超次元ゲイムネプテューヌ Origins Visionary (シモツキ)
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はじめに(確認推奨)

本作はタイトルの通り、Originsシリーズの一つです。しかしR-18指定からも分かるように、これまで及びこれからのOriginsシリーズとは系統が大きく違う、番外編のようなものです。その為作風も大きく違い、本作のみの特殊な表記も使っていく事となりますので、本編へ入る前にこちらで説明をさせて頂きます。ここで書く事ではありませんが、まずこちらを読んでから本編を読んで頂けるとありがたいです。

 

 

1.本作での舞台

本作はOriginsシリーズと同じ、信次元ゲイムギョウ界が舞台です。ですが時間軸は特に理由がない限り不明瞭とさせて頂いております(女神候補生がある為OA第八十二話以降、といったように人物や描写から推測する事はある程度可能かと思われます)。そして同時に本作でメインの舞台となるのは『夢の中』であり、所謂『夢オチ』の形態を取っている作品であるとご理解下さい。

 

 

2.世界観、設定等の齟齬について

メインの舞台である夢の中では、女神の能力や信者の性質、その他世界観など様々な部分で他のシリーズとの矛盾や不可解な点が生じている、と感じられると思います。しかしそれは物理法則も人の性質も変わってしまう、その変化を何の疑問もなく受け入れてしまう『夢』だからこそ発生しているものであり、OVのみ設定が変更されているという訳ではありません。おかしな点に関しては『夢の中である』という前提で考えて頂けると助かります。

 

 

3.前書きのカテゴリ表記について

前書きでは作中での展開を読まずともある程度理解出来るよう、カテゴリの表記をしております。

人物・オリジンハート

 

内容・輪姦 媚薬 拘束 快楽堕ち

 

このような形となります。人物であれば行為に直接参加するキャラクター、内容であれば要素として十分呼べるだけの描写がされたものを表記する為必ずしも『書かれていない人物や内容=一瞬たりとも登場しない』訳ではありませんが、あくまで私個人の判断であり主観的な情報となっています。ざっくりとですが前書きの時点で内容が分かるので、読む上での参考として下さい。

 

 

4.地の文の視点

基本的に私の書く作品では一人称と三人称の混じったような視点としていますが(特殊な状況では三人称)、OVは状況描写と展開の分かり易さから三人称を基本とします。但し、これは展開次第では普段通りの一人称三人称混じった視点とする可能性もあります。

 

 

5.Originsシリーズとの関係性

初めにシリーズの一つと書きましたが、それは作品としてのものであり、他のシリーズの本編中実際にあった出来事であると断定するものではありません。…が、本作は現実とは別である『夢の中』を舞台とし、世界観や設定上は他のシリーズの本編中実際にあった出来事であったとしても問題ない作りになっています。よってこれが他のシリーズとは無関係のパラレル作品であるか否かは、皆様のご想像にお任せします。

 

 

6.投稿ペースについて

本項を投稿した時点で同時投稿の第一話を含む、多少の話数が完成しております。しかしそれ以降は未完成であり、現状他の定期投稿中作品と並行して定期投稿を行うのは非常に難しい為、それより先は不定期投稿となります。どれ程のペースになるのかも不明で大変申し訳ないのですが、どうかご容赦下さい。

 

 

注意事項は以上です。本作は他のシリーズとは違う、R-18の作品であるという事を念頭に置き、その上で楽しんで頂ければ幸いです。また、ご要望がありましたらそのご要望に沿った話を(可能であれば)作成する所存ですので、希望があればお伝え下さい。その際はある程度詳細な要望を出して頂けると助かります。



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鎮淫の夢編
鎮淫の夢 1


本編はこちらからになりますが、本作は他のOriginsシリーズとは少々違う系統の話をとなっておりますので、まずは『はじめに(確認推奨)』を読む事をお勧めします。
また、これは鎮淫の夢シリーズ全般に言える事ですが、R-18と呼べない部分も多く、特に最初のアスタリスクが入る前と最後のアスタリスクが入った後はほぼそちら(呼べない部分)です。よって冗長に感じられる方は、そのアスタリスク二つに挟まれた部分のみを読むのもよいかもしれません。




人物・パープルハート

内容・フェラ アナル 膣内射精 奉仕 輪姦 二穴責め


──それがくるのは、いつも唐突。コップの中の水は幾ら溜まろうと満杯にならない限りは溢れないように、彼女達にとっての『それ』も、予兆なくやってくる。

 

「これで、終わりよッ!」

 

鮮やかな紫の刃が、モンスターの胴体を両断する。一口にモンスターと言えど、女神が人の姿のままでも圧倒出来る程度から女神の姿であっても容易には撃破出来ない程度までその強さは千差万別。しかし、大半のモンスターは女神に狙われたが最後、女神から勝利を収める事は極めて難しい。……それが、女神の有する強さである。

 

「…ふぅ、今日は気持ち良く戦えたわ」

 

モンスターを屠った大太刀を降ろし、満足気に吐息を漏らす彼女の名はネプテューヌ。守護女神パープルハートとしての名も持つ彼女の美貌は、ただ吐息を漏らすだけでも絵となる程のものだった。

討伐対象であるモンスターは倒したのだから、もうここにいる必要はない。そう思いプラネテューヌへと帰還しようと翼を広げた彼女だが……ふと、そこで違和感に気付く。

 

「……おかしいわね…」

 

個人差はあれど、往々にして女神は好戦的…所謂戦いの中で感じる高揚感を好む性質がある。だがそれは相手がいるからこそ感じられるものであり、絶命後は消滅してしまうモンスターが相手となると、消滅すると同時にその高揚感も冷めていってしまうのが普段の感覚だったが……どういう訳か、今日はその高揚感が抜けていない。もっと戦いたい、もっと身体の奥底から湧き上がる興奮に酔いたい、この高揚感に身を任せたい…そんな欲求が、未だ彼女の中で燻っていた。

 

「……あれ、かしら…」

 

普段と違うという事は、何かしら原因がある筈。そう思案を始めた彼女だったが、すぐに一つの可能性に思い至った。……と、言うよりも浮かび上がってきた。出来るならばそうであってほしくない、しかしきっとそうなのだろうという可能性が。

 

「…っ……あぁ、もうっ…!」

 

その可能性を認識した瞬間、高揚感の燻りが強さを増す。やはりそれなのかというやるせなさで彼女は心を乱してしまうも、ここでそれを処理する手段はない。……訳ではないが、女神として、常識を有する人としてそれは選べる筈がない。そんな思いを言葉に乗せながら、彼女は空へと飛び上がっていった。

 

 

 

 

時間は流れ、深夜。職員は帰宅し、静かとなったプラネタワーの教会区画の中を、ネプテューヌは歩いていた。

 

「うぅ…午前中に来るとか最悪だよ……」

 

討伐の後帰還し、平常通りの一日を過ごしていた彼女だったが、高揚感は現在も抜けていない。対処の手段が手段な為にそのままにせざるを得なかった彼女は、この日一日ずっと燻る感情に苛まれていた。

 

「……誰もいない、よね…?」

 

彼女が向かったのは、教会区画の中枢とも言えるシェアクリスタルの間。女神である彼女は仮に誰かに見つかったとしても何ら問題はないのだが、これから行う行為の後ろめたさからか彼女は忍び込むような形でシェアクリスタルの間へと入っていった。

入った瞬間感じるのは、澄んだ空気と幻想的な雰囲気。いつもならば彼女にとって、ここは心の落ち着く場所なのだが……それも今日は、背徳感を湧き上がらせる要因にしかなり得ない。

 

「……すぅ…はぁ……よ、よし…」

 

深呼吸をし、彼女は右手をクリスタルにかざす。そして……クリスタルに設定されていた機能の一つ、ある系統の感情遮断をオフにした。

──シェアクリスタルには、シェアエナジーのフィルター機能が備わっている。これは負のシェアが女神へと流れ込まないよう制御する事が主目的とされているが、それと同時にある系統の感情……色欲やいき過ぎた愛情と言ったような感情に対してもフィルターが機能している。それは女神の『理想の存在』という本質が、信仰者の思いに応えようとする女神の本能が、正のシェアであっても本人を狂わせかねない感情を反映させないようにする為のセーフティー。しかし完全に感情を遮断したシェアエナジーは霧散してしまう性質上100%の遮断は出来ず、僅かながらそれ等の感情が女神の身体に蓄積されていく。そしてその蓄積された感情が許容範囲を超えたのが……今の彼女の状態である。

 

「…………」

 

そさくさとシェアクリスタルの間を離れ、彼女は自室へ。部屋に入り、二ヶ所の扉の鍵を双方閉めた後にベットへ倒れ込む。既に就寝前の日課を終えていた彼女は、気兼ねなく身体をベットに沈める事が出来た。

今も尚残る高揚感で、深夜にも関わらず彼女を襲う眠気は弱い。しかし同時に一日中高揚感に耐えていた身体と精神は相応の疲労を溜め込んでおり、ネプテューヌ自身がもう耐える必要はないのだと気を楽にした事で疲労が顕著となって襲いかかり、次第に彼女の瞼を重くしていく。

不定期に女神を苛ませる、ある欲求への高揚感。それを一日耐えていた彼女の心はやっとその苦悩から解放されるのだと歓喜に震え、同時に初めは感じていた後ろめたさも薄れていく。そして目を閉じ眠りに落ちるネプテューヌ。曖昧となる意識の中で彼女は、いつしか身体の火照りと疼きを感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラネテューヌのとある場所に存在する、一軒の会員制クラブ。国民の大多数はその存在すら知らず、数少ない知る者もその大半が風の噂に聞いた事があると言った程度の隠匿されしクラブの中に居るのは、数人の男性と一人の女性だった。

 

「……皆様、本日は…よくぞ集まって下さいました…」

 

本革のソファに座り、年代物のワインを楽しむ男性達の前で、深々と頭を下げる女性。美しい紫の髪を左右に編み、異性はおろか同性ですら魅力しかねない肢体を濃藍のドレスで包んだその女性は……女神の姿となったネプテューヌ、プラネテューヌの守護女神たるパープルハートに他ならない。

国の長が、人間に対して頭を下げる。それは仲間内を除けばまずあり得ない状況であり、一般人ならそれだけで驚愕してしまう事態なのだが…ソファに座る男性達は、口元を軽く緩めるだけだった。

 

「いやいや、パープルハート様とこうして会えるとなれば、我々信者は何処へでも馳せ参じますとも」

「その通りですぞ、麗しき我等が女神様」

「…わ、わたしも…プラネテューヌを支える優秀な皆様と再びお会い出来た事を、光栄に感じています…」

 

ネプテューヌにとって、彼等は大切な信仰者であり愛すべき国民。よって普段ならば慈愛に満ちた表情を浮かべて接する彼女なのだが……今その表情は、硬く強張っていた。

 

「しかし、また大いに失敗してしまいましたなぁネプテューヌ様。利益は動いた者のみ得られるとはいえ、リスク管理は大切なのですよ?」

「え、えぇ…今回のミスで、わたしもそれを痛感しました…」

「おっと、気を悪くしないで下さいパープルハート様。損失は私達で上手く補填したのですから、あまり気を落とさなくてもよいのです」

 

そう、事の発端は彼女の行った事業の失敗。それによってあわや国益に大きな赤字が出てしまうという事態に陥っていたプラネテューヌだったが、先んじて失敗した場合の対策を立てていた彼等…国内でも有数の大企業経営者や株主達の計らいにより、何とかその被害を最小限に抑えられていた。…そして、彼女の「再び」の言葉通り、このような失敗を犯してしまったのは初めてではない。

優しげな彼等の言葉に、ほんの少しだけ表情が和らいだネプテューヌ。だが、その瞬間に彼等は笑みを浮かべる。

 

「…とはいえ、補填にかかった労力や費用もただではありません。幾らパープルハート様の為とはいえ、この事については何かしらの埋め合わせをして頂きたいというのが我々の本意です」

「……っ…そ、それは…具体的には、どのような形で行えば…?」

「それはお任せしますよ、ネプテューヌ様」

 

あくまで敬意を表し、判断を彼女に委ねた彼等だったが…ネプテューヌは分かっていた。彼等の望む事を、そして自身がこれから行わなくてはならない事を。何故ならそれもまた……初めてではないのだから。

 

「…それ、では…不躾ながら、皆様へ…ご、ご奉仕させて…頂きます……」

「ほぅ…ご奉仕、ですと?」

「それはまた、楽しみですなぁ」

 

直接的な表現を避ける彼女だが、勿論男達はその意味を理解している。だが急かす事も、自ら動く事もしない。それは女神である彼女へ『させられている』ではなく『自らの意思で行う』という意識を持たせる事が目的だった。

 

「…あの、最初は……」

「それは自分から…と言いたいところですが…」

「今回一番の功労者は彼。本日は彼に譲るとしましょう」

「それはありがたい。…ならば、お願いしますよパープルハート様」

「……は、はい…失礼、します…」

 

一人の男性の前に膝を付くネプテューヌ。本来ならば自身より立場の低い人間が銘柄のソファに座り、自身はその男の前で跪くというだけでも彼女にとっては相当の屈辱だが、この程度で音を上げていてはこれから先の行為を耐えられる訳がない。これは国を支える彼等へのお礼、それ以上でもそれ以下でもないと自分に言い聞かせ、彼女は男性のズボンへ手を伸ばした。

 

(……もう、勃ってる…)

 

跪いた時点でその膨らみには気付いていたが、ベルトを外し、チャックを下ろした事で陰茎のサイズがより露わになる。既に思春期などは疾うに過ぎた男性が陰茎をそそり立たせているのは、それ程までに彼女とのまぐわり合いに期待しているのか、それとも彼女の肢体が欲情させているのか。

 

(……っ、考えちゃ駄目…無心よわたし…)

 

更に下履を下ろす事で、遂に陰茎は外部に露出。男性器特有のグロテスクな見た目と臭いに彼女は一瞬躊躇うが、周囲の無言の圧力が彼女にそれを許さない。その圧力で改めて自身が最早引き下がる事は出来ないのだと実感した彼女は、余計な思考を全て排して意を決し……男性器へと口付けをする。

 

「ん、ちゅ…じゅるっ…ぷ……」

「あぁ…至福ですな…」

 

口付けし、亀頭を包むように舐め上げ、陰茎を咥えていく。男性の腰に手を当て、少しずつ顔を動かしピストン運転を開始する。時に口を窄め、時に陰茎を喉奥まで咥え、時に一旦口を離して裏筋を舐めと断続的に変化する動きで男性器を刺激していく。口淫を行う彼女の瞳には僅かながらの涙が浮かんでいたが、その瞳とは裏腹に仕草はどこか慣れを感じさせていた。

 

「んぁ…ちゅ、ぷっ…どう、れすか……?」

「パープルハート様のぬるぬるとした口内が堪りませんな。それに、前回よりもお上手になられて…ふふ、何度もお会いしている身としては感激です」

「あ、ありがとう…ございます…」

 

一度口を離し、上目遣いで感想を問うと、言葉通りに気分を良くした様子の男性が愛おしそうに彼女の頭を撫でてくる。一見すればそれは愛し合う男女の営みにも思える光景だが、それもあくまで男性の機嫌を取る為の行為。…少なくとも、ネプテューヌの頭はそう考えていた。

 

「ですが、ここにいるのは私だけではありません。彼等もパープルハート様の為にと尽力してくれたのですから、あまり悠長なのは彼等に悪いとは思いませんか?」

「…わ、分かりました……」

 

別に悠長にしていたつもりはない。そう思った彼女だったが、ここにおいて彼女の身分は奉仕を強いられた従者。どんな言い方であろうと提案は全て受け入れるしかないのが彼女だった。

再び陰茎を咥えた彼女は、先程よりも素早く激しく頭を動かした。熱くより一層膨らんだ陰茎を根元まで一息に咥え、唇と舌で唾液を塗り込むように扱き上げて一気に男を興奮の極致へ至らせようとする。そして……

 

「……っ…そろそろ、イっ…!」

「ふごっ、んぐぅぅうううう…っ…!?」

「…ぅ、ふぅ……折角出したのです、零さないで頂けますかな?パープルハート様」

「…ひゃ、ぃ……ん…ごぽっ…ぐっ……」

 

びくん、と陰茎が跳ねた瞬間鈴口から吐き出される精液。咥え込んでいた彼女の喉へと精液が殺到し、彼女は嘔吐感に襲われてしまうが頭を掴まれた状態では口を離す事もままならない。結果彼女は男性の腰を掴み、喉へ直接送り込まれる精液と嘔吐感を耐える他なかった。

彼女にとっては長く感じられた射精が終わり、男は自ら性器を離す。しかし男性はネプテューヌに楽をさせるつもりなどなく、鼻に抜ける生臭さと何とも言えない苦味で震える彼女に飲み込む事を強要した。

 

「う…ふ、んぐっ……飲み、ました……」

「そのようですね。さ、それではお二人もお待ちかねですよ」

「え……?きゃっ…!」

 

喉に張り付く精液を何とか飲み込んだ彼女は、やっと済んだと内心一息。…が、その一瞬の内に彼女は男性に抱え上げられ、その男の膝の上に座らされる。それだけでも彼女にとっては驚きだったが……振り向かされた瞬間に二つの肉棒が眼前に現れた衝撃で、生娘のような悲鳴を上げてしまった。

 

「おや、普段の凛々しい様子からは想像もつかないような声が…」

「驚かせてしまいましたな。ですが我々ももう辛抱ならないのです、あのように淫靡な姿を見せられては尚更…」

「…わ、分かっています…お二人の…そ、それも丹精込めてお世話させて頂き……ひゃうっ!?」

 

悲鳴を上げてしまった事に頬を赤くしつつも、ネプテューヌはすぐさま行為の再開に取り掛かろうとする。しかしその瞬間、彼女の下腹部に刺激が走り再び彼女は悲鳴を口に。目を白黒させながら彼女が視線を下へ降ろすと…そこではドレスの内側に、後ろから伸びた手が入り込んでいた。

 

「あっ…な、何を……?」

「いえ、先程の口淫に対する心ばかりのお礼です。どうぞお気になさらず、お二人の相手に集中して下さい」

「そ、そんなっ…事、しなくて…も…っ!」

「…ネプテューヌ様、まだですか?それとも、私達には感謝などしていないと?」

「そう言っては酷ですぞ。女神様、よもや彼にのみ感謝を表す訳ではないのでしょう?」

「…ひぁっ…も、勿論…です…!」

 

頼んでもいない下腹部への刺激で心が乱れる中、二人の陰茎は更に近付けられる。こんな事をされては集中出来ない、そもそも集中自体したくない…と叫びたい彼女だったが、それが出来よう筈もなく、彼女は膣口の快感を感じながら奉仕を続けるしかない。

 

「ずるるっ…じゅ、ぷっ…んぱっ…あぁむ……んふ…」

「我々のモノを交互に咥える女神様、というのも中々乙ですなぁ」

「えぇ全くです。ネプテューヌ様、手を動かすのもお忘れないように」

「ふぁい…ひぅっ…くぷっ……」

 

前屈みになる中舌を伸ばして陰茎を迎え入れ、もう一方へは自身の唾液の粘性を手の裏で感じながら手淫を続行。目の前の二本に意識を持っていけば多少は快楽も感じずに済む…そう目論んだ彼女だったが、そんな彼女の心を見透かすように背後の男性は空いている手もドレスの内側へ忍び込ませ、下腹部に続き胸への刺激も開始した。

好きでもない男の膝に座らせられ、胸と膣を直に弄ばれながら、必死に男性器へと手を添え口に咥えて奉仕する。床に跪く事が生易しく感じる程の屈辱と羞恥は容赦なく彼女の心を侵食し、投げ出してしまいたい衝動を駆り立てる。だが……

 

(嫌なのに…こういう事は、大切な人とするべき事なのに…なんで、気持ちよく感じちゃうのよぉ…っ!)

 

彼女の身体は、嫌悪や不快感ではなく雌としての快楽を選んでいた。そしてその快感は心とは裏腹に、彼女の動きを激しくより淫靡に仕立て上げていく。

 

「お二人、共っ…わたしの身体で…気持ちよく、なって…下さい……っ!」

「言われなくとも…その、つもりですよ…っ」

「さぁ女神様…我々の信仰心、受け止めて下され…!」

 

鈴口から垂れる先走りを舐め取り、手で包むように扱き上げた瞬間排出された精液を、彼女は口を開いて受け止める。しかし精液は口内のみに飛散する筈もなく彼女の顔はべったりとした白濁液に汚され、次第に昂ぶっていた快感と混ざって目眩にも似た感覚を味わわせられる。そしてその目眩で頭が真っ白となった彼女に、その瞬間陰核への強烈な刺激が襲いかかった。

 

「んひぃぃいぃぃぃぃっ!?」

「おぉ、これはこれは…」

 

仰け反り乳房を大きく震わせるネプテューヌ。先程の悲鳴とは対照的な、獣のような喘ぎに男性達はにやりと下劣な笑みを口元に浮かべる。いいように扱われた挙句絶頂を迎えた女神の姿は、彼等の劣情を大いに満たす光景だった。

 

「…は、ひっ…わ、わたし…今……」

「随分と盛大に達しておりましたな。どうやら私の指をいたく気に入って頂けたようで…」

「そ、そんなんじゃ……」

「ならば、この染みは一体なんなのです?」

「…それ、は……」

 

ドレス、そして下着の内側から腕を抜いた男が指差したのは、ドレスの下腹部に当たる部位。そこには見間違う筈もない程の染みが出来ており、それは彼女が絶頂し愛液を撒き散らしてしまった事の証拠だった。

 

「よいではありませんか、女神様。何も女神様は悪い事をした訳ではありませぬし、何より…秘部が解れていた方が、今後女神様も楽ですぞ?」

「……今、後…」

「えぇ、今後です。勿論先程の慈悲も娼婦などとは比べるのもおこがましい程ではありましたが、たった一度、それも手と口だけでというのは些か寂しいというもの。そしてそれは、ネプテューヌ様とて同じでしょう?」

 

秘部が解れていた方が楽。それはわたしとて同じ。……それは、女性にとって最も守るべき蜜壺も、奉仕の為に差し出せという要求だった。

既に何度か感謝の名目での奉仕を行ってきた彼女は、秘部を晒し捧げる事も経験済み。だがそれでもいざその段となると彼女は躊躇ってしまい、すぐには股を開けない。だからこそ、彼女は男性達の次なる愉悦に嵌まる事となった。

 

「積極的ですな。…ですが、パープルハート様は我々を日々守って下さる女神様。その女神様に、そこまで要求するのはどうなのでしょう?」

「いやはやそれは確かに。どうも自分は欲望に忠実でいけません」

「はは、気持ちは分かりますぞ。されど彼の言葉も一理あるのですから、ここは堪えましょう。……女神様が自ら求めて下さるなら、ともかくとして…」

「そうですね、こちらから求めるのは止めましょうか…」

「……っ…」

 

ネプテューヌを膝から下ろした男性は、他の二人と共にそんな会話を口にしていた。涼しげな顔で、しかし目の奥に貪欲な光を灯し、床へとへたり込んでいる彼女を会話混じりに見下ろしていた。

彼等は、自分に『欲しい』と言わせたいのだ。徹底的なまでに、自分に従者の意識を植え込みたいのだ。…そう、彼女は彼等の意図を察知していた。もしここが戦場ならば、彼女は察知した意図を元に戦術を練るのだが……今彼女がいるのは戦場ではなく、彼女の心も守護者のそれではない。…故にそれは…常に「これは本位ではない」とする為の言い訳を求める心と、絶頂して以降鎮まるどころか余計に熱さを増す身体に思考を埋められつつあった彼女にとってそれは、このような手を使われては仕方ない……と自らを誤魔化す免罪符としか聞こえていなかった。

ハイヒールを脱ぎ、下着を捨ててテーブルへと横たわるネプテューヌ。そのまま彼女は脚を持ち上げ、大腿の内側を両手で掴んで……言った。

 

「皆様……皆様の逞しいお姿と、甘い前戯でわたしパープルハートは…は、恥ずかしくも身体が火照ってしまいました…ですから……浅ましい女神の身体、どうか皆様の一物で鎮めて下さい……!」

 

あぁ、言ってしまった…そんな思いが彼女に渦巻く。屈辱的で、際限なく恥ずかしく…けれど燃え上がるような興奮と劣情。自分でも理解が追い付かない感情の飽和に彼女が困惑する中、男の一人が口元を歪ませながら近付いてきた。

 

「なんと、ネプテューヌ様はそこまで溜まっていらしたのですか。でしたら相手を務める事も信者の役目というものです」

「は、はい…どうぞわたしの蜜壺、好きなだけ堪能して下さくひぃぃっ!」

 

お前の意思など聞いていない、とばかりに肉棒をいきなり押し込まれ、彼女は無様に叫声を上げる。双方性器は既に濡れているから問題ないと思ったのか、それとも端から労わるつもりはなかったのか、男は慣らしもせずに彼女の膣を突き上げた。

 

「口以上の温かさと絡み付き…ふふ、ネプテューヌ様のここは相変わらずの魔性ですね…!」

「あひんっ!そ、そんなっ…最初は、もっと優しく…おほぉっ!」

 

ぐぱんっ、ぐぱんっ、と腰を激しく打ち付ける度にネプテューヌは喘ぎを漏らす。膣壁を抉り、力技で子宮口を開こうとするような荒い責めでありながら、彼女が漏らすのは悲鳴ではなく妖しい喘ぎ。本人は先程媚びる演技をしただけのつもりだったものの…間違いなく、その言葉と姿勢は彼女から『自制心』を奪い去っていた。

 

(こ、これは生理現象…されたから感じてるだけで、それ以上の理由なんてないんだからぁ…!)

「おっと、そういえば…申し訳ありませんネプテューヌ様。こちらも疎かにしてはいけませんね」

「ひぐぅっ…!やっ、いいっ…乳首はいいのぉ…!」

「良い?そう言って下さるなら安心して出来ます、ねっ!」

「なっ、違っ…はひぃっ!むほぉっっ!そ、そういう意味じゃないぃぃ…!」

 

男のピストンに連動してぶるんぶるんと揺れる乳房。それに目を付けた男性はドレスの胸部をはだけさせ、露わになった乳房の乳頭を摘み上げる。女性の最たる性感帯の二つを、陰茎への奉仕時のような弄ぶ動きではなく本気で堕とす為の刺激で襲われたネプテューヌは、ただただその快楽に身をよじらせるしかなかった。

 

「唆りますなぁ。下穿は履いていながら上には直にドレスを着用するというのも感慨深い」

「中々どうして女神様は我々の嗜好を突いてきますからな。おかげでまだまだ興奮が冷めぬものです」

「…との事ですよ、ネプテューヌ様。ですので早々に抜かせて……」

「いや、それよりも一つ…してみたい事があるのです」

「……ほぅ?」

 

喘ぐ彼女を愉快そうに眺める二人の男性だったが、その内の一人が今も彼女を責める男に声をかける。それは小声ながらも聞き取れない程ではなかったが…淫欲に流され始めた彼女の耳には届いていなかった。

三点を不規則に責められるネプテューヌ。しかし予兆なく乳房に当てられた両手が離れ、次の瞬間には男の腕に抱えられていた。

 

「ふぇっ…な、なに……?」

「おや、聞いていなかったのですか。でしたら、あまり力まずにいる事をお勧め致しますよ」

「り、力む…?なに、何をする気なの…?」

 

秘部で繋がったまま運ばれる彼女。浅く小刻みな刺激を感じながらも困惑し意図を問う彼女だったが、男性は曖昧な笑みを浮かべるばかりで具体的な事はなにも言わなかった。

言われない、分からないという不安の中、彼女はソファの前まで運ばれる。そして、そのソファで横になった別の男性の姿を見た瞬間……全てを理解する。

 

「え、まっ…待って!む、無理よそんなの!そんな事されたらわたし…」

「こちらでの性交も、別段初めてではないのでしょう?」

「に、二本同時なんて初めてよ!ね、ねぇ止めて、他の事なら何でもするから、それだけは──」

 

臀部を広げられ、後孔にそり立った肉棒を当てられた彼女は言葉遣いも忘れて懇願する。自制心が崩壊した彼女だったがそれでもまだ屈辱や羞恥、それに女神としての誇りでなんとか正気は保っており、それ故に『それ』をされてしまえば自分は快楽に屈した雌と成り果てるだろうという恐怖が心をざわつかせたからこそ、彼女の口から発せられた懇願の言葉。

彼女からすれば、それは本当に必死の言葉だったのだろう。だが、男性達からすれば今の彼女は浅ましく媚び、快楽のままに喘ぎを漏らす雌としか見えておらず、懇願の言葉も嗜虐心を唆る要素でしかなかった。だからこそ、敢えて男は彼女を安心させるような笑みを作り……その顔のまま、陰茎を抜き両手を離した。

 

「〜〜〜〜ッッ!!──あ、が……っ!」

 

支えを失った彼女の身体は真っ直ぐ落下。咄嗟に彼女は括約筋に力を込めたが落下による肉棒の侵入を防ぐ事など出来よう筈もなく、それどころか後孔に意識を集中させた為に背筋を貫くような刺激を感じてしまった。

ここにきてから触れられる事すら無かった後孔が無理矢理こじ開けられる痛みと快感に、一瞬意識が飛びかけるネプテューヌ。だが、それを目の前の男は許さなかった。

 

「それでは、二本挿しといきましょうか…ッ!」

「お"っ、ほぉぉぉぉおおぉっ!!?」

 

無慈悲に、男達の姦許のままに再び蜜壺へと挿入された男の陰茎。最早挿すではなく刺すと言うべき程の勢いで肉棒を押し込まれた彼女は何が起きたのかすら分からず、気付けば雄叫びのような声を上げて絶頂していた。

 

「ぬおっ、なんという締まりよう…!」

「引き千切られそうな程の力ですね…流石はネプテューヌ様…!」

「ぬ、ぬいっ…抜いてんほぉぉぉぉっ!ふひぃぃぃぃっっ!」

 

視界で火花が散ったように感じる程の刺激の中、それでも何とか思考を繋ぎ止めて言葉を紡ごうとしたネプテューヌ。しかし辛うじて踏み留まっていた理性も、膣内と直腸を二本の肉棒が同時に抉った瞬間、彼女の内側で煮え滾る快楽の沼へと沈んでいった。そして、それは──パープルハートが、完全に女神からただの雌へと変わった瞬間でもあった。

 

「ごりゅごりゅするの止めれぇぇ!あっ、あっ、交互に突くのもダメぇ!そんなにされたら…あひぃぃっ!」

「おやおや、またタガの外れたように荒ぶって……まぁそれでも、そこそこ耐えた方と言えるでしょう」

「もっ、許し…許してぇぇっ!おかしくなるっ!気持ちよすぎておかしくなるからぁっ!」

 

自分の身体を支える事すら出来なくなった彼女は、横になっていた男性の胸元へ。倒れ込んだ瞬間待ち構えていた両手が彼女の乳房を鷲掴みにし、更なる快楽を彼女の身体に刻み付けていく。

愛があるとは思えない、暴力的なセックス。ただの少女であれば防衛本能から心を閉ざしてしまうような、陵辱紛いの性行為。それでも彼女は感じていた。それでも女神は達していた。

 

「快楽に溺れる姿も非常に魅力的ですが…女神としてこのような痴態、恥ずかしくはないのですか…!」

「ひぎぃっ!は、恥ずかしっ…いです…っ!だか、らぁ…もう止めて下さひぃっ!お願い、れすからぁっ!」

「涎を垂らしながらよくもまぁ言えたもので…ならばネプテューヌ様、思い付く限りの下品な言葉で懇願してみて下さい。そうすれば考えて…あげますよっ!」

「も、もう反省しましたっ!優秀な皆様のおちんぽにお仕置きされてっ、変態雌女神のパープルハートは反省しました!これからは皆様に迷惑なんてかけませんっ!だからおまんこと尻穴、おっぱいを虐めるの止めて下さ……ふごぉぉおぉっ!?」

 

乳首を捻り上げられて無様に懺悔し、言われるままに醜態を重ね、それでも気が狂いそうになる快楽から逃れようとしたネプテューヌ。正常な思考が出来ていれば、聞き入れてくれる訳がないと分かった筈の言葉にまんまと乗ってしまった愚かな彼女を待っていたのは……その口を塞ぐ肉棒だった。

 

「ふむ、聞こえませんよ?ネプテューヌ様」

「むぐぅぅっ!?ふぐぉぉぉぉっ!!」

「言わないという事は、そのまま続けてほしいのでしょうな。…それよりも、二回続けて口で宜しかったのですか?」

「お気になさらず。女神様の口はそちらの穴にも劣らぬ名器ですからな」

「はっはっは、それは確かに。…ではそろそろ、完全に堕とすとしましょう」

 

口には喉奥まで肉棒を押し込まれ、乳房と秘部と後孔も嬲り抜かれ、快楽に身体を支配された彼女はもう、喘ぐ事しか許されていなかった。くぐもった声で、発情した雌のように嬌声を上げる事しか出来なかった。そして彼女を嬲る事で興奮が高まり、最高潮に達した男達が最後の一突きをした瞬間…彼女もこの日最大の絶頂を迎える。

 

「んぐほおおおおぉぉっ!?お、おほっ!ほおぉおおおおンンンッッッッ♡♡」

 

脚を伸ばし、愛液を撒き散らしながら全身を駆け巡る絶頂感に叫び悶える。抜かれても尚痙攣し、穴からだらりと精液を零す。……もし、今の姿を信者が見ても、その者は彼女を女神だとは言わないだろう。それ程までに、今の女神パープルハートは…いや、雌のネプテューヌは、快楽に堕ちた身なりをしていた。

 

「ふぅ…あまりにも良過ぎると、こちらもつかれてしまいますなぁ…」

「全くですね。ネプテューヌ様は…一応意識は失っていないようだ」

「であれば今度は別の穴も使わせてもらいましょう。お二人は如何しますか?」

「自分は暫し胸を弄らせてもらいましょう。先程はあまり長い時間触れていませんでしたからね」

「そういう事であれば、私はまだパープルハート様があまり責められた事のない場所を探しますかな。ふふ、弱点を見つけるのもまた楽しいというもの…」

 

ソファに身体を預ける事すら許されず、床へ降ろされた彼女。上り詰めた快感が下降を始めた事で若干ながら知性も戻り、床でも少しは休める…と思ったのも束の間、まだ終えるつもりのない男性達によって腕を引っ張られ、再び彼等の性欲を吐き出される。完全に堕ち切ってしまった彼女にはもう何の余力もなく、ただ喘いで無意識に腰を振る事しか出来なかった。

それから数時間。彼女は何度絶頂を迎えても休みを与えられる事はなかった。代わる代わる、或いは複数人同時で嬲られ、弄ばれ、男性達が休息を取る間も玩具で責められ続け、結局彼等が満足するまで使われ続けた。

 

「あへぇ…うひっ……♡」

「流石にもう一度ですな。女神様、本日は本当に良い日でしたぞ」

「ネプテューヌ様のお心遣いのおかげで、一層信仰心が高まりました。今後も支えさせて頂きますね」

「名残惜しいですが、我々もパープルハート様も忙しい身。キリも良いですし、本日はこれでお開きに……む?」

 

男性達が帰り支度をする中、ネプテューヌは汗と愛液、それに精液で出来た水溜りに一糸纏わぬ身体を浸して意味の籠らない言葉を口から漏らしていた。

そんな状況の中で、不意に響いた着信音。それが自身の携帯だと気付き通話に応じた一人は、ひとしきり相手の言葉を聞いた後ににやりと頬を歪ませ……ネプテューヌへと近付いた。

男の接近に気付いた彼女がゆっくりと視線を上げる中、男は言う。

 

「朗報です。本日どうしても都合が合わなかった者達が、何とか時間を作り只今到着したとの連絡がありました。彼等も我々と同じ敬虔な信者。是非我々にして下さった慈心を、彼等にも向けてあげて下さいませ。我等がパープルハート様」

 

その言葉と共に開く扉。扉の外からやってくる男性達。それを視界の端で捉えたネプテューヌが口元に浮かべたのは……小さな、しかし確かな笑みだった。その笑みが、絶望の果てのものなのか、それとも悦びから来るものなのかは──誰にも分からない、神のみぞ知る事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん、っ…」

 

瞼を震わせ、ゆっくりと目を開いたネプテューヌ。目を擦りながら身体を起こし、まだはっきりとしない頭で彼女は枕元の時計を確認した。

 

「…ふぁ、ぁ…えっと、わたしはいつ寝たんだっけ…?」

 

彼女はのんびりと欠伸をしながら寝る直前の記憶を辿る。どうも気怠けな、しかし同時にすっきりしたような感覚の中寝るまでの経緯を思い出そうとし……にちゃり、と冷たい不快感が下腹部に走った。

 

「へっ?な、なんで……って、…あ……」

 

「…………」

 

「〜〜〜〜っ!!」

 

普通寝起きに感じる事のない感覚に彼女が疑問を抱き、下腹部に目をやると…そこでは下腹部は勿論、下着や寝間着、果てはベットのシーツに至るまでぐっしょりと湿っていた。

それを見た瞬間、彼女は寝る直前の事、そして寝ている間に見た『夢』の事を思い出す。口に出すのも憚られるような、過激で淫猥な夢。それを思い出した彼女がまず行った事は……枕に顔を伏せ恥ずかしさに悶える事だった。

 

「うぅぅぅぅ〜〜!こ、これじゃわたし変態さんだよぉ…!分かってるのに、こうなるって分かってるのにどうしていっつも……!」

 

何故いつもあの高揚感に駆られた時は、落ち着いてからの事を考えて我慢する、という事が出来ないのか。しかも見る夢が甘く淡いものならともかく(その場合相手は誰になるのか、と考えるとそれはそれで悶えるのだが)、どうしてこうも毎回自分の性癖を疑いたくなるような内容なのか。おまけに自分は後片付けが大変になる程感じてしまっていたのか。……そんな自己嫌悪とも自問自答とも取れる感情の渦に暫し顔を上げる事もままならなかった彼女だったが、突如聞こえた外部からの声で一気に意識は引き戻される。

 

「お、お姉ちゃん?さっきからバタバタ聞こえるけど…どうかしたの?」

「ふぇっ!?ね、ネプギア!?」

「う、うん…わたしだよ…?」

「な、何でもないよ!?うん全然何でもない!それよりネプギア、今日もお仕事頑張ろうね!」

「お姉ちゃんが朝から仕事に意欲を!?ほ、ほんとに何でもないの!?大丈夫!?」

 

驚きと羞恥心で跳ね起きたネプテューヌは、失礼な理由で心配を募らせる妹を何とか誤魔化し難を逃れる。もし妹に今の自分とベットの状態を見られたら……そう考えるだけで嫌な汗が吹き出る彼女だった。

心を落ち着けた後、着替えて濡れた衣類とシーツを片付ける彼女。下腹部周辺どころか衣類、シーツの至る部位が汗や何らかの液体で濡れている事に気付いた彼女は辟易とし…そこでふとある疑問が脳裏に浮かぶ。

 

「…そういえば…ネプギアも、わたしと同じような事…してるの、かな…?」

 

いやいやまさか、と自分の考えを一蹴しかけた彼女だったが、すぐに考え直す。ネプギアは立場こそ違えど同じ女神で、昨日彼女を襲った症状は女神ならば誰しも起こり得るもの。ならば友達である守護女神ともう一人の女神は勿論、妹だってそうしててもおかしくはない……という辺りまで考えたところで、彼女は今度こそ自分の思考を一蹴した。

 

「な、何妹や友達に対して変な事考えてるのわたし…えーいもうこの考えは止め止め!それともうこれからは変な感じになっても我慢する!変な気分になんて負けないもんね!」

 

そう誰に聞かせるでもない宣言をした後、彼女は濡れた物を手に部屋を後にした。そして彼女自身はその行為を否定的に考えていたものの、皮肉にもその行為のおかげかその日は前日と打って変わって爽快に過ごせたのだった。

 

 

……それから暫くしたある日、再び収まらない高揚感に苛まれた彼女は、結局またその行為を行ってしまったのは…言うまでもない。



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鎮淫の夢 2

前話同様、初閲覧の方は『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。またこちらも前話同様、最初のアスタリスクより前と最後のアスタリスクより後はR-18要素がほぼない為、長いと感じる方は飛ばすのも一つの手です。




人物・ブラックハート

内容・フェラ アナル 脅迫 輪姦 撮影


ラステイションの守護女神、ブラックハートことノワールは自他共に認める真面目な女神で、日々の仕事に対する熱心さならば随一だと称される事もある。それは彼女自身が仕事に誇りとやり甲斐を感じ、積極的に職務を行おうとする精神を持つが故の真面目さなのだが…その精神の維持、もっと言えばストレスの発散にはとある彼女の趣味が貢献していた。

 

「ふふっ、やっぱり私は何着ても似合うわね。でもこれならこの角度からが一番可愛く見えるかしら♪」

 

夜、ラステイション教会の自室にて楽しげな声を上げるノワール。彼女は鏡の前に立ち、私服として着るにはあまりにも独特過ぎる衣装…所謂コスプレ用の服を着用していた。その姿は普段の彼女とはかけ離れたものではあるが、信者が可愛らしい衣装を纏い、笑顔でウインクをする彼女を見れば十中八九釘付けとなってしまうだろう。

 

「次はこれを着ようかしら、それともこっち……あ、これはもしかすると私よりユニに似合うかも…」

 

ひとしきり今の衣装を堪能した後、彼女の視線はベットに並べた他の衣装へ。衣装を着た自分の姿を想像し、更には購入した衣装を自分流にアレンジする事も考える彼女はその時、間違いなく趣味を満喫していたのだが……幸か不幸かそこで、思った以上に時間が経ってしまっていた事に気付く。

 

「……はぁ…時間を忘れる程の楽しさって、思い出した時が残酷なものよね…」

 

時計との数秒間の睨めっこの後、彼女は衣装を片付ける事とした。当然まだ彼女にはコスプレに興じたいという気持ちがあったが、明日も普通に仕事があり、仕事の事が頭に引っかかっていては趣味も満足に楽しめない。そう考えて彼女は寝間着に着替え直し、ベットに身体を預けるのだった。…だが……

 

「……眠れない…」

 

一日を過ごした彼女の身体はそれなりに疲れている筈だが、どうにも目が冴えてしまって眠れない。横になり目を閉じるだけでも休息にはなると分かっていつつも、睡眠を取れない事に焦りを感じた彼女は理由を考え始め……すぐに身体の異変に気付く事となった。

 

「……っ…これって…いつから…?」

 

意識や感情が昂ぶった状態、高揚感。…それが彼女の眠りを邪魔する原因だった。しかしそれをいつから感じていたのかが分からない。寝ようとしたところから感じ始めたのか、それともそれより前からあったもののその時はコスプレへの熱と混同していたのか。ただ何れにせよその高揚感は無視出来ない程に強く、また放っておけば消えるようなものではない事だけはしっかりと理解出来ていた。

 

「これじゃ眠れても身体が休まらないじゃない……っていうかこれ、多分あれよね…」

 

理解したと同時に浮かぶ、一つの原因。確証はないものの感覚的には恐らくそれであり、他にあり得そうな理由も浮かばない。そうして彼女は何度か寝返りを打った後、意を決して身体を起こす。

 

「うぅ、仕方ない……」

 

あまり音を立てないよう注意しながら、彼女はシェアクリスタルの間へ。なってしまったのだから仕方ない、と自分に言い聞かせながらクリスタルへと手をかざし、一部の感情に対する遮断機能を停止させる。それから彼女は再び神経を張り詰めながら部屋へと戻り、改めてベットに横たわった。

 

「…これは、女神にとって必要な行為…パフォーマンス維持の為に、やらなきゃいけないってだけなんだから……」

 

そんな言い訳のような声を漏らしながら、ノワールは力を抜いて睡眠に入る。高揚感がある中で即座に眠る事は不可能だったが、極力余計な事を考えないようにする事で意識を遠退かせ、彼女は次第に眠りへと落ちていった。……その背後で、増した高揚感による身体の火照りと疼きを感じながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自然の美しさという観点では他国に劣るラステイションも、名所が全くない訳ではない。青々とした自然もあれば、広い範囲を一望出来る丘もある。そんな名所の一つ…モンスターの存在により、普段人が来る事など滅多にない場所で、ノワールは撮影を行っていた。

 

「いい写真が撮れたわね。我ながら自分の美貌が恐ろしいわ」

 

そう呟く彼女は女神の姿を取っており、更にはプロセッサユニットではなく用意しておいたコスプレ衣装を身に纏っていた。……偶にはこちらの姿で趣味に興じてみたい。折角撮るのなら、場所にも拘りたい。そんなふとした思い付きからここに訪れたのであり…これから彼女はそれを後悔する事になる。

 

「…さて、と。写真は撮れたしこの位で帰ろうかし──誰ッ!?」

 

フォルダの写真に満足した彼女は撮影を終了。教会へと帰る事を考えて……その瞬間、カシャリという自然からは聞こえる筈のない音がその場に鳴った。

突然の音…恐らくはシャッター音であるその響きに驚愕しながらも、振り向き視線を走らせる。そうして彼女が見つけたのは…携帯を持つ一人の男の姿だった。

 

「…あ、貴方……」

「こ、こんにちは女神様……女神様って、コスプレ趣味があったんですね…」

「……っ…そ、それは…ってそれよりもさっきの音!貴方、まさか…!」

「え、えぇ…女神様のコスプレ姿、しっかりと収めさせて頂きました…」

 

そう言って男は携帯を反転させ、撮った写真をノワールへと見せる。彼との距離はそこそこにあったが女神の視力であればその写真の内容を確認する事など造作もなく…だからこそ、盗撮されたと判明した瞬間彼女は顔から火が出そうな程の羞恥心に襲われた。

だがそこは女神であり、プライドの高いブラックハート。ここで慌ててしまえば威厳もへったくれもないと自分に言い聞かせ、努めて冷静を装いながら対処を試みる。

 

「ふぅん…盗撮よね、それ。貴方の見せてくれた写真がその証拠になるんだけど、貴方は裁かれたいのかしら?」

「うっ……これは…風景を撮ろうとしたら、偶々女神様が写り込んでしまっただけで…」

「そう。だったらその写真は消してくれるわよね?私も鬼ではないし、消すなら故意じゃないって事で許してあげるわ」

「……許してあげるって…な、何偉そうな事言ってるんですか女神様。分かってないんですか?もし僕がこれをネットにアップしたら、それだけで女神様は……」

 

逃げるどころか写真を見せた時点で分かる通り、彼の狙いはその写真で持って彼女を脅す事。にも関わらず彼女が焦るどころか立場が上の者として自身に接してきた事で不満を覚えた彼は、直接的に脅そうとし……次の瞬間、地を蹴り一瞬で接近したノワールによって携帯を奪い取られた。

 

「えっ……、な…ッ!?」

「ったく、やっぱりそれが本性だったのね…女神を舐めるんじゃないわよ」

「嘘、だろ……?」

「残念だけど現実よ。…ま、貴方をどうするかは後にするとして取り敢えず写真は消させてもらうわ。これで貴方の企みはお終い……」

「…そいつはどうですかねぇ」

 

取り上げた携帯を操作し写真のデータを開いてみると、そこにあった自分の写真は一枚ではない。恐らく最初は消音で撮影を行い、最後は調子に乗って音を出してしまったのだろうと判断した彼女は、呆れつつも写真を全て選んで消去ボタンを押そうとして……そこで再び、意図せぬ音…今度は人の声が、その場に通る。

 

「……!…あんた達は…こいつとグルなのね…!」

「あ、もう気付きました?流石ブラックハート様、察しが良いですね」

 

聞こえた声は一つだが、姿を現したのは一人ではない。茂みの裏から次々と男性が現れ…にやつきながら彼女へ携帯の画面を公開した。その画面に写っているのは……全て、今し方取り上げた携帯のものと同じような写真。…そう、彼女を盗撮していたのは一人ではないのである。

 

「小遣い稼ぎに仲間とクエストを受けた先で、まさかこんな幸運に恵まれるとは…これもやはり、普段の信仰心のおかげですかね」

「信仰心って…盗撮なんかしておいて、どの口がそれを……!」

「おっと、俺達の携帯は取っても無駄ですよ?既に別の場所のメモリにデータは転送しましたし…何より、分かりますよね?俺達の仲間の中にはもうこの場を去った奴がいるかもしれない、と」

「……あんた達…!」

 

さぁどうします?と挑発的な視線を向ける男達に対し、ノワールは怒気を孕んだ目で睨むも先程の手では解決出来ず、また男の言った可能性も否定しきれないが為に、実力行使で解決する事は叶わない。…最も彼等も最初の一人が取られたのを見て慌ててデータを移送したのであり、また「公開したいなら好きにしなさい」と言われたらどうしようもない、と内心不安を抱いていたのだが。

握り締めた拳を震わせる彼女と、にやついた笑みのまま彼女の回答を待つ男達。そのまま五秒、十秒と時間が経ち……

 

「……ふん、あんた達の目的はそれで私を脅す事でしょ?…なら、命令でも何でもすればいいじゃない…!」

「ふっ、ブラックハート様なら分かってくれると思っていましたよ。じゃ、まずは俺達に着いてきてもらいましょうか」

「…せいぜい調子に乗るがいいわ…女神を怒らせた事、後で後悔させてあげるんだから…!」

 

脅迫が成功した事に興奮する男達に連れられて、彼女はその場を後にする。しかし彼女は本当に屈した訳ではない。一見負け惜しみじみたその言葉も彼女にとっては本心であり、今も彼女は一先ず従う事で油断させ、機を見てデータを全て消去する算段を企てていた。

女神である自分がこんな下劣な連中に負ける訳がないと自らを奮い立たせ、彼女は歩く。下衆な視線を浴びながら、自身の肢体で卑猥な妄想をされながら。

 

 

 

 

ノワールが連れてこられたのは、捨てられて久しい廃工場。その一角にて、不規則で不自然な水音が反響していた。

 

「ちゅばっ…ん、ふ…くぷっ……」

「へぇ、初めてにしては上手いじゃないですかノワール様」

「マジで上手いな…女神様の口、気持ち良過ぎる……」

 

廃工場内の比較的綺麗な場所で蹲踞の姿勢を取らされた彼女は、眼前に出されたいきり立つ陰茎の口淫を…それも複数人同時に相手する事を強要されていた。

 

「……黙ってしゃぶられてなさいよ、気持ち悪い…」

「俺等は気持ちいいっすけどね。それよりほら、口止まってますよ」

「うるひゃい…じゅるっ…ずそそっ…」

 

咥えさせている数人の視線は当然顔を歪ませ口淫をする彼女の顔に向けられているが、他の男性達はぴっちりと身体に密着する装いを纏った彼女の肢体に集まっている。

初めコスプレ衣装のままさせられるのかと思っていた彼女だが、蓋を開けてみれば要求されたのはプロセッサ姿での行為。翼や浮遊ユニットは勿論、腕のユニットも直に触れてほしいという事と鋭利さへの危惧から展開を拒否されたものの、相手から動き易い、戦い易い格好を指定してくるのは彼女にとって好都合だった。

しかし、それは同時に自らが人々を守る為の装備が彼等にとっては劣情を煽る姿であるという事の証明。それに気付いた時、彼女はやり場のない屈辱感を味わっていた。

 

(あぁもう…何で男のおち…これはこんなにグロい見た目で嫌な臭いもするのよ…!)

 

依然として彼等を睨み付けるノワール。個人差はあれど生殖器が醜怪な見た目や鼻につく異臭をしているのは男女共通であり、それに関して(特に見た目は)男性達に非がある訳ではないのだが、彼女はそんな事を考慮するような気分ではない。一舐めする度に怒りが募り、それは険しい目付きとなって表れ……しかしそれも、男達にとっては気の強い女に奉仕させる、という興奮を増長させる要因にしかならなかった。

 

「ほんといいわ…けどノワール様、もう少し速くしてくれません?丁寧にやってくれるのは嬉しいんすけど、後が詰まってるんで」

「…ぷへっ…だったらあんたがすぐ変わってあげればいいじゃない、私はこれでも効率良くやってるつもり……」

「あー、いいですよ別にゆっくりでも。まぁその場合ここにいる時間が長くなって、ここに誰か来てブラックハート様が男連れ込んで乱交するような人だって勘違いされる可能性は高くなりますけどね」

「……ッ!?もし無関係の人呼び込むつもりなら斬るわよ…ッ!」

「い、いやいやそんなつもりはありませんって。ただ俺は可能性を言っただけですよ、急がないでいるとどうなるかの可能性を…」

「……くっ…!」

 

男性達のリーダー格らしき男に彼女は本気で斬りかかりたい衝動を抱くものの、彼の言う可能性は何も間違っていない。時間が経てば経つ程、誰かがここに来る可能性は高まる。事情を知らない人が見れば、これを私が望んでやっていると思うかもしれない。それを回避する為には……彼等の言う通りにするしかない。

 

(今に見ていなさい…最後に勝つのはこの私、ブラックハートなんだから……!)

 

もし彼女が人としての姿ならば、それでも…と躊躇っていただろう。だが、今の彼女はブラックハート。ノワールであれば選べなかった選択肢も、ブラックハートである今は選ぶ事が出来ていた。

 

「んぁっぷ…ふぐ、じゅぞぞぞっ…!」

「うおっ…急に吸い付いて……!」

「ふぉら…完璧な私に見惚れて、さっさと果てなさいよ反対共…!」

「せ、積極的になったノワール様の手コキヤベぇ…胸超柔らけぇ…」

 

一息で目の前の肉棒を咥え、音を立てながら吸い上げる。横から向けられている陰茎をそれぞれ掴み、緩過ぎず痛めずの微妙な力加減で扱きながら亀頭を露出している胸へと沈ませ擦る。時折腋を見せ、形の良い臀部を振って眺める男達の欲情を煽る。…ある種の吹っ切れた状態とでも言うべきか、それまで不快感を露わにしていた彼女は一転して男を魅了する魔性の女性の様になっていた。

それが彼女の策…言葉通り果てさせる為の行為だと分かっていても、男達は急速に上り詰める興奮に耐えられない。そうして彼女はそれから一切相手にペースを渡さないまま、三人の男から精液を吐き出させていた。

 

「……んぐ、ぅ…ぷはっ…お望み通り素早く片付けてやったわよ、感謝しなさい…」

「…っ……な、なら次は俺だ!」

「俺もだ!お前等は出したんだから下がれよな!」

「終わった途端わらわらと…ふんっ、ほんとに気持ち悪いわね…!」

 

口ではそう嫌悪を表現しつつも、その手はすぐさま陰茎に添えられ、突き出された舌は反り立つ肉棒を口内へと迎え入れている。端から見ればその姿は身体を火照らせた娼婦そのものであり、男達は皆これこそが女神の本性であると思っていた。そう思っていないのは、本人であるノワールただ一人。

 

(…気持ち悪い…そう、こんなの気持ち悪いだけよ……!)

 

初めは口も手もただ扱き上げるだけだったノワールだが、射精をさせる度に少しずつ変化していく。手の平で亀頭を包みながら裏筋に指を這わせたと思えば口では陰茎だけでなく睾丸も咥え、口を離す際には上目遣いで男を見ながら軽くキス。普段の彼女からはかけ離れた卑猥な手淫、口淫は強烈なギャップとなって男達に襲いかかり、回数を重ねれば重ねる程彼女が男を果たさせるまでの時間は短くなっていた。

そして、彼女が連れて来られてから数十分。

 

「うっ、射精る……!」

「……っ…ちょっと、髪にかけないでよ…」

「あ、す、すんません…」

「…けど、これで全員ね……はっ、この私を脅すんだからそれなりの奴等かと思っていたけど、揃いも揃って凡夫ばっかりじゃない」

 

髪に付着した精液を指に取った彼女は、それを一瞥した後立ち上がる。気品ある銀色の髪も、調和の取れた肢体も、今ではすっかり白濁液に汚されとても女神と思える姿はしていなかったが……それでも威圧感だけは穢れずにいた。

弱みを握ったとはいえ、所詮男性達は一般の人間。女神に睨まれれば動揺し、威圧されれば萎縮してしまう程度の存在。……だが、彼女は気付いていなかった。男の相手をする中で起きた、自身の身体の変化に。

 

「言ってくれますね、ブラックハート様」

「言うわよ、だって事実だもの。あんたも、他の奴も、はぁはぁ息を荒くしてとても知性ある人間の様には見えなかったわ」

「……ッ…よく言うよ、ブラックハート様だって同じようなものだってのに…」

「はぁ?私が同じ?何を寝ぼけた事を……」

「…なら、自分の股を見てみろよ」

「え……?……な…ッ!?」

 

言葉に怒気を孕ませた男の言葉通り、自らの股に目を向けたノワール。そして、彼女は気付いた。下腹部を覆うプロセッサはおろか、大腿までもが濡れている事に。

 

「こ、これ…は……」

「…濡らしてたんだろ?俺等のチンポしゃぶりながら、そいつが自分の膣内に入る事をよぉ…」

「ち、違う!そんな訳ないじゃない!誰があんた達のなんか…」

「だったらそれはなんだってんだよ、女神様はいつも発情してるってのか?」

「それも違……きゃぁっ!?」

 

自身の股が…秘部が濡れている事を信じられない様子の彼女は、男の言葉に感情を露わにしながら否定。しかし余程動揺しているのか無意識に後ずさってしまい…次の瞬間、脚を滑らせた彼女は転倒する。

後ろに倒れ尻餅をついてしまった彼女。一体何がと思いながら地面に目をやると、そこに出来ているのは小さな水溜まり。そしてその水溜まりがあるのは、つい先程まで自身が蹲踞の体勢で座っていた場所。それが何を意味しているかに気付いた彼女は水溜まりから目が離せなくなり……我に返って顔を上げた時にはもう、再び下卑た笑みを浮かべた男達に囲まれていた。

 

「な、何よ…!」

「何って…まさかブラックハート様は全員一回抜けばそれで満足するとでも思ってんのか?」

「は……?だ、だって…男は出したら収まるって…」

「…女神様のいやらしい姿を見てたら、収まる訳がないじゃないですか」

「ひ……っ!?」

 

転倒した彼女の目線の高さは、彼女を囲む男達の腰より少し下。つまり彼女の視界には最初同様…いや、度重なる興奮で最初よりも凶暴さを増した肉棒が視界を埋め尽くさんとばかりに幾つも並んでおり、それを目にした彼女は息を詰まらせたような悲鳴をあげる。

彼女は男達に対する敵意と自身は女神であるという誇りを胸に滾らせる事で、これまで強気に振る舞っていた。だが、彼女は自身が秘部を濡らしていた事を知り、それは小さいながらも水溜まりを作ってしまう程のものだったと理解した瞬間、自分の中の女に気付いてしまった。男のいきり立つ陰茎に、それに奉仕する事に興奮を覚える女の自分に気付いてしまった事で、それまで滾っていた思いが沈静化されてしまったのだった。

 

「さ、今度は下の穴で相手してもらおうかブラックハート様」

「し、下の穴…?」

「穴っつったら穴なんだよ、ブラックハート様は自分が濡らしてる場所の事も分からねぇのかよ」

「……っ!…じょ、冗談でしょ…?だ、だって…それって……」

「あ?」

 

犯される。女性として最も守らなくてはいけない場所を、名前も知らない男に貫かれる。…そう思った瞬間彼女は背筋に寒気が走り、内股になりながら訊き返す。…だが、その言葉に返ってきたのは冷たい瞳。

 

「そ、そんなの…出来る訳ないわよ!幾ら脅迫されたって、そんな事…」

「なら、ブラックハート様の趣味を全世界に公開するか?」

「それは……ね、ねぇ考え直して!まだ収まらないならまた口でしてあげるわ!ううん、口だけじゃない!手だって胸だって使う!だからそれだけは……」

「うっせぇなぁ…おい、押さえ付けろ」

「な……っ!?い、嫌!止めて!止めなさいよっ!」

 

両手足を掴まれ抵抗するノワール。しかし心が弱気になってしまっているせいか、中々拘束を振り解けない。その内に脚を開けられ、蜜壺の入り口に男の陰茎が添えられる。

もう後がない。後数秒もすれば自分は男と繋がってしまう。それが恐怖となって彼女の心を蝕んでいき……遂に彼女は、それまで言うまいとしていた言葉を口にする。

 

「や、止めてっ…お願い、止めて……わ、私は…私はまだ…処女、なのよ……!」

「……は?…っつー事は…好きでもねぇ野郎に初めてを奪われるのが嫌だってのかよ?」

「……っ…」

「……ぷっ、聞いたかよお前等!あのブラックハート様がだぜ!?ははははは!可愛い事言ってくれますねぇ、ブラックハート様ぁ!」

「う…ぐ……」

 

彼女の処女宣言を聞いた瞬間男性達は目を丸くし…それからは全員が笑いの渦に飲まれていた。凛々しく、気が強く、如何なる敵とも勇猛に戦う守護女神が、彼女の言う凡夫に囲まれ処女が惜しいと懇願している。元々女神ならば処女だろう、と勝手な想像をしていた彼等だったが、その想像などどうでもよくなる程に彼女の告白は彼等にとって痛快だった。

愉快そうにする彼等とは対照的に、彼女は羞恥で一人俯く。こんな事ならあの場で撮影なんてしなければよかった、欲情を煽るような動きをしなければよかった、と後悔で震える中、ひとしきり笑った男が呟く。

 

「……ま、そういう事ならそっちに挿れるのは止めてやるか。一応俺も信者だしな」

「……え…ほ、本当…?」

「あぁ、だがこれで終わりにする気もねぇ。…つー訳でブラックハート様よ、前が嫌なら後ろを差し出せや」

「へ……?」

 

ほんの少し優しげな口振りになった事で顔を上げたノワール。…が、優しげだったのは口振りだけで、男の口元は下卑た笑みのままだった。

 

「…う、後ろって…後ろなんて……」

「じゃ、仕方ねぇか。お前等、しっかり掴んでろよ?暴れられても困る……」

「ま、待ってよ!…だ、駄目とは…言ってない、じゃない……」

「あーはいはい。ならさっさと四つん這いになってケツ突き出せ。そのエロスーツも脱いでな」

 

再び秘部に添えられた事で自分には提示された選択肢の中から選ぶ事しか出来ないのだと思い知らされた彼女は、両手足を離されるとプロセッサを解除し、ゆっくり背を向けて四つん這いになる。

処女を守る事は出来たとはいえ、口や手でするのと挿入されるのとではまるで違う。命の危機や大切なものを失う怖さとは全く別の恐怖を感じる彼女に威圧感など欠片もなく、その様はただの少女と大差なかった。

 

「胸もだが、本当にブラックハート様はいいケツしてるよなぁ…ったく、その身体のせいでどれだけの男が興奮したと思ってんだ」

「そ、そんなの…私のせいじゃないわよ…」

「ま、そうさな。…んじゃ処女女神のアナル、味わわせてもらうぜッ!」

「ひぐ……ッ!?」

 

暫く臀部を弄っていた男が、彼女の腰を左右から掴む。そして次の瞬間……彼女の後孔に、硬くいきり立った肉棒が押し込まれた。

本来出す事はあっても物が入る事はない場所へ、いきなり肉棒が根本まで押し込まれる。それは平然と流せる事である筈がなく、彼女は激痛と異物感に襲われる。

 

「おぉ…凄ぇ締まりだな、こりゃ……」

「ぬ…抜いて…!痛いの、凄く痛いのっ!お願い、抜いてぇっ!」

「抜く?…えぇ、言われなくてもそのつもりです…よっ!」

「〜〜〜〜っっ!?違っ…抜く、ってそういう意味じゃ…あぁぁっ!!」

 

高揚感による脳内麻薬が効いていないせいか、普段の戦闘では感じた事のない痛みに情けなく苦痛を訴える彼女。だが彼女の意に反し、男が始めたのは激しいピストンだった。文字通り抉られているかのような痛みの応酬に、彼女の瞳から涙が零れ落ちる。

 

「やらっ…痛いっ!止めて……くひぃぃっ!」

「慣れれば段々気持ちよくなりますよ。ブラックハート様は脅されてんのにここを濡らす変態なんだからよぉ」

「ひんっ!前、触らない…でぇぇっ…!」

「…へぇ…ならこうして…おい、痛がってる女神様の為に、誰か胸を揉んで感じさせてやれよ」

 

秘部に浅く指を挿れた瞬間、彼女の後孔が締まったのを感じた男は舌舐めずり。周りの仲間に声をかけると、彼女の腕を掴んで突き上げると同時に身体を起き上がらせる。

突かれた衝撃と上半身の動きによって、ぷるんと跳ねる彼女の乳房。ある意味でお預けを喰らっていた周りの男達はその躍動に喉を鳴らし…彼等の手が何にも阻まれる事なく揺れる乳房へと殺到した。

 

「ぬひぃっ!やっ、胸揉まな…はぁんっ!あぁ、あぁんっ!」

「あー、さっきも感じたけど胸柔らけぇ…」

「なんだよ乳首勃ってんじゃん。この様子じゃ痛いっつってんのも演技じゃね?」

「演技な、訳っ…ほひぃっ!?やらっ、舐めないれぇっ!」

 

横から揉まれ、下から持ち上げられ、乳頭は摘まれ、堪らず彼女は甘い声を漏らす。その間も突かれているが為に両の乳房へ振動が走り、それが乳房を弄る手の動きと相まって次々刺激が脳へと送り込まれてくる。更に何人かは腕を持ち上げられる事で無防備になった腋に舌を這わせる事で、胸とは違う独特の快感を彼女へと浴びせていく。強気な女神が弱気な少女へ変わった事で、気付けば彼女は男達に群がられていた。

 

「どうだいブラックハート様。こうしてヤられるのと同時に気持ちよくさせられると、ヤられるのも気持ちよくなってくるだろ?」

「そ、そんな事…んふぅっ…ないぃ…!」

「喘ぎながら否定されてもなぁ…じゃ、確かめてみるか?」

「ふぇ?……あ…」

 

男が目配せすると、他の男達は彼女から離れる。当然そうなれば胸や腋への刺激はなくなり、後孔を責める刺激だけが残る。

もし彼女の言葉通りなら、この時感じるのは異物感と痛みだけの筈。だが、現実は違った。胸や腋への刺激が無くなっても尚……彼女の身体は、責められる快楽を感じている。

 

「……え…な、なんれ…なんれまだ感じっ、おほぉぉぉぉっ!」

「ほらな、感じてんだろ?…認めろよ、自分はちょっと刷り込みされるだけで感じるようになる淫乱だって」

(違う…そんな訳ない、感じる訳ない…そんなのあり得ないのにぃぃ……!)

 

直腸を肉棒で擦られ、後孔越しに子宮を刺激される度頭の痺れるような快感が走る。陰茎が後孔から抜けそうになるともどかしい思いがこみ上げてくる。その状態から一気に奥まで挿されると、秘部が熱くなって間抜けな声が出てしまう。…男の言う通り、彼女は今確かに後孔で感じていた。だが彼女自身はそれを認められない。どんなに気持ち良くとも、口から涎が垂れようとも、プライドの高い彼女は男の言葉に首を横に振る事しか出来なかった。……そうしなければ、本当にこの快楽に飲まれてしまいそうだったから。

 

「感じてなんか、ないっ…こんなの、痛い…だけっ、なんだからぁ…!」

「蕩けた顔で言われてもねぇ…なら、自分で確認してみろや。誰か、ブラックハート様の携帯で撮影してやってくれないか?」

「さ、撮……はへぇっ!?」

「安心しろって、撮るのはブラックハート様の携帯なんだからよ」

 

撮影という言葉に目を剥く彼女だったが、身体に快楽が駆け巡る今の彼女は男一人すら振り払えない。それどころかそれまで腕を掴んでいた男は手を離すや否や彼女の脚を持ち上げ、膝裏に腕を通して後頭部で両手を固定。所謂まんぐり返しの様な体勢で拘束された彼女は、最早完全に男達の見世物だった。

 

「うっわ、ノワール様のオマンコさっきより濡れてる…」

「クリもフル勃起してんじゃん。女神様ってもしかしてマゾ?」

「や、やだぁ…見ないで、見ないでぇ……!」

「そう言う割には、撮られ始めてから一層締まりがよくなったけど、なッ!」

「ほぐうぅぅっ!あ、あぁ…何これぇ!?さっきよりも奥まで入ってくるぅぅっっ!」

 

一突きされる度に蜜壺から愛液を垂らし、乳房を揺らし、爪先まで脚を伸ばすノワール。見られて、撮られて、脚で体重を支えられなくなった事でより陰茎が後孔へと入り込んで、そしてそれ等全てが快感へと変換される事で、もう彼女は男によって叩き込まれる快楽から逃れられなくなっていた。

口では否定するものの、抵抗の素振りは一切見せない。直接言葉に出さないだけで、喘ぎと嬌声は彼女が快楽の虜となった事を如実に表している。その事に得も言われぬ征服欲を感じた男は、更に後孔を乱暴に突き上げて彼女を堕としにかかった。

 

「おっほぉぉぉぉ!も、もう許してぇ!このままじゃ私、おかしくなるからぁ!」

「淫乱でマゾな時点で十分おかしいだろうが!ほらイっちまえ!」

「はぁぁんっ!イきたくない!イきたくないひぃぃっっ!」

 

絶頂すれば自分は処女のまま後孔で感じて達する変態になってしまう。身も心も雄に敗北した、無様な雌になってしまう。それが恐ろしくて、けれどあまりの気持ち良さに情けなく喘ぐ事しか出来なくて……何よりそれすらも快楽に還元された事で、もう彼女の頭は真っ白となっていた。

そして、激しいピストンの末に陰茎から後孔へと溢れ出す精液。欲望を抑えきれなくなった男の、熱く濃密な精液が直腸を上り詰めた瞬間……彼女は雄に、屈服した。

 

「射精すぞ淫乱女神っ!マゾアナルで受け止めろッ!」

「んほおおおおぉぉっ!!イくっ、イっ…イクうううううぅぅぅぅっっ♡♡」

 

獣の如き嬌声を上げながら絶頂宣言をし、後孔へ吐き出された分を排出するかのように秘部から潮を吹き出すノワール。その無様な叫びは射精の間絶える事なく上がり続け、男が陰茎を引き抜く時には全身を痙攣させながら失禁していた。……最早その姿は、完全敗北した女神…いや、雌でしかない。

 

「はぁ…はぁ…ここまで気持ち良く出せたのは初めてだぜ。こりゃもう男を駄目にするレベルの名器だわ…」

「あひんっ…あ、ダメ…まだイクっ……♡」

「…ま、駄目になるのはこっちも同じか。……おーいブラックハート様、まだおねんねする時間ねぇっすよ」

「…あ、ぇ……?」

「ほら見てみろよ、あいつ等のギンギンに勃起したチンポを。…あれが全部入るまでは終わらねぇぞ?」

「…ぅえ…?…あ、ま、待って……む、無理…無理無理無理む……あへぇええええぇぇっ!」

 

それから彼女は男の言葉通りに全員から嬲られ、後孔を犯され尽くした。叫ぼうと、泣いて許しを請おうと男達からの陵辱は終わらず、彼女は数え切れないに絶頂し続けた。そんな中でも秘部だけは男達の温情からか、或いは愉悦からか一度も肉棒が入る事はなく、結果として女神ブラックハートは処女のまま後孔狂いの淫乱に堕とされたのだった。

数時間後、満足した男性達が去り静かとなった廃工場。だがその奥では自身の漏らした尿と愛液、それに精液が混ざった水溜まりの中へ捨てられたノワールが今も快楽の余韻で身体を震わせており……すぐ側に立て掛けられた彼女の携帯では、撮影された彼女の痴態が延々と流され続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……はっ…!」

 

解いた髪を慣性で揺らしながら、がばりとベットから跳ね起きたノワール。彼女は早鐘を打つ胸元に手を置きながら部屋を見回し、ここが教会の自室であると気付いたところで胸を撫で下ろす。

 

「……ゆ、夢…だったのね…」

 

安心から彼女は起こしていた上半身を再びベットへ沈み込ませ、目元に右手の前腕を置いてゆっくりと息を吐く。…その脳裏に焼き付いているのは、鮮明な夢の光景。夢の中で何があり、何をし、どうなったかの一部始終。

 

「……っ…夢とはいえ…なんてもの見てるのよ私…」

 

普段起床後は二度寝やベットでの時間浪費などしない彼女だったが、そんな彼女でも今回は中々意識を切り替えられない。自身が崇拝と敬愛を受ける女神だという自覚があるからこそあの夢は……いや、例の行為によって見る夢は彼女にとって毎回鮮烈なものであり、同時に寝間着もベットも自らの醜態で汚れてしまっている事もまた、彼女への強烈な羞恥心となって襲いかかっていた。

それから少しの間ベットで呻いていた彼女。しかしそこで一つ、気になる点が浮かび上がる。

 

「…って、あれ?私冒頭でコスプレしてたわよね…でもあれで見る夢は信者の思いが関わってる筈…。…じゃあ、まさか皆は……」

 

ノワールは背筋が冷えるのを感じる。だがそれは、寝間着やシーツが濡れている事が原因ではない。彼女が怖気を感じたのは、恐ろしい可能性へ至ってしまったから。

特定の感情遮断を解除する事によって見る夢は、謂わば溢れ出した特定感情の発散行為。その為夢の内容は所謂『妄想』が元となる場合が多く、逆に言えば信仰者が想像も付かない事柄が夢に現れる事はあまりない。…という事はつまり、夢の中でのコスプレ登場は、彼女にとっての秘密が秘密ではなくなってしまっている可能性の示唆であり……

 

「……いやいやいやいや!そんな訳ないじゃない!そうじゃなくて、これは…そう、夢なんだから!幾らシェアの影響を受けてるといっても夢は夢、私の趣味が多少反映される事位何もおかしくないのよね!」

 

独り言としては些か大き過ぎる声で自身を納得させにかかるノワール。実際彼女の言った事は間違っておらず、女神個人の趣味嗜好が反映されただけの可能性も大いにあったのだが…悲しくも彼女の様は図星を突かれて言い訳しているようにしか見えなかった。

 

「…よ、よし。何はともあれもうスッキリしたんだから、今日も一日頑張らなきゃ」

 

そうこうする内にやっと平常心を取り戻した彼女は、然るべき後始末をした後普段着に着替え、自室を後にする。どんなに夢の内容が過激なものだったとしても、彼女は元々真面目な性格。それはそれ、と気持ちを切り替え今日も彼女は女神の職務に精を出すのであった。

 

 

……が、仕事の最中ふとした瞬間に夢の事を思い出してしまった彼女は、その度湧き上がる悶々とした思いに頭を抱えるのだった。



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鎮淫の夢 3

今回も前回前々回同様、初閲覧の方はまず『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。そして同じく最初のアスタリスク前と最後のアスタリスク後は殆どR-18要素がない為、話が長いと感じる方は飛ばしてしまっても一応構いません。




人物・グリーンハート

内容・バイブ 膣内射精 拘束 搾乳 投薬


寿命、身体能力、精神構造…一見同種の存在に見える人と女神だが、その実差異は多岐に渡る。そもそもからしてシェアから生まれる女神を一般生物と同等に扱う事自体がおかしな話であり、その差異はあって然るべきもの。

だが同時に、人と女神の共通点も多岐に渡る。特に外見や精神の表層はほぼ同一と言っても過言ではなく、女神が人の輪に混ざる事は難しくない。……つまり、女神も人の様に振る舞い、人の様に過ごし、人の様な思いを抱く事は当然なのである。

 

「あぁ…この濡れ場イベントはかなり凝っていますわ。キリのいいところまで進めたら、ギャラリーでもう一度見てみようかしら…」

 

ある日の夜、リーンボックス教会の女神の部屋。その部屋の主人である女神、グリーンハートことベールは今、乙女ゲームに勤しんでいた。

 

「〜〜♪」

 

元々穏やかな笑みを浮かべている事の多い彼女だが、趣味に興じている際は更にその笑みが幸福そうなものとなる。その趣味というのがゲーム、しかも乙女ゲーというのは些か彼女の外見とミスマッチであったが…それを差し引いても、今の彼女の笑みは正に女神の様であった。

それから数十分後。セーブの後にギャラリーを鑑賞していた彼女だったが、暫くした後自身の身体の異変に気付く。

 

「……これ、は…」

 

彼女の身体に起きているのは、何とも言えない高揚感。初め彼女はこれをCGや自身の妄想によるものだと考えていたが、それにしてはどうも感じ方がおかしい。それに疑念を抱き、自分なりに考えてみた結果……彼女はそれを、女神特有のものではないかと予想付けた。

 

「…やはり、そのようですわね……」

 

立てた予想の検証…などというつもりではないが、目を閉じ翌日の仕事へ思いを馳せる彼女。もしこの高揚感がゲーム由来のものであったならば、と考えていたものの……燻るような高揚感は、一向に消える様子がない。ならば予想は当たっているのだろうと彼女は結論を出し、その場でゆっくりと立ち上がった。

 

「はぁ…何度経験しても複雑なものですわ…」

 

自分は非凡な力を有しているのだから、権力に責任が付きまとうのと同様非凡な苦労をする事となっても致し方ない、というのが彼女の考え方。しかしそんな彼女であっても、この苦労には…これから行う事と、その結果起こる事に対してはきっぱりと割り切る事が出来ずにいた。

立った彼女は部屋を後にし、真っ直ぐにシェアクリスタルの間へ。その中心でクリスタルに手をかざし、普段は遮断している一部の感情が通常通りに流れ込むよう操作した後、自室へと戻ってくる。…当然、まだ高揚感は消えていない。むしろ操作の内容からして、この時点で消える筈がない。

 

「後は寝るだけ…就寝までのプロセスをゲームの前に一通り終わらせておいて正解でしたわね…」

 

趣味に生きながらもやるべき事はきちんと済ませる自分の性格に感謝しつつも、ベールはベットに横になる。眠気はまだあまりないものの、起きていてもこの高揚感は消滅するとは思えない。ならば一秒でも早く寝てしまおうと彼女は目を瞑り、睡魔に襲われるよう静かに勤しんだ。

 

「……ん、ぅ…」

 

思考で頭が冴えないよう無心になり、出来得る限りで高揚感を頭の隅に追いやり、時折寝返りを打つ。そうこうする内に段々と意識が遠くなり、寝入る直前の何とも言えない心地良さが彼女を包み込んでいく。

完全に寝入ってしまう前の、曖昧模糊な彼女の意識。既に思考はまとまらず、ぼーっとしているような感覚。…されど彼女は感じている。横になる以前から感じていた高揚感を。クリスタルの操作以降少しずつ発露していき、今やはっきりしない意識の中で異様な程に存在感を放つ、身体の火照りと疼きを。確かに、そして確実に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シェアエナジーの新たな貯蔵方法、でして?」

 

ある日ベールの下へ提案をしに現れた、二人の研究員。彼等は国の運営する研究所の職員であり、研究の現場に立つ人間がこうして訪れるのは珍しい事。それを彼女は不思議に思いつつも、自身の執務室に通していた。

 

「えぇ。従来の貯蔵方法は二種類のシェアクリスタルによるもので、教会の物は動かす事が不可能、携行出来る物は精製時にロスが発生してしまう…そうですよね?ベール様」

「その通りですわ。より正確に言えば、精製する際の条件や手順の中で別途シェアエナジーを使ってしまう…ですけど」

「これは失礼を。…携行を諦めるか、多少消費してしまう事には妥協するか…これまでその二択であったシェアエナジーを、ほぼ消費ゼロで携行出来る方法があったとしたら、如何なさいますか?」

 

落ち着いた様子で話す二人の言葉に、彼女はぴくりと眉を動かす。モンスターの討伐から帰還した直後であった彼女はまだ女神の姿をしており、整った顔立ちと女神の名に相応しい魅惑の肢体を持つ彼女はただその場にいるだけでも魅了される男が出てくるものだが、彼等にその様子は特になく、淡々と話を進めている。

 

「…貴方達は、その方法を見つけた。そういう事ですの?」

「ご明察です。…見つけた、と言ってもまだ仮説の域を出てはいませんが」

「それでも大したものですわ。…けれど、その様な研究をしているというのは初耳ですわ。今までは報告せずに研究をしていたと?」

「……実はこの研究、私達が個人的に行っていたものなのです。仕事外の事を逐一報告する必要はないかと思いまして…」

「個人的にやって見つけたのなら尚更大したものですわね。…で、貴方達がここへ来たのは……」

「はい。我々の仮説が合っているかどうかの検証に、協力をして頂きたいのです」

 

そう言って二人の男性はベールを見つめる。その目に籠るのは、導き出した仮説を確かめたいという研究者の熱意。

対する彼女は、彼等の提案を冷静に考えていた。個人的…つまりは趣味の範囲で行っていた研究に、一体どれだけの信頼性があるだろうか。…だが同時に、女神にとってそれは益のある提案。短期的ならともかく、長期的に見ればシェアクリスタル精製時のロスは決して小さいものではなく、そのロスを減らせるのなら極力そうしたいというところ。そして何より……もし仮に仮説の方向が正しくとも、完璧でなければ実用化は遅くなり、それを確かめる術は彼等の言う検証を行ってみるしかない。……そこまで考えた彼女は、口元に小さな笑みを浮かべ…頷いた。

 

「…分かりましたわ。その検証、このわたくしが協力致しましょう」

「ありがとうございます、ベール様」

「では、早速行いたいのですが…宜しいですか?」

「構いませんわよ、今日の仕事はもう済ませてありますもの」

 

彼女の了承に軽く頭を下げる二人。そして二人は彼女に時間がある事を確認すると…懐から錠剤の入った小瓶を取り出した。

 

「…それは?」

「薬草や茶葉の成分を使ったリラックス剤…とでも言うべきものです。リラックス状態の方が、検証も上手く出来ますから」

「……本当ですの?」

「信用に欠けるのでしたら、まず我々で飲んで安全である事を示しますが…」

「…まぁ、そう言うのであれば信用しますわ」

 

大手を振って信用出来る訳ではないとはいえ、相手は大切な国民。彼女の国民を愛する思いと、女神ならば仮に毒薬でもそう簡単には死にはしないという安心感が、彼女に信用という選択をさせた。

言われた通りに錠剤を飲み、執務室のソファに座り直すベール。準備がしたいという事で二人は執務室を一度離れた為、彼女は部屋に一人となる。

 

「一体何をするのかは謎ですけど…いつの時代も発明はトライアンドエラー。国民の意欲に応えるのも女神の務めというものですわ」

 

そんな事を考えて彼女が待つ事十数分。特に考える事もなくなった彼女は次第に彼等の準備とは何か、まだ時間がかかる事なのかと準備に関して気になり始め……更には睡魔が彼女の意識に襲いかかった。

 

「……っ…不味い、ですわね…協力すると…言い、ましたのに…」

 

疲労や睡眠不足によるものとは思えない速度で思考力を奪ったいく睡魔に、彼女は困惑しつつも耐えようとする。しかしそれすら許さんとばかりに睡魔は彼女の意識を埋め尽くし……

 

「……ベール様、調子はどうですか?」

「…………」

「……寝ているようです、ね」

 

……二人の研究者が戻ってくる頃には、彼女はソファに身を預けて寝入ってしまっていた。…その時、寝入った彼女の姿を見た二人は一切寝ている事に驚かず、それどころか安心したような表情を浮かべていたのだが……彼女はそれを、知る由もない。

 

 

 

 

執務室のソファで寝入ってしまった彼女が目を覚ましたのは、それから数時間後の事だった。

 

「……っ、ぅ…」

 

爽やかな起床とは正反対の、粘性の高い泥の中から身体を起き上がらせるような目覚め。何とも言えない頭の重さを感じながら目を開けた彼女は伸びをしようとし……がちゃり、と何かが引っかかった。

 

(…なん、ですの……?)

 

再び腕を動かそうとするも、やはり腕は引っかかって動かない。その内に彼女は自分が横になっているのではないと気付き、おかしいと思いながら見回して……その瞬間、彼女は絶句する。

 

「な……ッ!?」

 

首を動かした彼女が見たもの…それは、拘束された自分の姿だった。腰回りが板状の物で床から固定され、脚は股を開いた状態で足首を床から伸びる鎖と足枷によって止められ、腕も天井からの鎖と手枷で脚同様に拘束されている、優雅さの欠片もない自分の姿。しかもどういう訳か胸部と下腹部のプロセッサユニットが外されており、乳頭も秘部も完全に露出させられていた。

 

「こ、これは一体…!?」

「…おや、もうお目覚めですか」

「驚いた、幾ら女神様とはいえ…まさか毒薬クラスの睡眠剤でも数時間しか持たないとは…」

 

羞恥と驚愕で彼女がわなわなと震える中、後方で扉の開く音が、続いて二人の男の声が聞こえてくる。今の姿を見られては不味い…と一瞬焦った彼女だが、すぐにその声の主が先程自分の下へと訪れた研究員達だと気付き、彼女は二人を睨み付ける。

 

「あ、貴方達は……これは貴方達の仕業ですの!?それに今、睡眠剤と言いましたわね…!」

「落ち着いて下さい、グリーンハート様。今から説明を…」

「そんなもの、聞きたくもありませんわ!女神を謀り辱めるなどという行為が許されると思っているんですの!?」

 

怒りを露わにする彼女の顔は、既に戦闘時のそれに豹変している。守護女神の中でも特に穏やかな性格の彼女から本気の敵意を向けられるというのは、戦闘慣れしてない一般人にとって恐怖以外の何物でもない状況。…だが、どんなに表情が恐ろしくとも、首から下は哀れな姿で捕らえられた女性。そんな姿では威圧感も長続きする筈がなく、二人の研究者は一瞬怖気付いたのみだった。

 

「…突然この様な状態となり、お怒りになるのも分かります。ですがベール様、何も我々は謀った訳でも辱めようとした訳でもないのです」

「わたくしにこの様な事をしておいて、何を…!」

「何を、と言われればそれは勿論……検証ですよ、グリーンハート様」

 

扉から入ってきた研究者は、それぞれ押してきた台車をベールの左右に配置する。悪びれもなく事を進めようとする二人に彼女は更に怒りを滾らせていたが……その台車に載っている物を見た瞬間、彼女の背筋に怖気が走る。

 

(あ、あれは…バイブ、ですの…?それにこれはまさか……さ、搾乳機…!?)

 

どちらの台車にも幾つかの物が載せてあるが、中でも彼女の目を引いたのは男性器を模した様な二本の器具と、牛から搾乳を行う器具の様な大きな機械。

拘束され、乳房と秘部を露出した状態の自分と、運ばれてきた器具。それ等が意味する事など、一つしかない。

 

「け、検証はシェアエナジー貯蔵に関するものなのでしょう?ならば何故そんな物を…」

「シェアエナジー貯蔵に関するからこそ、これ等を用意したのです。…我々は仮説に沿って調合したんですよ。女神に妊娠せずとも母乳を作り出させ、その母乳にシェアエナジーを含ませる薬品を」

「……っ!?ではまさか、薬品は……」

「えぇ、グリーンハート様が眠っている間に注射させて頂きました」

 

自分は既に、得体の知れない薬物を投与されている。…そう分かった瞬間、初めてベールは彼等に対して恐怖を感じた。そして同時に彼等を罰するべきだという気持ちよりも逃げなければ不味いという気持ちが強くなり、鎖を引き千切ろうと手足を動かすも拘束は外れない。

 

「……っ…どうして…!ただの鎖の筈ですのに…!」

「無駄ですよ、今のベール様はシェアエナジーが胸へと集まり本来の力が出ない状態ですから」

 

ベールが鎖を鳴らす中、男達はビニールの手袋を嵌め彼女の前後で器具の準備を開始する。それまではまだ気丈に振る舞っていた彼女だったが、目の前で搾乳機が設置されていくに連れ心の余裕が失われていき、乳房に吸引用のカップを近付けられるといよいよ息を詰まらせる。

 

「ま、待って下さいまし!何もそんな器具を使う必要はないのではなくて!?」

「効率を考えればこれが最適です。素人技術よりも機械を使った方が安全性も高いですし」

「そういう事ではありませんわ!わ、わたくしはこんな事を了承した訳では…!」

「大丈夫です。異常や問題があれば即停止させますから」

 

聞く耳を持たない研究者に対し、彼女は身を捩り乳房を揺らす事で必死に抵抗。豊満な乳房を男の前で躍動させるという屈辱的な行為をしてでも搾乳から逃れようとした彼女だが、手足と腰を拘束された状態では多少手間取らせる事しか出来ず、抵抗虚しく彼女の双丘は吸引器具を固定されてしまった。

こんなもの、と固定されても尚乳房を揺らし外そうとする彼女。それを男は数秒眺めて落ちない事を確認した後……搾乳機を起動させる。

 

「ひっ……!中で何か動いて…あぁっ…!」

「この搾乳機は幾つかの機能で母乳の排出を促す物となっています。お気に召さないようでしたら、他の物と取り替えますが…」

「き、気に入る気に入らないの問題ではありませんわ!こ、こんなも、のぉっ!」

 

搾乳機が起動するとすぐに底部から二本のブラシが内部で伸び、ベールの乳頭を左右から挟み込む。それと同時に宛てがわれたカップも振動を始め、彼の言う『排出の促進』が開始された。

乳房を小刻みに震わされ、その振動によって乳頭をブラシで擦り上げられる。当然彼女にとってそれは初めての経験であり、既に動揺していた彼女が平然としていられる訳がない。

 

「い、今すぐにっ!止めなさいな!今ならまだ…はぁんっ…大目に、見ますわ…っ!」

「そうはいきません。まだ薬品は少ないので、無駄にする訳にはいかないのです」

「く、ぅ…そんな勝手な都合、通る訳が……っ!」

「しかし…っと、向こうも準備が出来たようですね」

「お待たせしましたグリーンハート様。少し力を抜いておいて下さい」

「へっ…?じゅ、準備とは、何の……ひぎぃっ!?」

 

機械故の無慈悲な、それでいて的確な刺激に時折甘い声を漏らしながらも、目の前の研究者に止めるよう指図する彼女。…だが、彼女は忘れていた。研究者達が用意した器具は一つではない事を。もう一人が彼女の背後へ回った事を。そして、背後の男が力を抜くよう求めた次の瞬間……激しい痛みと異物感が彼女の下腹部を貫いた。

 

「……え…ぁ……──え…?」

 

……彼女は一瞬、何が起きたのか分からなかった。後ろを向くも、腰の固定具のせいで上手く見えない。ただ、確かに痛みと異物感があり、それは何かを破かれる様な痛みと裂かれる様な痛みで、記憶を辿れば後ろにいる男の台車には二本のバイブがあって…………

 

「…そん、な…わたくしの、わたくしの初めてが……」

「これは…申し訳ありません。処女かどうかについては失念しておりました」

 

それまでずっと抵抗を続けていた彼女の手足から、途端に力が抜けていく。だがそれも仕方のない事。女性として、女神として守り続けてきた自身の処女が、初めてが、こんな形で…しかも後孔諸共陰茎ですらない物に散らされたという絶望感が、今の彼女へ襲いかかっていたのだから。

一般的な信者ならば、目の前で信仰する女神が絶望していれば何とかして支えたいと思うもの。…しかし、彼等は違う。彼女の信者である事は間違いないが…彼等は、一般的な信者ではなかった。

 

「…ですが、ご安心下さい。出血の状態を見るに検証には影響しない程度と思われます」

「……っ…何度言えば分かるんですの…そういう事では、ありませんわ…」

「でしたら、痛覚による性的興奮の鎮静化ですか?それならば懸念は不要です。そちらは想定済みですから」

「想定、済み…?貴方、何をいっ…てぇぇっ!?」

 

絶望感に苛まれるベールに対し、二人の研究者は微塵の心配もしていなかった。…いや、正しくは『感情の心配を』していなかった。そしてそれを示す様に後ろの男はバイブに触れ…電源を入れた。

乳房を責める搾乳機同様振動を始める二本のバイブ。だが、そのバイブが与える激しい刺激は搾乳機の比ではない。

 

「はひぃぃぃぃっ!?な、中で…中で暴れてぇぇぇぇっ!」

「予めローションを塗っておいたので、滑りは良いかと思われます」

「そんなっ、事…訊いていませんわああぁぁっっ!(な、何で感じていますの!?わたくしは初めてなのに…こんな無理矢理されているのにぃぃぃぃぃぃ!)」

 

根元まで挿し込まれたバイブは膣内と直腸でそれぞれ暴れ回り、内側から彼女へ快楽を浴びせていく。痛みとショックで忘れていた乳房の快感もそれと同時に呼び起こされ、堪らず彼女は身体を捩って耐えようとするも拘束された肢体ではそれも満足に叶わない。そんな中で自身が感じている事に混乱するベールだったが…彼女は知らなかった。自分が寝ている間に打たれた薬品には、媚薬としての側面もある事を。

 

「ふひぃっ!あっ、あっ…ほへぇぇぇぇっ!外し…外してぇぇええっっ!」

 

身勝手に自分の身体で研究をしようなどとする者に、屈する訳にはいかない。彼等の目的があくまで検証だと知って以降、彼女はそう考えていた。だがその考えを支える女神の誇りは処女喪失によって女性としての貞操観念と共にへし折られ、気付けば彼女は獣の様な声を上げていた。無論彼女は淫欲の虜となった訳ではないが…容赦無く叩き込まれる快楽が、彼女に自分を律する事を許さないのである。

 

「張りが強くなってきましたね…後少しです、頑張って下さい」

「あっ、はぁぁんんっ!む、胸の奥から何かが上がってきて…ぬほぉぉぉぉっ!?し、振動強くしないでぇぇぇぇ!い、イくっ!イくぅぅ!見ないで、見ないれええええぇぇっっ!!」

 

痴態を晒しながらも、それでも彼女は何とか達する事だけはするまいと耐えていた。しかし、薬品によって感じ易くなっていた彼女の身体は、今の快楽だけでももう決壊する瀬戸際。そんな彼女の乳房を男が絞り上げるよう状態を確かめた結果、彼女は乳頭へと殺到する『何か』を抑え切れなくなり……それに合わせて後ろの男がバイブの振動を強くした瞬間、乳房と蜜壺、それに後孔の快楽が纏めて彼女のプライドを打ち砕いた。

叫ぶように宣言しながら絶頂する彼女。体を駆け巡る快感に彼女が仰け反る中、噴水の様に母乳が乳頭から吹き上がる。

 

「あひいいいいっ!で、出るっ!な、なんなんですのぉぉぉぉぉぉっっ!」

「これは…予想以上の排出量です。流石はベール様……」

「母乳の排出には成功。後はこれにシェアエナジーが含まれていれば、仮説は立証される…!」

「あぁ、今からその時が楽しみだ…」

 

本来ならば妊娠しなければ排出は勿論、精製される事すらない母乳の噴射にベールは嬌声混じりの悲鳴を上げる。そんな中、これまでずっと淡々と話していた二人が初めて見せた、興奮の表情。だがしかし、絶頂の余韻も冷めやらぬ内に未知の刺激に襲われた彼女は、その表情を見る余裕もなかった。

 

「はぁっ…はぁ、んっ……」

「…排出が落ち着いてきたようですね。量はともかく、一度当たりの時間は想定通りでしょう」

「…………」

「……グリーンハート様?」

「…もう、検証は出来たのでしょう…?なら、早く…外して下さいまし……」

 

噴乳の間身体をくねらせ続けていた彼女は、それが終わる頃には拘束具で体勢を維持させられつつもぐったりとしていた。彼女の心にはまだ彼等への怒りや仕打ちに対する屈辱感が生きていたが、それ以上に今はこの辱めを忘れて身体を休めたいという思いが強く……だからこそ、その言葉に対する答えは彼女を再び恐怖に落とす。

 

「……何を言っているのですか?まだサンプルとして全然足りていないのですよ?」

「グリーンハート様、薬品の効果はまだ暫く続きます。ですのでその効果が消えるまでは協力して頂かないと…」

「そん、な……む、無理…無理ですわそんな事!もうわたくしは協力など出来な……おほぉぉおおおおっ!?」

 

平然とした顔で検証を続けようとする二人に血の気の引いた彼女は、慌てて拒否の言葉を口にするも……絶頂後止められていた吸引器具とバイブの振動が再び彼女を襲い、口から発せられたのは無様な喘ぎ声だった。

それから数十分間、器具による彼女への強制絶頂と搾乳は続けられた。研究者が興味深げに凝視する中、彼女は何度も絶頂させられ、母乳を絞られ続けていた。

 

「はひぃ…あひぃっ…んんっ、また出るぅ…っ!」

 

女神といえども無限の体力がある訳ではなく、度重なる絶頂と搾乳で体力を奪われた彼女は最早無抵抗だった。今も甘い声を漏らしながら母乳を乳頭から吐き出すも……研究者達はその様子に表情を曇らせる。

 

「……排出量が落ちてきたな…」

「効果はまだ切れていない筈。ベール様の体調もまだ限界ではない。となると…」

 

二人が顔を付き合わせて考えている時間。…それは、彼女にとって初めて身体を休められる瞬間だった。今の体勢ではとても疲労回復など望めず、せいぜい軽く呼吸を整えられる程度だったが…それでも彼女は、休める事を心から喜んでいた。もし普段であれば、こんな事に喜びを感じる自分を恥ずかしく思っていただろうが…心身共に疲弊した彼女に、そんな思考は最早ない。

 

(…もしや、このままなら終わる…?…いえ、根拠のない希望を持つのは心の毒ですわ…。…けれど、ひょっとしたら……)

 

小声で話す二人を横目で見る彼女が抱いたのは、淡い期待。彼女自身分かっていても止められない、根拠無き望み。もし止める素振りが見えたのなら、その時は高圧的な態度を取らず、素直に感謝しよう。……そう思ってしまう程に、彼女の心は追い詰められていた。

……だが、今一度彼女の期待は裏切られる。それもより、彼女にとって残酷な形で。

 

「…ベール様」

「…な、なんですの?」

「先程から母乳の出が悪いようですね。ですが時間経過からしてそれも不自然な事ではなく、私達はどうすべきか考えました。…そして、結論に至りました」

「結、論……?」

「はい。出が悪い原因は、恐らくベール様が今の刺激に慣れてしまった為。……よってこれからは、性行為による刺激を加えさせて頂きます」

「へ……?」

 

真顔で言う彼の言葉を、ベールは一瞬理解が出来なかった。理解出来ず、理解が追い付かず……しかし、その間に秘部へと挿入されていたバイブが抜かれ、代わりに熱く硬い何かを秘部へと当てられた事で、彼女は否が応にも理解させられる。……これから自分は、男に犯されるのだと。

 

「…う、嘘でしょう…?じょ、冗談は止めて下さいな…」

「冗談ではありません。失礼は百も承知ですが…これが最適なのです」

「ま、待って…待って下さいまし!し、知っているでしょう!?わたくしはまだ誰のモノも挿れた事がないと!それなのに、こんな形で殿方と交わるなど嫌ですわ!わ、わたくしを僅かでも信仰しているのであれば、それだけはどうか…!」

「…えぇ、勿論グリーンハート様の事は崇拝しております。…だからこそ、私達はしなければいけないのです…研究者に出来る事は、研究を続ける事なのですからっ!」

「ひぃっ!た、助け…〜〜〜〜っっ!!」

 

女性故の逃れられない恐怖に駆られた彼女は、懇願が聞き入れられないと分かった瞬間手足をばたつかせて必死に逃げようとする。だが、どんなに動いても鎖が鳴るばかりで身体はまるで遠ざからず…腰を掴まれた次の瞬間、ずぶりと音を立てて肉棒が膣へと挿し込まれた。

 

「は、ひっ…こ、これが…殿方、の……っ」

「……っ…動きますよ、グリーンハート様…!」

「ほぉぉっ!?こ、これっ…バイブと、全然違っ……ひゃあんっ!」

「先程ベール様は乳房に触れられた瞬間強い快感を得ていたようでしたからね。自分もお手伝い致しますよ」

「ひゃあぁぁぁぁっ!し、絞らないれぇっ!子宮突かれながら、そんな事されたらっ、わたくし、わたくしぃ…!」

 

機械とは違う、不規則で乱雑な人の責め。前では乳房を根元から絞り上げられ、後ろでは子宮口に何度も何度も陰茎の先端を打ち付けられる。それと同時に後孔へ押し込まれたバイブも抜き挿しされ、ベールはすぐに鳴かされてしまった。犯されている状況が、機械ではなく人が直接自分を責め立て絶頂へ誘おうとしているという認識が、遂に彼女を快楽に溺れさせてしまったのだった。

 

「ベール様、どうですか…?」

「嫌なのに…無様で屈辱的な筈ですのに…どうしてっ、こんなに感じてしまうんですのおおおおぉぉっ!?ぬひぃんっ、ふぅぅンっっ!」

「性行為で快感を得るのは生理的に当然の事…ですから、恥じる事はないのです…この快楽に身を委ねてもよいのですよ…!」

 

初めは彼女へ快楽を促す為だった彼等の動きも、次第に熱を帯びていく。研究者としてでなく、男として、雄としての本能が目の前の女を悦ばせようと彼等に欲望を発露させていく。そして幾度となく絶頂させられ、抵抗の意思も力も奪われていた今の彼女は、いつしか嬲られる喜びを知った雌の顔になっていた。

後ろから耳元で囁かれ、蠱惑的な快楽が遂に脳の奥底まで到達した彼女。快楽でまともな思考などとうに出来なくなっていた彼女にとってその言葉は…理性を手放す、最高で最悪の免罪符だった。

 

「堕ちるぅ!好きでもない殿方に自慢の巨乳揉まれてっ、研究者チンポにズコズコ子宮虐められてっ!わたくしSEX狂いの雌女神になってしまいますわああああぁぁンっ!!」

「くっ……すみませんグリーンハート様…膣内に出します…っ!」

「ぬひぃぃぃぃぃぃ!イクイクイクぅっ!膣内射精でイっ……くううううううううっ♡♡」

 

肉棒に子宮口をこじ開けられ、子宮内に吐き出された精液による暴力的なまでの快楽に潮を吹きながら、ベールはその日一番の絶頂を迎える。思考を真っ白に染め上げられる中舌を突き出し、快楽に背中を貫かれたが如く仰け反る彼女の姿はどこまでも淫靡で、淫猥で……快楽に堕ちた雌そのものだった。

そして母乳はそれまでの不作が嘘だったように勢いよく吹き出し、一度は吸引器具の中で溜まりながらも搾乳機のタンク内へと吸われていく。その様を恍惚の表情で見つめる彼女を目にした者は、きっとこう思うであろう。彼女は女神ではなく、雌牛だと。

 

「あはっ…わたくしのおっぱいミルク、まだ出てますわぁ…♡」

「ここまで人の手による搾乳が効果的とは…」

「気を抜けば当初の目的を忘れそうになる位の危険な方法だけどな…次は頼む…」

「なら前は任せた。ベール様、今の余韻を逃してはいけません。……検証を、続けましょう」

「はひぃんっ!あ、ああぁぁンっ♡」

 

母乳の排出量と女神という『名器』に暫し感嘆の声を漏らす二人だったが、すぐに研究者としての欲求に唆されて、再び彼女を嬲り始める。喘ぐ彼女を快楽で追い立て、弱点を見付け、そこを中心に虐め抜く。そうしていく内に時間は刻々と過ぎ、気付けば搾乳機内のタンクが満杯となっていた。

 

「ふぅ…。もう十分過ぎる程にサンプルは回収出来ました、グリーンハート様。しかし、驚く事にまだ薬品の効果は切れていない模様。…ですので、タンクを替えた後に再開すると致しましょう」

「替えを持ってくるまでに多少時間はかかってしまいますが、その間器具は作動させたままにしておきます。どうぞベール様、交換完了までごゆるりとお過ごし下さい」

 

そう言って男達はタンクを外し、台車に乗せて部屋を出ていく。残ったのは力が抜けた事で蟹股となり、情けなく乳房を垂らす一匹の雌のみ。

私利私欲で女性としての尊厳を奪われ、嬲られ、母乳の搾取までもされたベール。だが、彼女は今……嬉しそうに涎を垂らし、早く検証という名の強姦を再開してほしいとばかりに一人尻を振るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沈んでいた意識が表層に浮き上がり、思考が回転を始めるような、寝起き独特の感覚。それを脳裏に感じながら、ベールは目を覚ました。

 

「…んんっ…ふぁ、ぁ……」

 

ゆったりと身体を起こし、口に手を当て目尻に涙を浮かばせながら欠伸をする姿は、まるで大国の姫君か深窓の令嬢のよう。実際彼女はリーンボックスという国の長であり、それは当たらずとも遠からずの表現だったが…彼女から気品が感じられていたのは、その瞬間までだった。

 

「……あー…これは…」

 

晴れやかな精神とは裏腹に仄かに覚える倦怠感と、下腹部から大腿部にかけて感じる不快感。寝間着も汗で身体に張り付いており…自分が他人には見せられない格好になっていると気付いた瞬間、彼女は気恥ずかしさと自身に対する呆れの感情に襲われた。

 

「…………あぅぅ…」

 

普段の彼女なら無意識化でも出さないような、可愛らしい声。その時彼女は両手で顔を覆い、割座で座っていたが為に、下腹部とベットシーツの状態から粗相を恥ずかしがる女性のようになっていたが、勿論彼女以外に誰も居ないこの場では指摘などされよう筈もない。

 

「内容がディープ過ぎますわ…もっと単純ならば本能的なものと割り切れますのに、これではそれも出来ませんわよ…しかも研究者の性格には偏見を感じますし……」

 

顔を耳まで真っ赤に染めながら、ベールは呟く。あの行為によって見る夢は通常の夢以上に様々な要因から構成されるものだと分かってはいても、内容を鮮明に思い出せる寝起き直後は自身や国民の欲望がこれなのかと考えてしまう。平時なら物事を落ち着いて捉えられる彼女も、このような時には少女となんら変わらないのであった。

 

「…けれど、こうなるのは分かっていた事…今日の仕事もありますし、悶々とばかりはしていられませんわ…」

 

数分程ベットの上で固まっていた後、彼女は軽く頬を叩いて身支度を始める。現状とても仕事に集中出来る精神状態ではないが、だからといって休む訳にはいかない。女神としての責任感が、休んでしまおうとは思わせない。

寝間着から着替え、シーツを取り替え、人目を気にしながら濡れた衣類とシーツを片付ける。そうしていく内に精神も段々と切り替わっていき、彼女の思考は正常な状態に戻っていく。

 

(夢はあくまで夢ですわ。現実に影響を及ばさないよう行ったのですから、今日も一日しっかりと過ごしませんと)

 

そうして彼女は意識を現実に向け、朝自室を出てからの行程を進めていく。昨晩感じていた高揚感は完全に消え去り、夢の内容にさえ触れなければ精神状態は非常に良好。ならば、と彼女は心の中で意気込み、始まった一日をいつも通りに過ごすのだった。

 

 

……最も、その日は男性と関わる度に夢の内容を思い出してしまい、赤面しないよう必死で平然を装わなくてはいけなかったのだが。



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鎮淫の夢 4

今回もこれまで通り、初閲覧の方は『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。更にこちらもこれまで通り、最初のアスタリスク前と最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、長過ぎると感じる方は飛ばしてしまうのも一つの手です。




人物・ホワイトハート

内容・自慰 フェラ 膣内射精 強姦 発情 野外


女神の公務に、残業と呼ばれるものは存在しない。それは女神の職務自体が決まった形などなく、時代毎に、女神毎にその形態が変化していくものであるが故に、そもそも『定時』が存在しないからという至極単純な理由。だが、残業が存在しないというのはあくまで形式的なものであり、常に同じ時間に仕事を終えられているのかといえば……答えは否となる。

 

「……はぁ…やっと終わった…」

 

座り心地の良い椅子に身体を預け、嘆息を漏らす一人の少女。…ルウィーの守護女神、ホワイトハートことブランは今日、仕事の終了が夜更け近くになってしまっていた。

 

「中途半端な責任感は良くないわね…」

 

暫し天井を眺めていた後、ゆっくりと机上を整理するブラン。何故彼女が今日ここまで仕事の終了に時間がかかったかといえば、それは仕事中に彼女の趣味である執筆活動のアイデアが浮かんでしまった為。彼女も初めはメモ書き程度に済ませ、すぐに仕事へ戻るつもりだったが幸か不幸かその時は次々とアイデアが浮かび、結局執筆活動の大幅進展と引き換えに仕事が完全に滞ってしまったのだった。そして更にそこで遅れた分の仕事を翌日以降に回すという選択肢を躊躇った結果、今に至ると言う訳である。

 

「はぁ…充実してたのかしてないのかよく分からない時間だったわ…」

 

食事や入浴を済ませ、今日はもう寝てしまおうと彼女は自室へ向かう。入浴で身体が温まったおかげか今の段階でも多少ながら眠気があり、仕事疲れと相まってよく眠れるような気がする。…そう考えながら廊下を歩く彼女だったが……ある時その状況には似つかわしくない、謎の高揚感をいつの間にか感じ始めている事に気が付いた。

 

(…どうして今、こんな気持ちに?確かに仕事で疲労が溜まりに溜まるとこんな感じになるけど、今日はそこまで疲れた訳でもないし……)

 

身体に渦巻く違和感に対し、彼女は思考をするも思い当たる節はない。ならば気のせいか、とも一瞬考えるが、今も感じている時点でその線は無いに等しい。そうして彼女は足を止め、思考を巡らせている内に……ある可能性へと思い至った。

 

「…今日はゆっくり休みたいって思ってたのに……」

 

思い至った瞬間、すぐに彼女は思い返そうとした。その可能性が、間違っていると思おうとした。…だが、それを否定出来るような証拠はない。状況から考えて、現実的にあり得るのはそれしかない。

そんな逡巡の末、彼女は目的地を自室からシェアクリスタルの間へと変更した。途中人の気配を気にしながら進み、到着した彼女はクリスタルへと手をかざす。そうしてシェアクリスタルのある遮断機能を停止させたブランは再び自室へ。

 

「これで違ったら赤っ恥…いや、誰かに話した訳でもないし、違う方がありがたいわね……」

 

思考を邪魔する高揚感を極力意識しないようにしながら、彼女は就寝前のプロセスを踏む。こうしているうちにもしかしたら…と一抹の期待を込めて進めていた彼女だったが、やはり高揚感に変化はなく、むしろ若干ながら増しているような気さえする。となればせめて早く寝て身体を休める時間を伸ばそう、と半ば諦観の念で彼女はベットに身体を預けた。

疲労による睡魔と、高揚感による意識の覚醒。相反する要素が混在する中で彼女が選んだのは眠る事であり、横になれば高揚感が鎮静化される事はなくとも睡魔の影響は強くなる。その結果、少なからずの時間を費やしながらも彼女の意識は淡く曖昧になっていく。

彼女が行ったのは、時として女神に悪影響を及ぼしかねない一部の感情の遮断停止。それにより、これまで制限されてきたその類いの感情が、時間をかけて少しずつ彼女の身体へと流れ込み……意識が完全に落ちる直前、彼女は高揚感と共に身体の火照りと疼きを感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルウィーの草原、近くに川と林の見える街から大きく離れた場所。そこで守護女神ホワイトハートは、あるモンスターと戦っていた。

 

「このまま一気に…仕留めるッ!」

 

彼女が戦っているのは、植物系のモンスター。比較的気温が低くない場所とはいえ、ここは雪国であるルウィー。しかし外見が植物風といえどモンスターだからなのか、その個体は女神相手に奮戦していた。……最も、戦況としては防戦にすらなっていない一方的なものだったが。

 

「やっちゃって下さいよホワイトハート様!」

「俺達の雪辱、晴らしちゃって下さい!」

「そうしてやるから黙ってろ!後引っ込んどけ!」

 

清涼感ある水色の髪に、メリハリこそなくともきめ細やかな肌と芸術の様な色香を醸し出す体躯を持つ少女が、地を蹴り疾駆する。モンスターと戦う彼女だが、何も討伐目的でここへ来た訳ではない。別のクエストを達成した後の帰路にて、モンスターに苦戦していた…そして今は調子のいい声援を送っている…数人の男性を見かねて救援に入ったのが事の発端であり、謂わば余計な仕事が増えてしまったという訳である。

とはいえ彼女も守護女神。国民を守る為なら多少の疲労は苦でもなく、むしろ怪我人が出る前に遭遇出来た事を幸いだとさえ思っていた。

 

「退かねぇってなら……これで、終いだッ!」

 

小さい体躯を活かして懐へ潜り込んだ彼女は、その言葉と共に戦斧を下から振り抜きモンスターを両断。鉱物や金属すら破る女神の渾身の一撃を然程防御に長けていないモンスターが耐え切れる筈がなく、その一撃もってモンスターは絶命した。そしてその一撃を放った彼女もまた、感触から勝利を確信したのだが…そこで一つ、彼女にとって予想外の出来事が起きた。

 

「おわっ!?」

 

両断から一拍遅れて傷口から吹き出すモンスターの体液。液体が吹き出した瞬間彼女は咄嗟に後ろへ跳ぶが、後一歩間に合わずその体液を浴びてしまう。

 

(……っ…粘ついて気持ち悪ぃ…なんて事気にしてる場合じゃねぇ!これが毒性や酸性を持ってるとしたら…って、ん…?)

 

まず不快さを感じ、続けて危険な物質ではないのかと危惧した彼女だったが、液体はものの数秒で消滅を始める。蒸発にしては早過ぎる…と彼女は思ったものの、モンスターに目をやった事ですぐにその理由を理解した。…モンスターの身体同様、倒された事で消滅しているだけだったのである。

 

「…んだよ、余計な気を使わせやがって……」

「お疲れ様です、ブラン様!」

「いやー、見事でしたね女神様!」

「……お前等…」

 

取り越し苦労に肩を落とすのも束の間、背後からこれまた調子の良さそうな声が聞こえてくる。その声の主は、当然先程声援を送っていた男達に他ならない。

 

「何です?」

「何です?じゃねぇっての…今回は偶々わたしが通りかかったからいいものの、いつも助っ人が来てくれるとは限らねぇんだ。クエストを受ける時やモンスターと戦う時は十分気を付けろよ?」

「えぇえぇ分かっていますとも!なぁ皆!」

『おう!』

「…ほんとかよ……」

 

危機が完全に去ったからか、戦闘中以上の軽さを見せる男性達。勿論恐怖で動けなくなっているよりはずっと良い。…だが、そんな彼等を見て彼女は思うのだった。こいつ等は同じ轍を踏みかねない、と。

 

(死んだら元も子もねぇし、ここは厳しく言っておくか?…いや、でもわたしが救援に入るっつー偶然で今は舞い上がってるだけの可能性もあるしな…やっぱりぱっと見の印象だけで判断するのはよくな……──っ!?)

 

強く言うべきか否か。軽い…というより軽薄な彼等の態度に頭を悩ませるブランだったが……その瞬間、突如彼女の身体を熱が襲った。

 

「う…くっ……」

「…女神様、どうかしました?」

「い、いや何でもねぇ…」

「そうですか?なんか顔が赤いっすけど…」

「こ、これは動いて身体が温まっただけだ!気にすんな…!」

 

凄まじい勢いで身体に回っていく謎の熱。変化に気付いた男性達へ彼女は咄嗟に返答するが、当然この熱は戦闘によるものなどではない。そしてそれだけならまだ冷静な思考する事も出来ただろうが…熱が回ると同時に下腹部が疼き初め、更なる混乱と羞恥の感情で彼女はこの場を乗り切る事ばかりに頭がいってしまっていた。

 

「本当に大丈夫ですか?具合が悪いってなら、俺達が教会まで付き添って…」

「何でも、ねぇっての…それよりお前等はさっさと帰れ、いいな…っ!」

「は、はぁ…」

 

男達は女神の様子の変化に対して怪訝な表情を浮かべるも、そう言われては仕方ないとばかりに街の方へと歩き始める。それを彼女は務めて平然を装いながら見送っていたが、男達の姿が小さくなり、多少の音なら聞こえないであろう距離にまで離れたところで、彼女の我慢は限界に達した。

 

「……っ…何だよ…何なんだよ、これは…っ!」

 

あたふたと茂みの木陰に飛び込み座り込むブラン。翼を含む全浮遊ユニットを解除した彼女は少しでも落ち着こうと深呼吸を考えたが……気付けば目線は下腹部に向かっている。

 

(……だ、駄目だ…女神として…いや人としておかしいだろそんな事…でも、頭が回らねぇ…こんな状態が続くんじゃ、わたしはどうにも……)

 

これまでに感じた事のない疼きと欲求が彼女を襲う。プロセッサの縁から垂れる液体はあまりにも淫靡で、見れば見る程目を離せなくなる。欲求に飲まれてはいけないと叫ぶ理性と、早く鎮めてほしいと昂ぶる身体はせめぎ合い、しかしその間も浮かされるような熱と疼きに彼女の思考は侵食され……遂に、彼女は自分にとって都合の良い『言い訳』を作り出す。

 

「そ、そうだ…落ち着かなきゃどうしようもないんだ…だからこれは身体を鎮める為、欲求に屈した訳じゃない……」

 

そう言いながら指先の鉤爪を使い、下腹部を覆うプロセッサを引き剥がす。そうして外部に露出した彼女の下腹部ははしたなく愛液を垂らし、充血した陰核が早く鎮めてほしいとばかりに主張をしていた。

ごくり、と喉を鳴らすブラン。両手のプロセッサも解除した彼女はほんの一瞬躊躇うも…言い訳を得た欲求には抗えず、右手の指を蜜壺へと挿し入れる。

 

「……んはぁっ…!」

 

指が蜜壺へと入った瞬間、彼女は痺れるような快楽を感じる。ただ指を挿れただけとは思えない、激しくも甘い未知の快感。自らの意思で潜り込んできた異物に対し、彼女の膣は迷わずしゃぶり付く。

 

「ふぁ、ぁっ…指っ、気持ちいい……これ、いつもと全然違っ…うぅぅ……!」

 

湿った音を立てながら、彼女は指で膣内を弄る。早々に挿れる指を二本に増やし、根元まで突っ込んだと思えば中で折り曲げ、膣壁を引っ掻くように自分の秘部を責め立てる。その度に彼女の背筋は快楽で震え、自然と口からは甘い声が漏れ出ていた。

そして、数分後。

 

「ふぅぅ…!だ、段々登ってきたぁ……!」

 

つい先程までは常識としておかしいと禁忌の念を抱いていた彼女は、今や快楽の享受に没頭していた。右手を何度も前後させながら膣内を拡げ、左手でプロセッサの上から勃起した乳頭を弄り回す彼女の姿に最早冷静さなど欠片もなく、人目やモンスターの存在を気にする様子すらない。今の彼女にとっては疼きを鎮める事…即ち快楽を頂点まで登り詰めさせる事だけが重要であり、本来であれば気にすべき事も瑣末事としか思えていなかった。

 

「あっ、イく…っ…イっ……〜〜〜〜っっ!!」

 

快楽の頂点が見えた瞬間、彼女は迷わず指を膣へと押し込んだ。指に抉られた膣内は痙攣し、昂ぶりに昂ぶった快楽が一気に彼女へ押し寄せる。その波のあまりの激しさに彼女は押し潰すような力で弄っていた乳頭を捻り上げてしまい、それが更なる波となって彼女の背筋を仰け反らせる。

弾けるような快楽と、内から広がる甘い充実感。…この日彼女は、初めて野外での絶頂を味わった。

 

「はぁ…はぁ…はひぃ……わ、わたし…外で、オナニーして…それで……」

 

身体を駆け巡る絶頂感に暫し浸っていた彼女は、木にもたれかかりながらゆっくりと指を抜く。自身の…女の弱点を存分に責め回した彼女の指はべったりと愛液で濡れており、とても女神の指とは思えない程の淫猥な色香を醸し出している。それを彼女は乱れた呼吸でぼんやりと見つめ……

 

 

 

 

「……えぇ、盛大にイってましたねぇ」

「……──ッ!?」

 

──その瞬間、彼女の背筋は凍り付いた。それまでの熱が嘘だったかのように、一瞬で。

 

「あ……お、お前…達、は……」

「いやぁ、まさか女神様のオナニー現場を目撃するなんてなぁ」

「しかも野外オナニーだぜ?俺達にも気付かないで必死になっちゃってよぉ」

「まあまあそう言ってやるなよ、ほらホワイトハート様顔真っ赤になっちゃったじゃないか」

 

身体の芯まで凍り付くような怖気を感じながら振り向くと、そこには帰った筈の男達の姿。口元には下品な笑みが浮かび、口々に彼女の行為を……女神として絶対に見られてはいけない痴態を愉快そうに話している。

 

「そん、な…なんで、まだ……」

「さぁ何故でしょう?…それより、見物でしたよブラン様のオナニー。女神も性欲ってあるんですね」

「……ッ!ち、違うんだこれは!これはしたくてしてたんじゃねぇ!ただ……」

「ただ?」

「……っ…」

 

露わとなった秘部を隠すのも忘れ、狼狽えながら言い訳をしようとするブラン。だが、彼女は最後まで言えなかった。

しかしそれもその筈。突然冷静ではいられない程の欲求に襲われ、鎮める為に自慰に耽っていたなど事情を知らない者からすれば何の言い訳にもならず、むしろ自分が発情していたと公表するようなものなのだから。

絶頂と衝撃で多少思考力が戻ったとはいえ、驚きでしどろもどろとなった今の彼女は咄嗟に別の言い訳など思い付かない。そんな彼女の様子に対し、男達はにやりと笑う。

 

「……あぁ、そういう事ですか…いやーすいません、さっきはホワイトハート様の心情に気付いてあげられず」

「し、心情…?お、お前等は何を言って……」

「隠さなくてもいいですよ女神様。要は男と一発ヤりたくて、でも俺等が帰っちまったもんだから一人で慰めていたんでしょう?」

「んな……ッ!?ば、馬鹿じゃねぇのか!?わたしはそんな事……」

「…って言う割には、下の口からの涎が止まってませんが?」

 

あまりにも下衆で欲望剥き出しな発言に彼女は憤慨するも、未だ愛液を滴らせる下腹部を指摘されて言葉に詰まる。

 

「こ、これは…だから……」

「あー、言わなくても大丈夫っすよ。こういうのは男が積極的になるべきですからね」

「って訳でブラン様、野外オナニーの後は野外プレイといきましょうや」

「だから違うって言ってんだろうが!第一女神としてそんな事……」

「つっても、俺等も女神様のオナニーでもうギンギンなんですよ。なんで俺等を助けると思って、ね?」

「……っ…!」

 

ブランの言葉に聞く耳を持たず、勝手に話を進める男達。そして彼等は下半身の衣類に手をかけ、自身の一物を露出させた。

言葉通り、反り返る程にいきり勃った男達の陰茎。見慣れない彼女にとってそれはグロテスク且つ醜悪な物体の筈だったが……

 

(…っ、ぁ……これが、男の…目が、離せねぇ……)

 

男達が陰茎を露出させたその瞬間から、彼女の瞳は釘付けとなっていた。それと同時に一度は鳴りを潜めていた熱と疼きがぶり返し、再び彼女の思考を侵食していく。

 

「ほら、早くして下さいよぉ」

「……強姦、だぞ…こんなの…」

「強姦?いやいや、ホワイトハート様からしてくれりゃその時点で和姦になりますって」

「ふ、ふざけんな…これはお前等が一方的に…」

「んじゃ、止めときます?」

 

陰茎を食い入るように見つめながらも、口は彼等との行為を拒否していた。それは彼女自身の『自分はまともだ』という心の反応。……だが、男達はその意思が脆弱なものだと既に見抜いており…彼女が見ていると分かっていながら、衣類を整え始めようとした。

もし彼女が本当にまともであれば、それはありがたい展開。しかし今の彼女にとってそれは、望まぬ残酷な展開だった。

理性とは本来、己を己足らしめる為に機能するもの。であるからこそ普段理性はストッパーとして機能するが…そのストッパー自体が己を苦しめる存在となった時、理性は一気に力を失う。

 

「……取り引き、だ…」

「取り引き?」

「お、お前等はわたしのオナ……してた事と、これからする事を絶対に口外すんな…それを約束出来るなら…お、お前等の相手を…して、やってもいい…」

 

顔を湯気が立ちそうな程に赤く染め、ぼそぼそと彼女は言った。理性は力を失ってもプライドは残っていたのか口振りはあくまで上から目線、加えて彼女の声はとてもはっきりしていると呼べるものではなかったが…焦らす事も懇願させる事もなく、男達は再び陰茎を見せ付ける。

 

「えぇ、約束しますよ。だから…女神様も、分かってますよね?」

「…こ、これは取り引きの対価としてやるだけだ…た、他意はないんだからな……」

 

陰茎が見えた事で再び視線を釘付けにされたブランは、それでも建前を口にしながら手を伸ばす。そして伸ばした指が男達の陰茎に触れ……肉棒の熱さを感じた時、彼女の胸は高鳴った。

 

(…熱くて、硬い……これが、男の…雄の象徴……)

 

幾ら興奮で力強く勃起しているとはいえ、所詮人の身体の一部。燃え盛る炎や得物である戦斧の柄に比べれば熱さも硬さも大したものではない筈だったが……今の彼女は、目の前の肉棒を絶対的なもののように感じていた。

身体を火照らせながら、彼女は手淫を開始する。具体的にどうするかは考えていなかった彼女だが、気付けば自然と身体が動いていた。

 

「あぁ…ブラン様が、俺のモノを……」

「手ぇ柔らけぇ…けどホワイトハート様、まさか手だけなんて事はないですよね?」

「……うっせぇ…く、咥えりゃいいんだろ…?」

 

握っている陰茎の一つへ、顔を近付ける。それにより鼻が陰茎の強い臭いを感じ取り、一瞬彼女は顔をしかめるが、すぐに悪臭を嫌悪していない自分がいる事に気付いてしまう。それもまた普段からすれば異常な反応だったが、その異常さを感じる思考は鈍く、そのまま彼女は亀頭へ口付けを行う。肉棒がまるで思い人であるかのように優しくキスをし、異臭に鼻をひくつかせながら咥え込む。

 

「じゅ、ぽっ…こりぇが、お望みかよ…」

「そうそう、口全体を使って奉仕して下さいね」

「だりぇが、奉仕なんか…ちゅぱっ…さっさと、イっちまえ……」

 

手を使わず器用に口だけで裏筋を舐め上げ、息使いで亀頭を刺激しながら肉棒を昂ぶらせていく。開いた両手で隣の男の肉棒を包み、握る強さを変えながら扱き上げる。そうしている内にも秘部の疼きは強くなっていき、初めはぎこちなかった手淫と口淫にも熱が入っていく。

 

「じゅるっ、ぷっ…ずそそっ…んふ……(段々、頭がほーっとしてきた…シたい…またあの刺激を味わいたい…)」

 

そうしていく内にブランは、陰茎を握り咥える事に夢中になっていた。ここは野外で、相手は見ず知らずの男という事も忘れ、熱に当てられた意識の中でひたすら雄へと奉仕する。……そんなある種のトランス状態だったからこそ、彼女はいつの間にか肉棒の数が減っている事に気付けなかった。

 

「んー、そろそろか…お前等、ちょっと女神様持ち上げてくれよ」

「あーあいよ、んじゃせーのっ」

「へっ…?…あ、な、何を…?」

 

咥えていた陰茎から口を離した瞬間、彼女は左右から身体を引っ張られた。女神の中でもかなり小柄な彼女の身体はいとも容易く持ち上げられ、地面に触れている脚の間へ持ち上げているのとは別の男が潜り込む。

二の腕を基点に持ち上げられたブランと、その下で寝転ぶ一人の男。そして男の陰茎は、彼女の蜜壺に向かってそそり立っていた。

 

「……っ!お、おいこれって…」

「え?俺等はセックスするんですから、下の穴使うのも当然でしょう?」

「と、当然って…こういうのはもっと、心の準備が……」

「なら、手伝ってあげますよ。準備万端な身体を使って…ねっ!」

「はひぃぃんっ!」

 

自身の秘部へ陰茎を近付けられた事で幾分か思考が戻り、それと同時に羞恥心や躊躇いも呼び覚まされたブラン。だが、下の男が彼女の陰核を摘んだ瞬間、意思に反して彼女は嬌声を上げてしまう。

 

「ほぉら、身体は早く挿れたいっておねだりしてますよ〜?」

「くひゅぅぅ…!ち、違っ…これは生理現象、でぇぇ…!」

「言い訳しなくていいんすよ?俺等はホワイトハート様が野外オナニーするようなド変態だって知ってるんで」

「素直になりましょうよ、その方が楽ですよ?」

「はぁぁ、ぁんっ…!そんな、とこ…や、止めろぉぉ……っ!」

 

露出以降一度も萎える事のなかった陰核を弄られた彼女は、腰を浮かせながらも否定を口に。しかし二人の男に手を離された事で彼女は支えを失い、更に左右から胸と腋を責められ言葉も脚も震えてしまう。

手を頭の後ろで組まされ、開き気味の膝立ちの状態で両腋を舐められながら勃起した三点を弄り回される。それは彼女にとっては筆舌に尽くし難い程屈辱的で、羞恥的で……甘美だった。

 

「耐えたって辛いだけですよ、今もほんとは欲しくて欲しくて堪らないんでしょう?」

「うるひゃいぃ…わ、わたしは…屈したり、なんか…ふほぉぉぉぉ…っ!」

「強情ですね…でもそんな女神様も、乳首とクリを同時に捻られたらどうなるんですかねぇ…?」

「そっ、それは…や、ダメ…それだけは止めっ──」

「……はい、残念」

「……あっ…!」

 

歯を食い縛り、震える脚へ必死に力を込めて腰が落ちるのを耐える彼女。それには幾らで疼いているとはいっても男のものを受け入れるには抵抗がある、という思いもあったが、それ以上に彼女にとっては『男にいいようにされる』事が屈辱でならなかった為。取り引きを持ちかけたのも、ある程度は男性達の言葉を聞いているのも、あくまで立場は自分の方が上だという自尊心からくる行為。だからこそ彼女は立場が逆転する事を恐れ、拒み、耐え抜こうとした。

…だが、今の彼女は……いや、自慰に耽っていたあの時点で、彼女は身体の主導権を失っていた。主導権は、彼女を侵食する性への欲求に奪われていた。そしてそれを証明するように、乳頭と陰核を同時に捻り上げられた瞬間彼女の身体に痺れが走り……ずぶり、という生々しい音が下腹部から上がる。

 

「…ぁ……えっ、あ…?」

 

その音を耳にした瞬間、彼女は自分の中で何か大切なものが崩れるような気がした。ゆっくりと目線を下へ落としていくと、そこで見えてきたのは自分と男が繋がっている光景。更に、秘部からは絶える事なく漏れ続ける愛液に赤い液体が混じっていて……

 

「…女神様、処女だったんですか……」

「……──っ!」

 

……そこでやっと彼女は、自分が取り返しのつかない事をしてしまったのだと自覚した。欲望に負け、女性として大切なものを見ず知らずの男に奪われてしまったのだと理解した。

 

「あ…あぁ、あ……」

「うわ、凄いショック受けてるよブラン様…でもしたかったんでしょう?」

「だよなぁ、野外オナニーしてる時点で大概だし」

「……っ…と、取り引きは無しだ…」

「え?」

「な、無しだって言ってんだよ!こ、こんな…こんな事……っ!」

 

彼女は己の過ちに、そしてこのままいれば自分はより過ちを重ねてしまうであろう事に恐怖し地面に手を付く。今の彼女は取り引き破棄後の事など考えていない。ただこの場から離れなくては、冷静にならなくてはという焦りでいっぱいだった。

だが、それを男達が認める訳がない。そして何より、彼女の身体の主導権を掌握した欲望が、溜まりに溜まった快楽への欲求が、許す筈がない。

 

「こんな事って…ここまできておいてやっぱ無しはないでしょう、がッ!」

「ひっ!こ、腰掴む……んほぉおおおおぉぉっっ!?」

「うぉっ、一突きでイきやがった…」

 

四つん這いの体勢で陰茎を引き抜こうとした彼女だったが、それよりも早く腰を掴まれ打ち下ろされる。そして愛液で滑りが良くなった膣内を肉棒が貫き子宮口へと到達した瞬間、彼女は雄叫びのような声を上げながら絶頂した。……たった一度のストロークで、彼女は絶頂させられた。

 

「は、はひっ…な、なんれ…わたし……」

「あーあー潮まで吹いちゃって…けど女神様のここはこんなに歓迎してくれたんです、俺も男を見せるとしますよっ!」

「ぬひぃぃっ!つ、突くなぁぁ…っ!」

 

あまりにも簡単に達してしまった自分に彼女が混乱する中、その様に嗜虐心を駆られた男は彼女の腰を上下させる事で肉棒を膣へと打ち付ける。ぐぱん、ぐぱんと性器同士が、腰と尻がぶつかる肉感的な音が上がる度、彼女は情けない喘ぎを漏らしてしまう。

 

「へっ、普段は男勝りな女神様が初挿入でアヘってる姿は壮観だなぁおい」

「これで胸もあればいいんだけどなぁ…」

「馬鹿言え、貧乳の癖に乳首はフル勃起してるのがいいんじゃねぇか。ほらホワイトハート様、エロコスチュームは脱ぎ脱ぎしましょうね〜」

 

蕩けるような快楽に抵抗もままならない彼女の身体へ、先程持ち上げていた内の一人が手を這わせ、胸部のプロセッサをずり下ろしていく。本来ならばそう簡単には外れない女神の鎧も、汗ばんだ身体に加えてまともな抵抗もないとなれば多少男に手間取らせる程度の力しかなかった。

 

(くそっ、くそっ…!なんで、女神のわたしがこんなただの男に好き勝手嬲られてるんだよ…なんで、犯されてるのに…こんなに気持ち良いんだよぉぉ…っ!)

 

コンプレックスである慎ましやかな乳房を剥き出しにされ、再び肉棒を握らされ、にやついた男達のなすがままにされる事が、彼女は悔しくて仕方なかった。そしてそれ以上に、そんな状況でありながら悦んでしまう自分の身体が恥ずかしくて堪らなかった。

そんな感情が身体に作用し、彼女の瞳にはうっすらと涙が浮かぶ。…だが、頬を紅潮させ、蠱惑的な吐息を漏らす中での潤んだ瞳であったが為に、皮肉にもそれは彼女の淫靡さを助長させてしまう。

 

「そんな顔しちゃって…あー、俺もう我慢出来んわ。ほらホワイトハート様咥えてっ!」

「ふごほっ!?むふぅぅ!…んはっ…は、激し…ん"ん"ん"ぅぅぅぅっ!」

「あ、おい…んじゃ、俺はこの長いもみ上げを巻いて…っと」

 

潤んだ瞳にいよいよ抑えの効かなくなった一人が、ブランの頭を掴んで強引に陰茎を咥えさせる。一気に喉奥まで押し込まれた肉棒に彼女は驚き、えずきながらもがくが男は離さない。更にもう一人の男は髪の毛を肉棒に巻き付けた状態で亀頭を乳頭へと擦り付け、悦楽に顔を歪ませる。

最早彼女は単なる欲望の捌け口だった。意思を無視され、身体を物の様に扱われる、哀れで惨めな一人の女。……いや、今の彼女は女とすら呼ばないのかもしれない。

 

「ふくっ、ぅっ!こ、こんな…事して…後で後悔しても…ぬひぃぃンっ!んほごおおぉっ!」

「そう言いつつも腰振っちゃうんですよね、女神様は。…豚みたいな喘ぎしてる癖に調子乗るんじゃねぇよ…ッ!」

「し、してな…あへぇっ…!…いぃ…!これっ、は…お前…がぁぁ……!」

「ちょっとホワイトハート様、もうすぐイけそうなんですからちゃんとしゃぶって下さいよぉ…!」

「……っ!?い、イふって…ふむぅぅっ!むほっ、ほひぃぃ……っっ!」

 

無意識の内に腰を振り、喉奥を犯されながらも男の腰にしがみついて肉棒を味わおうとする彼女の身体は、今となっては盛った雌そのもの。もしその状態で精液を浴びてしまえばどうなるか。…言うまでもなく、そうなれば彼女の身体は完全に男と快楽に屈してしまう。

だから彼女は必死に耐えようとした。抵抗しようとした。…だがそれも、無駄な努力だった。

 

「さぁほら、イきますよブラン様…!」

「一番奥で、射精る…!」

「ふぅぅーっ!ふぅぅぅーーっ!(い、嫌だ!こんな奴等に、こんな暴力的なセックスでイかされるなんて嫌だ嫌だ嫌だいっ──)」

「膣内射精でよがり狂っちまえ、淫乱女神…ッ!」

「ぶほぉぉっ!ほひぃっ、ひっ…んぐほぉおおおおおおぉぉっっ♡♡」

 

三人同時の射精。口内に押し込まれた肉棒は喉奥を精液で犯し尽くし、乳頭に当てがわれた陰茎は髪諸共乳房を白く染め上げ、子宮口を無理矢理こじ開けた男根は子宮へ直接精子を注ぎ込む。そしてその瞬間、ブランは視界が真っ白になる程の絶頂を迎えた。意識が飛びそうになる程の快感に襲われ、獣の唸りの様な品性の欠片もない声を上げ、脳が焼け付く程に絶頂していた。……その身体に、快楽の記憶を刻み付けられる感覚を味わいながら。

 

「ふぃー、出した出した…おら、退けよ淫乱女神」

「あぁ、んっ…!…は、ふぅ…あひんっ…♡」

「髪と乳首だけでこんな気持ち良く射精出来るとは…ブラン様は全身名器なんですね」

 

満足気な様子の男から押され、仰向けで地面に倒れる彼女。陰茎が抜けるだけで、乳房が地面と擦れるだけで感じる快楽に彼女は思考を埋め尽くされそうになりつつも、震える腕で身体を起こし彼等を睨み付ける。

 

「テメェ、等…お、覚えて…ろよ…テメェ等は…絶対、に…ぁひッ…許さねぇ…!」

『……ぷっ、あははははははっ!!』

「な、何が…おかし…いぃっ…ん、だよ…っ!」

 

息を切らしながら、収まるどころか尚一層高まる性欲に耐えながら、それでも彼女は言葉を紡いだ。その精神力は流石守護女神と言ったところだが…彼女の精一杯の凄みに対して返ってきたのは、嘲笑混じりの笑い声。その反応に彼女が唖然とする中…男は告げる。

 

「何って…そりゃ、必死こいてオナニーしながらんな事言う女神の姿を見たら、誰だって笑うでしょうよ」

「……──っ!?…ぁ…な、なんで…!?」

 

男が発したは、彼女にとって到底信じられない言葉。…だが、その瞬間からまるでスイッチが切り替わったかのように下の方からぐちょぐちょという卑猥な音が聞こえてくる。その音に愕然としながら彼女が下を向くと……そこでは自分の両手が、最初と同じように一心不乱に秘部を弄くり回していた。

それだけでも、彼女にとっては絶望的な事実。しかしその絶望すら生温いとばかりに、再び男は口を開く。

 

「どうせもう後戻りは出来ないでしょうし教えておきますけど、あのモンスターの体液は媚薬に似た成分なんですよ。それも、常人なら一発で廃人になるようなレベルの」

「び、媚薬…じゃ、じゃあ…まさ、か……」

「ご明察。俺等は最初から女神様を犯したくて、わざと苦戦してたっつー訳です。…クズ野郎共の罠に、まんまと嵌っちまいましたね」

「……ッ!」

「じゃ、種明かしも終わりましたし俺等は帰りますわ。一応礼って事でこの事は誰にも話しませんのでご安心を。それと、俺等はこの辺りで時々活動してるんで、また機会があったらヤりましょうや。…変態同士、仲良く…ね」

 

そう言って男性達は帰っていった。快楽に支配され、話の最中も自慰を止められなかった彼女を嘲笑い、彼女が再びここを訪れるだろうと確信を持ちながら。そして、草原には彼女一人が残される。

 

「…畜、生…畜生ぉぉ……」

 

彼女は全てを理解していた。いとも簡単に絶頂させられたのは、焦らされた身体が悦んでいたからだと。優位にいるつもりだった時から今に至るまで、ずっと自分は彼等に踊らされていたのだと。…もう自分は、性欲と彼等の『モノ』になってしまったのだと。

快楽に屈服し、女神から雌へと成り果ててしまったホワイトハート。悔しさを募らせ、無様な姿で取り残された彼女のいる草原には、それからも暫く淫猥な音がし続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カーテンの隙間から漏れる、雪に反射した日の光。それを受けたブランは、瞼を震わせて目を覚ます。

 

「……んっ、ふ…ぁぁ……」

 

寝惚け眼で身体を起こし、小さな欠伸を一つ。守護女神といえども寝起き直後は普通の人と何ら変わらず、特に彼女は外見の幼さもあって正に小さな子供のよう。そしてその様が崩れたのは、意識がはっきりとし彼女がベットから降りようとしたその時。

 

「…えっ?……あ…そ、そうだった…」

 

脚を動かした途端に感じた不快感。一体何がと考え掛け布団を捲った彼女が目にしたのは、とても他人には見せられないような水濡れの跡。一見粗相にも見えるそれだが…勿論違う。

 

「……っ、ぅ…なんて同人誌的な夢見てんだよわたし…」

 

下腹部を中心とする身体とシーツの有様を見て彼女は赤面。片手で目元を押さえながら、夢の強引さとその中での自分の痴態に苦々しげな表情を浮かべる。

 

「いいように騙されてるし、意志薄弱だし、おまけにロリコンらしき奴までいたし…うぅ……」

 

このような夢を見る事自体は分かっていた。分かった上で、高揚感という不調を翌日以降に残さない為この手段を選んだ。……が、それでもやはり恥ずかしいものは恥ずかしいというのが彼女の心境。ましてやそれが生々しく、実際に体験したかのような感覚があれば尚の事記憶と心に残ってしまう。…ただ、それでも何とか彼女は心を持ち直し、暫しの時間の末ベットを降りた。

 

「……これは女神の性質的なものであって、それ以上でもそれ以下でもない。…そういう事よ、わたし」

 

そう自分に言い聞かせ、彼女はてきぱきと身支度とベット上の処理を行う。実のところは完全に落ち着きを取り戻した訳ではなかったが、時折朝早くから自分の下へ訪れる事のある、双子の妹の事を考えると動かざるを得なかった。……これを見られたら、一巻の終わりだ…と。

 

「…うん、わたしは今日もいつも通り。朝はちょっと些細な問題があっただけ。それももう終わったんだから、後は普段通りに生活するだけよ」

 

いつまでもこれを引きずっていても仕方なく、そもそもこれで一日に影を差してしまっては何の意味もない。なら、多少虚勢を張ってでも平生の自分に持っていこう。そうすればきっと、調子も戻ってくるのだから。…片付けを終えた彼女は、今現在の事をそう纏めて自室を出るのだった。

 

 

……しかしその日行ったモンスター討伐の際には、夢の出来事が頭をちらつき集中力に欠けてしまうという事態が起きてしまったのだが…それはまた、別の話。



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鎮淫の夢 5

お分かりかもしれませんが、初閲覧の方は『はじめに(確認推奨)』を先に読む事をお勧めします。また長いと感じる方は、初めのアスタリスクの前と最後のアスタリスクの後は飛ばしてしまうのも一つの手ではあります。




人物・パープルシスター

内容・膣内射精 脅迫 輪姦 焦らし 野外


女神候補生は、その名の通り『女神』の在り様を学ぶ最中の存在。候補生といえども女神であり、実務的には研修生というより国のNo.2と言うべき立場にあるが、守護女神と比較すればその差は歴然。種としての女神ではあっても守護女神ではない、良くも悪くも未熟で発展途上の存在故に、女神候補生は女神候補生なのである。

 

「聞いている人を見る事、自分の言葉で言う事、聞き手の側に立って考える事…うぅ、どれも当然と言えば当然だけど、こういうのを全部身に付けるのは大変だよ…」

 

とある日の夜、プラネタワーの自室にて自らの作ったメモへ目を通す少女。彼女は女神候補生、パープルシスターことネプギア。勤勉な彼女は今日、近いうちに行われる行事に備えて話術の鍛錬に励んでいた。

 

「お姉ちゃんならきっと、こんな練習しなくても上手く出来るんだろうなぁ…わたしもそういう風になれるよう、ちゃんと経験を重ねなくちゃ…!」

 

常日頃『姉より優秀』と評される彼女だが、何もそれは全てにおいての事ではない。精神力を始め姉が優っている部分も数多くあり、彼女もそれを心から尊敬していた。彼女の向上心の原動力は、そんな姉への憧れという部分が大きいと言える。

暫く音読や立ち振る舞いの確認を行っていた彼女。その内に時間が流れ、その日の練習はこの位にしておこうと思い始めた頃、彼女は身体に違和感を覚える。

 

「……あれ…?ちょっと、身体が熱い…?」

 

彼女が感じたのは、内側から熱が湧き出るような感覚。それは彼女が女神化し、戦っている最中によく感じるものと非常に近く、所謂高揚感というもので間違いない。……が、別段今は気分が高揚するような事柄はない。もし本番であれば会場の雰囲気に当てられて…というのもあり得るが、聞き手が一人もいないこの場でそれはあり得ない話。故に彼女は困惑し、過去にも似たような事はなかったかと記憶を探り……そこから一つ、思い浮かべる。

 

「ま、まさか……」

 

脳裏に浮かんだのは、あまりありがたくない可能性。しかし病気や本番の想像が原因というのは現実味がなく、何となくだが思い浮かんだものが正しいような気がしている。もしそうならば勘弁してほしいと思う彼女だったが…そう考えていても事態は変わらない。

 

「…あれ、だったら…やるしかないもんね…」

 

些か後ろ向きながらも意を決した彼女は自室を出て、誰にも遭遇しない事を祈りながらシェアクリスタルの間へ。無事到着した事に安堵しつつも彼女は中へと入り、一部の感情の流入制限を解除する為クリスタルへと手をかざす。そして操作が終了すると、これまた周囲に気を配りながら自室へと戻っていった。

 

「…後は、寝るだけ……」

 

元々彼女は寝る前の時間を鍛錬に当てていたという事もあって、もう殆ど就寝前のプロセスは終了済み。幸か不幸か彼女が高揚感に苛まれ始めたのはその後であり、それはまるで寝る事を誘っているようでもあった。

部屋の扉に鍵をかけ、ベットに身体を預けるネプギア。熱のせいか、それともこれから起こるであろう事を想像したのか、彼女の頬はほんのり紅潮している。

 

(…わたしは、普通の事をしてるだけ…これが女神の普通なんだから……)

 

目を閉じ、寝入り易いよう穏やかな心を努めて睡魔を待つ。高揚感を覚えた時点では然程眠くは無かったが、横になった事で一日の疲労が顕在化したのか次第に瞼が重くなっていく。普段より寝付きは明らかに悪いものの、ゆっくり眠りへと近付いていく。

そうして数十分程時間が経ち、彼女は寝息を立てていた。……だが、寝入る直前…意識が朧げになる中で、その意識と相反するように身体が火照り、疼きを感じていた事を、彼女と彼女の身体は覚えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕暮れ、人気の無い裏路地。そこでは数人の男が地を、一人の女神が宙を疾駆していた。

 

「逃がしはしません!観念して下さい!」

「く、くそっ!振り切れねぇ!」

「なんでこんなに運が悪いんだよ…!」

 

必死で逃げる男性達を、女神の姿となったネプギアが追う。彼等は指名手配中の犯罪者で、罪を重ねていたところを偶々居合わせた彼女に見つかったのが事の始まり。

彼等は全力でもって逃げるものの、彼女はれっきとした女神。その身体能力には圧倒的な差があり、何より飛べる彼女から走って逃げるなどどだい無理な話である。

 

「素直に投降してくれれば酷い事はしません!ですから……」

「捕まりゃどうせ裁かれるんだ!それを分かってて従う奴がどこに……あ…」

 

一人の男が彼女の言葉に反論し、彼等は角を曲がる。だが、その先は行き止まりだった。それに気付いた男達は、即座に引き返そうとするが……その道を塞ぐようにネプギアは降り立つ。

 

「ほ、ほんとに今日は悪運だ!こうなりゃ一か八か戦って…」

「馬鹿言え!相手は女神だぞ!?勝ち目がないどころか、そんな事すりゃ俺等の罪はもっと重くなるだろうが!」

「せめて何か策があれば…!」

 

狼狽えながら言い合う男達に向けて、彼女は一歩一歩と距離を詰める。じりじりと下がっていた彼等も遂に壁へと達してしまい、双方結果は決まったと思った……その時だった。

 

「ふぅ、やっと出られた〜」

『え……!?』

 

すっ、と横の壁から現れた少女。平時のネプギアよりも幼いであろう少女の登場に、その場の全員が目を見開いた。そして少女の現れた壁へと目を移し…気付く。

行き止まりだと思われた路地。だが壁をよく見ると、そこには細いながら道…というか通れる場所があった。それはとても大人が通れるようなものではなく、今現れた少女であってもギリギリの小さな隙間。それ故に誰もそこを『道』と認識していないのであった。

 

「こんなところにつながってたんだぁ…ほぇ?めがみ、さま?」

「……っ!逃げてッ!」

「え?にげ……きゃあぁぁぁぁっ!?」

 

きょとんとした表情で少女が見回す中、最も早く正気に戻ったのはネプギアだった。彼女は少女が自分より男性達に近い事に気付き、叫びながら地を蹴る。……だが、ほんの少し距離が足りなかった。少女は驚くばかりでその意味を理解出来ず、彼女の手が届く寸前に千載一遇のチャンスと見た男達によって捕まってしまった。

 

「へへっ、まさか人質が向こうからやってくるとはな…今日はとことん運がない日って訳でもなさそうだ…」

「その子を離して下さい!その子は無関係で、子供なんですよ!?」

 

少女の首に腕を回し口を塞いだ男達に対し、彼女は得物を構えて声を張り上げる。それまでも彼女は男達へ強めの声で投降を投げかけていたが、その時と今は状況が違う。今の彼女の言葉には…間違いなく、切羽詰まった感情が混じっていた。

 

「確かにさっきまでは無関係でしたね。でも俺等に捕まった以上、もう無関係じゃないっすよ」

「だとしても、子供です!もしその子に酷い事をするつもりなら…ッ!」

「……っ…ま、まぁ落ち着いて下さいよネプギア様。そんなに怖い顔をされたら、俺はビビって首を絞めちまうかもしれませんよ…?」

「くっ……貴方達は…!」

 

声を荒らげ、彼女は男達を睨み付ける。普段は女神の中でも比較的温和な彼女が怒りを剥き出しにしたという事もあり、それを目の当たりにした男性達は一瞬怖気付く。…が、女神…それもパープルシスターが人質を軽視する筈がないという確信が、彼等の心に余裕を持たせていた。

 

「…女神様、何も俺等はこの子を傷付けたい訳じゃないんです。……この意味、分かりますよね?」

「……その子を離すのと引き換えに、自分達を見逃せ…そう言いたいんですか…?」

「えぇ、そういう事で……」

 

一人の男の問いかけに、ネプギアは苦々しげな表情を浮かべながら返答。それに男がそうだと頷きかけ……そこで、彼の言葉が止まった。

返答が間違っていた訳ではない。元々彼等の目的は逃げる事であり、当然交渉もそれに沿うものを考えていた。…だが、人は余裕が出来ると同時に『欲』も生まれるもの。全員で一斉にかかっても敵う筈のない女神が、愛らしくも美しい女神が、人質ありきとはいえ自分達の要求を突っぱねられない状況にある。……それが、男達に新たな欲望をもたらした。

小声で話し合う男性達。それは不可解そうに見る彼女の視線もよそに続けられ、その会話が終わった時……彼等の口元には、歪んだ笑みが浮かんでいた。

 

「…いえ、言い直します。…一つ、ゲームをしようじゃないですか、女神様」

「…ゲーム?」

「えぇ、俺等が勝ったら見逃す、女神様が勝ったら素直に投降する。そしてどちらの場合でも、ゲームが終わればこの少女を離す…悪くない条件でしょう?」

「…………」

 

それまでで一番の落ち着きを見せる男達に対し、彼女はすぐには答えなかった。確かに約束を守るであるならば、条件としては悪くない…が、わざわざゲームなどという回りくどい手を使う事、ゲーム内容を口にしなかった事が引っかかり、すぐには答えを口に出来ない。しかし待っても彼等が追加の情報を口にする事はなく…少女の怯える瞳を見た彼女は、まずは人質を助けるべきだと踏み切った。

 

「…分かりました、そのゲームをお受けします。それで、ゲームの内容は……」

「おっと、その前に…ほらよ」

「おう」

「ん……っ!?」

 

逡巡の末、得物を降ろして頷いた彼女。だが彼女の予想に反し、男達は少女へ何かしらの薬を飲み込ませる。

 

「な……何を飲ませたんですか!早速約束を違えるつもりですか!?」

「ご安心を。今のは盗みで使うただの睡眠薬で、致死量の薬品ではありませんから」

「バレない為の睡眠薬で死んで、殺人事件として捜査された結果俺等の犯行もバレる…じゃ本末転倒ですからね」

 

一体何を、と再び声を荒らげた彼女だったが、男性達の言葉を証明するかのようにすぐに少女からは寝息が聞こえ始める。ここまで即効性の高い睡眠薬というのも怪しくはあるが…少なくとも毒薬ではないと分かり、彼女は胸を撫で下ろした。……が、彼女が安心出来ていたのはほんの僅かな時間だけ。

 

「…この子を眠らせたのは、パープルシスター様の為なんですよ?」

「…わたしの、為……?」

「はい。だって、ゲームの内容は……十分間で俺達が貴女をイかせられるか、というものなんですから」

「は、い……?」

 

歪んだ笑みを一層深めて言った男。その言葉に彼女は一瞬目を瞬かせ…次の瞬間、意味を理解し赤面する。

 

「な、なな何を言ってるんですか!?しょ、正気ですか!?」

「それは勿論。何かが不満で?」

「当たり前です!そんなふしだらな事、わたしが了承する訳……」

「…では、この少女がどうなってもいいと?」

「……ッ!」

 

それまでの覇気とは打って変わって、彼女の反応は見た目相応の少女らしいものに。少女として、女として今の内容が馬鹿げていると、到底頷けるものではないと思う気持ちは至極当然なものではあるが……男達が、状況が拒否を許さない。

 

「…まぁ、嫌だって思うのも当たり前ですけどね。拒否するって言うなら仕方ありません。俺等もただ捕まるのは嫌なんで、この子に何かしらの事を……」

「…ま、待って下さい!…拒否するとは、言ってないじゃないですか……」

「……なら、受けてくれるんですね?」

 

再び返答の出来ない彼女だったが、男の一人がナイフを取り出し少女に近付けた事で彼女は慌てる。そして、再度ゲームに乗るかどうかを聞かれた時……彼女は、ゆっくりと頷いた。俯きながら、僅かに肩を震わせながら。

それから数分後。裏路地では眠らされた少女が端に横たわり、男達がネプギアを囲い、その中心にいる彼女は男達から指示を受け……全てのプロセッサを解除した。武装は勿論、身体を包むユニットすらも消滅し、彼女の肢体の全てが露わになる。

 

「おっ、予想通り綺麗なおっぱいしてんじゃん…エロ可愛い…」

「胸も尻も発育の良い少女、って感じだよな。子供っぽさが残ってるのがまたそそるぜ……」

「か、感想なんて要りません!…早く、始めて下さい……」

 

明るく穏やかな桃色がかった紫の髪に、可憐さと凛々しさを両立させた顔立ちに、主張し過ぎない美しさを備えた肢体。男性達の舐め回すような視線に、彼女はきゅっと手を握る。隠したい気持ちを抑え、逃げ出したい気持ちを堪えて彼等を睨む。今彼女の心の大部分を占めるのは羞恥の感情だったが…ならばこそ、この男達に打ち勝たなくてはという思いもまた、彼女の心の中で燃えていた。

 

「はいはい。…勝敗は十分間の責めでイかせられるかどうか。女神様は力尽くでの抵抗禁止で、俺達も本番は禁止。何か質問は?」

「…ありません……」

「じゃ、早速…ゲームスタート」

 

全員が見える位置にタイマーをセットした携帯が置かれ、ゲームが開始される。とはいえこれは耐えられるか否かのゲーム。刺激を受ける側である彼女は、開始と言われても特にやる事はない。

 

「へへっ、じゃあまずは……」

「んっ……」

「え、まさかもう感じちゃった?」

「ち、違います!今のはちょっとくすぐったかっただけです!」

 

開始合図の数秒後、男の一人が彼女の腹部を指でなぞる。思わず出てしまった言葉を慌てて彼女は否定するが…今のは本当にくすぐったかっただけだった。

 

「あ、そうですか。まぁ別になんでもいいですけど」

「じゃ、彼等も始めるか」

「…ん、ふっ……」

 

最初の一人は腹部をなぞる事を続け、品定めするように見ていた他の男も彼女への刺激を開始する。

胸部、背筋、腋、臀部…男達の手が彼女の適度に育ちつつも、どこか初々しさを感じさせる美しき肢体へと這っていく。下賎な本性を感じさせつつも決して乱暴ではない彼等の手付き、初め彼女は嫌悪感を募らせていたが…二分程経った辺りから、段々と違和感を覚え始めた。

 

(……あれ…?)

 

自身の身体を愛撫する男達。彼女は彼等の提示した勝敗条件から容赦のない責めが行われるものだと考え、何としてでも耐えるという意思を固めていたが…蓋を開けてみれば、彼等の責めは然程大した事もなく、精々もどかしいと言った程度だった。

これなら十分耐えられる、とこの時ネプギアは思った。だが……

 

「…ぅ…ふぁ、んっ……」

「どうです、ネプギア様。気持ち良くなってきました?」

「ぜ、全然ですよ…こんな事で…んっ、く…女神は、負けたりしません…!」

「なら、俺達も頑張らないといけませんねぇ…」

 

制限時間の半分である五分を過ぎた頃、彼女は快感ではなくもどかしさに苛まれていた。下から乳房を上がってきた指は乳頭に触れる寸前で離れてしまい、下腹部を這う指も秘部の縁をなぞるばかりでそれ以上の行為はせず、かと思えば臀部は執拗に揉みしだかれ耳元や首筋に吐息をかけられる。そんな快感と言うには弱く、されど無視するには強過ぎるという絶妙な加減の責めが、感じた事のない辛さとなって彼女に襲いかかっていた。

 

(何、これ…全然気持ち良くなんかないのに、嫌なのに…どんどん身体が熱くなってくる……)

 

そんなもどかしさの中で、彼女は自分の太腿に何かが垂れるのを感じた。それが何なのか分かった瞬間彼女はびくりと肩を震わせ……同じく気付いた男達は笑みを浮かべる。

 

「なんだ、感じてるんじゃないですか…我慢せずにイったっていいんですよ?」

「そうそう、人目なんてないんですから…ね?」

「だ、誰がそんな事……(わたし、感じてるの…?もっと刺激が欲しいって思っちゃってるの…?…ち、違う…そんな訳ない……!)」

 

太腿に垂れる液体の存在に…秘部から愛液が垂れている事に気付いてから、敏感な場所に触れられそうになる度自然と身体が反応してしまう。たった十分の筈なのに、異様に長く感じられる。…もどかしさを感じて以降、自分の身体は明らかに何かおかしい。

多少表情が強張りつつも、余裕のあった最初の数分。違和感を覚え、次第に辛くなってきた中盤の数分。そして残り数分となった今、彼女は耐えようと必死に手を握りながら、食い入るようにタイマーの残り時間を見つめていた。

 

「そんなに時間が気になります?…あ、もしや十分じゃ物足りないとか?」

「じ、時間を…気にしてる、だけですっ…!」

「えー、じゃあカウントダウンしてあげますよ。そろそろ残り一分切りますし」

「け、結構で…ふぁぁ…っ!」

 

腕を持ち上げられ、腋に指を這わされる中で首を横に振るネプギア。その反応で男は何かを確信したような顔になり…残り時間が一分となった瞬間から、彼女の耳元で囁くようなカウントダウンを開始した。

耳元で囁かれるというのは、平時でもある種の感覚を喚起させられる行為。それを今の状態で、しかも最後まで行われるのであれば後59回は味わわされる…そう思った彼女の頭は、一気にパンク寸前まで追い立てられた。

 

(あ、後一分…後一分耐えれば終わる…後五十秒…四十五秒……四十、秒…早く…早く、早く時間経ってよぉ…!)

 

路面の冷たさを感じる素足の指も握り締め、真っ赤な顔でただ一心に時間の経過を待つ彼女の様に、女神の風格は最早欠片もない。それは内心彼女自身も分かっていたが、そうしなければ何か致命的な間違いを犯してしまいそうで、どうする事も出来なかった。

後数十秒で解放されるという希望だけを頼りに、彼女は何倍にも感じられる一分間を耐え続けた。そして遂に、ゲーム終了という光明が彼女の前へと差し込みかける。

 

「後十秒…いやぁ、流石に女神なだけあって我慢強いんですねぇ。それは俺等の負けかなぁ…」

「あ、当たり前…です、 っ…や、約束は…守って、もらい…ますから、ねっ…!」

「約束は守る為にあるものですからね、当然ですよ。…でもきっと、終わった瞬間は解放感が凄いんだろうなぁ」

「あぁ。ふっと気が抜ける瞬間って、かなり気分いいもんな」

(…解放感…気が抜ける瞬間……)

 

秒読みが残り一桁間近となった時、彼女の身体を弄りながら呟かれた男性達の言葉。それが、時間の経過に意識を向けていた筈の彼女の脳裏で反響する。

彼女は想像してしまった。終わった瞬間の事を、終わった時の解放感を。同時に負けを認めるかの様な言葉もしっかりと頭の中に残っていて、知らず知らずの内に彼女の心に油断が生まれてしまう。……だがもし彼女が普段通りならば、その言葉とは裏腹に男達が勝利を確信したような笑みを浮かべていた事に気付いただろう。

 

「九、八、七、六…」

(や、やった…十分耐えられた…これでわたしの勝ち…わたしは勝ったんだ…!)

「五、四、三、二、一…」

(あぁ、やっと終わる…やっとわたし、解放される……)

 

期待と油断が、彼女の目を曇らせた。男達の手が乳房と秘部に近付いていた事に、気付く事が出来なかった。そして……

 

「────ゼロ」

「い……っ!?あ、あぁっ……〜〜〜〜っっ!!?」

 

……最後の瞬間、今まで一度たりとも触れられる事のなかった乳頭が捻り上げられ、愛液を垂らし続けていた蜜壺へと太い指が押し込まれた。

予想だにしなかった、勝手に『されない』と思っていた乳頭と蜜壺への直接の刺激に、彼女は目を見開く。そうして次の瞬間、それまで明確な快感に昇華する事を許されなかった身体の疼きが一気にその身体を駆け巡り……彼女は、登り詰めた滾りのままに絶頂していた。

 

「は、はひぃぃ……」

「おっと…あーあ、残念でしたね女神様。折角ここまで耐えてきたのに、最後の最後でイってしまいましたねぇ…」

「…え……い、イったって…で、でもそれは…」

「最後のはルール違反だ、と?いえいえ、俺達は本番は無しと言いましたが、触るだけとは言ってませんよ?」

「……っ…だ、だとしても…わたしは十分間耐えたんだから、このゲームはわたしの…」

「はい?ゲームは俺等の勝利ですが?」

 

絶頂と同時に弛緩した彼女の身体を、男達は優しく受け止める。…が、彼女の頭は軽く抱かれている事、見ず知らずの男達の前で達してしまった事が気にもならない程に混乱していた。

このゲームは、自分が勝った筈。だって自分が達してしまったのはゼロと言われた後、つまりは十分が終了した時点の事で、ルール上の敗北条件には値しないのだから。…なのに、目の前の男性達は自分達の勝利だと言う。……そんな思考が彼女の頭でぐるぐると回り…続く男の言葉で、彼女は愕然とさせられる。

 

「…あー、もしかして勘違いしてます?俺、十分間の責めでイかせられるかどうかって言ったんですよ?」

「そ、それは覚えています…だから十分間耐えたわたしの勝ち……」

「いやいや、十分間の間でじゃなくて、()()()()()()()()()()()って意味ですからね?」

「……ッ!?」

 

ルールを聞いた時には、特に気にならなかったその言葉。だが確かに、その言葉では男の言い分も通る…というより、男の言い分こそが正しいようにも聞こえてしまう。…だが、それをすぐには認められないのが今の彼女だった。

 

「…ず、ズルいですよそんなの!言葉の選び方に悪意があります!それに、それじゃ十分後に別の要因があった場合でもわたしの負けになるじゃないですか!こんな卑怯なゲーム、無効に決まってます!」

「…それはないんじゃないですか、女神様。確かに女神様は頓珍漢な事を言ってる訳じゃないですが…結果が決まってからルールにケチをつけるなんて、それこそズルいってもんでしょう」

「そ、そうかもしれませんけど、ルールが恣意的なのは事実です!誰だってこのルールなら気付いた時点で異を唱える……」

「……じゃあ、もし女神様が勝っていたら、その上で俺達が同じ説明をしたら、その時も女神様は無効だって言いますか?ルールを正した上で、自分の勝利を無しにして再勝負をしてくれるんですか?」

「…それは……」

 

男の指摘に、彼女は口籠ってしまう。この流れでの沈黙は負けを意味すると理解していながらも、仮にここで嘘を吐いても相手に確かめる術がないと分かっていながらも、生来の優しさと悪人であっても認めるべき点は認めようとする思いが、彼女に反論を躊躇わせてしまっていた。

俯くネプギア。ここまでの恥辱を味わってまで行った勝負に負けた屈辱感と、条件に則って犯罪者を見逃さなくてはいけないという失意が、彼女の肩に重くのしかかる。しかしその彼女に手を差し伸べたのは……他でもない、その男達だった。

 

「…勝負は俺達の勝ちです。…が、女神様の指摘もごもっとも。このままじゃお互い、すっきりは出来ませんね」

「…………」

「…だから女神様…もう一度、別のゲームを行い決着を付ける、というのはどうでしょう?…今度はよりフェアで、どちらも気持ち良くなれるゲームで…」

「え……?」

 

再び耳元で囁かれた、男の言葉。その言葉に彼女は反応し、意味が分からないと言いたげな表情で男を見る。…だがそれは、天から伸びる救いの手ではなく…彼女をより奈落へと引きずり降ろそうとする、悪魔の手だった。

 

「……セックス、しましょうよ。制限時間は無しで、女神様は俺達の内誰か一人でも自分より先にイかせられたら勝ちって事で…ね」

「……──っ!」

 

…その言葉が聞こえた時、彼女は背筋が凍るようだった。ただでさえ非常識にも程がある事をしてしまったのに、これ以上の事を重ねてしまったら自分はこれから女神として胸を張れないと、絶対にしてはいけないと、聞いた瞬間彼女は思った。だが……

 

「……今度こそ、負けません…わたしは絶対に、正々堂々貴方達を負かして服役させてみせます…」

 

……迷いの末、彼女はそのゲームを受けてしまった。受けてしまえば、この男達とまぐわってしまえば多くのものを失うと分かっている。しかしそれを分かっていても、彼女はゲーム…いや勝負から降りる事が出来なかった。それは、正義感に依るものかもしれない。女神の好戦性がそうさせたのかもしれない。或いは……既に彼女は、正しい判断が出来なくなっていたのかもしれない。

 

「じゃあ、まずは俺から…挿れますよ、女神様…っ!」

「…はぁ、ぁ…んっ…!」

 

壁に背を付けた彼女の蜜壺へ、男を知らない綺麗な秘部へ、いきり立った男の陰茎が侵入する。前戯も甘い掛け合いも無しの、早速の挿入。されど彼女の秘部はその必要がない程ぐっしょりと濡れており、初めてでありながら男の一物をすんなりと受け入れていた。……そう、初めてでありながら。

 

(…あ、れ…おかしいな…痛くない…おかしいよ、だってわたしはまだ……)

「…血?…って事は…女神様、処女だったのにゲームを受け入れたんですか…」

「……っ…い、言わないで下さい…!」

 

最初の往復を終えたところで、秘部から漏れ出た赤い液体。それは正しく処女特有のもの。本来ならば、痛みを感じる筈の状況。だが、彼女はそれを感じなかった。彼女が感じているのは、もどかしさなど微塵もない本物の快楽。処女である事への指摘にこそ羞恥を覚えたが……逆に言えば、それだけだった。

おかしいと思いつつも、暴れる事なく受け入れたネプギア。その姿が、男の欲望に火を点ける。

 

「…処女なのに初めてを奪われるゲームに乗って、しかも痛がる様子もなし…あぁ、そういう事ですか…」

「…な、何を言ってるんですか…?」

「分かっちゃったんですよ。貴女は可憐で純情な女神様ではなく…清楚なフリをしているだけの、本性ビッチな雌豚だってねッ!」

「ひぎぃぃっ!?きゅ、急に激しっ…のほぉぉっっ!」

 

加虐心と若干の失望に駆られた男は彼女の腰を両手で掴み、根元まで一気に突き上げる。それまでは男としての欲求を満たそうとしていたが、この時欲望は男のものから『雄』としての本能へとすり替わっていた。

無論、彼女は貞操観念が欠落していた訳でも、ましてや清楚を演じていた訳でもない。要因は数あれど、その際たる理由は彼等自身による焦らしの結果。だが、それも知らない彼女は反論をする事も出来ず…仮に知っていたとしても、今の彼女は押し寄せる快楽の波に溺れないよう踏み留まるのが精一杯で、反論する余裕など微塵もなかった。

 

「ほらやっぱり初挿入でよがってんじゃないですか、このビッチが…っ!」

「わ、わたしはビッチじゃ…やぁぁんっ!ひぃっ、ご、ごりごりしないでぇぇっ!」

「しないで?女神様は何でしないでほしいんです?」

「そ…それは、その…あ、貴方のもの……」

「はっきり言ってくれないと分からないですねぇ…!」

「あっ、あっ、やっ、あぁんっ!お、おち…おちんちんっ!わたしの膣内に入ってるおちんちん止めてぇぇぇぇっっ!」

 

無理矢理押し拡げるような動きで膣内を抉られる彼女は、悲鳴にも似た嬌声を上げる。それは彼女にとって切実な懇願だったが…彼女の意に反して男の肉棒を締め付ける膣と、普段の彼女を知る者なら耳を疑うような卑猥な言葉は男の興奮を加速させるばかりだった。

片脚を男の肩に担がれ、壁に手を付くネプギア。その彼女の乱れる姿を見た男達は、昂ぶった陰茎を自らの手で扱き始める。

 

「あのネプギア様が、犯されてこんなに悦ぶなんて…これは最高のオカズだわ…」

「だよな、見てるだけでもイきそうになる…」

「…ですって女神様。良かったじゃないですか、これなら女神としてじゃなく娼婦としてもやっていけますよ?」

「しょ、娼婦なんて嫌ぁぁ!わたしっ、女神なのに…こんな人達に屈しちゃいけないのにぃぃっ!ぬひぃっ!あっ、ああぁんっっ!」

 

男達の言葉に『売り物』として扱われる自分の姿を想像し、更に彼女は淫らに喘ぐ。常人ならば嫌悪するような想像も、今の彼女にとっては興奮剤でしかなかった。犯される事も、罵られる事も、慰みものになる事も…彼等の術中通りに焦らされ続けた彼女の身体は最早、彼女の意思を無視して屈辱を快感へと転化し続けていた。

 

「そんな調子で大丈夫ですかぁ?俺達より耐えなきゃ勝ちにはならないんですよ?」

「む、無理ぃぃ!る、ルール変えてっ…このゲームはわたしの負けでいいですからぁ!別のルールでやり直させて下さいぃぃぃぃっっ!」

「そうはいきませんよ。棄権なんてルールに規定していないんだから、最低でも俺達三人とセックスしてもらわなきゃねぇっ!」

「ふぐうぅうンっ!は、激し過ぎて…壊れちゃいますぅぅっ!」

 

身体を浮かすような力強さで突き上げられ、両手で乳房を乱暴に揉みしだかれる中で、彼女はもう懇願する事しか出来なかった。そして当然ながら慈悲などかけてもらえる筈もなく、結果彼女はなすがまま。快楽に身を震わせ、甘い嬌声漏らしながら涎を垂らすその様は、今は本当に娼婦のよう。…いや、仕事ではなく身体の敗北によってここまで貶められた彼女は、娼婦と言うのもおこがましい。

だらしなく舌を伸ばす彼女に対し、次第に男は突くペースを速めていく。膣の中で肉棒を膨らませ、相手に伝わる程に脈打つ男の陰茎は、彼女の子宮へと狙いを定めていた。

 

「はへっ、へぇぇ…!ま、またクるっ…今度は何の抵抗も出来ずにやられて、オカズにされながらイっちゃうぅぅぅぅっ!」

「そう、女神様は本番セックスでイかされて、種付けをされるんです。ゲームに負けて、何度もイかされて、犯罪者の性処理に使われる…ははっ、今の女神様は加害者の俺すら同情する程滑稽ですよ!まぁ止めませんけどねッ!」

「もう無理ぃぃぃぃ!ダメダメっ!わたしイっちゃう、イっちゃうよぉぉっっ!」

「ならイってさっさと負けちまえっ!このっ、淫乱雌豚女神ッ!」

「やらぁぁぁぁっ!!イっ、イっく……んっほおおおおぉぉおおおおっっ♡♡」

 

乳房を力任せに握られ、抜ける寸前から一息で子宮口をこじ開ける程に肉棒を押し込まれた瞬間、ネプギアは唸りのような喘ぎを上げて絶頂した。焦らされた末と同等以上の快楽が一度に襲いかかり、その快楽で仰け反った拍子に足を滑らせた事で更に肉棒が子宮を突き上げ、彼女は壁に潮を撒き散らしながら狂ったように達し続ける。そしてそんな中、子宮内と肌へと男達の精液が吐き出され……彼女の思考は、完全に白く塗り潰された。

今の彼女が感じているのは、意識が飛びそうになる程の快楽と、彼女の心を侵食する精液の熱さだけ。ゲームに負けたという事さえ、今の彼女の頭にはない。

 

「んへっ…ひぃんっ…ああっ……♡」

「よっぽど俺とのセックスが気持ち良かったんですね、女神様。まだ身体がビクビク震えてますよ?」

 

陰茎を抜かれ、脚も手放された彼女は乳頭が壁に擦れながら座り込む。先程は抱き抱えた男達だが、今は誰も手を差し伸べようとはしない。ただ煩雑に身体を掴まれ、強引に立たされるだけ。

 

「ほら、余韻に浸ってないでちゃんと立って下さいよ。まだ俺は挿れてないんですから」

「俺もな。たっぷりイかせてあげますから、ちゃんと膣を締めて下さい、よっ!」

「んひぃいいいいっっ!」

 

……それから、ゲームのルール通り彼女は全員に挿れられ、全員に犯された。発情した身体は収まる事なく与えられる快楽を貪り続け、思考も心も侵食された彼女は淫靡で無様な姿を晒す事しか出来なかった。身も心も敗北した彼女がゲームに勝てたかどうかは……言うまでもない。

 

「あー、出した出した。最高の名器でしたよ、ネプギア様」

「結局俺等の完封でしたし、約束通り見逃してもらいますよ。まぁ、その様子じゃどっちにしろ捕まえるのなんて無理そうですが」

「それでは女神様、さようなら。もう少ししたら睡眠薬も切れると思うんで、それまでにはその格好何とかした方がいいですよ」

「……あ…ひゃぅ…♡」

 

欲望の限りに犯し尽くした男達は、満足そうにその場を去る。静かとなった裏路地に残ったのは、眠る少女と全身から精液を垂らし、愛液まみれの股を広げて壁を背にへたり込むネプギアだけ。──雌と成り果てた彼女を見て、女神パープルシスターだと一目で気付く者は、一体どれだけいるだろうか。そう思う程に、彼女は無様で、惨めで、淫猥だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ん、ぅ…ふぁぁ……」

 

自身の体調管理を忘れないネプギアにとって、朝決めた時間に起きる事は造作もない事。普段通りに起き、普段通りに身支度をするのが平時の彼女で、今日も起きるまでは普段通りだったが…そこから先は、普段通りとはいかなかった。

 

「…えっと、昨日は…寝る前に、何してたんだっけ…?」

 

まだ目覚め切らない頭を回転させる事も兼ねて、昨夜の事を思い出そうとする彼女。それは何の気なしに行った半ば無意識の行為であり、はっきり思い出せるところから順を追って思い出していく内に……気付く。

 

「…あっ…き、昨日って……」

 

寝る間際の出来事を思い出した彼女は、恐る恐る掛け布団を捲る。もしかしたらそれは夢かもしれない、勘違いかもしれないと思いながら、思い込もうとしながらゆっくりと上げられた掛け布団の下で待っていたのは……案の定べとべとに濡れた、自身の下腹部とベットだった。

 

「…あぅぅ…は、恥ずかしいよぉ……」

 

自分の痴態とそれに連鎖して思い出した夢の内容が頭の中を駆け巡り、彼女は顔を真っ赤に染める。例え誰にも知られていなくとも、仕方のない事だったとしても、とても口には出せないような夢を見て、その夢で身体も反応してしまったという事実は、純粋な彼女の心に強烈な羞恥心となって襲いかかっていた。

脚を動かす度に不快感を感じる中、彼女は暫しの間両手で顔を覆う。恥ずかしいという思いに苛まれ、羞恥の原因を思考の片隅に追いやろうと努力し……その最中で、ある恐ろしい事が脳裏をよぎった。

 

「……へ、変な声出してないよね…聞こえて、ないよね…?」

 

冷や汗をかきながら彼女が思い浮かべたのは、姉の存在。共用の部屋を隔てて寝ている姉に、もしこれを知られていたら……そう思った彼女の顔は、赤から一転して青ざめる。

…が、多少思い込みが激しくとも彼女の感性は良識的。すぐにそれはないだろうと思い直し、同時にこうして部屋から出てこない事の方が変に思われると思い至る。

 

「…そ、そうだよ。こうしてる間も染みていっちゃうし、お姉ちゃんって勘は鋭いから察せられたらそれこそ顔も合わせ辛くなっちゃう…い、いつも通りにするのが一番だよ、うん!」

 

独り言にしては些か大き過ぎる声を発しながら、ネプギアはベットを降りて身支度を始める。衣類を脱ぐ際、シーツを片付ける際再び頬が紅潮してしまったが、そこはぐっと堪えててきぱきと支度を進め、早々に彼女は部屋を出る。

 

(…身体は…すっきりしてる、ね)

 

部屋を出た彼女が抱いたのは、女神の身体に対する不思議だという思い。我ながらよく分からないと思いつつも、高揚感が消え調子を取り戻した彼女は今日も一日真面目に職務をこなすのだった。

 

 

……ただ、外出の際は夢の内容を思い出してしきりに周囲を気にしてしまい、その行為が逆に周囲から注目を集めてしまったのは…否めない。



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鎮淫の夢 6

毎回の事ですが、初閲覧の方は先に『はじめに(確認推奨)』を読む事をお勧め致します。また始めのアスタリスク前及び最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、長いと感じる方はこの部分は飛ばす事も選択肢に入れて下さって構いません。




人物・ブラックシスター

内容・フェラ アナル 膣内射精 二穴責め 輪姦 眠姦 悪ガキ


信仰とそれによるシェアは、時間を問わず人々によって生み出されるもの。その大元である『思い』は意識せずとも人の内側から発生するものであり、それ等を制御する事などそれこそ不可能な所業。そしてそれは同時に、女神の身体に時折起こるある症状もまた、いつ起こるか分からないという事を示している。

 

「うー……」

 

ラステイションの教会内。一般職員の通常業務時間はとうに終わり、静かとなった教会内で一人の少女が不満そうな表情を浮かべて廊下を歩いている。彼女は女神候補生、ブラックシスターことユニ。普段彼女は愛想が良いのだが、今は周りに人がいない事ととある事情から、自身の不満をありありと表情に出していた。

 

「ただでさえこれには困らされてるのに、なんでよりにもよってお姉ちゃんと話してる時に来たのよ…」

 

不満の原因は数時間前の事。家族としても女神としても慕い尊敬している姉との談笑中に、彼女は唐突な高揚感に襲われた。平時はお互い中々素直になれず、普通の姉妹らしいやり取りがあまり出来ない彼女にとって、他愛ない会話で姉と談笑出来るというのはそれだけで喜ばしく…だからこそ、高揚感によって楽しい時間に水を差された事が不愉快でならなかったのである。

 

「…そりゃ、信仰してもらえる事自体は嬉しいけど…はぁ……」

 

気の緩んだ状態だったとはいえ、相手は守護女神。その姉から高揚感をバレないよう会話の乗り切るというのは心身共に疲れる行為で、結果彼女は相当の疲労をする事となった。それから入浴を済ませた彼女が今向かっているのは、教会内のシェアクリスタルの間。感じ始めてから数時間経った今も消える事なく彼女を悩ませる高揚感に対処する為、現在彼女はひっそりと廊下を移動していた。

 

「……これでよし…はは、今日はぐっすり眠れそうね…」

 

シェアクリスタルの間へ到着した彼女は、手をクリスタルへとかざしてある機能を操作。目的を果たすとすぐにその場を離れ、行きよりやや早足で自室へと向かっていった。

そうして自室に入ると、まず彼女は部屋を施錠。それから普段行っている就寝前の行為を手早く済ませ、うつ伏せでベットに倒れ込む。

 

(…今回はよりにもよってなタイミングだったけど、アタシ自身の状態や周辺環境がこれに作用する事ってあるのかしら……)

 

横になって以降ぼーっとしていた彼女だが、ある時ふと考える。世の中良い偶然もあれば悪い偶然もある訳で、今日偶々悪い偶然と巡り合ってしまった…と考えればそれで済む話ではあるが、印象に残る偶然に関しては事象に対する理由を求めてしまうというのは人も女神も同じ事。純粋な興味と同じような事がまたあっては堪らないという感情から、暫しユニは思考を巡らせていたが……結果から言えば、納得出来る理由を見付ける事は出来なかった。

 

「…あー、もう…いいや、さっさと寝よ……」

 

のそのそと身体を起こし、頭を枕に下ろせる位置まで移動した後再び横になる。心身の両方が疲労している中で、高揚感によって冷静な思考を妨害されている中で、答えが出るかどうかも分からない疑問に頭を悩ませる事など馬鹿らしい…彼女が推理を止めたのは、そんな理由だった。

高揚感を覚えている状態…つまり興奮している最中は往々にして眠気を感じないものだが、疲れの溜まった身体をベットという寝る為に作られた家具の上へと降ろせば話は別。少しずつ彼女の瞼は重くなり、それに連れて意識も不明瞭になっていく。

彼女に不満を抱かせ、その後も悩ませ続けた不意の高揚感。思考が遠のき、身体が眠りへ落ちていく中でもその高揚感だけははっきりと彼女の意識に残っていて……いつしかそれは、彼女へ身体の火照りと疼きも生じさせていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある昼下がり。閑散とした森の中で、ユニは数人の少年を叱責していた。

 

「バレなきゃいいと思っていたの?やってるのは自分達だけじゃないから大丈夫だと思っていたの?…周りがどうとかじゃなくて、悪い事は悪いのよ」

 

目を吊り上げ、腕を組んで怒る彼女の手には植物の種子が入った袋が握られている。…それは、生態系の関係から一般栽培が禁止されている植物の種子。社会的には幸運にも、少年達的には不運にも違法栽培を始めようとしていた時、モンスターの討伐帰りの彼女が森の上を通りかかった為に、彼等の悪事が判明したのだった。

 

「…し、知らなかったんだよ…ただ俺達は良い小遣い稼ぎになるって事でそれを買っただけで…」

「そ、そうだよ!悪いのは俺達にこれを売った大人……」

「へぇ、じゃあ貴方達は人を傷付けるのは悪くないって教わった子に大怪我をさせられても、その子に対しては文句も言わずに許してあげるのね?」

『うっ……』

 

怒られる事が不愉快でならない彼等は反論を口にするも、あっさりと彼女の言葉に口籠ってしまう。ここで筋の通らない理屈をこねたりはしない辺りはまだ救いようがあるが…それはまだマシ、という程度でしかない。

 

「ったく…買ったのはこれだけなの?他にもどこかに隠してるんじゃないの?」

「か、隠してねぇよ…」

「…本当に?それが嘘だった場合、貴方達は更に悪事を重ねる事になるわよ?」

「ほ、ほんとに隠してねぇ…!」

「あ、そ。言えば許される…訳じゃないけど、まぁ多少アタシからの印象は良くなったんだけどなぁ…さてと。じゃあアタシはこれから怪しい場所を片っ端から調べて…」

「……!?あ、い、今思い出しました!あの小屋に隠してます!」

「……やっぱり…」

 

探すと言われて慌てた少年達を半眼で見やった後、彼女は指差された近くの小屋へ。山における避難小屋と同様の目的で建てられたであろう小屋の扉を開けてみると…余程これまでの使用者の使い方が悪かったのか、小屋の中はかなり荒れていた。そして種子はと言えば、小屋内の窓台へぞんざいに置かれていた。

 

「…酷い荒れようね……」

「…こ、これは俺達がやったんじゃないぞ!?」

「ふーん…じゃ、アンタ達はここを綺麗にしなさい」

『へ?』

 

種子を回収した彼女は小屋内と少年達を見て一考。それからいい事を思い付いたとばかりに口元を緩め、彼等に片付けを指示する。

 

「へ?じゃなくてやるのよ。それが貴方達に課す処罰だもの」

「しょ、処罰?処罰が片付けなんて意味不明…」

「あら、これは貴方達が子供だって事と未遂に終わった事から実質的な不問にしてあげようっていう優しさなのよ?…これが嫌なら、まずは親や学校にこの事を伝えて……」

「い、嫌とは言ってねぇよ!やればいいんだろやれば…!」

 

再び慌てて片付けを始める少年達と、その単純さに内心呆れるユニ。先程悪い事は悪いと言った彼女だったが、処罰の内容からも分かる通り実際には最初からかなり寛大な判断をするつもりだった。しかしそれは国のトップが咎めた時点で十分彼等には反省を促せたであろう、という考えからくるものであって、当然甘さだけで判断した訳ではない。

 

「くそぉ…何でこんな事に……」

「黙ってろって。ユニ様の機嫌損ねて罰増やされたら馬鹿みたいだろ?」

「ちゃんとやりなさいよ?アタシは貴方達が本当に許してもいい子かどうか確かめる為にもやらせてるんだから」

 

文句を言いつつもこれで許されるなら、と彼等は片付けを進める。それを彼女はしっかりと見張り、一時間程した頃には片付けが終わって全員がこの場を後にする。……そうなると、彼女は思っていた。

 

(……っ…あ、あれ…急に…意識が……)

 

彼女が異変を感じたのは、片付けも後半に差し掛かった頃。突然眠気にも似た意識の遠くなる感覚と脱力感に襲われ、原因も分からずその場でふらついてしまう。

 

「……?ブラックシスター様?」

「…な、何でも…ない、わ…片付け、続け…なさい……」

「い、いやどう見たって何でもなくない…おわっ!?」

 

然程広くもない小屋の中でふらつけば当然目に付かない筈もなく、すぐに彼女は注目を浴びる。変に思われるのは避けようと誤魔化しにかかる彼女だったが、言葉を言い切った数秒後に倒れてしまった為それも水の泡。不愉快そうだった少年達も流石にこれは心配になったのか、倒れた彼女の周囲へ集まってきた。

 

「だ、大丈夫かよ女神様…誰か、呼んでくるか…?」

「い、いいから…ちょっと、眠く…なっただけ……」

「ね、眠く…?」

「そう…だから、片付け…済んだら、帰っていいから…ちゃんと、最後まで…しな、さ…ぃ……」

「…ね、寝ちまった……」

 

倒れ込んだ彼女の身体には、それ相応の衝撃が走っていたが…それすら気付けにはならない程に彼女の意識は遠退いており、結局彼女はその場で意識を失ってしまった。…当たり前だが、指示されたからと言って片付けに戻る者はいない。

 

「…ど、どうするよ?やっぱこれヤバいんじゃ…?」

「でも女神って凄ぇ強いし、ほんとにただ眠くなっただけかも…てかなんで突然……」

「そ、そんなの分かる訳な……あ…」

『……?』

「…おっさん、言ってないっけ?種は空気に触れてる状態で長時間温められると、一部の生物に…意識障害?…を起こさせる成分を発するって…」

 

彼女を囲んだまま話していると、一人がそれらしき事を口にする。その発言を受け思い返せば、確かに種子を彼等に売った男はそういう旨の注意をしていた。そして彼女が小屋内で没収した種子は、元々窓枠に置いてあったもの。…つまり、男の言っていた成分が発生し、それが女神に対して効果があった…という事なら説明がつく。

 

『…………』

「…………」

「…すぐには起きない、よな……?」

「た、多分…」

 

倒れた女神を凝視する少年達。初めこそ心配になったものの、息はしているし顔色も悪くはない。そうなると心配よりもそれまで抱いていた不愉快さが勝り始め、同時にある感情も湧き上がってくる。

文字通り銀の様な美しさを持つ髪と、身長に反してどこか大人の色香を感じさせる容姿と肢体。胸囲こそ慎ましやかなものだったが、それは程よく引き締まった身体と相まって豊満さとは別の魅力を醸し出し、彼等は無意識に喉を鳴らしてしまっていた。

 

「…あそこに置いておけば、成分が出るんだよな…だったら……」

 

一人が手に握られたままだった種子の袋を取り、再び窓台の上へ。そして……本能に突き動かされた少年達は、目の前で眠る極上の獲物へと群がり始めた。

 

 

 

 

口の中に何か入っている異物感と、慣れない異臭。身体の何ヶ所かに擦り付けられる、べたついた熱い物体。泥沼に沈んでいたかのような意識がゆっくりと浮上した時、初めに彼女が感じたのはそれ等だった。

 

(…アタシ、は…一体……)

 

頭が重く、意識も若干はっきりしない中で、ユニは瞼を震わせながら記憶を辿る。何とか頭を働かせて意識を失うまでの経緯を思い出し、それと同時に目も開いて……そこで、異物感と異臭、それにべたつきの正体を目の当たりにした。

 

「な…ぁ……ッ!?」

 

まず初めに目に入ったのは、誰かの胴体。その身体は自分の身体を跨ぐようにその場で膝を付いていて、衣類がずらされ露わになった彼の陰茎が、いきり立った状態で口の中へと挿入されていた。更に自分の身体へ目を向けてみれば、プロセッサを脱がされた自分の手や膝の裏へも別の少年が同じく陰茎を宛てがっている。

 

「お、女神様起きたみたいだぜ?」

「あー、やっとか…」

「おはよーございます、ユニ様」

「な…ななっ……何してふのりょ、あなら達…ッ!」

 

にたにたと笑いながら声をかけてくる彼等に対し、彼女は羞恥と驚愕で愕然としていた。そして頬を急速に赤く染めながら声を荒らげるも、口内には半分程陰茎が入れられているせいではっきりとした声が出ない。

 

「何って、俺達が勉強してるように見えます?」

「おいおい待てよ、女神様は自分がナニされているのか教えてほしいのかもしれないぞ?」

「あぁそっか、じゃあ教えてあげますねブラックシスター様。俺達は……」

「ひ、ひわなくてひぃわよッ!…ぷはっ…アタシが言いたいのは、そういう事じゃない…ッ!」

 

聞き取り辛いと思ったのか、跨っていた少年が陰茎を一度口から離してくれたおかげでユニはまともな発音を取り戻す。驚愕の代わりに激しい怒りの感情を顔に浮かべ、敵を見るような目で睨み付ける彼女。彼女は自分が意識を失っていた間に少年達が下劣な考えに至ったのだと理解し、問答無用で彼等に仕置きをしようとこの時思っていた。……だが、すぐに彼女は身体の不調に気付く事になる。

 

「あ、何です?また説教するつもりですか?」

「説教?はっ、アンタ達みたいな悪人に説教なんて緩い事する訳ないでしょ。今からアンタ達には自分の愚かさを教え込んで……って…」

「…………」

「…え…あ、あれ……?…な、何よこれ…なんで、全然身体に力が……」

 

表情だけでなく声音にも怒りを籠らせ、少年達を押し退けようとした彼女。しかし、全員どころか一人足りとも押し退ける事が出来ない。幾ら人数差があるといっても女神と子供では力に圧倒的な開きがある筈で、普段の彼女ならそれは造作もない行為。にも関わらず、今の彼女は誰一人として退かせられず……それどころか、まるで身体に力が入らなかった。

 

「おぉ…やっぱり予想通りだった…」

「だろ?これなら俺達でも十分押さえ付けられる…!」

 

これまでは自分達の予想が外れた場合の結果が頭をちらつき、どこか少年達はおっかなびっくりだったが…力んでも何も変わらず動揺する彼女の顔を見て、その恐れは霧散した。

ある者は彼女の指を押さえつける事で肉棒をしっかりと握らせ、ある者は先走りを塗りたくるように脚へと擦り付ける。そしてそれまで咥えさせていた少年は、今や下劣な笑みを浮かべて肉棒で頬を軽く叩いている。勿論彼女はそれに抵抗を試みるが…まだ動揺が抜けきっていない事もあり、彼等の陰茎から逃れる事は出来なかった。

 

「や、止めなさい…!アンタ達、自分が何をしてるか分かってんの…!?」

「なんですか、言わなくていいって言ったと思えばまた訊いて…今女神様は力が出せないんでしょ?だったら、偉そうにしないで下さいよ」

「……っ…今に見てなさい…女神を軽んじた事、後悔させてあげるから…!」

「おー怖。でも俺、女神様のそういう強気なところ嫌いじゃないないっすよ…!」

「ぅぐっ…!?」

 

好きにされてなるものかとユニは吠えるが、物理的な抵抗がまるで出来ていない中でのそれは滑稽でしかない。その内に顔を掴まれ、再び彼女は肉棒で口を塞がれてしまった。口も、手も、脚も少年達の欲望の捌け口に使われ、彼女は叫びたい程の悔しさに苛まれる。

 

(アタシは、女神としてやるべき事をしただけなのに…それだけなのに…こんな姿、誰にも見せられない……っ!)

 

五感の全てで男根を感じさせられるなど、当然彼女にとつては始めての経験。故に感触や味が鮮烈に脳へとこびり付き、否応無しに男の象徴がどういうものかを知ってしまう。どれ程の長さをしていて、どこがどう膨れていて、一人一人どんな違いがあるのか。…身体がまともに動かない分感覚器官が鋭敏になっているのか、気付けばそんな事まで彼女は理解していた。そしてそこまで理解した彼女は、同時に陰茎が一層硬くなりつつある事にも気付く。

 

「ふごほっ!ふっ、ふぅぅっ!」

「おぉっ、今の口の動き凄ぇ気持ちいい…自分でするのとは大違いだ…」

「女神にしてもらってるってだけで興奮するよな…そろそろ出そうかも…」

「ふぶぅっ!?(で、出そうって…嫌っ!そんなのいやぁ!)」

 

硬くなっただけでは分からない彼女も、出そうと言われればそれが何を意味しているかは理解出来る。というより、分かってしまう。だからこそ怖気を感じ、精一杯身体を動かそうとするが…結果的にそれは、手や脚でより一層の刺激を肉棒へと与える事となってしまった。そして今の状況で刺激を与えればどうなるかは、彼女自身がその身を以て知る事になる。

 

「うっ…い、今強く握られたら…射精る…っ!」

「お、俺も……っ!」

「ひぶっ……ほごおぉぉっっ!?」

 

身体に触れている陰茎が刺激に耐えかねて跳ね、先走り以上の粘性を持つ精液が次々と吐き出される。嫌だと思った直後に精液をかけられたユニは驚き、しかも反射的に息を飲んだ事で口内の肉棒すらも刺激してしまい、熱く粘つく精液は素肌だけでなく彼女の喉奥すらも汚していった。

 

「げほっ、げほっ…!…う、うぅぅ……」

「酷いなぁ、折角出したのを吐き出すなんて…でも超気持ち良かったっすよ、女神様」

「ひぎっ…!…許さない…絶対許さない……ッ!」

 

生温さと粘つき、何より精液をかけられたという不快感から彼女が震える中、気分良さ気な少年が肉棒を抜いて彼女の乳頭を軽く捻る。それまで触れられすらしなかった敏感な場所をいきなり捻られた彼女は小さく呻くも、すぐに彼等への敵意が上回り、翡翠色の瞳に憤怒を宿らせ睨み付ける。…しかし瞳が威圧感を発揮するには、あまりにも彼女の姿は無様過ぎた。

 

「……許さない、って言われてもねぇ…俺等も流石にこれだけやって許してもらおうとは思ってねぇし…」

「でも本気でキレられたら不味いよな…」

「…じゃあよ、こういう時こそアレすりゃいいんじゃねぇの?」

「あれ?…あぁ……」

 

彼女の怒りにへらへらと対応する彼等だが、一人が言った通り彼女が調子を取り戻してしまえば一巻の終わり。それを頭では分かっていながらも衝動的に行為に及んでしまった彼等は、内心本当に不味いと焦りつつあったが……その内ある少年が、あまりにも下らない解決法を思い付く。下らない…性に関しては半端な知識しか持ち合わせていない子供だからこそとも言える、ある手段を。

 

「…な、何する気よ……!」

「暴れないで…って、言わなくても無理か」

「くっ…離しなさい…!」

 

少年達は提案者の一人を除いた全員がユニの手又は脚を掴み、大の字で床に押さえ付ける。先程とは違う、本当に動きを封じる事を第一とした拘束にユニが戸惑う中、提案者は彼女な顔を近付け…言った。

 

「俺等、このままじゃどう転がっても終わりじゃないですか。で、ユニ様も多分話に応じてはくれない。…だから、俺は思ったんです。…ユニ様を快楽堕ちさせれば、それで解決だって」

「……は…?」

 

次は何をされるのかと気が気でなかった彼女だが、少年の言葉で呆気にとられる。…この少年は、一体何寝ぼけた事を言っているのかと。

 

「…ふ、ふん!何を言うかと思えば快楽堕ちって…バッカじゃないの?アンタ等そういう漫画の見過ぎなのよ!どうせそれも非合法な手段なんでしょうしね!」

「う……な、何がバカだってんだよ…!」

「簡単に快楽堕ちなんて妄言を、禄でもない手段で得た知識から真に受けてる奴のどこが馬鹿じゃないなんていうのかしら?まぁ、こんな下衆な事する子供に知性を期待するのも間違ってたかもしれないわね…」

「……ッ…す、好き勝手言いやがって…!」

 

予想外過ぎた言葉を機に、それまでは控えていた侮蔑を露わにするユニ。それは少年達が不愉快だと思っていたのと同様に、彼女もまともに身動き取れない自分を慰み物とする彼等へ相当な不愉快さを感じていた結果なのだが……その高飛車な性格は、すぐに彼女の首を絞める事となる。

 

「ユニ様は可愛いし綺麗だからちょっとは優しくしてやろうと思ってたけど…それは止めだ!徹底的に犯してやるから覚悟しろよ…!」

「はっ、アンタなんかに凄まれたって全然……って、え…?」

 

少年の怒りも鼻で笑った彼女だったが、彼の言葉と彼が陰茎を秘部に添えた事で表情が固まる。…それは、そんなの想像してなかったと言いたげに。

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ…え、いや…な、何を……」

「だから犯すって言ってんだろ!今更謝ったって遅いからな!」

「な……ッ!?ま、待って!待ってよ!アンタその意味分かってんの!?お、犯すって…そんな事したら…!」

 

…そう、彼女は高を括っていた。彼等もそこまではしないだろうと。そこまでする勇気がないだろうと。

だが、現実は違った。端から彼等はそのつもりであり、それを嘲笑によって後押ししてしまったのはユニ自身。そして今になって慌てようと…もう遅い。

 

「へ、へへっ…ユニ様が悪いんだからな!いつまでも偉そうにして、今はどっちが偉いのか分かってないユニ様は、俺が教育してやる…っ!」

「いやぁ!あ、アンタ達も何黙って見てるのよ!こんなの間違ってる!今ならまだ許してあげるから、すぐに止めて……ひぎぃっ!?」

 

身動きの取れない彼女の秘部へ、挿入を待ちわびていた少年の肉棒が押し込まれる。ずぶり、という音と共に肉棒は秘部へと入り込み、男を知らない膣を無理矢理広げていく。そうして少年の陰茎が根元付近まで沈み込んだ時……秘部からは、赤い液体が漏れ出ていた。

 

「あ…あぁ、ぁ……」

「こ、これが女の膣内…それにこの血…やっぱりユニ様って、処女だったんだ……」

 

性根の腐った少年に自分の初めてを奪われた事に愕然とするユニと、挿入の快感に一瞬惚ける少年。しかしそれも僅かな間の事であり、すぐに少年は欲望に駆られて腰を振り始める。

 

「いぃッ……!?」

「突く度に、膣内が絡み付いてくる…!か、感じてるんだなユニ様…!」

「そっ、そんな訳…ぬひぃッ…ないで、しょうがぁ……ッ!」

 

未開通だった彼女の蜜壺を押し拡げる少年の腰使いは煩雑で、普通の女性であれば快楽よりも痛みが先行してしまうようなもの。されど彼女は女神であり、皮肉にもこの時は痛みに慣れている事が仇に…普通であれば痛みによって感じずに済む快楽を、はっきりと自覚してしまっていた。

 

(な、なんで…気持ち悪いのに…なんでこんな気持ち悪い事されてるのに、挿れられてるモノの形が頭に浮かんでくるのよぉ……っ!)

 

自分の膣がまるで型取りをしているかのように、肉棒の形が思い浮かぶ。一突き毎にその形が修正されて、どんどん頭の中の陰茎が鮮明且つグロテスクになっていく。…先程の行為によって陰茎の形を覚え込まされて彼女の頭と感覚は、彼女に陰茎を想像させるという最悪の形でその成果を発揮していた。そして、今正に犯されている中で、そんな想像をすればどうなるかなど、語るまでもない。

 

「ひぃんっ!や、やめ…止めなさっ…ぐほぉぉぉぉっ!」

「まだ上から目線が出来ると思ってるのか…だったらこうだッ!」

「あひぃぃっ!ひ、引っ張るなぁぁっっ!」

 

四肢を押さえつけられた彼女は身をよじらせる事も出来ず、勝手に昂ぶり快楽を求めようとする身体に翻弄される。それでも耐えようとユニは気を強く持っていたが、その態度が気に食わない少年は乳頭を刺激。かなり控えめな双丘の先端を捻り上げられ、彼女は悲鳴にも似た叫びを上げてしまう。

 

「乳首ビンビンにしてる癖に…このっ、このっ!」

「そ、そんなのアタシの意思じゃ…ほぐぅっ…!…ないぃ…!」

「言い訳するな!生意気女神ッ!」

「んひぃぃぃぃンッ!」

 

突き上げ引っ張られる事で彼女の身体は浮き、その度に体重が膣と乳頭にかかって痺れるような快感が走る。少年の動きは決して女を悦ばせるものではなく、ただ欲望に任せて腰を振るう動物的なものだったが、それ故に彼女の我慢やプライドを正面から突破し快楽を叩き付けていく。それでも彼女は屈しまいと気力を振り絞るも…力の入らない身体は、快楽に対しても無力だった。

 

「あ、ふぁ、やっ…は、離してぇっ!も、ダメぇぇ!」

「イけっ!イっちゃえユニ様!イって反省しろぉ!」

「し、しない…っ!はん、せぇ…なんてぇ……はあぁぁああああぅんっっ!!」

「……っ…きゅ、急に締まって…ぅあっ…!」

 

膨らみ上がった快楽が弾け、えも言われぬ快感と共にユニは絶頂を迎える。そして手脚を掴まれたまま身体が弓なりに反り返る中、彼女は膣内に精液を吐き出され……否、少年に精液を吐き出させた。

 

「はぁっ…はぁっ…ぁ、んっ……」

「くぁ…い、イった瞬間搾り取ろうとするなんて…」

「ち、違っ…ぬひぃっ……!」

 

反論の最中にヒクつく秘部から陰茎を引き抜かれ、それだけで軽く嬌声を上げてしまうユニ。中で赤い血と混ざった白濁液が栓を失った秘部から垂れるのを見て、彼女は自分の無様さに泣きたくなったが……彼等の策謀はまだ、半分も過ぎてはいない。

 

「そんなにいいのか、女神のマンコって…じゃあ、次は俺が…」

「これはヤらなきゃ絶対損するって…っと、その前に……」

「んぶっ…!?」

 

彼女の股の間から立ち上がった少年は、おもむろに陰茎を口へと挿入。驚く彼女の頭を掴み、愛液と自身の精液で汚れた肉棒を口内でもって掃除させる。…それはまるで、彼女の口を『掃除用具』とでも思っているかのように。

 

「ふぅ、すっきりした。んじゃ俺が変わってっと…」

「ブラックシスター様、たっぷりよがらせてあげますからね…!」

「げほげほ……え…ま、待ってまだイったばかり…うひぃぃンっ!」

 

喉まで押し込まれた彼女が咳き込む間に二人目の少年が蜜壺の入り口へと陰茎を添え、制止も無視して陵辱を再開する。一度目は侵入した異物を拒否する動きを見せていた膣も、絶頂で快楽を受け入れてしまったのかすんなりと飲み込んでいく。…しかしそれは、身体の反応。

 

「ふーっ…ふーっ……ひぅっ…!」

「そんな頑なにならなくてもいいじゃないですか。ほら、一緒に気持ち良くなりましょうよ」

「お、お断り…よ……ッ!」

 

心だけは、と唇を噛んで耐える彼女に対し、二人目は彼女を蕩けさせようと甘く膣壁を擦り上げる。彼が乱れる彼女に抱いた感情は愛玩動物に対するそれに近く、馴染ませるような動きは意識して行っているものではなかったが、それがまた彼女にとっては恐ろしい責め。

 

(だ、ダメよアタシ…気持ち良くないって思わなきゃ、じゃなきゃ飲み込まれる……っ!)

 

絶頂でより鋭敏化した感覚は繊細に陰茎の形を感じ取り、それが与えてくれる快感を頭と心に刷り込んでくる。先程までは激しさが逆に頭の混乱を招いて耐えられていたものが、優しくもねちっこい責めに変わった事で彼女の理性は対応が追い付かなくなっていた。

 

「ひぁん…くふ……ふぁ、ぁぁ…っ!」

「んん?…へぇ、ブラックシスター様ってここが弱いんだ…じゃあ、ここを沢山責めてあげないと…」

「や、止めてぇぇぇぇ…!……ふぇ…?」

 

嬌声が吐息と共に漏れてしまうような責めを続けられるユニは、唯一動く首を必死に振って快楽に抗う。…そんな中、不意に彼女の身体が持ち上げられた。

 

「処女喪失セックスでイって、その後ちょっと優しくされたら顔真っ赤にして…女神様って、服装通りほんとは変態なんですねぇ」

「……っ…うる、さい…ッ…!」

「お、さっきまでの顔が戻ってきた。じゃあ女神様、快楽堕ちなんて〜…って言う女神様なら、これだって馬鹿にするんですよね?まさか感じたりはしないですよねぇ?」

「…あ、アンタ…何を言って……ひッ…!?」

 

後ろから耳元で囁かれた彼女は気力を掻き集めて気丈に振る舞おうとするも、次の瞬間熱を帯びた彼の亀頭が後孔に触れて息を詰まらせる。既に思考力も奪われ始めた彼女だったが、その意味は一瞬で理解していた。理解したからこそ、彼女の背筋に震えが走る。

 

「そ、そっちは…する為のものじゃ……!」

「だから感じたりはしないでしょう?じゃ、さーん、にー、いーち……」

「待って待って待ってッ!わ、分かった!アタシもちょっとキツい言い方したしそれは反省する!だからそっちだけは許しっ……あ"あ"あぁぅっ!」

 

挿れるべきではない場所を貫かれる痛みを想像してしまった彼女は、その恐怖も手伝い遂に『反省』の言葉を口にする。…だがもう、遅かった。慣らしもなく力尽くで押し込まれる肉棒の侵攻に、ユニは突き刺すような痛みを感じて絶叫を上げる。

 

「なーにが『それは反省する』だ!結局まだ俺等を下に見てるんじゃねぇか…!」

「はぎぃっ!む、無理っ!裂ける!裂けちゃうからぁ!」

「ぐっぽり咥え込んでてよく言うよ…!」

 

抉るような腰使いで立て続けに痛みを与えられ、彼女は悲鳴混じりで助けを懇願。しかしそんな言葉を口にしたところで止めようと口にする者は一人もなく、むしろもう少しで女神を屈服させられると少年達は気分を昂らせる。そしてその昂ぶりは、彼女の秘部を犯す少年にも伝播していた。

 

「痛いっ…無理、本当に無理なのぉ……!」

「可哀想にブラックシスター様…でも安心して下さい、ちゃんと俺は気持ち良くしてあげますから…ね?」

「はへぇっ…!ま、前と後ろで全然刺激違って…お、おかしくなるぅ…!」

 

容赦無く後孔を抉られる中、前では乳頭を愛撫され秘部は快楽を募らせるように小刻みなピストンを続けられる。前から甘い快楽を感じたと思えば後ろから激痛が走り、次の瞬間にはまた身体が求める快楽を注がれる。相反する双方の責めに、ユニの思考と心は凄まじい勢いで削られていった。

 

(痛いのに気持ち良くて、気持ち良いのに痛くて…あぁでも気持ち良くなんて感じちゃダメ…!ダメダメ…ッ!……でも、もう…身体が何を感じてるのか分からないぃぃ…っ!)

 

快楽と痛み。屈辱と羞恥。プライドと恐怖。過敏になったまま戻らない感覚の中で絶え間ない感情の渦に苛まれ、狂いそうになる刺激の連続を浴びて、いつしか彼女は判別がつかなくなっていた。身体の自由が効かない中で必死に耐えてきた精神も、最早限界だった。

 

「はぁぁんっ!く、ぐひっ…ずぽずほらめぇ…ッ!」

「駄目?だったら奥まで挿れてそのまま…!」

「ぬほぉおおっっ!?し、しきゅ…子宮ごりごりもダメぇ!ああっ、両方から突かれてほんとにおかしくなるぅぅ!」

「へっ、それって快楽堕ちですよね?あんだけ馬鹿にしておいて、堕ちかけてる気分はどうですか女神様ぁ!」

 

呂律の回らなくなり始めた彼女の様に更に二人は興奮し、その身体を征服せんとばかりに陰茎を根元まで押し込んでいく。

チカチカと目の前で電気がちらつくような視界と、下腹部から駆け上がる快楽でショートしかけている頭。辛うじて彼女は再び自分が絶頂の果てに引きずり込まれそうな事、この状態で達すれば本当に自分はどうなってしまうか分からない事を認識出来たが……もうどうしようもなかった。そして……

 

「ほぉら堕ちろ!中出しされておかしくなっちまえ変態女神ッ!」

「ブラックシスター様の子宮に、生射精…っ!」

「んほおぉおおぉっ!!子供二人に中出しキメられて狂うッ、狂っちゃうぅぅううううっっ♡♡」

 

子宮内と直腸へほぼ同時に精液を放出され、仰け反り舌を天井へ突き出すように絶頂する。力の入らない手足がだらんと垂れる中、両穴だけは肉棒をきつく締め付け、同時に焼け付いた思考回路へ陰茎の形を徹底的に教え込む。制御を失ったユニの身体は絶頂を終えても尚痙攣を続け、終いには力無く後ろへ倒れると同時に失禁をしてしまうのだった。

 

「うわっ、湧き水みたいに漏らしてやがる…」

「俺等にここ片付けしろって言っておいてこれかよ…なぁ女神様、自分で汚した分位は自分で片付けて下さいよ?」

「あへぇぇ…んぁっ……♡」

「あれ、女神様?聞こえてます?」

「聞こえてないんじゃね?それより早く代われって」

 

陰茎を引き抜かれた彼女は雑に引っ張られ、粗相による水溜まりからある程度離れた所で再び別の少年に嬲られ始める。有り余る若さと欲望をぶつけられ、意思を無視して何度も何度も精液を浴びせられる。

そうして数時間後。性行為によって生々しい臭いが充満しきった小屋の中で、ユニはまだ少年達に弄ばれていた。

 

「ちゅっ、ぷ…んへっ…ほぐっ……」

「そうそう、舐めるの大分上手くなったじゃんユニ様」

「一時はどうなるかと思ったけどよ、これもう俺等勝ち組じゃね?」

「だよな。こんな最高の名器が手に入ったんだから、もうちょっと怒られた事位どうでもいいや」

「…って事で俺等はもう許してあげるんで、これからも宜しくお願いしますね、女神様」

 

汗と唾液、精液にまみれた身体を抱かれ、後ろから犯されながら肉棒をしゃぶらされるユニ。僅かながら彼女の目にはまだ女神の意思が灯っていたが、女の悦びを教え込まれた今の身体では最早何も出来ない。その悔しさと虚しさに心を引き裂かれながらも、気高い女神から浅ましい雌へと落ちたブラックシスターは少年達の慰みものへと染まっていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遠くで聞こえる鳥の鳴き声。それが彼女の意識を眠りから目覚めへと切り替えさせたのか、ユニは軽く身を捩りながら瞼を開けた。

 

「……ん、ぅぅ…」

 

目を擦りながら、身体を起こす。落ち着いた暗色系の部屋に、カーテンの隙間から漏れる外の光。先程聞こえた鳴き声も外からしていて、目を覚ました彼女の前にはいつも通りの朝が広がっている。……ある点を、除いては。

 

「…冷たっ…え、な、何…?」

 

ベットから降りようとした彼女が感じたのは、下腹部の冷たい不快感。嫌悪よりまず疑問が先行した彼女は掛け布団を捲り、不快感の正体を探る。

 

「…濡れてる…って、事は……ああああっ!…そう、だったぁぁ……」

 

不快感の正体に気付いた彼女は数秒思考。そして原因を理解した彼女は、頭を抱えてがっくりと項垂れる。

別に寝ている間に情けない事をしてしまった訳ではない。これは昨日行った処置の結果とも言えるもので、はっきり言って仕方のない事。…そう頭では分かっていても、彼女は羞恥心と情けなさを感じずにはいられなかった。

 

「こんなの女神として…いや女神じゃなくても最悪よ……」

 

起床直後は心地良い目覚め方という事もあってそれなりに気分の良かった彼女だが、今やその気分は大暴落。もしも彼女が普通の女子であったなら、或いは職務や信仰者に対して不真面目であったならその日は一日肩を落として生活していただろう。…だが、彼女は違う。

 

「…けど、頭も心もすっきりしてる。こんな恥ずかしい手段を取ったんだから、今日は普段以上に良いパフォーマンスを発揮しなきゃそれこそ笑われちゃうわよね……よしっ!」

 

両手で軽く頬を叩き、着替えて寝巻きとシーツを片付けるユニ。濡れた衣類を脱ぎ去るように羞恥心も捨て…去る事は出来なかったものの思考の隅へと追いやり、代わりに今日の予定を思い浮かべる。…真面目さというのは時にマイナス思考へ繋がるものだが、今の彼女はその真面目さをプラスに働かせていた。

 

「しちゃった以上は仕方のない事。それより気持ちを切り替えて、今日もいつも通り頑張らなきゃ…!」

 

彼女は部屋を後にする。就寝前に感じていた高揚感。それは高揚感を原因とする不満と共に、今の彼女からは綺麗さっぱりなくなっているのだった。

 

 

……とはいえ夢の記憶までもが消えた訳ではなく、休憩中など気が緩む時間の度にそれを思い出してしまったユニは、その日何度も顔を赤らめる事になるのであった。



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鎮淫の夢 7

もうお分かりの事でしょうが、初閲覧の方はまず『はじめに(確認推奨)』を見て頂けると助かります。そしてこちらも毎回の事ですが、始めのアスタリスク前と最後のアスタリスク後にはR-18要素が殆どないので、全体が長過ぎると感じる方は一度飛ばして読むのも良いかもしれません。




人物・ホワイトシスター(ロム・ラム)

内容・手淫 フェラ 膣内射精 無知 複数人


本来色欲というものは、心身の成長によって生まれるもの。物心つく前から恋愛を知る者などまずなく、仮にその様な感情を抱く事となったとしても、身体がそれに追い付くまではそれなりの期間を必要とする。…だがそれは、普通の人間であればの話。普通ならば、という話であり……普通の外に存在する女神は、その限りではない。

 

「うーん、やっぱりここってみどり?それともきみどりの方がいいかな?」

「…きみどり、だと思う……」

 

雪降るルウィーの夜。双子であり女神候補生であるホワイトシスター、ロムとラムは二人仲良く絵を描いていた。

 

「そっか、じゃあきみどりにしよーっと」

「…………」

「ここをぬって〜…あ、ロムちゃんもぬる?」

「…ふぇ?…あ、う…ううん、ラムちゃんがやっていいよ…」

「……ロムちゃん?」

 

二人はそれぞれで絵を描いている訳ではなく、二人で一つの絵を作り上げている。どこに何を描くか相談しながら、お互いに満足のいく絵を描く事が二人にとって楽しいのであり、どちらが欠けてもその楽しさは激減してしまう。…だからこそ、ラムはロムの異変に気付く。

 

「ロムちゃん、なんかへんだよ…?」

「そ、そんなこと…」

「…じー……」

「……(ぷいっ)」

「あー!ロムちゃんよこ向いたー!やっぱり何かかくしてるでしょ!」

 

ロムは誤魔化そうと横を向くも、疑われている状態でのそれは認めたも同然の行為。そうして言葉でも物理的でも詰められた彼女は迷うような表情を見せ……それからおずおずと口を開いた。

 

「……なんか、へんなの…」

「……?うん、ロムちゃんへん」

「そうじゃなくて…からだが、ぽわぽわしてて…」

「ぽわぽわ?」

「…ラムちゃんは、何ともない…?」

「わたし?…うーん……言われてみると、ちょっとへんかも…」

 

怪我は認識するまで痛みを感じない事があるように、感覚と自覚は密接な関係にある。そしてそれは今のラムにも言える事で、ロムに言われて自分を顧みると…次第に双子の姉が言う「ぽわぽわ」を感じ始めた。

 

「…やっぱり、へんな気がする。うーんと…たたかってるときみたいな、かんじ…?」

「うん、わたしもそう…びょうき、なのかな…?」

「それは…わかんないけど…」

 

両方が違和感を自覚し、気のせいではないと分かった彼女達だったが、どうすればいいか、そもそもこれは何なのかという事に関しては考えてみても皆目見当もつかない。しかし気付いてしまった以上は無視も出来ず……そうして考えている内に、ある教えを思い出した。

 

「…そういえば、おねえちゃん…ちょうしがわるいときは、シェアがかんけいしてるかもって言ってた…」

「あ、前にそんなこと言ってたね。じゃあ、このぽわぽわもシェアのせい?」

「かも……」

 

教えを受けた際の事を思い出す二人。他の女神ならここで『それは可能性の一つ』と考えるところだが、二人の場合は物知りな姉の言葉なのだから正しいのだろうとすぐに頭の中で納得し、思考を次の段階へと移行させた。

部屋を出て、早足でシェアクリスタルの間へと向かう。誰とも会わずにクリスタルの間へ到着した二人は中に入り…そこでまた考える。

 

「…シェアならここって思ったけど…どこをどうすればいいのかな…?」

「んと…きのうの、ちょうせい…?」

「…どのきのう?」

「それは……か、かんかくで…」

「……ま、まぁうん!ごちゃごちゃ〜、ってやれば何かおきるわよね!」

 

一先ずクリスタルの調整で解決出来ると考えた二人だったが、自分達に起きている異変の正体も原因も分かっていない為、操作は調整というよりただ弄っただけのような形でになる。そうして操作を終えるとすぐにクリスタルの間を出た二人だが……驚くべき事に、操作の中には解決の手立てとなる調整も含まれていた。しかしこれが偶々なのか、女神としての本質的な部分で原因を理解していたからなのかは分からない。

 

「ちょーせーもできたし、おえかきのつづきを…ふぁぁ……」

「…ラムちゃん、もうねむい…?」

「んー…うん、あくびしたらねむくなっちゃった…」

「……?ねむいから、あくびしたんじゃなくて…?」

 

自室に戻った二人は、遊びを再開…しようとするが、もう時間も時間だからかラムが眠気を感じ始めていた。ロムの方はまだそこまで眠い訳ではなかったが…ラムちゃんが眠いなら、とベットに向かう。

 

「じゃあ、おえかきはあしたにしよっか…」

「うー…ん、そうする…」

「…おやすみ、ラムちゃん」

「ロムちゃんおやすみー…」

 

二人はベットに並んで横になり、いつものように就寝時の挨拶を言い合って目を閉じる。感じていたぽわぽわ…高揚感はその時もまだ消えていなかったが、幼さ故か目を閉じていると然程時間もかからず二人は眠りへと落ちていった。

彼女達にとっては不思議な感覚の中で寝入る二人。高揚感すら上手く言葉に出来ていなかった二人だったが……完全に寝入ってしまう直前、殆ど無意識ながらも二人は高揚感と共に、身体の火照りと疼きも感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルウィーの空を、水色と桃色の髪をたなびかせながら飛ぶ姿が二つ。小柄ながらも空を自在に飛ぶその様は、女神候補生の二人に他ならない。

 

「今日も、わるい人はいないね…」

「だねー、これじゃかつやくできないのに〜…」

「わ、わるい人がいないのは良いことだよラムちゃん…」

 

空を飛ぶ二人は、街の巡回の真っ最中。妹であるラムこそただ見て回っているだけの現状に不満を持っていたが、だからといって投げ出す様子もなく、姉のロムが軽く窘めている事もあって巡回は滞りなく進行。大方巡回ルートを回り終えた二人は、そこから帰路に着こうとするが……そこでロムがある事に気付いた。

 

「…あれ?あの人たちって……」

 

彼女が見付けたのは、人気のない場所にいる二人の男性。座り込み背中を丸めている彼等の表情は全く見えず、動く様子もないことから、二人は巡回を『何か問題を見つける為の時間』と認識している事もあってある発想に至る。

 

「…もしかして、おなかいたいのかな?」

「うん、そうかも…」

「じゃあ、たすけてあげなきゃ!」

 

座り込んだ姿勢を体調不良によるものだと考え、心配半分成果への期待半分で彼等の下へ向かう二人。二人は彼等の少し後ろへ着地すると、そこから声を上げつつ駆け寄った。

 

「そこの人ー!だいじょーぶー?」

「おなか、いたい…?」

『……ッ!?』

 

真正面に着地しなかったのは、驚かせてしまう事を避ける為。だがその配慮を行ったにも関わらず、男性達は声をかけられた瞬間バネの様に跳び上がった。当然、その驚きように二人は首を傾げる。

 

「あ、ろ、ロムちゃ…じゃなくてロム様とラム様…!」

「ど、どうも……」

「……?元気に、なった…?」

「え…な、何のことです…?」

「あれ?おなかいたいんじゃないの?」

「お、お腹……?」

 

体調不良だと思い込んで話しかけた彼女達と、別の理由でしゃがんでいた男性達。となればやはり会話が噛み合わず、しかも彼女達の中では体調不良が仮説ではなく前提となってしまっている為、男性達も戸惑ってしまう。

 

「おにいさんたち、しゃがんでた…」

「おなかいたくて、うごけなかったんでしょ?」

「しゃがんでたから…」

「お腹痛い……」

((…それって……))

 

二人の言葉を繰り返した男達は、二人の勘違いに気付くと同時に目を合わせる。先程は言葉が震える程慌てていた彼等だったが、二人が全くもって見当違いな理由から話しかけてきたのだと知って落ち着きを取り戻し……それと同時に、邪な思いが一気に彼等の心の中で噴出した。

 

「…あ、あぁえっと…そ、そうなんです!なんだかお腹が痛くて…」

「誰かに来てほしいと思ってたところで女神様が来てくれたから、俺達驚いちゃって…」

「なによ、やっぱりそうだったのね。ならもう安心よ!なんたってわたし達がいるんだから!」

「うん。おいしゃさんのとこ、つれて行ってあげる…」

「い、いえ!その必要はないんです!なぁ?」

「へ?…あ…そ、そうそう!治し方は知ってるんで、医者の所行くよりお二人に治してほしいっていうか…」

 

どこか白々しい男達の発言に、今度はロムとラムが目を合わせる。しかしそれは意思疎通の行動。疑わしい、ではなくどうしよう、と考えた二人はアイコンタクトで考えを伝え合い……こくんと頷いて、男達へと向き直った。

 

「わたしたちで、なおせるの…?」

「治せます!それはもうばっちりと!」

「へぇ…そういうことならなおしてあげる!おねがいをきいてあげるのも、女神のおしごとだもんね!」

「ありがとうございます!じゃあ外は寒いですし、どうぞこちらへ!」

「え……ど、どっか行くの?」

「そのつもりですけど…不味かったですか?」

「…おねえちゃんが、知らない人についていっちゃだめって…」

 

自分達で治せるのなら、と二人は了承するも、移動は姉からの教えに反するのではないのかと困り顔に。それを見た男性達は暫し口を閉ざしたが…すぐに思い付いた言葉を口にする。

 

「あー、それは確かにそうですね。でも、ロム様ラム様が俺達を知らなかったのはさっきまでで、もう俺達の事は知ってるでしょう?」

「あ、ほんとだ…もう知らない人じゃない…」

「だから大丈夫ですよ!俺達、女神様に助けてもらえるなんて幸せだなぁー!」

「わたしたちにたすけられて、しあわせ…じゃあ……」

 

若干の困惑は表情に残しつつも、二人は連れられてその場を後にする。もしブランや彼女達に近しい者がこの場に居れば、『知らない人』というのはそういう意味ではないと言ったのだろうが、居ないのだから仕方ない。また、表情からも分かる通り二人も完全に納得した訳ではなかったが…国民の為にという気持ちがこの時、理屈への疑惑に打ち勝っていたのだった。

そうして彼女達が去ったある場所。その場所の物陰には、話しかけられたと同時に男達が隠した…そしてそれより前は読まれていた成人向け雑誌が落ちていたのだが、二人はそれを知る由もない。

 

 

 

 

案内された建物へ、疑う事なく入った二人。姉妹共に中程まで進んだ事を確認した男達は、鍵をかけ……それからおもむろに、自身の下半身を露出させた。

 

「ねー、わたしたちはどうすれば…って、ちょ、ちょっと!?な、何してるのよ!?」

「ひっ……!?」

 

丁度衣類という枷を解かれて、男達の陰茎が跳ね上がった瞬間振り返った二人は、それぞれ目を見開いて驚きを露わにする。

 

「さ、お願いしますよお二人様」

「お、おねがいって何がよ!っていうかパンツ上げなさいよヘンタイ!」

「きもち、わるい…!」

「うぐっ…な、治してあげるって言ったじゃないですか!あれは嘘だったんですか!?」

 

ロムの率直な言葉に男はショックを受けるものの、すぐに言葉を切り返す。何故ならもう、彼等はそのつもりで突き進んでいるのだから。

計画的に罪を犯す人間というのは、案外少ない。それは計画を立てる段階で理性や罪への恐怖がストッパーとなるからであり、期間が長ければ長い程踏み留まる可能性も上がる。だが突発的な感情による犯行は、ストッパーがかかる前に実行してしまう為踏み留まり難い。例えばそう、勘違いしているのであればこのまま嘘で女神を思い通りに出来ると企んだ二人の様に。

 

「そ、それは…うそ、じゃなくて…」

「なら助けて下さい!お願いします!」

「うぅ、お腹痛い…お腹痛いよぉ女神様…」

 

陰茎を反り返らせながら、わざとらしく彼等は腹部に手を添える。これには流石の二人も何か変だと思いはしたが…まだ腹痛を信じている事、加えて性知識など無いに等しい事が仇となって、勃起を『病気か何か』だと思ってしまったが為に……彼等の口車に乗ってしまう。

 

「…じゃ、じゃあ…どうすればいいのよ…」

「ここを手や口でごしごしってしてくれればいいんです!もうそれだけで最高…じゃなくて楽になりますから!」

「ごしごし、すればいいの…?」

「はい。…あ、でもあんまり強く握らないで下さいね?た、多分女神様が本気で握ったら折れますから……」

「お、お前…恐ろしい事言うんじゃねぇよ…」

 

そう言って男二人はそれぞれロムとラムの前へ。眼前に迫った陰茎に対し、二人は恐怖にも似た感情が一瞬走ったが…それを飲み込み、恐る恐る手を伸ばす。

 

「うぅ…変なにおいする……」

「うわ、べとべと…でも、よく見たらほんとに苦しそう…」

「えぇ、苦しいんです…だから…」

 

言われるままに両手で陰茎を包み、そっと刺激を開始する二人。にちゃり、にちゃりと濡れた音を手の内側から発しながら、二人は『治療』を進めていく。

 

「…こ、これ…ほんとに、なおるの…?」

「最後までやれば治りますよ。でも、もっと色々してくれれば、ただごしごしするより早く治るかも…」

「いろいろ…?…だ、だったら…」

「おぉぉ…いい、いいですそれ……」

 

男の言葉を聞いたラムは、戸惑いながらも左手をずらし、亀頭にずらした手の平を擦り付ける。亀頭と手の平、その両方が先走りによって濡れていた為適度な滑りが生まれており、彼女の柔らかな手と相まって男の心を至福で包んでいく。そしてそれを見たロムは、自分も何かしなくては…という思いに駆られる。

 

「…わ、わたしも…わたしももっと、らくにしてあげる…んっ……」

「ろ、ロム様が俺のモノに舌を…あぁ、夢みたいだ…」

 

迷った末に彼女が思い付いたのは、初めの手や口で…という言葉。躊躇いながらも、震えながらも顔を近付けた彼女は舌を伸ばし、亀頭の先端部分をぺろりと舐め上げる。

両手で亀頭と陰茎体を扱くラムと、小さな口と舌で陰茎を愛撫するロム。動きは決して上手くはないものの、幼い体躯の二人が時折上目遣いになりながら雄の象徴に奉仕を行う姿はいっそ暴力的と言える程の背徳感を醸し出しており、男達は急速に射精欲求を膨らませていく。

 

「はふ…ちゅっ…おにいさんのここ、すごくあつい…」

「こっちも、かたくてびくびくしてて…しかもさっきよりおっきくなってる…?」

「ふふ…それはね、二人が優しくしてくれてるからだよ?お兄さん達のここは、もっとしてーって言ってるんだ。だから、してくれるよ…ね?」

 

二人はこれが治療だと信じて、奉仕を続ける。舐めながらも息を吹きかけ、ビクつく度に少し強めに握り、本当の意味を知らないままに手淫口淫をし続ける。そして……

 

「うっ……ロムちゃん、射精るよ…っ!」

「幼女の無知手コキで射精る…!」

「ふぇっ…?…で、出るって…ひゃんっ…!」

「うぇっ…!な、何よこれぇ……」

 

昂ぶる快楽と欲望を抑えきれなくなった男達は、そのまま二人の前で射精を迎える。当然精子は驚く二人へその多くがかかり、ラムは手と顔の両方に、ロムは顔にべったりと白濁液が付着した。

 

「うはぁ…マジで夢みたいだわ……」

「あぅぅ…やなにおい……」

「べたべたもすごい…な、なんでこんなの出てくるのよ…!」

「あぁ、ごめんね二人共…あんまりにも二人が上手だったから、俺達耐えられなくて…」

「…じゃあ、おなかいたいのは…なおった…?」

 

粘つき異臭を放つ白濁液に、二人は揃って顔をしかめる。それなりに歳を重ねた少女であれば激しい嫌悪感を抱くそれも、性のまぐわりを知らない彼女等にとってそれは『汚い何か』でしかなく…故にまだ、自分達が騙されているとは気付かない。

 

「あー…それは……」

「…こっち、まだかたいわよ?もしかして、ここがなおらないとおなかいたいのもなおらない?」

「……!そ、そう!そうなんだよ!だからもう一度…」

「いや、待て…」

 

自ら勘違いを深めるラムに男の一人が乗ろうとし、そこでもう一人に制止を受ける。それに男が怪訝な顔を浮かべていると、もう一人は近付き小声で耳打ちをし……それが終わった時、彼等の瞳に灯る欲望の光は、一層歪みを増していた。

 

「…ねぇ、女神様…いや二人共。実は、もっといい治し方があるんだよ」

「…もっといい、なおしかた…?(きょとん)」

「そう。食事をする口とは別のお口できゅきゅーって包んでくれると、凄く早く治って…しかも、二人も気持ちよくなれるんだよ。…それが出来るのは、優秀な人だけなんだけど…」

「ゆーしゅーな人だけ…」

 

耳打ちをした男が、まるで秘密の話をするかのような声音で二人への提案を口にする。わざとぼかした表現をする事で興味を引き、同時に『優秀な』という単語を付け加えるその話し方は、二人をその気にさせるのに適した言葉選びであり…皮肉にもそれは、彼が普段から二人を信仰していたが為に思い付いた言葉だった。

 

「ふ、ふーん…たしかにわたしたちって、ゆーしゅーだものね。よくわかんないけど、おにいさんたちが期待するのもわかるわ。ね?ロムちゃん」

「え、あ……けど、別のお口、って…?」

「それはね…ここだよ」

 

男の予想通りラムは『優秀』という言葉で気を良くし、ロムもそんなラムの姿を見てか男の言葉に興味を示した。それを受けた男達は、しめたとばかりに笑みを浮かべながら二人の後ろへ回り…プロセッサ越しに、二人の秘部へと指を当てる。

 

「ふぇぇ…っ!?」

「な……っ!?へ、ヘンタイヘンタイ!どこさわってるのよ!」

 

当然二人は反射的にその手を跳ね除け、身を寄り添うようにして彼等から距離を取る。…が、触れた瞬間彼等は気付いていた。秘部を覆うプロセッサが、若干ながらも湿っていた事に。

 

「酷いなぁ…俺達は質問に答えてあげただけなのに…」

「大丈夫、これは怖い事じゃないんだから。それに…二人も本当は、下のお口で続きをしたいんじゃないのかな?」

「そ、そんなこと…!」

「でも、身体はしたいって言ってるよ?ほら、この通り」

 

二人に見えるように男が湿った指を見せると、二人の視線は自然とそちらへ向かってしまう。

彼女達にとっては、彼の指が…自分達の下腹部が湿っている理由など分からない。だが、それを知った瞬間から、二人の胸はそれまで感じた事のない高鳴りを二人の中で響かせていた。

 

「う…あぅ……」

「い、いみわかんないわよ…こんなの…!」

 

これまで感じた事のない高鳴りと、下腹部から登る未知の感覚。恐怖にも似た感情に襲われた二人はその場を動けなくなり、二人の男に後ろから抱かれてしまう。

 

「大丈夫、何にも怖い事なんてないんだよ」

「ほぉら、こうすると段々気持ち良くなるだろう?」

「ひぅっ…す、すりすりしないで…」

「や、やだぁ…!ぬがさないでよぉ…!」

 

背後から胸と下腹部へ腕を回され嫌がるも、混乱から力が入らず男達を振り解けない。その内に女神の中でも特に慎ましやかな乳房と、ぴったりと閉じた秘部をプロセッサから露出させられ、更には股の間に彼等の陰茎が潜り込んでくる。

大腿に触れる陰茎は、二人の身体を持ち上げんとばかりに勃起し主張を見せ付けてくる。そのいきり立つ様を見て、二人の高鳴りは更に加速する。

 

(これ、見てると…どきどきする……)

(こ、こんなのむりに決まってる…で、でも…入ったら、わたしどうなっちゃうのかな…)

 

二人が男性器に釘付けとなる中、男達は暫く乳頭を摘んでいたが、その様子に気付いてゆっくりと二人を持ち上げる。小さな身体は簡単に持ち上がり、それに連れて男達の陰茎もその先端を上へと向けていく。そして持ち上げられた二人の秘部は、気付けば反り返った陰茎の先端へと充てがわれていた。

 

「い、いたくない…?」

「大丈夫、力を抜いていれば痛くないよ」

「ほ、ほんとにいたくないの?いたかったらゆるさないんだから…!」

「って事は、もう挿れるのは嫌じゃないんだね。それじゃ、ロムちゃんとラムちゃんの処女…俺達が貰わせてもらうよっ!」

『〜〜〜〜っ!?』

 

彼女達を支える腕が下へと降ろされ、ずぶり、と肉棒が未成熟な二人の蜜壺へと入り込む。そしてその瞬間、二人は言葉にならない叫びを上げた。

内側から下腹部を無理矢理拡げられる痛み。未だ嘗て感じた事のない感覚に二人が絶句する中、男達はゆっくりと陰茎を奥へと挿入していく。

 

「……っ…分かっちゃいたが、凄ぇキツキツだ…」

「念願のロリマン…俺これだけで果てそうかも…」

 

一気に押し込む事はせず、馴染ませるように陰茎が膣内を進む。そうして先端が子宮口へと到達した頃、二人の秘部からは一筋の血が垂れ落ちた。

 

「や、やだっ…いたいよぉ…!」

「ぬ、ぬいて…ぬきなさいよバカぁ…!」

 

瞳に涙を溜めながら二人は呻くも、辛うじてつま先が床に付いている状態で動こうとすると膣内が陰茎と擦れて痛みが伴う為満足に動く事も叶わない。むしろその微細な動きでうねる膣は男性達の肉棒を擦り上げ、彼等に更なる欲求をもたらしてしまった。

 

「はぁぁ…いいよロムちゃん、ロムちゃんはお姉さんなだけあってどうすれば気持ち良いのかも分かってるんだね…」

「あっ、くぁっ…お、おにいさん…やめ、てぇっ…!」

 

ロムへと挿入した男は積極的には動かず、胸を弄り痛みと得体の知れない感覚で身を震わせる彼女の動きを楽しんでいた。足を滑らせれば今以上の痛みに襲われる…そう気付いた彼女は必死に耐えるも、指で乳頭を弾かれる度身体は仄かに跳ね、無意識に男の腕へとしがみついてしまう。そしてそれに気を良くした男は更に胸への刺激を重ね、彼女を悪循環へと陥らせていく。

 

「止めなさい、止めっ…止め、てよぉ……!」

「怖がる姿も可愛いなぁ…それにほっぺもこんなに真っ赤で…あー、堪んねぇわ…」

「ひぃぃ……!」

 

一方ラムは両腕ごと上半身を抱え込まれ、性具の様にピストン運動をさせられていた。初めこそ身を捩って睨んでいたが、それも回数を重ねる毎に崩れ始め、段々気弱になっていく。それでも彼女は逃れようと脚をばたつかせていたが…紅潮した頬を舐められた瞬間、生理的な怖気で動けなくなってしまった。

 

「はぁ、はぁっ…はひぃっ…!」

「なに、これっ…へん…へんな、かんじ…っ!」

 

なすがままで男達に嬲られ続ける二人。しかし二人の悲鳴には、いつしか少しずつ色香が混じるようになった。未だに顔を恐怖で苦痛で歪ませる二人だが、そこには戸惑いの感情も介在しつつある。

 

「おにい、さんっ…これ、やだっ…へんなかんじ、するっ…ふひゃぁ…!」

「そっかそっか、じゃあもっと動いてみようねロムちゃん」

「ふぁぁっ、んっ…!おなか、きゅんきゅんするよぉ…っ!」

「…だって。ラムちゃんもロムちゃんみたいに感じてるんじゃないのかな?」

「そ、そんなこと…なっ、いぃぃ…っ!」

 

甘い声を漏らすロムに、それまであまり動かなかった男が腰を動かし刺激を強める。次第強くなる感覚に彼女が混乱する中、耳元でそんな姉の姿を示唆されたラムはロムへと見入ってしまった。すると彼女の中でも痛みの鈍化が強まり、同時に湧き上がる感覚に思考が圧迫されていく。

痛いというのも、怖いというのも、知っている感覚。だから例え辛くとも、二人はギリギリで踏み留まる事が出来ていた。だが、性の快楽は二人にとって未知の感覚。未知の感覚に襲われ、しかもそれがなんとも言い難い快感に繋がっている事が…二人には、何よりも恐ろしかった。

 

「やらっ、はぁんっ…!…ロム、ちゃ…ロムちゃぁん……っ!」

「ラム、ちゃん…ラムちゃん、ラムちゃん……っ!」

 

快楽という恐怖に震えるラムは、気付けば涙を零して姉の名を呼んでいた。ロムもまた同じ快楽に苛まれていたが、その声を聞いた瞬間顔はラムの方へと向く。

涙を零す瞳と、幼いながらに艶やかな色気を醸す紅潮した頬。男の腕に抱かれる彼女の姿は儚げで、同時に実の姉妹であっても欲情を覚えてしまう程蠱惑的で…気付けばロムは、必死に手を伸ばしていた。未発達な肢体を開拓される快楽に声をくぐもらせながらも、互いの名を何度も呼んでいた。そして……

 

「健気なロムちゃんも可愛いなぁ…仕方ない。ほらラムちゃん、おてて繋いで」

「きゃっ……ぁ…ろ、ロムちゃんっ…!」

 

動けば肉棒が奥へ入り込むのも気にせず手を伸ばす姿をを見た男は、一度動くのを止め腕をラムの上半身から離す。両手が自由になったラムはすぐにロムの手を掴もうと真っ直ぐ掲げ、膣を肉棒で貫かれたままの二人は次第に前傾姿勢へとなっていく。

彼女達は、男達が期待と劣情に満ちた表情を浮かべている事に気付かない。ただ相手の手を握る事に精一杯で、苦心の末に指先が触れ、続いて指が絡み合い、歪んでいた二人の顔に笑みが戻った次の瞬間……抜けかけていた陰茎が、再び二人の膣内へと押し込まれた。

 

『ひぎぃ……ッッ!?』

 

手を握り会ったまま仰け反る二人。彼女達の腰を掴んだ男二人は、これまでとは打って変わって激しい動きで腰を打ち付け、二人の蜜壺を抉っていく。…男達は、二人が手を握った瞬間気が抜ける事を分かっていた。

 

「んぁぁっ…!ま、またっ…おなか、きゅんきゅんっ、ってぇぇ…!」

「し、知らない…わたしこんなの知らないよぉぉっ!はにゃぁぁ!」

 

暫くは無理に動かず行われていた膣の慣らしと、手を握れた事による安心感。それ等は遂に二人から痛みを奪い去り、剥き出しとなった快楽の渦へ二人は一気に飲まれていく。

後ろから荒々しく責め立てられ、逃げようにも快楽で頭の中が快楽に占領され、顔を上げればそこには淫靡な声で喘ぎを漏らす姉妹の姿。快楽に耐性のない二人は、次第に興奮すらその身に宿し始めてしまう。

 

「こ、これっ…ずんずん、ってされるの…いい…気持ちいいよぉ…っ!」

「あへっ、な、なんれ…どんどん、どんどん気持ちよくなって…お、おかしくなっちゃうぅぅ…!」

 

愛らしい水色と桃色の髪は乱れ、未熟どころかそれが完成した美であるかのように瑞々しい肢体は快楽に悶える。少女としての幼さが強かった顔も今や快楽に蕩け、口元の端から涎を滴らせるその様は幼女趣味のない者すら欲情を禁じ得ない、魅惑の色香を振り撒いていた。

そんな二人に魅了され、更に強く腰を打ち付ける男達。肉棒は膣内を掻き回し、その度二人は嬌声を上げる。激しく、愛らしく、何より淫靡に。

 

「最高だ…最高の名器だよラムちゃん…!」

「ロムちゃんの下のお口もきゅうきゅう締め付けてきて、こっちも腰が止められないよ…っ!」

「あっ、あっ、ふぁぁっ…!目、チカチカってして…くるっ、なにかきちゃうっっ…!」

「はぅぅっ…も、あたま…まっしろで、きゅんきゅん止まらないよぉぉ…!」

 

快楽を知らない二人は耐える術もまた知る由もなく、ただ秘部から全身を伝って脳へと走る快楽に悩ましげな喘ぎを叫ぶ。このまま気持ち良くなり続けたら…などという思考はもう彼女達の中にはない。未知の快楽の奔流に思考を全て押し流されてしまった二人が今感じているのは、ただひたすらに動物的な快感だけだった。

遂に興奮が頂点へと達し、男達は鼻息も荒く全力で二人の子宮を突き上げる。硬く反り返った肉棒は強引に子宮口をこじ開け、その先端が子宮内部へと到達。そのまま精液が吐き出され、二人へ筆舌に尽くし難い程の快楽が押し寄せた。

 

「う、ぐっ…射精るっ…!」

「幼女女神のぷにマンに、膣内射精ぃ…!」

「あっ、ひゃっ、んふぇっ…ラム、ちゃんっ…ひゃああああぁぁああぁんんっっ♡♡」

「ひゃうぅぅぅぅっ!ろ、ロムちゃん…ロム、ちゃ…あひゃああぁぁああああっっ♡♡」

 

文字通りのつま先立ちになる程脚を伸ばし、ロムとラムは同時に絶頂を迎える。電流が走ったかのように身体が跳ね上がり、顎まで垂れた涎がその衝撃で弧を描き床へと付着する。そして悲鳴混じりの甘い嬌声は、小さな子宮と膣では受け止めきれなかった精液が秘部から零れ落ちる瞬間まで続いていた。

 

「は、ひっ…こんなの、はじめて……♡」

「ふぁっ、んっ…おなか、ぽかぽかしてるぅ…♡」

 

ゆっくりと陰茎を引き抜かれた二人は、失禁しながら床へと倒れ込む。右手と左手で繋がったまま、嬉しそうな笑みを浮かべて。

 

「こんなに出したのは久し振りだ…あぁ、ありがとう二人共。これからもお腹が痛くなった時は、治療宜しくね」

「それと、何かしたらその片付けまでしなきゃだよね。ほら、舐めて」

「んぇ…ちゅっ、ぱっ……」

「じゅ…ぷ、んちゅ……」

 

快楽の余韻に身体を震わせる二人の顔へ、精液と愛液で汚れた肉棒を押し当てる。

これまで何も知らなかった二人のホワイトシスターは、欲望に駆られた男達によって処女を散らされ、その身に快楽を教え込まれた。それはあまりにも残酷で、あまりにも悲劇的な、性への目覚め。だが、彼女等自身は今のこの瞬間を幸せに感じているのかもしれない。何故なら今の二人は、今日一番の満たされた顔をしているのだから。

──そうして女の悦びを知った二人の小さな雌は、歪んだ笑みで肉棒を咥えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜が明け、冷たい空気の中で暖かな光が街を照らしていく朝。その光を感じ取ったように、小さな吐息を立ててロムが目覚める。

 

「…ん……」

 

寝惚け眼で身体を起こし、ぽけーっとしながら目を擦るロム。まだ意識がはっきりしていないのか、頭は僅かに左右に揺れている。

 

「……ふぇ…?」

 

ベットで佇む事数十秒。次第に意識が鮮明となってきた彼女は、まだ寝ている双子の妹を起こさないよう静かにベットから降りようとして……違和感を感じた。

掛け布団とベットの間の空間、自分の身体がある場所に感じる冷たい不快感。それを疑問に思った彼女は掛け布団を捲り……

 

「……あっ…!?ら、ラムちゃん…!ラムちゃんおきて…!」

「…んぇ……?」

 

……次の瞬間顔面蒼白となって、慌ててラムを揺すり起こした。

眠そうな顔で身体を起こし、気の抜けた様子で目を擦り…と、ラムは双子の姉と同じ行程を踏んでいくも、それすら許さないとばかりにロムが彼女の肩を揺する。何事かと思いロムの方を見たラムに対し、ロムは布団の中を指差し……顔面蒼白が、姉から妹へと伝染する。

 

「え、あ…え!?な、なんで!?わたしなる前にいっぱいジュースのんだりとかしてないよ!?」

「わ、わたしも…でも、びっちょびちょ…」

「うぅ…や、やっぱり見まちがいじゃない……」

 

方や慌てふためき、方や一応は現在を受け入れている双子の姉妹。あり得ないとは分かっていつつも、ラムは見間違いを信じようと目を擦って…それでも尚変わらない現実に、がっくりと落胆する。

実のところ、これは二人の思っているようなものではない。だが知識に乏しい二人はそれを判別する事など出来ず、彼女等にあるのは自分達が恥ずかしいミスを犯してしまったという意識だけ。…最も、知っていれば平然と流せるものかと言われれば、それには首を傾けざるを得ないが。

 

「……み、見なかったことにする…?」

「それじゃ、ねるとき気持ちわるくなっちゃうよ…?」

「そ、そっか…じゃああれよ!見つかる前にかたづけちゃえばいいのよ!しょーこいんめつってやつ!」

「う、うん…なら、早くかたづけなきゃ…!」

 

下腹部の湿りに顔をしかめつつも二人はわたわたと着替え、続いてシーツもベットから剥がす。人間危機を感じると動きが機敏になるもので、それは女神も同じなのかこの時の二人は普段よりずっと無駄のない片付け能力を見せていた。

そうして『証拠隠滅』を図った二人は部屋を出る。後は自分達がボロを出さなければ、誰にもバレる事はないと信じて。

 

「…でも、ほんとにどうしてなんだろ…?」

「うーん……あ、そういえばロムちゃん。からだは元気になった?」

「うん。ラムちゃん…も、元気そう…」

「ぐっすりねたからかな?とにかく元気になったんだから、今日も一日がんばろうね!」

 

原因も原理もよく分からないが、調子が戻ったのならそれでいい。…そんな子供らしい締め括り方で、双子の女神は一日を始める。今日も彼女達には、二人仲良く一日が待っている。

 

 

…とは言っても夢の内容は二人の記憶にくっきりと残ったまま。嫌な筈にも関わらず何故か胸の高鳴るその夢に、彼女達は不思議な思いを抱える事になるのだった。



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鎮淫の夢 8

毎回の事ですが、初閲覧の方はまず『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧め致します。こちらももう分かっている方が多いと思いますが、長過ぎると感じる方は、R-18要素の殆どない最初のアスタリスク前と最後のアスタリスク後は一度飛ばして読むのも一つの手ではあると思います。




人物・オリジンハート

内容・膣内射精 アナル 拘束 二穴責め 目隠し 快楽堕ち


女神に『それ』が訪れるのは、女神の本質…システムとさえ言えるものが及ぼす現象。信仰者の母数が少なくとも、従来の女神とは成り立ちや機能が違えども、信次元の女神である以上は例外なく訪れる。女神が女神であるが故に、本人の意思など関係なしに訪れてしまう。……それは例え、制御と発散という対処が出来ない者であっても、確実に。

 

「……っ…うぅ、ん…」

 

小さな物音でもはっきりと聞こえる程静かな深夜。プラネテューヌの教会を内包するプラネタワーの一角、自分の部屋のベットの上で、イリゼは悩まし気に寝返りを打っていた。

 

(…駄目…まだ眠れない……)

 

普段であればもう寝入っているであろう時間でありながら、今の彼女は眠れていない。用事がある訳でもなく、眠気はあるにも関わらず、意識が眠りへと落ちていかない。まるで無意識の海へと落ちゆく意識を押し留められているかのように、睡魔を感じつつもそれ以上の段階へと到達しない頭と身体。……それが、今に至るまで数十分程続いている。

 

「……はぁ…困ったなぁ…」

 

身体を仰向けに戻して、目を閉じたまま溜め息を吐く。多くの戦闘を切り抜け、苦境の中でも信念を貫き続けてきたもう一人の原初、オリジンハートへ溜め息を吐かせたのが同じ女神でも強大な敵でもなく、ただの『眠れない現状』というのは些か間抜けた話ではあるが、実際彼女は困っているのだから仕方のないところ。…それに、状況こそありふれたものではあるが、眠れない原因はその限りではない。

 

「うぅ…もう少しで寝られそうな気がするのに…」

 

彼女が寝付けずにいるのは、身を昂らせる高揚感に寝入る事を阻まれている為。そして何故高揚感に苛まれているかと言えば…それは彼女が信次元の女神であるからに他ならない。

もし彼女が従来の…遥か昔から続く体制の中で自然に生まれた女神であれば、教会に安置されているシェアクリスタルを利用した機能の操作によって対処を取る事が出来る。しかし彼女は特殊な出生を持つ女神。少なくとも現段階では他の女神と同様の手段を取る事が出来ず、『勝手に何とかなるのを待つしかない』というのが彼女の現実。幸いこれまでは何とかなっており、恐らくは能動的に行えないだけで対処自体は毎回行われているのだろうという推測は立っているものの……能動的に行えるか否かは、やはり大きい。

 

「…いや、無心だよ無心…眠気はあるんだから、それに身を任せればその内必ず眠れる筈……」

 

自分に言い聞かせるようにそう呟き、イリゼはゆっくりと息を吐く。意識に妨害がかかるのならと彼女は身体の力を抜いて、外堀から埋めていくが如く自分を眠りへと誘おうとする。するとその甲斐があってなのか、それとも単に睡魔が打ち勝っただけなのかは分からないものの、数分後には彼女の意識が薄れ始めた。

 

(…やっと…眠れそう……)

 

段々と身体が睡眠へ入っていく最中の心地良さを感じながら、残った意識の中でぼんやりと考える。よく眠れるだろうか、寝坊しないだろうかと一通り睡眠絡みの事を連想していき……最後に辿り着くのは、高揚感絡みの事。

 

(…また…あんな感じの、夢…見るの、かな……)

 

自分の事でありながらどこか他人事に感じる、夢への思い。最早寝入る直前だからかそれに対して感情は殆ど揺れ動かず、彼女はただ漠然とどんな夢を見るのか想像していた。しかしそれも淡いもので……想像に結論が付く前に、彼女は完全に眠ってしまった。

こうして高揚感に悩みつつも就寝へと至ったイリゼ。寝てしまえばもうそれも関係なく、それどころか深い深い夢の中へと落ちていく。そして、その深い眠りへと落ちる直前……ずっと高揚感を抱いていた彼女の身体は、いつしか疼きと火照りも感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わぁ、私の為に作ってきてくれたんですか?」

 

その日はいつものようにクエストを終えて街へと戻ってきたイリゼ。クエスト完遂の報告を行い、プラネタワーへと戻ったのであれば全ていつも通りの出来事と言えたが…飛んで街へと戻った彼女は、意外な人物に出迎えられた。

 

「は、はい。お、俺達前からイリゼ様に憧れてて…でも俺もこいつもイリゼ様の役に立てる事なんて何にもないんで、せめて贈り物をしたいと思って…」

「それでわざわざ手作りのものを…役に立てる事なんて何にもないなんて言わないで下さい。私今、贈り物をしてもらえて凄く嬉しいんですよ?」

 

彼女を待っていたのは、見覚えのない二人の男性。貴女の信仰者なんです、と些か動揺した様子の二人から、彼女は手作りらしき菓子を貰っていたのだった。

突然見知らぬ男に憧れていたと言われながらプレゼントをされるのは、普通の女性にとっては驚きを超えて恐怖を抱いてしまう出来事。だが、彼女は女神であり…自身に好感情を抱いてくれる相手の事は積極的に信じようとする彼女の精神が、快く受け取ろうと彼女自身に思わせていたのである。

 

「そ、そう言ってもらえて光栄です…ほんと、俺達なんかの贈り物を女神様に嬉しいと思ってもらえるなんて……」

「だからそういう後ろ向きな事は言わないで下さい。そんなに卑下されたら、私もこれを食べ辛くなってしまいます」

「うっ……す、すみません女神様…気を付けます…」

「ふふっ。それじゃ、頂きますね」

 

折角だから、とその場でラッピングを解き、中の菓子を一つ口へと放るイリゼ。彼女の細くしなやかな指が菓子を摘み、一瞬ながら唇に触れる様を男達は息を飲んで見ていたのだが…それを彼女は気にしていなかった。……というよりも、途中からは気にしていられなかった。

 

(…これは……)

 

若干粉っぽい舌触りと、物足りなさを覚える甘み。形も決して整っているとは言えるものではなく……正直に言えば、彼等の作った菓子はあまり上手ではなかった。

しかし彼女はそれを言えない。それはわざわざ作ってくれた二人に気を落としてほしくないという思いと、美味しいとは言えないものの、はっきり不味いと言える程悪くもない…という何とも微妙な出来栄えが理由であり、その時彼女は二人の視線よりもこれをどう切り抜けるかに意識を集中させていた。

 

「…あ、あの…どう、ですか…?」

「あ、えっと…控えめな味付けがいいと思いますよ!えぇもう、これからは私への思いが伝わってきますね!」

 

不安そうにする男性達の姿に、慌ててイリゼはフォロー。更にそれが嘘ではないと思ってもらう為、二つ三つと次々に菓子を口の中へと放り込んでいく。…つまりは結果的に役に立つどころか心労を増やしている訳だが…それを指摘するような彼女ではない。

 

(うぅ、ちょっと飲み物が欲しい…後物凄く下手って訳じゃなくて助かった…)

 

そうして最終的には半分以上食べてしまった彼女。貰った当初は本心からだった笑みも今や作り笑いと化しているが、それでも彼女の『嬉しい』という思いは消えていない。…が……

 

「……っ…」

「……イリゼ様?」

「…い、いや…別に……」

 

男性達を傷付けないよう気を付けながら、さり気なく作る上でのアドバイスを口にしていたイリゼは、次第に睡魔にも似た意識の混濁を感じ始めた。初めはそれを疲れによるものかと思っていたが…それにしては、意識への影響が強過ぎる。

 

「だ、大丈夫ですか?具合悪いんですか?」

「め、女神様に何かあったら大変です!近くに休める所があるんで、辛いなら手を貸しますよ!?」

「…二人、共…じゃあちょっと、そこに連れて行ってもらえますか…?」

 

彼等に不調は見せまいとする彼女だったが、隠すのも難しい程の症状と、彼等の必死な様子を見て、彼女は二人の提案を受け入れた。下手に隠そうとするよりも、こうして頼った方が彼等も自分自身も安心出来るとその時は思って。

 

「も、勿論です!さぁこちらへ!」

「歩けますか?意識はまだありますか?必要な事はなんでも言って下さいね?」

「ありがとう…ごさい、ます……」

 

二人の男に連れられ、彼女はふらふらと歩いていく。もし彼女の症状がもう少し軽ければ、菓子を食べた直後に具合が悪くなった事、彼等が突然の状況にしては対応が早かった事に疑念の一つでも抱いていただろう。だが、今の彼女はどこをどう歩いたのかも分からない程意識が飛び掛けており……彼女が彼等の向かった目的地へと着いた頃には、殆ど意識は無いも同然の状態だった。

 

 

 

 

イリゼの意識が回復したのは、それから数十分後の事。眠りから目覚めるように意識を取り戻した彼女が目にしたのは…目を疑う程の光景だった。

 

「……え…?」

 

天井の滑車から伸びる縄によって縛られた両手と、同じく膝に縄を回され広げた状態となっている両脚。長く端麗な髪に凛々しさと女性的な魅力を併せ持つラインを有する彼女の身体そのものには異変がなかったが、プロセッサはその多くが外され…彼女は豊かな乳房とくすみのない秘部を露わにした状態で、椅子へと座らされていた。

 

「…こ…これ、は……?」

「あぁ…起きたんですね、イリゼ様…」

「……!あ、あの!私が意識を失っていた間に一体何が……、──な……ッ!?」

 

動揺する彼女の言葉に、後ろから若干くぐもった声で答える男の一人。人がいる事を知った彼女は驚きつつも彼へと何があったのかを訊こうとし…振り向こうとした瞬間、自分の毛髪が何かに掴まれている事に気付いた。そして、聞こえた声の方向と髪を掴む存在の方向が一致している事に嫌な予感を感じつつ視線を伸ばすと……そこにあったのは、自分を信仰してくれている筈の二人が、彼女のきめ細やかな白い髪へと顔を埋めている姿。

 

「へ、へへ…やっぱり女神様って、髪の毛もいい匂いなんですね…」

「肌触りもさらさらで、綺麗で…はぁ、思っていた通りの髪だ…」

「お、お二人は…何、を……」

 

感嘆の息を漏らす二人に対し、彼女は愕然としながら声を絞り出す。……が、質問せずとも薄々彼女は分かっていた。分かっていたが、彼等二人を信じたくて、問い掛けの言葉を口にした。…しかしその思いは、彼等によって崩される。

 

「…すみません、イリゼ様。イリゼ様には薬を…あの菓子の中に、薬を盛らせて頂きました」

「……っ!…じゃあ…私の、具合が悪くなったのは…」

「薬の影響です。あんなに沢山食べて下さるとは思っていなくて、不安でしたが…目を覚まされて、本当によかったです…」

 

申し訳なさそうに、心配していたように、前へ回った彼等は言う。罪悪感も心配も薬を盛っておいて何を、という話であり、同時にこの時菓子をあの場で食べなければ、或いは数個に留めておけばこの事態は回避出来たという事も彼女からすれば判明した訳だが…今のイリゼの頭にあるのは、「何故?」という思いだけだった。

 

「……どうして…どうして、こんな事を…」

「そ、それは……だって、仕方ないじゃないですか…」

「仕方ない…?」

「…華やかな世界にいる女神様が、俺達みたいな冴えない男となんか交流を持ってくれる訳がない…仮に接点が出来ても、その時限りの関係になるのは間違いなし…生まれも見た目も平均以下な俺等なんて、絶対に女神様と仲良くなんてなれないって決まってるんですよ…!」

「そんな…そんなの……」

 

俯き、男の一人が口にした「何故?」への返答。それは論ずるまでもなく彼の言う『女神と仲良くなれる存在』への妬みと決め付けだったが、それでも雰囲気だけは悲壮なもの。それを感じ取った彼女は咄嗟に言葉を返そうとしたが…続く彼の言葉に、上げた顔に浮かぶ、歪んだ感情に絶句する。

 

「……だから、俺達は思ったんです。俺達は平凡な人間でも、女神様と『特別』な関係になればいいんだって」

「だ、大丈夫ですイリゼ様。俺達はイリゼ様が大好きですから、好きなだけですから…!」

「な、何を…何を言って…え……!?」

「知ってますか女神様。感覚って、どこかが機能しなくなると他が敏感になるんですよ…?」

 

悪意とは違う、されど明らかに常軌を逸した彼等の思考に彼女が怖気を感じる中、片方の男が手にした黒い帯でイリゼの視覚を奪う。

それに続けて彼女へと告げられた、不可解な言葉。目隠しに関連付けて、何故これを言ったのか意味の分からなかった彼女だったが…次の瞬間、乳房に走った甘い感覚と共にその意図を理解する。

 

「はひぃぃ…っ!?」

「おぉぉ…これが、イリゼ様の胸の感触…」

「や、止めて下さい!こんな事したって…ひゃ、っん…!」

 

男の太い指で両の乳房を鷲掴みにされ、思いもしない声を漏らしてしまうイリゼ。揉まれる度、乳頭が手の平に擦れる度に快楽を感じる神経が反応し、思いを無視した感覚を彼女へ味わわせる。…男の言葉通り、目隠しをされた彼女の身体は普段よりも敏感になっていた。

 

(……っ…まだ頭が重くて、身体に力が入らない…女神として、止めなきゃいけないのに…!)

 

身体は上手く動かず、武器の精製も愛撫で集中出来ない彼女の乳房を、二人の男は幸福そうに堪能する。指全体で弾力ある柔らかさを感じ、ぷっくりと勃ちつつある乳頭を摘み上げ、絞るように乳房を中程から握り締める。しかも彼等は時折手を離しており、目隠しによって毎回突然の再開を味わう事となる彼女にとって、それは甘くも恐ろしい責め苦だった。

 

「はっ、ふ…あ、貴方達は、これで私を虜にしたいんですか…?だったら、そんなに私は甘くない……ふぁっ…んっ…!」

「強がるイリゼ様も可愛いなぁ…で、でも残念。俺達は、虜にしようなんて考えないです…」

「俺達は女神様を…っと、その前に…こっちもちゃんとしてあげますからね…」

「こ、こっちってどっち…ぁひゃあっ…!そ、そこはぁぁ…っ!」

 

そんな責め苦の中でも気を強く持とうとする彼女だったが、乳房から手を離した男の指によって秘部を広げられ、再び甘い嬌声を漏らしてしまう。彼女は股を閉じて指の侵入を防ぎたい思いに駆られるも、縛られた脚ではそれも叶わない。

 

「…処女膜は…あぁ良かった、まだ破れてない…」

「あ、当たり前だろ…!イリゼ様が非処女な訳ないじゃないか…!」

「いやそうだけどさ…ちょっと濡れ始めてるし、こんなの見てたらしゃぶりつきたくなるわ…」

「い、嫌っ…広げ、ないでっ…胸も、そこも止めぇぇ…っ!」

 

目隠しで鋭敏になり、拘束で身をよじらせる事も出来ない彼女にとっては、指と手による刺激だけでも相当なもの。手を握り締め、身を強張らせてそれでも彼女は耐えようとするが、その意思とは無関係に身体は快感で昂ぶっていく。絶頂という屈辱的な到達点へと追い詰められていく。

 

「ふぅぅーっ、ふぅぅーっ…!」

「ははっ…耐えてる、俺達の手が女神様を顔真っ赤にさせてる…!」

「耐えてくれていいですよぉイリゼ様…イリゼ様がイくまで、俺達ずっとシてあげますから…」

「ひっ……あ、あぁぁぁ…っ!?」

 

歯を食い縛ってまで耐える彼女だが、そんな彼女に男達は焦れるどころか嬉々とした様子で責めを続ける。この様に再び彼女は恐怖を…生物としてではなく、少女としての恐怖を感じてしまったその瞬間、張り詰めていた我慢に綻びが生じ、一気に快楽が彼女の背筋を駆け登る。それに慌てて気を張ろうとするイリゼだが……もう遅い。

 

「あっ、あっ、ああぁっ…だ、ダメっ…ダメっ、イっ、く……んはぁぁああああンンっっ!!」

 

喘ぎというには些か品のない嬌声を上げながら絶頂するイリゼ。指を根元まで挿れられた膣をうねらせ、嬌声と共に愛液を撒き散らして男の腕を汚していく。…だが、それを受けた男は浮かべた笑みを深めるばかり。

 

「はぁ、っ…はぁ…わ、私…そんな……」

「あぁ、俺達の手でイリゼ様が絶頂した…あのイリゼ様が、俺達の手で……」

「やっぱり女神様はイく姿も可愛らしいです…真っ赤な顔も、ぴくぴく震えてる身体も、その瞳も全部……」

 

目隠しを解かれた彼女の瞳は涙で潤み、それが紅潮した頬と相まって魅惑の可憐さと暴力的な程の劣情感を醸し出す。

そんな彼女に喉を鳴らした男達は、自然と左右から頬を撫でていた。それは優しく、愛おしさの表現とでも言うべき手付きだったが…だからこそ彼女はその手付きから彼等の歪みきった感情を感じ取り、彼等への恐怖を強めていく。…痛みや苦しみには慣れている女神も、直に伝わる歪んだ思いには慣れてなどいなかった。

 

「も、もう止めて下さい…私は貴方達を自分に不釣り合いだなんて思ってません…だから……」

「ふ、ふふ…イリゼ様ならそう言ってくれると思いました。こんな俺達にも優しくしてくれる、思った通りの女神様…」

「でも足りない…もっともっと特別な関係になりましょうよ、女神様…」

「えっ、なッ……今度は、何を…!?」

 

彼女の訴えも男達の心には届かず、むしろ彼等は都合の良い解釈で更に私欲を満たそうとする。

部屋の一角にあった縄のウインチを回転させ、それによって持ち上げられるイリゼ。自身の体重が手首と膝裏にかかる事で彼女は苦悶の表情を浮かべるが、その身体はすぐに椅子を退かした男達によって支えられた。

 

「何、って…前戯の後にする事なんて、決まってるじゃないですか…」

「それって……ま、まさか…」

 

前後から支えつつも大腿や尻の感触を楽しむ男達は、片手を離して下半身の衣類へと走らせる。ベルトを外し、スボンと下穿を下ろした事で姿を現したのは、それまでも膨らみという形でその存在を主張していた彼等の男性器。二本の肉棒は、それぞれで獲物を目の前にした肉食獣の如く、欲望を露わに先端から涎を垂らしていた。

 

「み、見て下さいイリゼ様…俺、イリゼ様と繋がれると思っただけでこんなに興奮してるんですよ…?こんなに俺、イリゼ様を思ってるんですよ…?」

「分かるでしょう?俺達の信仰心…女神様と一緒に気持ち良くなろうと思って、ここまで抜かずにいたんですから…」

(これが、男の人の……こ、こんな凶悪そうなモノを…今から私…挿れられるの…?)

 

これまで男性器とは無縁だった彼女にとって、陰茎はそれだけで異質さを感じる存在。そんなものが男を知らない自身の秘部へと押し込まれるのかと想像した彼女は、自分でも気付かぬ内に怯えの感情を抱いていた。だが、その感情は…よりにもよって悪い方へと裏切られる。

 

「……ひゃっ…は、へ…?」

 

少女としての怯えから目の前の陰茎に目を奪われる中、突如後孔に感じた異物感。人体の構造と拘束の関係から、直接見て確かめる事は出来ないものの…後孔で蠢く感覚から、すぐに彼女は異物感の正体を理解した。

 

「ど、どうして…そんなところ、に…んっ…指を……」

「解しているんですよ。初めての相手と、初めてのセックスで、両方の処女を一度に捧げる…どうです?女神様も素敵だと思うでしょう?」

「……っ!…は、はは…う、嘘ですよね…嘘でしょう…?」

 

言葉通り解すような指使いで後孔の緊張を緩める男は、言い切ると同時に指を抜く。その言葉に更に恐怖を煽られたイリゼは乾いた笑いの後に、余裕のない声で訊き返すが…返ってきたのは、彼等の肉棒が秘部に、後孔に添えられるという行為だけ。

 

「…む、無理…無理ですそんなのっ!わ、私初めてなのに…前だって挿れられた事ないのに、お尻と一緒なんて無理無理無理!絶対に無理──」

「…イリゼ様の初めて、貰わせてもらいます…っ!」

「ひッ、ぎぃぃ……ッ!?」

 

青ざめた顔を横に振るい、イリゼは感情露わに無理だと拒絶する。しかし、これまでのように…彼女の言葉は、彼等には届いていなかった。

亀頭を僅かに蜜壺と後孔へと挿れ、そこから二人同時に腰を打ち付けた男達。膣と直腸を一度にこじ開けられた彼女は息を詰まらせ…次の瞬間、彼女は苦悶の声を響かせる。

 

「い、痛い…痛い痛い痛いッ!抜いて、抜いてぇぇっ!」

「や、やった…俺、俺遂にイリゼ様の処女を……」

「俺も、後ろの初めてを…これが、女神様のアナル…」

「抜いてっ!早く抜いて……あ"あぁぁっっ!?」

 

感涙の面持ちを見せる男達だったが、股を裂かれるような痛みに襲われている彼女はそれどころではない。縄を鳴らし、叫びを上げて彼女は抜く事を懇願する。

だが、それに反して彼等は腰を振り始める。自らの欲望を叩き付けるように、力強く、それでいてねちっこいピストン運動を。

 

「な、なんでっ…やだっ、ぃひぃぃンッ!」

「はぁ、はぁ…イリゼ様、イリゼ様ぁ…!」

 

秘部から滴る血液にも目をくれず、正面の男は腰を振る。片手をイリゼの膝裏に通し、もう片方の手で乳房を揉みしだきながら、欲望のままに膣壁を肉棒で掻き毟っていく。

 

「分かりますか女神様…今女神様のアナルに、俺のチンポが入ってるんです…ふふっ、俺は分かっていますよ。女神様が嬉しくて俺のチンポを締め付けてるのが…」

「う、動かさないで…裂ける、ほんとに裂けるからぁ…っ!」

 

後ろの男は逆に、深く挿したまま直腸へ陰茎を押し付ける。押された直腸は前の激しい腰使いが響き、彼女は前後の穴が繋がっているかのような感覚に苛まれていく。

異物感、圧迫感、そして痛み。想像していたものとはかけ離れた『初めて』に、切なさから再び涙を浮かべる彼女。その儚げな様は……男達に、歪な支配欲をもたらした。

 

「痛くなんかある訳ないじゃないですか、だってシてるのは女神様を信仰してる俺達ですよ…?」

「痛いと思うのは勘違いで、本当は気持ち良い筈です…イリゼ様はそう感じてる筈なんです…」

「くひぃぃ…!み、耳元で話さない、でぇぇ……!」

 

両穴を責め立てながら、男達は耳元で囁く。それ自体が敏感な耳を責める行為であったが、それ以上に彼等の発する言葉が彼女の頭の中で渦巻き始める。

 

(な、何これぇ…頭の中で響いて、ぼーっとなって…感覚っ、おかしく…なるぅ……!)

 

何度も何度も、刷り込むように囁き続ける。初めは拒絶と否定の言葉を発していたイリゼは、次第にその声から覇気が無くなっていき、代わりに一時は鳴りを潜めていた喘ぎが再び漏れるようになっていく。

それは、追い詰められた彼女の精神と、無意識に苦痛から逃れる術を探す身体、それに他者を信じようとする彼女の性格が及ぼした狂い。嬲られながら呪詛の様な言葉をかけられ続けた彼女は遂に理性に狂いが生じ……彼等の言葉を『信じて』しまった。痛い訳がないと。気持ち良いのだと。

 

「ぬひぃぃっ…!はっ、あぁっ…んっ…!」

「ほぉら、気持ち良さそうな声が出てきた…気持ち良いんですよね、女神様」

「そ、そんな事…ひゃうぅっっ…!」

「ここですか…?こ、ここが好きなんですねイリゼ様…!」

「あっ、やっ、ダメ…!そこっ突いちゃ…ぁああンっっ!」

 

口では否定を続けるも、身体は一突きごとに快楽への感度が増していく。拘束された身体には快楽を逃がす術がなく、彼女に出来る事といえば手足の指を握って耐える事位。しかしそんなささやかな抵抗すらも、欲望を膨らませる男達によって飲み込まれる。

 

「いぃぃ……っ!?…はッ、あぁぁンンッッ!」

 

突き上げでだらしなく揺れていた乳房に男がむしゃぶり付き、イリゼの身体は仰け反り返る。その次の瞬間後ろから伸びた手が充血した陰核を捻り上げ、下腹部に走った痺れるような快感に今度は腰が引けてしまう。すると仰け反っていた身体が戻る事で乳房は前の男の顔に挟まれ、再び仰け反れば自ら後ろの男の手に陰核を擦り付ける形になり……逃れられない快楽のループに飲まれたイリゼは、哀れにも盛った雌の様に腰を振っていた。

 

「ひゃっ、は、離しっ…んおっ、ふぉおおぉっ!離してぇえぇぇぇぇっ!」

「あ、ははっ…そう言って俺達に背徳感を感じさせてくれてるんですね…!」

「お優しい女神様の為に、もっと俺達も気張らなくては…ふんッ……!」

「ちがっ、違うのぉっ!ほんっ、とにぃ…!もうやらぁぁぁぁっっ!」

 

狂いから貪欲に快楽を求める身体と、頭の焼き切れそうな快楽に悲鳴を上げる心。気付かぬ内に男達への恐怖は薄れており、それは快楽で恐怖が塗り潰された結果だった。それ程までに、彼女は甘美で残酷な快楽の渦に、心も身体も蝕まれていた。

 

(もっ、もう無理っ…もう、気持ち良いの隠せないよぉ……っ!)

 

喘ぎと共に口から漏れ出た涎が顎を伝い、整った顔に淫靡な筋が出来上がる。性感帯だけではない。耳元で囁かれる男の言葉も、秘部と後孔が一突きされる度に鳴らす濡れた音も、下品な体勢で拘束され男達に弄ばれている身体すらも、今や彼女を淫欲に駆り立て思考を麻痺させる興奮剤だった。そして身体は更に男達から快楽を享受しようと肉棒を締め付け、嬌声の色香を強めていく。

 

「んほぉおぉぉっ!こ、交互に擦られてっ、私の穴馴染んじゃうっ!私前と後ろ同時に責められて気持ち良くなる変態にされちゃうぅぅっ!」

「素直になってくれて嬉しいです…でも、気持ち良いのはそこだけじゃないですよね…?」

「ひゃひぃっ!ぐりぐりしちゃダメぇ!そんな事されたらっ、もっと熱くなっちゃうからぁ!」

「熱く…?…じゃ、じゃあ冷ましてあげますね…じゅるっ、ぷっ…」

「くぁっ…!はぁあああああぁンっっ!」

 

乳頭と陰茎は平時の倍以上に膨れ上がり、切なそうにぴくぴくと震える。そんな乳頭に容赦なく吸い付かれ、陰茎は潰さんとばかりに押し込まれ、煮え滾る快楽の熱に彼女は最早悲鳴を上げる事しか出来ない。あまりにも気持ち良くて、あまりにも昇天しそうで…だからこそ、辛くて辛くてしょうがない。

本来ならば、もう絶頂していてもおかしくない程の快楽。しかし絶え間なく、逃げ場なく与えられ続ける快楽はその絶頂すらも封じ込め、破裂しそうな快感の発散を禁じられた彼女の思考はもう殆ど機能していなかった。

 

「おかしくなるっ!ほ、ほんとに…おかしッ、く…なるからぁ!イかせてッ、イかせてええええぇっ!」

 

そうして遂に彼女が口にした、懇願の言葉。中止ではなく最後まで到達させてほしいという、快楽への屈服宣言。それは彼女にとって逃げ出したい程に、泣き出したい程に屈辱的な宣言だったが…もう彼女にはどうする事も出来なかった。

歪んだ思いの成就とも言える彼女の言葉に、男達幸福に満ちた笑みを浮かべる。それと同時に彼等の興奮も最高潮まで登り詰め、その快楽のままに腰を彼女へ打ち付ける。膣を掻き分け、子宮口をこじ開け、根元まで直腸に沈み込んだ二本の肉棒は大きく脈打ち……吐き出された精液が、彼女の快楽を爆発させる。

 

「だ、射精しますイリゼ様…っ!」

「俺達の精液、受け取って下さい…っ!」

「〜〜〜〜っっ!ほっ、おおっ…ああイくッ…お"お"ほぉおおぉぉぉぉおおッッ♡♡」

 

品性をかなぐり捨て、イリゼは獣の雄叫びの様な嬌声を上げて絶頂する。開いていた股を更に広げ、仰け反った顔から下を突き上げて絶頂するその様は、とても女神のものとは思えない。娼婦すらもう少し人間らしさがあるだろうと思われる程に、この時の彼女は快楽に狂った雌の本性を露わにしているのだった。

 

「は、ぁっ…ぃっ…んぁ…♡」

「き、気持ち良かった…最高だ…」

「あぁ…これぞ名器…いや神器だよ……」

「…け、けど収まらない…気持ち良すぎて、全然収まらない…」

「…女神様、折角今俺達は特別な関係になったんです…だから、今度はもっともっと深めましょう…俺達の、俺達だけの関係を……」

 

力が抜け、文字通りぶら下がっている状態のイリゼから陰茎を引き抜いた男性達は暫し余韻に浸っていたが、彼等の欲望は未だ健在。前後で彼等は立ち位置を変え、精液と愛液、腸液でそれぞれ緩くなった二つの穴へと再び肉棒を挿入する。何度も何度も彼等は欲望を叩き付け、彼女の身体と心に快楽の味を刻み込んでいく。そうして彼等によるイリゼへの調教は、彼等が疲弊し切るその時まで続けられた。

そして……

 

「……あぁ、今日もきてくれたんですね」

「待ってましたよ、女神様」

「ふふっ…当然ですよ、だって貴方達は私の大切な信仰者さんですから…。…今日も、宜しくお願いしますね…♡」

 

その日以降、毎日のように彼等の下へ訪れるようになったイリゼ。舞い降りた彼女が下腹部のプロセッサユニットを解除すると、そこにあったのは駆動音を立てて彼女の両穴を責める二本のバイブ。──これを見れば、誰であろうと思うだろう。気高き女神オリジンハートは、快楽に堕ち一匹の雌と成り果てたのだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平時よりも幾分か就寝が遅くなったイリゼが迎えた、翌日の朝。習慣というものは人の無意識にも影響するもので、起床時間は普段と然程変わらなかった。

 

「……ぅ…ん、っ…」

 

ゆっくりと瞼を開け、緩慢な動きで起き上がる。眠そうに目を擦り、軽く身体を反らせて伸びを行う。…瞳はまだ、寝ぼけ眼。

 

「今日もよく寝……てない…まだ眠い…」

 

よく考えずに言葉を発し、途中で内容の間違いに気付いて訂正にかかるイリゼ。実際普段より睡眠時間は短いのだから、睡魔が残っているのは当然の事。

しかし二度寝をする訳にもいかないと心の中で己に言い聞かせ、彼女はベットから降りようとした。…が、その瞬間下腹部に湿った不快感を感じて硬直する。

 

「……っ…!?…こ、これは……ああぁっ!?」

 

固まり、状況を把握し、原因を探る事十数秒。嫌な汗が背中に垂れ、寝ている間に汗をかいたのか寝間着が肌に張り付く中、理由に気付いた彼女は、顔を一気に赤らめ掛け布団を捲り上げた。

捲った先で目にしたのは、濡れた跡の広がっているベットのシーツ。それを見て更に彼女は頬を染める。

 

「うぅぅ…そうだった…ここまでセットなんだったぁぁぁぁ……」

 

理解を終えた彼女は、自室だからかあからさまに落ち込みを見せる。身体が異常な高揚感に襲われた日は、ほぼ確実に高揚感の解消と引き換えとして翌日にこの結果…そして口に出すのも憚られるような夢を見る事になる。自身の正気を疑うような(実際夢の中の自分は正気を失っているとしか思えない)夢もさる事ながら、現実に現れるこの結果もまた彼女の心に相当のダメージを与えていた。

 

「……私違うもん、そんな女の子じゃないもん…」

 

暫し落ち込んでいた彼女だったが、いつまでもこうしている訳にはいかない。誰かが来るかもしれないというのは勿論、別室で寝ているスライヌ…愛称ライヌちゃんが起きてくる事を考えれば、彼女は落ち込んでいる場合などではないのだった。

 

「…すっきりはしたけどさ…ちょっと寝不足な事を除けば身体の調子良いけどさ…だからってこれは……」

 

そう言いながら彼女は片付けを進める。着替え、濡れたものを取り替え、自分とベット上の状態を元通りへと戻していく。そうして片付ける内に心の整理も自然と付き、終わる頃にはある程度気持ちが切り替わっていた。

 

「……いや、もう終わった事なんだし必要以上に考える事はないよね。それより寝不足を言い訳にしたくないし、今日はいつもより張り切らなきゃ」

 

ライヌちゃんがまだ寝ている事を確認したイリゼは、その言葉を口にしながら部屋を後にする。反省する事と引きずる事は違う、内心で呟き頷いた彼女は、前向きな思いで今日という一日を送るのだった。

 

 

……だが女神であっても少女は少女。自分にはそういう方面での魅力があるのかと意図せず妄想してしまい、そんな自分にイリゼはまたもや赤面するのだった。



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鎮淫の夢 9

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・レジストハート

内容・膣内射精 アナル 口淫 手淫 二穴責め 脅迫


 生まれた次元、生まれた時代、生まれた経緯…一括りに女神と言っても、その在り方は様々。それは人でいう個性や個人差の域に留まらず、女神という存在の性質…果ては能力にまで左右する。

 だが、共通する部分もある。女神である以上、本来は人の理想を体現する存在であるという点では、どの女神も一致している。故に…女神が女神としての道を外れず、人の思いも共にある限りは…『それ』もまた、付き纏うものなのかもしれない。

 

「はぁぁ…今日もいつも通り、色々な事があったわね…」

 

 夜の自室、就寝前。やりたい事、やるべき事、その全てを終わらせてベットに入った彼女…レジストハートことセイツは、今日もいう一日を思い出して吐息を漏らしていた。

 

「…ふ、ふふっ…今日も皆、素敵で可愛い心の輝きを見せてくれたわ…ほんっと皆、魅力的なんだから……」

 

 膝を立てた状態で裸足の足先をぱたぱたとさせながら、セイツはほんのりと紅潮した頬を緩める。

 彼女が言っているのは、友人や仲間達と過ごす中で見た、感じた、感情の…即ち心の動きの事。前向きな心も、自信を失った心も、楽しむ思いも、悩む気持ちも…強い思いなら大体は好きな彼女は正しく「外見より中身」を見る女神であり、つまりは老若男女皆が好きなのであり、それがある種の「変態」と呼ばれる所以であった。

 そんな彼女は今日感じた心の輝きを思い出し、自らの心をときめかせる。悪い言い方をすれば、その心に対し興奮する。

 

「…ぅ…どうしよう、なんだか本当に頬が熱くなってきた……」

 

 高揚感のせいか、頬が、身体が熱くなる。これから寝ようとしているのに、身体が火照ってしまう。これは不味い、流石に身体を休める為に寝る筈が、不要に興奮だけして時間を消費するのでは本末転倒だ、と思考を打ち切り、そのまま寝入ろうとするのだが、どうにも熱は消えていかない。

 

(…おかしい…もう考えるのは止めたのに、どんどん熱がはっきりしてくるなんて…どういう事、かしら……)

 

 落ち着かないように寝返りを打つセイツだが、当然そんな事で熱は引かない。内から広がるような火照りは彼女の意識から離れず、心の中にも疼きのようなものが渦巻くが、一方で眠気は平常通りに襲ってくる。

 不可解な熱と、彼女を眠りへと誘う睡魔。段々と意識は朦朧としたものに変わっていき、それでも熱は、火照りと疼きだけははっきりしたまま意識に残る。

 

「…ぁ…これ、って……」

 

 いよいよ意識が薄れていく最中、ふっと浮かんだ記憶と感覚。前にも似たような事を、同じような熱を感じた事があると、不意にセイツは思い出し…しかしただ、思い出しただけ。それに対して思考する間もなく、セイツは眠りに落ちていく。

 深い睡眠へと沈む中、最後まで残ったのはやはり熱。火照り渦巻く、何かを渇望するような疼きだけが最後まで残り……それ等は感覚として、セイツを包み込んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこに行くと、持て余した欲求を、満たされない悶々とした思いを、極上の快楽へと変えてもらえる。……何とも胡散臭い、眉唾めいたそんな噂が、一部の界隈で流れていた。

 はっきりとした情報はない。実際に至福の時間を味わったという話も、何もなかったという話も流れる、何とも噂らしい噂。しかしその、如何わしさのある内容につられて、その場所へと行ってみる者は後を絶たず…彼もまた、その一人だった。

 

「ふふふっ、どうかしら?もっと激しくしてほしい?それともこうして、圧迫するのがお好み?」

「あ、あっ…ど、どっちも…どっちも良い、です…っ!」

 

 ある裏路地。そこにある建物の扉から繋がる小部屋の様な場所に響く、艶めいた声と余裕のない吐息。その内、余裕のない吐息を漏らしているのは若い男性であり、その彼に蠱惑的な笑みを浮かべているのは…女神の姿となったセイツ。

 

「ま、まさか本当に…こんな事が、あるなんて…っ!見ず知らずの俺にっ、女神様が…胸で、挟んで…あぁっ…!」

「見ず知らず、なんて言わないで。もうわたし達は知り合って、こんなにも触れ合っている仲でしょう?」

 

 何もない、せいぜい左側に鍵のかかった扉位しかない裏路地の行き止まりで、噂は嘘だったのかと落胆していたところに現れた彼女。驚く男性に対し、何かを見定めるようにセイツはやり取りを交わし…そして穏やかなようにも、恋する少女の様にも思える笑みを浮かべると、彼をその扉の奥へ誘い込んだ。

 そうして始まったのは、本来ただの人と女神とで成り立つ筈のない性行為。戸惑う彼に抱き着き、その柔らかく滑らかな肢体を堪能させ、彼に男としての反応を促したところでまずは口淫。膝を突き、自ら露出させた男の一物をねっとりとした舌使いで舐め上げ、口全体で吸い込むように咥え扱き、たっぷりと唾液を絡ませたところで、セイツはその一物を自らの豊満な乳房の間へ挟み込んだ。

 

「ぁん、貴方のここ、わたしの胸の中でビクビク震えてる…嬉しいわ、こんなにも熱くなる程喜んでくれるなんて」

「も、勿論です…!女神様程の女性に、胸で奉仕してもらえるなんて…しかもこんな柔らかくて、張りもあって、ずっしり包み込んできて…あ、待っ、女神さ…うぁぁ…っ!」

「もう、貴方がいけないのよ?そんな曇りのない心で、ここまで好きだって気持ちを向けられちゃったら…わたしだって、興奮しない訳ないじゃない…♡」

 

 ぱちゅん、ぱちゅんとリズム良く上下する乳房。ただ両手で押して挟むだけでなく、手の位置や押す力を微妙に変える事によって乳房の包む感覚を、刺激を巧みに変化させ、セイツは男の一物を扱き上げる。

 その最中、男が口にした歓喜の言葉。そこに込められた感情を、心の熱を感じ取ったセイツは喜びで心が一杯になり、更にそこから興奮が、彼の思いをより味わいたいという欲望が溢れ出す。

 更に激しく、更に艶めかしくなる胸での奉仕。熱を帯びた視線が、妖艶に微笑む表情が見下ろす男の情欲を駆り立て、躍動しながら何度も肉棒を包んでは離れる双丘が快楽で男を釘付けにする。そして衝動的な欲求はそれに触れるセイツを一層興奮させ、心も下半身も止まる事なく昂っていく。

 

「くぁっ、め、女神様…っ!そ、そんなに激しくされたら俺、俺……っ!」

「イきそう?達しちゃいそう?…えぇ、勿論良いわ。貴方の昂り、貴方の情熱…全部ここに、わたしの胸の中に射精して♡」

「……っっ!射精る、射精るぅ…ッ!」

 

 そもそもが絶世の美女という事もあり、そうかからない内に絶頂寸前まで至った男。流石にそれは不味い、許されないと一度はセイツを止めようとするも、他でもないセイツがそれを求める。くすりと笑い、艶やかな上目遣いで男を見つめ…まるで耳元で囁かれているかのような響きの声で、男に求める。

 女神からの、男女問わず目を引く程の女性からの、魅惑の誘い。それに男が耐えられる筈もなく…彼は腰を突き出すと共に、自らの一物を包み込んだ乳房の中へと精液を吐き出す。熱く粘つく男の精を、欲求のままに胸へと射ち込む。

 

「はぁ…はぁ…う、まだ射精るっ……!」

「ひゃぁん♡射精してとは言ったけど、まさかこんなに射精すなんて…んっ、挟んだままなのに受け止めきれなくて零れ落ちちゃう…♡」

「す、すみません…その、あんまりにも気持ち良くて…」

 

 精液を吐き出す度に跳ねる一物に押されて、セイツの乳房をぴくんと揺れる。その乳房の下からは、吐き出され溜まり込んだ白濁液がとろりと滴り、セイツの腹部を汚していく。

 豊満な女神の乳房へ射精する。その背徳感すらある快楽に暫し浸っていた男だが、次第に落ち着いてくる事で再び抱くのは申し訳なさ。だがそれを感じ取ったセイツは、ゆっくりと一物から乳房を離していって言う。

 

「…ね、見て。貴方の思いが詰まった精液が、こぉんなに沢山わたしの胸の中に詰まってる。こんな熱くて濃厚な思いをかけられちゃったらわたし…もっと貴方の事、ドキドキさせたくなっちゃうわ…♡」

「……っ…め、女神様…」

「貴方はもう満足?それとも…もっと、シたい?」

 

 誘惑するような声音と共に、セイツは手を乳房の下に滑らせ開く。ぬちゅり…という音を立てながら、白濁液でべったりと濡れた谷間を見せる。

 そのあまりの淫靡さ、魔性とすら思える誘いに、ごくりと喉を鳴らす男。再び硬く屹立した陰茎の裏筋に人差し指を当て、奥から手前へゆっくりと尿道をなぞるセイツ。その指に、誘惑に引き寄せられるように男は一物を近付けていき…そうして何度も、男は精液を、情欲を吐き出す。柔らかな手に、端正な顔に、生温かく密着する口内に。射精の度に男は理性が緩んでいき、荒く本能的な『男』を晒していったが、それでもセイツは喜び受け入れ、男から精を搾り出していった。

 

「あぁ…良かった…本当に、本当に…最高の時間でした……」

「わたしも貴方の思いにたっぷりと触れられて、凄く幸せだったわ。…わたしとの思い出、わたしとの間で紡いだ感情…忘れないでくれると、嬉しいわ♡」

「わ、忘れる訳ないですよ、こんな最高の思い出…!…あ、あの…女神様……」

「えぇ、大丈夫。貴方がその、素敵な心を持ち続けてくれるのなら…いつかまた、ね?」

 

 幾度も幾度も精を吐き出し、遂には力尽きた男。最後はその男を連れてシャワーを浴び、彼とセイツとの時間は終わった。

 充実感に満ちた、別れの時。名残惜しさを抱いた男に寄り添い、セイツは彼の頬へ触れるようなキスを交わし……そうして気付けば、男はもう裏路地を出ていた。あまりにも気持ち良かったせいか、記憶は朧げで、路地を戻ってももうセイツの姿はなく…されど、交わした熱の温かさは今も胸に残っている。だからこそ男は去っていき……そんな彼の姿に、物陰からセイツは微笑んでいた。

 

「…はぁ…ほんとに今日も、心が煌めくような時間を過ごせたわ…」

 

 余韻に浸るようにセイツは呟き、軽やかな足取りで裏路地へと戻る。

 昂りのままに身体を重ね、湧き上がる熱を曝け出す。傍から見れば売春に見えるセイツのその行為は、実際売春であった。違う点を挙げるとすれば、その目的が金銭ではなく、相手の感情…それも奪うのではなく、深く熱く感じるという事。一般からすれば理解の出来ない理由で、こうしてセイツは時折立ち寄った人間と身体を重ねており…今日もまた互いに満足して終える事の出来た彼女が、部屋を片付け去ろうとしていた、その時だった。

 

「…お、後ろ姿の時点で分かる程の美少女発見。あの噂はマジだったみたいだな」

「って、いうか…美少女どころか、女神様じゃね?俺、生で見るの初めてなんだけど」

 

 聞こえてきたのは、何とも軽薄そうな声。セイツがそちらに目をやれば、そこにいたのは三人の男性。彼等もまた、セイツと目が合うと驚いたような表情を見せ…しかしすぐに、にやりと笑ってセイツに近付く。

 

「女神様も噂を聞いて来たクチです?あ、それともまさか女神様が……」

「おいおいそんな訳ないだろ…って言いたいところだが、女神様程の存在なら、噂になってもおかしくないもんなぁ」

「まあ、ここで会ったのも何かの縁。ちょっと遊びましょうよ女神様」

「……ごめんなさい。わたしも折角の縁だとは思うけど、今から帰るところなの。だから、それは次の機会に、ね?」

 

 やけにわざとらしく話す男達に対し、セイツはすっと目を細める。

 善意、悪意、希望、絶望…多くの感情を愛し、全ての思いにそれぞれの魅力があると考えているのがセイツという女神。しかしそれは、負の感情も肯定するという訳ではない。彼等が純粋な好意や興奮ではなく、自分の欲求を満たす為なら他者を踏み躙る事も厭わないという、悪意の混じった下心を抱いていると見抜いた為、にこりと微笑みつつも三人の誘いを断ろうとする。

 しかしその直後、男の一人がセイツに見せた携帯端末。そこに映る映像を見て、セイツは固まる。

 

「えー、そりゃ酷いですよ女神様ぁ。さっきのやつは良くて、俺達は駄目なんて、差別でしょう?」

「な……っ!?」

 

 画面へと映し出された映像、それは先の男性にセイツが迫り、腕を抱き、扉の内側へと連れ込んでいく姿だった。そしてセイツは嫌な汗が噴き出るのを感じながら、視線を走らせ…発見する。裏路地にあった複数の室外機、その陰に隠れる形で置いてあったビデオカメラを。

 自分のしている事が公になれば、女神として致命的である事を当然セイツは理解していた。故に毎回身体を重ねる相手の事はしっかりと見定め、携帯端末やカメラで撮られたりしないよう注意は怠らなかったのだが、招き入れるのとは別の人間に予め仕掛けられ、盗撮される可能性までは考えていなかった。当然セイツは自分の浅はかさを後悔し、歯噛みをするが…もう遅い。

 

「どうしよっかなぁ。差別された腹いせに、これをネットに上げちゃおっかなぁ…」

「……っ…」

「止めろって、そんな事したら女神様が可哀想だろ?女神様、こいつは別に悪いやつじゃないんです。ちょーっと一緒に楽しい事をしてくれれば気も晴れると思いますし、ここはお互いの為にも遊びましょうよ。ね?」

 

 いっそ直接の表現をするよりも分かり易いんじゃないかと思う程、あからさまな言葉と声音で男達は脅迫する。これを公開されたくなければ、自分達の言う通りにしろ、と。

 その携帯を男の手から奪う事など、容易に出来た。だが、既にデータはコピーされているかもしれない。女神として、人に対し暴力で解決する事も出来る筈がない。セイツには、この時点でもう他に取れる選択肢などなく…俯き軽率だった自分を呪いながらも、男達の言葉に頷いた。

 

「おぉぉ…谷間がエロい……」

「むちっとした太腿も良いよなぁ…流石は女神様」

「へへっ、早速お願いしますよ女神様。後で俺等も楽しませてあげますから」

 

 再び扉から中に入ったセイツはしゃがまされ、その彼女の前に男達が立つ。

 上から見る事でよりその豊満さを実感出来る乳房に、爪先を立てた正座…所謂跪座の状態となった事で太腿と脹脛が美肉を押し付け合う、艶かしい脚。それだけでも並みの男にとっては十分過ぎる程の刺激であり、興奮で股間を膨らませた男達は、にやにやとしながらその中身を、屹立した一物を取り出し見せる。

 

「……っ…えぇ、そう…ね…(落ち着いて…彼等の感情に流されちゃ駄目よ、わたし……)」

 

 これまで何度もここに人を連れ込んでいるとはいえ、三人同時はセイツも初めて。反り勃ち威圧感を放つ一物が三本も並んでいる光景に、思わどきりとしてしまうが、自らの心に落ち着くよう言い聞かせ、目の前のモノへと手を伸ばす。

 セイツは考えていた。今は悪意的に欲望を曝け出している彼等も、文字通り精も根も尽き果てる程に性欲を吐き出し、身も心も多幸感に包まれれば、心を入れ替えてくれるかもしれない、と。希望的観測ではなく、それ程までの快楽を与える事が出来れば、それもあり得ない事ではない、と。

 

「…まずは手からで、良いわよね…?」

「いやいや、手と口でお願いしますよ女神様」

「何せ三人もいますからね、手だけじゃ足りないでしょう?」

「てか、この位置だと口は自動的にお前になるんじゃね?ズルいぞおい」

 

 へらへらとした態度で口での行為も求められるセイツだが、動画がある以上、今は彼等に逆らえない。

 しかし幸か不幸か手も口も男の陰茎へ触れる事には慣れている為、伸ばしていた手を止め、代わりに顔を近付け…突き出した舌で、ちろりと男の一物を舐める。

 

「うぉぉ…っ!ヤベぇ、まだ一舐めされただけだってのに、女神だと思うと興奮が止まらねぇ…!」

(ぁ…良い、今の跳ねるみたいな心の揺らめき、凄く良い……って、だから駄目よわたし…!今は、今だけは…心よりも、行為に集中しなくちゃ……)

 

 竿の中程から鈴口まで舐め上げたセイツは口を開き、ゆっくりと咥え込んでいく。同時に両手を左右に伸ばし、その白く細い指で二人の男の一物も掴む。

 ぴったりと唇を肉棒に密着させながら、止まる事なく一物全体を口の中へ。付け根と唇が触れ合い、鼻先が陰毛の茂みへと埋まり、口と鼻、その両方に強い臭いが立ち込める。しかしセイツは気力で顔をしかめるのを堪え、そのまま唇で引っ張るようにして肉棒を口内から抜いていく。そこで両手も握った肉棒の刺激を開始し、じゅぽじゅぽ、しゅこしゅこと卑猥な音を立てながら扱きが始まる。

 

「くぅっ…お前だけフェラでズルいと思ったが、手も良い…!女神の手、マジ柔らけぇぇ…!」

「おっほ、三番同時に扱く女神とか普通に絶景だわ。てか、慣れてますねぇ女神様。やっぱ普段からここでヤりまくってるんです?」

「ふじゅっ、んるっ…べ、べふに…ほうじゃ、らいわ……」

 

 煽る男にそうじゃないと返しながら、セイツは続ける。口内の肉棒には少しずつ抽迭の速度を上げると共に舌を絡め、逆に両手の扱きは不規則に速度を変える事によって、刺激に幅を作っていく。

 口に、手に感じる肉棒の熱。興奮していると伝えるように、時折男達の肉棒は跳ね、じわりと先走りが滲み出し、否が応でもセイツは意識する。彼等は、この肉棒は、自分に欲情しているのだと。欲望を吐き出し、それを自分にぶつけたいのだと。

 その感情が、熱量が好きで、感じたくて、これまでセイツはここに人を連れ込んでいた。故に心はその欲望を欲しがりそうになり、それを理性が必死に抑える。流されてはいけない、流されるものかと言い聞かせて。

 

「…けど、やっぱ不公平だよなぁ…女神様ぁ、こっちも舐めて下さいよぉ」

「ぅあ…わ、分かったわよ…ん、ちゅ…ふじゅるっ……」

 

 扱いている手諸共顔の側まで一物を近付けられたセイツは、中央の男の一物から口を離し、その突き付けられた一物の亀頭へとキス。そのまま沈み込ませていくように肉棒を咥え込んでいき、途中からは歯も立てる。しかし噛むのではなく、あくまで歯で引っ掻くようにして、柔らかくぬめる唇の感触と、上下から挟み込む歯の感触とで、二重に一物を刺激する。

 当然、残り二人の一物の事も忘れていない。元々扱いていた男の一物は掌で亀頭を撫で回すような刺激へと変え、替わる前まで咥えていた男の一物は、たっぷりとかかった唾液を潤滑剤にごしゅごしゅと激しく擦っていく。

 

「んぶっ、ぁちゅ、じゅるずそそっ…!…はっ、ふ…んぁん、ちゅばっ……」

 

 髪を揺らし、口の端から唾液を垂らしながら、何度も男の腰の前で顔を前後させる。舌を、唾液を絡ませながら口内で扱き、暫くしたところで別の男の一物を咥える。全面が濡れた肉棒を躊躇いもなく握り、自らの唾液を擦り込むようにして亀頭から根元までを一気に扱く。

 口淫と手淫が淀みなく繋がり、次々と咥えては扱いていくそのさまは、まるで娼婦、或いは淫売。それを女神が、絶世の美女がしているとなれば男が興奮しない筈もなく、男達はごくりと喉を鳴らし、凶器を思わせる程に一物を張り詰めさせ…欲求は、解放に至る。

 

「っ、口開けろ女神っ!」

「俺もっ、射精る…っ!」

「まずは、一発目ぇ…!」

「あ、きゃっ…んぶぁっ……!?」

 

 殆ど同時に射精する三人の男。半円状に並んでいた男達の射精は当然セイツへと向かい、濃い精液が彼女の口に、顔に向かって放出される。

 熱く粘つく白濁液。目の前で発射されるそれにセイツは目を見開き、その端正な顔を汚され、口内はおろか喉元にまで精液が到達。脈打つように男達の肉棒から精液が吐き出されていき、その度に汚れ穢れるセイツの容貌。

 

「ぅ、ぶ…んぐ、ふっ…ぷはぁ……」

「ふぅ…って、お?何も言ってないのに飲んでくれるなんて、サービス精神旺盛ですねぇ女神様」

「あ……ち、違っ…これは…!」

 

 口内に溜まり、臭いを広げる精液を、ごくりと体内に流し込む。喉に張り付く感覚も気にせず飲み込み、鼻に抜ける生臭さを感じながらも吐息を漏らすセイツだったが、そこで思わず、普段の調子でそのまま飲み込んでしまった事に気が付き、かぁっと顔が赤くなる。

 そしてセイツは慌てて否定をするが、何も言われずとも飲み込み、しかも堪能したとばかりの吐息を漏らしてしまったのは事実。貪欲にしゃぶりつくようだった口淫の光景、顔をべったりと穢されてしながら気に留める様子もない現状、それ等と合わさる事でセイツに対する男達の妄想、邪な欲求は収まるどころか一層燃え上がり…その感情に、魅力される。その心に、セイツはときめきを抑えられない。

 

(だめ、想像しちゃう…欲望たっぷりの感情から、もっとわたしを穢して、性欲を吐き出そうとする彼等の心を、想像出来ちゃう……♡)

 

 意識の上では冷静さを保とうとするセイツだが、惹かれる心は止められない。もっとその感情を感じたい、浸りたいと、心の奥底で思ってしまう。

 そんな思いが表情に浮かび、ほんのりと紅潮するセイツの頬。それはまるで、射精を浴び、精液を飲んだ事で欲情をしてしまったかのようであり…そんな顔をするからいけないんだとばかりに、射精直後の男達の肉棒は再び屹立。ビキビキと血管を浮き上がらせて、目の前のセイツを威圧する。

 

「ま…まだまだ射精し足りない、って様子ね…」

「当然っしょ。こんなエロいフェラされて一回で満足するとか、そりゃもう男じゃないですって」

「むしろ一層勃つ位が普通だよな。ほらほら、そういう訳なんでもっとして下さいよぉ。こんなに勃ってるのは、女神様のせいなんですよ?」

「…そ、そうね…わたしの方から昂らせておいて放置は、酷いものね…(…うん…まだ満足には程遠いみたいだもの…だったらちょっと位、楽しんだって……)」

 

 いきり勃つ一物を見せつけて、男達は更なる奉仕をセイツに要求。そう簡単には終わりそうにない、彼等の満足はまだまだ先…そんな現実も同時に見せつけられるが、それが逆にセイツを唆す。この様子だと、まだ何度もしなければいけない。ならば、少しは自分も楽しんでも、抑圧していた欲求を解放しても、大丈夫だろう…と。

 人間状態ならまだしも、女神の姿である今は、元からその欲求に対する自制が効き辛い。それも魔が差した今のセイツを後押しし…しかしそこで、男の一人が前から横へ。

 

「え…?…貴方は、もういいの…?」

「いやぁ、俺はフェラする女神様を別方向から眺めたくて」

「あ、そういう…もう、物好きなんだから……♡」

 

 一瞬不思議に思ったセイツだったが、理由を聞き、彼がこれから想像し、興奮する事を想像して、ぞくりとしたものを感じながらセイツは了承。残る二人に、その男根に視線を戻し、彼等への奉仕を再開する。

 

「ふー、ぅ…ぁむ、じゅるっ、んぷっ…んぇろ、ちゅっ…ふじゅるるっ…♡」

「くぉっ…さっきより、積極的…!」

「へ、へっ…女神様も、ノってきたじゃないですか…!」

 

 二人の竿の根元を親指、人差し指、中指で掴み、先端を自身へ向けさせる。手始めに亀頭へ吐息を吹きかけ、続けて音を立てながら咥え込む。舌を絡ませながら口内全体で肉棒を扱き、少ししたところで隣の男へ。裏筋にキスをし、そこから飲み込むように一気に咥え、根元から引き上げる際には同時に吸い込む。

 技術自体は変わらないものの、熱が、意欲が、貪欲さが違う。奉仕しているだけだった先程までのセイツと違い、今は味わうように男の象徴を咥え込んでおり、当然淫猥さも数段上。その口淫に男達の肉棒は嬉々として跳ね、滲む先走りがセイツの唾液と混ざり合う。

 

「んぁぁ…ん、ぷぇっ…♡…ふふっ、段々分かってきたわ♡貴方が特に感じるのはここで…ちゅ、ぷっ…貴方はここ、でしょ♡?」

「お、当たってる…やっぱ女神なだけあって、男の悦ばせ方も熟知してるんですねぇ」

「これは女神関係ないわ♡わたしはただ、貴方達の反応から見抜いただけ…ひゃんっ!?」

 

 暫く交互に咥え、舐め回した後、セイツは裏筋と亀頭の境目に舌を這わせ、続けてもう一人の男の鈴口にも舌先で触れる。それは正しく彼等が特に感じる部位であり、当たっていた事にセイツは妖しく舌舐めずり。しかし次の瞬間、プロセッサ越しの尻肉をむんずと掴まれ、思わず上げたのは可愛らしい悲鳴。

 

「あ、い、いつの間に…もう、いきなり触られたらびっくりするじゃない…」

「やー、こんな良い尻があったらそりゃ触りたくなりますって。どうせ減るもんじゃないんですし、ちょっと上げてて下さいよ、ね?」

「さっきは眺めたいって言ったのに、調子が良いんだから…仕方ないわね……♡」

 

 そう言いながらもさわさわと触り続ける男に対し、セイツは呆れたような声を出す…が、僅かに口角を上げて腰を上げる。男二人の肉棒に手を添えたまま膝立ちの様な姿勢を取り、更に少しだけ背後の男へ尻を突き出す。

 当初の目的を忘れた訳ではない。だがセイツは男達の興奮に、情欲に、熱中していた。心の中に隙が生まれ、その隙を晒している事に、全く気付いていなかった。

 

「あー、凄ぇ。滅茶苦茶すべすべでもっちりしてて、もう触り心地が良いどころの騒ぎじゃないわ。触ってないとか人生損してるのレベルだわ」

「んぁっ…ちょ、ちょっと…捲り上げるのは駄目……ぅふっ…♡」

「レジストハート様ー?ちゃんと集中してくれないと困りますよぉ」

「そうそう。さっきまであんな熱心にしてたんですから」

(う…ただ触るだけならともかく、弄られたら気が散ってしょうがないわ…もう一度射精させた後は、彼の相手をしないと……)

 

 許可は得たのだから、と我が物顔で弄っていく男の手付き。プロセッサ越しに撫でていたかと思えば露出した太腿を執拗に弄り、それが済むと男は両手をプロセッサの縁へ。そこから柔肌に指を沈み込ませる事で手をプロセッサの内側へと入り込ませ、密着させたままセイツの尻肉を鷲掴み。流石にそこまでされれば無視出来る筈もないのだが、前の男達はセイツの顔に肉棒を押し付け、奉仕に集中しろと要求。仕方なしに背後からくる刺激は我慢し、素早く終わるように努める。

…だからこそ、セイツは男が少しずつプロセッサの股部分をずらし、秘部を露出させていっている事を放置してしまった。集中しようという意思と、これまでとは違う状況で感じる感情に浮かれ、警戒を怠ってしまっていた。そして次の瞬間……セイツは、後悔する。自分が彼等に隙を見せ、言われるがままにしていた事を。

 

「はー、ほんと良い尻…ってか、良い身体してるわ女神様は。こんな最高の女が尻突き出してるんだから……挿れるのも、当然だよなっ!」

「……え…?」

 

 すぶり、と入り込んだ熱い何か。圧迫され、拡張される下腹部と、途端に感じる異物感。セイツは初め、それが何か分からなかった。

 だが、広がっていく圧迫感と滲むような痛みで、段々と理解していく。認識し、分かってしまう。自分が今、最後の男に、秘部を貫かれてしまったのだと。

 

「…ぁ…ま、待って…貴方…何、して……」

「何って、元からセックスする為に誘ってたんでしょう?だから……って、んん?血…?…って、事はまさか……」

「……っ!」

 

 茫然自失のまま、呟くような声を漏らして振り返るセイツ。背後の男はさも当然のようにその言葉へ返し…直後、気付く。突き挿れた陰茎とこじ開けられた秘裂の境から、じわりと赤い液体が零れた事に。そして次の瞬間、セイツは肩をびくりと震わせ…一気に顔が赤くなる。

 そう。彼等はセイツが何度も女性器で男を受け入れ、行為を重ねているものだと思っていたが、実際は逆。何度もどころか、これまで一度もセイツが受け入れた事などない。流石の彼女も、行きずり紛いの行為で『初めて』を散らす事には躊躇いがあり、それ故にこれまでは手や口、胸や脚を駆使する事で、そこまで至る前に連れ込んだ者を満足させていた。即ち…セイツは今の今まで、完全な処女『だった』のである。

 

「おいおいマジか…噂になる程ヤってんのに、まさかの処女だったのかよ!え、てか何?じゃあこれまでの奴等は、こんな良い尻してるのに挿れずに満足してたって事?」

「ははっ、まあ女神様相手に無許可セックス出来るの奴なんてそうそういないだろ。というか…ならお前が女神様の初めての相手になるのか?」

「何だよそれ…レジストハート様の初めてとか、滅茶苦茶羨ましいなぁお前…!」

 

 セイツが赤面した顔を晒す中、男達は意地の悪い笑みを浮かべて、嘲笑混じりの声を上げる。その声で更にセイツは赤面し、恥ずかしさから肩を震わせるが、その羞恥に震える姿はむしろ男達の欲望を刺激し…怒張した一物のカリによって、内側から擦られるセイツの膣。

 

「ぁくっ、うぁぁ……っ!」

「締まりも良いんだよなぁ、これが…!ほら女神様、もっとケツ突き上げて…!」

 

 初めて感じる、初めて陰茎で突かれる膣の刺激と感覚に、セイツは身体を強張らせる。されどそれを気にする男ではなく、むしろ尻を突き上げるよう要求しながら腰を動かし抽迭開始。亀頭によって大陰唇が盛り上がるところまで引いたかと思えば、即座に腰を突き出す事によって再び肉棒を膣に押し込み、膣壁を押し広げながら強く締まる感覚を堪能。加えてセイツの腰を両手で掴み、彼女が逃げる事も許さない。

 

「待っ、止めっ…ふぎゅうぅぅ…っ!」

「いやいや、さっさと動かして慣れさせた方が楽ですって。ほーら、段々解れてきた…っと!」

「んひぃいぃぃいぃ…ッ♡!?(あ、う、嘘ぉ…♡!何、これ…何この感覚ぅぅ……♡!)

 

 衝撃で腰をガクガクと揺らすセイツだが、あくまで男はピストンを続行。肉棒で膣内を掻き分け、何度も引いては突いてを繰り返し、処女だった膣を、初めて肉棒を受け入れる肉壺を開拓していく。

 そして硬直するような締まりから、肉棒の形をはっきりと認識したような締め付けへと変化が始まったところで、一際強く男は挿入。その瞬間、セイツは身体を仰け反らせ……同時に、感じる。痛みや異物感、それまであった感覚の奥から湧き出るような、膣で響くような快感を。

 

「お、今感じてましたね女神様。さっきまで処女だったってのにもう感じるなんて、流石男を連れ込んでるだけあって変態ですね…っ!」

「ひぎゅうっ!あっ、うぁっ、うひぃいぃぃっ♡!ち、違っ、わたしは…んんぅッ♡!?」

「おっと、すみませんレジストハート様。喘ぎ顔があんまりにもエロいもんで、つい突っ込んじゃいました。って訳で、さっさとまたヌいて下さいよ、っと…!」

「あ、お前口占領すんなよ…はぁ、ほら女神様。よがってないでちゃんと扱いて」

 

 口を衝いて出た嬌声に背後の男はにたりと笑い、奥に突き込むとそのまま抜かず、ぐりぐりと膣の奥である子宮口へと押し付ける。押し付けられ、擦り付けられて波の様に刺激が広がる中、セイツは違うと返そうとするも、その最中に前の男の一人から肉棒を口内へと押し込まれた事で、結局出たのはくぐもった吐息。そのまま押し込んだ男はセイツの頭を掴んで腰を振り出し、もう一人も自らの肉棒にセイツの手を当てさせた上でその手を自分の手で覆い、セイツの手を道具の様にして無理矢理一物を扱かせていく。

 その状況を、セイツの思考はまだ理解し切れていなかった。先程まで曲がりなりにも自分が主導していた筈の行為が、あっという間にされるがままの蹂躙へと変わり、嬲られているにも関わらず膣は感じてしまっている。突かれ、抉られる事で快感を抱いてしまっている。

 

(嘘っ、なんで、なんでこんなに気持ち良いの…♡!?痛みもあるのにっ、口と喉も犯されて苦しいのにっ、なのにぃぃいいぃ…ッ♡!)

 

 口と膣、両方をいいように犯され、手も押し付けられて無理矢理肉棒を扱かされる。女性としての尊厳を踏み躙られ、ただの性欲の捌け口にされている。それは流石の彼女も到底許容出来るものではなく…しかし、振り解く事が出来ない。力が通用しないのではなく、心がそれを拒否している。

……気持ち良いから、未知の快楽に心を掴まれてしまっているから、振り解けない。…理由は酷く単純で、且つ致命的なものだった。

 魅了されている。この快楽に、乱暴に犯す男達の欲望に、心が魅入られてしまっている。それに気付いたセイツだったが…気付いたところで、どうにもならない。

 

「どうだよ、気持ち良いだろ女神様?そら、こっちも弄ってやるよっ!」

「んぉひぃいいッ♡!?ほひゅっ、んぶぉおおおあぉおぉっっ♡!」

「おっほ、喉奥が震えてマジ良いわ。アヘ顔見えるし、喘ぎもエロいし、一石三鳥だな…!」

 

 抵抗出来ず、耐えるので精一杯なセイツの背後から伸びる手。膣を犯す男は腰から片手を離し、その手をセイツの前に回して、荒い手付きで彼女の陰核を摘まみ上げる。

 その瞬間、更に下半身から迸る快楽。痺れるような快感は、背後から突かれ、押し上げられるような快感とぶつかり、爆ぜるようにしてセイツの背筋を駆け登る。尚且つ腰を前後から掴まれてしまえば、いよいよセイツは逃げられない。

 いつの間にか、男達の言葉から消えた敬語。しかしそれを気にする余裕などなく、近付いてくるのは絶頂の予感。

 

「ひぎゅぅぅっ♡!ダメっ、イくっ、イっちゃ…ほごぉおぉぉおんんッ♡!」

「おっ、イっちゃう?イっちゃいますオリジンハート様?」

「はっ、いいぜイかせてやる。処女喪失マンコに、たっぷり精液注ぎ込んでな…ッ!」

 

 自分自身で分かる程の膣の収縮と、破裂しそうに脈打つ快楽。このままでは達してしまう、イかされたらいよいよ自分もどうなるか分からない、と今度こそ抵抗しようとするセイツだったが、すぐさま膣壁を抉るように突き上げられ、喉奥まで一息で突き込まれて抵抗は敢え無く崩れ去る。

 普段ならば、平時に彼等が襲ったのだとしたら、セイツには手も足も出なかっただろう。彼等自身、それは百も承知で…しかし今は違う。セイツなりの目論見あっての事とはいえ、駆り立てられ、躊躇いもなくなった今はもう、セイツの方が手も足も出ない。女神として、絶対に人は傷付けられない。そんな在り方に自分自身縛られている事もあり、今のセイツは最早ただの少女と変わらない。

 駄目、止めて、イかせないで。心で、くぐもった声で叫び、懇願するセイツだが、その声は届く事なく、欲望のままに男達は精液を吐き出す。射精し、注ぎ込み…膨らみ切った快感が、爆ぜる。

 

「んぉ"ほぉおおぉおぉぉおおッ♡!イ"ぐぅうぅううううぅぅッッ♡♡!」

 

 子宮口に精液を叩き付けられ、喉を打つ精液がそのまま食道に流れ込み、押し出されるようにしてセイツは絶頂。腰は突き出て、背筋も引っ張られるように軽く反り、しかし頭は掴まれている為に動く事なく、濁ったような野太い嬌声が響き渡る。膣も、喉奥も、一物を摑まされている手も身体が強張る事で無意識に肉棒をキツく締め、それが逆に射精を…最後の一滴まで吐き出すように強く促す。

 

「ぉ、ぉおっ…んぇぶ、ひぐっ……ッ♡」

「あーあー零しちゃって…折角また射精してあげたんですから、ちゃんと飲んで下さいよぉ女神様」

「ふ、ぅぅ…けどま、こっちの具合は抜群だったぜ、女神様」

「ひゃぅ……っ!」

 

 ほんのりと身体でS字を描くような姿勢になっていたセイツは、絶頂の余韻で痙攣しながらぼたぼたと喉奥に注ぎ込まれた精液を零す。同じく膣からも血液混じりの精液が溢れ、背後の男が陰茎を抜くと掻き出されるように零れ出す精液の量が増えたが、男の方はさして気にする様子もなく、気分良さそうに尻をひと叩き。

 半ばプロセッサに覆われていない脚側を狙って叩いた為に、部屋内に響く乾いた音。叩かれた表示にセイツはびくりと身体を震わせ…しかし表情は惚けたまま。

 

(…知らな、かった…挿れられて、犯されて、膣内で射精されるのが、こんなにも気持ち良かったなんて…♡…こんなの…ただでさえ、三人の欲望で興奮が止まらないのに、そこでこんな快楽を知っちゃったら……♡)

 

 少しずつ余韻も収まりつつある…が、セイツの身体に、意識には鮮烈な快楽が、欲望を完全開放した男達の感情が刻み付いたまま。

 挿れられたばかりの時はあった痛みが、気付けばなくなっていた。痛み以上の快楽と高揚感で、すぐに感じなくなっていた。

 自分がしなければいけない事は、覚えている。だがその上で、セイツを誘う悦楽は理性による制御を遥かに超えており…セイツは求める。興奮のままに、更なる快楽を。より深く感情を感じ、浸る事を。

 

「困るなぁ、レジストハート様。そんなエロいイキ顔見せられたら、また興奮しちゃうじゃないですか。…これ、どう責任取ってくれるんです?」

「…あはっ…♡確かにこれは、わたしが責任を取らないとよね……♡」

 

 方便か、それともセイツの艶やかさのせいなのか、未だ全員肉棒が硬く屹立したまま。凶器の様にそそり勃ち、形と臭いでセイツの…女の意識を引き付ける。

 それを見てセイツは、舌舐めずり。男の言葉通り、その責任を自分にあるとし、もう何も言われる事なく奉仕を再開する。男達を満足させ、欲望からくる邪な思いを取り除く為に。そしてその理由を隠れ蓑に、知ってしまったより深い淫欲を味わう為に。

 

「ははっ、胸の揺れ具合ヤバっ!足も太腿から爪先まで全部エロいし、これもうエロの女神だろ!」

「全くだ。女神様がチンポ握りながら男の上で腰振ってるって事、信者が知ったらどう思いますかねぇ?」

「あんっ♡んはぅっ♡んもうっ、今は他の人の事は言わないで♡今はわたしも、貴方達だけの時間でしょ♡」

「そりゃそうだな、っと!」

「おほぉおおぉぉっッ♡!」

 

 寝転がった男の上に跨り、大胆に股を開いて膣へと男の肉棒を出し挿れ。ばちゅん、ぬちゅんと乾いた音、濡れた音を尻と膣とでそれぞれ出しながら、左右の男の肉棒を扱く。時折舐め、咥え込んでは淫らに歪んだ顔で男を見上げ、その間も腰は上下に振り続ける。

 既に身を包んでいたプロセッサユニットは解除され、乳房は腰振りに合わせて暴れていた。当然肢体の全てが露わとなっている為、胸以外も全身を舐めるように見られているセイツだが、それを気にする事なく…どころか、その視線から感じる欲情で更に興奮し、無意識の内に姿勢を工夫し見せ付ける。乳房や脚、股や尻…彼等の欲情を一層引き出すべく、艶やかに踊って視線と欲望を誘い込む。

 

「ほらほらどうする女神様。自分で腰振れないなら、また突き上げてやってもいいんだぜ?」

「んぁんっ…み、見くびらないで頂戴…♡わたしは、女神…なんだか、らぁ……っ♡!」

 

 腰を落としたところで突き上げられ、仰け反りながら嬌声を上げていたセイツの乳首を、寝転んだ男が摘み上げる。指で挟み、捻り、翻弄するようにこねては下に乳房を引っ張る。

 その言葉と共に彼がセイツを煽ると、セイツは脚をヒクつかせながらも、身体を支えるように膝へ手を置き、ゆっくりと腰を持ち上げる。自然に乳房も持ち上がり、掴まれたままの乳首が引っ張られるが、その刺激に耐えて持ち上げた腰を打ち下ろす。肉棒を沈ませ、膣壁で締め付け、更に腰を前後に揺らす事でヒダを一物へ擦り付ける。

 

「はははっ、豪快な腰振りですねぇ女神様。…んで、俺等のチンポ扱くのはどうしたよ?」

「んぶ…わ、分かって、る…んひぁうっ♡!」

 

 快楽で表情は蕩けそうになり、しかしそれに耐え、踏ん張って腰を上げては打ち付けてを繰り返している為、傍から見ればそれは過酷なトレーニングの最中のよう。それを茶化すように男は笑い、しかしすぐに一物を頬に押し付ける。手は自分達に使え、とセイツに強いる。

 強引な快楽と、奉仕の強要。しかしセイツは不快感など微塵も見せず、言われれば言われるだけそれに応える。だが、それも当然の事。セイツは不快になど、まるで思っていないのだから。故にセイツは、どんな要求にもすぐに順応し…淫猥に、艶やかに、男の精を搾り出す。

 

「そろそろ射精すぞ、マンコ締めてちゃんと受け取れよな…ッ!」

「くっ、こっちも……」

「射精る……っ!」

「ぅひぁああぁぁあんッ♡!あっ、射精てるっ♡ナカにも顔にもっ、濃厚精液どぴゅどぴゅ射精てるぅぅうぅうぅぅぅぅううぅッッ♡♡!」

 

 乳首諸共豊満な乳房を鷲掴みにし、下から亀頭を子宮口に打ち付けながらの膣内射精。精液が膣内で溢れ返り、収まり切らずに零れ出る中、左右の男達もセイツの顔に目掛けて射精。近付けられた陰茎は吐き出す白濁液でセイツの端正な顔を染めていき、それぞれの臭いが混ざり合って鼻孔の中を突き抜けていく。

 刺激、熱、臭い、状況。その全てに押し上げられてセイツも再び絶頂に至り、卑猥な言葉を並べ立てながら快感に身体を捩らせる。精液で穢れたままに淫らな絶頂顔を晒し、掴まれた乳房を弾ませて、女の快楽を貪り食らう。その姿は人を守り、人を導く凛々しい女神とはかけ離れており…しかし心を惹き付け、魅了する女神の色香は健在。

 

「はぁ…はぁぁ…ん、んんっ…♡」

 

 時折身体を震わせ、膣で肉棒を咥え込んだまま余韻に浸かっていたセイツは、手を床に付け、手足で身体を支えながらゆっくりと腰を上げて一物を抜く。

 抜ける瞬間、最後にカリと亀頭で割れ目を拡げられて零れ出たのは甘い吐息。女神とはいえ、複数の男相手に行為を致し、更にその中で初体験の快楽まで知ってしまえば体力の消耗は避けられず、抜いた後のセイツは割り座で床へと座り込む。

 だがそれは、何度も射精している男達も同じ事。本来の目的がこれで達成出来るかどうかはともかく、この辺りで少し休憩を…そう思っていたセイツだったが、碌に休む間もなく腕を掴まれ引き上げられる。

 

「じゃ、レジストハート様次俺ね。はー…後ろから揉んだり弄ったりするのも良いなぁ…」

「えっ、あ…あっ……♡(う、嘘ぉ…なんでこんなに、全然萎えないの…♡?)」

 

 立たされると後ろから右手で胸を、左手で脚を弄られ、動揺と共に目の当たりにする。収まるという概念がないのか、常にこうなのかと思わせる程、依然として怒張したままである男達の肉棒を。

 間違いなく身体は疲労している。にも関わらず、それを見るだけで身体の奥から熱が、欲求が湧き出し再燃してしまう。故にセイツは身体を弄ぶ男に身を委ね、暫し遊ばれた後に、反転させられ向かい合う。

 

「うっわ、まだ愛液垂らしまくってんじゃん。そんなに欲しいっていうなら…そろそろレジストハート様の方から、おねだりの一つでも聞きたいよなぁ?」

「そんな事言って…んんっ♡わたしの状態関係なく、言わせる気だったんでしょ…?……わ、わたしレジストハートのここは…おまんこは、まだまだ貴方達の精液が欲しいの…♡だから、貴方達の硬くて逞しいオチンポで、突いて、穿って、掻き回して…熱々の濃厚ザーメン、注ぎ込んで…♡」

「おいおい、俺はあいつ等に訊いただけなのに、自分からおねだりするなんて…本当に淫乱な女神様だ、なッ!」

「んぁひぃいいぃいいぃッ♡!」

 

 わざとらしいと思いながらも、セイツは軽く腰を落として膝を開き、両手の人差し指と中指で割れ目を広げ、愛液と射精された精液を垂らす膣を見せつけながら彼等へとおねだり。羞恥心はあれど出来上がっている今のセイツに抵抗感はなく、艶かしい微笑みで男達へと行為をねだる。

 そして当然の様に、言わせた男は膣へと挿入。完全に解され、滑りも良くなった今は容易に一物が奥まで届き、ただそれだけでも軽く仰け反るセイツの背筋。

 

「実際のところどうなんだよ、こんな取るに足らないような男達に犯される気分はよぉ…!」

「あひんっ♡ひぁんッ♡取るに足らないなんて…ないっ、のぉおおっ♡!だって貴方達の心っ、野蛮だけどそれが魅力的で…オチンポもっ、こんなにっ…逞しいんだ、からぁあぁぁっッ♡!」

「流石は女神様、嬉しい事言ってくれるねぇ…!」

 

 互いに立っての正常位。男はセイツに手を回すと肉感たっぷりの尻肉を揉みしだき、胸板で潰れるセイツの乳房の感触を楽しみながら、力任せに一物を突き立てる。セイツは喘ぎ、上半身と下半身、前と後ろのそれぞれから流れ込む快楽に身を捩りながらも、惚けた声で男に答える。

 その内容を間に受けてこそいないものの、悪い気はせず、更に強く突き上げる男。抉り込む衝撃に、悦楽に自然とセイツは爪先立ちとなり…セイツが身を震わせているその間に、別の男が彼女の背後へ忍び寄る。

 

「おーおー、ケツ穴ヒクヒクさせちゃって…どうせ挿れられた事もないのに欲しがるような女神様のアナルにも、ぶち込まれるのがどういう事か教えてやるとするか」

「ふひゅっ♡んぉ……っ、え…?や、ちょっ、待っ…〜〜〜〜ッッ♡!?」

 

 膣を犯す男の手により、後孔がよく見える程に開かれる尻たぶ。きゅっと窄んだくすみのない菊門に、熱くぬめる何かが押し付けられ…次の瞬間、我に返ったセイツの制止を打ち抜くように後孔へも男の肉棒が突き込まれる。

 裂けるような痛みと、これまでに感じた事のない刺激。心構えする間もなく後孔への初挿入を、それも膣を犯されながらの状態で許してしまったセイツは目を見開き、びくびくと震え…しかし、穴は締まる。直腸も、膣も、中の肉棒へ張り付くように強く締まり、勝手に男達へと抽迭を促す。

 

「か、ひゅ…ぁっ…うぁっ、ひ……ひゅぐぅううぅうぅぅっッ♡!?」

「こりゃ、抜群の締まり…ってんん?女神様ぁ…その反応まさか、初アナルで早速感じてるんですかぁ?」

「ち、違っ…前と一緒に動かれるとッ、痺れるみたいにおかしく…ふぎゅぅぅぅぅううッ♡!」

「おいおいやっぱり感じてるみたいじゃねぇか。もうこりゃエロいっつーか、変態だなッ!」

 

 初めこそ痙攣し、息を詰まらせ、快感など微塵も感じていないようだったセイツ。だが前後から両穴を突かれ始めた途端に表情は豹変し、淫らで卑しい喘ぎ声を響かせ始める。

 それを指摘され、後孔で感じている訳ではないと否定するセイツだが、説得力は皆無。本当はその言葉通り、直腸には激しい痛みが走っているものの、それが膣への抽迭と合わさると未知の感覚が迸り、気付けば喘いでしまっている為、確かに傍から見れば後孔でセイツが感じているよう。

 

「まっへ、止めっ…ほごぉ"お"ぉぉおぉッ♡!お尻っ、捲れるぅぅ♡!ほんとに変なのぉおおぉぉっ♡!」

「そりゃあ大変だ、なら変だと思えなくなる位アヘらせてやらないとな…っ!」

「おーい、俺もそろそろ挿れたいんだけど?」

「っと悪い悪い。ほらよ」

「んぐぅううぅっッ♡!?」

 

 喘ぐ姿に口元を歪めた男達は、悶えるセイツを押さえながら自らの一物を突き立てる。膣壁と腸壁、その両方を同時に擦り上げられ、両穴の境は前後からひっきりなしに責め立てられ、セイツの表情も歪む。痛みと、それを塗り替えるような快楽で、浅ましくも艶やかに色づく。

 そしてもう一人の男が声を上げると、膣を犯す男が寝転がり、セイツは膝を突かされる。その状態で頭を掴まれ、正面に来た男に口内へ無理矢理肉棒を押し込まれる。

 

(ひぃッ♡!ダメっ、ダメぇぇッ♡!口の中にまでオチンポ挿れられちゃったら、逃げられないっ♡頭の中っ、ほんとにオチンポと快楽の事だけになっちゃうぅううぅぅっっ♡!)

