 

 

【本多 幸雄】

「我々はこれで失礼する、他の事件現場も気になる

からな」

 

【へたれ提督】

「あんた達も大変だな、気をつけてな、助けが必要

ならまた呼んでくれ」

 

【本多 幸雄】

「君達も気をつけてな、それでは」

 

【あきづき】

「あの‥‥‥どうかお気をつけて‥‥‥」

 

【本多 幸雄】

「ありがとう、君もな」

 

【一条 薫】

「隊長、気をつけてな」

 

【吹雪】

「御武運を」

 

【本多 幸雄】

「有難う、いつもの仕事さ、君達はどうする?」

 

【一条 薫】

「もう少し彼等に付き合う、気になる事があって

な」

 

 

本多隊長以下『高機動憲兵隊』は撤収していった

 

 

【あきづき】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【射命丸 文】

「おや?あの隊長さんが気になります~~♪」

 

【ペールギュント】

「新しい恋の始まりなのです♪」

 

【あきづき】

「///んなっ!?‥そんなんじゃありません!!

///」

 

【海風】

「分かりやすい人ですね」

 

 

【へたれ提督】

「川内‥‥‥家に帰ろう‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥うん‥‥」(コクッ)

 

 

【吹雪】

「司令官、気になる事って、さっき話してた?」

 

【一条 薫】

「そうだ、奴らの黒幕の真の目的だ、囚人の解放

が目的では無いのは確かだろう、軍事施設や

重要インフラの破壊の報告も届いていない‥‥

では何処だ!嫌な予感がする‥‥‥」

 

 

一条提督の予感は的中する、それも、彼等の

比較的身近な場所で

問題は、それが実際に行われる前に阻止出来る

かどうかであった

 

 

 

【特高警察隊員】

「こちら斥候班、奴ら撤収に掛かろうとして

油断している、実行するのは今だ!」(ザザッ)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【偽革命軍兵士①】

「了解した、これより突入する」(ザザッ)

 

 

近くにガントリークレーンとモビルスーツの

駐機場を見下ろす、丘の森の中‥‥‥

 

そこには完全武装の、10人の集団が居た

集団は、一連の人質事件を引き起こした

『革命軍』と同じ出で立ちをしているが

その中身は全員『特高警察隊員』であった

 

 

【偽革命軍兵士①】

「全員、弾丸の弾種を確認しろ!『G弾』及び

『アーミーキラー』を装填しろ!」

 

 

『G弾』とは、人類が対深海棲艦様に開発した

特殊実体弾頭の総称

 

『アーミーキラー』は、軍の兵士が運用する

『ボディアーマー』やヘルメットを貫通する

為に開発された最新の小火器用弾丸で、軽装

甲車やブルドーザーのブレード程度なら易々と

貫通する

こんな代物、ただの反乱軍に揃えられる装備

ではない!

 

他にも迫撃砲やロケットランチャー、C4爆弾

を携行したこの集団の目的とは?

 

 

【偽革命軍兵士①】

「全員、時計を合わせる、よーい‥‥‥今!」

(ピッ)(ピッ)(ピッ)‥‥‥

 

【偽革命軍兵士①】

「もう一度確認するぞ!一班二名は建造中の

ドックに爆薬を仕掛けろ!奴らにあんなドック

は上等過ぎる!」

 

【偽革命軍兵士③】

「はっ!」

 

【偽革命軍兵士①】

「二班三名は隣接する連邦軍基地を牽制しろ!

ドックの爆発と同時に迫撃砲とロケットランチ

ャーを撃ち込むんだ!一班は爆薬の設置完了後

は二班に合流しろ!一緒に連邦軍基地を牽制

するんだ!奴らの注意を充分引き付けておけ!」

 

【偽革命軍兵士⑤】

「了解です」

 

【偽革命軍兵士①】

「3班は俺が直接指揮する、目的の施設に突入後

姿を確認した奴は全員射殺しろ!」

 

 

集団の全員はここで息をのむ‥‥‥

 

今回の同時多発人質事件、軍施設への散発的な

攻撃等々‥‥‥

そして一班と二班のドック爆破と牽制攻撃‥‥

 

全てはこの為のお膳立て!陽動作戦でしか

無かったのだ!

 

 

【偽革命軍兵士①】

「貴様等の言いたい事は分かる、ガキを何匹か

殺す為だけに、こんなバカ騒ぎをおこすなんざ

きち○いも甚だしいって事はな‥‥‥

だが俺達はもう引き返せない!あの鉄仮面野郎

に全て(致命的な弱み)を握られて、もう行き

着く地獄まで行くしか無いんだ!分かったか

!!」

 

 

全員が押し黙る、ここに来る前からそんな事は

分かっていた筈だった‥‥‥

 

 

【偽革命軍兵士①】

「三分間!作成時間は三分間だ、それ以上は

隣接する連邦軍基地から応援が来るだろうから

無理だ、三分間だけ我慢しろ!あそこにいる

奴らを可能な限り皆殺しにするんだ!それで

全ては終わりだ!」

 

(ビシッ!)

 

熱弁していた男が、最終攻撃目標となる施設を

指差した、その指差した先は‥‥‥

 

 

『天龍児童園』‥‥‥

 

 

一条提督が予感した通り、これは底知れない

悪意と執念による狂気の作戦だった‥‥‥‥

 

 

【偽革命軍兵士①】

「5分以内に配置に着け!ドックの爆破と共に

作戦を開始するぞ!全員かかれ!」

 

【多聞 風都】

その必要はない

 

【偽革命軍兵士一同】

「「「!!!!!!???」」」

 

 

いつの間にそこに居たのか!?

一人の無愛想な大男が仁王立ちしていた

 

 

【多聞 風都】

「もう一度言う、その必要はない、永遠にな」

 

【偽革命軍兵士①】

「多聞!!?貴様!!何故ここに!?」

 

【多聞 風都】

「失礼な奴だ、階級は俺の方が上だぞ?」

 

【偽革命軍兵士①】

「黙れ!!左遷野郎!!お前等のチームはもう

特高警察の主力では無いんだ!!」

 

【多聞 風都】

「それがどうした?『三木之の飼い犬』共」

 

【偽革命軍兵士①】

「何を!!」

 

 

『多聞 風都』彼は『特高警察』の関係者‥‥‥

‥‥というより、1チームの指揮官であった

 

彼のチームは、前述の『左遷』で中央から外れて

いたが、艦娘も所属する少数精鋭のそのチームは

戦闘集団としては侮りがたい実力を持っていた

その能力の高さは、目の前の10人の比ではない

偽革命軍を演じる『特高警察隊員』達がビビる

のも無理はなかった

 

10人の完全武装集団と、一見丸腰に見える一人

の男、両者の雰囲気は険悪になる‥‥‥

この両者は共に『特高警察』であった、それを

考えると何とも皮肉な事だ

 

 

【多聞 風都】

「四の五の言わん、今すぐ武器を棄てて投降しろ

道を踏み外したとは言え、元は同じ釜の飯を

食った仲だ、せめて裁判を受けるチャンスは

与えてやる、これが最初で最後の警告だ」

 

 

一切の感情の起伏も無く、淡々と話す多聞‥‥

この話し方から冷酷・無感情と誤解されがちだが

彼は本来、特高警察の腐敗とそれによって生み出

される被害者への慚愧の念と、その現状を何とか

修正しようという熱い信念の持ち主であった

 

特に、あの鎮守府の関係者に対しての想いは複雑

であった‥‥‥

 

そんな多聞の想いを知ってか知らずか‥‥‥

 

 

【偽革命軍兵士①】

「投降しろだと?‥‥‥‥グフフフッ、貴様!

自分が置かれた状況を分かってるのか!?

こっちは10人、おまけに重武装だ!それに

引き換えお前は一人、例えお前が武器を持って

いても俺達には敵うまい!!」

 

 

特高警察隊員10人の銃口が一斉に多聞に向く

 

 

【多聞 風都】

「状況はよく分かってるさ、それは投降を拒否、

徹底抗戦するという意思表示だな?」

 

【偽革命軍兵士①】

「三木之の野郎はな、お前の首に賞金をかけて

いるのよ!だがそれを差し引いても、てめえの

事は昔から気に入らなかったんだよ!!」

 

【多聞 風都】

「そうか?そいつは知らなかったな」

 

【偽革命軍兵士①】

「親父の金で権力を握ってたのは三木之もてめぇ

も同じじゃねえか!!てめぇはそれで独自勢力

を作れたからデカい顔していられるが、俺達は

そうはいかねぇんだよ!!」

 

【多聞 風都】

「親父は資産家だが、元は治安組織の人間だ

治安と秩序維持の為に私財を投げ打って特別

高等警察組織を構築をたんだ

お前等につべこべ言われるいわれは無い

それに俺は自分の私欲の為に、特高を私物化

した覚えは無い

三木之の尻馬に乗っかって私利私欲を貪った

挙げ句、奴に弱みを握られて身動きが取れなく

なったお前等と一緒にされては困るな」

 

【偽革命軍兵士①】

「ふざけるな!!一人だけ良い人ズラするんじゃ

ねえよ!!所詮、特高なんざ悪党の吹きだまり

じゃねえか!!」

 

【多聞 風都】

「その程度の覚悟で特高に居たのか?全く良い

迷惑だな」

 

 

ここに来て、両者の関係は完全に破綻した

ここにいるのはもはや、単に敵同士だ!

 

 

【多聞 風都】

「最後にもう一度聞く、投降の意思は無いんだ

な?」

 

【偽革命軍兵士③】

「クックックッ‥‥‥‥」

 

【偽革命軍兵士⑤】

「ぎゃーはははははーーー!!」

 

【その他偽革命軍兵士】

「「「ウワハハハハーーー!!」」」

 

【偽革命軍兵士①】

「バカか?死ぬのはてめぇの方だ!!独りで

ノコノコ現れやがって!!

てめぇをやったら、次はてめぇのチームも

潰してやるよ!!」

 

【偽革命軍兵士③】

「お前をやれば、一生遊んで暮らせる賞金が

手に入るのよ!俺はそれでサッサと特高なんざ

辞めてやるぜ!!」

 

【偽革命軍兵士⑤】

「おう!そうだとも!そうなったら特高なんて

馬鹿馬鹿しくてやってられるか!!」

 

 

特高警察の本来の理念はどこへやら、もはや

己の所属組織への想いも一切存在しない

あるのはただの私利私欲、そして虐げられた

者達の鬱積した負の思考‥‥‥

 

 

多聞の中で、決断はくだされた!!

 

 

【多聞 風都】

残念だが、俺は人一倍用心深い質でな

 

【偽革命軍兵士③】

「ああ~~ん?」

 

(パッチーーン!‥‥)BEGII!!

 

【偽革命軍兵士③】

「べぎっ!?  」Bushwaaa‥‥‥

 

【偽革命軍兵士①】

「‥‥んなっ!!?」

 

 

『謎の指鳴り音』と共に一人の特高の身体が

脳天から直下に、真っ二つに裂けた!

 

 

【偽革命軍兵士①】

「こっ!!‥‥この殺し方‥‥‥まさか!?」

 

(パッチーーン!)BEGII!!

 

【偽革命軍兵士②】

べげっ!? Bushwaaa!!‥‥

 

【偽革命軍兵士④】

「ひいいいいい~~!!!」

 

 

立て続けに二人目が真っ二つになる‥‥‥

 

この技の持ち主は‥‥‥‥

三木之の走狗に成り下がった特高警察隊員に

とっては正に『地獄の使い』『悪夢そのもの』

であった‥‥‥

 

そしてその『悪夢』の張本人が木の影から現れる

 

 

【ヒィッツ提督】

「お前等の話を聞いて安心したぜ、お陰で何の

躊躇も無く、お前等を真っ二つに出来るんだから

なぁ!!」

 

【偽革命軍兵士一同】

「「「うっ!!!うわあああーーー!!!」」」

 

【ヒィッツ提督】

「おや?小官の顔を覚えてくれてたのたかい?

そりゃあ光栄だね♪お礼と言っては何だが‥‥

死に方は選ばせてやるぞ?苦しんで死ぬか?

それともひとおもいが良いか?」

 

【偽革命軍兵士④】

「こっ!!この化け物めえーー!!!」

(ジャキッ!)

 

 

もはやただの恐怖心しか残っていない特高が

『ヴェクター・サブマシンガン』を構えた!

それは明らかに失敗だった!

 

(ガシッ!)

 

【偽革命軍兵士④】

「ううっ!!?‥‥‥」

 

【足柄】

「あんた、誰に銃を向けたのか分かってる

んでしょうね?‥‥‥」

 

 

『ヴェクター』を構えた特高の肩を掴んだのは

もう一人の『静かに怒り狂う狼』であった‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【天龍児童園の子供】

「✨狼ちゃん♪遊んで~~♪✨」

 

【足柄】

「ねえ、どうしてあんた達ってそんなに私に

懐くの?そんなに愛想が良い訳でもないのに」

 

【天龍児童園の子供】

「✨狼ちゃんの事が大好きだからだよ?✨」

 

【足柄】

「///‥‥‥ああもう!///」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『足柄』の脳裏に、自分に懐いて離れない

『天龍児童園』の子供達の笑顔が浮かぶ‥‥‥

 

その結果、足柄の怒りは倍増した!!

 

 

【足柄】

「このゲスがあああああ!!!」

 

ベギィィィ!!!グシャアァ!!!

 

【偽革命軍兵士④】

「ぎゃっ‥‥‥   」

 

 

走馬灯が横切る暇もなく、特高は肋骨と頭蓋骨を

粉々に砕かれた!

深海棲艦のボディを素手で殴り砕く『足柄』の

鉄拳と足蹴り技である、生身の人間如きが生きて

いられる訳が無かった!

 

 

【偽革命軍兵士⑦】

「うわあああ!!!俺達‥‥俺達殺されるー!!」

 

【偽革命軍兵士⑥】

「嫌だぁ!!死にたくないーー!!」

 

【偽革命軍兵士⑤】

「ボサッとするな!!そのロケットランチャーで

撃て!!!」

 

【偽革命軍兵士⑦】

「ええ!!?おっ!‥‥俺が!!?」

 

【偽革命軍兵士⑤】

「馬鹿!!早くしろ!!」

 

(ヒュン‥‥‥)ZUBASHUuuu‥‥‥

 

【偽革命軍兵士⑦】

「へっ‥‥   」Bushwaaa‥‥

 

 

ロケットランチャーを担いだ特高警察の首が

『単分子カッター』の横一文字斬りによって

斬り飛ばされた!首の断面から血飛沫を上げる

胴体だけが残った‥‥‥

 

 

【偽革命軍兵士⑤】

「うわあああーーー!!!」(ガクガク‥‥‥)

 

【クロード戦艦提督】

「知ってるか?『生兵法は早死にのもと』ってな」

(メラメラ‥‥‥)

 

 

『単分子カッター』を握って現れたその男は

目から異様な炎の様な光を放っていた

 

自ら『艦息』施術を施したその身体を維持する

為に、深海棲艦の心臓を移植した影響なのか‥‥

怒る男の顔は、『深海棲艦』のそれに近いものが

あった

 

 

【クロード戦艦提督】

「『革命軍』とか名乗る反乱分子や、世間に不満

を持っている連中をかき集めて武器を与えた上で

形ばかりの訓練を施し、人質事件や襲撃事件を

でっちあげて治安組織の注意を引き付ける

それも六本脚鎮守府が手薄になるタイミングを

狙ってな!

そしてうちらリンガの駐屯部隊の注意も引き付け

た上で、何の罪も無い児童園の子供達を‥‥‥」

 

【偽革命軍兵士⑤】

「ううう‥‥‥‥‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥ムカついたなあ~!こんなにムカついた

のは久しぶりだよ!!」

 

【偽革命軍兵士⑤】

「ちくしょ!!‥‥‥」(ジャキッ!)

 

ヒュン‥‥‥ZUBASHUuuu‥‥‥

 

【偽革命軍兵士⑤】

「ちくしょうぶぅ!!‥‥  」Bushwaaa‥‥‥

 

 

怒れる戦艦提督にサブマシンガンなど通用しない

トリガーを引く前に、マシンガン諸共叩き斬られ

た特高警察‥‥‥

 

 

【偽革命軍兵士⑥】

「ぎゃあああーーー!!!」(はいずり‥‥‥)

 

ボカァ!!

 

【偽革命軍兵士⑥】

「ぐえっ‥‥‥‥‥」(ドシャッ!)

 

【日向】

「安心しろ、『峰打ち』だ、もっともこのまま

死んだ方が後々楽かもしれんがな‥‥‥」

 

 

はいずって逃げようとした特高の一人を、刀の

峰打ちで気絶させた日向

 

 

【日向】

「師匠、一人くらい証人として生かしておいた方

が良いだろう?コイツは私が押さえておくから、

後は遠慮しないで殺していいぞ?」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥すまんな日向、我ながら冷静を失いかけ

てた‥‥‥」

 

【日向】

「気にしないでくれ、こういう汚れ仕事は私が

フォローしよう、その代わり‥‥さっきの顔は

『金剛』には見せるなよ?悲しむぞ」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥善処する」

 

 

 

【偽革命軍兵士①】

「ちくしょう!!‥‥なぜ‥なぜ俺達の事が!?」

 

【多聞 風都】

「俺達のチームと『海特警』を甘く見過ぎたな

理由が知りたければ地獄で好きなだけ考えてろ」

 

 

【偽革命軍兵士⑩】

「‥‥もう付き合ってられない!逃げるよ!」

 

【偽革命軍兵士⑨】

「おっ!?‥‥おう!」

 

(ダアッ!)

 

【偽革命軍兵士①】

「貴様ら!?逃げるな!!!三木之の野郎は

貴様らを見逃さんぞ!?」

 

【多聞 風都】

「心配は無用だ、誰も逃げられん」

 

 

(シュルン‥‥‥ビシィ!!

 

【偽革命軍兵士⑨】

「!!?いでえーーー!!!」

 

【偽革命軍兵士⑩】

「!!?ひええ!!!」

 

 

日の光に反射した『カッターワイヤー』が

逃亡を企てた特高隊員の一人の全身に絡み

付き、強烈な苦痛を発生させた!

しかし、それも一瞬の事‥‥‥

 

ズバッ!ズバッ!ズバッ!‥‥

 

【偽革命軍兵士⑨】

「えべ‥‥    」(ボトボトボト‥‥‥)

 

【偽革命軍兵士⑩】

「ぎゃあああーーー!!!」

 

 

『ワイヤーカッター』が特高隊員を微塵切りに

切り裂くと、もう一人の特高隊員が悲鳴を上げた

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お前等、何で俺達を呼ばないんだよ!ここに

来る為に自力で調べる羽目になったんだぞ!」

 

【木曾】

「みずくさいじゃないか、海特警の敵は俺達に

とっても敵なんだからよ、しかも今回の事に

関しては‥‥‥俺もトサカに来てるんだ!」

 

【ヒィッツ提督】

「あー、スマンスマン、別に無視した訳じゃない

んだよ」

 

【足柄】

「こいつらは、この手で仕留めないと気が済まな

いのよ!!」(ギリギリ‥‥‥)

 

【木曾】

「その気持ち、分かるけどよ‥‥‥」

 

 

【偽革命軍兵士⑩】

「うっ‥‥‥ううう‥‥」(ズズズ‥‥‥)

 

【木曾】

「おい、動くな!」(ジャキッ!)

 

 

後ずさりする、もう一人の特高隊員、手には

『革命軍』も持っていたアサルトライフルを

握っている、その手は震えていた‥‥‥

顔をターバンで隠している為に、顔と表情は

見えなかったが‥‥‥

木曾はそれに、自前の二丁拳銃を向ける‥‥

 

 

【木曾】

「自分だけ逃げられると思ったら大間違いだぜ

お前は引き返せる分岐点をとっくに越えちま

ったんだ、もう手遅れさ、せめて命が惜しい

なら素直に投降しな!」

 

【偽革命軍兵士⑩】

「艦娘かい!‥‥お前に人が撃てるのかい!?」

 

【木曾】

「俺に艦娘の一般論を当てはめるなら無駄な事

だ、俺はとうの昔に『殺生戒』なんぞ破って

いる‥‥‥‥さあどうする?おい!!」

 

【偽革命軍兵士⑩】

「ちくしょう!‥‥‥艦娘が‥‥‥艦娘が!!

何だっていうんだい!!!」(ジャキッ!)

 

(PAPAPAM!‥‥)(BARARARM!!)

 

【偽革命軍兵士⑩】

「ぎゃおう!!  」(ドシャッア!!)

 

 

両者はほぼ同時に発砲!僅かに先に発砲した

特高隊員が『エボニー&アイボリー、シリアル

NO.02』のバースト射撃をくらって倒れた

 

 

【木曾】

「‥‥‥馬鹿な奴だぜ!お前‥‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「木曾ちゃん大丈夫か?、それにしてもコイツ

女みたいな悲鳴あげやがって‥‥‥うん?」

 

 

ターバンが外れて、特高隊員の顔が見えた

 

 

【偽革命軍兵士⑩】

 「  」(シュウウウ~~‥‥‥)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥参ったな、女だったのかよ‥‥」

 

【木曾】

「女だから何だっていうんだ?コイツは銃しか

持って無かった、という事は児童園を襲撃する

班の奴だったって事だ、あの子供達を殺そうと

したんだ、当然の報いさ、今夜は良く眠れるよ」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「うーーん、そうだな‥‥」(ポリポリ)

 

 

【偽革命軍兵士①】

「‥‥‥くそっ!‥‥」

 

【偽革命軍兵士⑧】

「ううっ‥‥‥‥‥‥」

 

【多聞 風都】

「心配無用だと言ったろ?誰一人逃がすつもり

は無い、残るは貴様ら二人だけだ」

 

【偽革命軍兵士⑧】

「くそう!!こうなったら!!」(ダアッ!)

 

 

破れかぶれになった特高隊員、地面に落ちた

ロケットランチャーに手を伸ばす、だが‥‥

 

BAZU!!BAZU!!

 

【偽革命軍兵士⑧】

「ぐばっ‥‥   」(ドシャッア!)

 

 

フルオートショットガン『ベネリM3』の

『スラグ弾』は、大型の獣でも仕留められる

人間がくらえばひとたまりもない

 

 

【宮月 要】

「‥‥‥的中」

 

 

クールにショットを決めた男『宮月 要』

彼は多聞のチームに所属する特高警察隊員

建前上は多聞の副官となっているが、実質的

には対等の関係性であり、多聞とのコンビネ

ーションで数々の修羅場をくぐり抜けてきた

 

本来は、二丁のカスタムショットガン

『ベネリM4』を愛用するが、今回わざわざ

『M3』を使用しているのはなるべく足がつか

ない様にする為である、二人は基本的に大胆

かつ用心深かった

 

 

【偽革命軍兵士①】

「『宮月』!!?貴様!!」

 

【多聞 風都】

「奴は俺がスカウトした『元賞金稼ぎ』だ

奴にお前達への仲間意識なんぞ期待するな

さて‥‥‥残るは貴様だけだ」

 

【偽革命軍兵士①】

「くそっ!‥‥くそっ!‥‥」

 

【多聞 風都】

「貴様自身が言った通り、行き着く地獄まで

『逝って』もらおうか?」

 

 

ここに来て、両者の立場は完全に逆転した

一人残った特高隊員にとって、周りは全部敵に

なってしまったのだ

 

 

【偽革命軍兵士①】

「‥‥‥ぐふっ‥‥ぐふふふ‥‥‥」

 

【多聞 風都】

「おかしいか?」

 

【偽革命軍兵士①】

「‥‥これで勝ったつもりか!?俺達の次なんぞ

いくらでもやって来るぞ!!

三木之は‥‥奴は執念の鬼だ!!怨念の塊だ!!

例え特高が壊滅しても、奴は諦めないだろうよ!

俺達特高も貴様らも!奴の執念からは逃れられん

のだーー!!」

 

【多聞 風都】

「執念なら俺の方が上だ、お前が心配する必要は

ない、三木之の奴は俺が必ずワッパをかけて

やる、地獄で見てるがいい」

 

【偽革命軍兵士①】

「うるせぇーー!!貴様に俺達の気持ちが分かっ

てたまるか!!奴の呪縛に絡め取られた俺達の

気持ちがーー!!」

 

【宮月 要】

「自業自得、自縄自縛」

 

 

(ダアッ!!‥‥‥)

 

宮月の指摘を余所に、特高隊員は先程のロケット

ランチャーに手を伸ばす‥‥‥

 

 

【偽革命軍兵士①】

「せめてここから撃って‥‥ガキの一人でも!!」

 

(グッ!)(ドカッ!!)

 

【偽革命軍兵士①】

「‥‥ううっ!!?」

 

 

ロケットランチャーに手をかけたものの、それを

足で踏み付けられて持ち上げる事が出来ない

特高隊員がこの世で最後に見たのは‥‥‥‥

怒りで表情が歪んだ『餓狼』の顔‥‥‥‥

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥お前の境遇なんか関係ない!

よくも子供達を手に掛けようとしたな!」

 

(メリメリメリ‥‥‥拳を握りしめる音)

 

【足柄】

「ガアアアアアーーー!!!!!」

ブウン!!‥‥グシャアッ!!!

 

【偽革命軍兵士①】

「ぴっ‥‥‥     」(ドシャッアーー!)

 

 

狼の咆哮!!

唸るハンマーフック!!

爆裂する脳髄と頭蓋骨!!

 

偽革命軍兵士こと特高隊員は絶命し、身体が

飛ばされた!

 

 

【足柄】

「くたばってんじゃないわよ!!ガアアア!!」

(グシャッ!! ベキッ!! バキッ!!)

 

 

足柄の怒りは収まらない、ただの屍になった

特高に馬乗りになり拳の雨を降らせる!

肉が飛び散り、骨が砕け、中身がはみ出てきて

も足柄は殴るのを止めようとはしない‥‥‥

 

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥‥足柄、もういい!」

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

(グシャッ!! グシャッ!!)

 

(ガシッ!!)

【足柄】

「!!!?」

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥そこまでや足柄、そいつはもう死んでる」

 

【足柄】

「ふぅーー‥‥ふぅーー‥‥」(ピチャピチャ‥)

 

 

ヒィッツ提督が足柄の腕を掴んで破壊は止んだ

 

帰り血を浴びて呆然とする足柄を見てヒィッツ

提督は、思わず『美しい』と感じた‥‥‥と

後に語っていたらしい‥‥‥

 

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥先ずは着替えや、血を洗い落とさんとな

児童園の子供達が待っとる」

 

【足柄】

「‥‥‥‥提督‥‥」

 

【多聞 風都】

「奥方、ご協力感謝する、ヒィッツ、後はこち

らで処理しておく」

 

 

気がつくと、多門のチームなのか、複数の

正規の服装の特高隊員が、かつての仲間の死体

を片付けていた‥‥‥

 

 

【ヒィッツ提督】

「お前はあの『二人』に会っていかんのか?」

 

【多聞 風都】

「俺は何一つ成し遂げていない、どの面さげて

あの二人に会いに行けるって言うんだ?

せめて、三木之にワッパをかけるまでは‥‥」

 

【宮月 要】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ヒィッツ提督】

「相変わらず堅い奴だな、まあいい、好きにす

るさ、でもあの二人はそんな事気にしないと

思うで?」

 

【多聞 風都】

「分かっている、あの二人は全てを笑って済ま

せてくれるだろう、だが、それでは駄目だ、

これは俺自身の問題だ」

 

 

淡々と後処理は続く、まるで命のやり取りの

修羅場など初めから無かったかのように‥‥

それを見てクロード提督は思う‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥最初は思わず感情が高ぶってしまった

が、こうして見ると、お世辞にも後味の良い

任務とは言えんな‥‥‥」

 

【日向】

「師匠、後悔しているのか?」

 

【クロード戦艦提督】

「まさか、後悔なんぞは俺には微塵もないさ

これは必要な事だった、誰かがやらなくちゃ

ならない事だったんだ

一旦『ゾンビ』になった奴を元に戻す事なんか

不可能だ、『ゾンビ』を放置しておけば命の

危機に晒される者が出て来る、それを救う為

には『ゾンビ』を排除する他ない

俺はその現実から目を背けるつもりは無い

だが同時に、『ゾンビ』を生み出さない環境も

整備しなくてはならないだろう、そうでなきゃ

またこんな事が起こる‥‥‥」

 

【日向】

「‥‥‥奴らの台詞を聴いていると、まだまだ

先の見えない長い道になりそうだな‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥そうだな、それじゃ、行くとするか」

 

(ゾロゾロ‥‥‥)

 

特高が化けた偽革命軍兵士の集団は、日向が

気絶させた一人を除いて全滅した

後処理を多門のチームに任せて、一同は撤収

していく‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「おい、あんた」

 

【多門 風都】

「何か?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「残念だが、あんたに三木之は逮捕出来ない」

 

【多門 風都】

「‥‥‥なぜだ?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺が先に、奴を食っちまうからさ♪」

 

【多門 風都】

「そうか?なら俺達もぼやぼやしてられんな」

 

 

この日、多門は初めてうっすらと笑った‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【金剛】

「みなサーーン♪こんぐらっちゅれいしょん!

護衛任務お疲れデース♪」

 

【比叡】

「旗艦のお仕事、決まってましたよ♪」

 

【アンドロメダ】

「ニヒヒ~♪メダ子は褒められて伸びるタイプ

だから、うんと褒めてね~~♪」

 

【天龍】

「調子に乗るなってーの!」

 

【能代】

「新人の皆さんもお疲れ様でした」

 

【パース】

「Thanks」

 

【神州丸】

「お気遣い、感謝するであります」

 

 

近海なから、比較的規模の大きい輸送船団の

護衛任務から帰還した六本脚の艦隊‥‥‥

 

『アンドロメダ』が初めての総旗艦という事で

戦艦としては大先輩の『金剛』『比叡』の二人

がコルセット(補佐役)に就いての出撃だった

 

 

【へたれ提督】

「みんなお疲れ様、よくやってくれた」

 

【清霜】

「✨パパー、清霜、メダ子ちゃんをフォロー

して頑張ったよ♪✨」

 

【へたれ提督】

「えらいぞ~♪清霜~♪」(ナデナデ~)

 

【清霜】

「✨エヘヘ~♪良いの良いの♪そんなに

褒めなくても~♪✨」

 

【サラトガ】

「提督、そちらも大変だったみたいですね」

 

【ペールギュント】

「ペールが大活躍なのです、エヘン♪」

 

【あきづき】

「あー、そうですね‥‥‥」(空を見上げて)

 

【深雪】

「あっ‥‥‥いつもの事か」(察し)

 

【蒼龍】

「みんな、お疲れ様♪」

 

【瑞鳳】

「久し振りの艦隊行動だから緊張しちゃった」

 

【江風】

「姉さん聞いたぜ!悪党を投げ飛ばしたんだっ

て!?見たかったなぁ~」

 

【海風】

「///止めて、恥ずかしいわ!///」

 

【山風】

「うん、ちょっと興味あるかな‥‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「みんなご苦労様、任務の方は上手くいって‥

‥‥‥おわぁ!!」(ガバァ!)

 

【金剛】

「テートクーー!♪❤❤ワタシ頑張ったネー♪

ご褒美にチュッチュッ❤してくだサーーイ❤」

 

【比叡】

「いきなりですかーー!?」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【金剛】

「‥‥‥‥?テートク?どうしたノー?‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥何でもない♪」(ナデナデ~)

 

【金剛】

「‥‥‥テートク‥‥‥」

 

 

『金剛』とて、伊達に嫁艦ではない

クロード提督の様子がおかしい事にすぐ

気付いた

 

 

【クロード戦艦提督】

「金剛の煎れた紅茶が飲みたい、煎れてくれる

か?」

 

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【金剛】

「YES♪❤」(ニコッ♪)

 

 

自分の頭を撫でたクロード提督の手を握り

返して微笑みながら返事をする金剛

 

今は何も聞くまい‥‥‥黙ってクロード提督を

受け入れる金剛であった

 

 

【日向】

「‥‥‥まっ、そうなるな」

 

 

【ヒィッツ提督】

「よう、お疲れ(゚▽゚)/」

 

【アレキサンドリア】

「‥‥‥‥あんたもね」

 

 

艦隊出撃と人質事件解決、それぞれの体験を

報告し会う一同、勿論、近くの森の中で起こ

った一件は一切出て来ない‥‥‥

 

その一方で‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【清霜】

「‥‥ママ?‥‥大丈夫?‥‥」

 

【川内】

「‥‥!‥‥清霜?‥‥‥」

 

【清霜】

「ママ‥‥‥嫌な事が‥‥あったんだね?」

 

【川内】

「‥‥清霜‥‥‥ありがとね♪清霜は本当に

優しい娘‥‥‥‥ママは大丈夫だから‥‥」

(ナデナデ‥‥‥)

 

【清霜】

「ママ‥‥‥」

 

 

母親の様子を心配した清霜、ある方向に声を

かける、そこには何故か『圧力鍋』が‥‥‥

 

 

【清霜】

✨パパーー♪✨

 

カパッ

 

【へたれ提督】

「おうっ!」

 

【川内】

「てっ!提督!?」

 

【アンドロメダ】

「うん?何処かで見たような‥‥‥」

 

【江風】

「何で今回も『圧力鍋』から出て来るんだよ!?」

 

【へたれ提督】

「俺はそういう生き者なのだ!お前達、愛してる

ぞーー!!」

 

【アンドロメダ】

「こういう出方で言われてもねぇー」

 

【江風】

「誰だよ!厨房でもないのに『圧力鍋』なんか

置いたのは!?」

 

【UXー01】

「私よ♪色々と言いたい事もあるけど、今回は

『圧力鍋』押しで良いと思うわ♪」

 

【江風】

「何?それ!?」

 

 

【清霜】

「パパ♪、ママ♪、二人とも『夜戦』の時間で

しょ?♪」

 

【川内】

「///ふえええ!?///」

 

【清霜】

「ここは清霜とお姉ちゃんに任せて♪二人は

ゆっくり休んでねー♪」(グイグイ~~)

 

【へたれ提督】

「おいい!清霜ぉ~~」

 

【アンドロメダ】

「なるほどね~~、二人ともいってら~~♪」

 

【UXー01】

「心配しないで♪シーツとパンツは後でわたし

が洗濯してあげるわ♪」

 

【川内】

「///はわわわ‥‥‥///」

 

 

【クロード戦艦提督】

「本当、清霜はよく出来た娘だな‥‥‥」

 

【金剛】

「ウーーン♪やっぱりあんなカワイイ赤ちゃん

が欲しいデーース♪❤」

 

【クロード戦艦提督】

「またそっちの話かいな‥‥‥」

 

 

清霜の機転で、二人はプライベートルームと

なった執務室に押し込まれた

 

 

【アンドロメダ】

「やるじゃん♪きよしー♪」

 

【清霜】

「ママに元気になって貰う為には、パパに側に

居させてあげるのが一番だからね♪もちろん

『夜戦』も含めてね♪」

 

【江風】

「なあ!きよし!今夜はとことん話し合おうな

!!」

 

【清霜】

「うん♪いいよ♪確か次の『小話』では、ママが

『パンずら』にこだわる理由が明かされ‥‥‥」

 

【江風】

「ぎょえええええーーー!!!」

 

【天龍】

「そこ!!さっきからうるせえぞ!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

浜名湖畔、舘山寺温泉街‥‥‥

 

遠く対岸にガントリークレーンを望む高台に

携帯電話で通話する一人の男‥‥‥‥

 

 

【ハイザKIーX06号(地球人の姿に変異)】

「‥‥ああそうだ、全滅だ、おめえの立てた作戦

は全てパー‥‥(!!!)‥ああ!うるせえな!

そんなに喚くなよ!」

 

 

心底、面倒臭そうに会話する『ハイザKIーX06号

お世辞にも友好的な電話とは言えない

 

 

【ハイザKIーX06号】

「俺のせいじゃねえよ!てめぇの作戦が悪かった

んだろうが!‥‥‥まあいいさ、まだチャンスは

あるだろう?次に上手くやれば良いんだよ♪

それよりそっちの準備は進んでるのか?‥‥‥

‥‥そうか、それは上々♪おめえにしては仕事

が早いじゃねーか、俺も明日中に『ダカール』に

戻る、『新設部隊』の準備、しっかりやれよ♪

新しい『スポンサー』に愛想を尽かされないよう

にな、お坊ちゃん♪」(ニヤリッ‥‥‥)

 

 

【三木之 ジャギ】

『テメェ!!ふざけんなぁ!!失敗の落とし前は

つけて!!‥‥‥‥』(ブチッ!)

 

 

電話の向こうの、ヒステリックな罵声を完全無視

して、ジュラル星人『ハイザKIーX06号』は通話を

切った‥‥‥

 

 

【ハイザKI-X06号】

「バカな奴だぜ、みすみす用意した駒をすり潰し

やがって、どうせ使い捨てにするなら、もっと

有効に使わなきゃ馬鹿ってもんだぜ?

駒って奴は使い様によってキングにもジョーカー

にもなるんだ、それをつまらない意地と怨みだけ

で全部棄てちまったんだからな」

 

 

飽きれ口調の『ハイザKI-X06号』ではあったが

その口調は同時にどこか楽しそうであった

 

 

【ハイザKI-X06号】

「しかしだ三木之の坊ちゃん、俺はてめぇのそう

いう所は嫌いじゃないぜ♪

ここまで自己破滅型で正真正銘のクズ野郎なんて

中々お目にかかれねぇからなぁ♪

どの道てめぇは長くはねえさ♪俺はてめぇが誰に

殺され、どんなくたばり方をするのか見極めるの

が楽しみでね、だからてめぇが生きてる間はその

拝観料として、てめぇに協力してやるよ♪勿論、

俺のやり方でな♪」

 

 

『三木之 ジャギ』と『ハイザKI-X06号』‥‥‥

 

どちらも正真正銘の悪党で究極の自己中である

この二人は、奇妙なコンビを組んだ事になる

 

 

【ハイザKIーX06号】

「それにしても‥‥‥ククク‥‥‥面白いねえ♪

何とも面白い連中だ♪

それでこそ潰す楽しみが出来るってもんだぜ♪

‥‥テメェみてぇになあ!『キSE』エエエ!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【キSEーX07号】

「‥‥‥うん?誰か俺を呼んだっすか?‥‥‥‥

気のせいか?‥‥さてと、次の『那珂ちゃんライ

ブ』の準備っす!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

別の『人質事件』の現場‥‥‥

因みに事件そのものは既に解決していた

 

 

【松平 アンデルセン】

「‥‥よし!これで全ての人質は解放したな‥‥

‥‥なあ、サチィよぉ?」

 

【本多 幸雄】

「何です、ボス」

 

【松平 アンデルセン】

「あの姉ちゃん、どうしてるかなぁ~♪」

 

【本多 幸雄】

「何の話です?」

 

【松平 アンデルセン】

「なあサチィ、おめえは人間だ、もっと幸せに

なっても良いんだぜ、おめえにその気があるな

ら、世間が何と言おうとな」

 

(RRRRR‥‥‥ピッ)

 

【松平 アンデルセン】

「もしもし~♪『明美』ちゃ~ん♪おじさんも

会いたかったのよ~~ん♪でもアホ仕事がさ

~~♪」

 

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

本多隊長、空を見上げる‥‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府の桟橋‥‥‥‥

 

 

【あきづき】

「あの隊長さん‥‥‥不思議な人‥‥‥」

 

 

【射命丸 文】

「これからどうなるか‥‥楽しみですねぇ~

記事にするのはもう少し待ちますか♪‥‥」

(バサッ! バサッ! バサッ‥‥‥)

 

 

【あきづき】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

あきづき、空を見上げる‥‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府、執務室‥‥‥‥

 

 

清霜の機転で、二人っきりになったあの夫婦は

‥‥‥‥‥

 

(チュッ❤ チュッ❤ モミュモミュ❤)

 

【川内】

‥んっ❤‥‥うんっ❤‥‥んぐっ❤‥‥

 

(じゅるるる~~~❤❤❤‥‥‥)

 

【川内】

‥ぷはぁ❤‥‥ハア‥ハア‥‥てい‥とく❤

 

 

状況に我慢出来ず、濃厚なディープキスを!

 

 

【へたれ提督】

「ふうっ‥‥‥川内‥‥」(ギュウッ‥‥)

 

【川内】

「‥‥‥うん?❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「ありがとう‥‥‥俺を守ってくれて‥‥」

 

【川内】

「‥‥ううん、アタシは‥‥あんな偉い人の前で

‥‥あんな大口きいて‥‥そんな事したら‥‥

提督の為にならないって‥‥分かってたのに‥

‥‥アタシ‥‥‥アタシ‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

【へたれ提督】

「お前は俺を守ろうとしてくれただけだ、本当に

ありがとう‥‥スマン、嫌な想いをさせて‥‥」

 

【川内】

「‥‥提督‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「あのオッサンが何を考えているかは知らんが

俺はあいつに宣言した!‥‥‥それは俺自身への

宣言でもある、川内‥‥‥俺は俺の全てをかけて

お前を守ってみせる!」

 

【川内】

「‥‥提督‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「しかしだ、今日の事で俺は改めて想い知らされた

、俺はずっと、川内にも守られていたんだってな」

 

【川内】

「そんな!アタシだって!‥‥‥アタシだって今日

までどれだけ提督に助けて貰って来たか‥‥‥‥

ずっと覚えてるよ‥‥‥初めて会った‥‥あの時

からずっと‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「そうか‥‥‥やっぱり俺達‥‥‥」

 

【川内】

「『二人でやっと一人前』‥‥だよね♪ウフッ♪」

 

【へたれ提督】

「そうだな‥‥俺はお前が居なければ何も出来ない

『へたれ』だ!

そんな『へたれ』な自分が、俺は嫌いじゃない

‥‥‥本来なら情けない話だが『一人前』になろう

とする事で、俺はお前とずっと一緒に居られる!

川内が側に居てくれたら、俺に恐いものなんか無い

!」

 

【川内】

「アタシだって‥‥‥神通に比べたら、全然半人前

の『夜戦バカ』だよ!

でも‥‥アタシには『提督』がいる!

世界一大好きな、たった一人の愛する旦那様が

いる!この気持ちがアタシに力を与えてくれる!

『半人前』のアタシでも、提督と一緒なら『一人前』

になれる!もう何も恐くなんか無い!」

 

【へたれ提督】

「ハハ、俺はそんな大層な提督じゃないが‥‥‥‥

川内!お前を絶対放さないからな!覚悟しとけよ」

 

【川内】

「アタシだって提督を放さないよ!何があっても!

誰が来ても!絶対!」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【へたれ提督・川内】

「「♯‥‥フフフ‥‥あははは♪♯」」

 

 

二人は今までの会話を振り返って、思わず吹き出

してしまう

 

 

【川内】

「あははは♪‥‥何かアタシ達って♪‥‥」

 

【へたれ提督】

「らしくない真面目な会話してたなあ♪」

 

【川内】

「周りから見たらどう思われるんだろうね♪」

 

【へたれ提督】

「またペールにシバかれるかもな♪ハハハ♪」

 

【へたれ提督・川内】

「「‥‥‥ふう~~~♪‥‥」」

 

 

一通り笑った後、少し落ち着いた二人は

また目を合わせる‥‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「川内~~♪」

 

【川内】

「なあに?提督ぅ~♪」

 

【へたれ提督】

「川内‥‥愛してる」

 

【川内】

「提督‥‥大好き❤」

 

(チュッ❤)

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥んっ‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥んふっ❤」

 

 

二人は再び、唇を合わせた‥‥‥

 

 

【川内】

提督♪❤‥‥しよ♪❤❤

 

【へたれ提督】

ぐおおお!そんなセリフ反則だあ!!

 

 

お約束の『夜戦』が幕をあけた!!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

天龍児童園、人知れず守られたこの平穏‥‥

 

 

【足柄】

「みんなー♪今日は特別よ♪一緒に遊んで

あ・げ・る♪」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「やったーーー♪♪♪」」」

 

 

ヒィッツ提督と一緒に『天龍児童園』に来訪

した『足柄』は、珍しく率先して子供達と

交流するのであった

 

 

【防空棲姫】

「✨子供達、楽シソウ♪✨」(ニコッ♪)

 

【ガンビア・ベイ】

「足柄さんの方から、子供達と遊ぼうなんて

珍しいベイ」

 

 

【足柄】

「さあて♪今日はとことん付き合ってあげちゃ

うからねーー♪」

 

【天龍児童園の子供】

「‥‥‥ねえ、狼ちゃん?」

 

【足柄】

「あら?なあに?」

 

【天龍児童園の子供】

「‥‥‥狼ちゃん、大丈夫?」

 

【足柄】

「‥‥‥えっ?」

 

【天龍児童園の子供】

「‥‥‥嫌な事でもあったの?」

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

『天龍児童園』の子供達で、住み込みで生活

している子供達は、いわゆる『孤児』である

 

子供達自身が辛い想いをしてきた身だ、足柄の

心情の乱れを察知しても不思議ではない‥‥

 

子供達に心配をかける訳にはいかない

『足柄』は笑顔で子供達にかえす‥‥

 

 

【足柄】

「この『足柄』様に不安があるとでも言うの?

そんなものある訳ないでしょ♪今日はあんた達

の顔を見たくなっただけよ♪

子供がそんな気を回すんじゃないの♪」

(ナデナデ~~)

 

【天龍児童園の子供達】

「「‥‥‥✨うん♪✨」」(ギューー♪)

 

【足柄】

「やれやれ、両腕にしがみ付かれちゃったわね」

 

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥‥ありがとな子供達、足柄、よかったな

子供達はお前の味方や、何があってもな」

 

 

【天龍児童園の子供】

「✨狼ちゃん♪このご本読んで♪✨」

 

【足柄】

「良いわ♪特別サービスよ♪読んであげる♪」

 

 

『足柄』が子供達に、本の読み聞かせるをする

それを聞いて子供達が全員集まってくる‥‥

『防空棲姫』もそうだったが、子供達に接する

『足柄』の姿もまた『聖母』のようであった

 

普段見ない『足柄』の一面を見たヒィッツ提督

は、今夜絶対『足柄』をテイクアウトしようと

心に誓うのであった

 

 

【足柄】

「じゃあ読むわよ~~♪」

 

【足柄】

{‥‥ある所に、とても仲の良い『四人姉妹』が

 いました‥‥}

 

【足柄】

「『四人姉妹』だって、私達の姉妹みたいね♪」

 

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥‥‥‥うん?

 

 

『四人姉妹』という単語で、急に雲行きが

怪しくなってきた‥‥‥‥

 

 

【足柄】

{‥するとそこに、ある日突然、とても恐そう

な『カブトムシ』の大魔王が現れましたー}

 

【足柄】

「カブトムシの大魔王ですって♪イマイチパッと

しないわねー♪」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「✨キャハハハハ(≧▽≦)✨」」」

 

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥‥‥‥‥をい!

 

 

ヒィッツ提督、確信する‥‥‥

 

 

【足柄】

{カブトムシの大魔王『ヒィッツトロング』は

四人姉妹が余りにも美人だったので、彼女達

を鹵獲して自分のものにしようと襲いかかり

ました‥‥‥

 憐れ、『四人姉妹』は『触手』に絡め取られ

‥‥}

 

【足柄】

‥‥‥‥なにこれ?

 

ドカーーーン!!!

 

【ヒィッツ提督】

「ヘイ!ジョージィー!!話はこれまで!

子供はお外で元気に遊ぶもんだぃ!」

 

(パシィ!)

 

【足柄】

「えっ?提督!?」

 

 

今日郵送で届いたばかりという問題の『同人誌』

を、足柄から取り上げるヒィッツ提督‥‥‥

 

 

【天龍児童園の子供】

「ヒィッツ!何するの!!」

 

【天龍児童園の子供】

「大人のくせに横暴だーー!!」

 

【ヒィッツ提督】

「うるさーい!生意気言うんじゃありません!」

 

【足柄】

「提督!大人げないわよ!」

 

【ヒィッツ提督】

「お外で元気に遊んで、健全な身体を作らない

と、立派な『同人ゲームプレイヤー』になれ

ないぞーー!!」

 

【足柄】

「ちょっと何言ってるのか分からないんだけど

!!」

 

【天龍】

「誰だよ!?こんな本送って来た奴は!?て

言うか、誰が頼んだんだよ!?」

 

(ギャー!ギャー!ギャー!)

 

【防空棲姫】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

騒がしくも、心温まる光景‥‥‥‥

 

これを演出した1番の功労者は‥‥‥‥

 

 

【秋雲】

「いやーさーせん♪その新巻、郵送先を秋雲様

が間違えちゃって~~♪‥‥‥‥そんな恐い顔

で見ないで‥‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

帝国海軍本部‥‥‥‥

 

 

【徳川 成光】

「うん?コマちゃんどうしたションボリして?」

 

【コマンダン・テスト】

「発注した『アキグモ出版』の最新巻が間違って

他の所に発送されてしまいましたわ‥‥‥」

(ショボボボーン)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守、執務室‥‥‥‥

 

 

ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤!

 

 

【へたれ提督】

「ぐあああーー!!川内ぃぃーー!!

出る!!‥‥出るぅぅぅーーー!!」

 

【川内】

あああ!!❤❤‥‥提督出して❤‥‥‥

いっぱい中に出してぇぇぇーー♪❤❤❤

 

パン! パン! ズブン!!❤

 

【へたれ提督】

「‥‥うぐっ!!‥‥でる!!‥‥‥」

 

【川内】

‥‥あぐっ!!‥‥イクッ❤❤‥

 

ドピュ!ドピュ!ビュルルル~

 

【川内】

あっ!‥‥くうっ❤‥‥(ビクビクビクン‥‥)

 

 

二人は、強く抱きしめあったまま達した‥‥‥

川内の身体が細かく痙攣する‥‥‥

 

(ドクッ‥‥ドクッ‥‥ドクッ‥‥)

 

【川内】

‥あ❤‥‥提‥督❤‥あった‥か‥い❤

‥‥気持ち‥いい❤‥‥いっ‥‥た❤‥」

(ビクン‥‥ビクン‥‥ビクン‥‥)

 

(ドクッ‥‥ドクッ‥‥ドププ‥‥)

 

【川内】

‥提督のせーしが‥‥入ってくりゅ❤‥‥

子宮にいっぱい❤‥そそがれ‥てりゅ❤‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥川内に全部‥‥搾り取られる~‥」

 

 

上に乗った『へたれ提督』は、仰向けの『川内』を

抱きしめて放さないまま、白濁液を流し込んだ‥‥

 

『川内』も『へたれ提督』を抱きしめて放さない

 

 

【川内】

ハアッ❤‥ハアッ❤‥ハアッ❤‥‥

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥俺の‥川内‥‥お前は俺の命‥‥」

(ガク‥‥ガク‥‥)

 

【川内】

///‥‥ふええ?‥‥て‥‥提督?‥///

 

 

へたれ提督は、うわごとの様に川内への『愛』を

言葉にする、無意識で発しているのかもしれない

それを聴いた川内は‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥川内‥‥俺だけの‥‥川内!‥‥」

(スリスリ~‥‥‥ギュウッ‥‥‥)

 

【川内】

‥‥提督❤‥‥ああ‥‥あ‥‥

((涙)ボロボロ~‥‥‥)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【松平 アンデルセン】

おめえ‥‥‥‥『擲弾兵』だな?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

提督が『擲弾兵』だから‥‥‥だから何!?

それが何だって言うの!?

 

提督は‥‥‥例えこの人が提督でなくなっても

この人は、アタシにとってたった一人の提督!

 

世界一大好きな‥‥かけがえのないたからもの

 

 

 

一度は何もかも絶望しかかっていた一人の女が

この不器用な男と出会い、愛し合って幾年月‥‥

 

身体が傷だらけになりながらも

自分を助けてくれた‥‥‥

 

どんなに踏みにじられても、盾となって

自分を守り続けてくれた‥‥‥

今でもそう‥‥‥

 

自分を必要としてくれる‥‥‥

自分を大切にしてくれる‥‥‥

 

自分を愛してくれる‥‥‥

自分だけを、誰よりも‥‥‥

 

そんな人に対して、自分は何をしてあげられた

のだろうか‥‥‥

 

やる事が裏目に出で、男を苦しめた事もある

夜戦にかまけて、孤独にさせてしまった事も

ある

時には命の危機に晒した事も‥‥‥

 

その事を思い出すと、川内は涙が止まらない

 

だから自分は、この男から離れないと誓った

どんな時も側にいて支え続けると誓った

黙って背中を守り続けようと誓った

その為なら、夜戦(戦闘の方)への『こだわり』

なぞ棄ててしまおう!と決心した

 

 

そして彼女の新たな『こだわり』は、この男へ

の、より深い『愛』へと繋がった

 

それはとても純粋なものであり

 

とても深くて美しいものであり 

 

とても猟奇的で狂気的なものであった‥‥‥

 

 

‥‥そう‥‥アタシは提督だけの川内‥‥

あなたに‥‥身も心もトロけてしまった‥

‥‥ただの女‥‥‥

 

川内は涙で一杯の目をうっすらあける‥‥‥

自分を抱きしめる『へたれ提督』の姿が

ぼやけながらも見えた‥‥‥

 

そして‥‥あなたは‥‥アタシだけの提督

‥‥アタシだけの‥‥愛する‥‥貴方‥‥

 

 

川内はへたれ提督の頭を抱き寄せると‥‥

大きく目を見開いた、そしてその瞳は‥‥‥

 

 

輝きが失われ、暗く澱んでいた‥‥‥

 

 

貴方はアタシのもの!

 

アタシだけのもの!

 

絶対に離れない!

 

誰にも渡さない!

 

アタシから提督を奪おうとする奴は‥‥

 

消してやる!!

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥川内?‥‥どうした?」

 

【川内】

提督ぅ~♪❤‥‥‥えい♪❤

(ギュウウーー)

 

【へたれ提督】

おおお!?締め付けられたぁ~~

(‥‥ムクムクムク~~‥‥)

 

【川内】

エヘヘ~♪❤提督のおち〇ちん~♪❤

また大きくなってりゅ~~♪❤❤

 

【へたれ提督】

うっ!‥‥何と手強い奴だ!‥‥

 

【川内】

提督♪❤もう一回‥‥しよ♪❤❤✨

 

 

へたれ提督を笑顔で見つめる川内の瞳は‥‥‥

とても輝いていた‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

‥‥明日まで寝かさないぞ!覚悟しろ!!

 

ズブゥン!!❤グチュウ!❤

 

【川内】

あああ~~~ん♪❤❤

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

執務室、ドアの前‥‥‥

誰かが間違えて入らない様に見張る人物が‥‥

 

 

【あきつ丸】

「やれやれ、であります」(ふうっ)

 

 

そこに仕事の要件を済ませたサラ子とアレキが

通りかかった‥‥‥

 

 

【サラトガ】

「あら、あきつ丸さん?」

 

【アレキサンドリア】

「こんな所で何してるの?」

 

【あきつ丸】

「提督殿と秘書艦殿が、執務室の鍵をかけ忘れた

まま『夜戦』を始めてしまったのであります

仕方ないから、誰かが間違って入って来ない様に

歩哨(ほしょう=見張り)に立っているのであり

ます」

 

(パンパンパン! あー❤あっ❤あっ❤

 

あきつ丸の気苦労を余所に、執務室の中から

軽快な夜戦(意味深)のリズムが‥‥‥

 

 

【サラトガ】

「それはご苦労様ですね♪サラ子も御一緒します

♪」

 

【アレキサンドリア】

「あんた達も大変ねー」

 

【あきつ丸】

「アレキ殿は、ヒィッツ提督殿と一緒に帰られた

のではなかったでありますか?」

 

【アレキサンドリア】

「あいつは今、足柄と二人きりなのよ?そりゃ

どうなるかなんて分かるでしょ?」

 

【あきつ丸】

「‥‥‥‥あっ(察し)」

 

【アレキサンドリア】

「まっ、私も一応はあいつの部下だからね、少し

は気を使ってやらなきゃと思う事もあるさ

それにあの二人‥‥‥今回は結構ヤバい任務を

こなして来たんじゃないか‥‥‥って思えるん

だよね、だから今日は二人きりでも良いんじゃ

ないかって‥‥‥」

 

【サラトガ】

「アレキさんは、優しい方ですね♪」

 

【アレキサンドリア】

「私はそんなガラじゃないわよ、だから今言った

話は内緒にしておいてよ!」

 

【あきつ丸】

「善処するであります♪」

 

 

あきつ丸‥‥同じ『ビンソン計画』で苦しんだ

者として、川内の時に猟奇的な愛の理解者の一人

 

 

あー❤提督のおち〇ちん❤しゅごい~♪❤

 

【あきつ丸】

「どうでも良いけどもう少しボリュームを下げる

であります、マル聴こえであります(-.-)」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

奥浜名湖、瀬戸‥‥‥‥

 

浜名湖と猪鼻湖を結ぶ水道がある付近に道の駅

が存在する(因みにこの付近には『戦車』が

沈んでいるそうな)その駐車場から、遠方に浮か

ぶ、六本脚鎮守府を眺める一人の男‥‥‥

 

 

【多聞 風都】

「‥‥‥‥もう少し待ってほしい、俺の手で必ず

三木之をあげてみせる、それまでは自分達の事

を大切にしてくれ」

 

 

『革命軍』を名乗るテロ集団による、同時多発

人質立て篭もり事件は終息した、こんな事件が

たった一人の狂人『三木之 ジャギ』の復讐心か

ら始まったというのは恐ろしい話だが

 

ともあれ、奴はまだ野放しだ!

奴の好きには絶対にさせない!

特高警察を奴に牛耳られてから、大勢の人々の

人生が狂わされていくのを、座して見ている

しか出来なかった自分自身が果たすべきけじめ

として‥‥‥‥

 

同じ組織の同僚を消す事になっても、それは

自分が背負う宿命として‥‥‥

改めて静かな誓いをたてる多聞であった‥‥‥

 

しかし!

 

これで終わらないのが、海特警とかかわった者

の宿命‥‥‥‥

 

 

【多聞 風都】

「しかし‥‥あいつら『謎の鎮守府』に帰るまで

我慢出来なかったのか?」

 

 

多聞の背後に駐車している一台の『ハイエース』

 

まるでサスペンションが稼動しているみたいに

車体が大きく振動していた‥‥‥‥

 

(ガタン! ガタン! ガタン!)

 

 

『ハイエース』の車内‥‥‥‥

 

 

【ヒィッツ提督】

「うおお!!!あんな聖母みたいな足柄を

見せられて!鎮守府まで我慢できるか!!

いくぞ足柄ぁー!!セックスはなあー!!

家に帰るまでがセックスなのDAーー!!」

 

(バコン!❤バコン!❤バコン!❤)

 

【足柄】

ああ~ん♪❤‥あお~~ん♪❤‥‥

おっ!‥‥おっ❤おっ❤おっ❤‥‥

(ビクン! ビクン! ビクン!)

 

 

【多聞 風都】

「なに言ってんだ、あいつは‥‥‥‥」

 

あー❤提督のおち〇ぽ❤さいこおっおっ❤

 

【多聞 風都】

「どうでも良いがもう少しボリュームを下げろ!

外にマル聴こえなんだよ!」

 

 

 

『こだわり』の愛は、美しく暴走する‥‥‥‥

 

何者にも止める事は出来ない‥‥‥‥

 

何があろうとも‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

翌日‥‥‥

いつもの日常‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥良い紅茶だ‥‥‥」

 

【金剛】

「~~♪」(紅茶のおかわりを用意‥‥‥)

 

 

【木曾】

「‥‥‥今夜は月が綺麗だな‥‥‥」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「おう!?」

 

 

【川内・足柄】

「「✨みんな!イクわよ~~♪✨」」

 

【デストリア】

「あの二人、何であんなに元気なんデス?」

 

【アレキサンドリア】

「さあ、余程気持ち良かったんじゃないの?」

(冷めた目線)

 

【羽黒】

「‥‥何かもの凄く出遅れた気がします‥‥」

(『腰帯』を装着中‥‥‥)

 

 

【松平 アンデルセン】

「おじさん、悪者じゃないんよ!信じて頂戴!」

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥何?この終わり方?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

      [名称説明]

 

 

多聞 風都(たもん ふうと)

 

治安機関『特高警察』所属、1部隊(チーム、

ユニットとも呼ばれる)を率いる部隊長

『特高警察』の設立当初の理念に基づいて活動し

ている数少ない関係者、射撃と一通りの格闘術を

得意としている、趣味の弓矢も得意

多聞の配下には『宮月 要』や複数の艦娘を始め

特高では最優秀な部下が揃っており、侮れない

実力を誇っている

学生時代からの友人『ヒィッツカラルド提督』と

近い志を持ち、特高の裏活動をヒィッツ提督に

情報提供すると同時に、ヒィッツ提督と共に艦娘

を守る活動や、荒れた地域社会の復興に影ながら

尽力している

父親(地球連邦政府高官)の権力と三木之家の

財力で特高警察を牛耳って来た『三木之 ジャギ』

とは常に対立し、結果チームごと左遷されたもの

の、三木之

を逮捕する事に執念を燃やす

かつて『特高』から射殺対象にされたへたれ提督

と川内に対して懺悔の想いがある

 

 

宮月 要(みやづき かなめ)

 

治安機関『特高警察』所属、多聞の副官(表向き

の立場として)、多聞とヒィッツ提督とは学生

時代からの友人

元はフリーの凄腕賞金稼ぎだったが、多聞にスカ

ウトされ彼のチームに加入

ショットガンを使った近距離戦闘から、わざわざ

大口径機銃を利用した遠距離狙撃までこなす

趣味は多聞と同じ弓道

一見クールな性格に見えるが基本は良心家

ヘアメイクの技術にも長けている

『天は人に二物を与える事もある』に該当する様

な人物

 

 

特別高等警察(特高警察)

 

元某治安組織の重鎮で、資産家である多聞の父親

彼は地球連邦政府が、深海棲艦対策と地球上の

治安維持の責任を、新設されたブロック自治政府

に事実上丸投げした時点で秩序の混乱を予測、

アジア・オセアニアブロック自治政府内部に

軍組織や既存の警察機構とは独立した特別な治安

維持組織の創設を働きかけた

数年の準備期間を経て『特別高等警察』が組織

される

『多聞 風都』は設立関係者の身内であった為

司令官ではなく1チームのリーダーに就任する

当初は純粋な治安維持と動乱の事前阻止など、

設立当時の理念で活動していたが、司令官が

『三木之 ジャギ(当時は三木之 苗夫)』に弱みを

握られ恫喝された結果、事実上、三木之の私的

機関に成り下がった

三木之に反発した幹部や隊員は軒並み左遷や

解雇の憂き目にあい、残ったのは三木之の下で

甘い汁を吸って肥えた者や、それが災いして

三木之に弱みを握られた者達ばかりであった

(父親の権威を除けば、これが三木之の典型的な

権力掌握手段)

当然、多聞達のチームも左遷されたが、多聞は

それなりの地位を特高内部で築いていたので

チームの解散だけは避けられた

多聞はこの状況を何とか変えようとチームと共

に奮闘している

 

 

松平 アンデルセン

 

地球連邦陸軍の外郭組織『陸軍高機動憲兵隊』

が花田少将の指揮下から離れてから司令官に

就任した陸軍軍人、階級は准将

 

帝国海軍元帥『徳川 成光』や、連邦統合海軍

人事局元帥『土方 龍』とは同年齢(同期?)

それなりの高齢と、陸軍時代の戦功からして

元帥になってもおかしくないなに、その素行の

悪さから准将で昇進が止まっている

破天荒な性格と作戦指揮が売りの一方で、艦娘達

への理解者でもあり、彼女達を『ねーちゃん達』

と呼んで、その彼女達を守る為に奮闘している

 

年齢に似合わず高い戦闘能力も有していて、拳銃

による射撃と、斬撃武器による白兵戦の両方を

こなす

『コルトガバメント・M1911A1ミリタリー』と

『AMTハードボーラー・7インチレーザーサイト』

の二丁の拳銃を携行している、実際の発砲に

対するハードル意識は非常に低い

また、オーバーコートの中に無数の『銃剣(バヨ

ネット)』を携行し、それを斬撃武器としても

投擲兵器としても使用する

連結式の時限発火式爆薬筒も使用する

 

擲弾兵としての身分を隠して生きる『本多 幸雄』

を、彼の正体を知った上で部下として起用して

いる

 

 

陸軍高機動憲兵隊

 

地球連邦陸軍の外殻組織、元々は連邦統合海軍省

の花田大佐(当時)の指揮下で活動していたが、

花田大佐が少将に昇進して関わるセクションが

海軍省内で増加すると、その指揮下から外れて

独立する

治安・秩序の維持、テロ事件に対する対応、要人

の警護、ブラック鎮守府を摘発する組織の応援や

襲撃を受けた鎮守府の救援等も最近のミッション

に含まれるが、設立本来の目的は『憲兵の憲兵』

つまり違法な憲兵を取り締まる憲兵といった役割

を担う事で、その為、普通の憲兵隊では考えられ

ない重装備(戦車・装甲車・大小の輸送機・攻撃

ヘリ・少数だがモビルスーツも保有)を誇る

 

 

腰帯と悪代官プレイ

 

六本脚鎮守府のへたれ提督と川内の二人が、改二

装束の腰帯を解き、引き剥がす事で『帯回し』を

楽しむプレイ

腰帯にこんな使い方があった事を改めて知らされ

た他の艦娘の一部が、これを取り入れたとか入れ

ないとか‥‥‥‥

 

 

一条マイティキック

 

警視庁・石ノ森鎮守府の『一条 薫』提督が、

親友でもある某変身ヒーローの必殺技を真似して

みた事で誕生した

石ノ森鎮守府の関係者では、現場にいた『吹雪』

がこれを目撃したが、吹雪自身はこれを内密に

し通した

しかし事件現場のスーパーの防犯カメラの映像が

原因不明でネットに流出し、やがて警視庁関係者

の全員が知るところとなった

因みに、グロンギはまだ倒せない模様

 

 

へたれ夫妻と一条 薫の出会い

 

『新・茨城空港』に向かう民間の貨客輸送機の中

で、へたれ夫妻と一条 薫(当時はまだ提督では

ない)は偶然出会った

空港に到着したところで、特高警察の襲撃を受け

これをかわして、へたれ夫妻は逃走した

この時、特高警察の銃撃で民間人に犠牲者が出た

が、この一部始終を一条 薫は目撃していた

そしてこの犠牲者が『へたれ夫妻』による犯行と

報じられた事で、一条は事件の背後に疑念を抱い

たのである(それ以降の出来事は話の中で)

 

 

ジュラル@魔王.com

 

ジュラル魔王が、SNSにチャージマン研の悪口を

書き込む為だけに設定したアドレス

ジュラル魔王の悪口のボキャブラリーは非常に

貧弱であった為に、運営に消される事もなく

普通に書き込む事が出来ている

一方でジュラル魔王は書き込みの度に、怒った

『時雨』から砲撃されて‥‥‥

 

 

巨大な煙幕ミサイル

 

ジュラル星人がチャージマン研を富士山麓で

罠にかけたストーリー『危機一髪!』で使用

空中で爆発して煙幕を張る事で光を遮断し

チャージマン研の変身シークエンス、

『チャージング』を妨害するのが目的

あの中の一発でも直接撃ち込んでいたら‥‥‥

とあの話を見た時、作者は強く思った次第

 

 

泉 時雨

 

元『佐世保鎮守府帯』の艦娘でチャージマン研

こと『泉 研』の妻となる

研に対する『愛情』は、ヤンデレに近いレベル

研への悪口は許す事が出来ず、ジュラル魔王を

探し出して何度もトドメをさす事に‥‥‥

(ジュラル魔王はその都度何度も復活する)

研の妹の『泉 キャロン』に懐かれている

ちょっとだけ『バリカン』に厳しい

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

《エピローグ》

 

 

一条提督が帰還した、石ノ森鎮守府‥‥‥

 

 

【吹雪】

「‥‥司令官のあの映像がネットに流れてから

すっかり皆の話題になってしまった‥‥‥」

 

 

【雪風】

「しれーー♪あの技やって見せてくださーい♪」

 

【一条 薫】

「‥‥‥いや、あれはその‥‥‥」

 

【長門】

「提督‥‥‥あの蹴り‥‥悪くなかったぞ」

(‥‥ポンッ)

 

【一条 薫】

「いや、そんな哀れみの目で見ないで‥‥‥」

 

【氷川 誠】

「お早うございます、『一条マイティキック』」

(キリッ)

 

【一条 薫】

「うわあああーーん」(泣)

 

【吹雪】

「もう止めてー!!司令官のライフはもうゼロよ

!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

《ジュラル@魔王.comさんの書き込みです》

 

『チャージマン研の髪型、あれはただの寝癖だ』

 

 

【ジュラル魔王】

「チャージマン研め!これでもくらえ!!それ!

送信‥‥‥」

 

【泉 時雨】

‥‥みつけたよ!

(ハイライトオフ)

ズドン!ズドン!ズガガガーー!!

 

【ジュラル魔王】

「ぐわあああ!!!Σ(ll゚艸゚ll)」

 

 

さようなら、ジュラル魔王‥‥‥

君のことは忘れない‥‥‥

 

 

【カサマTUーX04号】

「‥‥‥これもう癖になってるな‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

ゼネラル(リンガ特設連邦鎮守府)

本多 幸雄(陸軍高機動憲兵隊)

一条 薫(石ノ森鎮守府)

氷川 誠(警視庁捜査一課)

鷹尾 和則(連邦統合海軍省補給部)

緑間 光(警視庁警察犬訓練所)

 

川内(六本脚鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

木曾(赤土鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

隼鷹(リンガ特設連邦鎮守府)

蒼龍(連邦統合海軍省査察局)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

あきづき(六本脚鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

天龍(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

パース(六本脚鎮守府)

神州丸(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

アレキサンドリア(謎の鎮守府)

リリー・マルレーン(謎の鎮守府)

比叡(リンガ連邦特設鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

長門(石ノ森鎮守府)

吹雪(石ノ森鎮守府)

雪風(石ノ森鎮守府)

 

三木之 ジャギ(サイドリッツ部隊)

 

ハイザKI-X06号(ジュラル特選隊)

 

多聞 風都(特別高等警察)

 

宮月 要(特別高等警察)

 

天龍児童園の子供達

 

自称革命軍兵士

偽革命軍兵士(特別高等警察の偽装)

高機動憲兵隊員(陸軍高機動憲兵隊)

 

泉 研(チャージマン研)

泉 時雨(元佐世保鎮守府帯)

泉 キャロン

バリカン

 

ジュラル魔王(ジュラル星人主流派)

キSEーX07号(ジュラル星人主流派)

カサマTUーX04号(ジュラル星人主流派)

 

徳川 成光(帝国海軍本部)

 

コマンダン・テスト(帝国海軍本部)

 

松平 アンデルセン(陸軍高機動憲兵隊)

 

浜波

 

射命丸 文

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

UX-01(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 

 




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【浜波】
「‥‥どっ‥‥どうも‥‥はっ浜波‥‥です‥‥
こっ‥このお話は‥‥二次創作で‥‥ふ‥‥ふ
‥‥フィクション‥だから‥‥‥その‥‥あの‥
‥‥内容は‥‥内容は‥‥‥架空の‥‥設定です
‥‥‥だ‥‥だから‥‥‥本気にしては‥だめ‥
えっ?そんな事しない?‥あああ~ごめんなさい
ごめんなさいごめんなさい‥‥」


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AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー1

連載物、『ASシリーズ』の最初の作品です

このシリーズにはこれからサブタイトルの頭
に『AS』と付けていきます

今回はガディキンさんの提案により生まれた
作品です
カディキンさんありがとうございます

作品中、下品な表現が度々使われています
それでも構わないという方は
ゆっくりしていってね♪





薄暗い海の底‥‥‥

 

この空間には空気があった

 

ここは来客を招き、会談の席を設ける場所

そしてここの心臓部‥‥‥執務室

 

実質剛健を旨とするここの主の性格をある意味

反映したこの場所には、一切の飾り気が無かっ

た、そもそもここには人間の生活感がまるで

無い

 

この日外部からここにやって来たその人物は

この執務室の雰囲気に悪態をつく

 

 

【三木之 ジャギ】

「ケッ!相変わらず辛気臭せえゴミ溜めだぜ!」

(ズダァーーン!)

 

来訪者の一人、『三木之 ジャギ』はソファー

に許可も無く踏ん反り返り、テーブルに足を

置いた、この行儀の悪さ、これでも三木之財閥

の御曹子というのだから恐れ入る

 

 

【三木之 ジャギ】

「おい!そこのクソアマ!!御客にお茶の一杯も

出せねぇのか!!使えねぇ野郎だなあ!!」

 

【空母棲姫改】

「‥‥‥貴様など客に呼んだ覚えは無い、勝手に

乗り込んできて偉そうに言うな!」

 

【三木之 ジャギ】

「てめぇ!‥‥‥死にてえか!!」

 

【空母棲姫改】

「やってみろチンピラ!死ぬのは貴様だ!」

 

【ハイザKIーX06号】

「おいおい!落ち着けよ!俺達がここで戦争始めて

どうすんだよ!」

 

 

この会談に友好的なムードは微塵も無い、あるの

は相手への軽蔑と、相手をどう利用するかという

算段だけだ‥‥‥

 

 

ここは『深海棲艦(強硬派)』の牙城、本拠地‥

‥‥‥『深海鎮守府』‥‥とでも言うべきか‥‥

 

そして、ここの秘書艦『空母棲姫改』は、この

鉄面とヘルメットの男の悪態に対して、人間の

言葉で会話をしながら殺意を剥きだしにする

 

それを止めるのは、鉄面男にお守り役として

ついて来た、本来ならこんな役割をする柄では

ない一人のジュラル星人‥‥‥

 

 

【ハイザKIーX06号】

「気を悪くすんなよ姉ちゃん、横須賀への攻撃

じゃお互い色々と計算が狂っちまったんだ♪

あんた達、深海棲艦はあれだけの大兵力を投入

しながら、駆逐艦の一匹も仕留められなかった

俺達ジュラル特選隊も、新型のバトルドームが

あれ程無力だとは予想外だった、お陰で計画が

大いに狂った、この坊やが勝手に暴走してあんな

テロ事件(35話、『こだわりの川内2』参照)を

起こしちまったのもその焦りとイラツキの結果

ってやつさ♪」(ペシペシッ)

 

 

ハイザKIーX06号、三木之のヘルメットを平手で

叩く、何の悪気も緊張感も無い‥‥‥

 

 

【三木之 ジャギ】

「触るな!!このタコ野郎!!」

 

【ハイザKIーX06号】

「冷静になれよ、喧嘩をしに来た訳じゃねーんだ

ぜ、今の俺達には時間が必要なんだ、そうだろ?

そちらの『提督』さんよ?」

 

 

声をかけられた本人、鎮守府でいうところの

『提督の執務机』に座るここの主、青白い顔の

一人の男‥‥‥この男を『深海提督』と呼称する

事にしよう

 

 

【深海提督】

「やっと冷静に話が出来るな、アポも取らずに

いきなり乗り込んできた非礼についてはこの際

忘れよう、それで?その時間稼ぎの為にお前達

は新たな作戦を発動すると?」

 

【空母棲姫改】

「その為に、我々にも戦力を拠出させると?」

 

【ハイザKIーX06号】

「大兵力である必要はねぇ、陸上で戦える奴を

何人か貸して欲しいのよ」

 

【空母棲姫改】

「お前達が戦うのか?」

 

【ハイザKIーX06号】

「俺達が戦う訳じゃねぇさ♪この世界にはな、

地球人共も俺達ジュラル特選隊も含めて戦争

したがってる奴らが大勢いるのさ、理由は

色々だけどな♪」

 

【空母棲姫改】

「自分の手は汚さず、また他人に血を流させる

つもりか?‥‥‥ゲス共が」

 

【ハイザKIーX06号】

「お褒めに与り光栄だ♪てか?」

 

 

あの『革命軍』人質事件からそれ程経っていな

いにも係わらず、三木之達は何かの作戦を考えて

いるらしい、しかもそれは自分達が行うものでは

なく、他人の褌で行うものの様だ

 

いくら同じ敵と戦っている同士とは言え、空母棲

姫改が呆れるのも無理はない

 

 

【深海提督】

「‥‥今更我々も自分達を綺麗に見せるつもりは

ない、お互い戦力の立て直しに時間が必要なのは

分かった、でお前達は我々の戦力と、その捨て駒

達に何をさせるつもりだ?」

 

(ドオオーーン!!)

 

【三木之 ジャギ】

「ガタガタうるせえんだよ!!深海野郎が!!

この作戦の司令官は俺だ!!てめえらは黙って

手駒を出せば良いんだよ!!分かったかぁ!!」

 

【空母棲姫改】

「提督、この馬鹿を殺してもいいか?」

 

【三木之 ジャギ】

「んだとぉぉ~~!!!」(ギリギリ‥‥)

 

【深海提督】

「待て、ここで我々が争うのは無意味だ、双方と

も落ち着くのだ、そうだろ?『ジュラル』?」

 

【ハイザKIーX06号】

「おっしゃる通りで♪(ニヤリッ)お前も落ち着

けよ、喧嘩する相手を間違えんな、坊や」

 

 

いまや『三木之 ジャギ』の参謀的な立場になっ

ている『ハイザKIーX06号』は、三木之に冷静を

促す

感情の赴くまま暴走する、それが当然の権利だと

本気で信じている三木之にとって、本人の気持ち

はともかく、この『ジュラル星人』の存在は必要

不可欠だと言えた、お互い相手に何の信頼感も

持っていない‥‥‥という奇妙なコンビであった

が‥‥‥‥

 

 

【深海提督】

「‥‥『三木之 苗夫』、三木之財閥の御曹子、

その我が儘で狂暴な性格、父親の権力を乱用して

ブロック海軍の鼻つまみ者となり、軍人として

余りに無能だった事と数々の悪行から軍そのもの

から追い出された、そしてそれを逆恨みして、

今度は我々深海側・ジュラルと組み、己の復讐

を成就させる為だけに、『連邦軍』の中に自分の

『箱庭』を(父親に)作らせて、そこで裸の王様

になる‥‥‥か、やはりお前達『人間』は愚かな

生き物だ、この星とこの海の為に根絶やしにする

しかないな」

 

【三木之 ジャギ】

「ああ~、それがとうしたぁ~!?俺以外の人間

がどうなろうと知った事か!!

調子に乗ってんじゃねーよ!海タコ!!

てめぇが元々『人間』だったってのは分かって

んだぜ!『ヘボ提督』が!!

てめぇがここに居るのも、元はと言えばそこに

要る『元クソ艦娘』と一緒に海軍に居場所がねぇ

から逃げ出したってだけたろうが!!

『人間様』が気にいらねぇだと?だったら真っ先

にてめぇが消えやがれ!!」

 

【空母棲姫改】

「貴様に何が分かる!?これ以上提督を侮辱する

事は許さんぞ!!」

 

【三木之 ジャギ】

「うるせえぞ!!役立たずの艦娘は引っ込んでろ

!!!」

 

 

空母棲姫改の目が怒りで赤く光る‥‥‥

口調も従来の深海棲艦に‥‥‥

 

 

【空母棲姫改】

「ココハ海上デハナイガ‥‥沈ンデシマエ!!」

(ゴゴゴゴゴーーー!!!)

 

【ハイザKIーX06号】

「はーいストップ!そこまで!」(パンパン!!)

 

 

三木之は自分が殺される可能性など全く考えて

いない、周りの全てが自分の下僕だと本気で信じ

ている、下僕なら黙って自分の思い通りに動くの

が当たり前だ!‥‥‥‥当然、こんな子供じみた

自信には何の根拠も無い、こんな事をしていたら

三木之は命がいくつあっても足りない

 

ハイザKI-X06号としても、こんな事でこの男を

殺されてはたまらない、奴にはもっと楽しませて

貰わなくては‥‥‥

 

 

【ハイザKI-X06号】

「悪かったよ、姉ちゃん、コイツはこの歳でも

世間知らずのボンボンなんだ、アンタは大人だ

からここは大目に見てやってくれや♪」

 

【三木之 ジャギ】

「何だと!!この野郎!!」

 

【ハイザKIーX06号】

「ジャギ!おめえが1番憎んでる相手は誰だ?

おめえはそいつ等に復讐する為にそんな鉄面

被ってるんじゃねーのか?」

 

【三木之 ジャギ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【深海提督】

「秘書艦‥‥‥良いんだ」

 

【空母棲姫改】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【深海提督】

「『援軍』という事で良いんだな?多くの戦力

は出せんぞ?

口出しはせんが、内容は教えて貰えるんだろう

な?」

 

【ハイザKI-X06号】

「ああ、それで構わねぇ、交渉成立だな」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

帰りの道中‥‥‥‥

速足で歩く男達‥‥‥‥

 

(カッカッカッカッカッ)

 

【三木之 ジャギ】

「クソッ!クソッ!!クソォォ!!!」

 

【ハイザKI-X06号】

「今更だけどよ、おめえ、俺に会うまでよく

生きていられたな?

さっきの会談だって、俺が居なかったらおめえ

あの深海棲艦に100回は殺されてたぜ?」

 

【三木之 ジャギ】

「おいタコ野郎!!二度と俺に舐めた口聞くん

じゃねぇぞ!!俺には強力な『スポンサー』

が付いてるんだ!!てめぇ等なんか吹けば

飛んでおしまいなんだ!分かったか!!」

 

【ハイザKI-X06号】

「フフン♪連邦の高官とか言う、おめえの

『親父さん』のことかい?」

 

【三木之 ジャギ】

「俺にはハナから親父なんぞ居ねえ!野郎は

ただの金ズル!三木之の家に仕える奴隷だ!

奴は三木之の人間に奴隷として仕える為に

婿養子として連れて来られたんだ!

俺に奴隷として仕えるのは当然の義務だ!

俺の『スポンサー』は、あんなゴミクズとは

訳が違うんだよ!」

 

【ハイザKI-X06号】

「へえ~♪そうかい?だったら精々その

スポンサー様に愛想を尽かされない様に注意

するこったな♪そのスポンサーとこの俺を

失えば、おめえには何も残らねぇ♪‥‥」

 

 

鉄面の奥に見える三木之の目が怒りで血走る

‥‥‥‥

それを見て楽しそうにニヤつくジュラル星人

‥‥‥‥

 

 

【三木之 ジャギ】

「‥‥俺の復讐を果たしたら‥‥次はてめぇ

を殺してやる!!‥‥‥」(ギリギリ‥‥)

 

【ハイザKI-X06号】

「そいつは出来ねえ相談だな~♪さあ仕事に

かかろうぜ、邪魔が入らねぇうちにな♪」

 

 

行く先に破滅しかないこの狂暴コンビ

この男達が巻き起こす新たな混乱とは!?

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

   《AS、放浪提督と気弱な艦娘》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【花田 刀治郎】

「『ドルヴェンシュタイン公国』‥‥ですか?」

 

【土方 龍】

「聞き慣れないのも無理はない、そんな国家は

もう公式には存在しない

『地球連邦政府』の誕生と共にそういった従来

の国家システムは解消されてしまったからな」

 

【飛龍】

「それって100年以上も前の事ですよね?もう

無くなってしまった国がなにか?」

 

【大淀】

「公式には無くなりましたが、その地域には

概念としては残っています

そこに住んでいる人達の心中には『ドルヴェン

シュタイン公国』が未だに存在している人達も

居るんですよ、歴史的にも文化的にも」

 

【飛龍】

「概念‥‥ねえ」

 

 

連邦統合海軍省人事局長『土方 龍』元帥から

重要な連絡があるとの呼び出しを受けて、同

査察局の司令官『花田 刀治郎』少将は秘書艦

の『飛龍』と共に出頭していた

土方人事局長の秘書艦である『大淀』からも

同じく説明を受ける

 

 

 

『ドルヴェンシュタイン公国』‥‥‥

 

かつて欧州に存在した独立国家‥‥‥

最終的な国土面積は本州と北海道を足した面積

に匹敵する

北には寒冷の海に面する海岸線

南は比較的温暖な山岳地帯、隣国と国境を接して

いた中世の頃から大規模な城塞や要塞が数多く

作られ、増設されてきた

 

所謂『ゲルマン人の大移動』で国家の土台である

地域コミュニティーが形成され、『十字軍』で

登場したかの『テンプル騎士弾』の一勢力によっ

て独立国家にまでなった

『テンプル騎士弾』の軍事力と財力を受け継いで

早い段階で比較的強力な軍事国家となった、一方

で『テンプル騎士弾』本体とは早くから距離を

置いた事で、『カトリック』の影響は時代と共に

薄れ、宗教に関しては(あくまでキリスト教の

宗派内で)比較的自由な風潮が生まれた

 

公国となった『ドルヴェンシュタイン』は、独立

を守る為に周辺国より一歩抜きん出た軍事力と

『傭兵派遣』を国家の生業としてきた

『地球連邦政府』に吸収されるまで独立を保ち

続けていたこの国の国民性は(全てではないが)

血の気が多く好戦的、一方で策略好きで粘り強く

しつこい、そして独立心が強い‥‥という性質を

持つ人が比較的多い‥‥‥と言われている

 

 

【土方 龍】

「連邦政府の議員や官僚の中にも、この国の出身

の末裔が少なからず在籍している、その影響力

は決して少なくない」

 

【大淀】

「この地域は現在、欧州(ヨーロッパ)自治ブロ

ック政府の行政下にありますが、連邦内の

旧ドルヴェンシュタイン勢力が、旧同国を盟主と

して周辺の旧隣国を吸収して新たな自治ブロック

として独立させよう画策しています」

 

【土方 龍】

「当然、欧州自治ブロック側としては面白くない

だろう、だが今のところ連邦はこれを容認する

可能性が高い」

 

【花田 刀治郎】

「‥‥でしょうな、連邦としては上納金を納める

勢力が一つ増えるだけだ、欧州ブロックには

これを阻止する力はない、両者の間で争いが

起こっても連邦は仲介役として返ってこの地域

に影響力を強める事が出来る、どちらにしても

損はない訳だ」

 

【土方 龍】

「欧州ブロックは、深海棲艦への対策では常に

後手に回っていた、ジオンとザンスカールが

地球に進攻して来た時も支配地域を容易に

蹂躙されている、それを奪い返し彼等の土地を

取り戻して来たのは連邦軍だった、細かい

見方は色々あるがな

だから欧州ブロックには負い目がある、連邦に

は逆らえん

今後余程の事が無い限り、欧州ブロックはこれ

を認めるしかあるまい

我々としてはこの地域で紛争が激化しない様に

対応していく他はない」

 

【飛龍】

「お偉方にはお偉方の都合があるんでしょうけ

ど、ややこしい話よねぇ~

振り回される人達は良い迷惑じゃないかしら?

 

【大淀】

「私もそう思います」

 

【花田 刀治郎】

「土方長官、ドルヴェンシュタインの事情は分か

りました、それで自分と飛龍を呼んだ理由は何

でしょうか?自分達は軍人です、政府や行政の

案件に我々が口を挟むのは筋違いかと存じます

が?」

 

【飛龍】

「うわ~‥‥長官にズバズバ言っちゃった」

 

【土方 龍】

「花田、貴様の言う通りだ、新たな自治ブロック

を分離独立させるのは行政と住民の選択だ

我々軍人には、それに口を挟む余地はない

問題はここから先だ!」

 

【花田 刀治郎】

「問題?」

 

【土方 龍】

「貴様や我々が動向を追っているあの狂人‥‥‥

『三木之 苗夫(ジャギ)』についてだ、奴が

この件に係わっている‥‥としたらとうする?」

 

【花田 刀治郎】

「三木之の居場所が分かったんですか!?」

 

【飛龍】

「‥‥‥あの男!‥‥」(ギリッ!)

 

 

へたれ夫妻にとって因縁深い『三木之 ジャギ』

花田少将ら査察局の関係者にとっても決して

忘れる事の出来ない輩、不倶戴天の敵と言って

いい

『海風』が傷付いたのも、『蒼龍』が今でも

苦しみ続けているのも、元はと言えばこの男の

逆恨みが原因なのだ

 

 

【土方 龍】

「先週までダカールに居た事が確認されている

それ以後の詳しい情報については彼女に説明

して貰おう」

 

(コンコン‥‥)

 

「失礼します」

 

 

土方のその言葉が終わるのを測っていたかの

様にドアをノックする音が‥‥‥

 

 

【土方 龍】

「入ってくれ」

 

(ガチャッ)

 

【あきつ丸】

「例の件、報告にあがりました」(敬礼)

 

【花田 刀治郎】

「あきつ丸!?何故お前がここに!?」

 

【飛龍】

「六本脚に居たんじゃなかったの?」

 

【大淀】

「彼女には特別に、情報収集のご協力の為に

来て頂きました」

 

【あきつ丸】

「自分が提督殿と土方元帥閣下殿にお願いして

志願したのであります、あの男の情報収集は

自分達の鎮守府にとっても重要であります」

 

【土方 龍】

「こちらの情報機関と連携して情報を集めて

貰っていた、あきつ丸、早速だが報告してく

れ」

 

【あきつ丸】

「了解であります、結論から申し上げて、あの

男は現時点で旧ドルヴェンシュタイン領内に

在駐して、自分の部隊の増強を進めている

ところであります」

 

【花田 刀治郎】

「自分の部隊だって!?奴は海軍から追い出さ

れた筈だぞ!?」

 

【あきつ丸】

「軍籍そのものは辛うじて残っていたであります

、奴は自分の父親にねじ込んで自分だけの部隊

‥‥‥の器を作らせたのであります」

 

【飛龍】

「何よそれ!?まるで子供が親に箱庭を買って欲

しいって駄々こねたみたいじゃない!?」

 

【土方 龍】

「現実もそれと大差ない、もっともまだ器だけで

まともな戦力は揃っていないのは不幸中の幸い

だがな」

 

【大淀】

「部隊名称は『サイドリッツ部隊』‥‥‥あの男

がダカールに滞在いていた期間に突然誕生した、

しかも連邦政府直属の外部独立部隊です」

 

【飛龍】

「何ですって!?」

 

【花田 刀治郎】

「連邦政府直属とはどういう事です!?地球連邦

軍とは別組織の部隊‥‥‥という事ですか!?」

 

【土方 龍】

「その通り、連邦軍の指揮下には入らない、別の

軍隊だ、まだ実態はないがな」

 

【飛龍】

「‥‥‥そんな横暴が許されるの!?連邦政府は

一体何をしていたんですか!?」

 

【花田 刀治郎】

「よせ!飛龍!」

 

【飛龍】

「でも!!」

 

【土方 龍】

「良いんだ、飛龍の憤りはもっともだ、しかし‥

これも現実だ、奴は入れ物だけとはいえ、父親の

権力をフル活用してそんな代物を作ってしまった

名目上とはいえ、奴は連邦軍と対等の立場に

なった訳だ、こちらからそう簡単に手出し出来る

相手では無くなってしまった事になる」

 

 

軍から追い出されたただのチンピラ‥‥‥

たちの悪い悪党‥‥‥

大切な者を傷付けた不倶戴天の敵‥‥‥

必ず逮捕しなければならない対象‥‥‥

 

花田少将にとって『三木之 ジャギ』とはその

程度の相手であった

それがこんな事態になるとは‥‥‥

 

 

【花田 刀治郎】

「奴が係わったとされる数々の事件‥‥‥それら

全て、今回の為の陽動だったとしたら‥‥‥‥

どうやら自分はあのチンピラを甘く見ていた様

です」

 

【土方 龍】

「いや!部隊の設立は恐らく急に決まった事だ

ろう、前から動いていればこちらの情報網にも

何かしら引っ掛かった筈だ

それにこの策、奴の‥‥三木之の発案ではある

まい、あの男にそんな頭があれば奴はチンピラ

に成らずに済んだ筈だ」

 

【飛龍】

「それは納得出来るかも‥‥‥」

 

【土方 龍】

「俺の勘だが、今奴には『戦術アドバイザー』、

つまり『参謀』か『軍師』の様な存在が着いて

いる、それもえらく悪知恵の働く奴がだ

三木之はそいつの手の平で踊っているだけ‥‥

の可能性もある」

 

 

『参謀』『軍師』の可能性‥‥‥

あの我が儘男が軍師の忠告などに耳を傾ける

ものか‥‥‥と思わなくも無い花田少将では

あったが、その軍師にも腹に一物あると言うの

なら可能性が無くもない

そいつは単に三木之を利用しているだけ‥‥と

いう事だ‥‥‥‥そう言えば‥‥‥

 

『蒼龍』が言っていた‥‥‥

 

娘(養女)の『海風』を救う為に花田少将達を

裏切らざるを得なかった『蒼龍』を敵方から

取り戻した、そして精神を病んだ蒼龍を治療の

為、六本脚に送り出そうという時、蒼龍は搾り

出すように言葉を発した‥‥

 

 

【蒼龍】

「少将‥‥三木之は‥‥奴は‥‥一人じゃない

‥‥恐ろしい奴が側にいる‥‥‥ジュラルよ」

 

 

あの時、蒼龍が発した言葉を思い出した

奴の側には『蒼龍』を嵌めたジュラル星人が

いる、花田少将にとっては三木之以上に許せ

ない相手だ、奴が三木之の軍師なのか?

 

 

【あきつ丸】

「三木之の目的は、連邦軍の縛りを受けず

我々に対抗出来る戦力を根拠地と一緒に手に

入れる事にあると推測するであります」

 

【土方 龍】

「それは間違いないだろう、奴には何の地盤

も無かった訳だからな、しかしそれでも疑問

が残る」

 

【飛龍】

「疑問‥‥ですか?」

 

【土方 龍】

「奴はドルヴェンシュタインで何をしようと

している?根拠地を作るにしてもそんな戦力

を何処から持って来る気だ?

今のドルゥェンシュタインは独立派の動向

が騒がしい、奴はそれに乗じて何か行動する

のかも知れんが、今の奴にそんな戦力は無い

奴の父親がいかに連邦政府の高官と言っても

やれる事には限度がある筈だ」

 

【大淀】

「今は相手の動向に注意するしかないと思います

私達に今出来る事はありませんから」

 

【あきつ丸】

「自分は一旦六本脚に戻ります、提督殿や謎提殿

にも報告する必要がありますから、情報収集に

ついては今後も留意するであります」

 

【土方 龍】

「分かった、忙しいところを済まなかった

あの二人にも宜しく言っておいてくれ、今後も

貴艦には世話になると思う

花田、貴様のところも用心しろ、奴と奴の軍師

が近く何かを仕掛けてくる可能性もある

アジア・オセアニア自治ブロックの正規軍の中

にも、帝国海軍の中にさえ、三木之と考えを

同調する輩も少なくない、奴らが三木之と結託

する可能性もある、嫌な現実だがな‥‥‥

今後の対応はこれから検討していくとして、

今日はそれだけ伝えておく」

 

【花田 刀治郎】

「御配慮、感謝します、閣下」

 

【飛龍】

「了解しました、閣下」

 

 

ーーーーーーーー

 

【飛龍】

「ねえあきつ丸、前々から聞きたかったんだけど

あんたのその情報収集源ていったい何処から?

査察局に居た頃からあんたの情報収集って謎だ

ったのよね」

 

【あきつ丸】

「それは身内にも教えられないであります♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ここは謎の鎮守府‥‥‥

 

ここにもある来訪者がいた

 

 

【コマンダン・テスト】

「‥‥‥という訳なのです、ムッシュー、何とか

助けて頂けないでしょうか?」

 

【ヒィッツ提督】 

「他ならぬコマちゃんの頼みとあれば断る理由は

無い、と言うより閣下と六本脚の関係性につい

ては小官も引っ掛かってはいたのだよ明智君」

 

【足柄】

「それは某探偵シリーズのギャグ?それとも

『大河ドラマ』の影響?

いずれにせよ、気にしているのは閣下だけじゃ

ないの?川内達だって元帥閣下の人柄は理解

してる訳だし、会って話せば誤解も解けて問題

も無くなるんじゃないかしら?」

 

【ヒィッツ提督】

「男というのは、特に良い歳こいた‥もとい!

年齢を重ねた男というのは、顔を向き合わせて

話し合うのが返って中々難しいんだよ

会って話をするのは勿論必要だが、先ずはその

キッカケ、あるいはお膳立てが必要なのよ

いきなり顔を合わせたとしても、どちらも何を

どうしていいか分からんだろう」

 

 

帝国海軍本部所属の『コマンダン・テスト』から

悩みの相談を受けていた謎の鎮守府首脳陣‥‥

 

相談の内容は、彼女が仕えている帝国海軍元帥

『徳川 成光』に関する事であった

 

最近の徳川元帥は、『青葉新聞』の切り抜きの

ある写真を見て、溜息をつくことが多くなって

いた

それはかつて、横須賀のあるスタジオを貸し切っ

て行った『メダきよ写真撮影会』の記事と写真で

あった

(18話『姉妹誕生ー番外編ー初めての建造』参照)

 

この写真の『アンドロメダの笑顔』を見て完全に

我を忘れてしまった徳川元帥は、自分のアンドロ

メダ級欲しさに大量建造(21回)を敢行した

 

当時の彼は『アンドロメダ』に対する恋慕の気持

ちがハンパではなかったのである、少々暴走して

しまっていたのかもしれない

 

徳川元帥は建造に際して、臨時秘書艦として

アンドロメダの一次派遣を要請した

そして工廠に現れたアンドロメダを見た徳川元帥

は、あまりの感動に思わず飛び掛かってしまった

のである!

普段の、艦娘を大切に思う彼からは想像も出来な

い行動であった

 

『大量建造』という行為自体に良いイメージを

持っていなかったへたれ提督と川内、そして

アンドロメダの身を心配していた清霜達六本脚の

面々は思わず過剰な反応をしてしまった

彼等彼女達は飛び掛かって来た徳川元帥に思わず

銃口、砲口を向けてしまったのである!

天龍に至っては刀を投げつけようとしていた!

六本脚の面々もアンドロメダを心配するあまり

冷静さを失っていたのである

当のアンドロメダだけが冷静だったが‥‥‥

 

この建造では結局アンドロメダ級が建造される

事は無かったが悪い事ばかりでは無かった

代わりに『コマンダン・テスト』や『SPAS-12』

が建造されたのもこの時で、これはこれで『運命

の出会い』を演出した建造だったのだろう

 

だがこの時以来、徳川元帥と六本脚鎮守府の間

には、やや気まずい空気が残っていたのも事実

である

最近の徳川元帥は『青葉新聞』の切り抜きを

見て溜め息をつく日が多く、秘書艦の『コマン

ダン・テスト』もそれを見て心配していた

 

ヒィッツ提督としても気になっていたところは

あった

ハロウィンのお菓子をメダ子や清霜、それに

天龍児童園の子供達に用意するなどの優しい面

を見せた徳川元帥であったが、それを直接渡す

事は(相手の空気を悪くしたくない)という

心配から『カブトムシの怪物』になっていた

ヒィッツ提督に依頼したのである

 

因みに、メダ子本人は徳川元帥に対してはもう

何とも思っていない、というより初めから何も

警戒していない、逆に「何もあそこまでしなくて

もよかったじゃん?」とさえ感じている

 

 

【妙高】

「元帥閣下はメダ子さんへの思い入れが強くて

暴走しかかった事で、六本脚の皆さんに『自分

は嫌われている』と思い込んでしまってますし、

六本脚の皆さんは『メダ子さん』を守る為とは

いえ、元帥閣下に砲口を向けてしまった罪の意

識が残っています

先ずはお互いのわだかまりを私達で解いて差上

げるのが良いと思います

そうすれば、お互い嫌いあってる訳ではありま

せんから必ず関係性は改善する筈です」

 

【コマンダン・テスト】

「本当ですか?ありがとうございます!

メルスィー・ボクー」

 

【ヒィッツ提督】

「流石は妙高、名推論や、問題はそれを誰に

どのようにして貰うかやなぁ」

 

【足柄】

「何だか男って面倒臭いわねぇ、まあそれで

良くなるなら良いか、それで?誰が何をする

の?」

 

【ヒィッツ提督】

「うん、今、丁度思いついたところや、閣下の

人どなりを再度六本脚の諸君に理解して貰う

為に、あの娘に協力して貰おう、それと足柄

、お前にも協力してもらう事になると思う」

 

【足柄】

「えッ?私に?説得とか交渉とかそういうのは

私の柄じゃないんだけど?」

 

【妙高】

「‥‥あっなるほど、提督が誰を呼ぼうとして

いるのか分かりました、確かに足柄と組ませ

たら良いかもしれませんね♪」

 

【ヒィッツ提督】

「またしても流石や妙高、俺の嫁だけの事は

ある!」

 

【妙高】

「ウフフ♪ご褒美、くださいね❤」

 

【足柄】

「ちょっと!自分達だけ盛り上がらないでよ!

その艦娘が誰なのか教えなさいよ!」

 

【ヒィッツ提督】

「今説明するよ」

 

【コマンダン・テスト】

「いったい何をするのですか?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

花壇の広がった中庭を車椅子で移動する『磯波』

‥‥‥‥

 

 

【磯波】

「『潮』ちゃーん、電話だよー♪」(カラカラ‥)

 

【潮】

「はーい♪」

 

 

帝国海軍所管、艦娘専用療養鎮守府‥‥‥

 

徳川元帥と『国際医療科学研究所』の吉阪博士が

知見を出し合い、設立させた艦娘専用の療養所

一応、鎮守府の一つとして設立された施設である

 

戦闘での重度の負傷で、入渠や治療では戦闘艦娘

として復帰出来なくなった艦娘や、ブラック鎮守

府問題で肉体的・精神的な被害を受けた艦娘達が

治療を受け、日々の生活を送っている

 

吉阪博士の『国際医療科学研究所』が、艦娘だけ

ではなく、軍から見捨てられた擲弾兵や強化兵を

保護し、彼ら彼女らに『人間』としての誇りを

取り戻させ、自立と社会復帰を目指すのを目的と

しているのに対して、この療養鎮守府は艦娘のみ

に対して純粋な『治療』を施すことを目的として

いる、それだけ専門性が高いという事は、ここに

滞在する艦娘達がどれだけの重篤で、どれだけ

辛い思いをしてきたのかを物語っていた

 

そしてここでは職員として『艦娘』が働いている

彼女達は同じく戦闘での重症やブラック鎮守府に

よる心の問題を抱えている艦娘達で、自らの体験

から『同じ苦しみを持つ艦娘達を何とか救いたい

』という熱意を持って、患者の艦娘達をケアして

いる

 

 

『磯波』と『潮』は、そんな『職員』の一人で

あった

 

車椅子に乗った『磯波』は、練度が低い状態で

無謀な作戦に投入され、戦艦の直撃弾をくらって

両足が不随、入渠でも回復せず海にも出られなく

なってしまった過去を持つ

 

 

【潮】

「磯波ちゃん、私に電話ってだれから?」

 

【磯波】

「『海軍特別警察隊』からだよ、潮ちゃん、前に

も海軍本部に呼ばれて、そこから海特警の

足柄さんに会ったんだよね?確か潮ちゃんの昔の

知り合いで恩人だって言ってた‥‥‥」

 

【潮】

「うん、元帥閣下の御配慮で再開できたんだよ♪

そっか、海特警から‥‥また足柄さんに会える

かなぁ♪」

 

 

以前所属していた鎮守府で、『潮』はブラック

提督とそれに媚びる艦娘達から虐待やいじめを

受けていた、最初は性的なセクハラ行為であっ

たが、潮がそれを断るとセクハラは『指導』と

いう名の暴力行為となった、それらを取り巻き

の秘書艦や艦娘達までがストレス解消の為に

率先して行ったのだから最悪である

それらは『犯罪行為』そのものであったが、

外界から閉鎖された鎮守府内で潮を庇ってくれ

る者は居なかった

 

声をかけてくれたり話し相手になってくれたり

した者は一人だけ居たが‥‥‥

 

そこに現れたのが、現在、謎の鎮守府に所属して

いる『足柄』だった

 

当時、まるで『暴力の権化』のようだった足柄は

ブラック提督とその取り巻きの艦娘達を再起不能

にまで叩き潰した、その間足柄は、常に潮の側に

あって潮を守り続けてくれた(あくまで潮の視点

から見て)

 

やがて足柄は姿を消した、その直後鎮守府に捜査

が入り、このブラック鎮守府関係者の違法行為が

次々と明らかになった

ぼろ切れの様になったブラック提督を初め、当然

関係者達はしらを切ったが、そんな中であの

『潮』がたった一人、勇気を振り絞って真相を

告発したのであった

 

潮の告発がキッカケで全てが明るみに出た事で

ブラック提督は病院送りのまま逮捕され、関係者

も処分、鎮守府は解体され、所属艦娘達はそれぞ

れ別の鎮守府に際配属されていった‥‥‥

 

潮はあの時の事で、足柄に礼を言う事が出来なか

った事がずっと心残りであったが、先日、徳川元

帥の導きで足柄と再開する事が出来た

 

しかし、再開した足柄から聞いた告白はある意味

潮にとって衝撃的だった

足柄が潮の側に居て、横暴なブラック提督や艦娘

達をぶちのめしたり、潮が単独で危険海域に出撃

を強要された時も一緒に出撃していたのは、彼女

的にはある明確な理由があったのだ

 

 

・イラついたから

・ムカついたから

・戦いたかったから 

・潮と出撃すれば強い敵と遭遇出来るから

 

 

潮の抱いていた想いと現実には大きな乖離がある

事が判明した、とはいえ、潮が足柄に恩義を感じ

彼女の背中を見て勇気を貰った事は間違い無かっ

た、そしてその気持ちは今も変わっていない

 

足柄は潮にとっての憧れになった‥‥‥

 

潮は足柄への感謝の気持ちを忘れる事無く、彼女

の背中を思い出して勇気を持ち続けるだろう

潮には足柄のような真似はとても出来ない、それ

でも自分に出来る事があればそれに全力で取り組

もう‥‥‥

 

そうして潮は今ここにいる‥‥‥

 

 

【潮】

「足柄さん元気でしてるかなぁ♪あの時も今も‥‥

足柄さん、格好良かったなぁ‥‥‥逢えると良い

なぁ~~♪✨」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【足柄】

「‥‥‥へっくちっ!」

 

【デウスーラ】

「あら、随分と可愛いくしゃみねえ」

 

【足柄】

「///やめて頂戴!そういう言い方!//‥‥誰か

私の噂をしてるわね‥‥ズズッ」

 

【デスラー艦】

「そうそう、そういえばまた大変な花粉の季節も

近付いて参りましたわね」

 

【デストロイヤー】

「花粉をナメると将軍が大変な事になるからね」

 

【ランベア】

「くしゃみと聞いてすぐ花粉をイメージするなん

て、私達も謎鎮にどっぷり浸かっちゃったね」

 

【デストリア】

「デスね~~」

 

(ゾロゾロゾロ~~)

 

【足柄】

「あら?皆お揃いで荷物なんか持って何処に行く

の?夜逃げ?」

 

【デスラー艦】

「人聞きの悪い事言わないで頂けますか?」

 

【デストロイヤー】

「『きよし』と『メダ子』から招待状が来てね

今夜、六本脚で『お泊りパジャマパーティー』

をするんだよ」

 

【足柄】

「お泊りパジャマパーティー?」

 

【デウスーラ】

「✨とってもワクワクするのだ~♪✨」

 

【ランベア】

「こんなの初めてだから、ちょっと楽しみ✨」

 

【デストリア】

「✨ユークスちゃんとランベアちゃんと一緒に

パジャマでお泊りデズ♪楽しみデス~~♪✨」

 

【足柄】

「清霜も妙なこと考えるわねぇ、他の娘達は?

シュバリエルやガト子はどうするの?」

 

 

【デストリア】

「シュバリ姉様は、ジオン艦の皆さんと一緒に

MMZNF(特殊衛生任務艦隊)の予定がある

のデス

皇帝さんは、連日のチンドン屋興行とコスプレ

イベントで大ハッスルし過ぎて疲れて寝てる

デスよ」

 

【足柄】

「ガト子ったら‥‥‥あの娘また提督と羽黒に

丸め込まれたのね、目を覚ました時に『何で

余も起こしてくれなかった~!』って言いそう」

 

【デストロイヤー】

「白色皇帝は次に誘うよ、足柄さんもどうだい?」

 

【足柄】

「私は遠慮しとくわ、提督がいないのにお泊り

なんかに行っても、すぐ近くで川内がズッコン

バッコンしてると思うと何か腹立つし、第一

パジャマパーティーなんて私の柄じゃないでしょ

皆で楽しんで来なさいな、提督の慰安はこの

足柄様に任せて頂戴♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【潮】

「足柄さんに逢えるかなぁ~♪」

 

【磯波】

「潮ちゃん、何だか嬉しそう♪」

 

【潮】

「エヘヘ♪ちょっとね♪✨」

 

 

ここで潮はある事を思い出した

 

自分があの苦しい時を乗り越える事が出来たのは

『足柄』のおかげ‥‥だけではなかった

 

足柄があの鎮守府にやって来る前から、影ながら

潮を支えてくれた一人の艦娘がいたのだ

 

その艦娘は潮と同じ駆逐艦だった

 

潮が独りで苦しんでいた時には必ず横にいてくれ

た、話や悩みも聴いてくれた

時にはそれが災いして、その艦娘までもいじめと

暴力の対象になってしまった事もあったが、それ

でもその艦娘は潮を見捨てる事はなかった

 

鎮守府が解体され、所属艦娘達が全員ちりぢりに

なる最後の時、その艦娘は潮に何度も謝ってきた

それこそ何度も何度も‥‥‥

 

 

『何も出来なくてごめんなさい』

『何もしてあげられなくてごめんなさい』‥‥と

 

 

潮としては感謝の気持ちこそあれ、彼女が謝る

理由なんかなにも無いと思っているのだが‥‥‥

 

 

今現在、潮の生活は充実している、そんな潮に

心残りがあるとすれば、あの時の彼女の最後の

様子であろう

所属鎮守府が別れてしまった為に、潮から彼女に

対しては何もしてあげられなかったが‥‥‥

 

 

潮は、例の艦娘の名前を呟く、今彼女はどうして

いるのか?

 

 

【潮】

「『浜波』ちゃん‥‥元気かなあ‥‥」

 

 

 

【磯波】

「潮ちゃん?電話、待たせてるよ?」

 

【潮】

「‥‥‥あっ!ごめんなさい!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

(ボボボボーーー‥‥ザザザ‥‥‥)

 

 

夜の海‥‥‥‥

 

 

沿岸部からさほど離れていない深夜の海を

船外機(外付けエンジン)を着けた小型ボード

が走っていた、乗っているのは男が独り‥‥

 

銚子沖の大海戦でやや下火になっていた

深海棲艦の活動が、最近頻繁になって来ていた

そんな御時世に、たった一人で真夜中の海に

ボードで出るとは危険極まりない行為だ

 

しかし男には怯える様子は微塵も無かった

駄目になるならその時はその時だ‥‥‥

そんな雰囲気が男には感じられた

 

 

男は『密漁者』だった

 

打ち捨てられたボートと船外機を自力で直し

漁に使う釣竿や銛を自作し、地元の漁協には

無断で、許可も取らず、真夜中に禁漁区に入って

はその日の食の糧を手に入れる為だけに漁に出た

 

見つかれば即逮捕されるだろう

 

深海棲艦に遭遇すればそれこそただでは済まない

 

 

だが‥‥‥

 

 

男には戦う武器があった

戦える身体があった

 

 

ボートの中には漁の道具に混じって長大な『刀』

が乗っていた

長さ221.5cm、刀身だけで175.5cmという

『刀』というには長大過ぎる代物だった

 

 

人はそれを『真柄太刀』と呼ぶ‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥漁に出ても、捕れなきゃ意味がねぇか」

 

 

だから確実に捕れる禁漁区を狙う、無茶苦茶

である

 

『鶴 温(つる あつし)』というのは、この

男がまだ『人間』として法的に認められていた

頃の呼び名である

 

今のこの男の存在を示す記号は一つ‥‥‥

 

 

『献体ナンバー:ZNBー0018631ーC』

 

 

そう、この男は『野良擲弾兵』であった

 

あまりにも長過ぎる『真柄太刀』も、男が

擲弾兵として最前線で戦っていた時の相棒で

あり、その証明であった

 

 

(‥‥パッ‥‥パッ‥‥パッ‥‥)

 

空が突然明るくなったのはその時だった!

見つかったのか!?

 

 

【鶴 温】

「いや違う!照明弾だ!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【阿武隈】

「『照明弾』投射!電探が効かないわ!!

各員、有視界戦闘に備えて!!」

 

【風雲】

「了解!!何でこんな時にミノフスキー濃度が

濃くなるのよ!?」

 

【望月】

「文句言っても仕方ないよ!あーいいくよー!」

 

 

【浜波】

「‥‥てっ‥‥敵!?‥‥」

 

 

『松島鎮守府帯』の、その名も『松島鎮守府』に

所属する軽巡洋艦娘『阿武隈』率いる戦隊は

別艦隊の護衛任務からの帰投中、予想外の深海棲

艦部隊との遭遇戦に突入した

何処かに残っていたのか?それとも誰かが故意に

散布したのか?ミノフスキー粒子の影響により

レーダーの探知能力が大幅に低下していた

 

そんな中での突然の夜戦である

照明弾を打ち上げて有視界戦闘に切り替えようと

する阿武隈、敵が故意に散布したミノフスキー粒

子ならば、敵は何か別の方法でこちらを探知する

装備を持っているかもしれない、一方的に不利な

状態を避ける為に阿武隈は照明弾を打ち上げた

のである

 

この『阿武隈』、銚子沖で『清霜』に救われた

あの『阿武隈』本人である

『鷹尾 和則』の乗艦した『Z-1028』を護衛した

あの『阿武隈』本人である

ただし、彼女の率いる戦隊はあの時のメンバーと

は入れ替わっていた

『風雲』『望月』そして『浜波』、他のメンバー

も全員入れ替わり組である

 

因みに『望月』は、徳川元帥の『アンドロメダ建

造チャレンジ(二回目)』で建造された、あの

『望月』である、世の中何処で繋がっているのか

分からない‥‥‥

(第19話『元帥!!怒りの建造!?』参照)

 

 

照明弾の明かりの中に、敵の姿が浮かび上がる

それと同時に、阿武隈達の手前に着弾の水柱が

連続して発生した、いずれも近弾だ

 

 

【阿武隈】

「くっ!‥‥あの姿、この水柱の大きさ‥‥あれ

巡洋艦戦隊だわ!!それも複数!!」

 

 

敵はリ級、ネ級、ツ級を中心とした巡洋艦戦隊

が二つ確認できる

こちらは水雷戦隊が一つ、しかも任務から帰投中

‥‥‥‥

 

こちらが不利なのは明らかである、照明弾を打ち

上げたのは悪手だったかもしれないが、レーダー

が効かず、敵の戦力が分からなければ不利なのは

どの道同じ事だ

 

阿武隈は戦闘を避け、離脱を決意する

 

 

【阿武隈】

「適時反撃しながら撤退します!みんな!私に

付いて来て!!」

 

【望月】

「りょーかい!あ~あ、もうお帰りって時なのに

~~!空気読んでよねー!」

 

【風雲】

「浜波!遅れないでね!」

 

【浜波】

「‥‥‥あっ‥ああ‥‥‥」

 

 

(仲間が危ない‥‥‥何とかしなくちゃ‥‥)

 

『夕雲型』駆逐艦娘『浜波』‥‥‥

彼女は心の中で呟いた‥‥‥‥

 

 

【浜波】

(怖い‥‥正直‥逃げたい‥‥でも逃げたら‥‥

駄目‥‥浜波には‥‥逃げる資格なんかない‥‥

‥‥浜波には‥‥‥生きる資格なんか!‥‥)

 

 

【浜波】

「攻撃!‥‥用意‥‥ようい!」

(ザザザーーー!!)

 

 

浜波は進路を変えると、深海の巡洋艦戦隊に

突っ込んでいく‥‥‥

 

 

【風雲】

「!?ちょっと!!浜波!!何処にいくの!?」

 

【浜波】

「かーちゃん‥‥ごめんなさい‥‥浜波は‥‥‥

皆を守らないと!‥‥‥そうでないと‥‥‥‥

生きて帰っては‥‥‥駄目!」

 

 

【風雲】

「浜波ぃ!!一人でなんて無茶よ!!」

 

【望月】

「あいつ!また無茶して!!」

 

【阿武隈】

「浜波さん!!戻ってーー!!」

 

 

今の浜波には、阿武隈達の叫び声は聴こえない

彼女は自分の心の中で呟き続ける‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥ごめんなさい‥‥ごめんなさいごめんなさ

いごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ

んなさいごめんなさいごめんなさい‥‥‥」

(ブツブツ‥‥‥)

 

【浜波】

「‥‥『足柄』さん‥‥あんなに守ってくれた

のに‥‥‥浜波は‥‥ただ黙っていただけで‥

‥‥何も出来なくて‥‥本当にごめんなさい‥」

 

【浜波】

「‥‥『潮』ちゃん‥‥あんなに優しくしてくれ

たのに‥‥‥潮ちゃんが酷い目にあっていた時

‥‥‥浜波は怖くて‥‥‥何もしてあげられな

くて‥‥‥本当に‥‥ごめんなさい!‥‥」

(ボロボロボロボロ‥‥‥(涙))

 

【浜波】

「‥‥だから!‥‥‥浜波は‥‥‥もう逃げちゃ

いけない‥‥‥生きていたら‥‥いけない!!」

 

 

【浜波】

「‥‥てっ!‥‥てぇーーー!!」

ズドォーーン!!

 

 

浜波は何かにとり憑かれたかの様に突撃し

砲撃した、それは余りにも無謀な突撃だった

‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【鶴 温】

‥‥そんなの、寂しすぎるだろ?

チャカチャッ‥‥‥ギラリ!

 

 

誰かの心の叫び声が聴こえた様な気がした

助けを求める様な悲痛な叫び声が‥‥‥

 

男は『真柄太刀』を鞘から引き抜くとボートの

向きを変えた!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【浜波】

「‥‥‥ううっ‥‥‥」(ハアッ‥‥ハアッ‥)

 

【ネ級】

「味方ヲ逃ス為ニ囮ニナッタカ?イイ度胸ダ!

最モ、ソノ努力モ無駄骨ダッタガナ!」

(ジャキッ!)

 

 

『浜波』は戦闘の末、大破し、座礁していた

言い方を変えれば、ボロボロになり海岸の岩場

にへたり込んでいた

周りを深海棲艦(人型)に取り囲まれながら‥

‥‥‥

 

 

【ネ級】

「オ前ノ仲間ハ、別ノ戦隊ガ追跡シテイル

奴ラニ逃ゲ道ハナイ!

オマエハソノ健闘ヲ称エテ、我々自ラノ手テ

始末シテクレヨウ!」

(ジャキッ!)(ジャキッ!)(ジャキッ!)

 

 

相手は『人型』の12体、岩場まで上がってきて

浜波を追跡してきたのだ

それに対してこちらは大破した駆逐艦娘一人‥

‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥‥ああ‥‥‥もうだめ‥‥‥」

 

 

【浜波】

(‥‥きっと‥‥罰が当たったんだ‥‥‥

かーちゃん(風雲)の言う事を‥‥聴かなかっ

たから‥‥‥勝手な行動をしたから‥‥‥‥

足柄さんを‥‥潮ちゃんを‥‥見捨てたから)

 

 

自分の危機的状況の中でも、自責の念に駆られ

続ける浜波‥‥‥

 

 

【浜波】

(足柄さん‥‥‥潮ちゃん‥‥‥せめて‥‥‥

会って謝りたかった‥‥‥でも‥‥浜波には‥

‥‥そんな資格も‥‥せめて‥‥浜波自身を‥

‥終わりにするから‥‥これで許して‥‥)

 

【?】

そんなの嘘よ!

 

【浜波】

!?‥‥‥誰!?

 

 

内向的な浜波の心の中‥‥‥‥

 

浜波の前に、もう一人の浜波が現れた‥‥‥

仮にこれを『裏浜波』と呼称する

 

 

【浜波】

「‥‥あなたは‥‥誰!?‥‥」

 

【裏浜波】

私は貴女、自身の心の中に住まう、もう一人

の『浜波』、生きたい!このままでは終れない

!そう願う貴女の本当の姿!‥‥‥

 

【浜波】

「‥‥もっ‥‥もう一人の‥‥私!?‥‥‥

浜波の‥‥本当の姿!?‥‥そ‥そんな‥‥」

 

【裏浜波】

本当は自分でも分かってる筈よ!こんなの

嫌だって、ならどうして生きる事を否定する

の?貴女は謝る代わりに命を絶とうとしてい

るんじゃない!ただ自分の殻に閉じこもろう

としているだけ!本当はあの二人に会うのが

怖いだけなんでしょ?

 

【浜波】

‥‥そんな!‥‥違う‥‥ちがう!!

 

【裏浜波】

違わない!私は貴女だもの、私の様な存在が

現れて貴女とこうして話をしているのが何より

の証拠!私は殻に閉じこもろうとしている貴女

自身の葛藤が生み出した存在なのだから‥‥

 

【浜波】

浜波は!‥‥本当に二人に謝りたいって!‥‥‥

 

【裏浜波】

だったら証明して見せなさいよ!誰でもない

自分自身に!

 

【浜波】

‥‥浜波自身に?‥‥ど‥‥どうやって?‥‥

 

【裏浜波】

もっと自分に正直になれば良い、自分だけで

は無理なら、時々私が背中を押してあげる‥

 

【浜波】

どうして?‥‥どうして浜波の為にそこまで?

 

【裏浜波】

言ったでしょ?私はもう一人の貴女、幸せに

成りたいと願う、貴女自身の本当の姿、貴女の

幸せは私の幸せでもあるの‥‥‥

 

【浜波】

でも‥‥‥この状況でどうやって?‥‥

 

 

【裏浜波】

大丈夫、『彼は』来る‥‥

 

【浜波】

「‥‥‥彼!?‥‥」

 

 

 

【ネ級】

「何ヲサッキカラ、ゴチャゴチャ言ッテイル!」

 

【リ級】

「恐怖デ気ガフレタカ?ナラバ楽ニシテヤロウ♪」

 

(ジャキッ!)(ジャキッ!)(ジャキッ!)

 

 

【浜波】

「‥‥あっ‥‥‥あああ‥‥‥」

 

自分に正直になりなさい!

 

 

【浜波】

‥‥誰か‥‥助けて!

 

 

ズドン!!ズドン!!ズドン!!

 

連続する発砲音、浜波は思わず目を閉じる‥‥

 

【浜波】

(‥‥‥ああ‥‥やっぱり駄目‥‥‥)

ブシャアアァッ!!

 

【浜波】

「‥‥うっ!?‥‥」

 

 

浜波の顔面に、生暖かい液体が降りかかる感触

が伝わった‥‥そして浜波は次の瞬間‥‥‥

自分がまだ生きている事に気付いた

 

 

【浜波】

「‥‥いっ‥‥生きてる‥‥どうして?‥‥」

 

ZUBASHUuuu!!!

 

【ネ級・リ級】

ギャアアアアアーーー!!!

 

【浜波】

ふえええ!!?」(ビクッ!)

 

 

深海棲艦のあげた悲鳴に思わずビビる浜波

 

見ると、先程まで自分に砲口を向けていた

『リ級』と『ネ級』が胴体を真一文字に

真っ二つにされて崩れ落ちていた

 

他の深海棲艦は何が起きたのか分からず

茫然自失している‥‥‥

 

 

一体何が!?‥‥‥へっ?‥‥何?‥‥

 

(キラッ✨‥‥‥)

 

【浜波】

「浜波の顔が‥‥‥鏡に映って‥‥‥へっ?」

 

 

それは鏡では無かった、刀身175.5cmの長大

過ぎる刀剣『真柄太刀』そのもので

あった、その刀身に浜波の顔が映ったのである

 

リ級、ネ級を胴体破壊したのはこの真柄太刀で

あった、そしてそれを振り貫いたのは‥‥‥

 

 

【鶴 温】

大丈夫かい?よく頑張ったなお嬢ちゃん

 

 

巨大な刀剣を握る、知らない男‥‥‥

 

 

【浜波】

「えっ!?‥‥あっ‥‥あっ‥あなた‥だれ?」

 

【鶴 温】

「名乗る程の者ではござらぬよ♪なんつってね♪

それよりお嬢ちゃん」

 

【浜波】

「‥‥あっ‥‥はっ‥‥はい!‥」

 

【鶴 温】

「命はもっと‥‥大切にするもんだ、お嬢ちゃん

が居なくなったら悲しむ人がきっと居る筈だよ、

そんな人達の為に、君自身の為に、君は生きな

くちゃ」

 

【浜波】

「‥‥えっ!?‥‥ありがとう‥‥でも‥‥」

 

【鶴 温】

何があったか知らないけど、君は生きていい

んだよ♪だから生きなさい、おじさんも君が

笑ってくれた方が嬉しいからね♪

 

【浜波】

///ふえええ~~!!///

 

【鶴 温】

「‥‥‥何これ?自分でやってて何だけどこれ

『ナンパ』みたいになってるじゃんよ!」

 

【浜波】

「///ナッ!?‥ナナナナ~~///」

 

 

この瞬間、浜波は初めて異性を意識した

後の彼女の変貌ぶりを考えると、その種は

この時にまかれたのかもしれない‥‥‥

 

この男、目の前に敵が居るのに緊張感が全く

無い、凄い強者なのか?ただのアホなのか?

当然‥‥‥

 

 

【別のリ級】

「貴様!!我々ヲオチョクッテルノカ!!」

 

【鶴 温】

「あ~済まん済まん、忘れてた、この娘を助け

る事に夢中であんた達の仲間を斬ってしまった

けど、先に発砲したのはそっちだ、これ以上

お互い被害を大きくしない為にも、ここは引い

てくれないか?」

 

【別のリ級】

フザケルナァ!!!

 

【他のネ級】

「相手ハ1人増エタダケダ!ヤッテシマエ!!」

 

【鶴 温】

「そうか‥‥‥仕方ないな‥‥」(ズチャッ!)

 

 

交渉決裂!深海棲艦は艤装を構え、男は

真柄太刀を構え直す!

 

 

【別のリ級】

「死ネェ!!」(ズドン!!)

 

(チュイン‥‥←紙一重でかわす)

【鶴 温】

「断る!!」

 

ZUBASHUuuu!!!

 

【別のリ級】

グギャアアア!!!

 

 

【浜波】

「‥‥あの人は‥‥一体‥‥誰?‥‥どうして

‥‥‥浜波を助けて‥‥‥」

 

 

突然現れた謎の男、浜波を助ける為に孤軍奮闘

する男、その戦闘能力は圧倒的であった

飛び道具を持たず、真柄太刀、一本で深海棲艦

を次々と撃破していく

 

 

【裏浜波】

だから言ったでしょ、『彼』が来るって

 

【浜波】

「あの人‥‥‥知ってるの?」

 

【裏浜波】

しーらない♪

 

【浜波】

「そんな!‥‥‥いい加減な‥‥」

 

【裏浜波】

それ程大切なこと?そんな事が?それより

貴女の顔に付いてるそれ‥‥‥

 

【浜波】

「‥‥‥えっ?‥‥」

 

 

浜波は、先程自分の顔に飛び散った液体を手で

拭き取ってみる、それは‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥‥えっ!?‥‥ち‥‥‥血!?‥‥」

 

 

それが浜波のものでは無いのは明らかだ、見ると

男の服装はボロボロだった、全身傷だらけで

火傷を負っているヶ所もある

それでも男は真柄太刀を振り回すのを止めない

 

浜波にも何が起こったのか理解出来た

深海棲艦が撃ち出した砲弾から、男が浜波を

庇ったのだ、血液は男の飛び血であった

 

 

【浜波】

「あの人の‥‥血!?‥‥浜波を‥守ろうと

して‥‥‥」

 

 

こんな自分を命懸けで守ろうとしてくれた人が

この世界にいた‥‥‥

それは浜波にとっては嬉しくもあり、一方で‥

‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥あっ‥‥ああ‥‥浜波の‥‥せい‥‥‥

浜波が無茶したせいで‥‥‥あの人は傷付いて

‥‥‥浜波は‥‥‥なんて事を‥‥‥ううっ」

(ボロボロボロボロ‥‥(涙))

 

 

男への感謝の気持ちと共に、自分を責める気持ち

からくる涙が溢れ出てくる‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥あうう‥‥生きても‥沈んでも‥‥浜波は

‥‥‥助けて貰うばかりで‥‥人に迷惑を‥‥

かけるだけ‥‥浜波は‥‥‥一体どうしたら‥」

 

【裏浜波】

それってただの逃げ口上でしょう?

 

【浜波】

勝手なこと言わないで!!‥‥

 

【裏浜波】

なんだ、大声出るじゃない♪

 

【浜波】

「浜波は‥‥どうしたらいいの‥‥教えて‥‥」

 

【裏浜波】

私は貴女、私が言わなくても、もう答は

自分で分かってる筈よ!

 

【浜波】

「‥‥‥えっ!?‥‥」

 

 

『裏浜波』、悪戯っぽい顔つきが初めて真面目な

顔になった、それは浜波そのものの顔‥‥‥

 

 

 

【裏浜波】

今度は貴女が、あの人を助けて

あげる番よ!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [名称説明]

 

 

①:鶴 温(つる あつし)

 

元擲弾兵(献体ナンバー:ZNBー0018631ーC)

へたれ提督(献体ナンバー:ZNBー0018686ーC)

こと『母里 正』(もり まさ)とはほぼ同時期

に擲弾兵にされた、へたれ提督とは違って改造

前の記憶がある程度残っている

戦場で友軍に見捨てられ、損失扱いにされたが

自力で帰還、それが命令違反とみなされ処理機

送りにされそうになるが反抗して脱走、結果

『野良擲弾兵』となる

目立たない様にただひたすら逃げ回る放浪生活

を送っていたが、ある夜に偶然『浜波』と出会っ

た事で彼の運命が大きく動き出す事になる

後に性癖がぶっ飛んだ浜波に翻弄され続ける事に

なろうとはこの時の鶴公には予想も出来ないだ

ろう‥‥‥‥

体術と腕力に優れていて、自分の身長よりも長大

な『真柄太刀』を振って戦う剣豪スタイル

『母里 正』とは孤児院にいた時からの腐れ縁ら

しい、ギターと音楽が好きで擲弾兵になる前は

短期間ながらバンドを組んでいた時期もあった

 

 

②:浜波

 

『夕雲型13番』駆逐艦娘

現時点では松島鎮守府所属

気弱で内向的な性格、その性格が影響してか

心の中にもう一人の自分『裏浜波』が存在する

『足柄』と『潮』が以前所属していた鎮守府に

同時期に配属されていた経験があり、二人とは

面識がある

この『ブラック鎮守府』時代に『足柄』に助けら

れ、『潮』が鎮守府の不正を告発したのに自分は

何も出来なかった‥‥‥という負い目を自身に

刻み込んでいる

二人に会って謝りたいと思う反面、顔を会わせる

のが恐いという気持ちの葛藤があり、そのため

自分を責め続けた事で自暴自棄になり、出撃の度

に無茶な行動を繰り返すようになった

ある夜、無茶な行動が災いして窮地に陥るも、偶

然出会った『鶴 温』に救われる、この出会いが

彼女の運命を大きく変える事になる

実は『異性』に対する興味が隠れ旺盛で、謎鎮の

『秋雲出版』から頒布されたある同人誌を読んで

性癖が豹変する事になるのだが、それは後の講釈

で‥‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「チミィ!?一体!何を読んだのよ!?」

 

【浜波】

「✨///エヘヘェ~~♪❤///✨」

(パンずら夫婦の夜戦ックスアルティメット!)

 

【鶴 温】

「お前のせいかぁ!!マサ公ー!!」(ガシッ!)

 

【へたれ提督】

「俺が知るか!!鶴公ーー!!」(ガシッ!)

 

【川内】

「ちょっと!!何これ!?(内容見て)ここまで

来たら完全な変態じゃない!?」

 

【秋雲】

「いや~~‥‥‥」

 

 

③:真柄太刀(まがらたち)

 

戦国大名、朝倉家の猛将『真柄 直隆』(まがら

なおたか)が愛用したと言われる刀剣

別名『太郎太刀』

全長221.5cm、刀身(刃の部分とする)だけで

175.5cmという怪物のような刀

本物は『熱田神宮』に奉納されている為本刀は

レプリカだが、素材不明な刀身の破壊力は抜群

『鶴 温』はこの『真柄太刀』を駆って、戦場

で深海棲艦やザンスカール帝国と戦った

『鶴 温』が脱走した時唯一持ち出した戦場の

相棒

 

 

④:松島鎮守府

 

東北の太平洋岸に位置する『松島鎮守府帯』

横須賀や呉、佐世保とは規模は比べるべくも無い

こじんまりした鎮守府帯である

『松島鎮守府』はその中心的な立場の鎮守府

別艦隊の護衛や部隊編成に組み込まれたり

沿岸部の防衛などが主な任務、海外から来訪した

艦隊のエスコートも行う

例の『阿武隈』戦隊はこの鎮守府の所属

『浜波』も現時点では所属している

ここの『提督』は艦娘擁護派で艦娘という存在に

理解がある人格者、それだけに返って『浜波』の

無茶な行動に悩んでいる

 

 

⑤:深海提督

 

『深海棲艦・強硬派』を率いる司令官、性別は

男性と思われる

元々は『人間』の『提督』でかなり優秀な人材だ

ったらしい、その行動から『人類』と『艦娘』と

いう存在に対して静かな憎悪を抱いている様だ

(深海棲艦勢力は同じ『強硬派』でも複数が存在

する、この『強硬派』はその一つに過ぎない)

査察局の『花田少将』がその存在と正体を追って

いる対象でもある

(プロローグ4『大船団、ドバイへの道』参照)

何故深海に堕ちたのか?『人類』に敵対する以外

の目的は何なのか?今のところ不明である

 

 

⑥:空母棲姫改

 

『深海提督』の『筆頭秘書艦』を務める、強硬派

戦力の主力で実働部隊の中心的存在

『深海提督』がまだ『人間』の『提督』だった頃

から付き添っていた元『空母艦娘』である

『人間』と『海軍』を憎んでいる、その行動原理

は常に『深海提督』の為に役立つこと

『三木之 ジャギ』や『ジュラル』等の勢力を

胡散臭い連中と見て信用していない

 

 

⑦:潮

 

『吹雪型20番』駆逐艦娘

帝国海軍が管轄する、艦娘専用療養鎮守府に所属

する、傷付いた艦娘達の療養・ケアを任務とする

謎鎮の『足柄』、本編の『浜波』とは以前同じ

『ブラック鎮守府』に所属していた

その経験から、この任務に使命感を持って志願、

現在に至っている

足柄の存在は、潮の中では感謝の対象から憧れの

対象にかわっている

『足柄』と再開し礼を言う事が出来た一方で、

『浜波』の現状を気にかけている

 

 

【潮】

「✨足柄さ~~ん♪✨」

 

【足柄】

「‥‥何でそんなに嬉しそうなの?」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「✨狼ちゃ~~ん✨」」」

 

【足柄】

「あんた達!どうしちゃったの!?」

 

【潮】

「✨足柄さんはモテモテですね♪✨」

 

【足柄】

「いやいや!何かおかしいって!これ!!」

 

【川内】

「✨足柄お姉ちゃ~ん♪✨」

 

【足柄】

「はあっ!!?あんた!何言ってるの!?」

 

【羽黒】

「✨良かったですね♪お姉ちゃん♪✨」

 

【足柄】

「羽黒も悪乗りしないで!!提督~!何とか

してよ~!」

 

【ヒィッツ提督】

「それがお前や、足柄!」

 

【足柄】

「ちょっと何言ってるのか分からない!!」

 

 

⑧:ドルヴェンシュタイン公国

 

かつて欧州に存在した旧独立国家の名称

(詳細は本文を参照ください)

近年、独立派の動きが活発になって来ているが

この『独立派』も一枚岩ではなく、新たな

ブロック自治政府として独立するか、完全な

独立国家として再生するかの意見の違いがある

『三木之 ジャギ』と『ハイザKI-X06号』が

設立させた『サイドリッツ部隊』の根拠地と

して、山岳地帯の要塞跡地を利用する計画が

あるらしい‥‥‥

 

 

⑨:サイドリッツ部隊

 

地球連邦政府の直属、という立場の新設された

外部独立部隊の名称、ただし現時点では固有の

戦力は揃っていない、現在は『部隊』という

『入れ物』だけが存在する名前だけの部隊

『三木之 ジャギ』が連邦の高官である父親を

脅してわずか48時間で創設させた為に、何処の

情報機関も察知出来なかった

旧ドルヴェンシュタイン領内に部隊の根拠地を

設置して戦力を整えようと画策、その時間稼ぎ

の為に新たな作戦行動を特高警察と第三者に

実行させようとしている

因みに三木之は、部隊司令官に就任するに当た

って父親に『大佐』の階級を用意させた

 

 

 

⑩:お泊りパジャマパーティー

 

六本脚鎮守府の『清霜』が乗りで企画した

六本脚鎮守府の艦娘と、謎の鎮守府、リンガ鎮守

府の本土滞在組に招待状を送ったところ

『ガルマンガールズ』と本土に来ていた『黒潮』

が参加する事に、『デウスーラ』は特にウキウキ

であった

因みに『ガトランティス』は疲れて寝ていたので

参加出来ず‥‥‥後日、案の定悔しがったとか

 

 

【デウスーラ】

「✨わーい♪パジャマパーティーなのだー♪✨」

 

【江風】

「あの人本当に『座乗艦』なのか?」

 

【清霜】

「うん、でもデウスーラさん可愛いと思うよ?

可愛い戦艦がいても良いんじゃない♪」

 

【アンドロメダ】

「まあ、すうらさんはあれで良いと思うよ」

 

【デスラー艦】

「安定の納得ですわねー」

 

 

(後日)

 

【ガトランティス】

「ぐわあーー!!!何故だぁーー!!!何故余は

寝てしまったのだーー!!!」

 

【デストロイヤー】

「ちんどんやも程々にね」

 

 

⑪:大淀

 

『大淀型1番』軽巡洋艦娘

連邦統合海軍省人事局所属で『土方 龍』元帥の

秘書艦

へたれ提督に出会う前の、横須賀時代の『川内』

を国際医療科学研究所に送ったのは彼女である

(第6話『ファーストキスは鰯団子の味』参照)

 

 

⑫:裏浜波

 

『浜波』の心の中に存在するもう一人の『浜波』

自分を表現できず内向的な浜波の葛藤が生み出し

た存在、浜波本人とは似ても似つかない、言いた

いことをズケズケ言う性格

浜波の本心を当人に変わって代弁する

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

《エピローグ》

 

 

ヒィッツと多聞の情報交換‥‥‥

 

 

【ヒィッツ提督】

「『サイドリッツ部隊』とは、全く面白い真似を

してくれるねぇ!あの鉄仮面クソチン野郎は!」

 

【多聞 風都】

「奴の我が儘を押し通す自意識には呆れるばかり

だが、奴の我が儘をそのまま叶えてしまう父親

の馬鹿さ加減にも呆れてしまう」

 

【ヒィッツ提督】

「まあ相手がデカければそれだけ潰しがいが

あるってもんよ、それにしても連邦政府直属と

は‥‥‥連邦政府の脳みそ腐ってんのか?」

 

【多聞 風都】

「奴の親父は厄介払いしたかったのさ、だから

名目上の部隊指揮官にして大佐にまでした

今のところ奴に直接何か出来る戦力はない」

 

【ヒィッツ提督】

「流石に奴に拠出する兵力は存在しないか

奴はどうやってその戦力を手に入れるつもり

かな?浪人の兵隊を雇うにしても訓練に時間

がかかるだろう、武器も必要だからな

用意出来たのは今のところ根拠地と看板だけ

や‥‥‥それはそうとお前もやり難くなった

なあ、名目上だけとは言え、奴は連邦軍とは

独立した存在になった訳だからな」

 

【多聞 風都】

「なぁに、俺達のやる事は変わらん、奴の!

三木之の両腕にワッパをかける!そして奴に

法の裁きを受けさせてやる!その為なら俺の

立場なんぞどうなっても構わん!

ただ、予定より遠回りすることにはなりそう

だがな‥‥‥それより喫緊の話がある」

 

【ヒィッツ提督】

「喫緊の話とな?」

 

【多聞 風都】

「特高警察が反乱分子や犯罪組織から押収した

武器類で、この24時間以内に行方が分からな

くなった物か複数ある、数にして50人近くの

人間を武装させられる量の武器だ」

 

【ヒィッツ提督】

「何だと?また反乱軍ごっこか?」

 

【多聞 風都】

「いや、それにはこの武器の量では貧弱過ぎる

それと連中(特高警察主力)の通信を傍受し

ているとこの数時間で『吉原への配送』という

隠語の使用量が増えている、『吉原』というの

は『謎の鎮守府』の特高警察での隠語だ」

 

【ヒィッツ提督】

「『吉原』だぁ!?このヒィッツ様への皮肉か

当てつけにしか思えんなぁ!

反乱軍ごっこで無いとするなら、奴のお得意

の『捨て駒による特攻』で時間稼ぎかな?」

 

【多聞 風都】

「その可能性は高いだろう、そんな連中に攻撃

されたところでお前達はビクともしないのは

よく分かってるが、正確な攻撃目標が不明で

もあるし、用心はしてくれよ!」

 

【ヒィッツ提督】

「分かった、うち等は襲撃には慣れとるが

御忠告はありがたく受けさせて頂くよ」

 

 

 

この動きは、ここ24時間以内におこった事で

ある、動きが急な上に情報が不足している段階

では一層用心が必要だろう

 

ヒィッツ提督は襲撃に身構える

 

しかし、皮肉にも三木之の泥縄戦法が

こちらを撹乱させる結果となった

 

襲撃は別のところからやってきた

のである!‥‥‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

[出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

花田 刀治郎(連邦統合海軍省査察局)

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

蒼龍(連邦統合海軍省査察局)

 

鶴 温

浜波(松島鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

 

藤波(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デスウーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

ランベア(謎の鎮守府)

阿武隈(松島鎮守府)

風雲(松島鎮守府)

望月(松島鎮守府)

潮(帝国海軍艦娘専用療養鎮守府)

磯波(帝国海軍艦娘専用療養鎮守府)

 

三木之 ジャギ(サイドリッツ部隊)

 

ハイザKI-X06号(ジュラル特選隊)

 

多聞 風都(特別高等警察)

 

深海提督(深海棲艦強硬派)

空母棲姫改(深海棲艦強硬派)

 

裏浜波

 

土方 龍(連邦統合海軍省人事局)

大淀(連邦統合海軍省人事局)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

ガトランティス(謎の鎮守府)

 

天龍児童園の子供達

 

コマンダン・テスト(帝国海軍本部)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 




【浜波】
「あっ‥‥あの‥‥また『浜波』‥です‥ふう‥
‥こっ‥‥この作品は‥‥フィクションだから‥
‥‥あの‥‥あの‥‥中の設定‥‥‥全部架空‥
‥‥だから‥‥そのっ‥‥本気にしては‥だめ‥
‥えっ?長い?‥あああ~ごめんなさいごめんな
さいごめんなさい‥‥」

【藤波】
「‥‥ねえ?浜波のこれ、シリーズ化するの?」


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AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー2

ASシリーズ、第二弾です

花粉が厳しいこの季節、目を擦り目薬の世話に
なりながら書きました

ヒィッツ提督と足柄にはかなりギャグ担当を
させてしまっています、ガディキンさん
すみません
『謎の執事ジェラルド』の要素も使わせて頂いて
います、ありがとうございます

会話シーンで胸糞悪い表現も使われています
それでもよろしかったら
ゆっくりしていってね♪



深夜の突然の電話に、その部屋の主は叩き起こ

された‥‥‥‥

 

 

【特高警察長官】

「三木之様!ジャギ様!!そのご要望は今の我々

には請けかねます!

前回の作戦で600人以上の日雇いを、それらしく

兵士に見せる為にどれだけの時間がかかったと

お思いで?

しかもこちらの正規隊員を10人も失って何の成

果もだせなかった!

それをまともな準備期間も無いまま、次の襲撃

計画を立てろとは!?

これでは我々特高警察が何人いても直ぐに枯渇

してしまいます!!」

 

 

特別高等警察本部‥‥‥

 

そこの名目上の主である長官は、深夜の突然の

スクランブル電話と、その電話の主からの

無理難題に頭を抱えていた

 

 

【三木之 ジャギ】

『ああ~~!?てめえ寝ぼけてんのか!!?

誰が計画を立てろって言ったんだよ!!!』

 

【特高警察長官】

「はっ!‥‥そっ‥そうですよね、いきなりそん

な無茶をあなた様がおっしゃる筈は‥‥‥」

 

【三木之 ジャギ】

今すぐやれ!って言ってんだよ!!クソが!!』

 

【特高警察長官】

「‥‥んなっ!!?」

 

【三木之 ジャギ】

『これは命令だ!!てめえら特高は、あの金づる

(父親=連邦高官『三木之 カシアス』)の金で!

散々美味い想いをして来たんじゃねーか!!!

てめえらは俺に弱みと立場を握られた奴隷なんだ

よ!!

てめえらが何人くたばろうと知った事か!!

てめえらに拒否権はねえ!!さっさと仕事しやが

れー!!』

 

【特高警察長官】

「いやしかし!‥‥恐れながら‥‥‥ジャギ様の

作戦をまた繰り返すのは‥‥あの作戦自体が色々

と無理があった訳ですし‥‥‥」

 

【三木之 ジャギ】

「人のせいにするんじゃねぇーー!!!(ガシャ

ーーン!!!)てめえらが無能で弱くて頭が悪い

から失敗したんだろうが!!!

この失敗の落とし前は必ず着けろ!!

今すぐあの『死体野郎』の家にありったけの鉛玉

をぶち込んでくるんだ!!

せめてもの情けだ!今度は成功にはこだわらねえ

!攻撃する事自体が重要なんだ!!どうだ!?

簡単な事だろ!?」

 

【特高警察長官】

「いや!‥‥ですが‥‥装備は我々が用意すると

しても、肝心の兵隊が居ないのでは‥‥‥」

 

【三木之 ジャギ】

「兵隊ならいくらでも居るじゃねえか!食いっぱ

ぐれた奴らを適当に集めて武器を配れば、直ぐに

部隊の出来上がりだ!」

 

【特高警察長官】

「‥ちょっと待って下さい!!それでは余りにも

投機的に過ぎます!!そんな連中がまともに戦え

るとは思えません!!

ある程度の戦闘訓練を受けた特高警察ですら歯が

立たなかったのですから!!‥‥‥」

 

【三木之 ジャギ】

「言った筈だぜ!成功にはこだわらねえってな!

二本足で歩けて、トリガーを引く指が動くなら

何だって構わねえ!片っ端から奴らにぶつけて

やれ!!」

 

【特高警察長官】

「そっ!?それでは投入した連中は戻っては‥‥

‥‥」

 

【三木之 ジャギ】

「代わりの奴なんかいくらでも居るじゃねえか!

軍縮で食い扶持を無くした兵隊だって、運が良け

りゃ雇えるだろうぜ!」

 

 

この鉄仮面にとっては、自分以外は人間ではない

 

名目上だけの長官の自分にしても、代わりの者は

いくらでも居ると思われているのだろう‥‥‥

 

無茶苦茶な男だ、おまけに奴は連邦に自分だけの

部隊まで作らせてしまったと聴いている‥‥‥

こんな男の欲求がまかり通っているとは‥‥‥

地球連邦政府とはどこまでおかしくなってしまっ

ているんだ!?

 

だが‥‥自分達に逃げ場はない‥‥‥

この鉄仮面の言う通り、自分達はこの男の下で

甘い汁を吸い過ぎた

そして弱みを握られ逃げ場を失った

もはや逆らう事は出来ない‥‥‥‥

こんな時、独立勢力を保てた『多聞 風都』と

そのチームが恨めしい!

 

 

長官は渋々、作戦に同意する、何とか自分の頭

の中で計画の青写真を作りながら‥‥‥

 

 

【特高警察長官】

「‥‥‥分かりました‥‥超特急で準備を進めて

参ります、何とか一週間以内に‥‥‥‥」

 

【三木之 ジャギ】

24時間以内にやれ!!

 

【特高警察長官】

‥‥はあっ!!?

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【特高警察隊員】

「そんなの無茶ですよ!!」

 

【特高警察長官】

「うるさい!!やるしか無いんだ!!何とか

五十人以上かき集めろ!!最悪、その辺の道を

歩いてる奴でも構わん!!」

 

【特高警察隊員】

「‥‥狂ってる!‥‥奴もあんたも狂ってるよ!

‥‥あの鉄仮面!俺達を皆殺しにする気だ!!」

 

【特高警察長官】

「今更それを言ってどうなる!?俺達はもう‥‥

‥‥奴からは逃げられないんだ!!」

 

 

強迫観念に縛られ、ほぼ半狂乱になっている

特高警察の面々‥‥‥

 

三木之の下で散々甘い汁を吸ってきた対価を今

彼等は支払わされようとしていた

おまけに本土にも三木之の考えに同調する輩も

少なくない、そんな連中からも突き上げを食らっ

ているのだから始末が悪い

 

 

追い詰められた特高警察はこの後、更に自暴自棄

に近い凶暴性を現していく事になる

 

特高警察を本来の在るべき姿に戻そうとする

『多聞 風都』達の戦いの道程はまだまだ遠い‥

‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

  《AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー2》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【足柄】

『‥‥‥という訳なのよ、どう?』

 

【潮】

「潮と足柄さんの二人で、徳川元帥閣下の人柄を

その人達に理解して頂くんですね?」

 

【足柄】

『そういう事、最初は提督も妙な事を言い出した

ものね‥‥て思ってたけど、確かに潮なら信用度

が高いからこの任務にはピッタリでしょ?

それに海特警以外の人間なら、徳川のお爺ちゃん

をもっと公正に判断する事ができる筈だから』

 

【潮】

「そんな、潮はそんな評価して頂けるような艦娘

では‥‥‥‥でも、足柄さんにそう言って貰えて

嬉しいです♪

元帥閣下には足柄さんと再会させて貰った御恩が

あります、潮でお役に立てるなら是非!」

 

【足柄】

『あんたならそう言ってくれると思ってたわ♪

でもね潮、特別な事をする必要は無いのよ?

潮はあくまで、潮が感じたそのままの元帥の人柄

を伝えてあげて欲しいの』

 

【潮】

「分かりました、潮は皆さんの心と身体のケアを

する療養艦娘として再出発しました、ですから、

生意気なようですけど、元帥閣下とその‥‥‥

六本脚の皆さんの心を少しでも癒す事が出来れ

ばと思っています」

 

【足柄】

『あんたなら大丈夫よ♪詳しい日程はまた後で

連絡するから、久しぶりの二人の任務ね♪潮、

よろしくね♪』

 

【潮】

「ハイ♪よろしくお願いします♪‥‥足柄さん?

何だか今日は楽しそうですね?」

 

【足柄】

『ウフフ♪ちょっとね♪今夜特別な任務がある

の♪(MMZNF、特殊衛生任務艦隊)、それに近い

うちに提督と二人でお出かけ‥‥もとい!提督と

二人で遂行する視察の任務が決まってね~♪

(かつて配属された旧防空監視所確認)』

 

 

『足柄』と『潮』の電話、あの再開以来の電話

とあって、二人の話は弾んだ

 

約束を交わして電話を終わらせた潮、ウキウキ

気分な潮はその気持ちの片隅に、あの艦娘の

顔を思い浮かべた

 

 

【潮】

「浜波ちゃん‥‥元気かなぁ‥‥もしも、もし

も浜波ちゃんがあの日みたいにまだ苦しんで

いるなら、何とか力になってあげたい‥‥」

 

 

『艦娘』と『鎮守府システム』がこの世界に

登場してから幾年月が経つが、鎮守府どうしの

交流や情報交換は意外にも消極的だった

潮が浜波の現状を知らないのも無理は無かった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

‥‥‥夢を見た‥‥‥

 

 

それは過去の夢、懐かしくも心が苦しくなる

 

あの鎮守府での思い出‥‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥ああ!‥‥どうしよう‥‥また潮ちゃん

が‥‥」(オロオロ)

 

 

鎮守府の廊下の角に追い詰められて暴行を受ける

一人の艦娘と、それをいたぶる複数の艦娘達

暴行を受けている艦娘がどれだけ謝っても暴行が

止む事は無い、そして暴行を加えている艦娘達の

引きつった陰湿な笑い顔‥‥‥

 

この鎮守府では日常となってしまった光景‥‥‥

しかし、浜波にとっては何度見ても堪えられる

光景ではなかった

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【横暴秘書艦A】

「いつまでも廊下に寝そべってるんじゃない!

さっさと仕事に戻りな!!」(ドスッ!足蹴り)

 

【潮】

「うぐっ!!‥‥うう‥‥」

 

【横暴秘書艦B】

「今日のレクリエーションも楽しめたわ♪潮、

またお願いね~♪」

 

アーハハハ~~♪~

 

 

【潮】

「‥‥うっ‥‥ううっ‥‥‥痛い‥‥」

 

 

潮は廊下に寝そべっているのではない

暴行を受けて倒れているのである

 

彼女に寄ってたかって暴行を加えた後、気分

がスッキリしたのか横暴秘書艦達は潮をその場に

残して去って行った

 

 

【潮】

「‥‥いつまで‥‥こんな事が続くんだろ‥‥」

 

 

ここのブラック提督とその取り巻き秘書艦達から

『指導』と称して日常的に暴行を受け、危険海域

に単独出撃を強いられている潮‥‥‥

 

時に心が折れそうになる潮ではあったが、それで

も彼女にも心の支えがあった

 

 

【浜波】

「‥‥あっ!‥‥潮ちゃん!‥‥大丈夫?‥‥」

 

【潮】

「‥‥あっ‥‥浜波ちゃん‥‥」

 

【浜波】

「無理を‥しては‥駄目‥‥手当てしないと‥‥」

 

 

同じ鎮守府に所属している艦娘で、潮に声をかけ

るのはこの浜波だけであった

他の艦娘達は提督と秘書艦達が恐くて潮には誰も

関わろうとはしない、だが、この浜波だけは

違った

 

 

【浜波】

「動ける?‥‥肩を貸して‥‥あげる‥」

 

【潮】

「‥‥駄目だよ、浜波ちゃん!‥‥私と関わった

ら浜波ちゃんまで‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥いいの!‥‥浜波は‥‥弱虫だから‥‥‥

こんな事しか‥‥してあげられない‥‥ごめん」

 

【潮】

「‥‥浜波ちゃん‥‥ううっ‥」(ボロボロ‥‥)

 

 

浜波は潮に肩を貸してゆっくり歩き出す‥‥

 

 

【浜波】

「潮ちゃん‥‥硝煙の匂いがする!‥‥入渠して

ないの!?」

 

【潮】

「‥‥うん、戦果をあげられなくて‥‥そのまま

暴行されて‥‥」

 

【浜波】

「潮ちゃん‥‥今すぐ入渠しよ!?」

 

【潮】

「でも‥‥私には入渠は許されてないから‥‥」

 

【浜波】

「浜波は‥さっき遠征から戻って来たの‥だから

‥‥その予約分を使って!‥‥」

 

【潮】

「‥‥そんな!?それじゃ浜波ちゃんが!?」

 

【浜波】

「浜波は‥‥いいの‥‥戦ってないし‥‥大丈夫

だから‥‥‥」

 

【潮】

「‥ううう‥‥浜波ちゃん‥‥ありがとう‥‥」

 

 

今の潮に入渠が必要なのは誰が見ても明らかで

あった、潮に浜波の好意を断る余裕は無かった

 

浜波は自分が入渠した事にして、こっそりと潮を

入渠させた、潮にとって幾日ぶりのまともな入渠

だったろう、蛇の生殺しみたいに僅かな入渠しか

許されなかった連日とは疲労の取れ具合が違った

 

ブラック提督は普段でも、潮に僅かな入渠だけし

か許さなかった、それは沈まない程度に疲労を

回復させ、その上で暴行を続ける為であり、潮の

為では全く無かった

そんな入渠では疲労がまともに取れる筈もない

 

 

入渠後、自室で細かい傷の手当てを潮に施す浜波

‥‥‥

 

 

【潮】

「ありがとう、浜波ちゃん‥‥何だか生き返った

気分♪‥‥」

 

【浜波】

「‥‥エヘヘ♪‥‥よ‥‥よかった‥‥」

 

【潮】

「ねえ?浜波ちゃんはどうして私を助けてくれる

の?」

 

【浜波】

「‥‥変‥‥かなあ?‥‥浜波は潮ちゃんを友達

だって思ってる‥‥だから‥‥」

 

【潮】

「‥‥ありがとう、浜波ちゃん!‥‥でも大丈夫

?潮と関わったら浜波ちゃんもきっと‥‥」

 

【浜波】

「‥‥ねえ潮ちゃん?‥‥」

 

【潮】

「なあに?」

 

【浜波】

「‥生意気言って‥‥ごめん‥‥でも‥‥艦娘は

みんな何かを守りたいって‥‥思ってる者だから

艦娘なんじゃないかな?‥‥‥でも‥‥でも‥‥

‥‥浜波は‥‥逃げてばかりで‥‥潮ちゃんに

何もしてあげられなくて‥‥潮ちゃんを虐めてる

人達だって‥‥艦娘の筈なのに‥‥何であんな事

出来るの!?潮ちゃんは何も悪い事してないのに

!こんなの間違ってるよ!!」

 

【潮】

「はっ‥‥浜波ちゃん‥‥」

 

 

あの気弱な浜波の口から出た言葉とは思えない

程の、強い口調と意志の発露であった

 

 

【潮】

「‥‥仕方ないよ、浜波ちゃん、私が司令官に

逆らったのがキッカケなんだから‥‥‥

もちろん私は、自分が間違った事はしてないと

思ってる、でも‥‥人間は理屈だけじゃどうに

もならない事もあるんだよ、私を虐める秘書艦

の艦娘達だって人間なんだから‥‥‥」

 

【浜波】

「うん‥‥そう‥‥だよね‥‥だけど‥‥‥」

 

【潮】

「司令官も秘書艦達も、潮自身も、そして私を

助けてくれた優しい浜波ちゃんも‥‥‥みんな

人間なの、だから私は人間は好きだよ♪

それに絶望もしてない、だって私にはこんな

素敵なお友達がいるんだから♪」

 

【浜波】

「‥‥潮ちゃん‥‥」

 

【潮】

「‥確かにこんな事間違ってる、それに司令官も

秘書艦達も、あの人達は変わらないと思う‥‥

でも良いの、私には浜波ちゃんがいるもん♪」

 

 

一番辛い想いをしているのに、逆に浜波を励ま

そうとする潮、その潮の気持ちに嬉しくも

心苦しい浜波であった‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥ごめんね‥‥潮ちゃん‥‥」(‥‥ポロッ)

 

【潮】

「どうして浜波ちゃんが謝るの?」

 

【浜波】

「浜波は‥‥どんなに偉そうに言っても‥‥‥

ただの弱虫‥‥‥あの人達が‥‥恐くて‥‥‥

恐くて‥‥‥何も出来なかった‥‥潮ちゃんが

‥‥どんなにぶたれても‥‥助けてあげられな

くて‥‥本当に‥‥ごめんなさい‥‥ごめんな

さい‥ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

‥‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

【潮】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

(ギュウッ‥‥‥)

 

 

【浜波】

「///ふええ~!?///」

 

 

潮は、謝り続ける浜波を抱きしめた‥‥‥

 

 

【潮】

「‥‥もういいよ、浜波ちゃん‥‥浜波ちゃん

の気持ち‥‥私嬉しいよ♪」

 

【浜波】

「‥‥グスン‥‥‥潮ちゃん‥‥‥」

 

【潮】

「‥ねえ、浜波ちゃん、私と約束してくれる?

お友達同士のお約束♪」

 

【浜波】

「‥‥‥えっ?‥‥やっ‥‥約束?‥‥」

 

【潮】

「潮より先に、絶対沈まないこと!それとね」

 

【浜波】

「‥‥それと?‥‥」

 

【潮】

「もし‥‥もしも潮が虐められているのを目の前

で見ても、浜波ちゃんは直接関わっちゃダメ!」

 

【浜波】

「えっ!?‥‥どうして?」

 

【潮】

「あの人達に浜波ちゃんの事を知られたら、絶対

浜波ちゃんにも危害が及ぶ!私、それだけは

絶対に嫌なの!私のせいで浜波ちゃんが酷い目

にあったら私、悲しいもの‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥‥潮‥‥ちゃん‥‥‥」

 

【潮】

「私は大丈夫だから♪浜波ちゃんが側にいて

くれるから‥‥‥だから、ね♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

潮と浜波の付き合いは秘密の筈だった

 

しかし、狭い鎮守府の中のこと

 

そう何時までも隠せる訳もなかった

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

(パアンッ!!)

 

【浜波】

「あうっ!!」(ドシャッ!)

 

【横暴秘書艦A】

「浜波!あんた最近、潮の奴と仲良しだっていう

話じゃない?いい度胸してるわよね!」

 

【横暴秘書艦B】

「私達があいつをいたぶってるのを知っててやっ

てるの!?だとしたら何のつもり!?私達への

当てつけ!?それとも自分だけ良い子アピール

かしら!?」

 

【浜波】

「‥‥そっ‥‥そんなつもりじゃ‥‥‥」

 

 

浜波と潮の互いに励まし合う関係を早速嗅ぎ付

けた秘書艦達は、早速、浜波にも暴行を加え

始めた

 

 

【横暴秘書艦B】

「まあ良いわ!元々アンタのそのオドオドした

性格、見ててイライラしてたのよ!今日は潮

と同じ様に可愛がってあげるわ!アンタは潮み

たいにどこまで堪えられるかしらね~♪」

 

【横暴秘書艦A】

「精々、潮が沈まないように祈ることね!潮が

居なくなれば、次の『指導対象』はアンタなん

だから♪まあアンタや潮の代わりなんていくら

でもいるけどね!」

 

 

その言葉を聴いて、怯えていた筈の浜波の目が

変わった

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【横暴秘書艦A】

「‥‥何よ!!その目は!!」

 

【浜波】

「‥‥何で‥‥そんな事言うの?‥‥」

 

【横暴秘書艦A】

「はあっ!?アンタ何か言った!?」

 

【浜波】

「‥‥何でそんな酷い事言うの!?‥‥」

 

【横暴秘書艦B】

「コイツ弱い癖に生意気だね!だから余計

イラつくんだよ!!」

 

【浜波】

「‥もう‥‥止めてください!!‥‥潮ちゃん

は‥潮ちゃんは何も‥‥悪い事してない!!

潮ちゃんの代わりなんて!‥何処にもいない

!!」

 

【横暴秘書艦A】

「うるさい!!黙れー!!」(バアァーーン!)

 

【浜波】

「うああっ!!」(ドシャッ!)

 

 

今まで聴いた事のない、浜波の大声での抗議に

秘書艦達は一瞬驚き、そして激高した

浜波は張り倒されて壁に当たる‥‥‥

 

 

【横暴秘書艦A】

「弱い癖に生意気なんだよ!!アンタも潮も!!

潮は!奴は提督に逆らったから当然の報いさ!

アンタは私達に逆らったから!こうしてやる!

!!」

 

(ガシッ!!ズリズリ~~!!)

 

【浜波】

「ぐあああーー!!!」

 

 

その場にいた秘書艦達のリーダー格と思われる

艦娘が、浜波の髪の毛を掴むと、壁に浜波の顔

を押し当てて擦り付けた!

 

苦痛の声をあげる浜波‥‥‥

 

 

【浜波】

(潮ちゃん‥‥今日は‥‥浜波が‥‥潮ちゃん

の代わりに‥‥‥虐められて‥‥あげるから‥

‥‥今日は‥‥安心して‥‥)

 

 

潮が、ブラック提督や秘書艦達からの虐めを

一身に背負ってくれたから自分は今日まで無事

で居られた‥‥それが分かっていて‥‥自分は

何もしなかった、何も出来なかった‥‥‥

 

そんな想いが浜波の自責の念にも繋がっていた

そしてそれが浜波に思いも寄らない行動を起こ

させたのかもしれない、しかしその結果は‥‥

 

 

【横暴秘書艦B】

「おらあー!!」(バシャアーーン)

 

【浜波】

「ウブッ!?‥‥ぶはっ!!‥‥」

 

 

近くにあった花瓶の水を頭からかけられる浜波

 

 

【横暴秘書艦A】

「どうしたのよ!濡れ鼠!もっと悲鳴を上げて

みなさいよ!!驚いて潮の奴が飛んでくるかも

ね~~♪」

 

(アハハハハハ~~♪♪♪)

 

【浜波】

(‥‥嫌!‥‥それだけは‥‥それだけは!)

 

 

【足柄】

「あ~ら♪随分と楽しそうな事してる

じゃない?」

 

【横暴秘書艦一同】

「!!!!!?」

 

 

先程まで余裕尺々だった秘書艦達の顔が一瞬で

引きつった!

 

この鎮守府にある日突然現れた、狂暴な破壊神

‥‥‥‥‥

 

潮が暴行を受けている時、いきなり現れたと

思ったら、その時のリーダー格だった秘書艦を

ボコボコにしてしまったのがファーストコンタ

クトであった、それ以来秘書艦達はこのたった

一人の艦娘の動向に戦々恐々としていたので

ある‥‥‥

 

 

彼女の名は『重巡艦娘、足柄』、しかし彼女は

他の鎮守府のどの足柄とも違っていた

全身から溢れ出る凶暴性と、歩く凶器さながら

の一匹狼である故の姿‥‥‥

 

 

【横暴秘書艦A】

「‥‥‥あんた!何でここに!?潮の周りにいた

んじゃ無かったの!?」

 

【足柄】

「私は潮のお守りなんか始めた覚えは無いわ

それより何で止めるの?私も交ぜなさいよ♪」

(ズカズカズカズカ‥‥‥)

 

 

自分達よりも確実に(そして圧倒的に)強い存在

が現れた事で秘書艦達の天下は脆くも崩れ去った

そんな事などお構いなしに足柄は秘書艦達の輪に

踏み込んで来た

 

 

【足柄】

「ふ~ん、なるほどね♪」

 

【浜波】

「‥‥うっ‥‥あうあう‥‥‥」

 

 

床にへたり込む浜波を見下ろす足柄、その顔は

何かを『得たり!』といった感じの顔だった

 

‥‥‥この人は危険だ!

 

最初、潮が感じ取った感覚を浜波も直感的に

感じた、周りの秘書艦達なんか比べものになら

ないくらいの‥‥‥

 

‥‥自分は‥‥どうなってしまうんだろ‥‥

 

正に『蛇に睨まれた蛙』の如く、浜波は固まっ

てしまった、しかし、固まってしまったのは

周りの秘書艦達も同じであった

以前、足柄が自分達の仲間に何をしたのかを

考えれば‥‥‥‥

 

 

【足柄】

「顔面を壁に擦り付けて、頭から水をかければ

いいのね?」

 

【横暴秘書艦A】

「い!?いや!別にそういう事じゃ!!‥‥」

 

【足柄】

私も‥‥‥やっても良いわよね?♪

ニヤリッ♪

 

【横暴秘書艦A】

「‥‥い‥‥いや!‥‥来ないで‥‥」

(ブルブル‥‥‥)

 

【浜波】

「‥‥‥えっ!?‥‥」

 

 

足柄が現れた事で危機感を感じた浜波だったが

それ以上に秘書艦達の怯え方が尋常でないのが

気になった、そしてその理由は直後に明らかに

なる

 

 

ガシッ!

 

【横暴秘書艦A】

‥‥ひいっ!!‥‥

 

【足柄】

おらあぁぁーー!!

バキィ!!グシャ!!

 

【横暴秘書艦A】

びぎゃっ!!!

 

【浜波】

‥‥はひゃあ!!?

 

 

足柄は恐怖で足がすくんだ秘書艦の髪の毛を

鷲掴みにすると、顔面から壁に叩きつけた!!

壁に秘書艦の血液が飛び散る!

そして、すり下ろし金に大根を擦りつけるみた

いに、足柄は秘書艦の顔面を壁に押し付け、

擦りつけていく、秘書艦の顔面がすり下ろされ

ていく‥‥‥

 

(ガリガリガリガリ~~!!)

 

【横暴秘書艦A】

「びぎいいいい~~~!!!」(泣)

 

【足柄】

「あはははははーー!!♪すり下ろしてポン酢と

一緒に食べてやろうかぁ~~!!♪」

 

 

【横暴秘書艦B】

「‥‥なっ!?‥‥‥なな‥何てこと‥‥‥」

 

「ひいいい~~!!」

「いやああーー!!」

 

 

【浜波】

「‥‥ひい!っ‥‥‥こっ‥‥怖い‥‥‥」

 

 

周りの者達の混乱や悲鳴にお構いなく、足柄は

嬉々として獲物をいたぶり続ける

潮や浜波に暴力を振るっていた横暴秘書艦に

巨大なブーメランが飛んできたのだ!

 

 

【足柄】

「おりゃあああーーー!!!」

ブウンッ!!

 

ガッシャアアアーーン!!

 

ドバシャアッ!!

【横暴秘書艦A】

「ぐべっ!!‥‥」

 

 

顔面血まみれの横暴秘書艦を、足柄はそのまま

建物の外に投げ飛ばした!

窓ガラスが派手に割れ飛び、横暴秘書艦は

昨夜の雨で出来た水たまりに頭からダイブした!

 

 

【浜波】

「‥‥あっ‥‥あうあう‥‥」

 

 

足柄に本能的に危険な匂いを察知した浜波では

あったが、現実として突然目の前で起こった

出来事に頭の処理が追いつかない

そんな浜波の混乱を余所に、足柄は秘書艦達に

にじり寄る‥‥‥

 

 

【足柄】

「これで頭から水も被れたわね、さあ♪次は誰

かしら♪全員まとめてでも構わないわよ~~ん

♪」

 

【横暴秘書艦達】

「「「‥‥‥‥‥‥‥」」」

 

【足柄】

「あら?さっきの威勢はどこに行っちゃったの

かしら~♪」

 

 

秘書艦達は押し黙る、あんなものを見せられて

名乗り出る者なんかいる訳がない

しかし、世の中には空気の読めない者も‥‥‥

 

(ガシッ!)

 

【横暴秘書艦B】

「あんた!!こんな事してただで済むと思って

るの!?私達は提督の信用の厚いこの鎮守府の

エリート秘書艦なのよ!!私達に逆らうって事

は提督に逆らうって事!提督に逆らうって事は

海軍に逆らうって事よ!!」

 

【足柄】

「ふ~ん、憲兵の査察もろくに受けない癖に、

こんな時だけ『海軍』面する訳?まあ流石の

秘書艦様ねえ~~」

 

【横暴秘書艦B】

「何ですって!!?」

 

 

足柄の肩を掴んで抗議する横暴秘書艦‥‥‥

しかし、足柄は聞く耳をもたない

 

 

【足柄】

「ゲームする気が無いなら‥‥‥触るな!」

 

【横暴秘書艦B】

「はあっ!?」

 

【足柄】

「気安く触るなって!言ってるのよ!!」

 

ブウンっ!‥‥バキィィィ!!!

 

【横暴秘書艦B】

「グエッ!!?‥‥」

 

 

足柄の強烈な裏拳(足柄にとってはデコピン

程度)が横暴秘書艦の顔面を捕らえた!

 

後ろ向きに倒れた横暴秘書艦は、鼻を押さえて

床を転げ回った

 

 

【横暴秘書艦B】

「はっ!!‥鼻ば!!‥‥鼻ばあぁぁぁー!!」

(ゴロゴロゴロ~~~‥‥‥)

 

(‥‥‥メリィ‥‥‥)

 

【横暴秘書艦B】

「鼻ああ‥‥‥ぶびっ!?」

 

【足柄】

「鼻の骨が折れたくらいでピーピー言ってんじゃ

無いわよ!!あ~イラつく!!あんたそれでも

艦娘のつもり!?」

 

 

床に倒れた秘書艦の横顔を足で踏みつける足柄

周りの秘書艦達も流石に傍観出来なくなった

 

 

「もう止めてーー!!」

「あなた!!何もそこまですること!!‥‥‥」

 

 

【足柄】

「うるさい!!動くな!!」

 

【横暴秘書艦一同】

「「「!!!!」」」(ビクッ!!!)

 

【足柄】

「動いたら頭を踏み潰す!!」

 

【横暴秘書艦B】

ひいいいいい~~!!助けてぇ!!

 

【浜波】

‥‥はわ‥‥はわわわ‥‥‥

 

 

足柄の一喝で周囲は沈黙する‥‥‥

 

『頭を踏み潰す』‥‥‥足柄が言うと洒落に

ならない!

浜波を含む全員が戦慄した!

 

 

【足柄】

「大して強くも無い、集まって群れないと何も

出来ない奴らがデカい顔してるのを見ると、私は

無性にムカつくのよ!!イライラするのよ!!

あんた達に比べれば、そこにいる駆逐艦の方が

余程マシだわ!!

弱々しい小さな牙だけど、少なくとも自分だけの

力で噛み付いてる!そんな小さな牙さえあんた達

には残って無いんでしょうね!!

そんな奴らが海軍の名を口にするんじゃない!!

提督に逆らう?告げ口でも何でも好きにすれば?

あのヒョウロクダマに何が出来るって言うの?

奴に出来る事なんて、セクハラと弱い者虐めぐら

いが関の山じゃない?」

 

 

【浜波】

(‥‥‥この人‥‥‥浜波の事を‥‥‥)

 

 

一気にまくし立てる足柄、その言葉の中で間接的

に自分を認めてくれた‥‥‥と浜波は感じた

自身が他者から認められる経験は、浜波にとって

滅多にないものだった、浜波は心が少し温かくな

った

 

 

【足柄】

「ご立派なエリート秘書艦様なら、それだけの

見識と能力を証明してから威張りなさいな!

そんなプライドも残ってないなら、大好きな

提督様に縋り付くなり泣き付くなり好きにすれ

ば?」

 

【横暴秘書艦一同】

「「「‥‥‥‥‥‥‥‥」」」

 

 

秘書艦達には深い敗北感、足柄の言い分に納得

した訳ではないが今逆らえばただでは済まない

 

 

【足柄】

「これ以上続ける気は無いみたいね?だったら

‥‥‥目障りだ!!失せろ!!

 

【横暴秘書艦一同】

「「「ひいいいいいーーー!!!」」」(脱兎の如く)

 

【横暴秘書艦B】

「まってぇ!!置いてかないでぇ~~」(ヨロヨロ~)

 

 

外に投げ飛ばされた秘書艦を置き去りにして

ブラック提督の取り巻き秘書艦達は逃げて

行った‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥はあ~‥‥助かった‥‥のかな?‥‥」

 

【足柄】

「‥‥そこのアンタ‥‥」

 

【浜波】

「ひいっ!?」(ビクッ!!)

 

 

秘書艦達が居なくなってやっと冷静に考えられる

と思ったところが、唐突に足柄から声をかけられ

パニックに陥る浜波、次は自分の番だ!

さっきみたいな強がりが通用する相手ではない

 

 

【浜波】

「あああ~‥‥ごっ‥ごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい‥‥」

 

【足柄】

「何で謝るのよ?自分も潮も何も悪く無いって

さっき自分で言ってたじゃない?」

 

【浜波】

「ごめんなさ‥‥‥えっ?‥‥そ、それは‥‥」

 

【足柄】

「それよりアンタ、何で連中に言い返したの?

痛い目に合う事は分かってたのに」

 

【浜波】

「それは‥‥あの‥その‥‥間違ってるから‥」

 

【足柄】

「間違ってるから?」

 

【浜波】

「潮ちゃんが‥‥虐められるの‥‥間違ってる

から‥‥‥あんなの‥‥駄目!‥‥」

 

【足柄】

「それで連中に噛み付いたのね?逆にやられる

のも覚悟で?」

 

【浜波】

「‥浜波は‥‥潮ちゃんに何も‥‥してあげられ

なかったから‥‥浜波が殴られて‥‥潮ちゃん

がその日だけ‥‥でも‥虐められなければと思

って‥‥‥浜波には‥‥こんな事しか‥‥」

 

【足柄】

「ふうん‥‥‥」

 

 

足柄は、ほんの少しだけ浜波に興味を持った様

に見えた‥‥‥

 

 

【足柄】

「アンタ、名前は?」

 

【浜波】

「‥‥はっ‥‥『浜波』‥‥です」

 

【足柄】

「それじゃあ浜波?私と取り引きしない?」

 

【浜波】

「‥‥取り引き‥‥‥えっ!?」

 

【足柄】

「潮の事は私も知ってる、アンタも潮も弱い

癖に何故か変な根性だけはあるのよね、それに

小さいけど牙もある、その牙に免じてアンタ

達を守ってあげるわ、その代わり!アンタ達が

ヤバくなったら自分からも私に助けを求めなさ

い!奴らの横暴が顔を出したら私に知らせなさ

い!ヤバい海域に出撃を強制されたら私も呼び

なさい!約束よ!」

 

 

浜波は何故、足柄がそこまで強く念を押すのか

分からない、取り引きと言っても大変なのは

足柄だけで浜波や潮には何の損も無いのだ

 

 

【足柄】

「言っておくけど、私はアンタや潮の事はどう

でもいいのよ、私はただ戦いたいのよ!

暴れたいのよ!とは言え、道や廊下を歩いてる

だけの奴をいきなり殴る訳には行かないでしょ

?」

 

【浜波】

「‥そっ‥‥それは‥‥確かに‥‥」

 

【足柄】

「ついでにムカつく奴等も叩き潰したいのよ!

でも近頃は不便な世の中でね、そんな奴等を

ぶん殴るにもそれなりの『大義名分』が必要

なのよ、だからアンタ達は私の『大義名分』に

なりなさい!」

 

【浜波】

「‥‥浜波が‥‥タイギメイブン!?‥‥」

 

【足柄】

「素っ頓狂な声出してんじゃないの!仲間を

守る為、降りかかる火の粉を払う‥‥なんて

体裁を整えておけばおおっぴらに暴れる為の

理由にはなるでしょ?」

 

【浜波】

「‥‥は‥‥はあ‥‥」

 

【足柄】

「じゃあ、私は外で寝てる奴を医務室にほおり

込んでくるから、アンタも行きなさい」

(ツカツカ‥‥‥)

 

 

浜波に背を向けて去っていく足柄‥‥‥

 

足柄の思考は浜波には理解しきれないものでは

あったが、彼女に救われたのは事実である

浜波は足柄に礼を言った

 

 

【浜波】

「‥‥あっ!‥‥あの‥‥ありが‥とう‥‥」

 

【足柄】

「私は自分の為にやってるのよ?お礼なんて

要らないわ、それより浜波?」

 

【浜波】

「はっ‥‥はい!」

 

 

浜波に背を向けながら、足柄は話す

 

 

【足柄】

「アンタのその小さな牙、私は嫌いじゃないわ」

 

【浜波】

「‥‥‥えっ?」

 

【足柄】

「その牙‥‥絶対に亡くすんじゃないわよ!」

 

【浜波】

「‥‥それって‥‥どういう‥‥」

 

【足柄】

「アンタはその牙を鍛えて育てなさい!

もっと研磨しなさい!

そうすれば、あんな下らない連中にデカい顔は

されない、アンタ自身、もっと大切なものを

手に入れられるかもね?」

 

【浜波】

「‥‥‥足柄さん‥‥」

 

【足柄】

「アンタも潮も余りにも頼りないから、ちょっと

アドバイスしてやっただけよ!じゃあね」

 

 

そう言って足柄は去っていった‥‥‥

 

【浜波】

「足柄さん‥‥‥ありがとう‥‥」

 

 

 

その後、ブラック提督と取り巻きの秘書艦達は

重傷を負い、再起不能となった

 

足柄は突然鎮守府から消えた

感謝の気持ちを伝える前に、足柄は浜波の前から

居なくなってしまった‥‥‥

 

鎮守府と提督達の不正行為が明るみになり

鎮守府は解体された

 

真実を告白すべく、一人で戦う潮に、何もして

やれなかった‥‥‥

 

伝えたい事も伝え切れず、潮とも別れる事に

なった‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

今でもあの光景は夢で見る‥‥‥

 

潮は、足柄は、今どうしているだろう

 

元気にしているのか?

 

自暴自棄になった今の自分を見て

 

あの二人は何て言うだろうか

 

 

もう一度会って謝りたい、お礼が言いたい

 

話したい事が山ほどある

 

でも今の自分にそんな資格は‥‥‥

 

 

浜波は‥‥いったいどうすれば‥‥

 

 

【裏浜波】

大丈夫、貴女はもう一人じゃない

 

【浜波】

「‥‥‥‥えっ?‥‥」

 

 

浜波はうっすらと目を覚ました

あれから眠ってしまったらしい‥‥‥

 

冷たい海の風、うっすらと硝煙の匂い、岩場

のゴツゴツした感触‥‥‥

そして何より、毛布と人肌に包まれた感覚が

浜波の脳に伝わってくる‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥あったかい‥‥気持ち‥‥いい‥‥」

(‥‥ボソッ‥)

 

【鶴 温】

「気がついたかい?お嬢さん?」

 

【浜波】

///‥‥ふえええ!?///

 

【鶴 温】

「あ~大丈夫大丈夫、何も変な事してないから」

 

 

浜波は毛布に包まれていた、そして毛布ごと

浜波を抱き抱える一人の男‥‥‥

思わず本音が漏れて赤面する浜波‥‥‥

 

岩場で深海棲艦に囲まれて進退窮まった浜波を

長大な『真柄太刀』で救ったあの男

 

この男は一体何者なのか?

どうして自分を助けてくれたのか?

 

聞きたい事は沢山有りすぎた、何処から聞いて

良いのか分からないくらい‥‥‥

その前に男が声をかけた

 

 

【鶴 温】

「こんな海の近くで寒いだろう?おじさん漁師

でね、たまたま近くを通ったんだよ、でも

ボートが壊れちゃったから、救助がくるまで

今はこうしているしか無いのよ、もう少し我慢

して頂戴♪」

 

【浜波】

「あっ‥‥うん‥‥ありが‥とう‥‥」

 

 

周りを海に囲まれた小さな岩場‥‥‥

男の物と思われるボートは残骸になっていた

浜波は大破状態、確かにこれでは救助が来るの

を待つしかない

 

周辺に深海棲艦の姿はない、全部のこの男が

刀だけで倒してしまったのか!?だとすれば

そんな事、ただの漁師に出来る事ではない!

 

そんな鬼神の様な強さに似合わず、軽い口調で

男は浜波を優しく気遣う‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「おじさんが好きでやった事だからお礼なんて

いいんだよ、それより痛いところはないかい?

君は艦娘だよね?おじさんの見た感じだと君、

大分無茶をしたみたいだから」

 

【浜波】

「うん‥‥‥浜波は大丈夫‥‥‥はっ!!」

 

 

ここで浜波、思い出す

 

男は確か、浜波を庇って深海棲艦の攻撃を受け

た筈だ!

男をよく見ると、出血と火傷が身体のあちこち

に見られた、普通なら大怪我の部類だ

 

 

【浜波】

「怪我!‥‥してる!‥‥手当てしなきゃ!」

 

【鶴 温】

「ああこれ、大丈夫だよ、おじさん身体だけは

頑丈なのよ♪」

 

【浜波】

「そんなの!‥‥駄目!」(ビリビリ~~‥‥)

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

手当てるするにしても、傷や火傷が多過ぎた

かと言って手元に治療道具も無い

浜波は、まだ残っている上着の裾やスカートの

一部を破り取って、男の傷で比較的大きい傷を

止血処理した‥‥‥

 

(‥‥キュッ‥‥)

 

【浜波】

「ふう‥‥あっ‥‥今は‥これぐらいしか‥‥」

 

【鶴 温】

「‥‥ありがとう‥‥手当ての仕方、上手いもん

だよ、君は優しい娘なんだな」

 

【浜波】

///ふええ~!?‥‥そ‥そんな事‥‥///

 

 

人に評価して貰う事に慣れていない浜波だった

が、この男の言葉は素直に嬉しく感じた

 

 

【鶴 温】

「ところで、君はどうしてこんな無茶をしたんだ

い?敵に囲まれてとうにもならなくなるくらい

まで自分を追い込んで‥‥‥ああ、おじさんに

そう見えたってだけだから、間違ってたら訂正

するし、言いたくないなら聞かないし‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

暫しの沈黙の後‥‥‥

 

 

【浜波】

「これは‥‥浜波の‥‥罰なの‥‥」

 

【鶴 温】

「罰?」

 

【浜波】

「浜波には‥‥大切なお友達がいたの‥‥助けて

くれた‥浜波を認めてくれた人が‥‥いたの‥」

 

【鶴 温】

「うん」

 

【浜波】

「浜波は‥助けて貰ったのに‥‥親友って言って

貰えたのに‥‥友達が虐められて苦しんでいる時

も‥‥二人が戦っている時も‥‥それで浜波は‥

いっぱい‥いっぱい‥‥救われたのに‥‥‥何も

出来なくて‥‥お礼も言えなくて‥‥みんな離れ

離れになって‥‥‥浜波はどうしたら良いか‥‥

分からなくなって‥‥‥」

 

【鶴 温】

「それで自分で自分を責めて自暴自棄になってた

‥‥‥て事か、それだけ君にとっては大切な人達

だったんだ、その二人は」

 

【浜波】

「‥本当は‥‥分かってるの‥‥こんなのただの

自己満足だって‥‥浜波は‥‥ただ恐いだけなん

だって‥‥二人に逢いたい!‥‥逢ってお礼を

言いたい!‥‥今までの事、全部謝りたい!‥‥

‥‥でも‥‥二人に会うのが恐い‥‥だから‥‥

自分を責めるふりして‥‥殻に閉じこもって‥‥

こんなの駄目だって分かってるのに‥かーちゃん

(風雲)や阿武隈さんやもーちゃん(望月)に

‥‥指令に‥‥迷惑かけて‥‥」

 

【鶴 温】

「君は本当に苦しんでいるんだよ、自己満足なん

かじゃない、そんなに自分を責めなくても‥‥」

 

【浜波】

「おじさんだって!!‥‥こんなに怪我したでしょ

!?‥‥浜波を守る為に‥‥」

 

【鶴 温】

「これは、おじさんが好きでやった事だから‥‥」

 

【浜波】

「浜波は‥‥駄目な艦娘‥‥弱い癖に無茶ばかり

して‥‥みんなに迷惑かけて(ボロボロ‥‥)」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「浜波なんか‥‥浜波なんか!‥‥いっそ沈んで

しまえば!!‥‥」

 

【鶴 温】

「いい加減にしないか!!」(カシッ!)

 

【浜波】

「ふえええ!!?」

 

 

男は浜波の頬を両手で掴むと、顔を正面に向けた

 

 

【浜波】

「はわ‥‥顔‥‥近い‥‥」

 

【鶴 温】

「君は一体何様のつもりだ!?君一人が沈んだ

くらいで世の中が少しはマシになるとでも思っ

ているのか!?調子に乗るんじゃない!!」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【鶴 温】

「艦娘は『軍艦』だった時代の記憶を引き継いで

いるのはおじさんも聞いた事がある、でもそれと

これとは話が別だ!!

君は生きている!まだ死んでも沈んでもいない!

自分は沈んだ方が良いだと!?まだ死んだ経験

も無い者が知った風な事を言うもんじゃない!!

君が居なくなってしまったら、誰が例の二人に

礼を言うんだ!?誰が謝るんだ!?

死んでしまえばそれも出来なくなってしまうんだ

ぞ!?何もかも無くなってしまうんだぞ!?」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【鶴 温】

「‥‥君は優しい娘だ、だったら分かるだろう?

君が沈んでしまったら、居なくなってしまったら

悲しむ人達がいるって事を‥‥‥そんな大切な人

達を悲しませちゃいけないよ」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【鶴 温】

「もちろん、おじさんも悲しい‥‥だから君を

助けた」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

【鶴 温】

「おじさんは一人ぼっちだからそんな人達は

居ない、でも浜波君、君は違う!

君には帰りを待ってる人達がいる筈だ、君にも

それが分かってるから、さっきそんな人達の

名前が出て来たんだろう?かーちゃんとか、

とうちゃんとか?」

 

【浜波】

「‥‥とうちゃんは‥‥いないけど‥‥」

 

【鶴 温】

「ああ、そうか、これは失礼、おじさん変な所

でギャグ体質なんだよね~、だからイマイチ

格好よく決まらないんだよな」(ポリポリ‥‥)

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥クスッ♪」

 

【鶴 温】

「おっ?なんだ~、笑った顔も可愛いじゃん?」

 

【浜波】

///(ボム!!)///

 

 

異性に『可愛い』なんて言われた経験の無い

浜波は赤面した顔が弾けた

 

 

【鶴 温】

「ほら、君は可愛いし笑う事だって出来る

こんな可愛い君は、もっと人生を楽しむべき

だよ、なんてな」

 

【浜波】

///あうあうあう!‥‥///

 

【鶴 温】

「‥‥何だこれ?‥‥自分で言っておいて何だ

けど、これ完全にナンパになってるじゃん!

何考えてんだ!?俺は!?」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥✨クスクス♪✨‥‥」

 

 

自分で自分にツッコミを入れる男に思わず

小さく笑ってしまう浜波‥‥‥

また少し、心が温かくなった‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥まあとにかく、君はもっと笑えばいい、

もっと生きればいい、完璧な奴なんて何処にも

居ない、申し訳ないと思う相手がいるなら

素直に謝るか、次の教訓に活かせばいいんだよ

この先、君の要望‥‥例の二人に遭えるか

どうかは分からない、でも生きてさえいれば

チャンスはある筈だよ、分かるよね?」

 

【浜波】

「‥‥う‥‥うん‥‥‥はい」

 

【鶴 温】

「よし、良い娘だ」(ナデナデ‥‥)

 

 

【浜波】

(手‥‥大きい‥‥‥暖かい‥‥‥)

 

【裏浜波】

ほらね♪私の言った通りでしょ♪

 

【浜波】

///‥‥もう!‥‥///

 

 

もっと生きればいい‥‥‥その言葉は何か力を

与えてくれた様に浜波は感じた‥‥

 

その時‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥!‥‥来たか‥‥」

 

【浜波】

「‥‥えっ?」

 

 

男の雰囲気が突然変わった、男は浜波の顔を

正面から見据えると‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥君には今すぐ手当て(入渠)が必要だ、

これ以上待つ訳にもいかない‥‥どうやら‥

‥‥潮時のようだ‥‥‥でも、

君ならいいだろう‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥えっ?‥‥あっ‥‥あの‥‥‥」

 

 

男の顔は相変わらず優しかったが、一方で何か

を悟ったような顔をしていた

男は黙って立ち上がると、破れたズボンのポケッ

トから何かを取り出した

 

 

【浜波】

「‥‥それ‥‥拳銃?‥‥」

 

【鶴 温】

「信号弾だよ、難破した船の残骸から偶然拾った

んだ、まだ使えるといいんだが‥‥‥」

 

 

そう言うと男は沖合の海を顎で示す‥‥‥‥

一隻の船が航行しているのが識別灯で分かった

周辺にも探照灯の明かりがちらほら見える

 

 

【浜波】

「‥‥‥船!?」

 

【鶴 温】

「あの識別灯は軍の所属艦艇の物だ、一緒に艦娘

もいる、あれは彼女達の探照灯の光だ、きっと

浜波君を探しに来たんだよ」

 

 

船と探照灯の光は浜波達のいる岩場に気付かない

のか、岩礁を避けているのか、明後日の方向に

向かっていく‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥浜波君‥‥‥おじさんと約束してくれる

かい?」

 

【浜波】

「‥‥えっ‥‥約束?‥‥」

 

【鶴 温】

「君は生きるんだよ!少々汚れたっていい!

辛くても、地面をはいつくばっても、君には

生きて‥‥幸せになって欲しい‥‥」

 

【浜波】

「えっ?‥‥えっ!?‥‥」

 

【鶴 温】

「今はまだ生きる目的を見出だせないなら、今は

おじさんの為に生きて下さい、君におじさんの

命をあげるから‥‥‥」

 

【浜波】

「なっ!?」

 

【鶴 温】

「そして君が幸せになったと感じたら‥‥‥

おじさんの事は忘れなさい‥‥」

 

【浜波】

「それ‥‥どういう事‥‥なの?」

 

 

男は信号弾を撃ち上げた、上空に火花が飛び散り

周囲が一瞬明るくなる

 

 

【鶴 温】

「おおーーい!!こっちだーー!!」

 

 

男は両手を大きく振って大声をあげる

船の大型探照灯がこちらに正面を向けた

こちらに気付いたのだ、進路を変えて

向かってくる

 

それ程大きな船ではない、沿岸警備用の

哨戒挺のようだ、護衛の為か、三人の艦娘が

同行していた

 

 

【風雲】

「浜波~~!!大丈夫~~!?」

 

【阿武隈】

「無事だったのね!?よかった!」

 

【望月】

「迎えに来たよ~~!全く世話が焼けるな~」

 

 

遠くから声が聴こえる、浜波がよく知る三人の

声だった

 

 

【浜波】

「かーちゃん!?阿武隈さん!?‥もーちゃんも

‥‥‥」

 

【鶴 温】

「良かった、君は仲間に大切に思われているんだ

‥‥俺とはちがう‥‥本当に良かった」

 

【浜波】

「‥‥‥えっ?‥‥あの‥‥おじさん?‥‥」

 

【鶴 温】

「浜波君、よく聞くんだ、君の足元に、君自身の

装備(艤装)が落ちているだろう?」

 

【浜波】

「‥‥えっ?‥‥はっ‥‥はい‥‥」

 

 

言われた通り、足元に駆逐艦の連装砲が転がって

いる、浜波の艤装だ

 

 

【鶴 温】

「それを拾って、砲口をおじさんに向けるんだ!」

 

【浜波】

「ふえええ!?」

 

【鶴 温】

「急いで!向けるのが無理なら、拾うだけでも

いい!」

 

 

そう言うと男は、両手を頭の後ろに組むと、両膝

を岩場に着けて膝立ちになった

まるで、何かの捕虜にでもなった感じに‥‥‥

 

知らない人間が見たら、まるで男が浜波によって

捕縛された様に見えなくも無い‥‥‥

 

 

【浜波】

「えっ?‥‥えっ?‥‥へっ!?」

 

 

とりあえず言われた通りにしたものの、この時の

浜波には、何故男がこんな事をするのか、理由が

さっぱり分からなかった

 

 

 

【哨戒艇からの呼びかけ音】

『こちら『陸軍高機動憲兵隊、船舶工兵隊』だ!

