新しい世界で共に (お芋ちゃん)
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【1】出発 前編

連載予定の小説では初めまして。
お芋ちゃんです

前作の「よにんぐらし」はどうでしたか?
至らぬ点が多々あると思いますが、楽しんでいただけていたら幸いです


さて今回は、主人公と別視点のお話になっています。
この【1】出発 は前編後編で、転生した豆腐に会う前のお話となっています。

宜しければ軽く目を通していただけたら幸いです

それではどうぞ


「ヴ~~ん………頭痛い…」

 

朝、今日はいつもより外が暗い気がする

私は少し痛む頭を抑えながら片手でカーテンを少し開ける

 

雨だ。

今日は雨が降っている

…今日は外に行くのはやめよう

 

こんな雨の日には家で“魔法”の勉強をしていた方がいい

 

「…あれ?今日って何日だ…?」

 

急いで布団から出て、カレンダーを確認する

……よかったまだ“今日”ではない

 

 

私は着替えて自分の武器が入っている棚を開ける

 

『暇だから』

 

という理由で、私は武器の手入れをする事にした

 

「そういえば昨日大剣は手入れしたっけ」

 

汚れていない綺麗な刃に触りながら私は呟いた

確か昨日は帰ってきて、あまりにも剣が汚れていたので手入れをした記憶があった

 

なので今日はよく使う短剣の方を手入れすることにした

汚れてはいないがもうだいぶ刃がボロボロである

 

 

…明日は私の誕生日

そうこの世界で私は前世の最後と同じ年齢になるのだ

[15歳]

この世界では15歳から魔法を使えるようになる

 

まぁ今は魔法を封じられてるだけ、なのだが…

 

この世界では皆が魔法を使える。

使えるが15歳までは“制御が出来ず暴走する可能性”があるので封印されているそうだ

 

私は前世…“ただの人間”だった頃の憧れだったので明日が楽しみでしょうがない

 

 

「そう言えば皆転生してるのかなぁ…」

 

 

『皆』

 

私は前世の記憶がある

私の前世は普通の地球人、人間だ

魔法も武器も使えずただ勉強やバイトをして過ごす平凡な人間だったのだ

 

でも突然私に“死”が訪れた

 

 

 

 

 

 

 

 

----------------------------------

 

 

 

 

 

私には仲の良いたった4人の友達がいた

 

『その日』は4人で隣町に遊びに行ったのだ

 

 

私と唐揚げのバイトが休みで油揚げと豆腐の部活が無く皆予定がなかったため、久しぶりに遊びに行くことにしたのだ

 

皆でお昼を食べたり、ショッピングをしたり、ただ雑談をしたり…

 

楽しかった

 

だけど、

 

 

 

 

 

“それ”

 

 

 

は帰り道で起こってしまった

 

 

交通事故…

 

私達の乗っていたバスが事故にあったのだ

たまたま乗っていたバスの運転手がフラフラと運転をしていたのだが、直後に壁の方へ

 

…ブレーキもせずに壁に、激突したのだ

 

なぜそうなってしまったのか私にはわからない

 

目が覚めたら私はこの世界にいた

この世界で新しい命で転生したのだ

 

 

最初はなぜ記憶が残っているのかもわからなかったがそんな事よりも“自分が死んでしまった”という事実と向き合えなかった

 

 

楽しく遊んで

 

「また時間があれば映画なんかも行きたいねー!」

 

なんて話していたのに、

私は死んでしまった

 

他の人は?生きているか死んでいるかすら私にはわからない

 

もしかしたら、私だけが死んでしまって…

向こうの世界では皆生きていてもう私のことを忘れているのでは?