 

 玩具の様に扱われる事でだらだらと口からは唾液が溢れ、心が悲鳴を上げているにも関わらず膣は愛液という悦びの涙を流し、直腸も次第に緩んでいく。ただひたすらに締めるだけから、男根を抱き締めるような締め付けへと変わっていく。

 セイツは分かっていた。身体が快感は貪欲になり過ぎて、直腸の苦しみよりも膣の気持ち良さを優先してしまっているのだと。このままだときっと、身体がこれを後孔でも感じていると勘違いしてしまうと。…だが、気付いたところでどうにもならない。既にセイツの思考は、彼等を改心させるという本来の意思が劣勢になる程快楽に占領されており…今一度、絶頂感が近付いてくる。今達すれば、本当に後戻り出来ないと分かっているが…もうセイツは、快楽からも男からも逃げられない。

 

「垂れ下がる胸を弄るのおもしれーなぁ。なぁ女神様よ、俺等と女神様の身体の相性は良いみたいだし、これからもヤるのはどうよ?その気があるなら、毎回たっぷり可愛がってやるからさ」

「んぎッ♡ぉごッ♡んぉぼおおぉおぉぉおッ♡!」

「残念、レジストハート様は聞こえてないみたいだぜ?ま、聞こえてても反応なんか出来ないだろうけど、よッ」

「後の事より今のセックスの方が大事ってこったろ。おら、ケツマンコ締めろ女神ッ!こっちにも射精決めてやるよ…ッ!」

「ふぎゅううぅぅッ♡!?ん"ぉッ、ふぐごぉおぉぉおぉっッ♡!」

 

 犯す男達もここまでで最大の昂りを感じ、射精へのラストスパートをかける。頭を固定し、胸を揉みしだき、乾いた音を立てて弾力ある尻を叩きながら、突き上げ押し込み掻き回す。

 女神どころか一人の女性としても扱っていないような、ひたすらに荒い陵辱。ただ自分の性欲をぶつけ、快楽を貪るだけのセックス。しかしその乱暴さこそか、強靭な女神をも狂わせるだけの刺激と快感を引き摺り出し、剥き出しの欲望がセイツの心を溺れさせる。長く絹の様に白い髪は掻き乱れ、黄玉が如き瞳は潤んで妖艶な光を灯し、色香と共に汗を散らす肢体は艶めき、胸も腋も尻も脚も…全てが男等の雄を引き出す。引き出され、叩き付けられる雄の力に、雌となった女神はよがる。

 そして口内からは喉奥に一物を押し込まれ、直腸の肉棒は根元まで入り込んで占領し、降りてしまった子宮の入り口を亀頭が勢いのままにこじ開ける。そのまま彼等は精液を吐き出し…セイツの身体を、意識が飛ぶ程の快楽が貫く。

 

「ひふぅうぅううぅぅっッ♡!ん"ぉ"お"ッ、おォッ、んお"ぉぉおおおおぉおぉおぉッッ♡♡!!」

 

 それは最早、嬌声かどうかも疑わしいと思うような、獣の唸りのような絶叫。喉奥に、直腸に、子宮内に欲望の濃縮された精液を注ぎ込まれ、跳ね飛ばされるように絶頂したセイツは動く事も出来ずただくぐもった叫びを響かせる。組み敷かれているからではなく、激し過ぎる快楽に思考が遮断されてしまい、何も出来ずにただただ快感の濁流に飲み込まれる。

 そうなった事で喉奥は締まりながら震え、直腸は搾り取るように脈打ち、子宮は入り込んだ肉棒へ吸い付き密着。射精直後の陰茎への追い打ちの刺激で、更に男達は精液を吐き出し、追い打ちを返されるようにセイツは重ねて絶頂。四肢は強張る一方、犯される穴は絶頂の間延々と肉棒に媚び続け……漸く余韻へと変わった時、男達に抜かれたセイツは仰向けで床へと倒れ込む。

 

「あぁ…♡あ、はぁあぁ……♡」

 

 べちゃりと倒れたセイツの乳房は潰れて広がり、脚は蟹股となり、膣と直腸からは精液がごぽりと溢れ出す。この上なく浅ましい姿を男達に晒しながら、セイツはだらしない顔で快楽に呻く。

 心変わりしたかどうかはさておき、男達は満足していた。これまでここに誘い込まれた者達同様、至上の快楽を味わっていた。だがこの時……セイツ自身は、それ以上の快楽と悦楽に浸っていた。

 

 

 

 

 そこに行くと、持て余した欲求を、満たされない悶々とした思いを、極上の快楽へと変えてもらえる。……そんな噂が、嘗てあった。

 とはいえ、昔の噂ではない。その噂が耳にされるようになったのは暫く前であり、聞こえなくなったのも少し前。噂が廃れた理由は簡単で、その噂が本当だと言う者や、新たな情報がめっきり出なくなったから。

 結果その噂は、世の中にありふれている、一過性の噂の一つだったんだろうと結論付けられ、廃れていった。そうなれば、例の裏路地に足を運ぶ者も殆どいなくなり…今も尚噂絡みで訪れるのは、四人だけ。

 

「よう、来てやったぜ?」

「ったく、そっちから来てほしいって言うだなんて、偉くなったもんだなぁおい」

「偉くなったも何も、元から偉いんだけどな。…ま、良いじゃねぇか、おかげで早速、良いもんが見られてるんだからよ」

 

 その内の三人は、たった今鍵の開けられていた扉を通り、裏路地から部屋の中へと入った男達。当然のように入り、下卑た笑みを浮かべ、服の上からでも分かる程陰茎を屹立させた彼等が視線を送るのは…半透明という、殆どその意味を成していないマイクロビキニを纏った女性。

 

「こんな格好で待ってろだなんて、ほんとに三人共酷いんだから…♡…けど、ちゃんと来てくれたって事は、皆その気なんでしょ…?…ね、今日も貴方達の逞しい雄と、煮え滾る欲望をわたしに見せて…♡」

 

 彼等からの視線を受け、恥ずかしそうに…されど同時に興奮もしているように身体をくねらせ、女性は…セイツは媚びた声音で彼等に返す。

 この場に訪れるもう一人。それこそがセイツであり…訪れた者を誘い込み、その者の感情に浸りながら至上の快楽を与えていた彼女は今、身も心も彼等の虜となり、彼等に溺れるただの雌に過ぎなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 寝室に差す、朝の光。暖かく穏やかな、一日の始まりとしては小気味の良い光が差し込む中で、セイツは目を覚ます。

 

「…ん、ふ…ぅ、んんぅ……」

 

 ぴくぴくと震えていた瞼が開き、同時に微かな吐息を漏らす。彼女は未だ寝ぼけ眼。その状態でゆっくりと、身体を伸ばすように上半身を起き上がらせ……ようとしたところで感じた、下半身の不快感。

 

「…うぇ…?何か、今……──っっ!」

 

 初めはいまいち理解していなかったセイツ。しかしその不快感が冷たく濡れた感覚であると気付いた瞬間、一気に夢の内容を思い出す。

 頭を殴られたように一気に覚醒する思考。当然そうなった原因は羞恥心。

 

「なっ、なな…ななな……っ!…あぅぅ……」

 

 真っ赤な顔で暫し震えた後、その顔を両手で覆って深く俯く。普段から感じた好意を公言し、スキンシップも良く取るセイツではあるが、彼女はあくまでその辺りの感性が独特なだけ。羞恥心は普通にある上、受け身のスキンシップは人並み以上に動揺してしまう彼女にとって、その夢の内容は夢であっても到底軽く流せるものではなく…その結果が、この状態。

 

「うぅ…後半はともかく、序盤は割とあり得そうなのが余計にキツい……あ…あり得そうって言っても、やってないわよ…!?そ、そこまで無秩序な女じゃないわ…!」

 

 誰に聞かせるでもない突っ込みを一つし、何をやっているんだとセイツは嘆息。しかしその呆れが逆に自身を落ち着かせ、セイツはやる筈だった起床後の行動に移る。

 まずは下半身の状態を確認し…また嘆息。その後は慣れた衣類や寝具を片付け、それから手早く朝の準備。夢の事は極力考えないようにしつつ、行動を進める。

 

「うん、そうよそう…わたしは秩序と平和を守り、人を正しい方向に導く…それと同時に色んな思いを愛する女神なんだもの!」

 

 突っ込みに続き、誰も聞いていない中での宣言。そんな事をしている時点でやはりまだ動揺していると示しているようだが、今の発言は半ば自己暗示の様なもの。その甲斐もあって、部屋を出る頃にはセイツも平常心を取り戻し、落ち着いた気持ちで彼女は自分の部屋を後に。

 

「さ、今日も頑張ろっと。…ふふっ、今日は誰がどんな心の輝きを見せてくれるかしら」

 

 そうして廊下を歩いてく彼女の足取りは軽く、その立ち振る舞いも堂々としたもの。完全に切り替えた、と内心で言い切れる程になったセイツは、今日も自分の務めに向かうのだった。

 

 

……尤もそれは一人でいる際の余裕であり、結局切り替えは出来ても頭からは抜け切らなかったのか、その日の彼女の特徴的な言動は普段より控えめだったらしい。



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淫欲に成りし性奴隷編
淫欲に成りし性奴隷 1


・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
(上記二つは今後定型となります)




人物・ネプテューヌ パープルハート

内容・ふたなり 自慰 野外 薬物


──切っ掛けは、ほんの些細な手違い。ミスと言うべきか、早とちりというべきか、不運というべきか。ただ悩みを解決したかった、それだけの事。それが、事の始まりであり……終わりだった。

 

「……遂に、この日がやってきたよブラン…」

「えぇ、そうね…」

 

何の変哲もない、ある日のプラネタワー。プラネテューヌの守護女神、パープルハートことネプテューヌの私室には、彼女ともう一人…ルウィーの守護女神である、ホワイトハートことブランの姿があった。

 

「実物が、これだよ…」

「まさか、愚痴同然だった会話を本気にして、ここまで漕ぎ着けるなんて…貴女も貴女の指示で作った研究者も大したものよ…」

 

いつになく神妙な面持ちで話す二人。その中でネプテューヌがテーブルに置いたのは、錠剤の入った透明な小瓶。

 

「まぁ、元々そういう方面の研究はあったからね。わたしはそこに、ちょっとリクエストを入れただけ」

「だとしても、これはわたし達にとって大きな一歩。もし成功したなら…わたしは貴女に、生涯感謝し続けるわ」

「いいんだよ、ブラン。だってわたし達は友達…ううん、同士なんだから」

 

ともすれば国家級の何かを進めているのではないかと思わせる程の、二人のやり取り。だが、その内容は至極個人的な事。個人的で……切実な、問題の話。

 

「そうね、わたし達は同士よ。…でも、どうしてわたしにだけ話を?同士はわたしだけじゃないのに…」

「それは……その、多分これ…試作品なんだよね…」

「え……?」

「一応それっぽい物を取ってきたから、全然違う薬品って事はないと思うけど…」

 

それまでの神妙な顔付きが崩れ、頬をかくネプテューヌ。それにつられて…と言うより、聞き捨てならない単語を耳にしたブランもまた、表情を崩す。

 

「…大丈夫なの?というか…どうして確認をせずに…?」

「大丈夫だって断定は出来ないから、ブランだけ呼んだんだよ。で、確認しなかったのは……正直に言えると思う?『実は研究してもらったのは自分の胸をおっきくしたいからで、完成したなら早速試させてほしい』なんて…」

「あー……」

 

ネプテューヌの言葉に、ブランは納得したような声を漏らす。…そう、二人が話していたのは、二人が常日頃(特にブランが)気にしている悩み…貧相な胸を改善したいというもの。そしてネプテューヌが研究させていたのも、薬品による特定部位の成長促進なのである。

 

「元々促進対象を胸にしてもらう時点でもかなり強引な説明をしたから、これ以上の誤魔化しを重ねるのは無理だと思う…」

「そういう事情なら仕方ないわ。ネプテューヌは何もしてないわたしにも恩恵を与えようとしてくれてるんだから、それだけでもわたしは嬉しいわ」

「…ありがと、ブラン。…じゃあ、飲んでみる…?」

「勿論。…でも、万が一に備えて…飲むのはこっちの姿の方がいいだろうな」

 

返答の最中にブランは女神化。女神の身体が強靭なのは何も外傷だけに留まる事ではなく、同じ薬品…或いは毒を取り込んだ場合でも、女神化状態の方が高い耐性を発揮する。その観点から、彼女は女神化を選択していた。

 

「そうだね。じゃあ、わたしも女神化をして…っと」

「…………」

「…何かしら?」

「…その胸で、飲む必要あるのかよ……」

「うっ…い、いつも言ってるでしょ。大きい事を知っている分、普段が余計に辛いんだって…」

「悪ぃ、冗談だ。…さ、飲んでみようぜ」

 

若干の脱線を経て、瓶を開け錠剤を手にする二人。期待と僅かばかりの不安を胸に二人は錠剤を見つめ…それからほぼ同時に口へと放り込む。

 

「…………」

「…………」

「……何も、起こらないわね…」

「…まぁ、ものの十数秒で効果があったら逆に恐ろしいけどな…」

 

そんなやり取りを交わす二人は、薄々分かっていた様子。しかし余程の劇薬でもない限り飲んだその場で効果が現れるという事などなく、現段階では判断のしようがないというのが正直なところ。

 

「数時間か数日かは分からないが…様子を見るとするか」

「えぇ。じゃ、念の為何錠か確保しておいて、これは後で返しておくとするわ。勝手に持っていったのがバレたら説明が大変だもの」

「何から何まで悪いな。さて、期待通りになってくれりゃいいんだが…」

「ふふっ、成功したら皆驚くでしょうね」

 

そうして二人は期待を胸に、コンプレックスの話を終了する。まだ用事の残るブランはその後帰り、ネプテューヌは言葉通りに小瓶を返却。その時点でもまだ変化はなく、じっと待っていても仕方がないと二人は普段の生活に戻っていく。

なんて事のない、普通の生活。ネプテューヌもブランも実のところは「駄目で元々、成功すれば儲けもの」位にしか思っておらず、だからこそあまり躊躇わず錠剤を飲んだのであり……後にその事を、二人は悔やみ切れない程に後悔する。

 

 

 

 

変化があったのは、それから数時間後の事。嫌々ながらも仕事を片付けた、その後の頃。

 

「……うー、ん…?」

 

何やら気がかりそうな顔で自室へと向かうネプテューヌ。その理由は、下腹部に変化…というより違和感を抱いた為。

 

「仕事のし過ぎかなぁ…なんちゃって」

 

誰に聞かせる訳でもない冗談を呟きつつ彼女が自室に向かっているのは、違和感の確認が目的。仕事中も薄々感じていた違和感だが、立って歩き始めて以降はその違和感が強くなり、現時点でも何か異変がある事はほぼ確実。だが幾ら何でも仕事場や誰かが通る可能性のある場所で下腹部の確認など出来よう筈もなく、ネプテューヌは早足で歩いていた。

それから自室に到着した彼女は、まず扉を施錠。続いてカーテンも閉め、見られる心配が一先ずなくなったところで…パーカーワンピをたくし上げる。

 

「一体なんだ…ろ…う……」

 

たくし上げた事で見えたのは、健康的だがほっそりとした自分の身体。色も形もいつも通りで、なんの変哲もない腰回り。……だが、ある一点は…ニーハイと同じカラーリングであるパンツのある一点だけは、違った。

そこにあったのは、膨らみ。ある筈のない、あり得る筈のない……女性にとっての、異物。

 

「……ひっ…!」

 

膨らみを目にした時点で頭が真っ白になりかけるも、何とか思考を働かせて恐る恐る手を伸ばしたネプテューヌ。下着の中に何かが紛れ込む事自体あり得ないが、それでも異物混入である事を願って手を伸ばし、触れ……そして()()()()()()()があった瞬間、彼女の顔は恐怖で引き攣った。

 

(な、なんでなんでなんで!?なんでわたしにおち…こんなものが生えてるの!?)

 

彼女が駆られた生理的な恐怖は悲鳴を上げたくなる程のものだったが、これを誰かに知られる事は一層の悪夢。故にネプテューヌは悲鳴を堪え、代わりに混乱する頭で何故かを考え……すぐに気付く。

 

「まさか…あの、薬のせい…?」

 

俄かには信じ難いが、数時間前飲んだ薬は成長促進を図るものであり、試作品であるなら想定外の結果が現れてもおかしくはない。…というかそれ以外の可能性などある訳がなく、消去法で薬が原因である事はほぼ確然だった。

 

「……っ…ど、どうしよう…」

 

下腹部を見つめながらネプテューヌは呟く。恐らくこれだという原因は分かったものの、だからといって状況が好転する訳ではない。仮に薬の製作者が対処方法を知っていても、女性としてこんな痴態を見せる事など出来よう筈もなく、そうなると彼女は自然に消える事を祈る他ない。

 

「…そ、そうだ…わたしがこうなってるんだったら、もしやブランも……って…あ、あれ…?これ…なんか、さっきより大きくなって……」

 

ある程度混乱が収まった事で同じく薬を飲んだブランの事を思い出したネプテューヌだったが、それにより膨らみが発見直後よりも大きくなっている事に気付く。

ビクビクと震えながら、布を盛り上げていく異物。それは次第に速度を上げ、そして……

 

「……嘘、でしょ…」

 

膨張が収まった時、それは下着を破らんとするばかりのサイズとなっており、最早到底下着には収まらない形相を露わにしていた。

 

(グロいし、ビクビクいってるし、凄く気持ち悪い……け、けど…これ見てたら段々…変な、気持ちに……)

 

愕然とした面持ちで見つめ続けるネプテューヌ。その瞳に映るのは間違いなく恐怖と嫌悪の感情で、喜ぶ様子は欠片もなかったが…いつしかその感情の中に、ざわつきが生じていた。

形容し難い、ただ何か根源的な欲求に駆り立てられているような、独特の感覚。それは着実に心の中で広がっていき……気付けばネプテューヌは、再び異物へ手を伸ばしていた。恐れおののきながらも隙間の出来た下着の中に手を入れ、爆発物であるかのように繊細な指使いで包み……そしてそれを、下着から抜き放つ。

 

「…んぁっ……」

 

戒めを解かれた異物…陰茎の先端が下着に擦れた瞬間、ネプテューヌは経験した事のない感覚が背筋を走る。だが、不思議とそれに嫌な気持ちはしない。

 

「……んっ…ふ…」

 

それから自身の手には収まりきらない肉棒を食い入るように見つめていた彼女は、指を震わせながらも扱き始める。……が、彼女はそうしようと思った訳ではない。熱に浮かされた様子で手を前後させる今の彼女に、はっきりとした思考はない。

 

「はぁ……ふぁ、っん…何、これぇ……」

 

一擦りする度感じる、甘く頭の痺れるような感覚に吐息を漏らす。初めは小さかった手の動きが段々と大きくなり、腰が引けて前傾姿勢になってしまう。ぬちゅぬちゅという独特の音を立てながら、彼女は本人もその意識がないうち自慰を覚えたての子供の様に頭を空にして、生えてしまった陰茎を扱き上げていた。

 

(あっ、あっ…な、なんか登ってくる…くる、くるぅ……!)

 

左手でパーカーワンピを胸元まで引き上げ、右手を亀頭から根本まで何度も往復させる中で、更に陰茎は硬くいきり立っていく。

そしてその内に感じた、何かが陰茎へと集まり登っていく感覚。それまでとは違う感覚にネプテューヌは戸惑うも、扱く度感じる未知の快感に思考力を奪われた彼女は止める事が出来ず、むしろ高まる刺激に一層手の動きを早めてしまう。そして亀頭全体を手で包んだ状態から、一気に陰茎を扱き上げた瞬間……あり得なかった筈の快楽が爆発する。

 

「あッ、で、出ちゃ……はぁぁあぁああああンッッ♡」

 

ビクンと陰茎が跳ね上がり、鈴口から盛大に吐き出される白濁液。その瞬間…正確には尿道を駆け抜ける瞬間からネプテューヌは想像すら及ばぬ程の快楽に身体を震わせ、喘ぎ混じりの悲鳴を上げる。……だが、それも仕方のない事だろう。彼女にとってそれは、初めての射精…それも、本来ならば経験する事のない快感だったのだから。

 

「…はぁ、はぁ……♡」

 

陰茎を握ったままよろよろと後ろに後退り、背中が廊下に繋がる扉に触れたところでネプテューヌはへたり込む。未知の快感に紅潮した顔と、未だに余韻で震える身体。暫く彼女は射精の快感に酔いしれていたが……ふと離した右手に、そして床にべったりと付着した精液を見た時、ネプテューヌは自分のしていた事、してしまった事をやっと認識して戦慄するのだった。

 

 

 

 

それから一日経っても二日経っても、彼女の下腹部から陰茎が無くなる事はなかった。それだけでも彼女にとっては引き籠ってしまいたい程の事だったが、周りに心配はかけたくないという思いもあり、また不自然な事をすれば疑われてしまうという危険もあってネプテューヌは普段通りの生活に努めていた。

しかし通常時ならともかく、勃起した陰茎を隠すのはとても容易な事ではなく、しかも若い男性同様簡単に勃ってしまう為にネプテューヌは毎日何度も見つかる危機に陥る。…されど、それだけならばまだマシだった。

 

「…う、うぅぅ……」

 

入浴を終え、自室に戻った数分後にトイレへと訪れたネプテューヌ。便器の前で寝巻きのボトムスをはだけさせると、すぐに勃起し自己主張を行う陰茎が目に入ってくる。

 

「なんで毎日毎日こうなるの……」

 

下腹部に巣食う異物が自己主張を始めたのは入浴中。陰茎が現れて以降は入浴の度に女性である自分の身体を意識してしまい、それが原因で毎回彼女は浴場で陰茎を勃たせてしまっていた。

何度見てもグロテスクとしか言いようのない陰茎と、自分の身体で勃たせてしまっている事に嫌悪感を抱きながらも、ネプテューヌは寝巻きの端を咥えて肉棒を握る。トイレへと訪れたのは、いつまで経っても萎えない陰茎を鎮める為。

 

「んっ…ふ……んんっ…」

 

初めて自室で扱った時よりも慣れた手付きで刺激を与える。曲がりなりにも劣情で勃起していたからか陰茎はすぐに先走りで濡れ、それがネプテューヌの手にも付着し滑りがよくなっていく。それに連れて高まる快感。ネプテューヌの手付きも、激しく大胆になっていく。

 

「ふぅぅ…!ぬふっ、ぅあぁ…んッ…!」

 

快感に身体が熱くなるのを感じる中、彼女の内股に肉棒より下…本来の性器である肉壺から愛液が垂れる。それに反応するようにネプテューヌは空いている左手の指を肉壺に咥えさせ、更に扱きを加速する。そうして陰茎だけでなく女陰の快楽も注がれた彼女の身体は一気に射精欲求が頂点へと達し、尿道へと精子が殺到する。

 

「ふぁぁッ…出る、出るぅっっ…!」

 

腰が引け脚が広がってしまう程の快楽の中、残った僅かな理性でネプテューヌは肉棒を押さえ付け下へと向かせる。その甲斐もあって吐き出された精子は全て便器の中へと落ち、床や蓋を白く汚す事は回避。もし後少しでも対応が遅れていれば、トイレの中は惨事となっていた事だろう。

 

「……こ、これは必要な事…鎮める為にやってるだけなんだから…」

 

射精が終わり、それからゆっくりと小さくなっていく陰茎を見ながら呟くネプテューヌ。先走りと愛液で濡れた両手から目を逸らすように呟いたその言葉は、どこか言い訳じみた雰囲気も籠っていた。

 

 

 

 

更に数日経ったが、未だ陰茎は消える様子がない。むしろ日を追う毎に勃起の頻度は増え、それに付随する射精欲求も増すばかり。陰茎の事など忘れたい、早く無くなってほしいと思う一方で、彼女の思考は陰茎と射精の事が着実にその面積を占めていく。

 

「んひっ…ここは外、なのにぃ…誰かに見られるかもしれないのにぃぃ……♡」

 

執務室で仕事の合間に、朝着替えの為寝巻きを脱いだ拍子にと、処理を行う場面も増えていく。極め付けはクエスト…それも激しい戦闘を行った直後の時で、モンスターの討伐を終えたネプテューヌは慌てて木陰に隠れるや否やプロセッサの下腹部を解除し、女神の姿のまま自慰を行い射精してしまう事すらあった。

したくなくても止められない。そんな状況の中で少しずつ彼女は射精の快感へと傾倒し始め、ある時大きな決断をしてしまう。

 

「……ここ、ね…」

 

プラネテューヌの裏路地。キツい蛍光色が目に付く店頭や看板が多く、一目でいかがわしい雰囲気を感じ取れる区域に訪れたネプテューヌ…否、パープルハート。

守護女神である彼女は元々人目を引き易い存在であり、この様な場所なら尚更の事。だが今の彼女はプロセッサユニットではなく、あまり身体のラインが出ない普通の衣類にフード付きコートを纏った姿である為今のところ気付かれる様子はない。無論、昼間の大通りならそれでも気付かれる可能性はあるが…夜、それも無闇に他者を詮索しない裏路地ではその心配もまずなかった。

 

「…大丈夫…こういうのは平然としていれば気付かれないものよ…」

 

自分に言い聞かせるような事を呟き彼女が入ったのは、性的欲求を刺激する、或いは性生活の手助けとなる物を販売する店…所謂アダルトショップと呼ばれる類いの店舗。所狭しと並べられたアダルトグッズに、ネプテューヌは入店と同時に狼狽えてしまうもぐっと堪え、目的の品を探して歩き回る。そしてそれを見つけた彼女は手に取る際数秒躊躇いつつも、意を決して品物を手にレジへ。

 

「…これを」

「あ、はい。……?」

「……何か?」

「い、いえ。一点ですね」

 

先程気付かれる心配はないと言ったが、それはあくまで通行人に対しての事。流石にフードを目深に被った客がレジへとくれば、店員は目の前の客らしき相手が危険な人物ではないか疑念を抱いてしまうもので…しかしネプテューヌの毅然とした態度が功を奏して、ネプテューヌはバレる事なく購入する事に成功した。

 

「……っ…よかったぁ…」

 

店を出て少し歩いたところで安堵の声を漏らすネプテューヌ。当たり前の話ではあるが、歴戦の女神も経験した事のない、それでいて失敗すれば女神としての地位を失いかねない程の行動をすれば緊張もするのである。

今し方ネプテューヌが買ったのは、別に店舗にしかないものではない。つまり通販でも買う事は可能ではあるのだが、何しろ彼女が住むのはプラネタワー。政府機関を内包し、職員を始めとする多くの人が利用するプラネタワーで誰にも気付かれず商品を受け取るというのは困難極まりない事であり、万が一の可能性で言えばむしろ自ら店舗に出向く方が安全というのが彼女にとっての実情。女神の姿で来たのは、普段の姿では不自然な上売ってくれるかどうかの問題もあった為であり、この日の彼女の行動はかなり苦肉の策という面が強かった。

では何故そこまでして彼女は購入に踏み切ったのか。それは……すぐに明らかな事となる。

 

(…ぁん…もう、さっきからずっと勃ちっ放し…しかもこれ使う事想像して、もっと硬くなってる……)

 

コートの中では陰茎が痛い程に勃起し、しかもそれが下着や服と擦れる事で歩く度に小さな刺激に襲われる。先程までは緊張で感覚が鈍っていたのか、それとも先走りで滑り易くなったのかは分からないものの、今の彼女にとってそれはとても無視など出来ないものとなっていた。

 

(…ちょ、ちょっと触るだけ…ちょっと、だけ……)

 

買った品物の入った袋を腰の前に移動させ、壁を作ったネプテューヌは左手で服の上から先端に触れる。それだけで擦れるよりも大きな刺激が走り、その刺激で僅かに肩を震わせた彼女は再び触れ、撫で付け、それから指二本で挟むようにして手を根本の方へと下ろしていく。

 

(…く、ぁっ…コートが厚手だから、触れてるのにいつもより鈍くてもどかしい……)

 

自然に擦れる刺激よりは大きいものの、直接触れている時には程遠い感覚。意識的に刺激を与えているにも関わらずそれが小さく鈍いというのはとにかくもどかしいものであり、そのもどかしさも手伝ってか根本に到達したところで手の平を沿わせるように陰茎体を握ってしまう。そうすれば更にしてしまうと分かっていながらも肉棒を手の内に捉え、軽く数回扱いたところで遂に、自分が『ちょっと』の域を超えている事に気付き……ネプテューヌは手近な暗がりへと駆け出す。

 

「あぁ、もうっ…無理無理、これがあるのにプラネタワーまで我慢なんて無理……っ!」

 

裏路地の更に裏。曲がった先には行き止まりしかないような路地裏へと入ったネプテューヌはコートを剥ぐように脱ぎ、トップスは上へ、ボトムスは下へとそれぞれはだけさせる。そうして外気に触れる事となった陰茎は勿論、ぷるんと躍動しながら晒された乳房の乳頭もまた、陰茎に負けず劣らずの勃起をしていた。

 

「こ、こんなに勃ってるんだもの…我慢出来なくなって仕方のない事よ…」

 

三点の突起を目にしながら、ネプテューヌは自分を納得させる為の言葉を口にする。そして無論、ただ路地裏で露出させただけで気分の晴れるようなネプテューヌではない。

 

「…はぁ、っん…やっぱり扱きながら別の場所も弄るの…凄くいいぃ……っ!」

 

壁を背に座り込んだネプテューヌは、片手で肉棒を扱き片手で乳頭を捻り上げる。彼女の手付きはどちらも些か強いものであったが、女神の身体の頑丈さ故か、それともそちらの気があるのか、今感じる痛みは不快感に繋がらず、ひたすら快感だけがネプテューヌの身体を駆け抜けていく。そのまま喘ぎ混じりに自慰を続けるネプテューヌだったが…不意に両手を身体から離す。

 

「……っと…せ、折角買ったんだから…使わなきゃ、勿体ないじゃない…♡」

 

若干息を乱しつつも、コートと共に脇に置いていた袋を持ち上げるネプテューヌ。ごそごそと中から取り出したのは、桃色をしたオナホール。それは普通の女性ならまず自慰で使うものではなく……同時にネプテューヌにとっては、危険を冒してでも手に入れたかった魅惑の物販。

 

(い、今からわたし、これを使うのね…この中にアレが入っちゃうのね……♡)

 

卑猥な形状を持つオナホールをパッケージから取り出し、ネプテューヌは喉を鳴らす。性具に釘付けとなった瞳と一層紅潮した頬、それに挿れた感触を想像してかビクンと跳ねる陰茎を見れば、彼女がどれだけの期待を寄せているかが明白というもの。

最初は混乱のままに、それからはあくまで鎮めるという目的の為に自慰を行ってきたネプテューヌだったが、回数を重ねる内に身体は自慰の中での快楽を求めるようになっていった。より強い、より痺れるような快感を求めて女陰や乳房にも手を出し、扱き方も考え、その先で辿り着いたのがオナホールという結論。これが最終地点になるかどうかはさておき、彼女が性具を買ったのはただそれだけの事でしかない。

 

「あ、あぁ…入る、入っちゃうぅぅ……!」

 

オナホールを両手で握り、ゆっくりと肉棒に向かって降ろしていく。自ら焦らし、既に十分過ぎる程昂った欲求を更に煽ろうとするその様は、もはや別人かと思う程に普段の凛々しいパープルハートとはかけ離れたものであった。

握られたオナホールの位置が下がり、いきり立つ陰茎との距離が縮まっていく。それに連れてネプテューヌの期待が、興奮が膨らんでいき、遂に亀頭の先が触れようとするその時…………

 

 

 

 

 

 

「あっれぇー?パープルハート様じゃないですかぁ」

「……──ッ!?」

 

──あってはならない最悪の事態が、最悪のタイミングで発生した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

晴天に恵まれたプラネテューヌの朝。一日の始まりとしては大変気分の良い天気の中で、起床したネプテューヌはベットの上で固まっていた。

 

「……な、無いよね…夢なんだよね…?」

 

固まっていると言っても、石化の魔術をかけられた訳ではない。よく見れば小刻みに震えているのが今の彼女であり、物理的にではなく精神的に動けないというのがより正しいところ。そして何故精神的に動けないのかと言えば……それは昨夜から今朝にかけて見た夢、特にその中で起きたある異変が関係している。

 

(わたしの頭に残ってるのは夢で、実際に経験した出来事じゃない。…それは分かってるけどさ……)

 

不安や心配というのはタチの悪いもので、普段ならあり得ないと一蹴出来る事柄に対しても「もしや」と思わせてしまう。しかも一度そう思うと不安や心配は減るどころか増してしまうもので、それが更なる「もしや」を呼び込んで悪循環に…という事も少なくはない。

 

「うー……もしあったらわたし、泣いちゃうかもしれないよ…?」

 

一体誰に言っているのか謎の発言だが、それもネプテューヌなりの精神を安定させる行為。敢えてふざける事で心を軽く持ち、悪い想像や気持ちの沈みを少しでも食い止めようとする防衛術。

そんな事を考えながら固まる事約数分。不安はあるものの、同時にこのまま固まっていても拉致があかないという思いも芽生え始め、加えて万が一本当にあった場合はその対処を考える時間も必要になると思った彼女は、右手で掛け布団の端を掴む。

 

「…だ、大丈夫…夢なんだから大丈夫……」

 

大丈夫大丈夫と何度か呟いて、ネプテューヌは端を掴んだ手に力を込める。そして意を決し…勢いよく掛け布団を捲り上げた。

 

「……っ!…や、やっぱり夢だったぁ…よかった、本当によかった……」

 

掛け布団が捲れて露わになった、身体と寝巻き。緊張の面持ちで下腹部に目を向けると、そこに膨らみなどは存在しない。念の為と触れてみても、夢の中で味わった感覚は伝わってこない。そうしてやっと不安が杞憂であったと判明したネプテューヌは、顔も心も晴れやかに……

 

「…けど、やっぱり濡れてるぅぅ……」

 

──ならなかった。しかしまあそれも当然の事だろう。昨夜ネプテューヌはシェアクリスタルを操作したのであり、その結果ははっきりと身体と寝巻き、それにシーツへ表れていたのだから。ついでに言えば、下腹部に触れた瞬間不快な湿りを感じたのだから。

げんなりとした様子でベットを降り、着替えと処理を行うネプテューヌ。だが不快感もそこからの切り替えも、もう何度も経験してきた事であり、感じていた不安が杞憂で終わっただけまだ良い方(実際には不安に駆られた分のマイナスが帳消しになっただけではあるが)だと思って気持ちにけりをつけるのだった。

 

 

 

 

「……って、ちょっと待ってよ!?夢のラストシーン何!?あれ明らかに続く流れだよね!?まさかわたしあの続きも夢で見る事になるの!?シリーズ化とかしちゃうの!?…うぅ、勘弁してよぉ……」



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淫欲に成りし性奴隷 2

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート

内容・ふたなり フェラ 膣内射精 野外 輪姦 玩具


用心の気持ちは、慣れと共に薄れていくもの。初めは安全を最優先にしていても、同じような事を問題なく何度も達成する、或いはそれ以上の危険に打ち勝つ事によって、少しずつ安全を意識しなくても大丈夫だと思い込むようになってしまう。

だが、安全を考慮しなくなった時に限って不都合は発生する。しかしそれは運が悪かったのではなく、それまで安全を意識していたが為に回避出来ていた危険に遭遇してしまっただけという場合も往々にしてある。ただ、どんな場合にせよ……人も女神も事が起こってしまってから己の愚かさを後悔し、取り返しなどつかない事を思い知る。

 

「……あ…えっ…ぁ…?」

 

悩みを解消する為に飲んだ薬によって狂い始めた、ネプテューヌの生活。最初は戸惑いながらも、段々と受け入れまではしないものの慣れを覚え、もたらされる快楽に目的と手段が混じり始めて、遂に取ってしまった大胆な…そして軽率な行動。その果てに耳にしたのは……自分に向けられた、何者かの声。

 

「意外ですよぉ、パープルハート様がこんな所にいるなんて」

「……どう、して…」

「どうしてって…そりゃ元々この辺りにはちょいちょい来るからとしか言えませんね。なぁ皆」

 

それまで昂っていた興奮が一気に引き、代わりに身体が冷え切っていくような感覚の中、顔面蒼白のネプテューヌは顔を声のした方へと向ける。そこにいたのは、複数人の男。

 

「しっかしほんと意外だなぁ。まさかパープルハート様に、こんな趣味があったなんて」

「……っ…!ち、違うのっ!これは……って、い、今撮って…止めっ、止めなさいっ!」

 

声が掠れる程に動揺していたネプテューヌだったが、その言葉を聞いた瞬間一気に顔が赤くなり、慌てて誤魔化しの言葉を口にしようとする。だがそれよりも早く起こったのは、携帯のライトの光とシャッター音。

 

「おーおーよく撮れてる。…ヤベぇなこれ、下手なAVより抜けるぞ…?」

「一周、いや二周回ってエロいよな…」

「どういう意味だよ…凄ぇエロい事に関しては全面的に同意だが…」

「あ…あ、あぁ……」

 

携帯で撮った写真を見て感嘆の声を漏らす男達と、再び顔面蒼白となるネプテューヌ。…実を言うとこの瞬間、即座にネプテューヌが本気を出せば全員の携帯を没収、或いは破壊する事も不可能ではなかったのだが……この時彼女は突然起きた最悪の事態によって頭が真っ白となっており、一瞬でそこまでは思考が回らなかった。

 

「…さて、パープルハート様。ここは下半身を持て余した奴等がたむろするような場所で、こんな所で胸やマンコ丸出しにしてるのは誘ってるのも同然…って事位、分かりますよね?」

「…そ、それ…は……」

 

こうして訪れ、実際に性具を買っている以上ネプテューヌとてそれは分かっている事。しかし彼女は口籠る。何故ならここでの肯定は、既に暴落している自分の品位を更に落としてしまう事になるから。

答えられず俯くのをいい事に、男達はにやつきながらネプテューヌへ近付く。そうして取り囲んだ男の一人がネプテューヌの腕を掴み…その瞬間、彼女は反射的に振り払う。

 

「……っ…乱暴だなぁ、女神様は…」

「…あ、貴方達の趣味嗜好には何も言わないわ。けど、わたしは貴方の言う通り女神よ。もし不遜な態度を取るというなら、わたしもそれ相応の……」

「へぇ……じゃ、撮った写真売って一儲けしようかなぁ」

「…え……?」

 

幾ら弁明のしようがない程の痴態を見られようと、女神は女神。ならば取るべき対応もまた女神らしく…と、少しでも状況をマシなものにしようと精神力を掻き集めて鋭い視線を向けたネプテューヌだったが、彼女の攻勢は一瞬にして破られる。

 

「分かってますよね?俺等は今パープルハート様の全裸画像を持っていて、ちょっと携帯操作すればこれをどうとでも出来るって。…これ、誰かに売られたりネットにアップされてもいいんですか?」

「……っ!」

 

男が見せたのは、顔を赤らめ動揺を露わにする全裸のネプテューヌの写真。もし、それが社会に広まればどうなるか。…そんなもの、考えるまでもない。そしてそれによって完全に立場がはっきりとした男達は、改めて彼女の身体へと手を伸ばし…弄び始める。

 

「ほんとエロいっすね、ネプテューヌ様の身体。こんだけエロきゃ、そりゃ持て余すってもんだ」

「だよなぁ。…しかし…見間違いじゃ、ないんだな……」

「…み、見ないで…見ないで頂戴……」

 

立たせて服を脱がせつつ胸や尻を弄る男達だが、その視線が集中するのは彼女の下腹部。興味…というより好奇の眼差しに晒されるネプテューヌは押し潰されそうな程の羞恥心に襲われるが、それに反して陰茎は反り返ったまま。

 

「もしや女神様って、皆生えてるんすか?」

「そ、そんな訳ないでしょう…!これはわたしと……」

「…わたしと?」

「…何でも、ないわ……」

 

へらへらと問いかけてくる男の一人にネプテューヌは声に怒気を孕ませ反論するも、その途中で危うくブランの事まで口にしかけていた事に気付いてはぐらかす。確認こそしていないが、あの薬が原因であればブランも同じ状態になっていてもおかしくないというのが、彼女の見立てだった。

誤魔化しとしては些か雑であった、ネプテューヌのはぐらかし。だがそれを追求する男は一人もいない。しかしそれもそうだろう。何せ彼等の目の前にいるのは、自分達に逆らう事の出来ない全裸の絶世の美女なのだから。

 

「あ、そうですか…それよりギンギンっすねパープルハート様のチンポ。普通なら人生終了レベルの出来事が起きてるのに萎えないって、まさか見られて興奮する性癖なんですか?」

「ば、馬鹿な事言わないで!わたしは……」

「路地裏で露出オナニーしようとしていた女神、でしょう?」

「……っ…」

 

自分へのあんまりな言い草に憤慨しても、事実を突きつけられた瞬間に言葉を失ってしまうネプテューヌ。おまけにその言葉で自分が行っていた変態的行為を再認識し、ネプテューヌは更に頬が熱くなっていくのを感じる。そしてその姿…即ち言葉で責められ赤面しながら黙り込む彼女の姿を目にした男達は、下劣な嗜虐心を駆り立てられる。

 

「いやいや恥じる事はないですよ?淫乱女神なんて、恥どころかむしろ最高ですからねぇ」

「わ、わたしはそんな……って、きゃっ…な、何…!?」

 

彼女の身体を弄っていた男の内二人が、後ろからネプテューヌの両腕を締め上げる。その動きにこれまでとは別の動揺をネプテューヌがする中…一人の男が、笑みを深めながらある物を拾い上げ、それをネプテューヌへと見せ付けた。

 

「何って…俺達が鎮めてあげますよ。パープルハート様の勃起チンポを、このオナホでね」

「……ッ!?」

 

拾い上げられたのは、ネプテューヌがいつの間にか落としていたオナホール。男の言葉自体にもネプテューヌは驚いていたが、それを陰茎へ近付けられ始めた事で彼女の動揺は加速する。

 

「っと…動かさないで下さいよ、入らないじゃないですか」

「そ、そんなのしなくていいわ!止めなさっ…離して、ねぇ…っ!」

「だから…動かすなっての…!」

「んひぃいぃぃっ!?」

 

女神として、そんな事をされる訳にはいかない。だが一般人相手に力尽くで振り払えばどうなるか分からず、加えて写真の件もある。そう考えたネプテューヌはせめてもの抵抗として、オナホールに陰茎が入らないよう腰を振りたくったのだが…それに苛ついた男に陰茎を掴まれた瞬間、電撃の様な快楽が走り無様な声を上げてしまった。

 

(ま、不味い…さっきまでのオナニーで昂った分がまだ鎮まってないのに、今触られたらぁぁ……!)

 

頭と心は動揺で興奮など消えていても、身体は…肉棒は昂ったまま。そこをガサツな…しかしネプテューヌよりよっぽど肉棒の扱いを知る男の手によって掴まれれば快楽を感じるなという方が無理な話であり、抵抗が止まった次の瞬間にはずぶりと押し込まれたオナホールを陰茎が貫いていた。

 

「そらよ、お待ちかねのオナホだッ!」

「〜〜〜〜っっ!ひッ…!あっ、や…い、イくッ…ぉほおおぉおおぉぉッッ♡♡」

 

自分の手とも、男の手とも違う、別格の快楽。亀頭から陰茎体、裏筋に至るまで中へと入った部位を余す所なく包み込み、内側にびっしりと配置された柔らかく弾力のあるヒダで全面を擦り上げられたネプテューヌは、オナホールに根元まで咥え込まれた次の瞬間には射精していた。これまでの射精で最も大きく、そして最も下品な喘ぎ声を上げながら精液を吐き出すネプテューヌの腰は前後に揺れ、落ちた精液が地面を汚す。

 

「お…おほっ…あひぃっ……♡」

「一擦りでイきやがった…しかも何だこの勢い……」

「まだビクついてやがる…女が射精するとこんなにエロくなるのか…」

「……っ…もう俺我慢出来ねぇ…!」

「んんぅっ!?」

 

ネプテューヌの射精姿に男達は目を奪われ、ネプテューヌは脳を直接揺らされたかのような快楽に脱力。彼女が掴まれた腕で支えられている形となる中遂に一人が己の欲求を抑えられなくなり…顔を上げさせ強引に彼女の唇を奪った。

身体と共に思考にも力の入らなくなっていたネプテューヌだが、唇を奪われた瞬間一気に覚醒。しかしそれもお構い無しに男は舌を侵入させ、ネプテューヌは驚きのあまり目を見開く。

 

「んんんぅっ!ふぅぅ、うぅ…ッ!」

「……ぷはっ…はぁ…ご馳走様です、ネプテューヌ様…」

「か、勝手に奪っておいて何がご馳走様よッ!貴方なんかに……ぃひぃぃっ!?」

「抜け駆けすんなよお前…このままじゃヤり辛いし一旦寝かそうぜ」

「おう。ってか、俺等が腕離したらそのまま倒れるんじゃね?女神様手マンで脚ガクガクだし」

 

脱力感が抜けず振り払う事が出来なかったネプテューヌは男が満足するまで唇を奪われ続け、漸く解放されたと思った数秒後には別の男に女性器へと指を挿れられ激しく責められる。男達の下劣な言葉にネプテューヌは強い反感を抱いたが、その思いに身体は応えてくれず、言葉通り離されると早々に倒れ込んでしまった。

 

「ひぎっ…止めッ、止めなさいぃぃ……っ!」

「思いっきり感じながらよく言うぜ…マンコは指突っ込む前から濡れてたし、チンポはまだ勃ってるし、やっぱパープルハート様は淫乱なんじゃないですか?」

「そんなっ、事…ないぃ……っっ!」

 

肉壺を責める男はその指を抜かず、むしろより奥まで挿れてネプテューヌの反応を楽しむ。ネプテューヌは逃げようとするが快楽によってまるで身体に力が入らず、ばたついた脚が虚しく空を切るばかり。

 

「そんな事ない、ねぇ…そういうなら、試してみましょうか?」

「んぁっ…た、試す……?」

「この流れで試すっつったら…セックスに決まってんだろ…ッ!」

「な……っ!?い、嫌ッ…ぁぁあああ"あ"ッッ!?」

 

身をよじらせ否定するネプテューヌに対し、男は指を抜いて自身の陰茎を露出させる。そこからネプテューヌの両大腿を掴んで股を広げさせたところで、ネプテューヌは意図に気付くももう遅い。彼女の肉棒を取っ手の様に掴んだ男は、割れ目に陰茎を宛てがい一気に奥へと突っ込んだ。

 

「この感覚…反応からして男性経験はなさそうだと思ってたが…へへっ、やっぱ処女だったんすね」

「い"、ぎッ……ぬ、抜いて…抜いてぇっ……!」

「抜く?そりゃ…こういう事です、かいッ!」

「ひぐぅぅッ!?ち、違うぅぅ!そういう事じゃないいいいぃっっ!」

 

引き裂かれるような痛みに悲鳴を上げ、そこで初めて表情に恐怖が表れたネプテューヌ。処女膜が破られ血が滴り落ちる中、ネプテューヌは男の腕を掴んで抜くよう頼むが、そんな彼女を嘲笑うかのように男は腰を打ち付ける。

 

「ほぐうぅぅっ!痛いぃぃ!膣内っ、掻き分けられ、てぇぇ…ッ!」

「あー、流石にこれはキツかったっすか…まあ、慣れるまでの我慢って事で」

「我慢、なんて…ッ!…ぅぎっ…あ、貴方…いい加減、にッ……!」

「だから、女神ならこれ位我慢しろっつーの…!」

「ふひぃいぃぃぃぃっっ!?」

 

それまで指しか知らず、奥は全くの未開拓だった膣の中を強引に押し広げられてネプテューヌが叫ぶ中、男は平然とピストン運動を開始。慣らす…というには些か乱暴な腰使いで、容赦のない刺激を膣へと与えていく。

挿れられた瞬間は本当に絶叫してしまうような痛みが走り、とても平然とはしていられなかったネプテューヌだが、少しばかり時間が経った事で若干ながら痛みも沈静化。それに伴い、好き勝手する男へ強く激しい怒りも湧き上がったが……黙らせようと男が彼女の陰茎を扱いた途端に、再び情けない喘ぎ声を上げてしまった。

 

「はひっ、いぃンっ!しごッ、扱くのダメぇっ!」

「…んだよ、扱いたら扱いたで五月蝿くなるのか…普段のクールな様子はどこ行ったんですかねぇ…」

「普段、なんて…言われてもぉぉ…っ!」

「あ、なら俺にいい案あるぜ?女神様ひっくり返す必要あるけどな」

「ひっくり返す?…あぁ、こういう事か」

 

痛みは相変わらず感じたまま。だがそれを上回るのが陰茎を扱き上げられる快感だった。普段の様子と比較されるも、それを一番理解しているのは彼女自身。故になすがままの今にかつてない程の恥辱を感じるネプテューヌであったが、挿入された肉棒を軸に回転させられ、それからネプテューヌは更なる辱めを味わわされる。

 

「こんなに良い胸があるんだから、使わないのは勿体ないってね…ほら女神様、咥えて咥えて」

「ぁぶっ…!…ぷへっ…く、咥える訳……ふぐぅぅ…!」

「悪いけど女神様。これお願いじゃなくて、命令なんだわ」

 

うつ伏せとなる寸前に手足を着いて四つん這いとなったネプテューヌの口へ押し付けられた、別の男の陰茎。彼女の乳房で陰茎を包みながら発された言葉に、当然ネプテューヌが従う筈もなく、頭を上げて抗ったが…男は髪の毛を掴み、無理矢理彼女へ咥えさせる。

 

「むふぐっ…うぅぅ……ッ!」

「咥えるだけじゃなくて、ちゃんと舌も使ってほしいんだけど…」

「なら、こうしてやりゃ少しはするだ…ろッ!」

「ほひぃぃっ!?さ、さっきとは逆側、押し上げられ…ンヒぉごぉぉっ!」

 

どれだけ痴態を晒そうと、心は絶対に屈しない。その意思で前髪の隙間から男を睨み付けるネプテューヌだったが、それまで前の男に気を使って浅く突くだけだった後ろの男が奥まで押し込むピストンを再開した為、軽く身体が反ってしまう。そして次の瞬間には再び男の腕で肉棒を咥えさせられ、更に逆の手では指で両方の乳房の乳頭を挟んで引っ張られ、まるで物の様に扱われる。

 

「オラッ!お前がチンポ勃たさせたんだから、しっかりその責任取りやがれッ!」

「パイズリフェラいいわ…胸は弾力あるし、口の中もいい感じにぬめっとしてるし、女神様の身体は外見だけじゃなく実用性も高いんですね」

「ふぅぅぅぅっ!むほっ…うぐぅぅぅぅ…っ!(悔しい…っ!こんな一方的にされて、性欲の捌け口にされてるのに、耐える事しか出来ないなんて……ッ!)」

 

前では口と胸を同時に、それも胸は乳頭だけを掴んだ状態で振りたくられて肉棒を刺激する道具として使われ、後ろでは腰を掴んで膣の形を変えんとばかりに肉棒を打ち付けられる。

あまりの悔しさに、ネプテューヌの目尻には涙が浮かぶ。日々敬われ、その敬意に報いようと国と国民の守護に努めてきた自分が、こんなにも酷い仕打ちを受けなければならないのかと心の中で切実な思いを叫んだ。…だが、それですらまだ生温いと男達の責めは続く。

 

「ふひゅぅ…!じゅ、ぷっ……!」

「あーあー音立てて咥えちゃって…そろそろ慣れてきたんだろ?パープルハート様よぉ」

「……っ…!ふーーっ…!」

「怖い顔しちゃって…けどまぁ、訊かれた時にゃ取り繕っても……」

「ほごぉぉ…っ!…ふっ、ぁ…ンンっ…!」

「こうして子宮口に擦り付けられるとチンポ咥えたまま喘ぐ辺り、もうバレバレなんだよなぁ…」

 

亀頭で子宮口を何度も擦られ、身体を支える手足が震えてしまうネプテューヌ。本人は必死に隠していたが、彼女がもう膣内を責め立てられて感じるようになった事は、男達に筒抜けだった。また、突かれる度に衝撃で乱舞する彼女の陰茎を男達は面白がって見ていたが、それについてはむしろネプテューヌ自身が気付いていないという始末。快楽で身体には普段の様な力が入らず、威厳も品性も奪われた今のネプテューヌは本当にただ耐える事しか出来ず…それは即ち、上下関係が確定してしまった事の表れだった。

 

「さて、処女マンは十分堪能したし、一発抜いとくか。けど…折角だからパープルハート様、お前も一緒にイかせてやるよ…ッ!」

「はうぅぅんッッ!?い、一気に奥まッ、でぇぇ……っ!」

「お、いいね。じゃあ俺も…!」

「ぬひいぃぃいっ!ま、前と後ろ同時に…ぁぁあンッ!」

 

一度肉棒が抜ける寸前まで引いた男は勢いよく腰を突き出し、前の男も髪を掴んでいた手を離して胸に専念。自分の欲求を第一にしつつも、本気でネプテューヌを絶頂させようとした事により彼女に押し寄せる快楽はその苛烈さを増し、彼女を絶頂の渦へと落としにかかる。あまりの快楽にネプテューヌは何度も喘ぎを上げてしまい、そのせいで歯を食い縛る事すら叶わない。

 

(嫌ッ、嫌嫌イヤぁ!このまま、手も足も出ず思い通りにイかされるなんてぇぇぇぇ…ッ!)

「我慢しないでアヘっちまえよ、ふたなり女神…ッ!」

「イかない、イかないぃぃぃぃっっ♡」

「乳首もチンポもビンビンの癖に何言ってるんだか…はいはいイきましょうねー…ッ!」

 

身体を支配していく欲求と快感で涎を垂らしながらも、彼女に許された最後の抵抗である声でもって絶頂を否定。だが殆ど嬌声と化していたその声は、男達には負け惜しみにしか聞こえなかった。そして彼女の絶頂を確信した男達は、乳首を捻り上げ肉棒を子宮内へと捻り込む。

 

「うっ、射精すよ女神様…ッ!」

「イきやがれ、淫乱女神ッ!」

「いっ、イか、イかな…ぃ……ぃいい無理ぃっ!イく!イっちゃう!イっ、くぅぅぅぅううううッッ♡♡」

 

二人の男の陰茎から吐き出された精液がネプテューヌの顔を染め、子宮の中を白く汚していく。その熱さと直前の責めで頭が真っ白となったネプテューヌは盛大に絶頂し…潮吹きと同時に自身の陰茎からも精液を吹き出していた。

 

「おぉ、ほんとに一緒にイった…」

「なんだよ、俺が気分だけで言ってるとでも思ったのか?」

「いや、実際出来るもんなんだなぁと思って…それより出したなら早く変わってくれよ」

「俺も俺も。てか、もっと一度にヤれる体勢にしようぜ」

「…ぅ、あ……ふぇ…?…ま、まだするの…?」

「ったり前よ。二人でギブアップとか、そんな非力じゃないでしょ女神なんだから」

 

腕から完全に力が抜け、尻だけを突き出す形で倒れ込んでいたネプテューヌは再び仰向けにさせられる。獣の雄叫びの様な声を上げてしまう程の快楽と、男の精液を浴び、処女を失うどころか膣内射精までされてしまった事で放心状態となっていた彼女だったが、そんな彼女の心境を知らない男達は下卑た笑みで陰茎を突き付ける。

 

「……っ…あ、貴方達心は痛まないの…?こんな事をして、罪悪感はないっていうの…?」

「それは、まぁ…正直言えば、やっちまったなとは思ってますね」

「だ、だったら……」

「けど、元を辿ればネプテューヌ様の露出オナニーで興奮させられたのが原因ですし、ここまできて抜かずに帰るのは無理なんで」

「罪悪感ってか、背徳感はあるよな。ほんとちょーエロい」

「忘れないで下さいよぉパープルハート様。俺達にはこれ、あるんですからね」

 

品定めするような男達の目付きを受けるネプテューヌは、身体を起こし胸と秘部を手で隠しながら(と言っても胸はその大きさ故に乳頭周辺しか隠せず、秘部に至っては陰茎の殆どが見えたままだったが)訴えかける。しかし男達から返ってきたのは良心の欠片もない言葉と、自分の破廉恥な画像だけ。救いようのない下衆な男達を、意地でネプテューヌは睨み付け…男達の嬲りが、再開される。

 

「ほらちゃんと手で握って、じゃなきゃ気持ち良くないでしょう」

「腰も振れ腰も。こんな事も言わなきゃ分かんないの?」

「そ、そんな一遍に相手しろって言われても、出来る訳が……ぁあああっ!んひぃぃいぃぃっ♡」

「口答えするなら仕方ないね。やっぱ腰はこれで振らせる方が楽か」

「す、するっ!ちゃんと言われた通りにするから扱くのは止めてえぇぇぇぇっ♡」

 

路地に寝転んだ男の上に跨り、左右から向けられた陰茎を手で扱きながら、口元に別の男の肉棒が来ればそれを咥える。体勢や相手を変えながらネプテューヌは男の性欲処理をさせられ続け、口答えや手抜きをする度肉棒を責められた。肉棒はもう既に複数回の射精を迎えているにも関わらず打ち止めとなる様子が全くなく、例え一時的に収まっても嬲られている内に再び硬くそり立ってしまう。そして異物である肉棒を責められるのはネプテューヌにとって一番の羞恥であったが為に、今や彼女の陰茎は弱点そのものとなっていた。

 

「あぁ〜、何度も出されてぬめってるマンコ最高…射精る射精る…!」

「俺もだわ。ほら女神様こっち向いて」

「ぁひぃんっ!…んぷっ…あっ…ま、まだビクビクっていって…わ、わたしも……んんっ……♡」

「段々イくのに躊躇いなくなってきたねー、生ハメ好きになっちゃった?」

「そ、そんな訳ないでしょ…!好きになんか……」

 

艶やかな髪も、端正な顔も、美を体現しているような肢体も、今や汗と精液まみれ。特に乳房と陰茎含めた秘部は酷く、少し身体を揺らしただけでも滴り落ちるという始末。それ等二つと愛液、それにネプテューヌが醸す芳醇な色香が混ざり合って淫靡な匂いを作り出しており、それに当てられた男達ば何度もネプテューヌを犯していたが、流石に男達も疲労困憊。そろそろ終わりにしようかという雰囲気になっていたが、彼等に淡々と終わらせようなどというつもりは毛頭ない。

 

「ですよねぇ。パープルハート様は、生ハメじゃなくて犯されるのが好きなんでしょう?」

「な……っ!?そ、そんな事は…!」

「ないと?…まぁどっちでもいいや、ほいっと」

「くひゃ、んっ……!」

 

初めにネプテューヌとまぐわった男が、羽交い締めにしつつネプテューヌを立ち上がらせる。それと同時に後ろから彼は挿入するも、徹底的に犯された彼女の膣はすんなりと肉棒を受け入れてしまう。その事実にネプテューヌは今日何度目か分からない赤面をし…それからすぐに、男達が半円状に自分を取り囲んでいる事に気付く。

 

「今度は…何する気よ……」

「いいえ、俺達は何もしませんよ?ただ見るだけです」

「んまぁ、かかっちゃう位はあるかもしれませんけど」

「か、かかる…?かかるって、まさか……ひぎぃっ!?」

 

膣壁を引っ掻くような肉棒の動きに言葉を封じられ、代わりに鳴かされる。それと同時に男達が自身の陰茎を扱き始めた事で、ネプテューヌは脳裏に浮かんだ予想が当たっている事を理解した。…しかし、背後の男の行動はそれだけではない。

 

「ほんとに貴方達は、いい趣味を…っほおぉおぉぉっ!?な、なんれまたぁぁぁぁっ!」

「いい趣味、ってのは全くその通りですですよ。俺達も…それにパープルハート様もなぁッ!」

「ひぃぃッ、ぬひぃぃっっ!つ、突くのと扱くの一緒にするのはダメぇええええっ!」

 

羽交い締めから両手首を片手で掴む体勢に切り替えた男は、仲間からオナホールを受け取り即座にネプテューヌの肉棒へ。ここまで一度、それも一擦りしか使っていないオナホールの刺激はネプテューヌにとって暴力的と言っても差し支えないものであり、更にその動きに合わせて男が腰を振り始めた為一気に彼女の思考はショートしていく。

 

「もう何度もチンポ咥えてんのにまだ締め付けてきやがる…はっ、優秀な雌だなぁパープルハート様はよぉ!」

「わたしは雌なんかじゃないいぃぃぃっ!ふひぃぃ♡ああッ、んぉおおおおっっ♡」

「胸の躍動感凄ぇ……滅茶苦茶股間にくるわ…」

「うわ、女神様がに股になってんじゃん。無様過ぎてマジ笑える」

「いやぁ!見ないでッ!お願い見ないでええええぇえぇッッ♡」

 

涎も喘ぎも止められず、無意識につま先立ちでカクカクと腰を振ってしまうネプテューヌ。男達の視線が熱い。自分の屈辱的な姿を見られる事が嫌で嫌で、にも関わらず見られていると意識すればする程身体が熱を帯び、膣と肉棒の快楽がより鮮明になっていく。最早頭は殆ど機能しておらず、快楽だけがネプテューヌの身体を支配していた。そして男が渾身の力で突き上げた時、ネプテューヌは二つの絶頂を同時に迎える。

 

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"ーーっっ!アクメしちゃうぅぅッ!オチンポもイ"ぐぅぅッ!んほおおおおぉぉおおッッ♡♡」

 

噴水のように精液を吐き出し、反り返りながらネプテューヌは絶頂。脳天を突き抜けるような快楽の中、子宮に入りきらなくなった精液が溢れ、男達の射精で更にネプテューヌは白濁液に塗れていく。そのまま身体を痙攣させていた彼女は、射精を終えた男が手首を離すと事切れたように路地へと倒れ込んだ。

 

「あーすっきりした。一日でこんなに出したのは久し振りだぜ」

「こんなにいい女とヤれるなら男冥利に尽きるってもんだ。…けど、こっちも結構ベタベタだな…誰かタオル……」

「…へへ、タオルはねぇが…丁度いいもんがあるじゃねぇか」

 

脚を広げたまま、乳房と陰茎を下敷きにしてネプテューヌが倒れているのを余所に、男達は満足気に語り合う。それから身体を拭く為の物を探していたが、そこで男の一人が目に付けたのはネプテューヌが着ていた衣類。それを拾い上げた男達はにやりと笑い……

 

「肌触りいいなぁ。やっぱ女神様の着てるもんは質がいい」

「ま、それも今じゃタオル扱いだけどな。ネプテューヌ様、拭かせてもらった代わりにしっかり精液を付けときますね」

「折角だからこの状態で着てほしいところ……お、携帯発見」

「なら、電話番号とかメアドとか色々取っとくか。そっちの方が便利だしな」

 

無慈悲な男達の悪意によって、彼女の下着や衣類はとても普通では着られないような状態となってしまった。しかもポケットへ入れておいた携帯が見つかり、頭がはっきりしない内に生体認証も行われて携帯の情報が流出。…それは即ち、今後男達はネプテューヌを一方的に呼び出せるようになったという事。

 

「さて、んじゃそろそろ帰るとするか」

「気持ち良かったっすよパープルハート様。俺等これきりにするつもりは無いんで、今後も宜しくお願いしま〜す」

「撮った写真は仲間にしか公開しないんでそこはご安心を。…まぁ、今後の女神様次第じゃどうなるか分かりませんけどね」

「……っ…♡」

 

反応のないネプテューヌを今一度携帯の写真に収め、男達は路地裏を去っていく。ネプテューヌは言葉をまともに聞き取れない様子だったが……脅し混じりの声を耳元で囁かれた時には、僅かに肩がビクンと跳ねていた。

そしてこの日を境に、ネプテューヌは……奴隷となった。



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淫欲に成りし性奴隷 3

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート

内容・ふたなり フェラ 膣内射精 自慰 射精管理 拘束 バイブ 奉仕


自らの口外出来ない秘密と、絶対に見られてはならない姿を知られ、さらにその事で脅され従属を余儀なくされたネプテューヌは、その日以降男達に呼び出されるようになった。彼女の都合も構わず毎日のように呼び出し、気の済むまで嬲り、翌日もまた気の向いた時に欲望を発散する。……そんな日々が、続いていた。

 

「は…っ、あぁんっ…んふ……」

 

良識ある人間なら寄り付かない、街外れの廃墟。その中にある、比較的大きい部屋の中で、ネプテューヌは一糸纏わぬ姿のまま自慰を行っていた。…しかし、そこにいるのはネプテューヌ一人ではない。

 

「段々声が漏れるようになってきたねぇ、まさかもうイきそうなの?」

「いやいやそれはねぇだろ。早漏じゃあるまいし」

「だよなぁ。にしても俯きながらオナニーしちゃって、可愛いもんだぜ」

 

両手で肉棒を扱くネプテューヌを眺める、複数の男。各々飲み物を口にしたり、ネプテューヌの姿を動画に収めたりしながら性的な視線を彼女へと向け、嘲笑うような会話を交わす。

 

(くっ…こんな事、毎回させるなんて……!)

 

自身の手で肉棒を扱いているネプテューヌだが、勿論それは彼女の意思ではない。全裸での自慰は男達からの命令であり、この場へ来ると毎回まずこれをさせられていた。

勃起も自慰も、望んだ事ではない。だが元より勃起は自分の意思では制御し切れないものであり、望んでいようといまいと陰茎は刺激を快楽として受け取ってしまう。心は屈辱で埋め尽くされていようと、身体は自慰を気持ち良いと感じてしまう。

 

「ふぅぅっ……くぁ、ひんっ…!」

「お、身体も震えてきたじゃん。でもチンポ以外は触るなよ?」

「触ったらその時点でお仕置きだからなー」

「…分かってる、わよ……っ!」

 

先端から溢れる先走りで滑りが良くなり、それによって快感も増す。快感が増すという事は射精に近付くという事であり、実際陰茎はビクビクと跳ねつつある。男達に見つかるまでは射精の快楽に魅了されつつあったネプテューヌだが、今はしたくないという思いが胸を占めている。その理由の一つは『男達に見られているから』というものだが……もう一つは、その男達にあるルールを課されている為。

 

「あっ、あっ…うくぅぅ……っ!」

「出しそう?パープルハート様もう出そうなの?」

「だったらアレ、言わなきゃだよねぇ?」

「……っ…イ……」

『イ?』

「…イき、ます…イきますぅぅ……ッ♡」

 

射精寸前だと気付いた男達は、下賤な笑みをネプテューヌへと向ける。それを受けたネプテューヌは、一瞬苦虫を噛み潰したような顔をするも、すぐに目を瞑り…それから宣言と共に射精した。……そう。射精の際には宣言しろというのが、男達から課せられたルール。

 

「はいよく出来ました。気持ち良かったねー、ネプテューヌ様」

「……気持ち良く、なんか…こんなの、不愉快なだけよ…」

「そう言う割には、さっき声が上擦ってましたけどねぇ…」

 

射精を終え、ぺたんと座り込んだネプテューヌへ男達が気分良さ気に話しかける。実際女神を言いなりにさせられるというのは男達にとってかなり気分の良いものであり、ある意味これは『国民に喜んでいる』という状況。…当然、だからといってネプテューヌがこの状況を良しとしている節など微塵もないが。

 

「……次は、何…」

「次?…なんです女神様?そんな急に欲しがるみたいな事言っちゃって〜」

「…五月蝿い…わたしは早く終わらせたいだけよ。やる事がないなら、帰らせて頂戴…」

「ノリ悪いなぁ…まぁいいや。んじゃ次は、口で奉仕してもらいましょうか。但し、これを下の口で咥えた状態でね」

 

羞恥心を感じなくなった訳ではないが、一つ一つに反応していては男達の思う壺。ネプテューヌはそう考え、努めて冷静でいる事を心がけていた。そんな彼女に対し、男の一人がバイブを手にしながら次なる要求を突き付ける。

 

「…奉仕なら、それを使わなくたっていいじゃない……」

「それじゃ面白くないでしょう。それとも、俺達の言う事が訊けないと?」

「……ふん…やるわよ、やればいいんでしょ…」

「そういう事です。ほら」

「…………」

「…………」

「……?」

 

座り込んだままのネプテューヌへ男はバイブを近付け、ネプテューヌはそれを見やり…数秒の沈黙が訪れた。ネプテューヌも男も動かない、意味の分からない沈黙。それにネプテューヌが怪訝そうな表情を浮かべると…男は呆れ返った様子で言った。

 

「…あのさぁ、分かります?俺はしてやる、じゃなくてしろって言ってるんです。奉仕するのは女神様の方。なら…バイブも自分で挿れるに決まってるでしょうが」

「そ、そんなの分かる訳ないじゃない…!…悪趣味が過ぎるわ……」

「はいはい。…で?」

「……いつまでも調子に乗れると思わないでよね…」

 

彼等は完全に自分を舐めている。好き勝手出来る…いや、好き勝手していい相手だと思っている。それを改めて理解したネプテューヌは、男達が聞き取れない程の小声で言い返し…それからバイブを受け取った。

腰を浮かせ、バイブによってもたらされる刺激を想像しないようにしながら、割れ目へと添える。連日様々な責めを行われてきたネプテューヌにとって、バイブも最早初めてのものではない。

 

(…感情に流されちゃ駄目よ、わたし。頭がはっきりしている間に、少しでも情報を集めなくちゃ…)

 

先程の自慰で既に濡れている肉壺へゆっくりとバイブを沈み込ませながら、ネプテューヌは男達に気付かれない範囲で視線を巡らせる。

初めネプテューヌは男達がすぐ油断すると思っていたが、実際は違った。呼び出す際には個人を特定出来ない場所から連絡を飛ばし、一度別の場所に呼び出された後目隠しや耳栓としてのヘッドホンを付けられてここまで連れて来られ、この場所も窓は全て塞がれており、そして終わった後も同様の手段で別の場所へ移されてから解放される…と、彼等は情報の隠蔽を徹底しており、現状彼女は廃墟に連れて来られているという事しか分かっていなかった。

 

「……っ、ぁ…ふ…ぅ…」

「…あ、ちゃんとスイッチも入れるんですよ?」

「わ、分かってる…わよ…んんっ……」

 

バイブが膣壁を擦りながら押し広げていく感覚に吐息を漏らしながら、ネプテューヌは奥まで挿入。それから底部のスイッチで起動させ、バイブが振動によって膣を刺激し始めると、思わず彼女はその刺激に身体が反応してしまう。…だが、これはまだ準備。この程度で気をやっていては話にならない。

 

「…じゃ、お願いしますね女神様」

 

やっとかという様子で陰茎を露出させる男達。立ち上がったネプテューヌはその内の一人の前へ移動し、しゃがみ込んで口淫を始める。

 

「んぁ…じゅ、る…っぷ……」

「そうそう、たっぷりストロークを取って…引く時はねっとりと」

「ずそそっ…じゅぷ、んふ…ぅ……」

「いやぁ、飲み込み早いですよね女神様って。教えた事をすぐ覚えちゃって…」

 

脚の付け根に手を添え、唾液を染み込ませるように陰茎を咥え込む。根元まで咥えた後は、口をすぼめて吸いながら舌を絡ませる。男の言葉通り、ネプテューヌは教え込まれた『男を気持ち良くさせる口淫』をこの場で実践していた。

しかしそれも、ネプテューヌからすれば効率化と男達の油断を誘う為の手段。自ら行っている事ではあっても、好き好んでしている訳ではない。…そう、本人は考えている。

 

「ちゅばっ…んぇぇ……」

「…で、どうです?バイブ挿れた状態でのフェラは」

「ぶぇつに…どうも、しりゃいわ……」

 

一度口を離し、亀頭に涎を垂らして再び咥えようとしたところで発せられた男の言葉。だが満足はさせても調子に乗らせるつもりはないネプテューヌは、その言葉に素っ気ない態度で返す。…本音を言えば彼女は、今の正に調教されているような状態が屈辱的で仕方なかったが…その感情は何とか理性で押さえ込んでいた。

絶え間なく膣を責めるバイブの刺激に時折身体をヒクつかせながらも、ネプテューヌは口淫を続ける。屈辱と刺激に耐えて、舌も喉奥も使って、一人目を射精へと導く。

 

「あぁー、そろそろ出る…女神様、口で全部受け止めて…っ!」

「ぅぐっ…ふごッ、ぉぉお…ッ!」

 

ネプテューヌが根元まで咥え込んだ瞬間男は彼女の頭を掴み、喉奥に押し付けるようにして射精。頭を固定されたネプテューヌは喉から直接流し込まれる精液をどうする事も出来ず、女性らしからぬ呻き声を上げてしまう。苦しい、息が出来ないと彼女が目を見開く中でも男は気にせず射精を続け、それが済んだところでやっとネプテューヌは解放された。

 

「げほっげほっ…!…何、するのよ…!」

「はは、気持ち良かったんでつい。…あ、不満ならもう一度やります?今度は気を付けますけど」

「…する訳、ないでしょ……」

 

陰茎が口を離れた直後にネプテューヌは咳き込み、突発的な事へ怒りを露呈してしまうも、まるで悪びれた様子のない男を見てその怒りは冷めていく。怒っても仕方ないとすぐに理解し、ネプテューヌは立ち上がった。

 

(…ぅ…歩くと、バイブが擦れて…辛い……)

 

刺激と羞恥心で若干内股になりながら、次の男の下へ向かうネプテューヌ。男達は一ヶ所に集まる素振りは見せず、要求を完遂する為にはこうしてネプテューヌが移動しなければならない。全裸で、バイブを挿れたまま、肉棒を咥える為に男を渡り歩く。…そう考えるだけでも、ネプテューヌは心が折れそうだった。

そしてそれは、男達が狙った通りの感情。支配欲に駆られてネプテューヌに奉仕させている、というのも勿論事実ではあるが…同時にここまでやらせた事は全て、ネプテューヌの心を折りより従順にする為の策でもある。

 

「しっかり奉仕してくれよ?ネプテューヌ様がエロいせいでこうなってんだから」

「なら、ここに来なければいいじゃない…(…少ししょっぱい…それにこの人のは、竿が少し膨らんで……って、何考えてるのよわたし…!お、落ち着かないと……)」

 

次の男の前に移り、再び口淫を開始したネプテューヌは、その最中に自分が咥えている肉棒の味や形を考えていた事に気付き、慌ててその思考を振り払う。

 

(わたしは命令されて仕方なくやってるだけなんだから…今だって、起死回生のチャンスを伺ってるだけなんだから……!)

 

自分は違う。情欲に流される事も、ましてや男達に心まで征服される事もない。そう心の中で自分に言い聞かせながら、ネプテューヌは肉棒を咥え続けた。一時とはいえ情欲に流された事が男達に脅される原因となった訳だが、自身の心を守る為か、この時のネプテューヌの頭にはその事実がすっぽりと抜け落ちていた。そして……

 

「はぁ〜、すっきりした。ほら、パープルハート様吐き出さずに飲んで飲んで」

「んぶぇ…ぅ、く……げぷ…」

 

最後の一人を射精させたところで、ネプテューヌは鼻を摘まれ上を向かされる。粘つく精液は流石に上を向いた状態では吐き出せず、鼻も摘まれ飲み込まざるを得ない状況となった彼女は、粘性に苦労しながらも何とか飲み込んだ。

 

「…はぁ…はぁ…ほら、お望み通り…全員の相手、してあげたわよ……」

「知ってますよ、見てましたから。けど、それじゃあ語弊があるんじゃないですかねぇ…」

 

口の端に残った精液を手の甲で拭い、この命令を出してきた相手へとネプテューヌは睨む。その瞳に浮かんでいるのは、自分を甘く見くびるなという強い意志。だがその言葉と瞳に、男は小馬鹿にしたような声音で返す。

 

「語弊…?何の事よ…」

「あ、やっぱ気付いてないんすか。気付かずこれってなると…ねぇ?」

「な、何よ…何が言いたいのよ…!」

「何ってそりゃ、下を見てみれば分かりますよ」

「下…?下なん、て……んな…ッ!?」

 

男が同意を求めると、他の男達もにやつきながら頷く。その様子に不愉快さを覚えたネプテューヌが再度問うと、男は片膝を床に付けた状態の彼女の下腹部を指差す。言葉と手振りに誘導されたネプテューヌが、怪訝な顔をして下を見ると……そこでは射精前よりも硬く反り返った肉棒と、バイブを強く咥え込んだ離さない女陰が、それぞれ先走りと愛液という涎を垂らしていた。

 

「ど、どうして…わ、わたしこんな……」

「どうしても何も、俺達のチンポしゃぶって興奮しただけでしょう?」

「……っ!そ、そんな訳ないじゃない!誰が貴方達のおちん…モノなんかで…!」

「じゃあどんな訳でそうなったと?」

「……それは…」

 

もっと刺激が欲しくて、また射精がしたくて堪らないと言わんばかりの二つの性器にネプテューヌは狼狽え、男の言葉には声を荒げて否定する。だが、ならば理由はなんだと訊かれると、途端に言葉に詰まってしまう。そしてそんな姿を見て、邪な喜びに笑みを深める男達。

 

「もうどうせ隠したってしょうがないんですから、認めましょうよ。自分のチンポ扱くのも、ここを使ってもらうのも好きなんだって」

「ひぁっ…!ち、違う…勝手な事、言わないで…!」

「毎度毎度喘いでる癖に強情だなぁ…んじゃあ証明して下さいよ。その身体でね」

「……い、いいわよ…やってやろうじゃない…」

 

すぐ近くの男にバイブの底部を小突かれ、俯きがちだった顔が歪みそうになる。それでも何とか体裁を保つネプテューヌだったが、それならそれでと男の一人が床に腰を下ろす。証明という言葉と、天井に向かってそり立つ陰茎。それが意味する事は、ただ一つ。

 

「…貴方達こそ、どうせわたしからさせたいだけなんでしょ…」

「当たり前じゃないですか。女神様が自分からしてくれるとか、生きてて良かったと思うレベルですし」

「こ、心にもない事を言って……」

「いやいやほんとですって。ま、露出オナニー見る前と後とじゃ抱く感情は違いますけどね」

 

ネプテューヌは膣からバイブを抜き、それから両脚を跨ぐ形で男の前へ。高さの関係で下腹部を近距離から見られる事に気付き、女陰だけでもと手で隠すが、同時に今更隠しても…という虚しさにも襲われる。

目の前の、そして周囲の男の好色そうな視線を浴びながら、ネプテューヌは少しずつ腰を下ろし始める。ゆっくりと下りていく腰の下にあるのは、男の肉棒。

 

「焦らしますねぇ…そういえば、路地裏でもオナホをゆっくり下ろしてましたよね。焦らすの好きなんですか?」

「…………」

「…だんまりだってさ」

 

反応しないネプテューヌに、男は肩を竦めて他の男へ話しかける。その内かなり体勢が低くなり、いよいよ彼女はバランスを取る為手を下腹部から離さなくてはいけなくなってしまう。一時的に隠していた分、離す瞬間ネプテューヌは再び恥ずかしさを覚える事となってしまっていた。

そうして遂に肉棒と蜜壺の入り口が触れ、その瞬間ネプテューヌは身体が熱くなるのを感じる。しかしここで止める事など出来る筈もなく……ネプテューヌは、自ら肉棒の侵入を受け入れた。

 

「は…あ、ぁっ…んっ……」

 

玩具とは違う、熱を持ち脈打つ雄の象徴。それが膣へと入り込み、奥へと向かい始めた時、ネプテューヌが漏らしたのは吐息だった。しかしネプテューヌ自身は自分の事で一杯で、その吐息が男達にどのような印象を持たせたかなど想像も付かない。

 

「ふぅ、ぅ…ふぁ…」

「…………」

「…んっ、ひっ……はぁ、はぁ…ほら、どうよ…」

「…どうって…そんな味わうみたいにゆっくり腰を下ろされてましてもねぇ…」

「証明ってなら、もっとガンガン動かなきゃ駄目じゃないんですかね、ネプテューヌ様」

 

腰を沈み込ませ、根元まで挿れたところでネプテューヌは身体を止めて、床に手を付きつつ男の顔を見やる。…が、男の言う通り、今ネプテューヌは腰を下ろしただけ。そしてそれは彼女自身も分かっており、内心では大きな動揺が広がっていた。

 

(な、何よこれ…いつもより、感じて…前も、ビクビクして…ま、まさか本当に興奮してたって言うの…?)

 

辛うじて表情だけは取り繕っていたが、その実ネプテューヌが感じていたのは普段以上の甘い痺れ。肉棒が入るに連れて広がり、自身の陰茎にまで響いてしまう快感に、ネプテューヌは表情を取り繕うのに精一杯だったのである。

されど男達は、その程度で満足する筈がない。自身が浅ましい存在でないと証明するには…続けるしかない。

 

「い、言われなくたって…今から、そうするつもり…はひんっ…だった、のよ…っ!」

「ふぅん…じゃ、続きどうぞ」

 

付いた手と僅かに震える脚に力を込め、腰を引き上げるネプテューヌ。膣壁が亀頭冠に引っかかって更なる刺激に襲われるも、何とか耐えて再び腰を落とす。……そこから、彼女の奮闘が始まった。

 

「はぁ、ひっ…んんっ…ふーっ……!」

「のんびりな動きですねぇ…じっくり楽しみたいなら、そう言ってくれればいいものを」

「楽しんで、なんかっ…わたし、は……っ!」

 

身体が快楽に流されてしまわないように、神経を張り詰めて腰を上下させるネプテューヌだが、それは周りにとってはただの緩慢な動き。特に下の男にとっては焦らされているも同然の状況で、最初は目で楽しんでいたが次第に物足りなさを覚え始める。

 

「…遅いなぁ…もう少し早く動いてくれません?」

「しょ、証明…しろって言ったのはそっちなんだから…黙って、なさいよ……っ」

「そうは言われても、俺ここまで焦らされるのは好きじゃないっていうか、もっとがっつりセックスしたいんですが…」

「今だって…ひ、ぐっ…十分、でしょ……(こ、このまま…このまま焦らず、ちょっとずつ動けば…もう暫くは、耐えられ──)」

 

少しずつ男の言葉に不満の感情が籠っていくが、自分の事で必死なネプテューヌはそれに気付かない。それどころか取り繕った『女神』としての返答が男の気分を逆撫でしてしまう。

とにかく無様な姿を見せない、耐えている事を証明する。それで頭が一杯だったネプテューヌは、男の口元から笑みが消えた事も気付かぬまま。それ故に、彼女は上手くいっていると思い込み……次の瞬間、男に腰を掴まれる。

 

「……だから…焦れったいんだっつのっ!」

「──ひぎぃっ!?…あ……やっ、ダメっ…はぁああぁぁあぁンッッ♡♡」

 

掴まれた腰を下へと引かれ、それまでとは段違いの勢いでネプテューヌの腰が落ちる。そして当然腰が落ちれば肉棒も膣へと突き刺さるのであり、油断していたネプテューヌは殴られたかのような凄まじい快楽に堪らず絶頂。雌としての絶頂に押し出され、次の瞬間には陰茎から精液を噴き出していた。

 

「うわっ、汚ぇ…!…あー、くっそ…誰か拭く物を……」

「あーららぁ、いきなり女神様イかせるから…」

 

ネプテューヌの射精は対面状態にいた男へ諸にかかり、胸元をべったりと汚された男は不快感を露わにする。精液そのものは後処理用に用意しておいたティッシュを別の男が渡した為、すぐに解決したが…そんな中でも絶頂の余韻に酔いしれるネプテューヌの姿に、男の不満が和らぐ筈がない。

 

「んへぇ……あ、頭…痺れ、て…♡」

「…証明してやろうっつって緩い事するわ、本気でやったら一突きでイくわ、挙句俺の身体を汚しといて自分は余韻に浸ってるわ……あぁそうですかいネプテューヌ様は俺を舐めてるんですか。だったら…自分の立場を改めて教えてやるよ変態女神ッ!」

「ンヒィィイイっ!?なッ、えっ……ぁはぁンっっ!」

 

絶頂と射精でそれまでの思考が飛ぶような快楽と幸福感に見舞われていたネプテューヌは、再び腰を掴まれ打ち付けられた事で現実に引き戻される。余韻を塗り潰す刺激に目を見開いたネプテューヌが見たのは、表情を一変させた男の顔。

 

「ちょっと甘くしてやりゃその度付け上がりやがって…自分は女神だから丁重に扱われて当然だなんて考えてるなら、それは大間違いなんだよッ!」

「ぬひぃぃんッ!あがッ、奥…抉られ、てッ…ひぃぃぃぃっ♡」

「ほら出たよ喘ぎ声。これでもお前は、変態じゃねぇって言うのか!」

「ま、待って!さっきイったばかりにこんなの…っほおぉぉおおっっ♡ダメダメっ、子宮口虐めるのダメぇぇっ♡」

 

力任せに何度も引き上げては打ち付け、同時に罵詈雑言を浴びせる男。肉棒は膣壁を抉りながら止まる事なく子宮口まで到達し、凹ませんとばかりに突き上げる。一方絶頂の直後で身体が敏感になっていたネプテューヌは、快楽に耐えるどころか声や表情を取り繕う事すら出来ず、気付けば膝を付き、髪を振り乱して嬌声を上げていた。

 

「分かったかッ!お前は!高貴な女神じゃなくて!淫乱な雌奴隷なんだよッ!」

「ち、ちがッ……あひぃぃンッっ!あっ、あッ、またイくっ!イったばかりなのにまた絶頂して射精もしちゃうぅぅっっ♡」

「はっ、ほんとに堪え性のない女神だなおい。だったら…アレ付けてやれアレ!」

「だと思った。我慢の出来ない雌には…躾をしなくちゃ、な…っ!」

「ダメぇ!射精る射精る!精液登って……──ぃぃいいぃッ!?」

 

激しい動きは勿論、男の辛辣な言葉にすらぞくぞくと身体が反応し、すぐにまた絶頂と射精を迎えそうになったネプテューヌ。男達の言葉の意味を理解出来ない程に頭がショートする中、彼女からすれば突如肉棒を握られた事で快楽が頂点に達し、射精しかけるも……次の瞬間、陰茎に強烈な圧迫感と感じた事のない苦痛が襲いかかった。

 

「…あっ、ぇ…?…で、出ない…何これ出せないぃぃぃぃいいいいっっ!!?」

 

突然の圧迫感と苦痛に混乱し、視線を落としたネプテューヌが目にしたのは、陰茎の根元にきつく嵌められたベルトの存在。彼女にはそれが本来の使われ方をしているのか、それとも何かから流用されているのかは分からない。だが……それが原因であり、同時にそれがある限りは射精出来ないという事は、一瞬で理解出来た。

 

「良かったですねぇネプテューヌ様。これで射精せずに済みます…よッ!」

「ひぁぁっ!…がッ、ひぃぃ!?お、オチンポジンジンするぅぅ!?」

「ジンジン?…あー、まぁ出そうなところで無理矢理止めりゃそうなるか…とにかく俺は出させてもらうから、しっかりマンコで受け止めろ…ッ!」

「そ、そんな!?待って、今出されるのは……っあ"ッ、〜〜〜〜ッッ♡」

 

ずくん、ずくんと行き場を失った精液が下腹部で暴れる苦痛にネプテューヌは悲鳴を上げるが、それを男は興味なさ気に切り捨て膣内に射精。果てる事を禁じられた陰茎と違い、射精の刺激を余す事なく享受した膣の快楽は全身へと伝わり、彼女は男の上で反り返る。そして勿論、その快楽は肉棒へも伝わっていく。

 

「か、ひッ……イけない…膣はイったのに、オチンポイけないぃぃ…!」

「まぁまぁ、女としてはイけてるんだからいいじゃないっすか。ういしょっ、と」

「ひぁっ……お…おかしく、な…きゃっ!?」

「おっと、何取ろうとしてるんですかー?」

 

満足した様子で男がネプテューヌを横に退かすと、ネプテューヌはベルトを取り外そうと震える手を伸ばす。だが、今の彼女の動きに普段の精密さはなく、取るよりも先に両手首を掴まれ別のベルトで後ろ手に縛られてしまった。

 

「…ぁ……な、なんで…いやっ、外し……ッ、てぇぇぇぇっ!」

「外す訳ないでしょう。ほらほら、こうすると亀頭が床に擦れて気持ちいいんじゃないですか?」

「んひッ、あぎっ…!止めッ、止めてええぇっ!ズコズコ突いて擦らせるのひゃめええええぇぇっ♡」

 

前腕を背中で重なるようにして縛られ呆然とするのも束の間、次の男がネプテューヌを再び膝立ちにさせて女陰へ肉棒を挿入する。そこからすぐに上体を倒され、腰も下へ押された事で突かれる度に充血した亀頭が床へと擦れるネプテューヌ。

敏感な部分が雑に擦れるのは、何とも言えない気持ち良さ。しかし今のネプテューヌにとって、快感は射精出来ない苦痛の増幅へと直結してしまう。

 

「チンポにベルト嵌められたままで辛いですか?女神様」

「つ、辛い!辛いのっ!だからお願い、外してぇぇっ!」

「そうですかそうですか。では辛いそっちの代わりに、ここで気持ち良くしてあげますね」

「はひッ、いぃっ…っ!?」

 

先程までは気丈に振る舞っていた彼女も、許容範囲を超えてしまえば体裁など気にしていられない。故に辛さから解放されたい一心でネプテューヌは男の言葉を肯定するも……それに対して行われたのは、後孔への指の挿入だった。

男達の欲望は後孔へも及んでおり、既に彼女はそちらも開発されつつある。それは即ち新たな快楽を感じさせられる事であり…陰茎の切なさは、加速する。

 

「はっ、ああっ、ああああッ!イく、イっちゃ…♡……ぁぁああ出ないいいぃぃぃぃッッ!」

「ふっ、ふっ…アナル弄りながら女神様のマンコに膣内射精し…っ!」

「んぁああああっ!なんれっ、わたし…出せないのにぃいいいいっ!」

 

射精の感覚が昂る度に苦痛も跳ね上がり、ネプテューヌはベルトを外そうと腰を振りたくる。されどその程度で外れる筈もなく、むしろ腰を振った事で男の射精を助長しその後すぐ精液を吐き出されてしまう。男は好きなように射精している。自分の膣も何度も絶頂している。それなのに、陰茎だけは射精はおろか触れる事すら叶わない。その苦痛ともどかしさは、強制的に与えられる快楽と合わさり、ネプテューヌから思考も誇りも奪っていった。

 

「あ"ぁぁーーっ♡もうやらぁ…!出させて、お願い出させてぇぇ…!」

「出す?そりゃ一体何をどこからですかねぇ?」

「せ、精液っ!オチンポから、どぴゅどぴゅ射精させて下さいぃぃ…っ!」

 

涙と鼻水、それに口から垂れた涎でぐちゃぐちゃとなった顔で懇願するネプテューヌ。二人目以降も射精を禁じられたまま犯され続け、とうに彼女の理性は限界を迎えている。でなければ、彼女の口から下品な表現が食い気味に出る訳がない。

 

「おーおー必死になっちゃって…証明はどうなったんです?」

「も、もういいの!わたしは興奮してましたっ!ほ、ほら認めたから外して…っ!」

「だってさ、どうするよ?哀れなネプテューヌ様に情けをかけてやるか、それとも……」

 

同じ体勢のまま背後から責められるネプテューヌの痴態ににやつきながら、男達は言葉を交わす。無論その間も責めが止まる事はなく、快楽が陰茎へ響き悶えたくなるような思いの中、ネプテューヌは男達のやり取りを食い入るように見つめる。そして……

 

「…ま、今日はこの位にしておいてやるか。ネプテューヌ様、外してあげますよ」

「……っ!ほ、ほんとに!?じゃあ早くっ、早く…っ!」

「……但し、その前に少ーし質問に答えてもらいましょうか。…前ネプテューヌ様、女神は皆生えてる訳じゃないって言ってましたよね?じゃ、何でネプテューヌ様は生えてるんです?」

「そ、それは……」

 

外してもらえると分かった途端、ネプテューヌの顔に光が灯る。続けて少しでも早く外してもらおうと、縋るように身体を持ち上げかけたネプテューヌを男は手で押さえ、顔を近付けて耳元で問う。…その瞬間、光が搔き消え曇る彼女の表情。

 

「あ、言えないんです?なら仕方ない、今日は最後まで外さずにヤるか」

「な……ッ!?ま、待って!言わないとは…ッ、ンぎひぃぃぃぃっ!奥ごりごりしないれえぇええええっ!」

「てか、折角だしチンポ虐めてみるのもいいよな。今なら色々と出来そう……」

「い、言う!言いますっ!胸を大きくする薬を使ってもらって、それを飲んだのっ!でも何故かオチンポが生えてきちゃったのぉぉ!言ったから外してええええッ!」

 

縋るように男の方へ身体を伸ばし、ネプテューヌは叫ぶ。誰にも言えない、言える訳がない…そう思っていた事すら、彼女は口にしてしまった。それ程までに、今のネプテューヌは追い詰められていたのである。

 

「胸を大きくしようとした結果、生えた?……く、くくっ…はははははっ!そ、そりゃ傑作ですね!ははははははっ!」

「なんすかそのギャグみたいな展開!相変わらず冗談に関してはキレッキレっすね女神様!」

「……っ…わ、わたしだって…こんな事に、なるなんて…」

「それはまぁ予想してないでしょうねぇ…ぷぷっ…。…っと、そうだ…笑わせてもらいましたし、約束はしっかり果たさないと…んじゃ、頼むわ」

「あいよー。ほらよ、っと」

「え、えっ…?何、外してくれるんじゃ……ぐほおおぉぉッ♡」

 

豊満な胸を望んだ結果、得たのは堪え性のない男性器だったなど、事実そのものが耐え難い程に恥ずかしい醜態。それを口走ってしまった事、男達に大笑いされた事でネプテューヌは羞恥心から頭を上げる事も出来ず、悔しげにそんなつもりではなかったと呟くだけ。そんな彼女の姿に男達は満足し……ネプテューヌと繋がったままの男が、彼女を仰向けへとひっくり返して両脚を頭の方へと押しやった。そうしてまんぐり返しの体勢に変わった彼女の臀部へと、男の力強い一突きが押し込まれる。

 

‘「ほぉら、分かるか女神様。ベルトで締められた女神様のチンポ、こんなにグロテスクになってるんだぜ?」

「んッ、ぎっ……こ、これが…わたしの…」

 

上下逆となったネプテューヌの眼前でビクビクと震えるのは、長時間の拘束と射精の禁止によって赤黒く膨張し、今にも破裂してしまいそうな彼女の陰茎。人体の一部とは思えない程醜悪で、彼女を狂わせる嫌悪すべき対象。…だが、その時ネプテューヌは陰茎に目を奪われてしまった。ここまで射精を禁じられた陰茎が解放された時、一体どれだけの快楽が襲ってくるのだろうと、無意識に想像してしまっていた。

 

「…うわ、女神様自分のチンポに見惚れてるよ…こりゃもう立派なチンポ狂いだな」

「……そ、そんな…事…」

「反論も弱いし…まぁいいや。さ、女神様…念願の射精まで後少しだ、ぞッ!」

「ぐひぃぃいいンッ!ま、まら外してないのにいぃぃぃぃ!」

 

舌舐めずりをし、大腿を手すりの様に掴んだ男のピストン運動に、再びネプテューヌは鳴かされる。てっきりすぐ外してもらえると思っていたが為に、不意打ちでの快楽は激しく強く…辛い。そしてその突き下ろしに身をよじらせる中、ネプテューヌは気付いた。

 

(…あ、れ…これって…射精したら、精液が全部自分に……?)

 

身体に連動して暴れ回る肉棒の先端は、自分の身体に向いている。今射精してしまえば、自らの吐き出す精液を浴びる事になる。そう気付いたネプテューヌは、そうなった場合の自身の無様さを想像し、それは回避しなくてはと思ったが……何もかももが、既に手遅れだった。

 

「ふんっ、ふんっ!射精と一緒に絶頂もさせてやる、感謝しろよ…ッ!」

「あふんっ!ふぎぃっ!や、やだっ…この体勢、はぁぁあぁぁぁぁ♡」

「あぁそうだよ、自分の精液シャワーで自分がどんな存在なのかを思い知れッ!」

 

膣壁を抉られ、子宮口を叩かれる度に感じる快楽が思考と力を奪い取り、ネプテューヌは逃げる事もままならない。その内男も射精が近いのか打ち付ける速度が速くなり、ネプテューヌ自身も今日何度目か分からない絶頂へと近付いていく。

そうして遂に、男の手がベルトへとかけられた。金具を捉え、留め具を指へと引っ掛ける。…その様子を、ネプテューヌは食い入る様に、息を荒くして見つめていた。

 

(あぁぁ…こ、このままじゃかかっちゃう…でも、やっと出せる…射精出来る……っ♡)

 

抑圧され続けた快楽と射精欲求は、遂に彼女から女神としての…女性としての尊厳すらも捨てさせた。獣の様に欲望に満ちた目で射精を待ち望むネプテューヌを、周りの男達が嘲笑う中、男は全体重をかけて肉棒を子宮内へと押し込み……ネプテューヌの陰茎を、解放する。

 

「イっちまえ、チンポ狂いの淫乱女神ッ!」

「はぐッ……ほぉおおおおぉおおぉっっ!ああァあアあイくイくイくイくぅっ!射精止まらないっ♡イっても射精止まらないいいいいぃぃいいッッ♡♡ダブル絶頂でほんとに狂っちゃうぅううううぅっ♡♡」

 

戒めを解かれた瞬間に大きく跳ね、次の瞬間普通の射精とは量も勢いも比較にならない程の精液がネプテューヌの陰茎から吐き出される。それに比例するようにネプテューヌも絶叫的嬌声を上げ、顔や乳房に精液を浴びながら舌を突き出し白目を剥く。溜めに溜められた状態からの射精は女性器での絶頂とその快楽を増幅し合い、比喩無しに狂いかねない程の快感となってネプテューヌの頭を塗り潰していく。

男が陰茎を抜いてからも身体を痙攣させ、散発的に精液と愛液を吹き出すネプテューヌ。突き出ていた舌はだらんと半開きの口から出たままで、彼女が未だ絶頂の渦から戻っていない事は誰の目にも明らかだった。

 

「……今日もエロかったなぁ、パープルハート様は」

「毎回淫乱具合が増していって、でも次の時になると全然屈してないみたいな態度取ってくれるんだから、犯し甲斐があるってもんだ」

「けど、心は折っておかないとな。相手が相手な以上、いつ出し抜かれるか分かったもんじゃねぇし」

 

まんぐり返しのまま余韻に浸るネプテューヌを見ながら、男達は満足そうに今回の事を振り返る。…そんな中、顎に手を当て黙っている男が一人。

 

「…うん?どした?まだヤり足りねぇの?」

「いや…ほら、前に路地裏でチンポの事を訊いた時、ネプテューヌ様は『わたしと……』って言いかけたよな?」

「路地裏の時?…あー…言われてみると、そうだった気もするなぁ…」

「だろ?で、今回ネプテューヌ様は胸を大きくする筈の薬を飲んでこうなったって言ったよな?」

「…言ったな」

「…って、事はだ…ネプテューヌ様と同じようにチンポ生えてる女神が、もう一人いるんじゃねぇの…?」

 

顎から手を離し、男は自らの辿り着いた仮説を口にする。その言葉を聞いていた他の男達は一瞬ぽかんとした表情を浮かべていたが…すぐに彼の言わんとしている事が、十分にあり得る可能性だと気付き、悪意に満ちた笑みを浮かべる。

それから男達は、この場にいない仲間にも連絡を取り、新たな性奴隷を手に入れる為の策を考え始める。それは自分が原因で友達までも狙われるという、ネプテューヌにとっては想像すらしたくない程の悪夢であったが……快楽と雄に敗北した今のネプテューヌは、それを止める事など出来なかった。



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淫欲に成りし性奴隷 4

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・今回は前半(5〜6割)もほぼR-18要素がありません。ご注意下さい。




人物・パープルハート ホワイトハート

内容・ふたなり 膣内射精 バイブ 拘束 脅迫


落差、或いはその逆の差の大きさこそが、幸福と不幸の感じ方に大きく影響を与える。幸せな最中に起こった不幸は平時の不幸より辛く感じるように、酷い不幸の中で起こった小さな不幸は、不幸でありながら「まだ良い方」と楽観視出来るように、ある段階との差が…言うなれば相対的見てどうであるかが、感じ方を決める要因の一つとなる。そしてそれは……今現在と比較して、に限った話ではない。

 

「…………」

 

ある夜、ルウィーの守護女神、ブランは自室で読書に興じていた。静かな部屋で、誰にも邪魔される事なく、趣味に没頭出来る…それは個人で行う趣味を持つほぼ全ての人間にとって幸福に思える時間であり、それはブランにとっても同じ事。故にブランは時間を忘れ、本の世界に没頭する……筈、だった。

 

「……っ…ま、また…」

 

寝そべっていた体勢の下腹部に感じる、硬い感覚。元々あったというより途中から発生したと表現すべき、確かな違和感。それを初めは無視しようとしたブランだったが、読み進める内にその硬い何かは何度も跳ね、とても無視などしていられない。

 

「…くそっ…この、馬鹿物体が……」

 

耐えられなくなったブランが反転しつつ身体を起こすと、腰の辺りで内側から何かがワンピースの布地を押し上げている。それに対してブランは本を横へ置きつつ、忌々しそうに暴言を吐き捨てた。

 

(ほんとに何なんだよ…純愛物にまで反応しやがって……)

 

彼女それに悩まされ始めたのは、暫し前の事。同じ守護女神であるネプテューヌの下を訪れ、そこである薬を飲んだ日の夜、彼女が下腹部に違和感を覚えた時にはもう…それがあった。

初めは半ば気が動転し、その後は無い物として生活しようとしたブランだが、今の通り無視しようにも何かと主張する為、意識の外へ追いやるのは困難。加えて常に誰かに見つかるのでは…という不安が脳裏をちらつき、余計にブランは仕事にも趣味にも集中する事が出来ずにいる。

 

(……っ…駄目だ、こいつの事を考えるのは……)

 

そして何より彼女を苦しめているのは、日に何度も襲ってくる劣情。解消したい、発散したいという思いに苛まれるのは苦しく、それ以上に恥ずかしいものであり、とても慣れる日が来るとは思えない。それでも乗り切る為には発散するか、気を紛らわせるしかなく……気付けばブランは、ある事を考えていた。

 

(…やっぱり、ネプテューヌも同じ状態…なのかしら……)

 

異変の原因は恐らく例の薬。であれば同じく服用したネプテューヌもまた同様の状態となっているのが自然であり、実際どうなのか、そうであるなら彼女は今どうしているかが気になるところ。勿論訊く手段など幾らでもあるが…事が事である為に、まだブランは一度も訊けていない。

彼女にネプテューヌを恨む気持ちは微塵もない。これは事故であり、彼女が悪意でこのような事をする訳がないとブランは思っている。更に言えば経緯はどうあれ飲むと選択したのは自分なのだから…という気持ちも手伝い、むしろネプテューヌへは心配の感情を向けていた。

──それが、今の…これまでの、ブランの状況。ネプテューヌと同じ様に異変を隠し、必死に耐えてきた彼女へ……無慈悲で強欲な魔の手が忍び寄る。

 

「……あ、メール…」

 

端末の振動でメールを受信した事に気付いたブランは、手に取り相手を確認。すると何という偶然か、差出人として表示されていたのは丁度今思い浮かべていたネプテューヌ。

 

(何かしら……)

 

差出人同様通知で写真が添付されている事を知ったブランは、特に考える事もなくメールを開封。そして添付されていた写真を目にし……絶句する。

 

「な…なな……ッ!?」

 

写っていたのは、女神化したネプテューヌの姿。それだけならば別段おかしくはないが……その写真のネプテューヌはプロセッサユニットも衣類も纏っておらず、全身が汗と白濁液で汚れ、頬は紅潮したまま口の端から涎が垂れ…何より酷い有様の秘部には、女性に本来ある筈ではない性器が異常な程の存在感を発していた。…彼女の下腹部で未だ自己主張を続ける、それと同じものが。

 

「……ッ!これって……」

 

あまりに衝撃的な写真に面食らっていたブランだが、メールには文章も書かれていた。

そこにあった文章は、住所と時間、そして『指定した時間までに来なければ、この写真を全世界に流出させる』という脅しの言葉。ネプテューヌからネプテューヌのあられもない姿が、自身の首を絞めるような脅しが送れられてきた。それだけで全てを理解したブランは、コートを手に取り……プラネテューヌへと向かった。

 

 

 

 

メールで指定されていたのは、プラネテューヌの街外れにある寂れた倉庫。女神の姿でその正面へと降り立ったブランは、周囲に目を走らせる。

 

(人影は…ねぇな。だったら……)

 

夜という事もあり、こちらを見ている人間は勿論の事通行人すら見受けられない。それを確認したブランは荷物の出し入れをする為の大きな扉に手をかけ、軽々と開く。

 

「…………」

「ふぅぅッ!?」

 

無言で足を踏み入れたブランがまず目にしたのは、待ってましたとばかりに視線を向けている男達。その男達を視認したのとほぼ同時に何やらくぐもった音が聞こえ、そちらに目を向けると……そこには全裸で縛られ、口にはギャグボールを嵌められた状態で目を見開くネプテューヌの姿があった。

 

「ようこそおいで下さいました、ホワイトハート様」

「はっ、どんな奴等がいるかと思えば…予想通りの屑ばっかりだな」

 

まるで敬意の籠っていない男の挨拶に、ブランは冷ややかな視線を向けつつ返す。開口一番の煽りに男はぴくりと眉を動かすが、流石にそれ位は予想していたのか態度は崩さない。

 

「結構ギリギリの時間を指定したつもりなんですが、こんなに早く来るとは…流石女神様」

「あぁ、テメェ等みたいな屑にネプテューヌを預けとく訳にゃいかねぇからな。…痛い目見たくなきゃ、さっさとネプテューヌを返しやがれ」

「いやいや、わざわざ来てもらった訳ですが…まさか俺達がはいそうですかと従うとでも?俺達は幾らでも脅せるんですよ?」

 

それまで座っていた男はネプテューヌの方へ移動し、にやつきながら彼女の顎へ指を当てて顔を上げる。ネプテューヌは羞恥に染まった顔で男を睨むも、ギャグボールの穴から涎の垂れる彼女の顔では何一つ恐れを抱かせる事は出来なかった。

脅す手段、脅す材料なら幾らでもある。それが男達の余裕の出所であり、それがあれば間接的にブランをも脅す事が出来る。そう思っているが為に男達は全員既に勝ちが確定したかのような表情を浮かべていて……次の瞬間、ブランの言葉によってその表情が固まる。

 

「…だったら、流出させてみろよ」

「は……?い、今なんて…?」

「だから、流出させてみろって言ったんだよ。ほら、テメェ等の持ってる携帯でも出来んだろ?」

「な、何を言って…そしたらどうなるか分かってねぇのかよ!あんた、仲間の人生終わらせる気……」

「ねぇよ。ねぇし、終わりもしねぇ。何せ、電波障害を起こせるようここの外に人を用意したからな」

『……!?』

 

にやり、と笑うブラン。一方男達は全員が息を飲む。しかしそれも当然の事。女神に対抗出来うる手段が、たった今その女神によって封じたと言われたのだから。

 

「は、はは…そんな冗談、いやハッタリじゃ騙されませんよ女神様。女神様一人ならともかく、この短時間でルウィーからそんな人員が来られる訳…」

「誰がルウィーの、なんて言ったよ。…ネプテューヌの危機なんだ、プラネテューヌから人を回したに決まってんだろ」

「……っ…だ、だとしても…」

「あぁそうだな、もしかしたらハッタリかもしれねぇ。だが…もし本当だったら、テメェ等どうする気だよ?わたしは女神だ、適当な理由でっち上げてテメェ等全員殴り倒す事なんざ、簡単に出来るんだぞ?」

 

そう言ってブランが睨みを効かせた瞬間、揃って男達は後退る。まさかこんな事になるとは思ってなかった…大半の男達の顔にはそんな表情が浮かんでいて、冷や汗をかく者もちらほらと。そんな姿にブランは内心で「小物が…」と見下しながらも、ドスを効かせた声で言う。

 

「……失せろ。今言った言葉は…脅しじゃねぇぞ?」

「……っ!く、くそ…行くぞお前等…!」

 

弱みを握られていたネプテューヌとは違う、気迫の籠ったブランの最後通達を聞いた次の瞬間、男達は我先にと逃げ出していく。大人数と言えど所詮は普通の人であり、ブランには全員を捕まえる力があったが…今の彼女には、逃げ出し始めた時点で男達の事など眼中にはなかった。

 

「…う、うぅ……」

「……大丈夫か、ネプテューヌ」

 

最後の一人が倉庫から出た後、ブランは静かにネプテューヌの下へ。情けない姿を見せた事、迷惑をかけてしまった事で俯くネプテューヌに対してブランは優しく声をかけ、ギャグボールを外す。

 

「…っ……ごめんなさい、ブラン…」

「気にすんな、下衆野郎をビビらせてやっただけだ」

「…じゃあ、まさか……」

「あぁ、ハッタリだよ。にしてもまさか、誰一人電波状態の確認もしねぇとは…」

 

肩を竦めながら話すブラン。彼女の言葉通り実際には何の仕込みもなく、確認されてしまえば終わりのハッタリ。だが、彼女にはそれを真実だと思わせるだけの迫力と自信があり……結果として、その目論見は成功している。

 

「……本当に、迷惑かけたわね…」

「だから気にすんなって。ネプテューヌだって同じ立場なら助けてくれただろ?…ってか、これ位ネプテューヌなら引き千切れるだろ…」

「それは…その……」

「……?」

「…う、上手く力が入らないのよ…た、勃ってるとこっちに気がいっちゃって……」

 

座らされた状態で柱に後ろ手に縛られているネプテューヌだったが、女神をこの程度で拘束出来る訳がない。そう思ってブランが訊くと、ネプテューヌは口籠もり…それから呟くように、理由を口にした。その言葉を聞いたブランは、反射的に彼女の肉棒へ目をやってしまう。

 

(ち、近くで見ると異様だな…な、何でこんなにバキバキになってんだよ……)

 

先走りを先端から垂らしながら、硬く反り返るネプテューヌの陰茎。異常な程の勃起を見せるそのさまにブランは困惑し、一瞬自分とは違うものなのかと考えてしまう。勿論そんな事はなく、原因は男達に嬲られ、調教され続けた結果なのだが、それをブランが知る由もない。

 

(…てか、こうして見ると…ネプテューヌって、凄ぇ綺麗な身体してるよな…わたしよりずっとメリハリのある、良い…って、何考えてんだわたしは…!見るなわたし、見てたら変な気分になる……!)

「…ブラン……?」

「……っ…な、何でも…ぅあっ…」

 

湧きそうになる邪念を振り払おうとブランは自分に言い聞かせるが、どうしてもいきり立つそれに目がいってしまう。そうしてる内に拘束を外そうとしていた手が止まり、変に思ったネプテューヌが声をかけた次の瞬間、ブランは小さな呻きを上げた。それは本当に小さな声だったが…ネプテューヌは声、それにその呻きと同時に跳ねたある部位を見逃さない。

 

「……やっぱり、ブラン…貴女も、なの…?」

「……ッ!わ、わたしは別に勃ってなんか…」

「…わたしは同じものが生えてるのか訊こうとしたんだけど…」

「へ……?」

 

一気に赤くなるブランの頬。当然ブランはある状態…即ち自身のそれも半勃ちとなってしまった事を隠そうとしたのだが、前のめりな返答と、その反応からネプテューヌには伝わってしまう。…そして、訪れる静寂。

 

(ば、バレた…ネプテューヌの姿で反応した事がバレた……最悪だ、絶対軽蔑される…)

(…あの薬のせいで、やっぱりブランにも…それに、もし勃ってるなら……尚更元凶のわたしが、責任取らなきゃ…)

 

浅ましい自分に落ち込むブランと、自分が助けてくれた友達を苦しめていた事実を目の当たりにしたネプテューヌ。互いに俯き、自責の念に駆られ、重苦しい空気が流れ……不意にネプテューヌが顔を上げた。赤らめながらも、決意を秘めた顔付きで。

 

「……ねぇ、ブラン…」

「…………」

「……わたしと、シたい…?」

「……──っ!?」

 

囁くような言葉が耳に届いた瞬間、唖然としながらブランはネプテューヌに向き直る。

 

「な、なな、何言ってんだ急に!しょ、正気か!?」

「え、えぇ…正気よ…」

「だとしたら尚更正気を疑うわ!そんな馬鹿な事を、わたしが思う訳……」

「…でも、苦しいんでしょ…?」

「……それは…」

 

数分前のネプテューヌのように口籠るブラン。一方ネプテューヌは優しく、寄り添うように言葉をかける。

 

「分かるわ、ブラン。わたしもずっとこれに苦しめられてきたから。…ううん、違うわね…わたしは自業自得で、ブランは被害者なんだもの…」

「…そ、そうは思ってねぇよ…わたしだって自業自得だ。ネプテューヌに強要はされてねぇんだから…」

「だとしても、わたしが出さなきゃこうなる事もなかった。…だから、友達として…責任を取らせて頂戴」

 

そう言ってネプテューヌは脚を広げ、背後の柱へもたれかかる。体勢が後ろ寄りになった事で、愛液の垂れる秘部が露わになる。受け入れる姿勢を取ったネプテューヌは、恥ずかしそうに…しかし、迷いのない目でブランを見つめていた。

 

「……いいの、かよ…」

「もう、覚悟は決めたわ……」

「……っ、あーもう…こうなったらもうヤケだ…!」

 

観念した、或いはネプテューヌの醸す色香に押し切られたようにブランは頭を掻き、それからネプテューヌに負けず劣らず顔を赤らめながら下腹部のプロセッサユニットを解除。その瞬間堅牢なプロセッサの内側に押し込められていた彼女の一物……ネプテューヌのそれに負けず劣らず勃起した陰茎が、ぶるんと躍動しながら外部へ露出。その際の振動で、ブランはびくりと肩を震わせる。

 

「これが、ブランの……」

「べ、別にわたしはネプテューヌを変な目で見てた訳じゃねぇんだよ。ただ…」

「分かってるわ、興奮しちゃうのは全部これの…オチンポのせいなんだから……」

 

自身の肉棒を見つめられたブランは目を逸らしながら言い訳を口にするも、ネプテューヌは穏やかに返す。

もしこの時、ブランが冷静であれば、ネプテューヌがわざわざ卑猥な表現で言い直した事に違和感を覚えただろう。だが今のブランはかつてない状況に翻弄されており、明らかに慎重さを欠いていた。

 

(…くそっ、今からするって考えたら、余計にネプテューヌが綺麗に見えてきた…駄目だ、ネプテューヌから…アソコから目を離せねぇ……)

 

ごくりと生唾を飲むブラン。ネプテューヌの拘束を解く事も忘れて彼女はネプテューヌの大腿を掴み、己の陰茎を彼女の秘裂へと近付ける。そしてこの時、欲情で思考力の落ちていないブランは気付かなかったが、ネプテューヌもまた無意識に喉を鳴らしていた。

 

「……本当に、いいんだな…?」

「えぇ、でも…優しくしてね…?」

「も、勿論だ……じゃあ、挿れるぞ…」

 

最後の確認を口にしたブランと、頷いたネプテューヌの視線が交わる。互いに頬を紅潮させ、熱に浮かされた様な顔で二人は見つめ合い、それから再びブランは陰茎を近付ける。

ゆっくりと、しかし着実に近付いていったブランの陰茎は、遂にネプテューヌの秘裂まで後一歩というところにまで到達。してしまっては戻れないと思いながらも、それぞれで自身に言い訳をし、ブランは挿れる感覚を、ネプテューヌは挿れられる感覚を思い浮かべて、胸を高鳴らせた瞬間……

 

 

 

 

「──熱々ですねぇ、女神様達は」

『……──ッ!!?』

 

──嘲るような男の声が、自分達の世界へ入り込んでいた二人の背筋を貫いた。

 

「な……ぇ、ぁ…?」

「解放するかと思えばお互い発情して、おっ勃てたチンポでレズセックスしようとするなんて、流石に驚きましたよホワイトハート様」

 

一気に二人の顔から血の気が引いていく。ゆっくりと声のした方向へとブランが顔を向けると、そこには逃げ去った筈の男達。彼等はにたにたと品のない笑みを浮かべながら二人を取り囲んでいくも、縛られているネプテューヌは元より、ブランもまた驚きのあまり動けない。

 

「どう…して……?」

「そりゃあ、出てからこれで様子を見ていたからですよ。このカメラで」

『……っ!』

 

ネプテューヌに問われた男が置かれていた鞄に手を入れ、その中から小型カメラを取り出す。そのカメラは電源が入っており、鞄の位置からしても二人が撮られていた事は明白だった。

 

「いやぁ、保険を掛けておいてよかった。やっぱ世の中、万が一の事を考えるべきですねぇ」

「……っ…」

「…なんで、だよ…テメェ等は、逃げたんじゃ……」

「えぇ逃げましたよ?完全に騙されて、もう終わりかと思いました」

「だったら、これは一体……」

「…馬鹿ですねぇ貴女は。俺等が自由なまま外に出たら、誰もいない事がバレるに決まってんじゃないですか」

 

やれやれと首を振りながら男がそう言った瞬間、ブランはとてつもない後悔に襲われた。男の言う通り、外に出られたらハッタリがバレるに決まっている。それ位普段の自分なら気付かない訳がない。にも関わらず、失念してしまったのは……自分が別の事に気を取られていたせいだ、と。

 

「ま、お礼は言っておきますよ。貴女の馬鹿な判断と、貴女達の淫乱さのおかげで、俺等は二人目の性奴隷を手に入れられたんですから、ね」

「……ッ!テメェ!女神を舐めんじゃ…んひぃぃっ!?」

 

二人のすぐ側で、二人を見下しながら女神を性奴隷と言い放った男。既に精神がこれ以上ない程追い詰められていたブランは、その言葉を聞いた途端に頭に血が上り、反射的に立ち上がり殴ろうとしたが……その寸前で後ろから伸びた手によって肉棒を扱かれた瞬間、情けない嬌声を上げてしまった。

 

「はぁ?なんです?」

「く、ひっ…め、女神…舐めんじゃ…んぁぁ……っ!」

「ぶ、ブラン…!止めて、ブランには手を出さないで…ッ!」

 

男の訊き返しに何とかブランは答えようとするも、再び扱かれ口から出るのはまたも嬌声。直前まで膣の中へと入ろうとしていた彼女の陰茎はネプテューヌに負けず劣らず先走りを垂らしており、感度もまだ雑に扱かれるだけで腰が引けてしまう程高まっていた。

大切な友人が弄ばれ始めたネプテューヌの顔には怒りが差し、それまではしようともしていなかった拘束の破壊を試み始める。だが……

 

「っと、餌になるどころか発情までさせてくれたパープルハート様を無視はいけないよなぁ。ほーらパープルハート様、ご褒美です…よッ!」

「い"いぃっ!?そ、そんなの要らな…ひぐぅっ…!」

 

鞄から取り出された二本のバイブを秘裂と後孔に押し込まれ、十秒と経たずに彼女の反抗は潰されてしまった。拘束を引き千切ろうとする腕は止まり、代わりにビクビクと跳ねるネプテューヌの肉棒。

 

「またまたそんな事言って、じゃあここは何ですかねぇ…」

「ひゃっ…こ、これは…よ、喜んでる訳じゃないぃぃ……っ♡」

 

ブラン同様にネプテューヌも扱かれ始め、ネプテューヌは逃れるように顔を振るも口からは甘い声が漏れる。…それにブランは唖然としていた。女神化しているネプテューヌが、あのパープルハートが、男に媚びるような声を発した事に。

 

(ね、ネプテューヌに何があったんだよ…何をされたら、こんな声が……)

 

驚きと共に湧き上がるのは恐怖の感情。自分もこうなってしまうのか、こうなってしまうような行為をこれからされるのかという、次は我が身の恐怖。

女神とて、恐怖は感じる。数々の死線を乗り越えても尚恐怖の感情そのものが無くなるなどという事はなく……むしろ同じく乗り越えている筈のネプテューヌがいとも簡単に醜態を晒してしまっている事が、鮮明な恐怖となってブランに襲いかかっていた。

 

「あれ、どうしましたブラン様。仲間がチンポ扱かれてる姿に見惚れちゃってます?」

「そ、そんな事…ない、に…決まっ、てぇぇ…!」

「とてもそうは見えませんけどねぇ…まぁ、お楽しみはこれからですよ」

「はひぃんっ!し、扱くなぁぁ……っ!」

 

恐怖や怒りなど御構い無しに下腹部から登る快楽が、少しでも思考しようとするブランを阻む。陰茎を扱く速度が増すに連れてその快楽も強くなり、遂には完全な前傾姿勢となってしまった。それと同時に彼女の尻は後ろへと突き出され…その尻が背後の男に触れた瞬間、ブランは硬い感触を覚える。

 

「…へ……?い、今のは……」

「あ、気付きました?あんまりにもブラン様がエロいんで、もうこっちもギンギンなんですよね」

「ひッ……!?」

 

疑問への回答の直後、先程と同じ硬さの何かがぺちぺちとブランの小振りな尻肉へと触れる。前だけでなく臀部周りのプロセッサも解除していたブランはその存在を直接肌に感じ……一瞬で理解した。それが背後の男の、陰茎なのだと。

 

「触れてみて分かりましたけど、ブラン様って発育こそ控えめでも滅茶苦茶良い身体してますよねぇ。はは、俺ネプテューヌ様から鞍替えするかも」

「や、止めろ馬鹿ッ!そんな事したら、絶対許さ……ふひぃっ…!」

「大丈夫ですよブラン様。最初からアナル…なんてキツい事はしないでいてあげますから」

「おいおい、マンコだって女神様からしたら十分キツいだろ。精神的にも、サイズ的にもよ」

「あー、それもそうか」

 

身を屈めた男からの耳元への言葉で、ブランの背筋は震え上がる。更に股の間へと陰茎を滑り込まされ、その陰茎に秘裂の下部を擦られたブランはまたもや嬌声を零してしまう。その屈辱とこれから行われるであろう事への恐怖でブランは腕を振り回そうとするも…手淫で力の抜けている彼女の腕は、二人の男に掴まれ止められてしまった。

そこから両肩も掴まれ、ブランは首を差し出すような体勢を取らされる。一層の前傾姿勢となった彼女の秘裂に男の陰茎が充てがわれ、既に瓦解していた彼女の余裕は完全に消失する。

 

「離せ、離しやがれッ!くそっ、なんでだ…なんで振り解けねぇんだよぉ…ッ!」

「そらそんなガクガクの下半身じゃ力も入らないでしょうねぇ……さーてじゃ、ホワイトハート様の処女喪失タイムといくか。パープルハート様も、しっかり見ていてあげて下さいね」

「お願い止めて!あ、貴方達が欲求不満ならわたしが相手をするわ!だから、お願いだからブランは離して!」

 

目尻に涙を浮かべて無力な抵抗を続けるブランと、悲痛な叫びを上げるネプテューヌ。だが、どちらの言葉にも男達は耳を傾けず、卑しい笑みを深めて哀れな白の女神へと視線を向ける。そして、タイミングを見定めていた男は小さく腰を引き……ブランの膣へと肉棒を捻り込んだ。

 

「ひぎぃ……ッッ!」

「うわっ、これは予想以上にキツキツだわ…」

 

身体を内側から裂かれるような激しい痛みに、ブランは息を詰まらせる。一突きで子宮口まで押し込んだ男がゆっくりと肉棒を引くと、膣液に混ざって鮮血が零れる。

 

「お、ホワイトハート様もちゃんと処女だったみたいだな。最も、破った後じゃ今更だけどよ」

「じゃ、処女喪失の後は…っと」

「…ぁ…や、止め…動かす…なぁぁッ!あ"ッ、ぐぅぅ……!」

 

ブランの処女喪失を可哀想だと思う者はなく、垂れる血に対しても平然と笑う男達。そんな中で抽迭が開始されるも、初めての感覚、加えて小柄な体躯のブランにとっては痛みが走るだけの事。しかしだからと言って、男達が止める筈もない。

 

「痛いのは最初だけですよー、ブラン様」

「いい、からっ…離せ…!許さねぇ、絶対…ぁぐっ…許さねぇからな……ッ!」

「うーん…なぁおい、ネプテューヌ様の時はどうしたっけ?ネプテューヌ様も最初は痛がってたよな?」

「パープルハート様の時?そりゃセックスの味を無理矢理教え込んで……あー後、ビン勃ちチンポ扱いて黙らせたな」

「あぁそうだったそうだった。マンコに夢中でこっち忘れてた」

 

身体の向きも変えられないブランは首を回し、瞳に涙を溜めながらも男を睨む。それを受けた事は軽く肩を竦め、別の男と話した後…動きを止めていた手でブランの陰茎を握り直す。

 

「すみませんねブラン様。ネプテューヌ様のマンコを味わいそびれた欲求不満チンポ、しっかり慰めてあげますよ…っ!」

「ふぁぁ……!さ、再開するなぁぁ…!」

 

突いた時には根元まで引き、引き抜く時は先端側へ戻しと、抽迭に合わせて再開された肉棒への手淫に悲鳴にも似た声を上げるブラン。あくまで力を出させない為の妨害であった先程よりも彼女の肉棒はきつく握られ、否が応でもブランは強い快楽を感じてしまう。

 

(ああぁっ…何だよ、何だよこれぇ……!痛いのと、ゾクゾクするのが同時に来て…頭、変になりそうになるぅ…!)

 

膣を蹂躙される苦痛と同時に感じる快楽は、凄まじい勢いで彼女の頭を混乱させ始める。おまけに痛みにしても快楽にしても拘束されている状態ではその感覚を流せず、感覚がそのまま身体を巡って脳へと到達してしまう。

それは、男達がネプテューヌへの調教の中で得た、経験からの知識と技術。実体験に基づいたブランへの責めは的確で、対して性交も自分以外の人間に肉棒を扱われる事も初めてのブランがそれに対抗するなど端から無理な話というもの。それでもブランは耐えようとするが、最早それは抵抗というより悪足掻きに近い。

 

「段々締め付けの感覚が変わってきた…」

「ははっ、よかったじゃん。女神様、お前に信仰してほしくてマンコで抱き締めてんだよきっと」

「そうか、だったらもっと気持ちよくしてあげますね」

「やっ、ち、違っ…はぁぁぁんっっ!」

「お、ブラン様の弱い所はっけーん」

「ぬひっ、あひんっ!そ、そこばっかりゴリゴリするなぁぁっ!」

 

初めは拮抗していた痛みと快楽も、膣の慣れで次第に快楽へと傾き始める。その状態で見つかった弱点を重点的に責められれば外見を取り繕う事など出来よう筈もなく、爪先立ちで股を開いた情けない姿を晒してしまうブラン。そんな彼女の正面にいるのは…縛られたままのネプテューヌ。

 

「…ごめんなさい…ごめんなさいブラン…わたしの、わたしのせいで……」

「なーに謝ってんすかパープルハート様。それより性奴隷の先輩として、ホワイトハート様にもっと気持ち良くなれるコツでも…って、聞いてねぇし…」

 

後悔と罪悪感に飲まれたネプテューヌの口から出るのは、謝罪の言葉。それも適当に流そうとした男だったが、ネプテューヌの肉棒が萎え始めているのを見てしゃがみ込む。

 

「…あー、そういやこれ忘れてたわ。はは、確かにバイブ突っ込まれてるだけじゃ物足りねぇよな!」

「わたしが、ちゃんとしていれ……んひぃいいぃぃっ!?ひゃっ、な、なんれ急にぃぃぃぃ!」

「勝手に萎えさせてんじゃねぇよ、雌犬の分際でよぉ…」

「め、雌犬なんかじゃ…ほお"お"お"お"お"っっ!振動強過ぎるぅううぅぅっ♡」

 

それまでただの棒に過ぎなかったバイブが男の手により起動され、激しい振動が膣と直腸への責めを開始する。完全に二本の存在が意識の外にあったネプテューヌにとってそれは不意打ちの快楽であり、口を衝いて出る喘ぎが止まらない。更にそのバイブの振動を最大にされ、同時に髪を掴まれ視線の上がったネプテューヌは目にしてしまう。陰茎と膣内を責められ、よがりつつある友人の姿を。

 

(嘘……男勝りな位気の強いブランが、一方的に責められて…それで、あんな顔するなんて…)

 

顔を真っ赤に染め、悔しそうに瞳に涙を溜め、下品に股を開いたブランの姿を見た瞬間、ネプテューヌの陰茎がびくんと跳ねる。一瞬遅れて今の自分もまたブランに見られているのだと気付き、再び陰茎が先走りを飛ばしながら反応する。

ネプテューヌはブランが男達に弄ばれる事、自分と同じ目に遭う事など望んでいない。だが、彼女は…そんなブランを食い入るように見つめていた。そしてそれは、彼女の正面に位置するブランにも伝わる。

 

(い、嫌だっ!見ないで、見ないでくれ……っ!……あああダメだっ!わたしもネプテューヌから目が離せねぇ!腰が、腰が勝手に動いちまうぅぅ……!)

 

背筋を駆け登る甘い痺れ。見てはいけないと思いつつも目は玩具に鳴かされるネプテューヌから離せず、ネプテューヌからの視線には物理的な力でもあるかのように、ブランの身体は熱く昂ってしまう。

荒い息遣いで、大股を広げ、互いを見つめながら痛い程に陰茎を勃起させるネプテューヌとブラン。肉欲に飲まれれば、女神も発情期の獣と大差ないな…と、その様を男達は嘲笑う。

 

「止めてぇぇええっっ♡強過ぎるっ、強過ぎるのおおぉぉぉぉッ♡」

「はひッ、チク、ショウ…手さえ、手さえ動かされてなきゃ、テメェ等なんてぇぇぇぇっ!」

「あはは、何言ってるんです?俺もう手は動かしてませんけど?ブラン様が自分から腰振って擦り付けてるんじゃないですか」

「そ、そんな訳にゃいぃぃ!これっ、は、わたしの意思じゃないぃぃいいっっ!」

 

競うように嬌声を上げながらネプテューヌは愛液で下腹部も床もぐっしょりと濡らし、ブランは男のピストンに合わせるように腰を振るう。違うと否定しながらもブランは男の手で作られた輪へと肉棒を突き出し、ネプテューヌは愛液の川に合流してしまいそうな程先走りを垂らす。その姿を二人は男達に晒している訳だが…最早言い訳はすれど取り繕う様子は微塵もない。

 

「女神の癖に揃って下品な声出しちゃって…パープルハート様はもうイきそうですか?イきそうですよねぇ?」

「な、なってないぃぃ!イきそうに、なんかぁぁぁぁ♡」

「へぇ…んじゃ、もう一本ずつぶっ刺してみるか。かなり無理矢理突っ込む事になるけど、まぁ女神だし大丈夫だよな?」

「大丈夫だろ。てか、何なら片方に二本纏めて挿れるのも面白いんじゃね?」

「……ッ!?あ、ち、違うっ!イきそうになってる!ほんとはイきそうになってますううぅぅぅぅっっ!」

「だよな、ったく…適当な嘘吐いてんじゃねぇっての!」

「ぬほぉお"お"おぉぉぉぉっっ♡」

 

半ば反射的に男の言葉を否定したネプテューヌだったが、追加のバイブを見せ付けられると慌てて自白。結果男の怒りを買ったネプテューヌはバイブを蹴られ、その衝撃で浅ましい悲鳴を上げる。そんなネプテューヌを男は一瞥した後、視線をブランを犯す男の方へ。

 

「…って訳だから、同時にホワイトハート様もイかせてくれや。大変なら手伝うけどよ」

「いやいや、折角なんだから最後まで俺一人にやらせてくれって。こっちもチンポの跳ね具合的に、もう限界っぽいしな…っ!」

「ほごぉおおっ!?あっ、く、くるっ…登ってきちまうぅぅぅぅっっ!」

 

同時に絶頂させたい。その頼みを受けた男はにやりと笑い、ブランが突き出した瞬間に肉棒を強く握り締める。更に膣を責める力も一気に強め、膣壁を剃り上げながら亀頭を子宮口へと叩き付けて、快楽の渦に飲まれかけていたブランを本気で堕としにかかっていく。突然肉棒をキツく握られ、挿れられた肉棒が暴れ始めたブランは視界が眩みそうな程の刺激に襲われていたが…それでも腰は止まらなかった。もう、彼女の意思では止められなかった。

真っ赤に充血した二人の肉棒は最早爆発寸前で、二人の思考もショート寸前。男達の策略に嵌められどうしようもなくなった二人は、本能的に意識を互いへ向ける。それは彼女達が強固な絆を紡いでいるが故の、「友の姿を見て自分を奮い立たせよう」というものだったが……皮肉にもそれが、彼女達の屈辱に対する最後の後押しとなってしまった。何故なら、二人が互いに意識を向けた相手は…どちらも男に嬲られてよがり狂う雌だったのだから。

 

「出るっ、出るぅ!ブランに見られながらバイブ二本挿しでトコロテン射精しちゃうううううぅぅぅぅっっ♡♡」

「イヤだッ!イきたくないっ!イきたくないっ!イ"ぎだぐッ、なっ……ぁあ"あ"イくうぅぅううううぅっっ♡♡」

 

決壊したダムの様に嬌声を叫びながら、二人はほぼ同時に絶頂する。ネプテューヌの肉棒は精液を噴水の様に噴き出して身体を白く染め上げ、ブランの肉棒は男に押し曲げられて床へと吐き出す。精液だけでなく愛液も秘裂から噴出して喘ぐ二人の顔は無様に歪んでおり、突き出た舌からは淫靡に唾液が垂れ落ちていた。

 

「よ、っと…ふぃー、膣内射精しした瞬間チンポ引き千切られるかと思った…」

「へぇ、ブラン様はそんなに締まりがいいのか。じゃあ今日はブラン様に挿れようかな」

「なら俺はネプテューヌ様使わせてもらうぜ。バイブと絶頂で膣もアナルも上手い具合に出来上がってるだろうし」

 

絶頂で力の抜けたブランは、男達から離されると前に倒れ込み、ネプテューヌもまた力なく頭を垂れる。

ここから女神をどう弄び、どう欲望を発散するかを考えて顔をにやつかせる男達の下で、二人は絶頂の余韻に身体を痙攣させる。噴き出し落ちてきた精液を浴びたネプテューヌは勿論の事、膣から男に出された精液を溢れさせ、自らの作った精液溜まりへと倒れたブランも、今は汚らしい売女のよう。…いや、売女と違って報酬すら手に出来ない分、今の彼女達はそれ以下かもしれない。

 

「あひ、ぃ……♡」

「…ぅ、ぁ……♡」

 

拘束を解かれ、プロセッサを剥がされ、乱暴に二人は持ち上げられる。そして男達に、男達のいきり立つ肉棒に囲まれる中、二人は快楽で混濁とする思考の中でぼんやりと理解していた。…自分の友人も、これから同じ性奴隷として調教されるのだと。友人の様に、自分も性奴隷に堕とされていくのだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小鳥がさえずり、穏やかな天気が空を包む朝。気持ちの良くなるような空気が、一日の元気を空から貰えそうな明るさが満ちていくのは…………プラネテューヌ。

 

「ええぇぇぇぇっ!?あれ!?これわたしの夢だったの!?ブランの夢じゃなかったの!?嘘ぉ!?こんな夢までわたし見るの!?ええええぇッ!?」

 

例え夢であっても、驚けば叫ぶし、信じられなければ目を見開く。……それをベットの上で体現しているのは、そのプラネテューヌの守護女神である、ネプテューヌだった。

しかし森羅万象全てを範囲としても、可能性がゼロだと断言出来るものなど一握り。故に、彼女は自分の見た夢に驚きを隠せないでいたが、その夢を他の誰かも見ているかもしれないという可能性もまた……ゼロでは、ない。

 

「…うん、何それ怖っ!地の文の内容が凄く怖いんだけど!?え、じゃあブランも見てて、その上でわたしも見てたってパターン!?それとも思わせぶりなだけで、結局わたししか見てないパターン!?ねぇどっち!?どっちなの!?ねぇっ!?」



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淫欲に成りし性奴隷 5

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ホワイトハート

内容・ふたなり 膣内射精 アナル 自慰 焦らし 拘束 玩具


ネプテューヌを救出する筈が逆に男達の手に落ち、処女を失ってしまったあの後、ブランもまた卑猥な写真や動画を撮られて性奴隷となった。翌日からネプテューヌ同様に調教が開始され、訪れたのは嬲られる為に職務や予定を調整しなければならなくなる日々。ブランは助けに行った事自体は微塵も後悔していなかったが……あの時もっと頭を働かせていれば、もう少し冷静であれば…という思いが、毎日のように彼女の胸中で渦巻いていた。

 

「ひぁっ、ぅ…ふ、ぁ……」

「く……ぅぅ、はっ…ひ……」

 

調教と陵辱の拠点となっている廃墟に響く、二つの嬌声。それは当然女神化したネプテューヌとブランのもの。それぞれ違う国に住まう女神故に毎回とはいかないものの、都合が付く限りは二人同時の調教が基本となっていた。

 

「やっぱネプテューヌ様の胸は最高だよなぁ。いい具合に大きいし、揉み心地も滅茶苦茶良いし」

「ブラン様の胸も負けてねぇぞ?乳首は弾き甲斐のある硬さな上薄くても柔らかさはばっちりで、何よりそれを恥じる表情が堪らないからな」

 

亀甲縛りで手足含めて完全に身動きが取れなくなったネプテューヌとブランを、二人の男が膝に乗せて彼女達の胸を楽しむ。その部屋には他にも椅子や床に腰かけた男が何人もおり、弄ばれる二人を愉快そうに眺めていた。

 

「くっ……いつもいつも、好き勝手言いやがって…!」

「いやいや好き勝手って、正直に言ってるだけじゃないですか。ほんと良い胸してますよ、ブラン様は」

「……っ…テメェ…!」

「よせってお前。そんな事言ったら、女神様嬉しくてもっとビンビンになっちまうかもしれないだろ?」

 

顔を赤く染めながらもブランは食ってかかるが、今のブランに萎縮する男は一人もいない。むしろ男の言葉で摘まれている乳頭と勃ちっ放しの陰茎へと視線が集まり、その恥ずかしさから彼女の方が口をつぐんでしまった。

 

「落ち着いてブラン…そういう反応をしたら彼等の思う壺よ…」

「お、分かってますねぇパープルハート様は。じゃ、そんなパープルハート様はちょっと虐めればあんあん言っちゃう自分自身はどう思ってるんです?」

「それ、は……」

「あーらら、赤面しちゃって可愛いなぁ」

 

ブランより調教の期間が長いネプテューヌは少なからず男達の趣味嗜好も認識していたが、それは全て弄ばれた経験によるもの。故にネプテューヌもまた、男達へは強く出られない。

 

(くそッ…調子に乗って、わたし達を馬鹿にして……ッ!)

 

胸、腋、脚、秘部と女体を堪能するように這い回る男の手に耐えながら、ブランは悔しさを募らせる。

その日の調教は、いつも通りに公開自慰から始まった。二人は並んだ状態で自慰をさせられ、しかも今日は連続での自慰を強要され、既に数回二人の陰茎は精液を吐き出している。だが射精しても肉棒は感度が上がるばかりで、縛られた今も萎える様子は一切見せない。そんな陰茎を、ブランは忌々しげに見つめていた。

 

「…あれ、ブラン様…もしかしてチンポも触ってほしいんですか?」

「そ、そんな訳あるか!誰がこんなもの……」

「じゃ、俺は触ってやるかな」

「ひゃいんっ!な、なんでわたしの…くぁっ…!」

 

視線を意図とは違う捉え方をされてブランが反論すると、ネプテューヌを膝に乗せた男がにやりと笑い、彼女の陰茎を扱き始める。当然そうなるとは思っていなかったネプテューヌは無防備な(元より隠す事など出来ないが)陰茎を刺激され、口から漏れ出る高い嬌声。その声を楽しむように男は手淫を続け…だが十秒と経たずに、その手を離す。

 

「んぁ、ひっ……ふぇ…?」

「ん?何ですネプテューヌ様?まだしてほしかったと?」

「…へ、別に…そんなんじゃないわ……」

 

手を離された瞬間ネプテューヌは反射的に「どうして…?」という顔を浮かべてしまったが、それを指摘されるとすぐに表情を引き締める。その顔も赤らんでいる為男達にとってはそそるものだったが、それには触れずに二人の身体を再び弄る。

それから数分後。男達を喜ばせるものかと二人が歯を食い縛る中、不意に二人は持ち上げられる。

 

「はぁ、この腕の中に収まる感じもいいなぁ…」

「はいはい。満足したなら早く変われって」

「分ぁってるよ、ほら」

「へへ、いらっしゃい女神様。さーて、どこから揉ませてもらおうかね…」

 

荷物の様に持ち上げられた二人はそのまま運ばれて、それぞれ別の男の膝の上に降ろされる。置かれた男二人は早速その手を2人の身体へ。…ただ相手が変わっただけで、ネプテューヌとブランにとってはなんの変化もありはしない。

 

(これじゃまるで道具か何かよ…でも、恥ずかしいだけなら犯されたり拡張されたりするよりはマシね……)

 

縛られ身体を弄ばれるなど二人にとっては屈辱で仕方なかったが、それでも普段はもっと酷い事をされているのだから、と男達の気紛れに内心で安堵しているネプテューヌ。実際今は不快感と軽い快楽が走る程度で、決して辛い状況ではない。

…と、思っていたのは最初の交代が起きた時点。その時点では確かに間違っていなかったが……今のネプテューヌに、そう考えるだけの余裕はなかった。

 

「はぁ…はぁ……ん、くっ……♡」

「くぁ……ひゃ、いぃ……♡」

 

身体中を揉まれ、撫でられ、暫くすると別の男の下へ…という事が何度か続き、それなりの時間が経った頃、部屋の中には頬を紅潮させた二人の甘い吐息が弾んでいた。

 

「エロいなぁパープルハート様の吐息は。ガキだったらこれだけでイかせられるんじゃないですか?」

「へ、変な事を…言わないで、頂戴……」

「吐息どころかどこ取ってもエロいよな。…っと、先走り汁は何とかしてくれませんかねぇ…服が濡れそうなんですけど」

「だ、だったら触…ふぁぁ…っ!…る、なぁぁ……!」

 

ネプテューヌは一層赤面した顔を見られたくないのか俯き、ブランはティッシュで肉棒を伝う先走りを拭かれた途端にビクリと身体を震わせた。

まだマシなどと考えていたネプテューヌの誤算は、ただひたすらに軽めの快楽を与えられる事だった。身体中を弄られているものの秘裂や陰茎には殆ど触れられず、乳房や乳頭に与えられる刺激も愛撫程度で普段の激しさが全くない。それ故に身体は昂っても果てるところまではいかず、昂るばかりの興奮に二人は悩まされる。

 

(ま、まさかこれ…全員に触られるまで終わらないの……?)

 

自分達は意図的に焦らされているのだと気付いたネプテューヌだったが、理解したところでどうしようもない。むしろ理解した事でまだ自分達を膝に乗せてない男が半数以上いる事から終わるのはまだまだ先だと推測してしまい、自分で自分を追い詰めてしまう。

一方のブランも焦らし責めをされているのだという事は気付いていたが、こちらも火照った身体では思考が上手くまとまらず、打開の手段が思い付かない。今すぐこの状態から解放されたい、出来るならば発散もしたい、けれど男にされるのは嫌だというジレンマが二人の頭を駆け巡り、それもまた二人の精神を削っていく。

 

「先走りどころか愛液もだらだらじゃん。誰かオムツ履かせてやったら?」

「はははははっ!女神がオムツって、それ傑作過ぎんだろ!」

「てか、チンポビン勃ちのままじゃ履いてもはみ出るんじゃね?」

『……っ…』

 

そんなネプテューヌ達を更に追い詰めるのが、二人を笑い者にする男達の言葉。心無い言葉をかけられ、馬鹿にされ、されど言い返す事もままならない自分があまりにも悔しくて悔しくて、二人の目尻には涙が浮かぶ。だが無慈悲な男達は、それに気を良くする事はあっても責め手を緩める事はない。

そうして時間は過ぎていく。男達は一人一人が女神の肢体を堪能し、二人は屈辱ともどかしさを必死に耐え、彼女達は男の膝を上を回されていく。そして漸く二人は全員の下を渡り、残るは今二人を弄ぶ男達だけとなった。

 

「はぁっ…はぁっ……♡」

「……ぅ、ぁう…♡」

「うーん、二人共反応が単調になっちまったなぁ…ネプテューヌ様ははぁはぁ言ってばっかだし、ブラン様は呻くだけだし…」

「これはこれで良くね?出来上がってる、って感じがしてさ」

 

散々待たされた男二人は全身くまなく触っていくも、今のネプテューヌ達はもどかしさに耐えるので精一杯。全身火照った身体は触れられるだけでビクリと跳ね、その度に縄が身体に食い込み、その痛みがアクセントとなってもどかしさへの慣れが阻害される焦らし地獄。しかしそれでも二人は見えかけた終わりに縋り、意地でも後少しは耐えようと粘る。だが……

 

「ふぃー、堪能した堪能した〜っと」

「俺もだ。エロい上に心も和むんだから、やっぱ女神様最高…!」

(あ、あぁ…やっと終わった…これで、やっと解放され……)

「あ、そう?んじゃ、二周目いくかー」

『…え……っ…?』

 

二人の抱いていた儚い希望は、いともあっさりと崩れ去った。たった一言、たった一声で、二人の希望は絶望感に変わる。

 

「…ぁ……え、そん…な……」

「んん?どうしました女神様達」

「な、なんで…テメェ等、全員…済んだんじゃ……」

「はぁ?済んだって…いつ俺達が『一人一回』だなんて言いました?」

『……っ…!』

 

ネプテューヌは驚愕に目を見開き、ブランは震える声でおかしいと告げる。だが、そんな二人に返ってきたのは残酷な真実。…二人はその言葉で気付くのだった。全員済めば終わりだというのは、自分達の勝手な想像に過ぎなかったのだと。

 

「あれ、なんですその顔。もしかしてイきたいんですか?身体を好き勝手されて、それで興奮しちゃいました?」

「そ、そんな事……ッ!」

「あるでしょうブラン様。貴女も、ネプテューヌ様も、こんなにチンポを勃起させてるんですから」

『んひぃッ♡』

 

二人の狼狽に気付いた男の嘲笑うような言葉にブランは反論するも、その男の指で肉棒の裏筋をなぞられた二人はそれだけで情けなく喘いでしまう。あまりにも情けない姿に男達は口をにやつかせるが、彼等の嗜虐心はその程度では収まらない。

 

「まぁでもそうじゃないってならお好きにどうぞ。俺等も好きに遊ばせてもらうんで」

「あ、遊ぶ…って……」

「勿論女神様の身体でですよ。見てるのも面白いし、今日は最後までこれ一本でもいいかもなぁ…」

 

陰茎も秘裂もぐっしょりと濡らしたネプテューヌへの返答を皮切りにまた二人は運ばれ、別の男の膝へと降ろされる。そうして愛撫すべく男の手が二人の身体へ伸ばされた時……崩壊寸前だった我慢が、決壊する。

 

「…ま、待って…!…じ、焦らすのは…もう、止めて……」

「ね、ネプテューヌ……」

 

耳まで真っ赤にしながら口を開いたネプテューヌ。その気持ちが痛い程分かるブランが彼女を見つめる中、一人の男がネプテューヌの前へ。

 

「もう止めて?それはどういう意味ですかねぇ?」

「こ、言葉通りよ…もう、限界なの…だから……」

「…イかせてほしい、と?」

 

最後で言い淀んだネプテューヌの言葉を男が引き継ぐと、数秒の沈黙の後、ネプテューヌは震えながら小さく頷く。その問いへの肯定は『男にイかされる』事を望むも同然だったが、ネプテューヌは自分の望む形で処理する事を許してはくれないのだともう分かりきっていた。

ネプテューヌからすれば、それは恥を忍んでの意思表示。だが、男達の欲望はネプテューヌ一人が恥をかく程度で済むものではなかった。

 

「ふぅん…ならいいですよ、イかせてあげても。…但し、ブラン様と二人で『イかせて下さい』と言えたら、ですが」

「な……ッ!?」

 

男の言葉に最も驚いたのは勿論ブラン。条件を提示した男が振り向き、他の男の視線も自然とブランに集まっていく。

 

「く……て、テメェ等姑息だぞ…!こんな要求、するなんて…!」

「そう思うなら言わなきゃいいじゃないですか。ねぇネプテューヌ様」

「ぶ、ブラン……」

「…ネプ、テューヌ……」

 

欲求と友への遠慮が混じったネプテューヌの視線と、戸惑うブランの視線が絡み合う。両者の気持ちが伝わり合い、そこでブランにある『言い訳』が生まれる。

先に言ったのがネプテューヌだったというだけで、あの時ブランも実は限界だと言いかけていた。ネプテューヌより僅かに迷いが強かった為そこでは言えなかったブランだが、今は『ネプテューヌの為』という言い訳がある。最早それがあったところで男達にはバレバレで、その言い訳は自分への免罪符でしかなかったが…それでもブランにとっては、男達に屈する上で十分過ぎる程の理由だった。そして、遂に二人は……懇願する。

 

『い…イかせて、下さい……』

「なら、認めるんですね?自分達は野郎に身体を弄ばれて興奮する女神だと」

『…はい……』

「…なら、丁度そんな淫乱女神にぴったりの器具もある事だし…イかせてあげるとしますか」

 

声を合わせ、泣き出してしまいたい程の屈辱を味わいながら、イかせてほしいと口にした二人。更に男からの辛辣な言葉にも肯定すると、何やら男達が動き出す。

それから数分後。ネプテューヌとブランは脚の拘束を解かれ、代わりに目隠しをされて、廃墟の中を歩いていた。

 

(ど、どこに連れて行かれるのかしら…)

(器具、って…何の事だ……?)

 

周りを囲う男達に声で誘導されながら、二人は歩く。脚が自由になった時点でお互い脱出を考えたものの、発情しきった身体では女神の力など殆ど振るえず、腕の拘束から伸びる縄をリールの様に握られている今は走る事も叶わない。また暗闇の中を歩いている事もあり、二人の中では不安ばかりが渦巻いていた。

 

「…うし、じゃあ早速女神様を嵌め込むとするか」

 

暫し歩いた後扉の開く音が聞こえ、二人はどこかへ立たされる。それから男達に身体を掴まれ、拘束を解かれながらも手首や脚、首に何かに嵌められていく。それと同時に取らされる体勢で二人が嫌な予感をよぎらせる中、身体から手を離した男達によって目隠しを取られ……彼女達は、自分達の今の姿を目の当たりにする。

 

『な、ぁ……ッ!?』

 

まず目に入ってきたのは、手枷と首枷が一体となった拘束具を嵌められたお互いの姿。拘束具からはポールが伸びていて、その途中には可動式の横棒と、台に繋がった足枷の存在。その足枷で足首を、棒の両端に付けられたベルトで膝を留められ軽く蟹股となってしまっているお互いの姿は、見るからに無様且つ変態的。首枷のせいで上手く首を回せない二人だったが、相手の姿と体感から自分も同じ拘束、同じ体勢を取っている事は明白だった。

 

「どうです?奴隷に成り下がった淫乱女神にはお似合いでしょう?」

「な…何がお似合いよ!こ、こんなの…あまりにもわたし達を馬鹿にしているわ!」

「なら、さっきの言葉は嘘だったと?」

「あれは…わ、わたし達は別にこんな器具を用意してくれとは言ってねぇだろ…!」

 

幾ら快楽に心を蹂躙された二人と言えど、羞恥心が消滅した訳ではない。これはそれこそ男の言う通り、最低な変態がするような格好だと二人は声を張り上げ反論するが、男達はどこ吹く風。

 

「ぴーぴー五月蝿いなぁ…さっさと挿れちまおうぜ」

「あー、そうだな。じゃ、ちょっと失礼しますよ」

「へ……な、何…何をする気……んほおぉっっ!」

 

睨む二人の横へとやってきた男二人は、警戒する二人の肉棒を掴んでポールの中央付近に備え付けられた穴へと挿入。

その瞬間、二人の肉棒に痺れるような快楽が走る。穴の中で無数のヒダが二人の肉棒に絡み付き、ヒダ一つ一つが弾力を持って肉棒の全面を剃り上げる。目隠しを外された時点では、その前に置いてあった箱らしき物のせいで何か分からなかった二人だが…求めていた快楽と共に、二人はその穴が何なのかを理解していた。

 

「ひ、ぎっ…こ、これって…お、オナ…ホ……」

「そうですよブラン様。見ての通りオナホも固定されてるんで、これでへこへこやってりゃ好きなだけ射精出来ますね」

「んじゃ、俺等は休憩すっか」

 

突如走った快楽に戸惑う姿を軽く眺めた後、男達は二人を置いて部屋を去る。残ったのは、惨めな格好で固定された女神二人。

 

「……今なら、逃げ…られるか…?」

「…無理、でしょうね…きっとどこかにカメラが隠されてる筈よ…」

 

若干の沈黙を経て、先に口を開いたのはブラン。調教中ではほぼ初めての全く男の目がない状態だが、確かにカメラ位は用意していてもおかしくはないと思い直し、その後すぐに理解する。…隠したカメラで、腰を振る自分達の姿を見ようというのが男達の目的なのだと。

 

「…わたし達がするのを期待してるってか…そうはいくかよ……!」

「そ、そうね…ここで我慢すれば、少しは彼等の鼻を明かし……ひゃぅ…っ!」

「な、何して…くぁっ……!」

 

馬鹿にされた怒りと反抗心を滾らせ、二人は耐える事を口にする。だがその意気込みの中で軽く動いてしまったネプテューヌは陰茎がオナホールのヒダに擦れ、そんなネプテューヌの声に驚いたブランもその拍子に同じミスを犯してしまう。

 

「くっ……この器具、台座から後ろにも棒が伸びててオナホから抜けない……」

「ほ、本当にイカれたもん用意しやが…ぁふっ…って……」

 

肉棒をオナホールから抜こうと試行錯誤する二人だが、結局それは無駄に終わる。ならばじっとしていようと動きを止め、数分程静かな時間が流れるも……その間二人の中では、オナホールで与えられる快楽の事ばかりが巡っていた。

 

(さ、さっき…たった一擦りであんなに刺激があったのよね…もし、一擦りじゃなくて…何度も出し挿れしたら……)

(だ、駄目だ…全然萎えねぇ…焦らしとオナホの刺激のせいで、出したくて出したくて堪らねぇ……)

 

静かな部屋の中に、二人の喉を鳴らす音と、次第に大きくなっていく熱を帯びた息遣いの音が響く。否が応でも思考に肉棒の快楽が入り込み、考えれば考える程それが増し、発散したい衝動に駆られる二人。そうして汗と愛液で二人の足元に小さな水溜まりが出来始めた時……ブランは言った。

 

「…す、少しだけ…少しだけなら、いいんじゃないか…?」

「え……?」

「このままいたっていつ終わるか分からねぇし、もう野郎共の焦らしで身体は限界なんだ…だから、ちょっとする位なら……」

「そ、そう…よね…えぇ、そうよ…発散すれば耐え易くなるんだから、少し位したって……」

 

もう既に限界だから、発散すればその分楽になるから、少しだけなら……そんな心の中に生まれた悪魔の囁きを、自分を納得させるように呟く二人。加えて互いに相手の言葉を肯定する事により、二人の躊躇いは心の奥へ押し込められていく。

 

「い、いい?一回イくだけ、それでお終いよ…?」

「あぁ…これは奴等を調子に乗せない為に、耐える為に必要な処置ってだけだ…だから……」

((わたし達は負けた訳じゃない……っ!))

 

そして二人は自分へ言い訳をし、オナホールへと腰を突き出した。その瞬間穴の中で肉棒が擦られ、得も言われぬ快楽が背筋を駆け登る。快感に、やっと得られた悦びに二人の身体はビクンと跳ね、それから二人はゆっくりと腰を引く。棒で腰と尻を止められてしまう限界点まで腰をオナホールから離し、再び突き出す。

 

「ひゃいんっ!ぬひっ!あっ、はぁんっ♡」

「が、我慢した後のオナホ凄い…っ!こ、腰が止まらねぇぇ……っ♡」

 

突き出す、引く、突き出す、引く。初めはゆっくりだったピストン運転のペースが次第に上がっていき、腰付きもリズミカルに変わっていく。口からは次々と嬌声が漏れ出し、へこへこと動く腰の動きで脚もより開いてしまう。何より二人の顔は、あっという間に蕩け顔へと変貌してしまった。そこに屈辱で震えていた先程までの、面影はない。

 

「あっ、あっ、射精るっ!もう射精るううぅぅっ♡♡」

「イくっ!無様拘束された状態でオナホイきしちゃうぅぅぅぅッッ♡♡」

 

拘束を鳴らしながら、蟹股爪先立ちで激しく腰を振る二人。二人が自ら振り始めてからまだ数分と経っていなかったが、徹底的に焦らされた身体は快楽を貪欲に貪り、二人を射精へと導いた。

見た目そのものの幼女の様にきゅっと目を瞑って精液を吐き出すブランと、快楽で自然と動いた口から舌を突き出して放出するネプテューヌ。二人には確かに射精の感覚があり、ビクンビクンと陰茎も震えていたが、オナホールと繋がる箱の存在により、出した精液を目には出来ない。…だが二人の嗅覚は、自分達の出した精液の臭いを感じ取っていた。

 

「はぁ…ぁう…も、もう…出るなんて……♡」

「…だ、駄目だ…まだ、全然収まってねぇ……♡」

 

自分達の格好も気にせず余韻に浸る二人だったが、その表情に満足の色はない。元々彼女達に生えた陰茎は短時間で何度も射精出来る異常な器官ではあるが、それを差し引いても二人の中で滾る興奮は温度の下がった様子がない。

一度射精したら終わり。彼女達は誇り高き女神であり、心に決めた事を覆す事などそうそうない。そんな二人が、決めた通りに終わりを迎えた時、何を選ぶかは……決まっている。

 

「…い、イくのは興奮を収めて耐える為の手段だもの。も、目的にしちゃいけないだけで、一度に拘る必要はないわよね…?」

「そ、そうだな…きっともう少しやれば収まるんだ…だからもう一回…いや、もう二回だけ……♡」

 

枷を嵌められた首で頷き合い、二人は再び腰を振るう。一回目の様なペースアップはなく、今度は初めからトップスピード。まるで収まらなかった興奮と、女神の人並み外れた持久力によって惜しみなく突っ込まれた肉棒は穴から快楽を享受し、その快楽で二人は何度も乳房と尻肉を淫らに揺らす。……あっさりと言い訳に言い訳を重ねてしまう程、二人の身体には肉欲が染み付いていた。

 

「んひぃいぃぃっっ!何だよ、何だよこれぇ♡玩具の癖に、気持ち良過ぎるんだよおおおおッッ♡」

「おほっ、おおンっ!だ、ダメよブランっ♡これはちょっとするだけ、ちょっとするだけなんだからぁぁっ♡」

「そ、そんな事言いつつネプテューヌだって、もう何度もイってるじゃねぇかぁぁッッ♡」

 

汗と愛液を撒き散らしながら、品のない喘ぎを上げて自慰に耽る二人の女神。自分達がどんどん快楽の沼に沈んでいってしまっているという自覚はあった。だが止められない。火照った身体は快楽を享受し続け、肉棒は何度出しても萎えるどころか一層硬くなり、興奮は収まる兆しを見せない。何より互いの目の前では絶世の美女でもある友人が無様な格好で盛った雌犬の様に腰を振り、同時にそれと全く同じ姿の浅ましい自分を友人に見られているという状況が、際限なく二人を興奮させ続けていた。

渇きを癒したいが為に塩水を飲むかのような、愚かしくも止めようのない快楽の連鎖。二人はそこへ陥ってしまった事が、そこで快楽に狂う今が、惨めで、恥ずかしくて、情けなくて……どうしようもなく、気持ち良かった。

 

「はーっ…♡はーっ…♡そ、そろそろ…いい、わよね……♡」

「こ、これだけ出せば…少しは落ち着く、だろ…んんっ……♡」

 

幾度となく射精し、何度も絶頂し、漸く二人の腰が止まる。だがその表情は蕩けたままで、言葉に籠るのも淫靡な響き。陰茎も未だオナホールから抜けるサイズにまでは縮んでおらず、せいぜい我慢の限界からは脱したという程度の状態。

しかし二人が耐える為ではなく、満足するまで腰を振り続けていたのは自明の理。ネプテューヌは自慰を手段と言っていたが…かなり早い段階で、それこそその言葉を言った時点でもう目的へとすり替わっていたのも明白だった。されど己の心を守る為か、ネプテューヌもブランもその事については目を向けない。

 

「あ、後は息と表情を整えるだけだな…♡」

「えぇ…そうすれば、散々言われてきた事を結果で否定出来る……」

「なーにが否定出来るんですかねぇ…」

 

今や首と手首で枷にもたれかかるような体勢となってしまった二人だが、当初の狙いは忘れておらず、自分達は男達の策略を潰してやったのだとほんの少し心を踊らせる。……が、それも束の間の事。ネプテューヌが言い切らない内に、扉が開かれ部屋の中に男達が戻ってくる。

 

「……っ…な、何よ…」

「うへぇ、凄ぇ臭い…雌の匂いと精液の臭いが混じってヤバい感じになってんな」

「後汗の匂いもな。汗で全身ぐっしょりになる程オナニーしまくるとか、女神様絶倫過ぎね?」

「う、うっせぇ!今更何をのこのこ戻ってきたんだよテメェ等は…!」

 

入った途端に男達は顔をしかめ、充満している臭いを指摘。独特の臭いが発生する前から部屋にいた二人はそれに気付く事が出来ず、また汗にまみれた身体を見られて狼狽えるも、自分達は彼等に一杯食わせてやったのだという思いで気持ちを立て直す。

しかし少し考えれば分かる事だが、彼等はネプテューヌの言葉通りに隠しカメラで部屋内の事を見ており、それは二人が自慰を止めた後すぐ戻ってきた事からも分かり切った事。だが、快楽に飲まれて自分を客観視する事が出来なくなっていた二人には、その事実に気付けなかった。

 

「何って、発情しっ放しの雌奴隷で性処理しに来たに決まってるじゃないですか。二人の身体は、オナニーで十分熟成されたみたいですし」

「…ふ、ふん…だったら残念だったな。生憎わたし達は、テメェ等が思ってるような事は……」

「ない、と?いやいや、そんな頭の悪い誤魔化しあります?あんだけ散々オナニーしといて、よく言えますねぇ」

「う……わ、わたし達はちょっと腰を動かしてただけよ!一回位はイったかもしれないけど、どこに散々なんて言える証拠が……」

「…あるんだなぁ、これが」

『え……?』

 

蟹股で手、脚、首にそれぞれ枷を嵌められオナホールに肉棒を突っ込んだままという不恰好にも程がある姿で取り繕うとする二人は滑稽そのものだったが、男達は笑いを噛み殺しつつ二人を囲う。そしてその中の一人がオナホールと繋がる箱に手をかけ…持ち上げた。

次の瞬間、絶句するネプテューヌとブラン。それもその筈。箱で隠された空間には、オナホールから伸びるチューブと二つの容器があったのだから。見るからに粘性の高そうな白濁液が底の見えない程に溜まった、透明な容器が。

 

「いーっぱい射精したみたいですね、女神様」

『……っ!』

「今さっきパープルハート様は一回位、って言ってましたが…その通りなら、一度の射精でこれだけ出したって事になりますねぇ。そうでしょう?」

「…そ、れは……」

 

男の追求に、ネプテューヌは言葉を詰まらせ目を逸らす。二人の前にあるのは、言い訳のしようがない射精の証拠。それを見せられ、自分達がどれだけ射精していたのかを見せ付けられ、二人は返す言葉を失ってしまう。

そんな中、男達は腰の引きを制限していた棒を外し、その内二人が彼女達の腰を掴む。

 

「認めましょうよ、自分達は獣みたいにオナニーに耽っていたって」

「だ、誰が…そんな事……」

「してないというなら説明どうぞ。ホワイトハート様でもパープルハート様でも、説明出来る方が……」

「まぁいいじゃねぇかよ。認めようが認めまいが、これからする事は同じなんだから…よッ!」

「ん"ひいいぃぃっ!?」

「ぶ、ブラ……ンんほぉおおッッ!?」

 

認めさせようとする一人を遮り、別の男が嫌がる暇も与えずブランへと挿入。続けてネプテューヌも他の男に即挿入され、二人は拘束を鳴らしながら嬌声を上げる。そして突かれた事で二人の腰は押され、再び肉棒へオナホールの快楽が走る。

 

「へへ、いつもに増して良い締まりしてんじゃないですかブラン様」

「ひゃひっ!あっ、つ、突くなぁぁッ♡」

「こっちも絡み付きがいつも以上だ。おまけに愛液出まくってるから、滑りもいいなっ!」

「ぐひぃ!あへぇっ!せ、折角収まったのにぃぃッ♡」

 

拘束で動きを制限され、背面立位の様な体勢で男の欲望を打ち付けられる二人。抽迭が始まるとすぐにネプテューヌとブランの口から喘ぎが零れ、数度の出し挿れで二人の肉棒はまたも硬く反り返ってしまう。口では否定し、髪を振り乱しながら首を横に振る二人だったが、それでは全く説得力がない。

肉欲が収まったといえど、それはあくまで我慢の出来る域まで下がったというだけの話で、満たされたのも射精欲求のみ。秘裂は未だ犯される事を求めて涎を垂らしたままであり、そこを突かれた二人に耐える術など最初からなかった。

 

「収まった?欲求が解消された奴は、こんな簡単にまた喘ぎ出したりしないでしょうが、よッ!」

「しょんな、ちがっ、違うぅぅッ♡これはっ、貴方達が突くからぁっ♡」

「どうせオナニーじゃ満足し切れなかっただけでしょう?ほらほら」

「やっ、ああぁんっ♡乳首弾かないでぇぇっっ♡」

 

ネプテューヌは膣を男の肉棒で押し広げられ、更にぶるんぶるんと下品に揺れる乳房の先端をデコピンの要領で弾かれて淫靡な悲鳴を上げてしまう。膣壁を抉る様な男の突きと弾かれる度に走る快楽で身体が仰け反り腰が突き出され、勢いが付けば付く程オナホールの洗礼も凶悪化。堪らず腰を引けば男の陰茎が子宮口へと突き刺さり、逃げようのない快楽の中でひたすら腰の動きだけが加速していく。

 

「幼女体型の癖に感度高い乳首とか絶妙に締まる膣とか、ほんと良い身体してますよねぇブラン様はッ!」

「抜け、抜きやがれぇぇッ♡はひんっ!くひゅ、ぁあんっっ♡」

「アナルヒクつかせておいて何言ってんだか…ほら、こっちにもくれてやりますよッ!」

「んおおオオぉッッ♡そ、そっちまで挿れられたらぁぁぁぁっっ♡」

 

一方のブランは肉棒で突き上げられ、何度も身体が浮いてしまう。足枷によって大きく上がる事こそないものの浮いている間は全体重が膣へとかかり、脳まで一度に犯されているような錯覚を覚える。それでも彼女は目一杯枷に力を込めて反抗しようもするも、抽迭に合わせてヒクつく後孔へとバイブを押し込まれ、あまりの刺激で弓なりに仰け反ってしまう。そしてそうなればネプテューヌ同様オナホールのヒダに肉棒を掻き毟られ、止めようのない快楽地獄に引き込まれる。

 

「許しっ、許してッ♡許してぇぇッッ♡こんなの耐えられないッ!すぐイかされちゃううううぅぅうぅッッ♡♡」

「もう十分イったのにッ♡ザーメンあんなに出したのにッ♡お、オチンポと両穴責められてまたイくぅぅううぅううううッッ♡♡」

「ネプテューヌ様は性奴隷なんですから、それでいいんですよッ!…っ、発情マンコに膣内射精し…ッ!」

「性奴隷の分際で先にイくなんて……まだ自分の立場が分かってないんですかねぇッ!だったら躾の為に射精してやるよッ!」

『んほぉおおお"お"お"お"ぉ"ぉ"ッッ♡♡』

 

凄まじい勢いで恥の上塗りをしていく二人は、男達に嬲られるがまま絶頂。口からは涎を垂らし、陰茎からは精液を噴き出して絶頂宣言。だが当然二人を鳴かせる気はあっても奉仕する気など毛頭無い男達は、責め手を緩める事などない。むしろより堕としてやろうと絶頂で痙攣する子宮へ無理矢理肉棒を押し込み、容赦のない射精で子宮へ精液を注ぎ込んだ。それによって二人が連続絶頂に至ってしまった事は、言うまでもない。

 

「終わったなら早く変わってくれよ。俺は焦らすのは好きでも焦らされるのは好きじゃないんだって」

「はいはい。ほいよ、っと」

「んひッ♡ぬ、抜きながら膣内ごりごりするのダメぇ……♡」

「ま、待ってくれ、今イったばかりで……ふぐぅううぅぅッ♡い、いきなり奥ま、でええぇッッ♡」

「寝惚けた事言うなっての。性奴隷はマンコもアナルも、挿れたい時挿れて、射精したい時射精す為の穴なんだから…よッ!」

 

射精を終えた男達は余韻を程々に味わった後、亀頭に付いた精液を膣壁に擦り込むように陰茎を抜き出し、ネプテューヌ達には一切の休憩も与えず次の男が荒々しく突っ込む。しかしそれも当たり前の事。今日彼等は焦らしと観賞ばかりで精神は満たされていても物理的な欲求は満たされておらず、ある種彼等もまたここまで我慢していたのだから。

 

「イきたくないなら屈服宣言しやがれパープルハート!最後まで言えたら考えてやるよッ!」

「は、はひっ!わ、わたしは…ぬほぉっ♡…淫乱女神のパープルハートは惨めな格好でオチンポにずぽずぽされて、身も心も負けちゃいましたぁっ♡してますっ!屈服してますから許して……あひいいいいぃぃッッ♡なんでッ、ちゃんと言ったのにぃぃいぃぃいいッッ♡♡」

「負けた分際で生意気な事言うんじゃねぇよ!淫乱女神なら、もっと腰振ってみやがれッ!」

「はぁッ…♡はぁッ…♡こ、腰にも脚にも…もう、力が……♡」

「あぁ?何スピード落としてんの?まだアナルパール足りない訳?」

「ひ…ッ!ふ、振ります…も、もっとちゃんと……ふっ、うぅぅ…ッッ♡」

 

恒例の公開自慰強要から始まり、長時間の焦らしと屈辱の連続自慰を経て普段通りの…いや、普段以上に激しい陵辱を受けるネプテューヌとブラン。何人もの男に代わる代わる犯され、男達が人数の関係で適度に休憩している中でも心身共に責められ続け、最終的にネプテューヌは躊躇う事なく淫猥な言葉で懇願し、ブランは既に幾つもの玩具を突っ込まれた後孔へこれ以上玩具を挿れられないよう必死に腰を振るという、惨め極まりない姿へと堕とされていた。

 

「あー今日も犯った犯った。てか女神様も凄ぇよな。もう何十回もハメてんのに全然ガバガバにならねぇし」

「正に神懸かりの穴ってな。…で、どうする?もう時間も時間だし、外していつもの所に置いてくるか?」

「あー、ならその前に一つやりたい事があるんだよ。ちょっと協力してくれ」

 

何時間にも及ぶ陵辱も遂に終わった時、二人は拘束を外された瞬間倒れ込んでしまいそうな程に疲弊していた。だがそんな二人を尻目に一人の男がその日最後の加虐を思い付き、彼の案に乗った男達は二人を横並びに変えさせる。

涙と鼻水、それに涎で美貌も形無しとなった二人の容姿。その顔の上に持ち上げられたのは、彼女達の射精によって溢れる寸前まで溜まった二つの容器。

 

「へへっ、こんだけ汗かいて喘ぎまくったんだから、さぞ女神様も喉乾いてるよなぁ?」

「そりゃそうだろ。じゃ、俺等も鬼じゃねぇし…水分を取らせてやるか」

「だな。ほーら女神様、女神様の大好きな飲み物…頭からどー…ぞッ!」

 

ただひたすらに荒い息を漏らしている二人の頭の上で、チューブを外された容器がひっくり返され中の精液が零れ落ちる。酷い悪臭と粘性を持ったその精液は物理法則に従ってどろりと落ち、出した本人である二人の頭に降り注ぐ。そして容器の中が空になった時、そこには自分の精鋭で肌も髪も頭皮も真っ白に染められた、無様な性奴隷が二人いた。

 

「うわきったねぇ!これで女神とか、もう品のない冗談でしかないよな!」

「…ぅ……見ないで…見ないで、頂戴……」

「見ないで?あぁ安心して下さいね女神様、見るどころか動画でばっちり撮ってあげますから」

 

無残な顔を手で隠したくとも叶わず、最早食ってかかる気力もない二人はただ頬を染め俯いていた。ゆっくりと垂れて裸足の足元へと落ちる精液に、二人の零した涙が混じる。

 

「んじゃ、最後に訊いておくか。プラネテューヌとルウィーの守護女神の、ここでの立場は何だ?」

「わ、わたし達の立場は……」

「わたしと、ブランは……」

 

ゆっくりと顔を上げた二人に向けられているのは、見下しの視線。守護女神なんて高貴な立場ではないという、嘲笑と侮蔑の瞳。その視線から今の自分達はそこまで落ちぶれてしまったのだと理解した時、二人の肩はビクンと震え……そして、震える声で言った。

 

『……性奴隷で、オチンポ生やした…肉便器、です…♡』

 

幾度となく犯され、尊厳を傷付けられ、快楽に飲まれようとも、それでも翌日には気丈な精神で女神の誇りを取り戻そうとしていたネプテューヌとブラン。だが、その精神は、その心は……今や風前の灯だった。



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淫欲に成りし性奴隷 6

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ホワイトハート ネプテューヌ ブラン

内容・ふたなり 口淫 自慰 拘束 玩具 貞操帯


終わりの見えない調教と陵辱。ネプテューヌとブランが耐えようと、抵抗しようと、快楽に流され痴態を晒そうと、彼女達を蝕み堕としていく男達の欲は止まらない。止まるどころかより過激に変貌していく彼等によって、今日も二人は嬲られる。

 

「じゅぽっ、じゅぽっ、ずるる……ぷはっ…どう、れふか…?」

「ちゅ、ぷぁ……んぁぁ、あむ……」

 

その日廃墟の中で小さく響いているのは、何かに舌を這わせて咥える音。片や咥え込んでたっぷりと唾液を塗り込みながら時折反応を伺い、片や口付けと舐め上げ舐め下ろしを繰り返すその二人には、躊躇いこそあってもぎこちなさはない。

 

「中々上手くなったじゃねぇか。手を使わずこれなら上出来だな」

「ブラン様はもう少し唇の使い方が上手くなるといいですね。ほらネプテューヌ様を見習って」

 

男達に命令され奉仕する二人の格好は、例えるなら人が犬のお座りを真似しているとでも言うべきもの。先日二人が嵌められた物に似た、四つの穴のある板状の枷に両手首と足首を固定されているのが、今の二人。移動はおろか立つ事も出来ない二人は、口だけで懸命に男の陰茎へ奉仕している。

 

「うるひゃぃ…真似ひろってんなら…んじゅ、る…これを外ひやがれ……」

「口だけでシてるんですから、外さなくても出来るでしょう?…生意気な事言うなら、俺こそあいつの真似しますよ?」

「……っ…」

 

奉仕の合間に反抗の兆しを見せるブランだったものの、返ってきた男の言葉にビクリと小さく肩を震わせ、反論も引っ込めてしまう。

彼の言うあいつとは、ネプテューヌに陰茎を咥えさせている男の事。その男は少しでもネプテューヌの口淫が雑になると彼女の頭を掴んで乱暴に動かし、何度もネプテューヌを苦しそうに呻かせていた。

 

(畜生…このわたしが、だったそれだけで言い返せなくなるなんて……ッ!)

 

根元から陰茎体の裏に沿って舐め上げるブランの目尻には、じんわりと涙が浮かぶ。屈辱的な格好で性欲の処理をさせられる事自体も彼女にとっては酷く辛いものだったが、回数を重ねる内に、快楽と上下関係を教え込まれる内に、次第に男達へ強く出られなくなりつつある自分が、彼女は悔しくて堪らなかった。

 

「一応言っとくが歯は立てんじゃねぇぞ?立てたらこの格好のまま大通りに放り出してやるからな」

「や、止めて…そんな事されたら、わらひ……」

 

その一方前髪を掴まれ脅されたネプテューヌは、羞恥心で赤くなっていた顔を若干青くして肉棒へ舌を這わせる。そこから迎え入れるように口を大きく開け、中程まで咥え込んだ後更に奥へと含んでいく。

ネプテューヌもまた、調教が始まった当初に比べて覇気の持つ時間が短くなっていた。外側からの陵辱だけでなく、そんな自分への情けなさが内側からも彼女を苦しめる。

 

(あぁ、なんで…なんでこんな事を言われても、オチンポは勃ったまんまなの……)

 

しかし心は苦しんでいようとも、ネプテューヌの下腹部に生えた陰茎は何事もなかったかのように勃ったまま。それどころか酷い仕打ちを受けた際にビクンと跳ねる事すらあり、それが今の自分の浅ましさ、無様さを表しているように思えてならないというのが彼女の現状。

 

「そうそう、そうやって素直に舐めればいいんですよ。…っと、そろそろ射精る…っ!」

「まだ待ってる奴等がいるんだ、ちゃんと口で受け止めろよ…ッ!」

「え、待っ……ん"ん"ーーっ!?」

「ふごッ、ぉぉおお"……っ!」

 

言い返す事なく口淫を続ける二人に男達は満足を覚え、彼女達の頭を掴んで喉奥へ射精。突然喉奥まで入り込んできた肉棒と、そこから胃に流し込まれる精液に二人は目を見開き、同時に吐き出したい衝動に駆られるが、手足の指を必死に握ってそれを我慢。粘つき喉へと纏わりつく精液を嚥下する事、唇を肉棒に密着させて外へと溢れさせない事だけに意識を集中して、白濁液を飲み込んでいく。

 

「……ぷぁっ…はぁ…はぁ……」

「……っ…に、臭いが胃から鼻に上がって…」

「…上がって、なんです?」

「……何でも、ない…です…」

 

射精を終え男達が陰茎を抜くと、二人は解放された口で荒く呼吸。その途中にブランは文句を言いかけたが、言い切る事なく言葉を撤回。逸らした目にはまだ反抗の意思が残ってはいたが、今更その瞳に気圧される男は一人もいなかった。

 

「じゃ、次は俺っと」

「ほら、咥える前に口開いて残ってないか見せろ。しっかり舌も出して、な」

 

性処理道具として扱われている二人に休憩の時間は与えられず、すぐに別の男が反り立った陰茎をネプテューヌとブランの顔に当てる。それを二人は恭しく舐め、顔と舌の動きだけで口腔内へと男の象徴を迎え入れた。

調教と陵辱を重ねるにつれ、男達が敬語を使う割合は減ってきている。最早敬意を払う必要のない相手なのだと、二人は本格的にそう見られつつある。

 

「ちゅばっ、んぇっ…ちゅ……(…うぅ、駄目…気を強く持たなきゃいけないのに……)」

「ふぅぅ……ふほっ、んぁむ…(ずっと舐めてると…段々、頭がぼーっとして……)」

 

……しかし、それも当然の事だった。品も尊厳も剥ぎ取られた格好でありながら、次第に肉棒だけを見つめてしゃぶり付く事に没頭してしまうような浅ましい姿を、二人は男達に見せているのだから。

 

「へへ、ほんと大分調教の成果が出てきたよな」

「調教っつーか、俺達は淫乱な本性を引き出しただけじゃね?」

「…ん、ぐっ……わ、わたし達に…そんな、本性なんか……」

 

次々突き付けられる肉棒を口だけで奉仕し続け、最後の一人の精液を飲み込んだネプテューヌは否定の言葉を口にするも、秘裂からは愛液が滴り落ちる。その隣にいるブランの股の下にも愛液と先走りによる水溜まりが出来上がっており、二人が劣情に駆られているのは誰が見ても明らかな事実。

 

「あーはいはい、認めないのは分かってましたよー。…ったく、素直に認めりゃ楽だろうに…」

「誰が、認めるかよ…脅迫で身体は好きに出来ても、心まで支配出来るとは思わねぇ事だな……」

「へぇ、心まではねぇ…まぁいいや。今日いる奴は全員口で抜いたとこだし……あれの準備に入るか」

 

そんな愛液溜まりには気付かず若干の威勢を取り戻したブランの言葉に、男はニヤリと笑みを浮かべる。何やら裏のありそうな言い方に二人が警戒する中、男が取り出したのはリモコンらしき二つの小物。それを見た途端二人は顔を青ざめるも、もう遅い。

 

「え、そ、それってまさか……」

「そうそう、女神様の両穴に突っ込んどいたバイブのスイッチだよ。暫くは邪魔しないでいてやるから……好きなだけイってろ、女神」

『あひぃぃぃぃいいぃぃッッ!?』

 

ネプテューヌの言葉を遮った男は、起動と同時に一気にバイブを最大出力に。それまでただの棒と変わらなかった四本のバイブが凄まじい勢いで振動を始め、二人は仰け反り返って悲鳴を上げる。

 

「ああぁぁあンッ!なんでッ!なんでいきなりこんな強さなのおぉぉぉぉッッ♡」

「ひぎぃぃっ!な、膣内と尻穴でバイブが暴れて……ぬほぉおおおおぉぉッッ♡」

 

突然襲いかかったあまりの快楽で仰け反った二人は体勢を保てず、ネプテューヌは前へ、ブランは後ろへ転倒。ネプテューヌは豊満な胸が自身の身体に押し潰される事で更に快楽が増し、ブランの方は服従した犬の様な格好になってしまうも、手足を固定された今の二人は起き上がる事もままならない。それどころか枷が引っかかる事で身体を回転させる事すら叶わず、二人はその場で身をよじるばかり。

 

「ぬひいいぃぃッ♡ひ、響くっ!振動がオチンポにも響いちゃうぅぅぅぅっっ♡」

「み、見るなッ!こんな格好見るなあぁぁぁぁッ♡」

「おーおーチンポまで震えさせちゃって。こりゃ今日もトコロテン射精間違いなしだな」

「前の拘束立ちオナニーも大概無様だったけど、今回も中々面白くね?枷一つで倒れたまま動けなくなるとか、女神様情なっ!」

 

膣と直腸で暴れ回る玩具に愛液は尚も溢れ、ビクビクと尻を振りながら快楽に喘ぐ二人。男達の笑いと視線にも二人の肉棒は萎えるどころか膨れ上がり、射精欲求があっという間に思考を埋め尽くし……身動きの取れない二人は、下品に秘部から精液を噴き出した。

 

「か、かかるッ♡このまま出したら全部自分にかかっちまうのにッ!嫌なのにイッくううううううぅッッ♡♡」

「わたしもイく、イっちゃう……〜〜〜〜ッッ♡♡…あ、ぁ……ぁぁぁぁああ"ひいぃぃいいぃぃッ!?イ、イってるのにバイブ止まらないいいいぃぃいぃッッ♡」

 

陰茎からは精液を、秘裂からは潮を吹き出して二人は絶頂。嫌がる言葉とは裏腹に顔は蕩け、駆け巡る絶頂の快感を全身で感じていたが……絶頂後も一瞬足りとも止まる事なく暴れ続ける二本のバイブが、歪んだ天国から地獄へ突き落とす。

 

「イった!もうイったのになんでええええぇぇッ!?んはぁぁぁぁあンンッッ♡」

「よかったじゃないですか、イくの好きでしょう?」

「こ、こんなの望んでないぃぃぃぃっ!敏感っ!イった後は敏感なのぉおおぉぉぉぉッッ♡」

「も、もういい!もういいから止めっ……止めてくれええぇぇええええッッ♡」

『…………』

「お、お願いっ!無視しないで!無視しないで止めて頂戴ぃぃぃぃっっ♡んおぉぉぉぉおおッッ♡」

 

快楽狂いに身体が変わりつつある二人であっても、許容範囲を超える快楽は苦痛となんら変わらない。その苦しみが絶叫となって停止を懇願するも、男達は黙ったまま。そして二人は何度も絶叫し、精液と愛液を何度もぶち撒け、気が狂いそうな快楽の中で遂には意識が朦朧となり……幾度目かも分からない絶頂を迎えた時、二人は白目を向いて気絶した。

 

 

 

 

目が覚めた時、二人がいたのは何処かの路地裏だった。気絶してしまったからか女神化は解けており、路面に倒れた二人の周りには誰もいない。

 

「……帰、されたの…?」

 

まだ事態を飲み込めない、と言いだけな顔で呟くネプテューヌ。

普段から彼女達は、こうして路地裏に移動した後解放されていた。気を失っていた、目隠しやヘッドホンをされていない等差異はあるものの、状況的には解放された可能性も高い。

 

「…今までこんな事なかったのに…どういう風の吹き回しかしら…」

「うぅん…確か準備がどうとか言ってたよね?何かしたい事があって、だから早めに終わった…とか?」

「かもしれないけど、断定は出来ないわね…。…でも、あんな奴等の事を考えて時間を潰すのも癪よ。帰りましょ」

「それもそうだね…うぅ、ずっと口でさせられたから顎が痛……へっ?」

 

状況を不思議がりながらも二人は思考を切り上げ、埃を払って立ち上がる。そうして歩き出そうとし……下腹部の違和感に気付いた。

 

「……っ!?な、何よ…これ……」

 

見たくないとは思いながらも服の裾を持ち上げた二人。するとそこにあったのは見慣れた下着と忌々しい陰茎、そして……身に付けた覚えのない、固い器具だった。二人はその存在に一瞬絶句し、思考が止まり……だがすぐに理解する。その器具は、貞操帯なのだという事に。

 

「な、なんでこんなものを……」

「ご丁寧に後ろまで…って、この感覚……まさかバイブが入っているの…!?」

「え…や、やだ…やだよわたしこんなの着けてるなんて!こんな恥ずかしい物、すぐに取って……ひゃんっ!?」

 

意識がはっきりしていくに連れ様々な事に気付き、二人の動揺は増していく。そして顔を青ざめたネプテューヌは腰の側面に当たる部位を掴んで引き千切ろうとするも…次の瞬間、彼女の陰茎を覆うパーツが振動でその内側を責め立てた。

身体にはまだ絶頂地獄の負担が残っていた事もあり、腰が抜けるようにネプテューヌは座り込む。するとものの数秒で振動は止まったものの……その時点で二人はもう理解していた。この振動がある限り、女神の膂力があろうと外す事など不可能だと。

 

「あ、悪趣味にも程があるわ…」

「取りたいのに、取れないなんて……」

「……気を落とす事はないわ、ネプテューヌ。どうせ欲求の発散しか脳のないあいつ等なら、今日の夜には呼んでこれを外す筈…それに例え呼ばれず、外されなかったとしても……」

「…そっか…呼ばれないなら、それはむしろわたし達にとってありがたいもんね…」

 

ブランが手を差し出し、それをネプテューヌが掴んで立ち上がる。初めは巻き込んでしまった事、助けられなかった事をお互い負い目に感じていた二人だったが、今となっては同じ苦しみに耐える友の存在が、お互いの心の支えとなっていた。こうして手を貸すように、二人で頑張ればきっとこれからも耐えられる。…感じる手の温もりから、二人はそう信じていた。……だが、それからすぐに二人は思い知る事になる。自分達の中に巣食う『雌の自分』は、想像よりも遥かに深く根付いていた事に。

 

 

 

 

秘裂、後孔、そして陰茎をそれぞれ覆う貞操帯を二人が着けられてから、数日が経った。予想に反して男達からの呼び出しはなく、二人は久し振りに肉欲とは無縁な生活を送れていた。……送れている、筈だった。

 

「…んっ…ぁ……」

 

執務室で仕事を片付けているブラン。業務開始からはそこそこの時間が経ち、初めの頃は普通に進めていた彼女だったが、現在はしきりに腰を浮かせては座り直している。

 

「…なんで…なんで少しだけ出っ張ってるのよ……」

 

座り直す最中に呟いたのは、貞操帯とバイブの事。貞操帯の存在に気付いた直後は分からなかったものの、後孔側のバイブは若干飛び出ており、座り方によってはそれが押されて直腸へと押し込まれてしまう形になっている。その為押し込まないような座り方をしようとしているブランなのだが……時折無意識に押し込まない、ではなく深く押し込める座り方を探してしまっている時がある事に、まだ彼女は気付いていない。

 

(…それに、前も辛い…勃つのを阻まれる事が、こんなに辛かったなんて……)

 

これまで興奮材料があれば勿論、無くともちょっとした事で自己主張を始めてしまう下腹部の肉棒の現状も、彼女にとっては悩みの種。激痛でこそないものの、彼女が味わっているのは日に何度も物理的に膨張を押し留められるという未知の苦しみ。

 

(…でも、どっちも所詮集中力を削がれる程度…他の事に意識を向ければ、十分耐えられる……)

 

欲情につながらないようブランは厄介な案件の事を思い浮かべ、座り直しを切り上げて仕事再開。……この時はまだ、本当に耐えられていた。

 

 

 

 

更に数日が過ぎた。相変わらず男達からの連絡はなく、脳を焼かれるような快楽も感じる事なく日々が過ぎる。堕とされた二人にとっては、望んでいた筈の日々が。

 

「…………」

 

教会の廊下を歩くブラン。日中である為何度も職員とすれ違い、かけられた挨拶や声に全て答えてはいたが、その返答は上の空。

 

(なんで…なんで連絡がないの…?もう何日も経っているのに…これまでなら、もう何度も呼ばれてる筈なのに……)

 

生返事の彼女の頭にあるのは、悶々とした思い。自分は望んでいた生活に戻れている、当たり前の日々を過ごせている。にも関わらず、何故こんなにも男達とのまぐわりを思い浮かべてしまうのかと、何故満たされない気持ちになるのかと、そんな事ばかりが彼女の頭を占める。

 

(…いつもなら、足腰立たなくなる位まで犯されて、何度も何度も射精させられて、性処理以外じゃ無価値の奴隷として扱われるのに……なんで、何もしてこないの…)

 

脳裏をよぎるのは、嬲られる自分の無様な姿と、身体にも心にも染み付いた快楽の記憶。犯される自分が、屈服する自分が、押し寄せる快楽に喘ぎ狂う自分が頭から離れず、自分でも気付かぬ内にブランは足を止めていた。そして無意識に彼女の視線はすれ違う男性職員の下半身に向かい、その職員の『雄』を想像し、ごくりと喉を鳴らした時……ブランは、我に返った。

 

「……っ…違う…わたしは、わたしは……っ!」

 

貞操帯の中で勃起しようと暴れる陰茎の痛みを感じながら、ブランは真っ赤な顔でその場を走り去る。落ち着かなくてはと、こんな自分は見せられないと思いながら走るブランだったが……その間も頭の中では、蹂躙される自分の姿がリピートし続けていた。

 

 

 

 

「したい…したいのに…シたいのにぃぃ……!」

 

自室のベットで身体を軽く丸めたブランが漏らす、淫靡で切なげな吐息。足の指は握られ、両の乳頭は赤く勃ち、両手は陰茎を覆う貞操帯を休む事なく擦り上げ続けている。

 

「取れて取れて取れて取れて…!お願いお願いお願いお願い…っ!触りたいのっ…シコシコしたいのぉ……っ!」

 

調教される中で自然と手が覚えてしまった技術を駆使してブランは扱くが、当然陰茎には指先すら触れられない。時折片手が離れ、その手は秘裂と後孔に挿れられたバイブを押し込む事で刺激を得ようとするも、彼女が求める快楽には程遠い。貞操帯を着けたままでは何一つ叶わないというのは彼女も分かっている。だがそれでもブランは、性の快楽を求める身体を止められなかった。

 

「はぁ…はぁ……んんんッ…♡」

 

暫く三点の覆いを触れる行為が続いた後、不意にブランは貞操帯を引き千切ろうとするかのような動きを見せる。無論あの振動がある以上外せないのは分かっており、彼女の狙いは振動で快楽を得ようというもの。……だが、その振動でも彼女は満たされない。満たしてもらえない。

 

「…欲しい…欲しいよぉぉ……」

 

熱に浮かされたように呟きながら、彼女の手は上半身へ。現状唯一触れる事を許されている胸へと伸びた両手は、一心不乱に慎ましやかな乳房と硬くそり立つ乳頭をこねくり回す。就寝する事を忘れ、愛液でベットに染みを作りながら、ただひたすらに愛撫を続ける。

 

「オチンポ、イきたい…オチンポでイかされたいぃぃ……♡」

 

この数日、夜の度にブランは自分を慰めていた。だが貞操帯を着けられたままの彼女が絶頂出来る筈もなく、鎮まるどころか身体は余計に火照るばかり。結果次の夜も自慰に耽ってしまい、しかし絶頂は出来ずという負のスパイラルに陥った彼女の頭の中は、最早寝ても覚めても肉欲で一杯となってしまっていた。

趣味も仕事も手に付かず、一日を無駄に過ごし、それと引き換えにブランが得たのは欲求不満で火照る身体。それが今の、彼女の状態。

 

「…もう、無理…このままじゃ、おかしくなっちゃうぅぅ……」

 

そんな自分への惨めさと身体の切なさから、ブランの頬に涙が伝う。気付けば空は白み始めていて、汗と愛液で彼女身体はぐっしょりと濡れていた。……と、そんな時傍らに置いていた携帯がメールの受信を伝える。

 

「…う、ぇ……?」

 

胸から手を離したブランは、生気のない目で携帯を取ってメールを確認。……次の瞬間、ブランの表情は驚愕に染まり、手が震え……続けて、今度は携帯が電話の着信音を鳴らし始めた。

電話の相手はネプテューヌ。あぁ、まさかとブランは思いながら、ゆっくりと携帯を耳に当てる。

 

「…ネプ、テューヌ……」

「ブ、ラン…もうわたし、限界だよぉ…わたし、わたしっ…えっちな子になっちゃったよぉぉ……っ」

 

携帯から聞こえたのは、如何に追い詰められているかが分かる、ネプテューヌの涙声。明るさが取り柄で、天真爛漫な笑顔の似合う普段のネプテューヌからはかけ離れた、切なそうな絶望の声。…ブランの目には、自分と同じように夜通し満たされない快楽に狂う彼女の姿がありありと見えた。

ブランの中で、何かが音を立てて崩れていく。自分だけではなく、ネプテューヌもまた快楽の虜に…否、奴隷になってしまったのだという思いが、耐えようとする心を修復不能な程にまで打ち壊していく。……後に残ったのは、快楽への欲求と…もう無理だという、降伏の意思。

 

「……っ…そんな…そんな事、言われたら…わたし、だって……」

 

項垂れ、惨めで無様な自分にぼろぼろと涙を流す二人の女神。負けたくない、女神として屈してはいけないという思いも確かにまだあった。だが切なさが、疼く欲求が、勃ったまま戻らない乳頭が、淫らな涙を流し続ける秘部が……もう自分は終わってしまったのだと、容赦無く現実を突き付けていた。そして夜が明ける中……二人は、自分達が性奴隷である事を──受け入れる。

 

 

 

 

その日ネプテューヌとブランは、プラネタワーにノワール、ベール、イリゼを呼び出した。仲間であり友人でもあるこの五人が集まる事は普段からよくある為、三人は何の疑いもなくネプテューヌの部屋へと訪れていた。

 

「料理って、作るのも習うのも身近なところで出来るのがいいよね。今度はお菓子作ってこようかなぁ…」

「あら、そんな事を軽々しく言っていいんですの?この面子では何を求められるか分かったものではありませんわよ?」

「そう言うベールはいつもしれっと要求入れてきたりするわよね…まぁ、時間があるなら作ってみてもいいんじゃない?」

 

菓子を摘み、ジュースを飲みながら賑やかに談笑する女神達。具体的な目的や話題がなくとも盛り上がれるのが彼女達の間柄であり、楽しそうに話す様子はどこにでもいる少女のよう。

…と、暫し話していた訳だが……ふとノワールがある事に気付く。

 

「…そういえば、今日はネプテューヌもブランも静かね」

「へ……?そ、そう…かしら…?」

「言われてみると、確かに静かだね…」

「ブランはまだしも、ネプテューヌが静かというのは珍しいですわね。…何か考え事でも?」

「な、ないよ?ないし今はちょっと食べるのに夢中だっただけかなー…?ほ、ほら元気元気〜…!」

『……?』

 

気付きのままに指摘された二人はぴくりと肩が跳ねるも、笑みを作ってそれを否定。…が、静かだった事は事実であり、更に言うとネプテューヌが菓子に夢中になっていた素振りはない。何より二人はどこかぎこちなく……ノワールの気付きは、三人の違和感へと変わっていった。そしてすぐに彼女達は思い当たる。…今日誘われたのは、二人に何か話したい事や困り事があったからではないのかと。

 

「…何か、あったの?」

「な、何かって…?」

「それを訊いているのですわ。何かは分かりませんけど…二人が何かしら抱えてる事は、伝わってきますもの」

「わ、わたし達は…大丈夫、よ……」

「本当に?勿論私達の思い過ごしならそれが一番だけど、もし悩みがあるなら遠慮する事はないわ」

「そうだよ。私達、友達でしょ?」

 

優しく穏やかに訊き、何かあるなら力になるという意思を示す三人。そこにあるのは心配と二人への仲間意識であり、友人へ対する心からの言葉。

だが、それは特別な事ではない。些細な事でも互いに気遣い、苦楽を共にし支え合う。それが彼女達にとっての普通であり……だからこそ、その温かさが二人の心に突き刺さった。

 

「……さい…」

「何と言いまして…?」

「ごめん…なさい…ごめん、ごめんね三人共……」

「ごめんなさい…わたし…わたし達……」

『……ッ!?』

 

ぽたり、とテーブルに落ちる二人の涙。俯きがちだった顔が上がると、そこに流れるのは大粒の涙。こんなに良い友人を陥れようとする自分への、嫌悪と後悔が混ざった涙が零れ落ちる。

その涙を見た瞬間、三人は驚愕に目を見開いた。それからすぐに声をかけようとするが……次の瞬間三人は、それぞれに目の前のテーブルへと倒れ込む。

 

「…こ、れは……」

「意識、が……」

 

二人が涙を流す中、イリゼとノワールは小さく呟き、ベールは起き上がろうとするも、三人の視界は降りる瞼によって暗転。そのまま意識も遠退いていき、そう時間はかからずに寝入ってしまう。──ネプテューヌとブランに一服盛られた事すら、気付けぬまま。

 

『ごめんなさい…ごめんなさい……』

 

涙を流し続けるネプテューヌとブラン。そんな二人の手の内には、全ての元凶とも言える錠剤と……『残りの守護女神全員を差し出さなければ、テメェ等との関係はそれまでだ』という、身も心も堕ちた事を見透かした男達による、メールの届いた携帯があった。



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淫欲に成りし性奴隷 7

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ブラックハート グリーンハート ホワイトハート オリジンハート

内容・ふたなり 膣内射精 輪姦 拘束


事情も事態も分からぬまま、ネプテューヌとブランによって眠らされてしまったノワール、ベール、イリゼの三人。当然意識がない間の自分の事など分かる筈もなく……目が覚めた時、三人は見知らぬ廃墟にいた。

 

「……ぅ…」

 

揺さぶられるような衝撃で意識を取り戻した三人は、薄っすらと目を開け周囲を見回す。ぼんやりとした視界と思考の中にまず入ってきたのは、部屋の内装と友人の姿。

 

「…ノワー、ル…ベール……?」

「私、達…どうして、こんなところに……」

「確か、わたくし達…は……」

「……やぁ、お目覚めですか女神様方」

『……っ!』

 

三人が少しずつ意識と記憶を手繰り寄せる中、不意に聞こえた男の声。はっとした三人がそちらへ視線を向けると、そこにいるのは椅子に深く座った一人の男。

 

「…誰よ、貴方……」

「俺は名乗る程でもない一般人ですよ。…いや、俺じゃなくて俺達か」

「俺達……って、な…ッ!?」

 

締めの言葉をベールが飲み込むように復唱した次の瞬間、彼女達は背後に何人もの男がいる事に、自分達が後ろ手に縛られ跪座で床に座らされていた事に気付く。只ならぬ状況に三人共即座に立ち上がろうとしたが、それを男が言葉で制止。

 

「おおっと、落ち着いて下さいよ女神様。気持ちは分かりますが、まずは話をしようじゃないですか」

「…こんな状態で、わたくし達が素直に応じるとでも…?」

「そりゃごもっとも。…でも、気にはなりませんか?寝入る前は五人いたのに、今は三人しかいないっつーこの状況が」

「……ネプテューヌとブランに、何かしたの…?」

 

男の不可解な余裕に警戒心を抱いた三人は、神経を張り詰めつつも膝立ちで停止。そこへ男が揺さぶるような言葉をかけた瞬間、イリゼの言葉に静かな怒気が混ざり込む。

女神の放つ鋭い視線と剣呑な雰囲気には、一般人から余裕を奪うだけの力がある。だがそれも男達にとっては初めて受けるものではなく、絶対的な自信とその根拠もある。故に男達は内心動揺する事はあっても、その態度は崩れない。

 

「何かしたんじゃなく、してもらったんですよね、お二人には。いやぁ、お二人にお膳立てしてもらったおかげで、すんなりここまで貴女達を運べましたよ」

「…ネプテューヌとブランがお膳立て?随分とまぁつまらない冗談を言うものね」

「冗談?冗談だと思います?」

「えぇ、貴方のどこに信じる要素があると?」

「…ま、そりゃそうだわな…はいはい、そういう反応される事は分かっていましたよ。だから、見てもらいましょうか。実際のところは、どうなのかをね…」

 

ひらひらと軽薄そうに手を振った男は、椅子に深く座り直しつつ扉付近の男に合図。それを受けた男は扉を開き、その奥から二種類の音が聞こえてくる。

靴で床を歩く硬質の音と、素足で歩く軟質の音。その音に三人には緊張が走り、男達はにやりと下品な笑みを浮かべる。そして扉が開いてから数秒後、部屋の中へと入ってきたのは……

 

『な……ッ!?』

 

──首輪と繋がった鎖で男に引かれ、イリゼ達が見た事ない程に顔を赤く羞恥で染めた、全裸のネプテューヌとブランだった。

 

「……こういう事ですよ、女神様」

 

想像絶する光景に三人が凍り付く中、男は嘲るような声音で言う。女神化した状態の二人は男と三人の間に立たされ、視線から逃げるように床を見つめる。

 

「ネプ、テューヌ…?ブラン……?」

「何、してるのよ…貴女達……」

「そんな…まさか……」

 

理解を遥かに超えた二人の姿に、三人の声は震える。その光景だけでも三人にとっては信じ難いものだったが、二人を連れてきた男と別のもう一人がネプテューヌ達の背後に回り、乳房や尻を揉み始めた事でその驚きは加速する。

 

「ひ、ぁっ……♡」

「や、止め……っ♡」

「止めろ?止めてほしいなら、抵抗したっていいんだぜ?」

「そ…それ、は……」

 

不快感を表すどころか、触れられた途端に甘い嬌声を漏らす二人。ブランは拒否の言葉を口にしかけるも抵抗する素振りは一切なく、ネプテューヌももじもじと内股を擦り合わせるばかり。手も足も自由だというのに、二人はなすがままに身体を弄ばれていた。

そんな中、呆然と見つめる三人は気付いた。ネプテューヌとブランが、貞操帯らしき物を着けている事に。そして……

 

「嘘、でしょ…それって…男の、人の……」

 

同じく貞操帯の中で窮屈そうにしている陰茎へ、三人の視線は集まっていた。そんな女神達の姿を見やりつつ、椅子に座った男は再び口を開く。

 

「そうですよノワール様。お二人……いいや、こいつ等に生えてるのは、貴女方もご存知の男性器です」

「何故、そのような物が……それに、女神を辱めた上で、こいつ等などと…!」

「あー、いいんですよこれ位。何せこいつ等は女神は女神でも…淫乱ビッチの、性奴隷ですから」

「──ッ!お前……ッ!」

 

納得こそしていないものの、時間経過で次第に驚きが収まり、代わりに三人の心へ激しい怒りが燃え始める。そんな三人の様子を見た男は下衆な笑みを浮かべて……言った。ネプテューヌとブランが、自分達の性奴隷だと。

その瞬間イリゼはぎろりと男を睨め付け、三人は敵意剥き出しで女神化。一瞬の内に拘束を破壊し、男達を制圧しようとするも……怒りに駆られた時点で、男達の術中に落ちていた。

 

『ひゃいぃっ!?』

 

立ち上がり拘束を引き千切る寸前、男達の腕が背後から伸びてイリゼ達の胸を鷲掴み。まさか自分達が先手を取られるなどとは思っておらず、三人は揃って少女の様な悲鳴を上げてしまう。

 

「な、なんで…ッ!私達の、動きに……くぁ…っ!」

「いや、見えませんでしたよ?けどイリゼ様達は仲間を性奴隷呼ばわりされたら、きっとキレて動くって思ってましたからね。…おぉ、なんという揉み応え……」

「は、離しなさ……ひぃんっ…!」

「な、何これっ……プロセッサの上からなのに、どうしてこんな…っ!」

「流石の巨乳……全然手に収まらねぇ…」

「どうしてかは教えてあげますよ、もう少し調子を狂わせからね。…大きさは二人に劣るけど、ブラックハート様もいい胸してんなぁ……」

 

わらわらと群がる手が乳房を捉え、滑らかなプロセッサの上から、或いは露出した上乳を直接揉みしだく。驚きみるみる内に顔を赤くしていく三人は、すぐに男達の手を振り解こうとするも、揉まれる胸から身体に走る刺激で集中が出来ず、逆に身体から力が抜けてしまう。

いやらしい視線と共に胸を愛撫される三人は、次第に立ち上がりかけていた脚からも力が抜けて再びその場へ座り込む。だが男達は手を休めない。

 

「あんま揉み過ぎんなよ?まだまだお楽しみはこれからなんだからよ」

「分かってるって。これは女神様の抵抗防止手段ってね〜」

 

幾ら自分ではなく他人の手とはいえ、一切その気のない状態で揉まれてここまで感じるのはおかしい。…三人共そう思ってはいたが、それが何故かまでは分からず、分からないから対処も出来ない。その事に三人が歯噛みし赤い顔で男達を睨み付ける中、男達は愉快そうに会話を続け、胸の裏やプロセッサとの境など余す所なく指を這わせる。

 

「あ、あぁ……」

「そんな…皆……」

 

そして、胸を弄ばれる姿を食い入るように見つめるネプテューヌとブラン。それどころではない三人は気付かなかったが、男達は気付いていた。一見ショックを受けている風の二人の声音に、羨望の色が混ざっていた事に。

 

「……さて、どうします女神様。抵抗するのは結構ですけど、無駄な抵抗は止めて体力を温存した方が賢明だと思いますよ?」

『……っ…』

 

丁寧な、されど経緯は微塵も感じられない男の言葉。その言葉が届いた数秒後、三人は苦々し気な表情を浮かべながらもその言葉に従った。…が、だからといって男達が愛撫を止める訳もなく、三人の胸への刺激は続いたまま。

 

「…あんた…このまま私達も、自分達の…んんっ…物にしようっての…?」

「頭の回転が速いですねぇノワール様は。…えぇそうですよ。でもその前にまずは見てもらおうと思いましてね。自分の快楽の為に仲間を売る、最低な性奴隷共の本性を」

『……ッ!』

 

びくり、と肩を震わせる二人。その二人へ男の言葉を否定してほしいという感情の籠った視線がイリゼ達から送られるが…再び彼女達は俯いてしまった。

 

「ま、状況からすれば説明するまでもないか。全く同情しますよ。こんな快楽狂いの仲間を持ったせいで、自分まで巻き込まれるなんてねぇ」

「そんな…そんな事ないッ!二人には何か事情があったに決まってる!じゃなきゃお前達みたいな人の為に、二人が私達をなんて……ッ!」

「……じゃあ、確かめてみましょうか?」

「え……?」

 

続く胸への刺激を気丈に耐え、イリゼは男の言葉を強く否定。だが、怯むでも反論するでもなく、ただ男は平然と言った。確かめてみようと。

想定外の返しにイリゼが虚を突かれる中、男は立ち上がって二人へ耳打ち。それを聞いた瞬間ネプテューヌもブランも目を見開き、それから三人を見つめて追い詰められた表情に。そして……

 

「……ほら、言えよ。テメェ等が今一番欲しいものを」

 

……二人は、身体を前に倒して両足首を掴んだ。背後の男へ尻を突き出すように。秘部を見せ付けるように。その行動に、その格好に三人が唖然とする中で……二人は言う。

 

「わ、わたし…達、は……皆様に調教して頂いた、淫乱な…性奴隷、です……」

「頭の中は、セックスの事で一杯で…快楽無しじゃ生きていけない、クソビッチです……」

「胸も、口も、オマンコもアナルもいつでも好きな時に使ってくれて、構いません…だから……」

「一生性処理道具として、皆様に奉仕する事を誓います…だから……」

『オチンポ…オチンポハメて下さいぃぃ……っ♡』

 

羞恥に震えながら、友を裏切る罪悪感に駆られながら…されど貞操帯から先走りと愛液を滴らせ、媚びる雌の声を発しながらネプテューヌとブランは懇願した。その瞬間落ちるところまで落ちてしまった自分への失意と、ゾクゾクとした形容し難い感覚が二人を貫く。

 

「…だってよ。どうする?」

「どうするってそりゃ…まぁ三人を連れて来いって命令はちゃんと聞いた訳だし?使ってやってもいいんじゃね?」

 

侮蔑と嘲笑に満ちた顔で男達が嗤う中、背後にいた二人が勿体つけるように話した後鍵を取り出し貞操帯に触れると、ネプテューヌ達は求めるように尻を振る。

ネプテューヌもブランも、男達に嘲笑われ、イリゼ達が声を失う程のショックを受けている事は分かっている。だが、二人にはもうどうしようもなかった。心と身体の底から湧き出す欲求に、最早抗う力などないのだから。

そして外される貞操帯。解放された瞬間腹部へ食い込まんとばかりに陰茎は勃起し、愛液を垂れ流す秘烈と後孔は挿れられていたバイブによってぽっかりと穴を広げていた。

 

「へへっ、実を言うとこの瞬間が待ち遠しかったんだよな。これ以上ない位仕上がった女神マンコにぶち込めるんだからよ」

「んじゃ、哀れな女神様達に見せてやるか。自分達がこれからどうなるのかを…なッ!」

『ん"ぐひぃぃいいいいいいンンッッ♡♡』

 

待ち侘びた甘美で過激な快楽に、挿入と同時に絶頂を迎える二人。獣の雄叫びの様な品性に欠ける喘ぎ声を叫び、肉棒はぶるんぶるんと跳ね回りながら精液を吐き出す。白濁液は身体を折り曲げていた二人の腹部と乳房にべったりと付着するが…当の二人はそれどころではない。

 

「おほおおぉぉぉぉッ♡オチンポっ、オチンポきたぁっっ♡」

「つ、突いてっ!挿れるだけじゃなくて突いて……ぬひぃぃぃぃいいッ♡」

 

二人の表情は一瞬で蕩け切り、早くもガクガクと脚を震わせながら尻を男の腰へと打ち付ける。まるで男の肉棒によって快楽以外の全ての事を頭から削ぎ落とされたが如く淫らに喘ぐ二人の意識から、既にイリゼ達の事は消え去っていた。

 

「おーおー馬鹿みたいに喘いじゃって…そんなに気持ち良いのかよ?」

「は、はひっ!気持ち良いですっ♡これを待ってたのぉぉっッ♡」

「あっちは胸もチンポを凄ぇ揺れてんなぁ…エロいとしか言いようがねぇわ…」

「よ、余所見しないでくれっ♡余所見しないで、もっとオマンコずこずこしてえぇぇぇぇっっ♡」

 

抽迭の度脚が開き下品な蟹股に変わる中、ネプテューヌは付着した精液を撒き散らしながら乳房を躍動させ、ブランは膣を締めて男の興味を惹こうとする。初めは足首を掴んでいた二人だが早々に力が抜けて前へと倒れかけ、両腕が手綱の様に男に持たれる事で二人の上体が起き上がる。すると乳房や陰茎は真正面からでもよく見えるようになり……暴れ回るその姿が、三人の目にも飛び込んだ。

 

「あ…あ、ぁ……」

「そんな…嘘、嘘よ……」

「ネプテューヌ…ブラン……」

 

快楽に溺れ、まともな女性なら羞恥で死んでしまいたくなるような屈辱的な姿を、惜しげもなく見せるネプテューヌとブラン。そんな二人を喪失感に飲まれた瞳で見つめるのはイリゼとノワール。ベールもまた酷く狼狽した様子で二人の名を呼んでいたが……三人の視線は、嬲られる二人へ釘付けとなっていた。

 

「どうです?分かったでしょう?この二人が貴女達より俺達を…いや、快楽を取ったって事が」

「……調子に乗るのも今の内ですわ…わたくし達は貴方達を絶対に許さない…例え何があろうと、貴方達には裁きを……」

「裁き?…仲間が犯されてる姿見てチンポ膨らませてるような女神が、一体誰を裁くと?」

「は……?」

 

頃合いを見て勝ち誇った表情を浮かべる男に対し、ベールは今にも男を刺し殺しそうな雰囲気で返答。もしもベール他二人が本当にただ身動きを制限されているだけならば、その雰囲気に圧倒される者もいたのかもしれないが……ネプテューヌとブランに一服盛られた時点で、ほぼ勝敗は決していた。

それまでネプテューヌ達に向けていた蔑みの視線を向けられた三人は、一瞬意味が分からず…次の瞬間、恐ろしい可能性に思い当たる。普通に考えればあり得る筈のない、されどそれがあり得る光景を目の当たりにしてしまった三人には否定し切れない、背筋の凍り付くような可能性。ゆっくりと視線を下ろす三人の顔からは次第に血の気が引いていき、信じたくないとは思いながらも確認すべく下を向いた三人は……見てしまった。プロセッサに覆われた自分達の下腹部で、窮屈そうにしている棒状の何かを。

 

「く、くくっ…はははははっ!貴女方は寝ている間にチンポが生える薬も飲まされてたんですよ!そしてチンポがある事も知らないのに、揃いも揃って犯される仲間を見て勃たせてた訳だ!…同類なんですよ、貴女達もここの性奴隷と」

「なッ……そんな、そんなの嘘……はひぃんっ!?」

「嘘じゃないですよぉ、ブラックハート様」

 

遂に突きつけてやったとばかりに男が笑う中、それが紛れもない現実であると分からせるべく男達が三人の陰茎を掴む。プロセッサで覆われている為、外部からの刺激は直接触れるより当然鈍くなる訳だが……初めてどころか本来あり得ない筈の未知の刺激である事、本人達も認識しない内に欲情を覚えていた事がその分を埋め合わせ、三人は肉棒での快楽を知ってしまう。

 

「あぁそうそう、さっきノワール様が言ってた事ですけど、なんかチンポ生えてると感じ易くなるみたいですよ。良かったですねぇ、元々知らない野郎に揉まれて感じる変態だった訳じゃなくて」

「そ、そんな事…くひっ…何の、気休めにも…なり、ませんわ……っ!」

「そっすか、それよりほらほら気持ち良いでしょう?自分からチンポ出してくれれば、直接扱いてあげますよ?」

「離し、てっ…!直接なんて…要らないぃぃ……っ!」

 

胸の愛撫はそのままに、くっきりとプロセッサに浮き出た肉棒を男達は弄ぶ。イリゼ達は抵抗したくとも腰が引けて力が出せず、背中を丸めて必死に耐えるも感じているのは一目瞭然。おまけに肉棒の先端に触れるプロセッサには小さなシミが出来始め、恥ずかしさで三人の顔は真っ赤に染まる。

 

「俯いてないで、前見ましょうよイリゼ様。ほぉら、あっちの二人はあんなに気持ち良さそうですよ?」

「やぁっ、ね、ネプ……ひゃあぁぁっっ!」

「おっ、見た瞬間チンポ跳ねたぞ?何だよ、純真そうな雰囲気のイリゼ様も、やっぱりセックスには興味あったんだな」

「ち、違うぅぅっ!も、揉まないでっ!おち……そっちもダメぇぇぇぇっ!」

 

顎を上げられ後ろから犯される二人の姿を…特にネプテューヌの姿を見たイリゼは、その瞬間に陰茎が熱くなって感じる快楽の度合いも増す。ぶんぶんと首を横に振って男の言葉を否定するも、その反応は男達の加虐心を刺激するだけ。

 

「許さないっ!許さないんだからぁ!二人を、早くっ、解放……んひぃぃっっ!」

「これこれ、やっぱノワール様にはこういう態度取ってもらってこそだよな。…まぁでも、必死に二人から目を逸らしてる辺り、見ると興奮しそうになっちゃうのはバレバレですけどね〜」

「あっ、あっ、はぁんっ…!こ、これは…これはそんなんじゃあぁぁ……っ!」

 

不自然に目を逸らすノワールの様子を楽しむ男達は、乳房と肉棒の両方の先端を摘むように刺激。敏感な場所をピンポイントで責められ、尚且つその度にプロセッサが擦れて追加の刺激も味わうノワールの顔は、喘ぎを漏らしながらも悔しそうに歪む。

 

「こんな、事をしてっ…はひっ…!…は、恥ずかしく…ないんですの…っ!?」

「男を興奮させるような格好してる女神様がそれ言います?特にグリーンハート様なんて、完全に見せ付ける為の格好でしょう」

「んな……っ!?み、見せ付けてなど…ひゃっ、あぁぁっ!」

 

ベールは豊満な胸を下からその重量を感じるように揉まれ、肉棒はがっしりと掴まれる。男の言葉通り女神の中でもプロセッサの面積が少ない彼女は、扱いている内に肉棒が外部へ露出してしまいそうな状態で、それを防ぎたいのか自然と内股になっていた。

名も知らぬ男達にまだ射精も知らない陰茎を弄ばれる三人の、不快さと艶かしさの混じる喘ぎ。しかし絶えず吠える二匹の鳴き声が、その喘ぎを掻き消してしまう。

 

「乱暴に突かれるのいいのぉッ♡女神なのにオチンポで躾られちゃううううぅっっ♡」

「お、オチンポも扱いてぇぇッ♡トコロテン射精ばっかりは嫌ぁっ♡」

「穴の癖に生意気言ってないで、チンポ突っ込んでやった事を感謝しやがれパープルハートッ!」

「てか、もっと見易い格好にした方が全員興奮するんじゃね?よっ、と…!」

「うぁっ、持ち上げられ……あ、あ、見られてるぅっ!馬鹿みたいに射精してるオチンポも、挿れてもらって喜んでるオマンコも全部見えちゃうのぉぉッ♡」

「み、見ないでぇぇッ♡オチンポに屈服したわたしの姿見せたくないぃいぃぃぃぃッッ♡」

 

肉棒で膣を折檻するように突き上げる男二人は、女神達の反応を見るとそれぞれが犯す相手の膝の裏に腕を通し、そこからネプテューヌとブランを担ぎ上げる。脚を大きく持ち上げられ、胸も陰茎も男との結合部も見せ付ける形になってしまった二人は嫌がる素振りを見せるも、その表情は曇るどころか一層快楽に酔いしれる始末。そんな姿を三人に見られ、男達には笑われ、それでも下劣な快楽の猛威は止まらない。

 

「見せたくないとか言いつつイってる辺り、ほんとマジ淫乱だな…あんな無様な姿になりたくないなら、反抗せず従順になった方がいいですよイリゼ様。そうすりゃ俺達も気持ち良くしてあげるんで」

「ふざ、け…ないで……っ!」

「はい?なんか言いまし…うぉっ……!」

「こんな事で、私達は屈したりしない…!私達女神は、お前達になんか……ッ!」

 

ネプテューヌとブランが醜態を晒し、三人はその醜態で否が応でも昂る身体を男達の手捌きで弄ばれる中、強い抵抗の兆しを見せたイリゼ。彼女は男達の手付きが緩んだ一瞬を突いて彼等の手を振り払い、二人を助けようと脚に力を込める。だが……

 

「おいおいオリジンハート様ぁ、折角の優しさを無下にするなんて……女神としてどうなんですかねぇッ!」

「ひッ…ぎぃ"ぃ"……ッ!?」

 

立ち上がりかけた瞬間振り払ったのとは別の男に陰茎を踏み付けられ、想像を超えた痛みに目を剥きながらへたり込んでしまった。

プロセッサにテントを作る陰茎を靴で踏み付け、ぐりぐりと床に押し付ける男。対するイリゼはぱくぱくと口を開くばかりで声が出ない。

 

「ほらほら、どうなんだって訊いたんですから答えて下さいよぉ。それとも、ふたなりチンポ踏まれて感じちゃってるんですか?」

「あ"ッ…ひぐっ…感じて…なんかっ……ふひぃぃっっ!」

 

そんなイリゼの様子を楽しむ男は、一度力を緩めて彼女を煽る。痛みの薄れたイリゼは両手を必死に握って反論しようとするも、そのタイミングで男は足を前後に動かし、靴と床で肉棒を擦られたイリゼはビクリと肩を震わせてしまう。痛みに耐える事に意識を向けていた分、不意打ちの刺激を身体が諸に受けてしまう。

 

「うっわ、鬼畜だなぁ……けど、面白そうじゃん」

「だよな。ベール様も、一人にだけ辛い思いをさせるのは忍びないですよねぇ?」

「な……っ!?あ、貴方達止めな……い"いぃッッ!?」

「や、止め…踏まな……ふぐぅぅぅうッッ!」

 

生やされた陰茎を見下されながら踏まれるイリゼの無様さで更なる欲情を駆り立てられた男達は、瞳の奥に僅かながら怯えの色を見せた二人の陰茎を離す。それで意図を理解したベールとノワールだったが彼女達にはどうする事も出来ず、二人はイリゼ同様踏まれる痛みと屈辱を知った。

既に堕とされた二人は乱暴に犯されながらもよがり狂い、新たな性奴隷として目を付けられた三人はまだ射精も知らない陰茎を踏み付けられた扱かれる。女神としても、女性としてもあまりにも惨めで哀れな五人。そんな彼女達を、男達は至極愉快そうに笑う。

 

「はっ、こうなりゃ女神も形無しですね!まぁ安心して下さいよお三方。貴女方も、きっちり性奴隷に調教してやりますから!」

「よかったなぁおい、これでまた奴隷仲間が増える…ぞッ!」

「人数が増えても気ぃ抜くんじゃねぇぞ?ちゃんとマンコ締めなきゃ使ってやらねぇからなッ!」

「んひンッ♡み、皆ごめんなさいぃぃ!わたし達のせいでっ、皆まで巻き込んじゃって…!でも、でもぉ…わたし達もうこの快楽から抜け出せないのぉぉおおッッ♡」

「で、でもせめてキツい奉仕は出来る限りわたし達が……おほおおぉぉッッ♡ぬ、抜かないッ♡ちゃんと締めるッ♡だから使うならわたし達に、し…てぇぇぇぇっっ♡」

 

犯されるネプテューヌとブランの瞳からは涙が溢れ、口からは謝罪と三人の身を案じる言葉が途切れ途切れに紡がれる。…二人は本当に負い目を感じていた。どうしようもない程の自責の念に駆られていた。だが……それすらも飲み込み覆い尽くしてしまう程、二人は性の快楽の虜だった。正に文字通り、性奴隷と成り果てていた。

 

「なんで…なんでこんな奴等に犯されてるのに…くぁ、ぁ…っ!…そんな顔、するのよぉっ……!」

「ひ…っ!?び、ビクビクして…何か、くるっ……!」

「くぅぅ……!あ、貴方達の…思い通りに、な…どぉぉ……っ!」

 

その姿を見せられ続け、胸を中心に弄ばれ続け、靴と床で肉棒を扱かれる三人もまた、最早興奮してしまった身体への快楽に耐えるので精一杯。されど生えたばかりの陰茎の事など何も知らない三人が射精を抑えられる筈もなく、それが近いと察した男達は一層強く踏み付ける。

彼女達にはもう、どうする術もなかった。男のするがまま、欲望の向くまま、快楽に喘ぐ事しか出来なかった。違いがあるとすれば、奴隷として使われるか、奴隷とするべく調教されるかという違いだけ。そして男達の手によって、五人は最も無様な姿を晒す。

 

「おら射精すぞッ!射精してやるからイけッ!性奴隷宣言しながらイきやがれッ!」

「こっちも射精る…ッ!チンポ狂いのバカマンコ女神に膣内射精し…ッ!」

「お"ほおおぉぉおおンンッッ♡イくぅっ♡女神を肉便器としか思ってない男に射精されて、ドスケベ性奴隷女神のパープルハートはイきますううううううううッッ♡♡」

「アヒぃいぃぃぃぃいいッッ♡ほんとにバカマンコ女神にされるッ♡オチンポがないと生きていけない調教完了奴隷にされちまうッ♡んほおぉぉぉぉおおおおッッ♡♡」

 

秘部を盛大に晒した格好のまま、男達の膣内射精でその日一番の絶頂を迎えたネプテューヌとブランは、噴水の様に精液と愛液を噴き上げる。舌を突き出した顔ははしたなく歪み、仰け反りに合わせて胸は躍動し、陰茎は射精の勢いで上下左右に暴れ回る。……これ以上ない程に無様で、誰が見ても軽蔑と嘲笑の感情しか抱かないであろう、最低の姿。それでも長々と噴き出す両者の射精が、二人は今この瞬間を最高に悦んでいるのだと物語っていた。

噴き出た精液と愛液が落ちたのは、目尻に涙を浮かべて強く目を瞑っていた三人の前。かかるのは勘弁だと男達が離れた瞬間、押さえつける物がなくなった三人の陰茎もまた大きく跳ね……ドクンドクンと脈打ちながら、先端より精液が溢れ出していた。陰茎の脈動と同時に肩も震え、声を発する事も出来ずに精液溜まりを床に作るイリゼ、ノワール、ベールの三人。伝って垂れる精液で陰茎を覆うプロセッサが汚らしく汚れる中、その精液は知らず知らずの内に出来ていた愛液溜まりと合流する。

 

「はー、思いっ切り搾り取ってきたなぁ…流石は性奴隷マンコ」

「ほら、お望み通りにしてやったんだから感謝しろよ?」

「あは……っ♡まだ、痙攣止まらない…♡」

「んぁっ…ありがとう、ござい…ます……♡」

 

射精を終えた男達に降ろされた二人は、余韻に浸りながら男達を見上げる。全身で悦びを表す二人と、俯き羞恥に染まった顔をしている三人の様子は対極だったが……女神の尊厳を穢され、惨めに男達の前で射精したという点では全員が同じだった。

 

「女神が揃いも揃ってふたなり射精とは…この二人はもう完全な性奴隷で間違いないとして、お三方もどうやらこっち側だったみたいですねぇ。何せ全員まだチンポおっ勃てたままなんですから」

「……もう、いいでしょ…満足したなら、もう…」

「はぁ?満足?俺等がこの程度で満足するとでも?」

『え……?』

 

にたにたと笑いながら見下ろす男へ対し、力なく言葉を発するイリゼ。精神的に打ちのめされた三人にはもう威嚇する気力すらなく、あるのはただ男達とこの現実から離れたいという思いだけ。

だが、その思いすら打ち砕く男の言葉。びくり、と恐る恐る顔を上げた三人が見たのは……自分達を性欲の対象としか見ていない、男達の顔といきり勃つ肉棒の数々。

 

「俺等も結構溜まってるんですよ、ここんところこの二人で処理出来なかった上に今も二人以外は射精してないんで。だから……最低でもここにいる全員から膣内射精を受けるまでは終わらないと思えよ?」

「ひ……ッ!?い、嫌ぁッ!離して、離してぇッ!」

「ひゃっ…!お、押し付けないで……ふぐぅぅっっ!?」

「ぜ、全員の相手など無理……ひぁあぁぁぁぁっっ!」

 

遂に怖気付いてしまったイリゼ達は逃げようとするも、射精後で力の入らない身体でそれが出来よう筈もなく、男達に組み伏せられて陵辱が始まる。悲鳴を上げるイリゼを押さえ付け、嫌がるノワールの口に陰茎を押し込み、顔を引きつらせたベールの胸で肉棒を扱く。その内に少しずつプロセッサも剥がされ、全裸の三人へと何度も何度も射精が行われる。

泣こうと、懇願しようと、狂いそうになる程絶頂しようと、三人への陵辱は止まらない。途中からはネプテューヌとブランも嬲られ始め、女神を征服せんとする男達の息遣いと、よがる女神の喘ぎ声が廃墟の中を何時間も響く。そして、長い長い陵辱の末男達が満足した時────床には精液に塗れた汚らしい五人の女神が転がっていた。



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淫欲に成りし性奴隷 8

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ブラックハート グリーンハート オリジンハート

内容・ふたなり 調教 拘束 蝋燭 電流責め


性奴隷と成り果てたネプテューヌとブラン、それに男達によって嵌められたイリゼ、ノワール、ベールもまた、股間に陰茎を生やし男達に嬲られる事となった。大切な友人二人から自由も尊厳も奪った男達に三人は激しい怒りを抱いていたが、それでも陰茎によって狂い始めた身体の快楽には勝ち目がなかった。

だが、三人からの男達に対する敵意はまるで消えておらず、ネプテューヌとブランに涙を零させた相手とあって、怒りの炎を消すのは容易ではない。それを男達は分かっていた為、これまでとは違う調教を彼等は試していた。

 

「ふぅ……ッ!ふぅぅ……ッ!」

「ふー…ッ!ふー…ッ!」

「ふッ……ふぐぅぅ……!」

 

その日廃墟に響いているのは、嬌声ではなくくぐもった息遣い。それぞれ少しずつ違う三種類の辛そうな息遣いが、絶える事なく聞こえている。

 

「おー、やるじゃん。流石女神様は力も違う」

「この場合筋力ってかチン力って感じだけどな」

「うわしょうもな…それよりほら、次の重り」

 

いつもと変わらずへらへらと、相手を馬鹿にするような声で談笑している男達。彼等の前には、新たに調教を受け始めた三人の姿。

もし妨げるものがなければ即座に男達を斬り伏せてしまいそうな形相を浮かべている三人だが、ギャグボールを嵌められたその顔は赤く、衣類は一切身に付けていない。それどころか両手は頭の裏、両脚は肩幅に開いた状態で膝と爪先を外に向けるという見るからに屈辱的な格好を取らされており……生えている陰茎からは、紐とそれに結ばれた複数の分銅がぶら下がっていた。

 

「これで四つ目か…まだたった四つなんだから、落とすなんてつまんねぇ事しないでくれよ、っと」

「ふぅぅぅぅッ!?」

 

分銅を追加され、叫ぶように呻くイリゼ。ほぼ同時にノワールとベールの陰茎にも同様の分銅が足され、彼女達からの口からも呻きが上がる。

亀頭の裏に紐を結び付け、そこにぶら下がる分銅が床に着かないよう陰茎を勃たせて持ち上げる。そんな下らなく下劣な行為を、男達は三人へと強要していた。そして当然、床に着けてしまった場合の罰も男達は用意している。

 

(こんな……こんな事、させられるなんてぇぇ……ッ!)

 

あまりの悔しさと屈辱に零れそうになる涙を堪えながら、きっとイリゼは男達を睨む。しかし声は出せず、少しでも力が抜ければ即座に陰茎が重さに負けて下を向いてしまう為何も出来ない。皮肉にも恥ずかしい姿のおかげか陰茎が萎える事はなく、その心配はせずに済んでいるが…イリゼはそれをありがたいとは微塵も思っていない。

 

「あれ?なんかイリゼ様、チンポぷるぷる震えてね?」

「えー、まさかもうギブなんすか?ちったぁ二人を見習って…って、二人も似たようなもんか」

「なっさけねぇなぁ女神の癖に。ほら次付けちまおうぜ」

 

根元にかかる負荷と痛みに耐えて陰茎を勃たせる三人を、男達は揃って嘲笑う。イリゼ達はどんなに屈辱で身を焼かれようと何も出来ず、更に分銅が追加された事で一層股間の負担は増大。時間を追う毎に辛くなっていく状況が、容赦なく三人の心をすり減らしていく。

 

「ふ、ぐッ……ぅぅ…!(許さない…こいつ等絶対許さない…ッ!)」

「ふっ、ふっ……ふぐ…ッ!(耐えませんと…でないとこれ以上の屈辱が……!)」

「うぁ…ふぅぅ……!(頑張って…頑張って私のおちん……〜〜〜〜っ!)」

 

紅潮している顔には次第に疲労の色が見え始め、じっとりと全身から滲む汗が身体を伝って床に落ちる。それだけならば彼女達の美貌と合わさり、妖しい色香を醸し出していたところだが、格好のせいで単なる淫猥な印象に成り下がってしまっている。

そんな中、ふと脳裏で陰茎の名前を発しかけたイリゼが羞恥に襲われ陰茎も跳ねる。それによって分銅も跳ね上がり……ずくんと重く激しい衝撃がイリゼの肉棒へと襲いかかった。

 

「ふぉッ、おぉぉ……ッ!?」

「んじゃ七つ目…って、お…?」

 

苦し気な呻きを上げるイリゼの下腹部に、男達の視線が集中。根元への鈍い痛みに堪えて分銅を持ち上げようとするイリゼだが、上手く力を込められず、陰茎はびくびくと震えながら次第に穂先が下がってしまう。呻きにノワールやベールの視線もイリゼへと向かう中、必死にイリゼは唸っていたが……無情にも分銅は床へと着いてしまった。

 

「う、うぅぅぅぅ……」

「あーあ、落としちまった。随分呆気ねぇなぁ…」

「立派なのは形と硬さだけですってか?…ま、床に着いたんだから…約束通り、イリゼ様にはお仕置きだな」

「うぅッ、ふぅッ!…ふひぃぃっ!?」

 

項垂れるイリゼを馬鹿にしながら、男達はイリゼに摑みかかる。半ば反射的にイリゼは振り解こうとするもすぐに肉棒と繋がったままの紐を引っ張られ、それによる亀頭裏への刺激で力が抜けた事で、これまた無様に腰をへこへことさせながら二人の前へと彼女は移動。その部屋には壁に沿わない柱が複数本あり、その内の一本に手脚を鎖で繋がれる。

 

「んじゃ、イリゼ様にはこれを受けてもらうかな」

「……っ!?ふぅぅぅぅッ!?」

 

これから何をされるのかと内心不安になっていたイリゼの目の前へ出されたのは、一本の蝋燭。それを見た瞬間行われる内容を理解し、イリゼは恐怖の面持ちとなるが、男達はにやにやと笑うだけ。

 

「ふーふー言ってるだけじゃつまんねぇし、お仕置き中はこれ外してやるか…」

「…ぷはっ……しょ、正気…!?そんなもの、使ったら…!」

「あー、これはそういうプレイ用だから。…ま、それ用ったって見境なくかけてったらどうなるか分からねぇけどな」

「ひ……ッ!?」

 

不安を掻き立てる言葉と共に蝋燭へ火が点けられ、イリゼは恐怖で息を詰まらせる。火で熱された蝋が溶けるさまを目の前で見せられ身体がふるふると震え出すも、磔られたイリゼに逃げ場などない。そして、溶けた蝋が垂れ始めたところで…イリゼへの罰が始まった。

 

「じゃ……反省しろよ、イリゼ様」

「い、嫌っ…止め、止めてッ……いぎい"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃぃぃぃッッ!?」

 

ぼたり、と蝋が乳房へ落ちた瞬間、あまりの熱さにイリゼは絶叫。燃えるような熱さは瞬時に激痛へと変わり、鎖をけたたましく鳴らしながら彼女は暴れる。

 

「熱いッ!熱い熱い熱い熱いぃぃッッ!取ってッ!取ってぇぇぇぇッ!」

「おいおいまだ一回垂らしただけじゃねぇか…この程度で喚くんじゃねぇっての」

「あぐぅううううぅぅぅぅッッ!取ってええええぇぇッッ!」

 

がくがくと脚を震わせながら懇願するイリゼに対し、蝋燭を持った男が行ったのは二度目の投下。かかっていなかった右の乳房にも焼けた蝋が落とされ、更なる絶叫が部屋に響く。

 

(い、イリゼ……)

(もし床に着ければ…わたくし達も、あのように……)

 

拘束された身体を必死の形相で振りたくり、ぶるんぶるんと豊満な乳房と肉棒を揺らすイリゼの姿に男達は笑っていたが、ノワールとベールは言葉を失う。……彼らは対する二人の反抗心は、この時点で消え去っていた。残っているのは、恐怖と怯えの感情だけ。

 

「熱いぃぃぃぃ……熱いのぉぉぉぉ……ッ!」

「乳首にも落として……ま、胸にはこんなものか。さて、それじゃ後一ヶ所…」

「…へ……ぇ…?」

 

乳房、谷間、裏、乳頭…満遍なく蝋を落とされたイリゼは、脂汗をぼたぼたと垂らしながら身をよじる。そしてそんな彼女の胸から蝋燭を離した男が空いた手で掴んだのは、イリゼの陰茎。それだけで全てを察したイリゼの顔は、真っ青に染まる。

 

「…………」

「う、嘘…嘘でしょ…?…む、無理…無理無理無理ッ!お願い、お願いだからそこだけは許してッ!そんな所に落とされたら、私…私……っ!」

「許して、ねぇ……じゃあ、イリゼ様もネプテューヌ様ブラン様を性奴隷にした事を許してくれると?」

「……っ…それ、は…」

 

信じられないという目で男を見ていたイリゼだったが、蝋燭を傾けられ始めた瞬間恐怖に耐えかね再び懇願。恥を捨て去り許しを乞うが、返ってきたのはイリゼにとって絶対に首肯出来ない言葉。故に、イリゼは口籠ってしまい……

 

「…はっ、そんなんで俺等が許す訳ねぇだろ」

「ひぎい"い"い"い"い"い"い"い"ッッ!!取っでッ!どっ"でよ"ぉ"お"お"お"お"お"お"ッッ!!」

 

燃やされるような熱さと痛みが、剥き出しで敏感な彼女の陰茎へと襲いかかった。…イリゼの喉を潰さんばかりの絶叫だけが、部屋の中で響き渡る。

 

「ゆ"る"じでぇぇ……あ"づい"ぃぃぃぃ……」

「ふぅ、後は蝋燭を谷間にでも挟んどくか。もし火傷したらその時は手当てしてやるよ、一応はな」

「…じゃ、こっちも再開すっか」

 

泣き叫ぶ気力もなくなり、慈悲を乞うばかりの状態となったイリゼに飽きたように、男達は視線を耐える二人の方へ。すると途端にノワールとベールは肩を震わせ、それまで以上に力を込めて分銅を持ち上げる。

 

「へぇ、よく頑張ってんじゃん。お仕置き見てビビっちゃった?」

「……ふ、ぅぅ…」

「おいおい必死なところに邪魔してやるなよ。折角女神様が頑張ってチンポおっ勃ててるんだからさ」

「く…ふ……ッ」

 

頬を撫でられたノワールは自然と顔を僅かに逸らし、隣のベールは男の煽りにぴくりと眉を動かすも反応はそれだけ。

睨む事すら余計に思えてしまう程に、必死で陰茎にかかる重みを耐えるノワールとベール。だが、結局のところそれは罰を後回しにするだけだった。……男達は、彼女達に耐え切らせるつもりなど最初からないのだから。

 

「ふひゅうぅぅ…!ふぅぅん……ッ!」

 

分銅の数が増えていき、持ち上げるのに必要な力と根元への負荷も増していく。重くなり、気を抜けば一瞬で重量に負けてしまいそうな中二人は唸りを上げて頑張り続けていたが、イリゼが落としたその倍近くの分銅がぶら下がったところで、ぴくぴくと秒針の様な動きでベールの肉棒が傾き始める。恐れに駆られたベールは更に力を込めようとするも、既に目一杯かかっている陰茎の動きに変化はない。

 

(そんな、そんなぁぁっ!折角ここまで耐えたというのに、こんなところで終わるなんてぇぇぇぇっっ!)

 

必死の形相で唸り続けるベールと、その気張りも虚しく下を向いていく陰茎。陥落を確信した男達が舌舐めずりする中、揺れる分銅は床に近付いていき……ことん、という乾いた音が床から響いた。

 

「…ぅ…ぁ…ぁあ……」

「……はい、残念」

「ふううぅぅぅぅッ!ううううーーッ!」

 

絶望の面持ちで分銅の着いた床を見つめるベールへ、悪意に満ちた男達の手が迫る。その手が肩に触れた瞬間、身を抱くようにして振り払おうとしたが、イリゼと同様の手段で移動させられ彼女の隣の柱に繋がれる。

 

「さぁて、じゃベール様は……お、これとかよくね?」

「…ふぐっ……って、うぇ……?」

 

恐怖心から無駄な抵抗を続けるベールの前へ出されたのは、チューブの様な黒の物体。てっきり自分も蝋燭でいたぶられるものだと思っていたベールにはそれが意外で、同時にそれが何の道具か分からずただただ困惑。三本取り出されたそれは両の乳房と肉棒に巻かれるが、これといって何かが起こる訳でもない。

 

「……何、ですの…これは…」

「ま、それは始まってからのお楽しみって事で。……時間的にはそろそろかなぁ…」

「そろそろ…?な、何が……うっ…!?」

 

依然イリゼは火の点いたままの蝋燭に責められている一方、分銅を持ち上げる必要がなくなった分むしろ楽な自分があまりにも不可解で、ベールは尋ねる。だが男達は答えをはぐらかすばかりで、誰一人として答えてくれない。そんな時間が数分程続き……不意にそれは始まった。

 

「こ、これは……っ!?」

 

乳房と陰茎に感じる、覆うような圧迫感。それまでなかった感覚に驚いたベールが視線を胸へ下ろすと、すぐにチューブらしき物が巻かれた時点より乳房へ食い込んでいる事に気付く。…そして、ベールは思い出した。熱に反応して収縮する、特殊な素材の存在を。

 

「く、ぁっ…どんどん、締まって……ッ!は、外して…外して下さいまし……っ!」

「え、もう根を上げるんすか?絶対今はまだ蝋燭よりも楽だよなぁ?」

「そんな、事ッ…言われても…っ!」

 

肉に食い込み締め上げる器具に、ベールの表情が歪んでいく。確かに今現在は、溶ける程の熱さになった蝋を落とされるより楽かもしれない。が、ベールが真に怯えているのは先の事。

このまま締まり続ければ、痛みは一体どれだけのものになるか。自分はそれに耐えられるのか。その不安にベールは駆られ…すぐに実体験でもって知る事になる。

 

「がぁッ、ぁぁああ……ッ!外し、てぇぇ……ッ!」

「外すっつっても、もうこんだけ食い込んでるしなぁ…?」

「ただの人間でしかない俺達じゃ、外せるかどうか分かんねぇよな」

「そん、なッ……このままでは、わたくしの胸が…おちっ……がぁぁ……ッ!」

 

元々は女神の中でも特に大きく、されど垂れはせずにその質量を誇示していた乳房が今では見る影もない。陰茎に至っては圧迫によって血管が浮き出て、先端などは赤黒く染まっている。あまりの痛みと圧迫感にベールは息を詰まらせ、ガクガクと震えながら苦しみを声にしたが……男達はただにやつき、不恰好となった乳房と肉棒を眺めていた。

 

「……そうだ、ここにあの蝋垂らしてみるとかどうよ?これって、高熱だと一層強く締まるんだろ?」

「お、いいなぁそれ。もしこの状態で更に締まったら……」

「ひ、ひぃぃ…ッ!や、止めて…止めて下さいまし……っ!」

「……なーんてな。くくっ、女神の癖に本気でビビってやんのー!」

「……ッッ!」

 

このままでは千切れてしまうのではないか。そう思う程の痛みの中、ベールの目の前にイリゼを責めていたのとは別の蝋燭が持ち出される。

今でも耐え難いこの責めが、更に強くなる。それを想像する事すらベールには耐えられず、その瞬間彼女は心から怯え、目尻からは我慢していた涙が零れ落ちてしまった。そんなベールの態度に男達は吹き出し、自分が『ただの人間』の、『浅ましい嘘』にすら屈してしまったという事実に身体だけでな心も締め付けられたベールの瞳からは、悔し涙がぽろぽろと続く。

 

「呆気ねぇなぁ、どっちの女神も。オラッ、前の威勢はどうしたんだよッ!」

「ぐひいぃぃッッ!ごめッ、ごめんなさいぃぃぃぃっ!」

「あぐッ、許してッ…もう限界なんですのおおぉぉぉぉッ!」

 

調教用の鞭がしなり、イリゼとベールの乳房を打ち付ける。二人共自分の醜態を自覚してはいたが、口から出るのは謝罪と懇願の言葉ばかり。あまりにも辛くて、激痛は気絶する事すら許してくれなくて、気丈な態度を取ろうとする思いすら今の二人には生まれてこない。…それ程までに、二人の心は追い詰められていた。そしてこの時、人知れずノワールの身体も限界に達していた。

 

「はっ、三人中二人がこんなんじゃ残りのノワール様も底が知れ……って…」

「おいおい……それは流石にないんじゃねぇの?ノワール様よぉ」

「……っ…」

 

イリゼ達の情けないさまを嘲笑った後振り向いた男達は、そこで一瞬言葉を失う。しかしそれもその筈、てっきりまだ無駄な抵抗を続けていると思っていたノワールは、彼等が背を向けている内に分銅を床へ落としてしまっていたのだから。

 

「んだよ、見てない間にギブアップとか一番詰まんねぇ展開だっての。なぁおい、もうちょっと耐える事は出来なかったんですかねぇ?」

「ひ、ぐっ……ぅぐぅぅ…!」

「出来なかったからこうなってんだろ、まぁ耐えた方なんじゃね?だから何だって話だけどな」

 

溜め息混じりに男の一人がノワールの髪を掴んで顔を上げさせ、同時に逆の手で肉棒を握ってこちらも上げる。それによって再び陰茎へずしりとした重みを感じたノワールは苦悶の声を漏らし、そのまま陰茎を取っ手の様に引っ張られて彼女もまた柱へと鎖で固定される。

ノワールももう分かっていた。これから自分も拷問紛いな罰を受けるのだと。だが彼女達の中でも特に負けん気の強い彼女は、内心で恐れを抱きながらも、それでもギャグボールを外されると同時に睨みを効かす。

 

「ふ、ふん…情けないわね、こうして縛ったり何かで脅したりしなきゃ私達に手を出せない癖に、そんな態度取って……」

「それを全裸で柱に繋がれてる状態から言う方がよっぽど情けないと思うけどな。…あぁそれとも、こんな事せずシンプルに抱いてほしいと?」

「な……ッ!?だ、誰がそんな事…ッ!」

「うわ、あからさまに顔赤くなってんじゃん。…ま、安心しな。そんな事言われたって……俺達はこれからする事を変えるつもりなんざねぇからよ」

 

恐れを隠して放った挑発を軽くあしらわれ、逆に言葉一つで翻弄されてしまうノワール。余裕の無さを露呈している彼女を軽く面白がる男だったが、すぐに悪辣な笑みを浮かべて三人目への準備を開始する。

 

(…シート…?これって…ま、まさか……)

 

ノワールの大き過ぎる事もなければ小さ過ぎる事もない、ある種最も女性的な乳房へ貼られていくのは何らかのコードに繋がったシート。初めは訝しげにそれを見ていたノワールだが、コードの先の機械を見せられた事で表情が一変。肉棒にも同様の物が貼られる中、彼女は真っ青になっていく。

 

「シートの配置はこんなもんか。出力はどうするよ?」

「んー……どこまでがセーフなんだっけ?」

「さぁ?まあ女神だし、ちょっと位高過ぎても大丈夫だろ」

 

機械を弄る男達の言葉から、ノワールの想像は確信に変わる。それが発電機であると、発生した電気の流れる先は自分なのだと、この瞬間理解する。

 

「ば、馬鹿げてる…馬鹿げてるわそんな事……」

「馬鹿げてる?馬鹿げてるから、何?」

「何って……や、止めて頂戴。そんなの幾ら何でも危険よ。それは貴方達だって分かってるでしょ…?」

『…………』

「ま、待って…待って待って!ねぇ聞こえてるでしょ!?止めなさいって!そんなに私達へ不満があるなら聞くわ!謝ってほしいなら謝ってあげる!だから止め……」

「あのさぁ……自分の立場が分かってねぇだろブラックハート様はよぉッ!」

「ひぎぃぃぃぃいいいいいいッッ!?」

 

これから自分がされる事、自分に対する男達の感情、悪意と混じり合った彼等の欲求……それ等をノワールは理解していた。だが同時に、ノワールは理解が足りなかった。彼女は男達が比喩ではなく、本気で『奴隷』として見ている事を理解し切っていなかったが故に…それを罰でもって知る事になる。

 

「あぁぁ止めてッ!止めて止めて止めてぇぇぇぇッッ!うぎいいいいぃぃいいッッ!」

「うは、凄ぇ跳ねるじゃん!この痺れ方はマジでヤバくね!?」

「お、おう……っておい、最初から最大出力かよ…」

「え?あー……なんかつい一発で最大にまでしちまったわ」

「ははっ、容赦ねぇなぁお前」

 

通電と同時に激しく痙攣し、悲痛そのものの絶叫を上げるノワール。乳房と陰茎に突き刺されるような痛みが駆け巡り、それが全身に広がって絶叫せずにはいられない激痛に彼女は襲われる。

痺れるだとかビリビリするだとかの次元を遥かに超えた、ただただ痛いとしか形容出来ない苦痛の波。しかしやはり、止めてと言ってもそれに頷く者は誰もいない。

 

「電源持ってる奴の機嫌損ねるからこんな事になるんですよ、ノワール様。んまぁ、結局は自業自得ですが」

「止めてええええええッッ!お願い止めてよぉおぉぉぉぉおおおおッッ!」

「…そんなに止めてほしいと?」

「は、はいッ!止めッ、止めてほしいですううううぅぅッッ!」

「ふぅん、なら……」

 

乳房はそれが別の生き物であるかのように暴れ回り、陰茎は最早異常としか言いようのない程痙攣する中、ノワールに投げかけられた一つの言葉。それを聞いた途端ノワールの口を衝いて出たのは、必死さ溢れる声音の敬語。罰によってノワールが態度を改めた事に、電源に手をかけている男は下賎な笑みを浮かべ……電源を一度切った。…間違いなく、その瞬間は。

 

「ああああぁぁぁぁ……はぁ…はぁ…んっ、ふ…はぁ……あ、ありが……ォごッひぃぃいいいいいいいいッッ!?なんでッ!?なんでえぇぇぇぇぇぇッッ!」

「はぁ?俺は一瞬切ったら面白いかと思っただけなんだけど?何勘違いしちゃってる訳?」

 

電流が止まり、ほんの僅かに訪れた安堵の時間。…だがそれは、波をつけて再び激痛の地獄へノワールを落とす為の行程の一つに過ぎなかった。男の企み通り身も心も安堵に緩ませ、警戒を解いてしまったノワールは、より深い苦痛を味わい一層の悲鳴を部屋に響かせる。

イリゼは熱で、ベールは圧力で、そしてノワールは電流で。三者三様の、拷問と言っても差し支えない程の苦痛を罰として与えられる三人は、既に心身どちらも満身創痍。されど男達は、その責め手を微塵も緩めない。

 

「動くなよー?動いたら火が身体に燃え移っちまうかもしれねぇぞ?」

「ひき"ゃ"あ"あ"あ"あ"あ"ッッ!とっへ、許してええぇぇぇぇぇぇッッ!」

「何へばってんだ罰の最中に。それともあれか?もっと厳しい罰を受けたいってか?」

「ひぃぃッ!ゆ、揺らさなッ……きゅふぅぅぅぅ…ッッ!誰か…助、け……っ!」

「ほらほら、何度も止めてっていってたしその望みを叶えてやるよ。こうしてほしかったんだろ?」

「ふごおぉおおおおおおッッ!…はぁッ…はぁッ…違っ……〜〜〜〜ッッ!?死ぬッ、死んじゃうぅぅぅぅぅぅッッ!」

 

反り勃ったままの肉棒に、胸とは別の蝋燭を横にして置かれるイリゼ。僅かに揺れるだけでも絶句する程の痛みが走る締められた乳房を、乳頭を掴んで雑に揺すられるベール。何度も電源を入れては消し、消して入れてを繰り返されて最早通電していない時間すら恐怖の消えなくなったノワール。理不尽且つ非常な仕打ちに心を砕かれ、泣き叫びながら許しを乞うても、その瞳から男達に牙を剥く意思が消え去っても、男達は止めない。止めてもらえない。既に彼等の主な目的は嗜虐心と支配欲を満たす事へすり替わっていたが為に、それ等が満たされるまで三人への苛烈な罰は終わる事がなかった。

 

「はー、疲れた……ぎゃんぎゃん騒がれ続けるのって案外疲れるもんだな」

「全くだ。だがまあ、色々面白いものも見れたしよくね?」

「だな。…あ、これこの光景撮っとこっと」

 

数十分か、或いは数時間か。時間の感覚すら無くなる程の苦痛を味わい続けたイリゼ達は、罰が終わった時には鎖で柱に縛られてなければ立っていられない程に疲弊していた。途中で失禁してしまった彼女達の足元には生暖かい尿の水溜まりが広がり、無様な姿を撮られる事に羞恥を感じつつも声を出す気力すら湧き上がらない。

 

「そういや、あっちはまだ楽しんだんのかねぇ」

「そりゃそうだろ。…てか、行ってみるか?」

「そうしようぜ。もうこれ以上虐めて…もとい罰しても面白くなさそうだし」

 

使い捨ての道具は使用後興味がなくなるように、どうでもいいとばかりに三人から別の対象へと興味が移る男達。それは女神としても女性としても屈辱的な扱いだったのだが、それよりも今の彼女達にとっては漸く終わるのだという安堵の思いが上回っていた。

罰と称して好き勝手される事、そんな相手に泣いて許しを求めてしまった事、今の状況に自分が安堵を覚えてしまっている事…様々な屈辱が心を駆け巡るも、それでもやはり上回るのは安堵。そうして男達が三人の鎖を解いた時、イリゼ達はつい表情が緩んでしまい……だが次の瞬間、その表情が固まる。

 

「……え…な、何…何をするのよ…?」

 

震える声でノワールが問う中、男達は三人の手首と足首に筒状の金具を嵌め、そこへ天井と床からフックにかけて伸ばした鎖を取り付ける。

両腕は伸ばした状態、両脚は肩幅より少し開いた状態で身動きの取れなくなってしまった三人。続いて紐を結ばれたまま萎えてしまった陰茎へ、再びかなりの重量となる分銅が吊り下げられた。

 

「ひぎッ……ま、まさか…また、持ち上げろと言うんですの…?」

「そんな…も、もう無理…そんな体力は……」

「だろうな。だからこいつで…勃たせてやるよッ!」

『んひぃいいいいッ!?』

 

怯えた顔で否定する三人へ、男達は取り出したバイブを見せつけながら背後に回り……慣らしもなしに後孔へと押し込んだ。その瞬間イリゼ達は揃って悲鳴を上げ……萎えていた三人の陰茎が、びくびくと脈打ちながら反り上がる。

 

「あ、ああぁ…そんな……」

「む、無理矢理勃たせるなんてぇ……っ」

「けれど、この重みでは…そう長くは……くほぉぉぉぉっ!?し、振動までさせますのぉぉっ!?」

 

大きさと硬さを取り戻す陰茎にノワールが呆然とし、イリゼは目尻に涙を溜めて首を横に振る。女性の色香に溢れる彼女達肢体にはあまりにも不釣り合いな一物は挿れられたバイブが振動を始めた瞬間その大きさを更に増し、持ち上がった分銅の負荷もかかって再び悲鳴を上げる三人の女神。だがそんなイリゼ達は悲鳴すらも許される事はなく、開いた口には外されていたギャグボールが宛てがわれ、三人はくぐもった息遣いしか出せなくなった。

 

「ふぅぅっ!?ふーーっ!」

「はっ、アナルにバイブ突っ込まれて元気になってやんの。ほんと女神ってどいつも淫乱ばっかりなんだな」

「俺は何かと反応して面白いと思うけどな。マグロじゃ詰まんねぇし」

「あー、それもそうか。…じゃ、俺等は他で遊んでくるから、お前等はこのまましっかりと反省してるんだな」

「ふぅぅーーっ!ふぅッ、うーーッ!」

 

身動きが取れず、声を発する事も出来ない三人の頭へ、にやつく男達によって目隠しが付けられる。これからこの格好で、この状態で放置され、男達が戻ってくるまで延々と負荷とバイブに耐え続けないといけないという事を理解したイリゼ達は必死に抗議し、身体を捻って抵抗しようとしたが、そんな事をしたところでどうしようもなく、最後に男達が目隠しから手を離した事で、三人の視界は真っ暗な闇に覆われた。

耳に聞こえる、男達の去っていく声。扉が開き、閉まる音がした次の瞬間にはその声が一気に小さくなり、次第に靴の音も聞こえなくなっていく。そして……

 

「ふ、ぅぅ…んふぅぅ……」

「ふー……ふーっ……」

「ふぉぉ…ぉお、ふぅぅ……」

 

聞こえるのは、自分と二人の息遣いだけ。全裸で両手を挙げ、脚を広げ、後孔にバイブを挿れられ、勃起させられた陰茎へ分銅を吊るされた、無様で惨めな自分達の荒く艶かしい息の音だけ。

時間も、周りの状態も、何も分からない暗闇の中。その中で三人の心は……急速に、着実に自分達は男達の性処理道具に過ぎないのだという現実が刻み付けられていくのだった。



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淫欲に成りし性奴隷 9

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ホワイトハート

内容・ふたなり 膣内射精 自慰 射精管理 拘束 調教 目隠し 野外 ペットプレイ


最初の奴隷であるネプテューヌと、二番目であるブラン。二人は男達と男達がもたらす快楽に屈服した。自らが性奴隷であると認め、女神としての誇りを貫く事より雌の悦びに溺れる事を選んでしまった。

そんな二人の様子を演技ではなく本心だと判断した男達は、調教に区切りを付けて次の段階へと移行した。性処理道具としつつも奴隷に堕とす段階から、より自分達の欲望を満たす段階へと。

 

「はひゃっ♡オチンポっ、ドクドクしてるぅ♡」

「あっ、あっ♡こ、細かい振動がオチンポとオマンコに響くぅ♡」

 

大半の人が寝静まった深夜の街を走る、二台の車両。その中にはそれぞれ男達と、ネプテューヌ、ブランの姿があった。だが男達が普通に服を着ているのに対し、女神二人は完全に全裸。身に付けているものといえば目隠しに耳栓としてのヘッドフォン、それに首輪と陰茎に巻かれたベルト程度で、凡そ衣類と呼べるものではない。にも関わらず、二人は恥ずかしがるどころか甘い声を上げていた。

 

「後どれ位で着くよ?」

「もう後数分ってとこだ。お楽しみは着いてからなんだから、足腰立たない状態には済んなよ?」

「大丈夫だって。女神は頑丈でド淫乱な身体してるんだから、この程度じゃ尽き果てないっての」

 

男達は彼女達の身体を弄び、愛液を垂らす膣へと容赦なく挿入をしていたが、発せられる会話はまるで女神を道具としか思っていないかのようなもの。だがヘッドフォンをしているネプテューヌ達に彼等の会話は聞こえず、それ故に浅ましく喘いでいた。

それから数分。男の言う通り二台は目的地に到着し、男達は車内から降り始めた。

 

「おい、早く降りろっつの」

「分かってるって。でもその前に…っと」

「はぁんっ♡避妊セックスでイくぅッ♡」

 

次々と男が降りる中、背面座位でネプテューヌを犯していた男が急かされて射精。その瞬間の突き上げでネプテューヌも乳房を躍動させつつ絶頂するが、彼女の膣から溢れるのは愛液だけ。

何故かと言えば、それは単に男がコンドームを着用していただけの事。車内をあまり汚したくない、またコンドームを着けての行為は殆どしていなかったという理由から、ここまでネプテューヌとブランは代わる代わる犯されながらも、彼女達の膣には一滴足りとも精液は入り込んでいなかった。

 

「ふぃ〜。…んじゃ、ほらさっさと出ろ」

「ひぎっ……は、はいぃ…♡」

 

肉棒を抜き、コンドームの口を締めた男はネプテューヌのヘッドフォンを外して外へ。ネプテューヌは絶頂で脱力しかかっていたが、リードを引かれて後に続く。

 

(こ、ここはどこ…かしら…ブランは…いる、のよね……?)

 

二人を連れて男達がやってきたのは自然公園。だが、ヘッドフォンは外されたものの目隠しは付けられたままのネプテューヌにそれが分かる筈もなく、手脚は自由ながら彼女に目隠しを外すという選択肢も、逃げ出すという選択肢も今のネプテューヌには浮かんでこない。

 

「それじゃ、始めるか。おい淫乱女神共、ベルト嵌められたまま車内で輪姦された気分はどうだよ?」

「あぐっ……♡」

「あ、い、今は…触らないでくれっ…♡」

 

前方から男の声が聞こえた数秒後、ビシリと指で肉棒を弾かれたネプテューヌとブランは身体が跳ねる。ベルトによって射精を禁じられた二人の陰茎は既に爆発しそうな程膨れ上がっており、射精出来ないまま蓄積した快楽と射精出来ないもどかしさが刺激を受ける度に二人を責め立てていた。

 

「ちょっと弾いただけでこれか、本当にクソ淫乱だな…やっぱ人間扱いする必要はねぇわ。って訳でテメェ等は、これから目的地に着くまで四つん這いで歩け。それが出来たら後で射精させてやるよ」

「……っ!よ、四つん這い…で……?」

 

男の言葉にぴくりと肩を震わせた後、おずおずと訊き返すネプテューヌ。その言葉だけなら四つん這いで歩く事への嫌悪を表しているように聞こえるものだったが…その声音には射精に対する期待が隠し切れておらず、男達はそんな反応をにやにやと笑う。

 

「あぁそうだ、雌奴隷のテメェ等にはお似合いの歩き方だろ?」

「お、お似合い…なんて……」

「ふ、ふん…どうせ何言ったってやらせる気なんだろ…?だったら…や、やってやるよ……」

 

快楽の虜に成り下がったとはいえ、屈辱的な格好がお似合いだと言われれば当然恥辱の感情が湧き上がる。…だが、今の二人は最早ただ恥ずかしいだけでは止まれなくなっていた。それを示すように、ブランは悪態を吐きつつも身を屈め…手を膝を地面へ付けた。

 

「これでまず一匹だな。で、ネプテューヌはどうすんの?やりたくねぇってなら好きにすりゃいいが、その場合射精は……」

「ま、待って…べ、別に…やらないなんて、言ってないわよ…」

「はっ、だったらさっさと四つん這いになれよマゾ女神が」

 

少し前までは直接言われる事すらまずなかった罵詈雑言を受けながらも、ネプテューヌもまた身を屈めて四つん這いに。全裸且つ首輪を嵌められた姿で四つん這いになるというのは正にペット同然の扱いで、その屈辱にネプテューヌ達は身を震わせ、男達は欲情を煽られ笑みを深める。

 

「そ、それで…歩くって一体どこ……くひゅぅ…ッ!」

「は?テメェ等奴隷は黙って歩きゃいいんだよ」

 

先程のネプテューヌの様にリードを引かれたブランは、息を詰まらせながら引かれた方向に手足を動かし歩き始める。それから間もなくネプテューヌのリードも引かれ、二人は舗装された硬い地面を四つん這いで進む。

 

(わ、わたし…どこかも分からない場所で…女性としての尊厳ゼロの格好をして、四つん這いで歩かされてる……)

(くそっ、恥ずかし過ぎて死んじまいそうだ……)

 

周りの男達は普通に服を着て、普通に歩いているにも関わらず、女神の自分は獣同然で四つん這い。男に命令されて、乳房と陰茎を揺らし、膣から愛液を垂らす無様な女神。自分達の惨めな姿は考えずとも容易に想像出来、あまりの恥ずかしさから二人は震えが止まらなかった。

 

(…なのに、全然チンポは収まらねぇ…駄目だ、さっきよりも疼いて…空を切るだけでも感じちまう……♡)

(きっと皆、わたし達の無様な姿を見てるわ…下品な視線で、わたし達を蔑んで……♡)

 

しかし彼女達の身体は鎮まるどころか一層火照り、思考も熱に浮かされる。歩く振動で愛液は滴り落ち、先走りは陰茎の揺れに合わせて地面へ飛散。にも関わらず性感帯への刺激は一切ない為二人は火照る身体のやり場を失い、次第に歩き方が変化していく。

 

「んっ…♡ふ、ぅぅ……♡」

「ふぁ……はぁ、ん…♡」

 

初めはただ前後に動かすだけだった脚は、下腹部を擦るような内股に。腰はしきりに動かされ、大きく振られた肉棒が両脚の間に入るとそこで大腿を締めてこちらも擦る。どちらも思うようにいかない為微々たる快楽しか得られず、二人のもどかしさは加速するばかりだったが、それでもネプテューヌもブランも快楽を得ようとする動きを止められずに、気付けば大腿の内側が愛液と先走りでべとべとになっていた。

 

「盛ってんなぁ、どっちの女神も」

「頭の中チンポとマンコの事しかねぇんだろ。ま、そうなるように俺達が調教したんだけどな」

 

二人の浅ましい行為を見ている男達は、わざと二人に聞こえる声で会話を交わす。その声で僅かな快感にすら執着して必死になっている自分達のさまを思い知らされネプテューヌ達は耳まで真っ赤になってしまうが、尚もほぼ無意味な自慰は止められない。

興奮してしまう要素ばかりが積み重なる、自慰も発散よりもどかしさが上回る、完全なる悪循環。その状態で十数分程二人は歩かされ続け……二人が荒く淫靡な息遣いになったところで、それは始まった。

 

「…そろそろいいか…おい、ケツ上げろパープルハート」

「へ…?な、何…?急に何して……んほぉぉッッ!?」

 

何も見えない中、リードの引かれる感覚だけを頼りに歩いていたネプテューヌの腰が、何の前触れもなく持ち上げられる。それに戸惑うネプテューヌだったが、次の瞬間口から出たのは下品な嬌声。

 

「な……ッ!?ね、ネプテュー…はぁあんッ!ぇ、あ、オチンポ入っ…お"っ、ぉぉおおおおっっ♡」

「よ、っと…やっぱ小さいと持ち上げるのも楽だなぁ。流石ロリ女神」

 

突然聞こえたネプテューヌの嬌声にブランも戸惑い、されど自身の陰裂に硬くいきり立った肉棒を突っ込まれた事で彼女もまた嬌声を上げる。更にネプテューヌとは逆にブランはそこから腰を持ち上げられ始めた為、膣に肉棒が食い込んで一層強い快楽がブランの身体を駆け巡る。

 

「な、なんれ…そんな、急にぃぃ……♡」

「あ?オナホに断りを入れてから挿入する奴がいるかよ。それよりちゃんと立て」

「はひんっ!た、叩かないでぇっ♡」

 

挿入されただけで腰砕けとなってしまったネプテューヌの尻に、突き刺した男からの平手が飛ぶ。叩かれこそしなかったもののブランにも同様の命令が行われ、ネプテューヌとブランは震える脚へ必死に力を込めて体勢を維持。そうして手はそのままに膝を上げた、何とも間抜けな格好がある程度の安定を取ったところで、一度止まっていたリードが再び引かれ始める。

 

「ぇぐっ……え、え…?」

「え?じゃねぇよ。引っ張ってんだからさっさと歩け」

「そ、そんな無茶……くぁッ…!」

 

このままここで犯されるのだと思っていた二人は状況が飲み込めず、ネプテューヌもブランもそれぞれ息を詰まらせる。しかしその程度でリードを持つ男が止まる筈もなく、慌てて二人は右手を前に。そこからすぐに左脚も出し、尻を大きく上げた四つん這いで一歩二人は前に出たが……次の瞬間、前に出た事で抜けかけた肉棒が再びずぶりと沈み込んだ。

 

「ぬひぃぃ……ッ!お、オチンポまた入って来て…んぁぁ…ッ♡」

「や、止めッ……このままじゃ、歩けね…ふほぉぉッ♡」

「あー、俺等は勝手に穴使うから、お前等は気にせず歩け」

 

溢れ出す愛液で滑りの良くなった膣内を掻き分ける男根に二人はビクンと震えるも、男は止まらずまた一歩前へ。すると再び二人が出た瞬間肉棒は押し込まれ、ネプテューヌ達はこれが男達の狙いだったのだと理解した。

一歩毎に肉棒は抜けかけ、その度に根元まで一息で押し込まれる。それはピストン運動で犯されているのと何も変わらない動きであり、しかも二人は必死に姿勢を保っている状況。止まれば首が締まり、動けば膝が崩れそうな程深い快楽が走り、されど蹲ればやはり首が締まる上に射精の許可すら失ってしまう。即ちこの場を乗り切るには快楽に耐えて歩き続ける以外になく、しかしそれはあまりにも高いハードルだった。

 

「も、もっとゆっくり……ぉぉおんんッ♡」

「あっ、ああっ、股開いちゃ…あひぃいっっ♡」

 

ずぱんっ、ずぱんっ、と腰と尻のぶつかり合う音と共に、二人の喘ぎが公園に響く。引かれる動きと突かれる動きのどちらにも翻弄されるブランはカクカクと不恰好に前のめりになっては仰け反るという動作を繰り返し、抽迭される度に少しずつ脚の開いていったネプテューヌは、四つん這い且つ蟹股という何とも情けない姿で歩く形になってしまう。

そしてそれだけではない。羞恥心に心を締め付けられる度、肉棒で膣内を掻き回される度に熱さを増す陰茎もまた、二人の心身を苦しめている。

 

(オチンポイきたいっ♡射精したいのにぃぃっっ♡)

(うぁぁっ♡こ、こんなベルトなんかでぇぇッ♡)

 

垂れ続ける先走りが、腫れているかのように浮かび上がった血管が射精を激しく求めるも、キツく巻かれたベルトがある限り二人にその瞬間は訪れない。徹底的な調教によって射精の快楽を刻み付けられた二人は最早射精の虜であり、膣を蹂躙されるだけでは到底満足出来ない体になってしまっていた。

 

「今日は結構いい締まりするじゃねぇか……へっ、そんなに欲しいなら射精してやるよッ!」

「後が支えてるし、俺もそろそろ射精しとくか…ッ!」

「ひっ、あッ……はぁう、ぅぅううぅううんんッッ♡♡」

「い、今は射精さないで……ん"ぉおおおおぉぉッッ♡♡」

 

そこから更に数歩歩いた所で、男二人はネプテューヌ達の腰を掴んで射精。ネプテューヌもブランも膣内に精液を浴びると同時に絶頂し、尻を突き上げるような爪先立ちになってしまう。

 

『お"っ…おおっ、ほ……♡』

「おーおー軽んじまいそうだなぁ。転んだって犯してやるから安心しろよ?まぁ最も、その場合テメェ等は俺等が精子ぶっ込むのをチンポバキバキにしたまま見なきゃいけなくなるがな」

 

男二人が膣から抜くと、跳ね上がった尻はビクビクと震えながら左右に揺れる。だが快楽に溺れても女神と言うべきか、それとも射精欲求が脱力に打ち勝ったのか、かくんと膝が曲がって落ちた尻はギリギリで停止。蕩けた顔で伏せ寸前と体勢となった二人は最早雌犬そのものだったが、それでも彼女達は転ぶ事を避けていた。

 

「はー…はー……♡…んんっ…♡」

「ほ、ほら…耐え切ったわ…だから……」

「あぁ耐えたな、じゃあ先進むぞ」

「……っ!?そん、な……」

「ど、どこまで…歩かせる気、なんだ……んひぃッ♡」

 

膣内射精にも転びそうになる事にも耐えた二人は射精の許可を求めようとするが、返ってきたのは無慈悲な言葉と引かれる感覚。文句もそれぞれ二人目の挿入によって封じられ、再び二人から持ち堪える力を奪おうとする男根の責めが始まった。

 

「ひぁっ、感じるッ、感じちゃうのぉっ♡歩く度にカリが擦れて、子宮がザーメン欲しがっちゃうぅぅッッ♡」

「うおっ、ほんとに吸い付いてきやがる…はッ、ほんとに無様に犯されるのが好きだな豚女神がッ!」

「ほひぃぃッ♡あぁダメダメッ♡そんなオチンポ押し込むと同時に射精されたらっ、わたしまたイっちゃうッ!イっちゃ……ふごぉぉおおおおお"お"ッッ♡♡」

「っと、腰落とすな……よっとッ!」

「んひいぃぃッッ!?ま、まだイってるから抜かないでッ♡犯す気満々の勃起オチンポ挿れないでぇぇッッ♡」

 

ネプテューヌは男達に教え込まれた卑猥な言葉を叫びながら、快楽に二本の三つ編みを振り乱す。口では犯される事を拒否しながらも腰は男を誘う様にくねり、彼女の膣は精液を求めて肉棒を抱擁。全身が熱く滾り、幸福感と切なさの混じった絶頂を迎えた直後に息つく間もなく次の男が肉棒を突っ込み、ネプテューヌは絶頂したまま更なる快楽に襲われる。

 

「止めてくれッ!もう限界、限界なんだッ♡これ以上射精禁止のまま犯され続けたらぁぁッ♡」

「いいじゃねぇか、それとも射精するしか能のないチンポ女神になりたいってか?」

「い、嫌だッ♡でも射精しないとッ、ザーメン出さないと頭おかしくなっちまうぅうぅぅッッ♡」

「ったくしょうがねぇなぁ、そこまで言うなら抜かせてやる……なんて、なッ!」

「〜〜〜〜っっ♡しょんなッ、期待させてからの無慈悲膣内射精はズルいぃぃぃぃッ♡ふぐうぅぅううぅぅッッ♡♡」

 

ベルトを引き千切らんばかりに陰茎を勃起させたブランは、涙声で犯す男へ懇願。腰を振りたくって少しでも肉棒へと刺激しようとする浅ましい姿に男は溜め息混じりの声を漏らし、ゆっくりと手をベルトへ近付けるが、男の指が触れた事でブランが歓喜の表情を浮かべた瞬間、手を離してそのまま射精。期待していた射精を奪われたブランの肉棒は怒り狂うようにビクンビクンと暴れ回り、ブランも快楽と切なさから悲痛な喘きを夜空へ飛ばす。

どことも知れない場所を全裸で、ペットの様に歩かされながら、歩行に合わせて嬲られる。二人が快楽の奴隷となった事で軽くなるどころかむしろその過激さを増した調教は心身共に二人を追い詰め、幾度となく絶頂させ、しかし頑として射精だけは許さない。元々早くなかった二人の歩行スピードがこれによって更に落ちた事もあり、そんな時間がかなりの間続いていた。そして二人は、気付けば緩い坂を登っている。

 

「ひぃぃ…ひぃ、んっ…オチンポ…オチンポぉぉ……♡」

「射精…射精したいぃぃ……♡」

 

感覚として坂を登っている事を理解していたネプテューヌとブランだったが、そこから自分達のいる場所や目的地を推理しようとする思考にはならない。それどころか他の一切の思考が出来なくなってしまう程、二人の頭の中は封じられた射精で一杯だった。

 

「そうかそうか、そんなにチンポ欲しいならもっと責めてやる…よッ!」

「ぐひぃぃッッ♡ち、違っ…違うのぉッ♡オチンポイきたいのぉぉッ♡」

「ほらほら、射精したきゃすりゃいいじゃねぇか。出来るならなッ!」

「無理なのぉッ♡も、もう十分楽しんだだろッ!?だから射精させ……てへぇえぇぇぇぇッッ♡」

 

夜風が二人の肌に触れるも、熱く火照った身体は冷めないまま。下腹部ではぐつぐつと溜まった精液が煮え滾り、二人は熱くて熱くて仕方なかった。

口の端から垂れる涎に、拭く事も出来ず垂れたままの涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔を真っ赤にさせて、二人は心の底から射精を懇願。しかしその叫びも暗闇へと虚しく消え、一突き毎に精液が溢れ出す程射精された膣へとまた精液が注がれる。

 

「許じでえ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ッッ♡オチンポダメになるッ♡オチンポも頭もほんとにバカになっちゃうからもう射精させてぇええええええええッッ♡♡」

「何でもするッ♡射精させてくれるなら何でもしますぅぅぅぅッッ♡だから、だからベルト外しッ……ぃ"ッ!?ぎひぃいぃぃぃぃッッ♡♡」

 

遠吠えする犬の様に背中を反り返し、尋常でない程の痙攣をしながらネプテューヌが絶頂。ブランも絶頂しかけるも、その直後に膣から垂れっ放しとなっていた愛液と精液で膝を滑らせ仰向けに転倒し、とっくに限界を超えていた肉棒が地面と身体で押し潰された瞬間絶叫しながら激しく絶頂。だがそれでも射精は出来ず、二人は意識が飛びかける。射精寸前の快楽が走り続けるなどという次元は既に過去のものとなり、最早今の二人にとって射精出来ない事は苦痛以外の何者でもなかった。

 

「あ"ッ…あぁぁ……っ♡」

「イかせて…お願い…イかせてぇ……♡」

 

地面に倒れたまま嗚咽を漏らすブランと、譫言の様に射精を懇願しながら陰茎を振りたくるネプテューヌ。どちらももう思考はショートしてしまっており、男達の声も殆ど聞こえていなかったが、不意に両腕を掴まれ立たされた事でその意識が身体に戻り……次の瞬間、パチンという何かを外す音がその場に鳴った。

 

「…ぇ……あ…へ……?」

「あ?目隠ししてるとはいえ、もう引っ張ってねぇんだから目的地に着いた事位理解しろよ。…で、忘れたのか?着くまで四つん這いでいられたら、何をしてやるって言ったか」

「……っ!そ、それって…じゃあ……っ!」

 

音が聞こえ、それと同時に下腹部から圧迫感が消えるも、初めネプテューヌは何が何だか分からなかった。だが男の言葉が耳に入り、それが脳裏に流れ込み……ネプテューヌの思考は、一瞬の内にクリアとなった。そしてネプテューヌは歓喜の声を漏らし……その正面から、それとは真逆の声が飛んだ。

 

「ま、待て…今ネプテューヌのベルトを外したんだよな…?じゃ、じゃあわたしも外してくれッ!早くっ、早くッ!」

「はぁ?テメェはさっきコケてただろ。何自分にも権利あるみたいな事言ったんだ」

「……!?あ、あれは下が濡れてて足が滑っただけだ!濡れてなきゃわたしは耐えてたんだッ!だ、だから…!」

「知るかそんな事。まぁセンズリこく事は許してやるから、テメェはそれで我慢しとけ。それと…見せてやるよ、今自分達がどこにいるのかをな」

 

泡を食って釈明するもブランの言葉には取り合わず、当然ベルトを外す事なく、男達は二人の顔から目隠しを取る。

歓喜と絶望、そのそれぞれで身を震わせる二人の視界が、数時間振りに完全な闇から開かれる。深夜である為二人の目はすぐに周囲の環境へと慣れ……どこなのかを理解した瞬間、二人同時に絶句した。

 

『な……ッ!?』

 

周囲に広がる自然と、遮る物が何一つない丘。ネプテューヌはともかく、ブランは正確な地理こそ分からなかったものの……ここが自然公園である事は、日中ならばそれなりに人がおり、小さな子供が元気に駆け回る姿も見られる場所である事は明白だった。

そんな場所で、健全そのものの筈な場所で、ペットの様に扱われ、嬲られ、射精を懇願してしまった。そこまで思い至った二人は頭が真っ白になり、表情は完全に引き攣り……

 

『〜〜〜〜ッッ!!♡』

 

……考えただけで思わず潮を吹いてしまう程の、想像絶する興奮に襲われた。自己嫌悪や罪悪感などは一切が吹き飛び、無意識の内に自らの陰茎を握り締める。

 

「おっ、お"っ、ぉほおぉぉおおおおッッ♡オチンポっ♡オチンポシコシコきたぁッ♡」

「あ"あ"あ"無理ぃぃっっ!オチンポイけないって分かってても、手が止まらないぃぃいいいいッッ♡」

 

両手で肉棒を掴み、先走りを撒き散らしながらの壮絶な自慰。ベルトを嵌められたままのブランも衝動に抗えず、先端から根本まで扱き上げる。

一瞬で思考を埋め尽くしたのは背徳感。どうしようもない程の変態行為を、どうしようもなく浅ましい自分がしていたという意識は一気に背筋を駆け下り、疾うに破裂しかけていた下半身の興奮を更に押し上げる。場所が分かった事で、深夜とはいえ人の目についてしまうかもしれないという不安を二人は感じていた筈だが、今の彼女達には暴れ狂う興奮を鎮める事しか頭になかった。

 

「露出オナニーっ♡子供も大人も来る場所でわたしっ、女神なのに全裸でフタナリちんぽオナニーしてるぅぅッ♡ほぉ、ほぉぉぉぉっ♡浅まし過ぎるうぅうぅぅぅぅッッ♡」

「見てぇッ♡変態女神のガニ股センズリ、オナホ扱いされてビンビンに勃起したオチンポからザーメンどっぴゅんする姿、蔑みながら見てぇぇええぇぇッッ♡」

 

快楽に流され卑猥な言葉を連呼しながら、ビクビクと跳ねる陰茎を全力で扱く二人。どちらも股を開いて中腰となり、ブランは腰が引けて尻を突き出すような前屈みに、ネプテューヌは仰け反り陰茎を空へと突き立てるような姿勢へと変わっていく。

それをネプテューヌの望み通り、軽蔑するような目で見ながら男達はにたにたと笑う。冷たくも欲情の混じった視線が肢体に当たると、二人の火照った身体は更に熱くなり、ぬちゅぬちゅと音を立てる手が加速する。男に見つかった路地裏での出来事を除けば、二人のどちらにとってもそれは初めての野外露出だったが……たった一回、たった一瞬でもって二人はその変態行為に身も心も魅力されてしまっていた。

 

「ったく、離してやったら途端にこんなオナニーしやがって…また勃ってきたじゃねぇかよ」

「また犯されたくてドスケベオナニーしてんだろ。ならまたぶっ込んでやるから、もっと腰振ってオナニーしやがれマゾ女神」

「んぁぁ止まらないッ♡シコシコする手止まらないぃぃぃぃッ♡止めなきゃ余計辛くなるだけなのにぃぃぃぃいいッッ♡」

「ふううぅッ♡まだ我慢ッ♡ギリギリまで耐えてっ、もっと気持ち良い射精するのぉおぉぉおぉぉぉぉっっ♡」

 

ぼたぼたと膣から精液を落とし、獣以下の浅ましい姿で自慰に耽る奴隷二人へ下卑た声をかける男達の心は、征服感に満たされていた。高貴で気丈な女神を堕とし、望み通りの変態に成り果てさせる事への圧倒的な征服感。そしてそんな男達の煽りと下品な視線を向けられる二人は被虐の虜。最早快楽を貪ろうとする手を止める意思は、彼女達に欠片も残っていなかった。

 

「ぁぁあ射精るっ♡溜まりに溜まった濃縮ザーメン、無様オナニーで射精ちゃううぅぅぅぅッッ♡気持ち良いッ♡気持ち良いのぉっ♡止まらないっ♡びゅーびゅー射精してるのに手が止まらないぃぃッ♡んぉ"っ、ん"ぉ"お"お"お"お"お"お"お"お"ぉッッ♡♡」

 

そうしてその瞬間は訪れた。キツく握り締めた両手が肉棒の根本まで降り腰に打ち付けられると同時にネプテューヌは絶頂し、蛇口を全開まで捻ったかのような凄まじい勢いで精液が噴出する。勢いも量も常軌を逸したネプテューヌの射精は数十秒と続き、尿道を駆け抜け噴水の如く噴き上がった白濁液はその間ずっと射精主やその正面にいるブランへと降り注いでいた。

 

「イくイくッ♡これもう絶対イくっ♡腰へこへこさせて敗北オチンポイッ……ふぐぅうぅぅぅぅッッ!!あ"あ"あ"出ないッ!なんれッ!なんれ出ないのぉおぉぉッ♡ベルト外れ"て"ッ♡オチンポイか"せ"て"ッ♡お願いだからイかせてぇぇぇぇええええッッ♡」

 

下品極まりない喘ぎを上げながら絶頂したネプテューヌは、舌を突き出し幸せそうな表情を浮かべてそのまま横転。一方ブランはと言えば、真っ赤な顔で泣きじゃくりながら絶叫していた。

ブランの肉棒は赤黒く膨れ上がり、振動で握っている両手も震える程ビクンビクンと跳ねていたが、待ち侘びていた精液は一滴足りともベルトより先に流れない。滲み出る事すらなく、射精を迎えられなかったブランは膝から崩れ落ちてのたうち回る。だがそれでも、射精は出来ない。

 

「あ"ーっ♡あ"ー…っ♡」

「はひぃ…♡はひ、ぃ…♡き、気持ち良かったけど…全然収まらないぃぃ……♡」

 

悶えるブランの存在を完全に忘れているネプテューヌの陰茎は、硬さも反りも射精前とほぼ同じまま。それを発情した目で見つめていた彼女は余韻に浸る事もそこそこに再びいきり立つ肉棒へと触れ、仰向けのまま爪先立ちで腰と膝だけ浮かせる体勢に。それからもう一度射精の快感を味わうべく肉棒を握ろうとした、その時だった。

 

「もっと…♡もっと射精……ひぎぃ…ッ!?」

 

自身を見下す男達がすぐ側まで来ていた事に、全く気付いていなかったネプテューヌ。次の瞬間男の手がネプテューヌの肉棒へと伸び、不快な圧迫感が肉棒を襲い……次にネプテューヌが見た時、そこには再びベルトが嵌められていた。射精を封じ、天国から地獄へ彼女を突き落とす拘束具が。

 

「な…なんで……なんでなんで!?わ、わたし言われた通りにしたじゃない!射精させてやるって言ったじゃないッ!」

「言ったな。で、言った通りに射精させてやったじゃねぇか」

「し、したけどまだ一回よ!?まだ全然収まってないの!もっと射精さなきゃ収まらないし、今も射精したいってずくんずくん響いてるのっ!ね、ねぇお願い!すぐにシて終わらせるから、もう一回外して……」

「奴隷の分際で調子良い事抜かしてんじゃねぇよッ!」

「あぎひぃいいいいぃぃッ!?」

 

幸福から一転して恐怖に染まったネプテューヌの顔。男が手違いではなく故意に嵌め直した事を知ると、プライドなど欠片もない様子で男の脚へと縋り付く。だが悪態を吐かれると同時にその脚で陰茎を蹴り上げられ、滑稽な悲鳴を上げてその場にすとんと蹲ってしまった。

方や希望を奪われ地獄の時間が続き、方や地獄に引き戻されて陰茎を押さえる女神二人。公園で陰茎を勃たせたまま呻いて転がる二人の無様さを男達は笑い、その後再度目隠しで視界を奪う。

 

「おら、ご褒美の時間は終わりだ女神共。帰りもテメェ等の穴を使ってやるから、しっかりと締めて奉仕しやがれ」

「勿論戻る時も四つん這いな。出来なきゃその格好のまま木の幹にでも縛り付けてやるから覚悟しとけ」

「そん、な…もう無理…ほんとに無理よ……ひぐぅッ…!」

「す、する…言う通りにするから…射精ぃぃ……♡」

 

四つん這いにされたネプテューヌは弱々しい声で訴えかけるも、リードを引かれて強引に歩かされる。ブランは痛々しい程に勃起した陰茎をぶら下げながら、射精の許可を求めて歩き始める。数メートルと経たずにヒクつく秘裂へと男達の男根が押し込まれて、二人の恥辱塗れの時間が再開。途中で温情をかけられる事も、ましてやベルトを外される事もなく、二人は何度も絶頂し何度も射精出来ない苦しみに泣かされながら、男達の性奴隷として車両の前まで犯され嬲られ連れて行かれる。

そして車両の前に到着した男達が、それぞれにネプテューヌとブランを座席へ座らせ放置したところ、二人は廃墟に到着するまで延々と肉棒を扱き続けていた。



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淫欲に成りし性奴隷 10

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ブラックハート グリーンハート オリジンハート

内容・ふたなり 自慰 百合 焦らし 箱詰め


重りと罰を利用した、上下関係を教え込む為の調教。それにより心身共に磨耗したノワール、ベール、イリゼに待っていたのは過酷な状態での放置だった。

ただでさえ疲労し切った身体に更なる負荷を掛けられ、目隠しによって苦痛と快楽だけに集中させられ、自分達の熱を帯びた吐息が否が応でも情欲を駆り立てる中で、放置される事数時間。それから漸く解放された時、三人は既に疲弊し切っていた。

 

「……っ、ぅ…!」

「っとと、流石にちとキツかったか?」

「大丈夫じゃね?女神の頑丈さは俺等の想像を遥かに超えてる訳だし、現にちんぽはまだ勃ってんだから」

 

調教道具を外され、拘束も解かれた瞬間、三人は呻きながら倒れ込む。すかさず近くの男達が三人を抱えて転倒を回避させるが、彼女達に向けられた視線の中に、心配や罪悪感を思わせるものは殆どない。

実際、常人ならば耐えられるかも怪しい程の調教だった。しかし幸か不幸か女神は身体も心も屈強。それ故にこれまで精神に障害をきたす事はなく…それ故に、精神の崩壊という形で苦痛から解放される事もなかった。

 

「おらよ女神様。喉乾いたろ?」

「んぐっ…!?ご、ごほごほっ…うぇっ……!」

「ま、待って…下さいま……ごぼぼっ…!」

「げほげほっ…せ、せめて自分で飲ませて頂だ……んぐふっ…!」

 

ぐったりとした三人に男達は、ペットボトルの水を飲ませる。…が、それは殆ど顔に水をかけるというものであり、イリゼ達は必死に嚥下。

そんな行為もまた、彼女達に屈辱を味わわせる。男達に碌な抵抗も出来ず、かけられる水を必死に飲み込むしかない無様な自分の姿が、彼女達は悔しくて堪らない。

 

「よーし水分補給は出来たな。…で、どうだったよチントレは。ちったぁ自分達の立場が分かったか?」

「……ふん…下らない、のよ…あんた達のしてる事も…名前のセンスも…」

「相変わらず生意気さは一番だねぇ、ノワール様は。けどまぁ、センスのなさは俺も同意だけどな。なんだよチントレって」

「うっせぇ、適当に言っただけだっての。…ま、いいわ。もう少し心を折る為の調教を楽しみたいしな」

 

想定内の反応だ、とばかりに男達はノワールの反抗を流し、三人を後ろ手に縛りつつも膝立ちの体勢にさせていく。当然イリゼ達は抵抗を試みたが、疲労困憊の身体では上手く力が入らず無駄に終わる。

 

「……次は、並べて犯そうとでも考えているんですの…?」

「お、そりゃ犯されたいって事か?」

「あら、おめでたい思考をしていますのね…」

「はいはい、口と射精だけは達者ですね〜。…ちょっと面白いもん見せてやるよ」

 

せめてもの抵抗として三人が睨み付ける中、前へと運ばれてきたのは飾り気のないキャスター付きTV。一体何を見せるつもりなのかと訝しげな視線を向けるイリゼ達を、男等はにたにたと笑いつつ眺める。

 

「まずはこいつだな。再生、っと」

『な……っ!?』

 

TVを持ってきた男の一人がリモコンを操作し、TVが起動。そうして画面に映し出されたのは……つい先程までの、即ち放置調教を受けていた三人の姿だった。

全裸の身体を隠す事も出来ず、重りを硬くなった陰茎で持ち上げ、勃起維持の為に後孔へバイブを挿れられた、哀れで惨めな自分達の痴態。目にした瞬間三人の陰茎はビクンと軽く跳ねたが、本人達は揃って絶句。

 

「うっわ、改めて見ると酷い格好だよな。女神様情けなっ!」

「いやほんと間抜けな格好だわ。…ぷっ、くくっ…ヤベぇ、この格好で数時間放置されてるとか笑えてくる……」

「おいおい笑うなよ。女神様達は頑張ってたんだぞ?全裸万歳蟹股で、バイブにアナル弄られながら、ちんぽ必死におっ勃てて重り持ち上げてた姿を笑うなんて、失礼だろぉ?」

『……っ…』

 

遠慮のない男達の言葉に、イリゼ達は羞恥心から顔を真っ赤にして俯く。屈辱的な格好をさせられ、その姿の映像を見せられるというだけでも逃げ出したくなる程恥ずかしいのに、そこに嘲笑が混ざれば女神と言えども気丈な態度を保てる訳がない。

しかしそんな状況においても、三人の肉棒は勃起したままだった。それはイリゼ達の身体が如何に変わってしまったかの証明であり、同時に男達の調教の成果でもある。

 

「そういや、今回痛め付けはしたが射精はさせてないんだったな。…俺、割とイリゼ達の事好きなんで、懇願するなら扱いてやってもいいっすよ?」

「…悪いけど、私は貴方の事が好きじゃないから…触れないでもらえる…?」

「あ、じゃいいっすよ?直接は触れないんで。ほらよっ」

「ひぎぃぃッ!?」

 

怒りを孕ませながらも冷淡な声音で拒絶したイリゼに対し、男は平然と彼女の肉棒を蹴り付ける。彼女が男に向けていた女神らしい雰囲気は、最初の日と同じようにその一蹴りで打ち砕かれ、後に残ったのは目を見開き品性のない苦悶の声を上げる情けない姿だけだった。

 

「その悲鳴も悪くないですね。…てか、ほんとこの方法が一番手っ取り早いんじゃね?」

「バーカ、俺等一般人程度の暴力なんざ、国を守ってる女神からすりゃ決定打になる訳ねぇっての。…だから俺等は無闇に暴力振るったって疲れるだけだし、女神様もそれじゃあ辛いだけ。お互い得をしない事はしたくないよなぁ、女神様よぉ」

「……か…勝手にすれば、いいじゃない…」

 

蹴り付けた男とは別の男がそう言ってノワールに近付き、靴の甲で彼女の肉棒の裏筋をなぞる。そうは言ってもそこからいつ蹴られるか分からないという恐怖の中、それでもノワールは男を睨んで言い返す。すると男は足を止め、ノワールもその瞬間軽くビクついたが…彼は何もせず、そのまま足を彼女から離した。

 

「言われなくても勝手するさ。じゃ、本命の映像見せてやろうぜ」

「あいよ」

「本命の、映像……?」

 

イリゼ、ノワールに比べればまだ直前に何かされた訳ではない分余裕のあるベールが聞き返す中、三人の痴態が映る動画から映像が切り替わる。その時、内心三人はこれ以上自分の無様な姿を見なくても済む、と安堵しかけていたが……

 

『イかせてッ♡イかせて下さいぃぃぃぃッッ!♡』

 

首輪以外の一切を纏わぬ全裸で土下座をし、且つ頭ではなく異様な程に赤黒く膨れ上がった肉棒を床へと擦り付けながら射精を懇願するネプテューヌとブランの映像が映し出された瞬間、三人の中から安堵の感情は消え去った。

 

「ね、ネプテューヌ…ブラン……!?」

「な、何よ…あれ……」

 

二人の常軌を逸した姿にイリゼとノワールが愕然とした声を上げ、ベールも言葉を失い目を見開く。

彼女達の下腹部に生える陰茎が些細な事でも勃起してしまう事、興奮どころか屈辱や苦痛でも硬く太く膨らんでしまう事、そしてその肉棒による射精は一度味わえばそれだけで虜になりかねない程のものである事は三人もよく分かっている。だがそれを差し引いても二人の様子は信じられないものであり…膨れ上がった肉棒は、最早異常としか言えない程のものだった。

一体何が。そう思う三人の前で、男達は得意気に話し始める。

 

「あいつ等は散歩に行ってきたんだよ。で、ちょっと射精を禁止して犯しまくったらこのざまだ。へへっ、こっちも笑えたよなぁ?」

「俺は行ってないが…聞いたぜ?帰りの車の中じゃ、ずっと必死こいてセンズリかましてたんだろ?ベルト嵌められてんだから射精出来る訳がないのに、頭の中どんだけ射精で一杯なんだっての」

「……ッ!…貴女達…二人を、わたくし達を何だと思って……」

「だから何度も言ってんだろ?この二人は俺等の性奴隷で、お前等もすぐこうなるんだよ」

 

激しい怒りが湧き上がる。ネプテューヌとブランに嵌められたのが切っ掛けの三人だか、今も尚二人に対しての怒りはなく、許せないという感情の全ては男達へと向けられている。それ故に疲労と拘束させなければ今にも襲い掛かりそうな程イリゼ達は怒りを露わにしていたが……それも長くは持たなかった。

勿論、許そうと思った訳ではない。怒りの炎は変わらず胸中で燃え続けている。だがそれ以上の感情が、次第に三人を惑わせていく。

 

(…ど、どれだけ射精を禁止させられたら、あんな状態になるのよ…それに散歩って…まさか、あんな格好で…外を、歩かされて……?)

(射精出来ない事は、二人共分かっている筈ですのに…それでもあんなに腰を振って床に擦り付けて……)

(私達にこの映像を見せて、一体何をする気なの…?これも私達の心を折る為?……それとも、まさか…私達にも……)

「……そういや、まだ今日の調教は終わりだなんて言ってなかったなぁ…」

『……っ!?』

 

友の痴態という、自分のもの以上に見たくない映像でありながら、段々とイリゼ達は視線を離せなくなっていく。自分でも未だによく分からない感情が心から染み出し、股間が熱くなってしまう。そんな中、不意に男の一人が悪意に満ちた声で投げかけながらベルトを取り出した瞬間……三人は、揃って大きくびくついた。

 

「お、どうしたよ女神様方。自分達も射精禁止にされると思ってビビってんの?」

「だ、誰がそんな事で……ッ!」

「そんな事でこんな無様に全裸土下座してんのが、この性奴隷一号と二号なんだけどな」

「…そ、れは……」

 

小馬鹿にするような言葉にイリゼら反射的に言い返すも、ネプテューヌとブランの存在によって簡単に封殺されてしまう。反撃も、抵抗も、言い返す事すら碌に出来ない状態で、映像の中の二人のように自分達もさせられるのかと恐怖を感じるイリゼ達。しかし三人の顔と肉棒を暫し眺めていた男達は、彼女達を立ち上がらせる。

 

「…まぁ、安心しろよ。取り敢えず今は嵌めないでいてやるつもりだからな」

「へへ、優しい俺達に感謝しとけよ?」

「…ど、どこへ連れて行く気なんですの…?」

「別の部屋だ、遠くねぇんだから黙って歩け」

 

立たされた三人は目隠しをされ、そのまま押される形で歩かされる。それは部屋を移動する際いつもしている事で、男の言葉通り移動は数分にも満たない時間。その間、イリゼ達は外へ連れ出される訳ではないと理解しつつも男達の含みのある言葉に安心など出来ず、何をされるのかと想像している内にどこかの部屋へと到着した。

 

「準備は出来てるな。んじゃ、早速入れていこうぜ」

「入れる…?入れるって、何を……きゃっ…!?」

 

目隠しで全く状況が分からない中、突然ノワールは振り向かされて突き飛ばされる。当然よろけるノワールだったが数歩と経たずに壁らしきものに背中が当たり、勿論足もそこで止まる。そこでノワールは何をするんだと改めて言いかけたが……思わぬ衝撃によって、その言葉も潰された。

 

「わっ、ひゃっ……!?」

「こ、これは…もしや、ノワールとイリゼですの…?」

「え、べ、ベールにイリゼ…?」

「うっし、後は押し込んで……ほらよ」

 

身体の前面に感じる、温かな熱と柔らかな感触。続けてそれに圧迫され……目隠しが外された時、三人は文字通り密着していた。細長い箱の様な物の中で、男達に押し込まれて。

 

「なっ、これ…どういう事よ…!?」

「どうもこうも、見ての通り押し込んでんだよ」

「せ、説明になってな…うぐっ……そ、そんなに押さないで…!」

「ふーむ、ちょっと向きが違うな…ほら、もっとそっち向け」

「せ、狭過ぎますわ…!それにこれでは…色々な所が当たって……」

 

あまりに意味の分からない状況と、二人でも狭いであろう場所へ無理矢理三人詰め込まれている事にイリゼ達は騒ぎ立てるが、それに取り合う男はいない。そうしている内に更に三人は箱の内側へと押され、無理矢理収納した人形の様な状態となる。

 

「こんなもんか…よし、閉めようぜ」

「し、閉める…?…って、まさか……」

「あぁそのまさかだ。ま、調教中の女神三人仲良くしてろや」

「う、嘘でしょ!?ちょっ、待っ……」

 

位置の関係から、男達の動きがよく見えるのはノワール一人。その見える光景と言葉から状況を理解し焦ってもがくも、一番奥にいる彼女が多少もがいたところで出られる筈もなく……次の瞬間、バタンと扉が閉じられた。その扉によって更に更に押し込まれ、いよいよまともに身動きを取る事すら出来なくなる三人。

箱が閉じた事で、その内側は殆ど闇の中。扉の上部に何本かのスリットが入っている為完全な闇ではなかったが、お互いの顔も満足に見えていないのが今の状況。一方外では何やらガチャガチャと何かを嵌める音らしきものがいくつも聞こえ、その後は遠ざかる足音がし……そして、静寂が訪れた。

 

「…そん、な……」

「の、ノワール…?」

「な、何がどうなってるんですの…?」

 

自分達の置かれた状況にノワールは血の気が引く一方、理解し切れていないイリゼとベールは圧迫感に表情を歪めながらも彼女へ尋ねる。

声を発すれば、その声と共に発される息すら感じられてしまう程の密着状態。それが何なのかを理解しているノワールは、ぼそりと答えた。

 

「……押し込められたのよ、ロッカーみたいな箱の中に。さっき鳴ってた後は…きっと、鎖とか錠前よ。あいつ等が満足するまで、私達をずっとここに閉じ込める為の…ね……」

「それって……」

「…悪趣味にも程がありますわ……」

 

聞いた二人の顔からも次第に血の気が引いていく。分からない事による不安が、理解によって恐怖へと変わっていく。閉じ込められただけならば、全身に圧迫感を感じるだけならば、これまでより幾分かマシ。……そう思う者は、誰もいなかった。何故なら、この状況は時間を追う毎に辛くなるものだと、この段階で全員が想像出来ていたから。

 

「はぁ…はぁ……」

「んっ、ぐ……の、ノワール…もう少し、横に……」

「む、無理よ…今だって、押し潰されそうなのに……」

 

暗く狭い空間の中で、十数分が経過。狭い空間での密着状態故に早い段階から体温も箱内部の温度も上がり始め、外部とはごく僅かな隙間でしか繋がっていない為に熱が籠る。吐く息にも普段以上の熱が帯び、それが自身や二人に当たって温めてしまう。結果発汗が促進され、べたべたとした不快感と汗の臭いに襲われる。何より立ちっ放しで楽な姿勢を取るどころか身をよじる事も出来ない体勢では圧迫感をまるで逃さず、疲労も相まって普段は感じた事もない苦痛が三人を責め立てていく。これまで男達に行われた激しい苦痛ではなく、少しずつ削っていくような苦しみが絶える事なく続いているという点もまた、三人にとっては辛かった。

 

(抗いようのない圧迫感と不快感…こんな責め苦は、初めてですわ……)

(暑い…苦しい……今どれだけ経ったの…?いつ、解放されるの…?)

(ただ、二人と狭い所で密着してるだけなのに…それがこんなに、辛いなんて……)

 

時間を重ね数十分。誰も動けない、今の体勢を変えられないと分かった三人は口数が減り、荒い息ばかりが箱の中を木霊する。それでも一時は互いに励まし合う事を考えていたが、話せば話す程生暖かい、今となっては不快でしかない息を必要以上に掛け合う結果になってしまうとすぐに気付き、それは早々に頓挫した。

なまじ激しい責めではないが為に、時間の経過が気になってしまうのも苦痛の一つ。何も変わらない、ただ苦痛が少しずつ増していくだけの時間の中……ある声が、中で響く。

 

「……ふぁん…っ♡」

『んん……っ♡』

 

甘く、艶かしい喘ぎ声。それはベールの口から発されたもので、呼応するように発せられたのはイリゼとノワールの同様の声。…その時、ベールはほんの僅かでも下半身を動かそうとし……結果、向かい合う形だった三人の肉棒が擦れていた。

 

「…も、申し訳…ありませんわ……」

「だ、大丈夫だよベール…気に、しないで……」

 

恥ずかしさと下腹部に走った快楽で三人は顔を赤らめ、互いの声と表情で起きた事を理解する。

信次元の女神でも最高の胸囲を持つベールと、女神化であれば彼女に次ぐ胸を持つイリゼ。二人には及ばないもののノワールも女性としては十分な膨らみを有しており、謂わば身体の前にクッションを挟んだ形となっている三人は、その下…即ち下腹部にのみ若干の余裕が出来ていた。故に下腹部だけは僅かながら動く事が出来、その為に肉棒同士が擦れた結果の喘ぎ声が先程のもの。

 

『……っ、ぅ…』

 

たった一度、たった一擦りでもひくひくと反応してしまう敏感な陰茎に、三人はきゅっと足の指を握る。ひくつく肉棒は撫でるようにしてぶつかり合い、甘くももどかしい快楽が続く。

直前まで見せられていた映像に加え、密着しているのは同性であっても油断すれば胸が高鳴ってしまう程の美貌を持つ女神。そんな状況では肉棒が萎える筈もなく、また身をよじって快楽を逃す事も出来ない三人は、急速に身体が昂っていった。疲労で理性と思考が弱まっている事もあってか、気付けば誰からともなく再び腰を揺すり、肉棒同士を擦り合わせる。

 

「ふぁ…あ、あぁ……♡」

「だ、ダメ…よ…こんな事、してる…場合、じゃ……♡」

「そ、そんな事は…分かって…んぁっ…います、けど……っ♡」

 

手やオナホールに比べればあまりにもお粗末な、亀頭や裏筋が僅かに擦れ合うだけのか弱い刺激。気持ち良さよりももどかしさが勝ってしまうような、焦れったい快楽。だが箱の中に閉じ込められ、身動きが取れない中で友人と陰茎を擦り合わせるという背徳感がそれを補わんばかりに三人を興奮させ、ちゅこちゅこという音を立てながらイリゼ達の兜合わせは続く。

 

「うぅぅ…ふ、二人共…胸が大き過ぎるのよぉ…♡わ、私の胸…包まれ、てぇ……♡」

「の、ノワールこそ…張りも弾力も、あり過ぎですわ…♡こ、これを押し付け…られる、なんてぇ……♡」

「ひゃう…っっ♡あっ、ダメっ…乳首まで、擦れ合って……♡」

 

先走りと噴き出た汗で十分な滑りを得た肉棒を押し付け合う三人だが、今の彼女達は胸も強く押し付け合っている状態。最初はともかく、意識が快楽に流れつつある今は乳房が潰れ、乳頭が擦れ合う刺激がひっきりなしに彼女達を襲い、それもまた哀れな性行為を加速させる。

興奮によって一層荒くなる息。しかし快楽が増せば増す程苦痛からは意識が逸れていく為、いよいよイリゼ達は兜合わせに没頭。弱い刺激でも積み重なればそれなりのものとなり、彼女達の肉棒は射精をすべく尚もそそり立つ。

 

『……っぁ、やっ…イくっ……んんンンっっ!♡♡』

 

そして鈴口から陰茎体との境目まで一息に擦れた瞬間、三人の肩と肉棒は大きく跳ねて同時に射精。噴き出した精液は乳房の天井を白く汚し、跳ね返って肉棒に飛来。下腹部て煮え滾っていた精液は今のイリゼ達でもその熱をはっきりと感じる程に熱く、汗と混じってゆっくりと滴る。

もどかしい刺激の中で漸く達した高揚感と、半ば友人の身体で射精してしまったという背徳感に、涎を垂らして恍惚とした表情を浮かべる三人。…だがすぐに、三人の口からは悩ましげな声が溢れる。

 

「…ぁえ……?…な、なんで…今、イったのに……」

「ぜ、全然昂りが…収まりませんわ……」

 

射精後特有の脱力感はあるものの、溜まっていった欲求が発散される感覚があまりにも乏しい事に戸惑う三人だったが、当然ここに答えを出せる者はいない。代わりにいるのは昂った魅惑の肢体を持つ女性が三人だけで、乳頭も陰茎も勃ったまま。そんな状態で冷静な思考など出来る筈もなく、結果三人は再び肉棒を擦り付け始めた。

 

「はひっ、はひぃ…♡二人の…お、おちんちん、さっきより熱いぃぃ……♡」

「うぁっ、さ、さっきの射精で…余計、滑りが良くなって……っ♡」

「あぁっ♡ち、乳首も一層硬くなってますわぁ…っ♡」

 

ぬちゅ、ぬちゅ、と先程より卑猥な音を立てイリゼ達は腰を振る。傍から見れば本当に小さな動きだが、狭い空間へ圧迫し合うようにして閉じ込められたイリゼ達にとってはそれが最大且つ精一杯のスイング。三人の動きに合わせて豊かな胸も躍動し、時に押し付け時に潰されるそれは男達に弄ばれる時とは違う快感となって三人を襲う。

 

「くぅぅ…こ、こんな…ふぁぁ…♡…事を、してる場合では…ありません、のにぃぃ……♡」

「止まらない…止まらないよぉぉ……♡」

「く、くるっ…またイく……ッッ♡♡」

 

他に何も出来ない、思考もままならない中で唯一半端ながらも行えるのは性器を擦り付け合う贅沢な自慰。行為を進めるにつれ自然と三人の体温も上がり、一層箱の中は蒸していくという悪い流れが出来つつあるが、切ない快楽に没頭している三人はまだ気付かない。

擦り続ける事で、その後も三人はそれぞれで射精。だが肉棒は一向に萎えず、欲求も収まらない為行為は止まらず、射精ばかりを繰り返す三人。底に溜まり始めた精液が独特のの生臭さを醸し、汗の臭いと混じって酷い臭気が立ち込めていく。

 

(なんで…なんでイってるのに全然おちんぽ収まらないのよぉ…ッ♡)

(二人の情欲に駆られた姿も、淫靡な息遣いも、胸もガチガチのおちんぽも…どれも身体が昂って仕方ありませんわ……っ♡)

(こんな刺激じゃ足りないよ…触りたい、胸もおちんぽも触りたいぃぃ……ッ♡)

 

だがそれでも彼女達は止めない。止められない。止めれば苦痛と膨れ上がったもどかしさに頭がおかしくなりそうで、続けても昂りが増すばかりという状況では、目一杯絶頂出来る瞬間が来るのを信じて自慰に耽る他なかった。

しかしそれも、ある段階までの事。欲求が満たされないままで溜まり続け、内部環境も劣悪の一途を辿った結果、三人の思考は停止しひたすら獣の様に腰を振っていた。…それは奇しくも、射精を封じられた映像の中のネプテューヌやブランと同じように。

 

「ひゃっ、あぁんっ♡ノワールとベールの射精おちんぽでっ、私のおちんぽもビクビクしちゃってるぅぅっ♡♡」

「んぁぁっ♡い、イリゼ今射精しないでぇぇ♡精液が尿道を流れる脈動で、私の裏筋感じちゃうのぉっ♡」

「あぁ…わたくし達の垂らしっ放しの涎が、胸の上で一ヶ所に溜まってますわ…な、なんて卑猥なのかしら……♡」

 

口にするのを避けてきた肉棒の名前を惜しみなく叫び、互いの身体で発情している事を隠そうともしない女神達。もしも彼女達が元々身体を重ねるような関係で、且つ好きな体勢を取れるベットの上であればさぞ至福の時間であったのだろうが、前者はともかく後者は現在真逆の状況。どれだけ射精しようと発情しようと、望む絶頂には至れない。

彼女達は、無意識下で薄々気付き始めていた。ここまで一度も満足出来る射精が出来ていないのは、もどかしい快楽が積み重なった結果、精液が『出て』しまっただけだからなのだと。射精はしていても、普段の絶頂とは似て非なる状態なのだと。

ならばどうすれば良いか。…それもまた、気付かぬ内に分かっていた。

 

((……もっと…もっと密着して、胸もおちんぽも圧迫し合えば…♡))

 

狭い空間に閉じ込められ、ここまで三人は何もせずとも窮屈な状態になっていた。だが裏を返せば、自らの意思で更に圧迫を強める余裕はまだあるという事。無意味どころか苦痛が増すだけである為にこれまで彼女等はその選択肢を思い浮かべる事すらしなかったが…今の快楽の事で頭が一杯のイリゼ達に、迷いはない。

 

「く、ふっ…胸が圧迫されて、息がっ……」

「け、けれど…この、痺れるような胸の感覚…良い、良いですわ……ッ♡」

「あはっ、くっ付いてる……私達、おちんぽまで密着しちゃってるぅ…♡」

 

汗に精液、脚を伝って落ちた愛液に溢れた唾液と凡ゆる体液が混ざり、普通なら不快以外の何物でもない液体が薄く張った床で必死に爪先立ちとなり、三人は踏ん張ってまで身体を押し付け合う。それによりぶつかり合う胸はいよいよ一片の隙間もなくなり、乳頭などは陥没同然。先程までは亀頭が触れ合う程度だった肉棒も今や根元から先端まで密着し、三人の腹部がそり立つ肉棒を包み込んで完全密閉状態となっていた。

 

「んぉぉっ、押しっ…押し潰されるの良いのぉッ♡変態みたいな格好なのに、興奮しちゃうぅぅっっ♡」

 

胸と肉棒を責め立てる圧迫感、それに自分達の無様な格好に興奮しながら喘ぐイリゼ。新雪の様に汚れのない白の髪は肌に張り付き、表情も快楽に歪んだ事で普段の純朴さや風格は完全に消え去っていたが、その胸中は悦びに溢れ、だらだらと先走りを滴らせながら更に強く身体を押し付ける。

 

「んひッ、圧迫されてて射精しそうなのに精液出ないぃぃっ♡で、でもどんどん勢い増してるっ♡圧迫押し退けようとおちんぽ頑張っちゃってるのぉぉッ♡」

 

尿道までもが押し潰された事で滞る射精に切なげな、しかしどこか興奮も混じった喘ぎを漏らすノワールは、出ないと言いつつ押し付けを止める気配はない。男達に捕まった当初は怒りも陰茎に対する嫌悪感も露わにし、女神として卑劣などには屈しないという思いを燃やしていた彼女だったが、今となっては肉棒に夢中。

 

「き、きっとこれも彼等の思う壺…それは分かっているのに…惨めに堕ちていく自覚はあるというのに…どうして止められませんのぉぉぉぉっっ♡はぁあぁぁんッ♡」

 

術中に嵌まり、無様な行いに興じ、自ら品位を貶めている事への恐怖を覚えながらも、ベールもまた欲情した身体を止められない。もどかしいばかりだった快楽が期待に応えるように増大し、望んだ絶頂を迎えられる予感を得られた事で、彼女は悲鳴の様な喘ぎを上げてその豊満な肢体を二人へぶつける。それは最早、今の姿を悦ぶかのように。

 

((あぁぁイくっ♡イくイくイくイくぅぅっっ♡))

 

膨れ上がった欲求が頂点へと達し、高揚感が背筋を駆け上がる。そしてその感覚でこれまでの不完全燃焼な射精ではない、文字通りの絶頂を迎えられる事を本能的に悟った三人は悦びに満ちた表情を浮かべ……ビクンと肉棒が跳ねた次の瞬間、ドロドロの精液が噴き上がる。

 

「んほぉおおぉぉぉぉおおおおッッ♡射精てるっ♡射精てますわぁっ♡わたくし達の変態女神プレス押し退けてッ♡おちんぽからザーメンびゅーびゅー出てますのぉほおぉぉおッッ♡♡」

「あ"ーッ♡あ"ーーッ♡トぶっ!トんじゃうッ♡セルフ寸止めからの圧迫射精気持ち良過ぎるのぉぉぉぉっ♡女神なのに負けちゃうっ♡おちんぽの快楽に負けるぅううううぅぅッッ♡♡」

「ひぎッ…ぃぃぃぃいいぃンンッッ♡射精凄いのぉぉっ♡どっぴゅんせーしがおっぱい叩いてっ、こっちも気持ち良くなっちゃうよぉおぉぉぉぉっっ♡射精っ♡射精止まってぇええぇぇえぇッッ♡♡」

 

獣を彷彿とさせる、豪快で品性の欠片もない三人の射精。雌同然に淫らで、しかし女性とは思えない程野太い嬌声を上げながら舌を突き出し、へこへこと腰を揺らして自分達の腹部で作った肉オナホールへと精液を吐き出す姿は、最早閉じ込められたばかりの時の面影すらない。

だが、そんな無様な姿になっても尚、イリゼ達は至福の感情に包まれている。漸く迎えられた全身が痺れるような射精と、脳の蕩けるような激しい絶頂。快楽の波を全身で感じ、乳房から下を精液でべったりと汚していく今のイリゼ達の心にあったのは、一秒でも長くこの気持ち良い射精を続けたいという思いだけだった。

 

((あはぁ…♡もっとぉ…もっと射精するのぉ……♡))

 

そうして数時間後。戻ってきた男達によって箱の扉が開かれた瞬間、室内に蔓延するツンとした悪臭。その発生源は当然箱の中であり、中で滴る液体などは、最早鼻が曲がってしまう程の酷さ。そしてそんな中でも臭いは一切気にせず品のない自慰に没頭しているイリゼ、ノワール、ベールの三人。

それは、男達にとって意外な展開。あくまで苦痛を与え、心を折る事が目的であった彼等にとって、快楽の虜になっている事自体が想定外の出来事そのもの。だが、それは数段先の目標が向こうからやってきてくれた事と同じであり……ならば、と彼等は欲望のままに表情を歪める。

大切な友人を弄ばれ、女神の誇りを貶められ、憤慨に心を燃やしていた筈の三人。屈する事なく男達に裁きを与え、友人を取り戻すべく耐えてきた筈のイリゼ達。だが、今の彼女等は男達の下劣な笑みに気付く事もなく……性欲と快楽に酔い痴れ、いつまでも白濁液に塗れた肉棒を擦り合わせ続けていた。



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淫欲に成りし性奴隷 11

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ブラックハート グリーンハート ホワイトハート オリジンハート

内容・ふたなり 輪姦 バイブ 射精管理 拘束


ネプテューヌとブランが性奴隷となり、ノワール、ベール、イリゼの三人も同じ道へ堕ち始めてから暫くの時が過ぎた。日々行われる陵辱と調教の中、快楽に喘ぎ醜態を晒す五人の女神。そんな彼女達に対し、男達は次第に遊び始めた。

 

「は、外しなさいよ…!くっ……!」

 

その日五人は、廃墟の中でもやや広い部屋の一つに連れてこられた。例の如く移動中は目隠しをされ、到着後も目隠しされたまま跪座の様に座らされて両手を後ろで縛られたところで、漸く視界が解放される。しかし五人の足首は板状の長い足枷に嵌められており、動くどころか立つ事すらもままならない。

 

「いやぁ、女神様五人が揃って跪ずいてる姿は見ものだよな」

「全くだ。しかも全員全裸で、股間にはビン勃ちしたままのふたなりチンポときたんだ。普通の男だったらこの時点でもう理性失ってるっての」

「はは、そりゃ違いねぇ!」

 

並べられた五人の姿をまじまじと見た男達は、ノワールの抗議を無視して嘲笑う。当然ノワールベールイリゼの三人はそれに怒りを覚え、ネプテューヌやブランも屈辱感は抱いたものの、言い返す声は上がらない。確かに怒りや屈辱は感じていたものの、今の五人はそれよりもこれからする事、される事が気になっていた。

 

「何だよ反応薄いなぁ…マンネリですかー女神様」

「まぁ、それもあるんじゃね?もう五人それぞれに何十回チンポ突っ込んだか分からねぇし、これからやるのはマンネリ防止でもあるんだからよ」

「…今日は、わたくし達に何をするつもりなんですの…?」

「お、気になる?まぁそりゃ気になるよな。…今日はちょっと賭けでもしてみようと思ったんだよ。テメェ等がどれだけ勢い良く射精出来るかのゲームでな」

『……っ…』

 

へらへらと話す男の言葉に、五人は再び怒りを抱く。理由は勿論自分達を賭け事の対象にされた為。そして同時考える。言葉から察するに、やはり今日も犯されるのか、と。だが、そのゲームというのは五人が考えていた事とは少々違った。

 

「ルールは簡単だ、まずは今からテメェ等のマンコとアナルにバイブ突っ込んで射精出来る状態にしてやる。そしたら後は一人ずつ個々の線まで歩いて、こっから射精するってこった。分かり易いだろ?」

「はっ、低俗なこった……」

「低俗な方がテメェ等淫乱女神も興奮すんだろ?あー後ここに辿り着けなきゃ失格で、射精も両手を後頭部に付けて十回腰振ってからじゃなきゃ失格だからな」

 

言葉通りにルールは単純明快。しかしそれを聞いて憎々しげな表情を変える者は一人もいない。その理由は幾つもあったが…その内の一つを、イリゼが口に。

 

「…そんな下らない賭け事に、私達が乗るとでも思ってるの?」

「おいおいまさか拒否権があるとでも思ってんのか?でもまあ、俺達だって必死こいてやってくんなきゃ面白くねぇ。って訳で、一番遠くまで飛ばせた奴は今日一日俺達全員で犯してやるよ」

『……!』

 

普通ならばとても見返りにはならない、やる気になる訳がない条件をにやけ顔で提示する男。だが……その言葉を聞いた瞬間、イリゼ達三人はほんの僅かに、ネプテューヌ達二人はそれよりも少しだけ大きく、反り返った陰茎が反応した。

 

「…どうやら、全員それに異存はねぇみたいだし、始めるとすっか。まずは賭けだな」

「ちょ、ちょっと…わたし達は、別に異存がないから何も言わなかった訳じゃ……」

「だったら何か言いたい事でもあんのか?あー後、俺はテメェに賭けてやるよ、ネプテューヌ様」

「……そんな事言われても…何にも嬉しくなんてないわ…」

 

金銭を出し始めた男に向けて、ネプテューヌはぼそりと返答。実際誰が誰に、幾ら賭けるかは五人にとって何も影響しない為その反応は当然のものだったが…提示条件について触れなかった時点で、結局彼女達は異存がないと示してしまったようなものだった。

ある者は即決で、ある者は悩んだ後に一人を選択。約半数は好みで、もう半数は真面目に勝ちを狙って賭けていった結果、賭けられた金額は概ね横並びながらもネプテューヌとブランが若干三人よりも高いという構図が完成。そうして選択の時間は終わり、五人は腕を引っ張られて膝立ちとなる。

 

「んじゃ、しっかりザーメン溜め込むこったな」

『ぃ"っ…んひぃッ!♡』

 

陰茎をベルトでキツく締められ、続けざまに割れ目と後孔へと二本一体型バイブを挿れられた五人は、揃って下品な喘ぎを上げる。初めから強の振動に設定されたバイブは二穴の中を暴れ回るが、彼女等は自分の手で抜く事など出来ず、膣と直腸もぐっぽりと咥え込んだ事によりバイブはそこから離れない。

 

「ひぃんッ♡あっ、あぁぁッ♡」

「おッ、オチンポに響くぅぅっ♡」

 

激しい刺激に上半身をよじらせ、びくびくと身体を震わせる五人。満足に動けずその場で身体をくねらせ、次第に前傾姿勢となっていく無様で卑猥な姿も当然男達には見られていたが、イリゼ達五人はその羞恥に耐える他なかった。

だが耐えたところで楽になる筈もなく、それどころが快楽に身体が昂った五人を更なる苦痛が責め立て始める。

 

「イくッ、イくッ♡イっ……ぁぁああああ出ないぃぃいいッッ!」

「ベルト外してッ!外してよぉぉおおおおぉッ♡」

「もう溜まりましたッ、溜まりましたわッ♡だから早く、早くぅぅぅぅっっ!」

 

度重なる調教ですっかり暴力的な刺激でも快楽に転換出来るようになった五人の迎える、射精の瞬間。だがベルトで尿道を塞がれた彼女等は登り詰める精液を吐き出せず、もどかしさと行き場を失った精液が下腹部で暴れ回る感覚で五人揃って惨めに絶叫。初めの頃ならば嬲られようと辱められようと口にしなかった懇願の言葉を簡単に発し、苦しみを訴えるように腰を突き出し肉棒を強調するが、その無様さを男達は笑うだけ。

そうして五人が強制的な寸止め状態に陥ってから約十分。相変わらず射精出来ない肉棒を振りたくる五人に向けて、漸く男の内数人が動き出した。

 

「ったく、碌に我慢も出来ねぇ癖によく毎回デカい態度が取れるもんだよな」

「そりゃお前、射精とセックスの事しか頭になくて、毎回忘れてるからに決まってんだろ」

「ははっ、確かにそりゃそうだな」

「は、早くぅぅッ!早く取ってぇぇぇぇッッ♡」

 

男達の接近に五人は期待の感情を膨らませるが、手を出されたのはネプテューヌ一人。喚く四人の視線を受ける中、バイブと手の拘束が外され、残る拘束はベルトと足首の枷の二つに。そこで男達は一度作業を止め、はやるネプテューヌの前で一言。

 

「じゃ、ルールは分かってんな?」

「わ、分かってる!分かってるからぁっ!」

「焦んなって……ほらよ」

 

食い気味の反応をしたネプテューヌに冷ややかな視線を送り、男達は残る拘束も同時に解放。完成に自由となったネプテューヌは、肉欲にまみれた歓喜の表情となり……

 

「あ"っ、んはあぁぁああああぁぁぁぁンンッッ♡♡」

 

──立ち上がる段階にすら至らず、膝立ちのまま射精した。男達…特に彼女へ賭けていた者が唖然とする中、恍惚に歪んだ表情を浮かべて。

 

「射精る射精るッ♡止められてた分が一気に射精るぅううううッッ♡」

「…マジかよ……」

「幾ら何でもこれはねぇよ、くっそ…ッ!」

 

膝立ちのまま仰け反り、ネプテューヌが悦びを露わにする一方、敗北がほぼ確定した男達は不愉快そうな態度でネプテューヌを睨み付ける。そして気持ち良さげに射精するネプテューヌの姿を、拘束されたままの四人は食い入るように見つめていた。

 

「あ、あひっ…♡オチンポジンジンしてるぅぅ……♡」

「ジンジンしてるぅ、じゃねぇっての…おい、全員失格になりゃ仕切り直しだよな?」

「まー全員失格ならそうするしかねぇな。…邪魔するなよ?」

「しねぇよそんな事。テメェも何余韻に浸ってんだよ…!」

「きゃっ、なっ……や、やだ待って!まだ全然射精し足りないの!一回だけじゃまだ疼いて…ぬひぃいいぃッッ!♡」

 

精液を溢れ出させたネプテューヌはへたり込んで余韻に浸っていたが、彼女に賭けた男達は黙ってなどいない。既に女神達を所有物、奴隷としか見ていない彼等はその恨みを晴らすべくネプテューヌへと再拘束を施し、慌てふためく彼女の言葉も無視してバイブを孔へと押し込んだ。

天国から地獄。直前に堰き止められていた快楽の解放を味わったばかりのネプテューヌにとって、バイブによる二穴同時陵辱と強制寸止めは一層苦しく即座に悲鳴を上げてしまう程のものだったが、自分の番を終えてしまった時点でもうネプテューヌは淫らによがり、嬌声を上げる置き物同然。当然快楽の解放など、望んだところで得られはしない。

 

「じゃ、次は…グリーンハートにするか」

「へへっ、ネプテューヌみたいな真似はすんなよ?」

「し、しませんから早くこれを…くふぅぅ……ッ♡」

 

次に拘束を解かれたのはベール。抑圧から解放された瞬間、肉棒はびくんびくんと激しく跳ねるも、ベールはネプテューヌの二の舞にはなるまいと下腹部へ力を込める事で射精を回避。だが心身共に射精を求める今の身体ではただ耐えるだけでも相当な負担となり、ベールの表情は切なげに歪む。

 

「はぁっ♡はぁっ♡ふっ、ひ…ぃぃ……ッ♡(あぁっ♡あ、歩くだけでオチンポに響いて、すぐに射精てしまいそうですわぁっ♡け、けれど耐えなくては…耐えなくてはぁぁ……!)」

 

荒く艶かしい吐息を漏らし、太腿を擦り付けるような内股で一歩ずつ歩くベールだったが、既にその思考の中は快楽で一杯。ガチガチに反り返った肉棒の先端からはぷっくりと白濁液が染み出しており、耐え切れなくなるのも時間の問題。

それでも一歩、また一歩とベールは前に。敬意の欠片もない男達の視線と、最早それぞれの身体にすら興奮を覚えるようになってしまった女神達の視線を受けながら進むベールが目指す先は、床に引かれた一本のライン。そこまで行けば、到達すればとベールは気力を振り絞り、両手を握り締めて射精を耐え抜く。そうして普通の数倍の時間をかけて漸くベールはラインへと辿り着くが……

 

「や、やっと着いッ……ん"ん"ほぉぉぉぉおおおおぉぉッッ♡♡」

 

辿り着く事ばかりを考えていたベールは、到達と同時に我慢が途切れてそのまま射精。その瞬間、ベールは到達後腰振り十回というルールを思い出すのだが…出してしまってはもう遅い。

蛇口を思い切り捻ったが如く噴き出す精液に弾かれるように、ベールは一瞬で蟹股へ。情けない嬌声と共に精液を噴射する中、その勢いと快楽でベールの腰はガクガクと震え、傍から見れば促されるままに孔へと挿入しているかのよう。だが彼女の肉棒も精液も虚しく空を切り、ただただ醜悪さと悪臭部屋の中へと撒き散らすだけだった。

 

「ほぉッ、お"っ、ぉぉ……♡」

「うへぇ、二連続で失格とか、マジで女神はだらしねぇよなぁ」

「くくっ、だらしねぇのは雌の香りぷんぷんさせる身体な時点で分かり切った事だろ」

 

白濁液を噴射し続けたベールは、それが収まると同時にすとんとその場へ座り込む。ネプテューヌ同様その表情は射精の余韻に彩られていたが、精液を吐き出した直後でありながら彼女の肉棒もそり勃ったまま。しかしどれだけ勢い良く出そうと指定されたルールに反してしまった以上は失格であり、彼女もネプテューヌ同様賭けていた男達に恨み節をぶつけられながら再び拘束されてしまった。

三番目に選ばれたのはノワール。彼女に対しては、一切ルールに従う事なく歯向かってくる可能性を考えていた男も何人かいたが、射精を我慢しながら立ち上がる彼女にそんな様子は見られない。

 

「く…うぅ、ぁっ…ふぅぅ……ッ♡」

「おー耐えてる耐えてる、ってか……」

「あぁ、ひっでぇ顔してるよなぁ。なぁおい、それが女神のする顔かよ?」

「う、うるさ…ふぉぉ……ッッ♡」

 

疼く下半身と今にも破裂しそうな欲求に耐え、軽く揺れるだけでもはしたなく射精してしまいそうな肉棒を股に力を込める事で何とか抑えるノワールの顔に浮かぶのは、踏ん張りと疼きともどかしさによって真っ赤になりながらも鼻の下が伸びているという、何度も不恰好且つ無様な表情。元々が絶世の美女であるが故に一層際立ったその表情を笑われ反論しかけたノワールながら、今の彼女はほんの僅かでも意識が逸れればその瞬間に射精へと至ってしまうような状況。結局ノワールは反論も表情を整える事も出来ず、酷い表情のままラインへと進む。

 

「ふぉっ…んぉっ…あぁ……ッ♡」

「ご到着だなぁブラックハート。ほら、後は腰振りゃ射精してもいいんだぞ?」

「うる、ひゃ…いぃぃ……!」

 

そうして何とかラインへ辿り着き、ベールのしてしまった失敗も回避してノワールは両手を後頭部へ。その行為は全裸で陰茎を勃起させている状態に輪を掛けて恥ずかしいものではあったが、反抗心を抱きつつもそうしてしまうのが今のノワール。

それからノワールは腰を振った。いや、振ろうとした。腰を十往復、上下に振ってから己の欲求を解き放つつもりだった。だが……

 

「(だ、大丈夫…私は女神ブラックハート、誇り高きラステイションの守護女神なのよ…?そんな私がイく訳ない…たった十回、ほんの十回腰を振る位じゃ絶対にイかな)んぐッひぃぃいいいいぃいいぃぃッッ♡お、オチンポお腹に当たって射精ちゃうぅうぅぅぅぅッッ♡♡」

 

多少の勢いを付けて腰を落とし、乳房と肉棒が躍動し、先走りと寸止めで一際敏感となっていた亀頭が滑らかな腹部に打ち付けられた瞬間、先の二人と同じようにノワールも射精してしまった。出来ると思っていた十回には遠く及ばない、一回どころか半往復でノワールの我慢は決壊してしまうのだった。

支えを失ったホースの様に肉棒が暴れ回り、これまたホースから流れる水が如く精液が周囲に撒き散らされる。白濁液は床だけでなく彼女自身の身体も汚し、特に肉棒が真上を向いた瞬間にはノワールの下乳にべったりと精液が付着してしまったが、既に理性と気力の制御を離れた射精は止まらない。先程までは耐える為に歪んでいた表情も、今や快楽で歪んでおり……浅ましく射精するノワールの姿に、ブラックハートとしての品位は欠片もなかった。

 

「な、なんれぇ…♡この、私が…たった一回、でぇぇ……♡」

「くくっ、身体はすっかり淫乱の雌豚になってるって事だろ?あー、やっぱノワールには無様に射精する姿が似合うなぁ」

「おいおい、無様に射精する姿が似合うのは女神全員だろ?」

「それもそうか。にしても、ほんと無様過ぎて笑えてくるぜ…」

 

蕩け顔で呆然としながら崩れ落ちるノワールのさまを、男達は取り囲んで嘲笑う。笑われ見下される事は彼女にとって耐え難い苦痛で、ノワールは心を直接握られているかのような屈辱感を味わったが、身体には一切力が入らず脱力のまま。それどころか一度の射精では足りないとばかりに依然疼きを主張する肉棒の存在に、自分が改めて下劣な存在に堕ちてしまったのだと自覚させられ涙が浮かぶ程悔しかったが、そんな彼女も再び拘束され、強制寸止めとバイブによる責め苦を再開されてからはすぐにまた射精がしたいと恥を忘れて懇願をしてしまうのだった。

 

「つか、三人続けて失格って…こりゃ全員失格だった場合、罰を与えた方が良いかもな」

「そんな事言うなよお前、次やるのはブランだぞ?お仕置きをされる事期待して自分から失格になったらどうすんだよ」

「だ、誰がそんな事…んはぁッ、ぁ……♡」

 

冗談とも本気とも取れる男達の発言に食ってかかるブラン。しかし丁度そのタイミングで肉棒のベルトが外され、解放された途端に漏れ出る吐息。軽く肉棒が跳ねただけで感じてしまっているブランに嘲笑の視線が集まる中、彼女もまた挑戦を始める。

 

(あ、焦るな…焦るなわたし…振動を、刺激を与えさえしなきゃ今の状態でもイくのは耐えられるんだ…慎重に、慎重にぃぃ……♡)

 

ひくひくと震え、少しの刺激でも爆発してしまいそうな自分の陰茎を見つめながら、ブランは殆ど摺り足の様な動きで前進。肉棒だけでなく乳首も羞恥心と両穴への刺激によって硬く勃ち、紅潮した頬で喘ぎ混じりの吐息を漏らす彼女の姿は発情した雌そのものだったが、気力を搔き集める事でブランはラインへと進んでいく。

制限時間が設けられていない以上、ブランの判断は実際正しい。気力と理性が持つのであれば、それが最も安全な方法。…だが……

 

「ふ……ぅ、ぅ…うく…っ♡」

「んん?どうしたよホワイトハート、そこはまだラインじゃねぇぞ?」

「そ、そんなの言われなくても…分かって、る……うぁ…ッ♡」

 

ゆっくりと、静かに、着実にブランは八割程を進んだ。その甲斐あって陰茎の跳ね具合はベールやノワールよりも軽く、彼女に賭けた男達は俄かに期待を膨らませつつあったのがつい数秒程前の事。だがそこで、ブランの脚は止まってしまった。

歩みを止めたブランを煽る男達。その煽りにブランは反論するも脚は前に出ず、代わりに両手が自身の見つめる肉棒へと伸びていく。

 

「はぁ…ッ♡はぁ…ッ♡はぁぁ……ッ♡(だ、ダメだわたし…!刺激が入らないようにしたのにッ、我慢してるのに…なんで扱こうとしてるんだよぉぉ…ッ!♡)」

「お?なんだなんだ?のろのろ歩いてたと思った今度は公開オナニーか?」

「そんなッ、そんな事ぉぉ……っ♡」

 

思考とは裏腹に息が荒くなり、着実に肉棒へと近付いていく両手。混乱するブランは止めようと歯を食い縛るが、一切止まる気配はない。

これこそが、ブランの誤算。刺激を極力減らす事で射精を避けようとしたブランだったが、そうするにはあまりにも身体が快楽を溜め込み過ぎていた。ベールやノワールはそこそこの刺激が進むと同時に走っていた為逆に耐えられていたものが、その刺激すらも排除した結果、ブランの身体は自分では抑えきれない程に快楽を求める状態になってしまっていたのだった。そして、男達の多くが失格を確信する中、ふるふると首を振るブランの指先が肉棒へと触れ……次の瞬間、両手で強く握り締めた。

 

「……あ、ひっ…おぉッほぉおおおおぉおおッッ!♡」

 

消しきれない僅かな振動とは比べ物にならない刺激が肉棒に走り、快楽となって背筋を駆け上がる。一度触れてしまった手はもう止まらず、握った両手を根元から先端まで滑らせながら本気で肉棒を扱き上げるブラン。仲間にも、男達にも見られている事は分かっていながらも、既にブランの身体は快楽に抗えなくなっていた。

女神らしからぬ野太い嬌声に混じって響く、にゅちにゅちとした卑猥な水音。しかし脚を外側に開き、手だけでは飽き足らずに腰まで降り始めたブランの耳にその音は届かず、或いは届いていても一層身体が欲情するばかりで、止める気配は全くの皆無。そうして欲求のままに発情した身体で自慰に耽っていたブランは、そのままその場で射精する。

 

「あぁんほぉぉおおおおッッ♡射精るッ、射精るぅううぅうぅぅぅぅッッ♡♡」

 

精液が尿道を駆け抜け迸る瞬間の快楽で腰が引け、酷いへっぴり腰となったままブランは精液を陰茎から吐き出していく。五人の中では最も小柄かつ貧相な身体付きの彼女だが精液の勢いや量では一切劣らず、むしろ小柄な分より多く出しているようにも見える彼女の射精。それを自らの手で、望んでしてしまうなど恥以外の何物でもない筈だったが…射精しながらも両手は肉棒を扱き続けていた程に、ブランは肉棒に夢中だった。

 

「時間かけといてこれかよ…中途半端に期待させやがって……」

「いやいや期待通りだろ。ラインにも到達出来ねぇなんて、流石は性奴隷一号のネプテューヌと二号のブランじゃねぇか」

「俺が言ってんのは賭けの話だっつーの。てかもうこれ、マジで全員失格になるんじゃね?」

 

軽い爪先立ちのまま余韻で足腰を震わせていたブランは、その余韻が引くと同時に自慰を再開しようとするも、男達に両腕を捻り上げられそのまま拘束。射精直後という事もあってか抵抗どころか男達を多少手間取らせる事すら今のブランには出来ず、先の三人と同じ末路を辿っていく。

立て続けに四人が失格となり、残った最後の一人はイリゼ。既に男達の何割かはイリゼもまた失格になると踏み、全員への罰を考え始めていたが…イリゼの取った行為は、そんな男達の想像を超える。

 

「う、ぁ…ふぅ、ぅ……!」

「おぉ…?…そうか、確かにそれは駄目とは言わなかったもんな……」

 

拘束を外されたイリゼは、途端に前へ倒れ込む…と思いきや、その寸前で両手を突いて四つん這いの形に。初めは偶々そうなっただけだと思った男達だったが、イリゼがそのまま歩き出した事で気付く。最初からイリゼは、そのつもりで前へ身体を倒したのだと。

 

(大、丈夫…いけ、るぅぅ……っ!)