諸君等を収容する!』

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

六本脚鎮守府‥‥‥

 

 

広間を特別に整備して『お泊りパジャマパーティ

ー』の部屋とした艦娘達‥‥‥

 

パーティーと言っても、パジャマでお泊りする

イベントで、お菓子を食べたりゲームをしたり

テレビや映画を見たりと、特別な事をする訳では

ない、もっとも、清霜が発案したこのパーティー

自体が特別かもしれない

 

 

【青葉】

「どーもー♪青葉、取材を兼ねてお泊りに来ちゃ

いましたー、一枚お願いしまーす♪」(カメラ)

 

【射命丸 文】

「清く正しい射命丸ですー♪こちらも一枚お願い

しますー♪」(カメラ)

 

 

【デウスーラ】

「それじゃみんな、せーの!」

 

【デストリア】

「にいちが?」

 

【清霜】

【アンドロメダ】

【江風】

【海風】

【山風】

【深雪】

【白雪】

【藤波】

【シェフイールド】

【黒潮】

【デストロイヤー】

【ランベア】

【UX-01】

【ペールギュント】

【マンジューシャカ】

「「「✨にーーーー♪♪♪✨」」」

 

【デスラー艦】

「ですわー♪」

 

(カシャッ)

 

 

『デウスーラ』を中心にして、パーティー参加

メンバーの記念撮影‥‥‥

 

この写真とパジャマパーティーの記事は翌日の

『青葉新聞』に掲載される事になるが、青葉は

この時、参加メンバーの写真は撮ったものの、

参加メンバーの名前は書かなかった

(書くのをすっかり忘れてた)

その為、参加メンバーが誰なのかは写真を見て

判断するしかなく、分かる者には分かったが、

艦娘の顔と名前の知識がそれ程詳しくない者に

とっては誰が誰なのか分からないケースもあった

 

この記事では、参加者の一人『デウスーラ』の

コメントが書かれている

 

【デウスーラ】

『楽しいパーティーであった、まるで童心に返

ったようだった、提督と一緒に参加出来なかった

のは残念だが、これは友達とのパジャマパーティ

ーだから仕方ない、たまにはこんな夜も良いだろ

う、是非また参加したい♪誘ってくれて感謝して

いる、ありがとう♪きよしー♪』

 

 

後に『蒼き花の会』のメンバーがこの記事を読ん

でどんな反応をしたかは知る由もないが、とにか

く今夜はパーティーである、特別な事はしない

各自、各々好きな事をして時を過ごす‥‥‥

 

 

(カチャカチャ→マウスをクリックする音)

 

【深雪】

「‥‥改めて見ると確かに少ないねー」

 

【白雪】

「以外ね、もっと多いと思ってたんだけど」

 

【黒潮】

「自分達、何してるん?」

 

【デストロイヤー】

「これだよ」(カチャ→クリック)

 

   《『俺っ子』艦娘特集》

 

【黒潮】

「『俺っ子』艦娘?」

 

【デストロイヤー】

「一人称が『俺』だったり、全体の性格が『俺』

的な艦娘を特集してる記事だよ」

 

【深雪】

「因みに『摩耶』さんは違うよ、あれは口が悪い

だけで完全に乙女だから」

 

【白雪】

「いや、みんな本当は乙女だと思うんだけど」

 

【デストロイヤー】

「確かに線引きは曖昧だよね、一応ここには候補

が何人か載ってるけど、以外と数が少なかった

って分かったんだよ」

 

【黒潮】

「へえ~、どれどれ?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【天龍】

「俺の名は『天龍』、フフ、恐いか?」

 

【木曾】

「俺は『木曾』貴様に最高の勝利を与えて

やろう」

 

【嵐】

「駆逐艦『嵐』だ!さあ、嵐を起こして全

てを壊すぜ!」

 

【マイケル・J・ブラウン】

「俺様の名は『マイケル・J・ブラウン』!

さあ、ボーイズ&ガールズ!今夜も明日も

明後日もサタデーナイトフィーバーだぜ!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【黒潮】

「最後の子、明らかにおかしいとちがうん?」

 

【デストロイヤー】

「アメリカ映画を見過ぎて何かを勘違いした

田舎のお兄さんが、無理矢理格好良く決めよう

として、返って痛さが強調された結果みたい

だね‥‥‥」

 

【深雪】

「身も蓋も無いなあ~」

 

【白雪】

「ていうか、艦娘とは全然違う女の子じゃない?」

 

 

こうして夜はふけていく‥‥‥

 

様々な人の、様々な想いが重なる中で‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【浜波】

「‥‥おじさんは‥‥‥‥誰なの?‥‥」

 

【鶴 温】

「‥‥‥君は知らなくても良いんだよ、ただ‥‥

君にならおじさんの命をあげてもいい‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【潮】

「‥‥浜波ちゃん‥‥元気にしてるかな‥‥」

 

 

【磯波】

「どうしたの?潮ちゃん、足柄さんとの任務が

待ち遠しい?」

 

【潮】

「‥‥うん、それもあるかな、もう少し先の話

なんだけどね♪」

 

【磯波】

「ゆっくり楽しんできなよ♪お休み♪」

(カラカラ~~→車椅子の音)

 

【潮】

「うん、ありがとう♪お休み♪」

 

 

【潮】

「‥‥‥‥足柄さんは、今夜は特別な任務だって

言ってた‥‥きっとどんな任務も完璧にこなして

いるんだろうな‥‥足柄さんの任務が無事成功

しますように‥‥‥」

 

 

夜空を見上げながら、足柄の任務成功を祈る潮

であった‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『MMZNF第♂♀回提督慰安会』特別室‥‥‥

 

 

【足柄】

ああ~ん❤あお~~ん❤ご主人様~♪❤

もっと!‥‥もっと突いてぇぇ~❤❤

こんなフシダラな雌狼を調教してぇ~❤

ご主人様の可愛い雌犬にしてぇ~~ん❤

 

【ヒィッツ提督】

「可愛い雌狼め!調教してやる!

うおらあぁぁぁーーー!!!」

 

(パン!パン!パン!パン!パン!❤)

 

【足柄】

あっ!あーーーーー❤!!

そっ‥それイク!‥アクメくりゅうーー❤

あお~ん♪❤おっ❤おっ❤おっ❤おっ❤

 

 

 

『潮』の心『足柄』知らず‥‥‥なんつって

 

 

季節はもうすぐ、『2月』に入ろうとしていた

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [名称説明]

 

 

①:特高警察長官

 

『アジア・オセアニア自治ブロック政府』所属の

『特別高等警察』の司令官(名前設定はまだ無)

『三木之 ジャギ』が特高警察の実権を握ってから

三代目の長官で、『多聞 風都』が中央から左遷

されてからは二代目の長官(因みに前任者の二人

は最終的に『へたれ夫妻』を取り逃がした事で

三木之に処分され行方不明になった)

名ばかりの司令官で、他の隊員と同じ様に三木之

に弱みを握られ三木之の走狗として動いている

現状に不満はあるが、それを変えるだけの意志の

強さもない

 

 

②:三木之 カシアス

 

『三木之 苗夫(ジャギ)』の実父で地球連邦

政府の高官(財務担当)

本名『カシアス・ソープ』、あまり裕福な家庭の

出身ではない、元公認会計弁護士

『サイド6』出身のスペースノイドでもある

あの『カムラン・ブルーム』と同期との噂も

 

連邦政府の強制宇宙移民政策(棄民政策)の停滞

で傾きかけた『三木之財務』を立て直す為に

当時の党首『三木之 枝三郎(ジャギの祖父)』

が娘婿として迎え入れた

『財務』『蓄財』という能力の手腕はかなりの

物で、一代で財閥の経済状況を立て直した

 

財閥の資金力と影響力をフル活用して連邦政府の

高官に上り詰めると、そこで財務担当の重役に

就任する、連邦政府の資金力を潤沢にさせた

立役者の一人として強い影響力を持つまでになる

それが『ジャギ』の我が儘を実現させ『ジャギ』

を増調させてしまう要因ともなってしまっている

 

『苗夫(ジャギ)』が生まれた時、祖父の

『枝三郎』と実母の『最初の妻』は、『苗夫』に

帝王学を叩き込む為に、実父の『カシアス』から

切り離してしまう、庶民出身の『カシアス』から

『苗夫』を遠ざける為であった

『枝三郎』と『最初の妻』は『カシアス』を

『貧乏出身の財閥を存続させる為の道具』としか

見ていなかったのである

 

『カシアス』は『苗夫』の子育てに一切関与する

事が出来なくなり、財閥の資金運営と仕事上の

ストレスが重なって、『少年愛好趣味』いわゆる

『ショタコン』の性癖となる

これが『最初の妻』にとっては裏切り行為と受取

られた、プライドが異常に高かった『最初の妻』

は『カシアス』を散々罵倒し、恨みの台詞を残す

と自殺してしまう

これが『苗夫』の人格形成に大きな悪影響を与え

てしまったのは間違いない

 

新しく娶った『二人目の妻』は領家の令嬢(枝三

郎が決定)で、『カシアス』を夫として立てては

いたものの、『苗夫』を我が子として思い通り

にする為、歪んだ帝王学を教えてしまう

祖父の『枝三郎』も孫を溺愛し、『苗夫』に

対していつも「お前は唯一の三木之の血筋だ、

三木之の財産と権益は全てお前のものだ」との

既成概念を刷り込ませていたからたまらない

 

結果、『ジャギ』との父子関係は最悪となり

『ジャギ』は『カシアス』を『金を貢がせる

為の奴隷』としか考えない様になってしまう

『カシアス』も実母の一件から負い目を感じて

おり、『苗夫』の立ち直りも願って『ジャギ』の

要求通りに動いてしまう様になり、そのままの

関係がズルズルと続いている

 

因みに『最初の妻』が自殺した時、『カシアス』

が愛でていた少年が、『Z1レーベリヒトマース』

にそっくりだった事から、『ジャギ』の艦娘へ

の憎悪が始まる事になる(艦娘達にとっては迷惑

千万な話である)

 

近日の『カシアス』は、父親として『苗夫』との

関わりを修復したいと思う一方で、自分を奴隷と

しか見なかった『三木之の血筋』に対する嫌悪感

との葛藤に悩まされていた

そんな心の隙間を埋める様に、最近新しく執事に

なった『謎の執事、ジェラルド』が現れた

 

『二人目の妻』を催眠術で籠絡し、『カシアス』

の心の弱さを突いて三木之家に入り込んだ謎の

執事『ジェラルド』(実はヒィッツ提督の分身)

が、三木之家に、『ジャギ』と『カシアス』の

父子関係にどんな影響を及ぼして行くのか‥‥

 

 

【ハイザKIーX06号】

「妙な奴が現れたもんだぜ‥‥まあ、警戒だけは

しておくかな」

 

ーーーーーーーー

 

 

③:横暴秘書艦

 

『足柄』『潮』『浜波』が以前所属していた

鎮守府で、ブラック提督の取り巻きでお気に入り

だった秘書艦達、ブラック提督の権力を背景に

横暴な行為と、『潮』『浜波』に対する『指導』

と称する『暴行』を繰り返した

ある日突然現れた『足柄』にブラック提督共々

叩きのめされ、彼女達の天下は崩れ去る

『足柄』を謀略で葬ろうとしたが、逆に返り討ち

に遭い、『艦娘』としての生命を断たれた

後に数々の違法行為が発覚し、軍法処分された

 

 

④:風雲

 

『夕雲型3番』駆逐艦娘

『松島鎮守府』で、『浜波』『望月』『阿武隈』

と任務に着いている艦娘、実は『ニシダ・メガフ

ロート鎮守府』から応援に来ている艦娘である

 

 

⑤:高機動憲兵隊、船舶工兵隊

 

『松平 アンデルセン』率いる高機動憲兵隊の

水上作戦を担当する部隊、小型船挺や河川用の

ボートなどが主力である、水上作業や水中潜入

捜索救難等で活動する

 

 

⑥:磯波

 

『吹雪型9番』駆逐艦娘

帝国海軍が所管する、艦娘専用療養鎮守府で

『潮』と共に任務に着いている艦娘

戦闘による重傷が元で、両脚が動かなくなり

車椅子の生活をしながら働いている

 

 

⑦:杉田 守道

 

『警視庁、捜索一課』所属の刑事

『一条 薫』や『氷川 誠』にとっては先輩格

『同時多発人質立て篭もり事件』で流出した

『一条マイティキック』の映像を見て、つい

一条をからかってしまう

 

 

⑧:G3ーX

 

警視庁未確認生命体対策班で運用されている

『未確認生命体第4号』を参考に作成された

強化戦闘服『G3』の強化型、『氷川 誠』が

主に運用する

高性能AIのサポートにより従来の戦闘服より

高い戦闘能力を発揮する一方で、高性能過ぎる

が故に使用者との『協調』が過ぎると、使用者

の身体の限界を超える作動を行い、使用者を

傷付けてしまうことがある

今回はその作用が、氷川のギャグ願望を刺激し

過ぎて‥‥‥

 

 

⑨:ガードチェイサー

 

『G3ーX』が搭乗、使用する高性能白バイ

未確認生命体の追跡と戦闘に必要な装備が搭載

されている

氷川『G3ーX』が単独で『謎の鎮守府』に現れた

時に搭乗して現れた

 

 

⑩:なんちゃって野郎

 

『氷川 誠』が『G3ーX』のAIと協調し過ぎた

(と考えられる)状態で、伝説のギャグテロリ

スト『なんちゃって野郎』の性格が強調されて

しまった姿、突然第三者のもとに現れてギャグ

をかました後「なんちゃってえええ」と叫びなが

ら腰を激しく振るパフォーマンスを行う

『氷川 誠』は突然『謎の鎮守府』に参上して

ギャグとパフォーマンスをぶちかました

因みに、彼の行動に目的や意味は全く無い

 

 

⑪:マイケル・J・ブラウン

 

『フランドール・スカーレット』が持つスペル、

『ファイブ.オブ.アカインド』で造り出された

実体分身の一人

本来ならば『フランの分身』の筈なのに何故か

自分を『マイケル・J・ブラウン』と言い張る

アメリカ映画の見過ぎでアメリカ文化を返って

大きく勘違いしている節がある

吸血鬼であるが日光の下でも活動出来る以外は

とても弱い

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

《エピローグ》

 

後日談‥‥‥‥

 

これはだいぶ後(2ヶ月後)の話‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「俺達、民間にとって挨拶周りは重要だ!

という訳で、提督と秘書艦の修行中である君達

にも挨拶回りを経験して貰おう!」

 

【鶴 温】

「おっ‥‥おう、今回は素直に頼む」

 

【鷹尾 和則】

「俺、いつの間にか民間の仲間入りになってる

‥‥‥」

 

【川内】

「鎮守府同士の交流の機会って実は余り無いから

貴重な体験よ、先方には話をしてあるから色々

覚えていってね♪」

 

【浜波】

「あっ‥‥はい!‥‥浜波‥‥頑張る!」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「カズノリとお出かけなら、どんな任務でも

楽しめるわ♪」

 

 

一行が挨拶回りにやって来たのは‥‥‥

 

 

『石ノ森鎮守府』‥‥‥

 

 

【鷹尾 和則】

「シンちゃん、居たりするかな?」

 

【へたれ提督】

「しかし、まさか警視庁の鎮守府が、俺達の

訪問を受け入れてくれるとはなぁ」

 

【川内】

「一条さんには本当、感謝だよね~♪」

 

【へたれ提督】

「んだな♪‥‥うん?‥‥どうした鶴公?」

 

【鶴 温】

「いやさ‥‥俺ってばちょっと前まで追われてた

身の上じゃん?だから警視庁の鎮守府なんて何か

緊張しちゃって‥‥」

 

(ギュウッ❤)

 

【浜波】

「指令‥‥大丈夫♪‥‥浜波がいるから‥‥」

 

【鶴 温】

「そっ‥そうか‥‥そうだな♪」(ナデナデ)

 

 

【プリンツ・オイゲンR】

「あらあら♪お熱いわね♪二人はいつの間にか

そんな関係になってた訳ね~♪❤」

 

【川内】

「浜波、やるじゃ~ん♪それで良いんだよ♪

それこそ筆頭秘書艦としての正しい姿なんだ

からね♪❤」

 

【浜波】

「✨///エヘヘ~♪❤///✨」

 

 

【へたれ提督】

「浜波も大分、自分の気持ちを素直に出せる様に

なって来たな、よきかなよきかな♪」(ホコホコ)

 

【鷹尾 和則】

「まるで花嫁修行って感じですよね」

 

【鶴 温】

「茶化すのは止めてちょうだい!!」

 

(アハハハハ~~~♪♪♪)

 

 

【長門】

「鎮守府の門の前で何を騒いでいる!?」

 

【川内】

「‥‥‥あっ」

 

【浜波】

「ふえええ!?」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「ナガトじゃない?こんな所で再開するなんて

奇遇ね♪」

 

 

石ノ森鎮守府の正門前で少し騒ぎ過ぎたらしい

ここの所属艦娘『長門』が迫力満点で現れた

 

 

【鶴 温】

「おい誰だ?あの筋骨隆々のお姉ちゃんは?」

 

【へたれ提督】

「バカ!聴こえるっつーの!」

 

【鷹尾 和則】

「ああ、騒がしくてすんません、俺達『海特警』

の関係者で、怪しい者では‥‥‥」(ペコペコ)

 

【長門】

「‥‥なにぃ!?‥‥『海特警』だとぉ!?‥」

(ピキピキ‥‥)

 

【鷹尾 和則】

「‥‥あれ?何かメッチャ怒ってるみたい‥‥」

 

 

【長門】

「貴様らヒィッツの回し者かあ!!」

 

【一同】

「「「アイエェェェ!?ナンデー!?」」」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【吹雪】

「司令官、川内さん達遅いですねぇ‥‥」

 

【一条 薫】

「うむ、そろそろ着いてもいい頃だが‥‥‥」

 

 

六本脚一行の到着を待っている一条と吹雪

石ノ森鎮守府の面々‥‥‥

そこに知り合いの警察官が‥‥‥

 

 

【杉田 守道】

「よう、元気にしてるかい?

『一条マイティキック』?(‥‥プッ‥)」

 

【一条 薫】

「あんた!!今笑ったなぁぁ!!」

(ウガアアアアーーー!!)

 

【吹雪】

「司令官!?落ち着いてくださーい!!」

(ガシッ)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【長門】

「そこに直れ!!気合いを入れろぉ!!」

 

【へたれ提督】

「冗談じゃねーよ!!ビッグセブンに気合い

なんか入れられたら身がもたねーよ!!」

 

【川内】

そーよそーよ!!入れられるのは

『提督のおち〇ちん』だけで充分よ!!

 

【へたれ提督】

「川内ちゃーん!?チミはこんな時に何を言

ってるのかなー!?」

 

【浜波】

///浜波も‥‥おち〇ちん‥‥好き‥///

 

【鶴 温】

「うわあああ!!マサ公ぉー!!お前のせいで

純心な浜波が汚れちゃったじゃねーかー!!」

 

【へたれ提督】

「人のせいにすんな!!鶴公ぉー!!」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「何なら今ここで入れてもいいのよ♪❤」

 

【鷹尾 和則】

「プリンツーー!!!」

 

【長門】

「やはり貴様らヒィッツと同類だ!!

成敗してくれるーー!!」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「あーら♪ナガト?貴女この娘にもそんな

事が出来るのかしら~ん♪」

(バッ、→前に出す)

 

【浜波】

「あああ‥‥ごめんなさいごめんなさいごめ

んなさいごめんなさいごめんなさい‥‥‥」

 

【長門】

「ぬっ!?‥‥ぬぐぐぐ~~!!」

 

 

長門は駆逐艦に弱い、これ常識

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

同時刻、謎の鎮守府‥‥‥

 

不本意ながら、知らない所でトラブルのネタに

されてしまった事など知る由もないヒィッツ提督

は、ある交渉の真っ最中であった‥‥‥

 

 

【秋雲】

「提督は秋雲さんの友達だ、だから出演お願い

します♪次の新刊(ハイパー寝盗られ凌辱もの)

の竿役をして」

 

【ヒィッツ提督】

「出来ません!小官の仕事は艦娘の笑顔を守る

事だから」

 

【秋雲】

「違うよ?提督のお仕事は秋雲さんの同人誌の

竿役だよ」

 

【ヒィッツ提督】

「ぐわあああーーー!!!」

 

 

悲痛な叫び声が鎮守府に響く‥‥

 

【ヒィッツ提督】

「竿役迅雷.netに接続!!」

 

 

【ヨーツンヘイム】

「毎年恒例の『出演交渉』と『悲痛な叫び』ね」

 

【夕張】

「そう言えば、また『暑いコミケ』の季節か~」

 

 

こんな様子で季節感を感じる謎鎮一同‥‥‥

 

そんな悲痛な叫びを耳にして‥‥

 

 

(‥‥ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン‥‥)

 

【夕張】

「え?あれ『ガードチェイサー』じゃない!?」

 

 

サイレンの音も高々に、高性能白バイ

『ガードチェイサー』が走って現れた

何の前触れも予告も無く、突然謎の鎮守府に

やって来たのである!

そして、それに搭乗しているのは当然

『仮面ライダーG3ーX』を装着している‥‥‥

 

(キキィーーッ←ブレーキ音)

 

【氷川 誠】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ヒィッツ提督】

「氷川?‥‥珍しいな、お前さんからやって来る

なんて、しかも単独で‥‥どうしたんだ?」

 

 

【氷川 誠】 ・・・・・

ヒィッツのひぃっつう(悲痛)な叫び‥‥

 

 

【謎の鎮守府一同】

「「「‥‥‥‥はあっ!?」」」

 

【氷川 誠】

「なんちゃってええええええ!!!」

(カクカクカクカクカクカクカクカク)

 

【ヒィッツ提督】

「氷川!!お前悪いものでも食ったんか!?」

 

【夕張】

「氷川さんが壊れたーー!?」

 

【ヨーツンヘイム】

「何で!謎鎮には壊れた奴しか来ないのよ!?」 

 

【秋雲】

「おお!?これは正に!あの伝説のギャグ通り魔

『なんちゃって野郎』その人では!!」

 

【夕張】

「そんなの知らない!!」

 

【ヨーツンヘイム】

「ヒィッツ!あれは暴走よ!搭載AIと使用者の

『協調』がおかしくなっているのよ!」

 

【ヒィッツ提督】

「AIとの『協調』がどうおかしくなったら氷川が

『なんちゃって野郎』になるんじゃい!?」

 

【デストリア】

「一体何の騒ぎデスか!?ってヒエーー!!」

 

【氷川 誠】

「なんちゃってええええええ!!!」

(カクカクカクカクカクカクカクカク)

 

【ヒィッツ提督】

「取り押さえろーーー!!!」

 

【マイケル・J・ブラウン】

「俺様の名は『マイケル・J・ブラウン』!」

 

【夕張】

「あなた誰!?何処から出たのーー!?」

 

 

ワーワー!ギャーギャー!

ガーレガミロン!ジークジオン!

ナンチャッテー!オレサマノナハ!

誰だ!ドサクサに紛れて変なとこ触って

る奴はーー!?

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【川内】

浜波~♪アタシ達のお互いの提督って

二人とも本当に素敵よね♪

お互いいっぱい気持ちよくなろうねー♪❤

 

【浜波】

「✨ハイ♪❤✨」

 

 

浜波がこのような性格に豹変するには

もう少し時間が必要となる‥‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [出 演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

鷹尾 和則(連邦統合海軍省補給部)

プリンツ・オイゲンR(連邦統合海軍省補給部)

 

鶴 温

浜波(松島鎮守府)

 

一条 薫(石ノ森鎮守府)

 

木曾(赤土鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

ペールギュント(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

白雪(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

夕張(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

デスラー艦(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

ランベア(謎の鎮守府)

黒潮(リンガ特設連邦鎮守府)

風雲(ニシダ・メガフロート鎮守府)

長門(石ノ森鎮守府)

吹雪(石ノ森鎮守府)

阿武隈(松島鎮守府)

望月(松島鎮守府)

 

三木之 ジャギ(サイドリッツ部隊)

ハイザKIーX06号(ジュラル特選隊)

 

特高警察長官(特別高等警察)

特高警察隊員(特別高等警察)

 

横暴秘書艦

 

杉田 守道(警視庁捜索一課)

 

氷川 誠(警視庁未確認生命体対策班)

 

潮(帝国海軍艦娘専用療養鎮守府)

磯波(帝国海軍艦娘専用療養鎮守府)

 

天龍

 

裏浜波

 

射命丸 文

 

マイケル・J・ブラウン

 

ヨーツンヘイム(謎の鎮守府)

 

UXー01(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

 

 




【マイケル・J・ブラウン】
「俺様の名は『マイケル・J・ブラウン』!
小猫ちゃん達!このストーリーは二次創作で
フィクションて奴さ!
中身は全て架空の設定だから本気にするなよ
ベイビー!それじゃまた次回で会おうぜ!
ヘイ!スティーブ!ハンバーガー持ってね?」


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AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー3(R-18)

冬イベント『桃の節句』に参加された提督の
皆さん、お疲れ様でした
皆さんのイベントは有意義でしたでしょうか

イベントも終わりましたので、執筆活動の方も
本格的に再稼働していこうと思います
よろしくお願いします

今回の作品、一話で書き切ろうと思いましたが
思いの他文字数が増加したので前半後半に
別けようと思います、後半も直ぐに投稿しよう
と思っています
『名称説明』や『出演』については後半でまと
めて書かせて頂きます

それでは、ゆっくりしていってね


陸軍高機動憲兵隊、立川本部‥‥‥

 

近年復活した『大本営』その『陸軍本部』から

将校達が乗り込んで来たという話を聞いて

ボスは対処すべく速歩きで目的の部屋に向かう

 

 

【高機動憲兵隊員】

「軍の上層部、特に擲弾兵部隊司令部から矢のよ

うな催促ですよ、早く脱走兵を引き渡せと‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「『引っ込んでろ!』とでも言ってやれ!

野良擲弾兵なんて存在が生れちまったのも、元は

と言えば奴等上層部の無能と怠慢が原因なんじゃ

ねーか!

それをミンチにするって分かっててポンと渡せ

るかい!!」

 

【高機動憲兵隊員】

「ですがボス!野良擲弾兵という事は脱走兵と

言う事でしょ!?引き渡すのを拒む理由は‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「こっちの取り調べが済んでねぇ!!野良擲弾兵

が必ずしも脱走兵とは限らねえだろうが!!

戦場に置き去りにされた奴も居るかもしれねぇ!

取り調べの結果、奴が野良擲弾兵で無いという事

になれば奴らにしょっ引かれるいわれもねぇ!」

 

【高機動憲兵隊員】

「そんな無茶な!!」

 

【松平 アンデルセン】

「俺の辞書に『無茶』なんて言葉は載ってねぇ!

そんな事よりだ!!人の庭に勝手に押し入って

勝手な理屈ほざきやがってぇ!!朴念仁のボン

クラ将校共が!!憲兵様の恐ろしさを思い知らせ

てやろ~~じゃね~か!!」

 

【高機動憲兵隊員】

「『大本営』に喧嘩を売る気ですか!?」

 

【松平 アンデルセン】

「売られた喧嘩は買うまでよ!」

 

 

目的の部屋に着くと、そこでは押しかけて来た

将校と別の憲兵隊員が押し問答していた

一人の傷だらけの男を挟んで‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【陸軍将校】

「何をしてる!さっさとそいつを引き渡せ!!」

 

【高機動憲兵隊員B】

「まだこちらの取り調べが済んでいません!」

 

【陸軍将校】

「そいつは軍から逃げた脱走兵だぞ!それだけで

充分ではないか!!」

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【松平 アンデルセン】

「人の家に上がり込んできて喚いてんじゃねーよ

、ザコ共が~」

 

【陸軍将校】

「何だと!!貴様ぁ!!」

 

【松平 アンデルセン】

「あれぇ~?階級はおじさんの方が上なんだけど

な~、最近の糞ガキ共は口のきき方も分からな

くなっちゃったのかな~?」

 

【陸軍将校】

「我々は大本営の人間だぞ!!憲兵付贅(ふぜい)

がデカい顔をするな!!」

 

【松平 アンデルセン】

「ここはその憲兵隊本部だ、おめえの言う憲兵隊

付贅(ふぜい)がお前らの生殺与奪権を持ってる

事を忘れるなよ」

 

【陸軍将校】

「何いぃぃぃ!!!」(激怒)

 

 

松平司令官、将校の怒気をガン無視して問題の

擲弾兵『鶴 温』に声をかける

 

 

【松平 アンデルセン】

「よう擲弾兵、おめぇに1つだけ質問するから

簡潔に一言で答えろ!

おめぇは何故あの艦娘を助けた?

何故、救助がくるまであの艦娘の側にいた?

逃亡中のおめぇがあんな事をすれば、こうして

逮捕される事は分かってた筈だ

捕まってミンチにされるリスクは分かってた筈だ

なのにそこまでしてあの娘を助けた理由は何だ?」

 

【鶴 温】

「‥‥信じて貰えんかもしれんが‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「そいつはこっちで判断する!質問に答えろ!」

 

【鶴 温】

「理由は分からない‥‥ただ‥‥助けを求める

あの娘の声が聴こえてきて‥‥聴こえたような

気がして‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「それで?」

 

【鶴 温】

「とても尊いものだと思えたんだ‥‥そして

あの娘を見たとき、例え俺の命と引き換えに

しても守らなければって思えた‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「そんな長ったらしい説明はいらねえ!

一言で答えろ!何故てめえの命を抵当に

入れてまであの娘を守ろうとした!?

そんなボロボロの身体になっても何故

あの娘の盾になって戦った!?

てめえの本音を吐け!!」(ジャキッ!)

 

【高機動憲兵隊員】

「ちょっ!?ボス!!銃なんか向けて!!‥‥」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

松平司令官は、愛銃『ハードボーラー』を擲弾兵

に向けた、レーザーポインタが額を照らす‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「言って見ろ!今のおめぇなら言える筈だ!」

 

 

松平司令官はこの擲弾兵から何かの言葉を引き出

そうとしていた、そしてその言葉を擲弾兵は

発した、最後ぐらい素直になろう‥‥‥と

 

 

【鶴 温】

「‥‥惚れた‥‥」

 

 

【高機動憲兵隊員】

「‥‥‥はあっ!?」

 

【松平 アンデルセン】

「‥‥‥ニヤリッ♪」

 

 

してやったりの顔になった松平司令官‥‥‥

 

 

【陸軍将校】

「何だコイツ?何を言ってる!貴様は只の道具

『軍の装備品』だ!それが人間みたいな台詞を

語るなど!かたらはいた‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「はい、そこまで~」

 

 

陸軍将校の文句を松平司令官は遮った

 

 

【松平 アンデルセン】

「この男の処遇は今から俺達『高機動憲兵隊』

の管轄だ、『献体身元保証綱領』に従って適切

に処断する、おめーらに用はねえからさっさと

帰んな」(シッシッ)

 

【陸軍将校】

「何だと貴様!!我々大本営の統帥権に逆らう

気かーー!!」

 

【松平 アンデルセン】

「おじさん、そんなカビの生えた権利なんて

しーらなーい♪」

 

【高機動憲兵隊員】

「わーー!!ヤバいよヤバいよ!!」

 

【陸軍将校】

「擲弾兵は我々の装備品だ!!不具合を起こした

装備品は我々の手で廃棄処分する!!

貴様ら憲兵に勝手なマネなど‥‥‥」

 

(ジャキッ!)

 

【陸軍将校】

「ひいいいい~~~!!!」(腰を抜かす)

 

 

松平司令官は陸軍将校の額にハードボーラーの

レーザーポインタを当てた‥‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「テメーは目障りの耳障りだ!、3秒以内に

俺の視界から消え失せろ!でねえとここで

ドタマぶち抜く~!」

 

【陸軍将校】

「なっ!?ななな!!」

 

【高機動憲兵隊員】

「ボスゥーー!!無茶苦茶だばぁーー!!」

 

【松平 アンデルセン】

「いーーちぃ!!」

 

!!(((BAGOM)))!!!

 

【陸軍将校】

ギャーーー!!!

 

 

ハードボーラーが火を噴いた!!

弾丸は陸軍将校の帽子を吹っ飛ばして

頭頂部にハゲを刻んだ!

 

【陸軍将校】

「ブクブクブク」(ジョボジョボジョボ‥‥)

 

陸軍将校は泡を吹いて失禁した

 

 

【高機動憲兵隊員】

「2と3はぁー!?、2と3は何処に

行ったのぉぉぉーーー!!?」

 

【松平 アンデルセン】

「知らねえなぁ~そんな数字は、男はな

『1』だけ覚えてりゃ生きていけるんだ

ぁ~よ!」

 

 

【高機動憲兵隊員】

「分かってたよ!!分かってたけど!メチヤ

メチャだばぁーー!!」

 

【鶴 温】

「‥‥何かスゲーオヤジ‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「擲弾兵!おめぇの命は俺が預かっておく!

分かったな?」

 

 

松平司令官は擲弾兵『鶴 温』にそう宣言すると

未だに泡を吹いて失禁している陸軍将校に向か

って‥‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「さっさと立たねぇかー!きたねえ小便小僧!

3秒以内に立たねえと‥‥‥‥」(ジャキッ!)

 

【陸軍将校】

「ぎえええええーーー!!!」(ダァーッ!!)

 

 

陸軍将校は漏らしながら脱兎の如く逃げて行った

 

 

【松平 アンデルセン】

「おい、そいつの傷の手当てをしてやれ、俺は

出かけてくる」

 

【高機動憲兵隊員】

「はっ‥‥はあ、どちらへ?」

 

 

 

【松平 アンデルセン】

「ちょいと『良い女』に会いに行ってくる」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

《AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー3》(R-18)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

松島鎮守府、執務室‥‥‥

 

 

『浜波』は無事救助されて松島鎮守府に戻って

来た、しかしながら、作戦(帰投)中に勝手な

突撃を強行して部隊の統率を乱し、救助活動を

発生させた事で味方を不用意に危険に晒したと

して『浜波』の行動は海軍から問題視された

 

これには例の擲弾兵の一件も絡んでいた

 

 

浜波や阿武隈達、そして例の擲弾兵が戦った

深海の巡洋艦戦隊は所謂『通商破壊部隊』で

あった

 

本土近海をゲリラ的に徘徊し、航行中の船舶を

奇襲攻撃、所謂ヒットエンドラン戦法を展開

していた深海棲艦の巡洋艦戦隊は海軍の頭痛の

種であった、そして海軍はそれを捕捉出来ずに

いた

本土近海でこの艦隊の存在を放置しているのは

帝国海軍にとってもブロック海軍にとっても

メンツにかかわる大問題であった

 

それをたった一人の野良擲弾兵が半数を撃破し

てしまったのである、残りの戦力も応援に来た

別働隊(紅輪鎮守府)によって撃退された

両海軍にとっては面目丸つぶれであった

 

 

深海棲艦の撃退を自分達の手で遂行出来なかっ

た両海軍にとっては、以前から被害が出ていた

事もあって自分達に責任追求が及ばない為にも

責任転嫁する相手が必要であった

 

両海軍はこの擲弾兵を英雄として恩赦を与える

のではなく、法を犯した脱走兵として陸軍に

処罰させるようにねじ込んだ

(連邦)陸軍と擲弾兵部隊司令部としては野良

擲弾兵の処遇は初めから『廃棄処理』と決まっ

ている、自分達のいう事を聞かない擲弾兵が

野に放たれるのは彼等にとっては放置出来る事

ではなかったので、この提案を即呑んだ

 

合わせて海軍では、海軍内で責任を押し付ける

為のスケープゴートが必要であると判断された

それが『浜波』という訳である

 

 

【松島提督】

「なんでこうなる?‥‥お偉方の勝手な都合を

『浜波』一人に押し付けようというのか!?

あんな小さな娘一人になんて事を!!

何が兵学校出のエリートだー!!」(ドンッ!)

 

 

松島鎮守府の提督は机を叩いて感情を露にした

仮に彼の名を『松島提督』と呼称する事にする

因みに彼は滅多に感情を爆発させるような人間

ではない

 

 

【阿武隈】

「提督‥‥‥」

 

 

そして松島提督に寄り添う、彼の第一秘書艦

『阿武隈』、彼女は『松島提督』の下で秘書艦

を勤めてきた、だから松島提督の性格も

彼の苦労もよく分かっていた

 

『大本営』と『海軍軍令部』からは『浜波』へ

の処断を促す通達が今朝から複数送られて来て

いた、浜波を守りたい松島提督としては大本営

との板挟み状態と言えた

彼は艦娘に理解のある提督で部下想いであった

彼の提督としての基本方針は『艦娘達の無事な

帰投を最優先』とする事である

そんな松島提督にとっては浜波への処罰など

そう易々と認められる筈がない

大本営が求めている『処断』とはつまり『厳罰』

を意味していた、最悪の場合『解体処分』である

 

松島提督は思う、そんな馬鹿な話があって

たまるか!!

 

無謀な行動は確かに問題かもしれないが、

浜波は逃げた訳ではない!勇敢に戦ったので

ある!

何らかの処分は必要だとしても『厳罰』の様な

事態は何としても避けたいところであった

 

 

だが、松島提督には他にも悩みがあった‥‥

 

今回は何とか事態を収められたとしても肝心の

『浜波』自身が自暴自棄なままでは同じ事の

繰り返しである

浜波が以前所属していた鎮守府は、問題だらけの

所謂『ブラック鎮守府』であった

そこでの何らかの記憶が浜波に一種のトラウマを

植え付けてしまったと考えられ、彼女はここに

配属された当時から自暴自棄な行動が目立った

 

浜波は当時の事をあまり話さなかった、だだ

「自分は生きてる資格がない」を繰り返すばかり

浜波の苦しみの原因は本人が話さない限り

分かっている情報から判断するしかなかった

 

艦娘想いの松島提督は何とか浜波を立ち直らせよ

うと、最悪沈めないようにしようと手を尽くして

いたがそれも限界に達しようとしていた‥‥‥

(因みに全く出撃させないという選択肢は無かっ

た、それは返って浜波にプレッシャーを与えて苦

しめることになると考えられたから)

 

 

【松島提督】

「済まない阿武隈‥‥こんな情けない姿を見せて

しまって、俺は無能な男だな」

 

【阿武隈】

「提督、阿武隈には本当の気持ちをおっしゃって

下さい!」

 

【松島提督】

「阿武隈……」

 

【阿武隈】

「阿武隈は分かっています!提督がこれまで私達

の為にどれだけ苦労されてきたか、浜波さんの

為にどれだけ悩んできたか…提督は無能なんか

じゃありません!」

 

【松島提督】

「……ありがとう、阿武隈……」

 

 

悩む松島提督に寄り添う阿武隈……

二人の薬指には指輪が光っている

カッコカリではなく、正真正銘の結婚指輪だ

松島提督は自分の前では本音をさらけ出して

くれる……阿武隈はそれが嬉しかった

 

 

【松島提督】

「浜波の事だが‥‥‥私の力ではもう限界だと

思う‥‥」

 

【阿武隈】

「‥‥はい‥‥」(松島提督の手を握る)

 

【松島提督】

「浜波は優しい良い娘だ、あの娘の悩みを何とか

してあげたかったが‥‥‥正直もう私の手には

負えない‥‥このままでは私はみすみすあの娘

を沈めてしまう‥‥私は一体どうしたら‥‥」

 

【阿武隈】

「提督‥‥‥」

 

 

松島提督は海軍士官としては優秀な人材である

事は間違いなかった、彼がここの司令官になっ

てから失われた艦娘は一人もいない事が何より

の証拠である

 

しかし‥‥と阿武隈は思う

 

この人は優しすぎる、そして決して器用に生き

られる方の人ではない、世間を上手く立ち回る

為の『良い意味でのズルさ』といった物をこの人

は持ち合わせていない

艦娘一人一人を気遣かってくれる優しさの持ち主

である松島提督を、阿武隈は心から信頼していた

その一方で、責任感の強さから艦娘一人一人に心

を砕きすぎて感情移入が強すぎる為に、自分一人

で抱え込み、思考の袋小路に陥ってしまう傾向が

あった、要は真面目過ぎたのである

 

 

【阿武隈】

「提督!外に助けをもとめましょう!」

 

【松島提督】

「外に助けを?」

 

【阿武隈】

「このままじゃ『提督』も『浜波』さんも両方と

も潰れてしまいます!

鎮守府の外に助けを請いましょう!浜波さんを

ここより適切な鎮守府に移籍させる方法もある

かもしれません」

 

【松島提督】

「待ってくれ!阿武隈!今の私では力不足なのは

認める!だからと言って浜波を他人に任せて

自分は知らん顔していても良いのか!?」

 

 

真面目の松島提督は、浜波の心を救うのに他者

の力を当てにするのは責任放棄ではないかと

一瞬考えたのである

 

 

【松島提督】

「‥‥‥いや、私のこんな考え方も所詮はただの

自己満足に過ぎないのは分かっているんだ‥‥

浜波が立ち直ってくれるなら私はいくらでも

泥をかぶるつもりだ!でも、大切な仲間である

浜波を私達が見捨てる形になれば浜波の心には

それこそ大きな傷が‥‥‥」

 

【阿武隈】

「そうじゃありません!浜波さんの為に出来る事

は何でもしてあげたいって思えば良いんです!

本気で浜波さんを救おうと思ったらどんな事で

もやってみるべきだと阿武隈は思います!」

 

【松島提督】

「‥‥そうか、そうだな、浜波を本気で助けたい

と思うのなら私のこだわりなんか‥‥‥」

 

【阿武隈】

「‥‥その結果で、もし提督が泥をかぶるのなら

‥‥その時は、阿武隈も一緒に泥をかぶります」

 

【松島提督】

「阿武隈‥‥君は‥‥」

 

【阿武隈】

「ですから提督‥‥独りで悩まないで、阿武隈に

‥‥もっと周りに頼ってください」

 

 

自分の弱さも含めてありのままを受け入れて

くれる阿武隈と正面から見つめ合う松島提督は

彼女と出会えて、彼女に受け入れられて本当に

幸せだと感じた

 

 

【松島提督】

「ありがとう、阿武隈、君が傍に居てくれて本当

に良かった‥‥‥」

 

【阿武隈】

「阿武隈も、提督にそう言って貰えて幸せです」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【松島提督】

「‥‥‥阿武隈‥‥‥」(ギュッ‥‥)

 

【阿武隈】

「‥‥‥提督❤‥‥‥」(ギュッ‥‥)

 

 

【松平 アンデルセン】

「胸焼けしそうなラブコメの最中に不粋で何だ

けんども~、ちょいとおじさんの話を聴いて貰え

るかな~君達~?」

 

【松平提督・阿武隈】

「「ぶふうぅぅぅぅぅーーー!!?」」

 

 

愛の夜戦に突入しそうな勢いの二人しか居ない筈

の執務室に突然!ガラの悪い大男が出現した!

 

 

【松島提督】

「あっ!?‥‥あんた誰だあ!?」(アセアセ)

 

【阿武隈】

「いつの間に入ってきたのー!?」(アセアセ)

 

【松平 アンデルセン】

「男と女が耙いを交わす時は、ドアの鍵をかけて

おかないと無用心ってもんだぜ~い♪」

ピッキングツール

 

【阿武隈】

自分でドアをこじ開けて!勝手に入って来た

んじゃないの!!」

 

【松平 アンデルセン】

「罪の無い冗談だ、自己紹介が遅れたが俺は

こういう者だ」(名刺差し出し)

 

【阿武隈】

「‥‥『陸軍高機動憲兵隊』?‥‥」

 

【松島提督】

「それでは浜波を助けてくれたのは!?」

 

【松平 アンデルセン】

「俺達は仕事をしたまでよ、おたくのところの

艦娘達にも護衛して貰ったしな」

 

【松島提督】

「失礼しました!それで‥‥御用件は?」

 

【松平 アンデルセン】

「松島提督殿、お前さんの嫁は良い女だな~」

 

【阿武隈】

「///ひやあっ!?///」

 

【松島提督】

「まさか?それを言う為にわざわざ?」

 

【松平 アンデルセン】

「おじさんそこまで暇人じゃ無いの!俺は

もう一人の『良い女』に会いに来た!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

松平鎮守府に戻った浜波は、自室に篭って

考え込んでいた、というより頭の中で何とか

整理しようとしていた

何しろ色々な事が起こり過ぎた、それも昨夜の

事なのである

 

 

今回の自分の行動が上層部から問題視され

それについて松島提督が苦慮している事は

浜波も聞いていた

 

また司令に迷惑をかけてしまった、しかも今回は

どういう訳か大事になっている様だった

 

 

【浜波】

「‥‥司令‥‥ごめんなさい‥‥浜波はやっぱり

‥‥‥駄目な艦娘‥‥‥」

 

 

思考の堂々巡りの末、行き着く考えは自分を責め

ることばかり‥‥‥

松島提督や鎮守府の仲間に迷惑をかけてしまった

事も含めて、こんな考えに陥ってしまう自分の事

が更に嫌になってしまう浜波なのであった

こんな事しても何の解決にもならないのに‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥あの人‥‥‥どうしてるんだろ‥‥‥」

 

 

そんな中で浜波は、自分を助けてくれたあの男の

事を思い出していた

昨夜のあの出会いが偶然なのかは分からない

しかし男は浜波を、我が身を呈して戦い守って

くれた、あんなボロボロになりながらも‥‥‥

 

何故あの人は、あそこまでして自分を助けてくれ

たのか?‥‥こんな浜波なんかを‥‥‥

 

あの人は一体何者なのか?漁師と言っていたが

その強さは尋常ではなかった

艦娘みたいに深海棲艦の砲撃に堪え、刀一本のみ

で返り討ちにしてしまった

 

 

君はいつまでも生きればいい‥‥‥

君は生きて幸福になってもいい‥‥‥

 

 

男は自暴自棄になっていた浜波に何度も言った

その言葉は浜波の心を少し温かくした

浜波は正面からそう言ってくれる人をどこかで

待っていたのかもしれない‥‥‥

 

 

浜波が自分を責め続ける思考はまだ残っている

『潮』と『足柄』の前に自分が立つ日までこの

想いは消えないかもしれない

しかし、浜波の心は前とは明らかに違っていた

昨夜、あの男が浜波にかけた言葉の多くは

未だに理解出来ないものも多かったが、それでも

浜波の心に確実に光を照らしてくれたのである

 

 

【浜波】

「‥‥また、会えないかな‥‥あの人に‥‥」

 

 

(コンコン‥‥)

【風雲】

「浜波、入るわよ~」

 

【浜波】

「かーちゃん‥‥どうぞ」

 

 

姉妹艦娘の『風雲』が部屋に入って来たのは

そんな時だった

 

 

【風雲】

「浜波、松島提督があなたを呼んでるわ、話が

あるって、私もついていってあげる」

 

【浜波】

「‥‥‥そう‥‥うん、分かった‥‥」

 

 

来るべき時が遂に来たか‥‥‥

 

浜波はそう直感した、自分の行動を問題視する

海軍からの圧力に晒されている松島提督の事を

考えれば自分に何らかの処罰が下されるのは

覚悟していた、最悪の場合は『解体』である

 

 

その時は素直に罰を受けよう‥‥‥

だって‥‥浜波が悪いんだもの‥‥‥

もう司令に、みんなに迷惑をかけたくない‥

 

 

【裏浜波】

結局はそういう思考に行っちゃうの

よね~、貴女って、まあ前よりちょっと

素直になったから良しとしますか♪

 

 

【浜波】

(浜波は‥‥‥もう終わっちゃうのかな‥‥

足柄さんにも‥‥潮ちゃんにも‥‥会えない

のかな‥‥‥‥あの人にも‥‥‥)

 

【風雲】

「浜波?自分がどうなるか心配?大丈夫よ、

松島提督を信じましょう?」

 

【浜波】

「‥‥うん‥‥」

 

 

執務室に向かう間、浜波の頭の中には

あの三人の顔が浮かび続けていた‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

執務室に着くと、松島提督と阿武隈が出迎えた

二人とも微妙な、しかし決して悪くない表情を

していた

もっと重苦しい雰囲気を想像していたのに

浜波としては返って肩透かしを喰らった感じだ

 

そしてもう一つ、浜波の予想外だった事

 

執務室に浜波の知らない男が二人いた

丸い縁のサングラスに金髪の大男と

戦闘服を身につけた細身で長身の男

 

 

【本多 幸雄】

「全く!ピッキングツールで鍵をこじ開けて

勝手に執務室に入るなんて何考えてるんだよ

ボス!」

 

【松平 アンデルセン】

「おじさんは気が短いの!長くて良いのは

ウンコする時間とセックスする時間だけだ!」

 

【阿武隈】

「///ひやあっ!///」

 

【松島提督】

「あっ‥‥あの~~」

 

【風雲】

「‥‥何?この会話‥‥」

 

 

【浜波】

「こっ……これって……一体?……」

 

 

予想外の人物の登場と予想外の下品な会話に

自分はこれから本当に罰を受けるのだろうか?

と、場違いな空気感に戸惑う浜波であった

 

 

【松島提督】

「ああ!すまん浜波、私達も予想外の展開に戸惑

ってしまって……もう身体は大丈夫か?」

 

【浜波】

「はっ…はい……大丈夫……あっ……あの………

指令?」

 

【松島提督】

「……うむ……」

 

【浜波】

「指令……昨日は……ごめんなさい……いつも…

……ごめんなさい……浜波は……罰を受けます」

 

【松島提督】

「………………」

 

【阿武隈】

「浜波さん、提督はね、浜波さんに罰を与える為

にここに呼んだんじゃないのよ?」

 

【浜波】

「………えっ?」

 

【松島提督】

「自分は解体されるとでも思ったのか?」

 

【阿武隈】

「提督はそんな事はしないわ、安心して♪」

 

【浜波】

「はっ……はい……」

 

【松島提督】

「浜波、今回の君の単独行動は確かに誉められた

ものでは無い、君の勝手な行動が仲間や君自身

の身を危険にさらしたのは事実だ!

今回は偶々幸運だっただけだ、その事は忘れて

はならない!」

 

【浜波】

「……ごめんなさい……」

 

【松島提督】

「悪いと思うなら私にではなく、阿武隈や風雲、

望月や君を捜索してくれた憲兵隊の皆さんに

思いたまえ!君への処分は、こちらの皆さんの

計らいもあって隊内処分とする」

 

【阿武隈】

「しばらくの間、出撃は禁止、謹慎処分となり

ます、ゆっくり考えてね」

 

【風雲】

「良かったじゃない、浜波♪大事にならなくて」

 

【浜波】

「う‥‥‥うん‥‥」

 

 

これで良いのか?自分はもっと罰を受けるべき

では?海軍からの処罰の話はどうなったのか?

これでまた司令に迷惑をかけたのでは?

 

素直に喜べない浜波が考え込んでいると‥‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「よう、お嬢ちゃん、おめぇ自分はもっと罰を

受けるべきだと思ってるのかい?

海軍からのお咎めが無いのは松島提督が見を

呈して守ってくれたから、また迷惑をかけた

‥‥‥と考えているのかい?」

 

【浜波】

「はえっ!?」

 

 

考えを見抜かれた!?

 

 

【松島提督】

「浜波、そこは君が気にするところじゃない」

 

【松平 アンデルセン】

「松島提督は何時だっておめぇを身を呈して

守っていたぜ、今回はちょいと特殊な事情が

重なっているのよ、サチィー頼むわ!」

 

【本多 幸雄】

「申し遅れたが、我々は『陸軍高機動憲兵隊』の

者だ、軍全体の意思を代表して君に会いに来た

帝国海軍『徳川 成光』元帥閣下、及び

地球連邦統合海軍省『土方 龍』元帥閣下の

連名により‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「俺の連名もあるんだけど?」

 

【本多 幸雄】

「ここには数多くの上級指揮官や提督の連名が

あるんだよボス、全員を挙げてたらキリが無い

よ、ボスはその他大勢という事で!」

 

【松平 アンデルセン】

「俺はお前をそんな子に育てた覚えはねえんだ

がな」

 

【本多 幸雄】

「あんたは何時から俺の親父になったんだ?

‥‥‥話を戻すが浜波君、今回の君のあげた

戦果功績を評価して我々は君を

表彰し、特別に勲章を授与する事に決定した」

 

【浜波】

「‥‥‥‥はいいいっ!?

 

【本多 幸雄】

「昨夜、君達が遭遇した深海棲艦は、最近本土

近海でヒットエンドランでのゲリラ戦闘を展開

していた『通商破壊部隊』だったんだよ

海軍全体としては、その動向が掴めなくて苦慮

していたんだが、昨夜の戦闘で君はその半数を

単独で撃破した」

 

【浜波】

「‥‥はっ?‥‥‥はぁ!?」

 

【本多 幸雄】

「その事は現場に居合わせた『逃亡犯』が証言

している」

 

【浜波】

「とっ‥‥‥逃亡犯っ‥‥て!?」

 

【本多 幸雄】

「更に君は偶然とはいえ、その逃亡犯の捕縛に

成功した、我々憲兵隊や陸軍としても奴の逮捕

に協力してくれた君に感謝している」

 

【浜波】

「‥‥へっ‥‥‥へええ!?‥‥」

 

【風雲】

「あなた、何て情けない声出してるのよ?

凄いじゃない!浜波!」

 

【浜波】

「はわ‥‥‥はわわわ‥‥‥」

 

 

浜波の思考は完全にオーバーロードした

自分はここに罰を受けに来たと思ったのに‥‥

 

戦果?功績?単独撃破?捕縛?逮捕?受賞!?

 

一体何の事なのかさっぱり分からない

おまけに『逃亡犯』って何のこと!?

 

 

【松島提督】

「浜波、君が混乱するのも無理は無い、順を

追って説明すると、君が捕縛したあの男の正体

は『野良擲弾兵』なんだ」

 

【浜波】

「のら‥‥‥てきだんへい?‥‥」

 

 

『擲弾兵』‥‥‥‥

 

浜波にはあまり馴染みの無い単語であった

 

 

【松島提督】

「人類が艦娘の存在に気付く以前から深海棲艦と

肉弾戦で戦って来たのが改造兵士である擲弾兵

なんだ、野良擲弾兵とは軍の管理から抜け出し

て、野に下った擲弾兵の事を言う、言い換えれ

ば『脱走兵』みたいなものさ」

 

【浜波】

「‥‥脱走兵!?‥‥」

 

 

兵士だったのか!しかも改造兵士って‥‥‥

道理で強かった訳だ!

 

 

【本多 幸雄】

「あの擲弾兵の証言により、君が深海棲艦相手に

単独で奮戦した事、密漁者として生計を立てて

いたあの擲弾兵が偶然そこに通り掛かった事で

君に捕縛されてしまった事が分かっている」

 

【浜波】

「!!!!!」

 

【本多 幸雄】

「軍の管理下から抜け出した擲弾兵は危険視され

る、それを君が捕縛してくれたお陰で陸軍とし

ても感謝しているって訳さ

派手な授賞式は出来ないが、その代わり海軍から

君への責任追求に関しては全て不問とする事に

決定したんだ、だからここでの表彰と授与になる

 

【松島提督】

「浜波、君自身の行動については君自身が反省を

すればいい、君があげた戦果については素直に

受け取れば良いんだよ」

 

【阿武隈】

「浜波さん、よく頑張ったわね」

 

 

【浜波】

「あっ‥‥‥あっ‥‥‥あっ‥‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(浜波の回想‥‥‥)

 

 

【鶴 温】

 

「‥‥‥浜波君‥‥‥おじさんと約束してくれる

かいい?」 

 

【鶴 温】

「君は生きるんだよ!少々汚れたっていい!

辛くても、地面をはいつくばっても、君には

生きて‥‥幸せになって欲しい‥‥‥」 

 

【鶴 温】

「今はまだ生きる目的を見出だせないなら、今は

おじさんの為に生きて下さい、君におじさんの

命をあげるから‥‥‥」 

 

【鶴 温】

「そして君が幸せになったと感じたら‥‥‥

おじさんの事は忘れなさい‥‥」

 

 

【鶴 温】

「浜波君、よく聞くんだ、君の足元に、君自身の

装備(艤装)が落ちているだろう?」

 

【鶴 温】

「それを拾って、砲口をおじさんに向けるんだ!」

 

【鶴 温】

「急いで!向けるのが無理なら、拾うだけでも

いい!」

 

 

哨戒艇が接岸する直前、男は最後に言った

 

 

【鶴 温】

「おじさんは独りぼっちだ、だから居なくなっても

悲しむ者は居ない、でも、君は違う」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

全てが浜波の中で繋がった!

 

 

あの擲弾兵の行動は全て浜波を救う為の行動

だったのである

自分に砲口を向けさせたのも、浜波が自分を

捕縛したように演出する為であったのだ

 

後に浜波が責任追及される事を見通していた

のかもしれない、だから自分の命を盾に使った

のである、自分を逮捕させれば浜波の功績に

なる、それで浜波への責任追及もチャラに

出来る‥‥‥と

 

 

男にとって浜波は、自分を消してでも守るべき

大切な存在‥‥‥となっていたのだろう

それは本能的なものであったのかもしれない

男と浜波が出会ったのは昨夜が初めてだったの

だから‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥」(ガクガク‥‥‥)

 

 

男の行動の全てを理解した浜波は、全身の震え

が止まらなくなった

 

 

【松平 アンデルセン】

「……松島提督、もし良かったら俺に授与させて

貰えないかね?」

 

【松島提督】

「ええ、お願いします」

 

 

松平司令官は、本多隊長から勲章を受け取る

それは小さな小さな勲章であった

松平司令官は浜波の正直に立つと、膝をついて

身を屈め、浜波と同じ目線の高さで正面から

浜波を見た………

 

 

【松島提督】

「お嬢ちゃん、おめぇも分かってると思うが、

こいつはおめぇ一人で取れた勲章じゃねえ

松島提督やこの鎮守府にいる仲間の助けがあっ

て取れたモンだ、それは忘れちゃいけねーよ」

 

【浜波】

「…………」(ブルブルブル~……)

 

 

浜波は松平司令官に対して何も言い返せず

激しく頭を横にふる

 

違う!そんなんじゃない!

浜波にはそんな勲章、貰う資格なんかない!

 

そんな浜波の気持ちを知ってか知らずか

松平司令官は続ける……

 

 

【松平 アンデルセン】

「お嬢ちゃん、よく頑張ったな、つまらん物だが

こいつを受け取ってくれや」(スチャッ)

 

 

松平司令官は浜波の装束に勲章を着けた

 

 

【浜波】

「違う……違う!………こんなの!……駄目!」

 

【松島提督】

「どうしたんだ浜波?」

 

【松平 アンデルセン】

「………何が違うんだい?お嬢ちゃん?」

 

【浜波】

「はっ…浜波は…何もして…ません!……全部…

…あの人が戦ったんです……浜波の事も助けて

くれたんです!……浜波はただ怖くて……怖くて

………震えてただけで………勲章を貰うのは……

あげなきゃいけないのは!あの人なんです!」

 

【風雲】

「浜波!?」

 

【阿武隈】

「浜波さん‥‥‥」

 

【松島提督】

「浜波‥‥‥(あの大人しい浜波が、こんなに

ハッキリと自分の意見を‥‥‥)」

 

【浜波】

「///ハアッ!‥‥‥ハアッ!‥‥///」

 

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥良い娘ですね」

 

【松平 アンデルセン】

「‥‥‥見た目は気弱な子供の様に見えて芯は

しっかりしてる、あの擲弾兵が惚れるだけの

事はあるな‥‥‥やっぱり良い女だったか」

 

 

一人の男が己の命をかけて守る‥‥それだけの

何かがこの娘にはある、少なくともあの擲弾兵

には‥‥‥

松平司令官は浜波と向かい合ってその理由に

納得出来たようだった

 

 

【松平 アンデルセン】

「お嬢ちゃん、おめぇの話が事実だとしても

これはあの男本人の口から語られた言葉だ

裁定が覆る事はない、それに奴が脱走兵なのは

確かだ、その事実は変わらない」

 

【浜波】

「でっ!‥‥でも!!‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「お嬢ちゃんの話が事実と仮定しての話だが、

その勲章はな、お嬢ちゃん、あの男のおめぇ

への想い‥‥今この瞬間でもお嬢ちゃんを守ろ

うとしているあの男の魂の結晶なんだよ」

 

【浜波】

「あの人の‥‥‥想い‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「今のお嬢ちゃんなら、分かる筈だ‥‥‥」

 

 

浜波は、自分の胸の小さな勲章を改めて

触ってみる‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

(浜波の回想‥‥)

 

 

【鶴 温】

「‥‥君は優しい娘だ、だったら分かるだろう?

君が沈んでしまったら、居なくなってしまったら

悲しむ人達がいるって事を‥‥‥そんな大切な人

達を悲しませちゃいけないよ」 

 

【鶴 温】

「もちろん、おじさんも悲しい‥‥だから君を

助けた」

 

【鶴 温】

「おじさんは一人ぼっちだからそんな人達は

居ない、でも浜波君、君は違う!

君には帰りを待ってる人達がいる筈だ、君にも

それが分かってるから、さっきそんな人達の

名前が出て来たんだろう?‥‥‥」

 

 

【鶴 温】

「おっ?なんだ~、笑った顔も可愛いじゃん?」

 

【浜波】

「///(ボム!!)///」

 

 

【鶴 温】

「ほら、君は可愛いし笑う事だって出来る

こんな可愛い君は、もっと人生を楽しむべき

だよ、なんてな」

 

【浜波】

「///あうあうあう!‥‥///」

 

【鶴 温】

「‥‥何だこれ?‥‥自分で言っておいて何だ

けど、これ完全にナンパになってるじゃん!

何考えてんだ!?俺は!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥おじさん‥‥‥」

 

 

【阿武隈】

「‥‥その、擲弾兵さんって‥‥やっぱり

浜波さんの事を?‥‥」

 

【本多 幸雄】

「そういう事になりますね‥‥‥」

 

 

【松島提督】

「‥松平司令官、もし良ければ教えて頂きたい

のですが、その擲弾兵は何故脱走なんかした

のですか?兵士や軍属が脱走すればどういう

事になるか分からない筈もないでしょう?

自分は逃げる事も出来たのに、浜波の為に

我が身を差し出した程の男が、一人で深海棲艦

を撃破した程の精鋭が、自ら脱走兵となったの

には余程の理由があった筈です!」

 

【風雲】

「確かに、脱走なんてただ事じゃないもの‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「『擲弾兵』とは軍の資産、戦車や航空機と同じ

なんですよ、奴らは擲弾兵になった瞬間に一切

の人権が剥奪されます」

 

【浜波】

「!!!!?」

 

【松平 アンデルセン】

「いや、場合によっては戦車や航空機よりも下に

扱われる場合もある、戦車や航空機は高価です

からな」

 

【風雲】

「そっ!そんな!!」

 

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【阿武隈】

「‥‥かつてのあたし達みたいね‥‥」

 

【松島提督】

「‥‥まだ多くの問題はあるとはいえ、艦娘には

法律上は人権が保証されている、擲弾兵には

それすら無い‥‥という事ですか、その扱いに

反発して脱走を?」

 

【松平 アンデルセン】

「半分はな、残りの半分はただ『生きる為』に

仕方なくの脱走だった訳よ」

 

【松島提督】

「生きる為に仕方なく?」

 

【松平 アンデルセン】

「ここからはオフレコで頼む、奴はかつて戦場に

置き去りにされた、軍に見放された経験がある」

 

【松島提督】

「軍に見放された!?」

 

【松平 アンデルセン】

「作戦計画が稚拙だったお陰で、最前線で奴の

部隊は激戦の末に壊滅した、司令部と奴の指揮官

達は部隊が擲弾兵だった事もあって『一人残らず

全滅した』と勝手に判断し、援軍も救助も送らな

かった」

 

【松島提督】

「勝手に全滅したと判断して部下を見捨てた!?

指揮官がそんな事で許されるんですか!?」

 

【阿武隈】

「提督‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「『人間』の部隊ならこうはならなかったろう

『擲弾兵』だからそうなったんだ、司令部から

すれば無人のロボットが戦ったと同じだからな」

 

【松島提督】

「なんてこった‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「もっと大きな問題はこの先にあった、あの男は

生きていた、自力で司令部まで生還を果たした

そして奴は逮捕された」

 

【阿武隈】

「逮捕って何故ですか!?無事に戻って来た

のに!?」

 

【松平 アンデルセン】

「『生きていたから』だ!」

 

【阿武隈】

「はあっ!?」

 

【松島提督】

「『敵前逃亡』と判断されたとか?」

 

【松平 アンデルセン】

「違う、文字通りの意味だ、軍と司令部は全滅

と判断したのに、奴は部隊と一緒に全滅しな

かった、司令部の判断と違う結果を、自分の

判断で実行した事が『重大な不具合』と判定

されたんだ!」

 

【風雲】

「あの‥‥言ってる意味がよく分からないん

ですけど‥‥」

 

【本多 幸雄】

「『擲弾兵』は自分で考え、判断する事自体が

許されないんだよ、戦闘中の極限られた範囲

だけなんだ、『生き残っている筈が無い』者

が『自分の判断で生き残った』事が問題に

されたんだ」

 

【風雲】

「何よそれ!?無茶苦茶じゃない!!

逃げた訳じゃ無いでしょ!?戦って生き残っ

たんでしょ!?褒められてもいいくらいじゃ

ない!!

生きて帰って来る事も許されないの!?」

 

【松平 アンデルセン】

「擲弾兵はあくまで装備品、戦車や航空機が

勝手に判断して動いたら危なくて仕方ない‥‥

というのが軍上層部の昔からの判断だ

おまけに擲弾兵の戦闘力は一般兵士から見れば

それこそ『チート級』の強さだ、何しろ肉弾戦

で深海棲艦と戦う為に改造された兵士だからな

それが自分だけの判断で行動するのは軍上層部

にとっては脅威以外の何物でもない‥‥‥と

上は思っている、軍の管轄や命令、決定事項、

つまりは軍の秩序から少しでもはみ出した

擲弾兵は『不具合を起こした不良品』となる

訳だ、馬鹿げた話だがな」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【阿武隈】

「命懸けで戦ったのに‥‥そんな扱いをされたら

それは逃げたくもなるわよね‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「その通り、不良品と判断された擲弾兵は処分

される、奴はそれが我慢出来なくて脱走した

んだ」

 

【浜波】

「‥‥‥処分!?」

 

 

執務室に重い空気か流れる‥‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「さてと‥‥少々話し過ぎたかな、松島提督

今回は貴官と貴官の部下諸君に世話になった

改めて感謝の意を伝えさせてもらう」

 

【松島提督】

「いえ、こちらこそ、浜波の件でお世話になり

ました、この娘は我々の大切な仲間ですから」

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「お嬢ちゃん、辛いかも知れんがあの擲弾兵の

想いを汲んでやってくれや、それとお嬢ちゃん

の命はもうお嬢ちゃん一人のものじゃない」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「その命、大切にするんだぜ?」(ポンッ)

 

【本多 幸雄】

「元気でな、浜波君」

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

これで良いの?‥‥‥いや違う!

 

こんな事‥‥‥良い訳ない!

 

 

【松平 アンデルセン】

「それでは、俺達はこれで失礼する」

 

【本多 幸雄】

「皆さんの御武運をお祈りします」

 

 

【浜波】

‥‥‥まって‥‥

 

【風雲】

「浜波?」

 

 

【松島提督】

「皆さんもお気をつけて、阿武隈、見送りを」

 

【阿武隈】

「‥‥はい、提督」

 

 

【浜波】

‥‥‥まって‥‥

 

【風雲】

「ちょっ‥‥浜波?」

 

 

【松平 アンデルセン】

「せっかく松島まで来たんだ、美味い海鮮

料理でも食って帰るか?サチィ」

 

【本多 幸雄】

「空気読めよ!ボス!俺達は遊びに来た訳

じゃ‥‥‥」

 

 

 

【浜波】

まってえええーーー!!!

(ダアッ!)

 

【風雲】

「ひゃい!?」

 

【阿武隈】

「浜波さん!?」

 

 

そこに居た者達が、今まで聞いた事もない大声で

浜波は叫んだ!そして松平司令官に飛び付いた

あの恐面の松平司令官にあの浜波が飛び付いた

のである

 

 

【裏浜波】

よしよし♪今回は良い感じね♪

 

 

【浜波】

「‥‥まって‥‥‥教えて‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」 

 

【浜波】

「あの人は……あの人はどうなるの?」

 

【本多 幸雄】

「…………………」

 

 

【松島提督】

「浜波…………」

 

 

真っ直ぐ見詰める浜波の目を見て、松平司令官

は浜波の頭を撫でながら答えた

 

 

【松平 アンデルセン】

「‥‥‥何故そんな事を聞く?」

 

【浜波】

「‥‥あの人の事‥‥もっと‥‥知りたい!」

 

 

松平司令官は心の中でニヤリとする

やはりこの娘は『良い女』だった

これは悪くない兆候だ

 

 

【松平 アンデルセン】

「たとえそれが辛い事でも、現実を受け止める

覚悟があるか?」

 

【浜波】

「‥‥はい!」

 

 

……暫しの沈黙の後……

 

 

【松平 アンデルセン】

「『不良品』は廃棄される、『不具合品』と判定

された擲弾兵は生きたまま処理機にかけられる

『超合金コア』諸共粉々に粉砕されて終わりだ」

 

【浜波】

「!!!!!!!!!!」

 

 

浜波は顔面蒼白になった、全身の震えが再度

襲ってきた‥‥‥

 

 

【浜波】

「……そっ!…そっ!…そん…な!!」(ブルブル‥)

 

【松島提督】

「松平さん!!浜波の前でそんな話をするのは!」

 

【松平 アンデルセン】

「紛れもないこれが事実だ!教えて欲しいと

頼まれたから教えた

現実を受け止める覚悟があると言ったから答えた

この娘にはそれを受け止めるだけの覚悟があると

俺は信じたから話したんだ!

松島提督、貴官は自分の部下を信用出来ないのか

い?」

 

【松島提督】

「‥‥‥それは、信用の押し付けでは!?」

 

【松平 アンデルセン】

「見解の相違だな、いずれにせよこの娘には事実

を知って貰わにゃなるめぇよ」

 

【松島提督】

「心に大きな傷が残りますよ!」

 

【松平 アンデルセン】

「知らない方がもっと傷付くだろうが!今言わな

くてもいずれは分かる事だ、後から知らされて

『自分は何も知らずにいた』なんて話は無しだ!

そんな事になれば、この娘は二度と立ち直れねえ

だろうよ!」

 

【松島提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「あんたは指揮官だ、なら分かる筈だ!この娘を

、大切な者を本当に守りたいなら、時には

ムカつく野郎の顔面にウ○コぶちまけるくれえ

の覚悟と度胸を持たなきゃならねえ時もあらぁ

な!」

 

【阿武隈】

「ぶっ!?」

 

【風雲】

「ウ○コって……」

 

【本多 幸雄】

「好きな相手でも嫌いな相手でも、例え相手に

どう思われようと必要な時は必要な事を言う

べき‥‥て意味の例えです‥‥たぶん」

 

 

【浜波】

「‥‥‥あっ‥‥うう‥‥」(ガクガク‥‥)

 

 

外野のやや下品な会話を余所に、浜波の身体の

震えは止まらなかった……

 

身体を砕かれる!?生きたまま!?

あの人は自分がそうなる事を分かっていて

浜波のことを!?

 

こんな……浜波を……私なんかを……

 

 

【松平 アンデルセン】

「お嬢ちゃん、おめえはどうしたい?」

 

 

あの人を……助けなきゃ!!……

 

【裏浜波】

そうじゃないでしょ?貴女の本当の

気持ちは

 

浜波の……本当の気持ち……

 

………………

 

………………

 

………………

 

あの人を……失いたくない!

 

あの人に会いたい!

 

あの人の笑顔がみたい!

 

あの人の…………

 

側にいたい!!

 

 

【裏浜波】

それで良いのよ♪だったらやる事は

1つでしょ?

 

 

【浜波】

「……お願い……あの人に……会わせて!……」

 

 

【本多 幸雄】

「…………………」

 

 

【松平 アンデルセン】

「………何故だ?」

 

【浜波】

「…………………」

 

 

松平司令官は浜波と正面から対面する

人として、対等の相手として、浜波と対面する

 

浜波の両手に力が入る………

口数は少ないが、それだけに返って浜波の必死さ

が松平司令官には伝わってくる

浜波は絞り出すような想いで言葉を発した

 

 

【浜波】

「会いたい……あの人に……会いたい!!……」

(ボロボロボロ………)

 

【松平 アンデルセン】

「…………………………」

 

【浜波】

「……お願い………します……」

 

(ポンッ)

【浜波】

「………うん……」

 

 

松平司令官、一瞬「してやったり!」の顔になる

と、浜波の頭を撫でながら一言‥‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「おじさんの目に狂いはなかったなぁ♪

やっぱり『良い女』だったか」

 

【浜波】

「///ふえっ!?///」

 

 

【松島提督】

「いつの間にここまで自分の意思をハッキリと

言える娘になったんだろうか、これもその男

のお陰‥‥‥なのかもしれんな‥‥‥

(浜波の心を救う為の、これは唯一のチャンス

かもしれない‥‥‥)」

 

【阿武隈】

「浜波さんをここまで変えてしまうなんて、その

擲弾兵って人、凄いですね‥‥(私だって提督

がそんな事になったら黙っていられる訳ない、

やっぱり浜波さんは、その人の事を‥‥‥)」

 

 

【松平 アンデルセン】

「松島提督!このお嬢ちゃんを少し借りるぜ」

 

 

【松島提督】

「松平さん、私と阿武隈も同行させて頂けません

か?我々の大切な仲間を骨抜きにしたその擲弾兵

の顔を是非見てみたいので‥‥‥」

 

 

物語は大きく動き出した!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

陸軍高機動憲兵隊、立川本部‥‥‥

 

半地下の独房‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

傷の手当てを受けた『鶴 温』は独房に収容され

次の処分を待っていた

 

頭の中にあるのは自分の運命ではなく、あの艦娘

の事ばかりであった

 

あの娘は無事に戻れただろうか?

 

元気でやって行けるだろうか?

 

例の相手に伝えたい事を伝えられるだろうか?

 

夢を叶えられるだろうか?

 

 

幸福になれるだろうか?

 

 

自分の意思に反して擲弾兵という存在に仕立て

上げられて、何もかも奪われ殺伐とした戦いを

強要された、そんな人生だったが‥‥‥

 

最後にあの娘に出会い、彼女を救う事が出来た

‥‥‥と思う、それだけでも決して悪い人生じゃ

なかったと本気で思えた、彼女はそんな不思議な

魅力を持っていた、少なくともこの男にとっては

‥‥‥

 

そんな自分の気持ちが『自分は彼女に一目惚れ

した』という事だと気付いたのは、あの型破りの

司令官に色々と指摘されてからだ

 

 

本当にあの娘を守る事が出来たのなら

こんな終わり方なら悔いはない‥‥‥

 

でも、一つだけあるとすれば‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥もう一度‥‥会いたかったな‥‥」(ボソッ)

 

 

【松平 アンデルセン】

「男の『独りぼやき』なんざぁ、とても見れたもん

じゃねえぜ!」

 

【鶴 温】

「‥‥あんたは‥‥」

 

 

いつの間にそこに居たのか

独房の扉を開けて、松平司令官が目の前にいた

 

 

【松平 アンデルセン】

「おめえに客だ、一晩泊めてやれ、必要なら

部屋を変えてやる、ここはベッド1つしか無い

殺風景な部屋だからな」

 

 

そう言い残すと、松平司令官は回れ右して

独房から出て行った

 

そして‥‥入れ替わりに独房に入ってきたのは

‥‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【鶴 温】

「‥‥!!?」

 

【浜波】

「‥‥エヘヘ♪‥‥‥きちゃっ‥‥た♪‥‥」

 

 

こうして二人は一日ぶりに再開した

お互い随分長く会っていなかったような気分

だった‥‥‥

 

突然の事に驚き戸惑う『鶴 温』、しかしそれ

以上に嬉しさが込み上げてきた

 

 

【鶴 温】

「浜波君‥‥良かった、無事で‥‥」

 

【浜波】

「……おじさん……」

 

【鶴 温】

「会いに来て……くれたのかい?」

 

【浜波】

「……会いたかった……だから……」

 

【鶴 温】

「………………」

 

 

こんな自分に、向こうから会いに来てくれた!

それも本人の意思で!

 

擲弾兵『鶴 温』にとって、こんな経験は初めて

だった、しかも『浜波』本人が………

 

 

【浜波】

「……横……座るね……」(スッ……)

 

 

1つのベッド以外何もない独房‥‥‥

『鶴 温』はそこに座っていた

『浜波』もその横に並んで腰掛ける

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

(‥‥ギュッ‥‥)

 

二人は何も話さない、ただ黙ってお互い手を

握り合うだけ‥‥‥

 

それは二人にとって大切な時間だった

明日がどうなるかは分からないのだから‥‥

 

 

【鶴 温】

「俺も‥‥‥君に会いたかった‥‥良かった‥」

 

【浜波】

「///‥‥‥(嬉しい)‥‥///」

 

【鶴 温】

「君はどうして、俺に会いたいって思ってくれた

んだ?」

 

 

昨日までは『鶴 温』の口調にあった『おじさん』

という言葉な無くなっていた、あくまで『俺』と

 

『鶴 温』が一人の男として『浜波』の前で

話をしている証拠だ

 

 

【浜波】

「‥あなたの‥‥名前‥‥教えて?」

 

【鶴 温】

「『鶴 温(つる あつし)』、まだ俺が人間だった

頃の名前だ」

 

【浜波】

「つる‥‥‥あつし‥‥‥温さん‥‥」

 

【鶴 温】

「‥‥うん?」

 

 

『鶴 温』は浜波を見た、『浜波』は顔を正面に

して『鶴 温』を見つめる‥‥‥

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(浜波の回想‥‥)

 

 

【浜波】

「あの人‥‥浜波が行ったら‥‥どう思うだろう」

 

【裏浜波】

まだそんな事言ってるの?喜ぶに決まってる

でしょ?自分とあの人を信じなさいよ!

 

 

【松平 アンデルセン】

「お嬢ちゃん、あの男の気持ちもお嬢ちゃんと

同じだろうぜ、なら分かるだろう?

てめえの人生も運命も、時には命さえも質に入れ

てまで守り通す、それが『』てもんだ」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【浜波】

「温さんと‥‥‥同じ気持ち‥‥」

 

【鶴 温】

「‥‥俺と同じ‥‥」

 

【浜波】

「///これが‥‥浜波の‥‥気持ち‥‥///」

 

(‥‥スウッ‥‥)

 

 

(‥‥チュッ❤‥‥)

 

 

【鶴 温】

「うむっ!?」

 

 

浜波は自分から口づけをした‥‥‥

 

 

【浜波】

「///これが‥‥浜波の‥‥答え///」

(ギュウッ❤)

 

 

浜波は正面から『鶴 温』に抱き着いた‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥浜波‥‥君!?‥‥」

 

【浜波】

‥『浜波』‥‥って‥‥呼んで‥‥

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【鶴 温】

「‥‥浜波」

 

‥‥はいっ❤‥‥

 

【鶴 温】

「浜波‥‥‥好きだ!」

 

【浜波】

///‥‥浜波も‥‥好き!❤///

 

【鶴 温】

「‥‥浜波!!」(ギュウッ❤)

 

【浜波】

///ふわあぁぁぁ~~❤❤///

 

 

『鶴 温』は『浜波』を少し強く抱きしめた

 

 

【浜波】

///あっ‥暖かい‥‥エヘヘ~♪❤❤///

 

 

【裏浜波】

‥‥あれ?この娘、こんな性格の娘だっけ?

 

 

本家が裏の想像を超えた瞬間であった

 

 

『鶴 温』、『浜波』、共に思う‥‥‥

 

 

【鶴 温】

(もうこれで思い残す事はない‥‥そう思って

 いた‥‥でもやっぱり駄目だ!

 全然足りない!もっと欲しい!

 この娘が欲しい!!

 もっと生きたい!浜波と一緒に生きたい!!

 俺は‥‥俺はどうすればいい!?)

 

【浜波】

(‥‥やだ‥‥いやだ!‥‥せっかく会えたの

 に‥‥別れるなんていやだ!

 浜波は悪い娘‥‥こんな我が儘‥‥駄目なの

 は分かってる‥‥‥だけど‥‥‥だけど‥‥

 温さんが好き!‥‥大好き!!‥‥もう‥‥

 離れられないよ‥‥浜波は‥‥何でもします

 ‥‥どんな事でもします!‥‥‥だから‥‥

 お願い‥‥‥この人を連れていかないで!)

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【松島提督】

「浜波が‥‥あの浜波が‥‥‥いつの間にか

大人の女性になっていたとは‥‥‥

私は浜波を守る為に保護下に置く事ばかり考え

て、提督としても人としても、あの娘の事を

正面から見ていなかったのかもしれない‥‥」

 

【阿武隈】

「提督‥‥‥」

 

【松島提督】

「阿武隈、私はとんだ未熟者だったようだ」

 

【本多 幸雄】

「そう御自身を悲観しないで下さい、貴官が

浜波の事を真剣に愚直に守ってくれていたから

今日の出会いがあったんです

貴官は何も間違っていませんよ」

 

【松島提督】

「そう言って貰えるとありがたい、いずれにせよ

もう私には、あの『浜波』の提督は務まらない

‥‥‥という事ですね?松平さん、決して悪い

意味ではなく」

 

【松平 アンデルセン】

「松島提督、お前さんも提督としても男としても

一皮むけたみてえだな♪

さて、これで二人の気持ちは通じ合った、俺達も

二人の気持ちを確かめるが出来た、これで決まり

だな」

 

【本多 幸雄】

「決まりってどうするんです?ボス、何となく

想像は出来るけど」

 

【松平 アンデルセン】

「そういう事だサチィ、おめえの例の友達に二人

の事を頼んでおいてくれや、あそこなら擲弾兵

でもやって行ける筈だ、何しろ提督本人が擲弾兵

なんだからな」

 

【松島提督】

「擲弾兵が提督!?提督という事は何処かの鎮守

府ですか?」

 

【松平 アンデルセン】

「あんたの嫁さんがよく知ってる『清霜』が居る

鎮守府だよ、『銚子沖』で会った」

 

【阿武隈】

「あの清霜さんの鎮守府!?確か『海特警』の

‥‥そこの提督って『擲弾兵』なんですか?」

 

【本多 幸雄】

「ボス!俺もあの二人は助けたいし、あの鎮守府

に行くのが最善策なのは分かる、しかし先方に

も都合があるしホイホイと頼むのは‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「だからおめえが直接行って頭下げてこい!!

ついでにあの『護衛艦のねえちゃん』にも

会ってこい!!」

 

【本多 幸雄】

「あんた、それも狙いだったか!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府‥‥‥

 

 

【あきづき】

「‥‥へっくちゅん!」

 

【パース】

「キュートなくしゃみね♪」

 

【あきづき】

「///‥‥あっ、どうも‥‥///」

 

【射命丸 文】

「可愛かったので、もう一回お願いします~♪」

(カメラ構えて)

 

【あきづき】

「///でっ!‥‥出来ません!!///」

 

【ラビアンローズ】

「この妖怪の聞屋さん、何か居着いちゃった

みたいですねぇ‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

足柄さん‥‥‥

 

潮ちゃん‥‥‥

 

浜波には、好きな人が出来ました‥‥

 

まだ二人に会って謝る事も出来てないのに‥‥

 

浜波は悪い娘‥‥‥

 

ごめんなさい‥‥‥

 

足柄さん‥‥‥

 

潮ちゃん‥‥‥

 

二人は今の浜波を見たらどう思いますか?

 

昨日会ったばかりの人を好きになるなんて

 

フシダラな女と思いますか?

 

ごめんなさい‥‥‥

 

でも‥‥好きなの‥‥この人が‥‥

 

好きになった事、後悔なんかしない‥‥

 

足柄さん‥‥‥

 

潮ちゃん‥‥‥

 

二人は浜波を許してくれますか?‥‥‥

 

ちゃんと謝りたいです‥‥‥

 

ちゃんとお話したいです‥‥‥

 

浜波の事も、この人の事も‥‥‥

 

司令や阿武隈さんやかーちゃんやもーちゃん

の事も‥‥‥

 

会って話したいです‥‥‥

 

足柄さん‥‥‥

 

潮ちゃん‥‥‥

 

もしそんな機会が出来たら‥‥‥

 

会ってくれますか?‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「浜波‥‥浜波‥‥好きだ‥‥浜波‥‥」

 

 

足柄さん‥‥‥

 

潮ちゃん‥‥‥

 

この人が‥‥‥

 

 

浜波が愛した人です!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【潮】

「‥‥えッ?‥‥浜波ちゃん?」

 

 

帝国海軍所管、艦娘専用療養鎮守府‥‥‥

 

 

現在は0358時‥‥‥

 

謎の鎮守府所属で、かつての同僚『足柄』と

ある任務を共同で遂行する事になった『潮』は

興奮して中々寝付けなかった

 

それで外に出て夜空を見上げていた訳だが‥‥

 

ふと何処かから『浜波』の声が聴こえてきた

様な気がしたのである

 

 

【潮】

「‥‥いやまさかね‥‥気のせいか‥‥」

 

 

ここに浜波は居ない、浜波の声が聴こえる筈が

なかった、足柄との記憶と共に浜波の記憶も

思い返していた影響か?‥‥‥

潮はそう考えた

 

その時、車椅子が近付く音が‥‥‥

 

 

【磯波】

「潮ちゃん?‥‥まだ夜明け前なのに早いね?」

 

【潮】

「うん、少し興奮しちゃって眠れなくて‥‥‥」

 

【磯波】

「例の足柄さんとの任務の事?潮ちゃんの憧れ

の‥‥‥」

 

【潮】

「可笑しいよね♪まだ任務は先の話なのに‥‥」

 

 

今回の足柄との任務は潮にとっては特別だった

前のブラック鎮守府では、一緒に出撃する事は

あっても潮は足柄に助けられてばかり‥‥‥

そう考えていた、自分を情けなく感じていた

 

しかし今回は違う、戦闘任務ではないものの

足柄と一緒になって遂行する任務である

自分の役割も明確になっている、つまり自分に

も果たすべき責務がある!

 

助けられてばかりの任務ではない!

自分も足柄の為に役に立てるチャンスがある!

それも『人と人の橋渡し』、正に潮にとっては

うってつけの任務といえた

 

 

【潮】

「潮もやっと足柄さんと一緒に任務が出来る!

足を引っ張らない、仲間としての‥‥‥そう

考えると今から落ち着かなくて‥‥‥」

 

【磯波】

「でも潮ちゃん、とっても良い顔してるよ♪」

 

【潮】

「エヘヘ♪ありがとう♪磯波ちゃんはどうした

の?」

 

【磯波】

「もうすぐシフト交代の時間なの、事務処理仕事

なんだけどね、そうしたら潮ちゃんが外にいた

から‥‥」

 

【潮】

「そっかあ‥‥」

 

【磯波】

「ねえ、『浜波ちゃん』って‥‥‥前に言ってた

以前の鎮守府での‥‥‥」

 

【潮】

「あっ‥‥聴こえた?」

 

 

潮は浜波の事について磯波に話した‥‥‥

 

 

【潮】

「私ね、浜波ちゃんの事を思い出したら浜波ちゃん

にも無性に会いたくなって‥‥」

 

【磯波】

「大切なお友達だったんだよね?」

 

【潮】

「うん、それでね‥‥何の確証も無いんだけど‥‥

私、今度の任務でもしかしたら浜波ちゃんに会える

んじゃないか‥‥って気がしてるんだ♪」

 

【磯波】

「そう、会えるといいね♪潮ちゃんは真面目だから

神様が願いを叶えてくれるよ、たぶん」

 

【潮】

「ありがとう♪‥‥そうだね‥‥会えたらいいな~

‥‥お話したい事が沢山あるもの‥‥‥」

 

 

夜明け前の星空を眺めて潮は思う‥‥‥

 

 

浜波ちゃん、元気かな‥‥‥

 

会えたら真っ先にお礼を言おう‥‥‥

 

潮が今ここに居られるのは足柄さんと

浜波ちゃんのお陰だから‥‥‥

 

 

それにしても、私ったらこんなに浮かれちゃって

 

こんな浮かれた潮を見て‥‥‥

 

足柄さんはどう思うかなぁ‥‥‥

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

足柄さん、今どうしてるんだろ‥‥‥

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

同時刻、謎の鎮守府‥‥‥‥

 

 

(ジュポ!ジュポ!ジュポ!ジュポ!)

 

【足柄】

❤ああ~~ん♪❤あお~ん❤‥おっ! 

‥あっ❤あっ❤おっ❤おっ❤♪

 

((ズパン!ズパン!ズパン!ズパン!‥‥))

 

【足柄】

おほっ!‥‥ごっご主人様ぁ~~♪❤❤‥

こっ‥この雌犬はぁ♪❤‥‥あっ❤‥うっ❤

‥ご主人様にぃ❤‥‥かっ‥‥完全敗‥‥ぼ

‥‥くっ‥‥しちゃいましたぁぁ~♪❤❤」

 

(ビクビクビクビク~~‥‥‥)

 

【ヒィッツ提督】

「グヘヘ~♪あの狼様がこんなだらし無い

アヘ顔してるなんてなぁ~~♪

お前に憧れてるあの『潮』がこれを見たら

どう思うだろうなぁ~~♪」

 

【足柄】

いじっ!‥‥いじわる~ん❤‥そんな

恥ずかしいのやめて~~ん❤❤」

 

 

現実にはそんな事は起こらない、だからやめて

と言いつつ足柄に嫌がる素振りは無い

 

 

【ヒィッツ提督】

「ヤベ!そのアヘ顔で‥‥超興奮してきた‥‥

‥‥よーーっしゃ!!!先ずは最初の発射だ!

行くぞ足柄ぁ!!魂の16連射あぁぁぁーー!!」

 

ズドズドズドズドズドズドズドズド!

ドピュドピュドピュドピュドピュドピュドピュドピュ

 

【足柄】

あっ!あーーーーー!!❤❤

ごっご主人様のオチ〇ポとせーしで!‥

‥いっ!イクーーーーー!!!❤❤

ビクビクビクビクビクビクビクビク!

 

 

MMZNF 特殊衛生任務艦隊‥‥‥

 

今日の慰安艦隊編成には、昨日に引き続き

足柄が組み込まれていた

 

今、潮や浜波が足柄の事を考えているなど想像も

していない足柄は凌辱の花園で咲き乱れていた

 

 

(パン!パン!パン!パン!パン!)

(ジュブジュブジュブジュブジュブ)

 

【デストリア】

❤あにゃあ~♪❤あっ!あっ!あっ!❤

てーとくー♪♪❤❤もっとぉぉ~❤❤」

 

 

(バコ!バコ!バコ!バコ!バコ!)

 

【ガトランティス】

❤!ぐおおおーー!!ヒィッツぅぅぅ!!

余を!余を癒してくれぇぇぇ~~❤❤❤

 

 

ヒィッツ提督とその分身達も乱れ狂う!

 

 

【シュバリエル】

「‥‥デストリア‥‥あの人たち‥‥なんて

体力なの‥‥」(ガクッ)

 

【ケルゲレン】

「流石に‥‥これ以上は‥‥」(ガクッ)

 

【EX-178】

「‥おっ‥‥お休みなさい‥‥っす」(ガクッ)

 

【漣】

「‥ご主人様‥‥は‥‥漣のぉ‥‥」(ガクッ)

 

 

日付が変わる前から始まった慰安任務‥‥

 

もうすぐ午前4時になろうというのに

ヒィッツ提督(分身含む)と足柄、そして

デストリア、ガトランティスは元気いっぱい

だった

ガトランティスだけは先日『清霜』が主催した

お泊りパジャマパーティーに、寝過ごした事で

出席出来なかった事が残念で残念で、逆に

ヒィッツ提督に癒してもらっているのである

 

そしてシュバリエル、ケルゲレン、イナヤ、

漣の四人は流石に疲れてダウンした

 

 

さて、ヒィッツ提督と言えば昨日‥‥‥

あの『多聞 風都』から特高警察に関する

内部情報を得ていた

 

特高警察が反乱分子や犯罪集団から押収した

武器類のうち、約50人を武装させられる量の

武器が行方不明になっていた

更に特高警察の通信傍受で『吉原』という単語

が多く受信されている事が分かった

 

『吉原』とは『謎の鎮守府』の特高警察内部で

の隠語である 

 

この武器を使って『謎の鎮守府』又は『海特警』

の関係組織に対する攻撃があるかもしれない‥

‥‥と多聞は予想した、ただし正確な攻撃目標

や日時は今のところ不明である

 

『多聞 風都』は一両日中に正確な目標を調べ

上げて見せる‥‥と言っていたがヒィッツ提督

本人は楽観していた

 

油断する気はさらさら無い!

 

しかし、たかが50人前後の通常武器を所持した

武装集団が組織されて襲ってきたとしても 

それでどうにかなる様なヤワな鎮守府は

海特警には一つも存在しなかった

それに武装集団を組織するにしてもそれなりの

準備期間と最低限の訓練が必要になる

たとえ武器だけあっても、いきなり今日明日に

動く事は出来ないだろう、それが例え片道切符

だとしても‥‥‥

 

多聞なら本当に一両日中に正確な情報を送って

来るだろう、自分達ならそれから迎撃体制を

整える事も出来る、その時は存分に返り討ちに

してやろう‥‥‥

 

 

【ヒィッツ提督】

多聞からの情報が上がり次第反撃じゃい!

謎鎮と海特警に喧嘩売った事を後悔させて

やる!こいつは景気づけじゃいーーー!!

 

(ズブ!ズブ!❤グチョ!グチョ!❤)

 

【足柄・デストリア】

「❤あはぁ~んあはぁ~ん❤

 

【ガトランティス】

余を!余を癒してくれぇぇぇ~~❤❤❤

 

 

戦いを前に気合いを入れるヒィッツ提督

 

しかし戦いは思わぬタイミングで始まった!

 

 

≪ダッフィーのダの字は堕落のダァァ…≫ 

 

≪ダッフィーのフの字は腐敗のフゥゥ…≫ 

 

≪ダッフィーのイの字は異端のイィィ…≫

 

≪ダァッフィィィィィィ……≫

 

 

独特の着信音と共に携帯に電話がかかってきた

 

 

【ヒィッツ提督】

もしもし、夜のお供にヒィッツだが?

 

【多聞 風都】

『お楽しみの最中にすまんが緊急事態だ!!奴らの

攻撃目標は『天龍児童園』だ!!』

 

!!!!!!

その場にいた(目を覚ましてる)全員のモードが

一瞬で切り替わった!

 

 

【足柄】

「なんですって!!?」

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥いつだ!?襲撃日はいつになる!?」

 

【多聞 風都】

『今日だ!!今既に始まってる可能性もある!』

 

【デストリア】

「そんな!!」

 

【ガトランティス】

「子供達‥‥‥きよし!!」

 

【ヒィッツ提督】

「何も準備が出来てないのに襲撃するのか!?」

 

【多聞 風都】

『例の武器が『豊橋港(愛知)』に運ばれ、直ぐ

に東に移動した事が分かった!

本部のクソ長官を締め上げたところ、適当に人数

だけをかき集めて武器を配っただけの連中を突入

させようとしている、それも今夜だ!!』

 

【ヒィッツ提督】

「アホかあいつら!?そんな素人連中に武器を渡し

ただけの烏合の衆に成功させられると思ってるの

か!?」

 

【多聞 風都】

『奴らの狙いは『攻撃を行う』既成事実を作る事

で俺達に警戒感を持たせ、その隙に自分達の足元

を固める、その為の時間を稼ぐ事だ!襲撃の成否

は奴らにはどうでも良い事らしい、襲撃する連中

や児童園の子供達がどうなろうとな!』

 

【ヒィッツ提督】

「なんてこった!!」

 

【多聞 風都】

『すまんヒィッツ‥‥奴の‥‥三木之の腐った

思考は俺の想像以上だった!‥‥奴は俺達とは

全く別次元のベクトルで動いていたんだ!

その事を見極めてさえいれば‥‥‥』

 

【ヒィッツ提督】

「多聞!油断してたのは俺も同じや!後悔は後で

いくらでも出来る!今すべき事は!‥‥‥」

 

 

いつの時代も、最も奇襲に適した時間帯は

『0400時』だと言われている

とすると、今の時間は‥‥‥‥

 

0402時‥‥‥

 

 

【ヒィッツ提督】

「お前ら!!このまま今すぐ出撃じゃあ!!」

 

【デストリア】

「みんなまだ寝てますデスよ!?」

 

【ヒィッツ提督】

「俺達だけで行く!!」

 

【デストリア】

「てーとくも私達も真っ裸デスよ!?」

 

【足柄】

「だったら何よ!?ニップレスを着ければいい

じゃない!!後はこの手でぶん殴る!!」

 

【ガトランティス】

「きよしや子供達の危機なのだぞ!!そなたは

親友の『ユークス』が心配ではないのか!?」

 

【デストリア】

「!!‥‥ユークスちゃん‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【UX-01】

「✨ハイ♪デストリアちゃん♪あ~ん♪❤✨」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥何なんだ?この回想シーンの光景?‥‥」

 

 

【デストリア】

「‥‥‥‥!!!」(ピタッ!ピタッ!ピタッ!)

 

 

デストリア、秘部と乳首にニップレスを装着して

一言!

 

 

【デストリア】

てーとくー!!皆さーん!!今すぐ助けに

行きましょー!!ゲートオブガミローン!!

 

 

 

盟友達と子供達を助けるべく!今ここに

裸の提督とニップレス軍団が立ち上がった!

 

 

どうなる!?今日の天気!!

 

 

(後半に続く)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ガディキンさん、ヒィッツ提督と足柄達を

ギャグ担当にしてしまいました

 

申し訳ありません、でもまたお願いします

(この通り!なんつって)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(前半のエピローグ)

 

 

時は12時間ほど遡る‥‥‥

 

豊橋のショッピングモール‥‥‥

 

 

【那珂】

「今日のファンイベントは大成功♪きゃは♪✨」

 

【キSE-X07号】

「今回もバッチリ決まったっす♪流石は

那珂ちゃんっす♪」

 

【那珂】

「マネージャーさん♪ありがとー♪」

 

【キSE-X07号】

「喜んで貰えて何よりっす♪」

 

 

『那珂ちゃんファンイベントin豊橋』は無事

終了、地に足を付けた地道な活動を続ける、

謎の鎮守府所属『那珂』と彼女のマネージャー

を志願したジュラル星人『キSE-X07号』の

二人は、ショッピングモール内の食堂で軽い

打ち上げをしていた

 

 

【那珂】

「ねえ亮ちゃん、那珂ちゃん本当に感謝してる

よ、那珂ちゃんのアイドル活動をここまで

フォローしてくれて♪」

 

【キSE-X07号】

「俺は『那珂ちゃんファンクラブ』の東海北陸

支部長も兼ねてるっすよ、当然の役目っす♪」

 

 

キSE-X07号は、擬態して地球人に変装する時

は『亮太』と名乗っている、だから那珂は彼を

『亮ちゃん』と呼んでいる

 

 

【那珂】

「でも良いの?本当に、ジュラル星人ってさ、

地球を侵略しに来たんだよね?那珂ちゃんは

そんな事絶対反対だけど、亮ちゃんはジュラル

なんだし、こんなに地球の艦娘と関わったら

仲間からどんな目で見られるか‥‥」

 

【キSE-X07号】

「俺はどんな時だって那珂ちゃんファンすよ!

それはこれからも変わらないっす、それに‥

‥‥那珂ちゃんには話すんすけど、俺も地球

侵略には反対っす!」

 

【那珂】

「そうなんだ、まあ亮ちゃんならそう言うと

思ってたけど‥‥」

 

【キSE-X07号】

「ジュラル星人も地球人も、姿こそ違っても

同じ人間っす、勿論艦娘のみんなだって人間

っすよ、人間同士で征服だの侵略だの、そん

なの間違ってるっす!」

 

【那珂】

「そっかあ、ジュラルの人達がみんな亮ちゃん

みたいに考えてくれたらなぁ~」

 

【キSE-X07号】

「これは俺の理想なんすけど、俺は必ず魔王の

考え方を変えてみせるっす、そして地球侵略

なんて止めさせるっす、俺の直感すけど、そ

れって決して不可能じゃないって思ってるん

すよ」

 

【那珂】

「そんな事まで考えてるの!?亮ちゃんて

凄いんだね!」

 

【キSE-X07号】

「そんな事ないっすよ、俺の考えなんすけど

魔王っていつもアホな事ばかり繰り返して

いて、本気で地球侵略する気があるのか疑問

だったんすけど、最近思うんす‥‥

魔王は、進攻や侵略って言葉に隠れて、本当

は地球とジュラルの共存を模索してるんじゃ

ないかって、ジュラル本国の目もあるから

地球進攻中のポーズも見せないといけないし

、中々大変なんだろう‥‥て、まあ俺の勝手

な想像なんすけどね」

 

 

ジュラル魔王が率いる地球進攻軍団の主流派

こと『移住派』は、ジュラル星人の中では

穏健派と言ってもいい、ただ残念なことに

『ジュラル特選隊』に代表される『殲滅派』

と比べるとその勢力は圧倒的に弱体であった

 

ジュラル本国からの方針により、かつて

ジュラル魔王の下にいた軍団の多くが

『殲滅派』の傘下に組み込まれてしまった

地球で凶悪な事件を起こしているのはこの

軍団である

 

ジュラル魔王は、自身の勢力がどれだけ少な

くなっても方針を変える事は無かった

そして『キSE-X07号』『カサマTU-X04号』

は、そんな魔王に付き従う数少ない部下で

あった

 

 

【那珂】

「亮ちゃんらしいね、亮ちゃんてさ魔王さん

の事が好きなんだね♪だから信じてるんだ

ね♪」

 

【キSE-X07号】

「‥‥まあ、好き嫌いはともかく信じてはいる

っすよ、あの人はみなしごだった俺の育ての親

でもあるっすからね‥‥」

 

【那珂】

「えっ!?そうなの?」

 

【キSE-X07号】

「今度詳しく話すっすよ、それよりお腹空いた

んじゃないっすか?何か食べましょう♪」

 

【那珂】

「うん♪お腹ペコペコ~♪あっそうだ!今日は

那珂ちゃんがおごるからね~♪」

 

【キSE-X07号】

「えっ!?そんなの悪いっすよ!」

 

【那珂】

「良いの良いの♪亮ちゃんマネージャーさんに

はお世話になってるし、ファンを大切にする

のはアイドルの基本だからね♪‥‥‥」

 

 

【キSE-X07号】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「‥‥‥亮ちゃん?どうしたの?」

 

【キSE-X07号】

「シッ!‥‥静かに‥‥」

 

 

亮ちゃんの様子が急に変わった‥‥‥

 

 

【キSE-X07号】

「‥‥二つ後ろのテーブルに男が二人‥‥

座ってるのが見えるっすか?‥‥」

 

 

キSE-X07号は、声を低くして呟くように

話す‥‥‥

 

 

【那珂】

「‥‥うん、見えるけど?‥‥」

 

【キSE-X07号】

「奴らの話‥‥‥どうも怪しいっす!」

 

【那珂】

「‥‥えっ!?」

 

 

そう言われたら聞くしかない、那珂も

その男達の会話に聞き耳を立てる‥‥

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【襲撃犯】

「‥‥約束通りの報酬は貰えるんだろうな?

危ない話なのは何となく想像出来るけどよ」

 

【特高警察隊員】

「仕事をやり遂げたらいくらでも払ってやる

その代わり逃げるなよ!軍隊経験者は少ない

、あんたに抜けられたら‥‥‥」

 

【襲撃犯】

「金さえ貰えたら仕事は必ずやるさ、こんな

人の集め方してるんだ、どうせまともな仕事

じゃないんだろ?」

 

【特高警察隊員】

「詮索は不要だ!」

 

【襲撃犯】

「分かってるさ」

 

【特高警察隊員】

「今から集合場所に案内する、ここから東に

行ったところだ」

 

【襲撃犯】

「ここは‥‥山の中じゃないか?」

 

【特高警察隊員】

「隠し事には好都合だろう?」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【那珂】

「‥‥東?‥‥山の中?‥‥」

 

 

二人の男達テーブルから立ち上がると

そのまま歩いていく‥‥‥

 

 

【キSE-X07号】

「‥‥何か怪しくないっすか?」

 

 

あの男達の会話に気付いて聞き取っていた

とは、流石はジュラル!

 

因みに豊橋から東に向かって、『潮見坂』か

『多米峠』を越えていくと『浜名湖』がある

 

 

【那珂】

‥‥‥川内ちゃん!!

 

 

那珂の脳裏に、彼女の姉とその家族の顔が

浮かぶ‥‥‥

 

 

【キSE-X07号】

「追いかけるっすか?」

 

【那珂】

「もちろん!!」

 

 

二人はテーブルを立つと、男達の後を追った

 

 

 

 




【阿武隈】
「分かったわ、私の説明が必要なのね?
このお話は二次創作でフィクションです
作品中の設定や固有名詞は全て架空なので
どうか本気にしないでください‥‥‥て!
聞いてくださ~~い!」


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AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー4(R-18)

前作の後編です
よろしくお願いします

イベントが終わったとおもったら今度は
『ゴトランド』掘りが始まった!
世間は騒然としていますが、小説の方は
頑張って行きたいと思います

皆さんの健康をお祈りします
それではゆっくりしていってね


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

《前回までのあらすじ》

 

 

【トミー・ザワ】

「前回を読んでください」(ドヤッ!)

 

【天龍】

「教える気がないなら引っ込んでろー!!」

(ドカッ!!←足蹴り)

 

【トミー・ザワ】

「後はおなしゃす!!」(ドサッ!)

 

【衣笠】

「こうなる事は分かってるんだからしゃしゃり

出なければ良いのに‥‥でも好き♪❤」

 

 

 

『松平 アンデルセン』に率いられた『陸軍高

機動憲兵隊』に事実上保護された野良擲弾兵

『鶴 温』‥‥‥

 

彼の行動とその意味を悟り、同時に自分の

本心に気付いた『浜波』‥‥‥

 

暗い半地下独房で再会した二人は、お互いの

気持ちを確かめ合った

そして二人の気持ちを確認した松平司令官が

下す決断とは!?

 

 

一方艦娘療養鎮守府で勤める『潮』は、後に

控える『足柄』との任務に心踊るのであった

と同時に『浜波』との再会の予感も感じてい

た‥‥‥

 

そして肝心の足柄は、MMZNF(特殊衛生任務

艦隊)において、ご主人様(ヒィッツ提督)

からの愛の凌辱にアクメエロ堕ちした‥‥

 

 

そこに盟友『多聞 風都』からの緊急連絡が!

天龍児童園が襲撃の危機に瀕している!

 

 

盟友達と子供達を助けるべく!今ここに

裸の提督とニップレス軍団が立ち上がった!

 

軍団(と言っても四人だけだが)は、盟友

『ぼのたん提督』が開通させた『時空の狭間』

トンネルを抜けて六本脚鎮守府へと向かう!

 

 

どうなる!?今日の天気!!

 

 

【トミー・ザワ】

「どうなる!?俺のギャグ!!」

 

【天龍】

「知るか!!」

 

【衣笠】

「どうしても一言付け足したがるんだから‥‥

‥‥‥でも好き♪❤」

 

【天龍】

「おめーらも立派なバカップルだな!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

《AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー4》(R-18)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

少しだけ時系列を遡る‥‥‥

 

 

六本脚鎮守府‥‥‥

ある夫婦の部屋‥‥‥

 

 

【川内】

「あ~♪スッキリした~♪夜戦(演習)の汗を

落とすのは良いよね~♪」

 

【へたれ提督】

「お疲れ様、今日の対抗演習も鮮やかだったな

流石は世界一の俺の嫁さんだ♪」

 

【川内】

「//も~提督、おだてても何も出ないよ♪//」

 

 

本職の海軍(艦娘)部隊との夜戦を含む対抗演

習で見事な勝ちっぷりを披露した、『川内』率

いる六本脚の対抗(仮装敵)部隊

この対抗部隊にはリンガから『金剛』も単独で

参加していた、これでは相手に勝ち目などあろ

う筈もない

 

 

【川内】

「でもちょっとやり過ぎたかなぁ、相手の司令官

悔し泣きしてたし」

 

【へたれ提督】

「奴は俺達を民間てだけでナメ腐っていたんだろ

う、でもそんな事は先方の勝手だ、こちらには

金剛だって居たんだからな

俺達は海軍と契約通り対抗部隊を務めただけだ

連中にとっては良い訓練と教訓になった筈だ

むしろこれが実戦じゃなくて良かったと思って

貰いたいね」

 

【川内】

「まあ、それはそうなんだけどね」

 

【へたれ提督】

「川内‥‥よくやってくれた♪」(ナデナデ)

 

【川内】

「エヘヘ~♪❤良いの良いの♪そんなに褒めな

くても~♪」(本当はイッパイ褒めてね♪❤)

 

【へたれ提督】

「そんな訳にいくかよ♪(分かってるよ♪)」

 

 

シャワーを浴び終えた川内が部屋に戻って来た

ので、へたれ提督は今日の成果について川内を

褒めまくる

川内はTシャツにミニスカのラフな服装

因みにノーブラである

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

【トミー・ザワ】

「私も今日は『ノーブラ』です!」

 

【衣笠】

「誰も聞いてないと思うよ?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

へたれ提督は丁度、PCモニターでニュースを

見ていたところだった

 

 

【川内】

「提督?何を見ていたの?」

 

 

川内はごくごく普通にへたれ提督の隣に座る

夫婦なのだからごく普通の事だが

 

 

【へたれ提督】

「あの『国防軍・天憲隊』が大きく組織変更した

のは知ってるだろ?」

 

【川内】

「うん、加賀さんも大変だったみたいだね、確か

名前は『KLG』って言ったよね?」

 

【へたれ提督】

「そうさ、しかも横須賀の近海に巨大な海上都市

つまりメガフロート都市を建設してそこに本部

を作ったって言うんだからな」

 

【川内】

「凄いよね、あの観艦式から1年しか経ってない

のに、そんな物まで作っちゃうなんてね」

 

 

へたれ提督をはじめ、海特警や志ある提督達と

親交のある『ジョニーnrsenc一等憲兵』が

総指揮官を務める『国防軍・天憲隊』が

大きく組織変更を遂げた、というより全くの

別組織となった

 

ジョニー隊長は『国防軍・天憲隊』に所属する

全ての艦娘と、主戦力の95%をもって新組織

『KLG(KLeee raidhia Guardians)』を

設立して独立、日本本土及び地球圏、太陽系の

防衛を一任させる為の戦力とした

そしてジョニー隊長はKLGの総司令官となった

のである

 

因みに古巣の『天憲隊』は主に後方支援部隊と

して新たな組織となり再出発する事となった

輸送護衛任務を主な生業としている六本脚鎮守

府としてはこちらと関わる事も多くなるかも

しれない‥‥‥

 

何より驚いたのは、『KLG』は新たな総本部と

して、横須賀近海に新たな巨大メガフロート

都市『ヨコスカ』を建設!

『国防軍・天憲隊』の地球での本部があった

『横須賀第二鎮守府』と横須賀の市街地を

パージして、全長70㎞、全幅40㎞、海中部分を

含む全高800mの海上要塞都市を僅か一年程で

作り上げてしまったのである!

 

 

【川内】

「中規模田舎鎮守府のアタシ達には想像も出来

ないスケールよね‥‥」

 

【へたれ提督】

「確かに‥‥六本脚の広さってどれくらいだっ

たかしら?」

 

【川内】

「何とかやり繰りして購入したのは、18989坪

(およそ250m×250m=62500㎡)ってことろ

かな、後の土地は全部リースよね」

 

【へたれ提督】

「まさか俺達がここまで土地持ちになるとは‥

‥‥と最初は思ったもんだが、いざ鎮守府と

して運営を始めてみると、あれもこれも必要に

なって結構手狭になってきて、ついにはドック

建設の為に周辺の土地を借用するまでになった

からな~」

 

【川内】

「アタシ達が買った土地の半分近くは『UX-01』

の格納トンネルだし『天龍児童園』の敷地面積

もあるからね」

 

【へたれ提督】

「いずれにせよKLGとは比較にならん小所帯だ

そう考えるとKLGとジョニー隊長って凄い

んだな、俺なんかとは比べるべくもないが‥

‥‥」

 

【川内】

「それを言うならアタシだって、あの加賀さん

に比べたら全然未熟だし‥‥でもね提督?」

 

【へたれ提督】

「うん?」

 

【川内】

「この六本脚鎮守府はね、半人前のアタシ達

二人が1から立ち上げて、色々な人達皆に助け

られながらここまで育てて来た鎮守府だよ

提督と、清霜やメダ子と、ユークスや皆と

一緒にいられるこの鎮守府が、アタシにとって

は世界一の鎮守府だもん♪」

 

【へたれ提督】

「‥‥そうだな、そうだよ!俺達にとっては

世界一の鎮守府だよな♪」

 

【川内】

「その意気だよ♪提督♪」

 

【へたれ提督】

「そして川内は!世界一の俺の嫁さんだ!」

 

【川内】

「///もう!またそうやって恥ずかしい事言う

んだから!///」

 

 

この二人の特技の一つは、こんな恥ずかしい

会話を何処でも人前でも平気でやれる事である

つまり特技が天然のアホカップルなのである

 

 

【へたれ提督】

「そうそう、ジョニー隊長からメールが届いて

いたんだった」

 

【川内】

「ジョニー隊長から?」

 

【へたれ提督】

「何でも戦闘による負傷が原因で整形手術をした

らしい、その顔見せと新組織の挨拶も兼ねて

近々ここに来るそうだ、こっちから挨拶に伺おう

って言ったんだが、メダ子の様子も見たいのと

他にも用件があるからと言ってな」

 

【川内】

「整形手術って!?そんな大変な怪我をしたの?

ジョニー隊長は大丈夫なの!?」

 

【へたれ提督】

「詳しい事は分からん、メールじゃ言えない事も

あるのかもしれない、少なくとも今はピンピン

してるみたいだから安心したよ」

 

【川内】

「そっかぁ、あのジョニー隊長がそんな怪我をす

るなんて、余程凄い戦闘だったんだね、KLGの

司令官の立場も大変だね」

 

【へたれ提督】

「加賀さんの立場も大変だな、隊長が手術の間は

きっと気が気でなかっただろう‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥そうだね、アタシだったら、提督がそんな

大怪我なんかしたら、きっと気が狂うかも‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥川内‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥提督‥‥」

 

【へたれ提督】

「川内、俺は自分の実力に合わない無茶はしない

と心に決めている、へたれの俺がそんな無茶を

して、お前や清霜、メダ子に心配をかけたり辛い

想いをさせたりしたら、それは只の愚か者と言う

ものだ」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥」

 

 

そうは言っても、提督と言う人種は艦娘を守る為

に時として無理や無茶の限界を超えてしてしまう

ものだ、それはこの『へたれ提督』とて例外では

ない、と川内は思っている

彼の背中の大きな傷痕と、失った左腕の代わりに

備わった『ロケットパンチ』と『サイコガン』が

その激闘の跡を物語っていた

 

 

【へたれ提督】

「俺は俺の全てをかけてお前達を守ってみせる!

だがそれは無闇に我が身を犠牲にするという事

ではなく『俺達全員で協力して生き抜いて行く!

その為に可能な事は全てやっていく!』……

という事なんだ、俺一人の力なんて微々たる物

だ、だから俺には皆の助けが必要だ

これが提督としての正しい姿なのかは分からん

が‥‥‥」

 

【川内】

「提督は‥‥それで良いと思うよ♪」

 

【へたれ提督】

「ありがとう、ともかくその為なら俺はやれる事

は全てやるつもりだ、だから川内‥‥俺の側に

いてくれ‥‥俺を助けてくれ、俺も絶対にお前を

守ってみせる!‥‥情けない提督だがこんな事言

えるのは‥‥‥」

 

【川内】

「言えるのはアタシだけなんでしょ?任せてよ♪

提督の背中はアタシが必ず守ってみせる!

アタシは提督の側から絶対に離れないから!

アタシも提督がアタシを守ってくれるって信じて

る!アタシ達二人、何年の付き合いだと思ってる

の?今までもそうだし、これからもずっとだよ♪」

 

 

そうだ!この人に大怪我をさせない為に自分が

側にいるんじゃない!

この人に大怪我なんかさせない!もう二度と‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「//‥‥何か言っていて恥ずかしいな‥‥//」

 

【川内】

「//‥‥もう!提督が妙にかしこまった事なんか

言うから~~!//」

 

 

二人しかいないプライベートな空間だから仕方

ないが‥‥いいから君達いっぺん爆発しなさい!

 

それはそれとして、この『ジョニー隊長の見た目

の変化』が後にちょっとした珍事を引き起こす

事になるのだが、今の二人にはそれを知る術は

ない

 

 

【川内】

「あー‥‥ところで『他の用件』って何?」

 

【へたれ提督】

「以前メダ子を派遣してくれた時みたいに、今回

また新しい艦娘を支援として派遣して貰えるそう

だ」

 

【川内】

「えっ?そうなの?‥‥ジョニー隊長、加賀さん

ありがとう‥‥それで、どんな娘が来るの?」

 

【へたれ提督】

「聞いて驚くな、何とアンドロメダ級の宇宙戦艦

なんだと」

 

【川内】

「凄い!メダ子の姉妹艦娘じゃない、清霜が喜ぶ

だろうね♪あの子、今でも戦艦には憧れがある

から♪」

 

 

アンドロメダ級五番艦娘『アンタレス』

 

ジョニー隊長から連絡のあった派遣予定の艦娘

の名前である

 

メダ子(アンドロメダ)を初めとする宇宙戦艦娘

『アンドロメダ級』と言えば、イレギュラー艦娘

の中でもとびっきりの性能を持つ、KLGの象徴と

も言える存在である

 

 

【川内】

「どんな娘なんだろうね?」

 

【へたれ提督】

「メダ子の姉妹艦娘だ、良い娘に決まってる」

 

【川内】

「うん、そうだね♪」

 

 

生きる為の鎮守府にとって、スペックの優劣は

さしたる問題ではない

人としての魅力や信頼感が重要であった

 

 

【へたれ提督】

「この娘がどんな娘であれ、こうしてここに来る

というのも何かの縁だ、彼女のこの先の人生が

少しでも有意義になれる様に、ここに居る間は

出来る限りのことをしてあげよう……な?」

 

【川内】

「うん♪どれだけの事が出来るか分からないけど

、アタシも秘書艦としてしっかりしないとね」

 

【へたれ提督】

「俺も提督の端くれとして笑われないようにしな

いとな」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

艦娘との邂逅はあくまで『人と人との出会い』

であり、戦力強化の為ではない

 

各々が各自の適材適所で役割を果たして行けば

戦力強化は自ずと後からついて来る‥‥‥

 

『艦娘』は『人間』である!

『人間』なら自分の生き方を選ぶ権利がある

幸福になる権利がある

 

大切なのは生きる事‥‥‥

この出会いを大切にする事‥‥‥

 

へたれ提督のこの信念に揺るぎはない

 

 

へたれ提督の方針は、純粋に提督としては甘い

考えなのかもしれない、しかし川内はそれで

良いと思う、この人はこのままで良いと‥‥

 

こんなお人よしな提督が一人くらい居たって

いい、自分はそんなこの人に惚れてしまった

のだから‥‥‥

 

 

【川内】

「提督ってば本当にお人よしなんだから‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「そうか?俺は一人じゃ何も出来ないだけの男

だぞ?」

 

【川内】

「またそういう事言って、でも‥‥‥」

 

(ギュウッ❤)

 

【川内】

「‥‥大好きだよ♪‥‥提督♪❤‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥俺もだ♪‥‥」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【松平 アンデルセン】

「おめえ‥‥‥『擲弾兵』だな?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

(ギュウ!‥‥)

 

【へたれ提督】

「!?‥‥川内?‥‥」

 

 

川内はへたれ提督を強めに抱きしめた

 

連邦陸軍の高機動憲兵隊、松平司令官にあの

言葉を言われた時から、川内の心には何か

シコリのような想いが残っていた

 

人間として認められていない『擲弾兵』が世間で

生きて行くのは『艦娘』以上にハードルが高かっ

た、そもそもそんな権利も認められていない

 

一般兵士よりも遥かに強力で、深海棲艦とも肉弾

戦で戦える擲弾兵を政府も軍も『人間』と認める

訳にはいかないと考えているからだ

 

川内という身元保証人がいるから、へたれ提督は

一応生存だけは許されている……だけに過ぎない

 

松平司令官の言葉は、その現実を改めて突き付け

る言葉であり、その現実に対して充分注意をして

おくように‥‥という警告であった

極端な話、へたれ提督が『擲弾兵』というだけで

どんな因縁を付けられるかも分からない‥という

事でもある、事実、それに近い因縁はこれまでも

付けられた事が度々あった

 

最悪、命の危機に晒される事もあるかもしれない

それは川内にとって、笑える冗談ではなかったし

ありえないと流せる問題でも無かった‥‥‥

 

 

提督が擲弾兵だから?

 

それが何だって言うの!?

 

そんなくだらない理由で!

 

この人を奪われてたまるもんか!!

 

 

【川内】

‥‥絶対に離さない!‥‥」(ボソッ)

 

【へたれ提督】

‥‥‥川内‥‥

 

【川内】

‥‥提督❤‥‥

 

 

二人の視線が重なり合う、そしてどちらから

ともなく‥‥‥

 

(‥‥チュッ❤‥‥)

 

【へたれ提督】

「‥‥‥んっ‥‥」

 

【川内】

‥‥んぐっ❤‥‥

 

 

唇が重なり合うと同時にお互いの舌が絡み合う

こうなったらもう言葉は要らない

 

 

【川内】

‥プハァ‥‥ふうっ‥‥提督のチュウ…

‥‥とっても‥‥気持ちいい❤️…

 

【へたれ提督】

……光栄です、奥様♪

 

【川内】

‥‥ハイ♪❤️旦那様♪❤️‥‥

 

【へたれ提督】

「‥‥‥(チュウ~❤)」

 

【川内】

‥‥‥んふっ♪❤‥‥

 

(‥‥‥ギシッ‥‥)

 

再び唇と舌を絡ませる二人、座っていたのは

二人が使っているダブルベッド

へたれ提督は川内を抱きしめると、唇を合わせた

まま優しく後ろに倒す‥‥‥

 

夜戦は静かに始まった‥‥‥

 

 

【川内】

‥‥んっ❤‥‥んぐっ❤‥‥

 

(モミュン❤‥‥クリクリクリ~~❤)

 

【川内】

ン~~~❤❤‥‥

 

 

整った形の胸部装甲を揉みほぐし、Tシャツ

の上から乳首を指先でグリグリしてみる

固く立った乳首の感触がわかる

 

 

【川内】

…ぷはっ!…ふうっ……提督のエッチ♪❤️

 

【へたれ提督】

こんなに乳首立たせて、お前が言うか?

 

【川内】

提督がおっぱい揉むから~❤️こんなに

大きくなったんだよ~?♪❤️

 

【へたれ提督】

ほう、俺の影響がそれだけ大きいと言うなら

‥‥それを確かめさせて貰おうか?

 

【川内】

‥‥‥えっ? 」

 

(‥‥‥プチッ‥‥ジィィィィ‥‥)

 

【川内】

‥‥はっ‥‥

 

 

スカートのホックとサイドジッパーが緩められる

 

 

【へたれ提督】

‥‥腰を浮かせて‥‥

 

【川内】

//‥‥はい❤‥‥//

 

(‥‥グイッ‥‥)(‥スル‥‥スルスル‥‥)

 

川内は少しだけ腰を浮かせる、へたれ提督は優しく

スカートを引き下ろして脱がしていく‥‥

 

 

【川内】

//あ~ん❤‥スカート‥脱がされちゃう❤//

 

 

スカートを脱がすと勝負下着『北半球』が露になる

へたれ提督は股間に指を滑り込ませてみる‥‥

 

 

【川内】

//‥いやん❤‥‥はずかしい‥‥//

 

【へたれ提督】

こんなエロいの履いて今更何言ってるんだ~♪

おまけに‥‥(クチュ)こんなに濡れてる‥

 

【川内】

//‥‥ふひゃ!?❤‥‥//

 

【へたれ提督】

証明は‥‥なされたな♪川内やっぱ超カワイイ!

 

プスゥ❤ジュブッ❤‥‥ジュワジャワ~‥‥

 

【川内】

!あっ❤‥‥

(ビクッ❤‥‥ビクン❤‥‥)

 

 

パンツの上から布地越しに指を挿入してみると

既に染み込んだ愛液がパンツから染み出してきた

 

川内の身体が反応し、痙攣する‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

直接‥‥入れるぞ?

 

(スルッ‥‥‥)

 

【川内】

//はっ!‥‥パンツの中に‥‥提督の手が❤‥‥//

 

ジュブッ❤‥‥ジュブリッ!❤‥

 

【川内】

‥‥あっ❤‥‥あうっ!❤

(ジュブッ!)ビックゥーーーン!‥‥‥

 

 

へたれ提督は、川内のパンツの中に手を差し入れ

ると、そのまま指を挿入した、二本の指を‥‥‥

 

膣の中に大量に溜め込まれた愛液が指に押し出さ

れて吹き出てきた、川内の秘部はシャワーを浴び

た時よりもびしょ濡れになった、パンツもびしょ

濡れになった

 

 

【へたれ提督】

凄い‥‥こんなに濡れてる‥‥

 

【川内】

‥ハアッ❤‥ハアッ❤‥‥提督が❤‥‥

欲しかった❤‥‥ずっと濡れてたの♪❤‥

 

【へたれ提督】

かあー!可愛いなあお前!俺もずっと我慢

してたんだーー!!川内ぃぃぃ!♪

 

(グチュ❤グチュ❤グチュ❤グチュ❤)

 

【川内】

‥あっ❤‥‥あーーーーーー❤❤❤」

(ビクッビクッビクッビクン❤)

 

 

提督も‥‥アタシを求めてくれてたんだ‥‥

 

‥‥✨嬉しい♪❤✨‥‥

 

 

【川内】

‥提‥督❤‥‥気持ち‥いい♪❤‥‥

 

 

川内の目から、快楽からくる涙がこぼれた‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

また時間を数分ほど遡る‥‥‥

 

六本脚鎮守府に隣接するリンガ部隊の駐屯基地

 

 

天龍児童園への襲撃を阻止したのはほんの数日前

の事である

ヒィッツ提督から特高警察での異変を知らされた

クロード提督は何かの虫の知らせが働いたのか、

不足の事態に対処する為に駐屯地に待機していた

リンガ鎮守府から高速移動でここに到着したのは

昨日の事だ、金剛だけを連れて、連日のとんぼ返

りとなっている

 

 

【金剛】

「テートク♪紅茶を入れたデース♪」(コトッ)

 

【クロード戦艦提督】

「ありがとう金剛、丁度喉が乾いてた」

 

 

金剛は紅茶と共に、自作のクッキーも添える

何ともにくい心配りだ

クロード提督本人も料理人であるが、金剛の

クッキーの味は格別だ

 

ハート型のクッキー‥‥こんな物を味わえる

のは世界ひろしといえども自分だけだろう

 

 

【金剛】

「後でお茶(緑茶)もスタンバイしますネー♪」

 

【クロード戦艦提督】

「ああ、頼む」

 

 

和様を好むクロード提督の為に、金剛は緑茶の

用意も欠かさない

 

この駐屯地には、司令官であるクロード提督の

為の出張様執務室が設けられている

二人が今いるのはそこだ

 

執務室なので調度品は少ないが、やはり和式の

物が多くを占めていた

仮眠用のベッドだけがやや浮いた感じか

 

 

【クロード戦艦提督】

「今日の対抗演習は見事だった、臨時編成で急に

組み込まれたのにあそこまでの活躍は流石だ」

 

【金剛】

「当然デース♪ワタシは提督の金剛ですから~♪」

(フンスッ♪)

 

 

今回の対抗演習では、金剛は六本脚の砲撃戦の

指揮を主に担当した

 

リンガの『同調射撃術』を金剛自身の知識と経験

で発展させた新戦術『槍襖(やりぶすま)』が

見事にはまって演習相手の海軍主力(艦娘)艦隊

を圧倒した

 

六本脚には『アンドロメダ』『アマルテア』の

両戦艦がいるが、海上での経験値なら金剛が一枚

も二枚も上手である、彼女達にとっても良い経験

になったに違いない

 

海特警の『スリートップ』の内の『ツートップ』

を相手にする羽目になった海軍部隊こそツイて

なかったと言えるだろう

 

 

【金剛】

「でも良かったんでしょうかネー?相手の司令官

結構エリートのキャリア組みたいデシタけど、

負けた悔しさで号泣してたネー」

 

【クロード戦艦提督】

「負けたのが悔しいならもっと精進すればいいだ

けの事だ、六本脚が民間の鎮守府というだけで奴

が油断しまくってたのは俺にも分かった

だから何の芸もなく数と力業だけで正面から

突っ込んで来たんだ、奴はあれを王道か横綱相撲

とでも思ってるのかもしれんが実戦の経験が圧倒

的に不足してる、あんなの作戦じゃない!

猿だってもう少しマシな作戦を考えるだろうさ」

 

【金剛】

「相変わらずテートクは、エリートやキャリアに

は辛辣デスネー」

 

【クロード戦艦提督】

「俺は威張るだけの偽者が嫌いなだけさ、奴らが

本物のエリートなら、今日の結果を真摯に受け止

める事が出来る筈だ、今のままでは奴に艦娘を

指揮する資格は無い!奴の下で戦わされる艦娘達

こそ悲劇だ」

 

 

今回の対戦相手は海軍主流派に位置する司令官で

あったが経験が圧倒的に不足していた

とても艦娘の指揮を任せられる技量ではない

少なくとも今は‥‥‥

 

それでいて気位だけは高そうだった、だから

悔し泣きなんかしたのだろう

今はまだブラック提督ではなさそうだが、敗北の

責任を艦娘に転嫁するようになったらお終いで

ある、ブラック提督まっしぐらだ

クロード提督としては奴自身がどうなろうと知っ

た事ではないが、ブラック提督化した時には

放っておく訳にはいかないと考えていた

 

『ブラック提督を根絶やしにする』のは彼の

提督としての使命の一つなのだから

 

 

【クロード戦艦提督】

「金剛、今日は本当によくやってくれた♪

流石は俺の金剛だ♪」(ナデナデ)

 

【金剛】

「///はひっ!?‥‥う~~、改めて言われると

恥ずかしいネ~‥‥///」(モジモジ)

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥(カワイイなあ‥‥)」

 

 

クロード提督、執務椅子から立ち上がると

昔の『蓄音機』の形にわざわざ作り変えた

『音楽プレーヤー』のスイッチを入れる

リンガの『夕張』の力作‥‥らしい

 

ゆったりとした『ジャズ』が静かに流れてくる

 

 

【クロード戦艦提督】

「金剛、一緒に踊ろうか?」

 

【金剛】

「//ふええ~!?ワタシ、ダンスなんか出来ない

デース!//」

 

【クロード戦艦提督】

「難しいダンスなんかしなくていい、俺に掴まる

だけでいい、後は俺がエスコートするから♪」

 

【金剛】

「これって…『チークダンス』デスか?……ホッ

それならノープロブレムデース♪✨」

 

 

クロード提督と金剛、ゆったりとした音楽と共

に『チークタイム』に入る、二人は身体を寄せ

合い軽く身体を揺らす……

 

 

【金剛】

「あの……テートク?……足がもつれてる様に

見えるネー……」

 

【クロード戦艦提督】

「実を言うと……こんな事するの初めてなんだ」

 

【金剛】

「ほえっ?じゃあ何でこんな事しようって言った

ノー?」

 

【クロード戦艦提督】

「さっきモジモジしてた金剛が可愛い過ぎて……」

 

【金剛】

「ポカーン……」

 

【金剛】

「✨クスクス♪✨」

 

【クロード戦艦提督】

「(……ヤベエ!これもカワイイ!)」

 

【金剛】

「仕方ありませんネー♪ワタシがリードしてあげ

マース♪テートク?手を腰に回して♪」

 

【クロード戦艦提督】

「おっ……おう」

 

 

女神の微笑みの金剛に圧倒されるクロード提督

ダンスは料理のようにはいかない

 

 

【クロード戦艦提督】

「金剛上手いな、それに‥‥柔らかい‥‥」

 

【金剛】

「✨ウフフ♪惚れ直しましたカー?♪✨」

 

【クロード戦艦提督】

「ああ‥‥最高だ」

 

 

金剛はクロード提督の胸に頬をあてる‥‥

 

 

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

心臓の鼓動が聴こえる‥‥‥

 

その心臓はクロード提督を『艦息』たらしめ

大きな力を与える一方で、クロード提督に

大きな危険のリスクを共存させる諸刃の剣

 

深海棲艦から抽出した心臓‥‥

その名も『深海コア』‥‥

 

 

技術者でもあるクロード提督は、自らの身体を

使って『艦息』システムを独自に開発し確立さ

せた、彼は自らをそのプロトタイプとした訳だが

その過程で何と『深海棲艦の心臓(深海コア)』

を移植したのである

 

 

超大和型戦艦『紀伊』の魂を受け継ぐ『艦息』

のプロトタイプとして生まれ変わったクロード

(彼は『世界初の艦息』と言われている)

だがプロトタイプの宿命であろうか、深海コアと

いう人類に未知の技術(?)を取り入れた事で

度々不具合が発生し、その度に命の危機に晒され

てきた、大阪の実家で療養生活を強いられたのは

つい最近の事である

 

一度などは深海コアに飲まれ深海化したこともあ

り、結果としては彼は深海棲艦の姿に変化する能

力や深海棲艦の力を使用したり出来るようには

なったが、それを金剛が平常心で見られる訳が

なかった‥‥

 

 

大切な者達を守る為、過去に守る事が出来なかっ

た者達への懺悔の念を抱え、二度と同じ犠牲を

出さない為に、男はこの力を手に入れ、我が身を

削りながら戦い続ける‥‥‥

 

この愚直な男を金剛は愛していた

同時に我が身を削り続けるこの男の事が心配で

ならなかった

 

先日の『天龍児童園襲撃』を撃退した時も彼は

金剛を伴わず自分だけで対処した

相手は『深海棲艦』でも『ジュラル特選隊』でも

なく、『人間』だったからだ

その時の様子を同行した『日向』から少し聞いた

怒りに満ちたクロード提督の目はまるで『深海棲

艦』の様だったと言う

 

日向はクロード提督に、「その顔は金剛に見せたら

いけない」と言ったそうな、そしてクロード提督

本人も同じ気持ちだったらしい

クロード提督の信念は、必要ならどんな泥も被る

どんな非道にも徹してみせるという覚悟を持たせ

た、そして彼は実際『泥を被った』のである

『深海棲艦の様な目』はそんなクロード提督の

感情と信念、そして『深海コア』の影響が出た

のかもしれない

 

クロード提督は金剛にそんな姿を見せたくなかっ

たし、金剛も全てを受け入れるつもりでいたから

何があったのかはあえて聞かなかった

しかし、金剛の心の中には小さなしこりの様な物

が残った、そしてその正体に今気付いたのである

 

 

自分も一緒に泥を被りたかった

 

 

『日向』ではなく、自分『金剛』を連れて行って

ほしかった!それがどんな薄汚い地獄であっても

‥‥‥

 

いや、それはまだいい

何故話してくれなかったのか?

クロード提督は精神的に金剛を守りたかったのだ

ろう、でも金剛はもうそんな弱くない!

今回の一件も話は日向から聞いた、日向ではなく

クロード提督本人から聞きたかった、それがどん

な悲惨な事実であっても‥‥‥

 

いや!それすらもまだいい

 

何故いつも自分一人で抱え込もうとするのか!?

今度の事はクロード提督にとっても後味の悪い

本意では無かった任務の筈だ、それは彼が金剛に

癒しを求めたあの時にわかった

 

自分の身も心も削って、自分の手だけを血で汚し

て、自分以外の者達の為に戦い続ける

『クロード・スラスト』という男

金剛もクロード提督の生き様は理解しているつも

りだ、だからこそもっと頼って欲しい!

 

 

テートク‥‥金剛はここにイマース

 

テートク‥‥愛してマース‥‥

 

だから‥‥だから‥‥

 

もっと頼ってくだサーイ‥‥

 

金剛を置いていかないでくだサーイ‥‥

 

もっと自分を大切にしてくだサーイ!

 

‥‥お願い‥‥だから‥‥

 

 

ギュウッ!‥‥

 

【クロード戦艦提督】

「おおっと!?‥‥金剛?」

 

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

 

金剛はクロード提督に抱き着いた、涙を流し

ながら‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

‥‥‥金剛‥‥

 

【金剛】

‥‥テートク‥‥大好きデス‥‥

愛してマース‥‥‥

 

 

クロード提督の胸に顔を埋める金剛、その身体

は少し震えていた‥‥

 

金剛は愛の言葉以外は何も言わない、それが返っ

てクロード提督にはこたえた

 

クロード提督も金剛とは長い付き合いである

金剛の言葉があの『天龍児童園襲撃未遂』の件が

影響しているのは分かった

それに対して金剛が今、何を想っているのかも

 

 

【金剛】

ううっ‥‥えっぐ‥‥(泣)」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥金剛‥‥愛してる‥‥」

 

 

クロード提督も愛の言葉を返す、『すまない』は

言えなかった、謝れば返って金剛を傷付けてしま

うだろう‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「金剛、俺は最低の男だな、よかれと思ってやっ

た事だが結果として金剛を悲しませてしまった」

 

【金剛】

グスン‥‥本当デース‥‥

 

【クロード戦艦提督】

「金剛、俺は自分の生き方は変えられない、俺に

は果たすべき使命がある、だがそれで金剛を

悲しませたら俺は使命を果たせない事になる

だから金剛、俺はこれからもう少しお前を頼る

事にする、俺を助けてくれるか?」

 

【金剛】

‥‥もちろんデース♪

 

【クロード戦艦提督】

「もしタイミングが合わなくて一緒に行けない

任務があったとしても、その時は全てを金剛に

話す、俺自身の口から、全て隠さずに‥‥」

 

【金剛】

‥‥ハイ‥‥

 

【クロード戦艦提督】

「金剛、俺はお前を頼りにしている、出会った時

から今日までずっとだ、そしてこれからも

俺の進む道は修羅の道だ、それでも金剛‥‥‥

俺についてきてくれ!

 

【金剛】

ハイ!‥‥ハイ!!‥‥

(ボロボロボロボロ‥‥‥)

 

 

金剛は嬉しくて泣いた‥‥‥

 

 

【金剛】

グスッ‥‥勿論ネー♪‥ワタシは食らい

付いたら‥‥離さないワー♪❤

 

【クロード戦艦提督】

ハハハ♪そいつは頼もしいなぁ♪

 

 

執務室に音楽は鳴り続ける‥‥‥

 

金剛は以前、川内(六本脚)が言っていた事を

思い出した

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

【川内】

提督はね、アタシに全てをさらけ出してくれる

強いところも弱いところも‥‥‥

カッコイイところも情けないところも‥‥

アタシはそれが‥‥とっても嬉しい♪‥‥

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

あの時の川内の顔は完全にの顔だった

 

金剛はそれが少し羨ましかった

そして今日はそれに少し近付けた気がする

 

 

【金剛】

ワタシ‥‥今‥‥嬉しいデース♪

 

【クロード戦艦提督】

何度でも言う、金剛‥‥愛してる!

 

【金剛】

ワタシも‥‥愛してマース♪❤

 

 

二人は正面から見つめ合う‥‥‥

 

 

【金剛】

テートク♪❤‥金剛はぁ‥まだ心が寒いネー

身体の奥までぇ♪‥温めてくだサーイ♪❤

 

【クロード戦艦提督】

「全くお前って奴は‥‥今夜は寝かさんぞ?」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【クロード戦艦提督】

‥‥‥金剛‥‥

 

【金剛】

‥‥テートク❤‥‥

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

チュッ❤‥‥

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥‥んむっ‥‥」

 

【金剛】

‥‥‥むぐっ❤‥‥

 

 

唇が重なり合うと同時にお互いの舌が絡み合う

こうなったらもう言葉は要らない

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【トミー・ザワ】

「上の台詞、ボスの夜戦シーンの使い回しだな」

 

【衣笠】

「野暮なツッコミはしないの!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(ギシッ‥‥‥)

 

【金剛】

‥‥ンフッ♪❤‥‥

 

 

どこか訳の分からないでツッコミが発生した

事は完全無視して、クロード提督は金剛を

仮眠用ベッドに優しく押し倒した

 

バーニング・ラブは静かに始まった‥‥‥

 

 

(もみゅん❤もみゅん❤もみゅん❤)

 

【金剛】

‥‥んっ❤‥‥アッ❤‥‥

 

 

装束の隙間から手を滑り込ませ、胸部装甲を

愛撫する、唇は合わせたまま‥‥‥

 

 

【クロード提督】

「‥‥金剛‥‥うむっ‥‥‥」

 

【金剛】

‥‥テートク❤‥‥ンムッ❤‥‥

テートクの手‥‥暖かいデース❤‥‥)」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥金剛‥‥‥見せてくれ‥‥」

 

(グイッ‥‥シュルン‥‥‥)

 

【金剛】

//‥‥あっ❤‥‥//

 

 

金剛型の装束は、前にスカートの腰紐がある

クロード提督はそれをゆっくり解いた

構造上これを解くと、他の装束の絞まりも緩く

なる、装束が一挙に解けやすくなるので

この瞬間、クロード提督はいつも興奮する

金剛はいつも恥ずかしがるので、なお興奮する

 

 

【クロード戦艦提督】

‥‥金剛‥‥腰を浮かせるんだ

 

【金剛】

//‥‥ハイ❤‥‥//

 

(‥‥クイッ‥‥)(‥スルスル‥‥)

 

いつものバーニング・ラブな乗りは何処へやら

乙女と化した金剛は顔を赤くしながらも素直に

腰を浮かす、クロード提督はスカートを引き下ろ

して脱がせた

 

解けた上着の間から見える、透き通る様な肌‥‥

 

スカートの下から現れたのは、純白の紐‥‥‥

金剛の綺麗な肌にはよく似合うとクロード提督は

素直に思った

 

‥‥美しい‥‥

 

【金剛】

//イヤン!❤‥恥‥ずかしいデース‥‥//

 

 

恥じらいの乙女と化した金剛は恥ずかしさの余り

手で前を隠そうとする、無意味な抵抗だったが

自分からパンツを見せて来る川内とちがって

さすがに金剛はパンツを見られるのが恥ずかしい

らしい、まあそれが普通の感覚なのだが

 

そんな金剛にクロード提督が興奮しない筈がない

 

 

【クロード戦艦提督】

可愛いぞ金剛‥‥俺に‥見せてくれ!

 

(‥‥グッ‥‥クイッ‥‥)

 

【金剛】

//‥‥はっ!‥‥イヤッ❤‥‥//

(ドキドキドキドキ‥‥‥)

 

 

緊張する金剛の鼓動がクロード提督にも伝わって

くる‥‥‥

 

ただでさえ小さな布地面積のパンツはたっぷり

濡れていた、クロード提督はそれを軽く横に

ズラす、そしてそれは直ぐ見えた‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

ああ‥‥‥綺麗だ‥‥

 

【金剛】

//‥‥そんな❤‥‥見ないで❤‥‥//

 

 

綺麗な『花園』が見えた、男クロード!

見ない訳にはいくまい!

 

 

【クロード戦艦提督】

先ずは前菜だ、味見してやる‥ングッ!

ブチュウゥゥゥ!!

 

【金剛】

‥あっ!❤‥‥ああん❤

ビクン!‥‥ビクン!

 

 

金剛の秘部の花園が男クロードの『クンニ』

の妙技に蹂躙される

そして次々と溢れ出す花の蜜‥‥‥

金剛の身体は細かく痙攣する‥‥‥

 

 

【金剛】

‥‥あっ❤‥‥アーー♪❤‥‥てっ‥

テートクに‥‥ペロペロされりゅ❤‥‥

‥‥気持ち‥‥イイ~♪❤‥‥

(ビクツ‥‥ビクビクビクン‥‥) 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

0330時‥‥‥

 

浜名湖に近い山の中を、様々な銃器を担いだ

集団がある方向に向かって歩いていた

その数、53人‥‥‥

 

武器に統一性も無ければ集団を統率する者も

居ない、それは行軍でも行進でもなく、目的地

に向かって歩いているだけであった

 

それは日雇い労働者や無宿人、急遽かき集めら

れただけのバイト募集要員であった

軍務経験者は半分ほど、所属も経験もバラバラ

だ、残りの半分は軍務はおろか銃を触った事も

ない連中だ、集団の中には女性も混じっている

 

この集団は高額の報酬をちらつかせて12時間の

間にかき集められた、そしてこの近くの山に

連れてこられ、そこで突然これらの武器を渡さ

れたのである

 

ーーーーー

 

何も知らされずここまで連れて来られた集団の

者達は当然驚愕した、こんな話は聞いてない! 

この武器で自分達に何をさせる気だ!?

 

 

彼等に武器を配った張本人、何かの治安組織と

思われる男は言った、周りにも同じ仲間とおぼ

しき男達がいる、全員武装している、これでは

逃げられない

 

 

「テロリスト集団がこの近くに潜伏している事

が分かった、この先の港湾施設の様な場所だ

奴らは『バイオテロ』を計画している!

誘拐した子供達に危険なウイルスを注射して

感染させ、それを人混みに放ってパンデミック

を引き起こす計画だ!

子供達は既にウイルスに感染させられた事も

分かっている!」

 

 

集団に動揺が走る、事件の内容が問題ではない

とんでもない厄介事に巻き込まれてしまったと

悟ったのである、風貌や行動からして奴らの

方が余程テロリストに見えなくもない

テロリスト集団の潜伏も子供達の感染も大嘘で

ある、しかしそれを彼等が確かめる術はない

 

 

「感染者が街に放たれたらどうなるか、お前達

にも想像出来るだろう?奴らは今日、それを

実行する気だ!我々はそれを未然に防がねば

ならない!」

 

「そんな事!俺達にどうしろって言うんだ!?」

 

「お前達の役目はただ一つ、テロリストと感染

者、つまり子供達を処分しろ!」

 

「処分って!?‥‥まっ!まさか!?」

 

「始末しろと言ってるんだ!!その為の武器だ」

 

「子供を殺せって言うの!?」

 

「もはや子供ではない!感染者だ!感染者を人間

だと思うな!」

 

「‥‥狂ってる!」

 

「何で俺達がやるんだよ!?お前達がやれば

いいだろう!?」

 

「我々は政府の機関の者だ、正規の部隊が動く

にはそれなりの時間と手続きがかかるんだ!

お役所仕事がどういう物かわかるだろう?

だがそれを待っている時間はない!

奴らがそこに居るのが分かったのもついさっき

の事だ!正規部隊が準備を整える前に感染者は

解き放たれてしまう!今はお前達がやるしか

ないんだ!」

 

「こっちが感染したらどうするんだよ!?」

 

「そのリスクも含めて、お前達に高額の報酬を

約束した筈だ!あんな大金をそう簡単に稼げる

と思っていたのか!!

幸い感染方法は呼吸器からの感染であると分か

っている、つまり呼吸に気をつければ済む事だ

お前達全員に『高密度マスク』を配ったのも

その為だ!」

 

「それを信用しろと!?」

 

「それはお前達の勝手だ!仕事は果して貰う!」

 

「俺達は素人だぞ!?俺なんか銃すら持った事

も無いんだ!そんなのにテロリストと戦える訳

無いだろ!?」

 

「お前達に戦えとは言ってない!あくまで感染者

の排除が優先だ!これを見ろ!」

 

 

引き延ばされた何かの見取り図が張り出された

それを使って説明が始まる‥‥‥

 

 

「この施設は、あの山の向こう側にある!

この全てを攻撃する必要はない、お前達が狙う

のはここだ!」(バンッ!)

 

 

男は見取り図の一点を手で叩く

それは巷では『天龍児童園』と呼ばれている

場所だ、ただそこに居て説明を受けている者達

は誰も知らなかった

 

 

「ここに感染者、つまり子供達が監禁されている

人数は14~5人といったところだ

ここに攻撃を集中しろ!一点集中なら成功する

筈だ!軍務経験者がテロリストを迎え撃つ間に

お前等、軍務未経験者は感染者をやれ!」

 

「そっ!!そんな無茶な!!」

 

「未経験者の俺達に銃なんか使えないよ~!!」

 

「教えただろうが!!マガジンをセットして

初弾を装填!安全装置を外して銃を前に向ける

!トリガーを引けば弾は出る!それで感染者に

命中させれば終わりだ!」

 

「子供達を助ける方法はないの!?」

 

「それがあったらお前達なんか雇うものか!!

いいか!!これは政府も認識している作戦だ!

正規の手続きでは間に合わないから秘密裏に

お前達を雇って処理させるのだ!

感染者を助けるワクチンなぞ存在しない!

お前達が処分しなければもっと犠牲者が出る

事になるぞ!」

 

「俺は人助けなんかに興味は無い、ちゃんと

報酬は出るんだろうな?」

 

 

そう言ったのは軍務経験があるらしい者だ

 

 

「報酬は約束通り支払う!感染者の処分を達成

した場合は人数に対して追加ボーナスを支給

するぞ、もちろん達成した個人にな」

 

「それだけ聞けば上等だ、なあみんな、どうせ

逃げ道は無いんだ、高額報酬に釣られて来た

からには生きて金を手に入れるしか無いだろ?

 

「その通りだ!逃げる事は許さん!俺達はお前

達を見張っている、逃亡が確認された奴はその

場で射殺する!よく考えて行動しろ」

 

 

そんな能力があるならお前達がやれよ!

これじゃどちらがテロリストか分かった

もんじゃ無い!

集団の中にはそんな考えの者もいた

 

 

「ああそうだ、念のためにお前達に言っておく

万一途中で邪魔が入るかもしれない

奴らは自分達を『連邦軍』だの『海軍』だの

と名乗ってくるかもしれんが全てデタラメだ!

それだけは注意しておけ!」

 

 

六本脚鎮守府、正確には天龍児童園を攻撃する

正当性を演出する為に特高警察は偽のテロ事件

をでっちあげた!

これは犠牲を最小にする為のやむを得ない行為

であると、雇い入れた者達を騙したのだ!

 

こんな素人集団に何でこんな危険で重要な任務

を任せるのか!?いくら時間が無いとはいえ‥

‥‥だ!

何から何まで筋の通らない話ばかりだ!

全てが虚偽なのだから当然なのだが‥‥‥

 

しかし、誰も止めようとする者はいない

今更止める事はどのみち出来ない、逃げれば

殺されるだけだ、ならば報酬を目指すまでだ

集団は自分達の行為に微かな正当性を持たせる

事で自分達を納得させるしかなかった

中には単に金の為に働くという者もいたが

 

 

 

ーーーーー

 

 

こうして無気力の集団は森の中を進む

 

彼等に希望は無い、逃げ場も無かった

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

0357時‥‥‥

 

目的地を見下ろす林の中に到着

 

ガントリークレーンの識別灯が光っているのが

見える

港湾施設と聞いたが、何かの軍事施設にも見え

なくも無い

隣接する施設にはモビルスーツが駐機しているの

が見える、本当にこんな所にテロリストの巣窟が

あるのか?

 

目的の場所、感染者の居る(と教えられた)場所

(天龍児童園)は直ぐ分かった、見取り図だけは

正確だったようだ

 

集団は各自が勝手に配置に着こうとしている

武装集団としての統率は皆無であった

リーダーなんか居ないのだから当然だ

指定されたのは目標と攻撃開始時間のみ、これで

成功すると考える方がどうかしている

とは言え、もはや引き返す事は出来ない

 

 

攻撃開始時刻は0400時‥‥‥

 

奇襲には最も適した時間帯だ

しかしこのままでは攻撃開始時刻に間に合うのか

さえ分かった物ではなかった

 

誰もがそんな疑問を抱いたその時!

証明弾が空に上がり、大量の探照灯が集団を

照らした!突然の事だった!

 

そしてスピーカーによる大音量の警告音!

 

 

【プトレマイオスⅡ】

『こちらはリンガ鎮守府所属の連邦軍!

繰り返す!こちらはリンガ鎮守府所属の

連邦軍!全員、武器を捨てて投降せよ!

投降を拒む場合は全力で制圧する!』

 

 

誰が最初にトリガーを引いたかは分からない

 

集団はパニックになって武器を乱射した!

連邦軍も制圧の為に反撃!林の中は修羅場と

化した

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

数分前‥‥‥‥

 

 

鎮守府はまだ眠りの中にある‥‥

 

 

【清霜】

「むにゃむにゃ~‥‥武蔵さんやメダ子ちゃん

みたいな戦艦か~‥‥ママみたいなエッチに

なりたいぃ~‥‥ぐう‥‥zzz」

 

【アンドロメダ】

「う~ん‥‥もう食べられない~‥‥zzz」

 

【江風】

「かあさ~ん‥‥アタシのプリンかえせ~‥‥

多聞丸に言いつけてやるぅ~‥‥zzz」

 

 

メダきよ姉妹と意気投合した江風は、三人で

同じ部屋に寝泊まりしている

蒼龍と海風、瑞鳳と山風の母娘はそれぞれ

同じ部屋である

 

勿論全員が寝ている訳ではない

 

 

【SPAS-12】

「お早うございます♪相変わらず御早いですね」

 

【衣笠】

「厨房係としては大勢の御飯の準備をしないと

いけないからね♪衣笠さんもすっかり慣れた

よ」

 

【トミー・ザワ】

「料理の『さしすせそ』は‥‥サッカリン‥‥」

 

【瑞鳳】

「その講釈はもういいです!!」

 

【山風】

「‥‥‥zzz」

 

【神威】

「あらま♪可愛い寝顔、お母さんの側にいたか

ったのね♪」

 

 

厨房の朝は早い、大勢の食事を準備するの

だから大変である、瑞鳳も手伝い朝食の用意は

進む‥‥‥

 

 

そんな一方で‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

((ズン!ズン!ギシ!ギシ!))

 

【金剛】

アーーー♪❤‥てっ‥テートクぅー❤‥

‥テートクの‥‥ビッグキャノンでぇ❤‥

‥‥ワタシ‥‥轟沈しちゃうヨー!❤‥‥

テートクの‥‥ビッグフックでぇ❤‥‥さ

‥‥サルベージして‥‥くだサーイ!❤

 

【クロード戦艦提督】

「轟沈もサルベージも‥‥必要あるかぁ!!

俺が!‥俺がガッチリ捕まえてやるー!!」

 

【金剛】

‥‥テートク❤‥‥嬉しいデース♪❤‥

‥‥絶対‥‥離さないデぇーー!❤

 

【クロード戦艦提督】

「金剛‥‥愛してる!!」

 

【金剛】

テートク!‥‥愛してマース!!❤

 

【クロード戦艦提督】

「金剛ぉぉぉーーーーー!!!」

(((ドチュ❤ドチュ❤ドチュ❤ブピュ!‥)))

 

【金剛】

‥‥あっ!❤‥‥アーーー♪❤‥‥てっ‥

‥‥テートクーイくぅぅーー!❤❤

 

 

戦艦サイズの金剛は、長くて綺麗な手足で

クロード提督にしがみついて離れない!

二人は身体を密着させ、同時に激しくピストン

運動を連動させながらフィニッシュへと向かっ

ていく‥‥‥

 

(((ドチュ!ドチュ!‥ギシ!ギシ!)))

 

【金剛】

‥テー‥トク!‥‥出し‥て!❤‥

(ビクン!‥ビクン!‥ビクン!)

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

(((パン!パン!パン!パン!パン!)))

 

【川内】

ああ!‥しゅご‥い❤‥入って‥るの‥

‥‥見え‥りゅ❤‥‥

 

【へたれ提督】

「ふん!ふん!」

(((ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤)))

 

【川内】

あっ❤あっ❤あっ❤‥‥提‥督❤‥♪❤‥

‥奥‥‥当たる❤‥‥気持ち‥‥いい♪❤‥

 

【へたれ提督】

「俺も‥‥気持ちいい‥‥そろそろ限界‥‥」

 

【川内】

‥‥提‥督♪❤‥‥アタシも‥‥イク♪❤‥

‥一緒に‥‥一緒にいこ?❤

 

【へたれ提督】

「あああ!!川内可愛い!!可愛い過ぎる!!

俺も!!‥‥もう‥‥でるぅぅぅ!!」

 

【川内】

‥あっ❤‥提督‥‥出して!‥一滴残らず‥

‥‥中に出してぇぇぇ!!❤❤

 

【へたれ提督】

「川内いいい!!愛してりゅぅぅぅ!!」

(パン!パン!パン!パン!パン!)

 

【川内】

あーー!❤あっ❤あっ❤‥ていとくーー❤

‥‥大好き‥‥らいしゅきぃぃぃ♪❤❤❤

 

 

軽巡サイズの川内は金剛よりも身体が小さい

大男のへたれ提督にベッドに押さえ付けられ

真上から一方的に打ち下ろされる、何度も!

 

激しく軋むベッド、ズラされびしょ濡れの

パンツ、何度も達して痙攣する自分の身体

 

自分が愛する人に犯されている事を実感した

川内は、快楽の頂点に達して果てようとして

いた‥‥‥

 

 

【川内】

あっ❤‥アタ‥シ‥‥提‥督に❤‥‥

犯され‥て❤‥あっ!あああ!❤‥‥

(ビクン!‥ビクン!‥ビクン!‥)

 

 

【へたれ提督】

「うっ!‥うぐっ!!」

(((ドビュッ!!)))

【川内】

あっ!‥イク!!❤

 

 

(((ドビュッ!!ドビュッ!!)))

(((ビュルルルルルル~~~!!)))

 

 

【金剛】

アーーーーー❤❤❤

【川内】

あーーーーー❤❤❤

 

 

偶然か!?何かの悪戯か!?

 

両カップルは同時に達した!

 

それぞれの愛の白濁液が、それぞれの子宮に

大量に流し込まれていく‥‥‥

 

 

((ドクッ‥‥ドクッ‥‥ドクッ‥‥))

 

【金剛】

‥アーー♪❤‥‥注がれてるヨー❤‥

(ビクンッ‥‥ビクンッ‥‥)

 

【川内】

あっ❤‥‥あっ❤‥‥あった‥かい❤

(ビクンッ‥‥ビクンッ‥‥)

 

 

【クロード戦艦提督】

‥‥金剛‥‥良かったよ‥‥

 

【金剛】

‥テートク♪❤‥バーニング‥ラーブ❤

 

 

【へたれ提督】

うう‥‥川内ぃ‥‥」(ヒク‥‥ヒク‥‥)

 

【川内】(ハイライトオフ)

‥エヘヘ♪❤‥提督♪‥捕まえた~♪❤

(ギュウウ❤‥‥‥)

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

四人は余韻に浸りながら、それぞれの世界

にどっぷり浸かっていた

 

だから外で大音量のスピーカー音が鳴り響き

その直後、大量の銃撃音と迫撃砲の着弾音が

連続して発生したのは青天の霹靂だった

 

しかしそこは歴戦の強者達!

 

一瞬で頭が切り替わった!

 

へたれ提督は館内放送マイクに向かって怒鳴る

 

 

【へたれ提督】

「総員起こし!!戦闘用意!!撃ってきたら

撃ち返せ!!」

 

【川内】

「提督!!アタシは子供達を!!」

 

【へたれ提督】

「分かった!!俺も直ぐ行く!!これを!!」

(ブンッ!)

 

【川内】

「提督ありがとう!」

(ガシッ)

 

 

川内は接近戦用の装備(艤装ではない)を収め

たサイドポーチをへたれ提督から受け取ると

部屋を飛び出していく

へたれ提督も愛用の槍『日本号』とサイドアーム

『S&W・M500』を掴むと後を追った

 

素早い対応は流石、寝込みを襲われた経験の豊富

な実戦経験者の二人であった

しかし、へたれ提督、別の問題に気付く‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「うん?‥‥そういえば川内、パンツ一枚で‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【クロード戦艦提督】

「レイオスの奴、俺に内緒で警戒体制を敷いて

たな!まあ今回は助かった!

金剛!!俺達も戦闘準備を‥‥‥」

 

【金剛】

「テートク!!ワータシが出マース!!」

(ダッ!)

 

 

今度こそ出遅れてはならない!

テートクと一緒に泥をかぶる為に!

 

決意の金剛は、身一つで戦場に向かった!

 

 

【クロード戦艦提督】

「!?おおい!!金剛!!ちょっと待てー!!

お前!パンツ一枚で何を!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

林の中の銃撃戦は乱戦となっていた

 

それ程広くない林の斜面に大勢が集まっている

のである、混乱状態となるのは当然だ

 

迫撃砲も発射されたが目標を外れた

そして直後に制圧された

 

軍事組織としても武装集団としても全く訓練さ

れていない集団である、たちまち蜘蛛の子を散

らすようにバラバラになってしまった

脅威は激減したが、制圧側も相手の行動予測が

たてづらくなってしまった

 

乱戦の中で襲撃犯の何人かは六本脚鎮守府まで

近付いて来た、それを警備担当の『パス子』が

迎え撃つ

銃弾の飛翔音と着弾を確認したパス子は‥‥

 

 

【SPAS-12】

交戦規定解除!反撃を開始する!

 

(((BAZU!!BAZU!!BAZU!!)))

 

 

『フィン・ファンネル』の様なシールドを展開し

愛用のショットガン『SPAS-12』の『スラグ弾』

で応戦するパス子

 

カービン銃やアサルトライフルの射程に少しでも

対応する為に、螺旋溝付きの一粒弾を用いる

 

 

【石川島 春馬】

「加勢するぜ!姉ちゃん!」

 

【SPAS-12】

「助かります!」

 

((BARARAM!!BARARAM!!))

 

何故か半裸で駆け付けた春馬

『エボニー&アイボリー、シリアルNO:04』を

撃ちまくる

 

 

【石川島 春馬】

「先に撃って来たのは向こうだ!遠慮は無用

だぜ、姉ちゃん!」

 

【SPAS-12】

「はい!(春馬さん‥‥何で半裸?)」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【アンドロメダ】

「きよしーー!!」

 

【清霜】

「お姉ちゃーん!!」

 

【江風】

「あーもう!!こんな夜中に!!」

 

 

同じ部屋に寝ていた三人も、外の異変に

飛び起きた、そこに川内が駆け付けてきた

 

 

【川内】

「三人とも!大丈夫!?」

 

【清霜】

「ママ!‥‥あれ?」

 

【アンドロメダ】

「あの‥‥川内?」

 

【江風】

「川内さん?‥‥その格好は‥‥」

 

【川内】

「戦闘が出来る準備だけはしておいて!

アタシは提督と一緒に防備を固めるから!」

(ダッ!)

 

【清霜】

「あっ!ママ!待ってーー!!」

(ダッ!)

 

 

【能代】

「総員戦闘用意!!襲撃に警戒して!!」

 

【フェニックス】

「何処のどいつか知らんが、はた迷惑な奴らだ

!!」

 

【ペールギュント】

「『PUBG』の世界なのです!!悪漢を駆逐して

ドン勝ゲットなのです!!」

 

【UX-01】

「ゲームじゃないわよ!!」

 

 

六本脚鎮守府の内部に、今のところ被害は無い

鎮守府内は混乱しながらも秩序を取り戻そうと

していた

 

 

【天龍】

「ちび達!!こっちだ!!眠いのは分かるが

ちゃっちゃと歩け!!」

 

【サラトガ】

「児童園に居るより鎮守府の屋内にいた方が

安全です、さあ!」

 

【ガンビア・ベイ】

「うう‥‥どうなっちゃうベイ‥‥」

 

【アマルテア】

「今は出来る事をしましょう!こっちです!」

 

【防空棲姫】

「ミンナ!‥‥大丈夫ダカラ!」

 

 

天龍児童園では、子供達を鎮守府の屋内に避難

させる為に眠っていた子供達をせかしたり

担いだりして移動させていた

まさか、この子供達がターゲットになっていた

と知ったら、天龍は怒り狂うだろう‥‥‥

 

 

【シェフィールド】

「勝負なら受けてたちます!!」

 

【球磨】

「睡眠の恨みは恐ろしいクマー!!」

 

【多摩】

「フシャアアアーーー!!」

 

【あきづき】

「この『あきづき』が皆さんをお守りします!」

 

【へたれ提督】

「お前達頼もしいな、鎮守府に乗り込んで来た

奴は一匹たりとも中に入れるな!!」

 

【パース】

「分かったわ、任せて!」

 

【深雪】

「がってんでい!」

 

 

【天龍】

「提督!ちび達の避難は完了したぜ!それにして

も奴ら何者だ!?」

 

【へたれ提督】

「分からん!だが詮索は後だ!」

 

【ラビアンローズ】

「天龍さん!子供達は無事なんですね?」

 

【天龍】

「ああ、心配ねぇ」

 

【ラビアンローズ】

「良かったあ~、後は工廠が無事なら‥‥」

 

【天龍】

「こんな時にも工廠の心配かよ!?」

 

【ラビアンローズ】

「何言ってるんですか!?工廠が焼け落ちたら

整備にも不便だし、こっちの商売もあがったり

じゃないですか!!」

 

【天龍】

「少しは商売から離れろ!!」

 

 

コスプレ衣装の発注に答える為の資材と縫製機器

転売目的で箱買いした大量の『信玄餅』

サークル『薔薇色人生』で取り扱う商品の元とな

る、『デウスーラ癒しボイス』等々の音声画像デ

ータの元版‥‥

 

ラビ明石にとっては是が非でも失ってはならない

資産であった

 

 

【天龍】

「アホか!?お前は!!」

 

【ラビアンローズ】

「こっちは真剣ですよ!!あれを揃えるのにどれ

だけ苦労したと!!‥‥‥」

 

 

【川内】

「みんな!!大丈夫!?」

 

【清霜】

「みんな無事だったの、良かった~」

 

 

そこに川内到着、清霜が張り付いていた‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥えーっと‥‥これは‥‥」

 

【天龍】

「‥‥おい、川内!」

 

【川内】

「どうしたの?天龍?」

 

【天龍】

「‥‥‥聞くが、一体何をやってる?」

 

【川内】

「何をやってるって‥‥筆頭秘書艦としての仕事

よ?みんなが無事か、くせ者が侵入してないか‥

‥‥‥」

 

【天龍】

「そういう事を言ってるんじゃねぇー!!」(怒)

 

【川内】

「何よ!?」

 

【天龍】

「お前は何でパンツ一枚の格好なんだ

よーー!!」(怒)

 

【川内】

「何でって‥‥そんなの提督とエッチ❤

してたからに決まってるでしょ!!」

(ドン!)

 

【天龍】

「威張って言うなーー!!」(怒怒)

 

【川内】

「緊急事態でしょ!?何が気に入らない

のよーー!!」

 

【清霜】

ママー!おっぱい!おっぱい隠してー!

(ガバッ←手ブラ)

 

 

緊急事態に対する姿勢と認識の違いなのか?

単に相手の格好を問題にしているのか?

 

天龍と川内の口論は変な方向へ向かう

清霜は母親の乳首を両手で隠す為に川内に

抱き着く

後に鎮守府内で『手ブラの清霜』という言葉が

流行ったとか流行らなかったとか‥‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥何と言っていいのか‥‥秋雲さん辺りなら

何かネタに使うかもしれないけど、清霜ちゃん

の名誉を考えたらこれを使うのは‥‥‥」

 

 

【村雨】

「『ネビュラーアンカー!!』」

(ブウウン!!ジャラララララーー!!)

 

バキィ!!ガッシャアァァン!!

 

【襲撃犯】

「ぐぎゃあっ!!‥‥」(ドシャア!)

 

【ラビアンローズ】

「ひゃいいい!!?」(びくっ!)

 

 

『鎖がま』の様な武器で吹っ飛ばされた襲撃犯が

窓ガラスを突き破って屋内に飛んで来た!

 

 

【村雨】

「この攻撃、いい感じ♪いい感じ♪‥‥みんな!

無事だったのね、良かったわ♪」

 

 

窓の外から遅れて『村雨』が飛び込んできた

先に錨の着いた長い鎖を握りながら‥‥

 

『ネビュラーアンカー』とは、村雨(六本脚)の

格闘戦用武器、長い鎖の先に『鉄分銅』ではなく

『錨の形をした重り』を装着、これを縦横無尽に

操って攻撃と防御を行うのだ

 

 

【川内】

「敷地内に侵入してきたのね!ありがとう村雨!」

 

【村雨】

「どういたしまして♪」

 

【天龍】

「‥‥‥おい!村雨!」

 

【村雨】

「あらあら?どうしたの天龍さん?そんな恐い顔

しちゃって?」

 

【ラビアンローズ】

「あー‥‥それはですね‥‥」

 

 

天龍は村雨の登場の仕方よりも、その格好に

ツッコミを入れた、理由は川内と同じ‥‥

 

 

【天龍】

「‥‥‥聞くが、一体何をやってる?」

 

【村雨】

「皆を助けに来たのよ?お邪魔だったかしら?」

 

【天龍】

「お前も何でパンツ一枚の格好なんだ

って聞いてんだよーー!!」(怒)

 

【村雨】

「何でって‥‥そんなの春馬とエッチ❤

してたからに決まってるでしょ?」

(キョトン)

 

【天龍】

「その格好に少しは疑問を持てー!!」

(怒怒)

 

 

村雨の格好は、薄い紫がかかった白の

ランジェリータイプこれ一枚のみ、エロい!

 

 

【村雨】

「春馬ったらスゴイのよ♪❤いーっぱい❤

中出しされちゃった♪❤✨」

 

【天龍】

「聞きたくねーよ!!」

 

【村雨】

「因みに乳首は絆創膏でガードしてるから

スタンバイOKよ♪」

 

【天龍】

「OKな訳あるかぁぁ!!」

 

【川内】

「天龍ったら、さっきからこんな感じなのよ」

 

【天龍】

「あっ‥あのなぁ!!‥‥」(ギリギリ‥‥)

 

【ラビアンローズ】

「まあまあ、天龍さん落ち着いて‥‥‥」

 

 

【金剛】

「ファイヤーーー!!!」

 

DOGOWWWOOO!!!

 

(グギャアアア‥‥‥)

 

【ラビアンローズ】

「ひゃいいい!!?」(びくっ!)

 

 

戦艦の主砲‥‥と思われる大発砲音が屋外で

響き渡る!

 

 

【川内】

「あっ!あれは確か!」

 

 

窓ガラスの割れた窓から外を見ると、大量の

『とりもち』に絡め取られた侵入者が複数人

身動きが取れずにもがいていた‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(昔、あるワンシーン‥‥‥)

 

金剛ずきん「対空とりもち砲、よーい!」

 

羽黒ずきん「え、そんな武装が!?」

 

からすのブンやさん「なんかイヤな予感が‥」

 

(アイエエエエーーー!!!)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

そう、ある『高速戦艦赤ずきん』が、ある

烏の聞屋を捕獲する為に用いた‥‥‥

 

『対空とりもち砲』である!

 

 

【金剛】

「みなサーン!!怪我はありませんカーー!?」

 

【川内】

「金剛さん!来てくれたの!?ありがとう!」

 

【金剛】

「大切な隣人をレスキューするのは戦艦娘として

の当然のワークデース!!」

 

【村雨】

「頼もしい人が来てくれたわね♪いい感じ♪」

 

 

金剛は『とりもち砲』を至近距離でぶっ放した

後で屋内に飛び込んで来た

緊急出動の為か、主砲一基のみの艤装を装着し

手には『単分子カッター』を握っていた

 

 

【金剛】

「敵はまだ来るかもしれまセーン!油断は禁物

ネー!」

 

【川内】

「了解!慢心は絶対ダメだね!」

 

【清霜】

「ママー!おっぱい隠してーー!」

(アセアセ~‥‥)

 

【金剛】

「OH‥‥清霜?ユーは相変わらずキュートネー」

 

【清霜】

「えっ!?あっ‥どうも!(戦艦の金剛さんに

褒められちゃった!)」

 

 

【天龍】

「‥‥‥おい!金剛!」

 

【金剛】

「ファイ?‥‥天龍?‥‥ユーもそこに居たの

ですカー?」

 

【天龍】

「居ちゃ悪いかよ!!ていうか今まで気づかな

かったのかよ!?」

 

【金剛】

「OH‥‥ソーリー、気づかなかったデース」

 

【天龍】

「あー!!たくっ‥‥まあいいや、それよりも

あんたに聞きたい事がある!」

 

【金剛】

「何デス?テートクの格好良いところデスか?

それなら全部!パーフェクトデース~♪✨」

 

【天龍】

「‥‥‥一応は聞くが、一体何をやってる?」

 

【金剛】

「何やってるって、皆さんをレスキューに‥‥」

 

【天龍】

「答えを聞くまでもねえかもだけどよ!!

あんたは何でパンツ一枚の格好なんだ

って聞いてんだよーー!!」(怒)

 

【金剛】

「何でって‥そんなのテートクとエッチ❤

してたからに決まってるネー!!」

(ドドン!)

 

【天龍】

「分かってたよ!!分かってたけどよ!!」

 

 

高速戦艦までがこれだ、頭を抱える天龍‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥一体何なの?こんな緊急時にわざわざ

『トップレス祭り』?‥‥まあこの人達なら

やりかねないけど‥‥‥」

 

 

【天龍】

「お前ら!!男がいるからって揃いも揃って

気が弛んでるぞーー!!」

 

【金剛】

「天龍は何を怒っているのデース?」

 

【川内】

「カルシウムが足りないんじゃないかなぁ」

 

【村雨】

「食べ物の好き嫌いは駄目よ♪」

 

【清霜】

「違うと思うけどなぁ‥‥」

 

【天龍】

「‥あっ‥あのなぁ!!‥‥」

 

 

『天龍型の可愛い方』に、恐さを抱く者は

いない‥‥‥

 

 

【天龍】

「お前らナメやがってーー!!いいか!!

そんな格好、ちび達に見せるんじゃねえぞ!!

それから今すぐ何かを着て‥‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥‥あっ‥‥あれ?」

 

 

パンツ一枚のトップレス三人娘に説教を始めた

天龍の背後に突然、『時空の狭間』に通じる穴

が形成された!

そして、そこから飛び出して来たのは‥‥‥

 

 

【ガトランティス】

「きよしーー!!無事かぁぁぁ!?」

 ((どっかーーん!!))

 

【天龍】

「ひでぶーーー!!?」(ドシャア!)

 

【清霜】

「ガト子ちゃん!?」

 

【ラビアンローズ】

「何て格好してるの!!?」

 

 

‥‥秘部と乳首にニップレスを装着し、片手に

『アスタロスちゃん』を抱えた以外は何も着けて

いない『ガトランティス』であった!

そして天龍は、飛び出して来たガトランティスに

吹っ飛ばされた!

 

 

【ガトランティス】

「おい!その方!この非常時にそんな所で寝転ん

でいるとはどういう積もりだ!?」

 

【天龍】

「あんたに吹っ飛ばされたんじゃねーか!!」

 

【ガトランティス】

「眼帯なんぞくっつけて!遊んでる場合か!?」

 

【天龍】

「これは元からだーー!!」

 

 

【金剛】

「また激しい人が来たですネー」

 

【清霜】

「ガト子ちゃん!」

 

【川内】

「ガト子さん!こっちよ!」

 

【ガトランティス】

「おお!きよし!センダイも無事であったか?」

 

【清霜】

「ガト子ちゃん、助けに来てくれたの?」

 

【ガトランティス】

「そなたは余が親友!当然ではないか!」

 

【清霜】

「ガト子ちゃん‥‥ありがとう‥‥」

 

【川内】

「ガト子さん‥‥ありがとう‥‥」

 

【ガトランティス】

「//いっ!‥いや!そんな礼など‥‥余は皇帝

として当然の責務を//‥‥ところでその状況は

一体?‥‥‥」

 

【清霜】

「ママがおっぱいを隠さないから、清霜が手で

隠してるんだよ」

 

【川内】

「いやー、何しろ緊急事態で‥‥‥」

 

【ガトランティス】

「そっ‥そうか?‥‥まあ緊急事態なら仕方ない

ともかく無事で良かった!」

 

 

何とも物分かりの良い白色皇帝であった‥‥‥

 

 

【UX-01】

「秘書艦!?どうしたの!?この騒ぎは一体!?

何でその四人は裸なの!?」

 

 

騒ぎを聞き付けて『ユークス』も駆け付けて来た

そして当然の如く、この状況に理解が追い付かな

かった、しかし、そんなユークスが理解する間も

なく‥‥‥

 

 

【デストリア】

「ユークスちゃあああーーん!!」

(ガバァーーー!)

 

【UX-01】

「デストリアちゃん!?裸で‥‥おうっ!」

(ドシャア!)

 

 

同じく、ニップレスのみの『デストリア』が

ユークスに飛び付いてきた

 

 

【デストリア】

「ユークスちゃん!‥無事で良かったデス~♪」

(スリスリ~~❤)

 

【UX-01】

「デストリアちゃん‥‥くすぐったい~♪❤」

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥何?この二人‥‥」

 

【村雨】

「あらあら♪仲が良いのはいい事ね♪」

 

 

【天龍】

「いてて‥‥酷い目にあったぜ‥‥ていうか!

何だこりゃ!?さっきよりもっと酷い状況に‥」

 

【足柄】

「狼様のお通りよーーー!!!」

 ((どっかーーん!!))

 

【天龍】

「ひでぶーーー!!?」(ドシャア!)

 

 

時空の狭間から、今度は『足柄』が飛び出して

来た!天龍は又もや吹っ飛ばされた

 

 

【足柄】

「みなぎって来たわー!!敵は何処!?

くせ者は何処!?この拳で粉々にして

やるわーーー!!」

 

 

やはり秘部と乳首にニップレスを装着し、それ

以外は何も持たない足柄は、その場で仁王立ち

した!己の拳とキックのみで戦うつもりらしい

流石はASシリーズの主人公だ!

 

【ラビアンローズ】

「いや!そうは言っても裸ですから!!」

 

 

【足柄】

「‥‥ちょっと天龍!!あんた何でこんな所で

寝そべってるのよ!?園長ともあろう者がこの

非常時に!!」

 

【天龍】

「あんたに吹っ飛ばされたんじゃねーか!!!

全くどいつもコイツも!!‥‥‥‥‥」

 

【足柄】

「‥‥‥なっ‥何よ!」

 

【天龍】

「‥‥なあ足柄さんよ、聞きたい事があるんだ

けど‥‥‥」

 

 

足柄達の格好を見て、天龍は一応質問する

どんな答えが返ってくるかも予想出来た上で

 

 

【天龍】

「‥‥あんた達、何でニップレス着けただけ

の格好なんだ?」

 

【足柄】

「何でって‥‥そんなの提督とエッチ❤

してたからに決まってるでしょーが!!」

(何がおかしい!!)

 

【天龍】

「ですよねー!!分かってましたー!!」

 

 

そして真打ち登場!!

時空の狭間から最後に現れたのは‥‥‥

 

 

【ヒィッツ提督】

「いやー、それにしても、以前ぼのたん君に

繋げて貰った『狭間トンネル』がここで役に

立つとはなぁ、諸君!小官と我々が来たから

にはもう心配ないぞな!」

 

【ラビアンローズ】

「‥あのー、その声‥‥謎提さんですよね?」

 

【ヒィッツ提督】

「おう、ラビ明石か、俺が小官以外の何者に

見えると言うのかね?」

 

【ラビアンローズ】

「カブトムシのお面を被った裸の変態‥‥」

 

【ヒィッツ提督】

「それを言うな!!緊急出動やったんや!!

身の回りの物だけ着けてやって来たんや!!

裸の変態と思われないように、気付かれない

ようにしてたのに!」

 

【ラビアンローズ】

「いや!!誰でも気付くでしょう!?その姿

見たまんまじゃないですか!?」

 

 

ラビ明石がそう言うのも無理はない

今のヒィッツ提督の姿といえば‥‥‥

 

 

『カブトロング』のマスクにトランクスを

履いたのみ、あとは裸‥‥‥

 

 

という格好であった(そりゃあんまりだ!)

 

六本脚の危機に急いで駆け付ける為に

ヒィッツ提督はその場で身の回りにある

直ぐに装着出来る物だけを身につけて来た

のである

 

突然地震が起きて、大切な物を持って逃げた

つもりが、座布団一枚だった‥‥みたいな

 

こと戦闘能力においては、ヒィッツ提督の実力

ならばこれでも問題はないが‥‥‥

 

この格好で巷を歩くのは流石に通報の対象に

なってしまう!

 

 

【ヒィッツ提督】

「この襲撃を撃退したら直ぐに着替えるわい!

それより全員無事か‥‥‥」

 

【山風】

「カブトムシの‥‥おじさん?」

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥‥ハラショー‥‥‥」

 

 

思わぬ縁があって、山風はカブトムシの怪人達

(全部ヒィッツ提督)と面識があった

 

 

【山風】

「‥‥おじさん、何してるの?」

 

【ヒィッツ提督】

「やあ久しぶりだねお嬢ちゃん、おじさんは夢の

住人さ、君はまだ夢を見てるんだよ~♪」

 

 

【デストリア】

「‥‥‥あれで誤魔化せられると思ってるのが

凄いデス‥‥」

 

【UX-01】

「そうね‥‥‥」

 

 

【瑞鳳】

「山風!!そこから離れなさい!!」

 

【山風】

「あっ、ママ」

 

 

寝ぼけてうろついていた山風の後を追ってきた

瑞鳳は驚愕(きょうがく)した

大切な娘の側に立っていたのは、カブトムシの

マスクを被った半裸の男なのである!

中身がヒィッツ提督と知らなければただの変態

としか見えないだろう‥‥‥

 

そして生憎、瑞鳳は『カブトロング』やそれを

装着するヒィッツ提督の知識と情報が少なかっ

た‥‥‥

 

 

【瑞鳳】

「山風!!そんな怪しい変態に近付い

ちゃダメーー!!」

 

 

娘を心配する母親としての正直な気持ちだから

無理もないが‥‥‥

とっさの事とはいえ、『怪しい変態』と断定

されてしまったヒィッツ提督は‥‥‥

 

 

【ヒィッツ提督】

(サラサラサラ~~‥‥‥)

 

【ラビアンローズ】

「粉になったぁぁぁーーー!!?」

 

【デストリア】

「てーとくのメンタルが一撃で崩壊したデス!」

 

【UX-01】

「だっ!大丈夫よ謎提さん!タイミングが悪か

っただけよ!私はそれ格好いいと思うわ!」

 

【ヒィッツ提督】

「✨いや~♪そんな~♪✨」(復活)

 

 

立ち直りが早いのも提督としての大切な

スペックなのである‥‥たぶん

 

 

【足柄】

「コラー!!そこの変態秘書艦どもーー!!

この非常時に何でパンツ一枚なのよ!!

緊張感無さすぎじゃないの!?」

 

【川内】

「足柄さんだって!!ニップレスしか着けて

ないじゃん!!人の事言えないでしょ!?」

 

【金剛】

「そうデース!!羞恥心の欠片もない真っ裸

の狼に言われたくないネー!!」

 

【足柄】

「何ですってーー!!」

 

【天龍】

「てめーら同類だあーー!!!」

 

【村雨】

「もう気にするの止めたら?疲れるわよ?」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「‥へたれ君、なんだこのカオスな状況は?」

 

【へたれ提督】

「いや~、何か面白いからついつい見入って

しまって‥‥‥」

 

 

念のために言っておくが、今は非常事態である

正体不明の集団に襲撃を受けている最中なので

ある!

金剛の後を追ってきたクロード提督を始め

次々と仲間が集まってきた‥‥‥

 

 

【江風】

「みんな大丈夫‥‥‥あぎじゃびょいー!?」

 

【アンドロメダ】

「‥‥何なの?このカオスな光景は‥‥」

 

【鷹尾 和則】

「すんません!装備の用意で手間取っちまって

‥‥て!?何だこの‥‥

『ヌーディスト・アマゾネス軍団』は!?」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「なあんだ、私も裸で来ればよかった」

 

【鷹尾 和則】

「いやいや!!駄目だろ!?」

 

 

‥‥繰り返すが、今は非常事態なのである

 

 

【天龍】

「てめーら!!状況が分かってんのかー!?」

 

【ガトランティス】

「心配するなテンリュウとやら、この白色皇帝

がそなた達を守ってみせる!

奴らを消し炭に変えてくれるわー!!」

 

【ラビアンローズ】

「鎮守府ごと消し炭になるから止めてください

ー!!」

 

【清霜】

「✨ガト子ちゃん‥‥ありがと♪✨」(チュッ❤

 

【ガトランティス】

「‥‥ふにゃあぁぁぁ~~❤❤❤」

(ドシャア!)

 

 

清霜にキスされたガトランティスは

大の字になって卒倒した‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「駄目だよ!きよし!そんな事したらガト子

さん動かなくなっちゃうじゃん!」

 

【天龍】

「‥‥‥駄目だこりゃ‥‥」

 

 

流石に疲れ果てた天龍はその日、突っ込む

のを止めた‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

陸軍高機動憲兵隊、立川本部、半地下独房

 

小さな明かり窓から差し込む月の光に照らさ

れる二人‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥浜波‥‥好きだ‥‥」

 

【浜波】

「‥‥‥温さん‥‥大好き‥‥‥」

 

 

二人は抱擁を続けていた

もうすぐ夜が明ける‥‥‥

 

この人を‥‥‥守りたい!

守ってみせる!

 

浜波の中にある決意が固まっていった‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

夜明けが近い星空を眺める少女‥‥‥

 

 

まだ会えぬ友を思う‥‥‥

 

【潮】

「‥‥‥浜波ちゃん‥‥‥」

 

 

もうすぐ会える憧れの人を思う‥‥‥

 

【潮】

「‥‥‥‥足柄さん‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

戦いに飢えたニップレス狼‥‥‥‥

 

 

【足柄】

「敵は何処よ!?タコ殴りにしてやるわ!!」

 

【瑞鳳】

「足柄さん!そろそろ服を着ませんかー!?」

 

【足柄】

「そんなの後よ!後!!」

 

 

 

もうすぐ夜が明ける‥‥‥

提督達と、ヌーディストアマゾネス軍団は

襲撃を撃退する事が出来るの!?

 

 

足柄、潮、浜波‥‥‥

 

既に動き出した運命の歯車は

三人を引き寄せる事になるのか‥‥

 

 

【射命丸 文】

「いや~♪大漁大漁~♪」(カシャカシャ)

 

【ラビアンローズ】

「たくましいなあ~‥‥」

 

【金剛】

ファイヤーー!!

(対空とりもち砲→ドッカーーン!!)

 

【射命丸 文】

「ぶひゃあああーーー!!?」(餅まみれ)

 

【ラビアンローズ】

「何で私までーーー!!?」(餅まみれ)

 

 

盗撮していた『烏のぶんやさん』はとりもちによ

って捕獲された、ラビ明石も巻き添えを喰らった

フィルムは没収された

 

もうすぐ夜が明ける‥‥‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

謎鎮の皆さんをギャグ担当にしてしまった感が

ありすぎる!

ガディキンさん、いつもお世話になります

今後もどうかよろしくお願いします

 

クロード提督と金剛の濡れシーン、久々に挑戦

してみました、クロードさんどうだったでしょう

?書いていて楽しかったのでまたよろしくお願い

します

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

       [名称説明]

 

①:高機動憲兵隊、立川本部

 

『松平 アンデルセン』を司令官とする『陸軍高

機動憲兵隊』の本部は、関東の立川に存在する

 

 

②:AMTハードボーラー

 

アルカディア・マシン・アンド・ツール(AMT)

社が製造するM1911モデルの45口径自動拳銃

全ステンレス製モデルである事が特徴

『松平 アンデルセン』が愛用しているのは

『7インチモデル』の『レーザーサイト』装備

 

 

③:松島提督

 

『阿武隈』や『浜波』が所属する『松島鎮守府』

の提督、人格者で艦娘の良き理解者

秘書艦の『阿武隈』とは結婚している

真面目過ぎる性格で、『浜波』を守ろうとして

思考の堂々巡りになってしまう事も‥‥

松平司令官と出会い、浜波の成長と本心を聞い

た彼はある決断を下そうとしていた

 

 

④:阿武隈

 

『長良型』六番、軽巡洋艦娘

『松島鎮守府』の秘書艦で『松島提督』の妻

カッコカリではなく、本当の夫婦

松島鎮守府の代表的艦娘として、松島提督を

支える、真面目で不器用な松島提督を信頼し

愛している、『浜波』の行動に松島提督共々

頭を悩ますが、その流れが変わる事に期待して

いる、銚子沖で『清霜』と出会ったのも、

『鷹尾 和則』の乗艦した『Z-1028』を護衛

したのも彼女である

 

 

⑤:『時空の狭間』トンネル

 

『ぼのたん呉鎮守府』の『ぼのたん提督』の能力

『時空の狭間』を利用した、六本脚鎮守府へ直通

するトンネル、以前『ヘールギュント』は果して

ツンデレなのかキツイ性格なだけなのかを確かめ

る為の交通手段として使われた

それ以来、緊急時の抜け道として使われている

 

 

⑥:那珂ちゃんファンイベントin豊橋

 

地道なアイドル活動を続ける『那珂』とマネージ

ャーである『キSE-X07号』が企画した、豊橋の

ショッピングモールで開かれたイベント

二人はここで偶然、怪しい情報を聞き付ける

 

 

⑦:夜戦を含む対抗演習

 

六本脚鎮守府は海軍からの依頼で、軍事演習の

対抗(仮装敵)部隊を演じることがある

大抵は演習の内容によって(先方の要望によっ

て)戦闘強度を調整するが、今回は相手がこちら

をナメてかかってきたのでボコボコにした

 

 

⑧:六本脚鎮守府の土地

 

六本脚鎮守府の土地面積で、鎮守府自体が所有

している土地面積は本文の通り

土地を購入した資金は、ほんの一部の自腹を除

けば後は『アミバ海運』からの借金である

追加の整備ドックを建設した土地は借地である

 

 

⑨:アンタレス(AAA-5)

 

『アンドロメダ級』五番、宇宙戦艦娘

『KLG』(本文参照)所属艦娘で『アンドロメダ

』の姉妹艦、艦橋部に艦載機発着区画を設けた

『スーパーアンドロメダ級』と言われる艦

性格は真面目で性格温厚な頑張り屋、しかし少々

気弱で人見知りな面もある

『KLG』司令官『ジョニーnrsenc一等憲兵』が

六本脚鎮守府へ応援派遣を予定している

 

 

【アンタレス】

「あっ‥‥あの‥ごっ、ごめんなさーい!」(泣)

 

【羽黒】

「こっ‥こちらこそ‥ごめんなさーい!」(泣)

 

【アンドロメダ】

「さあ問題です♪どっちがどっちでしょー♪」

 

【清霜】

「『はら〇いら』に三千点!」

 

 

⑩:同調射撃戦術『槍衾』(やりぶすま)

 

中世の槍兵の集団戦術が繰り出す、槍の集団攻撃

から連想した名称

『リンガ鎮守府』の射撃戦術『同調射撃』を、

『金剛』が独自に発展させた新戦術

単一の目標に、複数の、艦種の違う艦隊で攻撃を

行う時、目標に着弾する際に最大の効果を発揮す

る様に攻撃のタイミングを調整する『同調射撃』

を、ミノフスキー粒子散布下のレーダーが事実上

使用不可能な環境下で、機械的な観測と統制が

不可能な状況で、『金剛』の測距と調整と統制

だけで行う荒業

初弾確実撃破を目的に、槍衾の如く目標を串刺し

にする、今のところ『金剛』のみに可能な技

 

 

⑪:手ブラの清霜

 

トップレス状態で行動する母親『川内』の胸部

装甲(乳首)を隠す為に『清霜』がとっさに採った

行動から発生した、ある意味の流行語

『清霜』本人は特に嫌がっていない

 

 

⑫:ネビュラーアンカー

 

『村雨』の格闘技、同時に村雨の格闘戦用武器の

名称でもある

長い鎖の先に『鉄分銅』ではなく『錨の形をした

重り』を装着、これを縦横無尽に操って攻撃と

防御を行う、因みに『村雨』は『ヌンチャク』も

使う

 

 

⑬:対空とりもち砲

 

『空飛ぶ烏の聞屋さん』を捕獲する為に『金剛』

の主砲から発射されるとりもち砲弾

特殊なとりもち繊維が対象相手を絡め捕って

動けなくしてしまう

今回は襲撃犯を迎撃、捕縛する為に使われた

 

 

⑭:隙間解放戦線の残党

 

事実上、組織力を失った隙間解放戦線の構成員

の残り、もはや何の目的達成の方策もない

今回の活動家二人は後に更正した模様

 

 

⑮:下着泥棒で捕まって執行猶予中

 

近隣で発生した『連続下着泥棒事件』、ある企業

の女子寮の警備を任されたへたれ提督、川内、

トミー・ザワの三人

この時、トミー・ザワはおふざけで洗濯物として

干されていた女性用下着を頭から被ったところを

『高機動憲兵隊』の本多 幸雄に目撃され現行犯

逮捕された

真犯人は後に逮捕されたので疑いは晴れたが下着

を取ったのは事実なので『執行猶予付きの有罪』

となった、かなりの温情措置でもあった

因みに真犯人は二等憲兵吸血鬼に食べられた模様

(『23話、小話集4ー刑事トミザワ』参照)

 

 

⑯:マクミランTAC-50

 

マクミラン・ファイアアームズ社が製造する

対物ライフル、口径12.7ミリの50BMG

(12.7×99)を使用、長距離射撃の世界記録を

達成した事もある

襲撃迎撃に『あきつ丸』『神州丸』『ゼネラル』

の三人が使用した

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(エピローグ)

 

 

【足柄】

「こんな所でじっとしてられないわ!私は外で

戦ってくるわ!!」(ダァーッ!)

 

【金剛】

「テートク!見ててくだサーイ!」(ダァーッ!)

 

【クロード戦艦提督】

「おーい!!お前ら!!やっぱり何か着た方が

ーー!!」

 

 

【プリンツ・オイゲンR】

「(‥‥脱ぎ脱ぎ‥‥)」

 

【高尾 和則】

「‥‥おい!!プリンツ!?何で脱いでるんだ

よ!?」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「私も裸になるのよ、『郷にいれば郷に従え』

ってこの国では言うのでしょ?」

 

【高尾 和則】

「そんな業は無いから!!使い方間違ってる

からー!!」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「‥‥貴方も脱げば問題ないわ♪❤さあ♪❤」

(ズルゥーーー!!!)

【高尾 和則】

「ぎゃーーーーー!!!」

 

 

【デストリア】

「ユークスちゃーん♪❤️」

 

【UXー01】

「デストリアちゃーん♪❤️」

 

 

【天龍】

「良かったなー、仲が良くてよー」(適当)

 

 

こうして天龍は、考えるのをやめた‥‥‥

 

 

【那珂】

「✨那珂ちゃん参上ーー♪✨」

 

【キSE-X07号】

「俺達、助けに来たっす!!」

 

【川内】

「那珂ちゃん!?マネージャー!?

どうしてここに?」

 

 

前回、豊橋のショッピングモールで怪しい情報

を聞き付けた『那珂』と『キSE-X07号』の二人

が駆け付けてきた、

 

 

このジュラル星人の若者、マネージャーとして

完全に認識されているようだ‥‥‥

 

 

【キSE-X07号】

「実は豊橋のショッピングモールで那珂ちゃんの

ファンイベントやってたっす、そうしたら嫌な

話を聞き付けて‥‥」

 

【那珂】

「それで提督は何でそんな格好をしてるの!?」

 

【ヒィッツ提督】

「助けに来たんだよ!!疑われても仕方ないけど

急いでたんだ!気持ちは汲んでくれよ!」

 

【清霜】

「那珂ちゃん、来てくれたんだね♪」

 

【川内】

「那珂ちゃん‥‥ありがとう‥‥(ウルウル)」

 

【那珂】

「近頃の川内ちゃんはすっかり涙もろくなった

なあ‥‥でも川内ちゃんも清霜ちゃんもみんな

無事で良かった~♪」

 

【瑞鳳】

「あの~‥‥ちょっと良いですか?」

 

【那珂】

「あっ、瑞鳳ちゃん!瑞鳳ちゃんも山風ちゃん

も無事だったんだね」

 

【山風】

「‥‥那珂ちゃんだ‥‥」

 

【瑞鳳】

「無事なのは良いんですけど‥‥‥那珂さん?

皆さんの姿を見て何か問題にきづきませんか

!?」

 

【那珂】

「問題~?‥‥うーん、いつもの風景だと思う

けど?」

 

【江風】

「駄目だ‥‥完全に常識がズレてる‥‥‥」

 

【瑞鳳】

「それが問題なんですよ!!皆さんの姿をよく

見て考えてください!!」

 

【川内】

「瑞鳳は一体何を問題にしてるのよ?」

 

【瑞鳳】

「いくら緊急事態とは言っても、今のあなた!