と悲しいことを考えてしまう。

 

 

 

 

----------------------------------

 

 

 

 

「うん、綺麗になった」

 

前世の記憶を思い出しながら短剣の手入れをしていたのだが、半分意識がどこかへ飛んでいたためいつの間にか2時間が経過していた

 

「ご飯食べてないや………忘れてたわ…」

 

短剣を元の場所に箱に入れて、私は1階のリビングへ向かった

 

 

 

 

 

母「おはよう、朝からずっと部屋に篭もってたけど何をしてたの?」

 

 

 

 

 

 

1階へ降りるとお母さんが私に声をかける

 

 

私は「武器の手入れしてただけだよ!」といって席に着いた

今日のお昼ご飯はオムライスだ

 

なんでだろうか、いつものめんどくさがり屋のお母さんならインスタントラーメンや

簡単なうどんとか…なのに今日はめんどくさいオムライスだ

気分がよかったのかな…

 

なんて思いながら私は「いただきます」といってご飯を食べ始めた

 

 

 

 

私はごはんを食べ終わり、部屋へ戻ると棚から魔導書を取り出してベットに座った

明日から魔法が使えるのだ

少しは勉強しないともし何かあったときに困るかもしれないからだ

 

 

でも集中力が低い私は15ページ目で本を棚に戻した

あとは夜になるまでベットでごろごろしていたのだろう

 

きづいたら夜になっていた

 

母「ごはん食べないの~?」

 

お母さんの声が聞こえる

雨の音は聞こえない、明日は晴れるだろう

 

「いまいくよー!」

 

大きな声で返事をして私は一階のリビングへと降りる

 

リビングへ来ると私は少し周りを見渡す

……やはりお父さんはいない

いつもお父さんは家にいない、仕事熱心なのだ。

 

私はお父さんのことをしらない

今どんな仕事をしているのか、どんな生活をしているのか、好きなものはどんなものか

 

本当になにも知らないのだ

 

でも私はお父さんのことも大好きだ

家族のために仕事をがんばってくれて、家にはいないけど毎年私の誕生日を祝ってくれている

 

でも私は今日でこの家にいるのは最後なのだ

 

私の町では15歳…魔法を使えるようになったら20歳になるまで一人で旅立たないといけない

理由は私もよくわからないが決まりは決まり、なので私は明日教会にいったあとに旅の準備をするのだ

 

「ねぇお母さん、私強い魔法使いになることが夢なんだ」

 

ぽつり、とつぶやく

お母さんは少し驚いた顔をした後に、ニッコリ笑って

 

「大丈夫よ、私とお父さんの娘なんだから」

 

といって頭に手を置いた

 

 

 

 

 

 

私は部屋に戻り明日の支度を最後まで終わらせることにした




遂に明日は、15歳のお芋です

はい。皆さん豆腐は記憶が全くないのですがお芋視点では前世の記憶を“全て”持っている状態からスタートです

記憶が残ったままと、残っていないのは
どちらの方が辛いのでしょうか?


今回は別視点投稿、という形で投稿しているので少々投稿が遅くなることもあると思いますが
そこの所は許してやってください、僕は悪くない

次回に続きます


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【2】出発 後編

何時間かぶりです。お芋ちゃんです
前編実は投稿遅かっただけで、とっくに出来てはいましたので、後編がすごく早くなりました

長々と書いても面白いことは無いので


お話をゆっくりどうぞ


あっハッピーハロウィンです(現在日時10月31)


朝 私は、自分の目覚ましの頭に響く音で目が覚める

 

「うるっっっっっっせぇ!」

 

目覚ましを叩き壊して布団から起き上がる

壊したことに気づいて少し焦ったが今日からこの目覚ましを使うことがなくなるのだ

 

……私は今日この家を出ていく

 

今日は15歳の誕生日

教会に行き、魔法を使えるようにしてもらうのだ

 

私は着替えてリビングに降りる

 

母「おはよう、誕生日おめでとういよいよ今日でしばらくお別れね」

 

少し寂しそうなお母さんの笑顔をみて私は少しこの家を出ていくのが寂しく感じた

いつも通りの朝ごはんを食べていると、リビングの扉が勢いよく開いた

 

「まだいるか!?」

 

私とお母さんは声と音に驚いて同時に振り向いた

 

 

 

 

そこにいたのはお父さんだった

 

母「今日帰ってこれないんじゃなかったの…?」

 