 

赤子の様に床を這って、だが安定して進むイリゼ。男達の見立て通り、イリゼは最初から四つん這いで進むつもりだった。

最後となったイリゼは当然バイブによる責めを受けていた時間も長く、余裕などは微塵もない。だがその反面、イリゼは先に行った四人の姿を、失敗を見る事が出来ていた。だからこその、四つん這い。陰茎を揺らさない為の安定性と、自慰を我慢出来なくなる前に進むだけの速度を両立させる手段を、彼女は導き出していたのである。

勿論それは滑稽さと引き換えであり、ベールに次ぐスタイルを持つイリゼが手脚を震わせ、先走りをだらだらと垂らしながら四つん這いで進む姿は男達全員の笑いを誘うものだったが、既にイリゼはそれを気にするような精神状態ではなかった。

 

「ふっ…ふっ…ん、う……」

「うん?何だありゃ、生まれたての子鹿の真似か?」

「いや何言って…って、確かに何やってんだ…?」

「ふー…ふー…は、ぁっ…んんんんっっ!♡」

『おぉ……!』

 

策が功を奏し、イリゼは陰茎を殆ど揺らす事なくライン前へと到着。しかしそこですぐに立ち上がると思いきや、イリゼは膝と手の平を浮かせた姿勢で身体を前後に軽く揺するだけ。その不可解な行動に男達は疑問を抱き、何のつもりなのかと一層の注目を向ける中……何度かの前後運動の末、イリゼは前に揺れた瞬間跳ね上がった。

半ば四つん這いの形から両手を後頭部に当てた直立の状態へとイリゼが姿勢を変えると同時に、その勢いに煽られてイリゼの肉棒も大きく躍動。べちん、と肌同士がぶつかる音が部屋内へと響き、ノワールの時と同等かそれ以上の衝撃にイリゼの肉棒は激しくビクつくも、次の瞬間にはもうその肉棒がぶるんと下に躍動する。

 

「んほぉぉッ♡あぁんッ♡はひぃッ♡んっひぃいいッッ♡」

「凄ぇダイナミックなエロダンスだな…さっきのは一気に立ち上がる為に勢い付けてたのか……」

「うはっ、チンポ滅茶苦茶震えてんじゃん!これだよこれ、このクッソ無様な姿が見たかったんだよ!」

「てか、これいけるんじゃね?いけるよな?」

 

膝を曲げ、肉棒も髪も振り乱して上下に腰を振りたくる。一見必要以上な、それこそ男を欲情させたくて過剰に腰を振っているようにも見える彼女の動きだが、それもまた射精を耐える為の手段。普通に振れば十回に到達する前に射精してしまうと学んだイリゼは、強い刺激を絶やさず自らの陰茎へと与える事により、射精の瞬間を遅らせていたのだった。

最後まで待たされ、最後まで射精をお預けにされ、イリゼは解放の時点で理性のタガが飛んでいたのだろう。そう思わせる程にイリゼの動きは激しく、彼女の頭の中もやり遂げそのまま射精する事が思考のほぼ全てを埋め尽くしていた。そうして遂に、イリゼは待ち侘びた射精の瞬間を迎える。

 

「ろくっ♡ななっ♡はちッ♡きゅぅぅッ♡じゅっ……ん"ぁ"あ"あ"ああああぁぁッッ♡♡」

 

腰振りに合わせ、必死そのものなカウントを行っていたイリゼ。そのカウントが指定された数字へと到達し、下から跳ね上げられた肉棒の先端が上昇の頂点へと至った瞬間にイリゼは射精した。

下腹部で煮え滾り、強制的に濃縮され続けていたいた精液はごぷっ、という音と共に迸り、噴水の水の様に周囲へ飛散。既に四人の射精で汚れていた床へと新たな白濁液が降り注いで、その内の何割かは落ちる事なくイリゼの身体を濁った白に染めていく。

 

「うわきったね…もう床べっとべとじゃねぇか…」

「床はこいつらの身体で拭いとこうぜ。それと…ヘヘっ、どうやら今回はイリゼに賭けた俺達の勝ちみたいだな」

 

鼓動の様な肉棒の反応に合わせて続いたイリゼの射精。明らかに五秒十秒ではなかった長い射精が漸く終わったところで、イリゼは涎を垂らしながら背後へ転倒。そして一度の射精で体力の多くを消費してしまったイリゼを次々と取り囲んでいくのは…各々の肉棒を露出させた、下品な笑みの男達。

 

「腰振りエロダンス射精ご苦労さん。五人中四人が失格っつーしょうもねぇ結果には終わったが、まぁ約束は約束だ。今から俺達全員で犯してやるから、感謝してマンコとアナルを締めるこったな」

「ふぇ……ぁ、待っれ…少し、休ませ……ぬぐひぃいぃぃぃぃッッ♡♡」

「あぁ?こちとらテメェ等の痴態見せられてこうなってんだ。だったら黙って犯されてるのが筋だろうがよッ!」

「しょ、しょんなッ♡ダメっ、今イったばかりなのにオチンポ挿れちゃ……ふごぉぉっっ♡」

 

乱暴に仰向けへとされたイリゼの秘裂に当てがわれる、そり立った男根。足腰立たない状態のイリゼは休憩を望むが、そんな言葉など無視して男は膣を突き上げる。

それに愛液が垂れっ放しになる程出来上がっていたイリゼの膣も一発で絶頂してしまい、そこから始まるイリゼへの輪姦。秘裂に後孔、口に胸と肉棒を突っ込む事が出来る場所は瞬く間に塞がれ、更に手や足も性処理道具の如く使われていくイリゼ。…勿論そこに、イリゼの尊厳などは欠片もない。

 

「おごふぅぅッ!んぐっ、ぶほっ……ォォおおンっっ♡」

「はぁ?何言ってんのか分かんねぇっての!」

「ありがとうございます、もっと犯して下さいじゃね?」

 

とてもそれが報酬だとは思えないような扱いのまま、イリゼは犯されていく。明らかに苦しんでいる呻き声も構わず嬲る男達の手と男根によって、射精と絶頂を繰り返す。そのさまは、残酷以外の何物でもなく……だがそれを、悲痛な叫びと共に食い入るようにして見つめる女性が四人いた。

 

「犯してッ、わたしも犯してぇぇッ!もうこのまま寸止めとバイブで放置されるのは嫌ぁあああッ!」

「射精てッ、射精てよぉぉっ!なんで射精ないのッ!こんな、こんなベルトを嵌められてるだけなのにいぃぃぃぃッ!」

「オチンポがッ、オチンポが破裂してしまいそうですのッ!後生ですから、は、外し…外して下さいましぃぃいいぃッ!」

「お、オマンコもアナルも好きに使ってくれていいっ!ファラもするッ!だから、頼むからわたしにもシてくれぇええぇぇッ!」

 

それは、失格者として再び玩具責めと強制寸止めを受けるネプテューヌ達。彼女等はあまりにも惨めな自分達の懇願に、自分で自分を軽蔑してしまいそうな程の屈辱感なり襲われていたが、それを遥かに超えるのが射精への欲求。僅かな希望も打ち砕かれ、目の前で犯され存分に射精するイリゼの姿を見てしまっているが故に、その欲求は先程までの比ではない。

そんな彼女達を、暫く男達は無視していた。無視し、懇願する四人を楽しんでいたが…その内数人が視線を合わせ、四人の方へと向かっていく。

 

「は、外してくれるのっ!?だったら早く…ひぎぃぃッ!」

「調子乗んなパープルハート。…そんなに犯してほしきゃ、さっきのイリゼみたいに腰を振るんだな」

「そうそう、オチンポ欲しいですって連呼してな。それで俺達がその気になりゃ、ひょっとしたら犯してやるかもしれねぇぞ?」

『……っ…!』

 

近寄った男達は足枷で繋がって四人の腕を引っ張り、繋がったまま四人を立たせる。それからすぐに手を離すと、興味を失ったかのように再びイリゼを犯す場所へ。

こんなもの、自分達へより無様な格好をさせるだけの口実に過ぎない。どうせ、してくれる訳がない。…四人共、頭の中では分かっていた。余計辛くなるだけだと理解していた。だが……彼女達はもう、一瞬足りとも耐える事など出来なかった。

 

「オチンポッ!オチンポ欲しいのぉぉッ♡」

「オチンポ欲しいッ!オチンポ欲しいぃいいぃッ♡」

「オチンポっ♡欲しいっ♡ですぅぅうぅぅッ♡」

「オチンポぉぉぉぉッ♡欲しいッ!オチンポ欲しいぃぃッ♡」

 

四人並んで股を広げ、ぶるんぶるんと肉棒を震わせて踊る淫靡で無様な腰振りダンス。揺れる事でバイブの刺激は更に通り、ベルトを嵌められたままの肉棒は尚一層辛さを増していくのだが、それでも四人は止めない。男達が誰一人として見ておらずとも、彼女達は止められない。品位も凛々しさも、何もかもが抜け落ち代わりに無様さと卑猥さだけが際立った守護女神。そんな彼女達の視線の先にいるのは、ただ犯され射精と絶頂をするだけの物と成り果てた、もう一人の無様な女神。

そうしてこの日、イリゼは男達全員が満足するまで犯され続け、やはりネプテューヌ達は最後まで犯される事もベルトを外される事もなかった。そんな彼女達は最早…誰がどう見ても男達の所有物、男等の性奴隷でしかないのだった。



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淫欲に成りし性奴隷 12

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ブラックハート

内容・ふたなり 拘束 痒み責め 放置 撮影 箱詰め


留まるところを知らない、男達の欲望。より不遜に、より過激に、より大胆になっていく女神への調教。初めは許される筈もない悪事が明らかになる事を危惧し、慎重さを最優先に陵辱の都度、時間に余裕を持って女神達を帰していた彼等だったが…今は、それも変わりつつあった。

 

「ふぅ…ふぅ…く、ぁっ……♡」

 

静かな廃墟の一室。一見すれば無人の空き部屋。しかしそこに置かれたロッカーの様な箱から僅かに漏れ出す、淫靡な息遣いと濃い雌の臭い。

外観からは分からない、想像すらも付かない事だが……その箱の中には、夜通し五人の女神が閉じ込められていた。

 

「か、ひゅ…ぅぁ……」

「で…射精る……っ…♡♡」

 

誰のものかも分からない声に、自分の分泌した物かも分からない体液。むわっとした湿度と、むせ返るような臭いの空気。だがそれもその筈、その箱は通気性がほぼゼロであり…五人どころか三人だったとしても、身体が押し潰されてしまいそうな程の広さしかないのだから。

 

(…どれだけ、経ったの…早く、ここから…出して……)

 

手脚どころか指先すらもまともに動かせない程の空間で何時間も放置され続けた彼女達は、心身共に疲労困憊。極限まで押し付けられた胸や陰茎は僅かな動きでも擦れ、不規則に快楽を得ていた彼女達だが、疲労困憊の中で終わりも見えずにそれが続けば快楽であろうと圧迫感同様苦痛になり得る。加えて今その箱の中は苦痛や不快感がひしめき合っているも同然の状態であり、もう何時間もの間呻きとほんの少しの呟き以外を五人は発していない。

 

「さーて、一夜漬けの女神供はどうなってっかな〜っと」

「うへぇ、まだ蓋開いてもいねぇのに臭いが漂ってくるじゃねぇか…」

 

それから数十分後、部屋に訪れた何人かの男達は箱を閉める鍵や巻かれた鎖を取り外し、下劣な期待を抱きながら扉を開く。するとその瞬間、底の部分から白濁の混じった液体が箱から外へと流れ出し……全身がべったりと濡れ、魂の抜けたような顔付きで、しかし乳首と陰茎だけは競い合うように硬く勃った五人の性奴隷の姿が露わになった。

 

「おいおい…マジで凄ぇ臭いだな…一瞬くらっときたわ……」

「そりゃ女神の汗やら愛液やらが、淫乱な身体同士で熟成されて生まれた臭いだぜ?それ位なるのは当然だろ」

「けど、ここまで臭いが強いとなぁ…つか、出すのも一苦労だな……」

「世話がかかるよなぁ、女神様は。…まぁ、こうしたのは他でもない俺等だけどな!」

 

あまりにも強い臭いに何人かが顔をしかめ、その後男達は箱から五人を引っ張り出す。好き勝手に言われ、煩雑に扱われる彼女達だが、反抗の意思は誰一人見せない。しかし、疲弊し切った身体では、反抗の力どころか意思すら湧き上がらないのも仕方のない事だろう。……と、男達は思っていた。だが……

 

「……っ…!」

「うぉっ!?テメェ、何しやがる!」

「あ、おい待てッ!くそっ、どこ行くつも……んなッ!?テメェ等…!」

 

詰め込まれていた最後の一人、ノワールが箱から引っ張り出された次の瞬間、彼女は自身の腕を掴む男を突き飛ばしてその場から逃走。一拍置いて彼女の意図に気付いた男達は怒号を上げて追いかけようとするも、残りの四人が次々と体当たりを仕掛けて男達の行動を邪魔していく。

 

「……皆…!」

「行け、ノワール…!」

「わたし達の事はいいから、早く…ッ!」

 

開きっ放しの扉の前まで辿り着いたノワールは躊躇うように振り返るも、四人は男達を押さえながら言葉と瞳で彼女を後押し。それを受けたノワールは拳を握り締めながらも頷き、決死の思いで走っていく。

男達が少しずつ増長させていた油断に、五人は気付いていた。そして次に箱から解放される時、男達は自分達の反抗など想像もしていないだろうと見込みを立て、最後に出された一人が逃走し、残りの四人は全力でその場の男達を足止めするという策を練っていたのだった。

成功する確率は決して高くない、仮に成功したとしても逃げる一人は四人を見捨てなければならないという、彼女達にとっては過酷な選択。だが、既に実行へと移した以上は後戻り出来ないと、ノワールは薄暗い廊下を駆ける。

 

(待ってて、皆…!すぐに戻ってくるから…!)

 

見捨てると言っても、それはあくまで一時的な事。廃墟の場所や男達の素性さえ分かってしまえば逆転は十分に可能で、そうすればこの恥辱にまみれた日々も終わらせられる。その思いがノワールの原動力であり、疲弊し切ったノワールの身体を動かす力。

…だが、なけなしの気力だけで踏ん張るには、あまりにも彼女の身体は疲れ切っていた。

 

「はぁ…はぁ……」

 

部屋を出てから数分後、階段で一番下まで降りたノワールは、その階段裏の物陰に隠れていた。

飛ぶだけの体力もなかったノワールは、ふらつく脚で一階まで逃走。しかしそこから出入り口を探そうとしたところで男達の声が聞こえ、一先ず隠れたのが階段裏。幸いまだ距離はあり、場所も特定されていないようだったが、とても余裕を持てるような状況ではない。

息を殺し、見つからない事を願って身を潜める事数十秒。無事男をやり過ごせたノワールは、物陰から顔だけを出してゆっくりと見回す。

 

(…もう私が逃げたって事はあの場にいなかった奴等にも知られてるでしょうし、出入り口を固められたらどうしようもなくなる…。…なら、チャンスは…今しかない……ッ!)

 

持ち前の強気で自らを奮い立たせ、身体に鞭打ち片膝立ちから立ち上がる。見つかれば終わりだが、見つからないかもしれない。可能性があるのなら、諦めずに賭けてみたい。そんな思いで息を吸い込み、意を決して床を蹴るノワール。

だが、ノワールは気付いていなかった。箱の中で煽られ続けた身体の興奮は未だ収まっておらず、片膝を突いていた間に床へ小さな水溜まりが出来てしまっていた事を。

 

「なっ、しまっ……〜〜〜〜ッッ♡!?」

 

秘部から零れた愛液溜まりに脚を取られ、ノワールは転倒。それだけならば、まだ何とかなったのかもしれないが…彼女には肉棒が、萎える事を知らず、痛みすらも快楽に変換してしまう醜悪な性器が股にあった。

床と身体に押し潰され、電流が走ったような衝撃をノワールを襲う。それは、平時であっても転げ回ってしまうような、激しく鋭い痛みと快楽。そしてそんな刺激を、立つのも辛い程の今のノワールが耐え切れる筈もなく……彼女の意識は、快楽に飲まれながらゆっくりと闇へ沈んでいった。

 

 

 

 

目が覚めて最初に見えたのは、塗装の剥げた壁と扉。それを目にした時点で、ノワールは理解した。自分が、逃走に失敗したのだと。

 

「……っ…」

 

成功すれば、今の生活に終止符を打つ事が出来た。だが失敗すればどうなるかは、考えるまでもない。しかも自分一人だけならばまだしも、今の自分は四人から思いを託されていた。にも関わらず失敗してしまった事にノワールは歯噛みし、悔しそうに表情を歪め……そうして気付く。自分が今拘束されているのは、廃墟内のトイレの個室である事に。

 

「ここ、って……」

「お、やっと起きたな馬鹿女神」

 

個室の外で待機していたのか、それとも偶々か、ノワールが呟いた数秒後に個室の中へと入ってきたのは二人の男。彼等に対しノワールは睨むも、男達はへらへらとした笑みを崩さない。

 

「残念だったなぁ、折角頑張って逃げてたのによぉ」

「…五月蝿い……」

「くくっ、だが滑稽だったぜ?物音がしたと思って来て見れば、テメェが精液溜まりの中でアヘ顔晒してぶっ倒れてたんだからな」

「あ、あれは…くっ、私がミスしなきゃ見つける事も出来なかった癖に、偉そうにしてんじゃないわよ…!」

 

男の嘲りに、ノワールは顔を赤くしながらも飛びかからんばかりに反論するも、腰をベルトで便器に固定されている為立ち上がる事も出来ず、乳房と陰茎がぷるんぷるんと躍動するだけ。それどころか陰茎はぴくぴくと震えながら次第に勃ち始め、男達の視線を受けながら硬くグロテスクにそり勃っていく。

 

「おいおい何チンポ勃たせてんだよ、アヘ顔晒してた自分の姿想像して興奮してんのか?」

「何だよそれ、マゾ過ぎるだろ!逃げるの失敗した挙句無様な姿になった自分に興奮って、マジウケるんだけど!」

「な……ッ!?そ、そんな訳ないでしょ!誰がそんな事で…ッ!」

「いやぁ、こりゃトイレで全裸拘束されてる自分の姿を見られてる事に興奮してるのかもしれねぇぞ?」

「うっわ、ブラックハート変態過ぎ。そんなんだからこんな状況でもチンポおっ勃てられるんだな」

「あ、あんた達……ッ!」

 

肉棒を勃起させている事を笑われたノワールは、当然その理由を否定。しかし男達は反論を聞きもせず、じろじろとノワールの肉棒を見ながら暫し嘲笑。もしもっと体力が戻っていれば、この二人を今すぐにでも黙らせる事が出来るのに、とノワールは真っ赤な顔のまま睨み付けていたが……不意に男が笑みを消し、冷たい声でノワールに言う。

 

「…つか、何調子乗って逃げようとしてんだよ。テメェも他の女神も俺達の性奴隷なんだよ、その自覚足りねぇんじゃねぇの?」

「……黙りなさい、下衆が…どんなに威張り散らそうと、あんた達は全員最低の犯罪者なのよ。あんた達こそ調子に乗ってないで、今すぐにでも私達を解放しなさッひぎィいぃぃッッ!?」

「あ?テメェほんとに立場分かってねぇみたいだな」

 

他者への敬意が微塵もない男の言葉にノワールの怒りも極まり、冷え切った声で男を糾弾。だが…その言葉を締め括る直前、勃ち切った肉棒を容赦無く蹴り付けられ、ノワールは悶絶。便座の上で脚をばたつかせて痛みに呻く中、片方の男が取り出した端末の操作を始める。

 

「やっぱテメェ等にはもっと調教して、徹底的に自分達が性奴隷だって事を教え込まなきゃいけないって事がはっきりしたわ。…ところでノワール、今四人がどうなってるか知りたいか?」

「……っ…どうせ罰だとか言って、また陵辱してるんでしょ…?」

「はっ、誰がそんな生温い事なんざするかっての」

 

ノワールの回答を一蹴し、端末の画面を見せる男。嫌な予感がしながらも、その端末へと目をやるノワール。そして、そこに映っていたのは……

 

『ふぐぅぅううううううぅッ!!ぐふぅッ、ぅぐううううぅぅぅぅッッ!!』

 

…目隠しとギャグボールを嵌められた状態で身動き一つ取れない程に拘束され、膣と後孔に挿れられた電極棒、それに両の乳首を挟む鉄製クリップへと電流を流されているイリゼ達四人だった。

 

「……──ッ!」

 

耳を塞ぎたくなる程に絶叫し、ギャグボールの穴からは泡を吹いている四人の姿にノワールは絶句。しかもどうやら通電はペースも時間も一定ではなく、一瞬だけ流れる時もあれば、数十秒間流れ続ける時もある様子。調教どころか拷問、或いは最早嬲り殺しでしかない所業に彼女は顔面蒼白になるも、男達は再びにやつき始める。

 

「あーぁ、可哀想になぁ。テメェが失敗しなきゃ、こうならずに済んだのかもしれないのによぉ」

「……っ!…そ、れは……」

「へっ、でも安心しろよブラックハート。罰を受けるのは、こいつ等四人だけじゃねぇんだからな」

 

罰を受けるのは四人だけではない。その言葉を聞いた瞬間、ノワールの肩がぴくんと震える。

この瞬間、ノワールは想像していた。自分も四人と同じように、拷問同然の責め苦を受ける事を。その苦痛を。…だが、その想像に反して、男が持ってきたのは小瓶と筆。

 

「……え…?」

「ま、この流れでこれじゃ意味分からねぇだろうな。だがすぐに分かるさ」

 

虚を突かれた表情のノワールが見つめる中、男は小瓶の中の液体に筆を浸し、続けてそれを彼女の肉棒に塗り始める。

冷たく粘性のある液体と、細く柔らかい毛の集合体である筆。まるで系統の違う刺激を陰茎に受け軽い快楽が下腹部を走るも、今のところノワールの表情は変わらないまま。

 

「…ぅ…あっ……♡」

「ひんやりした感覚と、筆で撫でられる刺激は悪くないだろ?まぁせいぜい今は楽しんでろよ、こっから地獄が始まるんだからな」

「…何なのよ、これは……(塗られてるのは…媚薬か何か…?)」

 

亀頭、裏筋、陰茎体と満遍なく筆は走り、液体も陰茎の全体に広がっていく。その内、次第にノワールはむずむずとした、何か疼くような感覚を陰茎に覚え始め、その症状から媚薬を想像したが、どうも何かが違っている。

そこでノワールは、感覚を冷静に分析し、考察しようとした。だが男が塗り終えてから数分後。陰茎に走る感覚は、爆発的に強まっていた。

 

(か、痒いっ……痒い痒い痒い痒い痒いぃぃぃぃぃぃッッ!!)

 

清掃などされていない、埃を被った便器の上。そこでノワールは歯を食い縛り、全身から脂汗を噴き出しながら陰茎の痒みに悶えてきた。

 

「……──っっ!〜〜〜〜ッ!」

「おーおー、堪えてる堪えてる。なぁおいノワール、もうこれが何なのかは分かっただろ?」

 

痒みを、叫びたい衝動を必死に耐えるノワールに対し、にやけ顔の男が一つ質問。しかしノワールは答えない…というより、我慢で精一杯で答える余裕自体がない。

 

「うへー、痒そー…しっかし、よくこんなもんあったよな…」

「何かの植物の成分らしいな。んじゃ、カメラも用意するか」

 

真っ赤に充血したノワールの肉棒にもう一人の男は軽く引きつつも、愉快そうに彼女を眺める。そして二人は個室の外からビデオカメラと三脚を持ってくると、ノワールに合わせてその場にセット。ノワールの拘束に緩みがない事を確認すると、彼等は個室を後にする。

 

「じゃ、こいつはどんなに少なく見積もっても数時間は効き目が切れねぇから、ゆっくり楽しむこった」

「……っ!?なッ、じゃ…あ、あんた達は……っ!」

「どこ行こうが俺達の勝手だろ。勿論見ての通りテメェの姿は撮っておくが」

「じゃ、撮影開始…っと。あぁそうそう、因みにそれは放置すればする程痒みが増すらしいから、気をしっかり持っておくんだな」

「そんな……っ!ま、待って…ねぇ待ってぇぇッ!」

 

置き土産の様に、底意地の悪い笑みで残酷な事実を放って扉を閉じる男達。思わず叫んだノワールだがその声は扉に阻まれ、男達の足音が遠ざかっていく。

 

「……ぅ…ぁ、あぁ…」

 

ノワールは震えていた。肉棒を襲う常軌を逸した痒みに、それがまだ序の口なのだという言葉に。そして、男達の足音が聞こえなくなった時……張り詰め堪えていた衝動が、爆発する。

 

「……っ…痒い…痒い痒い痒いぃぃッ!いやぁ!ああぁぁあぁぁぁぁッッ!」

 

ここまで必死に我慢してきた感情をぶちまけ、狂ったよう暴れ回る。ノワールの肉棒を蝕む痒みは、嘗て経験した事がない程のもの。普段の感じる痒みはおろか、半端な痛みよりも辛いとさえ思わせる痒みの暴力。今すぐにも爪を立て、掻き毟りたい衝動に駆られるノワールだが、その思いは叶わない。

暴れ回ってあるノワールだが、その言葉通りと言えるのは自由な両脚のみ。腰は勿論の事、両腕も天井から吊るされた手枷で拘束されている為に彼女は掻くどころか身をよじる事すら満足に出来ず、特に最も振りたくりたい腰回りはビクともしない。

 

「無理っ、無理ぃぃいぃっ!こんなの耐えられないぃぃいいいいッ!」

 

トイレから男達は去ったとはいえ、自分の姿は目の前のカメラで撮影中。それは分かっていながらも、ノワールは叫ぶ事を止められない。叫んで少しでも発散しなければ…というよりも、あまりの痒さにじっとなどはしていられなかった。

 

「ふぅぅっ!んっ、んぅっ…あぁぁ……っ!」

 

手で掻く事も身をよじる事も出来ないノワールは、ほんの僅かに触れるだけでも…と足を折り曲げ指先を伸ばすが、足の爪は虚しく空を掻くばかり。

幾らやっても足が届く事はないと理解すると、今度は下腹部に力を込め、肉棒を跳ねさせる事で少しでも痒みを散らそうとする。だが多少跳ねたところで痒みには何の変化もなく、それどころか意識を下腹部に集めてしまったばかりに、一層の痒みがノワールを襲う。

 

「はぁっ、あぁ…痒い…痒い……痒いぃぃぃぃッ!誰かっ、誰かぁぁッ!」

 

手も足も出ない、痒みを和らげる事も叶わない。ただ耐えるしかないのだと身をもって知ったノワールは手足の指を握り締め、意識を逸らす事で衝動に対抗しようとしたが、じっとすればその瞬間から痒みは急激に膨れ上がる。

運動後、止まると途端に噴き出す汗のような痒みの渦に、ノワールが耐えられたのは数十秒足らず。耐え切れなくなったノワールは再び狂ったように脚をばたつかせ、変わらぬ痒みに無意味な事だと思い知らされ、暫くするとまた訪れる数十秒の静寂と沈黙。繰り返される静と動だが摩耗していくのはノワールの体力と精神力だけで、男の言葉通り痒みはより強くなっていく一方だった。

 

「はーっ…はーっ……痒いぃぃ…オチンポ痒いのぉぉ……っ」

 

どれ程時間が経っただろうか。何度も何度も静動を繰り返し、絶叫し続けたノワールは、完全に憔悴し切っていた。

元々疲労困憊だったところで決死の逃走を行い、それが失敗した上での痒み責め。さしもの女神もこの地獄は心身共に跳ね除けられず、今や為すすべなく呻くだけの状態へと成り下がっている。

 

(狂う…狂っちゃう…お願いだから誰か来て、来てよぉぉ…!犯してくれていいから、土下座でも何でもするから…オチンポ掻いてぇぇ……っ!)

 

ぐったりとした肢体とは裏腹に、肉棒だけは過剰過ぎる痒みの猛威で反り返り、ビクンビクンと時折震える。その先端からは涙を流すように先走りが溢れていたが、それだけで塗られた液体を洗い流すなど到底不可能。結果先走りはただ肉棒を淫靡に彩るだけで、変わらずノワールの精神は痒みによって嬲られ続ける。

このまま男達が戻ってくるまで延々とこの苦しみが続くのか。男達が戻ってきたとして、その時自分は解放されるのか。頭の中をよぎるのはそんな事ばかりで、生来の気丈さは既に折れかけ。……と、そんな時だった。

 

「……あ、ぇ…?」

 

不意に視界の端で捉えたのは、床に転がっていたトイレブラシ。片付けられる事もなく放置され続けたのだろうか、見るからに古びたそれを認識した瞬間、ノワールの脳裏にある考えが浮かび上がる。

 

(……っ…あれを…あれを、使えば……)

 

ごくり、と飲み込む生唾。頭の中ではそれを求める思いと禁忌とする思いがせめぎ合い、しかし無意識の内に脚が伸びる。

トイレブラシが落ちているのは、足の指先がギリギリ届くかどうかの距離。そこへ迷いながらも震える身体で必死に伸ばし、遂に親指が持ち手に触れる。

 

「…ぅ、ふ…うぅ……!」

 

届いた事を切っ掛けに求める思いが優勢となり、動きを押し留めようとしていた思いは瓦解。脚の付け根から指先まで一直線になる程ぴんと伸ばしたノワールは、何とか脚の親指と人差し指で持ち手の先端を挟む事に成功し、掬うように持ち上げる。

それだけでも自然に緩んでしまう頬。逸る気持ちを押さえながら慎重にブラシを下に向け、気が狂いそうな程の痒みを訴える自身の陰茎へと近付けていく。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……っ♡」

 

吐息が昂る。期待に心が湧き、ブラシと肉棒の接触を今か今かと待ち侘びる。そして実際の何倍にも感じる時間の末……トイレブラシの固い毛が、敏感な亀頭の先へと触れる。

 

「ぬひぃぃいいいいぃいぃぃッッ♡♡!」

 

その瞬間、亀頭へと迸った桁違いの快楽。ブラシに僅かながらも擦られ、痒みが我が物顔で蹂躙していた肉棒への、初めての刺激。それはノワールの想像を遥かに超える程激しく、甘美で、凄まじく……精液を噴き出すと共に、すとんとブラシを落としてしまった。

 

「ひょ、ひょっと…触れただけなのにぃぃ……♡」

 

ぶるんぶるんと跳ね回りながら噴き出した肉棒と、下腹部から広がるように全身を痙攣させたノワール。爆発した快楽の深さにノワールは暫し脱力していたが、余韻が冷め始めると同時にぶり返す猛烈な痒み。

それ自体は、射精前と大差ない欲求。。せいぜい降り掛かった精液が張り付いて痒む程度の差異。だが、一度その痒みから解放される快楽を知ってしまったノワールは、もう争う術など存在しない。

 

「はっ、はぁぁ…!早くっ、早くぅぅ……ッ!」

 

自分の身体と便器が邪魔で見えないトイレブラシを足の感覚で探し出し、再びノワールは足指で挟んで持ち上げる。しかし今度は更に持ち上げ、秘裂どころか肛門までもがカメラにはっきりと映るような姿勢になって漸く停止。挟んだ地点を軸に、足裏に沿うような角度まで回転させると、続けて同じ高さまで持ち上げた逆足でもって、付着していた精液も気にせずブラシの柄を挟み込む。

尻を突き出し、脚で歪な菱形を作ったノワールは、どこからどう見ても間抜けな学校。その上で両足の親指人差し指で力を込めて柄を握り、絶対に落としたくないとばかりに両足裏でも保持しているのだから不恰好な事この上なかったが、そんな事よりも今は痒み。暴れる掻痒感を鎮める事が、今の彼女の最優先事項だった。

 

(もうすぐ…もうすぐ…後ちょっ…とぉおぉぉぉぉおおぉっっ♡)

 

保持が完全すると、すぐに…しかし慎重にノワールは下へ。そうしてまた亀頭とブラシが接触すると、腰が浮きそうな快楽が再び走るも、今回は何とか維持成功。ノワールは悦びに満ちた笑みを浮かべて、痒む肉棒を擦り始める。

 

「はー…っ♡んぁぁっ♡いいッ、気持ち良いのぉッ♡」

 

便器を掃除する為に固く作られたブラシの毛が裏筋を引っ掻き、ノワールは口から艶やかな熱を帯びた声を漏らす。亀頭の頂点から滑るように裏筋へと移り、真下まで掻き下ろし、歓喜の吐息と共に押し付けながら引き上げる。手よりも自由の効かない足という事で、その上下運動はゆっくりとしたものだったが、得られた刺激はノワールには十分過ぎる程に甘く痺れるものだった。

勿論、擦るのは裏筋だけではない。上面も、側面も、凹凸一つ一つに至るまでノワールは入念に、熱烈にブラシで掻き上げていく。

 

「んひっ♡ま、また射精ちゃうっ♡ブラシでイくぅぅっっ♡♡」

 

痒み地獄から解放される快感と、煩雑ながらも手やオナホとはまるで違う新鮮な刺激で再び射精。ブラシを汚く彩るように噴出した精液は飛び散り、一度目の射精と合わせて個室内には生臭さが立ち込め充満していく。

されどノワールは気に留めない。というよりも、痒みの解消とそれによる快感で頭が一杯となっている今のノワールには、他の事を考える余地自体がなかった。

 

「…っ……くはぁあ…っ!だ、めぇ…気持ち良い、けどっ…掻いても掻いても収まらないぃぃ……♡」

 

先程よりも射精の余韻は短く、すぐにぶり返してくる陰茎の痒み。その痒みに急かされるようにまたノワールはブラシを擦り付け、引っ掻き、扱いて射精。痒みを完全に忘れられるのは射精の瞬間と余韻の間だけで、それが過ぎれば痒みの奴隷。最早痒みを取る為に掻いているのか、肉棒を蝕む痒みに掻かされているのか分からないような状態だったが、それでもノワールは続ける。何度も何度も、何往復も足でブラシを動かし続ける。そして……

 

「はひっ、くひっ……ふぁ、ぁ…ぅ、く…うぅ、ぅ……」

 

…いつしかノワールは、ぽたぽたとその透き通るような薄浅葱の瞳から涙を零していた。

零れ落ち、頬を伝い、整った形の顎から身体へと落ちていく涙。……あまりにも惨めだった。屈辱的な格好で縛られ、何の抵抗も出来ずに痒みへ屈し、便器の中や周辺を洗っていたのであろうブラシを、情けない姿勢で掴んで必死に陰茎へと擦り付けている、無様極まりない今の自分が。惨めで惨めで、気付けばノワールは泣いていた。

 

(悔、しいっ…皆の期待に応えられなくて、あいつ等を更生させるどころか捕まえる事も出来なくて、挙句やってるのがこんな人として最低のオチンポ弄りなんて…しかも、この姿を全部…撮られてるのに…なのに脚、止まんない…っ!痒みに、抗えない……っ!)

 

羞恥に染まった頬に涙が流れ、屈辱に表情が歪み、しかし身体は汚らしいブラシで痒む肉棒を擦り続ける。それも全て目の前のカメラで撮られているのだと思うと気が遠くなりそうな程の屈辱感が込み上げてきたが、脚はただひたすらに快楽を求めて動き続ける。

性行為の快楽とは違う、苦痛から解放される事への悦び。擦ればそれを得られ、擦らなければ狂いそうな痒みに際限なく襲われるという中ではノワールに選択肢などある筈もなく、悔しさを募らせながらもノワールは延々と肉棒を掻き続けるしかなかった。

 

「ぁはっ、ぁ…!うひっ…!オチンポっ、掻いてっ、またイっ…んんンンッッ♡♡」

 

もう何度目なのかも分からない、副次的な射精。萎える気配もない肉棒から精液が噴き出す事で、一時的に訪れる安堵の時間。だが……

 

「…ふ、ぇ……?な、なんれ…なんれまだ痒いの……っ!?」

 

背筋が凍り付くような、にも関わらず全身が燃えるような、困惑と動揺と恐怖の感情。痒みが引かない。これまでは絶頂の快楽に飲まれて消えていた掻痒感が、射精を迎えてもまだ疼いたまま。

そして、ノワールは思い出した。この痒みは、時間が経つにつれて強まるのだという事を。

 

「…あ、や、やだ…そんな、そんなぁ……っ!」

 

信じたくない現実を前に余韻など吹き飛び、すぐにまたブラシで掻き始めるノワール。だが、物足りない。解放感が痒みの苦痛を超えられず、もどかしさとなって返ってくる。

嫌だ、そんな筈はない、信じたくない。その思いでノワールは必死に、柄を挟む指が白くなる程に力を込めて引っ掻き回す。それでも、まだまだ物足りない。痒みからは、解放されない。

 

「なんでっ、なんでぇぇっ!掻いてるっ、のにっ!ゴシゴシしてるのにぃぃいぃッッ!」

 

一度は解放される時間を得た。痒みから逃れる手段を見出した。だがそれ故に訪れた、得られていた筈な『解放感』を奪われる事でノワールは半ばパニックに陥り、やたらめったらに足を上下。そんな事をしても変わらず、むしろ煩雑な動かし方で肉棒から離れてしまう事すらあったが、もう冷静でなどはいられない。

実のところ、ノワールは理解していた。痒みそのものだけでなく、今の刺激に身体が慣れてしまった事と、今の不安定な格好ではこれ以上の刺激を作り出せない事も、物足りない今の原因であると。しかし頭も心もそれを認識する事を拒み、闇雲にブラシを擦り付ける事へと没頭。そしてその結果、更なる絶望がノワールを襲う。

 

「ひぃんっ!ふぐぅぅ!やらっ、こんなの嫌……あぁぁっ!?」

 

支えのない肉棒は、強押し過ぎると根元から曲がって押し付けられなくなる。にも関わらず押し付けようとしたその力が災いし、足が滑って落ちるブラシ。慌ててノワールはまた拾おうとするが……届かない。

 

「う、そ…嘘でしょ!?ねぇ、ねぇぇッ!届いてっ、届いてよぉぉ!これだけが…これだけが頼りなのにぃいいぃぃッッ!」

 

一層パニックになりながらもノワールは脚を伸ばし、振り回してブラシを掴もうとするが、脚の長さが変わらない以上はどれだけやっても決してブラシに届く事はない。

その事実に気付くまでに、認めるまでに、数分の時間がかかった。何度やっても届かず、否が応でも認めざるを得なくなった時、彼女の視界はぐにゃりと歪んだ。しかしその中で目に映ったのは、淡々と自らの痴態を収めているカメラ。そしてノワールは…そのカメラに、男達に縋る。

 

「…あ、あぁぁ…ごめん、なさい…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃぃっ!もうしませんっ!絶対に逃げたりしませんっ!性奴隷らしくっ、肉オナホとして服従する事を誓いますっ!だから、だからっ…お願いだから誰か掻いてぇぇぇぇええええええっっ!!」

 

視界を歪ませたのは、追い詰められた精神か、それとも苦痛と屈辱で溢れる涙なのか。どちらにせよノワールは情けなく泣きながら、熱を帯びた頬を紅潮させる。それより遥かに熱く滾る肉棒を強調するような格好のまま、男達へと懇願する。…そこに、苛烈ながらも凛々しく美しい女神ブラックハートの面影は、微塵もない。

だが、それをカメラで生中継として見ている男は一人もいない。即ち、ノワールのその懇願は、誰にも届かない。

 

「はひゅっ♡掻いてっ!トイレブラシでごしゅごしゅでも良いからっ、ぐりぐり踏み付けるのでも良いからっ、お願いぃぃいいいいっっ!じゃなきゃ狂っちゃうッ!頭おかしくなっちゃうのぉおおぉぉぉぉおぉッ!」

 

それを知らない、きっと誰か一人位は見ている筈と希望に縋るノワールは、痴態に更なる痴態を重ねる。それがただ、カメラに自分の無様な懇願映像を残すだけだと知らぬまま、暴れ回る事でほんの僅かに肉棒を揺らして男達の来訪を待ち侘びる。

 

(き、きっとあいつ等は普通に掻いてなんかくれない…私を馬鹿にして、沢山屈辱的な事をさせられて、その上できっとまたベルトで射精禁止にされて……でもっ、もうそれでも良いのっ!踏み付けられて、床に擦り付けられてっ、淫乱オチンポが射精したくても出来ない強制寸止めになっても痒みが収まるならいいのぉぉっ!早く早くっ、早く来てぇぇぇぇっっ!)

 

もしも彼女の妹であるユニや教祖のケイが聞けば、偽者を疑う程に本来のノワールとはかけ離れた思考。しかしそれが今の、痒みで思考が崩壊したノワールの頭を占める唯一の事柄。強制寸止めの辛さが決して痒み地獄には劣っていないと知っていながらそれに気付けない、いっそ憐れな思考回路。

ノワールは待つ。来る筈のない男達を。成分の効果が完全に切れるまで終わらない痒みを、乱暴な行為で解き放ったくれるその瞬間を。

これからノワールは現実に気付かず、延々と痒みに悶えながら懇願を続けるのかもしれない。誰も見ていないのだと思い至り、絶望の中で泣き叫ぶのかもしれない。或いは脳や心が耐えられず、壊れてしまうのを避ける為に、意識を手放すという事もあるだろう。ともかくこの日、逃げる事に失敗し、想像絶する罰を終わりの見えないまま受け続けた五人は遂に、反抗する事の愚かさと、自分達は本当に彼等の『性奴隷』であるという事を、自ら自覚してしまうのだった。

 

「私ノワールはっ、ブラックハートはっ、愚かにも逃げようとするもオチンポを抑えられずに失敗して、こんな無様な姿になった敗北奴隷女神ですっ♡オチンポの痒みにも負けてっ、汚いブラシ足コキでごしゅごしゅオナニーしてたド変態女ですっ♡でもそのブラシも落としてもうオナニーが出来ないからっ、女としての尊厳全部捨てて懇願してますっ♡こんな無様でどうしようもない性奴隷のオチンポっ、誰か掻き毟って下さぁいっっ♡」



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淫欲に成りし性奴隷 13

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ブラックハート グリーンハート ホワイトハート オリジンハート

内容・ふたなり 拘束 バイブ ショタ


 脱走の失敗と、男達による過剰な程の懲罰。意識を失ってしまう程の、或いは意識を失う事すら許されない程の苦痛を味わい、自分達が逆らう事の出来ない性奴隷なのだと改めて思い知った五人は、その日もまた廃墟に連れてこられていた。

 

「……っ、ぅ…」

 

 静かな部屋に、時折聞こえる息遣い。この日五人はそれぞれ連れて来られるなり分娩台らしき物に拘束され、何をされるでもなく放置されていた。

 目隠しをされている為に拘束されている台の正確な形も分からず、他の四人の存在も息遣いで初めて分かったような状態。声を出して確認する事も可能だったが…もし男達に見られていたらと思うとあまりにも滑稽で、誰もそれは出来ないままで数十分が過ぎていく。

 

「よぉ。こんな状況でもチンポはおっ勃てたままか、クソマゾ女神共」

『……っ…!』

 

 不意に聞こえた扉の開く音と、それに続く男の声。その声が聞こえた瞬間五人はびくりと肩を震わせ、赤かった顔が一気に固まり息も一瞬詰まらせる。

 その反応は、恐怖によるもの。脱走失敗から今日に至るまで、再教育と称した懲罰が連日の続いていた。それぞれ失敗当日に受けなかった仕置を行われ、その後も毎日それに匹敵する程の苦痛を強いられた事によって、遂に身体が反応してしまうまでの恐怖を植え付けられてしまった五人。だがそれでも股間の一物だけは変わらず硬く反り返っており、入ってきた男達は満足そうに口元を歪める。

 

「反論はなし、か。やっとちっとは自分達の立場が分かってきたみたいじゃねぇか。…まぁ、今更だけどな」

 

 嘲り侮辱する男の言葉に、羞恥と割譲で再び五人の頬は赤くなる。…が、誰一人として反論はしない。そのさまに気分の良い征服感を得た男達はにやついたまま五人に近付き、彼女達の目隠しを外す。

 それにより光を取り戻した、五人の視界。まず見えたのは男達の姿で、次に裸のまま開脚状態で拘束されている自分と、同じように拘束された四人の姿。更に幾つかのカメラがレンズをこちらに向けていて……男達の言う通り、醜悪な巨根は今もガチガチに勃っていた。

 

『…………』

「なんだ、だんまりかよ。それともあれか?オナり過ぎてまともに喋れなくなっちまったか?」

「なッ、ち、違……っ!」

「はっ、冗談だっての。だが落ち着いてんなら都合良いな。余計な手間が省けるってもんだ」

「手間…?…何の事だよ……」

「まぁまずはこれを見ろ。話はそれからだ」

 

 声だけならまだしも、見下す様な目付きも見えた事でつい反射的に否定するネプテューヌ。その言葉を、更にはブランの問いも一人の男が軽く流すと、携帯の画面を彼女達に見せる。

 携帯の画面に映っているのは、どうやら何かの映像の様子。五人と男とは多少の距離が離れていたが、女神の視力はその映像をはっきりと捉え……

 

『……──ッ!!?』

 

 次の瞬間、五人は揃って絶句する。その画面の中に映る、信じ難い光景を目にして。

 そこには、年端もいかぬ少年達が映っていた。だがただの映像ではない。そこに映る少年達は、赤い顔と荒い息で衣類から露出させた陰茎を握り……いつかのものであろう、ネプテューヌ達の陵辱動画を食い入るように見つめていた。

 

『な、ななッ……!?』

「…子供ってのは、ある意味大胆だよなぁ。すぐ側に友達がいて、更には近くに俺達だっているのに、それを分かっていながら自分の一物扱き出すんだからよ」

「ど…どういうつもりですの…ッ!?」

 

 想像絶する光景に五人が愕然とする中、男は平然とその時の事を…この映像を撮った時の事を話し出す。「俺達だって」という言葉で、その映像が録画だと判明したのだが、男達の誰もそれを指摘しない辺り、隠すつもりはないらしい。

 一度言葉が途切れたところで、声に怒気を孕ませたベールが男達を睨み付ける。そしてそれは、当然ベールだけではない。

 

「どうって…見て分からねぇか?」

「ふざけないで…ッ!まさかあんた達、あの子達を誘拐して…ッ!」

「おいおい人聞きの悪い事を言わないでくれよ。あの坊主達はむしろ、俺等の同士だっての」

「同士…?何を言って……」

「だってそうだろう?こいつ等は、テメェ等がアンアンよがり狂う姿を見てオナってるんだからよ」

『な……っ!?』

 

 瞳に怒りを滾らせるノワールの言葉にへらへらと答えた男は、訳が分からない…と言いたげなイリゼに対し、にやりと笑みを浮かべながら言った。あの少年達も、自分達と同じなのだと。

 再びネプテューヌ達は絶句する。だがそれも当然の事だろう。彼の言った事、そしてその映像自体が即ち、自分達の痴態が彼等だけの秘密ではなくなったという事なのだから。

 

「あぁ、別にネットに流した訳じゃねぇから安心しな。…まぁ、今後どうなるかはテメェ等次第だけどなぁ?」

「テメェ……ッ!」

 

 怒りが膨れ上がり、視線で人を殺せるなら虐殺同然になっていてもおかしくない程睨み付ける五人。だが、それ以上の事はしない。出来ない。女神の痴態を公開する、というのが単なる脅し文句ではなく、必要とあれば本当にそれをするのだと、彼等はその映像でもって示したのだから。

 それでも沸き立つ怒りを抑えられず、五人は彼等を睨んでいた。…だが、同時に分かってもいる。これは目的ではなく前振りであり…これから自分達は、何かをさせられる事になるのだと。

 

「……私達に、何を…させる気…?」

「くくっ、テメェ等にはこいつ等と遊んでもらうぜ?…テメェ等が自分達のした馬鹿な行いを心から後悔して、二度とあんな真似をしないようにたっぷりと、な…」

 

 沸き立つ怒りを、その裏で消える事なく心を蝕む恐怖を必死に押し殺し、イリゼは男に向けて問う。それを聞いた男は、にやりと企むように笑い……十数分後、そこには男達の代わりに、少年達がいるのだった。

 

 

 

 

 その部屋へと入った瞬間、少年五人は息を飲んだ。部屋の中にいた、ネプテューヌ達の姿に。映像で見た、形容し難い衝動の湧き上がる映像の中に映っていた、五人の本物の女神の姿に。

 

「め、めがみさま……」

「あ、あの…え、っと……」

 

 一糸纏わぬ女神を見て、しどろもどろになる少年達。彼等の姿にネプテューヌ達もまた、一瞬耳まで赤くなっていたが……頬を紅潮させたまま笑みを浮かべ、しかし緊張するように唇を震わせながら口を開く。

 

「……ねぇ、君達。わたし達のえっちな映像を見て、会いたくなったっていうのは…君達の、事…?」

 

 そう言ったのはネプテューヌ。少年達がびくんと肩を震わせ、その後おずおずと頷きを返すと、次なる言葉を口にする。

 

「そう。それなら、わたし達…君達にお願いがあるの。…聞いて、くれる…?」

『…う、うん……』

「じゃあまずは、自分が好きな相手の前に来てくれる…?誰でもいいから、ね…?」

 

 子供を相手にする穏やかな、されど上擦り艶めいた響きも感じさせるネプテューヌの声。それを受けた少年達は顔を見合わせ、それから誘導されるようにゆっくりと前へ。すると偶然にも、誰一人好みは被らず一度で五組のペアが完成した。

 

「…ふふっ…貴方は、わたくしが好きなんですのね…」

「あっ…う、うん…その、ベールさま…すっごく、きれいだから……」

「…いいんだな?わたしで……」

「……?いいよ…?だってブランさま、とってもかっこいいもん…」

「…どうして、私を選んでくれたの……?」

「えっと…イリゼさまの、やさしい大人の人ってかんじが…すてき、で……」

「…貴方は……」

「ぼ、ぼくね!ノワールさますき!きらきらしてていいなって思うの!」

 

 まるでお見合いでもしているかのような緊張感。少年達は当然の事、ネプテューヌ達も体裁を取り繕うので精一杯な程に緊張していた。

 しかしそれも当然の事。無垢そうな少年達に無様な姿を見られ、尚且つ少年達が自分達の陵辱映像で自慰をしていた事を知っており、しかもそんな少年達と、これから今はここにいない男達の命令で、『ゲーム』をしなければいけないのだから。

 

「つ、次はどうすればいいの…?」

『…………』

「…めがみさま……?」

「…わ、わたし達はね…今、とっても切ないの。でも動けないから、だから……」

「あっ、わかった!これをとればいいんだね!」

「ち、違うわ。…私達の言う通りの事を、これからしてほしいの。…出来る…?」

 

 早合点した少年の言葉を否定し、見つめながら問い掛けるノワール。勿論外せるのなら外したかったが、部屋の中にはカメラが幾つも隠されており、中の様子は男達に筒抜けな状況。そんな状況で逆らう意思など最早彼女達にはなく……そうでなくとも、少年達に危機が及ぶ事だけは絶対に避けたいというのが彼女達の思いだった。

 五人に見つめられた少年達は、再び顔を見合わせた後に揃って答える。うん、できるよ、と。そしてそれを合図に、五組の『行為』は始まった。

 

「わ、わたしはおち……おちんちん、が…切、ないんだ…だから両手で、さすってくれるか…?」

「おちんちん、まっかになっちゃってるもんね…わっ、かたい…それに、ぬるぬるしてる……」

「そ、そこですわ…大丈夫ですから、ゆっくりと指を挿れて下さいまし……」

「うっ、うん……あれ?あったかい…けどうわわっ、ぼくの指をきゅうきゅう締めつけてきたよ…?これほんとにだいじょうぶ…?」

 

 燃えるような熱を頬に感じながら、五人の女神は少年達をいきり勃つ肉棒へ、或いはじんわりと愛液の滲み出る肉壺へと誘導する。肉棒はびくびくと跳ね、肉壺は捕らえるかのように強く締め付けながらも、その小さな手を受け入れる。…感じるのは、凄まじい程の背徳感。

 

(あっ、あぁぁ…触れてる、私のオチンポにこの子の手が触れちゃってる…!私っ、こんな小さな子にグロチンポ触らせてちゃってるぅぅ……!)

(うぁっ……あ、あいつ等の指と全然違う…っ!ずっと細くて、柔らかい指だけど…その分よりピンポイントで私の膣が刺激受けちゃってるよぉぉ……っ!)

 

 まだ性交友どころか、自慰も慣れていないような子供相手に、全裸で拘束された姿を晒している。望んだ事ではないとはいえ、そんな少年達に自らの性器を触らせている。それだけでも卒倒しそうな程の羞恥心が、罪悪感が全身へと押し寄せる女神達だったが、思考は正常でもその身体は既に、都合良く、そして貪欲に快楽を求める淫猥なものへと変わり果ててしまっている。

 それを証明するように、触れられて感じる背徳の快感。何とか表情は取り繕っているものの、生まれる快楽からは逃れられない。

 

「ね、ねぇどう?めがみさま、苦しくない…?」

「え、えぇっ…気持ち、良っ…いわ…♡(あっ、ダメっ…こんなので感じちゃいけないのに、わたしのオチンポ喜んじゃってる……♡)」

「もっ、もう少し…強く、でも…大丈夫だ…んぁっ…ぞ……♡」

「つよく…って、こう……?」

「んふぅぅ……ッ♡そ、そうだっ…そうやって、ぐっと…握っ…てぇぇ…♡」

 

 特にネプテューヌとブランは、一度三人の前で男達に忠誠を誓ってしまった程に堕とされた身。頭ではいけないと分かっていても身体は敏感に反応してしまい、先走りと溢れ出す愛液が口の代わりに快感を主張。気付けば二人は扱かれている肉棒を、にゅちにゅちと濡れた後を立てながらぎこちなく、しかし誘導に従って少しずつ強く手を動かす少年の手を一心に見つめてしまっていた。

 

「こ、こう…かな?…えっと…それで……」

「…もしかして、私の胸…触りたいの…?」

「えっ?……それは…うん…」

「そっか……じゃあ、おいで…♡」

「…あっ…べ、ベールさま…あの、ぼくも……」

「触りたいんですのね…。えぇ、構いませんわ……♡」

「…もしかして、貴方も…?」

「ぼくは…あ、あのっ…ぼくはね、ノワールさまのかみ…触ってみたい…」

「…ふふっ、いいわよ。でも、あんまり引っ張らないでね…♡」

 

 一方の三人は、二人に比べれば調教の期間がまだ少ないからかネプテューヌ達程視線が一点に集中してはおらず、その結果気付いたのが少年達の熱烈な瞳。性器を弄られた事による劣情と、元々抱いていた優しくしなくてはという思いが混ざり合い、嫌悪感なく彼等の興味を受け入れてしまう。勿論、本来の彼女達なら同様の感情を抱いたところでそう易々とは触らせないのだが……その判断すら無意識レベルで鈍ってしまう程、今の彼女等は男達によって変えられていた。

 五人の中でも特に大きい二人の胸に少年達は手が沈み込み、ノワールのきめ細やかな髪へと小さく細い指が走る。同時にその少年は片手でノワールの肉棒を継続して扱いており、胸は言うまでもなく性感帯であるが故に、三人もまた快楽で身体の熱は上がっていく。

 

「はぁっ、ぅぅん…っ♡ほんとに、揉んでみたかったんですのね…♡貴方の触りたいって気持ち、伝わって…ひゃっ、ぅ…きますわ…♡」

「えへへ…ベールさまのおむね、おっきくてすごいなぁ……」

「わぁぁ、おまたからお汁がたくさん出てる…そうだ、こっちも触ってあげるね」

「えっ、あッ…くひぃっッ♡」

「あっ、ご、ごめんね?ネプテューヌ、さま…いたかった…?」

「…い、いいえ…今のはちょっとびっくりしただけよ…♡だから、そのまま続けて……♡」

 

 本性を暴かれるが如く、少しずつ隠しても隠し切れない淫らで艶やかな姿を少年達に引き出されるネプテューヌ達。そんな彼女達の艶かしい姿をすぐ側で目にし、直に触れる少年達も次第に大胆となっていき、自ら女神の身体に手を伸ばす。

 膣を穿り、肉棒を掌で擦るように扱き上げ、衝動に駆られて弾力を持ったまま勃起する女神の乳首にしゃぶり付く。積極性を見せ始める彼等に五人も初めは驚いていたが、どうせ監視されている以上半端な事は出来ないのだ…という都合の良い考えに流され、子供相手だという事からは目を逸らしながら彼等の欲を受け入れていく。そして……

 

「…ぷはぁ…イリゼさまっ、次は……」

「待って…。その前に、ここの下にある箱を…開けてもらえる…?」

 

 数秒前まで両手で乳房を中央に寄せ、そこに顔を埋めていた少年へイリゼが発した、新たな注文。他の四人も同様の言葉を口にし、少年達の視線は下へ。そうして発見した箱を彼等が開けると……入っていたのは、バイブを初めとする無数の玩具。

 

「……?この棒、なぁに?」

「…こ…ここからは、それを使ってほしいの…それを、私のお股に挿れて頂戴…♡」

「おまたに?わかったよ、ノワールさまっ!」

「あっ、でも待って!出来ればゆっくり……ぬぐひぃいぃんッッ♡!」

 

 馴染みのない道具に少年達が首を傾げる中、ネプテューヌ達は緊張と無意識の期待で生唾を飲み込む。

 元々無機質に、一方的に快楽を与えられる玩具による責めは、所謂『変態的』な感情を抱き易い。それを純粋そうな少年達に使わせ、より自分達は淫らな姿を晒すのだと思うと、彼女等はぞくりとした感覚を抱かずにはいられなかった。

 そうして実際、玩具を当てられ、或いは挿入された瞬間、例外なく五人は情けない嬌声を上げてしまう。だが一方でまた一つ理性のタガが緩んだのか、女神達の要求は加速する。

 

「うっわぁ、こんなに太いのに入っちゃうんだ…えと、じゃあ動かすね。えいえいっ」

「はぁんッ♡ぅひゃあっ♡じょ、上手で良いわっ♡じゃ、じゃあ出し挿れするのに合わせてっ、ぉほっ…♡お、おちんちんシコシコもっ、続けて頂戴♡」

「いいよ、そーれっ!」

「ああッ、あひぃいいぃぃッッ♡(こっ、子供の力加減が分かってない手コキ良いのぉっ♡それにオマンコとオチンポのリズムが違うからっ、隙なくわたし責められちゃうぅぅッ♡)」

 

 ネプテューヌは少年にバイブの中でも特に太く、亀頭を模した部分も大きい一方を膣へと深く刺してもらい、その状態で膣を責め立てられながら陰茎も同時に扱かれる。膣壁が抉られ跳ねてしまう腰と、逃がさないとばかりに強く握られた手で刺激される肉棒はさも辛そうに跳ね回るが、実際感じているのは抗いようのない快感。力任せのピストンと手淫は慣れない者なら痛みを感じていてもおかしくない程のものだったが、それもネプテューヌにとっては荒々しくも気持ち良い快楽。

 

「はっ♡はっ♡あぁんっ♡ぐりぐりって、ごりごりってされるの気持ち良いのぉっ♡」

「ほんと?…あ、でももっと奥に入りそうかも…よーしっ!」

「ぉ"ほぉぉッ♡!?あ"っ、そこは子宮ぐ…んひぃぃッッ♡」

「あ!今ごりってしたよっ!ネプテューヌさまが言ってたのって、ここなんだねっ!」

「ち、違っ…ああぁぁんッ♡しっ、子宮口と根元までの全面扱き効いちゃうぅぅぅぅっっ♡!」

 

 少年が力一杯にバイブを押し込んだ事で、先端がネプテューヌの子宮口に到達。それをバイブ越しに感じ取った少年は、ネプテューヌに応えようと嬉々として子宮口を責め立てる。その執拗な突き立てと、先端から根元までを余すところなく一息で扱き下ろし、即座にまた先端まで扱き上げる手淫でネプテューヌは完全に制圧され、されるがままに喘ぎを上げてよがり狂う。

 

「ふぁ…♡はひゃぁ…♡…も、もう胸はいいの……?」

「えっとね、うん。次はイリゼさまのしてほしい事してあげる。なにがいーい?」

「じゃ、じゃあ…それのスイッチを入れて、私のお股とその下に、一杯押し付けてくれる…かな…?」

「これっ?…あ、わわっ!これ凄いね!それじゃあ、こうして…!」

「んんんんっっ♡そ、そうっ♡はぁぁっ、気持ち…良っ、ぁあはぁんッ♡」

 

 玩具を出してからも暫くは少年の好きなように胸を揉ませていたイリゼが選んだのは、所謂電マ型のバイブ。早速少年が振動強で電源を入れ秘裂に押し付けると、びくびく肉棒を暴れさせながら隠しもせずに嬌声を上げる。

 その声に気を良くした少年が股をなぞるようにバイブを下ろし、肛門で再び密着させると、今度は蕩けるような喘ぎを口に。押し付け具合や角度を変える度に違う声音となる嬌声は次々と少年を楽しませ、責めの幅が広がる事でイリゼもより一層快楽に浸り、結果生まれる性のスパイラル。

 

「ひゃんっ♡ひゃあぁぁぅっ♡つ、次はぁっ、そろそろおちんちんっ、もっ……ふにょぉおぉぉっっ♡」

「おちんちん?……わ、さっきよりもまっか…そうだ、辛そうだからふーふーしてあげるね。ふーっ、ふーっ」

「いぃっ…!?待って違うっ♡息吐きかけるのは止め……ぇ"っへぇぇぇぇええぇッッ♡」

「これも気持ちいいの?ならもっともっとしてあげる!ふー!ふーっ!」

「はひゃあッ、ふほぉおおおおぉッ♡いっ、息ダメぇぇ♡オチンポの先っぽ、痺れちゃうのぉおぉぉぉぉッッ♡」

 

 その内弄られていない事によるムズムズとした疼きを我慢出来なくなったイリゼは、少年に扱く事を求めようとした。だが勘違いした少年により、亀頭を襲ったのは生温かい吐息。一点、それも特に敏感な亀頭だけを吐息で責められる快楽は言葉通りに痺れるような刺激だったが、解けるどころか余計重なった勘違いで何度も何度も吐息が先走りを垂らす亀頭にかかり、堪らず髪を振り乱して叫ぶイリゼ。しかし喘ぎ混じりの声では少年に伝わらず、ただただその切なさに叫ぶばかり。

 

「あははっ!ベールさまのおむね、たぷんたぷんってなってるよ!」

「んふぅっ、ふぅぅっ♡そこまで気に入って…はひんっ♡…頂けたのならっ、わたくしも嬉しいですっ、わっ♡」

「えへへー。じゃあ次は、もっと強く引っ張ってみるね!」

「ひゃふんっ♡ああっはぁあぁぁぁぁッ♡(自慢の胸をっ、子供に弄ばれる事がこんなにもゾクゾクするなんて、知りませんでしたわぁぁ……ッ♡)」

 

 そんなイリゼの横では、未だ少年がベールの豊かな双丘に夢中。真上から鷲掴みにし、乳房を揉みしだき、乳首をこね回し、その柔らかく弾力のある胸を思うままに堪能する。

 ベールもベールでその胸が刺激が増幅するのに十分過ぎる程の体積を有しているからか、甘く蠱惑的な声が次から次へと発され少年の欲を掻き立てていく。

 だが快感が増幅されているのは、何もその大きさだけが理由ではない。女神の中でも格別に良いスタイルを持ち、ベールは自他共に認める『大人』であるが故に、『子供』にその自信の象徴とも言える胸を弄ばれている事が、屈辱混じりの劣情となって快感をより鋭く鮮明なものに変えていた。

 

「それじゃあ次は〜……んん?何だろうかこれ?…洗濯ばさみ…?」

「はっ、あはっ…♡…ぁ、そ、それは……」

「ちっちゃいのが二つと、おっきいのが一つ……って事は、こうかなぁ?」

「あひんっ♡あ、あぁっ…!ま、待って下さいましっ!ま、まさか…まさか……」

「ベールさま、引っ張った時も気持ちよさそうな顔してたからね。これで一気に…気持ちよくしてあげる、よっ!」

「いっ、いけませんわっ!そ、そんな事されたらっ、どうなるか分からなっ…ん"ふぉおおぉぉぉぉおお""ッッ♡」

 

 まだまだ続く胸への興味。しかしそこで少年が箱の中から発見したのは、クリップの付いた三又のゴムロープ。それが何であるかを即座に理解したベールは慄き言葉に詰まるが、考えていた少年の耳には届かず、使い方に気付くと目を輝かせて二つを乳首に、一つを肉棒に。そしてロープの中心を持った少年は力を込めて一度に引っ張り…三点を挟んだクリップが、乳首と肉棒を引っ掻きながら勢い良く弾き飛ぶ。

 その瞬間電流の様な快楽が迸り、ベールは絶叫。刺激そのものは一瞬ながら、拘束が軋む程にベールは仰け反り、乳房も肉棒も暴れ回る。だが、何よりベールを戦慄させたのは……他ならぬ少年。彼はがくんと仰け反った彼女を見てもその興味を失わず…それどころか、痙攣するベールの身体に再びクリップを挟み始めた。それはさも、もう一度見たいと言わんばかりに。

 

「ひぃんっ!くぁぁっ!ふぬぅぅっっ♡」

「ブランさま、そんなに気持ちいいの?これ、ぐにぐにしててへんな感じだけど……」

「い、良いんだっ♡だ、だからお前は気にせずっ、続けてっ、くれっ♡」

「うーん…?…でも、ブランさまがそう言うなら、ぼくももっと頑張るね!とりゃとりゃ!」

 

 ぶちゅぶちゅ、ぐちゅぐちゅというやや一定のリズムが聞こえてくるのは、オナホで扱かれているブランの股間。少年はその何とも言えない柔らかさがいまいちに感じてるようだが、ブランからすればそれは手以上に自らの陰茎を包み込み、無数のヒダで掻き回し、一擦り毎に筆舌し難い快楽を与えてくれる魅惑の玩具。ネプテューヌ達五人にとっては男達に次いで逆らえない、股間の昂りを抑えられなくなるそれの前では、強気のブランも淫らな本性を晒さざるを得ないらしい。

 

「あ、段々コツ分かってきたかも…ねぇブランさま、ぼくもしたい事あるんだけど…いいかな?」

「したいっ♡事っ?も、勿論っ、いいぞっ♡してもらうだけじゃ、んひょぉっ♡…不公平っ、だからなッ♡」

「やったぁ!じゃあ…あむっ」

「〜〜っっ!?♡にゃ、にゃにして……くひぃいぃぃッッ♡」

「へへっ、ブランさまのおっぱいおいしそうだったんだもん。んふ、くぷっ…おりゃーっ!」

「ふきゅうぅぅぅぅっ♡へ、変になるっ♡変になるから胸とオチンポの同時責めはひゃめろぉぉおおぉぉッッ♡」

 

 肉棒の快楽で頭が一杯になっていた事もあり、少年の願いをすぐに受け入れたブラン。だがその願いとは、ブランが思いもしなかったもの。まさか自分がベールやイリゼと同様の事を求められるとは思わなかったブランにとって、乳首への甘噛みは不意打ち同然であり、ここまで一切触れられず切なさが溜まるばかりだった胸の疼きが一気に爆発。上下の突起を同時に激しく弄られる凄まじい快楽にブランは全く耐えられず、かといって逃げようにも拘束と少年に与えられる快楽の猛威で完全に押さえ付けられてしまい、結果彼女は蕩け顔で腰が浮きっ放しになってしまうのだった。

 

「これでよし、っと。次はお尻〜…えいっ!」

「んはぁぁッ♡…も、もうっ…勢い良く、挿れ過ぎ…よ……♡」

「ご、ごめんなさい…ノワールさまのお尻、ぱくぱくしてて凄くほしそうだったから……」

「うっ…ま、まぁいいわ…♡(私、胸にもオマンコにも、オチンポにもアナルにも玩具付けられてる…はぅ、こんなの変態過ぎるって分かってるのに…ゾクゾクするのが止まらない……♡)」

 

 膣にはバイブを挿れられ、亀頭と両の乳首をそれぞれ二つずつのローターで挟まれたノワールの肛門へ、別のバイブが挿入される。元から性感帯である四部位全てに玩具を仕込まれた身体は自分で見てもどうしようもない程屈辱的で、実際目を逸らしたくなる思いもあったが…既にノワールも理解していた。屈辱を感じると同時に、そんな自らの姿に興奮を覚える自分もまた存在してしまっているのだと。そして、その自分を拒絶出来ない程に、今のノワールは興奮していた。

…が、興奮しているのは少年も同じ事。だが、その興奮は…ノワールの想像を超えていた。

 

「じゃ、じゃあ次は…そうね、まずは胸のローターからスイッチを入れ…あひぃぃいぃぃぃぃッッ!?♡」

「おぉー…!お胸とおちんちんぶるぶるってなってる!じゃあ、こっちはどうなるかなぁ〜」

「ひぁッ、ま、待ちなさっ…ぃぃいいぃいぃッ♡待っへっ、そんな一気にオンはダメぇぇぇぇええっっ♡」

「……?けどノワールさま、気持ちよさそうだよ?ぽちぽち〜っと」

「ぬひょおぉぉぉぉッ♡快楽暴れてるッ♡私の中で快楽暴れちゃってるぅぅッ♡これ激し過ぎるのぉおおぉぉッッ♡」

 

 少しずつ快楽を増やし、ゆっくりと快感に満たされたいと思っていたノワールに反して、少年はローター全てを一斉に起動。更に快楽による予想外の奇襲で悶えるノワールを見て判断したのか、二本のバイブのスイッチも入れる。

 それによって全ての玩具が唸りを上げて振動し、ノワールへと無機質な快楽を叩き込む。身構える余裕もなかったノワールは間抜けな顔を晒してしまい、それでも止めるよう必死に言葉を紡いでいるが、他の組同様この少年にも言葉は届かず、彼は楽しそうに強弱を調整。快楽に不規則性が加わった事でノワールは持ち直す事も出来ず、無防備な身体は快楽の猛攻に晒され続ける。

 

 

──ちゅこちゅこ。にゅちにゅち。

 

「ぃひんッ♡ぬひっ!ふほぉおおぉぉぉぉッッ♡」

 

──ぐりぐりぐり。ふーふー、びくびく。

 

「ひにゃあぁぁッ♡ぁやひぃいぃぃぃぃんッッ♡」

 

──ばちんっ。ばるんばるんびくん。

 

「ぬひょぉぉぉぉおッ♡おぎッ、ひぐぅぅぅぅッッ♡」

 

──じゅぽじゅぽじゅぽ…かぷり。

 

「ん"ふぅううううッ♡おんっお"お"ぉぉんンッッ♡」

 

──ぶるんぶるん、ぶるぶるぶるぶるん。

 

「ぐぬぅうぅうぅぅッ♡あっあっあっあぁぁあぁッッ♡」

 

 無邪気故に遠慮も容赦もない少年達の快楽責めに、最早五人から彼等の憧れる凛々しさ美しさは霧散し、残ったのは下品な喘ぎ声を上げてよがり狂う雌奴隷だけ。乳房は暴れ回り、肉棒はびくびくと震え続け、股は洪水で床に水溜まりを作ってしまうような無様極まりない女神達。

 少年達を守る為、という意識は疾うに頭の片隅、意識の外へと追いやられていた。一応は残っている辺りは流石女神と言ったところだが、快楽と興奮に身も心も支配されているのでは殆ど無意味。だからこそ、彼女達の頭には我慢する事も先の事を考えて余力を残す事も一切合切が存在せず……ただその快楽のままに、絶頂の渦へと身を焦がす。

 

「イっくぅうぅぅぅぅううぅッ♡ん"ん"ぉほぉおおおおぉぉぉぉッッ♡♡」

「ひぃぃいいいいぃンッ♡射精ちゃうッ♡どぴゅどぴゅ射精ちゃうぅううううッッ♡♡」

「ああああああぁッ♡絶頂っ♡絶頂強制射精してしまいますわぁああぁぁああッッ♡♡」

「ふぬっぐぅぅぅぅッ♡止まらっ、ないッ♡しゃせー止まらないぃいいいいいいッッ♡♡」

「はぁ"あ"あ"ぁぁッ♡敗北射精でトんじゃうのぉぉおおおおおぉぉッッ♡♡」

 

 レバーの壊れた蛇口の様に、破裂寸前まで膨れ上がった肉棒から噴き出る白濁の精液。同時に膣からは失禁ばりの潮を放ち、舌を突き出しながら五人は絶頂。身体は仰け反り、腰は交尾の最中であるかの如くかくかくと上下し、淫らな悲鳴を上げるネプテューヌ達。ぶしゅり、と噴き出た潮は勿論、精液も少年達の肌や衣類に降り注ぎ、更には自分達すら汚らしく濡らしていったが、そんな事はお構いなしにネプテューヌ達は絶頂を続け……一分以上経って、漸く五人は絶頂の渦から抜け出した。

 

『はぁ…♡はぁぁ……♡』

「わー、べとべと…」

「臭いもすごいよ、これ……」

「めがみさま達、すごかった……」

 

 快楽の最高点から降りた後の、脱力感を伴う緩やかな余韻。ゆっくりと昂りが下がっていく、心地の良い時間。抗う余裕もなければ抗うつもりもない五人がその余韻の中で涎と共に吐息を漏らす中、精液と潮を諸にかかってしまった少年達は流石に顔をしかめつつ、顔を見合わせてひそひそと会話を交わしていた。

 もしもネプテューヌ達の中で欲情よりも理性が勝っていたのなら、或いは余力を残していたのなら、彼等の様子の変化に気付いて流れを変える事も出来たのだろう。だが、それは架空の話。彼女達には、訪れない世界。

 

「…ねぇめがみさま、気持ちよかった?もういいーって位、気持ちよくなっちゃった?」

「…うぇ…?…そ、そう…ね…だから、次は……」

「……じゃあ、ぼく達の勝ちだね」

『え……?』

 

 にこり、と嬉しそうに少年達が笑った次の瞬間、陰茎に走る鈍い痛み。その痛みと勝ちという言葉に戸惑った五人が、ゆっくりと視線を落とすと……そこにあったのは、剃り勃ったままの肉棒を締める革のベルトだった。

 

「なっ、え…?ね、ねぇ…これは、何……」

「何ってイリゼさま…おじさん達が言ってたんだよ?これはゲームで、もういいって位気持ち良くなったらめがみさま達の負けで、その前にぼく達が疲れちゃったらぼく達の負けだって」

『な……っ!?』

「もー、忘れちゃだめだよめがみさま〜。負けた方はおちんちんにこれ付けて、勝った方は好きな事を好きなだけしていいってルールなんでしょ?だから……」

 

 訳が分からず混乱する中、さも当然の様に少年達は『ルール』を説明。それと同時に、ネプテューヌ達もまたこれがゲームだと称されていた事を思い出し、この段階で漸く気付く。自分達は男達に踊らされ、こうなる事も全て見越されていたのだと。

 敗者に課せられるのは射精の禁止。勝者に与えられるのは満足するまでの所有権。いつの間にか膨れ上がった少年達の股間。そしてそれが意味するものは……ただ一つ。

 自分達の犯した失態と、迂闊だった自分達への自己嫌悪で身を震わせるネプテューヌ達。だが、今更そんな後悔をしたところで何の意味もなく……彼女等は、目にするのだった。少年達が衣類を脱いだ事で露わとなった、彼等の硬く反った肉棒を。



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淫欲に成りし性奴隷 14

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ブラックハート グリーンハート ホワイトハート オリジンハート

内容・ふたなり 膣内射精 アナル 拘束 射精管理 バイブ ショタ


 一度激しく絶頂し、好きなだけ精液を吐き出したにも関わらず、収まるどころか衰えを一切感じさせない程硬く反り返ったままの陰茎と、床に愛液溜まりを作り出し、尚も涎を滴らせる膣。乳首も勃起をしたまま、頬も艶めき紅潮したままの、いつでも『続き』を出来ると全身で主張している五人の女神。だが、彼女達の前で陰茎を勃たせているのは……幼い少年達。

 

「ま、待って…落ち着いて、皆……」

 

 誘うような荒い吐息を漏らしながらも、動揺混じりの声でそう発したのはネプテューヌ。彼女だけでなく五人共動揺し、純粋な……純粋な『性欲』に駆られた目をする少年達に対して焦りを見せる。

 それもその筈。ネプテューヌ達五人は男達からの『罰』としてこの少年達と淫猥な行為を強要され、彼等を守る為…と恥を忍んで行っていた筈が、気付けば目的を忘れて快楽に興じてしまっていたのだから。そして仕掛けられていた『ゲーム』に負けたところで、漸く自分達がどれだけ愚かな事をしていたのかに気付いたのだから。

 

「えー、落ち着くってなに?」

「めがみさま達、もしかして怖くなっちゃった?でもだめだよ?めがみさま達は、負けたんだから」

 

 少年達は無邪気に、しかし子供らしからぬ目の輝かせ方をして笑う。これもまた、この場においては当然の事。彼等からすれば、待ち侘びた時間が遂に訪れたのだから、興奮しない訳がない。

 

「うー、でも何だかどきどきするなぁ…」

「…そうだ!最初は皆で一緒に挿れようよ!」

「あ、それいいね!」

 

 まるで新しく買った玩具やゲームの準備をしているかのような調子で、少年達はそれぞれ選んだ女神の秘裂へと肉棒を当てがえる。自分達や男達のものに比べれば幾分可愛げのある一物が触れた瞬間、ぴくんとネプテューヌ達は身体を震わせるも、分娩台の様な器具に開脚状態で拘束された彼女達は物理的に止める事など出来ず、散々よがった後である為言葉の説得力も殆どなし。むしろ秘部などは期待するようにヒクついてしまっているのだから、尚更説得出来る筈がない。

 

「い、いけませんわ…こんな、遊び感覚でなど……」

「ど、どうしてもってなら、これを外してくれれば手でしてやる…だから、な…?よせって……」

 

 どの口がそれを言うか、と男達なら言いそうなものだが、そこはあくまで幼い少年達。愚弄はせずにただ投げかけられる言葉を流し、当てがえたところで目を合わせる。そして……

 

「よーし、じゃあせーのでいくよ?せーのっ」

『えいっ!』

『んひぃいいぃぃいぃぃッッ♡!』

 

 ずぷん、と突き出された腰によって膣を貫く彼等の肉棒。挿れられた瞬間ネプテューヌ達は品性の欠片もない嬌声を上げ、びくんと身体を仰け反らせる。

 

「うぁぁ…!ノワールさまのここっ、凄く熱くて柔らかい…!」

「はぅ…!きゅうきゅうって締め付けてるよっ、イリゼさま…!」

「ひぎッ…!こ、子供オチンポっ…私の膣内に、沈み込んじゃってるぅぅ……ッ♡」

「ひぁん…ッ♡さ、早速膣内で擦れてぇぇ…ッ♡」

 

 挿入し、肉棒が膣に包まれた瞬間、想像を遥かに超える気持ち良さに揃って少年達は頬が緩む。対する女神達も少年に挿入されてしまったという背徳感があるからか、最初の一突きで上擦る声音。暫く少年達は突き出したままの体勢でいたが、太腿を掴んでゆっくりと腰を動かし始めた。

 

「ひゃひっ、あっ、ひぃんッ♡止めろ、ってぇぇ……ッ♡」

「わ、わたしのオマンコ感じちゃってるッ♡ダメなのにオチンポ締め付けちゃってるぅぅッ♡」

 

 くちゅ、ずちゅ…と散発的に響く音。慣れない膣内挿入の快感に少年達の腰は引け、普段の陵辱からすればお遊びのような抽迭が行われているが、普段と違う刺激を五人の膣は貪欲に吸収。五人は駄目だと分かっていながらも、感じる快楽を止められない。

 

「はっ、はっ、あぁっ…!す、凄いよぉ……!」

「て、手でごしごしするのと全然違うぅ…!」

(……っ♡だ、ダメなのに…この子の為にも、止めなくちゃいけないのに……)

(こんなにも必死な姿を見ると…母性が、くすぐられてしまいますわ……♡)

 

 その内に少年達の何人かは目の前の女神へ抱き着くように被さり、イリゼとベールはその豊満な胸をクッションの様に握られる。

 そんな少年達を見て、彼女等は劣情とは違う情感…それこそ母性を感じていた。有り体に言えば、必死になって腰を振る少年達を『可愛らしい』と思っていた。

 

「あっ、くぁっ、ね、ネプテューヌさまっ!ぼ、ぼくでちゃう…っ!」

「んひんっ♡い、イきそうなの…?」

「う、うんっ!だすねっ!ネプテューヌさまのっ、お股の中にっ!」

「そ、それはっ…ふひゃぁんッ♡(い、一回だけ…こんなに必死なんだもの、一回だけなら膣内射精させてもいいわよね…♡射精して落ち着いてくれれば、話も聞いてくれ…んんっ…♡…る、だろうし……♡)

 

 快感に流され、母性に流され、止める事が出来ない内に少年達の陰茎は震え始める。その反応と声でネプテューヌ達は射精が近い事を理解するも、揃いも揃って拒否はせず。心の中で自分を納得させる言い訳を作り、そのまま射精を受け入れてしまう。

 そうして衝動のままに腰を振るっていた少年達は、根元まで肉棒を押し込み射精。膣の中では熱く粘ついた感覚が広がり、ネプテューヌ達もその瞬間痙攣。射精の間押し込み続けていた少年達が、射精後よろけるように陰茎を抜くと、彼女等は深く熱の籠った吐息を漏らす。

 

「はぁ…はぁ……見てただけの時より、ずっと気持ちよかった…」

「…ね、ねぇブランさま…もっかい、していい…?」

「も、もう一回…?今射精したばかりだろ…?」

「んふ…ノワールさま、ノワールさまぁ…!」

「ちょっ、もうっ…貴方、まだ全然萎えてないじゃない……♡」

 

 欲求のままに射精した少年達は、その後の疲労感で座り込む。…と、五人は思っていたものの、疲れを見せていたのはほんの僅かな間だけで、すぐに二度目の挿入を懇願。反応を待つ者、待ち切れずに胸を舐め始める者など当然一人一人見せる姿は違ったが、共通しているのはまだまだ元気な彼等の一物。

 ある意味子供らしいその姿に、ネプテューヌ達は驚き…仕方ないと、二度目も付き合う事を決めた。それは変わらず母性をくすぐられているからであり、やはり彼等は子供なのだと認識した為。この調子なら、すぐに体力を使い切るだろうと思った為。故に、五人は大人の余裕を少年達に見せながら受け入れ……後にこの時説き伏せようとしなかった事を、心から後悔する事になった。

 

 

 

 

 少年達が念願の性行為を果たしてから、一時間以上が経過した。彼等にとっては幸福な…しかし女神達にとっては真逆となったその時間が。

 

「んォッ、ほぉぉッ♡はぁっ、はぁっ…ぬひぃいぃッ♡」

「ぬひんっ♡ちょ、ちょっと待っ…てッへぇええぇぇッ♡」

 

 ぱちゅんぱちゅんと腰を打ち付ける湿った音に、吸い付き舐め回す濡れた音。そして情けなく響く喘ぎ声。ネプテューヌは息を整える間もなく仰け反り、ノワールはびくんと腰も乳房も揺らし……他の女神も、同じようによがって鳴き叫ぶ。

 

「んんんっ…!…あ、またでちゃった…じゃ、もう一回ね!」

「あははっ、めがみさまびくんびくんってしてて面白ーい!えいえいっ!」

『あひぃぃいいいいぃぃッッ♡!」

 

 彼女等女神を鳴かせているのは、当然彼女等との性行為を続ける少年達。もう一回、多くても後数回すれば体力が尽きるだろうと高を括っていたネプテューヌ達だったが、彼等の体力は…性欲は、その予想を遥かに超えていた。

 一時間以上続けてもまるで尽きない体力に、何度射精しても一向に衰えない欲求。陰茎は勃ったままで、当初はあった初々しさは早々に消え、代わりに無邪気故の容赦の無さと残酷さが顕在化した少年達。一方五人は、体力こそ桁違いながらも身体は完全に快楽へ屈服しており、動けない事もあって今や彼等の玩具同然だった。

 

「ひぁっ、んぁぁ…ッ♡す、少し…休ませて、下さいま…しぃぃ……ッ♡」

「うーんと…やだ!ゲームに負けたベールさまは、ぼくの言う事聞かなきゃいけないんだよ?」

「んぎぃぃぃぃ……ッッ!せ、せめてっ…オチンポのっ、ベルトは外してくれ…ッ!」

「それもダメ。…けど、パンパンになって辛そうだから…うん、またごしごししてあげるね」

「いぃ…ッ!?そ、それは止めっ…ほぉおおぉぉッ♡ひっひぃぃッ♡射精出来ないのにぃいぃぃッッ♡」

 

 一度射精と絶頂を迎えた事で快楽のスイッチが入ってしまった五人に対し、少年達はある意味その間焦らされていたような状態。この時点でこうなる事など見えていたようなものだが、更に五人を追い詰めたのは嵌められたベルト。スイッチの入った状態で射精を封じられるのは、今の彼女達にとってはそれだけで狂ってしまいそうになる程の効果があり、その苦しさと快楽で彼女等は最早説得する為の思考すらも回らない。

 

「ふー……あっ、ねぇイリゼさま。こっちもひくひくしして気持ち良さそうだし、今度はこっちに挿れてみるね」

「こ、こっちって…あ、だ、ダメっ!ダメダメそっちは……ふぐぅぅうぅッッ♡」

「わー、イリゼさま変な顔…でもやっぱりこっちもぐにぐにしてて気持ち良い〜!」

「だ、ダメって…言ってるっ、のにぃいぃぃッ♡(わ、私アナルまで犯されちゃった…名前も知らない小さい子と、アナルセックスしちゃってるのぉぉ…ッ♡!)」

 

 比喩ではなく本当に遊び感覚の少年に直腸を犯され、何とも無様に表情を歪めるイリゼ。口では駄目だと言いつつも彼女の肛門は来訪した肉棒を咥え込み、中では腸壁がうねって歓迎。後孔ですら年端もいかない少年と繋がってしまった禁忌感、背徳感はイリゼの背筋を駆け上がり、興奮となって更に愛液の分泌を促進。

 イリゼだけではない。駄目だと言いつつも、身を捩りつつも、女神達は、その身体は少年達との行為を悦んでいた。淫らに、浅ましく、とても女神とは思えない姿で。

 

『ふーッ♡ふーッッ♡ぅぐっ、ぅぅうぅ…ッ♡』

 

 だが陰茎だけは、射精を禁じられた肉棒だけは悦べていない。今も鈴口からは切なげに先走りを、食い縛った口の端からは涎を垂らし、どうにか射精出来ないかと下腹部に力を込めるも、硬く反り返った肉棒はびくびくと震えて射精欲求を伝えるだけ。せき止めを喰らった精液は下腹部の奥で煮え滾り、ひっきりなしに殺到するが、封を跳ね除けられずに苦しさだけが溜まっていく。

 

「おッ…お願いっ!もうダメだなんて言わないからっ、好きなだけシていいからっ、オチンポだけは解放してッ♡!」

「頼むッ♡も、もう限界なんだッ♡頭が変になりそうなんだッ♡だからっ、だから……ッ♡!」

 

 そして遂に、女神としての、大人としての責務も投げ捨てネプテューヌとブランが射精を懇願。残りの三人もガチガチと歯を鳴らしながら必死に頷き、少年達に解放を求める。

 それを受けた少年達は、考えた後顔を見合わせる。ここまで面白さが先行していた彼等だが、元はと言えば五人が好きでこんな事をしているのだから、必死に懇願されれば迷ってしまうのも当然の事。だが……

 

「…気にすんな、坊主共。女神様達はな、気持ち良過ぎてそう言ってるだけなんだからよ」

『──ッ!?』

 

 そこで少年達の迷いを遮るように、男達が部屋へと入ってくる。彼等はネプテューヌ達に嘲笑の視線をちらりと向けると、再び少年達の方を向く。

 

「それより、今のままじゃ好きなように出来なくて物足りないだろ?もっと女神様に抱き着いたり、前に見せたやつみたいに色んな体勢で女神様としたいだろ?」

「へ…?…えと、それは…うん……」

「だよな。だからこっからは……」

 

 何らかの意図を感じさせる声音で一人の男が話した後、男達は女神の前へ行き、その拘束を外していく。…ここまでの事も、映像に撮ってある。…という脅迫を、小声で彼女達に伝えながら。

 

「ほら、もっと好きなようにしな。…だろ?女神様」

『…………』

「…そうだよなぁ?」

 

 全員の拘束を解いたところで、男は五人の女神に訊く。その問いに何の反応も示さなかった彼女達だが、悪意の籠った声で再び言われた事で五人は小さくその場で頷き、それから少年達の前に立つ。そして、赤面したまま股を開き、指で秘部を広げた瞬間……少年達の中にあった躊躇いが、吹き飛ぶように消失する。

 

「きゃっ…!えっ、あ、待ってッ…ん"ぉおぉッ♡!」

「次は…こう、してっ…えいっ!」

「あひぃぃッ♡なっ、なんでこんな格好…ぉおぉッ♡オマンコへの衝撃が、オチンポにも響くぅぅっっ♡」

 

 飛び付いてネプテューヌに尻餅を突かせた少年は、驚く彼女にそのまま挿入。更に両膝の裏へと手を回し、体重を掛けながら押す事で彼女をまんぐり返しの体勢にしてしまう。

 まさかこんな格好を取らされるとは思っていなかったネプテューヌは、慌てふためきながらも少年を押し返そうと手を伸ばす。だが生唾を飲み込んだ少年が打ち付けるようなピストンを始めた事で力が入らず、肉棒が揺れてはびたんびたんと腹部に当たる。

 

「待っへっ、はッ、恥ずかし…いぃぃいッ♡ダメぇッ♡オチンポに斜めから膣壁ごりごりされちゃってるのぉおおぉぉッ♡」

「あはっ、なんだかさっきよりドキドキするよネプテューヌさまっ!ネプテューヌさまもそうっ?」

「しっ、してるッ♡こんな負けたみたいな格好させられてゾクゾクしちゃってるのぉッ♡だからダメぇぇっ♡」

「ゲームに負けたんだから、そのとーりじゃない?次は…おりゃっ!」

「あぎぃいいいいッ♡!?ふ、深いぃいぃぃッ♡体重がそのまま乗ってきてッ、オチンポもっと刺さっちゃうぅぅぅぅッッ♡」

 

 声音に籠る興奮の度合いが増した少年に投げかけられ、思わず求められた訳でもないのに劣情を掻き立てるような事を言ってしまうネプテューヌ。結果少年は目を輝かせ、腰を引くと同時に床から両足を離し、体重を乗せて膣へと刺突。

 それはそのまま衝撃となって膣を震わせ、駆け下りてきた快楽にネプテューヌの身体は伸びそうになる。だがそれも少年に体重をかけられている事で止められ、逃げ場を失った快楽はまんぐり返しのネプテューヌへ逆流。無理矢理に与えられる快楽と逆流する快楽の両方に責められ、何度も響く彼女の嬌声。

 

「おっ、落ち着いてっ!もう何度もしてるんだからそろそろ満足…ふむぅうう…ッ♡!?」

「ちゅ、ぶっ…ノワールさまっ、ノワールさまぁ…!」

「やっ、ダメっ…キス、はぁぁ……ッ♡」

 

 同じく押し倒されるような姿勢となったノワールは、突かれながらも一度は説得を試みる。しかしそれを阻んだのは、覆い被さるような少年のキス。思ってもみない行為にノワールは見開き、自身を熱烈に求める少年の姿に大いに心を掻き乱される。

 

(嘘っ、この子舌を入れてきて…っ!?)

「んふぅ、じゅっ…るっ、ぷっ…ふぅ、ぅ…!」

「ふぅうぅぅッ♡しっ、舌とオチンポ同時にじゅぽじゅぽするのダメぇっ♡思考出来なくなっちゃ……むふぅ…♡!」

「ノワールさまっ、逃げちゃだめ…!んん…っ!」

「ぅじゅ、んふぅうう…ッ♡やっ、しょんな……んぁっ、ぷ…っッ♡(う、上手いのぉぉッ!知識なんてない筈なのにっ、身体が勝手に動いちゃってるだけの筈なのにっ、この子のテクニック凄過ぎるぅううううぅッッ♡)」

 

 貪る…という程荒くはない、むしゃぶりつくようなディープキス。逃げようとするノワールの舌を執拗に追い、絡めて引っ張り吸い上げて捕獲。それでもノワールは抵抗するが、押し倒された状態では捌き切れる筈もない。

 更にそこからノワールを責め立てるのは、一心不乱な素早いピストン。肉棒の長さや太さこそ男達に劣れどその抽迭は彼女の膣を巧みに叩き、その発散でもある喘ぎはキスで徹底して妨害。二人の腹部に挟まれた肉棒も身体の揺れでじんわりと疼きが募り、ノワールは抵抗する力も思考も奪われていく。

 

「ね、ね、ベールさまっ!ベールさまのお尻、むにむにしててすっごいよ!」

「ひぁんッ♡そ、そんな事は言わなくていいですわっ!そ、それよりこんな体勢…はぁあんッ♡!」

「うーん、でもやっぱりお胸の方がいいかなぁ…どっちだろう…」

「たっ、確かめようとしないでっ、下さいましぃぃいぃッッ♡」

 

 女神五人はそれぞれ少年達の思い思いに犯されているが、最も特徴的であるのは恐らくベール。彼女は四つん這いの状態で後ろから挿入をされていたが、後ろから挿れている少年はベールのその背に乗り、しがみ付くような形で腰を振っていた。

 尚且つ少年は腹部に回していた手をぶるんぶるんと揺れ動く乳房に伸ばし、背後から両手で鷲掴み。掌で乳房の、腰で尻の感触を味わいながら、休む事なく腰を振る。

 

「ひゅぐっ♡くっ、ぅううぅぅ…ッ♡(こ、これではまるで乗る玩具ですわ…ッ!なんという屈辱、ぅぅ…ッ♡)」

「どっちも柔らかいけど…やっぱ、ベールさまといえばお胸だよねっ!そーれっ、ぐーにぐにっ!」

「こ、こねないで下さいましぃぃッ♡わ、わたくしの胸はっ、貴方の玩具では……ほおぉぉッッ♡!?お、オチンポが足に…ッ♡!」

「足…?あっ、そうだ!こうして…こうすれば、ベールさまももっと気持ちいいよね!」

「ひゃぎぃいぃぃいいッ♡あっ、足でしこしこはいけませんわぁぁッ♡止めッ、へぇええ"ぇぇぇぇッッ♡」

 

 腰を打ち付ける衝撃で躍動する尻を楽しみ、指を包み込みながら形を変え続ける胸を楽しみ、征服感で興奮を増す少年は、段々と腰の振りも大きく強いものに変化。ベールの腰をホールドしている脚も揺れるようになり、ある時偶々離れかけた脚でベールの肉棒を蹴り付けるような形となってしまった。

 その瞬間ベールが無様な喘ぎ声を上げて跳ねた事で、少年が閃いたのは両足で肉棒を挟むというもの。腰に連動する形で足も上下し、両足裏で扱かれるベールは一層無様に喘ぎ乱れる。腕も脚もがくがくと震え、今にも倒れそうな彼女だが、せめてもの意地としてベールは四つん這いの姿勢を維持。だが今更姿勢を維持しようと倒れようと彼女の評価が変わる筈もなく、彼女のさまは淫らで卑しく映るだけ。

 

「あ"ーっ♡あーーッ♡んぁああぁあぁぁッッ♡!」

「そーれ、そーれっ、いっちに、いっちに!」

「ひゃめろぉおおおおッ♡ぃぎッ、射精ないぃぃぃぃいいッッ♡」

 

 ブランと交わる少年は、膝立ちの彼女に自身も膝立ちとなって後ろから抽迭をかけている。それだけならば単なる膝立ちでの後背位なのだが、それと同時に少年はブランの肉棒に両手を回して背後から手淫。突く動作と手を根元まで引く動作、引く動作と手を亀頭まで上げる動作が完全に連打している為にブランは腰砕けになる程の快楽に襲われ、されど陰茎と両手で捕らえられている為に崩れる事も出来ず、絶叫しながら両手で目元を覆い隠す。

 

「オチンポ破裂するッ♡ザーメン集中し過ぎて破裂しちまうぅぅぅぅうッッ♡!」

「これも、気持ちいい…って事だよね?ブランさまっ、ぼくも気持ちいいよ!」

「違うぅううううッッ!オチンポッ、オチンポがぁぁ……ッ♡」

「けど、ちょっと腕が疲れちゃった…あ、でもこれを使えばいいいいよね!ぐりぐり〜!」

「〜〜〜〜ッッ♡!?ひぃいいぃぃッッ♡亀頭にッ、バイブッ、止めてくれぇぇえぇぇぇぇッッ♡」

 

 女神達をより追い詰める為の言葉を信じている少年はブランの必死の訴えも流し、前後からの同時責めを続行。…が、何度も往復させる事で腕が疲れてしまったのか、途中ですっと両手を外す。だがブランがそれに安堵したのはほんの一瞬で、次の瞬間当てがえられる電マ型バイブ。

 加減を知らない少年により振動強となっていたバイブは、音を立てながら亀頭へと襲来。射精を封じられた状態で手淫されてからのピンポイントな刺激は想像絶する程にブランを貫き、腰が凄まじい勢いで引ける。しかし、そこには少年の硬くなった肉棒があり、バイブと自ら勢いよく挿し込んだ肉棒で再び挟み撃ちのブラン。どんなに喘ぎもがいても快楽からは逃げられず、狂わんばかりに腰が暴れる。

 

「くひぃぃ、ん…ッ♡…ま、また…こっちで、するの…?」

「うんっ!ぼくね、こっちの方が好きなの!…はぁ、すんすん…」

「はひゃッ♡あはっ♡んふぅぅッッ♡!(脚を舐められたり嗅がれたりしながらっ、何度もアナル犯されるなんてぇぇッ♡こ、こんなの変態的過ぎるよぉおおぉぉおぉッッ♡)」

 

 床の上で横向きとなったイリゼの片脚を抱えて、松葉崩しの様な体勢となった少年が陰茎を挿入しているのは直腸。言葉通りに彼女の後孔が気に入ったらしい少年はそちらばかりに何度も挿入し、飽きも萎えもせずに執拗に彼女の後孔を犯す。一方イリゼは少年と後孔という二つの禁忌を同時に犯してしまっている背徳感で思考の殆どを埋め尽くされ、更に顔を埋めた少年が脚をも堪能し始めた事でいよいよショート。じっとりと浮かぶ汗とともに色香も醸し、身体は勝手に少年を誘う。

 

「ひゃぁッ♡ぞ、ゾクゾクするの止まらないぃぃッ♡私の身体っ、脚舐めアナルセックス愉しんじゃってるのぉおぉぉッ♡けッ、けどオチンポイけな…ぃひぃぃッ♡」

「んぷ…はぁ……イリゼさまの脚、すっごくむちむち…。……うぇ?イリゼさま、まだおちんちん気持ちよくなれてない?」

「はっ、そ、そうなのっ!オチンポイけなくて切ないのっ!だから取っ……へ…?な、何を……」

「え?だってぼく両手じゃなきゃ上手く脚抱えられないもん。だから、イリゼさまのおちんちんは自分で…ね?」

「やっ、ち、違うッ!そうじゃないのっ!止めっ、ぎゅってしな……ぁぁぁぁああッ♡!?手がッ、イけないのにオチンポ扱いちゃうぅぅぅぅッッ♡」

 

切なさと共にずくん、ずくんと鈍痛の様な感覚が響く肉棒の辛さにイリゼはもがき、縋るように少年へと懇願。しかしそれを曲解した少年は曇りのない目でイリゼの両手を掴み、赤黒く肥大した肉棒を包むように握らせる。その行為必死に止めるイリゼだったが、両手を上から肉棒へ押し付けられてしまった瞬間、抑圧され続けた射精欲求はイリゼの意思を完全に跳ね除け、独りでに自慰を初めてしまう。

 だが、ベルトは巻かれたまま。射精は出来ないままでの扱きは一層彼女を追い詰めるだけで、少年のピストンと脚への責めが更に身体を昂らせる。しかし発散の為の道を塞がれてしまった欲求は溜まって膨らみ続けるだけで、正にそれは快楽拷問。強靭な心身を持つ女神故に気が狂う事も出来ず、イリゼの身体は射精を求めて自ら自分を追い詰め続ける。

 

「んぐひぃぃいいぃぃッ♡許してッ、もう許してぇええぇぇぇぇッッ♡!」

「お"お"ぉっッ♡おぉっ♡オチンポ射精ないぃぃぃぃいいぃッッ♡!」

 

 あまりにも普段の凛々しさとはかけ離れ過ぎて、あまりにもひっきりなしに響き過ぎて、最早誰のものかも分からない嬌声の合唱。力の入らない身体で髪を振り乱し、乳房を弾ませ、股間からはとめどなく愛液を垂らし、射精を求めて陰茎が暴れる五人の女神。それが何の力もない少年達に、一方的に蹂躙されて晒す事になろうなど、彼女達は一人として予想していなかった。

 後悔し、猛省し、恥辱に身体を震わせる。もっと考えるべきだったと。自分に言い訳などせず、説得を続けるべきだったと。こうなる前に、気付くべきだったと。だがそう思う間も犯され、弄ばれ、快楽と屈辱と出来ない射精に五人は悶え苦しみ続ける。そして……

 

『ひ…ぅ、ぎっ…ぁ……♡』

「ふぅぅ…ぼくもうでないぃ……」

「ぼくもー…」

 

 仕向けた男達すら舌を巻き呆れる程の時間が経ち、漸く少年達は満足と共に女神から離れる。対してネプテューヌ達は起き上がる力すらなく、全員が仰向けで、或いはうつ伏せで蟹股を晒し痙攣していた。

 

「おー、満足したか坊主共」

『うん!』

「そうかそうか。俺達も十分楽しませてもらったし…最後に記念写真を撮ってやるよ」

「記念写真……?」

「あぁ。こうして……な」

 

 提案の意味が分からず、少年達が首を傾げると、男の一人がイリゼの髪を雑に掴み、乱暴に彼女とまぐわっていた少年の腰へと近付ける。

 それを見て、目を輝かせて頷く少年達。今し方行われた行為は敬意の欠片もない悪辣なものだったが、彼等は顔をしかめない。ここでは、女神に対してそういう行いをしても良いのだと、この一日で彼等は思うようになっていた。

 

「おら、テメェ等のクソマゾマンコやアナルを使ってもらったんだ。ちゃんとしゃぶって感謝しやがれ」

「そ、そんな…事言っても、力入らな……」

「あぁ?誰が言い訳しろっつったよ?」

「ふひぎぃぃいッ♡!」

 

 残りの四人もそれぞれの少年達の元へ近付けられ、乳首や肉棒を捻られ踏まれながら、必死に言われたポーズを取る。

 そうして撮影されたのは、蹲踞の様に股を開き、片手を睾丸に添え、片手でピースを作りながら、忠誠を誓うように少年達の陰茎へと口付けをする屈辱の姿。尊厳を捨て去った淫乱な性奴隷そのものな五人のさまは、どこまでも惨めでどこまでも淫ら。

 

「おじさん達、今日はありがとね!めがみさまもありがとー!」

「おう。だが、絶対にここでの事は俺達だけの秘密だぞ?それが守れるなら……また、呼んでやるからよ」

「ほんと!?なら、絶対誰にも言わない!」

 

 そんな女神達を収めた映像に満足げな笑みを浮かべ、少年達と男達は約束を交わす。もし男達がそれを守るのなら、今後も五人は少年達に犯される事となるのだが……そこへ口を挟むだけの気力は、誰にも残っていなかった。

 

「…よし、んじゃ最後にもう一つ見せてやるか」

『…ぁ、ぇ……?』

 

 笑みは笑みでも、男達が浮かべたのは下卑た笑み。それを示すように、少年達と女神達を見やった男達は、五人を引っ張り上げて再度台へと拘束する。てっきり終わりだと、終わってくれるのだと思っていたネプテューヌ達にとっては寝耳に水の展開であり、再び拘束される中で怯え混じりの視線を向ける。

 

「ま、まだ…する、の…?今度は、何……?」

「おいおいそんな怖がるなよ。…射精、したいんだろ?」 『……っ…!』

 

 弱々しく訊いたネプテューヌへの返答に、五人全員がぴくりと肩を…更には唯一未だ怒張したままの肉棒を震わせる。その反応に男達はにたにたと笑いながらも、嵌められたベルトに手をかけ、刺激を与えないようにゆっくりと陰茎を解き放つ。

 

「あ……あぁあぁぁ…っ♡」

「はっ…はっ、はッ、はぁぁッ……♡!」

「はんっ、外してやった途端盛りのついた犬みたいに息を荒げやがって……射精したいか?女神として我慢するなんて事はせず、無様にザーメン撒き散らす淫乱クソマゾ奴隷としての姿を晒しててもイきたいか?」

『いッ、イきたいッ!イきたいです(わ)ッ♡』

「そうかい、なら……ほらよ」

 

 ベルトが外された瞬間ごぽりと先走りが溢れ、びくんびくんと肉棒が躍動。ネプテューヌ達は目を爛々と輝かせ、反射的に扱こうとするが、ガチャガチャと拘束を鳴らすだけ。

 そこで男に投げかけられた、下劣な問い。もしも一欠片でも理性が残っていたのなら、誇りが折れていなかったのなら、気丈に断っていたであろう投げかけ。だが五人は揃って、一瞬の躊躇いもなく頷いた。それこそ盛りのついた獣のように、涎を垂らして懇願した。そして、それを受け取った男達は心から見下すような目で彼女等を見下ろし……解放された肉棒の先端を、指先で軽く弾いた。扱くでもなく、叩くでもなく、ほんの少しの力だけで。…しかし、たったそれだけで……女神達の精液槽は、決壊する。

 

『ヒッ…ぎぃいいいいぃぃいぃぃッッ♡んぉほッ、ぉほぉおおおおおおおおぉッッ♡おおッ、おぉおんッッ♡あ"っ、あ"っ、ああ"あ"あ"あ"ぁぁぁぁぁぁッッ♡♡!」

 

 喉が潰れんばかりに喘ぎ絶叫するネプテューヌ達の股間から、噴水の様に噴き出る精液。手を離したホースが如く陰茎は暴れ回り、噴き出す精液を撒き散らしていく。

 床に、壁に、自分達の火照った身体にと、見境なく精液を飛ばしながら続く射精。ここまで出せなかった分全てを吐き出しているかのように、射精も絶叫も長く続く。当然彼女等にそれを止める手段などなく、むしろ下腹部の奥から込み上げ尿道を駆け抜ける精液の快楽に意識が飛びかけてしまう程絶頂。快楽で頭が真っ白になる中で、身体は仰け反り舌を突き出す。

 

((止まらないぃぃぃぃッッ♡!しゃせー止まらないのぉおおおおぉぉおぉぉっッ♡!!))

 

 男達と少年達に見られている事も、晒してしまった惨めな痴態も全て忘れてしまうような絶頂感で、腰を浮かせて跳ねる五人。射精を封じられていた苦しみすらも今や頭になく、ただただひたすらに五人は射精し達していた。

 そうして遂にその勢いも衰え、最後に一つ噴き出したところで五人の狂乱射精は終了。五人は力の抜け切った身体で痙攣し、快楽で無様に歪んだ顔を晒す。

 五人にとっては、この上ない快楽を得られた射精。だが、彼女達はその絶頂の中で失念していた。例え屈辱の姿を晒すという点があろうと、男達がただ快楽に興じさせてくれる訳がないという事を。

 

「はひぃ…はひぃ……んひぃっ♡!?」

「な、何をして…ぬほぉぉおッ♡」

 

 一度離れていた男達は、ぐったりとした五人に近付くとおもむろに肉棒へ摑みかかる。最大級の射精を終えた直後の肉棒は流石に萎えていたが、乱暴に扱かれるとネプテューヌ達の意思に反して再び勃起し、ノワールとベールが悲鳴混じりの嬌声を上げる。

 そして完全に勃起したところで男達が装着したのは、いつの間にか用意していた筒状の機械。その中に肉棒を淹れ、外れないよう固定すると、駆動音を上げて機械の内側が動き出す。

 

「ぇ、えっ、何これ動いてっ…ぇぇぇぇええぇっっ♡」

「ひぎゅうぅぅッ♡こっ、これ中ッ、オナホになって…あへぇええええッッ♡」

「射精したかったんだろ?だから着けてやったんだ、電動オナホをな」

「なぁぁ……ッ!?も、もういいッ!射精はさっきので十分…んぁああぁぁッ♡と、止めてくれぇぇぇぇええぇッッ♡」

 

 機械ごと再度肉棒を震わせ喘ぐ、ネプテューヌとイリゼ。拘束された五人は外す事が出来ず、腰を振りたくって落とそうとするも、固定された機械には無意味。それどころか振るった事で機械内部の柔らかいヒダに肉棒が押し付けられてしまい、無理矢理与えられる快楽が加速。敏感なままだった五人はすぐに次々と射精してしまうも、高速で上下する機械は止まらない。

 

「さて、んじゃあ女神様。それはどんなに少なく見積もっても数時間は動き続けるんで、好きなだけ射精していて下さい。じゃ、行くぞ坊主達」

『〜〜〜〜ッッ♡!?そ、そんなッ、待って、待ってぇええええぇぇぇぇッ♡おほぉおおぉぉおおおおッッ♡♡!』

 

 壊れた機械のように射精を繰り返すネプテューヌ達を尻目に、男達は少年達を連れて部屋からずんずんと退出していく。当然機械も拘束も外される事はなく、五人は身動きの取れないまま放置。

 五人に突き付けられたのは、最低でも数時間は扱かれ続け、射精し続けるという残酷にして絶望的な現実。どんなに叫び、どんなに身を捩り、どんなに止めてほしいと懇願しても、始まった射精地獄から解放される事はなく……落ちぶれた五人の女神は、望んだ筈の射精で泣き叫ぶのだった。



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淫欲に成りし性奴隷 15

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ブラックハート グリーンハート ホワイトハート オリジンハート

内容・ふたなり 口淫 拘束 バイブ 焦らし 寸止め 射精管理


 快楽に飲まれ、淫欲に堕ち、ネプテューヌ達五人は遂に男達以外と…真実を知らない少年達とまぐわってしまった。犯され、嬲られ、玩具にされて、身体を隅々まで弄ばれた。

 その上で射精を封じられていた彼女達が、最後に迎えた特大の射精。終始男達の企み通りに快楽を貪ってしまった五人は、屈辱的な姿で拘束されたまま何度も何度も器具で射精させられ、快楽地獄の中で愚かな自分達の行為を後悔。だがどれだけ後悔し懇願しようと単なる器具が止まる筈もなく……数時間が、経過していた。

 

「あーっ…♡あ"ーっ…♡ん"ひッ……♡」

「も…無理ぃ…オチンポっ、じゅぽじゅぽ…止まってぇぇ……っ♡」

 

 部屋の中に響く駆動音と、ぐちゅぐちゅという濡れた音。それに混じって断発的に聞こえてくるのは、五人の女神の力ない嬌声。

 五人は数時間上下するオナホールに扱かれ続け、達し続けた。普通そんな事をしたところで途中から勃たなくなってしまうのが関の山だが、尋常ならざる強靭な心身を持つ彼女達は何度射精しようと萎える事がなく、それを知っていたからこその長時間放置。そうして数時間ぶりに男達が部屋へと戻ってきた時、五人は指すら動かせない程に疲弊し、顔は涙と鼻水で元の美しさが見る影もなく消え去っていた。

 

「よぉ、気分はどうだ…って、うわ…こりゃ酷いな……」

「部屋中生臭いじゃねぇか…どんだけ射精してんだよほんと……」

 

 扉を開けて入った瞬間、中の光景と充満した臭いに男達は顔をしかめる。幾度となく射精した結果至る所精液が付着し、部屋のどこにいても精液を間近で嗅いだかのような臭いの漂う惨状には、ただただ男達も引くばかり。無論、この惨状の元凶は他ならぬ彼等なのだが…やはりそこは誰も気にしていない。

 

「…ぁ…とっへ…お願いらから、とっへぇ……♡」

「おーおー辛そうな顔しちゃって。でもイきたかったんだろ?さっきはそう言ったよなぁ?」

「ん"ぐひぃぃ……ッ♡…ぁ、ぁ……」

「マジか、軽く胸掴んだだけで軽イきしやがった……」

「そりゃ数時間扱かれ続けたら身体も馬鹿になるだろ。それよりさっさとやろうぜ」

 

 男達が入ってきた事に気付いたネプテューヌは、縋るように解放を懇願。しかし側に来た男は嘲るような顔でネプテューヌの乳房を鷲掴みにし、走った刺激で力なく震えるネプテューヌ。他の四人も男達を睨むだけの力すらなく、これ以上責められない事を祈るばかり。

 そんな彼女等を満足そうに眺めた男達は、固定されていた器具を外して五人を射精地獄から解放。その瞬間僅かに入っていた力が抜け、完全に脱力した身体で五人は救われたような表情を浮かべるも、すぐにその表情は不安へと変わる。

 

(ま、まだ…何か、されるんですの……?)

(も、もう無理だ…これ以上されたら、わたしは……)

 

 このまま終わるならいい。されどもしここから男達の性処理をさせられるとしたら、別の形で責められ再び快楽地獄へ堕とされるとしたら。…そんな不安が思考を占領し、その瞳には怯えすら浮かぶ。…だが……

 

『…ぇ……?』

 

 刺激がなくなり、少々の時間をかけてゆっくりと柔らかな姿へと変わる肉棒。そして完全に怒張が解け、勃起時の半分以下のサイズとなった時、男達は五人の陰茎にある物を被せて嵌めた。

 それは、一見すれば陰茎を模したような容れ物。彼女達の萎えた陰茎をすっぽりと包み、付随する器具によって腰巻きの様に固定されたそれは……貞操帯だった。

 

「こ、これ…って……」

「懐かしいか?前付けた時は、どっちも気絶してたよなぁ?」

 

 ネプテューヌが声を震わせ、ブランの顔から血の気が引く中、男達は装着を続行。秘裂と後孔に女性の手首程もありそうなバイブを押し込み、それぞれの穴を覆うパーツも装着され、完全に三部位を塞いでしまう。

 バイブは太く、イリゼ達三人は挿入された瞬間喘ぎ混じりの呻き声を上げたが、その後は意味が分からないとばかりの顔で自らに嵌められた貞操帯を見つめる。しかし、それも無理からぬ事だろう。用途通りに考えれば、それは性行為を不能にする道具…即ち彼女達にとってはありがたく、男達にとっては邪魔な『筈』の物なのだから。

 

「…ど、どういう…つもりよ…?」

「それはこいつ等に訊くこったな。ほら、答えてやれよ」

『……っ…』

 

 貞操帯を嵌め終わると、続いて男達は五人を台からも解放。その最中ノワールが口にした言葉を男の一人が返し、三人の目も他の男達の目もネプテューヌとブランの二人に向くも、二人は顔を赤くし俯くだけ。

 そうして未だ上手く力の入らない五人は別の拘束を施され、これまでと同じようにその状態で廃墟の中から連れ出される。

 視覚も聴覚も塞がれたまま運ばれ、長かったその日の調教も終了。終わり方はいつもと変わらず……だが塞がれた性器と、その中で圧迫する二本のバイブが、確かにいつもとは違うのだという事を伝えていた。

 

 

 

 

 女神達がどれだけ疲弊していようと関係ない。そう言わんばかりに、さも当然かのように、翌日もネプテューヌ達は男達呼ばれ、廃墟に連れて行かれた。

 

「ふごほッ、ぉごぉぉ…ッ♡!」

「うぐぇッ、ふ…ぅぷっ!はぁ、はぁ……んごぉッ♡!」

「おら何休んでやがる。寝かせてやってんだから、自分からチンポ迎える位の事はしやがれっての」

「はー…ちっと体勢がキツい事もあるが、これも中々無様で良い光景だよなぁ」

 

 連行されるなりネプテューヌ達五人は床に大の字で拘束され、その格好で次々と口内を犯される。彼等はネプテューヌ達がむせようとえずこうと御構いなしで、好き勝手に突っ込んだ後精液を注ぎ込み、気分次第で別の女神の元へと移動し、順が来ると再び犯す。時には犯すのではなく彼女等の顔に尻を押し付け肛門を舐めさせ、或いは肉棒で柔らかな頬を叩きながら睾丸を咥えさせ、思い思いに陵辱を堪能。自分達を女神でも人でもなく、単なる慰み物としか思っていないような行為にネプテューヌ達は耐え難い屈辱感を味わわせられるも、手脚共々限界まで引っ張られている以上は跳ね除ける事も叶わない。

 

「いやぁ、何度挿れても最高の気持ち良さなんだから、ほんと女神の口マンコは名器だよなぁ。…お?口を犯されて興奮しちゃったのかな〜?イリゼちゃん」

「なッ、違っ……んぎぃいぃぃッッ♡」

 

 射精し立ち上がった男がにやつきながら触れたのは、男達に負けず劣らずそり勃ったイリゼの陰茎。小馬鹿にするような言いようにイリゼは反論しかけるも、亀頭を弾かれ口から出たのは情けない嬌声。弾かれた肉棒はぶるんぶるんと衝撃のままに暴れ回り、その情けない光景に周囲からも笑いが起こる。

 

「んー?違うって事は、別の理由があるんだよな?ほら、言ってみなよ」

「ひんッ♡ぁぐッ♡ぃいいぃッ♡!やっ、止めッ、話せなッ…あ"ぎひぃぃいいいいッッ♡」

「……っ…や、止めなさいよ…ッ!」

「お?すまん、あいつの声が五月蝿くて聞こえなかったんだ。もう一回言ってくれるか?」

「……!?…や…止めな、さい…って……」

 

 べちんべちんと何度も弾かれるイリゼはその度に品のない嬌声を上げ、拘束を鳴らしながら手脚をよじる。その姿を見て隣のノワールが声を上げるも、一人の男がにやりと笑って指を彼女の陰茎の亀頭に。それでもノワールは言葉を続けるも、その脅し同然の行為に心が気圧されてしまったのか、みるみる声量が下がっていき、遂には蚊の鳴くような声に。悔しさと申し訳なさからノワールは耳まで真っ赤に染まり、それを見て男達は再び笑う。

 

「…ごめん、なさい…イリゼ……」

「はぁっ…はぁっ……♡き、気にしない…で……♡」

 

 嘲笑の声と視線に包まれる中、惨めに二人は涙を溜める。肉棒を突き込まれて声を上げる事すら出来なかった三人も同じ境遇故の屈辱を感じて、悔しそうに拳を握り締める。

 だがそんな状態であろうとも、五人の陰茎は血管を浮き上がらせる程に勃起したまま。特にイリゼなどは痛みを与えられていたにも関わらず先走りをたらたらと漏らし、更なる刺激を求めて跳ねる。

 

「さーて、次は胸を使ってやるか。これまでたっぷり調教したおかげで、胸もかなり敏感になった訳だしな」

「おいおい待て、それで回すんじゃホワイトハート様が可哀想だろ?」

「おおっとそうだった。確かにブラン様の胸じゃ、扱くどころか挟む事も出来ないもんなぁ?」

「……ッ…テメェ…端から分かってた上で言ってやがるだろ…ッ!」

 

 その一言で次なる陵辱が始まる中、ブランが拘束を引き千切らんばかりに暴れて吠える。しかし今度は誰も止めようとはしない。むしろどれだけ怒ろうと何も出来ない彼女の姿を楽しんでいる程で、四人の胸を弄んでいる男達もブランを見ては愉快そうに口元を歪める。

 口、胸、股、髪。次から次へと身体を使われ、道具にされ、屈辱ばかりを募らせる女神達。そうして全身がべったりと汚れた頃。漸く彼女達は床から立ち上がる事を許される。…と言っても、例の如く別の拘束をされたのだが。

 

(くッ……わたくし達を、ここまで物のように扱うなど…ッ!)

(こ、この馬鹿オチンポがなきゃ、いつだって制裁を加えられる筈なのに……ッ!)

 

 ふるふると怒りに震えながら、ベールとノワールは忌々しそうに自らに生えた肉棒を見つめる。そして同時に、心の中では次の陵辱に耐えるべく様々な思いが巡っていたが……

 

『え……?』

 

 前日と同様場所が分からないように視覚聴覚を封じられ、連れて行かれる女神五人。そうしてそのまま、その日は予想よりもずっと早く終わるのだった。

 

 

 

 

「おほぉぉっ!おごっ、ほぉおおぉぉッ♡イくイくッ、ザーメン射精ちゃうぅぅううううッッ♡♡」

「あぎぃぃいぃぃッ♡!?まっ、待てッ♡今アナルにまで挿れられたら……のほぉおおぉぉおぉっッ♡!」

 

 更に翌日、廃墟内で響く甲高い嬌声。しかしそれは女神達のものであって、女神達のものではない。

 

「ほんと、お前達は射精するのが好きだよなぁ。生まれてくる性別間違えたんじゃないのか?」

『…………』

「…無視、ね。それで抵抗してるつもりなら勝手にどうぞだが、こっちはそうですよーって素直に頷いてるんだよなぁ…」

 

 喘ぎ声の発生源は、女神達の口ではなくモニターに備え付けられたスピーカー。この日の五人は、連れて来られて以降自分達が淫らによがり狂う姿を延々と動画で見せられていた。

 

「はっ、映ってんのは自分達なのにチンポおっ勃てやがって……先走りだけでコンドーム膨らませるとか、俺達よりずっと変態だな」

「そっ、それは貴女達が…ふぁ、ぁ……ッ♡」

「ひゃ、ひゃめっ…ひぃっ、あっ…♡」

 

 嘲りながらベールとイリゼの間に腰を落とした男の一人が、コンドームの上から二人の陰茎に指を這わせる。それは力強い扱きではなく、ただなぞるだけの行為だったが、映像で欲情してしまっている彼女達にとっては甘くももどかしい性器への刺激。肉棒はより強い刺激を求めてぴくぴくと震えるが、男はほらな、と言って二人から指を話してしまう。

 モニターの前で並んで正座させられ、手脚に枷を嵌められた状態で視聴を強制された五人。彼の言う通り初めに付けられたコンドームが今や先走りだけで射精後並みに膨らんでおり、その重みで先端部分が垂れ下がっている状態。指摘もさる事ながら、その膨らませたコンドームを勃起したままの肉棒から垂れ下がらせているという姿もまた屈辱的で、五人は揃って顔を真っ赤に染めていた。

 当然、男達もただ眺めているだけではない。今の男のように五人を言葉で責めながら好き勝手に触り、反応を見てじっくりねっとりと楽しんでいる。

 

(…く、ぅっ…なんて、悪趣味なの…!自分達の痴態を見せて、笑って…それでいて、直接的な事はただ触るだけなんて……っ!)

(く、そっ…見たくねぇのに…皆が犯されてる姿なんて、怒りしか湧かない筈なのに…目が、離せねぇ……っ!)

 

 自分達への下劣で不遜な行いに、この日も怒りが湧き上がる。だが暴れないのは、拘束だけが原因ではない。

 五人共怒りながらも、屈辱感を味わいながらも、自分と仲間のあられもない姿に興奮が止まらなかった。肉棒はそり勃ち、愛液は秘裂から涎の様に溢れ落ち、言葉や表情では強がろうと身体は昂りを隠せなかった。

 

「なぁ、女神共。いっそこの映像、各国にばら撒いちまうか?そしたらお前等、昼も夜も犯し続けてもらえるかもしれねぇぞ?」

「……っ…!ば、馬鹿にしないで頂戴…!そんな事っ、女神として……」

「こんなアホ面晒してる雌犬の癖に、か?」

『……ッ♡!』

 

 この映像を見れば、お前等を犯そうとする奴は幾らでも出てくる。…暗にそんな意図を込めた男の言葉で更に顔を赤くするも、残ったプライドと女神の誇りにかけて言い返すネプテューヌ。

 だが丁度そこで映像は射精と膣での絶頂を同時に迎え、女神どころか女性と呼ぶ事すら憚られるような下品な顔をしたネプテューヌのアップに。そのさまにネプテューヌはおろか、四人も揃って肉棒を跳ねさせ、つられてコンドームもたぷんと躍動。それは映像の中のネプテューヌも、それを見ている自分達もどうしようもない程淫猥であると認めているようなものであり、何も言えなくなってしまった五人は涙を浮かべて黙り込む。

 

「…分かってんだろ?自分達は品のない娼婦より低俗の、女神の姿をした淫乱チンポ女だって。今すぐ全員でそう宣言すりゃ、この映像みたいに喘ぎ声しか出せなくなるまで犯してやるぞ?」

「……すわ…」

「あ?」

「お断りだと…言ったの、ですわ…ッ!」

 

 誘うような囁きと、一瞬の沈黙。次の瞬間はっきりと発されたのは、屈するものかと言わんばかりに睨み付けるベールの言葉。実際にはそう言っている間も先走りと愛液を垂らし続け、切なげに太腿を擦り合わせていたのだが、拒絶というより虚勢と言うべき言葉だったが、否定は否定。それを聞いた男は一瞬不愉快そうな表情を浮かべ…だかすぐににやりと笑って言葉を返す。

 

「そうかい。ならせいぜい、頑張って耐えるこったな」

 

 そう言って男は背を向け、他の男達も部屋の中から去っていく。当然監視用のカメラは置いてあるのだが、それにより五人は部屋の中へ取り残される形に。

 それからも映像は流れ続け、見させられる事数時間。最終的にコンドームは射精数回分並みに、愛液は失禁並みに流れ出たところで漸く男達が戻ってきて……それ以上は何もする事なく、その日も終了。再び貞操帯を付けられて、五人は街へと帰される。

 二日連続、射精も挿入も無しだった事に強い違和感を抱く五人。そしてその疑問と不安は……翌日、はっきりとした形で証明される事となった。

 

 

 

 

 ぐちゅぐちゅ、ずぷずぷと濡れた音が反響し、それと共にひっきりなしに嬌声が響く。だがそれは、普段とは違った響き。いつも以上に、切なげで悩ましげな女神の艶声。

 

「ひぁぁっ、はぁっ、んっ♡はっ、はっ……ぁぁああっ♡!?」

「ぬひぃんッ♡あぁイくっ♡今度こそイッ……♡!」

 

 その日は部屋内に長机が五つ置かれ、その上に五人は拘束されていた。それぞれの足から伸ばされた縄に手首足首を縛られ、二日前と似た大の字となって。

 身動き取れない女神達の身体を、男達の手が蹂躙する。怒張した肉棒を扱き、雌の臭いを醸す割れ目を開き、ひくひくと収縮する肛門を穿る。胸に、腋に、脚にと男達の指が這い回り、快感と不快感の入り混じった感覚で何度も何度も上がる嬌声。

 その内陰茎には精液が募り、膣には快楽が充填され、溜め込まれた快感を絶頂として爆発させようと大きく震える女神の身体。だがその頂点へと至る寸前、男達は昂り火照った女神達から手を離してしまう。

 

「……ッ♡!?ぁっ、ま、まだイけてないッ、のにぃぃ…ッ♡」

「っとと、危ねぇ危ねぇ。こいつ等すぐにイこうとするもんだから、油断も隙もありゃしねぇな」

 

 今正に射精をしようとしたところで肉棒を扱く手を離され、がくがくと震えながら叫びを上げるネプテューヌ。最後の一押しを失った肉棒は抗議をするかのようにぶるんぶるんと暴れ回り、先端からは先走りが涙の如く溢れ落ちる。

 ネプテューヌだけではない。机に拘束され、弄ばれ始めてから数時間。彼女達は遊ばれていながらも一度たりともまだ射精に至っておらず、射精と絶頂を奪われる度喚くように切なげな声を上げていた。

 

「あっ、あんた達…今度はッ、なんっのぉおおぉぉッ♡つ、つも…んぉッひぃぃぃぃッッ♡」

 

 破裂しそうな程に膨れ上がった肉棒。真っ赤な顔で問い詰めようとしたノワールだったが、機械の操縦桿の様に肉棒を握られ、ごしゅごしゅと根元まで乱暴に上から下、下から上へと扱かれると、堪らず顔を歪めて喘ぎ叫ぶ。数秒毎に手を離される為ノワールは何とか言葉を続けようとするも、その度に扱かれまともに話す事も出来ない。

 ならば、何も言わなければどうなるか。…そんな事をしたところで、何も変わらない。ただ数秒毎に淫らな叫び声を上げるか、喘ぎと断片的な言葉を交互に出すかの違いだけ。

 

「ぬほぉぉッ♡!あ"っ、あ"ーッ、あぁっ……〜〜〜〜ッッ!なんれまたぁぁああぁぁッ!?」

 

 一貫して『絶頂させない』男達だが、楽しみ方は人それぞれ。イリゼは暫く前から一切肉棒にも秘裂に触れられず、バイブで徹底的に肛門と直腸だけを嬲られている。

 力任せに出し挿れされる、極太サイズの陰茎型バイブ。振動が肛門を絶え間なく刺激し、亀頭冠を模した部位が腸壁を容赦なく引っ掻き回す。他の女神同様度重なる調教と陵辱により膣と変わらない程感じるようになってしまったイリゼは、軽く潮を吹きながらバイブピストンで絶頂しかけて脚をピンと伸ばしたが、後一突きで絶頂出来る…となった瞬間男は振動を切って挿入も緩慢に。絶頂寸前であろうとも牛歩の様な遅さでしか動かなくなったバイブでは期待した絶頂へは至る事が出来ず、かくかくと腰を振りたくって刺激を得ようとするも結果は同じ。そうして絶頂の波が引いたところで再び男は荒々しいピストンを再開し、もう十分過ぎる程に快楽を溜め込んだイリゼの後孔を虐めていく。

 

「ふーっ…♡ふぅぅー…っ♡こ、こんな事をして…楽しいん、ですの……ッ!?♡」

「あぁ、楽しいね。無様に喘いで腰をガクつかせる女神を見られるんだからな」

「……っ…こ、の…下衆、が…ッ!」

「おいおい、そんな言葉はいけませんよぉベール様」

「あッ、がっ…あぁぁぁぁ……っっ♡」

 

 唯一曲がりなりにも喋れているのは、比較的責めが緩いベール。肉棒は指でなぞられるだけ、膣と直腸もゆっくりと穿られるだけだったが、ある意味それは絶頂寸前で緩慢な動きに変えられたイリゼの状態が常に続いているようなもの。そのような責めで絶頂に至れる訳はなく、だからこそ彼女にはうっかり男がミスして絶頂出来るかもしれない、という希望すらない。あるのはただただもどかしさが募っていく感覚だけで、彼女の腰は机から浮きっ放しになっていた。

 

(あぁぁイきたいッ♡ザーメンどぴゅどぴゅしたいッ♡寸止めで濃縮されたザーメンが尿道駆け上がって腰が抜けそうになる感覚味わいたいのぉおおおおぉぉッッ♡!)

(おッ、おかしくなるッ♡前に貞操帯嵌められてイけなくなった時より辛いぃぃッ♡射精ッ♡射精したいぃいいぃぃぃぃッッ♡!)

 

 喘ぎ、叫び、身をくねらせて五人は絶頂を渇望するが、それでも男達は絶頂にも射精にも導かない。ネプテューヌやブランに至っては最早虚空と性行為を始める始末だったが、それで得られたものは更なる男達の嘲笑だけ。

 五人共もう分かっていた。こうして寸止めする事で、無様によがる自分達を笑い、絶頂させてほしいと懇願させる事が狙いなのだと。

 だが分かっていても、ネプテューヌ達は絶頂を求めて暴れる身体を止められない。ただでさえ淫欲に浸り切った五人の身体は数日に渡る寸止めになど、端から勝てる道理がなかった。

 

『イっ…イきッ……んぅう"う"ぅぅぉぉおぉぉッッ♡!』

「なんだなんだ?そんなにイきたいのか?イかせて下さい〜、ってか?」

『……っ…!』

 

 しかしそれでも、射精を封じられている時や強制絶頂させられている時に比べれば思考がまだ残っている。残っている分、これ以上無様な姿を晒してなるものかと懇願だけは必死に堪え、快楽ともどかしさで歪み切った顔で僅かばかりでも男達を睨む。

 されど所詮、それは苦し紛れの悪足掻き。そうする事で一旦は女神のプライドを守れた五人だったが、それが自らの首を絞める行為だったのだとすぐに思い知らされる。

 

「強情だなぁ…しゃあねぇ。俺等も手首が疲れてきたし、今日はもう終わりにするか」

「……っ!?お、終わ…り……?」

「んん?なんだ、まだやってほしいってか?」

「…ぅ……そ、そんな訳…ない、わよ……」

 

 やれやれと頭を振り、あっさりと止めてしまう男達。その言葉に五人は愕然とするも、続く言葉に頷く事は出来ず、顔を近付けられたノワールはぼそりと否定。それによって「なら問題ねぇよな?」と男は笑い、冷やす事で強引に萎えさせた五人の陰茎を貞操帯へと収納していく。そして……

 

『あ…あぁ……ああああぁぁ…………』

 

 かちゃり、と貞操帯の鍵が閉められ、完全に封をされた陰茎。バイブで圧迫されながらも、表面に触れる事すら叶わない秘裂と後孔。縛られたままの五人は絶望に染まった顔で収納された陰茎を見つめ、拘束が解かれた瞬間狂ったように股間を刺激。貞操帯の上から扱き、押し付け、腰を振りたくって何とか快感を得ようとするが、ぴっちりと固定された貞操帯の内側には何の刺激も伝わっていかない。

 そうして遂には男達に再拘束され、また外へと連れて行かれるも、五人は盛りのついた猿の様に届きはしない自慰を続行。その行為は解放されてからも続き、気付けば数時間が経過しているのだった。…勿論、それだけの時間を費やそうと……五人は絶頂に至れていない。

 

 

 

 

 五人が最後に射精と絶頂を味わってから、何日も過ぎた。呼ばれていない間は貞操帯により一切の接触を封じられ、廃墟にいる間も一瞬たりとも絶頂に至る事は許されず、ギリギリまで責め立てて昂らせた上で男達は寸止め。どれだけ陰茎が熱くそり勃とうと、滝の様に膣が愛液を垂れ流し、肛門が壊れた機械の様に延々と収縮を繰り返そうと、絶頂させる事は絶対になかった。

 

『イきたいぃぃ…っ♡イきたいのぉぉぉぉ……っッ♡』

 

 寸止め調教されているのだと分かった時から、五人の中で欲求が暴走。四六時中股間の疼きと湧き上がる欲求に苛まれ、職務などはまるで手につかず、呼ばれなかった日は夜通し自慰に耽る事もざら。床やベットに股間を擦り付け、満たされない欲求で乳首が勃ちっ放しとなった胸をこねくり回し、手に入れたバイブを肉棒に見立てて淫靡に頬張り、半ば無意識に嬲られる自分を妄想しながらひたすら身体を慰めていたが、それでも絶頂する事が出来ない。絶頂出来ないどころか余計に絶頂したいという欲求が昂ってしまい、気が狂いそうになる自分を更に追い詰める形となってしまっていたが…止められなかった。より悪くなると分かっていても、していなければそれこそ狂ってしまいそうだった。

 だが、そんな状態に陥っても、貞操帯を外した瞬間陰茎が限界まで勃起し、失禁したかのように先走りと愛液が床を濡らすようになっても、男達は寸止めを続けた。そして……遂に女神達は、寸止めに屈する。

 

『射精…させて下さい…イかせて、下さい……』

 

 その日五人は、廃墟に着くなり自らの意思でプロセッサユニットを解除した。求められた訳でも、強要された訳でもなく、自ら裸を男達に晒した。

 そうして裸となった五人は一列に並び、男達へ土下座。この上なく惨めな姿を自分達から取り、震える声で懇願する。…絶頂させてほしい、と。

 

「あ?なんだよ急に、俺達はまだ何も言ってねぇぞ?」

『絶頂…したいんです…もう、限界…なんです……っ』

 

 声を揃えて、五人は言う。狂いそうな欲求に加え、羞恥心と屈辱感、それにこんな事をしている自分への絶望感が混ざって最早自分達でも何を言っているのか上手く理解出来ていなかったが、自然と声は揃っていた。ただ媚びる為だけに、戦闘中並みに五人の感覚はフル稼働していた。

 

「ふぅん…で?なんで俺達がテメェ等の言う事を聞かなきゃいけない訳?」

『……っ…!』

 

 恥を忍んで、プライドをかなぐり捨てて懇願する五人。だが嘲りすらない冷たい声で、一人の男が彼女等の懇願を跳ね除ける。

 その反応は、予想出来ていた。本気で自分達を良くて奴隷、悪くて玩具としか考えていない彼等が、土下座程度で聞いてくれるとは限らない、と。だが駆け引きをするだけの余裕すらなく、下手な言動を見せれば生意気だと思われる可能性もある以上、五人は土下座を続けるしかなかった。

 故に心ない言葉を浴びせられようと、五人は姿勢を崩さない。するとその数秒後…彼女達の後頭部に、ずしりと重い感覚が走る。

 

「まぁ、仮にも女神のこいつ等が全裸土下座までしてる訳だし、ちょっと位聞いてやってもいいんじゃね?」

「それも一理あるな。けど、所詮ただの土下座だろ?それをしただけで聞いてやるのはなぁ……」

 

 ぐりぐりと押し付けられているのは、体重をかけた男達の足。それを感覚だけで感じ取ったネプテューヌ達は、びくりと肩を震わせ…しかし踏まれながらも土下座を続行。そして、さも当然のように踏み付ける男達の声から、「もっと何かしてみせろ」という言外の意思を感じ取ると、一瞬の躊躇いの後……顔を上げて、踏み付けていた足を、靴を舐め始めた。

 

「…ん、ぶ…ぅじゅるっ……♡」

「んぇろ…ぢゅばっ、ぷっ……♡」

「お?土下座の次は足舐めってか?はっ、性欲の為なら節操ねぇなぁ女神の癖に」

「発情顔で舐めるとかマジ雌犬と変わらねぇな。いや、こんなマゾ奴隷共と同列に語っちゃ犬が可哀想か…」

 

 全裸で土下座をしていた相手の靴を舐める。その屈辱感は計り知れず、加えて靴である為に砂利や埃も当然口の中へと入ってしまう。だが舐め始めてから五人は、一切躊躇う事はなかった。それどころか発情し切った身体は靴を舐めるという行為にすら反応してしまい、貞操帯の隙間からはぽたぽたと愛液が落ちる始末。ケースの中で勃起出来ずに圧迫される陰茎の痛みとそこから転じた快楽に腰をくねらせるさまなどは、最早男を誘っているよう。

 

「仮に聞いてやるにしても、まだこいつ等余裕ありそうなんだよなぁ。もう数日は間違いなくいけるよな?」

「どっちにしろ、何も顔色伺う必要はないってこった。女神だなんだ言ったって、結局俺等の奴隷なんだからよ」

「ははっ、そりゃそうだ。よし、なら……踊れよ、女神共」

 

 五人の頭を踏み付け、見下ろし、踏まれる姿を撮影しながら男達は悪意たっぷりにどうするか会話。反抗も反論もせず、小さく震えながらひたすらに待つ女神達を嘲笑いながら各々身勝手な言葉を発し……初めに突っぱねた男が言う。

 それに呼応するように、次々と他の男も足を離す。それより、五人を踏み付ける者はいなくなり……ネプテューヌ達は、立ち上がる。そして、男達が下卑た視線を向ける中、五人は後頭部に両手を当て、脚を開いて腰を落とす。

 

「…そ、それでは…わたし達五人、踊らせて…頂き、ます……」

「……お…お…おち……オチンポぉぉっっ!」

 

 揃って腋と股を曝け出した格好になったところで、目眩のしそうな屈辱感と羞恥心に心を揺さぶられながら口上を述べるネプテューヌ。それから耳まで真っ赤に紅潮したブランが男性器の名前を叫びながら腰を突き出し……国を治める女神達による、卑猥な腰振りダンスが始まる。

 

『ふっ、ふっ、ふぉぉッ♡オチンポっ♡オチンポっ♡オっ♡チっ♡ンっ♡ポォォッ♡』

 

 蟹股で、胸を揺らし尻を揺らし、体液を飛ばしながらカクカクと前後に腰を振る五人。動きに合わせて陰茎の名を連呼し、男達の要求に応えようと…興奮させ、欲望のままに犯し尽くしてもらおうと獣の様に鼻息荒く振りたくる。

 その腰使いたるや正に、交尾中の雄のよう。グロテスクな陰茎を生やした彼女達にはある意味ふさわしい姿であり、だがその陰茎も今は貞操帯の中。激しく揺れる事で陰茎には全方位からの痛みが走り、何度も腰砕けになってしまいそうになるが、爪先立ちになりながらも五人は踏ん張り腰振り続行。全身を淫らにくねらせながら、一心不乱に踊り続ける。

 

「ははははははッ!マジだ!マジに踊り出したぜ女神共!」

「こいつは踊れとしか言ってねぇのにこんなドスケベダンスを踊るなんて、ほんと終わってんなぁ…!」

「今貞操帯外してやったら、そのまま腰振るだけでイんじゃね?オラッ、チンポばっか言ってねぇで自己紹介でもしてみやがれッ!」

「あひぃいぃッ♡は、はひぃぃッ!」

 

 必死の形相でこの上なく下品なダンスを踊る五人の姿に、男達は腹を抱えて笑い転げる。ただでさえ下品で低俗な行いを、絶世の美女であり国の長でもありながら股間に肉棒を生やしている女神達がしているという状況全てが彼等にとっては愉快で可笑しく、嘲笑の笑いは止まらない。

 更にそこで男の一人がベールに近付き、全員へ命令したがら彼女の尻を平手で殴打。乾いた音が喘ぎ混じりの悲鳴と共に部屋内へと上がり、それを合図に女神達は腰を振りつつ自己紹介。

 

「せ、性奴隷一号、ネプテューヌッ♡オナホが楽しみ過ぎて裏路地でマスかいた結果、ご主人様達に見つかって奴隷になった馬鹿女神ですッ♡」

「性奴隷二号、ブランッ♡ひ……貧相な身体付きの癖にオチンポだけは男勝りでッ、今もオチンポがガチガチに勃起したくて暴れまわってる変態女神ですッ♡」

「性奴隷…三号、ノワールッ♡普段ご主人様達に反抗してッ、口でも態度でも跳ね除けようとしながら、いざ犯されるとアヘ顔が止まらなくなる…マゾ女神、ですッ…♡」

「性奴隷四号…ベールッ♡オチンポだけでなくオマンコもアナルも胸も調教されてッ、軽く触られただけでも感じて愛液を垂らしてしまう淫乱女神…です、わ…ッ♡」

「性奴隷五…号、イリゼッ♡土下座をしていた時も今も本当は興奮していてッ、外してもらえた後の事を想像してオチンポから涎が止まらないドスケベ女神…で、す…ッ♡」

 

 誇りも理性も尊厳も、全てを投げ捨ててしまったと言わんばかりの下劣且つ卑猥な自己紹介が、乳や尻肉が揺れてぶつかる音をBGMに大声量で発される。撮られている事を、録音されている事を分かっていながら、目一杯下品にネプテューヌ達は訴えかける。

 当然、それも男達の笑いを誘う。笑い声で、自らの意思で自分を最低の淫乱に陥れた事で自然と彼女等の瞳からは涙が零れ落ちたが、それでも誰一人として止めなかった。ただ貞操帯を外してもらえる事、主人から絶頂の許可をもらう事だけを求めて、無様に必死に踊り狂う。…それ程までに、とっくに五人は限界状態を超えていたのだった。

 

「女神が揃いも揃ってアホ面晒してるなんざ、どの国の奴も想像しちゃいないだろうなぁ。…で、どうするよ?一番腰振りが遅かった奴以外シてやるとかどうだ?」

『……!』

「一回貞操帯外してやって、その状態でセックス我慢出来た奴だけってのも面白いんじゃね?我慢出来なかった奴は三脚代わりににでもしてよ」

「はははっ、だったら……」

 

 一番遅かった奴以外、と言われれば目の色を変えて全員一層腰振りを速くし、我慢と言われれば見えないながらも秘裂と直腸で咥えているきゅぅぅと締め付け、餌を見せられた飼い犬の様に言葉全てへ反応する五人。その反応を楽しみつつ、男達もどんな条件にするのが一番かを探っていたが……そんな中でリーダー格の男が、にやりと口元を歪めて言う。

 

「へっ、どれも良いが……そろそろ、アレをしてもいい頃だとは思わねぇか?」

「アレ?…あぁ……」

「確かに、そろそろいいよな…」

((アレ……?))

 

 男達が彼の言葉に同意していく一方、心当たりのない五人は腰振りを続行しつつも『アレ』が何を指しているのか想像を巡らせる。それは一体どんなプレイなのか、或いはどんな責め苦なのか、と。…だが、次の瞬間…彼女等は戦慄する。

 

「なぁおい女神共。俺等は前々から思ってたんだよ。テメェ等は性奴隷としちゃ一級品だが…俺等全員が常に満足する為には、少しばかり数が足りねぇなぁって」

『な……ッ!?』

 

 それまで限界を超えた欲求不満で紅潮していた五人の顔が、一瞬にして青ざめる。なりふり構わず振っていた腰も止まってしまい、唖然とした顔で男を見つめる。…だが、それも当然の事。彼の言っているのはつまり……更に彼等にとっての奴隷を増やしたいという事なのだから。

 

「て、テメェ…何、言って……」

「おっと安心しな。何も普通に暮らしてる女を捕まえようとは思ってねぇよ。ある程度…それこそテメェ等と同等に頑丈な身体じゃなきゃこっちもヤり辛ぇし、顔だってテメェ等に大きく劣るようじゃ面白くねぇからな。…って訳で…心当たりないですかねぇ?女神様」

「そ…そんな心当たりある訳ないでしょう…ッ!それにあったとしても、幾ら何でもそれは……って…ま、まさか……」

 

 流石にそれは飲めない、受け入れられない。そんな意思を込めて、言葉を跳ね除けかけたネプテューヌ。されど彼女は…彼女達は、気付いてしまう。男達の真の意図に。彼の言う要件に、見事に合致する女性が身近に存在している事に。

 しかしそれは、彼女達にとって大切な存在。普通なら自分の快楽の為に、売れる訳がない相手。故に一瞬は欲求不満の事など完全に忘れ、強く否定しようとした五人だったが……男の言葉が、そんな彼女達を追い詰める。

 

「…もし連れてきてくれたなら、その時は好きなだけイかせてやるよ。勿論前みたいに強制じゃねぇ。自分の意思で、好きなだけチンポでもマンコでもイかせてやる」

『……〜〜っっ!?…す、好きな…だけ……?』

「あぁ。第一テメェ等は普通なら狂っちまう程の事をされて、それでも何とか耐えてきたんだ。もう十分過ぎる程頑張ってんだから、ここで一回判断を間違えたって、誰もテメェ等を非難なんかしねぇさ。それに……もし探す事もせずに拒否られたら…俺達は頭に来て、その貞操帯の鍵を壊しちまうかもなぁ…?そしたらテメェ等は、もう二度とイく事が出来なくなっちまうよなぁ…?…どうするよ、女神共」

 

 甘言と脅迫。魅惑の餌をぶら下げ、免罪符を用意し、同時に絶望的な可能性も示唆した上で、選択権を委ねるという、巧みな話術と心理攻撃で男はネプテューヌ達を惑わせていく。

 そしてそこまで言った上で、男はもう何も言わなくなった。他の男達も口を閉ざし、静寂が部屋の中を包み込む。…もう、これ以上状況が変わる事はない。後は、自分達の判断次第。……そんな現実が、ネプテューヌ達へ襲いかかり…彼女達の視界が、歪みだす。

 

「わ、わたしは…わたし、は……」

 

 いけないと、拒絶しなければならないと叫ぶ心。だが一方で心は誘惑と提示された『言い訳』に飲み込まれ始め、段々と思考から切り離されていく。

 火照ったまま戻らない身体。欲求不満を訴えるように勃った乳首。仕込まれたバイブをしゃぶり尽くし、それでもまだ足りないと涎を垂らし続ける膣に直腸。そして、勃起出来ないままどくんどくんと熱く脈打ち、切なく疼き続ける陰茎。その感覚だけがネプテュー達五人の頭も心も埋め尽くしていき……その姿を前に、男達は悪意に満ちた笑みを浮かべるのだった。



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淫欲に成りし性奴隷 16

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・前回(淫情へと誘う洞窟・前編)、続・非公開痴態撮影に関するお知らせを記載しましたが、諸事情が一応の解決に至ったと思われるので、10以降もこれまで通り投稿します。お騒がせ(?)致しました。




人物・ネプギア パープルハート グリーンハート オリジンハート

内容・ふたなり 自慰 拘束 オナホール 尿道プラグ 撮影 射精管理


 少し前から、姉の様子が何かおかしい。プラネテューヌの女神候補生、パープルシスターことネプギアはそんな思いを抱いていた。

 

(…何か、あったのかな……)

 

 姉妹仲は至って良好。いつも彼女の姉…ネプテューヌは優しく、戦いの時は凛々しく、そんな姉の事をネプギアは心から尊敬している。

 しかし、そんな姉の様子がおかしい。どうも上の空となっている事が多く、時折切なそうに表情が歪み、かと思えば頬を紅潮させている時もある。それが一日や二日ではなく、何日も前から続いていて……今日もまた、ネプテューヌはそんな顔を浮かべる。

 

「…このビスケット美味しいね。どこのお店で買ったの?」

「…………」

「…お姉ちゃん?」

「ふぇっ!?あ、え、えっと…ほら、いつものお菓子屋さんだよ?新商品、なんだって…」

「そうなんだ…(やっぱり、変…)」

 

 明らかに慌てた様子の返答に、半ば確信を持つネプギア。姉から入れてもらったジュースを飲みつつ、どういう事か考える。

 国の長としての悩みか、個人的な悩みか、はたまた悩みではなくどこか体調が悪いのか。だが昔ならともかく、今のネプギアにネプテューヌが話してくれない理由が分からない。今は妹としても、仲間としても信頼されているという実感があるからこそ、隠し事をされている理由が見えてこない。

 されど、何かあるのは明白。気軽には話せない何かを抱えているのは恐らく事実。ならば妹として、どんな些細な事であれ力になりたい。…そう思ったネプギアは意を決し、ネプテューヌへと向き直って口を開く。

 

「あ、あのさお姉ちゃん…!…もしかして、何か…悩んでる…?」

「……っ…!…どう、して…?」

「…そう、見えたから……」

 

 びくり、と肩を震わせるネプテューヌ。彼女の返答にネプギアが答えると、ネプテューヌは申し訳なさそうにゆっくりと俯く。

 あぁ、やっぱり何かあるんだ。辛い思いをしてるんだ。この時ネプギアは、そう思った。そして彼女の力になるべく、次の言葉を発しようとした。だが……

 

(…あ、れ……?)

 

 その瞬間、ぐらりと傾くネプギアの身体。何とかテーブルに手を突いたものの、そのまま彼女は突っ伏してしまう。

 動揺する中で、次第に重くなっていく瞼と、ぼんやりとしていく自らの思考。これが激しい睡魔によるものだと気付いた時には、既に意識が混濁状態。

 

「…お姉、ちゃん……」

 

 突然の睡魔に対する疑問と、力になりたいという思い。その二つで何とか顔を僅かに上げ、ネプテューヌの顔を見て……絞り出すように名前を呼んだ次の瞬間、事切れるように眠りへと落ちていくネプギア。そんな彼女の耳に、最後に届いたのは…姉からの、ごめんねという言葉だった。

 

 

 

 

 沼の中から浮き上がるような、決して気持ち良くはない目覚め。目が覚めた事に、眠っていた事に気が付いたネプギアは、まだぼんやりとしている頭で身体を起こそうとし……気付く。

 

(…身体が、動かない…?それに…何か、被せられてる……?)

 

 手足に感じる枷の感覚と、頭にかかる何かの重み。どうやら横になっているのではなく、膝と爪先を床に突けた状態で座っているらしく…そこまで理解したところで、ネプギアは思い至った。これは明らかに、ただ寝入るだけでなるような状態ではないと。寝ている間に、何者かに襲われるなりなんなりしたのだと。

 それと同時に思い出す。自分がどうして寝てしまっていたのか、そしてその直前に何があったのかを。

 

(……?この、息遣いは……)

 

 本格的に思考が回り始めるネプギアだが、それと同時にある音がずっとし続けている事に気付き、耳を澄ませる。

 それは、誰かの息遣い。荒く早い、何か運動しているかのようなテンポの呼吸。その息遣いにつられるように、ネプギアはゆっくりと視線を上げ……愕然とする。

 

「……──ッッ!?」

 

 想像絶する光景に肩を震わせ、完全に硬直してしまうネプギア。

 彼女が上げた視線の先には、一人の女性がいた。一糸纏わぬ姿で、両足首を床に繋がれた状態で股を大きく開き、両腕は後ろ手に拘束されているのか肘から先が見えていない、一人の女性が。艶のある紫の長髪を二つの三つ編みにし、女性的な魅力に溢れた曲線が美しい肢体にじっとりと汗をかき、筆舌し難い色香を放つ、絶世の美女が。…そう、それは……ネプギアにとって何よりも身近な相手、女神の姿となった姉ネプテューヌだった。

 

「お姉ちゃん……!?」

 

 視界へ飛び込んできた姉の存在で、半ば無意識にネプギアは声を上げ…そこから絶句。それは勿論、姉が拘束されている自分を前に全裸で…それも品の無い体勢で荒々しい息を漏らしながら、取り憑かれたように腰を振っている事に対してもだったが……それ以上にネプギアから言葉を失わせていたのは、姉であるネプテューヌの股間に見慣れない…女性ならばあり得ない筈の器官を、破裂しそうな程に赤黒くそり勃たせていたからであった。

 

「はぁっ、んはぁっ…!……ぁ…ネプ、ギア…?」

 

 思わず上げたネプギアの声に、ネプテューヌが反応。同時に彼女はびくりと大きく肩を震わせ、先のネプギアの様に一瞬硬直したが……次の瞬間瞳を爛々と輝かせ、ネプギアが見た事もないような表情を浮かべて言い放つ。

 

「あ、あぁぁネプギアっ♡やっと起きたのねっ!良かった…やっと、やっとぉぉ……♡」

「お、お姉ちゃん…?一体、何が……」

「せっ、説明は後でするわっ♡だから今はっ、前に出て腰を突き出してッ♡」

「…え……?」

 

 紅潮した顔に浮かぶ歓喜の表情と、上擦った声。女神化時の余裕も冷静さもまるで感じられない、慌てふためいたような雰囲気。普段の様子からも、自分の中のイメージからもかけ離れた姉の姿にネプギアは再び固まってしまうが、ネプテューヌは尚も逸るようにそのまま続ける。

 

「ね、ねぇお願いっ!わたしっ、もう限界なのっ♡ずっと、ずっとこのままで…何日もこの状態で…うぁぁ……ッ♡!」

「ま、待って…待ってよお姉ちゃん…わたし、何が何だか…それに前に出るって言っても、わたし今……」

「だ、大丈夫っ♡少しなら前に出られる筈よっ♡だからお願いっ!ネプギアっ…は、早く……ッ♡」

 

 呻くような声も漏らしつつ、ネプギアへ行動を求めるネプテューヌ。その必死な、異常なさまにネプギアはある種の恐怖にも近い困惑を抱いていたが…声と瞳に酷く切なそうなものを感じ取った事で、ネプギアはゆっくりと動き出す。

 

(…ほんとだ、ちょっとだけど動ける…ここまでは、出られるから…ここで、腰を突き出せばいいの…?)

 

 この行為に何の意味があるのか分からないながら、ネプギアは膝立ちになって僅かに前進。鎖か何かで引っ張られて前に進めなくなると、今度は腰に力を込め…ぐっ、と振るように前へ突き出す。……と、その瞬間だった。

 

「いッ……ぁああぁぁっ!?」

 

 腰を突き出した瞬間、その腰に突如走るぐにゅんとした感覚と、これまで経験した事のない快楽。反射的にネプギアの腰は浮き、弾かれるように下を見るが、腰の前には何もない。

 

(嘘、なんで…?……って、待って…これって…)

 

 確かに今、腰へ跳ねてしまいそうな快楽が走ったのに、何もない。その事に困惑するネプギアだったが、同時に見えている自分の体勢と、感覚的に認知している自分の体勢とに若干のズレがある事に気付き…理解した。今自分が見ているのは、仮想の身体だと。恐らく自分の頭に被せられているのは、VRゴーグルかそれに近い機械なのだと。

 

「ね、ネプギア…もっとよ……もっともっと、そこで腰を前後させて頂戴…!♡」

「も、もっと…って……」

 

 どうも一度では足らないらしく、依然変わらないネプテューヌの声音。あまりにも必死な声に、ネプギアは心の中で何とかしてあげたいという思いを抱いてはいたが、ここで再び腰を動かせば、きっとまたあの快楽が襲ってくる。正体不明の、得体の知れない快楽が。

 姉への思いと、未知への恐怖。そのせめぎ合いでネプギアの身体は数秒間程止まっていたが、姉の声が再度耳へと届いた瞬間前者の感情が後者を勝り、ネプギアは再び腰を突き出す。

 

「あっ、ふぁぁ……っ!」

「んひぃいぃぃッッ♡」

 

 痺れるような、包まれるような、激しくも甘い快楽の洗礼。ネプギアはその場でへたり込んでしまいそうになるも、何とか耐えてネプテューヌの言う通り、腰を前後に動かし始める。

 快楽から逃げるように腰を引き、一回毎に意を決して腰を振り出す。性の快感に極めて近い、だが何かが決定的に違う刺激を前に、力無い声を漏らしてしまいながらもゆっくりと腰を往復させるネプギア。快楽に耐えるべく、次第に俯きがちになっていたネプギアだったが…その視線は、ネプテューヌが響かせる淫猥な叫びによって引き上げられる。

 

「お、お姉ちゃ…ぁひん…っ!」

「ふほぉおおおおッ♡あああ回ってるッ♡ちょっとだけど抜けてくれてるぅうぅぅッッ♡」

(な、何これ…これが、お姉ちゃんの声……?それに、あれは…)

 

 獣の雄叫びと発情した猫の鳴き声を混ぜたような、凡そ女神には似付かわしくない嬌声。ネプギアにとっては俄かに信じ難い事だったが、それは確かに表情を歪めたネプテューヌの口から発されたもの。彼女の身体はびくんびくんと激しく震え、腰回りなどは痙攣し、どこから見ても只ならぬ雰囲気。

 そんな中、ネプギアが発見したのはネプテューヌの股間に生えた肉棒に刺さる何かの道具。一応は知識として男性器を知らない訳ではないネプギアだったが、知らない訳ではない程度のネプギアにそれがどういう物なのかは想像出来る筈もなく…されど何となく、それが姉を苦しめている要因なのだろうという事はこの瞬間察していた。

 

「ぃひぃいんッ♡ああッ、あはああぁぁっッ♡!」

「んんっ!くはぁ、ぁああッ……!」

 

 火が点いたように一層激しく、へこへこと情けなく腰を振りたくるネプテューヌ。腰の動きに合わせてぶるんぶるんとネプギアより一回り以上大きい乳房が暴れ回り、肉棒もまた尻尾の如く乱舞していたが、それによって器具が外れる様子はない。即ち、姉を苦しみから解放する事が出来るのは自分だけ。

 そう理解したネプギアは、何とか踏ん張り腰振り続行。ネプテューヌに比べれば速度も動きも控えめな、しかしネプギアにとっては精一杯の動きで前に後ろにとピストン運動。

 

(や、やだっ…何かに当たって、何かに剃り上げられてっ…どんどんわたしの腰っ、変になっちゃうよぉぉ……っ!)

 

 自分の腰を振る事で、それに連動して姉を苦しめている器具が抜けていく。つまりこれは、姉を助ける為の行為。そう頭では分かっているものの、そんな意識とは関係なしに腰を容赦無く襲う快楽。見えないからこそどうしたらいいのかまるで分からず、しかし一秒でも早く姉を助けたいという思いに急かされ、ネプギアは少しずつ高まっていく気持ち良さに翻弄されながらも腰振りを続ける。

 少しずつ動きが滑らかになっている。気を抜くと、無意識に腰がより気持ちの良い振り方をしてしまう。…そんな何かが次第に自分の動きを、心を侵略していっているような感覚が、彼女の頭から離れない。

 

「おッ、おねっ、お姉ちゃん…っ!あ、後…どれくら、いぃぃ……ッ!」

「もっ、もうすぐ半分ッ…半分っ、よぉぉッ♡ネプっギアぁぁ、頑張ってぇぇっっ♡」

(そ、そんな…まだ半分もいってないの…?う、ぅ…休みたい、けどっ…ふぁぁッ、腰がぁぁ……っ!)

 

 じわりじわりと広がる快楽に、ネプギアの脚もまた段々と外に広がっていってしまい、気付けばネプテューヌと同様のへこへことした腰使い。感じても感じてもその快感に身体が慣れる事はなく、むしろ快楽はより強まってすらいる状態。快楽に当てられ身体は火照り、乳首などは見ずとも勃っているのが分かるほど硬くなってしまっていたが、拘束されている今はそれに触れる事も叶わない。

 それでもネプギアは振り続け、動かし続けて暫しの時間が経過。彼女の頑張りの甲斐あって、ネプテューヌの陰茎を苦しめていた器具…改造された尿道プラグはその七割強が外へと排出されていたが……そこから先が、中々進まなくなっていた。

 

「ひぃンッ!あひぃぃいぃッ♡射精られると思って殺到したザーメンが尿道の中で暴れてるぅううううッ♡!まだ無理なのぉぉッ♡もう少しだから戻ってぇぇええッッ♡」

 

 ビキビキと血管を浮き上がらせ、早くしろと抗議するように激しく震えるネプテューヌの肉棒。半端に尿道から抜けたが故に精液が殺到したまま渋滞を起こし、解放されない快楽の暴動で狂ったように腰を振りたくる哀れな姿。

 中々進まないのは、プラグが引っかかっている訳ではない。ネプギアが休んでいる訳でもない。ネプギアは依然、必死に腰を動かしていたが……ある事が原因で、その動きは小さくせせこましいものに変わっていた。

 

「あッ、ひぁッ…うぁあぁぁ…ッ♡!(だ、ダメっ…何か出ちゃうっ…何かが溜まってきてっ、出ようとしちゃってるっ…怖いっ、怖いぃぃ……っ!)」

 

 膝立ち姿勢のまま、嬌声混じりの声を上げるネプギア。ここまで腰を突き出し続けていたネプギアだが、今彼女を襲っているのは腰から何かが溢れ出してしまいそうな感覚。

 コップへと入り切らなくなった水が溢れるような、貯水限界を超えて決壊しかけているダムの様な、無視の出来ない感覚の主張。腰を振る中でいつの間にか、少しずつ肥大化していったその感覚のせいでネプギアは思い切り腰を振る事が出来ず、かといって止まれば止まったで染み出すような溢れ方をしてしまいそうで、結果弱々しく腰を前後させているばかり。おまけに彼女の身体は快楽の渦にも気付かぬ内に嵌まり込んでしまっていて、踏ん張ろうにも上手く力が入らない始末。

 

(溢れちゃうっ♡どぷどぷって出てきちゃうっ♡このままじゃ絶対漏らしちゃうぅぅっ♡でっ、でも止められないよぉぉッ♡腰へこへこ止まらないぃぃいいいいっっ♡!)

 

 快楽で品なく緩んでしまう頬と、耐えようとして食い縛る歯。半開きになった口の端から垂れる涎が顎を伝い、胸へと落ちる感覚が酷く鮮明に感じられてしまう。

 姉を助けたいという気持ち。この快楽をもっと感じたいという欲望。自分がどうなるのか分からないという恐ろしさ。全く違う三つの思いで、ネプギアの思考はパンクを起こす寸前だった。それでも平時の彼女なら、一つずつ向き合い処理して落ち着きを取り戻す事も出来ただろうが、今も腰から快楽と溢れ出してしまいそうな感覚は昇り続けていて、苦しみ悶える姉の姿はネプギアの前から離れないまま。そんな中で、より原始的な欲求である快感に身体が流れてしまいそうになるのはある意味仕方のない事であり……遂に彼女を支えていた理性が、崩壊を始める。

 

「はひっ♡ぁひぃぃッ♡おっ、お姉ちゃんっ!お姉ちゃん、お姉ちゃん…お姉ちゃぁあん…っ♡!」

 

 身を捩り、ぽたりぽたりと汗を滴らせるネプギアが瓦解してしまいそうな精神で縋ったのは、大好きな姉。尊敬し、心から頼りにしているネプテューヌ。彼女を思う事で少しでも耐えようと、ネプギアは一突き毎に姉の名を呼び、何とか理性を繋ぎ止める。

 それは今のネプギアに出来る最善手であり、同時に悪手だった。何故なら今の彼女は、よがり喘ぐネプテューヌの姿に、少なからず欲情をしてしまっているのだから。絶世の美女であり、憧れの対象でもあるネプテューヌが淫らに乱れるそのさまに、無意識下で興奮してしまっていたのだから。

 姉という支えに縋った事で、欲情している対象をより強く意識した事で、ネプギアの腰振りはにわかにその勢いを取り戻す。しかしその直後、ネプテューヌの顔よりつ…っと落ちる一滴の雫。

 

「……ごめん、なさい…」

「ひぁっ♡んひゃあぁ♡お姉ちゃ……え…?」

「全部…全部、わたしのせいなの…こうなったのも…ネプギアが、こんな目に遭ってるのも…全部、わたしのせいなの……」

「お、お姉…ちゃ、ん……?」

「ごめんなさい…ごめんなさい、ネプギア…ネプギアに相応しくないお姉ちゃんで、ごめん…なさい…っ!」

「……──ッッ!」

 

 震えた、今にも崩れ落ちてしまいそうな声に、一瞬快楽を忘れるネプギア。訳が分からず見つめると、いつの間にかネプテューヌは情欲に駆られていた筈の瞳から涙を流し、頬が紅潮させたままで罪悪感から表情を歪める。

 可愛い妹が自分に縋っている。愛する妹が自分を心の支えにしている。ネプギアは、自分のせいでこんな状況に陥っているにも関わらず…今も必死に自分を助けてくれようとしてくれている。そんな姿に、その罪の意識に、遂にネプテューヌの心が耐え切れなくなっていた。この瞬間、罪悪感が身体の疼きを超えていた。

 だからこその懺悔。だからこその涙。許されようなどという意識はなく、ただ自己嫌悪と後悔によって紡がれたのが今の言葉。……だが、皮肉にもその泣き顔は、そのさまは…欲情している今のネプギアに対して、最も最悪と言える形で届いてしまう。

 

「…ぁ、あ…あぁ……」

「…ネプ、ギア……?」

「あぁぁ…あ、ぁ……ああぁぁぁぁぁッッ♡!」

「ひぎゅぃいいいいぃぃいぃッッ♡!?」

 

 凛々しい女神ではなく、生娘の様な泣き顔を晒すネプテューヌを前に、ぴくりと固まるネプギアの身体。掠れた声を漏らし、頬を涙でぐっしょりと濡らすネプテューヌへとネプギアが釘付けとなり、ネプギアの異変にネプテューヌもまた見つめる中、ゆっくりと下がっていくネプギアの腰。そして出来得る最大まで腰が引けたその時、こぷりとネプギアの秘裂から愛液が溢れ出し……次の瞬間、ネプギアは腰を突き出した。これまでとは比較にならない程、強く激しい腰使いで。

 

「んひッ♡おぉぉッ♡お姉ちゃんっ♡お姉ちゃんッ♡お姉ちゃあぁんッッ♡!」

「ひょほぉおおぉぉッッ♡!?ね、ネプギアぁっ♡!?やっ、まっ、待ってッ!ど、どうして急にそんな…んはぁあぁぁぁぁぁぁッッ♡」

 

 まるで子牛が一瞬で猛牛へと成長したかのように、荒々しく突き出しては即座に引き、間髪入れずに再び突き出されるネプギアの腰。そのピストンで停滞していた尿道プラグも一気に動きが再開し、不意打ちの如く肉棒を内側から刺激されたネプテューヌもまた情けない嬌声を上げてしまう。

 姉の名を連呼するさまは、先程と同一。だがそこに籠る思いは、熱は全くの別物と化していた。

 

「まっへ、待っへネプギアぁぁッ♡そんな激しいとオチンポ跳ねちゃうっ♡また尿道で暴れちゃうのぉおおぉぉおぉッ♡」

「あっ、あッ、お姉ちゃんッ♡!わたしっ、もっ…腰止まらないぃぃぃぃぃぃッッ♡」

「ひぃいぃぃぃぃッ♡もっと早くなるのダメぇぇッ♡わたしも止まらないのぉおおぉぉッッ♡!」

 

 猛然と腰を振り出すネプギアと、暴れるように腰を振りたくるネプテューヌ。欲情し、理性を奪う快楽に取り込まれ、最早自分を止められなくなった妹と、既に身体が快楽へと敗北し、より深い快感を求め、されるがままで喘ぐ姉。彼女等プラネテューヌの愛国者が見れば卒倒するような、或いは劣情の発露を免れないような妖しく浅ましい姿が繰り広げられ、二人の快楽は際限なく高まっていく。

 敬愛しているとはいえ、あくまで姉。あくまで抱く思いは姉妹愛。…その筈だったネプギアを惑わせる程に、ネプテューヌの泣き顔は美しくも煽情的だった。だからこそもうネプギアは止まらない。腰をしゃぶり尽くされるような快楽を前に、彼女の腰は荒ぶり続ける。

 

「あ"ッ、でっ、出るッ♡もう無理出ちゃうッ♡お姉ちゃんッ、気持ち良過ぎて出ちゃうよぉぉぉぉおおぉッッ♡!」

「はひゃッ、あッ…ああぁぁッ!♡ぬ、抜けたっ…やっと抜けた……はぁぁ、射精るっ…射精る射精る射精る射精るイっちゃうぅぅぅぅううううううッッ♡!」

 

 背筋を貫き頭頂にまで届く快感にぶるりと震えるネプギアの身体。その瞬間の一突きで遂にプラグが尿道から外れ、一切の戒めから解き放たれたネプテューヌの肉棒。そして……

 

「あひぁああああぁぁぁぁあぁッ♡ひッ、あ"ッ…んぐひぃいぃぃぃぃいいッッ♡!出り"ゅ"う"ぅ"ぅ"ぅぅぅぅううううぅぅッッ♡♡!!」

「ん"んほおぉぉおおおおおおぉッ♡射精てるッ♡溜まりに溜まった管理後せーえき全部射精てるぅううぅぅッ♡!あ"ーッ♡あ"あ"ーーッッ♡♡!!」

 

 足の指先を突っ張らせながら突き込んだネプギアの腰から溢れ出す、形容出来ない未知の快楽と圧倒的な開放感。仰け反り、舌を突き出し、びくびくと下半身を震わせながら昂った欲情を吐き出していくネプギア。

 それと同時に、ネプテューヌも射精していた。直接触れる事はなく、尿道責めの余韻と、腰振りによる僅かな刺激、そして何より蓄積され続けた底無しの射精欲求によって、がくがくと腰を揺らしながら濃縮された精液を部屋の中へと撒き散らしていた。

 木霊し、反響し、重なり合って一層の淫猥さを醸し出す二人の絶叫。絶頂も腰もまるで止まらず、競い合うように無様な姿を晒し続ける二人の女神。乳房と尻肉を弾ませ、汗と涎で床を濡らし、あまりの絶頂感に意識すらも飛ばしかけて……そこで漸く、一歩先にネプギアが絶頂の渦から崩れ落ちる。

 

「あっ…ひぁっ…あぁ……♡」

 

 絶頂が引くと同時に身体も弛緩し、ぺたんと割座でへたり込む。半ば上を見つめながら荒い息を漏らすネプギアの心を満たしているのは、べったりと染み付いてしまった快楽の余韻と充足感。火照った身体に冷えた床は心地良く、余韻と合わさり彼女はぼーっとしてしまいそうになってしまう。

 十数秒後、ゆっくりと視線を落とすとそこではまだネプテューヌが射精中。流石に勢いは弱まっていたものの、未だ肉棒が脈動する度少量の精液が吐き出され、その度にネプテューヌは軽く痙攣。そんな射精をしながら、蕩け切った顔で満たされたような表情を浮かべるネプテューヌのさまはどこまでも淫靡で……その瞬間、ネプギアは感じた。収まった筈の何かが、自らの腰で再びびくんと跳ねるのを。

 

「…………」

 

 確かに感じた、跳ねる感覚。腰そのものではなく、腰から繋がる何かが反応した感覚。それを認識した瞬間、ぼんやりとしていたネプギアの思考は靄が晴れ……表情が青く染まっていく。

 落ち着いて考えれば、想像する事は出来た。その包まれる感覚から、腰の前面…それも中央でしか感じていなかった事から、そして何より…姉の姿から。だがそれでも、ネプギアは無意識にその可能性を頭の中で隅へと押しやり、目を向けないようにしていた。

 されど、もう気付いてしまった。はっきりと想像してしまった。そうなってしまっては止めようがなく、みるみる蒼白となりながらも視線を真下へと下ろしていくネプギア。すると図ったかのように、途中で映し出されていた映像は消え……

 

「……そん、な…」

 

 透けて見えるゴーグルの先、自らの股の間には──姉に負けず劣らず醜悪な、赤黒い陰茎が生えていたのだった。

 

 

 

 

 念願の射精へと至れた事で、収まるどころか余計に盛りがついてしまい、そのまま肉棒を振りたくっての自慰を始めたネプテューヌと、再び映し出されたネプテューヌの浅ましい姿を見て、再び目の前の器具…設置されていたオナホールへと肉棒を突っ込んだネプギアの姿が、大型のモニターで音声と共に流れている。

 彼女達だけではない。その隣のモニターには、ブラックシスター…ユニとノワールが、更に隣のモニターにはホワイトシスター、ロムとラムの二人とブランが同じように陰茎を勃たせ、へこへこと腰を振っていた。

 

「おーおー可愛らしい女神候補生の皆様方も、全員揃って姉を見ながらマスかいちゃって……」

「この姉にしてこの妹あり、ってな。マジで女神は全員淫乱の素養あるんじゃね?」

「全くだ。姉の方も妹売っておきながらエアセックスに夢中とか、これはまた躾ける必要がありそうだな」

 

 射精の事しか考えられなくなってしまった性奴隷の姉達と、その姉に促される形で射精の快楽を覚え込まされる妹達。美しさと可憐さを兼ね備えた、本来は愛らしくも凛々しい女神達の淫らで浅ましい姿を、男達は見て愉しんでいた。

 暗に彼等が守護女神達へと提示した存在、それは即ち彼女達の妹だった。守護女神達を性奴隷という形で手中に収め、欲望の限りを尽くしている彼等が次に狙う相手としてはある意味順当であり…こうして今、女神候補生達は撮られている事も知らずに自らの痴態を晒している。…他ならぬ、自身の姉に引き込まれる形で。

 

「ははっ、厳しい事言うなぁ。射精させてやるのと引き換えとはいえ、守護女神様方はこんなにも性奴隷にし甲斐のある雌を連れてきてくれたんだぜ?」

「確かにそれもそうだな。どうしようもねぇ淫乱共と見るか、立派な性奴隷と見るか…そこんところ、お前等はどう思うよ?」

 

 嘲り、小馬鹿にし、魅惑の肢体が揺れる姿に舌舐めずりをしながら、男達は談笑を続ける。そしてそんな中、男の一人が話を振り、他の男達もそれに合わせて視線を向けたその先には……映像越しではなく、彼等と同じ部屋にいるイリゼとベールの姿があった。

 

「ふむぅぅぅぅううううッッ♡!」

「ふぶぅううううぅぅぉぉッッ♡!」

 

 言葉ではなく、返答として発されたのは低くくぐもった唸り声。それもその筈、彼女等二人は両脚を頭の左右に倒して尻を突き上げた、所謂まんぐり返しの格好で拘束され、口にはボールギャグを噛まされた状態で半ば放置されていた。

 枷やポールで立つ事はおろか脚を持ち上げる事すら叶わず、ガチガチにそり勃った肉棒には三人同様尿道プラグが装着済み。おまけにオナホールと連動した仕掛けなどない単なるプラグである為に抜く手段もなく、屈辱感と思考を焼くような射精欲求から顔は真っ赤に染まったまま。陰茎も爆ぜそうな程に膨らみ上がり、垂れ流しの愛液で腹部も胸もべったりと濡れている二人は他の女神に負けず劣らずの無様で淫らな姿だったが、それでも男達の殆どはここまで映像ばかりを見ていた。無論、見れば誰しも興奮はするのだが…それ程までに、彼女等や三人の無様な格好などは彼等にとって「よく見る」姿となっていたのである。

 

「あー、悪ぃ悪ぃ。どうも何も、お前等は話せねぇしそれどころじゃなかったな」

「なんだ、全然見てもらえなくて寂しかったのか?仕方ねぇなぁ、じゃあ俺がチンポ弄ってやるよ」

「だったら、俺も両穴穿ってやるか」

「ふほぉぉおおおおッ!?ん"ぉッ、ぉおおぉぉんッッ!♡」

「ふぅううぅッ!ふごっ、ほぉおおおおおおぉッ!♡」

「安心しろって。ちゃんと最後にはお前等にも射精させてやるからよ」

 

 にやにやと下卑た笑みを浮かべながら近付いてくる数人の男に、イリゼもベールも絶叫の如き呻きを上げる。

 当然これは、歓喜の叫びなどではない。もう十分に、狂いそうな程に射精のお預けを喰らっている彼女達にとっては、最早どんな快楽でも射精出来ない苦しみを増幅させる地獄であり、彼等の言う「最後」が一体いつになるのかもまだ分からないのだから。

 無慈悲に、欲望のままに男達は二人の下半身を虐め始め、二人は声にならない懇願の叫びを繰り返しながらよがり悶える。ネプテューヌ達が水流の押し寄せるホースの様に陰茎を振り乱しながら精液をまき散らし、ネプギア達が始めて知った射精の快楽に身体を支配されていっているその間も、終わりの見えない射精禁止地獄で苦しみ続ける。

 

「ぬひぃいぃいぃぃぃぃッ!♡ユニが見てるのにッ♡全然射精収まらないぃいいいいぃぃいぃッッ♡♡!」

「ああぁ見るなッ♡!これ以上わたしの無様でド変態な姿を見ないでくれぇぇええぇぇえぇぇッッ♡♡!」

「あ"ッ、おっ、お姉ちゃんッ♡止まらないッ♡アタシも腰止められないよぉおぉぉぉぉおおおおッッ♡♡!」

「ひゃんっ♡はにゃぁっ♡おねえ、ちゃっ…わらし、またっ…ぴゅって、しちゃうぅぅぅぅううぅぅ…ッッ♡♡」

「にゃにこれぇぇっ♡気持ちいいのっ、ずっと気持ちいいのぉおおっ♡ロムちゃんっ、おねえちゃん…ぁああああッッ♡♡」

 

 部屋の中には、絶叫と共に悶える女神が二人。画面越しには、下品な嬌声と共に射精し続ける女神が七人。全員が圧倒的な実力とカリスマ性を備える、正に神の名に相応しい女性達だが、その全員が今や女性というのもおこがましい、ただの雌に成り下がって無様な姿を晒し続けている。

 そんな彼女達の…性奴隷と、これから奴隷へと堕としていく雌達を見て、男達は浮かべていた下劣な笑みを深めるのだった。



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淫欲に成りし性奴隷 17

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ブラックハート ホワイトハート パープルシスター ブラックシスター ホワイトシスター(ロム・ラム)

内容・ふたなり 口淫 膣内射精 自慰 兜合わせ


 男達の下賤な企みと、彼等と快楽に身も心も全て屈してしまった姉達によって、四人の女神候補生もまた、彼等に逆らう事の出来ない立場となってしまった。

 そうなって以降、女神候補生達にも行われ始める陵辱と調教。しかし収まる事のなくなった男達の欲望は、より女神達を辱め、無様で惨めなさまを晒す彼女達を嘲笑う事の出来る調教の仕方を選んでいた。

 

「よ、よく見ておけ二人共…こ、これが…お、お…オナニー…う、ぁあぁぁ……っ♡!」

 

 今やすっかり男達が女神を弄ぶ為の場所となった廃墟の一室で、ぬちゅぬちゅという濡れた音と震えた嬌声が部屋内に響く。

 その声の主は、女神化したブラン。全裸の彼女は右手でそり勃つ肉棒を握り、立った状態で股を開いて自慰を見せ付けている真っ最中。そしてその自慰を見せ付けられているのは…彼女の妹であり、同じく女神化した状態で肢体の全てを晒したロムとラム。

 

「……っ…お、おねえちゃん…」

「…う、ぅ……」

 

 真っ赤な顔で、屈辱と羞恥心に表情を歪め、しかし口からは誤魔化しようのない喘ぎを漏らす姉の姿を、ロムとラムもまた羞恥に染まった顔で見つめる。

 更にその周囲にあるのは、男達の姿。数台のカメラを回しながら見世物の様に彼女達を眺める彼等は、下品な笑いを浮かべながら囃し立てる。

 

「ロムちゃんラムちゃん、目をそらしちゃ駄目でちゅよー?」

「ブランも何手ぇ抜いてんだ。いつもはもっと豪快に、アホ面浮かべながらオナってんだろ?」

「しかしほんと起伏の少ない姉妹だよなぁ。おかげでチンポが目立つ目立つ」

 

 彼等に侮辱と嘲笑を受けながらも、そのままの状態で続ける三人。

 勿論、彼女達はこんな事を好き好んでやっている訳ではない。だがブランは妹の痴態を映した映像を見せられながら「オナニーの仕方を教えてやれ」と、ロムとラムは逆に姉の映像を見せられながら「姉からちゃんと教われ」と、それぞれ命令されていた。そして彼女達はお互い脅迫されている事は知っていても、脅迫材料に自分を使われているという事は知らない。…つまり三人は、互いを思う心を利用されてこの屈辱な指示に従っているのだった。

 

(み、見られてる…っ!ロムとラムに、わたしのオチンポを…オナニーをぉぉ…っっ♡)

 

 ブランにとって二人は愛する妹であり、彼女達に憧れられるような自分でありたいというのがブランの願い。彼女達を射精欲求に負けて引き込んでしまった時点でもう姉を名乗る資格はないとまで思っていたブランだが、それでも更に彼女達の『理想の姉像』を壊している今の自分には、やり切れない後悔と悔しさが渦巻いている。

 にも関わらず、自分の一物は勃起したまま。硬く太く張り詰め、だらだらと先走りを垂らしている。否定のしようがない程に、身体も心もこの状況に興奮してしまっている。そんな現実を目の当たりにして、早くもブランの思考はぐちゃぐちゃになりかけていた。

 

(おねえちゃん…すごく、気持ちよさそう…あの時も、今も……)

(ま、また…ドキドキする…おまたむずむずしちゃうよぉぉ……!)

 

 その姉を並んで見つめる双子の少女は、ブラン以上に未発達な身体とあどけない顔付きでありながらも、生やされた陰茎だけはそんな事関係ないとばかりに強く怒張しぴくぴくと震える。彼女達にとってはまだ理解も出来ない、しかし湧き上がるのを止められない思いでブランの自慰を見つめてしまう。

 

「お、段々ピッチ上がってきたじゃねぇか。その調子で、もっと気持ち良くなるにはどうしたら良いかも教えてやれよ」

「……っ…う、くっ…!」

「あぁ?何だよその目は。言いたい事があるなら言ったらどうだ?」

「…ねぇ、よッ…くそが……っ!」

 

 自分のみならず妹までも視姦し楽しむ男達を、その赤い瞳でギロリと睨め付けるブランだったが、もう脅迫無しにも逆らえない事を理解させられている彼女は食ってかかる事も出来ず、やり場のない怒りをぶつけるように強く強く肉棒を握り締める。

 しかしそれによって更なる快楽が股間から走り、かくんと思わず揺れてしまう腰。その情けなさに目尻へ涙を浮かべながらも、ブランは言われた通りに左手を自身の胸へ這わせる。

 

「こう、してっ…オチンポを扱きながらっ、乳首も捻ったり弾いたりすると…ぅあっ、ひっ…ぃいん…ッ♡!」

『……っ…!』

 

 扱く速度はそのままに、慎ましやかな乳房を指で暫しなぞった後にぐっと乳首を摘むブラン。二つの性感帯が同時に刺激された事で再び腰が、しかも先程より強く前に突き出てしまい、つ…っと涎も口から垂れる。

 段々と、より一層淫靡に艶めかしくなっていく姉とその行為に、思わずロムとラムが飲み込んだ生唾。喉を鳴らす音は目の前のブランにも届いてしまい、妹が自分の自慰を見て興奮しているのだと意識した事で更にブランの興奮は加速。それがまた自慰を激しくさせ、ロムとラムの欲情を高めてしまうという、互いが互いを発情させ合う性のスパイラル。そんな状態で徹底的に調教されたブランが長く耐えられる筈もなく……

 

「ひぁっ、で、射精るッ♡ろ、ロムとラムが見てるっ、前なのにぃひぃいいぃぃいぃぃッッ♡♡!」

 

 いつの間にか腰振りが止まらなくなっていたブランは、根元まで肉棒を扱き、爪を食い込ませる程に乳首を捻りながら蟹股で射精。嬌声と共に駆け登った精液が噴き上がり、びくりと肩を震わせた二人の身体を汚していった。

 

「きゃっ…!…お、おねえちゃん…これ……」

「べとべと、するよぉ…(びくびく)」

「…ぅ……す、すまねぇ…二人、共…んんっ……♡」

 

 反射的に後ろへ下がったロムとラムだがそれでも精液は二人の胸や腹部に付着し、粘つく精液に二人は表情を曇らせる。

 それを受けて謝るブランだが、そこでも射精の余韻で口から漏れてしまう嬌声。そうしてブランの射精が収まると、にやついた顔で男達は言う。

 

「じゃあ、次は早速二人の番だな」

「そうそう、教わったらすぐに反復練習をしないとねぇ」

「……っ!?…わ、わたしたち…も…?」

「お、嫌か?姉のオナニーはばっちり見ておきながら、自分達はやらないってか?」

「う…それは、あんたたちがそうしろって言ったんじゃない…!」

 

 煽るような口振りにラムは拳を握り締めて言い返すも、彼等の視線は圧力をかけるように二人は集中。当然二人共嫌に決まっていたが脅迫されているが故に強くは出られず、従うしかないのかという恐怖感から半ば無意識に隣…心の通じ合う片割れの方へ。

 次の瞬間、触れ合う指先。その瞬間にはっとした顔になった二人は顔を見合わせ、辛そうな顔になり…しかしそこから震える手を、ゆっくりと自らの陰茎に添える。

 

「や、やるわよ…やればいいんでしょ……!」

「…ロム、ラム……」

「…だいじょうぶ、だよ。おねえちゃん……」

 

 罪悪感で潰れてしまいそうな顔をするブランに、必死に微笑みかけるロム。そうして二人は扱き始め、部屋の中で小さな二つの音が零れる。

 

「う、ぁ…ん、ふぅ……」

「あ、ぅ…ぃあっ、くふっ……」

 

 激しくも亀頭や裏筋などを絶妙な力加減で刺激していたブランと違い、拙くただ握った手を前後させているだけの二人の自慰。意図せずにだが二人は先程のブランの自慰を思い出し、それが所謂オカズとなって二人の劣情は駆り立てられるも、やはり脅迫され、姉と何人もの男達に見られながらでは没頭出来る筈もなく、声も多少上擦る程度。

 それでも初めはその初々しさや、「自身の肉棒を扱く」というブラン以上にミスマッチな光景を男達は楽しんでいた。しかし艶やかさに欠けるそれ等で男達がいつまでも満足する事はなく、そこでふと一人の男が思い付く。

 

「そうだ、おいブラン」

「な、何だよ急に……って、な…っ!?」

 

 ロムは右手、ラムは左手で肉棒を扱き、おっかなびっくりといった様子で胸を触る中、男がブランに近付き耳打ち。するとすぐにブランは目を見開き、唖然とした顔で言葉を返す。

 

「て、テメェ…そこまでわたし達をコケにしたいのかよ…ッ!」

「おいおい焦んなって。これはお前等にも得のある話だろ?それとも何か?お前は妹の痴態をもっと長く俺達に見せてくれるのか?」

「…それは……」

 

 余裕綽々な様子で言葉を返され、続かなくなるブランの言葉。彼が自分達の利など本当は考えておらず、得があるというのもただ丸め込むだけの言葉というのは分かっていたが、それでも男の提案には彼の言うような一面があり、このままでは長時間妹を視姦されてしまう。…そんな現実からは抗えず、ブランは表情を歪ませながら二人の方へ。

 

「…え…?おねえちゃん、どうし……ひゃああぁっ!?」

「ひぅうぅっ…!お、おねえちゃん…!?」

「ごめん…ごめんな二人共…せめてお姉ちゃんが、すぐに終わらせてやるからな……ぅあっ…♡」

 

 後一歩というところでラムはブランの接近に気付くも、次の瞬間彼女は二人を密着させ、二人の手諸共肉棒を掴む。それに二人が目を見開く中、更にブランは接触した二人の陰茎に自らの陰茎を当てがい、三番纏めてがっちりとホールド。自責の念を感じさせる言葉と共に、亀頭も陰茎体も触れ合う三本の肉棒を扱き出す。

 

「ひゃっ、ふぁっ、お、おねえちゃんなんれ…っ!」

「こ、こうしてっ…ぁんっ…♡…やるとっ、ぐりぐり擦れ合って…気持ち良い、だろっ……♡?」

「そっ、そういうことじゃなくて…ふひゃあぁぁっ!さ、先っぽ!先っぽがヘンだよぉぉ!」

「わ、わたしもっ…!ラムちゃんとっ、おねえちゃんのがっ、当たって…はぁあぁぁ…!」

 

 二人は訳も分からず混乱するも、御構い無しに扱かれる肉棒。それまでとは段違いに激しく不規則な、しかし的確に何かを駆り立てるブランの手付きにロムもラムも翻弄さら、またぞくぞくとした感覚から思わず腰を引いてしまう。

 だがそれも、掴んだ両手が許さない。自分の手も陰茎も離す事が出来ず、二人はブランとの兜合わせになすがまま。

 

(く、くそっ…近くで見ると、嫌でも想像しちまう…最低だって分かってるのに、二人のオチンポを身体が求めちまうぅぅうぅぅ……っ♡!)

 

 肉棒から駆け上がる感覚で目の離せないロムとラムだが、ブランも心から湧き上がる衝動で二人の肉棒から目が離せない。

 小さく柔らかな指に握られ、柔らかく温かな手で包まれ、熱く硬くそり勃つ肉棒同士で擦れ合う。姉妹で変態極まりない行為をしてしまっている。ブランは勿論、ロムとラムも本能的にその背徳さを感じ、肉棒から全身に広がっていく熱い痺れ。

 何かを感じて顔を上げれば、そこには混乱したまま蕩けた双子の顔。罪悪感に駆られながらも快感に歪む姉の顔。それが最後の起爆剤となって、びくんと肉棒が大きく跳ねる。

 

「ひぁっ!で、出ちゃうっ!またっ、あれっ…出ちゃうぅ……っ!」

「だめぇぇっ!おねえちゃんわたしもっ!わたしもきちゃうよぉぉおぉっ!」

「あっ、はっ、射精るっ!二人とオチンポ扱き合いながらっ、イっ……」

『んはぁああああぁぁああぁぁあぁっッ♡♡!』

 

 昂る射精欲求でロムとラムは無意識に、ブランはもっと気持ち良くなりたいという衝動のままに握って手を思い切り根元まで引き下ろした瞬間、三人は同時に揃って射精。束ねられた三本の肉棒から噴水の様に精液が噴き出し、手始めにお互いの肉棒を、続いて降ってきた精液が三人の身体を白濁色に染めていく。

 

「おっ、いいねぇ。三人同時にイきやがった」

「ははっ、ブランは妹にも容赦ねぇなぁ。ま、その妹もアヘってるんだけどよ」

「おいおい見ろよあの顔。三人揃ってあんなエロ顔するんだから、ロムラムは勿論ブランもまだまだ調教しがいがあるってもんだ」

 

 凄まじい背徳感が興奮となって快楽を加速させ、がくがくと腰を震わせながら絶頂する三人。射精が終わるとロムとラムはへたり込み、ブランもその場で両膝を突く。

 それを見てにやにやとしながらも、男達が考えるのは次なる遊び。しかし射精直後の三人に男達へ反応するような余裕はなく、余韻として続く深い快楽と、胸の中で渦巻く喪失感にただただ荒い息を漏らすのだった。

 

 

 

 

 同時刻、別室。ルウィーの女神が見世物として視姦されている時、その部屋でもまた艶かしい声と濡れた音が聞こえていた。

 

「ふじゅる、んぷっ…ぇろっ……ぷぁ…♡」

「ん、ちゅ…じゅぷ……」

 

 廃墟に残されていた古びたソファに座る男の前で、並んで膝を突いているのはネプテューヌとネプギア。女神化している二人の前には唾液でたっぷりと濡れた男根がそそり勃っており、当然その肉棒に唾液を絡めたのは全裸の二人。

 

「んん〜、純朴そうな舌使いも良いけど、やっぱりもうちょっと積極性というか、貪欲さが欲しいよなぁ…。お前もそう思うだろ?」

「……っ、ね、ネプギア…もっと顔を寄せて、舌も絡めるの…ほら、こんな感じ…に……♡」

「…ぁっ…お姉、ちゃん……」

 

 見下ろす姿勢で同意を求められたネプテューヌは、そこにある意図を汲んでネプギアに指導。同時に舌を垂らしたまま鼻先が触れる程顔を肉棒へと近付け、鼻腔に蒸れた臭いを感じながら根元からカリ首までを舐め上げる。

 

「んぇ、ろっ…♡(ごめんなさいネプギア…せめてわたしが、わたしの力でこのオチンポを射精させるから…だから貴女は、形だけでも大丈夫よ……)」

 

 その表情は刺激を欲して疼く肉棒と、頭の中を占めていく臭いで普段の凛々しさが失われていたが、心にあるのは妹への気持ち。償いというのもおこがましい、それでも少しでもネプギアの負担を減らせるのなら…と、いつもに増してこの日のネプテューヌは男達へ従順。

 そんなネプテューヌが舐め上げ舌を離したところで、怯えを感じさせながらもネプギアは舌を突き出し、真似るようにして肉棒を舐める。それは経験の差もあってネプテューヌ程上手いものではなかったが、幸いにも清純なイメージを持たれているネプギアが品もなく肉棒へと奉仕する姿は、男の期待へ十分答えられるだけの魅力があった。

 

「はぁ、姉妹に揃って舐めさせるのマジいいわ…けど後が閊えてるし、ここらで抜いとくか。ほら、二人共舌出して舌」

『ふぁい……』

 

 その言葉と共に、ぴくんと一つ跳ねる陰茎。ネプテューヌは勿論ネプギアもここで手を抜いて機嫌を損ねればこれまでの行為が無駄になるという事を察し、羞恥心や嫌悪感を必死に押さえ込みながら舌を強く押し当てる。

 拙くもネプギアが亀頭を満遍なく舐め、しゃぶり付くようにネプテューヌが裏筋を往復。そしてネプギアの舌が鈴口から漏れ出た先走りの雫を掬い上げ、その下でネプテューヌの舌先が隆起した尿道を一気になぞった瞬間、男は宣告通りに精液を吐き出す。

 

「ひゃうぅっ……!」

「んっ…あぁんっ……♡」

 

 陰茎が脈打ちながら放出される白濁液に、思わずびくりと肩を震わせるネプギア。一方のネプテューヌは目の前で吐き出され、自分の顔を容赦無く汚していく精液を見て気付かぬ内に媚びるような声を漏らす。

 射精が収まったところで再びネプテューヌは舌を這わせ、舐め取る事で陰茎を掃除。鼻を突く生臭さに顔を曇らせていたネプギアも躊躇いがちながら掃除に参加し、完全に舐め取ったところで二人は男の股から顔を離した。

 

「ふぃー、ご苦労さん。じゃ、二人はそこで待機ね」

「やっと終わったか。待ち侘びたっての」

「今度は一人で一本舐めさせてやるよ、嬉しいだろ?」

 

 満足そうに男がソファから離れると、すぐに別の男二人がソファの両端にどかりと座り、奉仕はまだかと主張する肉棒をネプテューヌとネプギアに見せ付ける。

 一切意見は受け付けない。そんな態度で口淫の続行を要求される二人だが、彼女達もまた脅迫されている身。ネプテューヌに関しては口の中で唾液が溜まる程心の奥底では悦んでいたのだが、ネプギアの瞳に浮かぶのは不安。

 

(もう、やだよ……でも、ちゃんとやらなきゃ…わたしだけじゃなくて、お姉ちゃんまで酷い事をされちゃう…)

「…おい、何見つめてんだ。命令されなきゃ出来ないか?」

「…す、すみません…やり、ます……」

 

 見下すような視線と冷たい言葉で急かされ、ネプギアは男の内股に両手を添えて口淫開始。先程教わった事を思い出しながら肉棒を舐め、唾液を垂らして懸命に男へ奉仕する。

 

「おーおー、あっちは怯えてる感じがそそるねぇ。それに引き換えこっちは…そんな嬉しそうに頬張るとか、もう女神の誇りは捨てたってか?」

「ふごっ、んぶっ……しょんな、事…♡」

「あぁ要らない要らないそんな説得力ない否定とか。それよりネプテューヌ、まさかその胸をただぶら下げておくだけなんて訳ないよなぁ?」

 

 それとは対照的にネプテューヌは肉棒を咥え、ぐぽぐぽと音を立てながら口全体で陰茎を刺激。舌を絡め、頬の裏で包み、きゅっと閉じた唇で扱いてリズミカルに男を悦ばせる。

 その最中、男はネプテューヌを小馬鹿にしながら更なる要求を彼女へ発する。するとすぐにネプテューヌは口を離し、両手で豊かな乳房を持ち上げて濡れた男の肉棒を包む。

 

「そうそう、素直にやりゃ俺達もお前等を悦ばせてやるって事を、可愛い妹に見せてやりな」

「ひぁんっ♡は、はいぃぃ……っ♡」

 

 左右から乳房を押し付けそのまま上下に動かし始めると、男は弄ぶように指でネプテューヌの乳首を弾く、ぷるんぷるんと弾かれる度に硬く勃起した乳首が跳ねて、漏れ出す嬌声を隠せないネプテューヌ。その声は当然ネプギアの耳にも届いており、彼女の頭の中で何度も響く。

 

「余所見すんな…と、言いたいところだが…姉程じゃないにしろ、お前だってそこそこはあるんだ。それで我慢してやるから使え」

「……っ…我慢、なんて…使えだなんて…!」

「あぁ?不満か?」

「あ…貴方達は、恥ずかしくないんですか…!こんな、こんな事をして……ッ!」

 

 そこで男がネプギアへとぶつけたのは、一欠片も敬意のない言葉と要求。人を馬鹿にするのも程がある、と遂にネプギアは心の中で押さえていた怒りを露わにして男を睨むも、次の瞬間悲鳴が上がる。

 

「ぎひぃいいぃぃッッ♡!?」

「……!?お、お姉ちゃん…ッ!?」

「か、はっ……ぁぎいぃぃぃぃいいッッ♡!」

 

 並々ならぬ悲鳴で反射的に振り向くネプギア。見ればネプテューヌが仰け反ったまま苦悶の表情を浮かべていて…彼女が呆然と見つめる最中、ネプテューヌの背後で振り抜かれる男の脚。その爪先が、小さな水溜まりを作る程に先走りを垂らした彼女の肉棒を蹴り上げ…再びネプテューヌの悲鳴が響く。

 

「や…止めて下さいッ!なんで、そんな…っ!」

「さぁ、なんでだろうなぁ?」

「……ッ!」

 

 考えるより先に言葉を発したネプギアだったが、男は馬鹿にした態度で返答。ネプギアはそこへ更に言葉を返そうとするとするも、彼女は理解していた。これは、歯向かった自分に対する罰なのだと。ここで自分ではなく、姉に暴力を振るう事で自分を苦しめようとしているのだと。

 故に、ネプギアは何も言わなかった。何も言わず、怒りと悔しさを表情に滲ませながらも…姉と同様、男の肉棒を乳房で包む。

 

「…ひ、ぁっ…ふっ……」

「ふん、最初からそうすりゃいいんだ。舐めんのも忘れるなよ?」

「…うぇ、ろ…ちゅるっ…(許さない…絶対お姉ちゃんを、皆を助けて…この人達を捕まえるんだから…!)」

 

 谷間から顔を出した亀頭をちろちろと舐めながら、乳房を揺らして上下左右とネプギアは扱く。胸の内に怒りからくる決意を燃やしながらも、表面上は丁寧に男の肉棒へと奉仕を続ける。

 それによって蹴られなくなったネプテューヌも、即座に男へ乳首を引っ張られた事で行為を再開。蹴られた肉棒はズキズキと痛み、それまで以上に熱を持ってしまったいたが、だからといって奉仕の質が落ちるという事はなく、むしろ表情はより淫ら。それは正に、痛みすらも快楽としてしまう今の彼女の惨状を表していた。

 

「んっ…ふっ…ひゃあぁぁっ!?」

「ぁひぃんっ♡あっ、ゆ、指ぃぃ…っ♡」

 

 静かになったネプギアと、胸も肉棒も揺らして没頭するネプテューヌの二人。そこへ不意に二人の割れ目へと挿し込まれる、背後にいた男達の指。女性器へ対する不意打ちの刺激で二人は揃って声を上げるも、背後の男達は気にするなと言って二人の割れ目弄りを続行。

 

「ひぁ、ぁあんっ…♡お、オチンポに響くぅぅ…♡!」

「みたいだなぁ、触れてもねぇのにチンポビンビン跳ねさせて…でもお前が集中しなきゃいけないのは自分の馬鹿チンポじゃねぇ事位分かってるよな?」

「んひっ♡は、はいぃ…♡!(扱きたいぃぃ…!オチンポにしゃぶり付きながらオマンコまで弄られたらっ、オチンポしごきたくて堪らなくなるのにぃぃ……っ!♡)」

「やっ、止めっ…ふゃっ…!こ、これじゃ…ちゃんとっ、出来なっ…いぃぃ……!」

「知るかそんな事。言い訳してる暇があったら、もっとしっかりしゃぶるんだよ…ッ!」

「ふごぉおおっ!?うごっ、ぇぐ……ッ!(や、やだっ…こんな酷い事、されてるのに…わたしの大事なところ、雑に穿られるのに…お、おち…んちん硬くなっちゃってるよぉぉ……!)」

 

 割れ目を広げ、膣内を穿り、膣壁を引っ掻く男達の指。その煩雑な、しかしそれ故に甘さなどない快楽の押し付けで、二人の意思に反してぴくんぴくんと震える腰。同時に勃ちっ放しの肉棒も更に硬く張り詰め、目の前の男根の様に快感と精の解放を求めるが、それに応える男はいない。

 募る快楽に腰をくねらせながらもネプテューヌは口と胸で肉棒へと尽くし、無理矢理喉奥まで咥えさせられたネプギアは口の端から唾液をだらだらと零しつつも、懸命に男の肉棒を吸う。ネプテューヌはもとより、ネプギアも彼女なりに頑張ったおかげか段々と男二人の息も荒くなり、口内で感じる激しい痙攣。

 

「うっ…そろそろ、射精る……ッ!」

「このまま射精してやるから、お前もそのまま咥えてやがれ…ッ!」

「じゅぞぞぞぞっ!んごっ、ぶふぅううぅっっ♡!」

「ま、待っへ…うぇごほッ、んぉぉおおおおッ!」

 

 ネプテューヌは根元まで咥え込んだ瞬間側頭部を、ネプギアは反射的に口を離そうとした瞬間再び後頭部をそれぞれ掴まれ押し込まれて、そのまま男二人はネプテューヌ達の頭を固定。まるで陰茎どころか腰にまでキスをするような格好となった二人は苦しさから同時にもがくも、脱出を許さず彼等は射精。肉棒が口内で暴れながら精液を放ち、注がれた精液は一部が口内に逆流しつつも喉奥を叩きそのまま二人の食道へ。

 塞がれた口でくぐもった悲鳴を上げながら、しかし何も出来ずに口内への射精に晒される二人。喉に張り付く精液を必死に飲み込むが、溢れんばかりの魅力を有する彼女達の肢体が仇となって、中々彼等の射精は終わらない。

 

「ほごっ!ぅッ、あっ…げほげほっ、うぇぇ……っ!」

「何だよ射精してやったのに吐き出しやがって…まあ、今日は許してやる。だが次からは床だろうと零した分は舐めさせるからな」

「ひひゃあッ…♡!…あ……(な、なんで…今、わたし……)」

「はー…ほんと全身名器だよな。…よし、残りも全部飲んでいいぞ」

「んぐっ、ぉ"っ…ぉおっ……ん、はぁ…♡」

 

 そうして漸く射精が収まり男が陰茎を引き抜くと、ネプギアは咳き込みながら飲み込み切れなかった精液を嘔吐。隣では直前に指示をされたネプテューヌが大きく口を開ける事で精液の残る口内を晒し、男の許可を得てその残りも嚥下。喉の動きと連動して溜まっていた精液が飲み込まれていき、全て飲み込み切ると同時に喉奥から精液臭が立ち昇る。

 味、臭い、そして食感で完全にスイッチの入ってしまったネプテューヌと、最後に乳首を捻り上げられた瞬間漏れ出てしまった艶めいた声に困惑を隠せないネプギア。そんな二人を囲むように、順番を待つ男達の肉棒が主張激しく怒張を重ね……待ち侘びるように、同じ快楽をせがむように、二人の割れ目と肉棒もたらたらと涎を垂らしていた。

 

 

 

 

 見世物の様に自慰を強要されるルウィーの女神姉妹に、並んで奉仕を強いられているプラネテューヌの女神姉妹。それぞれさせられている行為、与えられている屈辱は違うながらも、彼女等の尊厳を無視した扱いをされている点では全くの同じ。そして当然、ラステイションの女神姉妹もまた例外ではなく…彼女達も、男達の欲望を満たす玩具として扱われている。

 

「ぃひんっ♡はぁっ、はぁああぁんッ♡!」

 

 ずちゅんずちゅんという聞けば大概の人間が卑猥だと感じる様な音と、同時に響く淫猥な嬌声。身体の上下に合わせて豪快になびく銀色の長髪と、同じく躍動する形の良い乳房。ラステイションの守護女神ノワールは、寝転がった男に跨りその上で腰を振っていた。

 

「よーく見とけよ?これからお前も、同じ女神オナホになるんだからよ」

「……っ、ぅ…!」

 

 女神の姿でダイナミックな騎乗位を見せる彼女の前にいるのは、男の膝の上に抱えられ、感触を楽しむように乳首を弄られているユニ。彼女もまた今は女神化状態であり、他の女神達と同じく二人も一糸纏わぬ姿。

 悔しさと恥ずかしさ、それに情けなさから涙を零しながらも娼婦の様に腰を振り、嬌声を垂れ流す姉のさまを、ユニは見つめていた。否、姉の淫らな性行から目を離す事が出来なくなっていた。

 

(…目の前なのに、まだ信じられない…お姉ちゃんが、こんな…こんな……)

 

 髪も乳房も揺らして腰を振り、膣内を抉る肉棒の感覚に悦ぶ浅ましい女性が、これまで心から憧れてきた他でもない姉。それはユニにとってはいっそ非現実的な光景であり、茫然と姉を見つめるばかり。

 しかし実の姉であろうと、ノワールは絶世の美女。非の打ち所がない、どこを取っても大き過ぎず小さ過ぎずの整った美貌とプロポーションもまたユニの視線を奪う要因であり、それを示すように彼女の陰茎は男達に劣らずそり勃っている。

 

「あー、昇ってきた昇ってきた。そら、射精してやるから膣内射精されたらどんな顔するかも見せてやんなッ!」

「ぃああッ!?♡ま、待ってっ!今射精するのは待っ…てッ、へぇぇぇぇええぇえぇぇっッ♡♡!」

 

 先の男の言葉通り、まるでノワールを性玩具程度にしか思っていないような事を言いながら、男はノワールを突き上げ射精。大股開きでのピストンで男と同じように、或いはそれ以上に感じていたノワールに不意打ちのような射精は到底耐えられるものではなく、膣内に精液が広がった瞬間あえなく絶頂。されるがままにユニへと下品な絶頂顔を見せてしまい……しかしすぐに、その表情は苦悶に歪む。

 

「…うッ…ぅぅぅぅううぅ〜〜…ッッ♡!」

「へへっ、亀頭を真っ赤にして辛そうだなぁ。…射精したっていいんだぜ?ただお前等姉妹がチンポ生やしてる姿が知れ渡るだけなんだからよぉ」

「う、うるひゃい…ッ!そ、それより動かな…ぃひいぃぃ……ッ♡!」

 

 それまで乳房と競うようにぶるんぶるんと暴れていた肉棒。しかし射精する事へ対する脅しをかけられていたノワールは、絶頂の直前両手で強く肉棒を握り、寸前のところで射精に対抗。しかし当然行き場を失った精液は尿道の中で暴れ回り、それによる切なさと苦しさでノワールは苦悶の表情を浮かべていた。

 上半身を起こした男の囁きを首を横へ振って否定しつつ、何とか精液を押し留めたノワール。射精感が完全に収まったところで漸く肉棒から両手を離し、力無くその場で四つん這いに。

 

「なんだ耐えたのかよ、詰まらねぇなぁ…。だったら…おい、まだへばるには早過ぎるんだよ、っと!」

「はひぃ…はひぃ……おほぉおおッ♡!?」

 

 肉棒を抜いた男はノワールの側から離れたものの、すぐに別の男が彼女の腰を掴んで挿入。絶頂で敏感になっていたノワールはそれだけで身体が仰け反ってしまい、一瞬ユニと混じり合う視線。だが互いに声をかける間もなく男はノワールの両膝裏に腕を回し、挿入したまま彼女を抱えるように持ち上げる。

 

「ひぁっ…い、いやっ…こんな、格好……♡」

「チンポおっ勃てたままの癖に何言ってんだか。それにあんだけ激しく腰振ってたんだ、今更だろ?」

「……っ…!…ゆ、ユニ……」

 

 胸も秘部も肉棒も、全てを晒け出すような格好で顔を羞恥に染めるノワールだったが、男の言葉とそれに何も言い返せない事で更に赤面。悔しさを滲ませながら彼女は妹の名を呼ぶも、悲惨な姿にさせられているのはユニも同じ。真面目で実直、理想の為に努力を惜しまない誇りの妹をこんな下劣な場に引き込んでしまったのだとノワールは改めて思い知らされ、きゅっと閉じられた目から涙を零す。

 

「無様だよなぁ、最初は散々偉そうな事言っておいて今はあれなんだぜ?」

「…黙り、なさいよ…どうせ卑怯で最低な手段を使ってお姉ちゃんを嵌めただけの癖に…!」

「はっ、そりゃ違いねぇ。けど、それはあいつにも言える事だよなぁ?何せお前がここにいるのは、あいつに騙され眠らされたからだろ?」

「それ、は……」

「…御託はいいからさっさとお前の穴も使わせろよ。それとも騙された仕返しに、あの無様な姉を身代わりにするか?」

 

 家族としても女神としても尊敬する姉を侮辱され、声に怒気を孕ませるユニ。しかしユニも変えようのない事実を突き付けられて、毒気を抜かれるように閉口。

 その反応ににやりと笑みを浮かべた男は、わざと囁くように言う。ユニがそんな事は出来ないと分かっているからこそ、敢えて強制ではなく提案をする。

 当然、たとえ快楽の為に売られようとユニはノワールを身代わりになど出来ない。故に、恐怖と嫌悪感に歯を食い縛って耐えながら、膝立ちとなって尻を開く。

 

「……あ、アタシを…アタシに、挿れればいいじゃない…っ!」

「はんっ、言い方がなってねぇなぁ。けどま、そこはこれからの楽しみとして…そんじゃあお望み通り、犯してやるよッ!」

「い"ぃぃッ……!」

 

 尻肉の間の割れ目に指を当てがい、左右に開いたユニの宣言。真っ赤な顔で言い放たれたそれに男は浮かべた笑みを深め、手摺りか何かのようにユニの二の腕を掴む。そしてじんわりと濡れた秘裂へと亀頭を当て、僅かに震えるユニの反応を暫し眺めた後…容赦もなしに肉棒を突き込む。

 

「うぉっ、やっぱり見た目通りのキツさだな…!それにこの処女膜を破る感覚堪んねぇ……!」

「ひぎッ、ぃあッ、ぁぁああッ!いっ、いきなりそんなッ、動かないで…ッ!」

「バーカ、女神は頑丈なんだからこうしてやった方が早く慣れるんだよッ!」

 

 無理矢理に未開拓な膣を押し拡げられ、処女膜もあっという間に破られて生じる鋭い痛み。戦いのそれとは毛色の違う苦痛にユニは表情を歪ませるも、勝手な理屈で男は乱暴な抽迭を続行。腰を軸にユニの身体はがくがくと揺れるも、腕を掴まれている為に逃げる事は叶わない。

 

「や、止めて…ユニにそんな激しくしないで…!」

「お?人の心配なんて、随分と余裕あるなぁおい。だったら……」

「ひぃ……ッ!?あっ、あっ、どんどん子宮口に食い込んで…うぎっ、ぃひいいぃぃぃぃ……っっ!♡」

 

 雑に扱われる妹の姿にノワールは悲痛な声を上げるも、彼女とて犯されている身。男が両脚を支えている腕の力を抜いた事で肉棒はより彼女の膣へと沈み込んでいき、圧迫感と快楽による二重の責め苦でノワールはもがくように身を捩らせる。

 逆駅弁で犯される姉と、後背位で嬲られる妹。女神である事に強い誇りを持つ彼女達のプライドは、膣壁と共に無慈悲な強姦によって抉られていく。

 

「ほれほれもう声かけてやんなくていいのかノワール様よぉ」

「ふっ、ぉおぉぉ…んはぁああッ♡!うっ、うるさ…ぃッ、ひぁぁ…おひょおぉぉっっ♡!(何もっ、出来ない…っ♡!ユニが、見てる前なのにぃぃ……ッ♡!)」

「どうせ強がったって最後にゃああなるんだ、マンコとチンポに身を委ねちまう方が楽になれるぜ?」

「誰っ、が…そんなっ、こ…とぉほおぉぉっ!?(耐え、なきゃ…こんな奴等、アタシとお姉ちゃんで力を合わせれば…どうとでも、なるんだからぁぁ……!)」

 

 ゆっくりと持ち上げ陰茎の反り返りと亀頭冠でねちっこく膣壁を引っ掻いたと思えば、力を抜く事で身体を落とし再び膣を掻き分けながら子宮口へと肉棒を突き刺す。それを繰り返される事で持ち上げられる間はだらしのない緩んだ顔が、落とされた瞬間は激しい快楽に歪む表情が交互に何度も顔へと浮かび、ユニどころか男達全体へ対する見世物にされるノワール。彼女自身自分が無様な表情を繰り返している事は分かっていたが、悔しいと思う心を嘲笑うように、身体は快感に悦び震える。

 尚もそれを見せ付けられるユニは、歯を食い縛りながら必死に男達を睨む。しかし彼女も出来る事と言えばその程度で、二の腕から手首へと持つ場所を変えた男によって腕を手綱の様に扱われ、上半身までもが前後に躍動。だが女神化前よりも縮んでしまった胸は乳首がぷるぷると揺れる程度で、ノワールと比較すればいっそ憐れ。本人が気付いていないのがせめてもの救いだが、目の前にノワールがいる以上それに気付くのも時間の問題。

 男達によって徹底的に開発され、彼等を悦ばせる為のものとなってしまったノワールの膣と、処女故の抜群の締め付けを有するユニの膣。どちらも男から射精を引き出すのに十分なだけの『質』があり、だからこそ男達の動きも次第に激しく、より肉欲的なものへと変わっていく。

 

「うぁッ、ぐっ…ふぅぅうぅ……ッ!」

「けっ、心もマンコも強情ってか?だったらこっちも責めてやるよ…ッ!」

「えっ、待っ…うひぃいいぃぃッ♡!?あ、やっ…なんれぇぇぇぇッ♡!」

「なんでも何も、先走りだらだら垂らしてる時に扱かれりゃ当然だろ。それにテメェは気付いてないと思うが、マンコもさっきから少しずつ解れてきてんだぜ?」

「そ、そんなっ…違っ、ぁひああぁあぁぁんっっ♡!」

 

 抽迭に合わせて息を吐き苦痛を逃がすユニに対し、男はおもむろに彼女の肉棒を掴むとこちらも荒々しいピストンを開始。ここまで愛撫、ノワールの乱れるさま、そして膝立ち後背位で昂らせられながらも一切触れられてこなかった肉棒へのいきなりの刺激は一気にユニの頭の中で快楽を爆発させ、肉棒の快楽を思い出させる。

 同時にその快楽は苦痛で塞いできた膣の快楽も無理矢理引き出し、びくんと跳ねるユニの尻。そこへより激しくなった男の腰が打ち付けられ、彼女の尻肉は左右共々白から赤へ。急速に膨らむ快楽を前に、抗う術など知らないユニはその低くも張りのある声で喘ぐばかり。

 

「あ…あ、あぁぁ……っ♡」

「羨ましいか?羨ましいよなぁ、自分はイきたくても無理矢せき止めなきゃいけねぇのに、あっちは犯しながら扱いてももらえるんだもんなぁ?」

「ふぎぃッ♡!あッ、ほぉぉ……っ♡!ぅっ、うぅっ…ふぅぅっ、んふぅううぅぅっっ♡!」

「おーおー我慢し切れずチンポ振っちまって…いいぜ、そんな無様晒してまでイきたいってなら今度は射精させてやる。けど扱いてやるつもりはねぇから、イきたきゃそのままチンポ馬鹿みたいに振るんだなッ!」

 

 ユニのされている事は、誰がどう見ても完全な強姦。にも関わらず力強く腰を振るわれ、背後から荒々しく肉棒を扱かれる今のユニが、ノワールは羨ましくて仕方がなかった。

 だが妹の手前射精を懇願など出来ず、かといって頭の中を占領する射精欲求を我慢する事も出来ない板挟みとなってしまったノワールは、殆ど無意識に腰を振りたくり、半ばを振り回す事で何とも情けのない自慰を開始。それは同時に膣内を嬲る肉棒へと膣を押し付けるも同然の行為であり、益々歪むノワールの表情。しかしその無様極まりない行いに男が気を良くした事で遂に彼女は射精の権利を与えられ、その悦びから一層加速。先走りを撒き散らしながら暴れる肉棒はまるで別の生き物であり、男達には大笑いをされてしまうが当のノワールは射精する事で頭が一杯。男達に笑われている事も、ユニの肉棒が更に膨らんだ事にも気付かず、夢中になって肉棒を振るう。

 

(ああぁ来た来た昇って来たぁぁッ♡!やっとイけるっ、やっと射精せるぅうぅぅっっ♡!ゆ、ユニの前だけどこれは仕方ない事っ♡今は身動き取れないからっ、腰を振ってオチンポぶるんぶるんさせる事しか出来ないから射精しちゃうのも仕方ない事なのぉぉぉぉッ♡!イくっ、イくぅぅッ♡!)

(イヤぁ来ちゃうッ!ま、またアタシ射精しちゃうぅぅッ♡!お…オマンコもきゅんきゅんしちゃってっ、どんどん熱いの昇ってきてるぅううぅッ♡!で、でも負けてないッ!アタシはまだっ、負けてないんだからぁぁぁぁッ♡!)

 

 気付けば痛みよりも快楽を強く感じるようになっていたユニも、更に脚を持ち上げられてまんぐり返しの様な姿勢となってしまったノワールも、心の中で言い訳しながら舌を突き出し、膣で男の肉棒をキツく抱き締めながらびくびくと痙攣。そして最後は二人共、自らの肉棒の真似をするように身体を仰け反らせ……絶頂。

 

「おぉぉ射精るッ!イくイくイくイっ……んほぉおおぉぉおおおおぉおぉぉッッ♡!射精てりゅううぅぅうッ♡!お"ッ、オチンポ暴れてッ、余計響くのぉおおおおぉぉッッ♡♡!」

「んひぃいぃぃぃぃいいいいッ♡!あっ、イって…のほぉおおぉぉぉぉっッ♡!?いぁっ♡イってるっ♡イってるのにぃぃいいぃぃッ♡ひッ、ひぃいいぃいいいいぃぃッッ♡♡!」

 

 膣と共に絶頂し、手を離したホースの様に暴れ回りながら精液を噴き出すノワールの肉棒。手足の先まで強張る絶頂を迎えたにも関わらず、そのまま突かれ続け、そのまま扱かれ続けて絶頂中に更なる快楽を加算されるユニの身体。男に握られたままの彼女の肉棒から吐き出された精液は僅かな曲線を描く間すらなく床へと全て打ち付けられ、対して撒き散らされるノワールの精液は自分どころかユニの顔すら汚く穢す。

 そんな二人の絶頂の瞬間、彼女達の膣は食い千切らんばかりに強く、それでいてヒダ一つ一つで余すところなく包み込むように締まり、次の瞬間男達も射精。肉棒の躍動と熱く滾る精液は絶頂中の二人を尚も押し上げ、二人に奇声の様な嬌声を上げさせる。そうして深く鮮烈な絶頂が収まった時、姉妹の女神は同じ顔を…揃って無様な蕩け顔を浮かべていた。

 

「あ、ひゃっ…ま、まだ尿道痺れてるぅぅ……♡」

「負けて、なぃ…負けてなぃぃ……♡」

 

 一方は元来の自信も高圧さも捨て去ってしまったかのような、もう一方は傍から見れば負け惜しみにしか見えないような戯言を漏らす二人。手放されると二人は顔から倒れ、自らが精液で汚した汚い床へと身体を沈める。

 姉妹揃って気の強い二人だからこそ、無様に嬲られた時の興奮は格別。そんな下賤な感情を抱きながら、男達は痙攣する二人を各々の携帯の写真で収め…そこでふと、一人の男が声を上げる。

 

「そういや、あっちの奴等はどうしてるかねぇ」

「どうって…そりゃ、ここの中じゃ出来ない事して楽しんでるんだろうよ」

 

 この場においては関係のない、しかしここにも他の部屋にもいない仲間に関する男達のやり取り。だがそれについて考えるような余裕はなく…ノワールもユニも、次の男に犯されるまでただただ荒い呼吸を繰り返すのだった。



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淫欲に成りし性奴隷 18

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・グリーンハート オリジンハート

内容・ふたなり 膣内射精 手淫 足コキ 拘束 放置 焦らし 野外


 暗く、人の姿がない夜の街の一角。静まり返り、人にとって本来深夜とはどのような時間であるかを表しているかのような人気のない道。…そんな街の一ヶ所で、女神の姿をしたイリゼとベールは歩いていた。後ろ手に縛られ、一切の衣類を身に付けない全裸の姿で。

 

「……ま、まだなの…?」

「いい加減、答えて下さいまし……」

 

 裸足故に殆ど足音を立てる事なく、男達に囲われた二人は歩く。当然全裸で屋外、それも人の姿がないとはいえ街中を歩いている為にその顔は赤く、足取りも僅かに震えているが、肉棒だけは威勢良くそり勃ち今日もその存在を主張している。

 珍しく目も耳も塞がれていない状態で外に出された二人であり、街並みにも何となく見覚えはあったが、緊張と羞恥心でまともに廃墟の場所を割り出そうなどという余裕はない。またそもそもある地点までは目隠しとヘッドホンを嵌められた状態で移動させられた上、距離が分からないよう男達は遠回りをした上で運んできた為、仮に冷静だとしても割り出す事は非常に困難。

 

「慌てんなって。そんなに早く俺達に使ってほしいのか?」

「まあ、チンポもマンコも準備はばっちりだもんなぁ。何ならここで一発抜いてくか?」

「ひぁっ…っ!そっ、そういう事じゃ……っ♡」

「こ、こんな場所でなど…くひぃん……っ♡!」

 

 にやつきながら二人へ近付く男達。自分の所有物だとばかりに二人の豊かな胸を掴み、肉感溢れる尻肉を揉み、愛液を垂らす秘部を弄る。いつ誰に見られるか分からない、ひょっとしたら既に見られているかもしれないという状況だけで身体が熱を帯びてしまっている二人は、軽く愛撫されるだけでも甘い声が漏れてしまうが、両腕を縛る縄の先を男達に掴まれている為逃げる事も叶わない。

 

「じゃ、どこなら良いんだ?何だかんだであの廃墟に愛着でも湧いてきたか?」

「どこも、なにもっ…そもそもわたくし達は、されたいなど一言も…はぁあんッ♡!」

「んー?さっきからずっとチンポおっ勃てといて何だってー?」

「ひゃっ、ひゃめっ…こんなところでシコシコしないでぇぇえぇっっ♡!」

 

 容赦なく与えられる快楽に対し、二人はきゅっと唇を噛み締めて抵抗しようとするも、その抵抗はぞんざいに肉棒を扱かれた瞬間あっさりと瓦解。固く結んでいた口は悦楽で緩み、脚は震えながら開いてしまい、何とも情けない姿を男達に晒す。

 そんな姿今更とはいえ、痴女な様な格好で弄ばれるなど屈辱以外の何物でもない。されど二人には成す術なく……数十秒後、男達が手を離した事でやっと二人は襲いくる快楽から解放される。

 

『はーっ…♡はーっ……♡』

 

 絶頂の直前で離された肉棒は、びくんびくんと先走りを散らしながら何度も痙攣。割れ目も後孔も絶頂させてもらえなかった事へ抗議するかのようにくぱくぱと収縮を繰り返し、へたり込まないよう耐えるので精一杯な二人は肩幅で蟹股となったまま。そんな凛々しさや麗しさなど欠片もない無様な姿を男達は笑うがイリゼ達は言葉も返せず、羞恥に顔を染めるばかり。無論、軽く弄って遊んだ程度にしか思っていない男達は二人を労わる事などなく、息が整い切らない内に再び二人を歩かせ始める。

 

「へっ、ほんと男顔負けどころか下手な男よりも逞しいチンポだな。ま、逞しいのは見た目だけで、実際にはちょっと弄られるとすぐアヘっちまう雑魚チンポだがよ」

『……ッ…』

「そんな赤い顔で睨まれても怖くねぇっての。いい加減学習しろよ」

「いやいやお前、こうして表面的には抵抗心見せてくるのがまた良いんだろ。一発イかせるか膣内に射精してやるとすぐ雌になるのも含めてよ」

「ははっ、言われてみりゃそれもそうか」

 

 わざと二人に聞こえるよう男達は話し、これ見よがしに何度も胸や秘部へと視線を送る。おかげでイリゼもベールも自分の身体を意識せざるを得なくなり、絶頂寸前で止められた事もあって二人の身体は火照ったまま。湧き上がる衝動たるや彼等がいなければ即座に肉棒を扱き、割れ目や肛門に指を突っ込み弄り回していたであろう程だが、彼等がいる上腕も縛られている以上そんな事など出来る筈もなく、悶々としたまま移動を続ける。

 そうして歩く事十数分。小さな公園の近くへ差し掛かったところで、不意に男の一人が声を上げる。

 

「さって…小腹空いたし、どこか寄ってかね?」

「だな。確か近くにコンビニが……あーでもあそこ、ペットを繋げておけるような場所なかったよなぁ…」

 

 わざとらしく強調された『ペット』という言葉に、二人は俯き悔しげに足の指を握る。

 だが、それだけならまだ単に二人を馬鹿にしたというだけの事。それ故にこの時点では何も言わなかった二人だが、更なる言葉を聞いた瞬間その表情は豹変する。

 

「そうか、それは困ったなぁ…って、良いところにこいつ等を繋げておくのに丁度良さそうな物があるじゃねぇか。ほら」

「な……ッ!?あ、あれって……」

「正気ですの……!?」

 

 彼等の内の一人が指差したのは、公園内にある遊具の一つである雲梯。それまで赤かった二人の顔は一気に青ざめ男達を見るも、彼等は二人を引っ張り公園の中へ。そして縄の代わりにそのまま持ってきていた手錠を使い、両手を挙げた格好で二人を雲梯の梯子に繫ぎ止める。

 

「よーし、じゃあ大人しくしてろよー」

「ま、待って下さいまし!これでは……っ!」

 

 手錠が外れない事を確認した男達は、まるで本当のペットであるかのように焦る二人へと声をかけ、にやつきながら軽く頭を撫でる代わりに彼女達の肉棒を握ってその場を後に。離れていく彼等を何とか呼び止めたい二人だったが、近くには民家もある以上大きな声は出す事が出来ず、そのまま二人は公園内に取り残されてしまった。

 

「…冗談じゃない…こ、こんな格好で…放置、するなんて……っ!」

 

 羞恥と万が一への恐怖から、声を震わせるイリゼ。ベールもまた同じ表情で立ち尽くし、微かに聞こえる息遣いだけが公園の中で音を奏でる。

 本来ならば、普通の手錠程度膂力だけで引き千切れてしまうのが女神というもの。だが表層的な部分はともかく、精神の奥底では完全に男達へと屈服し、一度スイッチが入ると快楽の事以外には集中出来なくなってしまった今の彼女達には、手錠一つでさえどうする事も出来はしない。

 

「……ぅ…ふ、くっ…」

「…ぁ…ん、んっ……」

 

 周囲の草木が多少の目隠しにはなるものの、公園内からは全裸が丸見え。そんな格好のまま待つ事を余儀なくされた二人は、俯きながらひたすら彼等の帰りを待つ。

 だが、本当に何もなかったのは初めの数分間だけ。静かだった二人は次第に吐息へ熱が籠り、切なげに太腿を擦り合わせ始める。

 

(だ、駄目…さっき散々身体を弄ばれたせいで……)

(股が、オチンポが…疼いて、しまいますわ……)

 

 俯く二人の視線の先には、射精のお預けを食らって不満たらたらな自らの一物。その下では同じくお預けとなった膣が物欲しそうに涎を垂らし、湧き出た愛液が脚を伝う。

 分かってはいる。この場において賢明な判断は、如何にして身を隠し、可能ならば拘束から脱するかを考える事。されど二人の頭の中は後少しで得られていた絶頂の快感を想像する事で一杯で、考えようにも疼きが邪魔して集中出来ない。

 そんなあまりにも情けない時間が暫し続き、少しでも快感を得ようと半ば無意識に二人が腰を振り出しそうになった時……何者かの足音が聞こえてきた。

 

「……っ!よ、漸く戻ってきましたのね…!は、早くこれを……」

「うぉぉ…!おいおい、マジかよ……」

『……ッ!?』

 

 足音の数は複数。その点で二人は男達が戻ってきたものと思い安堵するも、次の瞬間視界に入ってきたのは誰一人として見覚えのない男性数名。彼等も、イリゼ達も目を見開き……二人の顔が、真っ青に染まる。

 

「あ…あ、あの…こ、これは……」

「あー、分かってる分かってる。()()()()()()()、なんだろ?」

 

 狼狽したまま、震える唇で何とかイリゼは自分達の事を弁明しようとするが、そこに被せられる分かったような声音の言葉。

 その言葉を聞いた瞬間、二人は理解した。彼等は偶々見つけたのではなく、男達に自分達がここにいると吹き込まれたのだと。

 

「うひょー、近くで見るとほんと女神様そっくりだな。…てか、本物の女神様…じゃ、ないよな…?」

「いやいやお前、本物の女神様がこんなド変態プレイする訳ないだろ」

『……っ…!』

「そりゃそうか…にしても、これ…マジで生えてんのか…?」

 

 本物がこんな事をする訳がない。その至極当然な思考に二人は何も言葉を返せず、それどころか「ド変態プレイ」という言葉にぴくんと肉棒を跳ねさせてしまう始末。彼等の興味もそちらへ移り、試すように亀頭を指で摘まれると、それだけでイリゼもベールも艶めいた声が零れ出す。

 

「へぇ、ここが感じ易いのは変わらないってか。けど、別にチンポなんざ自分達ので見慣れてるし…」

「やっぱ楽しむならこっちだよな」

「ひゃひぃぃんっ♡!」

「くぁっ、やっ、も、揉まないで下さいましぃぃ……っ♡!」

 

 摘まれ揺すられる陰茎に二人が意識を奪われている間後ろへと回った男二人が、背後から二人の肢体を掴みにかかる。

 イリゼは胸を。ベールは尻を。どちらもたっぷりと柔らかな肉の乗った部位を責められ、零す嬌声が強くなる二人。そんな声を出してしまえば男達も自分の中の雄を刺激され、どんどんその気になっていく。

 

「ひにゃ、うひっ、あぁっ♡お、お尻までぇぇっ♡!」

「おぉ、張りがある上にむっちりと指に吸い付いてくる…これは癖になる揉み心地だな」

「わっ、わたくし達は…ふぉっ、んはぁああぁんっ♡!」

「はいはいヤってほしいのは分かってるって。両手に収まり切らない爆乳なんて、生で見るのは初めてだぜ……」

 

 前後から乳房と尻肉を揉みしだかれて身を捩る。羞恥心によってたっぷりと焦らされ、先程も一度全身を弄ばれた二人の身体は既に十分出来上がっており、火照った身体はロスなく快楽を頭へと伝える。そうなってしまうとこの場を乗り切る為の誤魔化しも考える事など出来ず、この時点で自分達から何とかする手段を失ってしまったも同然の二人。

 対する男達も絶世の美女たる二人の極上の肢体をただ揉むだけでは収まりが効かず、むしろ欲求は増す一方。愛液の止まらない秘裂へと指を突っ込み、開きっ放しの腋を舐め、五感全てで二人の女神の魅惑を堪能。揉まれる乳房の先端で二人の乳首はぴんと張り詰め、そこにしゃぶり付かれた瞬間二人は一際大きな嬌声と共にびくんと仰け反る。

 

「へへ、そろそろお待ちかねの挿入といくか…お前達も嬉しいだろ?」

「しょ、しょんな…こ、とぉぉ……っ♡」

「もう嫌がる演技はいいって。あ、それとも止めるか?俺達とこっちの嬢ちゃんがヤりまくるのを見てるだけの方がいいってなら、そうしてやるぞ?」

 

 反応を楽しむように乳首を摘み上げて揺さぶるその手付きに、翻弄されて爪先立ちとなりながらも否定の意思を示したイリゼ。だが次なる言葉には何も返せず、暗に最初の問いに肯定してしまった彼女に対してにやにやと笑う男達。

 

「じゃ、同意も得たところで生ハメ開始、っと。んー…俺はやっぱグリーンハート似のこっちだな」

「俺は断然イリゼ様似のこの子とヤらせてもらうぜ?後がつかえてるんだから、お互いさっさと気持ち良くなろう…ぜッ!」

『んほぉおおぉぉおぉぉっッ♡!』

 

 逃げられないよう両手で腰を掴んだ二人の男は、背後から露出させた肉棒の先端を彼女達の秘裂へと宛てがえる。そして彼等は番を待つ仲間へと視線を送り、二人ほぼ同時に膣へと挿入。熟し切っていたイリゼとベールの蜜壺は怒張した男達の肉棒を待ち侘びたと言わんばかりにすんなりと飲み込み、膣から駆け上った快感で下品な嬌声を響かせる。

 

「う、ぉッ…何だこの絡み付き…!」

「おいおいおいおい…こんな露出狂なんだからさぞ開発もされてるだろうとは思ったが…先端から根元まで余すところなく絶妙に包み込んできやがる…!」

 

 ただ挿れただけでくんっ、と首が後ろに倒れる程の快楽を感じた二人だったが、男二人もまた彼女達の膣の具合に驚愕。

 だが、それも当然と言えば当然の事。彼等が挿入したのは何十回、或いは何百回と肉棒やバイブで性行為の為の膣へと開発され、身も心も調教され切った女性二人。加えてその美貌自体が興奮を駆り立て、またそもそも女神はその存在そのものが人の理想の体現という性質を持っている為に、余程性癖と食い違ってでもいない限りは悦ばせられない訳がない。

 

(あ、あぁぁ……ッ♡!ギンギンに勃起した初オチンポが、オマンコの中にぃぃ……っ♡!)

(さっき出会ったばかりなのに、こんな格好見られた後なのに…挿れられただけで、私悦んじゃってるぅうぅぅ……ッ♡!)

 

 しかし悦んでいるのは彼女達も同じ事。犯される事、嬲られる事、奴隷や玩具の様に使われる事…本人達にその意思はなくとも身体はそんな扱いでこそ一層の悦びを感じてしまうようになっていて、それは相手が初対面の男であっても同じ事。声で、表情で、何より膣の締め付けでその悦びは表現され、歓迎を受けた二人の男は支配欲を刺激されながらそれぞれに腰を振り始める。

 

「良いマンコしてるじゃねぇか、嬢ちゃんよぉッ!」

「初めからこんなに締めるとか、堪え性がないんだな…ッ!」

「ぅひんッ♡はぁっ、ひぁあぁぁッ♡!い、いきなり深いぃぃいぃ…ッ♡!」

「やっ、くぁっ、うひぃぃぃぃッ…♡!ぐっ、ぐりぐり押し付けないで下さいましぃいいぃぃ…ッ♡」

 

 イリゼを犯す男は一突き一突きに力を込め、穿つかのように腰を振り出す。突き出された肉棒は膣壁を抉り、そのままの勢いで膣内を奥へと駆け上がる。それは乱暴且つ雑な腰使いだったが、女神故の強靭さと性感帯への徹底した調教が組み合わさった今のイリゼには何一つ苦ではなく、むしろ焦らされていた身体にとって激しい刺激はご褒美のよう。

 その隣でベールの膣へと陰茎を押し込んだ男は、既に開発の成された膣内を更に拡張するが如くじっくりと一物を押し付けていく。激しさこそイリゼへ対する動きに一歩劣る行為だが、逆に言えばそれは緩急なく責められ続けているも同然であり、自然と前へ出てしまう腰。されど両手首を雲梯と繋がれている以上逃げる事など出来よう筈もなく、ベールの身体はただただ弓なりとなっただけ。

 

「へへへ、お胸がお留守ですせ〜女神様」

『ひひゃあぁぁッ!?♡』

「うん?別にこの二人は女神じゃねーんだろ?」

「いや言うなって。女神様だと思った方が興奮するんだからよ」

「あー…じゃ、俺は女神様の下乳をー、っと」

 

 腰をヒクつかせ、脚をがくつかせて二人が快楽に身を捩る中、呼び掛けるようにしながら一人の男が人差し指で彼女達の乳頭を弾く。

 彼の言う通り膣へと意識が集中していた二人にとって、その刺激は不意打ちそのもの。しかも胸の中で最も敏感な乳首を瞬間的に刺激するその行為は乳房全体が痺れるようで、揃って乳房を躍動させるイリゼとベール。続けて別の男に乳房の裏側を掻かれ始め、汗ばんだ箇所への何とも言えない刺激が二人の心を翻弄していく。

 

「ふひゃあッ♡!はひゅうぅぅっ♡ま、待ってっ!待っへってばぁぁッ♡!」

「んんー?まさかもうイきそうだなんて言わないよなぁ?」

「はひょッ、おっ、オチンポがぁぁッ♡響くっ、響くんですのぉおおぉっっ♡!」

 

 外観でも膣内でも快楽によがっている事が明白な二人だが、特にそれを主張しているのは二人の肉棒。腰のヒクつき関係なしにびくんびくんと上下に震え、尚も硬く、尚も張り詰め反り返る。

 しかし、彼女の肉棒になど興味のない男達は触る事なく、それ以外への性感帯へと愛撫を集中。怒張しているにも関わらず、他の部位は快楽を与えられているにも関わらず放置が続くというのは非常に切なく、二人の喉元まで出かかった懇願の言葉。

 だが、同時に二人は分かってもいた。触られずとも、扱かれずとも、精液が奥から肉棒へと登り詰めてきている事を。

 

「ひぃッ♡ダメっ、どくどく登ってきてるぅうぅぅッ♡!」

「はぁぁ…っと、これは……」

「あぁぁッ♡!尿道っ、こってりせーしで擦れて……んはぁああああぁぁあッッ♡♡!」

「ひんッ♡!いっ、いけませんわッ♡こんなっ、トコロテン射精なんてッ……ぁひぃいぃぃぃぃいいぃッッ♡♡!」

 

 一瞬、腹部に力を込めて耐えようとした二人。されど二人の瀬戸際の我慢は悦楽を貪る男達の肉棒によって一突きで崩され、大きく上へと跳ねた瞬間二人の肉棒は立て続けに射精。快楽に染まった悲鳴と共に精液が外尿道口より溢れ出し、男達も驚く程の濃厚液が地面を汚す。

 

「あっぶねぇぇ…危うく精液引っ掛けられるところだったぜ……」

「触ってもねぇのにあんな精液飛ばすとか、俺等とのセックスで感じ過ぎだろ!んん〜?そんなに気持ち良かったのか〜?」

「ふひぃッ♡!い、今射精したばかりなのにぃいいぃッ♡!」

 

 精液を撒き散らす様子に驚愕しつつも、更に加虐心を唆られた男は肉棒と手で挟み込むように下腹部を押す。それにより更に挿れられている肉棒と膣壁との密着度が増し、快感でがばりと両脚が外へ広がってしまうイリゼ。ベールも依然責められ続け、射精で蓋が外れたように一気に快楽が加速していく。

 

「す、少し待っ…待って下さいましぃぃっ♡このままではっ、落ち着く前にまたイってぇえぇぇぇぇっッ♡!」

「落ち着く?ならそれより先に、俺等も気持ち良くしてくれよッ!」

「ほらほらちゃんと膣を締めてくれよ?じゃなきゃ気持ち良く射精出来ねぇから、なッ!」

『がッ、あ"っ…おっひぃいいいいぃぃぃぃッッ♡♡!』

 

 射精によって適度な締め付けと包み込みだった二人の膣が一気に強く締め付ける動きに変わり、膣の中で暴れるように一つ大きく震えた男達二人の肉棒。彼女達と違って端から耐える気などない男達は自分達の雄を解放するようにそのまま膣内で射精し、溜まった精液を膣壁に、そして子宮口へと叩き付ける。

 今し方の余韻もまだ抜け切っていなかった二人にとって、膣内射精はとても処理などし切れない刺激。容赦のない悦楽が膨らんだ快楽を一撃で貫き、そのまま二人は押し出されるようにして絶頂。ヒダ一つ一つに至るまで彼女達の膣は収縮し、流し込まれる白濁液を貪欲な勢いで搾り上げる。

 

「くぉっ、なんつー締め付け…咥え込んで離さねぇ……!」

「こっちも膣全体で搾り取ってきやがる…やっべぇ、気持ち良過ぎる……」

「そんなになのか…おい、早く代われって。さっきからずっと待ってんだからよ…!」

 

 弓の様に仰け反り痙攣する中、男達もまた肉棒を包む経験した事のない快楽に腰を震わせ、広がる悦楽を噛み締める。…が、イリゼやベールの絶頂姿は見物だとしても、彼等が浸る姿など他の男達にとっては焦らされるだけで何も面白い事はない。

 そんな仲間達の不満に急かされて、射精は終わったにも関わらずまだ搾り取ろうとする貪欲な膣内から男達が肉棒を引き抜くと、すぐに別の男二人が彼女等の背後へ立ち、精液と愛液の混じった液体を滴らせる割れ目へ即座に挿入。

 

「はひぃ、はひぃ……ひあぁッ…♡…ぁ、あ……ぅひぃいんッ♡!」

「ああぁんッ♡はッ、いっ、今はイって敏感に…なってるのほぉおおぉぉおッッ♡!」

「イって敏感?こっちはまだイくどころか、まだ碌に気持ち良くもなってないんだよ…ッ!」

「品のない声出しちゃって…上品にしてても、セックスの前じゃ女神もただの雌みたいだな…ッ!」

 

 待ち侘びていたと言わんばかりに挿入直後から飛ばす二人目の抽迭に、落ち着く間もなく再び嬌声を上げる二人。杭打ちのような突き上げが膣の入り口から子宮口までを一遍に抉り、引き抜く際にはカリ首が膣壁を余念無く引っ掻き、刺さる度に亀頭が子宮を押し上げる。その腰使いに彼女達を気持ち良くさせてあげようなどという気配はなく、ただただ自分達が快楽を得る為だけのピストンだったが、その無遠慮こそが二人をよがらせ悦ばせるスパイス。突かれる度に揺れる身体で乳房は踊り、その躍動感が男を誘う。

 

「ほれほれ、胸もチンポもぶるんぶるん揺れっ放しだぞー?恥ずかしくないのかー?」

「やっ、見ないでぇぇッ♡!揺らさないでぇえぇぇッッ♡」

「いいなぁあれ、俺も…っと、なんだよ。こっちも欲しいのか?」

「ふひぃんっ♡!そ、そこはぁぁっ♡!」

 

 それぞれが別の生き物の様に跳ねる乳房と肉棒を強調され、髪を振り乱しながら必至にイリゼは首を振る。しかしそんな事をしたところで何の意味もなく、見世物となる彼女の突起。

 一方ベールの肛門が物欲しそうにヒクついているのを見つけた男は、抜き挿ししながら二本の指をその中へ挿れる。するとそれだけで肛門も膣もきゅっと締まり、ベールが上げたのは情けない喘ぎ。すぐさま後孔への弄りも始まり、彼女は両穴を一度に責められる。

 

「見ないでっ♡!ひゃぅッ、ぬぁっ、はひぃいいぃいぃっ♡!」

「そうかいそうかい、そこまで見られたくないなら…揺れないよう、ちゃんと持っててやらねぇとなぁ?」

「ちっ、違っ、そういう事じゃ…んふあぁっ♡!そうっ、じゃ…なぃぃいいぃぃぃぃッッ…♡!」

「見られるのは嫌、掴まれてるのも嫌…イヤイヤばっかりならこんな所で変態露出狂プレイなんかするんじゃねぇよッ!おらっ、お仕置きだッ!」

「あ"ひゃあぁあぁああああああッ♡!射精てるッ♡また膣内に射精てるぅううううぅッッ♡!」

 

 嫌がるイリゼに対し男が行ったのは、背後から両手で乳房を鷲掴みにし、そのまま押さえ付けるという行為。しかし当然それがイリゼの望む形である筈もなく、更に乳房を鷲掴みのまま餅の様にこねられた事でイリゼは声を絞り出すようにしてひたすらに抗議。

 だがそれもまた、欲情した男の前では征服欲に油を注ぐだけ。そして加虐心の燃え上がった男は彼女の両胸を力任せに押し潰し、身体を挟み込むように腰を打ち付け奥で射精。精液を吐き出す最中もぐりぐりと亀頭を擦り付け、上下で弾ける快楽の連鎖にイリゼを堕とす。

 

「はぁぁ…♡はぁああぁ…っ♡お、オチンポ…オチンポがぁぁ……ッ♡」

「うっわ、さっき射精した時よりもいきり勃ってんじゃん…しゃーねぇ、少しだけ扱いてやるか」

「ほ、本当ですの…!?♡…あ、で、ではなくて……っ!」

「いや取り繕ったってもう無駄だろ。んじゃ、3、2、1……」

「あ、あぁ…あぁぁぁぁ……っ♡!」

「……なーんて、な」

「……──ッッ!?しょ、しょんなぁああぁぁぁぁぁぁっッ♡!」

 

 その傍ら、膣を不規則なリズムで突かれ、掘り進めるような手付きで直腸を穿られるベールだが、弄られれば弄られる程膨らんでいくのは肉棒の切なさ。まだ射精し足りないと勃起で訴える彼女の一物はベールを悩ませ、遂には男が手を側に。

 肉棒には触れないよう気を付けながら、手の全体で作った輪っかで肉棒を囲う男。そこから彼はカウントダウンを開始し、期待と歓喜の混じった声を漏らすベール。ベールは思っていた。カウントダウンが終わると同時にその手でがっしりと肉棒を掴まれ、激しく扱いてもらえるのだと。

 だがそれこそが男の策略。嘲笑うような声音と共に彼はその手を上下させるも、握られる事のなかった手の輪は肉棒の周囲を往復するだけ。与えられると思っていた快楽の消滅、それもそもそも騙されていたのだと気付いたベールは悲痛な叫びを上げてもがくが、男は見せびらかすように触れる事なき扱きを続ける。

 

「二人共声まで女神様そっくりだよなぁ…あぁそうだ、あんまり大きい声出し過ぎると、別の奴等も来ちまうぞー?」

「ひょへぇっ♡ならっ、止へっ…ほぉおおおおッ♡!」

「ひ、ひた挟まないれぇええぇぇえぇっっ♡!」

 

 体内で暴れ回る快楽を少しでも発散するかのように悲鳴の様な喘ぎ声を上げ続けていた二人だったが、ある時その口内へと差し込まれる指。舌を挟まれ摘み上げられ、発声すらまともにさせてもらえなくなった二人の口から発されるのは、嬌声との聞き分けも付かないような哀れな声。それを愉快に思った男に暫く続けられ、言葉にならない声が続く。

 犯されては射精され、射精されてはまた別の男に犯され、その内始まる二周目の挿入。二人を極度の露出狂だと思っている男達に容赦などという考えはなく、ただ欲望のままに嬲られる二人。…しかしある一点、その一点だけは依然として触れられないまま。

 

「はぁぁ…ああぁぁ……っっ♡!(オチンポ…扱いてっ、扱いてよぉぉぉ……ッ♡!)」

「ひぎぃぃ…あ、ひぃぃ……ッ♡!(こんなっ、トコロテン射精ばかりでは…狂ってしまいますのにぃぃ…ッ♡!)」

 

 幾度目かの膣内射精を行われ、射精から男達が肉棒を引き抜くまで身体が痙攣しっ放しのイリゼとベール。二人は何度も絶頂し、飽和した快楽で射精にも複数回至っている。普通に犯されていたのならとっくに快楽に溺れていて、自ら股を開いて腰を振りたくっていたとしてもおかしくない程の快楽漬け。

 されど、陰茎だけは、硬く膨れ上がった肉棒だけは、最初以来触られていないまま。他の性感帯へ与えられる溢れんばかりの快感に押し出されて精液が噴き出してこそいても、肉棒へ向けた直接の快楽による射精は一度たりとも出来ていない。

 それがあまりにも切な過ぎて、もどかし過ぎて、今や二人の頭は肉棒を扱きたいという思いで一杯。今なら何であろうと擦り付け、どこであろうと穴なら迷わず突っ込んでしまいそうな程、満たされない思いが募り燻る。

 

「お、誰も挿れないんだな?なら俺ももう一度…」

「んー…いや、ちょっと待て。嬢ちゃん達二人のチンポ、今なら何したって射精しそうな程フル勃起してるよな」

「えー?まあそんな感じはあるけどよ、じゃあアレ扱くのか?面白いか?それ」

「まあ最後まで聞けって。俺が言いたいのはよ……」

 

 穴の開く程二人が自らの肉棒を凝視する中、男の一人が他の男達を集めて小声で提案。明らかに何かを企んでいるようなやり取りではあるが、それどころではない二人は見向きもせずにひたすら自分の巨根を見つめる。そして、その間にやり取りを済ませた男達は皆がにやにやとした笑みを浮かべて、イリゼとベールを取り囲む。

 

「へ…?あ、何し…きゃあっ……!」

「な、何をするんですの…!?」

 

 そうなってやっと気付く二人だが、あまりにも今更。男達の行動を止める術などなく、彼女等は完全にされるがまま。

 初めに尻肉を掴まれながら持ち上げられ、二人はお互い向き合う形に。続けて両脚も持ち上げられ、脚を腰の高さにまで上げられたところで……男達は、言う。

 

「そら、扱きたくて仕方ないんだろ?だったら…お互い好きなだけ扱いていいぜ?」

「なぁ……ッ!?」

「これ、って……」

 

 彼等の言わんとする事を理解し、驚愕に声を詰まらせるベールとイリゼの二人。具体的にどうこう言われた訳ではない。だが、お互いにという言葉と、向かい合わされた身体。互いへと伸ばすように、持ち上げられた二人の脚。つまりそれは…そういう事。

 

(……っ…わ、わたくし達の事を…馬鹿に、して…ッ!)

(…で、でも…ダメ、頭が勝手に…想像、して……)

 

 格好のせいで勘違いされてしまうのは仕方ないにしても、あまりにも自分達を馬鹿にした行為。下劣極まりない企みに一度は二人共瞳に怒りを灯らせるも、その感情とは相反するようにびくびくと期待を露わにする肉棒。

 

「はっ…はっ…あぁぁ……ッ♡!」

「はぁ…はぁ…くふぅ……ッ♡!」

 

 整いつつあったところから次第に荒く、間隔が短くなっていく吐息。綯い交ぜになった感情と衝動に追い詰められ、何度も相手の顔と肉棒で往復する視線。鈴口から染み出すようにぷくりと一滴玉になり、裏筋を垂れていく先走り。すらりと長く、女性的な魅力もたっぷりな二人の脚は、震えながら少しずつ相手の下腹部へと伸び……次の瞬間、両足の裏で二人は同時に肉棒を掴む。

 

『ふひゃああぁぁっっ♡!!』

 

 互いの足裏で挟まれると同時に、仰け反りながら二人が上げる歓喜の嬌声。先走りでぐしょぐしょに濡れていたが為に仰け反った瞬間足は肉棒から滑ってしまうも、擦れるその感覚もまた甘美。

 一瞬まで、躊躇い欲求へと食い込んでいた。相手を傷付けないようにと、二人共慎重に脚を動かすつもりだった。だがそんな理性は待ちに待った快楽の前ではいとも簡単に

吹き飛び、代わりに二人の中の雌が思考も精神も支配する。

 

「ひぃッ♡んひぃいぃっ♡!いいっ♡ベールの足いいのぉぉぉぉッ♡!」

「ああぁイリゼっ♡!イリゼの足がっ、わたくしのオチンポをぉぉおぉッ♡!」

 

 まるで先程までの男達のように、嬉々として互いの肉棒を扱く。指先と踵をぴったりと合わせて土踏まずで竿を刺激し、親指と人差し指の間で亀頭の付け根を嵌め込むようにして掴み、互いに互いを悦ばせる。

 ここまで裸足で歩かされた二人の足は、当然砂利塗れ。だかそんな事は気にせず、小石が肉棒へ刺さる痛みにはいっそ悦んで、加速の一方を辿る二人の足淫。

 

(あ、あぁぁ…イリゼのオマンコ、ちらちらと見え隠れして…目が、目が離せませんわぁぁ…ッ♡!それにっ、イリゼの脚っ、綺麗で…滑らかで…んはぁあぁぁ…ッ♡!)

(挟まれてるッ♡扱かれてるッ♡ベールの足にっ♡むっちりしてて、でもしなやかに締まってて…うぁはぁぁッ♡オチンポっ、感じちゃうぅぅ…ッ♡!)

 

 扱いているのは相手の陰茎。しかしあまりの気持ち良さに脚が勝手に動いてしまい、それによって一層の悦楽を感じた相手の脚の勢いが増す事により、二人は互いに互いの快楽を増進し合っているような状態。

 足の裏で感じる、肉棒の熱と荒々しい躍動。脚を、全身を性的な目で見られているという底知れない背徳感。どうしようもなく無様で、屈辱的で、だからこそ気持ち良くて、最早扱いているのが相手の肉棒なのか自分の肉棒なのかもよく分からなくなっていく二人。そして一際大きな快楽が駆け登った瞬間、その快楽のままにイリゼは両足裏でベールの肉棒を包み込み、ベールは両足の指でイリゼの肉棒を握り締め……二人同時に、足で達した肉棒が爆発する。

 

「んんぉぉおぉッひょおぉおぉおおおおッッ♡!イくッ♡射精るっ、射精るぅううぅぅッ♡!ベールに欲情してッ♡ベールに見られながらっ♡足コキクロスプレイでイっくぅううぅぅうぅぅぅぅッッ♡♡!」

「ぬひぃいぃぃぉぉおおおおおおぉッッ♡!イリゼの足良いっ♡気持ち良過ぎますのぉおおおおッ♡!見るのも興奮も止まらないぃぃッ♡足でイかせながらっ、足でイかされるぅううううぅぅうぅッッ♡♡!」

 

 弁の壊れた噴水の様に、絶叫の如き嬌声と共に噴き上がる二人の精液。張り詰めに張り詰めた肉棒は精液を空へと迸らせ、溢れ返る快楽の奔流に二人は反り返ると共に爪先まで脚がぴんと伸びる。

 だが、二人共相手の肉棒は離さない。意識が飛びそうな程の絶頂感の中でも相手の肉棒だけは強く強く握り締め、世界で最も卑猥な組体操を全力で披露。降ってきた精液が脚を、身体を汚らしく染めていくが、それも気にせずただただひたすら劣情極まる射精に興じる。

 二人共分かっていた。自分達が、見世物になっている事を。これでは理性も羞恥心もない獣と何ら変わらないと。…それでも溺れ、心から浸ってしまう程、二人の感じた快楽は深く鮮烈だった。

 

「ふひぃ…♡んひぃ…♡…はぁ…もっと、もっとぉ……♡」

「まらイきたい…もっと足でオチンポするのぉぉ……♡」

「おーおー凄ぇな、あんだけ盛大に射精しても全く萎えないってか。だったらこっちも、まだまだ締めてくれるよ…なッ!」

『あ"へぇええぇぇぇぇっッ♡!』

 

 ぶぴゅりと漏れ出たような精液を最後に迸るようだった射精は終わり、強張ったまま固まっていた身体も弛緩。しかし余韻に浸っていたのはほんの僅かな間の事で、すぐに二人共顔を蕩けさせたまま足淫を再開。まだ足りないとばかりに相手の肉棒を握り直し、かかった精液を擦り付けながら再び互いを悦ばせ合う。

 自分と相手の肉棒を混同しているような、自分の足で扱いているような、そんな感覚の中で二人は行為に耽ろうとする。しかし当然それを男達がいつまでも見ている筈がなく、涎を垂らしっ放しの蜜壺に、或いは媚びるように収縮を繰り返す後孔へと自らの一物を今一度挿入。念願の快楽を得られたからか二人の穴はより一層ぐっぽりと男達の肉棒を咥え込み、そのままうねって熱烈に男根を抱き締める。

 

「宙吊りみたいな格好で一心不乱に足コキし合う姿も中々エロかったけど、こんな良い穴持ってんだから、こっちももっと使わないとなっ!」

「ほらほら必死になって締めてくれよ?じゃないと足コキもさせてやらねぇぞ?」

「ぬひぉおんッ♡!良いのぉっ♡!オチンポ足でこかれながらっ♡アナルずぽずほされるの良いぃぃッ♡!あひゃっ、脚も腰も止まらないぃぃいいいいッッ♡!」

「締めますっ、気持ち良くなって頂けるよう締めますわぁぁッ♡!だからこのままっ、このままな格好でしてぇっ♡!させて下さいましぃいいいいぃぃッッ♡!」

 

 既に脚を支えていた男達は手を離し、犯す為に尻を支えている男を除けば手錠だけを頼りに脚を伸ばしている二人。しかし抜群の体幹により扱く脚や上下する腰の動きが崩れる事はなく、いつしか男達の言いなりになりながら快楽だけを求めて躍動。威風堂々たる雰囲気も高貴さも今の彼女達には一切なく、勘違いでも何でもないただの変態露出狂と化していたが、それを気にする意識もない。

 されるがままに身体を弄ばれ、玩具の様に両穴へ挿入と射精を繰り返され、恥も外聞もなく互いの肉棒を伸ばした脚で扱き合う。そんな下品極まる雌へと成り果てていたイリゼとベールが男達に犯され嬲られ続けるのは、至極当然の事だった。

 

 

 

 

 雲梯に繋がれた状態のイリゼとベールを、男達が目にしてから数時間後。漸く男達全員が満足し、彼女達の秘所へ誰も陰茎を挿入しなくなった時、二人は足腰が立たない程に疲弊し、雲梯に繋がれた手錠に支えられているような状態となっていた。

 

「ふー…久し振りとことんまでヤったわ……」

「俺ももう、一滴たりとも出る気がしねぇよ…」

 

 どちらも快楽に興じていたという点では同じながら、人数もあってその差は歴然。イリゼもベールも最早喋る気力すらなく、時折痙攣しながら荒い呼吸を繰り返すだけ。

 

「…で、どうするよ?満足っちゃ満足だが、折角こんな良い女に出会ったってのにこれでお終い…ってのは惜しいよな?」

「それは勿論。出来る事ならセフレに…いや、いっそこのまま持ち帰りたい位だけど、流石に手錠はどうにもならないしなぁ…」

「ま、取り敢えず写真だけ撮っとく?」

「だな。それさえあれば暫くはオカズに困らない……」

 

 満足したとはいえ、男達にとってこれは絶世の美女二人と出会えたどころか心ゆくまでその身体を堪能し、何度も膣や直腸に射精出来たという今も興奮冷めやらぬ程の奇跡的な体験。その名残惜しさと新たに湧き出た欲求から、男達はたっぷり嬲り尽くした後の二人の姿を写真に収める事を思い付くも、その時不意に何人もの足音が聞こえてくる。

 

「っと、やべっ!この場を見られたら一巻の終わりだ…!」

「まだ写真撮ってねぇのに…!…まぁ、ヤってる最中よりはマシだけどよ…!」

「仕方ねぇ…おい嬢ちゃん達、二人共良い身体してたぜ?」

 

 とても誰かに見られていいような状態ではない事を理解している彼等は、撮影を諦め慌てて撤収準備。だがふと思い付いたように男の一人が懐から紙幣を取り出しそれを二人の胸に挟むと、他の男達も同じように二人の谷間へ挟み込む。

 そうして足音が近付いてくる中、立ち去っていった男達。その彼等と入れ替わるようにして現れたのは……二人をここへ放置した、例の集団。

 

「おー、こりゃまた盛大にヤられたなぁ」

「んん?何だよ、胸に金挟まれてんじゃん。良かったな、お前等みたいなマゾ豚奴隷にも、金を払ってくれる奴がいたんだから」

 

 早速二人を囲った彼等は、にやつきながら彼女達の身体を眺め、手首から手錠を取り外す。

 

「…貴方、達…もしや……」

「私達の、事……」

「人聞きの悪い事言うなよ。俺等はただ、ここに露出狂同然の格好をしてる女がいるんだよなぁって事を、あいつ等とすれ違う時ちょーっと大きい声で話してただけだぜ?」

「それよりイキ狂ってたっぽいお前等と違って、こっちはまだヤってねぇんだ。さっさと股開け股」

「ああ待て待て。こんな汚い身体じゃ気分良くねぇし、そこの水道で身体洗ってこいよ。ほら、ブラシなら買ってきてやったからよ」

 

 そう言って男達から手渡されたのは、どこからどう見ても明らかにトイレブラシ。水道というのも当然公園にある、相当惨めな格好をしなければ身体を洗う事など困難なもの。それを平然と言ってのけながら、男達は視線で要求する。

 それを受けて、その視線に晒されて、イリゼとベールはまだまだこの長い夜は終わらない事、きっと先程の彼等に連れて行かれた方がまだマシだったのだろうという事を、震える心で理解するのだった。



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淫欲に成りし性奴隷 19

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルシスター ブラックシスター

内容・ふたなり 膣内射精 手淫 拘束 玩具


 全ての切っ掛けとなったネプテューヌを始めとする姉達を完全に手中に収め、彼女達を使ってネプギア達妹の四人も逆らう事の出来ない立場に貶めた事で、男達が得たのは嘗てない程の征服感と、国の長たる女神を奴隷扱い出来るというある種の全能感。それに男達は酔い痴れていたが、同時にそれ等がもたらしたのは一層の欲望。尽きない渇望。そしてそれをぶつけられるように、女神達は今日も調教と称して犯され、弄ばれる。

 

「な、何を…きゃっ……!」

「ぶつくさ言ってないでちゃんと立て。その一丁前に勃起させたチンポみたいによ」

 

 さも当然のようにプロセッサユニットを解除させられ、代わりに嵌められた首輪から繋がるリードで引っ張られながら、廃虚の一室、その部屋の中央に立たされるのは二人。

 一人は柔らかそうな薄紫の髪を持ち、妹達の中では最も発育の良い少女ネプギア。もう一人は美しい銀髪が特徴的で、唯一女神化する事でバストサイズが低下する少女ユニ。両者共に敵意の籠った視線を向けるも、男達はどこ吹く風。

 

「だ、だったら引っ張るんじゃないわよ…ッ!立てばいいんでしょ、立てば…ッ!」

「お、反抗的な割にはお利口だな。ちゃんと従えば、俺達だって悪いようにはしないんだぜ?」

「お、お姉ちゃん達にあんな事をしておいて、どの口がそれを言うんですか…!」

「ははっ、確かにそりゃそうだ。けど、知ってんだろ?あいつ等は、それで悦んでるって事をよぉ」

 

 移動が終わると、二人が取らされたのは気を付けの姿勢。踵を揃え、背筋を伸ばし、手足の指も全て指先まで伸ばされたその姿は、それだけならきっちりとした印象も抱くのだろうが、全裸で首輪を嵌められ、下腹部で彼女達の持つ少女の肢体には不釣り合いな陰茎を硬く反り返らせている今の状態ではむしろ滑稽。二人もそれは分かっている為顔を赤らめ、屈辱感から身体を僅かに震わせるか、既に痴態を数多く撮られている今の彼女達に反抗は出来ない。

 

「…今に見てなさい…アタシ達を、お姉ちゃん達を辱めた事を、必ず後悔させてやるんだから…!」

「そんな感じの事言ってた奴等が、今はあのざまなんだけどな。まぁいいさ、それより今日する事は簡単だ。俺達は別に、何かをしろなんて命令はしねぇ。今日はただ、そうして今の姿勢を維持するだけでいい」

「…何の、つもりですか…?ただ、立ってろなんて……」

「そりゃあ、これからすぐに分かるさ。…もう一度言うが、お前達はただ立ってりゃいい。そのままの姿勢で、上半身も下半身も動かさずに…な」

 

 普段とは毛色の違う命令に、二人が浮かべるのは疑いの表情。元からやや疑り深いユニは元より、ネプギアも男達の言葉を額面通りには受け取っておらず、何か裏があるのだろうと彼等へ鋭い睨みを効かせる。

 一方の男達も、これを言葉通りに受け取られるとは微塵も思っていなかったようで、二人の顔付きなど気にする事なく彼女達へと近付いていく。

 

「しっかしほんと、姉妹揃って美人だよなぁ」

「身体付きは…まぁちょっと違うが、それはそれでいいもんだ」

「……っ…」

 

 じろじろと全身を舐めるように見られ、熱い程の羞恥心が二人を襲う。更に一部の男はユニを煽るような言葉を口にし、実際その言葉に表情を歪めるユニだったが、静かにその場で直立を続ける。

 二人は思った。男達は自分達を煽り、辱める事が目的なのかと。その為に直立不動を強いたのかと。だがこの程度、これから行われる調教の助走ですらなかったのだと、二人はすぐに知る事となる。

 

「さて…んじゃ、俺はこっちにするかな」

「俺も俺も」

「俺はやっぱネプギアだな。一応は、パープルシスターを信仰してるしよ」

「おいおい、そりゃ信仰じゃなくて単なるお前の好みだろ?」

 

 近付いた男達は二つに分かれ、それぞれでネプギアとユニを囲う。下卑た笑みを浮かべる男達となど顔を合わせたくない二人ではあるが、前後左右を囲われている為全員から顔を背ける事は出来ず、最終的に彼女達が見つめるのは斜め下方。

 首輪へと手が当てられ、外されるリード。続けて男達の手は二人の滑らかな肌へと伸び、容赦のない手付きが二人を襲う。

 

「く、ぁっ…ふぅんっ……!」

「やっ、ちょっ…触らない、で……ッ!」

「今更何寝惚けた事言ってんだ。触るに決まってるっての」

「ほほぉ、やっぱりむっちり感は姉の方が上だなぁ。その分指を押し返す感じはこっちの方が強いけどよ」

 

 前から胸を弄られ、横から股へと指を這わせられ、後ろからは左右の尻肉を鷲掴み。この場にはいないロムとラム含め、まだあまり調教を重ねられていない二人ではあるが、度重なるネプテューヌ達への陵辱によって女の鳴かせ方を理解している男達の手は、巧みに二人に性の快楽を感じさせる。

 我慢し切れず漏れ出す吐息と、少しずつ硬くなり、胸の中心でその存在の主張を始める二人の乳頭。しかし最も目を引くのは…やはり肉棒。

 

「おーおー早速反応しちゃって…こっちも弄ってほしいってか?」

「う、五月蝿いっ…!誰が、そんな…こ、とっ…!」

「や、止めて…そんな、おち…そ、そこばっかり…見ないで、下さい…っ!」

「へぇ、じゃあ胸やマンコは見ていいのかな?」

「ぅあっ、ぁんっ…!そ、そういう訳…じゃ…!」

「いいねぇその初々しい反応。んじゃ、その期待に応えてやるかな」

「んはぁあんっ♡!」

 

 ひくん、ひくんと鼓動するように跳ねる彼女達の肉棒を指差し、にやりと笑う男達。対する二人の反応は大きく異なり、ユニが睨みながら半端したのに対し、ネプギアは肩を震わせながら真っ赤に赤面。

 するとそんなネプギアの反応が気に入ったのか、一人の男がネプギアの肉棒を正面から掴んで一扱き。不意打ちのように掴まれ根元まで一気に扱かれた事で、思わずネプギアは艶めいた嬌声を上げてしまう。

 

「ほれほれ、我慢しなくていいんでちゅよー、っと」

「ひぃっ、あっ、ひゃめぇええぇぇッ♡!」

「ううん?なんだって?もっとちゃんと言わないと、あいつも止めてくれないぞ?」

「やめっ、止めてぇへぇえええぇえッ♡!そんなっ、強くっ…しこしこしちゃダメぇえぇぇぇぇっっ♡!」

 

 掬うような形で掴まれ、そのまま強く握られて肉棒を扱かれるネプギア。屈辱と羞恥心、それに始まった愛撫によって硬く張り詰めていた彼女の肉棒は、扱い慣れた男の手により瞬く間に鋭い刺激を与えられ、腰から脚へと響く快楽。

 無論、与えられる刺激はそれだけではない。こうして扱かれている最中も他の男は胸や尻を揉み回しており、それ等もネプギアを追い詰めていく。

 

「…ネプギア……」

「んん?羨ましいか?そうだよなぁ、気持ち良さそうだもんなぁ」

「だ、誰もそんな事言ってないでしょ…!アタシはただ、ネプギアを心配しただけ…うぎぃいぃぃッ♡!?」

 

 それを隣で、彼女の嬌声に顔を赤くしながらも見つめていたユニは、軽口を叩く男に対して言葉で噛み付く……が、次の瞬間彼女の肉棒を襲う激しい刺激。

 一瞬で駆け抜けるような刺激に仰け反りかけ、目を見開いたユニは反射的に視線を下へ。するとそこでは、衝撃を受けた直後の肉棒がまるで別の生き物の様にビクビクと震えていて…ユニは理解する。所謂デコピンの要領で、敏感な肉棒の先端を弾かれたのだと。

 

「あッ……うぁっ…!」

「へへっ、愉快に震えてやんの。んで、何か言いたい事はあるか?」

「……小さい、わね…」

「小さい?」

「こんな事で、いい気になるなんて…矮小な奴等だって、言ったのよ…ッ!」

 

 よろめいてしまいそうな痛みと快楽に一度は縮み込んでいたものの、何とか耐えたユニが言い放つ、嫌味たっぷりの返答。次の瞬間再び亀頭をしなる指で弾かれ、その刺激で品のない悲鳴を上げてしまうユニではあったが、先の発言は取り消さない。

 肉棒を扱かれ否応無しに与えられる快楽で腰が引けてしまいそうになるネプギアと、独特な音を立てながら幾度となく肉棒を弾かれ、しゃがみ込んでしまいたくなるユニ。甘い快楽と辛い刺激という差こそあれど、どちらも体勢の維持は時間を追う毎に苦しくなっていき…動かなくていいというのは、命令を破らせるより自分達を辱める何かに繋げる為の方便であるという事に二人が気付くまでには、そう時間はかからなかった。

 

「ふくぅっ…!あっ、はっ…ぅひぁあぁ…っ♡!(だ、ダメっ…これで動いたら、この人達の思う壺…耐え、なきゃ……!)」

「ああぁッ!はっ、ぐッ……んぐひぃいいぃッ♡!(負けっ、ないぃぃ…!こんなっ、卑劣な奴等なんかにぃぃ……!)」

 

 動きたい、身体を動かし少しでも刺激を逃がしたいという衝動を、手脚を目一杯突っ張らせる事で何とか押さえ込み、男達の責め手に耐える二人。肉棒への刺激は勿論の事、他の性感帯や彼等が欲望を唆られる身体の部位は片っ端から撫でられ、弄られ、全身への刺激で二人の我慢は崩されそうになるも、女神として屈してはいけない、屈したくないという思いを支えに彼女等は抵抗。

 当然、弱みを握られている彼女達は反抗など出来ず、それをちらつかせばそれだけで男達は彼女等を好きなようには出来る。だがそれでは、同時に「脅し」が言い訳になってしまう。所詮、脅して従わせているだけという、彼等からすればつまらない状況となってしまう。だからこそ、一方的であろうと一度譲歩し、その条件を彼女達から破らせる事によって、言い訳の立たない状況に変える事が男達の狙いであり…そこまで二人は分かっているからこそ、何が何でも動くまいと奮闘している。

 

「女神ってやけに腋を出す格好してるよな。ま、今は腋どころか胸も下半身も丸出しだけどよ」

「やっぱ、見られて興奮してんじゃね?特に…バトルスーツ?…はそうとしか思えない格好だしよ」

「か、勝手な事言わな…ぃひんッ♡!」

「あ、あれはそんな理由じゃ…なぁ、ぁあぁ…♡!…ぃ、ですぅ…♡!」

 

 とはいえそれは快楽や痛みだけでなく、彼等のいやらしい視線や敬意など微塵もない嘲笑にも耐えなければならないという事であり、羞恥心と屈辱感は募るばかり。おまけに何も抵抗しない、情けない直立を続けている自分というのがまるでその状況を受け入れているかのようにも思えてしまって、どんどんと精神的に追い詰められていく二人。一方の男達は案外耐える二人に多少の焦ったさは感じつつも、まだまだ浮かべているのは余裕の笑み。

 

「案外耐えるじゃねぇか。お前等の姉ならもう、二、三回は射精して自分から腰振ってるところだぜ?」

「いやいや、流石にあいつ等だって最初は耐えてたって。…ま、今はその通りなんだけどさ」

『……ッ…!』

「おぉ、怖い怖い。…媚びる気がねぇなら、精々頑張ってくれよ?あんまり早く堕ちて姉共と同じようになっても、つまらねぇからな」

 

 刺激に耐える事に精一杯だった二人だが、それでも姉への侮辱に対しては二人揃って口にした男達を強く睨む。このような状況にあっても睨みに威圧感を持たせられる辺りは流石女神と言ったところだが、彼等にとってそれは最早見慣れた目付き。完全に慣れてしまえばただの視線と変わりなく、男達はそれぞれ目配せ。

 その数秒後、ネプギア達の背後で聞こえてきたのは金属音と衣擦れの音。それが収まると、背後にあった気配が近付き…次の瞬間、臀部に感じる硬い何か。

 

「い……っ!?ま、まさか……」

「ほーぅ、もう触れただけで何か分かるようになったんだな。良い尻してんじゃねぇかよ」

「ほれほれ、まずはマン汁で滑りを良くして…っと」

「や、止めっ…擦り付け、ないで……っ!」

 

 押し当てられたそれが男達の一物であると瞬時に理解し、さっと顔が青くなるネプギアとユニ。これからされる事を想像して固まる二人の顔を見やりながら、ある男はユニの白く滑らかな尻肉を掌で叩き、別の男は股の間を抜き差しするようにして秘裂より滴っていたネプギアの愛液を自らの肉棒に塗り付ける。

 姉達同様、二人も本来あり得ない肉棒の快楽だけでなく、女としての快楽も連日身体に教えられ、その快楽を…嬲られる悦楽を肢体は覚えつつあった。そしてただでさえ何とか耐えているような今の二人にとって、更なる刺激を与えられるなど到底受け入れられるものではなく、必死になって止める術を考えようとするも……そんな暇は一切与えず、男達は二人の膣を背後から貫く。

 

『あひぃいいぃんっッ♡!』

「くぉっ、先に撫で回しただけあって最初からぐっぽり締め付けてくる…ッ!」

「こっちは相変わらずの反抗的マンコ…けど、それを無理矢理押し拡げるのが醍醐味なんだよな…ッ!」

「ひぎっ、ぁあっ、いきなり深いぃぃ……っ♡!」

「か、はっ…奥っ、抉られ…てぇぇっ♡!」

 

 ずぶり、と容赦なく挿し込まれた肉棒は、亀頭で陰核側の膣壁を擦り上げながら膣の奥へ。両者共に浅い所から順に…などという事はせず、いきり勃つ男の象徴ですぐに二人を責め立てる。

 男の力で下から突き上げられる形となった二人は、その衝撃と膣を貫く無慈悲な快楽によろけそうになる…が、歯を食い縛り、その一見華奢にしか見えない足の指で踏ん張る事でギリギリ直立姿勢を維持し、先程以上に全身へ強く力を込める。

 そうして身体を強張らせれば、衝撃も快楽も押さえ込む事は出来る。しかしそれでは先細り。女神と言えど体力は有限であり、いつまでも力を入れ続けられる筈がない。

 

「そら、油断するなよ女神様」

「ひゃひぃぃっ♡!あっ、あっ、ひ、引っ張るのダメぇぇッ♡!ぐりぐりするのもダメなのぉおおッ♡!」

「あっちは段々蕩けてきてるなぁ。けど、お前はああいう姿は見せないんだろ?ン?」

「うぎッ…♡!そ、そうよっ…アタシはっ、アンタ達が喜ぶような、反応…なんっ、てぇぇ…♡!しないっ、んっ…だからぁ……ッ♡!」

 

 表情から膣へと叩き付けられる快楽に耐えるのに必死な事を見抜いた男達が目に付けたのは、ぷっくりと硬く主張する乳首。押さえ切れない抽迭の振動でぷるぷると震えるそれを見やり、二人それぞれにその手が迫る。

 ネプギアは両の乳首を指で摘まれ、その状態で引っ張られる。それだけでも乳首が伸び、指によって強く挟まれる事で痺れるような快楽が走るも、一突き毎に乳房は躍動。しかし先端である乳首を摘まれているが故に生まれた遠心力は全てその乳首へと集まり弾け、そこで捻られれば更に集まった快楽は増幅。殆ど動かしていないにも関わらず激しい刺激となってネプギアを襲い、悔しいと思いながらも彼女の表情は緩んでいく。

 その一方、膨らみの薄いユニの胸で起立する彼女の乳首に男は触れず、わざと焦らすようにして乳輪をなぞる。それだけならばそれこそただ焦れったいだけの刺激だったが、その最中も行われているのは膣への抽迭。決して激しくはない、されどその何とも言えない感覚はむしろ下手な刺激以上に彼女の意識の中央から離れず、そのせいで自然と膣の我慢が疎かになってしまう事で、一層膣への刺激が響く。背後の男の腰使いはまるで変わっていないにも関わらず、それまで以上に感じてしまう。

 

『ふーっ♡!ふーッ♡!』

「感じてんだろ?へこへこ腰振りたいんだろ?全員にバレてんだから、無駄な我慢すんなって」

 

 よがりそうになる身体を、捩りたくなる衝動を、募る快感を必死の思いで押さえ込んで、瀬戸際の我慢を続ける二人。気付けばネプギアは元よりユニも肉棒を扱かれており、二人自身気を抜けば自分達が動かないよう耐えているのか、それとも快楽を我慢しているのか分からなくなりそうな程に二人の置かれた状況は過酷。

 背後から杭打ちの如く肉棒で刺され、陰茎は扱かれ胸は弄ばれ、遠慮なく全身を愛撫される。刺激を逃がす事も出来ずに快楽が飽和しかかっている中、それでも耐えられているのは偏に二人の気力の賜物。脂汗を垂らし、その可憐な容姿には似つかわしくない荒い吐息を漏らすそのさまは無様で男達の欲情を駆り立てるが、同時にまだ耐えるかと少しばかり男達を驚かせていた。

 

(ネプギアも耐えてるんだもの…ッ!アタシだけ負ける訳にはいかないッ♡い、いかっ…イかないぃいぃぃ……ッ♡!)

(屈しない姿を見せ続ければっ、いつかは動揺して隙も出来る筈…ッ!だからダメっ、動いちゃらめぇぇえぇ…ッ♡!)

 

 太くごつごつとした男の手に扱かれようとも、怒張し血管を浮き上がらせた凶悪な一物に穿られようとも、自分達は負けていない。屈していない。快楽に押し流されそうな心を繋ぎ止めているのは、ここまでは耐え切っているのだという確かな事実に基づく自信。何を言われようが、事実だけは変わる事なく、それを支えにすれば耐えられる。…ネプギアもユニも、無意識的にそう考えていた。何も出来ないこの状況では、そう考え、それに縋る他なかった。

 しかしそれは、あまりに頼りない支え。そしてそのいつ折れてもおかしくない柱へと、男達の悪意が忍び寄る。

 

「ふー…膣の具合は悪くねぇが、やっぱり体勢のせいでちょっと物足りねぇんだよなぁ…」

「直立だもんな。けどよ、流石は女神なだけあってここまでばっちり耐えてるんだ。って訳で…そろそろ本気で犯してやろうぜ?」

「え……?な、何を言っ…てへぇええええぇッ♡!?」

 

 腰を打ち付ける乾いた音共に、聞こえてくる男達のやり取り。物足りないも何も、この体勢でいるよう言ったのはそっちだろう、とユニは文句を言おうとするも、続けて聞こえてきたのは予想だにしなかった言葉。その信じられない言葉に一瞬思考が止まり、動揺したまま聞き返そうとするも……次の瞬間、それまでとはレベルの違う荒々しいピストンが打ち込まれる。

 びくんっ、と大きく跳ねる二人の身体。何とか姿勢は維持したものの、すぐさま叩き込まれる次の刺突。

 

「ふぎひぃッ♡!はぐぅっ♡!まっ、待っへぇぇッ♡!はっ、激し過ぎる…んぬふぉおぉぉッ♡!」

「お、マンコきゅんきゅんしてんぜ?イくのか?イくのは勝手だが、耐えられんの?」

「だっ、だから止めッ♡!こんなのズルぃぃいいぃぃッ♡!」

「ズルい?空飛べて力も桁違いな女神様からすれば、こんなの誤差程度だと思いますけどねぇ。ま、とにかくたっぷり味わってくれよな…ッ!」

 

 沈み込めば膣壁を全面削り取られるような刺激が下半身を駆け抜け、引けば膣そのものを引き摺り出されてしまいそうな程の悦楽が走り、浅くとも深くとも例外なく響く男の抽迭。ギリギリのところで耐えていた二人にとってそれはどうしようもない程鮮烈で、湧き上がるのは絶望の感情。耐えられると思っていたからこそ、余計に絶望が心を蝕む。

 唯一自由な声を張り上げ、その理不尽をネプギアは叫ぶ。しかしどうにもならない。無意味どころか、それは最早敗北宣言と同義。声に出し、耳で聞き、耐えられないという『自覚』を自らの声で、信頼する友の言葉で表明されてしまった事が、皮肉にもネプギアとユニにとってのトドメとなり……振り切れるようにして、二人は達する。

 

「あっ、あ"ッ、ああぁあぁぁッッ♡!も、ダメッ…イっ…くぅううううぅぅうぅぅッッ♡♡!」

「お"ッ、ごッ…あっ、アタシは…アタシっ、はっ…ぁ、ああっ…あぁああぁはぁああああぁぁッッ♡♡!」

 

 絶頂目前である事を膣の収縮具合で悟った男達は、亀頭を膣壁に擦り付けるようにして腰を引いた後、力の限りで突き上げ射精。膣内を抉り、子宮口を叩き、煮え滾る精液が膣内を占領した事によって二人はあえなく絶頂し、快楽が電撃の如く彼女等を貫く。

 天へと昇るような、頭がショートしてしまうような、暴力的にも程がある絶頂。駆け抜ける快楽で全身が強張り、意外にもそれによって姿勢が崩れる事を回避した二人だったが、既に運命は決定的。

 

「ほら、こっちでもイかせてやるよッ!」

『ぬほぉおおぉおおおおおおッッ♡♡!』

 

 垂れ流しを超え、軽い射精であるかのように先走りを吹き上げていたネプギアとユニの肉棒を襲う、甘く残酷な男達の手淫。ただでさえ飽和した快楽を絶頂に導かれた上、受けたのが自らの一物で手慣れている男達の手淫となれば耐えられる道理など欠片もなく、絶頂したまま無様に揃って射精する二人。その瞬間、遂に二人は腰を前後に振るってしまい、彼等の思惑通りの姿を晒す。

 

「はーっ…♡はーっ……♡あ、ぁうっ……♡」

「う、ぁぁ…♡だ、めっ…まだ、射精るっ…♡」

「あーあ、動いちまったな。折角ただ立ってりゃ良い、って誰にも出来る事にしてやったのによ」

 

 深い絶頂と激しい射精の余韻に包まれ、淫靡な吐息を漏らしながらへなへなとネプギアは膝を突き、ユニもまた股間を押さえるように内股となった後よろよろと後ろへ。潮と精液を撒き散らし、足元に愛液と汗の水溜まりを作った二人を男達はにやつきながら悠々と見下し、嘲笑するように一人の男が二人へ言う。当然ネプギア達はその言葉に反感を抱くも、疲労と抜け切らない余韻でまともに言葉が出てこない。

 

「こん、なのっ…誰、も……」

「誰も無理だってか?おいおい、女神ってのはイった途端に随分と情けねぇ事言い出すんだな」

『……っ…!』

「…ま、んな事はどうでも良いんだよ。こんな簡単な事すら出来なかったんだ、なら何されたって文句は言えねぇよなぁ?」

 

 絞り出すようにしてユニが言いかけた言葉を、男は悪意に満ちた言葉で一蹴。続く言葉を合図とするように、周りの男達も動き出す。

 

「こ、今度は、何を……っ!」

「くくっ、俺達は淫乱女神共を奴隷にする中で、ただ従わせて嬲るだけじゃ女神は学ばねぇって分かったからな。だから、今からたっぷりと教えてやるよ。どうしたら、言い付け通りにきちんと立っていられるのかをな」

 

 両腕を掴まれ無理矢理立たせられると、天井から降りてきたのは手枷の付いた二本の鎖。ネプギアの言葉に男が答える中、二人はその手枷を両手首に嵌められ、爪先立ちの状態になるまで腕を上へと持ち上げられる。

 更にそこで二人は足首にも枷を嵌められ、そちらも鎖で床に固定。碌な抵抗も出来ないまま、二人は身体を限界まで伸ばした爪先立ちの様な体勢で拘束されてしまい、負荷と緊張が全身に走る。

 

「へっ、無様だなぁおい。全裸で拘束されて、マンコからは精液と愛液垂らして、身体も汗でベタついて、なのにチンポだけは相変わらずおっ勃ててよぉ」

「うる、さいっ…!どうせ結局は、アタシ達を嬲りたいだけの癖に…ッ!」

「お、まだそんな目をするのか。別に良いんだぜ?このまま防御どころか衝撃を逃がす事も出来ねぇお前等の腹を、全員でぶん殴ったりする事も出来るんだからな」

『……っ!』

 

 そう言ってユニの腹部へと手を当てる男。彼の言葉にネプギアとユニも鳥肌が立ち、思わず言葉が出なくなる。

 彼の言う通り、限界まで身体を伸ばした今の二人は一切衝撃を逃がす事が出来ない。刃が舞い、弾丸が飛び交う戦場を幾度となく乗り越えてきた二人にとって、ただの男達の拳など取るに足らないが…それでも今の状態で、何十発と殴られればその痛みは計り知れない。そして、思った通りに恐怖した二人の顔を見て、満足そうに男は笑う。

 

「…なんてな。安心しろよ女神共。俺達にそんな趣味はねぇから、よッ!」

「ぬひぉお"おおおおぉぉッッ♡!」

「あ、ゆ、ユニちゃ…ぁはああぁああぁんんっッ♡!」

 

 ゆっくりとユニの背後へ回った男は、耳元でそう告げながら勢い良く挿入。彼の否定に安堵をする間もなく背後から、何度も腰を打ち付けられてほんのりと赤くなった尻たぶを潰さんばかりに荒々しく腰を叩き付けられ、鎖を激しく鳴らしながらユニは仰け反る。

 続けざまにネプギアへも別の男が挿入を行い、彼女もまた嬌声を上げる。品位もなければ愛らしさもない、ただ浅ましく低俗な二人の喘ぎ声が部屋に響き、その声を皮切りに他の男達も彼女達への陵辱を再開。

 

「うほっ、膣もだが、このぴったり閉じた太腿を掻き分ける感覚堪んねー!次ん時は、素股で遊ぶのも悪くねぇかもな…!」

「ひぃんッ♡!あっ、こ、これ外してぇええッ♡!刺激っ、身体の中でっ、反響しちゃうからぁあぁぁッ♡!」

「そういやさっきは全然触ってもらえてなかったな。ほら、可哀想だからローターで挟んどいてやるよ」

「ぃあッ♡!?や、止めっ、付けない…でぇええぇぇッ♡!取ってっ、取りなさいよぉおおおおッ♡!」

 

 ぐっしょりと濡れそぼった膣、愛液が垂れっ放しの太腿、そしてそこを掻き分け幾度となく往復する肉棒によって奏でられる卑猥な水音。そこに嬌声が混じれば籠る卑猥さは一層増し、犯されるネプギアには屈辱的な高揚感を、犯す男達には至福の征服感を味わわせる。

 その隣では正面から一人の男が二つのローターをユニの左乳首へと当てがい、それ等を纏めてテープで固定。乳頭へ襲い掛かる無慈悲な振動にユニは真っ赤な顔で悲鳴を上げるが、その男は聞き入れる事なく右の乳首にも電マタイプのバイブを押し当て、違う玩具で同時に責める。

 無論、その男だけではない。ある男は舌で舐め、別の男は肉棒を擦り付け、またある男は無数の突起が付いたゴム手袋で愛撫をする事によって二人を責め立て、快楽の全方位攻撃で抵抗出来ない二人を襲う。

 

「おーおータガが外れたみたいによがりまくっちまって。そうやって暴れるのは勝手だが、ちゃんと我慢出来るようになるまで今日は終わらないぜ?まだまだ犯してねぇ奴も沢山いるんだからよ…ッ!」

「うぎぃいいぃいいぃッ♡!無理っ、むりぃいぃぃぃぃッ♡!こんなのっ、出来る訳…んはぁあぁああぅんッ♡!」

「先っぽごしゅごしゅするのダメぇぇえぇっ♡!跳ねちゃうっ♡!身体は動かせないのに乳首とおちんちんだけ跳ねちゃうよぉおぉッ♡!」

 

 キツく拘束された今の二人は、どんなに身を捩りたくとも僅かに身体が震えるだけ。ある意味耐える必要こそなくなりはしたが、だからといって快楽が緩くなる筈もなく、むしろ限界まで引っ張られた二人の身体は先程以上に快楽が響く。

 加えて今は二人共爪先立ちであり、その小さな面積に負荷が集中。快楽だけでなく負荷も先程までの比ではなく、刺激は既に到底気力でどうにか出来る域ではなかった。

 それでも彼女達は赦されない。赦される条件の達成など不可能に近く、男達が完全に満足するまで…或いは別の陵辱を思い付く時まで二人に安息の時は訪れない。

 

(おかしいッ♡こんなのおかしいッ♡乱暴にされてるのにっ、爪先にずっと衝撃が走って辛いのにっ、なのに……ッ♡!)

(なんでっ、こんなに感じちゃうのよぉぉぉぉッ♡!気持ち良いの止まらないッ♡嫌なのにっ、身体はもっと欲しがっちゃうぅうぅぅうっっ♡!)

 

 ネプギアの乳房を我が物顔で揉みしだく手。ユニの口内を弄る指。じっとりと汗ばむ二人の腋を舐め回す舌。肉棒は我慢の効かなくなった二人を嘲笑うように荒っぽく、代わる代わる絶える事なく扱かれ続け、膣へも男根と精液の蹂躙が続く。

 一切の緩みなく、限界までピンと伸ばされた両腕両脚。奇抜な格好で全身を嬲られる事はあまりにも辛く、体力は勿論気丈だった精神すらも削り取られて摩耗していく。

 

「そらっ、キツマンに射精してやるから受け止めやがれッ!」

「ひふぅううぅぅッ♡!ま、また射精てりゅうぅぅッ♡!も、もう入らないのにぃぃっ♡!」

「よし、次は俺の番っと。…にしても、あっちは最後まで荒っぽいなぁ…俺はねっとりじっくり犯してやるから、な」

「あ、ああぁぁ…♡お、同じとこ何度も突くのはダメですぅぅっ…♡痺れてっ、快楽だけが響いちゃうよぉおぉぉ……♡!」

 

 姉に負けず劣らずの男を魅了し、気を抜けば挿れた陰茎があっという間に虜となってしまいそうな二人の膣は、入れ替わり立ち替わりで犯す男達の肉棒から何度も精子を吐き出させる。名器故に挿入が途切れる事はなく、どれだけ精液が溢れ返ろうと犯され続けて膣内射精を受ける二人。

 何度も男達を射精に導く。意思に反して、快楽の頂点へと押し上げる。そしてそれと引き換えに与えられるのは、男達によって刻み付けられるのは、熱く痺れる果てしない淫欲。

 

「イぐッ♡まらイくぅううううぅぅッ♡!もう嫌なのにっ、またキちゃうよぉおおぉぉおぉぉッ♡!あ"あッ、んぉひぎぃいいぃいぃいいいいぃッッ♡!」

「射精りゅうぅぅッ♡!イきながら射精ちゃうぅううぅうッ♡!んほぉおおぉぉッ、頭っ、おかし…くッ…なるぅううう"う"ぅぅうぅぅッッ♡♡!」

 

 もう幾度目か分からない射精を膣内で浴び、皮を千切らんばかりの勢いで亀頭から根本までを一気に扱かれ、膣と肉棒の両方で二人は絶頂。ネプギアもユニも発情した獣の様な叫びを上げ、快楽で変顔同然にまで表情を歪め、腰を前後にガクガクと震わせながら深い絶頂の渦へと落ちる。

 常人であれば、不安になる程の反応。しかしそれでも、男達は止めない。惨めな絶頂姿を眺め終わるとすぐに別の男が犯し始め、他の男も二人の身体を好き勝手に弄り、余韻すらも待たずに新たな快楽を二人に与える。

 二人ともまだ、心は折れていない。どんなに削られ身体は快楽に屈しようと、柱となる意思は持ち堪えている。…だからこそ、二人は苦しみ続ける。心も屈してしまう方がずっと楽な陵辱の中で、男達に犯されながら。



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淫欲に成りし性奴隷 20

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。




人物・パープルハート ブラックハート グリーンハート ホワイトハート オリジンハート

内容・ふたなり フェラ オナニー 拘束 玩具 オナホール 痒み責め


 人の欲望に限界はない。欲求が満たされれば満たされる程止まる所を知らぬようになり、欲望へ対してより正直に、貪欲に、積極的になっていく。

 そして時にそれは、活力や行動力…所謂『やる気』を増幅させる力ともなる。男達によって、自らの身体へと何度もそれを思い知らされてきた女神達だったが…今日もまた、飽くなき欲望が五人を襲う。

 

『んぼっ♡じゅぷっ、ふぐっ…んぇろ……♡』

 

 いつものように、廃墟の中で卑猥な水音が反響する。当然ここには誰も住んでなどいないが、もしもいるなら「聞こえて当たり前」…そんな評価を下すであろう程にまで、最早普通となった音。

 それを奏でるのは、蹲踞の様な姿をしたイリゼ達女神の口。彼女等が全裸となっているのも、こうして奉仕させられているのもまた、今となっては普通の事。

 

「はー、やっぱ最初はフェラに限るよな。いきなり犯すのも爽快だが、順序あってのセックスっつーかさ」

「いや、お前の中の順序なんか知らねぇよ…フェラからが良いってのには同意だけどな」

「ま、それも技術あっての事だよな。その点女神は仕込みゃ仕込む程淫乱の肉オナホになるんだから、ほんと良い奴隷共だよ」

 

 彼女達に口での奉仕を強いている男達は、然程五人へ目もくれずに談笑。五人からは恨めしそうに睨まれているがそれを気にする様子もなく、せいぜい時折彼女達を見ては嘲笑うだけ。

 興味がなくなった訳ではない。見慣れていると言えども相手は全員が絶世の美女たる女神であり、相も変わらず連夜の如く彼女達を呼び出しているのがその証左。

 だが、流石にがっつく程ではない。少なくとも単なる口での奉仕であればそこに目新しさはないというのもまた事実で…故に彼等は敢えて無視するような態度を取る事により、その優越感を愉しんでいた。

 

「おら、今日一発目のザーメンだ。一滴残らず飲み込めよ…ッ!」

「ふごほッッ♡!?ん"ッ、ぐ…んぶぇっ、ぷぁ……っ♡!」

 

 その状態が暫し続いたところで、イリゼに奉仕をさせていた男の一人が一物を彼女の喉奥へと突き刺し射精。遠慮無く、構える時間も与えられずに喉奥へ注ぎ込まれる精液に対してイリゼはびくりと肩を震わせむせかけるも、気力で耐えて喉へとへばり付く精液を嚥下。熱くどろりとした液体がゆっくりと落ちていき、代わりに悪臭が登ってくるがそれにもイリゼはぐっと堪え、密着させた唇で拭き取るようにしながら肉棒を抜く。

 彼に続くように、他の男達も次々と射精し、ネプテューヌ達もまたそれを口で、或いは顔で受け止める。彼女等に拒否権はなく……今となっては、拒否や抵抗をしようとする気持ちも起きない。

 

「ふー。んじゃあ軽く一発抜いたところで、次は本番を……」

『……っ…♡』

「お、何だよ揃ってちんぽびくつかせて。嬉しくてつい跳ねちまったってか?」

「…言ってろ、くそがっ……」

「はっ、今となっちゃその荒い言葉遣いも可愛いもんだよな。ホワイトハート…いや、ブランちゃんよ」

 

 本番と聞いただけで反応してしまう肉棒に対する発言に、吐き捨てるようにして噛み付くブラン。しかしだからと言って何かするでもなく、ただ大股開きで股間の肉棒を反り立たせたまま口だけは噛み付く姿など男達には微塵も恐ろしくなく、それを示すように男の一人が睨むブランの頬を撫でる。

 その手付き一つ取っても、男達が五人を格下の所有物と見ている事は明白。そして実際、五人は所有されていると言っても過言ではない程に、彼等によって身も心も調教済み。

 

「ま、それよりお前等さっさと立て。今日は面白ぇ組み合わせ使って、お前等で遊んでやるからよ」

 

 言葉と視線に促され、五人はその場で立ち上がる。すると一度は離れていた男達が再度近付き、手にしていた物を五人へと装着。

 それは、鎖と繋がった金属の輪。四つをそれぞれ手首と足首に嵌められ、天井に備え付けられたフックを介して五人は宙へと引き上げられる。

 

「…また、拘束…?いつもすぐにこうして動けなくしようとする辺り、ほんといつまで経ってもあんた等はヘタレの集まりね…」

「大の字で全身おっ広げてる奴に言われても全く響かねぇっての。それに、屈辱的で良いだろ?国を治める女神様達が、全裸で拘束されて、そのヘタレ共に毎回恥を晒すなんてよ」

「……いつか、痛い目を見るわよ…」

 

 五人並んで大の字にされる中、ノワールは嫌味を込めた言葉を吐くが、そこに本来の高圧さはなく、男に軽々と返される始末。続くネプテューヌの言葉もこの状況では単なる負け惜しみも同然で、彼女自身その自覚はあるのか表情はまるで苦虫を噛み潰したよう。

 どの鎖も引っ張られている為、大の字から姿勢を変える事は不可能。出来る事と言えば首を回すか腰を揺らすか位で、しかしそんな事をしても無意味。

 つまり今回もまた、男達に笑われ、弄ばれながら嬲られる。尊厳全てを踏み躙られて、欲望の向くままに凌辱される。そんな諦観めいた思いが五人の心の中に渦巻き…されど五人の想像に反して、男達が次に持ってきたのは凶悪さなど欠片もない物。

 

「な…何ですの、それ……」

「そりゃあ、後のお楽しみってやつだよ。なぁ、ノワールよぉ」

「どういう、事…?ノワール、何か知って……」

 

 男達が手にしていたのは、市販品としてどこでも売っていそうな筆に、これまた何の変哲もない小瓶。含みのある男の返しの意味が全く分からなかったイリゼは、他の三人と共にノワールへと視線を向けるが…その時ノワールが浮かべていたのは、恐怖に引き攣った青い表情。気の強い彼女が一目瞭然な程に恐怖する様子を見て四人の間には戦慄が走り、不安と共に一体何なのかと思考を巡らせ始めたが…それとほぼ同時に、男達も小瓶の中の液体に浸した筆を五人の肉棒へと塗り付け始める。

 

「ひぅっ、あっ……♡」

「き、気持ち悪い事…すんじゃねぇ、よッ…くひっ…♡」

「や、止めて…お願い、止めて……っ!」

 

 柔らかく細やかな毛が撫でるように肉棒を滑る感覚と、液体のどろりとした質感は何とも言えない刺激となって肉棒を駆り立て、まずネプテューヌ、次にブランと女神達は喘ぎ混じりの声を漏らす。

 一方でそれが何なのか理解しているノワールは、筆の刺激を感じていないのかと思う程に怯えわななく。当然それを見て四人も不安な気持ちが高まり、段々と表情が固まっていくが、逃げる術も阻む手段もない五人の肉棒には亀頭から根元まで満遍なく、丁寧に液体が塗り込まれていく。

 そうしてたっぷりと塗りたくり、最後に亀頭の筋を筆の先端でなぞられて塗り付けは終了。塗っていた男達は離れていき、てらてらと光を反射する彼女達の一物を見て男達は笑う。

 

「よーし、塗り損ねはねぇよな?女神共も、媚びを売るなら今が最後のチャンスだぜ?」

「生憎今は、貴方達に売るような媚びはありませんわ…!」

「ほーぅ?…あぁそうかい、だったら突っ撥ねた事を後悔するんだな。ま、媚びたところで勘弁なんかしてやるつもりはなかったけどよ」

 

 下賎な笑みを浮かべる男の言葉を、キッとした表情のベールが拒絶。イリゼ達三人もそれに応じる事はなく、唯一知るノワールも自分だけが媚びる事など出来ないという思いからか一人沈黙。男の言葉に応じる者は誰一人としておらず…だがそれで良いとばかりに、男は浮かべた笑みを深める。

 

(…絶対、ただのジェルやローションじゃない…けど、それなら何…?媚薬……?)

(何にせよ、こいつ等の思い通りになんてなるもんかよ…ロムラム達の為にも、わたしは……、っ…!?)

 

 それ以降は何もせず、何かを待つように五人を眺める男達。液体抜きにも取らされた格好は屈辱的であり、前から後ろから肢体の凡ゆる場所を好き放題見られる事も当然悔しさは禁じ得なかったが、それよりも気になるのは今は塗られた液体が何かという事。

 だが何であろうと、屈してはいけない。たとえ今更であろうとも、これまで幾度となく無様に屈してしまった身だとしても、これ以上女神の名を汚さない為に心だけは守らなくては。イリゼ達四人は勿論の事、ノワールもまた、この時点では確かにそう思っていた。

 

『……っ、ぅ…(これ、は…)』

 

 だが肌に触れたから少しした事により始まった、液体の浸透。たっぷりと塗られた液体が陰茎に染み込み始め、それによって効果も発現。まだじんわりと、ゆっくりと感じる程度だが……確かに塗られた五人の陰茎には、液体の効果である『痒み』が走る。

 

「…あ、貴方達…何を、塗ったの…!?」

「おっ、効果が出始めたみたいだな。どうよ、痒いだろ?掻きたきゃ掻いたっていいんだぜ?…って、その格好じゃあ掻けねぇよなぁ?」

「……っ…この程度、別になんて事……」

「あぁ、勿論今感じてる程度の痒みで済むと思うなよ?んまぁ俺等は実際に試した事ねぇから、詳しく聞きたきゃ経験者さんに聞くのが一番だろうがな」

 

 ピリピリとした痒みに表情をしかめながら声を上げたネプテューヌに対し、男はにたにたと笑いながら返答。続くイリゼの発言には遮るように言葉を返し、その流れで視線をノワールの方へ。

 視線を向けられたノワールは一人、真っ青な顔で冷や汗をかいていた。そのさまに再び四人は不安を煽られ、まさか…と自らの肉棒を見つめる。

 亀頭から根元までを隙間無く走るピリついた刺激に、ひくん、ひくんと弱く跳ねる怒張した肉棒。見つめられている中で、少しずつ…だが確かに強まっていく痒み。そして……

 

((か、痒いっ…痒い痒い痒い痒いぃぃぃぃ……っっ!))

 

 塗り終えてから十数分後。完全に浸透した液体の成分によだて激しい痒みが肉棒中を駆け巡り、四人は嘗て経験した事がない程の、ノワールはあの時以来の「痒い」と「掻きたい」に襲われていた。

 

「くぁっ、ふ…ぅく、ぅうぅ……ッ!」

「んんー?どうしましたイリゼ様ぁ〜。そんな腰をくねらせて」

「なっ…なん、でもっ…な、ひっ……!」

「そうッ、ですわ…!この程度、でっ……!」

「へー、そうかそうか。だったらもっと塗ってやるとするかー」

「なぁぁ…ッ!?」

「や、止めっ……!」

「あぁ?この程度何でもないんだろ?」

 

 別の物事に意識を向けて気を紛らわせる、などという手段が一瞬たりとも取れない程の痒みを前にじっとしていられず、両手足の指を握って必死に身をよじる女神達。先程の嘲笑混じりの言葉を突っ撥ねたからか真っ先にイリゼが煽られると、ビクビクと肉棒を震えさせながらもまずはイリゼが、続けてベールが口だけではあるものの平然を装う。

 だがその態度は、あまりにも稚拙。彼女達にとっては必死の取り繕いであろうとも男達からすれば滑稽な嘘以外の何者でもなく、追加の瓶を見せられただけであっさりと瓦解。目を見開き追加に怯え、中途半端なへっぴり腰となった二人の姿を男達は嘲笑。あまりの情けなさにイリゼもベールも真っ赤に染まるが、かといって気丈な態度など取れる筈もなく、屈辱感を感じながらもよじる動きは止められない。

 

「て、テメェ等…っ!こんなッ、事して…何、がっ…ぅくぁっ…楽しいんだ、よぉぉ……ッ!」

「そりゃ、見てて楽しいに決まってんだろ。おーおー必死に腰振って…ほんと、女神がこんな間抜けな事してるってだけで笑えてくるわ」

「つーか、見てるだけで痒くなってくるわ。はー、やっぱ痒い時は掻くに限るよなぁ…」

「…っ、ぁ…うぅ、ぅッ……!」

 

 よじるだけでは収まりが効かず、少しでも刺激を得ようと自然に五人は腰を振り出す。身体を大の字にされたまま宙でへこへこと腰を振り、痒む肉棒を振り回すさまは高貴なる女神とはかけ離れた姿だったが、そうせずには、何とかして刺激を得ようとしなければとても精神が耐えられない。

 そんな彼女達の前で、一人の男がおもむろに勃ったままの肉棒に爪を立て、見せ付けるようにして掻き始める。当然それは今の五人が求めている、欲しくて欲しくて堪らない行為であり…そんな行為を真正面で見せ付けられる事となったネプテューヌは、苦渋の表情となりつつも無意識にそれを見つめてしまう。

 彼女の、彼女達の股間に生えた陰茎は反応する。騒ぎ立てる痒みの刺激に震えるように、或いは何故何もしないのだと抗議するように。

 

「うぁぁっ、やっ…か…ゆ、ぃいぃぃ……ッ!」

「おほっ、可愛い表情してんじゃんブラックハートちゃん。前の時みたいに、今回は俺が直接タワシで擦ってやろうか?」

「…ぇ、ふぇ…ぁ……っ?」

「…なんて、嘘に決まってんだろバーカ。その無様な阿呆面が見たいんだから、すぐに掻いてやる訳ないっつーの」

「〜〜〜っっ!」

 

 今この瞬間の痒みだけでなく、これから襲い掛かるであろう更なる痒みに恐れおののき、それでも痒みから他の四人同様腰をくねらせる事しか出来ないノワール。そんな彼女に差し向けられた一人の男の言葉に、一瞬ノワールの表情には希望が芽生え……されど続く男の言葉、彼の嘲笑混じりの発言によって、再びその表情は苦悶に堕ちる。

 痒みだけでも辛い。痒いところに手が届かないという、誰しも一度は経験した事のある苦痛が敏感な肉棒全体に渡って起こるだけでも辛いというのに、それを男達は容赦無く嘲笑う。その精神的苦痛が、更に彼女達の心を追い詰め…駄目押しのように、痒みは加速する。加速し、より激しくなった痒みが、取り繕うだけの僅かな余裕すらも奪い去る。

 

「も、もう…無理っ…痒い、痒いっ…痒い痒い痒いぃぃぃぃっ!外してっ、取ってぇッ、痒いのぉおおぉぉッ!」

「掻いてっ、お願い掻いてぇえぇぇぇぇッ!嫌ぁっ!もうこんな痒いの嫌ぁああああッ!」

「なんでっ、なんれ強くなるんですのぉおおぉぉッ!何もしてないのにっ、どうしてどんどん痒くぅうぅううッ!」

「くそっ、くそっくそっくそぉおおおおッ!痒いだけ、痒いだけだってのにぃいいぃいぃッ!」

「何もっ、考えられないっ!痒くて痒くてっ、他に何も考えられないぃいぃいぃぃッ!」

 

 廃墟の一室の中に響き渡る、女神の絶叫と鎖同士が擦れる音。強くなる一方の痒みに「痒い」という言葉を、身体の動きを抑え切れず、遂には盛りのついた犬の如く五人は腰を振りたくってしまっていた。強過ぎる痒みへ対する混乱を、悔しさを叫びながら、ただひたすらに腰を振るい荒ぶらせていた。

 振り回される勢いによって、四方八方へ暴れる肉棒。ブランを除いてびたんびたんと躍動する乳房に、揺れた衝撃で飛散する汗と、股より滴り落ちる愛液。何も気持ち良くなどない。苦しく、辛く、痒くて痒くて仕方ない。だが肉棒への刺激で身体が勘違いしたのか、追い詰められておかしくなったのか、或いは身体はこうして男達に虐げられて無意識に喜んでしまっているのか、滴る愛液は止まらない。

 

「くくっ、哀れなもんだねぇ。馬鹿みたいな格好して、必死こいて腰振りたくってよぉ」

「今なら金たわしとか熊手でも喜んでちんぽ突き出すだろうな。さぁて、このまま見てるのも悪くねぇが…そろそろアレを出してやろうぜ?」

 

 全身から汗を垂らし、真っ赤な顔で腰を振る五人を暫く見ていた男達は、一人の男の呼び掛けによってある物を用意。しかし準備は彼女達から見て後ろ側で行われた為にイリゼ達には見る事が出来ず、痒みで頭が一杯な今のイリゼ達には音から推測する事も出来ない。

 そうしてその準備が完了すると、呼び掛けた男が五人の前へ。にやついた顔で彼女達を見やり、全員を見たところで口を開く。

 

「なぁおい女神共。テメェ等の大好きなそのちんぽ、掻かせてほし……」

『掻かせてぇええええぇええぇッ!お願い掻かせてッ、痒いのぉおおぉおぉおおぉッッ!!』

「ぷっ…くはははははッ!おいおい前のめりにも程があるだろ!聞いたかお前等!俺が言い切るのも待てずに『掻かせてぇぇぇぇ!』って、こいつ等女神の尊厳はドブにでも捨ててきたのかよッ!」

 

 一層強く腰を前後に振りたくりながら、絶叫にも等しい懇願の声を上げる五人。そのなりふり構わない反応に一瞬目を丸くした後正面の男は腹を抱えて大笑いし、他の男達も次々と嘲笑の笑い声を木霊させるが、激し過ぎる痒みに襲われる五人はそんな事など気にしていられない。気が狂いそうな程に痒くて、とにかく腰を振る事しか出来ない。

 

「はははは!はははははッ!…はーっ、どんだけ笑わせるんだよこの女神共は…いいぜ、そこまで掻きたいんだったら掻かせてやる。お前等のだーい好きな、これでな」

『……──っっ!』

 

 一頻り笑った男が浮かべる、それまでとはまた別の歪んだ笑み。彼の言葉を合図に、待っていた男達が後ろから準備した物を移動させ…それを見た瞬間、五人の目の色が変わる。

 

「…あっ、ああ…あぁぁぁぁ……っ!」

「挿れさせてほしいか?挿れさせてほしいよなぁ?だってここに挿れりゃあきっと、腰が抜ける程気持ち良いだろうもんなぁ…?」

「い…挿れたいッ!挿れさせてっ!挿れさせてぇえぇぇっっ!」

 

 ネプテューヌが上がる、歓喜と興奮に満ちた声。イリゼ達も「それ」を食い入るように見つめ、にやにやとしながら話す男の言葉にノワールが何度も首を縦に振る。

 それは、台座の付いたオナホールだった。台座とローションか何かのボトルらしき物が設置され、丁度五人の腰の高さにオナホールがくるようになった、今のイリゼ達にとったは魅惑の器具。それが段々と近付いていき、それと比例するように膨れ上がる期待。

 

「早くっ!早く早くぅうぅぅっっ!」

「暴れんな暴れんな、ほらよ。…ったく、普段の温厚で清涼感溢れるイリゼ様はどこ行っちまったんだかねぇ?」

「なーに言ってんだ。他の女神と一緒に尊厳捨て去って、今ここに居んだろ」

 

 近付くオナホールを前に五人は爛々と目を輝かせながら腰を突き出し、早く早くと準備を急かす。風を受けた帆の様な姿勢で、だらだらと先走りを垂らして器具の到着を待ち侘びる。

 そんな状態故に、五人は誰一人として男達が下衆な笑みを浮かべている事に、何かを企んでいる表情をしている事に気付く事が出来なかった。だが仮に気付いたとしても、何か変わる訳ではない。狂いそうな程の痒みを前に、目の前の穴へと肉棒を突き込み、擦り付ける以外の事など考える余力すらもないのだから。

 そして遂に、五人の腰が届く位置で固定される台座付きオナホール。固定の直前、腰を掴まれ後ろに引き下げられていた五人は、その手が離された瞬間スタートダッシュを切るように、全身全霊を込めた一振りで腰を突き出し……肉棒を挿し込む。

 

『──あ"ッ、おっ…お"おっ…ぉ"……ん"ほ"ぉ"お"おぉおお"ぉおお"おおぉぉッッ♡♡!!』

 

 ずにゅん!…と粘性たっぷりの音を立ててオナホールを貫いた五本の肉棒。亀頭がゴムのヒダを掻き分け、肉竿がオナホールの内側を押し広げながら駆け抜けると、五人は呻きのような濁った声を上げ、動きが止まり……次の瞬間、性の快楽と共に痒みからの解放感が爆発。たったの半往復、一度根元まで突き込んだだけという段階でイリゼ達の肉棒からは次々と精液が噴出し、がくがくと身体を震わせながら五人は雄叫びのような絶叫を上げる。

 

「うっわ、一突きで射精すんのかよ…前にいなくて良かったわ…」

「ははっ、竹の水鉄砲みたいだな。尤もこっちは比較にならねぇ程下品で汚らしい精液鉄砲だがよッ!」

 

 顔が仰け反り、天井へ向けて舌を突き出す五人の顔に浮かんでいるのは、漸く得られた快楽からくる恍惚の笑み。キツく締まったオナホールを一気に貫通した事により痒む肉棒の全面が擦られ、その瞬間の快楽は陰茎を扱くという行為での快感と合わさる事で、五人の思考を幸福感で目一杯包み込んでいた。

 だが、そんな至福の時間もそう長くは続かない。確かに一度は痒みが解放感へと転化し、絶頂にも至った彼女達だったが…その余韻の裏で次第に痒みがぶり返していき、恍惚に満ちていた表情も段々と曇り歪んでいく。

 

『…ぁ…あ"っ、ああぁっ、あ…あ"ーーッ!あ"あ"ーーッッ!』

 

 ぴくりと震え、狼狽し、心の底から零れたような声を漏らし…そして再び始まる、泡を食ったかのような激しい腰振り。肉棒をオナホールの中で扱き上げ、柔らかくも締まりの良い偽りの膣で擦り回す事によって痺れるような快感が肉棒に走るが、今度は半往復では止まらない。

 

「ワイルドだねぇ女神様。盛りのついた犬みたいで、くっそ情けないですよー?」

「う、うるひゃいッ!はひゃッ♡あっ♡あっ♡ぅぐひぃいいぃぃッ♡!」

 

 容赦無い煽りに喘ぎ混じりの声で言い返しつつも、意識は完全に肉棒とオナホールへ向いているブラン。

 本人達にとっては灼けつくような痒みを鎮める為にせざるを得ない必死な行為でも、傍から見れば五人は常軌を逸した表情でオナホールを使った自慰をしているだけ。それも宙で大の字に拘束され、全裸に剥かれた状態で行っているが故に、性欲を抑えられない変態のようにしか見えないのが悲しくも現実。

 突き出し、引き抜き、また突き出し、引き抜き。何度も何度も肉棒をオナホールの中で往復させ、その度に快感が腰で炸裂。あまりの気持ち良さに全員口が半開きとなり涎が垂れ、あっという間に肉棒はびくんびくんと次なる射精の予兆を見せるが、当の痒みは一向に収まらず、それどころか更に加速しているかのよう。

 

「どう"ッ、し"てッ、ですのぉお"お"ぉ"ッ!♡掻いてもッ、掻いてもッ、収まらないぃぃいぃッ♡どんどんっ、激し"くッ、なってへぇええぇええぇッッ!?♡♡」

「どうしてって…そりゃ、痒み薬たっぷりのオナホにちんぽ突っ込んでりゃ余計痒くなるに決まってるよなぁ?」

『……ッッ!?♡』

 

 嘆きと共に至る射精。表情こそ気持ち良くて仕方がないとばかりに緩んでいるが腰は止まらず、精液を噴き出しながら五人は荒れ狂うようなピストンを続ける。

 そこへ満を持すように、にたぁと心底意地の悪い笑みを浮かべた男の一人が、オナホールに仕掛けておいた罠を明言。ローションの様に見えた液体は塗り付けられた痒み薬と同じものであったと知った五人は愕然とするも、それでもやはり腰は止まらない。痒みが悪化すると分かっても尚、オナホールへ肉棒を擦り付ける事を止められない。

 

「全くだ。思いっ切り扱きまくって薬を擦り付けたんだから、完全に浸透しちまってるだろうよ」

「そ"んなぁああぁああああぁッ♡!?ひぃぃッ、取って取ってぇえぇええぇッ♡!普通のッ、オナホに変えてよぉお"おぉおぉおお"お"ッッ♡!!」

「残念だが、オナホ台は人数分しか用意してねぇよ。それともただのオナホにしとくか?固定されてなきゃどんだけ腰振っても扱けねぇぞ?」

「まぁまぁそう追い詰めてやるなって。ほら女神様、オナホ台はありませんが、代わりにもっと気持ち良くなれる物を用意しましたから、ね?」

「にゅぇっ!?な、何ッ♡!?何して…あっ、ああぁあぁッ!」

 

 絶望感に満ちたノワールの声が廃墟に響くも、男達は涼しい顔で執拗に彼女達を追い詰める。しかしそこで一人の男がまた別の声を上げ、再び背後で上がる音。それが収まると突然イリゼ達は肉棒をオナホールの根元まで突き刺した状態で腰を止められ、ネプテューヌが動揺と焦りの声を上げる。

 だがそれも当然の話。酷くなる一方の痒みに加え、更に準備される見えない何か。しかも腰を止められてしまうと痒む肉棒を扱く事も出来ないのだから、慌てるなと言う方が無理なもの。

 そうして訳も分からないまま、暫くしたところで離される腰。動かせるようになるや否や、当然の如く五人は扱く為に腰を引き付け……次の瞬間、ヒクついていた五人の肛門へ何かがずぶりと突き刺さる。

 

『お"ッ、ひッ……♡!?』

 

 自ら挿し込んだ形とはいえ、それは完全に不意打ちの刺激。この日は一切犯される事なく、それどころか弄られる事もなかった直腸だったが、既に全員開発済みな五人の後孔は数度の射精だけで十分に出来上がっており、ただ突き刺さっただけでも快感が弾けて尻から背筋へと駆け上がる。

 硬さや質感からして、突き刺さったのは恐らくアナルパール。刺さった瞬間の刺激と幾つもの凹凸が生み出す、陰茎やバイブとも違う感覚にほんの数秒五人の腰は止まっていたが、新たな刺激もすぐに痒みへと飲み込まれ、アナルパールがあろうも関係ないとばかりに再び前後へ動き出す腰。

 

「んぉおんっ♡ほひぃッ♡あひぁッ、ぁああぁんっッ♡!」

「ふーッ♡ふーッ♡ん"ぉ"ッ、おっ…ぉぉおお"んッ♡!ほっ、ほぉおおおおぉっッ♡!」

「痒いぃいぃぃッ!でっ、でも引くとアナルパール刺さるのぉおおぉぉッ♡!避けたくてもっ♡オナホにオチンポ捕まってて避けられないぃぃいぃぃいッッ♡!」

 

 最早誰のものか分からない、ただ少なくともまともな女性ならまず出さないような嬌声を上げ、腰を引く度にアナルパールが直腸へと突き刺さる事でかくんかくんと余計に情けない腰使いになりながらも、腰が止まる様子だけは一向にない女神達五人。イリゼが口にした通り、アナルパールに関しては避けようにも避けられないという面が確かに存在してはいるが、そのアナルパールでもアンアンと喘ぎを上げている為に、男達の目にはそれが言い訳であるようにしか映らない。

 そして実際、それは半ば言い訳であった。少なくとも、一往復毎に直腸を抉るアナルパールの存在を、イリゼ達は誰一人として不快になど思っておらず、そのアナルパールの滑りの良さもあって思わず悦んでしまう程だった。

 だがその状態で何十回と腰を振り、何十回と挿入を繰り返したところで、僅かに残っていた理性がふと気付く。この滑りの良さは、間違いなくアナルパールに潤滑油となり得る何かぎ塗られている為。されど男達が、ただローションを塗るだろうか、と。

 

((…ま、まさか……))

 

 燃えるように熱い肉棒と、熱を籠らせる一方の直腸とは対照的に、さーっと冷えていく五人の思考。五人はこれも罠だと、まんまと再び嵌められたのだと漸く気付いたが…もう遅い。

 ひくひくと、ひりひりと、肛門から腸壁に向けて残る感覚。気付いた時点ではただの違和感に過ぎなかったが、理解してしまった数秒後にはその違和感は痒みへと変わり……新たな絶望となって五人の後孔へと襲いかかる。

 

『ひぃぃッ♡!ひぃいいぃいッ♡!痒いぃッ!お尻っ!アナルも痒いぃいいぃいぃぃッ!あッ、ああぁッ、嫌ぁああぁああああああぁッッ♡!!』

 

 せり出すように怒張した肉棒への痒みとはまた違う、直腸という身体の内側で荒れ狂う掻痒感。同時にアナルパールでその直腸と肛門を擦られ抉られる事によってオナホールにも劣らない快楽と解放感が迸り、あまりの刺激に腰が抜けそうになってしまう。

 前も後ろも全く同じ。擦れば擦る程痒みを発生させている液体が塗り込まれ、どんどんと痒みは増していく。だが、擦り付けずにはいられない。じっとなどしていられない程に痒み、問答無用で思考を『痒い』と『掻きたい』の二つだけに染め上げられる。陰茎とオナホールか、直腸とアナルパールか。前後の違いは、たったそれだけ。

 

「やっちまったなぁ女神様。けど嬉しいだろ?ちんぽもケツ穴も、どっちも好きなだけ弄くり回せるんだからよぉ」

「はははははッ!まるでオナホとアナルパールが高速で動いてるみたいだな!実際は玩具じゃなくて、女神の方がずこずこ腰を動かしてるんだけどよ!」

 

 必死の形相で腰を振りたくり、玩具に性器を擦り付けるという無様で淫猥な五人の姿を男達は大いに嘲り、笑い転げる。その無様な姿が面白いのだと、女神が無様を晒しているのが愉快で仕方ないと、下衆な精神を隠しもせずに必死な五人を囃し立てる。

 それは相当な、どうしようもならない程の屈辱だろう。我慢など出来ない恥辱だろう。…だが、それについてどうこう考える者はイリゼ達の中には一人もいない。そんな思いが霞む程に、それよりもずっとずっと痒く、我慢も出来ず、どうにもならない程に陰茎と直腸がただ痒く…本当に、五人はその事だけしか考えられない。

 

「ぬひぃぃいぃいいぃぃッ♡!んぐぅううぅうぅぅっっ♡痒いの止まらなひぃいぃいぃぃッ♡!掻いてもッ♡イ"ってもッ♡ずっと痒いのぉおおおおぉおぉぉッッ♡!」

「狂っちゃう"ぅうう"ううッ♡!頭壊れ"る"ッ!痒みでッ、頭ッ、おかしくなるのぉほぉおおぉぉおぉッ♡!ぁああ"痒いッ、痒いのもう嫌ぁあぁああぁぁあッッ♡!」

「ま"た強くな"った"ぁぁああああッッ♡!掻いても掻いても収まらないぃいいいいぃぃッ♡!掻いてるのに痒くなるなんて"ッ、酷いよぉおおぉおおおおぉぉッッ♡!」

 

 前後だけでなく左右にも腰をくねらせ、動かないアナルパールで自らの直腸を掻き回すネプテューヌ。艶やかな二房の三つ編みを振り乱し、舌を突き出し、肛門が大きく歪む程に自分から後孔を穿くり回すが、下半身で喚く痒みは止まらない。これっぽっちも収まらない。

 その隣ではノワールが悲痛そのものな絶叫を上げ、オナホールを壊さんばかりに突き立て扱く。破裂しそうな程真っ赤に怒張し、痒みと快感で異常な程震え続ける肉棒を既に何十回と、或いは何百回とギチギチに締まるオナホールの中で擦り続けているが、痒みは酷くなるばかり。

 イリゼも同様に腰を振るう。オナホールへは腰を、アナルパールへは尻肉を力一杯に叩き付け、何とか痒みを超える解放感を得ようと、掻痒感から解き放たれようと汗を撒き散らしてひたすらもがくが、その瞬間は訪れない。それどころか痒みは増す一方で、解放などは夢のまた夢。

 

「あ"あぁああぁあッ♡!痒さでッ、頭もッ、感覚も痺れてッ♡!全然何も考えられないぃいいぃッ♡!これでは駄目だとッ、分かってますのにぃいぃぃいぃッッ♡!」

「ひぃぃくるなぁああッ♡!イったらッ、もっと敏感になってッ、余計に痒くなっちまうぅううぅぅッ♡!だから昇るなっ、せーし昇ってくるなぁああああぁあぁッッ♡!」

 

 その豊満な胸を上下左右に乱舞させ、端正な顔立ちを完全に崩してベールは喘ぐ。表情も直腸も、心すらもぐちゃぐちゃとなりまともな思考は全て吹き飛んだが、それでも腰は止まらない。最早身体そのものが痒みに耐えかね、思考を介さず勝手に腰を振りたくってしまう。

 肉棒を扱き上げ、膣と遜色無い程性感帯として仕上がっている直腸を抉り回した事で、当然の様に迫る三度目の射精。射精後に襲い来る一層の痒みを思えば、絶頂は恐怖でしかないが…腰も射精も絶頂も、どれ一つとして止められない。ブランも他の四人も、許されたのは喘ぐ事だけ。

 止まらない、止まれない、止めたくない。底無し沼でもがくように、自分の行いは現状を悪化させるだけだと分かっていても、掻かなければそのまま狂ってしまいそうで掻かずにはいられない。全て男達の思う壺で、最後には追い付かないどころか完全にオナホールもアナルパールも肥大化した痒みに通用しなくなり、この上なく無様な姿で絶望するしかなくなる未来が見えていても、掻かなければ正気を保つ事さえ出来ない。これまでに幾度となく死線を乗り越え、絶望を希望で塗り替えてきた彼女だったが…痒みの袋小路に追い詰められた今は、掻くという甘い罠に縋って絶望に堕ちていくだけの存在に成り果てていた。

 

「ほらほらイけ、イっちまえ。どうせもうお前等は薬の効果が切れるまでちんぽ扱いてアナル穿る事しか出来ねぇんだから、とことんまで馬鹿になっちまえよ!」

「なぁに言ってんだ、こいつ等既に射精馬鹿の雌豚共だろ?むしろ俺は楽しみだぜ、まだまだ痒くなる痒みの中で、いつまで人の言葉を喋っていられるかってな」

「あー、この光景を教会辺りに送り付けてやりてぇなぁ。あぁでもそんな事したら、教会でも輪姦されまくって俺等が楽しむ時間が減っちまうか。っつー事でそれはしないでいてやるから、もっとエロくて無様な姿見せやがれッ!」

 

 普通ならばその狂乱ぶりに心の痛みを抱かざるを得ない程、淫らながらも痛ましい光景。だが欲望の膨れ上がった男達にそのような感情はなく、今もその卑猥さに満ちた彼女等の姿に目を爛々と輝かせてそれぞれで下劣に囃し立てる。

 国の長たる女神が全裸で大の字拘束され、狂い叫びながら陰茎と直腸を玩具で掻き続ける光景を、ただ己の欲望を満たす為だけに男達が嘲り眺めるという、異様でしかない状況。されど、最早その異常な状況ですらもこの場においては普通であり……今日もまた、絶頂の叫びが廃墟に響く。

 

『あ"あ"ぁ"あ"あぁああああぁぁぁぁッッ♡!オチンポイくっ♡アナルもイくぅ♡!掻きたいだけなのにっ、イきたくなんかないのにっ、マスカキオナニーと泥沼アナニーでイッくぅううぅううううぅうぅっッ♡!お"ッほっ、き"も"ち"い"ぃ"いぃいいぃぃいいぃいぃッ♡ん"ほぉおおぉおおおおおおぉぉッッ♡♡!』

 

 貫通型オナホールより飛び出た肉棒から壊れた蛇口の様に精液を撒き散らし、天井へと引き上げられているかのようにがくんと真上に向いた顔から舌を突き出し、乳房や尻肉を淫らに躍動させながら射精する五人。アナルパールを歪めんばかりに締め付ける肛門からは腸液を垂れ流し、全身を濡らす汗を介して部屋中に雌の臭いを充満させ、今日は一度も触れられていない膣からも霧吹きの如く愛液を噴き出して、五人は深く長い絶頂を迎える。

 痒い場所を思うままに掻く悦楽と、全裸大の字拘束で無様に腰を振る姿を見られるという屈辱。それ等二つと絶頂の快感が混ざり合う事で、快感は筆舌に尽くし難い快楽へと昇華され、彼女等五人は天国に至る。心地良さの極地かと思う程の快楽に包まれ、ほんの僅かな時間ながら、凡ゆる苦痛から解放される。それが一時の幻想であると、絶望が蒔いた餌であるという事も今は忘れ、蕩け切った顔で涎を垂らして快楽に浸る。

 

「最高に気持ち良い、って顔してんなぁ。後々の事を考えりゃ、馬鹿みたいに腰を振った事を間違いなく後悔するってのによぉ」

「掻きまくりゃどうなるか知ってる奴もいるのに掻く辺り、所詮女神もその程度って事だろ。ま、そのおかげで俺等は楽しめてるんだから、感謝しねぇといけないがな」

「感謝、ねぇ…じゃ、あれも使おうぜ。どうせ最後は放置するんだしよ」

 

 絶頂で一時的に紛れていた掻痒感がぶり返すまでの、最後の猶予である余韻。そこでもう完全に解放されたかのような表情をして身体を弛緩させる女神達を見やりながら、男達は嘲り嗤う。

 最早、彼等に女神を敬う心は微塵もない。彼等にとって女神は性奴隷以外の何物でもなく…故に容赦も慈悲もない。

 

「ほぉら女神様、そこまで楽しんで頂けたのなら、俺達も用意した甲斐があるというもの。ですから…これも、一緒に楽しんで下さいませ」

『…ぁ……え…?…ま、待って…いやっ、今そんな物入れちゃ…んひぃいぃいいいいぃッッ♡!』

「あぁ、勿論これにも塗ってあるし、抜けねぇ長さだからもう射精は出来ねぇぞ。けど良いよな、イきたくないって言ってたんだしよ」

『ひぃッ、ひぃいいぃぃッ!抜いてッ、尿道責め嫌ぁああッ!…ぁ、あ…ああッ……あ"あ"あ"あ"あ"あ"ッ!痒いっ、痒い痒い痒い痒いまた痒いぃいぃいいぃぃぃぃッ!許してッ、助けてぇえぇええええぇぇぇぇッッ♡!』

 

 太さ以外はよく似た、薬を塗られ台座に備え付けられた細いプラグを尿道の中へと差し込まれ、五人は恐怖の声を上げる。

 そして、痒みはぶり返す。案の定強くなった痒みと尿道内で新たに生まれた痒みに責められ、尚且つ尿道プラグによって射精する事も封じられた五人は、ピストンマシンの如く何度も何度も延々と腰を振りたくりながら、悲鳴を上げて泣き叫ぶのだった。



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淫欲に成りし性奴隷 21

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・パープルハート ブラックハート グリーンハート ホワイトハート パープルシスター ブラックシスター ホワイトシスター(ロム・ラム)

内容・ふたなり 手淫 バイブ オナホール 拘束 尿道責め


 空中拘束射精禁止痒み玩具責め。纏めて言葉にすると何とも頭の悪そうな…しかし男達にとっては愉快な、女神達にとっては地獄そのものである欲望の発散は、女神達の嬌声と絶叫に彩られて終わりとなった。最終的に用意されていた薬品が切れ、男達も一旦は満足した事により、取り敢えずは終わらせてもらえた。

 しかし、この行為によって、男達は更に知った。ただ陵辱するのではなく、快楽に狂わせるだけではなく、女神どころか女性としても扱っていないような、女性として挿入すらしないような扱いが生み出す、また新たな加虐の愉しみを。そして今日も、その欲望を満たす為…女神達は、虐めて愉しい『モノ』として弄ばれる。

 

「くっ、ぅッ…こんな格好させてっ、今度は何を……ッ!」

「さーて、なんだろうなぁ」

 

 やや詰まっているようにも聞こえるブランの声と、それに小馬鹿にするような声音で返す一人の男。

 いつもと変わらない、廃墟の一角での陵辱の始まり。しかし今日は、初めからその場の四人…守護女神の四人は混乱していた。

 四人は今、拘束されている。それ自体はもう何度も行われてきた事だが…その拘束の仕方というのが、手足を床につけて腰を上げた状態…所謂ブリッジの姿勢で限界まで手足を近付け、その状態で十字の板にそれぞれ手枷足枷で手足を繋ぐという、全くもって奇妙なもの。全裸で腰を高く釣り上げ、その中央で勃起した肉棒が反り立っているというのは、それだけでいやらしく、尚且つ滑稽な姿なのだが…そこからどうしたいのかが、ネプテューヌ達には分からない。

 

「あ、あんた達は…ほんとに、どれだけ私達を愚弄すれば……」

「気が済むんだ、ってか?そんなの、お前等が毎回雌豚の本性晒して来てるんだから、気が済んだりなんてする訳ないっての」

「あ、取り敢えず今の格好撮っとこうぜ?これはこれで見物だしよ」

 

 拘束されている上に体勢が体勢である為誰もまともな抵抗など出来ず、出来るといえば身体を揺らして見せる程度。その状態でカメラによる撮影を行われ、四人全員が真っ赤な顔で視線を背けるも、カメラは四人の無様な姿をばっちりと収める。

 そうして撮影が終わると、次に男達が用意したのは黒い板。一見ただの板に見えるそれを、男達は四人が繋がれている十字の板に嵌め込んでいき、四方を板で囲まれる四人。最後に男達はもう二枚…組み合わせる事で中央付近に穴の空いた蓋となる板を持ち上げ、その穴に四人の肉棒を通して先に設置した四枚と合体。四方と上に板が設置された事により、一物の飛び出た四つの箱が完成し…ネプテューヌ達四人は、暗闇の中に閉じ込められる。

 

「意味が、分かりませんわ…一体こんな事をして、何が……」

「あー、聞こえてるか?まあ聞こえてるよな、聞こえてなかったら諦めてくれ。…って、聞こえてなきゃこれも伝らねぇか」

((これ…外からの声、じゃない…?))