『裸』でしょ!?

 

【川内】

パンツを履いてれば『裸』にはならないよ!

 

【瑞鳳】

その理論はおかしい!!

 

【アンドロメダ】

うん‥‥メダ子もおかしいと思う

 

【清霜】

「ママー!おっぱい隠してーー!」

(アセアセ~‥‥)

 

 

【キSE-X07号】

「那珂ちゃんのお姉ちゃん‥‥いつも思うっす

けと何か凄いっすね‥‥」

 

【へたれ提督】

「おう!若者よ!分かってくれるか!?川内の

素晴らしさを!君のような見る目がある男が

いるとは、ジュラル星人もなかなか捨てたも

のじゃないな~♪」

 

【キSE-X07号】

「いや‥‥褒めてるとかそう言う事じゃ‥‥」

 

【那珂】

「しょうがないよ亮ちゃん、へたれさんと

川内ちゃんはバカップルだから」

 

 

そこに神威が駆け込んできた‥‥‥

 

 

【神威】

「皆さん大変です!厨房に侵入者が!!」

 

【へたれ提督】

「何だと!?」

 

【神威】

「今はトミーさんが一人で対峙してます!」

 

【へたれ提督】

「よし!救援に行くぞ!!」

 

【川内】

「うん!行こう!!」

 

【瑞鳳】

「神威さん!!貴女まで何ですか!?そんな

破廉恥な格好をして!!」

 

【神威】

「ええっ!?これって‥‥神威の普段の装束で

すけど?‥‥」

 

 

神威の装束を想像してみてください……

 

 

【神威】

「///ひっ!ひどいです!!///」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

厨房では、トミー・ザワと

震える手で拳銃を握る二人の男達が向かい合って

いた‥‥‥

 

 

【活動家F】

「わっ、我々は『隙間解放戦線』の者だー!!」

(ガクガクガクガク……)

 

【活動家G】

「ううう……くっ、腐った連邦を叩いて理想の

世界を…つっ、造ってやる~~」

(ブルブルブル……)

 

 

襲撃犯の中で、厨房に突入してきたのは、あの

懐かしい『隙間解放戦線』の残党であった

名目上とはいえ、何故『反連邦』を叫ぶ組織が

こんな集団に混じっているのか?

 

そもそもこの集団は『バイオテロを企てるテロ

リストを政府の正規部隊に代わって攻撃する』

という名目(真っ赤な嘘)で集められたのだ

『反連邦』組織が『テロリスト』と戦う道理が

ない

 

では何故?

正直なところ、彼等自身にも分かっていない

 

元々、学生崩れの世間に不満を抱くだけの不良

組織だった上に主要メンバーを二等憲兵吸血鬼

に消されてしまった『隙間解放戦線』は、スポ

ンサー(ジュラル特選隊)の支援も失い消滅の

危機に瀕していた

そこで偶然今回の緊急募集を知り、その胡散臭

さから何らかの騒動が起こると推測した

 

彼等はこの騒動に乗じて何とか『隙間解放戦線』

の名を世間に広めようと思ったらしい

ただ具体的な方策が有る訳でも無く、ただ流れに

任せてなし崩し的に参加してしまった‥‥という

のが実状だった

 

この二人はただの残党、具体的な目標も計画も無

く、何もしない日々に我慢できず、ただの勢いで

ここに来てしまった‥‥‥それだけである

 

だから運よく厨房まで到達出来た‥‥と言っても

彼等に出来る事は何もない

そもそも自分達はここで何をするべきかも決めて

いないのだから、何も出来る訳がない

 

 

そんな雰囲気を『トミー・ザワ』も感じていた

普段はアホな行為が目立つものの、彼も元は

『強化兵』の端くれ、こんな中途半端な連中相手

にビビる筈もない

 

 

【衣笠】

「トミー!大丈夫?」

 

【トミー・ザワ】

「ガサ、下がっていてくれ、こんな回虫ども、俺

一人で充分だ」

 

【活動家F】

「誰が回虫だ!?」

 

 

トミーも男である!衣笠を後ろに下がらせると

活動家達の前に立ちはだかった!

 

 

【トミー・ザワ】

「おい!サイコ野郎!」

 

【活動家G】

「いや!意味が分からん!」

 

 

この時、既に勝負はついていたのかも知れない

 

トミーは動揺する活動家達を大声で一喝した!

 

 

【トミー・ザワ】

「お前ら!!今すぐ降参しないと!

ウ〇コぶつけるぞオラァァァ!!!」

 

【衣笠】

「何!?その小学生もやらない脅し文句は!?

あとお食事中の皆さんごめんなさーい!!」

 

【活動家F・G】

「「わぁぁぁ!!許してくださーい!!!」」

(土下座ーー!!)

 

【衣笠】

「効果あったーーー!?」

 

 

流石は残党、根性が無かった‥‥‥

こうして応援が来る前に、侵入者は制圧

された、方法論はともかく‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「なんだ、俺達が来る前に解決したのか」

 

【川内】

「衣笠さんの事も守ったんだね、トミーも

なかなかやるじゃん♪」

 

【清霜】

「がっちゃん!大丈夫!?」

 

【衣笠】

「ええ、衣笠さんは大丈夫よ」

 

【神威】

「何か、侵入者が平謝りしてますけど‥‥

トミーさんはどうやって解決したんです?」

 

【衣笠】

「それはその~‥‥‥」

 

【アンドロメダ】

「?」

 

【瑞鳳】

「‥‥嫌な予感がする‥‥」

 

【ヒィッツ提督】

「ガト子!お前重いなあ!」

(卒倒したガト子をおんぶ)

 

【ガトランティス】

「うう~~ん❤‥‥きよし~❤」

 

【江風】

「‥‥きよし、何かすげーな‥‥」

 

【山風】

「カブトムシのおじさんは服を着ないの?」

 

【那珂】

「多分お風呂に入ってたんだよ(慰安艦隊の人と

ズコバコしてたなんて言えない‥‥‥)」

 

【キSE-X07号】

「何か良いにおいがするっすね~、そういえば俺

まともに鎮守府に入ったの初めてっす」

 

【へたれ提督】

「ここでよければ何時でも来なさい」

 

 

トミー・ザワは相変わらず仁王立ちしている

活動家達は相変わらず平伏していた

トミー・ザワのある意味での勢いと存在感に

圧倒されていたのである

 

 

【活動家F】

「‥‥なんて凄まじいオーラだ‥‥‥」

 

【活動家G】

「‥‥あんたは一体誰なんだ!?」

 

【トミー・ザワ】

「フフフフ、後から名乗るもおこがましいが

聞かれたからには名乗らずばなるまい!」

 

【活動家G】

「えっ?‥‥嫌なら別に‥‥」

 

【トミー・ザワ】

「そう!俺の名は!刑‥‥」

 

ジャン!ドコドゴドコドゴドコドゴドコドゴ♪

(BGM)

 

ここでトミー・ザワは考えた

 

このまま本名を名乗ってしまえば

自分が『刑事トミザワ』である事が

世間に露見してしまう

もしそうなってしまったら当然

 

【活動家F】

「あんた新聞で見たぜ、確か下着泥棒で捕まって

執行猶予中なんだって?」

 

【活動家G】

「刑事の癖にダッセー!Sんだ方がマシじゃね?」

 

などと言われメンタルをバキバキに

へし折られ再起不能になるのは必定!

 

【衣笠】

「いや!メンタル弱すぎでしょ!?活動家もやけ

に口が悪いし!」

 

ここは一つ『偽名』を使ってこの場を

乗り切るしかないと判断したトミー・

ザワは咄嗟に『偽名』を搾り出すので

あった!

 

【川内】

「何を心配してるのかは知らないけど、偽名なん

かわざわざ名乗る必要無いでしょ?手遅れだし!

第一あんた刑事ですら無いじゃない?」

 

【アンドロメダ】

「BGMとナレーションを勝手に入れるのは止めて

くれないかなぁ?」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【トミー・ザワ】

「‥‥そう!俺の名は!」

 

【トミー・ザワ】

「『ウ〇コブリブリ・ブリトニー』だ!」

 

【清霜・アンドロメダ】

「「きったなーーーい!!!」」

 

【川内】

「何なのよ!あの壊滅的なネーミングセンス

は!?」

 

【へたれ提督】

「この野郎!!謝れぇーー!!!

世界中の『ブリトニー』さんに

今すぐ謝れぇぇぇーーー!!!」

 

【衣笠】

「みんな!!ごめんなさーーい!!!」

 

【瑞鳳】

「いや!衣笠さんが謝る事じゃ!‥‥」

 

【神威】

「ご飯作る場所で使う言葉じゃ無いでしょ!?」

 

 

【活動家F・G】

「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」」

 

【ヒィッツ提督】

「‥‥分かったか?お前らがかなう相手じゃない

という事が‥‥」

 

【活動家F】

「‥‥まいりました‥‥‥」

 

【活動家G】

「‥‥俺達、出直します‥‥」

 

 

この鎮守府の住人の行動を見て、活動家達は

思った、自分達は一体何をやっていたんだろう‥

‥‥‥と、

 

過程や方法論はともかく、活動家達は罪を償い

人生をやり直す事を誓った

『隙間解放戦線』は静かに壊滅した‥‥‥

 

 

【江風】

「へえ~、下着泥棒で新聞に出ちゃったんだ‥‥

『刑事トミザワ』のくせに?」

 

【トミー・ザワ】

「違う俺の名は『ウ〇コブリブリ・ブリトニー』

だ!」

 

【へたれ提督】

「だからその偽名は止めろっつーの!!」

 

【衣笠】

「ごめんなさーーい!!」

 

【川内】

「だから衣笠さんが謝らなくても!!」

 

【清霜】

「それよりママ!おっぱい隠してー!!」

 

 

【アンドロメダ】

「今日は晴れるかなぁ‥‥」

 

【ヒィッツ提督】

「多分な‥‥」

 

【ガトランティス】

「う~ん❤きよし~~♪❤‥‥」

 

 

厨房での一件は終息した‥‥‥

 

しかし、まだ外で戦闘は続いていた!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

0420時、1月も終わりに近い空はまだ暗い

 

林の中の乱戦はまだ続いていた

半分以上が戦闘には素人の集団は、連邦兵達の

予想外の行動を取った為に返って制圧に時間が

かかっていた、しかも引き返す事も出来ない

ので自暴自棄になっているから始末が悪い

 

襲撃犯の中に投降したいと思っている者がいた

としても、そのタイミングを逸してしまったと

も言える

 

 

【蒼龍】

「観測機、発艦!上空から夜間索敵します!」

(バシュッ!)

 

【隼鷹】

「頼むよ!これだけ乱戦だとナイトビジョン

だけじゃ敵味方の識別も出来ないからね!」

 

【ゼネラル】

「児童園に向かって来る統率の取れてない奴は

敵だ、確認してくれ、目標を確認次第射撃

する!」

 

【神州丸】

「射撃位置を確保!何時でも撃てます!」

 

【あきつ丸】

「こちらも行けるであります」

 

【ゼネラル】

「しかしこの鎮守府に『マクミラン』の対物

ライフルが置いてあったとは、よくもまあ

こんな代物を」

 

【あきつ丸】

「備えあれば憂い無しであります」

 

 

林の中の乱戦から抜け出して鎮守府に攻撃を

仕掛けてくる輩を上空から『蒼龍』が索敵し

スポッターの『隼鷹』に伝える、隼鷹は脅威

となる標的を割り出し、三人の射手、つまり

『ゼネラル』『あきつ丸』『神州丸』に射撃

の指示を出す

 

制圧そのものは警備役の連邦兵に任せるとし

ても、こちらに直接攻撃してくる者は独力で

撃退しなければならないだろう

 

 

【蒼龍】

「そちらから11時方向、RPG(ロケット)を向け

てる奴がいる!」

 

【隼鷹】

「確認したよ、神州丸、あんたの位置が狙い安い

見えるかい?」

 

【神州丸】

「‥‥確認した」

 

【隼鷹】

「何時でもいいよ!」

 

【神州丸】

「‥‥排除する‥‥(はあ~~)」

 

((BAZUM!!))

 

『マクミランTAC-50』が火を噴いた

ナイトスコープの中で、RPGを構えた人影の

半身が引き飛んだ

 

 

【神州丸】

「‥‥的中‥」(ジャキッ‥‥)

 

 

神州丸は冷静に命中の報告をすると冷静に

次弾を装填する‥‥‥

 

 

【蒼龍】

「‥‥道を走ってくる奴が二人、擲弾筒を

持ってる!」

 

【あきつ丸】

「確認したであります、自分が撃ちます」

 

【隼鷹】

「よっしゃ、任せたよ」

 

【あきつ丸】

「‥‥‥(はぁ~~)」

 

((BAZUM!BAZUM!))

 

ボルトアクション式の『マクミラン』だが

あきつ丸は素早い操作で二連射

道路上を小走りで向かってきた二人は吹き飛んだ

 

蒼龍からの報告は続く‥‥‥

 

 

【蒼龍】

「1時の林の中!SVD(支援(狙撃)ライフル)

を構えた奴がいる!」

 

 

流石に蒼龍の索敵は正確だ、月明かりがあるとは

言え、襲撃犯と連邦兵の識別を上手くこなしてい

 

 

【隼鷹】

「見えた!ゼネラル、行けるかい?ちょいと距離

があるけど?」

 

【ゼネラル】

「俺を誰だと思ってる?盗賊時代からこんな射撃

は慣れてるさ」

 

【隼鷹】

「そりゃ失礼、ところで撃って来たよ」

 

 

SVDの弾丸が近くに着弾した

 

 

【ゼネラル】

「悪くない腕だ、しかしこちらに反撃の口実を

与えちまったな‥‥」

 

 

ゼネラルは自分も狙われているのに冷静だ

 

 

【ゼネラル】

「‥‥あばよ!(あは~~)」

 

 

対物ライフルなどの大口径火器を撃つ射手は

口を開けて息を吐きながらトリガーを引くと

言われている

発砲の瞬間、衝撃波で空気が押され周辺の

気圧が低下する、そうなると射手の体内の

気圧が周辺の気圧よりも高くなる為、眼球が

押し出されてしまうのである

それを防ぐ為に射手は発砲の瞬間に口を開け

て息を吐き出す、それで体内と周辺の気圧の

変化に対応させるのだ

 

『艦息』と『艦娘』は身体が頑強なのでそんな

心配は無用かもしれない、しかし戦う兵士とし

て身体に習慣が染み付いているのである

それにやっておいても損は無い

 

((BAZUM!!))

 

50口径の弾丸の威力は生身の人間には破壊的だ

SVDを構えた人影は頭部を吹き飛ばされた

 

 

【ゼネラル】

「‥‥先に仕掛けて来たのはお前の方だ」

 

 

【隼鷹】

「ありゃ!?あいつ来てたのかい!?」

 

【ゼネラル】

「どうした?隼鷹?」

 

【隼鷹】

「9時方向、髪の長い狼様が暴れてるよ、しかも

裸で‥‥」

 

【ゼネラル】

「なんだって?」

 

【隼鷹】

「みんな、間違って撃つんじゃないよ!後で狼様

の仕返しがキツイからね~」

 

 

ナイトビジョンのモニターの中で、当たるを幸い

に殴る蹴るの大暴れを演じる『足柄』の輪郭が

浮かび上がっていた‥‥‥

 

 

どうやら制圧も間もなくだろう

夜明けは近い‥‥‥

 

 

【隼鷹】

「一日の始まりがこれとはねー、今日はどんな

一日になるんだろうね」

 

 

そう、今日はまだ始まったばかりだ

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

村雨(六本脚鎮守府)

 

鶴 温

浜波(松島鎮守府)

 

ゼネラル(リンガ特設連邦鎮守府)

隼鷹(リンガ特設連邦鎮守府)

 

鷹尾 和則(連邦統合海軍省補給部)

プリンツ・オイゲンR(連邦統合海軍省補給部)

 

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

 

松島提督(松島鎮守府)

阿武隈(松島鎮守府)

 

本多 幸雄(陸軍高機動憲兵隊)

あきづき(六本脚鎮守府)

 

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

天龍(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

フェニックス(六本脚鎮守府)

パース(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多摩(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

神威(六本脚鎮守府)

神州丸(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

アマルテア(六本脚鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

EX-178(謎の鎮守府)

シュバリエル(謎の鎮守府)

ケルゲレン(謎の鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

風雲(松島鎮守府)

磯波(帝国海軍艦娘専用療養鎮守府)

 

高機動憲兵隊員

陸軍将校

特高警察隊員

隙間解放戦線残党

 

多聞 風都(特別高等警察)

 

松平 アンデルセン(陸軍高機動憲兵隊)

 

キSE-X07号(ジュラル星人)

 

裏浜波

 

射命丸 文

 

蒼龍(連邦統合海軍省査察局)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

潮(帝国海軍艦娘専用療養鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

ガトランティス(謎の鎮守府)

アンタレス(KLG)

 

UX-01(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 

 




【村雨】
「『村雨』よ♪このお話の注意事項よ♪
これは二次創作でフィクションだから、ね❤
内容は架空だから気楽にみてね♪
ところで、村雨のちょっと良い下着、どう?
ちょっとエッチ❤でいい感じいい感じ♪❤」

【石川島 春馬】
「‥‥おい村雨、注意文になってない気が‥‥」


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寄り道番外編、同人ゲーム艦娘ヒロインディフェンダーズ(R-18)

皆様ごきげんよう、世間は大変な事になって
いて、まともに外出するのもままならない
ですが、皆でのりきって行きましょう!

今回は寄り道番外編です、最初は小話集の短編
で書いてましたが、話が長くなりすぎたので
独立したお話としました

R-18作品です、オゲレツのオンパレードですが
それでも良かったら‥‥ゆっくりしていってね♪


ある日の某喫茶店‥‥‥

 

 

【秋雲】

「‥‥という訳で、ラビさんの商売にも結構役に

立つと思うんだよね~♪だからさ、良かったら

使って見てよ♪秋雲さんとしても同人誌に登場

させるキャラクターの設定を考えるのに助かっ

てるからね♪」

 

【ラビアンローズ】

「ありがとうございます♪でも以外でしたね?

秋雲さんがキャラクターの設定を構成するのに

夕張さんが作った自動プログラムを使うなんて

?」

 

【秋雲】

「ごく最近になって使い始めたんだよ~♪

もちろん、主人公(寝取られた対象)や重要

キャラ(寝取られ被害者と加害者)の設定は

秋雲さん自身が考えるんだけど、それ以外の

全ての登場人物の設定まで考えてると、いくら

日数があっても脱稿にはとても間に合わないか

らね」

 

【ラビアンローズ】

「なるほど、創作には簡略化するポイントも

重要なんですね」

 

【秋雲】

「そういう事、それじゃ頑張って良いゲームを

作ってねー♪完成したら見に行くから♪」

 

【ラビアンローズ】

「ええ♪どうぞ♪お待ちしてますよ♪」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【ラビアンローズ】

「さてと‥‥‥これでだいぶ作業が捗るわね♪

早速、プログラムにデータを入力して行きます

か♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(特別ゲスト)

【レ級のレレちゃん】

「//アッ‥‥アノッ‥ソレカラ数日後デス!//」

(ドキドキドキ‥‥)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【青葉】

「まいどどーも♪良く撮れてるでしょ?」

 

【クロード戦艦提督】

「くっ!‥‥遂に己の欲望に負けて、こんな物を

買ってしまった‥‥‥だが!俺に後悔はない!

だって良いものは良いんだもん!!」

 

【ラビアンローズ】

「へえ~♪可愛くエッチに撮れてますね~♪」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥けえっ!!?お前は!!」

 

【ラビアンローズ】

「クロード提督~♪ちょっと頼まれて欲しい事が

あるんですけど~♪ノーギャラで♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 寄り道番外編

≪同人ゲーム艦娘ヒロインディフェンダーズ≫

                (R-18)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【クロード戦艦提督】

「突然だが、俺はゲームが嫌いではない」

 

【クロード戦艦提督】

「むしろ様々なゲームコンテンツに興味があると

も言える」

 

【クロード戦艦提督】

「『艦これ』は言うまでもなく、モビルスーツを

題材にしたバトルシミュレーションゲームなどは

その最たる候補と言えよう‥‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「しかし‥‥そうだとしても‥俺はここで何をや

っているのか‥‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「金剛さんと瑞鶴さんのちょっとエッチな写真を

『青葉三連星』から買おうとしてたのを黙って

いてあげる対価ですよ♪言うならこれはお互い

WinWinの関係です♪試作の同人ゲームのモニタ

リングよろしくお願いしま~す♪」

 

【クロード戦艦提督】

「こういう所はあざといなあ!お前は!」

 

【ラビアンローズ】

「機を見るに敏と行ってください、商売人です

から♪」

 

 

ラビ明石が代表のサークル『薔薇色の人生』が

作り出した新作同人ゲームの試作品がある

クロード提督はその試作品の体験プレイと感想

をラビ明石に依頼(取り引き)されてここに居

る訳である、ノーギャラで

 

 

【クロード戦艦提督】

「何で、へたれ君に頼まないんだよ?」

 

【ラビアンローズ】

「うちの提督にやらせたら川内さんがやきもちを

焼くから駄目なんですよ、あの人提督が自分の

写真を見てニヤニヤしていても嫉妬するくらい

ですから」

 

【クロード戦艦提督】

「自分の写真に嫉妬するのか!?大丈夫か!?」

 

【ラビアンローズ】

「そりゃあもう凄い嫉妬とやきもちですよ、まあ

提督の方も川内さんにはゾッコンなので、あの

二人に関しては大丈夫なんですけどね」

 

【クロード戦艦提督】

「あっそう‥‥それなら謎提はどうなの?あいつ

こういう同人ゲームとかに詳しいだろう?」

 

【ラビアンローズ】

「確かに謎提さんはこういう方面では専門家です

色々な意味で、私も時々アドバイスを貰うくらい

ですからね、でもあの人、変態ですから」

 

【クロード戦艦提督】

「ひでえな!おい!」

 

(ヒィッツ提督ごめんなさい!)

 

【ラビアンローズ】

「私としては、もっとノーマルな人のノーマルな

視点で判断して貰いたいんですよ、一部のマニア

にウケても売り上げは知れてますからね

だからって、ジョニー隊長やぼのたん提督に頼ん

だらお二人の身が危なそうだし、花田少将だと

娘さん達の教育に悪そうだし‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「‥おい!ちょっと待て!そんな危ないゲームを

俺にやらせようっての!?」

 

【ラビアンローズ】

「クロード提督なら大丈夫ですよ、クロード提督

は真面目だし信用がありますからね♪リンガの

皆さんもクロード提督なら何かの理由がある筈

だって理解してくれますよ

それにクロード提督ならきっと公正にジャッジ

してくれますからね」

 

【クロード戦艦提督】

「そういう方面で信用されてもなぁ‥‥そもそも

同人ゲームならマニアにしか需要がないだろ?」

 

 

クロード提督の信用の高さにつけ込んで‥もとい

信用の高さを見込んでラビ明石は今回の試験プレ

イを依頼したのである

 

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥まあ乗りかかった船だ、それに俺もゲーム

は嫌いじゃないからな、それで?どんなゲーム

なんだ?同人ゲームって奴は俺も何となく想像

は出来るけど‥‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「よくぞ聞いてくれました!『薔薇色の人生』が

皆さんに贈る最新作!その名も!

 

艦娘ヒロインディフェンダーズ!』です」

 

【クロード戦艦提督】

「名前からして、艦娘を題材にしたゲームである

事は分かるな、それで内容は?」

 

【ラビアンローズ】

「ストーリーはこんな感じです、周辺世界から

隔絶されたエルフの王国、平和な王国に突如と

して戦闘種族の『オーク族』や魔物達が襲来し

ます、それを外の世界から召喚された艦娘ヒロイ

ン戦士達が守る‥‥といった感じです」

 

【クロード戦艦提督】

「召喚された艦娘が王国を守る‥‥か、つまりは

アクションファンタジーゲームか?」

 

【ラビアンローズ】

「そんなものです、召喚される艦娘ヒロインには

複数のタイプがいて、それぞれの特徴に合わせた

戦い方をします」

 

【クロード戦艦提督】

「複数の艦娘が選択出来るのか?」

 

【ラビアンローズ】

「そうですよ、艦娘ヒロインには通り名がキャラ

名として付けられていますから何となく想像

出来ますよ、今設定しているキャラクターと

それぞれの通り名はこんなところです」

 

 

・黒い揚羽の美少女聖姫士

 

・たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア

 

・夜戦(意味深)大好きくのいち忍者

 

・性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女

 

・凌辱されたいウルフオルフェノクガール

 

・バーニングラブな帰国子女

 

・ほっとくとふて腐れるツインテ弓姫

 

・吸血鬼と天龍を弄ぶキャプテン

 

・怒ると長老達もビビるパリジェンヌ

 

・天然と秀麗を兼ね備える総統座乗騎士

 

・那珂ちゃん大好きジュラルの戦士

 

・完全で瀟洒(しょうしゃ)な紅魔館メイド

 

・欲望が世界を救うと思ってる会長

 

・etc‥‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「どうです?呼び名をキャラクター名にするって

結構斬新でしょ?イメージも湧きやすくて感情

移入も湧きやすいと思いますよ?」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥随分な言われ方してる娘もいるなあ‥‥

バーニングラブな帰国子女って金剛だよなぁ

‥‥どうやって戦うんだ?‥‥‥ていうか!

宇宙人の男と、余所のコンテンツのキャラも

混じってるじゃねーか!?

最後のおっさんに至っては戦えるのかも分か

らんしぃ!!」

 

【ラビアンローズ】

「成功に犠牲はつきものです」

 

【クロード戦艦提督】

「使い方間違ってるだろ!意味わかんねーよ!」

 

【ラビアンローズ】

「それではゲームシステムの説明をしますね♪

プレーヤーは艦娘ヒロインの一人を操って戦い

ます、一つのエリアにバトルステージが三つ、

そのステージ全てをクリアした事で当該エリア

を制覇となります」

 

【クロード戦艦提督】

「なるほど、こうして戦う事でレベルを上げて

最終的にラスボスのいるエリアを目指す訳か」

 

【ラビアンローズ】

「一つのバトルステージ毎に残機は3機です

相手の攻撃でヒットポイントゲージが0にな

ると、艦娘ヒロインはダウンさせられ残機が

一つ減ります、残機を使い果たすとゲームオ

ーバーとなります」

 

【クロード戦艦提督】

「システムとしてはシンプルだな、何か特徴は

ないのか?」

 

【ラビアンローズ】

「キャラクター毎に合わせて『謎の』中ボスが

設定されてます、彼女達にそれぞれ関係の深い

中ボスで、手強い強敵として登場します」

 

【クロード戦艦提督】

「艦娘ヒロインとそれに馴染みの深い中ボスが

このゲームの最大の売り‥‥という事か?」

 

【ラビアンローズ】

「特徴は他にもありますよ、艦娘ヒロインの

ヒットポイントがゼロになってダウンさせられ

た時ですが、ダウンしている間もゲームは進行

しています、敵が接近してくる前に方向キーを

連打して早く起き上がらないと、敵に捕まって

しまいます」

 

【クロード戦艦提督】

「捕まったらどうなるんだ?」

 

【ラビアンローズ】

「犯されます!」(ドヤッ!)

 

【クロード戦艦提督】

「エロゲーじゃねーか!!」

 

【ラビアンローズ】

「スリルがあるでしょ~♪」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥もう一人キャラを追加していいか?」

 

 

・便乗商売と転売で暴利を貪る悪徳商人

 

 

【ラビアンローズ】

「‥‥‥誰のことです?」

 

 

おそろしや、アナハイム‥‥‥

 

多少(?)の問題は目をつぶって体験プレイは

始まった‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「一見するとどれもこれも癖の強そうなキャラ

ばかりだな‥‥一番スタンダードな戦闘スタイル

の娘は誰だ?」

 

【ラビアンローズ】

「それならやっはり最初の『黒い揚羽の美少女聖

姫士』ですね、普通に西洋剣で戦うスタイルです

から」

 

【クロード戦艦提督】

「これ絶対、謎提が好む娘だな‥‥先ずはこれで

様子を見るか」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

‥‥‥《GAME START!》‥‥‥

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

「聖姫士『羽黒』行きます!五倍の敵でも支えて

みせます!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「おい!こいつ羽黒って名乗っちゃったぞ!?

システムとして早速問題有りだろ!?」

 

【ラビアンローズ】

「モデルにした人の人格が、かなり強めに出る様

に設定しましたからね、後々の為に‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「後々の為に?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(ズハッ!)‥‥(バシュッ!)

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

「そこっ!!これ以上は、やらせません!!」

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

「『トルネーード!!』」(シュバババー!)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(カチャカチャカチャ‥‥)

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥なるほどな、確かに使い易い、これなら

ゲームをダウンロードしたばかりのユーザーで

も楽しめるだろう、羽黒は素直だから操作性も

素直‥‥と言ったところか?」

 

【ラビアンローズ】

「流石クロード提督、言う事が上手いですね♪

モテモテの提督のセリフは違うなぁ~」

 

【クロード戦艦提督】

「そういうおだては要らん!魔法はこれだけな

のか?」

 

【ラビアンローズ】

「今のところは、キャラによっては違う特技も

使ったりしますけどね、ところで、中ボスと

対戦してみません?これもゲームの売りの一つ

ですよ」

 

【クロード戦艦提督】

「中ボスか、確か各キャラクターにそれぞれの

中ボスが設定されてるんだったな?」

 

【ラビアンローズ】

「そうです、先程も言いましたけど、このゲーム

にはモデルとなった艦娘の皆さんの特性がかな

り色濃く反映されています、結果として中ボス

もそれぞれの艦娘に縁の深い人がモデルとなっ

ています、当然その戦闘方法も行動パターンも」

 

【クロード戦艦提督】

「なるほど、羽黒やこの『ウルフオルフェノク』

なんかは謎提が、金剛の場合はこの俺がモデル

の中ボスが登場する‥‥可能性がある訳だな?」

 

【ラビアンローズ】

「その可能性は否定しませんよ♪」

 

【クロード戦艦提督】

「認めたも同然だろ?まあいいや、中ボスを出し

てみてくれ」

 

【ラビアンローズ】

「はい、それではアップロード!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

「‥‥ああ!あれは!?いえ、貴方は!?」

 

(ババババーーン!)

 

【ヒィッツカブトロング】

「わははは!はが三つ!俺様は『夜のお供』こと

『ヒィッツカブトロング』!この王国の女全員

を我が物とするのだ!ただしお互い同意の上で」

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

「そっ!?‥そんな事はさせません!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「やはり登場したか謎提よ‥‥何かすげー似合っ

てるなぁ、まさかこの王国の女を全員寝取る

つもりか?」

 

【ラビアンローズ】

「キャラクター自動生成プログラムを使ったんで

すが、謎提さんの分かってる限りのデータを入力

したらこんなキャラクターが出来ました」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥なんとまあ、ゲームの世界になると謎提は

自動的にこうなる訳か、さて、この羽黒を使って

どうやって攻略するか‥‥先ずは戦闘開始だ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

‥‥‥‥《Fight!》‥‥‥‥

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

司令官さ~ん❤犯してくださ~い♪❤

(ダアーー!)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「わあーー!?何だこいつ!?いきなり無防備に

も正面から突っ込んだぞ!?‥‥あっ‥あれ!?

コントロールが効かない!?」(カチャカチャカチャ!)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ヒィッツカブトロング】

踏み込みが足りん!!」(パチン!)

 

ビリビリビリ~~!!!

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

いやぁ~~~ん❤」(ドシャア!)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ラビアンローズ】

「早速KOされてダウンさせられましたね、残機が

一つ減りました」

 

【クロード戦艦提督】

「そういう問題じゃねーだろ!?こいつ勝手に

真正面から突っ込んで行ったぞ!こうなるのを

待ってたみたいに!嬉しそうな顔して!!

コントロールも効かないし!しかも何これ!?

一撃で服装がボロボロじゃんか!?」

 

【ラビアンローズ】

「ですから、艦娘ヒロインの設定はモデルの人の

特性が色濃く反映されているんですよ

このキャラクターの行動もそれが反映された結果

なんです、コントロールを無視したのも相手の

攻撃を全くガードしなかったのもその為かと‥」

 

【クロード戦艦提督】

「そこまでリアルに設定を反映させてどうすんの!

プレーヤーのコントロールより己の欲求を優先す

るゲームキャラなんて聞いた事ねーよ!」

 

【ラビアンローズ】

「言い忘れましたが、ダウンさせられると服装が

大破します、服装大破の仕方も艦娘ヒロインそれ

ぞれの特性に合わせてますからバリエーションが

楽しめますよ♪」

 

【クロード戦艦提督】

「そんな所に気を使うならコントロールを何とか

しろよ!!羽黒の服装をここまでボロボロにする

必要があったのか!?」

 

【ラビアンローズ】

そうでないと犯せられないじゃない

ですか

 

【クロード戦艦提督】

「エロゲーじゃねーか!!」

 

【ラビアンローズ】

「そんな事よりクロード提督!早く起き上がらな

いと、羽黒さん本当に謎提さんに犯されちゃいま

すよ?」

 

【クロード戦艦提督】

「あーもう!!しょうがねーなぁ!!」

(カチャカチャカチャカチャ‥‥)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

うっ‥う~~ん❤️‥‥

(モゾモゾ‥→四つん這いになり足を開く)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(カチャカチャカチャカチャ‥‥)

【クロード戦艦提督】

「おい!!全然動かないぞ!?しかも両足おっ広げ

て!あれ完全に誘ってるだろう!!」

 

【ラビアンローズ】

「モデルの人の要素を強く反映し過ぎたかな?

ん~~?間違えたかな?」

 

【クロード戦艦提督】

「何をアミバみたいな事言ってんだ!!これは

終わったー!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

‥ご主人様ぁ~~❤‥‥羽黒は‥‥羽黒は‥

‥完全降伏しちゃいましたぁ~~❤

(お尻に白旗をさしてフリフリ~~❤)

 

【ヒィッツカブトロング】

「可愛い顔して大した聖姫士様よ!こんなイケナ

イ姫士様にはお仕置きが必要だな♪」

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】 

はい❤‥‥お仕置き‥してくださ~い♪❤

 

ドズブゥッ!!

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

あはあ~~~ん♪❤❤❤

 

(ズブッ!‥‥ズブッ!‥‥ブリュッ!‥‥)

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

はあ~❤‥‥はあ~❤‥‥はあ~❤‥‥

 

(ブリュッ!‥ジュブッ!‥ズブッ!‥ズブッ‥)

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

はっ❤‥‥あっ❤‥あっ❤あっ❤あうっ❤

 

(ズブッ‥ズブッ‥ズブッ‥ズブッズブッズブッ)

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

あっ❤あっ❤あっ❤あへっ❤あへっ❤‥

 

((ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤))

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

いっ‥いくっ❤イクッ❤‥イクう!❤‥

 

((ブリュ!‥ブピュ!‥ドビュル!‥))

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

あっ!‥いやあぁぁぁ~~ん♪❤❤

(ビクン‥ビクン‥ビクン‥‥)

 

ドォォォーーーン‥‥‥

 

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

はぁ~❤‥‥ご主人様のぉ❤‥‥せーし‥‥

おなかのぉ❤‥‥中にぃ❤‥いっぱいぃぃ❤

(ハアッ❤‥ハアッ❤‥ドクッ‥ドクッ)

 

哀れ、美少女聖姫士は、カブトムシの魔物に背後

から悪堕ち凌辱昇天させられ完全敗北してしまっ

た‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【ラビアンローズ】

「どうですか?最初の戦闘の感想は♪」

 

【クロード戦艦提督】

「いやー‥‥言葉も出ないねー!普通のバトル

ゲームだと思ってた俺がアホみたいだ!

お前が『後々の為に』って言ってたのはこう

言う事か?」

 

【ラビアンローズ】

「まあまあ、これも羽黒さんならではの特性です

から♪」

 

【クロード戦艦提督】

「主人公が完全敗北したら意味ねぇだろ!?

まあ、これが羽黒の場合として、他の艦娘の

場合はどうなるんだ?」

 

【ラビアンローズ】

「それなら次の『たまご焼き持参の僧侶エアー

キャリア』なんてどうです?戦闘スタイルが

先程とは変わりますよ?」

 

【クロード戦艦提督】

「たまご焼き‥‥という事は瑞鳳だな、つまりは

花田君のところの瑞鳳だな、あそこは真面目だ

から大丈夫だと思うが‥‥またコントロールが

効かなくなるなんて事は無いだろうな?」

 

【ラビアンローズ】

「それは保証出来かねます、何しろ瑞鳳さんは

『あっち』に関してはあの羽黒さんの弟子に

なりますから‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「不安しか無いじゃんか!!‥‥仕方ない、やって

みるか‥‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

‥‥‥《GAME START!》‥‥‥

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

「航空母艦『瑞鳳』です!正規空母並の活躍を

期待してください♪」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「もう空母って名乗っちゃったじゃん!!これ

もうファンタジーの設定の意味無くねー?」

 

【ラビアンローズ】

「艦娘ヒロインですから、ストレートに名乗っ

ちゃうのも有りだと思いますよ♪」

 

【クロード戦艦提督】

「エロゲー要素にはこだわる癖に!こういう所

はザルなのな!?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

「数は少なくても精鋭なんだから!行きます!」

 

(シュバッ!ブウウーーン!)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ラビアンローズ】

「戦いは数ですよねー?」

 

【クロード戦艦提督】

「時と場合によりけりだ、もうファンタジーやる

気が全くないな、こいつ‥‥」(カチャカチャ……)

 

【ラビアンローズ】

「それじゃあ中ボス戦いってみますか?」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥うん、イってみようか‥‥」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

「‥‥あっ!‥どうして貴方がここに!?」

 

【花田 少左右ェ門】

「俺は‥‥このステージを守りし門番!‥‥ここ

から先は‥‥何人たりとも‥‥ごばは!!」

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

「少将!?‥‥しっかりして下さい!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ラビアンローズ】

「花田 少左右ェ門、久しぶりの登場ですね」

(22話『寄り道時代劇! 迷奉行!金剛山の金

さん!!』参照)

 

【クロード戦艦提督】

「いやいや!!何で中ボスがいきなりボロボロに

なってんの!?しかも瑞鳳に心配されてるし!」

 

【ラビアンローズ】

「これもキャラクター自動生成プログラムの影響

だと思うんですけど‥‥‥ほら、花田少将って

いつも艦娘を守る為に、ギリギリの状態まで戦い

続けてボロボロになるイメージがあるじゃないで

すか、それを心配する奥様達との関係性が反映さ

れたんだと思いますよ」

 

【クロード戦艦提督】

「また妙なところをリアルに再現したなぁ‥‥‥

艦娘を守る為にギリギリの状態まで戦いボロボ

ロになる、そして嫁達に心配をかける‥‥‥か、

これに関しては俺も花田君の事は言えないな‥‥

でもこれバトルゲームだよな?これじゃプレイに

ならないんじゃ‥‥」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【花田 少左右ェ門】

「済まない瑞鳳‥‥こんな形でお前に会うとは‥

‥‥しかしゲームキャラとは言え一度引き受けた

役目を投げ出す訳には‥‥‥」(グググ‥‥)

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

「少将!喋らないで!分かっています‥‥‥今は

このたまご焼きを食べて下さい、そして瑞鳳が

回復魔法で少将を癒してあげますから!」

 

(✨キラキラ~✨)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ラビアンローズ】

「二人とも真面目だなぁ~」

 

【クロード戦艦提督】

「真面目だなぁじゃないでしょ!?これバトルだ

よね!?何で敵の中ボスを回復してやってんの!

?しかも!‥‥(カチャカチャ‥)またコントロールが

効かないしぃ!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(ゴゴゴゴゴ~~~!!!)

【花田 少左右ェ門】

「うおおおおお!!!復活したぁぁぁ!!!」

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

「瑞鳳の回復魔法が活躍したの?やったあ♪✨」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「『やったあ』とちゃうやろがーー!!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【花田 少左右ェ門】

「という訳で、花田 刀治郎、推して参る!!」

(全集中!水の呼吸、拾の型、生々流転)」

 

ズバアアアーーー!!!

 

ビリビリビリ~~!!

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

いやあああ~~ん!❤」(ドシャア!)

 

【花田 少左右ェ門】

「‥‥あっ、しまった、いつもの癖でつい‥‥」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ラビアンローズ】

「‥‥‥せっかく助けたのに、やられましたね

これで残機が一つ減りました」

 

【クロード戦艦提督】

「また服装が破れたぞ!!こういうダウンの仕方

って結局は共通なのか!?」

 

【ラビアンローズ】

「そんな事より早く起き上がらないと犯され

ちゃいますよ?」

 

【クロード戦艦提督】

「やってるよ!!全然動かないんだよー!!」

(カチャカチャカチャカチャ‥‥)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

うっ‥‥うう~~ん❤

(両足おっぴろげ‥‥)

 

【花田 少左右ェ門】

「瑞鳳!済まない!いつもの癖とは言え、お前を

こんな姿に!‥‥‥」

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

少将‥‥あなた❤‥‥何も言わないで❤‥

分かってますよね?‥このゲームのルール‥

 

【花田 少左右ェ門】

「このゲームのルール‥‥‥」

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

瑞鳳は‥少将に敗北して‥捕まっちゃいま

した‥だから‥‥犯してくらひゃい~♪❤

 

(ゴゴゴゴゴ~~~!!!)

 

【花田 少左右ェ門】

うおおお!!!限界だぁぁぁーー!!

 

 

スーパーサ〇ヤ人化した花田少左右ェ門‥‥

エロ堕ちした僧侶エアーキャリアの小さな身体

を抱き上げると、そのまま‥‥

 

((ドズブゥッ!!))

 

【エロ堕ちした僧侶エアーキャリア】

はうぅぅ~ん♪❤入ったぁ❤

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ラビアンローズ】

「‥‥抵抗も虚しく始まりましたね‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥もういや‥‥」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(ズブッ!‥‥ズブッ!‥‥ブリュッ!‥‥)

 

【エロ堕ちした僧侶エアーキャリア】

はあ~❤‥‥はあ~❤‥‥はあ~❤‥‥

 

(ブリュッ!‥ジュブッ!‥ズブッ!‥ズブッ‥)

 

【エロ堕ちした僧侶エアーキャリア】

はっ❤‥‥あっ❤‥あっ❤あっ❤あうっ❤

 

(ズブッ‥ズブッ‥ズブッ‥ズブッズブッズブッ)

 

【エロ堕ちした僧侶エアーキャリア】

あっ❤あっ❤あっ❤あへっ❤あへっ❤‥

 

((ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤))

 

【エロ堕ちした僧侶エアーキャリア】

いっ‥いくっ❤イクッ❤‥イクう!❤‥

 

((ブリュ!‥ブピュ!‥ドビュル!‥))

 

【エロ堕ちした僧侶エアーキャリア】

ああっ!‥オマ○コ…壊れりゅう~~♪❤❤

(ビクン‥ビクン‥ビクン‥‥)

 

ドォォォーーーン‥‥‥

 

 

花田 少左右ェ門は僧侶エアーキャリアー(もう

瑞鳳でいいんじゃね?)の小さな身体を持ち上げ

抱えたまま、格納庫に白濁した燃料をぶちまけた

完全敗北!

 

 

【エロ堕ちした僧侶エアーキャリア】

はぁ~❤‥‥少将のぉ~❤‥‥あったかい‥

燃料で❤‥瑞鳳の格納庫ぉ❤‥どりょどりょお

ぉぉぉ~~~❤❤❤

(ハアッ❤‥ハアッ❤‥ドクッ‥ドクッ)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【ラビアンローズ】

「お疲れ様でした♪」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥俺は何もしてないよ!ただキャラクターの

本性と欲望を見せられただけだよ!二人は真面目

だと思ってたけど、こういう展開になると逆に

ぶっ飛んでしまうというのか‥‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「次はどの艦娘ヒロインを使ってみます?」

 

【クロード戦艦提督】

「ここまで来たら皿まで食らえだ!変わった戦闘

スタイルの奴はいないのか?トリッキーな動き

をする玄人好みの操作性が売りの奴?」

 

【ラビアンローズ】

「それなら断然この人がオススメですよ♪

『夜戦(意味深)大好きくのいち忍者』!これで

イッてみましょう♪」

 

【クロード戦艦提督】

「いやいやいや!これこそ1番アカン奴やろ!?

しかもお前!『イッて』と言ったよな!?

それでもう先の展開が読め過ぎてますやん!!」

 

【ラビアンローズ】

「良いじゃないですか、この人を選んだ時点で

どうせ最後は『ああなる』に決まってますから」

 

【クロード戦艦提督】

「開き直るなーー!!これはアクションゲームの

試験プレイなんだから俺の意見をだな!‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「それではゲームスタート!」

 

【クロード戦艦提督】

「人の話を聞いてーー!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

‥‥‥《GAME START!》‥‥‥

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

『川内』参上~♪夜戦なら任せておいて♪❤

因みに好きな体位は『正常位』と『腰高位』よ♪

❤❤」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「エロエロやないかーい!!艦娘ヒロイン戦士な

のに、あっちの夜戦しか考えてないやろ!?

しかもまた‥‥‥‥

随分と布地面積の小さなコスチュームだこと!」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

何言ってるのクロードさん?色香で相手を

惑わすのも『くのいち』の立派な戦法よ♪❤

 

【クロード戦艦提督】

「そりゃあそうかも知れないけど‥‥おおい!!

お前がゲームから出て来てどないすんねん!?」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

あっ、ごめーん♪直ぐ戻るねーー♪

ミラースパーーク!!

(シュルルルルルルル~~~‥‥‥)

 

【クロード戦艦提督】

『ミラー〇ン』かぁぁぁ!!?

 

【ラビアンローズ】

「鏡の中で戦うとなると、某仮面ライダーみたい

ですね、でもこっちはゲームの中に戻っただけ

だし‥‥まあ忍法だから何でも有りという

ことで♪」

 

【クロード戦艦提督】

「『ハットリ君の何でも忍法』じゃあるまいし!」

 

【ラビアンローズ】

「川内さんの服装は、プレーヤーへのサービスみ

たいな物です、それにトリッキーでしょ?♪」

 

【クロード戦艦提督】

「トリッキーにも限度があるわ!!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【へたれ提督】

「‥うん!?ここは何処だ!?」(キョロキョロ)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥あれ!?おい!あれ『へたれ君』だよな?

そのままの『へたれ君』だよな!?彼が今回の

中ボスじゃないのか!?」

 

【ラビアンローズ】

「‥いやそれがですね、私も(へたれ)提督に

中ボスになって貰おうと思って、提督のデータ

をキャラクター自動生成プログラムに入力した

んですけど‥‥‥何故か『提督は一般の村人に

なって、それを川内さんが襲う』っていう展開

になっちゃったんですよ」

 

【クロード戦艦提督】

「何じゃそりゃあ!?まさか、川内の方が中ボス

になったって事!?」

 

【ラビアンローズ】

「というか‥‥提督の本質がやはり『へたれ』だ

ったという事かと‥‥あの人も『擲弾兵』なん

だからそれなりに強い筈なんですけと‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「ある意味あの夫婦の関係性を象徴してるかも知

れんな、でもどうするんだよこれ!?夜戦忍者

が一般人相手に夜戦するのか!?」

 

【ラビアンローズ】

「大丈夫ですよ、どうせ最後は『ああなる』に

決まってますから♪」

 

【クロード戦艦提督】

「急に投げやりになったな!?おい!!」 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【へたれ提督】

「川内!?お前!その格好は‥‥‥」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

ウフフ♪❤提督?ゲームの中だけど容赦はしな

いよ♪❤お覚悟!

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥(モゾモゾ‥‥)」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

‥‥提督?何で股間を押さえて苦しそうにして

いるの?

 

【へたれ提督】

「//だって‥‥そんな布地面積の小さな服装で‥

さっきからチラチラとパンツも見えてるし‥//」

(グググ‥‥‥)

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

んもう!提督は相変わらずエッチ❤なんだから

~、でもそんな余裕で居られるのも今のうちだ

よ~ん♪」(ニヤニヤ~)

 

【へたれ提督】

「ううう!‥‥余裕なんか全然無いです!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ラビアンローズ】

「やりましたよ!追い詰めてますよ!♪

最後に『ああなる』前に艦娘ヒロインの

初勝利が見られるかも知れませんよ!」

 

【クロード戦艦提督】

「艦娘ヒロインが一般人を襲おうとしてるだけ

じゃねーか!?これで勝利と言えるのか!?

川内はへたれ君をどうする気だ!?‥‥あとさ!

例によってコントロールが効かないんですけど

!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

さあ提督ぅ~♪お薬の時間だよ?♪❤

アタシがぁ♪塗ってあげるね~♪❤❤

(ボラギヌール)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「塗ってあげるって‥‥あれって痔の薬じゃ

ねえのか!?」

 

【ラビアンローズ】

「ええ‥‥実は(へたれ)提督、痔持ちでして‥

‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「へたれ君が痔持ちなのは別に構わないよ!!

問題は何で川内が!‥‥‥」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【へたれ提督】

「自分で塗るから!!」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

しっかり患部に塗れてなかったらどうするのよ?

 

【へたれ提督】

「それくらい自分でも分かるよ!!」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

慢心絶対ダメよ!男でしょ!?つべこべ言わずに

さっさと脱ぐ!!

 

ビリビリビリ~~!!

 

【へたれ提督】

「ぎゃあああーー!!助けてぇぇぇーー!!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥俺は一体、何を見せられているんだ?」

 

【ラビアンローズ】

「キャラクター自動生成プログラムもここまで

リアルに再現するとは、私にも予想外でした…」

 

【クロード戦艦提督】

「リアルに再現って……川内はへたれ君にいつも

こんな事してるのか!?」

 

【ラビアンローズ】

「『提督の健康管理は秘書艦としても嫁艦として

も大切な役目よ!』と言いはりまして‥‥まあ

提督の方も本気で嫌がってる訳じゃありません

からね、要は完全な『ノロケ』です」

 

【クロード戦艦提督】

「これを『ノロケ』と言うのか?これがあの鎮守

府では公認の光景だと言うのか……」

 

【ラビアンローズ】

「大丈夫ですよ、ほら」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【きよし桃太郎】

「✨うん♪今日もパパとママのお薬タイムは

バッチリ、バッチリよ♪✨

 

【ニヒヒ江風】

「応援してる場合かー!?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「何か変な応援団まで出てきたしぃー!?」

 

【ラビアンローズ】

「まあ私の知る限り、川内さんも初めからあんな

風じゃなかったんですよ、ああなる素養はあった

のかも知れませんが、これには謎提さんやクロー

ド提督も関係してますよ」

 

【クロード戦艦提督】

「えっ!?俺が?俺心当たりないんだけど……」

 

【ラビアンローズ】

「いずれ話す時が来ると思います、提督としては

『川内は愛情が深いだけだ、俺は幸せだ』と言っ

ているので、あの二人の間では問題はないんでし

ょう」

 

【クロード戦艦提督】

「…世の中、色々な愛の形があるのは謎提を見て

いても、ジョニ憲を見ていても、自分自身を振り

返って見ても分かるが……」

 

【ラビアンローズ】

「それよりも、ゲームが進行してますよ」

 

【クロード戦艦提督】

「もうゲームになって無いじゃん、ただノロケの

観賞会になってるじゃん!一般の村人の完全敗

北でもういいじゃん!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

中ボスの役を与えられず、一般の村人役に落ちた

へたれ提督は結局、無理矢理お尻を丸出しにされ

肛門に痔の薬を塗られてしまった

しかも、くのいち忍者は指ではなく舌ベロを使っ

て!!

 

 

【へたれ提督】

「ううう……これでは男の威厳が……しくしく」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

(レロレロチュ~❤️)…ウフフ♪❤️そんな事

言って、本当は気持ち良かったんでしょ?❤️

舐める度に身体がひくついてたもん♪❤️

 

【へたれ提督】

「そういう言い方はやめて~」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

提督、お疲れ様♪❤️頑張った御褒美に~♪

もっと気持ち良くしてあげるね♪❤️えい♪

(ゴロ~~ン!)

【へたれ提督】

「おわあーー!?」

 

 

先程までうつぶせ寝にされていたへたれ提督は

今度は無理矢理仰向けにされた、もはやくのいち

忍者のなすがまま…そして例の物を掴まれる……

 

(ぐにゅん❤️)

 

【へたれ提督】

「うっ!……ぐっ」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

…しゅごい♪❤️…もうビンビンじゃん♪

提督のエッチ♪❤……あむっ(^○^)❤️…

カポッ❤️

 

【へたれ提督】

おうっ!!

(ビクーーン!)

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

んっ❤…んぐっ❤️…んぐっ❤️…おいちい❤️

(カポッ❤️…カポッ❤️…じゅるるる~~❤️)

 

【へたれ提督】

「うっ……ああ~~✨…ゲームの中でも俺はぁ……

川内に何もかも搾り取られるのかぁ~~✨……」

 

 

何とも幸福そうな一般の村人………

 

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

…んふっ♪❤️(チュル❤️)…さあ提督~♪❤

もうアタシに完全降伏しちゃいなよ~~♪❤

…提督のぜーんぶ♪❤…アタシが搾り取って

あげるんだから~~♪❤

(ハアッ❤️……ハアッ……❤️ハイライトオフ)

(シュコシュコシュコ~~❤️❤️)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「……おい!!こいつ危ない奴になってるぞ!?

エルフの王国に攻めて来た魔物は、実は川内じ

ゃないのか!?」

 

【ラビアンローズ】

「ゲームの中で川内さんは、提督にしか興味がな

いみたいなので、それは無いと思いますが……

もうあまり自信がないなあ……」

 

【クロード戦艦提督】

「……もう殆ど勝負あった様だけど、一応聞くが

へたれ君に一発逆転の可能性はあるのか?」

 

【ラビアンローズ】

「ありますよ、さっき私が言った台詞をお忘れで

すか?どうせ最後は『ああなる』に決まってる

って台詞を」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥なんだって?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

‥‥その時!どこからともなく『桧の花粉』が

飛んで来て、へたれ提督の鼻の穴に‥‥

 

 

【へたれ提督】

「……はっ!……ふがふが……へっ……へっ!」

 

 

『花粉症』に苦しむ人のくしゃみは、凄まじい

破壊力を発揮するのだ!(ウソです)

 

【へたれ提督】

「ぶへくしょーい!!」

 

ブワアアアー!!!(衝撃波)

ビリビリビリ~~!!

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

ふわああああああ!!?」(ドシャア!)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ラビアンローズ】

「残機が1つ減りましたよ!!提督がくしゃみ

一発で川内さんに勝ちましたよ!!」

 

【クロード戦艦提督】

「こんな形で一発逆転とは、何か格好わりーー!

しかし、へたれ君らしいと言えばらしいが‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「ところで起き上がり操作はしないんですか?」

 

【クロード戦艦提督】

「川内のあの格好を見てみろよ、あれ絶対こうな

る事を何処かで狙ってただろう?だったら絶対

起きないだろうが、それにもうこの二人はいい

かなーーって‥‥」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

くのいち忍者、一般の村人に敗れる!

 

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

うっ‥‥うう~~ん❤

(ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥)

 

【へたれ提督】

「ムズムズ‥‥おい川内!!大丈夫‥‥ブブー!」

鼻血

 

 

くのいち忍者(もう川内で良くね?)はパンツ

一枚になって仰向けに倒れていた!

一般の村人(これもへたれ提督で良いじゃん?)

の花粉による強烈なくしゃみは、ただでさえ布地

面積の少ないくのいち忍者の装束を、パンツだけ

残して綺麗さっぱり吹き飛ばしてしまった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「これ‥‥‥狙ってたな!恣意的だな!」

 

【ラビアンローズ】

「『パンずら夫妻』の思考も完全再現ですね」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【へたれ提督】

「すっ‥すまん川内‥‥俺のくしゃみのせいで‥

大丈夫か?」(鼻血ボタボタ‥‥‥)

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

提‥督❤‥‥アタシにも‥‥お薬‥‥して❤

(ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥)

 

【へたれ提督】

「お薬‥‥えッ?」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

提督に‥敗北して‥‥身体が‥‥動かない❤

(ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥)

 

【へたれ提督】

「いやあの、俺くしゃみしただけ何だけど‥‥」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

提督の‥白くてあったかいお薬‥‥アタシの

‥奥に‥‥いっぱい❤‥‥お注射してぇ♪❤

 

【へたれ提督】

「いやあの、君ねぇ‥‥」

 

【優楠】

「指令かーん♪お布団は敷いておいたから~♪

後はゆっくり楽しんでね~~♪」

 

【へたれ提督】

「ユークス!?何でここに!?それで何やって

んの!?」

 

【優楠】

「二人をお世話するのが私の役目よ♪後の洗濯

は私に頼ってね~~♪」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「また出たー!変な応援団2号!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

注射してくれなきゃやだぁ!!

エッチ❤してくれなきゃやだぁ!!

アタシ元気が出ないーー!!

(ジタバタジタバタ~~!!)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「それだけ元気があれば上等じゃねーか!?」

 

【ラビアンローズ】

「まあまあ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【へたれ提督】

「‥‥分かった川内!その夜戦!受けて立つ!」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

‥‥提督‥‥

 

【へたれ提督】

「勝利も敗北も関係ない!俺はお前を抱きたい!!

実を言うと‥‥俺の注射器はお前に弄ばれてもう

はち切れそうなんだよ!限界なんだよ!!」

(ギンギンギン!!!)

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

ふわあ!❤‥提督‥‥しゅごい♪❤

 

【へたれ提督】

「川内!ボラギヌールのお礼だ!俺の注射器で

奥の奥に注射してやる!!一滴残らずな!!」

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

✨うん♪❤提督の極太注射器でぇ~♪❤

いっぱい♪❤お薬お注射ちょうだいね♪❤

 

【へたれ提督】

「皆さん!お薬と言っても『イケナイお薬』じゃ

ありませんからね!では行くぞ!」

 

(バサァ!)

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

✨ウフッ♪❤お布団のうえに~♪押し倒され

ちゃったぁ~~♪❤✨

 

 

一般の村人役を捨て去った『へたれ提督』

優楠が用意した布団にくのいち忍者を押し倒す

と、例によってパンツを横にずらして‥‥‥

 

((ドズブゥッ!!))

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

‥あっ!❤‥あうっ!!❤

(ビックウーーン!)

 

【へたれ提督】

‥‥ふうんっ!!!

((ドズブゥッ!!))

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

あぐう!❤‥‥提督‥‥しゅごい♪❤‥

提督の‥‥おち〇ちん注射‥‥奥までぇ❤

‥とどいて‥‥りゅ❤‥きも‥ちいい♪❤

(ビクン!‥‥‥ビクン!‥‥‥)

 

 

深く‥‥深く‥‥最初に2回突き上げて挿入‥‥

そしてピストン運動に移行‥‥‥

それは熟練の夫婦のような腰の動き‥‥‥

双方が相手に合わせて腰を動かしていく‥‥

 

 

(ズブッ!‥‥ズブッ!‥‥ブリュッ!‥‥)

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

はあ~❤‥‥はあ~❤‥‥はあ~❤‥‥

 

(ブリュッ!‥ジュブッ!‥ズブッ!‥ズブッ‥)

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

はっ❤‥‥あっ❤‥あっ❤あっ❤あうっ❤

 

(ズブッ‥ズブッ‥ズブッ‥ズブッズブッズブッ)

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

あっ❤あっ❤あっ❤あへっ❤あへっ❤‥

 

((ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤))

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

いっ‥いくっ❤イクッ❤‥イクう!❤‥

 

((ブリュ!‥ブピュ!‥ドビュル!‥))

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

あーー!❤イクぅ~~う~~う~~❤

((ビクビクビクビク~!ビクン!ビクン!))

 

ドォォォーーーン‥‥‥

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

あっ!❤‥イッた❤‥‥ハアッ❤‥ハアッ❤

(ビクン!‥‥ビクン!‥‥)

(ドクッ‥‥ドクッ‥‥ドクッ‥‥トプッ‥‥)

 

 

艦娘ヒロインである筈のくのいち忍者は

一般の村人と己の性欲に完全敗北した‥‥

極太注射器から噴き出した白濁した治療薬は

腟内に収まり切らず溢れ出した、例によって

パンツと布団はびしょびしょになった‥‥

 

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

‥あはっ❤‥‥あった‥‥かい‥‥せーし❤‥

いっぱい❤‥中にぃ❤‥出されたぁぁ~❤‥‥

きもち‥いい❤‥‥提督ぅ❤‥‥しゅきぃ♪❤

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【ラビアンローズ】

「長い夜戦がやっと終わりましたねー」

 

【クロード戦艦提督】

「さっきからずっと夜戦ばかり見せつけられて

いるけどな!」

 

【ラビアンローズ】

「ここまで試験プレイしてみてどうです?何か

バグと思われる点でもあります?」

 

【クロード戦艦提督】

「バグしかないやろが!!バトルゲームの要素が

何処かに逝ってもうてるやろが!!

真面目に戦ってくれる奴はおらんのか!?」

 

【ラビアンローズ】

「それなら、純粋な駆逐艦の娘なんかどうです?

可愛いらしい魔法使いさんですよ♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

‥‥‥《GAME START!》‥‥‥

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

あっ!‥あの‥‥私‥『浜波』‥‥です‥

未熟者ですけと‥‥が‥‥がんばり‥ます

好きな‥‥体位は‥‥体位は‥『正常位』と

『松葉崩し』‥‥です!‥‥えっ?長い?

ああ~‥ごめんなさいごめんなさいごめんなさ

いごめんなさいごめんなさいごめんなさい‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【クロード戦艦提督】

「これもうアカン奴やん!?色々な意味で!!

‥‥また布地面積か小さいなぁ!!」

 

【ラビアンローズ】

「でも何だか可愛いらしいじゃないですか?

どんな敗北するか楽しみですねー♪」

 

【クロード戦艦提督】

「ゲームの趣旨が変わっとる!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【鶴 温】

「‥‥あれえ!?ここ何処だ!?ライブハウスに

居た筈なのに‥‥‥」(キョロキョロ)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「こいつ!もう中ボスじゃねーだろ!?ただの

通行人か何かになってるだろ!?ライブハウス

って何だよ!?」

 

【ラビアンローズ】

「鶴公さんのデータを入力したら『鶴ヶ島(埼玉)

出身のミュージシャン』て設定になりました」

 

【クロード戦艦提督】

「何それ!?その超限定的なマイナー設定は!?

ここは異世界のエルフの王国だったよね!?」

 

【ラビアンローズ】

「私にも分かりませんよ!!キャラクター自動生

成プログラムが勝手に設定しちゃったんですか

ら!!」

 

【クロード戦艦提督】

「今更の質問だが!そのプログラムを作った奴は

何処のどいつだ!?」

 

【ラビアンローズ】

「謎鎮の『夕張』さんです‥‥‥あの人以前にも

『深層心理タブレット』を作ったじゃないです

か?

今回は秋雲さん(謎鎮)の同人誌制作で

キャラクター設定の手助けをする為のツールと

して作ったそうですが‥‥あの人発明家である

一方で『理想を夢見る少女』の要素もあります

から‥‥」

(12話『小話集1 夜戦の彼方にドン勝を見た』

参照)

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥うち(リンガ)の夕張とは全くちがうな

一度ゆっくりと話をしなくては‥‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「それよりも、二人が接触しましたよ?どうしま

す?」

 

【クロード戦艦提督】

「どうもしないよ!どうせコントロール効かない

んだろ?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【鶴 温】

「おわあ!?はっ!浜波ぃ!!何だその布地面積

の少過ぎる格好は!?」

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

//はわっ!?‥指令!‥‥あの‥‥私‥これ

‥‥魔法使い‥‥なん‥です//

 

【鶴 温】

「かわいそうに!誰にそんな格好をさせられた

んだ!?マサ公か!?」

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

はわっ!?‥‥いえ!‥そういう‥訳‥では‥

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」(至近距離でガン見)

 

 

何やかんや言いながら、駆逐魔女の極小布地

コスチュームをガン見する鶴公であった

 

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

//いや!‥‥はっ‥‥恥ずかしい‥‥そんなに‥

‥ジロジロ見ては‥‥だめ‥‥//

 

【鶴 温】

「あっ‥いやすまん、ただ‥‥‥」

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

‥‥ただ?‥‥

 

【鶴 温】

もの凄く‥可愛いな~と思って‥‥

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

かっ!‥可愛!?ボムッ!!

 

ビリビリビリ~~!!

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

//ふわあああ~~//」(ドシャア!)

 

【鶴 温】

わあああーー!!?何だこりゃあ!!?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「『何だこりゃあ』は俺のセリフだー!!」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥残機が減りましたね、ダウン判定です」

 

【クロード戦艦提督】

「メンタル弱すぎだろ!?可愛いって言われて

照れただけで何でコスチュームまで大破してる

んだよ!?」

 

【ラビアンローズ】

「ここまで来ると、夕張さんと秋雲さんの欲求

の臭いがプンプンしますね‥‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「これでまた‥‥始まるのね?‥‥」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【鶴 温】

「浜波ーー!!大丈夫か!?」

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

うっ‥‥うう~~ん❤

(ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥)

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥」(鼻血ポタポタ‥‥

 

 

不謹慎にも鶴公が思わず興奮してしまったのも

無理はない

『可愛い』の一言で敗北した駆逐魔女(もう浜波

だよね!)はダウンし、仰向けに倒れていた

 

そしてコスチュームは『パンツ一枚』を残して

奇麗さっぱり吹き飛ばされていた、そう、どこか

の『くのいち忍者』のように、しかもその履いて

るパンツがまた‥‥‥

 

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

うっ‥‥しっ‥‥しれえ❤‥‥

(ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥)

 

【鶴 温】

うう‥‥何か‥‥いやらしい‥‥

 

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

ハアッ❤‥ハアッ❤‥ウフッ♪‥鶴公さん気付いた?♪

 

【鶴 温】

「‥‥えっ?お前らそこでナニやってんの?」

 

 

ふと横を見ると、へたれ提督とくのいち忍者が

布団の上で合体しているのが見えた

 

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

浜波の履いてるパンツはね♪‥‥アタシがあげた

のよ♪❤‥‥可愛いでしょ?♪❤

 

【へたれ提督】

ふんっ!ふんっ!ふんっ!

(((パンッ!❤パンッ!パンッ!❤)))

 

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

それで二人も楽しんで‥‥あっ❤あっ❤あっ❤!

((ビクン!ビクン!ビクン!))

 

【鶴 温】

お前らー!!俺を置いてきぼりにすなー!!

 

【優楠(UX-01)】

鶴公さーん♪あなたと浜波ちゃんのお布団も

敷いておいたわよ♪楽しんでね~~♪

 

【鶴 温】

君ら!揃いも揃って何やってるの!?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「俺は一体何をやっているんでしょうねー‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「皆さんにエッチな幸せを運んでいるんですよ」

 

【クロード戦艦提督】

「これ、そういうゲームだっけ?」(諦めモード)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

‥指令‥‥浜波は‥指令が‥‥好き❤‥です

 

【鶴 温】

「浜波!?」

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

‥指令に‥‥可愛いって‥‥言って貰えて‥

‥‥とっても‥‥嬉しい❤‥‥

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

浜波は‥ふしだらな女‥‥指令に‥可愛いって

‥‥言って貰えて‥‥濡れちゃった❤‥‥

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

指令‥‥浜波は‥‥敗北しました‥‥だから!

‥‥犯して‥ください❤‥‥お願い‥です♪

 

【鶴 温】

浜波‥‥‥

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

こんな浜波は‥‥駄目ですか?」(ボロボロ)

 

【鶴 温】

駄目な訳あるかぁぁぁ!!!

(ガバアァァァーーー!!!)

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

//ふえええ~~~//

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「浜波‥‥役者よのう‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「女の武器を最大限に活用してますね、恐い娘‥」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【鶴 温】

「実を言うとだな浜波、俺はもう限界なんだよ!

浜波があまりにもエロくて可愛いから、俺の息子

がもう火を吐くオーマライオンみたいに‥‥‥」

(ギンギンギン!!‥‥‥)

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

ふわあ!❤‥指令‥‥しゅごい♪❤

 

【鶴 温】

「一応ルールだけど、俺としては関係ない!!

浜波が好きだ!だから!侵すぞ!!」

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

はい♪❤‥指令‥‥このまま‥入れて♪❤

(‥‥クイッ‥‥)

 

 

浜波と呼ばれる気弱だった駆逐魔女は、自分から

パンツを横にずらして秘部をさらけ出した‥‥

『鶴 温』は一瞬で魔法にかかって野獣と化した

 

 

【鶴 温】

はっ!!‥‥浜波ぃぃぃーーー!!!

 

((ドズブゥッ!!))

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

!んあっ!❤‥あぐぅ~~❤‥‥

((ビクッ!‥ビクッ!‥‥ビクンッ!))

 

【鶴 温】

くうっ!‥‥やっぱり‥締め付けが凄い‥‥

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

あっ‥うっ❤‥すごい‥指令の‥入っちゃった❤

(涙ポロポロ‥‥‥)

 

【鶴 温】

浜波‥‥痛く‥‥ないか?

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

ハアッ❤‥ハアッ❤‥‥ううん‥‥気持ち‥いい❤‥

‥指令はぁ❤‥‥気持ちいい‥‥ですか?‥‥

 

【鶴 温】

「《b》ああっ‥‥最高だよ‥‥小さな浜波に‥‥

包まれて‥‥あったかいよ♪‥‥

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

✨エヘヘ♪~❤‥‥よかったぁ♪❤‥✨

 

【鶴 温】

‥‥じゃあ‥‥動かすぞ?‥‥

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

はい♪❤‥‥いっぱい❤‥‥動かして❤‥‥

 

【鶴 温】

うっ!!うおおお!!

((ドズブゥッ!!))

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

!!んあああーーー❤❤❤

((ビクビク~~‥‥‥))

 

 

一際深く挿入!駆逐魔女は一際大きな声を

あげる

 

(ズブッ!‥‥ズブッ!‥‥ブリュッ!‥‥)

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

はあ~❤‥‥はあ~❤‥‥はあ~❤‥‥

 

(ブリュッ!‥ジュブッ!‥ズブッ!‥ズブッ‥)

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

はっ❤‥‥あっ❤‥あっ❤あっ❤あうっ❤

 

(ズブッ‥ズブッ‥ズブッ‥ズブッズブッズブッ)

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

あっ❤あっ❤あっ❤あへっ❤あへっ❤‥

 

((ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤))

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

いっ‥いくっ❤もうダメ❤‥イクう!❤‥‥

 

【鶴 温】

おっ‥俺も‥限界だ‥‥そろそろ‥抜いて‥

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

いやあっ!!❤‥‥抜いては!‥‥だめぇ!❤

(ガシィッ!→足ロック)

 

【鶴 温】

んなっ!!?

 

((ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤ズブ❤))

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

このまま‥出して!‥‥中に❤中にぃぃぃ!❤

 

((パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤))

 

【鶴 温】

浜波!!‥ちょっ‥まっ!‥‥あっあああーー

 

((ブリュ!‥ブピュ!‥ドビュル!‥))

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

あーー!❤イクぅ~~う~~う~~❤

((ビクビクビクビク~!ビクン!ビクン!))

 

ドォォォーーーン‥‥‥

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

‥あっ❤‥‥あーー‥‥しゅごい♪❤‥‥

(ビクン!‥‥ビクン!‥‥)

(ドクッ‥‥ドクッ‥‥ドクッ‥‥トプッ‥‥)

 

【鶴 温】

「ハアッ‥‥ハアッ‥‥おっ‥‥俺はなんて事を‥‥」

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

‥指令❤‥‥気持ち‥よかった❤‥エヘヘ♪

 

【鶴 温】

「‥‥浜波‥‥いいのか?‥」

 

【性欲がぶっ飛んだ気弱な駆逐魔女】

浜波は‥‥指令と‥‥もっと‥‥エッチ❤が

‥‥したい❤‥‥です♪‥‥エヘヘ~♪❤

 

【鶴 温】

浜波‥‥はまなみぃぃぃ!!

((ドズブゥッ!!))

 

【性欲がぶっ飛んだ浜波】

あん!❤あぁぁ~~ん♪❤❤

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【クロード戦艦提督】

「あの大人しい浜波が‥‥男(鶴公)を手玉に

取る魔性の女に‥‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「どちらが完全敗北かは微妙ですね、いずれにせ

よ第2ラウンドが始まってしまったので、キャラ

クターを変更しないと‥‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「これじゃバトルゲームじゃなくて乱交ゲームに

なってるやんか!?

普通に戦ってくれる奴をよこしてくれよ!!もう

何でもいいから!!」

 

【ラビアンローズ】

「今までのパターンを考えると、残りのメンバー

も期待薄ですねー、もう最後の望みで金剛さん

に託してみます?」

 

【クロード戦艦提督】

「作ったお前が諦めてどうするんだって!‥‥‥

‥‥‥うん?金剛‥‥‥そうだ!!

 

 

クロード提督、暗闇に光を見る‥‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

そうだ!そうだよ!俺には金剛が居たんだ!!

何でもっと早く気付かなかったんだろう!!

 

【ラビアンローズ】

「金剛さんはクロード戦艦にとってはとっておき

の人ですからね」

 

【クロード戦艦提督】

「おうともよ!それに金剛を選ぶと言う事はつまり

この俺が中ボスになると言うことだ!

俺は淫欲に捕われて、目的を忘れる様な事はしな

いからな!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ヒィッツカブトロング】

【花田 少左右ェ門】

【へたれ提督】

【鶴 温】

「「「「‥‥面目ない!」」」」

 

【性欲がぶっ飛んだ浜波】

指令❤‥‥よそ見しないで‥‥もっとぉ❤‥

(ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「俺と金剛が組めば、中ボスとのまともな対戦

が実現出来る筈だ!我ながら冴えてるぜい♪」

 

【ラビアンローズ】

「クロード提督は金剛さんを本当に信頼してる

んですね♪私もこれでゲームのまともな試験

が出来そうで嬉しいです♪(金剛さんか‥‥

‥何となく、不安は無くもないけど‥‥)」

 

【クロード戦艦提督】

「金剛をプレイしてこの俺と戦う‥‥か、斬新

な試みだな、それじゃラビ明石!金剛を出して

くれ!」

 

【ラビアンローズ】

「了解しました、『バーニングラブな帰国子女』

をアップロードします♪」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

‥‥‥《GAME START!》‥‥‥

 

 

【バーニングラブな帰国子女】

【改め『金剛』】

英国で生まれた帰国子女の金剛!その第三

改装デース♪よろしくお願いしマース♪

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「『改め金剛』って‥‥通り名を使うのは辞めた

のか?」

 

【ラビアンローズ】

「作者が通り名を使い続けるのが面倒臭くなった

から、随時普通の艦娘名に切り替えていくんだ

そうです」

 

【クロード戦艦提督】

「こんな長い文章書いておいて今更面倒臭いも

ないもんだ!まあいい、金剛がどうやって俺と

戦うか、プレイを透して見せて貰おう!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【金剛】

ヘイ♪テートクー❤ワータシと、愛の

『金グジョー軍団』を建設してくだサーイ❤

(つまりは子作り)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「結局はそっちかいな!?‥‥いや嫌いじゃない

けど‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「落ち着いてくださいクロード提督!あなたが

中ボスとしての役を完徹すればいいんですよ!」

 

【クロード戦艦提督】

「そっ‥そうだな!俺がしっかりしていれば済む

事だ!よし!いでよ俺の中ボス!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【金剛】

さあテートクー♪❤ワータシと‥‥

 

【檀クロード神】(既にボロボロ)

おお~い、金剛ぉ~!助けてくれぇぇ~

 

【金剛】

あっ‥‥あれっ?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「おい!‥‥俺既にボロボロになってるんです

けど‥‥何があったんや!」

 

【ラビアンローズ】

「さあ‥‥もうあのプログラムが何をしでかす

のかは私にも想像出来ません‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「お前は制作者やろが!!?」

 

【ラビアンローズ】

「そっ!そんな事言われても!‥‥」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【金剛】

テートクー!その姿は一体何事ネーー!?

 

【檀クロード神】

「おっ‥俺が魔物軍団の中ボスになったと聞い

て‥‥あいつらが乗り込んで来た‥‥」

 

【金剛】

あいつら?

 

【檀クロード神】

「金剛ぉ‥‥助けて‥‥おわっ!

 

ドォォォーーーン‥‥‥

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【ザビタン不知火】

「指令!どちらに行かれるおつもりですか?」

 

【金剛】

ぬいいい!?

 

【ザビタン不知火】

「さあっ!不知火でぬいて下さい!」

(ドヤ顔!)

 

【金剛】

何を『上手い事言った』みたいなドヤ顔

してるネーー!?

 

【ザビタン不知火】

「ゲームの中であろうと関係ありません!

指令の清霜を産んで差し上げるのは不知火

の務めです!」

 

【金剛】

ちょっと何言ってるか分からないネー!

 

【檀クロード神】

「俺はそんな事頼んだ覚えはないぞーー!?」

 

【ダルニア翔鶴】

「見苦しいですよ?提督?この翔鶴が産んで

差し上げます♪❤さあ♪❤」 

 

【イビルマイオス(プトレマイオスⅡ)】

「抜け駆けは許さないわよ~~ん❤」

 

【金剛】

ユー達は!?『イクマイザー3』!!

(31『話ハロウィン戦士!川内人間『ヘタレダ

ー』参照)

何故ここにーー!!?

 

【ほっとくとふて腐れるツインテ弓姫】

【改め瑞鶴】

ちょっと!翔鶴姉え!金剛さんの次にクロ兄と

合体‥‥じゃなかった!対戦するのは私でしょ

!?

 

【ダルニア翔鶴】

瑞鶴!?貴女にはキャラ設定が付いたのだから

今回は良いでしょ!?お姉ちゃんは今がチャンス

なの!だから今は譲れないわ!

 

【瑞鶴】

はあっ!?何よそれ!?

 

【ザビタン不知火】

夢見るだけの乙女は下がっていて下さい!

 

【日向】

まあ、そうなるな‥‥

 

【瑞鶴】

あったま来た!!全員爆撃してやるぅ!!

(ウガーーー!!!)

 

【檀クロード神】

瑞鶴!止めないかぁーーー!!!

 

【金剛】

ユー達は引っ込んでるネーー!!テートクーの

『ジュニア』を『インサート』するのは、ワタシ

デーース!!

 

ギャー!ギャー!ギャー!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【ラビアンローズ】

「‥‥‥よかったですねー、クロード提督?

念願の『バトル』が始まりましたよー?」

(冷めた目線‥‥)

 

【クロード戦艦提督】

そんな目で俺を見るなーー!!

これは『バトル』じゃなくて『修羅場』と

言うんだ!!‥‥ゲームとはいえ、何でこう

なった!?」

 

【ラビアンローズ】

「クロード提督がモテすぎるのがいけないんじゃ

ないんですかー?」

 

【クロード戦艦提督】

「お前‥‥完全に呆れてるだろ!?」

 

【ラビアンローズ】

「でもおかしいですね?『イクマイザー3』は

設定には加えて無かった筈じゃ‥‥‥」

 

【秋雲】

「ちょーっと待ったーー♪」

 

【ラビアンローズ】

「あら!?秋雲さん?どうしてここに?」

 

【秋雲】

「どうなってるのか結果が知りたくてね~♪

ラビさん、何故こんな展開になってると思う?」

 

【ラビアンローズ】

「うん?どういう事?」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【秋雲】

「『キャラクター自動生成プログラム』だよ♪

あれって元々、秋雲さんの同人誌作成の手助けの

為のプログラムだったからねー♪

つまり秋雲さんの趣向でキャラクターを作り出し

たり、展開が推移したりする訳だから‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

お前が元凶かあぁぁぁ!!!

 

【秋雲】

うわーーい!ごめんなさーーい!

 

【ラビアンローズ】

「このプログラムって、秋雲さんの趣向から設定

やキャラクターを構築してたんですか?

ああ‥‥それで『バトル』が全て『夜戦』に

なっちゃった訳ですね?『イクマイザー3』が

乱入してきたのもその為だと‥‥‥それじゃあ

この先の展開は、いつもの乱痴気騒ぎとドタバタ

新喜劇になっちゃいますよ!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【凌辱されたいウルフオルフェノクガール】

【改め足柄】

「さあ!真打ちの登場よ!みなぎってきたわぁ!

ていうか、いつまで待たせるのよ!!

さあ提督!今まで待たされた分、おもいっきり

相手して貰うわよ~♪❤

 

 

艦娘ヒロインとは到底思えないウルフオルフェ

ノクの姿(コスチューム)の足柄

散々『待て』を喰らった足柄は、今解き放たれ

全身の血がたぎるのであった!色々な意味で

 

 

【足柄】

「さあて♪提督はっと❤‥‥‥」

 

 

【ヒィッツカブトロング】

さあ!ドスケベ淫乱聖姫士様よ♪そのエロい

だらし無いアヘ顔を小官に見せておくれ~♪

 

((ズコバコ!❤ズコバコ!❤ズコバコ!❤))

 

【淫魔に堕ち完全敗北した】

【黒い揚羽の美少女聖姫士】

【改め羽黒】

あはあん♪❤‥あっ❤‥あっ❤‥あへっ❤‥

ごっ‥ご主人様にぃ~❤‥そんな恥ずかしい顔

見られたらぁ~❤‥‥羽黒は‥‥羽黒はぁ‥‥

いく!❤‥またイッちゃうう~~~ん♪❤❤

(ガクガクガク~~‥‥‥)

 

【ヒィッツカブトロング】

良いぞ!行け!!天まで昇れえ!!

 

((ズパンッ!❤ズパンッ!❤ズパンッ!❤))

 

【羽黒】

あーー!❤おっ❤おっ❤おっ❤

((ビクッ!‥ビクッ!‥ビクンッ!❤‥‥))

 

【足柄】

んなっ!?提督!!羽黒!!あんた達

何やってんのよ!!?

 

【羽黒】

✨せっくしゅううう~~~♪❤❤❤✨

 

【足柄】

そんなの見れば分かるわよ!!

ああ!!何て事!?折角提督に勝負を挑んで

完全敗北した後メチャクチャにズッコンバッコン

される絶好のチャンスだったのに!出遅れて

しまったわ!!」

 

ガシィ! ガシィ!

 

【足柄】

「‥‥‥うんっ?」

 

 

足柄は背後から両肩を捕まれた、あの足柄の背後

を取るとは一体何者か!?

 

 

【ヒィッツカブトロング分身2】

「足柄‥‥そんな心配は!」

 

【ヒィッツカブトロング分身3】

「無用やーーー!!!」

 

ビリビリビリ~~!!

 

【足柄】

✨いやあああ~~~ん♪❤❤❤✨

(ドシャアッ!)

 

 

哀れ足柄!全身のコスチュームを一瞬で剥ぎ取ら

れ、一瞬で敗北した、その顔は天にも昇る様な

満面の笑みだった、その後の展開は推して知る

べし‥‥‥である

 

 

【天然と秀麗を兼ね備える総統座乗騎士】

【改めデウスーラ】

『ガミラス科学特捜隊』だ!‥‥て、あれ!?

二人ともずるいのだーー!!

 

【ヒィッツカブトロング分身2】

ユークス!足柄用の布団を敷いてくれ!

ついでにデウスーラ用の布団も‥‥な♪

 

【UX-01】

はーい♪私に任せてー♪

 

【デウスーラ】

「(色々と妄想中‥‥‥)」

 

ビリビリビリ~~!!

 

【デウスーラ】

「✨いやあああ~~~ん♪❤❤❤✨」

(ドシャアッ!)

 

 

哀れデウスーラ!妄想だけで敗北した!

 

 

【怒ると長老達もビビるパリジェンヌ】

【改めコマンダン・テスト】

ボンジュール♪ムッシュー♪わたくしにも

そのプレイを~♪❤✨

 

【ヒィッツカブトロング分身3】

チミは元帥のところに帰りなさい!

 

 

【たまご焼き持参の僧侶エアーキャリア】

【改め瑞鳳】

ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥あなた❤❤‥

 

【花田 少左右ェ門】

うっ!‥‥くう~‥‥瑞鳳‥‥

 

【皐月】

やあ!お兄ちゃん♪ヽ(^0^)、それはプロレス

の試合かい?僕も混ぜてよ♪✨

 

【花田 少左右ェ門】

‥‥いや、違うんだけど‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

魔物は何処だ!?悪党は何処だ!?俺が

食ってやるーー!!」(キョロキョロ)

 

【吸血鬼と天龍を弄ぶキャプテン】

【改め木曾】

お前の相手は俺だ♪❤」(じゅるり‥‥)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥あっ、またですか?‥‥」

 

アアアアアアアアーーー!!!

 

 

 

((ズプッ❤‥ズプッ❤‥ヌプッ❤‥))

【浜波】

ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥しれぇ❤‥‥‥

しれぇ❤‥‥しゅきぃ♪❤‥‥

 

【鶴 温】

浜波‥‥あぁ‥‥浜波ぃ!‥‥

 

ワイワイガヤガヤ‥‥

 

【鶴 温】

‥‥うんっ!?‥何だ!?君達は!?

 

【リットリオ】

ボンジョルノ~♪社会科見学と保健体育の

見学に来ました~♪

 

【朝霜】

‥あの内気な浜波姉えが‥‥何かスゲー‥‥

なあレレちゃん?これってやっぱ気持ちいい

‥‥のかな?‥‥

 

【レ級のレレちゃん】

///イヤ~~~ン!!///

(顔真っ赤

 

 

((ズブッ❤‥‥ズブッ❤‥‥グジュッ❤‥))

【夜戦(意味深)大好きくのいち忍者】

【改め川内】

あっ!❤‥‥あっうっ❤‥‥てい‥とく❤‥

‥‥そこ‥‥当た‥る♪❤‥‥

((ピクッ❤‥‥ピクッ❤‥‥))

 

【へたれ提督】

はあっ‥はあっ‥川内ぃ‥可愛いなぁ!‥

 

【神通】

✨はい♪私もそう思います♪✨

●REC

 

【へたれ提督】

‥‥うんっ?‥‥神通‥‥何やってんの?

 

【神通】

お気になさらないで下さい♪義兄さま♪

●REC

 

【へたれ提督】

‥‥いや、お気になさるでしょ?普通‥‥

 

【神通】

あっ、義兄さま、すみませんが川内姉さんへ

の挿入角度を、ほんの少しだけ右に回転させて

貰えませんか?」(●REC

 

【へたれ提督】

えっ?‥‥こっ‥こうか?」(グリン❤)

 

【川内】

あんっ!❤❤❤((ビックーン!❤))

 

【ニヒヒ江風】

【改め江風】

素直に従うなよ!!!

 

【神通】

✨そうです!♪その角度でお願いします!♪

ああ~♪❤素敵ですよ姉さん♪❤姉さんの綺麗

で可愛くてツルツルの『オマ〇コ』に、義兄さま

の図太い肉棒が何度も何度もぶち込まれていきま

すぅぅぅ~~♪❤✨(涎じゅる‥‥)」

●REC

 

【那珂】

うわ~~ん!神通ちゃんが!神通ちゃんがー!

本当に壊れちゃったよ~~~!

 

【神通】

那珂ちゃん!静かにしなさい!!

●REC

 

【那珂ちゃん大好きジュラルの戦士】

【改めキSE-X07号】

あっ‥あの~、那珂ちゃん?こんな時どう声を

かけたら良いか分からないっすけど‥‥なんか

不幸になってる人もいないみたいだし‥‥もう

これはこれで良いんじゃないっすかねー?

 

【那珂】

そっ、そうかなぁ~~?

 

【へたれ提督】

話の途中で何だが!君達!これは見世物じゃ

ないんだよなぁーー!

 

【川内】

あっ‥‥てい‥とく❤‥止めないでぇ❤‥

(ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥)

 

【神通】

義兄さま、腰が止まってますよ?

●REC

 

【へたれ提督】

はいいい~~~!(何かこえ~!)

 

【きよし桃太郎】

【改め清霜】

✨うん♪パパもママも浜波姉さんも気持ち良さ♪

そう♪これ良いよね♪防空ちゃん♪✨

 

【防空棲姫】

///イヤ~~~ン!!///

真っ赤

 

 

((パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤))

 

【足柄】

あはん♪❤‥おほっ♪❤‥‥浜波‥‥いい?‥

‥提督(指令)との‥セックスはぁ‥‥掴み取る

ものよ!‥‥奪い取るものよ!頑張りなさいな❤

‥‥あはっ♪❤‥おおっ!❤‥

((ビクン!ビクン!ビクン!ビクン!))

 

【浜波】

ハアッ❤‥‥✨はひい♪❤‥‥足柄さぁん♪❤✨

((ヒクッ❤‥‥ヒクッ❤‥‥))

 

【川内】

ハアッ❤‥ハアッ❤‥浜波ぃ♪‥‥良い顔してるよ~

‥大好き❤な人にぃ‥‥パンツずらされてぇ~♪

生で犯されてぇ~♪❤‥‥中出しされるってぇ~

♪❤‥‥最高にぃ♪❤‥‥きもちいいよね~♪❤

((ヒクッ❤‥‥ヒクッ❤‥‥))

 

【浜波】

‥‥✨はひい♪❤‥‥師匠ぉ~♪❤✨

 

 

『足柄』の『セックスは己の手で掴み取るもの』

『川内』の『パンずらエッチ❤』

 

『浜波』は今、この正統なる継承者となった!

 

かみんぐすーん!!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「何が『正統なる継承者』だ!!何がかみんぐ

すーんだ!!ただ浜波を淫欲堕ちさせただけ

だけだろが!?

『北〇神拳の一子総伝』みたいに言うな!!」

 

【秋雲】

「‥‥クロード提督は何でこんなに怒ってるの?

心臓に悪いよ?」

 

【ラビアンローズ】

「ゲームの中で、色々な事がありすぎて‥‥‥

因みに、浜波ちゃんが本編であんな性癖になる

のはもう少し後の事になりますよ♪」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥誰に何を説明しとるん?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【十六夜 咲夜】

「お嬢様!世間は淫欲がトレンドのようです!

なので一度で良いですから、私の想いをとげさ

せて!‥‥‥」

 

【レミリア・スカーレット】

「ええい!!離せ!!変態メイドが!!」

 

【鴻上 光正】

「欲望は世界を救うーーー!!」

 

【レミリア・スカーレット】

「救うか!!ボケーー!!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【クロード戦艦提督】

「ほら見ろ!!訳の分からん展開になったから

訳の分から有象無象が紛れ込んで来ただろが!

このゲームはもう崩壊だぁーー!!」

 

【金剛(ゲームキャラの方)】

テートクー!そんな事よりワタシと

バーニングラーブ!!

 

【クロード戦艦提督】

だからゲームから出て来るなーー!!」

 

 

【秋雲】

「‥‥ねえ、これって何のゲームだっけ?」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥私も覚えてません‥‥」

 

ヴゥイイイーーーン‥‥

 

【秋雲】

「‥あれ?ゲーム機本体から変な音がするよ?」

 

【ラビアンローズ】

「うん?何だろう?こんな音聴いた事ないなぁ」

 

 

    ーーーーーーーーーーーー

 

  ‥‥‥緊急警報!緊急警報!‥‥‥

 

プログラムの暴走と《b》入力データの異常性

によりマシンがオーバーロードを起こしました

 

本機及びシステムの回復は不可能‥‥これより

『強制自爆シークエンス』に入ります‥‥

 

繰り返します‥‥‥

 

    ーーーーーーーーーーーー

 

 

【秋雲】

「‥‥何これ?まるで『バイオ〇ザード』みたい

になってるじゃん?」

 

【ラビアンローズ】

「ん~?‥‥ジャンクヤードから部品を集めて作

ったゲーム機だから何か‥‥間違えたかな~?」

 

【クロード戦艦提督】

何で自爆装置なんぞくっつけたーー!?

 

【ラビアンローズ】

私じゃありませんよ~~!!

 

【秋雲】

それより何とかしてぇ~~!!

 

 

    ーーーーーーーーーーーー

 

自爆します!自爆します!‥‥見ていて下さい

俺の本気の自爆を!‥‥‥

 

    ーーーーーーーーーーーー

 

ズガガガガガーー!!!

 

(カラン‥‥カラン‥‥カラン‥‥)

 

ラビ明石の工房は爆発した‥‥‥

全員煤まみれのアフロヘアーになった‥‥

 

 

【秋雲】

「‥‥‥『ドリフ』のコントみたい」

 

【クロード戦艦提督】

「ラビ明石‥‥このゲーム、駄目だ」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥ですよね‥‥」

 

 

その後『艦娘ヒロインディフェンダーズ』に関す

るデータや資料の全ては『淫特物』として

『謎の鎮守府』の資料室にて厳重管理される

事になったとか‥‥‥‥

 

 

【ラビアンローズ】

「また1からやり直しか、皆さんどーも(^-^*)/

サークル『薔薇色の人生』は、皆さんに楽しんで

頂ける作品作りを目指していきますので、今後と

もご贔屓にどうぞ~♪」

 

【秋雲】

「懲りないなあ、まっ、秋雲さんも人のことは

言えないけどねー♪」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ところで、『艦娘ヒロインディフェンダーズ』

のゲーム機がラビ明石の工房諸共自爆してから

しばらくの間、周辺で不思議な現象が起こった

 

ほんの小さな現象ではあったが、何故かゲーム

の内容とリンクした‥‥としか思えないような

現象が翌日から続いたのである

 

 

【足柄】

「ねえ?提督?私最近やけに身体が軽いんだけど

?まるで何かを発散したみたいに♪‥‥」

(フンフン!)

 

【羽黒】

「奇遇ですね?羽黒も身体が軽くて調子良いです

まるで、司令官さんに特別な補給をして貰った

直後みたいな❤‥‥」

(フンフン♪)

 

【デウスーラ】

「あらそう?私もよ♪慰安任務も無かったのにね」

(フンフン!)

 

【ヒィッツ提督】

「そうか、それは良かったなぁ♪俺は最近何かで

分身したような気が‥‥‥」(肩凝り)

 

【那智】

「何故かな?姉さん、私は物凄く出遅れた様な気

分なのだが」

 

【妙高】

「奇遇ね那智、私もよ」

 

【デストリア】

「私もデス‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【瑞鳳】

「フンフン~~♪」(食器洗い中)

 

【飛龍】

「あら?瑞鳳、今日は絶好調みたいね♪」

 

【瑞鳳】

「ええ♪よく分からないけど、何だか色々

スッキリしたみたいに身体が軽いのよね♪」

 

【山風】

「ねえママ?教えて?」(クイクイ)

 

【瑞鳳】

「あら~♪山風、どうしたの~?」

 

【山風】

『Gスポット』ってなあに?

 

【瑞鳳】

ズガガガガガ!!!

 

【飛龍】

「山風、あんたそんな言葉何処で覚えてくるの?」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【不知火】

「‥‥お邪魔してます、今日もお茶が美味しいで

すね」(ズズ~~‥‥)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「‥‥ねえ提督?アタシ達ってさー、最近物凄く

エッチした様な気がするんだけど‥‥」

 

【へたれ提督】

「奇遇だな川内、俺もお前に物凄く肛門を舐めら

れた様な気がするんだが‥‥‥」

 

【川内】

「あっ、そういえば‥そろそろお薬の時間ね♪❤」

 

【へたれ提督】

「いや‥‥自分で塗りますから‥‥」

 

【鶴 温】

「おい!!ドエロ夫婦!!大変だあ!!」

 

【へたれ提督】

「誰がドエロ夫婦だ!!」

 

【鶴 温】

「そのまんまじゃねーか!!そんな事より浜波が

大変だー!!」(汗)

 

【川内】

「浜波がどうしたの?」

 

【鶴 温】

「今朝起きたら俺を見る目がやけにエロくて‥‥」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【浜波】

✨しれえ~♪❤‥‥‥えへへぇ~♪❤✨

 

【川内】

「なあんだ、平常運転じゃん?」

 

【鶴 温】

「平常運転じゃないだろ?何とかならないか!?」

 

【へたれ提督】

「甘ったれるな!自分の嫁は自分で何とかしろ!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【瑞鶴】

「‥‥ねえ金剛さん、私たちって最近ケンカとか

したかなぁ?‥‥」

 

【金剛】

「ケンカ~?そんな覚えはないデース」

 

【瑞鶴】

「だよねぇ、気のせいかな?」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【瑞鶴】

「あっ、クロ兄いおはよう~♪」

 

【金剛】

「テートク?どうしまシタ?そんな暗い顔して」

 

【クロード戦艦提督】

「金剛‥‥瑞鶴‥‥すまん!!」

 

【金剛・瑞鶴】

「「はいい?」」

 

 

不思議な感覚と現象はしばらく続いた‥‥

 

詳細を知るのは一部の関係者だけである‥‥

 

 

【秋雲】

「あれは現実だったのか、それもとゲームの中

だけの話だったのか‥‥まあ、今となっては

どっちでも良いか~♪秋雲さんのインスピレー

ションも刺激されたし、あのプログラムが

結構面白くて、色々と使える事もラビさんの

おかげで分かったし、これからも同人誌作成の

強い味方として宜しくね♪『キャラクター自動

生成プログラム』ちゃん♪」

 

【ラビアンローズ】

「私!実験台だったんですか?」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [名称説明]

 

①:艦娘ヒロインディフェンダーズ

 

六本脚鎮守府所属、ラビアンローズが代表務める

サークル『薔薇色の人生』が同人ゲームとして

試作品を作り上げた、ゲーム内容は本文を参照

謎の鎮守府所属、秋雲からソフトを分けて貰った

『キャラクター自動生成プログラム』を利用して

いる

ゲームが暴走し、モデルの入力データが異常過ぎ

た為にオーバーロードを起こしてゲーム機が自爆

残った資料は『淫特物』として『妙高』に没収さ

れ、謎の鎮守府の資料室に送られた

 

【クロード戦艦提督】

「因みに、エルフの王国はどうなったんだ?」

 

【ラビアンローズ】

「艦娘ヒロインが機能しなかったので滅びました」

 

【秋雲】

「ゲームの中とはいえ、おつらいおつらい‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

②:キャラクター自動生成プログラム

 

同人誌や同人ゲームの作成時に、キャラクター

設定を自動で考案してくれるプログラム

謎の鎮守府所属、夕張がプログラムを組んだ

モデルとなる人物のデータをプログラムに入力

すると、それに合ったキャラクターが自動生成

される、データが詳細であればあるほど、その

キャラクターはモデルの性格・性癖を色濃く反映

していく、しかし、モデルの人物がとんでもない

人物だとゲーム内でプレーヤーの操作をうけつけ

なくなり、勝手に暴走する事も‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

③:ボラギヌール軟膏

 

へたれ提督が使っている、痔の薬、塗り薬

川内が『確実に患部に塗る為』と称して舌ベロ

で塗っている、へたれ提督はいつも抵抗はする

が、結局は………

 

【へたれ提督】

「しくしく……優しく殺して~(泣)優しく殺して~

(泣)キレングミィ~ソフティニ~、キレングミィ

~ソフティニ~……(泣)」

 

【川内】

「何処かの秘密結社の総統みたいに泣くんじゃな

いの、男の子でしょ?提督~♪❤️お疲れ様♪❤️

頑張った御褒美にいつもの『舐め舐めエッチ❤️』

ね♪✨」

 

【神通】

「姉さんも義兄さまも御幸せそうですね♪」

●REC

 

【サラトガ】

「✨yes♪そうですね♪✨」

(集音マイク)

 

【藤波】

「藤波は気付いたよ、司令を助ける人は誰も居な

いんだね‥‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

④:レ級のレレちゃん

 

ある鎮守府で保護され、そこで一緒に生活してい

る、気が弱くて心優しいレ級の少女

ゲームの中になぜか登場し、防空棲姫とニアミス

した

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑤:リットリオ

 

『ヴィットリオ・ヴェネト』級2番、戦艦娘

レレちゃんが保護された鎮守府で秘書艦を務める

そこの提督とは相思相愛の仲、ヒューヒュー♪

ゲームの中で神通に進められて朝霜とレレちゃん

の社会科見学(?)にやって来た

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑥:朝霜

 

『夕雲』型16番、駆逐艦娘

リットリオと同じくレレちゃんが保護された

鎮守府の所属艦娘、藤波と浜波の妹に当たり

清霜の姉に当たる

レレちゃんとは現在親友同士である

ゲームの中での話だが、朝霜とリットリオ、そし

てレレちゃんは何故か神通に連れて来られた

淫欲に墜ちた浜波の姿に度肝を抜かれる

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑦:十六夜 咲夜

 

言わずと知れた、完全で瀟洒な紅魔館のメイド長

で変態性癖、何故かゲームに登場した

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑧:レミリア・スカーレット

 

言わずと知れた、紅魔館のポンコツ主でロリ吸血

鬼、回りの雰囲気に便乗しようとした咲夜に貼り

付かれる

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

⑨:鶴ヶ島鎮守府

 

六本脚鎮守府が初めて保有した外殻支援鎮守府で

六本脚鎮守府の敷地内に本部兼執務室を構える

『擲弾兵』出身の『鶴 温』を見習い司令官に、

その筆頭秘書艦に『浜波』を配属した

『鶴 温』の出身が、埼玉の鶴ヶ島である事から

命名

 

『鶴 温』と『浜波』のお話、鶴ヶ島鎮守府設立

のいきさつについては本編で後日語られます

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

        [出 演]

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

木曾(赤土鎮守府)

 

花田 刀治郎(連邦統合海軍省査察局)

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

 

鶴 温(鶴ヶ島鎮守府)

浜波(鶴ヶ島鎮守府)

 

 

清霜(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

山風(連邦統合海軍省査察局)

 

神通(紅輪鎮守府)

 

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

 

秋雲(謎の鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

皐月(連邦統合海軍省査察局)

リットリオ(レ級の滞在する鎮守府)

朝霜(レ級の滞在する鎮守府)

 

キSE-X07号(ジュラル星人)

鴻上 光正(鴻上ファウンデーション)

 

十六夜 咲夜

レミリア・スカーレット

 

コマンダン・テスト(帝国海軍本部)

 

レ級のレレちゃん(レ級が滞在する鎮守府)

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

UX-01(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 




【レミリア・スカーレット】
「紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ!
アホの咲夜から何とか逃げて来たわ
ところでこの作品は二次創作でフィクションよ
そして中身は架空の設定だから本気にしないで
頂戴♪まあ皆分かるわよね‥‥‥」

【十六夜 咲夜】
「分かりません!お嬢様ぁぁぁ~~~❤」

【レミリア・スカーレット】
「ぎゃーーー!!!」


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小話集8ー三水戦、水雷魂!いちご味

小話集も回を重ねて八話目‥‥‥

親愛なる提督諸氏の皆さんのおかげです
ありがとうこざいます

三水戦、水雷魂VS北斗神拳という異色対決!
しかもシリアス展開は一切無し
そしてあの少年が初めて六本脚にやって来ます

今回も長文です、ゆっくりしていってね


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      ≪突然、足柄小劇場≫

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ここはお馴染み、エロの殿堂、謎の鎮守府‥‥‥

 

 

【足柄】

「昨夜のフィーバー(慰安任務)で充電完了!!

みなぎってきたわぁーー!!✨」

 

【妙高】

「提督に充電して貰う為の慰安任務なのに貴女が

充電してどうするのよ?」

 

【ヒィッツ提督】

「まあそう言うな妙高、足柄やお前らが元気で

居てくれるんは俺にとって一番の癒しというも

んや」

 

【足柄】

「分かってるじゃない♪提督♪何なら昨夜の続き

を今から始めてもいいのよ~❤️」

 

【妙高】

「調子に乗らないの!」

 

 

昨晩、MMZNF(特殊衛生任務艦隊)を勤めた

足柄は、彼女自身が補給充分になった事で元気

イッパイであった

その勢いは回りが思わず引いてしまう程のもの

であった、どこか危険な、猟奇的香りがすると

言ってもいい‥‥‥

 

 

【X-10】

「そうか!マスターだけじゃなくて、足柄さんも

特別な燃料を補給して貰っていたんだ!」

 

【ガラダ】

「テンちゃん、まだ言ってるの?」

 

 

【足柄】

「さあ!今ならどんな任務でもこなして見せるわ

!提督!何でも言って頂戴!何処かの海域にでも

行って制海権をぶん取って来ようかしら~?」

 

【ヒィッツ提督】

「何とも頼もしいなぁ、しかし慢心は禁物や

お前は少し落ち着こうか?」

 

【足柄】

「もう~~、つれないわねぇ~~」

 

 

【神風】

「足柄さん‥‥今日は何か凄いわね」

 

【漣】

「パワーとオーラが溢れてますなぁ~」

 

【デストロイヤー】

「いや、返って危なっかしくて危険だよ」

 

【シュバリエル】

「確かに少し恐い‥‥今の足柄さんに不用意に

近付くのは本当に危険かもしれないわね‥‥」

 

【デストロイヤー】

「いや、何もそこまで‥‥‥」

 

 

 

【マッドアングラー】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

この何気ない会話から噂は拡散していく‥‥

 

 

【マッドアングラー】

「今日の足柄さん、ヤバいらしいよ!」

 

【アルビオン】

「あの人がヤバいんはいつもの事やろう?」

 

【ヨーツンヘイム】

「いや、近付くのも危険らしい」

 

ーーーーーー

 

【天龍(謎鎮)】

「足柄が危ない奴になってるってぇ?危ないの

はいつもの事だろ?」

 

【ムサイ】

「いや、今回は近付くのも危険な状態らしい」

 

【間宮】

「確かに、あの人が大暴れしたら大変ですから

ね~」

 

【パプア】

「何か‥‥悩み事でもあるんでしょうか?‥‥

美味しいものでも作って差し上げましょうか?

心を落ち着けて貰う為に‥‥」

 

ーーーーーー

 

【コルサック】

「足柄に近付いたら危ないから接近禁止だって?

自爆でもするのかい?」

 

【夕張】

「足柄さん補給も艤装の整備も、何の問題も無か

った筈なんですけどね?」

 

【秋雲】

「う~ん、同人誌のネタに使い過ぎたかなー」

 

ーーーーーー

 

【青葉】

「取材してみて分かったんですが‥‥今足柄さん

結構危ないらしいですよ」

 

【バードラⅡ】

「分からぬものよのう、昨日まであんなに元気に

しておったものを‥‥」

 

【吹雪】

「そんな!足柄さんどうなっちゃうんですか!?

司令官だって!‥‥‥」

 

【卯月】

「‥‥うーちゃん今まで司令官と足柄さんに悪戯

が過ぎたぴょん‥‥謝ってくるぴょん‥‥」

 

【那珂】

「ちょっとみんな!まだ希望は棄てちゃ駄目だよ

!」

 

ーーーーーー

 

【足柄】

「‥‥くちゅん!」(くしゃみ)

 

ーーーーーー

 

 

更に噂は千里を駆ける、もうこうなると悲惨で

ある‥‥‥

 

 

【筑摩】

「姉さん聞きました!?足柄さんの容態がかなり

危険な状況で、接近禁止命令まで出ているそう

です!」

 

【利根】

「何じゃと!?あの足柄が!?ヒィッツ提督はど

うするつもりなのじゃ!?」

 

 

ーーーーーー

 

 

【磯波】

「‥‥潮ちゃん‥‥」

 

【潮】

「‥‥‥そんな‥‥‥」(顔面蒼白)

 

 

ーーーーーー

 

 

【妙高】

「足柄、貴女に可愛いお客様よ?」

 

【足柄】

「えっ?私に客?」

 

(ドォーーン!)

 

【潮】

「うわあぁぁ~~ん!足柄さぁぁ~ん!」(号泣)

(ガバアッ!)

 

【足柄】

「おわっ!?‥‥えっ?‥潮?‥どうしたの?」

 