お母さんは今日お父さんが帰れないときいていたみたいで私よりも驚いていた

お父さんは走ってきたのか、息を切らしながら答えた

 

父「娘の15歳の誕生日に顔を見せない父親がいるとでも思ったのか?」

 

お父さんは笑顔で私の方を見た

私は何ヶ月かぶりにお父さんを見たのでだいぶ印象が変わっていた

 

髪の毛がだいぶ少なくなり、白髪が増えた。

顔は少しふけていてもやさしそうな顔をしているのは変わっていなかった

 

「お父さん…私ね、お父さんみたいに強くなりたいんだ。

皆を守れる、大事な人を守る強い人に」

 

私は真剣に自分の夢をお父さんに話した

あまり時間がない、その中で私は一番伝えたかったことを伝えたのだ

 

もっといろいろ話したいことはある、もっと家族でやりたいこともあった

でも私はもう家を出なければいけない

 

武器や、地球で言うお金など…

必要最低限のものはすべて玄関に用意してある

 

お父さんは言った

 

父「お前ならできるさ、だって俺とお母さんの娘なんだから」

 

そして“少し待ってくれ”といって自室へむかった

 

10分くらい経つとお父さんが降りてきた。

何かを手に持っている

“これをもっていってくれ”といって私にハンカチを渡した

 

青色で無地のワンポイントで赤い花が刺繍されている

 

前世で私の親友がつけていた髪ゴムと“全く同じ”赤い花が。

 

 

 

お母さんとお父さんは時間になるまでずっといっしょにいた

私が家を出て、町の出口を出るまでずっと

 

 

 

________________________________________________________________________

 

 

町を出て一時間

 

私は教会の中にいる

今はシスターの準備を待っているのだ

 

ガチャリ と音を立ててドアが開く

 

シ「お待たせいたしました。今準備が終わりましたのでこちらの部屋へ来てください」

 

と私を部屋へ案内した

 

 

部屋の中には机と椅子があり、机の上には丸い水晶みたいなものがある

 

シ「どうぞこちらに触れてください」

 

私は“これだけでいいのか”と思いながら椅子に座り机の上の水晶に触れる

 

シスターが何かつぶやくと当然水晶が割れた

 

私は驚いて椅子から転げ落ちた

シスターさんはそんな私よりも驚いていた

すこし固まっていたシスターさんだが、はっとした後に私の方を向いて

「大丈夫ですか?」と手を差し出した

 

私は“大丈夫です”といって立ち上がった

 

「なんで水晶が割れちゃったんでしょうか…」

 

私が質問をするとシスターさんはゆっくりと口を開いた

 

シ「前にもこんなことがありました、けれど…今でも原因が不明です」

 

といった

もしかして魔法が使えないんじゃ…と思っていたが、考えてることが顔に出ていたのかシスターさんは続けていった

 

シ「安心してくださいね、魔法はもう使えるようになっていると思いますから」

 

と、笑顔で言った

ただ教会の中では使わないでくださいと言われたので我慢した

 

シ「魔法が使えるようになると自分の“ステータス”が見れるようになれます

見る方法はただ頭の中でステータスと浮かべるだけで大丈夫ですよ」

 

私は他にもいろいろ説明をされたが、実践しないとわからないとつけたされた

 

教会から出て私は少し歩いた

宿を今日は借りていたのだ、少し前に…

 

宿に戻ると部屋には夜ご飯が置かれていた

白いご飯に美味しそうなお味噌汁、焼き魚なんかもある

 

でもそんなことより、私は部屋に戻って荷物を置き、椅子に座る

 

考えたことは一つだ

 

“ステータス”

 

☆―――――――――――――――――――――☆

                         

  Lv.1 お芋 ( 15 ) 人間 女性         

                         

   HP:300/300  MP:850/850         

                         

   主な魔法属性:水 毒       

 

☆―――――――――――――――――――――☆ 

 

…?“毒”とは?