 

 女神といえども、訳も分からないまま暗闇の中へ閉じ込められれば、不安の一つや二つは抱く。

 そんな中で聞こえてきたのは、妙に距離の近い声。板越しとは思えない声に四人は各々文句混じりの声を返すが、それに対する返答はなく、一方的に男は話す。

 

「始めに言っとくが、この板は防音仕様だからお前等が何を言おうが外には伝わらねぇし、外からの音も板の内側に付けたスピーカーでしか聞こえねぇ。まあ、ちんぽと穴の隙間はあるから、その僅かな隙間に期待して大声を上げるなり、耳をそばだてるなりをしたきゃ勝手にするんだな」

「…目的は何よ。こんな囲いを作って、貴方達は何がしたいのよ……」

「で、だ。勿論、これで終わりじゃねぇ。お前等の馬鹿ちんぽが箱から生えてる光景も笑えるが、そんなしょうもない事の為に用意をした訳じゃない。…要は、ゲームだよゲーム。今日もたっぷり遊ぼうぜ、女神様」

 

 まるで問いが聞こえたような返しをする男ではあるが、これはネプテューヌからの言葉に応えた…のではなく、単に流れの結果返答するような形となっただけ。そして男がゲームと言った瞬間、四人は表情を歪ませる。

 ゲーム。そう称して、彼等はこれまで何度もネプテューヌ達を弄び、尊厳を汚し、陵辱してきた。まだそれを今日もやろうと言うのだから、平気でいられる訳がないのだ。

 

「ルールは単純だ。これからお前等のちんぽを四種類の方法で虐めてやるから、一番良いのを選んで答えろ。んで、被りがあったらもうワンセット。逆に全員違ってたら、それで終わりにしてやるよ。どうだ、簡単だろ?」

「はっ…思った通り、また録でもないゲームね…」

「答える、って…答えるも何も、これじゃ……」

 

 思った通りに、思った以上に下衆な内容を聞かされ、吐き捨てるようにして呟くノワール。そして端的な説明を終えた男は、ネプテューヌが口にした要素…つまり意思表示の手段についても当然考えており、しかしそれを危うく言い忘れるところだったと言わんばかりに「あぁそうだ」と付け加えた。…それを聞いたネプテューヌ達が、驚きと羞恥で表情を歪めるのを想像しながら。

 

「さぁて、早速始めるとするか。…そうだ、先に一つ教えてやるよ。今回は痒み薬は使わないでおいてやるから、安心しな」

『……っ!』

「くくっ、今全員揃って震えたな!びびってチンポ揺らしてたじゃねぇか!バーカ、それが見たくて言ったんだよ。まあ、あれ使うとゲームどころじゃなくなるのは目に見えてるから、使わねぇのは本当だけどな」

 

 スピーカー越しに聞こえる男の…男達の笑い声に、四人は悔しさを滲ませる事しか出来ない。男や仲間達の顔どころか、自分の姿すら碌に見えず、外の音も聞こえない今は、本当に何も出来なかった。

 

(何も聞こえない…音声が切られてますの…?)

(くそっ、あいつ等の声なんざ、聞きたくもねぇのに……!)

 

 それから少しの間、無音が続く。スピーカーは情報を得る唯一の手段である為、否が応でも意識はそこに集中し……その瞬間は、不意打ちのようにやってくる。

 

『──ひぃぃッ♡!?あひッ、ぃああぁああぁぁっッ♡!』

 

 つぷり、と柔らかい何かが亀頭の先に触れたと思った次の瞬間、肉棒の先端から根元までを一気に駆け抜ける鮮烈な快感。飲み込まれるように『何か』によって包み込まれ、その内側にびっしりと並べられたヒダによって撫でられ擦られる刺激は瞬時に甘い快楽となって一物を震わせ、箱の中で四人は訳も分からず嬌声を上げる。

 

「な、何っ!?何よこれぇえぇぇぇぇッ♡!」

「や、止めろぉぉッ♡!止めやがっひぃいいぃぃッ♡!」

 

 根元まで包み込み、それだけでも一物が大きく跳ねてしまうような快楽を与えたそれは、休む間もなく上がっていく。しかしその際にもヒダが優しく全面を引っ掻き、引っ張られるような刺激が下から上へと登っていく為、叫ぶノワールやブランは勿論、ネプテューヌやベールも冷静な思考など一切出来ない。

 そして刺激が亀頭まで至り、特に敏感な部位を弄ぶような感覚が走ったかと思えば、次の瞬間にはまた一物全体を飲み込まれる。喰われ、引っ掻かれ、また喰われが繰り返され、その度にがくがく震える四人の身体。ただでさえ持ち上げている一物を更に突き上げるように脚は突っ張り、狭い中でも胸は揺れ、喘ぎが反響する事で淫らな声が自分な耳にこびり付く。

 

「んはぁんッ♡ひゅぐぅっ♡あっ、これ扱かれてますのっ♡!?わたくしのオチンポっ、何かに扱かれてるぅうぅぅッ♡!」

「逃げられなひっ♡!何かも分からない物に扱かれるなんてへぇええぇえッ♡!」

 

 実質目と耳を塞がれているも同然な状態での快感は凄まじく、突き上げた肉棒から全身へ迸るような快楽の前では、何かに扱かれていると考えるので精一杯。何に扱かれているのか分からないが故にそれもまた身体の鋭敏化を加速させ、強過ぎる快楽に意識が肉棒から離れなくなる。気にすれば余計に感じてしまうと分かっているにも関わらず、意識が快楽へ釘付けとなってしまう。

 十数秒か、数十秒か、それとも数分以上なのか。時間すらも分からない中、一分の隙もない何かの包囲扱きで一物を擦り回され、早くも下腹部の奥が熱く煮え立つのを感じ始めたところで…ふっ、と一物を襲っていた刺激が消える。

 

『はぁっ…♡はぁっ……♡…ぁ、え……?』

「くくっ、随分とその狭い中でよがってたみたいだなぁ。お前等のチンポ、馬鹿みたいに跳ねまくってたぜ?」

 

 何の予兆もなく、突如として消えた何かからの刺激に、息を切らしながらも茫然とする四人。そこへスピーカーから再び男の声が響き、ネプテューヌ達は悔しさと恥ずかしさから真っ赤な顔でふるふると肩を震わせる。

 しかしそれも、男達には伝わらない。そもそも見えていないのだから、通じよう筈もない。

 

「んじゃ、次いくぞ。あぁ、イきたきゃ勝手にイったっていいぜ?そんな無様な格好でイきたいって言うんなら、な」

 

 それを最後にまた声は聞こえなくなり、自らの吐息だけが聞こえる箱の中。

 次は一体何なのか。何をされるのか。先は不意打ちのように始まった為、四人は身構えその時を待つが、時間が分からない為自分が待っている間の感覚も狂う。そして実際より長く感じていた四人が焦ったく思い始める中…次なる行為が始まった。

 

「はひッ♡!?ぁ、あっ、何これ…つぶつぶしたのでなぞられ、ってぇええぇえぇぇっ♡!」

「んひゅぅううッ♡!?さ、さっきとは違うッ♡!?け、けど扱かれっ…ぅああぁああぁぁっっ♡!」

「さ、先っぽっ♡!そこばかり責めないで下さいまッ、ひぃいぃぃいいッ♡!?い、一気に下まで駆け抜けてぇえぇぇッ♡!」

 

 すぐさま再び上がる嬌声。先程の再現のように女神達は脚をガクつかせ、身体を捩り、びくんびくんと一物を揺らす。

 だが先程までと違うのは、それぞれで感じる刺激が違うという事。自分の声しか聞こえない為本人達はその事に気付かないが、確かにノワール、ブラン、ベールがそれぞれ感じる刺激は別物。ノワールは面ではなく線で責めてくる刺激に腰が震え、ブランは一つ目とはまた別の何かで扱かれる事によってぽたぽたと汗を滴らせ、ベールは亀頭ばかりを責められていると思いきや、その刺激が一気に駆け下りた事で混乱しながら乳を揺らす。

 

「ひゅ、ぐっ…ぅ、あ…あっ…♡ふぅ…ふぁぁ……っ♡!…な、なんでこんな…ん、んぅ…っ♡!」

 

 ただ一人、熱を帯びた吐息を漏らしながらも、叫びは上げていないのがネプテューヌ。されどそれもその筈、彼女の肉棒に与えられるのは突起の付いた何かがゆっくりと這うような、激しいのではなく煽るような刺激であり、当然それは叫ぶ程の快楽になど繋がらない。

 しかしならば楽かと言えば、それは違う。既に身体は調教に浸され、つい先程まで激しい刺激で昂らされたネプテューヌにとって、その緩慢な刺激は切なくもどかしい焦らしそのものであり、彼女の一物は快楽を示すのではなく、そのもどかしさを訴えるようにぴくぴくと震えていた。

 

「ひぅっ、ぁっ、ぁあ…っ♡!ま、待っていかないで…こ、こんなっ…こんな中途半端じゃ……っ♡!」

「なんですのッ♡なんなんですのぉぉおッ♡!こ、こんなに的確にっ、弱いところばかり責められてはぁああぁぁッ♡!」

「くぁっ、うぅ…♡…な、んだ…これも、今ので終わ…い"ひぃいいぃッ♡!?なっ、今っ、叩かれ…ふぎゅううううぅッ♡!」

「えっ、あっ、何…!?え、えっ、これまさか皮を被され…んぉひぃぃいいぃッ♡!?か、皮ごとぉっ♡!皮ごと扱かれてるのぉおおぉおぉぉッ♡!」

 

 漸く何かがぴったりと一物に触れたかと思えば、それは根元から先端へ登っていくに連れて離れていき、亀頭に差し掛かった時点で既に僅かに触れている程度。このまま亀頭の先まで到達してしまえばそのまま完全に離れ、もどかしいばかりだった刺激すらもなくなると思ったネプテューヌは爪先を伸ばし、追い掛けるように腰を突き出す。

 そんな切なさをネプテューヌが感じている間も三人の肉棒へは執拗な、それでいてそれぞれ違う刺激が走り、不規則且な快楽に三人は腰をくねらせる。弱点への集中的な刺激も、扱くでもなぞるでもない『叩く』という苛烈な刺激も、被された陰茎の皮でぐりぐりずちゅずちゅと扱かれる刺激も、全てが肉棒と心を責め立て、快感と引き換えに理性や自尊心を剥ぎ取っていく。

 あぁ駄目だ、達する、絶頂してしまう。三人はそう感じていた。離れるか離れないかのギリギリで刺激が続いていたネプテューヌは、その事ばかりを考えていた。だが達する事も、他三人の様な刺激が始まる事もなく…二つ目の責めも、終了する。

 

「今のところどうよ女神様方。ちゃんと一つ一つ、どう良かったか覚えておかねぇと、他の誰かと被ってやり直しになっちまうぞ?」

 

 息が上がろうと、どれだけもどかしくとも、きついブリッジの体勢で手足首を拘束されていては休む事も発散することもまるで出来ず、硬く太く屹立した肉棒が、肉棒だけが男達の下卑た視線に晒される。抗議をしようとも防音の壁で声は届かず、同時に本当に届いていないのかどうかすらも分からない。そんな環境は、ネプテューヌ達の心を容赦無く蝕み、そこへ更に聞こえてくるのは男の嘲笑混じりの声。

 実際には、ちゃんと覚えていたところで意味などないのだが、煽る為にわざと男はそう言っていた。そうしてまた、少しの間何もない時間が続き…高まってた三人の性的興奮がある程度沈静化しつつあるところで、三度目の刺激が一物を襲う。

 

「う、ぇ…?…ぁ、待っ、ひぃッ…ぁぁああああッッ♡!」

「ぁぎゅッ、ぅひぁあぁぁああッ♡!い"ッ、やっ、止めぇえぇぇええぇっッ♡!」

 

 真っ暗な箱の中で反響する、金切り声の様な悲鳴。三度目の行為として、刺激が襲いかかったのは尿道。細い何かが触れ、その先端が当てがわれた、とベールが思った次の瞬間にはその細い何かが問答無用で彼女の陰茎、その尿道の中へと侵入し、ノワールは二つの何かで鈴口を掴まれ、そのまま無理矢理広げられる。それも一気にではなく、じわじわと広げられて痛みと快楽の混じった刺激がその内側へと突き刺さる。

 これまでとは違う、痛みを伴った…内から責め立て押し拡げる尿道責め。尿道に何かを挿れられる、責められる事も今や初めてではない守護女神達だが、それでもまだ慣れているには程遠く、その激烈な刺激に目一杯身体を捩ろうとするも、快楽で力の入らない今の四人では拘束の破壊など到底不可能。ビクともしない為に身も捩れず、故に刺激も逃がせない。

 

「ひぐっ♡!ぁぐッ!ひゃめろぉぉッ♡!ズポズポッ、オチンポの中ズポズポするなぁああぁあぁぁッ♡!」

「こ、これっ、この感覚って…待って、待って待って待っ…ぉ"お"ほぉおおおお"ぉ"ぉおぉッッ♡!」

 

 何かを挿れられるだけ、こじ開けられるだけでも相当な刺激が、痛みと共に快楽が押し寄せてくる。しかしそれはただの準備に過ぎないとばかりに、男達の見えない責めは、陵辱は激しく苛烈になっていく。

 何度も何度も出入りする、細い何か。それだけでも抉られるような快感が、突き抜ける快楽があるというのに、その細い何かには毛の様なゴム状の突起が無数に付いており、それがブランの尿道をくすぐり引っ掻く。挿れられる時は根元から先端へと擦り付けられ、引き抜かれる時は全ての突起が一斉に過敏な尿道を、本来なら触れられる事すらあり得ない場所を引っ掻いていく。

 そのブランの必死の叫びに匹敵する嬌声を上げたのはネプテューヌ。彼女はブランが入れられた物より太い(当然当人達は分からないが)、連なった球状の物を尿道へぐりぐりと詰められていき、もうこれ以上入らないというところで停止。しかしその瞬間ネプテューヌは挿れられている物、次に起こる事を理解した事で恐怖すら混じった声を上げるも、その声が届く筈もなく、次の瞬間をそれを一気に引き抜かれた事で箱の中へ野太く淫らな絶叫が響く。

 

『抜いてっ♡抜いてぇぇええぇッ♡!ぐひゅッ、ぃうッ、うぉひぃいいいいぃいっッ♡!』

 

 ブランが出し挿れを繰り返され、ネプテューヌも無理矢理引き摺り出すような責めを受ける中、ベールは奥まで差し込まれた棒でぐりぐりと尿道の中を掻き回され、何かしらの器具によるノワールの鈴口への拡張も、段々と下へ、尿道の中へと降りていく。

 それぞれに違う尿道への責め苦を味わいながらも、痛烈に叫ぶ懇願は同じ。本来ならば異物が…どころか液体しか通らない筈の場所へ、極細の穴へ無機質な何かを押し込まれ、こじ開けられて蹂躙される感覚は熾烈以外の何物でもなく、しかし今回に至っては肉棒の内側に物を押し込まれている為揺らす事すら、ビクビクと跳ねる事すら殆ど出来ず、溜まっていくばかりの快感を前に破裂寸前。苦しい快楽、痛い快感…そう形容するしかない刺激に満ちて、四人の脚はピンと突っ張り……しかしギリギリのギリギリ、本当に後一擦り、後一度の刺激で達するという直前の段階で、四人の尿道を虐める異物が止まる。

 

「ぁ、あ…ぅえ……♡?」

「くくくっ、全員本当に辛かったみたいだなぁ。可哀想だから、お前等ゆっくり抜いてやれよ?」

 

 後僅かでも何かをされれば射精する、射精出来るという中で止まった刺激に、思わず声を漏らしたネプテューヌも、ノワール達も茫然自失。そこでまた、男の声が箱内に響き…ゆっくりと、いっそ緩慢な程に遅い動きで、刺激を与えないようにして異物が尿道から抜かれていく。

 確かにそれは、四人が望んでいた事。しかし抜けていく中、反り勃つ一物は小刻みに震え、抜けた瞬間大きく強く跳ね回る。…寸止めされた事で、至る筈だった絶頂を奪われた事で、怒りを表すように四人の肉棒は暴れ回る。

 されどそれも、外から見ている男達からすれば滑稽な光景。中の四人が寸止めのもどかしさに殆ど動かせない身を捩り、一物が先走りを撒き散らそうと、男達は愉快だとしか思わない。

 

「さぁて、次で最後だ。これまでとは違う、特別なもんを用意してやったから、たっぷり味わえよ?」

 

 嘲笑がありありと浮かぶその声に心の中では不快さを抱くも、それどころではない四人は一物が訴えるもどかしさを懸命に耐える。発散する方法のない、自分で触れる事すら叶わない四人はただ耐えるしかなく、手足の指をきゅっと握り締めて、或いは自分を落ち着かせるかのようにゆっくりと息を吐いて、思考を侵食するような切なさに抗う。

…が、明らかにその四番目、最後の行為はくるのが遅い。時間の分からない箱内の四人でも、相対的に考えて遅いと感じられる程に待つ時間が長く、結果もどかしい時間も長くなる。

 準備に時間がかかっているのか、それともわざと遅くしているのか。判別する手のない四人は、気丈な態度を取ったところで無意味だと分かっているが故に早く、早くと何度も呟き……そうして漸く最後の行為が、男の言う『特別』が始まる。

 

「くぁ、ぅ…あ……っ♡…って…これっ、は……にゅひぃいぃぃっ♡!」

 

 初めに感じたのは、温かみのある柔らかな何か。それは一物へ沿うように折れ曲がり、直後触れる面積が一気に増えて包まれる。柔らかく、馴染みの深い感覚にベールはあるもの、ある部位を想像し…だがしかし、直後に一物を包んだ、掴んだそれが一息で根元まで滑った事により快感が走り、快楽で思考も阻害される。根元まで降りたそれは上がっていき、亀頭まで到達すると包む力がやや強くなり、その状態で再び下へと滑り扱く。

 

「んぁぁっ♡!ふぁっ、あひぁああぁっ♡!なっ、なんで今これっ、なんだよぉおおッ♡!さっ、散々よく分からねぇもんっ、使っておいてぇぇぇぇっっ♡!」

「ひゃめっ、待って、まっへぇええぇぇッ♡!そっ、そんなリズミカルにっ、ペース上げながら扱かれたらぁあぁああぁあッ♡!」

 

 柔らかく、しかしきゅっと締められたそれで上下に扱かれ、その心地良くも猛烈な快の刺激に四人の嬌声は反響する。にゅるん、と先走りでべたべたに濡れた亀頭を擦り、竿を一息で扱き下ろし、根元まで到達すれば皮が引かれてピリッとした刺激が一物に走る。そこから上に登れば裏筋がぐりぐりと圧迫されて、竿の先端まで登った瞬間カリ首を弾いて甘い悦楽を弾けさせる。

 これまでの、ある種押し付けられ、無理矢理喘がされてきたような刺激とは違う、与えてもらっているような快楽。亀頭から根元まで染み渡るような快感に涎は垂れ、腰は無意識にカクカクと揺れる。

 

「ふひゃぁあぁっっ♡!?い、今何かきたぁっ♡!オチンポの先にっ、何かっ、何か…ぁぁあ息っ♡息なのぉっ!?ダメ♡今吐息掛けるのはダメぇぇええええっ♡!」

 

 昂らされては止まり、射精に至る寸前で終わりにさせられてきた四人の射精欲は既に臨界直前で、下腹部では早く、早くと欲求が渦巻き煮え滾る。肉棒もこれ以上ない程に張り詰め、血管を浮き上がらせて今度こそ、とばかりに力を込める。

 そんな中でネプテューヌの肉棒の亀頭を撫でたのは、生暖かい独特な風。鋭敏な亀頭を、実体のない刺激がなぞる感覚は肉棒どころか腰までを一度に震えさせ、全く違う毛色の快楽に混乱すらも抱かせる。

 ノワール達の一物にも同様の刺激が与えられ、彼女達もまたびくんと震える。熱した鉄棒が如き肉棒を冷ますような、その奥の衝動を宥めるような風は、しかし射精への最後の一押しとなり…柔らかな輪が強く締め付けながら根元まで滑り落ちた瞬間、遂に四人の陰茎からは解き放たれた快楽が噴き出す。

 

『あっ♡あッ♡射精るッ♡射精るぅうぅぅぅぅううううううぅッッ♡♡!』

 

 びゅくんびゅくんと一物が包む存在を振り払わんばかりに暴れながら、四人は射精。身体の熱が下腹部に集中し、快楽と共にその熱が尿道を突き抜けるような感覚が押し寄せる。

 全裸でブリッジを行ったまま拘束され、その状態で限界まで腰を突き上げて射精してしまうなど、どうしようもない程の屈辱。あまりの悔しさ、あまりの情けなさに、四人は快楽に表情を歪ませなからも涙を零す。

 その顔が、割れ目からはだらだらと愛液を垂らし、一物に張り合うように屹立した乳首が身体の痙攣に合わせてぷるぷると揺れる姿が男達に見られていなかったのは、せめてもの救い。しかし全員が見惚れる程の、男女問わず目を奪われる程の美女でありながら、その美貌の全てを板で隠され、醜悪な陰茎だけが露出し見られているという意味では、救いどころか尚更惨めでやり切れなかった。

 

「おーおー盛大に射精しやがって。やっぱテメェ等、何をしたって興奮するド変態みたいだな」

 

 射精が収まり、身体から力が抜ける。しかし狭い箱の中では腕や脚を十分に曲げる事も叶わず、四人の体勢はブリッジのまま。そこへ男による無慈悲な嘲りの言葉が届くが、脱力感もあって四人は何も言い返さない。

 

「はぁ…んはぁ……ぬひぃいいぃッ♡!?」

「おーら、何チンポ引っ込めてんだ。言ったろうが、終わったら誰が良かったか答えろって。それともアレか?答えねぇでこのまま何度でも馬鹿みたいに扱かれ射精したいってか?」

「そっ、そんな事…おひゅっ♡!ひ、引っ張らないで下さいましっ♡!くっ、うぅぅ……っ♡!」

「世話がかかるなぁおい。…で、どうだよ?テメェ等のクソマゾチンポ好みだったのは、一番目か?」

 

 屈辱感と余韻の混ざり合った何とも言えない気分の中、何の前触れもなく掴まれる亀頭。カリ首に引っ掛けるようにして強引に引き上げられ、真っ先に引かれたネプテューヌの嬌声が、続いて他三人の喘ぎ声が箱内に響く。

 そして無理矢理肉棒が引き出されたところで、男は言う。最初の刺激が、最初の責めが、一番気持ち良かったか、と。

 一見それは、無意味な問い。スピーカーによってこちらの声は届いても、四人側からは声も手や首の動きすら届かないのだから、答えられる筈のない問い。だが、男が言った数秒後…箱から飛び出た四本の肉棒の内、一本がぷるんぷるんと前後に揺れ出す。

 

「くくくっ…そうかそうか。んじゃあ次、二番目はどうだ」

 

 何もされていないにも関わらず、自分の存在をアピールするように跳ねて揺れる下品な肉棒。それを見た男は馬鹿にするように笑うと、質問を続け…また、揺れる。

 これこそが、男が四人に提示した方法。一物を揺らし、それで答えろというのが男の命令。それは想像するまでもなく低俗な、この上なく屈辱な解答方法だったが、四人に拒否する権利などなく、今も真っ赤な顔で恥辱に耐えて一物を振る。下腹部に力を込め、自分の意思で射精後とは思えない程硬いままの一物を振り回す。

 そうして二番目、三番目と問いが続き、最後の番に。そこでも一本の一物が揺れ…回答が、終わる。

 

「そうかそうか、へっ…残念だったなぁ女神共。被りがあったからもう一度だ」

「……っ…!て、テメェ…適当な事言ってんじゃねぇだろうな!?」

「ちょっと、もっとちゃんと結果を言いなさいよ…!それだけじゃ何の参考にもならないでしょ…!?」

 

 互いにどれへ回答したか分からず、どれが何票だったかも分からない。それでは出題側、即ち男達が不正し放題であり、ブランとノワールが思わず抗議の声を上げるも、当然無意味。元々期待などしていなかったが、それ以上の勝手なやり口に残り二人も文句の声を上げていたが、すぐにその声は封じられる。二周目に入り、再び最初の責めが始まった事で、文句から嬌声に変わってしまう。

 

(ふくぅううぅぅっ♡!また、扱かれて…叩かれて…穿くられて…こんなのっ、嫌…なのにぃぃ……っ♡!)

(気持ち良くてっ、堪りませんわぁああ…っ♡!こんなっ、獣以下の扱いですのにぃぃぃぃ……っっ♡!)

 

 ずっぽりと包み込み、弾力のあるヒダで余すところなく撫で回す一つ目の快楽。凹凸ある何かが自在に動き、時に扱き、時に叩き、時に擦って一切の慣れを許さない二つ目の快感。容赦無く尿道を掻き分け、内側から快の感情を無理矢理引き摺り出していくような三つ目の刺激。柔らかく、温かく、そこまでの苛烈に耐えた一物を癒すような…それ故に我慢のしようがない、純粋な扱きが襲う四つ目の悦楽。どれか、ではなくどれも気持ち良い。惨めであろうと、屈辱であろうと、途中からはそれが頭から抜け落ちてしまう程気持ち良く、また四人は射精をしてしまう。どのように跳ね回っているかも分からない肉棒を震えさせて、こんな無様な扱いでも達してしまうのだと男達に見せ付ける。

 そして、そんなさまを見て男達はほくそ笑む。責められる度ビクビクと震え乱れる一物の様子に。箱の中で情けなく喘ぐ、ブリッジ姿の女神達を想像して。何より……そんな彼女達に、真実を伝える瞬間を愉しみにして。

 

 

 

 

 彼等の責めは、別段特別なものではなかった。作り上げた状況こそ特殊なものの、責めに使っているのは至って普通の、彼等がここに用意した玩具。

 一つ目は、オナホール。それを飛び出た四人の女神の陰茎へと突き込み、乱暴に手の力で締め付けて上下に何度も扱き上げた。二つ目は、イボ付きのゴム手袋。ただ扱くだけでなく、指先でなぞる、掌で亀頭を擦る、弾くや叩くなど手である事を存分に活かし、イボと共に責め立てた。三つ目は、尿道用のプラグやパール。突き立て、かき混ぜ、引き抜く事で既に拡張が進んでいる尿道を掘り回し、時には工具の様な玩具で鈴口をゆっくりとこじ開け、痛みと快楽で四人の女神を悶えさせた。そして、四つ目は……

 

『……っっ♡!……──っッ♡!』

「ほんっと、快感にゃ目がねぇ女神共だなぁおい。…ほら、さっさと進みやがれ」

 

 微かに、ほんの僅かに聞こえる箱の中から響く嬌声。三つ目の責め、玩具による尿道の蹂躙で小刻みに震え、開いた鈴口からひっきり無しに先走りを垂らす四人の守護女神…否、その一物を見ながら、男達は嘲笑う。それが終わり、玩具が引き抜かれると、リーダー格の男が命令を出し…ある者達が、前に出る。

 

「ま、またなの…?うぅ…何回やるのよぉ……!」

「いい加減に、してよ…こんな、こんな事……」

 

 総じて箱の中の女神達よりは幼いものの、負けず劣らずの美貌。彼女達と同じ、殆ど一糸纏わぬ…纏わせてもらえぬ全裸の肢体に、箱から露出している肉棒と張り合うように反り勃った一物を持つ四人の少女は、ネプテューヌ達の妹たる女神候補生であり…彼女達こそが、男達の用意した四つ目の玩具。

 命令に対し、ラムとユニが文句の混じった抗議をするも、渋々ながらも四人は言われた通り前へと出る。…否、前に出ざるを得ない。

 

「何回もやってんだ、もう言われなくても分かるだろ?それとも……」

「ふゃ…っ♡!や、またっ…やだぁ……っ♡!」

「や、やりますっ…だからっ、止めっ…んはぁん…っ♡!」

 

 性根の悪さを思わせる表情を浮かべながら男が手元のリモコンを操作した瞬間、内股となって下腹部を押さえる四人。脚をビクつかせながらも声を上げるロムとネプギア。

 少女の体躯には不釣り合いな反り勃つ肉棒。しかしその下、本来なら割れ目が見えている筈の場所には、貞操帯が付けられていた。そしてその内側に配置されたのは、膣と直腸、それぞれを責める二本のバイブ。留め具として使われた貞操帯によってネプギア達は挿れられたバイブを抜く事が出来ず、動き始めたバイブの振動に切なく腰をくねらせる。

 そうして十数秒後、バイブが止まった事で四人は艶めいた吐息を漏らしながらも箱の前に。ネプギア、ユニ、ロムはそれぞれの姉の、ラムはベールの肉棒を複雑な表情で見つめた後にぐっと掴み、そのまま上下に扱き始める。

 

(もう、何回も射精してるのに、お姉ちゃんのオチンポ、熱くて硬いまま…それに、大きさなんて…萎えるどころか、最初より大きくなってるような……)

(せ、せめて優しくするから…だから耐えて、お姉ちゃん…アタシ達も、頑張るから……)

 

 行為そのものは強要されているものの、そのやり方までは指定されていない。その為四人共爪を立てないよう気を付けながら、それでいて男達から文句を付けられない程度にはしっかりと…即ち、姉の一物を自分の手で以って掴み責める。

 

『はぁ…はぁ……♡』

 

 熱された鉄棒が如き硬さと熱さ。とても身体の一部とは思えない程グロテスクな形に、ビキビキと浮き出た血管。萎える気配など微塵もない、太く長いその一物は、吐き出した精液がそのままこびり付いている為に臭いも酷く、たとえそれが女神の、姉のものだとしても、普通ならば嫌悪感しか抱かない。

 されどそれを、女神候補生達は入念に扱く。掌を密着させ、指は大好きな相手と手を握るかのように優しく、それでいてしっかりと竿を掴み、しゅこしゅこぐちゅぐちゅと音を立てながら幾度となく上下。その動きに亀頭も巻き込み、速度も握る力も不規則に変え、肉棒を刺激に慣れさせない。

 更に逆の手も活用する。ネプギアは扱きながら亀頭へと掌を当てがい、円を描くようにして先端を愛撫。ユニは強めに掴んで肉棒を根元まで引っ張ったところで、ぴくぴく震える一物の裏筋を優しく引っ掻く。ロムとラムは左右の手で長い筒を作り、それぞれの手が根元に行き着いたところで離して再び亀頭から扱き始めるという形を作る事で、上から下への切れ目ない刺激を与え続ける。そして、扱き責める四人の吐息は荒く…意識している訳でもないのに、その瞳は一物に釘付け。

 

「へっ、こんな惨めな姿晒してる姉共のチンポ扱いて、自分のブツもおっ勃ててるなんて、ほんと女神は揃いも揃って変態だなぁ」

「そ、そんな…こと……♡」

「う、ぅ…だまっててよ、ね……♡!」

 

 煽り嘲る男の言葉にロムは否定をしようとし、ラムは反発をするも、自分も扱いてほしいとばかりに自己主張する一物は隠せない。どんなに言い返そうとしても肉棒が興奮している事を、劣情している事を示してしまうのでは何を言っても滑稽なだけであり、それが四人共そうなのだから、ネプギア達は男達の心無い言葉…それに下半身の疼きに耐えるしかない。

 だがその辛さを、扱いているのが妹達である事を、閉じ込められているネプテューヌ達は知るよりもない。だが仮に知っていたとしても、『それ』を耐え切る事など出来ず……それまでもビクビク震えていた一物が一際大きく躍動した次の瞬間、その奥底から精液を吐き出す。

 

『…──ッ♡!〜〜〜〜っっ♡♡!』

『きゃっ、ひゃぅ……っ!』

 

 振り回されているかのように暴れ回りながら、盛大に精液を噴き出す肉棒。噴水の様に上がった白濁液はそのまま下へと降り注ぎ、扱いていた手に、端正な顔に、髪に胸にと遠慮もなしに妹の身体を汚していく。

 射精の瞬間から感じる生臭さは一層大きくなり、四人の鼻腔へ充満するが…ネプギア達はそれを、精液共々何故か不快には感じなかった。それが姉達のものだからか、それとも肉棒や精液そのものへの嫌悪感が薄れてしまったからなのかは…本人達にも、分からない。

 

「これで何周目だ?…ま、んな事はどうでもいいか。おら、チンポ狂いの女神共、そろそろ当ててくれたっていいんだぜ?」

 

 そうしてまた、当てさせる気など微塵もない…ただ惨めな気持ちにさせるだけの応答の時間となり、ネプテューヌ達は悔しさと余韻で元の凛々しさが塗り潰された表情を浮かべながらも、僅かな望みにかけて陰茎を振る。だがやはり被りが生じてしまい、今度はどう弄ってやろうかと下卑た笑みを浮かべる男達によって無防備な一物が虐められる。

 それをネプギア達は、ただ見ている事しか出来なかった。両穴に挿れられたバイブのせいで碌に力を出せないのが理由の一つ。それ抜きにも、頭が自分の、それに自分達がそれまで扱いていた肉棒の事ばかり考えてしまって集中出来ないというのもある。そしてもう一つの理由が…部屋の端で広がっている、ある光景。

 

「〜〜〜〜っっ♡!……ッ♡!……──ッ♡!」

「ふー…何度出してもこの締まり。やっぱ女神は穴としちゃ一級品だな」

「んじゃ、次は俺だなっと。俺はこっちを使わせてもらうとして…お、また扱いてほしいってか?だったらケツ穴もちゃんと締める事だな…ッ!」

 

 そこでは、もう一人の女神…イリゼが犯されていた。しかしやはりこの状況で普通に犯されている訳がなく、見えているのは彼女の下半身だけ。箱の上面ではなく、側面に空いた大きめの穴から下半身を出す形となっている…所謂壁尻状態の彼女は、ネプテューヌ達の痴態を見て興奮が収まらなくなった男達によって代わる代わる犯されており、気の済んだ男達はまたネプテューヌ達の鑑賞や肉棒虐めに戻って興奮を高める為、いつまで経っても、何度犯されようとも終わらない。陰茎だけでなく肉感ある尻や、爪先から付け根まで余すところなく魅力的で蠱惑的な脚も出ているとはいえ、その扱いは「突っ込める穴なら誰でもいい」と言われているも同然であり、箱の中では彼女もまた屈辱と惨めさ、それに終わらない快楽によって無様に表情を歪めている事だろう。

 そんなイリゼも、ネプギア達への脅迫材料に使われている。こちらのゲームが終わればイリゼも解放されるという話に(形だけは)なっている為、彼女達はイリゼ含めた姉達の為に従うしかないのである。

 

「くくくっ、そりゃこんな中じゃ興奮も止まらねぇよなぁ?お前等の番になるまで、姉共をオカズにセンズリこいてたっていいんだぜ?」

「あ、アンタ達と一緒にしないでよ…だ、誰が…そんな、事……ッ!」

 

 嘲笑混じりの言葉に噛み付くユニではあったが、勃起しっ放しの肉棒は垂れ流し状態の先走りでてらてらと卑猥に濡れており、どうしようもない程興奮しているのは明らか。ネプギア達三人も一物の疼きから意識を逸らせず、少しでも熱を冷まそうと半ば無意識に時折腰を振ってしまうう。

 結局そのまま、ネプギア達は悶々としたまま時間は進み、また彼女達が扱く番に。

 

「…ぅ…ま、また…おっきく、なってる……」

「こ、こんなにあつくなってるなんて……」

 

 最早凶器にすら見える、金棒が如き怒張した一物。その威圧感に四人は一瞬圧倒されるも、同時にごくりと喉が鳴る。

 もしも、これに貫かれたら。…姉達の陰茎である事を考えれば倒錯的ですらある思考までもが頭を過ぎり、それを誤魔化すように両手で掴む。掴んで、力を込めて扱き始める。

 

(お姉ちゃん…お願い、早く当てて…じゃないと、わたし達…わたし達……)

 

 一物にべったりと付着した先走りと精液の混ざった液体を染み込ませるように、がしゅがしゅと扱く。段々と分かってきた特に反応する場所、弱点を爪でかりかりと掻く。緩急を付け、力の強弱も巧みに変えて、無防備且つ何度も射精して限界まで敏感になっている姉達の一物を、甘く容赦無く責め続ける。

 荒い吐息、無意識にかくかくと揺れる腰。熱心に、一心不乱に扱く四人の手付きは、どこか自分の一物を扱いているようにも、解き放たれない自らの昂りをぶつけているようでもあった。

 だからこそ、見ている男達はほくそ笑む。完全に『出来上がった』女神達を見て、彼等は動く。

 

「はぁ…はぁ…あっ……もう少し…もう少し、で…♡」

「……え…?…な、何…こんどは、何を……」

 

 それまでは大きく跳ねていた一物の震えが変わる。より小刻みに、沸騰した中身が溢れ出す寸前の鍋の様に、ビクビクがくがくと芯から痙攣。それが射精の予兆だと感じ取った候補生達は昂ぶる高揚感に心を委ね、ロムやラムですら隠微に口元を歪めて最後の一押しをしようとする。

 しかしその瞬間、その寸前、近付いてきた男達が肉棒を扱く腕を掴む。掴んで止めて、しようとしていた一押しを奪う。

 

「うぁ…ッ!?な、なんで……!」

「なんで?なんでってそりゃ、俺達も鬼じゃないからなぁ。懸命にここまで回答してきたこいつ等と、熱心に扱いてきたお前達がこの後も頑張れるように……互いの顔を見せてやるよ」

「……っ!?ま、待って下さい…!それは……!」

 

 なんで。…訳も分からず行われた手淫の禁止へ、それに対する言葉へ、思わずユニは込めてしまった。籠ってしまった。最後までしたかったのに、どうして止めるんだ…という、気付けば抱いていた扱く事への欲求を。

 だが敢えてそれには触れる事なく、男の一人が心にもない理由を答える。そして四人の腕を掴んでいるのとは別の男達が、一物が飛び出た箱の上面の板へと手を掛ける。

 その直後、ネプギアは気付く。何をされるかではなく、そうされた結果、どうなるかを。想像し、確信し、一気に青ざめた顔で待ってと頼むが……もう、遅い。

 

『……ぁ、え…?』

「…ネ、プ…ギア……?」

 

 外される板。開かれる視界。そして交錯する視線。ネプギア達は今一度無様な姿で拘束された姉の姿を、中から蒸された匂いが立ち込める程汗に濡れた肢体を、快楽を貪るばかりの雌同然となった淫らで艶やかな表情を。

 同時に、ネプテューヌ達も見てしまう。知ってしまう。自分達がこれまで、何に喘ぎ、乱れ、情けなく精液を吐き出していたのかを。自分達は、醜悪で嫌いで仕方のない肉棒を、自分達と同じく全裸で一物を反り勃たせた妹達の柔らかな手によって、何度も何度も扱かれ射精してしまっていたのだという事を。

 あまりにも信じ難い、あまりにも絶望的な真実との対面。嫌悪し、自らを恥じ、膝から崩れ落ちても仕方ないような、最低の状況。だが……

 

((…あ、ああ…ああああぁぁぁぁぁぁっッ♡!!))

 

 嫌悪、恥辱、絶望…それ等全てが、途方もない昂りへ、情動へと変換される。一物を勃たせた全裸の妹達の姿、その手で扱かれていたという事実、これまでの無様な射精も肉棒を必死に振っていた姿も全て見られていたという現実、そんな忌むべき全てが浅ましく下劣な興奮となって身体を支配し、思考が劣情一色に染まる。

 全身が強張り、限界まで煮え立つ下腹部。そして候補生達の表情…今の自分達と同じ、発情した雌の顔で自身の肢体を、肉棒を見ているのだと理解した瞬間、留め金が弾け飛んだかのように衝動は突き抜け……最高最悪の、射精に至る。

 

「あ"ッ、あ"ッ♡射精るッ♡!射精ちゃうぅううぅぅううううぅうぅッッ♡♡!」

「イくぅぅううッ♡!ユニの目の前でっ、ユニに扱かれて……んぉひぃいいぃいぃぃいぃっッ♡♡!」

「ひぃいいぃッ♡!い、いけませんわッ♡!よけっ、避けて下さいましぃぃぃぃいぃいいぃいッ♡♡!」

「だ、駄目だロムッ♡み、見ないでっ…見ないでくれへぇえぇええぇぇえぇっっ♡♡!」

 

 思考能力そのものが噴き出ていくような、爆ぜるような破滅的射精。ガックンガックンと脈打つように何度も腰を突き上げながら、これまでで一番な量の精液を、一番の長さの射精で吐き出す。一気に蛇口を捻った瞬間を思わせる程の勢いで噴き上がり、そしてその粘つく白濁液で妹達を穢していく。

 その射精を、無様に腰を突き出し、本来の凛々しさ美しさなど微塵もない絶頂顔を晒す姉達を、茫然とネプギア達は見つめていた。その瞳は食い入るように見つめ、降り注ぐ精液が触れた瞬間肉棒は跳ね……

 

「そら、姉妹揃って仲良くイけ」

「〜〜〜〜っっ♡!?ひぃっ、待って、お姉ちゃ…あひぃいいぃいいぃぃぃぃいいっッ♡♡!」

「いッ、嫌ぁぁッ♡!射精ちゃうッ♡!アタシの精液っ、お姉ちゃんにかかっちゃ…ぉほおぉおおおおぉおっっ♡♡!」

「お、おねえちゃんもっ…おねえちゃん、もっ♡見ないでぇぇえぇええぇええッ♡♡!」

「やだやだ止まってぇぇっ♡止まってよぉおぉぉぉぉっ♡!んぁあぁぁあ"ぁ"あぁぁッッ♡!」

 

 次の瞬間、ネプギア達もまた射精した。恥辱を味わわせる為に、見世物として愉しむ為に、リモコンを持った男が全員のバイブを最大出力にした事で。

 既に限界まで情動が募り、目の前で姉達の無様な射精姿を目にし、精液も浴びていた四人にとっては、強過ぎるトドメ。絶頂への最後の一段を後ろから押されるどころか、背後から突き飛ばされたような勢いで絶頂へ、射精へと至り、姉達に負けず劣らずの嬌声を上げ、がばりと蟹股となって腰を突き出し、舌もだらしなく伸ばして精液を宙へと排出する。未だ射精の収まらない姉達と共に、精液のシャワーを浴びせ合う。

 限りなく淫らで、限りなく低俗な、女神達の射精ショー。誰がどれだけ出したのか分からない程吐き出し、全員で穢し合った末にネプギア達はへたり込み、ネプテューヌ達もまた姿勢が崩れる。混ざり合った精液が一層の生臭さを広げていき、力の抜けた八人は肉棒だけがビクビクと揺れる。

 

「おーおー全員でアホ面晒してやんの。つか、見合ってこんだけ射精出来るなら、全員でセンズリさせて精液風呂作って、そこにテメェ等突っ込むのも面白そうだな。テメェ等も、そう思うだろ?」

『ひぅ…っ♡!…ぁ、ぅあ……♡』

『はー…っ♡はー……っ♡お"っ、んぉ"ぉっ……♡』

 

 思考回路が抜け落ちたような余韻の中、遂には蟹股で倒れ込んでしまったネプギア達を見下す男達は、ニタニタ笑いながら胸や一物を踏み付ける。四方の板はそのままである為、何が起きているか分からないネプテューヌ達は、まだ獣の様な喘ぎを漏らして涎を垂らす。

 ゲームの続行は不能。男達がそう判断した事で、この理不尽な時間は終了となった。イリゼもそれに合わせて箱の中から解放された。だが当然、クリアしてもいないゲームを中断させた彼女達がそのまま休ませてもらえる筈もなく…そこからはただ、全員が乱交の様に犯されていった。理不尽なゲームは終わったとしても…男達の支配下にある以上、彼女達に安寧の時間は訪れない。



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淫欲に成りし性奴隷 22

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・ブラックハート グリーンハート ホワイトシスター(ロム) ホワイトシスター(ラム)

内容・ふたなり オナホール 自慰 撮影


 組み立て式の箱に閉じ込められ、露出させられた肉棒を玩具に扱かれながら、成功させる気などさらさらないゲームをやらされる。挙げ句の果てには妹達に扱かれ、無様な姿を晒しながら、幾度も幾度も射精してしまう。そんな、直接女性として犯される事はなくとも、精神をズタズタになるまでいたぶられ、弄ばれる行為から解放された時、姉達も妹達も、全員が泣き出してしまいそうな程の恥辱に震えていた。唯一そのどちらもさせられなかったイリゼもまた、その間散々犯されてきた為に、皆を案じる余裕など微塵もなかった。

 彼女達にとっては、女神の尊厳を、女性である事すらも穢されたような、そんな時間。されど男達にとっては、『遊び』の新たな方向性を感じさせる、貴重な時間であり…今日もまた、歪んだ遊びが幕を開ける。

 

「…今日は、何をさせる気……?」

「お?どうしたよいきなり訊いてきて。もしかしてもう我慢出来ないのか?早く犯して、扱かせて〜ってか?」

 

 最早ある種の慣れすら感じながら…というより感じさせられながら、女神達は全裸で並ばされる。手足を拘束され、満足に動く事も出来ない姿で、遠慮のない男達の視線を浴びる。

 イリゼの言葉に一人の男がへらへらと返したが、イリゼも他の者も睨み返すだけで、何も言わない。彼等のこのような言い草も、もう慣れてしまっているのだ。とはいえ冷徹に返せるのは、まだまだ余裕がある時だけだが。

 

「まあそんな怖い顔すんなって。今日は前より…いや、これまでよりずっと楽に終わる事だと思うぜ?」

 

 リーダー格の男は口角を吊り上げ、そんな事を言う。しかし当然、それを信じる者はなく…女神達は、彼の後ろで用意を進める男達を見て気付く。

 

「また、撮影する気ですのね…」

「その方が『それっぽく』なるからな。何なら今回のは、シコる為に後で見返させてやっても良いぜ?」

「下衆と一緒にしないで頂戴。…ふん…やるならさっさとやれば…?」

 

 せめて言葉や態度だけは、と男の言葉をノワールが突っ撥ね、早くすればいいと続ける。

 どうせ何を言っても彼等は止めないのだから、というのが全員の思考。男達も男達で、これからの楽しみの為にてきぱきと準備を進め…そうして女神達の前に並べられたのは、幾つもの玩具。

 

「こ、れは…何の、つもりですか…?」

「毎度毎度、女神様方には良い性処理便器になってもらってるからな。偶には好きなオナホで、存分にオナってもらおうかと思ってな」

『……っ!』

 

 ずらりと並べられたそれは、どれも穴の空いた卑猥な形状。一つ一つ形や大きさは違うものの、例外なく全てオナホールであり…男のわざとらしい言葉で、全員が理解した。これからさせられるのは、これを用いた環視の中での自慰なのだと。

 ただ犯すのではない、そもそも触れもしない、屈辱的な行為をさせるだけの行い。先日行われた行為に匹敵する歪みっぷりに唖然とする女神達だが…当然、拒否権はない。

 

「ほら、好きなの選べよ。早く選ばねぇと、気になるやつを誰かに取られちまうかもしれねぇぞ?」

「す、好きなのなんてあるわけないでしょ!」

「そうよ…!そんな道具の中に好きなものがあるだなんて、勝手に決めないで頂戴……!」

 

 反発し、食ってかかるラムとユニ。されど男達が余裕の表情を崩さないのは、この程度の反論など想定済みだったからか、それとも反発や無言を返しながらも、ちらちらと並べられたオナホールを女神達が気にしてしまっているからか。

 何にせよ、女神達は皆選ぼうとしない。結果押し黙ったまま数十秒の時間が過ぎ…男達は、肩を竦める。

 

「あぁそうかい、選びたくねぇなら選ばなくて良いさ。こっちからしたら、誰が何使おうがエロくなりゃそれで良いんだからな」

やった訳で、選んでやるよ女神達。やっぱホワイトハート様にはこれっしょ」

「グリーンハート様にはこれですかねぇ。ほぉら、これからこれでオチンポシコシコするんですよぉ?」

 

 やはり選ばない事を想定していた…というより、準備段階でどれを誰に使わせたい、という想像が色々とあったのか、次々と玩具が割り当てられていく。女神達は持たされ、それから拘束を外される。要求の関係で、完全に解放された女神達だが、既に散々痴態をカメラやビデオで撮られている為、逆襲しようとは思わない。

 しかし、だからといってすぐに自慰を始めるような様子もない。最終的には従わされる、従わざるを得ないのは分かっているが、それでも能動的に玩具を使っての自慰を行うというのには全員強い抵抗があるのだ。

 

「ほらほら、恥ずかしいなんて今更でしょう?…あぁ、それとも使い方が分からないと?そういう事なら、まずは俺等でイかせて……」

「い、要らないわよそんなの…!」

「お?だったら早速やってもらいましょうかねぇ?」

 

 後ろに回り込み、オナホールを使わせようとした男の手から離れるノワール。ならばとその男はにやつきながらオナホールを渡し、まずはお前からだとばかりに他の男達の視線も集まる。

 

「の、ノワール……」

「…いい、わよ…やってやるわよ…どうせやるしかないんだから……」

 

 何か言いたげなネプテューヌに大丈夫だ、とノワールは視線を返し、恨めしそうな表情を浮かべながらもカメラの前へと歩いていく。そして、カメラに愛想の欠片もない睨みを効かせた後……オナホールを、一物へ当てがう。

 

「……っ…ぅ…」

 

 くちゅり、とローションを投入済みのオナホールと亀頭が触れ合った瞬間に零れる、卑猥な音。ぴくり、と小さく肩を揺らしたノワールだったが、平常心を保とうと意識を集中させながら、少しずつ中へ挿れ込んでいく。

 ノワールに渡されたのは、オーソドックスな非貫通ハンディタイプ。何の変哲もない…しかしだからこそオナホールを使っている、女神である自分が男性用の玩具で自慰をしているのだという認識をノワールにはっきりと持たせ、屈辱感からノワールの頬は赤く染まる。

 

「お、ずっぽり入ったみたいだな。けどオナホなんだから、挿れただけで満足してねぇで扱かねぇと、なぁ?」

「うる、さい…っ!そんなの、言われなくたって…分かって、るっ…わよ……ッ♡!」

 

 反論と共に、ノワールはオナホールを引き上げていく。内側のゴムヒダがぬるぬるぐにぐにとノワールの屹立した一物を擦り、カリ首が引っ掻かれ、ノワールは腰が前後に揺れてしまいそうになるが、何とか踏ん張りまた挿れる。挿れ、抜き、押し込み、引き上げ、音を立てながら一物を扱く。

 

「どうよ?そのまま手で扱くより、オナホ使ってオナる方が気持ち良いだろ?」

「ぜ、全然…っ♡!こんなのっ、ぐにぐにした中のラバーが張り付いてっ、手よりずっと密着状態になってるだけよっ♡!ローションで滑りが良くて…んぁっ…♡!…強く握ると、一層密着した状態で擦れるだけでっ…全然、気持ち良くなんてないんだからぁッ♡!」

 

 減らず口を、と男の発言を一蹴する…一蹴したつもりのノワールだが、声は上擦り、時折吐息が漏れてしまう。ぐちゅ、ぬちゅと音を立てながらの言葉も、明らかに何も感じていない者の言いようではなく、それを男達は嘲笑しながら、ネプテューヌ達は複雑そうに…しかし彼女の言動でほんのり頬を染め、ぴくんぴくんと肉棒を跳ねさせながら聞いていた。

 少しずつ、速度の上がるノワールの自慰。突き込めば奥が亀頭に押されて出っ張り、引き出せばローションと先走りの混じった粘液がぽたぽたと垂れ、オナホールがしっかりと使われる。否定的な言葉とは裏腹に、ノワールは入り口の穴から最奥までを、余す事なく使いこなす。

 

「ふーっ♡ふーっ♡こん、なのっ…こんなのぉぉ……ッ♡!」

 

 どんどんと漏れる吐息は荒くなり、艶かしさも増す。かく、かく…と少しずつ膝が外に開いていき、蟹股の様に変わっていく。

 所詮は玩具、それも自分で扱いているだけ。そんなものに負けてなるものか、とノワールは扱くオナホールを睨むが、見えるのは卑猥な音を立てながら出入りする自分の一物。それは自らを昂らせる要因となってしまい…ノワールは震える左手でもオナホールを掴む。負けない為、女神としての強さを誇示する為…そんな風に自分は言い聞かせながら、両手でオナホールを握って、更に強く、更に激しく扱いていく。

 

「ほん、っと…どうしようもっ、ぁひッ♡…ない程っ、貴方達は変態ね…ッ♡!こんな…ふひっ、ぃいぃん…ッ♡!ひ、人がシてるのを…見てっ、楽しもう…だなんっ、てぇぇ……ッ♡!」

「おいおい、こんなクソエロい身体した女神が全裸で揃ってりゃ、興奮しない方がおかしいっての。つか、嫌ならチンポも萎えるよなぁ?仕方なくやってるってなら、どうしてそんなにチンポがバキバキに勃ってるんだろうなぁ?」

「こ、これはっ…し、扱く為、よ…♡!どうせ、やらなきゃ別の事をさせようとしてくるでしょ…♡!だから、仕方なく…ん、ふぉっ…♡仕方なくオチンポフル勃起させてっ、オナニーしてるだけなんだから…っ♡!…そう、仕方なくよ…脚が開いてっ、腰ヘコしちゃって、両手で握って思いっ切り扱いてるのもっ、全部仕方なくやってるだけッ♡!んぉ"ひっ、ぃひぃいぃぃっ♡!」

 

 苦し紛れに発した言い訳。されどその言い訳が心の拠り所となり、免罪符となり、ノワールの振る舞いが崩れていく。仕方なく…そのたった一言に全ての理由を押し付け、一気にノワールは扱く事に傾倒していく。

 完全に蟹股となった脚の付け根、腰をガクガクと前後に揺らし、それに合わせて両手でオナホールを扱い扱く。亀頭を擦り上げるように挿れ、皮を引き上げ引っ張り出すように戻し、力任せのピストンで肉棒を磨き上げる。

 髪が乱れ、乳房も暴れ、誇りなど吐き捨てたような浅ましい姿になっている事を、ノワール自身は気付かない。その無様な姿をたっぷりと見られたまま、カメラに収められたまま、オナホールによって射精欲求は昂っていき……そして、決壊。

 

「くひゅっ、射精るっ♡オチンポ射精ちゃっ……ん"ひぉおお"ぉおぉぉおおぉっッ♡♡!」

 

 びゅくんっ、と半透明のオナホールの中へ勢いよく放出される白濁液。突き出た舌と共に漏れ出た…というにはあまりにも激しい嬌声が廃墟の部屋内に響き、完全に蟹股となった腰ががくがくと前後に揺れて震える。

 当然その様子も、男達の目やカメラに収められていた。快楽に歪む表情、ピンと勃った乳首、肉棒とオナホールの隙間から浸み出すローション混じりの精液…全てを余すところなく見られて、取られて、環視の中でノワールは床へとへたり込む。力が抜けたように、一物がオナホールへ刺さったままで。

 

「はっ…♡はっ…♡ほ、ら…これで、満足…でしょ……?」

「くくっ、やっぱ高飛車なやつが必死こいてオナってる姿はウケるよなぁ。…で、何終わったような顔してんだ?一回イったらそれで良いなんて、誰も言ってないんだが?」

「な……ッ!?」

「なーんて、な。まだ後八人も残ってるんだ、一回で許してやるからさっさと退いとけよ」

「あ、オナホはまだ預けといてやるわ。何だったら、隅でオナニー続行してもいいんだぜ?」

 

 一度冷徹な表情を見せた後、冗談だと性格の悪い笑みを浮かべて退くように言う男。簡単に騙されてしまった事への屈辱感からノワールは顔を真っ赤に染めるも、睨むだけに留めてその場から退く。

 ノワール、それにネプテューヌ達も気付いていた。今日は比較的男達の機嫌が良いと。そしてだからこそ、その機嫌を損ねないようにしなければならないと。損ねた結果、自分が損するならば構わないが、もし自分以外が酷い目に遭うとしたら…そう考えると、誰も迂闊な事は出来なかった。

 

「んじゃあ、次は……」

「……っ…!」

「お、目が合っちまったなぁホワイトシスターちゃんよぉ」

 

 びくり、と呼ばれたホワイトシスター…ラムが肩を震わせる。反射的にブランが抗議の声を上げ、ロムも何かを言いかけるも、それを制する男達の視線。如何に女神であろうとも…この場にいる限り、彼等と女神達の逆転した上下関係は揺るがない。

 数秒後、沈黙の中で反抗心と怯えを抱きながらもラムは自ら前に出る。自分が出なければ、庇おうとするブランやロムが何をされるか分からないと思い…ノワール同様男達を睨みながらも、オナホールを掴む。

 

「ふ、ふんっ。すぐに終わせてやるんだから…!…ぁ、ふぁ……っ♡」

 

 渡されたのは、カップ型の使い捨てオナホール。とにかくすぐに終わらせる、それだけを考えてラムはオナホールを近付け、亀頭を中に入り込ませる…が、それだけで一瞬動きが止まる。

 たっぷりと仕込まれたローションによりするりと通ってしまう入り口と、そこを抜けるとすぐに襲い掛かる密着感。強過ぎずゆる過ぎずの締まりが敏感な亀頭を刺激し、推し進めようとすれば亀頭が擦れて、早くもラムは感じてしまう。

 

「どうしたどうした?すぐに終わらせるんだろ?」

「と…とーぜん、よっ!こんなぬるぬる、気持ちわるい…だけっ、なんだか…らぁぁっ♡!」

 

 心ない煽りに反論するように、力を込めたラムは一息で肉棒をオナホールへと全て収める。勢い良く挿れた事で一気に刺激が走り、びくんとラムはへっぴり腰になってしまうも、何とか耐えてピストン開始。中から卑猥な水音を立てながら、擦り扱いて反り勃つ肉棒を出し挿れする。

 

「ふ、くっ…ばっか、みたい…っ♡こんな…ひゃっ、ぅあ…ッ♡…ことを、させて…喜んでる、なんて……っ♡!」

「別に俺達が正常だとは言わないさ。けど、お前等だってその馬鹿みたいな事をさせられて悦んでるんだから、結局俺等は同類って事さ」

「な……っ!?い、一緒にしな…ふきゅうぅぅうぅ…ッ♡!」

 

 引き抜く時はゆっくりと、押し込む時は勢いよく…意図的にしろ無意識にしろ、そんな緩急をつけて扱きながらラムは悪態を吐くも、にやりと笑った男は返答。ラムは同類という言葉に憤慨するも、その瞬間思わず押し込んだ状態の肉棒へ更にオナホールを押し付ける、亀頭から竿までを纏めて擦り付けるような刺激を与えてしまい、彼女は大きく前屈みに。痺れるような快楽と、こんな恥ずかしい姿を晒してしまっている事に、ラムの目尻には涙が浮かぶ…が、唇を噛んでピストンを続ける。早く終わらせる為だけに、ひたすら扱く。

 

「ラム、ちゃん…ぅ、ぅ……♡」

「くそっ…ラム……」

 

 もじもじと内股になる脚と、小さく揺れる白く小振りな尻。快楽混じりの声と共に、それを後ろから見る事になる女神達も平然とはしていられず、中でもロムは同じような内股となりつつ俯き赤面。隣のブランも、妹に何もしてやれない不甲斐なさに歯噛みをしながら悔しそうに視線を逸らす。個人差はあれど、全員が赤面しており…今もノワールの時も、怒張した一物が萎えるような気配はない。

 

「ふゃっ、ひぁぁっ、ぅあ…っ♡!ぬるぬるっ、して…♡ぐちゅぐちゅ、してっ…♡ジンジン、するっ…♡!抑え、られないぃぃ……ッ♡!」

 

 初めは手だけが、オナホール側が動いていたピストン。しかし少しずつ腰も動き始め、対照的に手の動きは遅くなり、気付けば今は手で持つオナホールの穴に向けて、腰が何度も動いている。絶え間なく突きと引き抜きを繰り返し、穴へと腰振りピストンを重ねる。

 幼い肢体の彼女故、肉が大きく揺れる事もない。しかしだからこそ、幼い少女が自身に不釣り合いな程いきり勃つ一物をオナホールで以って扱くという、背徳に満ちた魅力を曝け出し、見る者皆を昂らせる。それによる熱い視線を受ける事で、ラムの中の熱も増す。

 

「ほらほら頑張ってホワイトシスターちゃん。後ちょっとでイけるよ〜?そのぬるぬるオナホに思いっ切り射精したら、ただ手で扱くよりずっと気持ち良いよぉ〜?」

「ひぎゅっ、し、知らないっ♡そんなのっ、知らないんっ、だからぁ♡!あっ、あっ、ぅああぁぁっ♡!」

 

 知らない、知った事かと何とか言葉で否定するも、ラムは想像してしまう。このまま達し、中へ精液をぶちまける瞬間を。その時感じるであろう快楽を。何れにせよ射精するまでやらざるを得ないとはいえ、想像の有無は大きく…力任せの抽迭は、より小刻み且つ素早いものへと変わっていく。ラストスパートをかけるように、もう爆ぜる寸前なのだと示すように。

 びくんっ、びくんっと何度も震える肩と尻。秘部からは愛液が滴り、声も手すらも震え、きゅっと目を閉じると同時に下から突き上げるような腰使いで肉棒を打ち付け……精液が、迸る。

 

「ぁ、ダメっ、もうガマン出来なっ…い"ッ…ひゃああぁぁぁぁああぁぁあっッ♡♡!」

 

 加速する一方だった腰振りが急に止まった…かと思いきや、一物をオナホールの中へ挿れた状態から更に腰を突き出し、身体を仰け反らせるような格好となってラムは射精。かくっ、かくっ…と突き出した腰を震わせるように前後させ、その度に爪先が立っていく。

 カップ型のオナホール故に、外から中の状態は分からない。しかし身体を弓なりにさせるラムの姿やカップから溢れ出す精液を見れば…いやそれすら見なくとも、蕩けた表情や響き渡る絶頂の喘ぎだけでも、彼女が射精したのは明白だった。

 

「はきゅっ…ぅ、ぁ……♡」

「あーららぁ、幼女にはまだオナホでのオナニーは刺激が強過ぎたかねぇ?」

「犯しながら扱いて射精させた事だってあるし、今更じゃね?それともあれか、自分でやる分特に気持ち良い所を重点的に擦ったってか?」

 

 オナホールから手を離し、しかし肉棒には被さったままノワール同様にへたり込むラム。しかし一度気が抜けてしまった程度のノワールと違い、その後も暫く座り込んだまま。

 

「ま、何だって良いさ。おーい、動けるか?」

「まだ無理そうだなぁ…おいホワイトハート、お前姉なんだから運んでやれよ」

「……っ…言われなくても、そのつもりだ…ッ!」

 

 侮蔑するようにそう言いながら、ラムの背後に進んだブランは彼女をゆっくりと抱え上げる。見上げるラムの顔は赤く…オナホールが被さったままでありながら、依然反り返り倒れる気配のない肉棒が目に入った事で、ブランも自身の一物をびくりと震わせていた。

 

「さぁって、三人目は…そうさなぁ、今は活発な方のロリだったし、今度は大人しい方のロリにするか?」

「連続で、か?…いや、連続だからこそ、イき方の違いとかがよく分かるかもなぁ」

「……っ!」

 

 下賎なやり取りの中で白羽の矢が立った少女、ロムの肩がびくりと震える。直前に双子の妹、ラムが快楽によるものとはいえすぐには立てない程にへたり込んでしまったのを見たばかり故に、その表情には怯えの色が浮かんでおり…しかし誰かに呼ばれるよりも、仲間達から声をかけられるよりも早く前に、カメラの正面に出る。

 

「おっ、やる気じゃねぇか。姉…いや、妹だっけ?…まぁいいや、双子の片割れが頑張ったんだから、自分も尻込み出来ないってか?それとも…興奮、しちまったか?」

「…………」

 

 最低限の敬意もないような発言に対し、ロムは完全な無言。心の奥からの恐怖を懸命に抑え、逃れられない恥辱に臨む彼女に男達は肩を竦め、選んだオナホールをロムに持たせる。懸命に堪えているのが伝わってくるからこそ、早くその気丈さを崩してやろうと思いながら。

 

「…ぇ……?…これ、って……」

「そこの面を見りゃ分かるだろ?ほら、早くやれって」

 

 ロムが渡されたのは、これまでよりも大型のオナホール。外見からして違うそれにロムは戸惑うが、理解を男達が待つ筈もなく、ロムは両手でオナホールを持って挿入。ずぷぷ…と反り勃つ一物を、上からオナホールが咥え込み…根元まで一物が挿し込まれたところで、ロムはオナホール表面のあるボタンを押す。

 

「ふぇ…っ!?な、中で動い…んひゃうぅぅうッ♡!?」

 

 直後、ロムが抱いたのは違和感。ただ表面のボタンを一つ押しただけ。それ以外は何もせず、当然オナホール自体は動かしていないのにも関わらず、前後に動かしたような刺激が走り…次の瞬間、ロムは驚愕混じりの嬌声を上げる。だが、それもその筈。違和感などではなく、本当に動かしていないオナホールの中で肉棒が激しく扱かれ始めたのだから、驚きのままに喘いでしまわない訳がない。

 

「な、なにっこれぇ…っ♡!何もしてない、のにっ…中で、ごしごし…ってぇぇ……っ♡!」

「何ってそりゃ、電動オナホだよ。何もしなくても勝手にイかせてくれるんだ、嬉しいだろ?」

 

 不意打ちの刺激に腰が引け、オナホールを両手で持ったまま深く前屈みとなるロム。その情けない格好ににやにやとしながら、男達はロムに伝える。単純にそのオナホールの正体を。端的に、これから起こる事を。

 そしてその言葉通り、何もせずともオナホールの内側は動き、扱く。穴が前後し、ヒダが肉棒を擽り、無機質で無遠慮な刺激が襲う。ロムが震え、声に艶かしさを…幼い体躯には不釣り合いな淫靡さを籠らせようとも、一切合切関係なしに。

 

「ひゃっ、うぅ…♡くぁっ…んひぃぃっ♡!は、速くなったり、遅くなったり…してっ……ぁ、え…?…あっ、やっ…ふきゅうぅううぅぅっッ♡!」

「おいおいマジか、ビクついた拍子に別のボタン押してんじゃねぇか。女神様はやっぱり運が良いんだなぁ」

 

 ビクついて仰け反り、刺激で前屈みになり、またビクついて反り…とロムは前後を繰り返す。勢いの変わるピストンにはまるで慣れる事が出来ず、まるで誰かの肉棒を受け入れているこのように腰が揺れる。

 そんな中、不意に触れてしまった一本の指。すると次の瞬間、前後のピストンは止まった……かと思いきや、その直後には新たな刺激が一物を襲う。亀頭を、竿を荒々しい振動が襲い、これまでとは全く違う刺激にロムは大きく反り返る。

 

「だめっ、ナカでもみくちゃに…ぴゃあぁぁああっ♡!」

「ぅ…ロム、ちゃん……」

 

 ピストン同様振動もまた容赦なく、無機質な刺激がロムを翻弄。ぴったり張り付くように締まるオナホールの高速振動は、まるで一気に肉棒全体を満遍なく擦られているよう。ここまでは仰け反りと前傾姿勢が交互に繰り返されていたが、振動となってからは大きく前傾姿勢になったまま動けず、ただビクビクも震えて悲鳴の様な嬌声を上げるばかり。

 本来玩具は道具であり、使われる側。にも関わらず、その道具に勝手に動かれ翻弄されるさまを、少しばかり落ち着いた…しかし肉棒は反り勃ったままのラムが、食い入るように見つめていた。それと同時に、ラムは内股を擦り合わせており…その様子は、先程のロムと瓜二つ。オナホールによる自慰を行なっている女神だけでなく、その姿を見つめる女神達の落ち着かない様子も、男達は見て愉しんでいるのだが…ラムの時も今も、女神達は誰もそれに気付いていなかった。

 

「止め、なきゃ…こんなのっ、たえられな……ひぎゅッ♡!?あ"っ、な、なんれぇぇえぇ…っっ♡!」

 

 勝手に動くが故に、抑えが効かない。その恐ろしさから、ロムは止めるという選択こそ出来ないものの、少しでも刺激が弱まるようボタンを押…そうとしたが、そこでまた身体がビクつき、押す位置がズレる。結果、望み通り振動は止まるも、代わりに始まったのは強烈な吸引。たっぷり刺激された後での、根元から根刮ぎ吸い上げるような吸引は凄まじく、前屈みから遂にロムは膝を突く。

 ほんのり膨らみがある程度の胸でぷっくり勃った乳首と、口から垂れて顎を伝う涎からも、ロムへ許容範囲を遥かに超えた快楽が押し寄せている事は明白。快感が極限まで高まる直前、最後に残った思考力でロムはオナホールを抜こうとするも、力強い吸引を前に快楽で震える身体の力など通用せず、むしろ引っ張る形となった事で、最後の一押しとなる力を加えてしまい…迸るのは、煮え立つ快楽。

 

「ぴぎゅ…ッ♡!ぁッ、くるっ、イっちゃ……ぅひぁああぁああああぁぁああっッ♡♡!」

 

 柔らかい何かを踏ん付けたような、珍妙な悲鳴を上げた次の瞬間、がくがくと腰を揺らした後にロムは精液をオナホールへ吐き出す。尿道の中まで吸引が及び、精液までも吸い出されているかのような鮮烈で強烈な快楽が迸り、思考もオナホールの中も真っ白に染められていく。

 だが、達したとしても電動オナホールの刺激は止まらない。そもそも判別機能などない為に、達した瞬間もその後も吸引は続き、射精直後の敏感な肉棒へ無常な快感の追撃を与える。

 

「──ッ♡!〜〜〜〜っっ♡!」

「おっ、連続イきしてるんじゃね?幼女のアヘ顔はやっぱ違うってな」

「くくっ、確かに双子を連続させたのは正解だったわ」

 

 声にならない嬌声の叫びをロムは上げるも、男達はそれをにやついた顔で嘲るばかり。当然、他の女神が止めに入る事は許されず…ロムが吸引から解放されたのは、男達が十分に見て楽しんだ後だった。

 

「ただオナるのを順番に見たってしょうがないと思ってたが…やっぱ元がエロい身体してる分、何やらせてもエロくなるもんだな」

「似たような事はこれまでもしてきたし、今更だろ。そんな事より次だ次、次は誰にさせてやろうかねぇ?」

 

 駆け寄ったブランやラムに支えられ、ロムもこれまでの二人と同じようにその場から離れていく。先に電動オナホールの電源は切られている為、これ以上の刺激を受ける事はなかったが、凄まじい責めで先端から根元まで敏感な状態になってしまったロムの一物は、軽く擦れるだけでも肩が震える程の快楽を抱いてしまっていた。

 離れるロム達には目もくれず、男達は次にやらせる相手を吟味。じっくりと、舐めるように残る六人を眺めていき…選ばれたのは、ロムやラムとは対極の女神。

 

「おっほ、やっぱいつ見てもデカパイの美女にチンポ生えてる姿は格別だな」

「勝手にそう思っていればいいですわ…」

 

 抗議をするでも睨むでもなく、選ばれたベールはただ前に出る。早く終わらせる、ただそれだけを考えて、ベールは男からまた別のオナホールを受け取った。…否、受け取ろうと思っていた。だが……

 

「な……ッ!?」

 

 一体どんな物を渡されるのか。そう思っていたベールは、差し出された存在に、オナホールに絶句をする。

 それは、一言で言うなら胴体であった。勿論本物の、生身の胴体ではない。あくまで胴体を模したものだが…それでも先の三人の物より遥かに大きい、単なる穴の延長とはかけ離れたオナホールに、ベールの静けさが崩れるまでは殆ど時間がかからなかった。

 

「こ、これでしろと言うんですの…?」

「それ以外何があるってんだ。何だよ、ここにきて尻込みか?胸もケツもデカい癖してビビってんのか?」

「……っ…貴方達の下劣さに、呆れていただけですわ…」

 

 自らの肢体に自信を持ち、それを魅惑という武器でもあると思っているベールだが、下品極まりない男達の劣情を向けられれば、当然抱くのは不快な感情。されど突っ撥ねる事も出来ず…ベールは胴体状のオナホール、所謂トルソー型のオナホールを両手で構える。まるで本当に挿入するような、後ろから挿れるような光景に、思わずベールは生唾を飲み込み…しかし冷静さを失うものかと心の中で自分に言い聞かせつつ、ゆっくりと突き挿れる。

 

「く、ふっ…ん、んっ……♡」

 

 亀頭から順に、肉棒がオナホールの中へ入っていく。飲み込まれるように、下腹部と臀部を模した部位の内側へと沈んでいく。

 中はこれまで同様ローションで満たされており、滑り良く…それでいて擽るように一物を擦る。視覚と触覚、二つの刺激から興奮を唆られながらもベールは奥まで一物を進ませ、最奥に触れたところで今度は引く。オナホールを前に出す形で抜いていき、そこからじゅぷじゅぷと抽迭開始。

 

「やっぱこのタイプのオナホは、マジでヤってるっぽく見えるよなぁ」

「頭も四肢もないせいで、大分グロいプレイにも見えるけどな」

「や、止めろよお前…そう言われると、途端にそれっぽく見えてきちまうじゃねぇか…」

 

 自慰を行うベールの前で、男達が交わすのは彼女よりもオナホールを注目した会話。自分から意識が逸れている反面、自分よりただの玩具に注目が向いているという事に対してベールが抱くのは、複雑な感情。

 しかし心でどう思おうと、感じる刺激は変わらない。ベール自身、視覚的に玩具ではなく人としているようだと思ってしまっているが故に、先の三人より高揚は早く、次第に速度が上がっていく。オナホールの動かし方が、速く、尚且つ力強いものに変わっていく。

 

(幾ら人の、女体の形を模しているといっても、所詮は玩具。…そう、分かっていますのに…頭では理解、してますのにぃいぃぃ……っ♡!)

 

 オナホールが腰にぶつかる衝撃で、小さく跳ねて揺れる乳房。小さくと言えども十分過ぎる程にある乳房の膨らみはたぷんと跳ね、身体に当たる度に軽く潰れてはまた跳ねる。屹立した乳首も乳房の揺れに合わせてその向きを変え…そんな双丘の躍動も、少しずつ激しくなっていく。

 ビリビリと、痺れるような一物の快楽。ローションたっぷりの穴で扱く…ただそれだけでも鋭敏な女神達の一物にとっては鮮烈な刺激となるが、ベールの場合はそれだけに留まらない。玩具相手とはいえ、見世物にされているとはいえ、これまで一度たりとも挿れられる事はあっても挿れる事はなかった…即ち未だ童貞であるベールにとって、自身が挿れる側であるような行為には、過剰な程の興奮を禁じ得なかった。

 

「ふっ♡ふぉっ♡くはぁあぁん…っ♡!わたくしがっ、こんな…こんな紛い物のっ、行為でぇぇ…ッ♡!」

 

 そしてそれは、他の女神も同じ事。全員が挿れる快楽、未知の快感を想像し鈴口へ切なさを募らせる中、胸に負けず劣らず豊満なベールの尻肉も揺れ始める。自分でも気付かぬ内にベールは腕だけでなく腰も振り始め、オナホールを迎え撃つように刺突を始めた事で、よりトルソー型オナホールと性行為をしているような姿を全員に晒す。

 乳房は跳ね、尻肉も揺れ、柔らかな肉同士がぶつかり合って乾いた音を響かせる。肉棒では濡れた卑猥な水音を鳴らし、快楽を必死で我慢するような、蕩けかけた表情とは裏腹に、獣の様な荒々しさを持った腰振りを周囲に見せ付ける。本来なら持たず、置いて使うトルソー型を難なく動かしているのは女神の膂力故か、それとも肉欲故か…何れにせよ、ベールは快楽の坂を駆け上がる。

 

「ぁっ、射精るっ♡射精てしまいますわッ♡ぬるぬるの穴にっ、キツくてオチンポに密着するっ、まるで……」

「ああ、射精しろよ。まるでマンコみたいな『オナホ』の穴によ」

「……──ッッ♡!あっ、あ"ッ、あぁぁ…っ♡!」

 

 見えずとも分かる、大きなオナホールの中でびくんびくんと跳ね回る肉棒。擦れては跳ね返り、その先でまた擦れて跳ね返されを繰り返す事で、自ら呼び寄せてしまう快楽の波状攻撃。その快楽に耐えかね、つ…っと涎を垂らしながらもベールがそのまま射精へと至りかけたその時、聞こえたのは男の言葉。嘲りに満ちた、現実を突き付ける言葉がベールに突き刺さり……しかし、所詮はただの玩具に過ぎないオナホールに、まるで本気であるかのように腰を振りたくっていた。その現実が、恥辱が、性奴隷として屈辱の快楽を味わい続けてきたベールへの最後の引き金となり、怒張した肉棒から精液が吹き出す。

 

「くぉひぃいいいいぃい♡!お"ぉッ♡ぉお"ぉぉッ♡!オナホに射精、しちゃってますのぉおおぉぉッ♡♡!」

 

 ばちゅんっ!…と一際大きな音を立てての、腰の打ち付けからの射精。蟹股且つ爪先立ちという、上品な言葉遣いとはかけ離れた格好でベールは精液をオナホールへ注ぎ込み、腰を振り抜いた衝撃で乳房をボールが如く躍動。更には艶のあるポニーテールも大きく揺れ、全身で動きを見せながらベールは射精姿を晒す。今の自分は何をしているか。快楽に痺れた思考はそんな事すら喘ぎと共に漏らしてしまう。

 

「ふ、ひっ…ま、まだ射精てますのぉぉ……♡」

「おーおー、これまた発情した動物みたいに射精しちゃって…これが上品な女神様の正体、ってか?」

「こりゃもう、エロいから発育も良くなったって事かもしれねぇなぁ…」

 

 へこへこと腰を振り続ける、腰が勝手に前後してしまうベールの浅ましい姿を見て、男達はにたにたと笑い合う。脈打つように、ごぷっ、ごぷっ…と精液とローションの混ざり合った液体が肉棒と穴の隙間から溢れ出し、漏らしたような水溜まりをベールの足元に作っていく。

 これまでの三人と違い、崩れ落ちる様子はベールにない。しかしそれはしっかりと立っているのではなく、絶頂時の蟹股姿で身体が強張ってしまっただけである事は誰の目にも明らかだった。

 

「ここまで四人、次で折り返しだな」

「ほらほら、エロ女神同士オナニーを見て興奮してんだろ?オナホ使わせてやるってんだから、我慢しないで次は自分がしたいです〜、って言いに来いよ」

「ふん……誰がそんな事、するものか…」

「何でもかんでも、自分達の思い通りになるとは思わない事ね…」

 

 さあ、次は誰にするか。ゲームか何かを選ぶような感覚で話す男達に対して、女神様は身体の火照りを忘れられない。四人もの自慰を見せられ、喘ぎ声を聞かされ、雌の匂いと精液の生臭さを嗅いでしまっている残りの女神達の一物は、早くしてほしいとばかりに怒張し続け…それでも気力を掻き集めて、イリゼとネプテューヌが言葉を返す。

 ネプテューヌの言葉の裏には、もう長い間男達の思い通りになってしまっている、という不甲斐ない…しかし否定出来ない事実があった。だからこその、何でもかんでもという言葉。せめて、ほんの少しでも、男達の思惑に反したい…そんな思いがある一方、既に残りの自分達も、同じように無様な姿を晒す事は避けられないのだと感じながらも、強要されるオナホールでの自慰は続く。



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淫欲に成りし性奴隷 23

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・パープルハート ホワイトハート オリジンハート パープルシスター ブラックシスター

内容・ふたなり オナホール 自慰 撮影


 自慰…それも仲間や男達の見る前で、カメラの前で、オナホールを使っての自慰強要。誇り高き女神達のプライドを真っ向から穢すような行為を、女神達は男達に強いられた。

 拒絶する事など出来よう筈もなく、見世物にされると分かっていながらも、行うしかない恥辱の行為。ノワールを皮切りに、ラム、ロム、ベールも続き…当然まだ、終わらない。男達の指示により、次の女神がカメラの前へと立たされる。

 

「…っ、ふ…ん、んっ…んぅっ……♡」

 

 ほんのりと熱を帯びた、漏れ出るような吐息。その吐息と共に聞こえるのは、ぬちゅぬちゅという卑猥な音。そしてその音の発生源、肉棒の反り勃つ下腹部では何度も白く滑らかな手が前後し…ネプギアが、肩と腰をびくっと震わせる。

 五番目として、ベールの次に選ばれたのはネプギア。紅潮する顔を見せたくないと下を向いていた彼女だったが…声や身体の反応で、感じている事は一目瞭然。

 

「どうよ?用意した中じゃ比較的安もんだが、これはこれで手の感覚が伝わってきて悪くねぇだろ?」

「そ、そんなのっ…知り、ません…っ♡!」

 

 まるで同じ嗜好を持つ同性へ話すように、一人の男がネプギアの扱きを見ながら軽い調子で声を掛ける。それへ突っ撥ねるような言葉で返すネプギアだったが、快感に声は震えており、知らないという言葉の説得力など全くの皆無。

 そんなネプギアが渡されたのは、これまでのように形が決まっている物ではなく、亀頭に被せた状態で引っ張る事により伸び、手での自慰の延長を行えるようにするオナホール…俗に言う、エッグ型のオナホールだった。

 亀頭から根元へ、手を引く度に伸びては怒張した一物へ貼り付き覆い隠し密着感と内側の細やかなヒダ、それにぐにぐにと形が変わっては一物を刺激する外見でネプギアの快楽を喚起するエッグ型オナホール。少しずつだが快楽は増し、ネプギアは爪先立ちへ、腰の引けた前傾姿勢へと変わっていく。

 

(これっ、凄く変な感じ…よく分からないものでシてるみたいで、嫌な筈なのに…なのにっ、感じちゃうよぉぉ…っ♡!)

 

 卵の様なゴムの物体を伸ばしては縮め、伸ばしては縮めと繰り返しながら、熱く滾る肉棒を扱く。ただでさえ行為と状況が屈辱的だというのに、使っている物が一見何なのかすら分からないようなオナホールであるが故に、ネプギアは気持ちなど乗る筈がない。だというのに興奮し、高揚する自らの身体にネプギアはやり切れない思いを抱きながらも、肉棒を扱く手は止めない。無論それは、止める訳にはいかない為というのもあったが…オナホール越しとはいえ、本来あり得ない筈の男性器に触れ扱く事が、彼女や女神達にとっては最早慣れてしまった行為だという事を示してもいた。

 

「くぁ、ぁん、ふぁぁ…っ♡!こ、これ…このまま、最後まで…するもの、なんです…か…?」

「お?もしかしてもう射精しそうな感じ?はっ、何だよ今日は早漏じゃん」

「ち、違います…♡!聞いてる、だけ…です…っ♡!」

 

 もうなのか、と男の一人が煽るように言えば、ネプギアは更に顔を赤くしながら否定。こんな事なら訊かなければよかったと後悔するも後の祭りであり、悔しさ恥ずかしさをぶつけるようにオナホールを、間接的に自らの肉棒を握り締める。

 奇妙な形状である為、これは中に射精までしていい物なのかとネプギアは思ったのだ。そして男達がそれを止めなかった事で理解したネプギアは、握り締めたまま上から下へ素早く一擦り。だがそれにより一層オナホールが密着し、擦れる刺激が増大した事で、結果男達に喘ぎ声を提供する形になってしまう。そうしてやはりネプギアは後悔するが…これも、後の祭り。それどころか、駄目だと思いつつも感じた快楽の強さから目を逸らし切れず、ネプギアは強く握ったまま扱きを続ける。

 

「くくっ、ゲルかジェル状のモンスターにチンポ弄られてるみたいだな」

「あー、確かに。だったら今は差し詰め、それを必死に引き剥がそうとしてるけど、取れずにアヘる女神様ってとこか」

「……っ♡!(そ、そんな事…そんな事言われたら、想像しちゃう…ぐにゅぐにゅのモンスターにオチンポ襲われてる自分を想像しちゃうぅうぅぅ…っっ♡!)」

 

 掌に収まってしまう、普段なら軽く握り潰して終わりであろう矮小な存在に、張り詰めた肉棒を好き勝手に弄くり回され、なす術なくよがる自分。そんな姿を想像してしまったネプギアは一層身体が熱く火照り、カクカクと腰が情けなく揺れる。頭の中で繰り広げられる、屈辱の敗北快楽に合わせるように、伸ばしたオナホールを竿に擦り付け、割れ目から愛液を垂らしながら腰を前後に振りたくる。

 痺れるような刺激と快楽。そして感じるのは、二つの視線。一つは男達の下卑たもので…もう一つは、背後からの熱い視線。

 

「ネプ、ギア……♡」

「あっ、んぁっ♡ゆ、ユニちゃ…ひぉ"ぉおぉぉ…ッ♡!」

 

 振り向かずとも分かる熱い視線と、同じように熱を帯びた、吐息の様な声。それを耳にしたネプギアは、更に想像してしまう。無様を晒す自分を、ユニに見られている光景を。そんな自分を見て、ユニが自分と同じように一物をそそり勃たせている姿を。

 それが最後の…それでいて最大の一押しとなったように、ネプギアはオナホールを引き延ばしたまま、捻るように擦り付ける。そこから戻し、抜ける寸前まで縮め、次の瞬間目一杯の力でエッグ型オナホールを擦り降ろし……煮え滾る熱が、弾ける。

 

「ぉ"ほっ♡射精るっ♡!こんなオナホールで気持ち良くなって、イかされちゃうぅううぅうぅぅっッ♡♡!」

 

 びくんっ、と突き上げるように一際大きくネプギアが腰を出した瞬間、引き伸ばされ薄くなったエッグ型オナホールの先端に、亀頭を包むゴムの膜に、勢い良く膨らみが発生する。同時にネプギアの艶やかな…彼女には似付かわしくない下品な喘ぎが部屋内に響き、そのままがくがくと脚を揺らす。

 ネプギアがどれだけ射精をしたか。どれ程の勢いを持つ射精だったか。それはオナホールの膨らみを見れば一目瞭然であり…肉棒に、その先端に視線が集中していく今の状況に対し、ネプギアは恥辱と共に言いようのない悦楽を感じてしまっていた。

 

「んはっ、ぁあっ……♡」

「おいおい見ろよ、オナホってかコンドームみたいになってんじゃねぇか」

「使い捨てタイプだし、ある意味近いもんだろ。にしてもほんと、女神の射精量は凄ぇよなぁ」

 

 脱力し、握る力の弱まったネプギアの手からオナホールは離れ、そのまま縮んで肉棒から抜ける。床に落ちると中に溜まった精液が撒き散らされ…その品のない光景を男達は笑う。

 

「んじゃ、次は……」

 

 順番などは決まっておらず、ただその時々の男達の気分で、次に辱められる女神が決まる。そして選ばれたのはイリゼであり…遠慮のない、舐め回すような目で全裸の肢体を見られる感覚を味わいながらも、選ばれたイリゼはカメラの前に向かっていく。

 半ば放心状態のネプギアに声を掛け、気遣い下がらせてからカメラを見るイリゼ。そんな彼女に渡されるのは、一見普通の、ハンディタイプのオナホール。

 

「……これ…?」

「うん?何だ不満か?使いたいオナホがあるってならそれを……」

「そ、そういう訳じゃない…!それにどうせ、何を使ったって大概は同じ……」

「同じ、ねぇ…」

 

 電動の様に特殊な物を除けば、結局感触としては同じようなものなんだろう。そんな風に言うイリゼに対し、ある男が含みのある呟きを返すが、それ以上の事は言わない。イリゼもこれを確かめるだけの価値を感じず…オナホールを、構える。

 口の部分がやや膨らんだ形状のオナホールを右手で持ち、生唾を飲み込む。そして触れさせ一物が跳ねないよう気を付けながら、上から下へ降ろしていく。

 

「くぁ、んっ…♡ふ、く……っ♡」

 

 亀頭から竿へと、順に広がる性の快楽。たっぷりと詰められたローションは挿れるだけで溢れ、たらたらと竿を伝って下腹部に、内股へと垂れて落ちる。

 そのまま根元まで降ろしていき、オナホールの口が腰に触れる、オナホールに完全に咥え込まれる形となったところで、イリゼが漏らすのは深い吐息。肉棒から登ってきた快楽を吐き出すような、ほぅっとした吐息を漏らし、今度は下から引き上げる。良く締まる口の部分に吸われるような刺激を感じながら、その刺激で腰が引けてしまいそうになりながら、亀頭の最も膨らんでいるところまで引き上げ、一往復からの抽迭開始。

 

(何、この感覚…ただ扱かれるより、ずっと刺激的…だけど、何か…違う…んんっ……♡)

 

 そう易々と無様を晒してなるものか、とイリゼは脚に力を込め、快感で開いていくのを押し留める。まだ始めたばかりという事もあり、快楽に負ける事はないイリゼだったが、余裕がある分オナホールの事を、その感覚を考えてしまう。

 中程までは、包み込むような感覚。その先へ進むと途端に締まりが強くなり、ギチギチと亀頭を締め付ける。引き抜こうとすれば、入り口の部分も吸い上げるように竿を刺激し…しかし何よりイリゼを惑わせるのは、中でうねる柔らかい何か。その時々で撫でるように、絡み付くように一物へと触れる何かは、感じる快楽を一段階押し上げ、気にしたイリゼの意識を離さない。

 

「ふっ、ぁあ…っ♡!や、やっぱりこれっ…中でっ、少し肉厚な何かが動いて…ひゅぐぅぅ…ッ♡!」

「やっぱ気になるか?そうだよなぁ、だってそれがそいつの魅力の一つだもんなぁ」

「だ、だから気になるなんて…ぁひっ、いぃ…ッ♡!…言ってな……」

「まあそう意地張るなって。……フェラホール、っていうんだよそいつは。どういう意味かは…分かるだろ?」

「……!」

 

 近寄り、イリゼの肩に手を置き、わざわざ耳元で囁く男。それを聞いた瞬間イリゼは目を見開き、オナホールで…フェラホールで扱く手がびくりと止まる。

 言われたイリゼは想像する。ベールが後ろから犯すのを想像したように、フェラ…即ち口で奉仕させる、或いはされている姿を。口で包まれ、喉奥で締め付けられ、そして…うねる舌で舐め回されている肉棒を。

 

(う、そ…じゃあ、口って…口でも、こんなに気持ち良いの…?…いや、違う…これは玩具だから、本当は…本当の口に入れた時の快楽は、きっともっと……♡)

「おいおい、手ぇ止めるなって。それともあれか?自分はもう出来ません、ごめんなさ〜いってか?」

「なっ、ち、違っ…別に止めてなんか…んひょおぉおぉぉっッ♡!」

 

 期待にも似た思考が巡る中、イリゼの意識を引き戻す男の言葉。それに反発するように、イリゼは止めていた手を勢い良く動かし…次の瞬間、これまでとはまるで違う、剥き身の嬌声が部屋内に響く。

 イリゼは驚いていた。思わず上げてしまった嬌声に。その嬌声を引き出した、肉棒を駆け抜けるような快楽に。それは想像し、頭の中がそのような『気分』になってしまったからなのだが…分かったところで、どうにもならない。既に五人もの自慰を見せられたイリゼに想像を抑圧するだけの理性はなく、快楽に引き込まれるように手が動く。口を犯す自分を想像しながら、フェラホールを動かし扱いてしまう。

 

「あっ、やっ、止まらない…っ♡!これっ、玩具なのに…本当に吸われてっ、舐められてるみたいで…止まらないのぉおおぉッ♡!」

 

 早々に両手持ちとなり、その両手でフェラホールの位置を固定し、イリゼは打ち付けるように腰を振る。ベールに次ぐ巨乳と肉感たっぷりの尻肉が揺れ、開き始めた脚も相まって加速度的に淫猥なさまを晒していくイリゼだったが、そんな事は気にしていられない。強く振れば振る程衝撃でうねり絡み付くフェラホールの気持ち良さに、駄目だと思いながらも酔い痴れてしまう。

 

「ふほっ♡あっ、ほっ、ひぃぃいぃッ♡!」

「知った途端にこれとか、どんだけ挿れてみたかったんだよ。そのエロい身体は挿れるよりずっと挿れられるのに向いてるのによぉ」

 

 心無い男の侮辱も聞こえていないようで、イリゼは表情を歪ませながら、淫らな声を上げながら扱き続ける。腰を振り、紛い物の口へと脈打つ一物を打ち付け擦る。

 激しくすればする程に、奥の締まりを感じられる。舌を模したゴム製の部位が絡み、擦れ、裏筋をゾクゾクとした刺激が乱舞。喜ぶように穴の中では一物が跳ね、胸や尻は腰振りに合わせて淫らに躍動し…そのさまは、まるで男達を誘惑する踊りのようだった。蟹股中腰の、何とも浅ましく情けない踊りそのものだった。

 

「ん"ぉッ♡イくっ♡!オナホでっ、フェラホールでイくぅぅっッ♡!」

 

 否が応でも感じる、背筋を駆け上がる、絶頂の予兆。しかしイリゼにそれを耐えるつもりはない。逡巡すらなくイリゼはそのまま達する事を選び、達したいと望み、目一杯の力で自らの肉棒を扱き上げる。オナホールに一物を飲み込ませ、掻き回し、偽物の口を犯し媚びる。

 尿道から亀頭まで、一分の隙もなく快楽の痺れが掌握する。その瞬間、そうなった瞬間、イリゼは斜め上へと腰を突き上げる事で根元まで突き込んだ一物を擦り上げ……絶頂に、至る。

 

「ひぎゅぅぅんっ♡!射精るっ♡射精るぅうぅぅっッ♡!腰突き上げて射精ちゃうのぉおおぉおぉぉッ♡♡!」

 

 腰を突き上げ、両手でオナホールを腰と肉棒に押し付け、身体を仰け反らせながら射精。どくんっ、どくんっと精液が噴き出て肉棒が暴れるのを感じながら、イリゼは絶頂感で悲鳴の様な嬌声を上げる。

 躍動していたこれまでとは対照的に、小刻みに震えながらも仰け反ったまま動かないイリゼ。全身を駆け抜ける快楽にイリゼは身体を動かす事が出来ず、絶頂感が余韻に変わる瞬間まで、イリゼの爪先立ちで腰を突き出した不恰好な姿は続いていた。

 

「はっ…はっ…んぁんっ…♡!」

「くくっ、気持ち良かったですって宣言してるような顔だな。ほんと、このアヘ顔を公開してやりたいぜ」

「ビルのヴィジョンに映し出すとか出来たら、くっそ興奮するよな。そうなったらもう終わりだよなぁ?女神様」

 

 余韻の中で内股となり、イリゼがゆっくりとオナホールを抜いていく中、男達はにやにやとしながら言葉を交わす。痴態の公開は彼女達にとって…否、誰であっても致命的であり、それを材料に脅された結果今の彼女達がある以上、その会話にネプテューヌ達は誰も文句が言えなかった。何とか取り繕ってはいるものの、もし本気になられたら…と内心戦々恐々だった。

 そうしてまた、次の女神に順番が移る。抜いた肉棒にべったりとローションや精液を付着させたままのイリゼが下がり、代わりに前へと呼び出される。

 

「…さっさと選べよ」

「まぁ焦るなって。ホワイトハート様にぴったりなオナホが何か、俺達がじーっくり探して……っと、これなんか良いんじゃねぇか?」

「んな…っ!?て、テメェ……!」

 

 目を合わせる事すらせずに、吐き捨てるように言うブラン。次の対象として選ばれたブランに対し、どのオナホールを使わせようかと男達は吟味をしていき…その中で、一人の男が声を上げた。そして彼の持ち上げた玩具を見て、ブランは目を見開く。

 

「んん?どうかしたか?理由をちゃんと言ってくれれば、別のに替えてやったっていいぞ?」

「ははっ、お前は優しいなぁ」

「……っ…クソが…ッ!」

 

 にやつきながら『それ』を間近で見せ、わざとらしく男は言う。しかしブランは怒りを露わにした目で男達を見るも、変更を望む事はなく、引ったくるようにしてそれを持つ。

 二つの大きな膨らみが特徴的なそれは、オナホールでありながら穴がない。挿れるのではなく膨らみに挟んで扱くタイプのオナホールであり……それが胸を模している事は、誰の目にも明らかだった。

 よく言えば慎ましい、悪く言えば平坦に近い胸のブランにとって、豊満な胸を象ったオナホールなど煽られているも同然の事。されど変更を望むのは、更なる恥以外の何物でもなく…その怒りをぶつけるように、半ば押し付けるように疑似谷間へと肉棒を突っ込む。

 

(けっ…ただ挟むだけの、何がいいってんだ…こんなもん、こうして…こうして……ッ!)

 

 挟んだブランは両手でしっかりと密着させ、抉るようにして肉棒を、腰を動かし始める。荒い腰使いで力強く一物を出し挿れし、壊してしまっても構わないという思いでずりゅずりゅと擦る。

 当然そうする事で感じるのは、柔らかな感触。ハリがあり、しかし弾き返すのではなくしっかりと包み込んでくれるような感触は、性的快楽関係なしに心地良く…されどそれも、ブランにとっては不愉快な感覚。コンプレックスだからこそ、心地良さが彼女には悔しさや腹立たしさに繋がってしまう。

 

「おっほ、滅茶苦茶胸オナホにがっついてんじゃん。もしかして、気に入っちゃった感じ?」

「うっせぇんだよ…ッ!誰が、こんなっ…馬鹿みたいな道具を、気に入るってんだ…ッ!く、ぁぁっ…この、この……ッ♡!」

 

 愉快そうな男の言葉を一蹴し、いっそ恨みすら感じさせる睨みをオナホールへと効かせてブランは一物を擦り上げる。斜め上から亀頭を突き刺し、亀頭と裏筋で谷間を抉るように擦り、荒々しく抜いては再び亀頭で打つ。そんな怒りのピストンをぶつけるブランだったが、どんな感情であろうと擦れば、扱けばそれは刺激となり、快楽が肉棒の全面に募る。

 

「ぁふっ♡ぅひぁッ♡こんな…こんなの、にぃぃ…ッ♡!」

 

 無論それを、ブラン自身も感じている。そして負けるものかと歯を食い縛り、大きな双丘に指を食い込む程力を込めて耐えようとするも、そうすれば自然と肉棒にかかる圧力、肉棒と乳房との密着度合いも増すのであり、その状態での抽迭はより強い快楽となってブランを襲う。感情が感情故にペースを落とす事も出来ず、増していく快感に乳首を…既に屹立していた乳頭を更に硬く長く勃起させながらも、引くに引けない思いでオナホールに腰を打ち付け扱く。

 そんな姿を、自らの感情で引けなくなっているブランの滑稽な必死さを、男達は嘲笑っていた。期待通りの反応を見せるブランのさまを大いに楽しみ、彼女が射精してしまうのを待つ。

 

「うっ、ぁあっ…♡うぁぁ……ッ♡!」

「お?動き鈍ってんぞ?やっぱ胸には勝てねぇってか?」

「に、鈍ってなんか…んひぅっ♡!いねぇんだっ、よっほぉおおぉぉっっ♡!」

 

 煽りを否定する為に、登る射精感でビクつく一物を無理矢理押し付け擦り上げたブラン。しかしそんな事をすればより追い詰められるのは明白であり、いよいよ間抜けな喘ぎ声すら上がってしまう。

 

(絶対イかないっ♡!イかないぃぃいぃッ♡!わ、わたしがこんな胸なんかにっ、腰が止まらない程気持ち良いからって本物ですらない胸なんかにぃいいぃぃッ♡!)

 

 気持ちを振り絞っての、最後の抵抗。偽物の胸などに屈するものかという、ある種の意地。だがどんなに心の中で意地を張ろうとも、最早身体は止まる事なく、くねらせるような腰付きで肉棒を谷間へと擦らせ、両手は人差し指を乳首の部位に引っ掛けながら、ぴったりと乳房をいきり勃つ自らの肉棒へと密着させる。一瞬たりとも刺激を、快楽を逃すまいと、目一杯の力を込めてよく締まるオナホールを作り上げる。

 気付けば股が大開き。指先から踵までしっかりと床を踏み締めた、力強い蟹股と化していたブランの腰から上は、脚に反して快楽の猛威でガクガクの状態。薄い胸の先端で勃った乳首も、小ぶりながらハリに満ちた尻肉も揺らし、身体に反して心だけは最後まで無意味な抵抗を続けたまま…彼女の肉棒は、胸を模したオナホールに負ける。

 

「イかないッ♡!イ"かないぃッ♡!イかッ、なっ…い"ッひぃいいぃいいいいぃぃいぃんんンッッ♡♡!」

 

 イかない、と叫びながら腰を突き上げ、谷間の内側で肉棒の皮を捲り上げられるような感覚を味わいながら、ブランは絶頂。ぴっちり閉じられた一対の乳房の中へ白濁液は迸り、一瞬の間の後それがぼたぼたと零れ落ちる。僅かな隙間から染み出すように、射精した精液が溢れ出し、その間ブランは絶頂感による痙攣で何度も身体をびくびくと揺らす。

 身体は快楽に流されていたとはいえ、なまじ心では達する事を我慢していたが為に、味わう快楽は鮮烈且つ格別。紛い物の、性欲のはけ口に過ぎない胸型のオナホールに屈してしまったという屈辱感も手伝う事で、思考が痺れるような快楽が肉棒内を反響し、射精中にもへこへとと無意識に腰を振ってしまう。

 腹立たしさを抱き、半ば八つ当たりのように肉棒をぶつけていたブランの自慰。しかし今やそれは、快楽に絡め取られ、オナホールに一物を擦り付ける情けない行為へと成り果てていた。そしてその行為は、そう簡単には収まらない。

 

「ふひっ…ちく、しょぉぉ……♡」

「おいおい、がっつりアヘ顔晒しながら畜生って、テンプレ過ぎてウケ狙いかっての!ま、くっそエロいしいいんだけどな」

「同じ幼児体型でも、妹とは中々印象が違うんだよなぁ。性格とかもあるんだろうが、ほんと選り取り見取りな女神様々だぜ」

 

 分かっていても中々止められない腰振りに、ブランが上げるのは悔しさを滲ませた声。されどそんな声も男達からすれば笑いの種、それぞれの欲望を満たす要素の一つでしかなく、嘲笑混じりに男達は視姦を続ける。

 そうして絶頂が収まり、こんな状況でも心地良いと感じてしまう余韻へと移り変わった事で、ブランの腰振りも漸く止まる。…が、脱力感で双丘への力も緩んでしまい、密着感の薄れた乳房の間からは、たっぷりと注がれた精液がだらだらぼたぼたと落ちてブランの射精力と興奮の具合を男達へと見せ付けていた。

 

「ブラックハートもだが、普段強気で勝気な奴程無様な姿を見てが似合うよなぁ」

「全くだ。…けど、もう残り二人か…どいつもくそエロいせいで、残り人数とか全然気にしてなかったぜ」

 

 まるで玩具か何かのように語りながら、男達は最後の二人…その片方へと視線を送る。特に示し合わせた訳でもないのに関わらず、向かった視線の先が偏ったのは、偶々か、それとも「強気で勝気」という言葉があったからか。ただどちらであれ、男達は視線だけでその片方を次の番へと指名し…見られていた少女、ユニは苦渋の表情を浮かべながらもそれに従う。

 

「…アタシには、何で笑ってやろうって訳…?」

「へへ、安心しろって。これで笑ってやるつもりだからよ」

 

 一体何に安心しろというのか。そんな問いはするだけ無駄だと考えたユニは訊く事もせず、視線を手渡される物へと送る。そして…その形状に、嫌悪と怪訝、その二つが混じった表情を浮かべた。

 

(…ベールさんのと、同じタイプ…?でも、あれより平べったいような……)

 

 渡されたオナホールは、ベールが使わされたタイプに近い、女性の胴体を模したもの。完全に同じという訳ではないが、ここまで一人一人違う種類の物を使わせてきた男達が、急に同系統の物を出してくるというのは不可解であり…されどそれを突き止めたところで、ユニには何の利にもならない。そう思って彼女は始めようとし…しかし男達に止められる。

 

「おっと、なーに持ったままヤろうとしてんだよ」

「…持たないでやれ、って言う訳…?」

「そうだよ、そいつは床オナ用のオナホなんだよ」

「なっ……」

 

 言葉だけで理解出来てしまうその行為に、再び嫌悪感を抱くユニ。玩具越しとはいえ、床にこの醜悪な肉棒を擦り付けて刺激を得るなど、屈辱以外の何物でもない。更にそんな姿を姉達や友に見られる事もまた、堪え難い恥辱であり…しかし拒否など出来ない為に、肩を震わせ、男達を睨みながらも、ユニは床へ膝を突く。オナホールを置いて、女性器風の穴へと怒張した一物の先端を当てがう。

 

「……っ、ぅ…(挿れ、辛い…)」

 

 肉棒で掬い上げるようにしながらの、上から斜め下への挿入。挿れていくにつれ、自然と上体は反れていく形となり、胸を見せ付けるような姿勢だと気付いたユニは湧き上がってくる恥ずかしさに歯噛み。

 ただでさえ恥ずかしく情けない姿だというのに、加えてユニの胸元は慎ましやか。自分でも気にしている部分を強調しなければならない姿だと思うとユニは恥ずかしくて仕方がなく…早く終わらせたい、その一心で腰を振り始めた。

 

「くっ、んんっ…♡なによ、これっ…これ、本当に…使い方合ってる訳…!?」

「残念、間違ってるんだなぁ。上品ぶって脚曲げてないで、さっさと後ろに投げ出せっての」

「はぁ…!?…う、うぅぅ……ッ!」

 

 どうもぎこちない動きと、肉棒で感じる中途半端さ。それを使い方のせいだと考えたユニだが、それを聞いた男は一蹴。しかし実際、四つん這いに近い格好をしているユニが間違っているのであり、更に恥を晒す事へ抵抗を抱きながらも、ユニは背後へ脚を伸ばす。そしてその状態で、改めて腰を落とし……

 

「んひぁあぁ…っ♡!?」

 

 直後、肉棒へ迸った快楽の衝撃に、思わず表情が崩れてしまった。

 一瞬前までの険しさはどこへやら、品なく緩んだ口と頬。そうなったのは当然、脚を伸ばしての挿入で強い快楽を感じたからであり、それまでは半端な挿入と刺激しかなかったからこそ、普通以上に快楽を強く感じてしまっていた。

 

(あ、う、嘘っ…何この、刺激ぃぃ……ッ♡!)

 

 大きく反った上半身と伸ばした下半身で弓なりの姿勢となっているユニは、ひくひくと腰を震わせる。裏筋に走る、柔らかくも激しい刺激に戸惑い、ここまでの羞恥心などどこかへ吹き飛び…自然に腰が動いてしまう。

 ユニ自身気付いていなかったが、半端な刺激と快楽は彼女の肢体に不満を抱かせていた。それにより、目の覚めるような快楽に身体が喜び、思考より先に身体が快楽を追ってしまう。ぬちゅん、ぐちゅんとローションの詰められた穴の中へ、滾る肉棒が打ち下ろされる。

 

「へっ、どうよ床オナしてる気分は。情けねぇ格好だなんて気にならない程気持ち良くなってんじゃねぇのか?」

「だ、れがっ…そんなこっ、とぉぉ……ッ♡!」

 

 しゃがみ込みながらも、まだユニより上からの目線で煽ってくる男に対し、ユニは食ってかかろうとする…が、その為に身体を押し上げた結果、腰はグラインドするような動きになってしまい、オナホールの中では亀頭を上から下まで一気に駆け抜けるような刺激が走る。反論するべく険しくなっていた彼女の表情は、正に向かい合った瞬間快楽で弛緩し惚けた顔になってしまい、それを見た男はニタリと笑う。他の男達も、無様な姿を見せるユニを遠慮もなしに嘲笑う。

 逃れられない快感の中で滲む悔しさ。されど放棄は出来ぬ事であり、先程のブランの様に、ユニもその悔しさをぶつけるように腰を振る。出来る限り視線や嘲笑を意識しないよう心の中で自分に言い聞かせながら、突いて、引いて、擦ってまた突く。

 

(駄目、ダメよアタシ…今や自分の姿なんて、想像しちゃいけない…こんな身体を逸らして、床に擦り付けるようにして、何度も腰を振って姿なんて……♡!)

 

 縦にロールした左右の髪を揺らし、短い吐息を何度も吐きながら、ユニは平常心を保とうとする。しかし想像してはいけない、という思考自体が想像を誘発するものであり、何を考えていようと下半身からは屈辱の快楽が登ってくる。否定しながらも頭の中にはその自分の姿が、無様に腰を振る自分が浮かび上がり、腰振りの強さが増してしまう。前後に突くだけな動きから、突き立て掘り上げるような、上下の動きも加わっていく。

 程良く締まるオナホールそのものの気持ち良さと、床に一物を擦り付けているような無様さと、そんな姿を男達にも、ネプギアやノワール達にも見られているのだという恥ずかしさ。それぞれが混ざり合う事でユニの思考を惑わせ、狂わせ、駄目だとしつつも想像ばかりしてしまう頭と、羞恥心を置き去りにして貪欲に快楽を貪る肢体という状態になってしまった彼女は、もう止められない。思考は落ち着かなくては、想像を止めなくてはという事に固執するばかりで、身体は一気に荒ぶる快楽を溜め込んでしまう。

 

「ふぉ"っ、ほっ、んひぅううぅ……ッ♡!」

「お、見ろよあの脚。もうすぐイきますってばかりに、両方伸び切ってやがるぜ?」

「こんなエロい床オナ姿が見られるのも、チンポ生えてるおかげだよなぁ。ほら、遠慮しないでイけって。ばっちりイき顔見ててやるからよ」

「うるっ、ひゃいぃぃ…ッ♡あ、アンタ達のっ…こッ、とぉっ…♡なん、かぁぁ…っッ♡!」

 

 嘲笑う男の言葉通り、何かで固められたのかと思う程爪先までぴんと伸びたユニの両脚。時折脚の付け根からびくんと揺れる、何一つ覆い隠す物のない脚もまた汗と合わさり淫靡であり、同時に強張り具合が絶頂間近である事をユニの意思とは無関係に示す。

 そして、想像を何としても止めようと思ったユニが選んだのは、あろう事か腰振りに意識を向ける、想像する余裕もない程専念するという事であった。だが当然、それは本末転倒な思考であり…されどそれすら気付かない程、快楽はユニの心身を侵食していた。

 乱れ打つような細かく素早い抽迭の末、ユニは一段と深く一物を沈み込ませる。そこから快楽に導かれるままに、半ば無意識的に体重をかけ、肉棒を腹部で押し潰すように身体を押し付け……痺れるような快感と共に、射精。

 

「ひぎゅッ♡!あ"ッ、イくッ♡こんな無様な格好なのにっ、イっちゃうぅうぅぅぅぅううぅぅっッ♡♡!」

 

 上半身は天井から吊り上げられているかのように、下半身も脚の付け根から爪先までが斜めに浮き上がってしまう程に、これ以上ない程に身体が反り返った状態でオナホールへと射精するユニ。いっそ曲芸か何かに見える程奇妙な体勢になっているユニだが、射精も身体の反応も止められない。

 髪を振り乱しながら、何度も何度も海老反りでビクつく。それはある種、オナホールに刺さった肉棒だけで身体を支えているかのような光景であり、卑猥で、下品で、滑稽だった。大きく揺れる程の乳房はなく、されど乳首だけは硬く勃って跳ねる様子も、反り返りの中間となる尻肉が軽く躍動するさまも、全てが普段の彼女とはかけはなれた、浅ましく情けないものであった。

 

「くひゃっ…う…うぅ……っ♡」

「ははははっ!あの反り返りは見物だったな!あんな動き、俺等じゃ絶対出来ないっての!」

「女神は身体が頑丈だし柔らかいから、ほんと色んな格好が出来るよなぁ…マジ最高の身体だぜ」

 

 絶頂が少しずつ収まると共に反り返りも緩くなり、遂には解けて倒れ込む。それがまた、女性の腰と胴回りを模したオナホールを抱えるかのような格好であった為に、ユニは追い討ちの笑いに晒され、余韻の快楽と屈辱感で一人震える。

 そんなユニへ、ほんの少し余裕を取り戻したネプギアが寄り添い、下がらせようとする。ネプテューヌもまた逆側から支えようとしたが…それを男達に止められる。

 理由は単純。次が最後の一人であり…それがネプテューヌだからというだけの事。

 

「どうよ、仲間が揃いも揃ってオナホでアヘってる姿を見てた気分は。もうあれか?オナホ無しでもイきそうか?」

「そんな話、どうだって良いわ。選ぶならさっさと選んで頂戴…」

「けっ、つれねぇなぁ。つかほんと、これまで散々よがってきた癖に、よくそんな態度を取れるよな。俺だったら逆に恥ずかしくなっちまうぜ」

 

 彼等とのやり取りなど興味はない。後は自分だけなのだから、躊躇わず行い、男達を満足させ、終わりにするのみ。そう考えるネプテューヌに対し、男達はやれやれと首を振った後に、まあいいやと彼女に使わせるオナホールを選ぶ。

 勿論、恥ずかしくない訳がない。これから行わされる事も、散々痴態を晒し、何度も男達に媚びてしまった自分がこんな態度を取ったところで滑稽なだけだ、とネプテューヌ自身も思っていた。

 だが、それでも気丈振る舞う、振る舞いたいと思うのが女神。彼女の、彼女達のプライド。絶望しかない日々の陵辱の中で、心が芯から折れてしまわないようにする為にも、それは必要な事だった。

 

「そういや、これはまだ使わせてなかったよな。よし、これにしようぜ」

(…あれは…普通の、オナホ……?)

 

 そうして選ばれたのは、女性器らしき意匠が一応はあるものの、全体的には筒状の、比較的普通に見えるオナホール。最後にされた自分がこれなのか、と若干の疑問を抱くネプテューヌ。今やオナホ、という言葉程度、何の躊躇いもなく内心では言えてしまっているらしく…だが、彼女自身にそれに気付いた様子はない。

 

「…ん、ん…ぁ……っ♡」

 

 つぷり、と亀頭の先を穴へと触れさせた時点でネプテューヌは肩を震わせる。そこから中へ挿れようとするだけで艶かしい吐息が漏れ…ひくひくと、反り勃つ一物が手の中で跳ねる。

 先程男がからかった通り、八人もの自慰を…それぞれが絶世の美女たる仲間達の自慰を見続けた事で、ほんの僅かな刺激でさえも強く感じる程彼女は昂っていた。気を抜けば、たった数度の扱きで達してしまう…そんな気すらネプテューヌはしていた。

 

(これまで使われたオナホとは、絡み付きが違う…この、入り口が特にキツく締まる感じ、初めて…で…うぁぁっ…♡!)

 

 ゆっくりゆっくりと挿れていたネプテューヌだったが、強く締まる入り口と、そこからの形容し難い…強くも甘い締め付け感に引き付けられるように、がくんと腰が前に動く。その動きで、肉棒がオナホールの奥を突き上げる。

 思わずしてしまった一突きに、赤くなるネプテューヌの顔。一往復すらしていない段階で、オナホールに翻弄されかけた事が恥ずかしく…しかしまだ半往復。ここからは、挿れた一物を抜かなければならない。

 

「ふぁっ、ぁっ…♡ふー…♡ふーぅ……♡」

「えらいゆっくりじゃねぇか。あれか?センズリオナホオナニーの気持ち良さを噛み締めてるってか?」

「べ、別に…遅かった事に、理由なんて…ないっ、わ……っ♡!くぁっ、ふぅぅん…っ♡!」

 

 挿れていくまでに感じたのは、穴を掻き分ける、その中で穴が強く擦れる刺激と快感。対して抜く動きの中で走る刺激は、強く絡み付き、ぴったりと肉棒を包むオナホールの内側から引き剥がす、奥から手前へ流れていく快楽。初めの一往復が終わった時点でネプテューヌは腰砕け状態になりかけており、それを気力で何とか支えているような状態だったが、そこへ下卑た嘲笑が浴びせられ、ネプテューヌは否定と共に去勢を張る。

 

「むしろっ、拍子抜けな位、よ…っ♡!散々皆を好き勝手に馬鹿にしておいて…最後でネタ切れ、なんてね……っ♡!」

「ネタ切れ?何の話だ?」

「ふんっ、よくこれで…ぁふっ♡…しらばっくれられると、思ったわね…♡!最後の最後で、こんな普通の…お"っ、ほ…っ♡…オナホを、選んで…きておいて…っ♡!」

 

 だが去勢を張ったところで、何も状況は良くならない。むしろ我慢し余計な負担を増やす事で、ネプテューヌは自ら余裕を手放していく。

 左手は必死に握り締めたまま、オナホール諸共右手を腰の前で前後させる。出入りする肉棒も、穴の淵から滴るローション混じりの愛液も卑猥であり、そんな格好を見せながらも、オナホールのバリエーションが尽きて普通の物を渡したのだろうと、疑問へ対する推測を展開するネプテューヌ。

 されど、それは何とも滑稽なものだった。自慰をしながら、というのも滑稽な理由の一つだが…あまりに頓珍漢な推測である事に、滑稽なものだと男達は笑う。

 

「く、くくくっ…ネタ切れだったから、普通のやつにした、ねぇ…」

「な、何が面白いのよ…っ♡!こんなの、どう見たって…ぁ、んんっ…♡…そういう事、でしょ…♡!」

「ほーぅ?じゃあ訊くが、そいつは中も同じなのか?これまでお前等に使ってやってきたオナホと同じ気持ち良さだってか?」

「そ、それは……」

「お、自覚はあるみたいだな。だったら教えてやる。そいつはマンコじゃなくて…アナルを模したオナホなんだよ」

「アナル…オナホ……?」

 

 姿の時点で変態的且つ愉快だ…という指摘は敢えてせず、一人の男が揺さぶるような言葉でネプテューヌへと問い掛ける。そしてその内容は、彼女にとって図星の様なものであり…言葉に詰まった様子から見抜いた男は、たっぷりと含みを持たせた笑みと共にネプテューヌへ言った。

 その瞬間、一瞬ネプテューヌの思考は真っさらになる。止まり、ここまで考えていた事が白紙化され…真っ白な思考の中で湧き上がったのは、染み込むような、侵食するような、劣情。

 

(…アナルの、オナホ…じゃあ、これがお尻の…アナルの感覚って事…?キツキツで、入り口なんか食い込んできそうな程で、でもだからこそ吸い付いてくる感じの、奥に行くにつれてぬるぬるぐちょぐちょになっていくのが、お尻の穴…アナル……♡)

 

 湧き上がる感覚に、ネプテューヌの思考は染められていく。これまではただの玩具、所詮は単なる柔らかい筒だと思っていたオナホールが、『アナル』と教えられた事により、そう考えてしまう。ベールやイリゼ同様に、『本物の穴』を想像して自らの欲情を煽ってしまう。

 

「あっ…んぁっ…ん、んんぅ……っ♡!」

 

 突き入れる。擦りながら奥に当たる。音を立てて肉棒を抜く。行いこそ何ら変わらないが、ネプテューヌの中では鼓動が渦巻く。紛い物の性器であるオナホールと、本来は挿れる場所ではない後孔。二重に間違った穴へと硬く張り詰めた一物を挿入し、それで感じている自分が凄まじい変態に思えてしまい…それがネプテューヌを昂らせる。意識したくなくとも考えてしまい、考えれば考える程に、欲情と感度が増していく。

 

(ち、違うわ…結果的にそうなってるだけで、わたしは変態なんかじゃ…。……でも…全裸で、何人もの男に見られて、撮影もされながらオナニーしてるのに、オチンポはこんなにガチガチで、おまんこからも汁が止まらないだなんて…そんなの…そんなの……)

 

 熱が渦巻く中で否定しようとしたネプテューヌだが、否定出来ない。それどころか変態的な現実、事実ばかりが思い浮かび、段々と否定の意思が削られていく。対照的に、オナホールを握る力が強まっていく。そして……

 

「どうしたよ、一心不乱に自分のチンポ見始めて。あぁあれか、俺達だけじゃ飽き足らず、自分でも視姦してやろうってか?ほんと、お前等女神はド変態だな」

「……──ッッ♡!」

 

 投げ掛けられた、一方的な男の言葉。その最後に発された、ド変態という言葉。それは揺らいでいた心へのトドメとなり…彼女の理性は、爆ぜる。

 

「ぁ…はッ……んはぁああぁんっっ♡!ダメっ、これ…気持ち良過ぎるのぉおぉぉッ♡!」

 

 がくん、と腰を突き出し、そのまま振りたくり始めるネプテューヌ。腰の動きに合わせて手も動かし、腰へと打ち付けるようにして、或いは肉棒を引き抜かん程の力で握り締めて手でもオナホールでの抽迭を重ねる。理性を振り絞り、何とか最低限の品性は保とうとしていたこれまでの彼女とはかけ離れた動きに女神達は茫然とし、男達は嘲笑混じりの煽りを返す。全く違う反応ながら…共通するのは、いきり勃つ肉棒。下劣な男達に負けず劣らず、既に一度射精しているイリゼ達もまた、劣情を肉棒で示していた。

 

「おーおー盛ってんなぁパープルハート。良いのかよ、妹も仲間も見てるんだぜ?」

「こっ、これは早く済ませる為っ♡!その為にっ、こうして…思いっ切り腰を振って、力一杯扱いてるだけなんだからぁぁっ♡!」

 

 あまりにも見え透いた建前を叫びながら、更にネプテューヌは激しく扱く。上半身をやや仰け反らせ、肉棒を天井へ向けるような体勢で、喘ぎながら反り勃つ肉棒を扱き上げる。何度突き出そうともオナホールはキツく、一切緩む事などなく、その強い締め付けでネプテューヌの心を快楽の沼へと引きずり込んでいく。

 

「お、お姉…ちゃん……♡」

「……っ…ネプ、テューヌ…♡」

 

 その品性のなさが、剥き出しの淫猥さが、周囲の視線を離さない。気乗りなどしよう筈もない中ですら、ネプテューヌの名を呼ぶネプギアやノワールの声には熱が籠ってしまっていて…そんな彼女達の視線すら、焚き火へ焚べられた薪の様にネプテューヌの衝動を押し上げる。

 最早ネプテューヌは止まらない。止まる意思すらない。ただひたすら快楽の為に一物を扱き、腰を突き上げ、髪も胸も乾いた音を立てながら跳ね回る。

 そして訪れる、解放の瞬間。内側から駆け登る欲求のままに、何もかも間違った自慰に酔い痴れながら、ネプテューヌは尻肉を揺らす程に腰を突き出すと同時に力一杯オナホールで扱き……精液が、迸る。

 

「お"ぉ"ん"っほおおぉぉお"お"ぉ"ッ♡!射精ぃぃッ♡アナルオナホでイ"ッぐぅううぅうぅぅッッ♡♡!」

 

 意識が飛び、現実に引き戻され、その上でもう一度意識が飛ぶ…そんな風にすら思える程の、頭を砕かれたのかと感じる程の、刺激と快楽。その快楽で肉棒より精液を噴出するネプテューヌは雄叫びのような嬌声を上げ、蟹股の姿でがくんがくんと腰を振るう。射精の勢いに負け、腰がこれ以上ない程情けなく揺れる。

 女神達の中でも比較的スタイルの良い…しかしベールの様に威圧感すら感じさせる程までではない、メリハリのついたネプテューヌの肢体。他の女神同様、普段は魅力的ながらも美しいと言うべき身体も今や、上から下まで汗で艶めき、乳首などは腫れ上がっているのかと思わせる程に大きく勃った、淫らで卑猥な姿と化していた。

 

「んひッ…♡ま、まだ射精るぅ……♡」

「くははっ、凄ぇなおい!今のべちゃりって音、もう普通の液体が床に落ちた時のもんじゃねぇって!」

「女神のザーメンは量だけじゃなく、濃度も臭いもそこらの男とは比較にならねぇからな。全員で溜めさせちゃ、あっという間に精液風呂を作る事だって出来るんじゃねぇの?」

「そりゃ良いな。そこに夜通し浸からせときゃ、臭いが取れなくなって精液臭のする女神が完成するんじゃね?」

 

 舌を突き出し、爪先立ちでの蟹股を晒したまま痙攣するネプテューヌの肉棒からは、絶頂が通り過ぎた後も散発的な精液が吹き出す。一切オナホールは動かしていないにも関わらず精液を漏らすそのさまは、まるでオナホールの締まりだけで達しているかのようであり、情けないどころかいっそ不甲斐なさすら感じさせる。だがそれは同じ境遇であるイリゼ達にとっての事であり、男達にとっては良い見世物。そしてネプテューヌ自身は鮮烈な絶頂感と余韻で、不甲斐なさを感じる余裕などなかった。

 そんな感情など他所に、全員の自慰を見終わった男達は本人達の前で感想を交わす。彼女等の尊厳を踏み躙るような事を平気で言い…下卑た笑みで、九人を見やる。

 

「んじゃ、全員尻をこっちに向けてそこに並べ。わざわざオナホを使わせてやったんだから、次はテメェ等がオナホになってくれねぇとなぁ?」

『……っ…♡』

 

 強要し、使わせておきながら、その対価を求める。身勝手にも程があるそんな言葉を彼等の中核である男が言い、早くしろとばかりに視線で指示。納得など微塵も出来ない要求だったが、逆らえる筈もなく、またその気力も今はない九人の女神は、不服そうな…或いは悔しそうな顔をしながらも言われた通りに立ち、上体を倒し、尻を突き出し一列に並べる。女神ではなく、女性でもなく、ただのオナホールとして使われるのを俯いたままの顔で待つ。

 だが…それでも尚、そんな状況になったとしても、肉棒は変わらず反り勃っていた。これから身体を、穴を使われる事を期待するかのように、鈴口から先走りを滲ませていた。そして、体勢的に少し視線を動かせば自らの一物を見つめる形となってしまう女神達の頬もまた……どこか待ち侘びるように、色香と共に紅潮していた。



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淫欲に成りし性奴隷 24

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・オリジンハート レジストハート

内容・ふたなり 膣内射精 アナル 玩具 手淫 拘束


 今や快楽を刻まれ、弱みを握られ、完全に上下関係が確立してしまった女神達の生活は、男達の存在が中心となっていた。そうせざるを得ない程に、男達の要求と欲望は際限なく、女神達の身体もまた、それによって与えられる屈辱的な快楽に染まってしまっていた。

 そしてそうなれば、どうしても隠し、普段の生活を守るという事も難しくなる。特に親しい者に対しては、どんなに気を付けていても…気付かれて、しまう。

 

(…やっぱり、最近のイリゼはおかしいわ……)

 

 その日セイツは…イリゼの姉同然の存在であり、即ち同じ女神でもある彼女は、思案していた。

 内容は、最近イリゼが妙だという事。分かり易く何かが変だという事はないが、家族であり、共に過ごす時間も多いセイツには、はっきりした事は分からずとも、何かしらあるのではないかと感じられていた。

 

「…イリゼ、どこか出掛けるの?」

「あ……う、うん…今日は忙しかったから、ね…」

 

 既に時間は夜遅く、特別な理由がなければ翌日以降でも良いような時間帯となってから出掛けようとするイリゼに、セイツは呼び掛ける。それに頷いたイリゼは、そのまま教会の裏手から出ていき…やっぱり、とセイツは思う。確かに今日はそれなりに忙しかった訳だが、その気になれば時間の融通など幾らでも出来る女神が、わざわざ今から出掛ける必要があるだろうかと考える。

 

「……お店が閉まる前に、楽しみにしていた新作や新刊を…って事かもしれないけど…うん、もやもやする位なら確かめる方がいいわよね」

 

 そう呟いて、セイツは後を追う事に決める。ゆっくりと扉を開け、イリゼの姿を目で捉えて、足音を殺しながら尾行開始。

 とはいえ別に見つかって困る訳でもない為、セイツは緩い尾行で追い掛けていく。しかし油断しているのか、それとも気が散っているのか、イリゼは気付く様子もなく……人目がないところまで行くと、イリゼは女神化して地上から空へ。空路で暫く移動をし…その末にイリゼが降り立ったのは、繁華街から離れた裏路地。

 

(え?こ、こんな所に用事があるの…?)

 

 元々人気の少ない地域に来ていたイリゼだったが、入った裏路地は本当に誰の姿も見えない。人もいなければこれといって店もない、本当に普通なら来る理由のないような場所をイリゼは進んでおり…不審に思ったセイツが真面目な尾行に切り替え、イリゼが曲がった角からゆっくりと覗くと…そこで、イリゼは止まっていた。…だが、そこにいたのはイリゼ一人ではない。

 

「よぉ、時間ぴったりだな女神様」

「けど、待ち合わせにゃ余裕を持って来るもんじゃないですかねぇ?」

「…………」

 

 角を曲がった時点で女神化したらしいイリゼの前には、数人の男の姿。どの男も、品性や女神へ対する礼節は殆ど感じられず、対するイリゼは何も言わない。

 どう見ても、友達や信仰者などとは思えない男達との、夜遅くの用事。最早不審ではなく不穏であり、影から覗くセイツは無意識に手を握り締める。そしてセイツが覗く中、イリゼは男達の前で…プロセッサユニットを、全て解除。

 

(……!?)

「お?どうしたよオリジンハート、まだ何も言ってねぇのに全裸になってさ。もしかして盛ってんのか?」

「……っ…誰が、そんな事…!」

「そう言いつつも、こっちはもうガチガチなんだよなぁ…」

「こ、これは私の意思じゃ…ひぃん…っ!」

 

 普通ならあり得ない女神への侮辱。だがイリゼは憤慨こそすれ侮辱そのものを否定する事はなく…尚且つ男の一人が側に寄った次の瞬間、びくりと肩を震わせ、普段の自信に満ちたものとはかけ離れた、弱く情けない声を上げる。

 セイツは訳が分からなかった。目の前で起こっている事態、その全てが。男達がにやつきやがらイリゼの身体を触り始め…否、弄り始め、それにもイリゼが無抵抗だった事で、更にセイツの混乱は加速し…次の瞬間、視界に飛び込んできたあるものの存在によって、セイツの思考は停止する。

 

「な……──っ!?」

 

 胸を、脚を、股を雑に触られ、弄られ、抵抗するどころか苦痛とは違う声を漏らす、イリゼの姿。しかし弄られている内に向きが変わった事で、セイツには見えた。見えてしまった。本来イリゼに、女性にはある筈のないものが。股間で反り勃ち、先端を濡らす、あまりにも物々しい一物が。

 

「おいおい、こんなに硬くしてたら溜まってますって言ってるようなもんだっての。こんなおっ勃てておきながら否定するとか、ここが見えてなかったんでちゅかー?」

「や、止めっ…くひぁっ…♡!せ、先端に爪立ててぐりぐりしないでぇぇ……っ♡!」

 

 柔らかなイリゼの、女性の肢体だけでなく、男達はその肉棒も虐めるようにして扱き、弾く。その度にイリゼの吐息は熱を帯び、声音も淫靡なものへと変わる。それは誰が聞いても悦んでいると思うような、嬲られ無理矢理されているとは思わないような声であり…セイツはそれを茫然と見つめる。

 何故あんなものがイリゼにあるのか。それだけでも理解を超えているというのに、それ以前にも疑問は多く、そこへ更に悦んでいるような反応への疑問まで加わってしまえば、思考が停滞したまま戻らないのも無理からぬ話。しかしセイツがいる事を知らない男達は、当然の様にイリゼで遊ぶ事を続ける。

 

「ほらよ、女神様にプレゼントだ」

「ひぁっ、あっ…ぇ、コンドー…むぅぅッ♡!ひぃっ、締まるのぉおぉッ♡!」

「コンドーム付けるだけで感じるとか、マジ敏感だな。へへ、これでイっても周りを汚さねぇだろ?良かったなぁ女神様」

「ぬひぃいぃぃッ♡!きゅ、急に強く扱くのダメぇっ♡!キちゃう、すぐにキちゃうからぁッ♡!」

 

 ぴっちり張り付くコンドームを付けられた瞬間、かくんと跳ねるイリゼの腰。その直後、男の一人が握り締めるような力でイリゼの肉棒を掴み、乱暴に前後。途端にイリゼの喘ぎは叫びへと変わり、嫌がるように首を横へ振るが、腰はかくかくと浅ましく揺れ、秘部からも愛液を滴らせるばかり。同時に背後からは胸を揉みしだかれ、別の男には横から割れ目と後孔へ指を挿れられ穿られて、急速にイリゼは昂っていく。

 

「イくっ、イっちゃうっ♡!イくぅぅううぅぅうっッ♡♡!」

 

 そして碌に耐えられないまま、されるがままにイリゼは射精。びくりっ、と男の手の中で一物が震えると同時に精液が放出され、みるみる内にコンドームは膨らんでいく。重みで亀頭からぶら下がる。

 

「はっ…♡はっ…♡ぅひっ、まだ射精る……ッ♡」

「うっわ、こうして溜まるのを見るとほんと射精量ヤバいな…禁欲しなくたってこれなんだから、もし禁欲させたらコンドーム爆ぜる位に出るんじゃねぇの?」

「そこまでいったらもう精液タンクだろ。にしても、毎度毎度こんなに射精すんのに一度もマンコやアナルには挿れられず未だに胴体とか、可哀想なもんだよなぁこのチンポも」

「射精された精液も報われねぇってもんだ。おら、せめてものお詫びとして飲んでやれよ、自分のザーメンをよぉ!」

「ぇぶっ…あ、く…んぼッ……♡」

 

 離れたセイツにも音が聞こえてきそうな程勢い良く出ていた射精が終わる頃には、コンドームの中は精液がたっぷりと溜まっていた。それをにたにたと笑いながら見ていた男達はコンドームを外し、肩で息をするイリゼの顔を上向きにさせると、口の上でひっくり返してイリゼに飲ませる。どろりとした精液は、射精した本人の口にぼたぼたと落ち、イリゼは時折えずきながらもそれを受け入れ、口内に、喉に絡み付く自分の精液を嚥下していく。

 落ちた精液は口内だけでなく、唇や頬、更には鼻先にも付着。当然唇より外に落ちた精液は飲む事も舐め取る事も出来ず、終わった時のイリゼの顔は自身の白濁液によって粗末に汚れていた。

 

「けほっ、ごほっ…喉の奥、から…精液の臭い、登ってくるぅ……♡」

(…イリ、ゼ…そんな、どうして……)

 

 射精の脱力感故か、半ば男達に支えられる体勢となっているイリゼ。そのイリゼから、セイツは目が離せなくなっていた。混乱が極まり、思考もままならず、ただ見る事しか出来なかった。

 分からないが、分かる。理由は一切分からないが…怒りではなく、憎しみでもなく、悦びと劣情をイリゼが抱いている事が、セイツには分かってしまった。どう見ても女神としての…否、一人の女性としての扱いをされていないにも関わらず悦んでいるイリゼの感情が、セイツには伝わってしまい…元々感情を愛するセイツだからこそ、余計に訳が分からず、それでいて釘付けになっていた。…それは、女神の感覚が鈍る程に。普段なら気付ける事も、気付けない程に。

 

「さぁて、次は……うん?」

 

 やはりというべきか、それで終わりにするような男達ではない。むしろここからが本番だとばかりに、彼等は自らのボトムスに手を掛け…たところで、彼等の内一人の携帯端末が音を鳴らす。それは電話であり、受けた男は暫く話し…通話を終えると、にやりと口元を歪めて笑う。

 

「なぁおい女神さんよぉ。もう俺達も長い付き合いだろ?なのに今更裏切ろうなんて、それはねぇんじゃねぇのか?」

「…裏、切る…?何を、言って……」

「ふん、しらばっくれても……あぁいや、逆か?逆だってのか?へへっ、それなら大歓迎だぜ?ほら……そんなとこで見てないで出てこいよ、レジストハート様」

「……ッ!?」

 

 セイツを襲う、激しい動揺と緊張感。気付かれた?いつの間に?だとしても、どうやって?…背筋が凍り付く中、幾つもの疑問が浮かび…一瞬、ハッタリかとも思った。しかし違う。名指しで呼ばれている以上、その可能性は限りなく低い。

 

「……っ…貴方、達…イリゼに、何を…」

「う、そ…セイツ…どうして……」

 

 苦虫を噛み潰したように表情を歪めながら、セイツはゆっくりと姿を現す。姉妹の名が出た事で顔を強張らせていたイリゼは、セイツを視認した事で顔面蒼白となり…顔付きが変わらないのは、先程通話をしていた男だけ。

 

「何って、楽しく遊んでたんだよなぁ?」

「……私、は…」

 

 投げ掛けられるイリゼだったが、彼女ははっきりと答えず、一人俯く。そんな妹の姿を見たセイツは小さく息を吐き…鋭い視線を、男達に向ける。

 

「…気持ちは分かるわ。イリゼは可愛いし綺麗だもの。それに欲情だって立派な感情だから、それそのものは否定しない。むしろ貴方達の濃密な『欲望』って感情には、惹かれるものすらあるわ。だけど…誰かを傷付けて、苦しめて、心を踏み躙って得ようとする、満たそうとする思いを、わたしは絶対に認めない。許しは、しないわ」

 

 ほんの少し前まで、セイツは動揺し切っていた。されどイリゼの表情を、悦びとはかけ離れた無力感と絶望の色を目にした事で、セイツの思考は姉としての…女神としてのものへ完全に切り替わっていた。感情を愛する自分だとしても、それは許容出来ない、してはいけないと、はっきり男達へ言い切った。

 その言葉により訪れる静寂。気迫の籠った言葉と表情により動揺するのは男達の方となり……だが一人が軽く引き攣った笑いを…そこから元通りの悪意に満ちた笑みを浮かべ、言う。

 

「…ま、まあまあ落ち着けって。どうやら気付かれないように付いてきたみたいだが…そっちこそ、背中がお留守ってやつじゃねぇかい?」

「え…きゃっ!?」

 

 一層男が笑みを深めた直後、セイツの背後から伸びる人の手。それにセイツが気付くのと、伸びた手が後ろからセイツの胸を鷲掴みにするのはほぼ同時であり…不意打ち同然となったセイツは、思わず生娘の様な悲鳴を上げてしまう。

 その声で男達が下劣な笑い声を上げる中、数人の男が後ろから現れる。彼等の存在により、セイツは何故自分が気付かれたのか、誰が電話を掛けたのかを理解するが…今それに気付いたところで全くの無意味。

 

「おほ〜、見た目通りに柔らけ〜。こりゃ遅れて得したぜ」

「や、止めなさ…くひゃっ、ぅ……っ!」

 

 背後の男はセイツの素肌へ指を食い込ませるようにして揉みしだく。半ば抱き着くような形で掴まれてしまえば抜けようがなく、無理矢理振り払おうとすれば男へ怪我をさせてしまうかもしれない為に、全く抵抗が出来ないセイツ。それでも普段なら切り抜ける手段の一つや二つ、容易に思い付くのだが…その為の冷静な思考が出来るような余裕は、今のセイツにはなかった。

 

「なぁ、お前も一緒にどうだよ?俺等なら、オナニーとは比べ物にならない程気持ち良い体験をさせてやれるぜ?」

「お断り、よ…!わたしは、イリゼを……!」

「ま、そう言うに決まってるわな。けど取り敢えず、アレ飲ませとくか」

 

 胸を揉まれながらも下賎な提案を突っ撥ねるセイツだったが、男達もそれは予想済み。ならばと男の一人が懐に手を入れ、ある物を取り出し…イリゼが、目を見開く。

 それは、全ての切っ掛けとなった薬。ネプテューヌから巻き上げたそれを男が取り出した事で、彼等のしようとしている事を理解したイリゼはセイツにその事を伝えようとするも、先手を打つ形で別の男が再びイリゼの陰茎を掴む。たったそれだけで、イリゼの言おうとしていた言葉は止まってしまう。

 

「…何か、知らないけど…そんな物を、わたしが飲むと思うのかしら…?」

「飲まないってか?じゃ、二択にしてやるよ。これを飲むか、それとも……これをばら撒かれるか、好きな方を選べよ」

「……ッ…」

 

 当然飲む気などないセイツだったが、薬を取り出した男は片手で携帯端末を操作すると、肉棒を扱かれ女神にあるまじき顔を見せるイリゼを撮影し、その写真を見せ付けながら悠然と訊く。二択と言いつつ実質的な一択を、脅すのではなくわざと二択にする事でセイツの方から選ばせる。

 

(…睡眠薬か、筋弛緩剤か、それとも…。…何れにせよ、このサイズで女神に十分な効果を発揮出来る薬剤なんて、そうそうないもの…だから大丈夫、大丈夫よイリゼ)

 

 差し出された薬を、セイツは受け取る。女神の強靭があれば問題ない、と下手に口内に隠す事は考えず、受け取った薬をセイツは飲み込む。

 今セイツの思考にあるのは、イリゼを助ける事だけ。そしてここまでは不覚を取ったが、油断しなければここからでも切り抜ける術はきっとある…この時はまだ、セイツはそう思っていた。

 

「ほら、手を後ろに回せよ。あー後、脚もやっとくか」

「…随分と、過小評価してるのね。こんなので、女神を封じられると思うなんて…」

「それはどうかねぇ?あぁそれと、妙な事はするなよ?もししたら、その時は……」

 

 手と足それぞれに枷を嵌められるセイツ。加えて再びイリゼの写真を見せ、心身の両面から男達はセイツを封じる。そうしてセイツの側には男一人だけが残り…他の男達の視線は、今一度イリゼへ。

 

「さぁて、今日は折角観客がいるんだ。ならばっちりと、俺等の関係を知ってもらわなくちゃなぁ?」

「…っ、ぅ……ごめん、セイツ…でも、大丈夫。私は……ひぁっ!?」

 

 真正面に回った男が、雑な手付きでイリゼの乳房を一掴み。その行為に一瞬表情を歪めるイリゼだったが、彼女の視線はセイツへ向かう。初めに口を突いたのはセイツを巻き込んでしまった事への謝罪であり、しかし次にイリゼが浮かべたのは精一杯の笑み。姉であるセイツへこれ以上心配をかけまいとする思いから笑い、更に言葉を紡ごうとした。

 だが、男達はそんなイリゼの心情に配慮する気など微塵もない。既に彼等は新たな欲望を抱いており…それを満たすべく、一人の男が背後からイリゼを持ち上げる。それも、イリゼの両膝の裏から腕を回す事で、股を開かせながら担ぎ上げる。

 

「さっきまでチンポ扱かれてアヘってた癖に、随分と余裕だなぁおい。それともあれか?自分の立場忘れちまったのか?」

「え、ちょっ…ま、待って、これって……」

「ま、安心しろや。忘れていようがいまいが、これから姉の前でお前を犯しまくって、お前が最底辺のチンポ奴隷だって事をあいつに教えてやるからよぉッ!」

「お"ひィいぃいぃぃいッッ♡!?」

 

 所謂背面駅弁の体勢で担がれたイリゼは、肛門に熱く硬いモノが触れた事で、これからされる事を理解し再び顔が青くなる。待って、と反射的に言うイリゼだったが、当然男達にそれを聞く理由なもなく…そのまま突き刺すように、抱えていた男はイリゼへ挿入。後孔、それも先の弄りを除けば碌な前戯もないという、通常ならば激痛必至の挿入により、イリゼはがくんと首を逸らしながら悲鳴を上げ……されどその悲鳴に混じっていたのは、品性が欠片も感じられない嬌声だった。

 

「おーおー挿れただけなのに獣みたいに喘いじまって…姉に見られて興奮してんのか?イリゼ様ぁ!」

「ち、違っ…ひゅぐっ、んひぃぃッ♡!ひぃっ、深いぃいぃいっ♡!お、オチンポ奥まで刺さるのぉぉっっ♡!」

「…い、イリ…ゼ……?」

「あぁっ、見ないでっ、見ないでぇぇっ♡!違うのっ、違うのセイツっ♡!これは、これッ…お"ぉ"ッ…はぁぁあぁ…っ♡!」

 

 びくびくと震えるイリゼの身体をゆっくりと持ち上げた男は、一物が抜ける直前で再び降ろし、突き上げる。ばちゅん、ばちゅんと一突き毎に大きな音を響かせる抽迭が始まり、突かれる度にイリゼは喘ぎで染まった悲鳴を漏らす。

 その姿を、セイツは茫然自失の顔で見つめる。先程以上の、品性皆無な雌そのものの様子で喘ぎやがる妹の姿に、何も考える事が出来なくなる。そんなセイツはイリゼは違うというが、必死に釈明しようと言葉を紡ぐが、開発され切ったイリゼの身体は快楽には勝てず、乳房と肉棒をぶるんぶるんと揺らしながら浅ましい蕩け顔を晒してしまう。

 

(や、やだ…そんな、わたし…イリゼが、大事な妹が穢されてるのに…姉として、女神として、こんな事許しちゃいけないのに……)

 

 揺さぶられ、不規則な動きで肉棒を出し挿れされるイリゼはまるで再処理用の玩具のよう。イリゼの意思も尊厳も関係なく、ただ男達が愉しむ為、欲望を満たす為だけに扱われ、犯されるさまは、本来ならば絶対に許容出来ない、許容してはいけない姿。

 だというのに、それが分かっていながら、セイツは今のイリゼに…イリゼが犯される姿に釘付けとなっていた。頭ではすべき事を理解し、心もこのままではいけないと思っているにも関わらず…身体の奥からは、言葉に出来ない情動が湧き上がっていた。

 そしてセイツはそれを、その感情を知っている。熱く滾るようなその感覚は、その衝動は……

 

「へへっ…なんだよ、突っ撥ねといて興奮してんじゃねぇかよレジストハート」

「……っっ!…そ、そんな…事…わたしは……」

 

 セイツの思考を現実に戻す、男の言葉と下卑た笑み。興奮…それを否定しようとするセイツだったが、言葉が続かない。

 頭では否定しようとも、湧き上がる衝動が物語っていた。自分は今、イリゼに…淫らにやがる妹の、見た事のない情動の渦に見入ってしまっていると。セイツは感じてしまう。湧き出る熱が集まるように、どんどんと下腹部が熱くなっていくのを。

 

「削られるっ♡!バキバキのオチンポで、アナルを削られちゃうぅぅぅぅッ♡!」

「散々悲鳴上げる割にゃ、いつも通りまーるでしねぇなぁ。ほら、見られてるのにそんなんでいいのか?このままじゃ射精までしちまうぜ?」

「でッ、出来ないのぉぉッ♡!突かれてもっ、抜かれてもビリビリ痺れてっ、快楽が貫いてきてっ、抵抗したくても出来ないぃいいぃぃッ♡!あっ、あっ、またクる、登ってクるぅううううぅっっ♡!」

「そうかいそうかい、まぁ今更抵抗出来る訳ねぇもんな。んじゃ、そろそろ一発抜かせてもらうか。そらよッ、射精してやるからもっとケツ締めやがれ!」

 

 乳房や乳首を硬く勃たせ、一物は先端から先走りを散らしながら、音を立てて上下に揺れる。言葉だけは嫌がりながら、イリゼは否定するように…或いは必死に快感を逃がすように、首を何度も横に振る。そのイリゼの脚をより強く掴んだ男は、そこから自らの一物へ打ち付けるようにイリゼを落とし、自身は突き上げ、そうしてイリゼは声にならない悲鳴を上げた。

 犯されるイリゼは身体が快楽に屈し何も出来ない。棒立ちのセイツも心を絡め取られてイリゼを見つめる事しか出来ない。そしてそんな二人を男達は嘲笑い……根元まで肉棒を突き挿れた男は、そのまま腸壁へ塗り付けるようにして射精した。

 

「射精てるっ♡!ケツマンコの奥にびゅるびゅる精液が射精てるのぉぉおおッ♡!イくッ、アナルセックスで射精されてイぐぅぅううううぅうっッ♡♡!」

「…あっ、ぁ……(なんて、熱さ…それに、臭いも酷い…。…なのに、駄目…それにすらドキドキしてきちゃう…)」

 

 遠慮なく射精された次の瞬間、両脚が跳ね上がり、爪先までピンと伸びた格好になりながらイリゼは絶頂。割れ目からは潮を、反り勃つ肉棒からは精液を溢れさせ、卑猥な言葉を並べやがらイリゼは絶頂の波に飲み込まれていく。

 噴き出した精液は荒ぶる肉棒の動きで撒き散らされ、正面にいたセイツにもかかる。服だけでなく、顔にすら精液は付着したが、セイツの心の中に不快感は微塵も生まれず、むしろ熱と臭いは余計にセイツを狂わせる。

 

「はひぃ、ひぃ…ま、まだ射精るっ、のぉ…♡」

「くくっ、女神様は抜いても抜いてもチンポが満足してくれねぇもんなぁ。じゃ、次は俺〜…っと!」

「ふひぃッ♡!?ぇ、あ、まだやる…ぉ"お"ん"ッ♡!」

 

 二度目の射精で再び脱力するイリゼだったが、降ろされる間もなく別の男に担がれ、すぐさままた後孔へと挿入される。射精しても尚勃ちに一切の変化がなかったイリゼの肉棒は挿入でびくんと跳ね上がり、イリゼもまた野太い喘ぎと共に震える。早速男はピストンを始めるも、まだ脱力から抜けていなかったイリゼは、完全に揺すられ嬲られるばかり。

 

「何根を上げてんだよ、普段はもっと犯しまくってもアンアンよがってるくせによぉ」

「はひぁんっ♡うひぃんッ♡そんな事言われッ…てっ、もぉぉッ♡!」

「まさか姉に淫乱じゃないアピールでもしようってのか?だったらそんなのは、とっくに手遅れだっつー…のッ!」

「お"ひお"ぉ"ぉぉぉぉッッ♡!」

 

 イリゼの正面、セイツとの間に男が一人割って入り、その男が胸倉を掴むようにしてイリゼの乳房を乳首ごと鷲掴み。掌で勃起した乳首を潰され、指も乳へ食い込まされるも、イリゼの表情は快楽で歪み…そんなイリゼを嘲ると共に、男はバイブを秘部へと突っ込む。

 熱く怒張した肉棒に犯される後孔とは対照的に、最初以降は碌に触れられず、もどかしげにひくつきながら愛液を路上に垂らしていた秘裂。そこに押し込まれたのは長く太いバイブだったが、それでもやはりイリゼの顔付きが苦痛のものに変わる事はなく、それどころか前の穴を塞がれて以降は一層激しく、一層浅ましくよがり狂う。

 

「ひゃめてぇええぇぇっ♡!イった後なのにすぐまたイっちゃうぅぅうぅっ♡!イってところてん射精キメちゃうぅううぅうぅッ♡!」

「……っ。…はぁ…はぁ……♡」

 

 裏路地に響く、イリゼの絶叫紛いの嬌声。声を抑える事すら出来ず、無様を晒すばかりのイリゼ。まともな精神状態ならばとても見ていられないようなイリゼの事を、セイツは依然として食い入るように、没頭するように見つめており…そんな彼女の唇の隙間からは、熱を帯びた吐息が漏れ出し始めているのだった。

 

 

 

 

 担がれたらイリゼが、背後から後孔を犯され始めてから数十分が経った。一人が射精すれば次の男が、その男が終われば更に違う男が、とイリゼへの嬲りが止まる事はなく、今に至るまでイリゼは絶え間なく犯され続けていた。そして、この時もまた…イリゼの直腸へと精液が流し込まれ、イリゼは達する。

 

「お"ッ…お"お"ぉ"……ッ♡!」

「ふー、射精した射精した。何度犯しても緩くならないどころか、一層発情して締まりが良くなるとか、ほんと女神は犯し甲斐がある身体してるよな」

 

 肉棒を挿れていて男が満足した顔で抜いた瞬間、ごぼりと音を立ててイリゼの肛門から精液が溢れる。幾度も、何人もの男に射精された事で混ざり合った精液は、ぼたぼたと路上に零れていき、その姿はまるで精液を排泄するかのよう。淫ら且つ下品なイリゼのさまは、男達にとっては格好の見世物であり…イリゼもまた、羞恥と屈辱で歪んだ顔を真っ赤にしてこそいたが、物欲しそうに収縮する肛門を見れば、それにすら興奮を抱いている事は明白だった。

 

「ったく、これで女神だってんだから笑っちまうよな。なぁ、お前もそう思うだろ?」

「……そ、そんな事…ない、わ…貴方達に狂わされてなければ、イリゼは…」

「どうだかなぁ?…あぁいや、それ以前の問題か」

「それ、以前…?」

「お前に訊くのが間違いだったって話だよ」

「…ふ、ふん…姉のわたしじゃなくても、きっと同じ事を……」

「はぁ?そんな事言ってねぇっての。俺が言ってんのは、お前も同じ穴の狢だって事だよ、あの淫乱女神と同じ…な」

「な、何を言って……」

 

 それをずっと見つめていたセイツに、彼女の傍らにいた男が話し掛ける。彼の心無い言葉に言い返すセイツだったが、言葉には今や碌な気迫がなく、心ここにあらずと言った状態。そんなセイツに対し、男は嘲笑の笑みを浮かべるが、セイツはその意味が分からず困惑。全く分かっていない、気付いていない風なセイツの様子に、男は浮かべた嘲笑を深める。

 彼がほくそ笑む理由は二つ。一つはいつしかセイツが、手足を拘束された状態でカクカクと腰を振り始めていた為。入る物などないにも関わらず、ただ物欲しそうに腰を揺らす浅ましい姿は、彼にとって愉快以外の何物でもない。

 そして、もう一つの理由は、彼や男達にとってはそれ以上に愉快なもの。それを教えるべく、突き付けてやるべく、下劣な笑みのままに男は顔を近付け…言う。

 

「だってよぉ…もうお前だって、チンポおっ勃ててんじゃねぇかよ。ビン勃ち先走りだらだらの、出来立てふたなりチンポをよ」

「……──ぁ、え…?」

 

 無慈悲にして最悪な、男の言葉。信じ難い、通常ならば信じる筈のないその言葉に、セイツは一瞬思考が止まり…首から下は固まったまま、ゆっくりと視線が下がっていく。

 はっきりとした谷間、豊かな胸、程良くくびれた腹と腰周り。そこまでは何の変哲もない、これまで通りの自分の身体。だが…そこから先を見た瞬間、セイツの顔は真っ青に染まる。

 長く、太く、硬く張り詰めた、醜悪な肉塊。びくりと震え、その先端からは透明な液体を垂らす、本来セイツには、女性にはない筈の生殖器。セイツの股、そこから反り勃ち存在を主張しているのは……イリゼと同じ、雄の一物。

 

「う、そ…嘘、嘘っ…なんで……ッ!」

「あぁ?そんなのあの薬で生えたに決まってんだ、ろッ!」

「〜〜〜〜っッ♡!?」

 

 当然セイツは動揺する。あり得ない現象に、自らに生えた一物に、取り乱し狼狽える。だがそんな事に興味のない男は、セイツを黙らせる為にいきり勃つ肉棒を上から掴み……次の瞬間、セイツは背後から髪を強く引っ張られたかのように大きく仰け反った。

 生えた肉棒に、そこに伸びる神経に迸った、これまでに感じた事のない刺激。頭を殴られたのかと思う程に、強く鋭く激しい快感。それはセイツにとって、陰茎で感じる快楽は完全に未知のものであり、加えて無意識に腰を振ってしまう程欲情し、興奮していたが故の事なのだが、そんな事セイツには知る由もない。

 

「な……何、今の"っぉおおほおおぉぉっっ♡!」

「生えたて敏感チンポの快感はどうだよ女神。まともに考える事が出来ねぇ位気持ち良いんだろ?」

「ひゃめっ、ひゃめてぇぇぇぇええぇッ♡!」

 

 たった一擦りで茫然自失となる程の快感。されどそれで済ませる男ではなく、新たな玩具を愉しむように強く扱き、先のイリゼの様にセイツは喘ぎながら叫ぶ。激しく腰を揺らし、へっぴり腰となり、しかし男の手からは逃れられずに快楽の猛威に飲み込まれる。

 

「……っ、ぁ…や、止めて…」

「んぁ?なんか言ったかよ?」

「止めて…セイツにまで酷い事しないで…!貴方達の相手なら私がする、だから……」

「はっ、美しい姉妹愛ってか?そういうのは嫌いじゃないが…テメェは相手をするじゃなくて、俺達に『使ってもらう』奴隷だろうがよッ!」

「ぐぁひぃぃ"ッッ♡!」

 

 既に『出来上がって』しまっていたが為に、あっという間にされるがままの無様な姿を晒す事となったセイツ。彼女という新たな玩具に男達の興味が移った事で路上にへたり込んでいたイリゼは、自分と同じ立場へ引き摺り下ろされそうになっているセイツを助けようと声を上げるも、男の一人に唯一未だ元気な肉棒を踏み付けられ、その顔を苦悶の色に染める。だが、男であれば急所の肉棒への踏み付けですら、上がった声には快楽を帯びた響きがあり…そこからぐりぐりと路面へ押し付けられると、踏まれる肉棒は靴の下でびくびくと感じている事を男へアピールしてしまうのだった。

 

「くくっ、見ろよオイ。チンポ踏まれて感じるとか、もうドマゾのド変態以外の何者でもねぇよなぁ?お前等女神は俺達の事を碌でもねぇ人間だと思ってるんだろうが、俺等からすりゃそっちの方がよっぽどあり得ないってな!」

「ぁひぃっ♡!?さ、先っぽぉッ♡!先っぽダメェ、そこ変になるっ、からぁああっ♡!」

「亀頭は嫌だってか?仕方ねぇなぁ、ほらよ」

「くぁひゅっ♡!?ほひっ、ぅひあぁあぁぁッ♡ご、ごしゅごしゅするのもダメなのぉおおぉぉっっ♡!」

 

 嘲りと共に眺める男達に見られながらの、公開手淫。これまで知らなかった、知る筈のなかった快楽に翻弄されるセイツは、手足を拘束されている事もあって何も出来ず、慣れた手付きの男によって好き勝手に弄られる。指の腹で擦るように刺激されれば尻を突き出す程にまで腰が引け、妥協したような態度をわざとした男が亀頭への刺激から根元まで強く引き込む、肉棒の皮を引っ張るような扱きに変えれば、更にセイツは叫びを上げながら情けない蟹股姿を男達に晒す。

 どうしようもない、どうにもならない快楽と状況。そんな中でも快感は昂り、肉棒の脈動は増していく。そうしてもうすぐだ、と感じた男はにやりと笑うと、一物を取っ手の様に強く握って前に引き出す。

 

「はひぁっ♡!?」

「これから初めての射精をするんだ。折角だから、妹に間近で見せてやろうぜ?」

「ははッ、そりゃいいな!さっきはテメェがぶっかけてたんだから、今度はそっちの番だってなぁ?」

「ひぎッい"ぃぃッ♡!も、もうぐりぐり止めてぇぇッ♡!オチンポの先端っ、擦り付けないでぇええええっッ♡!」

 

 快楽で腰の引けているセイツは踏み留まる事もままならない。拘束されている事もあり、何とも情けない様子でよたよたと前に引き摺り出され、一物をへたり込むイリゼの方へ向けられる。肉棒を踏み付けられているイリゼもまたその場からは動けず、ただ与えられる痛みと快楽に浅ましく鳴く。加えてイリゼはセイツを、セイツはイリゼの乱れる姿を見て、喘ぐ声を聞く事で沸き立つ興奮が更に刺激され、より乱れ喘いでしまう負のスパイラルに陥り続ける。

 

「あーっ♡!あ"ぁーッ♡!クるっ♡熱いの昇ってきちゃうぅぅうぅッ♡!離してぇぇっ♡!イリゼそこにいないでぇぇええええッ♡!」

 

 悲鳴が如きセイツの嬌声。拘束されていなければ大股開きになっていた事間違いなしな程に膝が外側を向き、自ら振りたくっているようにしか見えない程に腰をくねらせ、もう自分ではどうしようもないと認めたも同然な懇願を男達とイリゼに叫ぶ。だが動かないのはイリゼも同じであり、男達に至っては仕向けている側。どれだけ叫ぼうと、懇願しようとセイツの望みが届く事はなく……未知の快楽は、頂点を超え溢れ出す。

 

「出るっ、出ちゃうっ、射精ちゃうぅううううぅぅうッ♡!ひぁっ、んひぁああぁぁあぁあぁぁッ♡♡!」

「…あ、あ…あぁぁ……♡」

 

 竿の端から端まで、亀頭の付け根から一物の根元までを一気に擦り扱かれた瞬間、ぶびゅるっ、と音を立てて噴き出す精液。射精と共にセイツは舌を突き出し、爪先立ちとなり、酷く淫らな弓なり仰け反りとなってびくびくと全身を震わせる。弓なりから突き出た肉棒より白濁液を噴射し、撒き散らし、イリゼの顔も、髪も、肩も胸も汚していく。しかしセイツ自身には見えていない。殺到する快楽の濁流に、意識も思考も追い付かない。

 射精の直前、イリゼの一物を踏んでいた男は離れていた。だが咄嗟に動く事などもう出来ないイリゼはそのままセイツの射精を浴び、その熱と匂いの中でただ茫然とセイツを見つめる。既に刺激はなくなったにも関わらず、姉の後を追うようにイリゼの肉棒からもどく、どく…精液が溢れ出していたが、茫然と座り込むイリゼはそれに気付かなかった。

 

「にゃに、これぇ…こんな、こんなぁぁ……♡」

「あんまりにも気持ち良くて放心ってか?やっぱ妹が淫乱なら姉も淫乱って訳だな」

「射精するだけでもこんなエロいから困るんだよな。おかげでまた勃ってきちまったじゃねぇかよ」

 

 男に離されたセイツは、イリゼ同様へたり込む。未だ肉棒から精液を滲ませる二人の姿を男達は見下ろしにやにやと笑っていたが、二人に言い返す気力はない。

 だがそれも無理のない事。セイツは本来あり得ない精通を今し方迎えたばかりであり、イリゼも弄られ犯され疲労困憊。加えて精神も様々な方面から削られ擦り潰されており、気力などどこからも出ない状況。…だが、まだ終わらない。男達が満足するまで…終わりはしない。

 

「喜べよ女神。ここからはバイブじゃなくて、チンポで直接犯してやる、よッ!」

「ぁ、や、今はま……お"ほぉ"ぉ"ッ♡!」

「そん、な…まだ、イリゼに……」

「お前等が興奮させるから悪いんだよ、自業自得だ自業自得。それに…まさかそんな身体しておいて、射精だけで済むなんて思ってないよなぁ?」

「ひ……っ!?」

 

 再び男達はイリゼを引っ張り上げると、膣に挿さりっ放しとなっていたバイブを抜き、間髪入れずに背後から肉棒を突き立てる。動揺も束の間、突かれたイリゼは一瞬でまた品性の砕け散ったはしたない顔付きとなり、びくりと背筋も一物も震わせる。

 イリゼだけではない。セイツも同じように立たされ、手足の枷を外される。それと共に、セイツの尻肉に、股に熱くぬめる、硬いモノを充てがわれ…それが男根であると理解したセイツは息を詰まらせる。

 

「やっぱこっちも濡れてやがるな。ま、あんだけアヘってりゃ当然だわな」

「待って…本当に、待って…。わ、わたし…わたし、初めてで……」

「安心しろや、俺等は他の女神共の処女も貰ってやってるからよ。それともあれか、俺等の相手は全員妹に任せて自分はもう休みたいってか?」

「そ…そんな、事……」

「ないよなぁ?だから、ちゃんと姉妹で助け合えるよう、しっかり締めろよ、なッ!」

「い"ッ…ぎぃッッ……!?」

 

 ぐっしょりと濡れてはいるが、未だぴっちりと閉じた、男を知らないセイツの秘部。そこへ、割れ目へ男は自らの亀頭を押し付け先端を挿れると、セイツの腰を左右から掴み、次の瞬間一気に押し込む。

 雰囲気も何もない、ただ犯し、欲望を満たす為だけの挿入。それによって処女を奪われたセイツだったが、そんな事に嘆く余裕もなく、こじ開けられ貫かれた膣からは激しい痛みが彼女に駆け抜け……だがすぐに、おかしいと気付く。

 

「(…ぇ、あ…どうして、わたし…初めてなのに、痛いのに、それと同じ位気持ち良)ぃぃいひぃいいぃっッ♡!」

 

 濡れていようが痛みはある。セイツ自身には見えずとも、処女喪失によって血も流れている。されどセイツは、痛みの奥から快楽が、快感が弾けるようにして駆け登るのを感じており…根元まで突き立てられた肉棒に膣を擦り上げられ、叫ぶようにして喘ぐ。快感が押し寄せ、感じている事への困惑も碌に許されない。

 

「くぉっ、処女だけあって締まりはばっちりだな…!」

「ぬぁひっ♡ひゅぐっ♡ぅくぁああぁぁッ♡!お腹っ、にっ、響く…のぉぉッ♡!」

「んん?…何だよ、初めてなのに感じてるってか?こりゃ予想以上の淫乱だな!初めてが陵辱で、しかもそれで喘ぐなんて恥ずかしくねぇのか女神さんよぉッ!」

「なッ、そんなのッほぉおおぉおッ♡!お、おちんちん揺さぶられるぅぅっ♡!揺れてお腹に当たるぅぅぅぅッ♡!」

 

 腰を打ち付け肉棒を突き刺すような、激しいピストン。一突き毎に痛みが走り、しかしすぐに快感が痛みを上回り、セイツは立て続けに嬌声を上げる。響く衝撃は尻から腰に、腰から勃ったままの一物へと伝わり、上下に暴れて太鼓が如く腹部を叩く。痛みはないが、その度に亀頭が当たって刺激され、更に喘いでしまうセイツ。

 無様を晒したいとは思わない。必死に耐えようと思ってはいる。しかし快楽の猛威はあまりにも強く、今のセイツはその快楽に対しあまりにも無力だった。

 

「さっきはお互い、相手に見られてたのに全然チンポ萎えてなかったよなぁ?だったら淫乱姉妹にお似合いの形で犯してやんなきゃなッ!」

「はははっ、そりゃいいな!そらよ、これで互いの顔がよく見えるだろ?」

「んぎッ♡あッ、そんなっ、こんな格好でなんてぇえぇぇっッ♡!」

「ふぎッ♡くぁっ、い、イリゼ…んんひぃいんッ♡!」

 

 それぞれに犯されていた二人だったが、ある事を思い付いたようにイリゼを犯していた男はイリゼの上半身を倒し、両手首を掴んでイリゼを前傾姿勢にしたまま更に一物を突き立てる。セイツを犯していた男はその意図を理解し、同じ体勢を取る事でセイツとイリゼを突き合わせる。

 より辱める為の行いにより、もう少しで触れそうな程顔が近付くイリゼとセイツ。間近に見えるのは、姉妹の顔。普段は凛々しく、それでいて心安らぐ姉の、妹の顔。だがそれも今は、快楽に濡れ、歪み、無様で惨めで淫らな表情を晒す…雌の顔。それはどうしようもない程切なく、苦しく……そして何より、煽情的。駄目だと分かっていても、目を離せず…より深く、沼の様な快楽に飲み込まれる。

 

「おいおいこうした途端に締まりが良くなってんじゃねぇか…!こんな無様な格好にさせられて、興奮してんのかよッ!」

「はきゅうぅッ♡!?た、叩かないで…んぁひぃッ!おっひ♡ぁぐッ♡!ふひぁああぁあッッ♡!」

「こっちは初挿入な分元からキッツキツだ、ってな…!ほらほら、姉なら何か言ってやったらどうだ?変態な妹に対して、叱るなり慰めるなりしてやろうぜ?」

「くふッ♡んぉ"ッ♡ぉおんンッ♡こんなっ、犯されながらっ、そんな事ぉおおぉッ♡!い、言いたくても言えなっ…うひっ♡!…言えないぃぃいいっ♡!」

 

 見つめ合った瞬間から、男の肉棒を食い千切らんばかりに締め付け離さなくなるイリゼの膣。その膣を無理矢理穿り返すように男は腰を動かしながら、平手でイリゼの尻を叩く。乾いた小気味の良い音が響き、イリゼは口でこそ叩かないでというものの、声音は明らかに喜んでおり…当然何度もイリゼは叩かれる。腰を打ち付けられながら叩かれ、白くきめ細やかであった彼女の尻は赤く染まっていく。

 セイツは単に犯されているだけだが、初であるセイツにとっては、それだけでも十分過ぎる程。突かれる度に乳房と肉棒を揺らし、手首を引き付けられる事で一往復毎に一物を膣へと押し込まれ、膝が開きっ放しのセイツの脚もがくがくと揺れる。

 女神の強靭さなど欠片も感じられない今の二人は、ただひたすらにされるがまま。犯されるがまま。力強さを、屈強さを感じさせるのは、股間で一層張り詰め硬くなっていく一物だけ。

 

(セイツの前なのにっ♡!私のせいでセイツまで酷い目に遭ってるのにっ♡なのに興奮が止まらないっ、いつも以上に感じちゃってるのぉおおぉぉおぉッ♡!こんなのダメなのにいぃぃぃぃっッ♡!)

(イリゼがっ、妹が今も辱められてるのにっ、快楽の事しか考えられないなんてぇぇえぇッ♡!ひぃんっ♡突かれる度におちんちんにっ、オチンポに響くぅぅっ♡オチンポもおまんこも凄いのぉおぉおおッ♡!)

 

 膣を突かれれば身体が跳ね、一物を抜かれれば快感で腰砕けになり、股間で暴れ回る肉棒も快楽を感じさせ続ける。これではいけないと分かっていてもどうしようもなか、出来るのは喘ぎ、よがり、無様な姿を晒す事だけ。それにすら悔しさと共に言葉に出来ない快感を抱いてしまっているのだから、どうにもならないのは自明の理。

 そうして次第に男達の腰使いは荒く、早くなっていく。二人の中で膨れる快楽も、爆ぜる瞬間へと迫っていく。

 

「ふきゅぁっ♡引き摺りっ、引き摺り出されるぅ♡!太くてガチガチのオチンポにっ、わたしのナカが全部引き摺り出されちゃうぅぅううぅぅッ♡!」

「これダメっ、ダメなのぉおおッ♡!胸もオチンポも跳ねてぶつかって、こっちも感じちゃうぅッ♡!飽和した快楽で頭焼けちゃうからぁぁぁぁっッ♡!」

「くぅっ、マジで締まりがヤベぇ…!さっきまで処女だった癖にこんなにも膣内がうねってヒダが抱き締めてくるとか、どんだけエロいんだよこの女神は…!」

「こっちも全くチンポ離してくれそうにねぇな!搾り取るまで締め付けたいって主張が凄ぇわ!…ま、そんなの関係なしに膣内射精すんのは初めから確定してるんだけどなッ!」

「ぬほぉぉッ♡!イっく、イくぅぅっ♡!もう何回もイって射精もしてるけど、またイくぅ"ッ♡!」

「んぁぁっ♡!なんでッ、なんでぇぇええッ♡!このままじゃナカに出されるのにっ、そんなの嫌なのにっ、おまんこが締まるの止まらないぃいいぃいッ♡!」

 

 跡が付きそうな程に強く手首を掴んだ男達の、抉るような突き上げととピストン。膣内を掘り返し、子宮口を打つ、欲望剥き出しの抽迭。既に身も心も快楽に屈しているイリゼは元より、セイツの膣すらその暴力的な抜き挿しに悦び、際限無く愛液を分泌する事で男のピストンを後押しし、与えられる刺激と快感に身を震わせる。

 これ以上姉を巻き込むまいという思いも、これ以上妹を穢させないという思いも、もう二人の頭の中にはなかった。快楽に覆い隠され飲み込まれ、考える事など出来なくなっていた。思考の停滞した頭で感じられるのは、屈辱に満ちた快感だけであり…トドメを刺すとばかりに、男達は亀頭の先以外全て抜ける程にまで腰を引いた状態から、力の限りを込めて最後の一突き。気遣い皆無、ただ自分が気持ち良くなる為だけの一突きは、しかしこれ以上ない程の刺激的な快楽となって二人を貫き……果てる。

 

「お"お"ぉッひぃいいぃぃいぃィィッ♡!イ"くッ♡イっちゃうぅぅぅぅぅぅッ♡!強姦で処女奪われたままッ、見世物にもされてっ、最低の初膣内射精でイぃっくぅううぅうぅううううッッ♡♡!」

「んほぉおおおおぉぉッ♡!射精るぅぅううッ♡!絶頂してっ、そのままトコロテン射精もしちゃうのぉおおぉぉおおぉっ♡!なんで嫌なら嫌な程ッ、お"ッ♡気持ち良くなるのぉおぉぉおおぉおっッ♡♡!」

 

 まるで盛った獣が交尾でもしているかのような、品性も知性もないような嬌声絶叫。そんな声を上げながら二人は絶頂し、頭から爪先までで綺麗な曲線を描きそうな程反り返り、蛇口を思い切り捻ったかのような勢いで精液も周囲に撒き散らす。涎と汗で路面を汚し、噴き出す精液で今一度互いの身体を白く穢す。

 

「あっ…んぁっ…だ、ダメぇ…♡イったのに、もうイったのに、気持ち良いの抜けないぃぃ……♡」

「ふぁんっ、ぁっ…こんなの、知らない…こんな気持ち良いの、知らないぃぃ……♡」

「二人揃って放心状態とは、ほんと仲が良いこった。けどそれならそれで、悪い事したなぁ。こんな仲の良い姉妹の内、これまでは妹しか犯してやってなかったんだからよ」

「くくっ、確かにそれじゃあ可哀想だったよな。おら、これからは姉も同じように使ってやるんだから、余韻に浸ってねぇでさっさと次の相手しやがれ」

『ふひぃんッ♡!』

 

 長く痺れるような絶頂の先で、二人は精液諸共体力を吐き出してしまったかのように脱力。掴まれた手首と膣に挿された肉棒に支えられているような状態で…しかしそれでも、二人の一物だけは硬さを失わずにいた。皮肉にも女神の強靭さが、何度射精しようとも萎えず、貪欲なまでに勃起し続ける要因の一端となっていた。

 犯していた男達は満足した様子で肉棒を抜くが、男達は二人だけではない。嬲られるイリゼ達を見て抱いた劣情を処理するべく、次々と二人を犯し、好き勝手に身体を弄び、女神二人を鳴かせ、喘がせ、幾度も射精と絶頂に至らせ愉しむ。自らも膣内に射精をし、気が済むと次の男と代わって陵辱は続く。

 

「ふぃー、射精した射精した。色々やるんだったらいつもの場所の方が良いが、やっぱ偶には違う場所でやる方が気分も乗るよな」

「こいつ等もその方が興奮するだろうしな。つっても、片方はこれが初めてな訳だが。んじゃ、俺等は帰るけど…これからも宜しくな、オリジンハート様に、レジストハート様」

「…ふ、ぁ……♡」

「……っ…♡」

 

 どれ程時間が経った頃か。長く続いた陵辱は、全員が満足した事で漸く終わり…イリゼとセイツは雑に路上へ転がされる。

 潰れた蛙の様な蟹股と、自重で平たく広がる乳房。涙に精液、汗に涎と様々な体液で汚れた上にだらしない表情を晒す顔と、未だ軽くビクつく肢体。精液と愛液の混ざった水溜まりへ仰向けに転がる二人は、側から見ればただただ惨めで…そんな二人の事を、男達はへらへらと笑いながら撮っていた。それにより、セイツも完全にイリゼやこの場にはいない女神達と同じ立場となり…もう用は済んだとばかりに男達が去っていく事で、二人はその場に放置される。

 正気に戻った時、二人は深い後悔に苛まれ、これからの日々に絶望感を抱く事だろう。それ以前に、もし今の姿を誰かに見られようものなら、更に取り返しがつかなくなる事など、火を見るよりも明らか。しかし快楽の沼に沈められた二人に、今の二人にそんな事を考えられる思考力はなく…無様な格好で這い蹲ったまま、その視界へぼんやりと互いの姿を収めたまま、姉妹は並んで快楽の余韻へと浸るのだった。



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淫欲に成りし性奴隷 25

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・ホワイトハート レジストハート ホワイトシスター(ロム・ラム)

内容・ふたなり アナル オナニー 貞操帯 野外


 廃墟以外でも、女神達は度々嬲られ、犯される。それはある意味で、廃墟というのは安全な…よく言えば周りの事など気にせずまた遊ぶ事に熱中出来る、悪く言えば場所という要素においての刺激は得辛い場所である為。一層の刺激を、興奮を求めようとすれば、自然と廃墟の外に出る事も増えるのであり…女神達自身も、外という誰かに見られるかもしれない場所に対して、意思とは裏腹に身体は発情してしまう事もまた、男達の行動を助長させていた。

 更に言うならば、外でも毎回犯す訳ではない。既に犯すという直接的な、肉体的な欲望を満たすのみではなく、女神で愉しむ…その一つとして性行為があるに過ぎないという域にまで達していた男達は、辱められる、屈辱の中でその身を狂わせる女神達を眺めるという行為も、次第に増えていった。そして今日もまた、そんな愉しみが行われる。

 

『はぁ…はぁ…んっ、ぅ……♡』

 

 深夜の街、その片隅に小さく聞こえる、濡れた吐息。熱と艶かしさを帯びた息遣いがぽつりと漏れ…その吐息の主達は、暫く歩いた末に止められた。

 

「この辺が良さそうだな。ほら、お楽しみの時間だぜ女神共」

 

 話しながら歩いていた男達は、足を止めて振り返る。彼等の手には、リードがあり…その先にいるのは、首輪を嵌められた四人の女神。ブラン、ロム、ラム…ルウィーの女神三人に、神生オデッセフィアの女神であるセイツ。彼女等は全員頬が赤く…身に付けたコートの裾から見えるのは、靴すら履いていない素足。

 

「何が、お楽しみの時間だってんだ…!」

「こんな格好で、ここまで歩かせるなんて…!」

「そうは言うがよ、女神は身体能力もタフさも俺等とは桁違いじゃねぇか。だったらこの位、別に苦でもねぇよなぁ?」

 

 睨むブランと視線を鋭くさせるセイツに対し、男の一人が軽い調子で言葉を返す。実際、身体的には苦に感じる程の距離でも状態でもない訳だが、セイツが言っているのは何も身体面での事だけではない。何より他者が、させた側が言う事ではない発言なのだが、男はそれを気にも留めない。

 

「ここで、何をするの…?」

「お、乗り気か?素直で良いねぇ、それとももう興奮してますってか?」

「の、乗り気なわけないじゃない!あんた達みたいなヘンタイと、ロムちゃんをいっしょにしないでよね!」

「おいおい、変態はお互い様だろ?お前等がアヘアヘ言いながらイってる姿を、今から再生したっていいんだぜ?」

「な……っ!?」

 

 そう言って男は携帯端末を取り出し、すぐに記録してある動画の一つを再生する。途端に喘ぎ声が聞こえ、画面にはよがるラム、それにロムの姿が映り、ラムは顔を真っ赤にしながらそれを止めるよう男に叫ぶ。それは周りを気にしない、声量を全く抑えていない抗議であり、尚且つ男の手から端末を引ったくろうとする…が、その前にリードが伸び切り、首が締まる形となったラムの叫びは呻きに変わった。

 

「ら、ラムちゃん…!…やめて…そんなの、映さないで…!」

「ったく、自業自得だっつーの。俺はふざけた発言をされなきゃ、再生する気もなかったんだからよ」

「まあいいじゃねぇかもう。それより何かと騒がれたら人が来るかもしれねぇし、さっさと始めようぜ?」

 

 それより、と違う男が言い、他の男達もそれに頷く。対照的に、女神四人はその場で表情を歪ませる。

 まだ何をするか、させられるかは聞いていない。だが碌でもない何かである事は間違いない。何せ今の時点でも十分碌でもないのだから。そんな思いで四人は表情を歪ませ…女神達に対し、男達は言う。

 

「まずは三人、そこ並べ。並んで…脱げ」

『……っ…』

 

 命令に、三人は…ブランを除いたセイツ、ロム、ラムは肩を震わせる。脱げというのは、いつ言われてもおかしくないと思ってはいたが、それでも更に表情が歪む。

 しかし、拒否など出来ない四人は首輪にリードを繋がれたまま、渋々ながらも言われた位置に三人で並ぶ。横並びとなり、数瞬の躊躇いの末、コートを脱ぐ。その上着を身体から離し……一糸纏わぬ、一切の着衣を身に付けていない全裸の肢体を外気と男達の視線に晒す。

 四人の中ではダントツでメリハリのある、女性的な凹凸を申し分ない程に有するセイツの裸体と、幼く未発達そのものな…それ故に禁忌感は女神達の中でも群を抜いているロムとラム、二人の裸体。普通の男性ならば…否、女性ですら生唾を飲み込むであろう女神三人の裸体がそこに並んでおり…されどそれを見慣れている男達は、欲望を掻き立てられつつも平気な顔で言葉を続ける。

 

「くくっ…コートの上からでも分かっちゃいたが、ほんといつでも勃ちっ放しだよなぁ、お前等のチンポは」

「それどころかビンビンに勃ちまくってるじゃねぇか。今から野外プレイが出来ると思って期待してんのか?」

「だ、誰がそんなこと…!」

 

 下卑た笑いと共に掛けられる、心ない言葉。それに再び食ってかかるラムではあったが、実際硬く、力一杯に股間の一物が勃起してしまっている事は誤魔化しようのない事実である為に、ラムの反論は続かず、男達の余裕も崩れない。

 

「そんな事、どうだって良いだろうが…連れ出して、コート一枚で歩かせて、挙句それも脱がしておいて、期待だ何だなんてそんな事…。どうせテメェ等はヤりたいだけなんだろ?だったらロムとラムじゃなく、わたしをヤりやがれ…!」

「とか言って、ほんとは自分がヤりたいだけなんじゃねぇの?なんせブラン様は、ネプテューヌ様に次ぐ古参の性奴隷だもんなぁ?」

「……ッ…うるせぇ、いいからさっさと…」

「おーおー勝手に決めんなっての。一体誰が今からヤるなんて言ったよ」

 

 妹を庇うべく、少しでも守るべく、自分がと切り出したブラン。だが、男達はそれを…犯す事を否定する。そしてその言葉に怪訝な表情を浮かべる女神達に対して、更に笑みを浮かべて返す。

 

「三人共チンポおっ勃てて、アヘる準備は万端なんだろ?だからよ、今からそこで射精しろや。但し、ケツを穿くって…な」

 

 にやにやと他の男達も下衆な笑みを浮かべる中での、男の言葉。その内容に、要求に、女神達は言葉を失い…数瞬後、今一度ブランが吠える。

 

「とことんまで変態だな、テメェ等は…!」

「そりゃ否定しねぇよ、人の事言えんのかって話だけどな。それに…これを無茶だの何だの言わねぇ辺り、アナニー射精は出来ると思ってる訳か」

「んな…ッ!?か、勝手に変な解釈すんじゃ……」

「まあまあお前は黙ってろって。お前にも後でやらせてやるから、よ」

「くぁ…っ♡!て、テメェ……!」

 

 食い下がるブランだったが、背後から別の男に臀部を、コート越しに小振りな尻を鷲掴みにされ、ぴくんと身体が跳ねてしまう。ブランは肩越しに振り向きその男を睨むも、雑に揉みしだかれる事で声からは覇気が削がれてしまう。

 

「ほら、さっさと始めろよ。やらなきゃ終わらねぇぞ?」

「…したらそれで終わらせてくれる保証なんて、ない癖に…」

「見応えのあるケツオナと射精をすりゃ、ちゃんと終わりにしてやるさ。てか、つべこべ言ってると、終わる前に誰かが来ちまうかもなぁ?」

 

 馬鹿にするような言い方に、言葉を返したセイツも、ロムとラムも表情に不快感を滲ませる…が、結局のところ彼女達に拒否する事など出来ない。加えて男の言う通り、時間が経てば経つ程、誰かが来てしまう危険性は高くなっていく訳で…セイツは抗えない事に歯噛みする。ロムとラムは、また辛く恥ずかしい経験を重ねる事へ小さな拳を握り締め、震わせる。そして苦渋の表情を浮かべた後……三人の手は、後孔へ。

 

「く、ふっ……♡」

「ん、んっ……♡」

「こんな、路上で…こんな事……」

 

 左右の手で尻たぶを開き、肛門へと指先を当てがう。ロムは軽く叩くようにして、ラムは捻るようにして、きゅっと締まった肛門を開いてそれぞれ利き手の人差し指を直腸へ挿れ込む。

 普通に考えれば、性行為の存在すら知っているかどうかも怪しいような、そんな外見を持つ二人の肛門は、そこまで抵抗をせずに指を受け入れる。少しずつだが、指が直腸に沈み込んでいく。それは二人が他の女神達同様、後孔でも幾度となく犯されている事の証明であり…逆にまだ日の浅いセイツの後孔は、入ろうとする指に強く抵抗していた。

 

「ぁ、く…ぅ、ぅ…ん……ッ♡!」

 

 しかしその抵抗も、セイツがぐりぐりと指を押し付け、それこそ穿るように指先を動かした事で緩んでいき、つぷり…もセイツの先も直腸に沈む。指先、第一関節、第二関節と、次第に指は奥へ向けて入っていく。

 女神の細くしなやかな指が、汚物を排泄する為の器官とは思えない程綺麗な、仄かな桃色をした肛門を開き、中に入る。行為としてはまだ序盤も序盤ながら、早くも女神達の吐息には艶のある熱が混ざり始め…股間で反り勃つ肉棒は、直腸からの刺激が届いているかのようにぴくぴくと震える。

 

「おい見ろよ、ケツ掘り出して早速チンポびくつかせてやがるぜ?」

「やっぱ期待してたんじゃねーの?」

「だったらこんなシチュ用意してやった俺等に感謝してもらいたいもんだよなぁ」

 

 当然これは、女神達にとって望まぬ事。しかし男達はわざと、聞こえるような声で話し、三人を煽る。嘲りの言葉は聞こえる度に反論したくなる女神達だったが、出来る限りそれを意識しないようにしつつ、指を更に奥へ、より深くへ。

 

「ひゃっ、ぅ…ふゃ、ぁん…っ♡!おし、り…へんな、感じぃ……♡」

「う、ぅ…どうして、こんな…じんじんする、のよぉ…っ♡!ふぁ、ぅ…くひゅぅ…♡!」

 

 ロムは左手で尻肉の左側を、ラムは右手で尻肉の右側を開き、逆の利き手の指で直腸を掘る。隣同士という事もあり、まるで線対称の様な二人だが、微妙に後孔の弄り方は違う。

 ぐにぐにと、指を畝るように動かしロムは挿れていく。指の付け根から動かす事で肛門の開き具合を断続的に変えながら、指先と間接で腸壁を刺激する。開いて、押して、掻き分ける。

 一方ラムは、手首から手を動かし、指を回して挿れていく。入り口も中も纏めて擦り、手首の捻りを元に戻す事で逆の刺激を与えながら、それを繰り返して指を奥へ押し入れ挿し込む。

 

(く、そっ…ロムとラムに、こんな事まで覚えさせやがって…わたしがもっとしっかりしてりゃ、こんな事には……ッ!)

 

 どちらも指が付け根まで入ると、動きはそのままにゆっくりと手を引いていき、指が抜ける直前でまた元に戻す。早くはない、その分直腸に刺激を染み込ませるような自慰を路上で続ける。震える肉棒の動きは少しずつだが大きくなり、段々と脚も震えていく。

 そんな二人の妹の姿を、ブランは怒りと自責の念に染まった顔で見つめていた。幼く、無邪気で、肉欲とは無縁だった筈の二人が後孔の弄り方を、自分がどうすれば感じるのかを理解しているのは、男達の仕込みが原因であり、元を辿れば自分の責任。故に三人が自慰の快感で震える一方、ブランは怒りで震えていたが、彼女にはどうする事も出来ない。全員揃って男達の性奴隷である今は、見つめる事しか許されていない。

 

「はっ、ぁ…ぃぎっ、くぁぅ……♡!」

「辛そうだなぁレジストハート。キツいなら、急がなくたって良いんだぜ?遅くなってもただ、誰かに見つかるかもしれないだけなんだからよ」

「何が、急がなくたって良い、よ…それに、急いだって見つかるかもしれないんだか、らぁ……♡!」

 

 当然双子のロムとラムでも違いがある以上、セイツの掘り方、弄り方も違う。現状女神の中では最も経験の浅い…後孔を弄られ犯された回数の少ない彼女はどうしても後孔が固く、それもあってシンプルに抜き挿しを繰り返す。まだ刺激の全てが快楽に変換される訳でもないようで、声や表情には苦痛の色も若干浮かぶ。

 とはいえそれも、比較的の話。彼女の後孔もまた、既に挿入を知らぬ身ではなく、それを示すように、一物が跳ねる。感じる刺激と快感に、ぴくぴくと上下に揺れ動く。

 

「おいおいそんな緩いアナニーでいいのか?そんなんてイけんのか?」

「余計なお世話、よ…っ♡!」

「そう、よ…うるさい、から…んぁ、ぁ…♡!だまってなさい、よね…♡!」

「あ、ふぁ…ふゃっ、あ…くぁん……ッ♡!」

 

 男達は複数の方向から後孔を弄くる三人を撮影し、口々に煽り立てる。煽りに対し、セイツとラムが言い返す一方、ロムは無視するように自慰を続ける。

 だが男達の指摘には思うところがあったのか、それとも自ら弄る事で欲求に火が点き更なる刺激を自然と身体が求めたのか、次第に三人の自慰は変化していく。ゆっくりと、少しずつ開拓するようだった手付きが、段々とこじ開けるような激しい指使いへと変貌する。

 

(う、ぅぅ…♡お尻、じゅぽじゅぽすればするほど、オチンポ触りたくなっちゃうよぉぉ…っ♡!)

(こんな、こと…いや、なのにぃ…!どうして、こんなっ…お尻の穴をぐちゅぐちゅすると、気持ち良いのよぉ…っ♡!)

 

 思考と肢体を襲う、甘美な苦悩。初めは一本だけだった指がいつの間にか二本に変わり、ロムもラムも人差し指と中指で力を込めて直腸を穿る。より強く、より激しく、より奥へ…男達の前で快楽に流され、後孔を弄る事に耽るなど想像するだけでも嫌ではあったが、その思いに反して手は止まらない、止められない。

 その内に、二人は逆の手…尻肉を掴み、開いていた手の指も肛門へと当てがい、押し込み始める。更に入り込む指が増えた事で肛門は大きく広がり、そこから腰全体へ伝わる痺れるような快感に、二人は大きく上半身を屈ませる。腰の引けた、尻を突き出すような前傾姿勢となっていき、表情も快感に染まっていく。

 

「見ない、で…ッ♡!んひっ、ぃい…♡そんっ、な…見られ、た…らぁぁ……ッ♡!」

 

 やはりセイツも、両手の指で後孔を弄り始める。しかし奥へ突っ込むのではなく、両手の指を肛門の裏側へ引っ掛け、そこから左右へ肛門を広げる。女神の中ではまだ開発が進んでいない自身の後孔を、女神の膂力で自ら開く。

 自慰の最中のセイツが感じるのは、男達の劣情。ロムとラムも感じている視線だけでなく、その根底にある自分達への邪な気持ちを感じ取り、それもまたセイツの自慰を激しくさせる。男達の劣情でセイツの心は望まぬままに昂揚し、それが行為を激しくさせ、それを見て更に強くなった劣情で一層セイツは昂揚するという、抜けられない情欲のスパイラル。

 

『はっ…はっ…ふくぅぅ、ん…っ♡!』

 

 そうして気付けば、三人の足元には二つの水溜まりが出来ていた。一つは穿られる後孔から滴り落ちた、腸液の水溜まりであり、もう一つは興奮の度合いを示すような肉棒の先走りと割れ目からの愛液、それ等二つの混ざった水溜まり。どちらも卑猥な体液であり、自慰が激しくなるに連れて水溜まりも足元で広がっていく。

 

「いいねぇ。やっぱ雌は雌らしく、アヘりながらオナってる方が見栄えもするわ」

「チンポは触るなよー?もし触って一擦りでもしたら、全員一回射精させた上で揃ってやり直しだからな」

 

 今の自分達は、本当にただの見世物でしかないのだと三人に思わせる、愉快そうな男達の会話。当然誰も、犯され嬲られる事など望んではいない。しかし自分達の痴態を思うがままに鑑賞出来る、今もそうしているという状況でありながら、衝動的な肉欲に負ける事なく、またそもそも衝動的な行為に至る気配すらないという男達の様子は、三人へ屈辱感と惨めな気持ちを抱かせるには十分過ぎる程であり…だがそれでも、彼女達の一物は勃ったまま。三人の股間で、今も硬く反り返ったまま。

 尚且つ三人の意識は、煽られた一物へと自然に向かう。ただでさえこの場に至る前から勃ちっ放しの、常時準備完了な肉棒は後孔を弄れば弄る程に触りたい、扱きたいという欲求を増し、震えと共に三人へ訴え、幾多となく三人は自らの一物を握り締めたい衝動に駆られていた。それに耐える為、誤魔化す為に、一層三人は直腸を穿る事へ耽り…燃えるような衝動が、下腹部に募る。内側で、ぐつぐつどくどくと募り滾る。

 

「こんなとこ、で…イきたく、なんか…ないのにぃ…ッ♡!ふぎぅっ、んぁ……ッ♡!」

「くふっ♡ひぎゅっ♡ふぅぅ…ッ♡!ぁ、あっ、オチンポは一度も触ってない…の、にぃぃ……ッ♡!」

「びくびくってするの、止まらない…は、ひゅっ…止められっ、ないよぉ…ッ♡!」

 

 いよいよ歯止めが効かなくなったかのように、三人は一心不乱に肛門を擦り、直腸を引っ掻き回す。ロムは付け根まで挿れた指をフックの様に曲げ、その状態で勢い良く抜く事によって腸壁から肛門までを一気に刺激し、ラムは逆に指を付け根まで挿れた状態から更にぐりぐりと押し付ける事で、肛門を外から圧迫する。セイツも指で後孔を掻き回しつつも、両の掌で尻肉を押し、捏ねる事で違う刺激と快感を自分へ浴びせる。

 濡れた声を漏らす口からは、涎も垂れ落ちていた。へこへこと腰を揺らしながらの前傾姿勢は情けない以外の何物でもなく、膝が笑って外側を向いてしまっているのも、情けなさに拍車を掛けていた。もしもそんな姿を誰かに見られたら…全裸で後孔へ指を挿れている時点で、股間に陰茎を生やし、それを勃起させている時点でお終いといえばお終いなのだが、だとしても普通なら気にするそれを、今の三人は気にしていなかった…というより、気にする余裕などなかった。

 だがそれも、終わりを迎える。欲求のままに、衝動のままに、男達の下卑た視線で身体が熱くなるのを感じながら、目一杯指を押し込んだ瞬間、三人の中で快楽は弾け…精液が、吹き出す。

 

「お"っ、お"ッ、おひぃいいぃぃぃぃいぃッ♡!射精るッ♡!路上アナニーで射精するぅぅぅぅううううッッ♡♡!」

「射精ちゃうっ♡!びゅーびゅー射精ちゃうよぉおぉおおぉぉっ♡!ひゃひッ、ふきゃあぁぁあぁああぁっッ♡♡!」

「わたしも射精ちゃうぅぅッ♡!ロムちゃんといっしょにっ、せーえき出してイっちゃうぅううううぅうっッ♡♡!」

 

 後孔に突っ込んだ指によって押し出されるような、目一杯圧力が掛かった状態から蓋を開いた瞬間のような、とても一切陰茎に触れていないとは思えない程激しい射精。精液を吹き出すと共に秘裂からは潮を吹き、三人はびくんびくんと一物を突き出すようにして腰を揺らす。たとえ射精までの時間を短縮しようと、大声を上げて誰かに気付かれてしまえば無意味且つお終い…それを失念しているとしか思えない程の絶叫が路上には響き、それ程までに浅ましく達する女神達の痴態を男達は嘲笑う。

 そして当然、指は後孔に突っ込まれたままであり…その格好で立ちながら弓なりに仰け反るさまもまた、三人の情けなさを助長する。

 

『は、ぅっ…ひぁぁ……♡』

「ほぉぉっ…ふぉ、ぉぉ……♡」

 

 精液と共に体力も吐き出してしまったとばかりに、ロムとラムは未熟な肢体を震わせながらへたり込む。その勢いで上下に振れた二人の肉棒は地面を叩き、亀頭に走った衝撃でびゅるりと再び二人は精液を漏らす。

 逆にセイツは射精した時の格好のまま。膝の開いた、爪先立ちの格好のまま、品性皆無な絶頂顔を晒しており、その姿は何とも無様。

 片や力なくへたり込み、片や品のない姿で痙攣する三人の女神。路上で、全裸で、首輪を嵌められたままそんな姿を晒している…その事実は、彼女達の立場を如実に表していた。

 

「盛大にイったなぁ、おい」

「この精液の量、明らかに嫌々やってた奴の範疇じゃねぇよな。ま、今更か」

 

 何も知らない者が見れば目を疑う、或いは三人の放つ妖しい色香に昂りを禁じ得ないような光景でも、男達にとっては愉快で笑える風景の一つでしかない。それを示すように、射精が終わり脱力する三人のリードを男達は雑に引っ張り、苦しむセイツ達を意にも介せず手繰り寄せる。

 

「ロム、ラム…セイツ…」

「女神の癖になっさけねぇイき姿だったよなぁ?で、内二人は妹なんだからよ、姉として何か言ってやったらどうだ?」

「…もう、いいだろうが…三人は言われた通りにやったんだ、さっさと帰らせて……」

「あぁ?まだお前がやってねぇだろうが。帰るのはそれからだ」

 

 今彼等を不機嫌にさせれば、頑張った三人の行為が無駄になるかもしれない。そんな思いで怒りを押し殺し、ブランはもう良いだろうと言う。

 しかしそれに返ってきたのは、次はお前がやる番だという取り付く島もない言葉。とはいえそれは予想出来なかった返答ではなく、どうせ自分もやらされるに決まっている、と理解していたブランは、一度睨むもそれだけに留めて自身も先程三人のいた…特に中央にいたラムと概ね同じ位置へ。そこに立ち、羞恥心を堪えながら、唯一の衣類であるコートを降ろす。

 

「……っ、ぅ…♡」

 

 露わになる、ブランの肢体。ロムやラムよりはメリハリのある…しかしやはり慎ましやかな自身の全裸を外へと晒す。

 だが、露わになったのは全裸の肢体だけではない。前の三人とは明らかに違うのは彼女の股間。ロムやラム、セイツの場合はそこに反り勃つ肉棒があり…されどそれが、ブランにはない。美しい女神の身体には不釣り合いな、あまりにも醜悪な肉塊はなく…代わりにあるのは、小さな金属製の拘束具。

 

「ぷぷっ、哀れだよなぁ。何もなきゃこいつのチンポもあいつ等と同じ位ビン勃ちしてただろうに、今はこんな窮屈なとこに押し込められてるんだからよぉ」

「いや、案外ギチギチになってる感覚を悦んでるかもしれねぇぞ?なんたって女神は全員、揃いも揃ってド変態だからな」

「いちいちんな事言ってくるんじゃ、ねぇよ…くそがッ……」

「はぁ?こっちの話をお前が勝手に聞いてるだけだろ。ほら、お前もさっさと始めろや」

「始めろ、って…だったらそっちこそ、さっさとこれを……」

 

 わざと聞こえる声で言っておきながらの、身勝手な返し。それでも従わざるを得ないのが、今のブランであり女神達。

 されど、始めるも何もブランの一物は拘束具、陰茎用の貞操帯に覆われたまま。触る云々はおろか、勃起すらも出来ない状態であり、まずはこれを外せとブランは言いかけるが…直後に返された言葉に、ブランは唖然とする。

 

「あ?外さねぇよ?」

「…外さ、ない…?テメェ、何言って……」

「だから外さねぇって言ってんだよ。お前は三人のアナニー姿をたっぷり見てたろ?なら別にそのままだって、イく位出来るよなぁ?」

 

 それは、ある意味ここまでで最も無理な、無茶な命令。貞操帯を嵌めたままの射精…即ちブランがこれからしなくてはいけないのは、勃起していない、出来ない状態での射精という事。

 原理的には、出来ない訳ではない。しかし、意図的に出来るかどうか、この状態で出来るかどうかは全くの別。だがだとしても、男達が妥協する事はなく、というより無茶と分かった上で、わざとさせているのであり…ブランは無茶でも、するしかない。

 

「覚えて、やがれ…ッ」

「言われなくても、貞操帯嵌めたままのアナニーなんて記憶に残るに決まってるっつーの。ほら、さっさとやれって」

 

 ブランは歯噛みしながら、両手を背後へ、臀部へと回す。両手で小振りな尻肉を掴み、左右に広げ、そこから左手を肛門へと滑らせる。

 

(落ち着け、気にするな…結局やる事は同じで、ロムやラムもやったんだ…だからそれと同じように、わたしもするだけだ…)

 

 自分自身へ言い聞かせるように、ブランは胸中で呟く。閉じた肛門に人差し指と中指の先を触れさせ、ゆっくりと円を描くようになぞり…挿れる。

 一見きゅっと、三人と同じように締まっていた肛門。されどブランの後孔は、指で押されるとすぐに開き、指二本を纏めて咥え込んでいく。とはいえそれはただ彼女の肛門が緩い、という事ではなく、肛門をなぞる事で刺激し、これから行う事…挿入を身体に理解させた上での緩みなのだが、側からは単に緩いだけにしか見えない。そして、たったそれだけで緩む、肛門が挿入を理解し受け入れようとしている身体になってしまっているという事は紛れもない事実。

 

「ふぁ、ふ…ぁ、は…ぁ……♡」

 

 先程までは怒りの言葉を何度も発していた口から漏れる、艶めいた吐息。ブランは二本の指を第二関節の辺りまで挿れると、そこからは抜き挿しを開始。二本の指でのピストンを始め、肛門からは卑猥な音が鳴り始める。

 

「散々食ってかかっても、いざ始めるとすぐこんな声出すんだもんなぁ?」

「チンポと同じで我慢が効かないって事だろ。あぁ、てか同じって言うより、チンポと思考回路とが直結してるんじゃねぇの?」

「なんだそりゃ、だとしたらウケるな」

 

 路上での自慰を見られるブランだが、男達はブランの行為を見つつも、肉欲剥き出しな発言はしない。当然股間は反応しているが、交わされるのは本当にブランを見世物としか思っていないような、心底馬鹿にしたやり取りばかりであり…それがブランは屈辱で仕方がなかった。そうする事は、そうして女神である自分を馬鹿にして愉しんでいる事は、先の三人の自慰で分かっていたが、それでも屈辱感はブランの心に響いていた。

 更に、響くのは心だけではない。その屈辱は…そして後孔へのピストンによって生まれた快楽は、貞操帯に押し込められた陰茎にも響く。

 

「ぁ、くッ…ふぎぃ……ッ♡!」

 

 元から常に勃起しようとし、しかし押し込められる事で苦痛と切なさを訴えていたブランの陰茎。それが屈辱と後孔の快楽で更に勃とうと、膨らもうとする事でより圧迫感は強くなり、痛みで自然と前屈みになってしまう。

 射精以前の、激しい痛みともどかしさ。それはどんな自慰をし、どれだけ快楽を得ようと、貞操帯がある限りブランを苛み続けるものであり…それが分かっているからこそ、ブランは後孔に集中する。そちらへ気を向け、苦しさを紛らわせようとする。

 

『おねえ、ちゃん……』

「…せめて、せめてあれは外させて頂戴…じゃなきゃ、あんなの付けたままじゃ……」

「外したら面白くねぇだろうが。けど、可哀想ってならあいつの目の前でマンコ晒してチン媚びダンスする位は許してやるぜ?オナネタ提供すりゃ、ちっとは射精し易くなるだろ?」

 

 快楽と切なさで二重に顔を歪める姉を、ロムとラムは見つめる。初め二人は姉の情けない、自分達と同じかそれ以上に屈辱的な行為をさせられている姿を見ていられず目を逸らそうとしていたが、男達に無理矢理ブランの方を任されていた。それでも目を瞑れば見ないようにする事も出来たが、聞こえるブランの吐息と喘ぎは二人の耳から離れず、したくないと思いながらも二人は見ずにはいられなかった。先程射精したばかりの肉棒も、今や先の射精の事など忘れたとばかりに、先走りを垂らしながら硬くいきり勃っていた。

 逆にセイツは男達の方へ振り向き、せめて貞操帯だけでもと訴える。されど案の定受け入れられる筈もなく、ふざけた返しにセイツは肩を振るわせる。仮にそんな事をしたとしても、余計に勃起出来ない状態が辛くなるだけ…同じように一物が生え、本来あり得ない男性的肉欲も理解出来るようになってしまったセイツだからこそ、男の言っている事がどれだけ酷か分かっていた。

 そして当然の様に、三人が言葉を発した時も、その前も、彼女達は男達に身体を弄られている。暇潰し程度の調子で、胸や尻や脚を触られ、身体を玩具にされていた。故に一先ず男達の命令を済ませた三人にも、まだまだ安息は訪れない。

 

「ふッ、ぐ…ぐぐ……ッ♡く、そっ…くそぉ…♡!」

「ほんと、ホワイトハートの口調が汚いのは変わらないよなぁ。もう少し落ち着いた口調になるよう努めようとか思わんのかね?」

「バーカ、ああいう口調だから良いんだよ。強気な女の方が、屈服させ甲斐があるって言うだろ?てか、あの貧相な身体付き的にもむしろあの口調の方が似合ってるわな」

(好き勝手、言いやがって…畜生…チンポも反応してんじゃねぇよ…♡!)

 

 指先から付け根までを一気に挿れ、次の瞬間には指先がギリギリ残る程度まで抜き、すぐまた付け根まで突っ込む。中で指を不規則に曲げ、開き、出し挿れの両方で腸壁を責める。そんな自慰を続ける中での男達の言葉に、ブランは心の中で悪態を吐くが、どう貶されようとも陰茎が、火の点いた欲求が萎える事はない。それどころか一層勃とうと膨らんでしまい、ブラン自身がどれだけ望もうと萎えはしない。

 後孔を弄り回す事で、興奮は増している。その前から三人の自慰を見ていた為に、昂りは十分にある。しかしやはり、貞操帯に阻まれている事は大きく、ブランの射精に至れない自慰は続く。長引けば長引く程、焦りが募る。

 

「もっと穿くり回した方がいいんじゃねぇか?早くしないとほんとに誰か来ちまうかもしれねぇぞ?」

「いや、逆に来たやつに犯してもらった方が早くイけるんじゃね?てか、それ狙いでわざとイってないんじゃね?」

「そッ…んな、訳…ある、かぁぁ…ッ♡!」

 

 早くしなければ、と出し挿れを続ける左手の指はそのままに、これまでは尻肉を開くだけだった右手の人差し指と中指も直腸へ押し込み、中で指を鉤爪の様に曲げる。そのまま外側へと引っ張る事で、肛門を強引に開かせる。左右の指で別々の刺激を直腸へと生み出し、ブランは自身へ絶頂を促す。

 そんな中での、男達の言葉。これまでと同じ、心無い嘲りの数々。今回の言葉もまた、ブランにとってはただただ不快で…されどこの時、ブランは想像してしまった。見つかったら不味いという危機感より先…もしも本当に見つかってしまい、その相手に犯されてしまったらという新たな陵辱の想像を。

 

「(…もしも…もし、見つかって…わたしがふたなりチンポ生やして、路上でアナニーする性奴隷女神だって事がバレたら…)……──ッッ♡!」

 

 次の瞬間、一気に背筋を駆け抜ける刺激。秘部からはぷしゅりと愛液が飛び、後孔は指を千切らんばこりに締め付け、びくんと大きく腰が揺れる。一物を封じ込める貞操帯の先、小便用の小さな穴から先走りがぽたぽたと立て続けに落ちる。

 実際に起こった訳ではない。単にブランは想像しただけ。だがたったそれだけで、そこからの刺激は跳ね上がる。

 

「はひゅっ♡ほぉッ♡ぅひぃいぃんッ♡!ぁ、し、締まるぅぅ…ッ♡!わたしのアナルっ、指をがっつり咥え込んでやがるぅぅ…ッ♡!」

「んぁ?なんか急に盛りが増したな」

「あれじゃね?逆に楽しくなってきたとかじゃね?」

 

 若干膝が突き出て内股となった脚。後孔の快楽と陰茎の切なさがら腰が引け、極度の前屈みとなった体勢。その状態で、ブランは淫らな喘ぎをビクつきながら繰り返す。

 

「…ブラン…あんなの付けられて、ずっと苦しい筈…なのに……♡」

「んで、それを見てるお前は必死こいてイこうとしてる姿にチンポおっ勃ててる訳だ。ほんと女神はどうしようもねぇ変態揃いだ、なッ!」

「ふぎぃぃいぃッ♡!?」

 

 勃起出来ない一物の苦しさで腰が引ける。穿くり回す後孔からの、痺れるような快楽で浮くように腰が前へと移る。それが同時に起こる事で、ブランは身体がくの字に曲がったままへこへこと腰ばかりが情けなく前後する。

 切なげながらも、酷く淫ら。苦しそうな一方、心奪われる程に淫靡。そんなブランの姿に釘付けとなっていたセイツは、男により怒張する肉棒へ自らの首輪から伸びるリードを一周巻かれている事に気付かず…次の瞬間、男が引っ張り思い切り一物を締め上げられた事で、何が起きたのか分かる間もなくびくんっ、と腰を揺らして仰け反った。

 だがその後、男は何かをしたりはしない。ただセイツとセイツの一物を虐めただけ。性奴隷女神で軽く遊んだだけ。それを示すように、セイツは蟹股爪先立ちという間抜けな格好になってしまっていたのだが、男はさしたる興味も示さず視線をブランの方へと戻していた。

 

「頑張るねぇ。どうせ今更見つかったって、今と対して状況変わらねぇのによ」

「あんな必死こいてケツアナ掻き回してるんだから言ってやるなって。…てか、実際そろそろイきそうじゃね?そういう顔してね?」

 

 右手の指で肛門をこじ開け、左手の指でピストンを繰り返し、自らが快楽を得る為ではなく、男達の見世物となる為に無様な自慰を続けるブラン。勃起の出来ない、貞操帯に押さえ付けられた陰茎が痛みを訴え続ける中でもブランは身体を震わせながら自慰を続け…そうして遂にブランは感じる。奥からの、下腹部からの、熱く滾る感覚が一物へと向けて集まり登り詰めていくのを。違う事なき射精の予兆を。

 もうすぐ、漸く達する事が出来る。そう思うとブランの気持ちは逸り、一層早く、荒く変わる。まるで本当に穴を掘っているような指使いでは幾度となく爪が腸壁を引っ掻き、一瞬後孔にも痛みが走るが、ブランは止めない。…否、止められない。

 

「ふーッ♡ふーッ♡イ、っく…イくぅぅ…ッ♡!(チンポ勃てねぇのに、半勃起すらしてねぇのにザーメン迫ってきてやがるぅう…♡!射精、射精するぅ……♡!)」

 

 自慰の理由は男達に命令されたからだとしても、感じる快楽に差などない。破滅的な想像により昂った身体は指を、心を絶頂の瞬間へと押し進め、感覚は一物と後孔へと集中する。性器の感覚だけが研ぎ澄まされる。

 貞操帯で触れる事も勃起する事も封じられたままでの射精など、未経験。どうなるのかも、本当に射精出来るかどうかもブランには分からない。しかし端から選択肢などなかったブランの心に迷いはなく、今はただ達する事、その為に後孔を弄り回す事のみで頭が一杯で……自分でも気付かない内に、ブランは直腸へと挿れる、抜き挿しする指が人差し指中指の二本から、親指以外全ての四本へと変わっていた。右手でこじ開けた、本来は排泄する為の穴へ、四本もの指を力一杯突っ込んでいた。そして自分では二本のつもりの、しかし実際には四本入っている指を、付け根まで突っ込んだ状態から無理矢理、入り口から指の届く限界まで纏めて拡張するように開いた瞬間…快楽が、駆け抜けるように全身を貫いた。

 

「イくッ♡非勃起チンポでイくッ♡射精するぅ"ッ♡!イくイくイくイくっ…イ"ぃッ、くぅぅぅぅぅぅ……ッ♡♡!」

 

 電流を浴びたかのように、大きく一つ震える肢体。快感のあまりか方が浮き、脚と背中が直角になる程の前傾姿勢にもなり、そんな女神でなければバランスを崩して転んでしまうような体勢のまま、ブランは後孔で爆ぜた快楽に紅潮しっ放しの顔を歪ませる。

 痙攣するブランの下腹部からは、ぶしゅりと液体が噴出する。しかしそれは、精液ではない。それは割れ目から噴き出した愛液であり……性液は、ただ落ちていた。普段ならば恥ずかしくて仕方がない程勢い良く出る精液が、今は貞操帯の隙間から、ぼたぼたと力なく落ちるだけ。

 

「はっ…へっ……ぁ、あ…そんな、これ…こんなぁ…♡」

 

 漏れ出ているだけのような、貞操帯の中からの射精。それを、自身の股間を見るブランが発したのは、失意と動揺が混ざり合ったような声。一見それは、勢いもなければ飛ぶ訳でもない、しかし量だけは普段と変わらず締めが甘かった蛇口の様に長い間出続ける精液に、そんな惨めな射精に対する羞恥心から出たようにお前ら声であり、実際男達も初めはそう思っていたが…そんな声とは裏腹に、惜しむような、もどかしそうな表情がブランの顔に浮かんでいる事に、すぐに気付く。気付き、意味を理解し……にたりと、嗤う。

 

「おーおーどうしたよブラン。そんな、今の射精じゃ全く満足出来ないみたいな顔してよぉ」

「……っ…そ、そんな…事…」

「…ほら、しろよ。フル勃起したチンポで、馬鹿みたいに射精したおんだろ?」

 

 嘲りに満ちた言葉を口では否定するブランだが、その声に覇気は全くない。そんな反応で男達の気付きは確信へと変わり、彼等は立ち尽くすブランに近寄ると、鍵を用いて彼女の一物の貞操帯を外す。それと共に、男の一人が耳元で囁く。

 漸く解放されたブランの陰茎。当然解放された直後は勃起などしておらず、貞操帯とほぼ同じ…即ちギリギリのギリギリまで膨らんだだけの姿だったが、男の囁きを聞いた瞬間ぴくんと震え、そこかりむくむくと勃ち始める。電動式の空気入れで風船に空気を入れているかのように、一瞬足りとも止まる事なく伸び、広がり、硬くなり……あっという間に上向きの完全勃起陰茎へと変貌。勃ち切った一物は、物欲しそうに痙攣し、勃起してしまった事でこれまでは抑圧されていた自慰への欲求が、更には漏れるだけのような射精のみで絶頂感が終わってしまった事で収まるどころか一層増した快楽への渇望がブランの心を瞬く間に飲み込み……

 

「…くそッ…くそっ、くそ…くそぉぉ……ッ♡!」

 

 次に気が付いた時、ブランは両手で自らの肉棒を握り締め、手だけでなく腰も振って大胆な自慰を始めていた。これまで触れる事の叶わなかった肉棒をがっちりと掴んで、ごしゅごしゅと扱き上げていた。

 

「折角頑張って貞操帯したまま射精したってのに、ちょっと声掛けてやるだけでこれとは…ほんと情けねぇなぁ」

「もうチンポにゃ逆らえないって事だろ。好きなだけオナっていいぜ?その分ここにいる時間は長くなる訳だけどな」

「…で、テメェ等はどうするよ?説得したって良いが…見ろよこいつの顔。チンポ扱いて、とっても気持ち良いです〜って顔してるぜ?」

 

 もう男達の言葉など耳にも入らないとばかりに、直接扱いての自慰に耽るブラン。男達が嘲笑する中で、それを一心不乱に…射精前より反り勃っていそうな程に一物を硬くしながら見つめる三人。そんな三人、セイツ、ロム、ラムの三人にも、男の下卑た言葉がかかり…誘われるように、引き摺り込まれるように、一人、また一人と、ブランと同じように一物を握る。

 

「あっ、あ…気持ちいい…オチンポしごくの気持ちいいよぉ…♡」

「手、止まんない…手もオチンポのびくびくも止まらないぃぃ…♡」

「駄目、なのに…こんな事してちゃ、駄目なのにぃぃ……♡!」

 

 へこへことロムは力なく腰を揺らし、ぐりぐりとラムは扱くだけでなく掌で亀頭を強く撫で、セイツは半開きの口から涎を垂らす。四人揃って、この場から立ち去る事を放棄し、やっとの思いで終えた筈の自慰を再び始めてしまう。今度こそ本当に、自分の快楽の為だけに、扱き喘いで淫猥な姿を自分達から見せてしまう。

 それを男達は、女神ではなくただの雌、性奴隷としか思っていない視線で見下しながら眺めていた。そして四人の自慰は、改めての射精に至っても終わらず、結局疲れ果てるまで何度も何度も繰り返すのだった。



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淫欲に成りし性奴隷 26

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・オリジンハート

内容・ふたなり 拘束 射精管理 玩具 リクエスト要素有り


 乱れ、喘ぎ、よがり狂う。それぞれが異なる魅力を持った絶世の美女たる女神達が、その整った顔を歪めて快楽に翻弄される姿は際限なく妖艶で、今もその姿を一目見れば、いや想像をするだけで、男達の股間は熱を持つ。

 しかしそんな姿を幾度も見ている為、興奮はしても嘗てのような激しい昂りとなりはしない。故にただ犯す、ただ弄ぶのではなく、そのやり方や場所を工夫する事で深まる欲望を満たしていたのだが…いつしか欲望は、性欲は征服欲との境がなくなっていた。それは女神をまた弄ぶ男達自身も気付いていない事だったが…そこに大きな意味はない。…女神達からすれば、男達の欲望が変化していようと、される事に変わらないのだから。

 

「ちょ、ちょっと…なんで、ここに……」

「女ってよ、大も小も同じ便器でする訳じゃん?だからその分、個室の数が多い訳?」

「まー、そうなんじゃね?少なくともここはそうだったしよ。てか、もし個室じゃなくて、男の小便器みたいにオープンになってたら興奮するよな。…お前もそう思うだろ?オリジンハートさんよぉ」

 

 廃墟の中、我が物顔で男達に胸や尻を揉まれながら歩かされていたイリゼが連れてこられた先は、入り口こそよく目にするものの、まず入る事はない場所。男性用の、お手洗い。そこに連れ込まれたイリゼは何故と問うが、当然の様に男達がそれに答える事はなく、逆に男達から投げ掛ける。イリゼはそれに、そうは思わないとだけ返して、目を逸らす。

 

「つれないねぇ。どうせ今はお前以外俺達しかいねぇんだから、何言ったっていいだろ?今更何言ったって、もう変わらないっての」

「…そんな事は、関係ない…私はそうは思わないから、そう返しただけ…それだけだ…」

「けど、さっきチンポ反応してたよな?丸出しの尻並べて排泄するの想像して、興奮しちまったんじゃねぇのか?」

「……っ、そんな事…っ!」

 

 にやつきながら煽る男達の言葉に、イリゼは顔を赤くしながらも言い返すが、男達は気にしない。というより、その間に受けた反応を楽しんでおり、イリゼはその表情に悔しさを滲ませる。

 当たり前のように全裸にさせられた上で、廃墟の中でも特に汚いお手洗いへと連れてこられた。素足でそこに入らされたというだけでもイリゼにとっては不快で仕方なかったのだが、こんな場所に連れてこられた時点で、ただ犯される訳がない。ただ犯されるだけで済む筈がない。そんな思いがある為に、悔しさだけでなく、暗さもイリゼの顔には滲む。

 

「…ここで、何をすれば良いの?」

「へへ、気になるか?そりゃ気になるよな?…けど、安心しな。取り敢えず暫くは、ただ立ってるだけでいいからよ」

「…それは、どういう……」

 

 何もしなくていい。そんな意図のある言葉にイリゼが怪訝な顔をする中、男達はここに来る前から後ろ手で嵌めていた手枷だけでなく、足かせも嵌める。手足の自由を奪った上で、全員で囲う。

 

「しっかしまあ、女神のチンポはどれも立派なもんだよなぁ。女の癖に男のモンと変わらない…いや、下手な男より大きいんじゃねぇのか?」

「少なくとも精液の量は並の男の比じゃねぇよな。女神なのに孕ませたくて仕方ないのかよ」

「けど、全員膣内射精どころか挿入も経験した事ない童貞チンポなんだよなぁ、可哀想に。あぁいや、ひょっとして俺等の知らないところで、女神同士でヤり合ってたり?」

「なっ、か、鑑賞会でもしてるつもり…!?だとしたら、悪趣味にも程が……」

「落ち着けってオリジンハート。そんなカッカしてると、最後まで体力持たねぇぞ?」

「ひぁ…っ♡!?」

 

 言いたい放題な男達の言葉に再びイリゼは顔を真っ赤にし食ってかかるが、背後から回された手の指で亀頭の付け根を挟まれ、驚きと共に甘い声が漏れてしまう。人差し指と中指で挟まれただけ、それだけでもピクンと肩を揺らしてしまい、感じた事を男達へ教えてしまう。

 

「今日も感度バッチリだな。こんなんじゃ、あのエロスーツ着てたらすぐに中で爆発するんじゃねぇのか?」

「あっ、くぁ、ぁあんっ♡そ、それは…くひぅっ…♡!」

 

 竿から陰茎の付け根へ、皮を伸ばすように指で扱かれ、喘ぎがイリゼの口を吐く。耐えようとは思っているものの、男の言葉通り敏感な一物は快楽をばっちりと感じてしまい、反応する身体を抑えられない。

 

「弄り甲斐があるんだよなぁ、女神のチンポは」

「野郎のだったらする気にもならねぇが、女神のは虐めりゃ虐めるだけ喘いでよがるんだから、遊ぶにはもってこいだよな」

「か、勝手な事…ッ…をぉぉ…ッ♡!

 

 更にそこへ、他の男達も参加していく。一人は亀頭の先端を爪で掻き、一人は裏筋をなぞり、一人はカリ首を粗く擦る。弄られるのは一物だけでなく、女性としての肢体も揉まれ摘まれ弄ばれる。

 

「ふー…ッ♡!ふーぅ…ッ♡!」

「お、耐えようってか?無駄な事するよなぁ、どうせ無理な癖に」

「てか、別に自分からそんな事しなくてもいいのに、なぁ?」

 

 感じる快楽を抑え込むように身体を強張らせ、深く息を吐いて何とか耐えんとするイリゼ。嘲る男達の言う通り、耐えようとしたところで快楽は増すばかりであり、なまじ肢体に力を入れている分びくんとした反応がより大きくなり、胸も尻も一層揺れてしまうのだが、初めから快楽を受け入れ流されてしまう事だけは許容出来ず、必死の思いでイリゼは堪える。

 そんな中、男の一人が言った少々含みのある言葉。イリゼはそれを聞き逃さなかったが、その意味を考えようとしてしまったのがイリゼの失態。耐える事に意識の大半を向ける事で何とか堪えていた中で、一瞬とはいえ気が逸れてしまった結果、快楽の揺り戻しが一気にイリゼの感覚を襲う。

 

「ひはぁあぁぁっ♡!?あ、やっ、ダメっ♡ダメッ、ダメぇぇっっ♡!」

 

 びくびくっ、と男の手の中で一物が跳ね、鈴口から滲んでいた先走りが放物線を描いて飛んでいく。ダメ、というのが男達に対しての言葉なのか、昂りを募らせる自らの陰茎に対するものなのか、或いはその両方なのか。何れにせよ、そんな事を言われたところで男達が止める筈もなく、むしろイリゼが順調に限界へと近付いていると分かった事で、一気にギアを上げていく。イリゼの言葉は、ただのより強い責めへの呼び水となってしまう。

 強く握られた手で、竿を激しく扱かれる。亀頭は複数の男に次から次へと擦られ掻かれ弾かれて、乳房も付け根から先端へと力強く搾られる。ぷっくり膨れた乳首は、指で摘まれ遠慮なしに四方八方引っ張られる。激しい責めだけでなく、内股と肛門付近には指が触れるか触れないかの絶妙な距離で指を這わされ、もどかしさまでもがイリゼを襲う。それでもイリゼは手も足も指をきゅっと握り、女性として恥ずかしい事間違いなしな程鼻息を荒くしながら迫る快楽を堪えようとするが、身体の方は言う事を聞かず、がくがくと震え出してしまう。肉棒に至っては既に限界まで張り詰め反り勃ち、射精直前である事が誰の目からも一目瞭然。

 

「我慢しないでイっちまえよ。イきたいんだろ?このチンポはイきたいです〜って言ってんだろ?素直になれって」

「わっ、私っ、はぁぁ…っ♡!こんっ、な…ひゃぅ…っ♡!…事、でぇえぇ……ッ♡!」

「こんな事で、ねぇ…」

 

 明らかに達しかけている、耐えているというにはあまりにもお粗末なさまのイリゼを責め立てながら、男達は顔を見合わせる。小さく頷き合い、その口元に下劣な笑みを浮かべる。こちらもこちらで何か企んでいる事が明白な表情だったが、耐える事で手一杯なイリゼは気付くどころか男達の顔を見る事すら出来ず、ただただ一物と腰を震わせるばかり。

 幾度となく嬲られ快楽を刻み付けられた女神達を、そうした張本人達である彼等が達させる事など容易いもの。そして男達は、狙った通り…堪えるイリゼを、責め落とす。

 

「だったら、これならどうだ…よッ!」

「くひゅぅッ♡!?ぁッ、ひょぉッ、んひぁああああぁぁああッ♡♡!」

 

 一物を掴んでいた男が一気に根元まで扱き下ろし、更にそのまま皮を引っ張る。それと共に別の男が亀頭へと掌を当て、突っ張る一物に対して掌から指先までで一息に擦る。

 扱きと共に引っ張る事で、亀頭以外へ継続的な刺激を与える。一息に亀頭を擦る事で、過敏な部位へ瞬間的且つ集中的な刺激を感じさせる。その同時責めを受けたイリゼは息を詰まらせ、一瞬固まり…男達の目論見通り、射精へと至った。

 

「あひッ♡射精てるっ♡射精ちゃってるのぉぉっッ♡!」

「はははっ!まるで立ちションだなイリゼ!」

「おーおー勢い良過ぎてこっちまで飛び散りそうじゃねぇか。全然我慢出来てないでやんの」

 

 肩幅よりも膝が開き、中腰でびくびくと腰を揺らしながら、陰茎より精液を吐き出すイリゼ。その彼女の前、跳ね回る一物の正面にあるのは小便器であり、どろりとした精液が便器の中へと打ち付けられる。

 無論その位置である事は偶然ではなく、男達が仕向けた事。快感に痺れる頭で何とか射精を収めようとするイリゼではあったが、身体は全く言う事を聞かず、たっぷりと吐き出し終えるまでイリゼの射精は続いていた。そうして暫し射精した末、男が一物から手を離した事でイリゼはへたり込むか、その際慣性で縦に揺れた一物が床を叩くような形となり…その刺激でもう一度射精した後、そこでやっと一先ずは収まる。

 

「はぁ…んはぁ…♡(……っ…私、こんなに…男の人の為のトイレに、こんなに精液を……)」

 

 射精後の心地良い余韻が訪れる一方、正面からは精液の濃い臭いが鼻腔へと入り込んでくる。仕向けられ射精した小便器には、べったりと精液が張り付いており、便器の縁にも散見されるような状態。そのあまりにも汚く卑猥な光景に、イリゼは荒い息を繰り返しながらも激しい羞恥心に苛まれ……だが、一物は萎えていない。気持ちは沈んでいようと、射精直後でありながらも、イリゼの下腹部では射精前と変わらず肉棒が反り勃っており……そんなイリゼへ、一人の男が囁く。

 

「へへ、気持ち良かっただろ?女神。…後で後悔したくなきゃ、今の感覚を噛み締めとくんだな」

「…後悔……?」

 

 それは一体どういう意味か。落ち着いた思考が戻り始めたイリゼはそう思うが、答えなどなく腋を掴まれ立たせられる。

 まだ射精後の脱力感が抜け切らない中で、当たり前かのように男達はまたイリゼの身体を弄び始める。射精したにも関わらず一物は硬いまま、乳首も勃ったまま、そして感度は下がるどころか射精後でむしろ高まってすらいる状態での、前から後ろからの無遠慮な責め。それがイリゼをすぐさま昂らせていく事など男達からすれば考えるまでもない事であり、予想通りにまたイリゼは熱を帯びた、艶かしさのある吐息を上げて豊かな肢体をくねらせる。

 

「わ、私の…オチンポ、を…んん…っ♡!…弄り、回して…何が、楽っ…しい、の……♡?」

「何がってそりゃ、ちっと擦るだけでアヘってよがる姿を見るのが面白いに決まってるよなぁ?」

「てかほんと、いつの間にかチンポって言うのに抵抗なくなってんな」

 

 一定のリズムで、着実に射精を促進するような扱きを受ける最中の、快楽で声を震わせながらのイリゼの言葉。自分自身今や慣れてしまっているとはいえ、本来女性にはない、明らかな異物を弄ぶ事の何が良いのか、と暗に否定をするイリゼだったが、ある男は軽い調子で返し、別の男はイリゼが卑猥な表現を自然としている事に対して指摘。言われて初めて気付いたイリゼは羞恥心で言葉を返せなくなり…黙ってしまえば、完全にイリゼはされるがまま。

 少しずつ扱く速度は速くなる。比例するように昂りも増していく、気を抜けばすぐに喘ぎが漏れてしまうイリゼは、耐えるべく歯を食い縛るが、快楽自体は止まらない。

 

(耐えない、と…耐えないと、これまでと同じにっ、なるぅぅ……ッ♡!)

 

 思い出すのは、これまで自分が晒してきた痴態の数々。多くは強いられたが故の事だが、結局いつも自分は喘ぎ、よがり、無様で淫らな姿を男達に晒してきてしまった。どの時においても女神としての威厳を損なうものかと、快楽や下賤な欲望に屈するものかと思いながらも、男達の思い通りになってしまっていた。そして今も、このまま快楽に流されればこれまでと何も変わらない。それでは駄目だとイリゼは自分を鼓舞し、歯を食い縛り、必死の思いで耐え抜こうとする。

 幾度快楽に沈み、恥を晒そうと「今度こそは」と思える気丈さは、流石は女神と言うべきもの。イリゼだけでなく、他の女神も同様の精神を有している事が、彼女達の強さの一つ。

 とはいえそれは、一度一度の嬲りにおいては何の意味も持たないもの。また既に、精神力だけではどうにもならない程にまで身体が快楽に染まってしまっている事もまた事実。現に歯を食い縛るイリゼの口の端からは涎が垂れ、鈴口だけでなく割れ目からも愛液が滴り、身体の方は完全に射精の準備を整えている。最早最後の一押しをするだけの状態であり、男の一人が一際強く肉棒を握り締めた瞬間、イリゼは腰と肉棒を突き出すようにがくんと仰け反り……

 

「ぅあっ♡!イくッ♡!ダメダメイっ──」

「…ふぅ」

 

 だがそこで、男は手を離した。扱くでも、そこから更に握り締めるでもなく、不意に肉棒から手を離し…イリゼは、茫然とする。

 

「……ぁ…え…?」

「おっ、射精してねぇじゃねぇか女神。良かったなぁ、イかなくて」

「や、ぇ…?な、なんで……?」

 

 一物を握っていた男だけでなく、他の男達も同様に手を離しており、突然全ての刺激がなくなる形となったイリゼ。訳が分からず男達を見れば、先走りや汗で濡れた手を乾かすように軽く振っており…思わずイリゼは、手放した理由を訊いてしまう。

 

「なんで?なんでも何も、イきたくなかったんだろ?じゃあいいじゃねぇか」

「それとも、駄目と言いつつ本当はイきたかったとか?」

「なっ…と、当然そんな訳はない…!私はただ……」

「なら別にいいよなぁ、これで。くくっ…」

「ぁ、ふぁ……っ♡」

 

 悪意の滲む笑みと共に投げ掛けられた言葉を、反射的にイリゼは否定。続けてイリゼは、「自分が訊こうとしたのは止めた理由だ」と言おうとしたが、それを遮るように尻を揉まれ、射精の直前まで昂った…敏感さの増した身体への刺激でまた甘い声を漏らしてしまう。

 更にその男の手を皮切りにするように、また男達の手がイリゼへ伸びる。前からも横からも後ろからも触られ揉まれ、イリゼへの弄びは再開される。

 

「しっかし改めて見ると、良いケツしてるよなぁ。犯す為のクッションとしてもバッチリだしよ」

「胸も尻も結構あるから、弄るにゃ事欠かないってね。脚の肉感も見て良し触って良しだしな」

「まあでも初めて見る人間なら、そんな事よりこのビン勃ちチンポが気になって仕方ねーだろ、絶対」

「い…いつも、いつも…女神っ、のぉぉ…っ♡!…事を、なんだっ、と…思っ、ってぇぇ……ッ♡!」

 

 ハリも弾力もたっぷりな尻を揉み、肉棒に対抗するかのように勃つ乳首を指でこねくり回され、一物の皮を被せて剥いてと扱きと共に弄ばれる。女神の身体を玩具程度にしか思っていない男達の言葉にイリゼは怒りを露わにするが、快感の前では全くの無力。イリゼの声は語尾が間延びしてしまい、そんな声で怒りを向けようとも男達からすれば滑稽なだけ。

 多少の間を置いたとはいえ、今のイリゼは射精の寸前まで至った状態。既に達する為の準備は整っているのであり、最初よりも早く、あっという間にイリゼは射精しそうになる。腰が震え、顔が快楽で情けなく歪む。

 

「イくっ♡今度こそイくっ……っうぅ…!?」

 

 自分の中で堰き止められていたものが溢れ、一気に駆け抜け放出される。そうなる直前に、もう次の瞬間にはそうなると思ったタイミングで、再び男達は手を離す。ギリギリのギリギリ、本当に瀬戸際の瞬間で止められた、射精の感覚が空振ったイリゼは目を見開き、なんで、とばかりの視線を男達に向ける。向けてしまう。

 

「なんだぁオリジンハート。もう物欲しそうな目をしてきてんじゃねーか」

「く、ぅッ…これが…狙い、なの…?こうやって…私を、苦しめようとする事が……!」

「さてね。けどそうかそうか、お強い女神様はこんな程度の事で苦しむのか。はは、大した女神様だねぇ」

 

 一度目はともかく、二度も射精の直前で不自然に刺激を止められれば、イリゼもその目的に勘付く。弄ぶ事、射精するさまを見て愉しむ事ではなく、直前で止めて苦しむさまを見たいのだと理解する。

 その中でつい発してしまった言葉を挙げられ、皮肉たっぷりに笑われるイリゼ。本来強靭な精神を持つ女神が二度目でこうもなるのは、他でもない男達の調教と陵辱が原因であり、それを思えば仕方のない部分も大きいのだが、他の女神達同様、イリゼも弱く見られれば黙ってなどいられず…口角を上げる。

 

「……ふっ…あぁ、苦しいよ…私は苦しくて堪らない…未だに君達をこんな情けない、程度の低い遊びで心を満たす人間のままにしてしまっている、自分の不甲斐なさが…」

「…へぇ、随分と余裕があるみたいだな」

 

 残念そうに、そして自らを恥じるようにイリゼは言う。流し目と共に発されたその言葉に、男達の笑みは一瞬固まり…三度イリゼに手が伸びる。

 再開されるのは、イリゼも予想していた事。しかしイリゼの、男達からすれば完全に性奴隷に堕としたつもりの女神からの、遥か高みから眼差しを向けているような言葉は、イリゼが思っていた以上に男達を刺激したらしく…肉棒を掴む手付きは、これまでよりも明らかに荒い。

 

「あくぁ…っっ♡!」

「そういう事なら、ちゃんと導いてもらいたいもんだねぇ。そんないやらしい声出してないでさぁ…!」

 

 亀頭から根元までを一気に降ろし、すぐさま引き上げる、容赦ない扱き。それに加えてその下…これまでは触れられていなかった割れ目にも指を這わされ、ずぶりと一度に二本挿れられ、反射的にイリゼは刺激で爪先立ちに。身体中を弄られている為に多少バランスを崩そうと転ぶ事はないものの、重心が前に傾いた結果、イリゼは自分から乳房を揉む男の手に胸を押し付ける形となってしまい、更に増す快楽にその身を震わせる。

 射精という形での発散がされないままの、三度目の嬲り。持ち越し状態の欲求に加え、女性器までも弄られ始めたイリゼはまたすぐ達しそうになったが、三度目もまた達する直前で男達が手を離し、イリゼは射精に至らない。至らない。そうしてそのまま四度、五度と続き……イリゼ自身には分からないものの、気付けば数十分が経過していた。

 

「はっ♡はっ♡あっ♡あぁぁッ…♡!」

 

 かくん、かくん、と碌に力を感じない、何とも情けない動きで腰を前後に揺らすイリゼ。そのイリゼは今、陰茎に一切の刺激を受けていない。何度も射精の直前で刺激を止められた末、触れるだけで達しそうな程にまで一物は張り詰めた事で、男達は一物を直接刺激するのは止め、一物以外を執拗に弄り弄んでいた。イリゼは言葉でこそ懇願していないが、刺激を求めて腰を揺らしている時点で、本心はバレているようなもの。しかし男達は敢えて、そのまま陰茎以外を責め続ける。

 

「射精したくて堪らないって顔だなぁ。今こうやって乳首にやってるみたいに、強く摘んで扱かれたり、先端掻かれたりしたいんだろ?」

「ふぁ、う…ッ♡!そんッ、な…こ、とぉぉ……ッ♡!」

「無理すんなって、扱いてほしいんだろ?思いっ切りシコってほしくて堪らないんだろ?ほれほれ、言わなきゃずっとこのままだぜ?耐えたきゃ耐えりゃいいが…そんなの、時間の無駄だと思わねぇか?」

 

 耳元で囁きながら、男の一人が乳首を集中的に弄る。イリゼの視線を下へと誘導し、別の男が触れないギリギリの状態で手を肉棒の上へとかざし、扱くように前後へ揺らす。

 ここに来ての、快楽を想像させる責めは、これ以上ない程にイリゼを追い詰めていた。辛うじて耐えていたイリゼではあったが、既に目尻には涙が浮かび、陥落寸前だった。そしてそんな中で、言わなければずっとこのままだという絶望的な言葉と、こうしていても無駄だという、ある種屈する事への都合の良い言い訳を立て続けに投げ掛けられた事で、ここまで耐えてきたイリゼの心の防御は砕け…声を震わせながら、イリゼは言う。

 

「扱、いて…オチンポも、扱いてぇぇ……っ♡」

 

 それは、屈辱の懇願。精神の強靭さを示し、(既に見る影もないとはいえ)女神の威厳を保つ事よりも、射精したいという欲求が上回ったのだと宣言するも同然な、悔しさと恥辱に塗れた言葉。それでも言わずにはいられなかったのだという、限界である事を表す証拠。

 その無様な懇願を聞き、男達は口元をにやりと歪める。それが聞きたかったのだとばかりに歪んだ笑みを浮かべ…男の一人が、イリゼの肉棒へゆっくりと手を近付けていく。段々と近付く、肉棒を握り、扱く為に来てくれる手を前に、期待で息を荒くするイリゼ。まるで発情した獣の様な息遣いでイリゼが見つめる中、男の手はしっかりと一物を掴み……その直後、別の男によって一物の付け根にベルトが巻かれた。

 

「ひぎぃッ…♡!?ぁ、あ、ぇ…?こ、これっ、なん…んほぉおおぉぉぉぉッッ♡!」

 

 キツく締められ、金具で固定されたベルト。押し潰さんばかりの締め付けに悲鳴を上げたイリゼは初め何をされたのか分からず、動揺し、その後理解すると同時に男達へ問おうとしたが、ほぼ同時に一物を掴んでいた男が力任せに根元へ扱き上げた事でイリゼの言葉は嬌声に変わる。びくんっ、と大きく身体が跳ね、弓なりに仰け反る。

 

「ほひっ、ほっ、ぉほぉおおぉおぉっっ♡!」

「おーおーアホ面晒しながら喘ぎまくりだなイリゼ。そんなに気持ち良かったか?」

「ふぎゅッ♡!イッ、イくッ♡!イくイくイっ……ぅぁあ射精ないッ♡!オチンポ射精ないぃいいいいッッ♡!」

 

 素っ頓狂で間抜けな悲鳴を上げながら、イリゼは全身を震わせる。男からの煽りに反応する事すらなく、瞬く間に昇ってきた射精の感覚に身を委ねようとするが、キツく締められたベルトに尿道を塞がれ、射精には至らない。行き場を失った精液は内側で暴れ回り、その苦しさでイリゼは拘束されたの姿でよがり狂う。

 これまでイリゼを責め立てていたのは、寸止めの苦しみ。後少しの状態で止められる、後一歩で届かないもどかしさ。だが今イリゼを責め立てているのは、無理矢理射精を封じられた苦しみ。身体は達しようとしているにも関わらず、それを強引に押さえ付け、達しようとする身体とそれを封じる力とで挟まれる、内側から潰されてしまうような苦痛。どちらの方がまだ良い…などという事はない。されど、いつでも達するレベルにまで寸止めされ続けた身体に、一瞬の希望を見せてから、力尽くでそれを禁止されている今のイリゼの苦しみは、彼女にとって想像絶するものであった。

 

「射精ない?そりゃ大変だなぁ、ならもっと扱いてやるよ。嬉しいだろ?」

「ふごッ♡!おほっ♡ォぉおおんンッッ♡!ち、違うっ♡違うぅうぅぅううッ♡!」

「何言ってんだ、扱いてってさっき言ったじゃねぇか。ほら、遠慮すんなって、のッ!」

「ぬぎひぃいいいいぃぃぃぃッ♡!」

 

 リズム良くごしゅごしゅと扱かれるイリゼの肉棒だが、刺激を与えられ快楽を感じても、締まったベルトに尿道を潰されている以上は精液が出る事などなく、放出されない快楽の渦にイリゼは髪を振り乱す。違うのだと、自分が望んでいたのはそういう事ではないのだと絶叫気味にイリゼは叫ぶが、男達は意図を理解した上でそれに応じず、亀頭を握り締める。そこから手の内側を押し付けるようにして、一気に根元まで滑り下ろす。

 無論、責めるのは彼一人だけではない。刺激を与え過ぎれば射精してしまう先程までとは違い、今は物理的に射精出来ないが為に、全員が加減なしに揉んで摘んで掻き回す。

 

「こうやって揉まれると乳首に快楽が集まってくるだろ?今日はサービスして、たっぷり揉んでやるよ」

「あーあーこんなに愛液垂らして…仕方ねぇ、擦って拭いてやるとするか」

「へっ、何だよこの喰い付き。扱かれるだけじゃなく、アナルにも下さい〜ってか?」

「ぅひぉおおぉおおぉぉっッ♡!?やっ、止めっ…ひゃめてぇええええぇぇぇぇっっ♡!」

 

 付け根から乳輪に向けて、マッサージするように揉み上げられる。掻くようにして割れ目を擦られ、後穴の浅い場所に指を何度も出し挿れされる。一物だけでもどうしようもなく切ない中で、更に快感を上乗せされる。

 

「止めてほしいか?さっきは扱いてって言った癖に、今度は止めてほしいってか?」

「止めてっ、止めてぇぇッ♡!おかしくなるっ、射精出来ないのに弄られ続けたらっ、おかしくなるのぉおおぉぉッ♡!」

「だってよ?どうする?」

「はっ、止めてやる訳ねーじゃん」

「おかしくも何も、既に十分チンポ狂いになってんじゃねーかっての!」

「お"ほぉ"おぉおおおおッッ♡!オチンポ叩くのダメぇえぇええぇええッ♡!」

 

 扱きながら訊き、顔を近付ける男に対し、イリゼは追い詰められた表情で何度も頷く。まるで命乞いでもするかのように、情けなくイリゼは懇願する。それを受けた男は仲間に問い掛けるが、初めから彼に止める気などなく…同じくイリゼの懇願など聞こうとは思っていない男達は一蹴。更に男の一人が扱かれている一物の先端、亀頭を指で叩き、その瞬間イリゼはびくんと仰け反り返った。

 叩かれて喘いだ、それも品のない喘ぎ声を上げたイリゼのさまに、男達は揃って笑う。普段なら屈辱に表情を歪ませるイリゼだが、今はそんな事など気にしていられない。既にイリゼの顔は快楽と射精出来ない苦痛で歪み切っており、その切なさに涙すらも浮かんでいた。

 

(射精したいっ♡射精したいッ♡射精したい射精したい射精したいぃぃぃぃッ♡!射精てっ、せーえき射精てよぉおおぉおっッ♡!)

 

 握る男の手へ擦り付けるように腰を振りたくるイリゼだったが、そんな事をしても射精出来る筈がなく、自ら刺激を与える事でより射精欲求だけが促進される。解放されない欲求が上乗せされ、更にイリゼは切なくなり…結果、一層振ってしまう。扱かれながらも自分でも扱き、乳を揺らし尻を揺らして身体中で快楽を求め、自分で自分を追い詰めていく。

 イリゼ自身、こんな事をしてもより苦しくなるだけだとは分かっていた。分かっていたが止められず、男達が止める事もなく…一物をベルトで締められてから、再び数十分が経過していた。その間、射精を封じられたまま快感だけを与えられ続けていた一物は今にも爆ぜそうな程怒張しており、血管も異様な程にまで浮かび上がっていた。元々絶世の美女たる女神には似つかわしくない一物だが、今や女神どころかまともな生命のものとは思えない域にまで変貌していた。そして、そこまで至って漸く、男達は一度手を止める。

 

「あっ…♡はっ、んぁ……っ♡」

「へっ、やっと射精させてくれるの?って顔だな。良いのかよ、女神がこんな淫売みたいな顔してよぉ」

「む、無理…ムリなのぉ…っ♡!ほんとにっ、狂っちゃうからぁ…♡!」

「だから何を今更言ってんだっつーの。それと、期待してるんならさっさと諦めるこったな。何せ今日は、このまま徹底的に虐め抜いてやる気だからな」

「ひッ…!」

 

 今なら跪いての口淫でも、乳を揺らして腰の上で跳ねる騎乗位でも、射精させてくれるのなら何でもする。そんな雰囲気さえ感じさせる、追い詰められた顔でイリゼは男達に縋るが、そのイリゼに返されたのは更なる恐怖を駆り立てる宣言。最早完全に女神の立場もプライドも投げ捨て、怯えたイリゼは逃げようとしたが、足枷で走る事もままならない今のイリゼが逃げ果せる筈もなく、数歩動いた時点で背後から肉棒を掴まれる。たったそれだけでイリゼは腰が引け、前屈みとなり、苦しみに満ちた喘ぎを上げる。

 肩を掴まれ上体を戻されるイリゼ。そこから男達の責めは再開されるが、その責めはこれまでとは一段違った。

 

「ぐぎッ、ぃ"い"ぃ…ッ♡!?」

 

 始まった肉棒の扱きに対して、イリゼが上げたのは呻き混じりの嬌声。だがそれもその筈で、今イリゼの一物を扱く男の手の力は、先程まで扱いていた男とはまるで違う。その男は握り潰さん勢いで力を込めており、そのまま無理矢理に一物を扱く。

 

「マジで爆発しそうな程張ってんなこのチンポ。これ下手すりゃ、ベルトの方が千切れるか金具壊れるかするんじゃねぇ、のッ!」

「お"ごッほひぃいいぎぃぃいぃッ♡!おっ、折れッ、折れるぅう"う"う"う"ッッ♡!」

 

 ベルト無しでも尿道が完全に潰れ、精液が一滴足りとも出ないんじゃないかと思う程の、目一杯の握り締め。その状態のまま扱かれているイリゼは目を剥き一物の苦しみで暴れるが、手足を拘束され、一物を握り締められている今は、身体を揺らす事しか出来ない。更に男が握る強さをそのままに、一物を強く上下へ…悲鳴通り肉棒を根元からへし折るような責めをすれば、イリゼの肢体は激しく震える。

 虐めを凌駕する、壊す為の責め苦のような扱き。一人の男がそれをする中、他の男達は少しの間眺めていたが、その後は他の男達も責めを再開。胸に尻にとイリゼの身体を、それぞれがしたい場所を責め立てていくが、やはり他の男達これまでとは違う。

 

「毎回毎回嬲られてるってのにこうも乳首おっ勃ててよぉ、女神の癖に恥ずかしくねぇのか!えぇ!?」

「女神の癖にっつっても、女神は皆クソマゾド変態だからなー。んじゃ俺は、今のイリゼのアナルがどんだけ開くか確かめてみるか」

「ひゅぐぅ"うぅう"う"ぅぅッ♡!?痛い"ッ♡!痛い痛いい"だい"ぃぃッ、止めでぇええええぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ッ♡!」

 

 ある男はこれまた潰さんばかりの力で、それも硬い指の関節で乳首を摘み上げる。別の男は初めから左右の人差し指と中指を、合わせて四本を後孔に押し込み、そこから左右に無理矢理開く。イリゼは声が濁る程の悲鳴を上げるが、懇願を無視して全員の男がイリゼを責め立て痛め付ける。

 

「い"だぃ"ッ♡!い"だッ、ぁああッ、ぁイ"げないぃぃいいいいッッ♡!」

「こんなになってもまたイけない事気にしてんのかよ、マジで筋金入りの淫乱だな!」

「謝れよ、そんなに辛いなら謝ってみろよ女神。痛くて仕方ないんだよなぁ、イきたくて狂いそうなんだよなぁ!?」

「ごめんなさいッ♡!ごべッ、ぁ"ひッ♡ごめんなさいぃぃいぃッ♡!謝るからっ、謝るから止めてぇええぇえぇッ♡!しゃせーさせてぇぇえぇええぇええッ♡!」

 

 弄ばれ蔑まれ、心身共に擦り潰されるような苦しみの中で、恥も外聞もなくイリゼは謝る。縋り付くように、何度も男達へ謝罪する。快楽や射精出来ない苦痛はともかく、痛みに関しては他の女神同様本来もっと強い…それこそ斬られ砕かれ貫かれる経験も幾度となくしており、この程度では根を上げない筈のイリゼだったが、どれだけ表面上で取り繕おうと、心の中では男達には勝てない、と精神面で屈してしまっているが為に、今のイリゼはそんな男達からの責めには痛み含めて弱かった。弱くなってしまっていた。そのような状態故に、イリゼはすぐさま謝り、何度も謝り、それを聞いた男は一瞬手を止めた…が、にやりと笑ってすぐに彼は責めを再開。止まった瞬間期待が浮かんだイリゼの顔は、その期待が即座に裏切られた事で哀れに歪む。

 

「ひぎゅう"ぅぅッ♡!なんでぇッ♡!?謝ったのにっ、謝ったのにぃぃいいぃっッ♡!」

「はぁ?俺は謝れって言っただけで、謝ったら止めてやるなんて言ってないんだが?」

「そんなッ、酷──ぉ"お"お"ひぎぃいいい"ぃ"い"ぃぃッ♡!?」

 

 確かに嘘ではないものの、明らかに騙すつもりだった男の言葉。そしてイリゼは苦痛と解き放たれない快楽に悲鳴を上げながら酷い、と思いをぶつけようとしたが…その瞬間、別の男が怒張に怒張を重ねた一物の亀頭を掴む。それも指ではなく爪を突き立てるようにして掴み、一切の容赦無く摘んだまま捻る。

 

「それダメぇえぇええええぇぇッ♡!お"ッ、おちっ、オチンポぉ"お"おおお"ぉお"ぉ"ぉ"ッッ♡!」

 

 陰茎において尤も敏感な部位と言っても過言ではない亀頭に爪を突き立てられ、捻りようのない場所を無理矢理捻り上げる。それは普通の男性であっても立ち所に悲鳴を上げてしまうような行為であり、普通の状態を遥かに超えた今のイリゼに耐えられる理由など微塵もない。爪を立てられた時点でがくんと腰が震え、捻られた瞬間顎が突き上がるように顔が真上を向いて、目を剥きながら屋内に声を響かせる。痛みか快楽か切なさか、それすら頭が処理出来ない程の刺激が全身を迸り、震えるイリゼの頬には涙が伝う。

 

(イぎたいぃぃッ♡!痛いのにイきたくてイきたくて堪らないの"ぉ"お"お"ぉ"ぉ"っッ♡!しゃせー欲求が痛覚上回っでる"ッ♡!イきたいが為に身体が痛みも快楽に上乗せしてきてるぅ"ぅ"ぅ"ぅ"ッ♡!でもイ"げないッ♡!オチンポ締められてて物理的にイけないんだから上乗せするの止めてぇぇ"ぇえぇ"ぇ"え"え"ッッ♡!)

 

 心の中でもイリゼは叫ぶ。確かに痛みはあった。されど今やただの痛みでなく、痛みが快感と混ざり合い…或いは快楽に飲み込まれて、痛ければ痛い程、痛め付けられれば痛め付けられる程、より強く、より鮮烈な快楽がイリゼを焦がしていった。自由にならない、心に反して無秩序に感じ続ける自身の身体が、男達と共にイリゼを追い詰めていった。

 

「チンポチンポって、どんだけチンポが好きなんだよ。突っ込んでもらう為の雌穴はどうでもいいです〜、ってか?」

「ほぎゅう"ぅううぅぁぁああ"ぁ"あ"あ"あっッ♡!」

 

 最早性的な責めでも何でもない、ただの暴力に過ぎない蹴りを前から秘所へと入れられて、獣の様な叫びを上げるイリゼ。その瞬間、完全に身体から力が抜けてしまい…男達は手を離す。硬い床に、イリゼは膝を打ち付ける。

 

「あっ、ぁ…ぁあ…ぅく、あぁ……っ♡!」

「うっわー、マジでチンポ弾け飛びそうな位パンパンになってんな。幾ら射精出来ないようにしているとはいえ、ここまでなるかね?」

「そら、俺等とは格が違う女神様だしな。逆に何回イかせても萎えたりしねぇし、チンポも色々と桁違いなんだろ」

「ま、格が違うっつっても、今は格上じゃなくて格下なんだけどな」

「ほぎゅぅぅ…ッ♡!」

 

 強くぶつけたにも関わらず、イリゼが痛がる様子はない。そんな事はどうでも良いとばかりに、喘ぎ混じりに呻きながら自らの一物を見つめ、そのイリゼを男達は見下ろす。女神どころか人付き合いにおける最低限の敬意すらない視線と言葉でイリゼを嗤い、その内に一人がへたり込んだイリゼの一物を踏む。床に触れた亀頭を、靴の先で踏み付け擦り、亀頭を床と靴に挟まれたイリゼは腰を引く事も出来ないままに仰け反り震える。

 

「辛いか?辛いよなぁ。俺等みたいな下衆にいいようにされて、射精も出来ずにチンポ膨らませるだけなんて、哀れで仕方ないぜ」

「ひゃ、ひゃへー…ひゃへーさへてぇ……っ♡」

 

 顔を近付けた一人の男が、突き出たイリゼの舌を摘みながら言う。舌を掴まれたまま、潤んだ瞳でイリゼは頼む。射精させてほしい、溜まりに溜まった快楽と共に精液を吐き出させてほしい…イリゼの頭の中にあるのはただそれだけであり、ここまでくると止めろとすら言わない。

 

「そうかいそうかい。まあ俺達も鬼じゃねぇし、ずっとキツめにしてても反応がワンパターンになるだけだからな。だから次は…もっと気持ち良くしてやるよ」

「なに、を……」

 

 摘んでいた舌を離した男は、何かを取る為か廊下に出る。一見譲歩したような口振りだが、決して射精させてやるとは言っていない…そして何より、男達の悪辣さを知っているイリゼは、喜ぶどころかむしろ嫌な予感を抱き…戻ってきた男の手にあった物を見て、自らの予感が正しかったのだという事を知る。

 

「お、オナっ…それに、そんな…ま、待って……!」

「まあまあ遠慮すんなって。ほーら、ローションもたっぷり付けてやるんだから、こいつを存分に楽しめ…よッ!」

「ひゃひぃ"いいぃッッ♡!」

 

 再び近付いてきた男の手にあった物、それは肉厚なオナホール。男はその穴を開くと、ローションを惜しげもなく注ぎ、その状態で穴を、にちゃりと音を立てるオナホールの中をイリゼに見せる。

 びくり、と興奮するように跳ねる一物。既に散々刺激を与えられ、快感が飽和し、それでいて解放されない為に内側で快楽が暴れ狂っていた…そんな状態であるにも関わらず、まだイリゼの一物はオナホールに対して期待するような反応を見せ、その一物に向けて男はオナホールを近付けていく。無意識的に後退ろうとしたイリゼだったが、男達に胸や尻を掴まれ、揉まれながら捕まった事で離れる事も出来ず…ずちゅんっ、と卑猥な音を立てると共に、一物はオナホールに飲み込まれた。

 

「はッ、はひッ、ぃひいぃいいぃいんんっッ♡!」

「あーあー挿れただけで潮吹いちゃって。そんなんじゃ、ちょっとシコっただけで射精しちまうぞ?…って、今はしたくても出来ないんだったな!」

「あ"ぁ"ぁ"ーーッッ♡!やッ、やめ…んぉひょおぉおおぉおぉぉっっ♡!」

 

 誰かに揺らされているのかと思う程に震えるイリゼの陰茎。一擦りにも満たない、亀頭から根元までの半擦りでイリゼは甲高い嬌声を上げながら仰け反り、一物のビク付きが伝播したが如くイリゼは全身を震わせる。

 苦しみに苦しみを重ねた後としてはあまりにも過敏な反応を愉しみながら、男はオナホールで手淫を開始。ローション越しにオナホールと一物を擦り合わせながら前が運動を繰り返し、イリゼは間抜けな面を晒しながら喘ぎ叫ぶ。

 

「気持ちい"ぃ"ッ♡!ぎも"ぢい"ぃのぉ"お"おおおおッ♡!やめでッ、じゅぽじゅぽじなぃ"でぇええぇぇ"ぇ"ええ"ッ♡!」

「気持ち良いのに止めてってか?変な事を言うなぁ女神様は」

「それよりこんなによがってるんだ、もっとサービスしてやれよ?」

「だな。特別サービスで、もっと強く握ってやるよッ!」

「あ"あ"あぁあぁあぁ"ああああーーッッ♡!」

 

 つい先程までの、痛め付け嬲るような責め苦とは対照的な、文字通りの快楽責め。正反対故にただオナホールで扱かれる以上にイリゼは感じてしまい、ここまでの事もあってすぐさま射精しそうになるも、ベルトに阻まれやはり射精には至れない。にも関わらず、わざと男達は心無い「サービス」を図り、オナホール越しに強く締められる事で、ローションによってぬめるオナホールのヒダ一つ一つが一層一物に密着する事で、燃え上がりそうな程の快感をイリゼは浴びせられる。気持ち良過ぎて腰が抜けそうになるが、そうまでなっても射精だけは一向に出来ない。

 

「これだけじゃないぜ女神様。ほれ、淫乱で敏感な便器穴なら、これが何か分かるだろ?」

「ふぇぁっ♡!そっ、それっ、バイ…んぐひぃいぃいぃぃいっッ♡!」

 

 異様に張り詰めた一物のせいでイリゼからは全く見えないが、秘部も今や失禁直後並みにぐっしょりと濡れ、太腿も垂れ流しの愛液によって似たような状態。そんな秘部の割れ目に丸く固い、つるりとした何かを当てがわれて、イリゼはその存在を一瞬で理解。しかし分かろうが分かりまいが、される事に変わりなどなく…扱くのとは別の男が、当てがっていたバイブを軽い調子で奥まで捩じ込む。バイブは愛液が潤滑油となる事で容易く、それこそ滑るように奥まで入り、イリゼに異物感と圧迫感、さらに何より膣への刺激を流し込む。

 これだけでも、イリゼにとってはキツ過ぎる追い討ち。嬲られる事や絶頂させられる事に辛さを感じた事はこれまで幾度もあったものの、快感そのものが下手な苦痛以上に自らを苦しめてくる事などそうそうなく……されど、更に男達は駄目押しをする。バイブだけでなく、跳ねる尻肉を掴んで後孔へとアナルプラグをも一息で挿す。

 

「くくくっ、この太さなら淫乱マゾ女神でも満足だろ?勿論こっちも振動させてやるから、オナホと一緒に楽しみな!」

「ほひょおおぉおおぉ"ンンッッ♡!これ"ッ、こ"れ"無理ぃッ♡!太過ぎて奥の奥まで響くの"ぉ"ぉ"お"おッ♡!」

 

 駆動音を上げて、中でバイブとプラグが暴れ回る。普通ならば膣が裂けてしまいそうな、そう思う程の痛みがあってもおかしくない程のバイブが膣壁と子宮口を蹂躙し、振動に加え男がじゅぽじゅぽと不規則な速度で抜き挿しをする事により、横の振動と縦の抜き挿しという二つの刺激が同時に直腸を掻き回してくる。

 ここまでくると、もう耐えるという行動自体が意味を成さない。陰茎に加えて膣と直腸という性感帯を玩具で三点同時責めされたイリゼは、ただ叫び喘ぐしかない。

 

「オ"チンポこ"わ"れ"る"ッ♡!射精出来ないのにせーえき押し寄せ過ぎてッ、内側から壊れるぅ"ぅぅぅ"ッッ♡!」

「もう壊れるだのおかしくなるだのは十分聞いてるっての。そうだ、こっからピストンもさせてやろうぜ?」

「それいいな。ほらほら、女神ならへっぴり腰じゃなくて、もっと堂々としないとなぁ!」

「やだぁぁあぁああひぃいいいいぃいぃぃっっ♡!」

 

 悲痛さすらある叫び声も男達に響く事はなく、それどころか二人の男に腰と尻を掴まれる。尻肉を雑に揉みしだかれながら前に後ろに、と動かされ、オナホールに自分から抽迭するような事さえさせられてしまう。当然自分も動けばより刺激が増し、イリゼの叫びは品性のない嬌声に変わる。

 ただでさえ、快楽が溜まりに溜まっている状態。その状態で敏感な一物をオナホールで扱かれ、膣と直腸も玩具で責められ、更に自分の意思ではなく強制的に腰を振らされオナホールに抽迭をするとなれば、積み重なる快楽の深さは計り知れない。だからこそ、その快楽が射精欲求となって押し寄せてはベルトによって押し留められる苦しさ切なさが、イリゼを生娘の様に喘がせ鳴かせる。

 

「オリジンハートのケツマンコは、ここが弱いんだったよな。おらっ、集中的に穿くってやるよ!」

「アナルは思いっ切り穿られてるのに、マンコは振動があるだけなんて寂しいよなぁ?けど安心しな、こっちも抜き差ししてやるからさ」

「ふぐひッ♡!おっひっ♡ぬぁひゅいぃいいぃッ♡!ぁ"ッ、やっ、クるぅっ♡!射精せないのにイくッ♡イけないのにイくぅううぅっッ♡!」

 

 中を傷付ける可能性など微塵も考えていない、気にしてすらいない、徹底的な玩具の押し込みとそこからの穿くり回し。奇声の様な嬌声を上げるイリゼは、一物と両穴への同時責めで爪先立ちとなったまま踵が降りなくなり…そんな中で、射精とは違う感覚が急速に昇り詰めていく。

 

「イくっ♡!イくイくイくイくっ…イ"ッくぅううぅううううぅぅうぅッッ♡♡!」

 

 二つの孔を占領し、蹂躙し、押し上げるような快楽を叩き付けてくるバイブとプラグ。その二つの責めに、玩具を介して行われる男達の鮮烈で苛烈な責めにイリゼの肢体はあっさりと陥落し、流されるように絶頂へと至る。

 後ろから突き飛ばされたのかと思う程に仰け反り、顎も跳ね上がる。全身が震え、膣からは潮を吹き、後孔も玩具をこれ以上ない程に咥え込んで締め付ける。下腹部で爆ぜ全身を駆け巡る快楽はイリゼに淫らな悲鳴を上げさせ、跳ねた乳房をその質量のままに躍動させる。快楽が溜まりに溜まった中で、切なさが限界をとうに超えた中での絶頂は、思考が弾け飛ぶ程に気持ち良く……しかしほんの一瞬得られた至福の裏から、すぐに絶望的な現実が姿を表しイリゼを襲う。

 

「…イけない…イけないイけないイけないぃぃいいぃッ♡!なんでッ、なんでイってくれないのぉぉっ♡!イったのにっ♡!おまんこもアナルもイったのにっ、なんでオチンポだけイけないのぉおおぉぉ……♡!」

 

 ほんの少し前まで嫌だと叫んでいたオナホールへのピストンを、自分から再開してしまう。かくん、かくんと誰がどう見ても情けない腰振りで、一物に刺激を受けようとする。そんな事をしたところで、ベルトを嵌められている限り射精出来ない事はもうイリゼ自身重々承知だが、承知の筈だが、腰を振り、刺激を得ようとせずにはいられなかった。なまじ絶頂した事で、女性としての絶頂は出来た事で、余計に射精の出来ない…解放のされない陰茎の快楽が強調されてしまい、射精したいという欲求で思考が完全に占領されてしまった。分かっていても、イリゼは腰を止められなかった。

 そんな哀れで情けないイリゼを嘲笑うように、オナホールを持っていた男がその手を離す。それによりオナホールはイリゼの一物に嵌まっているだけの状態となり、どれだけ腰を振ろうとイリゼは刺激を得られない。腰は虚しく空を切り、悩ましげなイリゼの声だけが繰り返される。

 

「イかせてぇ…オチンポ、オチンポぉ……♡」

 

 射精の事以外頭にないイリゼは、他の男も手を離した事に気が付かない。手枷足枷がある以上、どちらにせよ逃げられる見込みなどないが、孔に挿れられた玩具以外は誰にも何にも責められていない時間が漸く訪れていたのであり…しかしその事にも、イリゼは気付いていなかった。

 だが、仮に気付いていたところで、何か出来る訳でもない。結局気付かないままか、気付いても何も出来ずにいるかの違いでしかなく…その内にイリゼは、ある準備を整えた男達にまた囲まれた。

 辛くて辛くて、切なくて切なくて仕方がない。これ以上ない程のもどかしさ、ずっと今にも射精してしまいそうなのに射精する事の出来ない苦痛。それに押し潰されそうなイリゼだったが…これからイリゼは思い知る。今はまだ、これでもまだマシであったという事に。男達による責め苦はまだ終わる事などなく…彼らにとっての本番は、これからなのだという事に。



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淫欲に成りし性奴隷 27

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・オリジンハート

内容・ふたなり 膣内射精 拘束 射精管理 ミルキング 電流責め リクエスト要素有り


 本来女性にはない筈の陰茎…男性器を生やされ、男達の性奴隷となって以降、他の女神達と同じように、幾度もイリゼは犯され、嬲られ、辱められた。集団で代わる代わる犯される事もあれば、野外で露出させられる事や、全身に玩具を嵌められた状態で拘束されて放置されるような事もあった。その度に、数え切れない程に絶頂させられ、よがらされた。

 しかし、今日は違う。無理矢理絶頂させるのではなく、無理矢理させない…射精したくても出来ないようにする事が、この日の男達の「遊び」であった。それにより、何度も何度も射精しそうになりながらもする事が出来ず、切なさは苦痛となって溜まり続け…されどまだ、続いている。まだ、イリゼは男達からも、射精出来ない苦しみからも、解放されない。

 

「はひっ…♡んぁひ…♡……んぁんっ♡!」

「さ、楽しい時間は終わりだぜ女神」

「いやいや、案外これでも楽しめるんじゃね?なんせさっきは痛め付けられても射精射精って言ってたしよ」

「ま、どっちにしろ射精なんて出来ないんだけどな」

 

 直前の責めで使われていた玩具を荒っぽく外され、代わりに陰茎や下腹部、内股や胸や腋などにコードの付いたシートを貼られる。常人ならば到底耐え切れない程痛め付けられ、快楽を浴びせられてきたイリゼは、外される瞬間の刺激だけでも身体を跳ねていたが、シートを貼られていく事に段々と怪訝な表情に変わる。どうせ答えてもらえないだろうと思いつつもそれが何か訊けば、案の定まともな返答はない。コートの先は後ろ側にあり、また身体を掴まれている為自分で確かめる事も出来ない。

 しかしそこで、イリゼは気が付いた。自分を掴む男達は、普段は付ける事などない、丈夫そうなゴム手袋をしている事に。そしてそれに、本能的な危機感を抱いた次の瞬間…イリゼの身体に、電流が迸る。

 

「──〜〜〜〜ッッ!?」

 

 比喩などではない、正真正銘の電流。身体を内側から刺されるような痛み。それが迸った瞬間、イリゼは目を見開き、声にならない叫びを上げ、痙攣する。

 時間にすれば、ものの数秒。決して長くはない、だがその間一瞬の隙なくイリゼの身体には電流が流れ続け…途切れると同時に、イリゼはぐらつく。

 

「どうよ、感じ易いところに直接電流をぶち込まれた気分はよぉ」

「くくっ、おもしれー顔してたぜオリジンハート。てかお前、いきなり中にすんなっての。これじゃ弱はもう楽しめねーじゃねぇか」

「悪ぃ悪ぃ。まあでも弱じゃあ流石に通用しないってか、低周波治療位の反応しかしないだろ、こんな変態だろうと女神は女神だしよ」

 

 まだ理解が追い付かない中での、男達の会話。それによりイリゼは電流を流されたという事、次はこれで自分を責めようとしているのだという事を認識したが、問題はそこではない。

 

(ま、不味い…今、全然耐えられなかった…こんな、ちょっとした電流程度で……)

 

 男の一人が言った通り、生半可な責めは女神に通用しない。というより、女神は痛みに慣れている以上、敏感な性器を痛め付けられるより結局は全身を駆け巡る事になる電流の方が、どちらかといえば耐え易い、堪え易いとすら女神なら言える。

 但しそれは、普段ならばの話。幾度も幾度も、痛みと快楽、それに射精の出来ない苦しみで追い詰められた今のイリゼは、自分でも茫然としてしまう程気力が、耐える為の力が減衰しており…次の瞬間、また電流が流れる。

 

「ひぎッ、ぃぎひぃぃいぃいいいいぃいぃッ♡!」

「お、出た出た。やっぱ悲鳴上げてくんなきゃ詰まらねぇんだよな」

「はははっ、おい見ろよ!このチンポ、これでもかって位に小刻みに震えてやがるぜ!」

 

 下半身を中心に張られたシートから流される電流に、イリゼは悲鳴と共に再び痙攣。全身が震え、身体が強張り、身を捩って痛みを逃がす事も出来ずにイリゼはただただ痛みを味わう。しかもそれだけではなく、イリゼは痛みと共に別の感覚も…あろう事か、これですら『快感』を感じてしまう。陰茎に胸、下腹部を通じて子宮と、それぞれに流される電流が性感帯を寸分の隙なく責め立て、内側から徹底的に苦痛という刺激を与えてイリゼを責める。特に陰茎は、射精欲求が昂り過ぎて怒張を極めたような状態であり…射精出来ない中で、中から外に出せない状態で、これまではなかった内側への刺激を与えられれば、中で出す事の出来ない、溜まったままの『快楽』が暴れ狂うのは必然の事。故に、初めこそ単なる叫びであったイリゼの悲鳴は、すぐにまた嬌声混じりのものへと変わっていく。

 

「止めてッ、とめ"でぇええぇぇッ♡!」

「なーにもう根を上げてんだよ。さっきの会話、聞こえてたよな?中って事は、まだ上があるに決まってるよなぁ?」

「ひぃぃッ♡!あ"っ、がッ、ふぎぅううううぅうッ♡!」

 

 オンとオフを繰り返す男達だが、回数を重ねる毎に電流が流れる時間が増していく。苦しみのあまり暴れ出しそうになるイリゼだったが、拘束されている事に加え既に疲労困憊状態であり、またどれだけ虐げられようとも無意識に「彼等を傷付けてはいけない」という思いが働いているが為に力が出ず、ゴム手袋をした男達に完全に押さえられてしまう。尚且つそこで、男の一人からの恐ろしい言葉を…分かっていても考えないようにしていた事を告げられ、イリゼは顔を引き攣らせる。

 

「嫌か?止めてほしいか?だったら止めて下さい、って素早く十回言ってみろよ。勿論ちゃんと、聞こえる声でな」

「ぁ、やめっ…やめて下さいっ!止めて下さいッ!止めて下さい止めて下さい止めッ…ぐッ、ひっ…て、下さいぃぃ!やめてっ、下さい…っ!やめて…やめて、下さ──ぅぎぁああああああああッッ!あ"あ"ッ、ぎひッ、ふぎゅうぅううううぅぅううッ♡!な"ん"て"ぇ"ええええぇぇッッ♡!?」

 

 挙げられた要求に対し、藁をも掴む思いで縋り付くイリゼ。躊躇いなどなく、叫ぶようにしてイリゼは頼む。電流で痺れ、普段の様にはいかない口を必死に動かし、男達に懇願する。

 だが、その思いは儚く打ち砕かれる。止めるどころか、十回言い切る前に操作を担う男が電流の出力を中から強に変えた事で、懇願の声は絶叫に変わる。そして慟哭するような叫びを上げるイリゼを包むのは、嘲笑の笑い。

 

「ははははははッ!バーカ、勝手に十回言わせてもらえるとか思ってんじゃねーよ!」

「つーか、さっきと同じ手に引っ掛かってやんの!必死過ぎてまともな思考も出来てないとか、マジウケるわー」

「まあ安心しろって。どんだけ馬鹿になろうと、いい身体してる限りは俺等が遊んでやるからよッ!」

「ふひひぃいいぃぃいぃぃいんンッ♡!今揉まな"い"で"ぇえぇええぇッ♡!」

 

 何から何まで酷い嘲笑をぶつけられるイリゼだが、更に強まった…即ち電流によってより切なくなった射精欲求に、それこそまともな思考をさせてもらえない。

 そんな中で一人の男が横からイリゼの乳房を掴む。揉むでも何でもない、ただ力の限りに握り締めるだけの、痛め付けるだけの行為を行う。乳を歪まされた結果、乳房での電流の感じ方が変わり、その変化はイリゼが電流の刺激に慣れる可能性すらも奪う。どうしようもない苦痛と快感、それが転化する切なさを浴びるイリゼは、首や腰を、押さえられたままでも動かせる場所を無茶苦茶に振ってひたすら叫ぶ。

 

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"ぁ"ッ♡!い"だぃいいぃぃッ♡!オチンポイけないぃいいぃぃぃぃっッ♡!」

「なぁおい、もう諦めた方が楽じゃねぇの?ほらほら見てみろよ、チンポはこんなパンッパンになってんのに、ベルトはギチギチに締めたままビクともしねぇんだからよ。分かるだろ?もうどんだけ膨らませたって、跳ねさせたって、これがある限り精液は一滴も出せないんだって」

「やだぁああぁああぁぁっ♡!ベルト取ってッ♡!取ってとってとっでよ"ぉ"ぉ"お"ぉおおぉ"おッッ♡!」

 

 髪の毛を掴まれ、無理矢理下を、今にでも爆ぜそうな…されどベルトによって完全に射精を封じられている一物を見せられる。期待も希望も根刮ぎ奪うように、ドライな声で言う男の言葉に、イリゼは駄々を捏ねる子供の様に嫌だと叫ぶ。切なさのあまり、そんな風にまでなってしまう。

 

「なっさけねぇなぁオイ。女神の癖にこれとか聞いて呆れるぜ」

「自分の不甲斐なさがー、だっけ?女神、暫く前の自分の発言覚えてるかー?今は馬鹿みたいにチンポチンポ言ってる自分が不甲斐なくて堪りませんかー?」

「おいおい、今溜まってるのはずーっと射精せてないままのザーメンだろ?…まぁ何にせよ、こんな醜態晒しまくりの女神にゃ、きっちりと仕置きをしてやらんと、ってな!」

「ぃぎぅひぉ"お"オオ"ォおオオ"お"オ"オ"オオ"ォッッ♡!?」

 

 女神の品位などとうにない、今や女性としての、一個人としての品性や尊厳すらも欠片一つ残っていない程の無様をイリゼが晒す中で、男達はイリゼの胸を鷲掴み、尻を叩き、暇潰しか何かとしか思えないような雑極まりない扱いをしながら見下し嘲る。それが全て男達の悪意と欲望に満ちた行為によるものであるにも関わらず、言葉でも行動でも徹底的にイリゼを貶め…その末に、もう一段階電流を強める。強から最強へ、最大出力に引き上げ最後の仕掛けに取り掛かっていく。

 

「流石の女神でもここまでされちゃ叫ぶ事しか出来ねぇみたいだな。もうこりゃ女神の声かどうかも分からねぇレベルだわ」

「あ"あ"ああ"ぁ"ア"ぁァ"あ"ッ♡!オ"びッ、ふぉ"ヒォ"オ"オぉおィひィぃいッッ♡!」

「マジで何言ってるか分からねぇ、ってか叫んでるだけっぽいな。なら、この状態でチンポ扱いたらどうなるのかなー、っと」

「あひぃァアあ"ひ"ィィィ"ィ"っッ♡!イッ、おちッ…んぼぉお"おおォ"オォオお"オ"ぉ"オ"ッッ♡!」

「はっ、おちん『ぼ』だってよ。間抜けな言い方といいここまでなってもまたチンポっつってる事といい、ほんと笑わせてくれるよなぁッ!」

「ぷヒィ"っッ♡!だッ、たじゅッ…た"し"ゅ"け"へ"ぇぇ"ええ"ェえエ"ギほぉ"お"オォオ"ぉ"おォ"ッ♡!」

 

 人のものとは思えない、仮に出せたとしても声帯が裂けてしまうのではと思うような絶叫。それを響かせるイリゼは一歩も、指先すらも動かせず、がくんと顎が突き上がった姿勢のまま叫び続ける。

 最大出力で流される電流は、イリゼが全身にびっしょりとかいた汗によってより通り易くなっていた。それ故に、女神でなければ身体に危機が及ぶレベルだったのだが、それでも男達は嘲笑を止めず、痛みを、或いは快楽を感じさせる為にイリゼを叩き、弄っていた。

 

「…ァ…がッ…ひぁ……」

 

 身体が内側から裂け、粉々に砕け散ってしまいそうな苦痛に絶叫し続けたイリゼ。男達がスイッチを切り、漸く電流責めが終わった時、イリゼは口から微かに音を漏らすだけの、蹂躙され切った後の様な状態となっていた。今も電流を浴び続けた身体は小刻みに痙攣し、まだ終わった事に気付いていないが如く、顔は真上を向いたまま。コードで繋がったシートを男達が剥がし、イリゼの身体からも手を離すと、イリゼの身体はゆっくりとふらつき…そのまま倒れる。柔らかな肢体が床を叩き、イリゼはもう一度震え…それからは微動だしなくなる。

 ここまで行われてきた責め苦を思えば、当然の事。常人ならばそもそも耐えられない、仮に耐えられたとしても暫くは立つどころか、まともに意思疎通を図るのも困難な筈の状態であり……しかし暫くすると、微かな声が聞こえてくる。

 

「オチンポぉ…射精させて…せーえき出させてぇ……♡」

 

 怪訝な顔をした男達が耳を澄ませれば、やはりそれはイリゼの声。それもここまで痛め付けられても尚、口にしたのは射精欲求の言葉であり…うつ伏せに倒れた、身体と床に挟まれる形となった肉棒は、依然として張り詰めていた。このまま勃起した肉棒に押し上げられ、腰が浮くのではないかと思う程、陰茎だけは屈強で頑強なままだった。

 流石にこれは男達にとっても驚きだったようで、数秒沈黙。だがその後はまた嘲りの笑いが起こり、心ない視線がイリゼへと向けられる。対してイリゼはうわ言の様に微かな声を繰り返すだけで、もう笑われても気にならない…意識に入ってこない様子だった。

 

「ここまでなってもまだまず気にするのが射精の事とか、もうもし仮にチンポが無くなって、俺等が何もしなくなったとしても、元の生活には戻れないんじゃね?」

「戻れないどころか、チンポを惜しんでまたあの薬飲んだりするだろこれは。…まあでも、好都合だな」

「あぁ。少しばかり待つ必要があるかと思ったが、これならすぐ始められそうじゃねぇか。くくくっ…」

 

 無反応である事も含めて男達は一頻り話した後、イリゼの両腋へとそれぞれに手を入れて身体を起こす。倒れた状態から、上半身だけを起き上がらせ…イリゼの目の前にしゃがんだ男が、言う。

 

「喜べよイリゼ。ここまではたっぷり射精させない事で楽しんだからな。今度はテメェの大好きなチンポから精液を排出させて遊んでやるよ」

「……っ…!」

 

 男がイリゼにそう言った瞬間、無反応だったイリゼの肩がぴくりと揺れる。ゆっくりと、だが確かに大人を見やり…その瞳に、本当に?…という感情を浮かべる。ここまでイリゼは期待させられては裏切られ、の流れを複数回経験している以上、すぐに信じられないのは当然であり…しかしそもそも、イリゼに選択肢などはない。

 

「出させてやろうか?じゃねぇんだ、出して遊ぶっつってんだよ。テメェに選ぶ権利はねぇし、嫌なら…そうだな、ここをコーキング剤が何かで塞いでやってもいいんだぜ?」

「ひぃ……っ♡!や、やめて…嫌じゃない、射精…射精させて…っ♡!」

 

 爪で男が鈴口をつつけば、イリゼは顔を引き攣らせながらも喘ぎ混じりの声を漏らし、それから食い付くようにして懇願する。男達がにやつきながら見ている事にも気付かず、次なる男達の行為を求める。

 すると声を掛けていた男は一度離れ、イリゼはその場から引き摺られる。膝が床に擦れるが男達は誰も気に掛けず、ある位置まで移動させると腕を離す。

 

「ぁ、ぅわ…!」

「ここで四つん這いになりな。おっと、自分でベルト外そうとするんじゃねぇぞ?」

「…ぇ、こ、ここって…こんなところで、四つん這いになったら…顔……」

「あぁ?ここからザーメン出したいんだろ?」

「ぅくぁ…っ♡!」

 

 手枷を外され、しかしすぐに身体の前側で嵌め直されたイリゼは、依然として一物が訴えてくる射精欲求を堪えながら、言われた通り四つん這いになろうとする。されど、眼前にあるのは小便器。それも初めに自分が精液をぶちまけた、その粘性で未だに精液が流れ切っていない、誰が見ても「汚い」としか思わない場所。

 当然イリゼは躊躇う。躊躇うが、一物を扱かれてしまえば、射精を人質の様にされてしまえばイリゼは従う他なく、へたり込んだ状態から腰を上げる。上げ、その分上半身が前に出て…イリゼは自ら、便器の中へと顔を突っ込む。

 

(……っ…生臭い臭いが、中で籠ってる…こんな、こんなものを、私が…)

「んー?まだ足りねぇな。ちゃんと四つん這いになれ、っての!」

「むぐぅっ…♡!?(あ、あぁっ…!そんな、私…私ぃ……♡!)」

 

 入れた瞬間から酷い臭いが鼻腔へと入り込み、イリゼは顔を顰める。臭いの大元が自分である事を思うと、イリゼの心の中では恥辱感が溢れ出し…しかし顔を突っ込むだけでは許されなかった。まだ腰が引けている、ちゃんとあげろとばかりに、男の一人がイリゼの尻たぶを掴んで無理矢理押し出し、それによりイリゼは顔を便器に押し付けられる。便器の奥、ここが廃墟となる前は何人もの男性の小便が流れてきた、そして今は自身の射精した精液がこびりつく便器の中へ、イリゼの顔が密着する。その屈辱感、不快感、嫌悪感は凄まじく…だが悲しいかな、それでも肉棒は萎えなかった。押し付けられた瞬間ぴくぴくと震え、拒否とは違う反応を示すだけだった。

 

「うし、これで準備完了だな」

「ほーれ女神様。お待ちかねの、オチンポ解放の時間ですよ〜?」

「……──っっ!…ぁ、あ…あぁっ……♡!」

 

 それから少しの間手枷足枷が何か鳴っていたが、小便器の形状の関係で首を回しても下や後ろを見る事が出来ず、イリゼは何も分からないまま。それが終わると、呼び掛けるような声が聞こえ、一度一物を締めるベルトの圧力が強くなり……次の瞬間、これまであった、ずっと自身を苦しめていた圧迫感が綺麗に消え去る。

 解放に、ベルトが外された確かな感覚に、イリゼが上げる歓喜の声。今の自分の無様な姿も精液の臭いもその瞬間忘れ、反射的に解き放たれた一物を扱こうとする。されど手枷に阻まれ、イリゼは切なげに…それでいて誘うように腰を揺らす。

 

「オチンポ…オチンポオチンポ早くっ♡早くぅぅっ♡!」

「はっ、盛りの付いた犬かっての。あぁいや、この品性の無さは犬以下かもなぁ」

 

 嘲る言葉を意にも介さず、イリゼは求める。漸く射精出来るのだと、期待に胸を膨らませる。

 もしここでもう少し冷静であったのなら、嘲りこそされどイリゼの期待通りに事が進んでいる、そう思える状況をおかしいと感じられたかもしれない。だが徹底的に追い詰められた末のイリゼに、そんな冷静さなどある筈がなく…だからこそイリゼは、ここからもう一度絶望感を味わう事になる。

 

「ぴぁっ♡!はっ、はっ、はぁっ……ぁ、くぁ…ぁ、え…♡?」

 

 ずぷり、と後孔に何かが入ってくる感覚。玩具で責められ緩くなった肛門をあっさりとこじ開け、何かが直腸の中へ入り込む。肛門を捲られる感覚に、腸壁を浅いところから順に擦られる刺激に、イリゼは驚きながらも艶かしい声を漏らし、一気に息が荒くなる。

 入ってきたのが指である事はすぐに分かった。背後から肉棒を掴まれ扱かれるものだと、乳搾りの様に搾精されるものだと思っていたイリゼは、そういう意味では驚いたが、今のイリゼにとってどんな刺激を与えられるかは二の次三の次。即座に後孔を穿られての射精なのだと解釈し、膨らむ期待に雌犬が如く何度も何度も吐息を漏らす。どんどん遠くに入り込んでいく、穿って進む指に、直腸からじわりと広がる快楽にイリゼは歓喜を募らせ、すぐに来るであろう射精の瞬間を今か今かと待ち侘び……だが付け根付近まで指が入り込み、その指が腸壁の膣側、ある場所を強く押した瞬間、一瞬イリゼの動きは止まった。

 

((え、ぁ、なに…今の感覚…今までのと違う、気持ち良いのと違う、何これ知らな──)ぅあくぅぅ…っ♡!?」

 

 ぐすんっ、と直腸の中から更に身体の内側を押されるような、これまで経験した事のない感覚。後孔の奥から何か硬いものを押される、不快ではない…さりとて快感でもない刺激にイリゼは困惑し…再びそれを、男の手の指の腹によって強く押される。

 知らない刺激、知らない感覚。指が直腸の中でうねる時も、奥に行く為に掻き分ける時も甘く腰が跳ねるような快楽が走るというのに、そこを押される時だけは言葉に出来ない違和感が走り…その内に段々と、押される感覚は『押し出される』感覚へと変わる。何がかは分からない。だが確かに、イリゼの中では何かが押し出され、どこかを通過していく。そして……

 

「…な、なに…なに、これっ…私、何されて……」

「おー、出た出た。溜まりに溜まってたからか、あっさり出てくるもんだな」

 

 未知の感覚に恐れを抱き始めたイリゼが声を上げた次の瞬間、男達の愉快そうな声が聞こえてくる。

 それと共に、零れた液体が何かを叩く軽い音も聞こえ始める。初めは何か分からなかったイリゼだが、その後は指が硬い場所を強く擦る度に聞こえ…その内に、一物にも違和感を抱き始めた。

 分からない。何も分からない。ただ何か、おかしな事が起きているような気がして、思わずイリゼは便器の中から顔を出す。聞こえる声に上手く言葉に出来ない不安を抱きながら、恐る恐る首を倒して自らの下半身を覗き込み……そうしてイリゼは、目の当たりにする。いきり勃った肉棒、破裂寸前な自身の陰茎…そこから締めの甘かった蛇口の様に、たらたらと漏れては落ちていく精液を。

 

「…あ、は…え…?…え、え…なにこれ…なにこれっ、何これぇ!?」

「何って、精液が出てんだよなぁ?」

 

 垂れる白濁液。床に置かれた容器へと溜まっていく精液。間違いなく出ている、自身の一物が排出している念願の精液を見て、しかしイリゼは叫びを上げる。──射精の感覚が、迸るような快楽が一切ない事に、愕然とする。

 

「ち、違っ、こんなの射精じゃ…なんでっ、なんでぇ!?」

「くくくっ、マジで破裂しそうな位、徹底的に射精を止めてきたからな。そのせいでチンポが馬鹿になって、射精しても感じられない機能不全チンポになっちまったんじゃねぇの?」

「そ、そんな…やだ、やだぁっ!オチンポイって、ちゃんと射精してよぉぉっっ!」

 

 激しい動揺と共にイリゼが何故だと叫ぶと、悪意に満ちた笑みで男が返す。陰茎が馬鹿になってしまった、もう射精の快楽を感じる事が出来ない…そう思った瞬間イリゼは顔面蒼白になり、泡を食ったように腰を振りたくる。拘束により、扱く事はおろか、短冊に動く事も出来ない。そんな中で少しでも一物に刺激を与えようと、身体を揺すって静かに精液を漏らす一物を振り回す。そして、次の瞬間…堪え切れなくなったかのように、一斉に男達は嗤う。

 

「あっははははははッ!オイオイマジか、間に受けるのかよ!」

「つか必死過ぎね?どんだけ射精が好きなんだよこのふたなり女神!」

「…ぁ、ぅえ……?」

「ぷぷっ、安心しろよイリゼ。これは別にお前のチンポがイかれた訳じゃねぇよ。てか、お前も感じてるんだろ?ここを、こうされるとっ…内側から潰されるような感覚がして、チンポから精液漏らしちまうって事をよ」

「ふぐ、ぁっ…!」

 

 間抜けで無様な女神を見下ろす、男達の盛大な嘲笑。彼等が一頻り笑うと、何も分からない…茫然とするばかりのイリゼに対し、後孔に指を挿れていた男がまた指を根元まで押し込み、そこから引き上げるような動きと共に硬い場所を引っ掛け擦る。ぐりゅんっ、という心地の悪い音がしそうな感覚と共に、またイリゼの一物からは精液が垂れる。

 そこから何度も、男は同じ行為を繰り返す。奥まで挿れ、奥から手前に向けて押す。その度に、内側から押し出されるように精液が漏れ…見ていた、見せられていたイリゼは段々と理解する。理解させられ、しかし嫌な汗が全身から吹き出す。

 

「精嚢、つったかな。普通は精液がそこに溜まって、そっから射精する訳なんだが、こうしてケツの方から精嚢を押してやると、ポンプみたいに精液が溢れんだよ。へっ、自分のふたなりチンポの事がまた一つ分かって良かったな」

「ぁ、ぎっ…ぃい…!…ゃ、で、でも気持ち良く……」

「そりゃそうだろ。精液が出るから気持ち良いんじゃなくて、気持ち良くて精液が出るんだからよ。さて、種明かしもしてやったし、後は女神様の望み通り、一滴残らず搾り出してやるか」

「……──っっ!」

 

 精嚢への刺激を続けながら、わざと淡々とした声音で男はイリゼに説明する。これがイリゼの思い描いていた、待ち侘びていた射精などではなく、快楽なき強制排出なのだと漏れ出る精液の光景と共に見せ付ける。

 一滴残らず搾り出す。それは即ち、一度たりとも射精の快楽がないままに、もう射精出来なくなるという事。望む形ではなかったとはいえ、溜めに溜めた、煮え滾るような精液が、全て何の快楽もないままただただ排出されていく。それを想像したイリゼは息を詰まらせ…叫ぶ。

 

「…やめ、て…嫌ぁ、やめてぇぇッ!精液搾り出さないでっ、気持ち良くないのなんて嫌ぁああぁぁッ!」

「…だってよ。どうする?止めてやるか?」

「そんな訳ねぇじゃん。ほらほら、押す度情けないお漏らし精液がチンポから出て垂れていきますよ〜、っと」

「ぬぎゅっ、ぅぅうぅぅうッッ!射精ッ、射精させてくれるって言った!言ったのにぃぃッ!」

「はぁ?俺達は排出させるとしか言ってないんだが?お前が勝手に射精だと思い込んでただけの癖に、何言ってる訳?」

 

 再びイリゼは腰を、一物を揺らす。快楽のない強制排出から逃れたい一心でイリゼは暴れる、暴れようとするが、手枷と足枷でがっちりと固められ、更に枷同士も金具で繋げられた為にどれだけ暴れようとしてもまともに動けず、一物だけな虚しく揺れる。

 その一物からは、絶え間なく精液が漏れ出し続ける。膨大な量が溜め込まれた結果、鈴口からは一度の刺激で暫く精液が流れる状態であり、そんな状態のイリゼの精嚢を男は継続的に圧迫している為、精液の排出は止まらない。

 

「あぁそうだ、因みにこれをミルキングって言うんだとよ。牛の乳みたいに四つん這いでおっ勃てたチンポから精液を垂らしてる、今のお前にぴったりな名前だろ?」

「はははッ、オリジンハートは胸も結構あるもんな。けど白い液体を出すのはその胸じゃなく、射精管理後のビン勃ちチンポからだなんて泣けるねぇ。あーあー、可哀想になぁ」

「うぅ、んぅう"ぅ"ぅ…!止まって、止まってよぉぉおぉッ!気持ち良くないのッ、出しても気持ち良くないからオチンポ止まって、精液出ないでぇぇええええぇッ!ザーメン逃げちゃいやぁああああッ!」

 

 必死に、必死にイリゼは漏れ出る精液を止めようとする。力み、下腹部に力を込め、尿道の閉鎖を必死になってイメージするが、そんな事をしても全くの無意味。強制的な排出には全く敵わず、イリゼの目の前で、枷さえなければ簡単に手の届く距離で、精液は無情に零れていく。

 ならば、とイリゼは肛門と直腸に意識を向ける。後孔に挿れられている指の刺激で射精しようと、微かな快楽でも感じられるよう集中するが、それに気付いた男は指の抜き差しを止め、指の腹を精嚢に押し付け圧迫し続ける形での搾精に切り替える。幾ら膣共々男達によって『犯される為の孔』へと開発された後孔でも、流石にそれだけの動きでは快楽を得るには至れず、どんなに必死になっても、どこに意識を向けようとも、精液はイリゼの陰茎から漏れ続ける。

 

「出しても出しても全然止まらねぇな。幾ら射精出来ないようにしてたからって、これは溜め込み過ぎだろ。ほんっと女神は淫乱だな」

「おーおーこれ容器一つで足りるか?溢れちまうんじゃねーのか?」

「溢れて床に零れたら、ちゃーんと女神様に舐め取ってもらわねぇとなぁ?ま、それよりも…見ろよ女神。お前、こんなにたっぷり精液を溜め込んでいたんだぜ?もしこれを普通に射精出来てたら、さぞ気持ち良かったんだろうなぁ?ミルキングされてなきゃ、きっと意識が飛びそうな位射精しまくっていたんだろうなぁ?」

「あ、ぁ、ぁああぁぁ……」

 

 傾けられた容器の中で、並々と溜まった精液が揺れる。見ただけで分かる程にドロドロな、快楽が濃縮されたような…しかしただただ排出させられただけの精液。それを見せられたイリゼの頭の中では男の言葉が反響し、喉の奥から呻くような声が零れる。

 そして、いよいよ本当に容器から溢れそうになる精液。元々あまり大きな容器ではなかったとはいえ、その量に男達は舌を巻き、同時に溢れさせるよりも全て容器に収めて出した量を見せ付ける方が面白そうだ、と男の一人が容器を別の物と入れ替える。空の容器を硬いままの一物の下に置き、精液が溢れる寸前の容器は退かそうとし…それを見たイリゼは、最早自分でも何を言っているのかよく分からないままに喚き叫ぶ。

 

「待ってっ、やだやだぁっ!せーえき返してっ、せーえきないと射精出来ないからぁッ♡!射精したいっ、射精射精射精ぇぇッ♡!精液返してッ、オチンポに戻してよぉおおおおッッ♡!」

 

 威風堂々とした本来のオリジンハート。それが今や見る影もなく、イリゼはこれ以上ない程情けなく懇願しながら腰を振る。誘惑にすらなっていない、駄々を捏ねて暴れる子供の様にイリゼは腰を振りたくり、肉棒はあちらこちらを向きながら下向きで振り回されて尿道に残った精液を散らす。

 あまりにもみじめで哀れな姿。肉感ある尻や、そこから伸びる艶かしい脚、汗を滲ませ艶めきを増した背中に、四つん這いから垂れ下がる事でよりその大質量を見せ付ける胸…一つ一つが男の喉を鳴らすのに十分過ぎるイリゼの肢体も、こうなってしまえば魅力は激減。いっそ浅ましさすら感じられるのが今のイリゼであり…本人にとっては、まともな思考も出来ない中での心からの懇願。しかし聞いた男達はその口元を悪意で歪ませ…自らの言葉が、牙を剥く。

 

「そんなにザーメンが恋しいってなら…戻してやってもいいぜ?」

「…え……?」

 

 おもむろに発された、イリゼの思いを受け入れたかのような言葉。言われたイリゼは驚き、動きを止め…だがすぐに、それが聞き入れられる事の意味に気付く。

 イリゼは単に所有物を、何か大切な物を奪われた訳ではない。強制的とはいえ、排出されたのはあくまで精液。今のところ誰かを孕ませる予定などなく、今後も恐らくあり得ないであろうそれは、言ってしまえば排泄物に近いようなもの。それを『戻す』という事はつまり……。

 

「…い、いい…やっぱりいい、これ以上ミルキングしないでくれるだけでいいから……!」

 

 悪臭を放つ精液が溜め込まれた容器。そこに突っ込まれるのは注射器の様な器具、シリンジであり、シリンジへと精液が吸い取られていく。

 膣か、直腸か、或いは両方か。普段男達が肉棒や玩具を突っ込むように、自分自身の精液を注ぎ込まれると思ったイリゼは、声を震わせながら発言を撤回。されど当然、言われたところで男が止める素振りはなく…それどころかイリゼは転がされ、四つん這いから仰向けにされる。繋がった枷を介して手足の全てを頭側に寄せられ、腰と尻が軽く浮き、一物が突き出たような体勢にされてしまう。

 便器に顔を突っ込んでの四つん這いに、負けず劣らずの屈辱的格好。そのままイリゼは押さえ込まれ、シリンジは迫り…だがその先端が当てがわれたのは、肛門よりも、秘裂よりも上。イリゼの下腹部で反り勃つ、今も苦しそうにヒクつく一物の先端へと当てがわれ…漸くイリゼは理解する。男達の目論見に。男達は本当に、精液を戻すつもりなのだという事に。

 

「…あ…は、は…嘘、だよね…?幾ら何でも、そんなの…私を脅かす為の、冗談…だよ、ね…?」

「じゃ、戻すからな。ちゃんと撮っておいてくれよ?」

「──っっ!ま、待って待って止めてぇッ!いいっ、戻さなくていいッ!戻さなくて……お"お"お"お"ひい"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ッッ♡!?」

 

 抉るように押し込まれるシリンジの先端。それだけでも鈴口が、尿道が裂けるような痛みが迸り、目を剥くイリゼだったが、間髪入れずに男はシリンジのプランジャーを押す。圧力を加え、イリゼの尿道にイリゼの精液を流し込む。

 押し込まれ逆流する精液。圧力によって瞬く間に精液は尿道へと流入し、奥へと向かって殺到する。逃げ場などない、本来あり得ない一方通行の逆走はこれまで感じた事のない刺激となって、イリゼの陰茎を、イリゼの精神を蹂躙していく。

 

「オ"チ"ン"ポォ"ォ"オ"オ"オ"オ"ッ♡!オ"っ、お"ッ、おちッ…ォぉォ"ォ"おお"ォ"オ"お"っッ♡!」

 

 流れる、などという生温い域ではない、精液を無理矢理押し込まれる異常な刺激。少し前まではベルトで僅かな隙間も許さない程締められ塞がれていた尿道が、今やはち切れんばかりに膨れ、広げられ、精液の濁流に晒される。

 その刺激の中で、想像絶する精液の逆流の中で、イリゼはこれ以上ない程低俗な声を響かせていた。女性が発しているとは誰も思わないような、咆哮が如き叫びを上げ、枷の金具をガチャガチャと鳴らしながら悶絶をする。押さえ付けられている為、のたうち回る事すら出来ない。

 

「せーえき入るぅ"う"ぅ"ぅ"ッ♡!は"い"っ"て"く"る"の"ぉ"ぉ"ッ♡!オチ"ンポ壊れるッ"!おがしぐな"るっ、も"うなってるぅぅッ♡!ぁああ壊れる壊れる射精る射精る射精る射精……射精ない"ぃ"ぃ"い"い"ぃ"ぃ"ッ♡!射精ないの"ォお"お"お"お"ッ♡!」

 

 ここまで来ると馬鹿になっても当然と言うべきか、それともあまりの射精欲求にこの理解不能な刺激さえ快楽と変えてしまったのか、一気に射精へと至る、至らんとするイリゼの一物。

 だが、出ようとした精液は、今度こそ遂に解放されると思った快感は、依然押し寄せるシリンジからの精液によって押し返される。出かけた精液は全て逆戻りし、逆流する精液の感覚だけが一物を駆け巡り、絶叫だけが廃墟の中を反響する。

 

「残り滓も入れてやる、よっ!」

「ぼびゅッ♡!ひッ、ふひッ、もう入ったっ!戻せたでしょッ!?射精させてっ、射精させて射精させてださせっ…ぐぎぁああぁッ♡!オチンポ握らないでぇ"えぇえ"ぇッッ♡!」

「ぐぉっ、圧力ヤベぇな…もう尿道パンッパンじゃねぇか」

 

 シリンジ内の棒が限界まで降ろされ、詰められていた精液は全てイリゼの肉棒と精嚢の中へ。流し込んだのとは別の男がイリゼの一物へ手を添えると共に、イリゼの鈴口からシリンダーの先端が抜き取られ、しかし即座にその男が力一杯一物を握った事で再び尿道は封鎖される。彼が握った部位よりも下、一物の付け根付近では中の精液でぽっこりと尿道が膨らんでおり、どれだけイリゼが精液を溜め込んでいたのか、どれ程快楽を伴う本来の射精をしたのかを、その膨らみが如実に現し示していた。だがイリゼがどれだけ苦しもうが、それは男達にはどうでも良い、欲望を満たせるのであればどうなろうと構わないと一蹴出来る程度の事であり……精液の注入は、一度では終わらない。

 

「気張れよオリジンハート。一滴残らず、きーっちりとチンポの中に戻してやるからよぉ」

「ま、元々入ってたんだから大丈夫だろ。ほれほれ早く流し込んでやろうぜ?」

「いやっ、嫌…嫌ぁああああああぁぁぁぁッッ!」

 

 真っ青な顔でイリゼが首を横に振る中、再度精液を充填したシリンダーが近付けられる。陰茎はびくっ、びくっと時折異常な震え方をしていたが、握られている為僅かに逸らす事すらも出来ず、その状態でこれまた別の男に亀頭へ爪を立てられ、鈴口を無理矢理広げられ…また、シリンジが尿道に突き刺さる。握っていた手が離されると共に、排出された精液が戻され尿道を逆流していく。

 脅しでも何でもなく、本当に男達はミルキングによって搾り出した精液を全てイリゼへと戻した。液体であり、尚且つ粘性が酷い為に、一滴残らずの言葉通りにはならなかったが、それでもほぼ流し込まれ、残った分は漏斗を尿道へ刺した上で容器から直接垂らされ、徹底的に一物とその奥へと詰め直された。そしてその漏斗が外された時、男達によって押さえ付けられていたのは女神ではなく…泣きじゃくるただの小娘だった。

 

「許しっ、許してぇ…私が、私が悪かったから…もう、オチンポ虐めないでよぉ……!」

 

 少女の域に収めるには些か豊かが過ぎる肢体と、それだけで少女とは言い難い感覚を抱かせる異様に怒張した肉棒を生やした…女神の面影すらない今のイリゼ。だがこうまでなっても男達は罪悪感一つ覚えず、また一つ面白い遊び方が出来たとばかりに下卑た笑いを口元へ浮かべる。

 

「なっさけねぇなぁ。そんなんで国が守れるのかよ、えぇ?」

「まあまあ良いじゃねぇか。喘ぎ声ならともかく、泣き声なんざ五月蝿いだけだしよ。…さて、ところでイリゼ様よぉ。ここにまだ、諦めの悪い精液が残ってるのは分かるよなぁ?」

「ひぎゅ……!…の、残ってる…精、液…?」

「イリゼ様は精液を戻してっつった。んで、戻してほしかったのはここにじゃねぇよな?もっと奥だもんな?だから、この残りもきちっと戻しておかないと、なッ!」

「ぁ、あ、やだッ!やだやだやめてぇッ!押し込む"ッ、のッ…やめ"てぇえ"ぇ"ぇ"…ッ♡!」

 

 漏斗を外した後も噴き出る事がないよう肉棒を握り締めていた男は、わざとらしく言った後に握り締めているのとは逆の手の親指を裏筋に、精液でぷっくり膨れた尿道外部へと触れさせる。爪が刺さる事は気にせず、尿道を押し潰すように強く指を裏筋へと押し付け、もがくイリゼを無視して外から精液を入れ直す。叫んでも喚いても止まらない。女神であろうと尿道と精液は全くの無力であり、尿道に残っていた精液は根元へ、その奥の精嚢へと降りるようにして押し戻され……再び、ベルトを嵌められた。根元をぎっちりと、尿道に寸分の隙もない程キツくベルトを締められて、結局一瞬たりともイリゼの望む感覚は訪れないまま、ほぼ全て戻されるという形で、精液排出の時間は終わった。

 

「酷い…こんなの、こんなのぉ……!」

「素直にミルキングで我慢してりゃ、ここまで苦しい思いはしなくて済んだだろうに、女神はほんとバカだよな」

「これは一度、チンポトレーニングでもしておいた方が良いんじゃね?お前等に自分から射精する権利なんざねぇ、射精出来るのは俺等が射精させたい時だけで、そうじゃない時は射精しちゃいけないんだって分からせる為によ」

「そりゃいいな。けどまあ、それよりも今は…こっちだろ」

 

 金具で繋げられた枷を踏み付けられ、今も動けないイリゼは、悔しさと惨めさ、苦しさに何より今も内側から訴えてくる射精欲求に苛まれながら、涙の滲む瞳でベルトを嵌められた陰茎を見つめる。そんなイリゼへ視線を送る事すらなく、男達は次なる行為、調教と陵辱について言葉を交わし…しかし一人の男の言葉に、確かにそうだなとそれぞれ頷く。

 

「う、ぅ…オチンポ…オチン…うあぅ…!?」

「なにぶつぶつ言ってんだ。寝転がってちゃ一人ずつしかヤれねぇんだからさっさと立て」

「え、ぁッ、ヤるって…んひぃいぃっッ♡!?」

 

 床に押さえ付けていた足が退けられ、しかし横たわったままだったイリゼを、男達は無理矢理立たせる。立たせ、腰を掴み、有無を合わさず背後から男が秘部へ向けて自らの男根を突き挿れる。

 

「くぉっ…!今日はまた、一段と締まってやがるな…!」

「やっぱ女神は虐めりゃ虐めるだけ締まりが良くなるんだな。ほんと、頭から爪先までどこを取っても名器だわ」

「つ、つかっ、突かなんほぉおおぉおぉぉっ♡!オチンポ響くッ♡射精出来ないオチンポに響くのぉおお"お"ぉ"おッ♡!」

「チンポに響いてるんだってよ、サービスで扱いてやったらどうだ?」

「つぁぁッ♡!?やめっ、扱かなっ、いッ…でへぇええええぇえぇっ♡!オ"ッ、オ"お"っ、オチンポぉ"おお"ぉオオ"オお"ッッ♡!」

 

 枷がそのまま故に前屈みとも前傾姿勢とも言い難い微妙な体勢となっているイリゼを、昂った性欲のままに男が犯す。他の男達も横から胸を揉み、顔や腋に肉棒を擦り付けてイリゼを嬲る。背後からの乱暴なピストンが尻から腰に、腰から一物へと響き、ぶるんぶるんと揺れて痺れるような射精欲求が駆け巡るも、当然イリゼは射精出来ない。更にその一物を掴まれ、荒っぽく扱かれ、射精出来ない一物へ直接的な刺激も重ねられた事で、イリゼは仰け反り雄叫びのような嬌声を上げる。

 その切なさは、これまでの比ではない。ミルキングとそこからの強制注入によって、ただでさえ狂いそうな程の射精欲求があったところへ更に射精したい、と身体も心も思わされた今のイリゼには、もう射精欲求自体が苦痛でしかない。解放されたい、この射精欲求から解き放たれたい…快楽を求める気持ちすらどこかへ吹き飛んだイリゼの頭にあるのはそれだけであり、だからこそ…ある意味でイリゼは、まだマシだったのかもしれない。それ以外の事を考える余裕が全く以ってなかったかやこそ、この後も解放される事はなく、このまま終わりのない…際限なく積み重なるだけの射精欲求に苦しみ悶える事になるのだと想像する事も、想像して絶望感に心が沈む事もなかったのだから。

 

「はいはいオチンポな。急かさなくたって、満足するまでくれてやるよッ!」

「ほぐぅッ♡!?んぇぶっ、ほごっ、ォ"ごぼほぉぉんンッ♡!」

「ま、その『満足するまで』ってのは、お前じゃなくて俺達がだけどな」

 

 絶叫しながら身体をビクつかせるイリゼの髪の毛を掴み、無理矢理前を向かせ、刺すようにして別の男が口へと肉棒を押し挿れる。一突きで喉奥まで押し込み、口腔内をオナホールにするかのように乱暴に顔を前後させる。

 まるで串刺しの様な、前後からの強姦。抵抗する体力など微塵もないのは勿論だが、苦しさよりも、屈辱感よりも、どんな事よりも射精したい、精液を押し込められた奥から吐き出したいという衝動が勝り、他の事など考えられない。駄目押しのように膣内を抉られ弾ける快感が思考を溶かし、射精欲求を後押しして、射精の事だけが頭を巡る。

 

(射精したい射精したい射精したい射精したい射精したい射精したい射精したい射精したい射精したい射精したいッ──オチンポからせーえきびゅーびゅー射精したいのぉおおおおおおぉぉぉぉッッ♡!!)

 

 だが、どんなに願おうと、幾ら望もうと、その瞬間が訪れる事はない。ベルトを嵌められたまま…射精を封じられ、射精す事が出来ずに悍ましい程勃起した陰茎をひっきりなしに扱かれ続けたまま、男達の抽迭だけが繰り返される。そしてその末に、イリゼが心の中で叫ぶ絶叫の事など考えもせずに、男達は昂り登る欲望を吐き出す。

 

「あー射精る射精る、淫乱まんこに一発目…!」

「こっちも射精る…!喉奥に射精してやるから、一滴も漏らすなよ…!」

「ふごッ♡!お"ッ、ふぉ"ッ、ぉびぅ"おお"お"ぉォ"お"おぉッ♡!ぶひぃ"いいぃ"いい"ぃぃい"ぃ"ぃんんッッ♡♡!」

 

 殴り付けるような突き上げを子宮口に打ち込まれ、こじ開けられて最奥へと射精をされる。肉棒を根元まで捩じ込まれ、鼻が男の陰毛に埋まった状態のまま喉に、食道へ一気に流れ込む形で精液を放出される。どれだけ極限状態でも、頭の中は射精一色でも、肢体は快楽を貪欲に捉え、感じ、膣は勿論強引な口腔姦と喉奥への射精も快感へと変換し、打ち上げられた魚の様に無様な身体を跳ねさせながらイリゼもまた絶頂に至る。

 当然、達する事が出来たのは女性としての絶頂だけ。どれだけ快楽で暴れようと、中から精液が押し寄せようと、ベルトによって完全封鎖された尿道が開く事はなく、陰茎での絶頂には至れない。膣での絶頂が響くだけでも辛いところに、容赦無く男は扱きを続け、解放されない快楽の濁流にただただイリゼは肉棒で塞がれた口で泣き叫ぶ。

 

「ふぅー、やっぱ射精はしたい時、したいようにするのが一番だよな」

「全くだ。特にこういうどろっどろに熟してて、だが締まりもあって、何よりチンポが好きで好きで仕方ないドスケベマンコにコキ捨ててこその射精だな」

「おいおいお前等女神様の前でそんな事言ったら、こんなチンポをパンッパンに膨らませてるのにずっと射精出来なくて、それどころか搾り取られた精液を戻されまでした、マンコのマの字も知らない童貞チンポの女神様が可哀想だろ?」

「……っ、ぅう…はぁ…はぁ…はぁっ…♡!」

 

 射精を終えた男達は、悪意たっぷりに会話を交わしイリゼに聞かせる。射精の出来ないイリゼで好きなように射精し、その気持ち良さをあからさまに語る。窘めるような口調で、別の男が更にイリゼを嘲り、嗤い…それにイリゼは、何も答えられなかった。目の前で、口と膣で存分に射精する姿を見せ付けられ、感じさせられ、一方で煮え滾るばかりの自分の精液と射精欲求に内側から苛まれるイリゼは、まともに歩けもしない拘束のまま、もたれ掛かるように小便器に擦り寄り、破裂しそうな肉棒を便器に擦り付けていた。盛って交尾しようとする犬と大差ない…むしろ本来の在り方との落差分、犬より低俗な姿を晒しながら、一人惨めに便器と行為に耽っていた。

 

「無様さもここまで来ると笑えねぇ…なんて事ないな。こんな馬鹿みたいな姿を自分から晒してくれるなんて、ほんとサービス精神旺盛な女神だねぇ」

「自分から見せてきたんだ、これはばっちり撮るとして…性奴隷がんな事してんじゃねぇよ。まだ射精してねぇやつがいる事位分かってるよなぁ?」

「心配しなくても、全員ヤったらまた出させてやるよ。今度は一滴残らず精嚢から絞り出して、その後はまた戻してやるからな」

「くひんっ♡!あ"っ、や、やだぁッ♡!許してっ、射精させてぇぇぇぇええぇええええっッ♡!!」

 

 虚しい自慰すら許されず、再び犯され始めるイリゼ。陵辱は続く。射精禁止のままの扱きも続く。射精出来ない苦痛に限界などないとばかりに、どれだけ悶絶しようがその苦しさに慣れる事も、苦しさの上乗せがなくなる事もなく…そして全員に犯された末、イリゼは再びミルキングにより快楽なき精液の排出をさせられる。泣いて謝り懇願するイリゼを無視し、絞り切った精液は全て戻される。そうしてまた、イリゼは犯される。

 強靭な肉体と、更に強靭な精神を持つ女神のイリゼは、最後まで狂いはしなかった。故にイリゼは苦しみ続けた。切なさに悶絶し続けた。射精したい、イきたいと何度も何度も叫びながら。



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女神動物園編
女神動物園・守護女神編


・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・今回はかなり毛色の違う文体となっています。
・女神候補生編も投稿する予定ですが、いつになるかは未定です。但しリクエストがあれば候補生編を優先します。




人物・ネプテューヌ ノワール ベール ブラン イリゼ

内容・口淫 自慰 調教 バイブ 目隠し 拘束 媚薬 視姦


本日は当園にようこそお越し下さいました。早速ですが、持ち込み禁止の私物をまだお持ちになっている方はいらっしゃいませんか?もしお持ちの場合は、お手数ですがそちらのスタッフにお預け下さい。…えぇはい、皆様の安全と当園の存続の為に必要な措置とさせて頂いています。どうかご理解の程宜しくお願いします。

…では、早速案内と致しましょう。最初の部屋までは多少距離がありますので、そこまでは当園に纏わる歴史をば。

 

言うまでもなく、我々の住む信次元には人類の平和と繁栄の為人を守り、導く女神様が存在します。守護女神、女神候補生等一口に女神と言いましても立場は様々ですが、我々の願いによって生まれ、我々の理想を体現して下さる存在である事には変わりありません。

女神統治…それも複数の国があり、その国毎に女神が存在するという体系が出来上がったのは、随分昔の事…あぁ勿論、私はその時から生きているなどという事はありませんよ?…こほん。…随分昔の事ですが、比較的早い段階で当園の原型は生まれていたと言われています。時代が変わろうと、人の考える事は同じという訳ですね。

圧倒的な力とカリスマ性を有する女神様ですが、同時に女神様というのは例外なく息を飲む程の美貌を備えています。人々の理想の写し鏡が女神様なのですから、当たり前と言えば当たり前ではありますが、絶賛の美女である女神様を単なる守護者、統治者とするのはあまりにも勿体ないというもの。故に有力者や教会の人間が協力し……っと、到着致しましたね。それでは皆様、準備はよろしいですか?初めにお見せするのは……プラネテューヌの女神、パープルハート様です。

 

「はぁ…はぁ……あはぁ♡乳首もうこんなに勃っちゃった…♡」

 

……如何でしょう皆様。壁のモニターから流れる陵辱映像をオカズに自慰に耽っている全裸の少女は、皆様がご存知の通りのパープルハート様…いえ、ネプテューヌ様です。彼女は現在、映像による発情の刷り込み中ですね。

 

「ひゃんっ♡オマンコも良いけど乳首虐めるのも良いよぉ♡熱くなった先っぽ潰すと乳首電気走ってゾクゾクする♡あはっ、オナニーしてるのに余計おっぱいもオマンコも疼いてきちゃうぅぅ♡」

 

はい、そうです。特殊ガラスで隔てた飼育室にいるのは、紛れもないネプテューヌ様です。彼女はこの天真爛漫さと、小振りながらも張りのある胸と臀部が魅力…などと説明する必要はありませんね。特に問題行動も起こしていませんし、少し眺めていきましょうか。

 

「あっ、あっ、わたし犯されちゃう♡オチンポ入っちゃう♡優秀な雄チンポに教育されて雌にされちゃうよぉ♡」

 

ご存知の方も多いと思いますが、各飼育室のガラスは内側からでは外がよく見えない加工をされていますので、我々の存在には気付きません。……ネプテューヌ様が見ている映像ですか?あれは調教初期のネプテューヌ様の映像ですね。自分の立場を理解させ、自分自身の身体で興奮する事が出来るように仕向ける為には、自分の映像を見させる事が効果的なのですよ。

 

「ひぅ、見てるとどんどんえっちなお汁溢れてきちゃう…指じゃ奥まで気持ち良く出来ない……うぅ、オチンポ…オチンポ欲しいよぉ…♡」

 

あぁ、ご覧下さい。両手の指で必死に二穴を慰めながら腰を浮かせ、這って映像に近付くネプテューヌ様の姿を。快感で足腰に力が入らない事と、這えば胸も床と擦れて快楽を享受出来るという事から、映像調教中はよくこの体勢になるのです。そしてこのままモニターまで到達すれば、映っている肉棒を物欲しそうに舐め……おっと失礼。先に言ってしまっては台無しですね。折角の魅力溢れる女神様の姿、見て頂かなければ当園の意味がないというものです。

 

「じゅる、んぷっ…おひんぽ……じゅぽしゅぽして、赤ちゃんの部屋こじ開けて…わたしの膣内に、強制種付…け……ッ、んんンンっっ♡♡」

 

……絶頂を迎えたようですね。恐らく映像のチンポを舐めながら、自分が映像同様二本挿し、三本挿しで犯される姿を妄想していたのでしょう。それはネプテューヌ様の蕩け切った表情を見れば一目瞭然です。

さて、キリが良いですし次に進むとしましょうか。あまり一ヶ所で時間を使うと、全体の予定が崩れてしまいますからね。

 

「はひぃ…はひぃ……うぅぅ、鎮まらない…鎮まらないよぉ…♡もうオチンポじゃなくていいから、玩具で良いから挿れさせてよぉぉ……♡」

 

そうです、この通り放っておけば彼女は幾らでも自慰を続けるでしょう。流石に体力的な限界が来れば止めるでしょうが、その体力が我々人とは比べ物になりませんからね。

では次の女神様ですが……正直言いますと、次の女神様はネプテューヌ様程役目に納得されておりません。というより当園での活動は調教含め、女神としての活動開始よりずっと後になってからですので中々納得頂けない事も多いのです。元々ネプテューヌ様は順応性が高く、また快楽も比較的よく受け入れて下さったのでご覧の通りとなりましたが、ネプテューヌ様のような方は主流でないと念頭に置いて頂けると幸いです。

それでは、ご理解頂けた事に期待して……ラステイションの守護女神、ブラックハート様をご観賞下さい。

 

「んぼっ、じゅ、ずそそっ……ふぉりゃ、これへ…いいんで、しょ……♡」

 

…はい、お察しの通りブラックハート様ことノワール様が現在行われているディルドへの口淫も調教の一つです。具体的にご説明致しますと、相手の要求や嗜好に応える口淫を仕込む為の調教ですね。

 

「…まだ終わらないの…?もう、いつまですればいいのよ…んちゅ……」

 

この調教は連動する二つの器具を使って行われるものであり、一つはノワール様が咥えているディルド及びそれが設置された機械です。ディルド内部の各種センサーによってノワール様の舌や唇の動きを感知し、機械で十分な口淫が出来ているかを判断。一定時間規定のラインを超えられれば別のディルドと交代し、ノワール様に相手を選ばない口淫技術を習得して頂いているのです。

…もし規定のラインを超えないまま、又はそもそも訓練を行わない場合はどうするのか、ですか?勿論その場合はお仕置きを受けてもらいますよ。そしてそれを行うのがもう一つの器具、ノワール様が着けている貞操帯風のあれですね。

 

「私はこんな事より…んふ…仕事をしなきゃ、いけないのに…ちゅ…こんな馬鹿げた事、してる場合じゃ……んひいぃぃぃぃいいッッ!?」

 

おっと、これは丁度見られそうですね。もし我々の存在を本能が気付いてそうしたのなら、流石はノワール様です。

あの器具は実際に貞操帯としての機能があり、その裏にディルドを模した電極が備わっているのです。普段は低出力で膣と直腸を刺激している電極ですが、規定のラインに満たない時間が続けば出力を上げ、内側から罰を与える仕組みとなっているのですよ。当然ノワール様を駄目にしてしまう事のないよう細心の注意を払っておりますので、ご心配なく観賞を続けて下さいませ。

 

「なんで!?なんでッ!?ちゃんと舐めてたのにっ!別にサボってなんか……ふぐううううぅぅッッ!わ、分かったやる!やるからぁっ!」

 

のたうち回っていても意味がないと理解し、口淫に戻るようですね。…先に述べた通り、二つの器具は連動しています。規定のラインを超え続ければ甘い刺激を感じる事が出来、逆に超えない限りは延々と苦しむ事となるのがこの調教。…つまり、一度罰が始まってしまった場合、逃れる為にはその罰を受けながら一定時間規定のラインを超える口淫を行わなければならない訳ですね。…それにしても、どうやら前回よりも戻るまでの時間が短くなったようで…これは良い傾向です。

 

「あぐぅぅぅぅっ!ご、ごめんなさい…ちゃ、ちゃんとご奉仕します、からぁ…!ん、ぐぐっ…ふぐっ、ふぅぅ……じゅぽっ…!」

 

どうでしょうか皆様。強気で自尊心の高さを感じさせる言動がノワール様の魅力ですが、調教の為の機械に屈し、脚を震えさせながら必死に紛い物の肉棒へとしゃぶり付く姿も見ものでしょう?元からある魅力を伸ばす事が調教の目的の一つですが、新たな魅力を発見する事もまた目的の一つなのです。自身の更なる魅力を開花させたノワール様も、さぞ喜んでいる事でしょう。

 

「ふぅぅっ、んぐっ……ちゅっ、ぱ…こ、これは体力を無駄に消耗しない為…その為にしてるだけで、負けてなんか……んぇっ、ぷ…いないんだから……♡」

 

ふむ、何とか一定時間ラインを超えられたようですね。ですが先程までは行っていなかった喉奥までのストロークを早速入れている辺り、罰も無意味ではなかったようです。…因みに、先に申した通りあの器具には貞操帯としての機能もあるので、この調教中に自慰を行おうとした場合は中々面白い光景となりますよ。秘部へ手を伸ばそうと快楽を得る事は出来ず、そんな事をしようものなら口淫が疎かになり、電撃の罰を受ける訳ですからね。という事で、皆様がその機会にまた来られる事を願いつつ、次に行くとしましょう。

次は…そうですね、一見ネプテューヌ様と同様の状態なのだと勘違いされる方もいると思います。しかしそれを恥じる必要はありません。それも間違いではありませんからね。…さぁ、皆様三人目……リーンボックスの守護女神、グリーンハート様でございます。

 

「あぁんっ♡こ、こんなに沢山結び目を用意するなんて、意地悪ですわ…♡」

 

おや、これは絶好のタイミング。たった今こちらを向いたグリーンハート様…もといベール様が行っているのは、一種の遊戯ですね。結び目の作られた荒縄、レールとそこに設置されたシリコン製の多彩な突起、一つ一つが違う速度で回転するローラー等、秘部を徹底的に責める仕掛けで構成されたコースをベール様には歩いてもらっているのです。…えぇ、勿論遊戯と言っても楽しむのは我々です。ですのでこれは、訓練中と言うべきでしょう。

 

「それに、この高さ…ギリギリ爪先立ちで歩ける程度になどされてしまっては、どの仕掛けも食い込んで…しま、いっ…ますわぁ……♡」

 

豪奢な髪と豊満な胸を揺らし、肉感溢れる脚を必死にピンと伸ばして歩く姿は最早暴力的な魅力と言えましょう。下腹部への刺激で脚元が覚束ないのも見所ですが、結び目を通る度ビクつく肩も見逃せません。

…何がどう勘違いなのか、ですか?それはですね…実は、ベール様は演技をしているつもりなのですよ。

 

「し、シリコンなど…大した事は……くひぃっ♡な、何なんですのこれ!?押されて曲がった突起が、わたくしのオマンコに入った瞬間勢いよく戻って…あッ、ああんっっ♡こ、これでは進む度膣を叩かれ…てぇぇ…♡」

 

……見えませんよね、私もあれが演技には見えません。ですが現にベール様はしているのです。より正確に言えば…演技をしているつもり、なのです。

ベール様は聡明なお方。それ故に無理な抵抗はせず、順応した振りをする事によって体力の消耗を抑えつつ、我々の油断を誘っていたのです。実際我々も初めは騙されており、まんまと女神様に乗せられてしまうところでした。……が、ベール様も与えられる快楽が自分の想定を遥かに超える可能性にまでは思い至らなかった…というより、それこそ予想出来なかったのでしょう。そして『快楽を受け入れるのも演技の内』という免罪符を自ら生み出してしまっていたが故に、今現在ベール様はご覧の通りになっているという訳です。

 

「な、なんて凶悪なコース…けれど、わたくしは負けま…あんっ…せん、わ…っ!しょ、所詮はただの突…きぃぃっっ♡」

 

プライドの高いノワール様が情けない姿を晒す、というのは非常に我々の心をくすぐるものでしたが、騙せてると思い込んで快楽に身をよじらせるベール様もまた乙なもの。実際に騙されているのは、自分がまだ快楽には流されていないと思い込んでいるベール様自身というのもよいスパイスですね。

…などと言っている間にローラーコースへ辿り着いたようです。皆様、ここは決してお見逃しなさらぬよう…何せ、ここが最も女神様の悶える姿を見られるのですから。

 

「ほぉおおおおぉっ♡あぁぁ無理無理!無理ですわぁっ♡シリコンに限界まで虐められたオマンコを高速回転で剃り上げられたら、わたくし、わたくし……ぃぃいいッ!?なっ、あぐッ…ろ、ローラーとローラーにオマンコ挟まれッ……ひゃああぁぁああああぁンンッッ♡♡」

 

おやおや、快楽で前屈みとなった瞬間にローラーとローラーの間に入ってしまったようですね。各ローラーは速度も回転方向もランダムで切り替わる仕様となっていますので、今のベール様のように秘裂を挟み込まれる事もあるのです。そしてその快楽で絶頂しようものなら、脚で身体を支えられずに秘部へと全体重がかかり……ご覧の通り、あまりの刺激に仰け反り返るという訳です。それでも決してレールからは落ちない辺り、女神様の平衡感覚は計り知れません。

…はい、慌ただしくて申し訳ないのですが、次へ行くとしましょう。いつまでも見続けられるというのは大いに同意ですが、流石にそうされては困りますからね。

 

「こ、こんな事を続けていれば…快楽堕ちも、無理ありませんわ…♡…で、も…わ、わたくしはもっと強くても…ひゃん♡…構いません、のよ…♡」

 

えぇ、我々がいようがいまいがこの訓練が終了時間を迎えるまで、ずっとベール様はコースを回り続けますよ。逃げる事なく、建前では演技の為、本心では快楽を享受する為に延々と。…まぁ、そもそも我々の姿は見えていないのですけどね。

はてさて、ここまでは主に女神様方が自主的に…ノワール様の場合は罰で仕向けるという側面もありましたが…調教を受けて下さっていました。しかし前述の通り当園の存在に納得し切れず調教に消極的となってしまう方も多く、仮にご理解頂けているとしても、あまり自主的なものばかりさせては奉仕ではなく自らの快感の為に調教を受ける…という間違った方向へ進んでしまう事になりかねません。ですのでここまでとは対極、即ち受動的な調教を現在受けていらっしゃるのが……ルウィーの守護女神、ブラン様なのです。

 

「ふぐううううぅっ!ふごっ、ぉぉおおおおっっ!」

 

驚く事はありませんよ。飼育室の奥に注目して下さい。あそこに座していられるのが、ホワイトハートの名を持つブラン様です。目隠しで視界を覆われ、口にはギャグボールを噛まされ、両腕は後ろ手に手枷で、両脚は開いた状態で棒付きの足枷で拘束されているのが、静けさと時折見せる勇猛さを魅力とする彼女ですよ。

ブラン様に受けて頂いているのは至極単純、拘束した状態での玩具責めというものです。二つのローターで左右の乳首を挟み、両穴にはバイブ、クリトリスには吸引器と分かり易いですね。実際この調教はとにかく快楽を与える事、身体と脳に快楽を覚え込ませる事が目的なので、あまり凝る必要性自体がないのです。

 

「ふううぅっ!ふぅうううっ!ぐふっ……んぉおおおおおおぉぉっっ♡」

 

こちらからは見えませんが、手枷は壁と繋がれているので倒れる事も出来ません。無論普段の女神様なら拘束の破壊も出来ますでしょうが…この快楽の中普段の力を発揮するのは、如何に女神様と言えども無理でしょう。

人は五感の内どこかが機能しなくなると、他の感覚が鋭くなると言います。強い刺激を受けた時、反射的に動き回ろうとします。どちらも…特に後者は誰しも経験した事があるでしょうが、もし前者が機能した状態で、後者を封じられるとどうなると思いますか?……そう、それが今のブラン様です。加えてブラン様には媚薬を投与していますので、当園で今最も快楽を感じているのも彼女でしょうね。

 

「ふひいいぃぃぃぃっ!ふごっ、ほごぉおおおおおおっ!おおッ、んぉおぉ……んぇ…?…は、ひ……?」

 

もしも活字で表すならば、ブラン様の喘ぎは獣と大差ないものになってしまうでしょうが…今耳で聞き、目で見ている皆様には伝わっていますよね。身をよじる事すら叶わず、されど狂ったように拘束を鳴らし、甘い悲鳴をギャグボールでくぐもらせながら悶えるブラン様の艶やかさが。体格で言えばベール様と対極のブラン様ですが、その魅力で言えばなんら劣らず拮抗して……機材トラブル?玩具が止まっている?…あぁ、あれは止まったのではなく、止めたのですよ。

どんなに強い快楽でも、変化なく延々と受けていれば慣れてしまいます。例え何も感じなくなる域までいかずとも、鈍るだけで調教効率は低下するというもの。それ故に時折停止させ、刺激に緩急をつけているのですよ。そしてそれを経験で理解していても、快楽で追い詰められた身体は停止中に少しでも体力を回復しようと無防備になります。ですが、再開するタイミングが分かる筈もなく……

 

「ほひぃ、はひぃ…んふぅ…ふぅ……ぅ…んんんほぉおおお"お"お"お"ぉ"っっ!!?おごぉぉぉぉおおッッ♡」

 

…このように、更なる快楽の波へと飲まれていく訳ですね。はっきり申し上げまして、この調教を普通の人間に行った場合、心身に異常をきたす可能性が高いです。しかしこれまで女神様にそのような事が起きた例はなく、ブラン様含め当代の女神様方も耐えて下さってします。こと強靭さにかけましては、我々では想像すらも出来ない領域なのでしょうね、女神様は。

まぁそれはそれと致しまして、不意を突く形での快楽は非常に強力です。この調教中、女神様の中には殆ど絶頂しっ放しとなる方もおりますが、この瞬間の後は特に深い絶頂を迎えられています。ですので移動の前に目に収めておきましょう。ブラン様の、絶頂姿を。

 

「ぉぉぉぉおおおンッッ!ふッごおぉおおおおおおおっ!んぉ"ッ、ほッ…お"ほおおおおぉぉおぉぉッッ♡♡」

 

これはこれは…また盛大に絶頂なされたものです。乳首とクリトリスを限界まで勃たせ、二本のバイブを押し出さんばかりに喘ぐ姿は最早見ているこちらが肉欲に狂ってしまいそうですね。それにあの広がる水溜まり…はは、どうやらブラン様は失禁までなされたご様子。そこまで調教を気に入って頂けたのなら、日々徹底した体調管理を行い、調教内容にも気を配った甲斐がありましょう。…しかしあまり膀胱が緩くては不評を買いかねませんし、今後はその点を気を付けなくてはいけませんね。

はい、それではもう何度も後ろ髪を引かれる思いをしていらしているとは思いますが、移動をさせて頂きます。一通りの見学が終了した後自由行動の時間がありますので、もう一度見たい対象がある方はその時までお待ち下さいませ。

 

「ふ……ぶふっ…ぁ……♡」

 

大丈夫です。確かに意識が朦朧としている状態は短いので勿体ないと思われるかもしれませんが、自由行動中に再び見る事は可能です。何せまだこの調教の終了時間までは余裕がありますから。

…と、ここまで皆様にはそれぞれの調教を見て頂きました。女神様方をより魅力的にし、その魅力を遺憾なく発揮出来るようにする為の、多彩な調教を。ですので次もまた何らかの調教だろうと思われている方もいると思いますが…何も調教だけをしている訳ではないのです。本日お見せする最後の女神様、オリジンハート様のお姿にてその事を……っと、おや…?