【潮】

「足柄さぁぁん!嫌だぁ~!Sんじゃやだぁぁぁ

~~~!」(号泣)

 

【足柄】

「はあっ!?待ちなさいよ潮!!何がどうなって

そういう話になってるのよ!?」

 

【妙高】

「潮ちゃんはね、貴女が『危篤』で『面会禁止』

状態になってるって聞いたんですって」

 

【足柄】

「はいいいいい~~~!???」

 

 

足柄本人の知らない所でとんでもない噂が独り

歩きしてしまった、自分はピンピンしてるのに!

とにかく今は潮の誤解を解かなくては‥‥‥

 

 

【足柄】

「潮!泣いてないで私を見なさい!!」

 

【潮】

「‥‥ううっ‥‥ひっく‥‥‥あれっ?‥‥」

 

【足柄】

「これで分かったでしょ?私は元気そのものよ!

何処で聞いたか知らないけど、これが危篤状態の

姿に見える?」

 

【潮】

「‥‥‥ううん‥‥」

 

【足柄】

「でしょー?そもそもこの足柄様がそんな状態に

陥るなんて、宇宙からコロニーが落ちてきても

ありえないわ!分かるわよね?安心なさい♪」

 

【潮】

「‥‥はい‥‥良かったあ~~‥‥」

 

【足柄】

「まったく‥‥世話が焼けるわね~」(ナデナデ)

 

【潮】

「///~~~♪❤///」

 

 

【シュバリエル】

「潮ちゃん‥‥良い娘ですね♪」

 

【漣】

「狼様‥‥イケメンだ」

 

【神風】

「コロニーを落とさないで下さい!」

 

【デストロイヤー】

「でも、何でそんな噂が立つんだろう?」

 

 

【マッドアングラー】

「何でだろうね?」(すっとぼけ)

 

 

【ヒィッツ提督】

「噂とはそういうモンや、流れていく先でどんど

ん変質していくモンや、本人も知らんうちにな」

 

【妙高】

「提督がおっしゃると重みがありますね‥‥」

 

 

【那智】

「提督、取り込み中のところで何だが、客人が

来ているぞ、何でも大変な噂を聞き付けたと

か‥‥‥」

 

【ヒィッツ提督】

「何か面倒臭くなりそうだなぁ!」

 

(ドォーーン!)

 

【夏夜月 怪像】

「センパーイ!!何か大変な噂を聴いたんです

けどーー!!」

 

【愛宕】

「もう!提督ったら~、挨拶も無しで失礼よ?」

 

【ヒィッツ提督】

「おおっ、夏夜月君ではないかい?まさか君が

来客者とは」

 

【那智】

「提督、知り合いか?」

 

【妙高】

「那智!貴女知らない人を執務室に通しちゃ駄目

でしょ?」

 

【那智】

「いやあ、艦娘も連れているから何処かの提督だ

と思って‥‥」

 

【夏夜月 怪像】

「あっ、すみません、ちゃんと名乗らなくて‥‥」

 

【ヒィッツ提督】

「ああ良いんだ、この際だから皆にも紹介しておく

彼の名は『夏夜月 怪像』、階級は『大佐』

帝国海軍士官で、艦娘を連れているのを見ても分

かる通り、彼も『提督』で一国一城の主や」

 

【夏夜月 怪像】

「いやあ~センパーイ!一国一城の主なんて照れま

すね~♪///」

 

【愛宕】

「そして私は『愛宕』、彼の秘書艦よ~♪よろしく

ね♪」(ボヨン!ボヨン!)

 

 

【漣】

「相変わらずデケーなぁ‥‥‥」

 

【神風】

「女は胸じゃなくて心意気です!」

 

 

【夏夜月 怪像】

「そうだ、他の家族も紹介しておきますよ♪

出ておいで~」

 

 

【初霜】

「『初霜』です、宜しくお願いします」

 

【睦月】

「にゃしぃ~♪『睦月』です~♪張りきって参り

ましょ~♪」

 

【如月】

「『如月』と申します、駅名ではありませんよ♪

‥‥やだ、〇〇〇〇の毛が傷んじゃう~」

 

 

【那智】

「おい!何か危ない事言ってる奴が一人居るぞ!」

 

【妙高】

「ウフフ♪元気の良い娘達ね♪」

 

【デストロイヤー】

「『家族』って事は養女って事なのかい?」

 

【夏夜月 怪像】

「『ヨウシエングミカッコカリ』という奴だけど

俺は事実上、娘だと思ってますよ」

 

【愛宕】

「そして私は最高練度に達したら『ケッコンカッ

コカリ』する予定よ~♪」(ボヨン!ボヨン!)

 

【夏夜月 怪像】

「いや!ここでそれを言うのは!‥‥」

 

【デストロイヤー】

「いちいち揺らす事ないのに‥‥龍驤さんが見た

ら発狂するね」

 

【ヒィッツ提督】

「家族構成とノロケは分かった、それより大変な

噂とはなんぞや?」

 

【夏夜月 怪像】

「そうだった!先輩が足柄と危ない事をするから

鎮守府が危険地帯になって立入禁止になるって

‥‥‥」

 

【ヒィッツ提督】

「誰だ!言ってる奴は!?ここに連れてこい!」

 

【足柄】

「私が提督と危ない事を?なあんだ!いつもの事

じゃない?」

 

【ヒィッツ提督】

「おい!こら!」

 

 

更に噂は変質して逃避行を続ける‥‥‥

 

 

【藤波】

「‥という話だって、浜ちんの尊敬する足柄さん

も女の子だったんだね~」

 

【浜波】

「‥‥うん‥‥そう‥‥みたい‥‥」

 

【清霜】

「へえ~、そうなんだ~♪」

 

【川内】

「‥‥これで『迷子のペット捜索』の依頼は終了

っと‥‥‥あっ、清霜~♪」

 

【清霜】

「あっ、ママー♪」

 

【川内】

「三人共楽しそうね♪何を話していたの?」

 

【清霜】

「うん♪それはね~♪」

 

 

【清霜】

「足柄さん今日は『危険日』なんだって~♪」

 

【足柄】

「待ちなさい!清霜!!それだと意味が違って

きちゃうでしょうが!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 《小話集8、三水戦、水雷魂!いちご味》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     《来週の村雨さん》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

突然ですが、『サザ〇さん』の予告編パロディ

ネタです

 

 

【村雨】

「さあて♪来週の村雨さんは?」

 

【天龍】

「俺の名は天龍、フフッ恐いか?‥‥‥なーんて

言ってたのは今となっては昔の話よ!

最近じゃ誰も俺の事なんか恐がったりしない‥‥

それどころか『天龍型の可愛い方』とか言われる

始末だ!何でこんな事になっちまったんだ!?」

 

【雄一少年】

「往生際が悪いなぁ天龍は、もう諦めろよ」

 

【天龍】

「うるさいな!俺のアイデンティティを全否定す

んなよなーー!!」

 

【天龍】

さあて、来週は!

 

 

・少しは俺のとこ恐がってくれてもいいじゃねー

 か!

・おい木曾!何で俺ばっかりおちょくるんだよ?

 

・俺はツッコミ担当じゃねーー!!

 

 

【天龍】

「‥‥の三本だ!」

 

【ガンビア・ベイ】

「園長‥‥苦労してるベイ‥‥」

 

【防空棲姫】

「ウウウ‥‥園長カワイソウ‥‥」(ボロボロ‥)

 

【天龍】

「泣くな!!同情するな!!余計惨めになるだろ

うがーー!!ンガググー!!

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【村雨】

「さあて、来週の村雨さんは?」

 

【羽黒】

「羽黒です♪温かい季節になりましたね♪ですが

司令官さんは花粉で大変そう‥‥こんな時はそ

う‥‥羽黒の『慰めエッチ❤』で司令官さんを

元気にしてあげたいです♪」

 

【足柄】

「そんなの、花粉関係ない時でも年中やってるで

しょ?」

 

【羽黒】

「ばれちゃいました~♪❤」(テヘペロ♪)

 

【神風】

「‥‥今から司令を撃って来ます!」(ジャキ!)

 

【ヒィッツ提督】

「解せぬ!!」

 

【羽黒】

さあて、来週は?❤

 

 

・五倍の司令官さんでも支えてみせます!

 

・司令官さん♪早く犯してくださ~い♪❤

 

・ご主人様(司令官さん)に降伏虜獲凌辱

 される時は服が大破しないと意味がない

 んです!

 

 

【羽黒】

「‥‥の三本です♪❤」

 

【足柄】

「羽黒‥‥‥恐ろしい娘‥‥」

 

【羽黒】

「司令官さん、来週もまた犯してくださいね♪❤」

 

【足柄】

「だから!それはいつもでしょうが!」

 

【神風・グラトニオス】

「「お覚悟!!」」(ジャキッ!)

 

【ヒィッツ提督】

「だから解せぬー!!」

 

【羽黒】

ンガググ♪❤

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【村雨】

「さあて♪来週の村雨さんは?」

 

【一条 薫】

「ごきげんよう『石ノ森鎮守府』の一条です

『アンノウン』との戦いはまだ続いていますが

鎮守府の艦娘達や雄介達に支えられて何とか

やっています

ところで最近、あの画像が拡散されたお陰で

毎日のようにねだられるんです‥‥‥」

 

【雪風】

「✨しれー♪あの技見せてください~~♪✨」

 

【吹雪(石ノ森)】

「‥‥雪風ちゃん、もう止めてあげて‥‥司令官

にとってあれは黒歴史だから‥‥」

 

【一条 薫】

「黒歴史って‥‥君ねぇ‥‥‥」

 

【一条 薫】

さあて、来週は?

 

 

雄介、前から思ってたんだがお前のサムズ

 アップちょっとダサくない?

 

『G3』ってあれ、ぶっちゃけどうなのよ?

 

黒歴史?一条マイティキック

 

 

【一条 薫】

「‥‥の三本です」

 

【雪風】

「ししょーはダサくなんかないです!!」

 

【一条 薫】

「いや!これは俺の意見じゃないから!」

 

【杉田 守道】

「よう元気そうだな、一条マイティキッ……ぶっ!

…ぶははははは~~♪!!」

 

【一条 薫】

「この野郎!!おもいっきり笑いやがったなぁーー

ーーー!!!」(ウガアァァァーーー!!)

 

【吹雪(石ノ森)】

「司令官!?落ち着いてくださーーい!!」

 

【雪風】

ンガググ♪

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【村雨】

「さあて♪来週の村雨さんは?」

 

【カルド】

「俺はリンガの副司令、カルド・アルレッドだ

クロードの奴が、愛機『ジムコマンド』の魔改造

で忙しいから俺が代わりに予告するぜ!

‥‥と言っても俺だって書類整理やら物資手配や

らで忙しいし、鎮守府は初中後(しょっちゅう)

壊れるし、その度に修理しないといけないし‥‥

‥‥‥ああもう!!ここは本当に!!‥‥‥‥」

 

【赤城】

「お茶が入りました♪お疲れ様です、あなた♪❤」

 

【カルド】

「ああ~~♪ここは本当に天国だぁ~~♪✨」

 

【天津風】

「あの二人、良い風吹いてるわね~♪」

 

【不知火】

「百眼さんのあのにやけ顔、拡散して差し上げま

しょう」(カシャカシャ)

 

【プトレマイオスⅡ】

「真顔でそういう悪戯は止めなさい」

 

【カルド】

さあて、来週は?

 

 

・クロードが変な発明してたら工廠が吹き飛んだ

 

・いっぱい食べる赤城さんが好き♪

 

・何で海じゃなくて陸の上で方向音痴になるのか

 って?俺が聞きてぇよ!!

 

 

【カルド】

「‥‥の三本だ」

 

【木曾】

「なあアンタ、アンタも隻眼なんだって?どうだ?

俺達の『隻眼同盟』に入らないか?」

 

【カルド】

「えッ?キャプテン何それ?何するところ?」

 

【木曾】

「天さん(天龍)にクロロホルムをかがせて、その

後で縛り上げて悪戯する同好会だ♪」

 

【天龍】

「木曾ぉぉぉ!!!テメーはぁぁぁ!!!」

 

【カルド】

「隻眼って、そういう事する集まりだっけ?」

 

【天龍】

「そんな訳ねぇだろ!!?」

 

【赤城】

「来週もまた、美味しいご飯が食べられますよう

に♪ンガググ♪❤

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【村雨】

「さあて♪来週の村雨さんは?」

 

【青葉】

「どーもー♪久しぶりの『青葉』です~♪

近頃、招待不明の妖怪新聞記者が文字通り飛び回

っているみたいで‥‥‥‥このままでは私達

『青葉三連星』の存在感が‥‥いえ!それよりも

貴重なトクダネを持って行かれてしまいます!」

 

【天葉】

「『青葉三連星』の連帯感を再度強化する必要が

あるって事ね?」

 

【しゃんば】

「皆で力を合わせて頑張りましょう!」

 

【青葉】

「はい!皆さんありがとうございます!私達三人

これからも団結して協力して行きましょう!♪」

 

(おーー♪)

 

【ぼのたん提督】

「しゃんばの奴、こんな所に!それにしても‥‥

青葉が協力しあうなんて‥‥こっちとしては

有難迷惑な気もするなぁ~~」

 

【青葉】

さあて、来週は?♪

 

 

・トクダネは脚色してナンボ!

 

・誰かあの天狗を撃ち落として下さい!

 

・『青葉』は私一人でたくさんだ!

 

 

【青葉】

「‥‥の三本です~~♪」

 

【天葉】

「あんた!!それが本音だったのね!!」(ガシッ!)

 

【しゃんば】

「腹の中ではそんな事を‥‥酷い!!」

 

【青葉】

「はて?青葉には何の事やらサッパリ」(すっとぼけ)

 

【射命丸 文】

「『青葉三連星、仲間割れ!』のトクダネ!頂き

ました~~♪」(カシャカシャ!)

 

【ぼのたん提督】

「団結、協力とは何だったのか‥‥‥」

 

【叢雲】

「来週も再来週もこんな感じよ、良かったら見て

頂戴」

 

【ジャービス】

ンガググ~~♪

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【村雨】

「さあて、来週の村雨さんは?」

 

【川内】

川内参上♪夜戦(意味深)なら任せておいて♪

今日は意外な特別ゲストを紹介するね♪

 

【川内(警視庁鎮守府)】

「川内参上♪夜戦(仕事)なら任せておいて♪

私は警視庁鎮守府の所属よ、山県提督の下で

働いてるの、ねえ、私と夜戦する?」

 

【川内(リンガ鎮守府所属)】

「川内参上♪夜戦(戦闘)なら任せておいて♪

クロ兄のリンガで夜の警備担当をしてるよ♪

でも海の上だって負けないんだから、ねえ、私

と夜戦する?」

 

【へたれ提督】

「うわあああ!!!ここは極楽浄土かヴァルハラ

かあぁぁぁーーー!!!?」(あうあうあう!)

 

【アンドロメダ】

「提督~、落ち着きなよ~~」

 

【江風】

「うわあああ!!!川内さんがいっぱいだあぁ

ぁぁぁーーー!!!増殖したぁぁーーー!!!」

 

【川内】

‥人の事、本当のバルタン星人かバイオ次元獣

みたいに言わないでくれる?せめて忍者にして

 

【清霜】

「だけど‥‥‥どうしてママと同じ川内さんが

三人も集まったの?」

 

【川内(警視庁鎮守府)】

「よくぞ聞いてくれました♪私達軽巡『川内』が

夜戦好きっていうアイデンティティを再確認する

為に来たのよ♪」

 

【川内(リンガ鎮守府)】

「私なんか『四大水雷艦』なんて称号渡されちゃ

ってるし、『川内』という艦娘のイメージが変な

方向に向かってるし、この作品って‥‥‥」

 

【清霜】

「嫌なんですか?」

 

【川内(リンガ鎮守府)】

「私は夜戦(戦闘の方)が好きなだけなのよ!!

なのに誰かのせいで『あっち』の夜戦のイメージ

ばかりが着いちゃって!お陰で肝心の夜戦シーン

(戦闘の方)もあまり出て来ないし‥‥‥

それに、これ以上の風評被害は防がないと!」

 

【川内(警視庁鎮守府)】

「私は夜戦が出来ればそれで‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「俺は胸がイッパイだからそれで‥‥‥」

 

【川内(主犯格)】

慌てないで、夜は長いよ♪という訳でアタシ達

『川内』の夜戦への想いを改めてもう一度

皆に知って貰おうと思ってね~~♪

 

【アンドロメダ】

「こだわりの夜戦に対する想い‥‥‥かあ‥‥

それでこんなに『川内』を集めた訳か、でも

わざわざ三人が集まって発表する必要ある?」

 

【へたれ提督】

「世の中、インパクトが強い者勝ちよ!」

 

【清霜】

「ママ達を多く出演させたい作者が願望を叶え

たかっただけじゃないかな~?」

 

【江風】

「それここで言う!?」

 

【川内】

さあて、来週は♪❤

 

 

・夜戦は‥‥『愛❤』よ!

 

・提督の全てはアタシのもの!

 

・提督に、パンツずらされ生中出し❤

 

 

【川内】

‥‥の三本よ♪❤

 

【アンドロメダ】

「‥‥ひどいタイトル‥‥」

 

【川内(警視庁鎮守府)】

「何処が夜戦と関係あるのよ!?」

 

【川内(リンガ鎮守府)】

「アンタは結局下ネタばかり!『変態の川内』なんて

言われるのはアンタのせいよ!!」

 

【川内】

うるさいなぁ!!提督とエッチ❤したい

って想って何が悪いのよ!!?

 

【へたれ提督】

「川内ちゃーん!落ち着いてー!!」(鼻血

 

【アンドロメダ】

「提督~、本当は嬉しいくせに~」

 

【清霜】

「✨うん♪パパとママの夜戦の想いは、バッチリ

バッチリよ♪✨

 

【江風】

「何がバッチリだよー!?きよしー!!お前はあの

川内さんを見て何とも思わないのか!?」

 

【清霜】

うるさいなぁ!!清霜はエッチ❤なママが

大好きだもん!!

 

【アンドロメダ】

「きよし~、落ち着きなよ~?最近どんどん

川内に似てきたじゃん?」

 

【神通】

「へたれ提督?いえ『義兄さま』、今度姉さんと

夜戦なされる時は、是非呼んで下さいね♪✨」

●REC

 

【サラトガ】

「✨サラ子も応援しますね♪✨」(集音マイク)

 

【UX-01】

「✨シーツとパンツがグチョグチョになったら

私が洗濯してあげるわ♪✨」

 

【秋雲】

「資料集めにきやした~♪とりあえず夜戦を

おっ始めて貰えます~?」(スケッチ)

 

【不知火】

「不知火も是非参考にさせて頂きます」(携帯)

 

【へたれ提督】

「チミ達は何をする気かねーー!?」

 

【川内ズ】

「「‥‥‥この世界観には負けた‥‥」」

 

【川内】

清霜!いくよ!!

 

【清霜】

うん!ママ!!

 

【川内・清霜】

せーーーの!!

せーーーの!!

 

ンガググ♪❤

ンガググ♪✨

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【村雨】

「さあて、来週の村雨さんは?」

 

【榛名】

「『KLG』所属、『榛名』です♪

夜戦は『愛』‥‥‥ですか、素敵な響きです♪

他の鎮守府の皆さんに負けないように、榛名も

隊長との愛を育む為に、24時間全力で参ります

!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「おい榛名!前もって言っておくが、お前までこ

んな乱痴気騒ぎに参加しなくても良いんだぞ?」

 

【榛名】

「榛名は大丈夫です!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「俺が大丈夫じゃない気がするんですけどねぇ?」

 

【加賀】

「フフフ♪、榛名さん、貴女も強くなったわね♪」

 

【榛名】

「はい♪榛名も嫁艦の一人ですから♪」

 

【時雨】

「ウフフ♪隊長?僕達の事も忘ないでよ♪❤」

 

【夕立】

「わんわん♪」(ベロペロ~)

 

【多摩(KLG)】

「ニャ~~オ♪」(スリスリ~~)

 

【ヤマト】

「ここは『ヤマト』も!圧して参ります!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「俺の身体は一つだっつーの!!一度に沢山

参らないでぇ~~!!」

 

【ヒィッツ提督】

「横須賀は今日もアニマル王国であった‥‥」

 

【足柄】

「うちだって負けてないわよ~♪アオ~ン♪」

 

【榛名】

さあて、来週は♪❤

 

 

・榛名はどんなプレイでも大丈夫です♪

 

・榛名は何をされても大丈夫です!

 

・隊長♪榛名を気持ちよ~くして下さいね❤

 

 

【榛名】

「‥‥の三本です♪❤」

 

【榛名】

///‥‥やだ!『三本』だなんてそんな!‥///

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「榛名ぁー!!止めないかーー!!」

 

【ヒィッツ提督】

「純粋な榛名からこんな台詞が出るとはな‥‥」

 

【足柄】

「何処までブッ飛ぶのか楽しみな娘ねぇ♪」

 

【加賀】

「あなた達はここで何を?」

 

【ヒィッツ提督・足柄】

「「面白そうだから高みの見物~♪」」

 

【時雨】

「来週は性癖がどうなってるだろうね榛名さん?」

 

【夕立】

ンガググっぽい~♪

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【村雨】

「さあて、来週の村雨さんは?」

 

【長門】

「私は戦艦『長門』一条提督の下、石ノ森鎮守府

で任務についている、今や盟友であり戦友でも

ある『雄介』の協力を得て日夜アンノウンとの

戦いを続けているが‥‥我々、石ノ森の艦娘に

とっては倒さなくてはならない奴らが他にも居る

のだ!」

 

【大井】

「そう!あの男と、その取り巻き連中ですね!

酷い噂が未だに絶えません!

 

『慰安任務と称して艦娘に卑猥な衣装を強要』

『謎のロボット軍団を率いる怪しい艦娘』

『エネルゴンキューブなる物質を無許可で運用』

『謎の機械生命体の目撃報告』

『民間業者に軍属としての階級授与を画策』

 

最近では‥‥‥

 

『モビルスーツの運用シミュレータ(実はプラモ

 デル対戦バトル)を地下試合化』

『『提督の耳責めボイス』なる催眠音声をダウン

 ロード販売サイトに拡散」』

『市民にアピールしようと『ちんどん屋』の真似

 事』等々‥‥‥」

 

【長門】

「誓約書だけで済ますつもりはない!我々は必ず

や海軍を!この世界を!提督や雄介達と共に守っ

てみせる!アンノウンからも、あの男からも!」

 

(おーー!!)

 

【羽黒(石ノ森)】

(‥‥ああ‥どっ‥‥どうしよう‥‥あの人へ

 の悪い噂も羽黒の事も、全部誤解なんだって

 事‥‥これじゃとても言い出せない‥‥)

 

 

【鹿島】

「雄介さんは来てないみたいですね‥‥それは

そうと、あの人達何であんなに激高してるんで

す?」

 

【北上】

「あ~~、気にしないで良いよ~、あの人達の

思い込みが激しいだけだから~」

 

【長門】

さあて、来週は!

 

 

・私が駆逐艦に弱いという風潮‥‥

 

・最近は『ガッカリセブン』と言われてます

 

・おのれヒィッツカラルド!このR-18同人誌

 重巡ばかりで駆逐艦が出てないではないか!

 

 

【長門】

「‥‥の三本だ!」

 

【大井】

「長門さん!貴女まさかあの(秋雲画伯)同人誌

買ってたんですか!?

欲望に負けてるじゃないですか!!一体何やって

るんですかー!?」

 

【長門】

「うわ~んごめんなさ~い!つい出来心でぇ~」

(神風もの、デストロイヤーもの、浜波もの、

 山風もの、択捉もの、を握りしめる長門‥‥)

 

 

【ゴマンダン・テスト】

「ムッシューへの酷い風評被害ですわ!(プンス

コ!)」

 

【川内】

「謎提さんも大変だね、あんなに良い人なのに」

 

【へたれ提督】

「それでも謎提さんを理解してくれる娘も何人か

いる様だな、それにしても、あのながもんが秋雲

作品を愛読していたとは‥‥‥」

 

【川内】

「秘書艦も色々と大変なんだと思うよ、長門さん

にも何か息抜きがないとね」

 

【へたれ提督】

「そうか‥‥秘書艦殿には頭が下がる思いです♪」

 

【川内】

「ふむ♪分かればよろしい♪」(ナデナデ~)

 

【長門】

「うぬ!?貴様らは海特警の関係者!!おのれ!

お前達に同情されるとは我ながら情けない!!

ここで成敗してくれるー!!」

 

【川内】

「なんの!こっちには秘密兵器があるのよ!」

 

【へたれ提督】

「『対長門用防御』に特化した特殊防御装置を

見るがいい!名付けて!!」

 

【へたれ提督・川内】

「「浜波バリヤー!!」」(シャキーン!)

 

【浜波】

ああ~‥ごめんなさいごめんなさいごめんなさ

いごめんなさいごめんなさいごめんなさい‥

 

【長門】

「ぬぐぅ!!おっ‥おのれ卑怯なりぃ~~!!」

 

【大井】

「何遊んでるんですか!?長門さん!!」

 

【鶴 温】

「マサ公この野郎!!何浜波で遊んでんだ!!」

 

【藤波】

「浜ちんもここに慣れてきたみたいで良かった

ねー、来週も来月も来年もこんな乗りで行くよ

♪もっちー♪」

 

【ゴマンダン・テスト】

ンガググゥ~♪

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【村雨】

「さあて、来週の村雨さんは?」

 

【ジュラル魔王】

「儂はジュラル魔王、地球進攻部隊司令官を務め

ておる(一応)!

現在我々ジュラル星人(主流派)は大変な危機に

瀕しておる!」

 

【キSEーX07号】

「♪~2~4~11~♪うーん!やっぱ那珂ちゃんは

最高っす!♪」

 

【カサマTUーX04号】

「♪~百万石のぉ~♪うーん!加賀さん最高!」

 

【ジュラル魔王】

「我々ジュラル星人は地球移住計画を実現する為

に、チャージマン研との闘争を繰り広げている

最中だと言うのに!どいつもコイツも『艦娘』

にうつつを抜かしおって!!

ジュラル星人としての誇りは何処に行ったのだ

コイツらは!?」

 

【キSEーX07号】

「あんな事言ってるけど……魔王はどうやら君の

事が気に入ってるみたいなんすよ」(ボソッ)

 

【海風】

「‥‥えっ?」

 

【ジュラル魔王】

「ちがーーう!!!」

 

【カサマTU-X06号】

「怒るところが返って怪しい(;¬_¬)‥‥」

 

【ジュラル魔王】

さあて、来週は!

 

 

・『回りくどい』と言われ続けて‥‥

 

・新婚ボケのチャージマン研が妬ましかー!

 

・地球より500年も科学が進んでいるのに

 どうして勝てないのかって?気にするな!

 

 

【ジュラル魔王】

「‥‥の三本だ!!」

 

(ドカァーーン→ドアを蹴破る音)

 

【花田 刀治郎】

「こんのぉ!!ロリコン野郎がぁぁぁ!!!」

 

【海風】

「お父さん!?」

 

【ジュラル魔王】

「ちがうと言っておろうがぁぁぁ!!!」

 

(ドカァーーン→ドアを蹴破る音)

 

【長門】

「ロリコンの何が悪いかぁぁぁ!!!!」

 

【大井】

「長門さん!!いい加減にして下さい!!」

 

【花田 刀治郎】

「お前は黙ってろ!!ロリコンセブンが!!」

 

【飛龍】

「刀治郎!!落ち着いてよーー!!」

 

【長門】

「貴様!!上等だああ!!!」

 

【大井】

「喧嘩はやめなさーーい!!!」

 

【ぼのたん提督】

「駆逐艦は可愛いんだから仕方ないだろ!!?」

 

【叢雲】

「どさくさに紛れて欲望をさらけ出さないの!」

 

【鴻上 光正】

「欲望は世界を救うーー!!」

 

【ジュラル魔王】

「お前ら何でいつも平気でアジトに入ってくる

んだーーー!!?」

 

 

【海風】

「何だか‥‥大変な事になっちゃった‥‥」

 

【キSE-X07号】

「‥‥すみません、キリがないからここで締め

て貰えません?」

 

【村雨】

「いい感じ♪いい感じ♪来週の村雨にも期待して

ね♪ンガググ♪❤

 

(来週は本当にあるのか?気にするな!)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

パパパパ-パパ-パパパパ-パパーダダッダダッダ-ン

 

  ≪豊色艦娘戦隊、ゴカンジャイ!≫

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

注意・これはショートコントです

   登場人物の生活環境設定はこのネタ限りの

   限定設定となります

 

 

 

ここは、さる同人誌作家と保育園の保母さんが

共同で暮らしている(設定の)1DKのアパート

 

 

【秋雲】

「よーし!これで脱稿だー!!」(肩揉み)

 

【鹿島】

「お疲れ様、秋雲さん♪お茶をどうぞ」

 

【秋雲】

「おっ、サンキュー♪」

 

 

秋雲:ヒーロー&怪獣もの、寝取られ凌辱ものを

得意とする同人誌作家

 

鹿島:保育園の保母さん、知り合いに某仮面ライ

ダーがいる

 

 

【鹿島】

「今度はどんな作品が出来たの?」

 

【秋雲】

「構想を練っていた戦隊ヒーローシリーズだよ

『謎の』悪ボスとの対決シーンが売りなんだけ

どね♪後は完成後のお楽しみ~♪」

 

【鹿島】

「ウフッ♪期待出来そう♪ねえ、ちょっとだけで

も良いから教えてくれない?」

 

【秋雲】

「そうだねえ、実はこの『謎の』悪ボスが作品の

キモでね、秋雲さんのこだわりでもあるんだよ」

 

【鹿島】

「へえーそうなんだ、どんなキャラクターなの?」

 

【秋雲】

「うーんそうだね、一言で言うと‥‥‥」

 

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【秋雲】

「あっ!そうそう♪丁度こんな感じの‥‥‥」

 

【鹿島】

「‥‥‥えっ?」

 

【秋雲】

「‥‥‥えっ?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「‥‥まあ余りに唐突過ぎて驚くのも無理はない

が、先ずは突然の家宅侵入をお許し下さい」

 

【秋雲】

「あれ?提督じゃん?ここで何してるの?」

 

【鹿島】

「えっ?この人提督さんなの?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「お前が考えた『悪ボス』のキャラクターとして

登場したんじゃい!それと秋雲!お前はお前で

役柄に徹しろってーの!!」

 

【鹿島】

「それじゃあ、今の貴方は一体?‥‥」

 

(バーン!バーン!バーーーン!!)

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「ハッハッハッ!ハが三つ!改めて自己紹介を

させて貰おう!

俺様は悪の組織『ウルフショッカー・福井支部』

の指揮官『ヒィッツドクロ将軍』その人なのだ

ーー!!」

 

【秋雲】

「‥‥あれ?そのキャラクター、今回の同人誌の

『悪ボス』兼『竿役』じゃん?どうして提督が

知ってるの?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「俺がこんな格好してる理由も含めて俺が知りた

い!」

 

【鹿島】

「悪の組織?何をする組織なんですか?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「世界中の、しょーもないエロ同人誌を描いてる

女流作家を本人同意の上で襲い尽くすのが俺様

の野望なのだ!そもそも俺がこんな格好してるの

もそういう連中のせいなのだ!」

 

【秋雲】

「ええーー!?秋雲さんのせい!?秋雲さんが

襲われるのーー!?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「同人誌の中でとはいえ、お前に描かれた事で

襲われる羽目になった娘達の気持ちを思い知る

がいい!!」

 

【秋雲】

「同人誌の中でとはいえ、襲ってる張本人が

目の前にいるんですけとそれは!?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「因みに『シャングリ・ラー』は既にお仕置き済

みだ!」

 

【秋雲】

「『調教済み』の間違いでは?」

 

【鹿島】

「ええ~!?まさか‥‥私まで襲われるの!?

私には雄介さんが!‥‥」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「あ~ビックリさせてごめんごめん、鹿島ちゃん

は心配しなくて良いからね~♪

世間では俺はどう思われてるか知らないけど

想い人の居る君に俺は何もする気は無いからね~

そうそう、知り合いの『ラビ明石』から『味噌

まんじゅう』が贈られて来たから君にもどうぞ」

 

【鹿島】

「えっ?良いんですか?」

 

【秋雲】

「‥‥えっ?ちょっと待ってよ提督、私には?

秋雲さんの分は?ねえねえ?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「お近付きのご挨拶という事でどうぞ♪」

 

【鹿島】

「ありがとうございます提督さん♪私、嬉しい

♪」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「どういたしまして♪ところで一条君達は元気

にして‥‥」

 

【秋雲】

「ねえったら提督?秋雲さんの味噌まんじゅう

は?‥‥」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「やかましいわ!」(軽くポカリッ)

 

【秋雲】

「あいた!!」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「誰のお陰でこんな格好させられてると思っとる

んじゃあ!!こうしてくれるわあぁぁぁ!!」

(ガバアーーーッ!!!)

 

【秋雲】

「ぎゃあああああーーー!!!」

 

【鹿島】

「キャー!?」(とりあえず悲鳴上げてみた)

 

(バーン!バーン!バーーーン!!)

 

何か悪のイメージのBGMと共にヒィッツドクロ

将軍は秋雲画伯に襲い掛かり上から覆いかぶさる

 

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「こうなったからには徹底的に悪役に徹してやる!

おらおら~~!!」

(カックン、カックン、カックン)

 

【秋雲】

「ぎゃーー!!誰か助けてぇーーー!!!」

 

【鹿島】

「いやーん!誰かー!」(とりあえず助けを呼んで

みる演技をする)

 

 

目的はよく分からないが、とにかく悪の秘密組織

『ウルフショッカー・福井支部』の進攻は開始さ

れた!その二人目のターゲットにされた秋雲画伯

の運命や如何に!?

 

‥‥‥と、その時!!

 

 

「まてーーーい!!!」

 

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「むっ!?何奴!?」

 

【秋雲】

「たっ!助かったぁ~~!ここで戦隊ヒーローの

登場だぁ~~!」

 

(♪ダダダダダダダダダダダダダダダダ~♪)

 

軽快なBGMと共に、戦隊ヒーローの登場シーンが

始まった!

 

 

(バーーン!!天井の板を踏み破って降下)

【アカカンジャイ(川内)】

アカカンジャイ!」(シャキーン✨)

 

 

(バターン!!押し入れの襖を勢いよく開ける)

【アオカンジャイ(那智)】

アオカンジャイ!」(シャキーン✨)

 

 

(ガチャッ!普通に玄関から入ってきた)

【モモカンジャイ(不知火)】

モモカンジャイ!」(シャキーン✨)

 

 

(ギィーー!クローゼットの扉を開けて)

【キカンジャイ(金剛)】

キカンジャーイ!」(シャキーン✨)

 

 

(ガラガラガラ~!!唯一の窓を開けて)

【ミドカンジャイ(バードラⅡ)】

ミドカンジャイ!」(シャキーン✨)

 

 

(ガタガタガタ‥‥‥)

 

狭いアパートの部屋の中で五人はドタバタする

まだ立ち位置を決めてなかったようだ‥‥

 

 

【アカカンジャイ】

「那智さんとアタシの位置は入れ替えないと!」

 

【アオカンジャイ】

「そっ、そうか?」

 

【ミドカンジャイ】

「どうでも良いが、窓を乗り越えて入ってくるの

は年寄りにはきついのじゃ!」

 

【鹿島】

「あのー!貴女達土足じゃないですか!?ここは

私達の部屋なんですけど!?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

何とか並び替えした五人は名乗りをあげる‥‥

 

【ゴカンジャイ】

「「「「「五人揃ってゴカンジャイ!」」」」」

 

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「座れぇぇぇーー!!!」

 

【ゴカンジャイ】

「「「「「ひゃいっ!!?」」」」」(ビクッ!!)

 

【ヒィッツドクロ将軍】

お前らどいつもコイツもヒーロー戦隊舐め腐り

やがって!!そこに座れぇぇぇーーー!!!」

(憤怒)

 

 

悪役であるにもかかわらず彼女達のヒーロー戦隊

の在り方に激怒したヒィッツドクロ将軍は、その

場で説教を始めた‥‥‥

 

 

【キカンジャイ】

「謎提さんは何を怒ってるのデース?」

 

【モモカンジャイ】

「不知火に何か落ち度でも?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「不知火って名乗るな!!お前ら全員落ち度しか

無いやろが!!ヒーロー戦隊として成り立って

無いやろが!!立ち位置すら決まってないって

どういう事や!?それにその格好は何や!!?

自分で見ておかしいのが分からんのか!?」

 

【アオカンジャイ】

「何だ提督?問題があるならハッキリ言ってくれ

我々はヒーロー戦隊だから戦わなくてはならん

ではないか!」

 

【アカカンジャイ】

「とりあえず夜戦しとく?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「夜戦はへたれ君とやりなさい!!」

 

【アカカンジャイ】

「//いや‥‥そっちの夜戦の事じゃ‥‥//」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「‥‥‥分かった!全員順番に見ていこうか?

‥‥‥‥おい、お前は何カンジャイや!?」

 

【アオカンジャイ】

「私は正義の人『アオカンジャイ』!

怖じけづく者は下がっておれ!!」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

お前のその色!!とちゃうやろが!!

紺色と紫色の混合色やろが!!

 

【アオカンジャイ】

「そうとも‥‥言えなくもないが‥‥‥」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「せめて自分が何カンジャイなのか把握してから

出てこんかい!!」

 

【アオカンジャイ】

「何を言うかー!この色は我々『妙高型姉妹』の

アイデンティティではないか!?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「今はいらんねん!!そういうのは!!それと‥

‥‥」

 

 

【アカカンジャイ】

「『アカカンジャイ!』参上~、さあ、アタシと

夜戦しよ♪?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「‥‥‥おい!アカカンジャイ!」

 

【アカカンジャイ】

「あっ‥‥はい‥‥」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

お前なんで『パンツ一枚』やねん!?

 

【アカカンジャイ】

「‥さっきまで提督とエッチ❤してたから‥‥」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「もう夜戦してるやん!!ヒーロー戦隊としての

自覚皆無やないかい!!第一その格好やったら

敵の攻撃に無防備やろが!!」

 

【アカカンジャイ】

「大丈夫よ♪ちゃんと手ブラも持ってきたから♪」

 

【清霜】

「どーも手ブラでーす♪」(母の乳首を手で隠す)

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「ヒーロー戦隊が我が子を手ブラにすな!今すぐ

何か服を着てこい!!」

 

 

【モモカンジャイ】

「フフフ♪‥どうやらここは私の出番の様ですね

モモカンジャイ』!出る!」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「おい!モモカンジャイ!お前はここに何しに

来たんや?」

 

【モモカンジャイ】

「不知火に落ち度でも?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「お前も配役に徹しろっての!そのフリフリ衣装

で何をするつもりだ!?

 

【モモカンジャイ】

ピンク色と言えば戦隊の紅一点と相場が決まって

いますから、『戦隊のアイドル』としての身だし

なみを‥‥‥」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「何故!このタイミングでアイドルを強調しようと

思ったんや!?」

 

【モモカンジャイ】

「『戦隊のアイドル』が不知火の使命ですから!

那珂ちゃん?ここは譲れません!」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「それは加賀のセリフや!先ずは自分が何者(の

役柄)なのか自覚せえや!!」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「さてと‥‥次は‥‥‥」

 

 

【キカンジャイ】

「英国で生まれた帰国子女『キカンジャイ』デース!

宜しくお願いしマース♪」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「おい!コラ!金剛!!」

 

【キカンジャイ】

「ワータシは『キカンジャイ』デース!!」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

お前‥‥コスチュームはどうした!?

 

 

金剛‥もとい!キカンジャイの装束は、いつもの

『改二丙』のまま‥‥‥

 

 

【キカンジャイ】

「う~~‥‥コスチューム‥‥忘れてきちゃった

ネー‥‥」(モジモジ‥‥)

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「ぶりっ子しても駄目や!!家帰って宿題取って

こーーい!!」

 

【アオカンジャイ】

「確かに、コスチューム忘れたら言い訳は出来ん

なぁ、戦隊ヒーローとしての自覚が足りないの

ではないか?」

 

【モモカンジャイ】

「フッ♪無様ですね金剛!」

 

【キカンジャイ】

「ムキーー!!ぬいに言われると無性に腹が立つ

ネーー!!」

 

【アカカンジャイ】

「金剛!挫けないで!ファイト!」

 

【清霜】

「金剛さんファイト~♪」

 

【キカンジャイ】

「『パンいち』と『手ブラ』に同情されても嬉し

く無いネーー!!」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「お前ら全員五十歩百歩や!!‥‥全く‥‥さて

と、後は‥‥」

 

 

【ミドカンジャイ】

「その方ら情けないのう~、『ミドカンジャイ

であるわらわに後は任せておくのじゃ!」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

おい!そこのオバハン!

 

【ミドカンジャイ】

「『オバハン』とは何じゃ!?わらわにも自覚は

あるのだから言わなくてもよかろう!?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「その『メイド服』は何だ!?お前はそのまま

でも充分良い女なのに、何故わざわざ若作りを

するか!?‥‥いや!悪くないけど‥‥むしろ

飛び付きたいくらいだけど‥‥‥ていうか戦隊

ヒーローと言うよりは『戦うメイド長さん』や

ないかい!!」

 

【ミドカンジャイ】

「メイド服を着れば、かれぴっぴに喜んで貰える

と教えて貰ったのじゃ!そう無下に扱う事なかろ

う?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「‥‥‥誰に教わった?」

 

【ミドカンジャイ】

「いつもそなたを『ご主人様』と呼んどるピンク

の髪の毛を両側で縛った、ちっこいのじゃ‥‥」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「‥‥分かった!奴は奴で、後でお仕置きすると

して、その気持ちそのものは嬉しく思う」

 

【ミドカンジャイ】

「//そっ、そうか?‥喜んで貰えてわらわも嬉し

いのじゃ//」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「しかーし!!そんな格好の奴らと戦えるか!!」

 

【青葉】

「提督!『アオカンジャイ』の青だったら普通は

青葉の出番では?」

 

【アオカンジャイ】

「このポジションは譲らんぞ!!第一お前はどう

せ取材と写真ばかりだろう!」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「醜い奪い合いするな!」

 

【アカカンジャイ】

「謎提さん、とりあえず服着てきたよ~、これで

夜戦できるかな~?」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「ワイシャツしか追加されとらんやろが!!エロ

エロか!?家帰ってへたれ君とやれ!!」

 

【アカカンジャイ】

「///いや‥‥そっちの夜戦じゃ‥‥///」

 

【清霜】

「ママ~、だから言ったでしょ?ジャージの方が

良かったって」

 

【キカンジャイ】

「謎提さ~ん、宿題取って来たデース!」

(計算ドリル)

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「ホンマに宿題持ってくんなー!!コスチューム

を持ってこい言うとるんや!!」

 

【キカンジャイ】

「ニッポンのギャグは難しいネー!」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「お前はバリバリのニッポンやろうが!?」

 

【モモカンジャイ】

「『♪百万石の~♪』」

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「人の歌を歌うなー!!」

 

【鹿島】

「あのー!!人の家で騒がないで貰えます!?

このアパート壁が薄いんですよ!お隣りさんに

迷惑になりますから!!」

 

【秋雲】

「う~む、ドタバタ新喜劇は秋雲さんのジャンル

とは少し違うんだけどな~、まっいっか♪」

(スケッチ)

 

【ミドカンジャイ】

「おぬしも懲りんのう?」

 

 

【ヒィッツドクロ将軍】

「…という訳で、お前ら出直してこーーい!!」

 

 

戦隊ヒーローの体を成していないと、悪のボス

に説教された『豊色艦娘戦隊ゴカンジャイ』

彼女達は戦う事が出来るのだろうか?

そもそも次は有るのだろうか?

 

 

【ミドカンジャイ】

「予定は未定じゃ、気長に待っていてくりゃれ」

 

【鹿島】

「また私達のアパートに来るんですか!?」

 

 

(隣の部屋‥‥‥)

 

【ゴーランド】

「今日はやけに隣が騒がしいなぁ」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   《三水戦、水雷魂!いちご味》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【天龍】

「‥‥何故こうなった?‥‥」

 

【防空棲姫】

「アノ~‥‥園長‥‥元気ヲ出シテ‥‥」

 

【ガンビア・ベイ】

「子供達も喜んでくれたし‥‥良かったと思いま

すベイ‥‥」

 

【雄一少年】

「俺は格好良かったと思うぜ?天龍」

 

【ナナ】

「天龍ちゃん♪カッコイイ~~♪」(パチパチ)

 

【泉 キャロン】

「うん♪カッコイイ~~♪ねえお兄ちゃん?」

 

【泉 研】

「キャロン?‥‥あまりはしゃいじゃ駄目だぞ」

 

【バリカン】

「本人は微妙みたいだよ~?」

 

 

【渚(なぎさ)先生】

「子供達も大喜びですわ♪ありがとうございま

した♪」

 

【天龍】

「おっ‥‥おう‥‥」

 

 

【ヒィッツ提督】

「渚先生‥‥エロいな‥‥」

 

【デストリア】

「てーとく?やらしい顔になってるデス」

 

【比叡】

「セクシーなショートヘアーなら負けません!」

 

【クロード戦艦提督】

「お前の何処にセクシー要素があると?」

 

 

【アンドロメダ】

「まあ結果オーライ‥‥てとこじゃん?」

 

【サラトガ】

「サラ子はとても素敵なアトラクションだった

と思います♪」

 

【清霜】

「うん♪パパもママも頑張ったよね~♪」

 

【川内】

「エヘヘ♪ありがとね清霜~♪」

 

【へたれ提督】

「中々の出来だったんじゃね?やっぱ『三水戦』

は最高だせ!」

 

【天龍】

「木曾の奴‥‥‥覚えてろよ!」

 

 

【江風(査察局)】

「一体何が起こったのか‥‥今から説明するよ」

 

【夕立】

「う~ん♪格好良かったっぽい~♪夕立もやる

っぽい~♪」

 

【デウスーラ】

「すうらもやるっぽい~♪」

 

【江風(KLG)】

「夕立の姉貴!デウさんも!止めときなよ!」

 

【あきづき】

「そっ、それでは‥‥本編をどうぞ‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

それは1時間ほど前の事であった‥‥‥

 

 

【サラトガ】

「皆さん♪ようこそおいで下さいました♪」

 

【渚先生】

「今日は宜しくお願いします、皆さん、ご挨拶

して」

 

【社会見学の子供達】

「「「こんにちわーー」」」

 

【サラトガ】

「こんにちわ♪ウフフ♪皆さん元気ですね♪」

 

 

【泉 キャロン】

「お兄ちゃん見て、凄い美人の人、女優さんみた

い」

 

【バリカン】

「渚先生にも負けてないや!」

 

【泉 研】

「おまえたち、折角連れて来たんだから行儀良く

してるんだぞ?」

 

【あきづき】

「それでは皆さん、ご案内しますね♪」

 

 

六本脚鎮守府で、『渚先生』が担任を勤める学校

の生徒達を連れての『社会見学』が行われようと

していた

 

軍組織に所属する鎮守府を見学するのは制約が

色々と大きい、なので民間である六本脚鎮守府が

『鎮守府の社会見学』の対象として選ばれた

 

これは『世間の艦娘に対する理解を深めて貰う』

目的として『海特警』が計画したものでもあった

言うならこれは、艦娘と一般市民の交流会そのも

のであった

 

ただし、ゲストは渚先生と子供達だけではなかっ

た‥‥

 

 

【江風(KLG)】

「よう♪久しぶり~、もう一人のアタシ~♪」

 

【江風(査察局)】

「あっ、あんたは!」

 

【夕立】

「ぽい~♪『たわけ』さんと遊ぶっぽい~♪」

 

【江風(KLG)】

「夕立の姉貴~、遊びに来た訳じゃないんだよ?」

 

【江風(査察局)】

「仕事で来たのかい?」

 

【江風(KLG)】

「あの先生と子供達の護衛を頼まれたのさ、最近

世の中は物騒だからね、ついでに夕立の姉貴の

お守りさ~」

 

【江風(査察局)】

「そっ、そうか、大変なんだな」

 

 

【比叡】

「久しぶりの六本脚ですね、ここはポカポカして

気持ちが良いです♪ん~~♪」(のび~~)

 

【クロード戦艦提督】

「そういえば、六本脚(ここ)に最初に応援とし

て派遣されたのは比叡だったな」

 

【比叡】

「懐かしい思い出です♪ところで兄さま?私達は

どうしてこの『社会見学』に同行してるんです

か?」

 

【クロード戦艦提督】

「海特警の一員としてと、俺個人としても興味が

あるからさ、こういう活動は地味だが艦娘をより

広く知ってもらう為の大切な活動だからな」

 

【比叡】

「私達の連邦駐屯基地も隣接してますからね」

 

【クロード戦艦提督】

「先方が望むなら、俺の一存で見学させてやって

も良いと思ってる、その為にも俺がここに居る

のさ」

 

 

【デストリア】

「子供達の元気な笑顔を見るのは良いデスね~♪」

 

【ヒィッツ提督】

「渚先生‥‥エロいな‥‥」

 

【デストリア】

「てーとくのやらしい顔見るのも良いデスね~♪」

 

 

【デウスーラ】

「今日は私が貴方達を引率しよう♪」

 

【渚先生】

「まあ、ご協力感謝します♪」

 

【泉 キャロン】

「歌劇団のトップスターみたい‥‥」

 

【【青き花の会、会員達】】

「「「✨キャ~~♪デウスーラ様ぁぁ~✨」」」

 

【泉 キャロン】

「ええっ!?誰なの?あの人達?」

 

【バリカン】

「ねえキャロン~、目が危なそうな人達だから

突っ込まない方がいいよ~」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

渚先生と教え子の子供達を連れて六本脚鎮守府の

社会見学が始まった、青き華の会員達もついてく

 

引率をデウスーラ、案内説明をあきづきとサラ子

が担当する

 

 

【あきづき】

「この『六本脚鎮守府』は浜名湖の西岸に位置して

います、私達は『海軍特別警察隊』の構成組織

(大隊)としての立場でもありますが、基本は

民間の会社組織です‥‥」

 

【子供達】

「「「‥‥‥‥‥‥‥」」」

 

【バリカン】

「研坊、分かる?」

 

【泉 研】

「僕は算数は苦手だ」

 

【泉 キャロン】

「お兄ちゃん、あれは算数じゃないよ?」

 

【あきづき】

「‥‥あ~‥‥少し難し過ぎましたね、つまり

海軍さんの中の警察官のお仕事をお手伝いし

つつ、普通の会社員として働いてもいるんです

‥‥ヒィッツ指令、これで良いでしょうか?」

 

【ヒィッツ提督】

「ああ、子供達への簡単な説明ならそれでいい

やろ」

 

【サラトガ】

「皆さんもご存知と思いますが、この世界は色々

と大変なんです、私達の仕事は国(政府)や軍隊

、普通の警察官の人達では手が回らないお仕事を

しています、これは皆さんの生活を足元で支える

為の大切な仕事なんですよ」

 

【渚先生】

「皆さん分かりまたか?色々な人の色々なお仕事

で私達の生活は支えられているんですよ、この事

は覚えておいて下さいね」

 

【子供達】

「「「ハーーイ」」」

 

 

『海特警』の支援があるとは言え、民間は独立

採算が基本である、サラ子の言う通り、六本脚

鎮守府の業務(任務)は、行政や軍組織では

手が届かない(あるいは手を出す気もない)が

市民の生活を支えるには必要不可欠な任務が

多く含まれていた、半分はラビ明石の商売の為

‥‥‥と言えなくもないが‥‥‥

 

主な任務は下記の通り‥‥‥

 

 

・ブラック鎮守府の案件で犠牲になった艦娘達の

 保護と社会復帰の支援

 

・輸送船団・漁船団の護衛、輸送任務そのものを

 行う場合もあり

 

・陸上輸送コンボイの護衛

 

・沿岸部の哨戒、30年戦争時に沿岸部にばらまか

 れた『キャプター機雷』の掃海除去

 

・人物の警護(官民含む)

 

・軍の正規部隊の作戦の側面支援(殆どの場合、

 海特警・KLG・査察局・交友関係のある鎮守府

 の作戦)

 

・正規の海軍部隊の演習での『対抗部隊』の役割

 

・テロ事件や人質事件の発生時、警察機構からの

 援護要請があった場合は出動

 

・警備活動、見回り活動(近隣で下着泥棒が多発

 した時、民間企業の女子寮の見回り警備に出動

 した事がある)

 

・万引きGメン(これが1番最初の任務だった)

 

・迷子のペット捜索

 

・イベント会場の設置、又はイベント進行

 

・コスプレ衣装の製造・オーダーメード受注

 

・クリスマス、ハロウィン、バレンタインデー等

 の年間イベントに関連した商業活動

 

・サークル『薔薇色の人生』による、同人系の

 ゲームコンテンツ、癒しコンテンツの企画製造

 販売

 

・夜戦(意味深)様、勝負下着の製造販売

 

等々‥‥‥

 

因みにラビ明石が陰でひっそりやってる商売に

ついては‥‥‥

 

・『信玄餅』の転売

 

・川内、村雨、浜波、プリンツRの夜戦資料を

 秋雲、神通に郵送(着払い)

 

 

従来の鎮守府の業務とはイメージがかけ離れては

いるが、市民生活の屋台骨を支える(と言えない

ものもあるが)大切な仕事と言えた

ラビ明石の個人的な裏取引を除けば‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

さて、話は変わるが‥‥‥

 

組織や団体や企業には、その活動や行動目的を

現す『スローガン』や『理念』がある

 

多くの場合、それらは人目に付く様に貼り出され

ていたり掲示されていたりするが、ここ六本脚鎮

守府にもそれは存在する

 

ただ六本脚鎮守府の場合、個人の趣味や主義主張

が色濃く反映された、掲示板の無法地帯と化して

いる感じがあった‥‥‥

 

要するに各個人が勝手に貼り出しているのである

 

 

・夜戦は『愛』よ!

 

・戦艦になりたい!

 

・妙高最強説

 

・神通を怒らせちゃいけねーよ

 

・リリーお姉ちゃん愛しているのです

 

・私のこの手が真っ赤に燃える!勝利を

 掴めと轟き叫ぶ!

 

・今日も感謝を、イアイライケレ♪

 

・もっと私に頼っていいのよ~♪

 

・『深雪スペシャル』をくらえ~!

 

・俺は『刑事トミザワ』!

 

・『ちび加賀』をください

 

・榛名は大丈夫です♪

 

・パダギビパ、ガバダギバギバギ

 

・欲望は世界を救う

 

・ぽい~~~♪

 

 

こんなものが廊下に貼られているものだから‥‥

 

 

【泉 研】

「‥‥何だこりゃ?」

 

当然こういう反応になる‥‥‥

 

【バリカン】

「言ってる意味が分からないよ~」

 

【泉 キャロン】

「『パダギビパ、ガバダギバギバギ』‥‥‥これ

何て言ってるの?」

 

【神威】

「それは『私には、あなたしかいない』って書い

あるんですよ♪何だか素敵でしょ?♪」

 

【泉 キャロン】

「へえ~、そうなんだ」

 

【江風(KLG)】

「『グロンギ』ってそういうキャラだっけ?」

 

【江風(査察局)】

「誰だよ!こんなの書いたのは?」

 

【神威】

「分かりません」

 

【W江風】

「「‥‥えっ?」」

 

【神威】

「いつの間にか貼られていたんです、榛名さんの

分も含めて」

 

【江風(査察局)】

「何それ!?怖い!!Σ(ll゚艸゚ll)」

 

 

確かに、中には一体誰が貼付けたのか分からない

ものも‥‥‥

しかし、おふざけな掲示ばかりではない‥‥‥

あるプレートの前でサラ子が説明する

 

 

【サラトガ】

「こちらは真面目な掲示ですよ、私達の提督が

この鎮守府の理念として掲げた『スピリッツ』

ですから」

 

 

   《生きる為の鎮守府》

 

 

【渚先生】

「『生きる為の鎮守府』‥‥ですか」

 

【サラトガ】

「ここは軍の管轄に捕われない民間の鎮守府です

提督が民間組織にこだわるのは、戦う為の鎮守府

ではなく、生きる為の鎮守府であり続ける為なん

です」

 

 

へたれ提督や川内が、海特警や旧天憲隊などの

一部組織を除いて、軍組織というものに良い印象

を持っていない事も理由の一つなのだが、サラ子

はその事はあえて言わない

 

 

【サラトガ】

「それともう一つ‥‥‥」

 

 

    《一身独立》

 

 

【渚先生】

「『一身独立』‥何だか奥ゆかしい言葉ですね」

 

【あきづき】

「日本の近代騎兵の父『秋山 好古』閣下の座右

の銘と言われています」

 

【サラトガ】

「この鎮守府の人達は全員一つの『家族』という

のが提督の理念で、私達もそれに賛同していま

す」

 

【渚先生】

「家族‥‥ですか」

 

【サラトガ】

「この鎮守府には艦娘だけではなく元兵士も居ま

す、そして小さな子供達も‥‥‥‥この中には

艦娘としても兵士としても、一人の人間としても

存在を否定され生きる場所を失った人達もいます

この鎮守府は、そうして何処にも行き場を失った

者達が生きる為に最後に救いを求める為の場所‥

‥‥人間として生きる為の最後の防波堤‥‥でも

あるんです」

 

【渚先生】

「そんな想いがこの場所には‥‥」

 

【サラトガ】

「この世界のそうした全ての人々をこの鎮守府だ

けで救えるとは、提督も私達も思ってはいません

ですが、運命と縁をもってこの鎮守府に辿り着く

事が出来る人が居たら、その人を確実に救う事が

出来る‥‥それだけでもこの鎮守府の存在意義は

あると思います、このサラ子が救われたように」

 

【あきづき】

「(確か‥‥酷い扱いを受けていたサラ子さんは

この鎮守府に偶然辿り着いた事で本来の姿を取り

戻したって聞いた事が‥‥)」

 

【サラトガ】

「ですがここは収容所でもなければ難民キャンプ

でもありません、一人の独立した意思を持った

存在として生きる為の‥その為の力を養う為の

鎮守府でもあるんです」

 

【渚先生】

「一人の独立した存在‥‥ですか?‥私は艦娘の

皆さんの知識については明るい方ではないので

すが、皆さんは私達一般のヒューマノイドより

も遥かに強い存在だと認識していました、そん

な皆さんにも改めてそんな力を得る必要がある

んですか?」

 

【サラトガ】

「私達は決して万能ではありません、戦闘艦艇

としての能力を除けば、後は皆さんと何の変わ

りもありません、それどころか、戦う事を宿命

づけられた私達は一般社会では全くの無力です

鎮守府の外に出れば私達は何も出来なくなって

しまう‥‥あそこにいるお二人が見えますか?」

 

 

そう言ってサラ子は、廊下の先で楽しそうに談笑

する二人の人物を見た

『へたれ提督』と『川内』の二人である

 

二人の艦娘も混じって談笑している

 

 

【サラトガ】

「あの方が提督です、そしてその横は筆頭秘書艦

この鎮守府は、あの二人が1から立ち上げたもの

です、お二人共軍組織から見捨てられ一般社会に

放逐された過去を持ちます、その時のお二人も

戦場で戦う以外の知識を持っていなかったんです

普通のショッピングも、公共交通機関の乗り方も

‥‥それでお二人は大変苦労なさったそうです

提督も筆頭秘書艦も私達にはそんな苦労をさせた

くないと思ってるんです、だからここで私達は

戦う方法も生きる方法も身につけようとしていま

す、それが民間にこだわり、精神的にも知識的に

も『一身独立』を果たし、家族として共に生きて

いく事に提督がこだわる理由なんです」

 

 

二人は夫婦でもあると言う、その姿は何処にでも

いる様な若い夫婦そのものだ、嫁さんの見た目の

年齢が少し若すぎる気もするが‥‥‥

そんな過去と重厚な考えを内に秘めている姿には

とても見えなかった

 

 

【サラトガ】

「自分の考えを持ち、自分の意思と力で生きる!

『一身独立』はそれを表しています

人は一人では生きられません、私達は家族として

自分達の適材適所に応じてその役割を果たしてい

く、そうしてお互いを支え合って生きています

でもそれは各自が『一身独立』する事で初めて

可能になります‥少なくとも提督はそう考えて

います

一方で提督は私達をこの鎮守府に縛り付けておく

つもりもありません、今はこんな時代ですが

自分の生き方を見付けて独立しようと私達が考え

たら、提督は私達を応援してくれるでしょう

自分の生き方は自分で決めるべき、この鎮守府

に残って一緒に暮らすのも、ここを出て独立する

のも本人の決断次第、その時の為の『一身独立』

なのだと、それでも私達は『家族』であり続ける

事には変わりないと、だから戻って来たければ

何時でも戻って来ても良いと‥‥‥」

 

 

渚先生の中では、この内容は一般論としては

普通の家庭の普通の話だという感覚だった

しかしそれをあえて強調する必要がある処に

艦娘や元兵士達の過酷な現状が伺い知れた

 

 

【渚先生】

「‥‥とても良いお話を聞かせて頂きました

あの‥‥サラ子さんご自身はどうなさるんで

すか?‥‥‥すみません、どうしても興味が

あって‥‥‥」

 

【サラトガ】

「いえ♪構いませんよ♪サラ子はここに残り

ます、この先何があっても‥‥あのお二人と

大切なファミリーを支え続ける‥‥‥これが

サラ子の選んだ生き方ですから♪」

 

 

【あきづき】

「自分で選ぶ生き方‥‥かあ‥‥」

 

【あきづき】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

(‥『本多 幸雄』の顔が頭に浮かぶ‥)

 

【あきづき】

「///えっ?‥‥ええ~~!?///」

 

 

サラ子がどこまでも『シスター・サラ』である事

と、あきづきの頭に陸軍高機動憲兵大隊長の顔が

浮かんだところで、その横にある、これまた

額縁で掲示された『文章』が紹介された

 

 

 《三水戦 水雷魂 三カ条》

 

   悖らず(もとらず)

 

   恥じず(はじず)

 

   憾まず(うらまず)

 

 

【泉 キャロン】

「難しそうな言葉ねえ、お兄ちゃん、これどうい

う意味?」

 

【泉 研】

「僕は算数は苦手だってば!」

 

【バリカン】

「研坊~、ギャグの使い回しは止めようよ~」

 

 

【川内】

「こんにちは♪ウフフ♪この言葉が気になる?」

 

【へたれ提督】

「やあ諸君、六本脚鎮守府にようこそ、今日と

いう今はこの時だけだ、楽しんでいってくれ

さて君達、良い物に注目したね~♪」

 

 

水雷魂三カ条が一瞬注目された事に気分を良く

した二人が早速食いついてきた

 

 

【クロード戦艦提督】

「せっかくの良い話の後だったんだが‥‥まあ

あの二人らしいと言えばらしいよな」

 

【ヒィッツ提督】

「うむっ、俺も渚先生はエロいと思う、妙高達に

は負けるがね」

 

【クロード戦艦提督】

「あんたも相変わらずだな‥‥」

 

 

『悖らず、恥じず、憾まず』とは、帝国海軍の

海軍兵学校、海上自衛隊の幹部候補生学校での

五つの訓戒‥‥

 

 

①至誠に悖る勿り(なかり)しか

(真心に反する点はなかったか)

 

②言行に恥づる勿りしか

(言行不一致な点はなかったか)

 

③気力に缺る(かくる)勿りしか

(精神力は十分であったか)

 

④努力に憾み勿りしか

(十分に努力したか)

 

⑤不精(不精)に亘る(わたる)勿りしか

(最後まで十分に取り組んだか)

 

 

‥‥から紡ぎ出した水雷の魂の教義である

 

 

【江風(査察局)】

「出たよ!三水戦の水雷魂が!」

 

【江風(KLG)】

「うん!いいねいいね~♪」

 

【川内】

「はしゃがないの、これは『水雷戦隊』の心意気

みたいなものよ」

 

【泉 キャロン】

「すいらいせんたい?」

 

【川内】

「‥‥う~ん、そうだね~、グループみたいなも

のかな、アタシ達は最大6人(6隻)のグループ

(水雷戦隊)をふたつ、12人(12隻)でお仕事

に出かけるのよ」

 

【へたれ提督】

「みんな無事に帰ってこれる様に、お仕事が成功

する様に、みんなこの気持ちを心に持って出かけ

るんだよ」

 

【渚先生】

「皆さん、これは私達の普段の生活の中にもとて

も役に立つ心構えですね」

 

【泉 研】

「渚先生、そうですね」

 

【へたれ提督】

「その通り、とは言え、このままではやや難しく

て広域‥‥つまり沢山の、出来れば全ての人達に

理解して貰うのは大変だよね、だからもっと分か

りやすい様に現代風にアレンジしてみました~♪

それがこちら」

 

 

《三水戦 水雷魂 新編三カ条》

 

    退かぬ(ひかぬ)

 

    媚びぬ(こびぬ)

 

    省みぬ(かえりみぬ)

 

 

【泉 研】

「‥‥どこかで聞いたような気が‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「つまりこれの意味を説明するとだな‥‥」

 

【川内】

「提督、これじゃ『サウザー』だよ?」

 

【へたれ提督】

「あっ、そうか」

 

【アンドロメダ】

「提督~これって突っ込んで欲しいだけじゃん」

 

【清霜】

「あきづきちゃん?お顔真っ赤だよ、大丈夫?」

 

【あきづき】

「///いっ‥いえ‥‥榛名は大丈夫です‥‥///」

(モジモジ‥‥)

 

【江風(査察局)】

「ものすげー動揺してるじゃん?」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

鎮守府の見学は続く‥‥‥

 

 

【石川島 春馬】

「ここは工廠だよ、ここで使われる装備品の点検

や開発なんかが行われている、危ないから無闇

に触らないように」

 

【ラビアンローズ】

「お土産品コーナーもありますからね~♪後で

見ていって下さいね~♪」

 

【マンジューシャカ】

「子供相手に商売すんない!」

 

【デストリア】

「変な同人系アイテムとか売らないで下さいデス

よ」

 

【へたれ提督】

「春馬、後で例の頼む」

 

【石川島 春馬】

「わかってるよボス、大した出番もないけどな」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【衣笠】

「はーい♪私衣笠さん、宜しくね♪ここは厨房

ここの皆の食事を作る所よ、そしてあそこに居

るのが、ここのメインコック♪」

 

 

【トミー・ザワ】

「よっ!ほっ!はっ!」(ジュ~~‥‥‥)

 

【瑞鳳】

「いちいち掛け声しなくて良いですよ!」

 

【バリカン】

「うう~~ん♪良い匂い~♪」

 

【泉 研】

「こらバリカン、はしたないぞ!」

 

【渚先生】

「ここはとても清潔感のある厨房ですね」

 

【衣笠】

「ええ、大勢が食べるご飯を作ってますからね

清潔感には人一倍気を使っているんですよ♪」

 

 

【トミー・ザワ】

「いや~、ウ〇コ漏らしちゃったなぁ~~」

 

【神威】

「汚いです!!」

 

 

【衣笠】

「いや~‥‥あれはブラックジョークですから」

 

【渚先生】

「ご苦労されてるんですね‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥ヤバい、厨房に来たら料理人の本能が騒ぎ

だしてきた‥‥」(ウズウズ‥‥)

 

【比叡】

「兄さま‥‥比叡も‥‥カレー職人の本能が騒ぎ

だしてきました!‥‥」(ウズウズ‥‥)

 

【クロード戦艦提督】

「お前は本気で修業するまでやめろ!」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【あきつ丸】

「『あきつ丸』であります、宜しくです」

 

【神州丸】

「特殊船『神州丸』であります、こちらは食堂で

す」

 

 

二人は自分達が『情報担当』である事は話さない

 

 

【あきつ丸】

「昼食はこちらでどうぞ、因みにあそこで45皿の

ハンバーグを平らげているのは、ここに馴染みの

深い客人であります」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「(ガツガツ!)うまっ‥‥つぎっ!‥‥」

 

【木曾】

「慌てなくても誰も盗りやしないよ、もっと

ゆっくり食べたらどうだ?」

 

【雄一少年】

「相変わらずよく食うなぁ~~」

 

【ナナ】

「どこに入るんだろうね?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「フフフ♪俺様の胃袋はリンボに繋がっている

のだよ!」

 

【木曾】

「はいはい」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府の敷地内にある小さな部屋‥‥

 

 

【サラトガ】

「ここは私達六本脚にとっては最初の外殻組織

『鶴ヶ島鎮守府』です、こちらがここの提督と

筆頭秘書艦です」

 

【鶴 温】

「やあやあどうも~、『鶴ヶ島鎮守府』へよう

こそ、まあ鎮守府と言ってもこの部屋が全て

だし、メンバーも俺達二人だけなんだけどね」

 

【浜波】

「あっ‥‥どっどうも‥‥秘書艦の『浜波』‥‥

‥です‥‥」

 

【泉 キャロン】

「こんにちは~♪あなたとっても可愛い~♪」

 

【浜波】

「//ふっ!?ふええ~~!?//」

 

【バリカン】

「僕は可愛いなんて一度も言われた事ないよ?」

 

【泉 研】

「そりゃあそうだろ?」

 

【鶴 温】

「あー、この娘は少し恥ずかしがり屋で人見知り

なところがあるんだけど、良い娘だからよろし

く頼む」

 

【へたれ提督】

「鶴公、後で例のものやるから協力してくれ」

 

【鶴 温】

「またやるのかよ!まあ子供達が喜んでるから

別に良いけど」

 

【川内】

「‥‥‥?」

 

【アンドロメダ】

「また良からぬ事を~」

 

【夕立】

「たわけさん、何をするっぽい?」

 

【へたれ提督】

「後でのお楽しみ♪」

 

 

【泉 キャロン】

「ねえ、この指輪はなあに?」

 

【浜波】

「あっ‥‥これは‥‥」

 

 

流石は女の子、キャロンは浜波の左手薬指の

指輪を目ざとく発見する

 

 

【浜波】

「これは‥‥浜波の‥‥宝物♪❤️」(ギュッ……)

 

 

【ヒィッツ提督】

「うむ、良い笑顔や、足柄にも見せてやりたかっ

たな」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

【クロード戦艦提督】

「隣の施設は、リンガの連邦軍部隊の駐屯地だ

リンガ鎮守府は遠い南の島にあるからここにも

別の基地を作って皆を守っているんだよ」

 

【徹】

「うわあ!見ろよ研、あれ『モビルスーツ』だ

よな!すげー!」

 

【花子】

「男ってば本当に子供なんだから」

 

【泉 キャロン】

「そうよね~~」

 

【比叡】

「でも、それが良いんです」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ロープに干された一面の洗濯物の列‥‥‥

 

 

【泉 研】

「凄い量の洗濯物だ!」

 

【渚先生】

「これ全部、あの小さな娘がやったんですか?」

 

【あきづき】

「ユークスさんは本当にお世話好きの働き者なん

です、あきづきも見習わないとって思います」

 

 

【UX-01】

「デストリアちゃーーん♪❤✨」(キャッキャ♪)

 

【デストリア】

「ユークスちゃーーん♪❤✨」(キャッキャ♪)

 

 

【渚先生】

「とても仲良しなんですね、あの二人」

 

 

【ヒィッツ提督】

「(少し特殊な関係性が無くもないが‥‥)」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

天龍児童園‥‥‥

 

 

【天龍】

「俺の名は『天龍』、フッ♪恐いか?」

 

【カリスト】

「ほらね♪ここの園長、全然恐くないだろ?」

 

【天龍】

「言うなぁぁーー!!」

 

【渚先生】

「とても優しそうな園長さんですね♪今日は

宜しくお願いします」

 

【花子】

「こんにちは~~♪」

 

【天龍】

「‥‥何で誰も俺を恐がらない?‥‥」

 

【雄一少年】

「天龍~、まだこだわってるのかよ~?」

 

 

【防空棲姫】

「皆サン‥‥ワタシガ恐クナイノ?‥‥」

 

【泉 キャロン】

「ううん全然、私ね、良い人は分かるの♪

だからお姉さんは良い人♪」

 

【防空棲姫】

「アッ‥‥アリガトウ‥‥ウウッ」(ホロリ‥)

 

【清霜】

「ほら~♪大丈夫だったでしょ♪」(ナデナデ)

 

【ガンビア・ベイ】

「防空さん、泣いてたら仕事にならないです

ベイ♪」

 

 

【ヒィッツ提督】

「良かったの~防空ちゃん」

 

【へたれ提督】

「この光景を見れただけでもこの見学を受けた

甲斐がありましたよ、ところで‥‥天龍よ」

 

【天龍】

「何だよ提督?」

 

【へたれ提督】

「例のやつ、今日披露してみるか?」

 

【天龍】

「あれマジでやるのかよ!?確かに練習はした

けどよ‥‥正直カンベンだぜ!」

 

【へたれ提督】

「ちび達(児童園の子供達)には受けただろ?

それにあの期待の眼差しをお前は無視出来るの

か?」

 

 

【デウスーラ】

「ワクワク♪✨ワクワク♪✨」

 

【夕立】

「ワクワクっぽい~~♪✨」

 

【天龍】

「うううっ!‥‥‥」

 

 

基本的にはお人好しの天龍である、期待の眼差し

で見られて断る事は出来なかった‥‥‥

 

 

【川内】

「提督は何をする気なんだろ?‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

鎮守府近くの小高い丘にある展望台‥‥‥

小さな神社と社があり、よく手入れされている

 

へたれ提督が『アミバ海運』で信仰される海運の

神様を分奉させて貰ったものだ

 

麓から展望台まで一直線に、135段の階段が伸び

ている‥‥‥

 

 

【川内】

「ここは提督が、皆の安全祈願の為に建立したの

小さな社(やしろ)だけど、アタシ達の為に出来

る事は何でもしようって言う提督の想いが詰まっ

てる大切な場所よ」

 

【江風(査察局)】

「えっ?この上の神社って提督が奉ったの?知ら

なかった‥‥」

 

 

ここで言う提督とは、へたれ提督の事である

江風(査察局)は、父親の花田少将のことは

『父さん』と呼んでいる

 

 

【アンドロメダ】

「あの階段は、駆逐艦の娘達が体力作りの為に

上り下りしてるよ、メダ子も時々付き合わされ

るけど、ホントテンション下がる~~」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「でも見晴らしは良いし風も気持ち良い所よ♪」

 

【清霜】

「パパはここで何をするんだろ?」

 

 

【鷹尾 和則】

「あの~、呼ばれて来たのは良いんすけど‥‥

これから何が始まるんですか?」

 

【鶴 温】

「俺達は知っている‥‥」

 

【石川島 春馬】

「まあ見てなよ、茶番劇が始まるから」

 

【鷹尾 和則】

「茶番劇ぃ~~?」

 

 

見学会に参加していた一同はこの展望台の麓に

集まっていた、へたれ提督から何か話がある‥‥

らしい、そして春馬が言った茶番劇も‥‥‥

 

 

【川内】

「提督?ここで何があるの?」

 

【へたれ提督】

「川内、さっき『三水戦、水雷魂』の話をした

だろう?」

 

【川内】

「えっ?‥‥ええ、アタシにとっては関係深い

訓戒だから‥‥」

 

【へたれ提督】

「そしてそれは俺達にとっても大切な訓戒でも

ある、だからああやって掲示しているんだ」

 

【川内】

「そう?提督にそう言って貰えるのは嬉しいけど

、それがここに集まったのと何の関係が‥‥」

 

【へたれ提督】

「そして渚先生!」(ビシッ!)

 

【渚先生】

「あっ!?‥‥はい‥‥」

 

【へたれ提督】

「貴女はおっしゃった、この訓戒は自分達の普段

の生活でも役に立つ教えだと‥‥」

 

【渚先生】

「えっ‥‥ええ、確かに、良い教えだと思います」 

 

【へたれ提督】

「そう、この三カ条は単に『水雷戦隊』の心構え

という限定された訓戒ではなく、軍民問わず人々

の生活に寄り添い豊かにする理論でもある訳!」

 

 

【鷹尾 和則】

「‥‥何すかあの人?いきなり熱弁を奮い始めて

悪いものでも食べたんですか?」

 

【UX-01】

「んまあ‥‥私はこれから何が始まるのか知って

るけど、知らない人が見たらそう思っちゃうわ

よねえ‥‥」

 

【デウスーラ・夕立】

「「✨ワクワク~~♪✨」」

 

【デストリア】

「デウさん‥‥とても楽しそうデスね」

 

【江風(KLG)】

「楽しみにしてるのはこの二人だけか‥‥」

 

 

【川内】

「あの~‥‥提督?アタシには話がよく見えない

んだけと‥‥」

 

【へたれ提督】

「フフフ♪川内、俺が言いたいのはな、則ち!」

 

【清霜】

「パパ、凄い嬉しそうな顔してる‥‥」

 

【へたれ提督】

「『三水戦、水雷魂』は最強不偏の理論

という事なのDAーーー!!!」

 

【川内】

「アイエエエーーー!!?」

 

【アンドロメダ】

何でそんなブッ飛んだ理論になるの!?

 

【へたれ提督】

「という訳で、皆であの展望台まで登って

この三カ条を復唱してみましょう~~♪」

(ホクホク~♪)

 

【川内】

「//止めて!提督!返って恥ずかしいから!//」

 

【あきづき】

「私達は‥‥何を見せられているんでしょう?」

 

【サラトガ】

「✨提督の川内さんへの愛は本物という事です♪✨」

 

【あきづき】

「はっ‥‥はあ‥‥」

 

【バリカン】

「それを復唱して何になるんだろう?」

 

【比叡】

「この用事の為に私達はここに呼ばれたんですか

?」

 

【クロード戦艦提督】

「いや、まだ何か有りそうな気がするな‥‥」

 

【ヒィッツ提督】

「俺もそう思う‥‥」

 

【デストリア】

「何でわかるんデス?」

 

【ヒィッツ提督】

「だってこれで終わったら面白くないじゃん?」

 

 

クロード提督とヒィッツ提督の予想通り‥‥

茶番劇はまだ始まってもいなかったのである

 

 

 

【天龍】

「フン!笑わせんなよ!」

 

 

【川内】

「えっ?‥天龍?」

 

【清霜】

「天龍ちゃん?」

 

【防空棲姫】

「‥‥園長?‥‥ドウシタノ?‥‥」

 

 

天龍は、この場の雰囲気に真っ向から激突した

 

 

【へたれ提督】

「天龍‥‥‥か?」

 

【天龍】

「何が『三水戦、水雷魂』だ!それ自体は確かに

至極真っ当な教訓だが、そんな訓戒はいくらで

も他に存在するじゃねえが、そこまで特別扱い

する事なんかないんだよ!」

 

【アンドロメダ】

「うん、メダ子も何となくそう思う‥‥」

 

【天龍】

「つまりは川内にゾッコンのおめえが、自分の

趣好に走っただけじゃねーか!!こんな場所に

ノコノコ俺達を集めやがって、公私混同も大概

にしやがれってんだ!!」

 

【川内】

「天龍!!それは言い過ぎだよ!!」

 

【へたれ提督】

「‥‥良いんだ川内‥‥‥天龍、それがお前の

言い分か?」

 

【天龍】

「だったらどうだってんだ?ああっ!!」

 

 

【ナナ】

「天龍ちゃん、どうしたんだろ?」

 

【雄一少年】

「気にすんな、寸劇が始まったんだよ」

 

【泉 キャロン】

「寸劇?」

 

 

不穏な雰囲気を漂わせながら、へたれ提督と天龍

は階段の前で正面から睨み合う‥‥演出をする

 

 

【天龍】

「(おい提督!これ本当に続けるのかよ!?)」

(ボソボソ‥‥)

 

【へたれ提督】

「(だってもう始めちゃったし、あの期待の眼差

しを見たら止められないでしょ?)」

(ボソボソ‥‥)

 

 

【デウスーラ・夕立】

「「✨ワクワクっぽい~~♪✨」」

 

 

【天龍】

「(確かに練習もしたし、仕込みもしたけどよ‥

‥‥‥畜生!猫耳着けてポーズしてたところを

よりによって木曾に携帯で撮影されちまったの

が運のつきだった‥‥‥)」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(回想シーン)

 

ある日、子供達が遊び道具にしていた『猫耳』

を何となく装着して、何となく鏡の前でポーズ

をしてみた天龍‥‥‥

 

 

【天龍】

「てんりゅーだニャン♪」(ニャゴッ❤)

 

【木曾】

「‥‥‥‥」(携帯カシャ!カシャ!カシャ!)

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【天龍】

うわあああ!!たっ頼む!!誰にも言わないで

くれええええええ!!」(ヒシッ!)

 

【木曾】

え~~♪どうしよっかな~~♪

(ニヤニヤ~~)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

木曾の出した条件は、へたれ提督の企画した寸劇

という名の茶番劇に全力で出演するというものだ

った‥‥‥

 

 

【木曾】

「(ニヤニヤ~~♪)」

 

 

【天龍】

「(木曾‥‥てめえ覚えてろよ!‥‥)」

 

 

天龍の苦悩を余所に『三水戦、水雷魂』の寸劇は

再開される‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「天龍、俺からもお前に言う事がある」

 

【天龍】

「フンッ、何の話だ?」

 

【へたれ提督】

お前の誇り『世界水準』は、あの展望台の

燈籠(燈籠)の下に葬った!」(ビシッ!)

 

【天龍】

何だってえ!?」(三文芝居)

 

【川内】

「はいいい???」

 

【アンドロメダ】

「何?この訳の分からない猿芝居!?」

 

【天龍】

「うおおおーーー!!!」(ダアアアーー!!!)

 

 

【ガンビア・ベイ】

「園長が階段を駆け上がっていくベイ!?」

 

【村雨】

「あらあら~~元気よねぇ~♪」

 

【あきづき】

「何が始まろうとしてるんですか!?」

 

【泉 研】

「何が始まるんですか?」

 

【サラトガ】

「見てのサプライズです♪」

 

【夕立】

「やったー♪始まったっぽい~~♪」

 

【デウスーラ】

「わあい!天龍ちゃんはどうなるのだ~?」

 

 

茶番劇が開幕した事を本能で察知した夕立と

デウスーラはテンションが上がったが、他は

取り残されていた‥‥‥

 

(ヒシッ!)

 

天龍、135段の階段をいっきに駆け上がると

燈籠に両手を着いた‥‥‥

 

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

(ゴロゴロゴロ~~‥‥‥)

 

(モクモクモク~~‥‥‥)

 

【江風(査察局)】

「‥‥あれ?雷の音?‥‥それに空が急に曇って

‥‥‥」

 

 

【ラビアンローズ】

「演出はバッチリですよ~♪」

(ラジカセ→ゴロゴロゴロ~~)

 

【ペールギュント】

「煙幕展開なのです♪」

(タイヤ燃やし→モクモクモク~~)

 

【江風(査察局)】

「何で効果なんかやってんだよ!?あとタイヤを

燃やすな!!公害撒き散らしてんぞ!!」

 

 

茶番劇!開演である!

 

 

     ーーーーーーーーー

 

*お知らせ

ここから先は、某再直訳系動画を元ネタとした

パロディが展開されます、良かったらそちらを

見て頂くと分かりやすいと思われます

 

 

参考動画:【北斗の拳】ケンVSサウザーを再翻訳

     で演じてみた【エキサイト】再うp

投稿者様:takuto274様(YouTube)

 

     ーーーーーーーーー

 

 

【天龍】→【テンシロウ】

【しゅー】~!!

 

(テンシロウの頬を流れる涙は何の涙か‥‥)

 

【テンシロウ】

「私のため生き生きとしたyo仁愛のがある星

シュウ!!」

 

(テンシロウ、後ろを振り向き‥‥)

 

【テンシロウ】

「【社友者】~!!」

 

【テンシロウ】

「ワニムの髪の毛一個さえこの世には残らない!」

 

(ギャイイイィィィーーーン‥‥‥)

 

【へたれ提督】→【へたれサウザー】

「その長い音は大声で叫んでなりにきます!!

先生の最後の遺言」

 

(バサッ~~!)

 

へたれサウザー、上ジャケットを脱ぎ捨て階段を

登っていく‥‥‥(ガッ‥ガッ‥ガッ‥‥)

そして流れに取り残された人々‥‥‥

 

 

【川内】

「へっ?提督?何処に行くの?何をするの?」

 

【アンドロメダ】

「何か頭痛くなってきた‥‥‥」

 

 

【へたれサウザー】

「三水戦乱れる時、北斗フーン分けると聞く‥‥

それなら君と戦うことが私の宿命、人質など必要

でない!今こそ三水戦と北斗の決着をつける時だ

!!」

 

 

【清霜】

「人質?どこに?」(キョロキョロ)

 

 

(ボキッ! グキッ!)

【テンシロウ】

「この石段は【シュウ】ウイ悲しみ!1が1歩ず

つしっかり噛むのが極上です!」

 

【へたれサウザー】

「テンシロウ!水雷の神の与えた、この水雷戦隊

の帝『三水戦、水雷魂』の肉体に来る前に敗けて

離れます!!」

 

【川内】

「ちょっと何言ってるのか分からないんだけど!」

 

【アンドロメダ】

「何がしたいのかも分からないんだけど!」

 

【UX-01】

「とりあえず茶番劇をやろうとしてるのは分かっ

てあげて‥‥」

 

 

両者は階段を上り、階段を下りながら間合いを

詰めていく、そして目の前まで接近した

 

(ピカッ!‥‥ゴロゴロゴロ~~!)

 

【へたれサウザー】

「滅びるが良い、北痘神げんこつ!!

得るやいなやーーー!!

(シュバババババーーー!!!)

 

(ズバッ!!)

【へたれサウザー】

「うっ!?‥‥うおあーーー!!」

 

 

テンシロウの逆立ちの体制からの脚蹴り技が

炸裂!思わぬ反撃をくらって階段の下に後退

するへたれサウザー‥‥

 

 

【泉 研】

「凄い!技の攻防だ!!」

 

【徹】

「すげえ!すげえ!」

 

【バリカン】

「うひょ~!カッコイイ!」

 

【花子】

「男の子は野蛮ね!」

 

【雄一少年】

「この子達は‥‥この本質が茶番劇だって分かって

ないな‥‥」

 

 

(スタッ!‥‥)

 

【へたれサウザー】

「グフフ~♪先生の~に来ます、シュウのひつき

星のシラサギの握りこぶし!!」

 

(ガガァァァーーー!!)

 

【テンシロウ】

「せめて1傷‥‥ワニムの身体に【シュウ】ウイ

げんこつを浴びせたかった‥‥しかし!ワニム

をなぎ倒すのはあくまでも乱世のげんこつ!!」

 

【テンシロウ】

北斗神げんこつ!!

(ドッシャアァァァーーーン!!‥‥‥)

 

 

落雷音と共に北斗神げんこつの構えをとる

テンシロウ‥‥‥

 

 

【へたれサウザー】

「フフフフぬはははははーー!!!愚かな奴です

北斗神げんこつはこの三水戦水雷魂には通じな

い!」

 

【川内】

「あのさあ!!二人とも、三水戦の事を何だと

思ってるのよ!?あと『シュウ』ってだれ!?」

 

【清霜】

「ママ~、真面目にツッコミしてるともたないよ

?」

 

 

【プリンツ・オイゲンR】

「熱いわね、男と女の戦い‥‥」

 

【鷹尾 和則】

「感化されるなよ!プリンツ!これって一体なん

なんですか!?」

 

【石川島 春馬】

「細かい事は気にするな、もうここまで来たら

楽しんだ者勝ちなんだよ」

 

 

【へたれサウザー】

「さあ刺して濃厚な【テンシロウ】!!

刺せーーー!!

(シュワァァァーーー!!!)

 

【テンシロウ】

「ほおーーーお!!」(ズバアッ!!)

 

【へたれサウザー】

「‥‥‥‥‥フッ♪!」

 

【テンシロウ】

「ぬう~~~!‥‥‥」

 

 

戦いは再開された、間を詰めてきたへたれサウザ

ーをテンシロウは左ハイキックで応戦!

へたれサウザーはそれを左腕で受け止める!

すかさずテンシロウ、拳の連打!

 

【テンシロウ】

「あー!!たくさんたくさん経過するぅーー!!」

(ズドズドズドズドズドズドズドズド!!)

 

へたれサウザーの前面に叩き込まれる拳の雨‥‥

 

 

【カリスト】

「うん、いい雨だね♪」

 

【浜波】

「えっ?‥‥痛そうな‥‥雨だけど?‥‥」

 

 

【へたれサウザー】

「ぬふふふふふはははははーーー!!♪

ワニムのげんこつでは血を流すことは出来ても

この三水戦水雷魂の栄光の血を切れるようにす

ることは出来ない!!」

 

【テンシロウ】

「うぬう~~~!!」

 

【へたれサウザー】

遊びは今までだ!【テンシロウ】!!

(シュバアァァァーーー!!)

 

【テンシロウ】

「広州a!!」(広州a広州a‥‥)

(ドシュウッ!!)

 

 

へたれサウザー、正面から飛び掛かる!

テンシロウ、へたれサウザーの秘穴(秘孔)を

狙う‥‥‥が‥‥

 

秘穴を貫かれたへたれサウザーは平然として

いた‥‥‥

 

 

【へたれサウザー】

「fufu♪‥‥話を聞いてくれません、便!!

(グリュリュリュ‥‥グググ‥‥)

 

【テンシロウ】

「‥‥ぬええい!‥‥‥」

 

 

テンシロウの指を筋肉で押し返すへたれサウザー

 

(ドックン! ドックン! ドックン!)

 

その時、テンシロウの指先に脈打つ鼓動が‥‥‥

 

【テンシロウ】

「‥‥来ます‥これ!?」

 

【へたれサウザー】

むだでしたの~~♪Sねーーーっ【テンシロウ】

!!」(ズバシュ!!)

 

【テンシロウ】

ぬおあっ‥‥‥

 

 

へたれサウザーの攻撃炸裂!テンシロウの背中の

装束が破け、鮮血(仕込んだ血のり)か吹き出し

 

 

【ナナ】

「天龍ちゃんがやられちゃった!?」

 

【雄一少年】

「真面目に付き合うなよ~、ありゃ血のりだよ」

 

 

(ズドン! ズドン! ズザザザーー!!‥‥)

 

【天龍】

「‥‥ぬぐっ‥‥‥」

 

 

テンシロウは階段を転げ落ち、途中で止まった

 

 

【清霜】

「天龍ちゃん!大丈夫!?パンツ丸見えだよ!?」

 

【アンドロメダ】

「きよし~、もっと大事な事があると思うけどな

~?」

 

【村雨】

「『白』かぁ、清純なのね」

 

 

【クロード・トキ】

「‥‥‥はっ!‥‥」

 

【ヒィッツラオウ】

「ぬうう~~‥‥‥」

 

【比叡】

「兄さま!?その白髪のカツラは何ですか!?」

 

【デストリア】

「てーとく!?その大きなお馬さんはなんデスか

?」

 

【神威】

「この人達も‥‥悪乗りしてきましたね‥‥」

 

 

【へたれサウザー】

「ぬはははははーーー!!!」

 

(‥‥ガシッ!‥‥)

 

【へたれサウザー】

「‥‥うん?‥」

 

【テンシロウ】

「‥‥ふう~~~‥‥」(ヨロヨロ‥‥)

 

 

勝利を確信し、高笑いするへたれサウザー‥‥

 

しかし、テンシロウは再び立ち上がった

 

 

【へたれサウザー】

「臨終時が悪い奴ごと!次の遠征任務より先に

この墓に終わるが良い!!‥‥」

(ズブシュウ!!)

【へたれサウザー】

「ぬおっ!?‥‥ぬっ!‥‥ぐっ!?‥」

 

へたれサウザーの額から鮮血(仕込んだ血のり)

が吹き出した!

 

 

【石川島 春馬(モヒカンA)】

【鶴 温(モヒカンB)】

「「おおーーー!?」」

 

【鷹尾 和則】

「あんたらザコキャラの役目だったのかよ!?」

 

 

【へたれサウザー】

「も‥‥ひょっとして秘穴(孔)を!!」

 

(ビリビリビリ~~!)

テンシロウ、自ら袖を引きちぎり、筋肉盛り上が

りの効果(シーン)を少しでも再現しようとする

 

【テンシロウ】

【社友者】~!!

 

【テンシロウ】

「先生の体の謎に来て放棄しました!!」

(グワアアアーーー!!!)

 

【へたれサウザー】

「馬鹿げた話!!‥‥‥何!?ぬあああ!!?」

 

(ビリビリビリビリ~~‥キュッキュッ‥‥)

へたれサウザー、自ら服の袖を引きちぎり、腕に

マジックで『浮き出た秘穴(秘孔)』を表現しよ

うと線を書きまくり‥‥‥

 

【へたれサウザー】

「魚っあ~~~!!」

(ビキビキビキィ~~~!!)

 

 

【鷹尾 和則】

「‥‥茶番劇もあそこまでやり切ると返って尊敬

するよ‥‥」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「この後はどうなるのかしら♪」

 

【江風(査察局)】

「映画かよ!アンタも神経が図太いな?」

 

 

【テンシロウ】

「心臓の位置も逆です!そして秘穴(孔)の位置

も表裏反対!その三水戦の神秘!あなたのが

脈打って、血との移動は私に解かせました!!

 

【へたれサウザー】

「果たして北痘神げんこつ全勝者、よく看破した

!!しかしそれだけで私のなぞを握ったことは

ならない!!‥‥はあっ!!」

(ダッ!‥シュウウウ~~~‥‥スタッ‥‥)

 

 

『水雷魂の謎』を看破された、へたれサウザー

一路飛び上がると、最上階石段に降り立った!

 

 

【へたれサウザー】

「それならこちらも『三水戦水雷魂』極めて星の

げんこつの全勝者として秘法をつくさなければ

ならないだろう!」

 

(ピカーー!)(ピカーー!)

へたれサウザーの真横に伸ばした両腕が、紫色

の光を纏い出した!

 

【ラビアンローズ】

「よし!紫の照明もバッチリですよ♪」(探照灯)

 

【ペールギュント】

「今更の質問ですけど、ラビ明石さんはどうして

司令官さんの茶番劇を手伝う気になったのです?

 

【ラビアンローズ】

「臨時ボーナスをくれるって言われて~♪」

 

【ペールギュント】

「見事に買収されたのですね?」

 

 

【へたれサウザー】

『水雷戦隊の鳳凰』の握りこぶしの奥深い意義

の天翔の十時の鳳ーー!!」

(ピシャッ!!ドドドーーン!!)

 

【石川島 春馬(モヒカンA)】

【鶴 温(モヒカンB)】

「おおおお~~~~!?」

 

【ナナ】

「バット!」

 

【雄一少年】

「リン!大丈夫か?」

 

【泉 キャロン】

「二人とも、いきなりどうしたの?」

 

【雄一少年】

「こうなったら俺達も楽しもうと思って‥‥」

 

 

【テンシロウ】

「『三水戦、水雷魂』に姿勢が‥‥!!」

 

【へたれサウザー】

「『水雷戦隊の帝王』のげんこつ!

『三水戦、水雷魂』に姿勢はない!!

敵は全部の身分の卑しい人です!!」

 

【テンシロウ】

「‥‥‥‥‥‥」(カッ‥カッ‥カッ‥)

 

【へたれサウザー】

「しかし対等だったことが現れた時、中がビーム

を捨てて直面しなければならない!!

『夜戦の帝王』の誇りの破けない握りこぶしに

賭けました!!」

 

【川内】

「清霜?‥メダ子?‥ママは‥‥ママはこれを

止めるべきなのかなぁ?‥‥」(フラフラ~)

 

【清霜】

「ママ、大丈夫?」

 

【アンドロメダ】

「もう行き着く処まで行くしかないと思うよ?」

 

 

(ズザァ!‥‥)

 

【テンシロウ】

それなら、その例に応じよう!!

はあああああああ~~~!!!!

(グオオオオ~~~!!!ピカアーー!!)

 

 

テンシロウが構えを採る、そこに北斗七星が

浮かび上がった!

 

 

【ヒィッツラオウ】

「この北斗星の神のこぶしの神秘の義!

天の足が不自由な人は気にします!!」

 

【クロード・トキ】

「互いにげんこつの非法衣を出した‥‥

次は二人の能力が勝敗を分けるだけ!!」

 

【ヒィッツラオウ】

空も興奮している!!

 

【比叡】

「二人ともどっぷり浸かってしまったです‥‥」

 

【デストリア】

「てーとく、頭の兜が『カブトムシ』デス‥‥」

 

(ゴロゴロゴロ‥‥‥)

 

(シャアアア‥‥‥)

 

暴動鎮圧用の『散水車』が人工の雨を降らす‥‥

これは『陸軍高機動憲兵隊』の装備品である

 

 

【本多 幸雄】

「この前のお礼(人質事件と鶴温・浜波の件)で

手伝いに来たぞ、こんな感じで良いのか?」

 

【ラビアンローズ】

「はい♪バッチリです♪」

 

【あきづき】

「ああっ!?あなたは!?」

 

【本多 幸雄】

「よっ♪元気だったかい?」

 

【あきづき】

「///(カア~~~!)///」

 

【村雨】

「分かりやすい娘ねえ♪」

 

 

【へたれサウザー】

「行くぞ【テンシロウ】!!夜戦の星の二個は

いません!!

(シュバアァァァーーー!!!)

 

【テンシロウ】

「見る!!アチャアァァ!!!」

(ブウウーーン!!!)

 

 

テンシロウの拳はへたれサウザーを打とうとして

そのまま空を切り、二人はすれ違う‥‥

 

(ブシュウゥゥ!!)→(血のり)

【テンシロウ】

「ぐおあぁぁ!!」

 

【へたれサウザー】

「夜戦の中で揺れ動く羽!何人も壊すことができ

ません‥‥はあっ!!」(シュバアァァァ!!)

 

【テンシロウ】

「あーー!!たくさん!たくさんー!!」

(シュバババババーーー!!)

 

 

今度は機関砲のような拳の連打!これも空を

切り、両者はすれ違う‥‥‥

 

 

(ブシュウゥゥ!!)→(血のり)

【テンシロウ】

「ぬおあっ!!」

 

【雄一バット】

「!?ケン!!」

 

【へたれサウザー】

「北痘神げんこつ2000年の歴史もここで幕を下ろ

す、極めて星は一つ、夜戦の照明弾に輝く帝王は

『水雷戦隊』!この『三水戦、水雷魂』の帝!

sauzs将軍のです!!」

 

 

今度こそ勝利を確信したへたれサウザー

次の一撃に威力を集中させる!

 

 

【へたれサウザー】

決定的な一撃!tenshirouでーす!!

(シュバアァァァーーー!!!)

 

【テンシロウ】

「‥‥‥‥‥‥‥」(ズザァ!)

 

【テンシロウ】

「北斗星の神のこぶしの奥深い神秘の、日の足が

不自由な人は生んでKRします!!」(バッ!!)

 

(ズゥゥン!!)

 

【へたれサウザー】

「!?ぬおっ!!!‥‥」(ビタッ!)

 

ドゴォォォーーー!!!

 

【石川島 春馬(モヒカンA)】

「何ですーーー!?」

 

【鶴 温(モヒカンB)】

「後の岩石がーー!?」

 

【川内】

「階段が爆発したー!?」

 

【アンドロメダ】

「どうなってるのー!?」

 

【木曾】

「今回は俺が発破を仕掛けた」(ビシッ!)

 

【川内】

「木曾もグルだったの!?」

 

 

因みにこの時、川内と娘達は、へたれサウザー

のすぐ横にいた‥‥‥

 

 

【へたれサウザー】

そうでしょう‥これ!?ぬああ!!

(ブシャアァァァーーー!!!)

 

【川内】

「わああ!?提督の背中から血がぁぁぁ!!」

 

 

へたれサウザーの背中から鮮血(血のり)が

吹き上がった!

これはあくまで(血のり)であって本物ではない

そしてこれは寸劇という名の茶番劇‥‥

しかしそれでも、川内にはトラウマ級のシーン

になりかねなかった!

 

 

【テンシロウ】

「日の足が不自由な人はKRす奥深い意義を生んで

あります!!意地になって争って秘孔の事を刺す

ことを入れることをすることに触れることがで

きません!!将軍は落ちるべきです!!

 

 

【泉 研】

「渚先生、あれってどう言う意味なんでしょう?」

 

【渚先生】

「泉君‥‥先生にも分からないわ‥‥」

 

【サラトガ】

「あの技は『天破活殺』の奥義、相手に触れずに

秘孔を突く技です、まあ真似だけですけどね♪」

 

【渚先生】

「はっ‥はあっ‥‥随分とお詳しいですね‥‥」

 

 

慌ててへたれサウザーの元に駆け寄る川内‥‥

 

 

【川内】

「提督!!大丈夫!?もう止めてよ!!」

 

【アンドロメダ】

「あのさあ川内‥‥本気にしちゃ駄目っしょ?」

 

【へたれサウザー】

「苦痛だ‥‥とにもかくにも‥‥まだだ!!

たとえ私の秘孔の表裏が逆らいますとしても

正しい秘孔の位置が明白だと言います!!ぽきん」

 

【テンシロウ】

「鎧はすでにむけている」

 

【へたれサウザー】

「ぬっ!?‥‥‥‥」(スチャッ)

 

 

へたれサウザー突然複数本のマジックを取り出し

 

 

【へたれサウザー】

「あー‥‥お前たち済まん、この水性マジックで

俺の上半身に適当に線を書いてくれないか?」

 

【川内】

「えっ?‥こっ‥‥こう?」(キュッ‥キュッ‥)

 

【へたれサウザー】

「そうそう、そんな感じだ」

 

【清霜】

「ねえパパ、ここに戦艦の絵を描いてもいい?」

(キュッ‥キュッ‥)

 

【へたれサウザー】

「その場所だけにしとけよ?」

 

【アンドロメダ】

「何で二人共疑問も持たずに素直に書くかな~」

(キュッ‥キュッ‥)

 

 

【デストリア】

「何なんデス?あの親子‥‥」

 

【江風(KLG)】

「それより、ただでさえ茶番劇なのにグダグダに

なっちまったよ」

 

 

一通り水性マジックで書き終わったあと‥‥‥

 

【へたれサウザー】

「きっ‥‥来ます‥‥これ!!」

 

【ヒィッツラオウ】

「秘穴(孔)が露骨に!!」

 

【デストリア】

「あれはマジックで線描いただけデス!!さっき

書いてたのみんな見てましたデスよね!?」

 

 

【へたれサウザー】

「‥‥私は『三水戦、水雷魂』最強のファン!!

この私をなぎ倒すことはできない!!

増えたぁーーー!!!

(グググ~~!!)→(ボディシートを出す)

 

 

へたれサウザー、筋肉の集中で、現れた秘孔を

消し去る‥‥演出を始めた

 

 

【へたれサウザー】

「直ぐで悪いが、このボディシートで線を消すの

手伝ってくれないか?」

 

【川内】

「こっ‥こう?」(スリスリ~~)

 

【へたれサウザー】

「おお~‥‥スースーして気持ちええわぁ!」

 

【清霜】

「パパ‥‥ここの戦艦も消しちゃうの?‥‥」

(スリスリ~~)

 

【へたれサウザー】

「今日だけは消さずに残しておくよ♪」

 

【清霜】

「✨やったーー♪✨」

 

【アンドロメダ】

「あっ‥‥あのさぁ!!」

 

 

嫁さんと娘達の協力を得て、露骨になった秘孔

(実際は水性マジックの線)の多くを消す事に

成功したへたれサウザーだったが、清霜が間違

えて油性マジックを使った為に少し残った

戦艦の落書きも‥‥‥

 

 

【へたれサウザー】

「夜に羽根を捕まえる『三水戦、水雷魂』げんこ

つに致命のげんこつを刺して入れることはでき

ないのだ!!」

 

【川内】

「提督の中で『三水戦』はどんな怪物に変換され

てるのよ?」

 

(ズザァ!)

 

【へたれサウザー】

「増えたぁ~~!!」

 

(ビキィーーーーン!!‥‥‥)

 

【へたれサウザー】

「ぬあっ!?‥‥a~~~‥‥足!!」

 

 

再び跳躍しようと、両足で踏み出そうとした

へたれサウザー‥‥しかし、足は言うことを

聞かなかった‥‥‥

 

 

【テンシロウ】

「三水戦はすでに飛ばないで~!!ワニムは

ツバサを捻って問い詰めたのだ!!」

 

【川内】

「いや‥‥三水戦は空は飛ばないけど‥‥‥」

 

【アンドロメダ】

「何よ?捻って問い詰めたって?」

 

 

【江風(KLG)】

「やれやれ、長い戦いも、いよいよ終わりだな~」

 

【江風(査察局)】

「長すぎて頭が痛くなっちまったよ~」

 

 

【へたれサウザー】

「ぬぐぐぐ‥‥‥‥」

 

【川内】

「提督!!もう止めよう?‥‥ねっ?」

 

【清霜】

「パパー!!もう無茶はしないでー!!」

 

【アンドロメダ】

「あのさあ!!二人まで何マジになってんの!?」

 

【へたれサウザー】

「たとえばツバサを捻って問い詰めようと!!」

(ズザァ!‥‥ガッ‥‥ガッ‥‥)

 

【川内】

「へっ?‥‥提督?‥どこ行くの?」

 

 

もはやマトモに動かない(設定の)両足を引き

ずりながら、階段を下りていくへたれサウザー

 

 

【へたれサウザー】

「私の‥夜戦の帝王‥‥『三水戦、水雷魂』!

水雷戦隊の魂!‥‥炎の三カ条は‥不滅!!」

 

 

《三水戦 水雷魂 炎の三カ条》

 

   退きません!!

 

   媚びへつらいません!!

 

   反省しません!!

 

 

【へたれサウザー】

帝王に逃走はないことだーー!!

 

(ガシッ!!→両手で石段を押して跳躍!!)

(ズバアァァァーーー!!)

 

【へたれサウザー】

うあのようにーー!!

 

【テンシロウ】

あのようだ!!

 

【川内】

だからそれはサウザーだってばー!!

 

【へたれサウザー】

‥‥えっ?‥あっそうか

 

 

【あきづき】

指令が!宙を舞ったーー!?

 

【比叡】

ついでに川内も宙を舞ったーー!?

 

 

へたれサウザー、テンシロウに向かって降下!

それを追って川内も降下!

 

 

【川内】

「ほら、提督?ここに指を通して~♪❤」

 

【へたれサウザー】

「う~ん、『あやとり』って結構難しいな~」

 

(因みに二人は飛翔中‥‥‥)

 

【江風(査察局)】

「何で空飛びながら『あやとり』やってんだよ!!」

 

【清霜】

「パパー!!ママー!!あぶなーーい!!」

 

 

【へたれサウザー・川内】

「「‥‥‥‥えっ?」」

 

 

【テンシロウ】

「あー!!たくさん!たくさん!たくさん!

たくさん!たくさん!たくさん!‥‥‥」

(ズバババババババババババババババ!!!!)

 

テンシロウの、凄まじい拳のラッシュ!!

 

【テンシロウ】

「たくさん!たくさん!たくさん!たくさ」

(ズドドドドドドドーーー!!!)

 

【へたれサウザー】

「ぐっ!!‥ごはあっ!!」

 

【テンシロウ】

「ん!たくさん!たくさん!たくさん!‥」

(ズドドドドドドドーーー!!!)

 

【川内】

うっ!!‥がはあっ!!

 

 

【村雨】

「あらまあ、凄まじい拳のラッシュねぇ」

 

【雄一少年】

「なあんだ、天龍もやれば出来る娘じゃんか」

 

【鷹尾 和則】

「何でそんなに落ち着いてられるの!?」

 

【江風(査察局)】

ちょっと待ってよー!!何で川内さんまで

殴られてるのーー!?

 

【UX-01】

あはは‥あの二人は何をするのも一緒じゃ

ないと気が済まないのよ~‥‥

 

【江風(査察局)】

殴れるのも!?

 

【浜波】

指令‥‥浜波も‥‥頑張る!‥

 

【鶴 温】

浜波!あれは見習わなくていいからな!

 

 

これが!トドメの一撃!!

 

 

【テンシロウ】

たくさん!たくさん!たくさん!たくさん!

たくさん経過するぅーー!!

(ズトシュウゥゥゥーーー!!!)

 

 

   北 斗 有 情 メ ン!

   飛 行 を ち ょ う ど!!

 

 

(‥‥ズダダダダダダダダダダダダーーーン)

 

      

      おわり

 

 

 

    ーーーーーーーーー

 

 

 

(ひゅるるる~~~‥‥‥‥)

 

(‥‥ドシャアッ!!)

【へたれ提督・川内】

「「ぐえっ!!‥‥‥」」

 

【泉 キャロン】

「きゃあ!!人が落ちて来たーー!!」

 

【へたれ提督】

「ああ、大丈夫だから、川内、今の着地は何点

ぐらいかな~?」(ポンポン→埃をはらう)

 

【川内】

「そうねえ‥‥着地(墜落)のタイミングが

少しズレたから、85点ってとこかな~?」

 

【へたれ提督】

「おっ、中々の高得点だな♪」

 

【泉 研】

「タフだなぁ!!」

 

【バリカン】

「何の点数にこだわってるの?」

 

 

【サラトガ】

「アトラクション(茶番劇)はこれにて終了です

皆さん、楽しんで頂けましたか♪?」

 

【子供達全員】

「「「天龍ちゃん、カッコイイ~~♪」」」

 

【デウスーラ】

「天龍ちゃん、良かったのだ~♪」(パチパチ‥)

 

【夕立】

「夕立も何か役をしたかったっぽい~!」

 

 

【天龍】

「あは‥‥あははは‥‥‥」

 

 

こうして冒頭の事態となったのである‥‥

 

 

【天龍】

「‥‥何故こうなった?‥‥」

 

【防空棲姫】

「アノ~‥‥園長‥‥元気ヲ出シテ‥‥」

 

【ガンビア・ベイ】

「子供達も喜んでくれたし‥‥良かったと思いま

すベイ‥‥」

 

【雄一少年】

「俺は格好良かったと思うぜ?天龍」

 

【ナナ】

「天龍ちゃん♪カッコイイ~~♪」(パチパチ)

 

【泉 キャロン】

「うん♪カッコイイ~~♪ねえお兄ちゃん?」

 

【泉 研】

「キャロン?‥‥あまりはしゃいじゃ駄目だぞ」

 

【バリカン】

「本人は微妙みたいだよ~?」

 

 

【渚(なぎさ)先生】

「子供達も大喜びですわ♪ありがとうございま

した♪」

 

【天龍】

「おっ‥‥おう‥‥」

 

 

【ヒィッツ提督】

「渚先生‥‥エロいな‥‥」

 

【デストリア】

「てーとく?やらしい顔になってるデス」

 

【比叡】

「セクシーなショートヘアーなら負けません!」

 

【クロード戦艦提督】

「お前の何処にセクシー要素があると?」

 

 

【アンドロメダ】

「釈然としない事は沢山あるけど‥‥‥

まあ結果オーライ‥‥てとこじゃん?」

 

【サラトガ】

「サラ子はとても素敵なアトラクションだった

と思います♪」

 

【清霜】

「うん♪パパもママも頑張ったよね~♪」

 

【川内】

「エヘヘ♪ありがとね清霜~♪」

 

【へたれ提督】

「中々の出来だったんじゃね?やっぱ『三水戦』

は最高だせ!」

 

 

【木曾】

「天さん♪‥‥いい物見せて貰ったぜ♪」

(携帯)

 

【天龍】

「木曾の奴‥‥‥覚えてろよ!」

 

 

【夕立】

「う~ん♪格好良かったっぽい~♪夕立もやる

っぽい~♪」

 

【デウスーラ】

「すうらもやるっぽい~♪」

 

【江風(KLG)】

「夕立の姉貴!デウさんも!止めときなよ!」

 

【プリンツ・オイゲンR】

「どうしたのカズノリ?疲れた顔して?」

 

【鷹尾 和則】

「疲れもするさ‥‥何でみんなこれが普通になっ

てるんだ?」

 

【渚先生】

「皆さん、見学会はどうでしたか?鎮守府という

所がどういう場所なのか分かりましたか?」

 

【泉 研】

「はい先生、鎮守府は『家族経営のお笑い劇団』

て事が分かりました」

 

【渚先生】

違います!!

 

 

【クロード戦艦提督】

「何だかんだ、自分も悪乗りしてしまったが‥‥

中々見応えのある寸劇だったな‥‥‥あ謎提督

よ?」

 

【ヒィッツ提督】

「なんじゃらほい?」

 

【クロード戦艦提督】

「そのデカい馬をどこから連れて来たかはまあ良

いとして‥‥‥今回の見学会、艦娘に対しての

理解が少し広まったという点では上々だったと

思う、それでだ‥‥‥まあこれはどうでもいい

事なんだが、今回の見学会で1番いい思いをした

のは誰だと思う?」

 

【ヒィッツ提督】

「そうさなぁ~~‥‥あの娘じゃないかな?」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「今日は楽しかったよ、次に来た時も宜しく頼む」

 

【あきづき】

「✨はいっ♪是非いらして下さいね♪✨」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [名称説明]

 

 

 

①:鹿島

 

『香取型』2番、練習巡洋艦娘

本編の鹿島は、保育園の保母さんを勤めている

石ノ森鎮守府の関係者とは縁がある

 

 

②:天津風

 

『陽炎型』9番、駆逐艦娘

最近、リンガ特設連邦鎮守府に加入した新人

いい風吹いてる人

 

 

③:豊色艦娘戦隊ゴカンジャイ

 

五人の艦娘で構成された臨時編成の戦隊ヒーロー

アカカンジャイ(川内)アオカンジャイ(那智)

モモカンジャイ(不知火)キカンジャイ(金剛)

ミドカンジャイ(バードラⅡ)がメンバー

基本的に戦隊ヒーローとしての自覚がなく

己の欲望とペースに従順である、そのためいつも

敵である筈の『ヒィッツドクロ将軍』から説教

される、因みにバトルは一度もしてない

巨大ロボットメカも所持していない

 

 

④:ヒィッツドクロ将軍

 

『豊色艦娘戦隊ゴカンジャイ』の敵役兼竿役と

して、秋雲が考案した同人誌のキャラクターを

ヒィッツ提督が自ら具現化した存在

『ウルフショッカー福井支部』を立ち上げて

秋雲と鹿島のアパートに入り浸る

 

 

⑤:ゴーランド

 

『前期ゴストーク級』、ミサイル戦艦娘

艦番は不明

秋雲達のアパートの隣人としてたまたま住んで

いた、他に二人の同居人がいる

 

 

⑥渚(なぎさ)先生

 

『チャージマン研』に登場する、『泉 研』が

通う学校の担任の先生、本人は気付いているのか

不明だがお色気ムンムンである

『社会見学』として子供達を連れて六本脚鎮守府

にやって来た

 

 

⑦:六本脚鎮守府の基本任務

 

海特警の一員である一方で、民間軍事会社でもあ

る『六本脚鎮守府』は独立採算が基本である

そのためその任務は多岐に渡っており、基本任務

以外にも仕事を引き受ける(法律はは基本遵守)

つまり万屋町(よろずや)、何でも屋の要素も

ある

 

 

⑧:徹

 

渚先生の教え子で、『泉 研』のクラスメート

体型の太いメタボ少年、基本いいやつ

 

 

⑨:花子

 

渚先生の教え子で、『泉 研』のクラスメート

おませな眼鏡っ子

 

 

⑩:テンシロウ

 

六本脚鎮守府の天龍が、木曾に弱みを握られて

演じざるを得なくなった、天龍唯一のサブキャラ

一子相伝の暗殺拳『北斗神げんこつ』を駆使して

三水戦ファンの権化『へたれサウザー』と、激闘

という名の茶番劇を展開する

 

 

⑪:へたれサウザー

 

へたれ提督のサブキャラの1つ『三水戦水雷魂』

を絶賛し、その訓戒を伝承する事に執念を燃や

す、基本的にへたれ提督の性癖そのもの

社会見学のアトラクションとして天龍が演じる

テンシロウと激闘という名の茶番劇を展開し

川内と共に『北斗有情メン』でどつかれた

 

 

⑫:三水戦、水雷魂三ヶ条

 

水雷戦隊の心得を説いたと言われる教義

帝国海軍の海兵学校、海上自衛隊の幹部学校で

用いられる五つの訓戒が元になっていると言われ

ている(本編参照)

三水戦の旗艦を勤めた某軽巡艦娘とその姉妹艦娘

に馴染みが深いとも言われている、そのエピソー

ドに感じ入ったへたれ提督が六本脚鎮守府の教義

としてあらためて取り入れた

へたれ提督はこの教義を、現代の人に分かりやす

くしようと表現を変えてみたものの、本人が気付

かないうちにギャグ要素が盛り込まれてしまい

某十字拳の帝王の名言が入り交じって迷走する事

に‥‥‥

 

 

⑬:北斗神げんこつ

 

テンシロウがへたれサウザーの『三水戦水雷魂』

と激突する際に用いた、一子相伝の暗殺拳(とい

う設定)

戦闘シーンの際に発生する流血シーンなどは

この戦闘(茶番劇)を演出する為の仕込みであり

『北斗神げんこつ』による効果もそれらの仕込み

によるもの

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エピローグ兼本日最終話

 

        《敦盛》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【球磨】

「遠征終了、お疲れだクマー」

 

【多摩】

「それじゃ解散して報告と入渠だニャー」

 

【駆逐艦娘一同】

「「「お疲れ様でしたー」」」

 

 

渚先生と子供達の『社会見学』が行われている

間も鎮守府は動き続けている

 

近海沿岸の漁船団護衛から戻ってきた遠征組は

それぞれ報告や休養にはいる‥‥‥

 

 

【シェフィールド】

「流石にお腹が空きましたね」

 

【深雪】

「腹減った~、食堂にいこうぜ♪」

 

【白雪】

「丁度、食事の時間に帰って来られて良かった

わね♪」

 

【海風】

「うん、やっぱり動いてた方が気分が晴れるわ」

 

 

遠征に参加していた駆逐艦娘の四人は食堂に

向かった、帰還に合わせて食事が用意されて

いる筈であった

 

食堂‥‥‥

 

 

【深雪】

「衣笠さ~ん♪ただいま~♪私らのごはんは?

‥‥‥」

 

【衣笠】

「‥‥‥はぁ~~‥‥」

 

【深雪】

「‥‥あれ?衣笠さん、どったの?」

 

【白雪】

「大きな溜息なんかついて何かあったんですか?」

 

【衣笠】

「衣笠さんが溜息つく事なんて、あの事だけよ」

 

【シェフィールド】

「またトミーさんが暴走したんですか?」

 

【衣笠】

「御明察」

 

【シェフィールド】

「いえ、それしか考えられませんから‥‥」

 

(ポンッ!‥‥ポンポンポンポンポンポン‥‥)

 

【海風】

「あれ?この音は‥‥‥」

 

【深雪】

「『〇太郎侍』かな?」

 

 

堤太鼓(小鼓)の音が鳴り響いた、明らかに

場違いなその音色は何をあらわしているのか?

 

 

【海風】

「あれ?トミーさん、何やってるんですか?」

 

 

よく見ると、羽織袴に扇子を握ったトミーが

何かを舞おうとしているらしい‥‥‥

 

 

【トミー・ザワ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【深雪】

「あのオッサン、熱でもあるんじゃねーのか?」

 

【白雪】

「深雪ちゃん!失礼だよ!」

 

【衣笠】

「いいのよ‥‥衣笠さんも同意見だから‥‥」

 

【シェフィールド】

「トミーさんは何をしようとしてるんですか?」

 

【衣笠】

『敦盛』を舞うんだって」

 

【海風】

「『敦盛』?‥‥‥敦盛って言ったら‥‥確か

『織田信長』で有名な‥‥‥」

 

【衣笠】

「そう、『人間五十年‥‥』とか言うあれよ」

 

【海風】

「何でいきなりそんな事を?」

 

【衣笠】

「この前の『社会見学』で、提督達がやった寸劇

あるでしょ?あれがけっこう子供達に好評だっ

たのを聞いて、対抗意識を燃やしちゃって‥」

 

【深雪】

「うわっ!面倒くさ!!」

 

【白雪】

「深雪ちゃん!」

 

【シェフィールド】

「でもそれはニホンの伝統文化なんですよね?

とても文学的ですし、悪いことばかりではない

のでは?」

 

【衣笠】

「普通に踊ってくれるなら何の問題もないのよ

でもトミーはあくまでウケを狙ってるから‥‥」

 

【海風】

「『敦盛』でどうやってウケを狙うんです?」

 

 

『敦盛』(幸若舞の演目のひとつ)の詳細な内容

はともかく、(作者の認識が間違ってなければ)

人の形での時間は、生命全体の長さのごく一部の

時間に過ぎない、そんな人の世の儚さを唄った

ものであり、欲望に駆られるだけの人の世のあり

方を、人生のあり方そのものを再度考えさせられ

る‥‥‥そんな舞の筈であったが‥‥‥

 

 

ぽぽん!!‥‥‥

 

【トミー・ザワ】

人間50年じゃ全然たらーーん!!

 

【深雪】

欲望、丸だしじゃんかー!!

 

【衣笠】

『敦盛』はそういう曲じゃないわよ!!

 

 

【あきつ丸】

「今日も鎮守府は平和でありますな」

 

【白雪】

「久しぶりに聞きましたね、その台詞‥‥」

 

【シェフィールド】

「敦盛愛好家の皆さん、ごめんなさい‥‥」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

      [出 演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

ジョニーnrsenc一等憲兵(KLG)

加賀(KLG)

 

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

木曾(赤土鎮守府)

 

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

 

花田 刀治郎(連邦統合海軍省査察局)

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

 

夏夜月 怪像

愛宕

 

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

村雨(六本脚鎮守府)

 

トミー・ザワ(六本脚鎮守府)

衣笠(六本脚鎮守府)

 

カルド・アルレッド(リンガ特設連邦鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

 

鷹尾 和則(連邦統合海軍省補給部)

プリンツ・オイゲンR(連邦統合海軍省補給部)

 

鶴 温(鶴ヶ島鎮守府)

浜波(鶴ヶ島鎮守府)

 

本多 幸雄(陸軍高機動憲兵隊)

あきづき(六本脚鎮守府)

 

大角 左近(紅輪鎮守府)

神通(紅輪鎮守府)

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

初霜

睦月

如月

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

天龍(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多摩(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

深雪(六本脚鎮守府)

白雪(六本脚鎮守府)

神威(六本脚鎮守府)

神州丸(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

シェフィールド(六本脚鎮守府)

カリスト(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

天龍(謎の鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

吹雪(謎の鎮守府)

卯月(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

夕張(謎の鎮守府)

間宮(謎の鎮守府) 

デウスーラ(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

シュバリエル(謎の鎮守府)

アルビオン(謎の鎮守府)

マッドアングラー(謎の鎮守府)

バードラⅡ(謎の鎮守府)

コルサック(謎の鎮守府)

ムサイ(謎の鎮守府)

パプア(謎の鎮守府)

ヨーツンヘイム(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

比叡(リンガ特設連邦鎮守府)

利根(リンガ特設連邦鎮守府)

筑摩(リンガ特設連邦鎮守府)

天津風(リンガ特設連邦鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

時雨(KLG)

夕立(KLG)

江風(KLG)

多摩(KLG)

天葉(KLG)

ヤマト(KLG)

しゃんば(ぼのたん呉鎮守府)

ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)

瑞鳳(連邦統合海軍省査察局)

長門(石ノ森鎮守府)

大井(石ノ森鎮守府)

吹雪(石ノ森鎮守府)

雪風(石ノ森鎮守府)

羽黒(石ノ森鎮守府)

 

鹿島

北上

磯波(帝国海軍艦娘専用療養鎮守府)

ゴーランド

 

ジュラル魔王(ジュラル星人)

 

キSE-X07号(ジュラル星人)

カサマTU-X04号(ジュラル星人)

 

一条 薫(石ノ森鎮守府)

 

杉田 守道(警視庁捜索一課)

 

鴻上 光正(鴻上ファウンデーション)

 

泉 研(チャージマン研)

泉 キャロン

バリカン

花子

 

渚先生

 

雄一少年(天龍児童園)

ナナ(天龍児童園)

 

ガラダ(謎の鎮守府)

グラトニオス(謎の鎮守府)

X-10(謎の鎮守府)

 

アカカンジャイ

アオカンジャイ

モモカンジャイ

キカンジャイ

ミドカンジャイ

 

ヒィッツドクロ将軍

ヒィッツラオウ

 

クロード・トキ

 

テンシロウ

へたれサウザー

 

射命丸 文

 

コマンダン・テスト(帝国海軍本部)

 

川内(リンガ特設連邦鎮守府)

川内(警視庁鎮守府)

 

潮(帝国海軍艦娘専用療養鎮守府)

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

榛名(KLG)

 

UX-01(六本脚鎮守府)

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 

 

 




【大角 左近】
「私は『紅輪鎮守府』の司令官、読者の諸君には
神通が大変お世話になっている
注意事項だ、この作品は二次創作でフィクション
である、作品中の設定及び固有名詞は全て架空の
ものだから間違っても本気にしないように
それでは諸君、来週の神通も宜しく頼む!
ンガググ」

【神通】
「提督が『ンガググ』って‥‥やだカワイイ!」


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AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー5

前回の襲撃を撃退した六本脚鎮守府とそれを守る仲間達
事後処理が行われる中で、真相を告げられた執務室に重い空気が漂う

そして、もう一度出会う事になった『鶴 温』と『浜波』‥‥‥
過去の因縁と未来の運命と縁が複雑に絡み合う足柄スペシャル!
今回はどうなる?

注)
このストーリーの現在の時系列では、クロード提督はまだ元帥に昇格していません
花田司令官もまだ少将です、組織変更も未実施で舞鶴の新設鎮守府もまだ稼動していないので、その点にご注意ください

それでは、ゆっくりして、いってね♪


0435時‥‥‥

 

森の中を二人の男達が走り抜けていく、その顔にはただ恐怖心しかなかった

 

先程まで所持していた銃火器は全て投げ捨てた、今はただ、この場所から少しでも遠くに逃げる事しか考えていなかった

 

 

【襲撃犯1】

「はっ…はっ…はっ……冗談じゃねえや!」

 

【襲撃犯2】

「はっ…はっ…テロを!……テロを防ぐ為…って…言ってたのに!……何だよこりゃ!!」

 

 

偽情報で集められた50人以上の烏合の集団が、即席の戦闘集団となって夜明け前の『天龍児童園』を襲撃しようとしたのはつい先程の事だ

 

テロリストによるバイオテロを未然に防ぐ為に、やむを得ず感染者を「処分」する‥‥‥と聞かされ、これはパンデミックを阻止する為にやむを得ない事なんだと自分自身に言い聞かせて彼等はあそこまで辿り着いた

中には純粋に金欲しさで平然と殺人行動を取ろうとしている者も居たが‥‥‥

 

ところが、テロリストの巣窟と聞かされていたその施設は‥‥‥

 

 

【特高警察隊員】

「待て!貴様ら何処に行く!」

 

【襲撃犯1】

「‥はっ‥はっ‥‥あっ!‥アンタは!!」

 

 

二人の目の前に突然一人の男が現れた、彼等を雇い入れ、ここに連れて来た張本人だ

 

 

【特高警察隊員】

「さっさと戻れ!仕事を続けろ!」

 

【襲撃犯2】

「じょ!?‥‥冗談じゃねぇよ!!もう少しで俺達死ぬところだったんだぞ!?」

 

【襲撃犯1】

「よくも騙したな!!何がテロリストの巣窟だ!ありゃ本物の連邦軍じゃねぇか!!しかも完全に待ち伏せされたんだぞ!?」

 

 

林の中から例の施設を確認した彼等は、攻撃準備中に突然の待ち伏せ攻撃を受けた

 

相手は『リンガ鎮守府所属の連邦軍』と名乗った、そして確かに統率の取れた正規の軍隊である事は間違いなかった

素人集団の集まりに過ぎない彼等はパニックとなり、誰かが発砲したのをキッカケに林の中は修羅場と化した

施設の中からも反撃をうける始末だ

 

集団は統率を取る者もおらず壊滅状態となった

作戦は頓挫、二人は命からがら逃げ出した‥‥‥‥‥

 

 

男二人は雇い主に猛抗議する、だが雇い主の男は平然としていた

 

 

【特高警察隊員】

「それがどうした?」

 

【襲撃犯1】

「どうしただとぉ!?」

 

【特高警察隊員】

「連邦軍があそこに居たのは俺達の責任ではない!契約は契約だ!金を貰った以上は仕事を果たせ!」

 

【襲撃犯2】

「冗談じゃねえや!話にならねえ!!」

 

 

完全に腹を立てた襲撃犯の一人は雇い主の指示を無視して立ち去ろうとする

 

 

【襲撃犯2】

「これじゃまるで俺達がテロリストじゃねぇか!こんなのやってられるか!俺はもう降り‥‥‥」

 

((Bushs!‥‥))

 

【襲撃犯2】

「ぐえっ!?…… 」

(ドシャッ!……)

 

【襲撃犯1】

「うわあぁぁ!!?」

 

 

低く乾いた銃声………立ち去ろうとした男の身体はその場で崩れ落ちた

雇い主の手には消音器が付いた自動拳銃が握られていた

 

 

【襲撃犯1】

「なっ!?……何するんだよ!!?」

 

【特高警察隊員】

「逃げる事は許さんと言った筈だ!逃げる奴はその場で射殺するとな!」

 

【襲撃犯1】

「そっ‥‥そんな!?」

 

【特高警察隊員】

「まあいい、どの道貴様はもう使い物にならん!契約違反のペナルティーと秘密保持の為にここで死んで貰う!」

 

【襲撃犯1】

「いっ!‥‥嫌だあぁぁぁ!!!」

 

 

恐怖に泣き叫ぶ男、無慈悲に向けられる銃口‥‥

 

 

【特高警察隊員】

「うるさい!!手間をかけさせるな!!この役立たずめ!!」

 

 

【花田 刀治郎】

「お前こそ手間をかけさせるな!そいつを殺されたらこちらの仕事が面倒になる!」

 

【特高警察隊員】

「!!!!!!?」

 

 

雇い主の男、特高警察隊員は驚愕した!

全く気付かない間にその男はそこに居たのだ!

 

 

【特高警察隊員】

「おっ!……お前は!……」

 

【花田 刀治郎】

「お前らもよく知ってる連邦統合海軍査察局の者だ、無駄な抵抗は止めろ、黙って俺に逮捕されろ!

抵抗するなら容赦なく斬り捨てる!もっとも俺はそれを望んでいるのかもしれんがな」

 

【特高警察隊員】

「……ちっ………畜生!!」

 

((Bushs!‥‥))

((ZUBASHU!!‥‥))

 

【特高警察隊員】

「……ぐえっ…… 」

(ブシュウ‥‥ドシャッ!!)

 

 

特高警察隊員は自暴自棄になり発砲!しかし弾丸は明後日の方向に、そしてそのお返しは強烈だった

花田少将の一太刀で特高警察隊員は血煙をあげて倒れた、頭と胴体が別々になって………

あくまで抵抗する気なら、花田少将も今回ばかりは生かして逮捕するつもりは無かったらしい………

 

 

【花田 刀治郎】

「愚か者め!己の所業を恨むがいい!」

 

 

【襲撃犯1】

「……たっ……助かった……」

 

【花田 刀治郎】

「助かっただと?笑わせるな!」

 

【襲撃犯1】

「‥‥‥へっ?‥‥」

 

【花田 刀治郎】

「貴様をテロ共謀罪と殺人未遂の現行犯で逮捕する!」

 

【襲撃犯1】

「‥‥そっ!?そんなぁ!!」

 

【花田 刀治郎】

「お前達がやったのは民間人を狙った無差別テロ行為だ、貴様に弁護士を雇う権利は無い!だが騙されてテロの片棒を担がされた事は考慮してやろう、だから俺達に協力しろ!事件の事で知っている限りの事を裁判で証言するんだ!」

 

【襲撃犯1】

「うええ!?そっ!そんな事したらあの黒服連中が俺を殺しに‥‥‥」

 

【花田 刀治郎】

「それがどうした?貴様に選択権は無い!俺達に従うならその間だけでも命の保証はしてやろう、だが断るなら‥‥‥」

 

【襲撃犯1】

「‥‥‥断るなら?‥‥」

 

【花田 刀治郎】

「そこで血を吹いてるクソッタレと同じ姿にしてやる!」

 

【襲撃犯1】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【花田刀治郎】

「‥‥えらべ!!」

 

 

 

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  《AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー5》

 

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『天龍児童園』を襲撃しようとした襲撃犯の集団は結局目的を達成する事は無かった

最終的に53人の襲撃犯の半分が逮捕された、花田少将に捕まった一人以外に、金剛の『対空とりもち砲』に絡め取られた者、村雨の『ネビュラーアンカー』にぶっ飛ばされた者、トミー・ザワにウ〇コを食わされそうになって降参した隙間解放戦線の残党、そしてそれ以外は足柄に殴る蹴るされてボコボコにされた者が大半であった、残り半分は乱戦の中で射殺された‥‥‥

 

 

【プトレマイオスⅡ】

「生き残った犯人は全員こちらで拘束いているわ、身柄の引き渡し先が決まったら教えてね」

 

【多聞 風都】

「御協力に感謝する、君達には大変迷惑をかけた、ここの子供達にも‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「気にしないでくれ、ここを守るのは元々俺達の仕事でもあるからな、レイオスもよくやってくれた」

 

【プトレマイオスⅡ】

「別に良いのよ、私も自分の役目を果たしただけだもの、それよりも子供達には本当の事を話すの?」

 

【クロード戦艦提督】

「それはへたれ君と天龍次第だな、いずれにせよ先ずはこの後始末からだ」

 

【プトレマイオスⅡ】

「それが一番の難事よね、天龍、彼女、子供達のこと本当に大切にしてるから、事実を知ったら怒り狂うんじゃないかしら?」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「天龍も子供達を預かる園長や、怒る事はあってもそこは堪えて己を制してくれる筈や」

 

【クロード戦艦提督】

「そうだな、そこは天龍を信じよう、六本脚の面々には誰に話しておく?」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「へたれ君と川内、サラ子とあきつ丸には話しておこうと思う、それと天龍にもな、後は誰に話すかは彼等に任せるつもりだ、ところで花田君、君もよく来てくれた、礼を言うよ、しかし何故解った?」

 

【花田 刀治郎】

「自分も特高の動きにはそれなりに注視していたからね、それに自分にも大勢の部下がいる、不自然な日雇い募集の情報があれば直ぐに自分の所にも上がってくるよ、募集された連中が何処に集められたか追跡していったらここに辿り着いた訳さ、査察局の名は伊達じゃない」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「お見事花田少将、さてと……多聞、今回の一件の落し処はどうなると思う?」

 

【多聞 風都】

「あのクズ司令官は特高から叩き追い出してやる、奴にはそれなりの対価は支払って貰うつもりだ、その身をもってな……しかし……今の俺に出来るのはそこまでだろう……」

 

【飛龍】

「それってどういう事?」

 

【多聞 風都】

「頭を吹っ飛ばしても、代わりをすげ替える事は俺には出来ないんだよ、権限が無い、情けない事だがな……

三木之はヘマを仕出かしたクズ司令官を簡単に切り捨てるだろう、そして残念な事に、国内にも三木之と同類の輩はまだまだ大勢いる、軍のしかるべき立場の中に奴と繋がっている者もな、特高の新しい司令官は奴らの息の掛かった者が就任するだけだろう……」

 

【飛龍】

「そんな!それじゃ何一つ変わらないじゃない!」

 

【花田 刀治郎】

「よせ!飛龍!」

 

【飛龍】

「みんなはどうしてそんなに冷静なの!?大切な仲間が!江風達が!子供達が!!理不尽な理由で命を狙われたのよ!!蒼龍は今でも苦しんでいるし海風だって!!こんな事って……」

 

……………

 

【多聞 風都】

「………すまない……」

 

【飛龍】

「……あっ……いえ……私の方こそごめんなさい……ここにいる皆が必死で戦っている事は私も解ってた筈なのに……あんまりだからつい……」

 

【プトレマイオスⅡ】

「……あなた、中々やるわね」

 

 

飛龍にとっては特に他人事では無かった、あの騒動の中に二航戦の相棒蒼龍が居たのだ、娘の江風も……

 

 

【ヒィッツ提督】

「飛龍の言う通りや、俺らはもっと怒らなきゃならん、だがここで冷静にならんと奴らの思う壺や、この御礼はとことん作戦を練り上げた上でタップリ返してやらんとな」

 

【クロード戦艦提督】

「子供達も江風達も、俺達がいる限り奴らには指一本触れさせん!今はそれだけは信じてほしい」

 

【花田 刀治郎】

「飛龍……何の為に俺やお前がいるんだ?奴らに好き勝手をさせない為だろう?俺達を信じろ」

 

【飛龍】

「……うん……みんな……ありがとう」

 

 

【多聞 風都】

「……それでは、俺達はこれで失礼する、今日の仕事はまだ始まったばかりなのでな……」

 

【プトレマイオスⅡ】

「あなた、昨日から一睡もせずに動き回ってるんでしょ?大変ね」

 

【多聞 風都】

「それは君達も同じだ、それにこれは俺の果たすべき義務なんだ」

 

【ヒィッツ提督】

「やっぱりあの二人には……逢ってはいかんのか?」

 

【多聞 風都】

「……言ったろう?今の俺にはそんな資格はない」

 

【ヒィッツ提督】

「相変わらず堅物やなあお前は、まあ気を付けてな」

 

 

多聞率いるチームは後処理を終えるとそのまま撤収していく、逮捕した襲撃犯の身柄引き渡しや取り調べの段取りはこれから関係部署と話し合われるだろう……

 

 

【飛龍】

「……ねえ、私達艦娘はともかく、児童園の子供達の心のケアはどうなるの?真実は伝えないとしても子供達の精神には影響があるんじゃないの?」

 

【ヒィッツ提督】

「ああ、そういう役目ならとっておきの奴がいるのだ」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

夜が明けた天龍児童園……

 

 

【足柄】

「ちょっと!そんなに腕を引っ張らないで!何処にも行かないから!」

 

【天龍児童園の子供達】

「「狼ちゃんがきた~♪✨遊んで~♪」」

 

【足柄】

「何でいつもそんなにキラキラした目で見るのよ?私そこまでの事したかしら?」

 

 

あれだけの事があったのに子供達は元気そのものだった

子供達のアイドル『狼ちゃんこと足柄』が朝早くから登場するというサプライズに、子供達のテンションは上がりまくっていたのだ

 

 

【天龍児童園の子供達】

「狼ちゃん♪この本読んで~♪」

 

【足柄】

「これ!?妙高型姉妹の薄本じゃない!?こんな物がまだここにあったの!?」

(『重巡四姉妹、調教花弁乱舞』ー秋雲出版)

 

【天龍児童園の子供達】

「狼ちゃんに読んで貰うまで隠しておいたんだよ~、じゃないとヒィッツに持っていかれちゃうもん」

 

【足柄】

「ヒィッツって……提督は子供達にはタメ口で呼ばれてるのね……」

 

 

【UX-01】

「デストリアちゃ~ん♪✨」

 

【デストリア】

「ユークスちゃ~ん♪✨」

 

(スリスリ~~❤️)

 

 

【天龍児童園の子供達】

「なあ、この二人の写真撮ってオタクラ(秋雲)に送ってやろうか?」

 

【足柄】

「子供が変なこと考えるんじゃないの!」

 

【天龍児童園の子供達】

「ねえ狼ちゃん、教えて欲しい事があるの」

 

【足柄】

「私に?何を?」

 

【天龍児童園の子供達】

「この前、防空ちゃん(防空棲姫)と執務室の前を通ったのね、その時中から川内ちゃんの声で『モウダメ』とか『イク』『イク』とか叫び声が聞こえたの、防空ちゃんはお顔真っ赤になるし‥‥ねえ、何が『モウダメ』なの?『イク』って何処に行くの?」

 

【足柄】

「忘れなさい!!」

 

 

【ガトランティス】

「良いか!その方ら!白色帝国の第一級市民として心を強く持ち、しっかりと誇りを持って生きるのだぞ!」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「(意味がよく分からないけど)おーー♪✨」」」

 

【足柄】

「アンタはアンタで何が目的なのよ!?」

 

 

 

【那智】

「心配になって朝一で急行して来たのだが……」

 

【羽黒】

「足柄姉さんやガト子さんが居れば子供達は大丈夫ですね♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「ハイ、内容はともかく二人のお陰ですベイ」

 

【漣】

「何なら足柄さん、貸し出します~?」

 

【神風】

「何であなたが決めるのよ!?」

 

 

【清霜】

「防空ちゃん、パパとママは執務室でパコパコ夜戦をしてたんだね♪」

 

【防空棲姫】

「///イヤ~~ン!///」

 

【アンドロメダ】

「きよし~、あんまり露骨な表現だと反応に困るじゃん?」

 

【デストロイヤー】

「‥‥安心したよ、皆がいつもと変わりなくて、君も何かと大変だね」

 

【江風】

「‥‥もう慣れたよ」

 

 

1つだけはっきりしている事がある……

子供達も含めて全員が精神的にタフであるという事……

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

六本脚鎮守府、執務室‥‥‥

 

事の顛末とそれに関わる詳細な情報は、妙高と神通を通して六本脚の首脳陣に伝えられた、無論、天龍も含めて‥‥

 

 

【妙高】

「‥‥以上が現状で判明している全てです、こんな時に何と言って差し上げたら良いのか分かりませんが、今は皆さんが御無事で何よりでした」

 

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【蒼龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「ありがとう妙高、あのハナタレがそこまで腐った奴に落ちぶれていたとは‥‥‥俺は提督としてもっと注意を払うべきだった」

 

【あきつ丸】

「自分も情報に接していながら見通しが甘かったであります、猛省するであります‥‥」

 

【サラトガ】

「辛い事ですが‥‥私達はこれから先どうするかを考えないといけませんね、相手は今後どう出て来ると思われますか?」

 

【神通】

「今のところは何とも‥‥、三木之は‥‥あの男は‥‥今は日本には居ません、海外に潜伏しつつ自分の手駒‥‥と勝手に決めた者達を使ってこちらに仕掛けています、三木之にとってもそれらは使い捨ての駒でしかない、ですから何かの手管があれば仕掛けてくる事に躊躇はないでしょう、こちらは嫌でも防戦に追われて後手に回る、居場所も分からない三木之に私達から反撃する事は今のところ不可能です、三木之も‥‥あるいは三木之に入れ知恵している参謀もそれを狙っているのでしょう、奴にとって今重要なのは時間稼ぎなのですから」

 

【あきつ丸】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

三木之について語る神通の様子に、あきつ丸は何処となく違和感を感じた

 

『サイドリッツ部隊』という私設部隊(看板のみ)を父親に無理矢理作らせた『三木之 ジャギ』は、その根拠地と実戦力を整備する為の時間稼ぎとして『特高警察』や息の掛かった勢力に騒動を起こさせた、それが一連の同時多発人質テロ事件や天龍児童園の襲撃だった訳である、この計画にはおそらく参謀となったあるジュラル星人の存在があると思われた

 

三木之の身勝手な都合でこの襲撃は行われたのだ、神通でなくとも頭にくるだろう、しかしそれを差し引いても神通の三木之を語る口調には一種の深い憎悪がはっきりと込められている‥‥とあきつ丸には思われたのである

 

 

【あきつ丸】

(もしかすると‥‥神通殿と三木之の間には何か‥‥過去に特別な因縁があるやもしれないでありますな‥‥とすると‥‥)

(チラッ)

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

あきつ丸は横目で何気なく川内を見る‥‥‥

 

 

【あきつ丸】

(秘書艦殿には明らかに三木之との因縁が存在する‥‥という事は‥‥秘書艦殿と神通殿の間にも過去に何らかの関係が?姉妹艦同士の関係以上の何かがあるやも‥‥)

 

 

【蒼龍】

「‥‥あの男!!」(ギリッ!)

 

【海風】

「お母さん‥‥」

 

【能代】

「もう少し‥‥何とかならないのでしょうか‥‥私達は常に後手に回っています、皆さんの力で何とか防ぐ事が出来ていますが、私達艦娘はともかく子供達の安全を考えると‥‥」

 

【妙高】

「そうですね‥‥子供達の心のケアも必要ですが、それでも私達がいる限りは子供達には指一本触れさせません!心のケアも含めてあの子供達を必ず守り通す、その為の『海特警』なんだと私は考えています」

 

 

事の重要さを理解しつつも、海特警に対する妙高の自信と信念に揺らぎはない

 

 

【那珂】

「子供達は大丈夫だよ、妙高さんの言う通り、みんな(海特警)と那珂ちゃんスマイルがあれば♪ねー♪川内ちゃん♪」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「‥‥あっ‥あれ?‥‥川内ちゃん?」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「もしもーし?聞こえてますか~?」

 

【神通】

「姉さん‥‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥」

 

 

三木之と深い因縁を抱えている者にとって、今回の一件はとても平静でいられる事ではなかった‥‥

 

ましてや無関係の子供達が狙われたとあっては‥‥

 

 

【川内】

「‥‥アタシの‥‥せい‥‥」

 

【那珂】

「へっ?」

 

【川内】

「‥‥三木之と‥‥あの男とアタシの因縁が‥‥子供達を危険に曝した‥‥」

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【神通】

「姉さん‥‥」

 

【川内】

「あいつの時間稼ぎの為に‥‥そんなくだらない理由で‥‥子供達が‥‥皆にも迷惑をかけて‥‥」

 

【へたれ提督】

「川内‥‥もう言うな」

 

【川内】

「提督‥‥アタシは‥‥どうすれば‥‥」

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

川内の声は心なしか震えていた、そしてそれを黙って見ている天龍‥‥

 

今回の襲撃事件、そして今まで降りかかってきた数々の難事、もしその全てにあの『三木之 苗夫』が絡んでいたとしたら‥‥それはあの男と最初に因縁を抱えた自分に責任がある‥‥自分のせいだ!‥‥川内はそう思い込んでいた

 

横須賀時代の数多くの因縁から、未だに三木之から逆恨みされている事は川内も自覚していた、しかしそれがこんな形で噴出するとは‥‥‥

三木之のへたれ提督に対する憎悪にしても、元はといえば‥‥‥

 

そんな川内の想いを察したのかへたれ提督‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「やめろ川内!間違っても自分を責めるな!奴に恨まれるとすれば、その恨みはこの俺に向けられるのが道理だ!お前が恨まれる理由は何一つない!」

 

【川内】

「提督‥‥‥‥」

 

【神通】

「お義兄さま‥‥」

 

【へたれ提督】

「それに三木之と因縁を抱えている者は大勢いる、その因縁を作り出しているのは他でもない奴自身だ!俺達は奴の因縁を一方的に押し付けられているだけに過ぎない!奴がもう少し他人の気持ちに寄り添える人間だったらこんな事にはならなかった筈だ、少なくとも俺はそう考えている」

 

【蒼龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「そうだよ!川内ちゃん!川内ちゃんは何も悪くなんかないよ!」

 

【川内】

「でも‥‥‥でも!」

 

【へたれ提督】

「こんな事は絶対あってはならん事だが、もし子供達が傷付く様な事があったら、それはこの俺の責任だ!」

 

【川内】

「提督!‥‥そんな‥‥」

 

【へたれ提督】

「だから‥‥もう自分を責めないでくれ‥‥な?」

 

【川内】

「‥‥‥提督‥‥ううっ‥‥」

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「俺が無能だったばかりに、あの男ともう少し上手くやっていく方法を見出だす事が出来たら、お前にあんな苦労をかける事は無かった‥‥‥すまない」

 

 

これはへたれ提督の当初の口癖だった、今はもう言うことは無くなったが‥‥

 

三木之から向けられる全ての憎悪を、自分一人で引き受けようとするへたれ提督の言動は、それはそれで純粋な優しさなのだろう、しかし、今のように思い詰めた状態の川内にとっては、それは返って心が苦しくなるのであった

 

この『川内』は、自分に責任を感じると思考が堂々巡りしてしまう性格があった、つまり思い詰めてしまうのである、これは二人の恩人『吉坂博士』に言わせると、『ビンソン計画』の被害者に多く見られる典型的な特徴・傾向らしい

違法薬物の大量投与と非人道的な扱いが影響して、何かを思い詰めた時に思考や精神が不安定になる‥‥ケースが多く見られるとの事だ

 

そんな川内を天龍は黙って見続ける‥‥‥

 

川内は天龍の視線に気付くと天龍に向き直り‥‥‥

 

 

【川内】

「天龍‥‥‥ごめん‥‥アタシは子供達や皆の為に‥‥どうしたら‥‥」

 

【天龍】

「‥‥おい、川内!」

 

【川内】

「‥‥!?」

 

【天龍】

「さっきから黙って聞いてりゃ!‥‥いい加減にしろ!!このバカ!!」(ガバッ!!)

 

【川内】

「ひやっ!!」

 

【那珂】

「わーー!!てっ!天龍ちゃん!暴力はダメだよ~~!!」

 

 

天龍は川内のマフラーを掴んで真正面から睨みつける

余程イラついていたのか、その顔は鬼の形相であった

 

 

【へたれ提督】

「待ってくれ!天龍!お前の怒る気持ちは分かるが‥‥」

 

【天龍】

「おい!提督!!お前もよく聞いとけよ!!」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

天龍は川内を介してへたれ提督にも説教するつもりらしい、その場が静まり返る

 

 

【サラトガ】

(‥‥天龍さん、貴女が何を言おうとしているのか、サラ子には分かります‥‥天龍さんは本当に優しい人なんですね)

 

 

【天龍】

「お前が夜戦バカでエロバカで淫乱バカなのは知ってたが、そこまでバカとは思わなかったぜ!‥‥耳かっぽじってよく聞け川内!!お前一人のせいでチビ達が危険に晒されて、俺達や周りが三木之の逆恨みに巻き込まれたとでも本気で思ってるのか!?」

 

【川内】

「‥‥天龍!?」

 

【天龍】

てめぇは一体何様のつもりだ!!てめぇ一人がどうなったところで何も変わりゃしねえよ!!

あの三木之のブタ野郎は正真正銘根性が腐ってんだ!!奴はテメーの不幸を他人のせいにして逆恨みする事でしか生きられねぇ哀れな野郎だ!!

そんな奴が真っ当に生きられる訳がねぇ!!もしお前や提督が居なかったら、それならそれできっと、他の誰かが奴の逆恨みをかっていた筈だ!それはもしかしたら、この俺だったかもしれねぇ!

 

【川内】

「‥‥‥天龍‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥天龍、お前は‥‥」

 

【神通】

「天龍さん‥‥‥」

 

【天龍】

「お前ら夫婦は確かにアホだ!だが、少なくとも誰かに恨みを買わなきゃならねえ理由なんて何も無い筈だ!それはこの俺が一番よく分かってる‥‥だから川内!お前は絶対に謝るんじゃねえ!!もう自分を責めるんじゃねえ!!自分を責めたらお前は自分の負けを認めた事になる!それはお前だけじゃなくて、提督の負けにもなるんだ!」

 

【川内】

「‥‥!!‥‥提督の‥‥」

 

【天龍】

「そうなったら!それこそ三木之の思う壷だろうが!!奴はお前達に嫌がらせする事で自責の念を持たせて周囲からも浮かせる事で孤立させようとしてるんだ!そんな見え透いた手に乗るなんて悔しいじゃねえか!」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥‥」

 

【天龍】

「もうお前達だけの問題じゃないんだ、あの野郎は俺達艦娘全員の敵なんだ、分かるな?」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥‥」

 

【那珂】

「天龍ちゃん‥‥‥」

 

【蒼龍】

「そうよね‥‥アイツは‥‥私達全員の敵」

 

【天龍】

「提督!おめえもだ!自分一人が恨まれていればそれで良いなんて間違っても考えるなよ!お前達が恨まれる事自体がそもそもおかしいんだ!おめえがそんな事じゃ、川内だって自分を責め続けるしかなくなっちまうだろうが!」

 

【へたれ提督】

「‥‥参った天龍、お前の言う通りだ」(ポリポリ‥‥)

 

 

【能代】

「天龍は川内と提督に自責の念を引きづらせない為に敢えて厳しく言ってるのね、天龍が駆逐の娘達に人気なのは、きっとこういうところなんでしょうね‥‥」

 

【妙高】

「流石です、天龍さん、ああいう所は私も見習わないといけませんね」

 

 

【天龍】

「チビ達の事はもう気にするな、俺達全員の力でチビ達を、家族を守って行けば良いんだ、ここは『生きる為の鎮守府』だろ?」

 

【川内】

「‥‥うん‥‥うん‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

【天龍】

「‥‥と言う訳だ、いつまでもウジウジしてるとぶっとばすぞ!そんなのお前には似合わないんだよ!だから‥‥‥泣くのは今日までにしとけ、明日からはいつもの生活に戻るだけさ」

 

【川内】

「‥‥天龍‥‥ありがとう‥‥」(ボロボロボロボロ‥‥)

 

【那珂】

「✨はーい♪ややこしい事はこれで全部おしまーい♪✨それにしても天龍ちゃんは相変わらずイケメンだし、川内ちゃんは相変わらず泣き虫だなぁ~」

 

【川内】

「グスン‥‥だっ‥‥だってぇ‥‥」

 

【天龍】

「俺だって好きでやってるんじゃねーよ!あーもう!こんな説教、俺の柄じゃねーんだけどなぁ~」

 

【能代】

「そうかしら?物凄く適材適所みたいだったけど♪」

 

【神通】

「お見事でした、天龍さん♪」

 

【天龍】

「止めてくれ!ただでさえ俺は世間で『ツッコミ担当』のイメージが着いて回ってるんだ!お陰で誰も俺の事なんか怖がらねえしよ~!」

 

【海風】

「ウフフ♪」

 

 

雨降って地固まる‥‥執務室の中は何処か清々しい空気に包まれていた

 

 

【蒼龍】

「川内‥‥一緒に頑張ろう?♪」

 

【川内】

「‥‥蒼龍‥‥」

 

【蒼龍】

「私も未だに自責の念に苦しんでいる、このままじゃいけないと分かってはいるけど‥‥‥だから貴女の苦しみはよく分かる、それでも私達は愛する人達の為に前を向いて行かなくちゃ‥‥ね」

 

 

同じく苦しみを抱える蒼龍が川内に寄り添う

 

 

【蒼龍】

「ほら、へたれさんの所に行きなよ、旦那様(提督)に甘えるのも嫁艦(秘書艦)の大切な役目でしょ?」

 

【川内】

「‥‥うっ‥‥うん♪‥‥」

 

 

【へたれ提督】

川内ぃ~!愛してるぞぉ~~!!

(ガバァーー!!!)

 

【川内】

///ひゃいぃぃぃ!?///

 

 

川内が立ち直り切る前に、へたれ提督が飛び付いて来た

 

 

【川内】

「‥‥んもう!‥‥こうなったらヤケよ!提督だ~~い好きぃ~~♪♪❤❤

(ガバァーー!!)

 

 

早くも普段の光景が戻って来た‥‥‥

 

 

【天龍】

「ええい!!調子に乗るな!!」

 

【蒼龍】

「あまあま♪良いじゃない、この二人はやっぱりこうでなくちゃ♪」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【ペールギュント】

「司令官さん‥‥秘書艦さん‥‥」

 

【川内】

「‥‥あれ?ペール?いつの間に?」

 

【へたれ提督】

「おう、ペールどうした?」

 

【ペールギュント】

おりゃああああああーーーなのです!!!

バキバキィ~~!!

 

【へたれ提督・川内】

「「うわらばぁぁぁーーー!!!」」

(ドシャアーー!!)

 

【那珂】

なんでぇぇぇ~~~!!?

 

 

ペールギュント、登場して早々、へたれ夫妻をぶっとばす!

 

 

【へたれ提督】

「いってえなぁ!!いきなり何をするかぁーー!!?」

 

【ペールギュント】

「いつまでもウジウジしてると、ぶっとばすのです!!」

 

【川内】

「ぶっとばしてから言わないでよーー!!!」(摩り摩り)

 

 

拳2発でいつもの鎮守府の光景に戻してしまったペールギュント‥‥

これはこれで、ペールの優しさなのだろう‥‥‥

 

 

へたれ夫妻はペールギュントにぶっとばされて、執務室の床に寝転がっている‥‥‥これを見た神通とサラ子‥‥‥頭に電流走る!

 

 

【神通】

「サラ子さん、これはチャンスですね♪」

 

【サラトガ】

「✨オフコース♪✨」

 

【那珂】

「えっ?神通ちゃん達、何するの?」

 

 

【神通】

「姉さん、お義兄さま、愛し合うお二人が戻って来たところで‥‥」(ズイ!)

 

【へたれ提督】

「‥‥‥へっ?」

 

【川内】

「‥‥神通?」

 

【サラトガ】

「私達に心配をかけたお二人には今すぐペナルティーを履行して頂きます♪」

 

【へたれ提督】

「ペナルティーってお前‥‥‥」

 

 

【能代】

「あの二人は提督達に何をさせようと?‥‥‥」

 

【秋雲】

「そんなの決まってるじゃ~ん♪」(スケッチ)

 

【能代】

「貴女!?いつの間に!?」

 

 

【神通】

お義兄さま!今すぐここで、川内姉さんを抱いてください!

●REC

 

【川内】

//はひぃ!?//

 

【へたれ提督】

いや!ちょっと何言ってるのか分からない‥‥

 

【サラトガ】

文字通りの意味です♪さあ✨

(集音マイク)

 

 

夜戦盗撮突撃隊の準備は整った、こんなに堂々とやっていて今更盗撮も何も無いものだが‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「サラ子!?お前は悪魔に魂を売ったのか!?」

 

【サラトガ】

「サラ子はお二人のバーニングラブ❤を全力でサポートするだけです♪

さあ✨」

 

【蒼龍】

「全く動じないわね、この人‥‥‥」

 

【川内】

「サラ子さん‥‥悪意が全く無いだけに‥‥返って恐い((゚Д゚ll))‥‥」

 

【秋雲】

「イヒヒ~♪それじゃあ秋雲さんも便乗させてもらって‥‥」(スケッチ)

 

(パシッ!→スケッチを取り上げられる)

 

【秋雲】

「‥‥‥あれっ?」

 

【妙高】

「‥‥秋雲さん、貴女にはお話があります」

 

【秋雲】

「ええっ!?ちょっと待って!!あの二人(神通とサラ子)だってやってるじゃん!?」

 

【妙高】

「それとこれとは話が別です!」(ガシッ!!)

 

【秋雲】

「うわ~ん、暴力はんた~い」(ズルズル~~~)

 

 

哀れオタクラ先生、妙高に引きづられて執務室を出て行った‥‥‥

 

 

【海風】

「‥‥天龍さん、妙高さんの事は止めないんですか?」

 

【天龍】

「妙高を止める?お前死にたいのか?」

 

【海風】

「えっ!?妙高さんてそういう次元のレベルなんですか!?」

 

【天龍】

「お前は妙高と神通の恐ろしさを知らないんだ!」

 

 

【へたれ提督】

「おい!みんな!ちょっと落ち着こうか?」

 

【UX-01】

「大丈夫よ♪司令か~ん♪ここにお布団敷いておいたから♪後のお掃除は私に任せて♪」

 

【デストリア】

「ユークスちゃんは優しいデス~♪」

 

【へたれ提督】

「大丈夫じゃないでしょ!?優しいじゃないでしょ!?」

 

【川内】

「訳の分からないサポートしてないでお願い!二人とも、助けて~~!」

 

【神通】

姉さん!早く脚を開いてください!パンツが見えないじゃありませんか!」(ズイズイ!)

●REC

 

【川内】

ひいいいいい~~!!

 

【那珂】

「神通ちゃ~ん!那珂ちゃんはそういうの間違ってると思うな~~!」

 

【神通】

「那珂ちゃん、静かにしなさい!」

●REC

 

【へたれ提督】

おい!神通!!目を覚ませ!!お前は栄光ある二水戦の‥‥

 

【神通】

お義兄さま!今はそんな事、どうでも良いんです!

●REC

 

【へたれ提督】

恐えええ~~~!!!

 

【能代】

「同じく二水戦を預かった私としては何とも‥‥‥」

 

 

【海風】

「お母さん‥‥これはもう‥‥」

 

【蒼龍】

「そうね、私達はお邪魔みたいだから失礼しよっか?」

 

【川内】

「邪魔なんかじゃないよ~!蒼龍!海風!助けて~!」

 

【蒼龍】

「それは無理」 

 

【海風】

「川内さん、水雷魂ですよ」(適当)

 

【川内】

「そんな~!」

 

 

RRRRR‥‥‥‥

 

蒼龍・海風母娘は執務室を逃げるように退室した

それと同時に、秘書艦机の内線電話が鳴る

提督と秘書艦は機能不全に陥っているので、代わりに能代が出る

 

 

【能代】

「執務室です‥‥どうもパス子さん‥‥‥えっ?お客様ですか?‥‥‥ええっ‥‥‥その方のお話は伺ってます、でも肝心の提督と秘書艦が‥‥‥」

 

 

【サラトガ】

「サラ子が全力でお二人の愛をサポートします♪さあ✨」

 

【へたれ提督】

「だったら助けてくれ~~!」

 

【UX-01】

「大丈夫よ♪司令か~ん♪シーツは私が洗っておいてあげるわ♪」

 

【へたれ提督】

「助けるポイントが明らかに偏っている!!」

 

【デストリア】

「ユークスちゃん♪やっぱり優しいデス~♪✨」

 

【へたれ提督】

「デストリアちゃん!チミはこの状況を見て異常だとは思わんのかね!?」

 

【神通】

お義兄さま!今です!姉さんのパンツの中に手を入れて!

●REC

 

【川内】

///いや~~ん!///

 

【へたれ提督】

そんな事!!ここで出来る訳無いだろ!!何なのこれ!?何かのプレイ!?

 

【ペールギュント】

ウジウジしてると、ぶっとばすのです!

 

【へたれ提督】

ウジウジとか関係ねーーよ!!お前はその腕力で俺達を助けてくれないのか!?

 

【ペールギュント】

ペールは故あれば寝返るのです!!

 

【へたれ提督】

デラーズフリート!意味わかんねーよ!!

 

【那珂】

神通ちゃんが本当に壊れちゃったよ~~(半泣き)

 

【神通】

那珂ちゃん!静かにしなさい!

●REC

 

【川内】

うわ~ん!天龍助けて~~

 

【天龍】

‥‥ったく!しょーがねーなぁ!おいお前ら‥‥‥

 

【神通】

何か?」(ギロッ)

 

【天龍】

しゃいなら~~♪」(退散)

 

【川内】

きゃーーー!!

 

【那珂】

イケメン終わった~~!!

 

 

【能代】

「提督も秘書艦も今は完全に機能不全に陥っているので出迎えは‥‥‥ここはやっぱり『あきづき』さんにお願いしましょう」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【本多 幸雄】

「‥‥これは、一体何があったんだ?」

 

 

六本脚鎮守府の正門、守衛室の前に立つ『陸軍高機動憲兵隊』の大隊長、『本多 幸雄』は思わず呟いた

 

隣接する連邦軍基地も含めて、様々な人員や装備・車両が慌ただしく動き回っていた、建物や防壁の壁には真新しい弾痕も見える、明らかに何かの戦闘行為が行われた後だ

 

 

【SPAR12】

「今朝早く、武装集団の襲撃を受けたんです、勿論撃退しましたが後処理と警備態勢の見直しでてんやわんやですよ」

 

【本多 幸雄】

「武装集団の襲撃だって!?君達は大丈夫なのか!?」

 

【SPAR12】

「人的被害は一切ありませんでした」

 

【本多 幸雄】

「そうか……良かった……」

 

 

本多 幸雄の脳裏にあの護衛艦娘の笑顔が浮かぶ……

人的被害が皆無という事は彼女も無事という事だ

 

安心してもう一度ため息をつく

 

 

【本多 幸雄】

「……良かった……」

 

【隼鷹】

「『あきづき』の事が気になるかい?大隊長さ~~ん♪」

(ニヤニヤ~)

 

【本多 幸雄】

「おおっ!?君は確か!」

 

【村雨】

「あらあら♪素敵な男性ね、どちら様?」

 

 

同時多発人質テロ事件の現場で偶然出会った隼鷹と、初対面の村雨が声をかけてきた、隼鷹に心の中を見透かされて本多隊長少し慌てる

 

 

【隼鷹】

「ほら、前に話した例の色男さ♪‥‥‥」

 

【本多 幸雄】

「色男って‥‥‥」

 

【村雨】

「ああ、貴方が『あきづき』の彼氏さんね?なるほどね~♪こんな男前のハートを掴むなんて、あきづきも角に置けないわねぇ~♪」

 

【本多 幸雄】

「いやいや!!俺は彼氏とかそういう関係じゃ‥‥」(アセアセ‥‥‥)

 

【村雨】

「ハイハ~イ♪認めたも同然ね♪今は彼氏でなくても気持ちはあるんでしょ?全く嘘が下手ねぇ♪」

 

【本多 幸雄】

「何か見た目に似合わず強引に話を進めるなぁ、随分と大人びているというか‥‥‥まるで複数の人格と話をしている様な‥‥‥」

 

 

本多隊長のこの時の感想は、実は偶然にも『村雨』の秘密のかなり深い所までえぐっていたのである、それはまた後の講釈で‥‥‥

 

恋バナはそれ程得意では無い本多隊長はとにかく話を逸らす事に‥‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「それはそうと、モビルスーツまで移動させてるのかい?」

 

【村雨】

「逃げを打ったわね」

 

【隼鷹】

「まあね~、あれはリンガ所属のMS小隊さ、民間の鎮守府にモビルスーツを乗り込ませるのは少々気が退けたんだけどね~、でも最近は物騒だろ?おまけに今朝の襲撃騒動と来たもんさ、用心に越した事は無いし、敵対する奴らには『この鎮守府にはリンガと連邦軍が着いている』って意思表示にもなるからね~」

 

【本多 幸雄】

「‥‥この鎮守府は、そんな状態にまで置かれていたのか‥‥」

 

 

3機の『ジム3』が、連邦の駐屯地から六本脚鎮守府の敷地内に乗り入れようとしていた、複数人の艦娘と兵士達が『ジム3』を誘導しているのが見て取れる‥‥

 

 

【金剛】

「OKーー!!そのまま直進してくだサーイ!!」

 

【石川島 春馬】

「‥‥ここと、ここに配置すれば、陸上からの攻撃に対しては死角が無く反撃出来るし、射角も確保出来る筈だよ」

 

【ゼネラル】

「‥‥うん、良いだろう、これなら問題は無いな」

 

【プトレマイオスⅡ】

「海上からの攻撃に対してはどうするの?」

 

【ゼネラル】

「艦娘相手に海から喧嘩売ってくる奴がいると思うか?深海棲艦でもなけりゃそいつはただのバカだ、まあ真面目な話、湖底に感知センサーを追加散布する、強力なレーダーもリンガから取り寄せる算段済みだ、何でも夕張の自信作らしいからな」

 

【プトレマイオスⅡ】

「自信作‥‥か、それはそれで心配ね‥‥」

 

【金剛】

「みなサーン!お喋りは良いから手伝うネー!」

 

 

【隼鷹】

「さーてと、私らはお邪魔だからここらで失礼するわ~♪」

 

【村雨】

「ゆっくりしていってね~♪」

 

 

そう言い残すと隼鷹と村雨は仕事に戻るべく去っていく‥‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「おおい!ちょっと!俺は母理さん(へたれ提督)に用事が‥‥」

 

【あきづき】

「あっ‥‥あの~‥‥」

 

【本多 幸雄】

「おおっ!!?」

 

 

本多隊長が後ろを振り向くと、そこには、遠慮がちながらもとても嬉しそうな顔をした『あきづき』が立っていた

 

 

【本多 幸雄】

「//やっ‥‥やあ、君か!元気そうで何よりだ//」

 

【あきづき】

「//おっ‥お久しぶりです、本多隊長!‥‥ようこそおいで下さりました!//」

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【あきづき】

「///✨‥‥エヘヘ~♪✨///」

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥可愛い(ボソッ)‥‥‥」

 

【あきづき】

「///ひゃい!?///」

 

【本多 幸雄】

「‥‥ああ!こ‥っこれは失礼!こんな大変な時に突然押しかけて来て申し訳ない!今回は色々と大変だったみたいだね、君は大丈夫だったのかい?」

 

【あきづき】

「あ~~‥‥はっ‥‥はい!あきづきは大丈夫です!‥それにここはあきづきにとっても大切な場所ですから、このあきづきが在る限り、必ずお守りします!」

 

【本多 幸雄】

「そうか、頼もしいな♪君が居てくれるならこの鎮守府は大丈夫だ、母理さんとしても、とても心強いだろう」

 

【あきづき】

「ふえっ!?‥‥そんな‥‥でも‥‥ありがとうございます♪」(✨ぺカー✨)

 

【本多 幸雄】

(‥‥‥何て素直な娘だ‥‥)

 

 

もうノロケは良いから!早く本題に進みなはれ!

 

【本多 幸雄】

(‥‥?‥‥今のだれだよ!?)

 

 

【あきづき】

「今日はあきづきがご案内しますね♪」

 

【本多 幸雄】

「ありがとう、助かるよ、母理さんの都合は大丈夫かい?」

 

【あきづき】

「司令と秘書艦は少し準備に時間がかかりますが、お会いになるそうです」

 

【本多 幸雄】

「分かった、こちらの無理を聞いて貰っているからな、待たせて貰うよ、母理さんにはそちらの都合を優先させて貰って構わないと伝えてほしい」

 

【あきづき】

「お心遣い、感謝します♪」

 

 

本多隊長を迎えて、あきづきの顔も何処か高揚している様だった

 

 

【本多 幸雄】

(ボス、アンタは無茶苦茶なオッサンだが、今回ばかりは感謝するよ‥‥)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

陸軍高機動憲兵隊、立川本部‥‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「お嬢ちゃん、本当にそれで良いのかい?」

 

【浜波】

「はっ‥‥はい!」

 

 

厳つい顔面の高機動憲兵隊司令官『松平 アンデルセン』准将は、一人の駆逐艦娘、『浜波』の決意を確かめていた

普通の人間ならちびってしまいそうなアンデルセンの恐顔を、浜波は真正面から見つめ返す

 

 

【松平 アンデルセン】

「『擲弾兵』と共に生きるって事は相当の覚悟が必要って事なんだぜ?

お嬢ちゃんはもうあの男から離れる事は許されない、轟沈するなんざもってのほかだ!何故ならお嬢ちゃんはあの男の身元保証人だからだ!

あの擲弾兵を生かす唯一の手段は『献体身元保証綱領』に従って、お嬢ちゃんみたいな身元保証人を常に共同させる事だけだが、同時に身元保証人を失った擲弾兵は即刻処分される、代わりの身元保証人を更新する事は許されねえ!

つまり、お嬢ちゃんの命はもうお嬢ちゃんだけの命じゃねえって訳だ!」

 

【浜波】

「はっ‥‥はいっ‥‥分かって‥‥ます!」

 

【松平 アンデルセン】

「改造兵士への風当たりは強い、軍は自分達の資産である擲弾兵等の改造兵士が自分達の手を離れて自由になるのを良しとはしない、世間も人権を認められない改造兵士を一種の怪物と見ている風潮がある、艦娘以上に不気味な存在と見ているんだ、これはそう簡単に変えられる現実じゃねえ

奴と一緒にいるという事は、お前さんもその現実に巻き込まれるという事になる、確実にな、生身の提督に仕えるより何十倍も苦労する事になるんだぜ」

 

【浜波】

そんなの!‥‥関係ない!!

 

【松平 アンデルセン】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「浜波は‥‥浜波は‥‥ちっぽけな艦娘だけど‥‥あの人を‥‥司令を‥‥守ってみせます!‥‥絶対離れない!」

 

 

この気弱そうな少女の何処にこんなエネルギーが溢れていたのか‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「‥‥‥奴に惚れたか?」

 

【浜波】

「‥‥はい!」

 

【松平 アンデルセン】

「分かった!もう四の五の言うのは止めだ!この書類にサインしやがれ!!」

 

【浜波】

「はい!!」

 

【松平 アンデルセン】

「あの男を連れて来い!!」

 

【高機動憲兵隊員】

「はっ!」(ビシッ!)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【鶴 温】

「‥‥とうとう、俺も年貢のおさめ時か?」

 

【松平 アンデルセン】

「ある意味、そうとも言えなくもねぇな」

 

 

地下房に収監されていた元擲弾兵『鶴 温』は、地下房から連れ出されて広い部屋にいる、一見派手そうなな調度品が並べられている、おそらくこの司令官の部屋‥‥‥執務室なのだろう‥‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「因みに言っとくが、ここに並んでる物は全部『フリマで買った安物』だ、見た目だけは豪華にしとかないと、こういう職業は色々とナメられちまうんでね~、本当ならこんなくだらねぇ物に鐚一文使いたくねぇんだがな~」

 

 

おどけて見せる松平司令官、このオヤジは何の為に俺を呼んだのか?

鶴 温には松平の目的がよく分からない

 

 

【鶴 温】

「あんたには感謝してる、もう一度浜波に会わせてくれた事を‥‥それで?俺を処分しないのか?」

 

【松平 アンデルセン】

「確かにこれはお前の処分に関する事だ、因みにお前には選択権はほぼ無いからそのつもりでな」

 

【鶴 温】

「‥‥ほぼ?」

 

 

自分は脱走した野良擲弾兵、そんな野良擲弾兵の末路は決まっている、はなから自分に選択権なぞ存在しないのは分かっていた、自分は人間では無いのだから‥‥、しかし『ほぼ』とはどういう意味か?

 

 

【松平 アンデルセン】

「お前があの『浜波』にぞっこんなのは分かった、本来なら惚れあった男と女をどうこうするなんざ野暮ってもんだが、俺も『憲兵』なんでね、現行の制度に基づいてお前への処分を下さなければならねぇ」

 

【鶴 温】

「分かってる‥‥浜波に会えたんだ、思い残す事は‥‥ない、あんたに迷惑もかけられんしな」

 

【松平 アンデルセン】

「思い残す事は‥‥ない‥‥か、そいつがお前の本心かどうかはともかく‥‥」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「お前は浜波を救う為にその命を投げ出した、つまりお前は一度は死んだ身、という事だ、だったらその命、他人の為にとことん使ってみるってのはとうだ?」

 

【鶴 温】

「‥‥うん?どういう事だ?」

 

 

松平司令官の言っている意味がイマイチよく分からない、自分はこのまま処理されるのではないのか?

 

 

【松平 アンデルセン】

「さっきも言ったが、お前には選択権は『ほぼ』無い、現行制度である『献体身元保証綱領』に従ってお前を処分する」

 

【鶴 温】

「‥‥何だって!?」

 

 

『献体身元保証綱領』の事は鶴 温も知っている、野良擲弾兵が生き残る為の唯一の法制度だ、だがそれには『身元保証人』が絶対必要となる、そして『身元保証人』は事実上『生身の人間』に務まる様な役目では無かった

 

自分のような存在の為に『身元保証人』をかって出てくれる人など想像も出来ない、そんなリスクの大きな事‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「ただし!条件がある、お前にはその条件を呑んで貰わなきゃならねぇ」

 

【鶴 温】

「俺に‥‥何をしろと?」

 

 

松平 アンデルセン、少しだけ口元がニヤける‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

単刀直入に聞く!お前、『提督』になる気はねぇか?

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

しばしの沈黙の後‥‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥提督?‥‥何の?‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「ここで言う提督の意味は一つだけだろうが、『艦娘』を要する『鎮守府』の司令官って事だ」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【鶴 温】

「‥‥俺が‥‥か?」

 

【松平 アンデルセン】

「他に誰がいるってんだ?」

 

【鶴 温】

「‥‥これは‥‥何かの冗談か?」

 

【松平 アンデルセン】

「俺は忙しいんだ!早く用事を済ませてキャバクラに行かなきゃならねぇんだーよ!お前一人に冗談かましてる暇はねえ!」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

松平司令官は本気だ、それだけは理解出来た鶴公であった

 

 

【鶴 温】

「ちっ!‥ちょっと待ってくれ!!見ての通り俺はただの兵士だ!!海軍の士官候補生でもなければ、陸軍の下士官ですら無いんだぞ!?」

 

【松平 アンデルセン】

「それがどうした?」

 

【鶴 温】

「擲弾兵は肉弾戦で目の前の敵を倒す事だけを求められて来た兵士だ、そんな俺に提督なんか務まる訳無いだろ!?」

 

【松平 アンデルセン】

「そいつはどうかな?お前と同じ立場で提督になった男を俺は知ってるぜ」

 

【鶴 温】

「‥‥何だって!?」

 

 

『提督』になった『擲弾兵』!?そんな奴が居たのか!?

 

 

【松平 アンデルセン】

「まあ、奴は自力で鎮守府を開設して自力で提督になった訳で、海軍に提督にしてもらった訳じゃねえがな、それでも今は立派に提督業を営んでるよ」

 

【鶴 温】

「本当‥‥なのか?」

 

【松平 アンデルセン】

「本当さ、奴も元は一人の擲弾兵だったが、元々『提督』としての素質はあったみてえだな」

 

【鶴 温】

「提督としての素質?そんな物が俺にも有ると?」

 

【松平 アンデルセン】

「俺の見るところ、艦娘を率いる提督に必要なスキルは、正規の海軍士官とは全く違うスキルが要求される‥‥と思う訳さ、だったらお前に提督は務まらないと初めから決め付ける理由はねぇ!」

 

【鶴 温】

「だからって!‥‥素人の俺に務まる事じゃ無いだろ!?あんたが言うその擲弾兵にしても提督になる為にはきっと相当の努力と苦労を重ねた筈だ!

俺にはそんな経験も知識も無い!そんな素人提督に指揮される艦娘の身になって考えてみたら‥‥俺にはとても!‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「安心しろい!誰も初めからお前に期待なんかしてねぇよ!先ずお前には修業をしてもらう!先程話した『擲弾兵の提督』が開設した鎮守府に行って、提督としての修練を積むんだ!俺の部下が先方に話を付けに行ってる」

 

【鶴 温】

「‥‥そこまで話が進んでいたのか‥‥俺に拒否権は‥‥無いみたいだな」

 

【松平 アンデルセン】

「その通りだ!けどよ擲弾兵、案外お前は提督業に向いてると俺は思うぜ」

 

【鶴 温】

「何を根拠に‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「今お前は言ったな、今の素人の自分では提督は務まらない、そんな素人提督に指揮される艦娘が哀れだと!」

 

【鶴 温】

「確かに言った、しかしそれは事実だろう?」

 

【松平 アンデルセン】

「逆に言えばだ!お前は軍務経験者として『指揮』と『指揮官の能力』の重要性をよく理解している、そして提督にとって最も重要な事は大切な部下であり戦友でもある『艦娘』を守ってやる事だと本能で分かっている、これは提督に必要不可欠な能力の筈だ!正規の将校や士官の中には、この事をまるで理解していない阿呆共も珍しくないからな」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「他の知識や技術は修練を積めば後から着いてくる、だがお前は『提督』として最も重要な能力を既に身につけている、つまりお前は提督になる為に生まれてきたような男だ!‥‥と言う何よりの証明だ!」

 

【鶴 温】

「そんな大袈裟な!あんたは俺を買い被り過ぎだ!」

 

【松平 アンデルセン】

「かもな、だが既に歯車は動き出した、どの道お前の進む道はこれしかねぇ」

 

【鶴 温】

「あんたが動かした歯車だろ!‥‥全く強引なオッサンだな!」

 

 

突然降って湧いたような『提督就任』の打診、それもほぼ強制的で拒否権はなし、鶴公が気持ちの整理をつける間もなく松平司令官は畳み掛ける

 

 

【松平 アンデルセン】

「お前の再出発の門出に俺からの花むけだ、お前は見習いの素人だがそれでも提督だ、提督には秘書艦が必要だろう?それを一人付けてやる」

 

【鶴 温】

「この俺に秘書艦だって!?」

 

【松平 アンデルセン】

「不服か?お前に選択権は無い!」

 

 

突然の連続に鶴公の頭は整理が追い付かない

 

 

【鶴 温】

「そういう問題じゃない!俺はまだ根拠地も持たない、放浪の男だぞ!いくら他の鎮守府に居候させて貰えるからって……そんな提督の秘書艦なんかになったらどんな苦労をするか……第一本人の意思はどうなる!?」

 

【松平 アンデルセン】

「お前のその言い分、嫌いじゃねぇぜ、安心しろい!強制なんかしてない、本人が自ら志願した、考えを変える気は無いそうだ、因みにそいつはお前の『身元保証人』でもある」

 

【鶴 温】

「志願だって!?……まさか!?」

 

 

こんな明日も分からない男の秘書艦に自ら志願した?

 

そう言われて鶴公の頭に浮かぶのは、あの娘しかいない

 

 

【松平 アンデルセン】

「入れ!!」

 

 

(ガチャッ)

 

松平司令官に呼ばれるまで、その少女は部屋の外に待機していたらしい、そこに入ってきたのは

 

 

【浜波】

「あっ‥‥どうも‥‥『夕雲型』13番艦、『浜波』‥‥です、改めまして‥‥よろしく‥‥お願い‥お願い‥‥します‥‥ふう~」

 

【鶴 温】

「‥‥浜波‥‥やはり君か‥‥」

 

【浜波】

「はいっ‥‥司令♪✨」

 

【鶴 温】

「司令‥‥‥君は‥‥君はこんな俺を、司令と呼んでくれるのか?」

 

【浜波】

「司令‥‥浜波を‥‥司令の秘書艦に‥‥してください!」

(ペコリッ)

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【松平 アンデルセン】

「結論は出たみてえだな、今後の予定は明日連絡する、今は夫婦水入らずを楽しむが良いさ」

 

【鶴 温】

「夫婦って!‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「今更否定する事でもあるめぇ!そんな反応みせられちゃあな!」

 

【浜波】

「///‥‥‥///」

 

 

【松平 アンデルセン】

「おい新米提督!忘れるなよ!お前の秘書艦は勇敢な艦娘だ!かつての帝国海軍の誇り高き戦闘艦艇の記憶を受け継いだ戦士だ!

その勇敢さは、そんじょそこらの士官や将校なんかじゃ足元にも及ばねぇ!

彼女に任せておけば、お前は一人前の提督になれる筈だ!彼女を信じろ!」

 

【浜波】

「///ふえええ~~!?///」

 

【松平 アンデルセン】

「そしてお前の使命は一つ!全てをかけてその浜波を守る事だ!」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【松平 アンデルセン】

「今夜一晩だけはこの部屋を貸してやる、今のうちにのんびりしとけ、修業が始まったら忙しくなるぞ、まあそれも先方(六本脚)次第だがな」

 

 

そう言うと、松平司令官は自分の部屋から出て行こうとする

 

 

【鶴 温】

「ちょっと待ってくれ!!」

 

【松平 アンデルセン】

「しつけーな!キャバクラの姉ちゃん達が待ってるだろうが!何だよ?」

 

【鶴 温】

「何故だ?何故あんたは俺達にここまでしてくれるんだ?」

 

【松平 アンデルセン】

「お前の為じゃねえ!俺はそこの『浜波』に貢いだんだ!」

 

【浜波】

「///はいい!?///」

 

 

【松平 アンデルセン】

「俺が貢ぐのは、いい女だけた!」

 

 

そう言い残すと、松平司令官は今度は本当に部屋から出ていった‥‥‥

後には呆然とする『鶴 温』と『浜波』の『新コンビ』が残された

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

そして‥‥自然と二人は見つめ合う‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥浜波‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥エヘヘ♪‥‥来ちゃった♪✨‥‥」

 

ギュウウウ~~❤

 

【浜波】

「///✨ふわあぁぁぁ~❤✨///」

 

 

男『鶴 温』は、女『浜波』を抱きしめた

 

 

【鶴 温】

「……これが俺の運命なら……喜んで受け入れよう」

 

【浜波】

「……指令……」

 

【鶴 温】

「浜波……愛してる……もう離さない!」

 

【浜波】

「指令………大好き❤️……」

 

【鶴 温】

「浜波……俺は……暖かいか?」

 

【浜波】

「はい❤️……暖かい✨……エヘヘ~♪❤️」

 

 

 

足柄さん、潮ちゃん

 

浜波は今日

 

この人のものになりました

 

まだ出会ったばかりの人を好きになって

 

浜波は尻軽な女……そう思いますか?

 

でも浜波は……

 

 

浜波は、幸せです

 

 

この事、二人に早く話したいです

 

大好きな司令を、二人に紹介したいです

 

二人に早く会いたいです

 

 

潮ちゃん………

 

 

足柄さん………

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

「『R18、座乗艦、婬魔に堕ちる、白濁デスラー砲の罠!』何これ!?」

 

 

浜波がそんな事を思っているなど知る由もない足柄は、天龍児童園の子供達にせがまれて、子供達が隠し持っていた秋雲出版の薄本を読まされているのであった

全く何処に隠していたのか?まあ後から出てくるわ出てくるわ!

 

 

『パンずら忍者挿入御免!・白濁の泉に染まる』

 

『村雨に、潮吹き混じりの白い雨が』

 

『狼VS黒揚羽!チンポビートル争奪戦!(ひでえタイトル!)』

 

『ハラボテ不知火!妊娠乱交!』

 

『鶴姉妹は中出しがお好き❤』

 

『【漣】昇天!驚異の一万九百回!』

 

『飛龍伝説!飛ぶ!昇る!イク!』

 

『女帝【加賀】!KLGアマゾネス!』

 

『曙・ジャービス、禁断の愛造』

 

『雌豹海賊は優しくされたい❤‥‥‥』

 

『吉坂博士の遅れてきた青春‥‥白露が博士をいっちばーん気持ち良くしてあげる♪❤』

 

『鴻上会長の大性界・欲望と性欲は世界を救う』

 

『理性の破壊者【ディケイド】』

 

エトセトラ‥‥‥

 

 

【足柄】

「よくもまあ‥‥こんなに隠しきれたものね!それより揃いも揃ってなんつータイトルなのよ!」

 

【漣】

「‥‥何か知らない間にネタにされてるし」

 

【神風】

「秋雲の執筆活動そのものを考え直した方が良くない?」

 

【デストロイヤー】

「でもそうすると、彼女の作品の良いところが薄れてしまう気がするんだよね」

 

【那智】

「うーむ、これは難しい問題だな、秋雲には奴の作品らしさを失って貰いたく無いし、さりとて子供達がここまで興味を持ちすぎるとなると‥‥」

 

【江風】

「難しい問題なのかなぁ~?」

 

【ガンビア・ベイ】

「こんな本がここにある事が問題ですベイ!」

 

【アンドロメダ】

「みんな、一体どうやって手に入れてるんだろうねー‥‥」

 

 

【清霜】

「‥‥あれ?秋雲姉さん?」

 

 

【秋雲】

「ねえ♪ねえ~♪今度さ、あんたの事を題材にして薄本の新作を描こうと思ってるんだけどさ~♪参考にしたいから今ここで脱いでみてよ♪

 

【防空棲姫】

///エエエーー!?///

 

 

☆げんこつ!!☆

 

 

【ヒィッツ提督】

お・ま・え・と・言・う・奴・は!」(ガシッ!)

 

【秋雲】

「きゅう~~~‥‥‥」(ズ~ルズ~ルズ~ル‥‥)

 

 

【清霜】

「引きづられていっちゃった‥‥」

 

【アンドロメダ】

「懲りないなぁ~」

 

【防空棲姫】

「///(ドキドキドキ‥‥)///」

 

【清霜】

「防空ちゃん?大丈夫?」

 

【防空棲姫】

「‥‥ハイ‥‥榛名ハ大丈夫デス‥‥」

 

【清霜】

「‥‥少し休もっか?」

 

 

妙高に説教されても結局懲りなかったオタクラ先生、ヒィッツ提督に引きづられて児童園を退出、ヒィッツ提督は薄本の回収の機会を逸した

そして替わりに、『ジムⅢ』の移動を終えた『金剛』が入ってきた

 

 

【金剛】

「今、オタクラが引きづられ行ったデース、何があったのデースか?」

 

【足柄】

「今児童園に、ロクでも無い本が蔓延してるのよ」

 

【天龍児童園の子供達】

「ねえ金剛お姉ちゃん♪この本読んで~♪」

 

【金剛】

「✨ウフフ♪カワイイデース♪それは何の本ネー?」

 

 

『R18、クロードセブンVS金グジョー! 子作り大決戦!』

 

 

【金剛】

「///‥‥‥OH‥‥///」

 

【足柄】

「薄本の中とは言え‥‥あんたも大概ね」

 

 

襲撃事件の標的にされるという、しかも理不尽な理由で!

そんな境遇に遇った子供達ではあったが、こうして多くの人達の愛(方向性に問題あり)に守られて、元気に日常を取り戻そうとしていた‥‥‥

 

 

【射命丸 文】

「大変な事があったと聞いたので跳んで来ましたが、子供達が元気で無事で良かったです~」

 

【金剛】

「ユーは何処にでも飛んでくるデースね」

 

【射命丸 文】

「対空とりもち砲はご勘弁を、文も新聞記者ですからね~♪何かありそうなら直ぐに参上しますよ♪それより何してるんです?」

 

【天龍児童園の子供達】

「本を読んで貰ってるの~♪」(一冊の本を差し出す)

 

【射命丸 文】

「おっ?これが噂の『秋雲出版』ですか?一体どんな本で‥‥」

 

 

『R18、カラス~♪何故鳴くの~♪‥‥セックスしてるからよ♪❤』

 

 

【射命丸 文】

何ですかー!?このヒネリもクソも無いタイトルはー!?

 

【足柄】

「あー‥‥たぶん‥‥途中でタイトル考えるのが面倒臭くなっちゃったんじゃないかしら?‥‥」

 

【射命丸 文】

「納得いきません!!作者は何処ですか!?」

 

【清霜】

「さっき引きずられて行ったよ?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府、執務室‥‥‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【あきづき】

「‥‥あっ‥‥あの~‥‥お二人とも、大丈夫ですか?」

 

【へたれ提督】

「おう‥‥元気そのものだぞ~‥‥たぶん」(フラフラ‥‥)

 

【川内】

「いっ‥‥いらっしゃい‥‥出迎え出来なくて‥‥御免なさいね」

(‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥)

 

 

あきづきの案内で執務室に通された本多大隊長

しかし、出迎えに現れた提督と秘書艦は何故かヨレヨレだった

 

服装と髪型が乱れ、汗だくで疲れきったような、それでいて何処か満足そうな‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「あー‥‥母里さん、今回は何かと大変だったみたいだね、相当お疲れになってるようで‥‥また日を改めようか?」

 

【へたれ提督】

「‥‥いや、これはそういう話じゃないから、気にしないでくれ本多さん」

 

【あきづき】

「あの‥‥司令?‥お身体は大丈夫ですか?何か殴られたようなお顔で‥‥お休みになられた方が‥‥」

 

【へたれ提督】

「身体は大丈夫、精神的に痛め付けられただけだから」

 

【本多 幸雄】

「川内君‥‥大丈夫か?君はとっても疲れてるようだが?」

 

【川内】

「ううん‥‥とっても‥‥気持ち良かった❤

 

【本多 幸雄】

「‥‥はあ?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【神通】

「今回も良い取れ高になりました♪✨」(ホクホク)

 

【サラトガ】

「YES♪またお願いしますね♪✨」(ホクホク)

 

【UX-01】

「それじゃ♪愛液とザーメンまみれのお布団とシーツを洗っておくわね♪✨」

 

【デストリア】

「デスも手伝うデス~♪✨」

 

【那珂】

「‥‥那珂ちゃんはこれ‥‥何か間違ってると思うなー‥‥」

 

【能代】

「‥‥もう今更でしょ?まあ結果的に二人が立ち直ったんだから良しとしましょう」

 

 

【神州丸】

「『擲弾兵』の受け入れとな?」

 

【あきつ丸】

「正確には『擲弾兵だった新人提督とその秘書艦の受け入れ』であります」

 

【神州丸】

「憲兵隊からそのような打診がくるとは、我等の提督殿も中々認められているな」

 

【あきつ丸】

「でありますな(擲弾兵を受け入れる鎮守府なんて、ここぐらいしか無いでありますが……)

 

【神州丸】

「それで提督殿は承知したのか?」

 

【あきつ丸】

「2つ返事で承諾したであります、まあ予想通りでありますが……」

 

 

流石は情報担当のあきつ丸である、本多大隊長の来訪の目的も、受け入れを打診された『新人提督』とその『秘書艦』の素性も、この時既に掴んでいた

 

あきつ丸は常に冷静である、六本脚鎮守府とその家族はあきつ丸にとっても大切な存在であり、それを守る為には時に冷酷にもなれる

そんな、あきつ丸の触手に、この二人は『少々厄介』と感じられたのである

 

一人は部隊を脱走して数年間逃亡していた元野良擲弾兵

一人は命令違反の嫌疑をかけられ処分されそうになった駆逐艦娘

 

陸軍高機動憲兵隊の援護がなければこの二人はどうなっていたか分からない

鎮守府はただでさえ大きな敵を抱えている、そんな時にこのような訳ありの二人を迎える事がどの様な事態を招くのか‥‥‥

 

 

【神州丸】

「厄介事を引き受けた‥‥という顔をしているな貴様」

 

【あきつ丸】

「‥‥薄情な揚陸艦と思われますか?」

 

【神州丸】

「必要なら時には薄情にも徹する、それが貴様の仕事だろう?それを軽蔑する資格は本艦にはない」

 

【あきつ丸】

「神州丸殿‥‥‥」

 

【神州丸】

「その二人を迎え入れる事だが、良いのではないか?我らしかその二人を助ける事は出来ない、だから頼まれたのだろう?それはそれで光栄に思うべきだ」

 

【天龍】

「その通りだ」

 

【神州丸】

「天龍殿?」

 

 

あきつ丸と神州丸の会話に天龍が入ってきた

子供達がターゲットになっていたと知った時、天龍はもっと怒り狂うと思っていたあきつ丸にとっては、今の天龍の様子は意外だった

 

 

【あきつ丸】

「天龍殿、落ち着いておられますな」

 

【天龍】

「どうした?俺が怒り狂ってないのが意外だったか?」

 

【あきつ丸】

「正直申せば」

 

【天龍】

「俺はこれでも園長だぜ、そんな俺が怒り狂って冷静さを失ったらどうなるよ?それでチビ達が安全になるのか?ならねえだろ?俺だってはらわたが煮え繰り返る思いさ、それでもチビ達を本気で守りたいなら、それこそ冷静にならねえとな」

 

【神州丸】

「ごもっともであります」

 

【天龍】

「それに俺が感情的になったら、それこそ川内が苦しむ事になる、あいつはもう充分苦しんだ、もうたくさんだろ?」

 

【神州丸】

「親友想いでありますな」

 

【天龍】

「川内には言うなよ!」

 

 

六本脚鎮守府所属、天龍児童園・園長『天龍』‥‥

 

彼女は六本脚鎮守府の創設メンバーの一人にして、鎮守府を支える屋台骨の一人であった

 

 

【天龍】

「さっきの話だが、俺達ならその二人を助けられるんだろ?だったら躊躇する理由はねえだろ?」

 

【あきつ丸】

「我々は万能では無い、どうしても手に余る場合もあるのでは?」

 

【天龍】

「あきつ丸、俺だって自分達だけで全ての艦娘や子供達・擲弾兵を救えるなんて思ってやしないさ、でもな、それでも俺達の手の届く所に、俺達が手を伸ばせば救える命があるなら、俺は手を伸ばすべきだと思うぜ、だから俺は今回の提督の判断を尊重するつもりだ、何しろここは‥‥」

 

【あきつ丸】

「‥‥『生きる為の鎮守府』でありましたな」

 

【天龍】

「そういう事だ、俺はチヒ達を見てくる」

 

 

【あきつ丸】

(‥‥自分も覚えているであります、提督殿がこの鎮守府を立ち上げた時に掲げた理想‥‥‥天龍殿はそれを、天龍殿なりに大切にされていたのでありますね)

 

 

背中を見せて立ち去る天龍、そんな背中を見て、神州丸が一言‥‥‥

 

 

【神州丸】

「‥‥天龍殿、質問が」

 

【天龍】

「おう、どうした?」

 

【神州丸】

「熱でも有るのでありますか?」

 

【天龍】

「何だよ!!たまには格好良くキメさせろよ!!」

 

 

【あきつ丸】

「‥‥ふっ‥‥やはり天龍殿は天龍殿であります♪」

 

 

 

田舎の小さな鎮守府‥‥‥

 

激動の奔流に呑まれながらも‥‥‥

 

また新たな運命と縁が合流しようとしていた‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

これはAS(足柄スペシャル)の筈だったのに‥‥‥

 

鶴公と浜波の登場物語の筈だったのに‥‥‥

 

何故か天龍が超イケメンに!?

 

【天龍】

「悪いかよ!?」

 

 

次回、ある人物の怒りが静かに爆発します(予定です)

 

次回も

よろしくお願いします

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(エピローグ)

 

 

【天龍児童園の子供達】

「川内ちゃんがね、『ナカニダシテー』とか『アチュイノキタァー』とかも叫んでいたんだけど、何をどこに出すの?熱かったら火傷しちゃうんじゃ‥‥‥」

 

【足柄】

「忘れなさい!!」

 

 

【羽黒】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【足柄】

「‥‥うん?あんた達、どうしたの?」

 

【金剛】

「薄本と子供達の話を聞いてたら‥‥ムラムラしてきたネー‥‥❤」

 

【羽黒】

「‥‥濡れちゃいました♪❤」

 

【神風】

「私は無性に司令官を撃ちたくなりました」

 

【足柄】

「それは駄目でしょ!!」

 

【金剛】

「という訳で失礼するデース♪✨」(ダアッー!!)

 

 

金剛と羽黒達は足柄を置き去りにして、それぞれの提督の下に急行する

 

 

【足柄】

「待ってよ!!私も一緒に!!‥‥‥」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「狼ちゃんは行っちゃだめーー!!」」」(ガシガシガシ!)

 

【足柄】

「ああもう!!」

 

 

子供達を元気付ける為にここにいる訳なので、無闇に振りほどく訳にもいかない

足柄は観念するしかなかった

 

 

【ガトランティス】

「良いか!!皆のもの!!安易な甘言に惑わされてはならんぞ!!栄光ある第一級市民の誇りを持って!決して謀略にかかる事なかれ!!」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「おーーー♪」」」

 

【清霜】

「おーーー♪」

 

【藤波】

「もっちーー♪」

 

【アンドロメダ】

「‥‥みんな素直過ぎると言うか‥‥」

 

【足柄】

「ガト子?あんた何やってんの?」

 

【ガトランティス】

「子供達を詐欺から守る為の啓蒙活動だ」

 

【足柄】

「詐欺?‥‥啓蒙活動?」

 

 

今の白色皇帝は限りなくいい人であった

 

 

【足柄】

「詐欺って‥‥一体何の話よ?」

 

【ガトランティス】

「何でも最近、訳の分からん詐欺的勧誘が発生してるらしい、いずれも未遂で終わってるそうだが、子供達やきよし達にも注意を促しておかんとな!」

 

【足柄】

「それってどういう内容なの?」

 

【ガトランティス】

「ふむ、何でもその話とは‥‥‥」

 

【ガトランティス】

「全身黒服で金髪長髪で長身の女が、身寄りが無い天涯孤独の少年に『この汽車に乗れば、機械の身体をタダで貰える星に連れていってやる』とか言ってそそのかすのだ」

 

 

【足柄】

「‥‥どこかで‥‥聞いたような気が‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [出 演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

花田 刀治郎(連邦統合海軍省査察局)

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

 

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

村雨(六本脚鎮守府)

 

ゼネラル(リンガ特設連邦鎮守府)

隼鷹(リンガ特設連邦鎮守府)

 

鶴 温

浜波

 

本多 幸雄(陸軍高機動憲兵隊)

あきづき(六本脚鎮守府)

 

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

 

天龍(六本脚鎮守府)

サラトガ(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

神州丸(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

蒼龍(連邦統合海軍省査察局)

 

神通(紅輪鎮守府)

 

松平 アンデルセン(陸軍高機動憲兵隊)

 

徳川 光重

 

多聞 風都(特別高等警察)

 

天龍児童園の子供達

 

襲撃犯1・2

特高警察隊員

陸軍高機動憲兵隊員

 

射命丸 文

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

SPAS-12(六本脚鎮守府)

 

ガトランティス(謎の鎮守府)

 

 

UX-01(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 




【松平 アンデルセン】
「おーい、そこの兄ちゃんよ!よく聞けい、このつまんねー話はよ、二次創作でフィクションだからよ、中身は全部架空の設定だから本気にすんなよ!てな訳で海パン貸してくれや!」

【徳川 光重】
「将軍家は代々『モッサリブリーフ派』だ!」


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怒りの加賀

梅雨イベントに参加された提督の皆さん、お疲れ様でした

まだイベントは続いていますが、ようやく攻略出来たところで一段落させようと思い、作品の投稿となりました

個人的な事情で開始が遅れ、一時は間に合わないかと思われましたが何とか攻略出来ました、本編も含めてその総括編スタートです


変更点があります

・花田指令とその艦娘達の所属を

連邦統合海軍省査察局→海軍公安連邦局 通称NPF

に変更しました


・19話『元帥!!怒りの建造!?』の組織構成表に

『ホーネット』を追加しました


宜しくお願いします



突然ですが‥‥‥

 

‥‥‥ある一人のアホ提督(作者)、心の叫び‥‥

 

 

三度突撃したが ホーネットには届かなかった

 

四度目の突撃をする力(資材)は尽きた‥‥

 

 

【高波】

「なんかこれ‥‥何処かの映画で見たことあるかも~」

 

【青葉】

「ど~も~、青葉で~す♪おひさ~♪」

 

【射命丸 文】

「清く正しく射命丸で~す♪梅雨イベントに参加された提督の皆さん、お疲れ様でした~♪」

 

【サラトガ】

「サラ子です♪今回のイベントが皆さんにとって実りあるイベントであった事を願っています♪」

 

【青葉】

「今回の冒頭は恒例の」

 

【アンドロメダ】

「恒例だったっけ?」

 

【青葉】

「作者の個人的な独断と偏見によるイベントプチ総括です~♪因みにこの『高波』ちゃんは、今回のイベントで来てくれた新人さんです、嬉しかったから出演して貰いました」

 

【高波】

「///よっ‥よろしくかも‥です!///」

 

【射命丸 文】

「作者の代弁として総括して頂くのは、こちらのアホカップルです♪」

 

【川内】

「いきなり何でそんな紹介になるのよ!」

 

【へたれ提督】

「俺はもう突っ込まねーよ、俺なんか主役でも無いのに何で総括なんか」

 

【川内】

「提督、そんなに捨て鉢にならなくても‥‥」

 

【アンドロメダ】

「このストーリーの主役はあくまでも『艦娘』なんでしょ?」

 

【青葉】

「いえいえ!お二人が主人公ですよ、へたれ提督は確かに主役とは言い難いけど‥‥」

 

【へたれ提督】

「どっちだよ!」

 

【射命丸 文】

「やはり立ち位置的には『アナライザー』がしっくり来るかも‥‥」

 

【へたれ提督】

「だからその『アナライザー』はどういう立ち位置だよ?」

 

【射命丸 文】

「『パンツ大好き』なところ?」

 

【へたれ提督】

「本当にただの変態じゃねーか!!」

 

【川内】

「///いやん♪❤///」

 

【へたれ提督】

「照れるな!!」

 

【藤波】

「あー‥‥でもこの前、『松』ちん(駆逐艦『松』今回の報酬艦の一人)が中破した時、興奮してたよね~?」

 

 

『中破』した『松』の姿を連想して頂けたら、理由は何となく‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「それは作者だ!!俺じゃねー!!」

 

【川内】

「‥‥提督‥‥それはどういう事!?」(ガシッ!)

 

【へたれ提督】

「何故チミが俺に怒るのかねー!?」

 

【川内】

「提督は!!アタシのパンツだけを見ていれば良いのよー!!」

ガバァー!!

 

【へたれ提督】

「スカートをたくし上げるなーー!!!」

 

【アンドロメダ】

「あーもう!!また川内の発作が始まったー!!」

 

【射命丸 文】

「ちょっと止めてくださいよー!!昼間から!!」

 

【パース】

「思うんだけど……彼女は一度病院で診てもらった方が……」

 

【能代】

「診てもらってこれだから仕方ないのよ」

 

 

【ホーネット】

「ISee.これが噂のこの国の伝統文化『ドタバタ新喜劇』というパフォーマンスなのね♪」

 

【青葉】

「あれぇ!?貴女は確か‥‥」

 

【ホーネット】

「よろしくね、私はUSS CV-8 Hornet I'm looking forward you.」

 

【青葉】

「おお!今回の最終目標!!」

 

【ホーネット】

「そんなオーバーなものじゃないわ、貴女が噂のエセ新聞記者ね?」

 

【青葉】

「だっ!?誰がそんな噂を!?」

 

【漣】

「別に当たってると思うけどな~」

 

【藤波】

「でもあれ?三度突撃して届かなかったんじゃ‥‥」

 

【サラトガ】

「Yes.その当たりも含めて説明していきますね」

 

【ホーネット】

「サラ、この鎮守府で貴女に会えるなんて嬉しいわ、今は『サラ子』だったわね」

 

【サラトガ】

「ホーネット、お久しぶりです♪」

 

 

【カルド】

「赤城さん、あれって確か‥‥」

 

【赤城】

「あなた、昔は昔、今は今です、彼女のような優秀で勇敢な人が仲間になってくれるなら、こんなに心強い事はありません♪」

 

【ホーネット】

「『アカギ』‥‥‥宜しくね、これからは一緒に戦う仲間よ」

 

【赤城】

「ホーネットさん、ようこそ海特警へ♪」

 

【カルド】

「‥‥やばい、俺ちょっと胸が熱くなってきた‥‥」

 

【へたれ提督】

「お互いの強さを良く知る間柄‥‥これは確かに熱い展開だ」

 

【ホーネット】

「あなたはアカギのダーリン?」

 

【カルド】

「//いや!ダーリンなんてそんな~♪//」(デレデレ~)

 

【アンドロメダ】

「カルドさん、鼻の下が伸びてるよ?」

 

【ホーネット】

「あなたが噂の『方向音痴』なのね」

 

【カルド】

「‥‥止めてください‥‥」

 

【アンドロメダ】

「みんな知らない間にホーネットさんに変な事ばっかり吹き込んでるし~」

 

【赤城】

「✨クスクス♪✨」

 

 

【清霜】

「ホーネットさんて‥‥とっても美人だよね、サラ子さんもそうだけど空母の人って美人が多いよね~」

 

【江風】

「同じ空母なら、母さん(飛龍)の方が美人だよ!」

 

【飛龍】

「そういう比べ事は良いの!人は人なんだから」

 

 

【ホーネット】

「『ヒリュウ』……貴女は本当に手強い相手だったわ、でもこれからは一緒に戦えるのね♪」

 

【飛龍】

「えへへ~♪宜しくね、これからは味方で友達だよ♪」

 

【ホーネット】

「貴女ほどの勇者にそう言って貰えて光栄だわ♪」

 

【飛龍】

「勇者なんて何か照れるなぁ~、あっ、そうだ、夫と娘を紹介するね♪江風、ご挨拶!」

 

【江風】

「…どっ…どうも……」

 

【ホーネット】

「Hello♪始めまして、照れてるの?キュートね♪」

 

 

【花田 刀治郎】

「何だか俺も……胸が熱くなってきた……」

 

【江風】

「あれ?父さん?」

 

 

【ホーネット】

「hello♪こんにちわ、貴女が噂の『海特警裏最強艦』なのね」

 

【清霜】

「えっ?……ええ~~!?」(アタフタ~~)

 

【ガトランティス】

「その通り!きよしは最強なのだ!何しろあの気色悪い怪物を一撃で撃破したのだからな!」

 

【清霜】

「ガト子ちゃん!?」

 

【アンドロメダ】

「気色悪い怪物ってなんだっけ?」

 

【ガトランティス】

「『ゴキブリ』という奴だ!あんなの余は見た事がない!」

 

【アンドロメダ】

「ガト子さん、ひょっとして、ゴキブリ苦手?」

 

【ガトランティス】

「苦手ではない!気色悪いだけだ!」

 

【漣】

「あっ、ゴキブリ」

 

【ガトランティス】

「きゃあああーーー!!!」

 

【アンドロメダ】

「……可愛いなあ……」

 

 

【川内】

「てっ!提督の浮気者ぉ~~!」(うわ~ん)(ピラ~~)

 

【へたれ提督】

「俺は無実だ!スカートおろせ!!」

 

【足柄】

「だあーー!!うるさーーい!!」

 

【へたれ提督・川内】

「「おおおおおっ!!?」」

 

【足柄】

「あんた達に任せておいたら話が進まないわ!しょうがないから進行役を変わってあげる!」

 

【川内】

「足柄さん……来てくれたの?」

 

【足柄】

「秘書艦のあんたがやけ起こしてパンツ見せてるから私が出る羽目になったのよ!」

 

【川内】

「……ごめんなさい……」

 

【ホーネット】

「成る程、この国では夫婦喧嘩の時には妻はショーツを見せるのね?」

 

【川内】

「‥いや‥‥そういう訳では‥‥」

 

【足柄】

「ほら見なさいよ!お陰で新人がおかしな勘違いしちゃったじゃない!」

 

【羽黒】

「足柄姉さん、司令官さんが『足柄は何処だ?ムラムラしてきた』って言って探してた‥‥‥」

 

【足柄】

「何ですってぇ!?うにゃ~~ん♪❤❤提督~♪今イクわぁ~~❤❤」(ダーーッ!!)

 

【羽黒】

「‥‥って妙高姉さんが足柄姉さんに伝えておいてほしいって‥‥あっ!‥姉さん待って!」

 

【那智】

「提督が何処に居るのかも分からないのに、どうする気だ?足柄は‥‥」

 

【ホーネット】

「成る程、この国のワイフは夫が『ムラムラ』すると跳んでイクのね?ところで『ムラムラ』ってどういう意味かしら?」

 

【川内】

「‥いや‥‥そういう事では‥‥」

 

【アンドロメダ】

「足柄さんも立派におかしな勘違いを植付けちゃったね‥‥」

 

 

っと、そこへ二人の男女が連れ添って現れ‥‥‥

 

 

【妙高】

「あら?皆さんどうなさったの?」

 

【ヒィッツ提督】

