未完の英雄 (ghostwriter)
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現実逃避は大切

※注意この小説には以下の要素が含まれております

・駄文
・遅い展開
・臭い一人称
・中身の無い内容
・見慣れたテンプレ
・深夜テンション特有のアレ

これらを許容出来る上級者のみ閲覧する事を強くお勧めします


白く塗りつぶされた視界と耳鳴りに犯された聴力が回復してきたが、この頭痛と吐き気は収まらないようだ、世の中小説より奇なりと言うが、高校の入学式当日に、しかも教室でいきなり視力と聴力が潰され頭痛と吐き気に襲われるのは流石に可笑しいだろう

 

と言うかキツい、本当に、切実に、これで入学式を保健室で合法化的にサボれるのはいいが中1くらいにインフルエンザにかかった時レベルの吐き気に襲われるのは勘弁して欲しい、あの時は本当に大変だったが一週間休めたお陰でとある鬼畜ゲーをクリア出来たのを今でも覚えている、てか本当に大丈夫か?これ···植物人間化とか流石に笑えないぞ

 

しかし、そんな彼の心配は無意味に終わることになる

 

視界が一気にクリアになると共に耳鳴り頭痛、吐き気が全て消え去る、と同時に高らかな声が聞こえた

 

「アイギスへようこそいらっいました勇者様方、歓迎致しますぞ」

 

どうやら勇者として呼ばれちゃったらしい

 

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

 

ハイラントさん--先程の声の主でアインス教の最高位神官の一人らしい--の話を纏めると

 

・アハト教の魔族が禁術の掟を破り、一体の魔族を魔王に進化させた

・魔王は世界に対し宣戦布告と略奪を開始、魔族の国ヴォースェミの隣国の3分1程度は既に堕ちた

・各宗教最高位神官が集まりアインス教の禁術『勇者召喚』を使用し、魔王を無力化する事を決定

・実行に移る←イマココ!

 

と言うことらしい、ちなみに話の中で出てきた魔族、アハト教、ヴォースィミ帝国だが他にも

 

・人族、アインス教のドゥラーク皇国

・ドワーフ族、ツヴァイ教のドゥヴァ王国

・エルフ族、ドライ教のトゥリィ共和国

・ライカンスロープ族、フィーア教のチィトゥィリ連邦

・巨人族、ヒュンフ教のピャーチ王国

・吸血鬼、ゼクス教のシャスチ旅団

・機功人、ズィーベン教のセェーミ結社

・魔族、アハト教のヴォースェミ教団

 

などかあり、ここが異世界である事はもう確定的に明らかなのだがどうも未だに実感が無い、まあまだ超加速的に科学技術が進歩していてそれの試験運用として『魔法』という結果を生み出し、認識した人間の心身の負担を閉鎖的空間でどう回避するのかを観測する心理学実験と言う可能性が···うん、自分で言っといてなんだがそれはないわ

 

そんな事の為に老人を火だるまにするわけないよな、いたら狂人の類いだろう···あれ?だとしたら

 

『いきなり異世界だの言われても信じられないのもしょうがありませんな···そうですな、では証明して見せましょう』

 

と言って自分を迷いなく魔法で燃やしたハイラントさんは十分狂人なのでは?

 

···まあ、今はそんな事はどうでも良い。現実逃避は辞めよう、今大切なのは

 

「ねぇねぇますたぁ、あれなんてゆうの?」

 

この状況を打破する事だったりする

 

明るい橙色の瞳と髪に太陽な笑顔を浮かべ此方に親しげに話しかけてくる幼い少女は、此方をチラチラと頻りに見ているクラスメイトの事などはなっから興味が無いのか無視し続けておりかなり居心地が悪い、これから謁見が控えていると言うのに···先が思いやられる

 

彼女は別に自分の親戚と言う訳ではない、仲の良い知人と言う訳でもなく、ましてや学友と言う訳でも無い、この幼く可愛らしい少女と出会ったのは僅か数分前の事である

 

 

たしかあれは、召喚の間がある城の地下室から抜け、武器適性と言うものを調べる為に第一訓練所に入った時だ、大量に積まれている木箱のから蓋を突き破って一本の短刀がいきなり飛び出してきた、短刀はスピードを加速させながら俺に向かって一直線に飛んでくる

 