この世界にそんな魔法属性なかったはずだ

 

それにMPの数値が1000にだいぶ近い

 

「おかしい」

 

そうとしか思わなかった。

ただただおかしい、平均でMPは約400が普通なのだ

 

それよりも高いのは700が一般的だと、親には言われていた

なのに私のMPは“850”…もうおかしいというかなんなのか…

 

まぁおかしいといえば私は前世の記憶が全部残っている時点でだいぶおかしいが

気にしてはいけない、と思い

ご飯を食べることにした

 

 

 

 

 

 

 

家のご飯もおいしかったがこの宿のご飯も美味しい。

何か足りないような、そんな気がするが気にせずに食事をした

 

「あ。そういえば魔法って水あったよな…

試しにお風呂場でつかってみようかなぁ」

 

食事が終わり食器を下げてもらうとすぐに浴槽に向かった

 

もちろん大剣をもってだ。

私は剣をもって目をつぶり、水の球体を想像しながら剣を動かした

 

 

剣を下し目を開ける

 

 

 

 

 

すると目の前には頭の中で思い浮かべていた水でできた球体が浮いていた

 

 

 

 

「…すげぇ...」

 

 

 

「すごいよこれ!!!すごいすごい!!!!」

 

 

 

私はキャッキャッと小学1年生のように騒いだ

初めて魔法が使えたのだ

前世の私の夢がひとつかなったのだ

 

うれしくないわけがない

 

「3人にも見せてあげたかったなぁ」

 

前世の友達、いまは私とちがう世界で過ごしているであろう友達

皆にもよく私は魔法を使ってみたいと喋っていたのだ

 

覚えててくれているのだろか?

 

忘れているだろうか…

 

この世界にいるはずがないと、わかっているのに無理なお願いを考えてしまう

 

【もう一度、みんなに会いたい】

 

この世界で私の意識がはっきりしたときからずっと私は思っているのだ

だって私は初めての心の底から信頼できる友達だったのに

たった1年しか皆といられなかったのだ

 

できることなら今の世界でも皆と一緒に過ごしたかった

もっと遊びたかった

 

 

しょうがないことなのだ

 

 

「やばまた考え込んでた…」

 

私は前世のことを思い出すとしばらくはずっと考え込んでしまう

もう癖なのだ、とあきらめている

 

 

 

もう夜も遅い

 

お風呂に入って私は寝ることに決めた

明日、隣町に行く

 

隣町は大きな町だそうで、冒険をするなら準備するのにちょうどいい

とシスターに言われたのだ

 

ここから片道で三日

 

(あれ?めちゃくちゃ遠くないか…?)

 

体力が足りない私は、たぶん隣町につくのが6日後くらいになるだろう

それでもいかなければならない

 

 

 

 

 

 

“いま”の自分の夢のために。




さぁ遂に1歩踏み出したお芋ですが
次回森の中…どうなってしまうのでしょうか?

ちなみにこの作品は本編作ってる方と相談しながらで制作していますので、おかしな点があったら教えていただけると嬉しいです


ところで2人はいつで会うんでしょうね?



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【3】森の中、独りきり

こんにちは、お芋ちゃんです。

前回の「出発」前編、後編如何でしたか?
書く私はとても楽しかったです。

今回は森の中のお話です
冒険を初めて1日目…

楽しみですね!

それではどうぞ


強い日差しが顔に当たり、私は目を覚ます

 

ここは宿、家からでて一日目…

 

 

「あぁ...今日から一人か...」

 

 

布団からゆっくりと起き上がり荷物から洋服を取り出す

動きやすい服を自分なりに選んできたつもりである

 

真っ白なシャツ、長い紐が付いた黒色の短パン

シャツの下には黒いネックウォーマー

 

そして前世でもよく来ていた、【青いパーカー】

 

これは私たち仲の良かった4人でおそろいの色違いで買った、前世のお気に入りのパーカー

と同じ色のものである

 

素材はもちろんこの世界のものなのでまったくもって違うけれど…

 

 

 

着替え終わった私は荷物をもち、宿を出る

今日からすぐにこの町で食べ物や、ちょっとした生活に必要なものをそろえて

この町を出る。

 