「おい皆、足柄が何処に行ったか知らんか?」

 

【妙高】

「先程から探しているんですけどねぇ~✨」

 

‥‥‥‥‥‥

 

【那智】

「‥‥げっ!!」

 

【羽黒】

「ひいいい~~!!」

 

【川内】

「妙高さん‥‥怖いよぉぉぉ~~」

 

【アンドロメダ】

「あわわわわわ‥‥‥」(ガクブル‥‥)

 

【江風】

「うう‥‥アタシちびりそ~~‥‥」

 

【ホーネット】

「???」

 

【妙高】

「あら?皆さんどうしました?そんな真っ青なお顔なさって♪」

 

【清霜】

「妙高さん♪こんにちはー♪」(ペコリ)

 

【妙高】

「あら♪清霜ちゃん、こんにちは、貴女はいつも元気ね♪」

 

【清霜】

「えへへ~~♪✨」

 

【江風】

「きよし……あんたスゲーな……」

 

 

【赤城】

「‥‥妙高姉妹、普段は仲の良い姉妹なんですけどね」

 

【飛龍】

「女同士の葛藤かな、好きな男の人の前だと、ちょっと他より有利になりたいって競争本能かもね」

 

【サラトガ】

「これも複雑な女心というものでしょう、殿方には分からない世界観かも知れませんね」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥俺達は何も見なかった事にしよう」

 

【カルド】

「‥‥おうよ!」

 

【花田 刀治郎】

「ナンマンダブ‥‥エムエルッサレム‥‥」(ブツブツ‥‥)

 

【ヒィッツ提督】

「何だ?どうした?」

 

 

【射命丸 文】

「今の事、記事にします?」

 

【青葉】

「‥‥青葉は長生きしたいので止めておきます、それよりイベントの総括が全然進みません!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「皆、こんにちは、まっ、こうなる事だとは思ってたけどね」

 

【青葉】

「おお、レイオスさん、ここは貴女が頼りです~」

 

【プトレマイオスⅡ】

「ありがとう、既に文字数は四千二百字越え、これではいくら文字数があってもラチがあかないので早速本題に行くわね、今回は七つの海域の大規模イベント!

今さっき何処かに跳んで行ってしまったけど、始めの海域では特効艦の効果を持った『足柄』が大活躍したわね」

 

【足柄】

「あら~~♪大活躍なんて、みなぎってきたわ~~♪」

 

【青葉】

「あっ、戻ってきた」

 

【足柄】

「……てそんな事どうでもいいわ!妙高姉さん!また騙したわね!!」

 

【妙高】

「あら?何の事かしら♪」

 

【足柄】

「ムキーーー!!!」

 

【漣】

「『狼』じゃなくて『猿』になった」

 

 

【プトレマイオスⅡ】

「……話を続けるわね、足柄の活躍もあって第一海域、第二海域は何とか上手く行ったわ、でも、第二海域を攻略した時点で作者は思わず欲を出してしまったの」

 

【飛龍】

「欲って?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「第二海域では新規艦娘『迅鯨』が掘れる事になっているのよ、一応はね、だから作者も掘りの為に回しを始めたんだけど……」

 

【サラトガ】

「結果はどうなったんですか?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「結果はこうよ」

 

 

………………

 

 

迅鯨なんて娘は初めからいなかった……いいね!?

 

 

【飛龍】

「……あっ……あちゃ~~」

 

【プトレマイオスⅡ】

「本当の問題はこの後からよ、迅鯨掘りにこだわった結果、資源とバケツ、間宮巻の備蓄に余裕が無くなって来た事に今更ながら気付いたの、まだ海域はたくさんあるのにね」

 

【アンドロメダ】

「ご出撃は計画的に」

 

【プトレマイオスⅡ】

「因みに作者は、個人的な事情でイベントを開始するのが遅かった、だからイベント残り時間の事も考えないといけない、我に返った作者はは海域攻略を再開したんだけど、第三海域では対潜装備の不足と海防艦の練度不足で大苦戦、這々の体(ほうほうのてい)で第四海域にやって来たけど、いきなり敵が前海域に増して手強くなった感覚に作者は襲われたの」

 

【サラトガ】

「まあ、ボス戦も三回、相手の編成もえげつなかったですから‥‥」

 

【那智】

「『雑木林』がラスボスとは思えない凄まじさだったな」

 

【川内】

「雑木林って‥‥‥」

 

【プトレマイオスⅡ】

「敵は姫級のオンパレード、航空隊は次々と落とされ練度がみるみる低下、出撃の度に中破大破が繰り返されバケツは湯水の如く消費‥‥‥」

 

【青葉】

「何だか‥‥聞いていて苦しくなって来ました‥‥」

 

【プトレマイオスⅡ】

「まあ、イベントの宿命のようなものなんだけどね、みるみる減っていく資材とバケツと残り時間と作者の体力を前に今後へ不安しか持てなくなった作者提督は、遂に禁断の戦法に手を染めたの」

 

【清霜】

「『禁断の戦法』って?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「途中で『作戦難易度を下げた』のよ」

 

【足柄】

「敗北感がハンパないわね」

 

【プトレマイオスⅡ】

「作者の心情としてはね」

 

【カルド】

「何もそこまでこだわらなくても、ゲームなんだから」

 

【ヒィッツ提督】

「ここまで苦労してきながら特別報酬を放棄した訳だから、まあそこはね‥‥」

 

【プトレマイオスⅡ】

「作者は『提督』としてはまだまだ新人で素人、装備も練度も、熟練の提督とは比べものにならないし、資源備蓄の見積もりも甘かったのは否めないわ、しかし嘆いていてもイベント攻略は出来ない、ここまで来たらどんな手を使ってでも最終海域に到達しなければならないのよ」

 

【妙高】

「ここまで来ると、もはや強迫観念ですね」

 

【射命丸 文】

「よく分からないけど‥‥段々息苦しくなってきた‥‥」

 

【清霜】

「大丈夫~~?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「特別報酬を放棄して難易度を下げたお陰で、何とか第六海域まで攻略出来たわ、でもここで作者は身の程知らずにも大きな失態を犯すのよ」

 

【アンドロメダ】

「まだ何かあるの~~?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「最終海域である第七海域に入る時点で、作者の想定よりも資材の消費が少なかった事から、無謀にも難易度を上げてしまったのよ」

 

【パース】

「‥‥‥OH‥‥‥」

 

【能代】

「‥‥この先の展開が容易に想像出来るわね‥‥」

 

【へたれ提督】

「あくまで作者の個人的感想だが、このゲーム、難易度を一つ変更するだけで攻略の難しさがイッキに変化するのだよ大作君!」

 

【漣】

「ジャイアント・ロボかな?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「ここまでだって決して簡単だった訳では無かった、でも最後の最後で特別報酬に目がくらんだのね、そこからは地獄の湿地帯を行くが如きだった、いわゆる『沼ってしまった』状態になったのよ」

 

【江風】

「‥‥うわぁ‥‥」

 

【プトレマイオスⅡ】

「最終海域だけに敵は多く手強く、空襲、空襲の繰り返し、攻略に必要なギミックの解除が鬼のように林立して、その度に支援艦隊は湯水のように物資を消費していく、だけれど支援艦隊を出撃させないとギミックの解除すらままならない‥‥」

 

【カルド】

「支援艦隊はラスボスまで到達してもしなくても、消費する資材量は同じだからな」

 

【プトレマイオスⅡ】

「それでも何とか……ラスボスのゲージを削り、最終決戦のゲージ破壊までは辿り着いた、でもここで難易度を引き上げた弊害が牙を剥いたのよ!」

 

【川内】

「もうやめて~~!」

 

【羽黒】

「ここまで来てまだ試練が!?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「ラスボスはやっぱり強かった、それだけじゃないわ、同時に登場する『重巡ネ級』の硬いこと硬いこと!おまけに相手の攻撃は外れが殆ど無く、しかもワンパン!支援艦隊や夜戦援護の助けを借りても最後まで削り切れない!何より作者はその時、『装甲破砕ギミック』なるものが存在するのを知らなかった、知ったのは海域攻略を果たした後だったの……」

 

【清霜】

「装甲破砕ギミック?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「これを解放しないと、最終ゲージ破壊の時にラスボスの装甲値が増大したままになるの、こうなると作者の能力と現状装備ではまともにダメージも与えられない」

 

【青葉】

「もう駄目だぁー!オシマイだぁー!!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「そんな戦闘を三回続けたところで、遂に最も恐れていた事態が現実となった!」

 

【パース】

「それって……まさか……」

 

 

【プトレマイオスⅡ】

「そう!出撃に必要な資材を使い果たしてしまったのよ」

 

【へたれ提督・川内】

「「もう駄目だぁー!オシマイだぁーー!!」」

 

【飛龍】

「……鎮守府を預かる提督と秘書艦にとっては他人事じゃないわね……」

 

【足柄】

「成る程ね、それが冒頭の『三度突撃したが……』に繋がってくる訳ね」

 

【アンドロメダ】

「ご利用は計画的に」

 

 

一同に流れる重苦しい空気……

 

 

【清霜】

「ねえ‥‥パパとママはどうすれば良いの?‥‥」(ウルウル~)

 

【川内】

「いや!パパとママの事じゃないから!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「そうね、資材を確保する為の遠征にも出撃させる資材すらない、残り時間や未回収の新規艦娘掘りを考えれば資材量自然回復まで待つ選択肢は無い、正に八方塞がりの状態で、作者は第二の禁断の戦法を発動した!」

 

【江風】

「今度は何をやらかしたんだよ!?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「『課金』よ!」

 

【飛龍】

「出たー!!正真正銘の禁断の戦法!!」

 

【赤城】

「これでお腹いっぱい食べられますね♪」

 

【藤波】

「赤城さんに食べられたら破産しちゃうよ~?」

 

【カルド】

「やめたげて~!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「これで出撃は可能になったわ、出撃の度に出血する様な心境だったけど」

 

【ガトランティス】

「何故た?‥‥余まで息苦しくなってきた‥‥」

 

【ホーネット】

「何だか‥‥申し訳ないわね‥‥」

 

【サラトガ】

「貴女が謝る事では無いと思いますけど」

 

【プトレマイオスⅡ】

「でも考えてみて?課金してまで出撃を可能にしたけど敵の強さは変わらない、つまり延命しただけで何も解決していないのよ!」

 

【羽黒】

「やだぁ~~!!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「事実、この後の出撃でもゲージ破壊は達成出来なかった、このままでは無限の課金地獄に陥ると判断した作者は‥‥」

 

【那智】

「もっと早く気付け!!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「ここで最後の最終手段に‥‥‥」

 

【能代】

「課金の時点で最終手段はとっくに過ぎてると思うけど?‥‥」

 

【清霜】

「最終手段?‥‥ひょっとして‥‥諦めたの?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「報酬を『ホーネット』一本にしぼったのよ!」

 

【那智】

「身の程をわきまえて初めからそうしていれば良かったのだ!!」

 

【アンドロメダ】

「まだ続けるの~~!?」

 

【妙高】

「つまり、難易度を『丁』(最低難易度)にしたんですね?」

 

【パース】

「現実問題として、それしか道は残ってないわね」

 

【江風】

「はぁ~‥‥でもこれでやっと攻略が‥‥」

 

【へたれ提督】

「甘いぞ!お前ら!」

 

【江風】

「‥‥‥へっ?」

 

【へたれ提督】

「攻略途中で難易度を下げるとどうなるか?その海域の経過が全てリセットになってしまうんだ!今までの中ボス攻略も、ギミックの解放も、ゲージ削りも全てだ!もう一度やり直しなんだよ!」

 

【江風】

「ぎゃあああーーー!!!」

 

【花田 刀治郎】

「江風!落ち着け!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「でも作者には、もうこれしか道が残されていなかったのも事実、難易度は下がったとはいえ、また流血を伴う長い攻略の旅が始まった‥‥‥」

 

【青葉】

「もういやだ~~!!」

 

【射命丸 文】

「これは‥‥何かの修験道ですか?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「そして‥‥その結果は‥‥御覧の通りよ」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【ホーネット】

「改めて宜しく、私は『CV-8 Hornet』よ、ここまでして私を迎えてくれたんですもの、皆の役に立ってみせるわ」

 

【清霜】

「来てくれた!良かった~~✨」(ギュウッ)

 

【ホーネット】

「あらっ‥‥ウフフ♪キュートね♪」

 

【川内】

「提督、楽しくなりそうだね♪」

 

【へたれ提督】

「おう、新しい家族を迎え入れた時はいつも格別の想いだな」

 

【アンドロメダ】

「いや~長かったよ~、でもこれプロローグだよね?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「因みに、ホーネットが本編で合流するのは少し後になるからお楽しみにね」

 

 

【秋雲】

「ちーっす♪お久~♪」

 

【ホーネット】

「あら?貴女は確か‥‥‥」

 

【清霜】

「秋雲姉さん?」

 

【ホーネット】

「『アキグモ』‥‥こんな形で貴女に再開するなんて、何だか感慨深いわね」

 

【秋雲】

「うん、そうだね、でもこれからは仲間だよ、宜しくね~」

 

【ホーネット】

「こちらこそ宜しく、ところで‥‥そのスケッチブックは?」

 

【秋雲】

「実は秋雲さん、新しいネタ探してるんだけど最高の素材が見付かって良かったよ~♪」

 

【ホーネット】

「ソザイ?」

 

【秋雲】

「ホーネットさ~ん♪参考にしたいんで、ちょっとここで脱いでみてよ~♪

 

【ホーネット】

「What!?」

 

【清霜】

「そんなのダメー!!」

 

 

☆げんこつ!!!☆

 

 

【ヒィッツ提督】

「お・ま・え・と・い・う・や・つ・は!!」

 

【秋雲】

「きゅうう~~‥‥」(ズルズル~~‥‥)

 

 

【藤波】

「姉さん、懲りないなぁ~」

 

【ホーネット】

「彼女はどうしてしまったの!?彼女に何があったの!?」

 

【アンドロメダ】

「あ~‥‥気にしないで良いよ~、何処でも誰にもやってるから」

 

 

【サラトガ】

「作者にとっては新しい艦娘との邂逅こそが重要なんだそうです、何しろこのゲームは『艦隊これくしょん』ですから」

 

【飛龍】

「以下が今回のイベントで新しく作者艦隊仲間になった、報酬艦娘も含めた新規艦娘よ、皆はどんな艦娘達と出会えたかな?」

 

【高波】

「よっ!‥宜しくお願いかも‥です!」

 

 

戦艦:ガングート、サウス・ダコタ

 

正規空母:大鳳、ホーネット

 

軽空母:神鷹、春日丸

 

重巡洋艦:なし

 

軽巡洋艦:デ・ロイテル、ヘレナ

 

駆逐艦:清霜、親潮、天津風、谷風、高波、早波、照月、初月、薄雲、松

 

潜水艦:伊13、伊47

 

海防艦:国後

 

 

 

【青葉】

「それでは『アナライザー』さん、総括を一言!」

 

【へたれ提督】

「アナライザー言うな!‥‥えー、みんなとびっきりの艦娘達ばかり、というより艦娘は皆とびっきりなので、苦しくも有意義なイベントであったと思われまする」

 

【川内】

「それじゃみんな、次のイベントでまた会いましょ♪」

 

【ホーネット】

「Sea You Again♪」

 

【アンドロメダ・清霜】

「「しーゆーあげいーん♪」」

 

 

【秋雲】

「それでも秋雲さんは諦めない‥‥いてて‥‥」

 

【射命丸 文】

「貴女のタンコブも含めて記事にさせて頂きます~♪」

(ホクホク)

 

 

 

 

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      《怒りの加賀》

 

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天龍児童園襲撃事件から5日ほど経つ‥‥‥

 

事件の調査は続いているが、事後処理が一段落した頃‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

メガフロート海上都市『ヨコスカ』……

 

 

国防軍・天憲隊から独立し組織改変した『KLG』の本部を兼ねた、巨大人工物の中心……KLG執務室

 

 

ここの主でKLG司令官『ジョニーnrsenc一等憲兵』は、ある情報紙の記事を読んでいた、ネット時代も随分経つというのに、その情報紙は紙媒体を発行してからネットにニュースを流すという珍しい手法をとっていた

いずれにせよ、大規模組織のリーダーが新聞や情報紙をチェックしているのはごく普通の光景である

 

 

KLGの組織改変と『ヨコスカ』への移動はかなり大規模なものであったにもかかわらず、当初の予想よりもスムーズに行った

第一秘書艦である『加賀』の優れた采配もあったが、KLGは今や横須賀の象徴であり、先の銚子沖の海戦で勝利し東京湾と市民を守った守り神であった、結果、行政と民間の協力を最大限に得る事が出来たのである

 

もっとも、政府中央や軍の関係者には、今回の一件で赤っ恥をかかされ(自業自得だが)た事で、以前に増してKLGを快く思わない者が増えたが、ジョニー隊長は全く意に介さない

市民を差し置いて我先に逃げ出した連中だ、そんな連中にどう思われようと知った事ではない

 

KLGの組織改変と大移動がノートラブルの内に完了した事で、ジョニー隊長はすこぶる上機嫌であった

 

 

そう‥‥‥

 

 

この情報紙の記事を読むまでは‥‥‥

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

ゴゴゴゴゴゴゴゴ……

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

……何だこのクソ記事は!!!、ふざけやがってぇぇぇ!!!」

 

バキバキィーーー!!!」

 

 

ジョニー隊長が情報紙を執務机に叩きつける!

全金属製である筈の執務机は、この一撃で砕け散った!ジョニー隊長の怒りの度合いが知れようというものだ

 

執務室は防音仕様だから机を破壊した音は外部には漏れない、しかしジョニー隊長の感情の乱れを感覚で察知したのか、一人の女性が執務室に駆け込んできた

 

(バタン!)

 

【加賀】

「ジョニー!!‥‥何があったの?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥加賀さん‥‥‥済まない、感情的になりすぎた‥‥」

 

 

普段の職務では沈着冷静冷酷なジョニーがここまで感情を乱している‥‥

余程の事があったに違いない、彼の本妻『加賀』はそう核心した

 

加賀はジョニー隊長に優しく話しかける‥‥‥

 

 

【加賀】

「落ち着いて、何があったの?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥その情報紙に書かれてある、ふざけた記事だ‥‥」

 

【加賀】

「記事?‥‥あなたが腹を立てるなんてどんな記事が‥‥」

 

 

床にグシャグシャになって散らばった情報紙の一枚を拾い上げる加賀

その情報紙はまだ発行されたばかりで、先程別の隊員によって届けられた物だ、従って加賀もその内容はまだ知らない

 

 

【加賀】

「!!これは!?」

 

 

普段はジョニー隊長以上に冷静な加賀が顔色を変える、ジョニーが腹を立てるとすればこの記事しかない!いや!自分も平静ではいられないかもしれない

 

発行元は『京浜国際ジャーナル』という出版社

 

これを書いた記者名は『磯月 希鵺』(いそづき きぬえ)となっている

 

だが問題は記事の中身だ、そこにはこう書かれていた

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『先の東京湾で開催された『国防軍の合同観艦式』を狙ったと思われる深海棲艦の大部隊による襲撃未遂事件で、ある重大な疑惑が(軍関係者や政府関係者の間で)浮上しているという

 

『何者か、深海棲艦の東京湾接近を手引きした裏切者がいる』という疑惑だ

 

これは根拠のない疑惑では無い、深海棲艦は大規模艦隊であったにも関わらず房総半島の直ぐ沖合まで接近していたのである、公式には偵察衛星の破壊とミノフスキー粒子の何者かによる散布が原因とされているが、それでも艦隊の規模を考えればここまで発見が遅れた疑問は払拭出来ないのも事実である

 

最初は国防軍・天憲隊(当時)による自作自演が噂されたが、深海棲艦隊は正真正銘の本物であった事が既に確認されており、また強大な勢力を持つ当時の天憲隊にわざわざ観艦式を混乱させるその様な自作自演を行う理由もメリットも見当たらない事からこの噂は下火になった

 

しかし、ここに来て『純粋に人類を裏切ろうとした』者の存在が可能性として浮上した、事前に深海棲艦隊に密かに接近し、東京湾に偽の通信を行いつつ道案内をしようとした、一体の『艦娘』が存在していた‥‥‥というのである

軍関係者の一部からは『これで奴ら深海があんな近くまで接近出来た理由の説明がつく!裏切者は身近にいたのだ!』という意見が出ているが、果たして真相は?

 

現在当方では、その疑惑を持たれている艦娘の艦名しか分かっていない

 

 

その艦娘名は『駆逐艦娘 清霜

 

 

所属部隊及び所属鎮守府は不明である、我々はこの疑惑について今後も追求を‥‥‥』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

グシャァ!!

 

 

【加賀】

「‥‥何なの!!‥‥この不愉快極まりない無責任な記事は!!」

(ギリギリギリ‥‥‥)

 

 

加賀の表情が怒りで歪む、顔色は怒気を纏って赤くなる、どんなに腹を立ててもここまで怒りが込み上げることは滅多になかった‥‥

 

 

【加賀】

「清霜は!‥あの娘は!‥‥私達が反撃準備を整えるまでたった一人で時間を稼ぐ為の戦いをしていたのよ!!あの娘のお陰で救われた味方もいる!!(阿武隈達、松島鎮守府の戦隊)、あの日東京湾にいた人達の多くが清霜のお陰で命を救われたと言っても過言では無いわ!!‥それなのに‥‥それなのにぃ!!!

ドカァッ!!!!

 

 

執務室の壁に拳を叩きつける加賀、これまた全金属製の壁に大きなクレーターと亀裂が走った!

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥加賀さんの言う通りだ、この記事はただ軍内部や政府機関内部の噂話をそのまま書いただけの、週刊誌やゴシップ誌にも劣る無責任な記事だ!記事と呼ぶのもおこがましい!!

噂話をそのまま載せただけで、自分達では何の取材も検証もされていない!もしされていれば『清霜』の名前をこうも何の恥も無く堂々と載せられる訳がない!!」

 

【加賀】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

加賀は無言で、壁際の壁際に飾られている写真を見た

 

執務室の壁棚には、KLGのメンバーとの写真の他に、親交のある鎮守府の面々との記念写真も飾られている、その一つにジョニー隊長と加賀と並んで写真に収まる『アンドロメダ』と『清霜』の笑顔‥‥‥

 

 

『アンドロメダ』と姉妹の契りを交わした頃の『清霜』との会話が脳裏をよぎる‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【加賀】

「清霜、今度のこともそうだけれど、貴女のお陰でアンドロメダは大きく成長出来た、礼を言うわ♪」

 

【清霜】

「そんな!‥‥清霜は勝手な事をしてみんなに迷惑をかけて‥‥」

 

【加賀】

「貴女自身が分かっていればそれで良いのよ、貴女はもう同じ過ちは繰り返さない、貴女の経験を他の艦娘に伝える事で、その艦娘を助ける事も出来る、全てはこれからよ」

 

【清霜】

「はっ!‥はい!」

 

【加賀】

「いい?清霜?決して焦っては駄目、確実に一歩ずつ精進しなさい、お父様とお母様の言い付けを守って、時には二人を支えてあげて、アンドロメダの事、宜しく頼むわね♪」

 

【清霜】

「はいっ!パパもママも、お姉ちゃんも、清霜が守ってみせます!」

 

【加賀】

「頼もしいわね♪」

 

【清霜】

「‥‥あの、加賀さん?‥‥」

 

【加賀】

「何かしら?」

 

【清霜】

「加賀さんは清霜にも、パパやママにもとっても優しくしてくれますよね、加賀さんは本当に優しい人だと清霜は思ってます、でも清霜達には特別に優しくしてくれてる様な気がして‥‥‥もしそうならどうして?」

 

【加賀】

「私はあなた達家族を特別扱いしてるつもりはないわ、でももし貴女にそう思われているなら、それはそれで悪い気はしないわね、もしそこに何かの理由があるとしたら‥‥あなた達家族の事が大好きだから‥‥なのかもしれないわね♪」

 

【清霜】

「‥‥‥加賀さん!」

 

【加賀】

「何かしら?」

 

【清霜】

「清霜も‥‥ジョニー隊長と‥加賀さんの事が大好きです♪✨」

 

【加賀】

「フフフ♪‥ありがとう、光栄だわ♪‥‥清霜、貴女は本当に素直な娘ね、あなたのママが心底羨ましいわ♪」

 

【清霜】

「エヘヘヘ~~♪✨」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【加賀】

「‥‥清霜‥‥」

 

 

あの時の清霜の笑顔は忘れられない‥‥‥

 

自分達の理想を実現する為に力を手に入れ、それを行使してきたジョニーと加賀である、自分達を誹謗中傷する類の噂話ならば今更何とも思わない

しかし‥‥‥これだけは‥‥これだけは、そのままにする訳にはいかない!

 

 

【加賀】

「私達は何を言われても構わない!‥‥でも!‥‥清霜の‥‥あの娘の名誉を踏みにじる事だけは、絶対に許さない!!」

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥済まない、加賀さん」

 

【加賀】

「ジョニー?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「あの時‥‥観艦式の参列者の注文に押されて六本脚の諸君を観艦式から外した事だ、確かにへたれ君自身が辞退した訳だが、それにしても俺が押し通せば住んだ事だ、結果として清霜とアンドロメダが傷付いたし、軍の一部勢力を調子づかせてしまった‥‥奴らが本当にこんな噂話をばらまいていたとしたら‥‥それは全てを背負い込む覚悟を持ちきれなかった俺の甘さが招いた事だ」

 

【加賀】

「‥‥結果論かもしれないけれど、もしそうなったら松島の阿武隈戦隊は助からなかったかもしれないわ、あの時何が本当に正しかったか、なんて誰にも分からない、私達に出来る事はこの教訓を未来に活かす事だけ、そうでしょ?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「加賀さん‥‥やっぱり流石だな」

 

【加賀】

「私達で決めた事よ?もし貴方に責めがあるとするなら、その責めは私にもある、貴方と私の二人で背負うべき責任なのよ」

 

 

夫婦であり、戦友でもある二人、その絆は硬い

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「‥‥ありがとう、加賀さん!惚れ直したぜ!、俺は決断する事にした!」

 

【加賀】

「例の事ね?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「またまた流石だ!そう!例の件だ、ただし開催時期を大幅に早める事にする!」

 

 

ジョニー隊長の言う例の件とは‥‥‥

 

 

【加賀】

「二度目の『合同観艦式』ね?」

 

 

そう、再度の合同観艦式を計画していたのだ

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「そうだ!新都市『ヨコスカ』と新生KLG出発の門出だ!盛大にやらないとな!」

 

【加賀】

「開催時期の変更は対応可能よ、『即断実行』は天憲隊以来からの伝統だから、それで?観艦式の総旗艦は誰を考えているの?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「加賀さんも人が悪いな♪あえて聞くかい?もう決まってる!観艦式の総旗艦には、アンドロメダと清霜の二人に務めて貰う!

今度は誰にも文句は言わせん!!邪魔する奴は俺がこの手でたたっ斬る!!

まあ全ては、あの二人の意思を確認してからだが」

 

【加賀】

「ジョニー‥‥流石は、私が唯一愛した人ね♪」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「ヘッヘッ♪‥よせやい、加賀さん、そういう訳だ、また忙しくなるだろうが苦労をかける」

 

【加賀】

「苦労なんて思った事は無いわ、それにこういう忙しさなら大歓迎よ」

 

 

二人の意識は観艦式に飛んだ、あの姉妹が艦隊の中心になって海上を航行する勇姿を‥‥‥しかし、その前に済ませておかなければならない事が山積みではあったが

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「『アンタレス』の応援派遣の事もある、一度六本脚に顔を出す必要があるな、アンドロメダにも伝えておく事もあるし」

 

【加賀】

「そうね‥‥でも、その前に‥‥‥」

 

 

加賀は向きを変えると、執務室から出て行こうとする

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「加賀さん?何処に行くんだい?」

 

【加賀】

「これよ」

 

 

加賀は、先程握りしめた情報紙をジョニー隊長に見せる

 

 

【加賀】

「準備を進める前に‥‥この記事だけはこのままには出来ないわ!この出版社と記者にはそれなりのケジメをつけさせて貰うわ!」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「俺も一緒に行こうか?」

 

【加賀】

「良いけれど、外で待っていてね、貴方が乗り込むと相手が建物ごと全滅するから」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「俺は加賀さんを止める為に行くつもりなんだけどね~」

 

 

ジョニー隊長がそう言うほど、今の加賀は静かに怒りを燃やしていたのだ

 

 

 

【加賀】

「清霜‥‥安心して、貴女には私達がついている、貴女の名誉は私が守ってみせる!」

 

 

向かうは『京浜国際ジャーナル編集部』の入ったビル‥‥‥

 

加賀の怒りが、静かに‥‥静かに燃え上がろうとしていた

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

お台場海浜公園‥‥‥

 

 

『京浜国際ジャーナル』から例の記事が世に出される数時間前‥‥‥

 

 

その情報と噂話を『磯月 希鵺』にリークした張本人が携帯で会話していた

 

電話の向こうの相手は何やら怒っている様だ、怒っていない時なんか無いのかもしれないが‥‥‥

 

 

【ハイザKI-X06号】

「何?何でもっと多くの新聞社や週刊誌にリークしなかったのかって?

あのなぁ!前にも説明しただろ?艦娘の事を専門的に取り上げてる情報誌だからリアリティがあるんだよ!特ダネだから情報誌の記者も食いついたんだ!

他の新聞社は艦娘にはイマイチ無関心だし、週刊誌なんか載せたところでガセネタとして扱われるのが落ちだろうが、それじゃ返って誰も信じない、逆効果だろ?」

 

⚡!!!!~~!!!⚡

 

電話の向こうでは通話相手のがなり立てる音が響いている

120%自分の思い通りに周りが動かないと許せない気質らしい‥‥

 

 

【ハイザKI-X06号】

「おい!三木之の坊や、勘違いするなよ!お前がどーーーしてもって言うからこんな面倒臭い『頼まれ事』してるんじゃねえか!

あの鎮守府(六本脚)の奴らにどれだけ怨みがあるのか知らねえが、今は俺達の足場を固めるのが先決ってのを忘れるなよ!

奴らへの嫌がらせも含めて、俺達が今この国でやってる事だって、全てはその為の時間稼ぎに過ぎないって事をな!」

 

⚡!!!!~~!!!⚡

 

電話の向こうからのがなり音はまだ響いているが、ハイザKI-X06号は半ば無視して

 

 

【ハイザKI-X06号】

「とにかく!やる事はやったからな!俺達は一旦ドルヴェンシュタインに戻る、向こうの進捗具合ではまたこの国と行ったり来たりする必要があるからな」(ピッ)

 

 

‥‥と言うと一方的に電話を切った

 

 

【ハイザKI-X06号】

「全く!てめえの命と立場が危うい均衡で辛うじて成り立ってるのを、いい加減自覚して貰いたいもんだぜ!まっ、それが出来てたら奴の人生はもう少しマシだったろうがな」

 

 

一人毒づくジュラルの男‥‥‥

そこに一人の男が近付いてきた‥‥‥

 

 

【ハイザKI-X06号】

「‥‥戻ったか?」

 

【用心棒B】

「‥‥ああ、あんたの指示通り、あの小娘の新聞記者(磯月 希鵺)に情報を渡した、奴はあれを本当に記事に出来るのか?見たところあまり仕事の出来そうな奴には見えなかったが?」

 

【ハイザKI-X06号】

「お前がそれを気にする必要はねえ、俺の言った通りにやれば良いんだ」

 

【用心棒B】

「まあ‥‥俺にとってはどうでもいい事だがな」

 

【ハイザKI-X06号】

「そんな事より、一旦ドルヴェンシュタインに戻るぞ、準備しておけ」

 

【用心棒B】

「了解した‥‥なあ、一つ聞いて良いか?」

 

【ハイザKI-X06号】

「疑問を挟むつもりなら許さんぞ!」

 

【用心棒B】

「参考程度に聞くだけさ、言えないなら別にいい」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【ハイザKI-X06号】

「しょうがねえなぁ、何だ?」

 

【用心棒B】

「あんたはこれを面倒臭い『頼まれ事』と言ってたな、そんな事を何故わざわざするんだ?」

 

【ハイザKI-X06号】

「チッ!聴こえてたのかよ!」

 

【用心棒B】

「これでも『元擲弾兵』なんでね、問題があるなら忘れるが?」

 

【ハイザKI-X06号】

「まあ良いさ、全ては時間稼ぎの為!それ以外に理由はねえ」

 

 

あの記事の内容が世間に広まる事で、誰がどのような影響を受けるかなど、このジュラル星人やあの鉄仮面には関係ないらしい

 

 

【ハイザKI-X06号】

「あの記事が広まればそれなりの動揺が走る、奴らは火消しの為にそれなりの時間を割かれるだろう、今はどんなセコい手を使ってでも時間を稼ぐ事が重要なんだ、それさえ出来れは後は知った事じゃねえよ」

 

【用心棒B】

「因みにもう一つ聞くが、俺達がリークしたあの情報は事実なのか?」

 

【ハイザKI-X06号】

「さあな♪」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【用心棒B】

「『清霜』とか言ったな‥‥その艦娘と、あの新聞記者はどうなる?」

 

【ハイザKI-X06号】

「さあな♪」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【ハイザKI-X06号】

「質問は済んだか?サッサと行くぞ」

 

 

少々ウンザリした様子で、ジュラル星人『ハイザKI-X06号』は歩き出した‥‥

 

 

【用心棒B】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

その背中を無表情で見つめる『元擲弾兵』、少し距離を空けて歩き出した

 

リークした情報の中に出て来た艦娘と、先程会った新聞記者の事が頭を過ぎる‥‥

 

 

【用心棒B】

「お前ら運が無かったんだ、諦めろ、お前らを救う『神』はいねぇ‥‥」

 

 

この『元擲弾兵』にとっても、彼女達の運命には興味がないらしい

そういった点では、この三人は同じ穴のムジナであった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [名称説明]

 

 

①:梅雨イベント

 

オンラインゲーム『艦隊これくしょん』で、直近に行われた作戦イベント、七つの海域を攻略する大規模イベントであった、作者提督本人がどんなていたらくと苦戦を強いられたかは本文を参照されたし、ぬぐぐ‥‥‥

 

 

②:ホーネット

 

『ヨークタウン』級三番、正規空母の艦娘

今回の梅雨イベント最大の報酬艦娘、同時にこの後のストーリーで六本脚鎮守府に合流予定であります、宜しくです

 

 

③:高波

 

『夕雲』型六番、駆逐艦娘

本作品の設定では、『レ級のいる鎮守府』に所属し、朝霜やレレちゃんとも仲よしという事になってます、梅雨イベントで来てくれた新人さんなので嬉しくて登場して貰いました

 

 

④:リークされた情報と記事

 

『ハイザKI-X06号』から『磯月 希鵺』にリークされた、『銚子沖迎撃戦と東京湾襲撃未遂事件の疑惑』の噂情報と、それによって書かれた記事

当然『ガセネタ』である、しかし軍内部や政府の一部で悪意により捏造された噂が囁かれているのも事実らしい

この記事が出た事で怒り心頭に発した『加賀』は、単独で『京浜国際ジャーナル編集部』ビルに乗り込む事に‥‥‥

 

 

⑤:磯月 希鵺(いそづき きぬえ)

 

『京浜国際ジャーナル』の女性記者、『UX-01』の行方を追っている同社の女性記者『神無月 ミザリィ』の後輩にあたる

お嬢様育ちで生意気な性格、初めは神無月の下で部下として学んでいたが、色香を使って編集長に取り入り、記者として未熟のまま神無月と同格の記者に昇進した

派手な記事を手っ取り早く発行する事を好み、充分な取材と裏取りを面倒臭がり、それらをまともにしないまま記事にしてしまう傾向がある為、先輩各の神無月とはよく衝突している

『ハイザKI-X06号』から『用心棒B』を経由してリークされた情報を元に、取材も裏取りもしないまま記事にしてしまう、これにも編集長の力を借りた事は容易に想像できる、しかし、その結果『KLG』と『加賀』に目を付けられる事に‥‥‥

 

 

⑥:用心棒B

 

34話『激闘!小笠原05、艦娘の守護神吸血鬼!遭遇編』に登場した元擲弾兵

 

戦場で行き場を失い、そのまま脱走して野良擲弾兵となる

『第8研究機関』で用心棒として働いていたが、艦娘を拉致しようとした雇い主を『二等憲兵吸血鬼』に殺された為、再び野良擲弾兵となる

その後『ハイザKI-X06号』に拾われて、その下で働く事になった

思想信条とは無縁で、感情も殆ど無い、地球も人類も、艦娘の運命も彼にとっては全くの無関心である、ただ生きる為に三木之一派として行動する事に‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(エピローグ)

 

 

東京湾の海上を単独で驀進する、一人の艦娘‥‥

 

彼女はこのまま『京浜国際ジャーナル』に乗り込むつもりらしい

 

 

【加賀】

「清霜‥‥貴女には、私達がついてる!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「ジョニー隊長と加賀さんが来るの!?」

 

【アンドロメダ】

「うん、近々こっちに来るらしいよ、何か話があるみたい」

 

【清霜】

「そっかぁ~♪楽しみだなぁ~♪✨」

 

【アンドロメダ】

「加賀さんはきよしには優しいからなぁ、あの優しさをもう少しメダ子にも分けて貰えたらなぁ~」

 

【清霜】

「加賀さんは誰にだって優しいもん、早く来てくれないかな~♪」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【加賀】

「これは私の勘だけれど‥‥あの記事、何者かがリークしたものに違いない!

その何者かも含めて‥‥ただでは済まさない!!!」

 

 

 

怒りの加賀、続く‥‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [出 演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

ジョニーnrsenc一等憲兵(KLG)

加賀(KLG)

 

花田 刀治郎(海軍公安連邦局 通称NPF)

飛龍(海軍公安連邦局 通称NPF)

 

カルド・アルレッド(リンガ特設連邦鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

 

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(海軍公安連邦局 通称NPF)

 

 

ホーネット(後に六本脚鎮守府)

 

サラトガ(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

パース(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

高波(レ級の居る鎮守府)

 

 

ハイザKI-X06号

 

用心棒B

 

 

ガトランティス(謎の鎮守府)

 

射命丸 文

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 




【ホーネット】
「そう、私がCV-8 Hornetよ、覚えておいてね♪インフォメーションよ♪
この作品は二次創作でフィクションなの、だから作品内の設定や固有名詞は全て架空のものと言う事になるわ
だから実在する個人や団体、サークルやガバメントとは何の関係も無い事を覚えておいてね♪
それじゃ、また会いましょ♪Sea You~♪」

【アンドロメダ・清霜】
「「しーゆー♪良い湯ー♪」」


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【特別回想録 10.30 】全てを棄て、愛が生まれた日

10月30日は『川内』の進水日です

これにちなんで特別回想録を書いて見ようと思いました

二人の過去、特に海軍での立場を棄て脱走に至るいきさつを、今年はどこかで書いてみたいと思っていました

回想録は何編かに分けて投稿する予定で、今回はその一作目です
ストーリーの展開上、品位に欠ける台詞や胸糞シーンも出て来るかもしれません

それをご容赦頂ければ、ゆっくりしていってね



10月29日

 

もうすぐ日付が変わる‥‥‥

 

 

六本脚鎮守府の埠頭に係留された一隻の艦艇がイルミネーションで飾られ光り輝くオブジェのようになっている

 

今年の初頭に謎の鎮守府の技術屋トリオの手により改装が完了した『リサイクル戦闘艦第46号』である、専用ドックも完成し、回航も完了して、はれて六本脚鎮守府に配備された

 

 

【ホーネット】

「Beautiful、綺麗ね、皆で飾り付けした甲斐があったんじゃない?」

 

【清霜】

「うん♪そうだね」

 

【アンドロメダ】

「提督も気合い入ってたからなぁ~」

 

【清霜】

「これは言ったら『ママ』の分身だもん、パパだって気合い入るよ」

 

【ホーネット】

「早くネームが決まるといいわね」

 

 

今年実施された輸送作戦の最中に救助(ドロップ)され、晴れて六本脚鎮守府の家族の一員となった『ホーネット』とめだきよ姉妹はそんな感想をもらす

 

この『46号』は、あのジュラル星人が海底からサルベージしたかつての軍艦‥‥

『川内型軽巡洋艦』を母体としていた

ジュラル星人がリサイクルして改装したこの『46号』は、謎の提督ヒィッツカラルドにより、もう一隻の『57号』共々強奪され鹵獲された

技術者トリオはこの2隻を現代の最新技術と自身の改装スキルで大改装した訳である、ただし、外観はあくまで母体となった艦艇のスタイルを踏襲したまま、つまり見た目は大きな変化は無くとも中身は全くの別物という事である

 

その『57号艦』改め、特務巡洋艦〈秩父〉は『46号艦』に並んで接港している

同じくイルミネーションに飾られて華やかさを演出していた

 

 

【足柄】

「まあ、悪くはないわね、あいつの進水日を祝うのに飾り付けされたのは妙な気分だけど」

 

【潮】

「良いじゃないですか?あの足柄さん(秩父)も、綺麗ですよ♪」

 

【浜波】

「うん‥‥とっても‥‥綺麗♪」

 

【足柄】

「‥‥まあ、あんた達が喜んでくれるならそれで良いわ」

 

 

因みに『46号艦』の素体は『川内』、『57号艦』こと『秩父』の素体は『足柄』であるとそれぞれ判明している

 

その『46号艦』を眺める、車椅子の少女が一人‥‥‥

 

 

【磯波】

「‥‥とっても‥‥きれい‥‥」

 

 

単純に綺麗な物に感動している‥‥と言うよりは何かを思い出して感慨深くなっている様子であった、そんな友人で同僚の姿に気付いた潮は‥‥

 

 

【潮】

「磯波ちゃん?どうしたの?」

 

【磯波】

「うん‥‥ちょっとね‥‥」

 

【足柄】

「磯波だっけ?、今回は招待を受けてくれてありがとね、潮から話は聞いてるわ、私が言うのも変だけど、潮がお世話になってるわね」

 

【磯波】

「いっ‥いえそんな!私の方こそ潮ちゃんにはお世話になってますから‥‥」

 

【潮】

「もう!足柄さんは私の親ですか?」

 

【足柄】

「あんたが私に甘えん坊だからいけないのよ」

 

【潮】

「///う~~‥‥///」

 

【磯波】

「‥‥クスクス♪」

 

【浜波】

「‥‥クスクス♪」

 

 

足柄と潮そして浜波の三人は、かつて同じ鎮守府に在籍していた過去を持つ古い知り合いであった、その潮の同僚と言う事で、磯波も特別に招待されたのである

 

 

【那珂】

「みんな~♪ありがとう~♪那珂ちゃん日またぎライブ、まだまだ続くよ~♪」

 

【キSE-X07号】

「しゃあ!みんな!もっと那珂ちゃんを盛り上がっていくっす!!」

 

【隼鷹】

「つくづく、あんた本当にジュラルなのかい?」

 

【ゼネラル】

「それを手伝ってる俺達も大概だけどな」

 

【那智】

「踊れるアイドル那智ちゃんの出番なのだ!行くぞ相棒!」

 

【海風】

「はい!♪」

 

【榛名】

「榛名は日付が代わっても大丈夫です♪」

 

【ラビアンローズ】

「ビールにおつまみいかがっすか~♪」

 

【夕立】

「がーるる~♪」

 

 

 

【足柄】

「あっちはあっちで騒がしいわねえ!」

 

【潮】

「凄い‥‥盛り上がりですねぇ‥‥」

 

 

46号艦の艦上ではこのライトアップに便乗して那珂ちゃんミニライブが敢行されていた、各方面から飛び入りで参加してきたバックダンサー達も盛り上がり、小売りで商売してる奴も‥‥‥

 

そんな謙遜とは無関係に‥‥‥

 

 

【磯波】

「本当に‥‥‥きれい‥‥‥」

 

 

明るく装飾された『46号艦』を見て、磯波はもう一度呟く

それを見た足柄は‥‥‥

 

 

【足柄】

「(潮から話を聞いた時はまさかって思ったけど‥‥まさかこんな形であんたに再会する事になるなんてね、磯波、これも運命と縁ってやつかしら)」

 

 

足柄、振り返って執務室のある建物の窓を見る‥‥

 

 

【足柄】

「もうすぐ日付が変わる‥‥か、あの二人は何を想ってるでしょうね」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

執務室の窓からも埠頭に係留されて光り輝く2隻の艦艇がよく見える

その内の一隻はかつての自分の姿、分身のようなものだ

 

だが、彼女の思考は別の場所にあった

 

 

【川内】

「もうすぐ‥‥あの日になるね、提督‥‥」

 

【へたれ提督】

「ああ、そうたな‥‥毎年この日が来るのは当然だが‥‥こればっかりは気持ちが馴れる事は無いな」

 

【川内】

「アタシも同じ‥‥特別な日だからね‥‥」

 

 

ほんの気持ち程度だが、お祝いの食事と少量のシャンパンが用意されている、今夜は執務室で二人きりでお祝いだ

明日の夜は家族でお祝いとなるだろう

 

 

【へたれ提督】

「日付が変わる‥‥川内、グラスを」

 

【川内】

「‥‥うん♪‥‥」

 

 

二人は少量のシャンパンが注がれたグラスを持ち上げる

と同時に時計が正午を刻んだ

 

 

ウ゛ゥーーーーーーー‥‥‥‥

ウ゛ゥーーーーーーー‥‥‥‥

 

 

船の汽笛が短い時間だけ鳴り響いた

 

日付は『10月30日』になった

 

 

【へたれ提督】  

川内、誕生日(進水日)おめでとう」(チーーン‥‥)

 

【川内】

ありがとう提督♪‥‥そして、アタシ達の結婚記念日に」(チーーン‥‥) 

 

 

二人はグラスを交わして一口飲む、へたれ提督は下戸なので後は麦茶でお祝いの続きだ

 

 

【川内】

「綺麗だね、あの船‥‥昔のアタシの姿とは思えないや」

 

【へたれ提督】

「ああ、とても綺麗だ、目の前のお前には劣るがな」

 

【川内】

「///もう!すぐそういう恥ずかしい冗談言うんだから~///」

 

【へたれ提督】

「俺は何時だって本気だぞ?」(キッパリ)

 

【川内】

「///‥‥う~~///」(モジモジ)

 

 

今日は特別に、執務室の机の上に多くの写真立てが並んでいる

想い出の写真からこれまで世話になった人達との写真が収まっていた

 

その中には、二人がまだブロック海軍に所属し、横須賀で奮闘していた時代の写真も一枚だけ存在した、その写真は二人が配置されていた房総半島、勝浦の監視所の前で撮った写真、そこには三人の人物の姿があった

このうち二人は当時のへたれ提督と川内、そしてもう一人は‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥アタシ達ってさ、色んな人達に助けられて今日まで来られたんだね」

 

【へたれ提督】

「そうだな、二人でやっと一人前の俺達がここまで来れたのもそのお陰だ、俺達は運がよかった、だがな川内‥‥」

 

【川内】

「‥‥何?提督‥‥」

 

 

珍しくへたれ提督が真面目な(似合わない)顔をして川内を正面から見つめる

 

 

【へたれ提督】

「ナレーション!大きなお世話だ!まあそんな事はとうでもいいとして‥‥」

 

【へたれ提督】

「この鎮守府があるのも俺達があるのも大勢の人達に助けて貰った事は間違いないが、俺自身、ここまでこれたのは………川内……何もかもお前のおかげだ」

 

【川内】

「提督………ねえ提督?今アタシ……とっても幸せよ、それは全て、提督がいてくれたから……清霜やメダ子の母親になって……妹達にも会えて……大切な家族が出来て素敵な仲間にも出会えて……それって全部、提督がアタシを愛してくれたから……提督が全てを捨てて、世界中を敵に回す覚悟をしてまでもアタシを選んでくれたから……」

 

【へたれ提督】

「よせやい、俺はそんな大層な男じゃない、ただ自分の本心に素直に従っただけだ、ただ川内と一緒に居たかったから、それでも川内には苦労かけてばかりだったけどな」

 

【川内】

「アタシは提督と一緒に居られて苦労なんて思った事は一度も無いよ?提督はずっと優しくしてくれて、アタシを護ってくれて‥‥‥アタシは少しでもその恩に報いられてるのかな‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「お前が常に側に居てくれる事が俺にとって最大の報いだよ」

 

【川内】

「//もう!またそんなはずかしい事言って~!//‥‥でも、提督らしい‥‥フウッ♪❤✨」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥川内!」

 

【川内】

「✨なあに?提督?✨」

 

 

一瞬見せた、眩しすぎる川内の笑顔を見せられたへたれ提督は思わず‥‥

 

 

【へたれ提督】

結婚しよう!」(ガシッ!)

 

【川内】

いやいや!もう結婚してるし!アタシ奥さんだし!

 

【へたれ提督】

「分かってるけど!お前が可愛い過ぎるからもう一度結婚したくなった!」

 

【川内】

「提督!大丈夫?酔っ払ってない?」

 

 

そういえば、シャンパンを一口飲んだせいか、へたれ提督の顔は少し赤くなっている、アルコールに弱い人間は少量の飲酒でも顔に出てしまうものだ(経験則)

 

繰り返しになるが、へたれ提督は下戸である、ついでに痔持ちである

 

【へたれ提督】

「やかましい!!」

 

【川内】

「提督?さっきから誰に突っ込んでるの?」

 

 

あの『母里 友信』は『福島 正則』から『日本号』を酒の飲み比べで分捕ったというのに‥‥‥

 

 

おつまみ代わりに出された軽食は川内の得意料理『鰯団子』である

それを見た川内は‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥ねえ、提督?最初のキスの事、覚えてる?」

 

【へたれ提督】

「忘れる訳がないだろ?あんな濃い味のキス」

 

【川内】

「だったら~♪‥‥‥(パクっ)」

 

 

あの時と同じように、鰯団子を口にくわえる川内‥‥

 

消耗品扱いされていた一人の擲弾兵に人間の心を取り戻したのは、川内の鰯団子とファーストキスであった

(第六話『ファーストキスは鰯団子の味』参照)

 

 

【川内】

‥‥んっ♪❤

 

【へたれ提督】

んっ‥‥て、おい、あれやるのか?

 

【川内】

んっ!❤」(グイッ)

 

 

鰯団子をくわえて口を前に突き出してくる川内は、あの時のファーストキスをおねだりしている‥‥みたいだ

 

 

【へたれ提督】

まったく‥‥据え膳食わぬは男の恥だな、それじゃ遠慮なく‥‥いただきます!」(パクっ)

 

【川内】

むぎゅっ!❤

 

 

へたれ提督は鰯団子ごと川内の唇に食らいつく、そしてそのまま‥‥‥

 

 

(モグモグ‥‥ジュル‥‥ジュルルル‥‥)

 

 

【川内】

うっ❤️……んぐっ❤️……

(トロ~~ン❤)

 

 

鰯団子はあっという間に二人の口の中で解れてしまい、今はお互いの舌をからめ合う濃厚なキスに‥‥‥

 

 

【川内】

‥‥んぐぅ‥‥‥提督‥‥しゅきぃ❤❤

 

 

横須賀時代の二人の写真に写っているもう一人の艦娘‥‥彼女は写真の中で微笑んでいた、まるで今の二人を見守るように‥‥‥

 

 

BC1923年 10月30日

軽巡洋艦『川内』進水日

 

この日は全ての艦娘『川内』の誕生日として認知されている

 

 

NUC0107年 10月30日

『へたれ提督』と『川内』結婚

 

それは、他に祝う者も誰も居ない、二人だけで永遠の愛を誓いあった日であった

 

そしてその日、二人は海軍を棄てた、そして脱走した

 

二人の愛を貫く為に、世界を敵に回す(かもしれない)道をあえて選んだ瞬間であった

 

 

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【磯波】

「あの日も‥‥こんな夜だったかな‥‥」

 

 

 

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 【特別回想録 10.30 】

 

   《全てを捨て、愛が生まれた日》

 

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NUC0105年 4月1日

 

連邦統合海軍省人事局長『土方 龍』元帥によって、初期の鎮守府制度が復活した

正規軍人と官僚に牛耳られていた『艦娘を指揮する提督』の地位は取り戻された

 

適性ありと判断されれば何者でも、身分も出自も(人間であるかどうかすらも)関係なく提督になれる時代が復活したのだ

 

しかし、ある二人にとってはある意味とんでもないエイプリルフールとなった

 

 

『チェンバロ2号作戦』の大失敗で失った戦力の回復を上位組織である『帝国海軍』から厳命されていた『アジア・オセアニアブロック自治海軍』は、この制度を逆利用して強引な戦力再建計画を強行した

 

何しろ『連邦統合海軍』と『帝国海軍』からある意味『お墨付き』を貰っているのだからやりたい放題とも言えた

 

『帝国海軍』も大きな被害を受けて戦力再建を急いでおり、この制度に便乗していたのは同じであったので『アジア・オセアニアブロック自治海軍』のやり方にあまり口出しする事は無かった

 

『ブロック海軍』は、かつて軍の都合で軍から追い出した者達を強制徴募し、形だけの部隊を編成して各地に配備した

中には海軍の経験が皆無の陸軍兵士や、長年の酷使で身体に異常を負った艦娘も含まれていた、『ブロック海軍』はまともな再訓練も支援も皆無のまま、これらの強制徴募者達を部隊に配備して海軍の体裁を先ず整えようとしたのである

 

同時にこれらの部隊は、本格的な戦力が整うまで深海棲艦からの攻撃を防ぐ為のバリケード、被害担当戦力でもあった

 

こんな状況であったから、強制徴募された内の二人、元擲弾兵の『見習い少尉』(当時のへたれ提督)と、彼に付いて秘書艦となった『川内』の二人にはまともな支援など期待できる訳も無かった、ましてやそこに個人的な私怨も加わったとなれば‥‥‥

 

 

 

NUC0106年

 

横須賀、ブロック自治海軍司令部、艦政本部

 

 

【見習い少尉】

「また配属はお流れですか?」

 

【艦政本部次長】

「君達の監視所に新規配備する予定はそもそも無い」

 

【見習い少尉】

「何故ですか?連日の哨戒任務で我々は復数人の艦娘を海上で救助してきました、しかし、艦政本部に預けた彼女達は誰一人として我々のところには配属されない!何故です!?」

 

【艦政本部次長】

「だから言っただろう!お前達に渡す艦娘なんかいないとな!」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

艦政本部は本来、艦船の建造計画や配備計画を担う部署である

 

そんな艦政本部が艦娘の配属(配備計画)を担っているのは、当時のブロック海軍では『艦娘』はあくまで『人』ではなく『人の形をした兵器』であったからだ

 

これが軍人なら人事部の管轄になるのであろうが

 

 

【見習い少尉】

「今の俺達は逆さに振っても二人しか居ないんですよ!それでも命令と任務だけはキッチリやって来る!補給もそうだが戦力が決定的に不足してる状況でもです!」

 

【艦政本部次長】

「そこを何とかするのが君達の仕事だろう!」

 

【見習い少尉】

「限界だから言ってるんですよ!」

 

【川内】

「少尉、落ち着いて」

 

【艦政本部次長】

「我々は海軍を再建する為に戦力整備の最中なんだ!おまえらがここに居られるのもそのお陰なんだぞ!そうでなければ誰が擲弾兵なんか将校にするものか!」

 

【川内】

「‥‥‥‥(ギリッ!)」

 

【艦政本部次長】

「ただでさえ戦力が足りないんだ!お前達に艦娘を回してる余裕は無い!」

 

【見習い少尉】

「だったら何で本部に艦娘達があふれているんだ?」

 

 

艦政本部、というよりはブロック海軍本部には、配属先が決まらない艦娘達が多く待機状態に置かれていた、受け入れる部隊の器がまだ充分整備されていないとの話だが‥‥‥本当のところは見習い少尉にも分からない

 

とは言え、本部が配属先の決まらない艦娘で溢れかえっているのも確かだ

艦娘に余裕が無いという次長の台詞には何の説得力も無い

 

 

【艦政本部次長】

「我々の管轄だ!貴様が口出しする事では無い!!」

 

【見習い少尉】

「どうしても必要だから直談判に来てるんだ!俺達が救助した娘達の中から一人だけでも良い!新規の艦娘を配属させてくれ!俺達も一応は部隊の看板をあげているんだから救助した艦娘の優先配属権はあると思うんだがな?」

 

【艦政本部次長】

「うるさい!!黙れ!!それも含めて我々が決める事だ!!」

 

 

勝浦の監視所に配属されてから、見習い少尉と川内は二人だけで戦い続けていた

 

任務のたびに海上で艦娘を救助(ドロップ)しては艦政本部に届け出を繰り返す日々を過ごしていた

 

本来なら救助した部隊にその艦娘の優先配属権がある筈であったが‥‥

艦政本部からはなしのつぶて、誰一人として艦娘が新しく配属される事は無かった

 

それでも一応部隊の看板を持たされている以上、仕事はキッチリやって来る

それでも今までは何とかなっていた

『ドルフ・ヴァレンシュタイン』との出会いから『Lメタル・ヒュッケバイン社』の援助を受けていたから、補給と装備の補充には最低限の目処が立っていた

 

それでも限界は近づいて来ていた

指揮官一人の他は、艦娘が『川内』一人だけとなればどうしても艦娘の補充は必要であろう

 

もしこのままの状況で、いずれ任務に失敗したともなれば‥‥‥

当然あの男、『三木之 苗夫』が黙っている訳がない

これ幸いとばかりに二人に罪をでっちあげて、二人を始末しようとするだろう

 

それが分かり切っている状況ではなおのこと、艦娘の補充は避けては通れない

 

おそらくこの次長も『三木之 苗夫』の息が掛かっているのだろう

そうでなければ戦力強化にここまで意固地に反対する理由がない 

 

 

【艦政本部次長】

「擲弾兵風情が人間様に口答えするな!!さっさと勝浦に帰れ!!」

 

【川内】

「!!‥‥‥(ギリリッ!!)」

 

【見習い少尉】

「これだけ頼んでも艦娘を配属して貰えんのか?」

 

【艦政本部次長】

「艦娘ならそこに居るだろうが!」

 

 

艦政本部次長は川内を指差した、失礼な男だ

 

 

【見習い少尉】

「川内は確かに優秀だ!しかし一人だけでは負担が大き過ぎる!だから新しい艦娘の配属を頼んでいるんだ!」

 

【艦政本部次長】

「だったら貴様ら二人で倍働けば良いだろう!これ以上文句を言うなら、そこの艦娘も取り上げるぞ!?」

 

【川内】

「!?‥‥そんな!!」(ガシッ!)

 

【見習い少尉】 

「大丈夫だ川内、お前は誰にも渡さん」(グッ‥‥)

 

 

『人間軍人』を信用出来なくなっていた川内は、次長の捨て台詞に過敏に反応した

川内は見習い少尉の腕にしがみつく、見習い少尉は心配するなとその手を握る‥‥

 

 

【見習い少尉】

「次長、川内は俺の大切な相棒だ、誰にも渡す気はない、あんたにもあの男にもな」

 

【艦政本部次長】

「命令違反で軍法会議にかけてやるぞ!!」

 

【見習い少尉】

「俺は人間じゃないんだろ?それとも軍法会議だけは人間扱いしてくれるのかな?」

 

【艦政本部次長】

「減らず口を!!‥‥まあいい!魚雷を撃てない軽巡なんて所詮何の役にも立たん!お前らの好きにすればいい!お似合いのコンビだよ!」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

(コツ コツ コツ‥‥)

 

【川内】

「‥‥?少尉?」

 

 

見習い少尉は無言で艦政本部次長の前に近づくと‥‥

 

 

【艦政本部次長】

「きっ!?‥‥貴様!何だその目は!?」

 

【見習い少尉】

「あんた‥‥そんなにあのボンボンが恐いか?」

 

【艦政本部次長】

「なっ‥‥何だとぉ!‥‥」

 

【川内】

「少尉!待って!」

 

 

艦政本部次長の川内に対する発言で、見習い少尉の様子は一変した

 

 

【見習い少尉】

「俺の事はいい‥‥だが、あんたの目は節穴だな、川内程の優秀な人材の能力を完全に見誤っているんだからな、よくそれで艦政本部なんか勤まるもんだな?」

 

【艦政本部次長】

「おっ!‥‥おのれ!‥‥」

 

【川内】

「少尉お願い!落ち着いて!」

 

【見習い少尉】

「大丈夫だよ川内、俺はいたって冷静さ」

 

 

見習い少尉は感情を抑えて淡々と話す

川内は理解した、間違いない、彼は怒っている

 

 

【見習い少尉】

「次長、あんたを頼った俺達が馬鹿だった、階級は上の筈なのに三木之の下僕に成り下がったあんたに頼んでも補充は永遠に無理だと理解したよ」

 

【艦政本部次長】

「いっ!!‥‥言わせておけばぁ!!貴様らが三木之中佐に逆らったからこんな事になってるんだろうが!!自業自得だろう!!」

 

【見習い少尉】

「奴が勝手に逆恨みしてるだけだ、自業自得は奴の事だろう?」

 

 

因みに三木之 苗夫(ジャギ)はこの時中佐、艦政本部次長は大佐である

階級は上でも、艦政本部次長は三木之の下僕であった

正確には、三木之の凶暴性と三木之の父親の権力の下僕であった

 

以前、自らの不祥事(作戦失敗)で降格させられ、更に作戦部から補給部に回された事で、三木之は見習い少尉と川内の二人を徹底的に逆恨みしていた

 

それ以来三木之は、二人の足を散々引っ張るだけでなく、勝浦から横須賀に何度も呼び出しては『怨み節』の連呼を喚き散らすのが日常となっていた

 

三木之が怨み憎んでいる相手は二人だけではないので、三木之の憎悪の全てが二人に降りかかっている訳ではない、しかし何か機会があれば見習い少尉達を落しめてやろうとしている事は明らかだ

現に補給部から少尉達への補給はほぼ皆無に等しい

 

 

【艦政本部次長】

「貴様らにやる艦娘は無い!!さっさと出ていけ!!」

 

【見習い少尉】

「分かった、もう頼まんよ、その代わり次に誰かを救助(ドロップ)したら、その艦娘は俺達が貰うからな」

 

【艦政本部次長】

「勝手な事をするな!!」

 

【見習い少尉】

「あんた今言っただろ?俺達の好きにして良いんだよな?補給だって自前で何とかやり繰りしてるんだ、それくらい大目に見られても罰は当たらんさ、それに戦力整備が遅れたせいで実働部隊が結果を出せなかったとなれば、それは艦政本部の責任にもなる」

 

【艦政本部次長】

「責任だと!?」

 

【見習い少尉】

「特に次長であるあんたは、上官からも部下からも全部の責任を押し付けられる可能性が高いだろうなぁ、中間管理職も大変だなぁ、ご愁傷様」

 

【艦政本部次長】

「おっ‥‥おのれ!‥‥」(ヒクヒク)

 

【川内】

「少尉!もうそのくらいで‥‥」

 

【見習い少尉】

「ああ‥‥そうするか」

 

 

今更上役の一人や二人に嫌われたところで、もうどうという事はない

先方が既にそういう姿勢なのだから、こちらが何をやっても無駄だ‥‥

 

そう考えて行動してしまうあたり、見習い少尉は指揮官としてはまだ未熟だったのかもしれない、それでも男には譲れない一線がある

 

 

【見習い少尉】

「俺達は、あんたの大好きな『中佐様』にも呼び付けられているから、これで失礼する、せいぜい達者でな」

 

【艦政本部次長】

「出ていけぇーー!!」

 

【見習い少尉】

「ああ、それとな!」

 

ガシッ!! 

 

【艦政本部次長】

「うっ!?‥‥ウグッ!!」

 

【川内】

「少尉!!やめて!!」

 

 

見習い少尉、突然次長の胸ぐらを掴んで‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「もし今度、川内のことを『役立たず』なんてぬかしてみろ!あんたには死んでもらう事になるぜ!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

二人はその足で補給部に直行する、嫌なことはさっさと片付けてしまうに限る

 

 

【見習い少尉】

「御命令により出頭しました、中佐、御用件は何で‥‥‥」

 

ガッシャーーン!!!

 

言うが早いか、補給計画のリストを束ねたファイルが見習い少尉目掛けて飛んできた、少なくとも人に向かって投げ付ける代物では無い

見習い少尉はそれを避けた、ファイルはバラバラになって床に散らばる

 

 

【見習い少尉】

「おいおい‥‥仕事道具をいきなり投げ付ける奴があるかよ?」

 

【三木之 苗夫】

「てんめぇぇぇーーーー!!!何でまだ生きていやがるんだあぁぁぁぁぁ!!!」

 

【見習い少尉】

「その台詞も聞き飽きたよ、用はなんだ?」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

部屋に入ってきて、いきなりこれである

 

まるで気が狂ったように怒り狂う三木之補給部中佐を前にして、見習い少尉は心底ウンザリした顔になって言う、およそ上級の佐官に対してとる態度ではないが、これ以上この男に気を使う必要もあるまい

横須賀に来てから約1年、ずっと続いているやり取りだ、今更何をしたところで変わりはしない

 

 

【見習い少尉】

「あんたの望み通り、新規の艦娘は配属して貰えなかったよ、これで満足か?」

 

【三木之 苗夫】

「うーーるせぇぇぇ!!!!」(ガシャーーン!!)

 

 

三木之は追加のファイルを二人に投げ付ける、二人はそれをかわし、ファイルは床に散らばる

三木之の部下である補給部将校がそれを必死にかき集める、いつもの光景‥‥

 

 

【補給部将校】

「はわわわ‥‥‥」(ガサガサ‥‥‥)

 

【川内】

「‥‥手伝いましょうか?」

 

 

【三木之 苗夫】

「勝手に喋るんじゃねぇぇぇ!!!俺の許可無しで勝手に息を吸うんじゃねぇぇぇ!!!人間の真似なんかしやがってぇぇ!!!」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「俺達は人間だぞ?それに息を吸って喋るのに何であんたの許可が要るんだ?」

 

【三木之 苗夫】

「俺の許可も許しも無く勝手に生きてるんじゃねえって言ってんだぁ!!!俺がこんな吐き溜めの補給部にぶち込まれたのは誰のせいだ!!!

俺の最高司令官の人生計画がぶち壊されたのは誰のせいだと思ってんだぁぁ!!!」

 

【見習い少尉】

「知るかよ、そんな事、鏡でも見て考えたらどうだ?」

 

【三木之 苗夫】

「ぎいいいいいい!!!!!!」(ガタン!!)

 

【補給部将校】

「ひいいい~~やめて~~!!!」

 

 

何故自分がこんな事になっているかだって?自分のこれまでの所業と今の自分の姿を見てみれば解るだろ?

見習い少尉はそう言いたかったのだが、そんな事に思考が及ぶ三木之ではない

 

三木之は机の引き出しから拳銃を取り出し見習い少尉に銃口を向ける

こんな光景すらも普段のルーチンと化している‥‥‥

 

 

【三木之 苗夫】

「‥‥殺す!!!ぶっ殺してやるぅぅぅ!!!」

 

【川内】

「中佐!!お願いだからもう止めて!!!」

 

【見習い少尉】

「全く!何で誰もコイツを病院に入れないんだよ!」(サッ)

 

 

ガゥーーン!!ガゥーーン!!

 

 

言うが早いか三木之は無茶苦茶にトリガーを引いて発砲した

発砲の瞬間、見習い少尉は例によって川内をかばって盾になる

これもいつもの光景になりかかっている、本当に無茶苦茶だ

 

弾丸の殆どは例によって見当違いの方向に外れた

しかし一発だけ見習い少尉の背中をかすめた、弾丸は背中の筋肉に弾かれて跳弾する

 

 

【川内】

「少尉!!!いやぁ!!!」

 

【見習い少尉】

「落ち着け川内、大丈夫、かすっただけだ、それにもう弾切れだ」

 

 

(ガチッ‥‥ガチッ‥‥ガチッ‥‥)

 

 

【三木之 苗夫】

「バカヤロー!!!弾切れじゃねぇかあぁぁぁ!!!」

 

【見習い少尉】

「当たり前だ、撃てば弾切れになるだろうが、相変わらず下手くそが」

 

【三木之 苗夫】

「おい!!てめぇ弾込めろや!!」

 

【補給部将校】

「中佐ぁぁぁ!!もう勘弁してください~!!これ以上本部建物内で発砲するのは!!流石に御父上もこれ以上フォローは‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「うるせぇぇぇぇぇ!!!カスがぁぁぁ!!!」(ガキッ!!)

 

【補給部将校】

「ぐえっ!!?」(ドシャァ!!)

 

 

父親の事を口に出されて、かえって逆上したらしい

 

三木之は自分の副官である筈の補給部将校を銃のグリップで殴りつける

言うことを聞かない家畜を殴るように‥‥‥

 

床に殴り倒された補給部将校を見て

あのオッサンに比べたら俺達は間違いなく幸運だな‥‥

心の中で呟く見習い少尉であった

 

 

【見習い少尉】

「‥‥用事は終わったようだな、行こう川内」

 

【川内】

「‥‥はいっ‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「勝手に行くんじゃねぇぇぇ!!!」

 

 

大きな窓から日の光が部屋にさし込み、その窓を背景にして荒れ狂う三木之のシルエットが強調されている

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」(ギロッ!)

 

【三木之 苗夫】

「なんだあぁぁぁ!!?その目はぁ!!!」

 

 

【川内】

(……よくも!……よくも!……少尉を撃ったなぁ!!……よくも!……少尉に銃口を向けたなぁ!!…………許さない!!お前なんか!!もう上官でも何でもない!!お前の助けなんか要らない!!お前はアタシの敵だ!!

アタシの……アタシの力だけで……少尉を護ってみせる!!!)

 

 

 

この経験の後、川内はへたれ提督に銃口を向けた者に対しては一切の容赦をしなくなる‥‥‥

 

 

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

三木之を睨みつける川内に対し、見習い少尉は何処か哀れみを感じさせる視線で三木之を見る‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「じゃあな中佐、あんたには無理かもしれんがもう少し部下を労ることをお勧めするよ、その部下はあんたの財産だ」

 

 

見習い少尉は川内を伴って部屋を出て行った、三木之の罵声を完全無視して

 

 

【三木之 苗夫】

「てめえ!!!何だその目はぁ!!!人間様に向かって説教垂れやがったなぁ!!!まちやが‥‥」

 

(バタンッ‥‥)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

海浜公園のベンチ‥‥

 

 

ブロック海軍本部に居続けていればどんな難癖が追撃してくるか分からない

さっさと退散するに限る

 

 

【川内】

「少尉、背中の傷を見せて、手当てしよ?」

 

【見習い少尉】

「大丈夫だよ、かすっただけだから」

 

【川内】

「いいから!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」(ガサガサ‥‥)

 

 

公園のベンチに腰掛けた見習い少尉は渋々将校用軍装の上着を脱ぐ

見習い少尉の背中には火傷ににた大きな傷痕がある

見習い少尉はこれをあまり川内には見せたくなかった、余計な気を使わせてしまうから‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

弾丸がかすめた新しい傷痕に薬を塗っていく川内‥‥‥

 

見習い少尉からへたれ提督に至るまで、彼の背中にあり続けるこの傷痕は、擲弾兵時代にソロモン諸島の戦場で川内を深海棲艦の攻撃から庇った時に付いた傷だ

二人はその時、初めて出会った訳である

二人が横須賀にやって来てから背中の傷痕は数を増やしていた

いずれも三木之の八つ当たりの銃撃から、少尉が川内を庇って出来たものだ

 

「俺が不器用だからこんないらん傷を付けるんだ、気にするな」

 

見習い少尉の口癖である

 

この人は‥‥‥優しすぎる!

 

 

【川内】

「‥‥少尉、もういいよ」

 

【見習い少尉】

「‥‥そうか、ありがとう」

 

【川内】

「(お礼を言わなきゃならないのは‥‥アタシの方なのに‥‥)」

 

【見習い少尉】

「川内、座らないか?話をしよう」

 

【川内】

「‥‥うん」

 

 

見習い少尉は上着を着直す、川内は少尉の左隣に腰掛けた

 

 

【見習い少尉】

「なあ川内、何と言うかその~‥‥」(頭をかく)

 

【川内】

「?どうしたの?」

 

【見習い少尉】

「すまん‥‥またやっちまった」

 

【川内】

「?」

 

【見習い少尉】

「新規艦娘の配属の話もパー、三木之の八つ当たりに付き合っただけで何の成果も出せなかった、タンカを切って先方(艦政本部次長)に憎まれて川内にまた迷惑をかける事になっちまった、俺はつくづく指揮官としては『へたれ』だな」

 

【川内】

「少尉、少尉は何も間違ってないよ、艦娘が必要なのは本当だし、新規配属の申請だってずっと前から出してたのに、相手(艦政本部次長)には初めからその気は無かったんだからどうしようもないよ」

 

【見習い少尉】

「しかし、もう少しやりようが‥‥‥」

 

【川内】

「もういいじゃん、次の艦娘を救助したらアタシ達のところに配属させるって宣言したんだから、その時こそ、その娘をしっかりむかえてあげよう?」

 

【見習い少尉】

「そうだな、後ろや下ばかり見てもしょうがない、切り替えていこ!」

 

【川内】

「それより少尉、アタシまた‥‥」

 

【見習い少尉】

「うん?」

 

【川内】

「アタシを護ろうとしてまた少尉が‥傷付く事になって‥‥」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「アタシは‥‥少尉にその分‥報いられているのかなぁ‥‥」(ショボン)

 

【見習い少尉】

「なあ、川内?」

 

【川内】

「なあに?」

 

【見習い少尉】

「お前、補給部を出る時、三木之の事睨んでただろ?あの時何を思ってた?」

 

【川内】

「あいつの事?」

 

【見習い少尉】

「まあ、そうなるかな」

 

 

そんな事、改めて誰かに聞かれるとは思わなかった川内は、整理した上で感情を抑えつつも本音を吐露する

 

 

【川内】

「アタシは‥‥あいつを‥‥許せない‥‥あいつが憎い!」

 

【見習い少尉】

「それは当然だな、奴はやり過ぎた、ビンソン計画だか何か知らないが、奴はお前を散々ひどい目に合わせておきながらあの横柄な態度だからな、その結果が今の状況だってのに、奴はそれさえお前のせいにして‥‥」

 

【川内】

「アタシの事はもういいの‥‥だけどあいつは大勢の艦娘を不幸にした、自分の出世の為だけに、それが当然の権利って顔して!」

 

【見習い少尉】

「確かに酷い話だ、全く救いようがない奴だな」

 

【川内】

「三水戦の子達も‥‥神通も‥‥あいつの無策で、その無策を覆い隠す為に軍神なんかに仕立て上げられて!‥‥‥」

 

 

神通は川内型の2番艦、つまり川内の妹であり、同じくソロモン諸島の戦いで行方不明となっていた

 

この時、神通が実は生きている事を川内はまだ知らない‥‥

ましてや後に大角提督の紅輪鎮守府の秘書艦となり同じ海特警の一員として再会する事も(正体は知らないが)、姉の夜戦(意味深❤)を堂々と盗撮する性癖の持ち主となる事など知る由もない‥‥

 

 

【川内】

「それでも‥‥あの時、三水戦の子達や神通に何もしてあげられなかったのは‥‥アタシも同罪だと思ってる、だから三木之が補給部に転属になった時点で‥‥」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「あいつが海軍軍人の一人として、今の自分の任務を誠実にこなしていれば‥‥‥あいつを許せないにしても、もう忘れようとも思えた、たとえアタシの事を恨んでいたとしても‥‥‥だけど!!」

 

【見習い少尉】

「川内‥‥‥‥」

 

【川内】

あいつは少尉に銃口を向けた!!少尉に向かって発砲した!!

少尉を傷つけた!!!少尉に処理機に飛び込めって!!!‥‥

‥‥アタシは‥‥‥あいつが憎い!!!

(ギリギリ‥‥‥)

 

 

心の底に溜まった想いを吐き出す川内、見習い少尉はそれを黙って見守る

 

 

【川内】

「‥‥ゴメンね少尉、アタシはどす黒い女よ、こんな話‥‥聞きたくなかったよね」

 

【見習い少尉】

「いや‥‥話してくれてありがとう、川内」

 

【川内】

「‥‥‥えっ?」

 

【見習い少尉】

「辛かったろうに‥‥もっと早く聞いてあげれたら良かったのに‥‥気付いてやれなくて済まなかった」

 

【川内】

「少尉!‥‥そんな‥‥」

 

【見習い少尉】

「俺の事でそこまで腹を立ててくれる人(女性)が側にいてくれて‥‥俺は本当に幸せ者なんだって実感したよ」

 

【川内】

「少尉‥‥アタシは‥‥アタシは‥‥‥ありがとう‥‥」

 

 

自分が側にいる事がこの人にとっての幸福になっている‥‥

自分の心の中のどす黒い面を吐き出したばかりの川内の心が、少し暖かくなった気がした‥‥

 

 

【見習い少尉】

「川内、俺の気持ちも聞いてくれないか?」

 

【川内】

「うんいいよ、教えて?」

 

【見習い少尉】

「俺も三木之の奴は許せない、許す気もない」

 

【川内】

「それはもちろんそうだよね」

 

【見習い少尉】

「俺は川内ほど出来た人間じゃないから、正直自分にされた事についても奴には腹を立てている、でもそれ以上に、奴が今まで川内にしてきた仕打ちを考えると絶対に奴を許す事は出来ない‥‥‥ただ」

 

【川内】

「‥‥ただ?」

 

【見習い少尉】

「今日奴の姿を見てふと考えた事がある、俺と奴の違いについてだ」

 

【川内】

「少尉と三木之の違い?‥‥それは全く別物でしょ?」

 

【見習い少尉】

「確かにそうだ、俺と奴は全く別の人間だ、だが同時に同じ一匹の男として生まれてきた存在でもある、俺と三木之、この間にある決定的な違いはなんだ?‥‥とね

俺には金も権力もコネもない、それでも俺は最高に幸せだ、だが奴はただのクソガキだ、金も権力も有り余っているのにとても幸福そうには見えない

同じ一匹の男でありながら俺達二人をここまで大きく分けた理由は何だろう‥‥てね」

 

【川内】

「少尉とあいつは何もかも違うよ、少尉は正直で優しくてアタシをいつも護ってくれる、あいつは他人に気を使う事なんか絶対にない

まあ確かに、毎日あんなに喚き散らしているあいつを見てたら、幸せそうには見えないよね、いい気味だけど」

 

【見習い少尉】

「俺もいい気味だと思う、それはそれとして今日奴を見た時強く思った事がある

部屋の大きな窓の明かり、それを背景に怒り狂ってる三木之の姿を見た時、俺と奴の決定的な違いに俺は気付いたんだ」

 

【川内】

「決定的な‥‥違い?」

 

 

見習い少尉、あらためて川内を正面から見つめ直して‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「俺には川内がいる‥‥奴には何もない‥‥てね」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

///ボムッ!///

 

【川内】

///ふっ‥‥ふえええ~~!?///

(アタフタ、アタフタ‥‥‥)

 

 

珍しく真面目な顔を見せる見習い少尉の一言に、一瞬の間をおいて内容を理解した川内は顔を真っ赤にさせた

 

 

【川内】

「///しょっ!‥‥少尉!からかわないでよ!///」

 

【見習い少尉】

「俺は真面目だぞ、川内」

 

【川内】

「///‥‥う~~‥‥///」

 

 

次の反応にに窮している川内を余所に、見習い少尉は続ける

 

 

【見習い少尉】

「窓の明かりを背景にした三木之の周りには誰も居なかった、何も無かった」

 

【川内】

「‥‥‥‥?」

 

【見習い少尉】

「奴の周りは完全な『無』だ、あの光の中で奴は孤独で一人ぼっちだった、本当の意味で奴を支えてくれる者なんて誰も居ない、奴自身もそれを拒絶している」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「どういう生き方をすれば、どんな育て方をされたら、あんな人間が出来上がるんだろうな‥‥一度でも誰かに心から抱きしめられた事があるんだろうかあいつは?

もしそれがあったら奴の人生はどう変わっていたんだろうか?」

 

 

少尉はあの男にわずかながら同情心があるのだろうか?

あんな酷い事をされているのに?

だとしたら本当にお人好しにも程がある

 

 

【川内】

「少尉、確かにあいつは不幸で孤独なのかもしれない、だからってあいつのしてる事は!‥‥」

 

【見習い少尉】

「川内、どうか勘違いしないでほしい、俺はだからといって奴にこれっぽっちも同情なんかしていない」

 

【川内】

「そうなの?」

 

【見習い少尉】

「当然だ、奴はもう子供じゃない、本人がその気になれば自分の生き方は自分でいくらでも決められた筈だ

だが奴は変わろうとしなかった、変わるつもりがあったなら、少しは補給部の職務に取り組んでいた筈だ

おそらく奴は『自分はこんな筈じゃ無かった』『自分は周りの奴らに不幸にされた』とでも考えているんじゃないかな?

そしてそんな不幸な人生の責任を周りの全ての人間に押し付けている、それは自分の当然の権利だと、少なくとも俺にはそうとしか見えない」

 

【川内】

「そう‥‥かもしれないね」

 

【見習い少尉】

「親父の権力にしても自分が受ける当然の恩恵だと思ってるんだろうよ、つまり三木之という男は『不幸な自分という思い込み』に甘ったれてるだけの、ただのクソガキだ、そんな奴にかける同情心なんて俺には毛ジラミ程も存在しない!」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「奴は確かに哀れだとは思うが、不幸な人生が本気で嫌なら奴自身が変わるしかないんだ、奴自身で何とかするしかないんだ、奴が自分を不幸と思うならそれは奴自身の責任だから、俺達にはどうする事も出来ないしする気もない」

 

 

見習い少尉の三木之への評価は辛辣だ

それでも二人の関係性を考えれば、少尉はまだ優しい方だろう

あらためてこの人はやっぱりお人良しなんだと川内は思う

 

 

【見習い少尉】

「俺からは奴には何もしない、おれはそんな暇人じゃないからな、だがもし、奴の方から戦争を仕掛けてきたら……俺から大事な者を奪おうとしたら……俺達が生きるのを邪魔するなら……その時は容赦なく叩き潰す!二度と人前に出られないような面にしてやる!奴が子供みたいに泣き叫ぼうとな!」

 

(スクッ‥‥‥)

 

そして見習い少尉はベンチからおもむろに立ち上がった、そして東京湾を眺めながら‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「俺は今日あらためて思ったよ」

 

【川内】

「何を?」

 

 

見習い少尉、川内に振り向いて一言‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「俺には川内がいてくれる、それだけでも俺は世界一幸せな男だってね」

 

【川内】

「///‥‥‥‥///」

 

 

再び顔を真っ赤にさせた川内、川内も立ち上がって‥‥‥

 

 

【川内】

「///んもうっ!よくそんなはずかしい台詞、平気な顔して言えるよね!///」

 

【見習い少尉】

「はずかしいもんか、俺の本心だぞ?」

 

【川内】

「///‥‥‥もう‥‥‥ばかぁ‥‥‥///」

 

 

こんなノロケのやり取りを見ているのは東京湾の海と海鳥(うみどり)だけだ

 

 

【見習い少尉】

「だから報いるとか報いられてるとかなんて心配するな、俺は大満足だ」

 

【川内】

「少尉‥‥ありがとう‥‥あなたについて来て良かった♪」

 

【見習い少尉】

「川内、絶対に俺から離れるなよ!俺はへたれの未熟者だ、お前には俺を支えて貰わないといかん事が山ほどあるからな」(フンスッ)

 

【川内】

「当然!頼まれたって離れないよ、少尉はアタシが一人前にしてみせるんだから!

まあアタシ自身も半人前だから、アタシも頑張らないといけないけどね」

 

【見習い少尉】

「お願いしますよ、夜戦の女王♪」

 

【川内】

「夜戦なんて言葉、久しぶりに聞いたなぁ、任せておいて♪」

 

‥‥‥‥‥‥

 

【見習い少尉】

「‥‥なあ‥‥川内‥‥」

 

【川内】

「//‥‥えっ?‥‥なに?‥‥//」(ドキッ)

 

 

時々思わず出る見習い少尉の真面目な顔に川内はいつもドキッっとする

彼は何を言い出すのか‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「‥‥俺は‥‥‥‥」

 

【川内】

「///(ドキドキドキドキ)///」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ギュルルル~~‥‥‥

 

【見習い少尉】

「‥‥腹が減った‥‥」

 

【川内】

「//‥‥‥‥もう!雰囲気台なしじゃない!//」

 

【見習い少尉】

「いや‥‥面目ない‥‥」

 

【川内】

「‥‥クスッ♪‥‥ウフフ♪‥‥アハハハ♪」

 

 

【見習い少尉】

(ヤバかった、思わず口に出そうになってしまった‥‥まだだ!今の俺にはまだ、こんな事を言う資格はない!こんな半人前の俺には‥‥‥)

 

 

【川内】

「アハハハ♪‥‥ホントにもう♪‥‥でも少尉らしいよ♪」

 

 

【見習い少尉】

(待っていてくれ川内!俺はお前に恥じない一人前の指揮官になってみせる!

俺の意思ではないとはいえ、こうして海軍に入った以上はお前を失望させない男になって、理不尽に奪われたお前の名誉を必ず取り戻してみせる!

大きくなくてもいい!俺達二人の鎮守府を必ず手に入れるんだ!

そして、それが果たされた時、俺はお前に‥‥俺の気持ちを‥‥伝えるんだ!)

 

 

この当時のへたれ提督には既に海軍への未練はないが、それでもまだ海軍内で立身出世を目指そうとしていた、それはひとえに、川内に恥じない男になる為に‥‥

 

そして、川内を伴侶にむかえるのに相応しい男になる為に‥‥

 

そしてもう一つ、当時のへたれ提督こと見習い少尉には鎮守府への理想があった

 

 

【見習い少尉】

(海軍に編入されて約1年‥‥恥ずかしい話だが、艦娘達がここまで酷い仕打ちを受けているのをあらためて思い知らされた1年だった‥‥こんな事、このままで良い訳がない!

俺は艦娘達が、一人の人間としての誇りを取り戻す事の出来る鎮守府を作りたい!

彼女達が自分の人生を切り開く事が出来る、その手助けをする鎮守府を作りたい!

艦娘達が安心して、笑って明日を迎えられる鎮守府を作りたい!

海軍の上層部はどんな顔をするか分からんが、そんな事知ったことか!

ただの兵隊(擲弾兵)に過ぎない俺だが、やれるところまでやってやる!

川内‥‥こんな青臭い俺だが‥‥これからもずっと側で俺を支えてくれ!)

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【川内】

「少尉?起きてますか~~?」

 

【見習い少尉】

「‥‥ああ、すまん、腹が減り過ぎてぼーっとしたらしい」

 

【川内】

「それじゃあ、何か食べてから帰ろっか?何がいい?」

 

【見習い少尉】

「そうだなう~~ん‥‥‥『カツカレー』が食べたい」

 

【川内】

「カツカレー?」

 

【見習い少尉】

「今急に思いついた、何か景気づけに良さそうじゃん?」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

現在、10月30日の執務室‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

‥‥川内‥‥‥

 

【川内】

‥‥提督❤‥‥

 

 

気付くと、へたれ提督は川内を『お姫様だっこ』していた

 

 

【へたれ提督】

川内‥‥お前を‥‥犯すぞ?

 

【川内】

‥‥うん♪❤‥‥」(コクッ)

 

(‥‥‥ギシッ‥‥)

 

 

執務室には仮眠用のベッドが備えられている、同時に二人が数多くの愛を重ねてきたステージだ

へたれ提督は唇と舌を絡ませたまた、川内をベッドに優しく押し倒す‥‥‥

 

(レロ‥‥ネロッ‥‥)

 

【川内】

‥‥んっ‥‥んぐっ❤‥‥

 

(‥‥グニュ❤‥‥クチュッ❤‥‥)

 

【川内】

‥‥うっ❤‥‥あっ❤‥‥

(ピクッ‥‥ピクンッ❤‥‥)

 

 

へたれ提督の右手が川内の股間に‥‥‥

パンツ越しに指で軽く挿入すると、愛液が直ぐに染み出してきた‥‥

 

(クチュ❤クチュ❤ピチャ❤ピチャ❤)

 

【川内】

ん~~ん~~❤‥‥あっ❤‥‥

(ピクッ‥‥ピクッ‥‥)

 

 

指を振動させると、パンツの小さな布地に愛液が染み渡っていく‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「もうこんなに‥‥‥濡れてる‥‥」

 

【川内】

‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥提督の‥‥エッチ❤‥‥

 

【へたれ提督】

「ありがとよ♪最高の褒め言葉だ♪」

 

 

(‥‥スルッ‥)

 

 

【川内】

‥‥はっ❤‥‥手がぁ‥‥ぱんちゅのなかにぃ❤‥‥

 

(‥‥ズプッ❤‥‥‥ジュブブッ❤‥‥ブシュウッ‥‥)

 

【川内】

‥‥あっ!❤‥‥あうっ!❤‥‥

(ビックーーーン!❤❤❤)

 

 

指を直接挿入すると、膣に溜め込まれた愛液が溢れ出した‥‥

 

 

【へたれ提督】

「こんなに溢れ出たぞ?‥‥さては?‥‥」

 

【川内】

ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ごっ‥‥ごめんなさい‥‥ずっと‥‥濡れてた❤‥‥‥

 

【へたれ提督】

かぁ~~!!可愛いなぁお前は~~!♪

 

【川内】

///かっ‥‥可愛っ!?‥‥///

(ドキドキ)

 

(グジュッ❤‥‥グジュグジュグジュグジュ~❤)

 

【川内】

あっ!❤‥‥あああ~~~❤❤❤

(ビクン❤ビクン❤ビクン❤)

 

 

膣の中で指を掻き混ぜると、次から次へと愛液が噴き出してくる、あっという間にシーツとパンツはびしょ濡れになった

駆逐艦娘よりは高身長とはいえ、こんな細くて小さい身体の何処にこれ程の水分が溢れているのか?とへたれ提督が思ってしまう程に‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

川内!好きだ!‥‥愛してる!

 

【川内】

あああ~❤‥提督大しゅきぃぃぃ~❤❤❤

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

(‥‥なあ川内、俺は今でも青臭いへたれのままだ、それでもあの時から比べて、少しはお前に見合う男(提督)になれたんだろうか?‥‥‥

川内、お前はずっと側に居てくれた、ずっとついて来てくれた

『俺の夢』はいつしか『俺達の夢』になって、お前はそれを自分の夢として共有してくれた‥‥まだ道半ばだけど‥‥‥これからもずっと一緒に!)

 

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥」

 

【川内】

‥‥てい‥‥とく❤‥‥いっ‥‥イク❤‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「‥‥少尉♪‥‥いこっか?‥‥」

 

【見習い少尉】

「おうよ♪」

 

 

NUC0106年  横須賀、海浜公園

 

何気ない見習い少尉の一言で昼食に『カツカレー』を食べに行く事になった二人

 

これがまた、運命的な出会いと縁を演出する事になろうとは‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

同時刻、横須賀のアメ横商店街‥‥‥

 

平日である為、人出は休日に比べて閑散としている

 

だから新聞を見ながら歩いても人にぶつかる事はない

まあ止めた方がいいけど

 

 

【足柄】

「う~~ん、舞鶴は食べ物が美味しいから悪くないけど、太平洋側もたまにはいいわよね~♪」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「おう、そうか?」

 

【足柄】

「だって、日本海に比べると敵がわんさか出て来るんですもの♪それこそ遊び道具には事欠かないでしょ?♪」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「お前は本当に戦闘狂だなぁ、まあそこが魅力的でもあるんだが」

 

 

舞鶴に『帝国海軍第29分遣隊、通称(謎の鎮守府)』が開設されたのは2年前の事だ

 

帝国海軍の元帥にスカウトされた元『ジオン』の大佐が、海軍特別警察隊の司令官として就任し、人類初のイレギュラー艦娘『デストリア』が誕生した

正に存在そのものがイレギュラーの鎮守府である

 

その司令官『ヒィッツカラルド大佐(当時)』と、彼の初期艦にして秘書艦『足柄』が舞鶴から離れた横須賀に居るのには訳がある

 

4年前、ある理由から、海軍上層部から貰った(形ばかりの)勲章と賞状を、質屋に売り払って『カツカレー』の飲食代に充てた事が今更ながら発覚したのだ

 

離島の『防空基地』という名の『掘っ立て小屋』に左遷しておいて!

深海棲艦が攻めてきた時、ろくに救援もしないで! 

勝手に『死亡認定』までしやがって!  

 

そんな自分達の所業を棚に上げて『ヒィッツ』と『足柄』に文句を付ける為だけに二人を呼び出したのである

徳川元帥からは『まあ少しだけ連中の顔を立ててやれ、適当に聞き流していいから』と言われ渋々ながら横須賀までやって来たが迷惑なことこの上ない

 

昨年始め頃の『チェンバロ2号作戦』の大失敗と深海棲艦の反撃で帝国海軍とブロック海軍は凄まじい痛打を被った、その損害から自分達はまだ立ち直れて居ないのに、ヒィッツ大佐の『謎の鎮守府』はほぼ無傷だった

謎の鎮守府はまだ出来たばかりで、規模はまだ小所帯の組織だったがそれでも無傷だった、それもまた上層部のカンに障ったらしい

 

形ばかりの勲章とはいえ、それを速攻で質屋に売り飛ばされて海軍の面目は丸つぶれだったようだ、そんな面目など知ったことでは無いヒィッツ大佐としては、貰った物をどうしようと俺達の勝手だろうが!と思うのだが‥‥‥

 

 

今はその小言を言う連中の下をさっさと退散して帰る途中、折角だから少し観光でもしよう‥‥‥という時であっあ

 

そんな少々迷惑そうなヒィッツ大佐とは裏腹に、足柄はそれなりに上機嫌であった

日本海側に比べて太平洋側は深海棲艦とのエンカウント率が高い

つまり敵がウヨウヨいるのである

足柄の闘争本能に火が付いてここ数日、それなりの戦力の敵を薙ぎ倒し続けていた

 

 

【足柄】

「ねえ、提督?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「うん?」

 

 

この男と一緒にいると刺激に事欠かない、それに単純にこの男と二人きりでいるのも悪くない‥‥そんな気持ちもあって足柄を上機嫌にしていた

 

 

【足柄】

「さっきから何で歩きながら新聞読んでるわけ?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「いや、面白い記事が乗っていてね、ここさ」

 

【足柄】

「どれよ?」

 

 

ヒィッツ大佐が示した記事には、最近になって『ソロモン・ニューギニア海域』の制海権と制空権を深海棲艦から(しかも単独で)奪還したある鎮守府の事が書かれていた

何でも『海軍』の鎮守府ではなく『連邦』の鎮守府たのだそう

 

あれ程大きな被害を出しながら『海軍』がついに出来なかった海域の奪還を、ひとつの鎮守府が単独で達成してしまったのだ、『海軍』の衝撃は大きかった

 

 

その鎮守府の名は『リンガ特設連邦鎮守府』

 

その原動力は、この少し前に就役した『紀伊』と呼ばれる巨大戦艦

そしてそこに所属する優秀な艦娘達とその司令官の実力と手腕

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「実に興味深い、ここの司令官(提督)、ちょっと面白い男かも知れないと思ってな」

 

【足柄】

「あんたが面白いって言うんだから相当の変わり者よねきっと、どんな感じに?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「いきなり失礼だなぁ、まあそうだな‥‥‥」

 

 

(ギュルルル~~‥‥‥)

 

 

どちらともなく、お腹の虫がなった‥‥‥

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「‥‥‥腹が減ったな」

 

【足柄】

「それもそうね、じゃあお昼は『カツカレー』ね」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「即断即決かいな?」

 

【足柄】

「海軍といえばカレー、カレーといえばカツカレーでしょ?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「まあ反対する理由もないか、縁起もいいし、続きは後だ」

 

【足柄】

「そう♪勝利へゴーよ♪」

 

 

妙高をはじめ、他の妙高型姉妹はまだ謎の鎮守府には在籍していない

この頃の足柄にとってはまだ、ヒィッツ提督を独占状態であった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

同時刻、先程の横須賀海浜公園

 

 

忙しい時間を塗って、男は親友を連れてここまで来ていた

久しぶりに日本に帰国したその親友とゆっくり話もしたかった

 

 

【一条 薫】

「どうだ?久しぶりの日本の空気は?」

 

【五代 雄介】

「いやあ、本当に帰ってきたって感じですよ、色々な国を回ってるとね、感じるんですよ、海の色も、空気の匂いもそれぞれ違うんですよ、それぞれ個性があるんですよ、それって人間も同じなんだな~って」

 

【一条 薫】

「君らしい感想だな、たくさんの笑顔には会えたか?」

 

【五代 雄介】

「人間て強いと思いますよ、世界や宇宙が戦争で悲惨な事にたったけど、それでも人達は生活していて、子供達は笑顔なんです」

 

【一条 薫】

「30年戦争で人類は一度滅びかけているからな、よく生き延びられたもんだと思うよ、でも世界は平和とはお世辞にも言えない、深海棲艦の脅威は現実に存在するし、あの時のような未確認生命体との戦いもまた無いという保証はないからな

君の言う笑顔の子供達がいる一方で、笑顔を失ってしまった子供達も大勢いる

我々警察の仕事は終わる事はない、今ある笑顔を護り、失った笑顔を取り戻す

それが俺達の大切な使命だと俺は思っているよ」

 

【五代 雄介】

「一条さんは本当に熱い人ですね、俺もその笑顔を護りたい、何処に居てもそう思っていますよ」

 

【一条 薫】

「ああ、だが勘違いするなよ雄介、俺は君にまた戦って欲しいなんて思ってない

君はあくまで別の方法でその笑顔を護って欲しい、ここから先戦うのは我々警察の使命だ」

 

【五代 雄介】

「笑顔を護るのに使命も何もないでしょうに?それに俺は関わるなら中途半端は絶対にしませんよ」

 

【一条 薫】

「全く君は‥‥‥」

 

【五代 雄介】

「そんな事を言う為に、俺を横須賀まで連れて来たんですか?」

 

 

かつて未確認生命体との激闘を共に戦ったこの二人

一人の冒険野郎と一人の警察官

二人は今や親友、戦友であった

 

あれから長い年月が経ち、未確認生命体台4号と警察組織の協力による、人間達に害を成す未確認生命体との死闘の経緯を知る者は警察関係者にはもう数える程しかいない

 

 

【一条 薫】

「まあ、本当に未確認生命体が現れると決まった訳でも無いがな、今日は純粋に君と話がしたかっただけだ、それに見たい者もあったしな」

 

【五代 雄介】

「見たい者‥‥ですか?」

 

【一条 薫】

「ちょっと興味本位で見たかっただけだ、それより‥‥‥」

 

(ギュルルル~~‥‥‥)

 

【五代 雄介】

「‥‥‥あっ‥‥」

 

【一条 薫】

「さっきからずっと腹の虫が鳴いてるぞ」

 

【五代 雄介】

「ばれました~♪実は腹ぺこで‥‥」

 

【一条 薫】

「おごってやるよ♪流石にポレポレまでは遠いからな、近所で良いだろう?何が食べたい?」

 

【五代 雄介】

「マジですか?ゴチになります♪そうですねぇ~~‥‥」

 

 

その時偶然にも、海軍関係者と思われる二人組が側を通り過ぎていった

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【川内】

「ねえ少尉、『カツカレー』の美味しいお店って知ってるの?」

 

【見習い少尉】

「一軒だけだが、ドルフに教えて貰った店があるんだ、あいつ若いのに日本の事勉強してるみたいだしな、仕事の為なんだろうけど」

 

【川内】

「営業部長さんも大変だね、それじゃあ~、そこにしよ?♪」

 

【見習い少尉】

「頼んでおいて何だが、お金は良いのか?」

 

【川内】

「これでも給料とりだからね♪任せてよ♪大盛りでも好きに注文してね♪」

 

【見習い少尉】

「次は俺がおごるからな、頼りにしてます、財務大臣♪」

 

【川内】

「うむ、任せるがよいぞ~♪」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【一条 薫】

(あれはおそらく海軍関係者‥‥という事は、あの少女は『艦娘』‥‥‥思ってたよりも普通の少女だな、何処からどう見ても‥‥‥)

 

 

『艦娘』という存在はニュースや情報誌、それに遠くからそれらしい者を見たくらいで、ここまで間近で『艦娘』を見たのは初めての経験の一条であった

 

それは、これまで彼が何処かで描いていた『深海棲艦から人類を護る海の守護神』『戦の女神』といったイメージからかけ離れた者であった

その姿、仕種は人間、普通の少女そのものだ

 

 

【一条 薫】

(我々は‥‥あんな少女達を命懸けで戦わせているのか‥‥)

 

 

艦娘についてまだ詳しい知識がある一条では無かったが、彼が素直に感じた感想であった‥‥‥

 

それに対して雄介は、南の島で艦娘を間近で見た事がある、それは決して美しく楽しい思い出では無かったが‥‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【五代 雄介】

「決めた!『カツカレー』にしましょうよ!」

 

【一条 薫】

「おっ?‥‥おう、そうか」

 

【五代 雄介】

「何か分からないけど、俺も食べたくなりました!」

 

【一条 薫】

「それは良いが、長野はともかく俺は横須賀は詳しくない、店は知ってるのか?」

 

【五代 雄介】

「大丈夫、あの二人について行けば良いんですよ♪」

(サムズアップ)

 

【一条 薫】

「‥‥全く!君らしいなぁ!」

 

 

第二の未確認生命体『揚陸侵艦』の脅威はまだ現実化していない

 

一条提督の(新生)石ノ森鎮守府はまだ影も形も存在していない

 

『一条 薫』も今はまだ一人の警察官だ

 

 

 

横須賀の地と『カツカレー』が生んだ奇妙な合致は

この後どのような『運命の出会い』を演出するのか?

 

 

 

【見習い少尉】

「おお、見えてきた、あの店だ」

 

【川内】

「何だかここまでいい匂い、いっぱい食べよ?」

 

【見習い少尉】

「ゴチになります」

 

 

【足柄】

「あの店じゃない?あの時の」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「勲章売り飛ばしてカツカレー食って以来か」

 

【足柄】

「誰か入っていくわね、流行ってるのかしら?」

 

 

 

その時は近い‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥川内ぃ‥‥」

 

【川内】

‥ハアッ❤️‥ハアッ❤️‥‥提督‥提督ぅ❤️‥‥

 

 

現在、真夜中に灯りがもれる六本脚鎮守府の執務室窓

 

 

あの窓は、足柄が妙高に騙されたり何かの理由で、定期的に破壊して突入する窓でもある

 

今、それを眺める足柄は

 

 

【足柄】

「間違いない、ヤってるわね、あの二人」

 

【潮】

「ヤってる?何をですか?」

 

【足柄】

「あんたは知らなくてもいいのよ」

 

【潮】

「?」

 

【浜波】

「///‥‥‥///」(理解した)

 

 

あの時の思い出を振り返っていたのはへたれ提督と川内だけではなかった

 

 

【足柄】

(あの時、カツカレーを食べに行こうなんて思わなかったら、はたしてあんた達二人に出会っていたのかしら?)

 

 

そしてもう1人、あの時の思い出を振り返る者が

 

 

【磯波】

「良かった‥‥二人とも元気そうで‥‥」

 

 

 

『勝浦の監視所』時代の記念写真

 

その中央に写る、1人の駆逐艦娘

 

写真のなかの彼女は優しく微笑んでいた‥‥‥

 

 

 

《つづく》

 

 

夜戦に平行して語られる過去の物語

 

次回、カツカレーが紡いだ運命的な出会いは発生するのか?

 

見習い少尉ことへたれ提督と川内の運命は?

 

潮の同僚、磯波‥‥彼女は何者なのか?

 

一条・雄介コンビはどう絡むのか?

 

足柄は暴走するのか?

 

ヒィッツはまた誰かに誤解されたりしないか?

 

那珂ちゃんライブはどうなる?(それはいいでしょ!)

 

 

次回をこう御期待!

(本当は話が長くなりそうなので複数話に分ける事にしました

10月30日に投稿出来なかったのも含めて作者の根性が足りませんでした

ごめんなさい)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

        [出 演]

 

 

 

へたれ提督(見習い少尉)

川内

 

謎の提督ヒィッツカラルド(ヒィッツ大佐)

足柄

 

ゼネラル

隼鷹

 

 

清霜

アンドロメダ

ホーネット

 

ラビアンローズ

浜波

那智

那珂

榛名

夕立

海風

 

三木之苗夫(ジャギ)

 

艦政本部次長

 

補給部将校

 

キSE-X07号

 

磯波

 

五代 雄介

 

一条 薫

 

山県 茂正

 

 

氷川 誠

 

 




【氷川 誠】
「どうも、警視庁の氷川です、この作品は二次創作でフィクションです
作品内の設定及び固有名詞は全て架空のものであり、現実世界の個人及び団体とは一切の関係はありません、その点を御注意ください
ところで‥‥‥『ちび加賀』って何処に行けば会えるんでしょうか?‥‥」

【山県 茂正】
「まだ言っとるのか!?」


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【特別回想録 10.30 】カツカレーの休日(R18)

【特別回想録】の続きです

『46号』の配備と、へたれ提督・川内夫妻の結婚記念日、そして川内進水日を記念して那珂ちゃんミニライブで盛り上がる六本脚鎮守府

一方で愛の夜戦に突入した二人、二人の思い出の振り返りから過去の物語が語られていく‥‥‥


後で妙な人達も夜戦をおっぱじめます、おかしな人も出て来ます
そんな感じで続きをゆっくりしていってね♪



現在、日付は10月30日を回ったばかりである

 

 

【那珂】

「それじゃあみんな~♪ちょっとここで休憩~♪」

 

【キSE-X07号】

「立食パーティーの続きをどうぞっす♪」

 

【隼鷹】

「まだ前夜祭なのに、こんなに飛ばしてもつのかね~?」

 

【榛名】

「榛名はまだまだ大丈夫です♪」

 

【夕立】

「がるる~~♪」

 

 

謎の鎮守府の技術屋トリオによって改修され、はれて六本脚鎮守府に配備された『リサイクル戦闘艦46号』

 

『46号』の正式配備と、筆頭秘書艦の進水日、そして提督夫妻の結婚記念日を祝って、『46号艦』と『57号艦』のライトアップに便乗して艦上で開かれた『那珂ちゃんミニライブ』は一区切りついたところだ

立食パーティー形式の食事会も合わせて開かれている

 

 

【江風】

「きよし~♪遊びに来たぜ~♪」

 

【清霜】

「江風ちゃん!いらっしゃい♪」

 

【飛龍】

「お誘いありがとね♪」

 

【足柄】

「まあ私達(謎鎮)が主宰した訳じゃないから礼なんて良いわよ、それより楽しんでいってね」

 

【飛龍】

「刀治郎も来れたら良かったんだけどね」

 

【蒼龍】

「欧州から戻ったばかりだもの、仕方ないわ」

 

 

精神的復活を果たした蒼龍を含む『NPF』の面々が舞鶴に帰還したのは今年の半ば

それから間を置かず、欧州での作戦である

NPFも花田指令も大忙しであり、今も帰還後の事後処理に追われている

 

花田指令は彼女達への慰労の為に、このイベントに参加する許可を与えたのであった、良い夫、父親である

 

能力者『ウェイカー兄妹』によるNPF襲撃とロリコンエージェント『小豆馬 久』への攻撃という名の調教、そして更にぶっ飛んだ小豆馬によるペールギュントへの愛の襲撃はこの後の話である

 

本当に花田一家は落ち着く暇がないと来たもんだ!

 

 

【ペールギュント】

「リリーお姉ちゃんは?リリーお姉ちゃんはいないのですか?」(キョロキョロ)

 

 

自分にそんな未来が近付いている事など、今のペールには知る由もない‥‥

 

 

【海風】

「少し前までここに居たのに、何だか懐かしいね」

 

【山風】

「‥‥うん、そうだね」

 

【瑞鳳】

「色々と大変だった事を思い出すなぁ」

 

【トミー・ザワ】

「おう、助っ人に来てくれたか!たまご焼きの天使よ!」

 

【瑞鳳】

「誰がたまご焼きの天使よ!?て言うか何してるの?」

 

【衣笠】

「ごめんなさい、この船にも厨房があるのは良いんだけど、料理出すのに忙しくて」

 

 

この『46号』は長期作戦をにらんで居住性と厨房も充実している、技術屋トリオ達の卓見である

その厨房が今はフル回転していた

 

 

【瑞鳳】

「立食パーティーだから料理は沢山出てるんじゃないの?」

 

【蒼龍】

「原因は……あれね」

 

 

少し離れたテーブル……

 

 

【赤城】

「う~~ん♪あれもこれも……おいひぃ~~♪」

 

【カルド・アルレッド】

「う~~ん♪いっぱい食べる赤城さん好き~♪」

 

【深雪】

「料理が無くなっちゃうよ~~」

 

【フェニックス】

「相変わらず凄い食べっぷりだな」

 

【カルド・アルレッド】

「当たり前よ!お前ら、赤城さんがただの大飯食らいだと思ったら大間違いだぞ!」

 

【ゼネラル】

「お前、それ誉めてるのか?」

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「ガツガツ!まだ血が足りねぇ!」

 

【木曾】

「『カリオストロの城』かよ?食べ物は逃げないからゆっくり食べたらどうだ?」

 

【ラビアンローズ】

「これで食糧庫は空ですね……また稼がないと」

 

【サラトガ】

「大丈夫ですよ♪皆さんのサポートあって六本脚鎮守府ですから、また稼げば良いんです、それより楽しんで頂けて何よりです」(ポンポン)

 

【木曾】

「来て早々すまんな、コイツ大量の食い物には目がなくて」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「当たり前よ!俺居ずして『大食い大会』が成り立つかよ!」

 

【アンドロメダ】

「『大食い大会』じゃないんだけどなぁ~~」

 

【赤城】

【二等憲兵吸血鬼】

(バクバクバクバク!オーワダバク!)

 

【アンドロメダ】

「何か擬音でギャグかましてるしぃ~~!」

 

【UX-01】

「みんな~♪ジャンジャン食べてね~♪私も頑張って料理作るから、胃腸がもたれたら私がお世話してあげるわ♪✨」

 

【瑞鳳】

「貴女は相変わらずお世話好きの働き者ねぇ」

 

 

【江風】

「きよし~♪、何して遊ぼうか?」

 

【清霜】

「そうだね~、そうだ、江風ちゃんに見せたい物があるんだ♪」

 

【江風】

「おっ、そりゃ何だい?」

 

【瑞鳳】

「貴女達、あまりはしゃぎ過ぎたらダメよ?」

 

【飛龍】

「久しぶりの再開だから盛り上がるのも無理ないわね、ところで……」

 

【足柄】

「どうかしたの?」

 

【飛龍】

「いやほら、これって『46号』の正式配備とあの二人の結婚記念日を祝うミニイベントみたいなものでしょ?主役のあの二人は何処にいるの?」

 

【足柄】

「私はあの二人の子守りじゃないけど、執務室にいるわよ」

 

【飛龍】

「ここで皆が立食パーティーしてるのにどうして執務室に籠ってなんか?」

 

【足柄】

「今は夜、そして部屋に男と女が二人きり、だったらやる事なんてひとつでしょ?」

 

【飛龍】

「あっ、なるほど」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府、執務室‥‥‥

 

 

真夜中、誰も近付かない執務室の中で、男と女の荒い息づかいが響く‥‥

そして次々と噴き出す愛液の音‥‥

 

 

(ジュブ❤ジュブ❤ジュブ❤ジュブ❤)

 

【川内】

あーーーーー❤イクぅぅぅーーー❤

(ビクン❤ビクン❤ビクン❤)

 

(ブシュウゥゥゥ~~~❤❤❤)

 

【川内】

‥‥あっ❤‥‥あっ❤‥‥

(‥‥ピクッ❤‥‥ピクッ❤‥‥)

 

【へたれ提督】

「‥‥イッた川内‥‥可愛い‥‥」

 

【川内】

‥ハアッ❤‥‥‥ハアッ❤‥‥‥

 

(ピチャ‥‥ピチャ‥‥ピチャ‥‥)

 

 

川内の進水日と二人の結婚記念日を祝う二人だけの静かな一時は、ファーストキスの再現と共に夜戦に突入した

 

へたれ提督の右手が川内のパンツの中で回転運動を繰り返し、膣の中で指が掻き回される、大量の愛液と潮を噴出させて川内は達した、川内の身体が小刻みに痙攣する‥‥

 

シーツもパンツも保水力の限界を超えて、床に愛液が滴り落ちる音がする‥‥

繰り返すが、この細くて小柄な身体の何処にこれだけの水分が蓄えられているのかと思うくらいの‥‥‥

 

 

(ジュク❤ジュク❤ジュク❤)

 

【川内】

‥‥あっ!‥提督❤‥‥あっ❤‥あっ❤‥‥

 

【へたれ提督】

「掻き混ぜるとまだこんなに溢れ出てくる‥‥もう全部びしょ濡れだ♪」

 

【川内】

///‥‥いっ❤‥‥いやん❤‥‥///

 

 

達した後も、指をかき混ぜることで愛液が次々と噴き出してくる

 

(ジュブ❤ジュブ❤ジャブ❤ジャブ❤)

 

【川内】

‥しゅごいぃ❤‥‥でちゃう!でちゃう!❤

 

【へたれ提督】

「もう手遅れだ♪‥‥んむっ!」

 

【川内】

むぎゅ!❤‥‥んんん~~❤❤❤

 

(ジュク❤ジュク❤ジュク~~❤)

 

唇を重ね合わせ、舌を絡め合う二人‥‥‥

膣を刺激されて、愛液は滴り落ちる‥‥‥

 

 

【川内】

ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥(提督‥‥大好き❤‥‥大好き!❤)」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥それじゃあ‥‥見るぞ?」(クイッ‥‥)

 

【川内】

ひゃっ!❤‥‥ぱんちゅ‥‥ずらされ‥‥りゅ❤‥‥

 

 

びしょ濡れのパンツを横にずらすと、ピンク色の秘部があらわになる‥‥

 

 

【へたれ提督】

「綺麗だよ‥‥川内‥‥本当に綺麗だ‥‥」

 

【川内】

「///やあん!❤‥‥恥ずかしい(->_<-)❤‥‥///」

 

【へたれ提督】

「川内‥‥愛してる!‥‥俺の‥‥俺だけの!」

 

【川内】

「///ああん提督!❤‥‥恥ずかしいよぉ!❤///」

 

【へたれ提督】

「俺だけの‥‥川内!‥‥うぐっ!」(ブチュ!)

 

【川内】

あぐっ!❤(ビクン!)

 

 

川内のピンチ色の秘部にへたれ提督は食らいつく

そして舌でなめ回して蹂躙していく‥‥‥

 

 

‥‥俺だけの‥‥川内‥‥

 

【川内】

ああっ‥‥嬉しい❤‥‥)(ボロボロ‥‥)

 

 

へたれ提督の投げかける言葉で、川内の目に涙が溢れる‥‥

独占欲の強い川内は、自分が独占される事にも強い快感を覚えていた

そしてそれ以上に川内の心を熱くした

 

 

【川内】

(提督ってば‥‥アタシには‥聞いていて恥ずかくなる様な台詞を‥平気な顔して堂々と言えるんだから‥‥でも‥‥提督の言葉は‥‥暖かい♪‥‥提督の言葉の一つひとつは‥‥アタシの宝物‥‥)

 

 

【へたれ提督】

川内ぃ~‥愛してる~‥‥俺の‥‥俺だけのぉ~‥んぐんく!‥‥

(レロレロ❤グチョグチョ❤)

 

【川内】

提督‥‥大好き❤‥‥しゅきぃ❤‥‥あっ!‥あああ!❤そこ気持ちいいぃぃ~~❤❤❤

(ピクン❤‥‥ピクン❤‥‥ビクン❤)

 

 

クンニの連続攻撃に川内の身体は身もだえ痙攣する‥‥‥

 

 

【川内】

(提督‥‥アタシのたった一人の提督‥‥大好きだよ‥‥‥提督‥‥ゴメンね‥‥あの時から‥‥提督のアタシへの気持ちは決まっていたんだよね‥‥アタシも何処かで‥‥そのことに気付いていた‥‥だけど‥‥あの時のアタシはその気持ちを考えてあげられなくて‥‥自分の中で勝手に背負い込もうとして‥‥結果として提督を傷つける事になって‥‥‥ごめんなさい‥‥‥ごめんなさい‥‥)

 

【川内】

あっ❤‥‥ああっ❤‥‥

(ボロボロボロボロ‥‥‥)

 

 

川内の涙腺が崩壊して涙が溢れ出す‥‥‥

 

 

【川内】

(提督‥‥アタシはもう‥‥提督のもの‥‥提督だけのもの‥‥‥もう絶対に‥‥離れないからね‥‥一人になんかしないからね!‥‥)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

「さあて、あいつは今頃何を考えながら、へたれさんのオチ〇ポをくわえ込もうとしてるでしょうね?」

 

【飛龍】

「まあ、本人達が幸せならオチ〇ポ楽しむのも良いんじゃない?」

 

【蒼龍】

「何かひどい会話‥‥‥」

 

 

(カアッ!!‥‥‥)

 

執務室の外でそんなオゲレツ談義が展開されていた時、突然!探照灯が建物の壁を照らし出した!

 

 

【神通】

「くせ者!!そこから降りて来なさい!!」

 

 

【足柄】

「神通!?あんたいつの間に!?」

 

【飛龍】

「何あれ!?壁に何か貼り付いてる!」

 

【蒼龍】

「よじ登ろうとしてるみたい‥‥‥」

 

 

探照灯を照らしたのは紅輪鎮守府の神通であった

そして探照灯に照らし出された、壁をよじ登ろうとしてた人物とは‥‥‥

 

 

【五代 雄介】

「あっ‥ばれちゃいました~?‥いえ、怪しい者ではありませんから」

 

【神通】

「怪しい者に限ってそう言うんです!窓から執務室に忍び込んでどうするつもりですか!」

 

【五代 雄介】

「ちょっとご挨拶に」

 

【蒼龍】

「正面ドアから入ればいいでしょ!?」

 

【飛龍】

「また訳のわからない人が来たなぁ~」

 

 

 

【足柄】

「やれやれ、ここに来ると‥‥あんた達の近くに来ると少なくとも退屈はしないわね、あの時もそうだったわね、川内」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【特別回想録10.30】

 

    ≪カツカレーの休日≫

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

NUC0106 横須賀、某カレー店

 

 

正午を少し回って客の入りもまばらになる時刻

店の中には数組の客が座っているだけだ

 

 

【五代 雄介】

「うまうま!匂いも良いですね~、横須賀でカレーを食べるって格別ですよね、ポレポレの味には及ばないけど」

 

【一条 薫】

「落ち着いて食べればいいだろ?本当に腹が減ってたんだな」

 

 

カツカレーを食しながら語り合う親友の二人‥‥‥

 

 

【五代 雄介】

「それで、一条さんが横須賀で見たいって言ってたのって何です?」

 

【一条 薫】

「ああ、別に堅苦しい事じゃないんだ、ちょっと参考にな」

 

 

一条が雄介を伴って横須賀まで来た理由、それはある存在をこの目で確かめる為、その対象が今この店内にいる、二人‥‥‥

 

 

【足柄】

「それで?下らない用事は済んだ訳でしょ?あんたはこれからどうするの?舞鶴に戻る?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「いや、わざわざ横須賀くんだりまで呼び出されてこのまま帰ったんでは腹の虫が収まらん!俺の中で何か手土産が無い内は阿保らしくて帰れるか!」

 

【足柄】

「贅沢ねー、まっ私もこのまま帰るつもりは無いけど、どうしたものかしらね~」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「そうだなぁ、出来ればこの男に会ってみたかったんだが、リンガじゃ無理だろうな~」(新聞ガサッ)

 

【足柄】

「その新聞に載ってる連邦軍の提督の事?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ああ、実に面白そうな男だで、自ら海で戦い、艦娘を護る楯となって生きる男

短期間でソロモン・ニューギニア海域を奪還した手腕もさることながら、艦娘達もそんな提督の為に進んで勇敢に戦った訳だ、艦娘達にそこまでさせる度量のある男

その出自も謎が多い、近年滅多に見ないタイプの提督だ、実に面白い」

 

【足柄】

「ふ~~ん、艦娘の私が言うのも何だけど、随分と変わった男ねぇ、その配下の艦娘達も相当の手練れかしら?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「おそらくな、短期間でこれだけの戦果だ、相当な実力なのは間違いないだろう」

 

【足柄】

「それは楽しみねぇ♪演習でも良いから一度拳を交えてみたいものだわ♪」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「やめれ、彼らは敵じゃないぞ?今は深海棲艦とアホな将校だけにしとけ」

 

 

【一条 薫】

(随分と血の気が多いな、あれも艦娘の1人か……」)

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「折角横須賀まで出張って来たんだ、せめて俺としては、編成されたばかりの海特警をもっと実りのある部隊にする為の、何かの布石を打ってから戻りたいと思ってるんだがなぁ」

 

【足柄】

「転んでもタダでは起きないって訳ね、その考えは賛成だけどそう都合よくリクルートなんて出来るかしら?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「リクルートとまではいかんかもしれんが‥‥そうだなぁ(のび~)」

 

 

【一条 薫】

(海特警?一体どんな部隊なんだ?)

 

 

この二人も海軍関係者らしいが、先程海浜公園で見かけた二人とは雰囲気が違う

というより独特の雰囲気を醸し出していたと言っていい

 

 

【一条 薫】

(海軍て変わってるな)

 

【五代 雄介】

「一条さん?どうしたんです?カレー冷めますよ?」

 

【一条 薫】

「ああすまん、ちょっと考え事をしてた」

 

 

一条 薫が横須賀にやって来た理由‥‥それは、『艦娘』と呼ばれる存在をこの目で確かめる為であった

 

まだ見ない未確認生命体の襲来や旧首都圏の治安維持に対応する為に対策班が設けられた警視庁で、今度は艦娘をその戦力として取り込む計画が持ち上がっている

 

つまり警察機構が艦娘を擁する鎮守府を持つという事だ

実は『艦娘』と呼ばれる存在とその実力を警察組織も注目していたのである

未確認生命体の脅威の最前線にいた警察組織としてはこの力を見過ごす手はないと考えていたのかも知れない

 

まあ何年先になるか分からない話ではあるし、そもそも海軍組織が警察機構に艦娘を渡すかどうかは流動的だ

 

組織が肥大化すればそこに既得権が生まれ、既得権を脅かす者は嫌われる

海軍が艦娘の保有を一種の『既得権』と捉えていたら、事はそう簡単にはいかないだろう

 

 

【一条 薫】

「今はそんな心配をしても仕方ないか、それより問題は‥‥」

 

【五代 雄介】

「?」

 

 

今は噂程度に過ぎないが、万一警視庁に艦娘を運用する部署が立ち上がった時、その時に指揮官となる最右翼候補は、未確定生命体と最前線で戦ってきた一条以外にないとささやかれていた

 

本当にそんな事が起こるかどうかは分からない、しかしこの御時世である、そういった辞令が突然発せられる可能性も否定出来ない

もしそうなった時に何も準備が無いでは話にならない

一条 薫は職務に忠実な男であったから、せめて心の準備だけは必要と考えていた

 

そんな一条が問題にしていたのは‥‥

 

 

【一条 薫】

「自分には、艦娘の知識が殆どない、間近で見たことも話した事もない」

 

 

であった、勿論一条も艦娘の基本的な知識はある

 

艦娘が出現したいきさつも、海軍での役割も、人類にとってどのような意味を持つ存在なのかも……

 

しかしそれらの知識は初歩の初歩でしかない、ブラック鎮守府問題なる一件が問題になり、それによって艦娘が搾取されている事を知ったのも、それが根の深い問題である事も、艦娘を知ろうとして調べた結果最近になって分かった事である

 

こんな事では駄目だ!俺は艦娘を知らなさ過ぎる!

そう思ったら一条は居ても立ってもいられなくなった

そこで丁度『五代 雄介』が帰国したのをキッカケにして横須賀までやって来た次第である

とにかく今は艦娘という存在を間近で感じたかった

 

 

【五代 雄介】

「一条さん、大丈夫ですか?何か悩みでもあって俺を誘った訳じゃ?」

 

【一条 薫】

「いやあすまん、そんな事じゃないんだ、さあ食べようか」

 

 

注文したカツカレーを食べ始める二人、しかし一方で一条の意識は、偶然にも同じ店に居合わせた『足柄』と、もう一人の艦娘にそそがれていた

 

 

【一条 薫】

(あれは‥‥海浜公園で見かけた二人)

 

 

【川内】

「ほら少尉、ゆっくり食べなよ、ほっぺにご飯粒付いてるよ?」

 

【見習い少尉(後のへたれ提督)】

「おっ?そうか?」

 

【川内】

(ピッ‥‥‥パクっ‥‥)

 

【見習い少尉】

「///‥‥うっ!!///」(ドキーン!)

 

 

少尉の頬に張り付いた米粒を指でつまみ取り、それをそのまま自分の口に入れた川内‥‥その仕草を見ていた見習い少尉、思わずドキッとした

 

 

【川内】

「?どうしたの少尉、真っ赤な顔して?」

 

【見習い少尉】

「///‥‥何でもないっす‥‥///」

 

【川内】

「変なの、ほら食べよ♪」

 

 

【一条 薫】

(彼女も艦娘か?‥‥この二人、まるでカップルだな、先程の艦娘(足柄)とは全く違うタイプの娘だ‥‥)

 

 

一条が初めて間近で感じた艦娘と呼ばれる存在、それは『海の上で戦う人類の守護神』という彼の想像とは少し違っていた

まあこの二人の艦娘は少々特殊な存在ではあったが

 

 

【一条 薫】

(艦娘と一口で言っても別々の個性がある、人間そのものじゃないか、この事は決して忘れてはいけない事だな‥‥)

 

 

そんな一条の思考を余所に、くだんの二人は会話を続ける

 

 

【見習い少尉】

「‥‥なあ川内」

 

【川内】

「なあに?少尉?」

 

【見習い少尉】

「俺は負けないから、必ず新しい艦娘を仲間に加えてみせるからな、そうすれば川内の負担も少なくなるし、俺が必ずお前達を護るからな」

 

【川内】

「少尉、ありがとう、でも焦らなくて良いんだよ?ちゃんと一歩づつ積み重ねていこうよ?」

 

【見習い少尉】

「そうだな‥‥俺自身がまだ未熟だから」

 

【川内】

「しっかり足場を固めてさ、誰にも馬鹿にされないアタシ達になってさ、それで新しい娘を迎え入れてあげようよ♪その娘を大切にしてあげよ?」

 

【見習い少尉】

「そうだな‥‥俺も精進するから、宜しく頼む」

 

【川内】

「アタシも少尉から接近戦の戦い方をもっと学ばないとね♪」

 

 

見習い少尉(へたれ提督)は元擲弾兵、接近戦で深海棲艦、時にはモビルスーツまでも相手に戦ってきた兵士だ、その戦闘術を川内は仕事の合間をぬって教受を受けていた、見習い少尉は川内に似合った戦い方‥‥身体の身軽さとバネの強さ、そして柔軟性を最大限に活かした接近戦術を模索しながら指導を続けていた

 

これが後に『無類の戦い方をする夜戦忍者』『豊色夜戦忍者インナーリバーサン』を生み出すキッカケとなる

 

 

【見習い少尉】

「ただの兵隊だった俺が今、川内に出来る事と言ったらそれくらいだからな」

 

【川内】

「少尉、少尉はもっと自分に自信を持ちなよ?少尉は自分が思ってるよりずっと優秀なんだからね?」

 

【見習い少尉】

「川内は俺なんかより遥かに優秀だぞ?俺が今ここに居るのは全部、川内のおかげだ」

 

【川内】

「少尉、それはお互い様なんだから‥‥‥」

 

 

(カチャ‥‥)テーブルにスプーンを置いて少尉は一言‥‥

 

 

【見習い少尉】

「お前の名誉を汚す奴は‥‥神様が許しても俺が許さん‥‥」

 

【川内】

「少尉?‥‥」

 

 

先程の艦政本部次長の‥‥川内への誹謗発言、海軍本部を訪れる度に何処からともなく聴こえてくる‥‥川内への中傷‥‥

それを耳にする度に見習い少尉ははらわたが煮え繰り返る想いであったのだ

何故だ!?何故川内がこんな目にあわなければならん!?俺の‥‥俺の川内が!!‥‥

 

その事がフラッシュバックして、見習い少尉はあえて静かに呟く‥‥

 

 

【見習い少尉】

「さっきも話したが、正直俺には海軍への未練は無い、自分が入りたくて入った訳でも無い、だが俺はそれを言い訳にするつもりは無い!

こうして一度身を置いたからには、必ず海軍で俺の理想を実現してやる!そして川内の名誉を取り戻す!お前を馬鹿にした奴らを見返してやるんだ!」

 

【川内】

「少尉!落ち着いて!‥‥ねっ‥‥」

 

 

【一条 薫】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【足柄】

「‥‥ふ~~ん‥‥」

 

 

二人の会話に何気なく聞き耳を立てる周りの者達

 

 

ヒィッツ提督と足柄が、へたれ提督と川内を認識した初めての瞬間であった

 

 

【見習い少尉】

「今の俺は非力でへたれだ、俺にもっと力があればお前にこんな想いをさせずに済んだかも知れない‥‥しかし俺は必ず‥‥」

 

【川内】

「少尉、アタシが中途半端な存在なのは確かだよ、海軍がアタシの事をどう言ってるのかもよく分かってる、でもそれは良いの」

 

【見習い少尉】

「何を言ってるんだ!川内!良い訳ないだろ‥‥」

 

【川内】

「軽巡なのに魚雷が撃てないんだよアタシは、三水戦の旗艦も外された、おまけに上官に盾突いて一度は海軍を放り出された、少尉と出会ってまた海軍に戻って‥‥こんなアタシに少尉は秘書艦としてもう一度チャンスをくれたんだから、アタシはそれだけで‥‥」

 

【見習い少尉】

「魚雷が撃てないから何だって言うんだ!そんなもの創意と工夫でなんとでもフォロー出来る!川内にはそれを達成してお釣りがくるくらいの力と実力と伸びしろがあるんだ!

そもそも、お前をそんな身体にした奴らがどの口でほざいているんだ!俺はそれが悔しい!」

 

【川内】

「少尉‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「夜戦になれば、お前に敵う者なんか居ないんだ!それなのに‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「‥‥‥これは‥‥面白いな‥‥」

 

【足柄】

「‥‥‥ふ~~ん‥‥‥」

 

 

【一条 薫】

(人の人生そのものだ‥‥こんな想いをこの二人は抱えていたのか‥‥)

 

 

【川内】

「少尉‥‥ありがと♪(v^-゚)」

 

【見習い少尉】

「‥‥川内‥‥‥取り乱してすまん‥‥」

 

【川内】

「良いんだよ?‥‥アタシ‥‥嬉しい‥‥」

 

【見習い少尉】

「そうか?」

 

【川内】

「アタシもさっき話したでしょ?少尉に銃口を向けた三木之がアタシには許せなかった、殺意さえ湧いた、少尉はそれを聞いて自分は幸せ者だって言ってくれたじゃない?アタシだって同じだよ?アタシの為にここまで真剣になってくれる人がアタシにはいる‥‥だからアタシは世界一幸せな艦娘なんだって思ってる」

 

【見習い少尉】

「う~~む‥‥」(ポリポリ‥‥‥)

 

 

自分の発した言葉がここで返ってきて、見習い少尉は頭をかいた

 

 

【川内】

「アタシの事はともかく、少尉ならきっと出来るよ、誰にも見下されない立派な指揮官に、その為にアタシ達二人で頑張ってるんだから、ねっ♪」

 

【見習い少尉】

「フフ♪‥‥お前に言われたら、何だか勇気が湧いてきたな♪」

 

【川内】

「でしょー♪その意気だよ少尉、ところで‥‥‥」

 

 

【五代 雄介】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

折角のカツカレーを美味く食べなくては、川内は場の空気を変えようと話題を切り替える‥‥

 

 

【川内】

「少尉の理想‥‥ってどんな?今までやり繰りに必死で聞く間も無かったから、あらためて聞いた事無かったよね?」

 

【見習い少尉】

「そういえば‥‥はっきり言った事無かったかな?」

 

【川内】

「そうよ、教えて♪」

 

【見習い少尉】

「青臭い理想論かも知れないけど‥‥笑わないでくれよ?」

 

【川内】

「もちろん♪」

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ほう‥‥理想‥‥ねぇ‥‥」

 

 

【見習い少尉】

「俺は‥‥俺が理想とする鎮守府を作りたい、今は勝浦の小さな監視所を維持するので精一杯だが、あれよりもっと大きな『鎮守府』と呼べる物にしたい」

 

【川内】

「確かに、勝浦の監視所はあと三人も艦娘が来れば満員御礼になっちゃう大きさだからね」

 

【見習い少尉】

「だからって無闇に大きな鎮守府にしたい訳じゃ無いんだ、大事なのはその鎮守府で何を目指すか‥‥て事だからな」

 

【川内】

「やっぱり戦闘に強い鎮守府に?」

 

【見習い少尉】

「自分達を守る為の力は確かに必要だ、でも戦闘に強いだけの鎮守府なんて五万とあるだろう?俺が目指すのは‥‥目指したいのはそこじゃない」

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ほう‥‥そのこころは?」

 

 

【川内】

「それじゃあ‥‥少尉はどんな理想の鎮守府を目指してるの?」

 

【見習い少尉】

「‥‥『生きる為の鎮守府』だ、単に『戦う為の鎮守府』とは違った」

 

【川内】

「『生きる為の鎮守府』?」

 

【見習い少尉】

「‥‥なあ川内、ぶっちゃけ深海棲艦との戦いはいつまで続くと思う?」

 

【川内】

「‥‥えっ?」

 

【見習い少尉】

「もっと言えば、深海棲艦との戦いだって永遠に続く訳じゃ無いだろ、どちらが勝利するか、あるいは講和により戦闘が終了するか、そこまでは分からんがいずれにしろ軍隊と艦娘の関係性が大きく変わる事は間違いない」

 

【川内】

「深海棲艦との戦いが終わる‥‥そんな事想像もしてなかったな‥‥」

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【見習い少尉】

「そんな時がいずれは訪れると俺は思っている、その時、人類を脅威から護り続けていた艦娘を軍隊全体はどうするつもりなのか?‥‥」

 

【川内】

「艦娘は深海棲艦と戦う事を第一の指命にしてきた訳だし‥‥それはアタシ達も当然と思ってた‥‥それが無くなったら‥‥艦娘はお払い箱になるって事?」

 

【見習い少尉】

「全ての艦娘がそうなる事は無いだろう、戦後の軍隊で必要とされる艦娘だって居る筈だ、元々お前達は優秀なんだから、しかし、当然全ての艦娘が今まで通りの立場で居られるとは俺には思えない‥‥それは擲弾兵も同じ事だがな」

 

【川内】

「現実的に考えたら‥‥そうだろうね‥‥」

 

【見習い少尉】

「軍隊は金食い虫だから縮小を余儀なくされる、時代がそれを望むならそれは自然な流れだと俺は思う、仮にその結果、軍務から多くの艦娘が解放されて自由の身になれたとしよう、それ自体は悪い事じゃない、だが、そこから先が本当の問題だ」

 

 

【一条 薫】

(戦いから解放された艦娘のその後‥‥か)

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「こりゃまた‥‥ディープな話題にズケズケ切り込んでいくねぇ~」

 

 

【見習い少尉】

「解放された全ての艦娘が、人間としての尊厳を保てたまま、自分の好きな生き方を見つけ出して新たな人生をスタートさせられるならそれで良い‥‥だが現実はそんなに甘くない、川内、お前にも分かるだろう?」

 

【川内】

「‥‥‥あっ!‥‥」

 

 

一人の擲弾兵と一人の艦娘‥‥

 

戦場で戦う事しか知らなかった者が、いざ軍隊から一方的に放逐されて野に下った時何が起こるか‥‥‥その事を見習い少尉と川内は嫌と言う程想い知らされたのである

 

 

【川内】

「‥‥よく覚えてるよ、あの時アタシ達は外の世界では何も出来なかった、買い物の仕方も、電車の乗り方も‥‥吉坂博士に助けられなかったらアタシ達どうなっていたんだろうね‥‥」

(第30話『激闘!小笠原03、艦娘の守護神吸血鬼・続編』参照)

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【一条 薫】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

現実は非常だ、その会話の内容が聴いていた者達に重くのしかかる‥‥

 

 

【見習い少尉】

「彼女達が自由の身になっても自分の人生を好きに選んで歩む事が出来る様に、充分な支援が約束されていればいい、だがもしそれが無かったら?彼女達艦娘は路頭に迷ってしまう、中には上手く世間に順応して自力で生きられる艦娘も居るだろう、しかし全ての艦娘がそう上手く行くとは限らない」

 

【川内】

「そうだね‥‥アタシ達はきっと、運が良かったんだと思う‥‥」

 

 

艦娘に対する人類側の目は決して好意的なものばかりではない、彼女達が身を置いている海軍内部でさえそうなのだ、これが広く世間一般となれば、何の支援も無いままでは彼女達が世間に順応し世間から受け入れられる事は現実に難しい

 

 

【一条 薫】

(鎮守府の外は彼女達にとっては未知の闇‥‥という事か‥‥)

 

 

何の支援もない彼女達が世間に居場所を見つけられなかった時どうなるのか?

 

ただ生きる為だけに悲惨な選択を強いられるだろう、犯罪に手を染めてしまう者も現れるかも知れない、最悪の場合は自らの‥‥‥

話を聞きながらそんな想像を一条は働かせてしまう‥‥

 

 

【一条 薫】

(艦娘を取り巻く現状がこんな事になっていたとは‥‥いつか職務を共にするかも‥‥その程度の認識しか持てなかった自分が情けない!)

 

【五代 雄介】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【川内】

「‥‥ねえ少尉?もしかして少尉の理想としてる『生きる為の鎮守府』って‥‥」

 

【見習い少尉】

「そうだ川内、俺は彼女達が自分の意志と自分の力で生きて行ける為の、その為の力を彼女達に養ってもらう為の鎮守府を作りたい、彼女達が人間としての誇りを持って、今日を明日を笑って過ごせる為の鎮守府を作りたいんだ!」

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ほうほう~」

 

【足柄】

「聞こえるわよ」

 

 

【五代 雄介】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【川内】

「少尉‥‥少尉はそんな想いをずっと持っていたんだね」

 

【見習い少尉】

「情けない話だが、俺は海軍に来た事で艦娘が置かれている理不尽な状況をあらためておもい知らされた、ブラック鎮守府問題なんて酷い話が存在する事も‥‥」

 

【川内】

「少尉がそこまで気にする事は‥‥」

 

【見習い少尉】

「お前達艦娘はもっと報われるべきなんだ!もっと何かのみかえりを求めても良い筈なんだ!それは選択の自由でも、金銭的な欲求でも、性や快楽や趣味であっても何でもいい、お前達はいつか幸福になるべきなんだ!」

 

【川内】

「少尉‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「他人の為に何のみかえりも求めず命懸けで戦って来たお前達が、何一つ報われない社会のままだったら‥‥そんな社会で誰一人幸せになれるもんか!」

 

【川内】

「少尉、それじゃ擲弾兵の人達はどうなるの?少尉やあの人達だって命懸けで戦ってきたんでしょ?あの人達はアタシ達よりも酷い目にあって‥‥」

 

【見習い少尉】

「もし艦娘が報われる社会が出来たら、擲弾兵だって必ず報われる、そんな社会を作るキッカケに絶対なる‥‥俺はそう信じているんだ」

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「これは‥‥実に面白い‥‥」(ニヤニヤ)

 

【足柄】

「あんた顔が悪役になってるわよ」

 

 

あの男は擲弾兵、それが海軍の少尉をやっている、そして話を聞いた限りではこの二人は訳ありで周りに敵を抱えている‥‥‥

ヒィッツカラルド大佐はここまで聞いて、この二人が置かれた状況をある程度理解した、その掲げる理想も‥‥‥実に面白い!

 

 

 

【見習い少尉】

「川内‥‥俺のこの手を見てくれ‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

見習い少尉、自分の手の平を川内の前に見せて‥‥

 

 

【見習い少尉】

「ちっぽけな手だろ?‥‥今の俺は自分達が生き残る事で精一杯で、この手は何の役にも立たない、俺の言ってる事は青臭い理想論で、具体的にどんな鎮守府を構築して行くかなんてプランもない、現実はとても厳しい‥‥それでも俺は、この手で救える命があるなら‥‥何とかしてやりたい‥‥」

 

【川内】

「少尉‥‥‥」(‥‥ギュッ‥‥)

 

【見習い少尉】

「‥‥川内‥‥」

 

 

川内は見習い少尉の手を優しく握る‥‥‥

 

 

【川内】

「少尉の手‥‥とっても暖かい‥‥」

 

【見習い少尉】

「そうか‥‥」

 

【川内】

「少尉、理想の無いところには何も生まれないよ?今は小さくても、この手はもっと大きくなって力強くなって、多くの人達を救える手になれる筈よ♪もう既にアタシがこの手で救われたんだから♪」

 

【見習い少尉】

「川内!‥‥‥」

 

【川内】

「少尉♪少尉の夢、アタシにも手伝わせて♪少尉の夢をアタシの夢にしたい、良いでしょ?」

 

【見習い少尉】

「川内‥‥ありがとう‥‥俺はやるぞ!」(ムキムキ)

 

【川内】

「調子が出て来たね少尉♪アタシ達、今は力を蓄えていこうね」

 

【見習い少尉】

「川内、頼りにしてるからな♪俺の側で俺を助けてくれよ?」

 

【川内】

「任せて♪夜戦の女王は伊達じゃないよ♪それじゃ食べよ?」

 

【見習い少尉】

「おう!」(バクバク‥‥)

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【見習い少尉】

(ありがとう川内、俺はお前に恥ずかしくない男になってみせる!そして俺達の鎮守府を立ち上げる事が出来た時‥‥俺はお前に、俺の気持ちを告白したい‥‥‥俺の伴侶になって欲しい!お前が好きだ!俺だけの川内になってくれ!‥‥その気持ちを‥‥)

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

(少尉‥‥アタシは‥‥)

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」(チラッ)

 

 

新たな決意を胸にカツカレーをほおばる見習い少尉、それを見ながら何かを思う川内、その様子に僅かの違和感を見逃さなかった足柄‥‥‥

 

【足柄】

「あいつ‥‥‥‥」

 

 

 

【一条 薫】

(久しぶりに熱い話が聞けたな、ここに来て良かった)

 

【五代 雄介】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」(スッ‥‥ガタッ‥‥)

 

【一条 薫】

「‥‥うん?雄介、どうした?」

 

 

五代 雄介が座っていた椅子から立ち上がった、そして突然歩き出した

 

 

【五代 雄介】

(カツッ カツッ カツッ‥‥‥)

 

【一条 薫】

「おっ、おおい!雄介!?」

 

 

【川内】

「//あっ‥‥あのね少尉‥‥//」

 

【見習い少尉】

「おっ?‥‥おうっ‥‥」(ドキッ!)

 

 

少し顔を赤くした川内が何か言おうとしている、その仕種に思わず男の本能を揺さぶられる見習い少尉

 

 

【川内】

「///‥しょ‥‥少尉‥‥///」

 

【見習い少尉】

(///ドキドキドキドキ!‥‥///)

 

【川内】

///‥‥アタシ‥‥アタシは‥‥///

 

【五代 雄介】

「「えらい!!!」」((ドオォォン!!!))

 

【川内】

ひゃいっ!!?(ビックーーン!!)

 

【見習い少尉】

「ぶううううううーーー!!?」

 

【一条 薫】

「おいコラ!!雄介!!!」

 

 

 

何か感極まったのか?雄介は見習い少尉達のテーブルをドンと叩きながら叫んだ

突然の事に周りの空気が一変する

 

 

【川内】

「びっ!?‥‥ビックリしたぁ!!」

 

【見習い少尉】

「なっ!?‥何だねチミは!?」

 

【五代 雄介】

「何だねチミはってか~?」

 

【一条 薫】

「雄介!!止めないかーー!!」

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「‥‥‥古いな‥‥」

 

 

会話の途中で突然乱入してきた妙にテンションの高い男に、二人は混乱した

それを止めようとする一条はもっと混乱した

 

 

【五代 雄介】

「ああ、申し遅れました、俺、こういう者です♪」

 

 

三人の混乱を余所に、何の躊躇も無く話を進める雄介は名刺を差し出した

 

 

【見習い少尉】

「‥‥『夢を追う男 2000の技を持つ男 五代 雄介』?」

 

【川内】

「‥‥大道芸人か何か?」

 

【五代 雄介】

「そうじゃなくて、俺ただの冒険野郎なんですよ♪」

 

【川内】

「やだ‥‥こわい‥‥」

 

【五代 雄介】

「いやあ、確かに初めはそう思いますよね~?」

 

【一条 薫】

「おい雄介!!‥申し訳ない!連れがご迷惑おかけして‥‥」

(ペコペコ~)

 

 

詫びる様子の全くない雄介と、平謝りする一条‥‥

これはこれで良いコンビなのかも知れない

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「おいおい、変な奴が現れたなぁ」

 

【足柄】

「この季節になると時々出て来るのよね~、ああいうの」

 

 

【見習い少尉】

「それで‥‥ご用件は?」

 

【五代 雄介】

「俺さっきからそこの席で、お二人さんの会話を聴いてたんですけど、俺メッチャ感動しました!!お二人さんは最高のカップルですねぇ!!」

 

【川内】

「///かっ!?‥‥///」

 

【一条 薫】

「おーい!!雄介ー!!そういう事とは‥‥!!」

 

【五代 雄介】

「頑張って下さいね!俺応援してますから!誰かの笑顔を守るって最高の夢じゃないっすか!お二人なら必ず出来ますよ!」

 

【見習い少尉】

「こっ‥‥これはどうも‥‥」

 

【一条 薫】

「本当申し訳ない!直ぐに出ますから!‥‥ほら!行くぞ!」

 

【五代 雄介】

「あっ、因みにこの人『一条さん』て言って俺の親友なんですよ、とっても頼りになるし、何て言ったって警‥‥‥」

 

【一条 薫】

「だあああ!!それはもういい!!」

 

 

雄介君には悪気はないのだ、少々空気が読めないだけなのだ、彼は良い奴なのだ

 

 

【一条 薫】

「我々はここで失礼します!お騒がせしました!‥‥あっそれと」

 

 

雄介を引きずって店を出る時、一条は二人に振り向いて一言‥‥‥

 

 

【一条 薫】

「自分もお二人を応援していますよ、念願が成就される事を祈ってます、それでは‥‥」

 

(ガラガラガラ~~‥‥‥)

 

 

男達は嵐のように去っていった‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥応援されちゃった‥‥何だったんだろう今の‥‥」

 

【見習い少尉】

「んまあ‥‥悪い人達ではなかったみたいだけどな‥‥」

 

【川内】

「アタシ、もうお腹いっぱい」

 

【見習い少尉】

「俺も満腹だよ、ところで‥‥さっき俺に何を言おうとしてたんだ?」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【川内】

「‥‥『アタシも負けないから、これからもよろしくね』って言おうとしたんだよ♪」

 

【見習い少尉】

「そうか‥‥ああ、よろしくな♪」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

怒涛のカツカレーであったが、昼食を終えて二人は勝浦への帰路に‥‥

 

 

【川内】

「それじゃ帰ろうか、今のアタシ達の城に」

 

【見習い少尉】

「勇気も湧いたし、応援もされたしな、明日からの任務も頑張るぞ!」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

店を出ようとする二人の胸にはそれぞれの想いがよぎる

 

 

【見習い少尉】

(川内‥‥お前はもう俺の命そのものだ!ソロモンで初めて出会った時からきっとそうだったんだ!‥‥今になってそれが分かる、これからこの先もずっと‥‥俺の命はお前に預けるからな!だから、ずっと俺の側に居てくれ、川内‥‥)

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【川内】

(少尉‥‥アタシね、アタシにも夢があるんだ‥‥少尉と出会って初めて出来た夢‥‥‥それまでこんな事考えた事なかった‥‥

アタシの夢はね、『少尉』の事を‥‥『提督』って呼ぶ事だよ

アタシは少尉に出会って男の人を初めて意識した、そして男の人を初めて好きになった‥‥‥

貴方はアタシが大好きなたった一人の男性、アタシはそんな少尉を一人前の『提督』にして、アタシ自身も貴方に恥ずかしくない『秘書艦』になって‥‥‥)

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【川内】

(アタシが貴方を‥夫として愛するって‥自分にも自信がついて‥一生を添い遂げる決断が出来た時‥‥貴方を初めて『提督』って呼ぶ事が‥今のアタシの夢‥‥

 

貴方の『嫁艦』になる事がアタシの夢‥‥‥

 

でも‥‥‥それは願ってはいけない夢なんだ‥‥‥)

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【川内】

(‥‥三木之の奴はきっと貴方への逆恨みを止めない、貴方が立派な提督になって鎮守府を立ち上げても、アイツは貴方に危害を加えてくる、でもそれは元々アタシがまいた種‥‥アイツとアタシの因縁が貴方を巻き込んだ、その因縁はアタシがこの身を盾にしてでも断ち切ってみせる!

少尉が『提督』になれる時、三木之が少尉の前に立ちはだかった時‥‥刺し違えてでもアイツを止めてみせる!)

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【川内】

(少尉‥‥貴方が提督になった時、アタシは貴方の側には居ないかも知れない‥‥でも大丈夫だよ、少尉にはきっと、アタシなんかより優秀な艦娘が‥‥‥‥)

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【川内】

(だから少尉、辛いかも知れないけど‥‥一人で色々とこなせる様にこれから訓練していこうね、少尉が海軍の中で立身出世する為にはこうするしか‥‥アタシ達を見下してきた奴らを見返す為にはこうするしか‥‥アタシが三木之を道連れにして消えた後も、少尉が一人で前に進むにはこうするしか‥‥‥)

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【川内】

(少尉‥‥‥ゴメンね‥‥アタシが側にいて貴方の足を引っ張るくらいなら‥‥アタシは‥‥‥)

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

心の中で悲壮な決意を決める川内、しかし十日も経たない内にこの決意が裏目に出て、見習い少尉の身に悲惨な事件が起こるのだが、今の川内には知りようもない‥‥‥

 

 

(ガラガラガラガラ‥‥アリガトウコザイマシター‥‥)

 

 

【足柄】

「‥‥ふんっ‥‥‥独りよがり‥‥」

 

 

二人は支払いを済ませると店を出て行った、それを見届けた足柄は一言冷や水を浴びせた

洞察力の鋭い足柄の事、川内の心のうちを見透かしていたのかも知れない

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「面白いなあ!リンガの提督もそうだが、実に面白い連中に出会えた!横須賀まで来てカツカレーを食った甲斐があったと言うもんだ!」

 

 

ヒィッツ大佐は心底楽しそうに笑った

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「足柄、もうしばらくこちらに居るぞ!問題無いか?」

 

【足柄】

「構わないわよ、あんたがここに残るならね、それにあの連中の側に居るとトラブルや揉め事には事欠きそうに無いから楽しみが増えるわね、きっと♪」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「暴れる方の楽しみかい!まあそれはともかく、俺は単純にあの二人に興味がある、擲弾兵と訳あり艦娘のコンビか、もしかしたら海特警に有益な存在になるかも知れんな、あんな人材がこんな所に隠れていたとは」

 

【足柄】

「艦娘をトコトン人間として見ているのは、何とも変わった男よね、でも正直私としては評価中の段階ね、あの男の本性を確かめない内は信用出来るかどうかは判断出来ないわ」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「厳しいなあ、お前の見方は~」

 

【足柄】

「当然でしょ?男なんてみんな獣(けだもの)じゃない、まあ狼の私が言うのも何だけどね、それより私はあの軽巡が何を考えてるか興味があるわ」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ああ、あの川内型の娘か、何処に興味を?」

 

 

【足柄】

あいつ‥‥自分1人で何もかも背負い込もうとしてるわ、そんな事、出来やしないのに

 

 

足柄の野生の狼のような鋭い洞察力は、確かに川内の思考を見抜いていた

しかし足柄にとってそこは重要ではなかった

 

 

【足柄】

「面白い事になりそうね♪あいつは多分深い因縁と敵を抱えている、あいつの近くに居たらトラブルや乱闘に絡むチャンスは多そうね♪そうなったらおおっぴらに大暴れ出来るわ~♪早く何か起きないかしら~~♪」(ウズウズ)

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「足柄‥‥お前はホントにぶれないなぁ、そこもまた魅力なんだが‥‥」

 

【足柄】

「当然じゃない♪ムカつく奴(海軍上層部と関係者)を堂々とぶん殴れる絶好のチャンスなんだから~~♪」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「堂々とぶん殴れるチャンスは有りません!せめて隠れてやりましょー!」

 

 

見習い少尉と川内の周辺に漂うトラブルの匂いを嗅ぎ当てて、狩猟狼の血と本能がみなぎってきた足柄‥‥‥

ここで発生するであろう乱闘に便乗して、一つ大暴れしてやろうという欲求で満たされていたのである

 

しかし、そこはやっぱり足柄、自分の欲望に正直に行動したところが、結果として人助けになってしまうという彼女の『カルマ』は、この時から既に発揮されるのであった

 

カツカレーが紡いだ偶然の出会いは、大きな運命の歯車を動かし始めた!

 

 

【足柄】

「さあ早く乱闘ネタを起こしなさい!みなぎって来たわぁ~~♪」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「うん?どうした?」

 

【川内】

「誰かに過度で無茶な期待をかけられてる気がする‥‥」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

現在の六本脚鎮守府……

 

 

執務室の入る建物は三階建て、執務室は三階にある

 

その執務室に窓から侵入しようといた男が壁に貼り付いているのを神通が発見し、探照灯で照らした事で、辺りは騒然となっていた

 

 

【磯波】

「ハハハ……何だか……凄い事になってるね」

 

【潮】

「この鎮守府っていつもこんなに騒がしいの?浜波ちゃん」

 

【浜波】

「うん……よく分からない」

 

【鶴 温】

「くせ者だぁーー!!であえ!であえ!!」(さすまた)

 

【早波】

「おねーちゃーん、だいじょーぶー?」(虫取り網)

 

【藤波】

「はやちん、それでどうやってくせ者を捕まえるの?」

 

【鶴 温】

「浜波ぃーー!!無事か!?大丈夫かー!?」(ガバッ!)

 

【浜波】

「///ふひゃあ!?///」

 

 

【潮】

「あれが‥‥浜波ちゃんの指令で旦那様だよね‥‥」

 

【磯波】

「凄い‥‥テンションだよね‥‥でも良い人みたい」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府、執務室‥‥‥

 

 

 

【川内】

‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥

 

【へたれ提督】

「ああ‥‥なんて綺麗なオマ〇コなんだ‥‥可愛いぞ川内‥‥」

 

【川内】

///いっ‥‥いやん❤‥‥あんまり見ないでぇ~❤///

 

【へたれ提督】

目の前に在るんだぞ!‥‥我慢出来ない‥‥いただきます!‥‥むぐっ!‥‥

(ムチュッ!❤‥‥グチュグチュグチュグチュレロレロレロレロ~~❤)

 

【川内】

あっ!‥‥あーーーーーー❤❤❤

(ピクン❤‥‥ピクン❤‥‥ピクピクピク❤‥‥)

 

 

身体の柔軟な川内は、べったりと『まんぐり状態』にさせられた

足をベッドに深々と押さえ付けられ、お尻と秘部をおもいっきり上に突き上げた体制‥‥‥

 

へたれ提督は嫁のクリトリスを舌で転がしながら、パックリ開かれた膣に指を挿入して再度掻き回す、なす術もなく快感に浸かっていく川内、漏れ出した愛液が流れ落ちてきて、ずらされたパンツも、装束も、顔面も、シーツも水をカブったように濡れていた‥‥‥

 

 

【川内】

てっ‥‥提督ぅ❤‥‥だめぇ❤‥‥気持ち良すぎて‥‥イッちゃう❤‥‥‥いっ‥‥イクッ❤‥‥

 

【へたれ提督】

うんぐ~~~~~~!!!!!!

(レロレロレロレロレロレロ❤グチュグチュグチュグチュグチュグチュ❤)

 

【川内】

あああ~~❤❤❤イクイクイクゥゥゥ~~!!!❤❤❤

(ビクン!ビクン!ビクン!ビックーーン!!❤)

 

ブッシュゥゥゥ‥‥‥‥!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【神通】

「『2000の技を持つ男』ぉ?大道芸人がこんな所で何をやっているんですか!?」

 

【五代 雄介】

「前にも同じこと言われた気がするなぁ~~」

 

【ペールギュント】

「夢を追うだけでは『星の屑』は成就しないのです!!」

 

【UX-01】

「あんた!自分で何言ってるのか分かってないでしょ?」

 

 

 

こうして記念日の夜はふけていく‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

特別回想録第二弾、いかがだったでしょうか?

 

先頭シーンらしいものが殆ど出てきませんで恐縮ですが、もう少しお待ちください

 

この後、二人の危機と新しい仲間、そして脱走へのカウントダウン‥‥‥

そしてヒィッツカラルド提督と足柄はどう絡んでくるのか?

 

まだハッキリしない『磯波』の正体とは?

3階の窓から入ろうとした雄介は神通にどう説教されるのか?

ヒロイン『金剛』の出番は増えるのか?(それは別の作品!)

 

回想録はまだ続きます、お付き合い頂けたら幸いです

 

 

 

*私事ですが、『艦これアーケード』で『足柄改二』をゲットしました!

 是非欲しいとは思ってましたがこんなに早く来てくれるとは!

 しっかりレベルを上げて育てていきたいと思っています

 

 

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       [名称説明]

 

 

①:五代 雄介

 

自称冒険野郎、初対面の相手に渡す名刺には『夢を追う男 2000の技を持つ男』と書かれてある

九郎ヶ岳遺跡事件の混乱時、そこで発掘された『アークル』を装着し、『クウガ』となって、一条達警察組織や、友人『佐渡 桜子』の協力をもって、『グロンキ』と呼ばれる未確認生命体と戦う事に、その戦う原動力は『皆の笑顔を護る為』の意思

 

久しぶりに帰国して一条と立ち寄った横須賀のカレー屋で、見習い少尉(へたれ提督)の『生きる為の鎮守府』の夢に感銘を受け、川内達に名刺を差し出して自己紹介、二人の夢にエールを送る

10/30の結婚記念日の祝いの挨拶をしようと、3階の執務室の窓から入り込もうとしたところを神通に発見されて‥‥‥

 

なお翌日、天龍児童園の子供達にジャグリングを披露して、デウスーラが一番楽しんだ模様‥‥

 

【デウスーラ】

「✨わ~いなのだ~♪✨」

 

【神通】

「やっぱりあなた、大道芸人だったんですね?」

 

【五代 雄介】

「いや違うって……」

 

 

 

②:一条 薫

 

元長野県警の警部補、『九郎ヶ岳遺跡事件』を追う内に未確認生命体に遭遇、『警視庁未確認生命体関連事件合同特別捜査本部』に出向として所属していた

五代の親友にして『クウガ』の正体を知る、今となっては数少ない男

真面目で正義感が強く、警察官としての職務(後に鎮守府の提督としての職務)に対して忠実であろうとする一方で、人の心を重んじる人情家でもある

『クウガ』となった五代と協力して『グロンキ』と戦い事件を終息させた

『中途半端はしない』は一条と五代の共通の信条となっている

 

元々一条は五代のことを『五代』と呼んでいたが、久しぶりに帰国した親友に再開した現在は『雄介』と呼んでいる

 

警察機構に『鎮守府』が開設される可能性があると聞いて『自分は艦娘の事を何も知らない』事に思い至った一条は、雄介を供なって横須賀にやって来た、そこで偶然にも『川内』と『足柄』、そしてそれぞれの指揮官(提督)と出会う事に‥‥

 

【日向】

「そうか、君があの有名な『一条マイティキック』……」

 

【一条 薫】

「やめてくれぇぇぇーーー!!!」

 

 

 

③:ヒィッツカラルド大佐の興味

 

まだ設立して間もない海特警の組織強化と、同じ志を持つ同志との連携を模索していた当時のヒィッツカラルド大佐

その興味という触手に引っ掛かったのは、帝国海軍とブロック海軍が何年経っても出来なかった、ソロモン・ニューギニア海域を単独で奪還してしまった『リンガ鎮守府』の『クロード提督』であった

何とか彼と直接会ってみたいと考えていたヒィッツカラルド大佐であったが、偶然立ち寄ったカレー屋で、新たに非常に興味深い二人組に出会った

自分の中で何か手土産が欲しいと考えていたヒィッツカラルド大佐はもうしばらく横須賀に残る事に‥‥‥

 

 

 

④:足柄の闘争本能を満たす為の計略

 

偶然立ち寄ったカレー屋で出会った川内を見て、川内の周辺にある因縁やトラブルの匂い、川内自身が抱えている自己犠牲の想い、それらを本能で嗅ぎ当てた足柄は

『あいつの側にはトラブルと乱闘と乱戦のネタが転がっている、今はあいつの近くにいたら大暴れ出来る事間違いなし!みなぎってきたわ~~♪』と大喜び

自分の闘争本能による欲求を満たす為に川内の周辺に張り付き、川内を利用する事に‥‥‥しかし、結果として足柄は例によって、全く意図しない人助けをしてしまうのであった‥‥‥

 

【川内】

「足柄さん‥‥ありがとーー♪♪✨」(ギューー♪✨)

 

【足柄】

「‥‥何か釈然としないわね‥‥」

 

 

 

⑤:早波

 

『夕雲型』十二番、駆逐艦娘

 

おっとりした喋り方だが、これでもあの二水戦(第32駆)所属艦、藤波を『おねーちゃーん』と呼んで慕う

ホーネットを救助(ドロップ)したニューカレドニアの輸送作戦で共に救助された

現在は、『鶴 温』が率いる『鶴ケ島鎮守府(六本脚鎮守府の外殻組織)』に浜波と共に所属して、かつての32駆の組み合わせを形成している

 

【早波】

「いきなりの登場でごめんなさ~い、よろしくお願いしま~す」

 

 

 

⑥:ワイン・ガードナー

 

本名、ワイン・ミシェル・ガードナー

オーストラリア出身の、元オートバイロードレーサー

別名『ブルーサンダー』『鈴鹿8耐男』

1987年のロードレース世界選手権500CCクラスのチャンピオン

 

500CC時代は主にホンダのエースとして活躍

作者としては何年か忘れましたが、鈴鹿のスプーンカーブの手前で『ケビン・シュワンツ』とトップを争っていたガードナーがコースアウトして芝生にはみ出たシーンが印象的でした、解説の話では『普通なら転倒してた、ガードナーだから無事で済んだ』というので、タフなライダーなんだなという感想を持ちました

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(エピローグ)

 

 

『46号』に並んで停泊する『57号』の艦内‥‥‥

 

 

【羽黒】

しっ❤‥‥指令かんさっ❤‥‥あっ❤‥あっ❤‥おっ❤‥おっ❤‥おっ❤‥

(パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤)

 

【ヒィッツ提督】

うーん♪この船のイルミネーションも、こっちの眺めも‥‥最高やなぁ!!

 

 

『46号』に並び『57号』も綺麗に飾られるとなっては、この男が黙っている訳がなかった!『57号』に密かに乗り込んで(自分達の船だからわざわざコソコソする必要もないのだが)イルミネーションを眺めているうちに何故か気分が高揚して‥‥一緒について来た羽黒をはめまくっていたのである‥‥

 

綺麗に飾られた『57号』、美しく悶える『羽黒』、どちらも最高の眺めであった

 

 

【ヒィッツ提督】

ホントに最高の眺めだぁ!♪ゲボハハハーー!!

 

 

【那珂】

「‥‥あれえ?何処かで提督の高笑いが聴こえたような‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府の廊下‥‥‥

 

 

【瑞鳳】

「私、お客様なのよね、なのに何でこんな事を‥‥断れなかった私も悪いんだけどさ‥‥‥」

 

 

『46号』の厨房では調理で大忙し、『赤城』と『二等憲兵吸血鬼』がいるのだから無理もない、結局見かねた瑞鳳も手伝うことに‥‥‥

 

 

【トミー・ザワ】

「おい、チョバムアーマー、食材が足りないから本厨房(いつもの食堂の横の厨房)の冷蔵庫から取ってきてくれ!」

 

【瑞鳳】

「誰がチョバムアーマーよ!!」

 

 

瑞鳳が今廊下を歩いているのもそれが原因であった‥‥‥

 

 

【瑞鳳】

「こうなったら皆に私の玉子焼き、とことん食べて貰うんだから!」

 

 

半分やけになった瑞鳳が食材を抱えながら廊下を歩いていると‥‥‥

何処からともなく叫び声が聴こえてきた‥‥‥

 

‥‥‥‥‥‥‥

 

「チョウだ!!」

 

「ハンだ!!」

 

‥‥‥‥‥‥‥

 

【瑞鳳】

「うん?何の‥‥誰の声かしら?」

 

‥‥‥‥‥‥‥

 

「チョウだ!!」

 

「ハンだ!!」

 

「チョウだ!!」

 

「ハンだ!!」

 

‥‥‥‥‥‥‥

 

【瑞鳳】

「聴こえてくるのは‥‥この部屋から?‥‥」

 

 

その部屋は清霜とアンドロメダの姉妹が使っている部屋であった

江風がここに居た頃は、江風も含めて三人で使っていた部屋である

 

間違いなく声はその中から聴こえてきた

 

 

【清霜】

「チョウだ!!」

 

【江風】

「ハンだ!!」

 

 

【瑞鳳】

「‥‥んなっ!?」

 

 

                   

二つのサイコロの目の合計が偶数の場合『ちょうど』半分に割り切れるから『チョウ(丁)』

奇数の場合は割り切れずに『はんぱ』が出るから『ハン(半)』と聞いた事がある瑞鳳は‥‥‥

説教をしようとしてドアを蹴破って中に突撃した!

 

ドバーーン!!

 

【瑞鳳】

「あなた達!!子供が『丁半博打』なんて何をやって‥‥‥!!」

 

 

【清霜】

「商店街の福引きで当たったこのブロマイドは絶対に『チョウ・ヨンピル』だ!!」

 

【江風】

「いいや!!『ハン・ソンホン』だ!!」

 

【瑞鳳】

☆ズドドドドドドーーー!!!!!★

 

 

正解は『ワイン・ガードナー』でした

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

      [出 演]

 

 

へたれ提督(見習い少尉)

川内

 

謎の提督ヒィッツカラルド(ヒィッツ大佐)

足柄

 

二等憲兵吸血鬼

木曾

 

カルド・アルレッド

赤城

 

ゼネラル

準鷹

 

トミー・ザワ

衣笠

 

鶴 温

浜波

 

 

清霜

アンドロメダ

ホーネット

江風

海風

山風

 

サラトガ

ペールギュント

フェニックス

藤波

ラビアンローズ

那珂

デウスーラ

日向

榛名

夕立

早波

蒼龍

瑞鳳

 

磯波

 

キSE-X07号

 

五代 雄介

 

一条 薫

 

神通

 

UX-01

 

羽黒

 

 

 




【早波】
「早波で~す♪この作品は二次創作でフィクションで~す♪
だからそれを前提にして楽しんでね~~♪‥‥‥えっ?もっとしっかり説明しろ?
私だって忙しいんです!本当です~~」

【藤波】
「緊張感ないなあ」


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農業提督『ハス 吾郎』 +確認とお願い

ある新人提督の登場です

いつも暖かいコメントを下さるハス様に御協力を頂き、提督の設定をお借りして新人提督を登場させて頂きました

ハス様、ご協力感謝いたします、この作品を少しでも楽しんで頂けたらと思います



季節は春先……

 

 

 

『京浜国際ジャーナル』の不埒千万な新聞記事でKLGの加賀が怒った事件から少し後の事

 

 

 

ここは長島……

木曽川と揖斐川が伊勢湾に流れ込む河口付近……

 

 

その鎮守府は河口から少し遡った(さかのぼった)中州の一角に存在した、鎮守府といえば海軍の施設だが、海沿い・湾岸沿いではなく、いかに大河とはいえ河川沿いに鎮守府が置かれているのはここが艦娘を運用する鎮守府である事を意味していた

大型の艦船では喫水が深くてここまで入って来られないからだ

 

周囲には田んぼや農地が広がっている、それはこの鎮守府がここにある理由と全く無関係ではない

 

 

この鎮守府は去年正式に立ち上がったばかり、正確に言えば『ブラック鎮守府問題』で前任の提督が摘発逮捕され指揮官を失った艦娘達を、今の提督が引き取り現在の長島に鎮守府を新たに立ち上げたのである

 

 

鎮守府はこれまでの一年間、地味な任務遂行や海域攻略作戦に参加し徐々に実績を積み上げていった

建造も含めて戦力は充実していき、今では立ち上げ時の2倍にはなっている

 

この鎮守府は便宜上、仮名として『長島農業鎮守府』と名乗っているがまだ正式名称ではない

提督本人いわく、日頃の職務と艦娘達のフォローに忙殺されてそれを考えている余裕が無かった、そしてそのまま一年が経っていたらしい……

 

そんな仮名『長島農業鎮守府』がこの度、大規模な遠洋輸送作戦を任せられる事になった、しかも指揮下に輸送船団と護衛担当の民間軍事会社を従えての作戦と言うのだから流石にここの提督は緊張した

 

自分達の戦力を含めればかなりの大所帯だ、今まで共同作戦といえば余所の艦隊の指揮下に入ってその作戦を支援した事はあっても総指揮を担当した事は無い

それを自分が担当するのである、提督としてのキャリアも鎮守府とほぼ同じの自分がである、しかもその作戦海域ときたら‥‥‥

 

 

【ハス 吾郎】

「『ニューカレドニア』なんて‥‥‥南半球じゃないの!しかも激戦海域じゃないの!まだ新人提督の僕に輸送部隊とはいえ合同艦隊を率いろなんて無茶苦茶だ!」

 

【タシュケント】

「同志提督、まだ言ってるのかい?決まった事は仕方ないだろ?」

 

 

緊張‥‥というよりは頭を抱えたここの提督『ハス 吾郎』は思わず呟く

それを見て「やれやれまたか」と言った表情の本日の秘書艦『タシュケント』

 

 

【ハス 吾郎】

「仕方ないと言うけどねタシュケント!僕はここまで大規模な遠洋作戦を自分で指揮した経験が無いんだよ?僕の采配一つで君達だけでなく合同した人達の命運も変わってくるんだ!緊張するなと言う方が無理だろう?」

 

【タシュケント】

「君が真面目で優しい提督なのは分かっているよ同志、それに不安になるのも無理は無い、でもそんな君だからこそ私達は君を信頼して、君の指揮を信用して今日まで戦って来られたんじゃないか?」

 

【ハス 吾郎】

「‥‥そう言ってくれるのは嬉しいけどさ‥‥」

 

【タシュケント】

「君は一人じゃない、もっと私達を頼りなよ♪大丈夫、上手くいくさ♪」

 

 

最善を尽くせば何も心配する事はない‥‥そんな感じで微笑むタシュケント

思えはこの笑顔に何度救われて来たことか‥‥‥

 

確かにここまで来た以上後は最善を尽くすしかない、提督の自分がこれでは彼女達まで不安にさせてしまう、それに何事にも初めてはあるものだ

上の連中が一体何の思惑で新人の自分にこんな任務を与えたのかは分からないが、今はそんな事どうでもいい!

 

 

【ハス 吾郎】

「分かったやってみる、宜しく頼むよ」

 

【タシュケント】

「その意気だよ提督」

 

 

タシュケントに背中を押されて気持ちを切り替える『ハス 吾郎』

 

(‥‥プタプタプタプタプナ‥‥)

 

‥‥とそこに『カ号観測機』に乗って『工廠妖精』が現れた

 

 

【工廠妖精】

「ギソウデキタ!フブキトアカシ、マッテル♪」(エヘン)

 

【ハス 吾郎】

「そうか、報告ありがとう」(ナデナデ~)

 

【工廠妖精】

「✨エヘヘ~♪✨」

 

 

提督に頭を撫でられると艦娘も妖精もホッコリする、特に彼『ハス 吾郎』の撫でにはその効果が大きいようで工廠妖精は顔が完全に緩んでいた

 

 

【タシュケント】

「艤装が完成したのかい?」

 

【ハス 吾郎】

「そのようだ、吹雪と明石が工廠で待ってる」

 

【タシュケント】

「上手く行ってると良いね」

 

【ハス 吾郎】

「そうだね、それじゃあ行こうか?」

 

 

新しい艤装の開発を工廠に指示いていたのが完成したらしい

最終的にどんな艤装が出て来るかは資材の投入量と明石の采配、そして妖精の気分次第だ

 

ハス 吾郎は執務机から立ち上がるとタシュケントと共に工廠に向かって歩き出した

 

 

 

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  《農業提督 『ハス 吾郎』》

 

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『ハス家』は会津輩出の名家『柴家』(しばけ)の分家という形になっている

 

NUC(新宇宙世紀)時代に入っていつの間にか『ハス家』は『ハス』の苗字になっていて漢字で書かれなくなっていた

 

『30年戦争』で多くの資料が失われたあおりを食って『ハス家』の『ハス』が何と書くのか?『蓮』なのか『芙』なのか正確に分からなくなってしまったのもある

 

以来『ハス家』は『ハス家』であった

 

 

その『柴家』と『ハス家』の末裔である『ハス 吾郎』は帝国海軍の士官である

現在階級は『大尉』だが今回の輸送作戦の実施にあたって『少佐』への昇格が既に内定している、作戦開始と同時に彼は『少佐』になる訳だ

 

 

【ハス 吾郎】

「今の僕が少佐だって?悪い冗談だろ?」

 

 

少尉候補生から一年強で少佐になろうとしているのである

空軍士官のパイロットならともかく、海軍士官としては異例の出世である

 

しかしハス 吾郎にとっては素直に喜べない、いくら順戦時下とはいえこれは異常な出世である、勿論この結果は彼の采配と能力、そして彼の艦娘達の活躍があればこその結果ではある

しかし彼自身は自分も鎮守府もまだ未熟と考えていた

 

 

【ハス 吾郎】

「こんな作戦を指揮するならせめて自分自身も、この鎮守府も、もう少し成長させてからにしたかったけど‥‥‥」

 

 

しかし現実は待ってはくれない、『少佐』に昇進させた代わりに海軍上層部と大本営は自分達にあれこれ無理難題を押し付けてくる可能性が高まるに違いない

もしかすると、今回の輸送作戦自体がその最大の無理難題かもしれなかった

 

 

ーーーーーーーー

 

 

『ハス 吾郎』は猪突猛進、イケイケドンドンのタイプの軍人では無かった

慎重一徹、確実重視が彼のモットーである、そんなある意味軍人らしからぬ彼が鎮守府の提督をしているのには当然理由がある

 

『農業高等学校』で知識を学び、卒業後に造園業を営もうと考えていた彼の人生を大きく変えたキッカケは『在学中に妖精が見えるようになった』事であった

 

昨今の提督の中でも『妖精が見えて会話が出来る提督』は数える程しか居ない

 

この情報が軍関係者の耳に入ると、彼の周囲は激しく動き始めた

 

卒業後直ぐに何と大本営に呼び出された彼は、そのまま(半ば強制的に)海軍士官学校に入校させられ海軍士官になる為のの道を、そして提督になる為の第一歩を踏み出したのである

 

当初は自分の意志とは無関係であったが、海軍士官学校とその気風は何故か彼には合っていたらしく順当に卒業する事が出来た

卒業後は当然のように半ば強引に『艦娘を運用する鎮守府の提督』になる為の『少尉候補生』を選択させられた

 

 

ーーーーーーーー

 

 

【吹雪】

「司令官、お待ちしてました♪」✨

 

 

工廠に到着すると、満面の笑みで駆逐艦娘『吹雪』が出迎えた

『ハス 吾郎』の最初の初期艦である、その笑顔から彼との関係性がよく分かるというものだ

素朴で前向きで頑張り屋の吹雪に親近感を持ったハス吾郎は一択で彼女を初期艦に選んだ、吹雪もそんなハス吾郎に少なからず好意を抱いたようである

互いに新人の二人は訓練を経て提督と秘書艦になり、任務をこなしていった

 

長島に鎮守府を立ち上げる前、候補生時代の彼を支えた艦娘は二人いた、一人は勿論この『吹雪』、そしてもう一人は‥‥‥

 

 

【タシュケント】

「吹雪は相変わらず素直だね、提督を見ると凄い笑顔になるから分かり易いよ♪」

 

【吹雪】

「///もう!タシュケントは直ぐに人をからかうんだから!///」

 

【タシュケント】

「何言ってるんだい同志吹雪?とても良いことじゃないか♪ハラショー♪」

 

 

まるで旧知の仲のように会話する『吹雪』と『タシュケント』‥‥‥

 

このタシュケント、候補生時代のハス吾郎と吹雪が初任務中、偶然海岸で傷を負って倒れているところを発見して救助した駆逐艦娘である

タシュケントの身体には明かな拷問の後が多く残っていた、聞けは疲労困憊の状態で無理な出撃を強要され挙げ句の果てに撃破されたという

当時所属していた鎮守府の提督は勝手に撃沈判定した為に救助もされず、いつの間にか海岸で倒れていたという事だった

 

前の鎮守府の話をタシュケントはあまりしない、ハス吾郎も吹雪も無理に聞く事は無かった、彼女の心の傷が癒えるのをゆっくり待つつもりだったのである

ともかく二人に発見されたのは幸運であり、それはまた運命の出会いであった

タシュケントは吹雪と同じく彼の艦娘となり現在に至っている

 

 

【明石】(長島)

「あなた達、ノロケは後で良いから艤装を確認して頂戴」

 

【ハス 吾朗】

「いや、そういうのじゃ無いんだけど」

 

【夕張】(長島)

「仲が良いのは結構だけど、三人を見てるとこっちもあてられちゃうのよね~」

 

 

他の鎮守府の明石よりやや態度の大きい『明石』と、それを見て面白そうににやける『夕張』が三人を急かす

この明石と夕張は前のブラック鎮守府からの転属組で、特に明石はこの新人三人の教育係であると勝手に自負していた、根は面倒見の良い人なのである

 

開発の結果はほぼ満足のいく物であった、明石も夕張もここの妖精も優秀であるのは間違いなかった、あのショットガン提督『ITHACA提督』から譲渡された技術を利用して初歩的なオートボットまで自力で作ってしまったくらいだから‥‥‥

 

『明石』と『夕張』は言わば工廠の名コンビ、それは何処の鎮守府でも同じらしい

 

 

その時、工廠に別の誰かが入ってきた

 

 

【陸奥】

「提督、例のお客様よ」

 

【ハス 吾郎】

「ああ、もうそんな時間か」

 

 

同じくここの所属艦娘『陸奥』が来客の報告を告げる

 

この陸奥も明石と夕張同様、前のブラック鎮守府からの転属組である

ブラック提督が逮捕されて指令不在、鎮守府も解体されてしまった彼女達を受け入れる新たな提督がやって来ると聞いた時、前任者の悪い思い出が残っていた『陸奥』は緊張した

 

しかし彼女達の前に現れたのは、二人の駆逐艦娘を連れた提督らしからぬ低姿勢の若者であった、自分達よりも余程緊張しているこの男を見た瞬間『陸奥』は思わず吹き出してしまった

 

それが良かったのか、陸奥はハス吾郎の人柄を見抜き信頼した、そして自分と同じ転属組の艦娘達との調整役をかって出たのである、彼女が居なかったらわずか一年でここまで鎮守府は成長しなかったであろう、そもそも鎮守府として成り立っていたかも分からない

前任者の悪行の影響で艦娘達の海軍と提督への不信感は根強かったからだ

 

 

【陸奥】

「お客の事だけど、少々変わった人達ね、大丈夫かしら?」

 

【ハス 吾朗】

「輸送護衛の経験に関しては僕達よりも専門家さ、大丈夫だよ、それに彼らとの連携に今回の輸送任務の成否がかかっているんだから、事前の意志疎通は必要不可欠だよ」

 

【陸奥】

「相変わらず慎重ねえ、でも確かに大切な事ではあるわね」

 

【ハス 吾朗】

「ありがとう、それじゃあ行こうか、皆も来てくれ」

 

 

今日の打ち合わせは難しい作戦を成功させる為の重要な一歩だ

ハス吾朗は客人と会うべく歩き出した

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「広いなあ~、見渡す限り田んぼと畑が広がってるよ」

 

【川内】

「鎮守府の中にも田畑がある、自給自足率は高いみたいね」

 

【へたれ提督】

「ここの提督は農業高校出身で、つまり農業の専門家でもあるからな、うちももう少し早く野菜作りを教えて貰ってたら半分以上枯らせずに済んだのに」

 

【アンドロメダ】

「過ぎた事言っても仕方ないじゃん、提督、ぼの(曙)も赤ちゃんも元気そうだし、またチャレンジしようよ、メダ子は早起きさえ無ければ良いからさ」

 

 

長島農業鎮守府がここにある大きな理由はそこにあった、食料の自給自足率を高める為である、上から支給される資材と資金には自ずと限度がある、ならば食費の節約で浮いた費用を艤装開発や艦娘達への福利厚生に回そうというハス吾郎の算段があった

とは言え、田畑の賃貸料も地権者にはらっているのでそう簡単には行かないが

 

 

【川内】

「メダ子は夜更かし過ぎなのよ、朝起きれないならもっと早く寝なきゃ」

 

【アンドロメダ】

「エロ夜戦三昧の川内に言われても説得力ないなぁ~」

 

【川内】

「アタシは提督の愛のホワイトエキスのおかげで朝もバッチリよ」

 

【アンドロメダ】

「あーはいはい」

 

【へたれ提督】

「日の出てる内から猥談はやめなはれ!」

 

【清霜】

「『ワイダン』って何?」

 

【あきつ丸】

「後でゆっくり説明するであります、それより早く受付を済ませましょう」

 

 

長島農業鎮守府にやって来た客人とはほかでもない六本脚鎮守府のへたれ一家、そして今回の輸送作戦で初陣を飾ろうとしている緊張しまくりの新人提督とその秘書艦‥‥

 

 

【鶴 温】

「おおお‥‥きっ‥緊張するなぁ‥‥いきなり余所の鎮守府と会議なんて‥‥」

 

【浜波】

「あっ‥あの‥‥‥指令‥‥落ち着いて‥‥」

 

【へたれ提督】

「お前ら何震えてるんだよ、しゃきっとしろよ」

 

【鶴 温】

「初めての経験に揺れ動く乙女心はお前には分かるまい!」

 

【へたれ提督】

「何が乙女心だ!このオッサン!」

 

【川内】

「浜波、そんなに緊張しなくても良いんだよ、先ずはアタシと提督の行動を参考にして、何事も経験だからさ♪」

 

【浜波】

「はっ‥‥はいっ」

 

【清霜】

「浜波姉さん、パパとママに任せておけば大丈夫だよ♪」

 

【浜波】

「‥‥うん」

 

【アンドロメダ】

「大丈夫かなぁ~~」

 

【あきつ丸】

「皆さんの会話に付き合ってるとラチが開かないので自分が受け付けを済ませたであります、もうすぐ迎えが来るであります」

 

【鶴 温】

「だあ~!緊張してきた~」

 

【へたれ提督】

「分かった分かった、お前らは後ろで見てれば良いから」

 

 

少し前の話、へたれ提督と同じ元擲弾兵『鶴 温』と数奇な運命で出会った『浜波』の二人は、陸軍高機動憲兵隊の司令官『松平 アンデルセン』のはからいで六本脚鎮守府の庇護下に入る事になった

 

実はへたれ提督と鶴 温、擲弾兵時代に共に砲火をくぐり抜けた戦友であったのだ

へたれ提督は鶴 温を自分の部下に収まる器ではないとして、六本脚鎮守府初めての外殻組織『鶴ケ島鎮守府』を結成、その提督と秘書艦として鶴 温と浜波の両名を就任させた

『鶴ケ島鎮守府』が本格的に稼動すれば、民間の『六本脚鎮守府』は業務拡張にも繋がるし、鎮守府のメンバーの負担軽減にも繋がる

何より、鎮守府が救い出す事が出来る艦娘ももっと多くなれる筈だ

 

こうして『鶴 温』は『提督』としての第一歩を踏み出す事になった訳である

 

 

こうして何気ない会話をしながら正門で待っていると

 

 

【あきつ丸】

「どうやら迎えが到着したようであります」

 

【へたれ提督】

「よし鶴公、真面目な話だ、ここは俺達に任せておけ、民間なりの挨拶と折衝の手本を見せてやるから、民間とはいえ先ずは相手に舐められない為に最初が肝心だぞ」

 

【川内】

「アタシ達を少しでも参考にくれたら良いから見ててね♪」

 

【鶴 温】

「おっ…おう、宜しく頼む」

 

【浜波】

「はっ……はいっ!お願いします!」

 

 

一瞬だが、この二人がとても頼もしく思えた鶴公であった……

 

 

【古鷹】

「こんにちは、長島へようこそ、提督がお待ちしてます」

 

 

長島農業鎮守府所属の艦娘『古鷹』が出迎えと案内役として正門に現れた、彼女はここに鎮守府が開設されてから配属となった娘だ、それを見てへたれ夫妻……

 

 

【へたれ提督】

「どーもどーも♪まいど御贔屓に~♪」(手の平モミモミ)

 

【川内】

「宜しくお願いしま~~す♪✨」(ペカー✨)

 

【清霜】

「お願いしま~~す✨」(ぺかー✨)

 

【アンドロメダ】

「おもいっきり媚売ってるし~~」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥指令?‥‥」

 

 

さっきまでの「俺様を見てろ!」的な台詞は何だったのか……鶴公のへたれ提督に対するほんの少しだけの尊敬の念は消え去った

 

 

【鶴 温】

「一瞬でも頼もしく思った俺が馬鹿だった、俺の気持ちを返せぇー!!」

 

【へたれ提督】

「やかましい!!甘ったれるな鶴公!国営と違って俺達民間は弱肉強食なんだよ!どんな手を使ってでも自分達で鎮守府と家族を守るのが俺達の宿命なんだよ!」

 

【川内】

「そーよそーよ!遊びじゃないのよ!」

 

【アンドロメダ】

「頼もしいんだか情けないんだか分かんないなあ、この二人は」

 

【清霜】

「パパとママはこれで良いもん!」

 

【浜波】

「はわわわ‥‥‥」

 

【古鷹】

「あっ‥‥‥あの~‥‥」

 

【あきつ丸】

「人様の門前で痴話喧嘩はみっともないであります、案内役の方も困っていらっしゃるのでもう止めるであります」

 

 

何処までも冷静なあきつ丸がここに居て本当に良かった‥‥‥

 

長島農業鎮守府と六本脚鎮守府の最初の次期作戦の打ち合わせは、いつものどんちゃん騒ぎで幕を開けた

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

事のキッカケはクロード提督の『元帥』昇進と、ソロモン・ニューギニア海域の制海任務を帝国海軍と大本営、そしてアジア・オセアニアブロック海軍に委譲した事から始まった

 

 

今年の始め、リンガ特設連邦鎮守府の司令官『クロード・スラスト』中将は、上官で父親であるトラック鎮守府の『玖月 想月』から長年の功績と今後の展開を勘案して『元帥』昇格を打診された

 

実力主義で階級や肩書きには全く興味の無いクロード提督としては『元帥』の称号に興味は無かったが、父親からの進めと『その権力を艦娘達を救う為にフルで活用する』と自らの考えを改め直した

クロード提督は想月からの薦めを受諾し、『元帥』となった

 

だが話はそれだけでは終わらなかった

 

 

『玖月 想月』は『クロード提督』の功績から中将昇進は当然の事と思っていた、先ずはそれが大前提にある訳だが、そこに細かな大人の事情が絡んでくる

 

『玖月 想月』も『クロード・スラスト』も連邦軍の軍人提督である

 

大本営と帝国海軍、その配下のアジア・オセアニアブロック海軍は今、連邦軍とは微妙な間柄にある、というより控え目に言って良好な関係とは言い難かった

 

 

遡ること十年前の、NUC0106年‥‥‥

 

当時『大佐』でリンガの指揮官をしていたクロード提督と彼の艦娘達、連邦時代からの彼の部下達は『リンガ鎮守府単独』でソロモン・ニューギニア海域の制海権と制空権を取り戻す事に成功した

この功績で彼は『少将』に昇進、将官の一人として今後も活躍する事になるのだが、それを面白く思わない者達がいた

 

『チェンバロ2号作戦』の大失敗で同海域の奪還が果たせなかった上に深海棲艦の思わぬ反撃を喰らって大損害を被った時の帝国海軍とアジア・オセアニアブロック海軍の上層部、そして彼等の上位組織『大本営』である、因みに彼等の勢力の少なくない割合が『艦娘軽視派』でもあった

 

自分達が手も足も出なかった海域を単独で攻略してしまったクロード提督に対して彼等は有り体に言えば嫉妬したのである、ある程度の権力を持った男達の嫉妬心はある意味一番質が悪い

 

艦娘を大切に扱い、ブラック提督を次々と屠っていく彼の行動理念も『艦娘軽視派』からは忌み嫌われる結果となった、艦娘を解放するという事は彼等の既得権を侵す行為に他ならない、リンガ鎮守府が海特警に加入してからその感情は更にエスカレートした感がある

そんな嫉妬心や嫌悪心に対しても、クロード提督は何とも思っていなかったが

 

それ以来リンガはこれらの組織との関係はギクシャクしていた

 

一度は鎮守府を襲撃されて奪われた事もあった、勿論奪還したが、警備と警戒の必要性を考えたクロード提督はリンガ鎮守府の拡張防衛力強化と技術開発拠点としての整備に力を注いだ、今では規模こそ小さいがその防衛力・開発力はあの『ジャブロー』にも匹敵するという

 

皮肉にもこれが海軍と大本営の警戒心を更に強くしてしまった訳だが

 

 

こんな事情があったから『玖月 想月』としてはクロード提督の元帥昇進を余計に強く望んだ

今更両者を仲良しこよしにするのはどう足掻いても不可能だ、しかし一軍の元帥となれば海軍側も大本営もどうしても彼の存在や発言に一目置かざるを得ない

 

相手がクロード提督の言動を、反発心だけでは無く、一つの意見として聞く耳を持たせる事が出来ればこちらの真意も伝わり、両者の関係も前よりは悪くなる事は無い、結果としてクロード提督の援護に繋がると『玖月 想月』は考えたのである

 

『元帥』という肩書きにはそれを可能にする響きがある、人と人の付き合いではなく階級や肩書きに頼ると言うのは世知辛い気もするが、それで艦娘の誰かを救う事が出来るなら安いものだ

 

 

【玖月 想月】

「肩書きや階級には確かに権力がある、しかしそれは『権利』では無い!『責任』と『使命』がそれだ!お前にはお前の責任と使命があるだろう、それを実現するのに役に立つならこの『権力』を利用しない手は無い筈だ!」

 

 

こうして『クロード戦艦提督』は『元帥』となった

 

 

しかし‥‥‥

ここからは『玖月 想月』の誤算である‥‥‥

 

 

『連邦軍』と『海軍』の関係を今より風通しを良くしたいという『玖月 想月』の考えを目ざとく察知した『大本営』と『海軍』はある提案(要請)を出してきた

 

『ソロモン・ニューギニア海域』の制海権の維持、その為の管轄権をそっくりこちらに委譲するように‥‥と提案してきたのである

 

『ソロモン・ニューギニア海域』は海軍と大本営にとってはもはや『因縁の海域』である、それを取り戻すのは彼等の執念、というより強迫観念であった

たとえ他人の手をマル借りしてもそれを無傷で取り戻せる事が出来るなら、もはや手段を選ぶつもりは無かった‥‥という心境であった、勿論そんな事は表立って発言することは無かったが‥‥‥

 

 

『大本営』は、リンガや連邦とは有効関係を保っていた『徳川 成光』元帥を仲介役として『玖月 想月』と交渉、二つの条件を海軍側に提示した

 

・『大本営』と『帝国海軍』が『アジア・オセアニアブロック海軍』も監督して、『ブラック提督』の摘発と艦娘の保護を先頭に立って遂行する事でクロード提督の理念実現のサポートをする

 

・同海域の防衛権委譲後もこちらの航行(行動)は自由にさせてもらう

 

 

『玖月 想月』と『徳川 成光』はこの二つの条件を大本営と帝国海軍に確約させる事で委譲を受け入れる事とした、その交渉の場にクロード提督も同席していたのは言うまでもない

 

 

クロード提督は懸念した

元より海の航行は誰もが自由である、領海でなければ領有権を主張するつもりも無い、帝国海軍と大本営、その管理下のブロック海軍が海域の安全に責任を持つと言うのなら委譲もやぶさかではない

 

しかし、今の連中に制海権の維持、それが可能なのかは甚だ疑問だった

 

リンガ部隊がこの海域を掌握していると言ってもそれは『深海棲艦の自由にはさせない』という程度であって、戦闘そのものは散発的に発生していた

民間の輸送船についても護衛が付くから航行可能という程度であって『独航船』などはもってのほかだ

 

クロード提督本人は大本営も海軍も信用していない、彼にしてみれば、連中はこの海域を単に『取り戻す事が出来た!』といって有頂天になるだけ‥‥なのは火を見るより明らかだった

本気でこの海域で深海棲艦と対峙する覚悟が連中にあるのかは疑わしい

 

しかしこれは賭けでもある、大本営が本当に艦娘の保護に取り組む気があるなら流れは大きく変わるだろう、自分達の力だけでは自ずと限界がある、たとえ他人の力を利用してでも艦娘達を護る事が出来るなら‥‥‥

 

 

熟慮の末、クロード元帥は委譲を承諾した

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

問題は直ぐに表面化した

 

委譲が決定すると大本営と海軍は即、各島の重要拠点に部隊を派遣、駐留させた

まるで前から準備万端整えていたみたいに展開は素早かった、それはまだ良い

 

部隊が稼動し始めると、連中はまるで領有権・領海権があるような態度を見せ始めた、医学的に見れば『長年の鬱状態から一気に解放された』といった感じである

リンガ部隊は委譲後もこの海域で行動していたが、一歩でも海域に足を踏み入れるだけで連中は目くじらを立て始めた、まるで領海侵犯でもされたみたいに‥‥‥

 

クロード提督はそんな抗議が来ても『事前の行動計画は出しているし約束はした』と突っぱねる

『玖月 想月』と『徳川 成光』の二人も問題の悪化を回避するために両者の調停に奔走する日々、それでも駐留部隊の態度は大きくなっていく‥‥‥

 

ついには航行中の戦隊が深海棲艦と誤認(と連中は言い張っている)されて誤爆される事件が起こる、因みに海軍は艦娘の部隊を派遣していない、攻撃したのは通常戦力の部隊であった

投下された爆弾は一発だけで幸いこちらの損害は皆無であったが、当然クロード提督は烈火の如く怒った

駐留部隊の詰所に自ら乗り込んで『誤爆した部隊の指揮官は誰だ!!今すぐ腹を切れ!!』と猛抗議した、それはヤクザのカチコミに近い様子だったという

 

結果、爆弾を投下した航空兵は逮捕され軍法会議に、現場指揮官も更迭され閉職に左遷された、しかしトカゲのしっぽ切りみたいで到底納得出来るものではない

肝心の大本営による艦娘の保護活動にしてもあれから『なしのつぶて』であった

 

両者の関係は前よりも悪化したかもしれない

『玖月 想月』も『徳川 成光』もこの決断を時期尚早だったと思いはじめた

それは『クロード提督』も同じであった

 

 

【利根】

「何なのじゃ!!あやつら!!まるで自分達がこの海を取り戻したみたいな顔しくさりよってからに!!」

 

【筑摩】

「姉さん、気持ちは私も同じですが提督も堪えています、ここは私達も‥‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「みんな済まん‥‥お前達が苦労してせっかくあの海を取り戻す事が出来たって言うのに‥‥‥」

 

【赤城】

「提督、お気になさらないで下さい、私達は自分達の本分を尽くしただけです」

 

【翔鶴】

「そうです!提督は何も悪くありません!」

 

【金剛】

「約束を守らない奴らの方が悪いデース!」

 

【日向】

「師匠、何かを変えるにはキッカケが必要だ、提督と私達の理想を実現する為の、その為の変化を促すキッカケをね、我々はそのキッカケを掴もうとして連中にあの海の防衛権を委譲した、私自身はそれ自体に後悔はしていない」

 

【カルド・アルレッド】

「俺達全員で決断したんだ、クロードや親父さんが悩む事じゃないさ、何かを変える決断をしなきゃ何も始まらないだろ?今回はたまたま上手く行かなかっただけさ」

 

【ツーロン】

「それでどうにかなる程私達ヤワじゃないわよ?」

 

【不知火】

「だから安心して下さい、指令」

 

【瑞鶴】

「いつまでもクヨクヨしてるなんてクロ兄らしくないよ?」

 

【クロード戦艦提督】

「ありがとう、みんな、何だか元気が湧いてきたなぁ」

 

【夕張】

「その意気ですよ、師匠♪」

 

【大井】

「それより、大本営と海軍連中の怠惰は目に余るわね、何か悪いことが起こらなければ良いけど」

 

【クロード戦艦提督】

「そうだな‥‥親父には身辺に注意するように言っておく、皆も注意しておいてくれ、大井、本土のゼネラルと隼鷹、それにレイオスにも注意するように連絡しておいてくれ!」

 

【大井】

「分かったわ!」

 

【クロード戦艦提督】

「おそらく‥‥深海棲艦と奴らの提督(深海提督)はソロモンをこのままにしておくつもりはあるまい、防衛権の委譲を知ったら深海は何か行動に移す筈だ、その時あれだけ大見得を切った大本営と海軍の奴らがどうやってあの海を防衛するか‥‥‥冷たいようだが、そうなった時は奴らのお手並みを拝見させて貰うとしよう」

 

 

民間人に犠牲が出そうになったりこちらに火の粉が飛ばない限り、クロード提督は連中にこれ以上手を貸すつもりは無い

連中には何の誠意も無い!『誤爆事件』の原因調査もされていないではないか!

 

クロード提督は怒っていた

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

大井の抱いた危惧とクロードの予言は的中した

 

『誤爆事件』から間もなく深海棲艦の反抗作戦が始まった

 

深海棲艦は戦力の分散をせずまとまった戦力で、大本営と海軍の拠点を一つずつ順番に次々と撃破していった、ついでに大量の物資も奪われた

 

海軍はまともに抵抗も出来ず、気が付けは海域の東半分を完全に奪い返されてしまった、西半分も攻勢を受けている、今はそこが深海棲艦との実質的な最前線と言ってもいい、これが現在の状況‥‥‥

 

海軍と大本営は恥も外分も無くリンガに救援を依頼、しかし『誤爆事件の再発防止策がされていない』『大本営が約束を履行していない』事を理由に依頼を拒否

リンガ島とは目と鼻の先の海域なので自分達の身を護る為には出撃する、西半分が辛うじて維持されているのもそれが理由である

 

 

こうして海域の半分を失った以外は、以前と何も変わらない日々に戻った

 

『玖月 想月』一生の不覚である

 

 

そんな中での『長島農業鎮守府』の輸送作戦の決定であった

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

リンガ鎮守府の作戦室‥‥‥‥

 

 

【カルド・アルレッド】

「『ニューカレドニア』、『フィジー』『サモア』『バヌアツ』と言えば『ニューギニア』よりも更に東だ、そこには複数の『飛行場姫』や『港湾棲姫』も確認されている、今や深海の牙城と言える海域だぞ、そこに提督経験1年の新米に輸送船団を率いて『ニュージーランド』まで突破しろとは‥‥いよいよ大本営も脳みそに蛆が湧いたか?」

 

【赤城】

「あなた、その辺にしておきましょう?」

 

【クロード戦艦提督】

「カルドの言い分はもっともだが、俺達がここで大本営の阿保さ加減を言ったところで輸送船団は出港してしまう、今は彼等の身の安全が最優先事項だ、霧島、続きを頼む」

 

【霧島】

「了解しました指令、『長島農業鎮守府』は帝国海軍の所属です、つまりこれは帝国海軍と大本営の輸送作戦という事になります

船団名は『第一艇団』、『長島農業鎮守府』と、それから協力依頼を受けた『六本脚鎮守府』の合同護衛部隊、そして25隻の大型貨物船とタンカーで構成されます

船団は名古屋港で編成された後、『台北』、『ダバオ』を中継、セレベス海を経由して海軍の生き残った拠点がある『マカッサル』で一部の物資を荷揚げします、そこから船団は東進してもっもと東の生存拠点『ラバウル』まで突っ切ります

ビスマルク海及びソロモン海は完全に深海側が抑えていますから『ラバウル』は敵中に孤立している事になります、なのでこの船団の物資は『ラバウル』にとっては命の綱とも言えるでしょう、ここまでは宜しいでしょうか?」

 

 

情報整理と説明役の『霧島』がここで一区切りつける

 

 

自分達の目と鼻の先で無謀な輸送作戦が実施されようとしている、しかもその作戦に六本脚鎮守府も参加するとなれば黙っている訳にはいかない

この作戦には艦娘と民間の船乗りが参加するのである!

 

彼等彼女達の為にリンガとしては何が出来るか、それを検討しなければ

 

 

【霧島】

「ここでも物資の陸揚げと平行して輸送船の一部を切り離します、少しだけ身軽になった『第一艇団』は南東に向かって突進、珊瑚海、タスマン海を突破して『ニュージーランド』の『オークランド』に入港、帰りは逆の行程になります」

 

【リーンホースJr.】

「鈍速の輸送船団を連れて敵中突破ねぇ、海軍の連中には何か勝算はあるの?」

 

【霧島】

「こちらに入って来ている情報では、海軍は強力な間接護衛部隊(機動部隊)を編成して『第一艇団』を側面援護するそうです、だからリンガには心配無用だと」

 

【リーンホースJr.】

「せっかくの制海権をみすみす奪われたのはその海軍様なんだけどね、他には?」

 

【ツーロン】

「肝心の輸送船団本体には何か手当ては無いの?」

 

【霧島】

「輸送船は25隻、全て『アミバ海運』が保有している同型の戦時標準貨物船と戦時標準タンカーです、船団平均巡航速力は14ノットの発揮が可能とか、海軍の作戦担当はこれで珊瑚海を突進すればニュージーランドには辿り着ける‥‥と考えています」

 

【ツーロン】

「‥‥それだけ?」

 

【霧島】

「それだけです、後は『第一艇団』が自分達で何とかするだろうと」

 

【ツーロン】

「その作戦担当は馬鹿なの?」

 

【霧島】

「霧島もそう思います」

 

【マダンテ】

「深海棲艦の根拠地の玄関先を、ネギを背負った輸送船に通らせておいて、自分達で何とかしろって?何か裏が無かったらただの馬鹿ね」

 

【カルド・アルレッド】

「裏があってもただの馬鹿さ、それはそれとして海軍と大本営、それにブロック自治政府の思惑でこの輸送作戦は立案された訳だが、この三者の思惑は必ずしも一致してはいない」

 

【飛鷹】

「それはどういう事でしょうか?」

 

【カルド・アルレッド】

「うん、それはだな‥‥‥‥」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ブンッ!

 

【ヒィッツカラルド提督】

『呼ばれて飛び出て!ジギスムント先生!』

 

【ジギスムント】

『勝手に人の名前を喚くな!!』

 

【カルド・アルレッド】

「ぶうううううう!!!?」

 

 

会議室には大型モニターが設置されている、その大型モニターの電源が突然勝手にオンになったと思ったら、画面にドアップの『ヒィッツ提督』と『教えてジギスムント先生』こと『ジギスムント』が現れた

世間で言うところの『リモート会議』‥‥なのだろうきっと‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「やあヒィッツ、元気そうで何よりだ」

 

【ヒィッツカラルド】

『リンガの諸君も元気そうでで何より、では説明をジギスムント先生から発表して頂こう!』

 

【ジギスムント】

『馬鹿にしてるのか!?まあいい、飛鷹とやら、その質問には私が答えよう、上の連中の考えなんぞ何処も同じだ、横の連携なんぞ取れてなんかいない!

ブロック自治政府と大本営はこの輸送作戦そのものを成功させたい、人情ではないぞ?自分達は決してニュージーランドを見捨てるような事はしない、だから信用して頂戴!‥‥というアピールの為だ、因みに我々海特警がはぶられたのは、奴らはこの輸送作戦を自分達だけで成功させたいからなのさ

ニューギニア、ニューカレドニアを立て続けに奪い返されて奴らの面目は丸つぶれだからな、自分達だけでも何とかなる、海特警もKLGもNPFの助けも要らない‥‥自分達こそがこのブロックの支配者であると、連邦政府も含めて証明したいのさ、だが海軍の思惑は違う、ほれバトンタッチだ!』

 

【ヒィッツカラルド提督】

『‥‥‥俺かいな!?』

 

【カルド・アルレッド】

「‥‥‥俺の出番が‥‥」

 

【赤城】

「あなた♪さっきのあなた、素敵でしたよ❤」

 

【カルド・アルレッド】

「いやあ!それ程でも~~♪✨」(デレデレ)

 

【川内(リンガ)】

「単純だなぁ~~」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥失礼した、話を続けてくれ」

 

【ヒィッツカラルド提督】

『仕方ないなぁ‥‥うちの上司(徳川 成光)は別として、帝国海軍とブロック海軍の好戦的な連中‥‥つまりこの作戦を主導している連中の第一の目的は『敵を倒す』事だ、深海棲艦を海戦で撃滅した上でこの付近の島に橋頭堡を築く、そしてそこから東に西にと戦い続け、最終的にニューギニアもニューカレドニアも中部太平洋も奪還する、そしてかつての栄光を取り戻す、その為に先ずはこの付近の深海棲艦を可能な限り撃破しなければならない、その為なら輸送船団の運命なんぞ『そんなの関係ねー!!!』という訳だ』

 

【川内(リンガ)】

「今までコテンパンにされてたのに、今回に限って勝てるって何でそう思えるかな~!?」

 

【大鳳】

「始めから船団を見捨てるつもりですか!?それって何の為の海軍なんでしょうか?輸送船が来なければ自分達だって戦えない筈でしょうに!海軍は『第一艇団』をどうするつもりなんでしょうか?」

 

【ジギスムント】

『連中は輸送船がラバウルまで来られたら後はどうでも良いのさ』

 

【大鳳】

「そんな無茶な!?」

 

【ヒィッツカラルド】

『さて大鳳ちゃん、敵側の輸送船団を見付けた時、君なら真っ先に何で攻撃する?』

 

【大鳳】

「‥何でですか?‥やはり航空機でしょうか、射程も速度も索敵能力も高いですから」

 

【ヒィッツカラルド提督】

『その通り、その輸送船団が大規模で護衛戦力もそれなりに強力となれば、それを攻撃する航空戦力の投入も大規模になるだろう』

 

【大鳳】

「確かにそうですね、波状攻撃する可能性もあります」

 

【ヒィッツカラルド提督】

『戦いは数だからねぇ』

 

【ジギスムント】

『ジオンの場合、その数にも問題があったんだけどね』

 

【ヒィッツカラルド提督】

『それは置いとくとして、大鳳ちゃん、輸送船団に攻撃を加えた方にはどんなリスクが発生すると思う?』

 

【大鳳】

「そうですね、自分達の存在と位置が敵にも知られる事でしょうか、攻撃規模が大きければ大きい程そのリスクは高まりますね」

 

【ヒィッツカラルド提督】

『流石だ大鳳ちゃん!』

 

【足柄】

『ちょっと提督!さっきから大鳳ちゃん大鳳ちゃんって、他の鎮守府の艦娘に気安くちゃん付けし過ぎじゃないの?きよしちゃんならまだしも‥‥‥』

 

【ヒィッツカラルド提督】

『何や足柄、妬いてるのか?』

 

【足柄】

『別にそういう事じゃ!‥‥』(プクッ‥‥)

 

【ヒィッツカラルド提督】

『かぁー!!可愛いなぁ!お前はぁ!!後で楽しみにしとけよ!!』

 

【足柄】

『うにゃ~ん♪❤ほんと~❤』

 

【ジギスムント】

『仕事に戻れや!!アホカップルがー!!!』

 

【大鳳】

「あっ‥‥あの~~‥‥」

 

 

リモート会議にいつの間にか足柄が乗り込んできた

どんな状況でもお互いに対して素直に生きる、それがヒィッツと足柄の愛なのである!最も付き合いの長い二人だけの世界なのである!

 

 

【ヒィッツカラルド提督】

『いや、興奮し過ぎて失礼した、話を戻すが大鳳ちゃん、航空戦力を送り出した後の部隊の安全性はどうなるだろう?特に敵の反撃を受けると仮定した場合は?』

 

【大鳳】

「飛行場(飛行場姫)なら戦闘機が出払っていますから防空能力が脆弱ですね、『機動部隊』なら艦載機の発艦と収容で直援機を上げるのも一苦労ですから‥‥‥て、まさか!!?」

 

 

そこまで話を聞いて、大鳳もついに気付いた

 

 

【ヒィッツカラルド提督】

『そうだ!さっき川内(リンガ)が言ってた『何故今回に限って勝てると思っているのか?』という疑問の答えがそれだ!それが奴ら海軍の必勝を呼ぶ為の計略だ!』

 

【川内(リンガ)】

『囮にする』って言うこと?‥‥‥輸送船を!?」

 

【ジギスムント】

『純軍事的に見ればこれが1番敵を釣り出し易い戦法であるのは確かだ、しかしそれをやるなら輸送船団の安全確保には十二分の配慮が必要だ、だが今回、海軍がそれに留意した様子は何もない、六本脚鎮守府に支援を依頼したのも長島鎮守府の提督の自己判断だからな』

 

 

敵に輸送船団を攻撃させる事で相手の位置を確認し、敵の艦載機や航空戦力が出払って手薄なタイミングを狙って攻撃する‥‥‥これが海軍の必勝の作戦‥‥‥しかしそこに輸送船団の安全確保という要素は含まれていない

一同に重苦しい空気が流れる、この輸送作戦、思ったより闇が深そうだ

 

 

【飛鷹】

「そんな事を‥‥何であの人達は普通に考えられるのよ!!」

 

【クロード戦艦提督】

「奴らは帝国海軍の最も悪しき伝統をモロに受け継いでしまった連中なんだ、だから海特警とは水と油の関係なんだ、六本脚鎮守府の支援を黙認してるのも、上手く行けは海特警の一部勢力を叩けるチャンスと考えているんだろう」

 