 

「んっ、あっ、あっ…ひぁんっ……♡」

 

……あー…これはいけませんね…確かに玩具はある程度取り出せる状態としていますが、ここまでされては…っと失礼。

えぇ…こほん。説明するまでもないかとは思いますが、床の留め具に設置されたバイブの上で床に手を突き、腰を振っているのがオリジンハート様…即ちイリゼ様です。彼女は現在、調教ではなく休息の時間となっています。ですのであの行為は、純粋にイリゼ様の意思によるものです。

 

「も、もっと激しく動いた方がいいのかな…?それとも寄り添うようにして、私の胸やお腹の触り心地を楽しんでもらう方が喜んでもらえるかな…♡」

 

調教だけに関わらず、他者に何かを教える際には緩急が大切です。ブラン様への調教の際にも話した通り、緩急をつける事で悪い慣れを避ける事が出来ますし、強靭な女神様でもどこかに限界はある筈ですからね。それに飴と鞭の使い分けが教育の基本でもありますし、そういった観点から当園でも時には休息を入れているのです。

…分かっていますよ。何故私が「いけない」と言ったかですよね。勿論これにはきちんと理由があります。結論から言ってしまえば、イリゼ様に『今』それをされるのはあまり快くないからなのです。

 

「でも、どっちにしても私の腰使いが下手くそだったら満足してもらえないよね…もっと相手を喜ばせられるようにしなきゃ……♡」

 

見ての通りイリゼ様は、ネプテューヌ様にも劣らぬ程当園の存在に納得されております。初めこそ他の女神様の様に否定的で、中々心を開いて下さいませんでしたが、我々が悪意ではなく、好意と愛、それに使命感の下調教しているのだと伝わって以降急速に態度が軟化し、今では常に我々の事を思って下さいます。それは大変ありがたいとのですが…つい先程言いました通り、今は休んで頂きたいのです。緩急の内緩の時間である今、急と大差ない行為をされては結果として効率が落ちてしまいますからね。全くこれは困ったものです。

 

「ぁんっ、ふひゃぁ♡わ、私のオマンコ気持ちいい?貴方の為にもっとぎゅっと締めるから、いっぱい気持ちよくなってね♡」

 

…とはいえ、見る上ではこちらの方が良いのも事実。ですので注意は皆様がお帰りになられてからと致しましょう。或いは、見学を察知してサービスして下さっているのかもしれませんね。

恐らく今は、バイブを相手に見立てているのでしょう。健気さと純朴さが溢れ出る言葉選びからも分かる通り、本当にイリゼ様は自身の魅力を分かっていらっしゃいます。最もイリゼ様自身は演技ではなく、素でそう口にしているだけなのでしょうが。

 

「ふぁぁっ、いい、いいよぉ♡わ、私もうイっちゃう!で、でも貴方がイくまで我慢するから、ねっ!くひっ、ああぅ、ひゃんっ♡もうちょっと、もうちょっと、もうちょっ……ひゃうぅぅぅぅううぅぅんっっ♡♡」

 

全く休む様子がないのはやはり問題ですが、ここまで奉仕に積極的ならばそれは素直に喜ばしいですね。見ての通り甘い嬌声を上げて絶頂しているイリゼ様ですが、仰け反りながらもしっかりと両足の指先で身体を支えております。これも下にいるであろう相手へ体重がかからないようにする配慮なのでしょう。

そんなイリゼ様は、絶頂までではなく、その後の後掃除もきちんとして下さります。行為後の後掃除と言えば…えぇ、その通りです。

 

「はぁ…ふぅ……ん、ふ…ちゅ…♡隅々まで舐め取って綺麗にするから、じっとしててね…♡」

 

今はバイブですので付着しているのはイリゼ様自身の愛液だけですが、実際には言葉に違わず舐め取ってくれるでしょう。…イリゼ様に限らない話ですが、この際にはきちんと掃除させるのが重要ですよ?如何に女神様と言えど当園での飼育最中である限りは我々が支配者。主従関係をはっきりさせる事がお互いの為です。

 

皆様、ここまでどうだったでしょうか?皆様のご期待に添える女神様方を提供出来たのなら、それが私含む当園の職員の本懐です。──溢れんばかりの女神様の魅力を、表の活動に支障が出ないような環境の中で発揮して頂く。…それこそが連綿と受け継がれ、女神様の裏の務めとして定着するまでに至った、当園の存在意義です。

さぁではここからは自由行動となります。気に入った女神様の下へ足を運ぶのも良いですし、最終プログラムに備えて英気を養って頂いても構いません。但し皆様、集合時間と集合場所だけはお忘れないよう…。

 

 

 

 

全員お集まり頂けたようですね。流石は各国の成功者に名を連ねる皆様。時間にも心にも余裕を持った時間配分は、私も見習いたいものです。

これから行いますのは本日の見学の最後を飾る、女神様との直接交流です。観賞だけでも十分過ぎる程に魅力を発揮する女神様方ですが、やはり調教した以上は実際に奉仕して頂かねば意味がありませんからね。

ではでは女神様のご登場です。拍手……は不要ですので、皆様の目でしっかりと女神様のお姿を見てあげて下さい。

 

「はぁっ…はぁっ…あはっ、男の人の臭い……♡」

「あ、熱い…身体が熱いぃぃ……♡」

「あぁ、感じますわ…胸やオマンコに集まる殿方の視線が…♡」

「うぅぅ…畜生、薬さえ…薬さえなければこんな状況…うぁっ……♡」

「あぅ、どうしよう…もう愛液止まらないよぉ…♡」

 

……開かれた扉から、首輪と繋がった手枷、歩くので精一杯な足枷、視界を奪う目隠し以外の一切を身に着けていない女神様が現れ、愛液を滴らせながら横一列に並ばせられるというのは、実に圧巻ですね。それでは女神様が揃いましたし、簡素な説明を致しましょう。その間女神様には、立ったまま視線を浴び続けて頂くという軽い調教も兼ねて。

と言っても、説明という程の事もありません。女神様方の生命に関わる、或いは皆様の間で和を乱すような行為以外は如何なるプレイをして頂いて構いませんし、こちらに用意した道具は全て使用可能です。道具の追加も当園にある物であれば可能な限り応えますし、勿論膣内射精も結構です。

そしてこちらの薬剤と注射器ですが、これはどちらも媚薬です。それぞれの女神様に割り当てられた分は全て使って頂いても良いですが、間違っても皆様自身にご使用するのは止めて下さい。中身は劇薬で、女神様でなくては廃人確定ですから。……女神様は大丈夫ですよ?既に注射器内部の物と同様の媚薬を投与していますが、人にとっては依存性のある薬物ですら、女神様の身体には一時的な興奮剤としかなりませんので。

 

「うぅ、まだなの…?わたしもう、欲しくて欲しくて堪らないよぉ…♡」

「薬……?ま、まだ打たれるの…?も、もう全身火傷しそうな程熱いのに…これ以上打たれたら、私……♡」

「わ、わたくし達が揃って焦らしプレイをされるなんて…屈辱、ですわぁ……♡」

「っ、ぅ…視線のせいで、子宮…きゅんきゅんして…♡」

「あれ、しないでもらえるのかな…それならもっと、喜ばせられる……♡」

 

おっと、薬といえばもう一つ。現在女神様には定期的に母乳抑制剤を投与しておりますが、その効果はこの時間中に切れると思われます。ですので女神様の噴乳も楽しみたいのであればそのままにし、不要であれば抑制剤を打って下さい。

…以上で、説明は終了とさせて頂きます。繁殖期の獣同然となった今の女神様方は、拘束を解いた時点で皆様に駆け寄り奉仕の許可を求めてきますので、その勢いに気圧される事なく、主人としての態度でもって奉仕をさせて下さい。

この時間が終わるまで、女神様方は皆様の所有物であり、全ての権利が皆様のもの。それでは皆様、時間が許す限り……女神様の魅力を、たっぷりとご堪能下さいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……う、うぅ…うぅぅ…」

 

その高さ故に高層階では例外無く良い景色を見られる施設、プラネタワー。その一角に自室を持つイリゼは目が醒める直前…小さく唸っていた。

 

「……はっ!?」

 

その数秒後にイリゼは、まるで既に起きていたが如くはっきりと目を開く。…が、そんな筈もなく、彼女は一瞬前まで夢の中にいた。そして今は、その夢から覚め身体を起き上がらせている。

 

「…また酷い夢見たぁぁ……」

 

特異な夢を見た日の翌日の例に漏れず、今回のイリゼも体感的な寝起きは最高。だがそれはあくまで体感的な話であって、精神的にはこれまた例に漏れずの最悪な寝起き。加えて下腹部やシーツも酷い有り様なのだから、とても気分良くベットから出られる心境ではない。

 

「……けど、今回のはこれまでとはちょっと違った気がする…いや勿論酷いけど、方向性的に……」

 

いつものように頭から離れない夢の内容に項垂れながらも、ふとイリゼは考える。酷さの度合いではこれまでといい勝負だが、今回はある要素…所謂リアリティの面が大きく違うと彼女は思っていた。今までのはそれでもあり得そう(あり得てしまっては堪ったものではないが)な夢だったが、今回は根本的な部分から非現実的だ、と。

 

「…………」

 

夢なのだから荒唐無稽で当たり前、と思いつつも、何故だろうと思考を進める。そうしている内に、イリゼはある事に気が付いた。……自分は寝る直前、飾ってあるぬいぐるみを動物園に見立てて配置換えしていた事を。

 

「……って、それは動物園絡みになった理由の可能性であって、世界観からして色々おかしい理由の可能性じゃないよ!?…はぁ…いいや、起きよ……」

 

間違った結論に辿り着いてしまった自分に突っ込みを入れ、それからイリゼはもういいやとベットから降りる。一度は思考を深めていた彼女だが、恐らく答えの出ない…出しても意味のないものへ長々と時間をかけてもしょうがないという考えに移り、それから彼女は普段の生活を始めるべく着替えと片付けに入るのだった。

さて、結局何故方向性の違う夢を見たのか。それが分からず終いのイリゼだったが、彼女は最初の時点で答えに辿り着いていた。身も蓋も無い結論だが……詰まる所は夢なのだから、荒唐無稽で当然なのだ。



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女神動物園・女神候補生編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・守護女神編同様、少々他の話とは毛色の違う文体となっています。




人物・ネプギア ユニ ロム ラム

内容・膣内射精 口淫 洗脳 奉仕 百合


遠路はるばる、ようこそいらっしゃいました。貴方様に申し上げるのは大変忍びないのですが、お荷物の確認だけさせて頂いても宜しいでしょうか?…えぇはい。手早く済ませますので、少々お待ちを。

 

お待たせ致しました。さぁ、どうぞこちらへ。普段はあまりこのような事は致しませんが、貴方様程の人物とあれば話は別。ご要望に添える内容となっておりますので、是非本日は当園の女神をお楽しみ下さい。

 

 

 

 

来客である彼が責任者に案内されたのは、飼育室とは違う広い部屋。園内で開発・調教されている女神との直接交流の場として使われているそこは、この日彼の要望に合わせた内装へと変化していた。

 

「準備にご不満ご質問はありませんか?もしお有りでしたら即対処させて頂きます」

 

責任者からの言葉に男は問題ないと頷き、一級品のソファへと腰を下ろす。用意された内装は、平たく言えば貴族の部屋とでも言うべきもの。一般人であれば居心地が悪くなってしまいそうな程高級感に溢れたその部屋だが、彼にとっては何ら驚くものではない。

 

「では、説明も不要な事と思いますので、私は早々に退散致します。一通りの説明はこちらの端末に乗せてありますので、気になる点があればご確認を。また何かありましたら、同端末でお呼び出し下さい」

 

そう言ってタブレット端末を渡すと、責任者はその場を去る。普段は積極的に説明をする事の多い彼が早々に退室するのも、男の立場が如何に強大であるかの証明。そして強者の余裕を醸すように男は暫し端末に目を通し、それから着衣を柔らかなバスローブに着替えて……画面に表示されたボタンを押した。

端末からの信号を受け、開かれる扉。それによって隔てられていた部屋とその奥の廊下が繋がり……部屋の中へと、四人の女神が姿を現す。

 

「あはっ…♪お待ちしていました、ご主人様♡」

「……っ…♡」

「ごしゅじんさま、やっと呼んでくれた…♡」

「もう、待ってたんだからぁ♡」

 

まだまだ成長中と言ったところの少女二人に、幼女と言うべき年端もいかない少女二人。本来ならば凡そ似つかわしくない、されどそのミスマッチさが欲情を唆る淫靡な下着のみを身に付けた彼女達は、一見すれば全員ただの少女だが、その正体は全員が将来国の長となる事を望まれた女神候補生であり……その日彼女達は、男によって『指名』されていた。

 

「ねぇねぇ、今日はどんなことしてくれるの?いっぱい気持ちいいことしてくれる?」

「何するか、たのしみ…♡(どきどき)」

 

下着姿である事を微塵も恥じる事なく四人の内二人、ロムとラムが男へと駆け寄りその膝に座る。男によって頭を撫でられると頬が緩み、その手が顎の裏へと移ると気持ち良さそうに目を瞑る二人の様子は、正に飼い慣らされたペットのよう。

 

「あ、アンタ達……」

「あ……いつも二人がすみません、ご主人様…」

 

一方の二人、ネプギアとユニは若干の恥じらいを見せつつ男へ近付く。命令も要望も待たずにロムとラムがすり寄った事をネプギアが謝罪すると、男はそれを咎める事なく彼女へ手招き。それを受けたネプギアが右隣に座り、男によってネプギアは抱き寄せられた。

 

「ひゃんっ……ご主人様の逞しい身体は、いつ見ても素敵です……♡」

「ネプギアちゃん、いいなぁ……」

「むー、わたしもそれしてほしいのに…」

「ふふっ、大丈夫だよ二人共。ご主人様は、わたし達全員を可愛がってくれるんだから♡」

 

背後から胸を掴まれつつ抱き寄せられたネプギアは、うっとりとした瞳で男を見つめる。それから暫し男は抱き寄せたネプギアと、両膝の裏に跨って座るロムとラムをネプギアの言葉通りに可愛がり、三人は胸や尻を触られる度頬を染めて喜びを伝える。そして一通り堪能したところで、男は視線をユニへと向けた。

ここまでユニは、男と三人のやり取りに顔を赤くしつつも目を逸らしていた。だが男からの視線を受けると、ぴくりと身動いだ後身体が固まる。

 

「あ、アタシは…べ、別にいいっていうか……やっぱり、こんなの女神の務めじゃ…」

「もう…ユニちゃん、いい悪いじゃなくてご主人様が求めてるんだから、そんな事言ってちゃ駄目だよ。……え?ご主人様…?」

 

複雑そうな顔で拒否するユニに対して、ネプギアは注意。するとそれを眺めていた男が不意に小さく笑みを浮かべ、下着の上からネプギアの乳房を弄びつつ彼女へ耳打ち。彼の思い付きを聞いたネプギアは最初目を丸くしていたが、その目は次第に輝きが増し……耳打ちを終えた男とネプギアは、ネプギアから求めるように口付けを交わした。

 

「ん……ふ、ぁ…♡」

 

唾液を交換し合い、互いの舌を絡ませる濃密なディープキス。男がネプギアの尻肉に指を這わせる一方ネプギアは男の首に腕を回したまま脱力し、口付けの主導権も男へ移る。ユニは目を見開き、ロムとラムは食い入るように見つめる中、男のネプギアを味わうような口付けは続き……それが終わった時、ネプギアは既に満たされたような顔付きだった。

 

「ぷはっ……じゃあ、行ってきますねご主人様…♡」

「な、何よ急に……って…ね、ネプギア…?」

「ユニちゃん……ちゅ♡」

「んんんっ!?」

 

ゆっくりと腕を離し、ソファから降りたネプギアはユニの前へ。まさか自分の方に来るとは思っていなかったユニは驚き、そんなユニへもネプギアは腕を回して…今度は彼女へ向けての口付け。キスされたユニは先程の比ではない程目を見開き、一気に顔が真っ赤に染まる。

 

「んちゅ…んぁ、ぷ……じゅっ…♡」

「ね、ネプギ…ふぐっ…う、ぅ…ぁ……♡」

 

両腕で後頭部と背中を押さえ、脚を絡ませながらネプギアが舌を侵入させると、ユニは真っ赤な顔でもがいて抵抗。しかしそこに嫌悪の感情はなく、長いキスの中で口の端から唾液が垂れる。そうしてたっぷりとユニの唇と口内を味わったネプギアが口を離すと、二人の口の間には光を反射する唾液の橋が出来ていた。

 

「…何の、つもりよネプギア……」

「ふふっ、ご主人様から頼まれたんだよ?自分とするのは恥ずかしいみたいだから、間接キスをしてやってくれって。…ユニちゃんも感じたでしょ?ご主人様の熱を…♡」

「じゃ、じゃあ…今、アタシの口の中には……ご主人様の、唾液が……」

 

手脚はそのままで密着状態のユニへ向けて、ネプギアが言う。それを聞いた瞬間ユニの胸はどくんと高鳴り、その鼓動はネプギアにも伝わる。そしてすぐ側でネプギアが、ソファでは男とロムラムが見つめる中、ユニは熱に浮かされたような表情へと変わっていって……ネプギアから送られた男の唾液を、ごくりと飲み込んだ。

そのさまを見て、再び手招きの仕草を行う男。当然それにネプギアは従い…今度はユニもまた、胸の前で片手を握りつつ男の左隣へ。

 

「もー、ユニってばすなおじゃないんだから」

「うっさい…こ、これは求められたからしてるだけ…そうするしかないってだけなんだから…あぅ……♡」

 

からかうようなラムの言葉に反論するユニだが、自然な流れで肩を預け、そこから男に頭を撫でられ頬を染めている為その反論には何の説得力も存在しない。…しかし、ラムも他の二人もそれは特に気にしていなかった。何故なら、これから男にしてもらう事を考えれば、その程度は瑣末事だったのだから。

それから数分。男によって奉仕を求められた四人は、寄り添ったまま各々奉仕を始めていた。

 

「はぅ…ごしゅじんさまのおちんぽ、なめてるだけでどきどきする……♡」

「わたしも…ねぇごしゅじんさま、気持ちいい…?」

 

床に降りたロムとラムは、バスローブを捲り、その下で反り勃っていた陰茎を左右から舐め上げる。先端まで到達すると亀頭へ軽くキスをし、陰茎体へ頬を当てながらゆっくりと舐め下ろし、両手は包み込むようにして睾丸をマッサージ。時折上目遣いで奉仕の出来を訪ね、男が首肯すると嬉しそうに笑ってより丹念に雄の象徴を刺激。陰茎からは男性特有の臭いが漂っていたが、それを気にする様子は一切ない。

 

「どうですかご主人様♡わたしご主人様に喜んでもらう為に…あんっ♡…これも沢山練習したんですよ♡」

「…あ、アタシの方もどう…ですか…?胸の大きさはネプギアに負けてるけど、柔らかさならアタシだって……♡」

 

抱かれていたネプギアとユニは、はだけたバスローブの胸元に自身の胸を押し付けている。ブラを外している為大き過ぎず小さ過ぎずの絶妙なサイズを誇るネプギアの胸と、大きくはないものの綺麗で手触りの良いユニの胸は男の厚い胸板へと直に触れて、その感触で二人は男を楽しませている。だが楽しませるだけかと言えばそうでもなく、彼女達はぷっくりと勃起した乳頭が胸板と擦れる度に小さな嬌声を上げており、特に男の乳頭と触れ合った際には甘い吐息が二人から零れる。

 

「あ…ごしゅじんさまのおちんぽ、びくびくってしてる…♡」

「出そう、なの…?じゃあ……♡」

 

身体を使った魅惑の奉仕は男への充足感と共に興奮を昂らせ、一層の大きさと強度を持つ巨根へと変貌した男の陰茎。それを見たロムとラムは目を輝かせて交互に肉棒へしゃぶり付き、口に収まり切らないそれを喉奥まで咥える事で、射精欲求を一気に頂点まで高めていく。そして男の指示を受けた二人が顔を話して口を大きく開けた瞬間、尿道口より噴き出た精液が二人の顔へ撒き散らされた。

量も勢いも凄まじい男の射精は口だけで受け止められるものではなく、粘つく白濁液が双子の顔を白く染め上げていく。その中で二人が浮かべたのは…男を感じた雌の顔。

 

「んんっ…♡ごしゅじんさまのせいえき…今日も、すごい……♡」

「わたし、ごしゅじんさまのくさくてねばねばのせいえき…大すき…♡」

 

口の中に注がれた精液を味わうようにして口内で転がした後、ごくりと揃ってロムラムは飲み込む。精液が喉に絡み付きながらゆっくりと体内に落ちていく感覚にうっとりとロムは浸り、ラムは指で頬や鼻の頭に付いた精液を掬ってぺろりと舐め取る。二人は性への興味自体がなくてもおかしくない程に幼い外見をしているのだが…この時の二人は背徳的で淫猥な色香をその一挙手一投足から醸し出していた。

 

「…あ、あのご主人様…わたし達には……」

「……え…?それって…まさか、床の…?」

 

精液の臭いと味、それに熱を堪能したロムとラムは、男に対する感謝を表すように陰茎を掃除。勿論それも口と舌によって行われ、口をすぼめた吸い上げで表面だけでなく尿道に残った精液までも取り零しなく掃除していく。

そんな中、物欲しそうに男の顔と掃除する二人とを交互に見つめる視線が二つ。その後ネプギアに求められた男は、顎に手を置いて小考し……それからにやりと笑みを浮かべて、床に落ちた精液を指差した。

最初に躊躇いを見せていたユニは勿論、これにはネプギアも流石に動揺。しかし、男の無言の圧力には逆らえず、二人は床に降りて四つん這いとなる。

 

「うぅ…そ、それではご主人様……」

「…お恵み、頂戴致します……」

 

向かい合う形で手と膝を突いた二人は、男とロム、ラムが見る中男へ宣言。それから床へと顔を近付け、舌を伸ばし……精液ごと床を舐めた。

 

「んべろっ……あ…この味…♡」

「凄く濃厚で…わたしのあそこ、ひくひくしちゃう……♡」

 

一舐めした瞬間、ぴくりと跳ねる二人の肩。ロムラム同様二人も口に含んだ精液を味わうも、一舐め程度では量も少なく、二人はすぐに次の場所に舌を這わせる。

舐めて、味わい、また舐める。初めは一つ一つの動作が独立していたネプギアとユニだったが、次第に間隔が狭まっていき、代わりに初めはまだ僅かにあった品性が失われていく。

 

「はぁ…はぁ…♡精液、もっと…もっと……♡」

「うぅぅ、止められない……あたひの身体が、ご主人様の精液欲しがっちゃってる……♡」

 

身に付けているのは下穿一枚のみというあられもない姿で床に這い蹲り、唾液の跡を残しながら必死に床を舐める二人。既に落ちた精液は全て舐め取ってしまった為、どれだけ舐めたところで床の味しか感じられない状態なのだが、二人は盛った雌犬の様に無意識で尻を振って舐め続ける。

 

「ネプギアちゃん、ユニちゃん……ふぁぁ…っ♡」

「ご、ごしゅじんさま…そっちは…ひゃうぅっっ…♡」

 

そのさまを男は楽しんでおり、楽しんでいるが故に慈悲を与える素振りもない。そしてロムとラムは二人に代わって男の左右に抱き着き、二人の姿を見ていたのだが、彼女達の下着の内側に男の手が入り込み、後孔を指で弄び始めた事で二人も表情を保てなくなる。

 

「やんっ…お、おしり…広げちゃ、だめぇ……♡」

「わ、わたし…ロムちゃんといっしょにおしりほじられちゃってるぅぅ…♡」

 

指先を出し挿れして後孔の入り口を緩めたかと思えばずぶりと奥まで指を押し込み、引き出しながら指の腹で腸壁を刺激した後もう一本指を挿れ、二本の指を広げる事で中へ外気を送り込む。そんな弄られ方をしたロムとラムはあっという間に顔が蕩けてしまい、二人で尻を浮かしながらも男の身体に抱き着くという愛らしさといやらしさの混じったさまを露呈していた。

這い蹲って床を舐める二人と、後悦に身を震わせる二人。四人のとても知人や国民には見せられない痴態を十分に満足した男はロムとラムの後孔から指を抜き、その指を二人に舐めさせた後……言った。──ベットに並べ、と。

 

「わたしもう、待ち切れないよ…♡」

「い、いつもこんな事させて…ほんとに変態、なんだから……♡」

「わたし、下のお口…ずっときゅんきゅんしてる…♡」

「ね、ごしゅじんさまっ、早く早くっ♡」

 

男が指示した数十秒後、ベットの前へ移動した彼の前には瑞々しい四つの尻が並んでいた。

煽情的な下着を脱ぎ、身を隠す物が何もなくなった四人は四つん這いでベットに並び、好きに使って下さいとばかりに尻を男へ向けている。誘うように緩く揺れる四種の桃は、既に熟れ切って雌の匂いを秘部からむんむんと匂わせていた。

 

「ひゃんっ…さいしょにわたしを使ってくれるの?じゃあ、わたしもごしゅじんさまをいっぱい気持ちよくしてあげるから…ごしゅじんさまも、わたしをいっぱいかわいがって…♡」

 

壮観な光景に支配欲を満たされながら、男は品定めするようにネプギア達の尻を撫でていく。その後ラムの前で止まると、彼女のほっそりとした腰を掴み……情け容赦一切無しの腰使いで、ラムの膣を突き上げた。

 

「ひぎいぃぃッッ!?」

「あ…ら、ラム…ちゃん……」

 

彼の腰とラムの尻肉がぶつかり破裂の様な音が上がった瞬間、ぼこりとラムの下腹部が突かれた衝撃で浮かび上がる。自らの膣で受け入れるにはあまりにも大き過ぎる男の陰茎に貫かれたラムは息を詰まらせ、隣のロムは動揺を見せるが、男は何も言わずに抽迭を開始。

 

「はひんっ!ぬひぃっ!ご、ごしゅじんさまのおちんぽすごいっ!わたしの中をごりごりしてるよぉっ♡」

 

一突き一突きに力を込め、快感だけではなく物理的にもラムを震わせる男。その腰使いに初めラムは目眩の様な感覚を覚えていたが、園での調教で開発され切った彼女の膣はすぐに蹂躙の痛みと恐怖を快楽に変換し、内側からラムを痺れさせる。その証明の如く涎が口だけではなく秘部からも流れ、小さな体躯には不釣り合いな艶かしい嬌声を彼女は漏らす。

 

「あっ♡そ、そんなに強くしたら、赤ちゃんのおへや入っちゃ……はああぁぁあんッッ♡入っちゃ、ったぁぁっ♡」

 

暫く長いストロークでの挿入をしていた男は、子宮が降り始めた事に気付いて動きを変える。ある程度挿れた状態から杭打ちのように子宮口へと何度も突いて、強引にラムの子宮をこじ開ける。そして後僅かというところで全力の力を叩き込み、その巨根を子宮内まで到達させた。

そのあまりの刺激と快楽に再び目眩を感じるラムだったが、意識を膣に集中させて踏み留まる。こんなに気持ち良いのに、気絶なんてしてたら勿体ないという思いが意識を掴んで離さない。…最も、そんな事せずとも男の責めは気絶を許さない程激しいのだが。

 

「ふぇっ、び、びくびくして…だ、出すの?赤ちゃんのおへやに出すの?…うん、出してっ!わたしの中に出してっ♡ごしゅじんさまのせいえきで、わたしの中をいっぱいにしてぇぇええええええぇッッ♡♡」

 

たっぷりと可愛がられ、入り口から子宮の奥まで犯されたラムは膣で射精の予兆を感じ取る。そして口にした問いに男が首肯すると、言葉でも身体でも一心不乱に男と男の射精を求め……歓喜の悲鳴を上げながら、子宮への射精で絶頂した。

背を弓なりに逸らし、手足の指をきゅっと握り締めながら達したラム。出された精液は到底彼女の膣へ収まり切る量ではなく、されとその小さな膣は肉棒で完全に蓋をされている為ほんのりとラムの腹部が膨らむ。その後射精を終えた男が陰茎を引き抜くと、ぼたりと精液を零しながらラムはベットへ突っ伏した。

 

「はひぃ…はひ、ぃ…♡わたし、ごしゅじんさまのおちんぽでせーふくされちゃったぁぁ……♡」

 

荒い息を漏らしながらも幸せそうな表情を浮かべるラムを見て、自分の番を待つ三人はごくりと喉を鳴らす。その間に男は次の相手の品定めをしており、彼が次に視線を向けたのは……ユニ。

 

「……は、早く頂戴…今度は嫌がったりしないから、だから…♡」

 

男の陰茎が膣に当てがわれると、ユニは四つん這いのまま振り向き挿入を懇願。女神候補生の中では最もここでの行為全般に否定的で、今も完全に従順とは言えない彼女の求めに男は加虐心を唆られつつ、ラム同様に腰を掴んで突き挿れる。

 

「んああああぁぁぁぁっっ!は、挿入ってきたぁぁッッ♡」

 

びくびくと身体を震わせ、挿入と同時に身をよじらせるユニ。ロムやラムに比べれば成長していると言っても、彼女もまたまだまだ子供の体躯をしており、傍から見れば強姦されているも同然の光景だが、ユニの発する嬌声は犯され膣を開拓される悦びを如実に表し主張している。

 

「あひっ、凄いっ!射精したばかりなのに全然萎えてないご主人様様のおちんぽ凄いぃっ♡アタシの弱いとこ、的確に突いてきてるぅぅっ♡」

 

自身の弱点を肉棒で突かれ、先端で擦られ、亀頭頚で引っ掻かれ、ユニはその一点を重点的に責められる。力だけで陥落させたラムの時とは違う、テクニカルで隙のない責めで犯され、ユニは自分の身も心も簡単に突き崩す男の陰茎へと胸が高鳴ってしまう。そして気付けば…いや、気付かぬ内にユニはより弱点を虐めてもらおうと自ら腰を振っていた。

 

「いいっ、いいのぉっ♡ガチガチで逞しいおちんぽいいっっ♡……あっ、やっ、抜かないでっ!もっとアタシを虐めて……おほおおおおぉぉッッ♡」

 

髪、尻、それにやや控えめな胸と身体の各所を踊らせて快楽に興じるユニの姿を見た男は、暫し求めに応えていた後不意に腰を強く掴んで陰茎を引く。突然止められ抜けかけた肉棒にユニは狼狽え、尻を突き出す事で迎え入れようとするも、男に掴まれた腰はどうしても後ろへ下がらない。

恥辱と共に焦らされた後の、過激で甘美な快楽の渦。それをまだ味わいたくて、男に雌としての自分をもっと征服されたくて、ユニは力の限り腰を振るう。その必死で滑稽なさまこそが男の見たかったものであり……しっかりと要望に応えたユニへの褒美として、男は再び弱点を突いた。今度は全力を込め、更にはその流れのまま子宮口も突き上げて。

 

「そ、それダメぇッ♡お預けからの全力ピストンされたらアタシすぐイっちゃうぅぅっ♡まだおちんぽ味わってたいのにっ!もっとおまんこの形ご主人様専用に変えられたいのにイっちゃうぅぅうぅぅぅぅッッ♡♡」

 

イきたくないとは言いながらも涎を垂らし、喰い千切らんばかりに膣を締めてユニは絶頂した。その状態で亀頭頚によって弱点を圧迫され、肉棒を子宮口に押し付けられながら彼女は男に射精をされる。吐き出された濃密な精液は膣内を熱で満たし、子宮内にも入り込んで絶頂するユニへと更なる快楽を刻み付ける。

尻だけでなく舌も突き出し、本来の真面目さや時偶に見せる凛々しさとはかけ離れた下品な顔で絶頂を続けるユニ。精液が溢れ、男が陰茎を抜き始めるとそこでもびくりと肩を震わせ、余韻としては強過ぎる快楽に乳頭も陰核もそり勃たせながら最後の瞬間まで肉欲を享受する。そうして陰茎が抜けた時、ユニもまた力なくベットへ倒れ込んだ。

 

「ひぁぁ…あ、アタシ…一回でご主人様に完堕ちしちゃったぁぁ……♡」

 

蕩け切った顔にがばりと蟹股に開いた下半身という情けない姿を晒しながらも、ユニは至福に満ちた声を漏らす。そんな姿にネプギアとロムは一層の期待を膨らませ、二人の視線を受けた男は勿体ぶった仕草の後…ロムを選ぶ。

 

「ごしゅじん、さま…いつでも、来て…下さい……♡」

 

片手で陰核を当てがい片手で尻を撫でる男に対し、ロムは純真無垢な瞳を潤ませ見つめる。一切の混じり気がない、純粋に雌の喜びを求めるその眼差しを男は真っ直ぐに見返して……ゆっくりじっくりとロムの膣へと挿れ始めた。

 

「ふぁ…あ、あぁ…あぁぁぁ……♡」

 

先の二人とは違う、静かな挿入にロムは喘ぎ混じりの吐息を零す。激しい快楽こそないが、代わりに少しずつ幼い膣を男根で押し広げられていく感覚は、ロムにとって魅惑のもの。そして膣の一番奥、子宮口まで到達すると男は口付けの様に軽く小突き、その度にロムはぴくりぴくりと肩を跳ねさせる。

 

「ひゃうんっ♡ご、ごしゅじんさまぁ…♡わたし、おちんぽでぐりぐりってされるの…すきぃ……♡」

 

肉棒の臭いを擦り付けるように、形を教え込むように、男は入り口から奥まで徹底的に肉棒をロムの膣へと押し付ける。既に全面が圧迫されている膣壁へ向けての更なる圧力は快楽だけでなく苦しさも生じさせ、ロムは時折息を詰まらせてしまうもそれを言及する事はない。…何故ならそれすら彼女は気持ち良いと、男から与えられた喜びなのだと感じていたから。対する男もロムの身を案じる素振りはなく、ただ己のやりたいようにロムを犯す。

 

「んっ…おくまで、また入って……ふ、ぇ…?ご、ごしゅじんさま…もう、それいじょうは…ひっ、いぃッ…い、ぎぃぃ……ッ♡」

 

満遍なく膣へ押し付けた男は、再び最初の様にゆっくりと陰茎を奥まで押し込む。そこまではロムと単純に気持ち良いと思っていたものの、子宮口に到達しても尚男は腰を止めようとはしない。更にユニの時とは逆に腰が前にいかないよう男は掴み、ロムの子宮は身体と肉棒で押し潰され始めた。

勢いがない分子宮口は中々開かず、ロムはここまでで最大の圧迫感と苦しみを覚える。だが逃げられる筈もなく、口から漏れるのは不穏な声音。しかし、それでも尚…その辛さを遥かに超えるレベルの快楽を、ロムは子宮で感じていた。もっともっとしてほしいと、ロムの心は欲していた。そして遂に子宮口はこじ開けられ、子宮内部にまで到達した圧力で一気にロムは絶頂へと誘われる。

 

「い、いっぱいになってる…ッ♡わたしの中、ごしゅじんさまのおちんぽでいっぱい…っ♡あっ、あっ♡こんなすごいのっ、たえられない…!ダメ、ダメっ……ひゃああぁああああああッッ♡♡」

 

激しく一瞬で駆け抜けるのとは違う、内側から快楽が全身に回って身体が燃えるような絶頂。その感覚が冷めぬ内に、未だ肉棒で圧迫されている内に男の精液が膣と子宮を襲い、更なる圧迫感でロムは狂うように快楽へ飲まれる。下腹部に浮かんだ肉棒の形が、その圧迫の証明となって。

皺が出来る程にシーツを握り締め、膝から爪先をピンと伸ばしながら深い絶頂に身を委ねるロム。男の巨根は膣だけでなく彼女の快楽の排出口すら蓋をしてしまっているのかロムは絶頂から降りる事が出来ず、達し続けたままぽたぽたと汗をベットに落とす。それから漸く男が陰茎を抜くと、ごぼっと音を立てながら精液が愛液諸共膣から溢れ出した。

 

「はひゅぅ…わた、し…まだイって…んひっ……♡」

 

イき果てたロムはがくんと膝が曲がり、崩れ去るようにしてベットへ沈む。終わらない絶頂によって身体へその感覚が染み付いたのか、ぽっかりと膣を開いたまま痙攣するロム。

仲間であり友人でもある三人が、雄に屈服し酷い姿を晒している。それは本来恐怖と怒りを覚えるべき状況だが……最後の一人、ネプギアは嬉しそうに喉を鳴らしていた。

 

「やっとわたしの番なんですね…♡わたしもう、焦らされ過ぎておかしくなっちゃいそうなんです…だから早く、わたしのおまんこも犯して下さい……♡」

 

ユニと共に射精の残り汁しか味わわせてもらえず、今も三人の交尾を見せられ続けていたネプギアは、既に膣から流れた愛液で股も大腿もぐっしょりと濡れており、卑猥さと失禁したかのような情けなさを男に対して見せ付けている。その下半身に男は舌舐めずりし……未だ衰えぬ肉棒を押し込んだ。

 

「ぐひいぃぃぃぃっっ♡おちんぽ熱いぃぃッ♡」

 

体重をかけて押し出すような男の挿入に、早速ネプギアは背を反らせる。それもその筈、待たされ続けた彼女の身体は既に爆発寸前で、その一突きだけでネプギアは軽く達してしまったのだから。

 

「あぁンッ♡ひぁっ♡ビン勃ちおちんぽがわたしのおまんこ穿ってるっ♡わたしユニちゃん達を辱めたおちんぽで感じちゃってるよぉぉっっ♡」

 

速度間隔突く位置と、全てを不規則にして一切相手を慣れさせない男のピストン。四人の中では最も身体が成熟し、愛らしさの中にも女性的な膨らみやくびれをしっかりと持つネプギアの身体は、男の責めで見事に揺らされ、腰はへこへこと男の肉棒を求めてしまう。一見いつ倒れてもおかしくない動きだが、彼女達は射精し抜き終えるまでは絶対に姿勢を崩すなという命令を受けており、ネプギアは快楽に顔を歪めながらも必死で衝撃に持ち堪える。

 

「気持ち良いッ!気持ち良いですぅっ♡わたしご主人様に扱われて幸せぇぇぇぇっ♡ふうぅぅううンンッッ♡」

 

ネプギアは快楽に翻弄されながらもその悦びを声に表し、男はそれに応えるように更に苛烈な責めを与える。ゆっくりと亀頭の中程まで抜いたかと思えば渾身の力で子宮口まで叩き込み、膣内で肉棒をうならせながらも細かい抽迭でネプギアの腰を浮かせ、彼女の脳が処理し切れない程の快感と被虐の感情を昂らせていく。

男に『物』として扱われて嬉しい。屈強な男に嬲られて気持ち良い。ネプギアの頭の中にあるのはそれだけだった。膣と脳が直結してしまっているかのように、彼女は男とのセックスの事しか感じていなかった。そして男はそんなネプギアを良しとし、力の限りで子宮を突き上げ射精に至った。

 

「んほぉぉおおおおぉッッ♡出てるッ♡わたしご主人様様に射精されてるぅぅぅぅッ♡あぁぁ何これっ!イってる状態から更にイってるみたいッ♡おちんぽっ♡ご主人様のおちんぽ最っ高ぉおおおおぉぉおおッッ♡♡」

 

既に何度も出した陰茎とは思えない量と勢いの射精に、ネプギアはただひたすらに絶頂していた。乳房をぶるんと跳ねさせ、腰とぶつかった衝撃で尻肉が波打つ中での、甘く激しいエクスタシー。子宮はその悦びに自然と男を受け入れてしまい、肉棒と精液が子宮内にも到達した事でその快楽は更に凶暴化。最早ネプギアは何が起こっているのか分からない程の状態だった。

品性の欠片もない、姉が見れば卒倒してしまう程下品な嬌声を連呼していたネプギア。彼女自身その下品さは自覚していたが、快楽には抗えずつい口を衝いて出てしまうというのが実際のところ。そしてそんな彼女に満足した男によって陰茎が抜かれた後の膣からは、どろりといやらしく精液が垂れる。

 

「ご主人様ぁ…もっと、もっとおちんぽ下ひゃいぃぃ……♡」

 

普通の女性ならば気を失いかねない快楽すらただ気持ち良いだけ。それどころか、まだまだ自分は満たされていない。そう言わんばかりに横になったベットで懇願するネプギアは、誰が見ようと快楽の虜であり、男の虜。

全員への膣内射精を終えた男は、軽く息を吐きつつベットに転がる四人を見やる。その後、半ば適当に…良く言えば思いの向くままに再び彼女達の腰を掴んで膣へと挿入。先程ネプギアはまだ満たされない様子を見せていたが、それは彼もまた同じ事。それどころか、男にとってはまだまだ序の口だった。

 

「ひぃッ、んひぃんッッ♡出ちゃうッ♡突かれる度にお腹の精液押し出されてちゃうぅぅッッ♡」

「はぁ…はぁ……っ♡ごしゅじんさま、わたしにも…わたしにもちょうだいぃぃ…おもちゃなんかじゃイヤぁ…♡」

「凄いのぉぉっ♡自分でやるのとは比べものにならない位、ご主人様の指凄いぃぃッ♡」

「ま、またおしり広げられちゃう…わたしのおしり、ごしゅじんさまのゆびを入れるためのばしょにされちゃう……♡」

 

足腰が立たない四人を再び並べ、ユニを犯しつつもネプギアの膣とロムの後孔を弄り回し、ラムの膣へはバイブを突っ込む。四人ばらばらの責めを射精ごとに男は入れ替え、時には踏み付け、時には尻を強く叩いて快楽狂いの四人をあらゆる手段で追い詰める。それから暫くするとネプギアとユニ、ロムとラムの二組で貝合わせの体勢を取らせてそこから犯す。

 

「ごしゅじんさますきぃ…♡だいすき……♡」

「わたしもすき…ごしゅじんさま、わたしとロムちゃんをいっしょにおかして……♡」

「どうしようユニちゃん…わたしユニちゃんと一緒にご主人様に犯されたら、本当におかしくなっちゃうかも…♡」

「いいじゃない…二人一緒にご主人様のおちんぽ狂いにされるなら、きっともっと気持ち良くなれるもの…♡」

 

男を求め、男への愛を囁き、男に全てを曝け出す四人。男に犯され、女神ではなく雌としてよがるこの時間があまりに幸せで、四人は立場を忘れて男との性行に耽る。そして男が漸く満足し、ベットから降りる頃……ネプギア達は、全員指一本動かせない程疲弊した状態で余韻に浸っていた。

 

「……あ…ご主人様、様…もう、お帰りですか…?」

 

休憩と水分補給の後男がシャワーを浴び、元の服に着替えて部屋を去ろうとした時、それに気付いたネプギアが声を上げる。その問いに男が首肯すると、四人はゆらゆらと起き上がり、覚束ない足取りで男の前へと移動して別れの挨拶を口に。

 

「今日は、わたし達を使ってくれて…ありがとうございました…えへ…わたしまた、おまんこをご主人様好みの上達にして待ってますから……♡」

「アタシも、もっとご主人様に気に入ってもらえるように頑張ります…だからまた、アタシ達を犯しにきて下さい……♡」

「いつでも、ごほうしするから…また、来てね…♡」

「待ってるんだからね!…ごしゅじんさまに、おかしてもらえるのを…♡」

 

精一杯姿勢を正したつもりで言う四人だが、力の入らない脚はだらしなく開いてしまい、股からはぼたぼたと精液が溢れる始末。だがそんな淫猥で無様な女神候補生達の頭を男は撫でて、嬉しそうに微笑む彼女達の前を後にした。

彼が去り扉が閉まったところで身体の限界から再び倒れ、敏感になり過ぎた身体がその衝撃を快楽とし甘い絶頂を迎える四人。それから女神候補生の四人は、幸せな気持ちで胸を一杯にしながら入ってきた職員によってそれぞれの飼育室へと運ばれるのだった。

 

 

 

 

お疲れ様でした。如何でしたか、女神候補生様との交流は。…えぇえぇ、満足頂けたのなら何よりです。そしてその賞賛は、我々ではなく次回の来訪時に候補生の皆様へ伝えてあげて下さい。私達園の人間は、あくまで女神様方の魅力を引き出すお手伝いをしているだけで、努力なさっているのは他ならぬ女神の皆様なのですから。

はい、出入り口までお見送りさせて頂きます。……あぁ、その点はご心配なく。これまで通り、今回もきちんと投薬と電子的手段で女神様方の意識を改変させておきますので。……しかし、貴方様も中々好き者ですな。数多くの相手に抱かれ、性欲の喚起や処理に勤しんできた事を忘れさせ、貴方様だけと関係を持っていると思わせるとは…。

…こほん。では是非またいらして下さいませ。女神様共々、またのご来園を心よりお待ちしております。



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女神動物園・性処理道具編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・守護女神編同様、少々他の話とは毛色の違う文体となっています。




人物・ブラックハート グリーンハート ホワイトハート

内容・膣内射精 アナル 口淫 拘束 バイブ 壁尻


──お名前と身分証明書、それにお送りした招待状のご提示をして頂けますか?…はい、結構です。

ようこそ当園へ。貴方は招待状に同封した説明の通り、当園の抽選体験に見事当選されたのです。……応募した覚えがない?えぇはいそれもその筈です。そちらも説明に載せましたが、国の管理する一部の抽選やアンケートの中から厳正な審査を行い、その審査に合格した方を定期的に当園へと招待しているのです。信用に値しないと思うのであれば、お帰り頂いても構いませんが……ふふ、ご理解頂けたようで何よりです。

 

それでは、本日の概要及び注意事項を説明しながら移動すると致しましょう。規則や注意点を守られている限りはあらゆる行為をして頂いて構いませんが、逆に言えばその点に反した場合、それ相応の処置をさせて頂きます。しかし恐れる事はありません。ここは各国の著名人や重鎮すらも満足の一言でお帰り下さる場。さぞや貴方も、ここでは至福の時間を堪能する事が出来るでしょう…。

 

 

 

 

ある日家のポストに投函されていた、聞き覚えのない機関からの封筒。それだけでも怪しいのに、中に入っていたのは身に覚えのない抽選に当たったという説明と招待状だった。

ネットで幾ら調べてもまるで情報の出てこない、謎の招待。けれど押されていた印は本物のようで、更に考えてみれば詐欺や悪質な悪戯であれば少し位はネットに情報も上がっている筈。何より説明の内容は目を疑う程魅力的で……迷った末に、俺は招待先の園へと行く事にした。

 

「さぁ、こちらへどうぞ」

 

園…というより研究所の様な施設を案内されて辿り着いたのは、ある部屋の前。説明は既に聞き終え、今し方契約書にもサインし、後は言葉通り「どうぞ」という状況。

その段階に至っても、俺はまだ内心疑いの気持ちがあった。これまで積み重ねてきた常識が、そんな訳ないと冷ややかに告げていた。だが、それもその部屋の扉が開き、中に入るまでの事。中に入り、部屋の中央に設置された妙な壁を見た瞬間……俺は確信した。この招待が、真実であった事に。

 

「……っ…」

 

本来ならばあり得ない光景に息を飲む。壁には三つの穴があり、一つの穴の奥には開かれた状態の口、一つの穴には肉感溢れる女性の下腹部、そしてもう一つの穴からはほっそりとした女性の下半身が飛び出していた。

そして、それぞれの穴の上にはモニターが設置されている。ラステイション、リーンボックス、ルウィーを守護する、美しき三人の女神の映ったモニターが。

 

「…こ、これって……」

「ご説明した通り、三者とも本物の女神様ですよ。皆様準備万端で、貴方の事をお待ちしているのです」

「……じゃあ…本当に…」

「えぇ。本日は満足し気が済むまで、こちらの女神様の奉仕と肢体をお楽しみ下さい」

 

女神様の奉仕と肢体を楽しむ。普通なら、何を言っているんだと一蹴していただろう。だが彼の言葉は嘘偽りがないように聞こえ、何より実際に三人の身体がそこにある。…そう思うと、途端に興奮が湧き上がった。

俺がその気になった事に気付いたのか、彼は去って扉も閉まる。部屋の様子はモニターされているらしいが、それでもこの部屋にいるのは俺と壁の中へ入れられた三人だけ。

 

「…へ、へへ…ならまずは……」

 

上向きで下腹部と臀部だけが壁から露出した格好の女性も、爪先立ちでギリギリ脚が床に着く高さへ嵌められた女性の下半身も今すぐ飛びつきたい程魅力的で蠱惑的だったが、最初に俺が近付いたのは穴の奥に位置する口。上のモニターに映っているのは、ブラックハート様。

 

「えぇ、と…これで音声は互いに聞こえるように……うぉっ…」

 

初期状態じゃこっちの音が向こうに聞こえなくなっているとの事なので、それを渡された端末で切り替えた俺。……その瞬間、口が動いた。一度閉じたかと思えばすぐに開き、開いた口からは劣情を駆り立てる吐息が漏れ、唾液が上唇と下唇の間で糸を引く。ただ一度口を開閉しただけとは思えない程の淫靡な雰囲気は、まるで男を誘っているよう。

 

「んぇろ……♡」

「挿れて下さい、ってか…?いいぜ、だったら挿れてやるよ……」

 

唾液を溜め込んだ口と劣情に唆されるように、俺は下半身へと手をかける。無意識の舌舐めずりと共に肉棒を引き出し、既に勃起したそれの穂先を迷わず口へ。そしてはっ、はっ…と雌犬の様に荒い息遣いで俺の肉棒を求める口へと向けて、ずぶりと一物を沈み込ませた。

 

「んぁぁ…ぷっ♡じゅそっ、ずそそそそっっ♡」

「うぁっ…早速吸い付いてきやがった……!」

 

挿れた瞬間肉棒で感じる、口内の熱とねっとりした唾液。だがこれが女神の口かと思うのも束の間、がばりと開けられていた口は俺の肉棒を咥え込み、下品な音を立てて吸い付いてくる。

竿の中程をぴっちりと咥えた繊細な唇と、裏筋から亀頭までを一息に舐める厚い舌。吸い込まれるようにそのまま腰を出していくと、頬の裏で包みながら女性の…ブラックハート様の口は嬉々として肉棒を受け入れていく。

 

「ちゅばっ、んぇっ♡んんんっ…ふごっ、ほぉぉ…♡」

 

沈むに任せて肉棒を突っ込んでいくと、穴からはくぐもった呻きが聞こえてくる。舌が絡み付く度自慰ではとても味わえないような格別の快楽が走り、つい俺は腰が引けそうになってしまった。……が、吸い付いたままのブラックハート様の口が俺の肉棒を離さない。

 

(な、何だこれ…っ!ブラックハート様の引き込むようなフェラ、ヤベぇ……!)

「じゅぽっ、じゅぽっ、んじゅるっ♡ふほっ、おごほぉぉんっっ♡」

 

引けそうになった瞬間始まったのは、息つく間もないピストンフェラ。唇を窄めて竿からカリ、亀頭の先までを流れるように吸い上げられたと思えばすぐに再び肉棒が咥え込まれ、あっという間に根本までもが口腔の餌食。下品な呻きを上げながら肉棒を射精へ導こうとするそのテクニックはそこらの娼婦とは比べものにならず…自然と視線が上がりつつあった俺は気付いた。初めは顔が表示されていたモニターに、壁から生えた陰茎を一心不乱に舐めるブラックハート様のシーンが映し出されている事に。

 

「…こ、こんなエロい顔してフェラしてんのか…くそっ、余計興奮してきた……!」

 

口の端から涎を垂らし、発情した顔で肉棒を見つめ、ひょっとこの様に歪める姿は元々の凛々しさ、強気さとのギャップもあって更に俺を興奮させる。今のままでも十分だったが、こんなものまで見せられれば俺も黙っていられない。

 

「ふふぉお…?おっ、んぉぉ……♡」

「はっ、抜かないでほしいってか…?だったら…そらよ……ッ!」

「ん"ん"ぉ"ぉッッ♡」

 

片手を壁に突き、口と穴から肉棒を引き抜こうとする俺。するとブラックハート様は更に口を窄め、同時に顔を穴へと押し付けてまで俺の肉棒を追い掛けてくる。

予想通りの淫乱な反応。もっと肉棒を味わいたいという普段のブラックハート様からはかけ離れた品のない行為に加虐心を煽られ、俺は後一息で抜けるとなった瞬間思い切り腰を突き出してやった。

聞こえてくるくぐもった叫びと、モニターの中で驚きに歪む表情。舌や口内の肉を掻き分けて喉まで押し込む感覚はピストンフェラにも劣らない快楽で、元々昂っていた射精欲求が一気に頂点へと近付いていく。

 

(口だけなのに気持ち良過ぎんだろ…ッ!表情も喘ぎもエロいし我慢出来ねぇ…!)

「ごぽっ、んぉぉっ♡んじゅっ、ぷっ…♡」

「このまま喉奥に射精してやる…っ!根元まで咥えて受け止めやがれ……ッ!」

「んんんんっっ♡んごぉッ、ぉぉおおんぶふぅうぅぅぅぅッッ♡」

 

名器をもっと堪能したいという思いもあったが、ドスケベフェラでもう俺は射精寸前。なら思い切り射精してやろうと亀頭を喉奥に押し付け、根元まで咥えろと命令しながら射精した。

俺の命令通りにブラックハート様は唇から喉まで全て使って俺の肉棒を咥え込み、その口内へ向けて精液が勢い良く溢れ出す。数時間前までは想像すらしなかった展開と、これまで感じた事がない程に気持ち良い名器のおかげで俺の射精はいつもより長く、同時に女神を性処理の道具にしているのだという事実が俺の征服欲を満たしていく。そうして射精が収まった時、俺は自分でも分かる位ににやついた笑みを浮かべていた。

 

「あー、射精た射精た……っと、一滴も零すなよ?それと、飲まずに口を開いてカメラに見せろ」

「ん、ふっ…んぁー……♡」

 

射精と男としての征服欲、その両方を満たされて俺は余韻に浸っていたが、ふとある事を思い付いてブラックハート様へ命令。そしてモニターに映し出された、精液を溜めたままだらしなく口を開くブラックハート様の姿。瞳も表情も発情したまま必死こいて搾り取った精液を見せる女神というのはもうどうしようもない程エロく、射精したばかりだというのに俺の肉棒はそり勃ったまま。

 

「よしよし、じゃあ飲んでいいぞ。けど折角射精してやったんだから、味わって飲めよ?」

「ふぁ、い…♡んっ、ちゅぐ…んぇ…じゅっ、ぞっ……♡」

(これがあのブラックハート様の本性かよ…まあ、真面目で誠実なのは外面で、実際は淫乱ビッチなんて興奮するからいいけどな)

 

口の中で精液を転がし、隅から隅まで精子の味と臭いを行き渡らせているかのように口を動かしながら飲み込むブラックハート様を尻目に、俺は普段から男を路地裏に引き込んで似たような事をしてるんじゃないかと想像する。本当のところはどうなのか知らないが、雌の表情と男を悦ばせるフェラテクからして想像通りでもおかしくない。

 

「…あー、想像してたらまた興奮してきたってか、エロ過ぎて全然ヤリ足りねぇ……けど、横に尻が二つもあるのにまた口ってのも勿体ねぇよな。ほら、気が向いたらまた使ってやるからこれでも舐めてな」

「ふごぉ……ッ♡」

 

壁に掛けてあった陰茎型のバイブをブラックハート様の口に突っ込み、俺は次の女神の前へと移る。女神は口ですら名器だというのなら、性器は一体どれだけの快楽で俺の肉棒を迎え入れてくれるのか。そう思うと、一層興奮は高まっていく。

 

(何も考えず比較すると貧相な身体に見えるが、こうして見ると今すぐチンポ擦り付けたくなる程良い下半身してるんだな…さて、そんじゃこっちも音声を……)

 

次の相手として俺が選んだのは、上半身が壁に刺さったような格好のホワイトハート様。ブラックハート様同様まずは音声をと思って端末に指を近付けるが、ある事を思い付いて双方聞こえる状態ではなく、一方的にこちらだけが聞こえる状態に設定。そうしてセックスの快感とこれから起こる事に期待を寄せながら、俺は触れていない状態から一気に膣へと挿入した。

 

「んひぃいいぃぃぃいぃッッ!?♡」

 

太腿をぐっしょりと濡らす程愛液を垂らしていた膣へ突っ込んだ瞬間、亀頭から根元までを満遍なく走る極上の快感。膣壁はぎっちりと締め付け、ヒダの一つ一つが舌の様に舐め上げ、垂れっ放しの愛液がキツい膣の中でも潤滑油となる事であっという間に子宮口へと到達。そして何より、挿入と同時にスピーカーから聞こえた激しい嬌声はそれだけでオカズになりそうな程のエロさがあった。

 

「ま、まさか女神様とセックス出来る日が来るなんてな…うっ…気を抜くとすぐまた絞り取られそうだ……」

「ふぁぁッ♡い、いきなり過ぎるぅっ♡前触れなく突然挿入なんてッ、ズルい…ほぉおぉぉっっ♡」

 

誰もが認める絶世の美女である女神様との生セックス。しかも相手のホワイトハート様は情けない格好で固定されていて、しかも突然の挿入に目を見開きながらも快楽で舌が突き出てしまっている。膣そのものに加えてこれだけの要素があれば、いつまた射精してもおかしくないが……今の俺は三人もの女神を好きに犯せる立場。だったら簡単に射精させられるなんて面白くない。

 

「くぁっ、はぁんっ♡お、おい!そっちはわたしの声が聞こえてるんだろッ!だ、だったらわたしにもそっちの事が分かるように……ぬひぃぃッ♡あっ、あっ、まだ言ってる途中なのにぃぃぃぃッッ♡」

「案の定、滅茶苦茶動揺してるな…この無理矢理犯してる感堪らねぇ…!」

「聞いッ、聞いてくれぇぇっッ♡こんな快楽暴力的過ぎるッ♡一方的過ぎるうぅうぅぅッッ♡」

 

一突き毎にビクンビクンと跳ねる腰を両手で掴み、打ち付けるようにして膣内を抽迭。ホワイトハート様は音声設定の変更を求めてくるが、挿れた時点で俺にそんなつもりはない。ブラックハート様の時とは逆にこちら側へ身体が来ている以上、ホワイトハート様が主導権を握る手段などなく…完全に今の俺は、女神様に対して何でも出来る。思いのままに、好きなように。

 

「ほらほら、気持ち良くしてほしけりゃもっと膣を締めろよ…って、これも聞こえてねぇんだったな…まぁ、今のままでも十分締まってるし問題ねぇか……!」

「ふぅぅぅぅッ♡こ、こんなセックスで、気持ち良くなんか…なん、か……ふほぉおおおおぉっ♡あぁぁ無理ッ、我慢出来ないぃぃいいッッ♡」

 

ブラックハート様程ビッチじゃないのか、それとも完全に性処理具兼玩具として扱われるのはこんな変態的行為をしている女神様でも屈辱感を感じるのか、ホワイトハート様はモニターの中で我慢の素振りを見せていた。…が、その態度に火が点いた俺が膣壁を抉るように突き上げると、それだけでホワイトハート様の我慢は崩壊。そこからのホワイトハート様は、身を捩り、真っ赤な顔で下品な喘ぎ声を上げて目や耳でも俺を存分に楽しませてくれる。

 

「太いぃぃッ♡ノワールの口と喉を犯したばかりなのに全然萎えないガチガチオチンポに、わたしのオマンコも子宮も溺れるッ♡屈服しちまうぅぅぅぅううッッ♡」

「へっ、身体は小さいのにチンポだのマンコだの言って…そういう女神様には、きちんとセックスの事を教え込んでやらなきゃな……ッ!」

「ひぐ…ッ!♡ま、まだ激しくなっ…てぇぇッッ♡凄過ぎるッ♡一方的なセックスでイかされるッ♡こんなの屈辱的過ぎるのにひぃいいぃぃぃぃっっ♡」

 

口の端からぽたぽたと涎を垂らし、淫語を連発するホワイトハート様のエロさに俺の中の躊躇いが一切合切消失し、気付けば何度も何度も全力で肉棒を子宮口へと打ち付けていた。痺れるような快感に俺の腰は止まる事がなく、ホワイトハート様もガチガチと歯を鳴らしながらも表情の全てで快楽を表現し、それがまた俺を刺激する事で加速していくピストン運動。この時最早、俺の心の中にはチンポで、精液でホワイトハート様の膣を征服してやろうという思いしかなかった。

 

「イけッ、ホワイトハート様ッ!顔も声も分からない男に膣内射精されてイっちまえッ!」

「ンンんひぃいいいいぃぃぃぃッッ♡射精されてるッ♡子宮口をぶっといオチンポでこじ開けられて、子宮に直接射精されてるうぅぅぅぅっ♡イくイくッ、イ"ィ"ッくぅううぅぅうぅぅぅぅぅぅッッ♡♡」

 

ずぱんっ、と爆ぜるような音を立てながら俺は子宮へ肉棒を突き刺し、ぐつぐつと煮え滾る精液を子宮の中へと注ぎ込む。あまりにも膣内が極上でホワイトハート様もエロかったからか硬さだけでなく射精量も俺は全く衰えておらず、あっという間に精液は逆流。更に目元が見えなくなる程仰け反って絶頂するホワイトハート様の乱れた姿に俺は射精しても尚腰が止まらず、その動きで押し出された精液は膣内の愛液と混ざって割れ目から卑猥に垂れ落ちていった。

射精と絶頂姿を楽しんだ俺は、弛緩し痙攣するホワイトハート様の下半身から肉棒を抜く。抜く瞬間にビクンと下半身もモニターの中のホワイトハート様も跳ね、それだけで俺はまた突っ込んでやりたい気分だった。

 

「はひぃ…♡あへぇ……♡」

「舌が出っ放しの顔もいいなぁホワイトハート様は…さて、じゃあ最後に俺の声を……いや、このままの方が無様でいいか」

 

太腿と尻の感触を楽しみながら俺のチンポと快楽に敗北した女神様の姿を少し眺めた後、俺はまた移動する。

考えてみれば立て続けに一般人としてあるまじき言動をぶつけているが、俺は敬虔な女神信者ではなくとも指導者として人並みに敬意は持っていた筈。そんな俺をここまで興奮させる辺り、やはり女神の魅力は恐ろしい。

 

「これじゃ女神じゃなくて魔性…いや、淫魔だってな。なぁ、そう思うだろ?尻しか出してねぇグリーンハート様よ」

「あぁ……待ち侘びていましたわ…♡」

 

一向に萎えない肉棒と欲情を持ちながら、俺は最後となったグリーンハート様の前へ。下半身だけが出ていて性行為を誘っているようだったホワイトハート様の格好も大概だったが、チンポを突っ込む為だけの設備も同然な状態となっているグリーンハート様はそれ以上というか別次元。腰から下、太腿より上しか出ていないこの姿は、もうレベルが高いとしか言いようがない。

 

「そうかい、じゃあ早速……」

 

今回は最初から音声が通るようにしている為、俺の声にグリーンハート様が反応。その言葉に違わず割れ目からは期待の愛液が溢れ、しゃぶり付きたくなるような色香を放っていたが……その下、秘部程あからさまにではなくとも物欲しそうにヒクヒクと収縮しているアナルに俺の目が止まる。

 

「へぇ……」

「早く、早くわたくしにも挿れて下さいな…♡二人の喘ぎばかりが聞こえてもうわたくし、一秒たりとも待てない程に昂って……ひぃん…ッ♡!?」

 

表情でも下半身でもセックスを懇願するグリーンハート様だが、きっとグリーンハート様のマンコも前の二人に負けず劣らず気持ち良いに決まっているが、同じ事を繰り返すだけじゃつまらない。その思いもあって、俺は割れ目ではなくヒクつくアナルへ二本の指を突っ込んだ。

 

「おぉ、見た目通り二本でもすんなり入る…しかも吸い付きが凄ぇな……」

「あひっ♡な、なんでそちらなんですのぉぉ……♡」

「なんで?こんなにヒクつかせておきながら弄られるのは不満だってか?」

「そ、そうでは…ありま…んんっ…♡…せん、けどぉ……♡」

 

肛門がぷっくりとしたアナルに指を入れると、まるで口であるかのように俺の指へと直腸がしゃぶり付いてくる。すんなり入る上にここまで受け入れる事にも慣れている辺り、相当開発され使い込まれているんだろうが…色やハリに霞んだ様子は一切ない。おまけに切なげな声が俺の加虐心を触発し、尻穴を弄りたいという衝動は始まる前より高まっていた。

 

「くぁぁ…っ♡ご、後生ですわ…早く貴方のオチンポをわたくしに下さいまし…♡ゆ、指では…浅いところを弄られるばかりでは、わたくし全然満足出来ないんですのぉ…っ♡」

「そうかい、じゃあ…もう少し指で遊ぶとするか」

「そ、そんな…!も、もう今のままでも辛いのにぃぃ……ッ♡」

 

普段の余裕に満ち溢れた気品など微塵もない顔で懇願するさまを楽しみながら、吸い付き適度に締め付けてくる直腸の中で指を動かし続ける俺。関節を曲げ、指を開き、指の腹で腸壁を擦り上げると、グリーンハート様は喘いで一切チンポを求める。同時にしきりに身体を譲ろうとしているが、固定されている関係から見えている尻はほんの僅かに震えるだけで、俺からすればそれは滑稽でしかない。

そうして一頻り反応を楽しんだ時、既にグリーンハート様は疲弊していた。

 

「はー…っ♡はーっ…♡熱い…アナルが熱くて疼くのぉ……♡」

「解れきって腸液まで溢れ始めてますねぇグリーンハート様。…んじゃ、お待ちかねの…挿入をしてやる、よ…ッ!」

「ぬふぅぅぅぅううぅッッ♡あ、あっ、来たッ、オチンポ来たぁッ♡」

 

奥まで弄ってもらえなかったグリーンハート様は見るからに悶々としているが、それは俺も同じ事。だから俺はこの昂りを解れ切ったアナルで処理しようと、両手の指で肛門を広げ、打ち込むようにして貫いた。その瞬間、グリーンハート様は待ち望んでいたとばかりに嬌声を上げる。

 

「くぅぅ、ほんとに性器と変わらない具合のアナルだな…!おい選ばせてやるよグリーンハート様、優しくねっとりと犯してほしいか、激しくヤってほしいか、どっちがいい?」

「そ、そんなの……勿論、激しくに決まっていますわ…♡」

「ふん、女神は全員ド変態なんだな…だったらお望み通りにしてやるよ……ッ!」

「ああぁんッ♡女神のアナルっ、殿方の逞しいオチンポで押し広げられていますわぁっ♡」

 

俺の肉棒の形を覚えようとするかのように締まるアナルへ体重を乗せて押し込むと、それだけでグリーンハート様は軽く潮吹き。直腸を掻き分け堪能するのは勿論の事、腰を打ち付ける度にぷるんと揺れる尻肉も俺を楽しませてくれる。

 

「ははっ、ビンビンなクリトリスがよく見える格好だよな。こっちも弄ってほしいか?だったら……」

「は、はひぃぃッ♡弄って♡グリーンハートのはしたない勃起クリトリス、アナルと一緒に虐めて下さいましぃぃっっ♡」

「んじゃ、こいつで虐めてやるか…」

「ほぉおおおおおッッ♡こ、これッローターですのぉッ!?はぁぁんッ♡わたくしのクリっ、ローターで潰されてぇぇぇぇッ♡」

 

完全に今更ではあるが、食い気味にクリ弄りを求める女神に威厳なんてもう微塵もない。だから俺は手ではなく、淫乱女神へのお仕置きも兼ねてローターでクリを責め立てる事に決定した。そして更に、俺は一度視線を横に向けて端末を操作。

 

「…そういや、ブラックハート様はイってないんだったな。一人だけお預けじゃ可哀想だし、一度イかせてやるとするか。確か、こいつを押せば……」

「……っ!?え、あ、ば、バイブが急に…んぁッ、ひぁああぁぁぁぁッッ♡は、激しいぃぃッ♡いきなりフルパワーで振動してるぅぅぅぅっっ♡」

 

残念ながら今の状態では視認出来ないものの、ブラックハート様の膣には最初からバイブが嵌められているとか。それを思い出した俺が起動と同時に振動を最大に設定すると、次の瞬間には予想通りの淫らな嬌声が聞こえてきた。

スピーカーではなく穴から直接聞こえる喘ぎに俺は満足しながら、再び意識はグリーンハート様へ。

 

「あー、気持ち良い。絶妙に柔らかいし温かいし、抜くの関係なしに突っ込んでいたくなるアナルしてんなグリーンハート様」

「よ、喜んでもらえてわたくしも嬉しいですわ♡けれど…ひぁんっ♡そ、そんな事言わずに抜いて下さいましっ♡雄の魅力を知ってしまったわたくしにッ、精液を恵んで下さ……ふごぉおおぉっ♡そ、それッ♡それを望んでいましたのぉぉっ♡」

 

肉棒を根元まで突っ込んだまま、ぐりぐりと腸壁へ亀頭を擦り付けると案の定グリーンハート様は射精を哀訴。だがそうすると分かっていた俺は言い切る前に勢いよく引いてからの突き上げを行い、狙い通りにみっともなく鳴かせる。女神様の中でも特に高貴な雰囲気があるグリーンハート様だからこそ、とても女性が出すようなものではない喘ぎ声を出させるのが面白く、それを愉しんでいる内にまた射精欲求が下半身から込み上げてきた。

 

「そんなに欲しいなら、態度で示しやがれエロ女神ッ!」

「射精してぇぇっ♡こんな無様な格好にされて、しかも顔も分からない相手にアナルを犯されて感じる雌女神のアナルをっ、優秀な雄の精子で完全敗北させて下さいぃぃぃぃっっ♡」

「いいぜ、なら望んだ通り…俺のチンポとザーメンで敗北させてやるよッ!」

「んほぉぉおおおおぉおぉぉッ♡ザーメン出てるっ♡射精しても全然萎えない逞しいオチンポから特濃ザーメン注がれてますわぁっ♡ヒぃぃんッ♡んぉッ、ん"おぉぉぉぉっっ♡わたくしッ♡オチンポに敗北しましたぁぁあぁぁああああッッ♡♡」

 

迷いなく射精を求める姿に最大級の興奮を感じながら肉棒を抜ける寸前まで引き、そこから一気に押し込む。チンポ全体で直腸を剃り上げ、腸壁に擦り込むようにアナルへと射精。グリーンハート様の言葉通り、今の俺のチンポと射精は三人目でありながら全く衰えなどせず、念願の射精をアナルに受けたグリーンハート様はガクンと仰け反りながら痺れるようにして絶頂していた。絶頂の瞬間に直腸が締まり、余計に刺激を受けて身をよじらせる女神の姿は、エロい以外の感想が出てこない程に煽情的で、まだまだ犯されたいと言わんばかり。

 

「グリーンハート様と言えば胸だと思っていたが…アナルも格別だったぜ」

「ひぁぁ…っ♡あ、ありがとう…ござい、まふぅ……♡」

 

わざとカリで引っ掻くようにしてアナルから肉棒を引き抜くと、蕩けきった浅ましい火照り顔で俺に…或いは俺のチンポにお礼の言葉を向けていた。そのさますらエロいものだから、やはり女神はド変態に違いない。

 

「あー、三人共それぞれ名器だったわ。なんかもう十分堪能した気分だが……」

 

性欲はともかく、三人立て続けで流石に疲れた俺は一度下がって備え付けのソファへ。座る間際にブラックハート様のバイブの電源を切り、喉を潤そうと飲み物に手を伸ばす。その間聞こえてくるのは、女神様の……いや、セックス狂いの雌の鳴き声。

 

「オチンポ…オチンポ欲しいのぉ……♡」

「うぁ…っ♡さっきの乱暴なセックスを思い出すだけで…マンコが疼いて収まらねぇ……♡」

「こんなにシたい気分なのに…オナニーも出来ないだなんて……♡」

「……こんなエロ女神共を好きに犯せる機会、誰が程々で済ませるかっつーの…」

 

飲み物のついでの如く精力剤を呷り、すぐに立ち上がる俺。今ここにいる女神三人はオナホ同然。世界最高クラスの美女をオナホに出来るんだったら、犯して犯して犯し抜く以外の選択肢なんざ初めからあり得ないだろと、内側から未だ湧き上がる欲望が俺にそう囁いていた。勿論俺に、それを拒否する理由などない。

それから俺はまず端末を操作し、グリーンハートを上下逆に、続けてブラックハートとホワイトハートを変更した後のグリーンハートと同じ格好に変化させた。そして一発抜く毎に相手を、穴を変えて犯し続けた。二穴両方にバイブを突っ込んで常時責め続け、犯す時は犯したい穴のバイブだけを抜き、射精後は蓋を兼ねて再びバイブを挿入する。淫語を言わせ、尻や太腿に卑猥な落書きを行い、気分で叩き、何度も何度もイかせて射精。そんな夢の様な時間を俺は過ごし……気付いた時には、三人共舌を垂らしたまま白目で痙攣する程にまでなっていた。

 

「ふぅ、うぅ……はー満足満足…。ほんと、今日は人生最高の日になったわ…」

 

三つ並んだ女神の尻は、今や赤く腫れ、精液と愛液と落書きで元の綺麗さなどは見る影もない。そんな尻に向けて俺は精液をぶっかけ、それが最後の射精となった。規則…というか園側の設定から女神を抱く事が出来なかったのが唯一の心残りだが、それも好きなだけ犯せたのだから今となっては瑣末な問題。

本当にいい体験が出来た、きっとこれからのオカズは毎回今日の出来事になるだろう……そんな事を思いながら、俺は部屋を去るのだった。

 

 

 

 

ここを出れば再入室は出来ませんが、宜しいですか?…分かりました、お疲れ様です。

しかし、随分と女神様に容赦がありませんでしたね。…いえ、何も問題はありません。むしろ期待通りでございます。やはり貴方を選んで正解でした。心ばかりではありますが、謝礼としてこちらをお受け取り下さい。……えぇ、勿論このプログラムに参加及び協力して下さった事への謝礼ですよ。女神様がより魅力を伸ばし、我々人の望みに応える為の訓練の、ね。

 

…では、ここで貴方とはお別れとなります。貴方が普通に生活する限り、まず再び訪れる事はないでしょう。ですがもし、今後も当園に…女神様に協力しても良いというなら、こちらの書類にサインをし、契約に進んで頂けますか?…はい、そうです。当園のスタッフとして申し分ない、是非欲しい人材としての計らいです。……そうですかそうですか、それは何よりです。では、これからは共に……女神様の知られざる魅力を開花させると致しましょう。



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女神動物園・犬猫妹編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ネプギア ユニ

内容・膣内射精 アナル 獣耳 尻尾プラグ ペットプレイ 焦らし


 これはこれは、本日はようこそ当園へ。私は当園の園長を務めさせて頂いている者です。貴方様のお噂はかねがね……あ、これは失礼。古今東西、様々な業界の権力者様が来園するので、つい「この方はどのような人となりをしているのだろうか」と気になってしまうのです。しかし確かに、日々忙しい中で来園して下さる方からすれば、話はいいから早く本題に入れ、と思うのも当然でございますね。

 ではまず説明を。注意事項、重要事項もありますので、どうかお聞き逃しはならさぬよう……。

 

 はい、以上で説明は終了とさせて頂きます。説明の最中にお荷物の確認もさせて頂いたので、後はご用意させて頂いた部屋へと向かうだけです。…が、ここで一つご提案がありまして、現在当園はあるイベント期間中なのです。普段は特殊条件のオプションとなる要素を、無条件且つ無償で提供しているのですが、如何でしょう?えぇ、はい。皆様からもご盛況のオプションですよ?

 ふふ、流石は名の知れたお方。素晴らしい即断即決です。ではすぐに用意致しますので、あちらの扉よりお入り下さい。……それでは、本日はペットに扮した女神様とのお戯れを、どうかお楽しみ下さいませ。

 

 

 

 

 案内された広い部屋へと入ってから数十分。男は座り心地の良いソファに腰掛け、二人の……否、二匹の女神を愛でていた。

 

「はいっ♪取ってきましたよ、ご主人様♡」

 

 放り投げられたゴムボールをキャッチし、男の足元に座り込んでからボールを男に手渡したのはネプギア。受け取った男が顎の裏を撫でるように掻くと彼女は気持ち良さそうに目を細め、その後投げられたボールを再び駆けて取りに行く。

 

「にゃふぅ…ご主人様の手、気持ち良いです……♡」

 

 ふりふりとハリのある尻を振りながら取りに行く、ネプギアを眺める男の膝の上にいるのはユニ。彼女はそこで身体を丸め、背中や尻を撫でる男の手つきに幸せそうな声を漏らす。

 園内においてはいつも通りの、女神が来園者に奉仕し来園者が満足する為だけに尽くす光景。だがこの時、ネプギアの頭にはぴこぴこと動く犬耳が、ユニの頭には柔らかそうな猫耳がそれぞれ付いていた。

 

「ふにゃ、うにゃぁ……♡」

 

 背中も尻も、脚もお腹も満遍なく撫でられ、ユニは表情を蕩けさせる。園の外…即ち世間一般で見せる彼女の姿は気の強い、姉に似て真面目な女神と言うべきものだが、今の彼女はその真逆。どちらかと言えば小柄な身体へ男の指が這う度気持ち良さげに吐息を溢し、男の愛撫に身を委ねる。

 

「…いいなぁ……あっ、は、はいっ!」

 

 その間も、ネプギアはボールと共に部屋の中を何度も往復。膝の上で抱かれるユニを見てネプギアは羨ましそうな顔をするが、ボールが投げられると即座に反応。元々の真面目で他人思いな性格故か、何度それを繰り返されようと文句一つ言う事なく、毎回真剣にボールを取りに行く。

 

「は、はひぃ…!とって、きましたぁ……♡」

 

 だがそれも、ある程度の回数を超えてきた辺りから、次第に様子が変わっていく。軽快だった脚は段々と内股になり、にこやかだった顔も少しずつ紅潮。そして、その要因となっているのは……彼女の後孔へと挿れられた、尻尾プラグに他ならない。

 

「あ、あの、次は……うぁぅ…♡」

 

 ぱたぱたと走るネプギアに合わせて揺れていた尻尾プラグを垂らし、上目遣いで見つめるネプギア。紅潮した顔での上目遣いという、彼女の信者でなくとも男ならば胸の高鳴りを抑えられないような仕草を目にした男は、それが理由かは分からないものの、受け取ったボールを脇に置き、犬の耳ごと彼女を撫でる。

 

「わふ、ぅ…ご主人様のなでなで、わたし好きです……♡」

 

 とろん、と表情を綻ばせたネプギアは、自身も頭を擦り付ける。見るからに彼女は撫でられる事を楽しんでいたが、男からしてもさらさらとした髪と、毛並みの良い耳の触り心地は非常に抜群。故に掌全体で楽しむように男はネプギアを撫で続け、今度は次第にユニが羨ましそうな表情を浮かべる。

 そこで男は、ユニへ膝から降りる事を指示。ユニが頷きネプギアの隣へと座り込むと、男は逆の手をユニの頭に当てがえる。そして男は左手でネプギアの、右手でユニの頭を撫でながら、感触と反応をゆっくりと堪能。

 

「ふぇ…くぅぅん……♡」

「にゃ、にゃぁぁ……♡」

 

 続く男の愛撫に喜ぶ二人は、本当に犬と猫のよう。特に耳など本当に生えているようにしか思えない感覚だったが、そこについての説明はなく、男も訊こうとは思わなかった。何にせよ、自分が満足出来ればそれで良いのだから、と。

 だが、犬は犬、猫は猫でも、喉を鳴らす二人はむしろ発情した雌犬と雌猫。それを示すように二人の秘部は愛液で濡れ、先程からもぞもぞと内股を擦り合わせていた。

 

「……うぇ…?…立て、ですか…?」

「は、はい……♡」

 

 暫しその状態の二人を楽しんだ後、男は二人に立つよう伝える。それを受けて二人が立ち上がると、彼女等の格好を改めて見た男はほくそ笑む。

 今日の『飼い主』である男の要望に合わせ、今二人が身に纏っている衣類は下着だけ。それも胸と秘部、尻を包む布地の部分がなく、あるのは縁だけという全裸同然どころかある意味全裸以上に恥ずかしい格好。実際近くでまじまじと見られた事で、ネプギアもユニも恥ずかしそうに顔を赤らめていたが、手で隠そうとする素振りはない。それは正に調教されたペットのようで、彼は感心の念すら抱いていた。

 

「ご、ご主人様…あの、わたし…そろそろご主人様から、直接躾けて…ほしい、です……♡」

「あ……アタシも、ご主人様に…して、ほしい…です…♡」

 

 じろじろと、舐めるように男は視姦。途中からは立ち上がり、二人の周囲を回りながら隈なく肢体へ視線を這わせる。

 その視線が、恥ずかしい姿を見られているという事実が更に発情を喚起したのか、切なげに股を擦り合わせながら媚びるネプギア。先を越された事にはっとした後ユニも求め、二人の熱を帯びた視線が男を追う。それを受けた男は、さてどちらからしたものか…と顎に手を当てて数秒考え込んだが、そこで彼の視界に入ったのはボール。先程の往復を思い出した男はふっと笑い、ネプギアにソファの背へと両手を突かせる。

 

「……!はいっ♡こうですか、ご主人様っ♡」

「そんな…ご主人様ぁ……」

 

 声をかけた瞬間にネプギアは表情を輝かせ、対してユニは意気消沈。しかし再び男が頭を撫でるとユニは羨ましそうにしながらもこくりと頷き、男はネプギアの腰を左右から掴む。

 

「ご主人様っ、ご主人様っ♡」

 

 ふりふり、と誘うようにネプギアは尻を振り、それに連動して尻尾も揺れる。ある意味その雰囲気は無邪気な子犬を思わせるものだったが、裏にあるのは雌犬の劣情。故に男も遠慮などはする事なく、露出させた肉棒を前戯無しに突き込んだ。

 

「んはぁあぁぁんっっ♡」

 

 肉棒が秘裂を貫き膣壁を掻き分けた瞬間、身体を仰け反らせたネプギアが上げる嬌声。それを聞きながら男はゆっくりと腰を引き、抜ける直前で再び突き刺す。

 

「あひぃんッ♡ご褒美オチンポっ、気持ち良いよぉぉっ♡」

 

 一突き一突きに力を込めながら、少しずつ奥へと侵攻していく男のピストン。それを尻と膣で受けるネプギアは、細い指をソファの背もたれに沈み込ませながら悦びを叫んで身を震わせる。

 彼はネプギアを選んだ直後、先に選んだ理由を「ご褒美」だと伝えていた。躾けと褒美は当然同一のものではないが……そこは単なる言葉の綾。

 

「はっ、はっ、あぁんっっ♡脚浮いちゃうっ♡お股開いちゃうっ♡ご主人様の前でッ、下品な雌犬の姿晒しちゃうぅうぅぅッ♡」

 

 殆ど下着が下着としての役目を果たしていないからか愛らしく実った双丘が揺れ動き、膣どころか直腸までも引き締まって尻尾プラグがぴくんぴくんと細かに痙攣。そこまではまだ可愛らしいともいえるさまだったが、突かれている内に両脚は爪先立ちの、膝を大きく開いた所謂蟹股の格好となってしまい、揺れる胸も相まって彼女は浅ましい姿へと変貌。だがそれよりも男は気になる点があったのか、少々キツめに乳首を捻りつつ、犬耳の側でぼそりと呟く。

 

「いぁぁッ、は、はひぃッ♡わっ、わんっ!わんわんっ、くぅーんッ♡(は、恥ずかしいよぉぉ♡今はご主人様のペットだけどっ、それでも後ろから犯されながら犬の鳴き真似するなんてぇぇぇぇッッ♡)」

「ね、ネプギア……にゃ、ひにゃぁぁ……♡」

 

 男からの『命令』を受けて、よがりながらネプギアは鳴き真似。激しくも乱暴ではない、慣れを感じさせる抽迭で膣内を抉られ、人差し指と中指で素早く交互に乳首を弾かれながら残った指で乳房を揉みしだかれる中での犬の鳴き真似は、ぞくりと全身が震える程に恥ずかしく、しかし疾うに彼女の身も心もその羞恥で快感を得られるように調教済み。より男を悦ばせられるよう声音には自然と喘ぎが混じり、外見以外は交尾中の雌犬と何ら変わらない姿を見せるネプギア。

 それを見て興奮したのか、或いはよがるネプギアが羨ましくて仕方ないのか、一人眺めるユニの右手は自然と秘部へ。ぐっしょりと濡れた秘裂の中へと指を滑らせ、親友と主人を前に昂る身体を慰める。

 

「ふきゅうぅッ♡ひゃいっ、イきたいっ、ご主人様のオチンポでイきたいですぅッ♡……こんな浅ましい雌犬には射精したくない…?…そ、そんな……」

 

 緩急つけて責め立てる男は、膣の痙攣からネプギアの絶頂が近い事を察知。それを問うとネプギアは強く頷き、今すぐにでも達しそうな表情を見せるも、続く男の言葉で蕩けていた表情が激変。途端に泣き出しそうな顔になり、立っていた耳もぺたんと萎れる。

 一気に雌犬が子犬に変わったかのような変化。しかしそれこそが男の求めていたもので、満足のいく反応が見られた男は前言撤回。されど、「射精してほしければ俺が達するまで我慢しろ」と、絶頂しかけの彼女に我慢を強要。当然ネプギアはこくこくと頷き、男の機嫌を損ねまいと必死に絶頂を押し留める。

 

「ふぅぅ、ふぅぅ…ッ♡!はくぁっ、んぁッ♡あぁぁッ♡い、イってないれすっ♡イってないですからっ、ご主人様もっ、早…くぅぅ…ッ♡」

 

 大粒の汗を垂らし、軽く叩くだけで転んでしまいそうな程脚をガクつかせながらも、ギリギリのところで踏み留まるネプギア。あまりにも寸前である為自ら腰を動かす事も出来ず、彼女に出来るのはただひたすらに耐える事だけ。そのある種滑稽なネプギアの姿に、男は一瞬わざと腰の動きを遅くし、意地悪く焦らす事を考えたが…瞳を潤ませ爆ぜそうな快楽を前に震えるネプギアを見て、思わず加速する腰使い。そんな自分の反応に、男は自嘲を帯びた笑みを浮かべ……それからは一転して、一気に腰を打ち付ける。

 より激しさを増した抽迭を前にネプギアは喘いで快楽を逃がす事すら出来なくなり、もう殆ど絶頂しているような身体で荒く艶かしい吐息を溢す。しかしそのピストンで男もまた快楽の階段を駆け上がり、遂にその最上部へと到達。その瞬間、男は動きを止め……次の瞬間、力の限りで肉棒を膣の奥へと叩き付けた。

 

「あひぃいいぃぃッ♡ああぁきてるッ♡ご主人様の熱々せーしがわたしの子宮を犯してるぅぅッ♡んはぁッ、はぁぁあぁぁぁぁんんッッ♡♡」

 

 巧みに亀頭を打ち付けられて解された上、寸前の我慢で絶頂欲求が限界まで増幅されていた子宮は、男渾身の一突きで籠絡。碌な抵抗もなく子宮口は陰茎を受け入れ、中への到達と同時に男は射精。みるみる内にネプギアの子宮は吐き出された精液によって満たされていき、その熱を感じながらやっとネプギアも絶頂を迎えた。

 身体を弓なりに仰け反らせ、犬の様に舌を出しながら感じる絶頂は、我慢していた分より深く鮮烈に彼女の身体へと染み込んでいく。

 強烈な快感と、疼いて仕方がなかった膣と子宮が満たされていく充足感。絶頂が余韻へと変わっていくにつれ、ネプギアの身体も弛緩していき、男が肉棒を抜くと同時にネプギアもソファへと崩れ落ちる。

 

「あひゃぁぁ…♡ご主人様の濃厚精子、収まり切らなくて溢れ出しちゃうよぉぉ……♡」

 

 幸せそうに痙攣しているネプギアだったが、上半身はソファに乗り、下半身は蟹股のまま膝が宙に浮いているというこれまた何とも無様な格好。そこへ男が濡れた陰茎を突き出すと、ネプギアはその格好のまま口を開いて口腔内へ。惚けた顔で付着した愛液を舐め取り、尿道に残った精液も吸い出し、たっぷりと可愛がってくれた男とその陰茎へと丹念に奉仕。それが済んだところでネプギアが口を開けると、男はゆっくりとネプギアを撫で、ネプギアも緩い声音で最後に一鳴き。

 

「はー…っ♡はー……っ♡」

 

 そんな男へと向けられている、熱烈な視線と荒い吐息。男が振り向けばそこにいるのは、猫の如く擦り寄るユニ。その秘部は自慰をしていた事が一目で分かる程に濡れそぼり、右手の指もべったりと濡れていた。

 

「ふにゃぁ♡にゃう、にゃうぅぅ〜…♡」

 

 発情を隠そうともせず擦り寄ったユニは、自分にも…と言わんばかりに男の股の間に座り込んで上目遣い。見上げるユニの顔には勃ったままの肉棒が触れ、それと上目遣い、そして割座を組み合わせたユニの魅力は悪魔…もとい小悪魔的。それには男も思わず喉を鳴らし……ネプギアと同じように、ユニにもソファの背もたれへと両手を突かせた。

 だがそこから男はユニの左脚を持ち上げ、ユニを片脚立ちの状態に。当然ユニは驚き、理由を求めて振り返るも…次の瞬間、ずぶりと肉棒がユニの膣へ。

 

「はひゃあぁぁあぁッッ♡!?」

 

 幾らそれを求めていたとはいえ、不意打ちのように挿入されれば悦びよりも驚きが先行。ユニは目を見開きびくりと肩を震わせるが、構わず男は抽迭を開始。

 

「んひッ、待っ、ご主人様ぁっ♡も、もう少し下ろしてっ、下ろして下さんほぉおおぉぉッ♡」

 

 男はユニの嬌声が混じった焦り声を意にも介さず、大きく広げられた股へと腰を打ち付ける。瑞々しくくすみのない尻と太腿に腰が、愛液を垂れ流す膣に肉棒が突き出される度ユニは男を駆り立てる喘ぎを漏らし、ぴくんぴくんと持ち上げられた脚が揺れる。

 

「これじゃっ、バランス崩れちゃっ、ぁはぁぁんッ♡お、オチンポ奥まで刺さるぅぅッッ♡」

 

 待ち侘びた膣内挿入でユニもネプギア同様脚に力が入らなくなってしまいそうになるも、爪先立ちでなければ倒れ込んでしまう程片脚を釣り上げられた今のユニは、がくがく震えながらも必死に脚を伸ばして維持。だがそこでユニを襲うのは、転ばないようにする為には右脚に意識を向けなければならず、かといってそうすれば快感への構えが疎かになってより脚に膣からの快楽が響いてしまうというジレンマ。

 

「こっ、これダメですぅぅっ♡せめてもう少しゆっくり……にゃあぁぁぁぁッ♡ぐ、ぐりぐりもダメぇぇッ♡」

 

 挿入後暫くは同じペースで抜き挿しをしていた男は、ある程度責め立てたところで不意に亀頭を子宮口へ押し付け、そのまま腰を揺すって深く挿したまま擦り付ける。それは抽迭に比べれば瞬間的な刺激は薄いものの、狭い範囲を継続的に責められる分一層ぞくぞくとした感覚が広がり、ユニは追い詰められていくばかり。更にそこで男は揺れる尻尾プラグに目を付け、これまた不意に引き上げる。

 

「ひぁぁあぁぁッ♡!?はっ、あぁぁぁぁあぁぁ…ッ……♡」

 

 連なった球に連続で肛門を捲り上げられ、甲高い嬌声を上げるユニ。続けて男は尻尾プラグを押し戻し、再びプラグを沈み込ませる。

 引き抜けば激しい嬌声、押し込むと吐息を漏らすような喘ぎ声。出し挿れの度に違う声で鳴くユニに男は加虐心を駆り立てられ、何度もプラグで虐め鳴かせる。当然その間膣も休ませる事などなく、彼女の弱点を探して重点的に責め立て翻弄。

 

「くひゃぁっ♡はひぃいぃんッ♡両穴同時に征服されちゃうッ♡気持ち良過ぎて力入りゃにゃいのぉぉ♡」

「はぅ…ユニちゃんえっちぃよぉ…それに、わたしもお尻疼いちゃうぅぅ…っ♡」

 

 執拗な責めで段々とユニの身体はずり落ちていき、最終的にはまるで尻を突き上げながら股を見せびらかそうとしているかのような卑猥で女神らしからぬ姿に。ネプギアに比べると控えめな胸もぷるぷると揺れ、喘ぎ声と膣、後孔がそれぞれ鳴らす濡れた音で淫らな三重奏を奏でる。

 それを見ていたネプギアは仰向けになってソファへ背中を預けると、涎を垂らしながら尻尾プラグの出し挿れを始める。恥ずかしげもなく股を大きく開いたその姿に最早羞恥心らしきものはなく、ユニの姿と自慰に夢中。

 

「ひにゃぅッ、あっ…膣内でご主人様のオチンポ、また膨らんで……はっ、はひぃぃっ♡アタシもご主人様も精液っ、ペットオマンコで受け止めますぅぅッッ♡」

 

 ネプギアとは違う艶かしさを見せるユニに男の欲望は満たされていき、それに比例して二度目の射精も昂り近付く。

 そこで男はユニに命令。変に捻る事もせず、ただ膣内に射精するとだけ伝えると、それだけでユニの膣は一層締まり、男を射精に導こうと肉ヒダ一つ一つが奉仕。その健気且つ名器な膣に、すぐさま男は射精しそうになったが……彼は射精『させられる』事は良しとしないという思いで駆け上る感覚をぐっと堪え、力を込めて突き上げる。

 締め付ける事でより膣が肉棒と密着しているところに突き上げられた事で、弾けた快楽は膣から広がり全身を蹂躙。その時点でほぼ達しているような状態だったが、駄目押しとばかりに男は尻尾プラグを全力で引き抜き、全ての球が抜けると同時に子宮へと射精。立て続けに絶頂しかけの身体を襲った最大級の刺激に調教済みのユニが耐えられる筈もなく、彼女も仰け反りながら絶頂を迎える。

 

「おほぉぉおぉッ♡トぶッ♡アナルもオマンコも気持ち良過ぎて意識トんじゃうぅううううぅっっ♡ん"ひッ、ぃぃぃぃいいぃいぃぃぃぃッ♡♡」

 

 上半身が跳ね上がり、抱えられている左脚もピンと伸びてY字開脚の様な姿勢になりながら絶頂するユニ。それと同時に秘裂からは潮も噴き出し、散った涎と共に清潔感あるソファをべったりと汚してしまうが、今の彼女はそれどころではない。濁流の様に身体を巡る快楽の前では女神であろうと…否、人の理想に応えるべく生まれた女神だからこそその欲望の渦には抗えず、先のネプギアに負けず劣らず品のない姿を晒しながらよがり狂った。

 

「はひゃ、あぁ……あひッ…♡」

 

 そうして絶頂感の収まったところで男はユニの足を下ろし、肉棒を抜きながらゆっくりとソファへ。しかしその優しい手付きとは裏腹に彼の目はごぽりと精液を溢れさせる膣を満足そうに眺めており、脱力して横たわるユニの直腸へと抜いた尻尾プラグを再び挿入。その後、ネプギアの時と同様ユニにも陰茎の掃除をさせようとし……そこで、ある事を思い付く。

 

「はぁ、ぁ……ぇ…?…ネプギア、と…?」

「あ、ぇ……?」

 

 自らの発想ににやりと笑い、まず男はユニに耳打ち。続けてネプギアにも伝えようとしたが…余程ユニの乱れる姿に魅了されていたのか、ネプギアは今も尚尻尾プラグを使った自慰を続けていた。

 その姿に苦笑いしつつも、改めて男はネプギアへ指示。流石に今の事は恥ずかしかったようで、聞いている間ネプギアは頬を染めていたが、聞き終わると男の視線にこくりと頷き、床に降りていたユニと向かい合う。そして、男がソファに腰を下ろすと……二人は顔を近付け、顔の間の肉棒を左右からちろちろと舐め始める。

 

「んぁ、ふ…ちゅ、ぅ…ぱっ……♡」

「ふむ、んっ…んぇろっ…ぷ……♡」

 

 亀頭から陰茎体、根元と順に舐めていった二人は、そのままずっしりと重い睾丸を咥え、口内で転がしながら舐め回しねぶる。更にそこからは時に舐め、時に咥えと男の巨根へ満遍なく奉仕し、尚且つ上目遣いで男へと媚びる。

 だが、それだけではない。二人は肉棒を一頻り舐めたところで相手の尻へと手を回し、尻尾プラグを掴むと互いに後孔を弄り始めた。

 

「んふぅぅ……♡ゆ、ユニちゃ…良いよぉ…♡」

「ね、ネプギアも…気持ちっ、いっ…きゅふぅぅ…っ♡」

 

 甘い声で名前を呼び合い、表情を蕩けさせながらじゅぽしゅぽと尻尾プラグを出し挿れする二人。口では丹念に奉仕を続けながら、主人の肉棒越しに見つめ合い、背徳感にも似た感情を募らせる。

 

(ひゃぁぁっ♡わたしご主人様にご奉仕しながら、ユニちゃんのお尻弄って、ユニちゃんにお尻弄られちゃってるよぉぉ…♡ふぁっ、今キスもしちゃった♡オチンポと一緒にユニちゃんの唇にも触れちゃったぁ…♡)

(こっ、これはご主人様に言われたからしてるだけなのに…ネプギアとアナル弄り合ってるって思うと、ゾクゾクが止まらないぃぃ…♡はっ、ぁあんっ♡しかもご主人様のオチンポ、舐めてるとぼーっとしてきちゃう……♡)

 

 初めはゆっくりと、お互い見えない事もあって手探りで手を前後させていた二人だったが、次第にその手付きは激しくなり、加減や遠慮が消えていく。それに呼応するように男の肉棒へ対する口淫も勢いが増し、唾液をすり込みむしゃぶり付くようなよりねっとりとしたものに変わっていく。

 そうしていつしか二人は喘ぎと息遣い以外は殆ど口から発さないようになり、一目で分かる程肉棒と直腸の快楽に夢中の状態に。あくまでこれは、男の命令によるものだったが…今は、二人に命令されたという意識はない。

 

「んぶっ、ぅふぅぅ…ッ♡あっ、ひゃぁっ…止められ、ないぃぃ……ッ♡」

「あぁぁイくっ…♡ユニちゃんとアナル弄り合って、イっ……」

 

 肉棒を取り合うように咥え込み、肉棒の上で何度も舌を絡ませ合った二人は、そのまま後孔で達しようとする。

 男に犯され膣内射精をされた時とは違う、甘く蕩けるような絶頂の予兆。二人はその快楽に身を焦がし、沈み込むように二人で絶頂を迎えようとするが……その寸前、男は言った。待て、と。

 その瞬間、ぴたりと二人の身体が固まる。びくりと一つ、肩を震わせて。

 

「…あ、ぇ……?ご、ご主人様…なん、れ……?」

「しょんな…もう少しで…イきそう、らったのに……」

 

 寸前も寸前、後球一つ分でも挿れるか出すかすれば絶頂していたという段階で男に止められ、ユニもネプギアも震える瞳で男を見つめる。

 何か能力で身体を固定された訳でも、器具で拘束された訳でもない。しかし主人の声音次第で身体が勝手に従ってしまう程、最早洗脳と言っても差し支えない程調教され切っているのが、この二人であり女神達。口が肉棒に触れている為発音も若干崩れてしまい、しかしそれが逆に男の琴線を刺激していた。

 

「…う、うぅ……♡」

「ご主人様ぁ……♡」

 

 それから絶頂寸前で『お預け』を食らったネプギアとユニは、男に連れられ部屋のベットへ。そこで四つん這いにさせられると、ほぼ意味のない下着を脱がされ尻尾プラグも外され、二人並んで男に尻を向けている状態に。当然、行為の続きは許されておらず、彼女達は切なげな声を上げる。

 

「ひぁっ、ひゃっ…はぁぁ、ぅんっ…♡ご主人様、様ぁ……♡」

「ふぁ、あぁぁ…っ♡あ、後ちょっとでイけるのにぃ…♡」

 

 刺激を求めて肛門はヒクつき、ネプギアとユニは誘うように尻を振る。ゆらゆらと腰をくねらせ、蠱惑的に雌の色香を匂わせる。だがそんなさまを見たかった男が誘いに乗る筈もなく、男は手にした二本の尻尾プラグで二人の後孔を弄ぶ。

 挿入はせず、押し付けもせず、ただプラグの先で熟れた肛門をなぞるだけ。長時間プラグによって解され、先の行為で敏感となっていた二人にとっては、それだけでも快楽を感じられてはいたが、その快楽は絶頂に至るにはあまりにも弱く、昂っていくのはもどかしさばかり。陰茎を、それが無理ならせめてもう一度プラグをと、焦らされる二人は一層淫らに尻を振るが、いつまで経ってもプラグは表面をなぞるだけ。そして二人は絶頂出来ないまま、数十分の時間が経過。

 

「あ…あぁぁ…ぁ…♡イきたい…イきたいのにぃぃ……ッ♡」

「にゃ、ぁぁ…お、お尻…おかしく、なっちゃうぅぅ……♡」

 

 焦らしに焦らされ、奥には決して届かないもどかしい快楽を与えられ続けた二人は、四つん這いから尻だけを突き出した状態に変わっていた。ひっきりなしに流れ続けた愛液でシーツはぐしょぐしょに濡れ、もどかしさと切なさで表情は不細工に歪み、肛門に至っては真っ赤に充血してしまう程の始末。しかし更に、そこから男は二人を虐める。

 

「……っっ!あ、や、やっときたぁぁ…っ!あはっ、これでイけ…イ、け……ぇ…?」

「ぁっ、やっ…な、何これぇぇ……っ!」

 

 十分に焦らせたと見極めた男は、そこで漸くプラグを挿入。挿れられた瞬間二人の身体にはぞくぞくと歓喜が駆け巡り表情を輝かせたが、それも経った数秒の事。

 意味が分からず呆然とするユニ。期待していた快楽が得られていない事に髪を振り乱すネプギア。確かに男は挿入をした。だが、数十分の焦らしは二人の後孔を完全に「慣らして」しまっていて……男の酷くゆっくりとした挿入では、二人は絶頂に至れていなかった。

 

『な、なんで…ご主人様、ご主人様ぁ…っ!』

 

 完全に根元まで沈んだプラグ。しかし絶頂には至れていないまま。その事に半狂乱となりながら、二人は縋る。このままでは本当に狂ってしまう、これでお預けなど耐えられない…と。

 外見は単なる可愛らしい少女、しかし国のトップの一角たる女神候補生二人による必死の縋り付きは、男の欲求を大いにに満たす。男の狙い通り、男の理想通りの姿を見せた二人。…だからこそ、その欲求を最後まで満たそうと、男は二人に向けて告げる。もしそこから尻尾プラグを思い切り抜いて、それでも絶頂を我慢出来たら、今度こそ自分の陰茎を挿れてやる、と。そして、その言葉を聞いた二人は……迷わず、一瞬の躊躇いすらなく、全力の下プラグを引き抜く。

 

「んぎぃぃッッ!?♡…う、ぅふッ…〜〜っ♡!お"っごっ…ほっ、ぉおぉぉ…ッ♡!」

「ふむぅううぅぅうぅんンッッ♡!ふぅぅッ♡ふぅーーっっ♡うぁッ、ふ…っッ♡!」

 

 下品に腸液の水音を鳴らしながら引き抜いた瞬間、二人が上げたのは奇声の様な唸り声。限界まで昂りいつ絶頂してもおかしくないような身体でそれでも我慢をしようとした結果、顔は女神とは思えない程無様に歪み、身体はブリッジを描く程仰け反り、指先だけが丸まった脚は張り詰められた快楽を表現するかの如くピンと伸びる。

 直腸を、体内を駆け巡る絶頂の電流。それに身を任せれば、焦らされた分天にも昇るような絶頂感を味わえると、二人は身も心も知っている。だが表情を歪め、鼻の下を伸ばし、無様極まりない程の姿を晒しながらも二人が選んだのは絶頂の我慢。痙攣し、鼻から野太い息を漏らし、最早苦痛でしかない絶頂寸前の感覚と引き換えに……二人はそこで、踏み留まった。

 

『ふぅぅ…ふぅ、ぅっ…あ"っ、あー…!あぁぁーー…ッ♡!』

 

 だがそれは、本来排出されなければならないものを、強引に蓋で押し留めたようなもの。その弊害がない筈もなく、ネプギアもユニも脚を大きく広げたまま頭を抑えて呻き続ける。まるで解放されなかった快楽が内側で暴れているかのように、呻きながら身をよじる。

 しかしその地獄も、漸く終わりの時を迎える。それは他ならぬ、男の手によって。男の怒張した肉棒によって。

 

「…ふ、ぇ…?…あっ…ひぁ…あぁぁッ…んひぃいいいいいいぃぃッ♡!!」

 

 言葉は発さず、おもむろに仰向けだったユニをうつ伏せにすべく転がす男。ユニが理解出来ずに固まる中、男は片手でユニの腰を、片手で自身の陰茎を掴み…彼女を押し潰すようにして、爆発寸前の直腸へと肉棒を押し込む。

 

「ぅぐひぃいぃいぃぃッッ♡はぎッ♡あ"っ♡お尻ッ…んにゃあぁぁぁぁああああぁッッ♡♡」

 

 抉るようにして肉棒を突き立て、間髪入れずに抽迭開始。荒々しく、しかし肛門から直腸奥までを余すところなく刺激し擦り上げる腰使いで、瞬く間にユニの後孔を征服していく。

 考える余裕などなく、まともに言葉を発する事も出来ず、ただ突然拒否権なしに濃厚な快楽を叩き込まれたユニ。元々極限状態だった後孔は抽迭が二桁に到達するよりも早く念願の絶頂に到達し、弾けた快楽の渦にユニは鳴いてよがり狂う。一瞬で頭の処理能力をパンクさせ、自分が今何をしているのか分からない程の絶頂で。

 

「はぁ、はぁぁっ♡ご主人様っ、ご主人様っ、ご主人さ……んほぉおおおおぉぉぉぉッッ♡!」

 

 それを間近で見ていたネプギアは目を爛々と輝かせ、欲求だけで身体を起こして雌犬ダンス。四つん這いで涎を垂らし、尻を振って男を誘惑。

 その行為が功を奏したのか、それとも最初からそのつもりだったのか、ユニを絶頂させるや否や男は続けてネプギアに挿入。直後仰け反ったネプギアの手首を背後から掴み、手綱の様に引っ張り上げる。

 

「うぉ"ッ♡おほッ♡ん"ふぅぅッッ♡イ"っぐ……わぉ"ぉおおぉぉぉぉおおぉんんッッ♡♡」

 

 腸を貫かんばかりの暴力的なピストン。だが女神の身体はそれをも受け止め、ネプギアの直腸は刺激全てを快楽に変換。胸どころか頭も上半身もがくがくと揺らしながらネプギアは言語化出来ない快楽を叫び、遠吠えの如く吠えて絶頂。されどその吠え声は限りなく淫らで、表しているのはその狂おしい程の快楽だけ。

 舌を突き出し、乳首も陰核もそり立たせながらよがるネプギア。自分でも気付かぬ内に絶頂しながら失禁もし、腸も心も占領されながらベット上をマーキング。男が手を離すと同時に彼女は倒れ、下だけでなく上の口から垂らした涎でも再びベットをしっとりと濡らす。

 

「はーっ♡はーっ♡ご、ご主人様…気持ち良かったで…ぬひぃいぃぃッ♡!?」

「お、おひり…まだびりびりして…っへぇええぇッ♡!?」

 

 まだ脚を震えさせ、肩で息をしながら辛うじて言葉を紡ぐユニに、絶頂の余韻から抜け切らないネプギア。だが次の瞬間再度男はユニの直腸に肉棒を突き立て、ネプギアの肛門には指を押し込む。てっきり先の絶頂で終わりだと思っていた二人は驚愕と共に目を剥くが、その驚きに反して二人の直腸はがっちりとホールド。腸液を垂らして肉棒と指の来訪を悦び、男もそれに応えるが如く二人の後孔を激しく蹂躙。

 

「ぬひゃッ♡うひぃぃいぃッ♡お"ッ、お尻めくれ…にょほぉおおぉッ♡」

「あ"ぁ"ぁ何これッ♡イくの止まらないッ♡イきっ放しになってるぅぅぅぅッッ♡」

 

 うつ伏せ、仰向け、後背位、まんぐり返し。容赦無く、遠慮無く、欲望のままに男は二人の身体を犯し、身体の主導権を快楽に奪われた二人はなすがままに犯され喘ぐ。

 一頻り二人の直腸を嬲ると男は尻尾プラグで栓をし、再び狙いは二人の膣に。だが膣に戻ってからも後孔への刺激は忘れず、時に尻尾プラグを抜き挿しし、時に指で肛門を広げて何度も何度も二人を快楽の渦に浸す。

 心ゆくまでの蹂躙。性の全てを吐き出す性行。最終的には女神どころか獣でもなくなり、ただビクビクと腰を震わせるだけの人形状態になるまで二人を犯し抜いたところで漸く男は満足し、重なっていた二人の身体を横に並べて顔へと射精。二人の白くきめ細やかな肌が白濁液に汚れていくのを充足の表情で眺めた後、二人から離れてゆっくりと身支度。未練なく、満足の思いだけを抱えて至福の時間に別れを告げようとして……二つの鳴き声が、彼の歩みをふっと止める。

 

「わうわう、ご主人様…♡」

「ふにゃぁ、また来て下さいね…♡」

 

 振り返るとそこには、膣から精液をごぼりと垂らしながらも前で手を組み主人を見送る二人の姿。乳首は勃ったままで、身体からは汗と精液の臭いを醸し、未だぴくぴくと足腰を震わせ…しかしそれでも健気な様子を見せる二人。その二人の頭を撫で、二人の幸せそうな笑みを最後に目にした男は今度こそ扉へと向かい、二人の前から去っていく。

 そうして、その日の彼との時間は終了。男が部屋を後にした瞬間、ネプギアもユニもふっとその場に倒れ込み……職員達に運ばれていくまで、緩み切った顔と下品な蟹股を晒し続けていたのだった。

 

 

 

 

 おや、もう良いのですか?時間はもう少しありますが……ほほぅ、そうですか。勿体ないからと時間を気にしてそちらに意識を割くよりも、自分が満足だと思った時点ですっきりと終わりにする方が、結果的にはより多くの充実感を得られる…勉強になります。

 さて、こちらで最後の確認をした後、本日は終わりとなりますが……如何だったでしょうか。えぇはい、単なる感想程度でも、仰って頂けるのなら幸いです。

…ふむふむ、ふむ…ははぁ、それは何よりです。幾ら魅力に溢れる女神様と言えど、変化がなければその魅力も次第に曇ってしまうものですし、逆に皆様に喜んで頂く事が、当園にとっても女神様にとっても励みとなりますからね。……はい、貴重なご意見ありがとうございました。

 

 それでは、またのご来園を心よりお待ちしております。勿論、オプションは今回のもの以外も数多くありますので…次の機会には、そちらも是非…。



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女神動物園・特殊調教編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート オリジンハート ホワイトシスター(ロム) ホワイトシスター(ラム)

内容・百合 愛撫 拘束 バキュームベット バイブ くすぐり 焦らし 寸止め


 大変長らくお待たせ致しました。ご存知の方も多いとは思いますが、私は当園の責任者を務めさせて頂いている者です。本日が初めてという方は、以後お見知りおきを。

 さて、まずは確認を。本日のコースは、女神様の普段は見られない特別な姿を見て頂く、見学のみのものとなっております。勿論見学だけでもご満足頂けるよう、我々も趣向を尽くしてはおりますが、どうかそれを念頭に入れて参加される事をお願い致します。

 

 それでは、早速参りましょう。初めはこちらからとなります。

 これからご覧頂くのは、先に申し上げました通り、普段は見る事の出来ない特別な姿。と言っても普段はしていない事を行っている訳ではありません。その性質上人手がかかる、万人に楽しんで頂ける内容ではない等の理由で、普段はお見せしていない姿という事です。

 

 さぁ、最初にご覧頂くのはこちら。愛らしさを称えた容姿と無垢なる精神、しかしその奥で我々人を思う慈悲深き心を持つお二方、ホワイトシスターロム様、ラム様です。

 

「んふぅ…ちゅ、んんっ…ぁむ……♡」

「ふゃぁん…っ♡ラム、ちゃん…ぅちゅ……♡」

 

 説明するまでもない…とは思いますが、お二方は現在、その絆を確かめ合っている最中です。元々双子として仲睦まじい姿を見せて下さるロム様とラム様ですが、こうして身体を、唇を重ねる姿はまた格別。一心不乱に舌を絡め合いつつ、互いの幼い秘部を指で愛撫し合うそのさまは、早速我々を楽しませてくれますね。

 

「…ぷは、ぁ…ロムちゃん…わたし、まだあついよぉ…おむねもおまたもジンジンして、まだまだぜんぜん足りないの…♡」

「それじゃあ、ラムちゃん…こんなのは、どう…?♡」

「ひゃあぁ…っ♡!ろ、ロムちゃんおむね…すって……っ♡!」

「んふふ…ひもち、良いでしょ…♡?」

 

 お分かりの通り、現在彼女達のいらっしゃる部屋の中には、媚薬成分を含んだ気体を充満させております。この状態では他の女神様の組み合わせよりも早い段階から互いを求め合うロム様とラム様ですが、これまでの傾向としてはラム様から積極的に情事を進める、或いは今回のように甘えるラム様の思いにロム様が応えるという形が多いと言えます。何れにせよ能動的であるのはラム様、受動的であるのはロム様な訳ですが、これはお二人の性格を表していると同時に、姉であるロム様は妹であるラム様の気持ちに応えてあげたい…という思いの表れではないのだろうかと、我々職員一同は思っております。

 何はともあれ、心が洗われるような光景ですね。皆様も自然と見入ってしまうのではないでしょうか。

 

「こっちも、だよ…♡」

「あっ、あっ、こうごに舐められてる…っ♡ロムちゃんの舌、きもちいいよぉ…っ♡!」

 

 おや、下になっていたラム様がロム様に抱き着きましたね。これも快楽故の行動ですが、見るからに柔らかく、ほっそりとした手足でぎゅっとしがみ付く姿は可愛らしい以外の何物でもありません。そして、それを受けたロム様が幸せそうな顔をしているのもまた見所ですね。

 ところで皆様、どうでしょうか?このままでも十分に我々を楽しませてくれるロム様とラム様ですが、お二方により気持ち良くなって頂くのも良いとは思いませんか?…えぇはい、そうですよね。では、こちらを試してみましょう。

 

「んひゅぅ…ラムちゃん、かわいい…♡…ふぇ……?」

「はぅ…あぅ…うぇ……?」

 

 おっと、早速お気付きになったようですね。はい、ただ今床よりせり出しましたのは、秘部刺激用アーム…有り体に言って、バイブアームです。残念ながら触手の様な滑らかさで動かす事は出来ませんが、先端のバイブ部分はピストンの速度も振動の強さも自由自在な優れもの。普段は焦らしや放置の調教用に使われる物ですが…さて、これを見たお二人は一体どうなさるのやら。

 

「はぁ…はぁ…ロム、ちゃん……♡」

「うん…♡きかいさん…わたしたちのおまたに、来て…♡」

 

 ラム様は仰向けになったまま、ロム様は覆い被さったまま、指を絡めて両手を握り、自らバイブを膣へと誘う。えぇ、えぇ、なんと愛嬌たっぷりながらも淫靡な姿でしょうか。割れ目も乳頭を重ね合わせ、ぴったりとくっ付けている姿も堪りません。そして何より、恐らくこれは意図して行ったものではないのですから、尚更お二方には感服するばかり。

 はてさてそれでは皆様、如何致しますか?このまま少し焦らしてみますか?それとも……っと、どうやら訊くまでもなかったようですね。であれば…お二方には、心置きなく悦んでもらうと致しましょう。さあ皆様、挿入でございます!

 

『はひゃああぁんっっ♡!』

 

 おぉ、お二人の膣は何の抵抗もなくバイブを咥え込みましたね。あのバイブも決して小さい型ではないのですが…やはり、たっぷりとお互い弄り合っていた賜物でしょう。

 これより少しずつ出力を上げていきますので、皆様は暫しご観覧を。

 

「ひゃうっ♡ふゃあぁっ♡ごつごつって、ずんずんって、してるよぉぉ…っ♡!」

「はひゃあぁっ♡ろっ、ロムちゃんおまたぐりぐりしちゃダメぇぇっ♡び、びりびりしちゃうのぉっ♡!」

「ら、ラムちゃんもおむねっ、わたしのおむねとこすれてっ…ひゃっ、ぁぁあぁっ♡!」

「つよくなってるっ♡どんどん早くなってるぅうぅぅっ♡!」

 

……良いものです。非常に良いものです。初々しく喘ぐさまもさる事ながら、きゅっと握られた手だけは全く離さないのも愛らしい事この上ありません。

 そうですね。お二方とまぐわった方はご存知でしょうが、小さなお二人の膣は本当に締まりが絶品です。そしてそんなよく締まる膣をお持ちのお二人には、もう一つの機能で更に楽しんで頂くとしましょう。

 

「ふひゃああぁぁっ♡!?あっ、ひゃッ、なにこれぇぇええぇッ♡!」

「ま、回ってりゅうぅぅっ♡お、おまたはねちゃうよぉおぉぉッ♡!」

 

 突き、揺らし、回転によって徹底的に膣を責め立て快楽を感じさせる。感じさせる事は勿論、これによって開発も行う事で女神様の膣は一層極上の、我々人に最上の至福を与えてくれる名性器となるのです。その上で女神様は…っと、皆様。どうやらお二人共、絶頂が近いようですね。お二方が果てる姿もまた格別ですので、どうかお見逃しのないように。さぁ、来ますよ?

 

「んひゃあぁあぁっ♡!はぅあっ、きゃっ、ラムちゃ…ぁ…ふひゃああぁぁあぁああああぁッ♡♡!」

「はきゅうぅううっ♡!んゃぁ、ロムちゃっ、きちゃっ……はひぃいぃぃいいいいんんッッ♡♡!」

 

 如何です?固く固く手を握り合い、快楽に喘ぎながら絶頂の寸前口にするのはお互いの名前。その直後に快楽が頂点に達し、びくりと腰から大きく跳ねて絶頂するお二人。そしてロム様は仰け反り返り、ラム様は爪先までぴんと脚を伸ばして暴れ狂う絶頂感に身を捩る……お二人の魅力、お二人の愛らしさが全て詰まった絶頂姿ではないかと、私は思います。

 

「うぁ、ぁ…やぁん…♡どちゅどちゅ、止まらないよぉぉ……♡」

「ま、まだ…おまた、じんじんしてるのにぃ…♡(どきどき)」

 

 そうでしょうそうでしょう。女神様は我々に合わせて俗な姿を見せてくれる事もありますが、お二方は常に自然体であり、それもまた魅力ですね。

……さて。絶頂するお姿も見られたところですし、余韻で蕩ける様子を胸に収めながら次に行くとしましょうか。バイブアームの方は…そうですね。少しだけ出力を落とした状態で、お二方にはこのまま楽しんで頂けるように致しましょう。お二人にも、皆様のその優しさはきっと伝わっていると思いますよ。

 

 次は何か、ですか?それは、到着してのお楽しみです。しかし少しだけお教えするとすれば、先のロム様、ラム様とは大きく違った趣向での光景を見て頂く事になる…と言ったところですね。

 あぁそれと、次の部屋はやや見辛い、時折見えないという事もあるやもしれません。勿論職員には細心の注意を払うよう指導していますが、内容が内容故に、その点はご了承の程を宜しくお願いします。

 と、申しましたところで……皆様、ご覧あれ。続いて我々を楽しませて下さるのは、パープルハートことネプテューヌ様です。

 

「ふぎぃっ、あっ、はっ、はっ…ぁああぁんっ…♡!」

 

 見えない、という方はございませんか?ネプテューヌ様のお姿が見えていらっしゃいますか?…問題はないようですね。

 ご覧の通り、今職員がネプテューヌ様へと行っているのは全身への性感マッサージです。しかし当然、ただの性感マッサージではございません。より女神様がここでのお務めに適した心身となられるよう、その促進を図る為のマッサージとなっております。

 

「んひぃぃっ、ダメっ♡これ外してぇぇっ♡!こんなっ、こんなのってぇぇえぇっ♡!」

 

 複数名の職員でマッサージに当たっている…のは説明するまでもないとして、ネプテューヌ様に立って頂き、天井から吊るした手枷を装着して頂いているのは、より効率的にマッサージを行いつつ、全身へ絶え間なく快楽を送り込まれる状況下でも簡単によがり狂ってしまわないようにする為です。勿論それを楽しみとするお客様も多数いらっしゃるので、よがる事自体は良いのですが、複数人の相手をして頂く際にはある程度耐えて頂かなくてはいけない事もありますからね。

 そして当然、ネプテューヌ様には薬品で発情状態となって頂いております。その状態で…えぇ、かれこれ数十分は経っているでしょう。

 

「んやぁあぁっ♡!おっぱいっ、後ろから揉まないでぇぇっ♡!うぁぁっ♡脚もっ、お腹もっ、感じちゃうのぉおおぉぉっっ♡!」

 

 更にお気付きの方もいらっしゃるとは思いますが、職員はイボ付きの手袋を嵌めた手で刺激しております。その為単なる愛撫は勿論、指先でなぞるだけでもゴム製のイボ一つ一つが柔肌を撫で、掌全体で擦れば無数のイボが隙間無く掻き上げ、そして今のように乳首を摘もうものなら指圧とイボの圧迫による二重の快感で徹底的に身体の感度を引き上げる…これを長時間受けておられるのですから、さぞやネプテューヌ様は深く染み渡るような快楽を感じているのでしょう。

 無論、マッサージ一辺倒では快楽に慣れ、逆に感度が落ちてしまう事もあり得ます。ですので単調な刺激にはならないよう、時折違う刺激を与える事としています。そう、例えば……

 

「はぁ…はぁ…いぃッ、ひっ、あははははははっ!やっ、ちょっ、やめっへぇえへへへへへへへっ!な、なんでくすぐりぃいいぃいぃぃっ!?」

 

 このように、昂ぶった状態でのくすぐりを行う事で、一度快楽から意識を離すのです。くすぐりも肌を刺激する事で発生させるものなので、マッサージと親和性が高いのも非常に良いですね。

 因みに皆様、今のネプテューヌ様は如何でしょうか?身を捩り、真っ赤な顔で目尻に涙を浮かべ、しかし腋や腹、内股や足の裏を襲うくすぐったさに悲鳴を上げながらも笑い転げるというのもまた、中々に魅力的だとは思いませんか?もしも好評でしたら、くすぐりを主軸としたコースも検討しようと思いますので、宜しければその是非もアンケートにご記入下さいませ。

 

「ひひぁははははははッ!ひゃめっ、ほんとに無理っ…っぁ…!…はぁっ…はぁっ…ぁぁあまたぁ…ッ♡!らめっ、オマンコ広げなっ…いッ…れぇぇ……っ♡!」

 

 こほん。では話を戻すとしまして…ここで重要なのは、意識が逸れたらすぐに、昂りが減衰を始める前にマッサージを再開する事です。刺激から、快楽から逃げる事を許さず、余念無くひたすらに責め続ける事で、快楽を全身で飽和させ、単なる性行為では感じ得ない快感を心身へと刷り込ませる事を可能とするのですからね。

 そして大詰めはこの後、極限まで快楽に昂らせた後の瞬間です。今は全身を隈なく愛撫し、胸や尻は徹底的に揉み込み、溜まった快楽を最大の性感帯である秘部への刺激で頂点へと押し上げている最中ですが、達してしまえば膨れ上がった快楽は解消されてしまいます。故に…こうするのです。

 

「ダメっ、無理っ!ほんとにもう無理ぃぃっ♡!ああぁクるっ♡全身揉まれてイっ……──ぇ…?」

 

……はい。全員が一斉に手を離したのは、不測の事態が発生したからではありません。これは規定通りの行動…つまり、絶頂の直前、今正に達するという瞬間での寸止めこそが、この調教における最大のポイントなのです。

 来る筈だった絶頂を、得られる筈だった解放の瞬間を、その目前で奪われたネプテューヌ様がどんな反応をするか。…えぇ、分かっていても胸が踊りますね。

 

「…な、んで…?なんで、今になって止めるの…?…ね、ねぇ…ねぇ……っ!」

 

 茫然の表情は困惑に変わり、それから切なさと焦燥感の混ざった表情に。投薬と全身責めで過剰なまでに感度の高まった中、絶頂の寸前で止められたネプテューヌ様は今、さぞや想像絶する辛さに襲われているのでしょう。女神様の心中を思うと我々切なさを禁じ得ませんが、ここで絶頂させてしまえばこれまでのネプテューヌ様の忍耐すらも無駄になってしまうのですから、我々職員一同はぐっと堪えて、職務に専念するのです。

 

「なんでッ、触ってっ、触ってよぉぉッ♡!さっきまであんなにしてたのにっ、もう少しでイけたのにぃいぃぃッ♡!」

 

 あぁ、なんとおいたわしい事でしょう。先程まで容赦無く全身に触れていた職員の手は今や遠く、吊られた手では自ら達する事も叶わないとは。昂り切った身体は絶頂を求めて火照り続けるというのに、何も出来ないなど苦痛以外の何物でも……はい?これは本心ですよ?確かに豊かに実った胸を揺らし、くびれが美しい腰を振りたくり、恥も外聞も捨てて懇願するお姿には興奮せざるを得ませんが、まさか敬愛すべき女神様に皮肉を並べ立てるなどありませんとも。

 

「オマンコっ♡オマンコ触ってっ♡弄ってっ♡穿くり回してぇぇぇぇッ♡!…あ、ち、違っ…そうじゃないぃぃいぃ……っ♡!」

 

 切羽詰まった形相で媚びるネプテューヌ様のお姿はいつまでも見ていたいところですが…もうお分かりの通り、解放のないまま快楽を膨らませ続ける事がこの行為の目的。なので触れるだけで達してしまうような状態から少し降りたと判別したところで、秘部や乳房を避けてのマッサージを再開するのです。身体の端から性感帯へと、少しずつ少しずつ、焦らすように近付けていくのです。

 そして勿論、機を見て秘部への刺激も再開しますよ。じんわりと広がるような快楽で追い立てた上で、最も感じる場所を刺激するのが効果的ですからね。…さ、今一度ご注目下さい。

 

「うぁん…っ♡んあくぅぅ…っ♡!はっ、あっ…ああきたぁあぁぁっ♡!そ、そのまましてぇぇっ♡良いのっ、気持ち良いのぉぉおおっッ♡!」

 

 どうです?先程よりも身体の反応が鋭敏でしょう?一度絶頂の寸前にまで到達し、されど快楽が解放されないまま持ち越された事で、今のネプテューヌ様の身体は快感に対して貪欲な状態。少しでも絶頂に至れる可能性があるならそれを逃しまいと、全力で刺激にしゃぶり付いてしまうのです。

 これで絶頂に至れたのなら、持ち越された分も相まって全身を貫かれるような快楽を感じる事が出来るのでしょう。それを求めて、あんなにも腰をくねらせているのでしょう。ですが……

 

「イくっ♡イっくぅッ♡お願いっ、そのまましてっ♡指抜かないでぇぇッ♡!あ"っ、あ"っ、アクメ昇ってきたぁあぁぁッ♡!あひッ、今度こそイけッ……あ"あ"ぁなんでぇええぇええええぇッ♡!!?」

 

……当然、その瞬間が訪れる事はありません。ここから最低数十回はこの全身愛撫と寸止めを繰り返し、飽和に飽和を重ねてこれ以上の蓄積は不可能、何をしても即座に絶頂してしまうという段階にまで至ったところでこの調教は漸く終了するのです。…えぇ、その後は忍びないですが厳重に拘束させて頂き、絶頂しないままに終わらせるのです。漬物同様に、漬けて寝かせる事で完全に染み込ませる訳ですね。

 

 それでは皆様、また次の場所に移動しましょう。お次の部屋を見学なされた後は各々自由に回って頂いて構わないので、皆様のお気に召した女神様のお姿をご覧になって下さい。

 しかしまずは次の部屋、オリジンハート様ことイリゼ様の見学となります。彼女へ行っている調教も普段はまず見られないものですので、どうかじっくりとお楽しみ下さいませ。では、こちらへどうぞ。

 

「ふぉぉ…ふぉぉぉ……」

 

……はい。皆様、困惑しているかと思います。ひょっとすると、あれを見る事自体初めての方もいるかもしれません。ですのでまずは、あれの説明をば。

 部屋中央に設置されているラバー、あれはバキュームベットと呼ばれるものです。フレームと二枚のラバーマットによって構成されており、身近な物では真空パックや圧縮袋とほぼ同じ原理の物であると思って頂ければ構いません。…そうです。見て分かる通り、バキュームベットは拘束具であり……ラバーに浮き出た人の姿、あそこにおられるのがイリゼ様なのです。

 

「…んっ、ふ…うぉぉ……」

 

 バキュームベットは、一切の行動を許しません。一度完全に内部の空気を抜かれてしまえば最後、指先一つ動かす事も、僅かに首を傾ける事すら自力で行う事は不可能です。勿論女神様が本気を出されれば、その限りではないのでしょうが…イリゼ様も他の女神様も聡明且つ気遣いに溢れるお方。我々の事を思い、そのような事は決して行ったりなどしないのです。

 あぁ、勿論呼吸は可能ですよ。口元には穴がありますからね。…まあ尤も、そこにボールギャグを嵌めています上、安全確保を兼ねて耳栓もしていますので、会話する事は出来ませんが…。

 と、ここまでがバキュームベットの説明となりますが…今し方申し上げました通り、あの中では一切動く事が出来ません。そんなお姿と微かに聞こえる呼吸音だけで楽しむ…というのも一興ですが、わざわざお越し頂いたのですからそれだけに終始させる訳にはいきません。という事で…イリゼ様のお身体表面をご注目下さい。距離的に分かり辛いとは思いますが……こういう事です。

 

「…ふ、ぉっ…ぉ……ぉほぉおぉぉっ♡!?」

 

 お分かりですか?ただ今私は手元の端末を操作し、胸部の先端…乳首を挟む形でお付けしたローターを起動させました。今イリゼ様が上げたくぐもった嬌声も、その刺激によるものですね。

 動けないとはいえ、当然刺激は中へと伝わります。そして動けないという事はつまり、感じた刺激を逃がす手段がないという事であり、尚且つイリゼ様は今、視覚、聴覚、嗅覚を塞がれている身。いつどんな刺激が来るかも分からず、感覚器官の多くを塞がれている分残った感覚が鋭敏になっているという状態ですので……乳首だけへの振動でも、イリゼ様には相当な刺激として伝わっている事でしょう。

 

「ひょほぉおッ♡ふぉっ、おッ……ぉぉおおひぃいいぃぃいぃッッ♡!」

 

 続きましては、乳房へと貼られた電流パットです。こちらはラバーの内側、素肌の乳房に貼っていますので、直に電流パルスの刺激を感じて頂くという形ですね。皆様ご存知の通りラバーは絶縁体ですので、イリゼ様の包み込むような慈愛を表すが如く豊かな乳房を駆け回った電流は体外へ流れる事なく、足先にまで流れ込んでいる事でしょう。…あ、いえ。今の私の想像でして、出力している電流は勿論危険のない範囲ですよ?…女神様ならば、危険のない…ですが。

…こほん。ラバーがなければさぞや悶えているであろうこの刺激でも、バキュームベットの中では静かなもの。切り替える要領でローターは一度止めましたが、ここからは同時稼働といきましょうか。

 

「んぐほぉぉッ♡はっ、ほっ、んぉおんッ♡ふひょうぉおおぉおっっ♡!」

 

 ラバー越しに与えられる、性感帯の先端への甘い刺激と、直接乳房へ流し込まれる、激しい刺激。イリゼ様は、どちらが好みだと思いますか?普通に考えれば前者ですが…日々戦場を駆け、幾度となく死線を越えてきた女神様にとっては、後者位の刺激の方が案外感じてしまうのかもしれません。というか、この点はプロフィールとして女神様全員に訊いておくのも手ですね。

 さ、余談はこの位にして…施した器具が胸回りのみだと思っていらっしゃる方は…いませんよね。であれば前振りは不要、お次は抱き締めるような絡み付きに定評のある、膣と直腸への刺激です。

 

「ひっほッ♡ひっほぉッ♡!…ぁ…や、まっ……ぬぐほぉおおおおおおッッ♡!?」

 

 こちらは単純明快、前後それぞれに挿れさせて頂いたバイブを起動させました。腰回りからしっかりと嵌める器具を利用していますので、振動だけでなくピストン運動も可能な代物となっています。その為若干ながら秘部には出っ張りがあるのですが……やはりこの距離では分かり辛いですね。あちらのモニターにカメラの拡大映像を映しますので、どうぞこちらでご確認下さい。

 そして最後、陰核部と両腋には、それぞれ小型の回転式ブラシを取り付けさせて頂きました。こちらもパット同様素肌にそのまま触れているので、小さなブラシでも阻まれる事はありません。陰茎は柔らかなブラシ一本一本で磨かれ、両腋は僅かに身を逸らす事すら出来ない状態で密着したままくすぐられる…そんな刺激で上下の性感帯と共に責められるイリゼ様の艶姿、これよりどうぞお楽しみ下さいませ。

 

「ぅひほぉおおッ♡!お"っ、ほぐぅううううぅうッ♡かひゅッ……〜〜〜〜ッッ♡!」

 

 対比…という訳ではありませんが、先程のネプテューヌ様が能動的且つ反応に合わせて逐一触り方を変える職員達によって全身を愛撫され、どんなに身体を捩ろうと隙なく与えられる快楽で追い詰められていくのに対し、イリゼ様は機械的且つ無慈悲に信号通りの刺激を与える玩具によって敏感な部分を集中的に責められ、ほんの少しの動きも許さないラバーの檻に閉じ込められている状態。どちらも普通であれば拷問同然の行為ですが…それすらも最終的には自らの糧とし、我々人を悦ばせる事に還元して下さるのですから、女神様には感服する他ありませんね。だからこそ私達職員は、日々手を抜く事なく誠意を持って調教させて頂いているのですよ。

 

「ふぎぃいいぃぃぃッ♡ほごぉおおおおーッ♡!ほごぉおおおおおおーッッ♡!」

 

 おっと、話している間にイリゼ様の呻き声がやや単調になってきましたね。これは、絶頂が近いのやもしれません。

…はい?ここでネプテューヌ様の時の様に、寸前で止めてみてはどうだ…ですか?…いやはや、私が言える立場でありませんが、貴方様も中々酷な方ですねぇ。確かに動く権利も、多くの感覚器官も奪われた状態で、絶頂すらも剥奪されたとなれば、更に未知の反応を見せて下さるでしょうが…調教内容をその場その場で大きく変えてしまうのは、後々の調教予定に大きな修正をかけなくてはならなくなる可能性がある上、女神様への影響も考慮する必要があります。なので、そのご要望にお応えする事は出来ませんが…であれば是非、次回はイリゼ様を指名してのご来園をば。その際は、ご希望に沿ったご用意をさせて頂きますよ。

 

「お"っ、お"ッ、お"お"お"ッ♡!ひっぐッ…ん"ん"ぉおおほぉ"お"お"おおおおぉおおぉぉッッ♡!お"ひッ♡んひッ♡んほぉぉおおぉぉおぉぉぉぉッッ♡♡!」

 

 ああ、なんと快楽に満ちた絶頂嬌声でしょうか。発情した獣の唸り声さながらの嬌声ですが、きっとボールギャグがなければ快楽の限りを叫んでいた事でしょう。その身が自由であれば、よがり狂っていた事でしょう。しかしそれは、今のイリゼ様にはあり得ない事。絶頂の中でさえもぴくりとすら動く事は出来ず、言葉として成立しないくぐもった喘ぎを上げる事だけが、イリゼ様に許された唯一の行為。ですので皆様、せめてイリゼ様の喘ぎを聞き、あのラバーの中で不動のまま悶えるイリゼ様の姿を想像し、存分に楽しんで下さいませ。それが我々の為に地獄へと身を浸すイリゼ様への、ささやかな恩返しとなるでしょう。

 

「ほっ、おぉぉ…んぉおぉ……♡」

 

 どうやらイリゼ様は絶頂から降りられた様子。息も絶え絶えなイリゼ様ですが、一体あのラバーの下でどのような表情を浮かべているのか、非常に気になりますね。一切の抵抗を許されない中での無慈悲な責めに恐れの表情となっているのか、終わりの…いえ、何も見えず何も聞こえない、ただただ快楽を与えられるだけの状態に慄いているのか、はたまた閉じ込められたこの中で、常人では感じる事すらないであろう快楽の重圧に悦びを感じているのか……見えないからこそ想像の余地がある、想像して楽しむ事が出来るというものです。

…さてと。強靭にして不屈の女神様なのですから、もうそろそろ大丈夫でしょう。

 

「ふほぉ…おほぉ……ほひぃッ♡!?あッ、ひッ…ぃぃんおぉおおおおぉぉっッ♡!」

 

 おや?あぁ、これは大変失礼致しました。より様々な姿を見て頂く為、また調教に緩急を付ける為、絶頂後一度器具を止めていたのです。しかし当然、少しでも余計に休んでしまうと、それだけで刻み込まれるものの質は落ちてしまいますからね。

 当然ながら、この調教は一度の絶頂では終わりません。これまた対比という訳ではありませんが、ネプテューヌ様の場合は絶頂という終わりに延々と辿り着かない事で、イリゼ様の場合は絶頂が終わりにならない事で、より深い快楽の中に沈み込み、心身を熟成して頂くのです。調教明けのネプテューヌ様とイリゼ様が、一体どんなさまを見せてくれるのか…私も期待が止みません。

 

 それではこれにて、全体での行動は一度終了となります。ここからは各自、最も良いと思われた女神様の姿を見るも良し、改めて一ヶ所ずつ回るも良しです。皆様、これより時間が許す限り、女神様方の艶姿を目と記憶に収めて下さいませ…。

 

 

 

 

 本日は如何だったでしょうか。ご意見ご感想、様々ではあると思いますが、本日皆様にご覧頂いた姿もまた、今回の為に行った特別な事ではなく、普段から行われている行為や調教の一つです。その姿を見る事で、皆様に楽しんで頂けたのならそれは当然喜ばしい事ですが、女神様方へのご理解が深まったのであれば、それもまた幸いです。

 また、解説の最中にも触れましたが、要望や人気の多い調教に関しては、別のコースでの採用や、ご指名の際の準備として行う事も検討致しますので、それも含めてご意見の提供を宜しくお願い致します。

 では、以上を持ちまして終了となりますが……魅力溢れる女神様方が乱れ悶えるお姿に、収まりの効かない方もいる事でしょう。今回見て頂いた女神様方はまだ調教がありますのでご期待に沿えませんが、あちらではそんな皆様の昂りを受け止めるべく、専用の壁より下半身のみを出した女神様方がお待ちです。そのまま女神様方の蜜壺を使わせて頂くも良し、瑞々しく張りのある臀部やすらりと伸びた脚の感触を堪能するも良し、敢えて挿れる事はせず皆様の滾りで女神様の肌を染めるも良し。溜まった情欲を発散し、是非すっきりとした気分でお帰り下さい。



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続・非公開痴態撮影編
続・非公開痴態撮影 1


・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・サブタイトルから分かる通り、この話は『非公開痴態撮影』の続編です。…が、リクエストではなく、私独自に続編を書いています。




人物・パープルハート パープルシスター

内容・スカトロ 寸止め 野外 百合


プラネテューヌの女神候補生、パープルシスターことネプギアにとってクエストを行うのは至って自然な事。姉である守護女神、パープルハートことネプテューヌに誘われ二人で行うのもまた、自然な事。自然である事には、疑う余地も疑う必要も存在しない。だが、その日は……ほんの少しだけ、不自然だった。

 

「後は、これで……ッ!」

 

ネプテューヌからのアシストを受け、追い立てられたモンスターへとネプギアが射撃。M.P.B.Lの砲口から放たれた光芒がその身体を撃ち抜き、駄目押しの斬撃が身体を斬り裂く。既にダメージを受けていたモンスターはトドメの連撃に耐え切れず、痙攣した後倒れて消滅。その後完全消滅を確認したところで、二人はふぅ…と息を吐いた。

 

「お疲れ様、ネプギア。今のは良い攻撃だったわよ」

「ありがと、お姉ちゃん。でも良い攻撃が出来たのは、お姉ちゃんがサポートしてくれたからだよ」

 

真っ先に妹への労いと賞賛を送るネプテューヌに、謙遜と感謝の言葉を返すネプギア。仲も相性も良い二人の、何気ない会話の中でも感じられる姉妹愛。

 

「ふふっ、そう言ってくれるとサポートした甲斐があるわ。…じゃあネプギア、目的は果たしたし少し休憩しましょ」

「休憩?…あ、うん」

 

てっきり目的達成したのだから、これからプラネタワーに帰還するのだろうと思っていたネプギアは、ネプテューヌの言葉に一瞬驚く。…が、それは意外ではあっても別段そこまでおかしな発言ではなく、彼女はネプテューヌの後を追って近くの岩陰へ。

 

「へぇ、ここ結構涼しいし座るのに丁度良い石もあるね」

「でしょ?それと今日はお茶も持ってきたの。はいネプギア」

「あ…ありがと…(用意良いなぁ…でも、どうして女神化したまま何だろう…)」

 

ベンチサイズの横に長い石へと座ったネプギアは、ネプテューヌからコップとしても使える水筒の蓋に入ったお茶を受け取る。その際幾つか疑問が、普段のネプテューヌとは違う点が思い浮かぶも、然程難しくは考えずに茶を一口。

 

「ん、冷えてて美味し…。…お姉ちゃんは飲まないの?」

「わたしは後でいいわ。それにコップは一つしかないもの」

「あ、そっか…ごめんね、先に飲んじゃって…」

「いいのよ別に。そもそもわたしが勧めたんだから」

 

まだまだ自分も配慮が足りないな、と思いつつもネプテューヌの優しさに甘えてまた一口。それから二人は暫く談笑に興じた。他愛のない、至って普通で楽しい会話に花を咲かせ、知らぬまにネプギアはコップの茶を飲み干していた。……ネプギアが茶を口に運ぶ度、ネプテューヌが小さく笑みを浮かべていた事を知らずに。

そして、休憩を始めてから数十分程経った頃。ネプギアの身体に、異変が起き始める。

 

「……っ…(あ、れ…?…何か、お腹の調子が……)」

「…ネプギア、どうかしたの?」

「う、ううん…何でもないよ……」

 

重いような、何かに締められているような、決して気分の良いものではない腹部の違和感。初めはそれを変に思っていただけのネプギアだったが、次第にその違和感は増し、感じるものも強く激しい痛みへと変わっていく。

極力腹痛に気付かれないようにしながら、お腹を押さえて耐えるネプギア。だが、痛みが治まる気配はない。

 

「…ぅ、あ…く……っ」

「…やっぱり、何か変よネプギア。もしかして、さっきの戦いで怪我でもしたの?」

「ち、違うよ…安心、して……」

「なら、具合が悪いとか?」

「具合、も…大丈夫……それよりお姉ちゃん…ごめん、ちょっとわたし…お散歩に……」

 

ただでさえ激しい腹痛に加え、それを女神化している姉から隠しながら耐えるというのは非常に難しく、ネプギアの余裕はあっという間に消失していく。そうこうしている内に腹痛に加え便意までも催してしまったネプギアの頭によぎったのは、ここで漏らすかどこかで隠れて用を足すかという二つの選択肢。ネプギアは迷わず後者を選択し、椅子代わりの石から立ち上がる。

途中で漏らすという最悪の展開を避けるべくネプギアは括約筋に力を込め、片手で腹部を押さえながら歩き出す。もう多少変に思われるのは仕方ない、それより早くこの苦痛からの解放を…そんな思いでネプギアが脚を前に出す中……背後から、彼女を凍り付かせる言葉がかけられた。

 

「……じゃあ、ネプギアは…今トイレに行きたいのかしら?」

「……っ!?…なん、で……」

 

一瞬痛みも焦りも意識から抜け、びくりと肩を震わせてネプギアは振り向く。……そして、彼女は見てしまった。その声の主…ほんのり頬を染めて妖艶な笑みを浮かべている、ネプテューヌの表情を。

 

「さっきから急にお腹が痛くなって、しかも段々便意までしてきて、女神化してても耐えられない位の苦痛に襲われている…そうでしょ?ネプギア」

「……ま、まさか…お姉ちゃん…」

 

心を見透かしたようなネプテューヌの言葉に、ネプギアは戦慄。同時にネプテューヌの声音に心配の色が一切ない事に気付いた彼女の視線は、ゆっくりと石の上に置かれたままの水筒とコップへ。そして、問いに反応するようにネプテューヌの笑みが深まったのを見て……ネプギアは全てを理解した。

 

「そんな…どうして、こんな事……」

 

自分は姉に嵌められた。大好きな姉に、尊敬する姉に、一服盛られた。その事実は腹痛にも劣らないショックとなってネプギアを襲い、嫌われたのかと恐怖に駆られる。……が、ネプテューヌが見せるのはネプギアの想像とはまるで違う反応。

 

「ふふ、心配しないでネプギア。わたしは別に、貴女を苦しめたい訳でも恨みがある訳でもないわ」

「……っ…!」

 

同性且つ姉妹であるネプギアですらぞくりとする、魅惑の笑みを浮かべたまま、すっと彼女に近付くネプテューヌ。目前に迫ったネプテューヌにネプギアは目を瞑るが、ネプテューヌはネプギアの肩に手を置いただけ。優しく置かれた手の感触に、ネプギアが薄っすらと目を開けると…ネプテューヌは穏やかな笑みを見せ、それから両腕を背中へ回した。

 

(あ……わ、わたし…お姉ちゃんに抱かれてる…お姉ちゃんの手が、わたしの……ひっ!?)

 

肌と肌が触れ、比較的大きいネプテューヌの胸と彼女に比べれば一回り小振りなネプギアの胸がむにゅりと潰れ、互いの息が耳にかかる。その体勢と肌に感じる姉の温かさで再び腹痛、それに恐怖を忘れるネプギアだったが……背中からゆっくりと降りてきた両手の指が、プロセッサの上から彼女の形の良い尻を撫でた事で一気に動揺。

 

「お、お姉ちゃん…!?何を……!?」

「何って……わたしはネプギアにも知ってほしいの。凄く、気持ち良い事を……♡」

「ひぁっ……!」

 

腕の中でネプギアはもがくが、元々の力の差に加えて動揺、腹痛、便意の三重苦に苛まれる今の彼女ではまるでそこから抜け出せない。一方ネプテューヌは一頻り尻を撫でた後、ネプギアの耳元で甘く囁き……プロセッサの内側へと、指を入り込ませた。

 

「うふふ、柔らかくて良いお尻してるわネプギア…♡」

「や、止めてお姉ちゃん…今、お尻揉まれたら……っ!」

「大丈夫よ、ほぉら…こうすれば……」

 

銃器の扱いを想定して堅牢化していない自分の物と違って、ネプテューヌの手を覆うプロセッサは鉤爪状。冷たく鋭い爪が尻を這い刺激を与えてくる事にネプギアは身震いするも、ネプテューヌは止める事なくその爪でプロセッサの臀裂部分を切り裂いてしまう。

 

「こ、こうすればって…やだ、恥ずかしいよお姉ちゃん……!」

「何も恥ずかしがる事はないわ。だってこんなに綺麗な……あら?」

 

大きく裂いたネプテューヌは両腕のプロセッサを解き、一度手を抜いて外側から臀部を露出させる。

破かれたプロセッサの内側から現れたのは、白く瑞々しい柔らかな尻肉。決して肉厚ではない、されど揉めば確かな感触を味わえる魅惑の桃に包まれているのは、端正に作られた彫刻を思わせる皺の入った薄紅色の肛門。便意に苛まれる後孔はしきりにヒクつき、時折ネプギアの震えに合わせて収縮を見せる。

盗撮された自分の尻とは違う下半身を、紅潮した顔で眺めるネプテューヌ。だが、その途中で彼女は気付く。自分に比べれば疎らなネプギアの尻毛が、どれも殆ど同じ長さである事に。

 

「…もしかしてネプギア…普段からちゃんと手入れしてるの?」

「……っ!」

 

無頓着であった自身の下半身を茂みとするならば、ネプギアの下半身は手入れの行き届いた芝の様なもの。訊かれて耳まで真っ赤に染まる妹の姿を見ながら、ネプテューヌはそんな事を考えていた。

 

「だから、恥ずかしがらなくたっていいのよ。それに…辛いでしょ、ネプギア。お腹が苦しいんでしょ?」

「それ、は…そう、だけど……」

「だったら、力を抜いて。わたしが手伝ってあげるわ…♡」

「手伝うって…な、なにをかな……?」

「もう、分かってる癖に…」

 

耳で感じるネプテューヌの囁きと待機に身震いしながらも、ネプギアは乾いた声で何を言っているのか分からないと返答。だがネプテューヌの言う通り、本当は分かっていた。分かっていたが、それを認めたくない思いがネプギアにそう言わせていた。

しかし、尻肉に添えられていたネプテューヌのしなやかな指が、肛門周辺の尻毛を撫で上げた事でネプギアの想像は現実となる。

 

「……ね、ここで出して…♡」

「──っっ!」

 

声が耳から直接脳を刺激し、肛門を姉の指でなぞられ、ぞくりと何かがネプギアの背筋を走る。今の姉は明らかにおかしいと心が叫び、反射的に再び振り解こうとしたが、やはりネプテューヌの腕の中からは逃れられない。

 

「出さなきゃずっと辛いままよ、それは分かってるでしょ…?」

「む、無理だよそんなの…っ!こ、こんな格好でなんて……っ!」

「じゃあ、わたしが離せばするの?」

「そ、そういう訳じゃ……」

 

身体が無理なら言葉でとネプギアは拒否をするが、返された言葉で逆に彼女は口籠ってしまう。

元々ネプギアは、野でするのも仕方ないと考えていた。近くにトイレなどある筈もないのだから、仕方ないと。だがする行為は同じでも、ネプテューヌに知られて、ネプテューヌに言われてするというのは恥ずかし過ぎる。それではまるで姉に求められてするみたいだと、そうネプギアは感じていた。

 

「だったら…わたしがここでしたい気持ちにさせてあげるわ♡」

「はぅっ…!や、やぁ…!お姉ちゃん、止めてよぉ……!」

 

くすりと笑いながら肛門を軽く掻き始めるネプテューヌ。催した衝動をせき止めようとヒクつく後孔を刺激され、時折指が孔へと引っかかり、その度にネプギアは手をぎゅっと握って便意に抵抗。しかしネプテューヌはただ軽く指を動かしているだけであり、ネプギアの体力ばかりが削られていく。

 

「ふぅぅ……!…く、ぁ……ぁんっ…!」

「段々ヒクつく頻度が増えてきたわね…ふふっ、必死に我慢してる貴女も可愛いわ…♡」

 

ネプギアの肌にはじんわりと汗が滲み、息も次第に荒くなる。気付けば彼女は内股で、肛門からは隆起に合わせてぷすぷすと空気が漏れ出ていく。何より必死な形相がネプギアの限界の近さを物語っており、それを見たネプテューヌは左手でネプギアを抱いたまま右手の人差し指を舐め……彼女の後孔へと挿入した。

 

「は、ひぃぃ…ッ!?お、お姉ちゃ…うぁぁ……っ!」

 

つぷり、と中指が押し込まれ、第二関節までが肛門の中へと入り込んでいく。本来出す場所であって挿れる場所ではない器官へ挿入された異物感と、必死の思いで締めていた肛門を外から問答無用で開かれた事による、あってはならない脱力感からネプギアは追い詰められた声でネプテューヌの名前を呼ぶが、そのネプテューヌは愉しそうに指で直腸を掘り進める。

指先で肛門の裏をつつき、ぐりぐりと指の腹で腸壁を刺激しながら奥へと潜り込ませていくと、ネプギアの息は更に荒くなり、括約筋が激しく痙攣しながら指を食い千切らんばかりに締め付ける。…もうここまできたら後一歩。そう感じたネプテューヌは腸壁に指を引っ掛けながら引き抜こうとし……抜ける寸前、後ろへ腕を回したネプギアの両手がネプテューヌの手首をぐっと掴む。

 

「…どうしたのかしら、ネプギア」

「だ、ダメぇ…今は、抜いちゃダメなのぉ……!」

「それはどうして?さっきまでは抜いてほしそうにしてたでしょ?」

「……で、出ちゃう…から…」

「…何が?」

 

離れればすぐに倒れてしまいそうなネプギアの、必死で切実なネプテューヌへの言葉。彼女を見上げる瞳は潤み、羞恥に染まった顔は愛らしくもどこか淫靡。その姿に情欲を掻き立てられてしまったネプテューヌは、にやりと意地の悪い笑みを浮かべ……何が、と訊いた。ネプギアの性格ならとても答えられる筈のない、恥辱的な質問を。

しかし同時にネプテューヌは理解もしていた。ネプギアが既に限界で、本当に決壊する瀬戸際なのだと。故にネプギアは問われた瞬間絶句し、表情に躊躇いを滲ませるも、再びネプテューヌが抜こうとすると泡を食ったような表情になって……言った。

 

「う、うんち…うんちが出ちゃうのぉぉ…っ!」

「そう。じゃあ、宣言通り……ひり出す姿を見せて頂戴、ネプギア♡」

「──っ!?…あ…あぁ……あぁぁぁぁああああッッ!」

 

口に出すのも憚られるような言葉を、姉に後孔を弄られながら言わされる。そんなこれまでに経験した事のない程恥ずかしい状況でも尚、恥を忍んで言ったネプギア。だが、ネプテューヌは無慈悲にも、聞いた瞬間にこりと穏やかな笑みを浮かべて……指を肛門から引き抜いた。

激し過ぎる便意と指による解しでいつ決壊してもおかしくなかった肛門において、指は蓋も同然の存在。それが引き抜かれ、一瞬でも再び肛門が開いてしまったとなれば、最早ネプギアにそれを…自身が宣言した存在の排泄を止める術など、ある訳がない。

 

「ふぐッ、うぅぅ……出る、出ちゃうぅぅ…ッ!」

 

もこりと肛門が盛り上がり、皺が引き伸ばされると同時に中央から先端を見せる茶色の物体。震えるネプギアの振動に押されるようにそれは少しずつ肛門から姿を現し、次第に自重で垂れ下がっていく。

 

「お尻はわたしが開いていてあげる。さ、存分に出して♡」

「あぁぁ…おふっ、うぉ"っ…もう…無、理……んはぁあぁぁぁぁんんッッ!」

 

────ボトトンッッ!

 

叫びにも似た唸りと共に、ネプテューヌによって広げられた尻肉の間から長く健康的な大便が落ちる。硬過ぎず柔らか過ぎずな排泄物はその形を保ったままべちゃりと地面に打ち付けられ、汚い音を足元で鳴らす。

 

「はぁっ…はぁっ……うぅ…わ、わたし…お外で…こんな格好で……」

「素敵だったわよ、ネプギア♡ひり出したうんちも、出す時の唸りも、踏ん張ってる顔も全部…♡」

「お、お姉ちゃん……ほんとにどうしちゃ……あぐッ…!」

 

ゆっくりと立ち込める悪臭が鼻腔を刺激する中、自分の行いにショックを受けるネプギア。しかしネプテューヌはそれをあろう事か好意的に捉え、その様子に一時は頭から抜けていた不信感が戻るネプギアだったが…彼女を再び腹痛が襲う。

 

「う、うぅぅ……そんな、また……っ!」

「その様子だと、まだ収まってないのね。…でも、当然よ。戦闘で身体を動かした上で、あのお茶を飲んだんだもの」

「……っ…(耐え、なきゃ…!これ以上漏らしたら、女神として無様過ぎるよ…!)」

 

腹痛と同時に直腸を降りてくる排泄物を、今度こそ耐えようとネプギアは歯を食い縛る。それに合わせて若干汚れた肛門も固く締まり、一切を通さない状態になるも……ネプテューヌがそれを黙って見ている訳がない。

 

「また我慢するの?でも無駄よ。一度出しちゃえば、そこからの我慢なんて無理なんだから」

「ぐ、ぅぅ…はぅ、く…ふ……ッ」

 

そう言ってネプテューヌは若干赤みの増した尻を揉み始め、時折尻毛の数本を摘んで引き上げる。先程と違って直接排泄口を開かれる訳ではない、されど臀部に意識を集中している今はぴくぴくと腰が軽く跳ねてしまうような何とも言えない感覚に、ネプギアは腹痛と合わせて悩まし気な息遣いを零す。

 

(我慢するのわたし…!お、お姉ちゃんにお尻揉まれたり、ドキドキする声で誘われても負けちゃダメ…っ!我慢、我慢我慢がまんがまんがまッ……)

「……ふっ♡」

「ひにゃっ!?…あ、あぁぁまた出ちゃうぅぅッ!嫌ぁっ!」

 

汗でプロセッサに包まれた胸や股を蒸れさせ、腋をしっとりと濡らしながらも、気力を振り絞ってネプギアは耐えようとする。しかしその結果ネプギアは無防備同然の身体となっており、そこへかけられた耳への吐息はネプギアを脱力させるのに十分過ぎる程の効果があった。

吐息で後孔が緩んだ瞬間押し寄せていた大便は肛門をこじ開け、ずるりと滑るように二本目も落下。無理な我慢によって渋滞を起こしていた大便は次から次へと飛び出そうとし、ネプギアもいよいよ抑えが効かなくなる。

 

「ふぁぁッ、また出るっ!おっきいのまた出ちゃうよぉっ!」

「ほんと、ネプギアの可愛いお尻からは想像もつかない位逞しいうんちね。貴女も顔に似合わず豪快なんだから…♡」

「〜〜〜〜っ!み、見ないで…見ないでぇぇ……!」

 

排泄する瞬間の解放感にはどうしても抗えず、その間に次の便の露出を許してしまうネプギア。おまけにそれをネプテューヌに褒められ、余計に彼女の羞恥心は加速する。されど先端が見えただけならともかく、ある程度出てしまった排泄物を肛門と直腸が吸い上げられる筈もなく、恥ずかしさで目尻に涙を浮かべながらもまたネプギアは大便を排出。

 

「はぁ…はぁ……んんっ…!」

「まだ出そう?」

「し、知らない…っ!」

 

暫し続いた排泄が一度途切れところで、ネプギアはまだ直腸に残る便が降りてこようとするのを感じながら肛門を締める。既に何度も力を込め、指や便によってこじ開けられた肛門は赤みの強い色へと変わっており、更に孔の淵で一層下品さを際立たせているのは残り滓。柔らかな薄紫の毛も肛門周辺のものは所々が茶色く変わっていて、とても他人に見せられる状態ではない。

 

「知らない…ね。なら、わたしが確かめてあげる…♡」

「あ、やっ、ダメっ!確かめなくて……ひぐぅ…ッ!」

 

便意と羞恥で顔を真っ赤にしながらも強気な態度を保とうとするネプギアの後孔へ再び迫る、ネプテューヌのしなやかな指。だが最早ネプギアは取り繕う事が精一杯で、ネプテューヌの指を阻む余裕はない。

自分のお尻の穴に再び指を挿れられ、直腸を弄られる。そう思ったネプギアはきゅっと目を瞑り、せめて少しでも耐えようと身体を強張らせて警戒態勢に移していく。だが、次の瞬間挿れられたのは先程同様の一本ではなく…左右合わせて四本もの指だった。

 

「あらあら、四本一気に挿れたのにすんなり入っちゃって…もう解れ切ってるのね、ネプギアのお尻は」

「だ、ダメ…抜いて…汚いよ、お姉ちゃん……っ」

「そんなの今更でしょ?…それよりネプギア、わたし今、両手の人差し指と中指を挿れたの。これがどういう事か…分かる?」

「どういう事って……ま、まさか…」

 

指に残り滓が付着する事を気にも介さず肛門へ挿れたネプテューヌからの、含みある問い。それを聞いたネプギアはネプテューヌの言葉を反芻しながら挿れられている指の配置を想像し……気付いた。これから自分がされようとしている、恐ろしい事に。

 

「そう、そのまさかよ。ふふ、それじゃあ……」

「待って、待ってお姉ちゃん!ダメダメっ!ほんとにそれはダメだって!そんな事されたら、わたし……はぐぅぅ……ッッ!?」

 

第二関節まで入った指を淵にしっかりとかけられたネプギアは、泡を食って止めるよう言うが…もう遅い。

指で左右それぞれの方向へこじ開けられ、排泄で熱を帯びたネプギアの直腸が露わとなる。後孔を裂かれるような感覚に彼女は呻きながらネプテューヌの身体へとしがみ付き、同時に脚は勝手につま先立ちとなってしまう。

 

「ひ、ひぎッ…お、お尻…お尻ッ、避けちゃう……ッ!」

「心配しなくても、ネプギアが出し切れば離してあげるわ♡…でも、これでも我慢するなら……」

「はぁぁ、くッ…や、止めてぇぇ……ッ!」

 

第一関節を曲げる事でフックの様に指先を引っ掛けたネプテューヌは、両手を前へと移動させる。疲弊したところでそれをされたネプギアには到底抵抗など出来よう筈もなく、つま先立ちのまま指に引かれて尻を突き出すような姿勢に。そしてその姿勢では踏ん張りも効かず……

 

「う、ぅ……やだぁ…止まって、止まってよぉぉ……!」

 

開かれたままの肛門から、寝ぐらより姿を現わす獣の様に大便がその頭を覗かせた。排泄主であるネプギアには全く見えず、ネプテューヌからは丸見えな、彼女の痴態が。

あまりの恥ずかしさにしがみ付いたまま顔を上げられないネプギア。少しずつ露出していく排泄物を止められず、何でもいいから止まってほしいと願う彼女。そしてそれは、期せずして叶う事になる。

 

「……えい♡」

「んひっ!?な、何を…ひゅぐッ!?」

 

不意に横は振られる自分の臀部。片側の指が直腸にめり込み、ネプギアは情けない声を上げてしまう。しかもそれは一度で終わるなどという事はなく、ネプギアの言葉を遮るように反対へ、その数秒後また逆へ…と不規則なタイミングで何度も尻を揺すられる。

その内にネプギアは気付いた。揺すられる衝撃とその瞬間の刺激、その二つが読めないタイミングで訪れる事によって身体が驚き、排泄も止まってしまう事に。

 

「どう?ネプギア。これなら貴女の望み通りでしょう?」

 

排泄の停止は狙っていたものらしく、ネプテューヌは愉し気な声を出しながら行為を続行。彼女はネプギアの反応を目敏く観察し、一切ネプギアに揺する瞬間を読ませない。

 

「う、ぁッ…何、これぇ……ッ!(た、確かに出ない…出ないけど……これ我慢してるのより辛いよぉぉ…ッ!)」

 

振られる内にネプギアの脚はガクガクと震え始め、額には大粒の脂汗が伝う。その表情に、望みが叶って嬉しいなどという感情は、微塵もない。

出かかった状態のまま、出す事も戻す事も出来ず、出そうとする力だけがかかり続ける。想像もしていなかったその苦痛はあまりにも辛く、ただ我慢していた時の比ではなかった。

 

「お姉、ちゃ…止め、てぇぇッ!お願いッ!許して、これ辛いのぉぉッ!」

「…でも、出したくないんでしょ?」

「そう、だ…けどッ…こんなの、辛過ぎるよぉ…っ!」

 

姉の腰に必死にしがみ付き、涙を溜めた目でネプギアは懇願する。返答には首を横に振り、遠回しにこれならば出した方がマシだとネプテューヌへ伝える。

ネプギアがそう言ったのは、僅かな望み故だった。姉が自分を本気で苦しめる訳がないという、信頼から来る期待と望み。そしてそれを知ってか知らずか、懇願されたネプテューヌはにこりと優し気な笑みを浮かべて……言った。

 

「…なら、出せばいいわ。そうすれば辛さもなくなる筈だもの」

 

…それは、ネプギアにとって絶望的な言葉だった。ネプギアの顔から血の気が引いていく中、ネプテューヌは表情を崩さず言葉を続ける。

 

「このままじゃ出せない、って?…本当にそうかしら?このままじゃ出せない、じゃなくて…自然には出てこない、ってだけじゃないの?」

「……っ…!」

 

微笑み、穏やかな声音で…されど一切ネプギアの尻を振る事を止めないまま言うその姿を見て、ネプギアは悟った。自分がこの辛さから開放されるには、姉の言う方法を取る他ないと。

躊躇いが無くなっていた訳ではない。依然彼女は羞恥心を感じている。だがそれでも苦痛からの解放を真っ先に望んでしまう程に、ネプギアの心身は限界を迎えた状態だった。そして、ネプギアは決断し……力み始める。

 

「ふ、ぅぅ…ひぃ、んっ…ふー、ぅ……ッ!」

 

尻を突き出した格好のままつま先立ちで踏ん張り、止める為ではなく排出する為に下半身へ力を込める。直腸の動きで外へと押された便は肛門の淵に、ネプテューヌの指に茶色の跡を擦り付けながら少しずつ露出していくが、それを邪魔するようにネプテューヌは小刻みに尻を振らせる。そしてそれにネプギアが怯むと、便も振動に押し負け彼女の直腸内へと戻ってしまう。

 

「ほらほら頑張ってネプギア。力一杯力んだ後の排泄は、凄く気持ち良いわよ…♡」

「はぁ…はぁ…んふぅぅうぅ…ッ!」

 

応援しながら妨害もするという奇怪な行動を続けるネプテューヌだが、気を抜けば押し負ける一方な為ネプギアは気にも止めずに排泄へ集中。力みによってより赤くなった頬を玉の様な汗が伝い、顎から地面へと落ちていく。

鼓動の様に出ては引っ込み、引っ込んでは出てを繰り返すネプギアの大便。数分程その状況が続いていたがネプギアは必死の形相で唸り続け、その甲斐あってか次第に出ている表面積が増えていく。

 

(だ、出せるっ…もう少しで出せるぅぅぅぅ……っ!)

 

踏ん張る事に必死なネプギアは蟹股の様に脚が開いてしまっているが、ただひたすらに排泄へ意識を集中している為に全く気付かない。腋やプロセッサの内側からは蒸れた汗で芳醇な女性の匂いを生み出しており、肌は滴る汗で艶を増した事もあっておよそ排泄中とは思えない色香をネプギアの身体は漂わせていた。

見る者の目を奪う強烈な色香と、常人なら目を逸らしてしまう下品な姿。期せずしてネプギアは相反する要素を兼ね備える状態となっていて、それこそがネプテューヌの求めるものだった。

 

「あはっ♡最高よネプギア♡やっぱり貴女は、わたしの妹ね…♡」

「ぐぅぅぅ…!後、ちょっとぉぉ……ッ!」

「えぇ、出して♡そしてわたしに本気でひり出す姿、見せて頂戴♡」

 

脚とネプテューヌの身体に回した腕で身体を支え、軽く背中を反らせる妹の艶やかな排泄姿に恍惚とした表情を浮かべたネプテューヌは、ネプギアが転ばない寸前まで尻を持ち上げ一気に下へ。同時に十分押し広げられていた肛門を四本の指で更にこじ開け、肛門の抵抗を奪い去った。

全力を込めて出そうとしていたところに加わる、下への衝撃と肛門の全開解放。排泄物が外へ出るのに必要な条件はこの瞬間完璧なまでに揃い……ネプギアの唸りが周囲に響く。

 

「ふッ…ううぅゔぅぅぅぅんッッ!」

 

──ボトッ、トッ……ボトンッ!!

 

可憐で愛らしい女神パープルシスターのものとは思えない、野太い唸りと下品な表情。唸り声と共に直腸へ残っていた便が一気に押し出されて半回転しながら地面へ落下。直腸側先端はしなりながら勢いよく落ち、これまた品性のない音を立てながら大便の小山へと積み重なった。

 

「はひっ…はひぃ……や、やっと出たぁ……」

 

溜まっていた物全てを出し排便を終えたネプギアは、ずり落ちるように座り込む。脱力の瞬間ネプテューヌは手を引いた為彼女の指はするりと抜け、そこで漸くネプギアはネプテューヌの拘束から抜け出すのだった。

 

(うぅ、蒸れた汗の臭いと便の臭いが混ざって凄く酷い臭いしてる……でもこの臭い…わたしが発しているようなもの…だよね…)

 

鼻の曲がりそうになる悪臭にネプギアは嫌悪感を抱くも、どちらも自身が発した物質によるものだと気付いて恥ずかしい気持ちに。

そして同時に胸中へと浮かんだ、これを姉はどう感じているのだろうという思い。姉に嫌悪される事を恐れながらも確認せずにはいられず、立ったままの姉を見上げるネプギア。だが、ネプギアの見たネプテューヌは……鼻をひくつかせながら指に付いた大便の残り滓を眺めて、満足そうな表情を浮かべていた。

 

「……お姉、ちゃん…?」

「ネプギア、これから一杯教えてあげるわ♡無様で恥ずかしい姿を見てもらいながら、尊厳無しの公開排泄をする気持ち良さを…♡」



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続・非公開痴態撮影 2

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート パープルシスター

内容・スカトロ 撮影 盗撮 百合


姉に見られ、姉に尻を弄られながら野外で排泄をしてしまったその日の事は、ネプギアの脳裏に焼き付いていた。四六時中…とは言わないものの、用を足す度、姉であるネプテューヌと話す度に思い出してしまう、恥ずかしい記憶。しかしプラネタワーに帰って以降その日の出来事にネプテューヌが触れる事はなく、ネプギアはいつも通りの様子で自分に接してくる事が逆に気になって仕方がなかった。

 

「へぇ、今まで読んでなかったけど…この作品も結構面白いかも…」

 

例の出来事からそれなりの日が経ったある日、ネプギアはベットに寝そべり雑誌を読んでいた。足を軽くぱたぱたと揺らして読み耽る姿は、見た目通りの少女そのもの。しかしそれから十数分程したところで、彼女の身体に異変が起こる。

 

「……っ…」

 

腹部に感じる、軽い痛みと圧迫感。なんて事はない、普通に暮らしていれば誰でも日常的に感じ得る腹痛。そしてそれが便意である事は自明の理。

 

「…………」

 

数秒固まり、その後雑誌をベットに置いて立ち上がるネプギア。歩き出した彼女が向かう先は、勿論自室の近くにあるトイレ。特に何か言うでもなく、淡々とネプギアはトイレへと移動した。

 

「中に人は居ない…ね」

 

元々彼女と姉のネプテューヌの部屋がある場所の周辺は、彼女達二人が使う為に設計された場所。それ故にトイレも一般家庭とほぼ同様の作りとなっており、先客が居ない事を確認したネプギアは中に入って鍵を閉めた。

下着を下ろし、蓋を開けた便座に座り、はぁ…と小さく息を吐く。しかしそこで脳裏をよぎるのは、あの日の出来事。まずした事とされた事が、次に羞恥心が、その後は弄られ排泄した時の感覚が順に思い出され……そこでネプギアは、思考を振り払うように首を振る。

 

「だ、駄目駄目…意識しないで、すぐに済ませちゃおう……」

 

板か何かで思い出してしまった事を頭の隅に押しやる光景を思い浮かべながら、ネプギアは大腿の上に手を置いて力み始める。それによって白く瑞々しい彼女の臀部が僅かに震え、少ししたところで臀部の中央から茶色の物体が芽吹くように迫り出した。

 

「う…うぅ、ふ…っ……」

 

ネプギアが力を込める度に茶塊は尻から押し出されていき、だらりとそのまま垂れ下がる。そうして塊がその大半を露出させたところでネプギアは一際強く息み……次の瞬間、垂れ下がっていた塊は便器の中へと落ちていった。

 

「…ふ、ぅ……」

 

落ちたところで一拍置き、再び力むという行為を繰り返す事数回。ある程度出し終えたところで、ネプギアは僅かに前傾姿勢となって一息吐く。

一応は出せた、というのが今の感覚。もう気になる程の便意はなく、されど何となく残っているような気もする感覚の中で、彼女はトイレを出るか否か考え……ふと、目の前の扉に違和感を覚える。

 

「……これ、って…もしや…」

 

一見普通の、だがよく見ると一ヶ所微妙に色の違う扉。気になった、というより嫌な予感が走ったネプギアは一度臀部を拭き、立ち上がって違和感のある場所へと手を伸ばす。そして……見つけてしまった。扉の一部がくり抜かれた跡と、そこに嵌め込まれていた小型カメラの存在を。

 

「……っ!(だ、誰がこんな物を…!)」

 

カメラを手にしたまま固まるネプギア。瞬時に思い付いたのは自分や姉を盗撮しようとした第三者による犯行で、普通に考えればその一択だが…今のネプギアには、もう一つの可能性が浮かんでいた。

その可能性の事もあって固まっていたネプギアだったが、幸か不幸かデータ記録用のチップ挿入口を発見。そこからチップを取り出した彼女は、この中の内容が何かしら手掛かりになるのではと大腿のケースからNギアを引き出し、チップを端末に読み込ませる。

 

「…………」

 

Nギアを操作し、チップのデータを選択。動画の再生段階まで進んだところで、ネプギアの指が止まった。

盗撮の犯人の情報を得ようと操作していたネプギアだが、十中八九映っているのは自分か姉の排泄姿であり、加えて見てしまえばもう一つの可能性が正しかったと証明されてしまうかもしれない。その思いがネプギアの指を止め、強い躊躇いを抱かせていたが……真実を求める気持ちには抗えず、逡巡の末ネプギアは再生ボタンを押した。

再生モードとなり、動き出した盗撮動画。そこに映っていたのは……ネプテューヌの姿。

 

「お、お姉ちゃ…え……っ!?」

 

姉の姿を目にしたネプギアは、次の瞬間唖然となる。目を見開き、見た光景に絶句する。

トイレで女神化しており、こちらに身体を向けているネプテューヌ。彼女は映像の中で一切の衣類もプロセッサユニットも纏わず、便座を上げた便器の淵に蹲踞の様な格好で座っていた。

 

(な、ななッ…なんでこんな格好を…!?)

 

危うくNギアを落としそうになる程にネプギアが驚く中、映像は進む。あられもない姿を恥じる事も、足を滑らせれば落ちるという状況にも一切動じず艶めいた笑みを浮かべるネプテューヌは、思わず生唾を飲んでしまいそうな程に淫靡で妖艶。しかし、それにネプギアが心を揺さぶられていたのは最初だけ。

 

「……っ、やっぱり…お姉ちゃん……」

 

広げた右手の中指を腹部から胸元まで這わせる、艶かしい動き。明らかに他者の目を意識した動きと、こちら側…即ちカメラのある方向へ向けて身体を開いたその姿勢から、ネプギアは分かってしまった。…やはりこのカメラの設置者は、第三者ではなくネプテューヌ自身だったのだと。

 

(…どうして、こんな事……)

 

元々突飛な事をする人だったとはいえ、自分の姉はこんな破廉恥な事を望んでしたりはしない筈。ならどうして、と答えを求める瞳でネプギアは画面の中のネプテューヌを見つめるが、勿論答えは返ってこない。

 

「んっ…やっぱり、普通にするより…こうして脱いだ方が、興奮するのよね……♡」

 

ストリップの様に身体へ指を這わせていたネプテューヌは、そう呟くと両手を曲げた膝の上へ。両腕が邪魔にならなくなった事で、見るからに柔らかそうで豊満な胸、滑らかでシミ一つない腹部、下から押される体勢によってむっちりとした太腿、そして中央に位置する秘部と鬱蒼に生い茂る陰毛の全てが、あますところなくカメラの前へと公開された。

 

(…こ、こんなの見せられたら…こっちが恥ずかしくなっちゃうよ……)

 

陰毛を除けば非の打ち所がない、その陰毛すら形容し難い色香へと繋がっているネプテューヌの肢体に、妹でありながらネプギアは胸の高鳴りを感じてしまう。…だが、その時感じていた気恥ずかしさは、これから行われる事からすればまだほんの序の口に過ぎない。

 

「それじゃあ、まずは……んんっ…♡」

「え……お、お姉ちゃん…?」

 

劣情を煽るように吐息を漏らし、身体を震わせるネプテューヌ。一層色っぽい雰囲気となった姉にネプギアが戸惑う中、位置を決めたネプテューヌは動きを止め……薄紫の茂みの中から、ちょろりちょろりと黄金水が流れ出した。

 

「はぁぁ……この開放感…堪らないわ…♡」

 

排尿が勢いを強め、黄色のアーチを描くに連れてネプテューヌの身体は弛緩していく。表情は緩み、股は今以上に広がり、無防備極まりない姿を晒すネプテューヌは、全身で排泄の気持ち良さを表現していた。

普段なら見せる事のない姉の表情に、ネプギアは目を奪われる。これが姉の本性なのかと思うと複雑な気持ちになるが、何故か嫌悪感は浮かんでこない。

 

(…ただ出してるだけなのに…お姉ちゃん、凄く気持ち良さそう……)

 

数十秒前後の排泄を経て、次第に尿は勢いが衰えていく。放物線はただ下へと落ちるだけとなり、水流は水滴に変わり、再び秘部の茂みを濡らしていく。そうして再びネプテューヌが吐息を漏らしたところで流れは止まり、濡れそぼった陰毛から数滴滴ったのを最後に排尿は終わった。

 

「…んっ…♡やっぱりあんまり濡れ過ぎるとむずむずするわ…でも、これを我慢するのもいいかも…♡」

「……あ…な、何してるのわたしは…もうお姉ちゃんが仕掛けたんだってわかったんだから、これ以上見る必要なんて……」

 

濡れた陰毛が痒みを引き起こしているのか、ネプテューヌはもじもじと股を擦り合わせようとするが、その数秒後には恍惚とした表情を浮かべて再び開く。それを見たネプギアは我に返り、これ以上見てはいけないと停止ボタンへ指を伸ばしたが……次の瞬間、止まったのは映像ではなくネプギアだった。

 

「…ふっ…う、うぅ…ん…ッ……!」

 

不安定な筈の体勢のまま、力み始めた映像の中のネプテューヌ。その力みを聞き、これからネプテューヌがしようとしている事が分かった途端にネプギアの胸はどきりと大きな鼓動を立て、自分でもよく分からない感情から手の動きが止まってしまう。

 

「んんっ…ふ、くっ……」

(あ、あれ…だよね…これからお姉ちゃん…出す、つもりなん…だよね…?)

 

内心抵抗感を感じつつも、ネプギアの視線が向かうのはネプテューヌの下腹部。ネプテューヌが唸る度に下腹部はぴくりぴくりと僅かに震え、股の間にじんわりと汗が滲み出す。

ネプギアは思い出していた。あの日の自分の排泄を。そして正面に位置しているカメラからでは見る事の出来ない、ネプテューヌの肛門を。

 

「今日は…い、いつもより…出が、悪いぃぃ……ふぅぅぅ、んッ…!」

 

唸りや吐息に混じって聞こえる声は、切なげで、苦しげで、されど心が掻き乱されるような色っぽさを孕んでいる。

その声につられて顔を見れば、端正で凛々しいその容姿が今や息みで不細工に歪んでおり、唸りなどはお世辞にも女神の口から出てくるものとは思えない程。ネプテューヌへ強い憧れを抱くネプギアにとって、そんなネプテューヌの姿は見たくない筈のものだったが…いつの間にかネプギアは、本当に排泄をするネプテューヌから目が離せなくなっていた。

 

「あぁぁ…や、やっと出てきたぁ……後…もう、少しぃぃ……♡」

 

力む事で赤らんだ顔と、発汗が進み艶っぽさが増した肢体。中々出ない排泄物に苦しみ身をよじると、乳房も遠心力でたゆんたゆんと揺れ動く。その甲斐あってかカメラの死角では尻毛に覆われた肛門を押し広げながら大便が姿を現し、排泄物に一喜一憂させられる恥辱感にぞくぞくと身体を震えさせながら、ネプテューヌは力みと共に野太い唸りを響かせる。

 

「ふッ、ぅぅううぅうんんッッ!」

 

──ボトットンッ!

 

動物の様な品性のない唸りが上がった次の瞬間、重い物体が水の中へと落ちる音がはっきりと聞こえ、ネプギアはネプテューヌが今正に排泄したのだという事を理解。思わず音から姉のひり出した排泄物の形を想像してしまう中、一本排泄し終えたネプテューヌは開放感に包まれた表情を浮かべ…それからすぐに、便器の上へと座り直した。より脚を開き、より肛門が広がるであろう下劣な姿勢に。

 

「あぁ、まだ出る…開通したうんち穴を通って、渋滞してたのが次々押し寄せてくるぅ……♡」

 

直腸を排泄物が押し広げながら肛門へと降りていく感覚に頬を紅潮させながら、ネプテューヌは乳房が腕に乗る形で快楽に震える身体を自ら抱く。汗の滲む肢体は艶やかな色香を醸し、くすみのない乳頭は快楽に悦んで勃ち、ネプギアは映像だというのに汗と排泄の臭いが漂ってくるかのような感覚にさえ襲われてしまう。

 

「…はぁ…はぁ……(…気持ち、良さそう…そんなに、気持ち良いのかな…)」

 

喘ぎと唸りが交互に上がり、散発的にボトンボトンと水へ落ちる音が聞こえてくる。次第にただ力むだけでなく、臀部からぶら下がった大便を振り落とすように腰を前後に振る、直腸で感じた便の形状を口に出す、便器の先へ両手を突いて犬の様な格好を取るなど映像の中のネプテューヌはその変態性を増し、その度更に瞳を快楽へと染めていく。

だが、ネプギアは目を逸らさなかった。それどころか今や排泄するネプテューヌを食い入るように見つめ、些か上ずった荒い吐息で手に持つNギアを握り締める。

 

「いいっ、いいのぉッ♡硬くてぶっというんちにアナルゴリゴリされながら排泄するのいいぃっ♡」

「…硬くて…ぶっとい……」

 

ごくり、と喉を鳴らすネプギア。本人も気付いていなかったが、この時彼女の顔は恥ずかしさとは別の赤みを帯び始めており、排泄物の落ちる音が聞こえる度に肛門がひくひくと収縮していた。そしてネプテューヌの口の端から涎が垂れた時、ネプギアは無意識の内に左手を扉に突き、両脚を肩幅より広く開いて尻を突き出していた。開いた両脚の間、それに突き出された尻の下にあるのは……蓋が開いたままの便器。

 

「んっ…んんんっ……!」

 

ネプテューヌの真似をするように爪先立ちとなり、荒い息遣いで脱糞映像を凝視しながらネプギアは再び力み始める。姉と違ってネプギアは今、強い便意には襲われていない。だが何となくすっきりしない感覚があるのなら、まだ踏ん張り次第で出せるだろう…と、彼女は頭の片隅でそんな事を考えていた。最も意識は映像の中のネプテューヌに夢中であり、思考を認識してはいないのだが。

 

「はぁ…ふぅ…んふぅぅ……ッ♡」

「うぅぅ…ほっ、ぉお……ッ!」

 

若干息を切らしながら気持ち良さげな声をネプテューヌが漏らす一方、ネプギアは先程のネプテューヌの様に良く言えば力強い、悪く言えば品の無い呻きを上げる。滑らかで可愛らしさも感じさせる小振りな尻が力みで震え、中央の割れ目では整えられた尻毛がわさわさと揺れる。だが手脚を突っ張り力を込めても肛門はひくつくばかりで、そこを大便がこじ開ける気配はない。

 

「くふ、ぅぅ…何で…何で出ないのぉ……っ!」

 

残っている感覚はあるのに出てこない。映像では姉が見た事もないような姿で悦に浸っているのに、同じ事をしている自分はただ疲れるだけ。それがもどかしく、羨ましく、求める心から一層力を下腹部に込めるも、それでも下半身は応えてくれない。

そんな中、ネプギアは考えていた。映像内のネプテューヌの事を。ネプテューヌによって野外排便してしまった日の事を。その二つと今の自分との差異を。力み、求めながら考え、その内にある事に気付き……ネプギアは、女神化する。

 

「こ、これ…でぇぇ……っ!」

 

二つと今とでは、女神化の有無という違いがある。とにかく今は自分をこの状態から解き放ちたいと思っていたネプギアはそう気付くとすぐに女神化し、排泄の妨げにならぬよう肛門周辺のプロセッサのみは展開しなかった。秘裂は勿論、胸元や手脚もプロセッサを纏う中、肛門とその周囲に生える尻毛だけは露出しているという今の姿は、全裸に負けず劣らず、むしろ変態的という意味では全裸以上に破廉恥と言うべきものだったが、ネプギアは自分からは見えない事もあってそれにまるで気付いていない。

女神の姿となったネプギアは、そのまま出す為の行為を続行。狙った訳ではなかったが、女神化による身体能力の向上で直腸に込められる力も増し、それが功を奏したのか、その数秒後に奥へ留まっていた排泄物が動く感覚をネプギアは感じ取った。

 

「……っ…!…この、まま…このまま、ぁ……!」

 

奥を閉じ、直腸の動きで押し出す光景を想像しながら、ネプギアは意識を映像と排泄だけに注ぎ込む。力み続けるネプギアの身体にはネプテューヌ同様汗が浮かび、乳房や臀部のやや緩やかな曲線に沿って跡を引きながら下へ下へと落ちていく。その汗よりも緩慢だが、排泄物も次第に直腸の中を下がっていく。

 

「んふぅぅ…っ!ん"ん"っ、ぉ"……♡」

「ふぉぉ…っ!ぉぉおん……ッ!」

 

個室の中と映像の中。二つの空間でそれぞれ籠る唸りが重なり、姉妹は美しくも愛らしい顔を揃って下品に歪ませる。目覚めた排泄の快楽に酔い痴れるネプテューヌと、半ば浮かされたように排泄を欲するネプギアという違いはあったが、どちらも国民にはとても見せられない姿という意味では全く同じだった。

 

「うくぅぅ……!お、奥で大きいの…引っかかってるぅ…!」

「わたし、も…もう少しで、出そう…なのにぃぃ…!」

 

断続的に大便を出し続けていたネプテューヌだったが、不意にそれが途切れて悩ましげな声を漏らす。それは奥から必死に便を押し出そうとしているネプギアの声と同じ声音で、期せずして二人はよく似た状況に。ネプテューヌからすればそれは知る由もない事だが、ネプギアにはその状況もまた彼女の心を昂らせる。

 

(出したい、出したい、出したいよぉぉ……っ!)

 

ネプテューヌは便器に触れる足の指を、ネプギアはプロセッサに包まれた足の指をそれぞれ真っ赤になる程踏ん張りながら、排泄する事だけを考えて一心に力む。二人の薄紫の尻毛に包まれた肛門は何度も痙攣しながら、ひくりひくひと収縮を繰り返す。

出す瞬間の快楽を味わう為の、切なさから逃れる為の直腸へ留まろうとする排泄物との戦いは数分程続いた。数分とはいえ普段意識を向けない筋肉に力を込め続けるというのは女神であっても容易ではなく、二人は途中で息を切らし、それでも必死に力み続けた。そしてその結果、漸く二人の肛門から二本の茶塊が姿を見せる。

 

「あッ…はぁ、あ…ぁ……!」

「や、やっと…ちょっと、出たぁぁ…♡」

 

肛門の感覚で分かる程に、硬く大きな便の先端。そこまで至った事に二人は歓喜の感情を声へ籠らせるも、油断すると引っ込んでしまう為に一切力を抜く事は出来ない。

 

「はぁ…はぁ…ふッぅうぅぅ……ッ♡」

「ん"ッ、ん"…ふぐぅぅ……!」

 

歯を食い縛る口元から涎が溢れ、ネプテューヌのものは便器に、ネプギアのものは床にぽたりと落ちる。少しずつ、焦らすように二人の直腸から飛び出ていく塊はここまでネプテューヌが排泄したどの物よりも大きく太く、その物体によってこじ開けられた肛門はミチミチと音を立てそうな程に広がりを見せる。そして方や一切の衣類を纏わず、方や尻を突き出す形で排泄しようとしている二人の顔は極限までの息みの結果鼻の下が伸び切っており、ただただ不細工でただただ官能的だった。

自重でぶら下がり、尻尾の様に垂れる二本の大便。肛門が裂けてしまいそうな感覚を味わいながら、二人の思考は同調する。

 

(気持ち良いっ♡こんなぶっといの出したら絶対気持ち良いっ♡だから、今日もこんな格好で排泄姿を撮りながら……)

(も、もうこれ以上時間をかけるなんて無理っ!早く出したいっ!わ、わたし…お姉ちゃんの排泄姿を見ながら……)

 

((ぶっといガチガチうんち、出しちゃううぅぅぅぅっっ!))

 

理性や羞恥心を奪う排泄欲求に飲まれながら、二人は残りの力全てを落ちかかった便の押し出しに注ぎ込む。長い奮闘で熱く火照り、今やほんのりと赤みを帯びている尻が振り落とそうと躍動し、次の瞬間…体内へ残っていた部分が直腸と肛門を掻き毟りながら、ずるりと二本の汚物が飛び出した。

 

「んぁぁ出るっ!出るよぉっ!やっと出、るッ……はあぁぁあぁぁぁぁんんッッ!」

「ふほぉおおおおっ♡うんちにアナル捲り上げられるッ♡またスカトロプレイで気持ち良くなっちゃうぅぅっ♡お"お"ぉッ、ぉぉおおンンッッ♡♡」

 

──ブビビッ!ブビッ!ドボボンッ!ドポッ!

 

真っ赤で今にも切れそうな程広がった肛門から大便が抜け落ちた瞬間、破裂音にも似た音を立てながら放屁を撒き散らし、筆舌し難い過激で甘美な感覚に身をよじるネプギアとネプテューヌ。これまでしてきた排泄、そしてネプテューヌに野外で出させられた時にもはっきりとは感じる事のなかった感覚でネプギアは尻を突き上げながらもガクガクと脚が震え、ネプテューヌは背徳的な深い快感に思わず娼婦の様な嬌声を上げてしまう。

 

「はぁ…はひぃ…はひぃ……」

 

脚の痙攣が止まり、そこから全身の力が抜けてネプギアは座り込む。再びの排泄で汚れた尻を床に付ける事を躊躇わず、汚れているという意識すら半ば抜け落ちた状態で目の前の扉へもたれかかる彼女の鼻孔を、便器と尻より立ち昇る排泄物の臭気がくすぐる。

 

「……お姉ちゃんの言ってた事…少し…分かった、かも…んんっ…♡」

 

初めは動揺し、理解の出来なかった姉の行為。だが映像の中の姉に当てられ、気付けば手段ではなく目的としての排泄をしてしまったネプギアはこの時……自らの本性を知った瞬間のネプテューヌにも似た、満たされた表情を浮かべているのだった。

 

 

 

 

その日の深夜、個室のトイレにはネプテューヌの姿があった。寝静まったプラネタワーの中で、そこでは艶めいた吐息が木霊する。

 

「ふぅ、ぅ…んぅっ…ふふっ……♡」

 

女神化し、プロセッサユニットを脱ぎ去り、蹲踞の様な姿勢で便座に跨るネプテューヌの姿は映像の中と同じ。頬を紅潮させ、力みで端正な顔を下品に歪める様も同様。だが今の彼女の手元には、電源の入った端末があった。

 

「こんなにわたしを興奮させるなんて、やっぱり貴女も…ふひぃっ、いぃ……っ♡」

 

太く逞しい大便を排泄する悦楽に浸りながらも、視線と意識は端末に映し出される映像へ釘付けとなっているネプテューヌ。何がネプテューヌの劣情を駆り立てているかと言えば……それは尻を突き出し、大股で排泄をするネプギアの痴態だった。

扉に仕掛けられていたカメラをネプギアは発見し、そこから外した。だが仕掛けられていたカメラは一つではない。初めてネプテューヌが盗撮された時同様個室の至る所に配置されており、ネプギアが見付けたのはその一つに過ぎなかった。

何故、仕掛け主であるネプテューヌはそんな事をしたのか。…理由は単純。自分自身が楽しむ為であり、それを求める男達がいるからであり……そして何より、自らの痴態をネプギアに見せる為。

 

「はぁ…はぁ、んっ…♡し、姉妹揃って排泄で感じちゃうなんて…変態過ぎるわ…♡」

 

映像の中のネプギアは、ネプテューヌの思惑通りにカメラの一つを発見し、ネプテューヌの痴態を目にし、彼女の感じる肛門の快楽に魅了された結果、同じ性癖に目覚める事となった。しかしネプテューヌはそれを、妹を特殊な性癖に目覚めさせた事を申し訳ないとは思っていない。何故なら彼女にとって、その快感は幸福そのものなのだから。

 

「嬉しいわ、ネプギア…♡これからは二人で、この気持ち良い事を楽しみましょ…♡色んな格好でひり出して、それを撮って、恥ずかしい姿を見てもらって、それで……んんンンっっ♡」

 

昂る興奮を言葉に乗せ、発情した瞳で脱糞するネプギアをネプテューヌは見つめる。姉の排泄姿を見て興奮した妹の姿で興奮する姉。それが今のネプテューヌであり、この日のネプテューヌも直腸を掻き分け肛門を捲りながら押し出されていく排泄物に卑猥な喘ぎを上げるのだった。



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続・非公開痴態撮影 3

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート パープルシスター

内容・スカトロ 排尿 飲尿 百合 リクエスト要素有り


ネプテューヌは、排泄の快楽を知ってからも男達との交流を続けていた。男達の要望に応え、自ら撮った排泄動画を送り、時間を作って定期的に集落へと訪れるようになったのが、暫く前の事。彼女は周囲に自分の行いが知られないよう気を付け、集落へと向かう場合も毎回理由をでっち上げて一人で訪れていたのだが……この日は初めて、同行者がいた。

 

「あ、あの…お姉ちゃん…」

「大丈夫よネプギア。今から会うのは皆、いつもわたしが来る事を喜んでくれる人達だもの」

 

集落の端、使われる事自体が滅多にない倉庫の前へと降り立ったネプテューヌは、同行者であるネプギアからの不安そうな声に、頬を緩めて回答した。頬の緩みはネプギアを安心させたいという思いによるものだが、同時にそれはこれから行う事への期待が滲み出た表情でもある。

 

「さ、それじゃあ行きましょ」

 

周囲に人影も気配もない事を確認し、倉庫の扉を開けるネプテューヌ。まずネプテューヌが、続けてネプギアが扉を通って中に入ると、そこには既に男達が待っていた。

 

「へへ、今日もありがとうございます女神様」

「今回はネプギア様まで来てくれるなんて、俺達感激…うん?」

 

二人が姿を現しただけで興奮混じりの笑みを浮かべる男達だが、次々にその表情は怪訝なものへと変わっていく。

彼等が変に思ったのは、ネプテューヌの格好。入る前に翼や浮遊ユニットを解除したネプテューヌとネプギアだったが、ネプテューヌは足元まで包むマントを羽織っていたのだった。

 

「…えぇと、ネプテューヌ様…そのマントは……」

「すぐに分かるから気にしないで。それより…ふふっ、新しく便器を用意してくれたのね。それも、二つ並べて…」

 

男からの問いかけを軽く流すと、ネプテューヌの視線は倉庫の中央…特設された和式便座へと向かう。彼女の言葉通り、今回は新たにもう一つの便器が用意されており……誰がそれを使うかは、口に出さずとも全員が分かっている。

 

「…………」

「それじゃあ、早速……ネプギア?」

「…そ、その…や、やっぱり無理だよお姉ちゃん…こんな沢山の男の人に、見られるなんて……」

「でも、ネプギアももう知ってるでしょ?あれから撮った動画は、全部送ってこの人達に診てもらったって」

「そ、そうだけど…動画と直接じゃ違うっていうか、いざ見られるってなると…わたし……」

 

始まる魅惑の時間に心を踊らせ、ほんのり頬を紅潮させながら便器へ向かって歩き出すネプテューヌだったが、反対にネプギアは足を竦ませてしまう。俯くネプギアの表情は、ここにいる誰よりも固く強張っている。

 

「…どうしても、無理?」

「…………」

「そう…。なら、無理強いはしないわ。ネプギアはそこで見ていて」

 

ネプギアの躊躇いを汲んだネプテューヌは、優しげな声をかけて彼女の頭を軽く撫でる。今回はネプギアも連れてくる、と伝えていたネプテューヌにとって、ネプギアのこの行為はある意味面子を潰される事にもなりかねなかったが…彼女にそれを責めるつもりは微塵もなかった。何故ならばネプテューヌもまた、この倉庫で一度躊躇った経験があったから。

 

「…ごめんなさい、皆。今日はわたし一人だけになっちゃうかもしれないけど…ネプギアを責めないであげて」

「はは、勿論ですよネプテューヌ様。動画だけでなく、実際に来てくれただけでも俺たちからすれば喜ばしい事なんですから」

「彼の言う通りです。それに、そういう初々しさがパープルシスター様の魅力なんですから、これもまた一興…という奴です」

「そうそう。スカトロに目覚めていても、ネプギア様は清純な面がなくちゃ物足りません!」

「む…それじゃわたしが清純さなんてまるでないみたいじゃない…でも、ふふっ…ありがとう皆。そんな皆の為に、今日も精一杯…出させてもらうわ……♡」

 

男達からの快諾を受け、ネプテューヌは中央の便器へ。一見すればそれは、妹思いの美しい女神。実際妹思いである点も美しいという点も、この場において否定する者など一人もいなかったが……便器へと向かう最中に浮かべた笑みは、既に妹思いの女神ではなく、淫らに排泄を愉しむ女神のものに変わっていた。

 

「…けど、まずは皆に見てほしいものがあるの…」

『見てほしいもの…?』

「えぇ、これよ……♡」

 

便器を跨ぐ形で足を止めたネプテューヌ。それから彼女は見回すと、含みのある言い方をしながらゆっくりとマントを脱ぎ去っていく。そして、脱いだマントが床へと落ちた時……男達は目を見開いた。

 

『おぉぉ……!』

 

ネプテューヌがマントの下に纏っていたのは、女神の鎧であるプロセッサユニット。だが、この時纏っていたプロセッサは煽情的ながらも機能性を追求した普段の物ではなく、股を覆う部分が極端に細くなり、臀部は肛門周辺が切り込まれたかのように開かれ、シースルーだった筈の腋も露出した、明らかに情欲を掻き立てる為の衣装となっていた。

しかもそれだけではない。完全に露出した肛門は勿論の事、割れ目しか隠せていない下腹部の両脇からも薄紫の陰毛がもっさりと生い茂り、その存在感を見せつけている。そして、覆う物のなくなった腋にもまた、同じように縮れた腋毛が存在を主張していた。

 

(あぁ、見られてる…♡女として恥な剛毛が、興奮した雄の視線を集めてる……♡)

 

小さな歓声を上げ、恥部を凝視しながら喉を鳴らす男達の姿に、ネプテューヌはぞくりと身を震わせる。あまりにも恥ずかしく、他の場であれば恥辱で立っていられない程の状況ながらも逆にそれがネプテューヌを湧き上がらせ、隠すどころか大胆に腋を見せて男達の欲求に応える。

だがその行為に欲望を刺激されていたのは、何も男達だけではない。

 

(お、お姉ちゃんがまるで痴女みたいな格好して…それで、お姉ちゃんも男の人達も…喜んでる……)

 

卑猥な姿を見せ付けるネプテューヌの背後では、ネプギアが立ち竦んだまま見つめていた。丁度ほぼ真後ろにいる彼女には露出した肛門と、汚れのない尻には似つかわしくない程に鬱蒼と生える尻毛が否が応でも視界に入り、意識がネプテューヌの尻にばかりいってしまう。

欲情の視線をたっぷりと浴びたネプテューヌは、更に足を開いてしゃがみ込んだ。たったそれだけの動作でも陰毛はふわりと上下に揺れて、淫らなフェロモンを醸し出す。

 

「それじゃあ、今日も…女神の公開排泄、たっぷりと見て頂戴…んっ……♡」

 

腰を下ろしたネプテューヌは、艶のある吐息を漏らして行為を開始。すぐに肛門と尻毛がひくひくと震え、力む姿が晒される。

 

「あぁ…やっぱり目の前で力んでるこの臨場感がいいんなよな…」

「確かに、これは動画じゃ味わえねぇな…おぉ、腋からハミ毛が……!」

「早速お宝シーンが撮れる…!」

 

排泄の為の力みが始まると、男達は小声で感嘆の声を上げ、力むネプテューヌを囃し立てる。ネプテューヌが見られ、欲情の対象となっている事へ興奮を覚える事もあり、男達の呟きは今や毎回の事となっていた。

男達が言葉でネプテューヌを興奮させ、興奮した彼女は一層過激に、淫靡に排泄を行うようになり、それが男達を更に欲情させて、彼等の呟きは加速するという淫欲の循環が、今日も回る。

 

「ぬぐッ、ふぅぅん…ッ!あっ…大便、腸の中を降りてきてるぅぅ……♡」

(お姉ちゃん、気持ち良さそう…まだ全然出てないのに、あんなに…あんなに……)

 

大腿の端、膝の付け根を握って踏ん張るネプテューヌの口から、いつものように呻きと艶めいた言葉が流れ出る。それを耳で聞き、目で収縮する肛門を見つめるネプギアの心に浮かぶのは、ある衝動。先程までは羞恥心に押さえられていたそれが、ネプテューヌの痴態によって凄まじい勢いで彼女の心を染め上げていく。

 

「はぁ…んんっ……♡み、皆の視線で…アナル、熱くなるぅ…♡はぁ、ぁ…出てッ、きたぁ……♡」

 

そんなネプギアの様子を知ってか知らずかネプテューヌの声の艶やかさが増し、肛門の収縮は緩慢に、されどその度合いは大きくなっていく。そして間もなく彼女の肩が吐息と共にぴくんと震え、淡い色彩の肛門から汚く何の華やかさもない大便がその頭を覗かせた。

次の瞬間腋や股間に目をやっていた男達も肛門と便に視線を集中させ、劣情塗れの視線が臀部という一点に集まった事を文字通り肌で感じたネプテューヌは、その視線の熱さに身をよじらせる。そして出したいという欲望が背筋を駆け抜け、ずるりと大便が押し出された。

 

「あはぁ、出るっ!出るぅ♡今日一本目の新鮮うんちっ、視線で興奮しながらひり出しちゃうぅぅっっ♡」

 

──ヌプッ…ドポンッ!

 

力みと快楽で表情を不恰好に歪ませる中、滑り落ちるようにして落下した茶色の排泄物は、便器内に着水すると同時に後ろへ倒れる。見た目も音も下劣そのものな光景だったが、ここにいるのは全員が排泄に興奮を覚える変態。中でも見られる側、晒す側の快楽に目覚めているネプテューヌにとってそれは、排泄の瞬間の開放感に続く爽快感を引き出してくれる音だった。

 

「はぁ…はぁ…♡今日は、いつもよりお腹の調子…良いみたい……♡」

 

普段よりもスムーズに排泄まで辿り着いたネプテューヌは、嬉しそうに腹部をさする。だがそうは言っても踏ん張った事で彼女の肌には薄っすらと汗が滲んでおり、陰毛と腋毛は汗に濡れてしっとりとした状態に変わっていた。

ひり出してから数十秒。排泄物の臭いが立ち昇る中で余韻に浸っていたネプテューヌも、次第に次なる排泄欲求に駆られ、しゃがんだままに軽く足踏み。姿勢を正したところで再び力み始めようとし……

 

「……わ、わた…わたし、にも…させて、下さい…♡」

 

つい先程までネプテューヌの排泄を凝視していた筈のネプギアが、お預けを食らった雌犬の様に発情した顔で隣へと姿を現した。

その姿を見て驚くネプテューヌ。実のところ、自分の排泄姿を見せる事でネプギアをその気にさせる…という狙いもあった彼女だったが、ここまで上手くいくとは思っていなかったのである。

 

「ネプギア……」

「お姉ちゃん…わたし、最初は恥ずかしかったけど、お姉ちゃんがしてる姿は目が離せなくて…見てたら段々お尻がうずうずしてきて…もう我慢出来ないの…わたしもしたい、したいよぉ……♡」

 

ネプテューヌが立ち上がると、ネプギアはプロセッサの秘部と臀部を覆う部分を解除。露わになった桜色の肛門はしきりにヒクつき、切なげにネプギアは尻を振るが、ひり出そうとする様子はない。それを男達は不思議に思っていたが、ネプテューヌは気付いていた。それはネプテューヌや男達を一時的ながら裏切ってしまったが故に、『出していい』と許しを得るまでは我慢しなくては…という心理が働いているのだと。

そこでネプテューヌは考えた。そのような心情ならば、ただ許可を出すのではなく、より男達に悦んでもらえる形に持っていきたいと。そして彼女はある事を思い付き、早速それをネプギアへ伝える。

 

「…ふふ、心配しないでネプギア。それは皆が望んでいた事だもの。駄目だなんて言う人は、一人もいないわ」

「な、なら……」

「…けど、わたし達にこんな気持ち良い事を教えてくれた皆に、迷惑だけかけるのは良くないわ。だから、ただ出すんじゃなくて、もっと興奮してもらえる出し方の方が良いと思うの。例えば…こうして、二人で立ってするとか…ね…♡」

 

そう言いながらネプテューヌはネプギアの手を取り、向かい合って左右それぞれに握る。二人がいるのは、並べられた二つの便器の間にある空間。身体が斜めになる程度に尻を突き出せば、丁度便器の中へと排泄物を落とせる位置。

 

「え…お、お姉ちゃんまで……?」

「勿論。皆もそれでいいでしょう?」

 

戸惑うネプギアと指を絡めながら、ネプテューヌは男達に問いかける。それに返ってきたのは、言うまでもなく全会一致の肯定と興奮。更なる期待に胸と股間を膨らませる男達の視線は、二人の肛門へ一層の疼きを喚起させた。

 

「あぁ…わたしもドキドキしてきたわネプギア……♡」

「わたし達、今から…揃って男の人達に見てもらうんだね…♡」

 

見つめ合い、お互い聞こえてしまいそうな程胸を高鳴らせながら脚を広げ、尻を突き出していく二人。生えるがままの剛毛に覆われた肛門と、手入れを感じさせる短い尻毛に彩られた肛門が便器の直上へと移動し、位置を決めるとネプテューヌは再び、ネプギアは漸く後孔の快楽に身を捩り始めた。

 

「はぁぁ…ん、ん……っ!」

「ふぬッ、ぅう……!」

 

ネプギアの愛らしくも淫靡な力みが倉庫に響き、ネプテューヌの表情を歪めながらの息みが男を刺激。踏ん張る事で自然と指にも力が入り、二人は細い指で互いに強く握り合う。

 

「おぉ…向かい合った状態で立っての排便というのも中々……」

「ほんと女神様は姉妹仲が良いなぁ…なんかほっこりしそうだぜ。してる事は汚いのにな」

 

提案したネプテューヌの目立て通り、男達はこれまでにない光景に早くも満足そうな声音を漏らす。図らずも二人は立ちながらの後背位…所謂立ちバックで二人同時に犯されているかのような体勢となっており、男達の内何人かは背後から襲いたくなる衝動に駆られていたが、この姿勢からの排泄というそれ以上に興奮を掻き立てる要素がある事によって、本能的な欲求は抑え込まれていた。

 

(す、凄い…撮った動画を送ってるって考えた時もドキドキしたけど…実際に見られるのは全然違う…♡お尻だけじゃなくて、全身がゾクゾクしちゃうよぉぉ……ッ♡)

(わたしもネプギアも、野獣みたいな目で見られてる…♡女神なのに、そういう対象として見られて…そう見られてる事にわたし、興奮しちゃってる……♡)

 

しかし行動は抑えられようと、情欲に駆られた視線は余す事なく二人の肢体へ。そして二人には野蛮な視線を向けられる事が気持ち良く、力む傍らで無意識に男達を誘ってしまう。

乳房を揺らし、腋を開き、惑わすように尻を振る。その内秘裂からは愛液が滴り、股から大腿へと卑猥な線が出来上がる。

 

「んふぅぅ…ッ!おぉ"ッ、おぉお"ん……ッ!」

「はぁ…はぁ…ん"ん"ん"っ!」

 

唸るようにしてネプテューヌが力めばネプギアは顔が真っ赤になる程直腸に力を込め、腸の奥から便を捻り出そうと必死に奮闘。踏ん張れば踏ん張る程膝が外に開き、何とも情けない蟹股になってしまうが二人はそれに気付かない。…というより、男達の視線で火照る身体と排泄への欲求、そして目の前で汗だくになりながらおんおんと唸る姉妹のあられもない姿にいつしか夢中となっていた。

 

「んはぁぁ…っ!わ、わたしのぶっというんち…男の人に直で見られちゃうぅぅ……ッ♡」

「ね、ネプギアの目の前で出しちゃうッ♡うんちぶら下げてるネプギアの前で、興奮しながら出しちゃうぅぅっっ♡」

 

ヒクつきながらもきゅっと萎んでいた肛門を容赦なく押し広げながら、二人の求めるままに直腸を降りてきた排泄物がだらりと尻からぶら下がる。ただでさえ息みや剛毛、蟹股等で品性に欠けていた二人の姿は垂れ下がる茶塊によって更に男達好みの下品なものとなり、彼等の興奮もこの日の最高潮へ。出せ、落とせ、と心の中で男達が囃し立てると、それが伝わったかのように二人の唸りは一層激しく野太くなり……二本の便は、その肛門からずり落ちる。

 

「ぬふぅぅう"ぅぅううぅんんッッ!♡」

「ん"ん"ふぅうぅんんんッッ!♡」

 

──ドポッポンッ!ブビッ、ビッ!

 

線対称を描くように、反転した動きで大便が落ちて水飛沫を上げる。それと同時に排泄したばかりの肛門が隆起し、リズムよく二人続けて下劣に放屁。排泄は勿論の事、片や美しさと凛々しさ、片や美しさと愛らしさを芸術の域で体現している女神姉妹が倉庫中に聞こえる程の大きな放屁を鳴らすというのは筆舌し難い魅力があり、男達は目と耳でその瞬間を記憶の中へと焼き付けていた。

そして排便により腸の活動が活発になったのか、排泄物の出が一気に変化。…要は、二人共排泄が半ば止まらなくなる。

 

「はぁぁっ、んふっ…また、また出る……っ♡」

「はひっ、んはぁ…♡…お姉、ちゃ…んんっ…♡」

「うぇ…っ!?ね、ネプギ…ぁ……♡」

 

一体その細く無駄のない身体のどこに溜まっていたのか、とつい訊きたくなる程に次から次へと落ちる大便。強く踏ん張らずとも出るようになった事で唸りは消えたが、代わりに後孔を犯されているかのような色っぽい喘ぎが一本毎に二人の口から溢れ、それもまた男達の下心を刺激。…が、それ以上に発情させられていたのは、間近でその姿を見ていた姉妹の二人だった。

次第に足腰が不安定になっていった二人は自然と互いにもたれかかる形となり、形の良い乳房がむにゅりむにゅりと潰れ合っていたのが数十秒前までの事。そこから何かのスイッチが入ったかのようにとろんとした瞳のネプギアが姉であるネプテューヌの唇を奪い、対するネプテューヌも驚きはしたもののすぐにネプギアと同じ瞳となり、結果二人は濃密なキス。手を繋ぎ、身体を寄せてのキスは正に恋人のようで、排泄を続ける尻もどこか嬉しそうに跳ねていた。

 

「最高だ…姉妹×百合×スカトロとか最高過ぎる……!」

「これを悪臭の中してるってのが凄いよな…完全に二人の世界入ってんじゃん…」

「腋毛もっさりのネプテューヌ様と、全く生えてないネプギア様の対比もいいな…けど、純情そうに見えて剛毛ってのも捨て難い……」

(ふぁ、ぁ…気持ち良い…頭が蕩けそうだわ……♡)

(もっと…もっとしていたいよぉ……♡)

 

舌を絡め、唾液を交わし、男達に見られている事も忘れて多幸感に溺れる二人。次第に排泄のペースや勢いは落ちていったが、時折軽い音の放屁を漏らしながらゆるゆると便を落とすその様子はじっくりと排便を楽しんでいるようで、実際ひり出す毎にびくんびくんと二人は身体を震わせていた。

二人だからこそ醸せる魅惑の色香に自分も周りも惑わせながら、ネプテューヌとネプギアが快楽に身を任せる事十分弱。最後に一際太く長い大便を排泄したところで、二人は脱力感から揃ってへたり込んだ。

 

「あひっ……♡もう、出ない…♡」

「はぅ…お尻、すーすーしちゃうぅ……♡」

 

何度も何度も排泄物に直腸を掻き分けられ、肛門をこじ開けられる快楽の余韻に浸るネプテューヌとネプギアが浮かべる、満足し切った蕩け顔。それは姉妹で唇を重ねてしまった事への背徳感や溜まっていた大便全てを出せた事による開放感も相まって、もうこれで終わらせていい…そんな気すらも二人はこの時感じていた。

だが、男達はまだ満足していない。そしてそれを示すように、彼等は近付き二人を立ち上がらせる。

 

「…ぁ…皆、さん……」

「…そう、だったわ…ごめんなさい皆、わたし達ったら自分達だけで楽しんじゃって……」

 

臀部を丸出しにし、片や必要以上に卑猥な衣類を纏った脱力状態の姉妹を、劣情でにやつく男達が囲う。それは普通の女性であれば恐怖以外の何物でもない状況だったが、排泄の悦びに酔い痴れる今の二人が抱いたのは申し訳ないという感情。故に自分達も楽しませてもらった、という旨の返答を受けた瞬間安堵の表情を浮かべ、それから男達が二つのジョッキを持っている事を気付いたネプテューヌはこくりと頷いた。

 

「…ネプギア」

「え……?…う、うん……」

「ふふ、この人達にはもっとお礼をしなくちゃだものね…♡」

 

男達が求める行為を理解したネプテューヌが耳打ちをすると、ネプギアは多少恥じらいの表情をしつつもしっかりと首肯。それを見たネプテューヌは小さく微笑み、二人はジョッキを受け取った。そうしてネプテューヌはこれまでの事を思い出しながら、ネプギアは姉の見よう見まねで脚を蟹股に開き、下腹部に生える薄紫の茂みにジョッキの淵を当てがえる。

 

「(…ついさっきまであんな事してたわたしが言える事じゃないけど、やっぱりこの人達は物好──)ひゃんっ!?」

「んっ……こ、これだけは慣れないのよね…」

 

これから行う事の為にネプギアが力を抜こうとした瞬間、臀裂を襲うひんやりとした感覚。それは男達によるウェットティッシュの感覚であり、ここまでの行為で火照った身体にはウェットティッシュと言えども十分冷たく感じられていた。

 

「お二人共お気になさらず。拭いているだけですから」

「は、はい……」

 

そうは言われても、他人に尻を拭いてもらうなど気にならない訳がない。ネプギアは勿論ネプテューヌですらこれには恥じらいを感じており、拭かれている間二人は顔を赤らめじっと終わるのを待っていた。その表情に劣情ではなく、単純に『可愛い』という感情を男達は抱いていたのだが、それに気付く様子もない。

二人が待つ事数十秒。臀裂を拭き終えた男二人は、舌舐めずりしながら柔らかく瑞々しい尻肉を横へと掻き分け……尻へと顔を突っ込んだ。

 

「……っ…!」

「うぁっ…い、いきなり息をかけるなんて…♡」

 

尻に顔を埋めるが如く突っ込まれた男の頭部に、二人は揃って目を見開く。ネプギアは一層顔を赤らめきゅっと目を瞑ったが、一方のネプテューヌは男の息遣いに、肛門を間近で見られて臭いを嗅がれるという状況に悦楽を感じて恍惚とした表情に。男二人も男二人で、待ち侘びた瞬間にそれぞれ瞳を輝かせる。

 

(やっぱ良い…やっぱ良いわこの臭い…肛門はいつ見ても綺麗なままだし、剛毛も伸びっ放しでジャングル化が進んでるし、最高の尻してるわパープルハート様は……)

(はぁ、はぁ…ヤベぇふわふわだ、予想以上にネプギア様の尻毛がふわふわしてる…!それに、こんなに綺麗なのに香ってくるのは間違いなく大便の臭い…ちょっと臭うのが逆に良いんだよな……!)

 

力強く掴んだ手で尻肉の感触を堪能し、臭いと肌に触れる尻毛の感覚を満喫し、時折肛門へと息を吹きかけ反応を楽しむ。嬉々とした男達の醜悪な行為にされるがままだったネプテューヌとネプギアだったが、一頻り楽しんで彼等の動きが落ち着き始めた頃、その二人の様子が変化。半分は意識的に力を抜く事で、半分は緩急によって身体が自然と脱力して、二人は急速に催し始める。

元々彼女達は、男達の要望に応える為ここまでそれを我慢してきた。その状態で我慢を止めればどうなるか。…そんな事は、言うまでもない。

 

「は、ぁ…はぁぁ……♡」

「うぅ…こ、こんなに音が響くなんて……」

 

──ジョボ…ジョボボ…ジョボボボ……!

 

ぴくん、と膝が跳ねたのを合図に、下腹部から流れ出す黄金水。始めは陰毛を伝い、勢いが出てきてからは陰毛を押し退けて尿道から吹き出るそれは、そのままジョッキの内側へと飛来。内部で反響した音はジョッキの外にもよく響き、今やネプギアの顔は林檎のよう。しかし嗅がれる事を嫌がらず、排尿も止めようとはしない時点で、恥ずかしさを感じてはいても、不快さは微塵も感じていないという事が誰の目から見ても明白だった。

 

「こっちも、全然止まらな……ひゃあぁんッ!?♡」

「きゅ、急に強く息をかけられたらぁ……ッ♡」

 

途中悪戯心(というには下劣過ぎるが)をそそられた男二人による執拗な肛門への吐息責めに翻弄されるも、二人はジョッキを落とす事なく最後まで排泄。勢いの低下に伴い響く音も小さくなり、水流から湧き水、湧き水から滴りへと変わっていった排泄が遂に止まり、後は陰毛に残った数滴が落ちるかどうかという段階にまでなった時、ジョッキの中では濃い黄色透明な液体がその八割以上を埋めて水面をゆらゆらと揺らしていた。

 

(…飲み物を入れる為の道具を、こんな使い方するなんて…わたし、どんどん変態になっていってる……♡)

「…はぁ…堪能させてもらいましたよ、ネプギア様」

「あ…は、はい…喜んでもらえて、わたしも嬉しい…です……♡」

 

自らの尿が注がれたジョッキに羞恥と興奮の混ざった感情を抱く中、ゆっくりと臀部に感じていた熱が遠ざかる。初めはそれも恥ずかしかった筈のネプギアだったが、お礼を言われたところでほんの少し名残惜しく感じている自分がいる事に気付き、言葉にも自然と嬉しさが滲んでしまう。……が、それでも羞恥心はまだ強いというのが彼女の現状。あっという間にネプテューヌにも劣らない排泄の快楽に目覚めたネプギアも、その点ではネプテューヌと少し違うらしい。

 

「…お待たせ、皆♡今日もわたしの未処理マン毛で蒸留したビール、皆でよーく味わって頂戴♡」

「…わ、わたしのも…ど、どうぞ……♡」

 

臭いを直に嗅いでいた男二人が離れたところで、女神の二人はジョッキを差し出す。ネプテューヌは右手で持ったジョッキを頬に当て、左手は指で湿った陰毛をなぞった後にその指先を舐めるという煽情的な仕草を取り、ネプギアは一切飾らず両手で持ったジョッキを頭を下げつつ突き出すという対称的な動作を取ったが、図らずとも双方男達の望み通りの行為をしており、それだけで彼等は色めき立つ。

ネプテューヌの方が若干濃く、ネプギアの方が若干多くの泡が立った、十人中十人が最低と言うであろう下劣なビール。それを差し出す彼女達もまた、相当に下劣で低俗な存在に身を落としている訳だったが……この空間においては、至高の女神そのものだった。

 

「女神様より頂いた神の酒、ありがたく頂戴致します…」

「あぁ、この色この臭い…それだけで酔ってしまいそうです…!」

 

差し出されたジョッキを、前に出た男二人が迷わず受け取りぐっと一口。その瞬間口の中に広がる独特の臭いを鼻からゆっくりと吐き出し、ワインかの様に口内で尿を転がし、音を立ててごくりと飲み込む。味わい切ったところで次の男に渡し、渡された男もそれぞれの方法で味わい、また渡すという行為が続く。そのさまを見ていたネプテューヌとネプギアは視線が釘付けとなり、陰毛から垂れた尿の残りが下腹部から大腿へと滴っていたが…それにも気付かない程、二人は目の前の光景に頭が一杯だった。

 

「ふぅぅ…ご馳走様でした、女神様。本日も非常に美味でした」

「当然よ、皆に飲んでもらう為に我慢してきたんだもの…♡じゃあ、次は……」

「いえ、その前に少し時間を頂けませんか?我々一同、常日頃の感謝を込めてあるものを用意したいのです」

「あるもの…?」

「えぇ、では早速……」

 

冷める様子のない興奮に身体を火照らせ、次なる行為に移ろうとしたネプテューヌ。しかしそこで男の一人が待ったをかけ、そこからおもむろにジョッキを手にし……下半身を、露出させる。

 

『……ッ♡』

 

それを見た瞬間、二人は目を見開いた。遂に男達と身体を重ねる事になるのかと、いきり立つ男根から二人は想像した。……だが、その予想に反して男はその場で扱き始める。

彼だけではない。この場にいた男達全員が、二つの集まりを作って自ら性器を刺激する。その行為の理由が二人は全く理解出来ず、ただ逞しい男の象徴を見つめていた。

 

(ど、どうしてわたし達には何もせず自分で……って、え…?射精した精液を、ジョッキの中に……?)

(み、皆さん次々と注いでる……わたしとお姉ちゃんのおしっこが入ってた、汚いジョッキに…)

 

既に十分過ぎる程の興奮をしていた事もあり、男達は次々と射精していく。白濁とした粘っこい精液は全てジョッキの中へと放出され、先程同様ジョッキへ液体が溜まっていく。そして数分後、全員が射精した頃には溢れんばかりの精液がジョッキの内へと溜まっており……ゴトン、と音を立ててジョッキは二人の足元へと献上された。

 

「さぁ、女神様……我々の感謝の気持ち、是非受け取って下さいませ」

「……──ッッ!♡」

 

その言葉で彼等の意図を理解した二人を襲う、激しい衝撃。ネプギアは言うまでもなく、ネプテューヌにとってもそれは完全に想定外だった。……これを飲め。男達は、二人にそう言っているのである。

 

(こ、こんなの飲んだらわたし達…わたし達……)

(…本当に、身体の芯まで変態に染まっちゃうじゃない……♡)

 

当然二人は戸惑った。躊躇いの感情も生じた。だが、同時に凄まじい程の欲求も二人の内側から湧き上がっていた。飲みたいという欲求が。もっと深く、もっと濃密な悦楽の世界に身を浸したいという欲望が。

気付いた時、二人は膝を突いてジョッキを持ち上げていた。まるでそれが宝であるかのように恭しく持ち、みっともなく涎を口の端から垂らしたところでほぼ同時に正気に戻ったが、一瞬止まっただけでその動きは変わらない。何故ならそれは、無意識から意識的に変わっただけで、やろうとしている事は全くもって同じであったから。

 

「はぁ…はぁ…み、皆さんの思いが詰まった精液……♡」

「わたし達の変態な姿に興奮して出来た濃厚精液……♡」

『──頂きまぁす♡』

 

情欲に駆られた女性の…いや、発情した雌の顔でジョッキを掲げ、淵に唇を当てた次の瞬間には勢いよくジョッキを傾けるネプギアとネプテューヌ。その粘性故に精液の流れは緩慢だったが、その分半ば塊の様に開かれた二人の口内へと落ち、白濁液が二人の口を埋め尽くしていく。

排便とは方向性の違う悪臭と、喉に絡む不愉快さを早速感じる二人だったが、その手は離れるどころか嚥下の度にジョッキの角度を高めていく。自分達の精液を受け入れてくれた事とその飲みっぷりの良さから男達は歓喜の歓声を次々と上げ、その反応が嬉しくて一層二人は飲精に専心。傾け過ぎてジョッキの両脇から精液が顔へとかかっていくも、それすら気にせず二人は精液を飲み続ける。そうして、僅かに残った二人の排尿と混ざっていた精液酒は、二人がジョッキを置いた時には側面に残りがこびり付く程度……即ち空っぽとなっていた。

 

「…う、ぷ……げぇっ…!」

「げぷっ…ご馳走、様…げぇっ、ぷっ…」

 

秘部からは愛液を垂らし、片方はもっさりと毛の生えた、片方は一切の毛がない腋を見せ付けるようにして飲み干した二人は口を開き、感謝の言葉を言おうとしたが、その小さく端正な口から発せられたのは下品この上ない噫気。それは女性としての尊厳を捨て去ったも同然の姿だったが…その胸中は、充足感で一杯だった。

 

「一気飲みなんて、やっぱ女神様凄ぇ……この状態で排泄したら、流石に便も白いかな…?」

「いやそれはねぇだろ……多分」

「ここまで来ると、逆に女神様達にはずっと処女でいてほしいよな。処女のままスカトロマニアの変態になるとか、興奮が止まらねぇ…!」

 

女神達の豪快で低俗な飲精に感嘆の声が止まらない男達は、口々にその興奮を表現していく。ネプテューヌとネプギアは男達に見てもらいながらの排泄や卑猥な行為を愉しみ、男達もそんな二人を見て愉しむという、ある意味で友好的な関係の両者。その欲望は留まる事なく膨れ上がり、彼等は更なる妄想を口にする。

 

「…なぁ、他の女神様達はどうなんだろうな……」

「…それは…あのパープルハート様とパープルシスター様でもこんな重度のスカトロ好きに目覚めたんだ、可能性はゼロじゃないかもしれないぞ……?」

「……お前等…そんな事言うから、他の女神様の剛毛姿妄想しちまったじゃねぇかよ…!…よし、ネプテューヌ様…もし宜しければ、今度は……って、ネプテューヌ様…?」

「おぉ…これはこれは……」

 

欲とは際限なく広がるもの。初めはネプテューヌ一人を、それも盗撮する事のみで満足していた彼等がそう言わんばかりに新たな欲求を顕在化し、ネプテューヌへと提案を持ちかけようとする。だがその時、ネプテューヌとネプギアは……

 

「ちゅばっ…んぇ、ろ…ネプギアぁ…♡」

「あぁ、む…ぷちゅ…お姉、ちゃん…♡」

 

……精液に塗れたお互いの顔を貪る様に舐め合い、プロセッサの上からでも分かる程硬く勃った乳首を擦り合わせ、相手の尻へと両手を添えて一心不乱に後孔を弄り合っているのだった。



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続・非公開痴態撮影 4

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート パープルシスター

内容・スカトロ 排尿 飲尿 触手 盗撮 拘束 リクエスト要素有り


ここに来るのも、随分と慣れたものだ。…そんな事を思いながら、その日ネプテューヌは例の集落を訪れていた。

老若男女、分け隔てなく向けられた挨拶に柔和な笑みで返すネプテューヌの隣にネプギアはいない。あれ以降ネプギアも姉同様ずぶずぶと排泄の快楽に嵌まってしまい、今やバラバラに訪れる事も多くなったのである。

 

(ふふっ、今日は一体どんなプレイを求められるのかしら……♡)

 

表面的には慈愛の表情を浮かべるネプテューヌだが、既に頭の中は見られながら排泄する事で一杯で、先程から肛門もひくひくと期待しっ放し。だがそんなネプテューヌが指定された場所である公民館の一角に到着すると、そこでは意外な要求が待っていた。

 

「またここでしてほしいなんて……でも、ちょっと懐かしいわね…」

 

ネプテューヌへの要望は、彼女にとっても男達にとっても最初の場所である、公民館のトイレでまた排泄してほしいというものだった。

この便所の改造には大金がかかった為、一度限りの使用になってしまうのは惜しい…というのが男の言で、大金をはたいて改造という妙な情熱に苦笑しながらも例のトイレへと入ったネプテューヌは、ふと懐かしさを感じてしまう。そして同時に思い出すのは、盗撮されているとも知らずに一生懸命大便をひり出していた自分の姿。

 

「……っ…こ、こんな思い出し方するなんて…流石にちょっと、自分が情けないわね…」

 

などと言いつつも、彼女の頬はほんのりと染まる。勿論それは、羞恥心や外気温によるものではない。

 

(…もう、この下や左右の個室ではわたしの事を見ているのかしら……♡)

 

改めて貼ったのか、それとも貼ったままだったのか、前回同様唯一故障中の張り紙がない個室へ入ると、彼女の中で興奮が増す。形としては、あの時と同じ。だが大きく違うのは、今回は見られている、撮られている事を知っているという点。

 

「……ふ、ぅ…」

 

扉を閉じたネプテューヌは、軽く一息。するとプロセッサユニットの一部が淡い光に包まれて、プロセッサは普段の『鎧』から男達を喜ばせる『衣装』へと変化する。

布地を切り取られたようにぽっかりと露出した肛門に、ハイレグの如く秘裂へと食い込み左右からは陰毛がはみ出た下腹部。同じく未処理の腋毛を素肌諸共曝け出した腋に、装甲が無くなりよりくっきりと形が分かるようになった胸部と、正にそれは情欲を唆る卑猥な衣装。そしてここまでの妄想と期待で乳頭はプロセッサに浮き出る程に勃ち、下腹部に至っては触れてすらいないにも関わらず既に秘裂の形が分かる程ぐっしょりと濡れていた。

 

(あぁ、感じる…感じるわ…♡わたしのエッチな姿を見て、興奮してる皆の視線を……♡)

 

見えない、されどいる事は分かっている男達の視線や隠しカメラの存在を肌に感じて尚興奮するネプテューヌ。しかし今回は、男達の存在を『知らない』という体で進めるのが彼等の要望。故にそれを受け入れ、且つそれもそれで悪くないと思っていたネプテューヌは普段の誘うような仕草をせずに、そのまま股を開いて便座の上へ。丁度座った時に肛門が中心にくるよう位置を調整し、それからゆっくりと腰を落とす。

 

「…ん、ぅ…ふ……」

 

座ったネプテューヌは、下腹部のプロセッサをずらして秘裂を露出させた後脱力。だがそれは開始前の緩みのようなものであり、次の瞬間ぐっと彼女の身体に力が籠る。

 

「ふっ…うぅ、ぐ……っ!」

 

両手が閉じると同時に力み始めるネプテューヌ。集落の住人への挨拶とは違う、低くどっしりとしたような声音を合図にぴくぴくと尻が揺れ出し、肛門の収縮も活発化。そうして腸内から押し出された一発目は、しかし固形でも液状でもない。

 

「ふぅぅん"っっ!」

 

──ビブブッ!ブッ!

 

静かなトイレの中に響く、下品な破裂音。熱心な信者であれば「女神様がする訳ない」と一蹴するような音だったが、それは間違いなくネプテューヌの放屁。ネプテューヌはほんの少しすっきりした表情を浮かべる一方、その音と放屁という行為に覗き中の男達は湧き上がる。

 

(おぉぉ、今日はおならでスタートか…!)

(パープルハート様の屁はいつも豪快だなぁ。やっぱ女神って、肛門も鍛えられてるのか?)

(見えた…今一瞬、尻穴の中が見えた……っ!)

 

人としては最低な、欲望に忠実な男達の感想。しかし当然、これで満足するような彼等ではない。何故なら既に放屁などは何度も直に見ているのであり……彼等にとっての真の楽しみは、まだ始まってすらいないのだから。

 

「はぁ、ぁ……んんっ、ふ…っ!」

 

一方のネプテューヌは放屁によって得られた開放感にゆっくりと吐息を漏らした後、さぁここからだとばかりに再び力む。力みに合わせて肛門がヒクつき、それに連動して尻毛が揺れるそのさまは、まるでそこだけが別の生き物のよう。

 

(今日も見てもらう為に溜めてきたうんち、特等席で一杯ひり出すのぉ……♡)

 

腸の中で少しずつ大便が肛門へと降りていく動きを感じながら、排泄する瞬間の快楽と熱く欲望に満ちた視線を向けられる快感を想像して身を震わせるネプテューヌ。次第に躍動が大きくなり、排泄をするべく緩んでいく彼女の肛門。そうして大便が肛門の寸前まで到着し、後一息で今日一本目の便が肛門から頭を出すとネプテューヌが確信した……その時だった。

 

「んほぉっ!?」

 

突如後孔を襲った予想外の感覚に、ネプテューヌの口からは女神らしからぬ悲鳴が上がる。その感覚に混乱しながらもネプテューヌが下腹部へと視線を向けると……そこでは便器の中から伸びた触手らしき物体が、自身の肛門へと突き刺さっていた。

正確に言えば、人体構造の関係から実際に刺さっている光景は見えない。だが触手が股の後ろ側へと伸びている事、触手の動きに合わせて後孔へと刺激が走る事から、それが肛門に刺さったのだとネプテューヌは理解した。

 

「なッ、ま、まさかモンスタ……きゃぁっ!?」

 

それまでの興奮が一気に引き、代わりに得体の知れない存在が一部とはいえ体内に侵入した事で顔を青くするネプテューヌ。そんな中刺さった触手よりも太い触手が同じく便器の中から数本現れ、反射的に大太刀顕現からの斬撃を行おうとしたネプテューヌだったが、それよりも触手の動きは速い。

但しそれは、ネプテューヌの油断を突いた結果という側面が強い。そして油断についてもトイレという本来戦闘とは無縁の場所且つ、排泄という気を緩めなければ出るものも出ない中ではして当たり前の事であり、むしろこの状況下では対応出来ない方が普通と言える。

 

「は、離しなさいッ!くっ、この……っ!」

 

現れた触手はネプテューヌの手足首に巻き付き彼女を拘束。ネプテューヌは振り解こうとするも触手の力は強く、もがくネプテューヌを嘲笑うように立たせていく。手首を強く締められた事で大太刀も床に落としてしまい、ネプテューヌは両腕は伸ばした上で頭上に拘束、右脚は床から離さないようきつく固定、左脚は逆に吊り上げられて指先が頭より高くなる程持ち上げられるという、所謂Y字開脚の格好で捕まってしまった。

 

「ちょ、ちょっと…何なのよ、この格好は……!」

 

Y字開脚にされた後更に少し両腕と左脚を持ち上げられたネプテューヌは、自然と爪先立ちになってしまう。

触手を抜かしてシルエットだけを見れば、バレエダンサーもかくやと言う程に綺麗な体勢。だが今の彼女が身に付けているのは男の欲情を掻き立て媚びるようなプロセッサであり、しかも万歳並みに両腕を上げられた結果、未処理の腋毛が惜しげもなく公開されてしまっている。しかもそれを触手によって強いられているとなれば、流石のネプテューヌも恥ずかしくない訳がない。

……だが、そんな状況を喜ぶ者もいた。…そう、潜んでいる男達である。

 

(パープルハート様のY字開脚キターーーッ!)

(ふぉぉッ、女神様の腋ご開帳!下の毛と同じように剛毛な腋毛もいいが、その下に見える腋がまた堪らねぇ…!)

(てか、俺があんな格好したら絶対股が裂けるわ…女神様の柔軟性、凄っ……)

 

彼等にとっては欲望の対象であると同時に敬愛の対象でもある女神パープルハートが、モンスターによって拘束された上触手の一部は体内に侵入している。普通そのような状況であれば慌てふためいてもおかしくないものだが、男達は誰一人として動揺しない。

しかしそれもその筈、何せそのモンスターは男達が用意し潜ませたのである。不意を突けば女神すら拘束出来るモンスターは当然彼等にとって手の余る存在だったが、人間欲の為なら普段以上の力が出せるもの。そこに同好の士という団結力と全員での奮戦が加わった結果が今この瞬間なのであり、動揺どころか男達は苦労の成果に歓喜すら覚えていた。

 

「ぐっ…こうなったら、ちょっと危ないけどエクスブレイドで……くひぃぃっ!?」

 

そんな男達の事など露知らず、ネプテューヌは未だ抵抗中。だが次なる策を講じようとした瞬間腸内に潜り込んだ触手がうねりだし、刃ではなく情けない喘ぎ声を上げてしまう。

 

「や、止めっ…ひっ、いぃんッ!しょ、触手が中で暴れてぇぇッッ♡」

 

ずぶずぶと少しずつ入り込みながら腸内を掻き乱す触手の動きに、止まらないネプテューヌの淫らな声。ひり出す快楽ではなく挿れられ穿られる刺激はネプテューヌにとって慣れたものではなく、ビクビクと身体が震えてしまうが、両手足を拘束されている為に腰と乳房が揺れるだけ。

そして恥ずかしさと慣れない快感に顔を赤くするネプテューヌだったが、更に現れた触手が下腹部に近付いてきた事でその顔は再び青ざめる。

 

「……っ!?え、ま、待って…んぁっ…!…嘘、まさか……ッ!」

 

新たに現れた細い触手はどこかに巻き付く様子もなく、軽くうねりながらゆっくりと便器から伸びていく。それが下腹部に近付いた事で、ネプテューヌはここまで何度男達に触られ嗅がれようとも散らす事はなかった処女が奪われてしまうものと思い目一杯暴れるが、それでも拘束からは抜け出せない。

 

(い、嫌…ッ!こんな得体の知れない触手に初めてを捧げるなんて嫌ぁッ!)

 

恐怖に引き攣る表情と、目尻に浮かぶ涙。必死にもがくネプテューヌの秘裂に触手が触れた瞬間ネプテューヌは息を詰まらせ、嫌だと心の中で叫びながら目を見開く。……だが、触手が入り込んだのは予想外の場所だった。

 

「…うぇ……?…ぁ…この、感覚…尿道に、入って…る……?」

 

膣や直腸よりも遥かに狭い尿道を、触手は傷付ける事なくうねうねと奥へ。感じた事のない感覚と触手の行為に対する驚きにネプテューヌが戸惑う中、ある程度まで入り込んだ触手はそこで停止。…と、思いきや尿道の中でもぞもぞと動き……彼女の下腹部に、突然開放感が漂い始める。

 

「はひっ!?え、な、何!?何これ…って……吸われ、てる…!?」

 

排尿時と同じ感覚で吸引されている事に気付いたネプテューヌは、仰天するも当然抵抗。下腹部に力を込め、吸われつつある尿を押し留めようする。その途中段々と尿道及び腸内に入り込んだ触手が肉々しい色から半透明の状態へと変色しつつあったが、そんな事など気にせず奮闘。

…が、今の状態は謂わばカテーテルを挿れられているようなものであり、止める事などそもそも不可能。故にネプテューヌの抵抗も虚しく……

 

「あっ、あぁ…駄目、ダメぇぇ……っ!」

 

──ジョボボボボボボボ…!

 

…彼女の膀胱に溜め込まれていた尿は、触手によって吸い出されてしまった。

半透明となった触手の中を、滑るように黄金水が流れていく。その光景はあまりにも卑猥且つ屈辱的で、思わずネプテューヌは目を瞑ってしまう。

 

「(悔しい…!こんな気持ち悪いモンスターに、おしっこ吸い出されちゃうなんて…っ!…で、でも…こんな事して、モンスターは何を…)んひぃっ!ま、またなのぉ!?」

 

ただ出し抜かれた、拘束されただけとは比べ物にならない屈辱感に耳まで赤くなるネプテューヌだが、そこで漸くモンスターの行為に対して『何故?』という思いを抱いた。

そこへ再度始まる後孔への刺激。抱いた思考は一瞬で乱され、またもや情けない声を上げてしまった。

 

「…って待った、これまさか次は……ふひぃっ、やぁぁっ!そっちはほんとにダメぇぇぇぇっ!」

 

依然拘束は続いている為張ったゴムを弾いたように腰回りだけが跳ねる中、不意に…というよりここまでされてきた事が繋がり次にされる行いを察知したネプテューヌ。だが、分かったところでどうしようもない。

腹部に広がる圧迫感。ネプテューヌは必死になって腰を振りたくるも既に奥へと入ってしまった触手が抜ける筈もなく、慌てるネプテューヌを尻目に触手は先端を展開。開いた触手は溜まっていた排泄物を捉え……尿道の時と似た開放感が、彼女の直腸に湧き上がる。

 

「いやっ、あっ……はぁぁ、んッ…!んん…ん、んっ……!」

 

直腸から大便が吸われ、力を込めていないにも関わらず落ちていく。引っかかる事も肛門を捲り上げる事もなく、するすると排泄物が無くなっていく。そんな想像も付かなかった感覚に、ネプテューヌは思わず吐息を漏らす。

不快ではない、苦痛でもない。普段の排便の様な激しい刺激がまるでなく、それこそただ便を外部へ排出しているだけ。それが彼女にとっては予想外で……何より、新鮮だった。

 

(何、これ…わたしはなにも力んでないのに、勝手に吸われて、触手の中を通っていって……これじゃあまるで、うんちの製造機械じゃない……)

 

半透明な触手の中を通る排泄物が透けて見え、そこで改めてネプテューヌは吸引されている事を実感。不恰好な大勢のまま一歩も動けず、自身の意思関係なしに工業製品の如く流れていく便を見ていると、本当に自分が今出来る事は排泄だけなのだと思えてきて彼女は惨めになっていく。

だが、そこでネプテューヌは男達とカメラの存在を思い出す。今のこの惨めな姿も、男達に見られているのだと頭をよぎる。そして、それを認識した瞬間……ぞくり、と背筋が反応した。

 

「…見られ、てる…こんな惨めで無様な姿…わたし…見られちゃってるぅっ!♡」

 

初めて男達がいると分かっている状態で排泄した時にも似た、途方もない羞恥心と沸き立つ高揚感。恥ずかしいのに見られたいという気持ちになった瞬間、ネプテューヌの感度は一気に増す。

 

「はぁぁっ、んふぅぅッ♡また取られちゃうっ♡溜めてたうんち吸われちゃうぅぅうぅッ♡Y字開脚強制排泄なんて、恥ずかし過ぎるのにぃいいぃぃッッ♡」

 

吸引されて直腸を降りていく大便の形が今まで以上にはっきりと感じられ、臀部全体が熱くなってしまう。開放感に脚の力が抜けそうになるが、がっちりと固定されているせいで姿勢を崩すどころか爪先立ちから踵を落とす事すらままならない。

排便で得られる筈だった快楽を取り戻さんとばかりに興奮していくネプテューヌの身体。体勢や腸内で感じる大便も彼女を昂らせる要因の一つだったが…それ以上に興奮させるのは、触手内を運ばれていく排泄物の光景だった。

 

「見せないでッ、見せないでぇぇぇぇっ♡こんな恥ずかしい光景、一度見たら一生忘れられなぃひぃぃいいっ!?い、一番奥の吸われてる…ッ!簡単には出ないぶっというんちまで引っ張り出す気なのぉッ♡」

 

見たくないと口にしながらも目が離せなくなっていたネプテューヌの後孔に走る、無理矢理押し広げられるような感覚。その感覚にネプテューヌ自身は仰け反るも触手の方は吸引を強め、便はめりめりと腸壁を掻き分けながらゆっくりと降りていく。

普段ならば少しずつ、何度も力んで漸く出るような大物が、止まる事なく引っ張り出される。それはネプテューヌにとってかつてない程の刺激であり、その刺激が快感へ変換されてしまうのが今のネプテューヌ。そして身動きは取れないながらも表情と喘ぎ声でその快楽を目一杯表現するネプテューヌの姿に、男達もまた昂り滾る。

 

(こんな乱れるネプテューヌ様が見られるなんて…ナイス、モンスターマジナイス…ッ!)

(見逃せねぇ…エロ過ぎて瞬きするのも惜しいぜ……!)

 

触手の中へと頭が入り、遂に出口にまで到達した大便。強過ぎる快楽にネプテューヌは歯をガチガチと鳴らし、ビクビクと全身を痙攣させていたが、触手はそんな事など御構いなし。触手…いや、モンスターが意識しているのは、捉えた長大な大便をネプテューヌの肛門から引き抜く事であり……次の瞬間、ずるりと勢い良く大便が吸い出された。

 

「ひぃぎッ…お"ッ…おお"……んぉぉぉぉおおおおお"お"ッッ♡♡」

 

肛門が捲れ上がる程の衝撃に襲われた瞬間、ネプテューヌは遠吠えの様な嬌声をあげながら絶頂。ガクガクと腰を前後させながらその快楽で潮を吹き、個室の壁にべったりと撒き散らす。

大便が通り過ぎたのは一瞬。だがその一瞬でも拘束されていなければ転げ回ってしまう程に、それはネプテューヌにとって激しく甘美な快楽だった。

 

「はぁ…はぁ……♡しゅごい…触手強制脱糞凄いのぉ…♡」

 

絶頂の余韻でネプテューヌの表情は卑しく蕩け、緩んだ肛門からぷすぷすとまた放屁が漏れる。細くくびれたウエストや、煩雑に生えた尻毛とは裏腹に綺麗で黒ずみのない肛門から出たとは思えないような巨大便も触手の中で膨らみを作りつつ吸い込まれていき、次第に感じ始める達成感。未だネプテューヌは急角度のY字開脚、加えて今は抵抗や排泄で自然とかいた汗で全身がじっとりと濡れているという屈辱極まりない姿を晒していたのだが、それも気にならない、思わず忘れてしまう程の達成感が、この時ネプテューヌを包んでいた。

 

(いつものアナルをごりごりされるようなうんちもいいけど、こうやって強制的に吸引されるのがこんなに気持ち良かったなんて…♡これ…癖になりそう……♡)

 

うっとりした顔のまま、余韻に浸るネプテューヌ。腸内の便も全て出し切り、拘束を除けば不満は皆無。……だが、ネプテューヌはすぐに思い知る。触手からの陵辱は、ここからが本番だという事を。

 

「…って、そうよ…この触手、何とかしないと……ふぐっ!?」

 

高揚感も収まり始め、モンスターに襲われている最中だという事を思い出したネプテューヌは、今度こそ脱出しようと力を込める。……と、その時だった。いつの間にかまたもや便器から現れた細い触手が、ネプテューヌの口内に入り込んだのは。

 

「うぇッ、ほごぉっ!?(な、何!?今度は何なの!?もう満足したんじゃなかったの!?)」

 

心地良い脱力感と触手の吸引が暫く止まっていた事で終わったものと油断していたネプテューヌは、喉まで入り込んだ触手に口を塞がれながら激しく動揺。細いとはいえそれなりの直径がある為噛み千切る事も出来ず、次は一体何を吸い出されるのかと慌てふためく。

…が、尿道や直腸の様に吸引が始まる事はなく…代わりに入り込んだ触手の先から、黄色の液体が登り始めた。

 

「ふぅぅぅぅッ!?(嘘ッ!?あれってまさか、さっきわたしが出したおしっこ!?ひぃッ、の、登ってくる…!)」

 

まるでネプテューヌがストローで吸っているかのように、どんどんと登っていく液体。自分の排尿を飲む事になるのかと思うとゾッとし、二本の三つ編みが乱舞する程首を振り回したネプテューヌだが、喉にまで到達した触手には無意味。そして彼女が声にならない叫びを上げた瞬間、ネプテューヌの喉にそれは流し込まれる。

 

「ふひッ!ごぼぼぼふぉおおぉッッ!」

(待ってたぜ強制排泄の後の強制飲尿…!あぁでも今回女神様の黄金水を飲めないのが残念でならない……!)

(…こいつ、飲めなくて残念とか思ってるな…完全な傍観者故の悦楽ってもんが分からないのかねぇ……)

 

喉へと直接流し込まれる排尿に抗う術はなく、むせ返りながらも飲み込んでしまうネプテューヌ。尿の熱さがじわりと広がり、鼻をつくような臭いが喉の奥から立ち込める。口を塞がれているネプテューヌは鼻で呼吸する他なく、刺激臭は全て彼女の鼻腔を責め立てていった。

 

(な、なんて酷い臭い…普段は気にしてなかったけど、わたしのおしっこがこんなに臭くて下品な臭いだったなんて……っ!)

 

触手は尿を全て出し終えた後もネプテューヌに鼻呼吸を強要するが如く口内に留まり、何度も何度もネプテューヌの鼻を悪臭が通る。そうして彼女の顔が臭いで歪み切った頃、漸く触手は口から離れ…その触手と入れ替わるように、また肛門へと刺さった触手がうねり出す。

ここまでネプテューヌは触手がうねる度、何をする気かと考えた。だが、ここまでくればネプテューヌも次にされる事が理解出来ていた。

 

「……あ、ぁ…おしっこだけじゃなく…うんちまで、戻されるなんて……」

 

波の様に凹凸を作りながら触手を登ってくる排泄物を目にしたネプテューヌだが、彼女はもう抵抗しなかった。頑丈な拘束と容赦ない陵辱で、抵抗しても無駄だと思い知らされてしまったからである。

これから完全に常軌を逸した行為をするのだという恐れと諦観で青白くなっているネプテューヌの顔。だがそれも、排泄物が肛門を押し広げた瞬間緩み出す。

 

「…んぁ、あっ……♡(うぅ…こんな最低な事をされてるのに…それでもわたし、感じちゃってる…)」

 

大便の挿入という異常な状態でありながらも、ネプテューヌが真っ先に感じたのは直腸を穿られる快感。その感覚はまるで不揃いのディルドを詰め込まれているようなもので、ぴくんぴくんと腰が跳ねる。

勿論不快感や、今更ながら嫌悪感も感じている。だが、それ以上に快感を強く感じている今のネプテューヌは、最早便を戻される事を嫌がる素振りは見せなかった。

 

「……ふっ…ぅ…ぁ……♡」

 

便を次々と詰め込まれたネプテューヌは、次第に圧迫感と排泄欲求を覚え始める。しかし便の挿入は続いており、出したい衝動は募る一方。

そんな中、それまでは気にもならない程静かな、恐らくは床下同様男達が潜んでいるのだろうと思っていた隣の個室から、何やら呻くような音が聞こえ始めた。当然気になるネプテューヌだが、調べる術は彼女にない。

 

(何か、あったのかしら…まさか、隣では彼等が襲われてるの…?だとしたら、助けなきゃ…で、でも動けないし……何より、この触手…段々わたしの弱いとこ、理解…して……っ♡)

 

激しい刺激ではない為一応の思考は出来るネプテューヌだが、一頻り挿入を終えた触手は続けて詰め込まれた大便を腸壁へと擦り付け始め、ネプテューヌを甘い後孔の悦楽へと縛り付ける。動かなくてはと思っているのに力が入らない、腸内の光景を想像すると下半身が熱くなってしまう。その状態か暫く続き……個室の中で、変化が起こった。

 

「…んっ、く…ふぁ……♡…え…モニ、ター……?」

 

天井から降りてくる、和式便所には似合わない機材。腸内を嬲られ吐息混じりの喘ぎ声を漏らしていたネプテューヌが注目すると、モニターは起動し映像が映し出される。

始めの数秒は、起動直後という事もあり何も映っていなかった。だが……映像がはっきりとした瞬間、ネプテューヌは絶句する。

映っていたのは、自分と同じように拘束され、便器から伸びた触手に弄ばれる少女だった。ネプテューヌとは逆に右脚を上げたY字開脚の姿勢を取らされている少女は、蕩け切った表情を浮かべ何かを一心に見つめている。しかし何よりもネプテューヌを驚かせたのは、彼女の外見。

柔らかそうな桃色寄りの紫髪に、蕩けていても分かる優しげな顔立ち。発育の良さが伺える少女体型に、ネプテューヌ程ではないもののもっさりと生えた下腹部の毛。…見間違う筈もない。その少女は……ネプテューヌの愛する妹、ネプギアだった。

 

「な…ななッ……ネプ、ギ…んひぃいぃぃッッ♡」

 

顔面蒼白で、全身から冷や汗が吹き出たネプテューヌ。思考が凍り付いたまま彼女は反射的に妹の名前を口にしたが……その瞬間、触手の吸引が始まった。そしてネプテューヌは、全身の悪寒が一気に吹き飛ぶ程の激しい快楽に襲われる。

 

(う、嘘ッ♡何これ、何これぇっ♡さっき吸引された時とは快楽が全然違うッ♡今は全身がゾクゾクしちゃってるッ♡何で急にこんな……)

「……ぁんっ…ひゃああぁぁあぁんっ♡吸われちゃうッ♡お姉ちゃんのぶっというんち、わたしのお尻から吸い出されちゃうぅぅううううぅッ♡」

「──ッ!?」

 

後孔から電流の様に広がり全身を駆け巡る快楽に、訳も分からずネプテューヌは動揺。そんなネプテューヌへと追い討ちをかけるように、画面の中のネプギアが小さく嬉しそうな笑みを浮かべた瞬間、隣の個室から浅ましくも淫靡な嬌声がトイレに響いた。

その声でネプテューヌは確信する。隣にいるのはネプギアで、映像は録画ではなく生のもので……これまでの自分の喘ぎはずっと、ネプギアに聞こえていた事に。更にネプギアの顔の向きと、タイミングの良さから彼女は、自分の痴態もまたネプギアのある個室に流されているのだと想像した。…想像して、しまった。

 

「あひッ、ひぃいぃぃんッッ♡ね、ネプギアぁ♡ネプギアずっとわたしの恥ずかしくて惨めな姿見て、あへあへ言わされてる声聞いてたのぉぉっ!?♡そ、それにお姉ちゃんのって……ふほぉおおおおっっ♡」

「はぁぁんっ♡そうっ、そうなのぉっ♡わたしもお姉ちゃんと同じように捕まって、このモンスターにお尻も尿道も穿られて、そしたらお姉ちゃんが来たのぉ♡さっきまでは我慢してたけどっ、も、もうお姉ちゃんにも…くひぃっ♡…バレちゃったからぁッ♡それに、お姉ちゃんならお尻で分かるでしょぉっ♡」

 

沸騰しそうな程の恥ずかしさと、喘がずにはいられない程の鮮烈な快感。何故かも分からないまま快楽は膨れ上がり、陰毛が股に張り付く程に愛液が溢れる。

だが何より気になったのは、最後の発言。お尻で分かる、という言葉で無意識に後孔を、吸われつつある排便を意識したネプテューヌは、そこで遂に今入っている便が初め自分の出したものとは違うものだと知る事になった。

常人であれば分かる筈もない事。だが、女神の鋭い感覚と敏感になった下半身、そして排泄狂いとなったネプテューヌやネプギアには、何となくだが分かったのである。

 

「そ、そんなっ…じゃあ、わたしのうんちがネプギアのアナルに入ってて、ネプギアのうんちがわたしのアナルに入ってるのぉッ!?な、なんてこ…とぉぉおおおおッ♡」

「そうだよお姉ちゃぁんッ♡わたし達っ、こんな無様な格好で、姉妹でうんちとおしっこの交換しちゃってるのぉっ♡姿もよく分からないモンスターに、女神姉妹が揃って弄ばれてるのぉぉぉぉっっ♡」

「ひぁっ♡そんなのいやぁッ♡な、なのに…なんでこんなに気持ち良いのぉおぉぉッ♡あぁまたっ♡また入ってくるぅぅっ♡」

「わたしも恥ずかしいよぉっ♡でも気持ち良過ぎるのっ♡お姉ちゃんがえっち過ぎてッ、こーふん止まらないぃぃいいっっ♡」

 

姉妹で競い合うように嬌声を上げながら、ガクガクと腰を揺らすネプテューヌとネプギア。腰の動きに合わせて胸もたぷんたぷんと跳ね回り、その姿も全てモニターよって見られてしまう。

これまでにも、排泄する相手の姿を見た事はあった。だが、今のこの状況はこれまでとは比べ物にならない程卑猥で……そんな妹の姿を見てしまったから、そんな姿を妹に見られてしまったから、こんなに自分も興奮しているのだとネプテューヌは理解した。

 

(これだよこれ、これが見たかったんだ…!左右対称な女神様達の、全てを知ってからの喘ぎ合戦の為に苦労してまでこのモンスターを捕まえたんだ…!)

(尿は栄養吸収後排泄し、便は吸収と排泄を繰り返して少しずつ栄養吸収…なんじゃそりゃなモンスターだと思ったが、今や俺達とモンスターはWIN-WINの関係…!)

(これを知ったら、流石にお二人もお怒りに…いや、こんだけ喘いでるし、案外気に入ってもらえたかもなぁ…)

 

そして二人を陥れた男達もまた、待ちに待った二人の痴態に目を爛々と輝かせる。狭く空調などある筈もない床下での覗きは実際のところかなり暑く、彼等は服が張り付く程に汗をかいていたが、誰一人としてそれは気にせず触手に嬲られる女神二人を見入っていた。

挿れられ、出され、詰められ、吸われ、何度も何度も二人は強制排泄と排泄物の交換を繰り返す。時には細い触手が鼻へと伸び、鼻腔へ排尿の水滴が落とされる。

 

「あぁぁ臭いっ♡お姉ちゃんのおしっこアンモニア臭が酷過ぎるよぉぉッ♡酷過ぎてわたしッ、お股むずむずしてきちゃうぅぅぅぅうッッ♡」

「ね、ネプギアこそ凄く変な臭いじゃないッ♡こんなのっ、直に鼻に入れられたら…ふぁぁダメぇ♡もっとお尻敏感になるぅぅううぅッッ♡」

 

とても他人には見せられないような姿を見られ、同じ姿をモニターで見て、醜悪なモンスターに排尿と排便で弄ばれる。そんな飲尿を含めば五感全てを刺激される、嘗てないハードプレイによってネプテューヌとネプギアの淫猥な部分が全て引き出された結果生まれた、際限ない淫欲の惨状。常人が見れば阿鼻叫喚、吐き気を催す程に酷い状況が広がっていたが……この時ここにいる者は皆、悦びに満ちていた。

そうしてこの惨状を生み出し、本能のままに二人を嬲るモンスターは、最後の仕上げとばかりに激しく触手をうねらせる。

 

「ほぉぉんぉぉッ♡無理ッ、もう無理ぃぃぃぃ♡強制排泄とうんち交換気持ち良過ぎてハマっちゃうっ♡もっともっと変態のドスケベ女にッ、スカトロマニア女神に堕ちちゃうぅううううぅぅッッ♡」

「わたしもこれ以上されたらッ、今後うんちする時今日の事を思い出してセルフY字開脚しちゃうっ♡拘束排泄とかうんち交換に目覚めちゃうよぉおおおおおおっっ♡」

 

挿入と吸収が別行程となっていたこれまでとは違う、ピストン運転の如き排便の出し挿れで喘ぎ散らす二人の女神。今や汗で腋毛もじっとりと濡れ、淫らな色香を全身から醸しながら腰を前後させる二人は本当に触手に犯されているようで、それもまた二人の欲情を焚き付ける。

そして排泄物が一気に吸引され、空となった直腸にずぼんと何かが押し込まれ、吸引された排泄物全てが直腸を埋め尽くす勢いで再注入された瞬間……二人は同時に絶頂した。

 

「ぐひッ、んひぃぃいいいいぃぃいぃッッ♡パープルハートのうんち穴ッ♡ネプギアの出したてほやほやうんちと触手に犯されてイぐぅううううううッ♡プラネテューヌの女神姉妹はッ、触手とうんちとおしっこに負けてイっちゃうのぉおぉおおおおぉぉンンッッ♡♡」

「見てッ♡見てぇぇぇぇええっっ♡ド変態Y字開脚で姉妹揃ってうんちとアナルセックス絶頂するわたし達は姿を見て、皆もイって"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ッッ♡わたしもお姉ちゃんもッ♡これでイっちゃう淫乱マゾ女神なんですぅうぅぅううううッッ♡♡」

 

二人はがくんと弓なりに反り返り、舌を突き出し絶頂のままに淫語を叫ぶ。これ以上ない程に勃起した乳首は乳房と共に激しく揺れて、全身を這い回る絶頂の猛威によがり狂う二人。加えて腸は絶頂の痙攣で排泄物を押し出そうとするも触手がそれを許さず、行き場を失った便が暴れ回った結果二人の絶頂は長く長く続いていた。そんな二人の様子に、股間を握り締める男達の手が止まらなかった事は…言うまでもない。

 

「うぁ、ぁ…んぁ……お姉、ちゃん……♡」

「んんっ…ぁ、ふ……ネプギ、アぁ……♡」

 

そうして絶頂が収まってから数十秒後、漸く満足した様子でモンスターが拘束を解き、肛門へと刺していた触手も抜いて和式便器の奥へと退散。自由を取り戻した二人だったが立っている事は叶わず、吸引の際漏れ出た糞尿や流れ続けていた愛液で汚れた床へと揃って倒れる。辛うじて頭を便器にぶつけるという事は避けられたが、それぞれ乳房の片側が便器の中へと落ちていた。

甘くも荒い息を漏らしながら、横へと首を回す二人。すると個室の仕切りの僅かな隙間からは自分と同じように蕩け切った顔の姉妹が見え、脱力し切ったネプテューヌとネプギアの肛門からは詰め込まれた大便がぶびっという音と共に卑しく無様に漏れ出すのだった。



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続・非公開痴態撮影 5

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ノワール

内容・スカトロ 排尿 飲尿 触手 拘束 リクエスト要素有り


その日、プラネタワーにはラステイションの守護女神であり、ネプテューヌにとっては友人の一人でもあるノワールが訪れていた。…というと立場の関係から外交的な何かに聞こえなくもないが、実際には単に遊びに来ただけの事。

 

「あはははははっ!ほらほら、防戦一方じゃ勝てないわよ!」

「防戦一方?残念だけど、これは押されてるんじゃなくて…勝つ為の布石を打ち込んでいる最中なのよ!」

 

ネプテューヌの部屋に響く、高笑いと緊迫した声。だが別に、彼女達二人は斬り結んでいる訳ではない。斬り結んでいるのは、画面の中のキャラクター二人。ネプテューヌとノワールは現在、ゲーム内にて白熱した勝負を繰り広げていた。

何故二人が女神化しているかといえば、どちらも…というか女神は大概負けず嫌いな為。普段は和気藹々と楽しむ彼女達だが、いざ本気の勝負となると負けたくないという思いから終盤はつい女神化し、今回のように女神本来の反応速度や動体視力で戦ってしまうのである。

 

「……っ…タイムオーバー…」

「残念、判定勝利じゃなくてきっちりと勝ちたかったのに。貴女はいっつもしぶといんだから」

「当然でしょ、最後の最後で逆転するのが主人公だもの」

「判定負けしておいてよく言えるわね…」

 

両者の勝負は、時間切れという形で幕切れ。お互い満足のいく終わり方ではなかったものの、全力の勝負自体は出来たからかそれなりに気分良さげな表情を浮かべており、もう一勝負…という流れにはならなかった。

一旦ゲームを止め、お茶とお茶菓子で休憩に入る二人。流石にその時にはもう女神化を解除しており、雰囲気も柔らかなものに戻っていた。

 

「ん、美味し。…でも、珍しいわね。ネプテューヌがジュースじゃなくてお茶出すなんて」

「え?…いや、だってお饅頭にジュースは合わないでしょ?」

「ま、それはそうだけど」

 

饅頭とお茶の組み合わせを楽しみながら、暫し二人は談笑に興じる。その最中、時折ネプテューヌはノワールをじっと見つめている瞬間が何度かあり、まさか饅頭の中に辛子か何かを…?…とノワールは勘繰ったが、おかしなところは特になし。ならばこれといって理由もないのだろうと、それ以降ノワールは受け流していた。

そうして数十分後。それまでは普段通りだったノワールは、次第にそわそわと視線が動き始める。

 

「次は何する?レトロゲーで昔を懐かしむ?」

「そ、そうね…それも、悪くない…けど……」

 

にこにこと楽しそうに話すネプテューヌに対し、ノワールの言葉の端切れは悪い。

彼女は、少し前から突然の腹痛に襲われていた。視線が泳いでいたのもその影響で、段々と強くなる痛みと便意に額へ脂汗も浮かび始める。それをここまで耐えていたノワールだったが、収まる様子が一切ない事に内心で諦め、ノワールはその場で立ち上がった。

 

「…わ、悪いけど…ちょっとお手洗い、借りさせてもらうわ…」

「あ、うん。いってらっしゃーい」

 

ひらひらと手を振るネプテューヌの声を背に受け、ノワールは極力姿勢の良い歩き方をしながら退室。耐える上ではあまり適した姿勢ではなかったが、便意に襲われた結果品のない格好で用を足しに行くなどという事は、ノワールのプライドが許さなかった。

 

(もう、こんな日に限って何なのよ……!)

 

傍から見れば堂々と、内心では焦りと不満を抱きながらトイレへと到着したノワールは、駆け込みたくなる気持ちを押さえて扉を開く。そうしてな中へと入った彼女は、後一踏ん張りと思いながら括約筋に力を込めつつ下着を下ろす。

 

「……っ…ふぅ……」

 

便座へと腰を下ろし、漏らす心配も耐える必要もなくなった事で安堵の溜め息を零すノワール。しかしあまり長居してはネプテューヌを心配させてしまうと思い、早速排泄に取り掛かる。

 

「……んっ…はぁ、ぁ……」

 

汚れやくすみが一切なく、真面目な彼女の性格を思わせるようにぴっちりと閉じられた秘裂と、適度に肉付きの良い尻肉。彼女の髪と同じ、混じり気のない黒の陰毛はプロセッサユニットの股周りを意識してかVゾーンが徹底して剃られており、その内側もきっちりと切り揃えられている為生えるに任せているネプテューヌの秘部とは印象が真逆。しかし切り揃えられていながらもその存在を強く主張している辺りから、彼女もまた剛毛である事は十分に伺えた。

 

「…ぅ……く、ふっ…!」

 

ほんの数秒気を緩めていた後、すぐに彼女は排便に移行。それまでは押し留める為にかけられていた力が押し出す為の力に変わり、こちらもまたくすみのない、排泄の為の部位でありながら清潔感を感じさせる程の淡い色をした肛門が、ひくひくと便座の穴の中で痙攣を始める。

 

「ふぅぅ…は、んんっ…!(物凄く出したいのに、すぐには出てこないなんて…便秘じゃ、ない筈なのに…)」

 

軽い爪先立ちで踏ん張るノワールの、息みの音がトイレに響く。当然響くと言っても反響している訳ではないが、静かなトイレの中では実際以上に息遣いが大きく聞こえてしまうもの。それに恥ずかしさを覚えたノワールは、早く済ませようと一層臀部に力を込める。

ぴくぴくと震える肛門に連動して、緩く揺れる彼女の尻毛。彼女は尻毛もきちんと処理しており、こちらは完全に全て剃っているのだが、場所が場所なだけに剃り残したのか、それともあっという間に生えてしまう程成長が早いのか…とにかく彼女の穴の周辺には、数本だけの尻毛が不自然に生えていた。

そうして数十秒後。力むノワールの力によって大便は押され、遂にその先端が肛門を掻き分け姿を現す。

 

「後…少、しぃぃ……っ!」

 

便の露出を肛門で感じ取ったノワールは、そのまま力み続ける事で少しずつ便を下ろしていく。

名前や髪とは対極の、白くまっさらな尻の中央に現れた、異臭を放つ茶色の塊。場違いな程に色濃く醜悪な便は次第にその表面積を増し、一見すれば排泄というより便が肛門に刺さっているかのような、それ程までに清潔感のある彼女の臀部には似合わない茶塊が肛門から垂れ下がっていく。そうして長い大便の大半が直腸から出たところで、ノワールはほんの一瞬動きを止め……

 

「ふっ……ぅぅうううんッッ!」

 

──ジョポンッ!

 

唸るような力みと共に、ぶら下がる便をひり出した。直腸の動きによって完全に押し出された便はするんと落ちて、水を跳ねさせつつも便器内へ着水。その重みで、水の中へと沈んでいく。

 

「はぁ、ふぅ……うぅ、こんなに大きいのが溜まってたのね…でもまだ、すっきりしない……」

 

軽く息を整える為に、一旦排泄を止めるノワール。音だけで大きいと分かる程の便を排泄出来た事で若干便意は楽になったものの、まだまだすっきりと呼べる段階には程遠い。そう思ったノワールは再び下腹部へ力を込めようとして…ほんの一瞬、違和感を覚えた。

 

「……?…何、かしら…気のせい……?」

 

何かと思って見回してみるも、当然そこには誰もいない。それ故に気のせいだろうと判断し、改めて排泄を再開するノワールだったが……その違和感が間違いではなかった事を、すぐに彼女は知る事となる。

 

「…は、んっ…ふ、うぅ……っ!」

 

一本通り抜けた事で多少なりとも緩んだのか、先程に比べればある程度スムーズに露出まで至る排便。そこで軽くノワールは座り直し、力を込めて二本目を中程まで直腸から押し出したその時、ひたりと生暖かく滑らかな感覚がノワールの尻に触れる。…そして、次の瞬間だった。

 

「え?……な…ッ!?」

 

触れた何かに疑問を抱くよりも早く、突如股の内側、便器の中から突き出た二本の赤黒い触手。それは目を見開くノワールの両脚に巻き付き、即座に太腿を座った位置で縛り付ける。

 

「な、何よこれ!?まさかモンスタ……って、嘘でしょ…!?」

 

一瞬声が裏返ってしまう程の驚いたノワールだが、すぐにそれを危険な存在だと判断し、拘束を解くべく触手を掴む。…が、それは完全に判断ミス。掴まれた瞬間触手の先端は彼女の手首に伸びて、逆にその両腕をも纏めて触手に巻き付かれてしまう。

 

(さっきの違和感の正体って、こいつなの…!?くっ、この私がしてやられるなんて……!)

 

鮮やか…ではないものの、完璧に自身の対応を上回る動きを見せた触手に対して歯噛みをするノワール。だが、違和感が便器の中から来ていたという事に気付き、排泄の途中に便器の中を覗き込むなど、一体誰が出来ようか。

 

「…けど、舐めんじゃないわよ…!この程度、私本来の力で引き千切って……!」

 

手首と太腿を締め付ける触手をノワールはその燃えるような赤い瞳で睨み付け、女神化による強行突破を決意。艶やな黒髪ではなく煌めく銀髪を持つ、ブラックハートとしての本来の姿にさえ戻ればこの程度の拘束に抵抗出来ない訳がない。そう意思の下意識を集中させようとしたノワールだったが……女神化の寸前、ノワールの肛門へ未だ嘗てない刺激が迸った。

 

「ひぎぃぃぃぃ……ッッ!?」

 

肛門を貫く、激しくも未知の感覚。意識が拘束へ向き、臀部や排泄の事など完全に忘れていたノワールにとってそれは不意打ち同然の衝撃で、その刺激に歪んだ顔からは悲鳴が上がる。

 

「か、ひッ……お尻、刺されて…ふぐぅぅッ!?」

 

刺激に続いて直腸へ広がる圧迫感に、息を詰まらせるノワール。その衝撃が何か…恐らくは触手によるものであろうという事は理解出来たが、手を動かせなければ便座から離れる事も出来ない今の彼女に現状対処の術がない。

もし女神化出来ていたのであれば、飛び上がって引き千切るという手もあった。しかし想像絶する展開と未知の刺激に意識を乱され、ノワールは女神化はおろかまともに力を込める事すら叶わなかった。

 

「ひッ…あぁっ……!」

 

貫かれた事で僅かながら浮いていた腰にも便器の中から伸びてきた触手が巻き付き、無理矢理ノワールを便座へと座らせる。勿論ノワールは身をよじって抵抗しようとしたが、既に手脚を固定されて胴体しか動かせない事もあってか、触手の拘束はびくともしない。

 

「な、何なのよ…ッ!一体これはな……ひゃあぁぁッ!?な、中で…動いてる……っ!?」

 

あっという間に女神化も身動きも出来なくなった事で焦るノワールの直腸を襲う、触手の次なる刺激。肛門へと刺さった触手はそのままの状態でうねり始め、腸壁を擦りながら腸の奥へと進んでいく。

 

「くぁ、ぁ…ッ…!離しなさいよ、離しなさいってばぁ…ッ!」

 

強烈な異物感と圧迫感に苛まれながらも、ノワールは触手を睨んで怒りをぶつける。…が、便器の中に潜んでいたモンスターにとって、触手は身体の一部且つ末端。そんな部位に凄まれても全くモンスターは気圧されず、そもそも凄まれている事にすら気付かない。

 

「(何とか、しないと…!ま、まずは落ち着いて、女神化するのよ私…!女神化さえすれば、こんな奴……)くひぃいぃぃっ!?な、何!?今度は何!?」

 

不快な感覚を必死に耐えて、ノワールは自身を奮い立たせる。してやられはしたが、自分は女神。ならば負ける筈がないと、反撃の糸口を探そうとする。だが、彼女の腸内をモンスターが把握し、調査から『食事』へと移行した事により、その思考はあえなく崩れ去った。

蠢く触手は先端を広げ、喰らい付くように腸へと詰まった大便に吸着。吸い込み始めた事により新たな圧迫感が直腸へと生じ、ノワールは動揺混じりの悲鳴を上げる。

 

「中でっ、何か動いて…って、う、嘘……まさか…吸われ、てる…ッ!?」

 

先程の排泄同様、ゆっくりと直腸を降りていく大便。ネプテューヌやネプギアと違って開発されていない為か、降りていく速度は非常に緩慢。だがそれに苛立つように触手はうねり、腸壁に刺激を浴びせていく。

 

「ひぎっ、うぁ…ッ!や、やだ…止めて…止めなさいよぉぉ……!」

 

得体の知れないモンスターに大便を吸われながらも、経験した事のない屈辱感に襲われながらも、身動きを取る事すらままならない自分があまりにも惨めで、ノワールは肩を震わせる。しかし当然モンスターがそんなノワールを気遣う筈もなく、気付けば大便は肛門付近にまで到達していた。

 

「あ"ッ、ダメッ、お尻裂ける…!裂けちゃう…!うぁぁ、ぁぁ……ッ!」

 

それ自体が吸引されている大便並みに太い触手と便そのものの厚みに押され、皺が真っ赤になってしまう程こじ開けられるノワールの肛門。裂けそうな痛みにビクビクと股は震えるも、拘束の前では無駄な抵抗。痛みで背中が丸くなる中、大便は最も太い部分がミチミチと悲鳴を上げる肛門を通り抜け……次の瞬間、一気に外へと排出される。

 

「〜〜〜〜ッッ!?か、ひ……っ!」

 

身をよじる事も出来ずに溜まっていた苦痛が一瞬にして解放感へと変わった事で、丸まっていたノワールの身体は一気に一直線まで跳ね上がった。

限界までこじ開けられた肛門の痛みからの解放に、息を詰まらせるノワール。それと同時に肛門から広がったのは、これまでの排泄とは何かが違う独特の感覚。

 

(わ、私…触手なんかに、無理矢理排泄させられちゃった……それに、この感覚は何…?こんなの、不快なだけの筈なのに……)

 

半ば放心状態のノワールは、恥辱と戸惑いに思考も心も席巻されて「今の内に女神化を」という考えに至れない。そしてそんなノワールの反応を楽しむように、再び触手は動き出した。

 

「ま、またっ…この変態、いい加減にしてよ……ッ!」

 

品定めするように腸内で便をつつきながら動き回る触手に怒りを滲ませ、身をよじりながら何度も拘束からの脱出を図る。身体を振り、歯を食い縛り、力の限りで逃れようとするが、結果はツインテールと胸が揺れただけ。その間にも触手は新たな便を掴んで吸い上げていく。

 

「くひ、ぃい……ッ!お、覚えてなさいよ…騙し討ちさえされなければ、こんな屑モンスター……え…?」

 

自分の意思を一切無視して大便が直腸から降りていく感覚に、表情を歪めながらも吼えるノワール。触手によって便座へと縛り付けられ、身動きも取れずに大便を吸引されている今の彼女がそんな事を言ったところで滑稽でしかなかったが、ノワール自身からすればそれは今の自分に出来る数少ない抵抗。屈するつもりはないという、プライドに懸けた意思表示。

そこへ不意に現れた、これまでの物より細い触手。拘束するでも肛門に刺さるでもなくただ股の間から伸びてきたその触手に、ノワールは一瞬疑問を抱き…しかし考える間もなく、細い触手は陰毛をくぐって秘裂の隙間へと潜り込んだ。

 

「なッ、あぁ…っ!?尿道、までぇぇ……ッ!」

 

本来は液体しか通らない場所を襲う生暖かい感覚でノワールは震え上がるも、あっという間に触手は膀胱へと到達。何をされるか分かっているノワールは必死に下腹部へ力を込め、尿道を閉じようとするも、既に入られている以上全くの無意味。それでも何とか止めようと闇雲に踏ん張るノワールを嘲笑うように、細い触手の先端が開き……溜まっていた尿が、触手内部を伝って零れ出した。

 

「ダメダメッ、止まって…止まってよぉぉ……!」

 

尿道を尿が直接通らない事による開放感のない排尿と、次第に半透明へと透けていく触手。不可解な程にただ膀胱が軽くなっていくだけの感覚に苛まれる中、透けた事で否が応でもノワールは自分の尿が触手の中を滑り落ちていくさまを見せられてしまう。

それはあまりにも屈辱的で、無様で、ノワールは手足の指を握り締める。その姿もまた頑張って排尿しようとしているように見えてしまうのだが、自身の事である為彼女はそれに気付けない。

 

「もう、嫌…なんで私が、こんな事されなきゃいけないのよ…なんでただ、トイレに来ただけで……」

 

吸われていく尿を見せられた事で、ノワールはそれまでの威勢を削がれていた。怒りや苦痛よりも自分へ対する惨めさが上回り、その瞳には涙目が浮かんでいた。

だが…ここまでの行為は、まだまだ序の口。そしてそれを分からせるが如く、自然に流れる尿を吸収しきった触手は突如その先端を膀胱へと張り付かせる。

 

「ひぁっ、今度は何…ぃぃいいぃッ!?ひぐぁっ、な、何これぇぇぇぇっっ!?」

 

吸着した次の瞬間、激しい吸引を始める触手にノワールは絶叫。触手は膀胱の壁に残った僅かな尿も残らず吸い取ろうとしているのだが、それをノワールが理解出来る筈もない。

形容し難い刺激と、理解の出来ない行動。分からない事だらけの状況にノワールの心は更に追い詰められ、冷や汗で髪や衣類が肌に張り付く。しかしそれも気にならない程、今のノワールは動揺していた。

 

「いやぁ、もう嫌ッ!離してッ、もう前も後ろも吸わないでぇええぇぇぇぇっ!」

 

膀胱内を満遍なく吸引されている間も直腸からの強制排泄は続き、何本も大便が吸い出される。初めは固かった腸と肛門も広げられっ放しとなった事で段々と緩み、強制排泄もスムーズ化。こじ開けられる痛みを感じなくなった反面、後孔を開発されているような変化をノワールが受け入れられる筈もなく、ぽろぽろと涙を流しながらいよいよ解放を懇願してしまう。…だが、そんなノワールを更なる絶望が襲う。

 

「ぁあんッ…!…ふ、ぅっ…あぇ……?…う、嘘…嘘でしょ……?」

 

唐突に膀胱の吸引が終わり、するりと尿道から出ていく触手。一瞬願いが通じたのかと思ったノワールだったが、細い触手はゆっくりと彼女の眼前へ。そして蛇が頭を擡げるような動きを見せた触手の先端から一滴の黄色い液体が垂れた事で…ノワールの顔は恐怖に染まる。

 

「そ、それだけは絶対に嫌ぁ!来ないでっ、近付けないで……あぁぁッ!」

 

触手はノワールの口へ向かって近付くも、ノワールは顔を背けて抵抗。回り込んできた瞬間逆を向き、それからはぶんぶんと首を振って拒んでいたが…ツインテールが触手を叩いた次の瞬間、素早く便器の中から飛び出した二本の触手が左右からツインテールの根元に巻き付き、強制的に正面を向かされてしまう。

 

「う、ぐ…ッ!……ふごぉおぉぉっ!?」

 

最後の抵抗として口を噤み、歯を食い縛るノワール。しかし触手は唇に触れる寸前で止まり、口内へ入る様子はない。だが代わりに触手はほんの少し上へと移動し……開いた先端で鼻を覆う。

その意図に気付いたノワールだが、時既に遅し。彼女が戦慄で目を見開く中、黄金水は放出された。閉じようのない、鼻腔に向けて。

 

「お"お"お"お"ぉんッッ!おごっ、ぬぐぅうぅぅッ!(痛いッ!臭いッ!いやぁぁぁぁぁぁッッ!)」

 

自らの排尿が粘膜に触れて瞬間まず痛みが、続けて悪臭がノワールを襲う。同時に鼻へと排尿を流され、それが鼻から喉へと落ちていく事に怖気と屈辱感が湧き上がり、感情のままに叫ぶ悲鳴。だが鼻を嬲られている事で上手く声にならず、口から出たのは唸りのような音だけだった。

 

「ん"ぁぁッ!…はぁっ、はぁ……ひゃ、ひゃめてぇぇほごぉぉおおおおッッ!」

 

吸引した尿の約半分を流し込んだところで、一度触手は鼻を解放。しかし解放された事でノワールの力が抜け、安堵した次の瞬間再びその鼻を塞いで注入再開。一瞬とはいえ「終わった」と希望を抱いたノワールにとって、その希望を絶望に塗り替えられるのはあまりにも辛く、気付けば再び許しを求めていた。

その声すら呻きに飲まれる中、便の吸引をし続けていた肛門の触手がその最奥にある大便を捕捉。他の便によって老廃物が圧縮されたが如き硬さと凹凸を持ったそれも触手は取り込もうとするが、ふと何かを思い付いたかのように軽くうねると……触手の中へは取り込まず、先端で掴んだまま引き抜き始める。

 

「がッ、ひぃい……ッ!?お、お尻…抉れ、ぁぁあぁッ!」

 

触手が力尽くの引き抜きを始めたのは、今度こそ本当に尿を流し切り、頭と鼻の触手が離れた次の瞬間。しかし一度希望を砕かれたノワールは二度目を恐れて目の前の触手ばかりを気にしており、腸での動きは不意打ち同然。そんなところへ硬い便の凹凸が腸壁を引っ掻いた事で、彼女の脚はがくがくと震える。

 

「ひがぁぁッ!あ"ぁッ!ぬひぃぃぃッッ!ダメッ、これ本当にダメぇっ!お尻壊れるッ!壊れちゃうぅぅぅぅううぅッッ!」

 

直接は触れず、触手越しにただ広げられていたノワールの直腸。その結果、知らず知らずの内に敏感となっていた腸壁を引き摺られる大便に掻き回される刺激はあまりにも苛烈で、最早目を剥き喚き散らしてしまうノワール。だがどんなに喚き、想像絶する刺激を訴えようと、触手の動きは止まらない。

 

「無理だからッ、無理だからぁああああッ!引っ張り出さないでっ、お願いひぃぃぃいぃッッ!」

 

ぶわっと全身から汗が噴き出し、縛られた手首と太腿、腰が蒸れる。狂ったように上半身をよじり、抉られる刺激から逃げようとするが、彼女の懇願は届かない。抵抗しようと半ば反射的に腸を締めても、引っかかって余計に刺激が増してしまう。

どうしようもない、どうにもならない硬便強制摘出。それを得体の知れない触手によって行われているという事実は直腸だけでなくノワールの心も抉り、涙と鼻水でぐしゃぐしゃとなった顔はあまりにも無惨。……それでもこの時のノワールは、まだマシだったとも言えるだろう。何故なら彼女は、上下左右に前後、果ては便器の中にまで設置された数多くの隠しカメラに何一つとして気付いていなかったのだから。

 

「こんな格好恥ずかし過ぎるのぉぉっ!謝るッ!悪態吐いたのも引き千切ろうとしたのも謝るからッ!それに今ならまだ許して……んぐひぃぃいいいいッッ!?あ、あっ、許しますッ!もう危害を加えようとはしませんッ!だからっ、お願いだから……もう止めてぇえぇぇえぇぇっっ!」

 

自分の痴態醜態全てを撮られているとは露知らず、プライドを捨ててまで許しを求めるラステイションの女神。後にノワールはこの時の無様な自分を心の底から後悔する事になるのだが、今はただ許され解放される事しか彼女の頭の中にはなかった。

 

(うぁぁっ、ひ、引っ張り…出され、ちゃう……っ!)

 

そうして何度も直腸内で引っ掛かり、その度にノワールを悶絶させてきた硬便が、漸く肛門の裏まで到達。大分緩んだとはいえまだ閉じようとする肛門の前で触手は便を掴み直し、みちみちと音を立てながらその硬便を引き摺り出す。

 

「い"ぃ"ぃ……ッ!か、ひゅ……!」

 

肛門が捲れ返るような痛みと刺激にノワールが息を詰まらせる中、ガチガチに固まった最後の大便が肛門から露出。もし本人に見えていたら顔を青くしそうな程の便の凹凸が肛門から抜ける度にびくんびくんと痙攣し、ノワールは最早泣き叫ぶ事すら出来ない域の状態に。そして遂に半分以上が便器の中へと露出し……一度動きを止めた触手は、拘束を固く締めて一気に引き抜く。

 

「(あぁぁダメダメ壊れるお尻おかしくなるッ!私のお尻ダメになっちゃう!絶対こんなの壊れッ)あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ーーーーッッ!!あ"ーーッ!あ"ーーーーッッ!!」

 

直腸に残った塊が一度に引き抜かれ、躍動する腸壁と肛門。激しくしなる、剃り残しの尻毛。びくんと仰け反り顔が真上を向いた身体。そしてトイレに響き渡る、割れんばかりのノワールの絶叫。…この瞬間、ノワールは頭が真っ白になっていた。何も考えられず、耐える事も出来ず、ただ目を見開きのたうち回りそうな程の刺激が身体を駆け巡る中絶叫する事しか出来なかった。

引き抜かれた硬便が便器に落ちる水音をも搔き消すノワールの絶叫は、大便が抜けた後も肛門を不自然に痙攣させながら続く。そうして十数秒後、叫びは次第に小さくなっていき……声が聞こえなくなった時、ノワールは脱力した上半身がだらんと前に傾いていた。

 

「…あっ…あぁ、あ…ぁ……」

 

ノワールの口から漏れる、力無い呻き声。引き抜いた硬便も吸引しきったモンスターは触手による拘束を解き、触手が便器内へと戻る中、どさりも落ちるノワールの身体。元々股を開いた体勢だった事もあり、彼女は尻だけを突き出す無様で卑猥な格好になっていたが…心身共に疲れ切り、また同時に放心状態となってしまったノワールは、暫く鼻から一滴の黄水を垂らした情けない顔と締まり切らない肛門、それに剃り残しの尻毛を見せ付ける無様な体勢のままだった。……勿論、その姿も隠しカメラは様々な角度から捉えていたのだが…そんな事など今のノワールには知る由もない。

 

「……んっ、ぁ…」

 

そうして十数分が経ち、漸く動けるだけの状態にまで回復したノワールはよろよろとしながら下着を上げる。後悔や屈辱、怒りすらも意識の外へと追いやる事で、何とか冷静さを保ちながら。

 

「う、ぅ……まだ、お尻に違和感が…」

「あ、ノワール出てきたんだね」

「……!?」

 

水を流し、臀部を押さえてトイレを出た次の瞬間、ノワールにかけられる聞き慣れた声。びくりと肩を震わせながらそちらに目をやると、そこにいたのはネプテューヌ。

 

「なッ、ね、ネプテューヌ……い、いつから…いたの…?」

「さっきからだけど…大丈夫?よく聞こえなかったけど、かなり具合の悪そうな声してたよ?」

「そ、それはその……そうね…ちょっと調子が悪くなっちゃったから、今日は帰らせてもらうわ…」

「そうなの?一人で帰れる?」

「えぇ、心配かけてごめんなさい…今度は貴女がうちに来るといいわ…」

「え、普段は仕事の邪魔だって言うノワールがこんな気さくに許可を…!?…って言ってる場合じゃないよね。ほんとに辛かったら言ってよ?」

 

口振りから中での出来事には気付いていないと思ったノワールは、努めて自然さを装いながらエレベーターの方へ。強制排泄の影響かその足取りは内股且つ、ひょこひょこと不安定に身体が揺れる何とも不自然なものだったが、多少回復したとはいえまだまだ余裕のないノワールが自分の歩き方の不自然さに気付く様子は微塵もない。そして、尿道及び膀胱の陵辱以外は一切触られる事のなかった、下着の秘裂に当たる部位は……ほんの僅かに、本人も気付かぬ内に湿っているのだった。

 

「…………」

 

そんなノワールを、心配そうな顔で見送ったネプテューヌ。だが、その表情はノワールが廊下の角を曲がった瞬間恍惚としたように卑しく歪み、彼女の太腿にはたらりと下着では押さえきれなくなった愛液の雫が垂れていた。



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続・非公開痴態撮影 6

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート パープルシスター

内容・スカトロ 飲尿 触手 百合 拘束 リクエスト要素有り


そこには確かに私欲があった。同性の自分から見ても可愛らしく、美しく、魅力的な彼女…そして他の友人達が淫らに痴態を晒す姿を見てみたい、その姿で興奮を満たしたいという身勝手極まりない私欲が。

だが同時に、それ以上に、ネプテューヌには純粋な思いがあった。この至福を大切な友達と共有したい、皆にもこの気持ち良さを知ってほしいという、善意や友情から来る思いもあった。故にネプテューヌはネプギアに続く相手としてノワールを選び、彼女に排便を促す例の茶を飲ませ……モンスターに、襲わせたのだった。

 

「はー、今日も疲れたぁ…折角友達が遊びに来たんだから、そういう日位終日で休みにしたって良いのにさー……」

 

ノワールがプラネタワーに訪れた日の夜の事。やるべき事を全て終えたネプテューヌは、文句を垂れつつ自室のベットに腰を下ろす。

本来女神は自分の自由に仕事時間を決められるのだが、そこは日々理由を付けてサボろうとし、それを教祖のイストワールに咎められて渋々仕事を行うネプテューヌ。更に言えば、「そういう日」でなくとも休もうとするのが彼女である為、今の発言をイストワールが聞こうものなら即刻説教が始まっていたところだろう。

 

「……でも、まぁ…いっか……やっと全部済んで、これを見られるんだから…♡」

 

普段ならば、ここからもう二言か三言は言っていたであろう彼女。しかし今日は早々に文句を止めて、文句の代わりに端末を手に。その液晶画面に映る彼女の顔は……既に淫欲混じりの笑みが浮かんでいた。

 

(今から見ようとしてるのは、友達のノワールがトイレで触手に襲われてる映像……なのにそれが楽しみで仕方ないなんて、ほんとわたしって変態だなぁ…♡)

 

端末を起動させながら期待に胸を膨らませ、トイレに設置された隠しカメラのデータへとアクセス。念の為設定しておいたパスワードを打ち込み、後は画面上のボタンを押すだけとなったネプテューヌだが…丁度その瞬間、彼女の部屋にノックが響く。

 

「お姉ちゃん、前言ってたシール「わぁぁぁぁっ!?」お姉ちゃん!?」

「あ、ね、ネプギアかぁ…ど、どうしたの……?」

「そ、それはこっちの台詞だよ…お姉ちゃんが集めてる懸賞のシールを持ってきたんだけど…あれ、もしかして……」

 

後悦の虜になったとはいえ常識を失った訳ではないネプテューヌは慌てふためくも、その相手がネプギアだと知って一安心。一方のネプギアも何があったのかと慌てて彼女の部屋に入り……慌て具合と手にした端末の存在で、即座にネプテューヌが何をしようとしていたのかを理解する。

 

「…今日は、ノワールさんが来てたんだっけ?」

「うん、そうだよネプギア」

「…飲ませちゃったの?」

「そりゃ、今日呼んだのはそれが目的でもあるからね」

「…なら、やっぱり……」

「ふふっ……ネプギアも、見る…?」

「……うん…♡」

 

姉と同じ笑みを浮かべて、ネプギアはネプテューヌの側に。一見すれば仲睦まじいだけの、だが見る者が見れば単なる姉妹愛のそれではないと分かるような雰囲気の中、ネプテューヌの問い掛けにネプギアは首肯。そうして二人は立ち上がり、無言で揃って女神化する。

女神としての本来の姿に戻るのは、こちらの方が感覚が鋭い…つまりは感度が高い為。そしてネプテューヌが身に纏ったのは、見せる為の、見られる為のプロセッサユニット。だが腋と肛門周りは完全に露出し、前も陰毛が横から大胆にはみ出る程細く、その三点全てで生えるに任せた無造作な紫の毛が強調されるプロセッサを興奮と共に一瞥したネプテューヌは、次の瞬間目を見開く。

 

「え……?」

 

彼女が目にしたのは、女神化した妹の姿。可愛らしさはそのままに、凛々しさを漂わせるパープルシスターの体躯。しかしそこに問題はない。ネプテューヌが目を見開いた理由は、ネプギアのプロセッサにあった。

普段のそれよりも切れ込みのキツい、ハイレグ状の下腹部に、肛門を中心に綺麗な円形で露出している臀部。更に下腹部は陰唇に当たる部位が開かれており、それはまるで見せる事…いや、出す事挿れる事を想定したような下品な仕様。加えて開いた二点と元々露出している腋からは、ネプテューヌ同様一目で未処理だと分かる不揃いな剛毛が姿を見せていて、他の部位はほぼ普段通りながらも全く違う印象と卑猥さを放っていた。

 

「…ネプギア…それって……」

「ふふっ、お姉ちゃんのえっちな…ううん、ドスケベプロセッサを参考にしたんだぁ〜♡」

「や、やっぱりそうなのね……全く、わたしも罪な姉だわ…♡」

 

そう。ネプギアの言う通り、彼女のプロセッサはネプテューヌのものを彷彿とさせるような外見。元々は短く切り揃えていた毛も今や未処理であり、ネプテューヌは自分と同じ道を猛然と進む妹のさまに若干の反省を抱くものの、それ以上に湧き上がったのは妹の“性”長に対する悦び。

自然と劣情混じりの笑みを浮かべるネプテューヌと、少し照れながらも同じ笑みを見せるネプギア。二人は身体を密着させて、盗撮動画を見始める。

 

《……っ…ふぅ……》

 

映像の中のノワールは、あからさまに腹痛と便意を我慢している顔をしながらスカートの中に手を入れ、下着を下ろして便座に座る。当然取られている事など知らない彼女は一安心した表情を浮かべた後に、排泄作業へ取り掛かった。

 

「わぁ、ノワールさんも力むとこんな表情するんだね…♡」

「普段きりっとしてるから、こういう表情は珍しいのよね…お尻の方も見てみる?」

「…お姉ちゃん、積極的だね……♡」

「それはそうよ。だって…ノワールが帰ってから、ずっとこれを見るのを楽しみにしてたんだから…♡」

 

盗撮映像を普通の動画か何かのように楽しみながら、別のカメラに切り替える二人。普通の少女であれば赤面し顔を覆ってしまうような排泄映像でも、二人にとっては性癖をくすぐる魅惑の動画。それを示すように二人は脇目も振らずに動画を凝視し、流れる音に耳を澄ます。

 

《ふぅぅ…は、んん…っ!》

 

ノワールの息みに合わせて淡い桃色をした肛門が震え、脚は若干内股に。本格的に排便へと取り掛かった事で聞こえる声も力強く、だがあまり女性らしくないものへと変わっていき、次第に収縮も激しくなる。

動画の中で、ノワールの直腸の中で、少しずつ降りてきているのであろう、彼女の大便。下品な期待の中でそれの形や直腸の中を降りる感覚を想像した二人は更に興奮と劣情が昂り、どちらからともなく露出した秘部に指を這わせて自慰を始める。

だが勿論、下半身に手を伸ばした二人の指が触れたのは肛門。秘裂は愛液で既に紫の茂みを濡らしつつあったがそちらには一切触れず、指で後悦を愉しむ二人。

 

「んぁ、ふっ…♡ノワールのうんち、太ぉい…♡」

「あはっ、肛門の動きに合わせて尻毛が踊ってる…♡でも、数本しかないからちょっと情けない感じだよね…あっ、ん……♡」

 

目と耳で自身の、或いは姉の友人が大便相手に奮闘する姿を愉しみ、その興奮に合わせてアナルを弄る。それこそネプテューヌが心待ちにしていた時間であり、下劣な悦びを知ってしまった二人の秘め事。

だが、足りない。指や玩具で弄くり回すのも好きな二人ではあるが、二人が本当に好きな行為は別のもの。そして映像の中のノワールが押し出しぶら下がった大便をひり出す正にその時、喉を鳴らしながらもネプテューヌは映像を止める。

 

「くふぅ、んっ……♡…ねぇ、ネプギア…このまま、ノワールをオカズにアナニーするのも良いけど……」

「…うん…そろそろ行こっか、お姉ちゃん……♡」

 

突然の停止に一瞬ネプギアは驚いた顔をするも、ネプテューヌの表情と口振りから意図を理解。そうして二人は肛門から指を抜き、映像に映っていたのと同じトイレへ揃って向かう。…その道中、互いのアナルを解すように弄りながら。

 

「…………」

「…………」

 

トイレ前へと到着した二人は、順に中へ。一見すればそれは普通のトイレだが、実際には至る所に隠しカメラが設置された、二人が愉しむ為の空間。しかし、このトイレに施されているのは、それだけではない。

便器の左右で向かい合うようにして立ったところで、ネプテューヌは手にしたままの端末を操作。すると天井の一部がスライドし、そこから二台のモニターが降りてくる。

 

「…それじゃあ続きをしましょ、ネプギア……♡」

 

それぞれが見易い位置でモニターが止まると、二人は指を絡ませるように両手を繋ぐ。続けておもむろに右脚を上げ、すらりと伸びたしなやかながらも肉感のある脚と身体でY字を描いたかと思えばその脚を壁に引っ掛けて固定し、互いに体重をかけ合いながら爪先立ちに。

それはいつぞや触手に拘束された時の事を思い出させる、不安定な姿勢。元々ネプテューヌは大部分が、ネプギアは完全に見えていた秘部が思い切り股を開いた事で一層露わとなり、二人からは見えないものの、肛門とその周囲を彩る豪快な尻毛も隠しカメラにはくっきりと写っていた。

 

「ふふふっ…こんな姿、普通の信仰者の皆さんには見せられないね……♡」

「でも、こういう姿を喜んでくれる人達もいる…だからわたし達は、そういう人達の思いにも応えないと…ね♡」

「もう、そんな事言ってほんとはこういうのが好きなだけでしょ?…お姉ちゃんも、わたしも…♡」

 

扇情的な下半身を、淫らな姿勢をうっとりと見つめながら、二人は熱を帯びた言葉を交わす。彼女達は今、興奮していた。実の姉妹に、劣情感を抱いていた。だが心のどこかで自分に呆れつつも、嫌悪の感情はどこにもなく、むしろ背徳感を楽しんですらいた。

一頻り相手の身体を眺め終わると、二人は互いに見つめ合う。手を握り直し、身体を傾けて胸を押し付け合い……そして、ゆっくりと二人は唇を重ねる。

 

「お姉ちゃ…ん、ん……っ♡」

「ネプギ…ぁ……♡」

 

口紅の類いは一切塗られていない、にも関わらず隙のない化粧を纏った女優やアイドルを軽く超えていくような魅惑の唇が重なり合い、二人の唾液が循環する。数秒間、唇で唇の感触を楽しんだ二人は下を伸ばし、絡ませ合ってディープキス。相手の口内を舐め、相手の舌に絡め取られ、循環の加速した唾液は時折口の端から涎となって垂れていく。

その下では、ネプテューヌの豊満な胸と、彼女には一歩劣るものの形の良いネプギアの胸がむにむにと衝突する。その先端、つんと張った乳首は既に硬く勃っており、擦れる度に甘い刺激が乳房を走る。外見からは分かり辛いものの、彼女等の胸部プロセッサは外部刺激を意識して極端に薄くなっており、二人は潰れ合う胸の快感を思うがままに感じていた。

 

(あぁ、可愛いわネプギア…愛らしいネプギアが、こんな下品な格好をして…見てるだけでアソコもアナルも熱くなっちゃう……♡)

(お姉ちゃんのえっちな姿、良いよぉ…♡可愛いお姉ちゃんも、格好良いお姉ちゃんも好きだけど…変態的なお姉ちゃんは、興奮が止まらなくなっちゃうぅ……♡)

 

欲情の籠った熱い視線で見つめながら、一層二人は口を重ねる。時には舌に吸い付き、時には一度口を離して舌のみを絡め、しかし完全に離す事はなく二人の過激なキスは続く。

そうして暫し楽しんだネプテューヌは、ネプギアに対してアイコンタクト。それをネプギアが受け取ったところでネプテューヌは右手を一度離し、脇に置いていた端末を操作。それによって停止していたままの映像が再生され、二人の前のモニターにもノワールの姿が映し出される。そして、より大きな画面に映る排泄姿に二人は口付けをしたまま笑みを浮かべ、再び右手を繋ぎ直す。

 

《ふっ……ぅぅうううんッッ!》

『……っ♡』

 

早速流れるノワールの全力の力み顔と、ひり出された便が水の中に落ちる音。その光景は、ノワールが排泄したのは正に二人が今いるトイレであり、ネプテューヌとネプギアは同じ場所でレズビアンさながらの行為に耽りながら、排泄映像を見ているという事実に更に興奮。その興奮たるや最早排泄物の臭いが感じられそうな程で、自然に鼻息も荒くなっていく。

 

「ずるぞっ…じゅっ、ぱっ…んふ……♡」

「んぁ…んぇろっ、ちゅ…ふじゅるっ……♡」

 

ネプテューヌもネプギアも音を立てて口腔を貪り、盗撮映像を凝視。画面の中ではノワールが触手に襲われ始め、段々と惨めな姿に変わっていく。結局最後まで盗撮を知らなかったノワールだが、その映像をこの二人が見て、あまつさえ興奮材料に使われるなどとは想像すらもしなかった

だろう。

二人の行為は、卑猥な姿と背徳的な状況、盗撮映像の重ね掛けで更に深く濃密に。秘部から流れる愛液は太腿はおろか脹脛、くるぶしにまで到達し、舌と乳首はもう何度目か分からない程擦れ合い、肛門はひっきりなしにひくひくと震えて刺激の教授を懇願する。しかし先程とは違い、二人はまるで肛門に触れない。…いや、触れる事が叶わない。

 

(ダメ、ダメよネプギアぁ♡弄りたいのは分かるけど、もっと我慢しなきゃ…ぅ、あ…でも……んひぃぃっ♡やっぱり穿りたいっ♡うんち穴穿くり回したいのぉっ♡)

(は、離さないよお姉ちゃん…♡アナニーしたくなっても、絶対にしないしさせない、って…決めた、け…ど……やっぱりしたいよぉぉっ♡お尻ほじほじしたいぃぃっ♡)

 

彼女は両手を握り合っている。それは第一にそうしたいからであり、第二にY字開脚という不安定な姿勢を維持する為の支え合いだったが、第三且つ重要な理由が、互いの肛門と直腸弄りを封じつつも相手に止めてもらう為。互いに互いを縛る為に、両手を握り合っている。

疼き、収縮を繰り返し、刺激が欲しいと懇願する肛門。引っ掻き回したい衝動に駆られながらも相手に握られている為それが叶わず、切なくも甘い快楽を求めて一層擦り付け合う乳房と乳房。摩擦で熱を持ち、より鋭敏になり、だからこそ余計に止められない胸の快楽に没頭する二人の様は、どこまでも淫靡で魅惑的。

 

「んふっ、くほぉっ♡じゅぱっ、ぁぁんっ♡」

「ふーっ、ふくぅぅ…は、ふっ…んぉっ♡」

 

興奮による体温上昇と安定しない姿勢での負荷、それに濃厚な快楽の応酬で息の乱れた二人は荒い鼻息を間近でかけ合い、口の端からも吐息を漏らす。生温かな二つの息に頬を撫でられる事も二人にとっては興奮材料で、それがまた二人の鼻息を荒くしていく。

気付けばトイレ内は発汗によって二人の醸す芳醇な色香で満たされており、その濃さたるやむせ返ってしまいそうな程。……そして、その匂いにつられるように、或いは二人の身体が淫らに熟成するのを待っていたかのように、開かれた便器の中から赤黒い影が現れた。

 

(……っ…!…来た…やっと来たのね……♡)

 

ひたり、と脚に触れた感触で触手の登場に気付いたネプテューヌは、それだけで思わず悦びの顔を浮かべてしまう。対するネプギアもほぼ同時に同様の表情を浮かべており、表情でお互いが相手も気付いたのだという事を察知。

二人の脚に触れた触手は、そこから蔓の様に脚に沿ってゆっくりと上へ。わざわざ焦らすように登る触手の動きがもどかしく、肛門をぱくぱくとさせながら尻を振って挿入を求める二人。そんな二人の反応を楽しむように、触手はペースを崩さずゆっくりと、ゆっくりと登り……実際には一分かけたかどうかの、だが二人にとってはその何倍にも感じる時間の末に、瑞々しい尻肉の割れ目へ到着。期待に二人が生唾を飲み込む中、肛門に触れた触手は一度止まり…次の瞬間、ずぶりと一気に入り込む。

 

『んほぉおぉぉッッ♡』

 

内側へとめり込むような刺激に襲われる肛門と、圧迫感と共に拡張される直腸。普通ならば激痛の走る、だが十分に開発された後孔にとっては快感以外の何物でもない触手の挿入に、揃って二人は嬌声を上げる。

女神が発するものとしてはあまりにも下品な、しかし性を問わず欲情を駆り立てるような喘ぎ声を発した二人の口は暫く振りに相手から離れ、代わりに繋がる唾液の架け橋。照明でてらてらと光る卑猥な橋は、中央から次第に落ちていき……途切れる直前、二人が掬い上げるようにしながら再び唇を重ねた事で、元の唾液として二人の口内に戻っていった。

 

「ひぃんっ♡んはぁっ、ぬひゅっ♡(あっ、あっ、触手が探してるっ♡わたしの直腸の中を穿り返してっ、うんち探してるぅぅっ♡)」

「ひゃふぅぅッ♡ほッ、ごっ…ぉほぉンッ♡(あ、暴れちゃダメぇぇッ♡今日もここ以外でうんちなんてしてないからっ、ちゃんとあるから暴れないでぇぇっっ♡)」

 

入り込んだ二本の内、ネプテューヌの直腸に侵入した触手はぐりぐりと腸壁を抉りながら腸内を登り、ネプギアの直腸に侵入した触手は一気に奥へと伸びていく。慣らしもせずに蹂躙される直腸の快楽で二人の左脚はピンと伸びて爪先立ちになるが、右脚を突っ張り両手を強く握る事で何とか転ぶ事は避ける。

だがこの程度、二人にとっても触手にとってもまだまだ序の口。それを示すように二人はくぐもった悲鳴を上げながらも貪欲に、より多くの快感を求める表情は崩れておらず、触手もまた責め手を一切緩めない。

 

『ふぉぉんッ♡じゅぞぞっ、ぁぷっ……

ん"ぉぉッッ!♡』

 

蠢き、肛門を捲り上げる触手の快楽に自然と腰が動き、へこへこと情けなく前後に揺れる二人の下半身。その腰へと更なる触手が忍び寄っていたが、胸を押し付け合っている二人には下が見えず、無防備な尿道へと触手が侵入。再び二人は喘ぎ混じりの悲鳴を上げるも、秘部は期待の涎を垂らすばかり。

 

(ひゃうぅっ♡こんなところ、絶対おしっこ以外が通っちゃいけないのにゾクゾクするよぉっ♡あっ、吸われちゃう…強制排泄させられてっ、女神のおしっこ栄養にされちゃうぅぅ……!♡)

(う、ぁっ……もどかしいわ…おしっこ垂れ流しなのに、吸引されてるのに、尿道に触れてないからじんわり気持ち良さが広がっていく感じがしない…でも、でもぉ…だから余計に興奮しちゃうぅぅっ♡こんな醜悪なモンスター相手に、浅ましく排泄プレイを懇願したくなっちゃうのぉっ♡)

 

膀胱にまで到達した触手が早速吸引を始めると、ネプテューヌ達は快楽そのものよりも『されている事』に対して激しく興奮。それと同時にもどかしさから尿道を締めてみようとしたり、逆に下腹部に力を入れて勢い良く排尿してみたりしようとするが、何も変わらずただ淡々と吸われるだけ。だが、そんな為すすべなく触手の好き勝手にされるという屈辱感、敗北感が、二人はどうしようもなく好きだった。

 

「んんっ、ふ……♡(この触手、いつもわたし達に吸った後のおしっこを飲ませようとする子ね…あはっ、栄養分吸われて薄くなってる…♡)」

「くぷっ、ぁむ……♡(でも、今わたしの口はお姉ちゃんのもので、お姉ちゃんの口はわたしのもの…どうするのかな…引き剥がされた後ノワールさんみたいに固定されて、お姉ちゃんの目の前で飲まされたら…♡)」

 

強制排尿を受けてから暫くして、いつもより大便の吸引を始めるのが遅い触手に直腸を嬲られていた二人の前へ、半透明となった二本の細い触手が姿を現わす。その触手はゆらゆらと近付いた後、二人の顔へと何度か触れるが、キスをしっ放しの口には入り込む隙など微塵もない。

ならば触手はどうするか。ネプギアはモニターに映るノワールが別の触手で抵抗出来ない状態にさせられた姿を見て、同様の事をされると予想していたが、その予想は半分正解で半分外れ。確かに映像と同じ手段を触手は選ぶも……それはネプギアの予想とは別のものだった。

 

『ふごぉぉッ!?』

 

ぐぱり、と先端を開いて触れる触手。しかしその標的は塞がった口ではなく、その上で忙しなく鼻息を漏らす二人の鼻。完全に油断していた二人はその行動に思わず呻きを上げるが、すぐに触手は両方の穴を覆ってしまう。

しかもそれだけではない。二人が眼前の触手に気を取られている間にそれよりも太い触手が右の脚へと伸びており、鼻を覆うのに合わせて足首を拘束。そこから惜しげもなく開く形で上げられていた右の脚を更に引き上げ、二人の右脚は床と直角と言っても差し支えない程の状態に変化。Y字開脚を大きく超えたI字開脚を無理矢理取らされた二人は当然大きくよろけるも、即座に左脚首も拘束された事で、二人の姿勢は完全に固定をされてしまった。

 

(ひぎぃぃッ!さ、裂ける…ッ!こんな強引に真上まで開かれたら股が裂けるぅぅ……ッ!)

(そ、そんな…これじゃ、息が出来な……いぃぃッッ!や、止めて…ッ!今おしっこ注がないでぇぇ…ッ!)

 

普通の人間がやれば最悪大怪我の体勢を強引にさせられたネプテューヌ達は目を白黒させ、尚且つ呼吸が出来なくなった事に慌てふためくも、駄目押しとばかりに触手は鼻腔内へと排水開始。ネプテューヌの尿はネプギアに、ネプギアの尿はネプテューヌに注ぎ込まれ、身の毛がよだつ程の刺激が鼻から全身へと駆け巡る。

強制I字開脚と鼻腔への直接排泄で激痛が、続けてそんな事をされている自分達という認識で嗜虐心が押し寄せる二人。両脚は勿論の事、両手もまた痛みで思わず強く握り締めてしまい、そのせいで離す事も出来ない二人は痛みに苛まれながらも身をよじる事すら叶わない。

 

「ふ、ふごっ、ぉほっ…ぉ"……んふぅうぅぅッ!?♡」

「むひゅうぅぅッ!?ふほぉっ、ぉぉんっっ♡」

 

その中で次第に、二人の身体は内側からも悲鳴を上げる。最悪シェアエナジーさえあれば生命活動は何とかなるのが女神だが、それでも呼吸をいきなり封じられてしまえばその苦しさは相当なもの。故に我慢し切れずネプテューヌもネプギアも口を離そうとするのだったが、それすら触手は許さず妨害。また新たな一本がぐるりと一周するように頭へと巻き付き、二人は口を離すどころか歯が触れてしまいそうな程に再密着をしてしまう。

 

「…ぁ…が、ひゅ……(息、出来なっ…これじゃ、わたし達…完全、にッ……!)」

「ふ…ぁ、ぉッ……(た、たひゅけ…うぁっ……)」

 

流石にこれにはネプテューヌもネプギアも余裕を失い、顔が真っ赤に染まっていく。呼吸を求める身体はより鋭敏になり、しかし覆われている為に鼻腔を通る尿のアンモニア臭ばかりが脳を焦がす。

そうして吸引した分を全て、姉妹で交換する形で注ぎ直した触手は鼻を解放。それは二人が限界を迎える正に寸前であり、解放の瞬間二人の身体は一気に力が抜けてしまった。

 

(何、これぇ……頭の中にネプギアのおしっこの臭いがこびり付くぅぅ……♡)

(お、お姉ちゃんのおしっこの臭い、わたしの中に充満しちゃうよぉぉ……♡)

 

両足首の拘束で倒れる事は出来ないまま、反射的に二人は大きく深呼吸。だが鼻は直前まで尿を注がれていた穴であり、そこを通る空気も体内に取り込まれる頃には完全にアンモニア臭と化してしまう。

その臭いが、独特の悪臭が、二人から思考力を奪っていく。その内に喉の奥からも流し込まれた尿の臭いが直接立ち込め、内側から排泄物の臭いに責められる二人。されど彼女等を撮る隠しカメラの映像には、今もはっきりと映っている。そんな状態になりながらも、すぐにまた浮かんだ悦びの笑みが。

 

『…ぁ、んっ……♡…んふぇ……?♡』

 

尿臭もまだ消えていない中、二人は蕩けるような口付けを再開。直腸を責め立てる触手の動きがここ暫くは緩く、その甘い刺激につられて舌が触手の如く何度も何度も絡み合う。…が、次第に二人は触手の妙な動きが気になり始めた。

 

(なに、この動き…んんっ…お尻の奥から、吸い出されてる…けど……)

(あ、ぅっ…ま、また…途中まで吸い上げて止めるなんて、これまでそんな事…なかったのに……)

 

直腸の中で感じる、触手の脈動と吸い出される大便の大きさ。我が物顔で腸を圧迫する二つの存在に、ネプテューヌ もネプギアも艶めかしく尻を揺らして快楽に浸るも、二人に歓喜の悲鳴を上げさせてくれる排泄の刺激はいつまで経っても訪れない。

奥より吸い出された便は、肛門を内側から叩く直前に触手の一部が収縮する事でその場に留まる。その状態でまた触手は便を取り込み、最初に止められた便とぶつかったところでまたもや新たな便を吸引。開店を待つ行列の如く渋滞していく便の存在はもどかしく、早く脱糞させてほしいと心の中で二人は願うも、触手は淡々と作業を続行。

 

「…ちゅ、るぷっ…じゅるぞっ……♡(もどかしいし、さっきの事も頭を離れないよ…さっきのお姉ちゃん、凄く無様で素敵だった……♡)」

「ふ、むっ…んぁ、ぷ……♡(ぁんっ、急にまた積極的になって……ほんとにイケナイ子ね、ネプギアは…♡)」

 

満たされない欲求と先程までの激しい責め苦の熱を発散するように、ネプテューヌの舌を吸い込み自らの口内で舐めるネプギア。嬲りにも似た感覚にゾクゾクと身体を震わせながらも、下品な顔となったネプギアを見て愉しむネプテューヌ。触手が焦らしてくるのならばと目の前の姉妹に思いを馳せ、淫らな姿に促された欲情を擦り付けるが如く乳房を押し付け合う二人だったが……次の瞬間、ずくんと肛門に衝撃が走る。

 

『……っ!?♡』

 

びくりと同時に肩が跳ね、二人は驚きに目を見開く。何事かと思ったのも束の間、再び走る重い衝撃。

だがその衝撃は、内側…即ち中からきている。そして今直腸内にあるのは、肛門付近に集められた大便と、入り込んだままの触手。二人は触手の中に何本もの便が詰め込まれている状態を頭の中に思い浮かべて……今何が起きているのか、何をしようとしているのかを理解した。

 

((ま、まさか…全部一気に、吸引じゃなくて強引に引き抜こうとしてるの……!?…そんな、そんな事されたら……))

 

走る衝撃は、肛門に何かが引っかかっているようなもの。となればやはり触手は引き抜こうとしているらしく、その行為に二人は戦慄。

彼女達の出す便は一本一本がかなりの太さと適度な硬さを持ち、物によっては普通にひり出すだけでも一苦労する厄介者。その便の束を纏めて、しかも外部からの力で強引に引き抜かれたとしたら、一体自分達はどうなってしまうのか。…そんな恐怖と期待の織り混じった感情に二人がぎゅっと手を握り締める中、肛門を叩く頻度は増し、その威力も段々と高まっていく。

 

「んぉッ…くぁっ、ふ……ッ♡」

「は、ひっ…いぃッ、あ"っ……♡」

 

大便で膨れ上がった触手は元の倍以上の太さにまで変貌しており、如何に二人の腸液がローション代わりになろうとも、そのまま引き摺り出すのは無茶というもの。

しかし触手の主はそれを理解していないのか、それとも二人を栄養源兼苗床程度にしか思っていないのか、止める素振りは一切ない。むしろ引っかかる事へ苛立つように触手の動きは次第に荒く変わっていき、浅い部位を深く抉られるという普段はない刺激に二人も喘ぎを募らせる。

 

「ほぉっ、ふんっ、ぁ……ぎひぃぃッッ!?♡」

「ふひゃ、ぁあッ、はっ……ぁああッッ!?♡」

 

そして気付けば暴力的になっていた触手の引き抜き。押し出された腸液がぽたぽたと肛門から溢れ、時折放屁にも似た音が漏れ出す中、遂にモンスターは全力を投下。最早攻撃と遜色ない程の力で引っ張られた触手は、その膨らみの一部が肛門の外へと露出し……肛門が普段ならばあり得ない程に押し広げられた瞬間、びくんと二人は背筋が反る。

 

(だ、ダメダメぇッ♡この刺激は強過ぎるよぉぉっっ♡!)

(こんなのっ、お尻ガバガバになっちゃうぅぅッ♡なのに、なのにぃぃ…抵抗出来ないぃぃぃぃっ♡)

 

一部だけでも皺が伸び切り、ギチギチになるまでこじ開けられた二人の肛門。これ以上の事をされればどうにかなってしまうと二人の本能は叫び、ここまででもじっとりとかいていた汗が更に吹き出し肢体を濡らすが、二人の手は、胸は、唇は離れない。まるで溶接されたかのようにぴったりと繋がったままで、離そうと必死にもがくその姿は真上まで釣り上げられた脚と合わせて、いっそ不恰好なダンスを踊っているかの如き様子に。本人達は必死で、大真面目に離れようとしている分、淫らで下品なその姿と動きはより不恰好さを増してしまうだけだった。

 

『ふむぅう"ぅぅぅぅううぅぅッッ♡!』

 

もう一段階、限界まで開かれたように見える肛門をこじ開け露出する触手。肛門は肌に匹敵する程白く変色してしまい、一瞬裂けたと誤認する程の刺激が走った二人は唇を重ねたまま絶叫するも、力尽くでも抜けると確信した触手はそのまま引き抜く体勢に。それも直腸で感じた二人は全力の力を込めて身体を振りたくり、何とか避けようとしたが……結果はただ、腰と尻が誘惑するように躍動しただけだった。

そして、触手は一度動きを止めた後ぶるりと震え……次の瞬間、力任せに引き摺り出す。

 

「もごぉおおおおぉッ♡ふぉっ、じゅぶぞッ……ォォオオおおおおおおんッ♡アナル壊れッ、イ"く"ぅうぅぅううううぅっッッ♡♡」

「むひゅうぅッ♡ひゅふッ♡にょほッ……ぁひぃいいいいぃいんッッ♡トん、じゃッ…うぅぅぅぅひぁああぁああああああぁッッ♡♡」

 

苦痛を超えた、直腸そのものを全て引き摺り出されたような感覚。あまりに激しい感覚に二人は悶絶し、意識が飛び掛け、だが排泄を最高の快楽として感じるように生まれ変わった二人の後孔がそれを「気持ち良い」へと変換した瞬間、飛びかけた意識を強引に引き戻す程の快感となって二人の身体を駆け巡る。

強靭な女神でなければ本当に裂けていたかもしれない強制拡張の中、ネプテューヌもネプギアも達していた。乳房を弾けそうな程押し付け合い、見せびらかすような陰毛や腋毛からは蠱惑的な臭いを醸し、どこまでも綺麗にどこまでも淫らに真っ直ぐ開かれた両脚の中間で、激しく深く絶頂していた。その拍子の仰け反りで遂に離れた口からはおよそ知性を感じられない獣の様な嬌声を上げて、ビクンビクンと痙攣し、長い絶頂の中へ揃って沈む。

 

「…ぁ…はぁ、ぁ……♡」

「ん…ひ、ぃっ……♡」

 

そんな絶頂が収まるか収まらないかの狭間のところで、満たされたモンスターは二人を解放。支えを失った二人が倒れ込む中、もう用はないとばかりに便器の中へ消えていくその姿は、やはり醜悪な侵略者。されどネプテューヌ達に触手を恨む気持ちなどなく…むしろ、また一歩濃密な快感を知れた事に対する、悦びの方が圧倒的に上回っていた。

 

「…はぁ…はぁ……♡…ネプギアぁ……♡」

「はぁ…ひぃ…お、お姉ちゃん…♡…んっ…あは、ぁ……♡」

 

打ち捨てられたようにトイレの床に転がる二人。二人は暫く荒い息のまま何もしていなかったが、不意に視線をお互いの方へ。

そうして彼女達の目に映ったのは、汗と愛液でより一層艶めいた、心が揺さぶられて仕方ない魅惑の肢体。その光景に唆されるように、よろよろとネプテューヌが這ったままネプギアの上まで移動し、おもむろにその指を彼女の肛門へ。一方のネプギアも、眼前に現れた秘部を嬉しそうに見つめると、同じようにネプテューヌの肛門も弄り始め……それから暫くの間、絶頂の余韻へ浸るように身体を重ねた二人は、視覚に嗅覚、触覚の三感覚で愉しみながら互いの肛門を弄くり回し続けるのだった。

そして、その姿もまた各所に設置された隠しカメラが撮影し……後日、男達の欲望の的へとなったのである。



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続・非公開痴態撮影 7

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ブラックハート ネプテューヌ

内容・スカトロ 失禁 拘束 触手 盗撮 リクエスト要素有り


 ノワールがプラネタワーを訪れてから数日後。不意打ちだったとはいえ、その日ノワールは便器に潜んでいたモンスターに襲われ、嬲られ、なす術なく敗北を期した。

 トイレという、戦場とはかけ離れた場所で、醜悪なモンスターに、女性としての尊厳を徹底的に踏み躙られた上での敗北。それはノワールにとって、耐え難い屈辱であり……数日後である今日、彼女はその雪辱を果たすべく再びプラネタワーへと訪れていた。

 

「悪いわね、ちょっと前に来たばっかりなのにまたお邪魔しちゃって」

「いーのいーの、ノワールだったらいつでもウェルカムだよ!」

 

 モンスターの討伐が目的とはいえ、来て早々にトイレに行くのは不自然過ぎる。そう考えたノワールは、到着後暫くネプテューヌの部屋で彼女と談笑していた。

 

(…ネプテューヌって妙に鋭いところがあるし、早過ぎても遅過ぎても変に思われる可能性があるわね。……そろそろ、かしら…)

 

 振る舞われた茶を口に含みつつ、ノワールは少考。それからタイミングを見計らい、ネプテューヌの様子も確認して、彼女はクッションから立ち上がる。

 

「…っと、ごめんなさい。ちょっと電話しなきゃいけない用事を思い出したから、少し出るわね」

「あ、うん。うちは電波状況ばっちりだし、快適な電話が出来ると思うよー?何せアンテナが六本立つからね!」

「いやそんなに要らないでしょ…プラネテューヌは電波にどんな規格採用してるのよ……」

 

 冗談なのか何なのか分からない発言に呆れつつ、部屋から出ていくノワール。それからノワールは周囲を確認し、小声で嘘を吐いた事を謝り…女神化する。

 ブラックハートの姿となったノワールは、素早くトイレの前まで移動。普段の職務や戦闘とは違う緊張を押さえるように一度胸の前で右手を握り、それから彼女は扉を開いて中へと入った。

 

(…特に変わりはない、わね…。ネプテューヌもいつも通りだったし、あれからは誰も襲ってないって事かしら……)

 

 見る限りおかしな点は存在しないトイレの内装に軽く安心しつつ、再び思考を巡らせるノワール。……と、その時、突然便器の中からぼこぼこという水の泡立つ音がし始める。

 

「……っ!…来たわね、この変態モンスターが……!」

 

 警戒しつつノワールが中を覗くと、水の奥に見えたのは赤黒い触手。それがゆっくりと上がってきている事を確認したノワールは、恨みを露わにしながら右手に大剣を顕現させる。…因みに、まだ何もしていない内に触手が現れたのは、落ちた便ではなく人の体内の便にすら反応出来るようになった…即ち急激な進化によるものなのだが、当然ノワールは知る由もない。

 

(この私を辱めた事、後悔させてあげるわ…!)

 

 水面に出た触手を睨め付け、大剣の柄を強く握る。この時ノワールの心にあったのは、雪辱を果たすという意思と、人の生活を脅かす存在を放置など出来ないという責任感。

 だが、ノワールは知らない。トイレには無数のカメラがある事を。モンスターは元々、集落でネプテューヌを嬲った際に親のモンスターが寄生させた子である事を。そして何より、自身は襲われるようネプテューヌに仕向けられ、そのネプテューヌは今もノワールの様子をカメラで見ている事を。

 

(ノワールきっと、容赦無くモンスターちゃんを倒そうとするよね…。もしほんとに倒しちゃいそうなら、止めないと……んんっ…♡)

 

 覗き見ているネプテューヌの一番の目的は、モンスターが仕留められそうになった場合に備えての待機。しかしこれから起こるであろう事を想像するとそれだけで身体が火照ってしまい、疼きを抑えられずに廊下で尻穴を穿ってしまう。当然それは、いつ誰に見つかってもおかしくない行為だったが……それもまたネプテューヌを興奮させていた。

 

「先手、必勝……ッ!」

 

 その事にも気付かず、何も知らないままのノワールは、複数本の触手が姿を現したところで一閃。女神の力により振るわれた大剣は一瞬で触手を纏めて斬り裂き、その勢いのまま便器も粉砕。ばっさりと斬られて宙に舞う触手を目にしながら、ノワールが浮かべたのは勝利の笑み。

 

(ふん、ざっとこんなものよ。姑息で卑劣な手段を使ってくるモンスターなんて、まともに戦えば手加減したって相手にも……)

 

 全力を出せば一刀両断どころか一撃で塵にしてしまう事も可能だが、そんな事をすれば床も壊れて最悪下層にいるであろう教会職員が怪我をしてしまうかもしれない。そう考えて多少力を抜いた一撃だったが、見事に斬り裂く事が出来た。自分は憎き触手を成敗し、同時に次なる被害者を生む事の阻止も出来たのだ。

…そんな思いが、ノワールに自然と笑みを浮かべさせた。気持ちからくるものであり、このまま斬られた触手が落ちれば彼女は小さなガッツポーズも取っていただろう。だが、そんなノワールの思いを打ち壊すように……次の瞬間、何本もの触手が勢い良く壊れた便器から飛び出した。

 

「な……ッ!?」

 

 反射的に扉を開け、ノワールは廊下へと飛び退く。数日前の触手の数から、今のではまだ絶命していない…という可能性も考えてはいたが、まさか弱るどころか次々と新たな触手が現れてくるとは思っておらず、激しい驚愕に襲われる。

 とはいえ、戦闘に関して女神はプロ中のプロ。ただ驚いただけでは戦意喪失も戦力低下もする筈がなく、また女神から栄養を得る事で急激に進化したモンスターにとって、触手を数本斬られた程度では痛くも痒くもないとは言っても、まともにやり合えば到底叶う筈のない相手。しかし、ノワールが次の攻撃を仕掛けようとしたところで……突如彼女は腹痛に襲われた。

 

「……っ…な、なんで…また……」

 

 数日前と同じ、強い痛みと急激な便意。しかも運の悪い事にノワールは今、正に床を蹴る為に下半身へと力を込めていたところであり、一瞬で漏れてしまいそうな程の状態に陥ってしまう。

 思わず内股となり、括約筋に力を込めて必死に我慢するノワール。しかしその間にモンスターは触手を伸ばしており、その内一本は死角からノワールの背後へ。そこで自分が無防備になっている事に気付いたノワールだったが……もう遅い。

 

「う、くっ……ひぁっ──んぉ"おおぉッッ!?」

 

 死角に回った触手は真下から股のプロセッサをずらすと同時に肛門へと勢いよく侵入。プロセッサが何かに引っ張られた、と思った次の瞬間には容赦無く肛門をこじ開けられ、その驚きと刺激からノワールは品の無い悲鳴を上げてしまった。

 

「か、はっ……や、止め…あぁぁっ…!」

 

 ずぶりと一気に奥まで貫かれたノワールは息が詰まり、その隙に他の触手もノワールを強襲。あっという間に両手足を絡め取られ、更に右手首へ強く巻き付かれた事で大剣も落としてしまい、完全に抵抗出来ない状態に。

 十数秒前までは、勝利を確信していたノワール。内心勝ち誇っていたノワール。だが栄枯盛衰と言うにはあまりにも早い速度で反撃と逆転を許してしまい、この瞬間ノワールはモンスターに対して二度目の敗北を期すのだった。

 

(そん、な……まさか、私…また嬲られるの…?前と同じように辱められて、蹂躙されて、弄ばれて……い、嫌…いやぁ…ッ!)