そして遠くにあるが隣にある町に向かう

もちろん一人で、だ

 

まだ私には仲間がいない

倒れたときに、助けられるのは自分しかいないのだ

冒険は慎重にゆっくり進めていこう

 

全ての支度を終え、私は町をでた

 

数分歩くと森の前にでた

隣町に行くにあたり、一番の難関がこの森から迷わずに抜け出すことだ

 

この森には1から30までのレベルの魔物が出る

…と町の人が言っていた

入って最初はレベル10までのスライムだけが出る

 

しばらくは森の入り口付近でこのスライムを倒せばいいレベル上げになると教えてくれた

 

まだ私はレベル1なのでスライムでも油断大敵だ

 

 

私は大剣を取り出し、警戒しながら森の中へはいって行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後

 

 

 

「疲れた...少し安全なところで休むかなぁ…」

 

 

先ほど周りのスライムを全滅させたところの近くの木の根元に座り

町で買ったおにぎりを食べる

 

私はこの世界の食べ物が前の世界と似たようなもので安心している

このおにぎりの中身は辛子明太子だ

 

辛い物がまえから大好きなので、前の世界ではあの【デスソース】も普通に食べることができた

 

 

 

そんなことよりだいぶスライムを倒して、レベルがすこしでも上がっているのかが一番気になっている

 

 

「ステータス」

 

私が口に出すと目の前に自分のステータスが表示される

 

 

_________________

 

 

Lv.18 お芋 ( 15 ) 人間 女性

 

HP:290/380 MP:850/850

 

主な魔法属性:水 毒

 

_________________

 

 

ちょっとだけレベルが上がっている

 

自分のこの剣や、魔法のおかげだ

この剣は自分しか使えない

私以外が持つと重すぎて持てなかったり、変な方向に剣を振ってしまうのだ

 

もちろん私がほかの人の武器をもっていても同じことが起こる

 

この世界は自分が使える武器が決まっている

 

これも多分“生まれたときから”

 

 

短剣も私以外の人は使えない

 

 

それと魔法攻撃の水、毒は今日使ってみてわかったことがある

 

この世界の普通の属性である私の魔法属性【水】は大剣でしか使えない

短剣では水属性の攻撃が一切行えない

 

ただし、魔法属性【毒】は水とは違い大剣では使えず短剣で使える

 

しかしこの【毒】は一体何なのだろうか?

この世界では普通ではないはずの属性である

 

 

 

 

最近思っていることがある

私はなぜか、前世の記憶がありMPの数値や魔法の属性がおかしいのだ

 

もしかして転生したことがなにかすべてにかかわっているのか

 

あの事故はただの事故だと思っていたが本当はなにか理由があったのか

 

 

 

…もしかしたら、“3人とも”私と同じく転生をしていて

同じ世界で過ごしているのかもしれない。

 

でも、もしそうだとしても私には生まれ変わった顔や姿、声なんかわかるわけがない

 

何かでわかるといいのだが…

まず、この世界に転生していたらの話だ

 

 

 

 

「もし皆この世界にいるなら、また皆で遊びたいなぁ」

 

「仲間にして四人で冒険もいいかも」

 

 

 

 

なんてことを考えながら私は眠ってしまっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________

 

 

「んあぁ??」

 

目を覚ますと夕方

 

疲れてぐっすりと眠ってしまっていたのだ

 

森の入り口からあまり私は移動してなかったので焦って荷物を持ち、早歩きで進んだ

 

「やばいやばい!せめて穴倉みたいなの見つけて夜はそこで寝よう!」

 

 

 

夜の森は昼の森よりも危ない

モンスターが活発になるのだ。

そんな中にレベル20にも届いていない私がいたらすぐに死んでしまうだろう

 

焦りと不安で冷静な判断ができない私は森の奥へとどんどん進んでゆく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

家や宿よりは小さいが一晩くらいなら寝泊まりできる穴を見つけた

 