【不知火】

「指令!疑問なのですが」

 

【クロード戦艦提督】

「どうした?不知火?」

 

【不知火】

「今回の作戦を主導するのは六本脚鎮守府ではなくこの長島農業鎮守府ですね、ここも帝国海軍の一部の筈なのでは?何故自分達の戦力までも潰す事を容認したのでしょう?何故この鎮守府にばかりこんな無茶を?」

 

【ヒィッツカラルド提督】

『良い質問だね不知火君!』

 

【不知火】

「恐縮です」(ドヤッ!)

 

【翔鶴】

「相変わらず冷静ですねぇ」

 

【ヒィッツカラルド提督】

『身内に甘い筈の海軍が何故この鎮守府にこんな無茶振りをしたか、この鎮守府の提督『ハス 吾郎大尉』と言うのが面白い男でなぁ、これはへたれ君から聞いた話なんだが‥‥‥』

 

 

ヒィッツ提督は、自分が掴んでいる『ハス 吾郎』と彼の鎮守府の成り立ちや事情を一通り説明した‥‥‥

 

 

【カルド・アルレッド】

「なるほど、聞けは確かに面白そうな男だな、妖精が見えて話が出来る提督なんて久しぶりに聞いたぞ」

 

【ヒィッツカラルド提督】

『へたれ君の話ではこの若者、海軍内では戦闘よりも補給や後方支援、民生確保の重要性を説いている珍しい男だ、へたれ君は中々見所のある士官だと言ってる

さて不知火君、こういう男は好戦的な海軍の中ではどう評価されると思う?』

 

【不知火】

嫌われますね、確実に

 

【飛鷹】

「まさか!?そんな下らない理由で!?」

 

【クロード戦艦提督】

「男の嫉妬心は思ってるよりずっとえげつないぞ?」(パラパラ‥‥)

 

【金剛】

「テートクはその嫉妬心のせいで苦労しましたからネー」

 

【クロード戦艦提督】

「俺の苦労なんて大した事ないさ、それよりこの若者、ブラック鎮守府にいた艦娘達を引き受けて指揮いているのか、その上で1年間の間にこの戦価か、優秀だな、それも嫉妬される原因なんだろうな」

 

 

敵との戦いや艦隊決戦の華々しさに重点を置く兵科将校にとって、補給を重要視する地道な将校は何故か疎まれる存在なのであった、これは昔から変わらない

手元に用意した『ハス 吾郎』提督の資料を読みながらクロード提督は呟く

 

 

【ヒィッツカラルド提督】

『へたれ君は俺に言ったよ、この若者はブラック鎮守府で苦しめられ、人間不信、海軍不信になった艦娘達を引き取った、まだ彼自身が新米だったにもかかわらずにな、それから1年をかけて彼女達をサポートしつつ任務もこなして行った、今では長島鎮守府の艦娘達には笑顔が溢れてるそうな、それ程の男をこんな下らない事で死なせる訳にはいかない‥‥てね』

 

【クロード戦艦提督】

「全く同感だな、俺達には戦う理由が出来た訳だ」

 

【金剛】

「何だか胸熱な展開になってきたネー!!」

 

【翔鶴】

「私も頑張ります!」

 

【霧島】

「でも指令、どうします?私達海特警は今回の作戦から敬遠されていますよ、これは帝国海軍の作戦ですから、無理に作戦に参加すると横やりを入れる形になってしまいお父上様の立場も‥‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「誰が作戦に参加すると言った?」

 

【霧島】

「はあっ!?」

 

【金剛】

「何故ですカ!?テートクー!?戦うって言ってたのは何だったネー!?」

 

【クロード戦艦提督】

「話は最後まで聞け!作戦に参加しないならなおのこと、海軍連中の行動に忖度する必要があるか?」

 

【金剛】

「ふえっ!?」

 

【クロード戦艦提督】

「俺達は輸送作戦の事なんか何も知らない、たまたま同じタイミングでニュージーランドに用事があったから出撃してた、その帰り道に偶然深海との戦闘に遭遇したら?お前なら普通どうする?」

 

【金剛】

「自分達の身を護る為に‥‥戦いマース!」

 

【クロード戦艦提督】

「それが答えだ!後から文句を垂れる奴らは無視すれば良い事だ!俺達は我が身を護っただけなんだからな!」

 

【金剛】

「テートク~♪❤愛してマース♪❤」(チュッ❤チュッ❤チュッ❤)

 

【クロード戦艦提督】

「わーーー!!分かった分かった!!謎提!俺達はそういう方針で行く、いつか南の海の何処かでバッタリ出会うかも知れないがその時は宜しく頼むとへたれ君に伝えておいてくれ!」

 

【ヒィッツカラルド提督】

『かしこまり~♪ゼネラルや隼鷹、レイオスはどうする?』

 

【クロード戦艦提督】

「奴らには六本脚に派遣した時点で自由裁量に任せてる、今のあいつらは六本脚の一員だ、好きにさせるさ」

 

【ヒィッツカラルド提督】

『分かった、それも一応伝えておく、クロード提督、必ず全員帰してやろうな?』

 

【クロード戦艦提督】

「当然よ!それが海特警だからな!」

 

【翔鶴】

「提督♪❤今すぐ抱いて下さい~♪❤」(チュッ❤チュッ❤チュッ❤)

 

【クロード戦艦提督】

「翔鶴ぅ~!!お前はそういうキャラだったかー!?」

 

【金剛】

「コラーーー!!!そこをどくネー!!!」

 

【不知火】

「ここは譲れません!」(カチャカチャ‥‥)

 

【クロード戦艦提督】

「不知火ー!!!何故ズボンのベルトを外してるかー!!?」

 

【不知火】

「それは指令もご存知の筈では?」(カチャカチャ‥‥ジィーー‥‥)

 

【金剛】

「ぬいーーー!!!テメーー!!!」

 

 

【赤城】

「ここは提督にお任せして、私達は失礼しましょう?あなた❤」

 

【カルド・アルレッド】

「そうだよね~♪赤城さん❤、それじゃヒィッツ提督、また後ほど」

 

 

クロード提督を中心に阿鼻叫喚の面々を残して会議室を去っていく面々‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「お前ら待ってくれ~~!!謎提~~!!」

 

【ヒィッツカラルド提督】 

『君らを見てたらこっちまでムラムラ来てしまったじゃないか!!足柄!!』

 

【足柄】

『うにゃ~ん❤分かってるわよ♪提督?今から始めましょ~❤』

 

【ジギスムント】

『阿保らしくなってきたから私もこの部屋から失礼するよ、君達ならやれるかも知れないな、共に頑張ろう、ジーク・ジオン!』(ブチッ!)

 

【クロード戦艦提督】

連邦の鎮守府にかける言葉かーー!!?

 

 

大型モニターの画面が消え、クロード提督は金剛達と会議室に取り残された‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

長島農業鎮守府‥‥‥

 

 

客が来る事が珍しいと見えて、へたれ提督達一行は鎮守府の艦娘達からの好奇の目に晒された、特に注目を浴びたのは‥‥‥

 

 

【加古】

「おい!聞いたかい!あの宇宙戦艦『アンドロメダ』が艦娘になってうちに来たらしいぞ!!」

 

【名取】

「それって物凄くないですか!?あのアンドロメダが艦娘になって来るなんて!」

 

【大潮】

「これはあげあげですね~♪是非見たいです♪」

 

 

長島農業鎮守府は映画スターでも来訪したかのような大騒ぎである

鎮守府に入って来た六本脚の一行、特にアンドロメダを一目見ようと大勢が執務室に集まって来た‥‥‥

 

 

(じーー‥‥‥)(じーー‥‥‥)

 

【アンドロメダ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」(ソワソワ‥‥)

 

 

 

【大鯨】

「肌がツヤツヤしてる、髪の色も綺麗ですね~」

 

【由良】

「本当、肌が透き通ってるみたい、良いなぁ~」

 

【最上】

「どこか『鈴谷』に似てないかい?」

 

【三隈】

「奇遇ですわね、三隈もそう思いましたわ♪」

 

【暁】

「私の方がレディなんだから!」

 

【初霜】

「流石に宇宙戦艦には敵わないと思うけどな‥‥」

 

【満潮】

「いやいや!元から勝負にならないでしょ!」

 

【ビスマルク】

「グーテンターク!同じ歴戦の戦艦としてこのビスマルクが歓迎するわ!」

 

 

ワイワイ ガヤガカ‥‥‥

 

 

【アンドロメダ】

「//何かジロジロ見られて恥ずかしいしぃ~~!//」

 

【川内】

「ああそっか、そういえばメダ子は宇宙戦艦だったもんね」

 

【アンドロメダ】

「今更それ言うの!?」

 

【川内】

「いやー、あんたはもうアタシの娘で家族だし、それ以外は気にしてなかったなー」

 

【アンドロメダ】

「いやいや!それはそれで嬉しいけど!メタ子が宇宙戦艦なのもうちょっと気にしてよ!」

 

【清霜】

「お姉ちゃんはお姉ちゃんだよ、それで良いじゃん♪」

 

【アンドロメダ】

「六本脚の家ではそうなんだけどさ~、世間一般だとこういう反応になっちゃうんだね~‥‥」

 

 

そう、考えてみればこれが普通の反応なのかも知れない‥‥‥

 

宇宙戦艦『アンドロメダ』と言えば、それはもうとてつもない知名度を誇る地球艦隊の象徴のような存在なのだ!それは艦娘に生まれ変わった今日でも変わらない

その本人がこうして目の前に居るのである、世界中に艦娘『アンドロメダ』は彼女しか居ないのだ!同じ艦娘ならなおのこと、誰もが見たがるだろう

 

それにイレギュラー艦娘は今ここに『アンドロメダ』しか居なかったのもある

 

せめて姉妹艦の誰か一人でもいてくれたらなぁ~‥‥と思わずにいられないメダ子であった

 

 

【へたれ提督】

「まあ落ち着けメダ子、これからもここには何度か通う事になるから、そのうち皆も慣れるよ」

 

【アンドロメダ】

「提督~!人事だと思ってぇ~~!」

 

【あきつ丸】

「高性能艦と人気者の宿命であります、それより仕事であります」(バッサリ)

 

【アンドロメダ】

「あきつ丸はホンットにぶれないなぁーー!」

 

【鶴 温】

「まさかこんなに人が集まって来るとは‥‥‥」

 

【浜波】

「はわわ‥‥ちょっと‥‥こわい」

 

 

執務室の応接間に通された六本脚の一行、その周りを長島農業鎮守府の艦娘達が何故か取り囲んでいる、まるで有名人の記者会見だ

 

 

【陸奥】

「‥‥何だかごめんなさいね、皆悪気はないのよ、ただあなた達に興味があるだけなのよ」

 

【川内】

「良いんです、お気になさらず、いつもの事ですから♪」

 

【アンドロメダ】

「お気にしてよ!!」

 

【鶴 温】

「緊張で‥‥気分悪くなってきた‥‥」

 

【タシュケント】

「そんなに固くならないでよ、これは歓迎の印なんだよ♪君達はもう我々の同志なんだから♪」

 

【鶴 温】

「あっ‥‥こりゃあどうも‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥!!」(ギュッ!)

 

【鶴 温】

「‥‥うん?浜波?どうした?」

 

【タシュケント】

「ハハハ♪その娘は私が君に興味を持ったと勘違いしたみたいだね、大丈夫だよ、君の夫は信用出来る人さ、信じてあげなよ同志♪」

 

【浜波】

「///‥‥‥‥///」

 

【鶴 温】

「おっ‥‥‥おうっ‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「改めまして、我々は海特警所属のPMC(民間軍事会社)『六本脚鎮守府』です、皆さん宜しく」 

 

【清霜】

「宜しくお願いしまーす♪✨」

 

 

いつもの調子のへたれ提督と、周りの目線にも全く動じない清霜が挨拶をする

 

 

【吹雪】

「こちらこそ、宜しくお願いします♪」

 

【ハス 吾郎】

「ようこそ長島農業鎮守府へ、改めまして、自分がここの提督『ハス 吾郎』大尉です、作戦が始まる時には少佐になってますが、とうも佐官なんて自分の性には合わなくて‥‥ああ、そうでした!こんな形で皆さんをお迎えする事になって何とも恐縮ですが、これも皆さんへの歓迎の気持ちと受け取って貰えばと思います」

 

【へたれ提督】

「いえいえ、こんな楽しい出迎えなら大歓迎ですよ、良かったら我々の鎮守府にもお越し下さい、大したもてなしも出来ませんが」

 

【ハス 吾郎】

「ありがとうございます」

 

【吹雪】

「(海特警とか民間軍事会社とかってどんな人達なんだろって思ってたけど、私達と何も変わらない、とても感じの良い人達で良かった♪)」

 

 

【明石】

「あれが噂の宇宙戦艦娘『アンドロメダ』か‥‥‥」

 

【夕張】

「少し‥‥調べてみたい気も(ちょっとHなのも含めて)‥‥‥」

 

【陸奥】

「そこの二人‥‥変な事考えるのは止めなさい!」

 

【明石】

「いえいえ!そんな!」

 

【夕張】

「私達は何も‥‥ねえ!」

 

 

【アンドロメダ】

「何だか‥‥‥悪寒が‥‥」

 

 

作戦の打ち合わせはスムーズに進んだ、やはり沢山の情報を持ち冷静に事を進める『あきつ丸』の存在はは大きかった

多くの艦娘達が見守っている中での打ち合わせなので、海軍と大本営の思惑や、自分達の立場がどうなっているのかは会話には出てこない

 

そんな中で、新たな情報があきつ丸よりもたらされる‥‥

 

 

【ハス 吾郎】

「新種の‥‥『姫級』ですか?」

 

【あきつ丸】

「未確認情報ではありますが、空母型と思われる姫級の新型の存在が可能性として浮上しています、我々はこれを便宜上『南太平洋空母棲姫』と呼称する事になったであります」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【アレキサンドリア】

「これってあんたの事よね?」

 

【ホーネット】

「モロネタバレは止めてくれない?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【吹雪】

「新種の敵ですか‥‥‥そんな!」

 

【タシュケント】

「思ってたより‥‥大変な戦いになりそうだね」

 

【川内】

「心配無用よ、貴女達にはアタシ達がついてる」

 

【へたれ提督】

「こんな時に参上するのが我々『六本脚鎮守府』と『鶴ケ島鎮守府』なのだよ」

 

【清霜】

「なのだよ♪✨」

 

【鶴 温】

「なっ‥‥なのだよ!」

 

【浜波】

「はっ‥‥はい!」

 

【アンドロメダ】

「何これ?‥‥リハでもやったの?」

 

【へたれ提督】

「ハス提督、新種の深海棲艦に不安もあるだろう、しかし貴殿達には俺達と海特警がついてる、貴殿とこの鎮守府の実力だってある、俺達が本分を尽くせば大丈夫だ、任務を果たして全員揃って名古屋港に凱旋帰国と行こうじゃないか!」

 

【ハス 吾郎】

「そうですね、我々が本分を尽くせば!宜しくお願いします!」

 

 

こうして話はまとまった、作戦前の細かい調整はあるが後は本番に向けて準備を進めるだけだ、長島農業鎮守府の艦娘達は気さくで笑顔がある、小難しい打ち合わせは終了して談笑に入る‥‥‥

 

 

【川内(長島)】

「そうなんだ、あんたは秘書艦で嫁艦なんだね」

 

【川内】

「貴女ももう少しで改二になれるんだね、頑張ってね♪」

 

【川内(長島)】

「へへ♪ありがと♪それでそっちのおちびちゃんが娘さんねぇ」

 

【清霜】

「おちびちゃんじゃないもん!」

 

【川内】

「清霜はみんなから可愛いって思われてるんだよ♪」

 

【川内(長島)】

「ねえ!あんた♪アタシと夜戦しない?」

 

【清霜】

「うん♪清霜もママみたいに夜戦が強くなりたい♪✨」

 

【川内(長島)】

「へえ~♪あんた見所あるじゃん♪気に入ったよ♪✨」

 

【神通(長島)】

「姉さん!無茶振りは止めましょう!」

 

【川内】

「清霜、あんたも調子に乗らないの」

 

【清霜】

「はーーい✨」

 

 

【浜波】

「///はっ‥‥はわわ///」

 

【電】

「お人形さんみたいで可愛いのです♪」

 

【初霜】

「気にしないで、これ褒め言葉だから」

 

【タシュケント】

「皆でいじってしまってゴメンね、私達は君達に出会えた事が嬉しいんだよ、今度の作戦頼りにしてるよ、共に頑張ろう同志、革命の日は近いよ♪」

 

【浜波】

「かっ!?‥‥革命!?」

 

【吹雪】

「タシュケント!適当な事言わないで!ごめんなさいね」

 

 

【夕張】

「宇宙戦艦っていったいどんな物を食べてるんですか?✨」

 

【アンドロメダ】

「ん~~?『鰯団子』」

 

【明石】

「いわしだんご~?」

 

【熊野】

「わたくし『熊野』ですわ、貴女、本当は『鈴谷』ではなくて!?」

 

【アンドロメダ】

「いやいや!よく似てるって言われるけど違うしぃ~~!」

 

【三隈】

「喋り方まで鈴谷にそっくりですわね」

 

 

こうして六本脚一行は帰途につく‥‥‥

 

 

 

【陸奥】

「良い人達だったわね」

 

【ハス 吾郎】

「そうだね、朝も言ったけど彼等は船団護衛のスペシャリストだ、皆が全員揃ってここに戻って来る為には彼等の協力が欠かせない」

 

【陸奥】

「外部に協力を仰ぐ必要がある程の任務‥‥提督、貴方は優秀だけどまだ新人でもあるわ、こんな作戦を貴方一人に押し付けるなんて海軍も大本営も何を考えているのかしら?」

 

【ハス 吾郎】

「陸奥、海軍の思惑がどうであろあと僕達は本分を尽くして任務を果たし全員でここに帰ってくる、それだけさ」

 

【吹雪】

「司令官、きっと大丈夫ですよ、そんな気がします」

 

【ハス 吾郎】

「そうだね、僕には君達が居てくれるんだから」

 

【タシュケント】

「同志提督、今夜は私のボルシチを食べてくれるかい?」

 

【ハス 吾郎】

「ああ、頂くよ」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「提督、あの鎮守府、みんな笑顔だったね」

 

【へたれ提督】

「みんなが支え合っている、良い鎮守府だ」

 

【川内】

「護ってあげなくちゃ‥‥ねっ❤」

 

【へたれ提督】

「そうだな、川内、頼りにしてるぞ」

 

【川内】

「大丈夫、川内さんにお任せ‥‥てね♪」

 

【あきつ丸】

「出撃先で『男女の営み』は程々にであります」

 

【鶴 温】

「おいマサ公!お前ら夫婦は出撃先でもそんな事してたのか!?」

 

【川内】

「良いじゃん別に!提督とエッチ❤はアタシの活力の源泉なのよ!」

 

【鶴 温】

「この淫欲夫婦が!!」

 

【へたれ提督】

「いや~♪それ程でも♪」

 

【鶴 温】

「褒めてねえよ!!」

 

【浜波】

「///指令‥‥‥///」

 

【鶴 温】

「‥‥‥うん?」

 

【浜波】

「//浜波も‥‥指令と‥‥エッチ❤‥‥嬉しい❤//」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【へたれ提督】

「おいテメー!やる事しっかりやってるじゃねーか!!」

 

【鶴 温】

「はて?ボキには何の事だかサッパリ‥‥‥」

 

【川内】

「浜波?鶴さんとのエッチ❤、気持ちいい?」

 

【浜波】

「はいっ!✨‥‥気持ちいいです❤‥‥エヘヘ~✨❤」

 

【川内】

「それなら良し♪」(サムズアップ)

 

【へたれ提督】

「浜波の事、すっかり開発してるんじゃねーか!!」

 

【鶴 温】

「え~~!?だって!だって好きなんだもの~!」

 

【アンドロメダ】

「酷い会話‥‥‥」

 

【清霜】

「みんな気持ち良さそうだからバッチリ、バッチリよ♪✨」

 

【アンドロメダ】

「きよし~~、あんたの感覚どんどんおかしくなってない?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

困難な作戦か予想される‥‥‥

しかし、みんなの心はひとつだった

 

 

【金剛】

「次はワタシの番デース!!」

 

【翔鶴】

「いいえ!!私です!!」

 

【不知火】

「指令は疲れています、ここは不知火が介抱して差し上げ‥‥」

 

【金剛】

「ぬいーーー!!魂胆は分かってるネーー!!」

 

【不知火】

「不知火に何か落ち度でも?」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥‥ちっ‥‥ちかれた‥‥」(ゲッソリ)

 

 

 

たぶん‥‥‥‥‥

 

 

 

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《確認》

 

いつも御愛読頂き、ありがとうございます

 

 

現在この作品では『AS(足柄スペシャル)シリーズ』、『特別回想録』、そして今回の『輸送作戦』の三本柱に、ギャグとエロの『小話集』を組み合わせて構成しています

 

ただ自分の書きたいタイミングで執筆している為、ストーリーの時系列が分かり辛いのではと考え、最近の流れを(第28話の略式年表)に反映、更新しました

 

これは本作品のストーリーの構成上の都合による時系列の流れであり、あくまで本作品の中だけの設定です、なので他の提督諸氏の皆さん(作家さん)の作品設定に何かの制限を加えるものでは決してありません

その上でご確認頂き、参考にして頂ければ幸いです

 

更新範囲と大まかな流れはこのようになります

 

 

『『射命丸 文』が登場し、青葉三連星が川内の自慰行為を盗撮』

         ↓

『隙間解放戦線の襲撃事件、二等憲兵吸血鬼と木曾の馴れ初め』

         ↓

『『鷹尾 和則』と『プリンツ・オイゲンR』登場』

         ↓

『花田指令と蒼龍の事件』

         ↓

『『ゲザン』登場、殺し屋を廃業』

         ↓

『海風の麻雀修業、那智の提督脱衣麻雀』

         ↓

『ハロウィン戦士『川内人間ヘタレダー』

豊色夜戦忍者『インナー・リバー・サン』

リンガ三銃士『イクマイザー3』誕生

『モルグ』での乱痴気騒ぎ』

         ↓

『『三木之ジャギ』のサイドリッツ部隊設立』

         ↓

『クロード提督、元帥昇進』

         ↓

『海上都市『ヨコスカ』就航、『天憲隊』『KLG』に組織改変』

         ↓

『2度の『天龍児童園』襲撃事件』

         ↓

『『本多 幸雄』と『あきづき』の距離縮まる』

         ↓

『『鶴 温』と『浜波』出会う』

         ↓

『『京浜国際ジャーヤル』の捏造記事に『加賀』怒る』

         ↓

『『鶴 温』と『浜波』、六本脚鎮守府へ』

         ↓

『『鶴ケ島鎮守府』誕生』

         ↓

『リサイクル戦艦『46号』『57号秩父』就航』

         ↓

『『長島農業鎮守府』と『六本脚鎮守府』

 輸送作戦打ち合わせ』←今回ここ

         ↓

『ニュージーランドへの輸送作戦、『ホーネット』が家族に』

         ↓

『『レ級』のレレちゃん、保護される』

         ↓

『同人誌関連で『シャングリ・ラ事件』発覚、『デウスーラ』怒る』

         ↓

『『シャングリ・ラ』謎の鎮守府に加入』

         ↓

『ドルヴェンシュタイン動乱勃発、蒼龍復活戦』

         ↓

『花田指令、中将に昇進、新組織『NPF』結成』

         ↓

『『ホビー白色』大量誤発注事件』

         ↓

『警視庁鎮守府アグレッサー騒動』

         ↓

『『NPF』欧州遠征』

         ↓

『『足柄』『ネルソン』の挑戦を受ける』

         ↓

『『へたれ提督』と『川内』の結婚記念日』

         ↓

『『五代 雄介』登場』

         ↓

『『ウェイカー三兄弟』の襲撃事件』

         ↓

『艦娘になった『小豆馬 久』『ペールギュント』を襲う』

         ↓

『『川内』と『清霜』が『ネルソン』に目を付けられる』

         ↓

『再び『小豆馬 久』襲来、プラモ『デンドロビウム』が奉られる』

         ↓

『『花田 刀治郎』行方不明』

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

《お願い》

 

 

ストーリーに登場して頂いている各鎮守府の編成が現在、自分の頭の中であやふやになっています

そこで勝手ながら今回、自分が把握している(一部独自に追加した)各鎮守府の編成をまとめて整理させて頂きました

親愛なる提督諸氏の皆様には、この編成に抜けや問題が無いかご確認頂けたら幸いです

 

そこでまことに勝手ながら、ある条件設定を付けさせて頂いています

各鎮守府の編成の中に赤文字で書かれた艦娘がいますが、これはストーリーの都合上該当する鎮守府の特徴を強調する為に、他の鎮守府での登場を控えています

これはこの艦娘がここにしか居ないという事ではなく、この艦娘が登場したらここの鎮守府の艦娘で間違いない‥‥‥という感じで見て頂けたらありがたいです

 

(例)正規空母『翔鶴』は、現在『リンガ特設連邦鎮守府』以外での登場を考えていません

 

ただし『ニシダ・メガフロート鎮守府』はストーリー上、『イレギュラー艦娘を除くほぼ総ての艦娘が所属しているマンモス鎮守府』という設定なのでこの条件は当てはまらず、特に編成一覧も存在しません

 

『イレギュラー艦娘』『アズールレーンキャラ』『ドールズフロントラインキャラ』『東方Projectキャラ』はこの世界には一人しか居ないという設定なので赤文字で書く事もありません

 

 

勿論この設定は、自分の作品の中だけの設定であり、提督諸氏の皆様の設定に何ら影響を与えるものではありません、この作品独自の設定として見て頂ければ幸いです

下記の内容は、現在自分が確認出来ている、各鎮守府の編成内容です

基本的にこの編成を前提にしてストーリーを書いて行こうと思っています

艦娘の追加が発生した時は可能な限り更新して行くつもりです

 

もし編成内容にどうしても不具合がある場合は可能な限り修正させて頂きますので、その時は御指摘頂けたらありがたいです

 

まことに勝手なお願いではありますが宜しくお願いします

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

①民間軍事会社、六本脚鎮守府(浜名湖)

 

 

野郎共:母里 正(へたれ提督)、石川島春馬、

トミー・ザワ、鷹尾 和則

 

戦艦:アンドロメダ、アマルテア

 

空母:サラトガホーネット、ガンビア・ベイ

 

重巡洋艦:衣笠、プリンツ・オイゲン(アズレン)

 

軽巡洋艦:川内、天龍、ペールギュント、

フェニックス(アズレン)、能代、球磨、多摩、

カリスト、パース、シェフィールド

 

駆逐艦:清霜藤波、村雨、深雪、白雪、

シェフィールド(42型駆逐艦)

 

護衛艦:あきづき

 

ドック艦:ラビアンローズ、マンジューシャカ

 

強襲揚陸艦:あきつ丸、神州丸

 

補給艦:神威

 

深海棲艦:防空棲姫

 

次元潜航艦:UX-01

 

戦術用ドール:フランキSPAS-12(ドルフロ)

 

 

大型艦船:UX-01、46号艦、スザク

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

②六本脚鎮守府外殻団体鶴ケ島鎮守府(浜名湖)

 

 

野郎共:鶴 温

 

駆逐艦:浜波、早波、沖波、親潮

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

③帝国海軍第29分遣隊(謎の鎮守府)(舞鶴)

 

 

野郎共:謎の提督ヒィッツカラルド

 

戦艦:デウスーラⅠ世、ガトランティス、

キングオブドラゴン、シュバリエル、EX-178、

バードラⅡ、シャングリ・ラ

 

空母:鳳翔、龍驤、ランベア、ガウ、ダロルド

 

重巡洋艦:妙高、那智、足柄、羽黒、青葉、

デストリア、リリー・マルレーン、ケルゲレン、

チベ、アレキサンドリア、ジギスムント、

アシガラ

 

軽巡洋艦:那珂、天龍、夕張、ムサイ

 

駆逐艦:漣、秋雲、卯月、神風、吹雪、高波、

デストロイヤー艦、ケルカピア

 

強襲揚陸艦:アルビオン

 

工作艦:明石、明石(白明石)

 

特務艦:デスラー艦、コルサック、

ヨーツンヘイム

 

補給艦:間宮、パプア

 

潜水艦:ルイージ・トレッリ、マッドアングラー

 

機械獣ドール:カラダ、ダブラス、グラトニオス

 

グロイザー爆撃隊:X-10(テンちゃん)

 

ガミロイド:がみろんちゃん

 

 

大型艦船:ひらぬま、がでぐる、飛行要塞グール

57号艦秩父

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

④海軍特別警察隊、降谷鎮守府(不明)

 

 

野郎共:降谷 巌

 

戦艦:ガングート、グワデン、ドゴス・ギア、ゲルガメッシュ

 

空母:ミランガル

 

巡洋艦:シラクサ、チョウカイ、

アオバ、キヌガサ、ガールアウス

 

駆逐艦:ヴェールヌイ

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑤連邦軍、リンガ特設連邦鎮守府(リンガ島)

 

 

野郎共:クロード・スラスラ(玖月光忠)

カルド・アルレッド、ゼネラル、近江 龍間、

御神楽 旋羅

 

戦艦:金剛、比叡、霧島、日向、伊勢、長門、

扶桑、山城、ネルソン、ガングート、

マゼラン、マダンテ、バーミンガム、ツーロン、

ネェル・アーガマ、ラー・カイラム、

ラーディッシュ、リーンホースJr.、

ジャンヌ・ダルク、プトレマイオスⅡ

 

空母:翔鶴、瑞鶴、赤城、飛鷹、隼鷹、大鳳

 

重巡洋艦:青葉(れんば)、加古、高雄、摩耶、

ポーラ

 

航空巡洋艦:利根、筑摩

 

機動巡洋艦:アーガマ

 

軽巡洋艦:川内、神通、天龍、ゴトランド

 

重雷装巡洋艦:大井

 

駆逐艦:不知火、黒潮、秋雲、天津風、時津風、

雪風、浜波

 

護衛艦:こんごう

 

 

大型艦船:紀伊

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑥KLG(KLeee raidhia Guardians)

(横須賀)

 

 

野郎共:ジョニーnrsenc一等憲兵

 

戦艦:大和、武蔵、榛名、ヤマト、まほろば、

アポロメア、アンタレス、アルデバラン、

アポロノーム、アキレス、ノイ・バルグレイ、

アリゾナ、長門、陸奥

 

波動実験艦:ラポラトリー・プロメテウス

 

空母:加賀、グラーフ・ツェッペリン、

アーク・ロイアル、イントレピット、

千歳、千代田、龍鳳、ガンビア・ベイ

 

重巡洋艦:プリンツ・オイゲン(艦娘)

ヒューストン、ザラ、ポーラ、青葉(天葉)

 

航空巡洋艦:最上、三隈、鈴谷、熊野

 

軽巡洋艦:多摩、天龍、鬼怒、阿武隈、

ガルバルディ、アブレッツィ

 

駆逐艦:時雨、夕立、江風、ジョンストン、

サミュエル・B・ロバーツ

 

潜水艦:伊58、呂500、伊13、伊14、

伊400

 

潜水母艦:迅鯨

 

 

大型艦船:加賀、信長、

その他クラップ級、ドレッドノート級多数

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑦海軍公安連邦局(NPF)(舞鶴)

 

 

幹部:花田 刀治郎、その他はNPFの組織表を参照

 

戦艦:大和、武蔵、銀河

 

空母:飛龍、蒼龍、瑞鳳、瑞鶴、瑞鶴(アズレン)

 

重巡洋艦:高雄、

 

軽巡洋艦:能代、夕張、天龍、五十鈴

 

駆逐艦:皐月、海風、山風、江風、秋月、照月

 

工作艦:明石

 

 

大型艦船:刀龍、龍鳳、他水上艦艇多数

組織表参照

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑧帝国海軍(海特警)本部(東京)

 

 

野郎共:徳川 成光、徳川 光茂(息子)

羽黒大好き憲兵

 

戦艦:サウス・ダコタ(息子の秘書艦で初期艦)

 

巡洋艦:ブルネイ

 

軽巡洋艦:由良、ゴトランド

 

駆逐艦:菊月、イソカゼ

 

水上機母艦:コマンダン・テスト

 

潜水艦:まるゆ

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑨天憲隊・赤土鎮守府(不明)

 

 

野郎共:二等憲兵吸血鬼

 

重雷装巡洋艦:木曾

 

軽巡洋艦:天龍

 

工作艦:明石

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑩ぼのたん呉鎮守府(呉)

 

 

野郎共:ぼのたん提督、影提

 

戦艦:ビスマルク、ハーフビーク、

ヴァナディース

 

空母:祥鳳

 

重巡洋艦:青葉(しゃんば)、妙高

 

駆逐艦:曙、叢雲、霞、満潮、朝潮(辻切り)、

大潮(打撲)、神風、天霧、狭霧、霰(打撲)、

荒潮(閉め)、朝雲(毒)、山雲、浦風、夏雲、

ジャービス

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑪注文の多い鎮守府(不明)

 

 

野郎共:夏夜月 怪像

 

宇宙海賊戦艦:アルカディア

 

戦艦:比叡

 

重巡洋艦:高雄、愛宕

 

軽巡洋艦:パース

 

駆逐艦:睦月、如月、初霜

 

機動兵器:鉄人28号

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑫警察庁長野県警、石ノ森鎮守府(長野)

 

 

野郎共:一条 薫

 

戦艦:長門、扶桑、山城、

 

空母:加賀、

 

重巡洋艦:妙高、那智、足柄、羽黒、

 

航空巡洋艦:利根

 

軽巡洋艦、大淀、天龍、阿賀野、能代

 

重雷装巡洋艦:北上、大井

 

練習巡洋艦:鹿島

 

駆逐艦:吹雪、雪風、暁、響、雷、電、朝雲、

島風、霞

 

 

(内容は海軍省と併合前のもの)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑬帝国海軍、長島農業鎮守府(長島)

(新しい鎮守府名『伽藍の堂』(がらんのどう))

 

 

野郎共:ハス 吾郎

 

所属憲兵:遠山キンジ(男性)、

神崎・H・アリア(女性)

 

戦艦:陸奥、長門、金剛、榛名、扶桑、

ビスマルク、ローマ、ウォースパイト

 

空母:赤城、加賀、大鳳、飛鷹、龍驤

 

重巡洋艦:古鷹、加古、妙高、羽黒、摩耶

 

航空巡洋艦:筑摩、最上、三隈、鈴谷、熊野

 

重雷装巡洋艦:北上

軽巡洋艦:川内、神通、天龍、夕張、名取、由良、

球磨、多摩、長良

 

駆逐艦:吹雪、タシュケント、暁、雷、電、

望月、皐月、磯波、島風、深雪、葉月、

五月雨、涼風、満潮、敷波、朝潮、潮、

三日月、時雨、夕立、霞、朧、睦月、如月、

秋月、大潮、荒潮、弥生、初霜

 

水上機母艦:千代田

 

工作艦:明石

 

潜水艦:U-511

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

⑭海軍特別警察隊、紅輪鎮守府

 

 

野郎共:大角 左近

 

軽巡洋艦:神通

 

駆逐艦:陽炎、萩風、谷風、浦風、磯風、江風、

舞風、雪風、天津風

 

輸送艦:コロンブス

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

以上です

『鴻上鎮守府』や『レ級のいる鎮守府』など、自分では編成内容がはっきり確認出来なかった鎮守府については、分かる範囲でストーリーに反映させて行こうと思っています

 

本当に我が儘言ってすみません

 

【ペールギュント】

「そんな事より!ペールが何気にギャグ要員にされたのです!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [名称説明]

 

 

①:長島農業鎮守府

 

木曽川と揖斐川の河口より少し遡った中州に存在する鎮守府

周辺を田畑に囲まれていて、一部を借りて食料自給率を高めている

農業の知識が豊富な『ハス 吾郎』提督が1年前に立ち上げた

 

 

 

②:ハス 吾郎(はす ごろう)

 

長島農業鎮守府の提督、帝国海軍士官、輸送作戦前の階級は大尉

 

会津輩出の名家『柴家』の分家である『ハス家』の嫡流で、『柴家』と『ハス家』の血を引く存在

『吾郎』の名前は一族の英雄的存在、旧日本陸軍の『柴 五郎』大将(最終)から来ていると言われる

『柴 五郎』中佐(当時)は『義和団の乱』(BC1900年)で当時の北京外国公使館区域をチート級の強さで少数の部下と共に守り抜き、諸外国から賞賛された事で『日英同盟』のきっかけを作ったと言われる人物である

 

『柴 五郎』は勇敢かつ冷静沈着で自分の武功をあまり口に出さない人物だったらしい、『ハス 吾郎』がその血筋を受け継いたかは分からないが、『ハス 吾郎』本人も冷静な判断で慎重に事を進める性格である

 

農業高校在学中に『妖精』が見えるようになった事がきっかけで艦娘を率いる海軍提督の道を歩む人生となる

士官学校卒業後、初期艦の吹雪、最初の任務で偶然救助したタシュケントの二人の力を借りて提督業のスタートを切った

ブラック鎮守府問題で提督が逮捕され、指揮官を失って解体された鎮守府の艦娘達を引き受けて長島に鎮守府を立ち上げる

1年間をかけて人間不信に陥った艦娘達の心を癒しつつ任務を遂行し、新しい艦娘も加えて現在の鎮守府の形まで作り上げた

 

優秀であった事に加えて『船団護衛』と『後方支援』の重要性を海軍の中枢で語った事から、同僚達や好戦的な上官達から疎まれ嫉妬される、それが原因だったのか無謀な輸送作戦の実施と総指揮を命じられる

単独での任務達成が困難と判断した『ハス 吾郎』は仕事で知り合った『六本脚鎮守府』と『へたれ提督』に作戦の協力を依頼、今回の合同出撃となった

 

 

【ハス 吾郎】

「知らなかった‥‥こんな凄い人が僕の名前の由来だったなんて」

 

【タシュケント】

「今まで知らなかったのかい?同志」

 

【ハス 吾郎】

「完全に名前負けしちゃうよ~~!」

 

【タシュケント】

「大丈夫だよ、君は君でいいのさ」

 

 

 

③:タシュケント

 

イタリアで建造されたロシアの嚮導駆逐艦娘、同型艦はない

 

彼女の前の鎮守府も酷いブラック鎮守府で、しかも何かしらの拷問を受けていたらしい、その時の体験をタシュケントはあまり語らない

強制的に無理な出撃が祟って戦闘による軽い被弾で撃破される、ブラック提督は勝手に撃沈されたと判断した為に救助もされず海岸で倒れていた、そこを『ハス吾郎』と『吹雪』に発見されて救助される、以降彼女は『ハス 吾郎』達と行動を共にし、彼の艦娘となる

『吹雪』と共に新人の『ハス 吾郎』をよく支え、鎮守府の立ち上げと拡大に大きな役割を果たす、現在も『ハス 吾郎』の側で彼を支え続ける

 

 

【タシュケント】

「最高の同志達と出会えて私は今幸せさ♪ハラショー♪」

 

【熊野】

「苦労なさったんですのね‥‥ううっ」

 

【タシュケント】

「いや、泣かなくても‥‥」

 

 

 

④:陸奥

 

『長門型』2番、戦艦娘

 

言わずと知れた、ビッグセブンの一角

 

元はブラック鎮守府にいたが、ブラック提督が逮捕された事で鎮守府が解体され行き場を失う、そこへ新米の『ハス 吾郎』が『吹雪』と『タシュケント』を連れて現れる、提督らしからぬ低姿勢なこの若者を何故か陸奥は信用出来た

それからは海軍不信に陥った元の同僚達と『ハス 吾郎』の渡し約を勤め、両者の距離を縮める役割を果たす、1年で鎮守府がまとまるようになれたのには彼女の功績が大きい

長島農業鎮守府の重席の一角として今も大きな存在である

 

 

【陸奥】

「あらあら、そんなに褒めても何も出ないわよ♪」

 

【ハス 吾郎】

「いえいえ、感謝してますです」

 

 

 

⑤:ジギスムント

 

『チベ級』の重巡洋艦娘、ジオン系のイレギュラー艦娘である

 

艦船時代にヒィッツカラルド提督に世話になった事があるらしく、艦娘に生まれ変わった後もその縁で謎の鎮守府に加入する、艦船時代の記憶から性格がやさぐれているらしく、その言動はネガティブでヤケクソな思考が多い、しかしそれゆえに真理を鋭く指摘する事もある

 

 

【アンドロメダ】

「今回はゲストがよく目立つねー」

 

【へたれ提督】

「まあ今回は彼らが主役な訳だし、多少はね」

 

【川内(長島)】

「そんな事よりさ~♪夜戦やろうよ♪夜戦~♪」

 

【川内】

「ハハ‥‥昔のアタシもこんな感じだったのかな~」

 

 

【クロード戦艦提督】

「金剛達に色々吸い取られ‥‥カラッカラに干からびた俺の立場は‥‥」

 

【ジギスムント】

「このクソッタレな状況をどう乗り切るのかお手並み拝見といこうじゃないか♪それでは次回作までさらばだ!ジーク・ジオン!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [出 演]

 

 

へたれ提督

川内

 

謎の提督ヒィッツカラルド

足柄

 

クロード戦艦提督

金剛

 

鶴 温

浜波

 

カルド・アルレッド

赤城

 

 

ハス 吾郎

吹雪

タシュケント

 

 

清霜

アンドロメダ

ホーネット

 

ペールギュント

アレキサンドリア

ジギスムント

霧島

翔鶴

瑞鶴

不知火

飛鷹

利根

筑摩

日向

夕張

大井

大鳳

ツーロン

マダンテ

リーンホースJr.

吹雪

陸奥

ビスマルク

古鷹

加古

最上

三隈

熊野

名取

由良

神通

初霜

大潮

満潮

大鯨

明石

 

川内(長島)

 

あきつ丸

 

 

 




【タシュケント】
「やあ(^-^*)/同志諸君、この作品は二次創作でフィクションなんだよ、だからこの中の設定も固有名詞も全て架空のものなのさ、あっ『柴 五郎』中佐の存在は本当だからね、それ以外は本気にしないように、それでは諸君‥‥‥」

【ジギスムント】
「歯磨けよ!ジーク・ジオン!」


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小話集9ー覚醒!ハマナーミ!(R-18)

冬イベントが終わり、節分が終わり、バレンタインが終わってやっとの投稿となりました

軽い小話集のつもりが例によって四万字を超えてしまいました

本編のメイン『覚醒!ハマナーミ!』は、『鶴温』と『浜波』が六本脚に来てから約一月、ニューカレドニア輸送作戦の始まる直前の段階です

それでは皆さんゆっくりしていってね♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 《フロローグ、冬イベントを軽く総括》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【青葉】

「どうも~♪謎鎮のデバガメこと『青葉』で~す」

 

【射命丸 文】

「もう自分で言っちゃってますね、どうも、清く正しく『射命丸』です」

 

【プトレマイオスⅡ】

「親愛なる提督の皆さん、リンガのレイオスよ、先ずは前作の編成確認についてご協力頂いた事、作者に代わり御礼申し上げますね」

 

【青葉】

「あれ?レイオスさん、もう出て来るんですか?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「だって冬イベントの総括でしょ?まあ今回は特別な事があまり無かったから淡々と説明‥‥と言った感じになるんだけどね」

 

【射命丸 文】

「そうなんですか?何だか盛り上がりに欠けるなぁ」

 

【プトレマイオスⅡ】

「毎回イベントでフィーバーしてたら体力も資源ももたないわよ、作者もそこまで若くないし、それに今回は『pixiv』のイラスト作成に力を注いでしまったから」

 

【青葉】

「おもいっきり個人の事情ですね、それでイベントの総括ですけど」

 

【プトレマイオスⅡ】

「そうね‥‥今回は一言で言うと『秋雲祭り』‥‥と言えたかもね」

 

【秋雲】

「えっ?この秋雲さんの『祭り』?どういう事?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「貴女ばかりが四人も掘れたのよ」

 

【秋雲】

「あらま」

 

【射命丸 文】

「それで肝心の攻略は?‥‥‥」

 

【プトレマイオスⅡ】

「このゲームタイトルはあくまで『艦隊これくしょん』、作者にとって1番重要なのは艦娘との邂逅なんだけどね、まあ攻略は一言で言うと『失敗』したわ」

 

【射命丸 文】

「そんな身も蓋も無い!」

 

【プトレマイオスⅡ】

「前回の『秋イベント』で課金も含めた総力戦で資材を使い果たしてその回復もままならない内に『冬イベント』が来てしまったのよ

それでもE-3までは到達したわ、E-3では装甲破砕ギミックも含めて色々と手こずってしまってね、E-4攻略を始めたのは良いけど最初の輸送ゲージ解除で羅針盤が逸れまくって‥‥‥この時点で作者の根性と資材が枯渇してしまった」

 

【青葉】

「根性ないですね?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「色々な提督のプレイを見るとE-4は地獄だったらしいからね、作者は根性と資材回復の為に一時イベントを中断した、これが裏目に出た」

 

【青葉】

「どういう事です?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「この間、『pixiv』イラスト作成に夢中になっていたら、いつの間にか『節分イベント』が始まっていた!‥‥というオチよ」

 

【青葉】

「何ですかそれ!?油断してイベント期間を見逃しただけじゃないですか!?」

 

【秋雲】

「イラスト作成に夢中になって‥‥か、秋雲さんとしてはあまり責められないなぁ」

 

【射命丸 文】

「今回のイベント総括が私達だけってやけにこじんまりしてると思ったら、そういう事だったんですね」

 

【プトレマイオスⅡ】

「そういう事、攻略そのものは輸送ゲージの解除の繰り返しで本当に特筆するべき物が無かったからね(個人的感想)、さて気になるのは何と言っても新規に仲間になった艦娘達だけど‥‥‥」

 

【秋雲】

「どんな艦娘が新しく来たの?」

 

 

 

戦艦: ワシントン、陸奥

 

航空母艦: アクィラ

 

重巡洋艦: プリンツ・オイゲン

 

軽巡洋艦: シェフィールド

 

駆逐艦: 磯風、シロッコ

 

 

 

【プトレマイオスⅡ】

「こんな感じよ」

 

【秋雲】

「あれ?秋雲さんは?」

 

【プトレマイオスⅡ】

「貴女はもう艦隊には居たのよ」

 

【秋雲】

「ああそうか」

 

【青葉】

「皆さんとびっきりの人達ばかりですね~」

 

【プトレマイオスⅡ】

「そうね、作者としてはワシントン、シェフィールド、シロッコの新規艦娘が来てくれた事と、念願のプリンツ・オイゲンが来た事が大きかったでしょうね

でも他に欲しかったイタリア艦娘とアメリカの駆逐艦、それとタシュケントが掘れなかったのは痛かったわね」

 

【青葉】

「ガングートは二人来ましたけどね~」

 

【射命丸 文】

「という訳で、代表でこちらの新人さんにご挨拶頂きましょう」

 

 

【シェフィールド】

「私はHMS『Sheffield』、着任します、よろしくアドミラル」

 

 

【青葉】

「よろしくどうも~♪軽巡大好き作者としては嬉しい人ですね~」

 

【秋雲】

「さ~て♪この娘にはどんな形で脱いでもらって‥‥」(スケッチ)

 

【射命丸 文】

「また~、良からぬ事を~」

 

【シェフィールド】

「‥‥?」

 

 

【プトレマイオスⅡ】

「イベントに参加された提督の皆さん、皆さんにとってのイベントはいかがだったかしら?それでは次回のイベントでまたお会いしましょう♪」

 

【青葉】

「それでは節分イベントにレッツラゴー!」

 

【プリンツ・オイゲン】

「この豆をナガトに投げれば良いのね?えいっ♪」

 

【長門】

「あいたっ!何故そうなる!?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

  《小話集9 覚醒!ハマナーミ!》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     《激闘の果てに‥‥》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

「さあ川内!今日こそアンタとの決着を付けてやるわ!勝負よ!」

 

【清霜】

「こんにちは♪清霜です♪最近足柄さんが何故かママに勝負を挑んで来るんだけと、何があったのかな~?」

 

 

艦娘としての能力が上級である筈の足柄が、何故か川内に直接勝負を挑んで来るようになったのはここ最近の事である

 

もちろん勝敗はともかくこの二人が激突なんかしたら六本脚鎮守府がまた半壊してしまう

だから足柄も勝負の方法は色々と考えては来るのだが、そもそも二人の勝負に対する温度差が大きすぎてどうにも上手く噛み合わない、今回も‥‥‥

 

 

【川内】

「足柄さ~~ん!アタシの話を聞いて~~!」(ガバッ)

 

【足柄】

「おわっ!?何よいきなり!?」

 

 

足柄を『心のお姉ちゃん』と慕う川内は、いつも赤裸々に自分の悩みを相談するのであった

自分の欲望に正直に行動していたら、何故かいつの間にか人助けをしていた‥‥という星の下に生まれた‥‥と言える足柄は、『潮』をはじめ確かに多くの艦娘達から慕われて頼られているのは事実ではあるのだが‥‥‥

 

 

【足柄】

「ああ全くもう!!今度は何なのよ!?」

 

 

何だかんだ言っても結局は相手の相談に乗ってしまう足柄も基本的には良い人だ

 

 

【川内】

「アタシ‥‥今悩みがあるの‥‥」

 

【足柄】

「アンタの悩みなんて、いつも大抵どうでもいい事じゃないの?」

 

【川内】

「ひどいよ足柄さん!アタシは本気で悩んでるのに!」

 

【足柄】

「分かった分かった!でっ?悩みって何?」

 

 

こうして足柄の『川内への勝負事』はいつの間にか『川内からの人生相談コーナー』に変貌しているのである、道理で噛み合わない訳だ

 

 

【川内】

最近、提督とのエッチ❤が‥‥‥」(モジモジ)

 

【足柄】

何!?マンネリ化してるとでも言いたい訳!?」(イライラ)

 

【川内】

ううん‥‥提督とのエッチ❤が気持ち良すぎて‥‥すぐにイッちゃうの

 

【足柄】

「ホンッとにどうでもいいわあぁぁぁ!!!」

 

 

【清霜】

「うん♪ママと足柄さんて本当に仲良しだよね~♪」

 

【足柄】

「清霜!!アンタまで何よ!?」

 

 

勝負以前に、この母娘はどうも苦手だ!そう思う足柄である

 

 

【足柄】

「何それ!?ノロケのつもり!?それの何処が悩み事なのよ!!?」

 

【川内】

「ええ~~、だって~~(困)」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【へたれ提督】

可愛いぞ川内‥‥指を入れてみようか‥‥

 

【川内】

///ひやっ!❤‥‥まっ‥‥待って提督!‥‥今指入ったら❤‥‥あっ‥アタシ‥‥///

 

(ジュブッ❤‥‥グチュグチュ❤‥‥)

 

【川内】

///‥‥あっ❤‥‥ああっ❤‥‥いやっ❤‥‥イクッ❤‥‥///」(ピクッ❤‥‥ピクッ❤)

 

❤ジュブリッ!❤

 

【川内】

///‥‥あっ!❤‥‥あぐうっ!!!❤❤❤///

 

ビックゥーーーン❤❤❤

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「最近じゃオマ〇コに指を入れられただけでイッちゃうんだよ!昔はもっと堪えられてたのに‥‥これって絶対におかしいよ!」

 

【足柄】

「知るか!!そんな事!!」

 

【清霜】

「エッチなお話してる二人ってとっても楽しそうだね♪」

 

【足柄】

「清霜!!これが楽しそうな顔に見える!?ねえ見える!?」

 

【清霜】

「うんっ♪とっても♪✨」

 

【足柄】

「‥‥駄目だこりゃ‥‥」

 

 

完全に出鼻をくじかれた足柄、それでも人の良い狼様は彼女なりの解決法を川内に示す、その解決法は簡潔明瞭、『気合い』であった!

 

 

【足柄】

くおらぁ!!!耳かっぽじってよく聞けやあ!!!このどスケベ忍者あぁぁぁ!!!」(がばぁ!!!)

 

【川内】

ひゃいいい!!?」(ビクッ!!)

 

【清霜】

うんうん♪やっぱり二人はバッチリ、バッチリよ♪✨

 

 

川内の胸ぐらを掴んで怒れる足柄とビビる川内、これまでは泣いて止めに入っていた清霜も今はすっかり馴れてしまった、もはや二人の定番の光景だから‥‥‥

 

 

【足柄】

「セックスはね!気持ち良くなった奴が勝ちなのよ!!!気持ち良すぎてすぐイッちゃうだぁぁ!!?結構な事じゃないの!!」

 

【川内】

「///はっ‥‥はわわわ‥‥///」

 

【足柄】

「今更もう迷うな川内!!アンタはへたれさんとズッコンバッコンやりまくって、そのままイスカンダルまで飛んでイけぇぇぇ!!!」

 

【川内】

「///ふひゃあぁぁぁ!!!///」

 

【清霜】

「足柄さんの薫陶(くんとう)は迫力があるなぁ」

 

 

足柄の根性論的解決法は何故か説得力がある、川内は何となく勇気が湧いてきたような気がした‥‥‥

 

 

【川内】

「うん‥‥頑張ってみる!」

 

【足柄】

「全く‥‥まあこれであんたのお悩みは万事解決ね、それじゃ今度は私との勝負を‥‥」

 

【清霜】

「ねえ足柄さん?ママとどんな勝負をするのか知らないけど、これもう足柄さんの勝ちで良くない?」

 

【足柄】

「そういう訳にはいかないのよ!」

 

 

確かに今の精神的優劣を考えれば足柄の圧倒的有利であり、川内に勝ち目は無い

しかしそれで勝敗を決めるのは足柄の本意ではなかった

 

 

【足柄】

「私はあくまで純粋に誰が見ても分かる形で勝敗を決めたいのよ!その為の種目も考えて来たわ!」

 

【川内】

「もしかして足柄さん、また検尿コップとか持って来たの?昨日はあれで大変だったでしょう?」

 

【足柄】

「分かってる、今にして思えばあれは私もどうかしてたわ、検尿コップやコト〇キ浣腸を握りしめて走り回ってるなんて端から見たら異常者にしか見えないし、お陰であの後、提督と妙高姉さんに散々説教されたからね」

 

【清霜】

「うん、あれは凄かったね、あれのせいで天龍ちゃんはまだショックで寝込んでるよ」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【デストロイヤー】

「読者の皆さんも気付いたと思うけど、ここで疑問が浮かぶよね?

 

・足柄さんが何故川内さんとの勝負にこだわるのか?

 

・川内さんは何故足柄さんを『心のお姉ちゃん』と慕うのか?

 

・足柄さんは昨日いったい何をやらかしたのか?

 

・『検尿コップ』『コト〇キ浣腸』とは一体どういう事なのか?

 

・天龍さんは何で寝込んでいるのか?

 

・とうして私がこんな説明をしているのか?

 

この答は同時進行で執筆中の次回作で明らかになる‥‥と思うので楽しみにしていてね」

 

【デストリア】

「何で同時進行で書いてるんデスか?」

 

【デストロイヤー】

「またかなりの長文になりそうだから、執筆に疲れて飽きが来ないようにする為の作者なりの苦肉の策だよ」

 

【デストリア】

「また~無茶な事を~」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【清霜】

「‥‥今のは何だったの?」

 

【足柄】

「この足柄様は同じ失敗は二度も繰り返さないわ!さあ!バトル開始よ!!」

 

【川内】

「誰が失敗を繰り返さないって!?これもうフラグが立ってるじゃん!?」

 

【清霜】

「‥‥ねえ、足柄さん?‥‥」

 

【足柄】

「安心しなさい清霜、あんたのママを大怪我させるような事はしないから」

 

【清霜】

「よかったぁ~」

 

【足柄】

「腕力勝負なら私が勝つに決まってるし、私はあくまで対等の条件での勝利を望んでいるのよ」

 

【川内】

「安心出来るのかなぁ~~」

 

【足柄】

「それじゃあさっさと対決場所に移動するわよ!」

 

【川内】

「‥‥アタシに選択権は無いんだね‥‥」

 

 

 

こうして足柄のごり押しで対決は始まった

この激闘の果てにあるものとは一体‥‥‥

 

 

 

四時間後‥‥‥‥

 

 

 

【足柄】→(大借金)

「ちょっと待ちなさいよ!!どう考えてもおかしいでしょ!?コイツ何で私の時ばっかり『キングボンビー』になるのよ!?」

 

【川内】→(大借金)

「そっ!そんなのアタシに言われてもー!!」

 

 

♪♪パンパカパッパッパ~~ン♪♪

 

【解説も〇たろう】

『おめでとうございます『きよしも社長』♪目的地『出雲』に一番乗り~~』

 

 

【清霜】→(億万長者)

「やった~~♪また1番になっちゃった~♪✨」

 

 

【足柄】

「なんでぇぇぇ~~!!?」

 

【川内】

「ほらね!!こういう事になるでしょ!?」

 

 

足柄と川内の『某ゲームバトル』‥‥‥

勝者‥‥‥清霜

 

 

【足柄】

提督!!姉さん!!私どうして勝てないのー!?せっかく線路にウンチばらまいて妨害までしたって言うのに!!

 

【ヒィッツカラルド提督】

子供相手にそういう文字通り汚い手を使うから勝てんのじゃあああ!!

 

【妙高】

足柄‥‥とりあえず手を洗って来なさい!

 

【足柄】

姉さん失礼ね!!本当にウンチなんかばらまいて無いわよ!!

 

 

【那智】

「清霜を絡めてしまったのが敗因では?」

 

【那珂】

「那珂ちゃんは方法論の問題だと思うなぁ、でも川内ちゃんも清霜ちゃんも元気そうで良かった♪」

 

 

 

妙高型重巡洋艦娘、『足柄』‥‥‥

 

誰よりも戦いを求め、勝利にこだわる狂戦士

その精神は気高く美しい‥‥

 

だから彼女は決して諦めない

そこにどんな苦行が待っていようとも‥‥‥

 

 

【足柄】

「さあ!川内!!今度はこの『人生ゲーム・ハードコア』で勝負よ!!」

 

【川内】

「まだやるの~~!?」(半泣き)

 

【清霜】

「✨わーい♪面白そう♪早くやろうやろう?♪✨」

 

【足柄】

「いや清霜‥‥あんたは‥‥‥」

 

【清霜】

「‥‥清霜は‥‥だめなの?‥‥」(しゅん‥‥)

 

【足柄】

「ああもう……分かったわよ!!まとめてかかって来なさいな!!」

 

【清霜】

「やったー♪✨足柄さん大好きー♪」

 

 

 

勝者‥‥‥清霜

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      《山風の成長》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【瑞鳳】

「そうそう♪フライパンを持ち上げてひっくり返すのよ♪」

 

【山風】

「‥‥こう?」(フワリ‥‥パカッ)

 

【瑞鳳】

「上手い上手い♪山風、あなた玉子焼きを作るのがどんどん上達していくわね♪」

 

【山風】

「///うん‥‥ありがとう♪///」

 

 

こんにちは、『NPF』の瑞鳳です

 

私の娘(養女)、山風は元々とても内気な娘でした

けれどここにやって来て、提督と私達の家族になって、沢山の仲間やお友達にも恵まれて、あの娘は前よりずっと明るくなって心を解放しています

 

そんな山風の成長を見るのはとても楽しいです、私がこんな事を考える母親になるなんて昔の私は想像も出来なかったでしょう

 

 

【山風】

「ぬいちゃん!‥‥いやっしゃい♪」

 

【不知火】

「山風、元気そうで良かったです」

 

 

そんな山風にも親しいお友達が出来ました、リンガの不知火ちゃんです

彼女はとても面倒見のいい娘で、山風の事も会った当初から気にかけてくれていました

不知火ちゃんはリンガと本土を行き来する事が多いようで、こちらに来る度に山風に会いに来てくれます

二人とも口数の多い方では無いけど、山風はとても楽しそうで良かった‥‥‥

 

 

【山風】

「ねえ、ぬいちゃん、教えて?」

 

【不知火】

「何でしょう、不知火に聞きたい事でも?」

 

 

山風は不知火ちゃんを通して世の中の事に興味を広げてるみたいで、これも山風の心の世界を広げるキッカケになってくれたら嬉しいな♪

 

 

 

【山風】

「『赤ちゃん』は、どうやったら出来るの?」

 

【不知火】

「良い質問です、それは『雄しべ』という名の『チンチン』が‥‥」

 

 

【瑞鳳】

「言い方ぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

【不知火】

「不知火に何か落ち度でも?」

 

【山風】

「‥‥?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《鹿島店長と新人バイト》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【鹿島】

「鹿島です♪私が勤務しているコンビニに仮採用された皆さんに今日は、僭越ながら私鹿島が商品取り扱いの注意点を伝授したいと思います♪雄介さん、私頑張りますね♪」

 

 

某保育園の保育士を勤めている『鹿島』、彼女はその傍ら、あるコンビニの店長代理も勤めていた

そんな鹿島の勤めるコンビニに新人候補が研修生としてやって来た

 

鹿島は『教育係兼採用決定判断者』として商品の取り扱いの注意点を伝授する

 

 

(注意)

作者はコンビニ業務の経験と知識はありません、よってここに出て来る知識はコンビニ業務の専門知識ではなく、あくまで作者が考える商品(又は工場における部品)の取り扱い注意の一般論だとお考えください

 

 

【鹿島】

「期限切れの商品は当然商品棚には並べられませんが、先に入荷した商品は手前に、後から入荷された商品は棚の奥に並べるようにします、こうする事でお客様には先に入荷した商品をなるべく先に買って頂く、これを『先入れ先出し』と呼びます

皆さんも先入れ先出しには注意して下さいね♪」

 

 

【川内】

ナマ入れ中出し?

 

【鹿島】

「今すぐ病院に行って下さい!」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【足柄】

「仕事するなら先ずは腹ごしらえでしょ?」(モグモグ)

 

【鹿島】

「商品を勝手に食べないで下さい!」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【金剛】

「ティー・タイム♪」(コポコポコポ~)

 

【鹿島】

「今からするのは仕事です!あとそれも商品ですよね?」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【木曾】

「商品の代金?要らないねそんな物は」

 

【鹿島】

「お店を潰す気ですか?」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【隼鷹】

「わりいわりい~♪夕べ飲み過ぎて寝過ごしちゃったよ~♪」

 

【鹿島】

「初日から遅刻の理由がそれって良い度胸ですね?」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【曙】

「客とか言って!本当は私の制服姿が見たいだけなんでしょ!このクソ提‥‥」

 

【鹿島】

「客への態度じゃないですよね?それ」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【飛龍】

「らっしゃいー!全商品『九割引』だよ!持ってけドロボー!」(バンバン)

 

【鹿島】

「勝手に叩き売りしないで下さい!」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【ガングート】

「何だこの商品の山は!贅沢だ!このブルジョアめ!!」

 

【鹿島】

「お国にお帰りください!」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【日向】

「代金はいい、瑞雲教に改宗しないか?」

 

【鹿島】

「余所でやってください!」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【プリンツ・オイゲン】

「この豆をお客に投げれば良いのね?えいっ♪」

 

【鹿島】

「節分は家に帰ってからやって下さい!あと客に投げないで!」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【ペールギュント】

「万引きする奴はペールが星の屑に変えてやるのです!!」(ジャキッ!)

 

【鹿島】

「メガ粒子砲は置いて来て!」

 

『即効でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【十六夜 咲夜】

「完全で瀟洒な紅魔館のメイド長であるこの私が、何で貴女の指図に従わなければならないの?」

 

【鹿島】

「あなた何しに来たんですか!?」

 

『論外でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

【氷川 誠】

「『ちび加賀』がどこに居るか知りませんか?」

 

【鹿島】

「警察官が何やってるんですか!一条さんに通報しますよ!」

 

『問答無用でクビ』

 

ーーーーーーーー

 

 

結局採用されたのは、病気の妹の治療費と薬代を稼ぐ為に『トレジャーハンター』を営んでいるという健気な少女であった

 

 

【鹿島】

「信用出来るのは貴女だけです、本業も大変でしょうけど、妹さんの為にも頑張って下さいね♪」

 

【ロレーナ・リュミエール】

「ありがとうございます!私頑張ります♪✨」

 

 

 

 

 

【シャングリ・ラ】

「あれは確か‥‥‥同人ゲームの‥‥」

 

【秋雲】

「気にしたら負けよ」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   《あきづきといけない応援団》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【清霜】

「藤波姉さん~♪一緒にお風呂行こう~♪」

 

【アンドロメダ】

「ちーっす、今日の任務お疲れ~♪」

 

【ホーネット】

「皆でお湯につかる‥‥良い文化ね♪」

 

 

へたれ一家の娘達が藤波の部屋を尋ねて来た、海特警の合同任務が無事完了してこれから一緒に大風呂で疲れを癒そうというのである

一行が藤波の部屋に入ると、藤波が自分のベッドの側にポスターを貼っている

 

 

【藤波】

「うん、やっぱり格好いいよね♪もっち♪」

 

【清霜】

「藤波姉さん、この半裸の外人さん誰?」

 

【藤波】

「『ブルーノ・サンマルチノ』」

 

【アンドロメダ】

「古いなぁ~~」

 

【清霜】

「藤波姉さんが言ってたよね、確か『人間発電機』とか『電流人間』とか言われてたって‥‥‥」

 

【藤波】

「そうそう♪」

 

【ホーネット】

「電流人間?それなら私も知ってるわ!あの人よね!?」

 

【アンドロメダ】

「流石ホーネットさんの国の有名人だけあって知ってたか」

 

【ホーネット】

天が呼ぶ!地が呼ぶ!人が呼ぶ!!」(ヌバッ!)

 

【アンドロメダ】

「それは『電気人間』の『ストロンガー』だよ!!」

 

 

 

そんな和気あいあいの団らんとは無関係に

ある一人の艦娘が海特警スリートップに相談事を打ち明けようとしていた……

 

 

【川内】

「二人とも、今回もありがとうね♪」

 

【金剛】

「たまには本土で任務も良いものデース」

 

【足柄】

「じっとしてるより身体を動かす任務があった方が、私としてはよっぽど助かるわよ」

 

 

【あきづき】

「皆さん、お疲れ様です」

 

【川内】

「ああ、あきづき、あなたも今日はご苦労様」

 

【あきづき】

「あの‥‥実は皆さんに相談したい事が‥‥」

 

【足柄】

「私達に相談?あんたの事だから川内のアホな相談とは違うわよね?」

 

【川内】

「酷いなぁ~~」

 

【金剛】

「何にせよ、ワタシ達を頼るとは見る目がありマース!何でも相談するネー♪」

 

【あきづき】

「ありがとうございます!‥‥じっ‥‥実は‥‥」

 

【川内】

「うん?どうしたの?」

 

 

少し顔を赤くして、どこか恥ずかしそうにして、あきづきは三人に相談する

それにしても、極み者の極致、海特警スリートップにどんな相談をするというのか?

 

 

【あきづき】

「///実は‥‥あの‥‥‥///」(モジモジ‥‥)

 

【足柄】

「真面目なあんたがそんなに顔を赤くするなんて‥‥あやしいわね」

 

【あきづき】

「///実は!‥‥ほっ‥本多隊長に‥‥その‥‥食事に‥‥誘われまして‥‥///」

 

【金剛】

「ヒュ~~♪」

 

【川内】

「それって!ひょっとして初デート!?」

 

【足柄】

「へぇ~、あの真面目そうな隊長さんもやる時はやるのね~」

 

【あきづき】

「あっ‥‥あの!‥‥これってやっぱりデート‥‥という事なんでしょうか?」

 

【足柄】

「今更何言ってんのよ?当たり前じゃない、あんた達二人の関係を知らない海特警関係者なんて一人もいないわよ、気にならない女をわざわざ食事に誘う訳もないでしょ?」

 

【あきづき】

「///はわわわ‥‥やっぱり‥‥そうなんだぁ~///」

 

【川内】

「良かったじゃない♪あきづき♪本多隊長はいい人みたいだし、提督もアタシも二人の事応援してるよ♪」

 

【あきづき】

「えっ?‥‥あっ‥‥ありがとうございます‥‥」

 

【金剛】

「ワッカリマシター!相談というのはデートプランの事ですネー?どんな服を着て行くとか、どんな所に遊びに行くとか、何をおねだりするとか~♪」

 

【川内】

「それなら勝負下着も決めなきゃねー♪」

 

【足柄】

「あんたじゃあるまいし!」

 

【あきづき】

「そっ‥‥それで‥‥相談なんですけど‥‥」

 

 

あきづきはやはり恥ずかしいのか、話し難そうに言う‥‥

 

 

【足柄】

「恥ずかしがる事無いじゃないの、おもいっきり楽しんでくれば良いのよ」

 

【川内】

「そうそう♪」

 

【金剛】

「ウフフ♪真の乙女心はそう単純ではありまセーン、ファーストデートはやはり色々と不安になるものデース、ですよネーあきづき?」

 

【あきづき】

「はぁ‥‥面目ありません‥‥」

 

【川内】

「アタシ達は乙女じゃないって事?」

 

【足柄】

「まあ今更乙女なんて言われても、それはそれで気持ち悪いけどね」

 

【川内】

「それで?あきづきの具体的な相談事って何?」

 

 

そこであきづき、意を決したように『ある物』を取り出した

 

 

【あきづき】

「///こっ!‥‥こっ!‥‥これなんですけど!///」(バンッ!)

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

あきづきが必死の思いで取り出したのは‥‥‥‥

 

『コンドーム』の入った小さな袋‥‥‥

 

『コンドーム』を所持する事は勿論悪い事ではない、むしろ正しい事だと言える

しかし初デートでこういう発送が出るところは、『あきづき』もやはり艦娘の一人‥‥と言えた、あるいは真面目過ぎたのか?

 

 

【あきづき】

「///デート‥‥という事になったら‥‥やっぱり‥‥自然とこういう流れに‥‥なりますよね?‥‥だとしたら‥‥///」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

あきづきは両手でコンドームの袋を握りしめながら、必死で言葉を選びながら話しを続ける、それを黙って見ているスリートップの三人‥‥‥

 

 

【あきづき】

「///やっ!‥‥やっぱりこういう物は!‥‥あきづきの方から用意するべきものなんでしょうか?それとも‥‥///」

 

 

☆ズハシュッ!!!☆

 

 

【あきづき】

「‥‥‥‥‥‥‥‥?」

 

‥‥‥パカッ

 

 

『高周波カッター弍式』の斬撃!

 

あきづきが両手で握りしめていたコンドームは、袋ごと真っ二つに裂けた!

 

 

【あきづき】

「‥‥‥‥‥えっ!?」

 

 

【川内】

「あきづき!!アンタまさか『ゴム』なんか使うつもりじゃ無いでしょうね!!」

 

【足柄】

「甘ったれるんじゃないわよ!!!」

 

【金剛】

「そんなの『ナマで中出し』に決まってるネー!!」

 

【あきづき】

「ひえっ!!そんなぁ~!!」

 

【秋雲】

「いいぞ♪やれやれ~♪」(スケッチ)

 

 

 

最初のデートなのに、相談した相手が濃すぎたのか‥‥‥

 

その後他の艦娘達にフォローされ方向修正されたあきづきは無事にデートを完遂した、本多隊長はあきづきとの交際を大切にしていたので、いきなり大人の合体は無かった

 

 

【秋雲】

「え~?つまんないよ~!普通デートならズコバコ有りでしょ~?」

 

【青葉】

「まあまあ、普通のお食事デートなんて初々しいじゃないですか♪是非一言!」

 

【あきづき】

「///いえっ‥‥あっ‥あの‥‥///」

 

【青葉】

「それで本多隊長はどこまで迫って来たんですか?もう舌とか絡めちゃったんですか?」

 

【あきづき】

「///やっ!!やってません!!///」

 

【妙高】

「あなた達!いい加減にしなさい!」

 

 

【能代】

「今回は相談した相手が特殊過ぎたわね」

 

【サラトガ】

「あきづきさん、お二人は周りに振り回されずゆっくり愛を育んで行かれるのが良いのでは?サラ子はそう思います♪」

 

【あきづき】

「サラ子さん‥‥ありがとうございます!」

 

【サラトガ】

「愛の形は人それぞれ……ですから♪」

 

 

 

【あきづき】

「本多隊長♪……またお食事、一緒に行きましょうね♪✨」

 

 

 

【川内】

「ちょっと待って!これじゃアタシ達ピエロじゃない!」

 

【金剛】

「人助けのつもりでアドバイスしたネー!」

 

【足柄】

「これは……あきづきを私達の色に染める為に、みっちり再教育が必要ね!」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「足柄!お前らあきづきをどうする気じゃい!お前らの世界に引き込まんと、普通のデートをさせてやれば良いやろ!?」

 

【足柄】

「提督!甘いわよ!デートのオプションにセックスが有るんじゃない!セックスのオプションにデートがあるのよ!!」(信念!!)

 

【ヒィッツカラルド提督】

「……駄目だこりゃ……」

 

 

 

【あきづき】

「‥‥はっくちゅん!」

 

 

危うし!あきづき‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    《覚醒!ハマナーミ!》

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今は2月、バレンタインで盛り上がる季節

 

陸軍高機動憲兵隊の司令官『松平 アンデルセン』の手管により、元擲弾兵『鶴 温』と駆逐艦娘『浜波』が『六本脚鎮守府』に送り込まれて一月ほど経つ

 

ニューギニアへの輸送作戦はまだ始まってもおらず、あの『ホーネット』もまだここに来ていない

 

 

六本脚鎮守府の敷地内の一室に新たに本部と執務室を構えた、六本脚初の外殻組織『鶴ケ島鎮守府』

 

その司令官に着任した『鶴 温』は、秘書艦の『浜波』を従えて『提督への見習い修行』をスタートさせた

 

『鶴 温』は新人の見習い提督として『へたれ提督』に着き、『浜波』は新人の秘書艦として『川内』の下で修行中であった

 

 

(‥‥コトッ)

 

【浜波】

「はい指令♪‥‥お茶‥‥お疲れ様」

 

【鶴 温】

「ありがとう、浜波、お疲れ様」

 

 

もうすぐ今日一日の終わりを迎えようとしている

鎮守府と言っても今は鶴 温と浜波の二人だけ、静かなまったりとした時間が続く

しかしこの1か月、いや今年の初めから今日までは二人にとって人生の大きな転換点とも言える怒涛の日々の連続であった

 

偶然海の上で出会い、出会ってすぐお互いを好きになり、一緒になって、この六本脚鎮守府にやって来て、見習い提督と秘書艦として着任して、間髪入れず修行が始まって‥‥‥

今日まで後ろを振り返る余裕は全く無かった、それ程の日々だった

 

 

【鶴 温】

「なあ浜波、考えてみれば俺達、この短い間に凄い事ばかりやって来たんだなぁ」

 

【浜波】

「うん‥‥そうだね‥‥」

 

【鶴 温】

「今年の初めには、こんな事になるなんて俺は思いもよらなかったよ」

 

【浜波】

「浜波も……」

 

【鶴 温】

「この俺が鎮守府の提督なんて、最初に聞いた時は悪い冗談かと思ったが……こんな俺が何とかなってるのは全部浜波のお陰だよ」

 

【浜波】

「///そっ……そんな……///」

 

 

ここに来てあらためて分かったが、実際のところ浜波は中々優秀であった

浜波は秘書艦としての経験は少ないが、艦娘としてのキャリアは中々豊富であった

浜波があの足柄と初めて出会ったのは、足柄がヒィッツ提督と出会うよりも前の事である

 

浜波の技量によって鶴 温の提督業は支えられていたと言っていい

 

鶴 温は浜波を大切にしていたし、浜波も鶴 温をよく支えていた、二人の左手薬指にはそれぞれ指輪が光っている

 

 

 

【れんば(リンガの青葉)】

「いや~♪何て初々しくて健全な『提督と秘書艦』の関係なんでしょうか~♪」(カシャ、カシャ)

 

【秋雲(リンガ)】

「それで~?もうやっちゃったのかな~?♪」(スケッチ)

 

【天津風】

「この人達‥‥ゲス過ぎる」

 

【クロード戦艦提督】

「お前らここで何のぞき見してる!」

 

【れんば】

「いや~、バレンタインデーも近いですからね~、各鎮守府のバレンタイン事情なんか取材しようと思って」

 

【天津風】

「私は何となく付いてきただけで‥‥」

 

【秋雲(リンガ)】

「提督もどうせチョコレートが山のように来るんだから、覚悟して胃薬用意してた方が良いよ~♪」

 

【クロード戦艦提督】

「お前ら本当にこういうの好きな!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

こんな外野も騒がしくなるバレンタインデー当日‥‥

 

各鎮守府の色々なところで色々な風景が展開される

 

 

【村雨】

「春馬♪❤いい感じの村雨手作りチョコよ♪‥はい♪あ~~ん♪❤」

 

【石川島 春馬】

「///おっ‥‥おう‥///」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【金剛】

「テートク♪❤ン~~~♪❤」(一口チョコを口移し)

 

【クロード戦艦提督】

「やだ!何これ!?ヤバい!!金剛ごと食べたい!!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【加賀】

「ジョニー、大した物ではないのだけれど‥‥私の手作りチョコ、良かったら召し上がれ❤」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「ああ、この後色々と加賀さんに吸い取られるのね、分かります」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【クリピテラ】

「///デウスーラ様にチョコを‥‥ああ!!でも恥ずかしい~!!///」

 

【ゲルガメッシュ】

「この季節になると毎年悶えてますね~、ああ、デウスーラ様宛てに既に大量のチョコレートが贈られてるみたいですよ?」

 

【クリピテラ】

「何ですの!?こうしてはいられないですわ!!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【瑞鳳】

「瑞鳳と山風の手作りチョコ、食べりゅ?❤」

 

【山風】

「たっ‥‥食べ‥‥りゅ?」

 

【花田刀治郎】

「‥‥他に誰も見てないよな(キョロキョロ)‥‥それではあらためて‥‥コホン‥‥たべりゅ~♪‥‥」

 

(ガチャ‥‥)

 

【飛龍】

「刀治郎、報告書の確認を‥‥って、あらまぁ~♪」(ニヤニヤ)

 

【花田 刀治郎】

「飛龍!今見たの忘れてくれ!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【叢雲】

「ほら、今年は執務室の前に落ちてたのじゃなくて、私のをあげるわ♪」

 

【ぼのたん提督】

「うう、ありがとう~!」

 

【叢雲】

「泣くことないでしょ!?」

 

【ジャービス】

「ダーリン♪ジャービスのフィギアチョコレート、食べて~♪❤」

 

【ぼのたん提督】

「これ!ジャービスの形したチョコじゃん!?しかも裸の!!」

 

【叢雲】

「この娘‥‥微妙に重いわね‥‥」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「今日はチョコレートの大食い大会だったな?」

 

【木曾】

「身も蓋も無い言い方すんな」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【UX-01】

「バレンタインのチョコレート♪はい♪デストリアちゃ~ん♪❤」

 

【デストリア】

「はい♪ユークスちゃ~ん❤」

 

 

【シャングリ・ラ】

「ヤバい‥‥百合の妄想が‥‥」(ジュルリ)

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【吹雪】

「司令官、大した物ではありませんが‥‥良かったらどうぞ♪」

 

【ハス 吾郎】

「ありがとう、吹雪」

 

【タシュケント】

「さあ同志、私の手作りロシアチョコを召し上がれ♪今年こそは君と革命を成し遂げて‥‥」

 

【ハス 吾郎】

「何の革命だよ!?」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

「さあ!提督♪足柄の『全身勝利チョコ』よ~♪たっぷり召し上がれ~♪❤」

(足柄、全身にチョコレートを塗りたくる)

 

【ヒィッツカラルド提督】

「おお~♪これはまた~♪」(ホクホク)

 

【コマンダン・テスト】

「ムッシュー♪❤わたくしも、この国の風習にちなんで全身にチョコレートを塗ってみましたわ~♪❤」

 

【足柄】

「何でアンタがここに居るのよ!!?」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「そんな風習ありません!!徳川元帥何やってんの!?」

 

 

【妙高】

「‥‥キッチンがチョコレートまみれでグチャグチャになってたのは‥‥貴女達が原因だったのね?」(ニッコリ)

 

【足柄、コマンダン・テスト】

「「‥‥‥ゴメンナサイ‥‥」」

 

 

【妙高】

「ところで提督、これは私からのチョコです♪お口に合うかどうか♪‥‥それとこれは清霜ちゃんから提督宛てのチョコです、感謝の気持ちだそうですよ」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「マジか!妙高ありがとな♪きよしも良い娘に育っとるな~」

 

【妙高】

「ええ、あの娘は良い娘ですね、メッセージカードも有りますよ」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「メッセージカードとな?どれどれ」(パラッ)

 

【足柄】

「‥‥ちょっと待って!それ読んだらヤバくな‥‥」

 

 

『謎提さん♪いつもパパとママがお世話になってます♪お年玉もありがとうございました♪ユークスちゃんも含めて五人でお揃いのマフラーを買いました♪

これは清霜の感謝の気持ちです、謎提さんはいろんな人から誤解を受けて大変そうだけど、どうか負けないでください、清霜は謎提さんの事応援してます、謎提さんだーい好き♪』

 

 

【ヒィッツカラルド提督】

(‥‥サラサラサラ~~‥‥‥)

 

【足柄】

「あちゃーー!やっぱり‥‥」

 

【妙高】

「‥‥仕方ないわね、余程浄化されたんでしょう、とりあえず羽黒を呼んでくるわね」

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【大井】

「///‥‥なっ‥何よ!?‥‥別に良いでしょ!?私が誰にチョコレートをあげたって!!」

 

[北上用‥‥]

[五代 雄介用‥‥]

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【十六夜 咲夜】

「私はお嬢様達にチョコレートを‥‥」

 

【ロレーナ・リュミエール】

「私は妹のリリィに‥‥」

 

【氷川 誠】

「自分は何処かにいる『ちび加賀』に‥‥」

 

【山県 茂正】

「氷川ぁー!!目を覚ませーー!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【時雨】

「研❤‥‥僕の作った手作りチョコ‥‥大した物じゃないけど‥‥良かったら食べて貰えないかな?❤」

 

【泉 研】

「ありがとう!時雨!頂きます♪‥‥まいう~~♪✨」

 

【時雨】

「本当に?良かった♪❤‥‥それじゃあ‥‥」

 

【泉 研】

「‥‥うん?」

 

【時雨】

「///今夜は僕の事も‥‥食べて貰えないかな?❤///」(モジモジ)

 

【泉 研】

「(鼻血ブーーー!!!)」

 

 

 

【ジュラル魔王】

「今だ!!者ども!!新婚ボケで腑抜けたチャージマン研を奇襲するのだー!!」

(当てつけ)

 

 

【那珂】

「涼ちゃん♪那珂ちゃんの特製チョコレートだよ~♪いつもマネージャーでお世話になってるお礼♪言っとくけど義理チョコだからね?」

 

【キSE-X07号】

「いやあ!!那珂ちゃんが俺なんかにチョコレート!?義理でも何でも嬉しいっす!!俺家宝にするっすよ!!♪」

 

【那珂】

「いやいや、食べて貰わなくちゃ腐っちゃうよ~~」

 

 

【ジュラル魔王】

「何故だぁ!!!ジュラル星人の精神は何処に行ってしまったんだー!!?」

 

【カサマTU-X04号】

「どうしました?クソ魔王?」

 

【ジュラル魔王】

「やかましい!!!」

 

【時雨】

「うるさいよっ!」(ドコドコドコドコ!!!発砲)

 

【ジュラル魔王】

「ぐわあぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【天龍児童園の子供達】

「オオキミちゃんにチョコレート送るの~♪」

 

【天龍児童園の子供達】

「天龍ちゃんにもチョコあげるね♪」

 

 

後日、謎の鎮守府に天龍児童園の子供達から大量のチョコレートが足柄宛てで贈られたのは言うまでもない

清霜からヒィッツ提督に贈られたチョコもあった、これが大変な事に、そして‥‥

天龍へ渡されたチョコレートにはこんなメッセージカードが‥‥

 

『いつも優しい天龍ちゃんへ♪』

 

『世界一恐くない天龍ちゃん、大好き♪』

 

 

【ガンビア・ベイ】

「園長‥‥良かったですベイ」(肩ポンッ)

 

【天龍】

「俺は‥‥どういう反応をすれば良いんだ」(とても複雑な気分)

 

【防空棲姫】

「素直ニ‥‥喜ベハ良イト思イマス」(肩ポンッ)

 

 

去年はラビ明石の『バレンタイン商戦』に駆り出されてバレンタインデー当日を満喫出来なかった六本脚鎮守府も、今年の当日はイベントを満喫出来ているようであった

 

 

【ラビアンローズ】

「何ですか!?まるで私が皆さんをこき使ったみたいに!」

 

【へたれ提督】

「去年は散々こき使っただろうが!」

 

【川内】

「まあまあ、もう去年の事だから」

 

【アンドロメダ】

「そんな提督にメダ子からチョコレート~♪」

 

【へたれ提督】

「おう!ありがとな♪パパ嬉しいどす!」

 

【アンドロメダ】

「ホワイトデーのお返し、期待してるからね~♪」

 

【へたれ提督】

「任せなさーい!」

 

【川内】

「パパは娘には甘くなるよね~」

 

【清霜】

「ママの分もあるよ♪勿論パパにも、はい♪」

 

【川内】

「ママも貰えるの?何か変な気分だけど、ありがとね♪」

 

 

【デウスーラ】

「とっても綺麗なチョコレートなのだ~♪」

 

【ガトランティス】

「うわ~~ん!きよし~!嬉しいのぉ~~!」(おーいおいおい)

 

 

【川内】

「あの二人居たのね、ていうか、ガト子さん何で泣いてるの?」

 

【アンドロメダ】

「あの二人、きよしにチョコレート貰ったんだよ、デウスーラさんはチョコと包装が綺麗だから喜んでるみたいで、ガト子さんは嬉し泣きしてるんだよ」

 

【清霜】

「喜んで貰えて嬉しいな~♪✨」(ぺかー✨)

 

【へたれ提督】

「うわっ!眩しいーー!」

 

【川内】

「‥‥天使だ‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【羽黒】

「司令官さんの灰は全て回収しました、どうしましょう?」

 

【妙高】

「仕方ないわね、夜までには復活して貰わないと、先ずは復活の儀式の準備を‥‥」

 

【足柄】

「そんなのまどろっこしいわ!こうするのよ!」

 

 

足柄、ヒィッツ提督の灰に向かって‥‥‥

 

 

【足柄】

「提督ぅ~❤今すぐ復活したら、足柄の全身勝利チョコ、全部なめ回しても良いのよ~♪❤」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「その台詞!忘れるなよ!」(復活!活性化!)

 

 

 

こうして各々がバレンタインデーを満喫していく

そんな中で‥‥‥

 

 

【浜波】

「浜波のチョコ‥‥どうやって‥‥指令に渡そう‥‥」

 

 

鶴 温に渡す為に、やはり浜波も手作りチョコを用意していた

しかしそこは内気な浜波、当日になって中々渡せないでいた

もう結婚した間なのだから素直に渡せは良いのに‥‥とは行かないのだろう

 

 

【浜波】

「今日中に‥‥渡さなきゃ‥‥」

 

 

しかし焦る気持ちとは裏腹に時間は過ぎて行き、ついに夜になってしまった

 

 

【鶴 温】

「なあ、浜波」

 

【浜波】

「ふぁい!?」

 

 

そんな時、浜波は唐突に声をかけられて、素っ頓狂な声をあげた

 

 

【鶴 温】

「今日の活動報告書だ、済まないがこれをマサ公達に渡してきてくれるか?」

 

【浜波】

「//はっ‥‥はい‥‥分かりました//」(ドキドキ‥‥)

 

 

(ガチャ‥‥)

 

 

活動報告書を受けとると、浜波は照れ隠しするように執務室を後にした

 

 

【鶴 温】

「‥‥浜波、今日はやけにソワソワしてるなぁ‥‥今日といえば‥‥」

 

 

カレンダーには『バレンタインデー』の記載もある、元擲弾兵の鶴 温にもバレンタインの一般的な知識はあった

 

 

【鶴 温】

「‥‥何期待してんだ俺は!浜波が側にいてくれるだけで充分じゃないか!‥‥さて仕事の続きだ」

 

 

明日も仕事は続く、行動計画だけは練っておかなくては‥‥‥

 

 

お互い惚れあって結婚した夫婦ではあったが、中々次の展開に進めないもどかしい日々が続いていた‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【浜波】

「もうすぐ日付も変わっちゃう‥‥どうしよう‥‥」

 

 

そんな事を考えながら浜波は廊下を歩いていた

六本脚鎮守府の執務室には誰も居なかった、確かこの時間はへたれ提督夫妻は執務室を離れて二人の自室に居る筈だ

 

 

【浜波】

「部屋へ‥‥直接渡しに行こう」

 

 

この時何故か浜波はそう考えて行動した、これが後に浜波の性癖を大きく変貌させるキッカケに‥‥あるいは浜波の奥底に眠っていた本能を呼び覚ますキッカケになったのかもしれない

 

 

【浜波】

「失礼します」(コンコン)

 

 

へたれ夫妻の自室の前でドアをノックする浜波、返事は無い

 

 

【浜波】

「‥‥居ないのかな?」

 

(‥‥ガチャリ‥‥)

 

【浜波】

「‥‥‥あれっ?」

 

 

何気なくドアノブを回してみた浜波、鍵はかかっていなかった、ドアが開く

 

 

【浜波】

「ふえっ!?‥‥あっ‥‥おっ‥‥お邪魔します‥‥」

 

 

任務に忠実に‥‥そう思った浜波は活動報告書を直接渡そうと考え、意を決して部屋に入っていった‥‥

 

 

【浜波】

「えっと‥‥母里指令と川内さんは‥‥(キョロキョロ)‥‥シャワーかな?」

 

 

部屋にはやはり二人の姿は無かった、しかしシャワーの音が聞こえる、二人はそこに居るのかもしれない

 

 

【浜波】

「///‥‥うっ!!?‥‥///」(ドキドキ‥‥)

 

 

ここで浜波は気付いた、この部屋は一組の男と女、二人だけのプライベート空間なのだ、そこでどんな夫婦の営みが行われているのか‥‥‥

そんな濃厚な匂いを、浜波はこの部屋・空間から感じ取って思わず興奮してしまった、これは新婚の浜波ならではの超感覚だったのかもしれない

 

 

【浜波】

「///はっ‥‥はわわ‥‥///」

 

 

とんでもない場所に足を踏み入れてしまった‥‥そう思って浜波は固まってしまった、その時シャワー室から誰かが出て来そうな気配が!

 

 

【浜波】

「あわっ!?‥‥どっ‥‥どうしよう‥‥」(キョロキョロ)

 

 

今すぐ部屋から出て行く‥‥という発想が全く出ない程焦った浜波は、咄嗟にクローゼットの中に隠れた!

 

(ガチャン‥‥)

 

【浜波】

「(ドキッ‥‥ドキッ‥‥ドキッ‥‥)」

 

 

クローゼットの扉の僅かな隙間から部屋が見通せる

誰かが胸元までバスタオルを巻いてシャワー室から出て来た

 

(ガチャリ)

 

【川内】

「ふわー♪スッキリした~♪提督も早く~♪」

 

【へたれ提督】

「おう、ちょっと待ってくれ~」

 

 

シャワー室内の脱衣所からへたれ提督が返事を返す

 

 

【川内】

「~~♪~~♪」(スタスタ‥‥)

 

(‥‥ピタッ!)

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

上機嫌で歩き出そうとした川内の動きが止まった!

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

部屋の中に変化は無い、しかし間違いなく先程までここに誰かが居た!

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

自分と提督だけの空間に他の人間‥‥特に女が入り込んだ事に気付かない川内では無かった!匂いが違う!そしてその匂いの主はまだこの部屋のどこかにいる!

 

 

【川内】

「‥‥‥‥ニヤリッ♪」

 

 

川内はその匂いの主が誰なのかもほぼ確信が持てた、そして薄ら笑いを浮かべる

 

 

 

【浜波】

「(はっ!?‥‥もしかして‥‥ばれた!?)」

 

 

クローゼットの中にいる浜波は気が気ではない、川内の様子が明らかに変わった

間違いない!何者かが部屋に入って来た事が分かったのだ!

もしかすると、浜波がここに隠れている事もばれているのかもしれない

 

 

【浜波】

「(どっ!‥‥どうしよう!‥‥‥素直に出て謝った方が良いかも‥‥‥)」

 

 

そうは思っても、浜波にクローゼットから出て行く気力も勇気もなかった

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」(カチャッ‥‥ピッ)

 

 

川内は部屋の内線電話を取ると、何処かに連絡をし始めた

 

 

【川内】

「もしもし?ラビ明石さん?‥‥‥うん、ちょっと頼まれて欲しい事があるの‥‥」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【へたれ提督】

「ふわー♪スッキリした~♪」

 

 

一方で何も気付かない呑気なへたれ提督がシャワー室から出て来たのは、川内がラビ明石への電話を終わらせた直後であった

 

 

【浜波】

「(はわわ!‥‥もう‥‥とても出られない!‥‥)」

 

 

浜波は二人の前に出て来るタイミングを完全に逸してしまった

 

 

【川内】

「ねえ♪提督~♪❤今日は何の日か知ってるよね~~♪」

 

【へたれ提督】

「勿論、今日はバレンタインデーだろ?しかし清霜やメダ子からチョコレートは貰ったけど、川内からはまだ‥‥」

 

【川内】

「提督~?アタシが提督にチョコを渡すのを忘れると思う?」

 

【へたれ提督】

「いやそんな事は、ただ情けないけどずっと待ってたんだよ~」

 

【川内】

「安心して♪❤とびっきりの用意してあるから♪❤」

 

【へたれ提督】

「おおっ!この時間になって最高のサプライズ!♪」

 

 

 

【浜波】

「(チョコ‥‥そうだ!浜波も司令に渡さなきゃ!‥‥でもここから出られない)」

 

 

 

【川内】

「提督♪この箱、空けてみて♪」

 

【へたれ提督】

「これを俺に?サンキュー♪♪空けるって今すぐに?」

 

【川内】

「もちろん♪」

 

【へたれ提督】

「よし!‥‥(パカッ)‥‥どれどれ?」

 

 

川内はへたれ提督に綺麗な模様の円柱形の小箱を渡した、へたれ提督は川内に促されるままにその小箱を空けた

 

 

【へたれ提督】

「おっ?美味そうなチョコレートが綺麗に並んでるなぁ♪これ手作りか?」

 

【川内】

「そうよ♪」

 

【へたれ提督】

「いつも手作りチョコを作ってくれてありがとうな、つくづく艦娘の皆はホントに器用だと思うよ‥‥‥うんっ?‥‥この箱、二重底になってるのか?」

 

【川内】

「気付いた?その下にもある物が入ってるんだよ♪空けてみて♪」

 

【へたれ提督】

「そいつは凝ってるなぁ、どれどれ?」

 

(パカッ)

 

 

円柱形の小箱はチョコレートの入った上段と二重底になっている下段に分かれていた、へたれ提督は下段の中身を取り出してみる‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「うっ!?‥‥こっ‥これは!‥‥」(ピラッ)

 

【川内】

「ウフフ♪❤どう?それ新作だよ♪❤今日の為に準備したの♪」

 

 

それは黒の布地に新しいダズル迷彩が施された『紐パンツ』‥‥

 

 

【へたれ提督】

「川内ちゃん、これを俺にどうしろと?」

 

【川内】

「まさか提督が着る訳にはいかないでしょ?」

 

【へたれ提督】

「じゃあ俺がこんなの持っていても‥‥」

 

【川内】

「そう、それだけじゃただの布切れと同じ、だから~♪❤こうするのよ♪❤」

 

(ブワサッ!)

 

 

川内は身につけていたバスタオルを自ら脱ぐ、その下は文字通り一糸まとわぬ姿であった

 

 

【へたれ提督】

「おいおい!何すんの!?」

 

【川内】

「今更アタシの裸見るのなんて珍しくも無いでしょ?」

 

【へたれ提督】

「//男はそういう訳にはいかないんだよ!//」(アセアセ)

 

【川内】

「そう?それじゃあ~❤アタシも何か服を着ないとね♪」

 

(ギシッ)

 

そう言うと川内はそのままベッドに寝そべる、そして片足をへたれ提督の方に伸ばして‥‥‥

 

 

【川内】

それ、提督がアタシに‥‥履かせて♪❤

 

【へたれ提督】

「‥‥マジか!?」

 

 

川内がこの時間までチョコレートを渡さなかった理由はこれだったか!

小箱の二重底に仕込まれたパンツをへたれ提督の手で履かせる‥‥

これが川内のサプライズだったのである!

 

 

【川内】

提督~♪❤ほら~♪裸はダメなんでしょ?❤」(クイクイ)

 

【へたれ提督】

「‥‥全くお前は‥‥」(‥‥スルッ‥‥)

 

【川内】

ウフッ♪❤

 

 

へたれ提督は川内の両足にパンツを通すと、そのまま上に引き上げる

脱がせる事はあっても履かせる方に回るとは‥‥しかし考えとは裏腹にへたれ提督は自分が興奮しているのが分かった‥‥

 

 

【へたれ提督】

「腰を‥‥浮かせて」

 

【川内】

‥‥はいっ♪❤」(ニコッ❤)

(クイッ‥‥)

 

(スチャッ‥‥)

 

 

パンツはへたれ提督の手によって川内の腰におさまった‥‥

 

 

【川内】

エヘヘ~♪❤提督にパンツを履かされちゃった♪❤どう?可愛い?❤

 

【へたれ提督】

「ううっ!‥‥裸よりも‥‥いやらしい!」

 

【川内】

大成功~♪❤じゃあ~❤‥‥今夜はこれで‥‥しよ♪❤

 

【へたれ提督】

「(ドオオオーーーン!!!)」

 

 

へたれ提督は川内の手の平で転がされ、計略にはまってしまった

ここまで来たらやることは一つだ!

 

 

【へたれ提督】

「極上のバレンタイン夜戦!頂きます~♪」(野獣と化す!)

 

【川内】

イヤ~ン♪❤提督のエッチ~♪❤

 

 

【浜波】

「///はわっ‥‥はわわわ‥‥///」

 

 

 

欲望に負けたへたれ提督は川内をベッドに押し倒した!

あろう事か、浜波がクローゼットの中に取り残された状態で夜戦(意味深)が始まってしまった!

一方で‥‥クローゼットのドアの小さな隙間から二人の交わりの光景をガン見して、目が離せなくなってしまった浜波もそこにいた

 

 

【川内】

ていと‥‥うっ❤‥‥んぐっ❤‥‥

 

 

 

【浜波】

「(すっ!‥‥凄い!‥‥あんな‥‥獣みたいなキス‥‥)」

 

 

へたれ提督の舌が川内の喉元まで深くえぐるようにねじり込まれ、川内もそれに舌を絡み付かせるように返す、まるで獣の舌なめずりの応酬のような濃厚なキス

そんな濃厚なキスに浜波は完全に魅入られていた‥‥‥

 

 

【川内】

‥‥んぐっ❤‥‥んんん~~~❤❤❤

トロ~~ン❤

 

 

キスの応酬は川内の敗北に終わったようだ、川内は完全にトリップ状態に落ちた

 

 

【浜波】

「(川内さんが‥‥あんな顔に!?‥‥もし浜波が‥‥司令にあんな‥‥あんな凄いキスをされたら!‥‥‥どうなっちゃうんだろう?‥‥)」

 

 

【川内】

‥‥ぷはっ!‥‥ハアッ‥ハアッ‥‥提督のキス❤‥‥しゅごい❤‥‥

 

【へたれ提督】

「ふう~っ‥‥光栄だ♪‥‥もうこんなに濡れてるぞ?」

 

(❤クリクリ‥‥クチュクチュクチュクチュクチュクチュ~~❤)

 

【川内】

あっ❤‥‥あーーーーーー❤

 

【へたれ提督】

「ほおら♪せっかく履かせたパンツがもうこんなに♪」

 

(グジュグジュ❤ピチャピチャ❤)

 

【川内】

いやぁ~~ん❤

 

 

パンツの上から指で軽く挿入して愛撫、濡れているのがよく分かる‥‥‥

そんな音が浜波のいるクローゼットの中までよく聴こえてくる‥‥

 

 

 

【浜波】

「(ここからでも‥‥濡れてるのが‥‥音で分かる‥‥)」

 

 

 

【へたれ提督】

「どれだけ濡れてるのか‥‥もう少し確かめてみるとしようか?」

 

(‥‥スルッ‥‥)

 

【川内】

‥‥あっ❤‥‥手が❤‥‥」(ピクン‥‥)

 

(‥‥ジュブリッ!‥‥グジュッ❤‥

 

【川内】

あっ!❤‥あうっ!❤‥

ビックーーーーーン!❤

 

 

 

【浜波】

「(ぱ!‥‥パンツの中にまで‥‥手を入れて‥‥‥)」

 

 

 

【へたれ提督】

「掻き回してやる‥‥もっと濡らしてやる!」

 

(グチュグチュグチュグチュグチュ~❤)

 

【川内】

あーーー❤‥あっ❤あっ❤あっ❤‥‥

 

 

 

【浜波】

「(ああっ‥‥‥あんなに‥‥掻き回されて‥‥川内さん‥‥とっても‥‥‥気持ち良さそう‥‥‥)」

 

【浜波】

‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥」(モミモミ‥‥)

 

 

へたれ提督に膣の中を指で掻き回されて、パンツの中から愛液を溢れ流しながら感じまくる川内を見て‥‥‥浜波はいつの間にか自分の身体を自分で愛撫していた‥‥

 

 

【浜波】

「(そっ‥‥そんな‥‥浜波‥‥いつの間に!?‥‥でも‥‥止められないよぉ‥‥)」

 

【浜波】

‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥

 

 

浜波も‥‥濡れていた‥‥

 

二人の夜戦は段々と大胆になっていく、気がつくと二人は『69』の体制でお互いの局部を攻め合っていた‥‥

 

 

【川内】

んっ❤‥‥んぐっ❤‥‥おち〇ちん❤‥‥おっきい❤‥‥はむっ❤‥‥

‥カポッ❤‥カポッ❤‥カポッ❤‥‥

 

 

【浜波】

「(はっ!?‥‥‥あれが‥‥男の人の‥‥あんなに大きくなって‥‥凄いしゃぶりついてる‥‥‥)」

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥(チラッ)」

 

 

【浜波】

「(はわっ!?‥‥今‥‥目があった!‥‥)」(ドキッ!)

 

 

【川内】

「(ニヤリッ♪)‥‥んっ❤️んっ❤️んっ❤️んっ❤️んっ❤️

(かぽ❤‥‥かぽ❤かぽ❤かぽ❤かぽ❤)

 

 

一瞬の事だが、間違いなく浜波は川内と目が合った!川内がわざと浜波に目を合わせて来たと言ってもいい、間違いなく川内はクローゼットの中の浜波の存在に気付いている、クローゼットの中に居るのが浜波である事も分かっている!‥‥‥

浜波はそう確信した

 

浜波が見ている事に気付いているにも関わらず、川内はへたれ提督の巨肉棒と睾丸袋にしゃぶりつき、くわえ込み、口に含んで離さない、まるで浜波にわざと見せつけているかのように‥‥‥

 

 

どう?提督のおち〇ちん♪❤凄いでしょ?❤

 

アタシだけの‥‥たからもの♪❤

 

 

川内がそう言っているように浜波には思えた

 

 

【浜波】

「(凄い!‥‥凄い‥‥男の人って‥‥あんなに大きくなるの!?‥‥川内さん‥‥あんなに激しくしゃぶって‥‥‥とっても‥‥‥美味しそう‥‥‥)」

 

【浜波】

‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥

(クチュ❤‥‥クチュ❤‥‥)

 

 

フェラチオというお洒落な響きではなく、まるで何かの獣のように一心不乱にしゃぶりつく川内を見ていて、浜波の興奮度も濡れ具合も高くなってきた‥‥‥

 

 

(カポッ❤‥‥カポッ❤‥‥カポッ❤‥‥)

 

【へたれ提督】

「‥‥ああ‥‥川内のフェラ‥‥今日はやけに激し‥‥ううっ!‥‥きっ‥‥気持ち良い‥‥‥」

 

【川内】

ウフフ♪❤気持ちいい?‥‥じゃあっ❤もっと気持ち良くしてあげる♪❤

 

【へたれ提督】

「ふえっ!?」

 

【川内】

あっそうだ、提督、反対向きに寝て?

 

【へたれ提督】

「おっ‥‥おう‥‥」

 

 

へたれ提督は言われるままに身体の向きを180度変える、調度頭の向きがクローゼットの方向に向く形だ、余程と事が無い限りへたれ提督の視界に浜波が入る事は無い

 

 

【川内】

エヘヘ♪❤‥‥それじゃあ~♪❤

 

【へたれ提督】

「おおっ!」

 

 

川内はへたれ提督の上に乗ると自らパンツを横にずらして‥‥

 

ズプッ❤‥‥ズブブッ❤‥‥

 

【川内】

‥‥!あっ❤‥‥はうん❤‥‥」(ピクン❤‥‥ピクン❤‥‥)

 

【へたれ提督】

‥‥うっ!‥‥ぐはあっ!‥‥」(ヒクッ‥‥‥ヒクッ‥‥)

 

【川内】

ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥入っちゃったよ♪提督❤‥‥提督のおち〇ちん❤‥‥アタシのオマ〇コに❤‥‥奥までねじ込んじゃったよ~ん♪❤

 

 

どう?入ってるところ見える?❤

 

 

【浜波】

「(‥‥ふわあ!?‥‥あんなに‥‥入ってる❤‥‥凄い❤‥‥もし浜波の中にも‥‥司令の‥おち〇ちんが‥‥入ったりしたら‥‥‥あんな風にぃ❤‥‥‥)」

 

【浜波】

‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ああ❤‥‥しれぇ❤‥‥

(グチュ❤グチュ❤ジュブ❤ジュブ❤)

 

 

自分の局部にへたれ提督の肉棒が挿入されたのを明らかに浜波に見せつけている川内、浜波はそれを見て、自分が鶴 温に挿入される場面を思い浮かべで更に濡れた

 

浜波は左手で自分の胸部装甲を揉みほぐし、右手をパンツの中に入れて自分の膣を指で掻き回していた、愛液が滴り落ち、クローゼットの床も濡れていた

 

 

【へたれ提督】

ああ‥‥入ってるところ‥‥見える‥‥川内の中‥‥あったかい‥‥俺の息子‥‥オマ〇コとパンツに‥‥包まれてる‥‥

 

【川内】

ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥提督のおち〇ちんも‥‥あったかい❤‥‥今からアタシが‥‥提督を犯しちゃう♪❤‥‥い~っぱいパンパンしちゃうよ~♪❤❤

 

ヌプッ❤‥‥ヌプッ❤‥パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤

 

【へたれ提督】

ああっ!川内ぃ!‥‥うっ!‥ごっ!‥がっ!‥っ!‥っ!‥

 

ギシッ‥ギシッ‥ギシッ‥

 

 

 

【浜波】

‥‥ああっ❤‥‥しゅごい❤‥‥動いて❤‥‥

(ジュブジュブ❤‥‥ブッシュ~~❤)

 

 

【へたれ提督】

‥‥うっ‥‥ううっ‥‥

 

【川内】

あっ❤‥‥あっ‥‥❤提督の❤‥‥気持ち良さそうな顔❤‥‥カワイイ❤‥‥ほおら♪❤‥‥もっとパンパンしちゃうよ~~♪❤

 

パンパン❤パンパン❤パンパン❤

 

 

【浜波】

ん~~~~❤❤❤」(ジャブジャブ❤ブッシュ~~❤)

 

 

川内の腰の打ち付けが早くなり、浜波の指の掻き回しも早く激しくなる

やがて‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

ああっ!‥‥こんなの反則だぁ‥‥イク!‥‥出るぅ!‥‥

 

【川内】

あっ❤あっ❤‥‥アタシも❤‥‥イク❤‥‥中に‥‥出して❤‥‥

 

【へたれ提督】

川内ぃ好きだぁ!!‥‥ああっでりゅうーー!!!

 

ドピュッ!ドピュッ!ビュルル~!!

 

【川内】

あーーー❤❤❤イック~~~❤❤❤」(ビクン❤ビクン❤ビクン❤)

 

 

 

【浜波】

‥‥あっ!❤‥‥浜波も‥‥イクッ!❤‥‥

(ビクビク❤ビクン❤)

 

 

三人はほぼ同時に達した‥‥‥

 

白い噴水を吹き上げて放心状態のへたれ提督‥‥

噴き上がってきた白濁液を子宮で受け止めて御満悦の川内‥‥

川内の姿を自分に投影して自慰行為で汗だくの浜波‥‥

 

 

【川内】

‥‥提督の❤‥‥みりゅく❤‥‥暖かい❤‥‥エヘヘ♪❤‥‥ごちそうさま~♪❤

 

【へたれ提督】

‥‥まだだ!

 

【川内】

ふえっ?❤

 

【へたれ提督】

「こんな最高のバレンタイン!!これくらいで終われるかーーー!!!」

 

ガバァァァァ!!!

 

【川内】

///ぴやああああーーー!!?///

 

 

攻守交代!!

へたれ提督はいきなり起き上がると、合体したまま、今度は川内をベッドに仰向けに押し倒し、自分が上に乗った

 

 

【へたれ提督】

チョコレートのお礼と仕返しだ!‥‥俺の息子を‥‥こんなにした責任‥‥取ってもらうからな!!

 

【川内】

‥‥ああっ❤‥‥しゅごい❤‥‥あんなにたくさん‥‥射精したのに‥‥提督のおち〇ちん❤‥‥さっきより大きい❤‥‥かたい❤‥‥

 

 

【浜波】

///‥‥はわっ!‥‥はわわわ‥‥///

 

 

ベッドの上の二人は浜波に臀部を見せる形で合体している、つまり浜波の目の前には二人の結合シーンがローアングルで、比較的アップで展開しているのである

浜波の視界には二人の顔は見えない、単純に二体の生命体が結合している光景‥‥

川内がパンツを履いていなかったら、それは野生動物の交尾シーンにしか見えない

 

浜波は圧倒されつつもその光景にくぎ付けになった

 

 

ヌロオォォ~~❤‥‥

 

【川内】

あっ!❤‥‥ああっ❤‥‥中で‥‥動いて‥‥りゅ❤‥‥

(ピクン❤‥‥‥ピクン❤)

 

【へたれ提督】

フウッ‥‥フウッ‥‥入ってるの‥‥分かるか?‥‥

 

【川内】

‥‥うん❤‥‥わかるぅ❤‥‥入ってるの❤‥‥‥‥みえりゅ❤‥‥

 

【へたれ提督】

このまま‥‥真上から‥‥打ち降ろすぞ!‥‥

 

【川内】

///‥‥あっ❤‥‥いやっ❤‥らめえ❤‥‥今‥そんな事されたら‥‥アタシ❤‥‥イッちゃ❤‥‥///

 

【へたれ提督】

「ふんぬっ!!!」

 

((ズブンッ!!!))

 

【川内】

!?ひぃっ!!!

ビックーーーーーン!!!

 

 

 

【浜波】

///‥‥ひいっ!!?‥‥まっ!‥真上から‥‥挿された!‥‥///

(ビクン❤‥‥ビクン❤‥‥)

 

 

真上から奥まで打ち降ろすへたれ提督の一撃で、川内はまた達してしまった

浜波の中ではもう、自分が鶴 温にされている事と同じ感覚になっていた

 

 

【川内】

///あっ!❤‥‥(ヒクッ‥‥ヒクッ)‥‥イッた❤‥‥‥///

 

【へたれ提督】

俺にも男の矜持がある‥‥犯されっぱなしでいられるか!‥‥今度は俺が‥‥川内を犯してやる!‥‥フン!フン!

 

パン!❤‥‥パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤

 

【川内】

‥‥あっ❤‥‥あーー❤あっ❤あっ❤あっ❤

 

 

 

【浜波】

‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥しれぇ❤‥‥気持ち❤‥‥いい❤‥‥

 

 

へたれ提督と川内の行為は、完全に浜波の中で自分と鶴 温の行為に脳内変換されていた

 

 

パン!❤‥‥パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤

 

【へたれ提督】

川内ぃぃ!!俺の!‥‥俺の今の気持ちが‥‥分かるかー!?

 

【川内】

ああっ!❤‥‥分かる❤‥‥分かるよ提督❤‥‥提督のおち〇ちん❤‥‥どんどん大きくなって❤‥‥アタシのオマ〇コの中で!‥‥イキたがってりゅう~~♪❤❤❤

 

【へたれ提督】

ああ!そうだ!!‥‥俺の想いを!‥‥俺の精子の全てを!‥‥お前だけにぃいい!!!

 

【川内】

‥‥あっ❤‥‥てっ‥‥提督❤‥‥アタシ❤‥‥嬉しい❤‥‥

(ボロボロ‥‥)

 

【へたれ提督】

川内!愛してるぅ!!お前の‥‥お前の全てを!!‥‥お前の心も!‥‥お前の身体も!‥‥お前のオマ〇コも!‥‥お前のパンツも!‥‥全部俺の色で染めてやるぅぅぅ!!!

 

【川内】

提督ぅ~♪❤❤‥‥して❤‥‥もっとしてぇ~~♪❤❤‥‥アタシの全部‥提督の色に染まるまで‥‥いっぱい犯してぇぇ❤❤‥‥オマ〇コもパンツもグチョグチョにしてぇぇぇ~~♪❤❤❤

 

 

二人の腰のぶつかり愛はピストン運動をともなってフィニッシュに向かって激しさを増して行く!

肥大化したへたれ提督の肉棒が何度も何度も川内の膣の中に吸い込まれて行く!

最初の射精分の精液が大量の愛液と一緒に結合部から噴き出してくる、激しく軋んで今にも分解しそうなベッド、精液と愛液で汚れたパンツ、シーツの上も汗と精液と愛液で侵食されていく、余りにも振動が激しすぎたのか、何か物が落下する音が聴こえたが二人は止まらない!

 

 

【浜波】

‥‥あっ❤‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥もう‥‥もうだめ❤‥‥

(ジャブジャブ❤ジャブジャブ❤)

 

 

浜波の指も止まらない!噴き出した汗と愛液で浜波もびしょ濡れだった

 

 

パン!❤‥‥パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤

 

【川内】

‥‥あっ❤あっ❤‥‥もうだめぇ❤‥‥イクッ❤‥‥イクッ❤️‥‥

 

【へたれ提督】

‥ううっ‥‥また‥‥出るぅ!‥‥今度は‥‥もっと奥にぃ‥‥

 

【川内】

‥‥出して❤‥‥提督❤‥‥中に‥‥奥まで‥‥いっぱい出してぇぇぇ~~❤❤❤

 

【へたれ提督】

川内好きだぁぁぁ!!!愛してりゅううう!!!

 

【川内】

‥‥提督大好き!!!❤❤❤‥‥だいしゅきいぃぃぃ~~~♪❤❤❤

 

【へたれ提督】

ああ!!せんだいぃぃ!!‥でっ!‥でりゅううう!!!

 

【川内】

ああっ!!❤❤ていとく!!‥‥イクッ!!❤‥‥イックううぅぅぅ~~~❤❤❤

 

 

 

【浜波】

‥‥あっ!❤‥‥浜波も‥‥イクッ!❤❤‥‥

 

 

【へたれ提督】

「うっ!!‥‥ウグッ!!!」

 

((ドピュッ!!ドピュッ!!))

 

【川内】

あっ!!❤❤‥あちゅい!!❤❤

 

((ドビュルルル~~~❤❤❤))

 

【川内】

あーーーーーーー❤❤❤

(ビクン❤ビクン❤ビクン❤)

 

 

先程とは比べものにならないような大量の白濁液が奔流のように子宮に流れ込んで来た!へたれ提督は白濁液を大量射精し、川内は身体が小刻みに痙攣(けいれん)する‥‥‥

 

ドクッ‥‥ドクッ‥‥ドクッ‥‥

 

【川内】

‥‥あっ❤‥‥あった‥かい❤‥‥‥気持ち‥‥いい❤‥‥‥

(ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ピクン❤‥‥ピクン❤‥‥)

 

【へたれ提督】

ううっ‥‥川内‥‥好きだ‥‥‥むぐっ‥‥

 

【川内】

‥‥提督ぅ❤‥‥しゅきぃ♪❤‥‥んぐっ❤‥‥

 

 

 

先程までお互いを激しく求めあっていた二人は、身体を密着させてキスを交わした

子宮におさまり切らなかった白濁液が愛液と一緒に溢れ出してきて、シーツとパンツを汚していく‥‥‥

 

 

【浜波】

‥‥ああっ❤‥‥しれえ❤❤‥‥」(ヒクッ❤‥‥ヒクッ❤)

 

 

浜波もクローゼットの中で一人果てた‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

‥‥川内‥‥ありがとう‥‥‥最高のバレンタインだった‥‥このパンツ、また履いてくれるか?

 

【川内】

‥‥提督ぅ♪❤‥‥アタシこそありがとう❤‥‥これ気に入った?❤‥‥それじゃあ~❤‥‥また‥‥履いてあげるね♪❤️

 

 

【へたれ提督】

‥‥川内‥‥‥

 

【川内】

‥‥提督❤‥‥

 

‥‥チュッ❤‥‥

 

 

 

‥‥RRRRR‥‥RRRRR‥‥

 

二人が再び濃厚なキスを交わし始めた時、内線の電話が鳴った

ランプの色で、何処からかかって来たのか直ぐに分かるようになっている

 

(カチャッ‥‥)

 

【へたれ提督】

「‥‥ラビ明石か‥‥どうした?」

 

【ラビアンローズ】

『お楽しみのところすみません提督』

 

【へたれ提督】

「『お楽しみ』の意味をあえて突っ込むのは止めておくが、何かあったのか?」

 

【ラビアンローズ】

『実は先程『ヘリウム3』の貯蔵タンクで警報が鳴りまして、その原因を今調べてるんですが分からないんですよ、見たところ何処にも異常は見当たらないし、センサーの誤作動だとは思うんですけど‥‥』

 

【へたれ提督】

「『ヘリウム3』のタンクか、大型艦艇も導入した事で急に規模を拡充したからな、その無理が出ているのかな?」

 

【ラビアンローズ】

『そこは何とも‥‥今のところ私とマンジューシャカだけでは原因を見つけるのが困難なのは事実でして‥‥』

 

【へたれ提督】

「春馬と村雨は今日は外泊(意味深)してるからな‥‥分かった、俺が役に立つかは分からんが、今からそっちに行くから待っていてくれ」

 

【ラビアンローズ】

『了解です、助かります』

 

 

へたれ提督はラビ明石との話を終わらせると電話を切った

 

『ヘリウム3』は大型艦艇やモビルスーツの動力源『ミノフスキー・イオネスコ型熱核反応炉』のエネルギー燃料である

クラップ級を改修した『スザク』のエネルギーであり、KLGで改修中のドレッドノート級のエネルギーにもなる、また、『ペールギュント』『ラビアンローズ』『カリスト』『アマルテア』などのイレギュラー艦娘達の燃料ともなる訳なので、貯蔵タンクの保守点検は重要であった

 

 

【川内】

「う~~ん‥‥提督?‥‥ラビ明石さんは何て?」

 

【へたれ提督】

「『ヘリウム3』の貯蔵タンクで警報が出たそうだ、大した事は無いようだが様子を見てくる、川内はどうする?」

 

【川内】

「‥‥ごめん提督‥‥腰が立たなくて‥‥今すぐは動けない‥‥もう少し休憩したらアタシも行くから‥‥先に行ってて」

 

【へたれ提督】

「分かった、無理しなくて良いからな?」(ナデナデ)

 

【川内】

「うん♪‥‥ありがとう♪」

 

 

へたれ提督は軽装に着替える、ラビ明石に合流する為に部屋を出て行った

 

(‥‥バタン‥‥)

 

 

【川内】

「‥‥さて‥‥と‥‥」

 

 

 

 

【浜波】

‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥司令❤‥‥好き❤‥‥

(ぐったり)

 

 

自慰行為でヘロヘロになった浜波は余韻に浸っていた

狭いクローゼットの中で汗まみれとなり、パンツの中に手を入れたまま‥‥

床は汗と愛液で濡れている

 

 

【浜波】

‥‥浜波も❤‥‥司令と❤‥‥あんなふうに❤❤‥‥

 

 

この時浜波は迂闊にも、自分の置かれた現状を失念していた、だからクローゼットの扉をいきなり開けられた時は完全に不意打ち状態であった

 

(ガチャッ、ギィッ‥‥‥)

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

クローゼットの中で汗まみれ愛液まみれの浜波‥‥‥

パンツ一枚の格好で仁王立ちする川内‥‥‥

 

二人は今度こそ完全に目が合った!一切の弁解の余地も無いくらいに‥‥‥

 

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥あっ‥‥」

 

 

 

『蛇に睨まれた蛙』とは正にこういう状態を言うのだろう、浜波は川内の目線に捕らえられたまま微動だにも出来なくなってしまった

 

 

 

【浜波】

「‥‥あっ‥‥‥あわっ‥‥‥」

 

 

浜波は完全に固まってしまった、先ずは謝罪の言葉を言わなければならないのは分かっていても言葉が口から出て来ない

今の浜波の姿を見れば、クローゼットの中で何をしていたのかは一目瞭然だ、こんな状況でどんな言葉を発すればいいのか‥‥‥

 

先に言葉を発したのは川内の方だった

 

 

【川内】

「‥‥浜波、あんたがそこに居たのは分かってたよ」

 

【浜波】

「///ふええっ!?///」(やっぱり!)

 

【川内】

「分かっていて‥‥わざと浜波に見せつけていたの、ごめんね♪」(ニコッ♪)

 

【浜波】

「‥‥‥‥えっ?」

 

 

浜波の予想通り、川内は浜波の存在を分かってた上でへたれ提督との夜戦を見せつけていたのだ

分からないのはその理由、そして今の川内の意外な反応であった

 

 

【川内】

「汗まみれじゃない?そんな所にいないで早く出てきなよ」

 

【浜波】

「はっ‥‥はい‥‥」

 

 

浜波は恐る恐るクローゼットから出て来た、川内は怒る様子も無く淡々としている

それが返って浜波を混乱させていた

川内は部屋に備え付けの小さな冷蔵庫から何かを取り出す

 

 

【川内】

「良いから、そこに座って」

 

【浜波】

「‥‥はい‥‥」

 

 

座る所はベッドくらいしかない、浜波はまだ二人の夜戦の後が残るベッドに腰掛けた、その直後、冷えたペットボトルを渡された

 

(ポンッ)

 

【浜波】

「ふわっ!?‥‥‥これは?‥‥」

 

【川内】

「ミネラルウォーターよ、少しだけ塩が入ってる、狭いクローゼットでそんなに汗をかいてアソコが濡れたら脱水症状になるかも知れないでしょ?」

 

【浜波】

「///あっ‥‥ありがとう‥‥ございます‥‥///」

 

 

浜波は恐縮しながら渡されたミネラルウォーターを飲む、汗と愛液を搾り出した浜波にとっては正直、この水は身体に染み渡る『恵みの水』であった

 

 

【浜波】

「おっ‥‥‥おいしい‥‥」

 

【川内】

「そう?良かった♪‥‥活動報告書を持って来てくれたのね?ありがと♪」

 

【浜波】

「あっ!‥‥はっ‥‥はい!これ‥‥」

 

 

そうだった!自分の目的はこの活動報告書を直接渡す事だった、浜波は川内に活動報告書を渡す、川内は何故か楽しそうにしている、浜波は川内の反応に戸惑っていた

 

川内さん、怒ってないの?‥‥‥

 

 

【川内】

「うんしょっ‥‥と、ねえ浜波?提督はしばらく戻って来ないから、アタシ達だけで少しお話しよっか?」

 

【浜波】

「‥‥えっ?‥‥はっ‥‥はい‥‥」

 

 

川内は浜波のすぐ横に腰掛けた

 

浜波は知る由もないが、夜戦を始める前に川内はラビ明石に電話をしていた、これは時間を見計らってへたれ提督を呼び出してもらう算段であったのだ

『ヘリウム3』の貯蔵タンクの異常はラビ明石の作り話である

川内は浜波の存在を察知した時点で浜波と二人で話そうと考えていたのである

自分達の夜戦をこれでもかと言うくらいに浜波に見せ付けたのもその一環だった

 

もちろん、夜戦は夜戦で楽しんだのは言うまでもない

 

 

【川内】

「クローゼットの中で‥‥ひとりエッチ❤してたのね?」

 

【浜波】

「///ふえええ!?///」

 

 

いきなり核心を突いてきた川内、浜波には返す言葉もない

 

 

【浜波】

「ウフフ♪こんなにパンツを濡らして♪アタシと提督のエッチ❤を見て興奮したんでしょ?」

(‥‥クチュッ❤)

 

【浜波】

「///ひゃあっ!?///」

 

 

川内は浜波の股間に手を当てる、浜波のパンツは愛液がたっぷり染み込んでいた

 

 

【浜波】

「ごっ!‥‥ごっ!‥‥‥ごめんなさ‥‥‥」

 

【川内】

「謝る事無いんだよ浜波♪それは自然な反応なんだから♪」(ナデナデ)

 

【浜波】

「‥‥へえっ!?‥‥」

 

【川内】

「ねえ浜波?正直に教えて?アタシと提督のエッチ❤を見てどう思った?」

 

 

川内の反応は浜波にとっては意外な事ばかりであった、しかもまさか夜戦を見た感想まで聞かれるとは‥‥浜波は意を決した、何を聞かれても全て正直に答えよう‥と、それが彼女なりの謝罪、誠意の形であった

 

 

【浜波】

「///‥‥とっても‥‥気持ちよさそう‥‥でした‥‥///」

 

【川内】

「うん♪実際にとっても気持ちよかった❤からね♪‥‥それで浜波はひとりエッチ❤をしながらどんな事を考えてたの?」

 

【浜波】

「///‥‥頭の‥‥中で‥‥司令と‥‥///」

 

【川内】

「そっかあ~♪浜波は頭の中で鶴さんとエッチ❤してたんだね~♪」

 

【浜波】

「///はわわわ!///」

 

【川内】

「それで~?アタシと提督のエッチ❤は浜波の参考になったのかな~♪」

 

【浜波】

「///ふえええ~~~///」

 

 

楽しそうに茶化す川内、赤面する浜波、奇妙な嫁艦コンビである

 

 

【川内】

「ねえ浜波?鶴さんとは‥‥もうしたの?」

 

【浜波】

「//‥‥そっ‥‥それは‥‥まだ‥‥//」(首を横にふる)

 

【川内】

「まだ?」

 

【浜波】

「キスは‥‥しました‥‥ここに来る前に一度‥‥」

 

【川内】

「鶴さんは‥‥誘ってくれないの?」

 

【浜波】

「司令は!‥‥司令は浜波に‥‥とっても優しくしてくれます‥‥だけと‥‥浜波の方が‥‥踏み出せなくて‥‥壁を作ってしまって‥‥司令もそれを感じてるんだと‥‥思い‥‥ます‥‥」

 

【川内】

「浜波は鶴さんとエッチ❤したい‥‥とは思っているのね?」

 

【浜波】

「したい!‥‥です‥‥司令とエッチ❤‥‥司令が‥大好きだから‥‥‥でも」

 

【川内】

「‥‥でも?」

 

 

【浜波】

「浜波の‥‥身体は‥‥汚れてるから‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

そういえば、川内には浜波を見て気になる事があった

 

 

【川内】

「浜波?‥‥嫌なら答えなくてもいいわ、『処女膜』‥‥無いわよね?鶴さんの前に男の人との経験は?」

 

【浜波】

「‥‥(ブンブン)」

 

 

浜波は黙って首を横にふる‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥ごめん浜波、もう無理には聞かないよ?」

 

【浜波】

「いいんです!‥‥どうか‥‥聞いてください!」

 

 

浜波は搾り出すように過去の事を川内に話した

それは浜波がまだ『足柄』や『潮』と同じブラック鎮守府に居た時の記憶‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

(バシーーン!!!)

 

【浜波】

「ひいっ!!」

 

【横暴秘書艦A】

「喚くなぁぁ!!!弱虫が!!お前のせいで!!‥‥お前のせいで私の顔はこのザマだぁぁ!!!」

 

【横暴秘書艦B】

「わたひなんか‥‥鼻の骨を折られて!!どうひてくれる!!!」

 

(ドスッ!!)

 

【浜波】

「うぐっ!!」

 

 

浜波を集団でいたぶっていたところを足柄に顔面をすり下ろされ、鼻の骨を折られた二人の横暴秘書艦が、足柄の留守を狙って浜波に逆恨みの仕返しをしてきた

 

 

【横暴秘書艦B】

「さっさと足を開きな!!」(ガシッ!!)

 

【浜波】

「ひいいっ!!」

 

(カチッ‥‥ウインウインウイン‥‥)

 

【横暴秘書艦A】

「イヒヒ‥‥こいつが何か分かるかい?特注品の電動拷問コケシさ!こいつでお前の『処女膜』をぶち抜いてやるよ!!」

 

【浜波】

「いっ‥‥いや‥‥」

 

【横暴秘書艦A】

「最初にお前を抱く男はどう思うかね~♪お前を薄汚いヤリマンだと思うかもね~♪もっとも!それまでお前が沈まなければの話だけどね!!」

 

【浜波】

「いやぁーー!!止めてーー!!」

 

 

ブチッ!!!

 

【浜波】

「ひぎぃ!!!‥‥痛い!!!」

 

 

何かが引き契れる感覚がして、浜波の膣から大量の出血が‥‥‥

 

 

【浜波】

「ううっ‥‥‥あああ‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

【横暴秘書艦B】

「いいねへ~♪その苦痛に歪む顔が見たかったのよ~♪」

 

【横暴秘書艦A】

「これでいつでも男をくわえ込めるわね~♪何なら知り合いの憲兵に奉仕させてあげよっか~♪あんたみたいなゴミに提督の相手は上等過ぎるからね!」

 

 

(ギャハハハーーー!!!)

 

 

悪意しか無い、引きつった笑い声‥‥‥

一部の憲兵と癒着していたこの鎮守府は完全に壊れていた‥‥

そう、一部を除いては‥‥‥

 

 

ドッカーーーン!!!

 

 

【横暴秘書艦A・B】

「「!!!!!!???」」

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」(シュウウウ‥‥‥)

 

 

鋼鉄製のドアを蹴破って破壊神が帰還した!横暴秘書艦の顔は余裕から一転!恐怖と絶望の顔へと変わった

 

 

【浜波】

「‥‥あっ‥‥足柄‥‥さん‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

暴行を受けて倒れている浜波と床に広がる血液、横暴秘書艦Aが握っている醜悪な見た目のバイブ‥‥‥それでおおよその事を足柄は理解した

 

 

【足柄】

「やけに下品で醜い耳障りな馬鹿笑い声が聴こえたと思ったら‥‥ご立派な秘書艦様が随分とくだらないマネをしてるじゃない?」

 

【横暴秘書艦B】

「ひっ!‥‥ひいっ!‥‥‥」(失禁)

 

【足柄】

「こんな事したら後でどうなるか分かってるでしょ?‥‥それでもやるなんて‥‥あんた達、正真正銘のバカじゃないの?」

 

【横暴秘書艦A】

「このぉ!!調子に乗るなぁ!!私達を誰だと思って!!‥‥」

 

【足柄】

「ええ、知ってるわよ」(ガシッ!)

 

【横暴秘書艦A】

「ウグッ!!?‥‥」

 

 

足柄は横暴秘書艦Aの胸ぐらを掴んだ、そして一言‥‥‥

 

 

【足柄】

「薄汚い‥‥生ゴミがぁ!!」

 

ベキィッ!!! グシャァ!!!

 

【横暴秘書艦A】

ぴぎっ!!!

 

【横暴秘書艦B】

ひぎゃっ!!!

 

 

 

【浜波】

「‥‥あっ‥‥足柄さ‥ん‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

 

 

二人の横暴秘書艦は、足柄に生ゴミのようにボロボロにされた

今度は完全に『艦娘としての死』を迎え、再起不能になったのである

普通の人間としてもまともな生活は一生出来ないであろう

 

事件の調査と処理が終わる前に足柄は鎮守府から姿を消した‥‥

浜波はあの時のお礼を言う機会も無かった

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥ごめんね、浜波‥‥嫌な事思い出させちゃって‥‥アタシって何てデリカシー無いんだろうね‥‥」

 

【浜波】

「いえっ!‥‥いいんです!‥‥浜波も‥‥誰かに‥‥聞いて欲しかったから‥‥」

 

【川内】

「足柄さんは謎提さんを好きになった事以外は昔から変わってないみたいね、そこもアタシがあの人の好きなところなんだけどね」

 

 

浜波が心に抱えていたこのモヤモヤを吐き出したいと思っていたのは事実だった

川内や足柄のような人が相手だったから浜波も話す事が出来たのだろう

 

 

【川内】

「鶴さんはその事知ってるの?」

 

【浜波】

「まだ‥‥話してません‥‥いつかは話さないと‥‥とは思ってるけど‥‥」

 

 

この経験から、浜波は自分の身体が汚れていると思い込んでしまっている

これを乗り越えないとやはり次の展開は‥‥‥

 

 

 

【川内】

「‥‥ねえ、浜波、アタシの話も聞いてくれる?」

 

【浜波】

「川内さんの?‥‥‥はい‥聞かせてください‥‥」

 

【川内】

「ありがとう♪アタシが提督と始めてエッチ❤した時も‥‥アタシには『処女膜』が無かったんだよ」

 

【浜波】

「‥‥‥えっ?」

 

 

これは浜波も驚いた、へたれ提督と川内の二人は出会ってからずっと二人で、お互いを支え合って今日まで来た事は浜波も聞かされていた

だからきっと川内の『初めて』もへたれ提督と‥‥と浜波は思い込んでいたのである

 

 

【川内】

「アタシにとっての男の人も、アタシが愛した男の人も、後にも先にも提督ただ一人よ、それは確かな事」

 

【浜波】

「‥‥ですよね‥‥」

 

【川内】

「でも‥‥提督を愛した時にはもう‥‥アタシは『処女膜』を失ってしまっていた‥‥もちろん提督はそんな事一度も気にした事なんか無いわ、だから鶴さんもそんな事は気にする人じゃない、鶴さんは浜波の処女膜じゃなくて浜波本人を好きになったんだから」

 

 

浜波も鶴 温の事は信頼している、浜波本人が踏み出せないだけだ

ならば川内はどうやって乗り越えたのだろうか‥‥‥

 

 

【川内】

「浜波、アタシが『ビンソン計画』で人工的に改造された経験を持つ艦娘なのは‥‥聞いた事あるよね?」

 

【浜波】

「‥‥はい‥‥聞いた事あります‥‥」

 

【川内】

「あの計画で犠牲になった娘が結局何人生き残ったのかは分からないけど‥‥アタシと神通、それに木曾とあきつ丸があの計画で生き残った、神通は今何処に居るか分からないけど‥‥‥

改造やテストされている間、アタシ達は身体を好き勝手にされた、身体の一部を入れ替えられたり、変な薬物を注射されたり‥‥‥」

 

【浜波】

「ふええっ!?」

 

【川内】

「おかげでアタシはそれまでの記憶が全て消し飛んじゃったけどね‥‥いつも全身に激痛が走って‥‥必要な時以外は身体がまともに動かないアタシ達は‥‥研究所の連中の『性処理』の道具にもされた‥‥‥」

 

【浜波】

「!!!!???」

 

 

それは浜波にとって衝撃的な告白だった、いや、誰が聞いても衝撃的であったろう

 

 

【川内】

「その時のアタシはきっと『マグロ状態』だったんだろうね、不幸中の幸いか、その時の記憶がアタシには殆ど無いの、でも‥‥『処女膜』は奪われたのは事実‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥そんな!‥‥酷い!‥‥」

 

【川内】

「神通と木曾だけはとっても優秀でね、二人は自分で自分の身を守り通す事が出来た、でも‥‥アタシは出来の悪い不良品だったから‥‥アタシの横にあきつ丸が居たのは何となく覚えてるわ、あきつ丸はあの時の経験もあって、今でもどこかで人間を憎んでいる‥‥‥」

 

【浜波】

「あきつ丸さんも!?‥‥」

 

 

浜波には普段から冷静に行動しているあきつ丸のイメージしかない

そんなあきつ丸が『どこかで人間を憎んでいる』とは‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【あきつ丸】

「皆さんは人間として扱われる事を望んでおられるようでありますな、それに異議を唱えるつもりは無いでありますが‥‥自分は人間になるのは真っ平御免であります」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

そんなあきつ丸の言葉を一度だけ聞いた事がある、あの言葉の裏にはそんな想いがあったのか‥‥きっと血を吐くような想いだったに違いない、浜波はそう思った

 

 

 

 

【川内】

「浜波‥‥辛かったよね‥‥今日までよく頑張ったね」(ナデナデ)

 

【浜波】

「そんな!‥‥浜波の事なんて‥‥でも‥‥ありがとうございます‥‥」

 

 

川内に『よく頑張った』と言われたのは正直嬉しい、これまでのモヤモヤがかなり晴れた気がした、と同時に川内やあきつ丸を襲った悲劇と比べたら、自分の体験なんてどうという事は‥‥とも考えてしまう

 

 

【浜波】

「川内さんは‥‥どうやって‥‥乗り越えたんですか?」

 

【川内】

「う~~ん‥‥乗り越えたっていう実感は無いなあ~‥‥アタシは正直、性行為に対する嫌悪感なんてこれっぽっちも生まれなかったし、あきつ丸みたいに人間に対する一種の憎悪なんかも無かったから‥‥‥‥

提督は本当にアタシを大切にして愛してくれたから、だから提督とするエッチ❤はとっても気持ち良くて大好き♪❤‥‥だけど‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥だけど?‥‥」

 

【川内】

「提督に‥‥アタシの『処女膜』を捧げる事が出来なかった‥‥それだけが心残り‥‥‥かな」

 

 

この鎮守府には色々な想いを心に抱えている人達がいる、この鎮守府はそんな人達が集まって家族として支え合っているんだ‥‥‥

浜波は恐縮しながらも、こうして川内と二人きりで話が出来て本当に良かったと思った

 

 

【浜波】

「母里司令(へたれ提督)は‥‥知ってるんですか?」

 

【川内】

「包み隠さず言ったわ、横須賀と勝浦に居た時に一度だけね、その時提督が何て言ったと思う?」

 

【浜波】

「何て‥‥言ったんですか?」

 

【川内】

「『辛かっただろう、苦しかっただろう、今日までよく頑張ったな』って言って抱きしめられちゃった❤」

 

【浜波】

「そう‥‥なんですか‥‥」

 

 

さっき川内が浜波にかけた言葉と同じだ

 

 

【川内】

「それから‥‥何度も何度も謝るのよ」

 

【浜波】

「謝る?‥‥‥悪いことしてないのに?」

 

【川内】

「『助けてやれなくて済まなかった、側にいてやれなくて済まなかった』って言ってね、『お前は誰よりも綺麗な心、綺麗な身体だ!お前は俺が守る!』とまで言い出して、しまいには泣き出す始末よ、返ってこっちが慰めなくちゃいけなかったわよ♪」

 

【浜波】

「泣いたんですか?‥‥母里司令が?」

 

 

鶴 温と同じ、元擲弾兵のあの大男が泣くとは‥‥浜波には想像も出来ない

 

 

【川内】

「提督は泣き虫よ、アタシはそんな泣き虫の提督が大好き❤だけどね♪‥‥‥‥ほんとおかしいよね、提督は何も悪くないのに‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥川内さん‥‥」

 

【川内】

「泣きながらアタシの事を抱きしめる提督の胸の中で‥‥アタシ思ったの、『ああ、この人はやっぱりアタシの信じた人だった、この人にならアタシの女を、アタシの全てを捧げてもいいかな』‥‥てね♪、それ以来この話は一度もしてない」

 

 

【浜波】

「(あの時の浜波と‥‥‥同じ気持ちだ‥‥)」

 

陸軍高機動憲兵隊の立川本部で、お互いの気持ちを確かめ合った時の記憶

この人を愛し、この人を信じてついて行こう‥‥そう心に決めた時の気持ちを

 

 

【川内】

「今のアタシは、艦娘としての誇りも、夜戦へのこだわりも、軍属としての教示も全て捨て去った‥‥提督の為に生きる!提督と一緒に何処までも生きる!提督を愛し続ける!そう心に決めた‥‥ただの女‥‥‥

だから浜波?今のアタシはとっても幸せよ♪✨」

 

 

川内の笑顔がとても輝いて見える、足柄も金剛もそうだが、提督への一途な愛を語る彼女達はとても輝いて見えた、自分もこんな心境に完全になれるだろうか?

浜波は彼女達が心底羨ましくなった

 

 

【川内】

「鶴さんは浜波の想いを受け止めてくれる人だとアタシは思うな、浜波の抱えている心の葛藤も、鶴さんは提督と似てるところがあるから‥‥‥」

 

【浜波】

「はいっ」

 

【川内】

「でも男の人って大変でね、最初のエッチ❤を切り出すのって中々大変なんだよね

奥手で恥ずかしいってのもあるけど、相手の事を大切にしたいっていう愛情の裏返しでもあるんだよ、鶴さんは浜波の事をとても大切にしてるでしょ?それはアタシ達にもよく分かるよ、だから余計に言いづらいんじゃないかな?浜波を大切に思えば思う程、そういう事って返って言い難くなる‥‥鶴さんの今の気持ちはそんな感じだと思うな?」

 

【浜波】

「‥‥‥司令が‥‥」

 

 

今日はバレンタインデー、こんな話を聞くのも何かのきっかけ‥‥なのかもしれない

 

 

【川内】

「浜波、最初の話に戻るけど、大好きな鶴さんとエッチ❤したい?」

 

【浜波】

「したい‥‥したいです!‥‥大好きな司令とエッチ❤したい!」

 

【川内】

「それなら迷う事なんか無い、浜波から誘ってみなよ、それなら鶴さんも落とせるよ?だって鶴さんも本当は浜波と同じ気持ちに決まってるんだから♪」

 

【浜波】

「///そっ!‥‥そうなんですか!?///」

 

【川内】

「一度その恥ずかしさをこっちから取り除いてあげたら、きっと鶴さんは提督と同じくらい浜波をパンパン❤してくれる筈だよ~♪」

 

【浜波】

「///はわわわ~~///」

 

【川内】

「お誂え向きに今日はバレンタインデーだからさ、これも何かの巡り会わせだよ♪」

 

 

そうだ!司令にチョコを!‥‥そしてそのついでに‥‥

 

 

【浜波】

「でも‥‥‥浜波は‥‥」

 

【川内】

「浜波は汚れてなんかいないよ!鶴さんをそこまで好きになってる浜波は誰よりも綺麗な心と身体を持ってる!だから自信を持って!‥‥ね♪」

(ナデナデ)

 

【浜波】

「‥‥川内さん‥‥」(ウルッ‥‥)

 

 

足柄もそうだったが、海特警の人達はなんて暖かい人達ばかりなんだろう‥‥

あの、あきつ丸にしても、鶴ケ島鎮守府の事を何かと助けてくれる‥‥

浜波は感謝の気持ちと共に、勇気が湧いてきたような気がした

 

 

【川内】

「ねえ浜波、鶴さんにチョコレート渡すんでしょ?だったら~♪」

 

【浜波】

「‥‥はいっ?」

 

(ガタッ‥‥)

 

川内はたんすの引き出しから小箱を一つ取り出した

 

 

【川内】

「浜波、これあげる♪開けてみて?それも新作なんだけどね、少しサイズを小さく作っちゃって、でも駆逐艦の浜波なら丁度良いサイズだと思うんだよね~~♪」

 

【浜波】

「新作?‥‥サイズ?‥‥これって‥‥」(パカッ)

 

 

浜波が小箱から取り出したのは‥‥‥

 

 

【浜波】

「///ぱっ!?‥‥パンツ!?///」

 

【川内】

「正解~♪エッチでしょ?それ♪」

 

 

川内が浜波に渡したのは、川内と同じ柄で少しサイズが小さい紐パンツ‥‥

『サイズを小さく作ってしまった』というのは真っ赤な嘘で、実は始めから浜波に譲渡するために用意してあったのだ!アンビリーバボー!

 

 

【浜波】

「///はわっ‥‥はわわわ‥‥///」

 

【川内】

「今の浜波のパンツは愛液でびしょ濡れでしょ?だからそれに履き替えていきなよ♪ついでにそれで鶴さんを襲っちゃえ~~♪❤」

 

【浜波】

「///はひゃあ~!!///」

 

【川内】

「‥‥自分で言ってたら‥‥何かアタシもまた‥‥濡れて来ちゃった❤‥‥提督を連れ戻してもう一回エッチ❤しよ~っと♪❤」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

海特警は暖かいが‥‥変態の巣窟でもあったのだ!

 

浜波は新しいパンツに履き替えた、そして覚悟を決めた!

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

【鶴 温】

「浜波‥‥戻ってくるのが遅いな‥‥何か捕まってるのかな?」

 

 

川内が浜波を仕込んでいる事など知る由もない鶴 温は、浜波の帰りを待ちながらも仕事の疲れで目をこすっていた

夜も遅くなって来た、それは眠くもなるだろう

 

 

【鶴 温】

「浜波が戻ってくるまで‥‥少し休むとするか‥‥」

 

 

執務室に仮眠用のベッドが備えられているのは鎮守府の基本(意味深)である

 

 

【鶴 温】

「バレンタインかあ‥‥浜波‥‥チョコなんか無くても‥‥俺はお前の事‥‥好きだから‥‥‥ZZZ‥‥」

 

 

鶴 温は少し仮眠を取るつもりで横になり‥‥そのまま眠ってしまった

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

(ガチャッ‥‥‥バタン‥‥‥)

 

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥司令❤‥‥‥」

 

 

戻ってきた浜波の目は‥‥‥何処かすわっていた‥‥‥

 

 

 

(カチャカチャ‥‥ジィーーー‥‥‥ズルッ‥‥‥)

 

ベルトとズボンのファスナーを外す音が聴こえ、そして引きずり降ろすような音も‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥うんっ?‥‥何の音が‥‥‥」

 

 

【浜波】

‥‥はむっ❤❤‥‥❤カポッ❤

 

【鶴 温】

おうっ!?」(ビクッ!)

 

 

股間に思いもかけない感触が走って鶴 温は一気に目が覚めた!

 

 

【鶴 温】

はっ!?‥‥‥浜波?‥‥

 

【浜波】

‥‥んぐっ❤‥‥んぐっ❤‥‥むぐっ❤‥‥

 

【鶴 温】

おおい!浜波!‥‥何を‥‥なに‥‥を‥‥‥

 

【浜波】

カポッ❤‥‥カポッ❤‥‥カポッ❤‥‥

 

【鶴 温】

うっ‥‥ああっ‥‥気持ち‥‥‥いい‥‥

 

 

鶴 温の理性が一瞬で飛んでしまう程感じてしまうのも無理はない

 

浜波は川内のフェラを目の前でリアルタイムで見ていたのである

そしてその後も川内からフェラの方法をレクチャーされたのである

 

そして何より、浜波本人が気持ちを込めて愛おしくくわえているのである

 

浜波はそれらを駆使して愛する人の肉棒を舐め回す、鶴 温のジュニアはあっという間に肥大化した‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「ああっ‥‥‥浜波‥‥こっ‥‥こんな‥‥うっ!‥‥」

 

 

鶴 温は浜波に抵抗出来ない、何故ならこれは『鶴 温』本人も心の中で望んでいた事だからである、そして何より‥‥‥気持ち良すぎた

 

 

【鶴 温】

「ああっ‥‥浜波‥‥俺は‥‥俺はぁ‥‥」

 

【浜波】

‥‥んぐっ❤‥‥しれえ❤‥‥大きい❤‥‥はむっ❤‥‥

カポッ❤‥‥カポッ❤‥‥カポッ❤‥‥

 

【鶴 温】

「《b》ああっ!俺は!‥俺は何て事を!‥‥浜波にこんな事をさせておいて自分では止められないなんて!‥でも‥‥でも!‥‥気持ち良すぎるぅ!‥‥」

 

【浜波】

‥‥司令❤‥‥浜波のお口❤‥‥気持ちいいですか?❤‥‥

 

【鶴 温】

ああっ‥‥とっても‥‥気持ちいいよ‥‥でも浜波‥‥良いのか?

 

【浜波】

‥‥司令❤‥‥浜波と‥‥エッチ❤するのは‥‥嫌ですか?‥‥

(ウルッ‥‥)

 

【鶴 温】

嫌なもんか!俺は浜波が好きだ!大好きだ!だから‥‥浜波と‥したい!

 

【浜波】

‥‥嬉しい♪❤‥‥浜波も‥‥司令が大好き❤‥‥司令とエッチ❤‥‥したい❤‥‥

 

(バサッ!‥‥)

 

【鶴 温】

「‥‥うっ!」

 

 

浜波はスカートをたくし上げた、官能をとても刺激しそうな下着が姿を見せる

鶴 温のジュニアは更に肥大化した!

 

 

【浜波】

‥‥司令❤‥‥今日はバレンタインだから❤‥‥チョコと一緒に‥‥浜波も‥‥食べて❤‥‥

 

【鶴 温】

まっ!‥‥まって浜波!‥‥俺だって浜波を食べたい!‥‥いや何言ってんだ俺!‥‥とにかく‥‥先ずは心の準備が!‥‥

 

【浜波】

‥‥浜波❤‥‥もう我慢出来ないの❤‥‥司令を‥‥襲っちゃう❤‥‥

 

(クイッ‥‥)

 

【鶴 温】

うわあああーーー!!!」(ムクムク‥‥)

 

 

浜波は川内と同じように、自らパンツを横にずらした

鶴 温はいきなり浜波の局部をもろ見してしまった事になる

鶴 温は男らしからぬ悲鳴をあげ、ジュニアは更に肥大化する

 

 

【浜波】

‥‥司令の❤‥‥おち〇ちん❤‥‥どんどん大きくなってる❤‥‥こんな大きいの‥‥入るかなぁ❤‥‥

(ハアッ❤‥‥‥ハアッ❤‥‥‥ハアッ❤‥‥)

 

(グニュ‥‥ピタッ‥‥)

 

【鶴 温】

おおい!!浜波!?‥‥うっ!‥‥濡れてる!?‥‥

 

 

浜波は鶴 温の肉棒を握ると自分の膣の入口にあてがう、既に濡れているのが感触として鶴 温にも分かった、こんなに濡れていたらすんなり入ってしまうだろう

浜波は心も身体も鶴 温を受け入れる準備は出来ている‥‥という事だ、鶴 温は理解した

 

 

【鶴 温】

浜波‥‥お前は‥‥

 

【浜波】

‥‥司令❤‥‥大好き❤‥‥入れます❤‥‥うっ!❤‥‥

(ズブッ!❤‥‥ピクン❤‥‥)

 

【鶴 温】

うぐっ!‥‥入った!?‥‥

 

 

浜波は鶴 温の上に乗ると、そのまま挿入していく

小さな浜波にとって、初めての男の肥大化した肉棒は大きすぎるらしい

少しずつ挿入していくが、それでも鶴 温の肉棒は浜波の膣の中を満たしていた

 

 

【浜波】

‥‥ああっ❤‥‥はいっちゃった❤‥‥大きい❤‥‥はちきれちゃう❤‥‥

(ピクン❤‥‥ピクン❤‥‥ピクン❤‥‥)

 

【鶴 温】

うぐうっ!‥‥‥絞まる!‥‥」(ギチッギチッ)

 

【浜波】

‥‥動かします❤‥‥うっ❤‥‥あっ❤‥‥はっ❤‥‥

(ギシッ‥‥ギシッ‥‥ギシッ‥‥)

 

【鶴 温】

‥‥おっ!‥‥おっ!‥‥

 

 

浜波は馴れないながらも腰を動かし始める、血は出ない、その代わり愛液が溢れ出してくる、おかげで思ったより痛みや抵抗はないみたいだ

しかしそんな事を考えている余裕は二人にはない、鶴 温も自然と腰を動かし始めて二人はお互いの腰の動きを連動させあった

 

 

【鶴 温】

「ううっ‥‥ああっ‥‥浜波の中‥‥あったかい‥‥‥」

(ギシッ‥‥ギシッ‥‥ギシッ‥‥ギシッ‥‥)

 

【浜波】

‥‥司令の❤‥‥おち〇ちんも❤‥‥あったかい❤‥‥気持ちいい❤‥あっ❤‥はっ❤‥‥

(ジュブ❤‥‥ジュブ❤‥‥ジュブ❤‥‥)

 

 

【浜波】

「(‥‥ああっ❤‥‥浜波‥‥司令と‥‥ひとつになってる❤‥‥嬉しい♪❤‥‥)」

(ボロボロボロボロ‥‥‥)

 

(パン❤‥パン❤‥パン❤パン❤パン❤)

 

【鶴 温】

うあっ!?‥‥はっ‥浜波の‥‥腰の動きがぁ‥‥‥

(ガクッ‥ガクッ‥ガクッ‥‥)

 

 

浜波は真っ赤な顔が涙と涎でぐしゃぐしゃになっている、そして腰の動きが一段と早くなった!鶴 温がついていけないくらいに‥‥‥

 

 

【鶴 温】

ああっ‥‥駄目だ!‥‥気持ち良すぎる!‥‥浜波‥‥俺‥‥もう‥‥

 

【浜波】

‥‥(ニヤリッ♪❤)‥‥

 

パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤!

 

【鶴 温】

んなっ!?‥‥浜波!‥‥ぐっ!‥ぐああ!‥‥

 

 

鶴 温が限界を訴えた直後、浜波の腰使いは更に速くなった!まるで「速く射精しろ」と言わんばかりに‥‥‥

浜波が浮かべた悪戯っぽい笑い顔は‥‥‥まるで海特警の(あっち方面の)古強者のような風格があった‥‥そう!言うなれば浜波はあの『足柄』『川内』、やがては『金剛』『羽黒』の愛弟子みたいなものなのだ!エロくない訳がない!

 

 

【鶴 温】

浜波ぃぃ!‥‥このままじゃ!‥中に!‥‥出ちゃうぅぅ!!

 

【浜波】

‥‥中に❤‥‥出して❤‥‥

 

パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤!

 

【鶴 温】

!!!~~~(‥‥あ‥‥ダメだ‥‥)

 

ドピュッ!ドピュッ!ビュルル~!!

 

【浜波】

あああっ♪❤‥‥熱いの❤‥‥来たぁぁ~~❤❤❤

(ビクン❤‥ビクン❤‥ビクン❤‥)

 

 

浜波の小さな子宮の中に、長年濃縮された男の精液が間欠泉のように吹き込んだ!

たちまち子宮は精液で満たされていく‥‥‥

 

 

【浜波】

‥‥あーっ❤‥‥これ‥‥気持ち‥‥いい❤‥‥」(ピクン❤ピクン❤)

 

【鶴 温】

あああ‥‥俺は‥‥俺はなんて事を‥‥‥

 

【浜波】

‥‥司令❤‥‥浜波は‥‥嬉しい♪❤‥‥です❤‥‥

 

【鶴 温】

浜波‥‥俺を‥‥俺を許してくれるのか?‥‥

 

【浜波】

‥‥こんな形で‥‥ごめんなさい‥‥でも‥‥浜波は‥‥ずっと‥‥司令とエッチ❤‥‥したかった❤‥‥

 

【鶴 温】

浜波‥‥そこまで‥‥俺のことを!‥‥」(じいん~)

 

【浜波】

‥‥こんな‥‥ふしだらな女で‥‥ごめんなさい‥‥汚れた身体でごめんなさい‥‥それでも浜波は‥‥司令の事が‥‥好き❤‥‥

 

【鶴 温】

‥‥ちょっと待て!浜波!何の事を言ってるんだ?お前は汚れてなんか‥‥

 

【浜波】

‥‥うっ‥‥ううっ‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

【鶴 温】

浜波!?どうした!‥‥何があった?

 

 

 

浜波はここで、先ほど川内に話したブラック鎮守府での過去を告白した、それを聞いた鶴 温は‥‥‥

 

 

 

【鶴 温】

「‥‥ううっ‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

【浜波】

「ふえっ!?‥‥司令?‥‥」

 

【鶴 温】

「うわああん!!はまなみぃぃぃ~~!!」(ガハッ!)

 

【浜波】

「///ふわあああ!?❤///」

 

 

鶴 温は男泣きしながら浜波を抱きしめた、浜波は予想外の鶴 温の反応に驚きながらも吐息を漏らした、何故なら肉棒が更に深く挿入されたから、ちなみに、この時点で二人はまだ合体している

 

 

【鶴 温】

「辛かっただろう!苦しかっただろう!‥‥よく頑張ったな!えらいぞ!浜波~」

(ナデナデ~~)

 

【浜波】

「‥‥司令‥‥」

 

【鶴 温】

「ごめんな!守ってやれなくて‥‥側にいてやれなくて!‥‥でももう大丈夫だ浜波!‥‥俺が!‥‥俺がお前を守るぅぅぅ~~!!」

 

【浜波】

「‥‥しれえ‥‥ああ❤‥‥」

 

 

もう昔の事なんか関係ない‥‥

 

この人に全てを捧げよう‥‥

 

この人と一緒にどこまでも生きよう‥‥

 

この人といっぱい‥‥エッチ❤しよう‥‥

 

‥‥司令❤‥‥大好き❤‥‥

 

 

 

【浜波】

‥‥司令❤‥‥大好き❤‥‥大好きぃぃ!♪❤

 

【鶴 温】

浜波ぃ!俺はもう!お前を愛する事に我慢なんかしないぞ!!俺は今から!お前を!犯すぅぅぅ!!

 

【浜波】

‥‥はい♪❤‥‥指令!❤‥‥浜波を‥‥浜波を犯してぇぇ❤️❤️❤️

 

【鶴 温】

浜波ぃぃ!!好きだ!愛してる!!‥‥むぐっ!!

 

【浜波】

‥‥しれぇ!❤‥‥だいしゅきぃ♪❤‥‥んぐっ!!❤‥‥

 

 

鶴 温と浜波、二人は舌まで絡め合う濃厚なキスを交わしたまま、鶴 温は浜波をベッドに押し倒した!当然合体したまま、肉棒は更に浜波の奥に食い込んでいく!

 

 

‥‥ズブンッ!

 

【浜波】

‥‥あうっ!❤(ビクン❤)‥‥あっ❤‥‥当たる❤‥‥

 

【鶴 温】

‥‥くうっ!‥‥凄い‥‥しまる!‥‥‥

(ギチッ‥‥ギチッ‥‥ギチッ‥‥)

 

 

浜波の狭い膣の中が、肥大化した男の象徴で満たされる‥‥

この狭い膣も、やがては『鶴 温』という男の形に開発されていく事だろう‥‥

 

 

【浜波】

‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥

 

【鶴 温】

浜波!‥‥いっぱい!‥‥突くぞ!

 

【浜波】

‥‥はい❤‥‥しれえ❤‥‥いっぱい‥‥突いて♪❤‥‥

 

パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤!

 

【浜波】

‥‥あっ!❤‥‥あーーー❤❤❤‥‥あっ❤あっ❤あっ❤‥‥

(ギシッ!‥ギシッ!‥ギシッ!‥)

 

 

二人は揃って淫欲に落ちた!理性が吹き飛んだ鶴 温は激しいピストン運動を浜波に加える、子宮の入口を何度も何度も突き上げてくる男根の衝撃に浜波は身もだえた!

解き放たれた野獣の如く、鶴 温は何度も愛する者の名を叫ぶ‥‥

 

 

【鶴 温】

「浜波ぃ!‥‥はまなみぃぃぃーーー!!!」

 

パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤!

 

【浜波】

‥‥しれえ!❤‥‥しれえーーー!!!❤❤❤」 

 

【鶴 温】

浜波ぃ!‥‥見えるぞ!‥‥お前の中に俺が入っていくところが!‥‥‥ああっ!‥‥凄い眺めだ!‥‥俺のチ〇ポ‥‥浜波のオマ〇コとパンツに包まれてる!‥‥これ‥‥‥すげーいやらしい~~!!

 

【浜波】

‥‥はっ❤‥‥はいっ❤‥‥浜波も‥‥これ‥‥‥しゅきぃぃぃ~~♪❤‥‥

 

 

川内と村雨が夜戦(意味深)で楽しんでいる『パンずら』を浜波も実践した!

 

浜波にこれを伝授したのも、浜波用に勝負パンツをわざわざ用意したのも、川内が浜波を『この素晴らしい世界by羽黒』に引き込む為の策略であった

へたれ提督との夜戦❤をわざと見せつけたのもその一環である

 

鶴 温と浜波の新婚夫婦にも『この素晴らしい世界by羽黒』を知って貰いたい!

愛する者同士がお互い同意のうえで『愛の性欲』で人生が潤う事は、海特警の娘達にとっては正義なのである!

 

 

【鶴 温】

俺のチ〇ポ!‥‥嬉しくて止まらない!‥‥こんなに吸い付かれたら!‥‥突きまくるしかないじゃないかーー!!!

 

パン❤パン❤パン❤ズブッ❤ズブッ❤ズブン❤!

 

 

【浜波】

‥‥ああっ!!❤❤‥‥しれえ❤‥‥浜波❤‥‥こわれる❤‥‥こわれりゅううう~~♪❤❤❤

 

 

お互いを大事にするあまり、中々次の一歩が踏み出せなかった新婚夫婦‥‥

そんなもどかしい状況が続いていた悩める夫婦の背中を川内が押してあげた形に結果としてなった、しかし‥‥‥

 

その一歩を実際に踏み出した事で、夫婦は今まで溜まっていた反動が凄まじくなり、そして壊れた!

 

 

【鶴 温】

はあ~っ‥‥俺‥‥出すぞ‥浜波ぃ‥‥今度はもっと‥‥浜波の奥にぃ~~‥‥

 

【浜波】

‥‥はっ❤‥‥浜波も❤‥‥イク❤‥‥しれえ❤‥‥出して❤‥‥もっと奥にぃ~~❤

 

【鶴 温】

ああっ!‥‥出すぞ!‥‥浜波の‥‥ぜんぶ‥‥俺の‥‥匂いに‥‥

 

【浜波】

‥‥ああっ❤‥‥しれえ❤‥‥しれえの‥‥せーしで❤‥‥浜波の‥‥オマ〇コ❤‥‥満たして❤‥‥

 

【鶴 温】

うっ‥‥うあああ!!!‥‥はまなみぃぃぃ~~!!!

 

パン❤パン❤パン❤ズブッ❤ズブッ❤ズブン❤!

 

【浜波】

‥‥あっ!❤‥あーー!いっちゃう!❤‥いっちゃう!❤イク❤イク❤イク❤~~!

 

【鶴 温】

はまなみぃぃぃ~~!!!‥‥一緒に!‥‥一緒にイこう!!!

 

【浜波】

‥‥しれえ!❤‥‥一緒に❤‥‥一緒にいぃぃぃ~~❤❤《/b》」

 

ドクンッ!!

 

【鶴 温】

「うっ!!‥でる!!」(ガクン!)

 

【浜波】

あぐっ!!❤‥イクッ!!❤」(ビクン!❤)

 

 

((ドピュッ!!ドピュッ!!))

 

【浜波】

あっ!!❤❤‥あちゅい!!❤❤

 

((ドビュルルル~~~❤❤❤))

 

【浜波】

あーーーーーーーーー❤❤❤

(ビクン❤ビクン❤ビクン❤)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

ここは『ヘリウム3』貯蔵タンク‥‥‥

 

 

【川内】

ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ウフフ♪❤‥‥こんな気持ちいいこと❤‥‥浜波にも‥‥教えてあげないと‥‥ね♪❤

 

【へたれ提督】

‥‥この悪戯っこめ!‥‥お仕置きしてやる~~♪‥‥ふんっ!

 

パン!❤‥‥パン❤パン❤パン❤パン❤パン❤

 

【川内】

ワ~イ♪❤‥提督のお仕置き❤‥だーい好き♪❤‥‥あっ♪❤‥‥あーーー❤あっ❤あっ❤あっ❤‥‥

(ビクン❤‥‥ビクン❤‥‥ビクン❤‥‥)

 

 

ラビ明石に嘘情報で呼び出されたへたれ提督を、川内はあろう事か『パンツ一枚』の姿でここまで追いかけて来た!

その姿を見たへたれ提督は‥‥股間が暴走した!

 

 

 

【ラビアンローズ】

「まったく!‥‥いきなり電話で『提督を釣り出してくれ』なんて頼むから協力してあげたと思ったら‥‥今度はパンツ一枚でここまで提督を追いかけて来て‥‥そのままここで夜戦を始めるって何なんですか!」(●REC

 

【マンジューシャカ】

「偉そうに言ってるくせに、何で録画なんかしてるんだよ!?」

 

【ラビアンローズ】

「いや‥‥せっかくだから神通さんにでも売ろうと思って‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ドクッ‥‥ドクッ‥‥ドクッ‥‥

 

【浜波】

‥‥あっ❤‥‥あちゅいの❤‥‥奥まで注がれてりゅ~~♪❤

 

【鶴 温】

‥‥ううっ!‥‥浜波ぃ‥‥好きだ‥‥俺の‥‥浜波‥‥

 

【浜波】

‥‥司令❤‥‥大好き❤‥‥しゅきぃぃぃ~~♪❤

 

 

‥‥チュッ❤‥‥

 

 

 

指令にいっぱい犯されちゃった❤️‥‥

 

気持ちいい❤️‥‥

 

こんな気持ちいいこと‥‥

 

もう止められないよぉ❤️‥‥

 

 

 

【浜波】

‥‥エヘヘ♪❤️

 

【鶴 温】

‥‥うん?‥‥浜波?‥‥

 

 

 

足柄さん‥‥浜波に勇気をありがとう

 

川内さん‥‥背中を押してくれてありがとう

 

 

浜波はこれからも‥‥指令といっぱい‥‥エッチ❤️します♪

 

 

 

【浜波】

‥‥エヘ♪❤️‥‥エヘヘヘ~~♪❤❤❤

(ヨダレ垂らしてハイライトオフ)

 

【鶴 温】

おおい!!浜波!!どうしたーー!?

 

 

 

浜波 覚醒!

 

 

因みにこの後、普通にチョコレートは渡されました

めでたし、めでたし

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

翌日‥‥‥

 

 

【村雨】

「春馬❤‥‥夕べはいい感じ❤‥‥だったわよ♪❤」

 

【石川島 春馬】

「///人前で言うのは止めてくれ///」

 

【へたれ提督】

「外泊は楽しめたみたいで何よりだな」

 

【石川島 春馬】

「ボス、あんただって夕べ『ヘリウム3』のタンクの横で夜戦してたって言うじゃないか?お互い様だろ?」

 

【へたれ提督】

「あれは不可抗力の突発事故だ」

 

【石川島 春馬】

「よく言うぜ!パンツ一枚の川内に欲情しただけの癖に!」

 

【へたれ提督】

「同じ格好の村雨がお前を追いかけて来たらお前ならどうする!」

 

【石川島 春馬】

「そりゃあもちろんご馳走に‥‥いやいや!」

 

【村雨】

「あらあら♪なになに~♪何の猥談~?」

 

 

【アンドロメダ】

「ただいま~、また猥談してる~」

 

【川内】

「提督、今日は浜波が大活躍してMVPだよ♪」

 

【清霜】

「うん♪浜波姉さん、凄く頑張ったんだよ♪」

 

【浜波】

「///そっ‥‥そんな‥‥みんな‥‥ありがとう‥‥///」

 

【浜波】

「そうか!鶴ケ島鎮守府も浜波がいれば安泰だな、提督は頼りないけど」

 

【鶴 温】

「大きなお世話じゃい!」

 

【へたれ提督】

「なんだ居たのか?」

 

【鶴 温】

「そんな事はいい、それより相談があるんだ!」

 

【石川島 春馬】

「何だよ?藪からヒートホークみたいに?」

 

【鶴 温】

「何だよそれ!?‥‥実は‥‥夕べから浜波の様子が‥‥」

 

 

【浜波】

「あの‥‥司令?」(クイクイ)

 

【鶴 温】

「おっ!?‥‥おう!」

 

【浜波】

「浜波‥‥今日頑張って‥‥MVPを取りました♪」

 

【鶴 温】

「本当か!?それは凄いぞ!よく頑張ったな!」(ナデナデ)

 

【浜波】

「///それで‥‥あっ‥‥あのう!‥‥///」

 

【鶴 温】

「おっ?‥‥おう」

 

【浜波】

「///今夜‥‥ご褒美‥‥ください♪❤///」

 

【鶴 温】

「‥‥えっ?今夜?‥‥」

 

【浜波】

‥‥エヘヘ♪❤️‥‥エヘヘヘ♪❤‥‥

(ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥)

 

 

【鶴 温】

「ほらね!こんな感じなのよ!」

 

【川内】

「よしよし♪浜波♪それで良いんだよ♪」

 

【鶴 温】

「良くはないでしょ!?」

 

【へたれ提督】

「何言ってる?至って平常運転じゃないか?」

 

【鶴 温】

「どこがだよ!?」

 

【へたれ提督】

「浜波をこんなにしたのはお前だ!男一匹!根性を決めろ!」

 

【石川島 春馬】

「スポコンかよ?まあ覚悟は決めるこったな、新人提督さん」

 

【鶴 温】

「お前ら人事だとおもって!!」

 

 

【足柄】

「今日は、提督のおつかいで来たわよ」

 

【浜波】

「あ!‥‥‥足柄さん♪」

 

【足柄】

「あら浜波、夕べ覚醒して今日はMVPを取ったんですって?やるじゃない、元気そうで何よりね」

 

【浜波】

「あっ‥‥ありがとうございます‥‥」

 

【足柄】

「浜波?これからのあんたの為にに一つアドバイスしてあげる♪」

 

【浜波】

「アドバイス‥‥ですか?」

 

【足柄】

セックスはね!与えられるものじゃない!奪い取るものよ!覚えておきなさい!

 

【浜波】

「はっ!‥‥はい!」

 

【鶴 温】

「おおい!!そこ!!浜波に何教えてくれてんだよ!?」

 

【足柄】

「あそこにいる二人の、あれだけの気概を持て!‥‥という事よ」

 

【鶴 温】

「‥‥‥へっ?」

 

 

 

【金剛】

「テートクの『ジュニア』を『インサート』するのは私デース!!」

 

【翔鶴】

「いいえ!!私です!!」

 

【霧島】

「姉様!!それは発言が公然ワイセツです!!」

 

【瑞鶴】

「翔鶴姉え~~!!もうやめて~~!!」

 

【クロード戦艦提督】

「お前らいい加減にしないかーー!!」

 

 

 

【鶴 温】

「‥‥何だありゃ?‥‥」

 

【アンドロメダ】

「いつも思うけど、何でわざわざうち(六本脚)まで来て揉めてるの?」

 

 

【羽黒】

「浜波さん♪貴女も今日から私達の世界の住人です♪さあ❤愛する人から一方的に凌辱され犯される喜びを共に世界に広めましょう~♪✨」

 

【浜波】

「えっ?‥‥はっ‥‥はい‥‥」

 

【川内】

「うわっ!やっぱり出たか~、羽黒さん」

 

【鶴 温】

「うおい!!ちょっと待ってくれ!!君は何かの教祖か!?浜波を何処(の世界)に連れていく気だ!?」

 

【あきつ丸】

「もう手遅れであります、かくなるうえは貴殿もあちらの世界に身を委ねるであります」

 

【鶴 温】

「ええい!!訳の分からん事を!!」

 

【へたれ提督】

「ええい!!往生際が悪い!!さっさと浜波のところに行け!!」(ドコッ!!)

 

【鶴 温】

「うわあい!?」(ガバッ!)

 

【浜波】

‥‥!?‥‥❤♪~~~♪❤❤❤

 

 

 

【川内】

「提督❤アタシ達、良い仕事したんじゃない?」

 

【へたれ提督】

「まあ、悪くないバレンタインデーだったな♪」

 

 

 

その夜、鶴 温と浜波はきっちり『MVPのご褒美エッチ❤』をしっぽり決めた

偉大なる一歩を踏み出した夫婦はこれからも愛を深めてイクことだろう‥‥

 

浜波は覚醒した!濃厚な海特色に染まった艦娘がまた一人誕生したのであった

 

 

 

【ラビアンローズ】

「もしもし、神通さん?お姉さんの新しい(あっちの)録画データが手に入りましたよ~♪今回は予定外の手録り録画だったのでお安く勉強させて頂き‥‥」

 

【マンジューシャカ】

「こんのお!!悪徳業者め!!」

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「1カ月後は確か、クッキーの大食い大会だったよな?」

 

【木曾】

「違うっつーの!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

      [名称説明]

 

 

①: シェフィールド

 

『タウン』級5番 軽巡洋艦娘

 

ネタバレになってしまうが、ニューカレドニア輸送作戦で保護され、六本脚の家族になる予定の娘、作者は『冬イベント』で何とかドロップ出来たがけっこう際どい勝負だった気がする‥‥‥軽巡大好き提督の作者としては嬉しい艦娘

 

 

 

②: ロレーナ・リュミエール

 

同人ゲーム『ロレーナと遺跡の国』に登場する主人公の少女、妹の病気を治す治療費を稼ぐ為にトレジャーハンターとなって各地の遺跡を探索する

最近は『九郎ヶ岳遺跡』に現れて一条 薫に追い返されたらしい

遺跡探索の傍ら、鹿島店長代理のコンビニに正式採用された

 

因みに作者は本ゲームをプレイしたことはない、動画は面白いので見てます

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エピローグ

    《九郎ヶ岳遺跡の出会い》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【一条 薫】

「ここは立入禁止だ!下がりたまえ!」

 

【ロレーナ・リュミエール】

「いえあの‥‥私トレジャーハンターなんです、ギルドの依頼で遺跡の調査もかねてまして‥‥」

 

【一条 薫】

「そういう事していい場所じゃないの!」

 

【ロレーナ・リュミエール】

「‥‥あっ!コンビニのバイトの時間!行かなくちゃ!」(ダッ!)

 

【一条 薫】

「‥‥まったく何なんだ!?」

 

 

 

【五代 雄介】

「(ソロ~~リ‥‥‥)」

 

【大井】

「///ごっ!‥五代さん!私からのチョコを!‥‥///」

 

【五代 雄介】

「うわっ!大井さん!?」

 

【一条 薫】

「そこ!!何やってる!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エピローグその②

   《あきづきといけない応援団Ⅱ》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

桟橋で一人、悩める少女の姿が‥‥‥

 

 

【あきづき】

「本多隊長との次のデート‥‥やっぱりこれを用意するのは、エチケットとして必要な事だよね!‥‥‥」

(コンドームの入った袋)

 

 

パシッ‥‥ポイッ‥‥‥ポチャン‥‥

 

 

【あきづき】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

あきづきが両手で握っていたコンドームの入った袋は、何者かによってひったくられて、そのまま浜名湖に投げ落とされた‥‥‥

 

 

【あきづき】

「‥‥‥‥‥‥えっ?」

 

 

【浜波】

「ゴムなんて!!‥‥使ってはダメ!!」(怒)

 

【あきづき】

「ひえっ!!そんなぁ~!!」

 

 

危うし!あきづき‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

        [出演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

ジョニーnrsenc一等憲兵(KLG)

加賀(KLG)

 

花田 刀治郎(NPF)

飛龍(NPF)

 

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

木曾(赤土鎮守府)

 

ぼのたん提督(ぼのたん呉鎮守府)

曙(ぼのたん呉鎮守府)

 

ハス 吾郎(伽藍の堂(がらんのどう))

吹雪(伽藍の堂)

タシュケント(伽藍の堂)

 

鶴 温(鶴ケ島鎮守府)

浜波(鶴ケ島鎮守府)

 

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

村雨(六本脚鎮守府)

 

泉 研

時雨

 

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

ホーネット(六本脚鎮守府)

山風(NPF)

 

 

天龍(六本脚鎮守府)

サラトガ(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

シェフィールド(軽巡)(六本脚鎮守府)

マンジューシャカ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

青葉(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

クリピテラ(謎の鎮守府)

シャングリ・ラ(謎の鎮守府)

デストロイヤー艦(謎の鎮守府)

ゲルガメッシュ(降谷鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

日向(リンガ特設連邦鎮守府)

霧島(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

青葉(れんば)(リンガ特設連邦鎮守府)

秋雲(リンガ特設連邦鎮守府)

天津風(リンガ特設連邦鎮守府)

ガングート(リンガ特設連邦鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

プリンツ・オイゲン(KLG)

瑞鳳(NPF)

ジャービス(ぼのたん呉鎮守府)

長門(石ノ森鎮守府)

大井(石ノ森鎮守府)

 

 

天龍児童園の子供達

 

あきづき(六本脚鎮守府)

 

鹿島

 

ジュラルの魔王(ジュラル星人)

キSE-X07号(ジュラル星人)

カサマTU-X04号(ジュラル星人)

 

五代 雄介

 

一条 薫(石ノ森鎮守府)

 

氷川 誠

 

山県 茂正

 

十六夜 咲夜

 

射命丸 文

 

ロレーナ・リュミエール

 

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

叢雲(ぼのたん呉鎮守府)

 

コマンダン・テスト(帝国海軍本部)

 

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

ガトランティス(謎の鎮守府)

 

UX-01(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 

 

 




【ロレーナ・リュミエール】
「トレジャーハンターの『ロレーナ』です♪このストーリーは二次創作でフィクションです、ストーリーに登場する設定や固有名詞は全て架空のものです
私が探索する遺跡も架空なので探さないでくださいね、ちょっと残念ですけど‥‥あっ!バイトの時間だ!それでは失礼します!」

【シェフィールド】
「真面目な頑張り屋さんね」

【シャングリ・ラ】
「でも中身は〇ロゲ‥‥‥ゴホン!ゴホン!」


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【特別回送録10.30】ただの女 川内(前編)(R-18)

桜と花粉が舞い散る季節になりました
にも係わらず10月30日の設定とは!

10.30シリーズの続きです、一話完結にするつもりでしたが話が本当に長くなりそうだったので前半と後半に分ける事にしました(もしかしたら三部に分けるかもしれません)それでも六万字を超えてしまいましたが‥‥‥

懐かしい設定と懐かしいキャラも登場します、それではゆっくりしていってね♪

(表現の一部に閲覧注意ポイントがあります、特にお食事中の皆様はご注意ください)


【ムカキン】

『ブンブンブ~ン~アローYouTube!どーもーー♪ムッカキンどぅえーーす♪おーよよよよよ~~♪♪♪‥‥うわっ!!?シルクの兄ちゃん!!!』

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

【球磨】

「‥‥‥師匠も元気そうで何よりだクマー」

 

【多摩】

「ニャー♪」

 

 

球磨多摩姉妹が今でも師匠と呼んで慕う有名ユーチューバー『ムカキン』の動画を眺めながら、姉妹はまったりとした時間を過ごしていた

六本脚鎮守府における10/30が何を意味するのか、特に興味もない二人は外の騒ぎにも無頓着であった

 

 

【多摩】

「姉ちゃん、外が少し騒がしいニャ、何やってるニャ?」

 

【球磨】

「今日はお祭りみたいなもんだからほっとくクマー、球磨達は船上パーティー(那珂ちゃんミニライブという名の飲み食い会)でお腹いっぱいだクマー」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

野外では、鎮守府の建物の壁をよじ登っていた『自称冒険野郎』の男を神通が尋問していた

 

 

【神通】

「正直に言いなさい!わざわざ壁をよじ登るなんて挨拶だけが目的とは思えません!大道芸人が姉さん達に何の用ですか!?」

 

【五代 雄介】

「だから!大道芸人じゃないってば!」

 

【隼鷹】

「おいおい、落ち着きなって」

 

【那珂】

「那珂ちゃんライブが‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

そんな野外での大騒ぎを余所に、執務室の中は男と女の濃縮された匂いと妖気で充満していた‥‥‥

 

 

【川内】

‥‥んっ❤‥‥んっ❤‥‥んぐっ❤‥‥

カポ❤カポ❤カポ❤カポ❤‥‥

 

【へたれ提督】

‥‥うっ!‥‥うぐっ!‥‥」(ヒクッ‥ヒクッ‥)

 

【川内】

ンフッ♪❤‥‥ン~~~~❤

シュポシュポシュポシュポシュポシュポ❤❤❤

 

【へたれ提督】

ふぐあっ!‥‥」(ビクンッ!‥‥)

 

 

へたれ提督の肥大化した肉棒をねじり込むように口いっぱいにくわえ込んで、激しく上下運動を加える川内、へたれ提督の下半身はその度に反応する

 

 

【川内】

提督ぅ~?❤‥‥身体が‥ひくついてるよ?‥‥気持ちいいのぉ?❤‥‥

チュプチュプチュプ❤

 

【へたれ提督】

「気持ち‥‥いい‥‥俺‥恥ずかしいよ///」

 

【川内】

恥ずかしいの~?❤‥‥カワイイ♪❤‥‥はむっ❤‥‥

カポオッ❤

 

【へたれ提督】

うおっ!!‥‥まっ‥‥負けてたまるか!

(レロレロレロレロレロレロレロピチャピチャピチャピチャ~❤)

 

【川内】

あぐっ!‥‥んんん~~~❤❤❤

シュポシュポシュポシュポシュポシュポ❤❤❤

 

 

いわゆる『69』の体勢で互いの秘部をなめ回し、しゃぶりまくるへたれ提督と川内の二人、川内は片手で肉棒を掴み、へたれ提督は片手でパンツをズラしながら指を挿入し、お互いに相手を攻め立てる

へたれ提督は我慢汁を、川内は愛液を撒き散らして同時に達しようとしていた‥‥

 

 

【へたれ提督】

せっ‥‥川内ぃ‥‥俺‥‥へたれだから‥‥もう‥‥出るぅ!‥‥

(グチュグチュ❤グチュグチュ❤) 

 

【川内】

んぐぅ❤‥‥あらひも❤‥‥イク❤‥‥提督❤‥‥‥お口にいっぱい❤‥‥‥出して❤‥‥

カポカポカポカポ❤❤

 

【へたれ提督】

うううっ!‥‥出る!‥‥出ちゃうぅぅ~!!

(❤グチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュ❤)

 

【川内】

イクッ❤‥‥イグッ❤‥‥ンン~~~~❤❤❤

シュポシュポシュポシュポシュポシュポ❤❤❤

 

 

そして‥‥限界は二人同時に来た!

 

 

【へたれ提督】

「あっ‥‥ダメだ‥‥」ドピュッ!!ドピュッ!!

 

【川内】

‥‥むぐっ!!プシャアアア!!!

 

ドビュルルル~~!!!

 

 

大量の潮噴射と大量の白濁液が射精された

 

二人はお互いの噴射物を‥‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

‥‥チュル❤‥‥チュルチュルチュル❤‥‥‥

 

【川内】

んっ♪❤‥‥ゴクッ❤‥ゴクッ❤‥ゴクッ❤‥‥

 

 

吸い取り‥‥飲み干していく‥‥‥

 

 

【川内】

ぷはっ‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥提督の‥せーし❤‥‥オイチイ♪❤✨‥‥いっぱい出たね♪❤

 

【へたれ提督】

「ううっ‥‥出してしまった‥‥ここからまだ先があるのにぃ~~」

 

 

実は夕べも‥‥そして今朝も、大量射精を遂げていたへたれ提督の肉棒は流石に疲れが見えてきたのか若干硬さが落ちてきた、だがそこは心配御無用

 

 

【川内】

大丈夫だよ♪提督♪❤‥‥ここっ‥‥えいっ♪❤」(クリクリクリ~~‥‥)

 

【へたれ提督】

おっ!?‥‥おおお~~~!!!」(ビクンビクンビクン!)

 

 

川内がへたれ提督の身体のある一点、二つの睾丸の中央奥、人間の胴体の底部(ボトム)にあたる場所を指でグリグリすると、へたれ提督の肉棒は再び硬度を取り戻した

こんな生理現象、へたれ提督本人もビックリだ

 

 

【へたれ提督】

「こっ!?‥‥これは!?‥‥」

 

【川内】

ウフッ♪❤‥‥提督のぉ‥‥おち〇ちんが元気になるツボだよ♪❤

 

【へたれ提督】

「なん‥‥‥だと!?」

 

【川内】

アタシはね❤‥‥提督の気持ちいいところは‥‥全部知ってるんだよ♪❤‥‥提督の全てはアタシのものなんだから♪❤

 

 

ああっ、なんてこった‥‥‥

俺はもう完全に川内の虜にされてしまった、もう俺には逃れる術はない

 

だが俺は幸せだ!男一匹、これ程のいい女にここまで愛されるなんて‥‥‥

 

ここで引き下がったら男が廃る!

 

 

【川内】

提督しゅごい♪❤‥‥さっきより大きい硬い♪❤‥‥こんな凄いのが‥‥いつもアタシの中に入ってるんだね❤‥‥

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

こんな凄いの‥‥‥入るかなぁ?❤‥‥‥

 

【へたれ提督】

大丈夫、入るさ、それを証明してやる!!

ガバァ!!

 

【川内】

///ぴやあああ!!?///

 

 

へたれ提督は体勢を入れ換えると、上から川内をベッドに仰向けに押し倒した

 

 

【川内】

‥‥提督‥‥激しい❤‥‥

 

【へたれ提督】

「恩に着るぞ川内!お前のその愛に‥‥今から答えよう!なんつって!」

 

クイッ❤

 

あらためてびしょ濡れのパンツを横にズラすと、ピンク色の腟とピカピカの秘部が姿を表した

 

 

【川内】

///あっ‥‥パンツ‥ズラされちゃった❤‥‥いやん!恥ずかしい~(>y<;)❤///

 

【へたれ提督】

人のこと散々おちょくっといて何言っとるか!ピンク色のアソコが綺麗だぞ?川内‥‥

 

【川内】

イヤン❤‥‥提督のエッチ❤‥‥

 

【へたれ提督】

それは俺には最高の褒め言葉だ!川内‥‥入れるぞ?‥‥

 

【川内】

‥‥うん❤‥‥入れて❤‥‥

 

 

‥‥ズプッ❤‥‥

 

【川内】

‥‥うっ!‥‥あっ!❤‥‥

 

‥‥ズブッ❤‥‥ズブブッ❤‥‥

 

【川内】

‥‥あっ❤‥‥てっ‥提督の‥‥おち〇ちんが❤‥‥アタシの中に‥‥‥入って‥‥くりゅ❤‥‥ああっ❤‥‥

(ビクッ‥‥ビクッ‥‥ビクンッ❤‥‥)

 

 

へたれ提督は川内が痛くないようにゆっくり‥ゆっくりと、馴らしながら挿入していく‥‥それが返って川内の性感を刺激して‥‥

 

 

【へたれ提督】

奥まで‥‥入れるぞ?

 

【川内】

まっ!‥‥待って提督!‥‥今‥奥まで入れられたら‥‥あっ❤‥‥アタシ❤‥‥

 

((ズブンッ!!❤))

 

【川内】

あぐうっ!!!❤❤❤(ビックーーーン!❤)

 

 

肉棒の先端が子宮の入口を突き上げて奥まで達した、その瞬間川内も達した‥‥

 

 

【川内】

‥‥あっ❤‥‥あうっ❤‥‥おっ‥‥奥まで‥‥届いてりゅ❤‥‥イッちゃった❤‥‥

(ピクッ‥‥ピクッ‥‥ピクッ‥‥)

 

【へたれ提督】

「‥‥入れただけでいったのか?お前、エッチの度にどんどんイキ易くなってない?イキ耐性が弱くなってるだろ?」

 

【川内】

ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥だっ‥だって❤‥‥気持ちいい❤‥‥

(トロ~~ン❤)

 

【へたれ提督】

「かぁ~!可愛いなあお前は!‥‥うっ!‥‥この‥絶妙な納まり具合と締め付け具合‥‥俺も‥‥気持ち‥‥いい‥‥」

 

【川内】

アタシの‥‥オマ〇コ❤‥‥提督の‥‥おち〇ちんの形に‥‥されちゃった♪❤‥‥

 

【へたれ提督】

「川内の‥‥オマ〇コ‥‥あったかい‥‥」

 

【川内】

提督の‥‥おち〇ちんも‥‥あったかい❤‥‥

 

【へたれ提督】

「俺だけの‥‥川内のオマ〇コ‥‥」

 

【川内】

アタシだけの‥‥提督のおち〇ちん❤‥‥

 

【へたれ提督】

川内ぃぃ!!好きだ!!愛してるー!!

 

【川内】

提督ぅぅ!❤‥大好き❤‥‥だいしゅきぃぃぃ!!❤❤

 

【へたれ提督】

「せんだいぃぃぃ!!」

 

ズニュウッ!!❤

 

【川内】

ていとく!❤‥‥ああっ!!❤❤❤(ビックーーーン!❤)

 

 

達したばかりの川内の秘部に、へたれ提督は己の肉棒をねじ込んでいく‥‥

 

先ずは静かに‥‥ゆっくり‥‥深く‥深く‥深く‥‥

 

 

(ズブッ❤‥‥‥ズブッ❤‥‥‥ズブッ❤‥‥‥)

 

 

【川内】

あっ❤‥‥あっ❤‥‥あっ❤‥‥しゅごい❤‥‥気持ち❤‥‥‥いっ❤‥‥いっ❤‥‥‥イク❤‥‥

(ボロボロボロ‥‥‥)

 

 

へたれ提督はゆっくり腰を動かして奥に奥に挿入を繰り返す、川内は快感のあまり目から涙が溢れ出て、また達しそうになる‥‥

 

 

ああ‥‥幸せ❤‥‥

 

素敵な家族や仲間に恵まれて

 

神通と那珂ちゃんにも再開出来て

 

進水日をこんなに祝って貰えて

 

こんなに提督から愛されて

 

こんなにエッチ❤が気持ち良くて

 

 

アタシ‥‥こんなに幸せでいいのかなぁ♪

 

 

 

恐いくらい幸せ過ぎてノロケ全開中の川内、外は相変わらず賑やかである

そんな賑やかさの中に、聞き覚えのあり過ぎる声が‥‥‥

 

 

あっ‥‥あれは‥‥足柄さんの声‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

(パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤)

 

【足柄】

だああ!!!羽黒ぉぉ!!!あんた!!人が知らない間に提督と何やってるのよーーー!!?

 

【羽黒】

せっくしゅううう~~~♪❤❤❤

 

(パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤)

 

【足柄】

そんなの見れば分かるわよ!!提督!!!こんな事してるなら何で私も呼ばないのよ!!?

 

【ヒィッツカラルド提督】

いやあ、初めはこんなつもりじゃ無かったんだけど、秩父の艦橋からイルミネーションされた秩父と46号艦を羽黒と二人で眺めてたら、その美しさに何となくムラムラして‥‥‥

 

(パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤)

 

【羽黒】

司令官さぁ~~ん♪❤❤❤しゅきしゅきぃ~~♪❤❤❤‥あっ❤あっ❤‥おっ❤おっ❤‥‥

 

【足柄】

腰を振りながら言い訳するなぁぁぁ!!!

 

 

『秩父』の艦橋でよろしくやっていた筈のヒィッツ提督と羽黒は、何かの陽気に誘われたのか、合体したまま、そのまま外に出て来てしまった

 

 

背後から羽黒を突き上げるヒィッツ提督と、快楽に轟沈した羽黒‥‥‥

そんな二人を目の前にして『こんなの聞いてない!』と絶叫乱舞する足柄‥‥‥

それを周りから引き気味に見ているその他一同‥‥‥

 

そして足柄がキレた‥‥‥

 

 

【足柄】

冗談じゃないわ!!こんなの目の前で見せられて黙っていられる狼様じゃないわ!!提督!!羽黒!!私と勝負よーー!!!

(脱ぎ脱ぎ脱ぎ‥‥‥)

 

【潮】

足柄さん!?何でいきない脱ぎ出すんですか!?それに勝負って!?今日は川内さんとこちらの司令官の結婚記念日では‥‥

 

【足柄】

そんな事どうでもいいのよ!!今は目の前の事が重要なのよ!!それにどうせアイツらは今頃執務室で二人仲良くズッコンバッコンしてるんだから!!問題無いでしょ!!?

 

【潮】

///‥‥ズッコンバッコンって‥‥‥///

 

【足柄】

みなぎって来たわ~~!♪❤提督ぅ~~♪❤イクわよ~~♪❤❤❤

(ピョ~~~ン!)

 

【ヒィッツカラルド提督】

おうっ!!ばっちこーーい!!

 

 

 

【磯波】

「なっ‥‥ななな‥‥‥」

 

【バードラⅡ】

「お若いの‥‥これが海特警じゃ」(ポンッ)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

やっぱり‥‥足柄さんの声だ‥‥

 

あの人とも‥‥付き合い長いよね♪

 

最近の足柄さん‥‥アタシに妙な勝負を

 

挑んで来るんだよね

 

足柄さんの強さはアタシの憧れでもあって

 

そんな足柄さんから勝負の対象って思われ

 

るのは嬉しいんだけど‥‥‥

 

最近の足柄さん‥‥ちょっと面白い♪

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

少し前の事‥‥‥

 

 

【天龍】

「おい!川内!足柄さんがお前を尋ねて来たぞ!」

 

【川内】

「足柄さんが?アタシに?珍しいなあ、どうしたんだろう?」

 

【天龍】

「おい川内‥‥‥足柄さん、どうなっちまったんだよ!?」

(顔面蒼白)

 

【川内】

「‥‥えっ?どうしたの天龍?顔色真っ青だよ?」

 

‥‥‥‥‥‥

 

【足柄】

「さあっ!!川内!!私と勝負よーー!!」

(バーン!!→検尿コップ)

 

【川内】

「‥‥‥はあっ?」

 

【天龍】

「‥‥恐いよぉ~~‥‥」(ガクブル‥‥)

 

 

ある日検尿コップを掴んだ足柄さんが

 

いきなりやって来て『勝負だ』とか言い出して

 

天龍はアタシの後ろで震えてたっけ‥‥

 

 

【川内】

「足柄さんと勝負なんて!アタシ怪我じゃ済まないよ!」

 

【足柄】

「安心なさい、力の勝負なら私が勝つに決まってるし、あんたを怪我させたらへたれさんや清霜が悲しむでしょ?」

 

【川内】

「それは‥‥ありがとう」

 

【天龍】

「鎮守府で暴れるのは勘弁してくれ!また半壊しちまう!!」

 

【足柄】

「分かってるわよ!天龍!あれは私もやり過ぎたって思ってるし、妙高姉さんの裏拳はキツイからね」

 

【川内】

「足柄さんの『ハイパー化』も凄かったけど妙高さんはもっと怖かったからね」

(第6話『ファーストキスは鰯団子の味』参照)

 

【足柄】

「だから今回はこれで勝負よ!!」

(バーン!→検尿コップ)

 

【川内】

「‥‥あの‥‥さっきから、その検尿コップは何?」

 

【足柄】

「そんなの決まってるでしょ?」

 

【天龍】

「ぜんっぜんわかんねーーよ!!」

 

 

足柄さんの思いつきって常人の考えられない

 

ぶっ飛んだものばかり‥‥‥

 

でもそんな足柄さん‥‥アタシは好きだな♪

 

 

【足柄】

「あんたと私!それぞれの提督の『黄金水』をどれだけ多く早く一気に飲み干せるか勝負よーー!!」

 

【天龍】

「‥‥ちょっと何言ってるのかわからねぇんだけど‥‥」

 

【川内】

「何の為にそんな勝負を?」

 

【足柄】

「私は提督に!あんたはへたれさんに対して!どちらの愛がより大きいか決着を付ける為よ!

あんたのへたれさんへの愛情が変態的なのは私も知ってるけど、勝利にこだわる私としてはそれにも負けたくないのよ!!」

 

【川内】

「変態的って‥‥‥」

 

【天龍】

「単なる変態勝負じゃねえか!?」

 

【足柄】

「人聞きの悪い事言わないで頂戴!!これは愛の大きさを測る勝負なのよ!!」

 

【天龍】

「『ションベンの早飲み大会』のどこが愛なんだよー!?」

 

【足柄】

お黙り!!!

 

 

足柄さんって‥‥やっぱり楽しい♪

 

 

【川内】

「ねえ足柄さん?足柄さんも言う通り、足柄さんは謎提さんを、アタシはアタシの提督をそれぞれ愛してるでしょ?それぞれ別々の人を愛してるのに『愛の大きさ』勝負なんてする必要があるのかなぁ?

愛の形は人それぞれだし、アタシ達がそれぞれの愛を貫けば良いんじゃないかな?」

 

【足柄】

「川内!あんたは甘いわね!!」

 

【川内】

「へっ?」

 

【天龍】

「いやいや!今回ばかりは川内の方が正論だろ!?」

 

【足柄】

「あんたはある意味で自分の凄さが分かってないのよ!」

 

【川内】

「アタシの凄さ?」(キョトン?)

 

【足柄】

「分からないなら私達謎鎮やリンガも例に挙げて説明してあげるわ!私は勿論提督(ヒィッツ提督)を愛してる!でも提督を愛しているのは私だけじゃないのよ!

妙高姉さんや那智姉さん、時々私もビックリの暴走をする羽黒、それにガミラスやジオンの艦娘達も提督を愛している!勿論それ以外の艦娘達もね

提督は一人でその全てに愛を注いでくれるわ!それはそれで提督の器の大きさを証明している訳だし、私もそれを百も承知の上で提督を愛している、そこまでは分かるわよね?」

 

【川内】

「うっ‥‥うん」

 

【足柄】

「提督については、私はあのままの提督で居てくれていいと思ってる、でも私達提督を愛する艦娘同士だと少し状況が違ってくるのよ!

私達は鎮守府の大切な仲間でもあると同時に同じ提督を愛する一種のライバルでもある、同じ提督に愛されるにしても、ほんの一瞬でも、ほんの僅かでも、他の艦娘より多く提督に振り向いて欲しい‥‥心の中でそう考えている私達もいるのよ」

 

【天龍】

「そうなのか‥‥謎鎮の艦娘達も大変だな」

 

【足柄】

「まあ私達はそれを苦労だとは思ってないわ、提督はそんな私達を愛してくれる訳だから、こんな幸せな事はない

提督はあのままでいい、私はありのままの提督が好きよ!

それでも艦娘の私達は、他の娘よりほんの少しでも良いから提督の愛をより多く独占したいと思っていたりもするのよ、艦娘同士の一種の愛の駆け引きといった処かしら

それはリンガの金剛達も似てると思うのよね、まあ、あそこはもっと強烈なライバル関係だと思うけど」

 

【川内】

「確かに‥‥そう考えるとクロード提督って凄いよね」

 

【足柄】

「そこにあんたとへたれさんが現れた!」(ビシッ!)

 

【川内】

「ふえええっ!?」(ビクッ!)

 

【足柄】

「あんたとへたれさんが横須賀と勝浦に居た頃を私は見ているわ!へたれさんはあの時からずっと川内!あんたの事しか見ていない!」

 

【川内】

「///はっ‥‥はわわわ‥‥///」

 

【天龍】

「何なんだ!?この会話!?‥‥」

 

【足柄】

「つまり川内!あんたはへたれさんの愛を独占している!一人の男(提督)の愛情を全て獲得しているのよ!?それは私達他の艦娘にとっては凄まじい事なのよ!分かる!?ねえ分かる!?」

 

【川内】

///あっ!‥‥足柄さん!もう止めてぇ~!恥ずかしいよぉ~~(>y<;)///

 

 

あの時は顔から火が出そうなくらい恥ずかしかった

 

んだよ?‥‥足柄さん分かる?

 

でも‥‥嬉しかったな♪

 

足柄さんがアタシを評価してくれてたこと‥‥

 

アタシは提督に愛されてる幸せな女だって事

 

あらためて教えて貰えた事‥‥‥

 

 

【足柄】

「(ヒィッツ)提督とへたれさんは確かに違う!愛の形は人それぞれ!私とあんたの愛は別物なんでしょう、それは分かるわ!でもそれとこれとは話が別よ!!」

 

【川内】

「足柄さん‥‥お願いだからアタシに頭を整理できる時間をちょうだい!」

 

【天龍】

「俺には何が別なのかサッパリ分からないんですけどねぇ~~」(諦め半分)

 

【足柄】

「分からないなら黙ってなさいな天龍!‥‥とにかく川内!‥‥今の私にも出来ていない『愛する者からの愛情を独占』を成し遂げたあんたには、どんな愛の形でも負ける訳にはいかないのよ!!この勝負師、足柄様のプライドが許さないのよ!!」

 

【天龍】

『ションベンの早飲み競争』で何の決着が着くんだよー!!?」

 

【足柄】

「お黙り!!!」

 

 

【デストロイヤー】

‥‥つまり足柄さんは川内さんが羨ましいんだね?」(バッサリ!)

 

【足柄】

「///違うぅぅ!!!‥‥ていうかトロ子!!あんたいつの間に!?///」

 

【デストロイヤー】

「検尿コップを握りしめて、いきなり鎮守府を飛び出した足柄さんを見たら、それは誰かが心配になってついて来るだろ?私はさっきから足柄さんの後ろに居たよ、それも気付かない程興奮してたのかい?」

 

【足柄】

「全然気付かなかった‥‥‥」

 

【天龍】

「俺も‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥ねえ、足柄さん?」

 

【足柄】

「何?勝負を受ける気になった?」

 

【川内】

「足柄さんがアタシをそんなに評価してくれてた事‥‥とっても嬉しかったよ♪」

 

【足柄】

「いや別に‥‥そういう訳じゃ‥‥」

 

【川内】

「でもやっぱり‥‥こんな勝負、間違ってるよ!」

 

【足柄】

「ほおっ、この愛の勝負から逃げるの?」

 

【天龍】

「良かった!川内!今回はお前を見直したぜ!‥‥」

 

【川内】

「提督の『黄金水』を勝負に使うなんて間違ってるよ!」

 

【天龍】

「‥‥と思ってた時期が俺にもありました~~!」

 

【川内】

「提督の『黄金水』は『ザーメン』と同じ、ゆっくり味わって飲むものでしょ?イッキ飲み競争で直ぐ飲み干しちゃうなんて勿体ないよ!」

 

【デストロイヤー】

「凄い人がここにも居たね‥‥‥」

 

【天龍】

「何を考えてんだ!?オメーは!?」

 

【足柄】

「‥‥くっ!‥‥悔しいけど、あんたの言う通りだわ!」

 

【天龍】

「アンタも何で納得してんだよ!!?」

 

【足柄】

「分かったわ、それなら‥‥『テイスティング』で勝負よーー!!」

 

【天龍】

「結局は『ションベン』から離れられないのね~~!!」

 

【川内】

「足柄さん!私は提督以外の『黄金水』を飲む趣味は‥‥‥」

 

【天龍】

「何なんだ!?この世界観はー!?俺が間違っているのかー!?」

 

【デストロイヤー】

「天龍さん、貴女は何も間違っていないよ、この世界観は当人達しか分からないよ」

 

【天龍】

「トロ子‥‥お前が来てくれたのは天の助けだぁ~~」

 

 

【デストロイヤー】

(将軍の黄金水‥‥‥どんな味わいなんだろう?‥‥)

 

 

足柄さんは横須賀時代からアタシと提督の事

 

見ていてくれてたんだね‥‥

 

足柄さん‥‥ありがとう‥‥

 

足柄さんは面白くて楽しくて‥‥優しい人

 

 

 

 

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現在、執務室‥‥‥

 

 

(‥ズブッ❤‥‥ズブッ❤‥‥ギシッ‥‥ギシッ‥)

 

【川内】

‥ああ❤‥‥あっ❤‥あっ❤‥あっ❤‥

 

【へたれ提督】

ああ‥‥俺‥‥川内のオマ〇コに‥‥包まれて‥‥

 

(‥パンッ❤‥‥パンッ❤パンッ❤パンッ❤)

 

【川内】

あっ!❤提督❤‥‥あああ~~~❤❤❤

(ビクン❤ビクン❤ビクン❤ビクン❤ビクン❤)

 

 

提督‥‥アタシ幸せだよ♪‥‥提督大好き❤

 

 

今のアタシは‥‥この人を愛するだけの

 

ただの女

 

この人に身も心もトロけてしまった

 

ただの女

 

 

 

軍属としての矜持も

 

艦娘としての誇りも

 

夜戦へのこだわりも全部捨て去って

 

この人と一緒に生きる!ただそれだけを

 

願うただの女‥‥‥

 

 

今のアタシはとても幸せ♪

 

この生き方を決断させてくれたのは‥‥

 

‥‥‥足柄さん‥‥

 

横須賀時代に足柄さんがアタシの背中を

 

押してくれたから今のアタシがいる

 

あの時足柄さんや謎提さんと出会って無かったら

 

アタシも提督もどうなっていたんだろう‥‥

 

 

ありがとう‥‥足柄さん‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

へっくしっ!!‥‥誰よ!?さっきから耳元で囁いているのは!?

 

【潮】

「足柄さん!10月も終わりですよ!外で服を脱ぐのは流石に風邪を引きますよ!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

足柄さん、アタシ、何があっても

 

提督を愛し続けるからね♪

 

 

 

【川内】

ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥提督❤‥‥大好きだよ♪❤❤❤

 

 

 

 

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【特別回想録10.30】

 

   《ただの女『川内』(前編)》

 

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『大本営』と呼ばれる組織がある

 

 

BC15##年、『耳川の戦い』て『大友宗麟』が設置したのが始まりという説もある

 

その役割は戦時において、陸海空全ての軍隊を統括する総司令部、海外では『統合参謀本部』に相当するであろう(解釈の違いは人によってあるかもしれないが)

それはあくまで戦争中における特設部署であり、戦争が終結すれば役目を終えて解散するのが本来の姿である……筈であった

 

 

NUC.0106年‥‥‥

 

この時点においては、その前提は崩れている

 

あの『30年戦争』の終結が宣言されてから5年も経つというのに、『大本営』は解散する気配を見せない

 

それどころか『帝国陸海軍』『ブロック陸海軍』を含むアジア・オセアニア地域の総軍事戦力の少なくない部分を取り込んで、その権力と支配域を拡大させていた

 

この地域で軍事作戦を実行するなら大本営との強調は欠かせない、これが今の慣例となっている、もっとも、どこの世界にも例外は存在する

 

 

ーーーーーー

 

 

呉、『呉鎮守府帯』‥‥‥

 

横須賀や佐世保、青島(チンタオ)と並ぶ、アジア地域の一大海軍拠点

 

その1画、帝国海軍の施設で『大本営』から派遣された代表の男は、その『例外』と対面していた

相手をここに呼びつけたのは大本営と帝国海軍の側であった、よって男は大本営と帝国海軍(一部ブロック海軍)の権威を背負ってここに居る訳である

 

しかし、呼び出された当の『例外』本人はそんな権威など知らん顔といった態度であった

 

 

 

【正義 公人(まさよし きみひと)】

「遥々、呉まで御越し頂き感謝します、ソロモン・ニューギニア海域を解放された英雄を御迎えする事が出来て光栄です……」

 

【クロード戦艦提督】

「俺は英雄なんかじゃない、俺の力なんて微々たる物さ、彼女達が命懸けで戦ってくれたから出来たんだ、先ずは彼女達の献身を労って貰いたいね」

 

 

リンガから呼び出された『例外』こと『クロード・スラスト(クロード戦艦提督)』は心底面倒臭そうに答える

そんな歴戦の強者に対して全く臆すること無く、顔色一つ変えずに淡々と受け答えする『帝国海軍と大本営の代表』こと『正義 公人』大尉

 

この『正義 公人』、真面目で正義感が強く恐いもの知らずの性格を持っている

 

後に海軍監察局の『少佐』となって謎の鎮守府と『ヒィッツ提督』の前に現れ、(悪い噂に惑わされて)『香取』と『鹿島』を謎の鎮守府に潜入させたり、提督として対抗演習を挑んで来たりと‥‥果敢にもヒィッツ提督と海特警に挑んで来る事になるのであるが、今の正義大尉には知る由もない

 

 

【正義 公人】

「艦娘諸君の献身は自分も承知しています、しかしそれもクロード閣下の指揮あればこそでしょう?そこまで御謙遜にならなくても‥‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「お世辞はいい、早く用件をいってくれ、君は知らんだろうが俺も忙しい身でね、海域を解放したと言っても海の上の事だ、少しでも油断してしまえば深海棲艦達に奪取されてしまう」

 

【正義 公人】

「確かに油断は禁物です、深海の戦力はほぼ無尽蔵といってもいい、我々は一つの勝利で慢心してはならない」

 

【クロード戦艦提督】

「君は本邦のアホ士官どもとは少しちがうようだな」

 

【正義 公人】

「お褒めにあずかり光栄です、それはそれとして貴殿とその部下である艦娘諸君が挙げたあの戦果を見れば焦る必要は無いのでは?敵勢力はほぼ壊滅、それに対して貴殿の艦隊は損失ゼロ、ここまで徹底的に叩けば深海側もおいそれとはニューギニアには手を出せないでしょう」

 

【クロード戦艦提督】

「今はな!しかし深海が巻き返して来るのも時間の問題だ!君に言われるまでもなく俺達はあの海の防備をこれからも固めていくつもりだ、深海の戦力は無尽蔵で油断は禁物と言ったのは君じゃないか?それに損失をゼロに抑えるのは提督が果たすべき最低限の責務だ、何の自慢にもならないさ」

 

【正義 公人】

「仰る通りです、本職(自分)が貴殿をここにお呼びしたのもそれに関わる事です」

 

【クロード戦艦提督】

「なら本題に入って貰おう」

 

【正義 公人】

「それでは先ず単刀直入に申し上げます、クロード提督、貴殿と貴殿の戦力を我々大本営と帝国海軍の傘下として組み込ませて頂きたい」

 

 

嫌味の百や二百でも言われると思っていたクロード提督にとって、正義大尉の申し出は少々意外であった

 

 

【クロード戦艦提督】

「俺達に君らの部下になれと?」

 

【正義 公人】

「おっしゃる通りです」

 

【クロード戦艦提督】

「俺を指名して呼び出したという事は、俺が連邦軍の将兵だと分かっての事だな?」

 

【正義 公人】

「無論です」

 

【クロード戦艦提督】

「そうでなくても俺が日頃から君達の事をどう思ってるのかは分かって言ってるのか?」

 

【正義 公人】

「貴殿が大本営や我々海軍に対して、決して良い印象をお持ちで無い事は百も承知です、だからこそ貴殿の力が必要なのです」

 

【クロード戦艦提督】

「俺を連邦から引き抜くつもりか?」

 

【正義 公人】

「それが容易ではない事は本職も分かっているつもりです、しかし大本営と海軍の醜態は本職としても看過できないものがある、それを内部から変える為に貴殿のような志のある人材が必要なのです」

 

【クロード戦艦提督】

「もしかして……俺を呼んだのは君の一存か?」

 

【正義 公人】

「そういう訳ではありませんが、本職のような考えの者が少数派である事は確かに事実ではあります

本職が大本営と海軍を代表してここに派遣された表向きの理由は、貴殿の艦隊のソロモン・ニューギニアでの作戦行動を『身勝手な行為』として糾弾する為であり、それを容認する見返りとして貴殿と貴殿の戦力を大本営直轄として取り込むためであります」

 

【クロード戦艦提督】

「連中が俺に文句を垂れるのはもう見飽きたが、それを容認してまで俺達を取り込むだと?」

 

【正義 公人】

「しかしそれは余りにも馬鹿げた行為だ、戦果を挙げた者を称賛するなら兎も角、糾弾するなど、自分達では何も出来なかった無能者達の怠慢・傲慢でしかありません

貴殿は我々の傘下の部隊では無いのですから今はこちらの命令に従う義務もない、それを呼び出して糾弾とは越権行為も甚だしい、そんな事がまかり通っていたらそのうち軍組織としての秩序は崩壊してしまいます」

 

 

クロード提督も歴戦の軍人、威勢の良い正義論を語る若い将校達はこれまで何人も見て来た、それらは結局口だけの輩で終わってしまう場合が殆どだった

だから正義大尉の語る言葉にもクロード提督は別段心も動かない

それよりも正義大尉がとりわけ『秩序』という単語を強調したようにクロード提督には感じられた、そしてそれに微かな違和感も‥‥‥

 

 

【正義 公人】

「それに貴殿を引き込むと言っても大本営にはまるで誠意が無い、本職が貴殿の立場なら承知できる筈もありません」

 

【クロード戦艦提督】

「君は大本営や海軍の意向を代表してここに来た‥‥という建前で、本当は俺と直接接触する為に来た‥‥と理解して良いのかな?」

 

【正義 公人】

「御理解頂き感謝します」

 

【クロード戦艦提督】

「まだ何も理解してないし感謝してもらう理由もない、君達の‥‥というより君の目的は何だ?」

 

【正義 公人】

「我々の同志になって頂きたいのです、今の腑抜けた大本営や海軍の走狗ではなく」

 

【クロード戦艦提督】

「君は軍事クーデターでも起こす気なのか?」

 

【正義 公人】

「そんな大それた事は考えていませんよ、本来あるべき『秩序』に方向を修正する為です、まあ連中からすればクーデターに近いでしょうけどね」

 

【クロード戦艦提督】

「『秩序』‥‥‥ね‥‥」

 

 

クロード提督は、ここに来た時に正義大尉から渡された名刺に目を通す

正義大尉の肩書きは『帝国海軍監察局付き大尉』‥‥‥

つまり憲兵を含む海軍全体を『監察』する法執行部署である

連邦統合海軍省の査察局の事実上の傘下として海軍の素行を監視する言わば嫌われ者の部署だ、どうりで冷静沈着な訳だ

 

 

【クロード戦艦提督】

「今の大本営や海軍が腐っているのは俺も同意見だが、監察局の君がクーデターまがいの発言をするとは大胆だな、しかも初対面のこの俺に、俺が君を密告する可能性は考えなかったのか?」

 

【正義 公人】

「本職を密告するような御仁が、わざわざ『ブラック提督の排除』といった行為を執行されている筈がありません」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥なるほど、調べ済みという訳か?」

 

 

クロード提督が彼の使命である『ブラック提督狩り』を行っているのは公然の秘密である、当然クロード提督は自分の仕業と分かるような証拠は一切残さない、しかし、とりわけ艦娘を運用する海軍関係者にとってはそれは『公然の事実』なのであった

 

 

【正義 公人】

「私利私欲の為に艦娘を私物化し、海軍の面目に泥を塗るブラック提督の存在とそれを生み出す土壌には、自分も監察官の一員としても帝国海軍軍人の一人としても苦々しく感じています、それを密かに排除し続けているクロード提督閣下ならば我々の同志になって頂けると考えた次第です」

 

【クロード戦艦提督】

「俺は海軍の面目に興味はない、しかし君がブラック提督を嫌っている事は理解した」

 

【正義 公人】

「ありがとうございます、先程のニューギニアの件についても我々は深海棲艦の反撃に備えなければなりません、しかし今の海軍と大本営では正直それも心許ない

そして我々は現実的に、天憲隊やリンガ鎮守府のような外部のイレギュラー部隊に頼らなければ『チェンバロ2号作戦』の大失敗で失った戦力の回復もままならない、その為の時間を捻出する為には皆さんの活躍に期待するしか無いからです」

 

【クロード戦艦提督】

「君は現状把握だけはしっかり出来ているようだな、他の奴らとは違って」

 

【正義 公人】

「軍人としては当然の見識です、彼等は現実を自分達に都合の良いように見ているだけです、何より問題なのは、彼等大本営や海軍の主流派の多くがリンガ鎮守府のような外部部隊の活躍を疎ましく思いながらも、それによって深海の脅威が減少するのを期待している、クロード提督を妬みながらもクロード提督に深海を撃破して貰おうと当てにしているのです

ブラック鎮守府問題にしても明るみに出れば彼等にとっては都合が悪い、だからこの際都合の悪い身内もクロード提督に消去させようと閣下を利用しているのです」

 

【クロード戦艦提督】

「俺は奴らの思惑なんぞ知ったことではない、おれは理不尽な扱いを受けている艦娘達を一人でも多く救いたいと思っているだけだ、その為に全てのブラック提督を排除する、それが俺が提督を続ける理由だ、大本営の連中が俺を利用出来ると思っているなら勝手に思わせておけば良いさ」

 

【正義 公人】

「閣下は強い御仁ですな、いずれにせよこんな他力本願の無責任な思考がまかり通っていたら、大本営と海軍、やがては空軍や陸軍や航宙軍に至るまで軍隊としての秩序が崩壊してしまいます

閣下や天憲隊のような、自分達の管轄に収まらない部隊の活動が気に入らないというのなら、その秩序崩壊を招いているのは彼等自身の怠慢が招いた結果である事を彼等は気付いていない、ブラック提督問題もそうした秩序崩壊が招いた結果であると本職は考えています」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

正義大尉の言い分は一見すると至極正論に聴こえる‥‥‥

 

しかし、クロード提督にはどうしても違和感が拭えない

 

この男の『秩序』という言葉がどうしても引っ掛かるのだ

 

クロード提督が戦っている根本的な理由は『艦娘達』を護る為である

しかしこの正義大尉の言葉には艦娘に対する愛情が感じられない

先程からブラック提督への非難はあっても艦娘に言及しているところが殆ど無いのだ、この男の言う『秩序』とやらの中で艦娘の存在はどう扱われているのか?‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「君の『秩序』論理をそのまま受け取ると、俺達リンガの存在も秩序破壊の要因‥‥君の言う秩序に対する敵‥‥という事になるが?」

 

【正義 公人】

「否定はいたしません」

 

【クロード戦艦提督】

「なるほど、君は正直な男だな」

 

 

クロード提督とリンガ鎮守府を厄介者と考えているのはこの男も同じか‥‥

 

しかし厄介者は味方に出来れば大きな戦力ともなる、この男はそう考えたのだろう

 

 

【正義 公人】

「クロード提督閣下は不当な扱いを受けている艦娘達を護る為に戦っておられます、その志には本職としては最大限の敬意を払っています

閣下が訝って(いぶかって)おられるのは、本職が艦娘をどう考えているのか‥‥という事ではありませんか?」

 

【クロード戦艦提督】

「全くその通りだ、流石だな監察官」

 

【正義 公人】

「ではこう申し上げましょう、閣下はそもそも『ブラック鎮守府問題』が何故発生するのかどうお考えですか?」

 

 

いきなりの禅問答か?

 

 

【クロード戦艦提督】

「ブラック提督がゴミだからだ、奴らは提督としての責務を放棄して私利私欲の為に艦娘達を搾取している、それは君も言った通りだ

あのゴミどもは艦娘を道具としか見ていない、自分達は艦娘を好き勝手に出来る権利を持っていると勘違いしているんだ、俺が今まで見て来たブラック提督のゴミどもはその勘違いに何の疑問も持っていなかった、そんな奴等を野放しにしておいたら不幸になる艦娘が増えるだけだ、憲兵が手を下すのを待っていたら間に合わない、最悪の場合には沈んでしまう、だから粛清したんだ」

 

 