 

 屈辱この上ない二度目の敗北。それだけでもプライドの高いノワールにとっては悪夢の様な事だが、思い出すのは数日前に味わった苦痛。女神としても、女としても思い出したくない程の陵辱をまた受けるのかと思った瞬間、彼女の心は恐怖に飲まれ、失禁してしまった。

 内側から下腹部のプロセッサを濡らし、そこから染み出し、脚を伝って床へと水溜まりを作り始めるノワールの尿。元々精神を激しく揺さぶられていたという事もあり、失禁してしまったノワールだが……それを見ているネプテューヌもまた、気付けばショーツがぐっしょりと濡れている。

 

(あ、あのノワールが漏らしちゃうなんて……そんなに怖かったんだノワール…。…でも、どうしよう…もしわたしが同じ目に遭って、漏らしちゃったらって思うと…余計に興奮しちゃうよぉ……♡)

 

 前面は秘部から溢れ出す愛液で、背面は掻き回す中で漏れ出た腸液でショーツがぐしょぐしょとなっている事を気にもせず、それどころか涎を垂らすネプテューヌの顔に浮かぶのは、恍惚の表情。だがそこで一度後孔から指を抜き、逆の手の甲で涎を拭くと、努めて普段通りを装いながら、漸くノワールの前へと姿を現した。

 

「ノワール〜、さっき何かが割れる音したけどノワール知らな…って、何で女神化してるの…と思ったら何この状況!?えぇぇ!?」

「……っ!?ネプテューヌ、来ちゃ駄目ッ!」

「だ、駄目も何も緊急事態……わぁあぁぁぁっ!?」

 

 二段構えで驚くネプテューヌ。彼女の思惑など知らないノワールは咄嗟に叫ぶが、逃げる間もなく別の触手がネプテューヌを襲い、ノワール同様瞬く間に四肢を拘束されてしまう。……が、ネプテューヌにとっては当然これも織り込み済み。そもそもネプテューヌに逃げる気など初めから無く、また本来の彼女であればこの状況を目にした瞬間臨戦態勢に移っている筈なのだが、その事に気付ける程の余裕がノワールにはなかった。

 

(あはっ♡わたしも捕まっちゃった…これからわたし、ノワールが見てる前でお尻ほじほじされて、うんちもおしっこも吸引されちゃうんだ…♡…あっ、あっ…どうしよ、期待し過ぎてもう出ちゃ…はぁ、んっ……♡)

「…ネプ、テューヌ…ごめん、なさい……」

 

 昂る興奮を抑え切れず、拘束されたネプテューヌは半ば尿意に身を任せる形で失禁。それはある種期待と歓喜の表れでもあったのだが、ショーツのシミが更に広がり、広げられた両脚に分かれて排尿が垂れていくのを目にしたノワールは、彼女の失禁を自分と同じ理由だと誤認。自分が不甲斐ないばかりにネプテューヌを巻き込んでしまったのだと勘違いし、激しい後悔と共に謝罪の言葉を口から零す。

 実際のところは、むしろノワールがネプテューヌの思いに巻き込まれているのだが…それもまた、ノワールが知るところではない。

 

「の、ノワール…大丈…う、わ……っ!?」

「な、何する気よ……!?」

 

 四肢を絡め取られた状態で失禁するのを見られるという、触手なしではおよそ実現しなかったであろう行為による興奮を暫し堪能したネプテューヌは、ノワールを気遣うような声音で声をかける。…と、その時不意に動き出す触手。触手は二人を持ち上げたかと思えば両脚の拘束を強め、その状態から二人を向かい合わせ且つ逆さに。ネプテューヌもノワールも逆さ吊りの状態になってしまい、尚且つそこから両腕を縛る触手が両手を床へと突けさせ、少しだけ下がる事によって二人に逆立ちの要領である程度の自重を支えさせる。

 

(は、外せない…っ!何の、つもりよ…!)

「ひぁ…っ!ま、また動いて…っ!(これって、もしかして……♡)」

 

 触手に拘束されたままの両腕は床から離す事も出来ず、自分の身体を支えざるを得ない二人。そうする意味の分からないノワールは困惑するも、どういう訳かモンスターは屈辱的な事を意図して行ってくるという事を既に知っているネプテューヌはその一環なのだと理解し、更にこれから行われるであろう更なる辱めに期待を募らせる。そしてネプテューヌの想像通り、脚の触手も二人に屈辱感を与えるが如く動き出す。

 

「あくっ…ま、股…裂け、ちゃうぅぅ……っ!(やっぱりきたぁ♡!)

「なぁぁ……ッ!?(こ、こんな格好…させられる、なんて……っ!)」

 

 肉が剥き出しであるかのような色をした触手は、腕と同様脚も引っ張る。だがその方向は下ではなく真横であり、更に左右で向きは全くの逆。これ以上ない程に股が開き、筋を強引に伸ばされるような引っ張り方で自然と足の指先はピンと伸びてしまい、結果二人は見事なまでに綺麗な、しかしどこまでも情けないT字開脚をさせられてしまうのだった。

 

(守護女神の私が、こんな下劣極まりないモンスターに逆さ吊りで脚を開かされるなんて…っ!…許さない、絶対に許さないんだから…ッ!)

「あ、あぁ……ノワール、見ないでぇぇ…♡」

「み、見ないで…?……って、え…?」

 

 恥辱に震えながらも、ふつふつとノワールの中で煮え滾る怒り。瞳もその怒りに燃えていたが、その時聞こえたネプテューヌの声で、反射的に彼女はネプテューヌの姿を見直し……気付いた。ショーツが先程の失禁で黄色く透け、彼女の秘部が見えている事に。そして気付いてしまった。ネプテューヌの秘部に生い茂る陰毛と、斜め下からでも先端が見える程生えた彼女の尻毛の存在に。

 

(…嘘…ネプテューヌって、あんなに剛毛だったの……?)

 

 生えていたのは、ふんわりとした薄紫の陰毛と尻毛。女神化状態に比べるとやや密度は低いものの、誰が見ても剛毛と言う程の毛量。もしもほんのりと生えている程度なら、見た目相応の少女らしさもあったのだろうが…もっさりと生えている陰毛と尻毛は、ただただ下品で卑猥だった。

 

「ね、ネプテューヌ…貴女……」

「う、ぅ……でも…ノワールも、だったんだね…」

「へ……?……あ、こ、これは…ッ!」

 

 外見に似合わぬ剛毛に、また暫く前に一緒に入浴した際はここまで生えていなかったような…という思いからノワールが言葉に詰まる中、ネプテューヌから投げかけられたのは同調の言葉。一瞬ノワール『も』の意味が分からず、ノワールは不思議そうな顔をしたが……すぐにその意味を理解し、また思い出し、一気に赤面。

 トイレで襲われて以降、ノワールは極力その時の事を思い出さないようにしていた。連想するような事柄も、出来る限り避けてきた。その結果、ノワールはムダ毛の処理をしておらず……襲われた時点でそこそこ伸びていた事もあり、今は彼女も秘部にモサモサと生えていたのだった。

 

「ち、ちがっ、違うのっ!違うのよネプテューヌ……!」

「違う…って、何が……?」

「…それ、は……」

 

 反射的に、考えるよりも早く否定の言葉が口を衝いて出たノワール。しかしネプテューヌに見つめられ、前回の事を話す訳には…と言葉に詰まってしまう。

 そんな状態のノワール故に、ネプテューヌの瞳に情欲が混じっている事に気付かない。そして、ネプテューヌに見られて顔を真っ赤にしているノワールだったが……見ているのは、何も彼女だけではない。

 

「おぉ、やっぱ他の女神様の下の毛も髪と同じ色なのか…。てか、予想以上に脇毛モサモサしてんじゃん…」

「いやいや尻毛も凄いって。前はほぼ生えてなかったのに、今はがっつりだぜ?」

「こっちの姿だとちょっと薄いネプテューヌ様もいいよな…女神の姿の時と交互に顔突っ込みてぇ……」

 

 遠く離れた集落のスクリーンで、或いは各々が持つ端末の画面で映し出される、二人の女神の美しい痴態。それを見て今日も今日とて興奮するのは、例の男達。

 元々トイレに幾つもカメラを仕掛けていたネプテューヌだが、今回は新たに廊下にも用意していた。そのカメラには無線機能が備えられており、それを介して男達は中継で見ているのだった。

 

(見られてる…っ!恥ずかしい格好も、未処理の無駄毛も、全部全部見られちゃってる……!)

 

 ネプテューヌ一人でもどうしようもない程羞恥心を覚えるノワールにとって、カメラと男達の存在を知らないのはある意味で不幸中の幸い。T字開脚という間抜けな姿を触手に取らされ、股を惜しげもなく開き、元から開いている腋は勿論ズラされた股間のプロセッサからも未処理の毛がはみ出ている今の自分が、名前も知らない男達に見られていると知れば、恥ずかしさのあまり彼女は卒倒していただろう。

 だが、この時はまだ誰も気付いていなかった。ほんの僅かにではあるが……陰毛のはみ出したノワールの股間が、じっとりと濡れ始めている事に。

 

「う、ぅ…何とか、しなきゃ……んぁぁあっっ♡!」

「ね、ネプテュ…んひぃぃッ!」

 

 二人の拘束を完成させたモンスターが次に行ったのは、身動きの取れないネプテューヌの後孔への挿入。ゆらりと肛門の前に伸びた触手がノワールと同様ショーツをずらした後に突き刺さり、うねりながら直腸の奥へ。それと同時にノワールの直腸へと刺さったままの触手もうねり出し、二人は揃って悲鳴を上げる。

 既にネプテューヌの後孔は先程の自慰でたっぷりと解されており、ノワールの後孔も暫く触手が入っていた事で緩んだ状態。共に触手の動きを阻むだけの締まりはなく、触手は思うままに二人の直腸を穿くり回して進んでいく。

 

(ひぃッ!ま、また暴れてるっ!私のお尻で穢らわしい触手が…っ!こ、このままじゃ私、今日も……)

(あぁんっ♡もうモンスターちゃん、完璧にわたしの弱いとこ把握しちゃってるよぉ♡今日はわたし、ノワールと一緒に……)

((うんち、吸われちゃうぅぅぅぅ…ッッ♡))

 

 片や恐怖を、片や歓喜を胸に抱いて腸内を蹂躙される刺激を感じ、これから始まる行為を想像。そしてその数秒後、ノワールを嘲笑うように、またネプテューヌの期待に応えるように、触手は二人の直腸内に溜まった便の吸引を開始した。

 

「あぁぁ、はっ…はぁっ、んっ……♡」

「離し、なさい…よっ…!こ、のっ……くぁぁ…っ!」

 

 開いた触手の先端に排泄物を捉えられ、自身の意思関係無しに吸い出される感覚は、最早ネプテューヌにとって快感そのもの。通常の排泄とは違う、固形の便がするすると流れていく感覚に甘い吐息を漏らし、一切の選択権を奪われモンスターが満足するのを待つしかない自分の無様さで昂った興奮により、滴る愛液が捲れて露わになった腹部を濡らす。

 一方のノワールは手脚に力を込め、身を捩って必死に抵抗。何とか拘束を抜け出そうとするが、触手の拘束は固く、また便を吸引される度に集中が途切れて逃れる事は叶わない。

 

(何よ、何なのよ…っ!こんな事でっ、この私が上手く力も込められないなんて……っ!)

 

 何度身を捩り、何度抜け出そうとしても吸引一つで元の綺麗なT字開脚に戻されてしまう今の自分が、まるでモンスターの手の上で踊らされているように思えてしまい、情けなさで一杯になるノワール。目尻に涙が浮かぶ程の悔しさに、彼女はぷるぷると震えていたが、普段自信たっぷりの彼女が悔しさで震えてる姿を見たネプテューヌや男達が、思わず悦びで喉を鳴らしてしまった事は言うまでもない。

 そうして無機質に、二人はただの穴に過ぎないとばかりにモンスターは便を吸引し続け、全て吸い終わったところで漸く終了。ぬるりと触手が肛門から抜けると、二人は荒い息を漏らす。

 

「はぁ…♡はぁ……♡あひっ…お尻、すーすーするぅ…♡」

「はぁっ…はぁっ……ね、ネプテューヌ…今の、内に…何か手を……」

 

 解れ切った二人の肛門は触手が抜けた後も軽く開いたままで、ひくひくと物欲しそうに収縮を繰り返す。その様子もカメラにはばっちりと映っており、男達の股間も威勢良く反応。そんな視線を意識してか、ネプテューヌは引き抜かれた感想を欠かさず口に。

 そんな中、ノワールはネプテューヌと協力して抜け出す事を考えた。二人がかりなら、或いは…と。

 しかしその算段を立てようとしたノワール、更にネプテューヌの目の前へと降りてくる濡れた触手。二本のそれはつい先程まで二人の直腸を嬲っていた触手であり、モンスターは先端をばかりと開いて吸い上げた大便を見せ付ける。

 

「……っ…!」

(あはぁ、今日のもふっとぉい…♡それに…あっ、こんな近いとすぐ臭いがしてきちゃうよぉ……♡)

 

 自らの排泄物を眼前で見せられたノワールは目を背け、ネプテューヌは無意識に鼻をひくつかせる。そうして暫し触手は二人に排泄物を見せ付けると、先端を閉じ、中身を飲み込むようなうねりを見せながら戻っていき……次の瞬間、交差しながら勢い良く二人の肛門に突き刺さった。

 

『ぬひぃいいいいぃぃッッ♡!』

 

 刺突の様な、容赦のない挿入。弾くように肛門をこじ開け、腸壁を抉りながら奥深くへと沈み込んでいくモンスターの触手に二人は一際大きな悲鳴を上げる。

 ネプテューヌの悲鳴は、勿論の事喘ぎ混じり。だがこの時……ノワールもまた、ネプテューヌ程ではないにしろ似た響きの悲鳴を上げていた。

 

(……っ!?わ、私…今なん、でぇぇ……っ!)

 

 自分の口から発された、自分のものとは思えない声にノワールは激しく動揺するも、触手は落ち着いて考える時間など与えない。十分な深さまで入り込むと、触手は肛門と直腸を更に広げようと膨らみ始める。

 

「くぁ、ぁっ…!な、何これ…お尻、広がっちゃ……ぬひぃ…っ♡」

「ひぎぃぃ…ッ!?ま、待って…無理無理っ、それ以上は裂け……ああぁぁッ!」

 

 触手は簡単に普段の二人が排泄している便よりも太くなり、尚も膨張。まだ二回目のノワールにとってそれは肛門を裂かれるような感覚で、遂にはネプテューヌすらも未体験の太さへと到達。肛門は皺が一つたりとも見えない程、縁が真っ白になってしまう程広げられ、最終的には男の腕すら入ってしまいそうな程こじ開けられたところで、やっと触手の膨張は停止した。

 ミチミチと音が鳴りそうな、二人の肛門。しかしこれはあくまで、膨張が終わっただけの話。ノワールはおろかネプテューヌすら腕がガクガクと震える中、不意に触手を通って太い何かが直腸へと滑り落ちる。

 

「ひぃんッ♡うぁぁっ、お、落ちてきてるっ…ノワールのうんちっ、ぽっかり開かれちゃったわたしのアナルに落ちてきてるよぉぉッ♡」

(……ッ!?う、嘘っ…じゃあ、私の方に入ってきてるのって……な、なんて悪趣味なの…ッ!?)

 

 今やすっかり直腸の感覚で自分の便か否かを区別出来るようになったネプテューヌは、もう演技も忘れて下品極まりない快楽へと酔い痴れる。一方ノワールもネプテューヌの発言で自分の腸内に入った物の正体を知り、触手への激しい嫌悪感と共に罵倒しようと口を開くも、そこで再び喘ぎが混じる。

 ノワールはこの状況を楽しみたい訳ではない。心は本気で拒絶している。しかし身体は、下半身は苦痛や嫌悪とは真逆の感覚を覚え始めていた。

 

「ぐ、ひっ…くぁッ…!変態ッ…変態っ、変態っ、変た……ん"くぅぅうぅッッ♡!?」

「はっ…はっ…んぉ"おぉぉ……ッ♡(広げられ、過ぎて…辛い…辛いところに落とされて、苦しッ、い…けど…それも、気持ち良いのぉぉ……♡)」

 

 元の綺麗に締まった姿など想像出来ない程広げられた後孔は、痛みと快感を収まる事なく感じ続け、びくびくと震える腸内には一本、また一本と自分のものではない大便が落とされる。抵抗しようにも腸壁は触手に抑えられている為に、落とされた便はひり出すどころかほんの少し押し返す程度の事すら叶わず、二人の腸内には奥から一度は出て行った他者の大便が詰め込まれていく。

 これまでにはない責め苦にネプテューヌはぞくぞくとした快楽を感じ、ノワールは何とか罵倒の言葉を口にするも、その声音はまたもや淫らに艶めく。そして触手が吸引した排泄物全てを二人に詰め直した時、二人の顔は涙と涎でぐしょぐしょになっていた。

 

「んはぁ…っ♡あ、ぅ…ふぅぅ……っ!(お、お腹…おかしく、なるっ…出したいのに、出したいのにぃぃ……っ!)」

「ほぉっ、お"ぉ……っ♡の、ノワールぅ…これじゃ、わたし達…うんちを出し入れする為の、入れ物だよぉ…♡」

「なぁ…っ!?ば、馬鹿な事言わな……あぐぅぅぅぅッ♡」

 

 気付けば触手の討伐など意識になく、脱出も考えずにただひたすら直腸へ力を込めてネプテューヌの便をひり出そうと力むノワール。だがネプテューヌの快楽に溺れた声を聞いて、その言葉に動揺した瞬間それまで広がっていた触手が収縮。ほんの一瞬、二人は触手による圧迫感から解放されたが、次の瞬間その触手が詰まった大便を更に奥へと押し込み詰め込んだ事でびくんと二人の腰が跳ねる。

 

(にゃによ、にゃによこれぇ…!こんなに、苦しいのにっ…こんなの、最悪最低な事なのに…なんで、なんでっ……私の身体は、こんなに感じちゃってるのよぉぉ……っ!)

 

 また一筋、ノワールの瞳から悔し涙が髪へと垂れる。端正で非の打ち所がないその容姿も、今や乱れて見る影もない。

 いつの間にか垂れていた愛液に、触手が蠢く度反応してしまう腰と嬌声。プロセッサの上からでも、その存在が分かる程に主張する乳首と陰核。否定し、意識を逸らしてこれまで直視しないようにしていた彼女だが、最早身体の反応を……自分が敗北した触手に無様な姿を取らされ、その状態で肛門と直腸を嬲られる事で感じてしまっている事を、今や認めざるを得なかった。

 そしてそれを認めてしまった時点で、反抗の意思も半ば消失。悔しくて震えるしかないノワールの姿は、しかしそれでも男達の視線を奪う。

 

「ノワール様の蕩け泣き顔、マジヤベぇ……」

「あぁ…パープルハート様一筋だって思ってたのに、心が揺らぐ……」

「普段女神様の中でも特に気が強い分、身も心も敗北した姿が超そそるよな…」

 

 触手からも、視線からも逃れられないまま、ノワールは屈辱の醜態を晒す。散々無様な姿をさせられた上、便を詰め込まれるというこれ以上などないと思える程の陵辱を受けたノワール、それにネプテューヌだったが…まだ触手の蹂躙は、終わっていなかった。

 

「…う、ぇ……?」

「…まだ、あるの……?」

 

 新たに二人の眼前は降りてきたのは、球状に膨らんだ部位が幾つも連なった触手。ノワールは悲痛な面持ちでその触手を見つめ、ネプテューヌも見慣れない触手に戸惑いの表情を浮かべる。

 しかし二人には分からずとも、男達はその触手がどういうものなのか一瞬で理解する事が出来た。そして触手は眼前から股の上にまで持ち上がると、それまで刺さっていた触手と入れ替わる形で二人の後孔へ侵入する。

 

『んぁ、ふぁ…ぁ、あぁ…ぁ……♡』

 

 膨らみが肛門を通る度に吐息の様な喘ぎ声を漏らし、二人は足の指をきゅっと握る。排泄物を詰め込まれた奥へと到達すると、そのまま押し退けてより深くへ沈む。

 その間、二人は荒い息遣いのまま胸を上下させていた。連続して肛門に走る甘い快楽と、最早直腸は触手の所有物であると言わんばかりに好き勝手される、屈辱感。その二つが混ざり、ネプテューヌもノワールも触手の次の動きばかりを気にしていて……次の瞬間、突如として触手は引き抜かれた。

 

『ぬひぃいいいいぃぃいぃッッ!?♡』

 

 数秒前までの甘い快楽とは対極的な、電撃が下半身を襲ったかのような刺激。びくんっ、と二人の腰が大きく跳ね、身体を貫く衝撃で頭も後ろに仰け反ってしまう。

 

「か、ひゃっ……い、今…お、お尻…がぁぁッ♡!」

「ま、待っへ!まさかまた…んふぉおおぉぉぉぉッ♡」

 

 これまで感じた事のない刺激に、ノワールは勿論、ネプテューヌもまた目を見開く。

 それは、ネプテューヌもまだ経験した事のない責め。膨らみによって肛門を広げられ、通り過ぎたと思う間もなく次の膨らみが肛門を捲り上げる、ただの排泄や吸引では絶対に感じる事のなかった、肛門に対する集中攻撃。そこに引っこ抜かれる感覚も加わり、その結果生まれたのが、痺れるような激しい快楽。

 しかもそれは一度きりではない。二人の腰がまだびくついている内に触手は再度入り込み、二人の言葉を無視して再び肛門を責め立てる。

 

「はぁんッあぁあんッ♡なんなのっ、なんなのこれぇぇぇぇッッ♡」

「捲れちゃうっ♡そんなにずぽずぽされたらっ、アナル捲れあがっちゃうよぉぉッ♡ダメぇっ、止まってぇぇっっ♡」

 

 男女の性行為の如く、何度も入っては出てを繰り返す触手。二人の腰は跳ね回り、引き上げられた腸液がぼたぼたと廊下に飛び散っていくも、触手の抽迭からは逃れられない。それどころか一往復毎に球状の膨らみは大きくなり、何度引き抜かれようと次の時にはより太い触手が腸壁を抉り、肛門を捲り上げ、二人に暴力的な快楽を叩き付けて蹂躙を続ける。

 そのもまた、男達は凝視していた。捲れ上がる肛門を見て興奮し、喘ぎ混じりの悲鳴を聞いて股間を膨らませ、先を予想し心から二人の陵辱愉しむ。

 

「うへぇ、アナルパール型触手とか、モンスターもどんどんマニアックになってくなぁ…」

「なぁおい、今度はアナルパールオナニーしてる姿を撮影するのもいいんじゃね?まんぐり返しでの玩具アナニーとか、絶対興奮するって!」

 

 男達にとっては、毎回期待を超えて楽しませてくれるショー。今日もまたその例に漏れず、彼等は女神の痴態に鼻息を荒くする。

 だがノワールは元より、普段は愉しんでいるネプテューヌも今回はそうはいかなかった。あまりにも触手の責めが激し過ぎて、演技ではなく本気の懇願を口にしていた。

 

「おかしくなっちゃうッ♡お尻バカになっちゃうっ♡止めっ、許し……ふひゅう"ぅぅぅぅうぅぅッ♡」

「あ"ーっ♡あ"ーッ♡もう無理っ♡もう何でもいいから離してぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ッ♡お願いだからぁああぁぁッッ♡」

「お"っほぉおおぉッッ♡ごめんなさいっ♡アナルとスカトロ狂いの変態女神の癖にっ、偉そうに使ってるつもりになっててごめんなさいっ♡これからはちゃんと使ってもらってる事を忘れないようにしますからっ、だから……ッ♡」

 

 廊下に響く、二人の絶叫懇願。どうしようもない程の、背骨が引き摺り出されてしまうのではないかと思う程の快楽には、ネプテューヌもノワールも泣きながら止めてくれるよう懇願する他なく、二人は互いの言葉も女神としての尊厳も手放し必至に頼み続けた。ノワールは今度こそ、本当に逆らわない事を心の中で誓いながら、ネプテューヌは心から自分をモンスターより格下の存在なのだと認めながら。

 そうして二人の心が完全に屈した瞬間、奥まで食い込んだ触手が止まり、空気が抜けるように最初のサイズへ。延々に止まらないとすら思えていた責め苦が不意に止まり、二人は懇願が通じたのだと、許されたのだと心底安堵し…………次の瞬間、最大まで膨張した触手が、詰まった排泄物諸共一気に全て引き抜かれた。

 

『い"ぃ"ぃ……ッ!!?ん"ぉ"お"お"お"お"ぉぉぉぉおおおおぉンンッッ♡♡」

 

 獣さながらの野太い絶客を上げながら、大きく弓なりに仰け反り返る二人。その日最大の責めが、気の緩んだ瞬間に襲いかかった事で快楽は全身を駆け巡り、ネプテューヌもノワールも揃って潮を噴きつつ絶頂。縦に口が開き、鼻の下が伸びた、所謂アヘ顔を涙と鼻水に彩られた状態で晒した二人は、引き抜かれた勢いで排泄物も再び噴き出す。

 そのさまもばっちりと記録する無数のカメラ。中継で即座に光景を男達に送り届けるカメラの内、一台の前に引き抜いた直後の状態が現れ……映し出された触手の膨らみの間には、二人の女神の腸内で凝縮された排泄物の一部がこびり付いているのだった。…勿論、撒き散らされた排泄物もまた、それぞれのカメラが捉えている。

 

「…あ、へぇ…んひっ……♡」

「…う、ぁ……♡」

 

 快楽と絶頂の奔流に耐え切れず、二人は無様な姿を晒したまま気絶。満足したモンスターは興味を失ったように二人を下ろし、現在の巣であるトイレへ引っ込む……と思いきや、べちゃりと二人を一度煩雑に下ろし、しかしそのまま二人をトイレへ引き込んでいく。

 その最中、斬られて床に転がっていた触手の一本が動き出し、女神化が解けた状態で引き摺られるノワールの身体に合流すると肛門の中へ。だが気を失っているノワールはその事に気付く筈もなく……目が覚めた後も、暫くは気付く事はないだろう。何故なら、彼女達二人が目を覚ます時には…触手に囲まれ、何本もの触手に後孔を拡張され、目を覚ました瞬間絶頂してしまうような自分の身体が、待っているのだから。



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続・非公開痴態撮影 8

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ネプテューヌ ノワール ベール ブラン

内容・スライム 盗撮 温泉 リクエスト要素有り


 観光地ではなく、元々の規模も大きくなく、また浮き島という四大陸に比べて生活も不便な場所にある集落には、宿泊施設もかなり少ない。だがその中で、一つだけそれなりに立派な旅館があり……この日、そこには四人のとある客が訪れていた。

 

「へぇ、結構落ち着いた雰囲気で良さそうね」

「えぇ。良い意味で歴史を感じさせますわ」

「それに手入れもきちんとされてるみたいだな」

 

 案内された旅館を、好印象で見回す四人。その四人というのは、パープルハート、ブラックハート、グリーンハート、ホワイトハート……即ち、国家を統治する四名の守護女神だった。

 この集落に訪れるのは初の三人は、想像よりも快適そうな旅館の外装に満足の様子。それを見て、三人を誘ったパープルハート…ネプテューヌが笑う。

 

「でしょう?ここなら思い切りリフレッシュ出来ると思ったのよ」

「確かにそうですわね。であれば、外観同様接客も大切ですけれど…」

『ようこそいらっしゃいました、女神様方!』

「…そっちも悪くなさそうね」

 

 女神の姿を解き、玄関を潜ったところで、四人を迎えたのはずらりと並んだ従業員による歓迎の言葉。どの従業員も投げやりではない笑顔を浮かべており、ブランが評価の言葉を口にすると四人も笑みを彼等に返す。

 

「お部屋はこちらでございます」

「ありがと〜。…って、あれ?」

「ネプテューヌ、どうかしまして?」

「…あ……あはは、忘れ物したかな?と思ったらポケットに入ってたっけ。…で、皆。長距離飛行で多少は疲れてると思うし、ご飯の前に温泉はどう?」

 

 案内される中、不意にネプテューヌは立ち止まる。三人も不思議そうにしながら止まると、少しした後ネプテューヌはぺろりと舌を出して肩を竦める。どうも勘違いしたらしい彼女に三人が軽く呆れると、続けてネプテューヌは提案を口に。

 と、そこでネプテューヌに近寄るノワール。彼女の気掛かりそうな表情にネプテューヌは察しつつも、ノワールの問いに耳を貸す。

 

「ちょっと、あのモンスターの件は大丈夫?」

「あぁ…大丈夫だよ、あれは。確かに倒すのは難しいけど、トイレからは出てこないし、そのトイレは先日壊されたし」

「うっ…ま、まぁそうだけど……じゃあ、餓死させようって事…?」

「まぁ、それはご想像にお任せするよ」

 

 プラネタワーの一件が頭から離れなかったが故の、ノワールの問い。しかしネプテューヌが余裕そうに答えた事で、ならば適当ではなくきちんと考えた上で判断を下したのだろう…と一応ノワールは納得する。…というより、訊きはしたもののあれを放置している訳がない…という考えがノワールの中にはあり、それが釈然としないながらも納得させる要因となった。

 

「…ここは……何というか、古風ね」

「ブラン、言葉を選びましたわね…」

 

 部屋に到着後、ネプテューヌの提案を受けてすぐに温泉へと向かった四人。よく言えば古風、悪く言えば古い作りの脱衣所に入り、ロッカーに持ってきた浴衣を置くと、服を脱ぎ出した四人の肩が、胸が、腰が脚がと次々露わになっていく。

 ただ脱ぐだけでも、絶世の美女たる四人の場合は男女問わず目を引く動作になっていたのだが、ここにいるのはネプテューヌ達四人だけ。当然彼女達も周りを気にする事などなく、下着も脱いでバスタオルを手に。

 

「私達以外お客がいないのも助かるわね。…旅館としてはどうかと思うけど」

「セルフ貸し切り、ですものね」

 

 気兼ねなく、乳首も秘部も露わにする四人。互いに気心の知れた相手という事もあり、胸囲を気にするブランを除けば全員隠すような素振りは無く、せいぜい折り畳んだバスタオルを腕にかけて胸の前に当てがう程度。

 自分達以外いないのだから、気にする必要もない。それがネプテューヌ以外の三人の認識であり、普通の旅館ならばその通りの事。だが勿論……この集落、尚且つネプテューヌが誘ったという旅館の時点で…何も仕掛けがなされていない訳がない。

 

「うひょぉ…!守護女神四人の全裸シーン…!」

「やっぱグリーンハート様の胸は凄いなぁ…だが、ホワイトハート様の慎ましやかに膨らんだ胸も悪くない……」

「あっ、おい見ろよ!ネプテューヌ様、落とし物を拾う振りして…きたきたカメラに向けた尻の突き出し!ほんと女神様は親切心に溢れてるぜ…!」

 

 音もなく、だがそのレンズでしっかりと脱衣所内を撮影する何台もの小型カメラ。公民館やプラネタワーのトイレにもあるそれが、最早当然の様に壁や床裏、ロッカーの奥等に悉く潜み、何も知らないノワール達三人の一糸纏わぬ姿を収めて別室の男達に提供していた。

 そう、何も知らないのはノワール達三人。ネプテューヌはこの事も、今後起こる事も知っており……その上で、三人と共にその身の全てを晒している。

 

「ふぃー、やっとこっちに来られたぜ。で、お前等どうよ?」

「お疲れさん。今女神様達は脱いでるところだが…逆さ撮りの方も見るか?」

「そりゃあ勿論。さてさて、上手い事ネプテューヌ様が忘れ物した振りして引き止めてくれた結果は…ほほぉ…!」

 

 そこへ入ってきたのは、従業員に扮していた(ボランティア従業員の為、偽物という訳ではないが)男達数人。先に見ていた男達の側に座ると、リアルタイムで映しているの大画面モニターとは別のタブレットを手渡す。それを彼等が起動すると、映し出されたのは…女神四人を下から映した……即ち四人のショーツが丸見えとなった逆さ撮り映像。

 

「おいおいネプテューヌ様もう濡らしちゃってるの?ぷにぷにそうなおまんことふさふさの毛が透けちゃってるじゃん…!」

「ベール様のは金のパン…いや待て、これはまさか透けパンってやつか…!?す、凄ぇ…金の陰毛が透けてるし、しかもはみ出してもいるじゃねぇか…。ベール様も下の毛剛毛女神だったのか…」

「うーん?ノワール様のは…普通の縞パン、か?いやまぁ、縞パン履いてるノワール様ってのも普通に可愛いけど」

「ブラン様は紐パンかぁ…皆はパンツに興味津々だが、俺は脚を…生脚を見るぜ!ブラン様は殆ど魔法を使わないらしいが、この脚には間違いなく魅了の魔法が付加されてるしな!」

 

 男なら誰もが覗いてみたい、可能なら突っ込みたいと思う秘密の花園が、完全なまでに暴かれた映像を、好き好きの思いで男達は鑑賞。ネプテューヌがその場に上手く留めたと言ってもそれは一分にも満たない間で、すぐにその花園は消えてしまうのだが、彼等は何度も繰り返し視聴。そして光景をしっかりと目に焼き付けると、大画面モニターに視線を移す。

 

『…おぉ……』

 

 一方盗撮の事などつゆ知らずの三人と、見られているのだろうと想像して早くも『良い気分』になりつつある一人は共に温泉との境へ。そうしてがらり、と脱衣所の扉が開かれた瞬間、四人の目に飛び込んできたのは緑豊かな光景と、その前で湯気を立たせる露天風呂。先程観光地ではないと評したが、この露天風呂の光景だけは例外で、四人も思わず感嘆の声を漏らしていた。

 

『……ネプテューヌ』

「ふふっ、言わなくても大丈夫だよ。気持ちは伝わってるから」

 

 三人から名前を呼ばれたネプテューヌは、これまた笑みを浮かべて返答。

 誘ってくれてありがとう。これが、三人の言わんとしていた言葉であり…返答通り、それはきちんとネプテューヌに伝わっていた。

 

(本当の目的は違うけど…これなら温泉自体も楽しめそうだね)

 

 ネプテューヌ自身、ここまで景色が良いとは思っておらず少々得した気分を抱く。それから四人はまず髪の毛と身体を洗い、それから改めて湯船の前へ。湯は無色ながらも単なる湯よりは透明度が低く、微妙に底がぼやけて見える。

 

「んじゃ、まずは掛け湯から…って……」

「…これは……」

 

 桶を取り、掬った湯を肩にかける四人。だがそこでブランとノワールが意外そうな声を漏らし、ネプテューヌとベールも目を丸くする。

 その湯には、とろみがあった。ただの湯に比べれは明らかにとろりとしており、しかしすぐに落ちていくような、何とも言えない感覚が。

 

「…中々、不思議な感覚ですわね……」

「新感覚ね…けど、悪くないわ……」

 

 慣れない性質に驚きながらも、四人はすっ…と足を入れ、それからゆっくりと身体を湯船に浸けていく。

 奇妙、というのが四人の素直な感想。慣れない、だが決して不快ではないというのが湯に対する四人の印象であり……

 

『はぁぁ、っぁ……』

 

 腰を下ろして肩まで浸かった時、四人の口からは自然と吐息が溢れていた。

 

「…とろみのおかげかしら…より温かさに包まれてる感じがして、癒されるわ……」

「ですわね……」

「わたしも同感よ……」

 

 普段…特に国民の前ではまず出さないような気の抜けた声を漏らし、四人は心地の良さに脱力。湯が、熱が身体の芯まで染み渡るようで、元々緩んでいた気持ちが更に緩くなっていく。

 そうして温泉や景色を雑談と共に楽しむ事十数分。身体が温まり、とろみのある湯にも慣れてきたところで、ネプテューヌがある提案を口にする。

 

「…三人共。折角の温泉なんだし…偶にはこういう楽しみ方もどう?」

「どう?って…貴女それどっから出したのよ……」

 

 そう言ってネプテューヌが見せたのは、二つのお盆。一つには四人分のお猪口が、もう一つには何本もの徳利が載っており、その用意の良さに三人は呆れ顔。だがそうそうない温泉でのひと時、それをより楽しみたいという気持ちは確かにあり……数十秒後、四人は酒の入ったお猪口を持って乾杯していた。

 

「んっ……ってこれ、かなりアルコール強いわね…」

「ネプテューヌ、まさかわたくし達を酔わせるつもりですの?」

「ふふーん、それはどうかな〜?」

「あのねぇ…ま、いいわ。あんまり弱いお酒じゃ雰囲気も出ないし、ちょっと飲む程度なら私達が酔う訳ないし」

 

 アルコールの強さに少々驚きながらも、然程躊躇う事無く飲む三人。そんな三人の様子にネプテューヌは満足気な顔をしつつ、自身も同じく口を付ける。

 

「良いものですわね、こうしてわたくし達だけで羽を伸ばせるというのも…」

「分かるわ…。…けど、そうなるとやっぱり……」

「えぇ、イリゼだけどうしても都合が合わなかったのが残念ね…。次はイリゼも行けるよう、もっと日程に都合付けなさいよ?」

「分かってるよ。…だって気持ち良い事は、皆で分かち合いたいもん……」

 

 そんな中、ふとした会話のやり取りの末で、ネプテューヌが見せた見慣れない笑み。元々女神化によって一気に艶かしさが増す彼女だが、その瞬間の笑みはそれだけに留まらない何かを感じさせ……しかし三人共、酒の影響だろうと考えそれに対して追求はしない。

 そこから更に数十分。気分の良さと温かさ、それに女神故の強さに後押しされて四人は次々と飲み進め、次第に酔いも回っていく。

 

「ベールって、ゲーム三昧なのにかなり肌綺麗だよね…ほんと、どうやって維持してるのさ……」

「それは秘密ですわ。というか、ネプテューヌこそまるでケアしていないにも関わらず肌のツヤはばっちりじゃありませんの…」

「…ぷはぁ…やるわね、ブラン……」

「ノワールこそ、中々しぶといじゃない……」

 

 互いに褒めながらもべたべたと肌を触り合うネプテューヌとベールに、飲み比べで競い合うノワールとブラン。どちらも普段ならばやらない、やるにしても頭のどこかで節度を意識して行う行為なのだが、今の四人にそれはない。肩や太腿、腹部に腋なども遠慮なく指を這わせ、相手が飲むなら自分も飲む…と次々酒を喉に流し込んでいく。

 折角の羽休めなのだから。ここには自分達以外の目などないのだから。酔いに加え、そんな思いが四人の躊躇いを薄れさせていたのだが…前者はともかく、後者は明らかな大間違い。

……と、そんな中、ベールの腕の感触を楽しんでいたネプテューヌは、『ある物』に気付く。

 

「…あれぇ……?…ベール、これは……」

「……っ!…そ、それはその……」

「…ふふふっ、そういえばネトゲのイベントが今日までだったもんね。…それに、わたしも……」

「な……っ!?」

 

 にやり、と笑みを浮かべたネプテューヌの指に触れているのは、腋から生えた金色の毛。酔いで忘れていたベールの顔は一気に赤くなるも、理解を示したネプテューヌは自身もベールと近くのカメラにのみ見えるように腋を開き、自らの腋毛を見せ付ける。

 ずぼらな性格とはいえ、無駄毛の処理位はしているだろう…と思っていた為に面食らうベール。そんな彼女に向けて、仲間を見つけた気分のネプテューヌは畳み掛けた。

 

「ここも下の毛もぼーぼーだし、これは流石にノワールとベールには見せられないよねぇ…」

「う、うぅ…そう、ですわね…」

 

 まぁ、わたしは見せても良いし、二人にもこれ位になってほしいんだけどね。…と心の中で呟いて、ネプテューヌの弄りは終了。しかしその寸前、彼女は男達を悦ばせる為自分とベールの腋を当て、カメラに向けて腋と腋毛のツーショットを作り上げていた。

 

「…良いなぁ…ネプテューヌ様とベール様の絡みは、エロい上にそれ抜きでも見続けたくなる何かがある……」

「ノワール様とブラン様の酒飲み勝負も中々実物じゃね?くぅぅ、二人共飲む時しっかり腋まで見えてるのが堪らん…!」

「てか、さっきの腋毛ツーショットは最高だったよな。俺全員分の組み合わせで腋毛写真集作りてぇわ…」

「お前等楽しめてて良いなぁ…俺はここからの展開が楽しみ過ぎて、焦れったくてしょうがねぇよ…」

 

 脱衣所に何ヶ所も仕掛けておいて、温泉に何もない訳がない。当然の様に露天風呂にも至る所に隠しカメラが設置してあり、四人の身体も行動も男達に対しては丸見え。しかもなんとカメラは水中にまで用意をされて、彼女達の秘部も例外なく写していた。

 盗撮されている四人の中でで、やはり最も目を引くのは剛毛が無造作に生え、それが水中で揺らめくネプテューヌの秘部。前面はおろか肛門周辺もびっしりと生えた彼女の股は端正な容姿とはかけ離れており、しかしそのギャップが男達の欲望を唆る。

 では、他の三人はネプテューヌの存在で霞んでいるか…と言われれば、そんな事はない。手入れされているか否かの違いはあるもののベールもまたかなりの剛毛であり、同じく秘部から股の中央、肛門周辺までが一つの茂みとして出来上がっており、剛毛且つ手入れの形跡が彼女らしさとギャップの両立を実現している。反対にブランは身体付き同様陰毛の具合も一番薄く、落ち着いた飴色という事もあって見た目のインパクトはあまりない。だが男達からすればそれもまたブランらしく、同時に剛毛を見慣れている分新鮮な印象で楽しめると言ったところ。そんな二人の中間とも言えるノワールは三人の中で最もきっちり手入れがなされており、生真面目な性格が現れているとも言えるのだが……完全に剃ってはいない事、また彼女が手入れしているのだという事実そのものが、男達の興奮を駆り立てていた。

 

「んふ、ぅ…流石にちょっと、酔ってきちゃったかな……」

 

 その映像の中、ベールと絡みつつもネプテューヌは酒を一杯。ぐっと一気に呷った彼女は、ちらりと隠しカメラの一つに視線を送ると、見せ付けるように股を大きく広げて秘部を公開。それは何も知らない三人からすれば何気ない、気付いたとしても意図など分からない仕草だったが……実のところ、その仕草は合図。それを受け取った男達は、顔を見合わせ立ち上がる。

 

「お邪魔しまーす、っと…」

「そんじゃ、ちょいと失礼して……」

 

 数分後、脱衣所には男達の姿があった。廊下へと繋がる扉を閉じた彼等は、静かにロッカーの前まで移動すると、一拍の後おもむろにカメラを構えて話し始めた。

 

「…ごほん。見えてますか〜?なんとここには今、女神様達の下着がありまーす…!」

「盗撮の事を何も知らず、露天風呂でくつろいでいる女神様。彼女達が今日どんな下着を履いているか、確かめていきましょう…!」

 

 半分は気付かれないように、半分はTVのドッキリ企画を真似するように、小声で話す男達。あくまで顔は映らないように蓋のないロッカーを映した彼等は、おもむろにネプテューヌ達の浴衣を捲り上げる。

 

「まずはネプテューヌ様…おぉっ!なんとネプテューヌ様のパンツはぐっしょぐしょ!これからの事を期待して濡らしたのでしょうか、匂いもむんむんとしていますねぇ…!」

「ノワール様のパンツは……おっとぉ、よく見ると意外にも面積が狭い!ブラックハート様の容姿には確かに合っていますが、あの真面目なノワール様がパンツは積極的とは、中々唆るものがありますよぉ…!」

「お次はベール様ですが…うーむ、流石ベール様!透ける黒のTバックです!デザインそのもののエロさは随一!しかもなんと、クロッチには陰毛が!これは回収しておきましょう…!」

「最後はブラン様。ノワール様同様、普通の下着かと思われていた彼女は紐パン!背伸びしたデザインもさる事ながら、これを履いたブラン様の腰の両側が露わになっている姿を想像すると…えぇ、堪りません…!」

 

 浴衣の下からショーツを取り出した男達は、一つ一つじっくりと撮影。本人達が見れば卒倒するような下着公開映像が、温泉でくつろいでいる最中に撮影され、当然それも知らない内に男達は退散していく。無論、その前に何人もの男達がショーツを顔に当てて匂いを嗅ぎ、裏側までも撮影されたが…この映像が流出しない限り、ネプテューヌ以外がそれを知る事はないだろう。

 そして、場面は戻って露天風呂。四人の酔いは更に進み、四人での飲み比べや少々過激な悪戯を互いにし合うネプテューヌ達だったが……そんな彼女達にも、ある危機が迫っていた。

 

「……うん?」

「あら、どうしまして?」

「や、今何かがわたしの尻に触れた気が……」

 

 初めに気付いたのはブラン。感じた『何か』に疑問を抱くが、なんなのかまでは分からない様子。

 

「何か?そうねぇ、ベールがしれっと触ったんじゃない?」

「うふふ、かもしれませんわね。ブランは幼児体形なだけあって、とっても肌がすべすべなんですもの」

「…はっ、確かに脂肪ばっかりのベールにゃ、逆立ちしてもこの自然な滑らかさは得られねぇだろうなぁ?」

「あら、珍しい返し方をするのねブラン。まぁ、一番は弾力と滑らかさの両方を有してる私なんだけど」

「もう、そんなに喧嘩腰になるなんて三人共飲み過ぎだよ。……ところで、わたしの瓶がもう空なんだけど、中身がどこ行ったのか知らない?」

『…よくそれで人の事言え(たわね・ますわね)……』

 

 元々の関係性に酒の力が加わり挑発し合う三人と、三人を諌めながらも相当な酔いを露呈させるネプテューヌ。あっという間に触れた何かの話題は過ぎ去り、口にしたブラン自身も忘れてしまう状態の四人。……と、その時だった。

 

 

──にゅるんっ!

 

『……っ…!?』

 

 臀部を滑る、気のせいではない明らかな感覚。尻の下で何かが動いた、或いは通り過ぎたかのような感覚に四人は揃ってびくりと震え、その反応で感じたのが自分だけではないと理解し意識が非常時のそれに切り替わりかけるが……もう遅い。

 

「んひぃっ!」

「くぁぁ…っ!?な、何か今……ふくぅぅ…!」

 

 次の瞬間、肛門と直腸に走る刺激。何かが勢い良く侵入するような感触に、真っ先にネプテューヌが悲鳴を上げ、ベールや他の二人も同様の声を上げつつ振り向こうとするが、直腸内に侵入した何かがうねって身体を前へ仰け反らせる。

 

「や、やっぱり何かが…うぁぁっ!な、中で暴れっ、てぇぇ…っ!」

「ひ……っ!?ま、まさかまた…またなの…ッ!?」

 

 侵入した何かは自在に、且つ容赦なく直腸内を侵攻し、バランスを崩したブランは慌てて両手を前に突き出す。一方ノワールはその刺激で二度の陵辱を思い出し、赤みを帯びていた顔が一気に真っ青に。

 そんな中、とにかくまずは侵入した何かの正体を確かめなくては…そう思っていた三人は、気付く。

 

((……っ!お湯が…重い……ッ!?)

 

 底に突けた手が、浸かった胴が、泥の中に沈んでいるかのように動かない。力を込めれば何とか動かせるが、明らかに湯の状態が普通でない。そしてそれに気付いたところで、連鎖的に繋がる状況。とろみのある湯、重い湯、その中に突然現れた、流れるように侵入した存在。それが示すもよは、ただ一つ。

 

「…この湯の中に…液状のモンスターが混ざり込んでいたんですの……!?」

 

 そう、温泉の中にはスライムの様なモンスターが混入していた。当然それも男達の仕込みであり、例の触手モンスターと同様の生態を持っているのが仕込まれた理由。少ない手掛かりだけで、その正体に辿り着いたのは流石女神と言うべきところだが……それが分かったところで、状況は何も変わらない。

 

「な、なんで…温泉っ、にぃぃ…っ!」

「なんなんだよ、こいつ…等…ぁぁあっ!う、動くなぁぁっ!」

「で、出ていきなさいなっ!汚らわし…ぃ"っ、ひぃぃっ!また入ってぇぇ…っ!」

 

 直腸を刺激され、圧迫される感覚に三人は身を捩り、水面を睨み付けながら湯船の外へ出ようとする。しかしそれをモンスターが許す筈もなく、腸壁を擦ると同時に腕や腰に纏わり付いて動きを妨害。酔いで感覚器官も普段通りに機能していない事もあって、三人の動きをモンスターの妨害が上回る。

 

「は…っ、ぁぁあんっ!ず、ずこずこされてるぅぅ…!(やっときたぁぁ…♡三人はまだ戸惑ってるけど、液状だから触手より直腸には優しいし、すぐに皆もお尻を穿られる良さを分かってくれるよね…♡)」

 

 そんな三人の姿を見ているネプテューヌの直腸にも、当然モンスターは侵入している。だがその存在を初めから知っており、またそもそも肛門と直腸の開発が大分進んでいる彼女にとっては、モンスターの侵攻も愉悦と同義。更に今は立場も実力も対等の友人三人も共に犯されているという状況であり、早くもネプテューヌは深い悦びに包まれていた。

 

「く、うぅっ…!こうなりゃ…ひ、ぎっ…飛んで、でも……っ!」

「だ、駄目だよブラン…っ!下手に動くと、もっと…あぁんっ…暴れてくる、から…っ!だからまずは…協力し合える、よう…皆で、固まるの……!」

 

 湯船から出ようとすれば動きを邪魔され、侵入したモンスターを引き出そうにも見えない上にスライム状である為掴む事もままならない。そんな中、ブランは飛び上がる事で強引に離脱しようとするが、それをネプテューヌが即座に制止。一応は筋の通った言葉を受けて、提案通りに四人は一ヶ所へと固まっていく。

 

「おっ、側に寄ったぜ女神様達。…全裸の美女が、身を捩りながら風呂で集まる…AVのワンシーンっぽくて超良いわ…」

「いやいや元からAVみたいな展開じゃん。いやぁ、このモンスターもいい仕事すんなぁ…」

「ヤベぇ、ただのモンスター一体に女神様四人がヤられてるってだけでもエロ過ぎて、俺最後まで見ていられるか不安になってきちまったぜ…!」

 

 ノワール達にとってはパニックの状態でも、盗撮する男達にとってはメインイベントの一つに過ぎない。悶える姿に興奮し、これからの展開を想像して股間を膨らませる男達の為のショーは、まだまだ開園したばかり。

 

「ふぅっ、ぅぅん…っ!み、皆…ひり出す事は、出来そう…?」

「む、無茶言わないで下さいまし…!こんな…はぁぁ…っ!…浅ましいモンスターを、ひり出す…な、どぉぉ…っ!」

「そ、それより早くしないと…どんどん、侵入されて…ぬくぅぅ……っ!」

「この、このっ…入るんじゃ、ないわよぉ…っ!」

 

 四つん這いで寄り集まった四人は、顔を突き合わせて喘ぎ混じりの言葉を交わす。ネプテューヌの発想には違和感を抱かない…というよりそんな余裕もない様子で、ベールとブランは苦しそうに尻を振り、ノワールは掻き出そうと指を肛門の中へと突っ込む。

 しかしそれ等もモンスターに対しては無駄な抵抗。むしろ抵抗していないネプテューヌが最も刺激を受けていないとすら言える状態。

 

「落ち着いて、ノワール…ね……?」

「ね、ネプテュー…ヌ……」

 

 染み付いた恐怖で冷静さを完全に失っているのはノワール。だが彼女には、同時に一度ネプテューヌを巻き込んでしまったという『勘違いの』負い目があり、それがあってかネプテューヌに肩へ手を置かれて宥められると、瞳を震わせながらもネプテューヌに従って一度指を肛門から抜く。

 そうして三人が一度抵抗を止めたところで、ネプテューヌは友人である三人を見回す。それと同時にネプテューヌの頭の中には、嬲られている三人の直腸の様子が浮かび、思わず表情が緩んでしまいそうだったが、何とか持ち堪えて温めていた『案』を口にする。

 

「いい、皆…?まずはわたし達のア……お、お尻に入ったモンスターを引き摺り出さなきゃ、倒す事も出る事も…んんぅっ…出来ない、よ…」

「そ、そんな事分かってるわよ…ぅ、くっ…でも、それが出来たら苦労は……」

「だから…皆で、自分のじゃなくて相手のお尻から引き摺り出すの…。こうやって、四人で輪になれば…ちゃんと見て、やる事が出来る…でしょ…?」

 

 そう言ってネプテューヌは、四つん這いのままベールの背後へと向かい、尚且つ身体を曲げてノワールの方へと尻を向ける。

 実際に見せてみれば単純な、確かに触覚を頼りに自分の直腸から引き摺り出すよりは可能性のある、ネプテューヌの提案。しかし酔っているとは言えど、流石にそれにはノワール達も難色を示す。

 

「しょ、正気ですの…?」

「うん、真面目に言ってるよ…」

「な、長い付き合いとはいえ…幾ら何でも、それは……」

「けど、このままじゃどうにもならないし…いつ手遅れになるかも分からない…。違う……?」

「…ネプテューヌは、それでいいの…?」

 

 不安と躊躇いを見せる三人に対し、一見真剣な様子でネプテューヌは返答。最後の質問となったノワールへは、何も言わずにただ見つめる。すると三人は、悩むように顔を向け合い……納得したように、それぞれゆっくりと動き出した。…因みに内心ネプテューヌは、「勿論よ♡だってずっと楽しみにしてたんだもの♡」と言っていたのだが…それは三人の知るところではない。そして……

 

「…あ、あんまりじろじろ見ないでよね…?」

「あ、当たり前よ……好きでやるんじゃ、ないんだから……」

「で、では……いきます、わよ…」

 

 提案の通り、目の前の相手の尻を見つめ、後ろの相手に尻を向ける形で輪となったネプテューヌ達四人。ベールが合図の声を上げると、ネプテューヌは待ち侘びたように、三人はとにかくこの苦痛と恥辱から一刻も早く逃れたいという思いを込めて、眼前の直腸を穿り始める。

 

「あっ、ひぁぁっ…!ゆ、指が…入って、きて…ぇっ…!」

「うぎ…っ!ま、待てベール…!そんなすぐには入らな…ぅ"あぁ…っ!」

「ぶ、ブランも急に挿れ過……ぎぃぃ…っ!い、一度抜いてぇぇ…!」

「ふぁぁぁぁ…っ♡の、ノワールそっちじゃないよぉ…もっと下ぁ……♡」

 

 尻肉に掌を当てがい、引っ張る事で肛門を広げ、中へと指を沈ませる。ただそれだけでもベールとブランには苦痛混じりの未知の感覚が駆け上り、ノワールもまた切なげに叫ぶ。ネプテューヌだけは、スライム状のモンスターに解された事で柔らかくなった肛門への刺激で甘い声を漏らしていたが、三人はそれを気にしていられる状況にない。

 

(あはっ、ベールのお尻は肉厚だね♡陰毛も結構濃いし、かなり皆の好みかも。それに…わたし今、ノワールにアナル穿られてる…♡皆でお尻穿り合うなんて、興奮し過ぎて演技出来なくなっちゃいそう……♡)

 

 指が入り込み、ぐにぐにと中のモンスターを掻き出そうとする刺激を味わいながら、短くももっさりと生えた緑の陰毛と引き締まり挿れた指を咥え込む肛門の感覚を楽しみながら、ネプテューヌは思わず表情を緩ませ、一目で感じていると分かってしまうような笑みを浮かべてしまう。しかし何とか上部だけでも取り繕うと、彼女は再び声を上げる。

 

「み、皆…苦しいと、んぁぁっ…思う、けどっ…躊躇いは捨てて、掻き出さないと……っ!」

「ネプ、テューヌ……そうだ、ネプテューヌの…ぁッ、つぁっ…言う、通りだ…っ!」

「そうです、わね…っ!わたくし、達はっ…モンスター、などには…負け、ませんわ…っ!」

 

 ネプテューヌにとっては、その方がより気持ち良いからという思いが本心としてある言葉でも、それを自分も辛い中で必死に紡いだ鼓舞だと受け取ったベール達は、歯を食い縛って指を奥へ奥へと沈み込ませていく。少しでも出入り口を開けようと限界まで尻肉を引っ張り、掬えるようにと指をフックの様に曲げて奥から手前へ引き上げる。当然それと同じ事を自身の尻にもされている為、激しい異物感と直腸が変になってしまいそうな感覚に苛まれていたが、ふーっ、ふーっと荒い鼻息でそれを耐えて抜き差しを続行。

 

「あっ、だ、ダメっ…うひっ、ぃぃいい……ッ!」

「ノワール…泣き言、言ってる場合じゃ……」

「わ、分かってるわよ…!(認めたくない…認めたくないのに、またっ…お尻穿られて、段々不快だったのが気持ち良さに変わってきちゃってるぅぅ……ッ♡なんなのよこれぇぇ…っ!)」

 

 同じく耐えるノワールだが、感じているのは目覚めつつある後孔の快楽。そんな事ない、そんな筈はないとブランの言葉に強く首を振り否定するが、肛門と直腸が擦れる度に伝わる感覚は誤魔化しきれず、心の中で思いを叫ぶ。そして少しでも紛らわせようとノワールが指に力を込めた結果、彼女は期せずしてネプテューヌをより悦ばせていた。

 

「あぁっ、す、少し出てきましたわ…っ!こ、この調子なら……ぬひぃいぃぃッッ!」

「ふぐぅぅううんッッ…!くそっ、くそぉ…!入り込まれてさえしてなきゃ、こんな奴等ぁぁ……!」

 

 何度も突っ込んでは掻き出し、突っ込んでは掻き出しを繰り返す事で漸くどろりとしたモンスターの身体が少しずつ排出され始め、一瞬沸き立ったベール達。だが次の瞬間モンスターはこれまで以上に直腸内で暴れ、内側から蹂躙される四人は揃って目の前の腰へと情けなくしがみ付く。更にはそうしてる間にもモンスターが肛門の中へと戻っていき、ほんの僅かな歓喜もあっという間に打ち砕かれていく。

 彼女等は諦めない。目尻には涙を浮かべ、頬は羞恥と屈辱で赤く染まりながらも肛門を覗き、尻肉と茂みを掻き分け震える指で直腸を穿る。その姿は必死で、切実で…何より淫ら。

 

「可哀想に女神様…あぁ、呼んでくれれば俺が全員何も出なくなるまで穿ってあげるのに…!」

「おいおい、よりにもよってそれを俺等側が言うのかよ!…まぁ、俺だって呼ばれりゃ穿るけどな」

「眼福眼福。こっからも間違いなく面白いだろうけどよ、この場に繋いで延々と掻き出そうとし続ける姿も見てみたいよなぁ」

「分かるなぁそれ。足枷を嵌められ、逃げる事も出来ない女神様は惨めな行為だと分かっていながらも…ってな」

 

 当人達はどれだけ必死であろうと、観客からすれば単なる見世物。そう言わんばかりに、妄想を膨らませて女神達の痴態を愉しむ男達。そうして彼等が十分に愉しんだ頃、温泉でもまた動きがあった。

 

 

──ぐぎゅるるるるるる……!

 

「はー…っ♡はぁー…♡…んっ、ふ……♡」

「くっ、ぅぅ…!やっと少し…動きが、収まってきたと…思った、のにぃ……!」

「こ、これは…まさ、か…そんっ、な……!」

「ふざっ、けんな…っ!これじゃ、完全にわたし達…こいつに、されるがままじゃねぇかよぉ…!」

 

 好調から蒼白に変わる表情と、切なげにヒクつく肛門。ネプテューヌは欲情混じりの、三人は純粋に苦しそうな声を上げ、開き気味だった股が内股寄りに。僅かだがカメラのマイクでも拾える程の音が四人の身体のどこかから鳴り……彼女達が激しい腹痛と便意に襲われている事は、誰の目からも明らかだった。

 これでは掻き出すどころではない。それどころかむしろ、ひり出してしまう。そう感じた彼女等はネプテューヌ含め、一度指を抜こうとした。だが自らの侵略を邪魔した彼女等を許しはしないとばかりに、その瞬間モンスターは爆ぜたように暴れ回る。

 

『ンぐひぃいいいいぃいぃぃぃぃッッ!?あ"っ、あぁっ……ああああああぁぁーーっ!!』

 

 想像絶する痛みにビクンと身体が跳ね上がり、戦闘でもそうそう出さないような絶叫を上げるネプテューヌ達四人。ギリギリのところで耐えたものの便意は一気に限界まで増し、しかも跳ね上がった際指が引っかくように抜けた結果、直腸穿りで緩んでいた肛門も決壊しかかり、ぴゅっと少量の液体がそこから噴き出る。そしてそうなってしまった時、彼女等の頭から耐えるという言葉は完全に消え去った。

 

「も、もう無理ですわぁっ!い、今すっ、今すぐに出さなくては……ふくぅぅッ、んっ…!」

「おっ、お手洗い…!ネプテューヌっ、お手洗いはどこ……っ!?」

 

 肛門を押さえるように尻へと両手を当てがい、ベールとブランが泡を食った様子で立ち上がる。その瞬間、これまであった重みは感じず、湯が多少纏わりつく程度になつていたが、最早そんな事を気にしていられる場合ではない。

 

「お手洗い…?…あ、う、うんっ!それなら…はくぅぅ…っ!廊下を出て…んぁぁ……ッ♡」

「あ、案内してくれればいいですわっ!と、とにかく早くっ、早くぅぅ!」

「ま、待ちなさいよ三人共っ!ちょっ、ぁ…くぁぁ…っ!で、出ちゃうぅぅ…!」

 

 続いてノワールも力が抜けそうな脚で必死に立ち上がるも、快楽と便意の波状攻撃でもうここで出してしまっても構わない…と思いかけていたネプテューヌは反応が遅れ、慌てて自身も後に続く。

 慌てたまま脱衣所に出た四人は、まず一度ロッカーを素通り。しかし廊下に出る直前に全裸である事を思い出すと、美しさのかけらもない形相で擦り付けるように身体を拭き、下着も付けずに浴衣を着る。言うまでもなくその品性のない動きも男達には見られ、隠してあったショーツもたっぷりと堪能された後の状態なのだが、今の彼女達が気付く筈もなく、最初から半ば着崩れたまま四人は廊下へ。

 

「こ、こっち!こっちの角を……あっ、はぁぁ……!」

「た、耐えるのよネプテューヌ…!ここで漏ら…だ、出したら一巻の終わり…んッく、ふっ…だわ…っ!」

 

 立ち止まりそうになるネプテューヌへ普段の物静かさを失ったブランが声をかけ、必死に必死に廊下を進む。必死と言っても今にも漏れそうな直腸の内容物を耐えるのに精一杯な四人は歩きより若干早い程度でしか動けず、動く姿も非常に不恰好。それでも女神としての誇りと尊厳を守る為、何とか案内の先にまで耐えた三人とネプテューヌだったが……

 

「こんにちは、女神様」

『……ッ!!』

 

 辿り着いたトイレへと入ろうとしたその時、そのトイレから清掃員らしき男が登場。彼は四人に挨拶をすると、再びトイレの奥へと戻っていく。…ただそれだけで、ネプテューヌを除く三人はそこで用を足すという選択が出来なくなってしまった。

 彼女達からすれば、最悪の不幸。だがやはりというか何というか、その彼も盗撮を行う男達の一人であり、彼女達がここを使えないよう待ち構えていた男だった。

 

「そん、な…嘘、でしょ……」

「は、はは…後、少し…でしたのに……」

「あ、諦めちゃ駄目だよ皆っ!ここの近くに、公民館があるの!そこなら…ぅ、ふぁっ…あんまり人が来ないからっ、絶対大丈夫…!」

 

 届きかけて届かなかった望みを前に、悲壮感漂う声を溢すノワールとベール。しかしそこで内股のままネプテューヌが声を上げ、思いを伝えるが如く三人を見やる。

 近いと言っても、それは間違いなく別の施設。ここまでの道のりより、確実に遠い場所。しかもその途中は、多少なりとも一通りのある外を通る事になる。もしも、道中で漏らしてしまったら。…まず三人の頭をよぎったのは、そんな不安。だがネプテューヌの言葉に背中を押されるように、震えながらも三人は首肯。再び案内をするネプテューヌを選択に、公民館への道を歩き出す。

 されど実際のところ、首肯をさせたのは『どこであろうと漏らしたくはない』というある種当然の感情と、まだ抜けていない酔いによる思考力の低下と、どうしようもない程の便意の三つ。故に着崩した浴衣で、額に脂汗を浮かべながら、珍妙な姿勢で外に出る事は良いのか…などというところまでは、誰も頭が回っていない。

 

「ふーっ♡ふー…っ♡…ん、ぁぁっ……♡」

「ひッ、ぃい…ふぐぅぅ……!」

「んはぁ…はぁっ、ぁぁうん…ッ!」

「ふぉっ…ぐ、ふ…ぁッ……!」

 

 四人は肛門を押さえ、前屈みになり、怪しい息遣いでひょこひょこと公民館のトイレへと向かう。粗相という女神にあるまじき醜態を避ける為、入り込んだモンスターを放出する為、何よりこの便意から解放される為に力を振り絞り、気力全てをかき集めて公民館のトイレを目指す。

 それもこれも、全ては男達の望み通り。男達とネプテューヌの狙い通りの状況と展開。今も彼等はひっそりと四人を眺めて愉しんでおり……四人の女神と彼等の一日は、まだ始まったばかりだった。



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続・非公開痴態撮影 9

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ネプテューヌ ノワール ベール ブラン

内容・排泄 スライム 盗撮 リクエスト要素有り


 紅潮した肌を伝う汗。ゆさゆさと一歩毎に揺れる胸。そして小さくも荒い息遣い。一人一人が別の方向性で…しかし共通して見る者の目を引き心を惑わせる『美』を体現した、四人の女神。普段ならば、余裕と威風を持って人々から羨望を集める彼女達だが……今は表情を歪め、震える足取りで集落の一角を歩いていた。

 

「ふぅーっ…ふぅぅ、ッ……!」

「はっ…はっ…ぅく、ぁ…っ!」

 

 視線を気にし、神経を張り詰め、腹部を押さえながら歩くネプテューヌ達。彼女達の浴衣は汗と煩雑に拭いた結果残ってしまった湯の水滴で濡れ、所々肌に張り付いてしまっている。

 現在四人は休暇としてこの集落を訪れている真っ最中。旅館に入り、早速露天風呂でのんびりと酒盛りをしていた四人だったが、湯に紛れていたモンスターに直腸を襲われ、奮闘の後腹痛と便意を解消すべくトイレへ必死に向かっている。

 

「ね、ネプテューヌ…まだ、なのか…うぁっ……!」

「も、もうちょっとぉ…ほら、あの…んんっ…建物、だから……っ!」

 

 旅館内のトイレが清掃中であり、また万が一にも排泄姿を見られたら…という不安から、ネプテューヌの案内で公民館のトイレを目指しているのが今現在。実のところ、モンスターもトイレの清掃中も、全てが男達による仕込みなのだが…それを知っているのは、ネプテューヌだけ。

 

「つ…着い、たぁぁ……っ!」

 

 仕込んだ側とはいえ、腹痛と便意に耐えながら歩くのは大変な事。その思いもあってか公民館前に着いたところでネプテューヌは安心混じりの声を漏らし、三人もやっと苦痛から解放される…と震える脚に力を込め、ネプテューヌを追い抜く形で扉の前へ。

 そうして到着した四人は、縋り付くように扉を開ける。だが、その瞬間彼女達の目に飛び込んできたのは…人の姿。

 

「うん?おや、女神様方…どうなさいました?」

『……っ!?』

 

 屋内に入ってしまえばもう人目もない、最悪張ってでもトイレに行ける。…そう思っていた中での、男との遭遇。元々優れなかったノワール達の顔はさーっと一気に青くなり、受けたショックは一瞬言葉が出てこない程。しかし彼女達が狼狽える中、何とかネプテューヌは作り笑いを浮かべて返答。

 

「い、今はちょっと…ぉッ…あ、案内を…して、いたの…っ。ほ、ほら…三人は、この集落に来る、のっ…初めて、でしょ…?」

「あぁ、案内でしたか。…公民館の中もですか?」

「せ、折角だから…ね…。き、君、こそ…どこか、にっ…行く…ふぐ、ぅぅ…!…んじゃ、ない…のっ…?」

「分かりますか?…って、分かりますよね。ここ、玄関口ですし」

 

 一瞬でも気を抜けば女神としても、人としても取り返しがつかない程の大粗相をしてしまいそうな極限状態の中、必死に玄関で歯を食い縛って耐える四人。ネプテューヌの誤魔化しにより不可解に思われる事はなかったものの、話しかけてきた相手を適当にあしらって立ち去る…なとどいう事が立場的にも心情的にも出来ない以上、彼女達は男から立ち去って行くのを待つしかない。

 

(う、ぐぅぅ…っ!た、立ち止まっていると余計にキ、ツっ…ぅぅぅぅあぁぁ…っ!)

(た、頼む…っ!頼むから解放してくれっ!じゃないと、漏れっ…ちまうぅぅ…っっ!)

 

 あまりの腹痛と便意でこの場を素早く乗り切る手段を考える事すら出来ず、出来るのはただ待つ事ばかり。遂には「ぐるぎゅるる……」と、お腹を下していますとばかりの体重音を鳴らしてしまい、顔面蒼白となる三人だったが、男がその音に気付いた様子はない。

 更に、散発的に四人の肛門から漏れる放屁。後は勿論、臭いも段々と玄関に立ち込め、いよいよお終いかと絶望しかける三人だが……そこでやっと、男がその場から動き出す。

 

「すみません、案内の途中にお邪魔をしてしまい…。あの、もうなされているとは思いますが、本日はゆっくりしていって下さいね」

「も、勿論…だよっ…(あっ…い、今ぶってしちゃった…そのまま放屁しちゃったぁぁ……♡)」

 

 そう言って男は四人の横を通り、玄関扉を開いて外へ。その寸前、ぶびっ…!…と一際大きな屁の音を鳴らしてしまったネプテューヌだが、彼女も三人もまるで気にしていない、認識してすらいないような作り笑いを浮かべて見送る。そして扉が閉まった瞬間……

 

「あぅッ、ぐぅぅ……っ!ね、ネプテューヌっ…トイレッ、どっちなのぉ…!早くしないとっ、私ぃぃ……ッ!」

「こ、こっち…だよ…!後少し…んッ、ふっ…だからっ、皆頑張って……!」

 

 ぶわりと噴き出た冷や汗と共に再び表情を真っ赤に歪め、覚束ない足取りにへっぴり腰という情けない姿勢で四人は目的のトイレへと向かうのだった。

 

「…………」

 

 その数十秒後、静かに開く公民館の扉。開いた扉から入って来たのは、先程出たばかりの男。彼は女神達が行ったのを確認した後、そさくさと玄関近くの小部屋へと入り、鍵を閉めるや否や携帯を手に。それを男が操作すると、画面にはある映像が流れ始める。

 

(うひょー、撮れてる撮れてる。ってか、女神様全員ノーパンじゃん!)

 

 それは、下からあるものを映した映像。むっちりとした脚と汗の滲んだ魅惑の尻肉、そしてそれに挟まれた陰毛と二つの穴……即ち、先程まで玄関にいた女神達の逆さ撮り動画だった。

 旅館同様、この盗撮もまた男達の仕業であり、ここで男が話しかけたのもじっくりと撮影を行う為。つまり女神達は我慢していたのではなく『させられていた』のだが…やはり、それも知っているのはネプテューヌだけ。

 機材そのものは旅館のものと同じながら、こちらに映っているのはショーツすら履いていない正に生の脚と股。汗で艶めいているのは勿論の事、便意を我慢している為に健康的な四人の尻はもじもじと揺れ、肛門はしきりに収縮を繰り返し、時折ぴゅっと茶色の液体が漏れ出て太腿に汚れた筋を作るさますら全員分逃さず撮影済み。更に途中でカメラがズームすると、薄紫に黒、金に栗色という三者ならぬ四者四様の陰毛を同じく茶色の汚液が伝っている様子が露わとなり…端的に言って、男にとっては最高の、ネプテューヌを除く三人からすれば最悪の逆さ盗撮映像が出来上がっていた。

 

「必死に我慢してる女神様達の姿も見れたし屁をこくのも聞けたし、役得ってこういう事を言うんだろうなぁ…」

 

 側で見た我慢顔を思い出しながら男は浮かべた笑みを更に深め、何度も盗撮映像を再生。それと同時に彼は、トイレへと無事到着したであろう女神達に思いを馳せる。

 

『何(よ・ですの)、これ……』

 

 所変わって公民館のお手洗い前。漸く目的地へと辿り着き、今度こそと開かれた扉の前で、ネプテューヌ達は固まっていた。

 清掃中だった訳ではない。違う部屋という訳でもない。確かにそこはお手洗いで、誰もいない小綺麗な空間が広がっている。だがその内装は、ノワール達三人には勿論、ネプテューヌすらも驚き戸惑うものだった。

 

(嘘…モンスター様が住み易いように改造したって聞いたけど……これどう見ても、わたし達がうんちとおしっこするのをもっとえっちに撮る為の改造だよね……?)

 

 様変わりしていた内装。それは即ち、男達が二度目の改造を施したという事。

 まず第一に、女性用だった筈のお手洗いが、今は男女共用となり、片側の壁に小便用の便器…所謂朝顔が、反対側に個室が設置されているという仕様に変わっていた。この時点で本格的なリフォームであり、恐らくは水道管の配置すら変わっているという業者ほぼ必須の大改造なのだが、驚くべきはそれだけではない。

 女性である四人にとって、小便器は余程狂った状況にならない限り関わる事のない、あってもなくても変わらないもの。故に個室側へと視線を走らせ、個室が四つあった(ネプテューヌからすれば増えていた)事に一瞬安堵するも、すぐに彼女達は気付く。個室に設置されている扉が、西部劇に登場するバーばりに上も下も大きく開いてしまっている事に。

 

「ちょ、ちょっと…ここの設計者は、色々と何を…ふぐっ…考えてる、訳……っ!?」

「そ、そんなのわたしが知る訳…あッ、ぐ……っ!」

「か、考えてる場合じゃないよ皆…っ!恥ずかっ、しいけど…ここまで来て漏らすよりは、マシ…でしょ…?(…あ、でもトイレまで来て漏らしちゃうのも良いかも…皆で服も脚もぐっちょぐちょにしちゃって、でも止められなくてどんどん床に漏らしちゃうとか…♡)」

「ね、ネプテューヌの言う通りですわね…っ!せ、せめて誰も来な…いぃっ…!…内、に…っ!」

 

 あり得ない内装に一度は拒否感が膨れ上がる三人だったが、ネプテューヌの言葉を受けて、また迷っていると本当に漏らしてしまうような気がして赤面しつつも個室の前へ。一方説得したネプテューヌはと言えば新たな妄想に心を踊らせ、無意識に淫靡な表情を浮かべていたのだが、自分の事で必死な三人はそれにも全く気付かず終い。

 そうして背に腹は変えられない、と意を決して個室の扉を開いた三人と、次なる盗撮に期待を募らせ入るネプテューヌ。なんと個室は扉だけでなく仕切りの壁も清掃を意識してか多少空いており、尚且つ床も正面の壁も妙に明るいタイルで出来ていたのだが、扉の前では今更の事。

 

「こ、これでやっと……って…」

『…え……?』

 

 もう十分に驚いた。だからもう排泄させてほしい。…そう思っていた四人を裏切るように、更に襲いかかる衝撃。

 眼下にあるのは確かに便器。だが和式であろうそれには穴こそあれど金隠しがなく、それを見た瞬間ブランは言葉を失い、ノワールとベールも再び硬直する。

 

(い、幾ら他に誰もいないと言えども……)

(こんなところでするなんて…は、恥ずかし過ぎるわよ……っ!)

(くぅぅ……!い、今更だがよく考えりゃ旅館にも別のお手洗いがあったろ…っ!恨むぞさっきのわたし……!)

 

 こんなところでしたくはない。感情はそう叫ぶが下腹部で嘗てない程主張する腹痛と、今も肛門をこじ開けようとする内容物の猛威には争い切れず、嫌悪感で震えながらも中へと入って跨ぐ三人。ネプテューヌもネプテューヌで流石にこれには恥ずかしさを感じ、また男達の熱意に内心呆れてもいたが、こんな恥ずかしい場所で、三人と共に痴態を晒せると思っただけで彼女の秘部は洪水状態。ごくりと生唾を飲み込みながらしゃがもうとし…そこで一つ助言を口に。

 

「…の、ノワールとベールは…髪の毛、気を付けた方が…ふっ、ぅんっ…いいんじゃ、ない……?」

 

 その時ネプテューヌが思い出していたのは、初めて来た時三つ編みが床に触れかけた瞬間の事。そして女の命なだけあってか、二人は限界状態でありながらもしっかり髪に気を付ける二人。

 

(えっと……あはっ、やっぱり…♡)

 

 助言をした後、今度こそしゃがむネプテューヌだが、ちらりと正面の壁下…一見単なる窪みに見えて、その実覗き穴となっている部位へと目をやると、「綺麗に撮ってね♡」という言葉と共に、浴衣を開いて股を公開。するとそれが合図になったように壁の一部が回転し、裏からモニターが現れる。

 

「…やべぇ…今の潤んだネプテューヌ様の目、今まで見た中でトップクラスに可愛かった……」

「くそう…いいなぁお前は真ん前で見られて……」

 

 勿論、それは偶々ではない。覗き見する為壁裏や床下に潜んでいる男達が、ネプテューヌにより愉しんでもらう為に行った事。四人の到着を今か今かと待ち侘びていた彼等の目は爛々と輝き、女神の痴態を一瞬でも見逃すまいと既に全神経を張り詰めていた。

 ネプテューヌが窪みから出されたリモコンを操作すると、映し出されるのはノワール達三人の隠し撮り映像。彼女同様浴衣を捲って下半身を露わにした三人は既に気張り始めており、真っ赤な顔とは対照的に剥き身の卵の様に真っ白な尻には珠の様な脂汗が浮き、しかしそれが流れて陰毛から垂れ落ちる程踏ん張っても出ない様子が映し出される。

 

「ふぅぅッ、ぅぅうん…ッ!」

「はっ…んんッ……!」

「ふ…ッ、ぉッ…ご……っ!」

 

──…ぷすっ…プス……ブビビッ!

 

 口を真一文字に結び、鼻で息をしながら力む三人だが、今にも漏れそうだった先程までとは打って変わって何も出ない。力を込めてもそれに合わせて肛門がヒクつくだけで、遂に出たかと思えば放屁。肝心の内容物は一切姿を現さず、それがまた女神達を苦しめる。

 

(ふふっ♡出したいのにおならしか出ない皆の姿、凄くえっちで凄く素敵♡……って、あ、あれ…?…これ、わたしも…)

 

 それを隠しカメラ越しに暫し眺めていたネプテューヌは、昂りに身を任せるように肛門を締めていた力を抜くが、三人同様腸から出てくる気配がない。それに一瞬戸惑い、まさかと思って力を込めるが…やはり彼女も同じ状態。

 絶世の美少女たる四人が揃って汗で艶めかしくテカる尻を震わせ、その中心の薄い桜色の肛門をヒクヒクとさせる姿はこれ以上ない程官能的で、時折僅かに開く肛門からぷすぷすと放屁を漏らすさまに至っては美しさと滑稽さを高次元で両立させているのだが、当人達はあくまで真剣。ふざけている訳でも、ましてや(一名を除いて)他人に見せる事を目的としている訳でもない為……いや、真剣だからこそ、踏ん張っても出ない状況に虚しく表情を歪ませていた。

 

「でっ…なぃぃ……ッ!」

「あっ…み、皆…もしかしたら、女神化して…もっと力を込めれば、出るの…かもぉ……ッ!」

「め、女神化…ですの……?」

「っぅぅ…!も、もう…出せるんだったら、なんだってしてやるわよ……っ!」

 

 そんな中、予想外の展開に焦りつつもネプテューヌが口にした提案。排泄の為に女神本来の姿へ戻る、というのも馬鹿馬鹿しい話ではあるが、それでも出せるならば…とノワールが同意。続けてベール達も同意し、四人は息を整える。…因みにこの判断、アルコールによる思考の鈍化も理由の一つなのだが…彼女達はそれに気付ける状態ではない。

 そして、四人はネプテューヌの合図で(合わせる必要もないのに)揃って女神化。その瞬間、四人の姿はがらりと変わり……男達は、心の中で歓喜し叫ぶ。

 

((キターーっ!女神化!女神様の女神化キターーーーっ!))

 

 金隠しすらない和式便所を跨いだ、とても人には見せられないような大股開きで女神化した四人。当然男達の目は秘部に集まり、操作を受けた各個室のカメラも四人の下腹部を狙ってズーム。

 

「おぉぉ…!分かっちゃいたが、やっぱベール様とブラン様の陰毛も女神化すると色変わるんだな…!」

「眼福だ…俺は今、興奮と感動で心が震えている……!」

「くー…っ!むっちりぬれぬれの太腿と股の間でしっとりと光る、銀の陰毛…返り打ちになってた時も思ったが、やっぱ脚と陰毛との組み合わせじゃブラックハート様が一番エロいぜ…!」

「いやいや、エロと言えば更に肉感を増したベール様だろ。てかほんと、下の毛のもっさり具合はネプテューヌ様にも負けてないんじゃね…?」

「なら、俺はブラン様…特に今の姿を推すぜ?きゅっとした尻に挟まれた水色の陰毛なんて、なんかもう逆に心洗われそうだろ?…というか、女神状態の女神様の陰毛を抜いた場合、色ってどうなるんだ…?」

 

 姿がより凛々しく変わった四人は、衣類もゆったりとした浴衣からぴっちりとしたプロセッサユニットへと変化。だがそのままでは当然排泄出来ない為にユニットを部分的に消失させ、秘部及び肛門周りを露出する。

 艶やかな黒が鈍い輝きを放つ銀色へと変わるノワールに、黄金の若草のようだった金の草原が全て緑の恥毛草原に変化するベールに、落ち着きある茶色から涼しさと一層の柔らかさを感じさせる水色へと変容するブラン。それそれ違う魅力を見せる三人の陰毛に男達は色めき立ち、口々に好みについて語り合う。そして、ネプテューヌはと言えば……

 

「…んっ、ふ…ぅ……♡(やっぱり、うんちするならこの格好よね…♡)」

 

 極端に細くなり左右から陰毛がはみ出てしまう下腹部に、最初から開いている臀部と両腋という、例の公開排泄専用プロセッサユニットを展開。早速覆いをずらして丸見えとなった秘部はしかし鬱蒼と生い茂る紫の草原によってその奥にある秘裂が見えず、だがそれがまた男達を興奮させる。一方彼女自身もまたこの姿を晒し見られている事、女神の姿で改めて恥部を晒した三人の姿を見る事によって、沸き立つ興奮を更に加速させていた。

 

「ぐぅッ…ふッ、ぅううん……ッ!」

「はぁぁ…ッ!んッ、ふぎぃぃ……!」

 

 各個室から聞こえてくる、品性に欠けた唸り声。初めこそ互いを気にして声を潜めていたノワール達だったが、既に放屁の音も響かせてしまったからか次第に声を潜める事より排泄する事へ意識も気力も置くようになり、はしたない声が、そして放屁が共用便所に木霊する。

 信者にとっては聞きたくないような声と音でも、男達にとってはそれだけで射精してしまいそうな絶品もの。唸りに胸を、放屁に股間を膨らませ、四人の肛門が捲れ上がる瞬間を今か今かと待ち構える。

 無論、それは潜んでいる彼等だけではない。残念ながら生で見る事は叶わなかった男達も、公民館の一室にある大型モニターに便器内からの盗撮映像を映し出し、遮る物のない秘部と肛門を鑑賞中。対して見世物となっている事を知らない三人はとにかく必死で、見られる事を愉しんでいるネプテューヌは男達に負けず劣らず心を踊らせながら奮闘続行。

 

「んふッ…ふぐぐ…ぅうう"ッ、ん…ッ!(や、やっと少し…出て、きたぁ……っ♡)」

 

 唸り、踏ん張り続ける事数分。めげずに力を込め続けた事で、またネプテューヌの機転通り女神化によって本来の力を引き出した事で、遂にノワールの肛門からむにゅりとスライムが押し出される。

 相当な量のスライムが彼女達の直腸内に侵入したらしく、押し出されたスライムはほんの一部にも関わらず大便並み。当然その身体は透明で、尚且つ便を思わせる程太いが為に彼女の脈動する淡紅色の直腸内が丸見えとなってしまっているのだが、それをノワールが知る由もない。

 

「おー……女神様は、直腸内も健康的だなぁ…」

「健康的だなぁって…お前見て分かるのかよ……」

 

 カメラのズームにより、大々的に映し出される直腸内。流石に体内映像だからか初めは男達の声も落ち着いたものが多かったが、奥に押し留められた便が見えた瞬間一気に白熱。その便のサイズや太さを想像し、笑みを浮かべてスライムが完全に排泄されるのを眺めて待つ。

…が、その期待は意外な形で…男達にとっては嬉しい形で裏切られる。

 

「はっ…はっ…あひぃいいぃぃっ!?♡も、戻ろうとするんじゃないわよぉぉっ!」

 

──ブニュゥゥゥゥ……ジュルンっ!

 

 彼女の肛門からだらりと垂れ下がるスライム。だが粘性の高いスライムは水の様にすぐ落ちる事も水滴となって途切れる事もなく、餅の様に肛門からぷっくりと膨らんだ状態で垂れ下がってただでさえ無様な姿を強調。おまけに拡がった肛門も垂れ下がるスライムも彼女からは見えていないが為に顔はあくまで気張っており、それがまた彼女の知らないところで滑稽さを増幅する始末。

 更に後一歩だと思っていたノワールを嘲笑うように、隙あらばスライムは波打ちながら直腸の中へと戻ろうとする。踏ん張り全力を振り絞れば押し出す力が勝つものの、逆に少しでも力を抜けばスライムは中へ中へと戻っていってしまう為に、プロセッサが透けてしまいそうな程全身汗だくとなりながらうんうん唸り続けるノワール。

 

「んっひっ♡こっ…こ、れ…しゅ、しゅご、ぉほぉぉッ♡この子っ、も…堪らな…ぃヒぃぃいぃッ♡……ほぉぉぉぉ!?」

 

 その隣の個室では、蹲踞の様に踵を上げたネプテューヌが肛門と直腸の快楽に嬌声を上げる。その口元から涎を垂らし、鼻の穴を膨らませている彼女は柔らかく滑りも良いスライムが肛門を通る得も言われぬ快楽と、落ち切らずに腸内へと戻ってくる感触を何度も繰り返して愉しんでいる真っ最中。四人の中でも彼女は特に無様で淫猥な表情となっており、スライムが尻毛を巻き込んで引っ張った時などとても人に見せられるような顔ではなくなっていたが、その顔で男達が肉棒を怒張させてると思うと更に情欲が煮え滾り、一層声音に艶めきが増す。

 

「あはぁぁんッ♡セルフスライムピストンだけでもおかしくなりそうな程良いのにッ、三人共えっち過ぎて興奮止まらないぃいぃぃッ♡はぁぁっ♡んひゃっ、ぬひぃいいぃっっ♡」

 

 淫欲に染まった目で食い入るように見つめているのは、顔を紅潮させ、必死になって排泄しようとしている三人の映像。男達と同じように三人の痴態を愉しみ、尚且つ自身も直腸を蹂躙されながら見られている事でも興奮していたネプテューヌは遂に抑えが効かなくなり、プロセッサユニットの胸部も解除。女神の鎧から解き放たれぷるんと跳ねたその双丘を鷲掴みにすると、ネプテューヌは排泄を続けながらも自身の胸を揉み始め、いよいよ自慰に走ってしまう。

 

「〜〜〜〜っっ♡!わ、わらしぃっ、スライムちゃ…もっほぉおおぉぉぉぉッ♡き、気に入っちゃったかもぉぉっ♡んひっはひぁあんっ、はひぃぃ!?♡」

「あ"あ"ぁ"ぁぁッ♡!なんれッ、なんれ出せないのぉおおぉぉッ♡後ちょっとなのにっ、もう少しで…ん"ひッ♡出せるのにぃいぃぃッ♡出ひたいッ、お尻捲り上げられる位の排泄したいぃぃぃぃッッ♡!」

 

 最早呂律が回っていないレベルのネプテューヌと、求める感覚に後一歩で至れずもどかしさから叫ぶノワール。ネプテューヌはもとよりノワールも今や湧き上がる肛門快楽には抗えず、口の端からは涎が流れ、二人の淫穴からはとめどなく愛液が溢れて股を伝う。そうして垂れる愛液が陰毛を、スライムに混ざって溢れ出た腸液が尻毛をべっとりと濡らす事により、紫と銀の恥毛はより艶めいてその存在をカメラへ…ひいては男達へと主張していた。

 この時ネプテューヌが感じていたのは、純粋な快楽。対してノワールが感じていたのは、強烈な屈辱感と羞恥心、そしてその裏から思考を侵食していく快感。不快から逃れる為に排泄を望む頭と、快感を享受する為排泄を望む心の狭間で、遂にノワールも自覚していた。…自分は、自分の心と下半身は、排泄の快楽に屈する変態へ成り下がってしまったのだと。

 

「んッぐ、ぐぅ…!わたくしの中からっ、出ていきなさいぃぃ……ッ!」

「ぐぐっ、ふぅぅ……ッ!くそッ、粘りやがってぇぇ……ッ!」

 

 そんな二人とは対照的に、ベールとブランの顔は苦痛と焦燥感で歪んだまま。自身も唸っている事、周りの声を気にしていられる状況ではない事が作用したのかネプテューヌ達の喘ぎは耳に届いていないらしく、ただひたすらに力を込めてスライムと奮闘。

 だが、足りない。直腸に力を込めるだけでなく、もう一押しなければ出し切れない。そう感じ取った二人だったが、そこでもまた酔いが二人を非常識な…男達にとっては嬉しい思考へと誘導する。

 

「ふ、ぅ…ぅ……(このような姿、排泄であっても…いえ、排泄だからこそしたくはありませんけれど…お行儀良くしていても出ない以上、背に腹は変えられませんわね……)」

「あぁ駄目だ…このままネプテューヌ様ノワール様を見続けていると、俺はモニターに飛び込んでしまいかねん……」

「止めろよお前…って、ん?ベール様のこの動きは…まさか……」

 

 長く息を吐き一度力を抜いたベールは、数秒間の逡巡の末意を決した顔で両手を膝に置き、中腰の体勢になるまでゆっくりと立ち上がる。その最中、僅かに顔を見せるスライムの存在により腸内が避けて見え、何とも言えない無様さを醸し出していたのだが……次の瞬間、男達は目を見開く。

 便器を跨いだまま両膝を開き、股も開いた彼女は両手を自身の後頭部へ。所謂蟹股…それも中腰で、腋も広げるという過激な姿勢となったベールは、その場でスクワットをし始める。

 

「ふっ!ふっ!ふっ!ふっ!ふッ、うぅぅんッ!」

 

 断発的に木霊する吐息と、上下に激しく揺れる尻。突如始まった上下運動だが、当然その目的は尻を振り下ろす際の加速と、上下する事による振動によって中々落ちないスライムを直腸の中からひり出す事。

 内側からではなく、外側からの力で出そうとする発想は悪くない。特にそれを行うのが女神である為一振り一振りが力強く、実際スライムは少しずつだが腸から外へとずり落ちている。だが、絶世の美女…それも四人の中で最も豊かなプロポーションを持ち、女神化によって更に隙のない身体付きとなったベールが全身をじっとりと汗で濡らし、一往復毎にその圧倒的質量を有する乳房と尻肉をぶるんぶるんと揺らしながら、汗を個室内に撒き散らしてまで懸命に肢体を振りたくるさまは途方もなく卑猥だった。

 言うなればそれは、女神の汗だくドスケベダンス。本人は誰も見ていないのだからと割り切っているものの、実際には何人もの目に見られているのだから(知らないとはいえ)いっそ哀れ。

 

「中々っ、出ませんッ、わねっ!こう、なれば…ふんッ!ふんッ!ふぬぅうぅぅぅぅッッ!」

 

──だぷんっ!だぷんっ!ぱちゅん!ばちゅん!

 

 垂れはするものの落ち切らないスライムの状態を直腸で感じたベールは、普段の高貴な立ち振る舞いとはかけ離れた野太い息遣いで更に加速。乳と尻の双方を豪快に躍動させるスクワット排泄は、腋を見せびらかすようにしている事も含めて最早男達を誘っているようにしか見えなかったが、現に何人かの男は触れる事なく肉棒を爆発させそうになっていたが、力んだ顔付きはどこまでも真剣。その不釣り合いに真面目な表情と、努力の甲斐もあってどんどん肛門から垂れ下がっていくスライムの様子が合わさり、彼女の行為と姿は四人の中で最も情けなく、また滑稽なものとなっていた。

 

「うッ、ぎぃぃぃぃ……!くっ、うっぅぅうぅ〜〜…んッ…!」

 

 一方のブランもベール同様全力でひり出そうとしているが、目を引くのはその腹部。直腸へと侵入したスライムの体積は四人共ほぼ変わらないのだが、元々が小柄な分彼女の腹部はぽっこりと膨らんでしまっていた。

 

「必死に頑張ってるブラン様可愛いなぁ…あんまり下の毛は濃くないけど、薄めなのがまた幼児体型と合ってるというか……」

「でも、幼児体型なのにもっさり…ってのもよくね?実際ボテ腹気味になってる姿は背徳的なエロさがあるだろ?」

「……うん?待て…もしや、ブラン様も立つのか…?ベール様と個室越しに並んでダブル蟹股見せてくれるのか…ッ!?」

 

 男達もそれが気になるようで、見る者も語る者も複数出現。他の三人に負けず劣らずどころか上回る程に汗をかき、時折踏ん張りに加えて膨らんだ腹部を押してまで直腸からスライムを押し出そうとするが、スライムも抵抗して肛門と腸内を行ったり来たり。そうしている内にネプテューヌとノワールは後孔によがり始め、ベールが立ち上がって中腰蟹股を披露した事で一時は彼女へと向けられる興味も減ったが、それも本当に極僅かな間の事。

 本人の与り知らぬところで男達が見つめる中、力みと屈辱感で耳まで真っ赤となったブランがゆらりと立ち上がる。そこからベールと同様の意を決した表情を浮かべ、その白玉の如き尻を軽く突き出すようにして中腰に。同時に股と膝を外側へと開き…声を上げた男の予想通り、便器の上で蟹股姿勢に。

 

「さ、散々手こずらせやがって…け、けどこれで…ふぅんんっ…一滴残らず、追い出してやる……ッ!」

 

 その瞬間、何人もの男が思い、拳を握り締めた。彼女もベールのように、下品で卑猥なダンスを踊ってくれるのかと。四人の中で最も発育の良いベールと、最も慎ましやかなブランが、揃って腰を振ってくれるのかと。

 だがその予想に反し、ブランの両手は上でなく下に。それを見て、男達は落胆しかけたが……下がっていった手の指が尻に触れ、その奥でスライムがうっすら見え隠れする肛門へと触れた事で、一気に空気が逆転する。

 

「ひぁっ、ぎッ…ふむぅぅううぅんん…ッッ!」

 

 つぷり、と両手の中指の先端が肛門を掻き分け、腸内の中へと沈んでいく。当然指先は腸内を占領しているスライムに触れているのだが、それは温泉内でも経験済み。

 中指が第二関節の付近まで沈み込んだところで、ブランは下半身の力を抜いて左右へ展開。広がった肛門へとすぐさま両手の人差し指も突っ込み、四本の指で肛門裏を引っ掛け更に大きく広げていく。

 後孔狂いとなったネプテューヌや、既にその沼に沈みつつあるノワールと違い、ブランの肛門はまだ硬い。しかし先程穿り合って解れた為か強い痛みは走る事なくブランの肛門はぽっかり広がり(とは言っても、自然にブランは軽い爪先立ちとなっていたのだが)、ブラン自身も開き具合を…そして中のスライムが垂れ始めた事を感じ取った。…そして、そこからはブランも次なる奮戦を開始。肛門の拡張でガクつく脚を必死に抑え、肛門を拡げたまま直腸に再度力を込めてスライムをひり出すという奮闘を。

 

「ほぼアナニー状態のパープルハート様に、アヘ顔で喘いでるブラックハート様に、蟹股ドスケベダンス中のグリーンハート様と、セルフアナル公開のホワイトハート様……守護女神様全員のこんな無様な姿を拝めるなんて、幸せ過ぎる……っ!」

「おいおい何今更言ってんだよ。けど、お膳立てしてくれたネプテューヌ様にはちゃんと感謝して、しっかり見てあげないとだな」

「かーっ、こんな贅沢な映像を肴に酒とか、もういっそ悪い事してる気分だぜ。…って、盗撮だから実際悪い事だったな!はははッ!」

「これ案外、ベール様が一番じゃね?だとしたら大損だ…はぁ……」

 

 国の統治者であり、まともな感性を持っている者なら例外なく誰もが「美しい」と評するでろう四人の女神が、覗き放題の個室で、視線と隠しカメラに囲まれながら必死にスライムを排泄するという完全に常軌を逸した光景を前に、隠れて生で見つめる男達は全員がただひたすらに五感で彼女達の排泄を愉しんでいた。

 一方別室、或いは各自の家で盗撮映像を鑑賞している男達は、ある者は酒を飲みつつ、ある者は誰が一番最初に排泄し切るかで賭けつつ、とにかく『現場』ではないからこそ出来る事を行いそれはそれで堪能中。両者が共通しているのはこの時間を目一杯愉しんでいるという事であり、現に何人かは我慢し切れず射精へと至っていた。

 その男達に見世物とされた女神達。彼女達の腸内にスライムが侵入してから数十分、排泄を始めてからも十分以上が経っており、今や全員がスライムをひり出す事しか考えられない状態に。だがそれでも奮闘の甲斐あって腸内を占領していたスライムは大半が垂れ下がる形となり、そして……

 

「ふぬ"ぅぅううううぅぅッッ♡でッ、出てっ…出て、イっ…き……ん"ぐひぃいぃぃいいぃぃぃぃっッ♡!」

「んふンッ!あっ、ふぉっ、ぉ"っ……あはぁぁぁぁああぁぁ…ッ…!や、やっと滑り落ち…んひぃッッ!」

「はぁぁ出ちゃうっ♡抵抗も許さず女神アナルを占領してたスライムちゃんがっ、お尻ガン開きにさせながら出ちゃうぅううううううッッ♡!」

「あ、後一息…後一息ぃぃ……!ふーっ、ふーっ…ん"ふぅぅうんッ!う"うっ、ぅぅぅぅうぉ"んッッ!」

 

──にゅううううぅぅぅぅ……ボトンっ!にゅぼっ!プヒィッ!

 

 限界まで気張った唸りと共に、或いは喘ぎと共にお手洗い内へ響く落下音。便器の中へとスライムは落ち、水飛沫が上がり、抜け落ちた瞬間四人の尻はびくんも痙攣。続けて溜まっていた残り香が漏れ出すように肛門からは屁の音も鳴り、情けない音が四人のスライム排泄を締め括る。

 全員、疲弊し切っていた。まともに戦えば一瞬の内に倒せるであろうモンスターに数十分以上苦しめられ、散々無様な姿を晒す事にもなり、全力を振り絞って漸く体外へ排出出来たというその事実は、仮に勝利だとしても彼女達の心へ屈辱感を染み付かせる。

……だがそれでも、女神達の股間はしっとりと濡れていた。それは汗や尿によるものではない。ネプテューヌやノワールはべっとりと濡れていたが、彼女達だけでもない。ベールやブランもまた、無意識の中でただの排泄以上のものを感じていた。

 

「はっ…はっ…や、っと……出た…」

「スライムに、されるのが…こんなに、凄かったなんてぇ…ふぁん…♡」

「け、けれどまだ…うぅ、ま、また…腹痛、がぁぁ……ッ♡」

「お、抑えられません…わ……ッ!」

 

 後悦によがっていたネプテューヌとノワールは肩で大きく息をしながら便器を見つめ、中腰だったベールとブランはよろよろと再びしゃがみ込む。スライムを出し切った事で、僅かな間開放感と安堵を得られた四人だったが、出せたのはあくまでスライムだけ。そして彼女達の腸内に未だ居座るもう一つの存在がこれで終わりなど許さないとばかりに改めて主張を始め、四人は重い身体を動かしながら再び排泄の姿勢を取る。便器を跨ぎ、露出させた下腹部へと力を込め、本当の解放を得る為もう一度力む。

 そう、まだ四人の排泄は…男達の楽しみは終わっていない。むしろ排泄という意味では……これからが本番と言っても過言ではないのだから。



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続・非公開痴態撮影 10

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ブラックハート グリーンハート ホワイトハート

内容・排泄 放屁 盗撮 リクエスト要素有り


 その地域に住む、特定の人物や一部の層以外は滅多に利用する事のない施設、公民館。それは大きな街であろうと浮き島にある小さな集落であろうと代わりはなく、基本的に空いている事も多い場所。

 更にその施設のお手洗いともなれば、まるで使われていないという状況にあっても何らおかしい事はない。実際、この集落の公民館も基本的には誰もいない時間の方がずっと長いのだが……今日は、今日のお手洗いは違う。この日、紆余曲折…というにはあまりにも一部の人間の欲望が強過ぎる理由によって改装された男女共用のお手洗いでは、四人もの女性が…女神が大便器を占領していた。

 

「はー…♡はぁぁー……♡」

 

 上下が大きく開いた扉に足元が丸見えの壁という、プライベートがまるで守られていない個室の中で、金隠しすらない和式便座の上で、大股開きでしゃがむ四人の女神。彼女等四人…ネプテューヌ、ノワール、ベール、ブランがそれぞれ漏らすのは、荒くもどこか艶めいた吐息。

 激しい運動をした後かのように紅潮した頬と、汗で身に付けている浴衣がぐっしょりと濡れ、同じく濡れて普段以上に艶やかとなった肢体。元々絶世の美女と言っても差し支えない四人がそんな装いとなり、加えてお手洗いで股を開いているが故に最早犯罪的な魅力が四人からは醸し出されているのだが、当の彼女達にそんなつもりなどなければ、ましてやそんな事を考えている余裕もない。

 

「うぁっ、ぐ……ッ!」

「くぅ、ぅっ…!よ、漸く出せ、ましたのに…っ!」

「休ませちゃくれねぇ、ってのかよ…ッ!うぎ、ぃ…ッ!」

 

 洗い息に混じって、四人が溢すのは苦悶の悪態。何が彼女達をそうさせているのかと言えば…その下半身に注目すれば一目瞭然。

 小振りな、又は整った、或いは肉付きの良い四人の臀部。小刻みに震える尻肉の中心にある、本来ならば彼女等のウエスト同様締まっている筈の肛門が、今はぽっかりと開いていた。…先程まで彼女達を苦しめ、長時間の排泄という名の格闘を行わせた、今はもうひり出され済みのスライムによって。

 ひり出す為に、四人の自らの意思で拡張された結果、ヒクつくばかりで閉まらない肛門。そしてその奥で、それまではスライムによって押し留められていた本来の排泄物が、今ゆっくりと彼女達の直腸内を降りてきている。

 

(ふ、ふふっ…♡さっきはスライムちゃんで軽くイっちゃったけど、ここからが本番…♡皆、わたし達女神が腸の奥で圧縮されたうんちをひり出す姿、たっぷりと見て頂戴……♡)

 

 続く腹痛と再び行わなければいけない格闘に三人…特にベールとブランが表情を歪ませる中、ネプテューヌだけは嬉しそうな表情で淫らに笑う。

 彼女が見ているのは、正面の壁…に設置されたカメラの一つ。カメラ越しにネプテューヌは潜んでいる、或いは盗撮映像を楽しんでいる男達へと見てほしいという思いを送ったのであり……それが合図となったように、四人の女神による排泄が始まった。

 

「ふッ…ぬ、ぅッ…!ぁふっ、ぅぅうぅ……!」

 

 誰よりも先に、一番の力み声を上げ始めるのはネプテューヌ。見られている事を知っていながら躊躇わず、むしろ嬉々として踏ん張り始めた彼女の下半身…鬱蒼と生い茂る紫の茂みの奥では、彼女の肛門がひくひくと一目で分かる程の収縮を見せ、たらりと腸液も筋を作りながら零れ落ちる。

 

「(あっ、はっ…押さえ込まれてたガチガチうんちっ、わたしの腸内を掻き分けて……ッ♡)ふほぉぉ…ッ♡おっ、お……ぉふぅうん…ッッ♡!」

 

 四人の中で最も腸内の開発が進んでおり、直腸と排泄の快楽にも目覚め切っているネプテューヌがまず感じたのは、圧縮された便の硬さ。敏感な腸壁を便が引っ掻きゆっくりと降りてくる感覚ですぐに彼女の力み声には嬌声が混じり、表情も感じる快楽で歪む。

 

「ぎッ、ひっ…ふううぅぅん…ッ!ふっ、ぐっ……ぅああぁ…ッ♡!」

 

 その隣、煌びやかな銀髪と整えられた銀の尻毛を揺らしながら、ノワールもまた当然力む。彼女もネプテューヌ同様先のスライム排泄にて後孔の快楽を感じてしまってはいたが、ネプテューヌ程は開発されていない事、その性格がまだ快楽を認め切っていない事から喘ぎのような声は少なく、時折溢れてしまう程度。だが普通はそもそも喘ぎ声など出ない筈であり、多少なりとも出てしまっている時点で他二人との差は歴然。

 

「はッ、あぁッ、んんんん…ッ!早くッ、出なさい…よぉぉ……ッ♡!」

 

 両膝に手を置き、爪先立ちとなって一層ノワールは力を込める。なまじ尻毛や陰毛の手入れをしているが故に秘部があまり覆われていない彼女の割れ目は、手を置いてより股を開いた事で完全な程の公開状態。格好的にも見えてしまったというより意識して見せている、自らの股を晒してるとでも言うべきさまになっていて、その体勢となった時には多くの男が彼女の股へと注目したのだが…そんな事など知らないノワールは、そのまま唸って踏ん張りを続ける。

 

「ふっ…ふぅっ……!(やはり、この様式は慣れませんわ…早く、済ませてしまわなくては……)」

 

 二人とは対照的に、スライム風呂で初めて直腸への洗礼を受けたベールは、純粋に不快感と苦痛から顔をしかめて唸りを漏らす。長くむっちりとした彼女の脚は折り畳まれる事で肉がその存在感を増しており、排泄目当てで見ている男達も一瞬そちらに目を奪われる程。

 しかしその視線をすぐに奪い返す事となるのは、ネプテューヌに負けず劣らず豊かな陰毛。その緑の茂みから濃厚な女性の『匂い』が醸し出されている事は男達にも容易に想像する事が出来、大きく揺れると男達は生唾を飲み込む。

 

「んんん"ッ…!ふぬぐッ、ぅぅううぅぅん…ッ!」

 

 この場にいる四人の中で最も女性的な肉感に溢れる肢体を持つ女性とは思えないような、腹の底から出ているが如き息み声。息が途切れる度にひくんっ、と震えながら拡がっていた肛門が開きっぱなしの具合まで戻り、その緩い収縮が男達を愉しませる。

 そして同時に、彼女の上半身で揺れる乳房。溢れんばかりに実った双丘は魅惑の尻に劣る事なく揺れ動き、意図せず男達の股間を刺激していた。

 

「はぁ、ぁ……んふぅううぅぅぅぅ……ッッ!」

 

 ゆっくりとした呼吸の後、下半身だけでなく全身へと力を込めて排泄しようと踏ん張るのはブラン。彼女もまたまだ排泄の快感には目覚めておらず、感じているのは圧迫感と不快感だけ。更に言えば彼女とベールからすれば入浴以降一つも良い事のない、不愉快続きの状態である為、スライムに続いて自らを苦しめる排泄物に対し、(自身の身体が作り出したものでありながら)ある種の怒りすらも感じていた。

 

「こッ、のぉぉ…ッ!さっさ、とっ…出や、がれぇ……ッ!」

 

 緩急をつけて直腸から便を追い出そうとするブランの顔付きは、どこからどう見ても完全に戦闘のそれ。だが言うまでもなくこれは単なる排泄であり、その滑稽とも言えるギャップがまた男達の笑いを誘う。

 注目に対してその表情と双璧を成すのは、四人の中では最も薄い、身体同様未発達のようにも見える水色の陰毛。股や尻肉の間はおろか、腋にすらもっさりと生えているネプテューヌやベールに対しては『下品で煽情的』と称されるそれも、ブランに対しては可愛らしい、触りたいと言うより撫でたい…という感情が男達の中ではひしめいていた。…尤も、どちらであろうと当の本人が聞けば激昂するのは間違いないが。

 

「あぁぁ…女神様四人の尻が並んで、揃って便器へひり出そうとしている…これはもう永久保存版だろ……」

「へへっ、生で見られてる奴等が羨ましかったが…全員同時に大画面で見られるのは、こっちの利点だよな。あっちは見られても小さいモニターが限度だしよ」

「くぅぅ…!今更だけどよ、なんで排泄だけで女神様ってここまでエロいんだろうな…!」

『分かる…!』

 

 力み、踏ん張り、必死に大便を排泄しようとしている四人。彼女達がこの公民館に来て以降、男達はずっと盛り上がっていたのだが、本番とも言える便の排泄が始まった事で更に彼等は湧き上がる。揺れる陰毛を見て、ヒクつく肛門や真っ赤になって歪む表情を見て、まだ姿を見せない便を想像して、欲望に心を踊らせる。そしてその最中、男の一人が口にしたのはお手洗いの壁や床に潜んで見ている仲間の事。実際のところ、彼等はどうなのかと言えば……

 

「ふぉぉ…ッ!こんなに近くにっ、開きっ放しの女神様の肛門がある……!」

「充満している臭いに混じる、仄かな女神様の良い匂い…鼻と頭の中に染み渡る……!」

 

 やはりと言うべきか、彼等も大いに愉しんでいた。各々見ている女神や興味を惹かれている部位は違うものの、生で、間近で見られてよかったという思いは全員揃って同じであった。

 知らないからこそまだマシなのか、それとも知らないが故に隠す事も出来ず不幸なのか、ネプテューヌを除く三人にとってはどちらが良いのかは分からない。だが、男達…そして男達に見られる事を悦び、用意されたモニターで三人の姿を楽しむ事も出来ているネプテューヌが、至福の時間を過ごせている事には間違いがなかった。

 

「ふっ、ぅん…ッ!う"っ、ふッ……ぅおぉ…ッ!」

「はっ…はっ……ふぅう、うぅん…ッ♡!」

 

──フシュッ、プピピッ!

 

──ブビッ!ビッ!ブボォォッ!

 

 スライムによって拡張された反面、奥に押し退けられて折り重なった状態となった大便はするりと滑り落ちる事なく、四人も幾度となく力んで踏ん張る事を余儀なくされる。

 その最中、吐息や力み声に混じって漏れるのは品性のない放屁の音。本人達は気にしていない…というより苦痛と酔いでそれどころではないものの、よく聞けばまだ締まりの強いベールとブランの放屁は比較的音が高く、逆に快楽で緩みつつあるネプテューヌとノワールの放屁はやや低いという、ここでも両者の差が現れていた。

 

「早く便をひり出したいのに、出てくるのは屁だけ…あーヤベぇ、なんか俺段々Sに目覚めそうな気がしてきたわ…」

「分からんでもない。…しかしこの様子じゃ、ありがたい事に出せるまではもう少しかかりそうだなぁ…」

 

 と、呑気に盗撮映像を見続けている男の言う通り、便の下降は非常に緩慢。固形とはいえ流石に直腸の中へ手を突っ込んで便を引っ張り出す訳にもいかず、慣れない和式という事もあって彼女達の排泄は長期戦必至。そうして十数分間唸り続けた末、漸く塊となった便が肛門に到達するまで後僅かとなったが……その時にはもう、女神達の疲弊も相当なものになっていた。無論それは、ネプテューヌとて例外ではない。

 

「はぁ…はぁ……んっ、ふ…(こ、ここまで出てこないとは思わなかったわ…もう、プロセッサの中も汗で蒸れて気持ち悪いし……い、いっそ…裸に、なっちゃおうかしら…♡)」

 

 肩で息をし、額に珠の様な汗を浮かべたネプテューヌが不意に思い付く、過激にして刺激的な行動。現時点でもかなり卑猥な格好をしている彼女ではあるが、隣に友人がいる中で、共に排泄をしている中での全裸となれば完全に未知の経験そのもの。

 もし何らかの理由で、誰かがこちらに来る事があれば。もし、全裸で大便をひり出そうとしている自分の姿を見られてしまったら。…そんな不安が、ネプテューヌの頭をよぎったが…そうなった自分の姿を想像した途端に背筋をゾクゾクとした感覚が走り、不安とは裏腹に心と身体は更に深く興奮していた。

 

「…あ、あぁ…ダメ、こんな事危険過ぎるのにぃぃ…ッ♡!」

 

 震える声に欲情を滲ませるネプテューヌの身体で、淡く輝く紫の光。その光が収まった時…彼女は、一糸纏わぬ姿となっていた。

 肩も、腹部も、手も脚も…卑猥な仕様となっていたプロセッサ全てが消失し、蒸れた肢体が完全開放。まさかそんな事をするとは思っていなかった男達全員の視線が一気にネプテューヌの身体へと集まり、それを感じたネプテューヌは湧き上がる劣情に思わず自らの肩を抱く。

 すると当然身体と腕に挟まれた胸がむにゅりと変形し、腕が上がった事で下半身に劣らず剛毛な彼女の腋毛も隙間から公開。いやらしくも魅力的な姿を見せたネプテューヌへ更に男達が注目し、彼女の興奮はあっという間に最高潮に。

 

「はぁ…んはぁ…はぁぁあんっ♡見てっ♡もっとわたしを見てぇぇっっ♡!」

 

 がばり、と惜しげもなく腋を開き、両手を頭の後ろで組んだネプテューヌ。同時に爪先立ちで股も限界まで、先のノワール以上に開けっ広げ、媚びるような声を上げながらネプテューヌは自らの身体を、汗と無駄毛で彩られた女神の肉体を男達へ晒す。

 感じるのは、何人もの男の視線。自身の身体を見て興奮し、劣情し、慰みものにすらしようとしている欲望の目の集中砲火。…その視線を全身に浴びるネプテューヌは、この時全てを忘れ、周りの事など何一つ気にならなくなっていた。

 

「やっば、エロ過ぎる…なんかもう、見てるだけで抜けそうな位ネプテューヌ様エロい……」

「なんて事してくれるんだよパープルハート様…俺今日は他の三人目当てなところあったのに、これじゃ目が離せないじゃねぇかよぉ……っ!」

 

 あまりにも下品な、しかし心揺さぶられる魅惑の姿に男達もまた興奮が昂り、口々に、半ば無意識にネプテューヌへの感想を告げる。勿論それはネプテューヌが耳に届く事はなく、あくまで単なる呟きなのだが、その聞こえない筈の劣情の言葉を感じ取っているかのように、ネプテューヌは淫らに身体をくねらせていく。

 想像を超える行為によって、確かにネプテューヌ一色となった空気。誰もが見つめるのはネプテューヌの肢体。だが本来、守護女神とは同格同等の存在。そしてそれを示すように…ある二つの声が、段々とお手洗い内に響き始める。

 

「ふぁ、ぁ"っ…んっ、ぉ"おぉッ…♡」

「ひっ…ふぉっ…ぉお"ッ、ひぃん……ッ♡」

 

 その声にはっとして、男達はモニター内を見回す。目で見て、耳で聞いて、見回した事で男達は気付いた。自分達がネプテューヌへと見入っている間に、他の三人は後一歩で肛門から便が頭を出す段階にまで至っていた事。そして……今のどこか喘ぐような息遣いは、ベールとブランのものであった事に。

 

(な、なんですのぉぉ…っ!?腸壁が抉られてっ、お腹の中が拡張されてっ、さっきまで不快感ばかりでしたのにぃぃ……っ!)

(なんで…なんでもっとこれを感じたいって、早く尻も捲り上げてほしいなんて思っちまってるんだよぉぉ……ッ!)

 

 苦痛と困惑と混乱、そこに湧き上がる得体の知れない感覚までも混じった事で、鼻の下がだらしなく伸びたなんとも下品な表情となってしまう二人。その歪み具合もさる事ながら、目を引くのは二人の肛門。彼女達の肛門はスライムを排泄した時点で緩く収縮をし続けていたが…男達が目を戻した時には、いかにも物欲しそうな程あからさまに収縮の速度が上がっていた。

 排泄の、後孔の快楽に目覚め始めている。二人の様子から瞬時にそう気付いた男達は、期待と緊張から生唾を飲み込んだ。しかし彼等の驚きは、その直後更に塗り替えられる。

 

「ぬぐっひぃぃいぃ…ッ!はっ、ひぁッ……ぁはぁああぁぁあぁっッ♡!」

 

 悩ましげな、切なげな、まるで自慰…或いはいっそ性行為でもしているかのような、濃密な嬌声。一瞬男達は誰もがその声をネプテューヌが発したものだと思ったが…違う。それは、その声は、ノワールの口より漏れ出すものだった。

 しきりに尻を振り、雛鳥の嘴の様に何度も肛門を収縮させ、熱を帯びた声と瞳で快楽に悶えるノワール。大きく開いた脚はがくがくと震え、陰毛が張り付く程に溢れた愛液で秘部を濡らし、今にも秘裂か直腸へと指を突っ込みそうな顔で、唸りと共に喘ぎ声を響かせる彼女。…そう。ノワールはこの時、完全に感じていた。最早疑いようのない程に、特殊な事情など一切無く、排泄という行為そのものに性の悦楽を感じてしまっていた。

 だからこそだろうか。ノワールの目尻に浮かぶのは、如何にも悔しげな一粒の涙。されどそれが零れ落ちていく頬は…直腸から駆け上る重い刺激に緩んでいた。

 

「はひぃんッ♡あ"っ、出るっ♡やっと出てくるッ♡ああぁお尻捲れるぅううぅっっ♡」

 

 悦びに胸を揺らすネプテューヌの下半身で、めりめりと音を立てそうな程肛門を捲り上げながら遂に露出する排泄物。スライムに直腸を占領された事で圧迫されていたのが分かる、普段よりも数段硬そうな茶色の塊。大便が肛門をこじ開け、臀部の豊かな茂みを掻き分けながら姿を現すと男達も一層色めき立ち、その全体像は一体どんなものかと勝手な想像を膨らませていく。

 

「ん"んッっ、ほひぃぃぃぃ…ッ♡!負け…負けっ、ないぃぃ…ッ♡」

「ひぎぃいい…ッ!?まっ、まだ…まだ広がるんですのぉおおぉ……っ!?」

「さ、裂けるっ…裂けっ、ちまうぅぅうぅ……ッ!」

 

 一足先に排泄物の公開を果たしたネプテューヌの後を追うように、三人の肛門からも便が出現。ノワールは今や往生際の悪い強がりにしか聞こえない言葉を発しながら、ベールとブランは押し広げられて真っ白となる肛門とは対照的に顔を真っ赤に染めながら、押さえ込まれていた本当の排泄物を跨る便器の直上へと捻り出す。

 後一息となった四人の排泄。もう一踏ん張りで出せそうな状態へと至れた事は事実だが、同時にここが最大の山場。そしてそれを男達へと示すように、そこからネプテューヌとノワールはより淫靡に、ベールとブランはより滑稽に表情を歪ませ喘ぎ叫ぶ。

 

「んぐふぅううぅぅッ♡ほッ、ぉほッ、おおぉんッッ!♡」

「ふぎッ♡んぎッ♡ぬッ、ぐっ……んぉぉぉぉおッッ…♡!」

 

──みちっ、みちっ…みちちっ……!

 

 先端から中央へかけて特に広がっている排泄物が出ていくにつれて、一筋の皺もなくなる程に拡張される四人の肛門。本来ならば痛みを伴う筈の、裂かれるような痛みに叫びを上げてもおかしくない筈の刺激と感覚が下半身を、肛門を隙なく襲っていたが……ネプテューヌとノワールにとって、肛門への強い刺激は即ち快楽だった。圧迫感も激痛も、全てが快楽に還元されていた。

 だからこその嬌声。それ故にいやらしく振るわれる尻。もし自分の尻を好きにして良いと言ったのなら、見ている男達全員が即答し殺到するのが間違いない程、茶塊をぶら下げつつある二人の尻は魅惑的で蠱惑的。

 

「ひぁッ…!ぁぐッ、ぅぅうう…ッ!ちく、しょぉぉ…!まだっ、出ねぇのかよぉぉ……っっ!」

「ふ、踏ん張るのですわわたくし…ッ!この程度の苦痛っ、戦闘の傷に比べれば何とも…何とッ、もぉおおぉぉォォ……ッッ!」

 

 反面膝を突き、四つん這いとなってしまいそうな程脚を震わせながら、必死の形相でベールとブランは尚も奮闘。実際常人であれば裂肛してもおかしくないような便が肛門をこじ開けぶら下がっているのだが、彼女等の肛門は綺麗なままで自らの作り出した汚物をしっかりと支えている。

 快楽に突き動かされる二人と違い、二人の活力は早くこの苦痛から解放されたいという切なる願いと、排泄物如きに女神が負けて堪るかという純粋な意地。無意識に彼女達の口からも一筋の涎が垂れ、またそもそもすぐ側で排泄物のもたらす快楽に溺れる二人の女神がいる時点で彼女等の意地などただただ滑稽なだけだったが、美しい容姿を情けなく歪めてまで必死にひり出そうとする彼女達を、いつしか男達は(劣情混じりに)応援していた。

 

「ははっ、凄ぇ!これ明らかに、これまでで一番太くてゴツい大便だろ!」

「エロ過ぎて見てらんねぇわ…てか俺こっちでよかった…向こうだったら、抑え切れずに飛び出してたかもしれん……」

「おう、ならお前の分も俺が見ておくから安心しろ。さぁベール様ブラン様、そこを越えれば後は気持ち良い排泄感が待ってますよ〜?」

 

 男達の誰もが手に汗握り、息遣いや肌の擦れ合う音すら聞き逃しまいと耳を傾け、更に潜んでいる男達は漂う大便の悪臭と女神が汗を介して放つ筆舌し難い女の色香を胸一杯に吸い込みながら、待ち侘びた光景を見続ける。そして彼等の股間も爆発しそうになる中、女神四人の排泄ショーはいよいよクライマックス。

 

「あはぁッ、出るッ♡落ちるっ♡濃縮ガチガチ長うんちっ、おトイレに排泄するぅううぅぅぅぅッッ♡!」

 

 ところてんの様に押し出され、四人の肛門で存在感を放ちながらぶら下がる排泄物。ノワールが肛門の引っ張られる感覚に悶え、ベールとブランが後一息だと鼻息荒く力を込め続ける中、抜け落ちる瞬間を想像してネプテューヌは全身を震わせ……そして彼女の宣言通り、次の瞬間括約筋の奮闘と自重で排泄物は滑り降りる。

 

──みちみちみちっ、ずにゅ……ブッ…ブビィィィィィッ!ブッ!ブボッ!ブリブリブリブリーーッ!ブジューーッッ!

 

『オ"ッ"ほおおぉぉおおおおぉ〜〜〜〜ッッ♡!?お"ッ、ほぉッ…あひぃいぃぃいいいいぃぃッッ♡♡!!』

 

 爆ぜるような比較激しい音を響かせながら、放屁と共にひり出される女神達の排便。太く逞しく、とても女神の身体から出てきた物とは思えないような四本の巨便が便器の中へと叩き付けられ、水飛沫が床と汗で彩られた尻へと飛散。余程硬くなっていたのか便は落ちてもまるで形が崩れるような事はなく、便器の中でもその存在を変わらず主張。

 そんな大便をひり出したネプテューヌ達は、本来ならば窄まっている狭き門が開きっ放しとなり、更にそこから排泄物が強引に穴を広げて通り過ぎていく圧倒的な開放感に、形容出来ない程の快楽を味わっていた。それはネプテューヌやノワールだけでなく、まだ排泄の快楽を感じ始めたかどうか程度のベールとブランさえも一足飛びに絶頂させてしまう程で、いっそそれは快楽の暴力。正常な感覚を強引に捻じ曲げ、排泄と快感を無理矢理結び付ける異常な刺激そのものだった。

 

「ンヒィッ!?な、何ですのっ!?この背筋を駆け上がって全身を貫く心地良さは何ですのぉおおぉぉッ!?♡」

「あ"ぁぁ違うッ!わたしは感じてなんかないッ!こ、こんなっ…クソをひり出して感じるなんて…んはぁああああッッ♡!」

 

 額に大粒の汗を浮かべ、眉間は耐えるように寄せながら四人がお手洗いの中で響かせるのは、戦闘中でも滅多に聞けないような女神の悲鳴。放屁や排泄の音で霞む事なく奏でられる卑猥な四重奏は快楽が溢れ出しているかのようで、実際眉間は歪んでいながらも口元に浮かぶのは悦びの笑み。

 排出されるのは一本だけではない。堰を切ったように滑り落ちた次の瞬間から長短様々な便が肛門から落ちては再び姿を現し、一本毎に女神達の嬌声も響く。その快楽の連続に、快感の渦の中でベールとブランは強い混乱も叫んでいたが…その声も次第に、快楽の喘ぎへ飲まれていく。

 

「ほぅっ!♡んぉほおぉっ♡だ、ダメっ♡ヤバッ…うんちッ、してるだけなのにひぃいぃぃぃぃッッ♡!」

「あっ、んぁッ、ああっ♡!おっ、お尻を通る度に擦れてッ、痺れてッ、勝手に腰が浮いてしまいますわぁああぁぁあぁっッ♡!ぬほぉおおぉぉッ♡!」

「なんだよこれぇぇぇぇッ♡!快感ッ♡止まらッ♡ないぃぃいいッ♡へっ、ひゃッ…あひぃいぃいいいいぃんんッ♡!」

「イっくッ♡大放出うんちでイくぅううううううッ♡♡出してる姿も見てぇぇッ♡モンスター様もっ、わたし達の濃縮うんち一杯食べてぇええええぇぇッッ♡!」

 

──ぷぶうぅぅ〜!ブボッ……ブビィッ!ブリュリュリュリュ〜〜!

 

 ひり出しては落とし、落としてはひり出し、喘ぎと排泄音のコーラスを奏でながら四人が積み重ねていく大便の小山。当然それと反比例する形で四人の腹部は楽になっていき、苦痛が消えていく事で快楽だけを感じる形となった彼女達は、競い合うかのように大声で喘いでよがり悶える。

 最早茶褐色の大便と後孔で性行為をしてるとしか思えないような、蕩け顔と激しい嬌声。中でも一際排泄快楽に目覚めているネプテューヌは垂らした鼻水で元の気品ある顔を台無しにしながら、今は姿を見せていない触手モンスターへと思いを馳せて叫んでいた。

 

「はーっ…はーっ…んぁ、んっ……♡」

「や、やっと…収まり、ました…わ……」

 

 ぽとり、とおまけのように落ちる小さな便。未だ肛門は息の上がった口の様にヒクついているもののそれ以降新たな排泄物が姿を見せる事はなく、漸く肩の力を抜く女神達。

 決して長時間ではない、しかし女神達にとっては実際の数倍以上に感じられた排泄がやっと終わり、四人は安堵の表情を浮かべていた。無論その中でもノワールは蕩け混じりの表情で、更にネプテューヌは満足そうな笑みも口元に浮かんでいたが。

 

「こ、これでやっと……って、そ、そうよ…!モンスター……!」

 

 余韻に浸るような数十秒の時間が経ち、次の瞬間はっとした表情に変わるノワール。モンスター、という単語が耳に入った事でベールとブランも同じ表情となり、手で秘部を隠しつつ立ち上がるも、そこで彼女達は硬直する。

 ここまで自分達を苦しめた存在を、散々屈辱感と苦痛を与え、温泉では少量ながら漏らさせられ、女神を肛門から社会的に追い詰めてきたモンスターを、ただで済ます訳にはいかない。そう思っていた三人だが、ここは公共の施設内であり、特にこの場で何も壊さず撃破するというのは困難。無論修繕費程度彼女達であれば簡単に払えるが、何故壊したかと聞かれた場合、自分達が辱められた事は何としても誤魔化さねばならず、もしも誰かに真実を知られてしまった場合、それは女神としても女性としても致命的。

 胸中に渦巻く怒りを優先するか、理性的にリスクの回避を優先するか。それを彼女達は立ち上がったまま考え…はぁ、と大きな溜め息を吐く。

 

「…すぐにテメェにゃ後悔させてやるよ…それまで震えてやがれ、クソモンスター……」

 

 吐き捨てるようにブランはそんな言葉を叩き付け、二人も睨みを効かせつつこの場で撃破する事を断念。と、同時に便器の中でこんもりと積み重なった自分達の大便が目に入った事で羞恥心に襲われ、更に落ち着いた事でお手洗いの中に充満する鼻を突く悪臭に顔をしかめて、慌ててトイレットペーパーで尻を掃除。一番長く余韻に浸っていたネプテューヌも変に思われないよう慌てて三人の行動に続き、女神化を解除した四人はそさくさとお手洗いから立ち去っていく。…因みにその後、彼女達がいなくなったお手洗いでは潜んでいた男達がゆっくりと床下や壁裏から現れ、鼻血を流しながらも最高の経験が出来たとばかりにぐっと拳を握っていたのだが…それを四人は知る由もない。

 

「うぅ、べたつくし張り付くし…これじゃあ温泉入った意味ないじゃない……」

「あはははは…(今更だけど、汗で透けてる浴衣が身体に張り付いてる姿を見てもらうのも良かったかも…)」

 

 小走りで移動しながらボヤくノワールに、苦笑いしつつ内心新たな妄想を浮かべるネプテューヌ。堂々と戻りたいと思う四人ながら、既に浴衣は汗で透け、慌てて来たが故に下着も付けていない四人にとっては依然誰とも会いたくない状況。そんな中で尾行でもするが如く物陰から物陰へ移るようにして何とか旅館まで戻ったネプテューヌ達は、そのまま足早に脱衣所へ。

 そうして無事脱衣所に入った四人はそこでやっと一安心し、浴衣の帯を緩めながら視線を先程入っていた温泉を覗く。

 

「…どういう事…?わたし達は、確かにここに入ってたのに……」

「分かりませんわ…まさか、わたくし達がいない間に移動を…?」

「何にせよ、ここの人達に注意喚起はしておくべきね…それと、公民館も立ち入り禁止にしてもらった方がいいかも…」

 

 気になっていたのは、モンスターの存在。だが覗いても湯に触れてみても、モンスターがいる気配は一切なく、湯船も隅から隅まで綺麗なまま。それについて暫し考える三人だったが答えは出ず、仕方なく保留として脱衣所へ戻っていく。

 その後、下着を手に取る四人。当然身体はべたついたままだが先程襲われた温泉へ再び入る気にはどうしてもなれず、結果丁寧に身体を拭いて自らの衣類に身体を通す。

 

「なんか疲れちゃったね…でも旅館はお風呂だけじゃないんだし、これからは……」

「失礼します。当館の者ですが、宜しいですか?」

『……!?』

 

 汗の感覚、それに排泄物の臭いがするような気がしないでもない事から目を逸らしながら四人が着替え終えた丁度その時、ノックと共に廊下から聞こえてくる男の声。それに驚きつつも彼女達が声を返すと、扉を開けたのは旅館の支配人…に扮した(実際その務めも果たしてはいるが)、男達の代表。

 

「おや?浴衣はお気に召しませんでしたか?」

「い、いえそういう事ではありませんわ。それより何かご用でして…?」

「あ、はい。大部屋にてお料理の準備が出来ましたので、お呼びに参った次第です」

「そ、そう。それは助かるわ…(気付かれてない、わよね…?)」

 

 穏やかな表情で話す代表に、ベールとブランも冷静さを装いつつ返答。時間を見ればもう夕食を取ってもいい頃合いで、そこで改めて自分達が長時間お手洗いの中にいた事を実感する四人。

 無論実際には気付いてないどころか一部始終を見ていた彼だがそんな事はおくびにも出さず、バレないように…という思いで頭が一杯の彼女達もその事には気付く事なく、四人は彼の案内に従って大部屋へと向かう。

 

「…ネプテューヌ、さっきは何を言いかけた訳?」

「あ、うん。過ぎた事は過ぎた事として、目一杯楽しもうよって事。って訳で、まずはご飯だよご飯!色んな意味で色んな物を取り返すべく、わたしは沢山食べるよーっ!」

「はしたないですわよ、ネプテューヌ。…けれど、気を取り直して…というのには同感ですわ」

「わたしもよ。あぁそうそう、公民館の管理をしている人に、公民館を一時立ち入り禁止にしてもらえないかしら?」

 

 散々な目に遭ったものの、未だ完全解決とまでは言えないものの、一先ず危機は乗り越え、今はお腹もすっきりとしている。そんな思いもあってか漸くネプテューヌ以外の三人も少し表情を緩め、さてどんな料理が出るのだろうかと今後に気持ちを切り替え始める。

 そんな中、ブランからの言葉を受けた代表は、返答する為何気なく振り向いて……

 

「…あら?貴方、鼻血が出てるじゃない。大丈夫?」

「へ…?…あ、そ、そのようですね。ご指摘ありがとうございます…」

 

 本人も気付いていなかった鼻血をノワールに見られ、軽く心配されてしまうのだった。

 そうしてスライムと排泄物に何とか打ち勝ち、食事の待つ大部屋へと向かう四人。しかし男達の愉しみは、自分達が彼等に痴態を晒す時間はまだ終わってはいないのだという事を、純粋に食事を楽しみにしている三人は勿論、ネプテューヌもまた知らないのであった。



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続・非公開痴態撮影 11

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・また今回の話は、『飲食』と『盗撮』が殆どである事を念頭に置いて読む事をお勧めします。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。




人物・ネプテューヌ ノワール ベール ブラン

内容・盗撮 下手物料理 酔い リクエスト要素有り


 集落の男達の策略にも、盗撮にも一切気付く事なく、それ故に無事四人の女神は旅館へと戻ってくる事が出来た。スライム状のモンスターに直腸内を弄ばれ、無様な姿で便をひり出し、再び襲われる不安から臭う身体を洗い流す事も出来ずにいる彼女達だが、それでも一応『女神の品位』が落ちるようなさまを、集落の人間には見られてない……と、思っている。

 もしも平時の彼女達なら、どこかで身体を洗い流し、モンスターの処理も即刻行っていただろう。或いはネプテューヌ、それに旅館の男達の言動に、何かしらの違和感を抱いていたかもしれない。しかし温泉での飲酒によって全員少なからず酔っており…あからさまな変化はなくとも、傍から分からない程度には全員判断力や思考力が落ちてしまっているのだった。

 

「…うぅ…やはり少し…いえ、かなり気持ち悪いですわね……」

「慣れれば少しは…いや、そもそも慣れたくないわね……」

 

 脱衣所にて着替え終え、食事の待つ大部屋へと向かう四人。タオルで丁寧に拭いたとはいえ全員公民館のお手洗いでは汗をびっしょりとかいており、ベールやブランのぼやきは当然あって然るべきもの。加えて四人は臭わないか…という心配も抱えており、これに関しては唯一全てを知っているネプテューヌも同様。排泄を見られて興奮する彼女ではあるが、それでも女性である以上気になるものは気になるのである。

 そんな彼女達が持参した袋に入れてあるのは、入浴前に来ていた下着。それ等は全て例外なく男達に物色され、撮られ、嗅がれて堪能済みとなっているのだが、当然彼女達はそれを知る由もない。

 

「こんな事ならウェットティッシュとか、消臭剤を持ってくれば良かったわね…」

「あ、匂いを上書きしたいなら良いものがあるよ?試しにうちで作ってもらったプリンの芳香剤なんだけど」

「プリンの芳香剤って…なんでそんな物持ってきてるのよ……」

 

 その下着を仕舞うべく、一旦泊まる為の部屋へと来たところで、ノワールの呟きにネプテューヌが反応。何ともネプテューヌらしい突飛な発想に三人共呆れた表情となり、一方のネプテューヌは「えー、良くない?確かに場所によってはむしろ気持ち悪くなりそうだけど」…的な表情を浮かべていたが、それも彼女達にとってはよくあるやり取り。そんな会話を交わしながら四人は泊まる為の部屋を出て、指定された大部屋へと到着。

 

「おー、これは……」

「中々豪勢、ね…」

 

 襖を開けると、座敷となっている大部屋の机の上にはこの浮き島の特産物がずらり。ここまでネプテューヌ以外の三人はやや鬱屈した気分でいたが、ブランが呟いた通りに豪勢な料理を見た事で若干ながら気分が上向き、更に空腹感がそれを後押し。料理の匂いにつられるように四人は座椅子の座布団の上へと座り、四人揃って手を合わせる。

 

「んっ…味もですけれど、食感が絶妙ですわ…」

「でしょでしょ?もう今日はパーっと食べてぐぐっと飲んで、さっきまでの事は忘れちゃおうよ」

 

 箸を手に取り、思い思いに食べ始めた四人。世間一般の感覚とのズレが起きないよう、普段は特別豪華なものを食べている訳ではない四人だったが、それでも国の長なだけあって高級料理の味は十分に知っている。だがそんな四人を唸らせる事が出来る位にはどの料理も美味しく、会話と共に好ペースで箸が進んでいく。

 その最中、脱衣所でも似たような発言を口にしたネプテューヌがノワール達へと笑いかける。聞いた時点では「忘れるも何も…」と内心難色を示した三人だったが、気にしたところで何かが変わる訳でもない事もまた事実。ならばせめてネプテューヌの言う通り、一旦は断ち切り改めて休暇を楽しもうと考え直し、食事に加えて酒も次々と口に運ぶ。

 

「ふぅ…このお酒、かなり料理に合うわね。少し飲み易過ぎる気もするけど…」

「あ、やっぱり?私も癖がなさ過ぎるとは思ってたのよねぇ…美味しくはあるけど、ちょっと物足りないというか……」

「そっかぁ、それなら別の種類も…っと、ナイスタイミング!」

 

 ある程度主となる料理を平らげたところで、四人の話題は酒の事に。ブランとノワールが物足りないという評価を口にし、それにベールが頷いたところで、待ってましたとぼかりにネプテューヌが声を上げ、更にそこで従業員に扮した男の一人が入ってくる。

 勿論彼は部屋の外で待機していたのであり、今のネプテューヌの言葉が彼への合図。そしてネプテューヌからある注文を受けると、男は一礼をした後部屋を出て行き…数分後、注文された酒を持って戻ってきた。

 

「ありがとね、おにーさん。おつまみの方もお願い出来る?」

「はい、ただ今準備を進めております」

「だってさ、皆。ここのおつまみは結構独特な物が多いんだけど、皆も食べるよね?」

 

 運ばれてきたのは、水差しの様な形状をした透明のガラス容器。中にはピンポン玉サイズの丸い何かが浮かんでおり、何やら特殊な酒の様子。

 三人からの首肯を受け、再び男は退室。容器とコップを受け取ったネプテューヌはそれを持ってノワールの隣へと移動し、にこやかな顔で中身を注ぐ。

 

「あら、珍しく気が効くわね。それに…ふふっ、香りも私好みだわ」

「へぇ、良い趣味してるねぇノワールぅ。それじゃあささっ、ぐいっと飲んで飲んで!」

 

 コップの中から立ち上る香りにノワールが鼻をひくつかせると、一瞬ネプテューヌはにやりと笑う。ノワールもそれを見てはいたが、再びアルコールを摂取したからかその意味を深く考える事はせず、勧められるままに中の酒を一気に呷る。

 

「ん、んっ…ぷはぁ…!随分とキツいお酒ね…けどこれよこれ、気分を晴らすならこれ位強いお酒じゃないと。ふふっ♪」

「ふ、二口でいくとは…今日はまた豪快ですわね…」

「…けど、香ってくるこの匂い…わたしも嫌いじゃないかも…」

 

 六割近くを喉に流し込んで一度口を離したノワールは、頬を緩ませ再度口へ。この酒が気に入ったのか残りをそのまま飲み干してしまい、すぐさまネプテューヌへと二杯目を要求。これにはネプテューヌも驚きだったようで、一瞬ぽかんとした顔を浮かべていたが…彼女もまた口元を緩めて、求められた通りに二杯目をコップへ。

 その飲みっぷりの良さに興味を引かれ、ベールとブランも二人の元へ。ノワールのコップへ注ぎ終えたネプテューヌが二つ返事で未使用コップへ中身を注ぐと、二人もまたコップを受け取り口を付ける。

 

「…ん、ふっ…これ、ほんとに凄いキツさね…アルコール度数幾らなのかしら……」

「けれど、この身体が奥から熱くなっていくような感覚…不思議と心地良いですわ…」

「んもう、二人共女神なんだからちびちび飲まずにもっとがっつりいこうよ。ほら、ノワールを見習っ……」

「ネプテューヌ、もう一杯頂戴!」

「って早っ!?まさか今一気飲みした!?」

 

 渡されたコップを両手で持ち、一口ずつ飲むベールとブラン。ブランは見た目通り、ベールは見た目に反して小動物的な飲み方をしており、それはそれで可愛らしい姿であったが、もっと飲んでほしいネプテューヌとしては不満なところ。という訳でノワールを引き合いに出そうとした彼女だったが、余程気に入った様子のノワールはペースが凄まじく、むしろ呆気に取られる始末。これに関してベールとブランは、「…ストレスが溜まってるのでしょうね」「ノワールだものね…」と呟いていたが、実際にそれが理由であるかは謎なところ。

 くびぐびとノワールは飲み進め、彼女に引っ張られる形で次第にベールとブランのペースも上がり、あっという間に減っていく酒。勧めたネプテューヌも一口飲んでみたところ目を見開き、その後は三人同様早めのペースで飲んでいく。

 

「はふぅ…どーよわたしのチョイス!頼んで正解だったでしょー?」

「確かに良いお酒よね。今日初めて幹事としてプラスの評価を得たんじゃない?」

「ふふ、これならばおつまみにも期待が持てますわね」

「もう一杯…っと、来たみたいよ」

 

 酒を飲み進めた事で全員饒舌となり、緩んだ表情で会話を交わす女神四人。アルコールの力もあってか温泉やお手洗いでの出来事は今や頭の端へと追いやられていて、ブランが空になったコップへと注ぎ始めたところで開かれる襖。注文しておいたおつまみの登場にネプテューヌ達の心は沸き立つが……運ばれてきた料理を目にした瞬間、ノワール達三人は水を打ったように黙り込む。

 

「こ、これっ…どう見ても、おち……い、陰茎…です、わよ…ね…?」

 

 完全に固まってしまった三人の内、何とか我に返ったベールは口を開き、机の上で一際目立つ横長の肉塊を信じられないという面持ちでゆっくりと指差す。

 そう。見間違いでも何でもなく、運ばれてきたのは陰茎と睾丸。ベールが指差したのはその内の一つ、馬の一物をステーキにした物だが、何のであろうと生殖器は生殖器。わいせつ罪紛いの料理に当然ノワール達三人は酔いとは別に顔が真っ赤となり、ネプテューヌもまたその存在感に、複数の生物の生殖器が並んでいる光景に思わずどきりとしてしまう。

 

「あはは、まぁそうだよね。そりゃびっくりするよねぇ。けど、こういう料理って滋養強壮作用が凄いから、今日みたいに色んな意味で疲れた日にはぴったりだし、コラーゲンもたっぷりだから、肌もつやつやになるんだよ?」

「そ、そうなの…?…けど、それにしたって…こんな…肌のケアなら、別にこれじゃなくても……」

「…いいの?さっきの件でお腹の中かなり荒れちゃってるかもしれないし、それって肌の調子にも直結するよ?わたしは普段からあんま気にしてないけど…皆は普段のケアだけで大丈夫?」

 

 酔いが回ってきていても、流石にこれは躊躇うかぁ…。…なんて事を内心で思いつつ、酔って口が軽くなっているふりをしながらネプテューヌは生殖器料理の良さを説明。流石にモノがモノである為それだけでは拒否反応の方が強く、ブランの言葉にノワールもベールも小さく頷きを返していたが、それを受けてネプテューヌが発した言葉によって三人は再び硬直。その反応からやはり酔い自体は回っている、冷静に考える力が落ちているという確信を得たネプテューヌは、にやっと笑みを浮かべて続ける。

 

「それに、今更躊躇う事かな?だってこのお酒に入ってるのも、豚の睾丸だし」

『なぁ……っ!?』

「あれ、言ってないっけ?」

「は、初耳よ初耳!あんたねぇぇ…ッ!」

「ごめんごめん。でもさノワール、ノワールが一番これを気に入ってたよね?」

「うっ…そ、それはそうだけど……」

 

 浮かんでいた玉の正体に三人は目を見開き、ノワールはけろっとしているネプテューヌに詰め寄るも、返しの言葉には何も言い返す事が出来ずに尻窄みの声となってしまう。

 自分達は、動物の睾丸入りの酒を飲んでいた。その衝撃はあまりにも強く…だが今は、酔いによって気分が高揚している状態。それ故に抵抗は残っていたが、ネプテューヌの言った通り「今更な話ではないか」という思考が、躊躇う三人の頭を過ぎる。

 威圧感と言っても差し支えない程の存在感を放つ、並べられた生殖器料理。その外見は視線を奪い、その独特な匂いが鼻腔をくすぐり、引き付けた意識を離さない。ある種の嫌悪感を抱いている筈にも関わらず、ノワール達三人は何故かその料理が気になって仕方がない。

 

「…しょ、食事は食事…たとえお…おち……でも…あくまでれっきとした、そういう食べ物…ですもの、ね……」

 

 酔いによる赤らみと恥ずかしさによる赤面、性質の違う二つの紅潮が混ざり合う中、自分自身へ言い聞かせるようにしてそう呟いたのはベール。言い聞かせても尚恥ずかしいのか、それとも感情の昂りによるものなのか、彼女の美しい蒼眼は同性であるネプテューヌ達も一瞬見惚れそうになる程魅惑的に潤んでおり、彼女はその瞳で巨大な馬の陰茎ステーキを見つめたまま、手にした箸をゆっくりと伸ばす。

 それを、吸い付けられたようにノワールとブランは茫然とした表情で見つめる。ネプテューヌは、これからの事に想像を膨らませ、頬が緩んでしまうのを堪えながら静かに眺める。だがしかし、ベールを…四人の女神を見つめる存在は、彼女達自身だけではなかった。

 

「来たよ来たよおい…!幾ら酔ってたってこれは…なんて思ってたが、まさか真っ先にベール様が手を伸ばすなんて…!」

「ヤバいなこりゃ…机の上の動向を見たいってのに、下の光景が眼福過ぎて目を離せねぇ……」

 

 廊下、脱衣所、露天風呂、そして公民館のお手洗い。もう何ヶ所にも設置されている隠し撮り用カメラは当然の如くこの部屋の中にも用意されており、複数の方向から女神達の姿を収めている。されどそれだけでは飽き足らない男達は机の裏にもカメラを設置し、四人の下半身も逃さず盗撮。元々ぴっちりとしている訳ではない浴衣という着衣、そこに四人だけという油断と酔いが加わった事でベールの浴衣は着崩れた状態となっており、結果裏のカメラにははだけた浴衣の裾の奥、本来ならば隠されるべき彼女のショーツがばっちり映ってしまっていた。

 旅館の一角、男達が集まる部屋のモニターへと映し出されたベールの秘所。そこは既にべとべとに濡れ、カメラ越しでも雌の臭いがしてきそうな程出来上がっていた。それは即ち目の前の馬の陰茎を見て発情しているという事であり、睾丸入りの酒の効果も見て取れる。

 そんな彼女が着用しているのは、紫色の避けTバック。それだけならば女神化前から大人の色香に溢れる彼女らしい下着とも言えるが、実際はそんなレベルを遥かに超えた極度に布地の少ないショーツであり、クロッチ部分などはマイクロサイズ。そして処理を怠っていた彼女の陰毛は到底そんな下着で覆い隠せるものではなく、盛大にはみ出てその存在を男達へ主張。普通の男ならば幻滅してしまいそうな秘所の密林も、彼等にとっては魅惑の環境。

 

「凄いよな…避けてるとはいえ下着は履いてるのに、履いてない姿を見るより興奮するんだぜ…?」

 

 ズボンの下で自らの肉棒をいきり勃たせながら語る男の言葉に、周りの男達もうんうんと首肯。元々うっすらと避けていた彼女のショーツは染み出た愛液によってすっかりベールの雌の部分を露わにしており、それどころか秘部に張り付きその形すら浮かび上がらせている状態。肉厚なビラや濃い茂みの中でも埋もれない程にょきり屹立した陰核は男達の注目の的で、温泉やお手洗いとはまた一味違った秘部の姿に全員が興奮を抱いていた。

 

「み、見た目通りずっしりとしていますのね…何というか、形そのものが暴力的で…臭いも、鼻から抜けて直接身体の芯を揺さぶるような……」

「お、ベール食レポ?じゃあさ、どうせ食べちゃうんだし先っちょにキスしてあげたら?」

「なぁ…っ!?そ、それは……」

「ね、ネプテューヌあんた……」

「お酒が入ってるからって、酔い過ぎよ貴女…」

 

 カリ首の出っ張りに端を引っ掛ける形で持ち上げたベールは、ぽつりと半ば無意識に呟く。その声に、見つめる瞳に食欲や美容以外の色が浮かんでいる事に気付いたネプテューヌは、ふざけた調子でベールへキスを提案する。当然それにはベールもたじろぎ、じっと見ていたノワールとブランもジト目でネプテューヌへと呆れを示すが、その実カメラに映る彼女等の秘所もベールに負けず劣らずの状態。

 ブランが着用しているのは初めに着ていた物と色違いの紐パンであり、ノワールのショーツもこれまた脱衣所で脱いだ縞パンと似たような柄。しかし改めて見ればブランのショーツはベールのTバック並みに布地が少ない為、ショーツとしての布地を留める為に紐があると言うよりは腰に紐を巻き、そこへ申し訳程度の布を引っ掛けているだけと言うべき形状であり、ノワールのショーツに至っては白と肌色の縞パン…ではなく、白とシースルー素材の縞パンという最早明らかに見られる事を前提としたスタイル。女神達が揃いも揃って痴女の如き下着を着ているのだと分かった男達は、女神は皆欲求不満なのだろうか…と想像する事で更に抱いた興奮を昂らせる。

 

「…って、ん…?キスして、あげる…?あげるって、もう調理済みの相手に…?」

「あ…あーほら、食材に対する感謝…的な?…うん、そうだよ感謝感謝。食事って相手の命を貰ってるんだから、部位によって好き嫌いをするのは失礼だと思わない?」

「う…それは、その通りだけど……」

「でしょ?それにこれも、ここじゃ大切なタンパク源らしいんだよ?二人はここを変な集落だって言うの?」

 

 うっかり調子に乗り過ぎた事でネプテューヌはノワールから引っ掛かりを抱かれてしまうも、咄嗟に思い付いた理由を口に。すると酔いで思考が浅くなっている為にノワールはすぐに理解を示し、真実を交えた次なる言葉でノワールとブランは「それもそうか…」と顔を見合わせる。

 何とか誤魔化せた事でネプテューヌが脱力する中、まだ口に入れる覚悟は決まらないのか、それとも余程外見が気に入ったのか、ベールは未だに箸で掴んだ一物のステーキを眺める真っ最中。それは肉棒をマジマジと見つめ、発される臭いに整った綺麗な鼻をヒクヒクさせるという何とも卑猥な光景になっていたのだが、指摘する者がいない為にベールもそれに気付かない。

 

「…本当に、恐ろしい程の大きさですわ…けれど殿方のモノに比べると、包茎の様な形というか……」

『え……?』

「ぇ、あ……っ!?い、いえっ、わたくしも実物は見た事ありませんわよ!?せ、先日偶々ネットを徘徊中に…そう、偶々無修正の画像を見てしまっただけですのよ!?」

 

 そんな状態が仇となり、うっかり口を滑らせるベール。三人の驚きの声で我に返り、慌てて偶々であると言い訳を並べ立てるが、先のネプテューヌに比べて誤魔化しとしてはあまりにもお粗末。本人もそれは自覚しており、だらだらと滝の様に冷や汗を流していたが…意外にもそこで、普段なら真っ先に弄ってくるであろうネプテューヌが肯定の言葉を口にする。

 

「…まあ、女神だってそういう気分になっちゃう時はあるもんね。どうしても我慢出来なくて一人でしちゃったり、そういう画像を調べちゃったりはわたしもするもん(…まぁ、最近のわたしがするオナニーは排便盗撮をオカズにしてたり、触手プレイだったりするんだけどね)」

「…そうね。わたし達だって女で、身体は人と同じだもの。したって何もおかしくはないわ」

 

 本当のところは言えないなぁと思いつつ(そして実はちょっと恥ずかしさも感じつつ)、ネプテューヌが発した肯定の言葉。するとそこに酔いの回ったブランも続き、忘れているのか睾丸が浮いていた例の酒をくっと軽く傾ける。

 その結果難を逃れたベールだったが、彼女的にはそれはそれで微妙な気分。一方ネプテューヌは良い流れだと笑みを浮かべ、今度は置いてけぼりのノワールへ一言。

 

「うんうん。それで言うとさー、ノワールは興味なさそうに見えて実は…のパターンっぽそうだよねぇ。実はアナニー好きだったりして…」

「ぶ……ッ!?じょ、冗談言わないで!そんな汚い事しないわよっ!」

「ほんとにぃ?なーんかその慌てよう、怪しいなぁ…」

 

 意地の悪い笑みと共にネプテューヌが発したその言葉に、ノワールはびくりと肩を震わせ、真っ赤な顔で即座に否定。にやにやとわざとらしくネプテューヌが食い下がるとノワールは一層顔を赤らめ、頑としてそれを否定し続ける。

 実のところ、ネプテューヌの言葉は完全に図星だった。プラネタワーで触手モンスターに襲われて以降ノワールはどうしてもその時の感覚を忘れられず、いつしか肛門と直腸を弄る自慰…所謂『アナニー』をするようになってしまっていたのだった。

 しかしノワールはまだ知らない。自慰に関してからかってきたネプテューヌもまた尻穴狂いであり、彼女以上に過激で変態的な自慰に嵌っている事を。

 

「してないったらしてないのよ!そもそも聞いてどうする気よッ!」

「べっつにー?…っていうか、さっきから地味にブランもそのお酒飲み続けてるよね。ノワールもだけど、もしかして二人共…こういうのが好きなのかなぁ?」

『なぁぁ……っ!?』

 

 憤慨するノワールを軽い調子で流していたネプテューヌは、しれっとブランが酒を飲み進めている事に気付き、容器の中に浮く豚の睾丸をガラス越しにぬるりと一舐め。その媚びるような、淫猥な動作にノワールもブランも目を見開き、男達のいる別室の方も大盛り上がり。今ネプテューヌが舐めた容器を誰が取りに行くかで論争となり、勢い余って一触即発。

 

「……っ!お、おいお前等…これは見逃したら絶対後悔するぞ…!」

 

 されどそんな中、一人の男は見逃さなかった。それまでずっと一物を眺めているだけだったベールが、遂に動きを見せた事を。

 それまでも何度か顔に近付けていたベールだったが、その時もまた馬の一物をすぐ側へ。鼻の頭と亀頭とが触れ合いそうな程に側まで寄せると、その距離で鼻をヒクつかせながらたっぷりと一物の臭いを嗅ぎ、鼻腔の中を一物の独特な臭いで満たす。そして……

 

「……た、逞しいおちんぽ…わたくしの美容の素になって下さいな…♡」

 

 長さ50㎝はある極大の肉棒ステーキ。見るからに凶悪なその肉棒の先端に口付けをすると、ベールはしゃぶるようにして咥え込んだ。

 丁寧且つ淫靡なキスからの咥え込み。その流れるような動きに男達は勿論ネプテューヌ達三人も「おぉ……」と一瞬我を忘れ、頬を染めてかぶりついたベールを見つめる。

 

「ん、っ…ふ…ふはぁっ……な、中々の噛み応え、ですわ……♡」

 

 暫く咥え込んでいたベールはゆっくりと口を離すと、左手を頬に当てつつ噛み千切った一物のステーキを咀嚼。それからこくんと嚥下し、彫刻の様に美しい喉を上から下へと隆起させると、吐息を漏らしながら一物の感想を口にする。

 それを見て、ごくりと喉を鳴らしたのはブラン。一口食べた事で抵抗がなくなったのか、スムーズな流れでベールが二口目に移行する中、彼女はぐるりと運ばれてきた生殖器料理を見回し…それから恥ずかしそうに言う。

 

「…ね、ねぇベール…一口、味見させてもらっても…いい、かしら…?」

「んふぅ…うぇ…?…えぇ、勿論ですわ♡」

 

 もじもじといじらしい態度を見せながら訊いてきたブランに対し、ベールは一瞬きょとんとした顔をした後快諾。一度一物ステーキを皿に置くと、隣に来たブランが端で一物を持ち上げ……彼女もまた、竿の部分へ感謝の言葉と共にキス。そのまま小さな口を開き、しゃぶるようにして馬の一物へ歯を立てる。

 

「お、おぉぉ…ッ!ベール様とブラン様が、馬チンポで間接キス…!」

「なんだこれ可愛い…!口元小動物みたいにして食べるブラン様超可愛いんだけど…!?」

「あ、おい今の見たか!?ベール様が肉汁の付いた唇をエロティックに舐める瞬間…!」

「まあまあ皆落ち着けって。録画はしてるんだから、今は焦らず見ようぜ?…はぁ、エロい……」

 

 口は離さず唇を吸い付けたまま咀嚼するブランの行動は男達を沸き立たせ、彼等はこの興奮を共有せずにはいられない、とばかりに口々に感想を語り叫ぶ。

 馬の一物ステーキは一つしかなかったとはいえ、ブランがこのような選択をしたのは男達にとって予想外の行動。それだけでも十分過ぎる程か喜んでいた男達だったが、次の瞬間更なる驚きが彼等を包む。

 

「…ぅ、む…ぁむ……にゃによ……♡」

「ブランがいつまで経っても口を離さないからですわ…ふちゅ、んっ……♡」

『……っっ!!』

 

 一口と言いつつ、明らかに二口どころか三口目へと入っているブラン。それを暫く眺めていたベールだったが、ある時不意にブランへと顔を近付け、ブランが口にしているのとは逆側から一物の竿を口に含む。

 先程一人の男が、一物越しの間接キスと言った。だが今カメラの向こうで広がっているのは、長大極太の一物ステーキを対照的な身体付きをした二人の女神が、吐息を漏らしながら夢中で食べ合う魅惑の光景。絶世の美女二人が人のモノですらない一本の肉棒を咥えているというだけでも並の男なら自慰を禁じ得ない上、酔いと羞恥心、それに湧き上がる「何かイケナイ事をしている」という感覚から二人の頬は紅潮しており、おまけに時折目が合っては何も言わずに咀嚼を続けるという何とも言えない空気感が重なる事で、男達は喋るのも忘れて魅入っていた。

 

(わー…二人共、すっごいえっちぃ……♡)

 

 そしてそれは、ここまで上手く誘導していたネプテューヌも同じ事。二人の作る魅惑の空気を前に何も言えなくなっていて……しかし彼女達の姿からある事を思い付くと、酒の容器の中から浮かんでいた睾丸を取り出し、それを皿に乗せてノワールの側へ。

 

「ねぇノワールぅ。ノワールは食べなくて良いの?ここで食べなきゃ、ノワールは一人だけ多様性を認められない女神って事になっちゃうよー?」

「な……っ!?…け、けどそんな…私は別に、他の人が食べるのを止めては……」

「んもう、それじゃあ…たべにゃいなら、こうひゃって食べしゃへてあげひょーかぁ?」

「ちょっ、んなぁぁ…!?」

 

 妙な迫られ方をしても煮え切らない態度を取るノワールに対し、ネプテューヌは焦れたような…しかし予想通りとも見える表情を浮かべると、皿に移した豚の睾丸の内一つを口に。続けてネプテューヌはノワールの両手首を掴み、唇で睾丸を咥え込んだまま彼女を畳へと押し倒す。

 

「ほりゃほりゃー、たへへみるとふぁんがいおいひぃかもよー?」

「く、咥えながら喋るんじゃないわよ!酔い過ぎ、酔い過ぎだからぁっ!」

「んー……♡」

「ひぃっ!?ちょ、ちょっと待って…だから、それは……あぁもう食べるっ!食べるから止めてぇええぇぇぇぇっ!」

 

 目を白黒させ暴れるノワールに乗りかかったネプテューヌは器用に喋りつつ、次第に顔を下げていく。

 近付く距離、接近する顔と顔。初めは猛抗議と共に振り払おうとしていたノワールだったが完全に乗られてしまっている為振り払えず、あっという間に二人の唇の距離は間近、そうして遂に視界がネプテューヌの顔で一杯になりかけたところでノワールは音を上げ、赤く染まった顔で観念。その瞬間、睾丸の口移しを期待していた何人かの男が残念そうに肩を落としたのだが…それは全く関係のない事。

 

「もー、最初からそう言えばいいのにー。…これにする?」

「い、要らないわよ貴女の涎付きのやつなんか!…う、うぅ……」

「…食べないの?食べないなら、やっぱりわたしが……」

「食べるって言ってるでしょ!…う、く……んんっ!」

 

 その後起き上がり睾丸の一つを箸で取ったノワールだが、いざ口にするとなるとやはり躊躇。しかしネプテューヌが再度押し倒そうとすると全力で拒否し、それから意を決して勢い良く一口。口の中に突っ込み、目を瞑ったまま次々と咀嚼し、ぷるぷると軽く震えながら睾丸を嚥下。ネプテューヌとカメラ越しに男達が見つめる中、ゆっくりと目を開けたノワールは言う。

 

「…美味しい……」

「でしょでしょー?…で、どう美味しかった?」

「そりゃ、こりこりしてて、噛む毎に独特な臭みが口の中に広がっていくけど、その臭みが癖になる感じの…って、何言わせるのよっ!」

「がっつり感想言ってる辺り、ノワールももう大分酔ってるねぇ。…んー、ぅ…はぁ、こっちのお刺身も美味しいよぉ?」

 

 暫く話した後に我に返って憤慨するノワールだったが、酒だけでなく睾丸そのものも気に入った様子である事は明白。それが分かったネプテューヌはにやにやしながら指で山羊の一物の刺身を一切れ摘み、カメラによく映る角度でべろりと一舐めした後口の中へと落として咀嚼。更に摘んでいた指をこれ見よがしにちゅぷりと咥え、男達へとたっぷりアピール。

 

「…ちょっと…その筋はわたしが食べようとしていたところよ…♡」

「うふふ、早い者勝ちなのですわ♡というかそもそも、これはわたくしのモノなんですもの♡」

「幾ら実際に食べられてるって言っても、ここまで卑猥な食べ物で統一してるなんて、絶対邪な感情を持ってる人がいるんだわ…ぷはぁ……♡」

「まぁまぁ、珍味ってそういうものだしさ♡…チンだけに、なーんちゃって!」

『…………』

「ちょっとぉ!?全員急に真顔になるのは止めて!?」

 

 取り合うようにして一本の極太一物をしゃぶり合うベールとブランに、山羊の一物の刺身や牛の案内の塩茹で等、一口サイズの料理を次々と口に運ぶネプテューヌとノワール。一口食べてしまえば後は同じという事か、三人にももう躊躇うような素振りはなく、各々がぐっしょりと秘部を濡らしてショーツを下腹部に張り付けながら生殖器料理を心から堪能。今や温泉やお手洗いでの苦痛は忘れ、酒もつまみも卑猥である事など気にも留めず、ただただ食事の時間を楽しんでいた。

 しかしそれも、盗撮されているという事を知らぬが故。各所に仕込まれた小型カメラは生殖器料理をうっとりとした顔で食べる姿も、雌の匂いを醸しながら濡れそぼる彼女達の秘部もばっちりと映っており…今後この録画映像もまた、男達の夜のお供となるのだろう。

 

『くぅぅ…!俺達のちんぽにもキスしてくれぇっ!』

 

 彼等のいる部屋で響くのは、男達の熱烈な思い。元はパープルハートの排泄姿を見る為に集まった彼等だったが、やはり男は男であり、この時彼等は全員が思い思いの女神に自らの肉棒を咥えてもらう妄想だけを抱いていた。

 

「ねぇ皆。これ、空っぽになっちゃったんだけど…まだ、飲むよね?」

 

 されど、真に盛り上がるのは…酔いによって女神達が本心を曝け出し、更に男達の欲情を煽る事となるのはこれから先。そしてそうなる事を期待するネプテューヌは下腹部だけでなく、その慎ましやかな乳房の乳首も興奮で硬く勃たせているのだった。

 

 

 

 

……因みにその十数分後、新たに運ばれてきた一物の塩焼きを四人が揃って噛み千切った際には、流石に男達も(興奮とは違う理由で)思わず股間を押さえたとか。



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続・非公開痴態撮影 12

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。




人物・パープルハート ネプテューヌ ノワール ベール ブラン

内容・オナニー 排尿 盗撮 下手物料理 酔い リクエスト要素有り


 休暇、心労、気の置けない友、そしてアルコール。それだけの要素が揃えば、つい心が緩んでしまうのは人も女神も同じ事。むしろどれだけ自由があろうと常に国という巨大なものを背負い、日頃から無数の人々の目に晒される事となる女神だからこそ、これだけ揃えば心が緩み、普段は肌身離さない体裁も思わず手離してしまう。

 これは、女神の内の誰かが実際にそう言った訳ではない。だが、そのさまを見る男達が自然とそう思う程に、宴会の様な夕食を続ける四人の女神は気持ちも体裁も緩んでいた。

 

「ん…ふ、ぅ…やっぱりどれも、癖のある味ですけど……」

「食べれば食べる程、その癖が癖になるわね…♡」

 

 湯気の立つ器を手に、熱を帯びた吐息を漏らすベールとブラン。味は勿論醸された匂いも、更には器の中の汁に浮く具材の食感をも二人は楽しみ、こくんと白い喉を鳴らす。

 一見すれば、ただ食事を楽しんでいるだけの光景。だがしかし、その汁の中に浮くのは一般的な肉団子ではなく、山羊の睾丸。今し方彼女達が喉を鳴らして啜った汁も、当然睾丸の味が染み出しており…されど二人は顔をしかめるどころか、気分良さげに食を進める。

 

「こんなにちっちゃいと、やっぱり可愛いよねぇ。ノワールもそう思わない?」

「ま、まぁね。それより行儀悪いわよネプテューヌ、感謝を込めて食べるんでしょ?」

「あ、そ、そうだね。そうだったそうだった……」

「……?」

 

 そんな二人の反対側に座るネプテューヌとノワールはウインナーを食しているが、ウインナーはウインナーでも、子豚の陰茎を使ったウインナー。箸でころころと転がすネプテューヌを見てノワールが呆れつつ注意し、続けて何の躊躇いもなくその陰茎ウインナーを口に運ぶと、ネプテューヌも若干焦った顔をしながらウインナーを口へ。

 夕飯を始めてから早数時間。扇動者のネプテューヌは勿論の事、アルコールが回りに回ったノワール達三人も、今や陰茎料理・睾丸料理を普通の食べ物であるかのように楽しんでいる。加えて料理人達の努力の賜物かどの料理も非常に美味しく、特にその味付けの良さから四人は(酔っているという事もあるが)これなら毎日でも食べられるとすら思っていた。

 

「けどまぁ、ここまでおちんちんとかタマタマ尽くしの料理なんて、こういう場でなきゃ食べられないよね〜」

「えぇ…こうも金玉とおち…んぽが並んでいますと、変な気分になってしまいますわ…♡」

 

 全員もう十分に出来上がっている。そう判断したネプテューヌは頃合いを見て、直接的な下ネタの話に。すると読み通り、三人の内ベールがまず反応し…一瞬躊躇はしたものの、暫く前までは避けていた「おちんぽ」という呼び方を自ら発する。無論これは、酔いに加えてこの場の雰囲気と心許せるネプテューヌ達が相手だからこそ、という面もあるが…だとしても、淫語的表現をした事には違いない。

 

「どの料理も美味しいけど、そこだけが問題よね…。…それにしても、少し意外だったわ。玉って名前にも付いてるのに、実際には球じゃなくて楕円体なんて……」

「え、ド変態?…ノワールが?」

「楕円体よ楕円体!変態とは言ってないし、強いて言えば貴女の事でしょ!」

「いやぁ、それ程でも〜」

「褒めてないから…!」

 

 ベールの発言にうんうんと首肯しつつ、ノワールも睾丸の形について言及するという、普段ならば絶対にあり得ない発言を口に。更にもう何杯目か分からない睾丸漬けの酒を一口呷ると、容器からコップへ移し変えていた睾丸を箸で摘んで顔に近付け、ゆっくりとその匂いを鼻腔へ取り込んだ後再びコップの中へと戻す。

 と、そこで差し込まれるネプテューヌの冗談。鋭い突っ込みで返すノワールに対し、内心でネプテューヌは「まぁ、変態に関してはその通りなんだけどね」と呟き、依然盗撮中の男達も「その通りだよなぁ」と頷いていたのだが、それがノワールに伝わる筈もなく、彼女は全く…とそっぽを向く。

 そんな中、一人黙り込んでいるのはブラン。彼女は先程食して気に入った事で再注文した馬の陰茎のステーキをじっと見ており……ある時不意に、ぼそりと言う。

 

「…同じ馬同士ならともかく、人に挿れたらこんな大きいものでも気持ち良いのかしら……」

『え……?』

「うぇ…っ!?あっ、違っ、違うの!これは……っ!」

 

 彼女が口にしたのは、性行為…それもかなりマニアックな行為に対しての疑問。四人の中でも特に幼い外見を持つ彼女の驚きの発言に盗撮中の男達を含む聞こえていた全員が目を丸くし、言ってから自分の発言のエグさに気付いたブランは慌てふためきながら弁明を図ろうとするが、それよりも早くネプテューヌが流れを作るように掘り下げる。

 

「それって、獣姦の事?お尻だったら入るんじゃない?」

「だ、だからそういう事じゃ…!…それに入るかどうかと、気持ち良いかどうかは別問題……あっ」

「ほほーぅ…二回も連続で口を滑らせちゃう辺り、ブランは本当に興味があると見た。…っていうかさ、もうこの際隠す必要なくない?だってわたし達、もうお互いのお尻を穿り合ってるんだよ?」

『…そ、それはまぁ…確かに……』

 

 ここぞとばかりに三人へ問い掛けるネプテューヌ。それは夕食開始直後までは忘れようと言い合っていた、三人にとって災難以外の何物でもない事態の一部だったのだが…ネプテューヌの推量通り酔った状態で安定し、卑猥な料理を食べ続けた事で無意識に発情しつつもある三人は嫌悪感を表す事なく、おずおずながらも同意を示す。そして三人は自分達自身の口でそれを認めた事により、思考がそちらへと流れ始める。

 

「ね?今日の事だって、お酒の肴にしちゃう方が気持ち的にも楽だって。…何だかんだ言ってもさ、スライム気持ち良かったでしょ?にゅるにゅる〜って、ずほずほ〜って入り込む感覚、皆だって覚えてるでしょ?」

「そりゃ、あんな経験誰も忘れられないっての…それに、そんなに気持ち良くもなかったし…」

「って事はノワール、ちょっとは気持ち良かったんだね?」

「う…そ、そもそもあんな粘弾性体が気持ち良い、って感覚自体どうなのよ。もっと硬い物ならまだしも……」

「硬い物?……えー、硬い物こそ、痛いだけなんじゃないの?」

「分かってないわね。確かに段階を追わずにいきなりやったら痛いだけだけど、ちゃんと解して小さい物から順に身体へ馴染ませていけば、その硬さでしっかり刺激してくれるんだから」

 

 露天風呂での件を思い出させるようにネプテューヌが蠱惑的な声で言うと、ノワールは不服そうな表情で否定。しかし次なる言葉で自然とノワールの口から滑ったのは、まるで後孔へ何かを挿れた事があるような発言。その瞬間「しめた」と思ったネプテューヌがそこには触れずに惚けた返しを口にすると、狙い通りにノワールは自分から語り出す。

 

「その硬さでって…バイブとか玩具の話?」

「そうよ。挿入を楽しみたいなら硬くて先が膨れてるアナルバイブで肛門の皺をにゅぷにゅぷ巻き込みながら挿れるのが良いし、出す時の気持ち良さならアナルパールの凹凸で何度も肛門を内側から押し広げられるのが一番だもの。スライムじゃ柔らかい流れていくから、この感覚は味わえないでしょ?」

「そうかなぁ…つるつるしてるスライムが何度も何度も出入りすると、肛門を外も中も満遍なく舐められてるみたいで凄かったけど…(わーぉ、ノワールがここまで乗ってくるなんて…でもそっかぁ、バイブとかパールもいいかも……)」

 

 普段厳しく自らを律している反動なのか、ノワールは低下した判断力によって自らの性癖…道具を使った所謂アナニー経験を赤裸々に暴露。真面目さが売りの一つであるノワールの性癖に男達は驚愕し、ネプテューヌも想像以上の物好きさに内心驚いてはいたが、この話題をもっと広げたいという思いから彼女もスライムの感想を率直に話す。

 あくまで硬い方が良いというノワールと、柔らかい物も悪くないと返すネプテューヌのやり取りは全くの平行線。本来出すべき場所であり挿れる場所ではないという点を置き去りにしている意味では正に同じ『穴』の狢だが、当然この場にそれを指摘する者などはいない。

 

「うーん、でもやっぱり欠かせないのは、思い浮かべるオカズかなぁ。例えば未知の生物にお尻弄ばれるのを想像しながらするとすっごく興奮するし、未知じゃないけどスライムはそんな感じだったから気持ち良かった、っていうのも正直あるし(あはは、わたし遂にオカズの話までしちゃってる…どうしよ、性癖暴露するのって分かり易く変態的で、ちょっと興奮してきちゃったかも……♡)」

「未知の生物って……まさか、触手…とか…?」

 

 思惑通りに進んでいる事と、純粋にこれまで話せなかった話題で友達と話が出来ている事。二重の喜びでネプテューヌも話がエスカレートする中、彼女の話す内容からプラネタワーでの件…特に廊下で共に犯された時の事を思い出したノワールがもしやと思って尋ねると、ネプテューヌはこれまでの全員に聞こえるような形から打って変わって、ノワールにだけ聞こえる声で「かもね」と言いつつパチンとウインク。その反応にノワールはどこか仲間意識の様なものを覚え、即座に「こんな事で仲間意識だなんて…」と思い直そうとしたが、結局途中でまぁいいかと放置。どうも酔いは深く考える事自体を阻んでいるらしく、またノワールは睾丸漬けの酒を啜る。

 

「ネプテューヌもノワールも、案外好き物なんですのね…。わたくしはアナニーよりもクリをこねくり回す方が良いと思っていましたし、オカズも普通の殿方の画像…特にオチンポを見て想像しながらするのが好みですけど…今振り返れば、意外とアナニーも悪くないかもしれませんわ…」

「…認めたくはないけど…確かに今思えば、スライムに弄ばれた事で感じていた自分がどこかにいた気もするわ…。…でも、どうせするならスライムアナニーよりも、乳首の方が……」

 

 もしも信者が聞けば悪い夢だと思うような会話を繰り広げるネプテューヌとノワールだったが、その二人に影響されてかベールとブランも自らの自家発電事情を口にしてしまう。…が、当然これは男達の期待していた流れであり、二人がそれぞれ陰核と乳首を弄っての自慰が好きである事、双方後孔を犯される事に対して悪くないと思っている事を知れた為に彼等は別室で揃って歓喜。四人の趣味嗜好をばっちりと頭の中のメモ帳に書き留めると、続く会話に耳を澄ませる。

 

「乳首とかクリちゃんも良いけど、やっぱり柔らかいスライムが肛門を通って出たり入ったりするのが一番気持ち良かったなぁ…♡」

「思ったより拘るわね、ネプテューヌ。けど実際のところ、それは無理ってものでしょ。単に柔らかいってだけならシリコン素材のアナルパールとか、つるつるした肌触りであればゴム製のディルドとかがあるけど、肛門をスライムがっていうのは流石に……」

 

 余程気に入ったのかうっとりした顔でスライム姦を推すネプテューヌに、その欲望へ対して冷静に返すという、酔っているのかいないのか分からない、だがやはり酔っていなければそもそもまともに取り合わないだろう会話をさも当然かのように行うノワール。ネプテューヌもさる事ながら、ノワールも次々と後孔に挿れる玩具の知識や体験談を披露していき、遂には色々な玩具を通販で買っている事まで白状。普段の真面目で清廉さを感じさせる女神像とはかけ離れた変態的嗜好、むっつり具合は男達にとって驚きそのもので、何人は幻滅してしまっていたが…その者達含め、すぐに彼等はこう思った。それも良い、むしろそのギャップが良い、と。

 誘導を行うネプテューヌを中心に、より深く、より曝け出すようにして続く性癖談義。会話にも肢体にもどんどんと熱が帯びていき、いよいよ四人は昂っていく。

 

「んっ…ネプテューヌの話を聞いていると、お尻を弄りたくなってきましたわ……♡」

「内容もそうだけど…話し方が、淫猥過ぎるのよネプテューヌ…ん、ふっ……♡」

 

 肛門をどう拡げられるのが気持ち良いか、後孔に嵌まってからの排泄がどれ程解放感に満ちているのか、自分は直腸のどこを責められると特に感じてしまうのか…あまりに熱の入ったネプテューヌの後孔話にいつの間にか三人は聞き入ってしまい、その内に感じ始める肛門の疼き。ネプテューヌの話によって穿る刺激が、捲れ上がる快楽がまるで自分の経験であるかのように思い浮かび、半ば無意識的に三人の手は浴衣の中に伸びてしまう。

 だが三人の細く綺麗な指が疼く肛門へと近付く頃、ネプテューヌは既に腰を浮かして後孔を弄り始めていた。その証拠に彼女の下半身からはぬちゅぬちゅという濡れた音が外へと漏れ出し、僅かな音だったが隠しカメラの高感度マイクはそれもしっかりと男達に届ける。

 

「…だから、激しく何度も出し挿れする時と…ぁん…♡…ゆっくりじっくり、お尻の中にある物の形を覚えるみたいに動かす時の緩急が大切で…って、わたしばっかり喋ってるじゃーん。折角今でしか出来ないような話してるんだし、皆が普段してるオナニーの話も…んんっ…訊きたいなぁ…♡」

 

 右手の上に尻を乗せ、折り曲げた中指と薬指でバタ足やドルフィンキックの真似をするような動きで直腸の中を弄りながら、ネプテューヌは自分の好奇心と見聞きしている男達の欲求を満たし、更により深い興奮を得るべく話を振る。

 その言葉に、ふっと顔を見合わせる三人。一瞬どうしたものかという表情を浮かべていた三人だったが、既に何となくどの順で話すかの流れのようなものは出来上がっており、初めにノワールが口を開く。

 

「さっきも言ったけど、私は玩具を使ったアナニーが好みね。特に好きなのは、っていうと決められないけど…ぁふっ…♡…最近、は…床や壁に固定出来るバイブを使って、腰の方を振るやり方に嵌ってるわ♡」

「腰の方を、って…それは、普通に手で出し挿れするのと、どう違うの…♡?」

「色々違うわよ?手より力が込め易いから、ぐいぐい奥に挿れる事が出来るし、両手が空くからその時の気分で胸とかオマンコも弄れるし…だけどやっぱり一番良いのは、たかが玩具に私の方が腰を振ってる、私が奉仕してるみたいな感じになる事ね…♡本来は扱われる為だけに存在してる玩具に、この私が股を開いて、息を荒くして、何度も何度も腰を振る…そう考えると凄く屈辱的で、イった後は自分に呆れたりもするけど……その情けない感じが凄く良くて、止められないわ……♡」

 

 そう話しながらノワールは実際にしている時の事を思い出し、赤い顔に恍惚の表情を浮かべさせる。彼女の語りはネプテューヌとはまた違う熱が籠っており、ノワールが締める際に言った「止められない」という言葉にネプテューヌ達は揃ってごくりと喉を鳴らす。

 硬い方が好きと言うだけあり、ノワールは初めから人差し指中指薬指の三本を後孔の中へと挿れていた。それだけで彼女の締まりの良い肛門はギチギチと侵入者である指を締め付け、三本が別々の動き腸壁を引っ掻く度にぴくんぴくんとノワールの肩は震えていたが、話している内に興奮の増した彼女は三本の指にぐっと力を込めて広げる事で肛門を開き、そこへ向けて小指も挿入。四本の指を挿れるという肛門泣かせの行為にノワールは走り…拡がった肛門が生み出す快感に、ほぅ…と熱を帯びた吐息を漏らした。

 

「それでは、次はわたくしが。わたくしが好きなのは、妄想オナニーですわ♡」

『あー……』

「え、何ですのその『やっぱりか…』みたいな反応は…。…まぁ、ですから先程ネプテューヌが言った未知の生物に…という話も分かりますし…けれどやはり、その時々で幾らでも変えられるのが妄想オナニーの醍醐味だと思うんですの♡」

 

 三人からの薄い反応に一度は半眼を浮かべたベールだったが、すぐに気を取り直して話を続行。あー、と揃って淡白な反応を見せていた三人もその表情には興味の色が浮かんでおり、そんな三人へベールは続ける。

 

「殿方であったり、未知の生物であったり、或いはここに並んでいるような動物であったりは勿論の事、同じ殿方でも屈強な男性、年端もゆかぬ男の子、一人の方にじっくりねっとりと嬲られる妄想、何人もの男性に欲望のまま貪られる妄想、機械や玩具で身体中を開発される妄想…相手もシチュエーションも自由自在、その時のムラムラに合ったオカズでオナれるのは、間違いなく妄想オナニーだけですわ♡無論、時には妄想だけでは味気ないと感じる時もありますし…はぁ、んっ…♡…そんな時は、先に言ったような画像を妄想に合わせて用意しますけれど…想像で補完するからこその良さもある、そうは思いませんこと♡?」

「へぇ…っていうかベール、案外襲うより犯される妄想の方が好きなんだ。ベールの事だから、小さい子を男女問わず食べちゃう妄想が好きなのかと思ってたよ♡」

「うふふ、そういう妄想も偶にしますわ♡それに…今なら、実はこの場も温泉も全て盗撮されていて、わたくし達は男性の方々のオカズにされている…そんな妄想も捗る……って、ネプテューヌ?急にむせるなんて、どうかしまして…?」

 

 妄想のあれこれを披露しながら、ベールは浴衣の裏で尾骶骨から這わせるようにして挿し込んだ二本の指を、自ら焦らすように少しずつ、掘り進めるようにして挿れていく。それはネプテューヌやノワール程直腸の開発がなされていない、というのもあったが、一番の理由は敢えて深い刺激を先送りにする事によって欲求を掻き立て、より強く快楽を感じる為。同時にネプテューヌが指摘した通り、彼女もマゾヒストの気があり、焦らされている自分に対して興奮しているという面もあった。

 そして妄想オナニーの良さを語る中で、何気なくベールが口にした一例。それを聞いた瞬間、ネプテューヌも男達もぞっとし、一瞬欲情どころの騒ぎではない心理状態になったのは言うまでもない。

 

「皆、結構オナニーには拘りを…ふぁ、ぅ…持ってる、のね…♡しかも、アナニー好き二人に…んぁ…♡…妄想オナニー派が一人だなんて……♡」

「そういうブランだって、チクニー好きなんでしょ♡私…ぁひゃっ…♡…聞き逃して、ないわよ♡?」

「別にわたしは、チクニー好きって程じゃないわ…。そもそもわたしの場合、乳首が好きっていうより、胸に関しては揉みようがないだけだし、オナグッズだってこんな幼児体形じゃ使えないものも少なくないし……」

「え、えぇと…で、でもブランは乳首弄るのが好きなんだよね?ね?」

「そ、そうですわ。そもそも感度であればクリの方がずっと高い筈ですし、普通はそちらを選ぶのではなくて…?」

「…間違ってはいないけど、安直ね。それは単に、乳首の良さを分かってないだけよ」

 

 段々と後孔を弄る手も慣れてきた事で、やり取りの中に混じる艶かしさもにわかに強まり、ネプテューヌ以外の下半身からもにゅちにゅちという解れた直腸の音が外に漏れ出す。

 そんな中でブランの番となった会話だが、当然酔いは都合の良い方向ばかりに作用する筈もなく、どんどんとブランの声は落ち込んでいく。しかしこれは不味いとネプテューヌ達が軌道修正を図った結果、ベールの問いがブランの感性を刺激する事に成功し、ブランはその『良さ』について語り始める。

 

「確かに単純な感度は、乳首はクリ程良くないわ。けれどそれは逆に言えば、クリよりもじっくりたっぷり楽しめるという事よ。クリじゃすぐに頭の中が快感で一杯になるけど、乳首だったらじんわりと快感が広がっていくから、その心地良さを味わう事が出来るし、ベールの好きな妄想だって一番良いところに行く前にアクメがきちゃう心配もないもの♡」

(おぉ、弱い快感だからこそとは流石知的なブラン様!内容はチクニーの事でも、やっぱり色んな意味で絵になるなぁ…)

「それに…んぁ、ふ…♡…乳首は捻ったり引っ張ったり、或いは押したりするだけだと思っているなら、それも大間違いね♡同じ弾くでも、琴を弾くみたいに指を流して弾いたり、軽く開いた手の指で剃るみたいに何度も引っ掛けたり…ひぉっ♡…伸ばした舌から涎を垂らして、それを揉み込むようにしながら扱いたり、愉しみ方は幾らでもあるんだから…♡実際今だって、皆こっそり浴衣の裏地に乳首を擦り付けてるんでしょう…♡?」

 

 ノワールやベールに負けず劣らずの暴露で乳首の良さ、愉しみ方の多彩さを語りながら、ブランもまた後孔を弄る。彼女は肛門が擦れる、指に巻き込まれて出入りする感覚が気に入ったのか、人差し指の第一関節までをにゅぷにゅぷと素早く出し挿れし、語りながらその快感に悦びを抱く。

 そしてブランの言う通り、全員が全員身体を悩ましげに揺らして乳首を浴衣へと擦り付けていた。体力に酒を飲み、精力が大いに増進されるであろう食事を口にし、下の事情を語り合った今の四人の乳首は例外なく立派に、卑猥に屹立しており、擦れる度にぞくぞくとした快感が胸を伝って背筋に走る。

 

「やっぱり皆も…んぁ、んっ…えっちで、変態的な…オナニー、してるんだね…あは、ぁ…♡」

「アナニー好きと、一緒に…ふくぅ、んぁ…♡…されちゃ、困るわ…♡」

「けれどやはり、アナルも中々…良いもの、ですわねっ…ぁ、ひぁっ…♡!」

「でも、ほんと…こんな話してるなんて、誰かに知られたら…私達皆、お終い…ぉひっ、ぃいっ…♡…ね……♡」

「でも、そうなったらそうなったで…興奮すると、思わない……♡?」

 

 語る度、聞く度に四人の後孔穿りの熱は増し、姿勢は砕け、浴衣は淫らにはだけていく。肩はずり落ち、胸元は身体を揺すって裏地に擦り付けていたが為に乳房どころか乳輪まで露出…というより、硬い突起と化した乳首が引っ掛かっている事で辛うじて脱げていないというような状態であり、下半身に至っては尻穴へ指を入れる為完全におっ広げられている始末。当然そんな状態でショーツが隠せる筈もなく、また浴衣である為にブラジャーはそもそも着用していない今の彼女達は最早、襲ってくれと言っているようなもの。実際別室の男達は興奮が止まらず、涎も先走りもだらだらと垂れてかなりの有り様。

 だが、その興奮を更に加速させるのが、四人の体勢。最も恥じらいのないネプテューヌは自ら大股開きとなり、強く穿るノワールは机に上半身を乗せ、尻を上げるような格好であり、逆にベールは軽く身体が反って腰を前に突き出した状態。ブランもブランで割座から腰が浮きっ放しの何とも言えない、ただ例外なく全員が欲情をそそる姿勢をしているのであり、本当に男達はギリギリの瀬戸際で踏み留まるような状況だった。

 

「くぅっ…別々のアナニー好きなネプテューヌちゃんとノワールちゃん、妄想クリオナ好きのベールちゃんに、貧乳チクニーのブランちゃんって、ラインナップな贅沢過ぎる…!しかも今、全員がアナニー中って…駄目だ、もう我慢出来ねぇ……!」

「今女神様はアナニー中…つまり、動きに合わせて俺も扱けば、それはもう女神様と擬似アナルセックスをしているようなもの…!」

「落ち着けよお前等。気持ちは分かるが…せめてフィニッシュは残しておけよ?」

 

 当然人々の、各国民の理想が形となった女神四人の自慰姿を一度に見て理性がノックアウトされてしまった者も少なくなく、彼等は衣類の下へ手を突っ込み、或いは衣類から露出させていきり立つ肉棒を扱き始める。特に四人の半ばさらけ出されたショーツが画面一杯に映った瞬間は欲求に流されてしまう者が多く、陰茎特有のキツい臭いが薄っすら充満。その内何人かが「この光景、ベール様なら喜ぶかも…」と想像したが、流石にそれを実行はせず全員揃って鑑賞を続ける。

 

「(良い、良いよ皆ぁ…♡これなら、深夜のお楽しみにも期待が持て……)んゃっ、あっ、あぁぁ……っ♡♡!…はー…はーっ…♡」

 

 飲酒と陰茎料理で思考が色欲に染まり、頬を上気させ、上擦った声を上げながら身を捩るネプテューヌ達を男達は食い入るように見つめていたが、それはネプテューヌもまた同じ事。ノワールが自分と同じ段階へ近付いている事、ベールとブランが後孔の良さを理解してくれた事に喜び、三人の感じている姿をオカズに彼女の自慰は更に加速。

 そうして直腸の中を弄り回していた指をフックの様に曲げ、その状態で勢い良く引き抜く事で腸壁から肛門までを流れるように激しく刺激したネプテューヌは蕩け切った顔で絶頂。大きく開いた両脚はピンと張り詰め軽く浮き、ぷしゅりと噴き出した潮で既にぐっしょりと濡れたショーツを更に濡らす。

 

「ふぁっ、ぁく…♡…ん、ぇ…?ネプ、テューヌ…?」

「ちょっと催しちゃったから、お手洗い行ってくるね。皆は気にせず、続けてて♡」

 

 甘い絶頂を迎えた数分後。余韻から抜けたネプテューヌはすくりと立ち上がり、呼び掛けたブランに言葉を返して一度大部屋を後にする。

 立ち上がった瞬間こそは三人共疑問を抱いたが、返答は至極普通のもの。彼女達もまた自慰が佳境を迎えていた事もあり、ネプテューヌを見送ると再び三人は後孔弄りを愉しみ耽る。

 

「わー…徹底してるなぁ……」

 

 そうして言葉通りにお手洗いへと向かったネプテューヌが初めに発したのは、呆れ混じりの苦笑。というのもなんとこの旅館のお手洗いも全て和式となっており、流石にここは個室の扉が普通で金隠しもきちんとある仕様だったものの、男達の意向で改装された事はほぼ間違いない。

 とはいえ、今更和式である事に抵抗を感じる理由はなく、平然と個室の一つへ入るネプテューヌ。彼女は袖の中に入れて持ってきたコップを替えのトイレットペーパーを置く台へ一度載せると、続けて愛液と腸液、それに朝でぐしょぐしょのねとねとになった縞パンを降ろし、その流れのまま浴衣も脱いであっという間に全裸の姿へ。浴衣とショーツも同じ台へと重ねて置くと、ほっそりとした左脚を上げ、個室の中でY字開脚。

 

「よい、しょ…っと。…ふふ、これも皆見てるのかなぁ……♡」

 

 にちゃり、と卑猥な水音を立てながら開かれるネプテューヌの股。隠しようのない薄紫の剛陰毛は股を開いた事で更に奥まで露わとなり、その密度たるやただそれだけでも独特の臭いが周囲へ漂ってきそうな程。そうして上げた脚を壁へと引っ掛けると、ネプテューヌはその体勢のまま器用にコップを手に取り、陰毛が生い茂る秘部へと当てがい…そのまま放尿を開始する。

 

「んっ…ふ、ぁあぁ……」

 

──ジョッ、ジョボボボボボ……

 

 緩んだ表情が合図となるかのように、剛毛の中から流れ出る尿。静かな個室内にはコップへ尿が注がれる音が響き、中を通っていく尿によって元から濡れていた陰毛は更に濡れ、まるで紫のひじきの様に。

 した事はないが、検尿もこんなものだろうか。そんな事を考えながら、コップ内へ尿を放出する事十秒弱。並々と溜まったところで彼女は腹部に力を入れて尿を止めると、再びコップを台の上へ。

 尿の熱で、白い湯気が登るコップ。その様子にネプテューヌはくすりと笑みを浮かべると、今度は本来の場所である便器に向かって放尿を再開。無論その一部始終は上下左右前後の計六ヶ所に設置された隠しカメラで撮られており、既に興奮が飽和状態の男達へ更なる興奮と劣情を提供。

 

「あんなにも素敵な料理を用意してくれたんだもん…皆にはサービス、しないと…ねっ…♡」

『お、おぉぉ……ッ!』

 

 見られている事が分かっているネプテューヌはカメラ越しに男達へと話し掛け、両脚をピンと張ったまま女神化。幼さの強い身体から女性的なメリハリに富んだ肢体へ変わると同時に流れ落ちる尿の勢いも増し、便器に向かって黄金色の液体がビシャビシャと激しく叩き付けられる。

 景気良く何杯も飲んでいた事もあり、随分と長く続く小便。しかしその間排泄特有の開放感と、全裸Y字開脚小便という猥褻極まりない姿を撮られているという高揚感を得られるネプテューヌは勿論の事、男達にとっても恍惚の表情を浮かべて股の茂みから尿を排出する女神を長く見ていられるという点で、長時間の小便は良い事尽くめ。当然長ければその分誰かが来てしまう可能性も高くなるが…それもまた一興だと考えるネプテューヌからすれば、本当にありがたく嬉しいばかり。

 

「んはぁ、ぁ…んっ……。…皆、楽しんでくれたかしら?女神ビールとこれはここに置いておくから、皆で好きに使って♡」

 

 そうして膀胱を解放し、心ゆくまで尿を流し切ったネプテューヌは、満足気な吐息を漏らした後、余韻を楽しむようにゆっくりと脚を下ろし、台から浴衣だけを手に。そしてきちんと小便を流すと、彼女は胸元や太腿が半ばはだけたままの着方をした浴衣姿でカメラのあるであろう場所にウインクをし、気分良くトイレを去っていく。

 別室でごくり、と生唾を飲み込む男達が見つめているのは台の上…持ち帰る事なく残された、尿入りコップとべたべたの縞パン。どちらも魅惑の一品であり…その後速攻で男達が回収に走った事は言うまでもない。

 

「やっぱりネプテューヌ様はサービス精神に溢れていて素敵だ…正に女神だ……」

「エロいし可愛いしノリも良いから、ほんとどこまでも俺達の欲望を満たして……って、おぉ…?」

 

 まだ目には排尿の光景が、耳には尿が便器を叩く音がはっきりと残る中、ネプテューヌへの好感情を次々と口にする男達。お手洗いの中は無人となった事もあり、話しつつも次第に彼等の覗きは大部屋へと戻っていくが、そんな中でふと一人の男が上げた声。何かと思って他の男達も確認すると……無人だったお手洗いには、いつの間にか新たな女性の姿が一つ。

 

「……こ、ここもですの…?」

 

 豪奢な金色の髪に、どんな衣類であろうとくっきりはっきり分かる程に豊かな肢体。男達の興味が薄れつつあったお手洗いへ新たに姿を現したのは、ネプテューヌが戻った後に大部屋から廊下へと出たベール。流石に酔っていても気になるのか、ベールは便器が全て和式になっている事に対して複雑そうな表情をするも、仕方ないとばかりに個室の中へ。

 

「…ぐっしょり、ですわね……♡」

 

 便器を跨いでショーツを下ろし、ゆっくりと便器の上にしゃがみ込む。食事や一連の行為で大いに濡らしてしまった彼女のショーツは今やネプテューヌのそれと遜色なく、しかも透けに避けて最早下腹部を隠す能力はほぼ皆無。しかしその濡れ具合を見てもベールはほんのり頬を染めるだけで、特別恥じらう様子もない。

 しゃがんだ状態で浴衣を捲り上げ、露わとなった彼女の秘部。肉付きの良くむっちりとした両太腿に挟まれた秘部の中央に位置しているのは、しっとりとした金毛の茂み。そしてそこから流れ出すのは、より濃い黄金色の排泄水。

 

「…は、ぁあぁぁ…ふぁ……♡」

 

──チョロ…ジョポ…ジョ、ジョポポポポポポ……

 

 少しずつ尿が勢いを増し、漏れ出す程度から緩やかなアーチを描く程にまで変わっていくのと比例するように、心地良さげに緩んでいく表情。それまではまだしんなりしている程度だった陰毛も黄金水の滝に打たれる事によって秘部へ張り付き、そこから雫が下腹部に沿って滴っていく。

 

「おっほ、ベール様勢い凄ぇ……」

「ネプテューヌ様が女神化した時も思ったが、やっぱ体格と小便の勢いは比例するんだな」

 

 隠しカメラがあるなど露にも思わず気を緩めているベールの姿を、男達はじっくりと鑑賞。表情や汗で色香を増した太腿は勿論の事、尿や逆側の尻毛にまで男達の興味は注がれ、うち何人かはネプテューヌと比較。

 そんな中でも続く放尿。滴る雫は遂に尻毛へ到達し、濡れた尻毛はそこだけがじんわりと縮まり垂れ下がる。

 

「…それにしても…まさかおちんぽ料理が、あそこまで美味しいとは思いもしませんでしたわ…。お酒も癖になる味でしたし、あの金玉酒、お土産として買って帰れないかしら……」

 

 当然の事ではあるが、ベールはお手洗いの個室の中で誰かに聞かれているかも…などとは考えもせず、排尿しながら一人で呟く。しかし現実はカメラにマイクも内蔵してあり、その淫語混じりの独り言はばっちりと収録済み。

 そんなベールの濡れそぼった陰毛の奥。ぐしょぐしょで気品など欠片もない金毛の一角では、子供の小指、その第一関節から先程にまで勃起した陰核がそそり勃っており、そこもまた男達の注目の的。放尿の最中も時折ぴくんぴくんと震え、陰毛に埋もれる事なくその存在を主張している彼女の陰核はまるで小さな陰茎の様で、こねくり回すのが好き、というのも納得の大きさと太さだった。

 

「俺もベール様のクリトリスこねくり回してぇぇ…!背後に回って尻コキしつつ、後ろからクリを弄り倒す…後でボコボコにされてもいいからやってみてぇよ……」

「芋蔓式に俺等の事までバレたら洒落にならないんだから、マジで止めろよ…?…てかこうも勃起してると、滅茶苦茶粗末なふたなりちんぽに見えてくるな」

「だよなぁ。女神様、ふたなりになったりしないかなぁ……」

「うん?それなら別シリーズ……」

「止めい。クロスしたら要素が多過ぎて収拾が付かなくなるだろうが」

「お、おう…ってあぁ!下らない事言ってる内にベール様の放尿タイム終わってんじゃん…!」

 

 緩いアーチは次第に途切れ途切れとなり、流れるから垂れるへと変わり、それから遂に終わる放尿。陰毛がその茂みの中へ取り込んだ分はまだ僅かに残っていたが、排尿を終えたベールが上からトイレットペーパーを当てがい、きっちりと拭き取った事で彼女の排尿は完全に終了。べったりと濡れたショーツを履き直す事には抵抗があったのか、一度は脱ぐような素振りも見せたベールだったが、結局彼女は避けたままのショーツを下腹部にまで上げ、着衣も軽く直して外へ。最後まで一切盗撮に気付く事なくベールはお手洗いを後にし、大部屋に戻ると再び酒へと口を付ける。

 

「もー今日はとことん呑むわよぉ!」

「言われなくても、そのつもりよ…!」

 

 一度尿として排出した二人は勿論の事、ノワールやブランもまだまだ飲酒の勢いは止まらず、男達が若干不安になる程何杯も何杯も呑み続ける四人。理性を脇に置き、普段は隠している性癖も晒し、一切の気兼ねをする事のない会話とやり取りが何時間も続き……そうして飲酒する手が完全に止まった時、四人は揃って泥酔状態になっていた。

 

「大丈夫ですか、女神様」

「お部屋までの移動、お手伝いします」

「ごみぇんねぇ、みんにゃあ〜…」

「いえ、どんな形であれ女神様のお力になれるのなら光栄です(うわなんだこれ!?呂律回ってないネプテューヌ様超可愛いんだけど!?)」

 

 流石に女神として担がれる訳には…というノワール達の意思を尊重し、男達は両側から肩を貸す事で四人を部屋へと運んでいく。表面上は旅館の従業員(という体)として丁寧に接していたものの、合法的に女神達と密着する事が出来た為に、内心彼等は大喜び。

 たっぷりと盗撮する事の出来た男達と、心ゆくまで夜の時間を過ごせた女神達という、ある意味でwin-winの関係となった両者。だがしかし、本当の…彼等にとって、一番の楽しみはこれから漸く行われる。それを示すかのように、彼等の陰茎は衣類の中で熱く硬く反り勃っていた。



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続・非公開痴態撮影 13

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。




人物・ネプテューヌ ノワール ベール ブラン

内容・イマラチオ 眠姦 スライム 異物挿入 盗撮


 賑やかで建前も遠慮もない、正に心を解き放った宴会がお開きとなってから数十分。従業員に扮した男達に付き添われ、意識も足取りも覚束ない状態で食事を行った大部屋から予約していた部屋へと移動したネプテューヌ達四人は、敷かれた布団で揃って寝息を立てていた。

 

「すぅ…くぅ……」

「…ん…ふ、ぅ……」

 

 常人ならば酩酊どころか命に関わってもおかしくない程のアルコールを摂取した為に、布団へと入って早々に寝始めていた女神四人。数十分経った今はより本格的な睡眠に移行し、聞こえているのも寝息と寝返りの際の衣擦れ程度。

 宴会中かなり汗もかき、精力を増進するような料理と酔いが引き金となった『エロトーク』で股間を湿らせ、更には自慰によって完全に下半身を濡らしてしまった四人だったが、当然その後入浴は行っていない。…というより入浴が出来るような状態ではなく、無論酔い潰れている為衣類を着替えるといった事も無し。故に、部屋内に立ち込めているのは……芳しい、女の匂い。

 

「失礼しまーす……」

 

 そんな中で不意に、極限まで静かに且つゆっくりと開かれる、部屋の引き戸。ある程度まで開かれると、その奥から男達が現れる。

 言うまでもなく、彼等は旅館の従業員に扮した、下心が全開の集団。ここまでも、多種多様な形で盗撮や下着の物色を行ってきた彼等だったが…これから行われる事こそが、彼等の真の目的。

 

「ね、寝てる…よな……?」

「あぁ…けどネプテューヌ様の話じゃ、女神は熟睡状態でも襲われれば敵意や殺気を感じて本能的に身体が動くらしい…だからあまり、警戒し過ぎるなよ…?」

「とんでもないな女神様…」

 

 この部屋の中にも隠しカメラはあり、それで四人が寝入っている事を確認した後入ってきた男達ではあるが、相手が相手、事が事である為に当然激しく緊張し、一歩一歩もかなり緩慢。

 しかしそんな彼等を駆り立てるのは、部屋内に充満している女の匂い。女神から発されたものでありながら、むせ返るようなその匂いは最早臭いと表するべき程のものであり…されど童貞が嗅いだのであればそれだけで射精をしてしまいそうな程に、刺激的且つ濃密。ほんの少しのミスでも命取りになるという緊張感と、臭いに当てられて昂まる衝動とのせめぎ合いを心の中で起こしながら、男達はまず寝ている四人の顔の側へ寄り…睡眠薬を染み込ませた布を、鼻へ当てる。

 

「これで、暫くは大丈夫な筈だ…」

「ごめんなさい女神様…って、それはもう今更だな……」

 

 念の為、と四人を更に深い眠りの中へと誘い、それが完了したところで男達は部屋の照明を点灯。そうしてはっきり見えるようになった女神達は全員が例外なく艶やかで、特に着崩れた浴衣から見える、汗を帯びて照明の光を程良く反射する胸元や太腿は最早犯罪を誘発していると言っても過言ではない程に淫靡。そんな文字通り女神の肢体に男達は喉を鳴らしつつ、四人の浴衣を同時に捲る。

 その瞬間、ほんのりとだが鼻を擽る魅惑の臭いはより強くなり、露わとなった四人の股座。全員漏らした後の様に割れ目も陰毛もぐっしょりと濡れ、陰茎などはまるで小さな肉棒の様。勿論ネプテューヌは置いてきた為たった一枚の布すらなく、続けて捲られた胸もやはり淫ら。歩くだけで揺れそうな程の大きな双子山から非常になだらかな双丘までサイズには幅のある四人だが、乳首だけは全員が同じように硬く卑猥に勃起していた。

 

「ヤバい…生で、間近で見るとほんとにヤベぇ……!」

「あぁ…けど変な気は起こすなよ…?」

「それも、今更な発言だな……」

 

 既に気を抜けば何もしない内から射精してしまいそうな程の興奮と欲情に駆られている男達だったが、これまでの『盗撮はするが襲いはしない』という、完全にアウトながらもある種理性的な行為によって自然と鍛えられた気力で射精を堪え、掛け布団も完全に退かしてネプテューヌ達四人を仰向けの姿に。

 同時に上も下も完全にはだけられた事で、肩や尻も浴衣から露出。汗にまみれながらも、或いは汗で尚更艶っぽい美腋やくびれながらも決して貧相ではない、見事な曲線美を描く脇腹など至る所に女神の身体には『美』が存在し、いっそ男達はその肢体に感嘆。しかし募りに募った性的興奮はすぐに感嘆を上回り、準備を整えた男達は動き出す。

 

「つるりとした肌、見るだけで分かる柔らかさ、そして他の部位にはない独特の形…これだよ、これなんだよ……!」

 

 初めに行動を起こしたのは、見るからに高級そうな一眼レフを持った男。彼が他の男達に手伝ってもらう事で撮っているのは、四人の腋。腋写真集を作るという趣味全開な目的の為、彼はある時は至近距離で、ある時は軽く引いた距離で、またある時は下斜めからと一人につき何枚も、何十枚も腋の写真を撮っていく。

 

「良い…やはり腋と未処理の毛の組み合わせは抜群だ…!ネプテューヌ様の外見とミスマッチな生え放題細縮れ腋毛も、ベール様の長く縮れも少ない気品ある腋毛も、見事に腋を引き立て、また腋に引き立てられている…!神秘的な薄紫、上品な金も、そこはかとなく饐えた感じはするのに全く不快じゃない臭いも、どこを取っても素晴らし過ぎる…!」

「お、おぅ…けど腋に関しちゃ、俺は毛がない方が良いと思うけどなぁ……」

「ああ、それも分かる。ノワール様の綺麗に処理されて肌がはっきりと見える腋は舐めたい位だし、処理どころか剃り跡すらないブラン様の腋は不可逆の美しさ、初々しさがあるもんな。その上でノワール様の腋からは臭いと汗による艶めきが目と鼻を同時に引くし、この窪み方、触れればきっとマシュマロの様に柔らかいんだろうなと思わせてくれるブラン様のこの箇所なんて、堪らん以外の何物でもない。…つまり、どっちが良いんじゃなくて、どっちも良いんだよ」

 

 一頻り撮り終えたその男は、腋の良さについて熱弁。それは周りの男達が思わず呆れてしまう程のものであり…されど彼も同好の士。熱弁する彼を否定する者はおらず、内何人かはうんうんと強く頷いていた。

 そうして語りに一区切りを付けた彼は、撮影を再開。今度は単独ではなく有毛のネプテューヌとベール、無毛のノワールとブランといったように組み合わせで写真を撮り始め、腋合わせのペア写真を多数撮影。最終的には全ての組み合わせを様々な角度から撮った事により、その撮影総数は千枚にも迫る結果となってしまったが、撮影を終了した時の彼が浮かべていたのは満面の笑み。しかしそれでもまだ彼的には飽き足らないらしく、最後に彼は腋毛を採取。

 

「これはもう、家宝にするしかないな。神様の身体の一部なんだから、ご利益とかもありそうだし」

「いや、盗んだ毛にご利益あるのか…?…と、言いつつ俺も貰っておこっと」

 

 彼が二人から一本ずつ毛を抜きフィルムケース(女神の名前入り)に収まると、それに触発されて他の男数人も拝む様に手を合わせた後ネプテューヌとベールから腋毛を抜いていく。

 因みにこの後、男は「ノワール様はその内機会がありそうだが…ブラン様はどうなんだろうなぁ…欲しいのは勿論だが、このまま生えないでいてほしいような気もするし…。後、イリゼ様も採取の機会があると良いな…」などと独り言を漏らし、その徹底ぶりに周りの男達を苦笑させていた。

 

「…さて、それじゃあそろそろ……」

「あぁ、メインイベントの始まりだな…」

 

 その彼がほくほく顔で場所を譲ると、頷き合った男達は抱き枕の様に巻いた四つの布団をそれぞれの横へ。配置が終わるとばっちりボディタッチをしつつ四人の身体を軽く持ち上げ、四つん這いの様な体勢になるようにして巻き布団の上へと改めて寝かせる。

 そうして出来上がったのは、まるで尻を並べたような光景。汗が張り付くようにして濡れた四人の尻、それが並んだ姿は絶景以外の何物でもなく、艶やかで淫ら、且つ瑞々しい四つの白桃が情欲を誘い、汗と愛液がその臭いで衝動を後押し。辛うじて耐える男達だったがその鼻息は全員が荒く、服の中で勃つ肉棒ははち切れんばかり。

 しかしだからと言って、一度落ち着く為に意識を逸らす…などという男はいない。全員がその持ち上げられた臀部を凝視し、うち何人かは息がかかりそうな程の距離まで顔を近付け、映像とは違う生の性器を見て回る。

 

「流石は守護女神様の肛門、スライムにあれだけ耕されたのに今はぴっちり閉じてるな」

「もうこれは肛門にも様付けするレベルだろ。パープルハート様のアナルは媚びまくりだったけどさ」

「それを言うならノワール様もケツ穴負けてたし、あの様子じゃベール様もすぐ触手のアナル豚嫁になるんじゃね?」

「そうなると、非マゾアナルはホワイトハート様だけかぁ…それはそれで見どころありそうだし、期待してますぜ?」

 

 昼間のスライム姦や先程の自慰がありながらも緩くなる事はなく、ぴっちりと閉じている肛門を見やりながら、四人を順に鑑賞していく男達。一人が彼女達の括約筋を褒めるような発言をすると、それを皮切りに四人の肛門話に花が咲き、顔を近付ける者も増加。

 よく言えば美術品、よく言えば商品の様に並べられ、肛門に対して欲に塗れた評価を下されているなど、当の守護女神達は夢にも思わない事だろう。

 

「ふー…撮影もばっちり出来てるか?」

「そりゃあ勿論。今の状態も、こっからどうなっていくかも、一瞬足りとも撮り逃したりなんて出来ないからな」

 

 一人、また一人と顔を触れんばかりの距離まで近付け、目と鼻の両方で男達は肛門を堪能。時折かかる男達の鼻息が擽ったいのか、呼吸をするように四人の肛門はひくひくと収縮し…それもまた、男達の興奮を掻き立てる。

 そして順に行われる鑑賞が終わると、男達全員の視線が小振りで可愛らしいネプテューヌの臀部へ。鑑賞を終えた男達が次に行うのは、待ちに待った品評会。欲望渦巻く彼等の品評の、最初の餌食はネプテューヌ。

 

「無垢で天真爛漫な可愛い系女神様…でも実は腋も股も尻も剛毛…このギャップが良いんだよな……」

「こっちの姿は可愛さとの、女神の姿じゃ凛々しさとのギャップで下品な剛毛ってのが、一粒で二度美味しい感もあるよなぁ…ほんと好きだわ、ネプテューヌ様……」

 

 男達にとっては今や慣れ親しんだ、桜色の肛門。元々後孔を弄る事が日課レベルにまで至っている彼女の肛門は普段から解れている事が多いのだが、今日はスライムにたっぷりと蹂躙されたが為に解れ具合は普段以上。尚且つ淫臭も醸し出している彼女ながら、何よりも凄まじいのは排泄臭。それは便器にウォシュレットが備え付けられていない為であり、それ故当然他の女神も同様の臭いはするのだが、その激しさはネプテューヌが断トツ。

 だが無論、特筆すべきは臭いだけではない。一口に桜色と言っても彼女の肛門は嘗ての淡い桜色ではなく、度重なる触手と自らによる後孔開発によって変し、今や完全な濃いピンク。そんな肛門を覆う尻毛は女神化に比べればまだ少ないもののやはり中々の量であり、その毛量に惹かれた男の一人が暫し指先で毛の感触を堪能すると、彼は続けてやや薄い尻肉へ両手を移してがばりと左右に割り開く。

 

「おほっ、感度抜群〜!」

 

 その瞬間、強く窄まる彼女の肛門。ヒクヒクとしきりに締まる肛門のさまは、まるで起きているかのよう。そんな可憐さに刺激された男は迷わず鼻を肛門に寄せ、思い切り臭いを嗅いだ後に窄まる姿もカメラで撮影。映っているのは画面一杯の肌色に、ピンクの菊の模様の肛門。それだけならば、何かの芸術品に見えなくもない映像ながら、皺に見え隠れする薄い茶色が肛門である事を如実に表していた。

 と、ここまでの時点で十分好き放題している男達だが、無論この程度では終わらない。撮影と臭い嗅ぎが一通り終わるとじゃんけんが始まり、それに勝った男が「頂きます」と言った後に彼女の滑らかな尻肉へと手を載せると、臀部は再び割り開かれる。

 汗に加え、至近距離で鼻息がかかっていた事もあるのだろう。ネプテューヌの肛門は今やヌラヌラと妖しくテカり、その肛門へと男は吐息をかけつつゆっくりじっくり迫っていく。初めはそれでも数十㎝程度は開いていたところが10㎝、5㎝、4、3、2と近づいていき……そして遂に、女神の肛門へと口が触れる。

 

「…ん、ぁ…んんっ……♡」

「お、寝ながらでも感じてるみたいだぞ?」

 

 女神の肛門という禁断の領域に踏み込み、そこへ直接触れる男の唇。じっくりとキスをしたかと思えば、一度口を離した男はそこから啄ばむように何度も唇を当てて離しを繰り返し、ハリのある尻肉と薄紫の茂みに隠されていた肛門をたっぷりと味わう。

 それに呼応するように、或いは感じている事を伝えるかのように、悩ましげな吐息を漏らすネプテューヌ。同時にネプテューヌはもぞもぞと尻を動かすが、その揺れる尻を逃がさないとばかりに男はがっしりと掴み、鼻の頭で嗅ぎつつ肛門を小突き回す。臭いを鼻に擦り付けるように、嗅いでいる事を分からせるように。

 そうしてその行為も済むと、最後に男は両手で肛門の皺をぐっと広げ、その溝に沿うように一つ一つ舌を這わせる。臭いも仄かな薄茶色も全てを舐め取るような、同時に唾液を染み込ませるような男の口淫はたっぷりと数十分間も続き、全ての皺を舐め終えたところで、漸く男はネプテューヌから離れた。

 

「はー……舌が疲れた」

「いや、感想がそれかよ…」

「だってよ、最高の体験だったー、なんて言うまでもないだろ?」

 

 満足気な顔で男がそう語る中、待っていた別の男が張り切りながらネプテューヌの背後へ。その手にあるのは大きく透明な漏斗であり、差し込み口には待っている段階でローションを塗り込み済み。それを片手に彼は逆の手の人差し指と中指で開くようにして尻肉を広げ、その中央で物欲しそうに口を開けた肛門へと向けにゅちりと突き刺す。

 

「ふぁ…ん、ひっ……♡」

「んじゃあ、ネプテューヌ様はドジョウとナメクジ、それにスライムの特盛りセットだな」

 

 漏斗によって直腸への道が開通した、ネプテューヌの肛門。そこへなんと器に山盛りとなったドジョウが注がれ、ドジョウはその身をうねらせながら漏斗の先、即ちネプテューヌの直腸の中へと滑り落ちていく。

 ドジョウの挿入という、流石にマニアックにも程がある行為。挿れられるドジョウからすれば堪ったものではないその行為だが、今正にネプテューヌの腹の中でドジョウが蠢き泳いでると思うと男達の興奮は止まらない。

 更にそこへヌメり抜群のナメクジも投入され、最後は仕上げとばかりにスライムが流入。三種の存在を、それも大量に流し込まれたネプテューヌの腹部は当然膨れ、聞こえる吐息にも変化が起こる。

 

「ぁ、ふっ…うぉっ、んぅぅ……っ♡」

「凄ぇ…ボテ腹なんて、俺初めて見たぜ……」

「こんな事、流石に自分じゃ出来ないでしょう?だからこの機会に、たっぷり楽しんで下さいね、女神様」

 

 切なげにも、悦んでいるようにも聞こえる吐息。ある者はその吐息に胸を躍らせ、ある者は妊婦の様に膨らんだ腹部へ視線を這わせ、何が良いかを口々に語る。

 そうして最後に漏斗を抜くと、ネプテューヌの肛門はキュッと締まり、そこからドジョウやナメクジが出てこない事を確認した男が尻たぶを叩いた事で、乾いた景気の良い音が部屋へと響いた。

 

「何度見ても飽き足らない、それがネプテューヌ様だよなぁ…」

「全くだ。けどここには、そのネプテューヌ様に匹敵する美女が後三人もいる。そうだろ?」

 

 そう言いながら男の一人がノワール達三人を見回すと、他の男達も強く首肯。四人の女神、四人の美女を前にした今の彼等は、ネプテューヌ一人で満足するような事はなく…次の品評対象となったのはベール。

 幾つも、何本も性器料理を食したからか、ベールは寝ていながらも身体は発情しているようで、目を引く金の剛陰毛は汗と愛液、それに少量の女房によって蒸れた状態。一方の尻毛はこちらも濡れてこそいるものの、その印象はむしろ朝露に濡れた金の草花の様に美しく、ある種の神々しさすら感じるそれは肛門の周りをぐるりと茂って黄金色の円環を形成。そこへ先程同様じゃんけんを行い勝った男の一人が手を伸ばすと、彼はその内の一本を引き抜き、用意しておいた小袋へ入れる。

 

「ん、ン…ッ!」

「おぉ、思ったより野太い声が…けど、それも逆にエロい…!」

 

 抜かれた瞬間ベールは眉根を寄せて小さな呻き声をかけて漏らしたものの、起きる気配は一切無し。そこで男は期待の籠った笑みを浮かべ、四人の中で最も肉厚な尻肉をぐっと一気に割り開く。

 男によって大公開されたベールの肛門。その皺は四人の内でも特に多く、周辺の皮膚も若干つぷつぷとしてはいたが肌荒れはなく、むしろ肛門の肉は怪しい艶めきを放っている程。そこへ息を吹きかけると悩ましげな声と共にぷすぷすと肛門の中から音が零れ、その反応から「スライムに犯されている夢でも見ているのでは?」と男達は笑う。

 続いて男は肛門に向けて顔で肉薄。鼻が触れる寸前にまで近付き深くゆっくりと臭いを嗅ぐと、よく食べていたからか直腸内にはもう十分出すべきモノが溜まっているようで、はっきりとした排泄臭が鼻腔を貫く。

 

「こ、これは…何ともブレンディッシュ……」

 

 だが男は怯む事なく、謎の呟きを発しながら嗅ぐ事を続行。鼻の頭を金の尻毛に当てる事でその感触も同時に楽しみながら漂う排泄物の臭いを嗅ぎ続け、十分に臭いを堪能し終えると鼻の代わりに口を当てて肛門へとキス。更にそこから舌を広げると舌の全面を使ってべろりと舐め上げ、執拗に肛門を嬲っていく。

 逞しい尻毛のゾリゾリとした感覚の中に混じる、肛門周りのぷつぷつとした感触。つるりとした無毛の尻では味わえない独特の舌触りを楽しみながら嬲っていると、ベールもまたネプテューヌの様に悩ましげに呻き、額に玉の汗を浮かべる。それが不快感によるものなのか、それとも悦楽によるものなのかは…頬の紅潮を見れば一目瞭然。

 

「ふッ、おっ…ぁひぅっ、んっ……♡」

「喜んでるなぁベール様…舐める権利を勝ち取ったんだから、最後までばっちり舐めてくれよ?」

 

 煽情的な吐息と仲間からの言葉に答えるように、肛門舐めを続ける男。薄っすらと汗ばんだ肌の塩味に、僅かながら付着していた排泄物の残り滓が持つ苦味と渋みが混ざった事で、味覚的に言えば感じられるのは酷い味。しかし興奮というものは感覚を都合良く狂わせるもので、全くと言ってもいい程男は顔をしかめない。

 当然酷いのは味だけではなく臭いもなのだが、女神の肛門を舐めているという現実の前ではどちらも単なる興奮材料。男はただ舐めるだけでなく尻毛を咥える事で数本纏めて軽く引っ張る、そこから干物の様にベールの尻毛をじっくりとしゃぶる等の変態行為を悉くやってのけ、周囲の男達の声援も受けながら遂に舐め続ける事数十分。その頃にはもうベールの尻は肛門を中心にこれ以上ない程の唾液塗れとなっており、中心である肛門に至っては元の桃色からふやけて白くなってしまっていた。

 

「ふへぇ…やー、舐めた舐めた。最っ高だが、確かに夢中になり過ぎて舌がおかしくなりそうな程疲れるな…」

「贅沢な悩みですこと。…で、ベール様はどうするよ?」

「そりゃあ、ナメクジとスライム浣腸のコンボだろ」

 

 最後に男は別の男がネプテューヌにしていたように指で伸ばした肛門の皺の溝を丁寧に舐め、唾液塗れである事を除けば完全に綺麗な状態へと変えて行為終了。気分の良い疲労を感じながら男が下がると待っていた他の男達がネプテューヌ同様まずは漏斗を肛門に突き刺し、注ぎ口からナメクジとスライムを投入開始。透明な漏斗によって強制開通させられた直腸の中へその二種はぬめりながらもするすると落ち、彼女の肛門の中へと消えていく。…因みに投入される内容は、公民館におけるスライム排泄の順番とネプテューヌの意見が元になっているのだが…そんな事などネプテューヌ以外の三人は知る由もない。

 

「ベール様も何気にスライムを気に入っていたっぽいですし、これで楽しんで下さいよ、っと!」

「んぉぉッ…!…ぉ、ぐっ……♡!」

 

 折角温泉で汗を洗い流す事を我慢したにも関わらず、全く知りもしないところで結局スライムによる寄生を始められてしまうベール。ナメクジとスライムが全て入り切ったところで男の一人が漏斗を引き抜き、同時にこちらでも尻を軽快に叩くと、にゅぽっという音と共にベールの些か品のない喘ぎ声が部屋へと漏れた。

 

「さぁて、お次は……」

「へへ、ノワール様はこっから更にどんな艶姿を見せてくれるか…楽しみで楽しみで仕方ないぜ」

 

 ベールの尻が卑猥にぴくぴくと震える中、期待と共に三人目となるノワールの品評が今スタート。

 腋毛や陰毛同様、尻毛もきちんと整えられているノワールだったが、やはり場所が場所だからか完全には剃り切れていなかったようで、不自然にある数本の剃り残し。それをこれまで通りじゃんけんで権利を勝ち取った一人の男が発見すると、彼は「詰めが甘いですねぇノワール様。これではトイレで襲われた時と同じですよ?」と言いながら漆黒の剃り残しを一本ずつ脱毛。それが済むと彼もまた臀部の割れ目へ顔を近付け、深呼吸するようにゆっくりと臭いを嗅ぎ始める。

 女神特有の、薄い桜色をした綺麗な肛門。されどノワールの肛門からもまた、漂ってくるよは鼻腔を激しく刺すような悪臭。絶賛の美女…それも女神の肛門が揃って臭いというのは、一気に幻滅してしまいそうな要素なのだが……彼等にとってはそれは、むしろ喜び。臭いと言いつつも肛門の間近で吸って吐いてを繰り返し、ついでに臭いの感想も話す。

 

「あぁ…これはあれだな。昼にスライムを排泄し切るまでで疲労し過ぎたせいで尻を拭くのが甘くなって、しかもその状態で汗をかくわ蒸れるわ洗えないわでどんどん臭いが熟成されて、これだけの臭いになったんだ。俺には分かる…」

 

 したり顔で分析を語る男は、続いて片手で肛門を伸ばすと、逆の手の人差し指でノワールの肛門の溝をこりこりと擦る。そしてその指を一度尻から話した顔に近付けるとやはり臭いが移っており、やっぱり分析の通りだと言わんばかりににやりと笑う。

 それが済むと始まったのは、数十分に及ぶ恒例の肛門舐め。深く寝入っているのをいい事に男は遠慮無しで肛門表面、その内側である直腸の両方を舐め回し、舌で以って後孔を蹂躙。ノワールもノワールで意識がないにも関わらず段々と陰核が屹立し、秘裂からもはしたなく愛液を垂れ流してしまう始末。

 

「おいおいノワール様、下半身が興奮を滅茶苦茶主張しちゃってますぜ?」

「身体は正直だな、ってか?生真面目な印象なのに、こういうところはむしろ…いや、生真面目だからこそなのか?」

「何れにせよ、ノワール様も凄ぇエロいって事だろ?早くノワール様にも入れてやろうぜ?」

 

 そんなノワールの身体の反応に気付き、興奮混じりに男達は談笑。その後舐め終えた男が最後に別れの挨拶をするが如く、ちゅぷりと肛門にキスを行い…彼との入れ替わりで、ノワールの肛門へも漏斗が迫る。

 漏斗挿入に先んじて、ひっくり返されるノワールの身体。四つん這いらしき姿から所謂まんぐり返しの体勢にされたところでノワールは肛門に漏斗を挿され、そのまま深く挿れられ固定される。

 ここまでの二人は、ヌメる生物やスライムを入れられていた。しかしノワールの場合は漏斗を突き挿した時点で男達の数人が頷き合うと、彼等はもぞもぞと下半身から一物を露出させ…次の瞬間、小便を開始。手で持ち一物を漏斗へと向け、尿をノワールへと注ぎ始めた。

 

「あー、漸く出せた……」

「お前等勢い良く出し過ぎて、隣の奴に引っ掛けんなよー?」

 

 どの男もこれの為に我慢していたのか、どの男の尿も勢いが強く漏斗の中で泡を立てる。そしてアンモニア臭を漂わせる黄色い液体は留まる事なく流れ落ち、ノワールの直腸の中へと消えていく。

 そうして全員の尿が尽き、漏斗の中の尿も全て流れたところで、挿された漏斗は引き抜かれる。するとすぐにノワールの肛門はきゅっと締まり、一滴足りとも漏らす事なくしっかりと封鎖。それを確認した男達はにやりと笑い、手に持っていた小型のスライムを近付ける。

 日中ノワールは他の女神達と共に、必死の思いでスライムを直腸の中から排泄した。しかしその努力も虚しく小型のスライムは肛門へと付着し、身体をくねらせる事で肛門をこじ開け少しずつ彼女の直腸へと侵入。初めこそ無反応のノワールだったが完全にスライムが入り込んだ瞬間「んぉッ…♡」と品のない喘ぎが零れ、スライムの活動が活発化するにつれて段々と寝ている顔が真っ赤に。いつしか涎や鼻水まで垂れ出し、早期から愛液を漏らしていた下の口に至っては今やぐっしょぐしょに濡れそぼってしまっていた。

 

「へっへっへ、これでブラックハート様は小便中毒化だな」

「このスライムは、吸収したものを宿主に中毒化させるんだっけ?訳の分からない性質だよな」

「いやいや、栄養源になる物を安定的に得る為に、宿主にそれを摂取させる手段として中毒化させるって事だろ?尿が栄養源に…ってのは奇妙だけど、中毒化は割と理に適ってると思うぞ」

「お、お前よくこんな場で真面目な考察を言えるな…」

 

 しっとりと濡れ、より黒さが目立つ陰毛と尻毛。それを揺らすようにしてノワールが尻を震わせる中、男達は今後の事を想像して暫し談笑し…それから最後の一人の下へ。

 

「はぁ…ネプテューヌ様もだけど、ちっちゃくて可愛いよなぁ…」

「分かる。だからこそ余計に、禁忌感あるんだよな…」

 

 残された最後の一人、ブランの臀部はベールとは対照的に肉付きが薄く、その為に尻たぶに隠れず肛門が剥き出し。彼女の肛門もまたくすみのない、排泄の為の部位でありながらむしろどことなく清潔感を感じさせるような淡い桜色で、されども臭いは刺激的。

 そんな肛門を包む尻毛もやはり四人の中では断トツで薄く、その薄さたるや沿って整えているノワール以上。色も薄茶色故にノワールやベールに比べると幼さが光り、その幼い印象が彼等の背徳感を刺激。無論酔い潰れている女神の泊まる部屋に忍び込み、欲望の限りをぶつけている時点でこれ以上ない程の背徳的且つ背信的なのだが…欲望の糧は限りなく、また果てしない。

 

「この肛門の皺の少なさも、ホワイトハート様って感じだよな。我ながら何言ってんだかよく分からないけど」

「うん、ほんと何言ってんだお前は…酔ってんのか…?」

 

 肛門の中央、穴の縁をなぞるようにして男の一人が呟く言葉。彼の言葉通り皺の数も四人の中では最も少なく、肛門の直径も含めて形状や色の全てが幼い印象という印象に直結。だがしかし、男達からすればブランの肛門もまた、ただの排泄器官ではない。

 本数こそ少ないながらブランの肛門の皺は汗ばみ、それによって生まれているのは肌のテカり。健康的且つ卑猥という、一見繋がらないような二つの要素が彼女の肛門では共存しており、淡い色をしている事もあってから本来ならばグロテスクである筈ながらも不快感は完全に皆無。撮りたい、触りたい、弄りたいという欲望だけが男達の中で喚起され、男達はまた例の手段でその欲望を解放出来る一人を決める。

 

「さぁて…まずはブラン様、ちょーっと悪戯させてもらいますよ、っと」

 

 勝者となりブランの股の間に腰を下ろした男は、初めに感触と反応を楽しむべく人差し指の腹で肛門に触れ、くにくにと何度か中へ押し込む。すると初めは無反応だったブランも次第に吐息へ艶かしさが混じり、ぴくん、ぴくんと押し込みに合わせて尻も揺れる。

 しかし、ここまでは余興。そう言うかの如く男は両手を尻肉に乗せると、ブランの尻の上で舌を伸ばし、そこから肛門目掛けて唾液を垂らす。

 舌先から半透明の糸を引きながら、ゆっくりと落ちていく男の唾液。それが狙い通り肛門へと落ちた瞬間、驚いたように彼女の肛門はきゅぅっと締まり…しかし穴から吸い込まれるように直腸の中へと落ちていく。それは侵入物に対し、阻まんとする反応だったのだろうが…やはり液体、しかも日中スライムによって緩められた肛門では流石に無力。

 

「あー…この悪い事してる感堪らねぇ…!」

「してる感っつーか、悪い事なんだけどな」

「言うなってそれは。…あ、でもこれはネプテューヌ様同意の上、ネプテューヌ様の意向も汲んでやってるんだから、実は悪くない行為なのか…?」

「それこそ言うなって話だろ。この禁忌感が良いんだからよ…!」

 

 滑り落ちていった唾液が直腸内を垂れていく様子を暫し妄想した後、この男もまたむしゃぶり付くようにしてたっぷりと肛門を舐め回し始める。

 初めは舌先で肛門の周囲を擽るように。続いで舌の腹で薄く短い薄茶色の尻毛へ唾液を満遍なくまぶすように。それが終わると一度吐息を吹きかけて反応を楽しみ、それから穿くるようにして男は舌を入り込ませる。そして周囲から少しずつ、刺激を増やすような形て舐めた事がブランの感度を上げる事に繋がり、初めブランは時折ぴくぴくと震える程度だったが、舌で掘られる頃には何度も尻を跳ねさせ、突っ張るように両の脚を強張らせていた。

 そんなブランと男を眺めながら、男達はまた賑やかに談笑。四人目という事もあってかもう殆どの男が平然と声を発しており、警戒心も薄れ気味。しかし件の女神達はといえば、舌による愛撫や直腸内に入れられたものによる刺激で悩ましげな吐息を上げる事こそあれど、起きる気配は一向に無く、男達は薄々感じてもいた。この様子であれば、朝までぐっすりだろう…と。

 

「ふへぇ…んじゃあ、最後は……」

「これだこれだ、これを待ってたんだよな…!」

「へへへっ、犯されないまま精液を注がれるって、一体どんな気持ちなんだろうなぁ…」

 

 前三人に負けず劣らずの時間をかけて、ブランの肛門を舐め尽くした男。顎に垂れていた唾液を指で掬って彼女の尻肉に塗り付けると、そこで彼はブランから離れ、やはり他の男達がブランをノワール同様まんぐり返しの姿勢にした後肛門の中へ漏斗を挿入。自らの一物を曝け出した点も同じだったが、そこから数人の男達は一物を握るとその場で素早く扱き出し、ヒクつく割れ目と漏斗で開いたままの肛門を凝視しながら、先走りをローション代わりに一気に昂りを募らせていく。

 そうして昂りが最高潮を迎え、ぶるりと身体を震わせると、男達はいきり勃った肉棒より射精。彼等の思う最高のシチュエーションで射精出来た事に、男達は心からの悦びを感じつつもしっかりと亀頭を漏斗へと向け、吐き出した精液を全員で漏斗の中へ…ひいてはブランの直腸内へと流し込む。更に流し込み終わった数人が下がると、即座にその後ろで同じく扱いていた男達が順に同様の射精を重ねていき、何人分もの、何十人分もの精液が次々とブランの直腸の中へ。

 

「うっ、射精る…!…ふ、ぅぅ…体格だけならほんと子供っぽいのに、なんでこんなエロく感じるんだろうな…」

「エロは胸や尻の大きさ、身体のムチムチ具合だけじゃ決まらないって事さ。…ま、俺はベール様が一番だけどな」

「ほぉらノワール様。下の穴だけじゃバランス悪いですし、こっちでも一杯飲んで下さいね〜、っと」

 

 誰かが、ではなく誰もが行う間接射精で、次第に膨らんでいくブランの腹部。流石に他三人に比べれば侵入物の質量は少なく、似たような身体付きのネプテューヌと比べればその少なさが一目瞭然だが、その膨らみの全てが精液なのだと、吐き出された白濁液なのだと思うと男達の興奮は止まらず、射精後にも関わらず誰一人として一物を萎えさせた男はいない。

 そして、射精を終えた男達が順に向かうのは、それぞれにとっての『推し』の女神が寝ている側。見下ろすその顔に高揚感が溢れんばかりの表情を浮かべると、男達はその場で膝を折り…女神達の口元に、自らの陰茎の亀頭を当てがう。

 

「ん、むっ…ふちゅ、るっ……♡」

「じゅっ、ぷっ…ふじゅる…ぅ…♡」

「…あ、ふ…すぅ…んふぅ……♡」

「ふ、くっ…んん、ぅっ…ぁふ……」

 

 寝ている中で男性器、それも射精直後で鈴口に精液の残る一物を唇に当てられた四人はそれぞれに反応。

 当てがわれた亀頭に対し、積極的な様子を見せたのはネプテューヌとベール。どちらも嫌がる事なく口を緩ませ、亀頭を口腔内へと受け入れていたが、ネプテューヌは寝ていながらも臭いで男性器だと気付いたような反応であるのに対し、ベールはまるで形から亀頭…ひいては男性器であると気付いたよう。彼等の精液をジャッキに入った状態で飲んだ事のあるネプテューヌと、男性器の画像をこっそりと検索しているベール…二人の反応は経験や性癖が正に表れているというべきもので、悦びと共に男等は感心。

 一方ブランはそのような経験がない為反応からして何なのか分かっていないようだが、どうも肉棒や精液の臭いは彼女にとって「気になる」らしく、くんくんと鼻を鳴らしながら熱心に舐める。そして唯一ノワールは肉棒に対して拒否を示し、その臭いに顔をしかめて背けようとするが、男によって顎を掴まれ無理矢理亀頭を口の中へ。意外にも臭いに興味を示して舐めるブランは勿論、ノワールの無理矢理しゃぶらされるという形もまた言うまでもなく煽情的で、再び昂る射精感。ここまでくるとそれを我慢する理由もなく、ある者はそのまま射精する事で口内に、ある者は敢えて離させる事で女神達の顔に精液をぶちまけ、改めて女神達の口で掃除。そこまで済むと、漸く男達は四人から離れる。

 

「後は、ブラン様にもこいつをプレゼントして…っと。さ、たっぷり気持ち良くしてやりな」

「…ん、ん……!んッ!おッ、ぉっ…!」

「おぉー、ブラン様のアナルは食いしん坊だなぁ」

 

 改めて視線はブランに集まり、その衆人環視の中で肛門より引き抜かれる漏斗。ノワールと同じようにきゅっと締まった彼女の肛門からは精液が一滴たりとも零れ出るような気配はなく、逆流がない事を確認した男達はその肛門へ小型のスライム、それに例の触手モンスターの幼体を近付ける。

 割れ目と尻たぶ、その境の辺りにひたり、と置かれた二体のモンスターはすぐに肛門の存在を認識し、彼女のピンク色をした小さな肛門へと向かって我先にと突入開始。小型や幼体と言えどもモンスター達には男達と違って容赦が無く、肛門を強引にこじ開けられる事でブランの口からは下品ながらも艶かしさのある喘ぎ声が漏れ出ていた。

 

「いやぁ、全く壮観壮観。世の中のどこを探したって、これに匹敵する光景なんかないだろうなぁ」

「いやほんと、ネプテューヌ様には感謝しかねぇよ…」

「他の三人も、これからどんだけアナル狂いになっていくか、楽しみで楽しみで仕方ねぇぜ……」

 

 丸めた布団の上で四つん這いの様になっているネプテューヌとベールに、秘所を余す所なく曝け出すような格好のままのノワールとブラン。揃って腹部を異物で膨らませ、切なそうに喘ぎ混じりの吐息を漏らす四人はどこを取っても淫靡且つ卑猥で、しかしそこはかとなく芸術的。

 欲望を思いのままに発散する事が出来たのと同時に、そんな女神達の姿を作り上げたという達成感を胸の中に抱きながら、男達はゆっくりと四人の体勢を元に戻し、片付けもして彼女達の部屋を後にする。それにより、やっと女神達は『男達からは』解放される事になったのだが……去り際に男達が全員のショーツを貰っていった結果(ネプテューヌは元々もう無いのだが)、全員下着無しで夜を明かす事になるのだった。

 

 

……因みに暫く先の事ではあるが、ドジョウやナメクジ、それにモンスター達の内自然と野に帰った個体以外は回収され、その後は感謝と敬意を込めて元の住処へ帰されるまでは丁重に扱われていたんだとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…いや、最後の部分は何!?…や、まぁそういう配慮も大切ではあるけど…それ以前に内容が大分アレだからね!?これだけマニアックな内容になっておきながらラストにそんな配慮って……アンバランスにも程があるよ!?」



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続・非公開痴態撮影 14

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・ネプテューヌ ノワール ベール ブラン

内容・盗撮 ノーパン 羞恥 リクエスト要素有り


 各々の国から離れ、休暇を取るべく訪れた集落の旅館での、のんびりとした……時間になる筈だった、予想外続きの一日。泥酔の形で幕を閉じ、しかしその後男達の『メインイベント』によってたっぷりと身体を堪能されたネプテューヌ達四人は、(企てた側であるネプテューヌを除いて)結局その事実に一切気付く事なく、翌日の朝を迎えていた。

 これまた本来ならば気持ちの良い、すっきりとした一日のスタートになる筈だった、旅館での朝。しかし起きて早々に…彼女達は、焦りと羞恥に苛まれていた。

 

「う、うぅぅ…何よこれぇぇ……」

 

 部屋内に響く…という程ではないものの、誰が聞いても羞恥心から出たのだなと分かるような声を発したのはノワール。彼女の顔は真っ赤に染まっており…その理由は、単純明快。

 今でこそ気付いてすぐに直されたものの、目が覚めた直後、四人は全員が全員大いに浴衣がはだけており、胸も尻も秘部さえ丸出しな、殆ど浴衣が帯で腰に巻かれているだけの全裸同然の格好となっていた。

 しかもそれだけでなく、何故か全員着ていた筈のショーツが無くなっており、尚且つ昨夜の陰茎・睾丸料理で大いに性欲を駆り立てられた四人の股は、(寝る前からそうだったと言えばそれまでだが)垂れ流しの愛液で完全にべとべと。当然布団も愛液でぐっしょりと濡れており、おまけに腹部には張りと違和感、肛門にはやけにヒリヒリムズムズとした感覚まであるという、要約すれば最悪の目覚めであったのである。

 

「昨夜は飲み明かした末に、従業員の方々に肩を貸して頂いたのは覚えてますけれど、そこからはもう殆ど寝ていて思い出せませんわ…」

「女神としてはそれも問題だけど…それより今はこの状況よ…そんな惨状を見られでもしたら、女神…いや、女として致命傷だわ……」

 

 同様の顔付きでベールとブランもノワールに続き、目の前の惨状に頭を抱える。幸か不幸か浴衣は思い切りはだけていたおかげであまり濡れておらず、下半身も取り敢えず拭けば見た目は整えられる。しかし布団だけはどうしようもない。そして、女神達がどうしたものかと悩む中、部屋の扉がノックされ…従業員の男達が部屋の中に。

 

「失礼致します。昨晩は、よくお休みになられましたか?」

「あ、や、そ、それはその……」

「じゅ、熟睡は出来たわ…出来た、けど……」

 

 わざわざ一人ではなく数人でやってきて、男達は丁寧に挨拶。対する女神達は動揺と羞恥で落ち着いて答えるどころではなく、ノワールもブランもややしどろもどろになりながら返答。まだ敷かれっ放しのぐっしょり濡れてしまった四つの布団は彼女達の痴態が一目瞭然で…だが、男達は何も言わない。

 男達は気付かなかったのか。…そうではない。当然男達は気付いている。昨晩の事もあり、気付かない訳ではない。しかしその上で、彼女達を気遣い何も言わない事を選んでいる。

 今日だけでも散々口外出来ないような事をしておいて何を、という話ではあるが、これにはきちんと理由がある。というのも、別に彼等は女神達を辱め、嘲笑ってやりたい訳ではない。あくまで女神達の淫靡な姿、後悦に堕ちていくさまを見たいだけであって(勝手な話である事には変わりないが)、ここで指摘するのは可哀想だ。単純に、男達はそう思っていた。そう思ったが故の、気遣いであった。

 

「…気付いて、ないんですの…?…いえ、そんな筈…と、いう事は……」

「うん…きっとわたし達を思って、言わないでくれてるんだろうね…でもさ、言うべきだよ。このままあの人達の気持ちに甘えて知らんぷりなんて、そっちの方が情けない…そうでしょ?」

 

 指摘されない事に疑問を持った彼女達だったが、それが気遣いである事はすぐに思い当たる。更にそこでネプテューヌが発したのは、正直に話そうという提案。それを聞いた三人は顔を見合わせ…首肯。こちらを見つめている男達に、しっかりと向かい合う。

 これも仕掛けた側であるネプテューヌが「わざと」言った発言ではあるが、その内容は至極真っ当。ネプテューヌ自身、知らんぷりは格好悪いと思っていた事もあり、わざととはいえネプテューヌからしても割と本心の言葉だった。

 そうして寝ている間に布団を汚してしまった事を打ち明け、謝罪する四人。頭を下げた際、ネプテューヌはほんのり、三人はかなり顔が赤くなっていたが…その謝罪に対し、男達は穏やかに否定。

 

「いえ、気に病む事はございません。昨晩の料理は、女性の方が食べれば誰しもこうなってしまうものですから」

「むしろ反省すべきはその旨をきちんと伝えていなかった私どもの方。どうか、お許し下さい」

「ううん、それを言うならじゃんじゃか頼んだわたし達も悪いんだって。だよね?皆」

 

 首を横に振り、自分達の落ち度だと頭を下げる男達に対し、ネプテューヌはすぐに返答。振り返ったネプテューヌにノワール達三人も再び首肯し、貴方達は何も悪くないと重ねて言う。

 自分達は、何とも情けない粗相をしてしまった。加えて泥酔し、部屋までの移動を手伝ってもらうという形でも迷惑をかけており、それを女神四人がしたのだから、不満の一つや二つは内心ある筈。にも関わらず彼等はそれを表に出さないどころか、一切気にしていないとすら思えるような表情をしている。そんな気遣いと懐の深さにノワール達は深い感謝と信用を抱き、この旅館にはまた来よう…自然にそう思っていた。昨日はとてもリラックスなど出来ない出来事も幾つかあったが、それはそれ、これはこれ。ここは良い旅館だと、彼等の態度にそう感じていた。……実際には、今に至るまでの事全てが男達の目論見通りであり、部屋まで運んだ際も女神と密着する事が出来て喜んでいたのだから、そもそも不満など抱かないというのが真実なのだが…そんな事を彼女達が知る由もない。

 

「…なぁ、おい…気付いたか?」

「あぁ…こんなの見たら、朝からバキバキになっちまうよな……」

 

 チェックアウトの時間を伝えて部屋を出る男達と、安堵した後帰り仕度に入るネプテューヌ達。部屋から離れていく中で、ひっそりと男達が話すのは今し方見たネプテューヌ達四人の姿。

 下着を身に付けていないとはいえ、今の四人は浴衣を纏った状態。はだけてなければ下着の事など分かる訳もなく、外見的には至って普通。…四人はそう思っていたが、ここに落とし穴…というより、一つ失念している事があった。

 大いに盛り上がった昨晩の夕食。大量に飲み、酔いのままに語らい、あまつさえ自慰に浸った四人はその際かなりの汗をかいており、それによって四人の浴衣は湿った状態。乾かしていないどころかそのまま着続け、同じくそのままの身体やぐっしょり濡れた布団の側にあったその浴衣が乾く筈もなく、それを再び身に付けたが為に、浴衣は四人の身体に張り付き、尚且つ汗でかなり透けてしまっていたのである。当然普段ならば着直した時点で気付いていたのだろうが、先程の彼女達はそれすらに気付かない程慌てた状態。つまり、男達は透けた浴衣が肢体に張り付いているという、何とも煽情的な姿を目にしたのであり…今も四人は気付かないまま。

 

「うひょー!張り付く浴衣、透けて見える身体、これぞ正に着エロだな…!」

「いや、着エロとはまた違うだろ…エロい事にゃ変わりねぇが」

 

 そしてやはりというべきか、この部屋にも幾つもの隠しカメラが仕込まれている。故に今も、そんな四人の艶姿は別室のモニターに映し出され、他の男達はそれを見ている真っ最中。

 三者ならぬ四者四様の魅力を持つネプテューヌ達だが、やはり今最も視線を集めているのはベール。元々浴衣の上からでもその豊満さが分かる程よく実った乳房を持つ彼女ではあったが、浴衣が張り付いている今となってはそのサイズが、紛う事なき巨乳がくっきりはっきりと浴衣を介して浮かび上がっており、加えて揺れを抑えるブラジャーを着けていない今、圧倒的質量の乳房は軽く動いただけでも躍動。ぷるんぷるんと揺れ動くさまが、張り付いているが故に隠れる事なくカメラに移り、男達にその胸を揉みたい、弄びたいという衝動を抱かせる。

 そのベールに比べると、幾分か控えめなノワールの双丘。しかし質量が小さいという事はつまり、揺れ易いという事。しっかりとした、大の男の手なら恐らく揉みしだくのに丁度良いサイズの胸は、テキパキと動くノワールに合わせて左右に、上下に、たゆんたゆんと魅惑たっぷりに揺れ動き、その度に男達の注目を奪う。加えてベール程大きくないからこそ、ノワールの谷間は張り付いた浴衣越しにその曲面が隠れる事なくカメラの前で公開されており、男達の突っ込みたいという欲求を喚起。ベールとノワール、どちらも普段着は上乳が露出しているデザインであり、露出度だけで言えばむしろ下がっているのだが…汗で張り付く、くっきり形が分かっていながらその素肌は隠れているという独特な状況が新鮮な魅力を醸し出し、早くも男達の股間を固く熱く昂らせていた。

 

「ヤバいな…汗濡れ浴衣と巨乳の相性、良過ぎるだろ…ノワール様は巨乳にゃ一歩届かねぇが、あのサイズだから見えるものもある訳だし……」

「確かになぁ…けどよ、こんなに魅力たっぷりな光景の中で、胸だけ見るのは勿体無いってものじゃないか?」

 

 西瓜の様に実ったベールの胸と、ボールの様に弾むノワールの乳房。重量感や躍動感もあり、初めはやはり殆どの視線がまずベールに、そこからノワールにという流れとなっていたが……女神の魅力は、何もその胸だけにあるのではない。

 例えばブラン。彼女は身体付きこそ四人の中でも最も慎ましやかだが、その柔肌に包まれた肢体が女性的且つ魅力的である事は火を見るよりも明らか。むしろある意味胸という目を引かれ易い要素が慎ましやかさだからこそ、浴衣の隙間から時折ちらちらと見える生脚や、緩く曲線を描いてくびれを作る腹部から腰のラインが映えるというもの。極め付けはその下腹部、所謂秘部であり…ぐっしょりと濡れたまま慌てて浴衣を着直してしまったが為に、秘部にも浴衣は張り付いていた。張り付き、更にはその濡れ具合で湿った結果、陰唇の形すらもうっすらと分かる状態であり、そんな姿を俗に言うロリ体型のブランがしているとなれば、その魅力は最早犯罪的。

 対してそのブランより若干豊かな、しかしやはり慎ましやかな身体をしたネプテューヌもまた同様の魅力を醸していたのだが、ネプテューヌが注目を集めているのはむしろ後ろ。小振りで決して肉厚ではない、だが垂れる事なくハリと見た目から分かる柔らかさを併せ持ち、可愛らしさとその奥に仄かな淫靡さを有する彼女の臀部は、これまでの排泄撮影もあってか熱狂的な視線を男達から受けていた。通常ならば形もよく分からない、しかし張り付いた事により、そのぷるんとした姿がくっきりと示し出されたネプテューヌの尻。加えて見られている事が分かっている彼女は敢えて尻を突き出すような、或いは揺らすような動きも混ぜる事で男達を悦ばせ、悦んでいる姿を想像する事によって再び一人秘部を濡らす。

 

「どこを見てもエロいって、ほんと女神様最高…って、おいマジか…皆、よく見てみろ…!」

「んん?別に言われなくたって見てる…って、こ、これは…透けて、乳首が見えてる…!?」

「あぁ…それに、見えてるのは乳首だけじゃねぇ……」

 

 ぴっちりと浴衣の張り付いた肢体という、普段ではまず見られない光景が生まれた喜びを噛み締める男達だったが、次の瞬間特に凝視していた一人の男が見つけた事実。その男に促されるように他の男達も、女神の姿を凝視していき…気付く。薄っすら透けて見えているのは、何も柔肌だけではない事に。

 ほんの僅かに浴衣を持ち上げ、そこに突起を作り出す乳首。食べ頃の果実が如く、ほんのりとした桃色の乳輪。そして色とりどりの、剛毛から産毛程度までを取り揃えた四人の下腹部に生える陰毛。はっきりとではないものの、本来ならば絶対に隠されるべき場所すら透けて見えてしまっており…男達は更に、より一層の興奮を抱く。単に透けて見えているのは勿論の事、はっきりとは見えない点が逆に見たい、暴きたいという衝動を駆り立て、男達はモニターを穴が空く程に見つめていた。

 

「今更だけど、浴衣も結構湿っちゃってるよねぇ…その事も何も言わないだなんて、ほんとに親切な人達だと思わない?」

「ですわね。きっとプロとしての意識が強いのでしょうし、感謝しませんと…」

 

 そんな事は(ネプテューヌを除き)露知らずの三人。一通り帰り支度を終わらせると、次に彼女達は浴衣へと手を掛け、着替える為に脱いでいく。見られているとは思いもせずに、透けた浴衣すらも脱いで全裸の姿をカメラに晒す。

 帯を解いた事で、まず胸の内側や腹部が。続いてしっとりと濡れた内股や、愛液と陰毛で彩られた下腹部が露わになる。襟を掴んで降ろしていけば、健康的な肩口と腕、滑らかな背中も外へと晒され、遅れて胸の全体が、隠される事のない乳首や乳輪までもが公開され…最後に出たのは、瑞々しさの詰まった尻。どこもしっとりと汗に濡れた四人の身体は、ただそれだけでも艶めきを帯びており…その肢体が少しずつ露わとなっていくさまは、いっそ官能的ですらあった。

 

「…あ、ところで皆調子はどう?わたしはちょっとお腹が重い感じでさー。昨日、食べ過ぎちゃったかな?(…まぁ、本当の理由は違うんだけどね。わたし、寝てる間にどんな事されちゃったんだろう…♡)」

「調子?…まぁ確かに、言われてみるとわたしも……」

「…女神様、少々宜しいでしょうか」

「のわぁ!?ちょ、ちょっと待って!」

 

 一糸纏わぬ姿となった四人は、ティッシュやタオルで湿った身体、未だぐっしょりと濡れている秘部を拭いていく。脱衣所なら当然だが、普通の客室で美女四人が揃って全裸を晒し、尚且つ身体を拭いているというのもまた煽情的ながら、そのまま着替える訳にはいかないのだから当然の事。その最中、カメラに下腹部が映るような位置取りでネプテューヌが秘部を拭きつつ三人へ尋ねると、腋を開いてそこを拭いていたブランが少考の後答えようとし…次の瞬間、ノックされる部屋の扉。それを聞いた四人は慌てて汗や愛液を拭き取り、多少の拭き残しは我慢して四人それぞれの私服に着替える。

 そうして着替えが完了したところで、改めて四人は扉越しに返事。すると先程の男達がまた部屋に入ってきたが…どうもその表情は申し訳なさそう。

 

「…えぇ、と…どうしたんですの?」

「…はい。このような事を訊くのは、心苦しいのですが…こちらは、女神様方の落とし物でしょうか…?」

『な……っ!?』

 

 入ってきた男達がそう言って取り出したのは…なんと下着。それも昨晩四人が履いていた、今は愛液でべっとりと濡れている、見るからに卑猥な有様のショーツ。

 言うまでもなく、それは昨晩の行為の中で男達が頂いていったもの。昨晩の時点では気分が高揚しており、嬉々として持っていった男達だったが、一夜明けてある程度冷静になった事で流石に盗難は良くないと思い返し、こうして返しに来たのである。

 とはいえそこはやはり男達。申し訳なさそうな顔をしつつも、それぞれのショーツをわざと広げて、どれだけ濡れているかを四人へと公開。みるみる内に四人の顔は赤くなっていき、それもまたカメラによって収められる。

 

「えーっと…それは、その……(うっ…ま、まさか返しにくるなんて…どうしよう、流石にこれは恥ずかしいよ…こ、公開羞恥プレイって、こんな感じなの……?)」

「…違いましたか?この部屋の近くで落ちていましたので、そうかと思ったのですが……」

「(あ、落とした覚えなんてありませんわ…けれど、間違いなくあれはわたくしが履いていたショーツ…その上、昨日の事は記憶があやふやである事も事実…うぅ、という事はやはり……)…そ、そうで──」

『ち…違うわッ!』

『え……?』

 

 さしものネプテューヌもこれは堪えるらしく、三人と変わらない程に赤面。そして居心地の悪い沈黙の後、恥ずかしさから男達を直視出来ないベールが小さくこくりと頷こうとしたが…その直後、言葉を被せるようにノワールとブランが同時に否定。どう見ても自分のショーツであるにも関わらず否定する二人に、ネプテューヌとベールは目を瞬く。

 

「ちょ、ちょっと二人共…?何を言って……」

「わ、私達は女神よ!?その私達が、揃いも揃って下着を落とすなんて真似、する訳ないでしょう…!?」

「の、ノワールの言う通りよ。全員が揃って落とす…それは明らかに不自然じゃないかしら…?」

「た、確かにそれはそうですけれども……」

「やはり違いましたか…しかし念の為、しっかりと確認して頂いても宜しいですか?…その、私共はじっくりと見る訳にはいかない衣類ですので…」

「た、確かにそうね。分かったわ」

「けど、やっぱりこれはわたし達のじゃないと思……」

 

 ノワールは烈火の如き勢いで、ブランも妙な(理由は名墓だが)雰囲気を纏いながら、ショーツが自分達の物である事を否定。当然二人共、それが本当は自分達の物であると分かっている。それでも羞恥心が、女神のプライドが「ぐっしょりと濡れた下着を落とす」という事を男達の前で認められず、問いに対して否定していた。

 そんな二人は、男達に言われて一歩前へ。形だけでもとショーツをよく見るような姿勢を取り…そうして次の瞬間、二人の視界、広げられたショーツの先に見えたのは、男達の股間でボトムスを押し上げる彼等の一物。

 

(…お、大きい…あれが、男の人の…オチンポ……)

(い、今は膨らんでて大体の形しか分からないけど…実際はもっと大きい…って事よね…?)

 

 見ようとしていた訳ではない。偶々視界に映っただけ。それでも正面から窮屈そうにしている一物の膨らみを見た瞬間、ブランもノワールも無意識に生唾を飲み込み…そのまま凝視してしまう。凝視し、想像してしまう。今は見えていない、いきり勃った生の一物を。

 幾ら女神とはいえ、自分の姿を見て勃起されたとなれば、流石に素直に喜ぶ事は出来ない。だがまだ酔いが、或いは昨晩の料理の影響が残っているのか、勃起されている事に気付いても二人は悪い気になどならず、むしろじっくりと見つめていた。見比べるように、どれが一番大きいかを確かめるように、自分でも気付かぬ内に一人一人の股間をじっと見つめていた。

 

「…どうでしょうか?やはり、違いましたか?」

「あ…そ、そうね…でも念の為、もう少しじっくり見てみるわ…(って、わ、わたしは何を……)」

「私達のじゃなくても、誰のものかの手掛かりが見つかるかもしれないもの、ね…(あの内側にあるのが、彼等の…昨日見たものとは違う、男の人の…オチンポ……)」

 

 結果を尋ねる男に対して、二人はそれらしい理由で以って更に凝視。しかし見ているのはあくまで、広げられたショーツではなく男達の股間。

 衣類に隠れている以上、はっきりとした事は何も分からない。だが分からないからこそ想像が広がり、二人は無意識に肉棒を、男の象徴を思い浮かべる。その内に想像は妄想となり、妄想は下半身を刺激し、スカートとワンピースの下で素肌をそのまま晒している二人の秘部は再びじわりと湿り気を帯びる。

 さて、ところでそんな視線を股間に受ける男達は、ただ二人の判断を待っているのかといえば…勿論、そんな事はない。

 

(うひょ〜、ノワール様もブラン様も俺達のチンポに釘付け。ショーツ見る振りして股間凝視とか、余計に股間が元気になっちまうっての…!)

(へへ、今も女神様達の直腸内にゃ、昨日挿れたあれやこれやが入ってるんだよな…そう思うだけで興奮するってか、興奮止まらねぇわ…)

(てか、一夜明けた事で女神様の匂いが籠りに籠って、なんかもう色々ヤベぇ…これもう、媚薬とかのレベルじゃね……?)

 

 ネプテューヌと違い、男達に見られて興奮するような趣味はない。…が、勃起を見て発情し、誤魔化してまで自分達の一物を凝視している絶世の美女がいるとなれば、むしろ興奮しない訳がない。加えて部屋内に充満した女神四人の汗や愛液、腸液の臭いは一夜明けた事で完全な熟成状態。ずっといた四人は寝ている内に鼻が慣れてしまった為気付かないが、部屋の中の状態は最早場末の娼館と同等、或いはそれ以上の状態だった。

 昨晩が男達にとって夢の様な時間だったとするならば、ぐっしょり濡れたショーツを当人達へ見せ付けながら、こっそり(のつもりで)四人中二人が自分達の一物へ釘付けとなっている今の状態は、その夢の続きのようなもの。だが漸く我に返ったノワールとブランがやはり自分達の物ではないと言い張ると、男達は素直に頷き部屋の中を後にした。これは、女神達から直々に違うと言われれば、堂々とショーツを頂けるからというのもあるが…このままいると臭いに当てられ、本当に女神達を襲ってしまうと彼等自身危機感を抱いたからでもあった。

 

「あ、貴女達…どうしてあんな……」

「し、仕方ないでしょ…!?認めちゃったら、それこそもうここの人達に顔を見せられないわよ…!」

「どうしても気になるなら、ベールだけ取りに行ったら…?わたしは遠慮するわ…」

「ま、まぁまぁ二人の言う事も一理あるし、もうこれは過ぎた事にしようよ。…ほんと、恥ずかしいし……」

「それはそうですけども…うぅ、しかしこうなると……」

 

 ある者はショーツを広げて光にかざし、ある者は臭いを嗅ぎ、男達全員がほくほく顔で去っていった数分後、チェックアウトするべくネプテューヌ達も部屋を後に。だがネプテューヌをその足取りはぎこちなく、近くで見れば明らかに小股。しかしそれも、下着無し…つまりノーパンである事を隠しながら歩くとなれば、当然の事。

 

(旅館でノーパンなんて、普通に変態じゃない…す、スカートを手で押さえたいけど、そうしたら何かあるって周りに教えるようなものだし……)

(み、見えてない…わよね…?くっ…もし見えてたら、多分そのままショーツがやっぱりわたし達のだってバレて、そのまま笑い物…いや最悪、撮られでもしたら……)

(早く出たいのに、今はこれが精一杯…これではまるで、昨日の再現ですわ……。しかも…どうして股を通り抜ける柔風が、心地良く思えてしまうんですの…?)

 

 しきりに周囲やスカートの裾を確認し、内股を擦るようにして歩く三人。もしこれがバレてしまえば、一体どんな事になるか分からない。それにノーパンで、慌てながらも小さな足取りしか取れないと言えば、便意を我慢しお手洗いを探していた昨日と同じようなもの。別の理由で二日続けてこんな経験を…をと三人は表情を歪めるが、とにかく今は慎重に歩いていくしかない。

…とまぁ、後孔と排泄の快楽を知ってしまったとはいえ、普通はこうして緊張するもの。だが…やはりというか何というか、ネプテューヌだけは違っていた。

 

(どうしよ、わたしこれ好きかも…裸パーカーとか言われた事あるけど、今はほんとに裸パーカー状態なんだよ…?…ふ、ふふっ…えいっ……♪)

 

 揃ってノーパンという変態集団さながらの状態に、ネプテューヌか抱くのはぞくぞくとした興奮。流石に大股で歩くような事はしていなかったネプテューヌだったが、段々と気分が高まっていき…三人全員が自分以外の方向へと目をやった瞬間、ネプテューヌは大きく一歩。太腿によって裾が上がり、勢いで下から入り込む風と合わさる事で一瞬ながらネプテューヌの秘部と尻肉、その両方が外に晒され…もしもこれを全く無関係の人に見られていたらどうしよう、そんな不安すら背徳感となって背筋を駆ける。

 

「…あ、そうだ…昨日はあのまま寝ちゃったから、枕投げ出来なかったなぁ…はぁ、それだけは心残りかも…」

「枕投げって…まぁ、良いじゃない。…それはまた、こうやって皆で来た時で」

「ですわね。次に来る時こそは、普通にのんびりと過ごしたいですわ」

「同感よ。…次は、イリゼも来られると良いけど…」

 

 そんな様子で四人は歩いていき、角を曲がった事で見えてくる玄関。出口が見えた事でノワール達も表情が緩み、何ともネプテューヌらしい彼女の発言に対して肩を竦めながらも返答。そしてその際、その『次』をどこにするかは誰も言わなかった。それは、それ程までにこの旅館の従業員を信頼し、また来たいと思っている証左。

 

「女神様、この度はご利用ありがとうございました(今もナメクジやドジョウは女神様の腹の中に潜んでるんだよな。へへっ…ベール様の直腸の中には、何匹入れたんだったかなぁ…)」

「守護女神様方に泊まって頂けた事は、当旅館の誇りです(最初から最後まで、ノリノリでしたなネプテューヌ様。…いやほんと、ここまでの変態になるとは……)」

「日頃の疲労を少しでも癒せたのでしたら、我々一度幸いです(いやほんと幸いですよノワール様ぁ!貴女様の漆黒の尻毛は、この我が家の宝にさせてもらいますからね!)」

「皆様、また是非お越し下さいませ(マジで良い光景が目白押しだったぜ…けど、これからもこれからで楽しみなんだよなぁ。特にブラン様なんて…くくっ……)」

 

 その思いを後押しするように、玄関まで来た四人を迎えたのは、従業員に扮する男達のお辞儀と見送り。心の籠った言葉と笑みで更に好印象を抱いたノワール達三人は足を止めて言葉を返し、ネプテューヌもまた「やっぱお見送りされたら嬉しいよね」と素直な感想をその場で伝える。

 しかし声や表情に籠っていたのは、劣情という熱。言動こそ丁寧だが男達の頭の中は昨夜の事で一杯であり、腰の前で手を組んでいた為四人からは分からなかったが、彼等だけでなく彼等の息子も全員起立し整列済み。そして頭を下げた際には…楽しみだという思いから、思わずにやにやとしてしまう。

 一体何が楽しみなのか。それは勿論…この場に設置された、今やノーパンの四人を映す逆さ撮りである。

 

「お、おおぉ…!エロい、スカートの下は全員ノーパンとか、もうその時点でくっそエロい…!」

「おいおいどういう事だよこりゃ。そりゃ、パープルハート様は分かるぜ?なんたって生粋の変態だもんな。けど…他のお三方も、多かれ少なかれ濡れてるとはなぁ…!」

「あぁ、顔を突っ込みたい…夜通し熟成された女神様達の股に、顔を突っ込んでみたい…!」

 

 当然全員が見送り、という訳にはいかず、出られなかった(或いは一刻も早く見たい)男達は例の部屋で逆さ撮りを鑑賞中。これまでのものともまた違う、私服のノーパン映像に彼等は例外なく興奮を表し、握った拳も股間も硬くして光景を見つめる。

 やはりまず視線を集めるのは、先程一度拭いたとは思えない程再び股を濡らしているネプテューヌ。下半身の丈が短いパーカーワンピを着ている彼女の中は明るく、健康的な肌色の中で茂る薄紫の陰毛は勿論、その裏側、同じく鬱蒼と生えた尻毛の奥で時折ヒクつきを見せるピンクの肛門もまたばっちりと公開。加えて自他共に認める変態へと成長した、三人と違いここで撮られている事も知っている彼女がこの状況に興奮しない筈もなく、新たに湧き出した愛液が既に湿ってしっとりとしていた陰毛の中を伝って落ち、床の一部に偽装したカメラのレンズをぽたぽたと濡らす。

 その隣、男達の言葉にしっかりと返答しているノワールもまた、迂闊に走ればそれだけで中が見えてしまう程のミニスカート。元から混じり気のない、正に純黒と言うべき色合いをしていた黒の陰毛は先の股間凝視で濡れた事により一層黒く、漆の様に艶めいて、妖しい大人の色香を表現。しかし見所はそこだけかといえば勿論そんな事はなく、少し後ろに目をやれば、ノーパンである事の緊張からしきりに肛門がきゅっと締まり、こんな強く締まる肛門から野太い便やスライムが出てきたのかと思うと男達は興奮を禁じ得ない。ネプテューヌの場合は陰毛が無造作に生えている事で欲情を煽る下品さを生み出しているが、その点ノワールはきっちり切り揃えられている分、割れ目も肛門もはっきりと見えている事が魅力。

 

「良いわ…やっぱ少女っぽさ全開なのにもっさり生えてるネプテューヌ様と、程良く太腿に肉が付いてむちっとしてるノワール様の組み合わせは、何度見ても目の保養になる…」

「その二人もいいけど、俺はこっちの二人を推したいなぁ…なんたって、片や物静かな幼女、片やお淑やかなお姉さんの、対局故に対比が美しいコンビだからな…!」

 

 更にその隣、床のカメラからはよく見えないものの穏やかに微笑んでいるのはベール。男達の前という事もあり、表情や立ち姿こそ気品溢れる淑女のそれだが、四人の中で唯一丈の長い彼女のスカートの中は、何とネプテューヌに負けず劣らずの濡れた状態。ノーパンである事を隠しながら歩く事に興奮したのか、ノーパンのまま男達にさも一見優雅な応答を見せる背徳感で劣情を抱いてしまったのか、何れにせよその煌びやかな金の陰毛がしっとりと濡れて秘部に張り付くさまは何とも淫靡。外から見れば肉感たっぷりの脚が見え隠れするスリットも、逆さ撮りではその魅力を発揮し切れないが…そのスリットにより光が差し、はっきりと見えた瞬間には濡れそぼる秘部が、脚に光が隠れて薄暗くなっている間はそれでも見える、内股を伝う愛液の筋が情欲を誘い、期せずしてベールは男達を誘惑。

 言うなればベールは、見え隠れする濃厚な魅力。対してブランの下半身が醸し出すのは、何も隠れない、つまびらかな魅力。雪の様に白い肌とそれに包まれた華奢な脚はただそれだけでも美しく、しかしその先にあるのはノワールと同様の理由で興奮を抱き湿った股ぐら。白を基調としたワンピース故に四人の中でも映る光景は特に明るく、他三人に比べると下の毛自体は薄い事もあり、多くの視線が肛門に集中。…だが、肛門が見つめられる最たる理由は、陰毛や尻毛の有無ではなく…昨晩あまりにも多く入れられ過ぎた結果、ほんの少しずつながら精液が漏れ始めている事にあった。シルクの様に滑らかな肌に包まれた、緊張を帯びる硬い肛門。一見不可侵の領域に見える存在ながら、そこから精液が…性行為の象徴とでも言うべき液体が垂れ始めているとなれば、それはもう視線が集まるのも必然であった。

 

「さ、最後まで丁寧な接客、感謝するわ…」

「え、えぇそうね。でもあまり私達に時間を割いていると、他のお客が疎かになっちゃうんじゃないかしら?」

「そ、その通りですわ。わたくし達はもう行きますから、皆さんも各々の持ち場に戻って下さいな…!」

 

 丁寧に、執拗に、見送りという最後の接客が行われる。無論それは一秒でも長く逆さ撮りを撮影したいからであり、同時にそれはノーパンがバレる事を恐れる女神達にとっては焦らずになどいられない時間。真下から映すカメラにはどの尻も不安で、或いは密かに抱く興奮でゆらゆらと揺れる様子が映っており、その内ネプテューヌ以外の三人の股からもぽたり、ぽたりと卑猥な液体が床へと落ちる。

 

「(焦ってる感じも良いなぁ…ほんと女神様はエロい…!…けど、流石にそろそろ怪しまれるよな…)…こほん。皆様、帰路にもどうかお気を付け下さい。それと最後に、我々から贈り物を」

「え、贈り物?なになに?」

 

 出来る事なら、焦る女神達の姿も今暫くじっくりと見たい。見送りに出た男達の大半はそう思っていたが、ボランティアという形とはいえ従業員として活動しているのは確か。その自分達があまりにも女神だけを贔屓するような姿を見せれば、最終的にはそれが本来の従業員達に迷惑となってしまうかもしれない。流石にそれは不味いと考えた纏め役の男が、終わりの合図となる言葉を四人へとかけ…その言葉を聞いた男達は、隠しておいたある物を女神達の前に見せる。

 彼等が四人の前に出したのは、四本の一升瓶。これまでと違い最後に贈り物がある、という事は知らなかったネプテューヌは驚きと共に真っ先にその瓶へと興味を示し、残りの三人もそれに続く。

 

「こちらはどれも、非売品のお酒です。我々独自に女神様方の嗜好をリサーチし、是非飲んで頂きたいという一品を用意しました。もし、ご迷惑でなければ受け取って頂けると幸いです」

「貴方達、独自に…?それも、私達それぞれにだなんて……」

「ふふっ、勿論頂きますわ。折角の好意を無下にしたくはありませんもの」

「そうね。わたしも受け取らせてもらうわ」

 

 不透明な四本の瓶を男達が差し出すと共に、纏め役の男が軽く説明。それを聞いた四人は再び驚き…しかしここは本当に良い旅館だ、そう思いながら快く受け取る。

 一体どんなお酒だろうか。中が見えないからこそ色々と想像する四人だったが…最早、言うまでもない事だろう。ここで男達が、普通の酒など渡さないという事は。

 

((たっぷりと味わって下さいね、女神様…))

 

 渡された四本の内、まだ比較的まともだと言えるのはベールに贈られた紹興酒。だがただの紹興酒ではなく、馬や豚、牛など様々な動物の睾丸が入った、謂わば紹興酒の睾丸漬け。睾丸の臭い、浸み出す味を楽しめるよう紹興酒自体は薄めの味のものが選ばれており、男達曰く「食事にも合う(かもしれない)」一品。

 そんな睾丸をふんだんに使ったような紹興酒ですら、まだまともなのかと言われれば、勿論そう。何故なら他の三人、その内ノワールとブランの贈られた一升瓶に入っていた酒は、その半分が小便と精液だからである。ノワールには半分が小便となった酒を、ブランには半分が精液となった酒を。どちらも昨晩、肛門から直腸へと仕込まれた液体であり、今でこそどちらもまだ変化はないが、次第に二人は入り込んだスライムの活動により、その酒を…それぞれ尿と精液を求めるようになってしまう。それを期待し、尿や精液をたっぷりと味わってもらう為、これ等にも睾丸を添えて二人の女神に贈っていた。

 そして、極め付けはネプテューヌへと贈られた一本。これまでの三本は、内容はどうあれそれでも『酒』と呼べる程度にはアルコール飲料が含まれていたが、ネプテューヌの一升瓶の中はほぼ全て精液(とやはり睾丸)。嘗て男達が用意した精液ジョッキを思わせる程、中は粘つく白濁液が詰まっており、酒の水分などおまけ程度。殆ど「精液に気持ち酒を混ぜ、睾丸を軽く乗せただけ」と言っても差し支えない、酒と呼べるかも怪しい液体が贈られたのであり…しかし男達は確信していた。これを見ればネプテューヌは間違いなく悦び、自慰のオカズに飲みながら秘部や肛門を弄る事を。

 

「それじゃあ従業員の皆、また来させてもらうわ」

「ふふっ、良い旅館だったわよ」

「次も是非、この集落に来た際は泊まらせて下さいまし」

「その機会を、楽しみにしてるぜ?」

 

 そうして見送られた四人は旅館の外へと出つつ女神化。何とかノーパンに気付かれなかった(と思っている)三人は安堵と共に表情を緩め、撮られている事を知っているネプテューヌはいつか三人も同じように知る日を想像して薄く笑う。

 旅館の周辺にいた、彼女達の事に気付いた住民に軽く手を振った後、飛び去るネプテューヌ達と、それを見送った男達。空へ、それぞれの国へと飛んでいく四人の姿は次第に小さくなっていき…男達の目には見えなくなったところで、漸くこの欲望に塗れた時間は終わる。

 だが、これは男達が大いに楽しみにしていたイベントであると同時に、更なる布石。ベールとブランは後孔の悦びを知り、四人全員直腸内に様々な異物を抱えたまま長時間過ごすという経験をした以上…その先にあるのは、一層熾烈で淫猥な快楽。しかし今も女神達は直腸が、自らの身体が開発されているという事も知らず……じっとりと秘部を濡らしたまま、自国へと帰還するのだった。

 

 

 

 

 

 

……因みに仕込まれたナメクジやドジョウ等はその後、何だかんだで自然へと帰り、元気に暮らしたんだとか。



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続・非公開痴態撮影 15

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・ネプテューヌ ベール ネプギア ユニ

内容・盗撮 ノーパン 排尿 リクエスト要素有り


 四人の守護女神は休暇を取り、ネプテューヌの提案で知ったある集落の旅館へと訪れた。そこで思いもしない、あまりにも予想外であまりにも想定外な経験をして…ベールとブランにとっては後孔と排泄の快楽を知る、ノワールにとってはその快楽の深みへと嵌まる、そしてネプテューヌにとっては待ち侘びた快楽に浸る、鮮烈で濃密な時間を過ごした。

 休暇が終わり、女神達はそれぞれの日常に戻る。戻ろうとする。しかしそれぞれの自国へと向かう女神達の中で、そうもいかない事情が生まれた者もいた。

 

「…ぅ、くっ……」

 

 集落のある浮き島から飛び立ち、自国へと向かう女神の一人。長く艶のある緑の髪を一纏めにし、それをなびかせていたリーンボックスの守護女神ベール。彼女は今、自身を襲う激しい腹痛と便意に襲われていた。

 それを感じ始めたのは、飛び立ってすぐの事。しかしその段階では何となく感じる、帰ったら取り敢えずお手洗いに行こう、と思う程度の腹痛だったが、途中からは便意も伴い、今は別の何かに意識を向ける事すら困難な程。そしてそうなった時点ではまだ、リーンボックスへの道のりを三分の一程しか進んでおらず、このまま帰る事を選んだ場合、ここまでの倍近い距離腹痛と便意に耐えなければならない。

 腹痛はまだ耐えられる。歴戦の女神であり、様々な外傷を、痛みを経てきたベールにとって、今現在の腹痛はまだまだ許容範囲内。しかし便意となるとそうはいかず、こちらは気力だけではどうにもならない。括約筋が負けてしまえば、その先にあるのはあまりにも恥ずかしい便失禁のみ。

 

(先程あんなにも手厚く送り出してもらった手前、すぐにまた訪れたのでは恥もいいところ…。けれど、この調子で耐えられますの…?)

 

 飛行しながら迷う中、ふっ…とベールの頭に浮かんだのはある選択肢。ここには誰もいない…というよりいる訳がない。加えて眼下に地上などなく、下にあるのはどこまでも続いていそうな空間のみ。ならばここで、このまま出してしまってもいいのでは?…という選択肢が。

 しかしすぐにベールは首を横に振り、その選択肢を思考から除外。確かにそれなら今ある問題を全てクリア出来る。だが空中…身を隠せる物など何一つない場所で、飛びながら排便するなど女神として、いや女として出来る訳がない、とベールは思ったのである。

 それは至極当然の感情であり…同時にまだ、彼女が肛悦と排便の虜にはなり切っていないという事でもあった。

 

「うぁ…!…し、仕方…ありません、わ……!」

 

 迷っている間にも、少しずつ…だが着実に、便意は強くなっている。そして自国までは間に合わない、間に合う気がしないと感じたベールは、苦渋の決断として反転。必死に肛門を締め、尻肉で肛門を塞ぐように力を込めながら、集落へ向けて引き返していく。

 離れて見れば、それは為すべき使命を果たすべく飛ぶ、華麗な女神に見えるのかもしれない。しかし彼女の表情は、華麗と評するにはあまりにも必死の形相であり…女神の姿でお手洗いを求め、全速力で飛ぶ今の自分に、ベールはやり切れない情けなさを抱いていた。…尤も、昨晩の夕食時の痴態を思えば、まだ今の状態は十分マシと言えるのだが。

 

「着き、ましたわ…(け、けれど…どうしたもの、かしら……)」

 

 集落に辿り着き、物陰に着地したベールは女神化解除。すぐにお手洗いを…と考えていた彼女だが、ある事を思い出して歩みが鈍る。

 出来る事なら、人目につかず用を足したい。だが公民館のお手洗いは昨日のモンスターの件がある為使うに使えず、かといって女神である自分が、初対面の相手の家や初めて入る店舗のお手洗いを使うというのも、極力避けたいところ。となれば残るは先程までいた旅館であり…しかしそこはそこで、もう戻ってきてしまったという恥ずかしさを禁じ得ない。……と、そこまで考えたベールだったが、そこで更に便意が強くなり、悠長に構えている場合ではないと旅館へ走る。

 

(い、急がなくては…けれど急ぎ過ぎては…うぅ……)

 

 もうすぐ辿り着ける。そう思うと逆に便意の勢いが増し、内股気味になってしまっているのを感じながらもベールは精一杯耐えて走る。

 彼女が走る事でスカートは揺れ、何度もスリットから長く艶かしい太腿が露わになる。その度にベールはスカートを押さえ、周囲を気にしては小走りに、スカートが捲れないような走り方になるよう努める。

 だがそれは、スカートが捲れる事を意識した走りではあっても、ショーツが見えてしまう事を意識している走りではない。ベールはショーツが見えてしまう事など、一切気にしていない。…当然である。今のベールの下半身には、捲れたところで見えるショーツなどないのだから。

 

「ゆ、勇気を…勇気を出すのですわ…!どんなに恥ずかしくとも、漏らしてしまうよりはずっとマシ……え?」

 

 朝、羞恥心からショーツを受け取る事の出来なかったベールは、他の三人共々下着無し…所謂ノーパンのまま帰ろうとしたのであり、故に今も同じ状態。そんな状態で漸くベールは旅館前に辿り着き、より大きな恥辱を避ける為に…そして出来る限りスマートにお手洗いを貸してほしいと言う為に、切り出し方を考えていた。

 されどベールは、入る前に目を丸くする。驚きの声を上げる。旅館の前…そこにネプテューヌがいた事で。

 

「うぇ?ベール?どうしてここに?」

「そ、それはわたくしの台詞ですわ…」

「や、わたしは緊急で入った依頼の為に戻ってきたんだけど…あ、もしかしてベールにも連絡したのかな?」

 

 互いに相手の存在に驚いた後、ネプテューヌからベールの疑問に対して答える。と、同時に少し考え、もしかして…と思考をそのまま口にする。勿論それは間違いなのだが…渡りに船だと思ったベールは、一先ず「ま、まあそんなところですわ」とネプテューヌへと返答した。

 

「そっかぁ…。…まあ人数は多い方が良いもんね。ネプギアはもうすぐ来ると思うし、ちょっと待ってよっか」

「あっ……そ、そう…です、わね…」

 

 なら待っていよう、その返答を聞いてベールは判断ミスだったと後悔するが、言ってしまった以上は待つ他ない。

 飛ぶでも走るでもなく、ただ立って待つ。なまじここまで動いていた分、ただ待つのは余計に辛かった。気力で何とか粘るベールながら、額からは脂汗が垂れ、ぴくっ…ぴくっ…と、何度も尻が小刻みに震えていた。

 そうして待つ事十数分。普段ならそれ程でもない、しかし今のベールにとっては長い長い時間を経て、漸くネプギアの姿が見える。

 

「お姉ちゃん、お待たせ……あれ、ベールさん?」

「ね、ネプギアちゃん…お待ち、しておりましたわ…!わたくしも、協力する…これで、問題、ありませんわよね…?」

「あー…っと、はい。ベールさんも、今日は宜しくお願いします…ね」

 

 ベールの存在にきょとんとするネプギアだったが、ベールの妙な迫力のある言葉を受け、釈然としないながらもそれに同意。その反応にベールはほっとし、ネプギアが来た事で三人は待ち合わせ場所となった旅館の中へ。

 

「やっほー、早速また来たよ〜」

「あぁ、女神様!まさかこんなにもすぐ来て下さるとは……」

「一刻を争う事ではない…という話でしたけど、ここはすぐに来られる距離の場所じゃないですからね。何かあったら不味いと思って、早めに対処したかったんです」

「ありがとうございます、パープルシスター様。皆様の心遣いに、深く感謝致します」

 

 早速中にいた村の代表にネプテューヌが声を掛け、ネプギアが返答をすれば、彼は深々と頭を下げる。その反応に、わたわたしながらネプギアは頭を上げて下さいと言い、ベールは穏やかに微笑んでいる…が、勿論それは気を張り詰める事で何とか浮かべた笑みであり、内心ベールは今の位置からお手洗いまでの最速ルートを考えていた。

 だが言われなければベールが便を我慢している事など分かる筈もなく、代表は現状について説明。曰く、集落の外に出掛けた女達が大量のスライムモンスターを発見したらしく、当然依頼というのはその発見されたモンスターの対応。

 

「と、いう訳でして、今現在問題が生じているという事はないのですが、やはり大量のモンスターとなると、女神様を頼る他なく……」

(ま、まだ続きますの…?)

 

 依頼をした際にもある程度説明を記入しましたが、改めて…と、彼は依頼内容を話していく。依頼の確認は重要な事であり、同時に何の変哲もない事ながら、排便を我慢しているベールにとっては一秒でも早く終わってほしいというのが本心。されどそんな事を言える筈もなく、依然として尻を震わせながら、ベールは肛門を締めて耐え続ける。……これ等が全て、嘘と演技である事を知らないまま。

 

「うっひょ〜、やっぱこの真下からのアングルは堪んないよな〜。てかパープルハート様、もう濡れ過ぎて股どころか太腿までびちょびちょじゃん」

「ほっそりしてて股の様子がよく分かるネプテューヌ様の太腿いいが、見るからにむっちりしてるベール様の太腿も良いんだよなぁ。…というか、ベール様のこの尻穴のヒクつき具合…もしかして、トイレ行きたいのを我慢してるんじゃね?」

 

 旅館内の、隠された一角。昨晩男達が集まっていたそこには、今日も彼等の姿があり…設置されたモニターには、ネプテューヌ達三人のスカートの中を映し出す、逆さ撮り映像が流されていた。

 無論、調達するタイミングなどなかったベールは今もノーパン、即ち秘部が全て丸見えの状態。されどそれはネプテューヌも同じ事であり、生えるがままとなった薄紫と金の陰毛と共に、女神達は代表と話しながら彼等へ下半身を大公開していた。内容についてはまだあまり知らなかったネプテューヌは、相手となるのがスライムモンスターだと聞いた事で期待と興奮からクリトリスを勃起…それも陰毛の茂みを掻き分け、どこにあるのかをはっきり見せ付ける程にコリコリの状態で勃起させており、対照的にベールは昨日の温泉での出来事を思い出して表情こそ青ざめるものの、肛門はその時の感覚を、あの時初めて知った未知の刺激を回顧するようにヒクヒクと収縮し、尚且つ排便を我慢している事もあって、散発的に放屁もしていた。出そうになる瞬間ベールは目一杯肛門を締める事で音が鳴ってしまうのを防いでいたものの、何度かは微かながらぷすっ…という気の抜けた音が出てしまっており、ベールからすれば残念な事に、男達からすれば嬉しい事に、高感度カメラのマイクは放屁の音も収めていた。

 

「けど、ここまでなったかぁ、って思うと何だか悲しい部分もあるよな。見た目も中身も全部清楚なのがパープルシスター様、って感じだったのに、今や姉に負けず劣らずの尻穴狂いで、こんな状態でも平然としてるんだぜ?」

「そのパープルシスター様にする事を毎回提案してるお前が言うなっての」

 

 当然の様に、隠し撮りされているのは二人と共にいるネプギアも同じ事。更にネプギアはこれが初の逆さ撮りであり、初めはネプテューヌやベールに注目していた男達も、段々と初であるネプギアの股へと視線を移す。

 初めてでありながら、既に排泄の快楽に染まってしまっているネプギアは、姉達と同様にノーパン状態。それも結果的にそうなった姉達とは違い、自ら履かずにいるというだけでも破壊力は相当なもの。だが、その点は男達にとって二の次だった。興奮しない訳ではないものの、それ以上に男達の欲情を駆り立てる要素がネプギアには、逆さ撮りの股にはあった。

 姉とは違い切り揃えられた、しかし姉程ではないにしろ毛量の多さを感じさせる、ネプギアの秘裂と肛門。そこで蠢く、不定形の影。それは正しく、スライム状の身体を持つモンスターだった。ネプギアの直腸には、既にスライムモンスターが潜んでいた。そのスライムモンスターは焦らすように、或いは弄ぶようにゆっくりと彼女の肛門から出たり入ったりを繰り返しており、ねぶるように、断続的にネプギアは肛門を刺激され続けていたのである。

 

「幾ら今のところ被害は出ていないといっても…んっ…今後、どうなるかは…分かりませんもんね…。わたし達で、ちゃんと対応しますから…任せて下さい…」

「…ネプギアちゃん…?少し、顔が赤いようですけど…もしや、具合が悪いんですの…?」

「い、いえ大丈夫…んんっ…です。…ベールさん、気遣ってくれて…ありがとう、ございます」

 

 代表から概要を聞き終え返答するネプギアだが、ここに来るまでは勿論、聞いている間もモンスターに肛門を弄られており、飛行中と違って風がないからか少しずつ頬が紅潮していく。それに気付いたベールは心配半分、妹がいないが故の「お姉さんぶりたい」という気持ち半分で声を掛けるが、ネプギアは大丈夫と言い、感謝の言葉と共に軽く微笑む。何でもないならそもそも赤くならない筈…と思うベールだったが、そこで便意がもう一段階強くなった事で追及してはいられず、そろそろ何とかしてお手洗いに…と考えるも、そこで代表の携帯端末に連絡がかかる。三人に許可を取り、少し離れて電話に出た代表は、十数秒でネプテューヌ達の元に戻り、それから何かに気付いたように「あぁ、しまった」と声を上げた。

 

「失礼しました。そして、申し訳ありません女神様。こんなところで立ち話をさせてしまって…。作戦会議用に公民館を押さえてありますので、細かい話はあちらですると致しましょう」

「こ、公民館…ですの…?(そんな、あそこでは……)」

 

 お手洗いに行く事が出来ない公民館へ移動するとなり、冷や汗を滲ませるベール。されどやはり言い出せず、結局まだ続くベールの我慢。内股だと変に思われるかもしれない、しかし普通に歩いては肛門を締められないという二律背反に悩まされながらも、ベールはネプテューヌ達と共に公民館へ向かっていく。

 

「あ…そうだお姉ちゃん、ベールさん。実は……」

 

 道中で、ふと思い出したようにネプギアが上げた声。何だろうか、とネプテューヌはネプギアの方を向き…そこでふわり、と風が彼女達の頬を撫でた。

 

「待たせたわね、ネプギア。ネプテューヌさんもお待たせし…って、あれ?ベールさん…?」

「え、ユニちゃん?…もしかして……」

 

 目を丸くしたネプテューヌの言葉に、ネプギアが頷く。ユニもこの依頼に、ネプギアの要請に応じたのだ、という事をネプテューヌとベールはすぐに理解し…雰囲気から自分の事をまだ説明していなかったのだと気付いたユニは、女神化を解きつつネプギアへ半眼を向けていた。

 そうして村の代表にも挨拶を済ませ、ユニも同行する形となり、公民館へ到着。会議用となった部屋で座り、代表から依頼とモンスターの詳細を聞き、改めて四人は依頼を受けるという姿勢を見せる。

 

「最初はアタシも?って思ったけど…確かに聞いた通りの数だって言うなら、こっちもある程度は人数が必要になるわよね」

「うんうん、一人じゃ対応し切れそうにないけど、四人もいれば全部のモンスターを一度に相手出来そうだもんね」

「取り逃がさない為にも、良い判断だと思いますわ。…えぇ、絶対に取り逃がしなどしませんわ…!」

 

 個々が大きく、尚且つ数も相当と聞いて、女神四人で向かうだけの意味があると納得する一行。中でもベールは昨日の雪辱戦だ、とばかりに闘志を燃やしており、自分に言い聞かせように言葉を重ねる。それを見て、ネプテューヌとネプギアは頼もしいな、と小さく微笑む。

 それは、遠目に見れば普通の微笑み。しかし近くで見たのであれば、すぐに気付くだろう。二人の浮かべたそれは、欲望と劣情を帯びた笑みである事に。

 

(ベールさん、凄く燃えてる…こんなに意気込んでるんだもん、今から楽しみだなぁ……♡)

(まだ昨日の今日だけど、ひょっとしたらベールもお尻を支配されちゃう気持ち良さを分かり始めて、だから期待してたりして……♡)

 

 二人は知っていた。集落の男達からのものであるこの依頼が、本当はモンスターの討伐などではなく、そのモンスターに嬲られる女神達を見る事を期待しているのだと。モンスターの正確な数や今の状態までは聞いていないが、それでも二人は分かった上で、偶々戻ってきたベールや、誘う事に成功したユニに気付かれないように…そして自分達自身、嬲られるシチュエーションを楽しむ為に、知らない体での演技をしていたのであった。

 そんな裏がある事を知らないベールは、必ずやり遂げ雪辱を果たすと、好き勝手された事で生まれた苦手意識を払拭すると心に決める。意識が完全に討伐へ向いた事で、今のベールは便意を忘れており…だがそれが、後の不幸に繋がる事など彼女には知る由もない。

 

「流石は女神様、頼もしい限りです。…それで、ですが…先程言った通り、モンスターの数は多く、万が一逃げられ見失ってしまった場合、発見は難しくなります。無論、女神様の力を疑う気はありませんが、あくまで念の為として、逃げた時に備え我々も同行するのを許してもらえるでしょうか?」

「同行…大丈夫でして?わたくし達が逃さなければいいだけとはいえ、同行する以上は危険が伴いますわよ?」

「まあまあ良いじゃんベール。危険がないとは言わないけど、わたし達女神が四人もいるんだし…きっと強くて格好良くて可愛いわたし達の勇姿を、代表さん達も見たいんだよ」

「あはは…でも、わたしも良いんじゃないかなって思います。一体でもどっかに行っちゃったら…四人で探すのは難しいと思いますし…」

 

 同行を申し出る代表の言葉に確認を取るベールだったが、返答より先にネプテューヌとネプギアが肯定的な態度を見せる。ユニも全てを相手にし、逃さず対応し切る事の難しさからどちらかと言えば二人寄りの考えを示し、ならばとベールとそれに首肯。代表も危険は承知の上です、と返した事で、男達の同行が決まる。

 

「それでは、私は集落の者を呼んできますので、女神様達はこちらでお待ち下さい。お茶も用意しますので、是非ごゆるりと」

 

 丁度代表がそう言ったタイミングで、廊下から聞こえたノック。入ってきたのはお茶とお茶菓子をお盆に載せた別の男性であり、ネプギアがいつの間に準備…?と聞けば、代表は先程の電話の際に指示をしておいたのだと返答をし、置き終えた男性と共に部屋を出て行く。

 

「ふぅ…ここまでは順調順調。観賞会出来てる面子が羨ましくて仕方なかったが…ベール様が大便我慢してるかもだから、公民館に場所移したらどうだ?…ってナイスアイデアの連絡をしてきてくれた事は、マジ感謝しないといけないな」

「昨日に引き続いてのお二人に、パープルシスター様とブラックシスター様…駄目だ、もう興奮してきた……」

 

 公民館を出たところで、男二人は本性を表しての言葉を交わす。そさくさと旅館に戻り、他の男達と合流し、公民館の部屋に設置した隠しカメラでの映像を愉しみ始める。

 

「これが例のお茶なのね……ん、美味し」

「でしょー?…あ、作戦はどうする?って言っても、四人もいれば作戦なんて必要ないよねー」

「かもしれませんわね…(よく考えたら、もし昨日の様になってしまった場合、彼等にその姿を見られてしまうという事ではありませんの…?…い、いえ、それも勝てば問題ない話ですわ…!)」

 

 映し出された映像の中では、四人が用意されたお茶を飲みつつ、男達が来るのを待っている。そのお茶は、男達やネプテューヌにとってはお馴染みの便意を催させる代物なのだが、そんな事は知らないベールやユニは普通に飲み、ネプテューヌとネプギアもこれからの為に躊躇う事なく飲んでいく。そうして待っている内に、段々と雑談が始まり…話は、昨日の旅館での出来事の事に。

 

「そういえば、ネプテューヌさん達は昨日この近くの旅館に泊まったんですよね?どうでした?」

「どうと言われると…ま、まぁ刺激的…でしたわね…」

 

 ネプテューヌ共々尋ねられるベールだったが、まさか温泉でスライムモンスターに直腸を嬲られただの、より強く力んで排泄する為に女神化をしただのを言える筈もなく、最大限オブラートに包んだ、何とも抽象的な言葉で返す。続けてベールはネプテューヌに目配せをし、ネプテューヌは分かっているとばかりにウインクを返すも、次に彼女が言ったのはベールの想像とは真逆の言葉。

 

「旅館ではねぇ、他じゃ食べられない料理を沢山堪能出来たんだよね。まさか、馬とか牛のおちんちんを食べられる日が来るなんて思ってもみなかったなぁ…」

「ぶ…ッ!?ね、ネプテューヌ!?」

 

 何の躊躇いもなく本当の事を言ったネプテューヌに、ベールは目を剥く。あまりの驚きに咽せ、裏返った声でネプテューヌの名前を呼ぶも、ネプテューヌは平然とした顔で言葉を続ける。

 

「おちんちんって凄いんだよ?結構弾力があるから噛みごたえがあるし、噛めば噛む程味が出てくるし、ばっちり味が染み込んでるから吸ったり口の中で転がしたりしても美味しいし、オチンポ料理ってすっごく奥が深いんだよね。ほんと、一度食べたら嵌っちゃうよー?オチンポの虜になっちゃうよー?」

「な、何を語っているんですの貴女は!?妹と、妹の友達の前ですのよ!?」

「んもう、何言ってるのさベール。わたしは料理の感想を言ってるだけじゃん。それに、ベールだって食べたよね?」

「うっ…そ、それとこれとは話が別ですわ…!」

 

 否定出来ない事実で返され一瞬言葉に詰まるベールだったが、すぐに別問題だと切り返す。実際、通常ならばベールの反応こそが普通なのだが、あまりにもネプテューヌが平然と語るばかりに、余計にベールは動揺を深める。

 そんな中で、口を開くネプギアとユニ。聞いてしまったであろう二人はどんな心境だろうか、とベールは心配をしていたが…二人の発した言葉は、これまたベールの予想とは大きく違うものだった。

 

「大丈夫ですよ、ベールさん。わたし達、ちゃんと料理の話だって分かってますから」

「確かに品のいい話ではないですけど、食材は食材ですしね。それよりもっと聞かせて下さい。こんな珍しい料理の話、他ではきっと聞けませんから」

「え、あ、えっと…(うぅ、おかしいのはわたくしなんですの…?…料理は料理、と割り切る方が良いのかしら……)」

 

 あまりにも落ち着いた二人の様子に、ベールは口籠もる。ネプテューヌ一人ならまだしも、三人全員が普通の話であるかのように振る舞うが為に、ベールは自信を失ってしまう。

 

「ほらほら、ベールも教えてあげなよ。二人共、凄く期待した目でベールを見てるよ?」

「うっ……」

 

 追い討ちを掛けるように、ネプテューヌがベールへと振る。その言葉通り、ネプギアもユニも期待に満ちた、熱を帯びた視線でベールを見ており…そんな目で見られてしまえば、ベールは断る事が出来なかった。

 

「こ、こほん。あくまで食事として、珍味としての話ですわよ…?…ネプテューヌの言った、オチ…ンポ料理も良かったですけど、わたくしとしては、睾丸漬けのお酒も中々のものだったと思いますわ…」

「睾丸漬け…って、つまり……」

「え、えぇ。つまり、タマタマ…ですわ」

 

 自分の頬が熱くなるのを感じながらも、ベールは昨晩の事を思い出し語る。妙に真っ直ぐな目でネプギアに見られれば、小さく頷きそうだと返す。

 

「ベールさん、やっぱり睾丸…金玉って、丸いんですか?そういう形なんですか?」

「漬けてあったって事は、出汁が出るみたいに金玉の成分がお酒に滲み出ていたんですよね?どんな味で、どんな臭いだったんですか?臭いのかな、それとも……」

「んもう、ユニちゃんもネプギアも、そんな次々訊いたらベールが答えられないよ?気になるのは分かるけど、一つずつ、ね?」

「ね、ネプテューヌの言う通りですわ。…タマタマは…えぇ、丸くてコリコリとしていましたわ。それを浮かべてお酒を飲むと、浮いたタマタマ…金玉が鼻に触れたりして、その瞬間はふっと独特な臭いがしますのよ…?良い匂い、ではありませんけれど、深みがあるというか、段々嗅ぎたくなる臭いというか……(わたくしは、ネプギアちゃんとユニちゃんへ向けて一体何の話を…それにユニちゃん、金玉を睾丸と言い直すのではなく、睾丸を金玉と言い直していたような……)」

 

 興味津々な二人にたじろぎながらも、ベールは淀みなく話す。それはそれだけ昨晩の睾丸や陰茎料理が印象に残ったという事であり、話すに連れてその記憶はより鮮明になっていく。途中、妙な言葉選びや雰囲気に違和感を抱くベールだったが、次第にそれも気にならなくなる。ベールは自分でも気付かぬ内に、昂り熱に浮かされたような思考へと変わっていく。

 

(ネプギアやユニちゃんに向けて、オチンポ料理の良さを説明……んぁん♡どんどん濡れて、お股ぐしょぐしょにやっちゃうよぉ…♡)

 

 それ程までに記憶と感情に刻み付いているのか、それとも昨晩のアルコールがまた残っているのか、熱を増しながらも続くベールの言葉。ネプテューヌはそれを、表面的には普通に…しかしテーブルの下では、床に滴る愛液で水溜まりを作る程に興奮しながら聞き、自らも想像して股を熱く濡らしていた。テーブルで見えないのだから、と肩幅以上に脚を開いて股を曝け出し、その上で自身を焦らすように、或いは本当に愉しいのはまだ先だと宥めるように、指先で割れ目をなぞっていた。

 

「え、凄い♡オチンポの食べ比べが出来る位、色んな種類の動物のオチンポが出てきたんですね♡」

「お姉ちゃんが玩具アナニー好きだったなんて…オチンポを堪能しながらするオナニー談義なんて、羨ましいです…♡」

「そ、そうでして…?それなら、もっと細かく教えて差し上げますわ。オチンポの形や種類ごとの食感の違い、それにノワールやブランが話してたオナニーの仕方なども…♡」

「うんうん、でも本人に教えちゃ駄目だよ♡?ノワールもブランも…っていうかベールだって、お酒の勢いで好きなオナニーの事とか話してたんだからさ♡」

 

 嬉々として訊く二人につられる形で、気付けばベールは何の躊躇いもなく昨晩の事を伝えるまでに。話すベールの股もやはりぐっしょりと濡れ、ネプテューヌとベール、それぞれの剛毛が座面に張り付く。

 そしてそれは、ネプギアも同じ事。姉やベールの話を聞く事でネプギアは性器への、オスの一物への想像を膨らませており、あくまで料理として訊いているだけ、というのが建前に過ぎない事は、たらたらと愛液を垂らす彼女の秘部が何よりの証拠。本人達は気付いていなかったが、秘部から溢れ、陰毛を濡らす彼女達の愛液は、色香漂う魅惑の臭いを部屋の中へと拡散させ……

 

「…すみません、ちょっとアタシ…お姉ちゃんと連絡、してきますね」

 

 すっ…とお茶を飲み干し、ゆっくりと湯呑みを置いたユニは、おもむろにそう言って立ち上がった。

 特に止める理由もない為、三人は歩いていくユニを見送る。そうして廊下に出たユニだったが、彼女は携帯端末を取り出す事はなく……向かったのは、公民館のお手洗い。その前に辿り着くと、ユニは一度足を止め、ごくりと喉を鳴らし…小さな笑みを浮かべる。期待の籠った笑みを、頬を紅潮させながら。

 

「ここが、ネプギアから聞いていたあのトイレなのね…。…わっ、凄い…ほんとにある……」

 

 中に入ったユニは個室の一つを開き、設置された和式の便器を見やって興味津々な様子を見せる。普通に考えればおかしな事だが、ユニは見慣れない形式の便器を見て、楽しそうな表情を浮かべる。

 

「へぇ、それでこれが例の…。……ふふっ、こんな凝った細工してまでするのが覗きだなんて…変態さん♪」

 

 そこから個室の中にも入ったユニは、さっと中を見回し…事前知識がなければまず気付けないような小さな穴、男達が作った覗き穴を見つけると、逆に自らがその穴を覗き…悪戯っぽい笑みを浮かべて、からかうような声音で言った。

 そう。ユニは知っていた。この便所にある細工も、それが誰によるものなのかも……そして、クエストの真実も。知った上で尚ここにいるという事は…つまり、そういう事。それを証明するように、ユニもまたショーツを履いておらず、ネプテューヌやネプギアに負けず劣らずの濡れ具合だったが、壁や床下に隠れ潜んでいた男達は、彼女の蠱惑的な…可愛らしくもどこか色香を感じさせる「変態さん♪」という言葉に心を奪われ、暫し気付いていなかった。

 

「…流石にちょっと、ドキドキしてきたわね…でも、折角ここまで来たんだもの…今は余計な事考えないで、たっぷり愉しまなくっちゃ……♡」

 

 緊張と興奮による高鳴りを感じながら、ユニは便器の上に立つ。だが、そこから腰を落とす事はなく…むしろその逆、両手と右足を個室左右の仕切りへと当てがう。

  それだけではない。ユニはそこから身体に力を込め、手足で仕切りを押し、左足も上げると両手足を突っ張らせ、身体を持ち上げた状態でその場に留まる。

 

「あはっ、こんな事しちゃってアタシ、ふざけてるみたい…だけど、ネプテューヌさんだって……♡」

 

 一見奇妙な、それこそふざけているようにしか見えないユニの行為。しかし当然、ユニは壁を使って遊んでいるのではなく…彼女が思い浮かべているのは、ネプギアを通して渡された、ネプテューヌの必要以上にダイナミックな開脚排泄。これはその排泄映像に強い興奮を覚え、同じように自分も何かやってみたいと思ったが故の行為であり…ある程度登ると、ユニは上半身は動かす事なく脚のみ更に登らせる。登り、更に開いていき、遂には床とほぼ平行な水平開脚に。

 

「おぉぉ…俺も子供の頃、こんな感じに遊んだ事あるが…同じ事しても、女神様がやるとやっぱエロいわ……」

「この程良くほっそりした脚が股割りみたいに開かれてるのが良いんだよなぁ…眼福眼福」

「真下やべぇ…思いっ切り開いてるからもう、見放題中の見放題じゃねぇか…!」

 

 しっかりと手足を伸ばし、その場に留まるユニの下半身を、隠れた男達は凝視。床に設置された隠しカメラで、別の場所にいる男達も食い入るように股を見つめる。

 股割りの様に目一杯行われるユニの開脚。くぱぁ、という音が聞こえてきそうな程に開け放たれた股は秘部の全てが丸見えであり、当然の様に隠しカメラはその光景を収めている。割れ目こそ性交経験も過度で過激な自慰経験もない為か綺麗にぴったりと閉じてはいるが、対照的に後孔は…ノワールと同じ黒一色の、濡れて漆の様に艶を見せる彼女の尻毛に覆われた肛門には、既に『それ』が存在していた。

 ぐにぐにと畝り、我が物顔で肛門を出入りし、じっくりと…しかし切れ目のない快感を与える、不定形の存在。昨日は守護女神の四人へ揃って多大なる恥辱を味わわせ、今日も別の個体がネプギアの後孔を弄っていたスライム状モンスターの一体が、ユニの直腸の中にもいた。ユニを責め立て、排泄に駆り立て…その上で、彼女の直腸内を占拠していた。

 

「んぁん…♡い、今はこっちだけ…一番のお楽しみは、後にとっておかなくちゃ……♡」

 

 大便をひり出したい衝動を堪え、意識をもう一つの排泄へと向けるユニ。彼女はゆっくり右手を壁から離すと、その手の指で秘裂を軽く広げ、真下の便器へ狙いを定める。

 そうして行うのは、狙撃ではなく放尿。逆T字とでも言うべき格好をしたユニがぶるりと震えると、蛇口を捻ったようにすぐさま小便が流れ出す。

 

──チョロ…チョロチョロ、ジョボッ…ジョボジョボボーーっ!

 

「え、ちょっ、嘘っ…こんな勢いで出たら、音が外まで……っ♡」

 

 ここまで我慢をしていたという事か、流れ出る小便は勢い良く便器を叩き、音を立てて激しく跳ねる。元々の勢いに加え通常より高所から尿を垂れ流している為に放尿の音はやたらと響き、流石にユニもそこまでは予想していなかったのか動揺をしかぁっと赤面。だが尿を止める事は出来ず、体勢を崩せば便器ではなく床に小便を撒き散らしてしまうが為に、ユニは降りる事もままならない。

 

「おいおいユニ様小便の勢い凄過ぎだろ…女神は括約筋だけじゃなくて、膀胱も人とは比べ物にならないってか?」

「この程々に黄色い小便ってのが良いんだよな。真っ黄色と違って、下品になり過ぎない程度に品がないっていうか…」

「何だそれ…って言いたいところだが、分かるわそれ。あー、この体勢のまま大便ひり出す姿も見てぇなぁ…ストッパーみたいに横一線の脚の間から、真ん中の尻からぶっとい便が垂れ下がって、ブラックシスター様が震える程踏ん張る姿とか、想像するだけでフル勃起確定だっての」

「途中で切れないように、モンスターがコーティングするだろうしな。にしてもほんと、驚きだぜ。前にプラネテューヌでノワール様が襲われた時、実はそのまま肛門の中にモンスターが潜んでて、それがラステイションの教会に運ばれて、そこから偶発的にユニ様まで襲われて、しかもユニ様まで尻穴狂いの素養が…一発で堕ちる超早熟タイプの素養があったなんてなぁ。正直ちょっと上手くいき過ぎてて、俺達が女神様をどうこうしてるってより、ネプテューヌ様が尻穴快楽を皆に広める為に、俺達を利用してるんじゃないかと思った位だ…」

 

 そんなユニを、壁や床から直接…或いはカメラで間接的に凝視する男達は、股間を膨らませながら思い思いの感想を語る。特に排便も望む言葉と、全く予想しなかった展開と速度でユニも堕ちた事に対しては頷きも多く、初めはネプテューヌの普通の尿と排便を、こっそり撮るだけで精一杯だった彼からすれば(その時点で中々凄く、危うくもあるが)、昨日の事含め今の状況は信じられない程だった。

 

「は、ぁ…あぁぁ……♡」

 

 待ち望んだシチュエーションで放尿出来る事による興奮と、予想以上の音が響いてしまっている事への羞恥心で板挟みになりながらも、ユニは脚を水平に広げたままでの排尿を続ける。漏れる吐息には熱っぽさが、色っぽい雰囲気が混じっており、男達は排尿の激しい音と、吐息の柔らかな音とが重なった音色に耳を済ます。…因みにこの時、「おぉ、これぞ正に『ユニ』ゾン」と言って微妙な空気を作り上げた男がいたのだが、それはまた別の話。

 

「これよ、これぇ…この、力も一緒に流れ出てるみたいな脱力感…いぃ……♡」

 

──ジョロロ、ジョ…ジョロ…チョロ……チョ、ポンっ…。

 

 初めは相当な勢いだった尿も、段々と弱まり、次第に音も小さくなっていく。それと共に、興奮の色を浮かべていたユニの表情は弛緩していき、排尿は流れるから落ちるに変化。黒の陰毛を濡らし、そこから滴るように残り少しの小便が落ち……小便としては中々の時間の末に、最後の一滴が便器の中に消えていった。

 

「…気持ち、良かったぁぁ……♡」

 

 排尿が終わった数秒後、ユニが上げる感嘆混じりの声。やっている事は明らかに変態的ながら、今のユニには高揚感とちょっとした爽快感があり…その余韻に浸るように頬へと手を当てながら、小便が終わった後も十数秒程彼女はその場に留まっていた。

 そうしてその時間を経て、ユニは個室の床へと着地。未だ興奮冷めやらぬユニは、男性が小便をした後は性器を振って尿を振り落とすらしいというのを思い出し、膝が床に付かない程度に体勢を低くすると自らも真似するように腰を振る。カクカクと、軽くながら前後に振り…しかし和式便器では床に振り落としそうだと思って止める。排泄の快楽に目覚めたユニではあったが、その為ならお手洗いを汚しても構わない、とは思わないのが彼女なのだ。

 

「さて、と…あんまり遅いとベールさんが変に思うだろうし、早く戻らないと……」

 

 小だけとはいえ、排泄出来た事で少し興奮が収まったユニは、部屋に戻るべく股を拭こうとした……が、そこで気付く。中を覗く為の穴…ユニが初めに見回した際気付いたその穴とは別に、それよりも大きな穴がいつの間にか出来ている事に。

 それは気付かない方がおかしいような、大きな穴。にも関わらず、今に至るまで全く気付かなかった事へユニは疑問を抱いたものの、そこで更にユニは、穴の下に文字の書かれたプレートを発見。その文章を読んだ事で、ユニは何かしらの細工が壁にされていたんだろうと結論付け…再びその表情に、恍惚とした笑みを浮かべる。

 

「お尻を入れて下さい、ね…入れたら一体どうなるのかしら……♡」

 

 わざとらしく、大きめの声でユニは言葉を発し、その場で反転。続けて位置が合うよう中腰になり、迷う事なく壁の穴へと尻を嵌め込む。

 股を丸出しにし、尻を突き出した、何とも卑猥で煽情的な格好。されどユニはそれを気にする様子もなく、一体何が起こるものかと未知への期待を膨らませていき……次の瞬間、ざらりとした、柔らかくも生暖かい感触が秘部へと走った。

 

「ひぁんっ♡あ、こ、これ…ってぇ……♡!」

 

 例えが頭に浮かんでこない、何とも特徴的且つ独特な感覚。濡れた何かは、べったりと触れた状態から秘裂へ沿うように下から上へと持ち上がっていき、まだ彼女の割れ目に残っていた尿の雫を拭き取っていく。

 直後に感じる、肛門のすぐ下を撫でる風。こちらも生暖かく、すぐ側から吹き込むような感覚があり……二つの感覚で以って、ユニは理解する。それは何なのかを。自分は今、何をされているのかを。

 

「ふはぁ…女神様の股の匂い、堪らん…完全な壁尻状態なのも、白い尻と肛門周りの黒い毛の対比も、柔らかい感覚も全部堪らねぇ…!」

 

 再びユニの割れ目を上下する存在。それはユニが思った通りの…壁に隠れた男の舌。彼は穴に嵌められた、彼からすれば尻だけが出たユニの秘部を見て、触って、嗅いで…そして舐めて楽しんでいた。

 尻毛へと触れる鼻先に感じるのは、湿った感覚。そこから広がるのは、蒸れた臭い。目を爛々と輝かせる男が両手で尻肉を鷲掴みにすれば、形の良い尻の柔らかさが直に伝わり…男の興奮が舌に乗る。舐め上げ、舐め下ろし、舌の腹から先まで全面を使ってじっくりたっぷりとねぶり回し……壁から出た尻は、ぴくぴくと震える。喜ぶように、跳ねるようにして揺れる。

 

(アタシ舐められてる…♡!顔も分からない男性相手にお尻を突き出して、おまんこ舐められちゃってるぅ…♡!)

 

 常軌を逸した変態行為をしている。その自覚がユニにゾクゾクとした感覚を抱かせ、その中で秘部へと走るねっとりした刺激が、自慰や排泄とはまるで違う快楽を募らせる。気付けばユニは、自分でも気付かぬ内に尻をより穴へ、より裏側にいる男へ向けて突き出しており…隠しカメラに映る彼女の顔は、快感と興奮で完全に雌のそれへと変わっていた。

 

「ふはぁ…ご馳走様でした、女神様。ブラックシスター様のお小水は、少し苦めなんですね」

「…凄いわ…お尻を入れるだけで自動的に拭いてくれるだけじゃなくて、排泄物の分析までしてくれるのね、ここのトイレは♡だったら次にまた拭いてもらう時には、もっと食べるものにも気を付けなくちゃ♡ありがとう、セルフティッシュさん♡」

 

 壁越しに聞こえた言葉に、ユニはぴくっと肩を震わせ…それからユニは言う。ここには誰もおらず、今のは全てここにある設備によるもの…そう思っているかのように、或いはそう思っている演技のフリをするように、尻を抜いた彼女はその尻を揺らしながら言い…くるりと振り向き、ミニスカート故に秘部が丸見えになるのも気にしないまま、最後に「今度はジョッキでお願いするわ♡」と告げて、お手洗いの中を出ていった。きっとどこかに隠しカメラがある筈…そう思い、大股開きで歩きながら。

 

「あ、お帰りユニちゃん♡」

「丁度良いところに戻ってきたね、ユニちゃん。今、お姉ちゃんとベールさんの思う、逞しい動物おちんちんのランキングを聞いてたところなんだよ♡」

「どれも甲乙つけがたいんですのよ?長いオチンポ、太いオチンポ、独特な形状を持つオチンポ…どれも魅力的で、食べる度に味覚と記憶に焼き付くんですもの…♡」

 

 戻った彼女が部屋の扉を開いた瞬間、むせるように濃密な、淫靡な香りが部屋の中から押し寄せる。それは当然、ネプテューヌ達三人が秘部から醸しているものであり…ユニが席を外している間もずっと陰茎及び睾丸料理の話を続けていた三人は、今や耐え切れずに全員が秘部へと指を突っ込んでいた。椅子の座面どころか、その下の床にすら水溜まりが出来始めていた。

 その色香でユニの興奮も再燃し、座るや否やユニも自らの秘部に手を伸ばす。全員が動物の性器に劣情を抱きながら、机に隠れて…しかし蕩けた顔を見れば一目瞭然の様子で秘部を弄る。そんな状態で話は続き……されど話も流れも、突如聞こえたノックの音で、何の前触れもなく終わりを告げる。

 

「お待たせしました女神様。準備、完了致しました」

『……っっ♡!』

 

 頃合いを見計らい、鑑賞をしていた男達を呼んで戻ってきた彼等の代表。ベールは勿論、本当の事を知っているネプテューヌ達も猥談に夢中となっていた為彼等が戻った事には驚き、部屋の惨状にも気付いて流石に全員羞恥心から顔を染める。だが男達は誰もそれを指摘する事なく、内心で顔を赤くする女神達に欲望を掻き立てられながらも案内はお任せを、と言って順に部屋の外へと出ていく。

 

(や、やってしまいましたわ…これだけ時間があったというのに、お手洗いを探す事もせずわたくしは何を……)

「ふふふっ…頑張ろうね、ユニちゃん♡」

「えぇ。気張るわよ、ネプギア♡」

 

 当然どこかで用を足したいとも、下着を買いに行きたいとも言える訳がなく、後悔しながらベールは続く。ネプテューヌもこれからの事を、刺激的である事間違いなしの体験を想像して意気揚々と歩く。そして二人の後ろを歩くネプギアとユニは、どちらも直腸を犯すスライムモンスターの刺激でぼたぼたと愛液を落としながらも、それを気にする事なく笑みを浮かべて──二人の守護女神と二人の女神候補生、計四人による欲望渦巻くクエストは始まる。



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続・非公開痴態撮影 16

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・パープルハート グリーンハート パープルシスター ブラックシスター ネプテューヌ ベール ネプギア ユニ

内容・盗撮 ノーパン パンチラ(パンモロ) 排泄 リクエスト要素有り


 表向きは依頼されたクエストの為、しかし実際にはクエストという体でスリルある悦楽を味わう為、ネプギアとユニ、それに話を聞いて戻ってきたネプテューヌは、浮き島の集落へと訪れた。便意に襲われ、仕方なしに戻ったベールもまた、紆余曲折の末三人に同行する事となった。既に排泄の快楽に染まった三人と、自分でも気付かぬ内にその魅力に心奪われつつあるベールは、男達がいない間『料理の話』という建前で猥談を交わし、秘部を濡らし、ユニに至っては早速排尿を愉しんでいた。

 それが、集落から出発するまでの経緯。同行を申し出た男性達の案内を受けながら、四人はまず集落の外へと向かう。

 

「一応言っておくけど、戦いになったら離れててね?もしもの事があったら大変だもん」

 

 気楽な口調て、しかし真面目な内容の発言を行うネプテューヌ。その発言に、男達は頷く。実際幾ら世間一般には公開出来ないような悦楽にのめり込んでいるとはいっても、ネプテューヌ達は確かに女神。故に人である彼等が怪我をするのは絶対に避けたい、そんな真っ当な思いあっての言葉であった。

 と、そこで彼女達に向かい合う形で、二つの小柄な影が近付いてくる。

 

「あっ、こんにちはー!」

「こんちはー!…へへっ」

「あら、ごきげんよう…ですわ(へ、平常心…平常心、ですわ……)」

 

 それは集落の子供であろう、二人の少年。駆けたまま、すれ違いざまに二人は挨拶を投げ掛け、当然四人も微笑んで返答。ぶり返す便意を堪えている最中のベールも、人付き合いの基本である挨拶を疎かには出来ない、と表情を取り繕いながら言葉を返し、通り過ぎたところで内心安堵を……

 

「とりゃー!」

「カンチョー!」

「ぴぁっ♡!?」

「はひんっ!」

「わっ!?お、お姉ちゃん!?」

「あ、アンタ達…って、逃げ足速っ!?」

 

──しようとした直後、彼女の…そしてネプテューヌの肛門に、鋭く激しい衝撃が走った。

 それはすれ違った少年達から突き込まれた、悪戯心と子供故の遠慮なさによって繰り出された、二人へのカンチョー。子供の悪戯とはいえ、初対面の異性にやるものとしては、些か失礼過ぎる両手の一撃。その行為には襲われなかったネプギアも驚き、ユニは即座に逃げる少年達を追おうと思ったが、何とも逃げ足の速い彼等はあっという間に建物の影へ。勿論本気になれば捕まえる事など容易だったが、そんな事より今は襲われた二人の心配だ、とユニはネプギアと共にネプテューヌやベールに話し掛けた。

 

「だ、大丈夫?お姉ちゃん…」

「あの二人の爪で怪我とかしてませんか…?」

「だ、だいじょーぶだいじょーぶ。びっくりしただけだから…(ほ、ほんとにびっくりしたぁ……で、でもあの不意打ち具合と、ズッポリ入る感覚は…悪くないかも……♡)」

「え、えぇ…わたくし、も…大丈夫、ですわ……」

 

 流石にこれで蹲るのは恥ずかしい、とネプテューヌもベールも平然を装う。しかしネプテューヌは嬌声に似た声を、ベールは情けない声を出してしまった時点で何ともないのは明白であり…誰も気付いていなかったが、刺された瞬間二人の割れ目からはぴゅっ、と愛液が吹き出していた。それが二人のスカートを内側から軽く濡らしていた。

 間違いなく少年達自身も想像していなかったであろう、ノーパンへの…即ち直接臀部に、肛門に突き刺さる事となったカンチョー。肛門を貫き、直腸にも勢い良く侵入したそれは、既に十二分に後孔を開発されているネプテューヌや、便を必死に我慢しているベールにとってどれだけの威力を持ったものだったのかなど、想像するまでもない事であり…ひょっとすると少年達は、後々自分達の指から便の臭いがする事に気付き、行った事を臭いで後悔する…かもしれない。

 そんな下らない出来事を経て、一行は集落を出る。その後も暫くの間、四人は男達と共に歩き…そうして辿り着いたのは、見晴らしの良い平野の畑。

 

「広い畑ですね…でも……」

「大量どころか、全くモンスターの姿はないわね…」

 

 ぐるりと見回すネプテューヌ達だったが、見えるのは畑と周囲の自然だけ。どう見てもモンスターが大量発生している場とは思えず…しかしだからといって、油断するような四人ではない。

 

「確認ですけど、モンスターが縄張りにしているのはここで間違いありませんのね?」

「はい。確かにここで……あ、いました女神様!下です!」

 

 用心する四人の中でもベールは特に神経を張り詰めている。だがそれもその筈、今は三人同様ベールもショーツを履いておらず、スカート故に隠れているだけで彼女の肛門は無防備状態。温泉の時の様に、不意打ちでまた中に入られては堪らないという思いがあったの警戒であり…加えて便意を我慢している彼女にとっては、そちらの意味でも気を緩められる筈がなかった。

 そんな中、ベールの問いに答えていた男の一人が不意に畑のある場所を指差す。反射的に四人がそちらへ目をやれば、確かにそこにはスライム状のモンスターがおり…そのモンスターは畑から、地面の中から染み出すように現れた。

 

「まさか地中にいたとは…通りで見つからなかった筈ですわ…!」

「次々と出てきましたね…わたし達の足音か何かに反応したんでしょうか…(…なんて、ごめんなさいベールさん♡本当はこのモンスター達、わたし達の便…肛門から漏れちゃってる大便の臭いに反応してるんです♡)」

「かもしれません、我々は邪魔にならないよう下がっていますね…!(そりゃ反応するよな、だって女神様達の便だったらきっと、栄養たっぷりなんだからさ…!)」

 

 見ている間も次から次へと現れるモンスターに対し、何も知らないベールは思案を巡らせ、現れた理由を知っている三人は待ち侘びた時間の始まりに表情を取り繕いながらも心を踊らせる。栄養たっぷりの便、という何か変な思考をしながら代表は四人へ声を掛け、他の男達と共にそさくさとその場から距離を取る。

 

「数は凄いけど、こういう場合一体一体は大した事ないのが定番だよね〜。って訳で、わたし一番乗りー!とりゃー!」

 

 彼等がしっかりと離れた事を確認したところで、一番槍とばかりに飛び出したのはネプテューヌ。彼女は手近な一体へ向けて走り込むと、その勢いのままにモンスターへとドロップキック。華麗に決まった蹴りでモンスターは吹っ飛んでいき、ネプテューヌの方は軽やかに着地。見栄えの良い初撃に男達は拍手を送り、ネプテューヌも陽気に笑ってピースを返す。

 

「女神化…は、必要ないよね。っていうかむしろ、下手に射撃とかしたら流れ弾が皆さんの方に行っちゃう可能性もあるし」

「アタシはそんなヘマしないわ、けど女神化するまでもないっていうのは同感ね。射撃なしでも戦えるって事を、たっぷりと見せてあげるんだから!」

「ちょ、ふ、二人共…!…ネプテューヌはまだしも、ネプギアちゃん達までとは…こうなると、わたくしだけ全力という訳にもいきませんわ……」

 

 軽く言葉を交わし合ったネプギアとユニもネプテューヌに続き、彼女達もまた飛び膝蹴りをモンスターに浴びせる。女神化はともかく、武器は普通に使うつもりだったベールも、こうなると女神の威厳の為に自分だけ得物を使う…という選択肢は取れず、仕方ないと思いながら同じく徒手空拳でモンスターへと仕掛けていく。女神の姿となり、プロセッサユニットを纏えば一先ずノーパンの件は解決するのだが、今女神化すればそれはそれで恥だ、と女神化は完全に選択肢から外す。

 女神四人によるモンスター群への攻勢。確かに数は相当なものの、四人の見立て通り個々は彼女達に全く及ばず、四人の攻撃は次々と決まる。

 

「よ、っと!」

「おー、ユニちゃん綺麗なハイキックだね。なら、わたしもいくよー!」

「…恐らく別個体でしょうけど…昨日の借りを返させてもらいますわ…!」

「す、凄い気迫…流石はベールさん……」

 

 刈り取るような蹴りをユニが放てば、ネプテューヌもそれを真似して蹴る。ベールは突っ込んできたモンスターを手刀で落とし、ヒールを突き立てるようにして踏み付ける。そこに気迫を感じながら、ネプギアもまた背後のモンスターへと後ろ蹴りを素早く浴びせる。

 全員が全員、足技主体の戦い方。ベールやユニは、元から足技を使うタイプだったが、今はネプテューヌとネプギアもであり…当然大振りの蹴りをすれば、スカートが捲れて中が見える。全員ノーパンであるが故に、気を付けているベールを除けば大サービスとばかりに何度も彼女達の股が露わになる。そしてそれは、三人共意図して行っている事。女神化も武器も必要ない、というのは建前であり、ネプテューヌ達は男達に見せる為、堂々と言い訳の出来るパンモロ(ノーパンだが)をする為に敢えて蹴りを主体としていた。

 

「おー、見える見える。やっぱ一番がっつり見えるのはユニ様だよなぁ。何度もハイキックしてるから、前も後ろもがっつり丸見えってね」

「パンモロ具合ならネプギア様も負けてないぜ?さっきの蹴りなんて、ピンと伸びた脚の付け根近くで揺れる陰毛がこれまた良い感じで…んまぁ、履いてないんだからパンも何もないんだけどな」

「パープルハート様はちょいと見え辛い…が、その分がっつり見えた瞬間が興奮するんだよなぁ。後、尻の形超綺麗だし」

「くぅっ、よく見えませんよグリーンハート様…!…けど、これもチラリズムと思えばそれも一興……!」

 

 そうして戦う四人…特にその股を、男達は凝視。双眼鏡を用いる者も少なくはなく、見えて隠れてを繰り返す股や尻に興奮しながら、四人に聞こえないよう小声で仲間達と言葉を交わす。

 流石にカメラを構えて撮ろうとしている者はいない。だが、そこは覗きや盗撮の為なら努力を惜しまない男達。彼等は撮影用のドローンカメラを用意しており、そちらでばっちりと四人の勇姿、そして丸出しの股間を撮影していた。元々撮られても構わない、むしろ望むところな三人は勿論、ベールも気にする事が多過ぎて、どうやらドローンカメラには気が付いていないようである。

 

(出来る事なら大振りの蹴りは避けたいところ…ですけど。どの個体も小さいせいで殴打はし辛いですし、かといって軽く脚を振るだけでは流石に威力が出てこない…やはり、ある程度は我慢するしかないんですの…?…我慢するしか…我慢して、彼等にわたくしの股間を晒すしか……)

 

 排泄、盗撮に続き、いよいよ露出にも…外で股を晒す事にも興奮を抱き欲情しつつあるネプテューヌ達。やはりベールだけは晒す事に消極的だったが、状況的にそれも難しく、緊張する。見られるかも、と思うと落ち着いてはいられなくなってしまう。

 そして、ベール自身は気付いていなかったが、彼女の割れ目は濡れ始めていた。既にぐっしょりと濡れ、陰毛を張り付かせ、蹴る度に愛液を飛び散らせる三人とは違い、少しずつ太腿に垂れる程度ではあったが、思考とは裏腹に彼女の身体は興奮を示し始めていた。

 

「ほらほら〜、ただ近付いて飛び込んでくるだけじゃ、わたし達には勝てないよー?(あはっ、またお臍の辺りまでパーカーワンピが捲れちゃった♡こんなのもう、やってる事はモロ痴女だよね、って今更かな♡)」

 

 横から突っ込んできたモンスターに対し、足のの裏側をぶつけるような蹴りを当てたネプテューヌは、挑発するような事を言いつつ脚を突き出したまま半回転。遠心力でパーカーワンピは大きく捲れ、まるで男達に見せびらかすような動きとなり、ネプテューヌははっきりと露出の快感を覚えながらモンスターを牽制する。

 戦闘能力の差は歴然。ネプテューヌ達はモンスター群を圧倒しながらも汗一つかく事はなく、されどその分が全て集まっているのかと思う程に膣だけは濡れ、愛液が滴り、ぽたぽたと跳ねては散る。特にネプテューヌの分泌量は凄いらしく、伸びるままにしている分ネプギアやユニより陰毛で止まる割合は多い筈でありながら、二人に負けず劣らず愛液という興奮の汗を垂れ流す。

 

「おっと、外れちゃったー。でも、全然歯応えないなぁ。昨日は好き勝手されちゃったけど、やっぱりお尻に入らなきゃこんなものなの?」

「煽りますねネプテューヌさん…けど確かに、これなら四人で来る必要はなかったかもです。油断禁物とはいえ、油断しても負ける訳ないっていうか……」

「お、お姉ちゃん、ユニちゃん…そんな、あからさまにフラグっぽい事を言ったら……」

 

 実のところ、三人は本気ではない。女神化も武器も無しというだけでなく、ベールに気付かれない程度に手を抜き、時には空振りをする事で、戦闘時間を伸ばしていた。その理由は勿論、堂々と露出出来る時間を一秒でも長く楽しむ為であり…それでもモンスターの数は減っていく。

 故に、そんな状況を興奮と共に迎えているからこそ、ネプテューヌもユニも相手を軽んじる、煽るような言葉を言ってしまう。性格的にそのような思考にならないネプギアだけは、流石にそういう発言は避けた方が、と制止するも……時既に遅し。偶然か、それとも二人の言葉が本当に引き付けてしまったのか、突然畑の土がもぞもぞと動き…これまでとは比較にならない量の大群が、恐ろしい勢いで四人の前に出現した。

 

「なぁ…!?ね、ネプテューヌ…貴女なんて事を……!」

「わ、わたしのせい!?いや確かに、我ながらフラグっぽい事言った自覚はあったけど……(ちょっ、こんなに沢山いたの…?どうしよう、これは予想外…っていうか、流石にちょっと不味くない…?)」

 

 瞬く間に土の中から現れるその物量には、流石の女神達も仰天。幾ら実力差は歴然と言えど、相手が数え切れない程の数…それも、今も尚増え続けているとなれば当然優位性は薄れていく。加えて何だかんだ言っても相手はモンスター。幾ら狙いが排泄物だとしても、絶対に命の危険がないとは言い切れないのであり、これまで手を抜いていた三人は慌てて真面目な迎撃に移る。ここまで沢山いるのは不味い、何がどうなるか分からない…心の中で、そんな風に思いながら。

 しかしそれでも、同時にネプテューヌ達は思っていた。真面目に、本気で戦えば、何とかなるだろう…と。そして、実際それは間違っていなかった。だが……

 

──ぎゅるるるるるる……っ!

 

『ぃひいッ!?(ぁ、お、お尻がぁぁ…っ!)』

 

 本気の迎撃が始まってから数十秒と経たずに、突然動きの止まる四人。少し離れている男達には分かる筈もない事だが、四人の腹部からは独特の音が鳴っており…ぶわりと額に脂汗が浮かぶ。

 彼女達は忘れていた。出発前、便意を催す例のお茶を飲んでいた事を。それが何とも間の悪い事に、このタイミングで本格的に作用し始め、ネプテューヌ達は激しい便意に襲われる。ベールもまた、作用で促されて便意の事を思い出す。

 不意打ちのような便意に四人は顔を見合わせ、思わずスカートの中に手を入れて肛門を押さえようとする。しかし、肌に感じるのは男達の視線。幾ら盗撮される事に慣れていても、露出に目覚めつつあっても、開けた野外で、男達に注目されている中でショーツも履いていない肛門を手で押さえるというのは流石にネプテューヌ達にも抵抗があり、入れる寸前で止めて耐える。されど、動きを止めている間に四人はモンスターに包囲されてしまっており、容赦のない攻撃が四人を襲う。

 

「あっ、くっ……!」

「こ、こんな攻撃程度で…ッ!」

 

 次々と身体を打つモンスターの体当たりに、ネプギアとユニは表情を歪める。

 相手はスライム状の身体という事もあり、体当たり自体は大して痛くない。しかし痛くはなくとも衝撃、振動はあるのであり、それが肛門と直腸に響く。振動が排便促進の様になり、想定外過ぎる形で四人はモンスターに追い詰められてしまう。

 加えてモンスターは直腸への侵入をしようとしており、今のところは何とか防げている四人であったが、漏れないようにする為の我慢に必死でまともな迎撃が出来なくなった今、四人は完全に防戦一方。便意一つで、優勢だった女神達は今や耐える事しか出来なくなる。

 

(ただでさえ凄まじい数だというのに、先程よりも心なしか統率の取れた動きをしているような…。どこかにリーダー格の個体が……ぁ、う、くぁぅぅ…!便意が強過ぎて、落ち着いて考える事すら出来ないなんてぇ…!)