混沌と驚愕の渦に大勢が呑まれている中で冷静だった護衛の騎士が咄嗟に俺を庇い大楯を構えた

 

おぉ流石騎士だなと安心しかけたその瞬間、俺を庇った騎士が横に凄いスピードで吹き飛んだ、と同時に腹部が凄い衝撃に襲われ勢いのまま仰向けに倒れる

 

(あっ俺死んだな···ったく某神殺しのマスクマンくらいの出オチだったなぁ)

 

「ますたぁますたぁひさしぶりだねー」

 

(それとも異世界召喚なんて夢みたいな現実に、楽しく生きてやるって意気込んだのがフラグだったのかなぁ)

 

「えへへ、ますたぁのにおいいっぱいするー」

 

(なんにせよ俺が童貞で死ぬのは確定か···)

 

「すぅ···はぁ···すぅ···はぁ···んっふぅ」

 

ここで違和感に気が付いた、あれ?刃物刺さったはずだが、にしては痛くないと、だが腹部が妙に暖かい

 

疑問に思い腹に目を向ける、目が合った、宝石の様な橙色の瞳と、バッチリ。

 

小学校低学年くらいで橙色の髪と瞳を持つ幼女がその小さな身体に俺の腰に抱きついている、子どもの時にしか出来ない太陽の様な笑顔を浮かべ、こちらの顔を覗きこんでいる、全裸で

 

無理矢理引き剥がそうとするがその小さな身体には似ても似つかない怪力でぴったりとくっついて離れない、幼女相手ではあるが平和的解決方法をとることにする

 

「あー謎の美幼女さん、何故私を掴んで離さないのかな?」

「···ますたぁはわたしのこときらい?」

「今君と初めて会ったから、好きも嫌いも無いと思うんだけど」

「むぅ···ますたぁいじわるしないでよ」

「あぁ、ゴメンね嫌いじゃないよ」

「ならいいよね!」

「···知ってた」

 

大体こうなるってわかってた、しょうがないので助けを回りに求める

 

唖然としている人大多数、興奮しながら分厚い本を凄い速さで捲っている人数名、どうしたものかとうろうろしている人数名、壁に埋まって気絶している人一名、此方を養豚場の豚を見る目で眺めている黒髪長髪の美少女一人

 

黒髪さん(仮)にアイコンタクトをとる

 

『た す け て?』

『断る、分かっているでしょう?私が何を欲しているか』

『···貸し1つな』

『少ない』

『わーった、2つ』

『・・・』

『3つ、これ以上は譲らないぞ』

『交渉成立ね』

 

(かなり搾り取られたな畜生···)

 

このあと小野寺 忍(黒髪ちゃん)に幼女(仮)をなんとか言いくるめてもらい解放された、そのあとちゃんと武器適性?を調べた、自分は短剣が上の中の上で、弓が上の下の中、それ以外は全て中の上だった、ちなみに他の奴らは上の上の上が一つで他は下の上とかアンバランスなのがが普通らしく、割りと自分は浮いてしまった、悲しい

 

その武器適性を調べる方法だが、よく聖剣とか魔剣とかで素質がある者しか鞘から抜けない剣や選ばれた者が扱うと威力が上昇する剣などがある、そういう剣--武器を大量に用意しその者にどの武器が合うのかを測った

 

そして少し休憩を挟んで王様との謁見である、普通に謁見を最初にすべきだと思ったのだか武器適性を最初に測ったあたり前任者がいたのかもしれない、そしてその前任者は無能だったと···可能性としては十分ありえる話か?まぁ今回は相手側からしたら多分当たりだろうし心配は無用だろう

 

「お待たせして申し訳ありません!準備が整いました!」

 

慌てた様子で文官が入ってきた、どうやら向こうの準備が整ったようだ、ハイラントさんがやっとかとうんざりした顔で案内人と部屋を出ていくのでクラスメイトとメイド服を着た(咄嗟に渡されたのがこれだった)謎の幼女と一緒についていく

 

とても豪華に装飾された廊下を歩いてゆく、途中でローブを纏った魔術師らしき人物や鎧を身に付けている兵士とすれ違った、どうやら異世界であろうと大きな組織は一枚岩とはいかないらしい、畏敬に満ちた視線を感じる事もあるが懐疑的視線の方が多い気がする、やはり前任者がいたのだろうか

 