もうだいぶ暗いのでそこに飛び込むようにして入った

 

 

 

「いやー…油断して昼間に爆睡するとは…」

 

 

 

荷物を置いて、荷物の中から武器を取り出す

 

大剣はだいぶ傷がついて汚れている

今までの人生でこんなに刃物を振り回したことは初めてだ

 

明日のためにも剣の手入れをしなくてはならない

いざという時に使えないと私が困るからだ。

明日も、明後日も…冒険してるときはずっとつかうだろうから相棒と呼んでもいいものだ

 

手入れを一通り終えたら明日のために睡眠をとろう

体力がない分私にはたくさんの休憩が必要で、一日中動き回ることができない

でも早く森を抜けたいので進めるところまで進みたいのだ

 

なので夜はしっかりと睡眠をとろうと思う

 

 

「町に着いたらまずは宿かなにか泊まれる場所探そう...」

 

 

そんなことを考えながら私は武器の手入れをする

 

 

 

 

 

しばらく剣を綺麗にしているとなにやら外が騒がしい

 

様子を見に行きたいが、私は夜だしレベルが低いので危険かもしれない

 

「ガサガサ」と揺れる草の音、時々聞こえるモンスターの声

 

私は怖くなり穴の一番奥に潜った

安全なのは確認済みだったからだ

奥まで来ると音はあまりきこえなくなる、けれど土の匂いは鼻に残りそうなくらいに強い

 

でもあまりわがままなことを考えても仕方がない

武器をしまい

 

そのまま荷物を枕代わりにして私は瞼を閉じた

 

初めての一人旅、慣れないことが多くて私は怖かった

前の世界では旅をすることなんてなかった

この年齢では学校に行っているのだ、しかも15歳なら中学3年生だ

 

冒険なんてするはずがない

 

(早く、町に行きたいな…)

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなことを考えながら、私は深い眠りに落ちた。




はい。お芋ちゃんです。
読んでくださりありがとうございました

皆さんは森の中、独りきり…なんてことありませんよね?
え?ありますか?
大丈夫でしたか…?

まぁ、そんな事は置いておいて…

次回も大体は考えております
更新は本編と合流するまでは【完成したら】投稿することにしていますので、よろしくお願いします。


それではまた次回!お芋ちゃんでした!(本日三回目)


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【4】自分の魔法の使い方

どーもバイトで絵どころか小説も書けないお芋ちゃんですよー!

久しぶりです、お待たせしました。

実は半分以上書いていて、そのあとは忙しくて書けなかったのです。

そして、今日やっとやる気が起きたので完成させました( ..)"
今度自分で書いたやつを1から読み直してどんな流れだったのか把握してこようと思います


それでは簡単に前回までをみて書いて完成させた続きをどうぞ!


湿った空気と土の匂い

そんな中で私はゆっくりを目を開ける

 

穴の入り口の方が明るい

 

「朝か...」

 

私は昨日たしか、外が怖くて穴の一番奥で眠ったのだ

意外と荷物を枕にしてもぐっすりと眠れたようで気分がいい

 

今日は森のどこにいるかを確認してから、出発しようと思っている

 

 

「地図…地図というかマップ出さなきゃ…」

 

 

私はまだしっかりと動かない頭でマップを取り出した

現在地が分かる優れものだ

もちろん、この世界の魔法のおかげではあるけれど…

 

 

「うわぁ…めっちゃ変なとこにいる…」

 

 

昨日は焦って一晩安全に寝れるところを探していたので、地図を一切見ずに歩き回ったのだ

そのせいで、私は目的地と違う森の出口の近くに来ていたのだ

 

しかもこちら側の出口は食料や水などを買える場所がない

 

…最悪な場所に来ていたのだ

 

 

 

「やべ…結構町の方向から外れてるな…」

 

 

 

急いで私は武器を取り出し朝用に買っておいたパンを口に放り込んだ

短剣は腰につけておくことにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後

 

 

 

 

 