「なんだなんだ?女神様達、急に動きが鈍くなってないか…?」

「確かに…相手の数に怖気付いた、なんて事女神様にある訳ないし、もしや急に体調が…?」

「ああ、かもしれないな。何やらお尻の様子を気にしているようにも見えるし」

「お腹の具合が悪い、とか…?」

「……!?き、気付かれそうに…う"ッ…なって、ません事…!?」

 

 単に増えただけでなく、群れとしての質も若干上がっているような。肛門に便が殺到しているのかと思う程の便意に思考を邪魔されながらも、そんな事を考えていたベールの耳に届いたのは、彼女等の動きを不審がる男達の呟き。勿論男達は動きが鈍った理由を察していたのだが、女神達を焦らせる為…より過激で魅力的な光景が見られるように、わざと聞こえる声で言っており、その思惑通りにベールは焦ってしまっていた。

 

「お、お姉ちゃん…!やっぱり、これは…流石に、不味いよ……!」

「このままだと、最悪あの人達にも…ふ、くっ…モンスター、が…!」

「うぅ…だよね、もうどうのこうの言ってられないよね…!悔しいけど皆、こうなったら…女神化、するよ…!」

 

 精神的な余裕がないのはネプテューヌ達も同じ事。ユニの言う通り、防戦一方となると万が一モンスターが男達を襲い始めた場合に対処が遅れてしまう可能性が高く…何よりネプテューヌ達三人も、モンスターを舐めてかかった結果逆転され、便意でまともに動けない状態にも陥った挙句、野外で男達に見られながら盛大に脱糞するかモンスターに後孔を嬲り尽くされるかするなど、流石に恥ずかし過ぎて絶対にそれだけは避けたいところ。

 故に「今更するのは情けない」などという躊躇は捨て、四人全員が女神化を選択。互いを庇い合うように集まっていた四人の姿が光に包まれ…男達は、「来た!」と心の中で強く叫ぶ。

 

「おい、ドローンカメラは大丈夫だよな!?ちゃんと撮れてるよな!?」

「ふっ、心配すんな。そろそろもう一つの姿になって下さると思い、さっきからベストポジションに展開済みだ」

「ひゅう、流石だぜ!陰毛の色や尻の肉付きが変わる瞬間を、ばっちり撮っておいてくれよ…!」

 

 小声の、されど熱の籠った男達のやり取り。その内の一人が言った通り、複数のドローンカメラが四人の足元に回り込んでスタンバイしており、それ等は女神化をする四人の股をしっかりとレンズに収めていく。

 やはり、最も変化が激しいのはネプテューヌ。薄い色素が濃く、薄紫から濃い紫の陰毛や尻毛へと変わる事など序の口で、元々茂みの様に割れ目と肛門を覆っていた毛は女神化によってそれぞれの穴を隠す程、鬱蒼としたものに変わってしまう。加えて小振りだった臀部も肉付きの良い、肉感たっぷりの尻へと変貌をして、そんな変化に男達は生唾を飲み込むのを禁じ得ない。

 しかし、ネプテューヌばかりが目を引くなどという事はない。鮮やかだった金色の陰毛が深みのある緑色へと変わるベールもまた特徴的であり、ネプテューヌに負けず劣らずの剛毛である彼女の股は、陰毛の色合いもあって本当に草むらか何かのよう。元から豊かだった尻肉は更に増量する事によって溢れんばかりの肉感を見せつけ、男達の情欲を大いに揺さぶる。グラマラスで色香たっぷりの肢体と、下品そのものな手入れ無しの尻毛と陰毛を併せ持つ二人の光景は、最早暴力的な程に扇情的だった。

 

(こんな形で女神化させられた恥は、すぐに返してやるんだから…!)

(大丈夫。わたし達は四人もいるんだし、女神化しちゃえば十分何とかなる…!)

 

 女神本来の姿へと変わる最中、女神候補生の二人は闘志を燃やす。そんな二人の下半身もまた、守護女神同様変貌していく。

 姉と違い、変化の薄いネプギアの陰毛。色は薄紫から更に白寄りに、桃色に近いものに変わった程度であり、毛量や毛の質も決して大きな違いはない。しかし、だからこそこの面子の中では異彩を放っており、変わらないからこそ『女神の姿でも人の姿でも、同じ毛が生えている』という、男達自身も上手く言葉に出来ない興奮感を与えてくれる。体躯の変化が少ないのも、外見が変わっても陰毛は殆ど変わらずそこにある、という認識に拍車をかける。

 一方、ユニの変化は非常に強く男達に意識をさせる。落ち着きのある漆黒の陰毛が、対極とも言える煌びやかな銀へと変わるのだから意識を引かれるのは必定であり、加えて彼女の髪型同様、ユニは下の毛も女神化によってカールがかかる。更に彼女は女神の中で唯一女神化すると「小さく」なるのだが、毛量はそのまま。つまり僅かだが、相対的に陰毛が目立つのであり、それが銀のカールと合わさる事で、四人の中でも最大のインパクトを放っていた。

 

(ふぅ、こっちの姿になると頭も少し冷えるわね。折角の時間を終わらせちゃうのは少し惜しいけど、女神として最低限の尊厳は守っておかな──)

 

 興奮を募らせる男達にとっては何十秒にも思える…しかし実際には一瞬である女神化を経て、四人は女神の、本来の姿となった。

 女神の姿となった事で、先程までのある種「調子に乗った」思考は鳴りを潜めるネプテューヌ。彼女は冷静となった思考で守るべきプライドを確認し、同時にこの場を乗り切る事を考える。そして、普段なら即座に思考を行動に移す彼女だったが……

 

「…ぁ、ぇ…ぁあ…?…ぁ、あ…〜〜〜〜っっ♡!」

「ね、ネプテューヌ…?どうしまし……」

「だ、駄目…ダメぇ漏れるっ!女神化しても無理っ、漏れそうだわッ!」

「んなぁ……!?」

 

 びくり、と震えるネプテューヌの肩。僅かな声が漏れる中、まるで震えが降りたかのように彼女の尻も揺れながら震え、怪訝な顔をするベールの前で、ネプテューヌは叫ぶ。

 女神化をすれば耐えられる。特に根拠もなく、ネプテューヌはそう思っていた。だが他の身体能力同様、括約筋の力も女神化すると実は増す為、実際それは見当違いな考えではなかった。だが女神化の際、一瞬という短い間ではあったがネプテューヌは力を込めて便意を堪える事を忘れてしまっており、加えてもう女神化したから大丈夫だ、という思考が気の緩みも誘発してしまったが為に、逆に便意は、出ようとする便の猛威は気力ではどうにもならない域へと辿り着いてしまったのだった。

 そしてそれは、羞恥心も冷静な思考も失わせる。もう無理だ、漏れてしまう…そんな思いで一杯になったネプテューヌは、迷う事なくプロセッサを排泄仕様へと変えてしまう。

 

「ね、ネプテューヌ…さん…!?」

(な、なんて…なんて格好、ですの……!?)

 

 あまりにも細く、鼠蹊部を覆うという目的を放棄しているかのようなクロッチ部分と、最早覆ってすらいない、切り込みを入れたかのような肛門周辺。そして本来ならばシースルー仕様となっている…しかし今は完全に露出している腋のパーツ。少なくともまともな羞恥心のある者なら絶対に身に付けない、淫猥さと引き換えに品性を捨て去ったも同然な、スーパーハイレグすら超えたハイパーハイレグとでも言うべきプロセッサユニット。嘗て男達の前で披露し、しかしその後は使う機会のなかったあの格好…便意のあまりネプテューヌが選んだのは、正にその姿となる事だった。

 そんなプロセッサの存在など知らないユニは目を見開き、ベールもまた愕然とする。愕然とし、信じられないという目でネプテューヌを見やり…しかし女神化の瞬間堪えるのを忘れていたのは、女神化すれば…と無意識に油断してしまっていたのは、ベール達も同じ事だった。故に、便意で極限状態となったベールの頭には、ふっとこんな思考が浮かぶ。卑猥である事は間違いないが、確かにあの格好ならば、身体は汚れなくて済むかもしれない…と。

 

「お、おい…パープルハート様の、あの姿……」

「あぁ…前も後ろも、大事な所の毛が丸見えじゃないか…」

「腋もそうだ…腋にも紫の毛が、しかももっさりと……」

「いや、毛どころじゃねぇって…前もギリギリだけど、後ろに至っては肛門が諸見えてるって…」

「が、眼福だ…眼福過ぎて、目が浄化されそうだ……」

 

 露わになったネプテューヌの剛毛や下半身に、男達はどよめき立つ。それは決して大声ではない、多少大きめながらも仲間内のやり取りの範疇である声だったが、並外れた聴力を持つ女神達の耳には届いており、その声でベールは我に返る。実際にはネプテューヌの毛や股など、見慣れている男達だったが、今回はわざと初めて見たような声を出し…彼等の思惑通り、ベールはネプテューヌの姿を慌てて注意。

 

「ね、ネプテューヌ!幾ら何でもその格好ははしたなさ過ぎですわ!すぐプロセッサを戻して……」

「もうそんな事を言っていられる状況じゃないわ!だって無理だもの、今にも漏れちゃいそうなんだもの!それに、大丈夫よ!彼等が理由ある、見た事を不用意に言いふらしたりはしない人達だって事は貴女も分かってるでしょ?だから…朝の件含めて、これはサービスよッ!」

「いや何を言っていますの!?」

 

 聞く耳を持たない…というより、聞いている暇もないとばかりに、かなり前のめりな内容の返しをしながらネプテューヌは群がるモンスターを上へ振り抜く蹴りで纏めて跳ね飛ばす。女神化した事、手加減がなくなった事で女神本来の力が込められたキックは凄まじい威力を誇り…しかしそんな事以上に、ベールはネプテューヌの返しに愕然としていた。朝の件というのは、旅館で目覚めた今日の朝、揃って布団をぐしょぐしょにしてしまっていた(無論原因の多くは男達にあるのだが)事であり、それはベールも引け目を感じていたのだが…だとしても彼女の言い分は、ベールにとってそう易々と納得出来るものではなかった。…が、理解は出来ると思っており、理解出来ている時点で、ベールも便意で限界なのは明白だった。

 

「ネプギアちゃん、貴女からも何か言って……」

「し、仕方ない…仕方ない、よね…♡!」

「そう、仕方ない事よ……♡!」

「ネプギアちゃん!?それにユニちゃんまで…!?」

 

 ベールの驚愕は、それだけでは終わらない。ネプテューヌが身体を張っての回し蹴りを放ち、その際角度が急過ぎるハイパーハイレグの股の両脇からもっさりとした毛をはみ出させ、思い切り男達に晒している中、声を掛けたネプギアとユニも揃ってプロセッサを変化させる。

 やはりと言うべきか、ネプギアも今回はネプテューヌと同様の仕様を施したプロセッサを用意済み。姉と違い手入れがしてある為、極度のハイレグや露出した肛門であっても毛が動く度に乱舞する…という事こそなかったが、清純なイメージの強いネプギアが、男を誘い行為を促すかのような格好をしているというだけで、その破壊力は抜群そのもの。一方ユニは排泄仕様プロセッサがない為、割れ目と肛門周辺のパーツを解除しただけの姿だったが…それは即ち、前も後ろも丸出しという事。逆効果レベルでも一応前は布地があるネプテューヌやネプギアと共にいる為に、彼女の丸見え丸出しの下半身はこれ以上ない程の注目を男達から浴びていた。そして、本人達にらそんなつもりなどなかったが…二人もそうしているという事実は、ベールの躊躇いをゆっくりとだが瓦解させる。

 

(…仕方、ない…仕方ない事なのだとしたら…。……えぇ、そうですわ…このままではネプテューヌの言う通り、プロセッサの中に漏らすという、どうしようもない形になりますもの…それに、今戦えていないのはわたくしだけ…恥を忍んで戦う事と、どちらにせよ回避の出来ない恥を気にして何もしない事なら、選ぶべきは……)

 

 ある意味でそれは、冷静な思考。状況を理解し、最善の行動をしようとしているとも言える選択。そもそもが今に至るまで誤った選択をし続けた結果である以上、今更と言えば今更なのだが…とにかく正しさのある選択は、自分自身を納得させられる選択は、崩れ始めていた躊躇を一気に吹き飛ばす。

 

「背に腹は変えられない…わたくしも腹をくくりましたわ!しかしこれは仕方のない事、加えてサービスとして今この場のみするだけですわ…ッ!」

『お……おぉぉ…ッ!』

 

 恐らく前代未聞な覚悟を決め、ベールはプロセッサを部分解除。実のところ、彼女のプロセッサは元から露出度が高く、肉付きが良い事も相まって、浅い股間部のプロセッサからは初めから陰毛がはみ出ていた。剛毛である事も手伝って、股間部の上、臍の下の部分で、濃い緑の恥毛が窮屈そうに飛び出ていた。同じく大胆に露出している腋(といっても、腋に関してはむしろ露出していない女神の方が珍しいのだが)からも鬱蒼とした腋毛がその存在を主張しており、男達からすれば女神化してくれるだけでベールは見所満載だったのだが…今のベールにとっては関係のない話。そもそも本人は毛が見えている事に気付いていない為、無用な話。

 ともかくベールは部分解除を行い、ユニ同様割れ目と肛門周りを取り払った。その前から見えていたとはいえ、ぴったりと身体に張り付くプロセッサが消えた事で、押し込められていた陰毛と尻毛は広がりながら大いに露出し、男達は色めき立つ。四人の中ではまだ堕ち切っていないベールが露出を選んだという意味でも興奮をし…他三人を含め、ドローンカメラにフル稼働してもらっている事は言うまでもない。

 

「あぁ、もう…こうなればヤケですわ!秘所を晒すに至ったとはいえ、わたくしは女神…!そう簡単に漏らすとは思わないで下さいまし…!」

 

 括約筋の凄さを見せてやる、とばかりに凄むベール。実際に露出してしまった事でいよいよ吹っ切れたのか、小声で宣言をした後、目一杯肛門を閉めて便意に耐えながらモンスターに鋭い飛び蹴りを浴びせる。四人揃って女神化をし、漏らしても構わない、その用意は出来ている…という史上最低レベルの背水の陣を敷いた事で、戦況は再び女神優勢となっていく。

 しかし勿論、そこに華麗さ、優美さなどない。淫らな装いとなったプロセッサユニット、全員が全員揃って丸出しとなった肛門、動く度に揺れ、その存在を主張するアンダーヘアーや腋に生えた毛…それだけでも既に、女神が抱かれる高貴さに満ちたイメージとはかけ離れており、色々と拗らせている男達でなければ幻滅する者が続出してもおかしかない状態なのが今の四人。されど、四人はそれだけに留まらない。この時点でもう相当だというのに、今となってはそれすら序の口。

 

「ほら、ほらぁ♡!さっきまでの威勢はどうしたのかしらッ♡!今更後悔しても…お"ッ、ふぉッ…遅いん、だからね…ッ♡!」

「これが女神の力よ♡?昨日は油断して、温泉でお尻の中を好きなだけじゅぽじゅぽされちゃったけど、揃ってケツ穴穿られて負けたけど、これが本来の…ふぅぅ"ッ、んッ…♡…女神の実力、よ♡」

「覚悟して下さい…♡わたし達女神の力は…んぁ、ぁ…くぁ…♡…これだけじゃ、ないんですから…ね…ッ♡!」

 

 今にも漏れてしまいそうな便を寸前で我慢するネプテューヌ達の息は荒く、肛門を締めるのに合わせて鼻の穴も鼻息を漏らしながら膨らむ。半端に開いた口からは涎が、プロセッサに覆われていない素肌にはテカテカと光る程の汗が垂れ落ち、元々身体のラインがはっきりと分かる作りである事も相まって、滝の様に全身から滲む汗によってプロセッサはまるで四人の肢体に張り付いているよう。

 更によく見れば、四人共腹部が張っており、極限状況の排泄我慢と快楽への渇望、増していく「見られる事への興奮」によって、乳首も陰核もプロセッサの上からでも分かる程に固く太く、長く勃起。おまけとばかりに割れ目からは愛液を、丸出しな肛門からは腸液を垂れ流し撒き散らす、我慢と快感の合わさったどうしようもない程の淫猥不細工顔を浮かべた四人は最早、女神どころか女である事も捨て去ったのかと思う程に低俗な姿で……だがそんな姿を晒しているのは間違いなく女神だという事実が、男達を際限のない興奮へと駆り立てていた。

 

「くっ…だ、駄目だ…まだ一番の見所が、漏らす瞬間が来てないってのに、エロ過ぎて股間に腕が伸びちまう…!」

「気持ちは分かる、だが我慢しろ…!ベール様はまだ俺達とネプテューヌ様達との関係を知らないんだ。だから流石に扱いてるのを見られるのは不味い…!」

「……そういやモンスター達って、排泄物を取り込んで栄養にしてるんだよな…それって、精子の場合は……」

「や、止めろ…!折角エロさ全開の光景を見られてるってのに、滅茶苦茶萎える想像が頭に浮かんじまうじゃねぇか…!」

 

 生半可なアダルト作品やアダルトグッズでは勝負にならない程の、理性を投げ捨て今すぐ欲望を満たしたくなる程の光景を前に、男達の股間はボトムスを破かんとばかりに勃起。しかし気力と、まだ一番の楽しみが残っているのだという思いから男達は踏み留まり、撒き散らされた汗や愛液、腸液がドローンカメラや女神達同士を汚す程に乱れる女神達を一心に見つめる。

 一方のネプテューヌ達は、互いの体液がかかる事などもう気にしていられない。気になる事はといえば、自分は後どれ位我慢出来るだろうかという事と、誰が一番に漏らすだろうかという事位であり…その一番にはなりたくないと必死に戦うベールを除いた三人は、誰が最初に漏らすかという事に自分でもよく分からない期待を、楽しみだという感情すらも抱いていた(因みに一部の男達はこの場にあらず、彼等は誰が初めに漏らすかで賭けていたのだが…流石にそれは、ネプテューヌ達も知らなかった)。

 そんな状態で、全身から痴態を晒しながらの、個々で見れば雑魚も雑魚なモンスター達相手に、全身汗だくという醜態を晒しながらの戦闘は続く。続き…それでも、唐突に終わりは訪れる。

 

(集落の皆、見てる?見てるわよね?わたし達女神が、国と次元の守護者が今、便を…うんこを我慢しながら戦ってる姿、顔から足の先まで全部見てくれてるわよね♡?あぁ駄目、もうこんな事考えるだけでも気持ち良くて仕方ないわ、こんなに良いならこれからはいつも我慢しながらクエストをしてみようかしら♡今日みたいに激しく動く中で我慢するのも良いけど、じっとしなくちゃいけない時に我慢するのも違った気持ち良さがきっと……)

 

 止まらない情欲塗れの思考。圧倒的強さを持つ女神故に、戦う最中でも出来てしまう妄想。男達に同様に、或いは彼等以上にネプテューヌの妄想は膨らみ、気分は昂り続け……しかし次の瞬間、不意にそんな思考は停止。

 

「……──あ…♡」

 

 ぽつり、と漏れ出るように零れた声。たった一言、たった一文字、熱を帯びた吐息の様な漏れ…ネプテューヌは感じ取った。もう無理だ、と。絶頂と同じように、そこを超えたらもうどうにもならない一線を、この瞬間超えてしまった、と。

 びくりと一つ、尻が揺れる。肛門が盛り上がり、尻毛が揺らぎ……彼女の我慢は、殺到する便と便意を寸前で押し留めていた肛門は、爆ぜるようにして崩壊する。

 

「ああぁっ♡!?あ、あっ、ああっ、ぁ……はぁああぁあぁぁぁぁんッッ♡♡!!」

 

──ブビッ!ブリブリブリブリブバーーーーッ!!

 

 絶叫にも似た歓喜の悲鳴と、爆発的な排泄音。野外は勿論、仮にお手洗いだとしても何事かと周囲が仰天するような声を口から、音を肛門から大音量でネプテューヌは鳴らす。

 下品で、卑猥で、それでいてどこか官能的でもある響きの聞き、反射的に振り向くベール。聞こえた音の時点で答えは分かり切っているようなものだが、それでもベールはまさかと思い…そしてやはり、目にする。肛門から大便を…それも大蛇の様に太く長い便をぶら下げ、蟹股爪先立ちで身体を仰け反らせて絶頂するネプテューヌの姿を。

 

(あぁ、ネプテューヌ…貴女遂に漏らしてしまいましたのね…。…って…な、長過ぎではありませんの…?どうして千切れる事なくあのような長さに…というか、何か便に膜の様な……)

 

 友人が社会的に終わってもおかしくない程の姿を(それ以前から四人共致命的な姿だったが)見て、ベールは同情の思いを抱く。…がそれも束の間、すぐにその光景に違和感を抱き…更にその後、目を見開く。蕩けた顔と弛緩気味の身体で戦闘再開したネプテューヌだったが、その彼女の肛門からは大便が落ちる事も千切れる事もなく、ぶら下がったまま振り回されている事に。尚且つその便が膜の様なもので包まれている事にも気付き、それが何か考えようとしたが……出来なかった。

 ベールは気持ちが緩んでしまっていた。一番先に漏らすという、最大の恥辱を避けられた事で。故に力も緩み…肛門が、ほんの僅かに弛緩していた。それは本当に僅か何か弛緩で…しかし表面張力で持ち堪えているダムも同然だった状態から、僅かにでも緩んでしまえばそこから起こる事など一つ。

 

「〜〜〜〜っッ!あッ、だ、ダメですわっ!そんなっ、漏れ……ぁぁああああああぁああぁッ♡!」

 

──プゥウゥゥー!ブリュッ、ブリュリュブブーーッ!!

 

 致命的な一線を超えてしまった。そう気付いた時にはもう遅く、間の抜けた放屁の音が周囲に広がる。そしてそれに恥じらう間も、最早なりふり構わず肛門を両手で押さえようとする間もなく、尻毛に包まれたベールの肛門は大きく開き……ネプテューヌに負けず劣らずの長さ太さ、それに存在感を持つベールの大便も、直腸から外へと排出される。

 ネプテューヌ以上に長い時間我慢し、それ故に凝縮されていたという事なのか、より硬そうな外観を持つベールの大便。しかし彼女の便もまた、滑り出てはくるものの落ちない。ネプテューヌと同じように、こちらも膜状の何かによって覆われており、落ちる事なくベールの肛門からぶら下がる。

 落ちないが為に感じる重量。ぶら下がる形となった事で、どれだけの便があるのかベールは感覚で理解し…それと同時に、感じていた。感じてしまっていた。排泄の瞬間迸った、肛門から全身を駆け巡った快感を、悦楽を。それは思わず、口元が悦びでだらしなく緩んでしまいそうな程の多幸感であり……悲鳴が如き歓喜の叫びは、続く。

 

「あんっ♡だめぇ、わたしも出ちゃうッ♡!出ちゃうぅううぅぅぅぅううううっッ♡♡!」

「もう無理っ、我慢出来ないッ♡!アタシも出るっ、排泄するのぉおぉおおぉおぉぉッ♡♡!!」

 

──ブビビブッ!ボビュッ、ブリュブフゥゥゥゥ!

 

──ブビビンッ、ブビッ、ブビババッ!ボリュリュッ!

 

 示し合わせた訳ではない。だが仲の良さ故にどちらも「一緒に出したい」と無意識に思っていたのか、背中合わせの状態で、ほぼ同時に決壊からの排便へと至るネプギアとユニ。悲鳴というにはあまりにも悦びに満ちた、絶叫と呼ぶにはあまりにも淫らな叫びと共に、爆ぜるような音で二人の肛門からも大鯰が如き大便がその姿を現わす。勢い良く落ち、されどやはり二人の便も何かに追われ肛門からは抜け落ちない。ネプギアもユニも、ネプテューヌもベールも、立て続けに漏らした四人の女神の大便は、千切れる事なく揃って彼女達の肛門からぶら下がり揺れる。

 

「キタ…キタキタキター!女神様の野外起立排泄キタぁーっ!」

「エロい…もうエロいとしかいえねぇよ……」

「しかもあんなクッソ長い…クソだけにクソ長い便が、綺麗な尻からぶら下がってるとか、長い歴史の中でも絶対これが初めてだって!」

「ほんともう、あいつ等には感謝しかねぇよ…俺達にとって生唾ものの展開を、次々実現してくれるんだからよ…」

 

 その光景を前に、男達は歓喜し、感激していた。遂に至った期待の瞬間に、期待した以上に下品で卑猥で…だからこそ彼等にとっては魅力的な、極太の大便を丸出しの肛門からぶら下げる女神達の姿を目に出来た事で、子供の様に…或いはいっそ清々しい面持ちで、それぞれの思いを言葉にしていた。

 感動の中には、感謝も混じる。だがそれも、当然の事だろう。ここまでの段取りも、排泄へ至る為の準備も、全て男達がネプテューヌ達と共に行った事。しかしネプテューヌ達がこうも排泄狂いになったのは…そして大便が落ちる事なくぶら下がり続けているのは……あの存在達のおかげに、他ならないのだから。

 

(……っ!…や、やはり…やはり、これは…わたくしも、ネプテューヌ達も…ネプギアちゃんやユニちゃんまで、もう寄生されていたという事ですの…!?)

 

 便を包む膜の正体。それに気付き、理解したベールは青ざめ、愕然とし……感じる。自らの直腸の中で蠢く、『それ』の事を。

 スライム状のモンスター。それが、膜の正体だった。考えてみればネプギアやユニの肛門は集落に着いた時点で巣食われていた以上、スライム状モンスターによるものというのは当然の事であり…しかしネプギアとユニの便だけが包まれている訳ではない。戦闘中のモンスターの群れ、その一部に既に侵入されていたという訳でもない。即ちそれは、二人だけでなくネプテューヌやベールの直腸にも、昨日の時点で…温泉で襲われた時点で、排泄し切れず一部が潜み続けていたという事であった。

 膜の様に広がり、大便を包んでいるのは、直腸を巣食うモンスターが栄養源となる彼女達の排泄物を逃さない為。落ちぬよう、千切れぬよう、柔軟な自らの身体で包み、コーティングした状態でじっくりと吸収していく為。しかしそんな事をベールが知る由もなく…膜の正体が分かったところで、状況は何も変わらない。それどころか寄生されていたという事実にベールは戦慄してしまっていたが、状況は待ってくれなどしない。

 

「なんて事…なんて事、ですの……」

「足を止めている場合じゃないわよ、ベール!ふんッ♡!」

「ね、ネプテューヌ…ネプギアちゃんやユニちゃんもですけど、どうしてこのような状況でそれだけの冷静さを……」

「こんな状況だから、よ!それともベールは、こんな状況を長く続けたいのかしら♡?」

「そ、それは……」

 

 一人動きを止めてしまったベールだったが、ネプテューヌの真っ当な発言にはっとする。確かにその通り、こんな目も当てられない状況だからこそ、素早く終わらせる事が最善だ、とベールは思考を立て直す。

 されど当然、ネプテューヌからすればその言葉は方便に過ぎない。早く終わらせたいどころか、むしろ長く続けたいとすら思っているのが今のネプテューヌであり…ネプギアやユニも似たようなもの。野外、それも男達が見つめる中で大便を漏らし、しかもその便をぶら下げたまま戦うなど、まともな精神であればそんなものは最大の恥辱以外の何物でもない。だがネプテューヌ達三人にとってそれは、便意を我慢し続けた末に味わう事の出来た、甘美な報酬…待ち望んだご褒美と言うべきものですらあった。

 

(こんな、こんな筈ではありませんでしたわ…。ただわたくしは、お手洗いに戻っただけでしたのに、殿方に見られながら排泄をして…剃り忘れていた腋やお尻の毛まで見られて…しかも、漏らした便をぶら下げながら戦闘をする事になるだなんて…。…あぁ、でも…でも、何より信じられないのは…わたくしがこの状況に、破滅的以外の何物でもない筈ですのに……心のどこかで高鳴りを感じてしまっている事ですわ……っ!)

 

 頭がおかしくなりそうだ。或いはもうおかしくなっているのかもしれない。でなければ、こんな事があり得る訳がない。…そんな風に思いながら、心の中で苦悩の叫びを漏らしながら、ベールもまた戦いに戻る。その長くしなやかな脚を伸ばし、モンスターに向けて蹴りを振り抜く。遠心力で身体が回り…便もまた、肛門を起点に強くしなる。それが肌にぶつかり、しかし千切れる事も便が付着する事もなく、尻尾の様にそのまぶるんぶるんと動き回る。

 絶世の美女・美少女である女神四人がその肛門から、彼女達の持つ美貌とは対極に位置する汚い排泄物を、大便をぶら下げ荒ぶらせながら戦いを続ける。その常軌を逸した状態に、非現実的な状況に、ネプテューヌ、ネプギア、ユニの三人は今すぐ両手を割れ目へ突っ込み、思うままに弄り回したいと思う程の興奮と快楽を強く抱き…ベールもまた、頭では否定をしながらも、自らが気付かぬ内に陰毛を、そして太腿を愛液でべったりと濡らしていく。

 形勢再逆転したとはいえ、まだそれなりの数が残っているスライム状のモンスター。それは戦闘がまだ続くという事であり……即ち、この異常で下品で淫猥な時間は、まだ終わらないという事でもあった。



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続・非公開痴態撮影 17

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・パープルハート グリーンハート パープルシスター ブラックシスター

内容・触手 百合 拘束 アナル 盗撮 排泄 リクエスト要素有り


 また、先日ある感想を操作ミスにより消してしまいました。書いて下さった方に、ここで謝罪させて頂きます。申し訳ありません。


 女神にとって、モンスターとの戦闘は日常茶飯事。人々の依頼を解決する事もまた日常茶飯事。即ち、人々の頼みを聞く形でモンスターと戦う事など、これまで数え切れない程に行ってきた、なんて事ない普通の行為。特別何か意識する必要もない、当たり前の事。

 しかし、今だけは…今日だけは違った。このクエストだけに関しては…当たり前がまるで通用しない、凡ゆる意味で異常且つ非常識なクエストだった。男達が仕組み、女神達も分かった上で引き受けた、この依頼だけは。

 

「ふんっ♡ふんッ♡んぁんッ♡!」

「ふー…♡えぇいッ♡!」

「はっ、はっ…そこぉッ♡!」

「こ、こんな…ものぉ…ッ♡!」

 

 見晴らしの良い、とある浮き島にある畑。集落から少し離れた所にあるその畑は今、女神とモンスターによる戦いの舞台となっていた。

 それだけならば、特筆する事もないただの光景。されど、女神の姿を見れば異常である事は一目瞭然。戦う四人の女神の内、二人は男を欲情させる前提であるかのようなプロセッサユニットを纏い、残りの二人も下半身を露出した状態。全員揃って荒い鼻息を漏らしながら、武器も使わず股を見せつけるような蹴りでスライム状のモンスターを攻撃。そして何より、彼女達の汗ばむ尻からは長く太い…凝縮されても尚大質量である事が一目で分かる、凡そ女神には似つかわしくない大便が揺れ動きながらぶら下がっており、彼女達の戦うさまは、どう見ても常軌を逸していた。

 

「まさか、脱糞してしまうとは…何か様子がおかしかったが、女神様達は調子が悪かったんだな……」

「あぁ、申し訳ない事をしてしまった…」

「あんな太い便をぶら下げたまま戦うなど、普通よりずっと辛い筈…これ以上無理させない為にも、一時中止を進言した方が良いかもしれない…」

「…けど、股間が濡れてるようにも見えるんだよなぁ…」

 

 そんな状態で戦う女神達を離れた位置から見守るのは、依頼を出した集落の男達。彼等は次々と便を漏らし、それをぶら下げ動く度に尻肉や太腿へと当ててしまっている女神達の身を案じるような発言をするが、それ等は当然演技。一人の男がにやりと笑いながら見た通りの発言をすると、周りの男達はそれを諌める…が、内心では諌めた男達も、同じように思っていた。

 更に、撮影用に飛ばしているドローンの映像を集落から見ている男達は、当然演技などせず本心を吐露。「くっはー、あの誰もが知る女神様達がうんこぶら下げてやがる!」「いやこれはエロ過ぎだろ!」…と、彼等が望んだ通りの展開となった事で、嬉々として今の四人の姿を観賞していた。

 

(あぁ、なんて開放感ですの…♡!吹っ切れたと言うには、あまりにも品がなさ過ぎますけれど…この開放感は、癖になってしまいそうですわぁ……♡!)

 

 初めから、クエストを受けた時点で羞恥心や面子よりも快感を取る程に快楽へと染まってしまっていたネプテューヌ、ネプギア、ユニの三人とは違い、ベールは女神として、女性としての尊厳に関わるとして、必死に耐えてきた。我慢していた。それ故に、下半身を露出し、最終的には野外で、男達の前で漏らしてしまうという一線を超えた後の開放感は一際強く、気付けばベールは開放感に酔い痴れていた。羞恥心も、男達からの視線も、気にならないどころかむしろ悦びにすら感じていた。

 そして四人の中で最もスタイルが良く、その分最も肉感に溢れる彼女が何も気にせず身を踊らせるとなれば、男達の視線が集中するのも当然の事。されどベールばかりが視線を受ける訳ではなく、四人それぞれに男達とドローンのカメラからその肢体を余すところなく見られており…やはり特に見られているのは、全員揃って濡れた秘部。今やベールすらぐっしょりと濡れており、髪と同じ色をした剛毛が愛液を散らしながら、カメラを濡らしながら女神達の動きに合わせて肌に張り付いては離れてを繰り返すその様子は、淫靡以外の何物でもない。少なくとも、今この瞬間においては、ここにいる四人の女神が信次元で最も下品且つ、最も淫靡な存在だろう。

 

「ふ、ふふっ…女神の妙技、お見せ致しますわ…ッ♡!」

「ベールったら、さっきまでとは正反対じゃない…♡ベールもこの気持ち良さを分かってくれたのは嬉しいけど…同じ女神として、わたしも負ける訳にはいかないわ……♡!」

 

 大きく跳び、モンスターの群れの中に飛び込んだベールは、着地の寸前に半回転。肛門から垂れる大便を鞭の様にしならせながら両手を地面へ突くと、その勢いのまま脚を前に振り出し、踵落としの様な形で一体を攻撃し…そこから反動で脚を戻すと同時に回転開始。腰と手首を同時に捻る事で鋭く回り、更に両脚を真横へ広げる事で周囲のモンスターへ打ち付ける。まるで独楽、或いはイメージとしてのカポエイラの様に、身体でT字を作りながら逆さ回し蹴りを放つその姿は、かなり特徴的。言葉通り、妙技と言うべき技術も確かにあり…だがやはり、何より目を引くのは回転に合わせてぶるんぶるんと動き回る大便の妙なダイナミックさに他ならない。

 当然の様に、その姿を男達は注目する。しかし注目していたのは彼等だけではなく、ネプテューヌも注目していた。理解を得られた事、悦びを友と共有出来る事をネプテューヌは嬉しく思い…その上で対抗心を抱いた彼女は、近くにいたモンスターの背後へ高速で回り込むと、大股開きになり…ヒップアタック。慣性が乗ったままの大便が股を潜って股間から前に振り出される中、ネプテューヌは白く瑞々しい、垂れを知らない綺麗な丸みを帯びた尻を打ち付け、跳ね飛ばすと同時に臀部を突き出し男達へ見せ付けた。

 

「凄ぇ…ベール様の長いおみ脚と、太い便が一緒に回ってやがる…下じゃポニテも同じように回ってるし、なんかもう…エロいし凄ぇとしか言いようがねぇ……」

「はははッ、なんだありゃ!パープルハート様の股からクソが飛び出てるじゃねぇか!しかも尻を突き出してるもんだから、今度はまた後ろに振られて振り子みたいになってやがる!あー駄目だ、ほんとパープルハート様の発想には勝てねぇって…」

 

 ベールの動きにはある種の感嘆が、ネプテューヌの発想には笑いが混じる。しかしどちらも「魅せる」技である事には変わりなく、品がなくとも女神は女神。人々の期待に応え、心から魅了する事にかけては本当に隙がないのだと、男達は深く強く感じていた。

 されどまだ足りない。まだ全てを映し切れている訳ではないとばかりに、男達の操作するドローンは四人の背後へ、下半身へ接近。同時にカメラのズームを最大にする事で、大便をよりくっきりと映し出し…それによって見えてきたのは、便の中で蠢く存在。

 

「はー、しかし自分達でやった事ながら、ほんとグロいな」

「全くだ。まあ、それ含めてエロい訳だが」

 

 女神達の姿や性格が四者それぞれであるように、彼女達の肛門からぶら下がる大便もまた、三者ならぬ四者四様。昨晩…即ち今ここにはいないノワールやブランも交えた旅行での食事として、動物の性器を使った肉料理を酒と共に食したネプテューヌやベールの便は色が濃い一方、二人よりもバランスの良い食事をしたのか、ネプギアやユニの垂らす便はやや薄い茶色。されどそんな事は序の口であり、男達が「我ながら」と苦笑するのはその便の中にいる存在へ対しての事。

 昨晩、寝ている守護女神四人の直腸へ、男達は幾つかの生物を滑り込ませ…それ等はまだ彼女達の腸内にいた。ネプテューヌとベール、どちらの便の中にもぬめぬめとした身体のナメクジが這いずっており、加えてネプテューヌの便にはドジョウの姿も見受けられる。更に驚くべきは女神候補生二人の便であり、彼女達の所にはナメクジやドジョウどころかミミズまでもがいる始末。一体どうやって二人の直腸内にそれ等を忍び込ませたのか…それが話題となって映像を見ている男達は盛り上がり、実際に行った者達はその内容をやたら自慢げな様子で語る。そして相対的に見れば比較的マシなのはベールの便だが、何気に彼女の便が最も長く、背の高い彼女でも便の先が地面に触れるか触れないか…即ち他の者なら便を引き摺る形になってしまっていた程の、長大便をヒクつく肛門からぶら下げていた。

 

(あぁもう、ほんと駄目…ぶっといウンチを外で漏らして、しかもそれを見られながら戦うのが、こんなに気持ち良かったなんて……♡!)

(いけませんわ…こんな、こんな退廃的な快楽を知ってしまったら、これまでしていた妄想オナニー程度では満足出来なくなってしまいますわ…♡!)

(皆さんの視線で、身体が熱くて熱くて仕方ない…♡早くお姉ちゃんと、肛門をずぽずぽ弄り回したいよぉ…♡!)

(今もきっと、お姉ちゃんのアナルも同じようになっている筈…こんなに気持ち良いんだもの、早くお姉ちゃんにも教えてあげなきゃ…♡!)

 

 一応モンスターとの戦闘は続行しているものの、既に勝敗は歴然な程の優勢となっている事もあり、女神達は半ば上の空。全員がこの、無関係な者が見れば良くて幻滅、悪ければ卒倒するような破滅的状況と、それが生み出す刺激的快感に酔い痴れ、男達の視線と大便が揺れる事で肛門に生まれる快楽によって乳首や陰核を赤く長く、ビンビンに勃たせる。無論快楽を示しているのはそこだけでなく…次にドローンのカメラが注目するのは女神達の正面。

 

「おぉぉ…!もう漏らしてるのと大差ないレベルの濡れっぷり…女神様は股間も女神級なんだな…!」

「股間が女神級ってなんだそりゃ…だが分かる、気持ちは分かる。ケツからはあんなぶっといもんぶら下げてるのに、割れ目は綺麗なのもまたギャップがあって良いんだよなぁ…」

「それでいてマン毛はもっさりしてるのも、な。あぁ、でも惜しいな…俺は濡れてない、ほんとにもっさりしてる状態の毛も好きなんだが、今回はベール様以外初っ端から濡れててふわっと感があんまりなかった事だけが心残りだ…」

「いや、そういう毛なら普段からたっぷり見せてもらってるじゃねぇか」

 

 ネプテューヌとネプギアはプロセッサの食い込む、ベールとユニに至っては完全に丸出しの、本来最も隠すべき秘部。肛門同様紫に緑に銀にと色鮮やかな陰毛の生い茂る、今は濡れてより色濃く見える、内股までをぐっしょぐしょになるまで濡らした四人の性器。普段は排泄絡みで興奮を見せている男達だが、当然それでしか興奮しないなどという事はなく、映し出される秘部の映像に男達は目を爛々と輝かせる。そこへ挿れたい、掻き回したい、喘ぎよがる彼女達を見てみたい…そんな欲望に股間を張り詰めさせ、しかし物理的に遠く離れている事実に対して彼等は強く落胆していた。…距離だけが問題なのか、というのはまた別として。

 

「モンスターの数も後少し、もう一踏ん張りだよ♡!んんっ♡」

「ラストスパート、ねっ♡!」

 

 組んで戦うネプギアとユニの同時蹴り。息の合った二人が同じ動きをする事により、大便の揺れ方もシンクロし、二人が背中合わせの立ち方をすると、背中は触れずとも大便同士は揺れて触れ合う。

 陰毛や腋毛が拡散する事によって広がる、汗や愛液の…熟成された雌の匂いと、それを上回る便の強く醜悪な臭い。それの混ざり合った独特な香りが離れた場所にいる男達の鼻にさえ届く中、女神達の垂らした体液は畑の土をまばらに濡らす。気付いた男の一人が「これはきっと、嘗てない豊作になる」と呟き……偶然か否か、この畑は後に本当に豊作となった。その事を受けて、それを理由にネプテューヌ達は不作となった別の畑でも同様の事をし始めるのだが、それはまた別の話。

 

「もう向かってくるモンスターはほぼいない、わね…」

「えぇ…これで最後、ですわ…♡!」

 

 群れが壊滅状態となり、モンスター達は逃げていく。もうすぐ終わる…その事にネプテューヌは勿論、ベールと心の奥で惜しさを感じながらも、残る最後のモンスターらしき存在へと肉薄。勢いそのままに蹴り飛ばそうとし……しかしその直前、触れる寸前にそれが地面へ引っ込んだ事で、ベールの蹴りは空振りとなる。

 避けられた事による空振り。一見するとそれは、戦闘中ならよくある光景だが、すぐにベールは違和感を抱く。今の回避は、これまでより明らかに反応が早かった…と。

 ならばそれは何故か、何故早かったのか。その思考へと移ったベールだが…理由を推測する前に、すぐに答えは明らかとなった。

 

「こ、これは…このモンスターは……」

 

 地面が隆起し、瞬く間に割れていった次の瞬間、地中から姿を現した一体のモンスター。遠目に見た場合の外見は、これまで戦ってきたスライム状のモンスター達と大差はない。

 だが…大きさが、違う。サイズが、体躯が、これまでの個体とは桁違いであり…近くで見れば小山の様にすら思える巨大モンスターを前に、ネプテューヌ達四人へ緊張が走る。

 

「もしかしてこいつ、群れの長…?」

「かもしれないわ…皆気を付けて、大きさだけじゃなくて雰囲気も全然違うわ…!」

 

 威圧感すら抱かせるモンスター。まだ身体の何割かを地中に隠していながらも、その状態でも並みのモンスターを遥かに凌駕している程の巨体。現れた巨大モンスターに対し、四人は翼を顕現させると共に飛翔する事で一時距離を取り…言葉を発したユニやネプテューヌは勿論、残る二人の顔にも、緊迫の色が浮かんでいた。

 モンスターの狙いは排泄物。それを分かっているが故にここまで愉しんでいたネプテューヌ達をも緊張させる威圧感が、そこにはあった。この巨大個体は初めて見るという点でも、全員が警戒すべきだと考えていた。そして四人が警戒する中、巨大モンスターは身体の一部を伸ばし、それを細く分裂させる事で、幾つもの触手を作り出す。

 

「なんて数、なの…?」

「確かに多いですわね…けれど如何に多かろうと、結局のところそれを動かしたいるのは一体のみ。昨日は不覚を取りましたけれど、二度目はありませんわ…!」

 

 何十本にも及ぶ触手を作り出したモンスターに、ネプギアは生唾を飲み込む。それは当然、モンスターへの警戒、感じる脅威が引き出したものであり…しかし、それだけではなかった。何十本もの触手が、それぞれがうねるさまを見た事で湧き上がってきた感情もまた、ネプギアに生唾を飲み込ませていた。

 ネプテューヌやユニも似たようなもの。一定の脅威を感じながらも、これまでとは格の違う『スライム状モンスター』に心が踊り、三人は無意識の内に脚を、股を広げていた。そしてそれを男達の操作するドローンは見逃さず、真下から女神の股を、愛液の垂れる割れ目と大便のぶら下がる肛門をばっちりと収める。

 そんな中で、唯一ベールだけは純粋に闘志を…雪辱を果たさんという意思を燃やす。されどどんなに意気込み、引き締まった表情を見せようとも、肛門から長く太い大便をぶら下げたままでは台無しを超えて単に滑稽なだけであり、尚且つ意外にも割れ目から溢れる愛液の量は、そのベールが一番多かった。最もベールが愛液を分泌し、とろりとした液で内股を濡らし、それぞれの真下に控えるドローンのレンズへ彼女が誰よりも滴らせていた。

 

「来るわよ、皆!」

 

 触手によるモンスターの攻撃と、ネプテューヌが声を上げたのとはほぼ同時。無数の触手は一斉に四人へと襲い掛かり、四人は散開して回避する…が、すぐに触手は四手に分かれ、避けた女神を追い掛ける。

 

「す、凄ぇ…女神様達、触手と触手の間を縫うように飛んでる……」

「ドスケベ姿で大便ぶら下げてなきゃ、さぞ華麗で格好良かったんだろうな…」

 

 次々と迫る触手を高速で避けて飛び回る女神達の姿に、男達は感嘆の声を漏らす。あまりにも格好の付かない四人ではあるが、機敏且つ洗練された動きで避けているのは間違いなく…しかし男達が思っている程の余裕は、四人にはなかった。

 確かに一本一本の触手は、脅威的という程でもない。しかし数が多い為に避けても避けても別の触手が襲い掛かってくる為、回避は出来ても反撃に転じる事は出来ないのが現状。それでも普段ならば、避けつつも隙を伺い、僅かなチャンスであろうとそれを的確に掴むのが彼女達女神なのだが…ネプテューヌ達は今までも、そして今も発情状態。煩悩を…雑念を振り払えず、故に戦闘に集中し切れないでいた。

 

「くっ…あんな瞬時にくっ付いたり離れたり出来るなんて……!」

「質量があり過ぎる…!」

 

 単に次々迫るだけでなく、避けられた触手は枝分かれするように途中から別方向に伸びる事で、或いは触手同士がぶつかりそうになった際は結合し絡まる事態を防ぐ事で、少しずつだが女神を追い詰めていく。ジリ貧だと感じた四人は武器を手にして迫る触手を迎撃するが、斬り裂かれ、又は撃ち抜かれた触手の先が地面に落ちるとすぐに別の触手がその先端との結合を行う為に、破壊すらその場凌ぎの対応程度で終わってしまう。

 ならば、とネプギア、ユニの二人は歯噛みしつつも自らの得物の銃口からビームを照射。流石に光芒に焼かれた部位は消し飛び再生しないものの、圧倒的なサイズ…即ち大質量を持つモンスターは即座に撃てる程度の射撃ではすぐに埋め合わされてしまい、いまいち効果が実感出来ない。大出力の照射で薙ぎ払う事も試したい二人ではあったが、その為の落ち着いたチャージは無数の触手が許さない。

 戦闘にきちんと集中出来ていれば、そんなモンスター相手でも何とかなっていた。されど快楽に魅入られてしまった心は頭で意識しても律する事が出来ず…ある意味でこの苦戦は、自業自得。

 

「しまった、いつの間にか他のモンスターも…きゃあっ!」

「お姉ちゃ…くぅぅ……っ!」

 

 絶え間なく続く触手攻撃の中で、新たに現れる…否、戻ってくる幾つもの影。それは逃げて姿を消していたスライム状のモンスター群であり、触手で上や横から攻める巨大モンスターを援護するように、モンスター群は跳ねて下から体当たりをかます。

 又々触手によって数の差を覆していた巨大モンスター側に、群れの配下であるモンスター達が加勢すれば、戦況は完全に多勢に無勢。下から不意打ちされる形となったネプテューヌは紙一重で体当たりを躱すも、速度が落ちた事で遂に触手に捕まってしまい、それに気を取られたネプギアも一気に追い詰められる。全然虚しくネプギアも捕らえられ、二人に割いていた分の触手が全てユニへと向かった事で、物量で彼女も強引に押し切られてしまう。加勢の為戻ってきたモンスター群により均衡は完全に崩れ…そこからはあっという間だった。

 

「そんな、女神様が捕まってしまうだなんて…」

「いやまだだ、まだベール様がいる…!」

 

 一騎当千の女神が絡め取られた事で、男達は狼狽したような声を出す…が、これもわざとらしい。

 だがそれもその筈で、彼等はスライム状のモンスターの狙いは女神達の体液と排泄物であり、その為の戦闘はしても危害を加える為の行為はしないと知っているのだ。そしてそれはネプテューヌ達も同じであり…実のところ、三人はわざと回避や迎撃の手を緩め、自発的に捕まった部分もあった。

 その上で、男の一人はベールに期待するような、煽るような事を言う。彼としては、まだベールの捕まる瞬間を見ていない、早く見たいという意図で言ったのだが、ベール自身がそんな事に気付く筈もなく、三人を…そして見守る男達を守らんと巨大モンスターに突撃を仕掛ける。

 

「あ、くっ…!外で、モンスターの触手に捕まって…こんな格好、させられるなんて……ッ♡!」

「あぁっ…お股広げられちゃう……っ♡!」

「ユニちゃん、ネプギアちゃん…!わたくしの前で、これ以上の狼藉は……ふぁあぁぁんッ♡!?」

 

 突き、薙ぎ、斬り払う中で、捕らえられた三人は両腕を一纏めにされた状態で真上に伸ばされ、脚は左右に、真横に無理矢理広げられる。女神の強靭さが仇となるように、腕も脚もそれぞれが垂直になる程にまで真っ直ぐにさせられてしまう。

 更に大便が肛門からぶら下がったままの結果、ネプテューヌ達は宙吊りで大の字ならぬ十字の格好になるという、何とも無様な姿を晒す。それを見たベールは一刻も早く助けなくては、と突進による強行突破を図った…が、その時彼女は自身の大便の事を失念していた。そこを突くように、触手が鞭の如く大便を叩き、叩かれた大便は大きく揺さぶられ…その振動が諸に肛門を刺激した事で、巨大モンスターに得物が届く直前でベールはびくんっ、とその場で仰け反る。そうして止まったベールも、次の瞬間には捕らえられ…四人の女神は揃って股裂き状態で吊るされるという、情けない事この上ない格好となってしまった。

 

「なんて事、ですの…こんなモンスターに、こんな…また……っ!」

「落ち着いてベール、今はとにかくチャンスを伺…って……」

 

 雪辱を果たす為に戦っていた筈が、いつの間にか低俗な快楽にうつつを抜かし、挙句無様な姿で捕まってしまった。その事実にベールは顔を歪ませ、そんなベールへネプテューヌは声を掛ける。これから起こる事、これからされる事を想像し、期待しベールとは違う意味で内心ネプテューヌも落ち着いてなどいなかったのだが、表面上だけは真面目に戦っていた振りを装い…しかし次の瞬間、ネプテューヌの表情は固まる。

 ネプテューヌがベールへ声を掛ける最中、巨大モンスターは地面から這い出ようとしていた。蠢き、這い出し遂に巨大モンスターの全容が明らかとなり…その姿を見た事で、男達含めその場の全員が絶句していた。そのモンスターの、真の大きさに。巨大に見えていたこれまでの部位が、そのモンスターにとっては大半ではなく、ほんの一部に過ぎなかったという事に。

 

「まさか、ここまで大きいなんて……」

「きゃっ…い、一体何を……」

 

 大きな建物かと思う程の巨大モンスター。勿論これを超える巨体のモンスターも存在するが、だとしてもこよモンスターが規格外のサイズである事には変わりない。

 そしてその事にユニが唖然とした声を上げた直後、四人は触手によって巨大モンスターの上へと運ばれる。自身の真上で吊り下げるような形を取ると、巨大モンスターは更に身体の一部を変化させ、幾本もの触手を作り出す。そうして女神達が生唾を飲み込む中、ゆらりと蠢く新たな触手は吊られた四人の肢体へと近付いていき……

 

『あ"ひぃぃいぃいいいいぃッッ♡!?』

 

 ぐにゅり、と彼女達がぶら下げる大便へと巻き付いた次の瞬間、触手はその大便を引っ張り出した。

 まさか引き抜こうとするなど夢にも思わなかった四人は、驚愕と共に目を見開き絶叫。肛門に、直腸に電撃が走ったかのような刺激が迸り、全員がびくんと身体を仰け反らせる。顔も跳ね上がり、舌を突き出す。

 

「ひっ、引っ張られてるッ♡!モンスターにうんこ引っ張られてるのぉおおぉッ♡!」

「だ、ダメぇっ♡!そんな強くっ、強くうんち引っ張っちゃダメぇぇええぇッ♡!」

「んひぃぃぃぃッ♡!?ま、またですのぉぉッ!?ま、またわたくしのうんこをッほぉおおぉぉおッ♡!」

「ぁああ捲れるッ♡!うんち引き摺り出されてアナル捲れちゃうぅううううッ♡!」

 

 容赦無く、まるで畑から作物を引き抜くかのように四人がぶら下げた大便を引き摺り出していくモンスター。その衝撃に、刺激に女神達は嬌声混じりの悲鳴を響かせ、左右の爪先から爪先までが一本の線にでもなったかの如く、両の脚がピンと伸びる。

 ただでさえ長い状態でぶら下がっていた大便だが、すぐに抜ける事はなく、次から次へと肛門の奥より現れる。寄生していたスライム状のモンスターが一つに纏めたのか、信じられない程に長い便が姿を現し、その間女神達は叫び、喘ぎ続ける。下品そのものな言葉が一切気にならない様子で、想像絶する刺激の前によがり狂う。

 

「あんなにぶっとくて長いもんが入ってたのか…」

「普通はあそこまで長くなる前に切れるもんな…ほんと、モンスター達にゃ感謝しかないぜ……」

 

 それを眺める男達は、うんうんと感心したように頷きながら観賞を続ける。想像を超えたサイズであった事には彼等も唖然としたいたが、やはりやる事は他のモンスター達と同じなのだと分かった事で彼等は平常心と興奮を取り戻し、自分達だけでは決して見る事の出来なかった光景を前に感謝の念すらモンスターに抱く。

 本当に、どこに入っていたんだと思いたくなるような長さを見せる四人の大便。されども流石に終わりはある。その終わりが間近になったようで、触手は一度止まり……しかし次の瞬間、再びモンスターは女神達の予想を超えてきた。このまま抜き出される、彼女達がそう思っている中で、便を四人の直腸内へと押し込んだ。

 

──ズブブズボボボボーーッ!

 

『ぎゃひぃ"いぃい"い"ぃ"ぃ"いぃぃいい"ッ♡!!?』

 

 便を中へと戻された事で、再び絶叫を上げる四人。これまで幾度となく…それこそ排泄の快楽を知る前から、当然の事として便をひり出す事はしてきた。その魅力を知ってからは、限界まで我慢した後思い切りひり出す事も、卑猥な姿勢や格好で、見られながら出す事もしてきた。時には中々出す事が出来ず、便が直腸内に戻ってしまう事もあった。…だがこれだけは、外的な力によって今にも落ちそうな大便を無理矢理押し戻される経験だけは一度もしておらず…油断していた直腸が、緊張の解けかけていた肛門が、一気に再び押し広げられた事で悲鳴を上げる。

 畑に響き渡る、何とも情けない大絶叫。あまりの刺激に四人は何が起きたのか分からず…しかし理解するより前に、更なる刺激が四人を襲う。押し込んだ大便を触手が今一度引き摺り出し、またもや押し込み、便で高速ピストンを始める。

 

「ひぃぃッ♡!ん"ぉ"ひィィッ♡!なっ、何が…何が起きてるのほぉおおぉぉッ♡!」

「かッ、硬いぃぃいッ♡!わたくしのうんこッ、いつの間にかゴツゴツになってますのぉおおおおぉぉッ♡!」

 

 未知の経験、未知の刺激であろうと四人の後孔はそれを『気持ち良い』と判断し、喘がせる。訳が分からないままネプテューヌは快楽で腰を振りたくり、ベールも一本に纏めた髪を振り乱す。

 そう。戦闘中も、ぶら下がる形となった後もスライム状のモンスターによって栄養を吸収され続けていた四人の大便は、今や石の様に硬くなっていた。それが巨大モンスターの、触手を介した高速ピストンを成り立たせていた。

 謂わばそれは、便によって作られたディルド。元々直腸に入っていたそれが、それぞれの後孔の形に合わない筈がなく、ただの出し挿れでも的確に四人の弱点を突く。

 

「何これっ、凄いッ♡凄いよぉぉッ♡わたしの良いとこ、全部ごりごり擦り上げてくるぅううぅうッ♡!」

「うんちで穿られるなんてっ、モンスターにピストンされちゃうなんてぇぇええッ♡!こんなのっ、変態過ぎておかしくなるぅぅうぅうぅっっ♡!」

「うわぁ…マジか、色々マジか……」

「エロいのは間違いないが、これは流石に上級者向け過ぎるぜ…」

「今までも十分に超上級者向けだったと思うけどな。…てか、大便ディルドか…冷凍…だと溶けるし、焼き物の要領でやれば、作れない事はないのかもしれないな……」

「お前もお前でマジか……」

 

 鍛えようのない直腸という部位への実質的な殴打の連続に、ネプギアもユニもがくんがくんと腰を前後に振り回す。触手と、自らの大便によって振り回される。これには男達も盛り上がってはいられず、ただひたすらに巨大モンスターからの行為を見つめる。

 そうしている間にも、モンスターはより速く、より激しく大便を抜き挿しする事で女神の直腸を攻め立てる。あまりの激しさに四人は嬌声が混じった苦悶の声しか上げる事が出来ず、最も慣れているネプテューヌですら愉しむ余裕が全くない。

 

(なんて、なんて責めなの…出すものだと思っていたうんこに、こんな活用方法があっただなんて…。ダメ…こんなのもう、抗えない……♡)

(このような無様まで、殿方に見られてしまうとは…あぁ、意識が……)

 

 突かれる度に、押し出されるかのようにネプテューヌの割れ目からはぷしゅりぷしゅりと潮が吹き出る。もしも今モンスターに謝罪を求められたのなら、怒りでこうしているのだと言われたのなら、すぐさま地面に頭を擦り付けて謝ってしまいそうだ…そう思わせる程の責め苦に、身体も心も降参寸前。

 慣れているネプテューヌですらこの状態である以上、ベールが意識朦朧状態にまで陥ってしまうのも仕方のない事。辛うじて踏み留まる彼女ではあったが、耐えたところで何か出来る訳でもなく…そんな状態故に、女神達は少しずつ降ろされている事に、身体が地上へ近付いている事に気付かない。そして四人がその変化に気付くのは、かなりの低さにまだ降ろされ、次の瞬間待機していた群れのスライム状モンスター達が一斉に跳び上がり、四人の下半身…未だ責められる肛門ではなく、割れ目側に飛び付き侵入をかけた時だった。

 

『ぬぐひッ♡!ひゃぐッ♡!おっほ……ぉぉおおぉおおおおひいぃぃいいぃっッ♡!?」

 

 まだ肛門と直腸を襲う刺激が収まってもいない内の、鮮烈な駄目押し。割れ目に、秘裂の縁や陰核にモンスター達が次々とぶつかりまた新たな刺激が四人を襲う中、間髪入れずにモンスターは尿道へと入り込んでいく。奥に進み、膀胱の中へ滑り込み、溜まっていた尿を吸い始める。それを感じた女神達が視線を落とせば、秘部に纏わりつくスライム状のモンスター達は吸引によって黄色へとその身を変化させており、またしても四人は悲鳴を…今回は羞恥に染まった悲鳴を上げる。

 

「だっ、ダメ、ダメだよぉ♡!今そんな事されたら見られちゃうっ、おしっこまで見られちゃうぅぅうぅッ♡!」

「う、後ろはこんな激しく突かれてるのにっ、前はするする入って来るなんてぇぇ…ッ♡!全然違う感覚のせいでっ、それぞれ余計に感じちゃうのぉおおぉおぉ…ッ♡!」

 

 既に大便をぶら下げて随分長い事下品な姿を見せていたのだから、今更と言えば今更なのだが、それでもネプギアは恥ずかしさを露わに叫ぶ。想定していた…或いは期待していたか否かの差という事なのか、吸われる尿を何とか我慢しようとするネプギアだったが、膀胱からスライム状のモンスターの体内を通って直接吸収されている以上、どれだけ踏ん張ったところで無意味。

 その隣のユニもまた、腰を前後左右に振りたくりながら叫びよがる。尿道を駆け巡る、這いずり舐め回すような刺激と、直腸を蹂躙する、殆ど殴打そのものの刺激を纏めて受けている事で、四人の神経は限界も限界、最早感覚的には焼き切れてしまいそうな程であった。

 されど、侵入したモンスター達の吸収は、小便だけでは終わらない。膀胱から一滴残らず尿を吸い上げたモンスター達は、そこから更に蠢き、膣の中にも入り込む。

 

「ひぁぁあぁっ♡!?お、お待ちなさいなっ!そこはっ、そこだけはぁぁッ♡!」

 

 恥に恥を重ねているような状態であっても、秘部は…女性器だけは別、別格。その女性器、膣の中へと入り込まれた事でベールは泡を食ったような声を出し、ネプギアやユニも流石に血の気が引くような感覚を抱いた…が、すぐ四人は気付く。確かに今、自分の膣はモンスターに侵入されている。遥か格下の存在に、女神である自分が犯されてしまっている。それは間違いない。間違いないが…そこに痛みは全くなく、尿道の時と同じように、ただただスルリと奥へ進んでいるのだという事に。

 それは、モンスターに仕返しの意思などなく、怒りすらも抱いておらず、単により多くの分泌液を…尿だけでなく愛液も得ようという意図のみによって犯された為。スライム状故に膣内を傷付ける事も全くなく、愛液のみを啜っている結果侵入されたにも関わらず、四人の処女膜はなんと無事で済んでいた。

 

(よ、良かっ…いや、良くありませんわ…!何とか…ん、んっ…♡何とか、しなくてはぁ……♡!)

(あぁ、入ってきてる…遂におまんこにまで入られてるぅ…♡……でも、足りない…お尻はこんなに広げられてるのに、おまんこはこんなに優しくなんて…もうここまでされちゃってるんだし、いっそもう、こっちも激しく…♡)

 

 ベールは勿論、ネプギアやユニも恐らく処女は散らさずに済んだと思い、一度は安堵する…が、色々な意味ではでどうしようもない状況である事は変わらない。その状況を何とかしようと、強烈ピストンでこれでもかという程肛門を広げられながらもベールは手脚に力を込めるも、すぐに快感の波に負けて上手く力が入らない。

 そんな中でネプテューヌが抱いたのは、物足りなさ。蹂躙され、思考が弾け飛ぶような刺激を肛門と直腸には与えられる一方、ただモンスターが愛液を啜るだけの膣内は、ネプテューヌにとってはあまりにも物足りなく…女神達の中で最も快楽に染まり切っている事もあってか、今や彼女は更なる快楽の為なら処女すら投げ出してもいいと、そんな風に思っていた。

 スライム状のモンスターは、膣を這いずる。這いずり愛液を吸い回る。そうして四人への陵辱が続く中……遂(?)に、男達は動く。

 

「これ以上見ていられるか!女神様達がピンチなんだ、俺達も行くぞ!」

『応!』

 

 ここまで一貫して見ているだけだった、そうするよう言われていた男達は、掛け声と共に動き出す。ある者はそのまま走り、ある者は落ちていた木の棒を拾い、モンスター達へと向かっていく。

 これはどんな心境の変化か。彼等の良心も漸く機能し始めたという事か。…否、そういう訳ではない。言葉からも分かる通り…彼等は行くぞとは言っているが、モンスターを倒すとは一言も言っていない。

 

「これでどうだ!これで…うわっ!」

「近くで見ると、思ったよりすばしっこい…ぎゃあ!」

「ふッ…!どっせいッ!」

「ちょっ、予定と違う事するなってお前…!っていうか、お前強くね!?今複数体同時に圧倒してなかったか…!?」

「あぁっ!み、皆…♡!」

 

 モンスターへと立ち向かっていく男達だったが、次々と返り討ちに遭い、その場に倒れていく。自分達の事を案じ、果敢に立ち向かった男達がやられる姿に、ネプテューヌは悲痛な声を上げ……そして彼等共々、内心で笑う。頬の端が、情欲でひくひくと動いてしまう。

 そう。これもまた、演技。男達はモンスターの狙いが排泄物や体液である事、自分達と女神では格が違い過ぎて、自分達は近寄っても(攻撃しない限りは)まず標的にされない事を分かっているが為に、わざと立ち向かうフリを、簡単にやられたフリをし…吊り下げられた女神達を、下から直接眺められる位置を確保した。ネプテューヌもそれを知っており、これから近くで見られるのだという期待感から頬が緩んでいたのであった。

 

「な、なんて事ですのぉ…♡!わたくしッ、達が…不甲斐ないばかり…にぃぃいぃいいッ♡!?…ぅ、ぇ…?終わ…ひゃひぃいいいいぃぃっっ♡!」

 

 だがそんな事を知る筈も分かる筈もないベールは、罪悪感から表情を歪ませ…その次の瞬間、幾度も幾度も、硬くなった大便の高速抜き挿しを行っていた巨大モンスターが遂に完全に大便を引き抜き、ぬぽんっ、という間抜けな音がベールの肛門から鳴る。最後に思い切り肛門を捲り上げられた事でベールは一際大きな嬌声を上げたが、直後漸く解放感が直腸に訪れ、男達の事は別問題として一旦ベール安堵した。

 が、それも束の間、長い事大便に広げられ続けた結果全く締まっていない肛門に向け、膣同様地上に残っていたモンスター達が殺到した事で、また新たな刺激と快楽が生まれてしまう。他の三人も同様に大便を抜き取られてのモンスター侵入が行われ、次から次へと雪崩れ込むモンスターに、モンスターが直腸内でうねり回る事で生じる快楽に、四人は顎へと涎を垂らす。

 

「ひんっ♡ひゃひぃっ♡ふぁああぁっ♡!か、硬くてゴツゴツのうんちピストンの後にっ、こんなぐにぐにの責めだなんてぇぇっ♡!」

「気持ち良いっ、ひんやりしてるモンスターが這いずり回るの気持ち良いよぉぉっ♡!わたしのお尻喜んじゃうっ、モンスターに感謝しちゃうぅぅっ♡!」

 

 あれよあれよとスライム状のモンスターが押し掛け、入り込み、四人の直腸はモンスターに埋め尽くされる。拡張され、かなりの圧迫感が腹部を襲う。しかしその直前までの責め苦があまりにも激しく過酷なものであったからか、四人の中では苦しさを気持ち良さが軽く上回り、更に激しいピストンで相当な熱を持った直腸がモンスターの身体で冷やされる形にもなったが為に、喘ぐユニやネプギアは勿論、ネプテューヌやベールもそれを癒しだとすら感じていた。そして、癒しにすら思える快楽は、更なる快楽への欲求を生み出す。

 

(散々乱暴なピストンをしてからの甘い責めだなんてズルいですわっ♡ズル過ぎますわッ♡!こんなの、こんなのぉ…クリを弄りたくて堪らなくなってしまいますのにぃいいいいッ♡!)

 

 募るのは、腫れ上がっているのかと思う程に勃起した陰核への衝動。弄りたい、弄り回したいという剥き出しの欲求。

 冷静さどころか最早今の状況についてまともに考える思考力すら残っていないベールは、その欲求のままに腰を揺らす。突き出すように、へこへこと情けなく腰を、陰核を揺さぶる。しかし拘束されている為にそれ以上の事は出来ず、欲求が強ければ強い程に、それを解消する事の出来ないもどかしさは強く、切なく肥大化していく。結果、欲求は一層募っていく。

 しかし偶然か、それとも願いが届いたのか、不意にモンスターの一体が膣の中から出たかと思えば、そのままぬるりと上に登り、体内へ取り込むようにして陰核を包む。直後、陰核の先端から内側に入り込み、捲るようにして皮を剥き……吸い付く。

 

「はひんっ♡!?あ、あっ、ああぁぁッ♡!吸われてますわぁッ♡!吸われっ、てっ…くはぁああぁぁあぁッ♡!な、なんてテクですのぉおぉぉッ♡!?」

 

 まさかの行動と、得られた念願の快楽にベールは目を見開く。しかしモンスターの行動はそれで終わらず、吸い付くどころか恥垢までも吸い上げ始める。それと共に小刻みに震え、ベールの陰核を締め上げる。

 これもまた、これまでベールが経験した事のない刺激。実際にはテクニックでも何でもない、単なる偶然に過ぎないのだが、ベールはモンスターの巧み(に思える)吸引と締め付けに舌を突き出しながらびくびくとよがり、全身で快楽と悦びを示す。更にそんなベールの反応を見て他のモンスターも学んだらしく、他の三人の陰核にもモンスターは群がる。

 

「ひゃあんっ♡わ、わたしもなのぉっ♡!?」

「ぁああ痺れるぅぅッ♡!あっ、んぁっ、あはぁっ♡!これっ、気持ち良過ぎるぅぅぅぅッ♡!」

「凄いのぉっ♡!何から何まで最高過ぎるっ、もっとしてほしくなっちゃうぅううぅぅッ♡!このままクリも滅茶苦茶にしてっ、モンスター様ぁ♡!」

 

 意外と早い群れ単位での学習に驚く間もなく、三人の陰核も包まれ、剥かれてしまう。

 だが、それぞれの動きは違う。ネプギアはモンスターに陰核を包まれた状態で振動される事によって、絶え間ない刺激を与えられる一方、ユニはモンスターがその身体をポンプの様に躍動させる事で強く激しく吸引をされ、ネプテューヌに至っては半端に剥かれた状態のままで内側へと入り込まれ、その中で渦を巻くように幾度も幾度も擦られてしまう。それぞれに刺激の形は違えど、ベール含め全員がぷしゅぷしゅと連続して潮を吹く程の快感を、快楽を陰核へ対して浴びせられており、ネプテューヌなどは最早スライム状のモンスター…即ち女神である自分よりも遥か下等である筈の存在を、あろう事か様付けしてしまう程にまで至っていた。

 間違いなくそれは、ネプテューヌの…女神の敗北の証。これまでまだ、愉しんでいただけ、欲求を満たす為にモンスターを活用していただけ、と言えたかもしれない。しかし誰に強いられるでもなく、その必要に迫られるでもなく、にも関わらず心から望んで、一切の迷いなくモンスターを様付けしてしまった以上、もうネプテューヌに言い訳の余地はなく…他の三人も時間の問題だろう。気絶したフリをして、こっそり、それでいてしっかり女神達を凝視していた男達は、心の中でそう思うのだった。

 

 

 

 

 女神達四人が巨大モンスターに吊り上げられ、絶え間ない責めと体液や老廃物の吸収をされ始めてから、一時間弱もの時間が経過した。初めは喘ぎ、よがり、快楽の深さを全身で示していた四人もここまで来ると流石に疲労し、最後には本当にされるがまま、ただただ喘ぐ事しか出来ない状態にまでなっていた。

 そんな四人の割れ目や肛門から、垂れ下がるようにしてスライム状のモンスターが落ちていく。それはモンスターの群れが十分に、満足するまで吸い尽くしたという事であり…しかし四人は捕まったまま。

 

「はー…っ♡はー…っ♡お尻もおまんこも、スースーするぅ…♡」

「許し、ませんっ…わぁ…♡こんな、こんな…屈辱ぅぅ……♡」

 

 ずっと塞がれていた、塞がれた状態でたっぷりねっとり嬲られた孔からスライム状のモンスターが離れたものの、膣も直腸も緩く開いたままですぐには塞がらない。そこへ外気が入り込み、ユニは荒くも艶やかな呼吸を繰り返しながらぴくんっ、と軽く肩を震わせる。ベールも乱れた吐息のままで、辛うじて女神としての立場を繋ぎ止めるような言葉を口にしたが、ここまでの痴態を思えば、今も尚硬く張り詰めたままの乳首や陰核を見れば、説得力のなさは明白。

 今はもう、四人を襲う刺激はない。それは即ち、拘束からの脱出に専念出来るという事だったが、四人にそんな気力はなかった。巨大モンスターの触手は身体と同じスライム状であり、変幻自在な分これまで女神をお手洗いで襲った触手モンスターのそれより強度的には劣るのだが、そんな拘束にすらも今の四人には抗えなかった。

 

「ひぁっ…こ、今度は何…わ、わ……っ♡!」

 

 モンスターが離れた事で訪れた、漸くの休息。しかしその時間は数十秒にも満たず、加えて離れたのは小型のスライム状モンスターのみ。群れの長であろう巨大モンスターは依然四人を拘束したままで…次の瞬間、不意に片脚が緩み、片脚は強か持ち上げられる。

 真横から下に降ろされた脚と、逆に限界まで持ち上げられた脚。四人の格好はものの数秒で逆T字からY字バランスのそれへと移り変わり、更にそこからネプテューヌ、ネプギアの二人は上下逆さまへとひっくり返される。

 

「ぁ、え、ネプギア…♡?」

「こ、今度はなんだって言うんですの…?♡」

((ほんとになんだ…?))

 

 空中Y字バランスのベールとユニ、ひっくり返され人の字の様な格好となったネプテューヌとネプギア。その意図はネプテューヌ達にも男達にも分からず、困惑する中四人はそれぞれに近付けられ…秘部が、触れ合う。

 

『くぁん…っ♡』

 

 これまでの苛烈な責め苦とは対照的な、触れ合った瞬間の甘い刺激。上向き下向きそれぞれの組で、刺激に小さな喘ぎを漏らし…全員が意図を理解するのと、その行為が始まったのとはほぼ同時。

 

「ぁ、ひゃっ、んんぅ♡!アタシのおまんこ、ベールさんのおまんこと擦れ合ってるぅ…っ♡!」

「お姉ちゃんのおまんこのビラっ、わたしのおまんこに擦れてるよぉぉっ♡!こっ、これどういう事なのぉ♡!?」

 

 振動させるように、揺らすように四人はそれぞれ上下させられ、それにより触れていた割れ目同時が擦れ合う。所謂貝合わせを四人は強制的にさせられており、何故そんな事をとネプギアは更に困惑を強める。

 

「これはあれか?貝合わせをさせて、更に愛液を出させようって事か?」

「その為にわざわざ貝合わせさせるのか…?」

「ま、なんだって良いじゃねぇか。モンスターに手脚を縛られて、吊り下げられながら強制貝合わせ…これがエロい事には変わりないんだからよ…!」

 

 今も変わらずやられたフリをして下から鑑賞している男達は、小声でやり取り。その最中も…というより、どんどんと四人を揺さぶる速度は上がり、より強い摩擦がネプテューヌ達の股間を襲う。

 それだけではない。多少の差こそあれ全員がもっさりと毛を蓄えている為に陰毛同時が絡み合い、割れ目を擽り合う。ビラとビラも互いの割れ目を挟むような形となり、何より未だ興奮の収まらない陰核がぶつかり合って潰れ合う。ネプテューヌとネプギア、ベールとユニ、それぞれの陰核が互いの下腹部に挟み込まれて、逃げ場なく快楽が迸る。そして愛液が潤滑剤としての役目を過不足なく発揮する事で、秘部と秘部とが卑猥な二重奏を響かせる。

 

「ふぁ、はぁぁんっ♡!ベールさんのクリトリスっ、大きいっ♡!ベールさんのクリにアタシのクリが潰されちゃうぅうぅぅうッ♡!」

「ユニちゃんのクリもっ、コリコリに硬くなっていてっ、わたくしのクリが押し返されますわぁぁっ♡!あひんっ、ぉひぃいいぃッ♡!」

「お姉ちゃんのおっぱい、大き…い"ひぃいぃいッ♡!?あ、ま、また入ってきて…んむぅ…っ♡!」

「ふ、ちゅぅ…ぅじゅる、ぷぁ…♡ネプギアの胸も、ふにふにしてて…あ、んっ…♡気持ち、良いわ……♡」

 

 疲労でまともに動けなくなった今でも、四人の興奮は健在。拘束されたまま陰核を擦り合わせられるという状況に昂る心身を抑えられず、いつの間にか四人共自ら腰を振り始めていた。

 へこへこという情けない音が聞こえてきそうな、無様な腰振り。半ば無意識的に行われる腰振りにより更に陰核は潰れ合い、恍惚の表情でユニとベールは快楽を叫ぶ。一方のネプテューヌとネプギアは、双方それなりに豊かな胸を持っている為乳房もまた押され合い、その快感にネプギアは涎を垂らしていた……が、そこで巨大モンスターは女神の直腸への刺激を再開。先程とは違い、直接スライム状の触手を突っ込み、前だけでなく後ろの刺激でも四人の女神を喘がせる。

 そしてその刺激に唆されるように、最早まともな思考能力の残っていないネプテューヌは興奮のままにネプギアへとキス。重なる唇に驚くネプギアだったが、すぐに受け入れ自らも舌を絡めていく。彼女達につられるように、ベールとユニもどちらからともなく唇を重ね、舌と唾液を絡め合う。

 

「ぅあむ、ぷふっ…どっちがイくのを我慢出来るか、勝負よネプギっ…ぁはぁああぁんっっ♡!」

「ま、負けないよお姉ちゃっ、んんぅうんんっ♡!」

「あぁっ、いけませんわ…っ♡ちゅ、ぱっ…友の妹とっ、キスしながらのレズプレイだなんてぇぇ…ッ♡!」

「こ、これは不可抗力っ…んぇろ、ちゅっ…不可抗力です、からぁ…っ♡!」

 

 完全にクエストという建前すら忘れ、淫らに喘ぐ目の前の相手とのキスに耽り、身体を擦り合わせてよがる女神達。口の端から溢れる唾液、興奮と刺激で再び滴り落ちる愛液と腸液、それ等は余すところなく巨大モンスターが広げた身体の上に落ち、さながら今の四人は体液を搾り出されているような状態。そんな状態になっても尚…というより、そこまで成り下がっている事にすら気付かず、ネプテューヌ達が浅ましい情事で酔い痴れている事は、吹き出す潮からも明白だった。

 その場にいる男達も、浮遊するドローンカメラを介して鑑賞する男達も、揃って固唾を飲んで見つめる中での、昂り続けた興奮と快楽。巨大モンスターの触手だけでなく、自分達自身によっても膨らみ続けたそれは、遂に限界を超え…ネプテューヌとネプギアは、ベールとユニも、密着したまま絶頂に至る。

 

「あぁっ、イくっ♡!イっちゃうッ♡!あり得ない格好したままっ、お姉ちゃんとおまんこ擦り合いながらっ、お尻も弄くり回されてイっちゃうぅぅぅぅううううっッ♡!」

「イっくぅッ♡!ネプギアと逆さ拘束レズプレイしながらッ♡モンスターのスライム触手にアナルずぽずぽされながらぁッ♡!野外露出絶頂キメちゃうぅうぅう"う"う"う"ッッ♡!」

「止められませんわぁぁッ♡!イケナイ事だと分かってますのにっ、変態的過ぎますのにぃっ、気持ち良過ぎて腰止まりませんのぉおおぉおッ♡!あひっ、ひッ…んぁひぃいいぃぃぃぃいッ♡!」

「キたっ、またキたぁっ♡!やっぱり無理っ、こんな気持ち良い事知ったら嵌まらない訳ないのぉおおぉッ♡!あ、アタシもっ、ま…ふひぃいぃいいぃいいぃんんっッ♡!」

 

 愛液垂れ流しの割れ目を熱くなる肌にまで激しく擦り付け合う貝合わせ。柔らかく、自在に長さ太さが変わるが故に一切の逃げ場なく嬲り尽くす後孔への触手ピストン。更にはここまで行ってきた数々の変態的行為による興奮も加わる事で、四人は揃って達し、あまりにもはしたない…いっそ間抜けな程の嬌声と仰け反りを見せながら、全身をガクガクと震えさせる。突き出た舌先から足の爪先まで、肢体の全てで至った絶頂の深さを示し、唾液に汗、愛液腸液と出せる限りの体液をモンスターへ提供していく。そのお礼とばかりに巨大モンスターは絶頂している四人の肛門と直腸を尚も責め立て、四人は絶頂しながらよがり狂う。

 

「あー、なんつーかもう…ほんと、何したって女神様はエロいんだよな…絶対的エロスというか、結局女神様がエロい、に帰結するというか……」

「全くだ。てか、これはグリーンハート様も陥落じゃね?全部知ってもらっても良い頃合いじゃね?」

「かもなぁ、けどそうなると逆に『何も知らない女神様』って要素がなくなるっつーか…エロマッサージとかアナル診療とか、それっぽい流れ作ってやってみたいだろ?」

「なら酒の力で記憶を…と思ったが、女神様って滅茶苦茶な量飲まないと酔わないんだよなぁ…。…にしても、股間が痛ぇ…仰向けなせいでさっきからずっと痛ぇ…!」

「それもこれも、女神様がエロ過ぎるからだな!ほんと最高だわ…!」

 

 片時も逃さず、徹頭徹尾鑑賞し続けていた男達は、四人がよがり狂う中でも好き放題に言葉を交わす。今となっては男達の声など聞こえていないのか、多少大きな声を出してもネプテューヌ達は気付く事なく…絶頂の果てに、四人は気絶。正に精も根も尽き果てたとばかりに気を失い、モンスターも十分に…十二分に体液を得る事が出来たからか、最後に全身を舐め回すように触手を這わせた後に、拘束を解いて雑に落とす。

 

『…ぁ、ぅ……あぁ…♡』

 

 そうして漸く解放された四人の女神。満足したモンスターの群れは去り、別方面で同じく満足した男達によって介抱される事により、四人の長い…長く欲望に塗れたクエストは、終わりを迎えるのだった。そして、女神四人からそれなり以上の体液、更に排泄物までも吸収した巨大モンスターは、後に一介のモンスターの域を超え始めるのだが……この時はまだ、ネプテューヌ達は勿論、男達もまたそんな事など微塵も予想だにしないのだった。



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単発作品
共に疼く冒険家


・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ファルコム(少女) ファルコム(大人)

内容・膣内射精 口淫 野外 奉仕 リクエスト要素有り


外見は勿論中身も本人はまだまだ成長途中だと考えているファルコムと、心身共に大人となったファルコム。信次元には二人のファルコムがおり、女神を中心としたパーティーのメンバーとして出会いを果たした二人は、時折二人で冒険に出ていた。

 

「はー……いいですねぇ、露天風呂って…」

「いいねぇ、露天風呂は…」

 

彼女達が今いるのは、とある山奥の露天風呂。前日…より正確に言えばその日の昼過ぎに冒険を終え、その帰路にて疲れを癒すべく露天風呂へと寄ったのである。

 

「疲れも取れるし、景色も良いし、何よりこうしてゆっくりしてると、『あぁ、冒険してきたなぁ…』って気持ちになりますよね」

「うんうん。それに、やっぱり女性としては清潔感を大事にしたいもんね」

「あはは、分かります。…ほんとあたし達って、気が合いますね」

「あはは、そりゃ同一人物だからね」

 

二人並んで夜空や森を眺め、気持ち良さに身を委ね、吐息混じりの声で会話する彼女達の表情は、普段の凛々しさが鳴りを潜めて心地良いと言わんばかりに緩んでいる。それは過酷且つ油断ならない冒険後であるが故の緩みであり、同時にこの温泉の良質さの証明。当然ながら二人の目的は冒険で、この露天風呂へ寄ったのも偶々近くを通ったからに過ぎなかったのだが…それでも彼女達は、ここに来て良かったと心から思っていた。

 

「…ファルコムさん、これからどうします?あたしとしては、もう暫く浸かっててもいいかなぁ…なんて思ってるんですけど…」

「んー、そうだねぇ……」

 

露天風呂へと出て数十分。ある程度身体も癒され、さてどうしようかと思って問いかけた少女のファルコム。それに対して大人のファルコムはのんびりと言葉を返し、そのままちらりと周囲を一瞥。明確な答えが来なかった事で少女ファルコムはそれを「もう少しゆっくりしたい」という意思表示なのだと解釈し、再び視線を夜空へ向ける。

通常ならばあり得ない、自分との冒険。今回もまた目一杯それを楽しめたと少女ファルコムは振り返り、心に充実した思いを抱く。そして同時に、早くも次冒険に行くならば…と期待を膨らませ始めたところで、状況は一変した。

 

「……おっ、まさかほんとに居るとはな…」

「……ッ!?」

 

突如聞こえたのは、第三者…それも男性の声。その声にびくりと肩を震わせ片手で胸元を隠した少女ファルコムが振り返ると、そこにいたのは驚き混じりの表情を浮かべた一人の男。完全に絶句してしまった少女ファルコムだが、すぐに鋭い視線を男へ向ける。

 

「……ここは女湯だよ。間違えただけなら見なかった事にしてあげるから、すぐに男湯へ行ってくれないかな」

「おっとこりゃ失敬。…だが、俺は誘われただけだぜ?」

「誘われた…?一体何の事を言って……」

 

内容こそ穏便ながら、その声音に籠る感情は寛容ではなく拒絶。小柄な少女が放つとは思えない程の気迫に男は一瞬後退るも、おどけた調子で言い返す。

この男は一体何を言っているんだ。そう思いながら警戒心を強める少女ファルコム。だが、次の瞬間先程と同等…或いはそれ以上に思いもよらない事が起こる。

 

「……あぁ、そういえば話してなかったね。ごめんごめん、この人は…あたしが呼んだんだよ」

「え……?」

 

少女ファルコムへと振り返り、平然とした表情で驚愕の事実を口にする女性。それは、他でもない……大人ファルコムだった。

 

「あたしが、呼んだ…?……な、何の冗談…ですか…?」

「はは、その様子だとやっぱり…というか、あたしがそれ位だった時と同じように、まだ未経験だったんだね」

「未経、験…?…ファルコム、さん……?」

 

予想を遥かに超えた回答に少女ファルコムが固まる中、大人ファルコムは懐かしそうに小さく笑う。そして彼女は立ち上がった。乳房も秘部も、その一切を隠す事なく。

 

「悪いね、見ての通り彼女はまだ何も知らないんだ。だから申し訳ないけど、まずはあたしで…」

「そんな事言う必要はないぜ、ねぇちゃん。あっちの娘も可愛いが、ねぇちゃんも負けず劣らず美人なんだからよ」

「ふふっ、嬉しい事を言ってくれるね」

 

ちゃぷちゃぷと温泉から出た大人ファルコムは、もう一人の自分が見つめる中寄り添うように男の側へ。にやりと笑った男が彼女の肉付きの良い尻へと手を回しても一切不快感を示す事はなく、それどころか褒め言葉に少女ファルコムが見た事もないような笑みを浮かべる。

 

「ここが普通の温泉なら、身体洗おうか?…とでも言うんだけど…」

「ここは天然の温泉だからな。掛け湯で我慢するさ」

 

そう言って男は桶を手に取り、掛け湯を行った後温泉の中へ。反射的に少女ファルコムは身を引くも、状況に着いていけていない頭では上手く言葉を紡ぐ事も出来ず、呆然と二人を見つめたまま。

 

「はー、良い湯だ……これだけでも来た甲斐があるってのに、まさかこんな美人二人と混浴出来るとはなぁ……」

「…なんて言いつつ、あたしの胸ばっかり見てない?」

「そりゃ、湯船に浮く程の胸がすぐ側にありゃ、見ちまうし触っちまうのが男ってもんさ」

「あんっ♡前者はともかく、後者は男全員を巻き込んじゃ不味いでしょ…もう……」

 

男は下心を隠そうともせず視線を向け、指摘されると開き直って後ろから右腕で大人ファルコムの乳房を鷲掴み。その瞬間大人ファルコムは艶っぽい声を漏らし……その声に、びくりと少女ファルコムが肩を震わせた。

 

「……あ、あの…」

「うん?どうしたの?」

「…ふぁ、ファルコムさんは…その方と、お付き合い…して、いたんですか…?」

「あはは、違うよ。この人はさっき出会ったばかりの人。だから、恋人どころかほぼ初対面だし…身体を重ねるのも、初めてさ」

「か、身体って…!どうしちゃったんですかファルコムさん!な、何でそんな……」

 

目の前の光景を少しでも理解出来るものとしようとして口を開いた少女ファルコムだったが、理解どころか返答によって更にその思考は混乱する。だがその反応も分かっていた様子で、大人ファルコムは男に身体を弄られながらも言葉を続ける。

 

「何でかと言われれば…あたしも女だから、かな。冒険って命の危機も多いし、人肌が恋しくなる事もあるでしょ?…そんな経験が何度も重なって、蓄積して…いつからか、偶に身体が求めるようになったんだよ。…男に、抱かれる事を」

「そ、そんなの…そんなのって……」

「うん、普通じゃないだろうね。あたしもその自覚はある。けど…んっ…分かってもらえると、思ったんだ。だって…同じ、ファルコムなんだから…」

「……っ…!」

 

胸を弄られ、湯船の中では遠慮無しに太腿を撫でられながらも発せられた「同じファルコムなんだから」という言葉に、再びびくりと肩を震わせる少女ファルコム。

実を言えば、少女ファルコムも冒険の中で寂しさを感じる事は何度かあった。だが、それは違うと否定する。それは異性を求める感情ではないと否定しながら、彼女は胸の前で手を握った。

 

「同じファルコム?…んまぁ、それは置いといて…なぁねぇちゃん、そろそろいいよな…?」

「ふふ、君はせっかちだね…いいよ、それじゃあ始めよ……んんっ…♡」

 

その彼女の目の前で、言い切るよりも前に大人ファルコムは唇を奪われる。恋人同士がするような甘いものではなく、相手を性の対象としか見ていない荒いキス。だがそんな貪るような口付けにも大人ファルコムはうっとりと頬を染め、口の端からは一筋の唾液が垂れていく。

 

「んふ…じゅ、る…んはぁ……♡…すぐに舌を入れてくるなんて、大胆だね……♡」

「へっ、そりゃねぇちゃんが物欲しそうな顔をしてたからな。…で、どうする?まだしてほしいか?」

「それは…それもいいけど、やっぱり次は…ね?」

「だと思ったぜ。だったらそこに手を突いて尻向けな」

 

男が口を離した時、その腕の中にいたのはいじらしく見つめる可憐な女性。同性からも惚れられる普段の大人ファルコムの魅力は立ち消え、代わりに現れているのは女性の色香。男の指示に従い湯船を囲う岩の一つに手を突き、魅惑的な弧を描く臀部を男に向けながら彼女は言う。

 

「……参加しろ、とは言わないよ。気乗りしてないのに無理矢理させるなんて、あたしも本望じゃないからね。…だけど、もしその気になったら…その時は、ね♡」

 

健康的な肌に、柔らかそうな胸と尻。出るところは出つつも無駄のないスタイルと、少女的な可愛らしさから抜け出し大人の美しさを得た大人ファルコムの魅力は同性どころか同一人物の少女ファルコムですら一瞬どきりとしてしまう程で、だからこそ冒険家の大先輩として尊敬していた彼女の変貌に少女ファルコムは固まったまま。そしてそんな少女ファルコムを尻目に、大人ファルコムと男の行為は始まった。

 

「はぁんっ♡んぅっ、あぁッ♡」

「平然と誘ってきたもんだから、相当なガバマンかと思ってたが…良い締まりしてんじゃねぇか…!」

「最近はご無沙汰だったから、ね…っ♡あぁ、いい…逞しい男のオチンポに貫かれる感覚いいのぉ…ッ♡」

 

すぱんっ、すぱんっ、と大人ファルコムの尻に男の腰が打ち付けられ、その度に彼女の秘部は愛液を垂らして音を鳴らす。ここは人が来る事は滅多にない、と管理人から言われていた事もあったか大人ファルコムは喘ぎ声を我慢する事もなく、嬌声に合わせて胸がぷるんぷるんと揺れるさまは見るからに淫靡。

 

(ファルコムさん、凄く気持ち良さそう……それに、あれは…凄く、慣れてる反応…だよね…)

 

目の前で乱れる大人の自分へ、少女ファルコムは釘付けとなっていた。彼女心は驚きと動揺、信じられないという思いが支配してはいるが、その内側から浮かび上がったのは心がざわつく未知の感情。それと同時に、彼女は下腹部にほんのりと熱を感じ始める。

 

「そりゃ良かったな。だが、誘ってきたのはそっちなんだから、俺も気持ち良くしてくれよ…っと!」

「おほぉぉッ♡…それ、なら…ふんっ♡」

「うぉっ、俺の動きに絶妙に合わせた腰使い…ほんと手慣れてんなぁねぇちゃんは…」

「これでも…ん、んっ…♡…経験人数は、それなり…だから…♡」

 

膣壁を剃り上げるような突き上げに大人ファルコムはビクビクと震えるも、男の期待に応えて腰をグラインド。それはただ動かすだけではない、情欲をそそるようにくねらせながらも自身のより感じる所へ肉棒を誘導する、自分も相手も一層の快楽を得られるようにする為の腰使い。更に感じた事で大人ファルコムの膣は締まり、男が感じる快楽もまた増幅する。

 

「それなりぃ?はっ、これだけエロく腰を振れるんだ、それなりじゃなくて…何人も男を漁ってきたの間違いだろうが、よッ!」

「んぁぁあぁッ♡そ、そうなのぉ♡建前でそれなりって言ったけど、ほんとはもう何度も何度も抱かれて……ふひゃぁんっっ♡」

「やっぱりな。意味ない建前なんか捨てて、もっと楽しもうぜ…?」

 

大人ファルコムが自分の特に感じる場所へと誘導している事に気付いた男は、勢い良くその弱点を突き刺しそのまま抉るようにして子宮口まで掻き回す。更に男は覆い被さり、背後から両の乳房を鷲掴み。指を豊満な胸へと沈ませ、期待するようにぷっくりと勃起していた乳首へと手の平を擦り付けて上半身にも快楽を与える。あまりにも荒々しい、側から見れば襲われているも同然の性交ではあったが、当の大人ファルコムは悦びに表情を蕩けさせていた。

 

「あはぁ♡膣と胸を同時に責められてっ、子宮降りちゃうっ♡あたしの子宮が雄の熱を求めちゃってるぅぅッ♡」

「更に締まりが良くなって…外面だけじゃなく内側までエロボディかよ…!ほんといい女と巡り会えたもんだ…っ!」

 

唇の端から涎を滴らせ、より深い快楽を得ようと手足を突っ張りながら腰を振る大人ファルコム。その思考からはもう一人の自分の存在が半ば抜け落ちてしまっているようで、実際先程から一切その視線は少女ファルコムの方へは向いていない。彼女の意識は今男と男に与えられる快感にのみ向けられていて、登り昂る快楽の頂点へと至る為の準備は万全となっていた。

 

「オチンポビクビクしてるのっ、膣で感じるぅ♡射精してっ♡あたしの膣内に射精してぇえぇぇっっ♡」

「いいぜ、だったらお望み通り生で射精してやる!子宮開いて俺の精液受け取りやがれッ!」

「ぐひぃいいいいぃぃッ♡あぁぁ射精てるッ♡どふどぶ射精てるっ♡アツアツ精子が注がれてッ、イっくぅぅぅぅううううううッッ♡♡」

 

そうして男は胸を鷲掴みにしたまま大人ファルコムの上体を引き上げ、子宮口を突き上げて射精。待ち侘びた射精に大人ファルコムも歓喜の嬌声を淫らに上げ、舌を突き出しながら激しく絶頂。膣内で爆発した快楽の波は瞬く間に全身を駆け巡り、その快楽を味わうように大人ファルコムは痙攣する。

 

「くぅっ、絶頂マンコがうねって精液搾り取ってきやがる…!」

(あ、あぁ…ファルコムさんが…あの強くて素敵なファルコムさんが、こんな……)

 

まだ少女の自分が見ている前で恥ずかしげもなく絶頂し、雌の顔で快楽と精液の熱に身を委ねる大人ファルコムのさまをみた少女ファルコムは、完全に何も言えなくなっている。

ふわふわとする頭と、湯船の中でも感じる程に熱を帯びた下腹部。二人が何も働きかけてこない事で少女ファルコムはまるで自分が覗きをしているかのような感覚にすら襲われ、それがまた何かを掻き立てる。二人のまぐわりは、少女ファルコムにとってそんな時間であり……だからだろうか。暫し余韻に浸っていた大人ファルコムが彼女の方を向いた瞬間、彼女はどきりとしてしまった。

 

「……ふふっ…やっぱり、君も同じなんだね…分かってもらえて、嬉しいよ…♡」

「お、同じ…?何を、言って…ぁ……」

 

肉棒を抜かれた大人ファルコムは、秘部より精液と愛液の混じった液体を垂らしながら四つん這いで少女ファルコムの側へ。彼女が動けない少女ファルコムの頬へと手を添えると、少女ファルコムは再びどきりとしてしまう。

 

「その顔を見れば分かるよ、だって熱に浮かされたように紅潮してるからね…それに……右手、気付いていないのかい?」

「右、手…?……え…?」

 

少女ファルコムの頬を優しく撫でながら、左手の指で肩から順に腕の先へと下ろしていく大人ファルコム。思考のまとまらない少女ファルコムはその手に誘導されるように少しずつ視線が降りていき……手の平へと触れた瞬間、漸く気付いた。自分の右手が秘部へと添えられ、指が秘裂へと入り込んでいる事に。

 

「……っ!?こ、これは…あの……!」

「うんうん、最初は戸惑うよね。気持ちが身体に追い付かないんだから。…だけど、一度この気持ち良さを知ればすぐに慣れるよ。ほら……♡」

「……っ…」

 

あたふたと慌てる少女ファルコムを宥めるように穏やかな声音を発した大人ファルコムは、そのまま背後に回ってある方向へと顔を向けさせる。

そこにいるのは、湯船を囲う岩に座って一息付いている最中の男。その男の股間では、今も陰茎が萎える事なくそり立っていた。

 

「さ、おいで…最初はあたしも一緒にしてあげるから…♡」

「あっ……」

 

もう一人の自分のなすがままに、男の前へと連れられた少女ファルコム。股の間に二人は割座で座り込むと、丁度目の前にそり立つ肉棒が映ってしまう。

同じ人の身体の一部だとは思えない程グロテスクな外見に、嗅いでもいないのに鼻をつく臭い。しかし少女ファルコムは拒否反応を示す事はなく…というより、止まりかけていた思考は肉棒の存在によっていよいよショートしてしまっていた。そうして比喩ではなく、本当に熱に浮かされたも同然となった彼女は、大人ファルコムに教えられ……恐る恐る舌を肉棒へと触れさせた。

 

「…ん、っ……」

「そうそう、下から舐め上げるようにね…♡」

「舐め、上げる…んふ……」

 

言われた通りに舌を伸ばし、裏筋に沿うようにゆっくりと這わせる。動きは見るからに拙いものの、拒否感がない分すぐに大胆な舐め方となり、次第に唇や頬も触れていく。

 

「ちゅぷ、んぁ……んぇろ……♡」

「おーおー初めての割に上手いじゃねぇか。…で、ねぇちゃんは掃除してくれないのか?」

「まさか。ここまでは、指導も兼ねて譲ってただけ…だから、失礼するよ…♡」

 

少女ファルコムが根本を顔を傾けながら舐める中、亀頭に触れる柔らかくも滑らかな感覚。愛しい相手にするように肉棒へと口付けをした大人ファルコムは、そこから唇だけで噛むようにして徐々に顔を下ろしていく。そして二人の頬が触れ合うと、どちらからともなく左右に分かれて、二人同時に再び肉棒を舐め上げた。

 

「…しっかし、二人並ぶとそっくりだなぁおい…姉妹か何かか?」

「うちゅ、ぱっ……まぁ、そんなところだね…♡」

 

分担するように、二人はそれぞれが違う部位を舐める。当然その中で舌や唇が触れ、肉棒を介したキスの様な形になってしまう事も何度かあったが、結局は同じ自分だからか大人ファルコムは勿論少女ファルコムもまた気に留める様子はまるでなかった。

数分間の短くも濃厚な口淫を終え、唾液の橋を作りながら口を離す二人。奉仕で収まるどころか一層の硬さを得た肉棒を確認すると、大人ファルコムは少女ファルコムを引き寄せその両脚を軽く持ち上げる。

 

「あ、ぅ……ファルコムさん…こ、こんな格好……♡」

「大丈夫、さっきのあたしよりは恥ずかしくないよ。…ほら、お兄さん…こっちの子も、凄く魅力的でしょ…?」

「おいおい何言ってんだねぇちゃん、俺は最初からこっちの嬢ちゃんも魅力的だと思ってたぜ?」

「おっと、そうだったね…じゃあ……」

 

両膝の裏から脚を持ち上げられ、秘部が丸見えとなった少女ファルコムは恥ずかしがりこそすれど抵抗はしない。そんな彼女が羞恥心で俯く中、彼女へと男は近付く。

 

「…いいんだな?嬢ちゃん」

「…ぁ…それは、その……」

 

思考が機能不全を起こしていた少女ファルコムだったが、気付かぬ内に自分で慰めていた事、口淫に嫌悪感を抱かなかった事から、内心分かってはいた。大人ファルコムの言う通り、自分も心の奥底で抱かれる事を求めていたのだと。

それでもいざそうなると怖くなり、怯えた瞳で大人ファルコムを彼女は見上げる。そんな彼女に対し、もう一人の自分である大人ファルコムは穏やかな顔で大丈夫、と一言。それはたった一言だったが、他でもない彼女の言葉故に心へと染み入り……少女ファルコムは、小さくこくんと頷いた。

きゅっ、と重ねた両手を胸の前で握る少女ファルコム。その彼女の秘部へと男は肉棒を当てがえ…ずぶりと膣に挿入する。

 

「ふぁっ、ぁッ…はぁ……っ♡」

 

それまでぴっちりと閉じられていた秘裂に走る、激しい圧迫感と異物感。思わず少女ファルコムは声を上げ、ほんの一瞬湯に赤色が混ざり込む。

 

「やっぱ処女だったか…これは、少し慣らしてやらないとな…」

「な、慣らし…?やっ、待って…まだ動かさな…くぁ、ぁ……っ!」

 

ゆっくりと膣の奥まで肉棒が挿入されると、男は少女ファルコムの脇腹を掴んで抽迭を開始。慣らしを目的とした前後運動は先程の性交に比べれば非常に緩慢なものだったが、未開拓な彼女の身体はその質量で強引に膣内を押し拡げる男根の存在へ過敏に反応。よく知る痛みと未知の感覚の混ざった刺激に、小動物の様にぷるぷるびくびくと震えてしまう。

 

「ふぁ、ファルコム、さんっ…!これ、変っ…変な感か…くひぃ…!」

「力を抜いて、身を委ねればいいんだよ…あたしじゃなくて、抱いてくれる相手に…ね…?」

「相、手……あっ…んふ…♡」

 

助けを求める少女ファルコムに対し、大人ファルコムは囁くような声で返答。その言葉に彼女の視線が前を向くと、そこで男が即座にキス。同時に両手が脇腹からやや控えめな双丘へと移動し、舌と指での愛撫が始まる。

 

(ふぁっ、これ…ファルコムさんにもしてた…凄くえっちなキス……♡)

 

完全に受け身な少女ファルコムの舌が男の舌に絡め取られ、彼に唾液を吸い出される。かと思えば乳首へと集めるかのように乳房を揉まれ、意識の外からの刺激にぴくりと背筋が軽く跳ねる。無論その間も抽迭は続いており、三点への不規則な責めに彼女の意識は追い付かない。

 

「んっ…ぷ…ぷはぁ……ひぁっ…♡」

「キスされてからのトロ顔もそっくりだな…ほら、涎垂れてんぜ嬢ちゃん」

「ふぁ、ぃ…ちゅ、ぱ……♡」

 

絡み合う快楽と長いキスで惚けた少女ファルコムの涎を掬い、男は指を彼女の口へ。その指を咥えて口内で舐め取る少女ファルコムは、気付けば秘部の痛みが薄れていた。

 

「さて、解れてきたしそろそろセックスを楽しもうぜ?そらよ、っと」

「んあぁぁっ!そ、そんなっ、急に深…いぃぃッ♡」

 

感覚から慣らしは十分だと判断した男は、一度腰を引いて勢い良く挿入。多少解れたとはいえまだまだ初心な少女ファルコムは、突然の激しい動きに思わず脚が跳ねてしまう。…が、それと同時に感じてもいた。痛みではない、より深く染み渡るような快楽を。

胸の愛撫はそのままに、湯船の中でピストンを繰り返す男。狭い膣を力尽くで穿くり回す動きの中で、次第に少女ファルコムの声は艶めいていく。

 

「やっ、んんっ♡そんな奥ばっかりゴツゴツするのっ、ダメぇっ♡」

「へぇ、んじゃ浅い所を…」

「ふぇ…?…あ、ひゃんっ…はぁ、ぁん……♡」

「…なんて、なッ!」

「くひぃいいぃぃぃぃッッ♡」

 

よがる少女ファルコムの要望に応えるように、男は膣の入り口から中程までを何度か小突く…のも束の間、彼女の身体が弛緩した瞬間を狙って子宮口を突き上げる。完全に意表を突かれた少女ファルコムの口からは初めての性行とは思えない程の嬌声が上がり、思わず手脚揃って男を強く抱き締めてしまった。それに一瞬男は驚くも、すぐに気を良くして両手を胸から尻へと移す。

 

「へへっ、可愛いぜ嬢ちゃん。膣の具合も良いし、胴で感じる小さな膨らみってのも乙なもんだ。だからそのまま掴まってな。もっと気持ち良くしてやるからよ…ッ!」

「ひぁぁッ、はぁんっ♡ひぐっ、あっ、やぁぁッ♡か、下半身ビリビリしてっ、手も脚も離れないよぉっ♡」

「うぉっ、ここにきてまた締まるか…手脚でもマンコでもがっちりホールドなんて、よっぽど俺のちんぽを気に入ってくれたみたいだな…!」

 

しがみ付く少女ファルコムの尻肉を鷲掴みにし、陰茎との三点で抱えるようにして揺すりながら男は突く。少女ファルコムは快楽に翻弄され、逃げたくなるもその快楽で身体が痺れて男を一層抱き締めるばかり。そしてつい先程まで初対面だったにも関わらず、恋仲の様な体勢で繋がる事へお互いの身体は更に激しく興奮していく。

 

「…あは、ここで見る背徳感は凄いね…通りで無意識に触っちゃう訳だよ……ん、ぁ…っ♡」

 

男が少女ファルコムを抱えた事でフリーとなった大人ファルコムもその二人の熱に当てられ、少女ファルコムと同じように右手が疼く秘部の割れ目へ。彼女の場合はそれだけでなく、左手でその豊満な胸を揉みしだいてこちらも淫靡な行為に耽っている。

一度の射精では萎えずに腰を振る男と、火照った身体に支配されて喘ぎ悶える少女ファルコム。膣の中では肉棒が激しく脈打ち、初体験の少女ファルコムでもそれの意図するところは何となく理解が出来ていた。

 

「これ以上は我慢ならねぇ…!けど、逃げなかった以上は射精しちやっても文句はねぇよな…ッ?」

「は、はいっ……射精して…射精して、下さい…っ!」

「言われなくても、そのつもり…だッ!」

 

ぐりぐりと子宮口に亀頭を押し付けられる少女ファルコムは、男の言葉に頷き射精を懇願。驚きの連続と湧き上がる性への衝動、そして痺れる程の快楽の渦に、彼女の頭は最早思考はおろか判断すらも殆ど出来なくなっていた。…が、その心の奥では、言葉の意味をきちんと理解しその上で懇願していたのかもしれない。そう思わせる程に、少女ファルコムの顔は快感で蕩け切っていた。

懇願を受けた男は、にやりと笑って少女ファルコムを上へ。肉棒が抜ける寸前まで持ち上げ、次の瞬間引き下ろすと同時に力の限りで突き上げ膣の中へと射精する。

 

「ひぎぃぃ……ッ!あっ、く、くるッ…凄いのくるっ♡ふぁ、あぁ、くぁ……はぁあぁぁぁぁああぁんんッッ♡♡」

 

きゅうきゅうと締め付ける膣内へと吐き出された精液は、子宮口を叩きながら熱く白く満たしていく。膣どころか身体全体を貫かれたかのような刺激に仰け反った少女ファルコムは、広がる熱に切なげな声を上げ、快楽を溢れさせるように絶頂。焼けるを通り越して溶けてしまうそうな程の快楽の中、少女ファルコムは快楽でバラバラになりそうな身体を必死で繫ぎ止めるように、或いは快楽を噛み締めるように男へ強くしがみ付いていた。

 

(にゃに、これぇ…♡自分でするのは、全然違う……これが、男の人に抱かれるって事なのぉ……?♡)

 

男が射精し少女ファルコムが絶頂してから数十秒。昂った性を吐き出し、肉棒は暴れ回る状態から少しずつ落ち着き始めたが、少女ファルコムはしがみ付いたまま。あまりにも強い快楽はその分余韻も深く、少女ファルコムは自分が男にしがみ付いている事すらも半ば忘れてしまっていたのである。

 

「はぁー…♡はぁー…♡……んひゃっ…♡」

「ふぃー……そんなに気に入ったかい?俺の事が」

「…うぇ……?…あ…ご、ごめんなさ…ふひゃぁ…」

 

吐息と共に陰茎を引き抜き、未だしがみ付いたままの少女ファルコムに男がをかけると、そこで漸く少女ファルコムは我に返り…それと同時に力が抜けて、すとんとその場に滑り落ちた。

蓋のなくなった秘部からは精液に愛液、それに処女膜が破られた事による血液の混ざった液体がごぽりと溢れ、湯船に溶けて薄くなっていく。その光景に男が何とも言えない満足感を得ていると…彼の右肩に、柔らかくも熱を帯びた感触が走る。

 

「…気持ち良かったでしょ?」

「あぁ、名器と二連続でヤれるなんて、ほんとに俺は運が良いってもんだ」

「酷いなぁ、あたし達をオナホみたいに言うなんて。…で、どう?あたしともう一度楽しむつもりはない?」

「はっ、そう言いつつ実際は俺と嬢ちゃんのセックスでまたヤりたくなっただけだろ?」

「ひゃ、ぁん…♡…もう、あたしからそれを言わせたいの…?」

「……そうだな、またヤりたきゃ何をどうしてほしいか言うこった」

「…じゃあ……」

 

妖艶に微笑みながら腕に抱き着いた大人ファルコムは、余裕を見せつつ男を誘う。…が、秘裂を下からなぞられ、最上部到達と同時に陰核を指で弾かれた瞬間余裕は崩れ、すぐにその立場は逆転。加虐心を唆られた男の命令に、若干のマゾヒズムを覚えながら従おうとした。

だが、そこで大人ファルコムとは逆の側に軽く傾く男の身体。何だと思って彼女が見ると、そこにいたのは少女ファルコム。

 

「へ……?」

「…あ、あの…あたし、も……もう一度、してほしい…です……」

 

手慣れた大人の仕草と色香で誘った大人ファルコムとは対極の、初々しく少女らしい声音と上目遣いで男を求めた少女ファルコムに、大人ファルコムも男も一瞬驚愕。特に大人ファルコムは全く自分の秘密を理解されない可能性も考えてはいた為、男を受け入れるどころか二度目を自ら求めるもう一人の自分に、心底驚きを感じていた。

そしてそれは、少女ファルコムにとっても同じ事。数十分前までは想像すらしていなかった衝動と感情に戸惑いながらも、湧き上がる思いのままに求めているのが今の彼女。しかし二人の驚きなど男は知る由もなく……二人の態度に、にやりと欲に満ちた笑みを浮かべる。

 

「おいおい二人揃って予想以上のビッチかよ。…いいぜ、だったら二人纏めて相手してやる。勿論ちゃんと言えたらだけどな」

 

愛もなければ優しさもない、二人を性欲を吐き出す対象としか見ていないような男の言葉。だがどちらのファルコムもそこに不満を持つ事はない。何故なら彼女達が欲するのは抱かれるという行為そのもの、男の屈強な一物で貫かれる事自体であり、彼女達もまた男を愛している訳ではないのだから。

視線を交わらせた二人は、男から離れ湯船の外、簡単な作りの石畳へ。そこは二人並んで仰向けに寝転がり、肌を密着させてそれぞれが男に秘部を見せ付けるが如く片脚を上げる。そして元々の爽やかな雰囲気からは似ても似つかぬ雌の色香を匂わせながら……涎を垂らして彼女等は言う。

 

「あたし達は、抱いてほしくて名前も知らない男を誘う、淫らで品の無い雌犬です…♡」

「また犯してほしくて愛液が止まらない淫乱おまんこに、貴方の逞しいおちんぽ……♡」

『…挿れて下さい♡』

 

恥も外聞もない、彼女達の友人が見れば二人よりまず自分の目と耳を心配するような懇願の言葉を口にして、彼女等は誘った。抱かれる事を心から望んだ。それを見た男の征服欲が満たされた事は言うまでもなく……次の瞬間には、脚を掴んで乱暴に肉棒を押し込んでいた。

 

「ぐひぃぃいぃッッ♡んぁッ、凄いっ♡さっきより硬くなってるっ♡三度目なのに、一回目の時よりゴツゴツしてるぅぅっっ♡」

「あんなエロい格好見せられたら、こうなるのは当たり前だろうが…ッ!おらっ、嬢ちゃんも遊んでやるよ…!」

「ひゃあぁぁんっ♡あ、あたしの膣内で指が暴れてるぅっ♡ひんっ、ダメっ♡勝手に腰が浮いちゃうよぉぉッ♡」

 

二人に股を開かせたまま、男は二人同時に犯し始めた。肉棒で突き上げ、指で穿くり回し、反応から探り当てた弱点を徹底的に攻め立て鳴かせる。一人に集中していない分男の腰使いはより荒々しく雑になり、それがまたファルコム達の雌の部分を悦ばせる。そうして暫く責めた後、男は予告もなく抜き巨根をもう一方の膣の中へ。

 

「うきゅッ、んへぇぇぇぇっっ♡さっきまで浅い所ばっかりだったのに、急に深いぃぃいぃッ♡こんなのっ、不意打ち過ぎるよぉおッ♡」

「あっ、この指の動きいいっ♡あたしの感じるとこっ、ピンポイントで弄られてるっ♡これじゃあたし、もっと下品に股開いちゃ……くひゃあぁんっっ♡」

 

男を楽しませるのは、膣の締まりと熱だけではない。ビクつく身体に合わせて揺れる胸とその先端で勃ちっ放しの乳首、卑猥に股を開いたままの下半身、淫らに快楽を叫ぶ嬌声と、二人の言動一つ一つが男を更にやる気にさせ、責めを激しく変えていった。

あっという間に二人の身体は昂り満ちて、背筋を駆け上がる快感が脳を甘く痺れさせる。気付けば二人共服従を示す犬のようにM字開脚の仰向けとなっていて、橙色の瞳は快楽一色に染まっていた。

 

「くぅっ、また射精る…ッ!おら、誘ったのはそっちなんだから、俺の射精と同時に二人纏めてイきやがれ……ッ!」

「はひぃッ、イくッ♡さっきまでおちんちんの気持ち良さも膣内射精も知らなかった未熟おまんこッ、言われた通りにまたイっちゃうぅぅぅぅううぅんんンンッッ♡♡」

「クるっ、さっきよりも大きいのがクるっ♡イかせて、イかせてッ♡今日はあたし達二人、最後まで性処理女になるから思いっ切りイかせ……ぉ"お"ほぉおぉぉおおおおぉッッ♡♡」

 

そうして二人は再び絶頂。背中が完全に石畳から離れる程に仰け反り、潮吹きしながら前進を駆け巡る快楽に身を委ねて絶頂の渦に浸り溺れる。それは二人にとって至福に満ちた時間だったが、性欲を増す一方の男のピストンによって現実へと引き戻され、敏感になった身体を責められ更に喘ぐ。赤い髪を風になびかせ、颯爽と冒険心を原動力に旅をする少女のファルコムも大人のファルコムもここにはいない。ここにいるのは、性の快楽に興じ女の悦びの為に腰を振る淫猥で下賤な雌二匹。

そして数時間にも及ぶ獣の様な性行為の末、満足した男は礼を伝えてその場を去った。後に残ったのは、うつ伏せから尻を突き出す形で並べられた二人のファルコム。膣からはどろりと白濁液を垂らし、見るも無様な姿を晒す二人だったが……その顔は、これ以上ない程の悦びに満ち溢れているのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……っっ!?」

 

ばっ、と寝起き直後とは思えない程目を見開いて、少女ファルコムはベットから跳ね起きる。

彼女がいるのは、とあるホテルの一室。そこで少女ファルコムは、つい数秒前までぐっすりと寝入っていた。

 

「……えっ…あ……夢…?」

「…どうかしたの?」

「あ…ファルコムさん…」

 

そこが露天風呂でもなければ自身が全裸でもない事に気付いた少女ファルコムは、一瞬固まりぽつりと呟く。その声に反応したのは、同じく隣のベットで寝ていて…今は起きていたのか、一人用ソファへコップ片手に座っていた大人ファルコム。彼女の不思議そうな顔を見て、自分の頭の中にあるそれは単なる夢であったと確信した少女ファルコムは安心したように溜め息を吐く。

 

「……?具合が悪いのかい?それとも…」

「あぁ、えっと……その、変な夢を見ちゃって……」

「変な夢?」

「は、はい。内容は…ちょっと、言えないですけど……」

 

心配そうな大人ファルコムの問いかけに対し、少女ファルコムは否定と共に頬を掻きつつざっくりと回答。自分と貴女が露天風呂で援助交際紛い(それも金銭を目的としない)の事をしていた…などとはちょっとどころか絶対に言えないというのが実際のところだが、それも含めて彼女はぼかす。

 

「ふぅん…今回は中々ハードな冒険だったし、まだ疲労が残ってるのかもね。ならそれこそ寝るのが一番だけど…眠れないなら、君の分も淹れるよ?」

「い、いえ。寝るので大丈夫です。…流石にあの夢のつづきは見ないと思いますし…」

「そう?…なら、お休み」

「はい、お休みなさい」

 

見る訳がない、と心の中で自分に言い聞かせながら、再びベットへ横になる少女ファルコム。

実を言えば、彼女の頭には思わず頬が熱くなる程夢の内容がくっきりと残り、尚且つ下腹部に湿り気を感じないでもなかったが、それでも彼女は寝る事を選んだ。今の状態でもう一人の自分と顔を突き合わせていたら、それこそ夢が頭から離れない…と思いながら。

そうして十数分後、大人ファルコムの言う通り彼女はまだかなり疲労が残っていたらしく、今度は同様の夢を見る事もなくすやすやと寝息を立てるのだった。

 

 

 

 

「……寝た、みたいだね…はぁ、急に起きるものだからびっくりしたよ…。…けど、夢ってまさか…彼女も、あ…あんな変な夢を…?……い、いやまさかまさか。…まさか二人して同じ夢を見るなんて…そんな事は、ないよね…はは……」



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彼女とのひと時・前編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・イリゼ

内容・足コキ 視姦 浴場 イチャラブ


 夢の様な時間というのは、誰に取ってもあると思う。何かを達成した瞬間であったり、趣味に没頭している間であったり、内容は人それぞれであっても、それが至福であり、叶うのであればずっと続いてほしい…そう思える時間は、きっと誰にだってある。

 そしてそれは、俺も同じ。これから始まるのは…そんな、何度訪れたとしても夢の様に思える時間。

 

「あ、お帰り。今日もお疲れ様」

 

 鍵の開いた自宅の扉を開いて中に入り、ただいま、と声を発すると、軽快な足音と共に一人の女の子が奥から現れ、帰宅した俺を出迎えてくれる。

 一本一本を丁寧に編んで作られたかのような、白みがかった黄色の髪に、白く透き通るような肌。俺を見つめる双眸は澄んだ碧色で、浮かんでいるのは柔らかな微笑み。

 彼女はイリゼ。オリジンハートという名前も持つ、信次元の国家に所属しているのなら知らぬ者はまずいない、偉大なる女神の一人で……俺に取っての、特別な相手。

 

「……?どうしたの?玄関で立ち止まって…」

 

 数多くの信者が愛して止まない彼女が自分の家で、自分を待ってくれている。毎度の様にその感動を噛み締めていると、小首を傾げて立ち止まっている事を訊いてくるイリゼ。その仕草も可愛い。何もせずとも可愛く美しい彼女だが、こういう仕草を取ると更に可愛い。

 

「ほらほら、早く上がって。…あ、そうだ。ご飯にする?ディナーにする?それとも…しょ、く、じ?」

 

 とかなんとか思っていたら、何かを思い出した様子でイリゼは俺の元へと近寄り、可愛い女の子に言われたい言葉ベスト5に入るであろう例の言葉……かと思いきや、捻りを加えた実質一択の三択を俺へと提示してくる。

 取り敢えずイリゼは、作った夕飯を食べてほしいらしい。空腹だし、何よりイリゼの手料理を逃せる訳などない俺はこくりと首肯し、イリゼと共に夕食が待つリビングルームへ。

 

「どう?美味しい?…ふふっ、君の好みはもうばっちり分かっているからね」

 

 食卓に並べられた夕飯はどれも美味しく、通りで推してきた訳だと心の中で納得する俺。流石にプロ級だとか、お袋の味だとかのレベルではないものの、普通の範疇の美味しさである事が、逆にイリゼの家庭的さを引き立たせてくれている…ような気がする。

 俺が食べている間、イリゼは終始笑顔。だが、俺は知っている。これは俺が美味しいと言ったからでも、次々と料理を口に運ぶからでもなく、俺が喜んでいる事が嬉しくて顔を綻ばせているのだと。嗚呼、やはり女神様は格が違う。

 

「うん、お粗末様。それじゃあ、食器を洗って……っと。ね、次はどうする?君はどうしたい?」

 

 数十分後。綺麗に完食した俺は、予め用意しておいた短めの映画を一つのソファで共に鑑賞。半分は内容を、半分はとなりで一喜一憂するイリゼを見て楽しみ、ついでに好きあらばスキンシップ。不意打ちのように触れると、その度イリゼは驚き赤面するが、振り払う事はなく俺の手を全て受け入れてくれる。可愛い。優しい。そして可愛い。

 笑顔鑑賞を終えた後は、駄弁りながらのんびりとゲーム。これまた楽しそうに付き合ってくれるイリゼだが、当然女神である彼女は俺よりずっと多忙。にも関わらず、こうして約束した日には毎回俺の家で食事を作って待っていてくれて、時間が許す限り俺との時間を楽しんでくれて…だからこそ、そんな女の子と居られる時間は幸せ過ぎる。正直、早死にするんじゃないかと思うし、絶対早死にはしたくない。一日でも長く、一秒でも多く、この幸せな時間は続いてほしいのだから。

 

「はふぅ…あ、もうこんな時間なんだ…疲れてるだろうし、そろそろお風呂どうぞ。…え、私が先で良いの?……いや、良いのっていうか君、毎回…まぁ、いっか…うん。それじゃあ、お言葉に甘えて先にお風呂頂くね」

 

 そうして夜も更けてきた頃、俺に譲られイリゼは風呂へ。因みに、イリゼは俺の事を一貫して『君』と呼ぶのだが…それはイリゼ曰く、「そっちの方が自由に想像してもらえるでしょ?」という事なんだとか。…気遣いも流石である。

 という訳で、イリゼが風呂に向かってから十数分。イリゼが風呂に入っている間に、アイスの一つでも買ってきてあげるのが気の利く人ってものだが…残念ながら、それは出来ない。何故なら俺は、割と結構欲望に忠実なのだから。

 

「〜♪〜〜♪…あ、いらっしゃー……いぃぃッ!?ちょっ、ちょおぉぉッ!?な、なな何入って来てるの!?入浴中!私まだ入ってる途中だよ!?」

 

 え、いやだって最初からそのつもりだったし。ほぼ毎日、イリゼが風呂に入ってる時はやってるし。というかイリゼも、鍵かけてないし。

 

「いやそうだけども!譲られた時点で入ってくるだろうなぁとは思ったけども!…う、うぅぅ……」

 

 右腕で胸を、左手で下腹部を隠し、顔を真っ赤に染めるイリゼ。もうこの時点で堪らない。シャワーで濡れて艶めく柔肌に、大き過ぎず小さ過ぎずで万人受けしそうな胸に、長い髪を軽く纏めた事で露わになったうなじに、極め付けは恥ずかしがって赤面した頬。頭のてっぺんから爪先まで、どこを取っても魅力的なイリゼの姿がそこにあって、やはり入って正解だったと俺は確信。世の中、何度見ても最高だと思えるものはあるのである。

 

「そ、そんなじっくり見ないでよぉ…というか、何で君は隠さなくて平気なの……!?」

 

 視線を感じたのかイリゼの顔はもう一段階赤くなり、そこから俺の下半身を見て更に赤面。今更じゃないかとイリゼの問いに答えると、目を逸らしながらもそういう問題じゃないとイリゼは言葉を返してくる。

 しかし、だ。逸らしながらもとは表現したが、ちらちらこっちを見てはいる。しかも瞳の動きからして、下半身も視界の中に収めている。…それは、オリジンハートという女神的にどうなんだろう。俺的には、そんなところも好きな訳だが。

 

「もぉぉ…っ!出てく気配もなければ何かする様子もないし…!こんな状況にしておきながら、女神に…女の子に言わせようとするとか、どうかと思うよ…!」

 

 どれだけ見ても飽き足らないイリゼの肢体をじっくり眺めていると、根を上げるようにイリゼは言い放ち、怒った様子を見せながらも洗い場の真ん中にバスチェアを配置。俺を脱衣所に押し返すなり無視して出て行くなり出来るところをそうはせず、何も言わない俺の望みを(毎度やってる事とはいえ)汲んで準備してくれるイリゼはほんとにほんとに優しい女の子で、抱き締めたくなる気持ちを押さえながらも俺が用意されたバスチェアに座ると、簡単にシャワーをかけてくれた後イリゼはボディーソープを掌にたっぷりと出し、そのまま俺の背後に移動。

 それから数秒後。期待で胸が高鳴る中、ふにゅりと背中に当たる柔らかな感触。それが何なのかは…言うまでもない。

 

「へ、変な事言ったらすぐ止めるから…いいね…?」

 

 ずにゅん、むにゅんと俺の背中を上下する至福の感触と、耳元でかけられる上擦った声。ボディーソープを纏ったイリゼの両手が俺の肩に触れ、そこから二の腕、手の先へと流れるように降りていく。

 腕の最終地点、指先まで到達したところで、絡められるイリゼの指。細くしなやかな指が付け根を、指と指の間を満遍なく通り、軽く握るようにしながらイリゼの両手は再び上へ。

 肩に帰還した両手は、今度は前…つまり俺の胸板へと触れ滑っていく。胸板と背中、その両方でイリゼを感じるこの瞬間が生み出すのは得も言われぬ背徳感で、身体も自然と火照ってしまう。

 

「うぅ、なんでこんな如何わしいお店みたいな事を…。……気持ち、良い…?」

 

 イリゼは如何わしいお店の内容について知っているのか。そんな事が頭の中に思い浮かぶも、心に染み渡るのはイリゼの気持ち。

 女神がこんな要望にも応えてくれて、俺の為に尽くしてくれている。こんなに幸福な事はないし、こうして健気に尽くしてくれようとするイリゼは本当に女神というか、俺はいつ駄目になってもおかしくないような気すらする。

 神なのに人を堕落させようとするとはこれ如何に。いや、けれど時にイリゼは強かな面も見せるから、案外堕落しないよう絶妙なところを責めているのかもしれない。まあ少なくとも、俺の心は既に陥落し切っている訳だが。

 

「ん、んっ……ふぇっ!?ち、違っ、違うよ!?べ、別に勃ってなんかないよ!?仮にそうだとしても、それは単に擦れた刺激で自然とそうなるだけで、私はあくまで純粋な気持ちで洗ってあげてただ…け……」

 

 洗ってもらい始めてからもう数分は経ったであろう頃、段々とイリゼの吐息に艶かしさが混じり、背中に感じる感触にも時折硬い、こりこりとしたものが混ざり込む。

 それをつい指摘すると、イリゼはわたわたと慌てながら否定。もうほんと、イリゼは一挙手一投足が可愛い訳で…だから仕方ないのである。イリゼのそれが自然現象なら…俺のアレが我慢ならんと主張するのも、不可抗力なのだ。

 

「…………」

 

「………………」

 

「……うぅ…わ、分かったよぉ…」

 

 何も言わず、ただひたすらイリゼを肩越しに見つめる事数十秒。どうしよう、ちょっと冷えてきた。温泉じゃないが、これは軽くかけ湯をして暫く湯船に使った後の方が良かったかも…などと思い始めたところで、折れてくれたイリゼは再び背後から俺に密着。そして先程まで上半身を洗っていたイリゼの両手は…俺の下腹部へ。

 

「これはあくまで洗ってるだけ…一通り洗えたら、お終いだからね…?」

 

 そう言いながらイリゼは俺の一物を軽く握り、両手で包み込むようにして根元から先端までを数往復。それが終わるとなぞるようにして張り出した裏側にも指を通してくれて、それも済むと今度は下へ。ボディーソープを揉み込むように左右の袋を手の中で転がし、おまけとばかりにぐぐっと身体を押し付けてくれる。

 

「…も、もう一回だけしてあげる。でもこれが最大限の譲歩だから、ここから更にもう一回はな……え、それでいい?いいの?…そ、そっか……」

 

 堪んない。早くも背中と一物で感じるイリゼの柔らかさに爆発しそうな俺ではあるが、まだ序盤だろうと気力で本能を抑え込み、何とか顔も引き締まる。

 そんな俺の姿をどう思ったのか、自ら延長をしてくれるイリゼ。だがまだまだ色々やりたい事があるしな、と俺が了承すると、イリゼは拍子抜けしたような表情となり……え、もしかして…むしろイリゼの方が、こういう事は続けたかったと…?

 

「なっ、な訳ないでしょ!?私は君がそれを望んでるのかなと思って、だから言ってあげただけなんだからねっ!勘違いしないでよね!」

 

 またまた顔を真っ赤にして憤慨するイリゼは、何故かツンデレみたいな口調に。これまた可愛いもんだから全く問題はないが、素直で常に優しいイリゼはツンデレとはかけ離れているんじゃないかと思う。実際ツンデレっぽいだけで、内容はツンとデレが0:10だし。

 

「もうっ!これで終わりっ!不満があったら後は自分で洗う事!」

 

 その後凄い勢いで腰や脚も洗われ、口を挟む間もなくシャワーで泡を流される。頭はまだ洗ってないが…まあ、そっちは自分で洗うとしよう。それより……

 

「…うっ…そうだった…よく考えたら、この後はいつもこれなんだった……」

 

 非常に興奮する時間ではあったが、ここまでは前戯。怒られるかもしれないが、料理で言うならオードブル。メインはここからであり…こうして俺が風呂に侵入した時はいつも、してもらっている事がある。

 

「…するの?偶にはお休みにしたり…しないんだね…パスは三回まで…というルールもここにはないんだね……はぁ、私毎回何とも言えない気持ちでやってるんだからね…?…君が喜んでくれるから、嫌じゃないけど……」

 

 回避しようとするイリゼに無言の否定で応答し、そのまま押し切ってしまう俺。ちょっと格好付けて平然と座ってる俺だが、内心じゃ滅茶苦茶感謝してる。

 泡を流して以降立っていたイリゼは、少しだけ困り顔をしながらもゆっくりと浴槽の縁に腰掛け、俺もそちらへ方向転換。向き合うとイリゼはまた右腕で胸を隠し、けれど左手は縁に置いたままこちらへと右脚を伸ばしてきて……俺の一物を踏み付ける。あ、痛い!潰れる!使い物にならなくなるぅっ!

 

「えぇぇ!?あ、ご、ごめんね!普段の力加減で当てただけのつもりだったけど、もしかしてバスチェアと挟まって……って、え?冗談…?…ほ、本当に踏み潰すよッ!?」

 

 申し訳なさそうな表情から一転してまたまた顔を真っ赤にするイリゼは、本当に純粋というか俺の事を第一に考えてくれているというか…兎にも角にも可愛くて、お分かりの通りこういう性格だからこそ弄り甲斐もある。もしかすると、その「構いたくなる」というのも女神の持つ天性のカリスマ性なのかもしれないが、そこまでは俺も口にしない。それを言うと、流石に怒るだけじゃ済まなそうだし。

 

「うー…今日はほんとにちょっと強めにやってやろうかな…あ、でも…こんな滑り易い場所で下手に力を込め過ぎたら、何かしら事故が起こる可能性も……へ?…い、今のは独り言だから反応しなくていいの!っていうか、君もほんとは早く始めてほしくて堪らない癖に…っ!」

 

 ここまでされてもまだ俺の事を案じてくれるのがイリゼ。この調子じゃ今日もまたイリゼへの信仰心が強まりそうだなぁ…なんて考えていた俺だが…なんと、内心で思ってた事を見抜かれてしまった。

 実際、イリゼの言う通りではある。こんな特等席で、女神のイリゼを独り占めおきながらこれでは、セルフ生殺しもいいところ。イリゼの反応を楽しめるとは言っても、そろそろ始めてもらわないと半端なところで達してしまうという、物凄く悲しい事になりかねない。

 

「…あ、今図星って顔したね?ふふ…女神相手に調子に乗り過ぎるから、そういう事になるんだよ?」

 

 言い返しが決まった事で気分が良くなったのか、イリゼが浮かべる得意げな顔。そうしてイリゼは薄く笑みを浮かべたまま再び俺の一物にひたりと足の裏を当てがい…足で一物を扱き始める。

 

「…おっきいよね、君のって…い、いや他の人のと比較してじゃないけど……」

 

 初めは足の指先から踵までを使って、上から下へ、下から上へと一物の裏筋を撫で擦る。挟まれている訳でも強く押されている訳でもない、本当にただ足の裏を往復させているだけの行為だが…それだけでも気持ち良い。イリゼの滑らかで柔らかな足の裏は、ただそれだけで快感をもたらし俺の興奮を昂らせる。

……が、こんなものはまだまだ序の口。イリゼ自身もそう示すように、裏筋を撫で擦っていた右足は横から上へ。

 

「それに…こうしてするのも、ほんと好きだよね……えっち」

 

 むにむにした柔らかのある指の付け根に、滑らかで触り心地の良い土踏まず。別々の良さを持つ二ヶ所で最も敏感である一物の先端を擦られると、自然に腰が浮き上がってしまいそうになる。

 その状態を数十秒程続けると、今度は足に込める力を強め、ちょっぴり踏むようにしながら足でぐるぐると円を描く。足を押し付けられる事で密着度が増し、より擦られている感覚も強まって、俺の一物は更に硬く張り詰める。少しばかり恥ずかしいが、気持ち良いのだと言う事をイリゼの足へと伝えてしまう。

 

「…っとと…ここからは、ほーら……♡」

 

 初めは直立不動で擦られていた俺の一物だったが、イリゼの足の裏からかかる圧力がある段階を超えたところで、その力に負け一緒にぐるぐると回り始めてしまう。

 それを見たイリゼはくすりと笑みを浮かべて、それまで踵を軽く上げたまま洗い場の床に付けていた左の足もこちらへと近付け、開いた親指と人差し指で俺の一物の中腹をホールド。決して広くはない指の間できゅっと締められた瞬間また違う快感が一物を走り、固定された事で再び先端は足の裏の洗礼を受ける。

 段々気分が乗ってきたのか頬を上気させ、胸を隠していた腕を離して少しだけ俺を見下ろすイリゼと、性感帯である一物を形だけで言えば紛れもなく足蹴にされていながら興奮を高めている俺。そう表現すると、俺が虐げられる事で興奮する類いの性癖を持っているように思うだろうが……そういう事では、ない。

 

「……っ…君の視線、すっごく熱い…♡」

 

 俺は興奮している。欲情を増している。だがそれは踏まれているからではなく、足蹴にされているからでもなく…最も感度の高い性感帯で、イリゼの足を堪能する事が出来ているからだ。イリゼの脚を、じっくりと眺められる姿勢だからだ。

 身体全体のスタイルで言えば女神の中では良い方止まりなイリゼだが、普段から大々的に露出しているその脚の魅力は格別。しなやかながらも太腿はむっちりとしていて肉付きが良く、大腿と下腿それぞれで緩く綺麗な曲線を描いていて、付け根から指先まで肌には一片のくすみもない。そして触れれば温かさと柔らかさ、滑らかさの三重奏が触覚に幸福感を与えてくれるイリゼの脚は、最早魅力が詰まっているを超えて飽和状態。おまけに時折太腿の間から一瞬秘部が見えるチラリズムも相まって、一度でも体験すれば間違いなく癖になる、女神でありながら魔性の魅惑がこれには籠っているのだから。

 

「ね、ここからどうしてほしい?このまま続ける?それとも挟む?もうどうせここまでしてるんだし…君のしてほしい事、何でもするよ♡」

 

 下半身に目を奪われ、脚に情欲の全てを注いでいた俺を惹き付けるような、イリゼの言葉。はっとして顔を上げれば、ほんのりと染まった顔で俺を見つめるイリゼがいて……もう、説明は不要だろう。どうしようもなく、果てしなく…イリゼは、最高に可愛いのだ。

 

「んっ、ぅ…折角さっき洗ったのに、もうぬるぬるだね…♡うぇ…?…ぬ、ぬるぬるしてる感じも良い…?…君はほんとに、変態なんだから……」

 

 一度両足を離したイリゼは、左右から足の裏で俺の一物を包むようにして挟み、上下に擦って扱き上げる。手や口、胸とは違って決してがっちり掴まれてる訳でも、隙間無く包み込まれている訳でもないが、その分不安定な足の扱きは数往復毎に微妙に位置が変化して、その度に違う刺激を与えてくれる。

 だが、それだけではない。左右から挟み込む肩を取る為にイリゼは脚を開いた事で、今のイリゼはちょっぴり蟹股。秘部が隠れなくなった事に加え、蟹股という女性らしからぬ品のない格好をイリゼがしているという事自体が昂る一方の興奮を更に駆り立て、思わず俺は生唾を飲み込む。

 湧き上がるのは、触りたい衝動。だが俺から動いてしまえば、今の流れは途切れてしまう。だから俺は動かない。動かず、目で見て情欲を募らせる。

 

「あ、今大きくびくってしたね♡もう射精ちゃいそう?それとも…って、君ならそう言うよね…。うん、良いよ♡もっともっと、たっぷり君のここを気持ち良くしてあげるから♡」

 

 挟み込んでの足コキを皮切りに、次々繰り出されるイリゼの足技。両足を後ろへずらし、爪先と指の付け根の間で両側から挟み込んで扱いてくれたかと思えば、先端の膨らみの付け根を先程の様に左足の親指と人差し指で掴まれ、裏筋を右足の親指の爪でなぞるようにかりかりと掻かれ、その何とも言えない感覚にかくんと腰が跳ねそうなると、そうはさせないとばかりに右足裏で一物を下腹部へと押し付けられ、そのまま擦り付けられる。

 実はイリゼもこういう趣味があるのではないか。そう思わせる程イリゼの足の動きは巧み且つ多彩で、慣れている俺でなければとっくに達していた事だろう。もう何度もイリゼの足の気持ち良さを堪能している俺でさえ毎回興奮が尽きないのだから、慣れもなくこれを耐えられる訳がない。

 

「むむ…今日の君は中々しぶといね…だったら、これで……♡」

 

 気を抜けばすぐにでも達してしまいそうな快感の中、もっと堪能したいという思いで何とか踏み留まっている俺。だがそれがイリゼの心に火を点けたようで、より激しく、より熱烈になっていく足の動き。

 そして極め付けは、左足裏を裏筋に当てがった状態での、右足の親指と人差し指による拘束扱き。強く締められた指で先端から中程までを素早く何度も上下に扱かれ、揺れる一物は当てがわれた足の裏でたっぷりと擦れ、俺の我慢を一気に突き崩さんばかりに快楽が一物へと押し寄せてくる。

 

「もう我慢も切ないでしょ?びゅくびゃくって射精したいでしょ?だから、もうイこ?私の足で、たーっぷり…射精そ?♡」

 

 一物を快楽から逃がさない右足の責めと、優しく快楽を与え続けてくれる左足。相反する二つの刺激を同時に与えられ、蠱惑的に揺れる脚と、まるで耳元で囁かれているような魅惑たっぷりの声に促され、限界まで張り詰める俺の一物。

 そして後ろから押されるように、前から引っ張られるように、悦楽の階段の最上段に達した瞬間溢れ出す快楽。一物が震え、波紋が広がるように身体も震え、溜まりに溜まった白濁液が吹き上がる。

 

「ふぁんっ♡もう、射精し過ぎだよぉ……♡」

 

 尿道を駆け上がった精液は、何物にも阻まれる事なく内から外へ。一物が跳ねる毎にびゅくりと飛び出し、それぞれ角度の違う弧を描きながら床や壁へ、そしてイリゼの身体へと付着していく。

 一番俺の性の猛りを浴びる事になったのは、やはりイリゼの両脚。しなやかで健康的なイリゼの脚に、どろりと粘つく精液が張り付き、綺麗で白い脚を濁った白で染め上げる。

 無論、脚だけではない。自分でも驚く程盛大に出た精液はイリゼの上半身にも至り、思わずなぞりたくなる腹部、一度戦闘となれば華麗に得物を振るう腕、恐らくは生涯一度で良いから自らの手で揉んでみたいと何人もの男に思わせたであろう胸…そんな様々な場所を、俺自身の悦楽の深さを示すが如く汚していた。

 

「はー…君が気持ち良くなってくれたから良いけど、こんなべとべとじゃもう一回洗わなきゃいけない……うぇ?」

 

 流れ落ちる事もなく、べったりと自らの身体にこびり付く精液を見て、呆れ混じりの嘆息を漏らすイリゼ。確かにそれはご尤も。普通精液なんてかかったら気分の良いものではないし、身体を洗ったばかりでこれなら嘆息の一つも吐きたくなる。

 だが、浴槽の縁から立ってシャワーヘッドを手に取ろうとするイリゼを俺は呼び止める。そして中腰のまま不思議そうにこちらを見つめるイリゼに対して、俺は言う。

 

「…洗い流すんじゃなくて、自分で舐め取ってほしい…?…って…な、何を言ってるの!?舐めるって…自分の脚を!?嫌だよ!?」

 

 俺からの変態的な…いや、シンプルに変態な要望を聞いて、またまたイリゼの顔は赤面。その要望は躊躇いも逡巡もなく、速攻で拒絶されてしまったが…そこで俺は食い下がる。これは譲れない。こんな間違いなくエロい、眼福の光景になる事必至な天才的アイデアを一度も実現させる事なくお蔵入りにするなど、そんなのはむしろイリゼという可憐で美しい女神への冒涜に他ならない。そう、これは何としてでも実現させなくては…!

 

「何を力説してるの!?冒涜じゃないから!むしろ君の要望こそが冒涜だからね!?い、幾ら君のお願いでも、聞いてあげられる事とそうじゃない事が……え?してほしい事を何でもしてくれるって言ったじゃないか?…あ、あれは私が君のを足でする時の話であって…う、うぅ……」

 

 素っ頓狂な声で突っ込んだ後、聞き入れられない事を再度公言しようとしたイリゼだったが、その瞬間に俺は切り札を切る。さっきはああ言ってくれたじゃないかと。あれは嘘だったのかと。

 その一言で旗色が悪くなり、一気にイリゼの勢いは失速。ここであれこれ条件を後付けしたり、発言をひっくり返したりしない辺りも素敵ではあるが、それより今の俺が求めているのは頭の中に浮かんだ光景。責めるなら今しかないと俺は詰め寄り、後はとにかく頼みまくる。

 

「いや、だからっ、それは……あー、もうっ!良いよ分かったよ、すれば良いんでしょすればっ!…あ、あからさまにガッツポーズしないでよ……」

 

 押しに弱いイリゼは俺が言えば言う程勢いが削がれていき、口から出てくる反論も下火に。そして頼みまくったその末に、遂にイリゼは俺の頼みを受け入れてくれる。

 これぞ粘り勝ち。諦めない気持ちが生んだ勝利。勝ったというより負けてくれたって感じだが、そこはほんとにどうでも良い。

 

「…馬鹿、変態、意地悪……」

 

 清々しい気持ちで俺がバスチェアに座り直していると、聞こえてきたのはぶつぶつとしたイリゼの文句。…多分、伝わってないと思うが…もにょもにょと小声で文句を並べるイリゼ、凄ぇ可愛い。伝わらないのが非常に残念である。

……なんて思っている間にイリゼも縁へと座り直し、俺に恨めしそうな視線を送りながらも右脚を上げる。ある程度上げたところで爪先付近と踝付近を両手で掴み、膝を外側に開いて更に上へ。そうして持ち上げられた右足が向かう先は……少し前屈みになったイリゼの口元。

 

「…っ、ぁ…ん……」

 

 何も塗っていなくても瑞々しく艶めくイリゼの口から、ちろりと小さく突き出された舌。俺が生唾を飲み込む中、その舌と足の距離は縮んでいき…恥ずかしそうに赤らめた顔で、イリゼは足の側面に付いた精液を掬い上げる。

 

「…ふ、んっ…ぇろっ……♡」

 

 踝側から指先側へと啄むように、一ヶ所一ヶ所舐め取るイリゼ。親指の付け根にまで到達すると、一瞬動きを止め、俯いたままちらりとこちらを見て…それからくちゅりと付け根にキス。側面が終わると脚の角度を変え、今度は足裏の掃除へ移っていく。

 それを俺は何も言わず、ただひたすらに眺め見つめる。間違いなく淫靡な、欲求を駆り立てられるような光景になるという確信があった。だが、実際はそれ以上。可愛いイリゼが自分の足へ口を付けている。がばりと大きく股を開き、品のない格好をしている。顔を赤くして、躊躇いがちに、さっきまで俺の一物へたっぷりと擦り付けていた、どろりとした精液が付着した足を舐めている。暴力的なまでにその光景は淫猥で……先程の射精などなかったかのように、俺の一物は再び硬く張り詰めていた。

 

「……はぁ、ぅ…♡…こん、なのっ…私、まで…ちゅ、ぷっ…変態、みたいじゃん……♡」

 

 時折発されるイリゼの言葉も、聞こえてくる吐息も、その破廉恥さを加速させる。段々と一ヶ所一ヶ所舌を当てて掬い取るのは焦ったくなったのか、次第にイリゼは舌を伸ばし、舌の腹で唾液を塗り付けるように一気に舐めていく動きへと変わり…本人は気付いていないのだろうが、その姿はまるで自分の足を舐める事に夢中になっているかのよう。足の裏が終わると舌は指先へと移行し、足の指一本一本に舌を絡めるようにして残る精液を舐め取っていく。

 

「それに、君っ…ほんとに、射精し過ぎだから…♡ほら、こんなとこまで…ん、ちゅっ…付いてるし…♡」

 

 流石に身体の構造上舐められない足側面小指側に付いた精液は右手の指で掬い上げ、それを俺へと見せた後にイリゼは咥えてゆっくりと抜く。目的は俺にどれだけ射精したのかを分からせる事なんだろうが…指を咥える姿まで見せてもらった俺としては、その指摘は嬉しい以外の何物でもない。

 側面内側、裏、指先、甲、そして側面外側と五ヶ所全てを舐め終えた事で、足舐めは終わり…と思いきや、そこから更にイリゼは足首と太腿へ。面積の広さ故か、舐め方はさっきよりもダイナミックで、それがまた卑猥且つ鮮烈。焼印の様に熱く記憶へと焼き付いていくその光景を前に、俺の中では衝動がふつふつと煮え続ける。

 

「…んふぁ、ぁはぁ…ほんとに、ほんとに最悪……♡」

 

 そんな文句を言いながらも舐め続けたイリゼだったが、遂にそれも終わりを迎える。足首側から中程までにかけて、べろりと這いずるように舌で舐め上げ、そうして遂に終わってしまう。

 だが、何も悲観する事はない。嘆く必要もない。確かに今の一舐めを最後に、右脚は終わってしまった。されどまだ、一切手が…いいや、舌が付けられていない左脚が残っている。まだこの時間は、折り返し地点に辿り着いたに過ぎないのだ。

 吐息を漏らし、右脚を下ろし、もう躊躇う事もないままに左脚を口元へと上げていくイリゼ。…人体に、脚が二本あって良かった。この時程、俺はそれを強く思った事はない。

 

「はぁ、んっ…ちゅ、るっ…んぇろ…ふぅ……♡」

 

 そうしてイリゼは左脚も入念に、一切の舐め残しなく左脚に付いた精液を舐め取り切った。

 少しずつ慣れ、巧みになっていった舌使いに、羞恥心が後押ししてかほんのり荒かった息使い。自らの脚を舐める姿は、その瞳はどこか妖艶で、舐め終わった今も余韻のように先程までの雰囲気が残っている。

 たっぷりと舐め回し、精液を舐め取った代わりに唾液塗れとなった両脚。てらてらと光を返すそのさまは、ただひたすらにどこまでも淫靡で…俺はゆらりと立ち上がる。

 

「はふ、ぅ…漸く終わった…って…え、あ、え……?」

 

 流石に普通はしない格好で、ずっと舌を動かし続けて疲れたのだろうか、終わったところでイリゼは安堵の声を漏らす。正直、そんな反応を見せられるとちょっと申し訳ないというか、本当に俺はイリゼの優しさに甘えてるんだなぁとは思うが…もう止められない。一度燃え上がった炎は、燃え尽きるまで消えなどしない。

 イリゼの真正面に立ち、イリゼの両肩を掴む俺。そしてイリゼが困惑する中……俺はイリゼ諸共浴槽へとダイブ。

 

「ちょぉぉッ!?あ、危なっ!な、何してんの!?何考えてるの!?…あっ、ちょっ…がっつき過ぎだって……♡!」

 

 背中から湯船の中に落ちる形となったイリゼは、当然目を剥き本気で俺に怒ってくる。当たり前だ。俺も俺で気を付けていたとはいえ、これすら和やかに返そうものなら、それは最早優しいとかの次元じゃない。

 だが、その怒りをぶつけてくるのも最初だけ。俺が溜まりに溜まった欲求を、自らに課したひたすら見るだけという縛りによって増幅された衝動を解放するように彼女の胸を揉みしだくと、少しずつイリゼの声からは怒りと驚きの感情が削がれていき、代わりに籠るのは色っぽい熱。

 そう。十分に、十分過ぎる程に、俺はイリゼの身体を堪能させてもらった。イリゼの醸す色香を、目でも耳でも心でも楽しめた。だが、イリゼとの夜は、熱く蕩けるようなイリゼとの時間は……ここから更に、深まっていく。



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彼女とのひと時・後編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。




人物・イリゼ オリジンハート

内容・膣内挿入 ディープキス アナル イチャラブ 焦らし だいしゅきホールド


 筆舌に尽くし難い程可愛く、見ているだけで心が洗われる程に愛らしく、容姿も精神も文句など付けようがない女神、オリジンハートことイリゼ。そのイリゼが、その彼女が今、俺の股の間にいる。一糸纏わぬ姿で、俺に背を預けている。

 情熱のままに、衝動のままに、半ば襲い掛かるが如く彼女と共に風呂場の浴槽の中へと入ってから数分後……俺は今、湯船の中で至福のくつろぎ時間を過ごしていた。

 

「…うぅ……」

 

 内股気味に膝を抱え、身体を弛緩させる事なく湯船へと浸かっているイリゼ。すぐ側で見る、後ろ姿も可愛らしい。今し方漏らした、感情の吐露の様な声もまた可愛い。

 いや、違う。可愛らしい事は当然だが、同時にその後ろ姿は艶かしい。髪を纏めた事で露わになっているうなじ。湯に濡れて艶めく肩や肩甲骨。全体的にほんのりと赤くなった肌。見返り美人図なんてあるが、イリゼは振り返らずとも十二分に美人で……あぁ、堪らない。

 

「ひぁっ…!い、今…変な事考えたでしょ…。…読心術じゃないよ、誰だって分かるよ…分からない訳ないでしょうが……」

 

 ぴくんっ、と跳ねたイリゼの肩。ちらりと振り返り、不満そうな瞳でこちらを見てくるその姿もまた可愛らしく、文句なんて全然耳に入ってこない。それ位可愛いんだからしょうがない。

 それにしても、もう少しイリゼも身体を楽にしても良いんじゃないだろうか。現に俺は脚を投げ出しているし、俺以外に誰かいる訳でもない。そんな思いから、特に深く考える事もなくイリゼにそれを伝えると……

 

「…あのねぇ…くつろぐとか、身体を楽にとか…そう言うんだったら、私のお尻からおち…君のを抜いてくれないかなぁ…ッ!?」

 

……しまった、そうだった。イリゼと湯船に浸かれる、並んで風呂に入れるという事が幸せ過ぎて、すっかり忘れていた…。

 

「そ、そんな訳ないでしょ!?何度もぴくんぴくんって動いてる癖に!しかも私のお腹の前で両手を組んで、私が逃げられないようにしてる癖に!白々しいにも程があるよ!?」

 

 残念。ふざけた返しをしてみたら、結構本気で怒られてしまった。がつんと言われてしまった。…反省しよう。

 

「何で君は色欲が混じるといつもこうなるかな…手も離さなきゃ私を持ち上げてくれる素振りもない辺り、抜く気なんてさらさらないんだろうし…。…っていうか、どうして後ろに……」

 

 続けてぶつくさと文句は言うものの、イリゼは俺の手を無理矢理引っぺがしたりしようとはしない。その優しさ、相手のしたい事を受け入れてくれる懐の深さもイリゼという女神の魅力の一つで、もっと言うとこの「仕方ないんだから…」感が何とも良い。この反応を見る為にこうしているという節も、ちょっと位は無くもない。

 そしてもう一点、何故後ろなのかだが…それは敢えて前を飛ばして後ろに、というのも一興だろうと思ったからである。加えて言えば、イリゼも後ろが好きだからである。

 

「んなぁっ!?す、好きなのは君だけでしょ!?私は別に、好きでもなんでもないんだからねっ!」

 

 元々ほんのりと赤くなっていた頬を途端に真っ赤に染めて、自分は違うと言うイリゼ。軽く流せない、一々真に受けて反応してしまうその姿はそれはもう可愛いものだったが、こうも分かり易く反応されると、ついつい意地悪をしたくなる。…ほほぅ、では試してみよう。

 

「うぇっ?あっ、ちょっ…うひぁあぁっ♡!」

 

 それまでイリゼのお腹を緩く抱いていた両手を両脚の付け根へと当てがい、俺はイリゼをぐっと上へ。その瞬間、掌に感じる尻肉の柔らかさに思わずお尻を撫で回したくなる衝動に駆られるが、それを我慢し両手でイリゼを持ち上げる。

 浮力のおかげで簡単に持ち上がるイリゼの身体。そして一物が中程までイリゼの尻から姿を現したところで、俺は両手をイリゼから離す。

 ざぶん、と湯船を波立たせると共に、支えを失ったイリゼは落下。当然一物は再び根元まで沈み込み…イリゼが上げる、鳴くような嬌声。

 

「あっ、はっ…きゅ、急に何して……って、ち、違うもん…!今のは、ちょっと驚いて変な声が出ちゃっただっ、けぇぇ…っ♡!」

 

 不意打ちの刺激にびくんと震えていたイリゼの姿に俺がにやりと笑っていると、こちらを見たイリゼは再度否定。ほんと今更俺に対して誤魔化しても意味ないというのに、表情からしてイリゼに認める気は皆無なようで…だから俺も、次なる手に。

 今度は脚の付け根に上から触れて、ぐりぐりと下へ押し付ける。同時に俺は腰を浮かせて、下から一物で突き上げる。両手と腰で挟まれる形となる事で、更にイリゼの直腸内でそり勃つ俺の一物は突き刺さり、再び声が嬌声混じりに。…それにしてもイリゼの太腿…なんて素晴らしい感触だろうか…。

 

「やっ、ふゃっ、待って…!中でっ、ぐりぐり動かないでぇぇ…っ♡!」

 

 すりすり、むにむに、ぐーりぐーり。手で押し付けながら見た目の麗しさ、肌のハリ、そして肉の柔らかさの三つを堪能しつつ、俺は腰を前後に、或いは左右に動かす。緩い動きながらも半ば俺に乗っかる形となっているイリゼの身体は俺の腰に合わせて揺れ、その度に一物も別の箇所へぶつかり擦れる。

 全く激しい動きじゃない。挿れたまま、突いてもいない。けれどその分、じんわりと広がる気持ち良さがあり…イリゼが感じている快楽は、恐らく俺以上。

 

「ひんっ♡あっ、ず、ずるいぃぃ…♡!お風呂の中でっ、ずっと挿れられてて…もう、解れちゃってるのにぃ…っ♡!」

 

 きゅぅぅと両脚の指を握り締め、真っ赤なままの顔で声を上擦らせるイリゼ。その様子は一瞬で俺の心を鷲掴みにし、思わず欲望を全て解放したくなってしまうも、何とか理性で押し留める。

 挿れたままだったおかげで、早くもイリゼは陥落しかけている。だからこそ、今欲望のままに動いてしまうのは勿体ない。それでは『アレ』が、聞けなくなってしまうのだから。

 

「ひゃうっ、うぁっ、くひゃあぁぁっ♡!う、ぅぅっ…認、める…認めるっ、からぁっ♡!好きっ、好きぃ♡!私はっ、前もっ、後ろも好きですぅぅっ♡!」

 

 抱き締めたい、撫で回したい、沸き立つ欲望の全てをぶつけたい。そんな衝動を抑えて、意思の力で抑え込んで、俺は一物を押し付け続けた。弧を描くように、ぐりぐりぐりぐりと、何度も何度も何度も。

 謂わばこれは、俺とイリゼの(勝手な)我慢比べ。そして遂にイリゼは音を上げ、俺が待ち侘びていた可愛い可愛い敗北宣言を風呂場の中で響かせた。

 

「はぁ…はぁ…ズルい、ズルいよぉ…♡こんな事、されたら…こう言うしか、ないじゃん……♡」

 

 心が震え満たされるようなその叫びを聞いて、満足した俺は動くのを止める。するとイリゼは力が抜けたのか割座の様な姿勢になり、肩越しの涙目で俺に狡いと訴えてくる。

 いけない、この視線は非常にいけない。こんな瞳で俺を見てくるのなら、今度は逆に暫く何もせず……

 

「…あ、ぅ……終わり、なの…?」

 

 その瞬間、俺の心を射抜く潤んだ瞳。俺の欲望を、下半身を支配する、媚びるようなイリゼの声。表情、仕草、角度に雰囲気…それ等全てが焦らしを考えていた俺の思考を吹き飛ばし、俺をイリゼが好きで好きで仕方ない獣へと変貌させる。

 

「きゃうっ!?ふぇっ、こ、この体勢…ひゃああぁっっ♡!」

 

 膝を折り、イリゼの両腋へと手を差し込み、膝立ちへと移行しつつイリゼを前へと倒す俺。驚いたイリゼは咄嗟に手を前に出し、その手で浴槽の縁を掴んだところで、俺は軽く引いていた腰を前に突き出す。

 水が跳ねる音と共に、湯船の上で突き刺さる一物。ねっとりと絡み付く腸壁を掻き分け、一物全体で全面を擦り、そのまま根元まで一気に押し込む。

 

「ぁうっ♡ま、待って♡!こんな不意打ち…ひぃいんっ♡待ってって、言ったのにぃぃっ♡!」

 

 びくっと背筋を反らしたイリゼは、今度は慌てて待ったをかけてくる。だがその言葉も聞き切らないうちに俺は一物を直腸から引き抜き、もう一度挿入。大振りの腰使いで一回一回根元まで沈み込ませ、甘い快感と共にイリゼの後ろを一物で感じる。

 意地悪をしたい訳じゃない。単純に、今の俺は欲望が爆発している。というか、爆発して当然だ。俺だって挿れている間ずっと、じわじわと広がる快楽を感じていたのだから。

 

「にゃあぁっ♡深いっ、深いよぉぉっ♡そんなっ、何度もっ、奥を突いちゃ…って違うぅぅっ♡!浅いとこ責めてほしいって意味じゃないぃいいぃぃっっ♡!」

 

 一突き毎に直腸の感触を、一物を咥え込む腸の反応を直に感じながら何度か奥を突いたところで、イリゼは猫の様な喘ぎを上げて尻を左右に振る。ならばときゅうきゅう締め付けてくるピンク色の肛門を捲り上げるように、かき氷をスプーンで細かくするように浅い所を素早く突き回すと、更に上がるイリゼの嬌声。

 ついさっき、俺は意地悪がしたい訳じゃないと否定した。だがあれは、訂正しなくてはならない。スタートこそ確かにそうじゃなかったが…あまりにもイリゼの声や反応がそそるものだから、ついつい意地悪をしてしまう。意地悪したく、なってしまう。

 

「はぁっ、ふぅ……んゃああぁぁあぁッ♡!ズラすのっ、ズルいっ♡わざとちょっと止めて、気が緩んだとこ突くなんて反則だよぉぉっ♡!やぁっ、手玉に取らないでぇぇえ……っ♡!」

 

 連続して突けばイリゼの嬌声も高く激しくなり、押し込んだまま擦り付けるように動けば蕩けて震えるような声に変わる。手玉に取られている自覚がある分余計に恥ずかしいのかイリゼは耳まで真っ赤に染まり、今の反応はもう完全にただの女の子。

 いや…今だけじゃない。イリゼは女神で、強くて凛々しくて俺や大多数の人間とは別格の存在だが、それでも女の子なんだ。そして恐らく、それは他の女神も同じ事。単に普段はそれを感じさせないだけで…そんな普通の女の子の部分を、普通は見せない素の自分を、俺には見せてくれている。…そんなの、嬉しい以外の何物でもない。

 

「…ぅあっ…う、ひゃうっ……♡」

 

 少し抽迭のペースを落とし、代わりに両手をイリゼの胸へ。背後から形の良い乳房を掴んで揉み、ゆっくりとイリゼの上体を起こす。

 四つん這いに近い形から後背位へと移行し、挿入したままイリゼを湯船の外へと誘導。三点を責められているイリゼに踏ん張るだけの力はなく、脚をがくつかせながらも俺と共に洗い場の方へ。

 このまま風呂を出ようって訳じゃない。流石にそこまでの事はしない。けれど意地悪さで言えば、それにも匹敵するだろう。何せこれからするのは、恥ずかしがっているイリゼを更に恥ずかしがらせる…いいや、辱める事なんだから。

 

「…うぇ…?ま、前…?前、見てって……〜〜〜〜ッッ♡!!」

 

 前を見てごらん。その言葉に口を半開きにさせたまま従ったイリゼの視線の先にあるのは、風呂場の姿。そして当然、そこに映っているのはイリゼ自身。

 蕩けた顔、艶めき色香を醸し出す肌、とろんとした瞳。股からは全身濡れていても分かる程に愛液を垂らし、乳首もクリもぴんと勃たせた、鏡の中の全身どこを見ても淫靡で扇情的なその少女は、イリゼ以外の誰でもない。

 

「いやぁ、見ないでぇっ♡!鏡見ちゃダメ、私の顔を見ちゃダメぇぇっ♡!」

 

 覆りようがない事実を前にイリゼの中の羞恥心は限界を超えてしまったようで、彼女は前屈みになりながら両手で真っ赤な顔を隠す。

 鏡の前に誘導しておいて何をという話ではあるが、その気持ちは分かる。恥ずかしがる今のイリゼの姿も愛らしい。けど、やはり俺はイリゼの顔が見たい。後ろからも前からもイリゼを見たくて移動したんだから、その為に俺はもう一つだけイリゼへ意地悪。

 

「見ちゃやぁ…っ♡!ぅあぅっ…あっ、うひぁっ…♡こ、今度は…な、に……♡?」

 

 鷲掴みにしたまま回すようにして揺らしていた胸から片手を離した俺は、その手をそのまま下腹部へ移動。ヒクつき愛液を垂れ流す割れ目の筋に上から触れて、なぞるようにゆっくりと下へ。それを何度か繰り返し、イリゼがぴくっと反応し始めたところで一度指を割れ目から離し、今度はその周囲で割れ目には触れる事なく楕円を描く。

 当然、腰の動きも止めていない。味わうように一回毎違う場所を突いて擦り、速度も毎回少しずつ変える。

 

「…は、ぁっ…んんっ…あ、あああっ…!♡……ぇ…?」

 

 徐々に、段々と狭まっていく楕円の円周。少しずつ割れ目へと近付く俺の指。それに呼応するようにイリゼは艶かしい吐息を漏らし、身体の震えも大きくなる。

 そうして割れ目はもう目前。淵に沿っているも同然。最後の一周に入った瞬間一際大きくなったその吐息には、確かに期待の色が籠っていて……だから俺は、手を離す。割れ目には到着せず、寸前まで近付いたところで、終わりとばかりに手を胸へ。

 

「…な、なんで…?なんで、止めちゃうの…?後少しだったのに…もう、来ると思ったのにっ……!」

 

 顔を塞いでいた手を離し、振り返って茫然とイリゼは俺を見つめる。見つめて、俺に訴えかける。

 分かっている。イリゼが求めている事は。何をどうしてほしいかは。だからこそ俺は再び手を、今度は両手を胸から離し、下腹部へと近付け……イリゼが表情を輝かせた瞬間、もう一度戻した。そしてそこからは黙り込み、淡々と双丘、それに直腸を責め立てる。

 唸るイリゼ。葛藤するように唸り、じわりと瞳に涙を浮かべる。だが俺が強く突き上げると、小さな悲鳴と共にかくかくと腰が震え……次の瞬間、イリゼは右手の指を割れ目の中に突っ込む。

 

「うぅ、うぅぅぅぅー…っ♡!意地悪っ、意地悪ぅぅ…っ♡!」

 

 快楽、切なさ、それに羞恥心が混ざり合った声と共に、下腹部から上がる濡れた音。鏡に映る目の前のイリゼは、俺から貰えなかったものを、期待させられるだけさせられて騙された自分の秘部を、慰めるようにして一心不乱に掻き分け穿る。

 こんなにも可愛らしく、ここまで唆る文句がこの世にあるだろうか。元々意地悪なんて、棘としては弱い言葉だが、今のイリゼに言われても一切罪悪感が湧いてこない。可愛過ぎて、唆られ過ぎて、これはもうどうしようもない。

 

「うひゃっ、んぁああっ♡後でっ、埋め合わせっ、してもらうからっ♡!してくれなきゃっ、怒るんだからぁっ♡!」

 

 欲望によって頭の中を完全に占領された俺は、ただただ思いのままに腰を振る。振って、突いて、直腸の中を穿くり回す。

 埋め合わせはしよう。幾らでもしよう。だから今はこのまま、この快楽に身を委ねさせてほしい。そう主張するように一物をねじ込み、掌で乳首を擦り、乳房を一遍に揉みしだく。すると直腸の締め付けは一層増し、前から聞こえるぐちゅぐちゅという音も激しくなり、それが何よりの答えなのだと俺は確信。

 イリゼの顎を伝う一筋の涎。気付けば俺に合わせて動いているイリゼの腰。それ等に気付いた瞬間、俺の中で昇り詰めていた消耗が限界を超え……射精。

 

「ふひゃあぁっ♡!射精てるっ♡君の熱いのっ、熱くてどろどろの精液っ、私のお尻で溢れ出してるっ♡!んひっ、あっ、うくぁっ…ふゃああぁぁああああぁぁあぁっッ♡♡!」

 

 気が抜けたような、意識の全てを快楽に持っていかれているような、イリゼの甲高い嬌声。それが聞こえた次の瞬間、これ以上はないと思っていた直腸の締まりが更に強くなり、脈動する腸に精液を絞り取られる。

 吐き出した分だけじゃない。根元から先端まで尿道に残っていた精液全てを波の様な腸壁の脈動によって絞り取られ、感じる思いは正に絶頂。こんなにも気持ちが良いのなら、このまま直腸に食い千切られても構わない…一度冷静になればそんな訳ないと全力で否定するような思考すら、この時の俺は抱いていた。

 

「…はっ、あぁぁ…ひゃぅあぁぁ……っ♡」

 

 俺がそんな事を感じている間、イリゼは弓なりとなって快楽に痙攣していた。ピンと張った脚も、突き出た舌も、情けなく緩んだ顔も、上から下まで全身の全てで達した事を表現していて、どこを見てもどこまでも淫靡。イリゼの至った絶頂は俺よりも深かったのか、俺が我に返った後もイリゼの身体は震えていて…直腸からゆっくりと一物を抜き取ると、それでスイッチが切れたかのようにイリゼの身体はすとんと弛緩。咄嗟に俺が抱き抱えると、一目で余韻に浸っている事が分かる瞳で、イリゼは俺を見つめ返す…。

 

「…もっと…もっとほしいよぉ……♡」

 

 だから、どうしてこう一々イリゼは可愛いのか。可愛い言動をしなきゃ気が済まないのだろうか。…いや、不満はないけども。嬉しいに決まっているけども。

…というのはともかくとして、イリゼはまだまだし足りない様子。俺も俺で、まだ昂りは収まらない。だから俺は一度イリゼと自分の身体を軽くシャワーで流し、タオルで拭いて、場所を浴室から寝室へ移す。

 

「…ふ、ちゅ…んぅ…ぷはっ…♡…んっ、ふぅ…じゅずっ……♡」

 

 両手を広げ、俺を待つイリゼに上から被さり、唇を重ねる。マニアックな事ばかりしていた分を取り返すように、純粋な愛情表現で互いの思いを伝え合う。

 聞こえるのは、唇と舌が奏でる淡い音だけ。唇同士を密着させ、互いの鼻息を感じながら舌を絡め、唾液を口内で循環させ合う。

 イリゼのと混ざり合い、甘く蕩けるような液体となった唾液に頭がくらくらとしそうになるが、熱を帯びたイリゼの視線が俺の意識を繋ぎ止める。イリゼの瞳が、絡んだ舌が、どちらからともなく握り合った両手が俺を離さない。

 

「…ん、ふぁぅ……♡…まだだよ…?もっとしてくれなきゃ、埋め合わせには足りないんだから…♡」

 

 何度か入れた息継ぎでは足りず、数分ぶりに俺がイリゼから顔を離すと、イリゼはきゅっと握る力を強めて言う。

 勿論、これだけで終わらせるつもりはない。むしろイリゼが望むのなら、どんな事でも幾らでもしよう。それだけの事を、そう思えるだけのものを、俺はイリゼから貰っているのだから。

 

「…んぁん…うん、挿れて…♡私の一番大事な所に、君のを頂戴…♡」

 

 解くように絡んだ指を離し、膝を立て、未だ痛い程に勃っている一物をイリゼの秘部に当てがう俺。するとイリゼは情熱的な視線を俺へと送りながら軽く股を開き、両手の指で割れ目を開いて俺を迎え入れてくれる。

 であれば、俺のする事は一つ。その招きに従って、開いた割れ目へと自らの一物を沈ませるのみ。

 

「ふぁ、ひぁあぁぁ…♡やっときたぁ……♡!」

 

 無理矢理こじ開ける刺突ではなく、暖簾を分けるような、膣壁を一物で撫でるような挿入。自ら弄り、先程絶頂にも至っているイリゼの膣は一物がすんなりと入ってしまう程柔らかく…されどある程度進んだ瞬間、途端に締まりが強くなる。恐らくこれは、指では届かなかった場所。イリゼの細く、飴細工の様な指では満たす事の出来なかった奥深く。

 歓喜の声と共に、イリゼの両脚はするりと上がり、両腕共々俺の背中をがっちりホールド。普通…かどうかはさておきこういうのは最後に、或いは快楽が理性を超えた時にやる体勢だろうと勝手な思いを抱いていた俺は軽く困惑するが、それにイリゼはくすりと笑う。

 

「いいの♡これはえっちで変態な君がまた変な事したりしないようにする為の拘束だもん♡」

 

 何がどういいのかは分からないし、えっちで変態に関してはここまで全部受け入れてきているイリゼも大概だとは思うが、そう言われては仕方がない。というか、こうも身体全体で抱き着きつつこんな可愛い言い方をされて何も感じない奴がいると言うなら、そこに直れと俺は声を大にするだろう。

 八割方沈み込んだ一物を更に押し込み根元まで完全に挿し入れると、イリゼの身体は軽く仰け反りイリゼの乳房もぷるんと揺れる。…体勢的に胸を揉めないのが、凄く惜しい。

 

「ひゃふんっ♡君の逞しいのがっ、私の膣内を引っ掻いてるっ♡抜かれながら引っ掻かれてっ、私の膣内がきゅんきゅんしてるよぉっ♡!」

 

 沈み込ませたその次は、当然一物を引き上げる。反り返りが前側を、張り出したカリ首が後ろ側のぐりぐりと引っ掻き、膣内のヒダを掻き分けていく。

 奥はキツさそのままに俺の一物をきゅっと抱き締め、入り口付近は愛撫のように優しく包まれ、抜いていく中で移り変わる二つの快楽。極上の膣にもっと挿れていたいという気持ちと、この移り変わる快感を味わう為に引き抜きたいという衝動がせめぎ合い、しかし行き着く先は再挿入。すぐに膣内の抱き締められる悦楽を感じる為、抜く時の快楽を味わう為に、自然と上がる抽迭のペース。

 

「ひゃふぅっ♡んぁあんっ♡が、がっつかなくても私は逃げな…んぇ…?わ、私が…んっ、抜こうとすると脚で押さえてくるから…?……あ、あぅ…ごめんなひゃい…♡」

 

 だがそれは、何も俺の興奮だけが理由じゃない。俺の一物の内、どこが弱いのかを知っているイリゼはその場所を特に強く締めてくるが為に勝手に腰も引けてしまい、かと思えば俺の腰回りへ絡んでいるイリゼの両脚が抜こうとすると毎回逃がさないとばかりに引っ張ってきて、半ば俺は腰を振らされているような状況。踏ん張ればどちらも耐えられなくはないが、多分俺が力を抜いても腰は軽く動かされ続ける。

…という旨を伝えると、途端にしおらしくなるイリゼ。なのだがしかし、今もほんのりと脚は動き続けており…やはりえっちで変態なのは、お互い様なのだろう。

 

「はぅぅ、んぅ…っ♡ゆっくりも、いいっ…撫でられてるみたいでっ、気持ち良いよぉ……♡」

 

 突いて、抜いて、突いて、抜いて。何の工夫もないただの繰り返しですら、イリゼが与えてくれる至福の快楽。出来る事なら、いつまでも浸っていたいと思うような心地良さの中で、ふとまた一つ欲が生まれ…俺はそれを口にする。

 

「…え…?女神の姿の私とも、したい…?……もう、しょうがないなぁ…」

 

 イリゼにとってのもう一つの姿。女神にとっての、本来の姿。そちらのイリゼともしたいと俺が言葉にすると、イリゼは仕方ないと言いつつも快諾してくれて…次の瞬間、淡い光に包まれるイリゼの身体。

 その光が収まった時、イリゼの姿は変わっていた。雪の様に真っ白な髪に、見つめていると吸い込まれそうな濃い黄色の瞳をした、先程よりも大人っぽい女性へと、容姿も雰囲気も変化していた。

 そう。変わったのは顔や雰囲気だけじゃない。腕や首回りのしなやかさはそのままに腹部から腰にかけてのラインは艶かさを増し、より肉感的になった脚はもう一度風呂場での事をしてほしいと瞬時に思ってしまう程で、そして……

 

「…ふふ、どうかな?オリジンハート本来の、原初の女神の複製体たるこの姿、君が望むと言うのであればうひゃあぁっ♡!?」

 

 女神の姿になる事で精神状態も変わったのか、威風のある話し方になるイリゼ。だが俺はイリゼが言い切るよりも先に、彼女の胸へ…掌じゃ抱えきれない程に豊かなその巨乳へと、迷わず顔を突っ込んだ。

 むにゅりという柔らかさと共に感じる、イリゼの肌の温かさ。耳にはイリゼの素っ頓狂な声が聞こえ、谷間は顔を埋めたままに俺はゆっくりと深呼吸。この感覚、この匂い…堪能せずには、いられない……ッ!

 

「きゅ、急に何!?…ふぁっ、ちょっ…もしかして、最初からこれが…ふぁ、んっ…狙いだったの……っ♡!?」

 

 数十秒と持たずに威風溢れる雰囲気が瓦解し、元の感じに戻ったイリゼの声を聞きながら、胸と胸と間で醸される匂いをたっぷりと取り込み、続けて一舐め。掬い上げるように舌を滑らせ、抱いた欲求をそのままに満たす。

 

「んゃっ、や、やっぱりがっついて…ふひゅんっ♡そ、それなら私だっ、てぇぇっ♡!」

 

 顔も、尻も、お腹も脚も、イリゼの身体で魅力的じゃない部分なんてどこにもない。女神の姿になった事で一層大人っぽく、妖艶になっているのだから、興奮しない訳がない。けれどやはり…大きな胸に惹かれてしまうのは、避けられぬ人の性だろう。

…なんて事を思いながらもう一つ深呼吸をしようとすると、その瞬間俺の頭は上から押さえ付けられる。一瞬驚き、狼狽え…だけどすぐに理解する。イリゼの両腕が背から後頭部に移り、胸へ埋められるようにされたのだと。

 

「女神を翻弄しようだなんてっ、大間違い…はぁ、ぁんっ…♡…なんだか、らぁっ♡!」

 

 当然抜け出そうとする俺ではあったが、女神のイリゼにがっちりと掴まれてしまえば脱出は困難。辛うじて呼吸は出来るが、こんな状況で落ち着いていられる訳がない。

 だが、端的に言ってどうしようもない。俺がもがいたり呼吸したりする事で胸が刺激されて甘い声を上げたりはしているが、完全に拘束されているこの状態で出来る事なんて…………あ。

 

「んひぃいいぃぃっ♡!?あっ、待っ…ぅあっ、ひゃあぁああッ♡!」

 

 ばちゅんとはっきり音が響く程に、イリゼへと強く腰を打ち付けた俺。イリゼの身体が大きく揺れ、胸も跳ねて一瞬更に圧迫感が増したが、すぐに俺は腰を引いてもう一突き。膝と爪先で踏ん張り、押し出すように自分の腰をイリゼの下腹部へとぶつけていく。

 顔を離す事は出来ない。だから当然逃げられない。けれど下半身は動く訳で、しかもこの姿になる際イリゼは脚によるホールドを解いている。であればやはり、対抗手段は唯一にして最も効果的なこれしかない。

 

「あひッ♡いぃッ♡!さ、さっきまでと違っ…んふぉおおぉぉぉぉっッ♡!」

 

 外見同様膣の具合も女神の姿となった事で変わり、きゅうきゅう抱き締めるような積極的おまんこから、一物の存在からその動きまで全てを受け入れてくれそうな至上のふわとろおまんこへ。数度挿れて抜いてをするだけで対抗という目的を忘れそうな程の至福の快楽が一物から背筋を駆け上がり、頭も心もその悦楽で包み込む。

 そしてイリゼもイリゼでより鮮烈な快楽を味わっているらしく、聞こえる喘ぎはさっきより過激。女神の姿になると膣の感度も増すのか、それとも膣の具合が変わって感じ方も変化したのか…その辺りは分からないが、最高の膣と興奮必至なイリゼの喘ぎ声は俺の腰を更に荒ぶらせ、気付けば俺は叩き付けるような腰使いに。

 

「ふきゅうぅっ♡激し、過ぎッ♡激し過ぎてっ、私の子宮潰れちゃうよぉおぉぉッ♡!ぅあんっ、あはぁああぁんッッ♡!」

 

 内側は俺の顔に、横乳はイリゼ自身の腕に潰された乳房が躍動する。叩き付けられる衝撃と膣への刺激で、見えなくても分かる程にイリゼの身体はよがり跳ねる。

 その内不意に、ふっと緩んだ両腕の拘束。おかげで腕を退かし、漸く頭を上げる事も出来そうで…だが俺は跳ね除けるのではなく、手首や前腕を掴むでもなく、捕まえるように両手を握る。そこから優しくイリゼの両手をベットへ押さえ…沈み込ませた一物の先端を子宮口へと擦り付けながら、俺はイリゼへもう一度キス。

 

「…ふ…んん、っ…ぅあむっ…ふちゅ、るっ…ふぁ……♡」

 

 恋人繋ぎで両手を握り、胸板で溢れんばかりの乳房を感じながら身体を重ね、一物と膣で深く繋がる。その中での、蕩けるような甘いキス。イリゼの口の端から唾液が漏れ出るのも構わず唾液を送り込み、撫でるように歯茎を舐め、抱き合うように口内で舌を絡ませる。

 ただひたすらに、幸せだった。それ以外の表現が出来ない程、ゆっくりとしたキスの時間は多幸感に溢れていた。そして唾液の糸を引きながら口を離して顔を上げると、そこにあるのは蕩け切った女神の顔。

 

「好き…好き、大好き……♡」

 

 見ているこっちがどうにかなってしまいそうな顔で、湿って艶めくその唇で紡がれる、愛の言葉。可愛い、エロい、綺麗、美しい…次々言葉は思い付くのに、その全てを持ってしても言い表せない程の魅力がそこにはあって、だからこそ不安になる。これは本当に現実なのかと、夢ではないのかと。満たされぬ欲望が生み出した幻想である…それが、唯一の真実であったりはしないのかと。

 けれど…そんな俺の不安が伝わったのか、ふわりと微笑みを浮かべるイリゼ。自分の存在を証明するように俺の手を握り返し、イリゼは俺の目を見つめて言う。

 

「大丈夫。私はここにいるよ。私は皆の女神だけど…今だけは、君の為だけのイリゼだから…♡」

 

──あぁ、やはりイリゼは女神だ。人を救い、人を導き、絶対的な愛と安心を与えてくれる…最高の、女神様だ。

 独占欲は湧いてこない。それは俺が、そんなイリゼが…皆を愛する慈愛の心を持つイリゼが好きだからだろう。そうあってほしいと願っているからだろう。

 でも同時に、イリゼは言ってくれた。今は俺だけのイリゼであると。ならば、不安などに時間を費やすのはあまりにも勿体ない。女神オリジンハートが俺だけのイリゼでいてくれるこの時間は…最後まで、愛の為に費やしたい。

 

「あっ、ふあぁっ♡そ、そんなに強くノックしなくても開くからっ♡君のならっ、いつでも私のここは受け入れて…んくぁああぁぁっっ♡!」

 

 突くというよりもぴったりと押した跡を付けるように、軽く引いては子宮口に亀頭を押し付けるという動作を何度も繰り返す。それはまるで亀頭と子宮口で啄むようなキスを何度もしているかのようで、イリゼの膣も少しでも引こうとすると途端に強く締め付けてくる。

 もう限界は近い。力を抜けばすぐにでも達せられるし、一物はそれを震える程に要求している。だがまだ味わっていたい。もう少しでいいから、このまぐわりを続けていたい。…ああ、全くなんて贅沢な二律背反だろうか。

 

「ひゃあんっ♡子宮っ、降りようとしてるのに君のが止めてるっ♡止められて食い込んじゃうぅぅっ♡!ぁっ、あっ、ぁあぁぁああ…っ♡!」

 

 硬く張り詰めた乳首を交互に舐めしゃぶり、首筋を甘く噛み、耳元に吐息を吹きかけて、イリゼの身体を余すところなく堪能する。降りてきた子宮には敢えて一物で突き返して、ぐりぐりと強く押し付ける。

 段々と更に沈み込んでいく感覚。何かが開いていく感覚。気の抜けるようなイリゼの喘ぎが部屋に響き…次の瞬間、ずぷんと一物が入り込む。イリゼの膣が招き入れた、イリゼの子宮、その中に。

 

「はいっ、ちゃったぁぁ…っ♡も、ダメ…トドメ、刺して…君の一番凄いので、私を一杯にして……♡」

 

 食い千切らんばかりに締め付ける子宮口と、対照的にとろんとしたイリゼの瞳。声なんて最早聞くだけで全身を撫でられているかのような響きがあって、それは正に夢見心地。

 イリゼの可愛さ。身体の柔らかさ。昂り迸る刺激と快楽。それ等全てを、もう十分に味わった。そして今イリゼは、求めている。俺の猛りで膣内を満たし、至上の果てに至る事を。ならばするべき事は一つ。

 繋いだ両手を強く握り、ゆっくりと息を吐いた俺は全身に力を込める。強張らせ、息も止め、一気にかけるラストスパート。

 

「んぁひぃッ♡!はぁあんぁんっ♡!好きっ♡大好きっ♡君とっ、大好きな君と一緒にイきたいっ♡ふきゃあっ♡ぅあっ、嬉しいっ♡私の膣内でっ、気持ち良いってびくびくしてくれるのっ、凄く嬉しいのっ♡んにゃっ、ああぁあっ、イくっ♡君もっ、きてっ♡!一番奥に射精してっ♡!イっ、あ"っ、ああぁあぁぁ……っっ♡!」

 

 もう意地悪も変態も関係ない。本能のままに、イリゼが好きだって気持ちのままに、腰をぶつけて一物を突き出す。膣壁を掻き分け、子宮口を開き、子宮の奥を亀頭で叩く。弾ける快楽に促され、ただただ二人肉欲に浸る。

 膣内が痙攣し、締まりが最高潮にまで高まるのとほぼ同時に、再びイリゼの脚は俺の腰へ。限界まで腰を突き出し、最奥に突き刺した状態で俺の腰は固定され、もうほんの少しだって動かせない。だがそれで良い。この密着感こそ、最後に相応しい最高のスパイス。

 息を止めたままの激しい腰振りで、くらくらとする頭。いよいよ本当に限界だとなったその瞬間、俺は最後の力で顔を下ろして喘ぐイリゼと唇を重ね……次の瞬間、俺もイリゼも絶頂に至る。

 

「ひゃああああぁあぁぁああぁっッ♡!射精てるっ♡君の濃厚どろどろせーしっ、直接私の子宮に射精ちゃってるよぉおおっ♡!んひんッ♡満たされちゃうっ♡私の膣内っ、全部君のものになっちゃうっ♡ああっ♡しゅごいっ♡はぁああぁああああぁぁあんッッ♡♡!」

 

 身体の中から全てが抜けていってしまうような、全てが気持ち良いという感覚に還元されていくような、そんな快楽と絶頂感。口は離したとはいえ、まだ全然呼吸は戻っていない筈なのに、苦しさなんて微塵も感じない程全身を幸福感が駆け巡る。

 そんな俺と同じように、或いは俺以上に、イリゼも絶頂していた。膣は締まり切ったまま全身を痙攣させ、俺を捕まえたままで仰け反り、豊満な乳房も身体に引かれて大きく躍動。あっという間に射精した精液が子宮から溢れて膣内を逆流していくと、イリゼの痙攣は一層強まり、絶頂しながら更に絶頂感を深めていく。

 俺が精液を射精し切り、幸せ過ぎる虚脱感を覚え始めても尚、イリゼは達したままだった。もうそこから降りられなくなってしまったのではないのかと思う程にイリゼは高く深く絶頂し、よがる身体がその快楽の深さを知らしめていた。

 

「はぁ…♡はぁ……♡ん、ぁっ……♡」

 

 長い長い絶頂を終え、怒涛の絶頂感から穏やかな余韻へと移った事で、漸く外れる両脚のホールド。咥え込んだまま離してくれなかった膣も何とか抜ける程度にまで緩み、俺が精液と愛液の混ざった液体を掻き出しながらゆっくりと抜くと、最後に一つイリゼは跳ねる。

 全身を漂う快楽で頭が一杯なのか、イリゼは股を開いたまま。顎には涎の跡が残り、全身汗びっしょりで、極め付けに秘部から精液を滴らせる今のイリゼは、とても人前に出られるような状態じゃない…というか、女神がしていい姿かどうかも怪しいところ。…だが、それでも可愛さは健在なんだから恐ろしい。…あ、じゃない。恐ろしく可愛い。

 

「…ふぇ……?」

 

 意識してか勝手にかは分からないものの、女神化の解けたイリゼはぽけーっとした目で俺の独り言に反応。だが内容はよく聞こえていなかったようなので答える代わりに頭を撫でると、ふにゃりと嬉しそうにイリゼは笑う。……さてどうしたものか。こんな反応をされてしまうと、夜通し撫で続けてしまいそうだ。

 

「…もっかい、お風呂入る…?君も私も汗でべとべとだし、これじゃ臭いも……あぅぅ…お、女の子は気にするの…!それに良い匂いなんて言われても、私はそんな…う、うぅ……き、君がそこまで言うなら…いい、けど……」

 

 イリゼ自身汗びっしょりな事は気にしていたらしく、風呂に入り直す事も口にしたが…なんと説得出来てしまった。勝手に風呂に入った事も何だかんだ許容してしまってる事といいこれといい、イリゼのこういう部分は少しだけ不安になる。俺がもっと悪い奴だったら、大変な事になっていたんじゃないだろうか。

 

「…大丈夫だよ。君はとっても良い…私の、大好きな君だから」

 

 全く説明になっていない。だが、そういう事なら良しとしよう。今ので納得する奴なんて、俺位のものだろうが…ここにいるのは、イリゼとその俺だけなんだから。

 見つめるイリゼの隣へ横になり、退かしておいた毛布を引っ張る。イリゼにも掛け、更にイリゼが体調を崩さないように…あくまで寝冷え対策として俺はイリゼに密着し、ほんのり頬を染めているイリゼに軽くキス。

 

「…もう、君ってば本当に…。……お休みなさい、愛してるよ」

 

 そうして俺は心地良い疲労感と共に眠りへ落ち、幸福に溢れた夜は終わる。これまでと同じように、今日もこの夜の事は忘れないだろう。こんなに幸せな時間を、忘れられる訳がないんだから。

 

 

 

 

 朝。目が覚めると、隣にイリゼの姿はなかった。当然ながら、そうなると俺は一人。

 いないと分かると、不安になる。やはり夢なのか、イリゼとの時間は幻だったのかと、寝起きではっきりとしない頭では感情ばかりが先行した事を考えてしまう。

 

「……─…──…♪…」

 

 だが、そんな不安に駆られた俺の耳に聞こえてきたのは、微かな声。何を言っているのかは分からない…けれど聴くだけで、想像するだけで元気をくれる、そんな音色。

 

「あ…お、おはよ…。よく、眠れた…?」

 

 その声につられるように、着替え(正確には『替え』じゃなくて単なる『着』だが)た俺は寝室を出る。そして俺はリビングへと入り……絶句した。

 ひらひらと揺れる髪で見え隠れする白いうなじ。健康的な色をした肩と腕。とにかく綺麗としか言いようのない背中に、長さ、肉付き、肌のきめ細やかさ、そのどれを取っても絶世の美脚。垂れる事なくふんわりとした弧を描く尻は瑞々しい白桃の様で、ちらりと見える横乳は張り抜群な事間違いなし。そして、そんな女神に相応しい、非の打ち所がない肢体を包んでいるのは、種別として衣類になるのかどうかも分からない純白の布一枚だけ。

 そう。やはりイリゼはいた。台所に立ち、鼻歌混じりに朝食を作ってくれていた。だが、今イリゼが身に付けているのは、髪のリボンを除けばエプロン一枚のみ。つまり、今のイリゼは裸エプロン姿。

 

「…う…あ、あんまりじろじろ見ないで…。こんな格好、ある意味裸以上に恥ずかしいんだか……ひゃあぁっ!?」

 

 料理中故か、一度こちらを見て以降イリゼは背中を向けたまま。その体勢のまま、何やらもじもじと言っていたが…正直、なんと言っていたのか覚えていない。想像を遥かに超えた衝撃を受け、完全に目が覚めた時点で、俺の頭の中にあったのは「よし、胸を揉もう」という決意だけだったのだから。

 何も言わずに背後へ立って、エプロンの両脇からイリゼの双丘を鷲掴み。…ああ、やはり良い胸だ。

 

「ふぁっ、ちょっ、い、いきなり何っ!?だ、駄目だってばぁ…っ!」

 

 びくんと肩を震わせたイリゼは肩越しにこっちを見てくるが、まぁそれだけで止める俺じゃない。というか、これはどう考えても誘っている。まだし足りないというアピールでなければ一体なんだというのだろうか。

 

「な、何って…君が寝起きに裸エプロンがどうたらこうたらって言ったんでしょ!?だ、だからしてあげただけだよっ!?」

 

…………。

 

……え、俺が?寝起きに裸エプロンって言った?そんな覚えないだけど?

 

「へ……?…ほ、ほんとに…?」

 

 ほんとに。いや、ほんとマジで。……空耳、又は寝言じゃない…?

 

「…なっ…ななっ…なぁあぁぁぁぁぁぁ……ッ!!?」

 

 一番現実的な可能性に行き着いた事で、見る見るうちに顔が赤くなっていくイリゼ。この勘違いは正直苦笑ものというか、ちょっと同情してしまうが…それもそこそこに俺は胸揉み再開。理由は勿論、誘われたから。

 

「だ、だから違っ…ちょっ、ほんと今料理中だからぁっ!火を使ってるから危な……わぁああああぁぁっ!?」

 

 経緯はどうあれ、女神のイリゼが裸エプロンをしている。もうその時点で俺が欲望を抑え込める筈もなく、イリゼの叫びも無視してエプロンの裏の乳房を愛撫。…だが調子に乗った奴が痛い目を見るのは世の常という事なのか、イリゼがビクついた拍子にその手にあった油が垂れて、言わんこっちゃないとばかりに火へと引火。危うく朝っぱらから火事に起こす事になりかけ……流石に反省はしました、はい…。

 

「もう…これで火事になってたら私も君も一生の恥を世間に晒す羽目になってたんだからね?反省するように」

 

 しっかり叱られた俺はしょぼんと頷き、けど裸エプロンのイリゼに叱られるというある意味ご褒美な展開に内心では喜び、一先ず欲望が招いた騒動は決着。しかしイリゼ的にはまだ言いたい事があったらしく、何だろうかと見つめていると……

 

「…それに、今日はデートする約束だったじゃん…忘れてたなんて言ったら、怒るんだからね…?」

 

 ほんのり赤くなった頬をぷくっと膨らませ、上目遣いでそんな事を言ってくるイリゼ。…もうしつこい位に何度も言っているが、もう一度だけここに記そう。ほんっとに、もうどうしようもない位イリゼは可愛くて仕方ないと。

…で、その後イリゼが作ってくれた朝食を二人で食べ(勿論この段階ではイリゼも服を着てきた)、支度を済ませて俺達二人は玄関へ。イリゼが俺に与えてくれる、俺とイリゼの二人の時間。夢の様なそのひと時は…まだ、終わりじゃない。

 

「それじゃ行こっか。……そ、それと…さっきはああ言ったけど…君が私を求めてくれるのは嫌いじゃないっていうか、むしろ嬉しいから…時と場合さえ気を付けてくれるなら、君のしてほしい事は出来る限り叶えてあげるつもりだから…そう思ってるって事は、覚えててね…?」

 

 あぁ、本当に夢の様だ。限りなく幸せで、果てしなく幸福だ。一生分の…いや、来世の分の運まで使い果たしていると言われても納得出来る位、俺は幸せな思いに溢れている。

 だからこそ、恩返ししよう。イリゼが俺を幸せにしてくれたように、俺もイリゼを幸せにしよう。イリゼと同じように、数え切れない程の人に希望を与える事は出来なくても、イリゼ一人を幸せにする事位なら、全力を懸ければきっと出来る筈なんだから。

 俺の隣に立ち、少し恥ずかしそうにしながらも微笑んでくれているイリゼ。そんなイリゼの笑顔を見ながら、俺はそう誓うのだった。

 

 

 

 

…………けどまぁ…それはそれとして、誓いは誓いとして……

 

「……へ…?それなら、今度はふたなりスカトロ動物園プレイを…って、何そのOVシリーズ物詰め合わせ展開!?やだよ!?それは普通に嫌だからね!?」

 

 やっぱり、欲望は尽きないのである。だって、イリゼは可愛いもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ある日の早朝。目が覚め、むくりと身体を起こした私は…それはもう、何とも言えない気分だった。

 

「…我ながら、何とまあイチャイチャしっ放しな展開…しかも私、受け入れ具合が半端ない……」

 

 昨日から今日にかけて見た夢。私の気分を凄まじく複雑なものとしているそれは、甘ったるい位に愛を注ぎ込まれた内容だった。

 勿論、嫌な気分じゃない。凄く恥ずかしいけど、嫌な気分になったりはしない。けどやっぱり、夢の内容としては非常にアレな訳で…そしてベットの中も、アレな事になってる訳で……結局私は、何とも言えない気分のままに嘆息を吐くのだった。

 

「……それに、しても…夢の中の私って、間違いなくあの人と付き合ってたよね…想像するだけでも恥ずかしいけど…そういうのも、素敵…かな…」



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女神と玩具

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・新たに投稿された作品がどれか分かり易くする為、今回より最新の作品には『(最新話)』と付ける事としました。




人物・ネプテューヌ ノワール ベール ブラン イリゼ

内容・SM 射精管理 女性優位 拘束 オナホール バイブ 目隠し


 あ、気付いた?うんうん、気付くよね。こうして来てくれるのを、ずーっと待ってたんだもんね。

 さてと、まずは確認しよっか。わたしは誰でしょう?…って、流石にこれは簡単かー。幾ら君でも、それ位は分かるよね。そう、ネプテューヌで合ってるよ。でも良かったねー。ここで間違えてたら、わたしこのまま帰ってたよ?勿論この事は皆に話してただろうから、皆も来なかっただろうね。

 

 それじゃあ…っと、暴れないのー。暴れたって無駄なんだから、大人しく待ってたほうが身の為だよ?それにさ、恥ずかしくないの?女神って言っても、今のわたしの外見はただの可愛い女の子だよ?君より小さくて、手も足も細い、見た目は普通の美少女だよ?なのに君はそんなわたしの前で全裸になってて、目隠しをされてて、口にはボールギャグを嵌めてるから喋れないどころか涎垂れっ放しで、万歳の格好で拘束されてるから身体のどこも隠せなくて、必死に動いてるけど拘束はビクともしてない……って、どうして今おちんちんビクビクさせてるのかなぁ?普通ならこれ、恥ずかしいって思うか怒りが込み上げてくるかだよねぇ?なのにおちんちんを目一杯硬くして、怒りじゃなくて精子を登らせようとするなんて……ほんと君は、ド変態だね。

 はぁ、わたしなんでこんな変態の相手してるんだろう。こんなのの相手してたら女神としての品も落ちそうだし、帰ろっかな。取り敢えずローターは付け直してあげるから、君は一人で……って、あれ?もしかして本気にしちゃった?やだなーもう。この優しくて慈悲深いねぷ子さんが、そんな事する訳ないでしょ?けど必死過ぎて、正直ちょっと引く…とか言ってるといつまでも始まらないし、そろそろ触ってあげるね。ほら、お礼は?…そうそう、おちんちんぴくぴくーって動かして、嬉しいです〜って意思表示をする約束だもんね。よしよし、偉い偉い。

 

 で、どこにしよっかなぁ…今日はわたしが最初だし…うん、まずは軽ーく乳首を虐めてあげるね。

 ほぉら、見えてないと思うけど今、わたしの両手は君の乳首のすぐ側だよ?ねぇ、どうされると思う?やっぱり初めだから軽くなでなでかな?それとも摘んでしゅこしゅこ扱かれちゃうかな?ひょっとしたら、いきなり強めに捻られちゃうかもよ?…けど、ざんねーん。正解は、両方一気に弾いちゃう、でしたー!あははっ、君扱かれたかったんだよね?だってその時、君の女の子顔負け乳首がぷるぷるしてたもんね?でも早速君のしてほしい事をしたんじゃ、面白くないでしょ?だからこのまま、もう一回…ていっ!更にていっ!おまけにもう一回…てりゃー!……あ、終わりだと思った?まっさかぁ、まだ終わりな訳ないじゃん。ほらほら、ほらほらほらほら。

 

 ふー、弾いた弾いた、いい指の運動になったぁ…。…うん?どうしたの?そんなに怯えちゃってさ。もしかして怖くなっちゃった?どのタイミングでされるかも分からない、後何回されるかも分からない中で、痛いのと気持ち良いのが混ざっておかしくなっちゃうかもー、って思った?

 そっかそっかぁ、なーんにも出来ない、わたし達が虐めて愉しむ以外何の役にも立ててない君には、もっとやさしーく始めるべきだったね〜。でもだいじょーぶ、次はそういう余計な事を考えられない位、気持ち良い事をしてあげるから。

 

 それにしても君の乳首、真っ赤っかだねぇ。ま、そうなるまでわたしが弾いたんだから当然だけど。…でも、ほんとな切なそうだから……ん、ちゅ♡

 あはっ、驚いた?そうだよ。今度は虐められて真っ赤っかになっちゃったぷっくり乳首を、たーっぷり舐めてあげる。それに逆側の乳首も、待ってる間はくりくりって刺激してあげる。どう?嬉しいでしょ?…って、聞くまでもないよねぇ。だって君、舐めた瞬間びくびくぞくぞく〜っ、ってしてたもん。

 ぁ、む。ちゅむ。ふじゅっ、ぷっ。…でもほんと、君の乳首の感度は女の子並みだよねぇ。男らしくもないし全体的に情けないし、君生まれてくる性別間違えたんじゃない?…あ、ごめーん。君じゃ女の子に生まれても、やっぱり情けない人間になってたよねぇ。でも落ち込む事なんかないよ?君にはわたし達女神の玩具っていう、まともな人なら真似出来ない、真似したいとも思わない才能があるんだから。君、女神皆に認められてるんだよ?勿論わたしも、ある意味凄いって思ってるんだよ?だから自信を持って、今日も惨めで情けな〜い姿をわたし達に見せてね。

 

 先っぽカリカリ。横をくりくり。乳輪つんつん。つついて潰して捻って弾いて〜♪限界になったらわたしの唾液たっぷりのお口でぱくりっ。んふふ〜、これでテカテカぬめぬめの、フル勃起マゾ乳首が一組かんせ〜♪恥ずかしいよね?屈辱的だよね?でもそれが気持ち良くて、ぞくぞくっとして堪らないんだよね?だって君は、ド・ヘ・ン・タ・イ♡…なんだから。

 さてと、完成したし今日もお写真撮ろっか。ほら、君の携帯で撮ってあげるんだから笑って笑って…って、目隠しとボールギャグしてたら笑っても微妙かぁ。まあいいや、アップと全体の写真は取り敢えず取れたし。

 じゃ、次は羽箒で乳首をくすぐってあげるね。君も好きだったし。…え、違う?やだ?…もしかして、まだ舐めたり指で弄ってほしいって事?うーん…確かにそれも悪くないけど…わたし一人であんまり気持ち良くしてあげ過ぎちゃうと、後半反応が悪くなってわたしに文句がくるとかもあるから、やっぱり羽箒にするね。

 ほら、こしょこしょ〜。くすぐったい?止めてほしい?自分で触って掻きたい?そっかぁ、こしょこしょこしょ〜。…うん、分かった分かった。君の気持ちは伝わってるから、もうウーウー言わなくても大丈夫だよ。こしょこしょ、こしょしょ〜。

 

…………。

 

………………。

 

 駄目だってばー、気を抜いてちゃ。君は玩具なんだから、気持ち良くなっても良いけどわたし達を愉しませる事をまず第一にしなくちゃ。それじゃ、それが分かったら次は……って、あれ?もう時間?…わー、ほんとだ…反応が面白くてついずーっと続けちゃった…。でもまー、仕方ないか。後が支えてるんだもんね。

 って訳で、これでおしまーい。また今度遊んであげるから、その時はまた恥ずかしくて情けない姿をわたしに見せてね。…え、どうしたのそんなにおちんちん振って。…あぁ、もしかしてこっちも触ってほしかった?乳首だけじゃ切ないよー、って事?でも残念、もう交代の時間だから、そんなに触ってほしいなら皆に自分で頼んでね。ボールギャグはきっと皆外してあげないだろうから、そうやっておちんちんぷるぷるさせるしかないだろうけど…ま、とにかく頑張って。じゃーね〜。

 

 

 全く、ほんとネプテューヌは時間にルーズよね。こっちから言いに行ってあげなきゃ気付かないなんて、女神としてどうなのよ…。

…あぁ、聞こえてた?そう。まあ別に聞かれて困る事でもないし、いいわ。それより……へぇ、随分とネプテューヌには乳首を虐められたのね。どうせ見えてないだろうから教えてあげるけど、相当卑猥で下品な事になってるわよ、貴方の乳首。

 で、何?そんな馬鹿みたいに粗チンを振るっちゃって。悪いけど私は貴方と違って、意思表示をする時はちゃんと言葉で伝えるタイプだから、そんな事されても分からないのよね。分かったなら、振るのを止めなさい。分かったなら、ね。

 

 宜しい。物分かりが良い人間は嫌いじゃないわ。ま、貴方を他の人達と同列に扱うのは、他の人達が可哀想だけど。

 じゃ、時間が勿体無いし私も愉しむとしようかしらね。乳首は…は、すぐにやっても二番煎じになるし、そうねぇ…こういうのは、どうかしら?

 えぇ、そうよ。単に貴方の身体を指先で触ってるだけ。どう?軽く触れてるだけの状態で、胸や内股をなぞられるのはもどかしいでしょ?くすぐったさの中に、性感帯へ触れられてる感じがあるでしょ?でもこれ、強く触れるとただ触れられてるだけ…って感覚になるの。だからこのまま、さわさわするだけの感覚を貴方に味合わせてあげる。一つ勉強も出来たんだから、勿論喜ぶわよねぇ?間違っても、不満そうな態度なんか取らないわよね?

 あはっ、小刻みに震えちゃって。こーんな指先の、軽ーく触れるか触れないか位の刺激でも、貴方は情けない姿を晒しちゃうのね。…ねぇ、分かってる?貴方今、凄く情けないさまを私に見せてるって事。もし分かってて、その上で我慢も出来ずに晒してるなら……それってもう、自分がドMだって事を認めたようなものよね。この、変態。

 

 にしても、こんな流れるように無様な姿を晒せるのもある意味才能よね。私は絶対見習いたくないけど。…とはいえ、このままじゃワンパターンだし…良いわ、貴方のその粗末なおちんぽを触ってあげる。ほら、嬉しいでしょ?わざわざ、この私が触ってあげるんだから、もっとしっかり感謝を示しなさい。…そう、そうやって馬鹿みたいにおちんぽを振って、ありがとうこざいますー、ってね。

 ふふっ、ほんっと情けない事をする時だけは上手なんだから。…安心なさい、私は女神よ。してあげる、って言った事はちゃんとするわ。ほぉら、さん、にー、いち……ぜ、ろ♡

 あははっ、今私触っただけよ?指先が、ちょんって触れただけよ?なのに身体全体でびくんと震えるなんて…やっぱり貴方、真性のマゾヒストね!そこまで嬉しかったなら、最初から飛ばしてあげる!

 ほらほらどう?貴方の粗末で、誰の事も気持ち良くなんてさせられそうにないおちんぽを、女神の私が握って、扱いてあげてるのよ?こんな情けない、頑張って勃起しても私の手に収まっちゃう位のおちんぽ、私が本気を出せば握り潰せちゃうんだけど…それでもまだ、扱いてほしい?私の気分一つで、貴方のマゾちんぽは終わっちゃうけど、まだ続ける?…そうよねぇ、即答しちゃう位、貴方は私に遊んでもらえる事が好きだものねぇ。今のところは私も愉しいし、だから取り敢えずは潰さないでいてあげるわ。

 

 見えなくても、感覚で分かるわよね?掌で亀頭を擦られて、指で竿を扱かれてる、今の状態が。ほら、ずにゅんずにゅんって貴方の尿道から滲んだ先走りがローションの代わりになって、私の手がよく滑ってるわよ?こうやって少し前に出せば、指先が根元まで触れて、少し引けば、指の関節がカリ裏に触れて、前後させる度一番敏感な亀頭が掌の中で擦れ回って…気持ち良いでしょ?私に扱かれる快楽を知ったら、もうオナニーなんかじゃ満足出来ないわよね?

 それに、今日は気分が良いから玉の方も触ってあげる。こうして二つ一遍に手の中に収めて、転がしながら時々強く引っ張られるのが貴方の好みよね?こうして物理的に、文字通り手玉に取られるのが好きなんて、貴方頭の中は虐められる事で一杯なんじゃない?よくそれで、これまで生活してこられたわね。

 って、何よ。さっきからビクビク何度も震わせて。多少なら面白いけど、あんまりされると鬱陶しい…って、あぁ…ふぅん、射精がしたいの。したくてしたくて堪らなくて、だからビックンビックンさせてるのね。いいわよ、射精しても。私は扱き続けてあげるから、好きなだけ射精なさい。

 

 

 …………。あら、射精しないの?やっぱり止める?まあ、それは別に好きにすれば良いけど。…何?違う?あー、これ?プラグを尿道に挿れられてるせいで、射精が出来ないって事?あ、そ。

 え、何?いや知らないわよ。私が挿れた訳でもないプラグだし、私にそこまでして射精させてあげる義理なんてないもの。だから射精出来ないなら諦めなさい。でも良いわよね?このまま時間が来るまで、ずーっとしごき続けてあげるもの。射精出来なくて、なのに精液はどんどん生産されて精嚢から登って、行き場を失ってるのに後ろから押される精液が尿道で暴れて、出せない辛さにもがき苦しむ事になるのかもしれないけど…それもマゾな貴方には、ご褒美でしょ?

 

 あーあー、出せもしないのに頑張って増産しちゃって。玉まで震えちゃってるじゃない。これじゃその内逆流して……っと、そろそろ時間ね。今日もそれなりに愉しませてもらったし、また気が向いたら来てあげるわ。貴方はこんな無様を晒しておきながら私から僅かにでも評価をされてるんだから、ほんと感謝してほしいものね。

……ちょっと、挨拶は?また来てあげるって言ったんだから、犬が尻尾振るみたいにおちんぽ振って、ありがとうございました、また宜しくお願いします…って事位表現出来ない訳?ちゃんとやれるよう、前に教育してあげたわよね?

 まさか、射精出来なかった腹いせじゃないでしょうね?もしそうなら、プラグ関係無しに二度と射精出来ないように…って何よ、やるんだったら言われる前からやりなさいよね。じゃ、次の機会にまた貴方の事をたーっぷり、虐めてあげるわ。

 

 

 ご機嫌如何かしら。次はわたくしが、貴方で遊んで差し上げあげますわ。勿論貴方も、嬉しいですわよね?わたくしが来る事を、期待していましたわよね?…えぇ、そうしてきちんと反応するのは良い事ですわ。

…しかし、ノワールが随分と機嫌良さそうでしたから、薄々予想はしていましたけれど…これはまた、徹底的に虐められていますわねぇ。貴方のおちんぽ、見るからに破裂しそうではありませんの。対して威圧感がある訳でもありませんのに申し訳程度に血管を浮き上がらせて、恥ずかしがるように亀頭を赤くして、情けなくぷるぷると震えて…あぁ、別に悪く言うつもりはありませんわよ?ただ、わたくしでしたらどこを取っても願い下げ、というだけですもの。

 それに、乳首もねっとりと濡れていて卑猥ですわ。おちんぽは見ての通りだというのに、乳首は一目で分かる程ぷっくりと勃っている辺り、如何に貴方が女々しい…いえ、雌に染まっているかが分かりますわね。

 

 さて、それでは貴方をどのようにして差し上げようかしら。ネプテューヌが仕立てたフル勃起乳首を更に磨くのも良さそうですし、一切触れずに言葉だけで貴方を責め立てるというのも一興。或いは、この痙攣が止まらないおちんぽを、もっと扱くというのも面白いかもしれませんわねぇ。…あら、不満でして?不満でしたら、何もない空間におちんぽを突き出してエアセックスでもしてはどうかしら?何の刺激も得られないまま、何も出せず無様に腰をへこへこと振り続けるのを見るのも中々愉快そうですもの。

…なんて、冗談ですわ。えぇえぇ、それならばカメラでも置いておいて、後からそれを見ればいいだけですもの。こうして来た以上は、直接の行為を…あぁ、そうですわ。今日する事が、決まりましてよ。

 

 分かりまして?今わたくし、貴方の脇腹に指を這わせているんですのよ?こうして直に、触れる程度でなぞられるというのはむず痒いものでしょう?そして貴方は今、目隠して資格を奪われた状態。故に普段以上に肌が敏感になっているのではなくて?

 ふふっ、段々登っていきますわよ?脇腹から胸に、胸から乳輪に、乳輪から乳首…は避けて腋の縁に。それからゆくりと滑っていって…最初の目的地、じっとりと汗をかき臭いを籠らせる腋に、と・う・ちゃ・く♡

 あらあらどうしまして?腋を指で弄られながら、耳元で囁かれるのがそんなに刺激的だったんですの?わたくしに、囁かれて、耳に吐息をかけられるのが、そぉんなに…ゾ・ク・ゾ・クしてしまうんですの?♡

 

 本当に、貴方はすぐ身体が反応しますわねぇ。一体それでこれまでどうやって生活していましたの?こうして、舐めるように指で腋をなぞられて、擽られて、それで身を捩るならともかく…耳元とはいえ、声だけでびくびく反応するのでは、まともに生活も出来ないのではなくて?

 あぁ、むしろそのような身体故に、貴方はマゾに目覚めたのかしら。それともマゾとしての欲求を満たす為に、身体が敏感になったのか……まあでも、どちらでも良いですわね。わたくしが貴方を虐める上で、貴方の経緯などはどうでも良い事なんですもの。

 

 うふふ、気付いているでしょう?こうして話している最中にも貴方の胸元に触れているのは、わたくしの胸なんですのよ?今わたくしの胸、わたくしの身体と貴方に挟まれて、むにゅりと広がっているんですのよ?見たいかしら?触りたいかしら?…えぇ、えぇ、そうですわよね?必死になって首を振る程、ちゃんと手で触ってみたいのですわよね?…で、もぉ…期待しているところ申し訳ないのですが、わたくしの胸は貴方が触れるなど安くありませんの。だから貴方はこのまま、想像だけして楽しんで下さいな。

 

 ふーっ、ふーっ♡どうでちゅかー?貴方のよわよわ敏感お耳、吐息だけでイってちまいちょうでちゅかー?…ふぅ、これでも屈辱感より興奮が勝るだなんて、筋金入りの変態ですわね。…ところで、貴方…すこぉし、股がお留守ではなくて?

 あはぁ、だから言ったじゃありませんの。わたくしがちょっぴり内股に触れた途端脚がハの字になって震え出すなど、最早ただただ滑稽ですわよ?産まれたての子鹿並みだなんて、わたくしなら恥ずかし過ぎてとても顔など上げられないというのに、貴方ときたらはぁはぁと涎を垂らし、不審者さながらの息遣いでむしろ顎を持ち上げて…ほら、しゃきっとしなさいな。きちんと真っ直ぐ立てるまで、止めませんわよ?ほーら、ほーらほぉら…。

 

 今度は腋が甘くなっていますわよー。更に次はお腹、今度は首筋…貴方、どこか一ヶ所にしか意識を向けられないんですの?少しは勃ちっ放しのおちんぽの様に、気概を見せたらどうでして?…って、貴方のここには気概などありませんでしたわね。…もしや今、『ここ』と言われておちんぽを触ってもらえると思いまして?…まぁ、期待は好きにして下さって構いませんわよ。期待をするだけでしたら、ね。

 

 はぁ…それにしても本当に、貴方反応だけは面白いですわね。ただ指先で比較的敏感そうな場所をなぞり、時折耳元で囁くだけでこんなに面白くなるのは、世界広しと言えども貴方位のものですもの。しかも這わせると女々しく身体をくねらせる癖に、離そうとするとぴくぴく震えて欲しがるなど、変態以外の何者でもなくてよ?

…おっと。あーあ、残念でしたわねぇ。もう時間ですわ。まだわたくし、貴方のおちんぽや乳首には一瞬足りとも触れていないのに、もう時間ですの。散々よがって、醜態を晒して、挙句ずっと触ってほしかった場所には触られず仕舞いだなんて、不憫過ぎて可愛そうですわぁ。もう少し、ほんの少し堪える努力をすれば、そちらにまでわたくしも気が向いたかもしれませんのに…。

……脅しではありませんわよ?本当に時間ですもの。もう貴方が何をしようと、どれだけ請おうと、わたくしは何もしませんわ。とはいえまあ、可哀想ではありますし…最後にもう一度、わたくしが触った順をゆっーくりと言葉で並べ立ててあげますわ。そうすれば、妄想の豊かな貴方であれば、触られた感覚を思い出して、自分を慰める事も出来るでしょう?

 

 

……臭いが籠っているわね…元からなのか、三人が虐めた結果なのかは分からないけど、三人はよく換気もしないでこの部屋に…ああ、聞こえていたの?…そう、べつに良いわ。貴方に気なんか使う気ないし。

 で、目の前に女神が来たって分かってるのに、勃起一つ自重しようとしないその態度は何?もしかして貴方は、わたしを舐めてるのかしら?それとも早速わたしで妄想でもしているの?…どちらにせよ、とてもまともな男じゃないわね。って、貴方にそれを言うのは今更かしら。

 

 さて、と…そんな貴方でこれからわたしは遊んであげる訳だけど…貴方、射精がしたいの?普段から堪え性のない貴方だけど、今日は特に必死になって腰を空振りさせてるじゃない。おちんぽも貧相な癖して無駄に張り詰めてるし。…ふぅん、そう…射精がしたいのね。したくてしたくて堪らないのね。なら…今日どうしてあげるかは、決まったわ。

 

 それにしても、直立万歳の姿勢で拘束されて、全裸を晒して、目隠しとボールギャグでまともな意思疎通も出来ない状態にさせられておきながら、少しは情けないだとか、男として恥ずかしいだとかは思わない訳?おちんぽは必死さがありありと見えるような勃起しかさせられなくて、その癖乳首はこりこりに勃たせて、無様な姿を公開している自分が、おかしいとは感じない訳?…感じないのよね。むしろそれが貴方にとっては興奮するのよね。だから犬が涎を垂らすみたいに、今もおちんぽから先走り汁を漏らしているのよね。…気持ち悪い……。

 

 まぁ、良いわ。貴方の醜態を確認している間に、準備は出来たから。ほら、もっと腰を突き出しなさい。そう、もっとよ。もっと前に…あぁ、もう良いから。それ以上その粗末なモノを近付けないで。

 ねぇ、何をするか分かる?想像出来る?……セックス?する訳ないでしょ。貴方みたいな変態と、このわたしが。こんなおちんぽに、管理されて射精の自由も奪われて、それで悦ぶマゾちんぽとなんて、悪夢以外の何物でもないもの。…分かるでしょ?見えなくても、今貴方の顔の前で、棒状の物が振られているのが。これを今から、貴方のアナルに挿れるのよ。

 こら、暴れないの。どうせ暴れたって無駄だし、素直に従う方が身の為よ。…って、玩具へ対して親切に言ってあげてるのに、聞きもしないで腰を暴れさせるなんて…。なら、こうするしかないわね。

 どう?動けないでしょ?貴方なんか、女神化しなくても押さえ付ける事位余裕なの。そして、これはわたしの親切心を無下にした、お仕置き…よっ!

 

 醜い悲鳴ね。腰もがくんがくん震わせちゃって。でも自業自得なんだから、恨むなら自分自身を恨む事ね。

 まさか、挿れてお終い…だなんて思っていないでしょう?そうよ、挿れたんだから、次は動かすに決まってるじゃない。貴方のアナルは、その為の物なんだから。

 ほら、どんな気持ち?尊厳ゼロの姿にされて、蔑まれて、おちんぽは破裂しそうな程溜まってるのに射精を封じられて、何かに挿れるどころか逆に自分のアナルをバイブで貫かれるのは。辛い?苦しい?それともやっぱり…気持ち良い?

 

 分からないだろうから、教えてあげる。今、アナルに半分位までバイブが入っているの。…そう、半分よ。ふふっ…マゾヒストの貴方なら、残り半分も咥え込めるでしょう?

…なに?もしかして、抵抗するの?それで抵抗してるつもりなの?…はぁ、知らなかったわ。手で挿れられようとしてるバイブを、アナルのひり出そうとする力で

 

押し返せると思ってたなんて…。…いいわ、許してあげるからそのまま続けてみなさい。抵抗してみなさい。もし押し返せたなら、止めてあげるわ。

 どうしたの?押し返すんでしょう?押し返せると思ったんでしょう?ならやりなさい、頑張りなさい。無駄に、無様に、馬鹿みたいに足掻いてみせなさい。…出来ないの?ふぅん、そう。だったら更にお仕置きね。抵抗しようとした上に、わたしの言う事を聞きもしないんだから。

 

 気になる?そうね、気になるでしょうね。だから教えてあげる。これからわたしは、貴方の腰を壁に押し付けるの。アナルにバイブが半分刺さったまま、一気に。そうしたらどうなるか、分かるでしょ?

 駄目よ、もう決めたんだから。全部貴方が悪いんだから。諦めて覚悟なさい。それと、祈るのも良いかもしれないわね。無理矢理押し込まれて、アナルが裂けて、使いものにならなくなったりしませんように、って。

 それじゃあ、カウントダウンよ。5、4、3、2、1……ゼ、ロ。

 

 また耳障りな悲鳴を上げて…まだ貴方はわたしを不快にしたいの?やっぱり貴方には、まだ教育が足りないのかもしれないわね。

 ほらっ、ほらっ、もう言わなくても分かるでしょ?貴方のアナルは、バイブに犯されてるの。ただのプラスチックの塊に、貴方は掘られてるのよ?ああでも玩具同士だから、耐久実験みたいなものよね。だから取り敢えず、千回位抉ってみようかしら。貴方はどう思う?それで足りると思う?

…冗談よ、千回なんてやってられないわ。けど自動ピストン用の器具を用意して、今度貴方に取り付けるのは良いかもしれないわね。…ほらまたおちんぽが反応した。どうやら貴方には質問をする必要すらないかもしれないわ。だって聞かなくても、この粗末な肉棒が自分から答えてくれるんだもの。

 だから、貴方はもう何も意思表示しなくていいわ。ただそのマゾアナルを差し出して、その声もまともに出せないギャグボールから情けない喘ぎ声を漏らして、粗チンビクつかせながら浅ましく腰をくねらせていれば、それでいい。どう?それ位なら、貴方みたいな人間でも出来るでしょう?

 

…………。

 

………………。

 

 ふぅ…大分解れてきたかしら。貴方にも聞こえてるでしょ?バイブを抜き差しする度にぬちゅ、ぬちゅ、ってアナルから音が漏れてるのが。よっぽど嬉しかったみたいね、バイブで穿ってもらえるのが。

 逆に、おちんぽはこれ以上ないって位硬くなってるけど…ま、当然ね。最初から前立腺を刺激して、もっとおちんぽを責めてあげようって思ってたんだから。…今なら貴方、プラグが無ければそよ風でも射精するんじゃない?どうせ抜いてあげないから、意味無い話だけど。

 それと、時間だからもうわたしは帰るわ。バイブは挿れたままにしておいてあげるから、さっきみたいに腰をくねらせて遊ぶと良いわ。自分でひり出して、壁に打ち付けて挿れ直せば、セルフピストンも出来るでしょ。もしわたしなら、そんな人として最底辺の行為なんてしないけど…貴方だったらきっとするわよね。筋金入りの、どうしようもないド変態マゾヒストの貴方なら。

 それじゃあ、気が向いたら次もまた来てあげる。その時も、今日みたいにマゾアナルを開発して、今日以上に虐め抜いてあげるわ…♡

 

 

 お待たせ。最後は私だよ…って、何やってるの?そんな盛った顔して、何度も壁にお尻ぶつけるなんて。……って、あー…そういう事…ブランが言ってたのって、これかぁ…。…うん、なんかお邪魔みたいだし、今日は止めておこうかな。ごめんね、水差しちゃって。

……あれ、いいの?私は続けてくれて構わないんだよ?私は帰るから、君は一人で…は、嫌?私にしてほしいの?…ふぅん…それなら、ちゃんと答えなきゃだよね。ほら、もう一回訊くよ?君は私に、虐めてほしいの?

 

 そっかそっか、でもそれにしては、おちんぽの反応が悪かったよねぇ?もしかして君、私がいつも優しくしてあげてるからって、私の事を馬鹿にしてるの?もしそうなら、そういう態度をする人がどうなるかを一度よーく知ってもらわなくちゃいけないんだけど……なーんて、ね。大丈夫、反応が悪かったのは、もうおちんぽが本当に限界で、ぴくりと動かすだけでも切なくて切なくてしょうがないからだよね?なのにゆっくりでも動かしたんだから、怒るなんてしないよ。よしよし、偉いね〜おちんぽ君。亀頭も、竿も、カリ首も裏筋もぜーんぶ撫でてあげるから、まずはこれで気持ち良くなってね。

 うんうん、今触られて感じてるんだよね?嬉しくて、気持ち良くてびっくんびっくんしてるんだよね?そういう反応してくれると私も嬉しいから、もっと撫でてあげるよ。よーしよし、偉い偉〜い。

 

 ふぅ、これ位で良いかな。撫でるだけで終わるんじゃ、お互い詰まらないもんね。

 ところで君、気付いてる?君の先走り汁とアナニーで垂れた腸液が、床に水溜まり作ってるんだよ?これは放置出来ないし、最後にお掃除しよっか。…そう、お掃除だよ。皆の前で、君がちゃーんと舐めて綺麗にするの。自分がしたものは自分で片付ける。これって当たり前だけど大切な事だから、頑張ろうね。

 

 それじゃあ、ここからが本番だよ。いつも君は私達の玩具として頑張ってくれて、今日も一番最後の私の前でもこんなにおちんぽと乳首を勃ててくれてるから、私も君がすっごく喜ぶ事をしてあげようと思うの。

 って言っても、今のままじゃ分からないよね?だから、答えを言うよ?……今日はね、君に…挿れさせてあげる。

 

 あははっ、凄いね!挿れさせてあげる、って聞いた瞬間、下から弾かれたみたいにおちんぽ跳ねたよ?そんなに嬉しい?そんなに待ち遠しかった?ふふっ、それなら私も張り切らないとね。

 あ、別に身構えなくて大丈夫だよ?全部私が動いてあげるから、君はただそこで立ってて。…それじゃ、よいしょ…っと。

 ほら、分かる?今君のおちんぽ、柔らかい所に当たったよね?それからここ、温かくてぬるぬるしてるでしょ?今からね、おちんぽはここに入るの。ここに入って、ぐちょぐちょーって、ぬちゅぬちゅーって、何回も何回も出し挿れ出来るんだよ?…んもう、嬉しいのは分かるけど、そんなに跳ねさせないの。挿れられないでしょ?

 それじゃあ、いくよ?さーん、にーぃ、いーち……えいっ♡

 

 ね、どう?気持ち良い?今一息で、君のおちんぽが根元まで入っちゃったよ?あーんなにガチガチになってて、先っぽ真っ赤っかだったおちんぽが、今はすっぽり全部入っちゃってるの。そして、これから次は…っとと、駄目だよ動いちゃ。さっき私言ったよね?君はただそこに立っててって。言う事聞けないなら、してあげないよ?

 うんうんそうだよね、辛いよね。いつもはすぐにぴゅっぴゅしちゃう情けな〜いおちんぽが、ずっとずっと我慢して、今はもう破裂しそうな位になってるんだもんね、へこへこ〜って腰振りたくなっちゃうよね。…でも、駄目。どんなに首を振っても、振らせてあげない。だけど、君は良い子だから、ちゃんと私の言う事を聞いてくれるよね?

 

 それじゃあ動くよ。まずはゆーっくり、少しずつ引いて…ずちゅん♡もう一回、じっくり時間をかけて引いてから…ぬちゅん♡次も抜けるぎりぎりまで…と思ってるところにすぐぬぷんっ♡ふふ、騙されたでしょー。思ってもみなかったところで刺激が来ると、すっごく良いでしょ?

…うん?どうしたの、気持ち良くない?それならもっとローションを…ってあぁ、プラグ?挿入は抜いてからにしてほしかったって事?そっかぁ…でも抜かないよ。うん、抜かない。だって私、今日は君に射精させる気ないもん。君は玩具なんだから、君の意思が遊んでる私より優先される訳ないよね?だけど、心配しないで。代わりに時間一杯まで気持ち良くしてあげるから。それに射精しないって事は、ずっとイく直前の一番昂ってる状態が続くって事だよ?変態で、欲望に忠実で、どうしようもないマゾヒストの君には、それって最高のご褒美でしょ?

 じゃ、それを分かってもらったところで…っとそうだった。今から君に、防音性ばっちりのイヤーマフを付けてあげるね。…想像してみて。目隠しだけでも他の感覚が敏感になっていつもより感じられるのに、更に耳まで塞がれたら…もっともっと、気持ち良くなれると思わない?…思うよね、君もそうしてほしいよね?という訳で、付けたらすぐにまた動くよ?…はい。

 

 どう?聞こえてる?聞こえてたら首を振ってみてー。…うん、聞こえてないみたいだね。顔付きからして、どうしようもない程感じちゃってるよぉ…って感じだし。なら、ここからは動かすのに集中しようかな。

 

…………。

 

…ごめんね。君は私とセックスしてると思ってるんだろうけど、君が挿れてるのはただのオナホールだよ。女の子のお尻をしただけの、オナホールなの。だからこれはセックスじゃないし、君は玩具で扱かれて気持ち良くなってるだけ。

 でも、分かるよね?君に私が、挿れさせてあげる訳ないでしょ?玩具は遊ぶ為のものであって、玩具とセックスする女の子なんていない。当然だよね。

 君は今、頭の中で私の膣に挿入している姿を想像して、私が喘いでる声を妄想して、おちんぽから伝わる刺激で興奮してるのかな?もしそうなら、残念だったね。ぜーんぶそれは嘘で、おちんぽが必死にじゅぽじゅぽしてるのも偽物の穴だから、今のこれはただのオナニーと全然変わらないよ。プラグを挿れてあるから絶対にイけない、見世物オナニー。だけど、良いよね?だって君、とっても気持ち良さそうだもん。

 

…………。

 

 はふぅ…どうだっだ?…あ、もしかして今、急に片耳だけ外されて声をかけられたからびっくりしちゃった?君今、可愛い悲鳴上げてたよ?

 で、どう?何回も何回も仰け反って、動きたいよ〜って腰を震わせて、今も荒い息が止まらない君は、一体どれ位気持ち良く……って、もう…言ったでしょ。射精はさせてあげないよ。代わりに何かするんだったら…とかじゃなくて、何があっても今日は無し。射精したくて射精したくて、頭がどうかしちゃいそうなのかもしれないけど…人間はそんな事じゃおかしくなったりしないから、気にしなくても大丈夫だよ。

…ふぅん、涙を流す程気持ち良かったんだね。それならおまけで、もう一回……あ、うんそうだよ。これでお終い。もう時間だからね。じゃ……ぱちゅん♡

 

 はい、今日もお疲れ様。最後まで愉しませてくれてありがとね。君も一杯、気持ち良くなれたでしょ?

 今日はこれで終わりだけど、後でまた皆で来るから、その時はちゃんとお掃除しようね。それと皆、今日は良かったって言ってたよ?だから次も、射精は無しでいこっか。辛いかもしれないけど、君だって私達には喜んでほしいでしょ?だから、次もいーっぱい、限界の限界まで…頑張ろうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………。…………。……エグい…何がとは言わないけど、今回の夢の中の私達、エグ過ぎるでしょ…。何をやってるの、私達……」



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油断と敗北、その対価

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・ノワール ベール

内容・膣内射精 盗撮 玩具 卑猥な踊り


 女神は得てして好戦的な面を持つ。同時に必ずではないが、多くは負けず嫌いな傾向も有する。これは国の、人々の守護者として窮地でも屈せず、脅威を恐れない為にそのような在り方となっているのかもしれない。或いは、信者が往々にして思う、「自らの信仰する女神こそが一番だ」という思いが、女神に好戦的且つ負けず嫌いな性質を与えているのかもしれない。

 そして実際、女神が戦う中で、その精神はどの時代であってもプラスに働いていた。…されど、いつ如何なる時もプラスに働く訳ではない。時にその精神性は、自らの首を絞める事もある。

 

「うふふ、ギリギリですけど今回はわたくしの勝ちですわ」

「くっ…けど、これでまた五分五分よ!次は勝って、また私がリードしてやるんだから!」

 

 街の一角に存在する、ゲームセンター。一見何の変哲もなく、その実やはり何の変哲もないゲームセンターで、二人の少女が…否、女神が勝負を交わしていた。

 一人は艶やかな黒髪を左右で結んだ赤い瞳の女神、ノワール。もう一人は煌びやかな金髪を腰まで伸ばした青い瞳の女神、ベール。現在は人の姿である二人は今日、二国間の会談を済ませた後にアーケードゲームで対戦をしていた。

 深い理由はない。ただ何となく、偶には二人で対戦でも…という話になっただけの事。

 

「そこよッ!」

「甘いですわ…ッ!」

 

 既に数度、そしてそこから更に数度二人は筐体で勝負を交わす。どちらにとっても慣れないゲームであり、初めこそ画面上では気の抜けた動きしか映っていなかったが、どちらも歴戦の女神。瞬く間に操作を覚え、感覚を掴み、常人離れした反射神経と指捌きで以って今や白熱の攻防戦を繰り広げる。

 実際二人は、勝負に熱中していた。筐体の位置の関係で人だかりこそ出来ていなかったが、周囲の事が気にならなくなる程集中し……また一戦終わった、その時だった。

 

「ひゅう、やるねぇお姉さん達。やり込んでるって感じじゃん」

「でも、俺等も結構得意なんだよね、それ。って訳で、ちょっと俺等と勝負しない?」

 

 待ってましたとばかりに二人へ掛けられる、二つの声。振り向けばそこには、若い…しかし子供には見えない二人の男性があり、彼等は勝負を求めてくる。

 

「勝負?…っていうか、これって……」

「えぇ、まさかこの現代にもこのような方々が本当にいるとは……」

 

 戦闘中じゃないとはいえ、こうも気付かなかったとは…と思いつつ、顔を見合わせたノワールとベールは何とも言えない表情を浮かべる。

 二人には分かっていた。これは所謂『ナンパ』だと。しかも様子からして、自分達が女神だと気付いていない、と。

 普段なら、それを受ける二人ではない。女神として不快感を抱かせる事なく、上手い事乗り切るのが普段の二人だが…今は白熱した戦いの直後で気分が高揚していたからか、ナンパの為の手段としてやろうとしている相手程度、余裕で勝てると自負していたからか、普段とは違う返答を選ぶ。

 

「折角ですし、お受け致しますわ。但し……」

「するのはあくまでゲームよ?でも、それで何も問題はないでしょう?」

「あ、ああ勿論。こっちだってそのつもりだからな」

「けど、後で後悔するなよ?俺達の強さで、惚れさせちゃうかもしれないからな〜」

 

 一見穏やかな、しかしその奥に女神の威圧感が籠った二人の言葉に一瞬男達はたじろぐも、すぐに軽い調子に戻って歯の浮くような台詞を返す。

 そうして始まる、二対二のチーム戦。ノワールとベールは、自分達が負けるなど微塵も思っておらず…そんな様子に油断を感じたのか、男達はにやりと笑みを浮かべるのだった。

 

 

 

 

「はい、お終いっと」

「またストレート勝ち、ですわね」

 

 数十分後のゲームセンター。そこにいたのは以前余裕綽々な女神二人と、信じられないとばかりに項垂れる男二人だった。

 

「ぐ、ぐっ…あんたら強過ぎね!?プロか何かかよ!」

「嘘だ…割とマジで俺はこのゲームよくやるんだぜ…?」

 

 強い事は側から見ていて理解している。だがこうも油断してるなら、隙の一つや二つあるだろう。そう思っていた男達だが、実際には全然全敗。完膚なきまでに倒され、もう一戦、と言い出す気にすらならない状態。

 別段彼等が弱かった訳ではない。ただ、女神二人が強過ぎたのだ。

 

「で、どうするの?まだやりたいなら、相手してあげるわよ?」

「けれど、もし別の目的があったのなら、もっと誠実に行動するべきだと思いますわよ?本当にただ対戦がしたかっただけなら、余計なお世話かもしれませんけれどね」

『くっ……』

 

 全く何も言い返せず、不満を表情に滲ませながら去っていく二人。彼等は店を出る前に振り返り、二人を見やり、それから顔を見合わせていたが、その意味をノワールとベールは知る由もない。

 そうして彼等が去ったところで二人は肩を竦め合い、改めて対戦。心ゆくまで勝負を交わし、終わる頃には充実感、それにほんのりとした疲労感を感じていた。

 

「ふぅ、やはり息抜きも本気でしてこそ…あら?」

 

 気分良く店を出た二人だったが、そこで彼女達は先程の男性二人がまだいる事に気付く。しかも彼等は、何やら二人を待っていた様子。

 

「貴方達…もしかして、リベンジ?」

「当然。このままじゃワンサイドゲーム過ぎて、そっちも楽しくなかっただろうからね」

「けど、実は俺等、ゲームより運動の方が得意なんだよな〜。って訳で、もうちょっと俺等に付き合ってくれね?」

 

 無視はせず声を掛ければ、二人はまた軽い態度で…今度は違う話を持ちかけてくる。その内容は明らかに怪しく、今度は断ろうか、と女神達はアイコンタクトで意思疎通を交わすも、察した様子の男達は喰い下がる。

 

「いやほら、付き合ってくれたら食事位奢るって!」

「別に要りませんわ。ですのでお気持ちだけ受け取って……」

「負けた側は勝った側の言う通りにする、ってルールでも良いから!その上でハンデだって付けても良いし、絶対もうちょい付き合った方がお得だって!な?」

 

 このまま帰すものか、とばかりに言葉を重ねる男達に、二人は辟易。ナンパ一つで低俗に思う程ノワールもベールも狭量ではないが、この様子だと立ち去ろうとしても付いてくる可能性が高い。そうなると流石に困る訳で…二人は小声でやり取りを交わす。

 

「…もうこれ、付き合った方が早くない?勝った側の言う通りに、って事なら勝って終わりにするよう言えば良いんだし」

「ですわね。それでもまだ喰い下がるようなら、はっきり断るとしましょうか」

 

 上手い具合に出てきた命令権を利用しようと考える二人。勿論それは勝てたらの場合だが…彼等は運動と言っていた。であればそれこそ、女神が人に負ける道理などないのである。

 

「仕方ないわね。但し、言った事は守ってもらうわよ?それが出来ないって言うなら、この話はなかった事に……」

「守る守る、大丈夫だって!んじゃ行こうぜ!」

「実はここの近くに、金持ちの友達の家があってさー。そこで屋内勝負といこうぜ?」

 

 そう言って誘導する男達と共に、二人も歩く。無論、口約束を全面的に信じている訳ではないが、二人にとって重要なのは、きちんと自分達側は筋を通しているという事。口頭でもそれが出来た以上、後は当然の様に勝ち、終わりにすれば良い…それが二人の考えだった。

 数分後、二人は案内された建物の中へ。確かにその建物は大きく、地下には運動するのに十分な広さの部屋があった。

 

「…ここの家主はいないんですの?」

「いやー、あいつは人見知りでさ。でも話はしてあるし、後でお礼を言っとくから気にしないでよ」

「あ、そう…で、何やるの?テニス?」

 

 本当だろうか、と思いつつも話を進めるノワール。彼女がテニスと言ったのは、その準備が部屋の一角にしてあったからであり…男達は、頷く。だが…同時にそこで、遂に男達は本性を表す。

 

「そうそう、テニス。けど今俺達はただのテニスじゃなくて…脱衣テニスに嵌ってるんだよねぇ」

『な……っ!?』

 

 にやり、と口角を吊り上げながら言う男の言葉に、ノワールもベールも絶句。突然表した本性に、その下らない考えに、数秒言葉が出ず…しかし当然、だからと言って黙って乗っかる二人ではない。

 

「ふ、ふざけないで頂戴!そんなのを私達がやるとでも思う訳!?」

「けど、緊張感あって面白いぜ?後半になると運動して暑くなってくるから、脱ぐのが逆にメリットになったりもするし」

「そんな楽しみ方、純粋にテニスを愛する方々へ失礼だとは思いませんの…?…悪いですけど、そういう事なら帰らせて頂き……」

「おいおい、一度了承したのに、いざやるってなったら言葉を翻すなんて、不誠実ってもんじゃねーの?俺達に言った事は守れって言うなら、そっちも守らないとだよなぁ?め、が、み、様」

『……!』

 

 即帰ろうとする二人だったが、男の一人の言葉に目を見開く。気付いていたのか、そんな感情が視線に籠る。

 そう、男達はゲームセンターを一度去る際、そこで漸く二人が女神である事に気付いた。だからこそ、この千載一遇のチャンスを逃すまいと、ここでの準備をした後に戻ってきたのだ。

 そして、今の言葉によって二人は何もせず帰る事が出来なくなる。二人のプライドと、女神として誠実で在りたいという信念が、このまま行う以外の選択肢を奪う。

 

(くっ、油断し過ぎましたわ…。まさか、こんな形で嵌められるとは……)

(…でも、勝てば良いのよ、勝てば。完封すれば、何も問題ないんだから)

 

 数秒の逡巡を経て、二人が男達へと向けるのは鋭い視線。負けて困るのなら、負けなければいい。どちらにせよ勝つつもりなのだから、やる事は変わらない。そう意識を切り替えて、二人はラケットを持つ。

 

「球が入る度に脱いでたらテンポが悪いからな。脱ぐのは1ゲーム決まる度で、どっちかの脱ぐ物がなくなったら、それで試合終了。どうよ?分かり易いだろ?」

「あ、そうだ。ハンデの事も言ってたし、女神様達は髪留めとか、そういうのも服の一つにカウントしてもいいですよー?どうしますー?」

「ふん、結構よ」

「同感ですわ」

 

 ハンデを突っ撥ね、同じコートに立つノワールとベール。男達は肩を竦めながら逆側に立ち、勝負開始。初めのサーブがノワール・ベール側となると、後衛のベールは軽く放り……

 

「ふ……ッ!」

『うぉ…ッ!?』

 

 容赦無く、一閃。放たれたボールは男達側のコートに突き刺さり、女神側が1ポイント先取。続いて男達側のサーブとなるが、飛んできたボールをノワールが鋭く打ち返し、2ポイント目が二人に入る。

 

「さて、これで後2ポイントよ。覚悟はいい?」

「へへっ…勝負はここからさ。なぁ?」

「あぁ、面白いのはここからなんだよな…」

 

 数分と経たずに証明された、歴然の差。しかし男達は不敵に笑い、勝負を続ける姿勢を見せる。その意味が分からずノワールもベールも不審に思ったが…圧倒的優位は変わらないと思考を切り上げ、試合再開。そして、やはりというべきか…男達は1ポイントも得る事なく、1ゲーム目が終了した。

 

「ま、ざっとこんなものよ。私達が女神だって分かってたなら、この位は予想出来たわよね?」

「今ならまだ、話を全部無かった事にしても良いんですのよ?無論、その場合はわたくし達も帰りますけど」

「いやいや、女神様。お気になさらず」

「負けは負け、素直に脱ぐとしますよ〜、っと」

 

 微塵も崩れぬ余裕の表情で二人が言えば、男達もへらへらとした様子で返す。それから本当に、何ら焦っていない雰囲気で服に手を掛け…ボトムスを、降ろす。

 

『え……?』

「うん?どうかしたか?」

「俺達の潔さにドキッとしたんじゃね?…なーんてな」

 

 てっきりトップス、それも上着を脱ぐと思っていた二人は、ボトムスを下ろした事に驚愕。一瞬何かの間違いかと思ったが、男達は平然としており、すぐに2ゲームがスタート。

 二人の思考には困惑が残るも、それがあっても尚実力差は歴然。立て続けにポイントが入り、すぐに後一歩という段階に至った。

 

(ひょっとして、困惑させる事が狙い…?)

(もしこれが、策なのであれば…見誤りも良いところですわね…!)

 

 後ろから打ち込んだベールの球を辛うじて男の一人が打ち返すも、その時点で絶好球。勝利の核心と共にノワールはラケットを振るい…2ゲーム目も、二人の完封で幕を閉じる。

 身体能力の差は言うまでもない。下から脱ぐという奇策も、自分達には通用しない。ならばやはり負ける要素などどこにもなく、このまま全てストレートで終わらせる。ノワールもベールも、そう思っていた。そうなると、思っていた。だが、次の瞬間……二人は、絶句する。

 

「な、なな……っ!?」

「何をしているんですの…!?」

 

 目を見開き、みるみる内に顔を赤くしていくノワールとベール。だが、それも当然の事だろう。何せ……男達が、下半身を露出したのだから。

 まだ上半身の衣類は全て残っているにも関わらず、男達は下着へと手を掛け、脱ぎ…二人の真正面で、性器を晒す。そして彼等は、その性器を隠そうともせず…笑う。

 

「何って、2ゲーム目も取られたから脱いだだけだよなぁ?」

「そうそう、そういうルールだからなー。…あれ?どうしました女神様。横向いてちゃ、試合になりませんよ?」

『……っ…!』

 

 躊躇いなく男達が下着を脱いだ次の瞬間には、ノワールもベールも顔を背けていた。露わになった男性器を、見まいとしていた。

 それをからかうような、男達の言葉。二人は見られる訳がないと思いながらも、動揺した心を落ち着かせつつ次のゲームに入ろうとし…気付く。このままゲームを続ければ、テニスをしようとすれば…否が応でも、彼等の男性器が視界に入ってしまう事に。

 

((まさか……))

 

 思考に浮かぶある可能性に、二人は戦慄する。もし、これが男達のミスではなく、狙いだとしたら?初めからこうするつもりであり…露わになった下半身により、相手を見られなくなる事まで狙っていたのだとしたら?

 

「ほらほらこっち向いてー、いきますよー?」

 

 ゆっくりと思考を整理する余裕もなく、男の一人がサーブした事により始まる3ゲーム目。飛来するボールに対し、慌てて二人は動くも、その動きは明らかに精彩を欠いている。何とか返すも、下半身の露出を気にしない男達はすぐに打ち……ここまで完封していた二人が、遂に失点してしまう。

 

「くっ…こんな手を使って、恥ずかしくないんですの…!?」

「こんな手?こんな手って、どんな手ですかねぇ?」

「てか、そもそも恥ずかしくなかったりして。なぁ?」

「ちょっ…そ、そんな堂々と立ってるんじゃないわよっ!」

 

 見せ付けるように両手を腰に当てる男に対し、ノワールは半ば悲鳴の様な声を上げる。

 そこからもゲームは続くが、これまでとは打って変わって防戦一方な二人。ほぼ前を見ずに多少なりとも打ち返している時点でやはり凄くはあるのだが、それでは流石に勝ち目などなく……

 

「よっしゃあ!3ゲーム目は俺等の勝利だぜ!」

「爽快爽快ってな。さぁて、女神様…女神様はルール、ちゃんと守りますよね?」

『……っ…』

 

 煽るような男の言葉に、二人は歯噛み。自分達も軽率だったとはいえ、このような姑息な手を使う彼等の思い通りになるのは悔しく……しかし、否とは言えない。ノワールもベールも自分から己の誇りに泥を塗る事など出来ず…苦渋の表情を浮かべながらも、クリアドレスとプリンセスドレス、それぞれのトップスを一枚脱ぐ。

 

「おぉ…これはこれは……」

「じ…じろじろ見るんじゃないわよ…!」

 

 まだ下着姿ではないとはいえ、見られながら脱ぐというのは恥ずかしいもの。そして、早く終わらせたいという思いで、すぐに二人は次のゲームを開始させるも、当然ながら事態は何も好転していない。男達の下半身露出が変わらない以上、二人がまともに前を見られる筈がなく……

 

(何よ、あれ…ほんとに人の身体から生えてるモノなの…?)

(あんなに固く反り勃って…動く度に暴れ回って……)

 

…それどころか、『前』は碌に見られない一方、『男性器』は嫌だと思いつつも、ついちらちらと見てしまっていた。その威圧的な物体に、それでいて人の身体一部だという事実に、どうしても意識を離せず、視線がボールや男達の身体全体へ向かない。

 だが…それ抜きにも、二人は気付いていた。仮にこのゲームに勝っても、その次に勝っても、彼等は服を着る訳ではない。勝てば相手は更に脱ぎ、より視線を向ける事が出来なくなる訳で…打つ手が、ない。

 

「ひゅう、また俺等の勝ちぃ!」

「さ、女神様脱いで脱いで。こういうのは案外、勢いに乗った方が恥ずかしくないですよぉ?」

 

 まともに出来ず、勝っても状況が悪化するだけ…そんな中で、二人は敗北が重なっていく。ハイソックスや長手袋等で誤魔化す事も遂に出来なくなり、いよいよ二人はリボン等を除けば上下共に下着だけという凡そ他人に…特に異性に見せるべきではない姿になってしまう。

 

「……っ、ぅ…屈辱ですわ…」

「あー、やっぱりハンデ必要でした?幾ら女神様とはいえ、やっぱ初めてやるルールじゃ可哀想だったかぁ…」

「なっ…ば、馬鹿にしないで頂戴…!むしろ、ここまでが貴方達にあげたハンデみたいなものよ…!」

 

 強がるノワールだが、下着姿では威圧感もあったものではない。それどころか下着姿となってしまった事で、いよいよ二人の思考から「変態的な事をしている」という意識が離れず、集中など微塵も出来なくなってしまう。

 下着のみとなった事で、二人の胸の揺れも顕著となり、大きく動いた際は胸も躍動。加えて腹部や内股なども完全に露わとなっている為、男達の舐めるような視線に肢体は晒され、しかしそれも自分達が脱いだ為と思うと二人はやり切れない思いに苛まれる。

 そんな中でも、二人は諦めなかった。気を散らす凡ゆる要素を跳ね除け、勝利する事だけを目指して、勝負を続行した。下着姿となっても尚、その精神だけは折れる事なく……だが、心でどれだけ思おうと、意識は跳ね除ける事が出来なかった。

 

『そん、な……』

 

 伸ばした手と、そこに握られたラケット。必死の思いで二人は伸ばし…されど非常にも、ボールはコートの中に落ちる。それにより、このゲームも勝敗が決まり……二人は身体を強張らせる。

 既に下着姿となってから、一度負けていた。上下どちらか脱がざるを得なかった二人はブラジャーを選択し、左腕で胸を押さえ、隠しながら勝負していた。つまり、もう脱げる物など一つしかなく……それすらも、たった今二人は脱がなくてはいけなくなってしまった。

 男達の視線は、無言のままに求める。求め、強いる。そして二人は、馬鹿げてると思いながらも、約束を反故にする事など出来ず…震える指を、ショーツに掛ける。歯噛みし、目尻に涙が浮かびそうになるのを感じながら、ゆっくりと降ろし…白くほっそりとした、それでいて肉付きも良い脚を、ショーツから抜く。

 

「おぉぉ…ヤベぇ、これが女神の……」

「エロいなんてレベルじゃねぇな…もうこれは犯罪的だろ……」

 

 当然ながら、二人は両腕で胸元と下腹部を隠している。しかし隠し切れる範囲などたかが知れており、屈辱の全裸を堂々と見られてしまうノワールとベール。

 言葉が出ない程の恥ずかしさと後悔。今の自分達の姿を思うと、惨めで仕方なく…だがそこで、この対決の勝利条件を思い出す。

 

「…そう、ですわ…このテニスは、どちらかが脱げなくなった時点で終わりの筈…」

「そ、そうよ…!もうこれ以上脱ぐ物なんてないんだから、対決は終わりよ…!」

「っと、そうだったそうだった。確かにこれじゃ、もう続けられないよなぁ?」

「あぁ。もう続けられないんだから…今度は負けた側は勝った側の言う通りにする、ってルールを守らないとな」

『……!』

 

 負けて終わり。そこに悔しさは感じるものの、対決を終わらせ服を着られるのなら何でも良いと、二人は男達に主張した。されど、勝てる前提で…男達に言う事を効かせる為のルールとしか考えていなかった、勝者の権利を提示された事により、二人は息を詰まらせる。

 この対決の勝者は、男達二人。自分達で事実上負けを認めてしまったのだから、もう否定などしようがなく…こんな勝負を持ちかけてくる男達の要求が、常識的である筈がない。そう思い、そう気付き、ノワールとベールは顔を青くし…その二人に向けて、男達はにやにやとしながら言った。

 

「なぁ女神様、別にチャンスをくれてやったっていいんだぜ?」

「チャンス…?」

「そう。このままもう一ゲームやって、女神様達が勝てば、一枚服を着て再度続行。代わりに俺達が勝ったら、それを踏まえて言う通りにしてもらう…ってね。悪い話じゃないだろ?」

「……っ…馬鹿に、して…!」

 

 まるで情け…或いは完全に相手を格下と見るような男達の言葉に、ベールは声へと怒りを孕ませる。…が、同時にそれは願ってもない提案。このまま言いなりになるか、恥を重ねようとも可能性に賭けるか…視線を交わらせた二人は、その二択の後者を選ぶ。

 

(絶対に、負けられませんわ…)

(でなきゃ、私達は……)

 

 テニスである以上、両腕を身体に沿わせたままではいられない。ノワールもベールも顔を真っ赤にしながらも、右手を離し…乳房を晒した状態で、起死回生を賭けた一戦に入る。

 既に今の時点で、更なる恥辱。二人共痴女そのものの振る舞いであり、そうまでして掴んだチャンスを逃すものかと、闘志だけは微塵も失っていない二人。

 

「く、ぅぅ……!」

「おっほ、どっちの胸もばるんばるん跳ねてんじゃん!特にベール様の方なんて、暴れ回ってるって感じだよなぁ〜」

「ツインテと一緒に揺れるブラックハート様の方も中々良くね?ってか、ひょっとしてちょっと乳首勃ってね?え、まさか女神様達興奮しちゃってます?」

「し、してる訳ありませんわ…!こんな、ふざけた事で…ッ!」

 

 だが、胸から腕を離した事で負うのは恥辱だけではない。一切の抑えを失った二人の胸は、慣性に従い上下左右に跳ね回り、それが二人の動きの邪魔となる。加えて欲情を隠しもしない男達の視線と声が二人に刺さり、負けられない一戦でありながら二人は落ち着いた思考もままならない。

 しかし、何より二人の思考を妨げるのは、男達の欲情そのもの。欲情し、興奮している彼等…その、象徴。

 

(なんで…私達は、何としても勝たなきゃいけないのに……)

(見たくもない筈のものですのに……)

 

((どうして頭から離れない(のよぉ・んですの)…っ!))

 

 どんなに意識を勝負へ向けようとしても、男根の姿が思考へ割り込んでくる。醜悪だと思っているのに、何度も二人は見てしまい、その赤黒く怒張した形が頭にはっきりと焼き付いてしまう。

 異性に下半身を露出され、否が応でも視界に収めなければならず、その状態で自分達も全裸となり、乳房を隠す事も出来ずに男の視線に晒される。そんな状況では、思考が平常のままでいられる筈がない。されど当人達に、そう判断する余裕などなく、ただただ思考は追い詰められていく。彼等の一物によって思考が埋め尽くされていく。

 

「そーら、よッ!」

「あ……ッ!」

「しまっ……!」

 

 気が散り続けた二人は今や、男達と大差ない程度の動き。特に注意力は彼等以下であり…甘く入ったボールを、男が相手コートの中央にスマッシュ。反応が遅れた二人は、鋭く入るボールをとにかく打ち返す事しか頭になく…衝突。ボールを拾う事も出来ず、直前まで気付かない状態からぶつかり合い…二人して転倒してしまう。そして転倒した拍子に左手は床を突き…おっ広げとなる、二人の股間。

 

「くくっ、見ろよおい!女神の股間、ご開帳〜ってな!」

『……──ッ!!』

 

 情欲と嘲笑に満ちた男の言葉で、慌てて股を閉じ、更に両手で隠す二人。しかしその反応もまた男達を悦ばせるものであり、尚且つ両腕に挟まれる形となった二人の双丘は強調される。

 それに何より、ボールはコートに落ちている。二人は恥を忍んで得たチャンスをものに出来ず…更なる恥辱を晒しただけで、終わる。

 

「さぁて、ルール通りの命令権に加えて、追加ゲーム分の上乗せもあるんだ。これで一体どんな事をしてもらおうかねぇ?」

「く、ぅ…約束は約束、まるっきり反故にするつもりはありませんわ……」

「けど、下手な事を言ってみなさい…貴方達は一時の享楽と引き換えに、ずっと後悔する事に……」

「あ、ところで女神様、あれ気付いてます?」

 

 へたり込んだ格好のまま、両腕で胸と下腹部を隠しながらも、二人は凄む。実際二人は国の長であり、罰など幾らでも与えられる。それでも、こうなったのは自分達の油断が招いた部分もあるのだから、と常識的な範囲の命令であれば訊くつもりだったが…男の一人が指し示す先を見て、愕然とする。

 そこにあったのは、置物に隠されたカメラだった。そのレンズは二人の方向を向いており…たったそれだけで、二人の優位は消滅する。女性としては勿論、女神としても致命的な『痴態』が、彼等によって好きに公開出来る…それは即ち、一度どころか凡ゆる権利を彼等に握られたと言っても過言ではない。

 その上で、既に絶対的有利にも関わらず、男達はゲームでの権利を行使しようとしている。完全に二人を躍らせ、茶化す態度を見せる男達。だがもう二人は、何も言えず、出来る事もなく、あるのは茫然とした思いと絶望感だけ。そして……

 

「ひゅーひゅー、頑張れよ女神ブラックハート〜」

「ベール様、もっと良いシーン期待してますよ〜」

 

 揺れる髪と振り乱れる乳房。あちらこちらと向きの変わる臀部に、見え隠れする股間。十数分後、ノワールとベールは依然としてテニスをしていた。

 だが当然、全く同じではない。先程までと違い、今コートにいるのはノワールとベールのみであり、既に全裸でもなくなっている。しかしそれは、単に着衣を許されたという訳ではなく……二人は今、男達の用意したあまりにも卑猥な下着を着せられていた。

 

「はぁ…はぁ…くぅっ、ん……!」

「ふぅ、ぅ…ぁくっ……!」

 

 まるで紙の様に薄く、乳輪すらも隠し切れない程小さな、ハート型のトップスに、同じく張り付いているだけと言っても過言ではない…尻側に至っては一切覆う物のない同型ショーツ。それ等を繋ぐのも紐の如く細い布地という、いっそ全裸よりも扇情的とすら思えるスリングショット。胸の膨らみで全面は繋ぐ布が浮き、背面も尻たぶの割れ目に布地が食い込んでいる、そんな痴女しか着ないような格好こそが、今の二人の装いだった。

 その時点で、立ち直れない程の恥辱。そんな格好でのテニスなど、謝ってでも避けたいものだったが…男達に強いられたのは、それだけではない。

 

「ほらほら、動き鈍ってますよ二人共ー」

「そんなんじゃ、俺等満足しねーぞー?」

「だ、だったらこれ止め…ひゅぐぅうぅぅ……ッ♡!」

「い、今強くされてはぁぁあぁ…っ♡!」

 

 煽りと共に、男達はそれぞれが手にしたリモコンを操作。すると次の瞬間、ノワールとベールはびくりと下半身を震わせ、艶めいた呻き声を上げる。

 二人に悩ましげな声を上げさせたもの。それはスリングショットと共に強要された、膣内のバイブだった。ハート型のクロッチ部分を留め具にするようにして挿されたそれは、激しい振動によって二人を責め立て、心だけでなく身体をも追い詰める。膣内を拡張され、掻き回された事で否が応でも身体は反応してしまい、屹立した乳首が薄い布地から浮かび上がる。

 

「くくっ、なんかAVの企画物みたいだよな」

「だろ?てか、あのカメラで撮ってんだからモロAVだわ」

(う、ぅ…もしこれを知られてしまえば、世に出る事があれば、わたくし達は終わりですわ…)

(何とかしなきゃいけないのに…何とかしたいのに…なのになんで、私のここは感じちゃうのよぉぉ…っ!)

 

 屈辱そのものな痴態を二人が晒す一方、男達は服を着直し、悠々と椅子に座って二人の恥辱テニスを観戦中。自分達は全裸よりも恥ずかしい格好をさせられているのに対し、強要した彼等はまともな姿で快適に見ている…それもまた屈辱であり、憤りを覚える二人だったが、膣内で暴れるバイブは余計な思考を許さない。

 刺激で、嫌だと思っても感じてしまう快楽で内股になりそうなのを堪え、足腰を震えさせながらも二人はボールを追う。走る度、踏ん張る度にバイブが膣壁と擦れて甘い吐息が出てしまうが、手足の指をぎゅっと握って快楽に耐える。じっとりとかく汗で肌は艶めき、スリングショットは張り付き、一層淫猥な雰囲気となる中、ボールは両コートを何往復もし…しかしある瞬間、ネットに当たって落ちてしまった。

 

『あ……』

「おっと、ざんねーん。また途中で失敗だなぁ」

「だから言ったじゃないですかー、動き鈍ってるって。ほら、キビキビ動いて動いて」

 

 転がるボールを二人が見つめる中、一人の男はわざとらしく言い、もう一人の男は持っていたペンの蓋を開ける。彼の言葉に苦々しげな顔をする二人だが、渋々ながらも彼等の下へと移動し…脚を広げて、待つ。

 そんな二人ににやつきながら、男はノワールとベールの太腿へとペンを当てがい、線を引く。そこには既に、複数の正の字が書かれており、更にその上には失敗回数という文字が記されていた。

 勝負ではなく、二人で協力してのラリー。それが強いられている新たなゲームであり、しかし恥辱とバイブによる妨害によって、未だ一度も成功はない。

 

「お、次でラストじゃん。女神様ぁ、もう後がないですよ?」

「失敗したら、分かってますよねぇ?」

「……っ…そんな事、分かっていますわ…」

「次で成功させればいいだけの話よ…!」

 

 見世物にされている事への悔しさを滲ませながら、二人は再びコートの中へ。次こそ成功させる、今度こそ彼等の思い通りにはさせない。そんな思いと共に、ラリーを始める。

 

「ふ……っ!」

「は……っ!」

 

 強要されているのは、勝負の様なラリー。それ故にノワールもベールもボールを強く打ち、走り飛び込み打ち返す。

 腰から捻るようにノワールが打てば、引っ張られるように乳房も形を変えながらスイング。裸足のステップでベールが移動すれば、肉感たっぷりな彼女の尻肉が上下に躍動。胸や尻は勿論の事、腹部や頸、背中に脚にと凡ゆる部位を晒しながら、二人は必死に追い掛けては打つ。

 それは、誰がどう見ても変態的且つ滑稽な行為。恥に恥を重ねるだけにも思える時間に、二人は目眩の様な感覚すら覚えるが、成功を目指して力を尽くす。

 

「全裸で必死こいちゃって、熱いねぇ」

「ははっ、こりゃ俺等もこいつで応援してやらないとなぁ」

「ふぎゅっ、んぁぁ……っ♡!」

「ぁひッ、こ、これのどこが応援ですの…ぉひぃぃ…ッ♡!」

 

 必死な二人を弄ぶように、ラリーの進行に伴い彼等はバイブの出力を上げていく。段々と振動が強まり、膣内を虐め始めるバイブの刺激に思わず爪先立ちとなってしまうも、二人は歯を食い縛ってラリーを続ける。

 常人ならば疾うに膝を屈してしまっているような、あまりの屈辱と膣への責め。その中でも歯を食い縛り、挫けんとする二人はやはり女神。そしてその気力が着実に、二人にラリーを重ねさせる。終わりの瞬間が見えてくる。

 

(後、少し…後少しですわ……っ!)

(いける、耐えられる…っ!これならもう、失敗なんて……!)

 

 これまで悉く失敗の原因となった膣への刺激を、まだ二人は耐えられている。これを慣れだと、男達が調子に乗って見境なく振動させた結果、身体が刺激になれてくれたのだと捉えた二人は、最後の力を注ぎ込むように意識をラリーのみに集める。

 今だけは、見られている事も、痴態も気にしない。成功させる事だけを考え、肢体を晒け出してコートを走る。きっと男達も漸く図に乗り過ぎた事を理解するだろう、やっと一つ女神の誇りを取り戻せるだろう。そんな思いと共に続けた末、後二回…一往復で終了となったところで、二人は成功を確信し……

 

『お"ッッ♡ほぉ"っ、ォ……♡!?』

 

──次の瞬間、背筋を駆け抜け頭を貫くような刺激が、下半身から駆け登った。打つ直前に駆け抜けた刺激により、ノワールは完全に打ち損じ……同じく刺激で、快楽で仰け反ったベールは、ネットを掠めて落ちるボールに間に合わない。

 痺れるような快楽の中、ゆっくり落ちていくように見えるボール。しかしどれだけ緩慢に見えようとも、二人のラケットが届く事はなく…無慈悲に、落ちる。

 

「あーららぁ、後一回で成功だったってのに、惜しい事したなぁ女神様」

「もうちょっと我慢すりゃ良かったってのになぁ?」

 

 茫然とへたり込む二人へと、わざとらしく男達が言う。その男達の手の中にあるのは、出力最大を指し示しているバイブのリモコン。

 ノワールもベールも、油断した訳ではない。だが二人は誤解していた。耐えられていたのは、身体が刺激に慣れたからなどではなかった。単に、男達がギリギリまで低出力を維持し、最後の最後で一気に振動を最大にまで引き上げた…ただ、それだけの事だった。

 

「謀り…ました、わね…ッ!」

「謀る?俺達はちょーっと、これを弄っただけですが?」

「だとしても、こんなの卑劣にも程があるわ…!これがなければ、絶対今のは……」

「おいおいそんな見苦しい言い訳はしないで下さいよぉ女神様。それにそんな怖い顔されたら、俺等ビビって手が震えちゃいますよ?こーんな感じに、ねぇ?」

『んひぃいいぃぃいいッ♡!』

 

 怖がるような声音とは裏腹ににやついた顔で、再び男達はリモコンを操作。一度は下げられていた振動が再度最大となり、二人の顔はあっという間に快楽で歪む。

 まるで折檻の様な快楽責め。二人がビクつき身を捩る姿を、男達はたっぷりと堪能し…嗤う。

 

「さぁて、ラリーは失敗したんだから、罰ゲームを受けてもらうとするか」

「一回切りじゃなくて、指定した回数内で一度でも成功すれば、っていう緩いルールにしてあげたんですから…その分罰ゲームは、厳し〜くしないとですよねぇ?」

「…ふん。もう、何でも言いなさいよ…どうせ碌な事じゃないんだから……」

「えぇ、前置きは結構ですわ……」

 

 振動を一度止めてからの男達の言葉に、二人は投げやりな態度で返す。理不尽な妨害をされ、更にまた一つ恥辱を塗り重ね、流石の二人ももうこれまでのような強気な態度ではいられなかった。心が折れた訳ではないものの、食い下がる気力が湧き上がってこなかった。

 

「へぇ?んじゃ、ますはケツこっちに向けてもらおうか」

「…今度はこっちに書く気?ほんと、趣味の悪い事しかしな…んひぁあぁっッ♡!?」

「な……っ!?い、一体何をする気で…ぃ"ぎぃぃ…ッ♡!?」

 

 言われた通りに背を向け、膝に手を突いて臀部を男達へと突き出すノワール。太腿だけでなく、尻にも何か書く気なのか。そう思っていたノワールは呆れすら覚え…しかし次の瞬間、尻たぶではなく肛門を、直腸を激しい衝撃と異物感が貫き、艶のある悲鳴を上げてしまう。ノワールと同じ体勢だったベールは、その声に驚き振り向こうとするも、それより早く彼女の後孔にも同様の刺激が襲い掛かり、がくがくと膝が震えてしまう。

 二人の後孔を貫いた物、それは男達が突き挿れたアナルパール。全く解されていないところに、一息で根元まで突き込まれた刺激は凄まじく…しかし女神故に耐えられてしまった二人に向けて、更に男達は言う。

 

「ほら、敗者は敗者らしく、その格好で謝ってくれよ」

「勿論、ただ謝罪するとか、頭を下げるとかじゃないからな?女神だって、誠意を見せる一番の方法が何か位は分かるだろ?」

 

 それが、一体何を示すのかを、二人はすぐに理解した。相変わらず下劣で、相手は対する敬意が微塵もない、最低の要求。されど二人は拒絶出来ない。盗撮映像を握られているのは勿論の事、心の奥底で「ラリーを失敗したのは事実」だと思っているが故に、誠実でありたい精神性が突っ撥ねる事への抵抗すら抱かせる。

 

「ほらほら早く謝れって。それともどうすればいいか分からないんですかぁ?」

「分からないなら、俺達がどうするかその身体に教えて……」

「や、やるわよ…!教えられ、なくたって……」

「…やれば、良いのでしょう……?」

 

 ある意味ここまでの恥辱にも匹敵する屈辱感を覚えながら、二人は佇まいを正して床に座る。正座をし、悔しさに身体を震わせながらも両手を床に突け、頭を下げていき、そして……

 

『も…申し訳、ありません…でした……』

 

 額が床に触れそうになるまで深く降ろした、正真正銘の土下座。女神という高貴な立場故か、二人の土下座は形が整っており…それが逆に、全裸以上に恥辱に塗れた姿で、女性器と後孔それぞれに玩具を挿し込まれたまま行っている二人の滑稽さを増幅させる。そんな姿のまま土下座させられているという事が、二人のプライドをズタズタに引き裂く。

 上から聞こえる男達の爆笑。当然自分達の姿など見えない二人だったが、どれだけ惨めで、どれだけ滑稽な姿なのかは容易に想像出来ていた。

 

「ははははははっ!見ろよおい、女神が全裸土下座する姿なんて、絶対ここでしかない姿だぜ?」

「全裸ではないけどな、まぁ全裸の方がまだマシかもだが。にしてもほんと、犯罪を促進してんのかって位エロいよなぁ、女神って」

 

 嘲られれば、悔しさが滲む。しかしそれ以上に辛いのは、自分を下賎な存在の様に思われる事。ノワールもベールも自らの容姿に自信があり、色欲を抱かれる事自体は不快ではなかったが、望まれ生まれる女神だからこそ、低俗であるかのように言われるのは悔しく、悲しかった。

 辱めに次ぐ辱め。それでもまだ終わらない。まだ彼等の欲望は尽きない。

 

「じゃ、次はこれな。勿論本気でやってくれよ?」

「でなきゃ、今のクソエロ土下座姿も脱衣テニスと一緒に公開されちゃいますからねー?」

「……ッ…このような、事をなど……」

「下衆にも、程があるわ…ッ!」

 

 頭を上げさせた二人へ男達が見せるのは、とある動画。一瞬前まで屈辱感で顔を真っ赤にしていた二人は、一瞬の内に羞恥の赤面へと表情が変わり、男達を睨め付ける…が、どうしようもない。

 拳を握り、再び肩を震わせながら、二人は立ち上がる。両手を頭の後ろで組み、足を蟹股気味に開き、腰を落とす。そして始まるのは、尊厳をドブに捨てるようなダンス。

 

「め……女神、の…女神の変態腰ヘコ素振りダンス…ッ!」

「とくと…ご覧、あれ…ッ!」

 

 命令された馬鹿馬鹿しい宣言を上げ、二人は腰を振り始める。中腰の蟹股となったまま、前後に腰を振って素振る。

 髪が、胸が、尻が揺れる。汗が、秘部から滲む愛液が周囲に散り、はしたないとしか言いようがない下品な踊りを男等に晒す。普段の二人が、女神が上品な色香を纏っているのだとすれば、今の二人にあるのは無様で淫らなだけの姿。

 

「ひゅー、さっきまでよりずっと動きがいいじゃねぇか!女神にゃエロダンスが一番向いてるんじゃねーの?」

「乳首もクリも擦れて気持ち良いだろ?ほらほら、もっと気合い入れた声出さないと」

「……ッ…ふッ、ふッ、ふッ、ふぅッ…!」

「ほッ…ほッ…ほッ…ほぉッ……!」

 

 怒りのままに飛びかからんばかりの、二人の形相。だが男達によってまたもやバイブを振動させられ、怒りと快楽による弛緩で表情は情けなく歪む。

 最早、二人は玩具だった。男達の下劣な欲望を満たし、愉しませる為の遊び道具でしかなかった。

 

(私は、女神なのに…女神がこんな下衆な格好して、慰み者にされるなんて……っ!)

(これでは人目を憚るような風俗と変わらない…いえ、それ以下ではありませんの…っ!こんな事が、あっていい筈ありませんのに……ッ!)

 

 まるで振り回されているかのように、上下左右に不規則に暴れ回る乳房。今や屹立した乳首ははっきりとスリングショットから浮き上がる程で、乳房だけでなく乳首すらもぷるぷると跳ねる。腰に、下腹部に至っては何もない空間と行為を致しているかの如き躍動で、何をとってもひたすらに下品。そしてその下品な踊りを絶世の美女が、国の長たる女神がするからこそ、その淫猥さは留まるところを知らなかった。

 もっと激しくと言われれば振りを大きくし、股を広げろと言われれば爪先立ちとなって更に膝を開き、更に早くと言われれば風を切る音が聞こえてきそうな程に前後の腰振りを加速させる。当然その中でもバイブが止められる事はなく、高まり昂ぶる快楽の膨張。

 

「んじゃ、最後にフルスピードで後十秒なー」

「とびっきり下品にやってくれよー?」

 

 自尊心を守る最後の手段として何も考えず、言われた通りに全力の腰振りを見せる二人。それに合わせて男達も振動を強くし、腰振りと刺激で二重に腰を震えさせる。

 進むカウントダウン。それは解放への秒読みの筈だが、同時に快感も登っていく。解放に向けて、身体は貪欲に快楽を貪る。そしてそれに気付いたのは、もう何をしようと昂ぶる身体を止められなくなった時であり……ゼロの瞬間、最後に腰を突き出した瞬間、水風船の様に膨れ続けた快楽は弾けた。

 

「あっ、あッ、んひぁああぁああああぁぁっッ♡♡!」

「ダメっ、イくッ、イ"ッ…ぅひいぃいぃいぃぃいぃッッ♡♡!」

 

 男達に、バイブに性器を捧げるように、弓なりで腰を突き出したまま絶頂に至るベールとノワール。ほぼ同時に達した二人の脚は何度も外側に開きながらガクガクと震え、ベールは快楽が脈打つようにびくんっ、びくんっと豪快に、ノワールは快感が駆けずり回るようにびくびくびくっ、と小刻みに腰が痙攣を繰り返す。

 絶頂しようと関係なく振動を、快楽責めを続けるバイブによって達した直後の膣と直腸に追い討ちをかけられる中、二人の足元には秘部から噴き出し、バイブや太腿を伝って落ちた愛液が水溜りを作っていた。快楽でだらしなく惚けた表情や、絶叫が如き淫らな嬌声と共に、数々の恥辱で熟成された女神の匂いを醸す愛液溜まりもまた、二人が達した事を証明しており、しかしその愛液溜まりの上に二人が落ちる事はなかった。痙攣し、爪先立ちでの蟹股状態で身体が強張ってしまった二人は、まるで金縛りにあったかのように秘部を男達に見せ付け続ける。

 

「いいねぇいいねぇ、エロ女神の絶頂像ってか?」

「イきながら誘惑してくるとか、もう淫乱確定だよな。ほら、いつまで固まってんだっての」

「お"ひッ…も、もう…いい、でしょ……♡?」

「そう、ですわ…もう十分、楽しんだのでは…ぁくっ…なく、て…♡?」

 

 荒れ狂う絶頂感の中でも、視線だけははっきりと感じてしまう。されど強張った身体はどうにもならないという無力感に苛まれる二人の秘部から、それぞれ荒っぽく引き抜かれるバイブ。膣壁を引っ掻きながら抜けるバイブの刺激でもう一度腰を跳ねさせた二人は、そこで漸く硬直が溶け、今度こそ愛液溜まりの上に座り込む。

 遂に屈辱の絶頂までさせられ、二人はもう何も言えなかった。ここまでされたのだから、もう十分だろう…そんな思考しかなかった。だが、男達の欲望は、そんな二人の思いすら呆気なく撃ち壊す。

 

「おいおい女神様よぉ、もう十分って…そりゃ、これを見て言ってんのか?」

「こんなにされたってのに、何もなしっていうのは違うよなぁ?」

((…ぁ……♡))

 

 勝負に勝ったところで一度服を着直していた男達が、再び露出させる下半身。ボトムスと下着を降ろした瞬間、跳ね上がるようにして今一度陰茎が二人の前に姿を現すが、その威圧感は先程までの比ではない。

 いっそ凶器に見える程、太く硬く反り勃ち、血管を隆起させ、鼻腔を突き刺すような臭いを放つそれは、間違いなく二人が勃たせたもの。淫猥に恥辱を晒す二人の姿で、凶悪なまでに怒張した男根。そしてそれを見せ付けられたノワールとベールは、動けなくなってしまった。

 気圧されたのか、女性として恐怖を抱いたのか、それとも絶頂するまでに仕向けられた今の二人は、それに危険な魅力を感じてしまったのか。それは、二人自身も分からない。だが、動かず、肉棒へ釘付けになってしまっているその姿は、この場において何よりの答えだった。

 

「ほら、股開けよブラックハート」

「そんな顔してまさか拒否なんてしませんよねぇ?グリーンハート様」

 

 床に押し倒されるノワールと、四つん這いにさせられるベール。そこにきて漸く二人は抵抗の姿勢を見せるが、男達が組み伏せられる程に二人の身体には力が籠っておらず、乳首を捻り上げられるだけで否定の言葉は媚びるような喘ぎへと変わる。そして、数十分後……

 

「んひッ、ひぃんっ、ひゅぐぅぅううッ♡!い、イった!今イったばかりだかっ…ぉ"ほぉおおぉぉおっッ♡!」

「ほひぃっ、あっ、んはぁああぁんっ♡!なんでっ、こんな…こんなに気持ち良いんですのぉおぉぉおおぉッッ♡!」

 

 片や完全に床へと組み敷かれ、片や両腕を手綱の様に扱われ、品性が弾け飛んだような嬌声を二人の女神が響かせる。杭打ちの様なピストンで真上から犯されるノワールは、快楽で爪先まで伸び切った両脚を斜め上へと跳ね上がらせ、立った状態で背後から嬲られるベールは、抽迭の衝撃で飛んでいってしまいそうな程ぶるんぶるんと乳房を揺らす。既に何度も男達の手で鳴かされ、男達の反り勃つ肉棒で絶頂させられた二人に、最早起死回生の芽も守るべき尊厳も残ってはいない。あるのはひたすらなまでの敗北感と、共に押し寄せる快楽だけ。

 

「おっほ、もう何度もイかせてんのに全然締まりが悪くないとか、女神はマンコも特別なんだな。なぁグリーンハート様よぉ、俺達セフレになろうぜ?そしたらこれからも今日みたいに気持ち良くしてやるからよ」

「そっ、そんなのお断りで…お"ひッ♡ひぃいぃぃッ♡!な、なるっ♡なりますわぁぁあぁぁっっ♡!」

「お、じゃあ俺達もなろうぜ?ほらほら、俺とブラックハート様って身体の相性もばっちりじゃん?」

「ふひぉおおぉぉぉ"…ッ♡!な、なるからっ、なるからぁ♡!だからぐりぐり止めてぇえぇええぇッ♡!」

 

 女神であっても快楽に対しては人と変わらないという事か、それともここまで浅ましい姿を晒してしまう程に、二人の肢体と心は追い詰められていたという事か。どちらにせよ、男達に都合の良い存在となる約束までしてしまった二人に、安堵の時間が訪れる事はなく……お礼と称した無慈悲で残酷な射精が、こじ開けられた二人の子宮へ注がれる。

 

『ん"お"お"ッおほぉおぉぉ"おお"おおぉお"ぉ"ぉ"ぉ"ッ♡♡!!』

 

 もう何度目かも分からない、溜まった精液が溢れ返るような熱い射精。叩き付けるように注がれる精液に、品位どころか女性らしさすらない、獣の唸り声の様な喘ぎを響かせ、よがり狂いながら絶頂する二人の女神。

 初めは鎧袖一触だった、圧倒的な差を見せ付けていたノワールとベール。女神の名に相応しい、堂々たる勝利を誇っていた二人。だが誇りをも尊厳も奪われ穢され、恥辱と屈辱、それに膨大な快楽を刻み付けられた今の二人は、高貴なる女神とは程遠い、無様な敗北者以外の何者でもなかった。



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その配信は欲望を晒す・前編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・ネプテューヌ ブラン

内容・バイブ 自慰 撮影 吸引


 広く、深く、際限なく拡大を続ける電子の世界。老若男女、プロアマ問わず誰もが送り手に、受け手になる事が出来るその世界の片隅に、とあるレビュー動画があった。

 それは、如何わしい品を紹介する動画。そのジャンル自体は自然と目に入る事こそないものの、調べようと思えば見つけられる、そんな程度の存在。だが、その動画は…否、複数の投稿者が存在する動画群は、ある点において界隈での噂となっていた。

 特殊な点は幾つもある。グレーゾーンを余裕で超すような内容でありながら、全く消去されていない事。それでありながら検索しても中々見つけられず、殆ど運良く見つけられるかどうかである事。同様の特殊性が、複数の動画群にある事。どれも興味を引く要素であり…されど一番の特徴は、最もその動画群を噂としているのは何かと訊かれれば、知る者は口を揃えてこう言うだろう。──投稿者は皆、女神のもう一つの姿と、とてもよく似ている…と。

 

 

 

 

 やっほー、皆見てるー?わたしネ…こほん、PHちゃんの不意打ちゲリラ配信、始まるよー!

 ふふん、偶々見つけられた人はラッキーだね!この配信シリーズに辿り着いただけでも運が良いのに、ゲリラ配信にまで巡り会えるなんて、もう家族や友達に自慢出来ちゃうレベル…って、こんな動画見てる事は自慢出来ないかー!というか、それを配信してるわたし自身が言っちゃお終い……え、前置きは良いから早くして?んもう、せっかちさんだなぁ。っていうか、いきなりそういう態度は良くな…うわわっ!早くして下さいお願いします系のチャット滅茶苦茶きたー!?後毎度の事だけど、ゲリラなのに割と見てる人多いね!?何これわたしの人徳ってやつ?なら悪い気はしなーい!

……あ、目線?ごめんねー、流石に顔をまるっと出す訳にはいかないから、この目線は取れないんだー。でもほら、これはこれで興奮するでしょ?イケナイ事してる感じ、しない?

 

 こほん。まあでも、そろそろ始めよっか。もう皆十分盛り上がってるし…わたしも、もうそういう気分だから、ね…♡

 

 今日使うのは…これ!名前はね、えーっと…激太イボイボ凶悪バイブ君、だって。あははっ、なんか凄くシンプルで頭悪そうな名前だよねぇ。

 じゃ、早速箱から出してみるけど……うっわぁ、箱の時点で分かってたけど、すっごい大きい…。…どう?分かる?わたしの顔と比べても、こんなに大きいんだよ?こんなの普通の人が使ったら、お股も頭も駄目になっちゃうじゃん…♡わたしでもどうなるか分からないけど、皆見たい?もしかしたらグロ映像に…って皆、反応早過ぎだって〜。心配しなくても止めたりしないから、安心してって。

 にしてもほんと、太いし見た目が凶悪過ぎ…♡亀頭の所はカリの返しがエグいし、竿も膨らんでるからごりごりやられちゃいそうだし…何よりこのイボイボ、ゴーヤみたいにびっしりなんだもん。ほんとこんな、凶悪過ぎて売れそうにないバイブ見ちゃったら…あはっ、まだ何もしてないのに濡れてきちゃった…♡

 

 もう、すぐに挿れたいところだけど…まずはローションを使わないとね。それじゃあ……え、ローションが見当たらないって?あ、もしかして初めて見る人かな?だったら心配しなくていいよ、ローションならちゃぁんと…ん、んっ…ここに、あるんだからね…♡

 

 んぇろ、ちゅぶっ、んじゅ、ぅえぷっ…ぉぶ……ぷはぁ♡ほぉら、わたしの唾液ローションで、もうバイブ君は準備万端。このてらてら光る感じも、凄く卑猥で興奮するよね♡これが今からわたしの中に入っちゃうんだよ?この小さいおまんこに、この太くて長くてエグいバイブが入って、ごりゅごりゅ抉り回しちゃうんだよ?しかもそれを、顔も名前も分からない人達に見られるだなんて…興奮でどうにかなっちゃいそう…♡

 ほら、見える?わたしのここと比較しても、こぉんなに大きいの。これがこのまま入っていったら…うっわぁ、奥まで届くなんてレベルじゃないじゃん…♡これはどれだけ危険なのかしっかり確かめる為にも、じっくりたっぷり使わないとだね♡

 

 さぁ皆、お待ちかねの挿入タイムだよ?え?お股開いて座ってる姿が凄くエロい?んもう、こんなところで興奮してたら、君最後まで持たないよ?…まぁ、わたしはこれ見ただけでもうびしょびしょだし、早く挿れたくて挿れたくて仕方がないんだけど、ね♡

 ほらほら、いくよー?立てたバイブ君の上で腰を浮かせて、真上まできて、ゆーっくり降ろしてきて…もうすぐだよ…?もうすくここに入っちゃうよ…?さーん、にーぃ、いーち…ん"ぉ"ぉおッんッッ♡!

 

 あッ…はっ……入っ、ったぁぁ…♡…んふふ…驚いた…?触れた瞬間の突き下ろし挿入、見ているだけでも刺激的、でしょ…♡?

 で、もぉ…これで終わりじゃ、ないんだよ…?だって、そうでしょ?まだ、挿れただけ♡なんだから…♡ここからゆっくり、ゆーっくり上げて…カリとイボイボがわたしのナカを遠慮なく掻いてるのを感じながら、抜けちゃうギリギリまで腰を浮かせて…また、挿れッるほぉお"ぉおぉぉぉぉっッ♡!

 いいっ、これいいよぉぉ♡!わたしのおまんこ、もう色んなバイブを咥えて穿った経験豊富ぷにまんなのにっ、そんなの全く関係なしにごりごりナカを抉ってくるぅぅっ♡!わたしのナカっ、拡げられちゃうっ♡極太バイブ君に拡張されちゃうのぉおおぉっ♡!

 

 ふっ♡ふっ♡ほっ♡ほぉぉっ♡…あっ、ごめんね皆っ♡!これ、最近の中でもかなりの…ん"んっ♡…当たりだからっ、つい配信忘れて一人で楽しんじゃってたよ♡でも、悪いのはこのバイブ君だよね♡ぶっといカリ高亀頭で最初からこじ開けて、中膨れの竿で緩急付けて、しかもびっしりのイボイボでおまんこの中余すところなく引っ掻き回してくるんだからっ♡でもやっぱり、これ普通の子にはお勧め出来ないねっ♡!だって普通の子がこれ使ったら、もう嵌ってすぐにオナニー狂いになっちゃうもん♡

 

 ほんと、ヤバっ♡やっばぁ♡太さとイボイボだけでも腰ガクガクになっちゃう程気持ち良いのにっ、こんなに太いから余裕で奥まで届いちゃうっ♡わたしの子宮口、極太バイブにごつごつやられて震えちゃってるよぉぉ♡!んひっ、ちょっと奥に意識やったら、すぐ膣壁掻き回される刺激でびりびりするぅ♡でもこっち意識すると奥が凄いしっ、これじゃ快楽の挟み撃ちだよぉ♡!

 だ、ダメっ、ちょっと落ち着かないとっ♡このペースじゃ、すぐにイっ……んぉほぉぉっッ♡!あ、あっ、Gスポット♡Gスポットに当たるところで止めちゃったぁぁ♡わ、わたしのバカぁ♡!こんなタイミングで刺激したらっ、もっと気持ち良くなって腰止められなくなるのにぃいいぃぃっ♡!ダメダメ落ち着いてっ、落ち着いてわたしぃ♡!い、一回我慢♡!すぐイっちゃ詰まんないんだから、ここは我慢んぅぅ♡!ふーっ♡ふーっ♡ふぅぅーっッ♡!

 

 はぁ…はぁ…やっと、ちょっと…落ち着けたぁ…♡…でも、抜けないよねぇ…こうしておまんこの入り口をくちくちしてるだけでも気持ち良いんだから、ついつい抜かずに浅めのピストンしちゃうってこんなの…♡

 んっ、んぅ…♡皆はどうかなぁ?あんまりにも気持ち良くて、今日はついつい下品な喘ぎ声とかもしちゃったし、もう果てちゃってる人もいるんじゃなーい♡?画面越しに皆の欲望たっぷりなせーえき掛けられてるのかなって思うと、またここが熱くなってきて…あぁダメダメ、また止まらなくなっちゃう♡今は落ち着いて、落ち着いて…ぁ、そーだ♡今日はまだ体位リクエスト、受けてなかったよね♡どれどれリクエストは…おおぅ、今日も一杯じゃん。じゃあ目を瞑って…これ!

 えーっと、何々?男の上で腰振ってる感じで、お尻揺らして背面騎乗位をしてほしい?いいねぇ、これはしよっか♡それじゃあ…んぁっ、ぁ…んぅぅ…ッ♡!

 

 挿しっ放しのまま、身体を動かして背面騎乗ポーズをするなんて思わなかった?なら、皆得しちゃったね♡背面騎乗のリクエストを送ってくれた人に、感謝しなくちゃね♡

 で、どう?皆見えてる?ほぉら、わたしの白くて桃みたいなお尻もいいでしょ?…っていうか、もう暑いしチューブトップも脱いじゃおっと。はふぅ…これで背中も丸見え、ぜーんぶ皆に見られ放題♡それに乳首もコリコリになっちゃっててぇ、今のわたしえっち過ぎ…♡

 

 じゃ、準備も出来たしまた腰を上げて〜…ん"ぉ"ッんッ♡くぉっ、んんぅっ…ひゃぁああぁんっ♡あっは、凄ぉ♡挿したまま後ろ向いたから、さっきまでとはバイブ君の反りの向きも出っ張ってる部分も逆になってて、全然違う刺激感じるよぉっ♡ふぉっ、ぉひッ、あひぁあぁぅっッ♡

 それにこれっ、カメラがよく見えないから、どんな感じに見られてるかも分かんなくてっ、それはそれで興奮するぅ♡もし映っちゃ不味いものまで出てたらどうしよう♡わたしがどこの誰だかバレちゃうよぉおおっ♡

 んぁっ♡脚ガクガクしちゃう♡また気持ち良いの高まってきてっ、耐えられなひぃぃ♡こんなのっ、四つん這いになるしか…ひゅぐぅううぅッ♡奥っ、四つん這いになった拍子にバイブ君にゴリって抉られちゃうのぉぉおおッ♡!

 

…ぁえ…?そう、いえば…くぁんっ♡…この体勢じゃ、皆からのチャットも見えない、じゃん…♡どれどれ、皆はどんな感想……あ…お尻…?四つん這いになって、アナル丸見え…?……っ…♡…あ、はは…そっか、わたし…自分でも気付かない内に、皆にアナル大公開ピストンまでしてたんだ…♡んもう、こんなコメントしちゃってぇ…もしわたしが、アナル見せるのは嫌だったらどうするの?このコメントのせいで、折角見えてたアナルが隠されちゃったかもしれないんだよ?…まあ、わたしの場合見られても良いっていうか、むしろ見てほしい位なんだけどね♡

 え、知ってた?これまでも普通に映ってたし、そもそもこんな動画投稿してる時点で見られたがりに決まってる?うっわぁ、言ってくれるなぁ…その通りだから、ぁふっ…♡否定はしない、けどっ♡

 でも、こうもただの変態だと思われるのも癪だしぃ、ちょーっと想像させてあげる。ほら、見て…♡わたしがいるのは、君の上だよ♡こうやって、お尻開いてアナル見せちゃうような女の子が、ぬれぬれトロトロのおまんこで、君のガッチガチのオチンポを咥え込んで…んん"ッ…こう、やって…君からせーえき搾り取っちゃうんだから、ねっ♡!

 

 ふぅんっ♡ぁんっ♡くぁぅ♡おっひぃいいッ♡ほんとこれっ、凹凸もイボも沢山あるから全然おまんこ慣れないよぉ♡擦っても擦っても、どんどん快楽が重なってぇっ、わたしのおまんこ開拓されちゃうっ♡ただの玩具にっ、征服されちゃうぅううぅっ♡でも仕方ないっ、仕方ないよね♡!こんな凶悪なバイブに勝てる女の子なんていないもんっ♡挿れた時点で負け確のっ、チートバイブ君なんだもんねッ♡ふひぃいんッ♡!

 

 あっ、あっ♡きたぁっ♡おまんこの奥がびりびりってして、きゅってなる、イく時の予兆きたぁ♡!いつもはどうやって…ふぎゅ、ぅ"うんッ♡…イくかっ、考えてからイってるけどぉ♡今日はそのままイくしかないよねっ♡こんなの無理無理、考えられないぃぃッ♡!

 で、もぉッ、わたしのイき顔見えないんじゃ、皆が可哀想だよね♡だからぁ…ふぉ"ッ、ぉんッ♡ほらっ、ほら♡おまんこ突き出しエロ蹲踞ポーズでイってあげるねっ♡…ぁ、でもダメバランス保てない♡もう脚ガクガク過ぎてっ、後ろに手を置かないと倒れちゃうよぉ♡はひっ、わたし仰け反りエロ蹲踞ポーズしちゃってるぅぅっ♡けど止まらないっ♡脚ガクガクで支えられないのにっ、腰振りは止まらないぃぃッ♡これほんとにっ、わたしのおまんこバイブ君に負けてるっ♡堕ちてるよぉおおぉぉっ♡!

 

 ぅ"ぉん"ッ♡ほっひぃぃッ♡! きてるキてるぅ♡!ガチイきカウントダウン始まってるぅ♡!イっく、イっくぅぅッ♡極太イボイボバイブ君におまんこ制圧されてっ、勝手に降りちゃう子宮の入り口こじ開けられてっ、ナカのナカまで犯されてイっちゃうぅうぅぅッ♡!

 昇ってきてるッ♡破裂しそうになってるッ♡オナ配信快楽爆発寸前んんんんッ♡!ほんとにイっく、イ"ッ……ん"ッオ"っッ、ほぉおおぉぉおおおおぉおぉッッ♡♡

 

 ああぁイってるッ♡イってるのぉおおぉぉッ♡!快楽暴れてるっ♡快楽で頭もおまんこも滅茶苦茶になるぅぅぅぅッ♡!ひぃッ、止まらないッ♡!イってるのに腰止まらないぃッ♡イって敏感なおまんこで、勝手にバイブ君じゅぽじゅぽぐりぐりしちゃってるっ♡!セルフ快楽の駄目押ししちゃってるのぉぉおぉッ♡!イってるのにっ、イ"ってるのにぃいぃいいぃぃっッ♡!

 

 はーっ♡はーッ♡ぁっ、ん…ッ♡くはぁ、ぁ……♡…すっごぉ…イき過ぎて、意識飛びそうになったよぉ…♡それ、に…くぁんっ…♡…ずっぽり入ったままだから、絶対抜く時またクるじゃん……♡…けど、仕方ないよね…♡抜かないでいられる訳ないんだから、抜くしかないよね…♡それに半端な力じゃ刺激で中々抜けないかもしれないから…思いっ切り、力一杯やらないとだよね…♡

 よーし…いーち、にーのぉ、さー……ん"ん"んんっッ♡!…ふっ、ひぃいぃいぃぃ……ッ♡!

 

 はひっ、ひぃ…♡…あー、ダメ…もー、ダメ…まだ一回しかイってないのに、もうへろへろだよぉ…♡ほんとこれ、作った人何考えてるんだろう…販売停止級の凶悪さだよ…♡…まぁ、その分普通のバイブなんかじゃ比較にならない位気持ちよかったんだけど♡

 ほら見てよこれ♡わたしのナカをぐっちょぐちょにしたバイブ君、今はわたしのお汁でこぉんなにべたべたでべとべとだよ♡?いけないよねぇ、こんなにお汁を出させちゃ。こんなに卑猥でえっちぃバイブ君になったら、またわたしのここが疼いちゃうじゃん…♡

 けど、流石にここで止めないと○○時間耐久オナニー配信とかになっちゃいそうだし、残念だけど今回はここまで。次は何を使ってほしい?ローター?プラグ?それともいっそ、外に出て野外オナニーとかしちゃう♡?ふふふ、気が向いたらやるかもね?それじゃあ皆、ばいばーい!今日のわたしの配信思い出したり、過去の動画をオカズにぴゅっぴゅしてくれてもいいけど、次の配信までにはまた溜めてくれなきゃ駄目だぞっ♡

 

 

 

 

……にしてもほんと気持ち良かったぁ…これを一回で終わらせるなんて、絶対損だよね、損♡どうせもう疼いちゃってるし、このままもう一回…んひゃぁんっ♡!

 

 

 

 

 あら、貴方この配信を見つけたの?ふふっ、なら貴方は幸運ね。だって貴方が今見ているこれは、WHのゲリラ配信なんだもの。そう、貴方。今画面越しにわたしを見ている貴方よ。

…なんてね、冗談よ。ゲリラ配信なのに何気なく始めたら味気ないと思って、一捻りしただけ。初見の人は驚いたかもしれないけど、センスある常連の皆なら、わたしの意図が伝わったでしょう?…って言っても、ゲリラの配信直後じゃ常連だって殆ど……いた…そこそこいたわね…。嬉しいけど、気付くの早過ぎやしないかしら……。…こほん。

 

 今日使ってみるのは……え?見えてる?あぁ…これは見えてるんじゃなくて、見せてるのよ。元々普段から、コートの下は薄手のワンピースにしてるけど…これなら何もしなくても、後少しで胸が見えそうでしょ…♡?それに、こうして前屈みになれば……ふふ、分かり易くチャットの勢いが落ちたわね。ちょっと胸が見えただけで、手を離して自分のオチンポ握るなんて……変態♡

 でも、そんな貴方達の貪欲さ、下半身への忠実さは嫌いじゃないわ。だから今日も、たっぷりわたしが乱れる姿を、見せてあげる…♡

 

 ほら、これが今日使ってみる玩具よ。えぇ、そう。今日は吸引バイブを試してみるわ♡まずはこれで…と、見せて改めて思ったけど、これだけだと何の道具かよく分からないわね。挿入パーツと一緒になってるものなら、まだ分かり易いけど……って、なんでこんな分かり辛い見た目なのに、速攻で吸引バイブってチャット打てた人がまあまあいるのかしらね…別に、いいけど。

…あぁ、そうだ。見てる人の何割が同性かは分からないけど、使う時は他の玩具で先に刺激して軽く勃起させた方が、上手く吸引させ易いわ。……わたし?わたしには不要な事よ。だって…貴方達に乳首を見せて、これからやる事を想像しただけで…もうこんなに勃ち上がった、準備完了クリトリスになるんだもの…♡

 

 あぁ…近付けるだけでドキドキするわ…♡自分の指でこねくり回すのとは違う、玩具で無機質に、容赦無く吸い上げられて揺さ振られる感覚…しかもそれを配信して、どこの誰かも分からない多くの人に公開するだなんて、興奮しない筈がないもの…♡

 だけど、わたしはここでがっついたりしないわ。欲望のままにがっつけば、気持ち良いのも一時の夢。けど自分で自分を焦らして、理性で欲望を一度押さえ込んで、昂ぶらせた上で味わえば、より長く、より深く感じて浸る事が出来る…だったら絶対、後者の方がいいでしょう?

 

 ゆっくり、ゆっくり…あぁ、クリに早く欲しくて、腰が勝手に浮いちゃう…♡自分から迎えにいこうとしちゃう…♡けど、ダメ…どんなに欲しくても、切なくても、ゆーっくり近付けるの…♡ん、んっ…欲しいのに中々来てくれないこのもどかしさ、堪らないわ……♡焦らして、期待させて、後少しだって思わせて……ふぁあぁっ、んんッ♡!…それで、最後の最後で一気に当てがう…♡ふ、ふふ…身体って、単純なものね…♡自分自身のしてる事でも…簡単に、翻弄されるんだ、から…ぁんっ……♡

 これだけでもエロい…?股間にくる…?ありがとう、そう思ってくれると嬉しいわ…♡でもまだ、玩具をクリに嵌めただけ…本番は、これからよ…♡

 

 まずは弱から…ふぁ、んっ…♡…弱、でも…焦らした後だと、ゾクゾクするわ…♡それに、この…吸引されて、全方位から振動で責められて、元から勃ってたクリがもっと大きく勃起する感覚…ぅあふっ…♡…これは、最初から強くしたら…じっくり感じる事が、出来ないもの…♡

 これって、男の人からすれば、いきなり亀頭を擦ったり、思いっ切り扱いたりしないで、竿をカリの縁から付け根まで、ぬちぬち音を立たせながら扱く感じかしら…♡…くぁっ…♡そ、想像したら…もっと興奮、してきたわ…♡け、けど我慢、ね…♡今日はクリを扱くんじゃなくて…玩具で吸引して、揺さぶって愉しむんだから……♡

 

  ふっ、はぁぁ…♡そろそろ慣れてきたし、上げていくわ…♡弱から中…にぃぃっ♡あっ、あっ、きたぁっ♡!弱は甘く感じさせる位だったのに、中でいきなり激しい責めになったのぉっ♡これだからっ、これだから機械は困…ふきゅぅぅ…ッ♡!…る、わ…っ♡加減を知らないでっ、こうやっていきなり上げてくるんだかっ、らぁぁ…っッ♡!

 ひ、引っ張り出される…っ♡!一分の隠れる隙間なくっ、引き摺り出されるぅっ♡!しかも吸い込まれて引き伸ばされたクリがっ、諸に揺すられて、振動が響くのぉおおぉぉっ♡!ぁ、ダメっ、脚が開くっ♡押し付けられる快楽で股が開いて大公開しちゃうぅぅうぅ…っ♡!

 

…け、ど…中で、これなら…んんぅっ…♡…強は、一体どれ程強いの…ん"っ♡…かしら…♡中ですら、こんなになんだから…きっと、強は……。…ごくり…♡

 お、落ち着くべき…よね…もう少し、中の…ぁく…♡…刺激に慣れてからでも、遅くはないもの…♡分かってる、そんな事は重々承知よ…。…承知、してるけど…でも…でも……

 

……──ぉ"ぉ"お"ッほぉおおぉおぉぉぉぉッッ♡!ひっ、ひぃッ、んひぃいぃぃいいぃいっッ♡!

 激しいッ♡!強の刺激っ、激し過ぎるのぉおぉぉっっ♡!弱から中の時も跳ね上がったけどっ、そんなものじゃないっ♡桁違いに強過ぎるぅぅうぅぅっッ♡!ねっ、ねじっ、捩じ切られるッ♡クリが捩じ切られるぅううぅっっ♡!

 ダメダメっ、こんなに強いのは予想してないッ♡!こんな激しい吸引と振動じゃクリが大きくなったまま戻らなくなるっ♡背も胸も小さいままなのにっ、クリだけ肥大化するぅ♡!ほんとにオチンポみたいに扱けるようになっちゃうのぉおおぉぉッ♡!

 

 と、止めなきゃっ♡流石に無理っ、流石に耐えられっ…んはぁああぁあんッ♡!し、刺激で手が滑ってっ、上手く操作出来ないぃぃいいぃっ♡!わたしっ、玩具に翻弄されてる…っ♡普段なら軽く潰せるような玩具にっ、抵抗も出来ずによがらされてるぅぅ……ッッ♡!く、屈辱だわ…っ♡たかが玩具にっ、このわたしが翻弄されるだなんて…っ♡!…あぁ、でも…それも受け入れてしまう位に、気持ち良いぃぃ…ッ♡!理性じゃなくて本能が、わたしの雌の部分が、この快楽を享受する事を選びたがってるぅぅ…っっ♡!

 

 くぁっ♡!あ、そ、そうよ…♡!快楽が強過ぎて…ふぉぉ"ッ♡…どうしようもっ、ないなら…別の快楽でっ、押さえ込めばいいじゃない…♡!うん、そう、そうよ…っ♡辛い痛みがある時は、別の耐え易い痛みを作って誤魔化すのとっ、同じ要領でやれば良い筈だわ…っ♡!ちょ、丁度良く…乳首用のっ、吸引バイブもあるんだもの…♡!

 説明っ、は…あ、後で…ねっ…♡今はっ、乳首に嵌めてっ、吸引と振動で乳首を責めてっ、それでクリとの均衡を図らなきゃ…っ♡!チクニーでクリオナに対抗する事が優先よ…っ♡!

 は、早くっ…あぁっ、手が震えて…んくぅぅ…ッ♡…早く、早く…ぅあ、で、出来た……っ♡!後は電源を……

 

……あれ…?けど、これでクリの快楽を押さえ込んだところで、今度は乳首の快楽によがるだけじゃないの…?それにそもそも、より強い方だけを感じるとは限らな…ぃ…っあ、あぁっ…んぁッひぃいいいいぃぃぃぃいぃっッ♡!

 ひぃッ♡!くひぃッ♡!ふぎゅっぅううぅうぅぅッ♡!乳首っ♡乳首ぃいいぃぃッ♡!乳首の快楽諸にきてるッ♡これまで一切触ってなかったから、セルフ焦らし状態になってた乳首感じるっ、感じ過ぎるぅううううっ♡!

 しかも全然消えてないッ♡!クリの快楽消えるどころかだ、相乗効果発揮してるのぉぉおおッ♡!胸と股とで響き合ってっ、快楽がわたしの中を暴れ回ってるぅうぅぅッ♡!おまんこっ、何もしてないおまんこにまで轟くのォおおぉおッッ♡!

 

 逃げられ、ない…ッ♡快楽同士が弾き合って、身体から抜けないぃぃ…ッ♡!ぐっぽり吸い付いてるっ、から…外れてもくれないぃいぃぃ……っ♡!ぶ、無様過ぎる…♡こんなっ、クリも乳首も玩具に引き伸ばされてっ、ビンビンないままぷるんぷるん揺すり回されてっ、生配信までしてるのに何も出来ないなんてぇええぇぇ…ッ♡!

 んひぃっ♡腰揺れちゃう…っ♡!早く何とかしたいのにっ、クリが悦んでるからって腰まで自分から揺れ始めちゃうのぉぉ…っ♡!こ、これじゃあ玩具に嬲られて、無様な姿を晒して興奮する変態みたいだわ…ッ♡!わ、わたしら…ぅ"おんッ♡!…わたしはぁ、本当なら絶対やっちゃいけないオナニー配信して愉しんでるだけでっ、変態なんかじゃないのにぃぃいぃっッ♡

 

 何とかっ、何とかしな……ぁ、うぁっ、待ってきてるっ♡イく前兆きちゃってる、全身震えてるぅぅ♡!う、嘘…わたし、このままイくの…?このまま、こんなマゾみたいな変態姿を晒して、クリオナとチクニーで同時イっ…♡…き、するのぉ…っ♡!?

 ひぃッ、想像したらもっと感じるっ♡!身体がそれでイきたいって答えてるぅううッ♡!これ抗えないっ♡!刺激が強過ぎって、あっという間に引き返せないところまで快楽膨れ上がってるぅぅぅぅっ♡!

 けっ、けど…なら仕方ないわねっ♡!もうどうせイくならっ、我慢しても仕方ないもの♡!み、皆もそう思うでしょ♡?これは皆に提供してる配信なんだからっ…そ、そうサービス♡!サービスしてるだけよっ♡!

 

 ふぁんっ♡あっ、ひぁッ、ジンジンするぅ♡突起刺激されての快楽が身体の中に染み込んでっ、もう限界すれすれまで膨らんでるのにまだ詰め込んでくるぅぅッ♡けっ、けど切ないぃぃ…ッ♡!クリと乳首は燃えそうな位刺激されて感じ続けてるのにっ、そこだけピンポイントで責められてるからおまんこもどかしいのぉおぉ♡!おまんこにまで響いてるからっ、余計に切なくなるぅううぅぅッ♡!

 ぅあっ、もっときた、きたぁっ♡!気持ち良過ぎて腰突き出ちゃう♡!カメラに向けてセルフズームしちゃうぅッ♡!も、もういいからっ♡!もうイくって認めたんだから、早くイって、イってぇぇえぇっ♡!じゃなきゃもう頭パンクしておかしくな……おひゅうぅぅうッ♡!?ま、待ってイくッ♡!カウントダウンすっ飛ばしてッ、急にイぐぅうぅうぅぅッ♡!自動で動くだけの吸引バイブをクリと乳首に嵌めてッ♡皆に全裸も喘ぎも全部見せながらっ♡無様な格好晒してイ"ッく"ぅううぅぅぅぅうぅぅッ♡ん"ぉ"おぉッ♡!お"ッ、オ"っ、ぉほぉぉぉぉおおぉおおぉぉッッ♡♡!

 

……ぁ…あ…ぁああああぁぁっッ♡!?うひッ♡待って、止まってぇえぇぇッ♡!イってるっ♡!今イってるからっ、イって敏感になってるからぁぁっッ♡!お願い止まってぇぇぇぇッ♡!ダメなのっ♡!イきながらクリと乳首に集中攻撃続行なんて耐えられないっ、耐えられる訳ないぃぃいぃいッ♡!

 

……──ッ♡!

 

〜〜〜〜〜〜っっ♡!

 

──〜〜〜〜〜〜ッッ♡!!

 

 

……は、ぁ…♡んはっ、ぅあ……♡…や、やっと…やっと、外せた、わ…♡じ、自分で付けた吸引バイブを、ただ取るだけなのに…こんなに乱れる事に、なるなんて……♡この吸引バイブ…舐めてたわ…♡

 それに…吸われ過ぎて、クリも乳首も真っ赤になったまま…これ絶対、ほんの少し下着と擦れるだけでも感じちゃうわ…♡もしこのままだったら…これで生活する事になったら…わたしは一日で、一体何度イくのかしら……♡

…ふふ…そんな事を考えたら、また興奮しちゃうわね…♡けど、それは皆も同じでしょう?この真っ赤になった、こりこりのクリと乳首が擦れてイくわたしの姿を想像して、まだ下半身が熱いままなんでしょう…♡?

 

 でも、残念♡期待していたのなら申し訳ないけど、今日はここまでよ。だってもう、こぉんなに…意識が弾け飛びそうな位に絶頂したんだもの♡この後に続けたって、さっきの絶頂感の前じゃ霞んじゃうわ♡

 貴方達だって、さっきのがピークだったってなったら、欲求不満で終わる事になるんじゃないかしら?それは、お互い避けたいわよね?

 

 だから今日は、これでお終い。もしまだイき足りないのなら、わたしの過去の配信をオカズにして頂戴。まさか、このわたしのオナ配信を、一度見ればもう満足だなんて言う人はいないわよね?それか或いは、妄想したって良いわ。例えば、そう…この吸引バイブにもっと強いモードがあって、それにしてしまったばかりに止められず、今よりもっと長く…何時間もの間、クリと乳首を責められてよがり狂うわたしの姿とか、これが実は遠隔バイブで、そのスイッチは貴方達が持っていて、わたしはカメラの前でどうする事も出来ず、スイッチを持っている貴方達に画面越しでイかされ繋げる姿とか…ね…♡この配信を生で見つけた、幸運な貴方達なんだもの。妄想の中でわたしを思うさまに汚してくれても、貴方達なら構わないわ♡

 

 それじゃあ、次の配信でも見てくれるのを楽しみにしているわ。もしまたライブ配信を見つけてくれたのなら、その時は今日と同じ位…もしかしたらそれ以上に、貴方達を愉しませてあげる。だから……わたしと一緒にイけるように、映像越しに貴方達の情欲を浴びれるように、次の時までにたぁっぷりと溜め込んでおいて…ね♡

 

 

 

 

……ふぅ…にしても、本当に油断していたわ…まさかこんなに張り詰めるまで吸引されるだなんて…。こんなのほんとにニプレスとかなしじゃ生活出来ないだろうし…触ったらきっと、凄いわよね…♡…そう、触ったら…触って、弾いて、潰してこねくり回したら……。……あひぃぃ"んっッ♡



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リクエスト作品
後悦に沈む純情の黄金


・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
(上記二つは今後定型となります)




人物・ケーシャ

内容・アナル 開発 輪姦 撮影 脅迫


ギルドの支部長は文字通り各国にあるギルドの長を務める人間だが、運営を始めとする裏方業務ばかりが仕事ではない。武器や戦闘技術を有する人間が集まるという性質に加え、ギルドのそもそもの成り立ちが関係して支部長には高い戦闘能力が求められ、同時に女神や教会と共同で何かに当たる事もあってか支部長は注目を浴びる事が少なからずある。そして注目を浴びるという事はつまり……様々な者に様々な感情を抱かれる事になるのである。

 

「はい。それは私が請け負いますので、これをお願いします」

「分かりました、支部長」

 

職員に丁寧な態度で仕事を任せているのは、ラステイションの黄金の第三勢力(ゴールドサァド)、ケーシャ。守護女神であるノワールとの出会いを切っ掛けに人生が激変し、今やギルドの支部長となった彼女は日々その職務に勤しんでいた。

 

「…ふぅ…やっぱり人に指示を出すのは性に合わない…でもノワールさんが応援してくれたんだから、頑張らなきゃ…!」

 

執務室を職員が出ていったところで、ケーシャは嘆息を漏らす。戦闘能力はともかく、自分にリーダーとしての資質などないと思っているのが彼女の心境だが、いつものように彼女は自分の恩人を思い出す事で気持ちを整える。ノワールからの恩に報いよう。…その思いが、ケーシャの原動力と言っても過言ではない。

 

「…支部長、少々宜しいでしょうか」

「……?えぇ、大丈夫ですよ」

 

仕事を再開してから数分後。書類に集中していたケーシャの執務室へ、先程とは別の職員がやってくる。

 

「お疲れ様です。お仕事捗っていますか?お手伝いは必要ありませんか?」

「お気遣いありがとうございます。…えっと、それで…」

「あ…すみません。実は私、支部長に相談したい事がありまして…」

 

開口一番に自身を気にかける発言をした職員へケーシャは戸惑うも、すぐに気付いた職員が本題に入る。相談したい事とは?…と首を傾げるケーシャ。

 

「…あの、出来れば場所を変えたいのです。凄く、デリケートな相談なので…」

「そうなんですか…じゃあ、少し待っていてもらえますか?今ある書類を片付ければ、今日最低限やっておかなきゃいけない仕事は終わるので…」

「も、勿論そのつもりです。自分、時間がかかっても待つのでお気になさらず!」

 

…という事で、彼の相談を気にしつつもケーシャはまず仕事を片付けた。それから彼女が執務室を出ると職員は律儀に廊下で待っており、一礼の後移動を開始する。

 

(…どこへ、行くつもりなんでしょう……)

 

既に夜でクエストの受注者や依頼者が減ったギルドの中を出て、人気の無い場所へと向かう職員。個室を使えばいいものを、何故…ケーシャもこの時思っていたが、それを口にする事なく彼女は着いていった。そうして職員が足を止めたのは、薄暗い裏路地。

 

「…ほんとにすみません、ここまで来てもらっちゃって」

「それはいいですけど……本当に、相談したい事があるんですか…?」

「はい、実は……」

 

振り返り、職員はおずおずと口を開く。その姿を見たケーシャは、疑念を抱きながら聞こうとし……次の瞬間、背後から伸びていた手を捻り上げた。

 

「い……ッ!?」

「…何ですか、貴方は。いえ…貴方達は」

 

突然の事でありながら、悲鳴一つ上げずに淡々と対応を見せたケーシャ。捻り上げられて彼…そしてさらにその後ろにいた男達には知る由もない事だが、元々彼女は暗殺者として育てられた身。その彼女に対して背後からの不意打ちというのは、ある意味正面戦闘以上の愚策と言っても過言ではない。

 

「えっ、あ、いや…その……」

「…貴方も、この方達の仲間なんですか?」

「うっ…それは……」

「…そうですか…貴方達の目的は知りませんが、私はそれに興味なんてありません。これに懲りたら、もうこんな行為はしない事です」

 

口籠った事で職員もグルだったと理解したケーシャは、男を離して歩き出す。それは即ち男達のすぐ側を通る事になる訳だが…男達は止めない。止められる筈がない。彼女と彼等の実力差は、今し方判明したばかりなのだから。

ケーシャが通り過ぎたところで、男達は悔しげに呟き始める。それにケーシャは反応もせず、過ぎた事だと記憶の片隅に追いやろうとした。……追いやる、筈だった。

 

「あぁ…ケーシャちゃん……」

「何やってんだよお前…俺は全てを投げ打つ思いで呼び出しの役をやったってのに…!」

「そ、そんな事言われても…それより俺達、どうなるんだ…?」

「どうなるも何も、逃げるしかねぇだろ…ケーシャちゃんは支部長なんだ。すぐにギルド、それにノワール様の耳に入って、これが大事に……」

「……っ…!?」

 

不意にケーシャが足を止める。その数秒後に男達が気付き、一人、また一人とケーシャに視線を向ける。そんな中で、ゆっくりと振り返ったケーシャは……先程までの冷たい表情とは正反対の、怯えた表情を浮かべていた。

 

「…ケーシャ、ちゃん…?」

「大事って、どういう事ですか…?ギルドに…ノワールさんに迷惑がかかるんですか…?」

 

豹変したケーシャの様子に、彼女の言う不可解な言葉に、男達は怪訝そうな顔付きとなる。どうして被害者であるケーシャが、そのような心配をしているのかと。

それは、ケーシャが特殊な育ち方をしたが故の勘違い。常識はあっても、実社会の経験が浅いケーシャだからこそしてしまった、『このままでは迷惑がかかる』という思い込み。そして、自分を救ってくれた女神と、これまで支えてくれたギルドに迷惑をかかるというのは、彼女にとって何が何でも避けたい事だった。……それは例え、自分を犠牲にしたとしても。

 

「迷惑、っていうか…何というか……」

「…皆さんは、何が望みなんですか…?」

「へ……?」

「わ、私に出来る事なら何でもします…だから、ノワールさんとギルドに迷惑がかかる事だけは…!」

 

勘違いに、男達の怪訝そうな顔に気付かぬまま、ケーシャは切実な思いで頼み込む。大人しさと可憐さを称えた容姿に怯えの感情を浮かべて、男達へと頭を下げる。

被害者側が加害者側に頭を下げてきたのだから、当然男達は意味が分からず動揺した。だが次第に彼等は気付いていく。理由はどうあれ、これは好都合だと。そう言うのであれば、本来の目的を果たせるじゃないかと。そして、ケーシャが顔を上げた時……彼女の前にいる男達の顔には、揃って欲望を孕んだ笑みが浮かんでいた。

 

 

 

 

人気のない地区に立つ、一軒の家。外からは分からない事だが、そこには何人もの男と、一人の少女が中に居た。

 

「ふっ…く、はぁ…ん…っ……」

 

少女…ケーシャは机に上半身を預け、脚を広げて尻を突き出すような形で立っている。しかしその体勢は彼女の望んだものではない。ケーシャは男達の要望に応えてその体勢を取っているのであり…下穿を脱がされ露わとなった後孔へは、男の指が入り込んでいた。

 

「分かるかいケーシャちゃん。君のアナルは今、俺の指をぐっぽりと咥え込んでいるんだよ?」

「い、言わないで下さい…っ!」

 

愉快そうに指で後孔を拡げる男と、顔を赤らめ異物感に耐えるケーシャ。周りの男は携帯やカメラを構え、様々な方向から視線とレンズをケーシャへ注いでいる。状況も、彼女の体勢も、男が行う行為も、全ては男達の欲望によるもの。ケーシャが言いなりとなった事で実現した、彼等の欲望の発露。

 

「大分解れてきたね…じゃ、もう一本挿れてみよっか」

「もう、一本…?そ、それって…ひぅぅっ…!」

「驚かせちゃったかな?でも、既に解してるからさっきよりすんなり入るだろう?」

 

一頻り指をうねらせていた男はその指を一度止め、ケーシャが戸惑っている内に二本目を挿入。ケーシャが小さな悲鳴を上げると満足そうな笑みを作り、再び指を動かし始める。

 

「ぁくっ…ひゃ、いぃっ……!」

「まだ気持ち悪いって顔だね。けど、すぐアナルを弄られる悦びが分かるようになるから安心して」

「……な、何で…なんで、こんな…んんっ…事を…」

「何で?そりゃ、俺達はケーシャちゃんが可愛くてしょうがないからだよ」

「我慢してるケーシャちゃんの顔、しっかり撮ってあげるからね」

 

これまで経験した事もない感覚に翻弄されながら、振り絞るようにして出されたケーシャの質問。このような辱めをするのだから、さぞ彼等は自分が憎いのだろうと考えていたケーシャだったが…その予想に反し、男達が口にしたのは自身への好意とも取れる言葉の数々。無論行為が行為なだけにまともな思いだとは考えていないケーシャだが、それでも彼女が抱く動揺は深まっていく。

 

「だ、だからってこんな事…変っ、ですぅ…っ!」

「変?それはこれの事かな?」

「うぁぁ……っ!こ、これお尻がスースーして…や、止めてぇ…!」

 

挿れられた二本の指を開かれ、直腸へと入り込んだ外気の冷たさでケーシャの身体はぴくりと跳ねる。更に開かれた後孔へと視線が集中した事を感じた彼女は、羞恥心で目を閉じ目尻に涙を浮かべる。しかしそんな彼女の表情は、男達にとっては興奮を高める要因にしかならなかった。

 

「いいよぉ今の表情。もしかしてケーシャちゃん、見られるのが好きだったり?」

「ち、違いますっ!私はこんなの、嫌なだけで…っ!」

「そう言う割には、こっちはきゅうきゅう俺の指を締め付けてきてるんだけどね」

「そ、そんなの…知りません…っ!」

 

にやついた笑みの男達の言葉を、ケーシャは首を振って否定。男達にそう思われるのが嫌で、彼女は強い否定の意思を彼等に示す。だが勿論、男達も認めてくれるとは思っていない。

 

「ふぅん…じゃ、一つ試してみようかケーシャちゃん」

「た、試す…?…くひゃっ…な、何をです…か……?」

 

直腸を指の腹で撫でられる感覚に耐える中、何か思い付いたような男の言葉に反応するケーシャ。提案した男が携帯を降ろして別の机の方へと向かうのを見ていた彼女は、何をする気かと想像を巡らせていたが……振り返った男が手にしていたのは、その想像を超えるものだった。

 

「そ…それって……」

「まぁ、流石にケーシャちゃんもお年頃なんだから知ってるよねぇ…大丈夫。ローションは付けてあげるから」

 

男の手にあったのは、陰茎の形を模したバイブ。それを手に男はケーシャの前へと移動し、同じく用意したローションをケーシャの眼前で塗り付ける。

 

(こ、こんな物を挿れられるの…?それに、この形って……)

 

恐怖と焦燥、それにほんの僅かな女性としての興味でケーシャが見つめる中、塗り終えた男は彼女の後ろへ回る。

後孔の淵に先を引っ掛けるようにして指を抜かれ、その何とも言えない感覚に再び身体を震わせる。だが、抜かれたからと言ってケーシャは安堵など出来ない。これからされる事を思えば、むしろ指で塞がっていた方がまだマシなのだから。

 

「さ、ケーシャちゃん力を抜いて」

「……(こ、これはノワールさん達に迷惑をかけない為…その為にしなきゃいけない事…)」

「あんまり抜けてるようには見えないけど…まぁ、ケーシャちゃんなら大丈夫だよね。じゃあ…挿れるよ…っ!」

「(ノワールさん達の、ノワールさんの、ノワールさんの──)い"ぎッ……っ!?」

 

戦いとは全く違う恐怖で逃げ出したい衝動に駆られたケーシャは、これはやらなければいけない事だと自己暗示。その結果踏み留まる事は出来たものの…その代償として、受け入れる準備もないままケーシャはバイブを押し込まれた。

指より太さも長さもあるバイブ。その玩具に直腸を押し拡げられたケーシャは、耐えられずに苦悶の声を上げてしまう。

 

「あ……がッ、あぁっ…!?」

「流石に少し辛かったみたいだね。でも……」

「ふぇ…?な、何…中で振動し…てぇっ……!?」

 

臀部が裂けてしまったのではないかと思う程の痛みと、息が苦しくなりそうになる圧迫感。机の端を握り締める事で膝から崩れ落ちる事は何とか耐えたものの、その最中にカチリ、という音が聞こえ……更なる責め苦が始まった。

 

「指で拡張出来る範囲は限られているからね。普通ならもっと時間をかけるべきだけど…支部長さんなだけあって、ケーシャちゃんの身体は頑丈だよ」

「はぁぁ、ぁ…っ…な、中が掻き回されて…ふぐうぅぅぅ…っ!」

「脚がカクカクしちゃってるケーシャちゃんも可愛いなぁ…ほんと癒しだ……」

 

振動するバイブが腸壁を叩き、それまで指で解されていた浅い部分は勿論それよりも深い場所も一緒くたに責め立てられる。指とは違う無慈悲な責めが、ケーシャの精神力を凄まじい勢いで削っていく。ただ機能のままに直腸を圧するバイブの恐ろしさを感じて、彼女は思い知った。彼等がこれまで如何に手を抜いてくれていたかを。そして彼等がその気になれば、自分はこれ以上の責めも味わう事になるのだと。

 

(で、でも…耐えなきゃ…気を強く、持たなきゃ……っ!)

 

ここにいる男達を倒すのは容易い。だがまだまだ社会に疎いケーシャは、自分の考える勘違いの『迷惑』を避ける術など一つしか知らない。だから例え辛くとも、その術に頼るしか…男達に従うしかなかった。

 

「ふぅぅ…んッ、はっ…ぁぁ……」

「…ケーシャちゃん、段々これにも慣れてきた感じ?」

 

それからケーシャはテープでバイブを固定され、玩具による開発を見られ続けた。それは指の時以上に『見世物』とされているような気分になって、心身共に疲弊していくケーシャだったが、唇を噛んでそれにも耐えた。…そして、バイブで弄ばれる事十数分。

 

「はぁ…はぁ…んっ、ふ……」

 

責められ続けたケーシャの身体には、次第に変化が生じていた。頬は色こそ変わらないもののにわかに艶やかさが浮かび、痛みで力の入っていた脚は散発的にびくつき、吐息はどこか甘ったるさを感じさせるものへと変わっていた。

 

(おか、しい…あんなに、痛かったのに…今は、お腹の下がきゅんきゅんして…何これ…何これぇ……)

 

ケーシャの変化に…醸し出される色香に男達が喉を鳴らす中、彼女自身はバイブによって引き出される感覚に戸惑っていた。おかしい、そんな筈はないと、自らの身体に起こっている変化に心が追い付いていなかった。だが、男達はケーシャの理解を待つ程良心的でもなければ…我慢強くもない。

 

「…あぁ!もう俺我慢出来ねぇ!」

「ひぁうっ!?あ、あぁっ…んぁぁっ!」

 

撮影していた男の一人…ケーシャを呼び出した男が興奮した様子で彼女の後ろへ立ち、テープ諸共バイブを引き剥がす。

突然引き抜かれた事で、刺激から悲鳴を上げるケーシャ。…が、それは挿れられたばかりの頃の悲鳴とは明らかに経路が違う。

 

「うぉぉ…ケーシャちゃんのアナルがひくつきながらぽっかり空いてる…」

「……っ!み、見な…見ないで下さい…っ!」

「こんなに魅力的なアナルがあるのに、見ないでは無理な相談だよケーシャちゃん…でも、すぐにぽっかり空いてる姿は分からなくなるから安心して」

「へ……?な、何か今…当たって…」

 

男の言葉通り、バイブを咥え続けていた後孔は異物がなくなった今も閉じきる事が出来なくなっていた。それを至近距離から凝視されたケーシャは顔が沸騰しそうな程の羞恥心に襲われるも、次の瞬間後孔に熱い何かが触れて意識が削がれる。

一体何が触れたのか。そう思ったケーシャは首を回し…愕然とする。

 

「な…ななっ…何ですか、それは…っ!?」

「はは、まぁケーシャちゃんは見るの初めてだよね」

 

彼女が目にしたのは、興奮でいきり立つ男の陰茎。驚きのあまり目を見開くケーシャだったが…詳しくは分からずとも、男がそれを今から自分の後孔に挿れようとしている事だけははっきりと理解出来た。

 

「これから俺達がコイツでたっぷり可愛がってあげるよ。さ、ケーシャちゃん…アナル処女…捨てようか」

「ひ……っ!?ま、待って下さい…待って、待っ……てぇぇっっ!?」

 

開いたままの後孔に陰茎を添えられ、悪寒が背筋を駆け登るケーシャ。羞恥や嫌悪感ではない、もっと根源的な恐怖から遂にケーシャは逃げようとするも……その瞬間にはもう、欲望に濡れた肉棒が彼女の後孔を貫いていた。

 

「あ…あ、ぁぁ…嘘…わ、私の…お尻、に……」

「…アナル非処女おめでとう、ケーシャちゃん」

「……っ!い、嫌っ!抜いて!抜いて下さいっ!」

「っとと…急に暴れたら驚くじゃないか…」

 

ずぶりと肉棒が後孔へと沈み込んだ瞬間、彼女は深い喪失感に襲われる。これまで以上の禁忌を犯してしまった感覚と、女性として大切なものを一つ失った感覚。だが男の言葉ですぐにケーシャは現実へと引き戻され、それと同時に暴れ出す。

普段の…男達に同行する前までのケーシャであれば、男を振り解く事など容易い事。しかし精神の乱れと後孔を貫かれた事による足腰への脱力感が彼女の力を大きく削り、結果ケーシャの抵抗は男に押さえ付けられるだけで終わってしまう。

 

「は、離してっ!くっ、うぅぅ…!」

「そんなに怖がらなくてもいいのに…それともケーシャちゃん、もう迷惑な事はいいの?」

「……っ…それ、は…」

「…ケーシャちゃんが受け入れてくれれば俺達は嬉しいし、ケーシャちゃんも目的が果たせる。だからさ…この状況楽しもうよ、ケーシャちゃん」

 

そう言って男は腰を振り始める。そしてそれは、既にこれ以上の悪夢などないと思っていたケーシャを、更なる苦しみへと誘った。

 

「ひぐっ、あッ…くぁっ…!こん、なのっ…楽しめる、訳…っ!」

「そう?ケーシャちゃんのここはしっかり俺のを受け入れてくれてるよ?」

「それは…貴方達が、ひ、拡げた…からぁ…!」

 

腸壁を擦り上げ、杭の様に打ち付けられる陰茎の凶暴さにもがくケーシャ。指よりも奥まで入り込み、バイブよりも激しく直腸を掻き回す陰茎の不快感は、それまでの比ではない。更にその不快感は、嫌で仕方ないにも関わらず逃げる事もままならないという現実によって増幅される。

 

「拡げたから、ね…確かにそうだけど、それに耐えられたケーシャちゃんって、元々こっちの素質があったんじゃない?」

「そ、そんな事…ないぃぃ…っ!」

 

ゆっくりと肉棒を引かれ、直腸を引き出されるような感覚の中でケーシャは必死に否定する。そんな訳ないと。自分は今も不快にしか感じていないと。…だが……

 

「じゃあ、これはどうかな…っ!」

「んひぃっ!?…ふぁ…な、何か…熱いの、出て…ひぃんっ…!」

 

勢いよく陰茎が根本まで押し込まれ、後孔の奥で吐き出された男の精液。それがケーシャの直腸を犯した瞬間…ぞくり、と彼女の身体をある感覚が走った。恐怖や不快感とは全く違う、未知の感覚が。

 

「ふぃー、気持ち良かったよケーシャちゃん。それに…俺が射精した瞬間、ケーシャちゃん悦んでたよね?」

「…私、が…悦んでた…?……っ…そんな…そんな事…」

「あらら、認めてくれないか。…まぁいいや、俺がきっちり解しておいたから、次誰かどーぞ」

「けっ、しれっと最初にしておいてよく言うぜ…ほらケーシャ、次は俺が悦ばしてやる…よッ!」

「〜〜っっ!?ふ、深っ…いぃっ…!」

 

陰茎を抜いた男の囁きでケーシャが動揺する中、その男に負けず劣らず肉棒を反り返らせた男が力任せの腰使いで後孔へと挿入。乱暴な一突きにケーシャは一瞬息を詰まらせるが…そこでまた、身体をぞくりとした感覚が駆け巡る。

 

「これまでは優しい奴が色々してたが、俺はそうじゃねぇ。お前をアナル狂いにするつもりで犯してやるから、覚悟しやがれ…っ!」

「あぐっ、やっ…ああぁっ!え、抉られっ…ひぃぃんッ!」

 

数度突いたところで男はケーシャの両手首を掴み、机に横たわった上半身を引っ張り上げる。男の側に引っ張られ、更には体勢が変わった事でより強く陰茎が打ち付けられて堪らず叫んだ悲鳴。しかしその悲鳴から受ける印象は、これまでとは明らかに違う。

 

(あ、熱い…っ!出された所からどんどん熱くなってきて…そこを突かれると、ぞくぞくしちゃうぅっ…!)