金銀が無駄に大量に使用されている豪華で巨大な両開きの扉の前に到着すると、扉の両脇に待機している兵士が大声で叫んだ

 

「アインス教最高位神官ハイラント様!、並びに勇者様方のおな~り!」

 

その声と共に扉が勢いよく開け放たれる、皆が謁見の間の豪華さに感嘆の声が漏れる中、ハイラントは堂々と扉を潜り進んで行く、ぼーっとしていて遅れかけていた皆も急いで扉を潜り着いていく

 

扉を潜った先には真っ直ぐ敷かれている真っ赤なカーペットと、綺麗な結晶で出来たシャンデリア、部屋の奥の中央に玉座がある、そして部屋の中央付近に小さな階段があり向こうから此方側を見下せる様になっていた

 

玉座には王とは思えないほど体格が大きく顔が厳つい人物が座っているがなぜか部屋には他に護衛すらおらず、何か異質な空気が漂っている

 

「おい、レブナント!どういう事だ!」

 

ハイラントが声を荒らしながら大声で叫ぶがレブナント--王は飄々と知らん顔をして、此方に語りかけてくる

 

「勇者よ!よくぞ参られた!その強大な力を我が国の未来の平穏と発展の為に是非使ってほしい!」

「レブナント!」

 

先程までとは全く違う雰囲気を出すハイラントに皆、動揺が隠せないでいる

 

「何だ、そこの神官?」

 

その言葉でハイラントの表情と雰囲気が一変した、そう···まるで戦場から帰ってきた一兵卒のような鋭い雰囲気に

 

「王よ···なにが起こった?」

「もぐらが一匹居た」

 

ハイラントはゆっくりと振り返り語りかけるようにゆっくりと言った

 

「勇者様···申し訳ありません、私は少しこの馬鹿を説教しなければ、なので···」

 

そこで何かに気づいたのかまたレブナントの方を向き先程の鋭い空気を出して言った

 

「おい、どこまで前倒しになっている」

「いや、プランCに変更になった、最低武具と三週食料、道具は既に積み込んである、行き先は『スモーカー』だ」

「護衛は?」

「第二部隊1·2と宮殿魔術師副団長」

「俺は?」

「下手に動くな、協会で···いや『リザレクション』の許可を」

「許可する」

「よし!英霊墓塔に向かってくれ、第二部隊の3·4と死術会を貸す、終わったら···密書を送っておく」

「わかった···お前は?」

「勘を研ぎに行く」

 

その言葉にハイラントはニヤリと笑ってしまう、それを見てレブナントもニヤニヤしはじめた

 

「無茶するんじゃないぞ?ちゃんと年を考えろ」

「お前も来るか?」

「断る、するべきことが有るからな」

「なんかジジイ臭いな」

「···今、夢はある、だからこんな生き生き出来てるんだろう」

「そうか···なら努力しないとな!」

「あぁ、そうだな」

『明日の為!未来の為!そして何より···』

『国の為に!』

 

キラキラと顔を輝かせながら語り合う二人、そんな二人に着いていけず空気になっている約30名、わぁ!この先どうなるのでしょう!心配で胃に穴が開きそうですわぁいやマジで

 

そんな事を心の奥底から思う、五十嵐 練夜なのであった




登場人物まとめ

五十嵐 練夜
この物語の主人公、案の定作者のアバター ロリコンでは無い(断言)

ハイラント
アインス教の最高位神官、勇者の召喚時、出待ちしていた 立場の切り替えで一人称と口調が変わる レブナントの幼馴染みは俺 神官は私 イメージは黒い砂漠の爺さん

レブナント
ドゥラーク皇国の王、ハイラントとは幼馴染み 騎士団長よりも強い、『皇国』なのに王がいるのは違和感あるかも知れないがちゃんと理由はあるので見逃して下さい

小野寺 忍
主人公を助けた黒髪ロングの美少女 モデルは雪乃下で少しゲスくした感じ、Sじゃ無い、ここ大切 ヒロインになる予定は無いです

謎の幼女
主人公にタックルしてきた謎の幼女 実は剣の精霊的な奴って説明挟むはずが気が付いたら消えてた 多分今作で一番喋る子

作者はご都合主義アンチ(自称)なのでどんな些細な事でもちゃんと設定考えてます、そしたらご都合主義じゃないでしょう?


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