結構な時間森を歩いて疲れた私は、石の上に座って休息を取っていた

モンスターはなるべく避けるように警戒しているが、たまにこちらにすぐに気づくやつがいるのでそういうやつらは倒してきている

 

 

 

「だいぶ魔法は使い慣れてきたけど、攻撃以外に何に使えるかがわからないなぁ」

 

 

“モンスターを倒す”

ただそれだけしか私はまだしていないし、とくに毒がそうだが私の魔法は攻撃メインな気がする

ほかの使い道も探してみたいが町に着くまでは油断できないため、考え事もあまりできない

 

 

 

「喉乾いた…どこかに川ないかな」

 

 

 

水はよく飲んでしまうのですぐになくなってしまう

森の中には川くらいあるかなと甘い考えできたので、少なめに買ってしまったのだ

…まぁそこまでお金もないからしょうがないけれど

 

それにしても喉が渇いてしまったのでどうしようか…と悩んでいた

 

 

 

「あ、もしかしたら近くに村があるかもしれない!」

 

 

 

と思って地図を開いた私は、すこし固まった

 

 

 

「森のど真ん中……」

 

 

 

私は今現在森のほぼ真ん中にいるのだ

一番近い出口でも1日はかかるところにいる

 

やってしまった

 

そう思った私は雨でも降らないかな、と思い空を見上げたが雲一つない青空が広がっていた

しばらくの間考えてなにも思いつかなかった私は、毒の魔法で少し感覚をおかしくしようかと考えた

 

そしてやっとこの馬鹿は気づいたのだ

 

 

 

「私水の魔法使えるやんけ…」

 

 

 

ペットボトルを用意し、大剣を飲み口の方へ向けた

目的の水は手に入ったが攻撃でしか使っていなかったものだから調節ができずに、全身びしょぬれになっていた

とりあえず水を飲み、仕方がないのでこのまま進むことにした

 

正直これが冬のように寒かったらすぐに乾かすことを選択したと思う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく歩いていると、辺りはオレンジ色に染まっていた

 

そろそろ夜になる。

そう思い私は地図をしまって、持ってきていたライトを出した

 

 

 

「どこかに、安全な場所ないかなぁ」

 

 

 

まだ明るいのでライトの明かりはつけないが、穴倉や使われていない小屋を見つけるまでに夜になったら困るのでライトを先に出しておいたのだ

モンスターが普通に生活している森なので、小屋にはあまり期待していない

ところどころに小さな穴などはあるが、ちょっと寝るのには狭すぎる

 

そんなことを考えながらふらふらと森の中をさまよう

 

だんだん空は黒に染まっていく

街中とは違い、星がとてもきらきらと一つ一つが明るく見える

 

ライトをつけて寝れる場所を探すが、良い感じのところがない

モンスターがそろそろ暴れだす時間になるけれど昨日みたいにあまり怖がらなくてもだいじょうぶなレベルにはなった

 

数分歩いたところに小さな小屋があった

 

 

「なんでこんなところに小屋が?」と私は思ったが、もう瞼がいつ落ちてもおかしくないので私はちいさく欠伸をしながら小屋で休むことにした

 

 

 

「おじゃましまーす…」

 

 

 

そういってドアを開けたのはいいが、やはり中には人などいなかった

何年も人が来ていないのだろう

小屋に入った瞬間埃の匂い、ぎしぎし…ときしむ床

蜘蛛の巣…?なのだろうか前の世界では「蜘蛛の巣」と呼んでいたものがたくさん…

 

けれど外で野宿するよりは断然こっちの方がよかったので私はパーカーを自分にかけて、鞄を枕にライトはつけたまま眠りについた

 

 

 

 

私は少し不思議な夢を見た

 

私の前世の友達 豆腐…と呼んでいたと思う

豆腐が私をまっすぐに見つめて、たった一言

 

 

 

 

 

 

「もうすぐ会えるよ」




はい。短いか長いかもあまり分かってないです

続きはだいぶ頭では考えているので今回は後書きはこれだけです。
投稿遅れてしまって申し訳ありませんでした


お芋ちゃんでした!


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