クロード提督の体験では、艦娘を食い物にする輩の思考は完全に固まっている

そんな輩の考えを修正する事はまず出来ない、その考えが修正させるのを待っていたらその間に多くの艦娘が不幸になるだろう、おまけにそういう連中にかぎって権力とズブズブの関係にあるので憲兵のお役所仕事では時間がかかりすぎる

 

その輩がブラック提督になってしまったいきさつはクロード提督には関係ない!

目の前に苦しんでいる艦娘が居たら、それを救う為ならクロード提督はいくらでも泥をかぶる覚悟であった

 

 

【クロード戦艦提督】

「君の言う『秩序』とやらには俺の考え方はどう受け取られるのかな?」

 

【正義 公人】

「法的な手続きの問題はさておいて概ね正しいご判断だと思います、それでは何故ゴミのようなブラック提督が発生するのか?何故艦娘は搾取されるのか?」

 

【クロード戦艦提督】

「今度は君の意見を聞くとしようか」

 

【正義 公人】

「率直に意見を申し上げます、ブラック提督の殆どは艦娘を使い捨ての消耗品としてだけでなく、性欲の対象としている事が多い、これはひとえに奴等が艦娘に一種の『人格』を与えているからに他ならない……と本職は考えます」

 

【クロード戦艦提督】

「『人格』を与えているから……だと?」

 

 

クロード提督の正義大尉への違和感はこの一言で確信に代わり始めていた

 

 

【正義 公人】

「鍋やフライパンに性欲を持つ者などおりますまい、それは鍋やフライパンには人格が無いからです

本職もブラック提督を摘発し取り調べた経験があります、その中で奴らは艦娘は兵器という名のただの道具なのだから軍人の我々がどうしようと勝手‥‥と口では開き直っていますが、その思考の裏では明らかに後ろめたさが見え隠れしている、だから必死で犯行を隠蔽しようともする、それは自己保身の為という側面もありましょうが明らかに不正行為を働いてるという自覚があります

それは則ち、艦娘にある種の『人格』を投影しているからであり、『人格』のある者を搾取している意識があるから性欲も快感に繋がるし悪事を働いてる自覚も発生する、そしてその悪事を隠蔽する事に一度でも成功したら後は破滅に向かって転落するのみ‥‥‥止める事も自己を省みる事も出来ず、自分を正当化し続けた挙げ句海軍の威信に泥を塗り、自身も終りを迎える‥‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「君は艦娘に人格を与える‥‥いや、艦娘の人格を認める事がブラック提督を生み出す原因だと言っているのか?」

 

【正義 公人】

「それが全て‥‥とまでは言いませんが、大きな要因である事は確かでしょう?」

 

 

ここでクロード提督はこの違和感に確信が持てた

決定的な質問を正義大尉にぶつける

 

 

【クロード戦艦提督】

「君は『艦娘』を『人間』とは思っていないんだな?」

 

 

【正義 公人】

「閣下は本職のその考え方が気に入らんのでしょうな?

しかし無礼を承知であえて言わせて頂きます

『艦娘』は『人間』ではありません!

『艦娘』を『人間』として扱うのは人類のエゴ、身勝手というものです!

そしてそれを人間として救おうしておられる閣下や天憲隊のような、中央の制約を受け付けない特設部隊の存在は、この世界の秩序を乱す要因になりかねない!」

 

 

やはりそうか、この男は艦娘を人間とは見ていない

しかし艦娘を露骨に見下している訳でもない、それが返って不気味でもあった

 

 

【クロード戦艦提督】

「君が俺とリンガをどう思っているかは問題ではない、では根本的な事を聞こう、君にとって『艦娘』とは何だ?まさか鍋やフライパンと同じと思っている訳ではあるまい?」

 

【正義 公人】

「『艦娘』はこの世界の奇跡、神聖で崇高な存在です、閣下もご存知の通り『艦娘』はかつての戦闘艦艇の記憶を引き継ぐ『海の守り神』の生まれ変わり、それが我々人類の存亡の危機に際してこうして現れた、艦娘達は我々人類の守り神となるべくして出現した気高い存在です」

 

【クロード戦艦提督】

「彼女達の誕生自体が『素晴らしい奇跡』なのは俺も認めるよ」

 

【正義 公人】

「それを我々の趣向で人格を与え我々と同じ対等の人間と見なすのは、艦娘達への冒涜ではありませんか?」

 

【クロード戦艦提督】

「それが君の考えか?」

 

【正義 公人】

「我々軍人はその崇高な存在である艦娘を指揮して深海棲艦と戦わなければならない、艦娘は神聖で崇高な存在ではありますが未熟で不完全な存在でもある、それを我々正規軍人が指導し導かなければならない、それには我々自身が襟を正さなければ艦娘達に示しがつかないでしょう」

 

【クロード戦艦提督】

「俺達自身が襟を正すのは俺も賛成だ」

 

【正義 公人】

「そんな我々に導かれた艦娘達はさらなる崇高な存在となって人類の真の守護神となってくれるでしょう」

 

【クロード戦艦提督】

「君は艦娘を神棚にでも奉って拝むつもりか?」

 

【正義 公人】

「概念としては‥‥それに近いかもしれませんね」

 

【クロード戦艦提督】

「彼女達自身がそれを望んでいないとしてもか?」

 

【正義 公人】

「艦娘達がそれを望まない筈がありません、艦娘達は元々神聖な存在なのですから」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥呆れたな」

 

 

正義大尉が艦娘を軽視し見下している訳ではない事はクロード提督にも分かった、少なくとも今のところは

 

しかし、だからと言ってこの男の考え方には少しも賛同出来ないのも事実だ

正義大尉の艦娘観はクロード提督が考えもしなかった内容だった、その内容にも正直呆れてしまったが、それよりもクロード提督が危険視したのはこの『正義 公人』という男、そしてこの男が唱える『秩序』‥‥だったのかもしれない

 

 

【正義 公人】

「クロード閣下、本職が問題にしているのは『ブラック鎮守府問題』だけではありません、海軍の‥‥いえ、この世界の秩序を乱しかねない事態が現在も海軍内部で進行しています、この資料をご覧下さい」

 

 

正義大尉がクロード提督に見せた資料には[極秘]の印鑑が押されている

 

 

【クロード戦艦提督】

「監察官がこんなものを俺に見せて良いのか?」

 

【正義 公人】

「事の重大性をご理解頂く為です、問題ありません、貴殿は正規軍人なのですから機密を外部に漏らす訳でもありません」

 

 

この男の言動にはやはり一切の迷いが無い、クロード提督はあらためて呆れてしまう、自分の正義感の為ならクーデターまがいの行動も躊躇わない、そんな男ならこの程度の事など造作もなくやってのけてしまうのか?この男の秩序とは何なのか?

まあ『ブラック提督狩り』を遂行している自分が言えた事ではないが‥‥

 

正義大尉から渡された資料は、帝国海軍とアジア・オセアニアブロック海軍の戦力再建計画に関連した一部の資料であった

その資料には近年になって海軍に緊急採用された『非正規軍人提督とその候補生』が一覧となって記載されていた

 

 

【正義 公人】

「連邦統合海軍省人事局の『土方 龍』長官が復活させた『非軍人提督制度』によって採用された、新しい指揮官とその見習い候補生の一覧です、この者達は『艦娘』を指揮する『提督』として海軍に採用されました

既に提督として作戦活動している者も居れば、候補生として訓練途上の者も、前方警戒用の監視所で勤務する者もいます」

 

【クロード戦艦提督】

「それがどうした?提督としての才覚ありとして採用された連中なんだろう?ブラック提督のようなふざけた奴らが指揮するよりも遥かに有意義じゃないか?」

 

【正義 公人】

「とんでもない!これは大問題ですよ!」

 

 

ここで正義大尉は初めて、感情面を表に出した

 

資料に記載されている『非正規軍人提督』の前の職業、年齢層は多彩であった

 

『既に現役を離れた予備士官』だけでなく『元陸軍兵士』『元連邦軍のモビルスーツパイロット』など、海軍とは直接無関係だった者達も含まれているがこれらは一応は軍務経験者である

 

軍務経験が一切ない文字通りの『非軍人提督』の職業や年齢、その立場については実に多種多様であった

『一般公務員』『学校教師』『警察官』『企業の取締役』などはまだ分かりやすい方だが、中には『芸能人』『個人商店主』『配管工』『一般大学生』『女子高生』果ては『幼稚園児』『寺の住職』までもが存在する

更に極めつけは『犬』『猫』『ショットガン』『機械生命体』『妖怪』『吸血鬼』エトセトラ‥‥‥

 

 

『提督』としての適正があると判断されたなら、もはや人間である必要すらない

 

これは『艦娘』がこの世界に現れた直後に一度起こった現象である

当時、艦娘を指揮する為には軍人としての資質だけでなくもっと特別なスキルが要求されると考えられていた、それは人間の理解を超える艦娘という存在を上手く扱える為の『人格』、若い女性と適正な関係を維持出来る為の『理性』、そして『妖精が見えて意思疎通が出来る事』である

これらは今でも一部必要なスキルと認識されている

 

当時は正に人類存亡の危機であった為、細事にこだわっている余裕は無かった

極端な話『人類の味方として提督となり艦娘を適正に指揮してくれる』なら『深海棲艦』ですら構わない

 

そして現在‥‥‥

 

いくら海軍がズダボロになって戦力を立て直す時間が欲しいとは言っても、この過去の政策を復活させてしまうとは、土方長官も思いきった決断をしたものだ

 

しかし決して悪いことではない、クロード提督はそう考えていた

本当に『提督』に相応しい人物が艦娘を指揮するのであれば軍人だの民間だの人外だのは関係ない、それが艦娘を守る事に繋がるのであれば……

 

しかし目の前の大尉の考えはちがうようだ……

 

 

【正義 公人】

「先程も申し上げましたが『艦娘』は海軍の誉れ!海軍の歴史と伝統の記憶を持ってこの世界に出現した奇跡なのです!そして艦娘そのものが強大な戦力でもあります!

それを正規の海軍士官でもない者達が『提督の真似事』の延長線上で指揮官気取り!……こんな事態を放置していたらそれこそ軍隊の秩序など崩壊してしまうではないでしょうか!?秩序の崩壊した軍隊など悪夢そのものです!」

 

【クロード戦艦提督】

「君の言う軍隊の秩序が壊れているから『チェンバロ2号作戦』は大失敗したのではないか?

ブラック提督が蔓延って(はびこって)いるのではないか?

君が崇拝する艦娘達が涙しているのではないか?

俺の見るところ海軍の秩序なんかとうの昔に崩壊している、海軍にも大本営にも自浄作用が無いから『非軍人提督』を復活させる必要が生じた……とは考えられんのか?」

 

【正義 公人】

「耳が痛いですな、しかし仰る通りです、『非軍人提督』などというまがい物が採用されてしまった、こんな事態を引き起こしてしまったのは我々海軍と大本営の失態であります、であればこそですクロード提督閣下!我々はこの悪っしき流れ(悪循環)を自らの手で絶ち切らなければならない!艦娘の完全な指揮権を取り戻し、艦娘をより崇高な存在に近付ける事で我々は本来あるべき海軍の……いえ!世界の秩序を取り戻さなければならない!

その為にクロード閣下のお力を我々に貸して頂きたいのです!」

 

 

この男……自分の吐く言葉に完全によっている

 

クロード提督の見るところ、正義大尉はまだ未熟で若い理想家だ、それはまだ良い

問題はこの男には一切の迷いが無い、自分の正義感や倫理観に何の疑問も矛盾も抱いていないという事だ、それも若さ故の未熟さで片付けられるならまだ救いはあるだろう、しかしこの考え方が今後も一切変わらなかったら?

 

クロード提督は一瞬、最悪の想像が頭を過って恐怖した

少なくとも今のままではこの男に艦娘達は守れない

 

クロード提督が頭のなかに一瞬よぎった最悪の想像は、もし深海棲艦との戦いが完全に終了したその時、この男は艦娘達をどうする気なのか?という事についてだ

 

『人間ではない神聖で崇高な存在』と言って艦娘を半ば拝むような態度を見せていた事から考えて『戦いが終わって艦娘はその役割を終えた』とでも考えたら?

 

『役割を終えた艦娘は秩序を乱す存在、艦娘達本人もそれを望んでいない』とでも考え出したら?

 

『本来の秩序』とやらを取り戻す為に『艦娘を本来在るべき場所に還す』……とでも狂い出したら?

 

『艦娘は役割を終えた』と勝手に決めつけて『艦娘を崇高な存在に還す』為に『自沈』や『解体』などを強行したら?

 

もし万一、そんな考えに至った時でさえもこの男は何の躊躇もなく己の任務を遂行するだろう、それが絶対正義だと信じて………

 

 

勿論これは今のところ、クロード提督の頭の中だけに浮かんだ妄想に過ぎない、しかし先程からの正義大尉の言動や態度を見ているとそんな妄想が浮かんでしまうのも事実だ

 

正義大尉はブラック提督ではない、むしろ艦娘に対してある一定の理解があると言える、今はまだ若くて未熟な彼が、経験を積む事で艦娘を人間と見なす事が出来る日が来るかもしれない、しかし、もし自分の妄想が現実となった時には………

 

その時は正義大尉が暴走する前に、自分の手で彼を始末しなければならないだろう、そんな非常手段を採る必要が来ないことを今は祈るしかない……

 

 

 

【正義 公人】

「いかがですかクロード閣下、大本営ではなく我々海軍内の同志に貴殿の力をお貸し頂けませんか?」

 

【クロード戦艦提督】

「君が今のところは艦娘に一定の理解を持ち、艦娘に危害を加えるような存在ではない事は理解した」

 

【正義 公人】

「そうですか、それでは……」

 

 

【クロード戦艦提督】

「断る!」

 

【正義 公人】

「……はっ?」

 

【クロード戦艦提督】

「今日会ったばかりの人間を、少々話をしただけで信用しろと言うのか?それに俺は君の考えには全く賛同出来ない、だから断る」

 

【正義 公人】

「何故ですか?自分の考えの何処がおかしいと?」

 

【クロード戦艦提督】

「正にそれだよ!正義大尉!君は自分の導き出した考え方に何の疑問も抱いていない!それは危険な思考だ!

それに君は『艦娘』を『人間ではない』と言い切った、それだけで十分だ!」

 

【正義 公人】

「『艦娘』に対しての考え方が貴殿と本職では違う事は分かります、しかし実力で『ブラック提督』を排除している貴殿からそんな言葉を伺うとは思いませんでした」

 

【クロード戦艦提督】

「俺は自分のやり方が『正義』だ『完璧』だなどと言うつもりは無い!

俺がブラック提督を狩っているのは他に手段が無いからだ!先程も言った通り憲兵の仕事を待っていたのでは艦娘は沈んでしまうか再起不能になってしまう!

それを分かっていてみすみす放っておく事など俺には出来ない、勿論俺は事前に証拠を掴んでそいつが『ブラック提督』である確証を得てから狩っているがな」

 

 

クロード提督は畳みかける様に正義大尉に話を続ける

 

 

【クロード戦艦提督】

「君は艦娘の人格を認める事が『ブラック提督』を生み出す大きな要因と言ったな、俺からすれば逆だ、艦娘の人格を認めないと言うことは艦娘の意思も心も、彼女達の苦しみも認めないという事だ、それは彼女達を直接傷つけないというだけで後は『ブラック提督』の考えと同じだ!」

 

【正義 公人】

「自分の考えが『ブラック提督』と同じと仰るのですか?」

 

【クロード戦艦提督】

「このまま行けば君はいずれはそうなりかねん!

俺の知る限り彼女達は自分達を神様にして欲しいなんてこれっぽっちも思っていない、艦娘には心があるんだ!命があるんだ!戦えば傷付くし、戦いに恐怖する事もあるだろう、それでも彼女達は海に出て行く、深海棲艦と戦って人類を守る為に、それは軍艦の時の記憶や本能で割り切れるようなものではない!」

 

 

クロード提督は胸ポケットからケースに入った写真を取り出す

執務室で撮った艦娘達との集合写真、写真の中の彼女達は満面の笑みであった

 

 

【クロード戦艦提督】

「艦娘達は誰よりも人間なのだ!、人間であろうとしているのだ!人間を苦しめる最大の存在は人間だ、しかし人間を救うのもまた人間なのだ!彼女達は自分達をそんな『人間』として認めて欲しいのだ!共に対等に共存出来る存在として認めて欲しいだけなのだ!俺はそんな彼女達の笑顔を守る為なら何でもしてやる!他にもっと良い方法が有るならいくらでも変えてやるさ!

君は大本命への愚痴や艦娘を神棚に奉る前に先ずはそのことを理解するべきだ!」

 

 

クロード提督がまくし立てた直後、部屋の中を一瞬の静寂が包む‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「余計なお世話かもしれんが、君は優秀だがまだ若くて未熟だ、俺も未熟ではあるがな、それを自覚した上でもっと艦娘達と語り合ってみる事だ、君にも彼女達の本質が見えてくるだろう、そして君がまがい物と呼んだ非軍人提督が何故今必要とされているのかも分かる筈だ、正義大尉、君と君の同志達にも言っておく、もっと精進したまえ、俺から言えるのはそれだけだ」

 

【正義 公人】

「‥‥残念です、クロード閣下」

 

【クロード戦艦提督】

「初めから上手くいくと思ってたのか?」

 

【正義 公人】

「閣下はもっと大局を見ておられる方だと思っていましたが‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「あまり買い被らんでくれ」

 

【正義 公人】

「本職と閣下では艦娘に対する考えが違う事は分かりました、艦娘を救おうとされる閣下の志も結構でしょう、しかし艦娘に人格を与えるのはやはり秩序に対する反逆です!それに目の前の艦娘を救う事だけを考えて大局を見失ってはいけない!、我々軍人は大局を見て行動するべきです!」

 

【クロード戦艦提督】

「その大局とやらから見捨てられた艦娘を守るのが俺の務めだ」

 

【正義 公人】

「閣下は目の前に居る一人の艦娘だけを守って、世界を救うお気持ちは無いのですか?」

 

 

【クロード戦艦提督】

「一人の艦娘も守れない奴が、世界を救えるなんて思うなよ!」

 

【正義 公人】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

今度は完全に静寂が支配した‥‥‥

正義大尉はクロード提督を説得するのは無理だと悟ったらしい

 

 

【クロード戦艦提督】

「正義大尉、非軍人提督にもっと敬意を払え、彼等の能力と結果を見て判断するんだ、そして目の前の一人を確実に救える男になってから大局を語りたまえ、君の唱える『秩序』が艦娘を不幸にするものでは無い事を願っている」

 

 

そう言い残すと、クロード提督は正義大尉の返事も聞かないうちに部屋を出て行った

 

 

一人部屋に残された正義大尉、大本命からの任務を果たせなかった事は彼の頭の中には無かった‥‥‥

 

 

【正義 公人】

「クロード・スラスト‥‥‥あれ程の能力を持ちながら、大局にも秩序にも背を向けるか‥‥‥」

 

【香取】

「こっぴどくやられたようですね?大尉」

 

【正義 公人】

「聞いていたのか?香取」

 

【香取】

「ええ、隣の部屋で待機していましたから」

 

 

いつの間にか、正義大尉の背後に彼の秘書艦『香取』が立っていた

 

 

【正義 公人】

「香取、正直君はどう思う?自分とあの男の考え方を?」

 

【香取】

「それを私に聞いてどうなさるんです?」

 

 

練習巡洋艦娘『香取』、新人時代から一貫して正義大尉の教育係であり、今は正義大尉が信頼する秘書艦である

後に『謎の鎮守府』に危険を冒して潜入工作を行い、捕虜になっても一切口を割らなかったところから見ても、香取の正義大尉への忠誠の高さが窺い知れる

 

 

【香取】

「人は変わるものです、しかし変わる必要があるかどうか‥‥それは大尉がお決めになる事です、私は大尉を信頼しています、そんな大尉が選ばれた道なら間違いがある筈がありません、私は大尉に着いていくだけです」

 

【正義 公人】

「ありがとう香取、君の前なら本音も話せる」

 

【香取】

「遠慮なさらずいつでもどうぞ♪それから例の件でご報告があります」

 

【正義 公人】

「例の‥‥横須賀にいるあのチンピラか?」

 

【香取】

「はい監察局員の内定で、三木之と子飼いの将校の一部が軍の装備品を無許可で持ち出しているようです」

 

【正義 公人】

「装備品の内容は?」

 

【香取】

「軽装甲車が一両、備付けの機銃が一丁、民間業者からも衛生車(バキュームカー)を一台徴用しています」

 

【正義 公人】

「衛生車?何に使う気だ?装備の内容からすると反乱でもあるまい、おそらく例の『擲弾兵』に関するものだろう」

 

【香取】

「おそらく」

 

【正義 公人】

「香取、局員の海兵に武装させて横須賀に派遣してくれ、あのチンピラには少々お灸を据えてやらないといかんな」

 

【香取】

「既に必要な装備と人員は横須賀に向かわせています」

 

【正義 公人】

「流石は香取、手際が良いな」

 

【香取】

「秘書艦として当然の務めです、我々も向かいますか?」

 

【正義 公人】

「無論だ、今すぐ向かうぞ、海兵には自分が命令するまで手出しはするなと伝えておけ」

 

【香取】

「了解です」

 

 

正義大尉は歩き出した、クロード提督に拒否された時とは完全に気持ちが切り替わっていた

 

 

【正義 公人】

「『献体ナンバー:ZNBー0018686ーC』、軍の装備品に過ぎない擲弾兵が艦娘を指揮する司令官の見習いとは‥‥全く馬鹿げた話だ、とはいえ、今回はあのチンピラを泳がせる為に装備品らしく我々の役に立って貰うとしよう」

 

 

【香取】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

クロード提督の指摘通り、今の正義大尉(後に少佐)は今はまだ未熟であった

そして彼がこれからどう成長していくかは彼自身にも分からない‥‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

【クロード戦艦提督】

「待たせたな、金剛」

 

【金剛】

「テートクー♪お疲れ様ネー」

 

 

施設の待合室に待機していた秘書艦の金剛とクロード提督は合流した

屈託のない金剛の笑顔に迎えられると、クロード提督の心のモヤモヤも晴れていく気がした

 

 

【クロード戦艦提督】

「大阪の実家に寄り道したらリンガに戻ろう、こんな所に長居は無用だ」

 

【金剛】

「大本命からの用事は‥‥またしょーもない事デスか?」

 

【クロード戦艦提督】

「しょーもない事だ、俺に子分になれと来たもんだ」

 

【金剛】

「テートクを子分に!?なんて侮辱!許せないネー!」

 

【クロード戦艦提督】

「もう良いんだキッパリと断ったからな、それより腹が減った、お好み焼きでも食べて行くか?」

 

【金剛】

「イエース♪テートクとランチなら何でも美味しいデース♪」

 

 

こんな会話を交わしながら二人は歩き出した

 

 

【クロード戦艦提督】

(正義大尉‥‥自分はまだ未熟である事を自覚するんだ、道を踏み外すんじゃないぞ!)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

銚子、沿岸監視所の朝は早い

 

房総半島の先端に近いこの監視所は立地と建前上、東京湾に侵入を図ろうとする深海棲艦がいないか監視する役割も負っている……と言葉で書けば大袈裟だが、実際は田舎の公民館に毛が生えた程度の規模の施設である

 

高台の中腹にある人里離れた林の中の監視所、外界と繋がっているのは一本の電線と電話線のケーブル、そして細いあぜ道だけ

海岸線から少し離れているので艦娘を運用する施設としては不便であった

 

 

【川内】

「よろしくお願いします、師匠!」

 

【見習い少尉(後のへたれ提督)】

「師匠って呼ばれるのは何だか照れ臭いなぁ」

 

【川内】

「良いじゃん♪接近格闘術に関しては少尉の方が師匠なんだから」

 

【見習い少尉】

「でもなあ、俺にとっては川内の方が余程師匠なんだけどなぁ」

 

【川内】

「細かい事は良いからさ♪始めよ♪」

 

 

本来なら夜と夜戦が大好きでこんな朝早くから元気な川内など普通では想像出来ない

しかし他の川内はともかくこの『川内』は違った

 

見習い少尉のたった一人の艦娘として、彼の秘書艦として、教育係として、日夜奮闘する彼女は生活サイクルが普通の艦娘と同じになっているのだ

 

 

【見習い少尉】

「それじゃ始めようか、『ナイフ』と『ショートソード』を利用した接近戦闘術の復習だ、足技(キック)を絡める時は相手の刃物の状態に気をつけるんだ、足を斬りつけられると厄介だからな」

 

【川内】

「はい!」

 

 

川内はナイフとショートソードに見立てた木刀を両手に握り、見習い少尉は両腕にプロテクターを巻いて長棒を握る、毎朝と夕方、時間の許す限り続けられている川内の接近戦闘術の特訓の始まりだ

 

『元擲弾兵』である見習い少尉は接近戦闘術の専門家でもある、見習い少尉はその経験を使って、川内の特性(身体の柔軟性や全身のバネの強さ)に合った最適な接近戦闘術を模索していた

魚雷を撃つ事が出来ない川内にとっては、この戦闘術はそれに代わる新しい大きな武器になる筈だ

 

 

【川内】

「ふんっ!!‥‥はあっ!!」(シュッ!‥‥カキィ!!)

 

【見習い少尉】

「なんの!」(カァーン!‥‥)

 

 

見習い少尉が長棒を使っているのは、擲弾兵時代は槍で深海棲艦と戦っていたからだ、見習い少尉は手慣れた感じで川内の木刀をさばいていく

 

 

【川内】

「たあっ!!」(ガイィィィン!‥‥‥)

 

【見習い少尉】

「良いぞ!川内!」

 

 

『ビンソン計画』で不本意ながら肉体改造された川内の、全身の筋肉の強力なバネから繰り出される斬撃はその精度と鋭さと威力を日々増して来ていた、その手応えを感じ取れるのが見習い少尉には嬉しかった

 

 

【見習い少尉】

(川内はもっと強くなる!‥‥元々才能と伸び代がある!‥‥改造なんかされなくたってお前は強くなれていたんだ!‥‥川内!お前を見下している奴らを必ず見返してやろうな!‥‥俺達の力で!‥‥)

 

 

【川内】

「てぇーーー!!!」(ブンッ!!‥‥ドスッ!!)

 

【見習い少尉】

「おおっとぉ!!」

 

 

川内が力を入れている足技、ハイキックが飛んで来た、見習い少尉はそれを両腕のプロテクターで受け止めた、鈍い音と重い衝撃‥‥‥

 

 

【川内】

「はっ!!‥‥少尉!‥ごめんなさい‥‥大丈夫?」

 

【見習い少尉】

「何で謝るんだ?川内、今のハイキック、中々良かったぞ!」

 

【川内】

「‥‥えっ?‥‥ホントに?」

 

【見習い少尉】

「ああ、今までで1番重い蹴りだった、お前は日々進化してるんだ」

 

【川内】

「そっ‥‥そっかぁ‥‥エヘヘ♪‥‥」

 

【見習い少尉】

「隙あり!」(コツンッ)

 

【川内】

「あたっ!‥‥少尉、卑怯なり~~!」

 

【見習い少尉】

「油断大敵だ、大技を決めて一安心‥‥そんな時こそこちらの危機だと知りたまえ」

 

【川内】

「うう~~‥‥反論出来ない~~」

 

【見習い少尉】

「それじゃあ続けようか?」

 

 

一通りの訓練が終了すると、基礎体力作りの為のランニングに筋トレ、柔軟体操など‥‥‥

 

それから二人揃っての朝食となる、当然川内の手作りだ

 

 

【見習い少尉】

「頂きます♪」

 

【川内】

「はい♪召し上がれ♪」

 

【見習い少尉】

「うん、美味い!川内が作る鰯団子、これが無いと俺の1日が始まらない!」

 

【川内】

「大袈裟なんだから~、でも良かった♪気に入って貰えて♪」

 

 

二人は現在、建前上は『上官と部下』の関係ではあるが、二人には既にそんな意識はない

まだ結婚していないので流石に夫婦とまでは行かないが、お互い苦労を共にする同志となっているのである

 

 

【見習い少尉】

「今日は横須賀で座学の予定だったかな?」

 

【川内】

「そうだよ、今度はアタシがミッチリ教育してあげるからね?御覚悟を♪」

 

【見習い少尉】

「また横須賀詣でか、まあ仕方ないな」

 

 

見習い少尉は元擲弾兵、海軍の士官としては文字通り『見習い』である、海軍の知識を習得する為に川内が教育係となって見習い少尉の座学を横須賀で行うのである

一対一の個人授業みたいなものだ

 

見習い少尉は少し憂鬱になる、艦娘の新規配属を直談判しようとして艦政本部次長とやりあったのは二日前の事である、横須賀の基地では大抵ろくなことが起こらない、しかし座学に必要な資料や教材はこの監視所よりも横須賀の基地の方が遥かに充実しているのは明らかだ

 

 

こうして二人は朝食を済ませて早々、横須賀に向かった

 

 

ーーーーーーーー

 

 

横須賀‥‥‥

 

 

【足柄】

「暇ねぇ~、何か起こらないかしら?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「おいおい、あれからまだ二日だぞ?」

 

【足柄】

「十分よ、誰か因縁でもつけてきたらぶっ飛ばしてやれるのに~」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「そんな都合よく因縁つけてくる奴なんか居るか?」

 

 

『カツカレーが生んだ邂逅(かいこう)』から2日、横須賀で暇そうにしている足柄と、何か調べものをしていたらしいヒィッツカラルド大佐の『謎コンビ』

 

ヒィッツカラルド大佐はあれから『カレー屋』で偶然出会った『擲弾兵と川内型』の二人が気になって調べていた、彼も海特警の司令官、情報を入手する為の独自のコネや彼の為に情報収集を行う部下がいるのだ

 

 

【足柄】

「あの二人の素性が分かったの?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ああ、お前の野性の勘は概ね当たってる、あの二人、中々に面白い……もとい、厄介な立場に置かれてるらしいな」

 

 

ヒィッツカラルド大佐の情報網により色々な事が分かってきた

 

川内が『ビンソン計画』の被害者である事

二人はソロモン海域の海で出会った事

あの擲弾兵は待機命令を無視して川内を救った事

二人とも一度は軍から放逐された事

海軍の都合で半ば強制的に現役に戻された事

勝浦の監視所で二人きりで任務についている事

クソみたいな奴に逆恨みされている事

ブロック海軍内で目の敵にされ足を引っ張られている事

川内が魚雷を撃てない事、それを理由にクソみたいな将校達から見下されている事

 

等々‥‥‥

 

擲弾兵の少尉が人間扱いされていない事も含めると理不尽な事この上ない

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「こんな映画の主人公みたいな背景を持ったカップルが実在していたとはな」

 

【足柄】

「あんただって人の事は言えないでしょ?ジオンの元補給将校が今や帝国海軍の大佐なんてね、そんな『とんでもアニメ』も顔負けの設定、あんただけよ」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「人生十色という奴だな、それにしてもこの二人、よく一年間もこんな生活して生き残ってこられたもんだな」

 

 

そう、ヒィッツ大佐も呆れる程、今もこの二人に降りかかっている事象は正に『理不尽のオンパレード、バーゲンセール』だ

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「本人達は大変なんだろうが、俺としては実に興味がある、何とか接触するキッカケを掴みたいもんだな」

 

【足柄】

「焦る必要は無いんじゃないかしら?トラブルを呼び寄せる星巡りなのは私達だって同じだし、色んな奴らから目の敵にされてるのも同じ、同じ星巡りなら私達は直ぐに絡めるわよ」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「何故そう言い切れる?」

 

【足柄】

「女の勘よ」

 

 

足柄の野生の勘は全てをお見通しなのだ、たぶん‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

座学は始まった、実はこの1年、見習い少尉は自分達の足元を固めるのに必死で、更に海軍からの命令や三木之からの嫌がらせでまともに座学を受ける暇が無かった

それでも任務を遂行しつつ今日までやって来たのは流石に軍務経験者だけの事はあるが‥‥‥

 

海の上の専門家とは決して言えない見習い少尉にとっては、海軍将校の知識はもとより、ただの海の男として必要な基礎知識から本格的に習得する必要があったのだ

 

最近になってやっとその時間を(無理矢理)捻出した二人の座学は、川内が講師になって、かなり基本的な知識の講習から始まった

 

 

【川内】

「進行方向に対して右に旋回、つまり右に舵を切る時は『面舵(おもかじ)』

左に舵を切る時は『取り舵(とりかじ)』、これは操舵の基本ね?」

 

【見習い少尉】

「右に『面舵』、左に『取り舵』」

 

【川内】

「よし♪操舵方向の指示の直後には普通、操舵角の指示が入るわ、右に舵を5度切る時は『面舵5度』ていう感じにね」

 

【見習い少尉】

「なるほど」

 

【川内】

「操舵角の角度は状況に応じて艦長又は船長が決める事になるけど、通常の航行では『5度』『7度』『10度』『15度』『20度』『船の最大操舵角』の中から最適な角度を選択する事が殆どね」

 

【見習い少尉】

「フムフム」

 

【川内】

「因みに、単に『面舵』『取り舵』だけで角度の指示が省略された時は、舵を15度に切る事を言うのよ」

 

【見習い少尉】

「角度の指示が無い時は15度か」

 

【川内】

「そうよ、最大操舵角で旋回する時は『面舵いっぱい』『取り舵いっぱい』となる、旋回を終了して舵を真っ直ぐに戻す時は『舵中央』、あちらさんの台詞では『ミジップ』とも言うわね」

 

【見習い少尉】

「そこは分かりやすいな」

 

【川内】

「艦隊を組んだ時には船によって操舵性能に当然違いが出る、同じ操舵角で旋回しても船によって差が出来る、そんな時は操舵と同時に微妙な増減速で調整するのよ」

 

【見習い少尉】

「車でカーブを曲がる時みたいに?」

 

【川内】

「艦隊行動を他の艦と合わせる目的が大きいわね、微減速の時には『赤』、微増速の時には『黒』、後は目盛りの数で増減速数の調整よ

左に5度で旋回しつつ、目盛り二つ分の微減速を加える時は『取り舵5度、赤2』という事になるわね」

 

 

これは海軍というより、海の上で船を操る為には必要最低限の知識であろう、しかし今の見習い少尉にとって必要な知識であり講義であった

 

 

【川内】

「舵を中央に(真っ直ぐ走るように)戻したら、直ぐに進路方向の指示よ、進路は数値で表現される

『真北』を0にして、時計回りに360度、その中の数値を指定する事で進路が決まるわ、このあたりは少尉も分かるよね?」

 

【見習い少尉】

「その辺なら大丈夫だ、それにしても川内の講師は分かりやすいなぁ、海軍に無学の俺でも素直に理解出来るよ」

 

【川内】

「これは基本中の基本、まだまだこれからだよ?でも今日はよく頑張りました♪」

 

【見習い少尉】

「これからもお世話になります、先生♪」

 

【川内】

「ウフフ♪✨」

 

 

二人は得意な分野でお互いをスキルアップしたり、足りないところをフォローしたりしながら今日までお互い支え合って来ていた

 

そしてそれは後の『六本脚鎮守府の提督と秘書艦』になっても変わらない

 

 

 

【足柄】

「何あれ?まるで夫婦そのものじゃない?」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

【見習い少尉】

「頭を使い過ぎたら腹が減ったな」

 

【川内】

「もうお昼かぁ、何を食べる?」

 

【見習い少尉】

「川内は何が食べたい?」

 

【川内】

「う~~ん、そうねえ‥‥‥」

 

 

 

【大東 裕之(おおひがし ひろゆき)】

「おいっ!擲弾兵!」

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「うんっ?」

 

 

見習い少尉達が昼食の算段をしていると唐突に声をかけられた

お世辞にも友好的な声のかけ方とは言えない様子で

 

 

【大東 裕之】

「聞いてるのか!?擲弾兵!さっさと返事しろよ!」

 

【見習い少尉】

「誰だ?お前?」

 

【大東 裕之】

「何だぁ!?鉄砲玉の分際で人間様に向かってその態度は!?」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「いやだから、お前誰だよ?」

 

 

『中尉』の階級章を付けた三人の男達が二人の目の前に立っていて、二人を睨んできた

それは友好的な態度とは程遠いものであった

 

 

【玉林 宏(たまばやし ひろし)】

「ヘッヘッへッ‥‥‥」(ニヤニヤ)

 

【五階 務(ごかい つとむ)】

「ヒッヒッヒッ‥‥‥」(ニヤニヤ)

 

【大東 裕之】

「お前!‥‥気に入らねぇぞ!」

 

【見習い少尉】

「何だ何だ?この『ショッカーの怪人』が出て来たら真っ先にやられそうな奴らは?」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

見習い少尉達に進んで因縁を吹っ掛けて来たところからも分かる通り、この三人は『三木之 苗夫』の腰ぎんちゃくであった

 

 

【大東 裕之】

「俺達はブロック海軍の正統な士官様だぞ!お前みたいな偽物とは違うんだ!それなのにお前らのせいで!こんな下らない使いをさせられる羽目になって!……」

 

【玉林 宏】

「おい!下らない使いなんて言うなよ!三木之様に聞かれたら事だぞ!?」

 

 

 

【川内】

(三木之の奴隷……腰巾着……自分達は三木之に逆らえないからその鬱憤を少尉にぶつけてるだけ……下らない奴ら!……)

 

 

この頃から既に川内の、特に軍の将校全体に対する不信感は強かった

 

 

【見習い少尉】

「俺達に何の用か知らんが、嫌なら止めればいいだろ?」

 

【大東 裕之】

「うるせえよ!!お前に俺達の気持ちが分かるか!!おい擲弾兵!三木之様がお呼びだ!お前一人で来いってよ!」

 

【見習い少尉】

「俺一人で?用件はなんだ?」

 

【大東 裕之】

「知るかよ!!さっさと行けよ!!死にぞこないのクソ擲弾兵!!」

 

 

【川内】

「(ギリッ!!)‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「いいんだ川内‥‥‥おたくらはメッセンジャーボーイ、つまり使い走りって事か、そいつはご苦労様」

 

【大東 裕之】

「何だとぉ!?」

 

【見習い少尉】

「川内、行こうか?」

 

【川内】

「‥‥うん、一緒に‥‥‥」

 

 

そこで川内考える‥‥‥

 

(少尉を‥‥アタシが居なくても良いように‥‥独り立ちさせなきゃ‥‥)

 

 

【川内】

「‥‥少尉、嫌な事だけど先方から指定されてるから、ここは少尉一人で‥‥アタシ玄関で先に待ってるから」

 

【見習い少尉】

「そっ‥‥そうか?」

 

【川内】

「そんな不安な顔しないでよ、三木之なんて大した事無いよ、少尉一人でも大丈夫でしょ?」

 

【見習い少尉】

「まあ‥‥あれの相手はもう慣れっこだが‥‥お前は大丈夫か?」

 

【川内】

「アタシだって子守が必要な歳じゃないよ?さっさと済ませて帰ろ?」

 

 

見習い少尉の横には常に川内がいた、それが一瞬でも居ないとなると見習い少尉は色々な感情が混ざって不安な顔になる、しかし簡単な『おつかい』も一人で出来ないのでは確かに男としても、川内に対しても恥ずかしい

 

 

【見習い少尉】

「‥‥分かった、さっさと済ませてくるよ、気をつけろ?」

 

【川内】

「ここは海の上じゃなくて横須賀の基地の中だよ?大丈夫♪」

 

 

川内を一人にさせる不安もあったが、確かにここは横須賀の基地の中、滅多な事は起こるまい、それに目の前のパシリ達に今の川内をどうにか出来る訳も無い、川内の実力は本物だ、パシリ達なんか吹けば飛ぶだろう

 

海軍では川内の方が師匠だ、師匠の言う事は聞かなければ

 

 

【見習い少尉】

「じゃあ行ってくるよ‥‥全く三木之の奴、今度は何の八つ当たりだ?」

(ブツブツ)

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

三木之が在籍する補給部に向かう見習い少尉の背中を見送りながら川内‥‥‥

 

 

【川内】

(‥‥ごめんね、少尉‥‥アタシが居なくても少尉が一人で‥‥海軍でやっていけるように‥‥少しずつ慣れていかないと‥‥)

 

 

 

 

それを物陰から見ている者が‥‥‥

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

【川内】

(少尉が海軍で、立身出世出来る力を養う事が出来たら‥‥‥アタシが居なくなっても少尉の実力ならやって行ける筈‥‥少尉が海軍の役に立てる人物だと証明出来たら‥‥誰も少尉を見下す事は無くなるかもしれない‥‥‥)

 

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

【川内】

(三木之との因縁はアタシが全部持っていく‥‥だから少尉‥‥あなたは一人前の海軍提督になって‥‥‥そんな日がこれたら‥‥もうアタシの事は忘れて‥‥)

 

 

 

【足柄】

「‥‥馬鹿な奴‥‥」

 

 

 

この時の川内にはまだ、『海軍』又は『軍組織』という物に対する期待感・希望が微かに残っていたのかもしれない、海軍で成功する事が見習い少尉にとって1番の幸福であると信じて、その為には自分を少尉の盾にするしかないと‥‥‥

 

それを野生の本能で嗅ぎ取った足柄‥‥‥

 

 

 

【川内】

「‥‥少尉への伝言、感謝します」(ピシッ)

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「本艦もこれで失礼します」

 

【大東 裕之】

「おいっ!!待てよ!!」

 

【川内】

「なにか?」

 

 

三人の腰巾着に海軍式の敬礼をして謝意を伝えると川内はその場を去ろうとした

それが気に入らないのか腰巾着達は川内を取り囲んだ

 

 

【大東 裕之】

「俺達にこんな事させといて!礼の一言だけで終わらせる気かよ!!」

 

【川内】

「仰ってる意味がよく分かりませんが?」

 

【玉林 宏】

「艦娘のくせに!生意気だぞ!」

 

【五階 務】

「将校の俺達にこんな事させたんだ、口先(口の先っぽ)だけじゃなくてそれなりの誠意を見せて貰わないとなぁ~♪ヒッヒッヒッ♪」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

何とも分かり易い『キング・オブ・小悪党』である

 

 

【川内】

「言いたい事があるならハッキリとどうぞ」

 

【大東 裕之】

「俺達の道具に過ぎない艦娘のせいで!正規の将校様である俺達が!こんな雑用を押し付けられたんだぞ!それに対する感謝と謝罪が全然足りないって言ってるんだよ!!」

 

【五階 務】

「そういう事はさぁ~、言われなくても気付こうねぇ~♪ヒッヒッヒッ♪」

 

【玉林 宏】

「言われなきゃ分からないのかよ!軽巡のくせに魚雷も撃てない奴は脳みそも空っぽかぁ!?」

 

【川内】

「その台詞はもう耳ダコよ、本艦にどうしろと?」

 

 

一人称が『アタシ』ではなく『本艦』となっているのは、川内にとってこの三人との会話は『上辺だけのやり取り』という宣言の表れであった

 

 

 

【大東 裕之】

「脱げよ!」

 

【川内】

「はあっ?」

 

【大東 裕之】

「聴こえなかったのか!!今すぐここで脱げって言ってんだよ!!」

 

【川内】

「あんた、何を言ってるの?」

 

【大東 裕之】

「俺達将校は!お前ら艦娘の上官だぞ!!軍隊では上官の命令は絶対なんだよ!!

そんな事も分からないのか!?ポンコツがぁ!!」

 

【川内】

「あんた、何をそんなにイラついているのよ?」

 

【大東 裕之】

「お前らが居るせいで!三木之様の機嫌がすこぶる悪いんだよ!!お陰でこんなくだらない使いをさせられてよ!!」

 

【玉林 宏】

「最近じゃあ三木之様は俺達にまで八つ当たりする始末だ、俺達にだって将校としての仕事があるのに、こんな雑用まで押し付けられる、全部お前らのせいだよ」

 

【五階 務】

「俺達は三木之様には逆らえないからなぁ~、あの人もそれを知ってるんだよ~、三木之様の親父さんはハンパな金持ちじゃないからな、まあ、あの人についてりゃそのお陰で俺も左団扇なんだけどよ~♪」

 

【玉林 宏】

「お前は少し黙ってろよ!」

 

【大東 裕之】

「俺達は優秀な将校なのに!それがこんな惨めな事になってるのはお前らが居るからだ!!だから今すぐ裸になって!俺達に謝罪と奉仕しろよ!!」

 

【川内】

「何それ?言ってる意味が分からない」

 

【玉林 宏】

「三木之様が教えてくれたぜ、お前『ビンソン計画』のモルモットなんだってな」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【五階 務】

「実験中に『8研』の奴らに『まわされた』んだろ?知ってるんだぜ~♪」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【五階 務】

「だったらよ~♪今さら俺達にまわされたって減るもんじゃないだろ~♪」

 

【大東 裕之】

「俺達は忙しいんだ!!さっさと脱げよ!!くそ艦娘!!それとも三木之様に頼んで、あの擲弾兵を処理機にぶち込んでミンチにしてやろうか!!」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥(ギリッ)」

 

 

問題を起こした擲弾兵は『不良品』として処理機に投入されて『超合金コア』諸共破砕される‥‥‥スクラップという事だ、それが擲弾兵が置かれている状況である

 

それは川内にとって最悪の悪夢‥‥‥

 

このブロック海軍で三木之の力は侮れない、三木之本人がいかに無能でも、三木之の父親は何と言っても連邦政府の財務高官、金の集まる所には権力も集まるのだ、そしてその恩恵を三木之は最大限に利用していた

三木之が見習い少尉の事を『八つ当たりとウサ晴らしの対象』から『討伐対象』に切り変えてしまったら?‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥‥少尉‥‥」

 

 

必要なら三木之は、命令書を偽装してでも見習い少尉を罪にかけるだろう

遺憾ながら、今の川内にはそれを防ぎ止める事は難しかった、下手をすれば見習い少尉は海軍から『反逆罪』で追っ手をかけられてしまう‥‥

 

 

【大東 裕之】

「早くしろよ!!ノロマ!!」

 

【五階 務】

「へっひっひっ♪」

 

 

(ここは‥‥アタシが我慢するしか‥‥‥)

 

 

【川内】

「少尉‥‥‥ゴメンね‥‥アタシにはこうする事しか‥‥」

(‥‥ギュッ‥‥)

 

 

川内は装束の胸元に手をかけて、それを緩めかけた‥‥‥

その時、唐突に肩を掴まれた

 

ガシッ!

 

 

【川内】

はっ!?」(ビクッ!)

 

 

【足柄】

‥‥そこまでよ!

 

 

【川内】

あっ‥‥‥あなたは?

 

 

 

『川内』と『足柄』が初めて直接コンタクトした瞬間であった

 

 

 

足柄さんと出会ったのはあの時が初めて

 

見た瞬間にただ者じゃないのは直ぐに分かった

 

そして足柄さんと一緒にいた人も‥‥‥

 

 

 

【足柄】

「‥‥‥ふーん‥‥‥」(ジロジロ)

 

【川内】

「あっ‥‥あの?‥‥」

 

 

【大東 裕之】

「おい!!なんだお前は!?艦娘が俺達の邪魔をするな!!」

 

【五階 務】

「おおっ?ひょっとして飛び入りか?コイツも俺達の相手がしたいのか~?」

 

 

突然現れた足柄に、一同は一瞬面食らった

 

腰巾着達は自分達の邪魔をされたとして激高するが、足柄はそんな事全く気にする事なく川内の全身を見回していた、何かの質鑑定をするかのように‥‥

 

 

【玉林 宏】

「お前!俺達の話を聞いてるのか!?」

 

 

足柄は腰巾着達には見向きもしない

 

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「あの‥‥‥アタシに‥‥何か?」

 

【足柄】

シュッ!‥ブウン!!!

 

【川内】

「!!?うわっと!!!」ザァッ!!!

 

 

 

足柄は無言で、いきなり右ストレートを川内に放ってきた!

それが足柄にとってどれ程のパンチだったのかは分からないが、少なくとも普通の人間には目で捕らえる事も出来ない猛烈なスピードであったのは確かだ

そして川内はそれを間一髪でかわす!

 

本能の打撃の足柄に天性の回避の川内が答えた形になった!

 

 

【川内】

「いっ!?‥‥一体何を!?」

 

【足柄】

「なるほどね、少なくともスピードと回避能力については合格点‥‥にしてあげても良いわね」

 

【川内】

「‥‥‥えっ?」

 

 

【大東 裕之】

「なんだ!?‥‥何が起こった!?全然見えなかったぞ!?」

 

【五階 務】

「この艦娘‥‥何かヤバくね?」

 

 

【足柄】

「いきなりこんな事して悪かったわね、あんたの能力を試させて貰ったよの、正直ここまでのスピードと反射神経を持ってるとは思わなかったわ、あんた、やるわね」

 

【川内】

「///えっ!?‥‥あっ‥‥どうも‥‥///」

 

 

足柄は少なくとも川内のスピードと反射神経についてはその能力を認めた訳だ

 

ヒィッツ大佐以外のあらゆる者に反抗的な足柄だが、本物の実力者を見極める能力は正に野生の勘!そして本物と認めた相手には一定の敬意を払う器量があった、ただ方法論が少々強引だが‥‥‥

 

 

【足柄】

「あんたは軽巡『川内』ね?私は重巡『足柄』、砲雷撃戦よりも拳での殴り合いの方が得意なの、よろしくね♪」

 

【川内】

「あっ‥はいっ!‥アタシは軽巡『川内』です!」(ビシッ!敬礼)

 

 

足柄に何もかも圧倒される川内、しかし自分を認めてくれたのも確かだ

そんな初対面の足柄に、川内は何処か好感が持てる気がした

 

 

【大東 裕之】

「おい!!俺達を無視して勝手に盛り上がってるんじゃねーよ!!」

 

【玉林 宏】

「俺達はそいつに用があるんだ!!お前は何処かに行けよ!!」

 

【五階 務】

「いやいや♪コイツはいいスケだぜ~♪折角だから一緒に楽しもうや♪」

 

 

腰巾着は足柄を口撃するが、足柄はまたも完全無視して‥‥‥

 

 

【足柄】

「川内、私はあんたに話があるのよ、今すぐ一緒にきて頂戴」

 

【川内】

「ええっ!?」

 

 

【大東 裕之】

「おい!!貴様!!勝手な真似をするな!!」

 

 

【足柄】

「あんたとあんたの男、実はカレー屋で一度見てるのよ~♪」

 

【川内】

「えっ?‥‥カレー屋って‥‥まさかあの時に!?」

 

【足柄】

「そういう事、あんた達は私達の事気付いてなかったかもしれないけど、私達はあんた達の話をしっかり聞かせて貰ったわ」

 

【川内】

「//ふえっ!?きっ‥聞かれてたの!?//」

 

【足柄】

「私の提督もおかしな男だけど、あんたの男も珍妙な男よねえ」

 

【川内】

「///おっ!?‥‥男って!///」

 

 

【大東 裕之】

「おおい!!俺達を無視するな!!お前も脱がされたいか!?」

 

【五階 務】

「俺としてはそれも大歓迎だけどねぇ~♪」

 

 

【足柄】

「ここは『ドブネズミ』の悪臭と騒音がうっとうしくて、ゆっくり話も出来ないわね、川内、私と一緒に来なさい」

 

【川内】

「えっ?‥えっ?‥‥えっ?‥‥」

 

 

足柄は腰巾着達に一切構わず、川内の肩を掴んだまま、そのままその場から歩き出した‥‥

 

 

【大東 裕之】

「こっ!!‥‥この野郎!!!」(怒)

 

【五階 務】

「おい艦娘さんよ~♪そんな無下にする事ないだろ?俺達と楽しもうぜ~♪」

 

(ガシッ‥‥)

 

 

去っていこうとする足柄の肩を腰巾着の一人が掴んだ、その直後‥‥‥

 

 

‥‥‥ドボォッ!!!

 

【五階 務】

ぐえっ!!?‥‥

 

ドシャアッ!‥‥‥

 

 

【大東 裕之】

「!!!!!???」

 

【玉林 宏】

「!!!!!???」

 

 

【川内】

「!!!んなっ!?」

 

 

先程川内に向かって放ったストレートパンチに比べたら、圧倒的に威力の弱いショートジャブ程度だったろう

それでも足柄の拳は腰巾着中尉の三段腹にめり込んだ、拳をくらって腰巾着の一人は前のめりに倒れ込んだ、まともに息も出来ないだろう

 

 

【足柄】

薄汚い手で触るんじゃないわよ!このドブネズミがぁ!!

 

【川内】

はっ‥‥‥はわわわ‥‥‥

 

 

例え相手がどんなに理不尽な仕打ちをしても、艦娘が将校に暴力を振るうのは基本的には御法度だ、軍の指揮系統では将校の方が艦娘よりも上官だからだ

しかし目の前にいるこの足柄は、そんな御法度をいとも簡単に凌駕してしまった

川内が驚いて声もまともに出ないのも無理はなかった

 

 

【大東 裕之】

「きっ!‥きっ!‥‥貴様!!艦娘が将校相手にこんな事して!ただで済むと思ってるのか!?」

 

【足柄】

「私は汚いドブネズミが肩に触れたから成敗したまでよ」

 

【玉林 宏】

「おっ‥‥俺達のバックにはブロック海軍の影の実力者、三木之中佐がついてるんだぞ!?横須賀で俺達に逆らうって事は三木之中佐に逆らう事に‥‥」

 

【足柄】

「知らないわね、そんな奴、だったらそいつもここに連れて来なさいな、本当に実力者なら是非とも一度、拳を交えてみたいものだわ♪」(ニヤリッ!)

 

【玉林 宏】

「‥‥‥ひっ‥‥」

 

 

足柄の笑い顔が狂気じみていた為、腰巾着はビビってしまった

 

 

【大東 裕之】

「‥‥くそっ!‥‥くそぉ!!‥‥お前ら!‥‥この事が三木之中佐に知れたら!お前らただじゃ済まな!!‥‥‥」

 

【足柄】

「ならさっさとソイツを呼んでこいって言ってんのよ!理解出来ない?

脳みそ腐ってるんじゃないの?優秀な将校様が聞いてあきれるわね」

 

【川内】

「あっ‥‥あのぉ‥‥」(アタフタ)

 

【大東 裕之】

「おっ!おっ!‥‥おのれぇーー!!!艦娘のくせに!!!」

 

【足柄】

「艦娘だからなんだって言うのよ、文句があるならこの足柄様を裸にしてみなさいな!『三木之様』とやらの力なんか借りずに自分達だけの力でね!」

 

【大東 裕之】

「うっ‥‥うぐぐ!‥‥‥」

 

 

腰巾着達は足柄の勢いに押されてまともに反論する事も出来ない

 

 

【川内】

「(足柄さん‥‥さっきまでのやり取り‥‥聞いてたんだ‥‥)」

 

【足柄】

「どうしたのよ?さっきまでの威勢は何処に行ったのかしら?艦娘を裸にしてまわすんでしょ?早くやって見せなさいよ?その股間にぶら下げている物はただの飾りかしら~♪」

 

【大東 裕之】

「‥‥くそっ‥‥くっそうーー!!!」

 

【足柄】

「あんた達、『三木之様』とやらが居なかったら一人じゃ何も出来ないんでしょ?そんな奴が艦娘につべこべ言うな!中尉の階級章なんか捨てちまえ!

この足柄様の邪魔をするなら私がお前らをミンチにしてやる!」

 

【玉林 宏】

「ひいいい~~‥‥‥」

 

 

【川内】

「‥‥足柄さん‥‥」

 

 

足柄さん‥‥‥ありがとう‥‥

 

 

勝敗は完全に決した、だが謎軍団のドブネズミをいたぶりタイムはまだ終わらない

 

 

【足柄】

「あらっ!?大変!ちょっと川内!これ見てよ!」

 

【川内】

「えっ?‥‥足柄さん?どうしたの!?」

 

 

足柄は何とも白々しい演技で川内に自分の手の爪を見せた‥‥

 

 

【足柄】

「横須賀の街で『ネイルアート』したのよ!気に入ってたのに~、さっき三段腹をショートジャブした時に欠けちゃった~」

 

【川内】

「あっ‥‥そっ‥そうなんだ‥‥」

 

【足柄】

「提督ぅ~~、これ見てよ~~、酷いわ、泣いちゃうわ~ん」

 

【川内】

「提督?‥‥足柄さん、誰を呼んでるの?」

 

【玉林 宏】

「なっ?‥‥何なんだコイツ?‥‥‥」

 

 

いきなり足柄の奇妙な三文芝居が始まった、何が始まったのか一同が理解仕切れないうちに‥‥‥

 

 

バリバリ!!!‥‥ズドーーン!!!

 

【ヒィッツカラルド大佐】

ハッハッハッ!!ハが三つ!!

 

【川内】

ひゃいっ!!?

 

【玉林 宏】

ぎゃーーー!!!

 

 

建物の天井板をぶち抜いて、突然一人の男が降ってきた!

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「やっと出られた!天井裏に待機するのって狭くて疲れるなぁ~!」

 

【川内】

「はっ‥‥はにゃにゃにゃ‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「おっと、ゴメンね川内ちゃん、驚かせちゃった?因みにボキはこういう者です、怪しい者ではありません、以後お見知りおきを~」(名称差し出す)

 

【川内】

「帝国海軍特別警察隊‥‥謎の提督ヒィッツカラルド大佐?」

 

 

川内がヒィッツの存在を認識した初めての瞬間であった

 

 

謎提さんって‥‥あの時から面白い(≧~≦))ププッ

 

 

【川内】

「はっ!‥‥失礼しました大佐!‥ブロック海軍銚子前方監視所勤務!

軽巡洋艦娘『川内』です!」(ビシッ!敬礼)

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「そんなに畏まらなくてもいいんだよ川内ちゃん、俺は足柄に呼ばれて来ただけだから、ところでどうした足柄?」

 

【足柄】

「提督~、これ見て~、せっかく提督に塗ってもらったネイルアートが~」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「なんじゃとて~~!?」

 

【足柄】

「せっかく提督に塗ってもらったのに~~!しくしく‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「おおっ!泣くな足柄、かわいそうに~、よしよし」(ナデナデ)

 

【川内】

「いやいや‥‥全然泣いてないけど」

 

 

【大東 裕之】

「なっ‥‥‥何なんだよ!?‥こいつら!‥‥」

 

 

突然現れた筋骨隆々の『大佐』に場の空気は一変した

ここからこの男の独壇場になっていく‥‥‥

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「誰にやられた?」

 

【足柄】

「そこで昼寝してる三段腹よ~」(指差し)

 

 

【五階 務】

「‥‥ウグッ‥‥ゴガッ‥‥‥」

 

 

三段腹中尉は昼寝ではなく、足柄にどつかれて倒れているのだ

ヒィッツ大佐もそれを百も承知の上で聞いているのだ

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「そうか‥‥この醜い三段腹野郎が‥‥よくも俺の足柄を!」(ゴゴゴ‥‥‥)

 

【川内】

「(はっ!?‥‥この人‥‥雰囲気が変わった!)」

 

 

先程の陽気なヒィッツ大佐の雰囲気が一変!全身から殺気がみなぎってくるのを川内は感じ取った!『腰巾着のドブネズミ中尉達に向けたどす黒い悪意』を感じた

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「いつまで寝てんだ!さっさと起きろ!!三段腹野郎!!」

(グリグリ~~!)

 

【五階 務】

「ひっ!?‥‥ひぎいぃぃぃ~~(号泣)」

 

 

ヒィッツ大佐は倒れたままの三段腹中尉の顔面を踏み付ける

 

 

【大東 裕之】

「おい!!止めろ!!お前何なんだよ!!」

 

【玉林 宏】

「艦娘が俺達将校に逆らったんだぞ!?そこにいる艦娘が俺達の仲間を殴ったんだぞ!?悪いのは上官に逆らって逆ギレした艦娘の方で!‥‥‥」

 

 

バッチーーン!!!‥‥‥

 

【玉林 宏】

「ぐほぉっ!!!?」ドシャアッ!!!

 

【大東 裕之】

「んなっ!?」

 

 

ヒィッツ大佐に抗議した腰巾着の一人が、ヒィッツ大佐の張り手で吹っ飛ばされた

張り手でも威力は強烈だ、口の中が切れ、鼻血が飛びちり、歯が数本抜けてしまった

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ああ~?てめえ!誰に口きいてんだ!?」

 

【玉林 宏】

「あがぁ~」

 

【大東 裕之】

「こっ!?‥‥こっ!‥‥この野郎!!俺達に手を出したらどうなるか分かってるのか!?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「知るかよそんな事、我が身の心配でもしてろや!」 

 

【大東 裕之】

「俺達のバックに誰がついてるか知ってるのか!?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

知ってるさ!寿命よりも早く死ぬ奴だ!

 

【大東 裕之】

「‥‥ウウッ!‥‥」

 

 

相手は三木之中佐の事も先刻承知らしい、それでも憶するところがまるでない

三木之の奴隷となっていた腰巾着にとっては、その態度は異様に映った

『三木之 苗夫』を信頼している訳ではない、しかし『三木之中佐』の裏の権力は絶対だと信じて疑っていなかった、その絶対権力が全く通用しない存在が現れた時、腰巾着達にとっては何を信じていいのか分からなくなってしまう

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「お前さぁ、俺のこの階級章見える?んっ?」

 

 

ヒィッツ大佐は自分の制服の階級章をこれでもかと見せつける

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「川内ちゃんにも言った通り、俺は帝国海軍の『大佐』、そう大佐な訳よ、それで君達ブロック海軍のボンクラ将校の階級は『中尉』だよね?さて、そこで問題です」

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「『大佐』と『中尉』、軍隊でえらいのはどっちでしょう~?」

 

【大東 裕之】

「うっ‥‥くくっ!‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「因みに諸君ら『アジア・オセアニアブロック海軍』は『帝国海軍』の下部組織、つまり子分な訳だ、まあそれはここでは置いておくとして、さてどっち~?」

 

 

【足柄】

「あいつも人が悪いわねぇ~♪そう思わない?」

 

【川内】

「どっ‥‥どうかなぁ~?」(アセアセ)

 

 

ヒィッツ大佐は立場の違いを強調する事で腰巾着を精神的に追い詰める、それに対して腰巾着はまともに反論も出来ない

 

 

【大東 裕之】

「‥‥俺達は‥‥三木之中佐の‥‥」

 

(グワシッ!‥‥グイッ!!)

 

【大東 裕之】

「ぐわあっ!!?」

 

 

腰巾着中尉は髪の毛を乱暴に掴まれた

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ん~?聞こえなかったのかな~?それとも本当に脳みそが腐って問題が理解出来ないのかな~?それじゃあ問題を変えようね、君達が頼りにしてる三木之様こと『ブロック海軍補給部中佐、三木之 苗夫』、あれの階級は『中佐』だよね~?

それでは問題です、帝国海軍の『大佐』、ブロック海軍補給部の『中佐』、ボンクラの『中尉』、この中で軍隊で一番えらいのはどれかな~?」

 

【大東 裕之】

「‥‥あの人は!‥‥ただの中佐じゃないんだ!‥‥お前なんか!‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「さっさと答えねぇかぁ!!!このボンクラがぁぁ!!!」

(ペキッ!)

 

【大東 裕之】

「ひぎゃっ!!!?」

 

 

【川内】

「ううっ!‥‥」(思わず鼻を押さえる)

 

【足柄】

「簡単に鼻の骨が折れたわね、あいつカルシウムが足りないんじゃないの?」

 

 

ヒィッツ大佐が腰巾着中尉の鼻を掴むとそれを捻った、何かが折れるような鈍い音が鳴って、腰巾着中尉は鼻血を派手に流した

 

 

【大東 裕之】

「はっ!?‥‥はなばあぁーー!!?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「お前らは知らんだろうが、奴の親父の金と権力なんざ俺には通用しないんだよ!それに汚い手を使う事なら、奴よりも俺の方が何倍もえげつないぜぇ?

さて、それを踏まえてもう一度答えろ!一番えらいのは誰だ?今度間違えたら指の骨を折る!その次は足だ!さあ答えろ!!」

 

【大東 裕之】

「‥‥‥あんただ‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ん~?声が小さくて聞こえないなぁ~、やっぱり股間の物はただの飾りか?」

 

【大東 裕之】

「‥‥一番えらいのは!‥‥あんただ!」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「足柄!こいつの足をへし折れ!俺は指の骨を全部やる!」

 

【足柄】

「了解~~♪」(ポキポキ)

 

【大東 裕之】

「うわあああ!!!すっ!!すみませんでした!!一番えらいお方はあなたです!!大佐殿!!あなたが一番の上官です!!我々はあなたの下ですーー!!」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「やっと理解出来たようだな、本当に頭の悪いボンクラだなぁ、本当に将校になれたのか?賄賂でも送ってたんじゃねえのか~?」

 

【足柄】

「ちっ!残念」

 

【川内】

「何か‥‥凄い‥‥」

 

 

腰巾着の三人はヒィッツ大佐に圧倒されて、床に額をこすりつけて土下座する事になった‥‥‥

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「さて、お前ら足柄の折角のネイルアートをよくも削ってくれたな!」

 

【五階 務】

「いや‥‥そっちが殴ったから‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「何か言ったか?三段腹!」

 

【五階 務】

「いっ!?‥‥いえ、大佐殿」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「お前ら『足柄』と『川内』に裸になれと命令したそうだな、随分とふざけた真似してくれたなぁ!」

 

【玉林 宏】

「いや‥‥そちらの艦娘にはそんな事は‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「何か言ったか?歯抜け!」

 

【玉林 宏】

「いっ!?‥‥いえ、何でも‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「メッセンジャーボーイの何が気に入らない?お前らが三木之の下僕に成り下がったからこんな事になってるんじゃねーか?それを川内に八つ当たりする理由がどこにある?おまけに『謝罪』?『奉仕』?『まわす』だと?本当の本当に脳みそ腐ってるんじゃねえのか?」

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「足柄、川内、お前達どうする?こいつらを八つ裂きにするか?」

 

【玉林 宏】

「ひっ!?‥‥ひいいい~~!!」

 

【五階 務】

「たっ!!助けて~~!!」

 

【足柄】

「川内、あんたはどうする?こいつらの事」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

結局は自分より下の立場の者にしか威張れない小者達だった

土下座して詫びを入れる腰巾着達をみて、つくづくくだらない連絡だと川内は感じた

 

 

【川内】

「アタシの事はいいんです、でもアタシの上官である少尉の名誉を汚した事については取り消して謝罪してください!そして軍務以外でアタシ達には二度と関わらないでください!それを了解して頂ければ結構です!」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「分かった、足柄はどうする?」

 

【足柄】

「全員ぶっ飛ばせなかったのは残念だけど、ネイル代金は弁償して貰うわよ、それと、川内に謝りなさい!」

 

【川内】

「えっ?‥‥足柄さん?」

 

【足柄】

「この足柄様はね、本物の実力も持つ存在を見極める事が出来るのよ、川内は少なくともお前達みたいなドブネズミが踏み付けていい存在じゃない!あの少尉の分は川内が謝らせたから、私の分は川内に謝りなさい!それが私の条件よ」

 

【川内】

「‥‥足柄さん‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「聞いた通りだ!貴様ら、それぞれに土下座して謝罪しろ!そして誓約しろ!今回はそれで、足柄と川内の分はチャラにしてやる」

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「言っておくが、俺達『海特警』は今からでもお前らを殺せる!それをしないのは、川内の名誉を守る為だ!お前らが死なずに済んだのは川内のお陰と言うことだ、それも合わせて川内に感謝するんだな!」

 

【川内】

「大佐‥‥‥」

 

【足柄】

「まっ、今回はそれで良いか」

 

 

【大東 裕之】

「‥‥申し訳‥‥ありませんでした‥‥」

 

 

腰巾着の三人はあらためて、土下座の謝罪を行った‥‥‥不本意極まりないといった感じで

 

 

【足柄】

「さてと、面倒臭い奴らの相手はもうおしまい!私は川内と話があるから行くわね~♪」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「おう、後は任せておけ」

 

【足柄】

「じゃあ川内、行くわよ」

 

【川内】

「えっ?‥うんっ‥‥大佐!ありがとうございました!失礼します!」(敬礼!)

 

 

足柄は何事も無かったかのように歩き出した、川内はヒィッツ大佐に感謝と敬礼をすると足柄の後を追っていった‥‥

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「足柄の奴、ホンマに自由奔放やなあ、まあそこが魅力でもあるんだが、それとあの川内、中々に礼儀正しい娘じゃないか、しかも足柄のあのストレートをかわすとは‥‥優秀な艦娘である証拠だ

俺も、あの擲弾兵少尉も、優秀な秘書艦を得られた訳だ、そうは思わんか?ボンクラども?」

 

【大東 裕之】

「‥‥そうですね‥‥」

 

【五階 務】

「俺達‥‥何やってるんだろう‥‥」

 

【玉林 宏】

「あの~‥‥大佐殿?‥‥我々もこれで失礼して‥‥」

 

バッチーーン!!!‥‥‥

 

【玉林 宏】

「ぐほぉっ!!!?」ドシャアッ!!!

 

【大東 裕之】

「!!!!!?」

 

【五階 務】

「なっ!?‥‥なななな‥‥何でえええ!?」

 

 

ヒィッツ大佐は退散しようとする腰巾着に再びビンタをくらわせた

更に歯が抜け落ちた、総入れ歯確定だ

 

 

【玉林 宏】

「(ピクッピクッ‥‥ピクッピクッ‥‥)」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ふざけるな!何勝手に終わらせようとしてるんだ!」

 

【大東 裕之】

「それは‥‥どういう事で?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「終わったのは足柄と川内の件だ!俺の方の怒りはまだ終わっちゃいねえんだよ!」

(ゴゴゴゴ‥‥‥)

 

【五階 務】

「そっ‥‥‥そんな‥‥‥」

 

 

そう!謎の提督ヒィッツカラルドの時間はこれからである!

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「大佐である俺が、ボンクラ中尉であるお前らに命令する!」

 

【大東 裕之】

「はっ!‥‥はい!」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「服を脱げ!」

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥はあっ?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「お前ら全員、裸になれって言ってんだ!さっさとやれ!」

 

【大東 裕之】

「なっ‥‥‥何で?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「お前ら川内に言ったよなあ!!軍隊では上官の命令は絶対だって!なら俺の命令もきけるよなあ!!早く全裸になりやがれ!!ポンコツのノロマ野郎!!」

 

【五階 務】

「大佐殿‥‥‥もしかして?‥‥」

 

ズドッ!!!

 

【五階 務】

「ぐええっ!!!」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「勘違いするんじゃねえよ!俺は男の裸なんて興味ねえよ!

俺はなぁ!何の能力も実績も無いくせに、階級を盾にして艦娘を搾取し、威張り腐ってる奴らが大嫌いなのよ!ムシズが走るんだよ!!

そういう奴らは同じように階級を盾にしていたぶり、叩き潰すのが俺のポリシーだ!当然命令には従うよなあ!俺はお前らの上官なんだからなあ~~!!」

 

【大東 裕之】

「うっ‥‥うぐぐ‥‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「どうだ?理不尽な命令でいたぶられる気分は?お前らが散々やって来た事だ!

お前らの大好きな三木之様はお前らを助けてはくれないぜ?何故なら、奴よりも俺の方が何百倍も強くて、何百倍も汚いからだ!」

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「分かったか?頭が空っぽでノロマのポンコツ野郎!お前らにだって魚雷は撃てねえだろうが!悔しかったら自力でイ級の一隻でも沈めてこい!」

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥くっ‥‥そ」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「命令だって言ってんだろうが!!さっさと脱げやあ!!」

(バキッ!)

 

【大東 裕之】

「ぎゃっ!!‥‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ブロック海軍補給部、三木之の執務室

 

 

 

【見習い少尉】

「ただいま出頭しました、中佐、本日はどのようなご用件で?」

 

【三木之 苗夫】

「ヒヒッ‥‥ヒヒヒッ‥‥」

 

【見習い少尉】

「どうしました?中佐?今日はまたご機嫌ですな、何か良いことでも?」

 

 

約1年間、この男とこの執務室でやり取りしてきたがこの男の態度は変わらない

常に怒り狂い、常に見習い少尉達を目の敵にして来た、言い掛かりや難癖を付けられるのも日常茶飯事だった、そんなやり取りにもすっかり慣れてしまったが

 

三木之の逆恨みにあっているのは自分達だけでは無い事は、最近になって分かってきた、その中には実際に三木之に潰されてしまった者もいるらしい

 

この男は、何故わざわざ敵をつくるような事をするのか?

 

見習い少尉にはこの男の抱える心の闇が理解出来なかった

 

 

そんな三木之が珍しく笑っている、ただしその笑顔は醜く引きつっていた

 

 

【見習い少尉】

「(そういえば‥‥この男の顔も随分と歪んできたような気がするな)」

 

 

【三木之 苗夫】

「イヒヒ~‥‥聞いたぜぇ!クソ擲弾兵!てめえ『取り舵』『面舵』も知らなかったそうじゃねえか?」

 

【見習い少尉】

「ああ、その話ですか、まあ確かに詳しい知識としては」

 

【三木之 苗夫】

「そんな無知野郎が何で海軍になんか入ってるんだよ?」

 

【見習い少尉】

「ひょっとして自分の事を心配してくれたので?それは恐縮です、ですがもう心配御無用ですよ、川内が俺にバッチリ講義してくれましたから、今日で知識は習得しました‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「ふーーーざけんなあぁぁぁぁぁ!!!」

(ガッシャーーーン!!!‥‥‥)

 

 

やれやれ、結局はこうなるのか‥‥‥

見習い少尉の対応にも少々問題があるのかも知れないのは、少尉本人にも分かっていた、しかし、川内を見下す三木之に対してどうしても敬意を払う事など出来なかった

 

 

【三木之 苗夫】

「『取り舵』『面舵』も知らねえ野郎がぁ!!海軍のまね事なんかしてるんじゃねえぇぇぇーーー!!!」

 

【見習い少尉】

「ですから、その件についてはもう解決しましたから‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「てめえは今すぐ!!この世界から!!跡形もなく!!消えちまえって言ってんだーーー!!!」

 

【見習い少尉】

「それにはお答え出来ませんと毎回言っておりますが?それと中佐、あまり喚かれると頭の欠陥が‥‥‥もとい血管が切れますよ?」

 

【三木之 苗夫】

「ぎいいいいいいいいいーーー!!!!!」

 

【補給部将校】

「ちゅうさぁぁぁーーー!!!」

 

 

三木之中佐は怒り狂って奇声をあげる、机の引き出しから拳銃を取り出す

部下の補給部将校がそれを必死で押さえる

 

いつもの光景に戻った、いや、何も変わりはなかったのだ

 

 

 

【三木之 苗夫】

「てめえとあのクソ艦娘さえ居なかったら!!俺の最高司令官はとっくに決まってたんだ!!それをてめえらがぶち壊しやがってぇ!!!そんな野郎が『取り舵』も知らねえとかふざけんなあぁぁぁぁ!!!!」

 

【見習い少尉】

「そこまで言われるとは、中佐はさぞ有能な御仁なのでしょうな?それではその有能な中佐を見込んで、この無知な見習いに是非御教授願えませんか?

『取り舵5度、赤2、進路90』の意味をお教え頂きたいのですが?」

 

【三木之 苗夫】

「なんだあ!!それはあ!!!」

 

【見習い少尉】

「ですから意味を御教授頂きたいのです、どうか無知な自分を助けると思って♪」

 

【三木之 苗夫】

「てめえ!!!何勝手な事言ってやがる!!?俺の許可も無しに勝手にしゃべるなあああ!!!」

 

【見習い少尉】

「おやあ?もしかして答えられないんですか~?そんな筈ないですよね~?仮にも最高司令官を目指している御仁が、艦娘をクズ呼ばわり出来てしまう御仁が、まさか自分のような無知な見習いと同レベルなんて、ありえませんよね~~♪」

 

【三木之 苗夫】

「がああああああああーーー!!!!!」

 

【補給部将校】

「ぎゃああああーーー!!!」

 

 

三木之中佐は人間が発する声とは思えない奇声をあげた

見習い少尉と川内が横須賀に来てから約1年の間、この男はほぼ毎日こんな事を繰り返していたのである、よくもまあ今日まで頭の血管が切れなかったものだ

見習い少尉も、結局いつもの八つ当たりに戻ってしまった事にウンザリして、つい不覚にも態度が大きくなってしまった

 

 

【見習い少尉】

「ハアッ‥‥すまん川内‥‥またやっちまった‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「てめえ!!!今日こそはこの俺の手で殺してやる!!そこ動くなあ!!!」

 

【見習い少尉】

「はいはい!、さっさとやれよ!」(心底ウンザリ)

 

 

(カチッ、カチッ、カチッ)

三木之は拳銃のトリガーを引いた、しかし弾は出ない

 

 

【三木之 苗夫】

「!?おい!!弾が出ねえじゃねえか!!どういう事だ!!?」

 

【補給部将校】

「ちっ‥中佐のおられない間に、帝国海軍の監察局が乗り込んで来て‥‥弾丸と弾薬の類いの物は全部回収していきました‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「なん‥‥だと!?」

 

【補給部将校】

「室内での無断発砲による軍規違反の疑いあり‥‥との事で、やはり撃ち過ぎだったのではないかと‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「馬鹿野郎!!!何で止めなかったんだよ!!?」

 

【補給部将校】

「相手は帝国海軍の監察局ですよ!?ブロック海軍の我々に逆らえる筈が‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「この役立たずのクソゴミがああああ!!!」(バキッ!)

 

【補給部将校】

「ぎゃうっ!!」(ドシャア!)

 

 

弾丸を取り上げる事で三木之の鬱憤をさらに溜めさせる‥‥

これはあの『正義 公人』大尉の計略であったが、それを知る者は今この部屋の中にはいない‥‥‥

 

 

【三木之 苗夫】

「おいクソ擲弾兵!!てめえを撃ち殺してやるから!今すぐ弾丸を持ってこい!!」

 

【見習い少尉】

「あんたは馬鹿か!?これから撃たれると分かってる俺が、何で弾丸を用意しなければならないんだよ!?」

 

【三木之 苗夫】

「てんめえぇぇぇ!!!人間様の命令が聞けねえのかあああーーー!!!?」

 

【見習い少尉】

「だったら!!もっと人間らしく生きてみろ!!あばよ!!」

 

 

拳銃が使えない三木之は、机の上に山積みされたファイルを片っ端から見習い少尉に投げ付けた、見習い少尉はそれを無視して補給部を後にした

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

玄関‥‥‥

 

 

見習い少尉との待ち合わせ場所で、川内と足柄は話していた

 

軽くお互いの紹介と身の上話、現在の状況、それぞれの上司の事‥‥‥

 

気軽に話せる事を話しただけだが、二人は既に意気投合したと言ってもいい感じであった

 

 

【川内】

「通称『謎の鎮守府』かぁ、舞鶴にそんな部隊が出来たんだね」

 

【足柄】

「まあ、所帯としてはまだ小さいけどね、あの男(ヒィッツ大佐)が指揮してる訳だからこれからもっと大きくなって行くでしょうね」

 

【川内】

「足柄さんは‥‥ヒィッツカラルド大佐の事を信頼してるんだね♪」

 

【足柄】

「信頼ねえ‥‥どうかしら?、まああの男の側にいれば退屈はしないのは確かね」

 

 

それでもヒィッツ大佐の話が出ると足柄の顔は少しほころぶ

 

 

【足柄】

「私は戦いが好きなのよ、私は今までその本能に従って生きてきた、自分の本能と欲求を満たす為にね、でもあの男と出会って全力で拳を交えてから‥‥‥」

 

【川内】

「ええ!?まさか大佐と戦ったの!?」

 

【足柄】

「そうよ、最後はノーガードで殴り合ったわ、お互いボロボロになったけど気分爽快だったわね~♪」

 

【川内】

「凄いや‥‥信頼関係を築くって色々あるんだね、アタシにはとても真似出来ないなぁ‥‥‥」

 

【足柄】

「別に私の真似なんかしなくていいわよ、あんたにはあんたのやり方があるでしょうし、第一あんたにあの少尉を殴る事なんて出来ないでしょ?」

 

【川内】

「そっ!‥‥そんな事考えた事もないよ!あんな優しい人を傷付けるなんて!」

 

【足柄】

「それが普通よ、これは私とあの男、二人だけの世界観なんだから」

 

【川内】

「二人だけの世界観かあ‥‥何だか良いなあそれ♪、それで足柄さんはヒィッツカラルド大佐と一緒になってどう変わったの?」

 

【足柄】

「別に何も変わらないわよ、私は私、でも一つだけ考え方を追加したとすれば‥‥あの男の側でなら、私のこの闘争本能を、あの男の役に立たせても良いんじゃないか‥‥そう思うようになったわね」

 

【川内】

「そうなんだ‥‥足柄さんとヒィッツ大佐って‥‥何だか素敵♪」

 

【足柄】

「///なっ‥何がよ!?///」

 

【川内】

「足柄さんがヒィッツ大佐の話をしてる時って、何だかとっても楽しそうなんだもん♪」

 

【足柄】

「なっ!‥‥生意気に茶化すんじゃないわよ!あんたはどうなのよ?あの少尉の事とか」

 

【川内】

「アタシは‥‥アタシは少尉の為に役に立ちたい、少尉はアタシに生きる希望を与えてくれた、アタシに生きても良いんだって言ってくれた、その恩に報いなきゃ」

 

【足柄】

「ふ~~ん、尽くす女‥‥ってところかしら?」

 

【川内】

「///そっ‥‥そんなんじゃないけど‥‥///」

 

【足柄】

「川内、あんたの望みは何?」

 

【川内】

「‥‥えっ?‥アタシの望み?‥‥」

 

【足柄】

「そうよ、他の誰でもない、あんた自身の望みは?」

 

【川内】

「アタシは‥‥少尉が一人前の立派な提督になって、海軍の中で誰にも見下されないだけの人になって、少尉の理想としてる鎮守府を立ち上げる事が出来たら‥‥」

 

【足柄】

「嘘よ!そんなの!」

 

【川内】

「‥‥えっ‥‥」

 

【足柄】

「あんたが本当に望んでる事はそんな事じゃない!私はあんた自身の本当の望みを聞いているのよ!」

 

【川内】

「‥‥‥足柄さん‥‥」 

 

 

直接出会ってまだ間もないというのに、足柄は川内の心の奥底の核心を突いてきた、野生の勘恐るべし!

 

 

【川内】

「‥‥‥‥アタシは‥‥‥」

 

 

足柄に指摘されてあらためて川内は考える、先程言った事は確かに川内の本心である、しかし、心の奥底にしまっている本音はどうなのか?

少尉の為ではなく自分自身が本当の本当に望んでいる事は何なのか‥‥‥

 

 

【足柄】

「あんたの本音、私の前ならぶちまけても良いわよ?誰にも言わないから」

 

【川内】

「アタシは‥‥‥アタシは‥‥‥」

 

 

提督と足柄さんの前なら‥‥何でも本音を

 

言えると思っちゃった‥‥不思議な人

 

 

【川内】

「アタシは‥‥少尉と‥‥あの人と‥‥一緒にいたい‥‥‥」

 

【足柄】

「うんうん」

 

【川内】

「アタシが海軍に戻ってこんな事してるのは‥‥手段でしかないの、本当はただ‥‥あの人とずっと一緒にいたいだけ‥‥‥」

 

【足柄】

「それで?」

 

【川内】

「アタシは艦娘だから、少尉の役に立つ為には海軍で艦娘としての本分を尽くすしか方法はない、少尉は無理矢理編入させられたとはいえ海軍軍人になった訳だから‥‥‥」

 

【足柄】

「続けて」

 

【川内】

「海軍で出世して、自分の鎮守府を構えて、誰にも見下されない提督になれるように、少尉を支えてあげる事がアタシに出来る唯一の事、今はそれが少尉に幸福になって貰う為の最善の道なんだって思ってる‥‥‥だけど‥‥」

 

【足柄】

「だけど?」

 

【川内】

「本当はね‥‥‥そんな事どうでもいいの、少尉が出世する事はアタシにとっては手段でしかない、本当はただ‥‥あの人の側にいたい‥‥あの人の役に立ちたい‥‥あの人が何者であっても‥‥提督でも少尉のままでも出世しなくても‥‥軍人じゃ無くなっても‥‥そんなの関係ない!」

 

【足柄】

「ほうほう」

 

【川内】

「アタシはただ‥‥あの人の側にずっといたい‥‥あの人と一緒に生きたい‥‥ただそれだけなの‥‥」

 

【足柄】

「それがあんたの本心って訳ね?」

 

【川内】

「少尉には言わないでね?」

 

【足柄】

「分かってるわよ、それはあんたの役目だからね」

 

 

直接出会ってまだ間もないと言うのに、足柄は川内の心の奥底の核心を引き出してしまった、恐るべきは野生の‥‥‥

 

 

【足柄】

「さっきから野生、野生ってうるさいわね!!このナレーションは!!」

 

【川内】

「‥‥足柄さん?どうしたの?」

 

【足柄】

「何でもないわよ、そんな事よりあんたは細かい理屈をコネ繰り回さないで、何でその望みを1番にしないのよ?」

 

【川内】

「それは‥‥‥願ったら駄目なんだよ」

 

【足柄】

「何でよ?」

 

【川内】

「足柄さん‥‥アタシ達の事、調べたんでしょ?、それにさっきの将校達の話も‥‥」

 

【足柄】

「ドブネズミどもの戯言なんて忘れたわよ、それに魚雷が撃てないから何だって言うのよ?要は戦い方の問題でしょうが?」

 

【川内】

「アタシも出来れば少尉の側にずっと居て少尉を支えたいよ!でもアタシには‥‥因縁が纏わり付いてる‥‥これ以上、少尉をそれに巻き込む訳には‥‥」

 

【足柄】

「川内!あんたに問うわ!」(ビシッ!)

 

【川内】

「ふえっ!?」(ビクッ!)

 

 

足柄、川内の目の前に顔面を近付けて‥‥‥

 

 

【足柄】

「この横須賀に『三木之 苗夫』とかいうタチの悪いチンピラが居るのは私も知ってるわ!そいつのバックに大金持ちの親父がいる事もね!

川内!あんたはそんなチンピラと差し違える事が、あの少尉を救う事になると本気で信じてるわけ?」

 

【川内】

「!!!?」

 

 

足柄さんはアタシのこと‥‥‥

 

何もかもお見通しだったんだね

 

 

【川内】

「足柄さん‥‥‥どうして‥‥その事を‥‥」

 

【足柄】

「カレー屋であんたとあの少尉を見かけた時から何となく気付いてたわ、あんたは目の前にいるあの少尉の為にいつか我が身を投げ出す‥‥それしかないと思い込んでる‥‥‥てね」

 

【川内】

「凄いね足柄さん‥‥その通りよ‥‥アタシバカだから‥‥他に考えられなくて」

 

【足柄】

「‥‥しょうがないわねぇ~」(ポリポリ)

 

 

『迷える川内』に『無意識に人助けの足柄』が救いの手をさしのべる

 

 

【足柄】

「誰でも因縁の一つや二つは抱えてるわ!それにあの少尉は少尉で既に因縁に巻き込まれてる、あんた一人が人柱(ひとばしら)になったところで今更後戻りは出来ないでしょ?」

 

【川内】

「それは‥‥そうかもしれないけど!」

 

【足柄】

「この世界を見なさいよ!獣(ケダモノ)は何処にでも居るわ!三木之一人を消したところで何も変わりはしない!少なくとも私はそう思うわね!

川内、あんたも色々と考えた上での事でしょうから、そんな考えに至った事については私からつべこべ言うつもりは無いわ、それでもあんたとあの少尉を見ていて、今確実に言えるのは‥‥」

 

【川内】

「‥‥確実に言えるのは?」

 

【足柄】

「あんたが我が身を投げ出しても三木之を消せるかどうかは分からない、そして確実なのは、あの少尉はあんたを失って独りぼっちになる‥‥という事よ」

 

【川内】

「‥‥‥えっ‥‥」

 

【足柄】

「それがあの少尉にとって何を意味するか‥‥‥それは私じゃなくてあんたが自分で考えなさい」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

足柄の鋭い指摘に川内は言葉が出ない

その指摘は川内にとって、間違いなく救いの手であった

 

 

【川内】

(アタシが消えたら‥‥少尉は独りぼっちになってしまう‥‥‥)

 

【川内】

(アタシが少尉の為に‥‥そう思っている事は‥‥間違いなのかな?)

 

 

【足柄】

「川内!」

 

【川内】

「はっ!‥‥はい!」

 

【足柄】

「私達はね、せっかく艦娘として、女として生まれ変わって来たのよ?だったらもっと楽しみましょう?はやまった真似をする前にもっと方法を考えなさいな、あんたが本当に幸せになれる方法をね、あんたの少尉も実はそれを望んでいるかもよ?」

 

【川内】

「足柄さん‥‥‥」

 

【足柄】

「ああそれと、さっき提督から名刺は貰ったわよね?」

 

【川内】

「あっ‥‥はい」

 

【足柄】

「さっきみたいなドブネズミに因縁をつけられたり、本当にピンチな時はそこに連絡しなさい、手を貸してあげる、私達はしばらく横須賀に居るつもりだから」

 

【川内】

「ええ?そんな‥‥ご迷惑じゃ?」

 

【足柄】

「構わないわよ、あの男(ヒィッツ大佐)はね、艦娘の笑顔を守る為に戦っているのよ、その目的の為ならどんな労力もいとわない、そんな男なのよ、あんたもそんな笑顔を守るべき艦娘の一人って訳」

 

【川内】

「そう‥‥なんだ、ヒィッツカラルド大佐は優しい人なんだね」

 

【足柄】

「どうかしら?あの男はえげつないわよ~♪まあ私達艦娘の味方なのは間違いないからそこは信用してもいいわ、それに私はあんた達の側にいると暴れる動機が出来て退屈しないから~♪」

 

【川内】

「ははっ‥‥そっ‥そうなんだ‥‥」

 

【足柄】

「ねえ?川内?」

 

【川内】

「はい?」

 

【足柄】

「今更確認する必要もないでしょうけど、あんた、あの少尉が好きなのよね?」

 

【川内】

「///ふえっ!?ふえええ!!?///」

 

【足柄】

「それについてはあんたの答えを聞くつもりはないわ、ただ私思うのよね」

 

【川内】

「///なっ!?‥‥何をでひょう~~?///」

 

【足柄】

「あんたとは将来、殴り合い以外の事で勝負(闘争)する事になりそうね♪」

 

【川内】

「はいい?」

 

 

【足柄】

「それじゃあ、私行くわ、あの男のところに戻らなくちゃ」

 

 

足柄はその鍛えられたしなやかな身体を翻すと、そのまま歩いて行く‥‥

 

 

【足柄】

「川内、もし凄く嫌な奴が現れて、どうにも我慢できなくなって、そいつを殴りたくなったら、その時は絶対に私も呼びなさいよ!そいつを一緒にぶん殴ってやるから♪ああ~♪その時が楽しみ♪みなぎってくるわ~♪」

 

【川内】

「足柄さん!気持ちは嬉しいけど、いきなり殴るとかは‥‥‥」

 

【足柄】

「いい川内!あんなドブネズミ共に、あんたの女を安々と渡すんじゃないわよ!」

 

【川内】

「‥‥‥足柄さん‥‥」

 

【足柄】

「そんな奴らも含めて私に殴らせなさい!あんたの愛しの少尉によろしくね」

 

 

足柄の言葉は目茶苦茶だったが、川内にはとても温かかった‥‥‥

 

 

【川内】

「足柄さん!」

 

【足柄】

「何かしら~?」

 

【川内】

「足柄さん‥‥‥ありがとう!」

 

【足柄】

「フフッ♪じゃあね」

 

 

あの時、足柄さんはアタシに教えてくれた

 

アタシは提督の側にいても良いんだって事

 

でもあの時のアタシにはまだ迷いがあった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【川内】

「少尉、お帰り、お疲れ様」

 

【見習い少尉】

「ただいま、川内、大丈夫だったか?」

 

【川内】

「アタシは大丈夫♪」

 

【見習い少尉】

「あのメッセンジャーボーイズは?酷いことはされなかったか?」

 

【川内】

「大丈夫だってば~、心配性だなぁ~」

 

【見習い少尉】

「当然だろ?お前は俺の大切な‥‥‥」

 

【川内】

「相棒でしょ?大丈夫♪アタシは少尉を悲しませるような無茶はしないから、それにね、助けてくれた人がいたの、足柄さんって言ってね、重巡の艦娘の‥‥」

 

(説明中‥‥‥‥)

 

【見習い少尉】

「‥‥そうか、是非会って御礼を言わないとな」

 

【川内】

「少尉の方はどうだったの?」

 

【見習い少尉】

「いつもと同じさ、今回は俺が『面舵』『取り舵』を今日覚えた事にケチを付けて来た、そんな事も知らん奴は海軍から消えろとか、後は恨み節のオンバレード、そうそう、奴は拳銃弾を取り上げられて怒り狂ってた、まるで玩具を取り上げられた駄々っ子だ、最後は哀れで見てられなかったよ」

 

【川内】

「そう‥‥くだらない奴!」

 

【見習い少尉】

「誰かさっさと病院に入れろよな!‥‥て俺達が言っても仕方ないな、まあ奴の事は放っとくとして、昼飯を食いそびれたな」

 

【川内】

「少尉、今からでも遅くないよ?食べにいこ?」

 

【見習い少尉】

「そうだな♪何にするかな~」(のび~~)

 

 

二人は並んで歩き出した、遠くに一際巨大な建物が目を引いた

 

 

【見習い少尉】

「いつ見てもデカい施設だなあ~」

 

【川内】

「あれ、確か『国防軍・天憲隊』の横須賀本部ね」

 

 

当時の『国防軍・天憲隊』本部が見える、横須賀のどの施設よりも巨大な物だ

KLG本部『海上都市ヨコスカ』が就航するのはまだ先のことである

 

 

【見習い少尉】

「そうだ、国軍はおろか地球連邦軍からも独立した軍事組織だ、全く凄い組織を作り出したもんだ、男と生まれたからにはあれの百分の1でも良いから自分の城を持ってみる夢も良いもんだな」

 

【川内】

「少尉♪百分の1なんて小さな事言わないで、夢はもっと大きく持とうよ♪」

 

【見習い少尉】

「ははは♪俺は小心者のへたれだからな♪でもあんな大きくなくたって良いんだ、重要なのはその城(鎮守府)で何を目指すかだからな、それに‥‥‥」

 

【川内】

「それに?」

 

【見習い少尉】

「川内が俺の横に居てくれれば、どんな小さくたって構うもんかい♪」

 

【川内】

「少尉‥‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「‥‥とわたくしの欲望が申しております♪」

 

【川内】

「///んもう!そういうはずかしい台詞を何で平気で言えるかなぁ~!///」

 

【見習い少尉】

「はずかしいもんか、俺の本音だぞ?」

 

【川内】

「///全くもう‥‥///」

 

【見習い少尉】

「川内~♪手をつなごうか?」

 

【川内】

「///ふえっ!?‥‥ここで?///」

 

【見習い少尉】

「悪い事をする訳じゃないぞ?ほら、手を貸して」

 

【川内】

「///わっ‥‥分かった‥‥///」

 

(‥‥ギュッ❤)

 

【川内】

(少尉の手‥‥‥あったかい‥‥)

 

 

【見習い少尉】

「川内‥‥おれ、川内が望むように、一人でもっと色々と起用にこなせる男になれるように頑張るからさ」

 

【川内】

「えっ?‥‥うっ‥うん‥‥」

 

【見習い少尉】

「だから‥‥この手を絶対に離すんじゃないぞ!」

 

【川内】

「‥‥‥えっ?」

 

【見習い少尉】

「俺もこの手を絶対に離さないからな!俺が一人で起用に立ち回る為には川内の助けが必要なんだからな!今もこれからもずっと‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥うん‥‥」

 

【見習い少尉】

「さてと、歩き出したはいいけど、何を食べるかなぁ~~?」

 

 

【川内】

(少尉はアタシが側にいる事を望んでくれてる‥‥‥嬉しい‥‥でもそれを願って本当に良いのかな‥‥アタシは本当はどうするべきなんだろう‥‥‥)

 

 

 

歩き出した二人、それを遠くから眺める別の二人‥‥‥

 

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「本人達は気付いてないかもしれんが、あれは純愛やで、よきかなよきかな♪」

 

【足柄】

「私は人事ながらはずかしくて見てられないわよ」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「まあそう言うな足柄、川内には『自分の望み通りに生きても良い』という選択肢を与えた、これはこれで大きな事や、足柄、よくやってくれたな♪」

 

【足柄】

「別に褒めなくていいわよ、私は私の願望を叶える為にやってるんだから、私の闘争本能を満たす為にはあの二人に頑張って貰わないとね~♪」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「トラブルを呼び込む為の布石という事やろ?全くお前らしいが、その欲望に素直な生き方が(結果的に)人助けに繋がるんだから‥‥お前も不思議なやつだよな」

 

【足柄】

「別に私が意図してやってる訳じゃないわよ、それよりも‥‥‥その『鉄パイプ』は何?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「これから楽しい‥‥お仕置きに使う為だべ~♪」

 

 

三本の『鉄パイプ』を握りながら、ヒィッツ大佐は悪役顔の笑いを見せた

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

(チュンチュン‥‥‥チュンチュン‥‥)

 

翌日の早朝、横須賀の海浜公園‥‥‥

 

 

【清掃員の人】

「あんれぇ?なんだべさ?この三人、すっ裸でこんなとこさ寝て~?」

 

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【玉林 宏】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【五階 務】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

早朝の横須賀の海浜公園で、三人の全裸の男が、肛門に鉄パイプが突き刺さった状態で倒れているのが発見された

三人は病院に運ばれて鉄パイプを抜く羽目になったが、何故そんな事になったのかは憲兵に対しては一切話さなかったという‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

現在、六本脚鎮守府‥‥‥

 

 

【ペールギュント】

「本当に大道芸人なら芸の一つでもやって見せるのです!」

 

【五代 雄介】

「だから大道芸人じゃないってば!まあ見せられる芸がない訳じゃないけど、それじゃあお詫びの印に『ジャグリング』を‥‥‥」

 

(ドキュン!!‥‥ビシッ!!)

 

【五代 雄介】

「おわっと!?」

 

 

メガ粒子砲を雄介の足元に撃ち込む、お茶目なペール‥‥‥

 

 

【ペールギュント】

「そんなありふれたのなんか芸じゃないのです!大道芸人なら『剣を飲み込む』くらいの事はやって見せるのです!」

 

【五代 雄介】

「そんな無茶な!?」

 

【神通】

「姉さんと義兄さまの夜戦の邪魔はさせませんよ!後で1番盛り上がったところで撮影するんですから!」(カメラ)

 

【隼鷹】

「結局はそれが目的かい!」

 

【那珂】

「那珂ちゃんライブがあ~~」

 

 

 

【ヒィッツカラルド提督分身1号】

「いやあ~まさかこんな所で野外公開セックスする事になろうとはなあ兄弟♪」

 

【ヒィッツカラルド提督分身2号】

「世の中何が起こるか分からんなぁ~ご同輩♪」

 

パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤

 

【足柄】

あう~~ん♪❤提督ぅ~~♪❤イク♪❤私もうイッちゃううう~~ん❤❤‥‥あっ!❤‥おっ❤おっ❤おっ❤

 

【羽黒】

あっ!❤あうっ!❤しれいかんさあ~~ん♪❤❤❤もっとぉ~♪❤‥あっ❤うっ❤うっ❤うっ❤

 

【飛龍】

「刀治郎~♪聴こえる~?こっちはこんな感じよ~♪」(携帯かざして)

 

【花田 刀治郎(電話の向こう)】

『いったい何が起きてるんだ!?』

 

 

【鶴 温】

「なんだこの公開乱交パーティーは!?‥‥海特警は変態の集団とは聞いていたがこれ程とは‥‥」

 

【浜波】

「///しっ‥‥指令‥‥あっ‥あの‥‥///」(モジモジ)

 

【鶴 温】

「うん?‥‥浜波どうした?」

 

【浜波】

「///はっ‥‥浜波も‥‥したい❤///」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「///エヘ♪❤‥‥エヘヘヘ~♪❤///」

 

 

【潮】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」(ポカ~~ン)

 

【バードラⅡ】

「お若いの、どうか足柄の事、幻滅しないでやってくりゃれ‥‥」

 

【潮】

「そんな!幻滅なんてとんでもない!潮はあんな足柄さんが大好きですから♪」

 

【バードラⅡ】

「おお、そうか?」

 

【潮】

「はい♪✨潮にとって足柄さんは‥‥‥」

 

(ドッカーーン!!)

 

【清霜】

「『チョウ・ヨンピル』だ!!」

 

【江風】

「『ハン・ソンホン』だ!!」

 

【潮】

「きゃあああああ!!?」

 

【瑞鳳】

「もう止めなさーい!!」

 

【バードラⅡ】

「やれやれ‥‥夜更かしと騒音は歳よりにはキツイのぉ~」

 

 

【アンドロメダ】

「きよしったらあんなにはしゃいで、江風が来た事が余程嬉しかったんだね~」

 

【ホーネット】

「メダ子!これを見て♪✨」

 

【アンドロメダ】

「うん?どうしたの姉さん?」

 

【ホーネット】

「私はついに、日本文化の真髄にたどり着いたわ♪✨」

 

電飾を光らせた『一番星号』

 

【アンドロメダ】

「どこから持って来たの!?それ!?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【川内】

‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥あっ❤‥‥深いぃぃ♪❤‥‥

 

【へたれ提督】

おおっ!‥‥うぐっ!‥‥おっ‥‥俺の息子が‥‥川内のオマ〇コとパンツに包まれて‥‥‥とっ‥‥とけるぅ~♪‥‥

 

【川内】

‥‥あっ❤‥アタシも❤‥‥‥提督のおち〇ちん❤‥‥奥まで❤‥‥とっ‥‥とろけりゅううう~♪❤‥‥

 

 

二人はいきなり激しいピストン運動には移行せず、合体した状態を楽しんでいた

 

 

‥‥‥提督‥‥‥

 

 

【川内】

‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥ギュッ‥‥

 

【へたれ提督】

おっと‥‥どうした川内?

 

【川内】

‥‥提督❤‥‥大好きだよ❤‥‥いっぱい❤‥‥して❤‥‥

 

 

川内はへたれ提督に強く抱き着いた、二人の密着度が更に高まる

 

 

【川内】

‥‥アタシを❤‥‥提督の好きにして❤‥‥もっと❤‥‥提督の欲望のままに❤‥‥アタシを犯して❤‥‥

 

 

 

‥‥‥提督‥‥アタシは‥‥アタシは!‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「少尉?何をしてるの?」

 

 

NUC、0106年‥‥‥‥

 

横須賀でヒィッツ大佐と足柄に直接出会ってから二日後‥‥

 

勝浦の監視所での日常に戻った二人‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「『キータッチ』の練習さ」

 

【川内】

「キータッチ?」

 

【見習い少尉】

「以前ドルフから古いノートパソコンを譲って貰っただろ?それを使ってキータッチの練習をしてるのさ、擲弾兵時代には最低限使えるくらいにしか練習しなかったけど、見習いとはいえ将校となったからにはもっと使い物になるようにしないとな」

 

【川内】

「それでここ最近、パソコンのキーを叩いてたのね?」

 

 

『Lメタル・ヒュッケバイン社』の営業『ドルフ・ヴァレンシュタイン』と偶然知り合ってから、見習い少尉は一台のノートパソコンと家庭用としてはやや大きめのメモリーディスクを譲り受けていた

 

見習い少尉はそれ以降、任務の間をぬってはパソコンのキーを叩いていた、ただし打ち込んでいる内容には何の法則性も意味もない、とにかくキーを叩きまくっている感じであった

モニターに映し出される打ち込み内容は、適当にキーを叩き続けているだけのものにしか見えない

 

 

『30年戦争』の大破壊で最新の技術や設備が大量に破壊され、人類の文明は100年は後退した‥‥と言われているこの時代‥‥

 

古いが確実で完成された技術である、旧世紀時代のコンピュータ技術や内燃機関の車両や航空機などなど‥‥‥『30年戦争』からの復興を最優先としていた地球連邦政府はこれらの旧世紀技術を積極的に投入していた

 

『ミノフスキー反応炉』や『GNドライブ』、『次元波動機関』を実用化しながら、そんな旧世紀技術が混在している不思議な世界‥‥‥

 

 

だから旧世紀のノートパソコンがここにあっても不思議はない

 

しかし、そもそもこれは本当にキータッチの練習なのか?

 

 

見習い少尉ことへたれ提督が何故こんな事をしているのかは、後に明らかになる

 

 

【川内】

「それはそうと、横須賀から少尉に電報が届いてるわよ?」

 

【見習い少尉】

「電報?やけに畏まってるなあ、電話の一本でもかけて来れば良いのに」

 

 

見習い少尉は川内から電報を受け取ると、その内容を確認した

 

 

【川内】

「少尉?電報の内容は?横須賀は何を言ってきたの?」

 

【見習い少尉】

「あの艦政本部次長からだ、新規の艦娘配属について話があるそうだ」

 

【川内】

「え?新規の艦娘を配属させて貰えるって事?あの次長、気が変わったのかな?」

 

【見習い少尉】

「分からん、話があるというだけで『新規配属決定』と明言されてはいないからな」

 

 

二人は艦政本部次長からの突然の電報を訝った(いぶかった)

当然だ、奴には三木之の息がかかっている、それに先日あれだけやり合った仲だ、いきなり新規の艦娘配属の話と言われてもおいそれとは信用出来ない

(第44話『【特別回送録10.30】全てを捨て、愛が生まれた日』参照)

 

 

【見習い少尉】

「どういう風の吹き回しだ?あんなに新規艦娘を渡すのを拒んでいたのに、大方、三木之の入れ知恵だろ?艦娘配属のキーワードをちらつかせて、ノコノコ現れたこの俺をコケにするつもりなんだ」

 

【川内】

「それはどういう事?」

 

【見習い少尉】

「ご丁寧に『俺一人で来い』と書いてある、あいつら、俺が川内無しでは何も出来ないことを知った上でこんな事を考えたんだろうよ、それが事実だから余計に腹が立つな」

 

【川内】

「少尉!そんなに自分で自分の事を見下さなくても……」

 

【見習い少尉】

「俺は自分の事を見下してなんかいないぞ川内?俺は事実を言ってるだけだ、それに俺はそれを恥だとは思ってない…まあ、それで川内に負担をかけてるなら俺も考え直さなくちゃならんが……

ともかく、艦政本部次長に俺一人で会う理由は無い、今後新しく救助(ドロップ)出来た艦娘はこちらの配属にすると宣言してあるし、今回ばかりは土方長官にも根回しをさせて貰うつもりだ」

 

【川内】

「確かに土方長官に頼めばそこはフォローしてくれると思う……ねえ少尉?三木之の事も含めてもっと土方長官に頼んでみたら?一年経っても艦娘の一人も配属されない、いちいち横須賀に呼び出されては恨み言と銃弾を飛ばされる……こんな状態おかしいよ!土方長官ならきっと何とかして‥‥」

 

【見習い少尉】

「川内の言う通りだ、しかしそれは出来ないよ」

 

【川内】

「どうして?」

 

【見習い少尉】

「大人の事情ってやつさ、連邦統合海軍と帝国海軍、そしてブロック海軍、この三者は微妙な力関係のバランスで成り立っている、良くも悪くもな、あまり土方長官を頼り過ぎると俺達のせいで微妙なバランスが崩れてしまうかもしれない、そうなったら土方長官も返ってやりづらくなってしまうだろう、それに自分達の事はできる限り自分達で解決しないとな」

 

 

『非軍人提督制度』を復活させたのも、元擲弾兵だった『母里 正』を海軍に編入し『見習い少尉』としたのも、彼に川内を初期艦としてつけたのも‥‥

全ては連邦統合海軍省人事局『土方 龍』長官の『海軍全体の風紀を改革しよう』という方針から実行されたものだ

 

この『非軍人提督制度』を復活させようとした時、帝国海軍とブロック海軍からはかなり激しい反対があった、大きな組織はとかく部外者を嫌うものだ、が、『チェンバロ2号作戦』の大敗北を理由に両海軍の意識改革が必要と判断した土方長官はこれを強行した

帝国海軍、ブロック海軍共に『チェンバロ2号作戦』の大被害を持ち出されると反論は出来なかった

結果、この制度は両海軍に採用されたが、実は今でもこの三者の間でかなりのシコリが残っているのである

 

これにはこの三者の、それぞれの立場に対する意識の違いも大きい

 

『連邦統合海軍省』は人類が深海棲艦と戦う為に『地球連邦政府』が設立した『連邦』の海軍、言うなれば地球上の全ての海軍の総元締めのような存在

しかし『帝国海軍』はその『連邦統合海軍省』から実働部隊を切り離し独立した実戦部隊、制度上は『連邦統合海軍省』の下に『帝国海軍』がくるのだが、元は同じ組織、本来なら『対等の立場』という意識が強い、だから帝国海軍は連邦統合海軍省からの干渉を快く思っていないし、それを避ける為に『大本営』との繋がりを強化しようとしている

三木之や見習い少尉が席を置いている『アジア・オセアニアブロック海軍』を初めとした『ブロック海軍』は、各地域の『ブロック自治政府』が管轄する国軍的立場

そして『ブロック自治政府』は他でもない『地球連邦政府』のお墨付きを貰って誕生した

だから『ブロック海軍』は、こちらも『連邦統合海軍省』とは本来なら対等の立場、ましてや『帝国海軍』の下部組織として扱われる理由はない‥‥‥という意識が強い

 

あくまで制度上は‥‥‥

 

 

『連邦統合海軍省』

   ↓

『帝国海軍』

   ↓

『アジア・オセアニアブロック海軍』

 

 

‥‥となってはいたが、実際は微妙なパワーバランスの関係が続いていたのである

今、土方長官が何かの新しい制度を強行しようとしても、強い反発を受けて制度が瓦解してしまうのは明らかだ

 

見習い少尉の一件はそれ自体は小さな事かもしれないが、そんな小さな事が積み重なってこの三者の軋轢が大きくなればどうなるか‥‥‥

土方長官の影響力は低下し、三者の関係は崩壊して収拾がつかなくなってしまうだろう、そして生じた大混乱の嵐の中では見習い少尉達の監視所など吹き飛んでしまうに違いない

 

見習い少尉達は自分達を守る為にも、土方長官の立場を悪くする訳にはいかないのである

 

 

【見習い少尉】

「俺は海軍の事は無知だが、人間の汚い部分は散々見てきたつもりだ、土方長官の立場と非軍人提督制度が潰れてしまったら今の俺達では自分達を守る事さえままならない」

 

【川内】

「‥‥確かに‥‥嫌な現実だね、アタシ達は一体何の為に海軍で命をはって戦っているのか分からなくなってくるよ」

 

【見習い少尉】

「俺も同じ意見だよ、ともかく土方長官にはここぞと言う時に助けて貰う事にして、自分達の事は可能な限り自分達で何とかしようと思う、それに‥‥」

 

【川内】

「それに?」

 

【見習い少尉】

「こう言っては悪いが、俺は土方長官を100%信用してる訳じゃない、万能な人間なんてこの世にはいない、土方長官が万能なら、そもそも川内が辛い思いをする筈がないだろう?長官は人としては信頼出来るが軍人としては一方的に頼り過ぎるのは危険だ、長官に恩を受け続けるのも注意した方がいい」

 

【川内】

「少尉‥‥でも、土方長官や吉坂博士が居たから、アタシは少尉と再会出来て、少尉の秘書艦になる事が出来たんだよ?アタシは土方長官には感謝してる、少尉が慎重になる気持ちも分かるけど‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「川内、俺も土方長官には感謝してるよ、こうして川内と一緒にいられる様にしてくれたのは他でもない土方長官だからな、だから俺から土方長官を裏切るような真似はしないよ、ただ、自分達の運命は自分達で決めたいだけさ、俺達は人間だからな」

 

【川内】

「そうだね‥‥出来る事なら自分達で何とかしないとね」

 

 

他人に必要以上に恩を重ねれば、泥沼の政治闘争に巻き込まれかねない‥‥

既に泥沼の人間関係に巻き込まれいる二人にとってはこれ以上のリスクを負うのは避けたいだろう

土方長官に助けを求めるには、こうしたリスクも計算しなければならない、弱者が生き残る為の宿命というものだ

 

 

後にへたれ提督がヒィッツカラルド提督と手を結び『海特警』に加入したのは、ヒィッツカラルド提督の人柄に対する信頼感とヒィッツカラルド提督の理念に共感したからであり、へたれ提督と川内の抱える心情をヒィッツカラルド提督が理解してくれたからである、人間、他人を完全に信頼する為には相応の理由が必要なのだ

 

 

【見習い少尉】

「さてと‥‥会う理由はないとは言ったが‥‥実際どうするべきかな?‥‥」

 

【川内】

「そうだね‥‥アタシ達の置かれた状況からしたら‥‥会うしかないんだろうね」

 

【見習い少尉】

「やっぱりそうなるよなぁ~」

 

 

土方長官の助けを借りよう‥‥とは言ってはみたが、艦政本部次長との話し合いで新規艦娘の配属が可能になるならそれに越した事はない‥‥

確かに三木之の嫌がらせで終わる公算が高いが、チャンスがあるなら賭けてみるしかない、そもそも横須賀に出て来る事自体を拒んだら、今度はどんなケチを付けられるか‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「艦政本部次長との折衝は俺一人で行くが、横須賀まではついて来てくれるだろ?」

 

【川内】

「うん、それはもちろん‥‥‥」(ハッ!)

 

 

この瞬間、川内は頭の中で考えた

この時の事を後に川内は「魔がさしたとしか思えない」と語っている

 

 

【川内】

(少尉をひとり立ちさせる為には‥‥ここは心を鬼にして‥‥)

 

 

【川内】

「少尉、相手は一人でって言ってるんでしょ?アタシがついて行ったらトラブルの原因になりかねないよ?ただでさえ次長とは良好な関係とは言えないんだから」

 

【見習い少尉】

「もしかして‥‥完全に俺一人で?」

 

【川内】

「少尉、ここは少尉一人で行った方が良いと思う、これから少尉は鎮守府の司令官を目指すんだから、まさか出張の度に毎回秘書艦のお守りを付けて行く訳にはいかないでしょ?」

 

【見習い少尉】

「それは‥‥そうかもしれんが‥‥」

 

 

川内が横須賀までついて来ないと聞いて、見習い少尉は途端に不安な顔になる、まるで子供のようだ

 

 

【川内】

「そんな不安な顔しないでよ、いつか理想の鎮守府を作るんでしょ?だったら一人でこなせる事を増やして行かないと、大丈夫、少尉なら行けるよ♪折衝が上手くいかなくても、そのまま帰ってくれば良いだけなんだから、ね♪」

 

【見習い少尉】

「‥‥そう‥‥だな、俺も男だ、川内に何もかも頼ってばかりいたら男としても指揮官としても恥ずかしいからな‥‥分かった!一人で行ってくるよ」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

あの時のへたれ提督の不安そうな顔を、川内は今でも忘れる事が出来なかった

 

 

ああ‥‥アタシは本当にバカだ!‥‥‥‥

 

何であんなこと言ってしまったんだろう‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

翌日‥‥‥

 

 

川内がアイロンをかけた、パリッとした制服に見を包んで、見習い少尉は横須賀に出掛ける準備を整えた

 

 

【見習い少尉】

「どうだ?似合うか?普段は略式制服ばかりだから、あらためてこんな畏まった服装着ると調子が狂うなあ~」

 

【川内】

「そんな事言わないで、ここは相手に敬意を示すようにしとかないとね、それによく似合ってるよ♪」

 

【見習い少尉】

「そっ、そうか?」

 

【川内】

「ふ~ん‥‥こうして正装した少尉を見ると、少尉って実は背が高かったんだね?」

 

【見習い少尉】

「今頃それを言うか?」

 

【川内】

「少尉は他人に威張ったり、自分を大きく見せようとしたりはしないから、どうしても腰が低く見えちゃうんだよね~」

 

【見習い少尉】

「まあ‥‥褒め言葉として受け取っておくよ、おっともうこんな時間か」

 

 

銚子の監視所は山の中腹の林の中にある、公共交通機関のある所まではそれなりに歩かなければならない、朝はまだ早いが出発の時間だ

 

横須賀に行くのはいつもの事だが今回は一人だ、見習い少尉にとっては『初めてのお使い』の心境である、しかし少尉も男だ、川内に恥ずかしい姿は見せられない

 

 

【見習い少尉】

「それじゃあ行ってくる、出来る限り頑張ってくるが折衝が上手く行かなかったらごめんな」

 

【川内】

「そんな事気にしないで♪何事も初めての経験が重要だよ?美味しいご飯作って待ってるから♪」

 

【見習い少尉】

「それは楽しみだな」

 

【川内】

「少尉、傘を忘れないでね?今日は天気が崩れる予報だから」

 

【見習い少尉】

「ありがとう‥‥なあ川内?」

 

【川内】

「なあに?」

 

【見習い少尉】

「これはもしも‥‥あくまでもしもの場合なんだが、俺が留守の間に変な奴らがやって来てその‥‥川内が危険な目に会いそうな場合は、川内自身の身を最優先にして守ってくれ、こんな監視所なんかどうなってもいいから」

 

【川内】

「大丈夫よ、心配しなくても、アタシは艦娘なんだから自分の身は自分で守れる、それに少尉には接近格闘術を鍛えて貰ってるからね、それより少尉も気をつけてね」

 

【見習い少尉】

「俺の方は大丈夫だ、伊達に擲弾兵として生き残ってきた訳じゃないからな」

 

【川内】

「それは信用してるよ、行ってらっしゃい♪」

 

【見習い少尉】

「行ってきます」

 

 

こうして見習い少尉は出掛けて行く、少尉は最後まで川内に来てほしかったみたいだったが、川内はあえて少尉を一人で横須賀に行かせるようにした

少尉を一人前の指揮官にするために、自分が居なくても大丈夫なようにする為に

 

空は曇っていた、横須賀や銚子を含む関東圏全体は昼前から大雨の予報だった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

‥‥‥提督‥‥‥

 

 

一人、横須賀へ向かうへたれ提督の姿を川内は今でも忘れる事が出来ない

あの日、へたれ提督を一人で横須賀に行かせた事を川内は今でも後悔していた

 

 

提督はアタシの事を心配してくれたのに‥‥‥

 

アタシは理想を提督に押し付けただけで‥‥‥

 

横須賀でどんな悪意が待っていたかなんて‥‥

 

何も分かっていなかった!‥‥‥

 

‥‥‥アタシは本当にバカだ!

 

 

 

【へたれ提督】

‥‥うぐう!‥‥川内ぃ‥‥愛してるぅ!‥‥

 

【川内】

‥‥ああっ❤‥‥提督ぅ‥‥大好きぃ!❤‥

(ボロボロ‥‥‥)

 

 

‥‥提督‥‥ごめんね‥‥ごめんね‥‥

 

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【ペールギュント】

「剣を飲むのが駄目なら、せめて『裸踊り』でもやるのです!」

 

【五代 雄介】

「嫌だよ!そんなの!」

 

【神通】

「自分は裸になる勇気も無いのに!姉さんのオマ〇コだけは見ようと言うのですか!?やはり不埒な!!成敗します!!」

 

【隼鷹】

「おいおい神通、あんた言ってる事が無茶苦茶になってるよ!」

 

【那珂】

「那珂ちゃんライブも神通ちゃんも壊れちゃった~!」

 

【キSE-X07号】

「那珂ちゃん、夜はまだ長いっす!ライブはこれからっすよ!」

 

 

【清霜】

「『ヨコハマ』だ!」

 

【江風】

「『ブリジストン』だ!」

 

【瑞鳳】

「今度は何の賭け事なのよ!?」

 

 

【ヒィッツカラルド提督】

確かにこれは公然猥褻!だが私は謝らない!!

 

【足柄】

あお~~ん♪❤くう~~♪❤❤‥‥おほっ!❤‥おっ❤おっ❤おっ❤

 

【羽黒】

❤しれいかんさあ~~ん♪❤❤❤ご主人様ぁ~~♪❤‥あっ!❤羽黒はまた!❤‥‥いっ❤イックぅぅぅ~~♪❤❤❤

 

 

【ホーネット】

「天が呼ぶ!地が呼ぶ!人が呼ぶー!!」

バリバリバリーー!!!

 

【アンドロメダ】

「ぎゃーーーーー!!!」

 

 

 

10月30日になったばかりの深夜の六本脚鎮守府‥‥‥

 

阿鼻叫喚の夜はまだ続く‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [名称説明]

 

 

①: 正義 公人(まさよし きみひと)

 

 

『帝国海軍、監察局』所属の帝国海軍軍人

へたれ提督と川内が横須賀にいた時点では『大尉』

謎の鎮守府とヒィッツ提督の前に現れた時には『少佐』となっている

 

帝国海軍と大本営の計画したある大規模作戦(第一挺団による輸送作戦)で『作戦参謀』として参加する際に『中佐』に昇進する事が内定している

 

真面目で強い正義感の持ち主、階級が上の者に対しても動じない恐いもの知らずの性格を持ち、監察局の任務として不正を行った将官から憲兵までをバッタバッタと摘発してきた

思い込みの強すぎるところがあり『悪い噂』に惑わされてヒィッツ提督と謎の鎮守府を疑い、部下を鎮守府に潜入させたり対抗演習を挑んだりしてきた

 

艦娘に対する独自の考え方を持っていて、それをクロード提督に危険視されたが、現在は艦娘を部下であると同時に『同じ人間』であると考えを変えていると思われる、部下である艦娘達は『正義 公人』を信頼しており、艦娘にとっては健全な提督であると考えられる

海軍の悪童『三木之 苗夫(ジャギ)』をチンピラと称して摘発しようとしたり、『ハス 吾郎』のような有望な新人提督に目をかけたりする一方で、『非軍人提督』を『まがい物』と呼んで見下したり、『擲弾兵』が艦娘を指揮する事を『悪い冗談』として忌み嫌っている

 

『三木之 苗夫(ジャギ)』を摘発する為に『見習い少尉(へたれ提督)』を道具として利用しようと計画するが‥‥‥

 

『海軍の改革』を唱えて、数少ない同志と勢力強化に勤しんでいるが、その目的と理念は、理想の『秩序』を守る事である

 

 

(※正義 公人は、ガティキンさんの小説作品に登場するキャラクターで、同キャラクター設定に原作設定を守りつつ本作品独自のアレンジを加えてみました、この上記の設定は本作品のみの設定であり、他の皆様の作品設定に何ら制約を加えるものでは決してありません、ガティキン様、今回も設定をお借りさせて貰いました、ありがとうこざいました)

 

ーーーーーー

 

②: 香取

 

 

『香取』型1番、練習巡洋艦娘

 

『正義 公人』が新人だった頃からの秘書艦であり彼の教育係でもあった

『正義 公人』が監察局の将校としても提督としても独り立ちした後も彼の忠実な部下として任務を遂行してきた、正義 公人に対する信頼感は非常に強い

 

謎の鎮守府に妹の『鹿島』と共に潜入し、ヒィッツ提督の身柄を確保しようとするも逆襲に会い失敗、一次捕虜となる(後に解放)

『潜入工作』と『対抗演習』には失敗したが、その後も正義少佐の下で彼の為に任務に勤しんでいる

 

捕虜になった時に、サインと記念撮影を求めてきた『デウスーラ』のフレンドリーさに少々苦手意識がある

 

 

【デウスーラ】

「あの時の写真とサインは今でも大切な記念品なのだ~♪」

 

【香取】

「はは‥‥‥そうなんですか‥‥」

 

ーーーーーー

 

③: 大東 裕之(おおひがし ひろゆき)

 

 

『アジア・オセアニアブロック海軍』の中尉、通信部隊所属

 

『三木之 苗夫』の腰ぎんちゃくで、三木之の下で一時期甘い汁を吸った為に弱みを握られ三木之の命令のままに働く事を余儀なくされているが、誰よりも自分がかわいい性格の為にその現状に不満も持っている

プライドの高い性格で、他人を口汚く罵る事に対して何の抵抗感も持っていない

三木之の使い走りに使われている不満と鬱憤のはけ口として艦娘に八つ当たりしている、艦娘軽視の思考がある

 

自分達の『不遇』の責任をへたれ提督と川内になすりつけ、独自制裁を加えようとした為にヒィッツ提督の怒りをかい、全裸でボコボコにされた上に肛門に鉄パイプを突っ込まれて海浜公園に捨てられた

 

録画画像の編集技術を持っていた事である事件を引き起こし‥‥‥

 

ーーーーーー

 

④: 玉林 宏(たまばやし ひろし)

 

 

『アジア・オセアニアブロック海軍』の中尉、軍令部所属

 

『大東 裕之』と同じ『三木之 苗夫』の腰ぎんちゃくで、やはり三木之の命令に絶対服従する事を余儀なくされている、一応は軍令部に所属しているが命令書の作成と事務処理が主な任務、その立場を利用されて三木之の気分と命令でブロック海軍の発令任務の中に『見習い少尉(へたれ提督)』を追い詰める為の任務を紛れ込ませている

金持ちの息子で貴意が高い、そのため元々から艦娘と擲弾兵を見下している

 

川内の『辛い過去』を晒したおかげでヒィッツ提督の怒りをかい、ビンタで全ての歯を折られて総入れ歯になってしまった

『大東 裕之』と同じく全裸でボコボコにされて、肛門に鉄パイプを突っ込まれて海浜公園に捨てられた

 

後に三木之の命令で『偽の命令書』を偽造して正式発令として発令した事がへたれ提督と川内の運命を大きく変える事になる‥‥‥

 

ーーーーーー

 

⑤: 五階 務(ごかい つとむ)

 

 

『アジア・オセアニアブロック海軍』の中尉、陸戦隊所属

 

『大東 裕之』『玉林 宏』とは同期、三木之の腰ぎんちゃくであるのは変わらないが、他の二人と違って、自ら進んで三木之の下僕になり下がった

三木之の下で甘い汁を吸い続けながら楽な生活を望んでいるため、三木之の言いなりになる事に何の抵抗感も感じていない

陸戦隊らしく身体は大きいが生活が乱れているのか三段腹の体型である

 

艦娘は人間の道具で『精処理』の対象としか見ていない

 

『川内』と『足柄』を精処理の対象として扱おうとした為に『足柄』の拳を三段腹に喰らって、更に同じ場所にヒィッツ提督の怒りの拳を喰らった

やはり全裸にされた上でボコボコにされ、鉄パイプを肛門に突っ込まれて海浜公園に捨てられた

 

陸戦隊員の中の『札付きの不良連中』と付き合いがあり、この内の四人に勝浦の監視所を襲わせる計画を立てた為に、四人の札付き共々『食い殺されて』この世界から姿を消す事に‥‥‥

 

ーーーーーー

 

⑥: 地のエル

 

 

『仮面ライダーアギト』で登場する、三人の幹部怪人『エルロード』の一人

 

『G3-X』こと『氷川 誠』とのやり取りは胸熱である

 

戦闘の最中に、氷川が落とした『半脱ぎの『ちび加賀』ブロマイド』を見て、せっかくの胸熱の展開が台なしに‥‥‥

 

ーーーーーー

 

⑦: ネルソン

 

 

『ネルソン』級1番、戦艦娘

 

言わずと知れた『ビッグセブン』の一角、英本土で起こったある『事件』をキッカケに、謎の鎮守府の『足柄』に何かと対抗心を抱き挑戦してくる事になる

 

そんな足柄が、ある一人の艦娘に自ら勝負を挑んでいるという風の噂を聞いたネルソンは居ても立ってもいられなくなり‥‥‥

 

 

【川内】

「ええっ‥‥‥」(困惑)

 

ーーーーーー

 

⑧: 半脱ぎ『ちび加賀』ブロマイド

 

『氷川 誠』が謎の鎮守府の『秋雲』に頼み込んで描いて貰った、半脱ぎ状態の『ちび加賀』を描いたブロマイド、ロリフェイスながらエロい表情の『ちび加賀』が何ともそそる(バイ氷川)

 

 

【秋雲】

「こんなもの描いてと頭を下げられた時には、氷川さんもとうとう‥‥なんて思っちゃったけどね~~」

 

【ラビアンローズ】

「でもこれ、結構よく描けてますよ?商品化したら売れるんじゃないですか?」

 

【秋雲】

「相変わらず商魂たくましいなあ~、ラビ明石さんは~」

 

 

【加賀】

「あら‥‥何とも可愛らしい私ね?」(無表情)

 

【秋雲】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ラビアンローズ】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【加賀】

どういう事か、説明して貰おうかしら?」(ポキポキ)

 

 

後日、草むしりをさせられた‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

エピローグ1

 

 

検尿コップ事件(?)から数日後‥‥‥

 

 

【清霜】

「ねえママ?」

 

【川内】

「うん?どうしたの清霜?」

 

【清霜】

「ママがよく言ってる『提督のすべてはアタシのもの』てあるじゃない?」

 

【川内】

「うん、確かに言ってるよ?」

 

【清霜】

「それってママはパパの全部が好き‥‥て事なんだよね?」

 

【川内】

「ウフフ♪そんな事言う川内なんて、ママぐらいかもしれないわね?でもそうよ♪

ママはパパ(へたれ提督)の全部が大好きなの♪」

 

【清霜】

「パパの全部ってどれくらい?どこまでの事なの?」

 

【川内】

「う~~んそうねえ、言葉で例えると難しいかなあ~」

 

 

 

【足柄】

「清霜、その質問、私が証明してあげるわ♪」

 

【川内】

「ええっ!?足柄さん!?」

 

【羽黒】

「こっ‥こんにちわ~♪」

 

【川内】

「あっ、羽黒さんもどうも‥‥‥」

 

【清霜】

「足柄さん?答えを知ってるの?」

 

【足柄】

「そうよ♪そしてそれが今回の、私とあんたのママとの闘争でもある!」

 

【清霜】

「闘争?」

 

【川内】

「足柄さん!?また勝負とか何とか言い出す気なの!?」

 

【足柄】 

「当然でしょ!あんたと私の『提督愛』の闘争に終わりは無いのよ!」

 

【川内】

「ええっ‥‥‥」(困惑)

 

【羽黒】

「足柄姉さん、やっぱりあれ、止めた方が‥‥‥」

 

 

【天龍】

「おいおい!今度は何が始まるんだよ!?」

 

【足柄】

「天龍!あんたは黙って見てなさいな!どうせあんたには理解出来ない事なんだから!これは私と川内の問題なのよ!」

 

【川内】

「足柄さぁん!!アタシを巻き込まないでー!!」

 

【足柄】

「お黙り!!往生際が悪いわよ!川内!」

 

【川内】

「ええっ‥‥‥」(超困惑)

 

【天龍】

「ええっ‥‥‥」(とにかく訳が分からず困惑)

 

 

全ては足柄のペースで進む、誰もこの狼を止める事は出来ない!

 

 

【足柄】

「川内!今回はこれで勝負よ!!」バーーン!!

 

(コト〇キ浣腸40ml)

 

【天龍】

「へっ?‥‥へっ?‥‥へっ?‥‥」

 

【羽黒】

「あ~あ‥‥出しちゃった‥‥」

 

【清霜】

「これで‥‥どうやって勝負なんか?」

 

【川内】

「足柄さん?‥‥これはいったい?‥‥」

 

【足柄】

「フフフ‥‥‥川内!あんたは以前から言ってるわよね、『提督(へたれ提督)の全てはアタシのもの』って!」

 

【川内】

「うん‥‥それは清霜にも言ったばかりだけと‥‥」

 

【足柄】

「そして川内!あんたは以前、提督への愛自慢のガールズトークでこうも言ってたわね!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「提督のウ〇コなら!美味しく食べられるわ!!」

 

 

【能代】

「提督!!あなたという人は!!」

 

【へたれ提督】

「ノシュロムー!!俺は無実だーー!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

(第一話、第二部『世界の中心で愛を叫びすぎた』参照)

 

 

【川内】

「ああ‥‥そんな事もあったかな~‥‥‥」

 

【羽黒】

「ありましたね~」

 

【UX-01】

「そうね‥‥懐かしい‥‥と言ったら語弊があるわね‥‥」

 

【清霜】

「あっ、ユークスちゃん、いつの間に?」

 

【UX-01】

「私もあの時そばにいたのよ、あの時はきよしちゃんのママの事、本気でバカだと思ったわ‥‥」

 

【清霜】

「アハハ‥‥‥そうなんだ‥‥‥」

 

【天龍】

「このストーリーの1番初めで‥‥おめえはそんな事言ってたのか!?」

 

【川内】

「いや!あれはあの時の勢いと言うか‥‥提督を愛する気持ちでは負けたく無かったって言うか‥‥‥」

 

【UX-01】

「不知火ちゃんはクロード提督の為なら連帯保証人にもなるって言ってたし、羽黒さんは大衆の面前でも謎提さんに侵されても良いって言ってたわよね~」

 

【羽黒】

「///そっ‥‥それは‥‥はう~~ん❤❤❤///」

 

【天龍】

「何だそりゃあ!?お前ら提督ラブ勢はホントにアホなんじゃねえのか!?」

 

【足柄】

「天龍!あんたには分からない世界よ!」

 

【天龍】

「ああ!そうですよねぇ~~!」

 

【足柄】

「結局あの後提督は見つからなくて、そのままお流れになってしまったけど、今回はあらためて、あんたと勝負する事にしたのよ!」

 

【川内】

「へっ?‥‥勝負って‥‥‥」

 

【天龍】

「おいおい!!まさか!?‥‥‥」(顔面蒼白)

 

【足柄】

「川内!あんたとこの足柄様!正真正銘に『提督の全て』を愛しているのはどちらか勝負よ!あんたの『提督の全てはアタシのもの』って言う覚悟を見せてみなさいな!!」

 

【川内】

「はいいい~!!?」

 

 

足柄の『提督愛』闘争はおかしな方向に曲がり始めた、それもこれも、へたれ提督の愛を独占している川内に負けない為に!

 

 

【羽黒】

「やっぱり‥‥全てって言う事は『あれ』も含まれるんですか?」

 

【足柄】

「当然よ!」(キッパリ!)

 

【UX-01】

「きよしちゃん!川内の‥‥あなたのママと足柄さんの真似だけはしちゃダメよ!」

 

【清霜】

「うっ‥‥うん」

 

【川内】

「ちょっ!!‥‥ちょっと待ってよ!!」

 

【足柄】

「何よ川内、この勝負から逃げるつもり?」

 

【川内】

「逃げたいのはやまやまだけど!その前に誤解を解かせてよ!!」

 

【羽黒】

「あんなガールズトークを真に受けた姉さんにも問題はあると思いますけど」

 

【足柄】

「お黙り!!」

 

【川内】

「ねえ足柄さん!あの時アタシがあんな事言ったのも悪かったと思うけど、いくらアタシが提督を愛してるからってウ〇コまで食べる趣味なんか無いわよ!」

 

【天龍】

「そっ‥‥そうか!そりゃあそうだよな!あははは‥‥‥」

 

【川内】

「時々、味と匂いと消化物を確認してるだけよ!」

 

【天龍】

ズガガガガガガーーー!!!

 

 

天龍は精神的に大破した、上には上の展開が待っていた!

 

 

【足柄】

「なん‥‥だと?」

 

【羽黒】

「あの‥‥それは何の為に?」

 

【川内】

「そんなの、提督の健康状態を確認する為に決まってるでしょ?健康なら良いものが出て来るし、問題があったら食生活だって改善しなきゃいけないでしょ?ましてや毒物なんか身体に入れられていたら大変じゃない!」

 

【清霜】

「うん、確かにパパには元気でいて貰いたいよね!」

 

【川内】

「そうよ、ああ、でも清霜はこんな事しなくていいからね、これはママがしたくてやってる事だから」

 

【足柄】

「なん‥‥だと」

 

【羽黒】

「まあそれは‥‥驚きますよね‥‥」

 

【天龍】

「お・ま・え・は!!何考えてんだーー!!何でそんな事してんだよ!!?」

 

【川内】

「分かってないなあ!!天龍は!!提督の健康管理は秘書艦の大切な仕事でしょ!!」

 

【天龍】

「他にやり方ってもんがあるだろうが!!」

 

【川内】

「提督に元気でいてもらう為なら!アタシは手段は選ばないわ!!」

(ドドン!信念!)

 

【天龍】

「うぐぐ!‥‥何だこの‥‥アホらしくも揺るぎない信念は!?」

 

【あきつ丸】

「どうやら秘書艦殿は、戦国時代の健康管理方法を参考にされているようでありますな」

 

【天龍】

「おわっ!?あきつ丸!いつの間に!?」

 

【清霜】

「それって、どういう意味なの?」

 

【あきつ丸】

「方法は川内殿が実施されている通りであります、戦国大名の排泄物の状態を家臣が定期的に確認するのであります、未消化物は多くないか?下痢はしていないか?毒物など体内に入っていないか‥‥などなどであります」

 

【羽黒】

「そこまで‥‥してたんですか?」

 

【あきつ丸】

「弱肉強食の戦国時代では、戦国大名の健康状態はその国の安全保障に直結する重大要素であります、つまり命が懸かっていた訳でありますから現代の我々の感覚とは真剣度が違っていたであります、つまり川内殿にとって提督殿の健康状態はそれだけ重要なのであります」

 

【足柄】

「なん‥‥だと」

 

【羽黒】

「姉さん、さっきからそればっかり、でも‥‥それだけ川内さんの愛情は深いって事なんですね、方法はともかく‥‥ちょっと素敵だと思います‥‥本当にちょっとだけど‥‥‥」

 

【天龍】

「いや!だからってよ~~!‥‥」

 

【川内】

「アタシはただ‥‥提督に元気でいてほしいだけよ‥‥」

 

【UX-01】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【清霜】

「‥‥ユークスちゃん?どうしたの?」

 

【UX-01】

「‥‥私は‥‥お世話係として‥‥まだまだ甘かったわ!」

 

【清霜】

「いや‥‥そこは気にしなくて良いと思うよ?」

 

【UX-01】

「秘書艦!やっぱり司令官はあなたじゃないとだめなのね!」

 

【川内】

「ユークス?」

 

【UX-01】

「秘書艦!私にも協力させて!司令官の健康を一緒に護りましょう!」(ヒシッ!)

 

【川内】

「ユークス!分かってくれるの!?」(ヒシッ!)

 

【天龍】

「何でそこで意気投合してんだーー!?」(頭を抱える)

 

 

【足柄】

「くっ!‥‥どうやら認めない訳にはいかないわね!」

 

【羽黒】

「‥‥姉さん?」

 

【足柄】

「この件に関しては‥‥私とあんたの愛は別物、そもそも優劣なんか付けられない‥‥あんたと私では愛の形が違う、だけど、あんたがへたれさんの愛を独占している理由だけは分かったような気がするわ‥‥‥」

 

【川内】

「足柄さん‥‥アタシを認めてくれるの?」

 

【清霜】

「良かったね♪ママ♪」

 

【羽黒】

「これで‥‥一見落着ですね♪」

 

【天龍】

「もう‥‥好きにしてくれよ‥‥」

 

【足柄】

「しかーーーし!!それでも私は負けないわよ!!」

 

【羽黒】

「えええ~~!?」

 

【川内】

「足柄さん!もう勝ったとか負けたとか、そういう話は!‥‥」

 

【足柄】

「例えどんな勝負事でも!例えどんなハンデがあろうとも!この勝負師、足柄様の狼のプライドにかけて、勝利をつかみ取るまで戦うのよ!」

 

【あきつ丸】

「そもそもこの勝負の勝ち負けの線引きは何でありますか?」

 

【足柄】

「気合いの違いを見せ付けるのよ!ここからは私のやり方で勝利して見せるわ!」

 

【羽黒】

「あの~‥‥姉さん?それってもしかして‥‥」

 

【足柄】

「そうよ!羽黒!何のために『コト〇キ浣腸』を持って来たと思ってるの?川内が匂いと味を確かめるだけなら!私はその上を行けば良いのよ!!」

(サムズアップ!)

 

【羽黒】

「やっぱり!!姉さん!!そんな事しちゃ駄目ーー!!」

 

【足柄】

「じゃあね川内!繰り返すけど、あんたと私の『提督愛❤』の闘争は終わらないのよ!次の勝負であいましょう♪」

 

【川内】

「ええっ‥‥‥」(大変困惑)

 

【UX-01】

「足柄さ~ん♪頑張ってね~♪」

 

【清霜】

「頑張ってね~♪」

 

【あきつ丸】

「本人が宜しいのであれば‥‥足柄殿、御武運を!」(陸軍式敬礼)

 

【天龍】

「応援なんかするなーー!!」

 

【足柄】

「提督う~~♪❤今イクわ~~ん♪❤」(ダッ!)

 

【羽黒】

「しっ!失礼します!姉さ~ん!!早まっちゃダメーーー!!」

 

 

足柄は嵐のように、疾走する狼のように去っていった、羽黒はその後を必死で追っていく‥‥‥

 

 

【川内】

「これで‥‥‥良かったのかな?‥‥」

 

【あきつ丸】

「我々には止められないであります、止めらるのはヒィッツ提督ただ一人、後は野となれ山となれであります、川内殿、勝ち負けはともかく、足柄殿のお相手、覚悟するでありますさ」

 

【川内】

「ええっ‥‥‥」(提督‥‥どうしよう感)

 

 

 

この後謎の鎮守府に帰還した足柄と羽黒‥‥‥足柄は早速ヒィッツ提督を追いかけ回すが‥‥‥

 

 

【ヒィッツカラルド提督】

「ええい!冗談ではない!スカトロプレイなんざどこぞの岡山の糞親父だけで十分だっつーの!」」

 

 

当然ヒィッツ提督はこれを拒絶、『他とは違う方法、アプローチで他とは違う特別な存在となれ!他の者と同じ方法論で競うのではなく、他には真似出来ない事を成し遂げる事、それこそが妙高型重巡洋艦の真価と言うものだ!』といった感じの口八丁手八丁の思考誘導を足柄に施した

 

それを聞いた足柄は雷に打たれたような衝撃を受け、川内とは違った別のアブノーマルな方法を模索する方向にいってしまった

 

少々計算外(?)だったが、最悪のスカトロを回避したヒィッツ提督は、現場がトイレだった事もあり、足柄の二つの穴を徹底的に攻めまくり、最後は正真正銘の『肉便器プレイ』で足柄の欲求をしめ括ったのであった‥‥‥

 

 

結果、足柄に新たな性癖が誕生した事と肉便器プレイの一件は、謎の鎮守府の外部にはいっさい他言無用となった

 

 

 

【天龍】

「俺はもう‥‥何を信じて良いのかかわからねえ‥‥‥」

 

 

天龍は熱を出して一週間ほど寝込んだ、そして考えるのをやめた‥‥‥

 

 

ーーーーーー

 

 

【ネルソン】

「なにい!!?あの足柄がこの余以外の艦娘に自ら勝負を挑んでいるだと!!?

おのれ!!あの山犬め!!この余を無視しておきながら~!!!

よし!!その艦娘とやらがどんな顔なのか、余自ら拝んでやるとしよう!!」

 

 

ーーーーーー

 

 

【川内】

「‥‥くちゅん!」

 

【清霜】

「ママ?大丈夫?風邪?」

 

【川内】

「いや‥‥今まで経験した事ない悪寒が‥‥‥」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エピローグ2

 

     《ただの人間‥‥‥》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【地のエル】

「お前は『アギト』ではない‥‥これほどの力を、お前はいったい何者なのだ!?」

 

 

【氷川 誠(G3-X)】

ただの‥‥人間だ!!

 

(‥‥‥‥‥ポトッ)

 

 

【地のエル】

「‥‥‥うんっ?」

 

【氷川 誠】

「‥‥‥あっ!」

 

 

氷川の足元に何かが落ちた、地のエルはそれを拾って見ると‥‥‥

 

 

【地のエル】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

(半脱ぎした『ちび加賀』のちょっとエロ表情のブロマイド→秋雲出版作)

 

【地のエル】

ただの‥‥変態か‥‥

 

【氷川 誠】

ちがーーう!!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エピローグ3

 

   《トロ子のいけない芽生え》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【デストロイヤー】

「‥‥ねえ、将軍‥‥‥」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「おっ?どうしたトロ子?」

 

【デストロイヤー】

「将軍‥‥トイレに行く用事は無いかい?」

(検尿コップ)

 

【ヒィッツカラルド提督】

「トロ子‥‥お前何を考えてる!?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

       [出 演]

 

 

へたれ提督(見習い少尉)(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド

(ヒィッツカラルド大佐)(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

花田 刀治郎(NPF)

飛龍(NPF)

 

鶴 温(鶴ケ島鎮守府)

浜波(鶴ケ島鎮守府)

 

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

ホーネット(六本脚鎮守府)

江風(NPF)

 

 

天龍(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

球磨(六本脚鎮守府)

多摩(六本脚鎮守府)

ラビアンローズ(六本脚鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

バードラⅡ(謎の鎮守府)

隼鷹(リンガ特設連邦鎮守府)

瑞鳳(NPF)

 

神通(紅輪鎮守府)

 

磯波

ネルソン

 

三木之 ジャギ(苗夫)

 

大東 裕之

玉林 宏

五階 務

 

補給部将校

清掃員の人

 

正義 公人(帝国海軍監察局)

 

香取(帝国海軍監察局)

 

ヒィッツカラルド提督分身1号2号

 

キSE-X07号(ジュラル星人)

 

地のエル

 

五代 雄介

 

氷川 誠

 

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

デストロイヤー(謎の鎮守府)

 

UX-01(六本脚鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

加賀(KLG)

 

 




【ネルソン】
「インフォメーションだ!長々しく言うつもりは無い!これは二次創作でフィクションだ!本気にするでは無いぞ!以上だ!さあ!山犬よ!闘争の時間だ!」


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【特別回想録10.30】 ただの女、川内(中編)(R-18)

皆さんお久しぶりです

ハーメルン新作、やっと投稿出来ました
前作がいつ投稿したのかもほぼ忘れかけてます

とうしても入れたい要素を詰め込んだら書きも書いたり!ついに十万文字を突破してしまいました!オーマイガー!
という訳で例によってかな~りの長文になります、どうかあたたたかくお付き合い頂けたら幸いです、それではゆっくりしていってね♪


天龍児童園の朝は早い

 

 

子供達を健全に育てる為に園長の天龍は起床時間を0600時にしていた

 

 

【天龍】

「いいか!お前ら!健全な精神は健全な肉体にこそ宿るんだ、夜更かしが過ぎるとあんな自堕落になるから気をつけるように!」

 

【天龍児童園の子供達】

(はーい)

 

……海軍体操、始め!……オイッチニ!サンシ!

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥ふあ~~あ‥‥何でわざわざ朝早くからディスられなくちゃならないの~?」

 

【清霜】

「ほらお姉ちゃん、ぼーっとしてると天龍ちゃんに怒られるよ?」

 

【ホーネット】

「清々しい朝ね、身体を解すのも悪くないわ♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「夕べはちょっと夜更かししてしまったけど、子供達も元気そうで良かったですベイ♪」

 

【防空棲姫】

「ハイ♪気持チイイ朝デスベイ♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「‥‥‥ベイ?」

 

【アンドロメダ】

「みんなは何でそんなに元気なの~~?」

 

【江風】

「よーし!みんな、体操の次は棒(新聞紙を丸めたもの)を持って、素振り50回だ!いくぜー♪」

 

【海風】

「剣術の稽古じゃないわよ!」

 

【蒼龍】

「あはは‥‥久し振りに浜名湖に戻ってきたからはしゃいでるわね」

 

 

天龍児童園では朝の体操を日課としている、子供達は朝から元気だ

朝が弱いアンドロメダは頭がぼーっとしている

 

 

10月30日の朝が明けた

 

昨夜のお祭りイベントと乱痴気騒ぎで盛り上がった六本脚鎮守府は、それでもいつも通りの朝を迎えた、ただ、今日は朝からゲスト達が登場して盛り上がっていた

 

 

【五代 雄介】

「やあ!ちびっ子たち、始めましてー♪」

 

【神通】

「皆さん、こちらは『大道芸人』の『五代 雄介』さんです」

 

【五代 雄介】

「いや、大道芸人じゃなくて‥‥‥」

 

 

朝から妙にテンションの高い一人の男が児童園の子供達に紹介される

そしてその男、『五代 雄介』は子供達の前で得意のジャグリングを披露し始めた

 

 

【五代 雄介】

「よっ!ほっ!はっ!」

 

【デウスーラ】

「わーー♪すごいのだーー♪」(パチパチ)

 

【夕立】

「ぽいーー♪」(パチパチ)

 

【隼鷹】

「あんた達‥‥素直だなぁ」

 

 

子供達を笑顔にする事が大好きな雄介は、朝から子供達にとっておきの芸を披露しようとはりきっていた、結果、少なくとも素直に喜んでくれた人が二人いた

 

しかし、普段から刺激に事欠かない天龍児童園の子供達には少々物足りなかったらしく‥‥

 

 

【ナナ】

「ねえねえ♪お兄さん、あれやってー♪」

 

【五代 雄介】

「おっ?リクエストかい?いいとも!何をして欲しい?」

 

【ナナ】

ビール瓶か酒瓶を手刀で叩き切ってほしいの~♪

 

【五代 雄介】

‥‥‥へっ?

 

【ナナ】

那智さんがよくやってるの~♪

 

【五代 雄介】

「‥‥いや、そんなの出来ないから‥‥」

 

【雄一少年】

「那智さんは簡単にやってたぜ?『2000の技を持ってる』んだろ?」

 

【五代 雄介】

「‥‥他のにして貰えないかな?」

 

【ナナ】

う~ん‥‥じゃあね、2リットルの水の入ったペットボトルを空中で蹴りを入れて引き裂いて~♪

 

【五代 雄介】

だから!そんなの出来ないから!

 

【雄一少年】

「なんだよ~、那智さんは簡単にやってたぜ?『2000の技を持ってる』なんて嘘じゃねーか?」

 

【五代 雄介】

「君達!?どれだけ目が肥えてるのよ!?」

 

 

 

【那智】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

【潮】

「お早うございます‥‥あっ‥あの~‥‥足柄さんが何処に居るか知りませんか?」

 

【天龍児童園の子供】

「狼ちゃんなら羽黒ちゃんと一緒にあそこにいるよ~」

 

【潮】

「えっ?どこに?」

 

 

子供達が指差す方向には、埠頭に係留されている『57号艦、秩父』があった

よく見ると‥‥艦全体が微妙に揺れているのが分かる

 

 

【ヒィッツカラルド提督】

「ヌハハハ!!さあよがれ!!狂い咲け!!このメスカブトムシども~~!!」

(バコ❤バコ❤バコ❤バコ❤バコ❤)

 

【足柄】

あはあ~~ん♪❤おほ~~ん♪❤❤‥‥おっ❤おっ❤おっ❤‥‥

(❤ビクン❤ビクン❤ビクン❤ビクン❤)

 

【羽黒】

あああ~ん❤❤❤司令官さぁ~~ん❤❤❤しゅきしゅきぃ~~♪❤❤❤あっ❤あっ❤あっ❤‥‥

(❤ビクン❤ビクン❤ビクン❤ビクン❤)

 

【漣】

ごっ!❤‥‥ご主人様ぁぁぁ!❤❤❤‥キッ‥‥キタコレぇぇぇ♪❤❤❤ひっ!❤ひっ❤!ひっ!❤‥‥

(❤ビクン❤ビクン❤ビクン❤ビクン❤)

 

 

 

【天龍児童園の子供達】

「夕べからずっとああなんだって」

 

【潮】

「‥‥なっ‥‥なにあれ?」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「せっくしゅーー」」」

 

【潮】

「(//△//)」

 

 

 

【那智】

「‥‥姉さん、私が言うのもなんだが、我々『妙高型姉妹』は子供達の教育の為にも、もう少し立ち振る舞いを考えた方が良いのではないか?」

 

【妙高】

「‥‥そうね、子供達の生育に悪影響を及ぼす風紀は抑えないとね、足柄と羽黒だけでなく何だかどさくさに紛れて他の娘も交じってるし‥‥」

 

 

 

そんな話とは無関係なところで朝から紙芝居が上映中‥‥‥

 

【秋雲】

「‥‥という訳で、哀れ四姉妹は触手にからめとられて悪堕ちしてしまいましたとさ♪めでたし♪めでたし♪」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「わ~~~~♪♪♪」」」(パチパチパチパチ)

 

【妙高】

「貴女も原因の一人よ!(怒)」(ガシッ!)

 

【秋雲】

「わーーー!!こっ!!‥ごめんなさ~い!!つい調子に乗ってしまって!‥‥」

 

【シャングリ・ラ】

「子供相手な分‥‥もしかしたら私よりやってる事が悪質じゃないの!?」

 

 

【金剛】

「Youは何で『吹雪褌(ふぶきふんどし)』なんか履いてるデスかー!!テートクとやりたい魂胆見え見えネーー!!」

 

【翔鶴】

「朝からそんな『ネグリジェ』姿で徘徊してる貴女に言われたくありません!!」

 

【金剛】

「ワータシはテートクを探してるだけデース!!」

 

【翔鶴】

「だったら服を着てください!!」

 

【那智】

「お前らもだぁぁぁーーー!!!」

 

【吹雪】

「その褌はやめてーー!!!」

 

【不知火】

「アホ共が内輪もめしている間に、この不知火が指令の赤ちゃんを!」

(ジュルリッ)

 

【飛龍】

「聞こえる?刀治郎~♪こっちはこんな感じで盛り上がってるわよ~♪」

 

【花田 刀治郎】

『良いなあ~、やっぱり今から俺も行こうかな~』

 

 

【アンドロメダ】

「‥‥もう!何で皆朝からこんなにテンション高いの!?メダ子はテンション下がる~」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥俺も朝は苦手だ」

 

【アンドロメダ】

「あっ、吸血鬼さん‥‥お早うございます、ていうか吸血鬼って普通太陽の下では活動出来ないんじゃないの?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺をそんなやわな一般吸血鬼と一緒にしないでもらえるかな~、そもそも吸血鬼は昼間に外に出ちゃいけないって誰が決めたんだよ?」

 

【アンドロメダ】

「‥‥まあ本人がよければ別にいいけど‥‥でも朝が苦手な気持ちが分かる人がいてくれて良かった~」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「今朝は流石にテンションが上がらなかったから、朝飯も極圧ステーキ20枚しか食べられなかった‥‥」

 

【アンドロメダ】

「いやいや!!充分でしょ!?それだけ食べれたら!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「何いってる、こんなの『一口カツ』の分量にもならないぜ?」

 

【アンドロメダ】

「意味わかんないしぃ~~!!」

 

 

 

10月30日は『川内』の進水日であり、へたれ提督と川内の結婚記念日でもあった

そんな記念日の前夜祭兼那珂ちゃんミニライブから夜が明けても、六本脚鎮守府の朝は騒々しかった、元気が有り余っている者達で溢れているのだ

 

そんなお祭り騒ぎの一方で‥‥‥

 

 

 

【磯波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

六本脚鎮守府の執務室の窓を見つめる車椅子の少女が一人‥‥

 

 

【木曾】

「‥‥よっ♪」

 

【磯波】

「‥‥あっ‥‥木曾さん」

 

【木曾】

「久しぶりだな、磯波」

 

【磯波】

「はい‥‥お早うございます」

 

 

そんな少女『磯波』に、吸血鬼の嫁艦『木曾』が声をかけた

 

二人は数年前『ある場所』で出会った事がある、知り合い同士であった

既に複数の人数を交えた上での再会は果たしているが、こうして二人きりで話すのは本当に久しぶりかもしれない‥‥‥

 

 

【木曾】

「あいつらの部屋の窓を見てたのか?」

 

【磯波】

「はい、二人はもう起きてるのかな?って‥‥」

 

【木曾】

「あの二人は夕べから執務室でしっぽり『やってる』最中だ、もうしばらくは出て来ないぜ?」

 

【磯波】

「そうですね♪‥‥フフ♪」

 

 

二人の共通の知り合いがあの執務室の中にいる‥‥‥

その話題で二人は盛り上がった

 

 

【木曾】

「‥‥なあ磯波?」

 

【磯波】

「何ですか?木曾さん」

 

【木曾】

「お前はあの二人に出会った事を‥‥どう思ってるんだ?」

 

【磯波】

「どうって?‥‥」

 

【木曾】

「もう昔の事だから今更こんな事言っても仕方ないのは分かってるが、あの二人に出会っていなかったら‥‥いや、俺達も含めて出会っていなかったら、もしかしたらお前の足はそんな事にはならなかったかも‥‥てな」

 

【磯波】

「木曾さん、それは関係ありません」

 

 

普段何処か控え目な磯波だが、この時ばかりはハッキリと自分の考えを言いきった

 

 

 

【磯波】

「磯波はあの時、母里司令官や川内さんにも、木曾さんにも、ヒィッツ司令官や足柄さんにも出会えた事を感謝してます、ああ勿論、木曾さんの旦那様にもですよ♪」

 

【木曾】

「///よせやい///」

 

【磯波】

「磯波の足がこんな事になったのは‥‥私が未熟だったからです」

 

【木曾】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【磯波】

「木曾さん、実は私、また海に出られるように身体を戻す事、諦めてないんですよ?」

 

【木曾】

「そうなのか?」

 

【磯波】

「はい♪仕事の合間にリハビリと訓練を続けてますから♪」

 

【木曾】

「お前は‥‥強いんだな」

 

【磯波】

「そんな事ありませんよ、磯波が生きていられたのは皆さんに助けて貰ったお陰です、それに‥‥‥」

 

【木曾】

「それに?」

 

【磯波】

「母里司令官と川内さんが、磯波に勇気を与えてくれたんです、磯波は何度でも立ち上がる事が出来るんだって‥‥あの頃あの二人が‥‥川内さんが受けた苦しみに比べたら、私の足なんて‥‥‥」

 

【木曾】

「そんな事言うな、お前だって苦しんで、頑張って来たんだろ?」

 

【磯波】

「木曾さん、磯波は川内さんと再会した事であらためて思いました

私の足は私がその気になれば直す事が出来る、でも川内さんの心の傷は癒える事はない、川内さんはその傷と今でも向き合って戦っているんだって、多分これからも‥‥」

 

【木曾】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【磯波】

「木曾さん、生意気言ってすみません、でも‥‥木曾さんにもそんな傷があるでしょ?医療に従事する端くれの一人として言わせて貰えれば、川内さんには心の傷をケアする何らかの医療的処置が必要だと私は思います」

 

【木曾】

「だがそれは、川内が受け付けないだろうな」

 

【磯波】

「そうですね‥‥‥母里司令官と引き離す事なんて私には想像も出来ません、川内さんが正気を保っていられるのは母里司令官が側にいるからです、それは母里司令官にも同じ事が言えますが‥‥」

 

【木曾】

「あいつら二人はもう離れる事なんか出来ないさ、誰にも引き離す事なんか出来ない、神でさえもな、それは俺とあの男(二等憲兵吸血鬼)も同じだ」

 

【磯波】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

ほんのしばらくの沈黙の後‥‥‥

 

 

【木曾】

「なあ磯波、お前のその気持ち、俺が言うのも何だが嬉しいぜ」

 

【磯波】

「‥‥木曾さん?」

 

【木曾】

「磯波、俺達を‥‥俺と川内の事をもっと信じろ、今は俺も川内もそんなやわじゃないぜ?

俺達には守るべきものがいる、川内にはへたれの旦那も、清霜も、メダ子にホーネットにユークスに‥‥鎮守府の家族と、守るべき者も支えてくれる者も沢山いるんだ、あいつ自身が積み上げてきたかけがえのない財産だ

それに俺達の心の傷は、大切なものを守るための強力な武器にもなるんだぜ?」

 

【磯波】

「‥‥木曾さん‥‥」

 

【木曾】

「お前のリハビリが成功して、自分の足で歩いて、また一緒に海の上を駆ける事が出来たら川内もへたれの旦那もきっと喜ぶだろうさ、頑張れよ♪」(ナデナデ)

 

【磯波】

「‥‥はいっ!」

 

 

自分が心配するような事ではなかったのかもしれない

 

自分がもう一度この足で立ち上がろうとしているのと同じように、彼女達も己の心の傷を明日への力に変えようとしているのだと……磯波は心が暖まる気がした

 

 

 

【UX-01】

「そこの二人?何しんみりしたお話してるの~?」

 

【木曾】

「よう、ユークスか‥‥何だお前その格好は?こんな朝から大掃除か?」

 

 

いつの間にか、二人の側にユークスが立っていた

割烹着に三角頭巾と、大きなカゴを抱えて

 

 

【UX-01】

「これからお掃除とお洗濯よ」

 

【木曾】

「皆が夕べの祭りの余韻に浸かってるのに、相変わらず働き者だなぁ~お前は」

 

【磯波】

「この人がユークスさん‥‥イレギュラー艦娘の?誰かにそっくり‥‥」

 

 

肌の色彩がガミラス人特有の青色である事を除けは『雷』そのものと言ってもおかしくないユークスを、何とも言えない感想で見つめる磯波‥‥

 

事実、ユークスは働き者だ、ユークスが掃除・選択など奮闘してくれるお陰で六本脚鎮守府は清潔そのものだ、ユークスがいなければ鎮守府の土台は機能しなくなるだろう、『内助の功』とは彼女の為にある言葉‥‥とは決して言い過ぎではないだろう

 

 

【UX-01】

「司令官と秘書艦の夜戦(意味深)もそろそろ一段落するでしょうからね、きっと今頃シーツもパンツも、執務室全体が愛液とザーメンでグチョグチョになってるから、全部ぜーんぶ♪私が綺麗にしてあげるわ♪✨」

 

【磯波】

「///‥‥はっ‥‥はわわ‥‥///」

 

【木曾】

「お前!‥‥天使かよ!?流石は『宇宙いちのお世話係』だなぁ」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ユークスの言った通り‥‥‥

 

執務室の中は、男と女のむせ返るような淫欲の果ての光景が展開していた

 

 

((ズブッ❤‥ズブッ❤‥ズブッ❤‥))

 

【川内】

‥あっ❤‥あっ❤‥あへっ❤‥‥‥イッ‥‥イクッ❤‥‥

((ビクン❤ビクン❤ビクン❤))

 

【へたれ提督】

「‥‥うっ‥‥うっ‥‥くうっ‥‥」

 

((パンッ❤パンッ❤パンッ❤))

 

 

川内はへたれ提督に犯され続けながら何度も何度も達した‥‥

その間もへたれ提督は川内を犯し続ける‥‥‥

 

 

((ズブン!❤‥ズブン!❤‥ズブン!❤‥))

 

【川内】

‥あっ❤‥あっ❤‥あぐっ❤‥‥てっ‥‥てい‥とく❤‥‥あた‥し❤‥‥いま‥‥イッてるから❤‥‥ちょっとまっ‥‥あっ!❤‥ああっ!❤‥‥まっ❤‥‥また❤‥‥またイクッ!❤‥‥

((ビクン❤ビクン❤ビクン❤))

 

【へたれ提督】

「‥‥うぐっ‥‥ぐっ‥‥おおっ‥‥」

 

((パンッ❤パンッ❤パンッ❤))

 

【川内】

‥あっ❤‥ああっ❤‥‥もう❤‥‥‥イッ‥‥イックゥゥゥ~~❤‥‥

((ビクン❤ビクン❤ビクン❤))

 

 

昨夜、日付が変わった直後から現在に至るまで、二人の夜戦(意味深)はノンストップで続いていた、そのため執務室の中は無茶苦茶になっていた

 

ベッドのシーツはボロボロで愛液とザーメンまみれ、執務机やソファーや壁にも怪しい液体が飛び散っていた

文字通りむせ返るような男と女の情事の匂いが濃厚に充満した執務室、他の誰かが入ってきたらその匂いだけで卒倒してしまうだろう

 

 

【へたれ提督】

「‥‥うぐっ‥‥川内っ‥‥俺‥‥カラカラに干上がりそう‥‥」

 

((パンッ❤パンッ❤パンッ❤))

 

【川内】

‥あっ❤‥あうっ❤‥‥てっ‥‥提督❤‥‥‥アタシも❤‥‥オマ〇コ❤‥‥こわれ‥‥こわれりゅうぅぅぅ~~❤❤

((ビクン❤ビクン❤ビクン❤))

 

 

 

二人はようやく今回のイベントのフィニッシュを迎えようとしていた

川内はへたれ提督に突かれるたびに局部から愛液が溢れ出してきて、履き替えたばかりのずらされたパンツを濡らしていく、ベッドの周囲には、履いては脱ぎ捨てたパンツがいくつも散乱していた

 

 

【へたれ提督】

「‥‥うああっ!‥‥出ちゃう!‥‥でっ‥‥出るぅ!」

 

((パンッ❤パンッ❤パンッ❤))

 

((ズブン!❤‥ズブン!❤‥ズブン!❤‥))

 

【川内】

‥‥提督❤‥‥だっ‥‥出して❤‥‥アタシのオマ〇コの中に❤‥‥いっぱい‥‥出してぇ!❤‥‥提督大好き❤‥‥あっイクッ!❤❤‥‥

((ビクン❤ビクン❤ビクン❤))

 

【へたれ提督】

「‥‥川内ぃっ!!‥‥大好きだあ!!‥‥‥うぐあっ!!!」

 

((ドピュッ! ドピュッ!))

 

【川内】

‥あっ!❤‥‥なか❤‥‥出されたぁ❤‥‥

 

((ビュルルルルルルル~~!!))

 

【川内】

アーーーーー!!!❤❤‥‥イックゥゥゥーーー!!!❤❤❤

((ビクン❤ビクン❤ビクン❤ガクン❤ガクン❤ガクン❤))

 

 

大量射精!!子宮の壁に激突する精液!!

 

昨夜から何度も射精している筈なのに、その勢いと量は衰える事は無かった

肥大した男のシンボルから大量の白濁液が、小柄な軽巡艦娘の体内に注がれていく

 

 

((ドクン! ドクン! ドクドク‥‥))

 

【へたれ提督】

「‥‥うっ!‥‥うぐっ‥‥‥絞り取られる‥‥川内ぃ‥‥」

(ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥ヒクッ‥‥)

 

【川内】

‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥奥までぇ❤️‥‥注がれてりゅゥゥゥ~~❤‥‥てっ‥‥提督ぅぅぅ❤❤❤

((ヒクッ❤‥‥ヒクッ❤‥‥ヒクッ❤‥‥❤ガクン❤ガクン❤))

 

 

‥‥ドロォ~~‥‥

 

 

【川内】

‥‥あーー❤‥‥溢れ‥出ちゃう❤‥‥あんなに‥‥いっぱい❤‥‥出たのに❤‥‥しゅごい❤‥‥あっ‥あったかい❤‥‥

 

 

子宮と膣の中から溢れ出した精液が結合部から流れ出して、シーツとパンツを汚していく‥‥‥

 

ぐったりしながらもお互いの身体を重ね合わせ、合体したまま抱き合うへたれ提督と川内‥‥

二人はとっくに体力の限界を越えていたが、お互いを求め合う性欲には限界が無かった‥‥らしい、朝が来て日が昇り、他の皆が目覚めて活動を始めたここに来てようやく、長かった夜戦がフィニッシュを迎えた…筈だった

 

 

【へたれ提督】

「‥‥ううっ‥‥うぐっ‥‥‥川内ぃ‥‥愛してる‥‥」

 

 

へたれ提督は川内をベッドに押し倒してから永遠と犯し続けた、これまで数限りなく繰り返されてきた夫婦の営みではあったがこの興奮は冷める事は無い、むしろ彼女を求める性欲は強くなるばかり、何度抱こうとも何度犯そうとも何度射精しようとも全然足りないのである

勿論こんな気持ちを抱けるのは川内以外に存在しない、これも謎鎮軍団が評価した『純愛』の形の一つなのかもしれない

 

川内もへたれ提督を抱きしめて離さない、へたれ提督の頭を撫でながら‥‥

 

 

【川内】

‥‥提督❤‥‥とっても‥‥気持ち良かったよ❤‥‥ありがとう❤‥‥お疲れ様❤‥‥提督大好き❤‥‥

 

 

と労うのも忘れない

 

川内もへたれ提督を求め続ける『一人の雌』と化していた

 

12回シャワーを浴び

13回パンツを履き替え

14回へたれ提督に中出しされ

1500回も達した

 

へたれ提督専用の完全な『セックスフィギュア』がここに降臨した

履いては脱ぎ捨てられた多数のパンツはこうしてベッドの周辺に散乱する事になった

 

 

二人はお互いの身体に貪り付き、愛撫し、腰を打ち付け合い、射精し、それを受け止めた、それをただ何度も繰り返し、そのまま朝を迎えた

今日は二人の記念日、非番である、二人はこのまま泥の様に眠りにつくのであろう

夜食に用意した『鰯団子』は結局一口食べただけでそのままだ

 

 

 

執務室の一角に置かれた写真立て‥‥

その中には、一枚だけ残った横須賀時代の写真が納められていた

 

二人が苦難の時代を過ごした『勝浦の監視所』の玄関前で撮影された集合写真

集合写真と言っても映っているのは三人だけだが

 

 

『見習い士官時代のへたれ提督』と『まだ海軍の艦娘だった頃の川内』

そしてその二人に挟まれて笑顔で映っているのは‥‥‥

 

 

『駆逐艦娘、磯波

 

 

まだ車椅子を使わず、自分の足で立っていた頃の磯波であった

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【磯波】

「司令官‥‥川内さん‥‥お二人共元気そうで本当に良かった♪待っていて下さいね、磯波は必ず自分の足で‥‥立ち上がって見せますから♪」

 

【木曾】

「その意気だぜ♪」

 

 

執務室の中がそんなエロの惨状になっているのを知ってか知らずか、外の二人はただ、執務室の窓を見上げるのであった‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

同時刻、長野県警、石ノ森鎮守府資料室‥‥‥

 

 

アンノウンとの戦いに明け暮れる警察組織は24時間体制だ、早朝だろうと夜中だろうと出撃する事も珍しくない、アンノウンが警察の都合なんか考える訳もないからだ

 

 

【大井(石ノ森)】

「悪い噂は絶えませんが‥‥どれも噂ばかりで決定的な証拠というのはありませんね‥‥」

 

【妙高(石ノ森)】

「何でも構わないわ、何か『あの男』の秘密に繋がる情報でもあれば‥‥‥」

 

【足柄(石ノ森)】

「出来れば何か‥‥確実な弱点を衝ける情報が欲しいわね」

 

 

【羽黒(石ノ森)】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

石ノ森鎮守府の資料室には、世界中のネットワークや連邦のデータベースに接続可能な端末が置かれている

その資料室に複数の所属艦娘が集まって何かの情報収集を実施していた

 

 

【長門】

「お前達、職務に影響しない程度にしておけよ、あまり深く関わり過ぎるのもどうかと思うぞ?あの男、あれで中々用心深いからな」

 

 

その艦娘達のある意味執念のようなものに、同席していた『長門』は、少々あきれ顔でやんわりと釘をさす

 

本格的な調査‥‥という訳ではないが‥‥ここ『石ノ森鎮守府』の中では所属艦娘達が、ある『謎』の『男』の情報を収集しようと躍起になっていた‥‥‥

 

 

 

【那智(石ノ森)】

「叩けば埃は幾らでも出てくる‥‥と思っていたのだが‥‥中々尻尾が掴めんな、どれもこれも殆どは当てにならない荒唐無稽な噂話ばかりだ」

 

 

尻尾が掴めないのは当然だ、そもそもそれらの噂話は所詮噂話に過ぎない、そしてその噂話の殆どが、一部の事実を誇張し、ねじ曲げ、捏造された、悪意と敵意によって作り出された虚像に過ぎないのだから

 

 

【足柄(石ノ森)】

「火の無い所に煙は立たないわ!これだけの悪い噂がたっているんだもの、何か在る筈よ!あの男の弱点に関する手がかりがね!」(ギリッ!)

 

【羽黒(石ノ森)】

「あっ‥‥あの~‥‥」

 

 

 

弱点‥‥つまり『あの男』を法的に追い詰める為の決定的証拠を何とか探り出そうとする艦娘達

 

そんな敵意むき出しの姉妹達の中でただ一人、羽黒だけは姉達や長門・大井の考えに疑問を感じた

 

そもそも、こんな事をして一体何になるのか?

 

 

【羽黒(石ノ森)】

「もう‥‥こんな事止めにしませんか?」

 

【足柄(石ノ森)】

「どうしてよ?未遂に終わったのは不幸中の幸いとはいえ、あいつはあんたに酷い事をしたのよ!?犬畜生にも劣る卑劣なやり方でね!」

 

【羽黒(石ノ森)】

「いえ!‥‥だからそれは!‥‥」

 

【那智(石ノ森)】

「羽黒よ、辛い過去に蓋をしたい気持ちはわからなくもない、だからお前は見ているだけでいい、しかしだ!大切な妹にあんな事をされかけて‥‥おまけに何の処罰もされず奴には逃げられて‥‥私達姉妹がどんな気持ちだったと思う?それで黙っているくらいなら、私は何時だって艦娘を辞めてやる!」

 

【大井】

「私だって‥‥もし北上さんにあんな事をされたら、そう考えただけでも気が狂いそうになりますよ」

 

【足柄(石ノ森)】

「羽黒!あんたの仇はきっと取ってやるわ!ついでに奴に苦しめられた艦娘達の無念も晴らしてみせる!あの男に洗脳された奴の子飼いの艦娘達が邪魔をするなら、まとめてふん縛ってやるわ!」

 

【羽黒(石ノ森)】

「止めてください!足柄姉さん!そんな事‥‥間違ってます!」

 

【足柄(石ノ森)】

「羽黒?‥‥あんた」

 

 

【長門】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

あの羽黒が、辛い出来事で何処かで心を閉ざしていた羽黒が‥‥‥ある日を境に自分の考えをハッキリと発言するようになった

 

それはそれで喜ばしい事ではあるが羽黒に一体何があったのか?

 

長門はそんな事を考えていた

 

 

 

羽黒のあの時の曖昧な記憶は、完全に戻ったのである

ろくでもない将校達に酷い目にあわされそうになった時、何処からともなく現れて羽黒を助けてくれた、当初は『謎の』人物だったあの男‥‥‥

 

本当にタイミングの悪さだけで姉妹達から悪者にされてしまったあの人‥‥‥

それでも決して何の言い訳もせず去っていったあの人‥‥‥

 

ショッピングモールで再び羽黒を助けてくれた時、その声を聴いて全てを思い出した羽黒は、自分の姉妹達や仲間がしようとしている事に堪えられなくなり、ついに声をあげたのであった

 

 

【羽黒(石ノ森)】

「羽黒は‥‥全てを思い出したんです!‥‥羽黒はあの司令官さんに助けられたんです!‥‥そんな人を姉さん達は忌み嫌って‥‥姉さん達が羽黒を心配してくれる事はとても感謝してます、でも‥‥無理矢理あの人を悪役に仕立てるなんて!‥‥そんな姉さん達!羽黒は見たくありません!」

 

【足柄(石ノ森)】

「何いってるのよ!?羽黒!あんたあの野獣を許そうって言うの!?あの男があんたを助けたなんてそんな事!‥‥あの時私達は見たのよ!?よりによって私達の庭であんたがあの野獣に襲われそうになって危機一髪だったところを!」

 

【羽黒(石ノ森)】

「ですから!!あれはたまたまタイミングが悪すぎてそう見えてしまっただけで!!‥‥」

 

【那智(石ノ森)】

「羽黒!あの男にわつまる悪い噂はお前も知ってるだろう?足柄の言う通り、火の無いところに煙りは立たないものだ!その噂が本当ならこれからも多くの艦娘が奴の毒牙にかかる可能性もある!もう我々だけの問題ではないのだ!」

 

【羽黒(石ノ森)】

「そんなの全部!ただの噂じゃないですか!?」

 

【那智(石ノ森)】

「それなら何故!奴は自分の口から否定しない!?我々の嫌疑が誤解であるなら何故!奴はそれを訂正しようとはしないのだ!誓約書一枚で全てを終わらせようとした奴の行動を見れば、何か後ろめたい事があると思われても仕方ないだろう!?」

 

【羽黒(石ノ森)】

「それは本人に聞いて見ないと分かりませんが‥‥羽黒は思います、あの人は自分を悪者にする事で羽黒の辛い記憶を癒そうとしたんです!何も言わず語らず、共通の憎まれ役に徹したまま去っていく事で‥‥私達姉妹の絆を守ろうとしてくれたんです!」

 

【大井(石ノ森)】

「あの下品な男がそんな殊勝な心掛けをもっていると本気で思ってるの?」

 

【羽黒(石ノ森)】

「羽黒はそう信じています!」

 

【大井(石ノ森)】

「貴女を襲った真犯人が他に居たなら、そいつを差し出せば済む話じゃない?何で自分から疑いをかけられる様な行動を取るのよ?」

 

【羽黒(石ノ森)】

「そこは何か事情が有るんだと思います‥‥本当の犯人から酷いことを自白されて羽黒が傷付くくらいなら、いっそ憎む対象を自分にする事で羽黒の心を守ろうとしてくれたんだと‥‥その為に何も言えないんだと‥‥」

 

【大井(石ノ森)】

「何ですか?それ?どんなお人良しでもそんな事出来ませんよ!」

 

【足柄(石ノ森)】

「ねえ羽黒、別の情報だとあの男、他人の記憶を改ざんする能力をもっているって言うじゃない?本来ならにわかには信じられない事だけどあの男ならやりかねない!変態的な能力を持っている事は間違いないんだから‥‥あんたはあの男に記憶を都合よく改ざんされて騙されているのよ!」

 

【羽黒(石ノ森)】

「ちがう!!ちがう!!ちがう!!!そんなんじゃないーー!!!」

(バアァーーーン!!!)

 

 

羽黒の思わぬ反応に一同は驚いた

 

 

【羽黒(石ノ森)】

「どうして!‥‥どうして皆さん分かってくれないんですか!?

この鎮守府の皆さんが他人を疑り深くなってしまう気持ちは羽黒にも分かります‥‥昔の石ノ森鎮守府は本当に酷くて‥‥でも羽黒は騙されてなんかいません!ヒィッツ司令官さんはそんな酷い人じゃありません!

あの人は確かに何も言わずに去ってしまいました、でも!‥‥羽黒も含めてこの鎮守府の誰もが!‥‥あの人の話を一度だってまともに聞こうとしなかったじゃないですか!!」

 

 

確かに羽黒の言う通り、相手がヒィッツカラルドというだけで話をまともに聞く耳を持たなかったのは石ノ森の側であった、しかしそれにも理由はあった

 

一条提督が着任する前のここは完全なブラック鎮守府であった、その結果彼女達の多くは一時期、人間不振となってしまった

だから一度でも悪い噂が立つと、その対象にどうしても評価が厳しくなってしまう

着任直後の一条提督や『五代 雄介』もその例外ではなかった

 

一条提督が司令官となり、警察機構の一員となった現在でもその影響は彼女達の中に残っている、ましてや羽黒は素直な分一番辛いおもいを強いられた筈だ

そんな筈の羽黒からヒィッツカラルドを擁護(ようご)するような発言が飛び出すとは?‥‥

 

 

【長門】

「羽黒‥‥やっぱり変わったな」

 

 

足柄の指摘は半分は当たっていたが、もう半分は偏見からくる推測でしかない

羽黒は机を叩いてそれに抗議した、もはやそこには怯えてビクビクしていたかつての羽黒は存在しなかった

 

羽黒は自分の信念を持って話している‥‥長門はそれだけは評価したかった

ヒィッツカラルドに対する考え方の相違は別として

 

その時、それまで黙ってやり取りを見ていた長女が口を開いた

 

 

【妙高(石ノ森)】

「羽黒、貴女の気持ちは分かったわ、でもね羽黒、百歩譲って貴女の思ってる事が事実だとしても、あの男‥‥ヒィッツカラルドは危険な男よ?あらゆる意味でね」

 

【羽黒(石ノ森)】

「妙高姉さん‥‥‥」

 

【妙高(石ノ森)】

「勘違いしないで欲しいの、私達はね、何もあの男を落としめようなんて考えてる訳では決して無いのよ?ただ真実が知りたいのよ、私達の大切な妹があんなおもいをしたのに誓約書一枚で全ては闇に葬られてしまった‥‥私達には二度と直接関わらないと言って何も語らずただ黙って去っていくだけ‥‥こんな事で私達が納得出来ると思う?」

 

【羽黒(石ノ森)】

「そっ‥‥それは‥‥」

 

【妙高(石ノ森)】

「羽黒、貴女はあの男に関わっては駄目よ、危険過ぎる、私達も決して軽率な行動はしない、少なくとも悪意を持って適当な噂話をばらまく様な醜態は絶対にしないから、それだけは安心して?」

 

【羽黒(石ノ森)】

「‥‥はい、分かりました」

 

【妙高(石ノ森)】

「羽黒‥‥貴女は相変わらず優しい娘ね、それに強くなった」

 

【羽黒(石ノ森)】

「‥‥姉さん‥‥」

 

【妙高(石ノ森)】

「私もあの男を信用してる訳ではないけど、羽黒がこんなに強くなった事だけはヒィッツカラルドに感謝してもいいのかもね♪」

 

【足柄(石ノ森)】

「妙高姉さん!?何言ってるのよ!?」

 

 

【長門】

「お前達、そこまでだ!」(パンパン)

 

 

 

これでこの話はもうおしまいだと、長門は手を叩いた

 

 

【長門】

「お前達、羽黒の気持ちも汲んでやれ、あのヒィッツを疑うなとは言わん、私も奴に対する判断は今のところ何とも言えんからな、しかし妙高も言った通り軽率な行動だけはしてくれるなよ?」

 

 

妙高以外の一同は完全に納得はいかないものの素直に頷いた‥‥‥

その時、検索を担当していた大井が声をあげた、これで話の流れが大きく変わった

 

 

 

【大井(石ノ森)】

「‥‥ちょっと待って!‥‥何?この添付画像?」

 

【長門】

「どうした?大井?」

 

 

『海特警』のホームページや『海特警』の検索結果を細かく調べていた大井は、つい先ほどアップされたばかりの動画映像を見つけた

別の文書に添付されていたので目立たなかったが、今朝になって再生回数が伸びている

 

 

【大井(石ノ森)】

「昨夜‥‥10月30日に日付が変わった直後に投稿された映像です、海特警の関係者に関する情報を検索してたら偶然見つけて‥‥」

 

【長門】

「何だ?ヒィッツか海特警の関係者が画像を掲載したのか?何か気になる事でも?」

 

【大井(石ノ森)】

「‥‥‥いえ、これはおそらく外部からの投稿動画です、ホームページでは無くて検索一覧に直接投稿されてます、それよりもこの映像‥‥何だか変なんです」

 

【長門】

「変とは?‥‥うん、この風景‥‥横須賀か?少し前の‥‥」

 

【足柄(石ノ森)】

「どうしたの?何が映ってるの?」

 

 

 

何者かによって外部から投稿された動画‥‥‥

 

投稿された動画には土砂降りの大雨が降る広場が映し出される

 

背後に見えるのは横須賀鎮守府帯‥‥暗く風景も霞んでいるが間違いなく数年前の横須賀鎮守府帯が背景に映っている

『海上メガフロート都市、ヨコスカ』が就航してから横須賀鎮守府帯の風景は大きく変わったからその違いがよくわかる

 

だがその動画の問題(異常性)はそこではなかった

 

 

【羽黒(石ノ森)】

「‥‥‥なに‥これ‥‥」

 

 

その異常性に羽黒も言葉を失う‥‥‥

 

 

映し出された映像の中では、一人の男が大雨の中を走り回っている、しかも全裸で

 

御丁寧にコミカルなBGMと効果音とナレーションが付いていた、まるで子供向け番組か無声のコメディー映画に音入れをしたような‥‥‥

それが返ってこの動画の異常性を増幅させていた、狂気と呼んでもいい

 

 

画面に映っていた男の背中には『焼けただれたような大きな傷痕』があった

それを見て長門が気付く

 

 

【長門】

「‥‥この男はヒィッツでは無いな‥‥しかし、何処かで見覚えがある‥‥」

 

 

長門は以前、確かにこの男に会った確信がある、しかし誰であったか‥‥

だがそれ以上に問題だったのはその編集であった、そこには悪意が満ちていた

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

(ホンワカホンワカ~♪ドス、ドス、ドス)

【ナレーション】

うひょひょ~~い♪僕ちゃん臭くて汚くて醜い『ゴミ虫』ちゃんで~す♪

とっても偉くて立派な人に逆らって悪いことをしたから罰を受けてま~す♪

 

僕ちゃんなんて生きてる資格もない害虫なのに~、おまけに悪いことまでしちゃいました~♪だからこうやって反省してるんだよ~?皆も僕みたいに悪いことをしたら罰を受けようね~♪ああ偉い人間様~、ゴメンちゃいゴメンちゃい♪

 

 

(バッシャーーン!プ~~ン♪ワハハハ~~♪WWW)

 

わ~~ん(泣)ウ〇コをかけられちゃったよ~(泣)でも今の僕にはお似合いだよ~♪だって僕はウ〇コよりも臭くて汚い役立たずだから~、ああくちゃいくちゃい♪

おまけに食べちゃったよ~♪僕ってオオバカ~(泣)

(♪ワハハハ~~♪WWW)

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【那智(石ノ森)】

「うっ!‥‥なんだ!‥この不快な動画は!?」

 

【大井(石ノ森)】

「気持ち‥‥悪い‥‥」

 

 

それは悪意と何かしらの憎悪しか感じられない酷い映像であった、こんな物を投稿した者の神経がここにいる艦娘達には理解出来なかった

誰がこんな動画を作ったのかは知らないが、何故昔の横須賀鎮守府帯が舞台になっているのか?

制作者はこの人物に何か恨みでもあるのか?

 

 

その時、画面の中で複数の水柱と泥柱が上がった、銃撃だ!

何発かが男の傷だらけの背中に命中する

 

 

【羽黒(石ノ森】

「ああ!?撃たれた!!」

 

 

男は明らかに銃撃され、弾丸が背中に何発か命中した

しかし動画の中のナレーションは男に容赦がない

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【ナレーション】

ぴえ~~ん(泣)痛いよお~~、僕ちゃん弱虫のゴミ虫だから泣いちゃう~

だけどしょうがないよね~~?僕は偉いえらい人間様に逆らった悪者なんだから

 

人間様あ~~♪どうかこんな汚くて醜い僕ちゃんをもっとお仕置きしてください~~♪もっとクソまみれにしてください~~♪もっと穴だらけにしてください~~♪それが僕ちゃんの本当の姿なんです~~♪とってもえらい人間様にお仕置きされて僕ちゃんは‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【那智(石ノ森)】

「‥‥‥止めろ!!」

 

 

【大井(石ノ森)】

「‥‥はっ?」

 

【那智(石ノ森)】

「この糞忌々しい糞動画を今すぐ止めろ!!!不愉快だ!!!」

 

【大井(石ノ森)】

「はっ!‥‥はい!!」(カチッ)

 

 

 

那智に大声でどやしつけられ大井は我に返った、すかさず動画再生を止める

 

動画‥‥と呼ぶには余りにもおぞましい光景にそこに居た全員は心底気分が悪くなった

 

 

【足柄(石ノ森)】

「何なのよこれ!?ヒィッツの奴!!悪趣味にも程があるわ!?」

 

【羽黒(石ノ森)】

「足柄姉さん!!まだそんな事言うんですか!?」

 

【大井(石ノ森)】

「足柄さん‥‥さっきも言いましたけど、これは外部から投稿された‥‥」

 

【足柄(石ノ森)】

「だからなに!?それで奴が無関係って証明になるとでも言うの!?投稿するだけなら携帯でもネカフェでも何処からでも出来るでしょ!?」

 

【羽黒(石ノ森)】

「ヒィッツ司令官さんが関係してるって根拠も無いじゃ無いですか!!」

 

 

お互い相手にくってかかる足柄と羽黒

そこに長門が割って入る

 

 

【長門】

「お前達!混乱する気持ちは分かるが先ずは落ち着け!」

 

 

すかさず妙高がフォローを入れる

 

 

【妙高(石ノ森)】

「ねえ足柄?今回ばかりは羽黒の言う通り、ヒィッツカラルドの仕業と決め付けるのは乱暴に過ぎると思うわ、何の証拠も無い訳だし」

 

【足柄(石ノ森)】

「それは‥‥そうかも知れないけど!」

 

【妙高(石ノ森)】

「ヒィッツカラルドの仕業の可能性を考えてもこれは悪質過ぎるわ、私としては海特警そのものか、あるいは海特警の関係者に恨みを持つ何者かの仕業と考えた方がしっくり来るわね」

 

 

【長門】

「海特警に対する恨みか‥‥ではこの動画の中の人物も‥‥」

 

 

 

【一条 薫】

「皆さん、何を見ているんですか?」

 

【長門】

「おっ!?提督!」

 

 

 

騒然とする資料室に一条提督が突然現れた

というより長門達の会話と羽黒の絶叫を聞き付けてやって来たのである

 

 

【一条 薫】

「羽黒君、大丈夫か?何か物凄く興奮していた様子だったが?」

 

【羽黒(石ノ森)】

「‥‥へっ?‥‥///ひゃあ~~Σ┗(○д○lll)┛!?///」

 

 

自分の大声が一条に筒抜けだったと理解した羽黒は、我に返って赤面した

同時に一条は彼女達がここで何をしていたのかおおよそ見当がついた

 

 

【一条 薫】

「海特警のヒィッツカラルド提督の事を調べていたのですか?」

 

【足柄(石ノ森)】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

足柄をはじめ、そこに居た全員が押し黙る、一条提督には見透かされていたのだ

 

 

【一条 薫】

「正直、あまり感心できませんね、今は皆さんに何を言っても無駄かも知れませんが、ヒィッツカラルド提督は皆さんが考えているような人物ではない‥‥私はそう考えています」

 

【長門】

「提督!済まんが今はそれよりも‥‥この画像を見てくれ!」

 

【一条 薫】

「どうしました長門さん?、画像とは?‥‥‥」

 

 

一条は長門に促されて、一次停止状態の動画を確認する

 

 

【一条 薫】

「‥‥!?これは!‥‥」

 

 

停止状態の動画にもかかわらず、一条はその動画が何なのか瞬時に理解した、その中に映り込んでいる全裸の人物も‥‥‥

 

 

【一条 薫】

「これは!‥‥母里さん!!」

 

【長門】

「母里?‥‥そうか『母里 正』だ!何処かで見たことがあると思ったら、提督も言っていたあの人物ですね、私も個人的に会った事があります

ヒィッツカラルドから言伝で初めて名前を知りましたが‥‥提督はやはりこの男とお知り合いなのですか?」

 

 

そう、そこに映っていた、大雨の中を全裸で糞尿まみれで銃撃までされたこの男は紛れも無い、横須賀時代の『へたれ提督』その人であったのだ

 

 

一条提督がこの画像を見て直ぐに判断出来たのには理由がある、何を隠そう一条はこの動画を以前に見たことがあったのだ

 

あれは数年前、『へたれ提督』と『川内』の無実を証明する為の裁判や調査会で何度か映像を流されたのをこの目で見た、それは正直気分の悪いものであったが、二人に向けられた悪意がいかにたちの悪いものであったか何よりの証明であった

 

あの裁判では一条も何度が証人台に立って発言したからよく覚えている、それをこんなタイミングでまた見せられるとは‥‥‥

 

だが問題の本質はそこには無いと一条提督は直ぐに気付いた

 

 

【一条 薫】

「‥‥大井さん‥‥この動画はいつ投稿されたものですか?」

 

【大井(石ノ森)】

「昨夜‥‥日付が変わって直後に投稿されました」

 

【一条 薫】

「日付が変わった直後に投稿された‥‥‥今日は10月30日‥‥」

 

 

一条提督は警察官の思考で考えを一巡させた、そして理解した

 

 

【一条 薫】

「そういう事か‥‥あのチンピラめ!!!

((ガッシャーーン!!!))

 

 

【羽黒(石ノ森)】

「ひゃい!!?」(ビクッ)

 

【長門】

「提督!?どうしたのですか!?」

 

 

いつもどんな時も冷静で穏やかな一条 薫が珍しく激高した

一同はその様子に驚いた、一条提督がここまで感情を剥き出しにする事など殆ど見たことが無かったからだ

 

 

【一条 薫】

「大井さん!この投稿主が誰なのか、追跡出来ますか!?」

 

【大井(石ノ森)】

「追跡ですが?‥‥(カチャカチャ‥‥)‥‥ここの装備では難しいですね、これ海外のサーバーを経由してますから、でも鴨上ファウンデーションから譲渡された有機系コンピュータを使えば‥‥」

 

【一条 薫】

「ならば直ぐにかかって下さい!警視庁鎮守府と羽田税関には私から許可を取ります!」

 

【大井(石ノ森)】

「わっ!‥‥分かりました!」

 

【一条 薫】

「妙高さん!」

 

【妙高(石ノ森)】

「何でしょうか!?提督!」

 

 

一条の指示に大井は素早く動き出した、妙高も一条提督の様子からただ事ではないと悟り、瞬時に気持ちを切り替える

 

 

【一条 薫】

「この動画は、昔起こったある軍内部の違法行為に関わる重大な証拠映像なんです!つまりこれは外部に漏らしてはならない映像なんです!それが流出したと言う事は重大な機密漏洩に加えて物証を無断で持ち出した窃盗行為にも当たる!」

 

【妙高(石ノ森)】

「分かりました!直ちに関係各所に連絡して捜査体制に入ります!一般流出した動画の削除も必要ですね?」

 

【一条 薫】

「はい!お願いします!」

 

【妙高(石ノ森)】

「お任せください!こちらも各機関に協力要請して、拡散された可能性のある動画も削除させます!何処まで出来るか分かりませんが」

 

【一条 薫】

「分かっています!出来る限りお願いします!」

 

 

これが別の誰かに拡散されたらそれを全て削除する事は難しい、それは一条にも分かる、しかし今は可能な限り動かなければ!

 

一条の指示を受けた妙高は素早く資料室から駆け出していく

 

 

【足柄(石ノ森)】

「提督!貴方は事情を知ってるみたいだけど、とりあえず説明は後で良いわ!それよりも私達は何をすれば良いの!?」

 

【一条 薫】

「助かります!足柄さん、それと那智さんに羽黒君!皆さんは何時でも出撃出来るように万全の準備をお願いします!この投稿主は放ってはおけない!絶対に検挙しなければいけまけん!しかし相手が何者か分からない以上万全の体制を整えておかなければならないでしょう!」

 

【那智(石ノ森)】

「任せておけ提督!こんな不愉快なものを朝から見せられたのだ!犯人を野放しにしてたまるか!!」

 

【羽黒(石ノ森)】

「羽黒も!‥‥頑張ります!」

 

【足柄(石ノ森)】

「みんな!行くわよ!」

 

 

三人は勢いよく資料室を飛び出した

 

石ノ森鎮守府は警察機構、24時間体制だ

こうしている間も『揚陸深艦』や『アンノウン』の脅威には常に備えなければならない、そんな鎮守府にとって妙高型姉妹は貴重な戦力だ、勿論大井も

 

しかし一条提督はあえて、妙高型姉妹の四人と大井に動いて貰う事にした

有機系コンピュータの扱いに慣れた大井なら犯人を素早く特定してくれるだろう

(第29話『ゲザン!東京さ行くだ!』参照)

 

妙高型姉妹については、あんな悪質な動画を見せられたのだ、自分達が動き、自分達が犯人を捕まえなければ気が済まないだろう

 

 

【一条 薫】

「さて、長門さん‥‥」

 

【長門】

「提督、分かっている、海特警への通報とヒィッツとの情報交換であろう?そちらは任せてくれ」

 

【一条 薫】

「ありがとうございます、助かります、ですが良いんですか?」

 

【長門】

「構わんさ、提督にはこの鎮守府の機能を維持させる責務があるし、この鎮守府で奴とそれなりに話が出来るのは私くらいのものだろう?」

 

【一条 薫】

「ありがとう、長門さんならそう言ってくれると思っていましたよ」

 

【長門】

「別におだてなくてもいいぞ?なあ提督‥‥‥」

 

 

長門は一条が珍しく激高した事、あの画像に対する一条の反応が気になった

 

 

【長門】

「詳しい事情は私も知りたいところだが、まあそれは後で良いとして‥‥法を犯した輩にはそれ相応の対処をするとしても、それ以上に提督が個人的に躍起になっているのはこの『母里 正』の名誉を守る為か?知り合いであるならまあそれは当然だが‥‥」

 

【一条 薫】

「確かにそれもあります、ですが母里さんはおそらくこれを見ても少々溜息をつくだけで笑って済ませるでしょう、根は心の広い人ですから、ですが、彼の秘書艦はそうは行きません」

 

【長門】

「秘書艦とな?確かあの時聞いた‥‥‥」

 

 

ヒィッツカラルドと謎鎮軍団の参加でハチャメチャになった防犯訓練の後、ヒィッツカラルドからの言付けで聞いた『母里 正』とその秘書艦の名前‥‥‥

長門はその事を思い出した

 

 

【一条 薫】

「母里さんも提督なんですよ、彼にも当然彼を慕う秘書艦がいる、これを見たら彼女はとても傷付くでしょう‥‥言い難い事ですが、この動画を投稿した黒幕はそれが目的なんだと思います」

 

【長門】

「たった一人の艦娘を苦しめる為にこんな事を!?提督は犯人に心当たりがあると言うのか!?」

 

【一条 薫】

「黒幕には心当たりがあります、いえ、こんな事をするのは奴以外に考えられない!ただし実行犯はおそらく奴に雇われた外部の者でしょう、奴はろくでなしだが自分の手を汚さない手法はよく心得ている悪党です」

 

【長門】

「提督が先程言った『チンピラ』とはその黒幕の事か‥‥我々が今出来る事はその黒幕に雇われた実行犯を探してとっちめる事だけか‥‥」

 

【一条 薫】

「ええ、ですが実行犯も同罪です!奴にはそれ相応の報いを受けて貰わなければならない!それにこれ以上、彼女の心を傷付ける事は‥‥」

 

【長門】

「提督の本心は、その秘書艦の心を救う事か‥‥分かった!そういう事なら喜んで協力しよう!‥‥おっと、これは私の仕事だったな」

 

 

たとえ一人の艦娘の為でも、その為に全力で何とかしようという一条提督の心意気に長門は感じ入った

 

長門も自分の役目を果たす為に資料室を後にした

 

 

 

【一条 薫】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

一人残った一条提督は、再生が止まった動画映像を消した、そして大井の犯人特定…後に複数の犯人がいた事が判明する…が完了した時点で投稿動画も添付た文章も、検索項目も削減する事になる

 

 

【一条 薫】

「『三木之 ジャギ』!!私は貴様を人間とは思わん!!貴様はアンノウンにも劣る輩だ!!この対価は必ず払ってもらうぞ!!」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

六本木鎮守府、執務室‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥俺だけの‥‥川内‥‥好きだ‥‥ずっと‥‥俺の側に‥‥」

 

【川内】

‥‥提督‥‥ああ‥‥‥

 

 

へたれ提督は川内を抱きしめたまま意識が朦朧としているらしい、譫言のように川内への愛の想いを発し続ける‥‥‥

 

 

【川内】

‥‥提督‥‥アタシは‥‥ここに居るよ‥‥絶対に‥‥離れないから‥‥離さないからね❤‥‥

(‥‥‥ギュッ❤)

 

 

川内はへたれ提督の背中と頭を優しく抱きしめる‥‥‥

 

 

 

提督‥‥ゴメンね‥‥

 

アタシはあの日の事‥‥忘れた事はない

 

その後で起きた事も‥‥‥

 

あの日‥‥提督を独りで横須賀になんか

 

行かせなかったら‥‥‥

 

アタシが海軍につまらない期待や未練なんか

 

残してなかったら‥‥‥

 

提督はあんな目にあう事は無かった‥‥‥

 

提督が‥‥横須賀中の晒し者になる事なんか

 

無かった!!

 

提督をあんな目に合わせた奴らをアタシは

 

絶対に許せない!!

 

提督のあの姿を見て‥‥鼻で嘲笑っていた

 

海軍の奴をアタシは許せない!!

 

自分自身の不甲斐なさがどうしても

 

許せない!!

 

 

 

【川内】

‥‥提督❤‥‥大好きだよ❤‥‥

 

 

 

‥‥もうあんな失敗はしない!

 

提督‥‥貴方はアタシが護ってみせる!

 

アタシの居場所は提督の側だけ‥‥‥

 

この居場所は‥‥誰にも渡さない!

 

 

提督の命は‥‥‥誰にも渡さない!!

 

 

 

【へたれ提督】

川内ぃぃ‥‥‥もっ‥‥もういっかい‥‥

 

【川内】

うん♪❤‥‥いいよ❤‥‥もういっかい❤‥‥しよ♪❤✨」(ニコッ❤)

 

 

 

艦娘の心の傷は、大切なものを守る為の武器にもなる

それは時には諸刃の剣となって自身を傷付ける凶器ともなる

 

 

かつて横須賀の地にて、川内の心の武器(傷)が凶器になりかけた事件があった

その事件とは‥‥‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【あきつ丸】

「どうでもいいでありますが、プロローグだけで一万九千文字を越えてしまったであります、作者は大丈夫でありますか?」

 

 

分かりません‥‥‥

 

 

 

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【特別回想録10.30】

 

   《ただの女、川内(中編)》

 

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NUC.0106年‥‥‥

 

 

見習い少尉(後のへたれ提督)が横須賀のブロック海軍基地に単独で出頭する前日の事‥‥‥

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「おいっ!足柄!朗報だ!」

 

【足柄】

「どうしたのよ?提督、朝からやけにテンションが高いわね?」

 

 

横浜の大衆食堂で朝食を取っていたヒィッツカラルド大佐と秘書艦の足柄

心底ムカついた三人の士官の肛門に鉄パイプを突っ込んで、海浜公園に放置してから直ぐの朝食を楽しんでいる時間‥‥‥

 

ここでヒィッツの携帯に連絡が入ってきた、その内容とは‥‥‥

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「あの『クロード・スラスト』が大阪に居るらしい!」

 

【足柄】

「クロード‥‥ああ、確かあんたが会いたがってたリンガの提督よね?それが大阪に居たの?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「実家が大阪にあるらしい、こちらの密偵の情報では実家に立ち寄っているとの事、ともかくこれは絶好のチャンスだ!」

 

【足柄】

「それで?このチャンスとやらでどうする気なのよ?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「勿論!今から会いに行く!早くしないとリンガに戻ってしまうかも知れないからな!」

 

【足柄】

「慌ただしいわね、まあ良いけど、でもここで朝ごはんは食べて行くわよ?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ええっ‥‥‥‥」(思わずビックリ)

 

【足柄】

「腹が減ったら勝利は掴めないわよ?♪」

 

 

【足柄】

(大阪から戻って来る間、少し間が開くけど二、三日なら大丈夫でしょ)

 

 

朝食後、ヒィッツカラルドと足柄は大阪に向かった、しかし新大阪駅である人物に出会ってしまったお陰でクロード・金剛ペアとは入れ違いになってしまい、初対面はならなかった

 

そしてこの二、三日の間にとんでもない(一部の人にとって)事件が起こるのである

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

補給部の室内は荒れていた

 

 

 

【三木之 苗夫】

「くそったれぇぇぇ!!!どいつもコイツも役立たずがあああ!!!」

(ガッシャーーン!!)

 

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【玉林 宏】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【五階 務】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

今朝、海軍病院から戻ってきたばかりの三人は憲兵の聴取を一通り終えた後、この部屋の主に呼び付けられて、更にボロクソにどやされていた

 

 

【三木之 苗夫】

「大の男が三人もいてよ!!何でクソ艦娘の一人もブチ犯してこれなかったんだよ!!!」

 

【大東 裕之】

「それが‥‥途中で邪魔が入りまして‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「それがどうしたぁぁぁ!!!」

 

【玉林 宏】

「『ヒィッツカラルド』とか言う見たこともない大佐が割り込んで来たんですよ、いきなり天井から降ってきて‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「訳のわからねえ事言ってんじゃねえぇぇぇ!!!テメェら俺をナメてんのか!!?」

 

【五階 務】

「本当なんすよ~、おまけに『足柄』とか言うえらい狂暴な艦娘まで現れて‥‥あいつに殴られた時マジで死ぬかと思ったんすよ~、あいつらメチャ強くて‥‥俺達裸にされてボコられた挙げ句に鉄パイプをケツに突っ込まれて海浜公園に放置されたんすよ?」

 

【玉林 宏】

「相手は帝国海軍の大佐って言うから、我々も逆らう事は出来ないし、おまけにあの大佐‥‥自分達に全く容赦無かったんですよ?俺なんか全部差し歯にされて‥‥自分達も生きてるのが不思議なくらいで‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「テメェら俺の名前を使ってたんだろうが!!!横須賀で俺の名前を聞いたら相手がビビらねえ訳がねえ!!それで失敗したのはテメェらが無能だったからじゃねえかぁぁぁ!!!」

 

【五階 務】

「いやそれが、相手はぜんっぜんピビらなかったんすよね~」

 

【三木之 苗夫】

「なにいぃぃぃ!!!んな訳あるかぁぁぁ!!!」

 

【大東 裕之】

「‥‥あんたのネームバリューなんて所詮この程度だったんじゃ?(ボソッ)‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「おいテメェ!!!今何か言ったか!!?」

 

【玉林 宏】

「おっ‥‥お言葉ですが三木之様‥あの『ヒィッツカラルド』という大佐は正体不明の男なんですよ!自分でも調べましたが何とも『謎』が多くて‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「言い訳するんじゃねよ!!!テメェらの存在価値なんざ俺の役に立つかどうかってだけだろうが!!!

俺の名前と金を使って好き放題してきたテメェらのたったひとつの存在価値だろうが!!!俺の役に立たねえならテメェらの悪事をばらまいて地獄に堕としてやるぞ!!!」

 

 

この三人をそそのかして悪事を働かせた張本人が、誰よりも悪事を働いてきた張本人が何をか言わんや!である

 

 

【玉林 宏】

「奴は三木之様が思ってるよりもはるかに恐ろしい奴ですよ!決して油断する事は出来ないかと‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「‥‥俺に口答えするな!!死にてえか!?この書類野郎!!テメェの価値なんざ本部で書類を弾く事しかねえ事を忘れるんじゃねえよ!!」

 

【玉林 宏】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【大東 裕之】

「それよりも三木之様!!俺達の仇をとってくださいよ!!」

 

【三木之 苗夫】

「ああ~~?何の話だあ~~?」

 

【大東 裕之】

「俺達!三木之様の為に死にそうなおもいをしたんですよ!士官としての本来の任務ならまだしも‥‥三木之様の個人的な命令で!」

 

【三木之 苗夫】

「テメェ‥‥何が言いたい?」

 

【大東 裕之】

「あなた個人の恨みを晴らす為に、命懸けで事に当たった俺達の仇をとって欲しいって言ってるんですよ!俺なんか鼻の骨まで折られたんだ!おまけに鉄パイプが肛門に刺さった状態で野外に放置されたんですよ!俺達の醜態は横須賀中に広がるでしょう!俺達、中佐の為にこれ程の屈辱を受けて‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「うーーるせえぇぇぇ!!!」

(ガッシャーーン!!)

 

 

珍しく下僕に反論されて三木之はキレた、三木之の感覚では相手が自分に反論する事自体ありえない事なのだ

自分の下した命令で酷い目にあった部下を労う思考は三木之には全く存在しない

全ての他人は自分の役に立って当たり前、それ以外は存在価値の無いクズなのである

 

 

【三木之】

「テメェらが生きていられるのは俺のお陰だって事忘れるな!!!テメェらは黙って俺だけの命令に従っていれば良いんだ!!!テメェらの仇だぁ!?知るかそんな事!!!なんでこの俺がテメェら下僕共の敵討ちなんかしなくちゃならねえんだよ!!!テメェの恨みくらいテメェで何とかしろや!!!」

 

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【五階 務】

「‥‥はあ~~、結局はこうなるのね」

 

【玉林 宏】

「(あんたは個人的な恨みを晴らす為に、俺達を散々こき使っているじゃねーか!)」

 

 

三木之が下僕の仇なんて取ってくれる訳がない、重要なのは自分の感情を満足させる事だけだ

自分の復讐を他人に肩代わりさせてる三木之に期待しても無駄だった、三人は落胆した、落胆はしたが自分達はこの男の金と権力で虎の威を借りて来たのも事実だ、自分達がこの男から逃れられないのも‥‥‥

 

 

【三木之 苗夫】

「おい!!書類野郎!!必要な物は用意出来たのか!?」

 

【玉林 宏】

「‥‥はい、一通りは、民間から徴用した衛生車も午後には準備出来ます」

 

【三木之 苗夫】

「まだ全部来てねえのか!?ケッ!!本当使えねえなあ!!この紙屑野郎!!」

 

【玉林 宏】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

玉林 宏‥‥‥ブロック海軍中尉であるこの男

 

ブロック海軍軍令部付きの一応キャリア組で、海軍で必要な資料や書類(新宇宙世紀になっても書類とは)の作成・管理に携わっている

この役職を利用して、後に三木之の命令で偽の命令書を偽造して発行させた

 

この時発行された偽の命令書がへたれ提督と川内の運命を大きく変える事になる

 

後の裁判で手の平を返し、命令書偽造を含む三木之の悪事を証言しまくる事になるのだが、その芽はこの時から芽生えていたのかもしれない

 

 

 

【三木之 苗夫】

「いいか!!明日までに準備は完璧にしとけよ!!あのクソ擲弾兵を艦製本部に言い付けて呼び出させた!テメェらその隙にあのクソ艦娘を徹底的に犯しまくって来い!!録画も忘れるんじゃねーぞ!!」

 

【五階 務】

「お言葉ですがね~、三木之様、明日は俺達もあの擲弾兵をいたぶる手伝いするんでしょう?それでどうやって勝浦まで行けって言うんです?俺達の身体だって一つなんですぜ~?」

 

【三木之 苗夫】

「テメェら脳みそ無えのかぁぁぁ!!?テメェらで出来ねえなら他の奴にやらせれば良いじゃねえか!!!」

 

【大東 裕之】

「無茶ですよ!!本来なら憲兵沙汰の違法行為ですよ!?それを外部の物に頼むなんて!そんな危ない橋を渡る奴らなんて今すぐに調達とは‥‥昨日の事だって一歩間違えば憲兵に目を付けられる事に‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「テメェらがどうなろうと知った事かぁぁぁ!!!憲兵なんざ俺が踏み潰してやるよ!!!いいからさっさと掛かりやがれ!!!このウスノロがぁぁぁ!!!」

 

 

三人は部屋から追い出された

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【大東 裕之】

「あいつ!!‥‥俺達を何だと思ってるんだ!!俺達は海軍のエリート将校だぞ!!」

 

【五階 務】

「今更そんな事言ってもしょうがね~だろ~?まあ外部の人間にやらせるのはそう悪い考えでもねえな~」

 

【玉林 宏】

「イテテ‥‥まだケツが痛む‥‥で、悪くないってどうするんだよ?そんなヤバい役回り、こんな短時間で頼める宛てなんかあるのか?」

 

【五階 務】

「任せとけ、俺は陸戦隊だぜ?陸の上ではけっこう色々な方面に顔が利くのよ、大きな声では言えないが‥‥俺の知り合いにも危ない奴らは居てな、そいつらに艦娘一匹犯して来いなんて言ったら‥‥喜び勇んで飛んで行くぜ、勿論金次第だがな」

 

【玉林 宏】

「‥‥‥‥‥‥‥」(顔面蒼白)

 

 

 

生兵法は身を滅ぼす素‥‥得意顔で醜悪な計画を語る陸戦隊の三段腹中尉

これが本当に身を滅ぼす原因になるとも知らずに

 

 

この男の不幸は三木之の我が儘に自ら喜んで便乗し、暴利を貪って来た事

 

そして『あの怪物』が直ぐ側に来ている事を知らなかった事だ

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ほぼ同時刻、国防軍・天憲隊

横須賀基地の執務室

 

 

【加賀】

「ミクロネシアで発見された艦娘の正体は分かったの?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「帝国海軍からも大本営からも音沙汰無しだ、統合海軍からも質問が来ているが調査中の一点張りらしい」

 

【加賀】

「本当に艦娘なのかしら?何かを隠し通そうとしているとしか思えないのだけれど」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「確かに俺としても気になるところだが‥‥‥正直今は動くのは難しいな」

 

 

 

今年の初め、現状で稼働可能な海軍戦力をかき集めて、中部太平洋で対深海棲艦牽制作戦が実施された

 

『チェンバロ2号作戦』の大敗北から充分な戦力が回復しない中での、久しぶりのまとまった対深海作戦であった、『牽制』と名が着く通りこれは純粋に深海棲艦側を牽制する為の威力誇示行動であった

『今ケンカを仕掛けて来てもこちらには戦う準備も意思もある!』と深海側に見せ付ける為に‥‥‥

 

国防軍・天憲隊も含めて全ての海軍勢力が戦力の立て直しを必要としていた

その時間を稼ぐ為に深海側の動きを牽制する為の苦肉の策であった

 

そんな中、ミクロネシア近海で、正体不明の艦娘が発見(ドロップ)されたのである、何処か不気味な姿をした彼女はその正体が不明のまま『呪いの使者、貞子』として海軍内を始め軍部内の政争に巻き込まれてしまうのであるが、それはもう少し後の話(彼女が後のサラトガ)

 

 

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「もう少し情報が欲しいな、今俺達が対応しなければならない事象は余りにも多過ぎる、対応するにもそれなりの準備と人員が必要だ、限られたリソースを最大限に活かすには事前の情報が不可欠だ」

 

 

とにかく天憲隊はやるべき事が多過ぎた、海上戦力の回復だけでなく地球全体や宇宙にも同時に目を光らせて置かなければならない

当然、ブラック鎮守府問題など艦娘に関わる諸問題にも監視が必要だ、政治的に重大な法令違反に対しても‥‥‥ミクロネシアの正体不明の艦娘にかかり切りという訳にはいかないのだ

 

 

【加賀】

「仕方がないわジョニー、私達も神ではないのだから、今は優先順位をつけて出来る事から片付けていきましょう?」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「そうだな‥‥‥ところで、吸血鬼の奴が戻って来てるらしいな」

 

【加賀】

「ええ、何処かで一仕事終えて来たみたい、今は秘書艦とお楽しみよ」

 

【ジョニーnrsenc一等憲兵】

「まさかあいつが秘書艦を持って、おまけに嫁艦にしてしまうとはな~」

 

【加賀】

「良いのではなくて?前は野獣のような男だったけど、今はすっかり人間らしくなって来たのだから」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

国防軍・天憲隊、建物の一角

 

東京湾が臨める大きな窓のある部屋で、野獣と女の濃密な欲情が展開していた‥‥‥

 

 

((‥‥ギシッ‥‥ギシッ‥‥ギシッ‥‥))

 

【木曾】

‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥‥ハアッ❤‥‥

 

 

軋むベッドの音、漏れる女の吐息‥‥‥

 

 

((‥‥ズブッ‥‥ズブッ‥‥ズブブッ))

 

【木曾】

‥‥うっ❤‥‥うぐっ❤‥‥‥あっ!❤‥‥

 

((‥‥ズブンッ❤‥‥ズブンッ❤‥‥ズブンッ❤‥‥))

 

【木曾】

‥‥あっ❤‥‥あうっ❤‥‥おっ‥‥おくっ❤‥‥あたる❤‥‥気持ち‥‥いい❤‥‥

((ビクッ‥‥ビクッ‥‥ビクッ‥‥))

 

 

深く、強いピストン運動、その度に女の身体は細かく痙攣する

 

 

グルルル~~!!!

 

 

野獣のような大男が女をベッドに押さえ付けて犯していた

牙だらけの男の口から言葉にならない呻き声が響く

 

それに対して女は快楽の海に溺れていた

 

 

【木曾】

‥‥エヘヘ♪❤‥‥そんなにガッつくなよ♪❤‥‥俺は‥‥何処にも行きゃしないって❤‥‥うっ!❤‥‥あっ❤‥‥

 

((ガツン!ガツン!ガツン!ガツン!))

 

【木曾】

‥‥あっ❤‥‥あーー❤あっ❤あっ❤あっ❤‥‥

((ビクンッ‥ビクンッ‥ビクンッ‥ビクンッ‥))

 

 

女の声が耳に入っているのかいないのか‥‥‥

大男のピストン運動が激しくなる、何度も突き刺さる巨木のような男根

女が艦娘でなければとても身体が持たないだろう

 

 

グゴアァァァ!!

 

 

大男の呻き声の変化を聞いて女は悟った、フィニッシュは近い

 

 

【木曾】

‥‥フフっ♪❤‥‥イキそうか?❤‥‥‥おっ‥‥俺も‥‥イッ❤‥‥イクッ❤‥‥だから❤‥‥一緒に❤‥‥

 

((ズバンッ!ズバンッ!ズバンッ!ズバンッ!))

 

【木曾】

‥‥うあっ!❤‥‥あーーー!❤‥‥おくまでぇ!❤‥‥こっ!‥‥こわれりゅうぅぅぅ~~❤❤❤

((ビクン!ビクン!ビクン!ビクン!))

 

 

まるで大口径機関砲の射撃のように腰を叩きつける大男

身体をのけ反らせて快楽に身を任せる女

 

((ガシッ!!))

 

【木曾】

‥‥ううっ!❤‥‥

 

 

大男は女の髪の毛を掴んで、首筋を大きく開く

女の首筋には牙で噛まれたような傷痕が‥‥‥

 

 

【木曾】

‥‥きてっ!❤‥‥噛み付いてっ!❤‥‥いっぱい流してぇぇぇっ!❤‥‥

 

ガアアアーーー!!!

 

ガブッ!!!

 

【木曾】

‥‥あぐうっ!!❤❤‥‥

((ビックーーーン!!!❤❤❤))

 

 

大男は女の首筋に噛み付いた!

 

二人がニューギニアのジャングルで再開を果たした時に、最初に噛み付いた傷痕、

その傷痕に寸分のズレも無く同じ場所に噛み付いた吸血鬼のような大男

 

そしてその直後

 

 

ドクッ!‥ドクンッ!‥‥

 

ドビュルルルルルル~~!!‥‥

 

【木曾】

あーーーーーーーーー❤❤❤

 

 

噛み付いた牙から体内に!

合体した巨根から子宮内に!

 

それぞれ大量のエキスが女の身体の中に流し混まれていく

 

ボロボロだった女の身体を治癒し、活性化させた成分不明のエキス‥‥

 

 

【木曾】

‥‥‥あっ❤‥‥あーーー❤‥‥イックぅぅぅ~~❤❤❤‥‥‥

((ビクン!ビクン!ビクン!ビクン!))

 

 

全身を襲ってくる快感に、女は完全に身を任せて敗北した

そして快楽の海とベッドに沈んでいく、目のハイライトは消えていた‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

むせ返るような部屋の中、大男と女はベッドの上にいた

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「う~~ん‥‥我ながらハッスルし過ぎたか?‥‥」

 

(ツンッ‥‥ツンッ‥‥)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥うんっ?」

 

誰かが吸血鬼の鼻をつつく

 

 

【木曾】

‥‥起きたか?‥‥

 

【二等憲兵吸血鬼】

「木曾ちゃんか?」

 

【木曾】

俺以外に、誰がお前の鼻をつつくんだ?

 

【二等憲兵吸血鬼】

「そりゃあそうだ♪」

 

 

目の前には誰よりも愛する女の顔が‥‥‥

 

 

【木曾】

‥‥ウフフ♪❤❤‥‥俺をこんな『淫乱女』に仕立て上げやがって❤‥‥一生責任取れよな♪❤

 

【二等憲兵吸血鬼】

「俺以外に、誰が木曾ちゃんの旦那になれるって言うんだ?」

 

【木曾】

‥‥ウフフ♪❤❤‥‥

(‥‥ギュッ❤)

 

 

女‥‥『木曾』は大男‥‥『二等憲兵吸血鬼』の胸板に抱き着いた

 

 

しかし、戦う二人の平穏な時間はそう長くはない

 

 

【木曾】

「‥‥‥‥?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【木曾】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

吸血鬼の様子が変わった事を木曾は見逃さない、二人は夫婦なのだから

 

 

【木曾】

「‥‥仕事の時間か?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「‥‥ああ、臭くて不快な悪臭が漂ってきた、それも最悪のな」

 

【木曾】

「‥‥そうか‥‥」

 

 

狩りの時間、捕食の時間だ

また何処かで『艦娘』が危機をむかえている

 

 

木曾はベッドから立ち上がった(スルッ)

脱ぎ捨てたパンツを履いて腰におさめると一言

 

 

【木曾】

「それじゃあ行こうか相棒?大丈夫だ、俺に任せろ♪」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

当日を迎えた‥‥‥

 

 

今日は天候が悪くなるとは聞いていたが、予想より早く雨が降り出した

 

日中は大雨、夜も雨は続くらしい

 

 

【川内】

「少尉に傘を持たせて正解だったな、でもこれじゃ洗濯物も干せないや」

 

 

見習い少尉を横須賀に送り出した川内は少し恨めしそうに空を見上げる

 

自分で決断して見習い少尉を独りで送り出した川内ではあったが、心の中で何処かスッキリしないところがあった

 

 

【川内】

「自分で決めておいて今更だけど‥‥本当に‥‥これで良かったのかな‥‥」

 

 

自分が居なくなっても大丈夫な様に少尉を独り立ちさせようと思う一方で、川内の頭の中では先日、足柄に言われた言葉がずっと反復していた 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【足柄】

「あんたが我が身を投げ出しても三木之を消せるかどうかは分からない、そして確実なのは、あの少尉はあんたを失って独りぼっちになる‥‥という事よ」

 

【川内】

「‥‥‥えっ‥‥」

 

【足柄】

「それがあの少尉にとって何を意味するか‥‥‥それは私じゃなくてあんたが自分で考えなさい」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

自分は少尉を独り立ちさせる事が最善の方法だと信じていた

しかしその方法論は間違っていたのか?

 

少尉が独り立ちする事と自分が居なくなる事は決してイコールでは無いのか?

自分はただそう盲信していただけなのか?

 

自分はこれからもずっと‥‥少尉の役に立てるのだろうか?

少尉の側に居ても良いのだろうか?

 

自分も少尉の側にずっといたい、それを願う事は決して間違いではないのか?

 

 

【川内】

「わからない‥‥‥アタシはどうすれば‥‥‥」

 

 

監視所の片付けをしながら川内は思い悩み続ける‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥?‥‥お客様?」

 

 

ふと気付くと、玄関に来客の気配がした

こんな雨の日に、人里離れた海軍の監視所に来客とは‥‥‥

 

川内は玄関に来客者を出迎えに‥‥そこに居た人物は‥‥

 

 

【川内】

「いらっしゃい、どちら様で‥‥‥‥あっ!」

 

 

玄関で出迎えた川内の目の前に立っていたのは‥‥‥

 

 

【木曾】

「よっ♪久しぶり、元気だったか?」

 

【川内】

「‥‥木曾‥‥木曾なの!?‥あの時の!?」

 

【木曾】

「そうだ、正真正銘、あの時の木曾だよ」

 

 

 

『ビンソン計画』という悪夢で苦難を共にした元ルームメイト

紛れも無い、あの時の『木曾』本人がそこにいた!

 

 

【川内】

「木曾!‥‥わざわざこんな所まで‥‥会いに来てくれたの!?」

 

【木曾】

「お前がここで任務に勤しんでいるって情報を聞いたんだ、そうしたらお前の顔を見たくなってね、仕事で横須賀に来てたからついでに立ち寄ってみようと思ったって訳さ」

 

【川内】

「こんな雨の中を‥‥アタシに会いに‥‥ありがとう、アタシも木曾の事は忘れた事なんかないよ、さああがって♪」

 

【木曾】

「お邪魔する」

 

 

しばらく見ない間に、木曾はどこか風格が漂っていた

歴戦の猛者の貫禄と女性らしい艶やかさが共存していた

 

応接室(と言っても執務室と同室の椅子とテーブルだが)でお茶を飲みながら

 

 

【木曾】

「あれからどうだった?身体は大丈夫か?」

 

【川内】

「休養充分だよ、逆に身体が鈍っちゃうくらい、アタシはタフな事だけは取り柄だからね♪木曾は?」

 

【木曾】

「俺は絶好調だよ、お前が思ってたより元気そうで良かったよ」

 

 

【川内】

「『改二』に‥‥なったんだね♪」

 

【木曾】

「ああ‥‥この格好、似合ってるかな?」

 

【川内】

「うん♪とっても似合ってるよ♪木曾は神通と同じで優秀だったもんね、改二になるのは当然だよね、それに‥‥」

 

【木曾】

「それに?」

 

【川内】

「何だか‥‥綺麗になったみたい、女の人として」

 

【木曾】

「///そうか♪///」

 

 

照れながらも嬉しそうに笑う木曾、あの『8研』研究所での地獄を共に生き抜いた二人には建前上の賞賛など不要であった、お互いへのリスペクトはそのまま本心であり、木曾も素直に川内の言葉を受け入れられるのである

 

 

【木曾】

「川内、そういうお前は『女の顔』そのものだぜ♪」

 

【川内】

「///ふええっ!?///」

 

 

その言葉は木曾の素直な感想であり、それが分かる川内は顔を赤くした

 

雨の降り続ける勝浦の監視所、林の中の一軒家には今この瞬間この二人しか居ない、川内も木曾も、何の気兼ねもなく話が弾む

 

 

【川内】

「木曾は今どうしてるの?」

 

【木曾】

「俺か?新しい所属先で任務の日々だよ」

 

【川内】

「ケッコン‥‥したんだね?その指輪‥‥」

 

 

木曾の左手薬指に指輪が光る

 

 

【木曾】

「これか?実はカッコカリじゃないんだ、正真正銘の結婚指輪なんだよ」

 

【川内】

「ええっ!?そうなの!?」

 

【木曾】

「まあカッコカリの効果も兼ねてるんだけどな、俺と今の相棒の絆の印さ」

 

【川内】

「へえ~~、何だか素敵だな~、旦那様はやっぱり『提督の人』なの?」

 

【木曾】

「う~ん、あれが人かどうかは少し判断に迷うが、『提督』兼『憲兵』だよ」

 

【川内】

「憲兵?」

 

【木曾】

「俺は今、この相棒と一緒に仕事をしている、憲兵のまね事みたいなものさ、海の上だけじゃなく陸上でも任務をこなしてる」

 

【川内】

「凄いじゃん!艦娘の憲兵なんて!やっぱり木曾は優秀なだけの事はあるよね、アタシと違って」

 

【木曾】

「川内、余り自分を卑下するなよ、お前は十二分優秀だよ、俺が認めたんだからな」

 

【川内】

「ウフフ♪木曾も少尉と同じこと言うのね♪」

 

【木曾】

「少尉?今のお前の指揮官か?だったら見る目があるじゃねーか♪何たって俺と同じ意見何だからな」

 

【川内】

「良かった♪木曾はとっても幸せそうだね♪」

 

【木曾】

「なあ川内?‥‥‥」

 

【川内】

「なあに?」

 

【木曾】

「お前は‥‥‥どうなんだ?」

 

【川内】

「どうって?‥‥」

 

【木曾】

「何処かお前‥‥思い詰めた様な顔してる‥‥疲れてもいるんじゃないか?‥‥俺の勘違いだったらいいんだが‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

ほんの少しの沈黙の後‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥ねえ、木曾?」

 

【木曾】

「うん?」

 

【川内】

「本当は何の用事があって来たの?‥‥木曾が憲兵の仕事もしてるなら、アタシの‥‥アタシ達の現状も知ってるんでしょ?少尉が留守の間にこうして尋ねて来て‥‥これだって偶然じゃないんでしょ?」

 

【木曾】

「‥‥‥参ったな‥‥俺とした事が、上辺を取り繕い過ぎたぜ‥‥‥」

 

【川内】

「木曾?」

 

【木曾】

「川内、確かに俺はお前達の置かれた現状を事前にある程度把握してはいる、だが直接見た訳じゃない、俺は俺自身で確かめた事しか信用しない、だからこの目で確かめたかったのさ、そう考えたら俺はお前の顔が無性に見たくなった、だからここに来たんだ、これは俺の本心だ、そしてそれが理由の半分だ」

 

【川内】

「心配してくれたんだね‥‥ありがとう♪‥‥残りの半分は?」

 

【木曾】

「お前と二人きりの時に‥‥聞いて欲しい事があったんだ」

 

【川内】

「アタシと木曾の二人きりの時に?」

 

【木曾】

「お前に俺の‥‥‥『懺悔(ざんげ)』を聞いて欲しかったんだ」

 

【川内】

「懺悔って!?‥‥木曾がアタシに!?‥‥アタシは木曾に何かされた覚えなんか‥‥」

 

 

木曾の思っても見なかった告白に慌てる川内‥‥‥

 

 

【木曾】

「俺達があの研究所で好き勝手に改造されてた頃‥‥俺と神通は何とか自分の貞操を守りきった、だけどお前は‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥それってつまり‥‥」

 

【木曾】

「嫌な事を思い出させてしまって済まん!だが俺にはどうしてもお前に懺悔しないといけない事があるんだ!‥‥俺はそう思って今日まで過ごして来たんだ」

 

【川内】

「木曾‥‥‥」

 

【木曾】

「こんな事を言ったら『何様のつもりだ』と思われるかもしれんが‥‥俺は自分の貞操を守るのが精一杯で、お前が‥‥あの『あきつ丸』もそうだが‥‥酷い目に合わされているのに何も出来なかった‥‥お前達を助けてやる事が出来なかった‥‥俺はあの時奴らに手も足も出せなかったんだ!」

 

【川内】

「ねえ木曾!アタシが研究所の奴らに性処理の道具にされた事を自分の責任だと思ってるなら、それは大きな誤解だよ!?」

 

【木曾】

「しかしだな!!‥‥」

 

【川内】

「あの時‥‥苦しかったのは皆同じだよ?上の連中に命令されて‥‥どうにもならなかったんだよ!木曾も神通も自分を守れたのは二人が優秀だったから、アタシが自分を守れなかったのはアタシの実力が無かったからだよ!木曾が気にする様な事じゃないよ!」

 

【木曾】

「お前はそれで良いのかよ!?好きでもない名前も知らない奴らにあんな事されて‥‥」

 

【川内】

「木曾‥‥‥」

 

【木曾】

「俺は‥‥悔しいんだよ!憲兵の相棒の仕事を手伝っているのも、あんな想いを二度としたくない、もうお前やあきつ丸のような犠牲者を出したくない‥‥そんな想いもあったから‥‥‥」

 

 

木曾には過去にも守りたかった仲間がいた、それを守り切る事が出来なかった記憶が『憲兵の相棒として生きる決意と覚悟』を木曾に持たせた要因の一つとも言えた

 

 

【木曾】

「俺は今、一人の男を愛している」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥」

 

【木曾】

「夕べも、あの男に抱かれた、俺はそれがとても嬉しくて幸せだった」

 

【川内】

「///‥‥うっ?‥‥うん‥‥そう‥‥///」

 

 

木曾の真面目な話を聞いて、少しだけ恥ずかしそうな川内‥‥

 

 

【木曾】

「あいつに身も心も捧げた俺は‥‥あいつの欲情のなすがままに犯された‥‥あいつのデカいチイモツが俺の身体に突き刺さって、その度に俺は何度も快感に襲われてよがり狂った‥‥そして身体の中に熱いものを何度も注ぎ込まれた‥‥」

 

【川内】

「///へっ‥‥へえ~‥‥そっ‥そうなんだ‥‥///」

(モジモジ‥‥)

 

 

【木曾】

「俺はあいつからの野獣の咆哮のような愛情に完全にトロけてしまった‥‥‥ただの『淫乱女』になっちまったんだ、だけど後悔はしてない

月並みな表現かもしれないが、愛する者からこんなに身体を求められる喜びを俺は知ってしまったんだ、何もかもさらけ出して世界でたった一人の愛する存在から凌辱されている俺は今、最高に幸せなんだ!だからこそ‥‥‥」

 

【川内】

「///‥‥もう‥‥勘弁して‥‥///」(ドキドキドキ‥‥)

 

 

木曾の懺悔は、一瞬あらぬ方向に脱線しかけた

川内はもう恥ずかしくて聞いているのが限界だった

 

 

【木曾】

「自分が納得した相手に身を任せるならともかく、名も知らない奴から理不尽な形で無理矢理強制される‥‥これがどれだけ屈辱的な事か、それが余計に分かるんだ、俺がお前の立場だったらとても耐えられないだろう‥‥」

 

【川内】

「木曾‥‥」

 

【木曾】

「それを考えると、俺だけが難を逃れてヌクヌクと生きてる現実がどうにも苦しくてな‥‥」

 

【川内】

「‥‥ねえ、木曾?」

 

 

『ビンソン計画』の被害者で何の苦しみも持たない者なんか居ない、無事だと思っていた木曾にも心の傷と後悔の念があったのだ

 

 

【川内】

「木曾は‥‥優しいんだね、昔からそこは変わってない♪」

 

【木曾】

「よせやい、俺はそんな上等なものじゃねーよ」

 

【川内】

「木曾?‥‥アタシの少尉の話‥‥聞いてくれる?」

 

【木曾】

「‥‥ああ」

 

【川内】

「あの研究所でアタシがどんな目にあったか、少尉には覚えている限りの事を全部話したわ」

 

【木曾】

「何だって!?全部言っちまったのか!?」

 

【川内】

「そうだよ、少尉に同情して欲しかった訳じゃない、汚れたアタシの部分も全部、少尉に知って貰いたかったんだ、少尉には出来るだけ隠し事なんかしたくない、アタシは綺麗なんかじゃない、心のどす黒い汚れた艦娘なんだって事を‥‥‥」

 

【木曾】

「お前‥‥‥それでお前の少尉は何て言ったんだ?」

 

【川内】

「いきなりアタシの事を抱きしめたの、そして‥‥何度も何度も謝るのよ」

 

【木曾】

「謝った!?」

 

【川内】

「『助けてやれなくて済まなかった』『側に居てやれなくて済まなかった』『お前は汚れてなんかいない』『これから先俺がお前を絶対に守る』って何度も何度も‥‥終いには泣き出しちゃってね♪」

 

【木曾】

「ちょっと待てよ!お前の少尉は何の関係も無いだろ?何で謝るんだ?」

 

【川内】

「‥‥それが少尉なのよ、初めて出会った時から今日まで、少尉はずっとアタシの事を守ってくれたわ、どんなに傷だらけになっても、どんなに踏み付けにされても、どんなに馬鹿にされても‥‥自分の出世栄達なんかそっちのけ、いつもアタシの盾になって‥‥‥」

 

【木曾】

「‥‥そうか、妙な男だな」

 

【川内】

「そうだよね‥‥おかしいよね?‥‥少尉は何も悪くないのに‥‥」

 

【木曾】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「泣きながら謝り続ける少尉の胸の中でアタシは『ああ、やっぱりこの人はアタシの信じた人だった、この人にならアタシの全てを捧げても悔いはない、この人がアタシを女として求めてくれるなら‥‥こんな汚れたアタシでも求めてくれるなら、アタシは‥‥アタシの女を全てこの人に捧げたい!』って、心の底からそう思う事が出来た‥‥‥あれからその話は一度もしてない」

 

【木曾】

「そうか‥‥‥」

 

【川内】

「夜戦もマトモに出来なくなったこんなアタシに、女の魅力が有るかどうかなんて分からないけどね♪」

 

【木曾】

「川内、お前のその『自分を卑下する』癖、悪い癖だ、早く直せよ」

 

【川内】

「‥‥うん、そうだね‥‥」

 

 

しばしの沈黙の後‥‥

 

 

【木曾】

「川内、お前、今幸せか?」

 

【川内】

「うん、とっても」

 

【木曾】

「そうか♪」

 

 

木曾の問いに川内はハッキリと答える

 

 

【川内】

「アタシね、正直あの時(研究所の一件)の事はよく覚えてないの、覚えている事と言えば横にあきつ丸がいた事くらい、多分マグロ状態だったんだろうね、だからアタシはもう気にしてないよ、ただその事でアタシ以外の誰かが嫌な想いをしたり傷付いたりするのだけは嫌なの」

 

【木曾】

「全く‥‥お人よしというか呑気な奴だ」

 

【川内】

「かもね♪‥‥木曾、アタシはもう自分の身体を安売りなんかしないよ?ある人に言われたの、それにアタシには少尉がいる、少尉が居れば苦しい事も乗り越えられる、だからアタシの事で苦しむのはもう止めて?アタシはもう大丈夫♪タフが取り柄なのは伊達じゃないよ♪」

 

【木曾】

「‥‥分かったよ、もうこの話はしない、俺も先に進む事にするよ」

 

【川内】

「良かった♪‥‥ともかく周りからどう見えるかは知らないけど、アタシは自分が世界一幸せな艦娘だって思ってる、正直苦労は沢山あるけど、その一つ一つが少尉の為だと思えば何とも思わないよ♪」

 

【木曾】

「こらからも海軍でやって行けそうか?」

 

【川内】

「海軍に居続ける事が少尉の幸福に繋がるのかは正直分からないけど、アタシ達二人で選んだ道だもの、少尉が立派な提督になって海軍で誰にも見下されない立場になれるまで、アタシが提督を支えなくちゃね」

 

【木曾】

「その先の事はどうなんだ?」

 

【川内】

「その先?」

 

 

見習い少尉を海軍で押しも押されもせぬ『提督』にする事が自分の中で一つの到達点だと思っていた川内は、そこから先のことは正直あまり考えていなかった

 

自分が少尉の側に居続けるかどうかも含めて

 

 

【川内】

「少尉が『提督』になったその先‥‥ていう事?」

 

【木曾】

「晴れて『提督』になったからと言っても、そこから先が本当の始まりだろう?提督になったからと言って全てが薔薇色になる訳じゃない、むしろ責任も重圧も増える、周辺からの妬みや妨害だってあるだろうさ、当然、深海の奴らだって新しい提督を付け狙って来るだろう、提督が提督を続けるって事は並大抵の事じゃない」

 

【川内】

「それは‥‥」

 

【木曾】

「そんなプレッシャーに負けて自暴自棄になった挙げ句、ブラック提督に成り下がった奴も俺は何人か見てきた」

 

【川内】

「少尉はブラック提督になんかならないよ!!」(ガッ!)

 

【木曾】

「落ち着けよ」

 

 

少尉がブラック提督になる訳がない!自分がそんな事はさせない!

ムキになる川内に木曾は落ち着けとさとす

 

 

【木曾】

「分かってるさ、お前が信じてる男だからそこは大丈夫だろう、しかしな、真面目に生きてる提督はそれだけで周りから嫉妬や妬みの対象になってしまうんだ、優秀な提督なら尚更だ、海軍にとっても艦娘にとっても1番必要な提督が1番バカを見るんだ、理不尽な話だが海軍で提督を続けるならそれは半分宿命みたいなものさ、そこは理解出来るだろう?」

 

【川内】

「それは‥‥分かるけど‥‥」

 

【木曾】

「外も身内も敵だらけ、それが提督だ、そんな提督に一番必要なのは何か?‥‥心から信じる事が出来る相棒、背中を預けられる存在、常に側で支えてくれる秘書艦だろう、お前の少尉にとってそれが務まるのは後にも先にもただ一人‥‥お前だよ川内」

 

【川内】

「木曾‥‥‥」

 

【木曾】

「少なくとも俺はそう思うがね」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【木曾】

「俺達はもっと自分達を大切にしなきゃいけないんだ、秘書艦になるまで好き勝手に生きてきたこの俺も、いざ一人の秘書艦・嫁艦になって初めて気付いた事さ、だから俺もお前に偉そうに説教出来るような立場じゃないんだけどな♪」

 

 

木曾も足柄と同じく、本能的に、今の川内の危うさを感じ取っていたのかもしれない‥‥‥

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

足柄さんも言ってた、三木之一人がどうなろうと何も変わりはしない

 

少尉が提督になってもアタシが居なかったら少尉は一人ぼっちになってしまう

 

それは決して少尉が望む事ではないのだろう

 

アタシたって少尉の側から離れるなんて絶対に嫌だ

 

『提督』になって鎮守府を持ってからが本当の勝負の始まり

 

そんな時、少尉を側で支えてあげられるのは‥‥‥

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥ねえ、木曾?」

 

【木曾】

「何だ?」

 

【川内】

「アタシは‥‥アタシは少尉の側に‥‥ずっと居ても‥良いのかな?」

 

【木曾】

「お前自身が何を望むか、それが全てだな、一つ言えるのは‥‥」

 

【川内】

「言えるのは?」

 

【木曾】

「お前がそう決断したなら、お前の少尉殿はきっと喜ぶと思うぜ?」

 

【川内】

「木曾‥‥‥」

 

 

‥‥側に居たい、居て欲しい

 

正直、お互いが相手にそう願っていたのは分かっていた

それが本当に許されるのか?それだけが不安だった

 

しかし、それは間違いだったと気付かされた

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

許されるとか許されないとか、もうそんな問題じゃなかったんだ!

 

そうだよ!本当は分かってた筈なんだ!

 

アタシが少尉の側から居なくなったら

 

誰が少尉を支えるって言うんだ!

 

 

三木之が来ようが嫌味な将校達が来ようが関係ない!

 

何が起ころうと関係ない!

 

アタシが少尉を守るんだ!アタシしか居ないんだ!

 

アタシのせいで少尉の立場が危うくなるならなおのこと!

 

アタシが責任を持って少尉の盾になるんだ!

 

 

もっと早く思い出すべきだったんだ!

 

アタシの居場所は少尉の側!

 

絶対に離れるもんか!

 

誰にも渡すもんか!

 

 

これはアタシが望んでいた事だったんだ!

 

少尉と一緒に海軍に戻ると決めた時から!

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

川内の中で何かが吹っ切れた瞬間だった

 

 

【川内】

「‥‥ありがとう木曾‥‥アタシ、もう迷わない!」

 

【木曾】

「そうか♪お前、最高に良い顔してるぜ?」

 

【川内】

「//エヘヘ♪そうなか~?✨//」

 

【木曾】

「後は‥‥女として生まれた『快感』を知る事だな?」

 

【川内】

「‥‥へっ?」

 

 

足柄と木曾の薫陶によって見事に迷いを振り切った川内であったが、木曾の薫陶はまたしても妙な方向に‥‥

 

 

【木曾】

「決まってるだろ?あっちの夜戦の話だよ、あっ、お茶貰うな」(ズズ……)

 

【川内】

「//えっ‥‥え~と‥どっ‥どうなのかなぁ~~?//」

 

 

【木曾】

「川内!」

 

【川内】

「なっ‥‥何?」(ズズ……)

 

 

【木曾】

「『セックス』はいいぞ~~♪」

 

【川内】

「ブフウゥゥゥゥゥゥーーー!!!」

 

 

木曾の突然の『奇襲』!川内はおもわずお茶を吐き出した

 

 

【川内】

「//ゲホッ!!ゲホッ!!ゲホッ!!‥‥いっ!?‥いきなり何言うの!?突然!!//」

 

【木曾】

「‥‥大丈夫か?鼻からお茶出てるぞ?」

 

【川内】

「///ううっ!!///」(バッ!)

 

 

突然の事にビックリし過ぎて鼻からお茶を噴き出してしまった、川内は思わず鼻を押さえる

 

 

【木曾】

「川内、『セックス』は良いぞ~~♪」(ニヤニヤ♪)

 

【川内】

「///それはさっきも聴いたから!!///」(アタフタ)

 

【木曾】

「心底惚れた男のぶっとい巨砲が膣の中にぶち込まれるんだ!それが身体の内側から急所をえぐるあの感覚‥‥何度経験しても何とも言えないんだよな~♪」

 

【川内】

「///はわっ‥‥はわわわ!///」(ヒクヒク‥‥)

 

【木曾】

「壊れそうなくらいに何度も何度も全身を突き上げられるとな、そのうち自分の身体のあらゆる部分が男の色と匂いと形に染まって行くんだ♪」

 

【川内】

「///ははははは‥‥そっ‥‥そうなんだぁ~~///」

 

【木曾】

「そうするとな?奴の息遣いと反応から射精のタイミングが分かって来るんだ、アイツは吠えるだけでそういう事は言わないからな、そのうち身体の相性が抜群にシンクロしてだな、奴の射精と俺がイク、そのタイミングがピッタリ合うんだよ♪その時の達成感といったら‥‥」

 

【川内】

「///もう‥‥勘弁して‥‥///」

 

【木曾】

「アイツの白濁した熱い精液が、俺の子宮の壁に勢いよくぶつかって、そのまま子宮の奥に注ぎ込まれるんだ♪その時の快感と言ったらよ~~♪」

 

【川内】

「///木曾!!もう分かったから!!///」

 

【木曾】

「とうだ?想像しただけで濡れてきちまっただろ~~♪」(ニヤニヤ♪)

 

【川内】

「///イヤ~~ン!もうやめて~~///」(半泣き)

 

 

あけすけに楽しそうに猥談を展開する木曾

川内の(心の)ライフはもうゼロよ

 

 

雨は降り続いていた‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

同時刻、横須賀

アジア・オセアニアブロック海軍基地の艦政本部‥‥‥

 

 

 

【見習い少尉】

「‥‥何であんたがここに居るんだ?」

 

【三木之 苗夫】

「イヒヒヒ~~、驚いたか?ゴミ野郎!」

 

【見習い少尉】

「ここは補給部じゃないだろ?」

 

【三木之 苗夫】

「うるせえぇぇぇ!!!クソ擲弾兵の分際でこの三木之様を散々待たせやがって!!!」

 

【見習い少尉】

「約束の時間より15分前だ、それに俺はあんたに会いに来た訳じゃないぞ?」

 

 

 

逆ギレする三木之の前であえて冷静に対応する見習い少尉、そんな見習い少尉もこの状況は理解していた

 

艦政本部次長からの新規艦娘の配属に関しての話し合い‥‥とはやはりデマだったのだ、そんな事は初めから予想はしていたが、それでも出頭を拒めないのが今の見習い少尉達の置かれた立場でもある

 

肝心の次長の姿は何処にも居ない、代わりに待っていたのはしてやったり顔の『三木之 苗夫』と、先日因縁を付けてきたあの三人の中尉

 

いずれにしてもこれから起こる事はきっとろくなことではないだろう

三人はスパイクやらメイスやらゴルフクラブやらを手に取っていた‥‥まるで誰かを殴り付けるような格好で‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「艦政本部次長は何処だ?」

 

【大東 裕之】

「そんなの居る訳ないだろうが!」

 

【見習い少尉】

「おたくら随分と物騒なもの握ってるな、何処かにカチコミにでも行くのか?」

 

【大東 裕之】

「貴様をぶん殴る為に決まってるだろうが!!エリート将校のこの俺が!貴様みたいな擲弾兵のせいでこんな雑用なんか!!‥‥」

 

 

【三木之 苗夫】

「何だあ!!てめえ!!文句あんのかぁぁぁ!!?」

 

【大東 裕之】

「いっ!?‥‥いえ!‥別に‥‥」

 

 

【見習い少尉】

「痴話喧嘩は余所でやってくれ、念のために聞くが新規艦娘の配属の話は‥‥無い訳だな?」

 

【三木之 苗夫】

「この状況を見てまだ分からねえのかぁ!!クソ擲弾兵がぁ!!やっぱりクソはどこまで行ってもクソだなぁ!!!」

 

【五階 務】

「そういう事、お前は俺達に騙されてノコノコ一匹で横須賀まで誘い出されたって訳さ~♪」

 

【見習い少尉】

「何の為にこんな事をするんだ?」

 

【三木之 苗夫】

「てめえをいたぶる為に決まってるだろうがぁぁ!!!今更分かり切った事聞いてんじゃねえ!!!」

 

【五階 務】

「あの艦娘が居たら邪魔されるのは分かってたからな、だから艦政本部次長の名刺を利用してお前一匹だけ呼び出したのよ~♪まさかこれ程上手く行くとはな~」

 

【見習い少尉】

「あんた達暇なのか?俺一人をいたぶる為にこんな面倒な事して、俺達は軍属なんだから市民を守るのが仕事だろ?これじゃただの税金泥棒じゃないか?」

 

【大東 裕之】

「うるさい!!誰のお陰でこんな事してると思ってるんだ!!貴様らさえ居なかったら!!‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「おいてめえ!!!うるせえぞ!!!」

 

【大東 裕之】

「ううっ!!‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「おいクソ擲弾兵!!てめえは無知で身の程知らずだから今から俺達人間様が再教育してやる!!ありがたく思えや!!」

 

【見習い少尉】

「再教育?何の話だ?」

 

【三木之 苗夫】

「『身の程を弁えろ』って事だぁ!!!てめえはあのクソ艦娘とグルになって俺の出世と人生設計をぶち壊しやがったんだ!!それなのに!!何でてめえが海軍なんかに入って人間様みてえな面してやがんだぁぁぁ!!!」

 

【見習い少尉】

「そのセリフはもう聞き飽きたよ」

 

【三木之 苗夫】

「うーーうせえぇぇぇ!!!てめえは本来なら生きてるのも許されないクソ野郎なんだよ!!!今すぐ処理機にぶち込まれて当然なのにこの三木之様の温情で生きていらるんだぞ!!?それなのに!!いつも偉そうな態度ばかり取りやがってぇぇぇ!!!」

 

【見習い少尉】

「俺が生きていられるのは川内のお陰だ、あんたのお陰じゃないぞ?それに俺を海軍に入れたのは土方長官だ、問題があるなら土方長官か連邦統合海軍省に話をつけて‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「その態度が気に入らねえって言ってんだぁぁぁぁぁ!!!」

(ガシャーーーン!!!)

 

【大東 裕之】

「連邦統合海軍省と土方長官の名前を出せば俺達が手を出せないとでも思ってるのか!?その横柄な態度が気に入らないんだよ!!人間の道具でしかない擲弾兵風情が俺達エリートに盾突きやがって!!」

 

【五階 務】

「ここは横須賀、ブロック海軍の中なんだよ~、ここには三木之様という治外法権があるのさ~♪お前一匹くらいどうにでも出来るんだぜ~♪」(ニヤニヤ)

 

【玉林 宏】

「はっ‥‥ははは‥‥」

 

 

【玉林 宏】

「(コイツら‥‥‥狂ってる!)」

 

 

【見習い少尉】

「‥‥全く面倒臭いことになったもんだなぁ、川内、お前を連れて来なかったのは正解だったようだ」(ポリポロ‥‥)

 

 

心底面倒臭そうな表情で呟く見習い少尉、ここに居る四人が束になって襲ってきたところで少尉にはどうという事はない、とはいえ相手は生身の人間である、擲弾兵が手を出せばシャレにならない

 

深海棲艦と殴り会う為に生まれた擲弾兵が下手に反撃なんかしたらこの四人を壊してしまうかもしれない……

 

 

【大東 裕之】

「覚悟しろよ!!擲弾兵!!お前は俺達には反撃出来ない!そんな権利も資格も無い!お前はただの道具なんだからな!!この『精神注入棒』でその腐った性根を叩き直してやる!!」

 

【見習い少尉】

「何の覚悟だよ?何が『精神注入棒』だよ?ただの『スパイク』じゃねーか?」

 

【大東 裕之】

「だっ!!‥‥黙れ!!」

 

(カアァァァーーーン‥‥‥)

 

 

エリート気質の中尉はスパイクを振り上げて殴りかかる、見習い少尉はそれを最小の動作でかわした、スパイクが床に叩き付けられた乾いた音が響く

 

 

【大東 裕之】

「貴様ぁ!!避けるな!!」

 

【見習い少尉】

「バカバカしい!俺は帰るぜ!天気も崩れるそうだからな」

 

 

こうなる事は予想はしていたがいざ本当になると心底胸糞悪くなる

こんな所に長居は無用だ、勝浦に戻ろう、川内が待ってる

 

見習い少尉はきびすを返すと艦政本部から立ち去ろうとする

 

 

【三木之 苗夫】

「てめえ!!!人間様を無視して何処に行きやがる!!!」

 

【見習い少尉】

「帰るに決まってるだろ?ラーメン屋に行くとでも思ったか?」

 

【五階 務】

「そんな事言っちゃっていいのかな~?お前の可愛い艦娘がどうなっても知らねえぜ~~♪」

 

【見習い少尉】

「(ピクッ)‥‥‥どういう事だ?」

 

 

 

艦娘(川内)のキーワードを出されて見習い少尉は動きを止めた

 

三段腹の陸戦隊中尉が懐から小型の通信機のような物を取り出す

 

 

【五階 務】

「見なりは小さいが、コイツは陸戦隊も使う中長距離無線機だ、いくつかの中継アンテナを介してここから勝浦まで専用回線で無線通信が出来る、こいつの意味が分かるかな~?」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【五階 務】

「俺は海軍陸戦隊だから海の上よりも陸の上で結構顔が利くんだぜ~?俺の知ってる奴の中には荒くれ者の不良もいてな~♪人間様に抵抗出来ない艦娘のガキをブチ犯すのが好きでたまらない奴らも居るんだな~これが~♪」

 

【見習い少尉】

「そのゴミクズ共がどうした?」

 

【五階 務】

「お前一匹を横須賀に呼び出したのはあの艦娘を単独にさせる目的もあったんだぜ~~♪お前が俺達に逆らった時には、俺がこの無線機で奴らに連絡してあの艦娘のガキをぶち犯す事になってるんだな~♪」

 

 

見習い少尉は汚い物を見るように三段腹を睨む

 

 

【見習い少尉】

「そんな事して‥‥お前ら生きていられると思ってるのか?」

 

【五階 務】

「おやおや~そんな事言っていいのかな~?今頃奴らはあのオンボロ監視所を見張ってる、お前と入れ違いにあの山に入っているのさ♪俺が定時連絡をしなくなっても奴らは艦娘を犯す、奴らは俺にもコントロール出来ない性欲に飢えたエロ畜生だからな、ちょっと背中を押してやれば後はケモノみたいに弾けまくるぜ~」

 

【見習い少尉】

「俺が言ってるのはそのゴミクズ共の事だ、川内には既に接近戦闘術を仕込んである、お前のお友達が何人束になって襲ってきても半殺しになるだけだ、あいつには自分を守る事を最優先にするように言ってあるからな」

 

【五階 務】

「分かってねえのはお前の方よ♪何の為にお前を横須賀に呼び出したと思う?」

 

【大東 裕之】

「この横須賀にはな!貴様の味方なんか一人も居ないんだよ!!」

 

【五階 務】

「そういう事、それはあの艦娘も分かってるだろうぜ~、『お前の上官の擲弾兵を人質に取った、逆らったらどうなるか‥‥』と脅せば奴は何も抵抗出来ないだろうよ?そもそも艦娘が人間様に逆らう事なんて許されないのは常識なんだからな~~」

 

【見習い少尉】

「俺を人質に?何の冗談だ?俺がみすみす人質になると思ってるのか?そんな事は起こらないのは川内が一番よく分かってる、川内を舐めるなよ!俺達の信頼関係を舐めるなよ!」

 

【五階 務】

「そう思いたけりゃ好きにすれば良いさ♪俺はお前が逆らったという事で奴らに指示するだけよ~♪さあどうする?」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【大東 裕之】

「ケッ!強がり言っても結局は何も出来ないだろうが!所詮お前らは人間様には逆らえないんだよ!!調子に乗りやがって!!」

 

【玉林 宏】

「ははは‥‥‥そっ‥‥そうだよな」

 

【三木之 苗夫】

「分かったかあ!!クソ擲弾兵!!この俺様の緻密な作戦を!!お前ら脳なしの備品野郎共には到底考えつく事は出来ねえだろうが!!」

 

【五階 務】

「(殆ど俺の計画なんだけどなあ~~)」

 

【三木之 苗夫】

「この三木之様にはこれだけの作戦立案能力があるんだ!!それなのに!!てめえらのせいで掃き溜めの補給部なんぞに!!!‥‥畜生めぇぇぇ!!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥確かに、こんなチンカスみたいなゴミ計画、俺にはとても思いつかないよ」

 

【三木之 苗夫】

「なにぃぃぃーーー!!!」(ギリギリ‥‥)

 

 

【玉林 宏】

「(コイツら‥‥やっぱり狂ってる!‥‥今すぐ手を切らないと!‥‥でもとうすれば‥‥‥)」

 

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

見習い少尉は石のように動きが取れなくなってしまった

ある程度汚い手段を使われる事は分かっていた、分かっていても自分の意思でそれを避ける事も今の自分達には難しい‥‥その事をあらためて思い知らされた

 

見習い少尉は三木之達の脅迫に屈した

 

川内を信用しない訳では決してない、しかし川内の身の安全を考えれば、本当に万一の事を考えると三木之達に抵抗する選択肢は見習い少尉には取れなかった

三段腹から無線機を取り上げるという手段も考えられなくもない、しかしこの三段腹、陰険なまでに悪知恵が働く、別の悪質な手段を隠している可能性も否定出来ない

今から勝浦に走っても到底間に合わない、こんな状況で頼れる者の心当たりは今の見習い少尉には思いつかなかった、奴らの言う通り、今この横須賀基地には見習い少尉の味方は一人も居ない、彼は一人で何とかするしか無いのだ

 

 

 

【五階 務】

「ヒヒヒ~~♪どうした擲弾兵よ?さっきまでの威勢は何処行った~?別に抵抗しても良いんだぜ~~?あの艦娘がどうなっても良けりゃな~~♪」

 

【大東 裕之】

「擲弾兵と艦娘の分際で!俺達エリートに逆らいやがって!!お前らのせいでこの数日間は散々だったんだ!!鼻の骨を折られた挙げ句、ケツに鉄パイプまで突っ込まれてよ!!みんなお前らのせいだ!!」

 

【玉林 宏】

「そっ‥‥そうだそうだ!‥‥」

 

 

『書類屋』中尉を除く三人は見習い少尉に引きつった陰湿な顔でニヤニヤしながら‥‥‥

 

 

【三木之 苗夫】

「死体野郎の分際で海軍将校の真似事なんかしやがってぇぇぇ!!!目障りなんだよ!!!ぶっ殺せぇぇぇーーー!!!」

 

【大東 裕之】

「おらあああーーー!!!」((ブウーーーン!!!‥‥‥))

 

 

自称エリート中尉が再びスパイクを振り上げてそのまま殴りつけてくる‥‥

今度は避ける間もなかった‥‥いや、避ける訳にはいかなかった‥‥

 

 

 

【見習い少尉】

「(‥‥やっぱりこうなっちまったか‥‥すまん川内‥‥今回も収穫は無しだった、少し帰りが遅くなるかもしれんが今日中には帰るから待っててくれ、帰ったら謝るから‥‥)」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【川内】

「‥‥あれ?‥‥少尉?‥‥」

 

【木曾】

「どうした?」

 

【川内】

「今‥‥少尉の声が‥‥そんな訳ないか‥‥」

 

 

勝浦の監視所では二人が昼食の準備を進めていた

 

 

【木曾】

「悪いな、いきなり尋ねて来たのに昼飯までご馳走になっちまって」

 

【川内】

「良いんだよ♪一人で食べるよりよっぽど楽しいもの♪それより片付け手伝って貰っちゃってごめんね」

 

【木曾】

「気にするなって♪これでも一応は人妻だからな、花嫁修業の一つでも多くこなしておきたいと思ってたしな」

 

 

花嫁修業と言いつつも、木曾と川内の手際はとてもスムーズで手慣れたものだった、今の二人はとても女性らしさがにじみ出ていた

 

 

【木曾】

「‥‥‥そろそろかな?」

 

【川内】

「‥‥うん?どうしたの木曾?」

 

【木曾】

「いや何でもない、なあ川内、後で俺の携帯で記念撮影しないか?」

 

【川内】

「アタシと木曾の二人で?」

 

【木曾】

「そうだ」

 

【川内】

「別に構わないけど‥‥何かの記念日だっけ?」

 

【木曾】

「永遠の友情を誇る俺達の久しぶりの再会を祝して‥‥まあそんなところだ♪」

 

【川内】

「大袈裟だなあ~、でも良いよ♪一緒に撮ろう♪」

 

 

二人は木曾の携帯を使って準備の間も、昼食を食べてるところも、昼食後の休憩中も、何枚も揃って写真を撮影した、写真の中で二人は笑顔で写る

あの時‥‥命懸けの苦難を共に生き抜いてきた同志ならではの並んだ笑顔‥‥

 

 

 

【木曾】

「(‥‥川内、実はお前に言ってない事があるんだ、今日ここに来たのはお前の顔が見たかったから、俺の長年抱えていた懺悔を聞いて欲しかったから、お前の事が心配だったから‥‥それは事実だ、しかしそれが全ての理由じゃないんだ

俺が今お前の前に居るのも、こうしてお揃いで写真を撮っているのも、ある理由があるんだ、それは‥‥‥)」

 

 

【川内】

「木曾♪今日は来てくれてありがとね♪少尉が横須賀に行って一人になってたから、正直少し心細かったけど、木曾が来てくれて本当に楽しかった~♪」

 

【木曾】

「そう言って貰えると俺も訪ねてきた甲斐があったてもんだよ♪」

 

 

 

【木曾】

「(もう一つの目的‥‥それは‥‥『アリバイ作り』さ‥‥)」

 

 

 

横須賀も勝浦周辺も正午前から雨が降りはじめていた、午後から夕方にかけて雨足は強くなる予報であった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

勝浦の山の中‥‥‥

 

降り出した雨は地面をぬかるみに変えて、男たちの行軍を困難にしていた

 

 

【ゴロツキB】

「畜生!!忌々しい雨だ!!目的地の監視所はまだなのかよ!?」

 

【ゴロツキA】

「黙って歩け!!金は貰ってるんだからその分の仕事はしろよな!!」

 

【ゴロツキC】

【ゴロツキD】

「「フウッ‥‥フウッ‥‥」」

 

 

四人の男たちの正体は、三段腹の陸戦隊中尉が送り込んだ『ゴロツキ』連中である

川内が一人で居る(筈の)監視所に乗り込んで襲う手筈になっていたのだが‥‥

 

予定ではとっくに監視所に到着している筈なのに、未だに道もない山の中をさまよっていた

監視所に続く道は一本のあぜ道だけだが、男たちはあえてそのあぜ道を使わず別の方角から山に入り監視所に向かっていた、あぜ道にブーツの跡を残さない為である

ブーツの跡を残して文字通り『足がつく』のを男たちは嫌った

 

結果、土地勘のない山の中でルート選択に迷い、折からの雨でぬかるみに足を取られて前に進み辛くなっていたのである、悪い事は出来ないものだ

 

 

【ゴロツキC】

「こんな大雨なら靴跡の心配なんか要らなかったんじゃないか?」

 

【ゴロツキA】

「そんなのは結果論だろうが!俺達のやってる事は憲兵に見つかったら逮捕される事だから出来る限り証拠は残す訳にはいかないんだよ!雨が降る事までは俺のせいじゃねえよ!」

 

【ゴロツキB】

「くそう!!俺達にこんな手間かけさせやがって!!艦娘の癖に!!付いたら必ずぶち犯してやるからな!!」

 

【ゴロツキA】

「その意気だ、俺は金さえ貰えはどうでもいいがな」

 

【ゴロツキD】

「イヒヒ~♪‥‥楽しみだなぁ~♪久しぶりに小娘ガキのマ〇コを堪能出来るぜぇ~~♪戦艦も重巡も生意気な奴らばかりでいけねえ、その分軽巡や駆逐の奴らは弱いか素直だからな~~♪おまけに小さいから締まり具合が最っ高なんだよな~♪」

 

【ゴロツキC】

「うるせえよ変態野郎!!艦娘なんか犯して何が楽しいんだ!?奴らは裏を返せば深海と同じ、ただの化け物じゃねえか!!金が欲しく無かったら誰がこんな気色悪い事なんかするかよ!!」

 

【ゴロツキD】

「なんだビビったのか?嫌ならさっさと帰れよ!チキン野郎!俺がてめえの分まで楽しんできてやるよ♪」

 

【ゴロツキC】

「何だと!?てめえ!‥‥」

 

【ゴロツキD】

「どうした~♪ションベンでも漏らしたか~?」

 

【ゴロツキC】

「‥‥荷物を置け!!どっちが本当のチキン野郎か思い知らせてやる!!」

(ガシッ!!)

 

 

 

ゴロツキがゴロツキに掴みかかる、醜い内輪もめの争いだ

雨は既に大雨と呼んでいい雨足になっていた、雨合羽を着込んで土地勘のない山の中をぬかるみに足を取られながら歩き回り、疲労とストレスから男たちの苛立ちは頂点に達していたのだ

 

 

【ゴロツキA】

「止めろ!!馬鹿野郎!!」

 

 

先頭を歩いていたリーダー各のゴロツキが仲裁に入る、仲間の為ではない、わざわざ危ない橋を渡っているのに自分の稼ぎをフイにされたくないからだ、そもそもこの男たちに仲間意識があるのかも疑わしい

 

 

【ゴロツキA】

「‥‥おい!貴様!!」

 

【ゴロツキD】

「なっ!?‥‥何だよ!?」

 

【ゴロツキA】

「貴様の悪趣味には興味はない、好きにすればいい、だが仕事が片付く前に揉め事は起こすな!あまり調子に乗ってデカい口も叩くな!さっきも言ったがばれたら俺達は憲兵に逮捕される!俺達は一蓮托生なんだよ!それを忘れるな!」

 

【ゴロツキD】

「憲兵にばれたって別に構わねえだろ?あの三段腹を通して三木之様に助けて貰えばよ~~‥‥」

 

【ゴロツキA】

「アイツが俺達の事なんか助けると思うか?奴の興味は自分の立身出世と自分がムカつく奴を苦しめる事だけだ!三木之にとって俺達はただの棄てゴマだ!俺達は自分で自分を守るしか無いんだ!」

 

【ゴロツキB】

「このウサ晴らしは艦娘をブチ犯す事に向ければ良いんだよ、最高の締まり具合を堪能するんだろ?」

 

【ゴロツキD】

「‥‥ちっ!‥‥分かったよ!」

 

 

続いてリーダー各のゴロツキはもう一人のゴロツキを睨む‥‥

 

 

【ゴロツキC】

「‥‥‥俺にも文句あるのか?」

 

【ゴロツキA】

「そんなに艦娘を犯す仕事が嫌か?」

 

【ゴロツキC】

「気持ち悪いんだよ!艦娘なんて化け物も!それをゴ〇カンして楽しんでいる奴らも!どっちも気色悪い怪物じゃねえかよ!」

 

【ゴロツキD】

「やっぱりビビリか?チキン野郎!」

 

【ゴロツキB】

「てめえだけ今更いい子ぶってんじゃねえよ!借金野郎が!」

 

【ゴロツキC】

「何だと!!てめえら!!」

 

 

【ゴロツキA】

「この仕事がそんなに嫌なら今すぐ降りろ!!報酬は俺達三人で山分けする!貴様との関係もこれまでだ!やる気の無い奴を連れて行っても邪魔なだけだ!」

 

【ゴロツキD】

「いいぞいいぞ~~♪辞めちまえ~~♪」

 

【ゴロツキC】

「辞めるとは言ってないだろ!?気色悪いってだけさ、金になるなら何だってやってやるさ」

 

【ゴロツキA】

「だったら二度とつべこべ言うな!!艦娘を化け物と思ってるのは俺も同じだ!艦娘がどうなろうと知った事じゃない、全ては金の為だ!俺はまとまった金を手に入れたら軍隊からさっさとオサラバしてやる!汚れの兵隊仕事なんざもうウンザリだ!!金が欲しいなら黙って歩け!!」

 

【ゴロツキC】

「‥‥分かったよ!」

 

 

こうして大雨の中を強行軍は再会された‥‥‥

 

 

山の中で定期的に磁気コンパスを確認しながら歩き続ける、地図もある程度参考にする、しかし一向に目的地の監視所には到着しない

 

 

【ゴロツキA】

「くそっ!!一体どうなってるんだ!?」

 

【ゴロツキC】

「‥‥なあ、ひとつ良いか?」

 

 

ここである事に‥‥気付いてしまった

 

 

【ゴロツキA】

「何だ!まだ文句があるのか!?」

 

【ゴロツキC】

「俺達さっきから‥‥同じ所を何度も歩いてないか?」

 

【ゴロツキA】

「‥‥‥何だと!?」

 

 

意外な答えであった、いくら土地勘のない山の中とは言え有り得ない事であった

男たちはゴロツキとはいえ、まがりなりにも陸戦隊の兵士である、自分達の進行方向を見失うという素人のような事態は‥‥‥

 

男たちは気付いていなかった

 

道に迷ったのではない、迷わされたのである

 

 

【ゴロツキA】

「何故そんな事が分かる!?」

 

【ゴロツキC】

「足元を見ろよ!進行方向に向かって靴跡が続いてるだろうが!これ全部俺達の足跡だぜ!」

 

【ゴロツキB】

「おいおいマジかよ!完全に道に迷ってんだろ!?」

 

 

確かに歩く方向に向かって複数の足跡が続いていた、男たちは騒然となる

こんな大雨の土地勘も無い山の中で迷ったのでは洒落にならない、目的地にたどり着く事はおろか、下手をすれば遭難である

 

 

【ゴロツキA】

「止まれ!位置と方角を確認する!」

 

【ゴロツキD】

「これ遭難じゃねえか!?やってられねえぜ!」(ガサガサ‥‥)

 

【ゴロツキC】

「おい!何処に行く気だ?」

 

【ゴロツキD】

「ションベンだよ!連れションするか?」

 

【ゴロツキC】

「さっさと行ってこい!」

 

 

変態趣味のゴロツキは薮の中に入っていく、三人はその場で現在位置の確認を始めた

 

 

【ゴロツキB】

「なあ、俺からも質問があるんだが?」

 

【ゴロツキA】

「何だ?こんな時に」

 

【ゴロツキB】

「監視所にたどり着いたとしてだ、あの三段腹から無線で指示が出るまで俺達本当に待機してなきゃならないのか?こんな大雨の中を?」

 

【ゴロツキA】

「そんな面倒な事するわけ無いだろ?俺達の仕事は目的の艦娘をブチ犯してそれをカメラで撮影する事だ、三段腹からの連絡なんか無視すればいい、どの道奴に現場の状況なんか分からん、理由は後からどうとでも付けられる、監視所に到着したら直ぐ仕事にかかるさ、俺は仕事を済ませたらサッサとずらかるつもりだ」

 

【ゴロツキB】

「それを聞いて安心したぜ、ああ~!早くブチ犯してぇ~~!」

 

【ゴロツキC】

「確かに‥‥こんな気色悪い仕事なんかさっさと終わらせるに限るな」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥

 

‥‥お前達‥‥ギルティ(有罪)‥‥

 

‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

【ゴロツキA】

「‥‥お前ら、何か言ったか?」

 

【ゴロツキB】

「おっ!俺は知らねえよ!?」

 

【ゴロツキC】

「‥‥‥‥誰だ!?」

 

 

確かに何かの声が聞こえた、言葉の内容まで聞き取れたのだから間違いない

男たちは周りを見渡す、雨に濡れた一面の山の中、人の気配は無い、そう人の気配は‥‥‥

 

 

【ゴロツキA】

「‥‥あの野郎(ゴロツキD)の悪戯だな!何処までも悪趣味な奴だ!」

 

【ゴロツキB】

「こんな時に悪い冗談やりやがって!!」

 

【ゴロツキC】

「俺が連れ戻してくる」

 

 

今の不気味な声の主を、先に薮に入った変態趣味のゴロツキの仕業だと判断したゴロツキCは、変態趣味のゴロツキが薮に入った所から分け入って探しに入る‥‥

(ガサガサ‥‥‥)

 

 

【ゴロツキC】

「おーーい!!何処だ!!ふざけた真似しやがって!!さっさと出て来い!!」

 

 

薮の中を見回した、変態趣味のゴロツキは比較的直ぐに見つかった

 

 

【ゴロツキD】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【ゴロツキC】

「何やってるんだ!?居るなら返事くらい!‥‥‥」

 

 

【ゴロツキD】

「‥‥たっ‥‥たすけ‥‥て‥‥‥   」

 

【ゴロツキC】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

変態趣味のゴロツキは今にも掠れて消えそうな声で、泣きながら助けを求めてきた、ゴロツキの両腕は無くなっていた

 

 

【ゴロツキC】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

目の前の状況に思考の処理が追いつかないゴロツキCは言葉が出ない

両腕だけではない、身体のあちこちが噛み砕かれ、喰いちぎられていた

 

 

【ゴロツキD】

「」(ズルッ‥‥‥ボトッ‥‥ボトッ‥‥)

 

 

変態趣味のゴロツキを形成していた肉体は、首がずれ落ち、上半身と下半身が分離して地面に崩れ落ちた、ただの肉塊と化した変態ゴロツキを見たゴロツキCは目の前の状況をやっと理解すると‥‥‥

 

 

【ゴロツキC】

「‥‥うっ!‥‥うあああああーーー!!!!!」

 

 

大声で叫ぶと他のゴロツキの所によろけながら走って戻る

 

 

【ゴロツキA】

「何だ!?そんな血相を変えて!?」

 

【ゴロツキB】

「変態野郎はどうしたんだよ?」

 

【ゴロツキC】

「ハアッ!!‥‥ハアッ!!‥‥うぶっ!‥‥げええええーーー!!!」

 

【ゴロツキB】

「うわっ!!コイツ吐きやがった!!」

 

 

先程のおぞましい光景を思い出したゴロツキCは地面に吐瀉物(としゃぶつ)を撒き散らす

 

 

【ゴロツキA】

「おいっ!!どうした!?何があった!?言え!!」

 

【ゴロツキC】

「ゲホッ‥ゲホッ‥‥奴が‥‥奴が‥‥喰われた‥‥」

 

【ゴロツキB】

「はあっ?てめえ何言ってんだ?」

 

【ゴロツキC】

「あの変態野郎はぁ!!両腕と内蔵を喰われて死んじまったんだよぉぉぉ!!!」

 

【ゴロツキA】

「何言ってる!?どういう事だ!?奴は殺されたのか!?」

 

 

このゴロツキCがこんな嘘をつく理由が無い、一同は愕然とした

 

 

【ゴロツキB】

「‥‥なっ‥なあ、さっきの声ってもしかして‥‥」(顔面蒼白)

 

 

((‥‥‥ガサガカ‥‥))

 

【ゴロツキA】

「‥‥!!?誰だ!?」(ジャキッ!)

 

((‥‥‥ガサガカ‥‥))

 

【ゴロツキC】

「‥‥!!ひっ!!」(ビクッ!)

 

 

ゴロツキ達の周辺を、薮の中を、何かが高速で動き回っている‥‥

ゴロツキ達は携行していたハンドガンを抜いて周囲に構える、獣か何か知らないが変態趣味のゴロツキを喰い殺した何物かがそこにいる、そして今度は自分達の事を‥‥‥

 

もはや艦娘を犯すどころではない、自分達が殺されるかも知れない状況に追い込まれた

 

 

【ゴロツキA】

「何かの獣か!?くそ!!こんな時に!!」

 

【ゴロツキB】

「‥‥冗談じゃねえよ!!こんな話聞いてねえよ!!」

 

【ゴロツキC】

「‥‥俺達‥‥殺される‥‥」

 

【ゴロツキB】

「うるせえ!!!黙れよチキン野郎!!!」

 

 

ゴロツキBが恐怖と怒りの表情をゴロツキCに向けた、その次の瞬間‥‥

 

((ドボォ!!!))

 

【ゴロツキB】

「げぶふっ!!!?」

 

【ゴロツキC】

「!!!!!!」

 

 

 

ゴロツキBは背後から腹部を刺し貫かれた、血煙が雨を朱色に染める

 

 

【ゴロツキA】

「‥‥んなっ!!?」

 

【ゴロツキC】

「うっ!!!‥‥うぎゃあああーーー!!!」

 

【ゴロツキB】

「ごぶっ‥‥なっ‥‥なにこで?‥‥」

 

 

余りにも突然の事で当の本人にも状況が掴めない、ゴロツキBの腹部を刺し貫いたのは、何かの『素手』であったのだ、爪の尖った人間のような指も見える

 

その『素手』の持ち主の姿を確かめる余裕は他の二人には無かった、ただ目の前の異常過ぎる状況に圧倒されていた

 

 

((‥‥ズザザザザザーーー))

 

【ゴロツキB】

「ひっ!!!‥ひぎいいい!!!‥だじげでーーー!!!‥‥‥」

 

 

ゴロツキBは泣きわめきながら、そのまま薮の中に引きずり込まれていった、その速さは人間の仕業とは到底思えない

 

 

【ゴロツキA】

「!!やっ!!野郎!!」((PAM!PAM!PAM!))

 

 

リーダー各のゴロツキAは恐怖に駆られて発砲した、その先に居るゴロツキBがどうなろうと関係ない、それに奴はどうせ助からないだろう

 

ゴロツキBが消えた薮の中に何発も発砲するゴロツキA、ゴロツキCもそれに加わって発砲した、しかしおそらく効果はあるまい

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

勝浦の監視所‥‥‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥あれっ?」

 

【木曾】

「どうした?」

 

【川内】

「今何か聴こえなかった?‥‥何かの発砲音みたいな‥‥」

 

【木曾】

「この大雨だ、気のせいだろ?」

 

【川内】

「そう‥‥かなあ?」

 

 

【木曾】

「(‥‥‥始まったな)」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

イヤダァ~~~!!!シニタクナイ!!シニタクナイ!!!

タスケ‥‥‥((バキッ!‥ベキッ!‥ボキッ‥))ゲボゴッ!!‥‥‥

 

((‥‥ムシャ‥ムシャ‥))

 

 

凄まじい悲鳴と何かが引き裂けるような音‥‥‥

 

そして悲鳴が聴こえなくなると今度はライオンが生肉に食らい付くような音が‥‥

 

 

 

【ゴロツキA】

「‥‥何だよ!?‥‥何なんだよこれ!!?」(顔面蒼白)

 

【ゴロツキC】

「‥‥喰われてる‥‥俺達みんな喰い殺されるんだ!!!」

 

【ゴロツキA】

「貴様黙れ!!!」

 

 

二人になってしまったゴロツキ、依頼の仕事は破綻した、もう先には進めない、生きて帰れるかどうかもあやしくなってきた、手にしたハンドガンは何の役にも立たない事だけははっきりしている

 

 

 

汝の犯し罪‥‥その血肉で償え!

 

 

【ゴロツキC】

「ひいいいいい!!!」(ビクッ)

 

 

地獄の底から響き渡るような不気味な声‥‥‥

明らかに高度な知能をもった恐ろしい存在が自分達を補食しようとしている

野獣ではない、悪魔のような恐ろしい存在が‥‥‥

 

 

【ゴロツキA】

「‥‥冗談じゃない!‥‥俺は金が欲しかっただけなんだ!‥こんな所で殺されてたまるか!!野獣なんかに喰われて!!‥‥‥まてよ‥‥」

 

【ゴロツキC】

「‥‥何だよ!?俺の顔を見て!?何か良い手があるのか!?」

 

 

ゴロツキCは猛烈に嫌な予感がした、そしてその予感は的中する

ゴロツキAは瞬間本物の悪魔になった、悪魔以上と言うべきか

 

 

【ゴロツキA】

「おい、お前‥‥肉食獣から身を守る為に1番いい方法は何だと思う?」

 

【ゴロツキC】

「何だよ!?いきなり‥‥‥」

 

((PAM!PAM!))

 

【ゴロツキC】

「ぐわあああーーー!!!?」(ドシャッ!!)

 

 

ゴロツキAはゴロツキCの両足太股を撃ち抜いた、地面に倒れるゴロツキC

 

 

【ゴロツキC】

「いっ!!‥‥いきなり何しやがるーー!!!」

 

【ゴロツキA】

「肉食獣の前に囮の餌をぶら下げておくのさ!その間に俺は逃げられる、どうだ?良い手だろう?」

 

【ゴロツキC】

「ふっ!!!‥‥ふざけるなぁぁぁ!!!!!」

 

【ゴロツキA】

「俺はこんな山の中で化け物に喰われるなんて真っ平御免だ!!あばよ!!」

 

【ゴロツキC】

「ちくしょおおお!!!!!」

 

 

ゴロツキCはハンドガンの銃口をゴロツキAに向けてトリガーを引く、しかし生憎、弾倉(マガジン)はカラになっていた

 

 

【ゴロツキA】

「バカが!!残弾は把握しておくもんだ!!シロウトめ!!」

 

 

そう吐き捨てるとゴロツキAはその場から走り出した、ゴロツキCを本気で囮にする為に置き去りにするつもりだ

しかし走り出して数歩も行かないうちに‥‥‥

 

 

【ゴロツキA】

「‥‥!!?うぎゃああああああああ!!!痛てえええええええ!!!!」

((ビキビキビキ‥‥‥))

 

 

ゴロツキAは全身が痙攣して悲鳴をあげた

 

 

【ゴロツキA】

「いっ!!痛てええええ!!!たっ!!!ざじげ!!!‥‥」

 

 

全身の苦痛に表情が歪みながら手を伸ばして叫ぶ!

それは正に断末魔の叫びそのものだった

 

 

【ゴロツキA】

「ひぎいいいいいいーーー!!!!!!」

 

【ゴロツキC】

「‥‥なっ!?‥‥なんなんだよ!!」

 

 

その断末魔の叫びも長くは続かない

 

 

【ゴロツキA】

((バキバキブシャアァァァァァァ‥‥))

 

【ゴロツキC】

「ぎゃあああああああーーー!!!」

 

 

頭のてっぺんから足の爪先まで、ゴロツキAの肉体は一瞬にして砕け散った、まるで見えない鋭利な刃物でみじん切りに切り刻まれたみたいに‥‥‥

 

 

【ゴロツキC】

「ひっ!‥‥ひいいい~~‥‥‥」

 

 

頭の処理能力の限界を超える出来事が立て続けにおこって、ゴロツキCの精神は崩壊しかかっていた、もう何もまともに考えられない、分かる事は『次は自分の番だ』ということ、そして『誰も助けには来ない』ということ‥‥

 

 

((ズッ‥‥ズッ‥‥ズッ‥‥))

 

 

【ゴロツキC】

「‥‥‥ひっ!!!」

 

 

大雨の中だというのに低く重厚な足音がすぐ側まで近付いてきた

ゴロツキCは背後を振り向いた、そして

 

 

【ゴロツキC】

「!!!!!!うぎゃああああああああーーー!!!」

 

 

悲鳴をあげて後ずさりした、全身黒い影に覆われて目だけが赤く光っている、長身の何者かが立っている、人間の姿にも見えるがとても人間とは思えない、なぜならその何者かは『人間の腕』を掴みそれを食っていたからだ、その腕の持ち主がゴロツキBなのか変態趣味ゴロツキなのかは分からない

ゴロツキCが悲鳴を上げたのもそれら全てが理解を超える恐怖だったからに他ならない

 

その肉の味にも飽きたのか、その何者かは食いかけの腕を捨てた

 

 

(‥‥ポイッ‥‥バサッ‥‥)

 

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「チッチッ‥‥最近の深海も味が落ちたな、まあ食えない程じゃないが」

 

【ゴロツキC】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

一言も言葉を発する事が出来ないゴロツキCを無視して、姿を表した怪物、二等憲兵吸血鬼は続けた

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「他の二匹と同じように奴(ゴロツキA)も食っちまうつもりだったが、臭くてまずそうだったから普通に殺した、お前はどうかな?」

 

【ゴロツキC】

「いっ!!!いやあああーーー!!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「何だお前?ションベン漏らしやがって、きったねーな」

 

【ゴロツキC】

「‥‥ばっ!‥‥ばけもの‥‥」

 

 

ゴロツキCは失禁していた、しかしもうすぐ殺されるという状況に比べれば失禁なんて大した事ではない

完全に腰が抜け、太股を撃たれたゴロツキCに逃走する手段はなかった、唯一助かる方法があるとすれば命ごいをする事ぐらいだ、しかし目の前の怪物にそれが通用するかは絶望的だった

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「初対面に向かって化け物とは失礼だな、どういう教育を受けてきやがったんだお前?俺は『憲兵』だ」

 

【ゴロツキC】

「けっ‥‥‥憲兵?‥‥」

 

 

ゴロツキCは素っ頓狂な声をあげる、それはそうだろう、目の前の怪物を『憲兵』と誰が信じられるだろうか?そもそも憲兵が人を喰らうなんて聞いた事がない

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「信じる信じないはお前の勝手だ、この山の中に汚い面の深海棲艦が4匹出現したという情報があってな、憲兵の俺が討伐(捕食)に来た」

 

【ゴロツキC】

「深海棲艦って‥‥‥‥」

 

 

ゴロツキCは直ぐに気付く、『4匹の深海棲艦』とは自分達の事だ、この状況ではそれしか考えられないからだ

 

 

【ゴロツキC】

「おっ!!‥俺達は深海棲艦じゃないぞ!!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「お前は深海棲艦を化け物と言ったな?本当に化け物なら今すぐ掃討するべきだろう?その為に俺がここに来た」

 

【ゴロツキC】

「俺達は!‥俺達は人間だぞ!?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「貴様らが人間だと?笑わせるな!」

 

【ゴロツキC】

「‥‥‥へっ?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「貴様らは金の為、下半身の欲求の為だけに艦娘を傷付けようとしただろ?」

 

【ゴロツキC】

「そっ!?‥‥それが何だって言うんだよ!?」

 

 

両者の間では『艦娘』に対する価値観が全く違うのであるから話は噛み合う筈がない、しかし二等憲兵吸血鬼にとってそれはどうでもいい事だ、どの道コイツは食っちまうだけだ

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「生まれも育ちも関係ない、艦娘を傷付ける奴は全て深海棲艦(強行派)だ、深海棲艦は化け物、化け物なら即討滅する、簡単な理屈だろ?」

 

【ゴロツキC】

「そっ!?‥‥そんな無茶苦茶だあ!!!」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「馬鹿な奴らだ、真面目に生きていれば人間として死ねたかもしれねえのに、ふざけた真似して深海棲艦なんぞに成り下がりやがって」

 

【ゴロツキC】

「おおおっ!!!俺達は人間だぁぁぁ!!!」(ジタバタ)

 

【二等憲兵吸血鬼】

「食事の続きだ、俺は忙しい、あまり手間をかけさせるな!」

 

【ゴロツキC】

「まっ!!待ってくれよぉぉぉ!!!相手はたった一匹の艦娘じゃないか!!艦娘のせいで何で俺達四人がこんな目にあわなくちゃならないんだーー!?」

 

ドホッ!!!

 

【ゴロツキC】

「!!!!!!ぬぎゃああああああああーーー!!!」

 

 

ゴロツキCの片腕が見えない鋭利な刃物に斬られた様に吹き飛んだ、ゴロツキCは確実になった死と猛烈な苦痛によって悲鳴を上げる、心臓発作を起こさなかったのは精神が半分崩壊していたからかもしれない

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「たった一匹の艦娘か‥‥お前ムカつくなあ~、せめてひとおもいに息の根止めてやるつもりだったが気が変わった、苦しみながら死んでいけ!」

 

【ゴロツキC】

「‥‥い‥‥いやだ‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

貴様に来世があるなんて思うなよ!貴様の来世も魂も、粉々に噛み砕いてやる!

 

 

【ゴロツキC】

「‥‥えっ‥‥えへへへ‥‥」

 

 

ゴロツキCは恐怖と絶望の余り、ついに気がふれてしまった、だが怪物の様な憲兵の牙は容赦なく振り下ろされる

 

 

ハアァァァァァァ‥‥‥

 

 

 

 

ギャアアアアァァァ‥‥‥

 

 

 

 

山の中に断末魔の悲鳴が響き渡る、しかしそれは勢いを増した雨音に直ぐかき消されてしまった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

横須賀、ブロック海軍の施設(練兵場)をのぞむ一角

 

 

【帝国海軍、監察局員】

「こちら『勢子2』、奴等が動き出した」ザザッ‥‥

 

【正義 公人】

(こちら『金床』了解、そのまま状況を確認・録画しつつ待機せよ、こちらの合図があるまで絶対に動くな)

 

【監察局員】

「『勢子2』了解、このまま監視を継続する」ザザ‥‥

 

 

大雨の中、練兵場を監視する、バラクーダを被った監察局員が通信を切る

 

 

【監察局員】

「正義大尉も人が悪いな、三木之のチンピラとその手下にお灸をすえる為にあの擲弾兵を人柱にしようってんだからな」

 

【正義 公人】

(貴様、聴こえたぞ?)

 

 

軽く呟いただけのつもりが、無線の向こう側の正義大尉には聴こえてしまったみたいだ

 

 

【監察局員】

「いえ、失礼しました!」

 

【正義 公人】

(別に構わん、事実だからな、だが貴様達にこれだけは言っておくぞ)

 

【監察局員】

「……はっ!」

 

【正義 公人】

(優れた軍人とは、与えられた装備を有効に使いこなしてこそ、初めて名乗る事が出来るのだ、我々は任務遂行の為に『擲弾兵という装備品』を有効に活用しているのだ、忘れるな)

 

【監察局員】

「肝に命じます(恐ろしい人だ、自分の正義に微塵も疑問を感じてないんだからな)」

 

 

ーーーーーー

 

 

遠くの景色が霞んでしまう程の大雨の中の練兵場

 

ぬかるんだ地面を裸足で踏みつけながら全裸の男が走っている、軽装甲車が背後からそれを追い立てる

 

異様な光景だ

 

 

【見習い少尉】

「………………」((バシャバシャバシャ!))

 

 

【三木之 苗夫】

「このぉウスノロがぁぁぁ!!!もっとシャキシャキ走れぇ!!!この三木之様がてめえの腐った根性を叩き直してやらあ!!!有りがたく思えやあぁぁぁ!!!」

 

【玉林 宏】

「はっ……ははは……(やっぱりコイツ、狂ってる!)」

 

【三木之 苗夫】

「何だてめえ!!その面ぁ!!文句あんのか!?」

 

【玉林 宏】

「いっ!…いえ別に!」

 

【三木之 苗夫】

「てめえは黙って運転してりゃいいんだ!!クソがあぁ!!!」(ガスッ!!←シートを足蹴り)

 

【玉林 宏】

「いてぇ!……くっ…(ちくしょう!俺達が居なければ1人じゃ何も出来ない癖に!)」

 

 

雨合羽を着込んだ三木之が装甲車の上段から走る見習い少尉を罵倒しながら叫ぶ、運転を強制された書類管理中尉は狭い装甲車の中で三木之と二人きりの状況に我が身の運命を呪った

 

 

 

【見習い少尉】

「……参ったな……こんな格好……川内には……とても見せられん……」

 

 

雨と泥の中を淡々と走る見習い少尉、先程まで将校達にスパイクや鉄パイプで殴られていた為に、顔全体が腫れ上がり、身体中にアザや擦過傷が残っていた

 

勿論この程度の傷そのものは擲弾兵にとってはどうと言う事は無い、しかしそれでも一応苦痛はあるし何よりこんな姿を川内に見られでもしたら……

 

 

【見習い少尉】

「全く……今の俺……格好悪すぎるよなぁ……何の成果も残せないで……」

 

 

【五階 務】

「おらおら~、擲弾兵、これでもくらいな~」

((ブボボボボ……))

 

【見習い少尉】

「……ぶっ!……」

 

 

民間業者から半ば無理矢理徴用した衛生車(バキュームカー)から伸びるホースをニヤニヤしながら向ける三段腹中尉、そこから大量の『何か』が勢いよく飛び出し、見習い少尉の頭から全身にかけてぶち撒かれる

 

その『何か』が何なのかは言うまでもないだろう

 

 

【見習い少尉】

「…………………」

 

 

【五階 務】

「ギャハハハ!擲弾兵の全身野グソあえ、完成~♪」

 

【大東 裕之】

「うわっ!!くっ!くせえ!!…ばっ!!バカヤロー!!気をつけろ!!こっちにかかったらどうするんだ!!」(怒)

 

【五階 務】

「いいからお前はカメラ構えてしっかり撮影してろよ、映像が悪いと今度はお前が三木之様に糞まみれにされるぜ~♪」

 

【大東 裕之】

「……ちくしょう!…何で…何でエリート将校のこの俺がこんな事をしなくちゃならないんだ!?」

 

【五階 務】

「イヒヒヒ~♪分かってねえなぁお前は、お前も俺達も初めからエリートなんかじゃ無かったのよ、それに俺達はもう何処にも逃げ場なんか無いのさ~♪だったらよ~、トコトン三木之様の甘い汁吸ってよ~、一秒でも長く楽しく馬鹿騒ぎしようじゃねえか~なあ♪」

 

【大東 裕之】

「うるさい!!お前なんかと一緒にするな!!」

 

 

三木之の吐き出す毒に馴染んでしまった三段腹中尉に対して、自称エリート中尉は自分の置かれた状況を甚だ理不尽だと感じていた、俺は優れたエリートだ!こんな使い走りで終わる男じゃない!……と

 

 

【五階 務】

「往生際の悪い野郎だな~、まだ出世なんかに興味あるのかよ?」

 

【大東 裕之】

「俺があの三木之中佐とその一派に着いてるのはそもそもその為だ!俺だってガキじゃない!如何に俺がエリートても海軍で本来あるべき出世コースに乗る為にはそれなりのバックが必要なのは分かってる!

だから我慢してこんな下らない事もやってるんだ!畜生!!あんな擲弾兵と魚雷も射てない艦娘なんかと関わらなければ!!……」

 

 

大雨の中で雨合羽を着込んでカメラを構えながら己の不平不満を吐き出す自称エリート中尉、しかし、こんな状況を招いているのはこの男本人の浅はかさにも原因があるのだ

 

 

【五階 務】

「ああそうかい、好きにしろよ、どうでもいいが画像データのバックアップは本部のデータベースに転送しとけよ、最悪メモリカードを押収されても画像は残るからな」

 

【大東 裕之】

「ああ!分かってるよ!」

 

 

 

【見習い少尉】

「くせっ!……全く……惨めなもんだな……今の俺は……」

 

((バシャ…バシャ…バシャ…))

 

【見習い少尉】

「川内……すまん川内……こんな情けない俺で……」

 

((バシャ…バシャ…バシャ…))

 

 

見習い少尉は走り続ける、大雨の中を全裸で、全身に糞尿をぶちまけられても…それでもひたすら走る

 

擲弾兵だからこの程度の運動では全く息もあがらない

しかし、惨めであった、屈辱的であった、ある程度トラブルの予測がついても今の自分達はそれを避ける事も出来ない、その状況が情けなくて…何より川内に申し訳ない気持ちで一杯だった

 

そんな見習い少尉の気持ちを知ってか知らずか、三木之は装甲車で更に追い立てる

 

 

【三木之 苗夫】

「ギャハハハーーー!!!きったねぇなぁーーー!!!どうだ糞まみれになった気分は!!?誰の物かも分からねえ糞の味は!!?うめえだろ!?♪人間でもないクセにこの俺に逆らうからこうなるんだ!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「これがてめえと俺の決定的な差だ!!!てめえは俺には逆らえねえ!!あの糞艦娘もだ!!!それが分からないてめえを本当の糞野郎にしてやったぜ!!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「身の程を知ったか!!擲弾兵!!俺様の直々の教育を受けられてありがたいだろ!?ええ!!?」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【三木之苗夫】

「てめえ!!何とか言いやがれぇぇぇーーー!!!このクソがぁぁぁぁーーー!!!」

 

(((papapapapapapa!!!)))カランカラン……

 

【玉林 宏】

「ひっ!?…ひええ!!」

 

zip! zip! zip! zip! zip!

 

【見習い少尉】

「……!!……」

 

 

何の反応もしないで黙々走り続ける見習い少尉に、一人で勝手に怒り心頭に発した三木之は、装甲車に備え付けられた軽機関銃を乱射した、それにビビる書類管理中尉

 

三木之は射撃が下手である、普段ろくに訓練もしない、外れたら外れたで標的のせいにするような男だから射撃が上達する訳もない、おまけに機関銃はただでさえ反動が大きい

 

弾倉に150発の弾丸があったがその殆どは空しく地面に泥水を撥ね飛ばす結果となったがそれでも機関銃の連射である、3発だけ見習い少尉の背中に命中した

 

 

【見習い少尉】

「いてっ……下手くそめ!」

 

 

皮膚を突き破ったフルメタルジャケット弾は擲弾兵の硬い筋肉に弾き返された、しかし苦痛が無い訳ではない

 

 

【三木之 苗夫】

「ギャハハハーー!!!痛てえかぁぁぁ糞擲弾兵!!!痛てえのが嫌ならさっさと死ねぇぇぇ!!!くたばりやがれぇぇぇーーー!!!」

 

【玉林 宏】

「ちっ!!…中佐ぁぁぁ!!!練兵場で!!基地内で無許可で発砲はまずいですよーーー!!!」

 

【三木之 苗夫】

「うるせえぇぇぇ!!!黙ってろ!!!てめえも撃つぞ!!?どいつもコイツも俺の邪魔ばかりしやがってぇぇぇーーー!!!」

 

【玉林 宏】

「(冗談じゃないよ!!擲弾兵をいたぶる為だけって聞いたから書類を遣り繰りして装甲車を手配したんだ!!こんな事が憲兵や監察局あたりに知られたらただじゃ済まない!!)」

 

 

キチ○イに刃物、命令されたとは言え三木之に悪いオモチャを与えてしまった事に今更ながら後悔する書類管理中尉

 

((……ガチャン!))

 

【三木之 苗夫】

「……んん!!?」

 

 

弾切れである

トリガーを引き続けていたのだから当然だ

しかしその理屈は三木之には通じない

 

 

【三木之 苗夫】

「おい!!弾が出ねえぞ!?どうなってやがる!!」

 

【玉林 宏】

「いや!どうなってるも何も‥‥(あんたが引き鉄握り続けてたんだから当然じゃないか!?)」

 

 

自分で撃っておきながら弾切れの事実に怒る三木之、この男、普段普通に怒らない時間は無いのだろうか?

 

 

【三木之 苗夫】

「馬鹿野郎!!!俺の許可無く勝手に弾切れにするんじゃねえぇぇぇ!!!」

 

【玉林 宏】

「ええ!?‥‥(あんた!本当に軍人かよ!?)‥予備弾倉が後部にありますから、それで交換して頂ければ‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「何で俺がそんな事しなくちゃいけねえんだよ!?てめえがやれよ!!」

 

【玉林 宏】

「(撃ってるのはあんただろ!?)‥‥自分は今、運転中であり‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「てめえの都合なんか知るか!!!走りながらやれ!!!」

 

【玉林 宏】

「そんな無茶な!?」

 

【三木之 苗夫】

「俺の命令が聞けねえのかぁぁぁ!!!」

 

 

上官の無茶振りは軍隊の日常なれど、それでも最低限の出来る出来ないはある

この男は金持ちのボンボンが我が儘のまま大きくなったようなものだ

暴君に仕えるのも楽ではない

 

 

その時近くに‥‥‥

 

(((ズドドォーー‥‥‥ン!!!)))

 

轟音と共に落雷が発生した

周囲の光景が一瞬だけ明るく照らし出される

 

 

【三木之 苗夫】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【玉林 宏】

「‥‥うん?‥中佐?‥‥」

 

 

雷が光った瞬間、雨の中をひた走る見習い少尉の姿が三木之の視界に眩しく映った

この落雷の瞬間何を思ったか‥‥三木之の思考の中で何かのスイッチが入った

 

奴らさえ居なかったら! 奴らさえ居なかったら!

 

 

【三木之 苗夫】

「‥‥‥‥‥‥‥殺せ!」

 

【玉林 宏】

「‥‥はあっ!?」

 

【三木之 苗夫】

「あの糞まみれ野郎をひき殺せぇぇぇーーー!!!本当の死体野郎に変えてやれぇぇぇーーー!!!」

 

【玉林 宏】

「やっ!!‥止めて下さい三木之中佐!!この装甲車は軍の装備品なんですよ!?私闘で装備品を持ち出しただけでも重罪なのに!基地内で刃傷沙汰まで起こしたら!それこそ中佐の経歴に傷が!!‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「てめえが運転してんだ!!てめえが罪を被ればいいじゃねえか!!」

 

【玉林 宏】

「はあああーーー!!?」

 

【三木之 苗夫】

「いいからさっさとひき殺せぇぇぇーーー!!!この世界で生きる事が許されるのは俺の役に立つ奴らだけだぁぁぁ!!!」

 

【玉林 宏】

「もっ!!‥もう嫌だあぁぁぁーーー!!!」

 

【三木之 苗夫】

「どけぇぇぇぇぇぇーーー!!!」(((ドスッ!!!)))

 

 

普段の狂気に拍車がかかった三木之は、精神的に限界に達していた書類管理中尉をドライバー席から突き飛ばした、そして自分が座ると、即座にアクセルをベタ踏みして装甲車を見習い少尉めがけて突進させた

 

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥!?」

 

 

背後から追って来る装甲車が、いきないタイヤが泥水を派手に跳ね上げて急加速を始めた事に、見習い少尉は即座に異変を感じ取る

 

 

【見習い少尉】

「野郎!!とうとうとち狂ったか!?」

 

 

【三木之 苗夫】

「この俺の『正義の怒り』を思い知りやがれぇぇぇーーー!!!」

 

 

【見習い少尉】

「酔っ払ってるのか!?あんたの何処が正義だよ!?」

 

 

運転席の小さな窓ガラス越しに三木之の怒り狂った顔が見える、絶叫する口の動きも、それを見て見習い少尉は三木之の発言を理解した

 

装甲車が向かってくる、見習い少尉はそれをかわそうとするが三木之もしつこくその方向にステアリングを切る

 

(((バアーーン!!‥‥バシャッ!!‥‥)))

 

【見習い少尉】

「‥‥‥ぶわっ!!‥‥畜生め!!」

 

 

直撃は免れたが見習い少尉は装甲車の側面に跳ね飛ばされて、地面に顔からダイブした

 

装甲車は急制動をかけて停車、操縦席のハッチから三木之が顔を出す

 

((ガチャ‥‥))

 

【三木之 苗夫】

「てめえ!!!避けてんじゃねえぇぇぇーーー!!!」

 

【見習い少尉】

「あんた馬鹿か!?普通避けるだろ!!」

 

【三木之 苗夫】

「俺の命令が聞けねえのかぁぁぁ!!!」

 

【見習い少尉】

「黙って殺されろってか!?冗談じゃねえよ!!」

 

【三木之 苗夫】

「こっ!!!この野郎!!!糞まみれのボロ雑巾のゴミがこの俺に!!!……」

 

【見習い少尉】

「なあ中佐!!あんたに言っておきたい事がある!!」

 

【三木之 苗夫】

「勝手に喋るなぁぁぁーーー!!!」

 

【見習い少尉】

「中佐!!あんたが今の俺を見てどう思ってるかは知った事じゃないが……」

 

【三木之 苗夫】

「こっ!!!この……」

 

 

お互いが相手の話をまともに聞こうとしないのだから会話が成立する筈もない、それでも見習い少尉は構わず続ける

 

 

【見習い少尉】

「実は俺はな、あんたに感謝してるんだよ」

 

【三木之 苗夫】

「……なんだとぉぉぉ!!?」(ギリギリ……)

 

 

相手が泣いて許しを乞うか、命乞いするかを期待していた三木之、それを踏みつけにする事を楽しみにしていた三木之、しかしその願望は崩れ去った

 

己の欲望成就を又しても擲弾兵に邪魔された形になって、三木之のこめかみの血管が浮き上がる

構わず見習い少尉は続ける

 

 

【見習い少尉】

「俺は一度、こんな大雨の中を素っ裸で走り回ってみたかったのよ!どんな解放感が味わえるのかってな!キッカケは妙な形になったがお陰で俺の願望の一つが叶ったよ!ああ、返礼はいらんからな?」

 

【三木之 苗夫】

「こっ!!!…この野郎!!!俺を!!!この三木之様をコケにしやがってぇぇぇーーー!!!」

 

【見習い少尉】

「もう終わりか?俺はもっと走るつもりだ、着いて来たければ勝手にしな、着いて来られるもんならな、どうする?おぼっちゃん?」

 

【三木之 苗夫】

「があああああああああーーーーーー!!!」(狂)

 

【玉林 宏】

「いやああああーーー!!!」(半泣き)

 

 

見習い少尉はまた走り出した、今度はマラソンではなく短距離走を走る位のスピードで

 

三木之も装甲車のアクセルを蹴飛ばすように踏んで急発進させ後を追う、しかし泥のぬかるみが4WDである筈の装甲車を振り回す

 

 

【見習い少尉】

「どうしたノロマ!車に乗ってるのに走ってる奴にも追い付けんのか?」

 

【三木之 苗夫】

「うるせえぇぇぇーーー!!!」

 

【見習い少尉】

「車体がぶれまくってるぞ?四輪駆動で何でそんな運転になるんだ?あんた!射撃だけじゃなくて運転も下手くそだったんだな?」

 

【三木之 苗夫】

「ぎいいいいいいーーー!!!」

 

【玉林 宏】

「やっ!!止めてくれぇー!!これ以上この人を挑発しないでくれぇーーー!!!」

 

 

走る全裸の男とそれを追う暴れる装甲車、泣き叫ぶ同乗者

大雨の練兵場でカオスな光景が展開する

 

 

【三木之 苗夫】

「くそうっ!!!ちくしょう!!!お前らさえ!!!お前らさえいなかったら!!!‥‥引き○してやる!!!」

 

【見習い少尉】

「人のせいにするんじゃねえよ!!いつまで拗ねた(すねた)ガキでいるつもりだ!?」

 

【三木之 苗夫】

「があああああああああーーーーーー!!!」

 

【玉林 宏】

「ぎゃあああああーーー!!!」(号泣)

 

 

【大東 裕之】

「……何か様子が……ておい!!こっちに来るぞ!?」

 

【五階 務】

「…あれ?何かヤバいなこれ…ぶつかるぞ!?」

 

【大東 裕之】

「にっ!!にげろーーー!!!」

 

 

【三木之 苗夫】

「邪魔だぁ!!!どけぇぇぇーーー!!!」

 

 

(((ゴッシャアァァァーーー!!!)))

 

 

見習い少尉は三木之の装甲車を衛生車に誘導する

 

高みの見物で安心しきっていた将校達は、自分達に向かって突っ込んでくる全裸男と装甲車に仰天した

 

将校達は逃げ散り、装甲車は衛生車に追突した、タンクが破裂して汚物が装甲車の中にまで降ってきた、三木之は迂闊にも天蓋を閉じるのを忘れていたのだ

 

 

【三木之 苗夫】

「ぶわあっ!!!」

 

【玉林 宏】

「ひいっ!!!くっ!くせえっ!!!」

 

 

【見習い少尉】

「よう中佐!あんたも糞まみれか?どうだ?あんたも俺も、こうなっちまえば人間も擲弾兵もないだろ?

これで俺達はみんな糞まみれだ、糞まみれ同士仲良くしようや!」

 

【三木之 苗夫】

「てっ!!!てめえ!!!よっ!よくも……」

 

【見習い少尉】

「三木之 苗夫中佐!」

 

【三木之 苗夫】

「こっ!!!この!!!馴れ馴れしく呼ぶんじゃねぇぇぇーーー!!!」

 

【見習い少尉】

「三木之 苗夫!!」

 

【三木之 苗夫】

「うぐっ!……」

 

 

装甲車から身を乗り出した三木之と雨の中で立ち続ける見習い少尉……

 

見習い少尉に鋭い声で名前を呼ばれた三木之は一瞬怯む、自分の周りでこのように名前を呼ぶ者は三木之の周辺には居ないのだ

 

三木之を見る見習い少尉の目は、何処か三木之を哀れんでいる様に見えた

 

 

【三木之 苗夫】

「てっ!!てめえ!!何だその目は!?」

 

【見習い少尉】

「三木之の旦那、今のあんたに必要なのは、今そこにいる腰巾着共じゃない」

 

【三木之 苗夫】

「……てめえ!……」

 

【大東 裕之】

「こっ!腰巾着とはなんだー!!」

 

【見習い少尉】

「あんたは孤独だ、あんたの周りにいる奴等はあんたの父親が持つ金と権力、そしてあんたの狂気を恐れている連中だけだ、誰もあんたに尊敬も忠誠心も感じてなんかいない、奴等はあんたを恐れ、あんたの権力に便乗して甘い汁を吸おうとしてるだけだ、それはあんた自身が望んで招いた事だがな」

 

【三木之 苗夫】

「こっ!……この……」

 

【見習い少尉】

「あんたに必要なのは何でも言うことをきく下僕じゃない、何でも腹を割って話せる対等の者だ、例え1人でもそういう存在を作れたら孤独なあんたの人生も変わるかもしれない、俺がなってやってもいいんだがそれはあんた次第だからな…」

 

【三木之 苗夫】

「ぐがああああーーー!!!」(激怒)

 

 

見習い少尉の忠告を受けて三木之は……怒り狂った

 

 

【三木之 苗夫】

「この糞ゴミの死体野郎!!!俺の許可無しに勝手に喋るな!!!勝手に息を吸うな!!!よくもこの三木之様に説教垂れやがったなぁぁぁ!!!

この世界の奴等は全員俺の下僕だ!!!三木之財閥の御曹子であるこの三木之苗夫様の幸福と命令がこの世界の全てなんだーーー!!!

お前ら下僕は黙ってこの三木之様の為に!働いて戦って死んでいけばいいんだ!!!俺の役にたたない野郎はこの世界に存在する資格なんざねえぇぇぇーーー!!!

対等の存在だぁ!?そんなもん要るかぁぁぁ!!!」

 

 

【玉林 宏】

「……(こいつ!正真正銘に狂ってる!…いつか何とかして手を切らないと!)」

 

 

【見習い少尉】

「そうか、それがあんたの生き方か?あんた自分だけが人間のつもりかよ?」

 

【三木之 苗夫】

「それがどうしたぁ!!擲弾兵!!」

 

【見習い少尉】

「そうか……分かった、もう何も言わないよ、ただな……」

 

 

もうこの男を救う事が出来る者は居ないのか?

少なくとも自分には無理だ、見習い少尉は三木之と会話をする事を止めた

 

 

『へたれ提督』と『三木之 ジャギ』、二人の男が完全に袂を別った瞬間と言えた

 

 

【見習い少尉】

「中佐、俺の事はいくら憎んでもらっても構わない、ただ川内の事だけは……もう水に流してやってくれないか?」

 

【三木之 苗夫】

「この死体野郎!!!また俺に命令しやがるかぁぁぁ!!!」

 

【見習い少尉】

「『人間』のあんたに頼んでるんだ!あんたは川内を苦しめて色々奪ってきた、妹も、三水戦の艦娘たちも、海軍への希望や帰属心までもあいつは失いかけてる、もう充分じゃないか、助けてやれとは言わん、もう構わないでやって欲しいんだ、たのむ」

 

 

女性として大切なものまでお前は奪った!その言葉は飲み込む見習い少尉であった

 

見習い少尉はここで頭を下げた、この時の映像は後に『擲弾兵が人間様に屈服して詫びを入れた』と称されて編集され流される事になる

 

おそらく最後になるであろう見習い少尉の嘆願に対して、三木之は……笑い出した

 

 

【三木之 苗夫】

「いひひっ……いひひひ~~!」(嘲笑)

 

【見習い少尉】

「可笑しいか?」

 

【三木之 苗夫】

「たった一匹の艦娘の為に頭を下げるとか……可笑しくて惨めで笑えるねぇ~~!」

 

【見習い少尉】

「あんたに理解してくれとは言わないさ」

 

【三木之 苗夫】

「おい死体野郎、いいこと教えてやる!俺は近いうちに『作戦部』に復帰する、『大佐』として返り咲いてな!この意味が分かるか?」

 

 

【大東 裕之】

「ええっ!?本当ですか!?中佐!いえ次期大佐殿!」

 

【五階 務】

「おいおい、マジかよ~、まっ、どうせ親父様の金の力だろうけどな~、でもこれでもっと甘い汁吸い放題だなぁ~♪」

 

【玉林 宏】

「(……あんなキチ○イが作戦部に復帰!?冗談じゃない!このブロック海軍はもうおしまいだ!……)」

 

 

【見習い少尉】

「そうか…そいつはおめでとう、それでそれを期に全て水に流してくれると?……」

 

【三木之 苗夫】

「俺が作戦部に復帰したら真っ先にやる事は!!てめえとあのクソ艦娘を血祭りにあげてやる事よ!!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「反逆罪の罪をでっち上げててめえらを始末するのもいいが、立場上は俺も作戦部の大佐だからな、消耗品は消耗品でそれなりの使い方を考えないといけねえ、だからてめえらに汚名返上のチャンスを与えてやる」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「身一つで最前線に突っ込んで!深海の一匹とでも刺し違えてくたばってこい!!!どうだ?この三木之様の暖かい温情は?、消耗品に相応しい最高の使い方だろう?

少しでも不満な顔をしやがったら即!反逆罪で始末してやるからな!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「もっとも、ここから生きて帰れたらの話だがな!!」

 

【見習い少尉】

「‥‥まだ走る気か?」

 

【三木之 苗夫】

「俺はてめえを引き○す事をまだ止めちゃいねえんだ!!いま殺してやるからそこ動くなぁぁぁ!!!」

 

【玉林 宏】

「やだぁ!!もう嫌だぁぁぁ!!!」

 

 

糞尿の香り漂う狭い装甲車の中で発狂直前の書類管理中尉を無視して、三木之は再び装甲車のアクセルを全開にした、しかし……

 

(((ガスン…ガスン…ガスン…)))

 

【三木之 苗夫】

「うんっ!!?」

 

 

数メートルも走らないうちにエンジンがノッキングを起こして装甲車は止まってしまった、後はウンともスンとも動かない

 

 

【玉林 宏】

「……とっ…止まった…って!ひいっ!?」

 

【三木之 苗夫】

「おい!!てめえ!!動かねえじゃねえか!!どうなってやがる!!」(ガバッ!)

 

【玉林 宏】

「あのっ……ガス欠かと……」

 

 

燃料計はEを指していた、当然だ

装甲車に限らず軍用車両は総じて燃費が悪い、おまけにぬかるんだ泥の上をローギアで延々と走り続けていたのだから

 

しかし、それを素直に受け入れる三木之ではない

 

 

【三木之 苗夫】

「俺の許可も無しに!!何勝手にガス欠になってやがるんだぁぁぁ!!!」

 

【玉林 宏】

「そっ!!…そんなぁ!!…ってぐえっ!!」(((ドシャア!!)))

 

 

理不尽な怒りを書類管理中尉にぶつけた三木之は装甲車の上に躍り出だ、すると……

 

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【五階 務】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

残りの二人の将校達が両手を挙げて黙って立っていた

雨の中で二人は微動だにしない

 

 

【三木之 苗夫】

「やい!!てめえら!!ボサッと突っ立ってないで、あの死体野郎をぶっ殺せ!!!」

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【五階 務】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【三木之 苗夫】

「てめえら!!何シカトしてやがる!?さっさと野郎を本当の死体にかえちまえーーー!!!」

 

【大東 裕之】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【五階 務】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

己の逆恨みの復讐なのに、あくまで他人任せにしようとする三木之、将校達が返事をしない事に更に腹を立ててわめき散らすが将校達は両手を挙げたまま返事も返さない

 

 

【三木之 苗夫】

「黙ってんじゃねぇぇぇーーー!!!てめえら死にてえのかぁぁぁーーー!!!俺の命令に逆らったらどうなるかまだ分からねぇのかぁぁぁーーー!!!」

 

 

【正義 公人】

「黙れ!チンピラ!」

 

【三木之 苗夫】

「!!!!!!!?」

 

 

いきなり背後からチンピラ呼ばわりされた三木之は驚いて振り替える、そこにはいつの間に装甲車の上に上がったのか、見たことのない男が立っていた

 

 

【三木之 苗夫】

「…って!?…てめえは!?……」

 

(((パアーーーー……ン!!)))

 

【三木之 苗夫】

「……!?ぐわっ!!!」(((ドシャア!!!)))

 

 

言葉を返す間もなく三木之は、その男、正義 公人に張り飛ばされた、見事に地面に転げ落ちるチンピラ

 

 

【正義 公人】

「降りろ!チンピラ!この装甲車は軍の装備品だ!貴様の私物ではない!」

 

【三木之 苗夫】

「…ぐっ!!…ぐはっ!!……」

 

 

背中をしこたま打って少しの間マトモに息が出来なくなった三木之、やがて何とか息を整えると……

 

 

【三木之 苗夫】

「…ぐっ……てめえ!!!…俺を!…この俺を殴りやがったなぁぁぁーーー!!!」

 

【正義 公人】

「それがどうした?チンピラ!」

 

 

【見習い少尉】

「おいおい、何か凄い人が現れたな」

 

【監察局員】

「動くな!手は頭の後ろに!」(ジャキッ!)

 

【見習い少尉】

「……お宅ら、誰だ?」

 

 

アサルトライフルを構えた完全装備の兵士か背後に現れた、見習い少尉はゆっくり両手を挙げる

 

よく見ると、同じような兵士達が周りを取り囲んでいた

二人の将校も同じようにアサルトライフルの銃口を向けられて動けずにいる

 

 

【監察局員】

「我々は『帝国海軍監察局』の者だ、何が起こるかは見てれば分かるよ、擲弾兵」

 

【見習い少尉】

「あんた達、俺の事も知ってるんだな?」

 

【監察局員】

「まあな」

 

 

何処かフレンドリーな口調で話す監察局員だったが、銃口の向きは見習い少尉をとらえて離さない

兵士には緊張感が漂っている、一般の兵士から擲弾兵に向けられる視線、これが現実なのだろう

 

 

【三木之 苗夫】

「てめえは何処のどいつだぁぁぁ!!!この俺にこんな事して!!ただで済むと思ってんのかぁぁぁーーー!!!」

 

【正義 公人】

「喚くな!チンピラ!我が身の心配でもしてろ!いつでも貴様の父親が貴様を守ってくれると思うなよ?」

 

【三木之 苗夫】

「‥‥んだとぉ!!‥‥」

 

 

装甲車の上から見下す正義大尉を睨み返す三木之、周りの監察局員から銃口を向けられてもその狂気は微塵も揺るがない

構わず正義大尉は続ける

 

 

【正義 公人】

「『三木之 苗夫、アジア・オセアニアブロック海軍補給部中佐!、貴様は只今より我々『帝国海軍監察局』の管理下に置かれる、その間は全ての階級、役職、権限は無効になるからそう思え!」

 

【三木之 苗夫】

「何だとぉぉ!!?勝手に決めてんじゃねぇよ!!!大尉の分際でこの俺に命令する気か‥‥」

 

【正義 公人】

「貴様らブロック海軍は我々帝国海軍の下部組織だと言う事を忘れるなよ!更に罪人である貴様には本職の階級をどうこう言う権限などない!」

 

【三木之 苗夫】

「こっ!!?‥‥この俺が罪人だと!!?」

 

【正義 公人】

「我々は貴様らを逮捕しに来た、指揮権限外の者に偽造書類をもって軍の装備品である軽装甲車を勝手に持ち出し、強権をちらつかせて民間の衛生車を強引に徴用し、それを個人的な私闘に乱用した挙げ句、基地内で無許可で発砲したな!」

 

【三木之 苗夫】

「この俺を!!この三木之様を逮捕だぁ!?ふざけんな!!!それがどうした!!てめえには関係の無い事だろうがぁぁぁ!!!」

 

【正義 公人】

「己の立場をまだ分かっとらん様だな、貴様はその上に軍の装備品である軽装甲車を破損させた(糞尿まみれにした)!つまりこれは軍への攻撃!軍への反逆だ!」

 

【三木之 苗夫】

「反逆だとぉぉ!!?」

 

【正義 公人】

「その疑いをかけられても仕方ないと言う事だ!貴様ら四名は軍の将校でありながら軍の『秩序』を著しく乱している!貴様らは軍の恥だ!全員検挙の上で監察局が貴様らを取り調べる!連れていけ!」

 

【監察局員】

「はっ!(ビシッ!)、全員両手をそのままで歩け!無駄な抵抗はするなよ!」

 

【玉林 宏】

「‥‥たっ‥‥助かった‥‥」

 

 

【大東 裕之】

「俺達が逮捕!?‥‥そんな!エリートのこの俺が!?‥‥」

 

【五階 務】

「‥‥おい、映像のバックアップは転送しといただろうな?」

 

【大東 裕之】

「一応はやったよ!でもそれどころじゃないだろ!?」

 

【五階 務】

「映像データを丸ごと押収されたらそれこそ三木之様に酷い目に逢わされるぜ?なあに心配いらねえよ♪監察局の言い分なんざハッタリよ、こっちには三木之様の‥‥三木之財閥のマネーパワーがあるんだ、せいぜい二、三日で出られるさ♪」

 

 

悪どい事には場数慣れしてると見えて三段腹中尉は平然と言ってのけると、懐からあの携帯無線機を取りだした‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「‥‥‥!!!」

 

 

それを見た見習い少尉がすかさず反応した

 

 

【五階 務】

「(‥‥ザッ)俺だ!お前ら今すぐ例の艦娘を‥‥」

((ガシッ!))

 

【見習い少尉】

「止めろこのデブ!!約束が違うだろうが!!」

 

【五階 務】

「はっ!!‥放せよ!!」

 

【監察局員】

「お前ら動くな!!」

 

 

三段腹中尉は勝浦に送り込んだゴロツキに指令を飛ばそうと無線機を取り出したがそれを見習い少尉が押さえ込んだ、ここまでして勝手な事をされては冗談ではない!

監察局員のアサルトライフルの銃口もお構いなしに見習い少尉は三段腹中尉に飛び掛かった

 

 

その時‥‥‥

無線機の向こうから‥‥‥

 

 

(ザザ‥‥お前‥‥ギルティ(有罪)!‥‥ブチッ!)

 

 

ごく短い言葉が発せられたと思ったら無線は切れた

 

 

【五階 務】

「あっ‥‥あれ?」

 

【見習い少尉】

「よこせ!!」((バッ))

 

 

見習い少尉は三段腹中尉から無線機を引ったくる、そして命令を完全無効にしようとしたが‥‥無線の向こうは完全に沈黙したまま、二度と応答は無かった

 

 

【五階 務】

「おかしいなぁ‥‥奴ら返事だけは必ず返すはずなんだが、それに誰か知らない声が‥‥ぐおっ!?」((ガバッ!!))

 

【見習い少尉】

「このブタ野郎!!!川内にもしもの事があったら貴様を生きたまま八つ裂きにしてやる!!!」

 

【五階 務】

「うわあ!!くっ!来るなよ!!ウ〇コくせえんだよ~!!」

 

【監察局員】

「おおい!動くなって!!」

 

 

三段腹中尉の胸ぐらを掴んで激高する見習い少尉

周りの監察局員もどうしたものか反応に困ってしまった

 

 

【正義 公人】

「そこ!茶番はそこまでだ!四人を連行しろ!」

 

【監察局員】

「はっ‥‥はっ!」

 

 

三段腹中尉は見習い少尉から引き離され連行された

他の将校達も続いて連行されていく

 

 

【大東 裕之】

「おおい!!俺は!俺は海軍のエリート将校だぞ!?将来だって有るんだ!!こんな事になったのはそこに居る擲弾兵と奴の艦娘のせいで!!‥‥」

 

【監察局員】

「黙って歩け!撃たれたいか!」

 

【玉林 宏】

「‥‥助かった‥‥」

 

 

【三木之 苗夫】

「この野郎!!こんな事して只で済むと思うなよ!!てめえの面は忘れねえからなぁぁ!!!」

 

【正義 公人】

「帝国海軍監察局『正義 公人』大尉だ、忘れるなよ!ブタのケツ!」

 

 

正義大尉の部下は暴君三木之が相手でも容赦ない

それでも暴れる三木之の両手を抱えて強制連行していく

 

 

【三木之 苗夫】

「やい!!糞擲弾兵!!これで終わったと思うなよ!!てめえとあの糞艦娘はこの俺の手で!!!……離せこの野郎!!……」

 

 

連行されながら喚き散らす三木之の罵詈雑言、しかし見習い少尉はそれどころではなかった

 

 

【見習い少尉】

「誰か!!今すぐ勝浦に人をやってくれ!!俺の秘書艦が危ないんだ!!頼むよ!!」

 

【監察局員】

「だから!!動くな!!」((ジャキッ!))

 

【見習い少尉】

「緊急事態なんだぞ!?」

 

 

見習い少尉は監察局員達に銃口を向けられてもお構い無しに訴え続ける

 

 

【正義 公人】

「静かにしろ!擲弾兵!逆らうなら貴様も処分するぞ!」

 

【見習い少尉】

「あんた達!!俺と三木之のやり取りは分かってるんだろ!?だったら俺の川内が危ないのも知ってるだろう!?お願いだ!!監察局なら助けてくれよ!!」

 

【正義 公人】

「擲弾兵である貴様に何かを願う権利は無い!艦娘は海軍のものだ!貴様の所有物ではない!艦娘が犯罪に巻き込まれるなら犯罪者は我々が厳罰を与える!貴様は黙っているがいい!」

 

【見習い少尉】

「あんたの主義主張はこの際どうでもいい!!川内を助けてくれと言ってるんだ!!」

 

【正義 公人】

「あくまで海軍に、人間に逆らう気か?それなら‥‥」

 

【香取】

「皆さん!お静かに!」

 

 

全裸の擲弾兵と完全武装の監察局、両者が一触即発になりかけた時、正義大尉の秘書艦『香取』が両者を静止した

 

 

【正義 公人】

「香取……何の真似だ?」

 

【香取】

「大尉、我々の当初の目的は達成しました、今はこれ以上事を荒立てる事は無いかと、それに彼は見習いとはいえ連邦統合海軍に任命された海軍少尉ですから、自分の秘書艦を心配するのは彼の責務としては当然です」

 

【正義 公人】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【香取】

「擲弾兵少尉……とお呼びしたら良いのかしら?貴方の秘書艦は無事です、そこは心配しないでください」

 

【見習い少尉】

「何故そんな事が分かる!?」

 

【香取】

「これです」

 

 

香取は携帯を取り出し画面を見習い少尉に向ける

そこには二人の艦娘が映っていた

 

 

【香取】

「丁度「1分前」にインスタに投稿されたばかりの自撮り画像です、右に映っているのは貴方の秘書艦娘ですね?」

 

【見習い少尉】

「‥‥川内!確かに間違いない、これは?」

 

【香取】

「左に並んで映ってるもう一人の艦娘が投稿したものです」

 

 

確かに川内が笑顔で映っている、並んで映っているのは見覚えのない艦娘だった

 

 

【香取】

「軽巡洋艦娘『木曾』、貴方の秘書艦と共に『ビンソン計画』を生き残った者です、そして今は『国防軍・天憲隊(当時)』の一員として活動しています」

 

【見習い少尉】

「彼女が木曾……話は川内から聞いた事がある……」

 

【香取】

「撮影時間も載っています、投稿の1分前に撮られた事になっています、つまりこれは彼女達の現状で間違いないでしょう、そしてこの木曾は天憲隊の一員、天憲隊は我々帝国海軍とはある意味因縁がありますが、その実力は本物です」

 

【見習い少尉】

「‥‥つまりこの木曾と一緒にいる事実が川内の安全を証明していると?」

 

【香取】

「その通りです、三木之の手下が何人来ようと物の数ではありません」

 

【見習い少尉】

「この木曾はあんた達が送り込んだのか?」

 

【香取】

「いいえ全くの偶然です、木曾の行動については我々は関知していません、しかし貴方の秘書艦の安全確保の保証には充分なのも確かです」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥そうか‥‥」

 

【香取】

「僭越ながら貴方と三木之達の会話は傍受させて貰いました、その時点で勝浦には別働隊を派遣しています、確実な安全確認の報はもうすぐ届くでしょう」

 

【正義 公人】

「これで満足か?擲弾兵?」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

腑に落ちない突っ込み処は沢山あるが、川内の安全は確保されているらしい、今はそれだけでも良しとするしかないだろうと見習い少尉は思った

 

それにしてもこの大尉……

 

三木之にあそこまで堂々と言い放った度胸は大した御仁だが、一方で擲弾兵をまるで目の敵にしてるような……

 

 

【正義 公人】

「艦娘の身の安全を守るのは『人間』であり『正規軍人』である我々だ、貴様が心配する事ではない、総員撤収するぞ!」

 

【見習い少尉】

「……ちょっと待ってくれ」

 

 

正義大尉と監察局は、三木之達を捕縛する口実を作る為に見習い少尉を『人柱』として利用したのだ

見習い少尉にもそれだけは理解出来た

 

そんな事など一切気に止めない正義大尉が撤収の号令を発したところで、見習い少尉は呼び止めた

 

 

【正義 公人】

「何だ?何か用か?私は忙しいのだ」

 

【見習い少尉】

「あんたにはあんたの目的があったんだろう、だがあんた達に救われたのは事実だ、それだけは礼を言っておくよ」

 

【正義 公人】

「そんなものは不要だ、我々の目的は軍の『秩序』を乱した三木之というチンピラに灸をすえる事だ、貴様を助ける為ではない、この『正義 公人』が監察局の一群を率いる立場となったからには奴に今までの様なデカい顔はさせん!」

 

【見習い少尉】

「三木之の坊やに宣戦布告する為か?何とも酔狂だな」

 

【正義 公人】

「父親の権威を剥ぎ取ってしまえば奴は何も出来ないでくの坊だ、この私がいずれ息の根を止めてやる、言いたい事はそれだけか?」

 

【見習い少尉】

「‥‥もう一つ、あんた達監察局は三木之がこうする事を前々から知ってたんだな?それを知った上で俺を糞まみれにさせたと?」

 

 

【正義 公人】

「それがどうした?擲弾兵!」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

正義大尉の『擲弾兵』という単語にはお世辞にも友好的な空気は微塵も感じられなかった

 

 

【正義 公人】

「貴様は自分の事を人間だとでも思っているのか?」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【香取】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

正義大尉は腰のホルスターから愛用の自動拳銃を抜いた、そしてそれを見習い少尉に見せる

 

 

【正義 公人】

「貴様はこの拳銃と同じ、軍の装備品に過ぎん、我々は目的を達成する為に装備品を使って任務を遂行しただけだ、それ以上でもそれ以外でもない」

 

 

『擲弾兵はただの装備品、人間ではない』

 

正義大尉は何の迷いもなく言い放った

この男は少なくとも自分の味方ではない、見習い少尉は理解した

 

 

【正義 公人】

「この際だから言っておく、艦娘は神聖なる海軍の誉れ!海軍の栄光と伝統の記憶を内苞した尊き存在だ!それを貴様のような『道具』に人間と士官の真似ごとをさせた上で、たった一人とはいえ艦娘の指揮を任せるとは、悪い冗談か悪夢としか思えん!」

 

【見習い少尉】

「俺が海軍に居て、艦娘を指揮する事は悪夢だと言うのか?」

 

【正義 公人】

「貴様だけではない!土方長官が作ってしまった『非軍人提督制度』という愚行のお陰で、軍人でもなければ人間ですらない、そんな輩達がのうのうと提督を名乗ってしまっている!おまけに三木之のような愚か者の存在だ!お陰で海軍の『秩序』は大いに乱れてしまった!」

 

【見習い少尉】

「秩序‥‥ね‥‥」

 

【正義 公人】

「本来ならば、艦娘の指揮は我々のような正規の海軍軍人のみが行うべきなのだ!そんな海軍の秩序を乱しているという点では三木之も貴様も同類だ!そんな秩序の敵である貴様を助ける理由が何処にある?

最も貴様は土方長官に命令されて仕方なくここに居るに過ぎん、元より貴様には何かを選択する権力など無いのだから貴様に罪がある訳では無いがな、しかしこのふざけた状況はいつか必ず、この私の手で修正してみせる!」

 

【見習い少尉】

「俺の存在は『ふざけた状況』ってか?そりゃ恐縮なことで」

 

 

【香取】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

どうやらこの男とも話が通じそうにもない、見習い少尉は話を続ける気力が失せた

香取は何を思うか、黙って正義大尉を見つめる

 

 

【正義 公人】

「軍の施設内をそんな薄汚い格好でうろつきおって、本来なら貴様も検挙した上で然るべき部署に送り込んでやるべきだが、一応は三木之捕縛に貢献したのも事実だ、それに免じて今回だけは見逃してやる、服を着てさっさと勝浦に帰れ!」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

これ以上の問答は不要!とばかりに正義大尉は話を打ち切ると、部隊を連れて撤収して行く‥‥‥

 

 

【監察局員】

「‥‥と言う事だ擲弾兵さんよ、あの大尉に睨まれると厄介だぜ?海軍に居場所が無くなる前に身の振り方を考えた方がいいんじゃないの?」

 

 

帰り際に一人の監察局員がこっそり耳打ちをしていく

 

 

【見習い少尉】

「‥‥身の振り方ね‥‥今更俺達に何処に行けって言うんだ!‥‥」

 

 

人間扱いすらされない海軍未経験のただの兵隊が、己の意志とは無関係に運命の歯車によって、見習いとは言え海軍少尉としてこの横須賀にやってきた、一人の艦娘を連れて

今更『吉坂博士』の研究所には戻れない、迷惑をかけるだけだ

 

現状が維持出来なくなる日がもし来るなら、見習い少尉も川内ももう一度野に下る以外に選択肢がない、その時は誰の助けも得られないかもしれない

 

そんな自分達の状況で何処に行けと?

『擲弾兵大隊』に戻って処理機に飛び込めとでも言うのか?

 

自分一人ならともかく、川内を巻き込む事になるのだ

軽率な行動も選択もとる訳にはいかない

 

 

【見習い少尉】

「……とどのつまり、俺の無力が原因か……無様なもんだな」

 

【香取】

「私はそうは思いませんよ?」

 

 

振り向くとそこにはあの『香取』が立っていた

見習い少尉を見下した正義大尉、その腹心の彼女が何故?

 

 

【見習い少尉】

「大尉の部下である君が、俺を擁護していいのか?」

 

【香取】

「事実を申し上げているだけで擁護とは違います、私は大尉の秘書艦として大尉に忠誠を誓っていますが、それは大尉の全てを肯定するという浅はかなものではありません、大尉は崇高な理念の持ち主ですがまだ若くて未熟です、それを補佐するのが私の任務であり、私の大尉への忠誠は大尉に忠実であるのとは必ずしも同義語ではないのです」

 

【見習い少尉】

「エリートはまわりくどい言い回しをするな、つまり君はあの大尉殿のイエスマン‥‥いやイエスウーマンと言うべきか?‥‥になる事が大尉への忠誠心だとは考えていないんだな、君は大尉殿の教育係なのかな?」

 

【香取】

「御想像にお任せします」

 

【見習い少尉】

「君は俺を無様とは思わんのか?」

 

【香取】

「いいえ、少なくとも私は貴方を勇敢な戦士だと考えています」

 

【見習い少尉】

「勇敢な戦士?この俺が?‥‥降りかかる火の粉も払えない、人間としても認められない、秘書艦に苦労ばかりかけてるこの俺が?」

 

【香取】

「闘志のままに拳を振り上げるばかりが勇敢さとは限りません、時には忍従に堪え、屈辱に塗れても大切な者を守ろうとする強い意志、それも立派な戦士の証です」

 

【見習い少尉】

「それは買いかぶりだよ、俺はただ川内を守りたかった、川内に恥ずかしくない男になりたかっただけさ、現実は見ての通りだがな‥‥‥」

 

 

大雨の中を、全裸で糞尿塗れで立っている自分の姿を思うと勇敢な戦士なんて冗談でも口に出せない、第一こんな姿、無様過ぎてとても川内には見せられない‥‥

 

 

【香取】

「‥‥擲弾兵の少尉さん、私は貴方に御礼が言いたかったのです」

 

【見習い少尉】

「お礼?俺が何かしたか?」

 

【香取】

「貴方は御自身の事はそっちのけで、真っ先に秘書艦である艦娘の身の安全を心配されました、監察局員に銃口を向けられているにもかかわらずです」

 

【見習い少尉】

「俺には何より大事な事だ、それがどうかしたのか?」

 

【香取】

「いいえ、ただ艦娘の一人として貴方に感謝の気持ちを伝えたかったのです、そこまで艦娘の事を考えてくださる事に対して」

 

【見習い少尉】

「そこまで感謝される理由が俺にはよく分からんな、俺は当然の事をしてるだけで特別な事なんかしてない、俺がやりたくてやってる事だ、しかしそれで君の気が済むなら素直に受け取っておくよ」

 

 

自分の事よりも何より川内を優先する

 

見習い少尉にとっては息を吸う、ご飯を食べると同じくらい当然の事なのだが、あらためて礼を言われると変な気分になってしまう

 

 

【香取】

「感謝ついでに御忠告申し上げます、かなり言い難い事なのですが」

 

【見習い少尉】

「忠告?言ってくれ、今更悪い知らせなんて驚かないよ」

 

【香取】

「これは軍機密に触れますのでご内密に、土方長官に航宙軍への再任官の内示が出ています、まだ決定事項ではありませんが」

 

【見習い少尉】

「土方長官が航宙軍に?それは凄い栄転だな、つまりそれは‥‥‥」

 

【香取】

「この意味、お分かりですよね?もしこれが正式な命令として発布されれば土方長官本人でも拒む事は出来ません、土方長官は連邦統合海軍省の人事局から去る事になり、そして貴方達はこのブロック海軍内で唯一の後ろ盾を失う事になります」

 

 

これまでも語ってきたが

 

現連邦統合海軍省人事局長『土方 龍』元帥

閉鎖的な海軍組織の現状を打開し変革を促す為に『非軍人提督制度』を創設し、見習い少尉と川内の二人を横須賀に送り込んだ張本人である

 

この制度によって多くの非軍人提督・非人間提督が誕生した訳だが、海軍内で自分達の既得権を維持しようとする旧態勢力からは当然目の敵にされた

 

見習い少尉達もその『内紛』に己の意思とは関係なく巻き込まれてしまっている訳だが、それでも土方長官の存在は二人にとっては唯一の後ろ楯であった

 

それを失うとなれば……

 

彼は『ただの擲弾兵』でしかなくなり、海軍で理想を実現するどころの話では無くなってしまう

 

 

【見習い少尉】

「……他には?」

 

 

見習い少尉は機を取り直して質問する

どんな悪い知らせでも情報を得る事は生き残る為に必要だ

 

 

【香取】

「もう1つ、我々は確かに三木之を捕縛しました、大尉は三木之にたっぷり思い知らせる積もりの様ですが、おそらく我々が三木之を拘束出来るのはせいぜい10日から2週間、どれ程長くても1ヶ月が限界でしょう」

 

【見習い少尉】

「奴には父親の金と思い通りに動く下僕がいるからな」

 

【香取】

「それだけではありませんよ?」

 

【見習い少尉】

「‥‥と、言うと?」

 

【香取】

「確かに三木之の父『三木之 カシアス』は連邦政府の高官、その権威と財力は大きいでしょう、三木之に弱みを握られた者達も三木之の走狗として働く事を拒否出来ない、しかしそれだけではあの狂人が海軍に居座れる理由にはなりません」

 

【見習い少尉】

「他にも奴を守ろうって物好きがいるのか?」

 

【香取】

「その物好きは、この『海軍』そのものですよ」

 

 

なにげに爆弾発言をあっさりと言い放った香取であった

 

 

【見習い少尉】

「海軍そのものが?奴は海軍にとってとんでもないお荷物じゃないのか?」

 

【香取】

「一面ではそうです、しかし一方で海軍の重鎮や主勢力を構成する旧態勢力派閥にとっては三木之 苗夫は『利用価値のある狂人』でもあるのですよ、旧態勢力派閥とは各々がこれまで所持していた既得権益を手放したくない者達です」

 

【見習い少尉】

「‥‥そいつらはいわゆる『艦娘軽視派』と呼ばれる連中か?」

 

【香取】

「そう思って頂いても間違いないでしょう、彼等は『艦娘の所有』を『自分達が持つ既得権』だと何の疑問も持たず本気で考えていますから」

 

【見習い少尉】

「艦娘をどこまでも物として考えているのか!そういう思考が『ブラック鎮守府問題』の要因になってるってのに!想像はしてたがそんな奴らばかりに牛耳られたら海軍もおしまいだな」

 

【香取】

「海軍のみならず、大本営にも、陸軍にも、連邦軍にだって大勢居ますよ、既得権にすがる者達はいつの時代にも居るものです

話を戻しますが、彼等は三木之を擁護・野放しにする事で改革派や『艦娘擁護派』を牽制しようとしているのです、三木之が艦娘をあそこまで憎むようになったキッカケは分かりませんが、艦娘への憎悪を持つ三木之は『艦娘軽視派』に代表される旧態勢力にとっては『艦娘擁護派』を牽制するための格好のコマなのです」

 

【見習い少尉】

「奴らは自分達の利権を手放したくないから、三木之を鉄砲玉にする為に飼い馴らしているってのか?」

 

【香取】

「そう御理解していいかと、三木之とその下僕達、そしてブラック提督達が騒げば自ずとそちらに注目が集まる、我々もそれなりに対処せざるを得なくなります

旧態勢力側がその気になれば三木之という鉄砲玉をいつでも飛ばせる事を『艦娘擁護派』に認識させる事も狙いなのでしょう」

 

【見習い少尉】

「そういう目的があるから、親父の金が無くても三木之の立場は守られると言う事か?」

 

【香取】

「先程『最長でも1か月が限度』と言ったのはそういう事です、海軍はどんな事をしても三木之を保釈させて本人の望み通り作戦部に移動させるでしょう

旧態勢力にとっては自分達がお膳立てをしなくても三木之は勝手に暴れてくれる、海軍にとって三木之が本当に都合が悪い存在になったらその時は三木之一人を切り捨ててしまえばいい、その時は流石の父親も庇いきれないだろう‥‥と

彼等にとってこんな都合のいい存在はありません、頼んでもいないのに憎まれ役まで勝手に引き受けてくれるのですから、そんな事にも気付かない三木之は老獪な重鎮達に躍らされているだけの哀れなピエロ、マリオネットです」

 

【見習い少尉】

「なんてこった!!」

 

 

三木之は海軍を私物化してるつもりらしいが、実は三木之の方こそ捨て駒だった

狂人三木之に同情する気持ちなんか微塵もない

しかし、ただただ哀れであった、もしかすると今の自分よりも‥‥‥

だが、あの狂人が素直に捨て駒に甘んじるかどうか‥‥‥

 

『ブラック鎮守府問題』がいつまで経っても終わらない訳だ

これは海軍に蔓延る病魔であり三木之一人がどうなろうと簡単に解決する問題ではないのだ

 

それはさておき、当面の問題は‥‥‥

 

 

【香取】

「ここまでの話でお分かりと思いますが、土方長官が人事局を去り三木之が作戦部に返り咲く、海軍の主勢力は三木之を野放しにしたままで何もしない‥‥‥そうなれば‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「俺達は海軍での居場所を失う‥‥‥と言うことか?」

 

【香取】

「大変言い難いのですが‥‥その可能性も有りかと、貴方と貴方の秘書艦がどれ程今のブロック海軍に貢献しても、この現状を打破する事はおそらく‥‥」

 

 

香取の指摘が全て現実となれば『理想の鎮守府の実現』なんて夢のまた夢に終わってしまうだろう、三木之はどんな手を使ってでも自分達を始末しようとするだろうから、そこから先はただ自分達が生き残る為だけの戦いになる‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「身の振り方を考えろ‥‥とはそういう事か、そんな事態になる前に俺達に海軍から去れと?」

 

【香取】

「私の口からは何とも‥‥あらゆる可能性を考えられた方が良いかもとしか‥‥」

 

【見習い少尉】

「香取さん‥‥だったね?」

 

【香取】

「『香取』で結構ですよ」

 

【見習い少尉】

「それでは香取、正義大尉の部下である君が何故そこまで俺に教えてくれるんだ?」

 

【香取】

「先程も言いましたが私は艦娘の一人として、自分より艦娘を心配してくれた貴方に感謝の御礼がしたかったからです、それ以外の意図はありません」

 

【見習い少尉】

「そうか‥‥その気持ち素直に受け取らせて貰うよ、もう一つ聞いていいか?」

 

【香取】

「とうぞ」

 

【見習い少尉】

「もしそんな事態に本当に陥った時、正義大尉は俺達を助けてくれるのか?少なくともその気は有るのだろうか?」

 

【香取】

「その場合は大尉も行動は起こすでしょう、ですがおそらく‥‥貴方の望む形にはならないかと、貴方の秘書艦は大尉によって引き取られ、貴方は一塊の擲弾兵として‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「‥‥そうか、分かった」

 

 

香取は言い難そうに語る、見習い少尉も正義大尉ならそうするだろうと予想はしていた、ここははっきり言ってくれた香取に感謝するべきだろう

 

 

【見習い少尉】

「ありがとう香取、君には素直に心から感謝する」

 

【香取】

「礼には及びません」

 

【見習い少尉】

「感謝ついでに正義大尉に伝言を頼みたい、実際に伝えるかどうかは君の判断に任せる」

 

【香取】

「承りましょう」

 

【見習い少尉】

「『たとえ志半ばで海軍を去る事になっても、『川内』だけは誰にも渡さん!『川内』は俺のものだ!海軍にも三木之にも、あんたにも絶対に渡さない!』とな」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

しばしの沈黙のあと

 

 

【香取】

「貴方の秘書艦は幸せな人ですね、どうかお気をつけて、失礼します」

((ビシッ))

 

 

香取は海軍式敬礼を返すと、他の監察局員達の後を追って去って行った

 

雨の練兵場の中、一人取り残される見習い少尉‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「‥‥可能性は考えていたが、本気で身の振り方についてあらゆる選択肢を考える必要があるのか、行き先が無いなら自分で作るしかないって事か‥‥もし本当にそんな事になったら‥‥その時はごめんな川内‥‥だが!お前だけは!‥‥」

 

 

見習い少尉は雨の彼方を見つめた、その先に勝浦がある

 

 

【見習い少尉】

「川内‥‥少し遅くなるかもしれないが、今日中に絶対に帰るから待っててくれ」

 

 

見習い少尉は歩き出した、川内の元に帰る以外の思考は頭のなかに無かった

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【木曾】

「いきなり押し掛けてきて、一体何を説明しろっていうんだ?」

 

【多聞 風都】

「そんなに身構えなくていい、少し話を聞きたいだけだ」

 

【川内】

「あ‥‥あの~‥‥」

 

 

勝浦の監視所では少し騒がしくなっていた

 

『特別高等警察(特高警察)』の関係者を名乗る人物がいきなり訪ねてきたのだ

 

一見無愛想なこの男は、監視所にいた二人、特に川内に対して今朝から今までの行動を詳細に聞いてきた

一応は質問の形だが特高からの質問と言うことで何処か威圧感のような感覚は否めない、それでも多聞という男の対応は比較的丁寧であった、本当に愛想が無い事を除けば

 

 

【木曾】

「特高が俺達の行動を確認してどうする気だ?俺達に何か因縁でも付けようってんじゃねえだろうな?」

 

【多聞 風都】

「君達が特高をいぶかる気持ちは分からなくもないが、我々は純粋に君達、特にそちらの君の今日1日が知りたいだけだ」

 

【川内】

「アタシの?‥‥‥今日ですか?」

 

【木曾】

「あんたら特高の悪い噂は聞いてる、何の目的か知らんが川内に何かするつもりなら!‥‥」

 

【川内】

「木曾!落ち着いてよ!」

 

【多聞 風都】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

特高警察は所謂秘密警察の側面を持つ、通常の治安組織には出来ない超法的捜査も行われる事もある

しかも最近はあの三木之の金と脅迫により特高の上層部と多くの隊員が走狗に成り下がっているという

 

このままでは特高警察は本当に三木之のお抱え武装組織と化してしまうかもしれない

 

多聞とそのチームはそんな特高の中で三木之に抗う、今では数少ない存在であった、しかし特高は特高、外から見ればそんな区別がつく筈もない

 

木曾が多聞をいぶかるのもやむなし、と多聞は考えていた

 

 

【川内】

「今日の行動ですよね、いいですよ、アタシは今朝から今までこの監視所に居ました、上官である少尉が横須賀に行ってるので留守をしていたんです、その後で木曾が訪ねてきて……」

 

【木曾】

「それから俺達ここにずっと居たぜ、何なら証拠のインスタ写真も見せようか?撮影時間も載ってる」

 

【多聞 風都】

「それは後程、彼女の他に誰か訪ねてきた者は?」

 

【川内】

「いいえ、誰も居ません」

 

 

【多聞チーム特高隊員】

「班長、例のものが見つかりました」

 

 

多聞は川内の証言と木曾からの写真(データコピー)の提供をうけた、そこに多聞のチームの1人がやって来て多聞に報告した

 

 

【多聞 風都】

「見つかったか?」

 

【多聞チーム特高隊員】

「ええ、あぜ道とは反対側の山中だったから探すのに骨が折れましたよ、それともう1つ」

 

【多聞 風都】

「何だ?」

 

【多聞チーム特高隊員】

「帝国海軍監察局の連中が到着しました、奴らこちらの手際の速さに驚いてましたよ」

 

【多聞 風都】

「やっと来たか、随分と重役出勤な事だな」

 

【川内】

「あっ……あの……」

 

 

特高に監察局?そう聞いて川内は急に不安になった

もしや見習い少尉と何か関係があるのか?

 

 

【川内】

「何か……あったんですか?もしかして少尉の身に何か!?」

 

【多聞 風都】

「そういう訳ではないんだ、君の上官とは何の関係もない話さ、タチの悪い悪党がこの付近に潜伏してる情報があってね、それが見付かったと今報告があったんだよ、監察局が出てきたのはその悪党の中に陸戦隊員が含まれていたからなんだ」

 

【川内】

「……そうですか……」

 

【木曾】

「それで何で俺達のアリバイなんか聞き出したんだよ?アリバイだよなぁ?知りたかったのは?」

 

【川内】

「ちょっと、木曾……」

 

【多聞 風都】

「嫌なおもいをさせてしまったらすまない、職業柄こういう事は全員に聞く事になってるんだ」

 

【川内】

「いいんです、気にしてませんから」

 

【多聞 風都】

「お邪魔したね、我々はこれで失礼する、君達の上官に宜しく、良い1日を」

 

 

多聞は軽く頭を下げると、報告に来た部下と共に去って行った、あぜ道とは反対側の山中に……

 

 

【木曾】

「こんな大雨の日にご苦労なこった、それにしても不躾な奴だ、何の事か知らんが俺達に疑いの目を向けてたぜ、ありゃあ」

 

【川内】

「そっ…そうかなー?」

 

 

【川内】

「(……何だろう…嫌な予感がする……少尉!何も要らないから……はやく帰ってきて!)

 

 

こんな事なら少尉を一人で横須賀に行かせるんじゃなかった‥‥

川内は雨の彼方を見つめた、その先に横須賀がある

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【多聞 風都】

「良い娘だな、それに良い目をしてる、ヒィッツが注目するだけの事はあるな」

 

 

見習い少尉と川内の『勝浦の前方監視所』の話は旧知の友、ヒィッツカラルド大佐から予め聞かされていた多聞

 

彼と彼の父が多くを捧げた特高警察を私物化しようとする三木之の存在を苦々しく思っていた多聞、そこに三木之に理不尽に苦しめられている『ある士官と秘書艦』の存在を知る事になった多聞はこの数日内に何かあると直感した

 

三木之とその下僕達の行動が慌ただしい事、帝国海軍の監察局が三木之の行動をマークしていたという裏情報をつかんだ多聞は彼のチーム単独で内偵を進めた(局長や他の幹部達には秘密にした、邪魔されるだけ)

その結果今日になって、三木之の息のかかった陸戦隊員の中でも素行の悪い四名が勝浦に向かったという報告をうけ、こうして出動してきた次第であった

 

三木之の行動と命令は感情に左右される場当たり的で拙速なケースが多いから対応する方も拙速を要求されて対応が後手に回る事がある、それは『三木之 ジャギ』となった現在も変わらない

 

 

とにかく探し物は見付かった、後は逮捕して尋問するだけだ

 

 

【多聞 風都】

「それで?奴らは何か白状したか?」

 

【多聞チーム特高隊員】

「誰も口を利きません」

 

【多聞 風都】

「少々痛め付けても構わんぞ?」

 

【多聞チーム特高隊員】

「それは無駄かと」

 

【多聞 風都】

「何故だ?」

 

 

【多聞チーム特高隊員】

「全員、喰い殺されてましたから」

 

 

【多聞 風都】

「何だと!?‥‥またか‥‥」

 

 

近年、ブラック提督や軍の高級将校に限らず、官僚や役人、その他の資産家を含めて、艦娘を私物化したり迫害したりした(疑いのある者も含めて)者達が次々と、とても人間業とは思えない方法で殺害される事件が散発的に発生している

 

犯人はまだ見つかっていない

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【カルド・アルレッド】

「‥‥おっかしいなぁ~、こんなに遠い筈がないんだけど‥‥」

 

【タクシーの運転手】

「ちょっとお客さん!本当にこっちで間違いないんでしょうな!?」

 

【カルド・アルレッド】

「いいから!前向いて走ってくれよ!」

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

偶然にも奇妙な縁で知り合った三人の客を乗せた一台のタクシーは、山の中の道をひたすら走り続けていた‥‥‥

 

 

【カルド・アルレッド】

「クロードの実家って‥‥こんな山の中だったかな?確か赤城さんに貰った地図によれば‥‥えっと‥‥どっ‥どっちだ?」

 

 

【足柄】

「ちょっと!どうすんのよこれ!?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「しゃあないやろ!折角好意で案内してくれるって言われたし、こちらもこちらで頼んでもうたし!」

 

【足柄】

「そんな事言ったって!ここ絶対に大阪じゃないでしょ!?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「しっ!声がでかい!」

 

ーーーーー

 

リンガ鎮守府の司令官『クロード・スラスト』に会う為に新大阪駅までやって来たヒィッツカラルド大佐と足柄

 

そこで偶然にもそのクロード提督の部下、それも側近という人物と遭遇した

『カルド・アルレッド』、リンガの副司令官である

この男の存在はクロード提督の事前情報を集合していた時点でヒィッツカラルド大佐も把握していた、しかしまさかこんな所で遭遇するとは予想外だった

 

カルド本人は広島駅で赤城と別行動となり、そのまま新大阪駅まで鉄道で到着した、ついでにクロードの後を追って大阪の彼の実家に立ち寄ろうとしていたのである、と、ここまでは良かった

 

駅の売店で買い物をしていた処偶然にも隣合った両者はお互い軍人と艦娘である事に意気投合し、しかも行き先が同じである偶然に驚いた

そこでカルドは目的地に向かいがてら、ヒィッツカラルド達の道案内も買って出たのである、ヒィッツカラルド達としても知り合いの道案内ならば間違いない、渡りに舟とばかりにそれを依頼した

 

完全な誤算であった

 

ヒィッツカラルド大佐はカルドが歴戦の軍人でクロードの信任厚い部下である事などは資料の中で把握していたが、彼が『陸上では壊滅的な方向音痴』という性癖の持ち主である事はすっかり抜け落ちていたのである

 

 

カルドは当然の事ながら‥‥‥道に迷った

 

 

三人はタクシーで移動する事にしたのだが、運転手への道案内を直接カルドが行ったものだからたまらない!

当然の事ながらクロードの実家には一向に到着しない、カルドは赤城からかな~~り正確な地図を渡されていたのだが、それをカルドだけが確認した事で傷口が益々広がった

 

遂には現在位置まで把握出来なくなった

 

ここで観念して運転手に住所教えてお任せすれば良かったものを、男カルド!意固地になって自分で案内してみせる!と言い張った

 

その鬼気迫る顔に運転手も何も言えず、ヒィッツカラルドもこちらが頼んだ手前、横から口を挟むのははばかられた

 

 

【カルド・アルレッド】

「なっ‥‥なんかすみません、ご迷惑かけて、でもご安心を、必ずたどり着いてみせますから~♪」((ヒクヒク))

 

 

ヒィッツカラルドと足柄に笑顔でそう答えるカルド、その笑顔はひきつっていた‥‥

 

その苦しそうな笑顔を見てヒィッツカラルド大佐も足柄も悟った

 

『駄目だこりゃ』

 

事実この時、クロード提督と秘書艦の金剛は既に機上の人となっていた

 

ーーーーー

 

既に手遅れになっていたが、それでもタクシーは走り続ける、そして何処かの山道を走行中、それが今の現状

 

 

【カルド・アルレッド】

「(くそ!何処かにランドマークか看板の類いでもあれば!せめてここが何処か分かるのに!)」

 

 

ここまで来る間に何らかのランドマークや看板はきっとあった筈なのだ、しかし引っ込みがつかなくなり気持ちの余裕が皆無のカルドにはそれも目に入らなかったらしい‥‥

 

 

【カルド・アルレッド】

「何かないかないか?‥‥うん!?あれは!」

 

 

知らない山道を走り続ける事数時間、前方に大きな看板らしき物が見えて来た、何かの施設の看板らしい

 

 

【カルド・アルレッド】

「助かった!あそこが何か判れば何とかなるかも!」

 

 

藁をもすがる気持ちでその看板を凝視するカルド

 

 

【カルド・アルレッド】

「えーっと‥‥あれは何と書いて‥‥‥」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【足柄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

そこに書かれていたのは‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

【赤城】

「『岡山国際サーキット』ぉぉぉーー!?」

 

 

 

カルド・アルレッドからのSOSの連絡が柱島に任務で来ていた『赤城』の携帯にかかって来たのはそれから間もなくの事だった、電話の向こうのカルドは泣いていた

 

 

【赤城】

「カルドさん!どうしてそんな所に居るんですか!?大阪の提督の御実家に行ったんじゃなかったんですか!?」

 

【カルド・アルレッド】

『‥‥しくしくしく‥‥』

 

【赤城】

「‥‥あっ‥‥なるほど、そういう事ですか」

 

 

正規空母艦娘『赤城』

 

後にカルドの妻になる彼女だがこの時はまだお互い付き合っている段階である

しかし既にこの頃から、赤城にはカルドの事なら分からない事など無かったのであった、正に一航戦の貫禄!

 

 

【赤城】

「いいですかカルドさん、落ち着いてよく聞いて下さい、決して慌てないで、大丈夫ですからね?」

 

【カルド・アルレッド】

『ふわいいい~~~』(泣)

 

【赤城】

「お連れさんがいらっしゃるんですよね?その人達にこれ以上迷惑はかけられません、先ずは運転手さんに頼んで最寄りの駅まで行って下さい、カルドさんはそこでタクシーを降りて下さい」

 

【カルド・アルレッド】

『りょっ、了解です~~』(泣)

 

【赤城】

「お連れの方達にはタクシーを使って頂くなり鉄道を御理解されるなりして頂いて、提督の御実家の住所に領収書を送って頂くように丁寧にお願いして下さい!

カルドさんはそこから鉄道で岡山駅まで向かって、私がそこまで迎えに行きますからそこで待っていて下さい、何処にも行かないで!駅員さんにホームの場所と乗る電車をしっかり聞いて!決して自分で判断してはいけませんよ?」

 

【カルド・アルレッド】

『あっ‥‥赤城さ~ん‥‥せっかく地図まで書いて貰ったのに面目ない~』(泣)

 

【赤城】

「提督の御実家には私から領収書が届く旨の連絡はしておきます、カルドさん、余り気にしないで、誰にも得意不得意はありますから、岡山で合流したら一緒に美味しい『きびだんご』でも食べましょう?ねっ♪」(ニコッ♪)

 

 

カルドを何とか元気づけて送り出した赤城は残りの業務を素早く処理すると岡山に向かうべく出達の準備を始めた

 

 

【赤城】

「それにしてもカルドさん‥‥普段戦いで発揮する強さや副指令として鎮守府を切り盛りする手際は凄いのに、時々こういう姿を見せるところが‥‥‥」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【赤城】

「カワイイ♪❤」

 

 

 

という訳で‥‥ヒィッツカラルド達海特警とクロードの初接触はお預けとなった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

日もすっかり落ちた、雨はまだ降り続いている‥‥

 

僅かな平地に水田が周囲に広がる勝浦の農道を、ボロボロの格好で家路を急ぐ一人の男がいた

 

 

【見習い少尉】

「‥‥やれやれ、やっと麓(ふもと)までたどり着いたか‥‥」

 

 

横須賀で酷い目に合わされた見習い少尉、今朝まで着ていた制服までボロボロにされていたが換えは他にない、新しい制服も代わりの服装等も支給が許されず、それを着るしか無かった

 

シャワーすら借りる事も許されず(雨でずぶ濡れだからもう関係ないだろうと言われ)、身体に糞尿の臭いが残った状態では公共交通機関に乗る事も出来ず

 

仕方ないので貨物列車の貨車や軍のトラックの荷台に潜り込んで(当然無許可)それらを乗り継ぎながら何とかここまで帰ってきた

 

山に向かってあぜ道が延びている、この先に川内が待つ監視所があった、しかし見習い少尉はなかなか先に進めなかった

 

 

【見習い少尉】

「参ったな‥‥こんな情けない姿で川内に言い訳出来るって言うんだ」

 

 

こんな自分の姿を見れば何があったか、誰にだって容易に想像が出来るだろう、何の成果も持ち帰れなかった上に川内に余計な心配をかけてしまうのは明らかだ

 

どうせばれるにしても‥‥余りにも無様で惨め過ぎる、もう少し何とかならないものか?

 

 

【見習い少尉】

「‥‥ええい!ままよ!こうなりゃヤケだ!!」

 

((ドッボォォォーーン‥‥‥))

 

 

季節は初夏、田植え直前の水田には水が張られている、見習い少尉はその水田の一つに頭からダイブした

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

勝浦の監視所には夕食の香りが立ち込めている

木曾は既に帰っていった、監視所には今は川内しか居ない

 

夕食の準備は出来ていた、あとは見習い少尉が帰ってくるのを待つばかり

 

 

【川内】

「少尉‥‥早く帰って来ないかな‥‥」

 

 

食卓に並べた夕食を眺めながら川内は呟く

 

昼間に特高の関係者が尋ねてきて以来、川内の内心は気が気では無かった

嫌な予感は今でも心にこびり付いている

今はただ見習い少尉が無事に帰ってくる事だけを考えていた

 

おそらく横須賀行きの成果は無いだろう、新規艦娘の配属なんて何も無いかもしれない、でもそんな事はどうでも良かった、少尉さえ無事に帰って来てくれれば

 

帰って来たら、その時は心から労いの言葉をかけてあげよう、そして一緒に夕食を‥‥‥

 

((‥‥ガタン‥‥))

 

【川内】

「‥‥!少尉!?」

 

 

玄関で音が聴こえた、気配で分かる、見習い少尉が帰って来たのだ

 

 

【川内】

「‥‥少尉!‥‥よかった‥‥」

 

 

川内は安心で旨を撫で下ろした、そして玄関まで少尉を出迎えに‥‥

 

 

【川内】

「少尉!お帰りなさ‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

川内はここで言葉を失う、見習い少尉は雨の中で傘もささず、しかも頭から全身泥まみれになって立っていたのだ、泥で顔もよく見えない、まるで泥人形のようだ

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「川内‥‥ただいま‥‥」

 

【川内】

「‥‥少尉‥‥」

 

【見習い少尉】

「‥‥まあ驚くのも無理ないな、実は‥‥ぼーっとして歩いてたら頭から田んぼに落ちてしまってな‥‥傘も無くしちまった‥‥済まん」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

見習い少尉の姿を見た川内は言葉も無かった

 

昨日、少尉を一人で横須賀に送り出そうと決めた瞬間から今に至るまでの様々な事が頭の中でフル回転していた、そして横須賀で少尉がどんな目にあったのかある程度の予想と合点がいって‥‥

 

 

【見習い少尉】

ははは‥‥全く俺もドジだよなぁ?あともう少しで家に辿り着けたってのに、田んぼに落ちてこんな泥人形になるとは♪

 

 

【川内】

「嘘つき!!」

 

 

【見習い少尉】

‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

川内は大声で叫んだ、そして雨の中を見習い少尉の目の前まで飛び出していた

見習い少尉は何も言い返す事が出来なかった

 

 

【川内】

「‥‥少尉‥‥この顔‥‥‥」

 

 

見習い少尉の身体からは糞尿の臭いがまだ強く残っていたが川内はそんな事全く意にかえさない、そして少尉の顔にこびりついた泥を自らの手で拭い取った、川内の声は震えていた‥‥

 

 

【川内】

「‥‥誰かに‥‥殴られたんでしょ?‥‥それも大勢から‥‥それくらいアタシにだって分かるよ?‥‥」

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

見習い少尉の顔は傷だらけで大きく腫れ上がっていた、もはや水田に落ちたなんて誤魔化しが通用する筈もない

 

 

【見習い少尉】

「すまん川内‥‥新規艦娘の話は‥‥上手く行かなかったよ」

 

【川内】

「もういい!!‥‥そんな事!!‥‥もういいんだよ!!」

 

 

川内は見習い少尉に抱き着いていた、雨の中で二人はずぶ濡れになっていた

 

 

【川内】

「少尉!‥‥少尉‥‥アタシは‥‥‥アタシ‥‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

【見習い少尉】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

川内もこれ以上、何も言う事が出来なかった

 

 

『少尉を独り立ちさせる為に敢えて一人で横須賀に‥‥‥』

 

自分のこんな浅知恵のせいで少尉をこんな目に会わせてしまった‥‥‥

 

横須賀にどんな悪質な奴が居るか、今にして思えばそんな事は分かっていた筈だったのに‥‥‥

 

自分があんな無責任な事を言わなければ‥‥‥

 

少尉は何も抵抗出来なかったに違いない‥‥‥

 

それだってきっと‥‥‥アタシのせい‥‥‥

 

 

この人の側にいて、この人を守るのは、アタシの使命なのに‥‥‥

 

アタシが望んだ事なのに‥‥‥

 

少尉を一人ぼっちにしてしまった‥‥‥

 

アタシは‥‥アタシは何て事を!!‥‥‥

 

 

 

【川内】

「‥‥少尉‥‥ごめんなさい‥‥ごめんなさい‥‥」

 

【見習い少尉】

「川内‥‥何でお前が謝るんだ?‥‥謝らないでくれよ‥‥」

 

【川内】

「‥‥ごめんなさい‥‥」

 

 

雨は降り続く、それでも二人は抱き合ったまま‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「‥‥川内‥‥聞いてほしい‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「俺‥‥頑張るからさ‥‥出来る限りやってみるからさ‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「だけど‥‥もしかしたら‥‥何も果たす事も出来ないまま‥‥海軍を去る事になるかもしれない‥‥その時は‥‥‥ごめんな‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「だけど‥‥これだけは忘れないで欲しい!‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「たとえ何があっても‥‥俺はお前を離さないから!‥‥何処までも一緒だ!」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥うん!‥‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

 

【見習い少尉】

「川内‥‥‥ただいま‥‥」

 

【川内】

「少尉‥‥‥お帰りなさい‥‥」

 

 

 

少尉‥‥‥もう大丈夫だよ‥‥‥

 

アタシはここにいるから‥‥‥

 

アタシも少尉から絶対に離れないから‥‥‥

 

もう二度と‥‥‥独りになんかしないから‥‥‥

 

二人で‥‥頑張ろう?‥‥‥

 

 

 

【川内】

「少尉♪‥‥お腹すいたでしょ?」

 

【見習い少尉】

「腹ぺこだ」

 

【川内】

「風邪ひいちゃうよ‥‥中に入ろう?‥‥」

 

 

ーーーーー

 

 

【木曾】

「‥‥見せつけてくれるねえ川内よ、それがお前が愛した男か?‥‥」

 

 

雨にずぶ濡れになった見習い少尉と川内は、寄り添いながら監視所の中に入って行く

 

それを木々の切れ間から見守る木曾

 

 

1人の大男が背後から近付いて来たのは、二人の姿が監視所の中に見えなくなった時だった

 

 

【木曾】

「‥‥よう♪お疲れさん」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「木曾ちゃんも、俺は半分は肉を喰らってただけ、みたいなもんだがな」

 

【木曾】

「下の騒ぎはどうだ?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「まだゴチャゴチャ現場検証してるよ、特高も監察局もご苦労な事だ、あんな事したって誰も俺を逮捕なんか出来ないものを」

 

【木曾】

「まあそう言うなよ、あれがアイツらの仕事さ、あの二人を見たか?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「あんなイチャイチャ見せ付けられて、こっちまで当てられて恥ずかしくて見てられなかったよ、あれが木曾ちゃんの親友の川内、そして例の提督候補の擲弾兵か、奴もいずれは本当の提督になるのかねー」

 

【木曾】

「間違っても食うなよ?」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「おいおい!木曾ちゃん!提督と名が付いたら俺が何でも食っちまうなんて思わないで欲しいなぁ~、俺はこれでも喰っていい奴といけない奴の区別はちゃんとつくんだからな?」

 

【木曾】

「分かってる、言ってみただけさ♪」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「木曾ちゃん、まだここに居るんだろ?」

 

【木曾】

「ああ、暫くは関わるつもりだ、アイツには幸せになって欲しいんだ、どんな形でも構わないから」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「今回はトコトン付き合うよ、それに俺もやり残している事がある」

 

【木曾】

「何だ?それは」

 

【二等憲兵吸血鬼】

「『喰い残し』があるのさ♪」(ニヤリッ)

 

 

薄暗い闇の中に、鋭利な牙が怪しく光る

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

早朝‥‥‥

 

昨日の大雨が嘘のように、朝明けの空は晴れ上がっていた

 

そんな勝浦上空を一機の宅配用ドローンが飛んでいた

搬送中の荷物の送り先は‥‥‥

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【見習い少尉】

「‥‥そうか、無理を言って済まなかったな、ドルフ」

 

【ドルフ・ヴァレンシュタイン】

『良いんだよ、マサ、君達二人には例の件で世話になってるから‥‥僕からのせめてもの恩返しだと思ってほしい』

 

 

勝浦の監視所、川内はまだ眠っている

 

見習い少尉は、今は友でもある『Lメタル・ヒュッケバイン社』の営業担当(当時)、『ドルフ・ヴァレンシュタイン』と無線電話で会話していた

 

宅配用ドローンが運んでいるのは、ドルフが言う『せめてもの恩返し』であった

 

 

【見習い少尉】

「そう言って貰えると助かる、(実働データは)約束通り必ずそちらに送るから安心してくれ」

 

【ドルフ・ヴァレンシュタイン】

『それは信用してるよ、君達がこれまで送ってくれた(データの)お陰でかなり有意義に(艤装の開発が)促進出来た、今送っているのはその成果の第一号だ』

 

【見習い少尉】

「おまえさん達もとうとうここまで来たな、こんな事が(海軍に)公になったら俺はただじゃすまないかもな?」

 

【ドルフ・ヴァレンシュタイン】

『君達をろくに支援もしない奴ら(海軍)が悪いのさ、あと例の物も一緒に送っておいた、なあマサ?』

 

【見習い少尉】

「どうした?ドルフ」

 

【ドルフ・ヴァレンシュタイン】

『君も川内も‥‥僕達の所に来ないか?正直これからの君達の事を考えたら、このまま海軍に居続けるのは‥‥君達が来てくれたら、僕らは大歓迎なんだけどな?』

 

【見習い少尉】

「ありがとうドルフ、だが今はまだそういう訳にはいかないんだよ、川内にこれまで散々苦労も心配もかけて来たってのに、俺は海軍で何一つ結果を残していない、正直この海軍には何の未練も無い、だが、今ここで何もかも頬り出すのは違う気がするんだ」

 

【ドルフ・ヴァレンシュタイン】

『‥‥そうか‥‥』

 

【見習い少尉】

「青臭い理想論だとは思うけど、俺にも理想がある、理想の鎮守府を作る事が、一人でも多くの艦娘達が笑って今日を明日を未来を生きる事が出来る、その為の鎮守府を作る理想が‥‥‥だから本当に海軍に俺達の居場所が無くなるまでは頑張ってみるつもりだ」

 

【ドルフ・ヴァレンシュタイン】

『分かっているよ、それは実現したら素晴らしい事だと思う、僕も応援してるよ、でも先ずは君達自身の身の安全を最優先して欲しい、命があって初めて夢は叶えるチャンスがあるからね』

 

【見習い少尉】

「‥‥そうだな‥‥」

 

【ドルフ・ヴァレンシュタイン】

『君達がもしその気になったら、僕はいつでも君達を歓迎するよ、それは覚えておいてくれ』

 

【見習い少尉】

「分かった、感謝するよ、俺達はどんな事をしても生き残ってみせるよ、それだけは約束する」

 

 

 

ドルフとの会話は終わった、彼から送られてくる荷物、それを積んだドローンは間もなく到着する予定だ

 

 

【川内】

「少尉‥‥おはよう、誰かと電話してたの?」

 

 

電話の会話に川内が目を覚まして起きてきた

 

 

【見習い少尉】

「‥‥おはよう、川内、ドルフと話をしてた、荷物が届くそうだ」

 

【川内】 

「ドルフから‥‥そう‥‥」

 

 

『艦娘』とそれが運用する『艤装』は、海軍工廠で主に工作艦娘と妖精、それに知識豊富な工廠兵(軍属のメカニック)によって運用・整備・開発が行われる

 

そのノウハウを持たない民間企業に艦娘と艤装の情報を流すのはある意味、軍の機密を漏洩させる行為であった

 

それに艦娘の艤装は民間に扱える代物でも無かった、人間大の少女達が扱う、そんな程度の大きさの火器で、実際の大型艦砲並の破壊力を得るなど、魔法でもない限りそんな事は物理的に不可能な筈だった

 

 

見習い少尉はそんな艦娘と艤装の情報をドルフを通じて『Lメタル・ヒュッケバイン社』に流した、『Lメタル・ヒュッケバイン社』はその情報を元に研究に研究を重ね、民間企業として初めて『艦娘用の艤装』のプロトタイプを完成させた

 

それは軽巡が運用する為の中口径の速射砲で、『Lメタル・ヒュッケバイン社』が得意分野としてきた『高初速・高々度用高射砲』の経験が取り入れられていた

 

 

これは本来はまずい事なのかもしれない、しかし三木之に邪魔されてまともな支援が海軍から受けられない以上背に腹はかえられない、全ては生き残る為だ

 

 

そのプロトタイプがもうすぐ到着する、その事は川内も知っていた

見習い少尉が自分の為に危ない橋を渡ってくれた事も

 

 

【川内】

「少尉?‥‥背中の傷(弾痕)は大丈夫?」

 

【見習い少尉】

「傷?‥‥あああれか、半分忘れてた、大丈夫だよ、お前が手当てしてくれたじゃないか?」

 

【川内】

「‥‥そうだけど‥‥」

 

 

夕べは見習い少尉の身体を洗い流して、その時に背中の弾痕に気が付いた、少尉は銃撃までされたのだ

川内にとってはそれもショックだった

 

昨日は色々ありすぎて精神的に疲れ直ぐ眠ってしまったが、今朝起きてあらためて昨日の事が現実だと思うと、川内は心が苦しくなる

 

 

【川内】

「新しい艤装か‥‥少尉はアタシの事、いつも考えてくれているのに‥‥それなのにアタシは‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「川内!話がある、少し海を見に散歩に行かないか?」

 

【川内】

「散歩?‥‥うん、いいよ?」

 

 

見習い少尉は何処からか、しまっていた桐の木箱を取り出してきた、一抱えはありそうな木箱だ

見習い少尉はそれを脇に抱えると、川内を連れて海の見える丘まで散歩に出かけたのであった

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

海が見える小高い丘、林が切れているので海が一望出来る

 

二人が普段海や夜空を眺める時に立ち寄ったり、体力作りの為のランニングコースにもなっている

 

 

【見習い少尉】

「川内、寒くないか?」

 

【川内】

「ううん、とっても暖かいよ、少尉‥‥」

 

 

早朝の海を横に並んでそれを眺める二人、お互い寒くないように二人寄り添いながら

 

 

【見習い少尉】

「‥‥良い景色だ、もし俺達がここから去ってもこの景色は変わらないんだろうな」

 

【川内】

「‥‥うん、そうだね」

 

【見習い少尉】

「もしそんな事になっても川内‥‥俺はお前を離さないからな、何処にでも連れていくから‥‥そうしたら、また二人でここに戻って一緒に同じ景色を眺めようじゃないか」

 

【川内】

「///‥‥‥うんっ♪///」

 

 

うっすらと朝日が昇り始める、そんな時意を決したように見習い少尉が

 

 

【見習い少尉】

「‥‥でだ!その為には俺達はどんな事があっても生き延びなければならない!だからこれを使おうと思う!」

 

【川内】

「‥‥‥えっ?」(キョトン)

 

 

そう言うと見習い少尉は抱えてきた木箱を持ち上げた

そういえば、川内はその木箱の中身を見たことが無かった

 

 

【川内】

「少尉?‥‥その桐箱って‥‥ずっとあったけど何が入ってるの?」

 

【見習い少尉】

「川内に見せるのは初めてだったかな、俺がまだ擲弾兵だった頃に使ってた物だ、『日本号』と一緒にここまで持って来た唯一の代物だ」

 

 

見習い少尉は箱の蓋を開けた、そこには‥‥‥

 

 

【川内】

「‥‥‥拳銃?‥‥」

 

 

二丁の自動拳銃が互い違いにケースに納められていた

年季は入っているが手入れはされているようだ

 

 

【見習い少尉】

「『ディストピアM92-FSフルオート』、ある『技能』を習得した物だけが持つ事を許された暴動鎮圧用自動拳銃だ、暴動鎮圧用だから二丁一組で使う事を前提にしてる、9mmパラを基本使うが、装甲貫徹弾のアーミーキラーを使う事も出来る、まあ細かい能書きは今はどうでもいい‥‥見ててくれ」(ズチャ!)

 

【川内】

「‥‥えっ?えっ?」

 

 

川内はこんな自動拳銃の存在も、それを見習い少尉が使っている姿も見た事が無かった、川内の困惑を余所に見習い少尉は件の二丁拳銃を両手に握ると、そのまま棒立ちになった、そして

 

 

【見習い少尉】

「先ずは『1の構え』」(ザシャ!)

 

【川内】

「ええっ?」

 

【見習い少尉】

「続いて『2の構え』」(ズチャ!)

 

【見習い少尉】

「さらに『3の構え』」(ジャキ!ジャキ!)

 

【川内】

「少尉?それは‥‥何?‥‥何かの‥‥格闘術?」

 

 

わざわざ飛び道具の拳銃を持ちながら、まるで何かの武術の様な構えを披露する見習い少尉、川内は突然の事で少尉の目的が分からない、しかし同時に‥‥

 

 

【川内】

「(ああやって何かの構えを見せる少尉も何か‥‥///カッコイイ❤///)」

 

 

【見習い少尉】

「見てたかい?川内?」

 

【川内】

「///ふえっ!?‥‥ふえええ~~!?///」

 

【見習い少尉】

「それでこれが『10の構え』、細かい構え方は他にも色々あるけど覚え切れないから今はここまでにしておこう、重要なのはこれを複数臨機応変に組み合わせる事によって効果を最大限に引き出す事だ」

 

【川内】

「///そっ!‥‥そうなんですか~///」(ドキドキ)

 

【見習い少尉】

「川内、お前にもこの戦闘術を習得して貰おうと思う」

 

【川内】

「えっ?それをアタシに?」

 

【見習い少尉】

「実はこれと同じ物を一組、ドルフに頼んで用意して貰った、中古品じゃない、1から新しく部品を削り出して作った新造品だ、今日の荷物と一緒に届く事になってる、それはお前の銃だ、それを川内、お前が使いこなすんだ!」

 

【川内】

「アタシが専用の銃を!?あの奇妙な構えってやっぱり何かの戦闘術だったの!?」

 

【見習い少尉】

「川内、俺がお前に近接格闘戦術を教えていたのは、何も素手やキックや刃物だけで戦う為だけじゃ無いんだぞ?この戦闘術を会得する為の下地作りでもあったんだ」

 

【川内】

「そっ‥‥そうだったんだ‥‥少尉?これは一体どんな戦闘術なの?」

 

【見習い少尉】

「見て分かるかもしれんが、武術・格闘術と射撃術を組み合わせた『対集団用戦闘術』だ、複数の相手を同時に制圧する為の、敵に囲まれてもこちらは一発も被弾せず、尚且つ敵を確実に仕留める為の、その為に科学的に編み出されたものだ」

 

【川内】

「ええ?まさか!そんな都合のいい(厨二病満載の)戦闘術なんて‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「言っておくが、これは魔法でもなければチートな超能力でも無いぞ?あくまで科学的な、過去の膨大な射撃データ、最新の弾道計算学と物理学、それに心理学に基づいて構築された、訓練で習得する事を前提にした戦闘術だ、だから本人がその気になれば誰でも習得する事が出来る、一応はな」

 

【川内】

「いや、一応って‥‥‥」

 

 

訓練で習得する事自体が難行苦行ではないかと川内は思うのだが‥‥‥

 

 

【見習い少尉】

「本来なら‥‥無理なく新しい艤装に慣れてから教えようと思ってたんだが、もうそんな悠長な事は言ってられなくなるらしい‥‥」

 

【川内】

「そっかあ‥‥少尉はその戦闘術を使えるんだよね?でも少尉はアタシの前では使って来なかったよね?どうして?そんな凄い業を持ってるなら、あんな将校達に大きな顔なんかさせないで済むのに‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「そういう訳にはいかないさ、擲弾兵の手は簡単に人を殺せる、俺がそんな事をしたら奴らを破壊してしまうだろう、擲弾兵は益々人間として認められなくなってしまう、何より俺はお前の側に要られなくなる、お前に顔向け出来ない男になってしまう」

 

【川内】

「少尉‥‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「それに俺達擲弾兵は艦娘と違って斬撃や打撃でしか深海棲艦にダメージを与えられない、この戦闘術も俺達が使っても深海に大きな効果は無い、しかし艦娘である川内がこれを使えば深海にもそれ以外の脅威にも、全ての敵に有効な筈だ!この戦闘術はきっと川内の大きな力になる、俺はそう信じている!」

 

【川内】

「少尉はそこまで考えて‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「言ったろ?魚雷なんか撃てなくたって、お前にはそれを補って余りある能力と可能性があるって」

 

【川内】

「少尉は本当に‥‥アタシの事ばかり考えてくれるんだね」

 

【見習い少尉】

「俺が望んでやってる事だ、俺は自分の事もかわいいから川内を守りたいんだ、お前が気にする事じゃないさ、なあ川内‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥なあに?」

 

【見習い少尉】

「二人で俺達の理想を実現しよう!それが無理だったとしても必ず二人で生き延びよう!その為には川内の力が俺には必要だ、俺に力をかしてくれ!」

 

 

ああ‥‥‥

 

この人にこんなに必要とされてるなんて‥‥‥

 

アタシは何て幸せな艦娘なんだろう‥‥‥

 

そうだよ!もう落ち込んでる場合じゃないんだ!

 

 

 

【川内】

「少尉!その戦闘術、アタシに伝授してください!必ずものにして見せるから!アタシも‥‥助けられてばかりじゃなく‥‥もっと少尉の力になりたい!」

 

【見習い少尉】

「そう言って貰えると思ってたよ♪」

 

 

【川内】

「それで、その戦闘術は何ていうの?」

 

 

【見習い少尉】

「『ガン=カタ』だ!」

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

三木之とその下僕達が一時的に逮捕されて収監された事と、陸戦隊員にシビトが出ている事、そして犯人が一向に見つからない事などで少なからず混乱が生まれた

 

見習い少尉達にとっては10日程、横須賀詣でしないで済む余裕日が生まれた訳で、この機会はドルフから送られてきた新しい艤装の調整と運用試験、そして2丁拳銃による射撃訓練と『ガン=カタ』の習得に徹底的に費やされた

 

そしてそれらが何とか形になってきた頃、ブロック海軍から嫌がらせに近い輸送船護衛任務が下令された

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【足柄】

「あーーー腹が立つ!目的の相手には会えず、関西で変に足止めをくらって、そのくせ大した観光も出来なかったんだから!とにかく今は暴れないと気が済まないわ!」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「落ち着け落ち着け!世の中思い通りに行かん事もあるんや」

 

 

大阪と岡山で散々な目にあったヒィッツカラルド大佐と足柄は、陸路ではまどろっこしいという足柄の進言(我が儘?)を取り入れて遠州灘を東に向かって爆走航行していた

 

途中で偶然にも遭遇した深海の小部隊は、足柄の八つ当たりの餌食となって次々と葬り去されていった‥‥‥

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「八つ当たりで沈められるとは‥‥敵とはいえ悲惨過ぎる‥‥」

 

【足柄】

「何か言ったかしら?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「何でもないどえす~」

 

 

そんな時、救援を求める信号が二人の通信機に届く

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「足柄!2隻の輸送船が深海に襲われとる!護衛は艦娘一人とその指揮官だけだそうだ!他に護衛戦力も救援も皆無らしい!」

 

【足柄】

「ふ~~ん♪じゃあ大義名分もある事だし、今度は正々堂々と暴れられるわね~♪」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「今までだってずっと正々堂々だったくせに」

 

【足柄】

「何か言ったかしら?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「何でもないどえす~」

 

 

【足柄】

「(まさかあいつが?‥‥いくら何でも流石にね)」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「こいつ!!しつこいのよ!!」

((Barararam!!!))

 

【ロ級】

「ギイイイーーー!!!」

((ズガガガーーー!!!))

 

 

【見習い少尉】

「野郎!!コイツら何処から沸いて来やがった!!」

((ZuBashuu!!!))

 

【ヌ級エリート】

「グオアアアァァァーーー!!!」

((ブシャアァァァ!!!))

 

 

戦闘はのっけから混乱だ

人型の大物が少ないだけが救いかもしれないが、それでも相手の方が圧倒的に多勢なのは変わらない

 

 

 

小笠原・南西諸島の有人島に一次避難命令が出され、2隻の輸送船(フェリー)がブロック政府にチャーターされたのは三日前、その2隻を使って2島の住民を本土に疎開させる緊急輸送が行われる事になった

 

深海棲艦の一部が拠点確保の為に何処かの有人島に上陸する‥‥という、真実なのかガセネタなのか分からない情報が何処からともなく入ってきた‥‥らしい

らしいと言うのは、その真偽については見習い少尉達には一切説明が無かったからだ

これに対してブロック政府及びブロック海軍は緊急の避難疎開輸送を決定、深海に作戦を悟られない様にする為に隠密作戦とする事を決定、投入船舶と護衛戦力は最低の最低限とされた

 

 

結果、2隻の1000㌧クラス外洋フェリーを見習い少尉と川内の二人だけで護衛するという現在の状況がつくられたと言う訳である

 

 

【見習い少尉】

「船長!!もっと速度は上がらないのか!?」

 

【フェリー船長】

『無茶言うな!!これで目一杯だ!!これ以上上げたら機関が壊れちまう!!』

 

 

見習い少尉はフェリーの船長と無線でやり取りを交わす、フェリーは無論全速力を出しているのは見習い少尉にも分かる、しかし所詮は民間の旅客船、このままでは包囲殲滅されてしまう、早くここを突破しなければ!

 

 

【見習い少尉】

「くそ!!何が隠密作戦だから敵襲の心配は無いだ!!蓋を開ければこのザマだ!!」

 

【川内】

「少尉!!奴らこうなる事分かってたんじゃない!?だから護衛がアタシ達だけしか居ないんだよ!!奴らアタシ達を嵌めたんだよ!!」

((Barararam!!!))

 

【見習い少尉】

「そういう要素は有り得るな!民間人を本気で避難させるなら隠密行動なんて博打なんか打つ筈がない!‥‥この!!邪魔だ!!」

((ZuBashuu!!!))

 

【イ級】

「ピギイィィィーーー!!!」

 

 

船は出航し本土を目指したが、程なくして深海の部隊が攻撃を仕掛けてきた

まるでここに輸送部隊が通る事を初めから分かっていたみたいに‥‥

深海側は相手が民間フェリーとたった二人の護衛と分かっているらしく、人型の大物は少数で、殆どは軽巡クラスと駆逐艦クラス、PT鬼も含んだ編成の高速襲撃部隊であった

 

 

【見習い少尉】

「奴ら、やけに手際が良すぎるな!情報が深海側に事前に漏れてたとしか思えん!」

 

 

何もかもが急な命令だった、深海に悟られない為に隠密行動とする、その為に護衛任務は見習い少尉の勝浦監視所にのみ下令された

三木之ではなくブロック海軍からの直属命令だったから二人には拒む事なんか当然出来ない

 

 

【見習い少尉】

「俺達が深海にやられたら儲けもの、フェリーが沈んだら俺達に責任転嫁ってか!?そんなに俺達を海軍から排除したいか!?いい加減に俺達も怒るぞ!!」

((BAKIiiiーーー!!!))

 

【軽巡ツ級】

「グオオオァァァーーー!!!」

 

 

見習い少尉は擲弾兵時代から愛用していた『日本号』を振り回して戦っていた、一撃必殺の武器ではあるが相手の数が多過ぎて非効率過ぎた、しかしこれ以外に深海棲艦を確実に撃破出来る武器が擲弾兵には無いのだから仕方ない

 

飛び道具で確実に深海を倒せるのは今でも艦娘だけだ、一部の例外を除けば

 

 

【川内】

「このお!!あたれぇぇぇ!!!」

((BAZU!!BAZU!!))

 

【PT小鬼】

「ヒギイィィィーーー!!!」

 

【PT小鬼】

「キャハハ」

 

【川内】

「一つ外した!‥‥くっ!‥‥弾道が!‥‥」

 

 

川内は川内で、新しい艤装(ドルフから送られた速射砲)の扱いに苦戦していた、使えない訳ではない、これまでの単装砲とこの速射砲は余りにも違うのだ

 

通常の艦砲である単装砲は弾道が山なりになる、それを元に頭の中の測距艤で狙いをつける訳だが、この速射砲は元は対空高射砲、初速が遥かに高いので弾道はフラットになる、つまりほぼ真っ直ぐ飛ぶのである

 

砲弾が真っ直ぐ飛ぶなら返って狙いやすいのでは?理屈ではそうだが実戦となるとそうはいかない、これまで使ってきた装備とこうも特製が変われば慣れはどうしても必要だ、今までの感覚を修正する必要がある、そうしなければ敵の未来位置も予想し辛い

 

何よりこの速射砲、発射レートが早過ぎる、うっかり今までの単装砲の感覚で撃発をすれば砲弾が連続で撃ち出されてしまうのだ、予期せぬ連続射撃の連続でゼロポイントも狂い始めた、砲弾が少し右に逸れる

 

このあたり、まだまだ開発の余地がありそうである

 

 

【川内】

「もっと近付かないと当たらない!しかもこんな時に限ってPTが相手だなんて!‥‥」

 

 

ただでさえ命中させ難いPTが群がってくるので川内はなお苦戦した

 

 

【見習い少尉】

「川内!!ガン=カタを使え!!」

 

【川内】

「ええっ!?でもまだ特訓中で!‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「今使わなくていつ使うんだ!?ガン=カタはこういう時の為のものだ!!」

 

【川内】

「でも‥‥‥」

 

【見習い少尉】

「今はまだ完璧でなくてもいい!PTが相手なら今のお前でも充分通用する筈だ!川内!自分を信じろ!俺がフォローする!」

 

【川内】

「少尉‥‥分かった!やってみる!!」

 

 

 

そうよ!少尉!アタシ頑張るね!

 

少尉に授けて貰ったこの力をアタシは信じる!

 

他の誰でもない!貴方だけの為に!

 

 

 

川内は2丁拳銃を構えるとPTの群れの中心に突っ込んだ

 

 

【PT小鬼】

「ピギイーー!?」

 

 

自ら至近距離に突っ込んで来た川内にPT達はその意図が分からず驚いた

この距離では魚雷も返って使えない、PTは対空機銃を向けてくる

 

 

【川内】

「こうなりゃヤケだ!!こんのおおおーーー!!!」

((ジャキッ!!))

 

BArarararara!!!フォッ

 

BArararararara!!!フォッ

 

【PT小鬼】

「「「ヒギャアアアアア!!!?」」」

 

【川内】

「てえええええーーー!!!」

 

BArararararara!!!フォッ

 

 

【PT小鬼】

「キャハハ」(ジャキッ!)

 

【見習い少尉】

「お前はお呼びじゃねえよ!!」

((GUSA!!!))

 

【PT小鬼】

「ギャアアアア!!!」

 

【見習い少尉】

「いいぞ!!川内!!その調子だ!!」

 

 

 

川内はPTの群れの中で『ガン=カタ』を発動させた!

 

2丁拳銃の中には貫徹弾『アーミーキラー』が装填されている

普通の人間や擲弾兵が使ってもそれは深海には通用しない、しかし艦娘である川内がこれを撃つ事で絶大な効果を発揮した、PT達は手が届きそうな距離から連続して撃ち込まれる貫徹弾を回避する事も防御する事も出来ず『破壊』されていく

 

それは確かにガン=カタとしてはまだ未完成であった、演舞としても硬さが残る

事実、川内はPTに命中させる事に精一杯で、全てのPTからの反撃にまで気が及ばない、そこは見習い少尉がフォローした、射線の外から反撃しようとするPTを『日本号』で串刺しにしていった

 

 

【川内】

「すっ‥‥凄い‥‥こんな事が出来るなんて‥‥」

 

 

わずか19秒の間にPTの群れは全滅した、川内は自分で成し遂げた事が信じられなかった、自分が習得したガン=カタとはこんな凄いものだったのか

 

 

【川内】

「‥‥違う!‥‥まだ完璧じゃない!少尉に助けて貰ったから何とかなったんだ!まだまだ修練を積まなくちゃ!」

 

【見習い少尉】

「川内、お見事、その慢心しない気持ちも含めてな♪」(ポンッ)

 

【川内】

「少尉‥‥ありがとう!‥‥アタシ、必ずものにして見せるから!」

 

 

魚雷が撃てなくたって自分は戦える!自分は少尉の力になれる!

川内の心にあつい何かが流れる

 

 

【見習い少尉】

「とは言えまだ安心は出来ないか、救援要請は発信したがそれまでフェリーは護りきらんとな」

 

【川内】

「そうだね、まだ勝負はこれからだよね!アタシは絶対に諦めない!」

 

 

少尉と一緒にフェリーと住民を必ず本土に届けるんだ!そう決心する川内ではあるが、それでも救援が来てくれるならそれはそれでありがたいと思う

 

 

【川内】

「足柄さん‥‥木曾‥‥あの二人が来てくれたら、こんな心強い事はないんだけどな‥‥本当は神通も居てくれたらいいんだけど‥‥そんな事ここで言っても仕方ないよね!」

 

【見習い少尉】

「俺もそう思うが、その前に新手のお客さんだ!」

 

 

人型と思われる深海棲艦が単縦陣で突撃してくるのが見える、目的はフェリー‥‥ではなく、見習い少尉達らしい

 

 

【見習い少尉】

「フェリーじゃなくわざわざ俺達を狙ってくれるとは、何とも親切な奴らだ」

 

【川内】

「少尉、感心してる場合じゃなくない?」

 

【見習い少尉】

「違いない、先頭はネ級か、重巡戦隊だな、これが敵の本命か?」

 

 

ネ級を先頭にリ級で構成される巡巡戦隊が発砲しながら突っ込んでくる

 

 

【フェリーの船長】

『おおい!ヤバいのが来たんじゃないのか!?どうするんだ!?』

 

【見習い少尉】

「船長!そのまま全速力で本土に向かえ!救援は必ず来る!俺達に何かあっても止まるんじゃないぞ!」

 

 

船長に一応の指示を出した見習い少尉は

 

 

【見習い少尉】

「あいつら、こちらが小勢だと思ってナメてやがるな!その慢心のツケを払わせてやる!川内!!ネ級は俺がやる!!援護射撃でリ級を牽制してくれ!!」

 

【川内】

「はい!!」

 

 

【足柄】

『残念だけど、そういう訳にはいかないのよね~♪』

 

【川内】

「‥‥‥えっ?」

 

【木曾】

『大丈夫だ、俺に任せろ!』

 

【川内】

「‥‥‥えっ?‥‥ええっ!?」

 

【加賀】

『鎧袖一触よ、心配要らないわ』

 

 

今にして思えばとびっきりの心強い援軍が来てくれた

いささか心強過ぎた

 

 

これまで誰も注目しなかった空に、艦載機の編隊が現れだ

見たことのない艦載機だ、機体の下(ハードポイント)から何かが射出されるとそれが過たず、追撃してくる深海達に次々と命中した

 

海上に炎の帯が拡がっていく

 

 

【ヌ級】

「ゴアアアーーー!!!」

((ZUGAGAGAGAGAGAGA!!!))

 

 

【加賀】

「対艦焼夷弾(ナパーム弾)、光線(レーザー)誘導爆弾‥‥悪くはないけれど、使い方は誤れないわね」

 

【プリンツ・オイゲン】

「はや~~、やりますね~」

 

【多摩(天憲隊)】

「あの下には居たくないニャ」

 

【フェリーの船長】

『助かった~~!恩に着るよ!』

 

【加賀】

「安心して、我々天憲隊が護衛します、そのまま進んで」

 

【フェリーの船長】

『先程まで我々を護衛してくれた連中が大変なんだ!助けてやってくれ!』

 

【加賀】

「そちらは大丈夫、危なくて頼もしい援軍が向かってるわ」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【木曾】

「お前ら!そんな腕で俺のダチを襲おうってのか?弱すぎる!!」

((ガッコン!…Shubababababa!!!))

 

 

独特の機構を持つ魚雷発射管から大量の誘導単魚雷が解き放たれ、見えない破滅の航跡を無数に刻みながら各々目標に向かって突貫する

 

((Zugagagaーーー!!!))

 

ナパーム弾の炎の中を執念で追い縋って来た深海の水雷戦隊は木曾の魚雷攻撃で瞬殺された、巨大な水柱は深海達の墓標がわりとなる

 

 

【川内】

「木曾!来てくれたの!?ありがとう!」

 

【木曾】

「よう川内、こんな所で会うとは奇遇だな、誰かの救援要請を受け取った時はまさかとは思ったが、まあ無事で何よりだ♪」

 

【川内】

「そう?……ウフフ♪そういう事にしといてあげる♪」

 

 

本当は知っていて、心配で来てくれたんじゃない?

そう思った川内だが、それを指摘するのも無粋な気がした

 

 

【見習い少尉】

「やあ!君が木曾君か?川内から話は聞いてる、川内を色々と助けてくれた様で、感謝するよ!」

 

【木曾】

「あんたが川内の少尉さんか?初めましてだな、俺は木曾、君付けなんかしなくても『木曾』って呼んでくれて良いぜ、川内は俺のマブダチなんだ、守ってやってくれ」

 

【川内】

「木曾……」

 

【見習い少尉】

「ありがとう、勿論だ!頭を擦り付けて礼を言いたいところだがネ級と重巡が接近してる!それを片付けてからでいいか?」

 

【木曾】

「男が滅多にそんな事するもんじゃないぜ、まあ気持ちだけは受け取っておくよ、それより心配は無いみたいだぜ?ほら」

 

【川内】

「‥‥あっ‥‥あれ?」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

((ボキ!!ボキ!!))

【リ級エリート】

「グエエアアアーーー!!!」(バッシャーーン!!)

 

【足柄】

「手応えないわねぇ!それでエリートが聞いて呆れるわ!」

 

 

【別のリ級エリート】

「ナッ!?ナンダコイツハ!?素手デ倒シタダト!?」

 

【足柄】

「どうしたのよ?これでお終い?折角人型と殴り合えると思って楽しみにして来たのよ?もっと私を楽しませなさいな!!」

 

【更に別のリ級エリート】

「コノ艦娘!!戦闘狂カ!?」

 

【重巡ネ級】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

先程単縦陣で突っ込んで来た筈の重巡戦隊は、突如現れだ目付きの危ない一人の艦娘にパニック状態に陥っていた

 

この艦娘何故か艤装を装備しておらず、深海側の弾幕をかい潜って接近すると、いきなり一体のリ級に殴りかかり、膝蹴りも一発、そのまま閉め技で何処かの骨(竜骨か?)をへし折って撃破してしまったのである、その間僅か5秒!

 

深海側にとってはこの艦娘『足柄』の行動も戦術も理解の範囲外であり、その後の足柄の殺気にも押されて反撃も忘れて棒立ちになってしまった

 

この時点で勝負は決してしまったと言っていい

 

 

【足柄】

「そこのネ級!あんたは少しばかり骨がありそうね、私の相手をしなさいな!」

 

【重巡ネ級】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

それでも数では深海側の方が多い、相手は足柄一人、それでも足柄は自分の相手にリ級を指名してきた、とにかく凄い自信だ!

 

 

【別のリ級エリート】

「キッ!?キサマ!!我々ヲ無視スルノカ!?」

 

【更に別のリ級エリート】

「コチラノ方ガ多インダゾ!?」

 

【足柄】

「弱いものいじめは性分じゃないわ、私は狼だけど獲物は自分で選ぶ主義よ」

 

【別のリ級エリート】

「ンナッ!!?」

 

【足柄】

「あんた達の相手は提督に任せるわ、あんた達も会いたいんでしょ?提督に♪」

 

【更に別のリ級エリート】

「何ィ!?提督ダト!?」

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「おいおい!足柄!散々煽っておいてから俺に丸投げする気か?」

 

 

『提督』という単語を聞いて、深海棲艦達の目の色が変わった

艦娘を指揮する存在にして艦娘の精神的支柱『提督』は、今も昔も深海棲艦達にとって最優先攻撃目標なのである

 

 

【足柄】

「あんたなら相手が10倍でも平気でしょ?頑張れ~♪でもあのネ級は私が貰うわよ?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「しょうがないなあ~~」(ポリポリ)

 

 

そう言って足柄は、リ級達の相手をヒィッツに押し付けて行ってしまう

 

 

【別のリ級エリート】

「コイツガ!‥‥提督カ!!」

 

【更に別のリ級エリート】

「丁度イイ!一緒ニヤッテシマエ!!」

((ジャキッ!! ジャキッ!!))

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「田舎者めが!相手をしてやる!ただし、真っ二つだぞ?」

 

((パチーン! パチーン!))

 

【別のリ級エリート】

「グベッ!!?   」

 

【更に別のリ級エリート】

「ゴバッ!!?   」

 

 

艤装を提督に向けたと思った直後、謎の指鳴り音と共にリ級達は真っ二つに裂けた

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【見習い少尉】

「‥‥おおい!マジかよ!?」

 

【川内】

「あれってヒィッツカラルド大佐?‥‥一体何が起こったの!?」

 

【木曾】

「おいおい、また化け物みたいな提督がここにも出て来たなぁ」

 

 

後年、何度も見る事になるヒィッツ提督の指鳴らし、三人はこの時始めて見たのだからそりゃあ驚くでしょ?

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

「これで邪魔者は居なくなったわ、さあ楽しみましょ♪」

 

【重巡ネ級】

「‥‥オ前ガ‥‥ワタシヲ沈メル‥‥死神カ?」

 

【足柄】

「そいつは少し違うわね、私はアンタを噛み砕く『狼』よ♪」

 

((ズガガガーーー!!!))

 

お互い前口上は済んだ、ネ級は近距離から主砲をぶっ放して来た!

 

 

【足柄】

「ふんっ!!舐めるな!!」

 

((カアァァァーーーン!!‥‥‥))

 

足柄はそれを裏拳で弾き飛ばす!

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【川内】

「足柄さんも‥‥‥凄い!きっと強いとは思ってたけど、あんなに強い人だったなんて‥‥‥」

 

 

足柄のパフォーマンスのごく一部しか見ていない‥‥のだろうが、それでも川内には、足柄の底知れない強さを感じない訳にはいかなかった

 

 

【木曾】

「‥‥という訳だ、こっちは方が着きそうだ、加賀さんの方は?」

 

【加賀】

『こちらは大丈夫よ、フェリーの護衛は任せて、水上艦組は出番が無かったと言ってごねてるけれど』

 

【木曾】

「分かった、掃討が済んだら追いかける、なあ?旦那の奴を見なかったか?」

 

【加賀】

『吸血鬼なら貴女と一緒にいたのでは?』

 

【木曾】

「途中で何処かにいっちまったんだよ、食べ残しを見つけたとかで」

 

【加賀】

『なら直ぐに戻るでしょう、貴女もまだ新婚ね、もう少し大きく構える事を覚えなさい?』

 

【木曾】

「///新婚って‥‥勘弁してくれよ~///」

 

 

【川内】

「木曾?誰かと通信してたの?」

 

【木曾】

「天憲隊に知り合いがいるんだ、フェリーは無事だ、俺達が追い付いたら護衛は引き継ぐそうだ」

 

【川内】

「そう‥‥よかった、木曾!何から何まで、本当にありがとう!」

 

【木曾】

「よせやい、俺だけのお陰じゃないよ、あっちも終わったらしいな」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

「アンタ、悪くは無かったわよ、私と出会ったのはアンタにとって不運だったのかしら?それとも‥‥‥」

 

【重巡ネ級】

「‥‥ヤット‥‥ヤット眠レル‥‥」(ゴボゴボ‥‥‥)

 

 

【足柄】

「‥‥そう、アンタは休みたかっただけだったのね、ふん、命を捨ててる時点でアンタに勝ち目は無かったのよ」

 

 

至近距離での撃ち合いどつき会いを演じた足柄とネ級、ノーダメージの足柄に対してネ級はボロボロにされて沈んでいく、その顔には安堵の表情があった

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「足柄、お疲れさん、お前の戦い方は相変わらず壮絶過ぎてそそるなあ~」

 

【足柄】

「大した事してないわよ、それより他に敵は居ないの?」(キョロキョロ)

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「お前は本当ぶれないなぁ~、とにかく合流だ」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【潜水ソ級】

「‥‥ソウダ、全員ヤラレタ、輸送船ニ大勢ノ提督ガ乗ッテイル情報ハ、ガセダッタ様ダ‥‥」

 

 

戦闘海域から少し離れた所で監視していた深海が一体‥‥

 

 

【潜水ソ級】

「‥‥ワカッタ、コレヨリ撤収ヲ‥‥」

 

【?】

「おい!」

 

【潜水ソ級】

「!!!!!?」

 

 

BAGOM!!!

シャキイイーーン!!‥‥‥

 

 

【二等憲兵吸血鬼】

「御苦労さん、艦娘を危機にさらした奴は必ず始末するのが俺の流儀でね」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

「ブロック海軍の奴らもまた無茶な命令出すわね、完全な嫌がらせじゃない!深海が島に拠点作りの話だってどこまで本当か分かったもんじゃないわ」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「これは、いつか何処かで一度締めてやらんといかんな~」

 

【足柄】

「それはそうと‥‥あんたは?」

 

【木曾】

「俺は『木曾』、川内とは昔からの縁があるんだ、宜しく、あんた強いんだな?」

 

【足柄】

「あんたも中々やりそうね、雰囲気で分かるわ、何処か川内と同じ匂いがしないでもないけど‥‥あんた、一度私とやってみない?♪」

 

【木曾】

「おーこわ、狼の牙は敵味方関係無しかい?」

 

【足柄】

「私は強い奴と戦いたいだけよ♪あんたのそのホルスターに収まってる馬鹿デカい拳銃、お飾りじゃないんでしょ?」

 

【木曾】

「フフフ♪分かるかい?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「おいおい、強そうだからって誰彼構わず戦いを吹っ掛けるのはやめれ!」

 

 

木曾の腰のホルスターにはこの時既に『エボニー&アイボリー、シリアルNO:02』が収まっている

 

足柄と木曾、この時既にとびきりの戦闘力を持つ二人がこうして遭遇してしまった

足柄の威圧感にも木曾は平然としている、それがまた足柄の闘争本能を刺激し‥‥

 

やや危ない雰囲気に成りかけた時‥‥‥

 

 

【川内】

「足柄さん!足柄さんも助けに来てくれたんだね!ありがとう!」(ギュッ)

 

【足柄】

「わっ!ちょっと!‥‥もう調子狂うわね~」

 

【木曾】

「フッ♪‥‥やれやれ助かったぜ」

 

 

足柄の腕に縋り付いて礼を言う川内の姿に、一同は一瞬で和んだ

 

 

【川内】

「ヒィッツカラルド大佐!少尉とアタシ達の救援要請にお応え頂きありがとうございます!」(ビシッ!)

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「ああ、良いんだよ川内ちゃん、君らが無事なら」

 

【足柄】

「ふ~ん‥‥あんたも普通に敬礼される事もあんのね?」

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「いや、あのさ~、ワテクシ一応『大佐』なんですけど~?」

 

【川内】

「‥‥‥クスッ♪(足柄さんて、やっぱり面白いひと♪)」

 

 

【木曾】

「ところで川内、お前がまさか『ガン=カタ』を使う様になったとはな」

 

【川内】

「木曾も知ってたんだね?ガン=カタの事、少尉に特訓して貰ったんだ、アタシ拳銃なんて全然使って無かったからまだまだ未熟で‥‥」

 

【木曾】

「焦る事は無いさ、今度、型を見せてくれよ?」

 

【川内】

「ええ~、何か恥ずかしいなぁ~」

 

 

【足柄】

「‥‥ところで話は変わるけど、川内?」

 

【川内】

「‥‥えっ?何?足柄さん?」

 

【足柄】

「私と提督が横須賀に居ない間に‥‥何かあったの?」

 

【川内】

「‥‥‥‥えっ?」

 

【足柄】

「あんたは悩みが直ぐ顔に出るのよ、何か‥‥あったのね?」

 

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【木曾】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

足柄にズバリ指摘されて、川内は少しだけ奥歯を噛み締めた

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「(足柄の野生の勘は相変わらずとんでもないな、それにしても、俺らの居ない所で艦娘を苦しめる事態が起こっていたとは聞き捨てならんな‥‥)」

 

 

一同に沈黙が流れる中

 

 

【足柄】

「まあいいわ、詳しい話は後で聞くとして‥‥あんたの男は何処に行ったのよ?」

 

【川内】

「///おっ!?‥‥男って!///」

 

【木曾】

「そう言えばあの少尉さん、いつの間にか居なくなったなぁ」

 

【川内】

「はっ!!‥そう言えば!‥‥少尉!!」

 

 

【見習い少尉】

「お~い!川内こっちだ~!」

 

【川内】

「少尉!、良かった(ホッ)‥‥どうしたの?」

 

 

少し離れた所に見習い少尉が居た、何かを見付けたらしい

 

 

【見習い少尉】

「これを見てくれ!」

 

【川内】

「‥‥あっ、この娘は‥‥」

 

【木曾】

「ほお~~」

 

 

 

【磯波】

「‥‥‥‥‥‥」(プカプカ‥‥)

 

 

 

【ヒィッツカラルド大佐】

「どうやら先程からの戦闘の結果、救助(ドロップ)する事になった艦娘やな」

 

 

海面に1人の艦娘が仰向けに浮き上がっていた、それに見習い少尉が気付いて介抱しようとしている

 

 

【見習い少尉】

「‥‥君、大丈夫か?」

 

【磯波】

「‥‥うっ‥‥う~~‥ん‥‥」

 

【足柄】

「良かったわね川内、念願の新規艦娘(新人)よ」

 

【川内】

「‥‥えっ!?‥この娘がうちの新人に!?」

 

【足柄】

「当然でしょ?、今回の出撃の当事者はあんた達なんだから」

 

【木曾】

「良かったな川内、久し振りの後輩だ、おめでとう」

 

【川内】

「うっ‥‥うん‥‥」

 

 

 

数奇な運命と縁に導かれて、ここに多くの出会いが生まれた

 

 

 

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  [名称・その他解説]

 

 

①ゴロツキABCD

 

三段腹中尉こと陸戦隊将校『五階 務』に雇われた同じ陸戦隊のはみ出し者四人組

五階ら将校達同様、三木之に弱みを握られた三木之の走狗で金次第で大抵の事は引き受ける、艦娘を化け物か性処理の道具としか思っていない

勝浦の監視所に一人で留守番をしていた(筈の)川内を性的に襲う為に送り込まれたが山の中で道に迷わされ、艦娘の敵の匂いを嗅ぎ付けた二等憲兵吸血鬼によって皆殺しにされた

 

 

②木曾のアリバイ作り

 

勝浦の監視所に川内を尋ねてきた木曾、並んで自撮り写真を撮りそれをインスタに投稿した事も含めて、統べては川内の為のアリバイ作りであった

ゴロツキ四人組を二等憲兵吸血鬼が始末するのは規定事項であり、その件で川内に疑いがかかるのを未然に防ぐ為の予防処置、木曾の存在とインスタの写真、その撮影日時が川内のアリバイを証明する事になる

 

 

③ドルフから贈られた川内用艤装の速射砲

 

後に六本脚鎮守府の『軽巡用メイン艤装』として運用される事になる『60口径155ミリ速射砲』のプロトタイプ(単装式)

プロトタイプとはいえ民間企業が開発に成功した最初の艦娘用艤装で、運用試験とデータ収集を見習い少尉と川内が行う事でLメタル・ヒュッケバイン社と取り引きを成立させている

この開発にあたって見習い少尉から同社に艦娘の艤装に関する情報が流されており、これは後々少し問題になるが、当時まともな支援が受けられなかった二人の状況から『やむなし』と判断される事になる

 

 

④ディストピアM92-FSフルオート

 

M92-FSをベースにフルオート射撃のセレクトを可能にした9mmの自動拳銃

暴動鎮圧と対テロ制圧用に作られたもので基本『二丁拳銃』として運用する

マズル(銃口)の形状から独特のマズルフラッシュ(発砲炎)を発生させる

見習い少尉が現役擲弾兵の時に使っていたがこれは人間の兵士と戦う為のもので深海棲艦には効果が無かった

川内専用として、新規に部品を削り出して製造した新品が新たに用意される

装甲貫徹弾『アーミーキラー』を装填して、かつ艦娘である川内が使う事で深海棲艦にもダメージを与えられるようになった

『エボニー&アイボリー、シリアルNO:06』が二等憲兵吸血鬼から譲渡されるまで、川内はこれを運用する事になる

 

 

⑤ガン=カタ

 

旧世紀に存在した、独裁国家リベリアで生み出された、射撃術と格闘武術を掛け合わせた戦闘術

当時最新の弾道物理学と過去の膨大な射撃データ、心理学を取り入れる事で、複数の敵を同時に相手にしつつ一発も被弾せず敵を確実に殲滅する事を可能にした

特殊な超能力の類いではなく、一応は訓練次第で誰でも習得する事ができる(人によって能力の差は発生するが)

ガン=カタは射撃だけでなく近接格闘戦にも応用できるので剣や刀、刃物や打撃武器での戦いでも役に立つ

見習い少尉が『魚雷攻撃』に代わる、川内の新たな戦い方として習得させ、川内がそれを特訓と実戦の中で練り上げていった

 

 

⑥北條 透

 

警視庁捜査一課の刑事、優秀な刑事で『G3』『V1』の装着員に選ばれた事もある

陰険で計略を使う事もあるが警察官としては強い正義感を持つ熱血漢、『小沢 澄子』や『氷川 誠』に対抗心を燃やすが基本はいい人である

アンノウンとの戦闘で1度倒した敵に苦戦しパニックになった事で『G3』を捨てて離脱した経験があり、それをテレビで見たホーネットがショックを受けたりもした

射撃が得意で手巻き寿司が苦手

 

 

⑦小沢 澄子

 

警視庁の対アンノウン対策班『G3ユニット』の指揮官、G3の開発も手掛けた超天才

強烈な個性で自身の意見や信念は曲げない、あまり人の話を聞かない

『氷川 誠』や『津上 翔一』の事を認めており『北條 透』を毛嫌いしている、気持ちは分かるが‥‥‥

氷川の『ちび加賀』欲求を既に知っているが特に何とも思っていない

 

 

⑧津上 翔一

 

本名『沢木 哲也』

『仮面ライダー・アギト』その人

『みんなの居場所を守る』をモットーにアンノウンとの戦いに身を投じる

家事と料理と家庭菜園が得意でダジャレが大好き、フライパンを持たせれば大抵の事は無双する

ちび加賀愛の氷川を『変態だけどいい人』、北條を『実は結構愉快でいい人』と評価する

 

 

⑨岡山国際サーキット

 

岡山の山中にある、その名の通り国際レースも開催されるサーキット場

カルドが大阪のクロード実家に自力で行こうとしてたどり着いた場所

因みに、カルドは岡山駅で赤城と一緒にきびだんごを泣きながら食べた模様

 

 

 

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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

《エピローグ》

  《いきなり!北條小劇場》

 

 

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【ホーネット】

「そんな‥‥‥どうして?‥‥」

 

 

日本の伝統文化に異常な興味をもつホーネットが『仮面ライダー・アギト』の第10話に強烈なショックを受けた

 

 

【ホーネット】

「ねえ!!マム!!どういう事なの!?北條さんが逃げたわ!!」(ガシッ!)

 

【川内】

「う~~ん、多分氷川さんが凄すぎるんだと思う‥‥」

 

【飛龍】

「やれやれ、妙な事に感心持っちゃったわね~この娘」

 

【清霜】

(三方原ポテト→ポリポリ)

 

【古明地 こいし】

(三方原ポテト→ポリポリ)

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【北條 透】

「氷川さん、落とし物ですよ」

 

【氷川 誠】

「北條さん、これはどうも‥‥うっ!それは!?」

 

 

『半脱ぎ兼パンチラ姿の『ちび加賀』レアカード』

 

 

【北條 透】

「あなたの‥‥ですよね?」

 

【氷川 誠】

「むむむ!‥‥‥」

 

【北條 透】

「私は貴方の個人的趣味をとやかく言うつもりはありません、しかし警察官ともあろう人がこの様な物を持ち歩いていながら簡単に落として、尚且つそれを他人に見られてしまうとは、無用心過ぎとは思いませんか?」

 

【氷川 誠】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【北條 透】

「このカード、御丁寧に氷川さんの名前も書いてありますね?所有者としては余程大切な物なんでしょうけど、私以外の者に拾われていたら貴方どうする気だったんです?」

 

【氷川 誠】

「くっ!‥‥‥‥」

 

【北條 透】

「所持するな‥‥とは言いません、ですが貴方にこのような趣向がある事を小沢主任が‥‥あの唯我独尊でプライドの塊の『小沢 澄子』が知ったら何と思うでしょうね?」

 

【氷川 誠】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【北條 透】

「誰にも個人のプライベートはある、しかしそれを容易にさらけ出してしまう人に危機管理能力が備わっているとは‥‥私にはとても思えない、しかも貴方が関わっているのは警察機構にとって極めて秘匿性が要求される『G3』システムとそのデータなんだ!御自分がどのような立場に居るのか理解しているのですか?」

 

【氷川 誠】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【北條 透】

「私は貴方の立場を悪くしようなんて気はさらさらありませんよ、しかし、そのような危機管理能力の低い御仁に『G3』の装着者として任務を続ける資格は無い!‥‥と私は思う訳ですよ」

 

【氷川 誠】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【北條 透】

「氷川さん、単刀直入に言います!貴方にG3装着者は務まらない!私を新たな装着者として推薦して下さい、このカードの件は私の胸の内にしまっておきま‥‥‥」

 

【氷川 誠】

「‥‥返して下さい!」

 

【北條 透】

「‥‥‥はい?」

 

【氷川 誠】

「僕の『ちび加賀』を返して下さい!!」(ガシッ!)

 

【北條 透】

「ちょっ!?ちょっと待って下さいよ!このカードの事が公になったら貴方のG3ユニットの立場が!‥‥」

 

【氷川 誠】

「小沢さんに知られたって何も恥じてなんかいませんよ!!僕は『ちび加賀』を捜し求めて居るんです!!だから何だって言うんですか!?『G3』に成りたいなら勝手に好きにすれば良いじゃないですか!!」

 

【北條 透】

「氷川さん!!貴方本当に『G3』としての自覚はあるんですか!?」

 

【氷川 誠】

「『G3』よりも『ちび加賀』だあぁぁぁ!!!」

 

【北條 透】

「あっ!!あんた『G3』を何だと思ってるんだ!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

都内、某焼肉店‥‥‥

 

 

【小沢 澄子】

「氷川君が『ちび加賀』を愛でてる?知ってるわよ?そんな事」

 

【津上 翔一】

「ですよね~~」

 

【小沢 澄子】

「真面目で堅物で不器用だけど、ああいう一面があるところが可愛いのよね~」

 

【津上 翔一】

「氷川さん、変態だけどいい人ですもんね♪」

 

【小沢 澄子】

「まあ北條あたりにゆすりのネタにされない様にそこら辺は私が押さえとかないとね、北條の奴馬鹿だから」

 

【津上 翔一】

「そうかな~?北條さんもあれで結構愉快でいい人ですよ~?」

 

【小沢 澄子】

「君は本当人が良いわね~、お肉焦げるわよ?」

 

【津上 翔一】

「おっと!‥‥あの二人、あれで結構良いコンビなんじゃないですか?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

【氷川 誠】

「僕の『ちび加賀』を返せぇぇぇーーー!!!」

 

【北條 透】

「氷川さん!!あんたって人はぁ!!!」

 

 

【氷川 誠】

「北條さんだっていちど『G3』捨てて逃げたじゃないですか!!」

 

【北條 透】

「あっ!‥‥あの時は大変で‥‥」

 

【ホーネット】

「そうよ!!ミスター北條!!ライダーがどうして逃げたのよ!?」

 

【北條 透】

「だからあの時はマジでヤバくて!‥‥‥って君は誰だ!?」

 

 

【川内】

「すみませ~ん、お邪魔しま~す、娘を連れ戻しに来ました~♪」

 

【アンドロメダ】

「もう!いくら日本文化と北條さんが気になるからって!何でこんな所まで来るの~!?」

 

【UX-01】

「あなた達、そんな険しい顔して、もしかして疲れてるの?だったら私がお世話してあげるわ♪」✨

 

【北條 透】

「きっ!?君達は一体どこの誰だぁぁ!?」

 

【氷川 誠】

「『ちび加賀』返せぇぇぇーーー!!!」

 

 

ホーネットは家族に連れ帰られ、『ちび加賀レアカード』は普通に氷川の元に戻った

北條の策略は不発に終わり、焼肉コンビは焼肉を堪能した

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

《エピローグ2》

    《夫婦、東京日和》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

都内、某三越‥‥‥

 

 

【クロード戦艦提督】

「金剛、今回の作戦はよく頑張ってくれた、好きなもの何でも買っていいんだぞ?」

 

【金剛】✨

「エヘヘ~♪❤️ワータシはテートクとこうやって、二人で腕を組んでデートするのが1番のご褒美デース♪❤️」

 

【クロード戦艦提督】

「お前ほどのいい女にそこまで言って貰えたら、それこそ男(提督)冥利に尽きるってもんだ♪」

 

【金剛】

「///テートク~!はっ‥‥恥ずかしいネー❤️///」

 

 

久し振りの非番、買い物デートに来たラブラブな二人

 

そこに館内放送が流れる

 

 

ピンポン パンポーン~♪

 

【館内アナウンス】

「お客様に、迷子のお知らせです」

 

 

特に何の変哲もない、よくある迷子のお知らせアナウンス、問題は誰が迷子になったかということで‥‥‥

 

 

【館内アナウンス】

「『カルド・アルレッド君』の保護者の方、『カルド・アルレッド君』の保護者の方、1階インフォメーションコーナーまでおいでください、繰り返しお知らせします、迷子のお知らせ‥‥‥」

 

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

何処かで聞き覚えがあり過ぎる!その迷子の名前にクロードと金剛はかたまる

 

 

【金剛】

「‥‥カルドさん‥‥赤城とまたはぐれたんですネー‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「‥‥何やってんだ!アイツは‥‥」(トホホ‥‥)

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【赤城】

「大変!お惣菜売り場のの試食コーナーを満喫(全部食べ尽くした)し過ぎて、カルドさんとはぐれてしまった!」

 

 

大急ぎで1階インフォメーションコーナーに向かう赤城

 

 

【赤城】

「それにしてもカルドさん‥‥昔からこれだけは変わらないところが‥‥‥」

 

 

インフォメーションコーナーで半ベソかいてるカルド君を見付けて赤城は一言‥‥‥

 

 

【赤城】

「カワイイ♪❤」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [出 演]

 

 

へたれ提督(見習い少尉)(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド(ヒィッツカラルド大佐)

(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

ジョニーnrsenc一等憲兵(KLG)

加賀(KLG)

 

二等憲兵吸血鬼(赤土鎮守府)

木曾(赤土鎮守府)

 

花田 刀治郎(NPF)

飛龍(NPF)

 

カルド・アルレッド(リンガ特設連邦鎮守府)

赤城(リンガ特設連邦鎮守府)

 

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

ホーネット(六本脚鎮守府)

江風(NPF)

海風(NPF)

 

神通(紅輪鎮守府)

 

天龍(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

吹雪(謎の鎮守府)

デウスーラ(謎の鎮守府)

不知火(リンガ特設連邦鎮守府)

隼鷹(リンガ特設連邦鎮守府)

夕立(KLG)

多摩(KLG)

プリンツ・オイゲン(KLG)

蒼龍(NPF)

長門(石ノ森鎮守府)

大井(石ノ森鎮守府)

 

妙高(石ノ森)

那智(石ノ森)

足柄(石ノ森)

羽黒(石ノ森) 

 

磯波

 

ナナ

雄一少年

天龍児童園の子供達

 

一条 薫(石ノ森鎮守府)

 

三木之 ジャギ(苗夫)

 

玉林 宏

大東 裕之

五階 務

 

ゴロツキABC

タクシーの運転手

 

多聞 風都(特別高等警察)

 

多聞チーム特高隊員

 

正義 公人(帝国海軍監察局)

 

帝国海軍監察局員

 

香取(帝国海軍監察局)

 

フェリーの船長

重巡ネ級

 

ドルフ・ヴァレンシュタイン

(Lメタル・ヒュッケバイン社)

 

 

氷川 誠(警視庁捜査一課)

 

北條 透(警視庁捜査一課)

 

小沢 澄子(警視庁G3ユニットリーダー)

 

 

津上 翔一(沢木 哲也)

 

五代 雄介

 

 

古明地 こいし

 

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

翔鶴(リンガ特設連邦鎮守府)

 

UX-01(六本脚鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 




【北條 透】
「何で私がこんな事を?‥‥まあ良いでしょう、この作品は二次創作でフィクションです、従って作品の内容と固有名詞は全て架空の設定になります
まあそんな人は居ないでしょうが、決して本気にしないで下さいね‥‥とまあざっとこんなものです」(ドヤッ)

【津上 翔一】
「北條さん、手巻き寿司食べます~?」(モグモグ)

【北條 透】
「げえええーーー!!?」


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