 

突かれる度に身体は前へ行こうとし、されど手首を掴まれている事によってこれまで逃げていた衝撃が全てケーシャの身体に、後孔に留まり責め立てる。

気付けば痛くも、苦しくもない。あるのは形容し難い感覚だけ。その感覚は一秒毎に強くなっていき、ケーシャの心を追い詰めていく。

 

「ふぅっ、ひっぐッ…知らない、こんなの知らないぃぃ……!」

「知らない?なら教えてやる。ケーシャ、お前は今…穿られて開発されたアナルを犯されて、それで感じてるんだよ…ッ!」

「感じて、る…?ち、違う…私は、私は……っ!」

「違う、ねぇ…だったら見てみろよ。自分が興奮させてる相手の顔をなぁ…」

 

一層強く手首を引かれ、半ば立ったような体勢になるケーシャ。目線が上がり、更に言葉で示された事でケーシャは見た。見てしまった。欲望に駆られた目を。下卑た笑みを浮かべる口を。ケーシャがより乱れ狂う事を、彼女の後孔を犯す事を望む、男達の本性を。

 

「…あ…あ、あ……」

「分かったかケーシャ。お前がどんな立場だろうが、今ここにいるお前はただの慰み者。俺達にアナルを犯される、ただそれだけの為の存在なんだよッ!」

「……っっ!…私、は…慰みも…のぉぉっっ♡」

 

──その瞬間、それまでケーシャを支えていた何かが折れる音がした。負荷に耐えかねたが如くヒビが走り、そこを起点に折れていく心の支え。それと同時に、折れていくのを感じるケーシャは理解した。自分を襲う未知の感覚の、本当の名前を。

 

「ぬおっ、急に締め付けがよくなって…ははっ、自覚したみたいだな…!」

「はひんっ!お、奥をぐりぐりされるの…っぁああンっ!」

 

理解した瞬間、後孔が感じた『快感』が一気に脳へと駆け抜ける。痺れるような刺激。目眩のするような快楽。身体を内側から征服される雌の悦びが、気付いたばかりのケーシャへと容赦なく襲いかかる。

 

「ぬひぃぃっ!あっ、う、嘘っ…私っ、お尻に乱暴されて…イきそう、にぃぃっ…!」

「自覚した途端それか…はっ、ならマンコ未使用のままアナルセックスでイっちまえッ!」

「はうぅぅんっ!ま、また出され、てッ……ひゃあぁぁあぁああああっっ♡♡」

 

無自覚なまま蓄積を続けていた快感が一度に吹き出し、甘く切ない奔流のままに身体が登り詰めるケーシャ。そして後孔へと二度目の射精が行われた瞬間、彼女は脚をピンと伸ばして盛大に絶頂した。

後孔が痙攣し、腸液と混ざった精液が漏れ出る中、満足した様子の男は手首を離して陰茎を引き抜く。頬を紅潮させながら力無く机に倒れ込むケーシャに対し、向けられるのは歓喜と淫欲の視線。

 

「ケーシャちゃんのイキ顔、超エロかった…」

「アナルでの初イキ記念、ちゃんと撮ってあげるからね」

「じゃあ次は俺だ!ケーシャちゃん、相手してもらうよ」

(…あぁ…ほんとに私って、そんな目で見られてるんだ…どんなに我慢したって、この人達はそういう存在としか見てないんだ…なら…どうせノワールさん達の為に従わなきゃいけないなら……)

 

果てた余韻の残る頭に、男達の欲望に満ちた声が染み込んでいく。辛うじてまだ理性の残るケーシャだったが、もう気丈に振る舞おうとする気力は欠片も生まれなかった。あるのは諦観と、失意と、『言い訳』を見つけて再燃する欲求だけ。そしてケーシャは薄っすらと笑い……三人目の男が後孔に宛てがった陰茎を瞬間、尻を突き出す。

 

「んな……っ!?」

「ひゃうんっ…!…ふふっ、驚きました…?」

「ケーシャ、ちゃん…?」

「…私、お尻が疼いて切ないんです…だからもっともっと、私のお尻…虐めて下さい…♡」

 

突然の行為に男が驚く中、肉棒を咥えたままの尻を蠱惑的に振るケーシャ。首を回して背後の男を見つめる瞳と、その下で色っぽく笑みを浮かべる口元は、まるで発情した獣のよう。男達の欲望という熱に浮かされ女性としての尊厳を手放したケーシャだったが…今は逆に、彼女が醸し出す淫らな色香が男達を煽っていた。

 

「あぁ、勿論だよ…たっぷり虐めてあげるから、ケーシャちゃんも腰を振ろうか…!」

「ふあぁンっ!はひっ、振りますっ…!振らせて頂きますぅっっ♡」

 

男の腰使いに合わせて腰を振り、ケーシャは喘ぎを堪えませずに与えられる快楽を享受する。命令されれば従い、罵られれば嬌声と共に謝罪し、焦らされると切なそうにしながら懇願する。それはおよそギルドの支部長らしからぬ浅ましい姿であったが、可憐で下品さとは無縁だった彼女がそんな様を見せる度、男達はその興奮を高めていた。男達が興奮すればする程ケーシャもまた欲求が満たされていくのだから、彼女はそれを直そうなどとは思わない。

向かい合って、男の身体の上で、時には壁に押さえ付けられて…様々な体位でケーシャは男とまぐわう。男達の欲は彼女の後孔だけに留まらず、乳房や腋、首筋や耳までも嬲られていく。そんな中でも一貫して秘部だけは触れられず、ただ愛液を垂らす穴と化していたが…男達はケーシャが処女のままである事に欲情し、ケーシャは既に後孔の快楽の虜となっていたが為に、それからも秘部は穢れを知らないままだった。

そして……

 

「ほら、教えた通りに言ってみな。ケーシャちゃんはもっと犯してほしいんだろ?」

「は、はい…。…わ、私は…処女なのにアナルセックスに嵌まった、淫乱なアナル奴隷のケーシャです…♡犯されて喜ぶド変態なので…私のアナルを使ってくれる優しい人は、どうか私にオチンポを突っ込んで下さい……♡」

 

全員が気の済むまで犯され続けたケーシャは、初めと同じように上半身を机に預ける。初めと違うのは、彼女が一糸纏わぬ姿である事、後孔から精液が溢れ出ている事、何よりその顔は堕ちた雌のものとなっている事。

カメラを向けられた状態で後孔に指を突っ込み、精液と腸液を滴らせながら後孔を拡げるケーシャ。男達のカメラに映っているのは、初々しくも真面目な黄金の第三勢力(ゴールドサァド)ではなく……彼女が言った通りの無様な、一匹の雌だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──わぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

がばり、と目が醒めるや否や叫びと跳ね起きるケーシャ。とても数瞬前まで寝ていた人物とは思えない程の機敏な動きで彼女は周囲を見回し、それから自分が寝室で寝ていた事に気付く。

 

「……あ…ゆ、夢だったんだ…」

 

自分の記憶に鮮明に残っている出来事が、事実ではなく夢であった事に気付いたケーシャは、ほっとしながら一先ず安堵。…だが、彼女は普通よりも些か心配性な少女。

 

「…えっと…昨日は帰って、銃の点検をして、お風呂に入って……うん、寝る直前の事まで覚えてる…」

 

就寝前の行動を思い出したのは、夢の中の出来事が現実であり、その後気を失った自分がここに運ばれたのでは…?…という不安を抱いた為。しかし記憶の限りそんな事はなく、やはり夢だったのだと確信したケーシャは今度こそ胸を撫で下ろす。もし寝る前の記憶が曖昧だったのであれば、今頃ケーシャの顔は真っ青になっていただろう。

 

「…うぅ、でも何でこんな夢を……」

 

顔が真っ青になる事はなかったケーシャだが、今度は過激な夢を見てしまったという羞恥心から次第に頬が赤くなっていく。どんな夢を見るかは本人が決められるものではなく、従ってケーシャが恥じねばならない道理などないのだが……まぁ、だからといって平然でいられる人間はまずいない。何がどうあれ、恥ずかしいものは恥ずかしいのである。

 

「……気にしない方がいいのかな…うん、その方がいいよね…」

 

そうして暫し顔を手で隠していたケーシャは、ある程度落ち着いたところでベットから降りる。…と、そこで下腹部に若干の湿り気を感じ、赤面がぶり返すも何とかそこは踏み留まり、毎朝のプロセスに取り掛かった。

 

(夢は夢、現実は現実。私にはやる事、任された事があるんだから、気持ちを切り替えて頑張らないと…!)

 

ケーシャは些か心配性な少女であり、同時に思い込みの強い少女。思い込みは大概暴走に繋がってしまうものだが……今回の場合は、その思い込みが気持ちの切り替えに上手く作用し、今日もケーシャは普段の一日を送るのだった。

 

 

……因みにその日の、とある通話。

 

「そうなのね。業務が上手くいってるみたいで私も安心よ」

「はい。…あ、ところでノワールさん。私一つ、お訊きしたい事があるんですが…」

「あら、何かしら?」

「その……ギルドの支部長って、不都合な事実を隠蔽する位の権力、ありますか…?」

「権力?うーんまぁ、権力というか影響力なら……ってえぇぇっ!?ちょっ、ケーシャ!?」

「あるんですね、それなら安心です。ありがとうございました、ノワールさん」

「安心!?どこが!?私はむしろ今物凄い不安を抱いたんだけど!?ねぇ、ちょっと!?」



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搾られ堕ちゆく温和の黄金

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・シーシャ

内容・搾乳 自慰 拘束 触手 媚薬


女神が事務仕事を始めとする、指導者としての務めばかりを行う訳ではないように、黄金の第三勢力(ゴールドサァド)…即ちギルドの支部長もまた、組織の長としての仕事ばかりが役目という訳ではない。時には中々受注者が現れない、或いは達成出来ないクエストを代わりに請け負う事も、支部長の務めの一つなのである。

 

「…まだ出てこない、か……」

 

ルウィーのある洞窟。そこに黄金の第三勢力(ゴールドサァド)の一角、シーシャの姿があった。支部長四人の中では最も支部長らしく、されど他の三人に負けず劣らず個性的な彼女がここに訪れているのは、勿論探検が目的ではない。

暫く前にルウィーのギルドへ、とあるモンスターの討伐が依頼された。比較的報酬の良いその依頼に、早速何人かが手を出し討伐に向かったのだが、残念ながら全員失敗。約半分は返り打ち、もう半分はそもそも発見出来なかったという芳しくない結果が続き、次第に受注者が減っていってしまった為に、そのクエストがシーシャの手に渡る事となった。

 

「街から結構離れてる訳だし、日を改める事になるのは勘弁してほしいわね…」

 

軽く後頭部をかきつつも周囲に気を配りながら、シーシャは進む。クエストを代わりに請け負うのも務めとは言ったが、それは業務として規定されている訳ではない。あくまで支部長が出張るのは慣例、言うなれば自主的に行う事だが、周知の慣例というのは最早個人で完結するものではない。その事があり、同時に彼女なりの愛国心や責任感が背中を押して、現在シーシャはクエストを遂行している。

 

(…気配を感じないのは近くにいないからなのか、それとも……)

 

神経質になり過ぎない程度に注意しながら歩く事十数分。少し開けた場所に出たシーシャは、そこで一度足を止めた。

 

「うーん…そこそこ奥まで来たわよね…情報通りの奴なら見落とすって事はないだろうし、だったらいるのは更に奥……」

 

ここまでの道のりを思い出してミスがない事を確認したシーシャは、奥の方へと目をやり……その瞬間、何者かの視線を肌に感じた。

ここに至るまで討伐対象以外のモンスターの姿はなく、観光すべき場所がある訳でもない洞窟に一般の人間がいる可能性も極めて低い。となればその視線は、恐らく討伐対象のもの。そう考えたシーシャは考えを顔に出さないよう気を付けつつ、神経を張り詰める。

 

(何?このどこから見られてるのかよく分からない気配は……でも、こういう場合…最も狙われ易いのは、背後…ッ!)

 

数秒の沈黙の後、素早く振り返るケーシャ。大概の生物にとって対応出来ないのは背後であり、そもそも正確に認識出来ないのも背後。だからこそ、自分を襲う気ならば後ろからの筈、とシーシャは振り返るも……

 

「……って、あら…?」

 

そこには、何もいなかった。振り返った彼女の視界には、敵の影も形も見当たらない。そしてそれは、一見すれば自分の勘違いだったと思ってしまうような状況であり……実際シーシャは、この瞬間気を緩めてしまった。

 

「何よもう、緊張させちゃっ……きゃあッ!?」

 

肩の力を抜いた、正にその瞬間に何かが足首へと巻き付き、シーシャは後ろに引っ張られる。それによってバランスを崩した彼女は咄嗟に両手を前に出すも、巻き付いた何かはシーシャを上へと持ち上げる事で、彼女の両手は空を切る。

訳も分からないまま宙吊りとなったシーシャは心を乱しつつも、即座に視線を巡らせる。そうして彼女は発見した。形容し難い身体に、何本もの触手を持つ、討伐対象の姿を。

 

「…後ろと思いきや前って、ホラー物の見過ぎじゃないの…?」

 

蠢く触手の内の一本が自身の足首に巻き付いているのも目にしたケーシャは、皮肉めいた言葉を投げかける。…が、当然モンスターは無反応。

 

(…不味いわね、まさか先手を取られるなんて…まずはこの状況を何とかしないと…!)

 

モンスターが次の行動を起こさない内に、とシーシャは全身、特に腹筋へ力を込めて上半身を跳ね上げ巻き付いた触手に手を伸ばすも、届く寸前で両腕も別の触手に縛られてしまう。ならばと彼女は自由なもう片方の脚で逆側の脚の触手を蹴り付けたが、体勢としては最悪に近い状態のせいで触手は大きくうねっただけ。その次の瞬間には逆脚も巻き付かれ、四肢全てがモンスターの拘束下に置かれてしまった。

 

「…はは…これはちょっと…いや、かなり不味いかな……」

 

冷や汗が垂れるのを感じながら、シーシャは乾いた笑いを零す。逆さまな体勢から正常な体勢へと戻してはくれたものの、その間にも待機していた触手が手脚に絡み付き、いよいよ身動きもままならない状態に。そして、襲ってきたモンスターの前で、身動きが取れなくなれば……それはもう、十中八九無事で済む訳がない。

 

(…見たところ、このモンスターは歯で肉を噛みちぎって捕食するタイプじゃない。…即死か致命傷必至の食べられ方をするんじゃないなら、どこかで逆転のチャンスが……)

 

今シーシャの心には恐怖や一人で来た事への後悔が渦巻いているが、それとは別に頭の中では生き残る術を模索中。……と、そんな時だった。身体の周囲で巻き付かずにゆらゆらと揺れていた数本の触手が、服の中へと潜り込んだのは。

 

「えっ、ちょっ…きゃっ!?な、何するのよ!?」

 

驚きのあまり、つい普通の悲鳴を上げてしまうシーシャ。普段ならそのような声に対し、「可愛い悲鳴じゃない」とからかう彼女だが……今は状況的にも精神的にもそれどころではない。

 

「幾らアタシのスタイルが良いからって、あんたはモンスターで……んっ、ぁ…!」

 

元からシーシャは胸元や腹部がある程度開いた服装をしていた為に、触手は難なく入り込む。何とも言えない感触の触手に初めシーシャは顔をしかめていたが、触手が乳房へと巻き付き始めた事で反射的に赤面。更に軽く絞られるような刺激が乳房へと走り、彼女は再び彼女らしからぬ声を上げてしまう。

 

(こい、つ…ほんとに何が…目的、なのよ…!?)

 

蛇の様に乳房へと巻き付いた触手が蠢き、不快な感覚が続く。触手そのものの気持ち悪さと胸を弄られる事への屈辱で自然と手脚に力の入るシーシャだったが、それでも四肢の拘束からは抜け出せない。そしてそんな状態が数分程続き……不意に触手が動きを止めた。

 

「……な、何…?どうして急に止ま…って……」

 

既に完全に露出してしまった乳房を軽く前へと引っ張る形で止まった触手に、シーシャは怪訝な表情を浮かべる。それから疑問が口を衝いて出たが……新たに近付いてきた二本の触手が、がばりと先端を四つに開いた瞬間、彼女は次に行われる事を理解する。

 

「ちょ、ちょっと…勘弁してよ…這いずられるだけならともかく、それは駄目だって…ねぇ、だから待っ……てぇぇっ!」

 

細かいヒダがびっしりと生え、見るからに粘液の分泌も行われている触手の内部に焦りを感じたシーシャは、乾いた声で触手の動向を拒否するも、触手の接近は止まらず…残り数㎝となったところで、突如加速した触手がシーシャの乳房の先端、乳頭へと吸い付いた。その瞬間、甘い衝撃が背筋に走る。

 

「…あ、ぇぇ…何よこれぇ…ぬるって、して……いッ……!?」

 

思いもしない刺激に戸惑うシーシャだが、その数秒後には乳頭へ左右ほぼ同時に感じた鋭い痛みに声を詰まらせる。触手に吸い付かれている状態では分からない。…が、感覚的にシーシャは確信していた。自分が今、細い針の様な物で刺されて液体を注入されたのだと。

 

(今、何を…完全に抵抗出来なくする為の神経毒?それとも、身体を内側から溶かす溶解液?…でも、どっちもわざわざ胸に打った理由が……)

 

戦闘慣れしているが故か、動揺しつつも思考はすぐに状況分析を開始。恐ろしい可能性が思い浮かぶも、同時にこうして頭が回っている限りは最悪の状態じゃないとシーシャは自分に言い聞かせようとし……新たな違和感に、それを遮られた。

 

「……っ…今度は、何これ…む、胸が…急に、熱くなって……んぎぃッ…!?」

 

刺された場所を起点に広がる熱。じわりと熱が広がっていき、それに連れて乳房の中で何かが変化していくのを感じ、乳房の全体が熱を持った次の瞬間、触手が行動を再開した。それまでより強く、激しい動きで。

 

「し、締め上げられてっ…ふぁ、んっ……!」

 

触手がとぐろを巻くように圧力をかけ、豊かな双丘を締め上げる。だがただ締め付けるだけでなく、緩急つけるように数秒毎圧力が緩み、気の抜けたところて再び強い締め付けが襲いかかる。圧迫感と開放感。それが何度も何度も繰り返し続く。

 

「はっ、ひっ…これじゃ、まるで乳搾りじゃない…なんで、こんな…んんっ……」

 

拘束され、胸を弄ばれる今の自分はまるで乳牛のよう。そう思った途端にシーシャの感じる屈辱は加速したが、意識はその胸へと集まるばかりでとても拘束を脱せる状態にはない。加えて弄ばれる最中も…いや、弄ばれる程熱は高まっていき、圧迫と開放もあって今や軽く息が上がってしまう程だった。

そんな中、乳頭に吸い付いた二本の触手も動き出す。内側のヒダを擦り付け、何かを求めるように乳頭を責め立てていく。

 

「そんなに、したって…出る、訳っ……うぇ…?」

 

モンスターはシーシャの反応に合わせて触手をうねらせ、ヒダで乳頭へ細やかな振動を与える。初めは不快さと苦痛しか感じていなかったシーシャも、次第にその巧みな動きで感じさせられてしまう。その情けない事実に彼女は顔が真っ赤になりかけたが……それ以上に見過ごせない胸の変化に気付き、愕然とする。

 

「…え、う、嘘…胸、張ってる…?…そんな、まさか…じゃあ、このまま揉まれ続けたら……」

 

締め付けられる度に感じる、何かが溜まっている感覚。それは感じた事のないもので、本来あり得ないもので……もし注入されたのが()()()()()()()()()()()()()なら、既に自分の身体が作り変えられつつあるという事になる。そう思い至ったシーシャは、一瞬頭が冷え切って……次の瞬間、冷静さを失った。

 

「い…嫌、嫌ぁ!くっ、この…離しなさいよッ!誰が、あんたなんかの栄養源に……はぁぁんっ!ち、乳首…引っ張るなぁぁ…っ!」

 

四肢に巻き付いた触手を引き千切ろうと全身に力を込め、同時に身体も振りたくるシーシャ。喰われかけるだけなら相手も生物なのだから仕方ないと思えるが、こんな形で喰い物にされるのは許容出来ない。その思いで瞳を怒らせ脱出を図ったが……それは許さないとばかりに胸への責めが加速し、身体から力が抜けてしまう。

 

「こんな…こんな、程度でぇぇ……!」

 

注入を受ける前よりにわかに重くなった胸を感じながら、歯を食い縛って必死に耐える。モンスターの思い通りになるものかと、女性としての尊厳を守る為に抵抗しようとする。だが、身動きが取れず、そもそもその経験をした事がないシーシャにとって、それは無謀な抵抗だった。

 

「アタシは…アタシは、負けな……いぃぃいいぃぃぃぃっっ♡」

 

付け根から乳輪まで巻き付いた触手に力強く締め上げられ、弾けるように胸から何かが流れ出す。その未知の感覚、言い表しようのない快楽に、シーシャは乳房を揺らして仰け反っていた。更に乳頭から吹き出した瞬間二本の触手が吸引を始め、吹き出た液体が勢い良く吸い込まれていく。

 

「あぁあンっ!くひっ…胸に残ってるのまで、吸い込まれ、てぇ……っ!」

 

四つに分かれた触手とその内側のヒダが乳頭をがっちりとホールドし、貪欲に液体を吸い上げていく。その間得も言われぬ快楽が絶え間なく続き、逃げられない事と相まって切なさから髪を振り乱すシーシャ。…彼女はこれまで知らなかった。胸でここまでの快楽を感じられる事を。時に快楽が苦痛となる瞬間もあるのだという事を。

 

「ふっ、ぅ…はぁ……や、やっと収まった…ぁふ……」

 

たっぷり体感で数十秒は続いた吸引が終わり、剥がれるように二本の触手が胸から外れる。そのおかげで僅かに安心したシーシャだったが、代わりに目にしたのは硬く勃起した自分の乳頭。真っ赤に充血し、いやらしく自己主張を行うその様を見て、シーシャは自分の身体でありながら激しい羞恥心に心を掻き乱されてしまう。

 

「あ、アタシの胸、こんな事に…んぶぇっ!?な、何をし……ぁ…」

 

目を逸らしたくなる、なのに何故か目を離せない不思議な感覚の中、ぼたりと彼女の顔に零された白の液体。次はなんだとシーシャは食ってかかりかけたが…その色を見て、その匂いを嗅いで、気付いた。いや、確信した。……それが、つい先程搾り出されたばかりの、自分の母乳であると。

強張った表情で顔を上げると、そこには吸い出したばかりの母乳を滴らせる触手の姿。触手はシーシャを小馬鹿にするような動きで暫し漂った後……再び彼女の胸へと喰らい付く。

 

「んひぃっ!い、今出したのにまたなのぉ!?」

 

吸い付くや否やヒダによる乳頭の刺激がまた始まり、もどかしい噴乳促進の再開にシーシャは悲鳴を上げる。行われている事は変わらない筈なのに、出したばかりのせいか胸全体が敏感になっており、先程よりも快楽を強く感じてしまう。…それを、シーシャ自身は欠片も望んでいないというのに。

 

「で、出な…出ない、わよ…ッ!もう出しちゃったんだから、そんな事で出る訳……ひぐぅっ!?」

 

緩急の付いた締め付けも続行され、高められる乳房での快楽。しかし胸の中で何かが滾る感覚はあるものの、すぐにまた出してしまいそうな感じはない。だから無理なのだとシーシャは顔を振り、快感に耐える事も兼ねて否定の意思を必死に表現したが……その次の瞬間、乳房を締め付けていた触手が離れると同時に別の触手が鞭の様にしなってシーシャの乳房に打ち付けられる。

肌と触手のぶつかる破裂にも似た音と、乳房に走った電流のような刺激。シーシャが目を見開く中、まず熱さを、続いて痛みを叩かれた部位から感じ始め……すぐに次の一撃が放たれた。

 

「あぎ…ッ!?な、なんで…はひぃっ! ちょっ、待っ……ああぁッ!止め…ィヒぃぃっ!」

 

二本の触手に掴まれるようにして引っ張られた乳房へ、容赦のない仕打ちが浴びせられる。その豹変とも言える変化にシーシャは戸惑うが、その間も鞭打ちのような触手による殴打は続き、身動き取れない中での痛みに堪らず叫ぶ。そうしておよそ十数発。理由の分からぬ仕打ちが終わった時、彼女の乳房は真っ赤に腫れて幾つものミミズ腫れが出来ていた。

 

「はぁっ…はぁっ…い"…ッ!…だ、出せって事……?」

 

僅かながら瞳を潤ませ、肩で息をするシーシャの乳房を触手が擦る。腫れた乳房にはそれだけでも強い痛みが走り、その痛みで呻くシーシャへ催促するようにモンスターは触手を揺らす。……シーシャには分かっていた。もしまた食ってかかるような態度を取れば、或いはこのまま出さずにいれば、再び何度も叩かれるのだろうと。

 

「(む、無理よ出すなんて…さっき出したばかりだし、そもそもアタシは母乳なんか……でも、出さなきゃまた…)んッ!?ふぐうぅぅっ!?」

 

戦闘慣れしているシーシャにとって痛みは特別恐ろしいものではないが、動けない中で一方的にもなれば話は別。かと言ってなら屈するかといえばそんな事が出来る筈もなく、また出そうと思えば出せる物でもない為シーシャは困窮し……そんな彼女へ、モンスターは次なる一手を下した。

また別の触手がシーシャの顔へと放たれ、その触手は減速する事なく彼女の口内へと侵入。入ったすぐ後には乳房を掴む触手同様先端が四つに分かれ、シーシャは口を閉じられない状態で固定されてしまう。

 

「ふごッ、ぉごおおぉぉぉっ!?お"ッ、ご……っ!?」

 

醜悪な異物の侵入にシーシャは怖気を感じ、顔を振って振り落そうとするも触手が落ちる気配はない。そしてその内に触手が脈打ち、次の瞬間粘つく液体がシーシャの口内、引いては喉へと吐き出された。

喉奥へぶつかり、そのまま腸へと流し込まれる粘性の液体。喉へへばり付きながら落ちていく液体にシーシャは背筋どころか全身が震え上がったが、今の彼女は飲み込むのを避ける事すらままならない。それから漸く出し終えた触手が口から離れ、シーシャの口も自由となったが……その瞬間、どくんと心臓が異様に大きな鼓動を打ち、全身に熱が駆け巡る。

 

「……──ッ!?あ、がッ……か、身体中が…ヘンに、なって……あひいぃぃいいンッッ♡♡」

 

息を詰まらせ目を見開く中、ゆらりと触手が乳房へ接近。しかしシーシャは気付かない。身体の異変があまりにも大き過ぎて、触手の事など気にしていられない。だが、触手が左右同時に乳房を締め上げた途端に想像を絶する快感が胸から脳へと走り、シーシャは嬌声を上げて絶頂していた。

 

「ヒッ、イぃいいいいぃっ!ぼ、母乳出るっ、出ちゃううぅぅぅぅっっ♡」

 

乳頭からは大量の母乳が吹き出し、同時に秘部から潮も吹いて衣類を濡らす。今触手は乳房の中程を一巻きしただけ。乳房はまだ腫れていて、触手が触れれば痛みが生じていた筈。なのに自分はかつてない程の快楽に襲われ、痛みに至っては感じないどころかスパイスの様に快楽を加速させている。その事にシーシャは混乱していた。されど混乱はしても、そこから先は考えられない。…否、考える事を許されない。

 

「んぁぁっ!す、吸われて…ぬひッ、ほぉおおぉっ!押し出すのダメえぇっ!」

 

斜め上へ向ける形で拘束されていた両腕を持ち上げられ、頭の上で伸ばしたまま一つに纏められる。一方張り付いた触手は吸引機の様に母乳を吸い出し、吸い終わるのを待つ事もなく乳房へと絡み付いた触手が付け根から前へと押すように動く。

圧迫も吸引も、全ての刺激がそれまでとは段違いだった。気持ち良くて気持ち良くて仕方がない。出したばかりなのに、またすぐ胸が張ってしまう。そしてそれは恐らく、先程飲まされた液体のせい。

 

(あ、あれ…絶対、あんな量飲んじゃ駄目なやつよ…あ、頭…おかしく、なるっ……!)

 

暴力的なまでの快楽にシーシャは暴れるが、思考もまとまらない中での動きではとても拘束からは逃げられない。逃れられなければ、快楽は続く。甘美で、狂おしく、絶望的な快楽が。

 

「揉まないでッ、揉まないでぇぇっ!あっああッ、出るっ!また出るうぅぅううっっ♡♡」

 

巻き付いた触手に胸を揉みしだかれ、ただひたすらに快楽を享受させられて舌を突き出しながら達する。

 

「ひぎッ!だ、出しますっ!もっと沢山出します!だからもう叩かないでぐひいぃぃいぃぃンっっ♡♡」

 

折檻のように乳房を執拗に叩かれ、されど痛みすら快楽に転化された事による熾烈な快感と感じてしまっている事への恐怖、そしてモンスター相手に情けを懇願している屈辱の感情が混ざり合う中で愛液を大腿にまで垂らして絶頂する。

 

「あ"あ"あ"あ"ぁーーっっ!止まらないっ!母乳止まらないのおぉおおおおッッ♡♡」

 

限界まで乳房を締め上げられ、一滴残らず絞り尽くさんとばかりに吸引を行う触手と快楽に屈して、仰け反り完全に顔を蕩けさせながら果てる。

そうしてシーシャは、幾度となく搾乳を行われ、母乳を吹き出す度に絶頂していた。モンスターは容赦する事がなく、絶頂すればする程感度が上がり、母乳の出も良くなる事で搾乳時の快感が増し、すぐにまた絶頂してしまうという悪循環。…シーシャはそこから抜けられない。抜ける手立てを、考える事すら出来ない。

 

「あんっ♡ゆ、揺らないでぇ…!疼いちゃうからぁ…♡」

 

どれ程の時間が経った頃か。十分に母乳を、栄養を吸収する事が出来たからか、モンスターの搾乳は一時止まっていた。細い触手で乳頭を縛られ、軽く持ち上げられた乳房をたぷたぷと別の触手が弾いて弄ぶ。比喩でも何でもなく、文字通りの玩具にされているシーシャだったが、最早敵意を抱くどころか既に洪水状態の秘部を更に濡らし、切なげに身をよじっていた。

そんな状況が数分前後続いた後、モンスターは胸から触手を離して動き始める。身体を反転させ、洞窟の奥へと向かう。

 

(…ぁ、は…満足したから、戻るって事かしら…母乳タンクになったアタシを連れて、もっと奥に……じゃあ、アタシは…)

 

振動で小刻みに揺れながら、ぼんやりとシーシャは考える。頭の大部分は快楽と弄ばれるだけで噴乳に至れなかったもどかしさに占められていて、その思考は頭の片隅で行われた、中は無意識のようなもの。…だが、シーシャは気付く。

 

(──連れて行かれたら、一生アタシはこのまま…?)

 

片隅にあった思考は、一瞬で頭の中を塗り替える。それまでの火照りが嘘であるかのように悪寒が走り、恐怖と嫌忌感が彼女を支配した。

 

(…嫌…嫌よそんなの…どんなに気持ち良くたって、そんなの…絶対嫌…!)

 

度重なる絶頂と噴乳で彼女の身体は疲弊していたが、動けない訳ではない。何より頭と心から快楽への欲求が消え去り、思考力も生存本能も息を吹き返した事でシーシャの頭はフル回転を始める。

 

(くっ、やっぱり何本も巻き付いていて抜け出せない……けど、これって……)

 

モンスターに気取られないよう注意を払いながら手脚を動かすが、拘束の強さは相変わらず。しかし腕を動かす中で、ほんの僅かに隙間が生まれた事をシーシャは気付いた。

それは、両腕を一纏めで拘束していたが故に生まれた隙間。こちらの方が楽という事でモンスターは一纏めにしていた訳だが、シーシャにとっては脱出のチャンス。

 

「…すぅ…はぁ……」

 

最新の注意を払い、少しずつ腕を捻って隙間を拡張したシーシャ。それから彼女は小さく深呼吸を行い、残った力をかき集め……力の限りを尽くして触手から両腕を引き抜く。

 

「こッ、のおおぉぉぉぉおおッ!」

 

肩の負担に耐えて身体を後ろへ倒した瞬間、拘束を脱し自由となったシーシャの両腕。その行動にモンスターは慌てた様子で触手を動かし始めるが、すかさず彼女は腕に火器を顕現させて両脚を縛る触手へ射撃。撃ち抜かれた触手が千切れた事で両脚も拘束から解放され、漸くシーシャは自由を取り戻した。

 

(やった…!でも、まだ油断は出来ない…今は、逃げなきゃ…!)

 

自分に耐え難い恥辱を与え、人生すらも奪おうとしたモンスター。その敵に対しシーシャは激しい怒りの念を抱いてはいたが、今はモンスターには目もくれずに洞窟の入り口へと走った。もし再び捕まればもう逃げるだけの余裕はなく、そもそもモンスターが油断する筈がない。ならば今は逃げ延びる事が最優先、奴は立て直してから倒せばそれでいいと自身へ言い聞かせ、力を振り絞って走り続ける。そして……

 

「…はぁ…はぁ……た、助かったぁ……」

 

洞窟から脱出した時、彼女は自分のとても他人には見せられない身なりも忘れて、心からの安堵に包まれるのだった。

 

 

 

 

必死の思いで逃げ延びた日の翌日、シーシャは信頼の置ける友人の中でもトップクラスの実力を持つブラン…守護女神ホワイトハートの協力を得て、再び洞窟へと向かった。…だが、翌日以降も何度か洞窟に訪れたものの、一度も例のモンスターが姿を現す事はなく、収穫といえば逆さにされた際落とした帽子を回収出来たという程度。そのモンスターを忌々しく思い、同時に危険な存在であるとも理解しているシーシャにとって、それはとても納得の出来るものではなかった。

 

「た、ただいま……」

 

その日の職務を終え、自宅へと帰ったシーシャ。疲れていれば表情もそれ相応のものとなるのは当然の事だが、彼女の顔は赤く、息も荒い。

 

「む、無理…もう、無理ぃ……!」

 

よろよろと家に上がった彼女だが、その数秒後には玄関に置かれていた桶を手に取り、胸元をはだけさせる。

トップスからも下着からも解放され、その豊満さを外へと晒したシーシャの乳房。だがその先端には、乳頭と乳輪の大部分が隠れる貼り物…所謂ニプレスが付けられていた。

 

「くぁ、ふ……」

 

桶を廊下に置き、膝立ちとなったシーシャはニプレスを剥がす。それによって露わとなった彼女の乳頭は、既に興奮しているが如く硬く勃ち、蓋を失った事で白い液体を先端から垂らす。…その液体は、母乳以外の何物でもない。

 

「出せる…やっと出せるぅぅ……」

 

恍惚とした表情を浮かべ、彼女は胸を揉み始める。それもマッサージや愛撫などというものではなく、母乳を搾り出す為の力強い手付きで。すると揉む前から限界寸前まで張っていたからか、すぐに乳頭からは母乳が溢れ出した。

脱出成功により最悪の展開を回避したシーシャだったが、母乳が出るようになった胸は元通りにはならなかった。乳頭と口から流し込まれた液体の効力は余程長いのか、或いは脱出する前から身体が完全に作り変えられてしまったのかは分からない。シーシャが理解しているのは、母乳がすぐに溜まってしまう事と、定期的に搾らなくてはまともに生活が送れないという事だけ。

 

「はひッ、んっ…!ま、まだ出るっ…♡」

 

捻るように乳頭を摘んだシーシャは、そのまま下へと向けて母乳を桶に。既に桶の底は見えておらず、コップ一杯分は優に超えるであろう量の母乳が溜まっていた。

 

「だ、大分張りは収まってきた…でも、でも……」

 

何度も出し、幾分か楽になった乳房。勝手に溜まってしまうとはいえ変に刺激を与えなければ、すぐに溢れる寸前にまでなってしまう…などという事はなく、一先ず他の事へ手がつかない状態は脱する事が出来た……筈だった。

自分の両手の上に乗った乳房を見つめるシーシャ。彼女の脳裏に浮かぶのは、モンスターに嬲られた際感じた、激し過ぎる程の快楽。頭が甘く蕩けるようなあの快感を未だ鮮明に覚えていた彼女は、喉を鳴らし……両手で乳房を搾り上げる。

 

「こんなんじゃ、満足出来ないぃぃ……♡」

 

欲望を叩きつけるように乳房を鷲掴みにし、嬌声を漏らしながら揉みしだく。モンスターから搾乳されていた時は噴乳と同時に絶頂していたが、今は母乳が出ても絶頂にまでは至れていなかった。…それがシーシャはもどかしくて堪らない。自慰同然の処理で胸を楽にする事は出来ても、身体の奥で疼く欲求は一向に、一度足りとも満たされていない。

 

「あ、アタシはマゾなんかじゃない…あんな思い、二度と御免よ…けど、けどぉ……またあの時みたいにイきたいのぉぉッ……!」

 

それまでは『普通の生活を送る為』という理由の範疇で搾っていたシーシャだったが、内に秘めた欲望を口にしてしまった事で遂に歯止めが効かなくなる。

膝立ちから上半身を倒し、乳房を廊下に打ち付ける。それまでとは違う刺激にシーシャは身体を跳ねさせながらも、床と両手で乳房を挟み込む。

 

「ん"ぎッ…あっ、これイイっ…!この、押し潰される感じイイのぉっ♡」

 

万力で潰されるが如く乳房には痛みが走り、圧力で手も乳房も赤くなっていく。だが、痛みに反して…いや、痛みをも快楽として感じてしまうシーシャは無意識に涎を垂らし、口元に惚けた笑みを浮かべていた。

そこからシーシャは力を緩めないまま両手を前へと動かし、逆に身体は引いて圧力を先端へと集中させていく。ある程度収まっていた筈の張りも押し込まれる事で再び顕在化し、高まる快楽にシーシャの脚がガクガクと震え出す。

 

「く、くるっ…凄いの…今日一番の噴乳くるっ……♡」

 

瞳を爛々と輝かせ、シーシャは触手が乳房を締め上げた時の快楽を思い出していた。そして今自分が感じているのは、それにも劣らない程強く激しい乳房の快楽。そう思うだけでシーシャは、昂って昂って仕方がなかった。

初めはあった筈の理性が、女性として守るべきラインが、最早シーシャからは消滅していた。今の彼女は、ただひたすらに快楽を求める獣そのもの。そうして今の自分が如何に浅ましく、低俗な格好であるかも気付かない彼女は、一匹の雌に成り下がった彼女は、力の限りで乳房を押し出し…絶頂する。

 

「ん"ん"ん"お"ぉおぉぉおおおおっ!イくううううぅぅぅぅっっ♡♡」

 

力尽くで押し出された母乳は勢い良く噴き出し、胸が破裂してしまいそうな程の快楽にシーシャは雄叫びのような喘ぎを上げる。秘部からは愛液を吹き、全身に回った快楽で情けなく腰を前後させる彼女の様は、乳牛が上品に見える程に下品で無様なものだった。

噴き出た母乳が廊下を汚し、果てた彼女は余韻に浸りながら横へと倒れる。倒れた拍子に乳頭から母乳の泡が起こり、すぐに割れて消える。

 

「…は…はは…アタシ、この快楽から……抜け出せない、かも…♡」

 

時折身体をヒクつかせながらシーシャが呟いた言葉。気持ち良くて、幸福感に包まれる、噴乳の快楽。だが、心のどこかでは自分が底のない沼へ堕ちていく事を理解していたのか……彼女の口から溢れたのは、艶やかながらも乾いた笑い声だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空気の冷えた、されどそれ故に澄み切ったルウィーの朝。早起きな者は既に朝の活動を始め、朝に弱い者はまだ寝ているような時間に……シーシャは跳ね起きた。

 

「うわぁぁぁぁああっ!?」

 

目を見開き、ばっと上半身を勢い良く起こす。汗ばんだ肌に、開いた瞳孔。彼女が只ならぬ精神状態である事は、言うまでもない。

 

「…あ、あれ…?……夢…?」

 

まず彼女の視界に入って来たのは、部屋の壁と毛布で隠れた自分の脚。続いて見回せば自分がいるのは寝室で、身に付けているのはいつもの寝巻き。…と、そこまで認識したシーシャは、気付いた。自分の頭に鮮明に残っているこの記憶が、現実ではなく夢のものだと。

 

「…何よ、もう…夢なら夢と早く言って頂戴……」

 

動揺から一転して訪れた安堵の思いにシーシャは肩の力を抜き、吐息混じりに文句を漏らす。勿論部屋の中には誰もいない訳だが…その発言は安心からくるものであって、深い意味はない。

 

「けど、びっくりする程過激な夢だったわね…これは流石に話のネタにならないわ…」

 

嫌な事は、時に笑い話としてしまう方が楽になる…その考えが一瞬脳裏によぎったシーシャだったが、即座にそれは却下する。しかしそれも当然の事だろう。今回見た夢の話をしたところで、待っているのは気不味い空気しかないのだから。

 

「…まぁ、若気の至りってやつよね…多分。うん、そうよきっと。根拠はないけど…深く考えない方が身の為よ、アタシ」

 

暫しベットの上で考えていたシーシャだが、そもそも考えたところで仕方がない、という結論に到達。曖昧模糊な表現を連発しつつも毛布を捲り、着替えと共に気分も切り替えようとして……下腹部とシーツが濡れている事を認識した。

 

「……あ、あはははは!丁度綺麗に洗いたい気分だったし、タイミング的にはむしろ好都合よ好都合!さーて、洗濯するわよぉっ!」

 

恥ずかしがる乙女の様に顔を赤らめ、しかしあからさまな空元気で着替えてシーツも取り替えるシーシャ。起きて早々に調子を狂わされ、正直なところ今日は休みにしてしまいたいシーシャではあったが……何だかんだでしっかり者の彼女は、自宅を出る前には気分を立て直し、張り切って職場へと向かうのだった。

 

 

「…そういえば、確か片付けておかなきゃいけないクエストがあったわね。えーっと、内容は……」

 

「……え…洞窟での、モンスター討伐…?」



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非公開痴態撮影・前編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート

内容・スカトロ 排尿 覗き 盗撮 集団


衝突により一つとなった四大陸の外周には、大小様々は浮き島が存在している。地理的条件からその殆どは無人島、或いは探検やバカンス等で時折人が訪れる程度だったが、一部の浮き島には人が住み、村や集落が形成されている。……そんな集落の一つに、プラネテューヌの女神、パープルハートことネプテューヌが訪れていた。

 

「ふぅ…ありがとう、お茶まで出してくれて」

「いえいえ、女神様がこんな辺鄙な場所まで直々に来て下さったんです。これ位しなくては罰当たりというものですよ」

 

来客をもてなす施設としても利用されている公民館で、ネプテューヌは振る舞われたお茶を口にする。

彼女がここへ…正確には集落へと訪れたのは、この集落からモンスター討伐の依頼が出された為。外周の浮き島を各国の領内とするかは微妙なところであり、プラネタワーから集落のある浮き島までは相当な距離があるのだが……そこは優しき守護女神。自国大陸外周にある浮き島の集落からの助けを求める声ならば無視は出来ない、とネプテューヌは自ら訪れ…つい先程、依頼を達成したのである。

 

「…にしても、やっぱりここでの生活は大変でしょう?わたしやプラネテューヌへの要望とかはあったりしないのかしら?」

「大変じゃない、と言えば嘘になりますが…私も皆も自分の意思でここに住んでいるのです。ですから出来る限りは自分達で何とかしよう、と常日頃思っております」

「立派な心掛けね。なら、どうしようもない時は今日みたいにわたしを頼って頂戴。その時はまた力になるわ」

 

自身で選んだ道に責任を持つ。そんな当たり前ながら難しい事を実践しているのなら、女神としてこれからも助力をしてあげたい。そうネプテューヌは思い、にこりと微笑む。整った顔立ちと温和な感情が合わさる事で生まれた慈愛の笑みに、男は一瞬顔を赤らめるが…すぐに表情を正し、誤魔化すように言葉を紡ぐ。

 

「で、ではこちらでゆっくりと休み、それからご帰還なさって下さい。人がいては気も休まらないでしょうし、私はこれで…」

「あ……気を遣わせちゃったみたいね…」

 

そさくさと男が部屋を出ていった後の扉を見つめ、ネプテューヌは肩を竦める。実際には気を遣った、とは別の理由もあったのだが…そこは決して男女の機微に聡くはないネプテューヌ。加えて自身は『信仰される対象』という意識があった為に、男の反応について深くは考えていなかった。

 

「…さて、距離があるし終わったらすぐにと思ったけど…お茶を出してもらったのにすぐ帰ったら失礼よね」

 

地産地消なのか香りの良い茶を楽しみながら、ネプテューヌはゆっくりと時間を潰す。利便性においてここはプラネテューヌの街と比べるまでもない集落だが、プラネテューヌにはない魅力が確かにある。そんな事を考えていたネプテューヌの顔には、自然と柔らかな表情が浮かんでいた。…しかし次第に、その表情が崩れ始める。

 

「……っ…食後すぐに長距離移動して、その後早速戦ったのが不味かったのかしら…」

 

顔をしかめ、腹部を押さえるネプテューヌ。初めは違和感程度だった腹痛が、時間が経つに連れて大きくなり、今でははっきりと分かる程の痛みとなって彼女に襲いかかっていた。

普段の彼女であればそのような事で腹を下したりはしないが、かと言って傷んだ物を食べた覚えはなく、女神はそうそう病気にかからない。その為消去法で理由を推測したネプテューヌだが……そうしてる間にも腹痛は増し、加えて激しい便意も催していた。

 

「と、とにかく…お手洗い、探さないと…」

 

椅子から立ち上がり、括約筋に力を込めつつ部屋を出る。普段戦闘で味わう事となる外側からの痛みとは違う、内側からの苦痛。ネプテューヌは一刻も早くこの苦痛から解放されたいと思いながらも、誰かに会う事を危惧して表情や足取りには気を遣う。

腹痛に苛まれる中、どこにあるか分からないお手洗いを探すというのは過酷なもの。だが幸いにも公民館はそこまで広くなく、手遅れとなる前に彼女は目的の場所を発見した。

 

(こういう所のお手洗いって、あんまり綺麗じゃない事も多いけど…今はそれを気にしてる場合じゃないわね…)

 

お手洗いを前に一瞬躊躇ったネプテューヌだが、腹痛と便意に押される形でその中へ。…が、いざ入ってみれば中は清掃が行き届いており、古さはあっても決して嫌悪の感情は覚えない。

 

「…よかった…それに個室も一つ空いてる……」

 

清潔感に一安心のネプテューヌが個室へ目をやると、三つある個室の内、左右二つが故障中。一つならず二つとは…とネプテューヌは管理状態に呆れるも、彼女にとっては空いている個室が一つあればそれで十分。よって彼女は選ぶまでもなく中央の個室の扉を開け……固まった。

 

「こ、このタイプは……」

 

扉の先にあったのは、一般に和式と呼ばれる便器。勿論その存在はネプテューヌも知っており、目にするのも初めてではなかったが…これまでずっと彼女は洋式を利用し、こちらの使用は避けてきた。それ故に再びネプテューヌは躊躇うも、現状ここで使える便器はこの一つ。もし他になければ外へ探しに行かねばならず、そうなれば時間がかかる上に、下手すると「お手洗い貸してもらってもいいですか?」…と問わねばならなくなるかもしれない。それは代案としてはあまりに過酷で……ネプテューヌは、目の前の便器を使う事を決意する。

 

「も、漏れてはない…わよね…?」

 

便器を跨いだネプテューヌは臀部、そして下腹部を覆うプロセッサユニットを解除。漏れの確認をした後、長い髪が床に付かないよう気を付けながらしゃがみ込む。…因みにネプテューヌが女神化を解いていないのは、耐える事も力を込める事もこちらの方が楽だと判断した為。

白く滑らかな尻に挟まれたネプテューヌの肛門は、淡い桜色。菊の花の様に皺の刻まれたそれは正しく菊門とでも言うべき代物。されどそれだけならば美しいと呼べる肛門の周囲には彼女の頭髪に近い、薄紫の尻毛がもっさりと生え、顔に似合わぬ剛毛さを見せつけている。

──それは部外者は勿論、親しい間柄の人物であっても見せる事はない、彼女にとって文字通りの『秘部』。だが……その秘部は今、何人もの男の視線を浴びていた。

 

((こ、これが…パープルハート様の肛門……))

 

ネプテューヌの秘部へと注がれる、幾つもの視線。それは両隣…故障中とされていた個室と、隠し部屋の作られた床下に潜む男達のもの。

依頼で訪れた先で偶々腹痛を起こし、結果的にこの個室へと来た…ネプテューヌはそう考えていたが、それは全て違う。依頼の真の目的は、彼女を呼び込む為。腹痛を起こしたのは、味は良いもののそのまま飲むと便意を催す茶葉を使った茶を飲んだ為。そして男達がここに潜んでいたのは……彼女の秘部と排便を、その目に焼き付ける為。即ち男達の欲望がここへとネプテューヌを招いたのであり、彼女のいる個室には上下左右、更に前後と至る所に違法な小型高性能盗撮カメラが仕掛けられていた。

 

(うぅ…慣れない体勢のせいかしら…何だかちょっと恥ずかしいわ……)

 

そうとは知らず、微塵も気付かないネプテューヌは股を開く体勢に若干頬を赤くする。その様を覗けるように細工された壁や床、或いは床と壁の間にある隙間から男達が凝視。平時ならば、彼女はその視線を感じ取っていたかもしれないが…今の彼女は、自分の事で手一杯でそこまで意識が回っていなかった。

暫し位置や体勢を気にして細かく動いていたネプテューヌだったが、漸く納得がいったのか動きが止まる。それによって男達の熱い視線に含まれる期待の色が強まる中、ネプテューヌはぶるりと身体を震わせ……

 

「…ふぅ、ぅ……」

 

──チョロ……チョロ……シャーーー

 

肛門同様薄紫の剛毛に包まれた秘部、尿道口から小便が流れ出した。尿が堰を切ったように流れる中、ネプテューヌは解放感からか「ほぅ……」と色っぽい溜め息を漏らす。

 

(あぁ…女神様が、俺達の前で……)

(なんてエロい吐息…くっそ、高感度のマイクも用意しときゃよかった……)

 

国の統治者であり、絶対的な実力者であり、何よりこの世のものとは思えない美貌を持つ女神の排尿を、息を殺して見守る男達。露わとなった秘部や肉感ある巨尻は勿論の事、男に見られているにも関わらず油断して解放感に浸っているネプテューヌという状況もまた、彼らの興奮を押し上げている。

所詮は排泄物であり、それに含まれているのは不要となった老廃物。だが湯気を上げながら勢いよく垂れ流される黄金水は、男達にとってはそれが女神の股間から出ているというだけで如何なる液体よりも価値ある存在のように思えていた。

 

 

──シャシャシャーーーー……シャ……シ…………

 

便器の中でドボドボと音を立て、個室内に強烈なアンモニア臭が籠る中、勢いのよかった黄金水の流れは次第に弱くなり、それに連れて陰毛をしっとりと濡らしていく。そうして弱まり、秘裂の後ろの肛門に生える尻毛まで垂れた尿が、最後には薄紫の尻毛の先端からピチョンピチョンと便器の中へと落ちた事でネプテューヌの長い排尿が終わった事を伝えた。

 

「うぉぉ…最初は柔らかそうな感じもあったのに、慣れてからは一層剛毛感が増してるよネプテューヌ様の陰毛……」

「馬鹿っ、声出すな…!バレるかもしれねぇし、音が聞こえなくなるだろうがよ…!」

 

床に顔を着け、秘部と肛門の陰毛に熱烈な視線を送っていた男が漏らした、感嘆混じりの言葉。それを別の男が叱り付けるが、両者共視線はネプテューヌへと向いたまま。

 

「んっ……、く…うっ、ふぅん…っ!」

 

排尿を終え、僅かに顔の向きを上げたネプテューヌ。しかしここからが本番とばかりに、ネプテューヌは力み始める。

 

(き、きた…これを楽しみにしてたんだ…!)

(女神様の力む姿、俺等の目とカメラでばっちり捉えてあげますからね…!)

 

力むネプテューヌを見る男達の目は血走り、されど口元には笑みを浮かんでいる。個室だと思って油断している彼女の表情、容姿通りに綺麗な秘部や尻と、それに反して生い茂る陰毛、躊躇なく行われた排尿と既に十分過ぎる程男達の目はネプテューヌの知られざる部分を焼き付けてきたが、これから繰り広げられる行いこそが、彼等の最も欲する光景。

 

「ぐ、ぅ……ふっ、ぅ……ッ!」

 

悩ましくも力の込めた息遣いを響かせ、ネプテューヌは息む。合図の様に漏らす息に合わせて下腹部に力を入れて、自らを苦しめる汚穢を排除しようとする。

彼女が力を込める事で白い桃尻にほんのりと赤みがさし、ヒクついていた肛門周りの肉がミチミチと音を立てて盛り上がり、見るからに硬そうな大便が僅かに尻から顔を出す。どうやら男達の用意した茶葉は、排泄物を緩くする訳ではないらしい。

 

「ふっ…ふっ……うぅっ…!」

 

当然見えはしないものの、感覚で汚物の一部が外へ出たと分かったのか、彼女の力み方も僅かに変わる。それは本人にとってはただの吐息だが、男達からすれば下半身に響く魅惑の旋律。視覚と聴覚の両方で欲望に興じる彼等は大興奮で喉を鳴らすも、知らず知らずの内に見世物となっていたネプテューヌはそれどころではなかった。

 

「っ…く、ううぅ……出、ないぃぃ……」

 

顔を出した大便は、そこからネプテューヌが力む度少しずつ直腸から押し出されていったが、あるところでそれが止まってしまい、そこからは中々動く様子がない。それどころか一度彼女が力を抜いた瞬間それは中へと戻ってしまい、既のところで力を入れ直した為に完全に引っ込む事は防げたものの、ネプテューヌは出すには力を込め続けなければならないという状況に陥ってしまっていた。

額からは大粒の汗が流れ、顎から便器へと滴り落ちる。頬の赤みは増し、整った顔に浮かぶ表情が歪んでいく。出そうなのに出ない、出したいのに出せない…その辛さ、もどかしさが腹痛とは違う苦痛として彼女へ襲いかかる。

 

(唸ってる唸ってる…そうそうこういうのが見たかったんだよ…!)

(出たり入ったりする大便…まるでアナルを排泄物に犯されてるみたいで超エロい……)

(頑張れパープルハート様!最後まで応援してますよ!)

 

ズボンの中で愚息をバキバキに勃起させながら、奮闘するネプテューヌを男達が見守る。排泄物が顔を出したまま止まってしまうというのは思ってもみない展開であり、彼等にとっては嬉しい誤算。早く落ちる姿が見たいという思いと、もっと苦悩する彼女を見たいという思いが内心ではせめぎ合いつつも、目はその光景から完全に離れられなくなっていた。

 

「ふぬぅぅぅ…!ん"ッ、おぉぉっ……!」

 

時間の経過に伴い、初めは漏れるだけだった息遣いが今やはっきりと聞こえる唸り声へと変わっていた。膝を握り締め、豊かな胸が脚に当たって潰れる程に前傾姿勢となり、気品とはかけ離れた力み顔で唸る彼女は、流石に元が絶世の美女であっても…いや、元が良いからこそ尚更女性としての魅力を台無しにしていた。しかしそれこそが覗いている男達が見たかった姿であり、ネプテューヌは意図せずに彼等の欲望に応えていたのである。

桜色だった肛門は限界まで伸びて皺がなくなり、無残な程に広がって紫色へと変色しながら巨大な便をひり出そうとしている。その甲斐あってか徐々に排泄物の塊は下がっていき、垂れ下がる様はまるで尻尾のよう。

 

(後、少し…もうちょっとぉぉ……)

 

肛門が押し広がる感覚に耐えながら、ネプテューヌは力を込め続ける。早く出したい、早く出てほしい、早く、早く、早く……。…そう考える彼女の頭の中は、いつしか便を排出する事で一杯になっていた。

ネプテューヌの全身から汗が滲み、プロセッサの中をじっとりと蒸らす。踏ん張りに合わせて震える尻にも汗は流れ、無色透明の筋を描く。そしてたっぷりと五分以上の時間をかけた奮闘の末、茶色の塊が便器の中へと垂れ下がり……

 

「ふぅううっんッッ!!」

 

──ボドンッ!!

 

絞り出すようなネプテューヌの気合と共に、便器へと叩き付けられる巨大な大便。長く太く硬い、とても女神パープルハートから出てくるとは思えないような便が落とされ、便器の中で跳ねた水が彼女の尻や内股を濡らす。便器の中にあった水が身体に触れるなど、殆どの人間にとって不快な事である筈だが……この時のネプテューヌは漸く出せたという達成感と、圧迫していた物がなくなった解放感の方が強く、はぁぁ…と気持ち良さ気な声を漏らしていた。

 

(出たぁぁ!俺は遂に、パープルハート様の生うん…もとい、生排便を見たんだ…!)

(長ぇ…あんなもんが入ってたのかよ……)

(表情含めて今の瞬間は永久保存版だわ…この一瞬だけで抜ける…)

 

彼女が排泄出来た瞬間男達の興奮も頂点に達し、爛々と輝く瞳に悦びの感情を映し出す。ある者は小さくガッツポーズを取り、ある者は深い笑みを浮かべ、またある者はどこか達観しているような表情でゆっくりと頷く、言うまでもなく異様な光景。

心に一時の平穏の訪れたネプテューヌと、心より喜ぶ男達。……だが、残念ながらまたすぐに彼女は便意に襲われる。

 

「はっ、あぁ…んんっ……ふっ、ぐぅぅ……!」

 

──ボトボド、ボトン!ボドドッ、ブビッ、ドプンッ!

 

どうも彼女の腸を苦しめていた排泄物は一つ…いや、一本ではなかったらしく、その後もミチミチという下品な音がネプテューヌのケツ穴から掻き鳴ると共に、始めの物と負けず劣らず太く長い大便がひり出されていく。便器の中では排泄物が積み重なり、前へと倒れ込んだ大便は便器前部の排水口へと落ち、遂には排便に混じって卑猥な音で放屁すらもしてしまう。しかしネプテューヌ自身は止めるつもりがなく…というより出し切る他なく、一気に全て出してしまおうと排便を加速させていく。

 

(酷い臭いね…誰もいない時に来られて良かったわ……)

 

排泄された便が増えるに連れて臭いも充満し、ネプテューヌは顔をしかめていた。覗きと盗撮にまるで気付かず、醜態を知られずに済んだと思っている彼女は滑稽そのものだったが、声に出していないだけまだマシというもの。そしてその男達の潜む個室の方にも強烈な悪臭が立ち込めており、彼等もまた顔をしかめつつも、どんな美女でも出るものは一緒だな…と妙な感心を覚えていた。

そうしてやっとネプテューヌの長い長い排便は終わり、用が済んだ事でポッカリと開いていた彼女の肛門は窄まっていった。…と、表現すればあっという間のように感じられるが、実際には窄まって元の色…に近い、赤みのさした桜色になるまで数分を要しており、窄まった後も僅かに突き出たままヒクついていた。しかしそれはネプテューヌ本人すら知らず、知っているのは男達だけ。

 

「こんな形で疲れるなんて、久し振りね…」

 

出し終えたネプテューヌはトイレットペーパーで濡れた秘裂と汚れた肛門、それに先程身体へ飛んだ水滴を拭き、ゆっくりと立ち上がる。剛毛故に秘部の湿り気は取り切れず、若干まだ陰毛はしっとりとしていたが、彼女に陰毛一本一本を拭くような趣味はない。よってその内乾くだろうと下腹部及び臀部のプロセッサを再装着し、排泄物が便器の外にはみ出していないかを確認した後レバーを引いて排水を行った。

 

「はぁ、すっきりしたわ」

 

個室から出て、水道で手を洗い、気分良さ気な声を漏らしながらトイレを後にするネプテューヌ。結局彼女は、気付く事のないままトイレを去ってしまった。もしそんな彼女が事実を知れば……反射的に叫び出したくなる程の後悔と羞恥心に襲われる事は、間違いないだろう。

そうしてネプテューヌがいなくなってから数分。両端の個室から、また個室下の隠し部屋から隠れていた男達が姿を現わす。恐る恐る出てきた彼等は即座に隠しカメラを回収し、そさくさとトイレから離れ、ある程度離れた廊下まで来たところで……遂に思いの丈を言葉にした。

 

「よっしゃあ!念願の、念願の夢が叶った!」

「初めは馬鹿じゃねぇなと思ったが…やってみるもんだな!」

「俺まだドキドキが止まらねぇよ…最高過ぎる…!」

 

少年の様に喜ぶ彼等だが、やっていた事は紛れもない犯罪行為。それも勿論分かってはいたものの、今の彼等は喜びが強過ぎで一切その事を気にしていなかった。

一頻り喜んだ後、彼等はそれぞれの家へと変える。こうしてネプテューヌへの覗きと盗撮は終わった訳だが……彼等の目的は、まだ完結していなかった。

 

 

 

 

挨拶をしプラネタワーへとネプテューヌが帰ったのは、もう何時間も前の事。外は真っ暗となり、各家庭の灯りがぼんやりと光る集落の中で、何人もの男達が公民館のある一室へと集まっていた。

 

『…ふぅ、ぅ……』

 

電気の消された部屋の中を、プロジェクターからの光が薄く照らす。その部屋に集まった男達は、スクリーンに映し出される映像を凝視している。そしてそのスクリーンに映っているのは……吐息を漏らして排尿を行う、ネプテューヌの姿。

 

「お宝映像だ、マジお宝映像だ…」

「くぅぅ、俺も生で見たかったなぁ…!」

「にしてもこんなに生えてるとは思わなかったよな。まさかパープルハートってそういう性癖…?」

「覗きと盗撮に気付かず用を足す女神…ははっ、なんか同人誌とかAVのアオリ文みたいだな」

 

映像を見る男達は皆目をぎらつかせ、いきり立った肉棒を手で扱いている。…そう、この一件はあの時覗きを行っていた人物だけでなく、もっと多くの人物が関わっていた。ネプテューヌの排泄姿を盗撮し、可能な者は生で目に焼き付け、撮った映像は全員分複製し、最後は全員で彼女の痴態を鑑賞しながら快楽に酔いしれる。それこそが彼等の計画の全てであり……故に彼等は今、至福の時間を過ごしている。

 

「うっは、滅茶苦茶アナル広がってんじゃん。クソも凄ぇ出てくるし、流石にこれは引くわー」

「ほんといいケツしてるよなぁ…あー、出し終えて緩くなってる女神様のアナルに突っ込みてぇ…」

「てか出してる時の顔必死過ぎ!剛毛だし大便ケツからぶら下げてくれるし顔もこれだし、ネプテューヌ様サービス良過ぎるわ!」

「あー俺もうイくっ、射精る…っ!」

 

女神の排泄を余すところなく撮影した映像に欲情しながら、男達はそれぞれ最高だと思う瞬間に射精する。排尿で気を抜いている瞬間、唸りながら次々と排便を行っている瞬間、出し終えた肛門が剛毛の中でヒクついている瞬間とそれは様々だったが、やはり最初の一本を出し切った瞬間が最も男達の興奮を集めていた。

夜が更けていく中で、盗撮映像は何度も何度も繰り返し再生される。美も権威も名声も、全てを兼ね備えた女性であるネプテューヌの排泄映像はありふれたアダルト動画を遥かに超える劣情と興奮を男達にもたらし、どの男性も幾度となく射精を迎え、最後には唸りを上げて大便をひり出すネプテューヌの姿が流れるスクリーンが、次々と射精する男達の精液によってべっとりと汚れてしまっていた。それ程までにその時の射精は男達によって気持ち良く、最高のものだったのである。

 

「はー、出した出した。一夜でここまで出したのは初めてかもしれねぇ…」

「あの女神様がオカズ提供してくれたんだから、それ位しなきゃ失礼ってもんだろ。…って、これは女神様が進んで提供してくれたものではなかったんダッター」

「んまぁ、流石に頼んだって提供してくれる訳ないしな。今回は上手くいったけど、これ以上となるとそれこそパープルハート様が提供してくれるとかじゃなきゃ……」

 

完全に勃たなくなるまで出し切った男達は暫く休み、それから他人にバレては不味いと片付けを開始。欲望を発散しきった事もあってか軽い調子の冗談が飛び交い、同時に落ち着いている為嗜めるような発言もちらほらと出る。そんな中、一人の男がネプテューヌからの提供について口にし……その発言が途中で止まる。

この時、彼は気付いてしまった。彼の言葉に触発されて、他の男達も次第に気付いていった。親切心から提供してもらう事は不可能でも、強要する事で提供させる事なら出来るんじゃないかと。そして今自分達の下には、十分彼女を脅せるだけの物があるじゃないかと。

 

「……どう、する…?」

「どうするって、そりゃ…」

「…どっちにしろこれがバレたら、俺達はお終いだ。だったら……」

「バレる前に優位に立った方が、安全なんじゃないか…?」

 

目を合わせ、話し合う男達。何だかんだ言っても許されざる行為をしたという自覚があるからか、口をついて出るのはその部分に関する言葉。……だが、全員分かっていた。本当に欲するのは、安全ではなく欲望とそれが満たされる事だと。そしてそれを証明するように…彼等の口元には、にやりと下劣な笑みが浮かんでいた。



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非公開痴態撮影・後編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート

内容・スカトロ 排尿 飲尿 撮影 脅迫 集団


依頼されたモンスター討伐を達成してから数日経った、ある日の事。女神の姿で企業の視察を行い、プラネタワーへと帰ってきたネプテューヌの前には、意外な人物が待っていた。

 

「あれ?貴方って、確か数日前にわたしが行った……」

「あぁ、覚えていて下さったんですね!」

 

ロビーでネプテューヌが遭遇したのは、先日行った集落にてお茶を出してくれた男性。だがその男性は一人ではなく、周りの人物の中にも何処かで見たような姿がちらほらと。気になって声をかけつつ彼女が近付くと、男性は嬉しそうに言葉を返した。

 

「どうしたの?もしかしてまたモンスター?」

「いえ、本日は面と向かってお願いしたい事がありまして…あ、これはお土産です。つまらないものですが…」

「おー美味しそう。…で、お願いしたい事…?」

「…場所を、移しても…?」

 

決して近くはない距離をわざわざ来た事、男達の雰囲気がどこか只ならぬものであった事から重要な頼みなのだと考えたネプテューヌは、一旦土産を自室に置いてきた後再び男達の前へ。それからプラネタワーを出て、手近な人気のない場所へと男達と共に移動する。

 

「ここならいいと思うけど…って、何してるの?街中でのイベント戦闘を危惧してるとか?」

「い、いえ…何でもありません…」

 

到着後…というか移動中もしきりに周囲を気にしていた男達にネプテューヌは問いかけるも、はっきりとした返答はない。しかしいちいち気にしていたらきりがないとネプテューヌは一度疑問を脇に置き、本題へと入った。

…が、男達からプラネタワーに来たにも関わらず、何やら口籠ったり話す役目を押し付け合ったりで、どうも話が進まない。

 

「むー…わたしも暇じゃないんだし、出来れば早く言ってほしいんだけど…それとも、言い辛い事なの?わたしに迷惑がかかるかも…とかなら、全然気にしなくていいんだよ?」

「そ、そうですか…?」

「うん、だから話してよ」

「で、では……いやでもやっぱり、面と向かって言うとなると…」

 

優しく、且つ男達が言い出し易いよう軽い調子でネプテューヌが声をかけた事により、お茶を出した男が言い出しかかるも…やはり躊躇い尻込んでしまう。そんな彼等へネプテューヌは困ったような表情を浮かべ、男達も視線を泳がせる中……焦れた様子の男が一人、周りの男を掻き分け姿を現した。

 

「ったくもう面倒臭ぇ!どうせやる事は決まってんだから、今更善人ぶったってしょうがねぇだろ!」

「え、えーっと…怒ってる…?」

「あー、ネプテューヌ様にじゃないんでお気になさらず。それより…貴女様に見せたいものがあるんですよ」

「見せたいもの…?」

 

少々唐突な態度にネプテューヌは躊躇いつつも、見せたいものと言われて興味を示す。その反応に小さく笑みを浮かべた男は端末を操作し、ある動画を再生状態にして彼女の前へ。

そうしてネプテューヌは知った。知ってしまった。あの日何があったのかを。

 

「こ、これ…って……」

 

画面に映し出される、排泄中の女性の動画。美しくも気品のない様子を見せてしまっているその女性の姿を、ネプテューヌが見紛う筈がない。何故ならその女性は……ネプテューヌ自身なのだから。

 

「…どうです?よく撮れているでしょう?」

「な…なな、なんで!?なんでなんで!?こ、これどういう事!?ねぇ!?」

「うおっ、女神の姿じゃないのになんて力……どういう事も何も、こんな角度で撮る監視カメラがトイレにあると思います?」

「……っ…じゃあ、まさか…」

 

見る見る内に顔が真っ赤となり、慌てふためきながら男の腕を掴むネプテューヌ。しかし男の次なる言葉にはっとした表情を浮かべ、腕を離して他の男の方を見やる。そして、全員がそれぞれの顔をしつつも誰一人として彼女の動揺に驚いてはいない事に気付いたネプテューヌは、確信した。

 

「……そういう事だったんだ…ここにいる皆がグルで、こんな事を…」

『…………』

 

凛々しい大人の女性とでも言うべき女神化状態と違い、人間状態のネプテューヌは愛らしさこそあれど、威圧感というものは凡そ感じない存在。そう、男達は思っていたが……冷たい目で彼等を睨むネプテューヌには、全員を黙らせるだけの力があった。

だが、その後ネプテューヌが発した言葉が、期せずして男達に調子を取り戻させてしまう。

 

「…で、目的は何?お金?それともわたしを貶める事?」

「……!そ、それは勿論もっと撮りたいからです!」

「やっぱりそうなんだ…でも見くびらないでよね。わたしが……へっ?」

「そ、そうそう!俺達、皆前からネプテューヌ様…っていうか、女神様のこういう姿が見たくて、だから撮ったんです!そういう意味じゃ、金にも失脚にも興味はありません!」

「え……じゃ、じゃあ…単純に、えっちぃ理由なの…?」

 

卑劣な罠を使う相手に弱みを見せてはいけない。その意思の下ネプテューヌは問いたが…返ってきた回答が斜め上であった為に、彼女は調子を狂わされてしまう。

一方男達はといえばもう後戻りは出来ないという事もあり、矢継ぎ早に言葉を発していく。その言葉の畳み掛けに、言葉から感じる自身への劣情にネプテューヌは押し切られ…気付けば肩を抱くようにして後退りしていた。

 

「う、うぅぅ……こ、こんな変態集団だったんなんて…」

「変態なんて失礼な。…それよりパープルハート様、俺達の頼み…訊いてくれます?」

「それは……」

 

嫌だ、と即答したいネプテューヌだったが、現在その意思はなくとももし動画を流出させられてしまえば自分は一巻の終わり。特に女神にとって大衆から向けられる感情が激変するというのは、下手な怪我や傷よりずっと危険な事であり……事実上彼女に、否定するという選択肢は存在していなかった。

長い沈黙の末、俯いて頷くネプテューヌ。その瞬間男達は歓喜と欲望の混じった笑みを浮かべ……要求を、口にした。

 

 

 

 

翌日の深夜、ネプテューヌは再び浮き島の集落を訪れていた。指定された通りの時間に、指定された通りの場所へ。

 

「…………」

「これでよし、と。さぁネプテューヌ様、準備は整いましたよ」

 

彼女がいるのは集落の外れにある倉庫。そこには彼女の他に昨日プラネタワーへと来ていた男が全員集まっており、倉庫の中心には何台ものカメラと……壁と天井を外した仮設トイレが設置されている。

 

「…狂ってるわ…この行いも、貴方達も……」

「やだなぁ、俺達は俺達なりに女神様を好いてるだけですよ?」

「そうそう。愛故に、やってやつです」

 

仮設トイレへ誘導する男達の口には、悪意とも違う邪な笑みが浮かんでいる。前日は尻込みしてしまう者も多かった彼等だが、今はもう欲望が勝っている様子で躊躇いは見られない。

 

「それに、仮に狂ってるとして…ならネプテューヌ様はどうするんです?何もせず帰るんですか?」

「そう出来るものならとっくにしてるわよ…でも……」

「帰る訳にはいかない、でしょう?…なら早く始めましょうよ、ほら」

 

後ろから背中を押され、ネプテューヌは拳を握り締めながらも歩き出す。これから行う事を、彼女は欠片も望んではいない。だが……どんなに嫌であろうと、今のネプテューヌにはそうする事を強いられている。

 

(こうしなきゃ、これまで積み上げてきたものが台無しににる…だから我慢しなきゃいけない、そうは分かってるけど……)

 

そう広くはない倉庫である為ネプテューヌはすぐに仮設トイレへと着き、そこからネプテューヌは和式の便器を跨いでしゃがみ込む。どうも仮設トイレは未使用らしく、前回と違って髪が汚れる点は気にしなくてもよいのだが…そんなもの、彼女にとっては気休めにもならない。

囲う様に配置されたカメラは、先程ネプテューヌがよく取れる高さや倍率に調整されている。つまりこれから行う事を、ネプテューヌはこのカメラ群によって隅々まで撮られる事になる。自分の醜態を、屈辱を、全て。

 

(……っ…や、やっぱりこんなの間違ってるわ!これを女神が許しちゃいけない。それにこの人達が本当にわたしを好いてくれてるなら、言葉に耳を傾けてくれ…)

「じゃ、始めましょうかパープルハート様。五秒前、四、三……」

「え……ちょ、ちょっと待って!やっぱりわたし……」

 

カメラと男達に囲まれ駄目だという意思の強まった彼女は、カウントダウンが始まる中止めるという言葉を口にしかける。だが咄嗟に俯いていた顔を上げた事で、見てしまった。欲望と欲情に染まりきった、男達の瞳を。

その瞬間、ネプテューヌは頭が真っ白になった。考えていた事が吹き飛び、追い詰められた焦りが一気に心を支配していく。そして……

 

「……は、はぁーい。スカトロ大好きな皆、見てるかしら?わ、わたしはプラネテューヌの守護女神、パープルハートよ」

 

──気付けばネプテューヌは、男達に言われた通りの事をしていた。顔に笑みを浮かべ、正面のカメラに手を振り……動画配信のように、求められていた言葉を口にする。

 

「(あ、あぁぁ…やっちゃった、始めちゃった……!)き、今日はわたしの恥ずかしい姿、たっぷりと見せてあげるから…皆もこれを見て一杯股間を膨らませてね…?」

 

正面のカメラへと近付き、胸の谷間を強調するネプテューヌの口から発せられるのは、艶めかしい声。その声に、その仕草に仮面を被り、彼女を囲った男達はごくりと唾を飲み込む。

ネプテューヌが男達から求められていたのは、もう一度排泄姿を…それも前回のような隠し撮りではなく、ネプテューヌ自ら痴態を披露している様を撮りたいという、彼女の想像を遥かに超えたもの。が……動揺している内に、始まってしまった。始めてしまった。そしてネプテューヌの頭には、こうなればもうやり切るしかない…という思いがあった。

 

「まずは、脱がなくちゃ…よね…?」

『…………』

「…み、皆興奮してる…?もし、してないなら…今日は、サービスしてあげるわ…」

 

ちらりと男達の方へ向けた視線に対して返ってきたのは、無言の圧力。指導者として、守護者として数多くの場を乗り切ってきた経験が災いし、内心の動揺や後悔とは裏腹にしっかりと続けてしまうネプテューヌ。

立ち上がったネプテューヌは、右手の指を胸元へと当てる。そこから指を谷間、腹部へと滑らせていくとそれに連れてプロセッサが消えていき、白く艶やかな肌が露わになっていく。勿論プロセッサにこのような機能がある訳ではなく、ネプテューヌが段階的に解除しているだけだったが……言葉通り、ストリップの様に少しずつ脱いでいくさまは、十分過ぎる程に男達の興奮を煽っていた。

 

(わ、わたし…男の人とカメラに見られながら全裸に…こんな姿、誰にも見せられない……っ!)

 

腰の辺りまで下ろしたネプテューヌはそこで一度手を離し、それからは腕と脚に這わせていく。細い腕と適度に肉付きのよい脚も男達の目に晒され、遂に脚から下腹部へと指が到達した瞬間、最後の部位も消えてネプテューヌは一糸纏わぬ姿に。そして特に男達が注目する秘部には……数日前とは変わらず、薄紫の茂みが広がっていた。

流れるように淀みのない動きで脱いでいったネプテューヌだが、その顔は羞恥で赤く染まっている。感じた事のない程の恥ずかしさと後悔、そしてこれすらまだ序盤だという絶望感に、彼女は気の遠くなる思いだったが…それでももうヤケにやっているのか、自分でもよく分からない感情に押されて行為を続ける。

 

「それじゃあ…と、言いたいところだけど…きょ、今日は…ただ、出すだけじゃないの……これを見れば、何をするか分かるかしら…?」

 

脱ぎ終えたネプテューヌは、倉庫の床に置かれていたジョッキを拾い上げる。手にしたそれをカメラに見せつけ、それから彼女は便器の横へ。

 

「こんな事言うなんて、ほんと変態…よね……でも、今回だけ…特別サービス、よ…?」

 

置いたジョッキを膝立ちで跨ぐネプテューヌ。そこから腰を落とし、陰毛が縁にかかるかどうかの位置まで下ろしたところで蠱惑的な言葉を紡ぐ。

熱い程に感じる男の視線。自分の痴態を見たいという三百六十度からの欲望を受けて、ネプテューヌの思考は熱に浮かされたように靄がかかり始めていた。そんな中でネプテューヌもまた唾を飲み込み、力を抜き……

 

「…は、ぅ…ぁ……」

 

──ジョッ、ジョボボ…ジョボボボボボボ……

 

栓の緩んだ尿道より、魅惑の黄金水が溢れ出した。陰毛を掻き分け、濡らしながら溢れる尿は、すぐさまジョッキの内側にぶつかり底へと溜まっていく。

その勢いで泡を立てながらジョッキを満たしていく黄金水は、正にビールのよう。

 

「…ふ、ぅ……わたしのここで発酵させた、女神ビール…完成、よ…」

 

ジョッキの容量の半分を超えた辺りから排尿の勢いは落ち始め、初めは内壁を叩いていた放物線も流れるから垂れるへ変わっていく。それから尿の流れが途切れたところでネプテューヌはジョッキを股の最下部へと宛てがい、尿道から秘裂に、陰毛に垂れた分を掬い入れる。そうしてなみなみと尿が注がれたジョッキを頬の横に掲げ、開いた左手で膀胱の付近を撫でるネプテューヌは、それがさも飲料であるかのように見せ付け…ジョッキへ口付けをした。

 

(…は、はは…頼まれてもいないキスまでして……もうわたし、この人達を狂ってるなんて言えないわね…)

 

器で隔てても尚感じる尿の熱に、内心で自嘲しながらネプテューヌはジョッキを置く。その瞬間男達は飢えた狼の様にジョッキを手に取ろうとしたが…ふと我に返ったが如くその場で動きを止め、その内一人が目立たないようゆっくりと持ち上げた。

男達の心にあったのは、撮影中の排泄動画に余計なものを入れたくないという思いだった。自分達という余計な存在が入る事で、欲情を掻き立てられる世界の質が落ちるなどあってはならないという、欲望故の我慢。

 

「…それでは、ネプテューヌ様の美酒…頂きます」

 

持ち上げた男は一言そう言い、ジョッキに…その中に入った聖水に口を付ける。撮影の音声を気にしてか、その声は蚊の鳴くような小さなものだったが…女神の鋭い感覚器官故か、ネプテューヌの耳にははっきりと聞こえていた。

男は一口分だけ口に含むと、ジョッキを口から離して鼻から息を吐き出す。それはまるで、口の中に広がった匂いを鼻へと通しているかの様な行為。自分の尿を飲まれるという状況に、ネプテューヌが目を離せなくなる中、男はジョッキを隣の男へ。

 

(あぁ、なんて香ばしい…酒でないのに酔ってしまいそうだ…)

(程々に黄色いのがまたいい…さらにこの味は、忘れられそうにないな…)

(ふふ、どんなエールよりもフルーティーですよ女神様)

 

目で色を、鼻で匂いを、口で味を楽しみながら、一口ずつ男達は飲んでいく。拒絶する者、顔をしかめる者は誰もいない。それは誰が見ても異常な光景で…だが第三者が一人もいないからこそ、この空間ではさもそれが普通であるかのような雰囲気が完成していた。

最後の一人が残った尿を飲み干し、空となったジョッキが元の位置に戻される。それは男達が飲んだ事、ネプテューヌが飲まれた事の証明であり……置かれる音で意識が目の前のカメラに戻った様子のネプテューヌは、次の言葉を口にする。

 

「もう、ここまでで我慢出来なくなっちゃった人もいるんじゃないかしら…?…でも、ここまでは前座…本番は、これからよ…」

 

気付けば辿々しかった()()()()()()()言葉は、幾分か自然になっていた。あまりにも酷い順応だと思いつつも、もう羞恥心こそあれど拒否して中止にしようという心の動きはない。そんな自分からどこか目を逸らしながら、ネプテューヌは改めて便器を跨ぐ。

 

「きょ、今日はまだ一度も出してないの…だから、期待していて…って、え……?」

 

行為に集中してしまえば、自己嫌悪の念に駆られる事もない。そんな本末転倒な思いを抱きながら、彼女がしゃがもうとした時……すっと一人の男が前に…即ち撮影へと入り込んできた。

どういう事かと目を瞬かせるネプテューヌに対し、男は小声で「その前にあれ、させてくれるんでしょう?」と耳打ち。その言葉で意図する事に気付いたネプテューヌは更に顔を赤くしながらも、きゅっと大腿の前で拳を握って前傾姿勢に。

 

「…ご…ごめんなさい、先約があったのを忘れていたわ…。今から、この人に…に、臭いを嗅いでもらうから…もう少しだけ、待っていてくれる…?」

 

ネプテューヌが前傾姿勢となった事で、見るからに柔らかくハリのある尻が、そして陰毛とそれに覆われた肛門が男の前へと突き出される。剛毛である事を除けば非の打ち所がない、剛毛すら人によっては興奮材料となる彼女の尻には最早魔性と言える程の魅力が醸し出されており、突き出された次の瞬間には男の顔が尻肉へと埋まっていた。

 

「ひゃんっ…も、もう…こんなにがっつくなんて……」

(すぅ…はぁ……蒸れた汗の臭いと前の方から臭ってくるアンモニア臭、それに肛門から出る酷い臭さと、悪臭の中で見え隠れする女神様のいい匂いが混ざって…ヤベぇ……)

 

前触れもなく顔を突っ込まれた事、深呼吸をされた事でネプテューヌは小さな悲鳴を上げる一方、男はといえば彼の生涯でも数度あったかどうかという程の至福に包まれた表情を浮かべている。無論、その表情は誰にも見えていないのだが…雰囲気だけで、他の男達にも彼の幸福感は伝わっていた。

 

(は、鼻息がかかってむずむずする…早く、早く満足して……)

 

顔を埋められるという行為自体は勿論の事、嗅がれる事も息がかかる事もネプテューヌにとっては恥ずかしくてもどかしくて仕方がない。たった数秒が数十秒に、数十秒が何分にも感じる中でネプテューヌは目を瞑り、上げそうになる情けない声を必死に耐えて……漸く男が尻から顔を離した。…が、離す瞬間に肛門へと息を吹きかけられ、それによってびくんと肩を震わせてしまったネプテューヌは耳まで真っ赤となる。

 

「…っ、ぅ…物好き、ばっかりなんだから……こほん。…今度こそ、本番…ね…」

 

羞恥に顔を染めるネプテューヌの姿を男達は嬉しそうに見つめていたが、幸か不幸かそれにネプテューヌは気付かない。

ゆっくりと腰を下ろし、位置を確認した後下腹部と臀部に力を込め始めるネプテューヌ。その力に穢れを知らない淡い色の肛門がヒクつき、それに合わせて肛門周辺に生えた毛が揺れる。

 

「ふっ……く、ぅぅ……」

 

力を込めるに連れてネプテューヌの口から漏れる、気張りの吐息。頬にはそれまでの羞恥心によるものとは違う赤みが入り、汗ばむ事が気になるのか時折ぺたぺたと小さな音を立てて足を動かす。前回と違い、このタイプの便器を使うのは初めてではないネプテューヌだが…それでも所詮はまだ二度目。慣れた様子はとても見受けられない。

 

(気張ってる女性って、いいよなぁ……)

(今回はバレる心配なく見られる…けど、覗き独特の興奮はない…ぐぅぅ、どっちが良いかは決め難いぜ…)

 

恥辱と屈辱に塗れ、逃げ出したい気持ちに苛まれ、それでも脅しと自分でもよく分からない心の動きでネプテューヌが行う排泄ショー。それは彼等の望んだ下賤で、それでいて真摯な願いの形。そのショーが前座から本番ともなれば男達の視線も一層熱くなり、駆り立てるようにネプテューヌへと注がれる。

当然最も見られているのは前後の秘部。だがネプテューヌが一糸纏わぬ姿という事もあり、胸や脇、脚や臍と舐め回すような視線は全身に走る。

 

「ぐっ……ふ…おぉっ…!(出さ、ないと…じゃないと、終わらない…っ!)」

 

ネプテューヌが踏ん張り、それに合わせて肛門が伸縮する。しかも踏ん張るネプテューヌは全裸という、正に男達の望んだ光景がそこにはあったのだが……一つだけ、大きな問題があった。

前回盗撮した際には、ネプテューヌに便意があった。正確には便意を引き起こさせたというべきだが、今回ネプテューヌは例の茶を飲んでいない。これは使わなくても撮影させてくれるからという理由が半分、万が一非常事態が起き、戦わざるを得なくなったネプテューヌが便意のせいで怪我を…となったら流石に申し訳が立たないという理由半分の選択なのだが、その結果として今のネプテューヌに前回程の便意はない。そしてそれが、必死に出そうとしているネプテューヌを苦しませていた。

 

「はぁ…はぁ……んっ、ふぅぅ…!」

 

絶えず力を込め続けるというのは当然体力のいる行為であり、次第にネプテューヌは息を切らし、汗腺から汗が滴り出る。無理に出そうとするのはこんなに大変なものなのかと思い知りながらも、彼女は止めない。止めるという選択肢は、存在しない。

 

「もう、ちょっと…待って頂戴、皆…ちゃん、と…出す、からっ……!」

 

進展のない事に男達が苛立つのを恐れ、ネプテューヌは媚びるような言葉を口に。しかし汗に濡れながら息むネプテューヌの姿は非常に艶めかしく、不満を抱く男など一人もいなかった。

 

(駄目…この体勢じゃどうしても力を出し切れない……出す為には…やるしか、ない…っ!)

 

男達がそれはそれで…と楽しんでいる事など露知らず、自らを追い詰めるネプテューヌ。このままではいつ出せるか分からない。かと言って逃げる事も長時間待ってもらう事も出来ない。そんな中で、乗り切る為には…と覚悟を決めたネプテューヌは、目の端に涙を浮かべつつも……金隠しへとしがみ付いた。

 

『……!?』

 

一体何事かと突然の事に男達は驚きを見せる。…が、ネプテューヌにはきちんとそれをした理由があり、彼等が驚く中でも踏ん張りを続ける。

 

「ぐぅぅ……!ふッ、ぬぅぅ…っ!」

 

何故力を出し切れなかったかといえば、下腹部以外に入る力を逃がす場所…即ち掴む物が無かった為。それさえあればきっと出せるとネプテューヌは意を決し、覆い被さるように金隠しを掴んでいた。

だがネプテューヌは気付いていない。身体を倒し、細くしなやかな両腕で便器を抱き締め、唇が触れそうな程に顔を近付け、乳房に至っては押し潰されて横に広がっている今の自分の姿は、まるで便器と交尾しているようである事に。そしてその姿を、身体を倒した事で踵が床から離れ、爪先立ちとなっている脚が拍車をかけている。

 

「お"、ほッ…降りて、きたぁ……っ!」

(何だこれ…便器抱き締めるとか意味不明なのに、滅茶苦茶エロいじゃん……)

(顔真っ赤で必死の女神様は、何度見ても飽きねぇわ…)

 

突飛な行動を受け男達の視線に奇異の色が強くなっていたが、それも構わずネプテューヌは奮闘。そのおかげで漸く彼女の肛門は盛り上がり始め、その奥から茶色の物体が頭を出す。排泄される為に押し出された塊にこじ開けられ、それまできゅっと締まっていた後孔が少しずつ広がっていく。

 

「んふぅぅ……っ!ほおッ、ぉ……!」

 

薄く淡い色合いだった肛門は排泄物によって押し退けられ、次第に桜色から紫色へと変わっていく。便は鬱蒼と生える陰毛を掻き分けながらゆっくりと下がり、ネプテューヌの尻から伸びる茶色の塊の表面積が増えていく。

美女が顔を下品に歪ませながら唸り声を上げ、みっともない格好で臀部から排泄物を垂らして踏ん張りを効かせる。もし彼女の知人が見れば夢か目の異常を疑うような状況が、今のネプテューヌの姿だった。

 

(そうこれだよこれ!パープルハート様のこの顔が見たかったんだ!)

(美人だからこそ不細工顔が映えるんだよなぁ……あー、鏡用意してこの顔をネプテューヌ様にも見せてやればよかった…)

(エロい…てか、この体勢で太いブツがアナルに入ってるとかいよいよセックスしてるみたいだな。女神様の初めての相手は便器ですってか?)

 

知人であれば目を逸らしたくなるそのさまも、男達にとっては最高の光景。紅潮した頬に汗を垂らし、手足の指が白くなる程に力むネプテューヌの姿に頭も心も魅了され、限界まで硬くなった自らの肉棒を反り返らせる。仮に撮影をしていなければ、声を上げてネプテューヌを囃し立てていたかもしれない…そう言える程に、彼等は興奮していた。

長い長い奮闘の末、遂にネプテューヌは後一踏ん張りで大便を捻り出せると感じ取る。その喜びに心が弾み、最早羞恥を忘れ、勢いを付けるが如くネプテューヌは叫ぶ。

 

「あぁっ!出るっ、出るぅ!スカトロ大好きな男の人達に見られながら、パープルハートのお尻からぶっというんこ出ちゃうううぅぅぅぅうぅううっっ!!」

 

──ブビッ!ボトンッッ!!

 

広がり切った肛門から落ちる、太く重量感のある大便。放屁の音と共に便は落下し、音を立てて便器へと着水。凡そ品のないその音を聞いた男達は息を飲み…次の瞬間一斉に感激の笑みを溢す。

 

「はぁ…ふぅ……んっ…(や、やっと出たぁ…でもわたし、わたし…男の人の前で、また……)」

 

男達が悦びを露わにする一方、ネプテューヌはやっとの思いで出せた事に力が抜け……同時にいよいよ女性としての一線を超えてしまった自分に対し、愕然とした気持ちを抱いていた。

…と、そんな時だった。ぎゅるるるる…というあまり聞き慣れない音が鳴り、一度は解けていた緊張が再びネプテューヌの顔に走ったのは。

 

「い"いぃ…っ!?あ、こ、この感覚……んはぁぁンっ!」

 

呻き声を上げたネプテューヌが再度腰を上げた瞬間、緩く開いていた肛門からずるりと次なる大便が滑り落ちる。意表を突いた二本目の便に、彼女も男達も驚き……そこからネプテューヌの恥辱は、下品な延長時間を迎える事になる。

 

「あッ、そ、そんな…止まらな、いぃっ!い、嫌っ!見ないで、見ないでぇぇっ!」

 

ボトン、ボトンと製造機の様に次々と中腰の姿勢から大便を落としていくネプテューヌ。どうも押し出されてきたのは一本だけではないらしく、また一度出た事で腸内が活発になってしまったのが原因なのだが…それをネプテューヌが知る由などなく、知ったところでどうにもならない。

直腸を抜け、校門を押し広げ、勢いのままに排泄物が落ちていく感覚に、ネプテューヌは脚をガクガクと震わせながら金隠しへ突っ伏す。想像などしなくとも、今の自分が果てしなく下劣で無様な姿を晒している事は分かり切っていた。しかし排便は止められず、あまりに恥ずかしい思いをし過ぎたのか頭も回らず、生娘の様に見ないでと懇願する事しか叶わない。

 

(おいおいおい、まさかのボーナスタイムじゃん!こりゃもう瞬きするのも惜しいだろ!)

(ついつい目が尻行くけど、便器に密着してる顔や胸も中々…ってか、今一瞬見えた乳首…勃ってなかったか…?)

(俺達の為にここまでしてくれるなんて…やっぱ女神様は最高だ…)

 

泣き出してしまいそうになりながら言葉を発したネプテューヌだったが、勿論男達が目を逸らしてくれる筈などない。むしろ男の一人が思ったように全員が瞬きも忘れる程にその姿を凝視し、ネプテューヌの痴態を、品性を微塵も感じられない排泄音を、前回と変わらず酷い臭いを記憶に刻み付けていく。

誰も太く醜悪な便が、便器の中へと溜まっていく。中腰且つ脚が震えている事から排泄物は垂れ下がった状態でぷらぷらと揺れ、落ちた瞬間には便器内の水を跳ねさせる。そうして始めとは一転して快便状態となった彼女の排泄は続き、そして……

 

「う、うぅぅぅ……ンっふうぅぅ…ぅぅ……!」

 

──ボドッ……ブビビッ!

 

一際長い大便が千切れるように排便の山へと落ち、下半身を跳ねさせながら放屁を発してネプテューヌは崩れ落ちた。秘部を拭きもせずに蟹股で便器へ覆い被さるという、下品極まりない姿をネプテューヌは晒していたのだが……最早彼女には身体を退かすだけの気力すら残っていなかった。

 

「……女神様…?」

 

荒い息で身体を軽く上下させるだけの時間が数十秒程続いたところで、一人が小声でネプテューヌへと声をかける。だがネプテューヌからの反応はなく、このままではどうにもならないと思った男達は顔を見合わせ……

 

「はーいお疲れ様パープルハート様。文句無しの排泄ショーでしたよー」

「でもきっちり最後は締めないとですよねぇ。って訳で、まずは記念に陰毛、貰っときますよ?」

 

それまで徹底して映らないようにしていた彼等は、動画を締めるべくカメラの前に身を現した。そこから何人かが薄紫のネプテューヌの陰毛…それも縮れた物や、つい先程排泄した便の跡が付いた物などそれぞれの好みで引き抜いていく。

 

(…なんで、こんな事になっちゃったのかしら……一体わたしは、何を……)

 

陰毛を抜かれ、男達に掴まれて身体を起こされる中、ネプテューヌは混濁とする意識で考えていた。

何故こうなったのか。何故彼等の言う通りにしてしまったのか。何故自ら卑猥な言動を選んでしまったのか。自分でもよく分からない心の動きについてぼんやりと考える中、ふと顔を上げたネプテューヌは……男達を見て、理解した。

 

「さぁ、それじゃあ最後に女神様……女神の排泄ショーは、これからもやってくれますよね?」

(あぁ、そっか…わたしは……)

 

 

「…はい……♡(…見られて、興奮…してたんだ……)」

 

欲望に塗れた、男達の顔。顔面の上半分を隠す仮面を付けていても尚分かる、歪んだ欲の感情。それに自分が当てられていた事…そして自分もそちら側だと理解したネプテューヌは、演技ではなく、本心からの言葉を口にした。

彼等の欲望の結晶とも言える、二つ目の動画。女神パープルハートの醜態を撮影したその動画の最後に映っていたのは……腕と脚を男達に抱えられ、脚は汚れたままの秘部が見えるように、且つ便器を股の間に収めるようにM字開脚の体勢を取らされたネプテューヌの姿だった。



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嘗て堕ちた一陣の風

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最初のアスタリスク前及び最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。




人物・アイエフ

内容・手淫 膣内射精 寸止め 焦らし 連続絶頂 拘束


何の変哲も無いある日の夜。プラネテューヌの諜報員、アイエフは自宅のベットにぼふりと倒れ込んだ。

 

「はぁ…今日も疲れたわ……」

 

夕飯、入浴、その他女性としてやっておきたい細々とした事を一通り済ませた彼女が零したのは、疲労混じりの溜め息。日にもよるが、今日の彼女はいつもに増して疲れていた。

 

「…懐疑的な目は勿論だけど、期待されるってのも楽じゃないのよね……」

 

仕事自体も決して楽ではない職務に就いている彼女だが、その彼女を更に疲労されるのが人間関係。確かな実力がある事を証明し、実績も積み重ねてきた事で最近は『コネ採用』という偏見(事実無根という訳ではないが)が薄れつつあるものの、今度は実力を示した事で『女神も認めた存在』として多くの期待を寄せられる機会も増えてしまい、結果彼女にとっては苦労する状況が今も続いてしまっていた。…最も、期待される事自体は悪い気はしない、とも思っている訳だが。

 

「…けど、考えてみればねぷ子やベール様は私よりずっとプレッシャーがある中で頑張ってる訳だし、私もこれ位で負けてなんていられないわよね。それに、諜報員にとって緊張感はあった方がいいものだし…ふぁぁ…明日も、しっかり……」

 

友情や敬愛を抱く友の事を思い出し、自分を奮い立たせるアイエフ。しかしそこで横になった事もあってか睡魔に襲われ、あっという間に瞼が重くなっていく。

 

「……今日は、ちょっと早いけど…もう、寝よう…かしら、ね……」

 

目を擦りながら枕元まで移動し、改めてアイエフは横になる。普段のマメな性格の甲斐あって明日の準備も出来ており、今寝てしまっても何ら問題はない。それもあってか目覚ましをセットした彼女の意識は急速に眠りへと落ちていき…十分もしない内に、彼女は寝息を立て始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイエフは、気分転換と調査を兼ねて軽めの討伐クエストを受けていた。軽めというのはアイエフの基準であり、一般人からすればそれなりの難易度のクエストだったのだが…彼女は早々に片付けてしまい、現在は帰路についている。

 

「やっぱり身体を動かすのはいいものね。思った以上に気分転換も出来たし」

 

軽く肩を回しつつ、笑みを浮かべてアイエフは呟く。思慮深い彼女ではあるが、元々旅をしていた事からも分かる通り彼女には行動派の一面もあり、こうして存分に身体を動かせるのは気持ち良いところ。そして気分転換出来たのだから、寄り道などせず真っ直ぐ帰ろう……そう思っていた時だった。

 

「…へっへっへ、もしやと思ったが…やっぱりアイエフじゃないか」

「誰!?……って、あ…あんたは…ッ!」

 

不意に声をかけられ、素早く振り向いたアイエフ。彼女へと声をかけた主は、多少体格が良いだけの一見普通の中年男性。…だが彼を見た瞬間、アイエフの目には怒りと嫌悪が浮かび上がる。

 

「よぉ、久し振りだなぁアイエフ」

「……なんで、あんたがこんな所にいるのよ…」

 

懐かしそうに挨拶をかける男に対し、アイエフは睨みを効かせつつそう尋ねる。その言葉に、会いたくなどなかったという感情を惜しみなく乗せて。

 

「なんでって、そりゃ俺は今も昔もクエストで生計立ててるからに決まってるじゃねぇか。そういうお前は成長したよなぁ。今じゃちょっとした有名人だ」

「…それはどうも」

「いやほんとに驚いたもんだぜ。その成長の切っ掛けとなった男としては、全く感慨深いってもんだ…」

「……ッ!ふざけた事言わないでくれる!?成長どころか、あんたが私にしたのは……ッ!」

「…お前に、したのは?」

 

彼女にとっては身勝手な解釈も甚だしい男の言葉にアイエフは声を荒げるも、彼がした事、自身がされた事を口にしかけたところで我に返って口をつぐむ。そして代わりに冷たい瞳でただ一言。

 

「…消えなさい。私はあんたの事なんかもう忘れたの。それの意味位は分かるでしょ?」

「そんなつれない事言うなよアイエフ。俺とお前の仲だろう?」

 

吐き捨てるように言って歩き出したアイエフだが、すぐに男は距離を詰めて隣を歩く。にやにやと、品のない笑みを浮かべながら。

 

「未練たらしいわね、往生際が悪い」

「俺は硬い心の持ち主だからな。そう簡単に気変わりしたりはしないのさ」

「はいはいそうですか。…さっさと消えてよ」

「だからそう言うなって。何だかんだ言ってお前も悦んでたろ?」

「……消えなさいって…」

「お前こそ強情になるなっての。……ほんとは覚えてるんだろ?俺に抱かれた、昔の事を…」

「……触るんじゃ…ないわよッ!」

 

下心を隠そうともしない、神経を逆撫でる彼の言葉に苛立っていくアイエフ。それでも冷静にあしらおうと耐えていたが、男に肩を掴まれた瞬間怒りと不快感が爆発し、一瞬の内にその腕を捻って男を地面に押さえ付けた。

 

「うぉ…ッ!?…へ、へへ…ほんとに凄ぇな今のお前は……」

「…最後の忠告よ、消えなさい。さもなければあんたはこれから刑務所生活を……って、え…?」

 

目を見開き男が驚く中、アイエフは実力行使の続行を示唆して男を追い詰める。……筈だったが、彼の後を追うように彼女もまた目を見開く。

アイエフの見た先。そこには……押さえられた男の下から染み出す、赤黒い液体があった。

 

「あ、あんたこれ……」

「あぁ、バレちまったか…実を言うとな、さっきモンスターに致命傷受けちまってよ…もう駄目だって思った時にお前が通りかかったから、最後の思い出に話し掛けたって訳だ……はは、お前にとっちゃ朗報だよな…」

「な…何馬鹿な事言ってんのよ!?あんた死ぬ気!?」

「死ぬ気ってか…死ぬだろうな、俺は……」

「あのねぇ…!あーもう、じっとしてなさい!すぐに私が医療施設まで……」

 

幾ら憎い相手であろうと、目の前で見殺しになど出来る訳がない。そう言わんばかりにアイエフは声を張り上げ、肩を貸しつつ立ち上がろうとする。……その、時だった。

 

「──ったく、実力は成長したみたいだが、……その人の良さは相変わらずみたいだな」

「……っ…!」

 

ぷすりと首筋に刺される、一本の注射。寸前で気付いたアイエフは避けようとしたが、密着状態から一瞬で離れるのは流石に無理というもの。それでも彼女は気力で距離を取ったものの、次の瞬間視界が歪み、力が抜け……騙された事に悔しさを滲ませながら、アイエフは意識を失った。

 

 

 

 

目が覚めた時、アイエフは薄暗い部屋の中で天井から吊るされた縄によって両手を拘束されていた。コートとブーツは脱がされ、おまけに薬がまだ抜け切っていないのか力が上手く入らない。だが何よりも、目の前で椅子に座り下卑た笑みを浮かべる男の存在がアイエフに現実を知らしめていた。

 

「この、クズが……ッ!」

「おーおー怖いねぇ。だがそんな顔しちゃ、折角の可愛い顔が台無しだぜ?」

「……ッ、触らないで…ッ!」

 

男は立ち上がり、縛られていなければ今すぐにでも飛びかからんばかりに吠えるアイエフの頬を撫でる。感触やアイエフの反応を楽しむような男の手は暫し頬を撫でた後頬から顎、首筋へと下がっていき、慎ましやかな胸へと到達。

 

「あんま育ってねぇなぁ、性格は大分大人になったってのに」

「う、うっさい…!余計なお世話よ…ッ!」

「そうだな、前は俺がきっちり世話してやったんだもんなぁ」

「くぁ……っ!や、止めて…ッ!」

 

服の上から触れる男は、指を這わせるようにして乳房を刺激。太くゴツゴツとした男の指が芋虫の様に這い回る感覚に、アイエフは直接触れられていないにも関わらず全身を身震いが駆け巡る。

 

「サイズもだが、感度も相変わらずみたいだな。へっ、もう服の上からでも勃ってるのが丸分かりだ」

「〜〜っっ!こ、これは…あんたが、触るから…っ!」

「おいおいそれじゃ足りねぇんじゃねぇの?…俺に開発してもらった身体を、だろ?」

 

一頻り乳房を弄んだ後、男が軽く服を押さえると、控えめな双丘の頂点に小さな出っ張りが浮かび上がる。羞恥心からアイエフは顔を真っ赤にして視線を逸らすも、その姿も男にとっては思う壺。目を逸らしている間に彼は顔を近付け、耳元へ向かって嘲るような声音で囁いた。

アイエフの身体が反応してしまうのは、男によって愛撫された為。だが真の理由は、過去にあった。アイエフにとっては忘れたくても忘れられない、忌まわしき過去に。

 

「へへっ、懐かしいよなぁ、アイエフ。強がって、でも少し責めるとすぐに怯えて、その癖開発すればするだけ敏感な雌ガキに変わっていったお前の姿は、今でも目に浮かぶぜ…」

「そん、なのっ…覚えて、なんか……ッ!」

「なんだ覚えてねぇのかよ。だったら…思い出させてやらねぇとなぁ?」

「ひ……っ!そ、そっちは…ッ!」

 

男の言葉に、声に、行為に封じ込めていた過去が引き摺り出され、アイエフの心の中に恐怖が湧き上がる。その感情を必死に耐えながらアイエフは男を睨み付けるが、既にペースは完全に男のもの。それを分かっている彼は、一気にアイエフを陥落させようと……自身の思うがままに蹂躙した哀れな少女に逆戻りさせようと、右手を下腹部に当てがえる。

 

「…お?見ろよアイエフ、嫌がってる割にはもう随分と濡れてやがるぜ?」

「そ、それは……」

 

触れた瞬間に感じる湿り気と、数度擦るだけで溢れ出す愛液。それによって濡れた手を顔の前でかざす事によって見せ付けると、アイエフは恥ずかしさから再び視線を逸らしてしまう。

だがそれを、アイエフの意識が逸れた瞬間を男は見逃さなかった。

 

「はっ、余所見してていいのか…よッ!」

「んひぃいいぃぃぃぃッッ!?」

 

ずぶり、と空いていた左手の指がショートパンツの上から、下着を巻き込んでアイエフの秘部へ入り込む。その瞬間下腹部に電流の様な刺激が走り、アイエフはビクンと身体を躍動させて悲鳴を上げる。

 

「おーおー吸い付く吸い付く。こりゃもうパンツはぐっちょぐちょだな」

「はひッ、ぃひいぃんッッ!止めっ、止めてぇぇぇぇっっ!」

 

指二本を纏めて挿れた男は、愉快そうに笑いながら指で抽迭。アイエフは目を見開き、喘ぎ混じりに拒絶するが、男は当然止めはしない。

碌に触れていないにも関わらずすんなりと侵入されてしまったばかりか、男の指の動きに合わせてぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てる秘裂。自然に腰は引けていくが、両腕を伸ばした状態で縛られている為逃げる事は叶わない。

 

「お、もう限界か?さっきまであんなに吠えておいて、もうイくのか?」

「だ、誰が…そんな、事ぉぉ……っ!」

 

早々に引ける限界に到達してしまったアイエフは、爪先立ち且つへっぴり腰という何とも情けない格好。しかしそれを気にする余裕はなく、今にも弾けてしまいそうな快楽の膨張を必死に耐える。

…が、心のどこかでは既に思っていた。このまま絶頂してしまうと、男の思い通りに鳴されると。そう思わせているのは、男によって開発された、過去の自分。そしてその過去から、男からは逃れられないのだと示すが如く、彼女の絶頂は近付いていく。

 

「イかせて下さいって言えば、直接指突っ込んでやってもいいぜ?それとも本当にイきたくないってか?」

「い、言わないぃぃっっ!い、イきッ…イきたくっ、なんかぁぁ……っ!」

「ふぅん……あ、そ」

「ふぬぅううぅっっ!あ、あぁダメダメイ……ッ♡……ぇ…?」

 

どれだけ歯を食い縛ろうと、止まらない快楽の波には抗えない。その事実を身体で理解させられたアイエフが絶頂しかけたその瞬間、不意に男は指を抜いた。膨れ上がった快楽が弾ける、正にその直前で。

 

「…な…なん、れ……?」

「あ?なんだ、イけなくて残念だってか?」

「そ、そんな事……ある訳、ないじゃない…ッ!」

 

呆然とするアイエフに対し、男はにやついて質問返し。その言葉に一瞬アイエフは心がざわつき…しかしすぐに否定した。

 

「だよなぁ、お前はイきたくなんてないんだもんなぁ?」

「当たり前よ…ッ!誰が、あんたみたいなクズに……ひぁあぁっっ!な、なんでまたぁぁっっ!」

 

男の側から止めたとはいえ、今自分はイかなかった。その自負がほんの少しだけアイエフに元気を取り戻させ、再び男に食ってかかるが、それも言い切らない内に再び男の指が侵入。折角の元気も、先程絶頂寸前まで押し上げられていた身体の前ではいとも簡単に飲み込まれてしまう。

 

(ダメっ、だめぇっ!イきたくないのに身体が反応しちゃうっ!私の弱いとこ的確に穿られちゃってるぅぅっ!無理無理今度こそ無理っ!嫌なのにっ、昔みたいにまたイかされ……)

「……ふぅ、昔より手が疲れるのが早くなったなぁ…」

「……っ!?…ま、また……」

 

またも絶頂の寸前で抜かれる指。アイエフは目を見開き、戸惑いながら男を見つめるも、男はぐっしょりと濡れた指を気分良さげに眺めるだけ。そうしてアイエフが理解出来ずに戸惑う中、また少しすると指が挿れられ、絶頂の寸前に抜かれるという繰り返しが始まった。

 

 

 

 

最初の手淫から、数時間が経過。男は幾度となく挿入と引き抜きを繰り返し、寸前の状態をほぼ維持され続けたアイエフの足元には、既に愛液の水溜りが出来上がっていた。

 

「はぁ…はぁ…んぁぁッ……♡」

 

愛液が垂れっ放しの下腹部と大腿だけでなく、身体全体が汗でべったりと濡れたアイエフの秘部から、また指が離れていく。当然この時も絶頂はせず、残ったのは荒い息遣いと今にも破裂しそうな、しかし後一歩が届かない絶頂寸前のもどかしさだけ。

 

「大分大人しくなってきたな、もうギブアップか?」

「…うる、さい……ッ!」

 

アイエフは理解していた。これは男による焦らしであると。寸止めをされ続ける自分の反応を楽しみ、尚且つ絶頂を懇願させようという魂胆なのだと。

だが理解出来たからといって、どうにかなるものではない。むしろ理解出来た分、もし懇願してしまえば男の思い通りになってしまうのだという屈辱感と、策略に対して自分は耐える事しか出来ないのだという無力感が余計に彼女を苛んでいた。

 

「覇気がねぇなぁ…なら気分が盛り上がるよう、もう少ししてやるか」

「あッ、やっ、止め……んぁぁぁぁッ♡」

 

恥辱ともどかしさで真っ赤になり、目尻には涙も浮かべたアイエフとは対照的な、余裕に満ちた男の顔。その口元が下品に歪み、また秘裂への刺激が始まる。火照り切った身体では最早挿れられるだけで軽く仰け反る程に感じてしまい、数十秒と経たずに絶頂の階段を駆け上がるが、その先へ到達する事はない。思考までもが快楽に侵食され始め、無意識に抜かれた指をアイエフの腰は追っていたが、勿論届く事はない。

挿れられる。抜かれる。刺激される。止められる。快楽を与えられる。寸前で奪われる。絶頂しそうになる。でも出来ない。……そんな気の狂いそうな時間が、地獄の苦しみが、延々と続いていた。多くの戦い、多くの経験で人並み外れた精神力を持つに至ったアイエフだからこそそれでも尚ギリギリのところで踏み留まってはいたが、踏み留まっているが故に、今もその地獄が続いている。

それからまた数十分。この時にはもう覇気どころかまともに言い返す事すら出来なくなってはいたが、アイエフは未だ抵抗していた。

 

「ぜ、ぜったいにぃ…負けない…んっ…だか、らぁ……♡」

「…まさか、ここまで耐えるとはな……はぁ…確かにこりゃ、アイエフより先に俺の方がバテちまう気がしてきたぜ。しゃあねぇ、暫くは寝て仕切り直すか……」

 

触れればそれだけで絶頂してしまいそうな程身体をビクつかせながらも、潤んだ瞳で睨むアイエフ。その姿に男は肩を落とし、根負けしたかのような声音を発する。…その中に、アイエフにとっては希望とも言える言葉を乗せて。

寝て仕切り直す。それはつまり、男の意識が自分から逸れるという事。この責めが一時的にでも止まるという事。ならばもしかしたら、昔の様に逃げ出せるかもしれない。それが叶わずとも、長時間寝ていてくれれば身体も落ち着き、改めて耐え抜く為の気力が湧く筈。そんな思考が熱で浮かされたアイエフの頭にゆっくりと、だがはっきりと浮かび、鈍っていた思考能力も戻り始める。

……しかしそれは、甘い考えに、アイエフの希望的観測に過ぎなかった。

 

「こいつが丁度良さそうだな…」

「…ふぇ……?…何、よ…それ……」

「はぁ?お前もよく知ってんだろ?ローターだよローター」

 

男が去る、或いは寝入るものだと思って食い入るようにアイエフが見つめると、男が引き出しを漁って取り出したのは桃色をしたアダルトグッズ。予想に反する行動にアイエフが表情を強張らせる中、彼はアイエフに近付いていく。

 

「…なん、で…?アンタ…寝るんじゃ……」

「あぁそうだぞ?けど、それじゃアイエフはこのぐちょ濡れマンコが寂しいだろ?…だからローター、挿れといてやるよ」

「……──っっ!?」

 

ピシリ、と音を立ててヒビが入るアイエフの希望。強張った表情が青ざめていくのを他所に、男は続ける。

 

「安心しな、どうしてもイきたくねぇっていうアイエフの意思を尊重して挿れるのは一つだけ、それも弱の振動にしておいてやるよ。昔はこれ一つでもイってたが、今のお前なら何時間経ってもイかずに済むだろ?」

「…う、嘘…でしょ…?ちょ、ちょっと…ちょっと待ってよ……」

「嘘じゃねぇよ。それに電源の残量も充分だから、俺が寝過ごしたって途中で止まる心配はねぇ。良かったなぁアイエフ。これなら後何時間でも、お望み通りに()()()()()()だ」

「い、嫌…待って…ねぇ待って、待ってってば…ねぇ……!」

 

下腹部へと近付いていく小さな機械。彼の言う通り、ここまで耐えてきたアイエフにとっては脅威でも何でもない玩具。だがそれ故に、アイエフがこれで絶頂する事はまずあり得ない。

アイエフは想像してしまった。この玩具で男が寝ている間寸前の状態を維持させられ続け、休む事も、昂り続ける欲求が発散される事もなく、いつか分からない男の起床まで弄ばれ続ける自分を。その辛さを、苦しみを。…今だって、心が折れてしまいそうな程なのに、と。

もしただそうされただけなら、ひょっとしたらアイエフは耐えられたのかもしれない。しかし一度アイエフは希望を抱き、その希望を砕かれてしまった。極限状態の中で味わうその絶望は、あまりにも大きく耐え難い。そしてショートパンツを指で開かれ、その中へローターが入れられようとする正にその時……アイエフの心は、敗北した。

 

「嫌ッ、いやぁ!もう無理なのッ!焦らされるのも寸止めされるのももう限界!イかせて…イかせてよぉぉっっ!」

 

そう言って涙と涎で顔をぐしゃぐしゃにし、盛りのついた獣の様にへこへこと腰を振りたくるアイエフ。ここまで耐えてきたにしてはあまりにも惨めな、快楽に負けた雌の表情。遂に抑えていた本性を曝け出したアイエフに男は満足気な笑みを浮かべ……ぐちょりという音を立てながら、湿り切ったショートパンツと下着を降ろす。

 

「へへっ、やっと素直になったか。ここまでよく耐えたもんだが、所詮は快楽狂いの雌だった訳だな」

「あ……あぁぁ…っ♡」

「けどまぁ、素直になったご褒美として……望み通り、イかせてやるよ…ッ!」

 

愛液をたっぷり含んで肌に張り付く衣類を膝上まで降ろした男は、続けざまに自らの肉棒を露出。血管が浮き上がり、硬く反り返る巨根を目にしたアイエフが記憶と心を揺さぶられる中、彼はアイエフの腰を掴んで肉棒を当てがえる。そして男は勝利を確信し……熟成された秘裂へ、雄の象徴を打ち込んだ。

 

「〜〜〜〜っっ!!…ひッ…ぁ、ひ…ひぃッ……んひいぃぃいいいいいいいいぃぃッッ♡♡」

 

ドスンとアイエフの身体が揺れる程の勢いで陰茎が押し込まれた瞬間、アイエフは硬直。動きも表情も全てが固まり、一拍置いて呻きと共に震え出し……次の瞬間、雄叫びの様な喘ぎを上げて、仰け反り潮吹き絶頂した。

 

「んひッ、ぐひぃぃぃぃいいいいぃぃッッ♡イくイくイくぅぅぅぅっっ!寸止めされてた快楽ッ、全部が一気に弾けて……はぁぁぁぁあンンッッ♡♡」

「うぉッ…こりゃ凄ぇな……!」

 

爪先までピンと伸びた状態で弓なりとなり、水風船が割れたかの様に大量の愛液を吹き出すアイエフ。最初の絶頂が収まる前にその快楽で重ねて絶頂し、すらりとしたスレンダーな肢体が反り返ったままに激しく痙攣。その様子を暫く男は眺めていたが…ぐるりと瞳が回り、白目となりかけたその時舌舐めずりをし動き出す。

 

「っと、何気絶しようとしたんだ、よッ!」

「んごぉおぉぉッッ♡ひッ、やッ、動かなぃ…でへぇええええっっ♡」

「動くな?おいおい、指図なんて偉そうな事してくれるじゃねぇか」

「ひぁッ、んぁぁぁぁッ♡ち、乳首ダメぇぇっっ♡」

 

ゆっくりと抜いたと思いきや、男は離れる直前で再度勢いよく突き上げ亀頭を子宮口へと叩き付ける。そこから膣壁を抉るような抽迭を開始すると、同時にトップスも捲って直接刺激。元の倍以上に膨れた乳頭を捻り上げると、アイエフは舌を突き出し身をよじる。

 

「お前は乳首虐められるのが好きだったよなぁ?こうして挟んで、胸と一緒に押し潰してよぉ…」

「やらっ、やらぁぁぁぁッ♡オマンコだけでもイきっ放しなのに、乳首まで責められたらトんじゃうぅうぅぅぅぅっっ♡」

「はっ、誰がトばしてやるかよ。これからじっくり、ド淫乱だった雌ガキに戻してやるんだからなぁ!」

 

両手の指で乳頭をこねくり回し、腰から突き上げるようにして責め立てる男の動きは次第に激しくなっていく。強過ぎる快楽にアイエフは何度も意識が遠退きかけるも、その度に一層強い刺激を与えられる事で、彼女は気絶も許されない。数分前までは寸前の地獄に落とされていたアイエフだったが、気付けば今は快楽地獄。機を見て男が下半身の衣類を完全に脱がし、犯し易い程度に脚を開かせた事で更に快楽は増していく。

 

「許しッ、許してぇぇぇぇッッ♡ちょっとでいいから休ませ…んひゃあぁああぁぁぁぁっっ♡」

「へいへい許してやるよ、俺が満足したらな…ッ!」

「ぎひィィいいいいッ!こんなに激しく突かれたらッ、子宮開いちゃ……ン"ン"ン"ン"ン"ぉッッ♡」

 

べろり、と剃り上げるようにしてアイエフの汗ばんだ腋を舌が這い、意識が腋へといった瞬間亀頭が子宮口を強打。男の荒々しい肉棒の一撃は子宮口をこじ開け、アイエフは声にならない悲鳴を上げる。

一突き毎に嘗て開発された性感帯を呼び起こされ、弄られる度に感度が増す。身体は汗と共にむんむんと淫猥な色香を醸して、膣は男の肉棒を一番受け入れ易い形へ変貌していく。そしてまた絶頂するアイエフは、今やプラネテューヌの諜報員から男の好みに開発された憐れな少女に戻っていた。

 

「あー、この締まり具合がいいんだわ……そろそろ一発抜くから受け止めろよ…ッ!」

「ひぃぃッ!だ、ダメっ!今膣内で射精され…くぁぁ…♡…射精されたら戻れなくなるっ♡また昔の私になっちゃうからぁぁッ♡」

「あ?だから俺はそうしてやるっつってんだよ。いいからお前は黙って射精されてろ…ッ!」

「んほぉおおぉおおおおぉぉッッ♡出てるっ♡ザーメン出てるっ♡私の子宮が雄の精子受け入れちゃってるううううぅぅぅぅッッ♡♡」

 

こじ開けた子宮口から更に肉棒をねじ込み、直接男は子宮へ射精。肉棒が脈打ちながら煮え滾った精液を吐き出し、成す術なくアイエフは絶頂の渦へ。縄をしならせながらの仰け反りでピンと張った両脚が跳ね上がり、射精を終えた男が腰を引こうとすると無意識に交差し腰をホールド。自ら男の肉棒だけで支えられているような体勢となったまま、ビクンビクンと痙攣を続ける。

 

「ふぃー……チンポ抜いてほしくないってか?可愛い事するじゃねぇか」

「ひゃっ、くひゃぁ…っ♡も、揉まないれぇ……♡」

 

がっしりと腰を捕まえ離そうとしないアイエフのさまに満足感を覚えながら、男は尻を揉みしだく。弾力があり綺麗な弧を描く彼女の臀部もまた男によって性感帯とされた部位の一つで、アイエフの口からは甘い声が漏れてしまう。その愛撫は、ここまでの強烈な責めに比べれば軽いものだったが…その生優しさが逆に、疲弊したアイエフの身体と心に染み渡って抗えない快楽となっていた。

 

「なーにが揉まないで、だ。早速腰振ってる奴がよく言うぜ」

「……っ!?…こ、これは…振ってる、訳じゃ……」

 

アイエフが愛撫に強く出られない中、蔑むような目で彼女を見る男。その言葉にはっとしたアイエフが下を見ると、確かにそこでは自分が脚の締め具合を何度も変化させる事により、振り子の様にして挿入されたままの肉棒を秘部からの出し入れを行っていた。

当然アイエフはそれを否定。しかし男はその下賎な笑みを一層深め、両手の拘束を緩めていく。

 

「ほーぅ?なら……よっと」

「ぁんっ……♡…こ、今度は…何、する気……?」

 

両脚を強引に開いて男が離れた後、手首と天井を繋ぐ縄を床に座れる程度まで伸ばされたアイエフは震える声で男に訊く。

次は何をされるのか。そう思っていたアイエフだったが、男からの答えは彼女の考えるようなものではなかった。

 

「俺は何もしねぇよ?ただ寝転がっててやるから、また俺に飼ってほしいなら腰を振りゃいいし、さっきのが俺の勘違いだってなら我慢すりゃいい。ほらよ、簡単だろ?」

「……っ…ふ、ふん…ちょっと上手くいったからって…全部あんたの思い通りになると思ってるなら、大間違いよ…!」

「へいへい、威勢が良いのも俺好みではあるが……」

 

自分の真下に勃ったままの肉棒がくる位置で横になった男は、余裕ぶってアイエフを挑発。…だが、微々たる時間でも責めが止まった事で、アイエフの思考はまともな反論を出来る程度に回復していた。

確かに自分は男に弄ばれ、絶頂させてくれるよう懇願までし、無様な姿を晒してしまった。けれどそれは、あの長時間の晒しがあってのもの。ならば身体は疲弊していても焦らされた分が解消され、その上男が何もしてこないなら、自分は男に屈する訳がない。そしてこの状態、この体勢なら起死回生のチャンスもある。…そう、自分は男との駆け引きに勝ったのだ。後はそのチャンスを見逃しさえしなければ、あの時と同じように自分の勝ち。やはり勝つのは自分だったのだ。

……アイエフは、そう思っていた。アイエフの頭は、自分がまだ負けていないと考えていたが……

 

「……張り合いがねぇよなぁ、こんな数秒と経たずに腰振られちゃ」

「へ……?」

 

──そう考えている間にも…いや、そう考えるよりも先に、身体は男の上で腰を振っていた。自ら貫かれんとばかりに一息で腰を落とし、膣内のヒダ一つ一つで肉棒を味わうようにゆっくりと引き、抜ける直前でまた落とすという、性行為を楽しむ為の腰使いで。

 

「…ぁ……な、なんれ…」

「へっ、口では反抗してても身体は正直だってなぁ。前より脚の肉付きが良くなった分、上げる時のエロさも増してて最高だぜ、アイエフ」

「い、いや…止まって、止まってっ、止まッ……んぉおぉぉッッ♡」

 

自分の浅ましい行為を目にしたアイエフは顔が引き攣り恐怖するも、腰が落ちた瞬間その形相は再びの蕩け顔に。口から零れる喘ぎ声は下品ながらも情欲を駆り立て、あっという間に間抜け面に逆戻りなアイエフの事を男は嘲笑う。

アイエフは止めようとした。自分は負けていないと、こんな男の思い通りになどならないと。だが腰は止まらない。身体に刻み込まれた快楽を呼び起こされた身体は、まるで催眠にかかったが如くアイエフの思考を無視して動き続ける。

 

「なんれっ、なんれ止まらにゃいのぉぉっ♡嫌なのにっ、嫌なのにぃぃっっ♡」

「大股開きのアヘ顔で腰振りまくりながら言っても説得力ねぇっての。…認めちまえよ、俺に身も心も敗北したってよ」

「だ、誰がそんな事ぉぉっ♡あぁんッ、Gスポットダメぇぇっ♡」

 

ずちゅんずちゅんと卑猥な音を立て、愛液と精液の混じった白濁液を溢れさせる騎乗位のアイエフは、最早どう見ても快楽の虜。…そんなアイエフに対し、後一足だと判断した男は囁く。

 

「……別に敗北したって恥じる事なんかねぇだろ。お前の身体は最初っから調教済みで、しかもずっと焦らしに耐えて、今だってお前の意思で腰を振ってる訳じゃねぇ。ならもう負けたってしょうがない…そうは思わないか、アイエフ」

「……そ、それ…はぁ…♡」

「…これは負けても仕方ない事だったんだ。意思が弱かった訳じゃなくて、運と過去が悪かっただけ。お前は快楽になんか流されてなくて、身体が勝手に動いてるだけ。…そうだろ?アイエフよぉ……」

 

自身の膣が奏でるいやらしい音と共に、男の言葉が耳を通って脳へと到達。そのまま脳内で、身体を巡る快楽と共に何度も何度も反芻される。

普段のアイエフならば、それが男の策略である事は考えるまでもなく分かっただろう。だが心身共に追い詰められて判断力が鈍り、男と快楽に全てを委ねようとする身体を苦しみながらも寸前なところで抑えていた今のアイエフにとってその言葉は、あまりにも魅力的な囁きだった。

負けたって仕方がない。自分の心が負けた訳じゃない。一片の理性以外は雌になる事を渇望していたアイエフにとって、それは喉から手が出る程に欲する免罪符だった。

 

(……そう、よ…私は心から屈した訳じゃない…だって現に、今だってチャンスを伺ってたんだから…)

 

(そう、そうよ…私は負けた訳じゃない。ただ身体が言う事を聞いてくれないだけで、チャンスがくればきっと身体も止まる筈…。…だったら…だったら例えば、体力温存の為に屈した振りをしたとしても……)

 

 

(──私の負けには、繋がらない…♡)

 

…その瞬間、騎乗位となってから始めてアイエフの腰が止まった。秘部から肉棒が抜けるかどうかの、ギリギリの所で彼女の腰は動きを止めた。

それを見て、男は一瞬表情が固まる。彼の脳裏によぎったのは、策が裏目に出たのではないかと言う不安。だが、その不安を搔き消すようにアイエフは悦びに満ちた笑みを浮かべ……自らの意思で、腰を雄へと打ち下ろす。

 

「……あはっ♡あぁぁ……♡」

「ぬぉっ…この俺が教え込んだ腰使いは……」

「いいっ、いいのぉ…ガチガチおちんぽずっぽしするの、凄くいいのぉっっ♡」

 

溢れる涎を顎から垂らし、至福と恍惚に満ちた表情を浮かべるアイエフ。アイエフは抵抗がなくなった事で一層ダイレクトに感じられるようになった快楽に悦びの声を上げ……そこから先は、少女ではなく雌だった。

 

「ふひゃあ♡あぁんっ♡私を性処理道具としか思ってない極悪おちんぽッ、私の雌ガキマンコをごりごりしてるぅぅッ♡」

「おうおう正に豹変…いや、快楽堕ちって感じだな。やっと俺のオナホに戻る気になったのかよ?」

「ぬひぃッ♡ば、バカ言わないでくれるッ?♡この腰使いも、喘ぎ声も、男を誘うみたいなドスケベ騎乗位ダンスも、全部身体が勝手に動いてるだけなんだからっ♡んぁぁっ、カリが膣壁引っ掻くの凄いぃぃッッ♡」

「あーそうかい。だったらお前が完全に堕ちるよう、もっと虐めてやらないとなッ!」

「あひゃあぁぁぁぁッッ♡しょ、しょんなっ♡クリと乳首の同時責めはダメェっ♡雌犬になるっ♡セックスで躾けられて雌犬になっちゃうううぅぅッ♡」

 

盛りのついた獣の様に腰を振りたくるアイエフに男も欲望を刺激され、腰を下ろしてきた瞬間に彼は下から突き上げる。更に男は両の乳頭を乱暴に引っ張り、陰核を指で押し潰す。開発されるまでもなく性感帯だった三ヶ所四点を一気に責められるなど今のアイエフには到底耐えられる筈もなく、彼の腰の上で淫らに卑猥によがり狂う。

最早軽い絶頂状態から降りる事が出来なくなったアイエフの身体。その状態での乱れるような交尾はいよいよ快楽を感じる神経すらも麻痺させ、筆舌し難い程の快感がアイエフの身体へ襲いかかった。

膣内への射精と共に襲いかかったそれは、彼女を完全に雌へと堕とす性の暴力。しかしそれも今や甘美に感じるアイエフは迷わず受け入れ……最大級の絶頂へと到達する。

 

「おらッ認めろアイエフッ!お前の本性は、身も心も快楽とセックスに染まった、淫乱雌ガキバカマンコなんだよッ!分かったらさっさとイきやがれッ!」

「はひぃいぃぃっ♡認めるっ、認めますぅぅッ♡淫乱雌ガキバカマンコのアイエフはッ、私をバカマンコだって見抜いたご主人様の逞しいおちんぽに完全敗北してッ、イ"ッくぅぅうぅぅぅぅううううッッ♡♡」

 

燃えるように熱く、痺れるように激しい絶頂へと至ったアイエフは、足を滑らせ絶頂しながら割座の姿勢に。それよって更に深く肉棒が押し込まれ、下腹部に浮き上がる男の巨根。計り知れない程の快楽でまたアイエフは仰け反りそうになるが、乳頭を掴まれている為快楽が逃げず、それどころか引き千切れんばかりの刺激が痛み諸共快感となる事で彼女の身体を駆け巡り……数十秒もの間、アイエフは男の上で絶頂し続けた。雌の顔で、至る所を性感帯へと開発された身体で、仕方ないという免罪符の下心から雄への屈服を悦びながら。

その後もアイエフはまるで衰えない男の性欲に嬲られ、鳴かされ、まぐわり続けた。いつしか建前すらも言わなくなり、気付けばただただ獣の如く腰を振っていた。そして……

 

「オナホの癖に絶頂したがるお前の為に、何度も射精してやったんだ。ちゃんとその分綺麗にしろよ?」

「ふぁい…♡んじゅる…ずぼっ……♡」

「…へっ、終わっちまえば呆気ないってな。どんなに経験を積もうが、教え込んでやった快楽と雌の本性には抗えない‥って、聞いてねぇか」

「うじゅるぅ……ぷはっ♡綺麗に、しまひたぁ…♡」

 

夜が明ける中、椅子に座る男の前で発情した顔のまま、陰茎に付いた精液や愛液を一滴残さず舐め取るアイエフ。その首には首輪を嵌められ、片脚は部屋の壁と鎖で繋がれている彼女に……反抗する気配は、微塵もない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日のプラネタワー。とある理由で朝から気の重いアイエフは、友人であるコンパと廊下で遭遇した。

 

「あっ、あいちゃんおはようございますです〜。…って、あいちゃん…元気ないですか?」

「あぁ、おはようコンパ……まぁ、その…ちょっとね…」

「は、はぁ……具合が悪いなら、言ってくれて大丈夫ですよ?だってわたし、ナースさんですからっ!」

「えぇ、ありがと…。……あのさ、コンパ…」

「はい、何です?」

 

 

「……過去を思いっ切り捏造された夢って、酷いものね…」

「……?」



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続く沈淫・黒の教祖

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最初のアスタリスク前及び最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・タイトルからも連想出来る通り、設定上今回の話は『沈淫の夢 2』の続きとなっています。




人物・神宮寺ケイ

内容・フェラ 手淫 アナル 脅迫 輪姦 目隠し 拘束


国の長に脅迫はつきもの。本気の脅迫から遊び半分の行動まで種類を問わず、女神や教会を脅そうとする輩は数多くいる。故に一つ一つで狼狽えていては話にならず、また真面目に取り合う必要もない。…それがラステイションの教祖、神宮寺ケイの考え。

 

「…………」

 

彼女は、とあるホテルに訪れていた。癖のない銀の短髪に、中性的な容姿と静かな雰囲気を持つ彼女がそこに訪れたのは…呼び出された為。

 

「お、来ましたね教祖様」

「はは、まさか本当に来るとは…」

 

ノックもなくホテルの一室に入ったケイを出迎えたのは、喜び混じりの驚きを見せる男達。ケイは一瞥するだけで何も言わず、そのまま部屋の中央へ。

 

「いやぁ、やっぱ世の中取り敢えずやってみるもんだな」

「全くだ。何があるか分からねぇし、ほんとヤってみるもんだわ。ケイ様もそう思うでしょう?」

「……僕は君達と無駄な話をするつもりはないよ。そんな事には全くもって興味ない」

 

リーンボックスのギルド支部長を彷彿とさせる言葉を発して、冷ややかにケイは睨め付ける。その反応に一瞬男達のにやけた笑みが消えたが…すぐにまた、同じ笑みで話し出す。その手に数枚の写真を持ち、ひらひらとケイに見せ付けながら。

 

「ま、そりゃそうですよねぇ。教祖様が興味あるのは……これ、でしょう?」

「……っ…」

 

その写真に写っているのは、見るも無残且つ無様、そして何より卑猥な姿を晒したブラックハート…彼女にとっては家族同然の相手である、ノワールの姿。そこで初めてケイの表情は歪み、男達は確信する。自分達の持つ写真が、データが彼女を脅すのに十分な力を持っているのだと。

 

「…一体どんな手を使ったのかは知らないけど…それを手にし、破棄しないどころか脅迫の道具にしている時点で君達の罪は免れないね。一応訊くけど、出頭する気はないのかい?」

「まさか。…教祖様こそ、ここに来たってんなら俺達が何を求めているかも分かってるでしょう?それとも、ここで俺達を捕まえます?ここにいるのが全員とは限りませんよ?」

 

人としてのトップ、女神に次ぐ立場にいる教祖を前にしても、男達は一切動じない。その態度に、流石のケイも返す言葉を失ってしまう。

脅迫を一々間に受けていてはキリがない。そう考えているケイが、男達の呼び出しに応じたのは偏に彼等の提示した写真がどう見ても偽物ではなかった為。ノワールをすぐ側で見てきたケイだからこそ、その写真や彼等の持つデータを無視する事が出来ず……そして同時に、それがある限りは彼女もまた従う他ないという事を示していた。

 

「……ふん。なら、好きにするといいさ」

 

ベットへと腰を下ろし、無抵抗の姿勢を見せて見回すケイ。だが内心で彼女は考えていた。彼等が油断したところで脅迫材料となる写真やデータを全て消去し、愚かな行いの報いを受けさせようという算段を。そして万が一に備え、ホテルの周辺に人員も配置していた。…勿論、男達には気付かれる事のないよう慎重に。

 

(…全く、情けないね君は。…けれど女神の至らない部分を補うのが教祖の務め。だから心配する必要はないよ、ノワール。必ず君の品位を貶めるようなデータは消して、その上で君を汚した事への罰を徹底的に……)

「好きに、ねぇ…んじゃまずは、軽く奉仕してもらいましょうか」

「え……?」

 

奇しくもノワールと同じ算段を立てていたケイだったが、その彼女の前へと突き出されたのは男達の肉棒。衣類の圧迫から解き放たれ、思う存分にそそり立つ肉棒を見て、ケイは思わず固まってしまう。

 

「え、じゃないですよほら。あ、それとも厳しい教祖様はこういう事なんて何も知りませんかねぇ?」

「……っ…か、勘違いしないでほしいね…僕は君達の卑しさに呆れていただけさ…(お、大きい…男性器が興奮で勃起する事は知っていたけど…こ、こんなにまでなるなんて……)」

 

見せ付けるように男の一人が一歩近付くと、ケイは冷静を装いながらゆっくりと両手を肉棒に伸ばす。しかしその手はほんの僅かに震えており、それで男達は彼女の言葉が嘘であると見抜いていた。

 

「…ほ、ほら…これで、どうだい……?」

「どうって…いや幾ら何でもビビり過ぎでしょう。初々しいのはそそりますけど、これじゃあ…ねぇ?」

「そ、そんな事…初対面の男が相手なら、まともな女性は誰でも……」

「ノワール様は、もっと上手くやってくれたよなぁ?」

「そうそう、それに比べてこれじゃあ『その気』がないとしか思えねぇな…」

「……っ!」

 

手の平は触れず両手の指だけで肉棒を握り、恐る恐る扱き始めたケイ。不満を持たれると即座に反論するも、そこで男達が引き合いに出したのはノワールの事。その言葉を聞いた瞬間、ケイはびくりと肩を震わせた後『積極性』を見せ始めた。

片手は強く肉棒を握り、もう片方の手は亀頭へ移して手の平で擦り、ペースを上げて刺激を再開。時折視線を上げて男の反応を見つつ、少しずつ刺激する部位を変えていく。

ケイが動きを変えた理由は二つ。一つは行動によって遠回しにノワールを貶す事となってしまった自らの言葉を否定する為であり、また単純な話として、脅迫されている側のケイは男達を怒らせる訳にはいかないのである。

 

「そうそう、やるならちゃんとやってもらわなくちゃねぇ。…で、教祖様。奉仕は手だけですか?」

「…こ、これからするところ…だったんだ…ん、ちゅ……」

 

更に肉棒を近付けた男に促され、ケイは離した片手の代わりに唇を亀頭に触れさせる。顔を近付けた時点で臭った悪臭に一瞬顔をしかめながらも、彼女は意を決して肉棒を口内へと咥え込んでいく。

 

(…臭いもキツいし、口に広がる感覚も酷い…でも、僕はこんな事で根を上げる訳にはいかない……!)

 

先走りで濡れた両手で睾丸を揉みながら、男の様子を探るように上目遣いを見せるケイ。辿々しくも自ら肉棒を咥え、口淫を行う姿は彼女の小柄な体躯と合わさって可憐な魅力を生み出しており、男は気分良さげに笑う。

唇から喉元までを何度も往復させ、舌で撫で、口を窄ませそり立つ男根を扱き上げる。ケイにとってそれは初めての経験だったが、男達からすれば二度目の事。その快楽を知る彼等が、ノワールに負けず劣らずの容姿を持つケイの奉仕を見せられて、平然としていられる訳がない。

 

「ふちゅ、んじゅるっ、んぷっ……」

「ほらほら、俺等のチンポにも奉仕して下さいよケイ様」

「あんまり放置されると、うっかりこのデータを流出させてしまうかもしれないなぁ…」

「ふぐ、ぅ…んぁ……そ、そんな…一遍には……」

「そりゃそんなやり方じゃ無理でしょうねぇ。よ、っと」

「な、何を…!?」

 

左右からも突き出される肉棒にケイが気圧される中、一人の男がケイを持ち上げベットに座った自分の腰の上へと座らせる。そして次々と伸ばされた男達の手は、ケイの身を包む衣類を剥ぎ取っていく。

 

「ほーら、脱ぎ脱ぎしましょうね〜教祖様」

「う、うぅぅ……」

 

上着にネクタイ、シャツにショートパンツとあっという間にケイは下着姿にさせられ、流石のケイもこれには赤面。胸元に巻かれたサラシに男達は一度驚くも、すぐににやりと笑ってそれも剥奪。靴下や下着すらそれは例外ではなく、股間を勃たせた男達によりケイは一糸纏わぬ姿となってしまった。

右手で胸元、左手で秘部を隠して俯くケイ。しかしその両手は手首を掴まれてそれぞれ男達の肉棒へと誘導させられ、同時にケイを座らせた男が背後から手を回す事によって脚も腰より上に持ち上げられる。

 

「野暮ったい服なんか着てない方がし易いでしょう?さ、扱いて扱いて」

「うぁっ…あ、足にも触れて……!」

「足コキですよ足コキ。あー後、尻コキもね」

 

胸や秘部を見せ付けるような姿勢を取らされたケイの足裏と臀部に触れる、熱く滑った雄の感覚。ぐりぐりと肉棒を押し付けられてケイは反射的に身を引いてしまうも、耳元で「やらないなら、データ破棄の話は…」と囁かれた事で、嫌悪を堪えて奉仕再開。

 

「あー、足裏すべすべしてていいわ…マジ気持ち良い……」

「尻も適度に締まってて良い感じだぜ?それにこの体勢なら、色々と感触を堪能出来るしな」

「手足にばっかり意識してないで口もちゃんと動かしてくれませんかねぇ、ほらほらぁ…!」

「ふごッ、ぉ"…んぶ、ぅぅ……じゅぶ…(気持ち悪い…それに、こんな恥ずかしい格好…屈辱だ……っ!)」

 

下品な姿勢を取らされ、性欲に塗れた視線を浴びながら、手や口だけに留まらず足や尻でも肉棒への奉仕を強いられる。そのあまりの屈辱に彼女の目尻には涙が浮かぶも、それもこの状況では逆効果。中性的な服装を脱がされた事で普段よりも少女としての可憐さが引き出された今のケイの涙目は、男を余計に興奮させるばかりだった。

 

「そうそう指でカリを引っ掛ける感じで…うぉぉ、いいわ……」

「流石は教祖様。俺等の反応を見て扱き方を変えるなんて、奉仕の才能もありますねぇ」

「ち、違っ…これは偶々……ひぁっ…」

「あ、構いませんよそのまま喋っていてもらっても。その間、俺は頬使わせてもらうんで」

「……んぁ、ぷ…じゅそそっ……」

「へぇ、ケイ様は頬コキよりフェラの方がお好きなようで…」

 

手は強過ぎる弱過ぎずの力加減で握って扱き、足は親指と人差し指で肉棒を挟みながら足裏全体を使って擦り、口は舌を絡めながらねっとりと吸い上げる。何人もを同時に相手しなければならなくなったケイは必死に決して多くはない奉仕の知識を引っ張り出し、幸か不幸かその必死さが巧みな行為に繋がってしまう。

そんな中頬に肉棒を擦り付けられたケイは、口淫以上の屈辱を感じてすぐに口へ。男には都合の良い取られ方をされるも、実質的に発声を封じられた為彼女は何も言い返せない。

 

「あー、この生暖かさは女神様にも負けてないわ……そろそろ射精ますよ教祖様…!」

「ほぐぅ…っ!?ん、ふぐぐッ……んごほぉぉっっ!?」

「俺ももう射精るわ、ケイ様の手コキでまず一発……っ!」

 

刺激を受けて更に太く硬くなる肉棒の感触から意識を逸らしながら、ひたすらに扱き続けたケイ。それ故に、また初めての経験という事もあってケイは射精の予兆を感じる事が出来ず、突然頭を掴まれ喉奥まで陰茎を押し込まれたと思った次の瞬間には口内で射精をされていた。

どろりと粘つく白濁液が、喉の中へと直に噴出。反射的にむせるケイだが肉棒で口を塞がれている為に吐き出す事は叶わず、品性のない呻きを漏らしながら精液を嚥下。そこから次々と男達は射精していき、肉棒を扱いていた手や足を、ケイの身体を濁った白色で汚していく。

 

「んはぁ…っ!…はぁ…はぁ…う、ぁ……臭いが、喉の奥から…」

「いやぁ、教祖様の為にここ数日抜いてなかったですからね。ふぃ〜……」

「なッ、や、止め……っ!」

 

最後の一人、ケイを抱えていた男が尻肉の間から肉棒を見せ付け射精。そこで一旦ケイは解放されるも、すぐに男達は彼女の腋や膝裏、果てはさらさらと肌触りの良い髪で肉棒を挟んで精液や先走り汁を拭き取っていく。

自分の身体を布巾扱いし、汚い液体を擦り付ける男達の行いにケイは顔を真っ赤にするも、腕や脚を掴まれていた為抵抗は何も出来なかった。

 

「う、ぅ……悪趣味だ…悪趣味にも程がある…!」

「いやいや、服をタオル代わりにするよりはまだマシでしょう?どうせ後でシャワー浴びるんだから」

「……ふ、ん…それより、これでノワールのデータは……」

「は?まさか一回、それも手や足で抜いただけで俺達が満足するとでも?」

 

解放後にケイは凄むも、べったりと精液を擦り付けられた全裸のケイが多少凄んだところで意味はなし。その事実を見せ付けられたケイは少しでも教祖としての尊厳を取り戻そうと鼻を鳴らし、男達の行為など響いていないという態度を示そうとしたが……そんな彼女の眼前に、再び何本もの肉棒が突き立てられた。男の言葉通り、それ等に萎えた様子は欠片もない。

 

(…僕に選択権はない…けれど、もう既にこの身体は彼等の醜悪な一物を満足させる為に使われたんだ…だったら、どうせノワールも同じ目に遭っているのなら……)

 

男達の意図を前に揺らぐケイの心。幾ら覚悟していたとはいえ、いざ本番となれば恐怖や嫌悪が湧き上がるのは当然の事。されどそれでも家族同然のノワールの為なら、とケイは拳を握り締め、自らの意思で股を開いた。だが……

 

「…なーんか、ただヤるんじゃ味気ないよなぁ…脅してるとはいえ、ケイ様の場合は嫌がりもしないんだし」

「あ、だったらよ、こんなのはどうだ?」

「…へぇ、面白そうじゃん。なら……」

「へ…?な、何を…なぁ……っ!?」

 

羞恥と苦渋に表情を歪ませながら股を開いたケイを半ば放置し、ひそひそと話す男達。それ自体がケイにとっては屈辱的な反応だったが、話を終えた男達はにやにやと下劣な笑みを浮かべてケイを拘束。もがくケイを無理矢理ベットの上で四つん這いにさせ、そこから両手足を縄で縛り上げた。

両手は後ろ手に、両脚は足首をベットにそれぞれ縛られたケイは、芋虫の如く尻だけを突き出した何とも不恰好で無様な姿に。そこへ更に目隠しもされ、自分の姿の確認すらも満足に出来なくなってしまう。

 

「くっ、解け…!こんなの、聞いてなんか……!」

「へへっ、そそりますねぇそういう反応されるのは。で、こっちは…へぇ、ちょっと濡れてんじゃないですか」

「……っ!…そ、それは……」

 

すっ…と指摘と共に秘裂を指でなぞられ、ケイは肩を震わせながらも口籠る。即座に言葉を返せなかったのは、ケイ自身も理由が分からない為。興奮なんてしていない筈なのにと、ケイは内心で混乱していた。

その間にも愛液を掬うように男の指が往復し、ケイの脳裏にいきり立ったままの肉棒で秘裂を貫かれる自分の姿が浮かび上がる。しかし、その次の瞬間ケイの身体に走ったのな思いもよらぬ刺激だった。

 

「あ…っ、くぁ……っ!?」

 

ずぷり、とケイの中に沈み込んだ男の指。だがその指が沈んだ先は、秘裂ではなくそこより上方、尻穴の中。予想だにしない場所への挿入に、ケイの身体は小さく跳ねる。

 

「当たり前だがやっぱキツいな…ちょっと解すか……」

「ど、どうしてそっちに…そっちは違…ひぅ……っ!」

 

入り込んだ直腸の中でうねる指の感覚は、ケイにとって未知そのもの。身体はその感覚から逃げようと反射的に動くも、両足首を縛られている為完全に無意味。それどころかもぞもぞとした動きは快楽に身をよじっているかのようで、男達の興奮を駆り立ててしまう。

 

「スレンダーな女が身体をくねらせるのっていいよな…」

「全くだ。ブラックハート様みたいに胸が跳ね回ったりはしないが、これはこれで中々エロいってもんだ」

(……っ…僕の身体を、そんな目で……っ!)

 

視界を封じられたからか後孔を指で弄られる中でも男達の欲情した声が鮮明に聞こえ、いやらしい視線を肌で感じてしまい、一層顔が赤くなるケイ。声を出せなくなる程の恥辱に震える彼女だったがそんな事を男達が気にする筈もなく、むしろその感情を煽るように呟きは続く。勿論その間も後孔は解されていて……男が指を引き抜いた時、ケイの肛門は熱を持ってヒクついていた。

 

「まだ中はキツいが…ちょっとキツい位が丁度良いってな。じゃ、約束通り…」

「へいへい、ケイ様のアナル処女はお前にくれてやるよ」

「…アナル、処女……?…まさか……」

「アナルが指に吸い付くのをずっと間近で見てたせいで、もう我慢出来ねぇんだよな…さぁ教祖様、力抜いた方が痛みを感じずに済みますよ」

「ひ……ッ!ま、待った、待ってくれ!そっちは挿れる場所じゃない!そっちは……あ"ぎぃいぃぃッッ!?」

 

身近なやり取りの後、ヒクつく肛門に当てがわれる男の巨根。熱を持った肛門でも分かる程に熱く滾った肉棒を当てられ、辱めではなく本当にそちらへ挿入するつもりなのだと理解したケイは慌てふためき逃げようとしたが……その時にはもう既に、肉棒が直腸の中へと押し込まれていた。

 

「ひっ、あッ……いぃ…ッ!」

「くぉっ、思ってた以上によく締まってやがる…!」

「あ、あぁ…抜い……ひぐぅぅっ!」

 

男根で無理矢理に後孔をこじ開けられ、裂けるような痛みと異物感にケイは息を詰まらせる。一方の男も予想以上の具合に七割程挿れたところで腰を止め、ケイはがくがくと脚を震えさせながら言葉を紡ぎかけたが、その瞬間男が再び力を込めて根元まで一突き。深々と肉棒が突き刺さった事で、その口からは悲鳴が上がる。

 

「あー、やっぱ痛かったですか?まぁ、これから奥も解れていくんでそれまで我慢して下さいよ、っと!」

「やっ、待っ…う"ぁぁっ!お尻っ、裂けッ……ぐぎぃいぃぃッッ!」

「お、聞いたか?今ケイ様がお尻っつったよな?」

「勿論聞こえたぜ。クールな見た目して、結構可愛い言い方するんだなぁ」

 

上半身が軽く跳ねてしまう程の痛みに襲われるケイだが、男は彼女の悲鳴を適当に流して抽迭開始。両腰を掴んで締め付けられた肉棒を引き抜き、ある程度抜けたところで今度は体重をかけてずぶりと押し込み、初めてのケイの直腸を力技で拡げていく。

彼女の悲鳴を意にも介さないのは他の男達も同じ事。彼等は発される言葉を、震える身体の様子を楽しみ、自分の番を期待して肉棒をそり立たせるばかりだった。

 

(痛い、痛い痛い痛いッ!こんなのおかしい、こんなのが男女の営みな訳がない…ッ!こ、こんなにも過酷な苦痛を…ノワール、も……?)

 

直腸を抉られこじ開けられる痛みと恐怖はケイの想像していた性行為を遥かに超えていて、面子を保とうとする気すら吹き飛んでしまう。

同時にケイの頭に浮かんだのは、男達に見せられた写真…その中に移る、後孔を犯され雌の表情を浮かべたノワールの姿。今の自分にとっては苦痛でしかない行為に快楽を快楽を感じていたという事がケイには理解出来ず、またその理由を考える時間も彼女にはない。

 

「おーおー必死に足の指ぎゅってしちゃって…そんなに俺のチンポが気持ち良かったんですか?」

「だ、誰がこんなもの…こんなの、痛いだけ…いぎひぃいいっっ!」

「じゃ、早く慣れるように力を込めて…っとッ!」

「ふぐぅぅぅぅッ!そ、そんなッ、止めッ…んぁ"あぁぁぁああぁッッ!」

 

精一杯の強がりを見せたケイだったが、その反応を見た男は責め方を変更。中程まで挿れた肉棒を出し挿れする形から腰を大きく引き、肉棒が抜ける寸前から根元まで一気に突き刺すピストンへと変える事で、一層激しく責め立てていく。

突かれる振動で胸元がベットと擦れ、いつの間にか乳首が勃ってしまっていたケイだが、彼女はその事にも、胸からじんわりと伝わる快楽にもまるで気付かない。激しい痛みと名前も知らない男に身体を蹂躙される事の恐怖、それに今の自分の情けない格好でケイの思考は埋め尽くされて、最早頭はまともに動いてなどいなかった。

 

「ぬ、抜いてッ、一回抜い…うぉぉんッ!あ"ッ、ぐぎぃぃいぃっっ!」

「うっ、段々蕩けてきた奥の方マジ気持ち良い……射精しますよ教祖様…ッ!」

「ひっ、ぁ……うぇ…?だ、だすって……〜〜〜〜ッッ!?」

 

ケイの腰を強く掴み、根元まで沈めた肉棒をぐりぐりと腸内へ押し付けた後男は射精。乱暴に解されたとはいえまだまだ締まっている直腸の中へと精液が噴き出し、ケイの意思関係なしにその熱さで直腸を蹂躙していく。

 

「あっ、ふぁっ…にゃ、にゃにこれぇ……」

「ふぃぃ……キツキツのケツマンコ、ご馳走様でした…っと」

「ひぁっ……ぁはぁああぁぁンッッ!?」

 

腸壁へ張り付く粘ついた感覚と、内側から広がる熱に腰をびくびくさせたまま戸惑うケイ。暫し射精の余韻を楽しんでいた男が満足して抜くと、漸く得られた圧迫感からの解放にほんの一瞬安堵を覚えたケイだったが……その直後、吐息を漏らす間もなく彼女の肛門へ別の男の肉棒が挿し込まれた。

 

「な、なんれ……今、射精…したのに…」

「うん?あぁ、二人目っすよ二人目。目隠ししてるとそれも分からない分、色々と興奮するでしょう?」

「そ、そんな事…んぉ"ッ、ぬひぃぃっ!」

 

休む間もなく始まった二人目だが、ケイにはどうする事も出来ず再び不恰好な悲鳴を上げる。一人目とは真逆の素早いピストンでケイの腸壁は何往復も擦り上げられ、ヒリヒリとした痛みと熱が尻全体へと広がっていく。

 

(あぁっ、さっき射精された精液でおち…一物が滑って、さっきよりずっと…速いぃぃ……っ!)

「このきゅうきゅう締め付けてくる感じと、それを無理矢理広げて突きまくるのが良いんだよな…!俺もきっちりアナルに射精してあげますからね…!」

 

肛門からはぐちゅぐちゅとした音が、尻では腰とぶつかる乾いた音がケイの耳へと届き、見えないながらも自分が後孔を犯されている姿を想像してしまう。そのせいで余計後孔を意識してしまい、満足に動かせない身体でじたばたともがいている中で二人目も射精。精液は一人目の物と混ざり合い、射精を終えた男が肉棒を引き抜くと精液はごぽりと肛門から漏れる。

そこからも、男達の陵辱は続く。ケイを、彼女の後孔を休ませないよう立て続けに抽迭と射精が行われ、ケイの直腸は男達によって容赦なく穿くり回されていく。元より拘束て抵抗の出来ないケイだったが、その容赦ない責めによって次第になすがままとなり、人の長たる教祖らしさは瓦解していく。そして……

 

「はぁ…はぁ……ひぅぅ…っ♡」

 

最後の一人に射精され、肉棒を孔から抜かれた瞬間にケイが漏らしたのは艶めいた吐息。

ぴくんぴくんと小刻みに震える腰。肛門から溢れ出した精液がどろりと流れる内腿。何よりいつしか濡れそぼり、ベットにはっきりとシミが出来る程に愛液を滴らせた綺麗な秘裂。…彼女の身体は明らかに、最初とは違う反応を見せていた。

 

「流石に一人ずつだと時間がかかるな…。にしても、随分とエロい声出すようになったじゃないですか教祖様ぁ」

「そ、そんな事…な……ふひゃぁぁ…っ!」

「んな声出しておいて、そんな事ないは無いでしょう教祖様」

 

小馬鹿にするような男の発言をケイは否定しようとするも、精液に塗れた肛門へと指を突っ込まれると途端に出てしまう喘ぎ声。指を動かされると口をつく嬌声も止まらず、否定の言葉もままならないケイ。

 

(はっ、うぁっ、さっきから…お尻、に…突っ込まれると…ジンジン、してぇぇ……♡)

 

喘ぎ声だけに留まらず、指の動きに合わせてケイの腰は物欲しそうに揺れ動く。その動きはまるで男を誘っているようであり、しかしケイはいつの間にか抱き始めていた苦痛や不快感とは別の感覚でそれどころではなかった。

 

「尻もエロく振りやがって…女神だけじゃなく教祖までアナルで感じる変態とか、国の長として恥ずかしくないんですかねぇ?」

「あひっ、んぁっ…ぼ、僕は…感じて、なんかぁぁ……!」

「感じてなんか、ねぇ……。…じゃ、自分の目で確かめたらどうです?」

「うぇ……?…な……ッ!?」

 

肛門をヒクつかせながら説得力のない否定をするケイの目元から、はらりと落ちる黒の目隠し。突然クリアになった視界にケイは驚くも、男の言葉に思わず視線を下げてしまい……見てしまった。たらたらと淫靡に涎を垂らす、熟しきった自らの秘部を。

 

「そ、んな…どう、して……」

「だから、教祖様は今日初めて犯されたアナルで感じる変態女だったって事ですよ。あ、それか縛られて感じるマゾだったのかもしれませんね」

「じょ、冗談じゃない!これは、こんなのは……っ!」

「あーはいはいそうですね。…こういうところも女神様と同じなのか、似てんなぁほんと…」

 

現実から目を逸らすように目を瞑り、ケイはふるふると頭を振る。そんな中、男達はケイの手足の拘束を解いて彼女を自由に。当然戸惑うケイだったが、その周囲を男達が取り囲む。

 

「こっからはもう自分で動いて下さいよ。拘束したまま一人ずつじゃいい加減焦れったいんで」

「…………」

「ほらほら、今ならアナルにチンポ挿れ放題ですよ?」

「…僕は、そんな事……」

「…どうせ強がったって俺等が満足するまで終わらないんですから、楽しんだ方が得ですよ?ま、これまで通り犯してほしいってならそれでもいいですけどね」

 

ずらりと並んだ肉棒を前に、何故だか視線を離せなくなる。先程までその全てが自分の中に入っていたと思うと、直腸が熱く疼いて堪らなくなる。そんな状態のケイは男達の言葉にも上の空で、頭に入ってくるのは肉棒の形と臭いばかり。そして、一人の男が耳元で囁いた瞬間……ケイは無意識に、生唾を飲み込む。

 

(…そうだ、彼等とまぐわるのは仕方ない事、したくてしている事じゃないんだ……それに、ノワールだってあんな顔をしていた…だったら僕が少し…そう、ほんの少し感じたとしても…それは何も、おかしな事じゃない…)

 

よろよろと膝立ちで進み、寝転んだ男に跨るケイ。にやりと男達が口元を歪める中、彼女が右手の人差し指と中指で開いたのは……秘裂ではなくヒクついた肛門。

 

「こ、これはあくまで君達を満足させる為、取引の為だ…それ以上でも、それ以下でもない…」

「へぇ。で、ケイ様は俺達とアナルでしたいんですね?」

「……っ…君達程度、こっちで十分なだけ…さ…っ!」

 

頭の中に浮かんだ言い訳、自分に都合の良い解釈で自らを納得させたケイは、それでもやはり見栄を張りながら腰を落とす。

ずぷりと緩んだ肛門を拡げ、直腸の中へと侵入していく肉棒。先程までは圧迫感、しかし今は欠けていた場所が満たされるような後孔の甘い感覚に、自然と緩むケイの頬。

 

「あ…は、ぁぁ…ぅぁ……」

「気持ち良さそうですねぇ、そんなに俺のチンポが気に入りました?」

「う…五月、蝿い…っ!ん、ふ…あぁっ、ふぅ…!」

 

男に茶化されたケイは顔を赤くするも、両手を突いて腰振り開始。ぱちゅんぱちゅんと音が響き、溜まっていた精液を零しながら何度もケイは肉棒を出し挿れ。

 

「ひゃっ、あぁんっ!あっ、ふぁ……っ♡」

(おいおい誤魔化す気ゼロじゃねぇか…にしても、同じ所ばっか擦るって事は…ここが一番感じるんだ、なッ!)

「んひぃいぃぃッ!?うぁっ、な、なんで急に……」

「別にどうでもいいじゃないですか。それより、他の奴等のチンポも相手してやって下さいよ」

「…わ、分かってる…くひゃあぁんッ♡だ、だからなんれぇ…!」

 

途中から言われた通りに近付けられた肉棒を握ろうとしたケイだったが、その瞬間再び突かれてビクビクと反応。その後も突き上げによって何度も鳴かされ、次第に快楽が背筋に脳にと上り詰めていく。

 

「くぁっ、ダメっ、そ、そこばっかり突くのはぁぁ……ッ♡」

「自分から弱点だった教えてた癖に何言ってんですか…!そらイかせてやるよ、アナルでイけッ!」

「んぁッ、ひッ、くるっ!お尻でイかされ……んふぅううぅぅぅぅッッ♡♡」

 

そして両腕を引っ張られると同時に勢い良く突き上げられてケイは絶頂。遂に達してしまった快楽の頂点に身体は激しく仰け反り、中性的で端整な顔が下品に歪む。

幾ら仕事人間とは言っても、ケイも女性。当然性への興味が全くないという訳ではなければ、初めての絶頂という訳でもなかったが……ここまで羞恥心や屈辱に心を乱され、言い訳で後悦を受け入れてしまっていた今のケイは、その絶頂によっていよいよ理性が力を失い、本格的に快楽へと傾倒し始める。

 

「ん、ふぉ……じゅるっ、ずそそっ…!」

「あー、アナルも良いけど口マンコも名器だわ…」

「手コキもどんどん上手くなっていくよな。この滑らせる感じが超良いわ……」

「もっと腰を激しく振って…そうそう、エロいですよ教祖様」

「んっ、んぉぉ……ッ♡」

 

蹲踞の様に股を開いた爪先立ちで肉棒を頬張り、亀頭や裏筋、睾丸を指で引っ掛けながら両手で左右の男の陰茎を扱き、その間も止まる事なく男の上で腰を振り続ける。背後から胸を掴まれ乳首を摘まれると、ぴくんと肩を震わせ反射的に肉棒を握り締める。

口淫、手淫、後孔での性行。脅されているとはいえその行為は男達から言われた事ではなく、それ等は全てケイが自ら行っていた。

 

「あーぁ、もう完全に淫乱になりやがりましたね…教祖様がそれで良いんですかぁ?」

「…んぇっ…僕は好きでやってる訳じゃ…ぁはっ…ない……だから、問題も…ッ、おぉ…っ♡」

「へいへい、マン汁だらだらですけど教祖様は淫乱じゃないんですもんねー」

「と、当然だね…これは、単なる整理現しょ……ぉほぉぉッッ♡」

 

赤く充血し快楽を主張する陰核を指で弾かれ、軽く絶頂してしまうケイ。男達に嬲られる中、後孔は散々犯す反面秘裂には一切手を出さない事を初め疑問に思っていたが、それも今や殆ど気にしなくなっていた。そして当然、ケイは陰茎を秘裂に迎え入れようとはしない。何故なら彼女は処女であり……そちらは未開発のまま、後孔の悦楽を覚え込まされてしまったのだから。

 

(整理現象、気持ち良く感じてる事も男のお…おちんぽが欲しくて欲しくて堪らなくなってる事も、全部整理現象であって僕の意思なんかじゃない…♡大丈夫さノワール、僕はいつも通り…正気、だからぁ……♡)

「うっ…また射精る……!」

「俺も、そろそろ…!」

「お、じゃあ全員でぶっかけてやろうぜ?一生懸命腰振ってる教祖様へのご褒美としてよ」

 

熱に浮かされたような表情で一心不乱に腰を振り、扱き続けるケイに射精しかける男達。待っていた他の男達も肉棒をケイへ向けて、何人かは彼女の身体に擦り付けて射精の準備。

対するケイも直腸の中で射精が近付き跳ねる肉棒に刺激されて絶頂寸前。それでも尚快楽を貪欲に求めるケイは激しく腰を叩き付けて男の象徴を咥え込み、達する瞬間を今か今かと待ち侘びて……全体重をかけた一振りで肉棒を根元まで挿れた瞬間、膨れ上がった快楽が爆発する。

 

「んはぁぁぁぁああぁンンッッ!♡イくイくッ、イッ…くぅううううぅぅぅぅッッ♡♡」

「く、ぉ…搾り取られる……ッ!」

「ははっ、イっちまえ教祖!女神と同じ淫乱の雌ガキに相応しいよう、全身にザーメンぶっかけてやるからよぉッ!」

「あひッ、イった瞬間にかけるのはダメぇええええぇッ♡イってるのに、全身ゾクゾクしてッ、頭沸騰すっ……んほぉおぉぉおぉぉぉぉッッ♡♡」

 

舌を突き出し、がくんと上向きになって絶頂するケイ。痙攣に合わせて緩くなっていた直腸がぐっと締まり、その衝撃で男も射精。ビクビクと全身を震わせるケイの姿で手淫を受けていた男や周りの男達も次々と射精へと達していき、白く汚く染まっていく。そしてそこで力が抜けたのか、或いは力み過ぎたのかケイは足を滑らせ、後ろへ倒れ込みかけて……肉棒が腸壁へと食い込み、更にケイは絶頂した。深く、深く、どこまでも卑猥に後悦の渦へと沈み込んでいった。

 

「ひっ、ゃ…あ、はぁ……んっ…♡」

「はー、イったイった。ノワール様に射精した時が人生最高の瞬間だと思ったが…今回はそれに匹敵したな。流石教祖」

「だな。てか、ケイ様もケイ様でイき過ぎじゃね?ほんとにアナルセックス初めてかよ?」

「まぁいいじゃねぇか、気持ち良かったんだからよ。…さて、と…ほら教祖様、約束通りデータは消してあげますよ。それが条件でしたからね」

 

ベットで蟹股のまま荒い息を漏らすケイは、普段の彼女とはかけ離れたさま。そんな姿を尻目に男達は休憩し、その後着替えてあるものを提示。

それは、ノワールの痴態が撮影された携帯のフォルダ。ぼんやりと、だが確かにケイがそれを見る中、彼等は抜かりなく全員が消し……気分良さげに立ち去っていく。

 

「それじゃ、俺等は帰らせてもらいますよ。でもまぁ、教祖様がまたしたいってなら……」

「…下らない…冗談、だね……」

「そうですかい。へへっ、だったらこれきりの関係で終わるといいですね」

「……?」

 

何やら含みのある言い方で部屋を後にした男達に、一瞬疑問を覚えたケイ。追うだけの体力はもうないものの、そこへ疑問を抱く程度には理性が戻り始めていたケイ。…だが……

 

「……こ、このまま…彼等の精液が、入ったままには…出来ない、からね…んんっ……♡」

 

……立ち去ってから数分後。彼女が選んだのは、疑問に対する推理でも、待機させていた人員への連絡でもなく……必要な事という建前での、濃密且つ淫猥な後孔弄りの自慰だった。

だが、近い内にケイは知り……そして後悔するだろう。自分が目隠しをされている間にカメラを用意され、ノワールの様に自分も撮られていた事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん、ぅ…ふぁぁ……」

 

「…………」

 

「…………」

 

「……いやなんで私がケイの夢見るのよ!?どう考えても私が見る夢じゃないわよねぇ!?私が見てたらおかしいわよねぇ!?…私が前に見た夢の続きみたいではあるけども!」



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溢れ出す想いのままに・前編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ネプテューヌ ノワール イリゼ

内容・手淫 百合 貝合わせ シックスナイン


その日はなんて事のない、普通の日の筈だった。少なくともネプテューヌはそう思っていた。だからこそ、手遅れになるまで気付かず、そして……なんて事のない、普通の日は過去のものとなった。…なって、しまったのだった。

 

「ふふーん、またわたしの勝ちだねっ!」

 

室内に響くのは、ネプテューヌの元気な声。彼女がいるのは自室…つまりプラネタワーの一角であり、行っていたのはレースゲーム。一方、その相手というのが…友人であり同じ女神でもある、イリゼとノワール。

 

「あはは…今日は絶好調だね、ネプテューヌ…」

「いつもの事だけど、ほんとその元気はどこから湧き出てるのよ…」

 

ぱたぱたとベットに寝転がった状態から脚をばたつかせて喜びを露わにするネプテューヌに対し、イリゼとノワールは苦笑い。イリゼはともかく、ノワールは対抗心を燃やす事も多いのだが、今日は比較的控えめな様子。

一頻りネプテューヌは喜んだ後、再度の勝負を二人に要求。二人はそれを承諾し、次のレースが始まったが…今回またネプテューヌが勝利。連勝数を更に伸ばし、きゃっきゃとネプテューヌは無邪気に笑う。

 

「いやー、ほんとに今日は絶好調だね!今ならわたし、大会に出ても並み居る実力者をごぼう抜き出来るような気がするよ!」

「ごぼう抜き…?ネプテューヌが抜くのは、ナスでしょ…?」

「そうそうご飯はいつもナス抜きで…って何故このタイミングでそんな冗談を?」

「それは…はは、何でだろうね……」

「えー、何それ……というか二人共、さっきからちょっと変じゃない?もう疲れちゃった?」

 

一度はノリ突っ込みの形で冗談に乗ったネプテューヌだったが、そこで薄々感じていた違和感を口に。しかしその問いを受けた二人は、ふるふると首を横に振って否定。それを受けたネプテューヌは、まだ納得していない様子だったが…不意にぽん、と手を打ちベットから立ち上がる。

 

「あ、さては負け過ぎて少し落ち込んじゃったんだね?もー、それならそうって言ってくれればいいのにー」

「い、いや別にそういう訳じゃ…」

「いいのいいの隠さなくたって。じゃ、気分転換に何か別の事しようよ!二人はちょっと待ってて!」

 

これまた否定しようとしたノワールの言葉を遮ったネプテューヌはしたり顔。そしてそのままネプテューヌは部屋を出ていってしまい、取り残されるイリゼとノワール。

 

「…………」

「…………」

 

『……っ…』

 

ネプテューヌが出て行ってから数秒間、二人は一見普通そうな顔をしていた。だが足音が聞こえなくなった次の瞬間、二人は力が抜けるように姿勢を崩して片手を胸元へ。その顔は赤く、吐息は荒く……彼女達は互いに確信した。自分だけでなく、相手もまた……女神特有の、発情にも似た身体と心の反応に苛まれていたのだと。

 

「…最悪の、タイミングね……」

「だ、ね……」

 

信仰、即ち自身への思いを糧とする彼女達がその状態に陥ったのは、二人共偶然にもつい先程の事。友達の手前言い出せず、我慢している内に昂りが増してしまったのが今の二人。更に運の悪い事に……ここはネプテューヌの部屋で、ネプテューヌがいた。

二人の脳裏には、くっきりと焼き付いている。ベットに寝転がったネプテューヌのほっそりとした脚が、パーカーワンピとハイソックスに挟まれる事で生まれた魅惑の絶対領域が、そして何よりちらちらと見え隠れしていた、彼女のショーツが。それ等は今の二人にとって目の毒、或いは心を惑わす誘惑であり、彼女達の視線はこれまでに何度も向いていた。

 

「どう、しよう…このままじゃ私、隠し切れないよ……」

「…な、何かで気を逸らすのよ…何か、部屋の中で……」

 

募る想いと身体の熱は、容赦無く二人の余裕を奪っていく。その状況を何とかしようと、二人は役に立つ物を探して部屋の中を見回していたが……結果、二人の視線は捉えてしまった。洋服ダンスを、ネプテューヌの衣類が収納された家具の存在を。

無言でふらりと立ち上がり、タンス前へと移動する二人。そのまま二人は引き出しを開け……気付けばしまってあった下着を手にしていた。

 

『はぁ…はぁ……♡』

 

とろんとした瞳に、一層ほんのりと染まった頬。ぼんやりとした思考の中、二人は手にした下着を顔に近付け……

 

「な…何、してるの……?」

『……──ッッ!?」

 

愕然とした声が、二人の背筋を貫いた。全身が凍り付くような感覚を味わいながら、恐れと共に振り向くと…そこにいたのはやはり、部屋へと戻ってきたネプテューヌ。

 

「あ…ぁ、あの…こ、これ…は……」

「それ…わたしのショーツ、だよ…ね……?」

「あ、ち、違っ…わ、ないけど…そ、それは…その……」

「…あは、は……二人が、そういう事したかったっていうのは…知らなかった、かな……」

『……っ!』

 

それぞれしどろもどろになりながらも何とか弁明しようとする二人だが、当然こんな状況ではまともな言葉など浮かばず、そもそも見られた時点で弁明などはほぼ不可能。

しかしそんな二人の反応をどう思ったのか、ネプテューヌは乾いた声を発しながら、半無意識で一歩後ろへ。それもまた、された事からすれば当然の反応だったが、逃げられると思った瞬間、二人の頭は真っ白になり……次の瞬間、二人は力尽くでネプテューヌを押さえ付け、ベットへと押し倒していた。

 

「ひっ…!?ふ、二人共…!?」

 

二人の行動に、追い詰められヤケを起こした表情に動揺を隠せないネプテューヌ。しかし、それはノワールも同じ事。

 

(ああああああ!?な、ななな何やってるのよ私ぃぃ!あ、あんな事してる姿見られただけでもアウトなのに、その上で飛びかかって押さえ付けるなんて……っ!)

 

自らしておきながら、と言ったところではあるが、ノワールもまた動揺し狼狽していた。自身の起こした行動に、自身の犯した過ちに。

片や当たり前の理由で狼狽え、片や行動こそ異常ながらも我に返った二人の女神。この段階では驚きこそあれどまだネプテューヌに嫌悪や侮蔑の感情などなく(それ以前の状態、という面も強いが)、ノワールも理性を取り戻していた為、まだ『これまで通り』に踏み留まれる可能性もあった。だが……

 

「はぁっ…はぁっ…ネプ、テューヌ……♡」

「い、イリ…ゼ……?」

 

ノワールの右、ネプテューヌの左側から押さえ付けるイリゼは、既に何かが飛んでいた。これまでのままでいる為には、絶対に超えてはならない…しかし止められない想いを、溢れさせていた。

完全に荒くなった息と、ネプテューヌを見下ろす潤んだ瞳は、不自然ながらも鮮明で艶やか。そのさまに、二人が言葉を失う中……躊躇う事無く、イリゼはネプテューヌの唇を奪った。

 

「な……ッ!?」

「んっ…ぅぅ……っ!?」

 

重なり合う二人の唇。ネプテューヌは元よりノワールもあまりの衝撃に動けず、唇を介して熱と熱とが伝わり合う。

熱烈な、しかしどこか淡さも感じさせるイリゼからのキス。五秒、十秒と二人のキスはたっぷりと続き……一度衝動を吐き出し終えたイリゼは、漸くゆっくりと顔を上げる。

 

「…ぷは、ぁ……♡」

「ぅあっ…はぁ…はぁ……イリゼ…い、今…き、きき……」

「…うん、しちゃった…ネプテューヌに、キス……♡」

『……っ…!』

 

収まるどころか一層艶かしさを増したイリゼの表情と声音に、息を飲むネプテューヌとノワール。同時にネプテューヌは沸き立つような思いを感じ、ノワールは胸を締め付けられるような苦しさを覚える。

 

「…イリ、ゼ…貴女…自分が何やってるか…分かってるの……?」

「うん、分かってるよノワール…それに、ごめんねネプテューヌ…こんな事して、襲いかかって、きっとネプテューヌは嫌な気持ちだよね……でも、でも…さっきまでずっと我慢してて、ずっと変な気持ちで…そんな時に、頭真っ白になっちゃって……もう、止められないの…♡」

 

声音に混じる感情は、後悔と罪悪感。惚け、情欲に駆られながらも、泣き出しそうなイリゼの表情。しかしそれもまた艶めかしく、尚且つネプテューヌの胸の中に広がっていくのは甘酸っぱい感情。

ネプテューヌにとって、これは不本意な状況。だがイリゼの色香に当てられたように、彼女は気付けばイリゼを見つめていた。

 

「…イリゼ……」

「ネプテューヌ…」

 

熱く交わる二人の視線。そして呼吸が荒くなったままのネプテューヌに対し、イリゼは再び顔を近付け……

 

「だ…駄目ぇぇええぇぇぇぇっ!!」

「え……?」

「きゃっ……!」

 

唇が触れる寸前、ネプテューヌの身体は涙目で耳まで真っ赤に染まったノワールによって引っ張られ、そのまま彼女の腕の中に抱き寄せられた。

立て続けに起こる予想外の自体に、思わず可愛らしい悲鳴を上げてしまうネプテューヌ。…しかし、それだけでは終わらない。

 

「ん……っ!」

「ふぇ…!?の、のわ……んぅ、ぅ…!」

 

ネプテューヌが視線を上げた次の瞬間、ノワールもまたネプテューヌへキス。抱き寄せられたままのネプテューヌは逃げられず、二人はキスをしたままベットへ横転。そこでやっとノワールは手を離し……だと思いきや、ネプテューヌの両手を握ってキスを続行。ネプテューヌが目を見開く一方ノワールはきゅっと目を閉じており、必至である事は一目瞭然。

 

「……っ、はぁっ…抜け駆け、なんて…させないんだからぁ…!」

「ぬ、抜け駆けなんて…私は、ただ……」

「ひぁ、ふぁ……♡(の、ノワールまで…わ、わたし…イリゼとノワールに、ショーツ取られて…しかも押し倒されて、キスまでされて…あう、あぅぅぅ……)」

 

先程のイリゼとほぼ同じ時間唇を重ねていたノワールは、離すとすぐに涙目のままイリゼへ宣言。その下のネプテューヌは、衝撃が重なり過ぎて状況理解が追い付かない様子。

しかしここまでは、まだまだほんの序の口。本当に翻弄され、どうしようもなくなるのはこれからなのだと、すぐにネプテューヌは知る事となる。

 

「渡さない…渡さないわよイリゼ…!貴女は、大切な友達だけど…私だって、私だって……っ!」

「……っ!そんなの、私だって同じだもん…っ!」

「ひゃあぁっ!?やっ、何して…ひゃうん…っ!」

 

視線を、思いをぶつけ合った次の瞬間、イリゼは無理矢理ネプテューヌを引き剥がして二度目のキス。だが二度目の場所として選んだのは、柔らかな唇ではなくネプテューヌの首筋。吸い付き、続けざまに舐め上げるイリゼの舌に、ネプテューヌは艶やかな声を上げてしまう。

 

「なぁ……っ!?だ、だったら私だって…!」

「ひぅっ…!ま、待って…待ってってばぁ……っ!」

 

それを見たノワールも即座に対抗。反対側からイリゼより下、鎖骨から体幹の中央にかけてへ、舌と唇を這わせていく。

 

「ふ…ちゅ、んぇろ……♡」

「ちゅっ、ぱっ…んぅ、ふ……♡」

「あっ、ひゃっ、んぅぅ…!ちゃ、チャック…降ろさないでぇぇ……!」

 

味わうように、堪能するように首と鎖骨周辺を愛撫する二人の舌に、少しずつ漏れ出るネプテューヌの嬌声。その内にネプテューヌはパーカーワンピの前を開けられ、露出した上半身へと手が伸びる。

腹部に、胸元に、そのままチューブトップに包まれた内側に。細くしなやかな二人の指が素肌に走り、更なる刺激がネプテューヌを襲う。

 

「んふっ…ネプテューヌ、可愛い…♡」

「普段はちゃらんぽらんなのに、こんな声出しちゃって…♡」

「〜〜っっ!こ、これは二人が触ったり舐めたりするから…ふぁぁ…っ!」

 

一度顔を上げた二人の言葉で林檎の如く赤面し、反論しようとしたネプテューヌ。だが二人からほぼ同時に乳首を摘まれ、代わりに零れたのは可愛らしい喘ぎ声。その声はよりイリゼとノワールの歯止めが効かなくなった想いを興奮させ、口で手でネプテューヌの肢体を蹂躙していく。

甘く妖しい、愛撫の快楽。二人の舌は首や鎖骨周辺だけでは飽き足らず、頬や腕にも進んでいく。……と、その時だった。

 

「ふふっ…本当に素敵よネプテューヌ…♡ほっそりした腕も、丸い肩も、それにここも……」

「あ……っ!?ひゃっ、ま、待って!そこは……ひゃあぁぁああんっっ!♡」

「…うぇ……?」

 

肩から滑るようにして、腋へと触れたノワールの舌。その瞬間ネプテューヌの身体がびくんと震え、一際大きな嬌声が上がった。

その反応にノワールは勿論、イリゼも驚き視線を上げる。そして彼女達が目にしたのは、これまでとは明らかに様子の違うネプテューヌの蕩け顔。

 

「だ、ダメぇ……わたし…腋は…弱いのぉ…♡」

『〜〜〜〜っ!』

 

蕩けた表情のまま、上擦った声で絞り出したネプテューヌの言葉。ネプテューヌとしては、必死の思いで発した言葉だったが…潤んだ瞳に桜色へと染まった頬、そして情欲を掻き立てるような声音と共に発してしまったが為に、それはより二人から理性と歯止めを奪ってしまう。

 

「…もう、駄目じゃないネプテューヌ……」

「そんな反応されたら…もっとシたくなっちゃうんだよ…?」

「…ぁ……!やっ、まっ、待っへ……ふひゃあぁんっっ♡ダメなのっ、ダメなのにぃぃいいッ♡」

 

二人が嗜虐的な笑みを浮かべた瞬間、ネプテューヌは本能的に逃げようとしたがもう遅い。左右から手首を掴まれ頭の上で止められてしまったネプテューヌの腋へと再度二人の舌が迫り、窪みを下から上までぺろりとひと舐め。左右の腋から背筋を駆け抜ける甘い痺れにネプテューヌは軽く反ってしまうも、イリゼ達は止める事なく腋へと舌を這い回らせる。

 

「あひんっ!やらっ♡ふにゃあぁぁっっ♡変になるっ!びりびりし過ぎて変になっちゃうからぁあぁぁぁぁっっ!」

「そんな事言って、ほんとは気持ち良いんでしょ?ほーら、ふーっ…」

「うひぃいいぃっっ!?ひゃあぁっ!息止めてっ!イリゼっ、息吹きかけないでぇええええっ♡」

「ほんとに敏感みたいね、貴女のここは…。でももしここがこんなに敏感なら、こっちは……って、うわぁ…何よ、もうこんなに濡らしちゃって…」

「…へ……っ?…あ、そ、それは……」

 

唾液をたっぷりと塗り付けられた腋へと吐息をかけられ、喘ぎと共に脚をくねらせるネプテューヌ。その反応に欲情を刺激される一方のノワールは、蠱惑的な笑みのまま空いている右手をゆっくりと下腹部へ下ろしていき…気付いた。彼女のショーツに、はっきりと分かる程のシミが広がっている事に。

 

「あはっ、やっぱり気持ち良くなってたんだねネプテューヌ。…でも、腋を舐められてこんなに濡らしちゃうエッチなネプテューヌには……」

「お仕置きが、必要かしらね…」

「ひ……っ!?う、嘘でしょ二人共…や、やだっ…胸とか腋だけでもこんなにふわふわしちゃうのに、そこまで触られたらっ……〜〜〜〜ッッ♡!」

 

冷静に考えれば、襲っておいて何を言っているのだと言われんばかりの二人の態度。しかし快感の渦に引き込まれたネプテューヌにはそんな事を考える余裕などなく、怯えた顔でふるふると首を振るばかり。だが最早言うまでもなく、今の二人にとっては華奢な少女そのものなネプテューヌの反応全てが欲望を駆り立てる蜜であり……ショーツの中へと潜り込んだ二人の手が、秘部すら快楽に染め始める。

 

「可愛い…可愛いよネプテューヌ……♡」

「可愛いわネプテューヌ ……♡」

「ふぁぁあぁ…っっ♡にゃ、にゃにこれぇぇっ♡ぞくぞくってしてっ、舐められたとこ熱くなってっ、ひやぁあぁぁあぁあんっっ♡!」

 

濡れた音と共に蜜壺を弄びながら、二人は左右の耳元で囁く。続けざまに耳を舐め、そこから頬、首筋、胸元、腋とネプテューヌの身体を刺激しながらゆっくりと下降。一方ネプテューヌは上半身を上手く動かせない為に身をよじって快楽を逃がす事も出来ず、膨れ上がる快感の熱にひたすら嬌声を上げ続ける。そして……

 

「あっ♡あっ♡きちゃうっ♡イっちゃ……はぁああああぁぁあぁんんッッ♡♡」

 

舌の先でくすぐるように舐め上げられ、二人の指が付け根まで秘部へと沈み込んだ瞬間、膨れ上がった快感は爆発。突き上げられたかのように腰が跳ね、甘く切ない嬌声を部屋に響かせ絶頂した。

 

「はーっ…♡はーっ…♡わら、し…い、イかされ…て……♡」

「……ん、ちゅ…♡」

「…ぁ、む……♡」

「…あっ……ふ、二人共…そんな、事…♡」

 

爪先で突っ張り腰だけが浮いた状態から、絶頂が収まるに連れてゆっくりと腰も落ちるネプテューヌ。余韻の中で湧き上がる羞恥心に、ネプテューヌは解放された手で顔を隠そうとしたが、その間際に見えたのは、つい先程まで自身の秘部に入っていた指を発情した顔で舐める二人の姿。その行為に、一心不乱に舐める姿にネプテューヌは釘付けとなってしまい……舐め終えた二人と、視線が交わる。

 

「…何見てたの?ネプテューヌ……」

「え……?そ、それは…その……」

「私達を見て、興奮してたんでしょ?…ふふ、嬉しいわ……♡」

 

背筋に走るぞくぞくとした感覚に恍惚の表情を浮かべたイリゼとノワールは、ネプテューヌが見る中おもむろに自身の衣類へ手をかける。

トップスを脱ぎ、ボトムスも降ろし、躊躇う事なく下着姿となると、そのまま指をブラのホックへ。しかしそこで指を止め、顔を見合わせた二人は、その手でネプテューヌの衣類を掴んだ。

 

「…でも、その前に……」

 

ノワールは続けて言葉を発し、絶頂後でまだ力の入らないネプテューヌを脱がしていく。

元々はだけていた事もあり、あっという間にネプテューヌはサイハイソックスだけを残した姿に。小振りな胸に曲線の緩い腰、そして愛液でぐしょぐしょとなった秘部を纏めて露わにされた事でネプテューヌの顔は火が出そうな程に真っ赤となったが、腕は胸と秘部へ回している為にその表情を隠す事は叶わない。

 

「もう、いつもはお転婆な癖に恥ずかしがっちゃって……でも、そんなところも可愛いわ…♡」

「今更隠しても、意味ないのにね……♡」

 

イリゼとノワールが改めてかけた指でブラを外すと、ネプテューヌを大きく超える質量を持つ二人の胸が、ぷるんと揺れながら露出する。その流れのまま二人はショーツにも手をかけ、脚を抜いて自らネプテューヌと同じ状態に。

事実のみで言えば、二人は単に下着を脱いだだけ。しかし情欲に駆られた二人の脱ぎ方は艶めかしく、また意中の相手を誘っているかのような魅惑の手付きで、気付けばネプテューヌはまた二人に釘付けだった。

 

(あ、あれ…二人の裸なら、お風呂でも見た事あるのに…見てると、ドキドキしてきて…目が離せなくて……)

「…私達の裸、じろじろ見るなんて……」

「やっぱりネプテューヌ、ほんとはえっちな子なんだね…」

「あっ、ち、違っ…ひゃん……っ♡」

 

思わずぼーっと見続けてしまったネプテューヌは、二人の言葉を咄嗟に否定しようとしたが、二人に秘裂の淵をなぞられ否定の言葉は喘ぎに変化。

生娘の如き反応に二人の欲情は昂るばかりで、二人はほぼ同時に身体を傾ける。だがその瞬間、二人の肩は触れ合い……ぴたりと止まる。

 

「…イリゼ…もしかして、今…貴女も……」

「うん……でも…次は先を譲るよ、ノワール」

「…どうして……?」

「だって、キスは私が先だったもん。だから…ね」

「イリゼ……」

 

身を引くイリゼと、イリゼに頷きネプテューヌの左右に両手足を突いて真上を取ったノワール。ネプテューヌが間近で見るその顔は、美しく、可愛らしく……しかし発情した雌のように、紅潮していた。

 

「ね、ねぇ…もう、止めよ…?らしくないよ、ノワールがこんな…え、えっちな…事……」

「何よ、自分で言っておきながら顔赤くしちゃって……けど、残念。イリゼじゃないけど…私ももう、自分で自分を止められないの♡」

「くぁ…っ♡の、ノワール何し……ひぃんっ♡!?」

 

僅かな望みをかけて、ネプテューヌは止めるようノワールに請う。しかしノワールは妖しく笑い、二人の身体はその場で密着。胸と秘部への甘い快感に一瞬ネプテューヌは小さな喘ぎ声を上げたが……次の瞬間、それとは比べ物にならない刺激が秘部に走る。

 

「ぁんっ、んふっ…♡何って、ネプテューヌもこれ位…んんっ…知ってる、でしょ…♡」

「ひゃひっ、ぃんッ♡あぁっ♡わたっ、わたしが言ってるのはそういう事じゃぁぁ……!」

「へぇ、ならやっぱり…知ってる、のね…っ♡」

「……ッ!し、知らないっ!知らないもんっ♡」

 

握る事で両手を拘束したノワールは、自らも喘ぎ声を漏らしながら秘部と秘部を擦り合わせる。

秘裂同士が擦れ、陰核と陰核が潰れ合う事で下腹部に走る、ビリビリとした熱い快楽。うっかり口を滑らせ言ってしまった事を否定しながら、ネプテューヌは広がる快楽な耐えようとするも、身体は素直に悦んでしまう。

 

「ふぅん……まさかこんな見え見えな嘘吐く訳がないし、ならきっと忘れてるだけよね。だったら…」

「やっ……な、何…?何するの…?」

「ね、イリゼ。悪いんだけど、またネプテューヌの腋、舐めてくれる?そうしたら思い出すかもしれないもの」

「もう、ノワールは意地悪だね…でも、いいよ…♡」

「……!?え、ちょ、ちょっと待って…ねぇ、ねえってばぁ!」

 

そんなネプテューヌの反応を見て、不意にノワールは腰を止める。それから握った両手でネプテューヌを万歳の格好にさせると、彼女からの頼みを受けたイリゼがゆっくりと顔を腋の側へ。

二人のやり取りを聞いた瞬間、ネプテューヌは目を見開き逃げようとした。…が、両手を掴まれている為離れられる筈もなく、その間にもイリゼは近付き、彼女の舌が腋へと伸びる。そして……

 

「待って…待ってって……み、認めるっ!ほんとわたし、知ってたのっ!知ってたって認めるから、だから舐めるのはダメぇぇっっ!」

 

恥ずかしそうにきゅっと目を瞑りながら、ネプテューヌは一度は否定した言葉を肯定した。

その言葉を聞いた二人が浮かべる、満足げな笑み。それから数秒後にネプテューヌが目を開けると、その瞬間にイリゼは離れつつも吐息を吹きかけ、びくんと跳ねたネプテューヌへとノワールが再び行為を始める。

 

「嘘なんか吐いても無駄だって、これで分かったわよね?ぁはんっ♡」

「ひゃっ、ひぃいんっ♡な、なんでっ!認めたのにぃぃっ♡」

「何でも何も、これとそれとは…無関係、じゃない…♡それより、ほらっ…こうするともっと、気持ち良いでしょ…♡」

「ひぁぁ…っ!?ち、乳首擦れっ、てぇぇッ♡」

 

秘裂が、陰核が擦れ合う事で熱く蕩けるような快楽が走るのはノワールも同じ事。それ故ノワールの腰使いは次第に激しく、より快楽を求める動きに変わっていき、そこから更に上半身も密着。自らの乳首をネプテューヌの乳首に当てがい、乳首同士も擦り合わせて更なる快楽を生み出し味わう。

下腹部から走る快感と、乳房で増幅されて伝わる快感。二つの快楽の波が反響し合って拡散し、一気に快感が全身へと広がる二人。ネプテューヌは勿論ノワールもまたその快楽に喘ぎ、二人の涎が顎を伝う。

 

「んはぁ♡あぁあっ♡気持ち良いっ♡気持ち良いわネプテューヌっ♡」

「らめっ、ノワールらめぇっ♡身体中っ、熱くてっ♡気持ち良いので目の前がチカチカしてっ♡わたしまたイっちゃうからぁぁっっ♡」

「なら一緒に、一緒にイきましょネプテューヌ♡さっきよりもっと気持ち良くなれるよう、私がイかせてあげるからっ♡」

「んはぁああぁんっっ♡!そ、そんなっ、そんな激しくしたらぁぁああああッッ♡」

 

秘部を押し付け擦り上げ、快楽と欲求のままに腰を動かすノワール。ネプテューヌはもうなすがままで、抵抗のない秘部と乳首に迸るのは最高の快楽。その気持ち良さにノワールも腰を止められず、気付けば二人は達する寸前。

そしてノワールは爪先で踏ん張り、全体重をネプテューヌにかけて最後の一振り。溢れ出す二人の愛液で万全の状態となっていた秘部は、その一振りで端から端まで余すところなく擦れ合い……二人は弾ける快楽に絶頂する。

 

「イくっ♡アソコとアソコで擦り合って私っ、ネプテューヌと一緒にイっくぅううううぅぅうぅぅぅぅッッ♡♡」

「またイっちゃうっ♡恥ずかしいのにっ♡ノワールとするのが気持ち良過ぎてまたっ……ひぁああああああぁあぁぁッッ♡♡」

 

ノワールは弓なりに仰け反り、ネプテューヌは脚をぴんと伸ばして同時に絶頂。乳首も陰核も何度も擦れ合った事で真っ赤に染まり、二人の痙攣と共にぴくんぴくんと淫らに揺れる。

性感帯から背筋を貫いた快楽によって、二人の絶頂は長く続く。秘部はまだ触れ合っているが故に絶頂の痙攣でも刺激し合ってしまい、中々快楽の頂点から降りられない二人。それでも少しずつ快楽は収まり、強張った肢体から緊張が解けた時……力の抜けたノワールは倒れ込むようにネプテューヌへと覆い被さり、二人の身体は再び重なった。

 

「ふゃぁ、ひぁぁ…♡ま、まだびくびくしてるよぉぉ……♡」

「はぁ…♡はぁぁ……♡…私…遂に、ネプテューヌ…と……♡」

「…あぅ…ノワー…んぅっ…!?」

「ちゅ、ぷっ…♡…ふふっ、ネプテューヌ……♡」

「ぷはっ……あ、え、えと…その……」

 

抜け切らない快感に脱力したままなネプテューヌの上で、ノワールは余韻に浸った後に軽くキス。唇を離すとネプテューヌに微笑みかけ、なんと返せば良いのか分からなくなったネプテューヌは口籠もり……そこは不意に横槍が入る。

 

「…ねぇノワール…次は私の番、だよね……?」

「……っと…えぇ、勿論。待たせちゃって悪かったわね」

「…本当に悪いと思ってる…?」

「うっ……し、仕方ないじゃない…あんまりにも、ネプテューヌとするのが…気持ち、良かったから……」

 

肩に手を置いたイリゼに軽く問い詰められ、顔を赤らめながらもじもじと答えるノワール。蠱惑さの抜けたその様子は愛らしく、思わずネプテューヌはどきりとしてしまったが、ノワールへの視線を阻むかのようにそこへイリゼが割って入った。

 

「もうすっかり出来上がってるね、んふふっ…♡」

「んぁっ…で、出来上がってる…なんて……♡(ま、またさっきみたいにされちゃうの…?…今度は、イリゼに…イリゼとまた、ずちゅずちゅって……)」

 

先程のノワールに対抗するようにイリゼもキスをし、横から四つん這いでネプテューヌを跨ぐ。内心もう逃げられないのだと悟ったネプテューヌに強い抵抗はなく、恥ずかしそうに軽く視線を逸らすだけ。だが次の瞬間、ネプテューヌの予想とは違う刺激が下腹部を襲う。

 

「んひぃッ♡!?あっ、うぇ…っ!?」

「んっ…ネプテューヌとノワールの愛液が混じってて、くらくらしそう……♡」

『……っ…♡』

 

手淫と貝合わせで解れ切った秘部を襲ったのは、ぬるりとした生温かい感覚。いつの間にか顔の上にイリゼの下半身があり、それがイリゼの舌によるものだったと一瞬遅れて気付いたネプテューヌ。愛液の味を舌で、匂いを鼻で感じ取ったイリゼが軽く顔を上げて口にすると、ネプテューヌとノワールはほぼ同時に顔を染める。

 

「…でも、凄く興奮する…あぁ、ダメかも…ちょっと舐めただけなのに、もう癖になりそう……♡」

「ふぇっ!?な、なんで脚掴んで……〜〜ッッ!?くひぃぃいぃッッ♡」

 

イリゼの言葉で僅かに淡い空気が流れていたが、それは本当に一瞬の事。味と匂いに思考を侵食されたイリゼは、声音に妙な熱を帯びさせたかと思えば外側から両手でネプテューヌの太腿をホールドし、思い切り彼女の秘部へと吸い付いた。

その瞬間、ずぞぞぉぉっ、という卑猥な音と共に秘部へ電撃を撃たれたかのような刺激が走り、ネプテューヌの身体は大きく躍動。しかし太腿をがっちりと掴まれている為イリゼが離れる事はなく、そのまま第二波がネプテューヌを追撃。

 

「あ"あ"あダメぇぇッッ♡イ"っ、イリゼ止めっ…ふほぉおおぉおぉぉッ♡」

「んぁんっ♡ネプテューヌの膣内、うねって私の舌が引き込まれてちゃいそう…♡ちゅばっ、んふっ……♡」

「ひぃぃんッッ♡あっ、あっ、わぷっ……!?」

「…ね、分かるでしょ…?私のここも、ネプテューヌとノワールがシてるのを見てたらこんなになっちゃったの…。だからネプテューヌも…舐めて…♡」

 

シーツを握り締め、暴れるように脚をばたつかせるネプテューヌへ容赦なく口での愛撫を続けるイリゼ。その快楽はノワールとの性行で感度の上がった今のネプテューヌにとっては最早暴力的と言っても過言ではなく、次から次へと溢れ出す甲高い嬌声。しかしその喘ぎを漏らす口も、イリゼが腰を落とした事で塞がれる。

 

「ふむぅぅっ!?んんっ、ふぅぅ……っ!」

「うあぁっっ♡ね、ネプテューヌの吐息が私の膣内を叩いてるぅぅッ♡」

「うぶっ、ぁっ…はぁぁ…!い、イリ……むぐぅぅっ!」

「ダーメ♡もっともっと、二人で気持ち良く…なろ♡」

 

驚きで声を上げようとしたネプテューヌの吐息が膣へと入り込み、軽くイリゼの身体が反る。同時に口淫が途切れた事でネプテューヌはイリゼの下腹部を押し上げるも、すぐにイリゼは体重をかけて再び押し付け、妖しく蠱惑的な声でネプテューヌを求める。

手淫と貝合わせで二度絶頂させられ、ここまで翻弄され続けているネプテューヌは、既に疲労困憊状態。とてもイリゼの求めに応じられるような余裕はなく、そもそもそのつもりなど微塵もなかったネプテューヌだが……

 

(…ぁ、ぇ……?なんか、段々頭がぼーっとして…頭の中、イリゼの匂いで一杯になって……)

 

二人によって引き出されたネプテューヌの淫欲が、或いは女神であるイリゼの醸す魅惑の色香が、ネプテューヌの思考を、意識を鈍らせ空っぽにさせた。

そしてそこに入り込むのは、目の前で物欲しそうに愛液を垂らすイリゼの秘裂。ネプテューヌはその誘惑に引き摺られるように、イリゼの秘部へと舌を伸ばす。

 

「……んちゅ、る…ぷぁっ…♡」

「ふひゃあっ♡良いっ、舌が気持ち良いよぉネプテューヌぅ♡」

 

当然ながら拙い、しかし躊躇いのないネプテューヌの舌使い。その快感にイリゼは嬉しそうに喘ぎ、自身も口淫に熱中していく。

肌で触れ合い、身体を重ね、互いに相手の秘部から溢れる蜜を舐め取る二人。イリゼはネプテューヌの両脚を全く離さず、ネプテューヌも気付けばイリゼの尻肉を掴んでいて、お互い相手を逃がさない姿勢で膣の中を穿り返す。

ノワールとネプテューヌがしていたような激しさは、そこにはない。だがその分、黙々と快楽を与え合う行為に二人の心は魅入られていき、舐める事と感じる事に二人の意識は注がれる。

 

「んふぅ、じゅっ…ずそそっ…♡うぇろっ……♡」

「ぁむ、ちゅっ……んんっ、ふっ…♡」

 

言葉も交わさず、ただただその行為に没頭する二人。身体は昂り、絶頂への階段を登り、ぴくんぴくんと腰が跳ねるようになっても二人は変わらず、波紋が広がるように二人の身体を快楽の波が満たしていく。

目の前にある魅惑の蜜壺を離さない、もっともっと相手に気持ち良くしてもらいたい。それ以外の全てが抜け落ち、その二つだけが二人の頭を征服していた。だからこそ、完全に求めるものが合致している二人は相手を悦ばせ続け、悦び続け、気持ちの良い快楽を感じ続け……先程とは真逆の、沈み込むような絶頂に到達した。

 

「んぷっ、ぁ…ネプ、テューヌ……んんんんっ、んんっっ♡♡」

「ふぐっ、ぷっ…イリ、ゼ……ふほぉおおぉぉぉぉ……♡♡」

 

細かく、脈打つように痙攣しながら絶頂する二人。手足が強張り、ぷしゅぷしゅと小刻みに潮を吹いている事を除けば快楽の最高潮には至っていないように見える二人だが、その実二人が感じているのは深く、そして長い絶頂。駆け抜けるような気持ち良さではなく、蕩けるような快楽が何秒経っても変わる事なく続く快感。同調し増幅された快楽を二人で分かち合っているような錯覚すら覚える程の絶頂感に二人は動けず、二人だけにしか分からない快楽の渦の中で、長い長い絶頂は続く。そして、漸く快楽の鎖から解放された時……ノワールとの時と同じように、二人は脱力し切っていた。

 

「あー…♡あー……♡も、ダメ…腰、抜けちゃう……♡」

「…は、ぁぁ……んっ…♡」

 

心地良い余韻の中でイリゼはごろりと身体を動かし、ネプテューヌの上からベットの上へ。がばりと股を開いたその格好は、愛液と唾液塗れになっている事もあり相当卑猥な風体だったが、それはネプテューヌやノワールも似たようなもの。そんな事よりも幸福感の方が圧倒的に強く、イリゼは自らの格好を殆ど気にも留めていない。

 

「…イリゼ、貴女って…結構、大胆なのね……♡」

「それは、お互い様でしょ……♡」

 

横になったままのイリゼの側へとノワールがより、そこでイリゼがゆっくりと身体を起こし、二人は至福の気持ちに包まれたまま笑みを見せ合う。

満たされた、これ以上ない程の幸福な気持ち。このままこの身を委ねたいと思う程の、幸福感。しかしだからこそ、二人の心には更なる欲求が生まれる。もっとネプテューヌの愛らしい姿が見たい、そしてそのネプテューヌと身体を重ね、快楽を分かち合いたいという、甘美な欲が。だが……

 

「さぁネプテューヌ、次はまた私と……ひゃん…っ♡」

「ネプテューヌ、もっと二人で……ひゃぅ…つ♡」

 

沸き立つ欲望を満たそうと、二人が劣情混じりの笑みを浮かべて振り返ろうとした時……二人の秘部へ、甘い快楽が駆ける。

秘部へと異物が沈み込む強い快楽ではなく、秘裂を下から上までなぞられ、陰核を軽く弾かれる切ない快楽。不意打ちのように走った刺激に二人は驚き、ただ割座で座っていただけにも関わらず快楽を感じた意味が分からず……次の瞬間、困惑する二人の耳に、妖しく囁く声が響く。

 

「…えぇ、そうね…もっとシましょ?わたしと、二人で…ね……♡」

「ひぁぁ……っ♡あ、貴女…っ♡」

「ね、ネプテュー…ひぅんっ……♡」

 

背筋がぞくぞくとするような声と共に、再び走る秘部への刺激。上下からぷっくりと勃った陰核を摘み、先端を撫でるようにして転がされる、腰の浮き上がってしまいそうな感覚。その気持ち良く、されど弄ばれるような快楽に二人が視線を落とすと、そこには背後から秘部へと伸ばされた手があり……首だけで振り向いた時、そこには妖艶に微笑むパープルハートの…女神化したネプテューヌの姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…んっ…ふぁ、ぁ……」

 

「…………」

 

「……………………」

 

 

「……まーた凄い事になっちゃってるよ、夢の中のわたし…。いや、物凄く愛があったし、極稀にある幸せな展開ではあったけど…。…っていうかこれ、わたしが逆襲する流れだよね…。…え、と…まぁとにかく……次回も、お楽しみに…?」



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溢れ出す想いのままに・後編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート ノワール イリゼ

内容・手淫 百合 貝合わせ 拘束


 油断していた、という表現は正確に言うと正しくない。彼女達はそもそも、警戒や用心という意識自体がなかったのだから。昂る思いに、抑え切れない衝動に、心を踊らせ身を委ねていたのだから。

 そうなる事は嫌だ、と思っていた訳でもない。彼女達…というか、その場にいる全員にとって一連の出来事は予想外のものだったのであり、『そうなってしまった』という状況なのだから。漠然とした希望はあろうと、具体的な欲までもを彼女達は思い描いていたのではないのだから。

──だが何にせよ、なんであろうと、確かな事はただ一つ。その瞬間…それまでなすがままだった彼女が、二人に背後から迫った時……彼女等の立場は、逆転した。

 

「ふふっ。中々良い眺めよ。ノワール、イリゼ」

 

 気分良さげな声音で呼び掛けるのは、パープルハートの姿となったネプテューヌ。先程…ノワールとイリゼの二人に襲われ、終始翻弄されていた時とは打って変わって、今の彼女は余裕の笑み。そのネプテューヌは、一糸纏わぬ姿で二人を見つめており……同じく全身の肌を露わにしたノワールとイリゼは、一纏めにされた両手首をベットに縛られ、ネプテューヌに尻を向ける形で四つん這いとなっていた。

 

「い、良い眺めって…変な事言うんじゃないわよネプテューヌ……っ!」

「そ、そうだよ…これが、良い眺めだなんて……」

 

 余裕溢れるネプテューヌとは対照的に、二人の声に籠っているのは狼狽の感情。しかしそれも当然の事だろう。生娘の如く二人にされるがままだったネプテューヌが、何かのスイッチが切り替わったかのように二人を捕らえ、羞恥を煽るような格好にしてしまったのだから。実際、女神化という形で切り替わっているネプテューヌだが…それだけでない事は、二人もその身で感じている。

 

「変?そんな事はないわよ。だって二人共、すっごく綺麗な身体をしてるし…魅力的な格好だもの…♡」

「ひゃん…っ!ね、ネプテューヌ…?」

「な、何触って…ふぁ……っ!」

 

 声音に情欲の熱を籠らせながら、ネプテューヌは手を左右の臀部につ…っと這わせる。どちらも大きくこそないものの肉付きが良く、ハリと弾力を兼ね備えた魅惑の桃尻。おまけに指が触れた途端に二人の身体はぴくんと跳ね、臀部の曲線をなぞる動きで嬌声に近い声を上げてしまう。

 

「もう、二人共敏感なんだから…。…でも、こうして触ると二人の違いがよく分かるわ。イリゼのお尻はハリがあるけどもっちりと指に吸い付いてきて、逆にノワールのお尻はすべすべで押すと跳ね返してくるんだもの。まるで、二人の性格を表してるみたいね…♡」

『……っ…!』

 

 かぁっ、と更に顔を赤くする二人。具体的な表現が恥ずかしかったようで二人揃ってぷるぷると震えるが、勿論ネプテューヌは愛撫を止めない。

 指先でなぞり、手を広げて肉へと沈ませ、マッサージのように優しく揉む。その最中、二人の秘部からは愛液が…責めに回っていた時のものとは違う、揉まれた事で溢れ出した蜜の存在に気付きはしたが、それを見ても彼女は薄い笑みを浮かべるだけ。

 

「ひゃっ、ぅ…ひぁっ…や、止めなさい…ってばぁ…♡!」

「そう言いつつ、顔が蕩けてきてるわよノワール…♡」

「ぁ、ふぁっ…んっ……ね、ネプテューヌ…怒って、る…?」

「さぁ、どうかしら。でも、まぁ…そう思うのなら、何か言う事があるんじゃないかしら?」

 

 ほんの少し、熱の引いたネプテューヌの声音。その瞬間、再びぴくんと震えると…ノワールとイリゼは、完全に気弱になってしまった表情で言う。

 

「そ、その…ご、ごめんなさい…嫌がるネプテューヌに、い…色々、して……」

「私も、ごめんなさい……自分のした事を、反省…する、わ…」

「ふぅ、ん……」

 

 二人の謝罪を聞き終えると、ネプテューヌは両手を離してベットの外へ。一瞬許しを得たのかと思った二人だったが、ネプテューヌは二人の拘束を解く事はなく……タンスから、ある物を二枚持って戻ってくる。

 

『…ネプ、テューヌ……?』

「二人が悪いって思ってるのはよく分かったわ。それに安心して。驚いたし初めてが無理矢理っていうのは確かに嫌だったけど……二人の事は嫌いじゃないし、むしろ好きだもの」

「ふぇっ…!?」

「す、好きだなんて…そんな……」

「もう、そういう反応も可愛いんだから…。…でも、流石に二人の事は好きでも、あれだけの事をされてただ許す…って気持ちにはなれないの。だから…ゲームをしましょ?」

 

 好き、という言葉で片や可愛らしい声を上げ、片やごにょごにょと赤面したまま呟く二人を愛おしそうに見つめた後、これまでとは打って変わって冷たい…しかし同時に、どこか欲望の混じった表情をネプテューヌは浮かべる。それから彼女は、困惑する二人の脚を掴んで持ち上げ……手にしたそれを、器用に二人へ着用させた。──初めに二人が手にしていた、自身のショーツを。

 

「なっ、ちょっ、ね、ネプテューヌ…!?あ、貴女何して……っ!」

「だから、ゲームの準備よ。ふふ、二人が履いても可愛いわね」

「あ、あぅぅっ…ね、ネプテューヌの…私、履いッ、て……っ♡!?」

 

 慌てふためく二人の脚を、ネプテューヌの器用な手付きで二枚のショーツは登っていった。そして、彼女のショーツを『履かされた』二人は、激しい動揺を露わにする。

 

「そんなに暴れないの。…それとも…わたしのショーツを履いて、興奮しちゃったのかしら?」

『……──っ!』

「…じゃあ、ゲームの説明よ。ルールは簡単、これからわたしは二人にある事をするけど、二人はちゃんと今の体勢を保つ事。最後まで耐えられたら、さっきの事は全部許してあげる」

「あ、ある事…?」

「それは始まってからのお楽しみよ。それと、そうね…もし耐えられなかったら……その時はまぁ、()()()()ってところかしら」

「…そ、それって……」

 

 動揺する二人の顔の間に近付き、囁くと同時に二人の割れ目へショーツ越しに触れたネプテューヌ。その瞬間二人が真っ赤な顔のまま息を飲むと、ネプテューヌは満足気な表情を浮かべ、姿勢を元に戻しつつ楽しそうに説明する。それを二人はこれからされる事を想像して恐る恐る聞いていたが…含みを持った締め括りによって、真っ赤だった顔は一気に青く変貌した。

 それまで。その言葉は、自分とネプテューヌとの関係を指しているのではないか。…そう考えた二人は途端に恐ろしく、そうなってしまう事が怖くなり、怯えた瞳でネプテューヌを見つめる。対するネプテューヌは、そんな想像をする事を予想していたかのようににこりと一度笑みを見せ……それを合図に、二人への行為が始まった。

 

「ふひゃ、あぁっ…んっ…あ、ある事…ってぇぇ……ッ♡」

「なぁに?まさかもうギブアップなの?」

「そっ、そうじゃ…ひぁんっ……ない、けどぉぉ……♡!」

「なら良かったわ。ノワールもまだ大丈夫よね?」

「は、ぁっ…こ、これ位…なんて、事っ…くぁ、ふ……♡」

 

 行われ始めたのは、臀部から移行した秘部への愛撫。元から愛液が溢れていた事ですぐに濡れ、ぴっちりと張り付いたショーツの上からネプテューヌは二人の秘部をゆっくりと撫で、指や爪で表面をなぞる。

 その刺激は、貝合わせや口淫に比べれば随分と生易しいもの。だがネプテューヌに彼女のショーツを履かされ、間接的に彼女の秘部と密着しているも同然な今の二人にとっては、たったそれだけでも相当な背徳感に襲われていた。

 

「二人のここ、ぷにぷにしていて触り心地がとってもいいわ。…ねぇ、わたしのはどうだった…?」

「ひぁぁ…っ!そ、それは……」

「そ、そんな事訊くんじゃ……ふくぅ、んっ…♡」

「油断しちゃ駄目よ、二人共。ゲームは続いてるんだから…♡」

 

 言葉で心を揺さぶるのに合わせ、親指と薬指を支えに人差し指と中指でピアノを弾くかのように何度も秘部の肉を触る。若干の粘性でショーツが指に張り付くような感覚があったが、それを不快に感じる様子はなし。むしろネプテューヌは、艶やかな反省を見せる二人のさまに得も知れぬ劣情と興奮を抱いていた。

 

(あぁ、どうしよう…ほんとに二人共可愛いわ…可愛くて可愛くて、もっと鳴かせたくなっちゃう……♡)

 

 左を見れば、そこには愛らしく震えながら何度も自身を見つめるイリゼの姿。右を見れば、そこには恥ずかしそうに口をきゅっと閉じ、必死に耐えようとするノワールの姿。片や子兎を、片や家猫を彷彿とさせる二人の姿が、ネプテューヌにとってはあまりにも愛おしく……そんな二人を見ていて湧き上がるのは、もっと可愛らしい姿を見たいという嗜虐心。

 ゲームと称し二人を責め立てるのは、やられっ放しではいられないという思いが半分。そしてもう半分がその嗜虐心であり…だからこそネプテューヌの中に、程々にしようという思いはない。

 

「二人共、わたしのショーツをこんなにぐしょぐしょにしちゃって……周りを撫でてるだけでこんなになるなら、ここに挿れたら…一体どうなっちゃうのかしら……♡」

「んなぁ…っ!?ま、待ってネプテューヌっ!それはっ……!」

 

 暫くの間愛撫を楽しんだネプテューヌは、予告するように秘裂の間で指を止める。その言葉にノワールは声を裏返らせ、待つようネプテューヌへ求めたが……言い切るよりも早く、ゆっくりとしなやかな人差し指が二人の膣へと入り込む。

 

「ふひゃっ…っ!…ぁ、あ…ふぁ、ぁ…あぅ……♡」

「ぅ、く……っ!ふ、ぅぅ…ん、んんっ……♡」

 

 ショーツごと小陰唇を掻き分け指が膣へ入っていくと、イリゼは感じている事を露わにするかのように喘ぎ声を漏らし、ノワールはびくびくと腰が跳ねながらも感じている事を隠すように吐息を殺す。ここでも二人の反応は大きく違い、それがまたネプテューヌの劣情を駆り立てる。

 

「ねぇイリゼ、気持ち良い?わたしのショーツと下のお口でキスしながら、わたしの指で弄られるの、気持ち良い?」

「…ぅ、ぁ…それは……」

「…気持ち良いのよね?」

「……うん…♡」

 

 二人を見比べたネプテューヌは、ノワールの秘部も弄りつつイリゼの方へと身体を寄せる。そこから耳元で囁き、それに合わせて指を膣から抜き差しすると、躊躇いながらもイリゼは首肯。真っ赤な顔で、どこか庇護欲も刺激されるイリゼの頷きはネプテューヌを満足させるのに十分な反応で…彼女の耳を一舐めした後、ネプテューヌはノワールへ身体を移す。

 

「ひゃうぅっ…♡」

「聞こえてたでしょう?ノワールはどう?」

「はぅっ…わ、私は…気持ち良く、なんか…ひゃ、あっ…ん……っ♡」

「本当に?」

「ほ、ほんと…ひんっ、くぁ…あ、はぁんッ…♡ほんっ…ひぐぅっ…♡!」

「…………」

「ふぉっ…ほ、ほん…ほんと、ぅ…ぅああ気持ち良いっ!気持ち良いからぁ!だから無理矢理押し込むの止めてぇぇッ♡」

「ふふふっ、やっぱりノワールも気持ち良かったのね♡」

 

 勝気な性格のノワールは気持ち良く『されている』事をどうしても認められず、口を衝いたのは否定の言葉。しかしそれを聞いたネプテューヌは指を深々と沈ませ始め、更にノワールが否定しようとすると無言で続行。そうして指の付け根まで沈むと、続けて二本、三本も指を増やしていき……四本目を挿れようとしたところで、ノワールはツインテールを振り乱しながら感じている事を言葉で認めた。それを聞いて、満足したように挿入を止めるネプテューヌ。

 

「でも、今入ってる三本は抜いてあげない。嘘吐きのノワールにはペナルティよ」

「そ、そんなっ…ひぁぁッ、広げないでぇぇ…っ♡」

「すぐに認めていれば、ちゃんと可愛がってあげたのに…ね、イリゼ♡」

「ふゃっ…そ、そことんとんってされるとっ、腰浮いちゃ…はひゃあぁぁ……っ♡!」

「へぇ、イリゼはここが弱いのね。じゃあ、もっと気持ち良くなれるよう、ここを一杯弄ってあげる♡」

 

 反応に合わせてイリゼには人差し指のまま、ノワールには三本の指で…とネプテューヌは差を作り、その上でノワールへは少々キツく、イリゼへは弱点へ集中的に責めを与える。

 しかしイリゼは元より、ノワールもネプテューヌが表情や声音から彼女の感覚を読み取り、絶妙なラインを責める為に絶え間なく感じてしまい、また抑え切れなくなったばかりの想いも相まって快感は膨らんでいく一方。あっという間に二人は達する寸前となり、振っているかのように腰が前後に揺れてしまう。

 

(さっきまで私がしてたのに今はこんな事されてっ、恥ずかしいよぉぉ…っ!で、でも気持ち良くてっ、アソコがきゅんきゅんしちゃって、変になっちゃうぅぅッ♡)

(い、イっちゃうっ!悔しいのにっ、ネプテューヌにペースを奪われて、好き勝手されてるのが悔しくてしょうがないのに、気持ち良いの止められないのぉぉッ♡)

「…もう限界って、顔ね。だったら……」

 

 増幅され、今にも破裂してしまいそうな快楽の膨張。それをギリギリでせき止めているのは、二人の羞恥心と屈辱感。だが、ネプテューヌはそんな二人の快楽へ針を刺すように……言う。

 

「──イっちゃえ♡」

『〜〜〜〜ッッ♡!?ひゃああぁぁぁぁああぁあぁッッ♡♡!』

 

 普通の壁ならば隣の部屋にも聞こえてしまいそうな程の嬌声を上げ、びくんと勢い良く仰け反りながらイリゼとノワールは共に絶頂。二人の秘部からは潮が噴き出し、愛液共々ショーツを抜けて撒き散らす。両手を手首の位置で縛られ固定されている為に仰け反る身体は途中で止まるが、結果二人は半端に反った情けない姿になってしまった。

 

「きゃっ……ふふ、凄い潮吹きね…さっきまでは指だけだったのに、今ので手首まで濡れちゃったわ……♡」

 

 そんな情けない姿のまま痙攣する二人と濡れた手を見て、ネプテューヌが浮かべる恍惚の表情。声や仰け反った身体は勿論、口の端から涎を垂らしてしまっている二人の顔や、汗でじっとりと濡れて仄かに光を反射する肌、絶頂が抜け切らずに踏ん張ったままの足など、ネプテューヌは二人の全身を堪能するようにゆっくりと見回し、舌舐めずりと共に興奮を更に昂らせる。

 一方の二人は思考が出来なくなる程の絶頂を迎え、漸く身体を貫いた絶頂の快楽は心地良い余韻へと変化。しかしゲームの内容を思い出した事で倒れそうになる身体を必死に支え、ギリギリ持ち堪えた事でふっと安堵。…だが……

 

「はぁ…はひ……ひぎぃ…ッ!?」

「ね、ネプテュー…なん、でっ……はぁぅ…ッ♡!」

「なんで?何を言ってるのよノワール。わたしは一回イくまで…なんて、一言も言ってないわよ?」

 

 許しの言葉を待っていた二人。しかしそんな二人を待っていたのは、絶頂直後で敏感となった膣への刺激。そして状況を飲み込めず、反射的に問いたノワールへとかけられたのは、笑顔の…されど深淵の様な恐ろしさも感じさせるネプテューヌの言葉。

 

「ぁくっ…じゃ、じゃあ…最後、って……」

「そんなの……わたしの気が済むまでに決まってるじゃない♡」

『……──ッッ!』

 

 昂りで熱くなったままの身体に反し、青くなっていく二人の顔色。そんな二人へ、二人にとっては残酷な真実をネプテューヌは伝え、至極愉しそうに二人の膣を指で開拓。そして、彼女の発した言葉通り…二度目、三度目の絶頂を迎えようとネプテューヌの責め手は止まらず、彼女の指は二人の秘部を嬲り続ける。

 

 

 

 

 凡そ一時間が経った。女神は人の姿であっても身体能力は並外れており、それは体力も例外ではない。通常の運動ならば、一時間というのは決して無理なく行える時間。…だが、精神的に揺さぶられ、既に暫し性行為に興じていた身体を、一時間責められ続けたイリゼとノワールは……心身共に、とうに限界を迎えていた。

 

「はぁッ…♡はぁッ…♡ち、力入んな……ふにゅぅぅ…っっ♡」

「も、もう許してぇぇ…っ♡謝るっ、からっ…心から反省っ、するからぁ…ッ♡」

 

 今にも倒れそうな程手足をがくつかせるイリゼとノワールの足元には、失禁したのかと思う程に大きなシミが二つ。一時間もの間責められ続けた彼女達は、床の上であれば大きな水溜まりになっていたであろう程の愛液を垂らし、今や息も絶え絶えの状態。しかしそれでも身体は貪欲に快楽を感じ、びくんびくんと肢体が跳ねる。

 

「ほらほら、二人共肘が曲がってるわよ?ここでもう諦める?それとも……こうして身体を反らせさせてほしかったのかしら?」

『んひぃいいぃッッ♡!』

 

 股は愛液で、身体は汗で、顔は涙とよだれでぐっしょりな二人を見つめるネプテューヌは、変わらず愛おしさと劣情の混じった顔で笑みを浮かべる。そうしてネプテューヌは疲弊し切った二人に鞭打つように、左右の中指と薬指でそれぞれの弱点をぐっと押し上げ。スイッチを入れられたように仰け反り嬌声を上げる二人を嬉しそうに眺めた彼女は、また二人の膣内を弄り始める。

 一時間の間に、ネプテューヌは手を替え品を替え二人を責めた。その為不規則な刺激に二人は慣れる事も出来ず、それもまた二人を追い詰めた要因の一つ。

 

「うふふ、まだ元気なようで安心したわ。わたしも二人の反応を見るのは楽しいし、もう暫く楽しみましょ?」

「……ッ!む、無理…もう無理なのっ!限界なのぉぉっ!」

「もぉやらぁ…!イかさないでよぉぉ……っ!」

 

 第三者が見れば魅力的な、しかし今の二人にとっては最早恐怖以外の何物でもない微笑みを見せられ、不恰好も気にせず暴れる二人。しかし手首は拘束されている為に全く動かせず、秘部にもネプテューヌの指が挿れられたままである為動こうとすれば引っかかってしまい、必死の思いとは裏腹に二人が出来たのは身体を前後左右に揺する事だけ。そんな事をしようと何の意味もなく、むしろ汗で濡れた肌と乳房がぶつかり合う事で鳴る品のない音を二人で奏でてしまうという始末。おまけに本人達は抵抗しているつもりであり、結果何とも滑稽な姿をネプテューヌに対して晒していた。

 

「そうねぇ…でも大きい声は出るし、さっきみたいに身体もよく動くし、何度か倒れそうになったけどその度二人は持ち直してきたでしょ?だからきっと大丈夫よ、まだ後一時間でも、二時間でも、それ以上でも……」

『ひ……ッ!』

 

 残酷な、無慈悲な、しかし熱を帯びたネプテューヌの宣告。まだ終わらせる気などないという、二人にとっての絶望そのもの。怯え切って目尻に涙を浮かべるイリゼとノワールだったが、今のネプテューヌにとっては欲望に薪をくべるも同然の事。皮肉にもそれが続行の引き金となってしまい……だが不意に、ネプテューヌは二人の秘部から指を抜く。

 

「…と、思ってたけど…駄目ね、わたしったら…二人より先に、わたしが我慢出来なくなるなんて……♡」

『…あ……』

 

 その言葉と共に、聞こえてきたのはぬちゃりという濡れた音。責め立てられている間はひっきりなしにしていた、しかし抜かれた今はしない筈のその音に、二人がゆっくりと視線を落とすと………二人を責め続けていたネプテューヌの股下にも、大きなシミが出来上がっていた。

 再び視線を上げてみれば、そこには発情し切ったネプテューヌの顔。美しく、妖艶で、蠱惑的で…しかし同時に欲しくて欲しくて堪らなそうなその表情に、思わず見惚れてしまう二人。

 

「気付いた?あんまりにも二人が可愛くて、えっちだったから、わたしもこんなになっちゃったの♡わたしをそんな気にさせるなんて…二人はほんとに、イケナイ子…♡」

「はぅ……えっ、ぁ…んふ……」

「な、何する気…ふくっ…ちゅ、ぷ……」

 

 漏れ出た愛液を滴らせながら、ネプテューヌは二人に指を咥えさせる。突然指を口内に入れられた事で、反射的に二人は抵抗するものの噛む事はせず、ネプテューヌの色香に当てられたようにゆっくりと指を舐め始める。

 舌を這わせ、先端で付け根を舐め上げ、指先を丹念に包んでしゃぶる。一本一本順にかと思えば複数本纏めて吸い付き、時折舐めつつネプテューヌを見つめる。そんな時間が数十秒程続いて、ネプテューヌは指を口内から引き抜く。

 

「何も言ってないのに舐めるなんて、やっぱり二人もまだ欲しいのね…ふふふっ♡」

 

 完全に愛液が舐め取られ、代わりにイリゼとノワールの唾液がべったりとついた自身の指をそれぞれ一舐め。そこでまた艶めいた笑みを零したネプテューヌは、ぐっしょりと濡れて一層張り付いた二枚のショーツを二人から脱がし、続けて二人とベットとを繋ぐ拘束を解く。だが二人の手首の縛りは完全には解かず、手首と手首で結び直し。向かい合う形で繋がれてしまった二人は、不安そうにネプテューヌを見つめる。

 

「つ、次は…何をする気…なの……?」

「まだ、するの…?わ、私…もう……」

「するのはもっと気持ち良い事よ。ノワールもイリゼも、指でされるだけじゃ嫌でしょう…?」

 

 割座で、手を握り合っているような格好の二人へネプテューヌは惑わせるような声音で伝え、軽く肩を押して二人をベットに転がらせる。そこからまたネプテューヌが顔を近付け、並んだ二人の顔の間で囁くと、イリゼもノワールも躊躇いと羞恥心に満ちた顔となり……

 

「……き、来て…ネプテューヌ…私達は、いつでも…いい、から…♡」

「お、お願いネプテューヌ…もっと私達を、気持ち良く…して……♡」

 

──頬を真っ赤に紅潮させながらも身体を触れ合わせ、線対称の様にそれぞれ外側の脚をM字開脚の如く開いて全てをネプテューヌに明け渡した。

 

「二人が心から素直になってくれて、わたしは嬉しいわ♡それじゃあ、ノワール、イリゼ…三人で一緒に、気持ち良くなりましょ……♡」

「あっ……♡」

「ひゃっ……♡」

 

 後ろから眺める四つん這いに比べれば、幾分まともな…しかしどこを取っても可愛く、また美しい二人が身体を寄せて自分を求めているという姿はただただ単純に魅力的で、ネプテューヌの中から求めに応じる以外の凡ゆる選択肢が消滅。そしてネプテューヌは二人の両脇に手を突き、内側の脚を膝で跨いで二人が縁を密着させた彼女等の秘部に自分の秘部を当てがある。その瞬間、イリゼもノワールもぴくんと震えて小さな声を漏らし……次の瞬間、ネプテューヌはゆっくりと動き出した。

 

「はっ、ぁ、んん…っ♡二人のここ、さっきよりも熱くなってる、わ…っ♡」

「ね、ネプテューヌだって…さっきした時よりっ、くぁっ…♡とろとろに、なって…るっ…じゃない……っ♡」

「ふひゃぁ、あぁっ♡私のあそこ、ネプテューヌのと擦れてっ、ノワールとも擦れてっ、びりびりするよぉぉっ♡」

 

 身体を重ね、乳房を二人の乳房と潰し合いながらネプテューヌは腰を滑らせる。愛液を垂れ流していた三人の秘裂は申し分のない滑らかさで、伝わる快感もこれまでで最もダイレクト。おまけに側面からも擦れる為に快楽の波もより強く、すぐに三人の口からは気持ち良さから嬌声が上がっていく。

 

「んふっ、ぁくっ、はぁんっ♡ふ、二人がいけないのよっ?二人があんまりにも可愛くて、しかもえっちで、わたしを興奮させるっ、からぁっ♡」

「そ、そんな事言わないでよぉっ♡い、今可愛いとかっ、言われたらっ、もっとドキドキしちゃ…くひぃいんっっ♡」

「……っ…イリゼっ、可愛いわ…!凄く凄く、可愛いわ……♡」

「ふにゃあぁぁぁぁ…ッ♡」

 

 声でも表情でも身体でも嬉しさ初々しさを露わにするイリゼが堪らなく愛おしくなり、何度も可愛いと伝えるネプテューヌ。その度イリゼは反応し、身体が小さく跳ね、声と表情の艶やかさも増していく。そうしてその色香に当てられたネプテューヌは更に言い、イリゼも反応を続け、互いが互いを魅了し合うという蕩けるような甘い時間。しかし当然、途中でノワールが割って入る。

 

「私も…私も見なさいよっ、バカぁ……っ!」

「え……ん、ぅっ…!?」

「…ぁ……」

 

 斜めから伸びた手によって挟まれるネプテューヌの両頬。その手に顔の向きを変えられ、驚く間も無くネプテューヌと真っ赤な顔で目尻に涙を溜めたノワールの唇が深く重なる。

 蕩けたままの顔でイリゼが見つめる中、二人の唾液は口内で循環。唾液が行き来し、舌も絡み、漏れ出た涎が顎を伝う。

 

「ふぅ、んっ…ず、ちゅ……っ♡」

「んふぅ、ちゅばっ……ぷはっ…!…イリゼばっかり見てないで…私も、見てよ……♡」

「ノワール……じゃあ、今度は貴女の番ね……♡」

「んぁっ…んん、ぅ……♡」

 

 十数秒間たっぷりと互いの唇を味わい、ノワールは顔を離してネプテューヌを見つめる。

 イリゼとは違う、いじらしい魅力。普段はツンとした態度の彼女が潤んだ瞳でやきもちを見せるそのさまの瞬間的な破壊力は、今のイリゼよりも数段上。その魅力に胸を撃ち抜かれたネプテューヌは、身体を再び倒そうとするノワールの背に両手を回し、再び彼女と口付けを交わす。

 腰を動かし、二人の秘裂と擦り合わせながらのディープキス。それを交わす二人はまるで舌や唇が性感帯になってしまったかのような錯覚に陥り、深く、より深くと互いに舌を絡め合う。更にそのキスが暫く続くと、ネプテューヌは片手を離してイリゼの胸へ。

 

「じゅるるるっ、ぷっ…んぇろ、ぢゅっ……♡」

「ふひゃぁ、ぁんん…っ♡ね、ねふてゅ…ふむぅんっ…♡」

「わ、私の胸っ、こね回さないでぇぇっ♡気持ちっ、良いっ、けど……ノワールとキスする片手間なんていやぁ…っ♡」

 

 唾液を送り込み、舌を吸い上げ、口腔内をねぶり回す。ノワールが口を離す事も許さず、キスだけで彼女の身体を弛緩させていく。

 同時にイリゼの胸へと置いた手で乳房を揉み、乳輪をくすぐるようになぞり、掌でぷっくりと勃った乳首をこ転がし潰す。与えられる快楽に震えながら懇願するイリゼを弄ぶように、乳房の裏へと指を這わせる。当然、秘部で二人を鳴かせる事も忘れておらず、ネプテューヌは先程同様…或いはそれ以上に、二人の心と快楽を掌握していた。

 

「…ん、ぷっ……はぁ…美味しかったわ、ノワール♡それにキスで段々蕩けていく貴女の顔…とっても良かったわ♡」

「うにゃっ…み、耳元で言わないれぇぇ……♡」

「ネプテューヌ…ネプテューヌぅ……♡」

「よしよし、私はイリゼの事も忘れてないから大丈夫よ。…それにしても、二人共こんなに乳首勃たせちゃって…あ、そうだ…」

『うぇ……?』

 

 骨抜き状態のノワールはくたりとベットに沈み、反面イリゼは寂しかったと言わんばかりに潤んだ瞳でネプテューヌを呼ぶ。そんな二人にネプテューヌは微笑み…次に彼女が目を止めたのは、二人の乳首。主張しっ放しのそれを見てにやりと口角を上げたネプテューヌは、器用に片手で二人の乳房の先端を捉え……擦り合わせる。

 

『ひぁあぁぁっっ♡!?』

「やっぱり、二人共凄く敏感になってるのね♡だったら、ほぉら…♡」

「やっ、あっ、止めてぇぇっ♡私達の乳首っ、くっ付けたままごしごしするのダメぇぇぇぇッ♡」

「あら、これは嫌?だったら……」

「ひぃんっ♡あっ、あっ、ああぁッ♡私とノワールの胸揺らしてっ、乳首弾き合わせるのもダメぇぇっ♡当たるのが乳首だけだからっ、気持ち良いの集中し過ぎちゃうよぉおおぉっっ♡」

 

 結び合わせた両手を頭上に移し、乳房を引っ張って二人の乳首を接触させたネプテューヌは、そこからあの手この手で弄ぶ。扱き、弾き、擦り合わせてと刺激の形も幾度と無く変え、更に腰の動きは緩める事で二人の意識を乳首に誘導。そうして二人の嬌声が止まらなくなったところで、真っ赤に充血した乳首へと自身の唾液をたっぷり垂らし、耳まで真っ赤となった二人を尚も責める。

 

「だめぇ…も、乳首だめぇ…ぐにゅぐにゅもコリコリもされ過ぎておかしくなっちゃうよぉぉ……♡」

「あぁぁっ♡はぁあんっっ♡い、イリゼの乳首で私感じちゃってるっ♡イリゼとはそういう関係じゃないのにぃぃッ♡」

「いいわ、二人のその表情♡快楽に逆らえないって顔、凄く凄く素敵よ…♡でも、わたしもそろそろ限界だから……皆で、一緒にイきましょ…ッ♡!」

『〜〜〜〜っっ♡!?』

 

 このまま責め続ければ乳首で達してしまいそうな程感じている二人を見て、ネプテューヌは手から乳首を離す。…と、同時に尽きない興奮を解放するように下から上へと腰を一振り。それは何の捻りもない、ただ勢い良く擦るだけの腰使いだったが、乳首に意識が集中していた二人にとっては不意打ち同然の刺激。既にいつ絶頂してもおかしくないような状態の身体にその刺激は凄まじく、二人の腰は大きく躍動。しかしそれをネプテューヌの腰が押さえ付け、そのまま激しいグラインドを開始。

 

「ひあぁっ!ひゃああぁあぁぁッ♡きゅ、急に激しッ、ぃいいんッッ♡」

「待っへ、まっへネプテューヌぅぅッ♡ズルいっ、不意打ちはズルいのぉぉおおぉぉっっ♡」

「あはっ♡二人の腰っ、びくびくって跳ねてるわっ♡それが押してきてっ、気持ち…いッ…ふくぅうん…ッ♡」

 

 思いもしなかった快楽の強襲に、イリゼもノワールも目を白黒させて淫靡な喘ぐ。その声には止めるよう求めるニュアンスもあったが、ネプテューヌは上擦った声を返すばかりで腰の勢いは緩めない。

 だがそれもその筈。溜まりに溜まった快楽が溢れ出しそうなのはネプテューヌも同じであり、暫く絶頂していない分押し寄せる欲求は二人以上。故に止めないのではなく……先の一振りの時点で、彼女自身も止める事が出来なくなっていた。

 

「くぁッ♡ぁあぁンッ♡ふ、二人のあそこがわたしのあそこに吸い付いてきてっ、痺れるっ♡一振りする度に腰が抜けそうな程気持ち良いのが流れてくるのぉっ♡」

 

 力強く振っていたかと思えば、へこへこと情けなく擦り付けるような動きにもなってしまうネプテューヌの腰。自分が責め立てている筈なのに、まるでされているかのような刺激を感じてしまうネプテューヌの意識。ぐちゅぐちゅと秘部が立てる卑猥な音が、更に三人を快楽の沼へと駆り立てていく。

 

「はぁぁんッ♡あっ、あ"っ、んぅぅッ♡ダメぇぇっ♡快楽強過ぎてっ、おかしくなっちゃうぅううううッッ♡」

「ひぎぃッ♡く、クリ潰れちゃうッ♡押し潰されて快楽溢れちゃうぅッ♡溢れ出しちゃうよぉおおッッ♡」

 

 物理的にも精神的にもネプテューヌを押し退けられずなすがままの二人は、快楽で身体が強張ったのか両脚はピンと伸びてシーツを引っ張り、両手は無意識に握り合う。

 まるでこの二人が特別な仲であるかのような格好のノワールとイリゼだったが、彼女達の視線の先は、その瞳に映るのはネプテューヌだけ。身も心もネプテューヌを求め、無意識の誘惑となってネプテューヌを誘う。

 

「はっ、ふぁぁっ♡ノワールぅ♡イリゼぇ♡」

「好きっ♡ネプテューヌ大好きっ♡もっと私を見てっ♡私で気持ち良くなってぇっ♡」

「私も好きっ♡ネプテューヌ♡ネプテューヌぅ♡もっともっとしてたいよぉぉっっ♡」

「そんな、事…そんな事言われたら…もっと止められなくなっちゃうじゃない…っ♡わたしだって大好きよっ、二人共っ♡」

『ひぁああぁぁぁぁあぁんんッッ♡!』

 

 溢れ出す想いで紡がれた愛の言葉は思考を、心を多幸感で際限無く満たし、快楽と共鳴し合って更に高みへ昇り詰める。

 ノワールとイリゼは内側の脚はネプテューヌの脚に、外側の脚は彼女の背に絡めてネプテューヌとの繋がりをより深め、ネプテューヌも両手を伸ばして二人と指を絡め合う。支えを失った身体倒れ、胸と胸とが濃密に密着。一見すれば少々奇妙な、しかし全身で全身を感じるその体勢が、恋い焦がれる相手を余すところなく感じられる今この瞬間が、三人にはただただ幸せだった。

 

「ネプテューヌぅ♡キスっ♡私にもキスしてぇっ♡」

「いいわイリゼ♡ちゅっ、んん…ぷっ……♡」

「…ネプテューヌのここ、美味しそう…あむ……っ♡」

「んひゃあっ♡の、ノワール何し…ふむぅぅ…っ♡」

「だぁめ…♡まらわらしの番……♡」

 

 常時軽い絶頂をしているも同然の快感の中ネプテューヌは腰を振り続け、イリゼを愛おしむように柔らかくキス。舌は入れず、淡い口付けを楽しんでいたネプテューヌだが、そこにノワールが惚け顔で頬へと甘噛み。驚いて離れかけたネプテューヌだったがすかさずイリゼが舌を吸い上げ、二人の甘噛みがネプテューヌを襲う。

 

「んふぅ…♡ねふひゅーぬも、とっても可愛いひょ♡」

「ふゃんっ♡ネプテューヌのほっぺ、柔らかくて気持ちぃ…♡」

「ひゃぁぁ…っ♡な、なら…こっちだって…ッ♡」

「はひゃあぁぁああッ♡!?ぐ、ぐりぐり凄いぃぃぃぃッッ♡」

「うぁっ♡くひゃあぁっ♡お、降りてきちゃうっ♡挿れられてないのに子宮降りちゃうぅぅううッッ♡」

 

 二人に舌と頬を弄ばれ翻弄されていたネプテューヌだが、腰をより激しく、縦横無尽に動かし回す事で二人に対抗。より快楽へ直結する刺激に二人は顔を仰け反らせてびくびく震え、ネプテューヌ自身も返ってくる快楽に自然と膝が開いていく。

 続けたい、時間の許す限りこの幸せな世界に浸っていたい。三人はその思いで完全に合致していたが、身体は随分と前に限界を迎え、しかし発散を許さない程に途切れる事なく快楽を刻み付けられ続けた事で、異常な程快感を溜め込んでしまった状態。そして無限に何かを溜め込み続けられる容器などないように、いよいよ三人の行為も終わりを迎える。

 

「んぎっ♡く、くるっ♡凄いのくるっ♡意識飛んじゃう位のアクメきちゃうぅうぅぅぅぅっっ♡」

「私もイくッ♡ね、ネプテューヌ一緒に…ネプテューヌもノワールも一緒にイこっ♡」

「はぁぁんッ♡の、ノワールもイリゼもっ、わたしに二人を刻み付けてっ♡わたしも二人にっ、一生忘れられない位の快楽刻み付けてあげるからッ♡うぁぁイくッ♡い、イくイくイくぅぅッ♡!」

 

 爆発寸前の快楽を前に、ノワールとイリゼは抱き締めるかのように脚をネプテューヌに絡ませ、ネプテューヌも二人の手を握り締める。これ以上ない程に、三人は身体を密着させる。そうして宣言するような喘ぎ声と共に、ネプテューヌは力の限りで秘部を擦り付け、二人もそれに合わせて腰を突き上げ……三人同時に、絶頂する。

 

「おほぉおおおおぉぉおぉぉッッ♡二人のあそこでイくッ♡イ"っくぅぅううううぅうぅぅうぅぅッッ♡♡」

「んひゃああああああぁぁッ♡気持ち良いの止まらないッ♡イきながらイっちゃうよぉほぉおおぉぉぉぉぉぉッッ♡♡」

「ダメダメこんなのダメぇぇぇぇええッ♡ハマっちゃうッ♡気持ち良すぎて癖になっちゃうぅううぅうぅぅんンンッッ♡♡」

 

 びくんっ!…と絶頂の瞬間、激しく揺れた三人の尻。秘部から背筋を駆け上がり、全身に流れる快楽の奔流で腰は大きく跳ねそうになるも、ノワールとイリゼはネプテューヌとベットに挟まれ、ネプテューヌも二人と強く脚を絡めている為に紙一枚分たりとも三人の密着した秘部は離れず、それ故に絶頂の痙攣で互いが互いを刺激し合ってまるで快楽が拡散しない。それどころか快感を増幅し合っているような感覚すらあり、恐ろしさすら感じる程の快楽の波が三人を飲み込む。そして本当に意識を失ってしまいそうなその快楽に、イリゼとノワールは脚を離そうとしたが、快感で強張った身体は全く二人の言う事を聞かず……数十秒、或いは数分間の間、三人は絶頂し続けた。実際のところは定かではないが、少なくとも三人はそう感じる程、快楽がネプテューヌ達の身体を完全に支配していたのだった。

 

『はぁー…っ♡はぁー……っ♡』

 

 それから更に数分。漸く絶頂が収まり、暴風の様な快楽が心地良い余韻へと変わったところで、やっと三人の身体から力が抜ける。脚は離れ、手も離し、三人はただ重なり合っただけの状態に。汗を始めとする様々な体液で濡れ、肌が紅潮し、艶のある吐息を漏らす三人は誰を見ても魅力的そのものだったが、流石に三人はもう興奮よりも疲労が優勢。退く力も、退かす力も残っておらず、暫くはただ荒い息で見つめ合う三人。

 

「ネプ、テューヌ……♡」

「…ネプテューヌ……♡」

「ノワール…イリゼ……♡」

 

 穏やかな空気が流れ始める中、ゆっくりとネプテューヌは両手を動かし、二人の手首を揃って解放。そのままネプテューヌの手は二人の首の後ろに、ノワールとイリゼの手はネプテューヌの背後に向かい、初めて双方の意思で抱き合う三人。そして、ネプテューヌは二人とそれぞれキスを交わし……

 

『──大好き♡』

 

 身も心も満たされた思いに包まれながら、三人は寝息を立てるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 因みにとある日の早朝、プラネテューヌの二ヶ所とラステイションの一ヶ所にて、ほぼ同時に近所迷惑甚だしい奇声が上がったとか。しかもその声は、国民には聞き覚えのある女神の声に酷似していたんだとか。更に更にその奇声が聞こえた日、パープルハート、ブラックハート、オリジンハートの三者は顔が真っ赤で尚且つ、まるで職務に集中出来ていなかったんだとか。

 

『う…うぅ……うにゃああああああああああぁッ!!?』

 

──もしもこんな奇声を朝早くに聞いた事があるのなら、それは恐らくこの日の事だろう。



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焦らしに屈す沈着の黄金

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・前回から、文頭に空白を入れる形としました。暫くはこの形となりますが、何かご意見があればお気軽にどうぞ。




人物・エスーシャ

内容・膣内射精 アナル 自慰 放尿 焦らし 野外 落書き


 それは、リーンボックスの街外れに位置する路地裏。不健全な店の多い路地裏の更に奥、薄暗いその場所に、一人の女性と複数人の男がいた。

 

「…………」

 

 壁と男達に囲まれている女性の名はエスーシャ。普段ならこのような場所には寄り付かず、来るようなイメージもない彼女は、下卑た笑みを浮かべる男達の視線を受けながら……身を包む衣類を、その場に落とす。

 

「……これで満足か」

『おぉぉ……!』

 

 トップス、ボトムスと脱ぎ、ブラに手をかけ、それも外したところで男達から感嘆混じりの歓声が上がる。

 彼等の視線が向かう先は、やはり今し方露わとなった彼女の胸。腹部や二の腕と違い、普段は完全に隠れている彼女の胸は決して豊満という訳ではないものの、女性的な二つの膨らみとはっきりとした谷間がある事は確か。加えてエスーシャは容姿端麗な女性という事もあり、その胸は男達の視線を集めるには十分なだけの魅力を持っていた。

 

「満足したなら、そこを退いてくれないか。わたしも暇じゃないんだ」

「う……こ、これだけで満足する訳ないだろうが!次は下だ、下も脱げ!」

 

 そんな男達を侮蔑の目で見ていたエスーシャだったが、男からの命令を受けると、数瞬の沈黙の後言われた通りに身を屈めてショーツも下ろし始める。

 エスーシャは脅されていた。今や復活など不可能に近い犯罪組織の残党に、犯罪組織の中核の一人を担っていたマジック・ザ・ハードとのとあるやり取りの事を突き付けられ、バラされたくなければ言う通りにしろ、と。

 

(…下らない……)

 

 ショーツからそのすらりとした脚を抜きながら、エスーシャは内心で呟く。

 どこまで知っているのかは謎だが、自分とマジックの取り引きなど、知らなければ持ち出す筈がない。加えてそのやり取りの中には自分が危うくなるような事などないが、根も葉もない尾びれのついた噂になってしまう可能性は否定出来ない。そして、そんな話が広がってしまえば、恩人であるベールの立場が悪くなり、大切な友人達も心を痛めてしまうかもしれない。…そう思って、エスーシャは彼等に従っていた。無論自身の立場を駆使し、尚且つベールの力を借りれば、彼等ごと噂を揉み消す事も不可能ではないのだが……命を懸けてまで自分と友人を救ってくれた彼女に迷惑をかけたくないという理由で、エスーシャは一切話していない。

 

「これが、ギルド支部長のマンコか…」

「ぴっちりと閉じてるところが堪らん…!」

 

 胸に続いて露わになった秘部を見て、口々に感想を漏らす男達。対するエスーシャは、相変わらず侮蔑の視線を向けている。

 ギルドの支部長を脅迫してまでやる事がこれか。…エスーシャは、そう思っていた。無論彼女も女性であり、またこの身体は元々イーシャのものであるという事もあって、異性に胸や秘部を晒す事には強い抵抗感を覚えていたのだが…羞恥よりも侮蔑の色が強くなる程、エスーシャは男達を軽蔑していた。

 

「……まだか」

「あ…ま、まだに決まってる!次は……へへっそうだな…」

「…何でもいい、まだ何かあるならさっさと……」

「なら、ここでオナニーしろよ」

「……っ…!?」

 

 全裸と言えど、黄金の第三勢力(ゴールドサァド)が一角が向ける冷たい視線は、普通の人間に過ぎない残党の彼等にとっては凄まれるも同然の圧力。実際それに一瞬男達は気圧されていたが……その内の一人がにやりと笑い、仲間へと目配せした後、言った。この場で、自慰をしろと。その言葉に、初めてエスーシャは表情に現れる程動揺する。

 

「ほ、本気で言っているのか…?」

「あ、あぁ本気に決まってんだろ。…やらないのか?」

「…やらないとは、言っていない……」

「だよなぁ。だったら早くしてくれよ」

 

 エスーシャの動揺を見逃さず、男は畳み掛ける。言葉に「やらないのなら…」という意図を含ませ、改めて催促。対するエスーシャは拒否する事が出来ず、見られながら黙り込む。

 勿論脱ぐ事にも抵抗はあった。だがただ見られるだけと、その状態で下劣な行為をするのとでは大きな差があり、流石のエスーシャも躊躇ってしまう。…が、黙っていたところで状態が変わる筈もなく……エスーシャは、ゆっくりと右手を秘部の方へと動かし始める。

 

「っとそうだ、もっと股開いてくれよ。今のままじゃ見辛いし、お前もし辛いだろ?」

「…………」

「うん?嫌だってか?なら仕方ない、天下の黄金の第三勢力(ゴールドサァド)様が犯罪組織と密談していた事を世間に……」

「…す、すれば…すれば、いいんだろう……っ!」

「へっ、そうこなくっちゃな」

 

 ぐっ、と膝を外側に開き、股を広げた姿勢を取るエスーシャ。そして彼女は恥辱に耐え、男達の存在とその視線を極力意識しないようにしながら、路上での自慰を開始した。

 

「ふ……くっ、ぅ…」

 

 中指と薬指を曲げ、沈めるように二本の指を秘裂の中へと入り込ませる。その瞬間下腹部に走る生理的な刺激を感じながら、二本の指を第二関節の辺りまで沈ませ、そこからゆっくりと指を上下。然程濡れていたなかった彼女の秘部はまだキツく、指の動きに滑らかさはない。

 

(…考えるな…奴等の事も、この行為の事も……)

 

 意識に登りそうになる羞恥心も下腹部からの刺激も頭から排除しようと、エスーシャは自分に言い聞かせる。これはあくまで、『今』を守る為に仕方なくやっているだけなのだと。

 初めはそれで何とかなっていた。遠くに聞こえる喧騒にでも意識を向ければ凌げていた。しかし例え頭や心にその気はなくとも、刺激をされれば反応するのが身体というもの。そしてその刺激が続けば、次第に意識も無視出来なくなる。

 

「は…ぁっ、ぅくっ…ふぅっ……!」

「段々エロい声出てきてんじゃん…うひょー、興奮する……」

「脚も時々ガクついてるし、感じてるのが丸分かりだな」

「う、五月蝿…い……っ!」

 

 段々と、無意識に早くなっていく指の動き。秘裂の奥から染み出した愛液は膣とエスーシャの指を濡らし、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を男達へ聞かせる。勿論そんな事をエスーシャは望んでいなかったが、身体の反応は止められない。

 それと同時に、募る衝動。気持ち良い、もっと深く、もっと激しくという、性の欲求。屈辱的且つ非常識な自慰だと分かっていながらも、やはりこちらも止められない。

 かくん、かくんと時折開いてしまう膝。少しずつ強まる快感に引けてしまいそうになる腰。それは甘い快楽だが…エスーシャにとっては責め立てられているも同然。

 

(くっ、うぅ……!駄目だ、このままでは…だが、途中で止める、事も……っ!)

 

 身体が感じる絶頂への歩み。絶頂への階段、その最後の一段に迫ってしまっているという感覚。止めたい、こんな馬鹿げた事はすぐに止めにしたいとエスーシャは思ったが、止められる筈もなく、またその間も指は自らの膣を掻き回していたが故に、エスーシャの快感は昇り続け……

 

「……く、ふぁっ…〜〜〜〜ッッ♡♡」

 

 ぐちゅり、と一際大きな音が秘部より外へと広がった瞬間、エスーシャは達した。濡れた指が滑ったのか、それとも身体がそうさせたのか二本の指は根元まで入り込み、その瞬間エスーシャは腰を前へと振り出しつつも身体は反る。一目見れば分かるような、あからさまな絶頂を彼女はしてしまい……男達は、至極愉快そうな笑みを浮かべる。

 

「はぁッ…はぁッ……♡」

「ほほぉ、今のが支部長様の…」

「エロいなぁ、ほんとエロい……」

「…っていうか、クールな顔に反してイき顔はちょっと可愛くね?俺結構タイプだわ〜」

 

 秘裂から指を抜き、身体をビクつかせながら背後の壁へと寄りかかるエスーシャ。赤く染まった頬は彼女の落ち着いた銀髪に良く映え、荒く艶めいた息遣いも相まって醸す雰囲気は相当なもの。実際男達への影響も強く、エスーシャの様子に複数人の男が次々と生唾を飲んでいた。

 

「…次は、なんだ……」

「んん?次はって、何それ期待してんの?」

「そ、そんな訳あるか……馬鹿も休み休み言え…」

「へいへい。そうだなぁ…」

 

 一度上回った羞恥心はそう簡単には引かず、エスーシャは両手で胸元と秘部を隠しつつ訊く。対して精神的な優位を取った男達は余裕を見せ……しかし軽く仲間内で話すと、意外な言葉を口にする。

 

「…いや、今日はもういいや。また連絡すっから、その時は必ず来いよ?勿論、どうなったっていいなら別だが…」

「な……っ!?ま、待て…!一体何のつもりで…!」

 

 そう言って男達は背を向け、本当にエスーシャから離れていく。これで終わる訳がないと思っていたエスーシャにとってそれは意外以外の何物でもなく、だがやはり男達は帰ってこない。そして暗い路地裏には、エスーシャ一人が残されるのだった。

 

 

 

 

 言葉通り、翌日の夜もエスーシャは呼び出された。昨日とは別の路地裏に連れて行かれた彼女は早速全裸になる事を命令され、それが済むと暫く全身をじろじろと見られ、更にその後は自慰の強要、彼女の強いられた事は前日と同じ。だが二つ、大きな違いがあった。

 一つ目は、股を開いた状態ではなく、割座での自慰を求められた事。そしてもう一つは……

 

「……っ…ぅ…!」

「あー、全然勃起収まんねぇわ」

「だよな。エスーシャちゃんってば俺等を興奮させ過ぎっしょ」

 

 ぺたんと座り込むような姿勢で股間を刺激するエスーシャ。その眼前、丁度彼女の顔が前を向くと見える位置で、男達が露出させた何本もの陰茎がいきり勃っていた。

 

(なんて醜悪な…それに、なんだこの臭いは……穢らわ、しい…っ!)

 

 一歩前に出れば触れてしまいそうな程の近さで見せ付けられている肉棒は、当然その臭いもすぐに届く距離であり、男の臭いと汗臭さ、それに生臭さの混じった悪臭がエスーシャの鼻孔を襲う。当然鼻を塞ぐ事は許されず、顔を背けようとすれば頭を掴まれ戻される。視覚と嗅覚の両方でエスーシャは男達の肉棒を意識させられていて、彼女の胸中には激しい嫌悪感が渦巻いていた。

 

「おいおい支部長さん。見惚れてないで、ちゃんとオナれよ?」

「こ、こんな物、誰が見惚れるものか…ん、んんっ……」

 

 見下され、陰茎を突き付けられ、胸も秘部も露出した格好で自慰をさせられる。自ら選んだ事の結果とはいえ、その屈辱感は計り知れず、激しい不快感とそんな事は関係なしに下腹部で生まれる快楽とで表情を歪ませるエスーシャ。その表情と反応を、暫し男達は楽しむと…硬く反り勃つ自らの陰茎を、おもむろに握り締める。

 

「……あ、ぇ…?」

「いやぁ、しかし……二日連続で公開オナニーなんてされちゃ、こっちも辛抱出来ないってもんだよなぁ」

「全くだ、って訳で……俺等の事は気にせず続けてくれよな、エスーシャちゃん」

「んな……っ!?」

 

 意味が分からずにいたエスーシャの眼前で、にやつきながら陰茎を扱き始める男達。その驚きで一瞬エスーシャは手を止めてしまうも、男達が発したのは続けろという言葉。冗談じゃない、とばかりに彼女は睨み付けたが、その視線に対する返答はなく……エスーシャは一層表情を歪めながら、膣に咥えさせた指での刺激を再開する。

 

「ふ……う、ぅ…く、ぁっ……♡」

 

 上下に擦られる陰茎はエスーシャの注意を引くが如くびくびくと跳ね、共鳴するように彼女の秘裂と男達の肉棒からは潤滑油となる液体が溢れ、ぬちゅぬちゅと音が路地裏に広がる。嫌悪感、不快感が圧倒的だったのも最早過去で、次第に性の快楽が不愉快さと拮抗し、少しずつ『気持ち良い』が上回っていく。

 勿論不愉快さが消えた訳ではない。だが相反する感覚がエスーシャの中で共存し、その中で快楽だけは膨らみ続け、ふわふわした感覚と共にエスーシャを絶頂へと誘っていく。そして……

 

「うぁっ、はっ…あっ、あっ、あぁっ……ッ♡」

「おっ、エスーシャちゃんもうイきそう?んじゃ、俺等もラストスパート…!」

 

 下腹部に溜まった快楽が滾り、全身が昂るような熱。したくもない事でありながら、ここまでくると止まらない衝動。背筋を伝って全身へ広がる快感に喘ぎが止まらず顔が上向きになるエスーシャは、男達が達する寸前な事に気付いて勢いよく扱き上げる中……絶頂する。

 

「い、イくっ……ふぅううぅぅぅぅうぅんッッ♡♡」

 

 膣がキツく締まり、溜まっていたものが溢れ出すような絶頂感に震えるエスーシャ。咄嗟に口を閉じようとしたが、快楽の波には抗い切れずに口は半開きとなってしまい、嬌声らしき情けない声が路地裏の暗がりに響いていく。……しかし、それだけでは終わらない。

 

「……っ…俺も、射精る…っ!」

「お前が勃起させたチンポ汁、一滴残らず浴びやがれ……っ!」

 

 彼女が達した次の瞬間、男達も次々と射精に達し、精液が尿道口から迸る。噴き出た精液は集中砲火の如くエスーシャの顔に、肢体に付着し、粘性を持ってへばり付く。落ち着いた印象を受ける銀色の髪も、一目で滑らかさの分かる肌も、あっという間に汚されていき……数秒と経たずに、エスーシャは白濁液に塗れた姿へと変貌してしまうのだった。

 

(……っ!く、ぅぅ…屈辱だ…見られ、見せられるだけでなく…せ、精液を浴びせられるなんて……っ!)

 

 べったりと張り付き、不快感と生臭さが容赦なく襲う中エスーシャは震える。絶頂感冷めやらぬ内のそれはまるで自身を内面まで穢されるようで、やり切れない思いが心の中を募ったが、ぐっと飲み込み男達を睨む。しかしその顔にも所狭しと精液がかけられており、結果その行為も男達を悦ばせるだけだった。

 これ以上の恥辱、屈辱はない。この時、エスーシャはそう思っていた。しかし翌日、すぐにこれはまだマシな方だったのだと彼女は思い知る。

 

 

 

 

「くふっ、ぁっ…ふぅぅ、んっ……ッ♡」

 

 人気のない公園のトイレに、押し殺すような吐息が木霊する。喘ぎ混じりで断続的な、艶のある女性の吐息。だがそれが聞こえてくるのは……男子トイレ。

 

「ほーら、急いだ方がいいですよー支部長さん」

「そうそう、マジでいつ誰が来るか分からないからなー」

 

 男子トイレの小便器の前、男達に囲まれた中…そこに、エスーシャはいた。一切の衣類を纏わぬ全裸の姿で、排尿する際の男の様に脚を広げ、股を開いて両手で秘部を弄っていた。

 

「ふざけ、るな…っ!出せと言われて…ふぅっ…出せる、ものでは……っ!」

「だから、出易いようにオナニーさせてやってんだろ?それともあれか、もっと太い方を出したいってか?」

「……っ…!…くぁ、う……っ♡」

 

 ここで排尿をしろ。それが男達からの命令だった。嘲るような男達の言葉に、我慢ならずエスーシャは反論したが、返ってくるのは馬鹿にした発言だけ。何を言っても無駄だと分かったエスーシャは、苦い顔をしながら自慰に戻り、それを男達はショーを見るような感覚で楽しむ。

 土や砂はおろか、便器からはみ出したのであろう液体も落ちている床に素足で立たされ、全裸で小便器への排尿をさせられる。いっそ吐き気を催す程の嫌悪と屈辱がエスーシャを胸中を渦巻いていたが、今更もうどうしようもない。ならば先の二日のように、早く終わらせてしまうのが一番だ…そんな思いが、今のエスーシャの心にはあった。それはある種、初日や二日目よりも抵抗感が減っているとも言えるのだが…その事にエスーシャは気付いていない。

 

(そうだ…奴等の事など考えず、淡々と、ただすればいいだけだ…それにもたもたしていれば、本当に誰か来てしまうかもしれない…それだけは、絶対に避けなくては……)

 

 挿れた指でまず秘裂の内部を広げ、そこから掘るようにして指を奥へと沈めていく。時に指の腹で撫でるように、爪で弾くように膣壁を刺激しながら、指を更に挿れていく。連日の自慰でエスーシャはより気持ちの良い指の動かし方を理解し、それを実際していたのだが、当然それは無意識の事。

 

「んぅっ、く…はぁ、んっ…っぁ……♡」

 

 ぬちゅ、ぬちゅ、くちゅ、くちゅ。静かな公園内という事もあり、指と膣が奏でる音は実際以上に耳へと通る。響いているようにも思える卑しい音が、自分の膣から…自分が鳴らしているのだと思うと、エスーシャは頬が熱くなってしまったが、すぐにその考えも振り払って自慰へと没頭。何も考えず、その快感も意識すらも無視して、エスーシャは膣を掻き回し続ける。

 その甲斐あって快感は募り、身体は昂り、今日もエスーシャは絶頂を迎えそうになる。…その、時だった。

 

「……──っ!?」

 

 卑しい音に混じって一瞬聞こえた、砂の音。地面を歩く、独特の音。それが聞こえた瞬間、エスーシャはびくりと肩を震わせて硬直し…青い顔に。

 

「…んん?どうしたよエスーシャ、急に止まって」

「ど、どうしたも何も…聞こえないのか……!?」

「聞こえない?…あー、言われてみると誰かの足音が聞こえるな。…で?」

「な……っ!?」

 

 呑気な男の声に振り返り、言外に「それどころではない」という意図を込めたエスーシャ。だが返ってきたのは相変わらず呑気な声。

 

「み、見つかればお前達も都合が悪いだろう…!今は一度隠れて……」

「いやいや、俺達としては好都合かもしれないよなぁ?だって女ならまずこっちを覗く訳ねぇし、男なら…こんな興奮する状況、参加以外の選択肢を考えねぇだろ」

「……っ!?しょ、正気じゃない…!」

「はいはい。…見つかりたくねぇなら早く出せよ」

 

 会話などしても無駄だ。最悪のタイミングで改めて思い知ったエスーシャが考えたのは、身を隠す事。男達の命令を無視する事にはなるが、彼等とて自分を手放すのは不本意な筈。なら今は…と彼女はそこまで考えて、はっとした。トイレはそもそも隠れる場所など碌になく、個室に入ったところで引き摺り出される事は明白。そして出口も一ヶ所…足音のする方角にしかない以上、隠れる事など不可能なのだ。

 

(…私は、見られるのか…?こんな無様な姿を…変態としか思えないような姿を……い、嫌だ…それは嫌だ…っ!)

 

 少しずつ近付いているようにも聞こえる足音。ぶわりと嫌な汗が噴き出し、エスーシャは焦り、震え、恐怖する。そうして、足音が一度止まり、再び動き出した時……彼女の中で、羞恥と嫌悪のタガが外れる。

 

「……ッ…ふぅっ、んんぅ…ッ!」

 

 かばりとそれまで以上に股を開き、なりふり構わず両手の指を秘部へと押し込むエスーシャ。根元まで突っ込んだ左右二本、合わせて四本の指を縦横無尽に動かし、昂りつつあった膣内を荒く激しく掻き回す。

 それと同時に両手の親指は膨らんだ陰核を挟み込み、ぐりぐりと力を込めて交互にこねる。それはここ数日で始めての刺激だったが、痛みを感じたのはほんの一瞬で、すぐに痺れるような快感に変わる。既に絶頂の階段を半ばまで登っていた事もあり、即座にエスーシャの身体は感じる快楽を表していく。

 

「くひゅぅっ、うひゃぁ…っ♡(は、早くっ…早く、早くぅぅ……ッ♡)」

 

 だがそんな事はエスーシャの眼中にはない。彼女の頭の中には、一刻も早く隠れたい、見られたくないという思いしかなかった。それによって一層淫らな姿を晒していようと、狙い通りになったと男達が嘲笑っていようと、エスーシャは必死に絶頂しようと見ずを責める。

 見られない為に、より見られたくない姿を取るという矛盾。しかし容赦のないその責めは、連日の自慰で感じ易くなっていた彼女の身体を昂らせるには十分だった。そしてエスーシャが陰核を弾き、その裏に当たる位置から入り口までを中指で一気に引っ掻いた瞬間、びくんと彼女の身体は仰け反る。

 

「ん"ん"ん"んっッッ♡♡」

 

 背は反り返り、腰はがくんと前に突き出る無様な絶頂。間抜けで下品な、浅ましい光景。通常ならばすぐに転んでしまうような体勢だが、皮肉にも高い身体能力によって彼女は後ろに倒れる事なく、その無様な格好のままびくびくと身体を痙攣させる。

…が、それすらもエスーシャにとってはどうでもよかった。彼女にとってこの自慰は単なる手段であり、エスーシャは絶頂によって下腹部が緩くなるのを感じ……次の瞬間、蓋が外されたように彼女の秘部から黄金水が放出された。

 

「は…あぁ、ぁ…ぅ……」

「凄ぇ…仰け反りながら放尿してんじゃん……」

「くくっ、滅茶苦茶面白い放尿のし方じゃねぇか!サービス良いなぁ支部長さんはよぉ!」

 

 緩い放物線を描いた排尿が小便器内へとぶつかる中、少しずつエスーシャは姿勢を崩し、排尿が止まると同時にへたり込む。気持ち悪いと思っていたトイレの床に、足裏どころか脚も尻も付けてしまったエスーシャだが、力が入らず立ち上がれない。

 

「な、なんとでも…言え…それより、早く…早く、隠れさせて……」

「あぁ、なんだよそこまでして隠れたかったのか…。だったら、気の毒だが……」

「よぉ、やっと終わったか?」

「……は…?」

 

 動揺する間もなく、トイレへと入ってくる一人の男。彼は入るや否や、全て分かり切っている様子で中にいる者達は声を掛け……

 

「…これは、一体……?」

「だから、仕込みだって事だよ。残念だったなぁ、無駄に頑張っちまって」

「……っ…!」

 

──エスーシャは、立ち上がる事が出来なかった。脱力から抜け出せないからではなく…男達の罠にまんまと嵌まり、それに気付かず放尿の為に必死に自慰をしてしまった自分があまりにも惨めで、恥ずかしくて、情けなくて、立ち上がる気力すらも抜けてしまった。

 

(…は、はは…わたしは勝手に勘違いし、勝手に必死こいて痴態を晒していたという訳か…滑稽だな…。これならば、素直に自慰の……)

 

 

(……自慰の、何だ…?…わたしは今、何を考えようとして……)

 

 自慰と絶頂による疲労と、全て無駄だったという空虚さからくる気怠い感覚の中、ふとエスーシャの脳裏をよぎる無意識の思考。寸前のところで自ら遮ってしまったこの時の彼女は、気付かなかったが……彼女の秘部は、まだ何かを欲するようにひくひくと微かな主張を示していた。

 

 

 

 

 それから何日も、エスーシャは男達に呼ばれ、命令され、淫らな姿を晒してきた。少しずつ要求はエスカレートし、その一方で彼女の尊厳は貶され、蔑ろにされていった。だが、何日経とうと男達が彼女の処女を奪う事はなく…性行為も、挿入だけは一度たりとも男達は要求してこなかった。その状態で…何日も、過ぎた。

 

「ルウィーは年中寒いんだから、住んでる奴は大変だよなぁ」

「確かにな。その点リーンボックスは気候も良いし、夜外にいても快適に過ごせるんだから、その点に関しちゃここの女神も良い仕事してると思うわ。…だよなぁ?エスーシャちゃん」

「…………」

 

 人のいない、しかし路地裏よりは断然人と会う可能性の高い深夜の住宅街。そこで男達とエスーシャは歩いていた。

 男の言葉に、頬が紅潮したエスーシャは俯いたまま反応しない。これまでは全裸にばかりされていた彼女だったが、今日は男達から直々に身に付ける物を用意されていた。手枷に首輪、そして彼女を辱める為に施された、身体への落書きという屈辱の衣装が。

 

「なぁおい、聞こえてるだろエスーシャちゃん」

「…………」

「無視すんなっての…あー、でもしょうがねぇか。エスーシャちゃんの頭の中は、オナる事しか入ってないもんな」

「……っぁ…!や、止め…っ!」

 

 侮辱の言葉と共に鳴る、ペンの蓋を外した音。その瞬間エスーシャの肩がびくりと跳ね、ペンを持った男から逃げようとするも、首輪から繋がったリードで引き付けられ、更に肩を掴まれ彼の前で固定される。その状態で、男はエスーシャの髪を掴んで顔を上げさせ……頬に、雌豚希望という文字を書き込んだ。

 

「…なんか文句でも?」

「…な、ない…です……」

 

 手を離されたエスーシャはわなわなと震えていたが、絞り出すようにして敬語の言葉を口にする。

 このように、男達の機嫌を損ねる度、或いは男達の気が向く度に、エスーシャは身体に落書きをされていった。乳房には酷く安い使用料金を書かれ、下腹部には雑な陰茎の絵を描かれ、太腿には挿入を求める文言を施され、更にその下には自慰のカウントとして幾つもの正の字が並んでいる。当然その落書きは、背中や尻にも及んでおり……エスーシャは自分が、品の無い娼婦にも劣るただの性処理道具にされたような気分だった。

 

「…さて、と。歩き疲れたし、ちょっと休憩しようぜ」

「だな。ほらエスーシャ、またあれやれよ」

「……っ…は、はい…」

 

そんな姿で歩かされる事数十分。男達の中の一人が休憩を提案した事で集団の動きは止まり、男達は各々休み始め、エスーシャには、リードを持つ男が近付いた。

 その男の言葉を受けて、エスーシャはがばりと股を開く。自ら蟹股となったエスーシャの姿に男はにやつきながら、股を通してリードを背後へ。そのまま上へと持っていくと、エスーシャは手枷を嵌められた両手を頭上まで持ち上げる。そして、男がその手へリードを渡すと……エスーシャは、リードで秘部を擦り始めた。

 

「くぁっ、ふ…ぁ、あ…ぅん……っ♡」

 

 頭上の両手を前後に動かし、首輪の付いた首も動かし、リードを股に擦り付ける。膣の淵が、陰核がリードに擦られて、煩雑な快感が下腹部に走る。浅い、しかし線で一気に駆ける快楽に自然と脚はガクついてしまい、一層浅ましい姿となるエスーシャ。

 

(ま、また……何度も、こんな……事、ばかり…っ!)

 

 リードでの自慰は、これが初めてではない。屈辱極まりない姿で歩かされ始めてから、休憩の度にエスーシャはこれをさせられていた。

 何度もさせられ、何度も見世物にされ、回数を追う毎に身体の落書きも増えている。それだけでも、震えそうな程に辛い事だったが、何よりエスーシャにとって辛いのは……

 

「……ほら、終わりだ。そろそろ行こうぜ」

「…っ、あ……っ!♡」

 

 最初から半ば身体が出来上がっており、すぐに絶頂を迎えようとしていたエスーシャ。だがその直前、見計らったように絶頂の寸前で男がエスーシャからリードを奪う。結果、エスーシャは最も切ない状態で自慰を止めさせられ……ここまで何度もリードでの自慰をしているにも関わらず、一度もエスーシャは達していない。

 

「っ…うぅぅ……っ♡」

「何ぼさっとしてんだ、おい」

「うぐっ……あっ…!」

 

 リードを奪われ、後一歩だった筈の絶頂が遠退いてしまった瞬間、半ば無意識にエスーシャは秘部へと手を伸ばしていた。だが嵌められた手枷は大きく、ほんの僅かに手が届かない。

 そんなエスーシャを尻目に、男は遠慮なくリードを引く。これまでは突然引かれても何とか付いて行ったエスーシャだったが……何度も絶頂の間際で寸止めをされた彼女の身体は熱く重く、姿勢を崩したまますとんとその場に座り込んでしまった。

 

「あぁ?そんなに強く引っ張ってないだろうが」

「本当かお前ぇ、エスーシャちゃんのオナニーに興奮して引っ張り過ぎたんじゃねぇの?」

「だから違うって!てか、お前も早く立てっての!」

「……さい…」

「…は?」

「……させて…最後まで、させて…下、さい…っ!」

 

 誰一人心配せず、下らないやり取りを交わす男達。そんな中、蚊の鳴くような声でぼそりと呟いたエスーシャ。そして、顔を上げた時……その瞳は潤み、彼女の頬は発情したが如く艶やかに染まっていた。

 

「もう、限界だ…何度も何度も寸前で止められて、あ、アソコが疼いて火照って仕方ないんだ…っ!だ、だから頼む…リードでいいから、最後まで……っ!」

「…へぇ……」

 

 座り込んだまま、男達を見上げてエスーシャは懇願。クールな風貌は完全に消え去り、秘部はぐっしょりと浅ましく濡れていたが、それを気にする事も、気にする余裕すらなく彼女は縋るように絶頂求める。

 その様は、男達の征服欲を大いに掻き立てるものだった。しかし、そこで彼等はぐっと堪え…笑う。

 

「そうかそうか、そんなにしたいならまぁ許してやる。ほら、しろよエスーシャ」

「……っ…こ、これのせいで届かないんだ…そんな事は、お前達も……」

「お前達?」

「…貴方様達も、分かっているでしょう……だから…だから、リードを……」

「リード?これでオナる姿を見るのは面白いが、何だか俺等を騙して逃げようとしてる気もするんだよなぁ…」

「そん、な……」

 

 にやにやと口元を歪め、下手な芝居で男は懸念を口にする。逃げたところで意味はなく、また何を今更…とエスーシャは思ったが、それを言ってもそれこそ無意味。むしろ自分にさせてくれるつもりなどないのだと分かってしまい、絶望感が胸に広がる。

 最早触れていなくても疼きの高まる秘部と下腹部。欲しくて欲しくて堪らない、絶頂の快楽。しかし、今のエスーシャは指先で弄る事すら叶わず……

 

「…けどまぁ、ここに淫乱マンコに突っ込むのにゃ丁度良いモノならあるんだよなぁ」

「……──っ!!」

 

……彼女の前に、血管を浮き上がらせそり立つ肉棒が、魅力的で破滅的な誘いが突き付けられた。

 

「…あ、あぁ……」

「さぁどうするよ。どうしても突っ込んでほしいってなら、してやってもいいぜ?」

「…う、ぁ……」

「唸ってないでちゃんと答えろよ。あぁ、それともあれか?名誉ある支部長さんは、俺等みたいな奴のちんぽなんざ要らねぇってか?ま、そういう事なら仕方ねぇ……」

「……っ!ま、待て!…誰も、そんな事は……」

 

 陰茎を突き出された瞬間、纏まらなくなるエスーシャの思考。下腹部の疼きは跳ね上がり、自然に肉棒を見つめてしまう。

 だが、男の言葉に応じてしまえばどうなるか。それを無意識に理解していた彼女は言葉が出す…しかし男が陰茎を仕舞おうとした瞬間、その躊躇いも半ば崩壊。男達に見下ろされながら、エスーシャは震える声で言葉を紡ぐ。

 

「…わ、分かった…挿れて、くれ……」

「…はぁ?俺等はお前がどうしてもって言うなら、仕方なく挿れても良いって言ってるだけだぞ?だったらもっと頼み方があるだろうが」

「…ぅ……い、挿れて…下さい……」

「そんだけか?」

「…わ、わたしの…アソコに挿れて…絶頂、させて下さい……」

「……駄目だなこりゃ。そんな気取った言い方出来る余裕があるってなら、まだまだこのままでいいか。さ、行こうぜ」

「あっ……待って、待ってくれ…っ!本当に、本当に限界なんだっ!わたしは、わたしは…っ!」

 

 尚も顔を赤らめ、俯きながら懇願したエスーシャ。これでも彼女にとっては、相当の屈辱と羞恥心を伴った言い方。だが、目の前の男は呆れたように吐き捨て、そのまま彼等は歩き出す。

 離れていく男達。引かれるリード。それと共に遠退いていく絶頂。今を逃せば、次はいつになるか分からない。それどころか、ずっと絶頂させてもらえないのかもしれない。そう思った瞬間、彼女の思考はぐちゃぐちゃになり、もう何も考えられなくなって……

 

「……わ、わたしの…淫乱雌豚エスーシャのおまんこを、ご主人様達のおちんぽ処理道具として、使って下さい…っ!」

 

 男達の前に飛び出し、服従のポーズを取る犬のように股を曝け出して、エスーシャは女性としての尊厳全てを捨て切った。

 その瞬間、恥ずかしさで全身が燃え上がるように熱くなる。だが…男達全員の目が欲情でギラついている事に気付いて、エスーシャはごくりと喉を鳴らす。

 

(あ、は…はは…言って、言ってしまった…だが、これで…これでやっと……♡)

 

 そんな男達以上に欲情で目を輝かせるエスーシャの前へ、一人の男が膝を突く。そして彼は、そり勃つ肉棒を彼女の秘部へ。

 

「そこまで言うなら、使ってやるよ。てか、イきたかったんだよな?だったら感謝しながら…イきやがれッ!」

「は、はいっ!ありがとうございま……んひぃいいいいぃいぃィッッ♡♡」

 

 口元を欲望で歪め、両脚の太腿を掴んで勢い良く挿入する男。エスーシャは熱に浮かされたように感謝の言葉を言い掛け……肉棒で膣を貫かれた瞬間、一秒の間もなく絶頂する。

 膣で弾け、背筋を駆け上がり、全身を貫く快楽の電流。これが初挿入のエスーシャは当然処女であり、出血と共に破瓜の痛みも走っていたが、そんな事など気にならない程の快楽に、この瞬間エスーシャは包まれていた。

 

「うぉッ、マジで即イきかよ…てか、膣の締まりヤベぇな……!」

「は…あぁ、ふひゃあぁぁ……♡」

「おーおー表情蕩けさせちゃって…気持ち良くなるのは構わねぇけどよ、使ってやったんだから…俺も気持ち良くさせやがれってのッ!」

「ぬひぃいぃぃッ♡い、今イったばか……ほぉおおッッ♡!」

 

 溜まりに溜まった快楽の奔流は凄まじく、ただそれだけでエスーシャは半ば放心状態。しかしそれを男が許す筈もなく、両脚を持ち上げまんぐり返しの体勢に変えて抽迭開始。ぐぱんっ、ぐぱんっと乾いた音が男達全員に聞こえる程男は激しく腰を打ち付け、エスーシャはびくびくと痙攣しながら情けない声を上げる。

 

「ま、まっへっ♡今突かれるとっ、耐えられなッ…ああぁッ♡」

「はははッ、ギルドの支部長もこうなっちまうとただの女…いや、ただの雌だな!乱暴に犯されて感じるなんてよぉッ!」

「それはっ、何度も寸止めされたっ、からぁぁっ♡!」

「はんっ、どうだか。どうせ見られて、無様な格好させられて興奮してたんだろ、このマゾ女がッ!」

「そんな事っ、なっ……んぁああぁああああッッ♡♡」

「ほらな、またイってるじゃねぇか…!」

 

 荒々しく膣壁を突き上げられ、乳首を捻られ、罵倒される中での二度目の絶頂。このタイミングで達してしまえば真偽に関わらず男の言葉を認めるようなものであり、それどころか快感の暴力はエスーシャ自身にも自分はそういう存在なのだ、と錯覚させる。

 それ程までに強い、快楽の渦。それを声で、身体で表すエスーシャのさまはどこまでも淫らで、故に他の男達も次々と彼女の身体に群がっていく。

 

「エロいにも程があんだろエスーシャちゃん…ほら、手が空いてるんだから扱いて扱いて」

「お前一人で楽しむなって。俺達の支部長ちゃんだろ?」

「あー、悪ぃ悪ぃ。おらよ、っと」

「ぁひんっ♡…へ……?…ぁっ、そっちは違っ…ん"ぉおおおおッ♡!?」

 

 肉棒を突き出され、握らされ、挟まされ、次から次へと身体が性処理に使われる。そんな中でも快楽に興じていたエスーシャだったが、流石に身体を起こされた後に肛門へと陰茎を当てがわれた時には動揺し……しかし結果から言えば、後孔への初挿入ですら、エスーシャは感じていた。痛みと共に、感じてしまっていた。

 

(あはぁ…♡好き放題に嬲られるのは、こんなにも気持ち良かったのか……♡)

 

 容赦も遠慮もなく両穴を穿られ抉られる快楽は、裂かれるようで、それでいて蕩けるようで、思考までもが痺れていく。処理能力がパンクしたかのように痛みも恥辱も快感へと変換され、エスーシャの心も誤認していく。

 どうしようもなく気持ち良い。それが全てだと思ってしまう程、気持ち良くて仕方がない。彼女の思考は、気付けばそんな思いが埋め尽くしていて……より大きく深い絶頂を迎える準備は、彼女自身が気付かないまま万全の状態にまで整っていた。

 

「あっ♡んぉっ♡と、トぶっ♡意識っ、がっ、持たな……いぃぃッ♡」

「いいぜ、トばしてやるよ…!たっぷり膣で精液味わいやがれ…ッ!」

「こっちも射精る…っ!へへっ、二穴責めでイっちまえ変態女…ッ!」

「ほぉ"おおおおぉんんっッ♡あ"ぁ"ぁ"射精てるっ♡これっ、ほんとッに…む、りっ……いぎっひぃいぃい"い"ぃぃぃぃいいいいッッ♡♡」

 

 手首と腰を真下に引かれ、深々と根元まで突き刺さり欲望を吐き出す二本の肉棒。直腸を拡張され、子宮口を突き上げられ、噴き出した精液に奥の奥まで侵入されて、三度目にして最大の絶頂に達するエスーシャ。あまりの快楽に意識は飛ぶ事も許されず覚醒し、二本の肉棒に続くように次々とかけられる滾った精液で外からも囲まれた彼女は、身体の中で暴れ回る快楽にただただ嬌声を上げる事しか出来なかった。

 

「はーっ♡ふぉぉ…っ♡お"おぉっ、ほっ……♡」

 

 長い長い絶頂は彼女を責め立て、幸福感で満たし、意識を混濁の中へと沈めていく。思考や意識はぼんやりと靄がかかる一方、肌に滴る精液の熱さは鮮明で、膣と後孔は陰茎が抜かれるだけでも自然と喘いでしまう始末。得られた快楽は、叩き込まれた快感は、十二分に彼女を満足させ、また彼女の予想を遥かに超えるものだった。

 だがしかし、満足したのはあくまで彼女だけの事。たった一度の射精で、彼女の淫らな痴態を散々目にした男達の欲望が収まる筈もなく、肉棒は休む事など許さないとばかりにその臭いと形相で彼女の心を追い詰める。…が、結果から言えば、それは全くもって不要な行為。

 

「…あ、はっ……♡」

 

 ずらりと並んで向けられた陰茎を見て、精液溢れ出す股を広げるエスーシャ。その表情は淫猥に歪み、拒絶の意思など微塵もない。

 元々は、大切なものを守り、迷惑をかけない為に仕方なくしていた事。その為の手段として、男達に従っていただけの事。だが、今のエスーシャにそんな意思や思考などなく……男達に弄ばれ、まぐわる事は手段ではなく目的へとすり替わっているのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リーンボックスのとある建物内にある、エスーシャの寝室。普段そこで彼女が目を覚ますと、淡々と身支度を始めるのだが……この日は、身体を起こした時点で固まっていた。

 

「…………」

 

 無言。一言も声を発さない、外見通りに静かなエスーシャ。しかし遠巻きに見れば冷静に見えたとしても…もし近くで見る者がいれば、即座に気付いただろう。彼女が、尋常ではない程の冷や汗をかいている事に。

 

「…あ、あり得ない……」

 

 かなりの時間の沈黙の末、遂に発したのがこの言葉。冷や汗と寝ている最中にかいた汗、そして下腹部の湿り気で非常に気持ちの悪い思いをしているエスーシャだが、まだ動かない…というより、動揺し過ぎて動けていない。

 しかしそれでも、時間が経てば少しずつ落ち着いてくるのが人というもの。エスーシャもその例に漏れず、長い時間をかけてやっと意識が切り替わり始める。

 

「…いや、何を動揺する必要があるエスーシャ。これは夢、精神の生み出した単なる幻。それに惑わされるなど、愚の骨頂というものさ…」

 

 そう言って髪を軽く搔き上げ、口調と仕草は冷静に、しかし表情は言い聞かせている感満載になりながら掛け布団をエスーシャはまくる。…が、そこで見えてきたのは若干はだけた自らの寝間着。

 

「……問題ない、何も問題ない…そう、何も問題などありはしないさ…!」

 

 その光景で夢の内容を思い出し、再び冷や汗だらだらになる事数秒。今度はあからさまに言い聞かせるような声音になってしまったが、何とか纏わりつく思考を振り払ったエスーシャは身支度を開始。同時にベット周りも片付け、朝の活動に入っていく。

 

(…しかし、残党か…落ち着いて考えると、後ろめたくもある夢だったな…。…だが、何にせよ夢は夢。もう過ぎた事な以上……)

 

 そこでふと思い出す、夢の導入。妄想と大差ない夢とは分かっていても、少しだけエスーシャは感傷的な気分になる。しかし、割り切った彼女は夢を完全に振り払うべく……

 

「……興味ないね」

 

 今日も無意識の内に言ってしまう口癖を口にし、ギルドの支部長としての活動に入るのだった。

 

 

……などと割り切ったつもりのエスーシャだったが、その日彼女が何度も何度も「興味ない…!」やら「興味ない、興味ないんだ…」やらと呟いていたのを、多くの者が耳にしたとかしないとか。



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嬲られ孕む爛漫の黄金

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ビーシャ

内容・膣内射精 口淫 噴乳 受精 獣姦


 頭と背中で地面を引っ掻くような、引き摺られる感覚。鈍い痛みと重みを感じる身体。酷く心地の悪い状態の中で、少女……ビーシャは目を覚ました。

 

「…あ、れ……?」

 

 今日は何日で、自分は何をしていたんだっけ。目を覚ましたビーシャが初めに考えたのは、何とも寝起きらしいもの。しかしビーシャはすぐに気付く。今自分がいるのが自室のベット上でもなければ、凡そ普通寝るような場所でもない事に。

 

(……っ…そうだ、わたしはクエストをしてて…それで……)

 

 状況のおかしさを認識した数秒後、ビーシャは思い出す。自分が討伐クエストに出ていた事。そのクエスト自体は達成したものの、情報にないモンスターに強襲を受けた事。そのモンスターは万全の状態でも苦労する程の強さであり、全く休む間もないまま連戦となってしまった彼女では後一歩届かず、ならばと一か八かの超至近距離砲撃を行った事を。そこから先は覚えていないが、恐らく爆風で吹き飛ばされて気を失ってしまったのだろう、と考えるビーシャ。

…と、同時にはっとして見回す。そしてビーシャは目にした。自身が戦っていたそのモンスターが、今も健在であり……自分を掴んで、どこか分からない洞窟の奥へと進んでいる姿を。

 

「……ぁ…!」

 

 反射的に攻撃を仕掛けようとしたビーシャ。だが気絶した際落としてしまったのかロケットランチャーは手元になく……更に愛用の仮面もない。

 それに気付いた瞬間、ビーシャは身体が強張り背筋が凍り付く。だがそれも仕方のない事。彼女にとって、仮面は勇気の象徴であり…プレスト仮面(仮面を被った自分)でなければ、戦う事など出来ないのだから。

 

(ど、どうしよう…でも、モンスターも消耗してる筈だし…そうだよ、まずは一度逃げて、それで……)

 

 闘志を上回る恐怖心。怖い、という怯えの感情。だがビーシャは気絶する前の事を思い起こし、倒す事は無理でも逃げる事なら出来るのではないかと自分に対して言い聞かせる。

 それは動機こそ消極的ながら、賢明な選択。連戦故にやられた身体で無理はせず、一度退いて立て直すという現実な判断とも言える思考。…だがほんの少し、彼女は意識を取り戻すのが遅かった。

 

「きゃっ……!」

 

 逃げる為の算段を立てようとしたその時、掴まれていた…否、咥えられていた片脚を軸に投げられ、ビーシャは洞窟奥の壁へと激突。軽く投げられただけだった為、これといって怪我はしなかったものの……ビーシャは正面から見てしまう。目を爛々と光らせ、口の端からは湯気の様な吐息を漏らすモンスターのその姿を。

 

「ひっ、ひぃぃ……ッ!」

 

 それまでとは比べものにならない恐怖。壁を背にしていると分かっていながら後退りしてしまう程の恐ろしさ。何より脳裏に浮かぶのは、この狼の様な大型モンスターに喰われる自分の姿。

 恐れに心を支配されてしまった時点で、ビーシャの思考は殆ど停止していた。幾ら実力ある黄金の第三勢力(ゴールドサァド)と言えども、心は少女。そしてガタガタと震えるビーシャを前に、モンスターはぐにゃりと笑みを浮かべ……前足を振り抜く。

 

「……──ッ!……あ、ぇ…?」

 

 反射的に目を瞑るビーシャ。肌で感じる前脚の風圧。だが、予想していた痛みはなく……薄っすらと目を開けたビーシャは気付いた。胸元から下腹部にかけて、衣類をばっさりと切られている事に。

 

(…どういう、事…って、まさか…まさか、まさか……ッ!)

 

 当然服だけを切り裂かれた意味が分からず、ほんの一瞬恐怖よりも疑問が勝る。しかしモンスターの顔が近付いてきた事ですぐにまた恐怖が逆転し……同時に見えた。見えてしまった。顔や前脚よりもずっと奥…後脚の間にぶら下がっている『それ』が、グロテスクに反り返っているさまを。

 

「や、やだ…嫌っ、いやぁッ!たすっ、助けてっ!助け…あぁぁッ!」

 

 心どころか思考すらも一気に恐怖で支配され、ビーシャは闇雲に逃げようとした。だがそれをモンスターが逃す筈もなく、脇から逃げようとしたビーシャを両方の前脚で押さえ付けて地面に拘束。当然ビーシャも抵抗するが、今の彼女に振り解くだけの力はない。

 押さえ付けたまま回り込み、彼女の上に覆い被さるような位置に立ったモンスター。鋭利な牙に引き千切られ、露わになるビーシャの小振りな尻。そして……

 

「離してっ、離してぇぇッ!お願い、止めっ……ひぎぃぃいいいいぃッッ!!」

 

 抵抗虚しく、彼女の秘部にモンスターの巨根が突き刺さった。前戯もなく、ゆっくり沈めるような事もせず…力任せに、一息で。

 

「かッ…はっ、あ"……ッ!」

 

 股を裂かれるような、電流の如き痛みと圧迫感。どこからが破瓜による痛みでどこからが強引な拡張による痛みかも分からない状態で、目を見開き息を詰まらせるビーシャ。モンスターに処女を散らされてしまった、などという少女的絶望など感じる隙もない程の痛みに彼女は襲われるが、当然モンスターに彼女の感傷を待つつもりなど毛頭ない。

 

「はっ…はっ……あ"あ"あぁッ!?ぃぎッ、痛いッ、痛いぃぃぃぃッッ!」

 

 挿入の瞬間による痛みに続く、じんわりとした苦痛よりも早く、抽迭を始めるモンスター。無理矢理に拡げられたビーシャの膣から男性の腕程もあるモンスターの肉棒が引き抜かれ、抜け切る寸前に再び突き出されて膣を拡張。モンスターにとっては普通の交尾でもビーシャにとっては膣と子宮を肉棒で殴られているも同然であり、少女の絶叫が洞窟に響く。

 

(しっ、死ぬ…ッ!こんなの死んじゃうよぉぉ…ッ!)

 

 それまではモンスターという存在そのものへの恐怖だけだったところに加わる、痛みへの恐怖と死の恐怖。戦闘慣れしているビーシャでもここまで一方的に、且つ戦闘とはまるで違う形での暴力にはとても平常心など保てる筈がなく、ただただ恐怖に恐れ慄く。勿論、一突き毎にその痛みから逃れようと身体をよじるが、屈強な前脚での押さえ付けには敵わない。

 

「ひんッ!うぎぃぃッ!止めッ、てぇぇッッ!」

 

 ビーシャは叫ぶ。苦痛と恐怖を。強者としての仮面を剥がれた少女は泣き喚く。どうしようもない絶望を前に。だがどんなに叫び、どんなに喚いたところでそもそも言葉の通じないモンスターに届く筈もなく、ただ乱暴に腰が、肉棒がビーシャの尻と膣へ打ち付けられていく。

 その回数など、すぐに分からなくなった。数えていられない程痛みは凄まじく、恐怖が思考を塗り潰し……だがビーシャは感じた。元々巨根だったモンスターの陰茎が更に少しずつ大きくなり、膣内でびくびくと震え出している事に。

 

(こ、これっ、まさか…っ!射精しようと、してる…!?)

 

 浅いながらも多少はあった性の知識で射精が迫っていると気付いたビーシャは、その表情が青く染まる。そしてそれだけは、それだけは嫌だ、とこれまで以上にもがいて暴れるも、モンスターを跳ね除けるには全くもって至らない。それどころかなまじ暴れるだけの力があると教えてしまったが故に、余計モンスターの力が増強。毛程の細さだった望みすら失われる中、射精の瞬間は近付いていく。

 

「やだッ、やだぁあぁぁぁッ!止めてッ、止めてよぉぉッ!ああぁッ!ふぐぅぅぅぅッッ!」

 

 突き出される度に腰が浮き、固く閉ざされた子宮口を無理矢理にこじ開けられる。モンスターの陰茎がその中にまで到達し、痛みは最早形容し難い領域に。

 そのはやるような腰使いと上から聞こえる荒い息はもう射精が目前まで迫っている事を示していて、ビーシャは半狂乱になりながら抵抗。射精される事があまりにも怖くて、射精されてしまう事がどうしようもない程に嫌で、必死に必死にビーシャは暴れた。明るい黄色の髪の毛を振り乱し、力を振り絞った。…だが足りない。それでも、抜け出す事は叶わない。

 そして、一際大きく震えるモンスター。肉棒が抜ける直前まで引かれ、その状態で一瞬止まり……最後の一突き。抉るような突き上げは子宮の奥までビーシャを貫き……大量の精液を膣内へと吐き出す。

 

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"ッ!止めてぇえええええ"え"え"え"ッッ!!」

 

 響き渡るビーシャの絶叫。子宮口に叩き付けられる精液は熱く、急速に子宮内を、膣内を濃厚な白濁液が満たしていく。

 快楽などない、ひたすら痛みだけを感じさせられる性行為。ただモンスターが精を仕込むだけの、陵辱そのものな異種交尾。ビーシャに拒否権などは微塵もなく、どくどくと精液がビーシャの膣の中に充満。その射精は人の何倍も長く、びくびくとビーシャは震え続ける。

 そうして漸く射精が収まると同時に、ビーシャは気絶。しかし、意識を失ったところで精神が逃げられるのはほんの僅かな間だけ。それを教え込むようにモンスターは再び腰を振り始め……ビーシャの膣からは、入り切らなかった精液が溢れ出していた。

 

 

 

 

 ビーシャがモンスターに攫われてから、数週間が経った。だが勿論、どれ程の時間が経ったかをビーシャは知らない。

 

「ぐひッ、ぃいぃッ…!」

 

 洞窟内に、力無い悲鳴と乾いた音が木霊する。響くような悲鳴はないが、聞こえる声は変わらず苦しげ。

 攫われたあの日以降、ビーシャは毎日のように犯されていた。目を覚ませば犯され、気絶しようと嬲られ、モンスターの体力が続く限りに行われる陵辱。狩りの為か時折モンスターがいなくなる事もあったが、それはいつもビーシャが立ち上がれない程疲弊し切った後であり、逃げる事など到底不可能。幸い並外れた身体能力を持つビーシャだからか、そんな中でも辛うじて生きてはいたが……それが本当に『幸い』なのかは分からない。

 

(もう、嫌だ…やだよぉ……)

 

 すんなりと…ではないものの、連日の抽迭で拡がった膣は初日よりも大分モンスターの陰茎を受け入れられるようになっていた。しかしそれは身体の話。心はそれを受け入れられる筈もなく、絶望に染まったビーシャの瞳から涙が落ちる。

 逃げる体力も、抵抗する余裕も疾うにない。モンスターが開放してくれる気配もない。周りにあるのはモンスターが自分への食料として持ってきた果実位で、これも命を繋ぎ止める以上の役には立ってくれない。出来る事といえば、助けが来るのを祈る事だけ。…そんな状態が、今日もビーシャの心を蝕んでいく。

 

「…ぁ、うぇ……?」

 

 しかし不意に止まる、モンスターの腰使い。そこからゆっくりと陰茎が抜かれ、モンスターは鼻を鳴らしてビーシャに顔を近付ける。

 これまでモンスターが、途中で陰茎を抜く事はなかった。その変化にビーシャは戸惑う中、暫くモンスターは様々な角度から彼女を見つめ……がばり、と大きな口を開く。

 

(喰べ、られる…ッ!?)

 

 並んだ鋭利な牙を見て、さっと顔が青ざめたビーシャ。その牙に身体を挟まれた時、あぁ終わりだ…とビーシャは目を瞑ったが、モンスターは彼女を咥えただけで、噛み千切るような事はしない。そしてモンスターはビーシャを持ち上げ…軽快な足取りで、洞窟の中から外へと出る。

 

「……なんの、つもり…?」

 

 ビーシャを咥えたまま駆けるモンスターに問うてみるも、やはり反応は無し。どこかに連れて行かつもりなのだろうという事はビーシャにも分かったが、それ以上は完全に不明。そうして数十分程移動し続けたモンスターが脚を止めたのは、どこか分からない森の奥。

 

「ここは……きゃっ…!」

 

 何か場所の手掛かりはないか、とビーシャが見回そうとした次の瞬間、口から離されビーシャは転落。あまり高くはなかった為に怪我はなかったが、またも片腕を前脚で押さえ付けられ逃げられなくなるビーシャ。一方逆の脚は前へと伸ばされ、生えていた草の袋らしき部位へと爪を立てる。

 

「(…ここがどこかは分からないけど、洞窟よりはずっと逃げられる場所がある…それに今は片脚だけ…だったら、一瞬の隙さえあれば……)…わぷっ…!」

 

 そんな中、暗い洞窟から明るい外へと出た事で心にも光が射したのか、ビーシャは逃げる事を考えていた。困難であっても、逃げるなら今が最大のチャンスだ…と判断し、勇気を振り絞ろうと両手の拳を握っていた。

 だがそこでモンスターの爪によって袋が裂かれ、そこから液体がぶしゅりと飛び散る。その一部はビーシャにもかかり驚いていたが、即座に液体は溶けるように蒸発。ビーシャも今はこんな事を気にしている場合ではない、と気持ちを切り替え、逃げ出すチャンスを図ろうとするが……そこでビーシャの身体に異変が表れる。

 

「……いぃっ…!?」

 

 身体が内側から熱くなるような、どくんと何かが跳ねるような、これまで感じた事のない異変。得体の知れない『何か』にビーシャは動揺するも、そんな事は関係ないとばかりにモンスターは逆の脚でも彼女を押さえ付け、いつもの交尾を行う姿勢に。そして小振りで愛らしいビーシャの尻肉に陰茎を滑らせ、秘部に当てがい、遠慮も無しに膣を突き上げ……

 

「〜〜〜〜ッッ!?♡」

 

 次の瞬間、体験した事もない苛烈な快楽が、ビーシャの膣へと襲いかかった。

 

(な、なに今の…っ!か、身体の奥がずくんっ、ってなって、目がチカチカして……)

 

 痛い筈の、痛かった筈の容赦ない挿入で感じた事のない刺激に襲われ、茫然自失のビーシャ。びくびくと身体は震えているが、それもこれまでのものとは何かが違う。

 

「はっ…はっ……ひゃあぁぁぁぁッッ♡」

 

 突き刺さった状態から、膣壁を削ぐように引き抜かれる陰茎。これまでならそれも、本当に削がれているかのような苦痛が走っていたが、今感じるのは腰が溶けてしまいそうな甘い感覚。そこから再び突かれると膣の中が熱くなり、本格的なピストンが始まると感じる熱は更に増大。あまりの熱さにビーシャは腰を振るも、太く硬い肉棒に貫かれている状態では尻が軽く揺れるだけ。

 

(嘘、嘘っ、何これっ!?お腹の中っ、じんじんしてっ、きゅんきゅんして……気持ち、良い……っ♡!)

 

 ぐぱんっ、ぐぱんっと乱暴に打ち付けられる腰と、一突き毎に揺れてうねるビーシャの尻。戸惑い混乱していたビーシャだが、まず心が、続いて頭が理解する。理解してしまう。自分が快楽を感じている事を。この交尾を気持ち良いと思ってしまっている事を。

 

「なんれっ、なんれぇぇっ!さっきまで痛かったのにっ、苦しかったのにぃぃっ♡ひぁっ、ふきゃあぁぁああッ♡」

 

 理解した事で一層混乱するビーシャの頭。力任せに突き上げられると、激しい刺激で気持ち良い。肉棒を子宮口にごりごりと押し付けられると、腰が浮いてしまう程に気持ち良い。荒い息が、熱い唾液が背中に触れると、ぞくぞくと身体が反応してしまう。気持ち良いと思っている。快楽を感じてしまっている。けれどその意味が分からない。…そんな混乱が脳裏を渦巻き、しかし考えようとする頭を下半身から見境なしに送られる快感が侵略していき、落ち着いて考える事もままならないのが今のビーシャ。おまけにモンスターもビーシャが快楽を覚えている事に満足したのか、これまで以上に激しく腰を打ち付けてくる。

 

「痛いっ、のにっ♡嫌っ、なのにっ!わたしのここっ、感じちゃうぅうぅぅっっ♡」

 

 そう、痛みも全く消えた訳ではない。快楽の陰に隠れただけで、確かに痛みも感じている。にも関わらず、苦しいという思いに繋がらない。それはある意味、普通に痛みを感じている時よりも恐ろしく……しかし身体は、それでも気持ち良いと思ってしまう。

 その内に、ビーシャは感じ始めた。自分の中で、快楽が膨らみつつあると。突かれる度にそれは膨らみ、大きくなっていっていると。

 

(ひぁぁっ♡ヘンになるっ♡びくびくぞくぞくでヘンになっちゃうよぉぉっ♡気持ち良いのっ、止まってぇぇえぇぇっっ♡)

 

 ただでさえ性の快楽とは縁がなかったビーシャにとって、痺れるような快感は未知そのもの。それを苦痛と嫌悪感しかなかった筈の交尾で感じてしまっている今が恐ろしく、甘い吐息を漏らしながらも必死に耐える。こんなのはおかしいと、変だと心の中で叫びながら。

 だが快楽の膨らみは止まらない。膨らんで、膨らんで、爆ぜそうになって、それでも膨らみ続ける快楽。気付けば両脚がピンと伸び、上半身も強張って身体はまるで何かを今か今かと待っているよう。ビーシャの知らない何かを待ち侘び、身体はびくんびくんと感じ続ける。

 

「はぁっ、ああぁっ、ああああぁぁあぁッッ♡!」

 

 モンスターの陰茎の形が想像出来てしまう程、敏感になったビーシャの膣内。快楽はもう破裂寸前で、張り詰めた快感がビーシャの思考をこんがらがらせる。そしてモンスターもラストスパートだとばかりに小刻みなピストンを繰り返した後、ずどんと大きく突き上げ、子宮毎腰を持ち上げるかのように肉棒を膣に押し付けて射精。煮え滾るようなモンスターの精液が吐き出され、膣も子宮も白く染め上げられた瞬間……限界を超えた快楽が、解き放たれるように破裂する。

 

「あ"っ、く、くるっ!何かくるっ♡わたしの知らないおっきいのっ、きちゃっ……んはぁああぁああああぁぁッッ♡♡」

 

 爆ぜた快楽が全身を駆け回る、鮮烈としか言いようのない感覚。脚は爪先まで伸び、背中は仰け反り、自分のものとは思えないような喘ぎ声が森林に響く。だがそれを、ビーシャは恥ずかしいとは思わなかった。というより、思考を焦がす凄まじい快楽で余計な事は一切考えられなかった。

 長い射精と競うように、続くビーシャの深い絶頂。収まったのはビーシャが先だが、射精されている間は膣の感覚に縛られ続け、射精が終わっても全身を巡った快感が中々身体から抜けてくれない。それは所謂余韻なのだが、今のビーシャはあぁそうなのかと理解出来る状態でもない。

 

「はひゃあ…ひぅ……んんっ…♡」

 

 蕩けた顔でぐったりと脱力しているビーシャ。そのビーシャからモンスターが腰を引くと、精液と愛液で満たされているからかすんなりと巨根は抜け、その間も軽い快楽をビーシャは感じる。

 そんな彼女を見て、判断したのだろうか。それまで膣を犯すだけだったモンスターは、ビーシャを仰向けにさせるとのそりと一歩前に出る。

 

「…んっ、ぇぶ……っ!(…モンスターの、おちんちん…こんなに近くに…舐めろ、って事……?)」

 

 ぼろん、と精液を垂らしながらビーシャの眼前にぶら下がる陰茎。自らの膣を容赦なく犯した、醜悪な肉塊。だが快楽の奔流で思考が鈍ったままなのか、ビーシャは口を開いて悪臭を放つそれを咥え込む。

 

「ん、ぶ……ちゅぷっ…んぇ、ろっ…♡」

 

 勃起せずとも異様な程存在感を放つ陰茎を咥え、舌を這わし、精液と愛液の混じった体液を吸い上げる。当然陰茎は少女…というより幼女寄りの小柄なビーシャの口内に収まる筈もなく、初めは先端周辺のみへ奉仕していたビーシャだったが、モンスターが軽く姿勢を落とした事で、陰茎はべたりとビーシャの顔へ。一層の悪臭がビーシャの鼻孔を刺激し、完全に陰茎が顔の上へと乗っていたが、それでもビーシャは然程気にせず先端から根本へと順番に舐めて陰茎を綺麗に。

 自分は何をしているんだろう、という感覚はビーシャにもあった。あったが、ビーシャは奉仕を続けていた。ぼんやりとした頭ではなく、身体の奥から昇ってくる衝動に突き動かされて。

 

(…あぁ…なんだか、舐めてたら…もっとぼーっと、してきちゃった……)

 

 ビーシャが一頻り舐めたところで、満足したようにモンスターは陰茎を離す。それから周囲を見回すと、先程と同じようにモンスターはビーシャを口で持ち上げ、見た目通りの軽快な動きでその場から素早く去っていく。

 その最中、ふとビーシャは思った。自分の変化は、途中でかかった液体とそれが気化したものの影響ではないのだろうかと。実際それは正しい推理。だが、分かったところで今更の話であり……だからどうしようという思考も、運ばれているビーシャの頭には浮かばなかった。

 

 

 

 

 あの日から、数ヶ月が経った。モンスターは決まった住処を持たないようで、数週間毎に移動を繰り返し、その度にビーシャも連れられていった。

 変わらない日々。毎日行われる、乱暴な交尾。いつしかビーシャもその日々に慣れ始めていたが……ある変化が少女を正気に、絶望に引き戻す。

 

「ふぐッ♡ゔっ♡ふぅううんッッ♡」

 

 仰向けの状態から脚を頭の方ひっくり返された、俗に言うまんぐり返しのビーシャ。モンスターはビーシャに尻を向け、互い違いになるような体勢でいきり立つ肉棒を突き入れている。

 押し付けられて揺れる身体と、その振動で跳ねる小さな乳房。だがビーシャの視線が向いているのはそこより上、かつてはほっそりとしていた……そして今はぽっこりと膨れた、自らの腹部。

 

(どんどん、大きくなってる…このままじゃ、このままじゃわたし……っ!)

 

 大量の食事をした訳でもないのに膨れたお腹と、張っているようにも見える胸。細かな変化もあるにはあったが、そんな事は関係なしに、この二つだけで十分過ぎる程にある事実を、絶望的な現実をビーシャは認識していた。気のせいだと目を逸らす事も、あり得ないと否定する事も出来ない……新たな生命が宿ったのだという、真実を。

 

「う、ぁっ…ぅぐ……くぁああぁっっ♡」

 

 再認識した事で、もう何度目かも分からない涙が溢れ、胸が締め付けられるように痛くなる。だがその切なさに嘆く時間すら、ビーシャはモンスターから与えられていない。

 この事実に気付いていないのか、交尾そのものが目的なのか、或いはこうして続ける事がモンスターにとっての普通なのか。…何れにせよ、モンスターが交尾を止める様子はない。

 

「くぎッ、あっ…な、なに…ぃいぃぃぃぃッッ♡!お、お腹の中引っ張られるぅぅッ♡」

 

 暫く突き下ろしていたモンスターは、挿入したままぐるりと半回転。その動きで膣壁が引っ掛けられるように擦られ、戸惑う間もなく嬌声を上げるビーシャ。続けてモンスターは僅かに下がる事でビーシャを普通の仰向けにさせ、彼女の身体へ舌を伸ばす。

 

「はひっ、ぃぃ…ひゃん……っ♡く、くすぐった…んぁっ…♡」

 

 べろり、とビーシャの控えめな乳房を包むように舐め上げるモンスターの舌。気分はともかく、感覚としてざらりとしたモンスターの舌に舐められるのは然程不快なものではなく、むしろむずむずとした感覚が胸の先端から広がっていく。

 

(へ、へんな感じ…くすぐったくて、ちょっぴり切なくて……で、でも何か…込み、上げて……)

 

 巨根の抽迭も続けながら、ビーシャの胸の上で舌はうねり、這いずり、乳首も緩やかな谷間も満遍なく舐め回す。

 その内に感じ始める、何かが込み上げる感覚。快感とは違う、しかし無視の出来ない疼きの熱。ビーシャは初めその正体が分からず、あれ以降膣を嬲られると鈍ってしまう頭を必死に働かせて何なのか考えようとしたが……彼女の思考が答えを出すのを待つ事なく、身体は『それ』をビーシャに示す。

 

「はぁ、ん…っ♡…あ、ぇ……?…これ、って……」

 

 一際乳首が熱くなった瞬間、乳首の先端からじわりと滲み出る白い液体。ビーシャが目を見開く中、その液体は乳房へと垂れ、独特の匂いが鼻腔をくすぐる。そしてモンスターはそれを……ビーシャの母乳を、舐め上げる。

 

「…う、そ……ひっ…!や、やだっ…止まって…っ!」

 

 肉厚の舌が通り過ぎた後も、少しずつ滲むビーシャの母乳。背筋の凍り付いたビーシャはゆっくりと首を横に振りながら拒絶するが、その意思とは関係なしに湧き続ける母の証。湧く度に舐められ、舐められる度に湧き出し……次第に感じるのは、心地良い快楽。

 

「そんな…やぁ、やぁぁ……っ!」

 

 心を無視して変化を受け入れた自身の身体に、ビーシャは一層絶望。母乳以上のペースで涙が滲み頬を伝うが、虚しく土へと落ちていくだけ。

 ある程度舐めたところで、モンスターはビーシャが母として順調に育っている事が分かったからか、にたりと笑ってピストンを加速。そうなればどんなに絶望していようと下半身が快楽に踊ってしまい、思考も快感に染められていく。そうして初めての噴乳を経験してから十数分後、ビーシャは絶頂。その瞬間にはぴゅるりと母乳も噴き出し、張った乳房を白くべったりと染め上げた。

 

 

 

 

 そしてまた数週間。急激に成長する胎児によってビーシャの腹部は遠目にも分かる程膨れ、乳房も明らかにバストサイズが変わる程成長。母乳の出も次第に良くなり、今やビーシャは立派な妊婦となっていた。

 

「…今日も、する…の……?」

 

 生気のない目で食事を終えたビーシャの上に、モンスターが覆い被さる。

 流石に胎児の事もあってか、約一週間程前からモンスターの交尾はその回数が大きく減少。気付けば犯されていたという事はほぼなくなり、今日もゆっくりと巨根をビーシャに近付けていく。

 

「…っ、く…ぁ…ふぁ、ぁはぁ…ぁッ……♡」

 

 無理矢理貫くような突き上げとは違う、掘り進めるような挿入。すっかり開発されてしまったビーシャの膣はすんなりと肉棒を飲み込んでいくが、それでも鈍い痛みが少しずつ奥へ広がっていく。

 しかしそれをすぐに飲み込んでしまう、性の快楽。肉棒で押し出されるようにビーシャは喘ぎ混じりの吐息を漏らし、意思に反して心地良さが胸中に広がる。

 

「はぁっ、くぁっ、ひゃあんっ♡止めっ…んひゃあぁっ…♡」

 

 交尾の回数は大きく減ったが、その分一度の密度は上昇。ただ打ち付けるだけだったピストンは、一度の抽迭で膣壁の全面を刺激し、子宮口を逃げ場なく押さえる濃厚なものに。同時にモンスターは把握したビーシャの弱点を重点的に責め、一突き毎に深い快楽をビーシャに刻む。おまけに何十日も犯され続けた事でビーシャの身体は殆ど常に発情している状態へと変わってしまい、膣と子宮に響く快楽で軽い絶頂感が絶えず襲う。

 

(…なんか、もう…よく分からなく、なっちゃった……)

 

 ビーシャは初め、モンスターも、モンスターの陰茎も、それに犯される事も、全てに嫌悪し恐怖していた。だか今はもう、前のような感情は湧いてこない。それが慣れによるものなのか、その類いの感情が枯れてしまったからなのかはビーシャにも分からなかったが……どこかでビーシャはこの現実を、与えられる快楽を受け入れていた。

 

「ひゃふっ、ぁく…っ♡…ぁ、今動い…やぁんっ♡ぜ、全然…聞いて、ないよぉぉ……っ♡」

 

 更には恐ろしい事に、ビーシャは孕んだ存在を愛おしくも感じていた。身体が完全に母となった事で、思考にも影響が出たのだろうが…今のビーシャに、何とかしてこの存在を始末しようなどという考えはない。

 

(…わたし、この子を産んだ後は…どう、なるのかな…。今度こそ喰べられちゃうのかな……)

 

 快楽の昂りにつれて手足は弛緩し、ぞくぞくとした快感が芯から末端の方にまで広がっていく。

 いつしかビーシャは、瞳から涙を零していた。だがそれも、誰に届く訳でもなければ、その思いに気付く者もいない。

 

「…あっ…んぁっ…ひゃひぃぃッ♡いぁっ、だ、ダメだって…♡そんなに強くしちゃ、ふぐぅぅん…ッ♡」

 

 その内次第に、ピストンの勢いが増し始める。根源的な欲求に突き動かされたモンスターから容赦が消えて、元の荒々しい交尾に変わっていく。

 こうなるともう、ビーシャに一切の選択肢はない。これまでのように、ただ快楽によがり、鳴き、精液を吐き出されて絶頂するだけの孕み袋に成り下がる。

 

「ひゃはッ、ぅぅうんッ♡お、お腹に響いちゃうッ♡赤ちゃんいるのにトんじゃうぅぅうぅッッ♡」

 

 快楽で引き出されるのは、抗いようとない淫らな姿。乳首も陰核もぷっくりと勃ち、生娘のような嬌声を散らす。

 膣で弾け、全身に広がり、神経全てを震わせていく快楽の奔流。身重でありながら腰は勝手に踊り出し、膣は肉棒を咥えて離さない。

 

「んひゅうぅぅッ♡搾られるっ♡牙で挟まれてわたしのミルク出ちゃうよぉおおぉぉッ♡あはぁッ、ぁああんッッ♡」

 

 締め付け咥え込む膣から無理矢理肉棒を引き抜いたかと思えば、体重をかけて再び押し込み、うねる膣内を巨根で蹂躙。更に牙の隙間でビーシャの乳首を挟み込むと、そのまま押し付け圧迫するがの如く搾乳。押し潰される外からの刺激と、母乳が乳腺を通り抜ける中からの刺激は痺れるような快感を生み出し、ぷしゅぷしゅと軽度の潮吹きが続くビーシャ。最早快楽を止める術などなく、近付いていく絶頂の瞬間。

 

「もっ、ダメっ…♡わたしっ、わたしぃぃ……ッ♡」

 

 目の眩む程の快楽の中、ビーシャは本能を迸らせるモンスターを見つめる。ビーシャを地獄へと引き摺り込んだ、されど今となってはもう負の感情など一切湧いてこないモンスターの顔を。

 当然、モンスターからの返事はない。ただモンスターは力の限り膣を突き上げ、ぶるりと震えて射精をするだけ。そしてビーシャもまた、それが分かっていたように全てを与えられる快楽に委ね……深く沈み込むように、絶頂する。

 

「ん"ひッ、ひぎぃいいぃッ♡い"ぃ"ッ、いいぃぃい"い"ぃんッッ♡♡」

 

 打ち上げられた魚のように、びちびちと跳ね回るビーシャ。モンスターと繋がったままである為その場で跳ねるだけだが、胸からは母乳が、膣からは精液と愛液の混ざり合った白濁液が次々と排出されていくそのさまは、まるでビーシャの中から収まり切らない快楽が溢れ出しているかのよう。一方のモンスターも一滴残らず射精し切ろうと射精の最中もカクカクと腰を振り、その都度ビーシャはびくびくと痙攣。

 そうして本能の限りを尽くしたモンスターは、大きな吐息を漏らしながら陰核を引き抜く。するとその拍子にまた膣から溢れ、ビーシャも事切れたようにその場で脱力。たらりと涎の垂れる顔にも…凡そ力は感じられない。

 

「…あ、は…あはは、はは……♡」

 

 木霊する、小さな笑い。乾いた、それでいてどこか切なげでもある声。そんな笑い声を漏らすビーシャの瞳に輝きはなく……広がっていく精液溜まりの中で、ただぼんやりとどこかを見つめていた。

 

 

 

 

 仲間であり友人でもあるビーシャが行方不明となってから、彼女が属するプラネテューヌの守護女神、ネプテューヌは連日探し回っていた。忙しい中でも時間を作り、打てる手を尽くしてビーシャの事を捜索し続けていた。

 

「…この痕跡は…間違いない……ッ!」

 

 辺境の山にて、ビーシャを攫ったモンスターの痕跡を発見したネプテューヌ。見つけた痕跡は新しく、この数ヶ月痕跡を見つけては追い掛けを繰り返していた彼女は確信する。この山に、すぐ近くに、彼女を攫ったモンスターがいると。

 

(お願いよ、ビーシャ…まだ生きていて……!)

 

 低空飛行で周辺を飛び回る事十数分。目を凝らし、神経を張り詰めていたネプテューヌは、遂に一つの洞窟を発見。その入り口にはモンスターが何度も出入りした跡が残っており、ネプテューヌは逸る気持ちを抑えながらも突入する。

 洞窟内は薄暗く、細心の注意を払ってネプテューヌが進む中、不意に聞こえた悲鳴の様な高い声。それは正しくビーシャのもので、思わずネプテューヌは地面を蹴って一気に奥まで。

 あぁ、生きていた。やはり生きていた、とネプテューヌの胸中で湧き上がる歓喜の感情。漸く助けられる、と心から安堵するネプテューヌ。…だが、洞窟の奥へと到着した時、そこにいたのは……

 

「……あー、ねぷねぷだぁ…あはは、わたし…お母さんに、なっちゃった…♡」

 

──冷たい地面に横たわり、小さな獣…生まれたてのモンスターを今正に産み落としたばかりのビーシャだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁああああぁぁぁぁっ!!?」

 

 ばっ、と掛け布団を跳ね飛ばしそうな程の勢いで上体を起こした、一人の少女。ここはプラネテューヌの、とあるマンションの一室。上体を起こしたのは、たった今目を覚ましたばかりの支部長ビーシャ。

 

「はぁ…はぁ…ゆ、夢…?夢、だよね……?」

 

 髪の毛が肌に張り付く程びっしょりと汗をかいた彼女は、震えながら周囲を確認。そして今いるのが自分の部屋である事、寝間着を着てベットにいる事を認識したところで、緊張が解けぼふりと倒れる。

 

「よ、良かったぁ……。…いや良くないけど…最悪の夢だったけど…」

 

 安心感から脱力し、吐息のような声を漏らすビーシャ。しかしすぐに自らの発言へ対して突っ込み、夢の内容を思い出してげんなり…と思いきや、即座に首を振って思い出す事を物理的にキャンセル。更にその十数秒後、汗の気持ち悪さに着替えようとして……気付く。

 

「……うっわぁ…」

 

 掛け布団を捲る事で初めて気付いた、汗とは違う下腹部の湿り。それをゆっくりと布団を下ろし、一度見なかった事にしようとしたビーシャだが…毎日使うベットな以上、また寝間着もがっつりと湿ってしまっている以上、見なかった事にするのは不可能。そう考えたビーシャは肩を落としながらも、寝間着とベットの惨状を淡々と処理。

 

「…朝からこんな嫌な気分じゃ、お仕事のやる気出ないよ…ねぷねぷ誘って、二人でお仕事サボっちゃおうかな…」

 

 ぽつぽつと呟くのは、明るい彼女らしからぬマイナス発言。外見同様子供っぽいビーシャは、元々支部長の仕事を面倒に思う事も少なくはなかったが、今日の場合原因は別。そうして着替え終えたビーシャは、連絡を取ろうと携帯端末を取り出したところで…ぶんぶんと首を横に振る。

 

「…ううん、むしろこういう時こそお仕事を頑張って、嫌な事は頭から追い出しちゃう方が良いよね!それにねぷねぷと遊ぶなら、楽しい気持ちの時の方が絶対良いもん!」

 

 トラウマの事もあり、本当に落ち込んでいたビーシャ。だが彼女の快活な性格は根っからのものであり、同時に本来彼女はポジティブ思考。そして今回はその面が打ち勝ったようでビーシャはやる気を漲らせ、意気込みながら寝室を後に。…こうして気持ちを立て直したビーシャは、そのやる気のまま今日もギルドへ向かうのだった。

 

 

……が、この日のビーシャはやけにミスが多く、また脈絡なく頬を染める事が一日の内で何度もあった為、何かあったな…と周囲の人間にはすぐ見抜かれてしまうのだった。



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植え付けられた偽りの愛 1

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ネプテューヌ パープルハート

内容・膣内射精 口淫 パイズリ 催眠 撮影


「あれー…?おっかしいなぁ…」

「……?お姉ちゃん、どうかしたの?」

「あ、うん。実はさー、雑誌読んでたら催眠術に興味が出ちゃって、シェアクリスタルの技術を応用して催眠アイテムを作ってみたんだけど、無くしちゃったみたいなんだ」

「え……そ、それは大丈夫なの…?シェアエナジーを使ってるなら、無くすのは結構危ないんじゃ……」

「ううん、実際には全然成功しなかったから大丈夫!やっぱ想像だけで作るのは無理みたいだよ」

「あ、そうなんだ…なら良かった、かな……」

「良くないよ〜、このまま見つからなかったらその分のシェアエナジー無駄になっちゃうもん。…どっかに落としちゃったのかなぁ……」

 

 

 

 

 ある日道端で、穴に紐の通された、硬貨サイズの宝石の様な輪っかを見つけた。

 ぱっと見それは、ちょっとしたアクセサリー、又は催眠術の定番アイテムって感じ。道に落ちてた物を拾う…というのは若干どうかと思ったが、輪っかがほんと宝石の様で綺麗だったから、つい俺は持ち帰ってしまった。そして、それから数日後の事。

 

「あーーっ!」

 

 アクセサリーとしては似合わず、当然催眠術に使ってみてもまるで効果なしだった結果、すぐに使い道をなくしてしまったそれを、もしかしたらダウジングアイテムだったのかもしれない…と思って手に持ち歩いていた時、不意に俺は背後から声をかけられた。

 その声に反応して振り返った俺の前にいたのは、なんとこの国の女神ネプテューヌ様。一瞬見間違いかと思ったが…大ファンの俺が見間違える訳がない。

 

「それ、もしかしてどこかで拾ったりした?」

「へ?これ…ですか?…確かにそうですけど……」

「だよね!やっぱり落としてたんだ…見つけてくれてありがとね!」

 

 まさか声をかけられるとは思わなかった俺が腕を前に出して見せると、ネプテューヌ様はじっと見つめた後ににぱっと明るい笑顔を浮かべる。

 何やら俺が渡す前提の事を言っている女神様だが…ぶっちゃけこの時の俺は、屈託のない笑顔を間近で見られた事で頭が一杯になっていた。…この、時までは。

 

「ええ、と…じゃあ、これはネプテューヌ様の……?」

「うん!…いつかは分からないけど、落としちゃったみたいなんだ」

「そ、そうなんですか…大事なものなんですか…?」

「ううん…そうじゃないけど、無くしたままにするのは勿体ないから…探してたの……」

「勿体ない…?え、これってなんなんです?」

「わたしが作った、催眠術用のアイテム…でも成功しなかったから、多分ただ紐を通したシェアクリスタルってだけ……」

「……?…ネプテューヌ、様…?」

 

 嬉しさと興味と緊張から、つい質問ばかりしてしまう俺。それに無視する事なく答えてくれるネプテューヌ様だったが…何やら段々と声に抑揚がなくなり、淡白な返し方に変わっていく。

 初めは意味が分からなかった。だがぼんやりとした瞳を見つめ返す中で…ふと気付く。これはまるで、催眠状態じゃないかって。これまで成功はしなかったし、ネプテューヌ様もそういう道具だとした上で成功しなかったとも言ったが…もしかして……

 

「…ネプテューヌ様、ちょっとそこでくるくる回ってくれたり…しますか…?」

「ふぇ…?うん……」

「……!な、なら次は…犬の鳴き真似、を……」

「…わん、わんっ……」

「……っ!…それ、じゃあ…これから、俺の家に…来て、くれたりは……」

「…うん……」

(…ほ、本物だ…本当に催眠にかかってる……ッ!)

 

 一抹の不安も感じながらの発言に対し、ネプテューヌ様は拒否する事も嫌悪感を見せる事もなく、素直に言った通りにしてくれる。更にその場で済む事ばかりか、今さっき会ったばかりの男の家へ行く事すらも了承してくれた瞬間……俺は確信した。理由は分からないが…本当に、ネプテューヌ様は催眠にかかっていると。そして……この時から、俺の生活は一変した。

 

 

 

 

…………。

 

………………。

 

……………………あれ?…わたし、何してたんだっけ?

 

「…うん?どうしました、ネプテューヌ様」

「あ…えっと、わたし今まで何してたんだったかな〜…なんて……」

「な、何してたって…ずっと俺の膝の上に座ってたじゃないですか」

「膝の上…?…あ、そっかそうだよね。あはは、変な事聞いちゃってごめんね」

 

 抱いた疑問に答えてもらって、その瞬間自分の中で急に納得がいくわたし。そうだ、わたしはこの人に誘われて家に来て、抱っこしたいって言われて膝の上に座ってるんだったね。うーん、なんでこんな事忘れてたんだろ…。

 

「…ま、いっか。それよりこのわたしを抱っこしてみての感想とかある?」

「か、感想ですか?…そりゃもう、ぷにぷにすべすべで…最高です」

「でしょー?ふふん、わたしってば触れるもの皆虜にしちゃう女神だからね!でも、君もよく分かってるぅ〜!」

 

 百点満点の感想が返ってきたわたしは、満足感から自然とご機嫌に。あれ?でもわたしが魅力的なのは元からだから、喜ぶのは変かな?…なんちゃって。

 

「いやぁ、それ程でも…それで、その……太腿、触っても…?」

「ほぇ?んーと…うん、いいよ?」

「で、では早速……おぉ、この感触…堪らん…!」

「んもう、なんだか手付きがえっちだぞー?」

 

 さわさわ、とわたしの太腿に触れる指。外側から内側、内股へ段々と指…っていうか手は移動していって、位置もちょっとずつ上の方に。そして、わたしが冗談半分に注意した時…ぴくんっ、ってわたしのお尻に何かが当たる。

 

「……?ねぇねぇ、今何か当たったよ?」

「うっ……それは、ですね…」

「それは?」

「…え、と……」

「…………」

「……えぇい!ね、ネプテューヌ様!俺の一物、フェラして下さい…ッ!」

 

 なんだろうと思って聞いてみると、彼は何故か言い淀んで…それから、意を決した感じでわたしに頼み込んでくる。……フェラ、って…アレの、事だよね…?それをしてほしいなんて……

 

「なんだ、そんな事?お口でしてほしいって事だよね?」

「……い、いいんですか…?」

「え?だって……うぅん?えぇと…まぁ、よく分からないけどいいような気がするからね。よいしょ、っと」

 

 何となく頭の中でしてもいいような、するのが普通のような気がしたわたしは、彼の膝から降りて床に座る。それから慣れない男の人のボトムスと下着をずらすと……手を離した瞬間のバネみたいに、彼のおち…ん、ちん…がぶるんと外に飛び出した。…うぅ、言うのはちょっと恥ずかしいかも…。

 

「うわぁ、見るからにガチガチ…もしかして、わたしの太腿触って興奮しちゃった?」

「…実を言うと、その前からちょっと……」

「わー、君ってばえっちだなぁ…。…え、っと…わたし初めてだから、あんまり上手く出来ないかもだけど…いい…?」

「そ、それは勿論!」

 

 赤黒くてグロテスクで、でもびくびくしてる姿はちょっと可愛い彼の一物。それを見てるとなんだかドキドキしてきて、ちょっとだけど緊張もしちゃう。…けど、彼はしてほしいって言ったんだもんね…よーし…。

 

「ん…ちゅ、ぅ……」

 

 彼の内股に両手を当てて、お…おちんちんの先っちょにキス。鼻になんだか変な臭いが入ってきて、男の人の下半身にキスしちゃったんだって思うと頭もくらっとしちゃったけど……してって言われたんだもん…しなくちゃ…。

 

「ちゅるっ…んぇ、ぷっ…ぁむ……」

 

 もっと顔を寄せて、舌を伸ばして、横から彼のおちんちんを舐める。口の中で唾液を溜めて、それを舌に載せて、擦り込むように上から下までちろちろぺろぺろと満遍なく。

 ふと上を見たら、彼も緊張した感じでわたしの事を見つめてる。見られてるんだって思うともっとドキドキして、でも嫌な気持ちじゃなくて、裏筋を舐め上げたわたしはそこから一気におちんちんを咥え込む。

 

(なんだろう…段々頭がぼーっとしてきちゃった…おかしいな、ただおちんちんを咥えてるだけなのに……)

 

 顔を何度も前後させて、出したり入れたりを繰り返す。入れた時はほっぺの内側と舌でぎゅぎゅっと締めて、引く時は隙間が出来ないように口をすぼめて、とにかく思い付く事全てをしてみるわたし。上手く出来てるかは不安だったけど、段々彼は息が荒くなって、おちんちんもわたしの中でびくびく震えて、わたしにも彼の興奮が伝わってくる。そして……

 

「うっ、ぁッ…ネプテューヌ様、射精る…っ!」

「んふぅううッッ!?」

 

 急に両側から頭を掴まれた次の瞬間、口の中でどくんと跳ねたおちんちんから粘ついた精液が噴射される。この時のわたしはおちんちんを根元まで咥え込んでいて、その状態で掴まれたから全然逃げる事が出来なくて、一気に精液が喉の奥に。

 熱くて、ねばねばで、変な苦さのする精液。喉の奥に当たって、飲み込む前に跳ね返って口の中に充満していくそれを、わたしは必死に飲み込むけれど、中々精液は止まってくれない。その内に臭いが口から鼻に登ってきて…うぇぇ……。

 

「ふ、ぐっ…ごぼっ……!」

「…あ…す、すみませんネプテューヌ様…!俺、つい……!」

「ぷはっ…!…んッ、ぐ…はぁ…はぁ……」

 

 苦しくて、気持ち悪くて、でも何故か吐き出しちゃいけないような気がして。だから彼の脚を握り締めて飲み込むのを続けていると、はっとした彼がやっと頭を解放してくれた。

 そのおかげで動けるようになったわたしは、おちんちんを離して口の中に残った精液を最後まで嚥下。深呼吸しながら見上げると、そこには心配そうな彼の顔。

 

「……あ…だ、大丈夫だよ。ちょっとびっくりしちゃったけど…君も、気持ち良くてついしちゃっただけでしょ?」

「は、はい…凄く、気持ち良かったです…」

 

 済まなそうな彼の顔を見て、わたしはふるふると首を振る。…うん、これはわたしが慣れてなかったから苦しかっただけだよね…次はもっと上手く……って、あれ…?…次って…わたしは、またこの人にフェラしてあげるの…?っていうか…これって、ほんとに普通の事だっけ…?

 

「…っと、ネプテューヌ様…確か、そろそろ別の用事があるって言ってませんでした…?」

「へ?…あ、そうだった!ごめんね、気を遣わせちゃって…」

「い、いえ!これ位気にしないで下さい!」

「そう?じゃ、急ぐからこれで……」

「…あ!ネプテューヌ様…『ここでの事は、俺と別れたら忘れる』…で、いいですよね?」

「……ぁ…うん…」

 

 わたしが部屋を出ようとした寸前、彼はわたしの前にシェアクリスタルをぶら下げてそんな事を言う。それは、一瞬意味が分からなかったけど…よく考えてみたらそんなの普通の事だし、別に何でだろうって考えるような事でもない。だから気にする事もなく、わたしはそのまま家を出て……

 

 

 

 

「……あれれ?わたし…なんでこんな所にいるんだっけ…?」

 

 

 

 

 最近わたしはちょっと変。普通に生活してる筈なのに、時々記憶が曖昧になってたり、さっきまで何をしてたか思い出せなくなったりしてる。

 

「でね、それを言うと皆ぼーっとし過ぎてるだけとか、頭まで怠け癖がついたんじゃない?とか言うんだよ?酷くない?」

「はは、それは酷いですね。ネプテューヌ様はこんなにしっかりしてるのに」

「でしょー?ほんと、君はよく分かってくれ…んんっ……」

 

 なんて話を彼にしながら、今日もわたしはおちんちんのお世話中。いつもみたいに彼の膝に座って、わたしのお股の下から顔を出してるおちんちんを両手でごしごししてあげたり、太腿で挟んでぎゅーってしてあげたりを毎日している。

 

「は、ぁ……いいです、ネプテューヌ様…」

「君の手も…ふぁっ、あっ…気持ちいい、よっ…。もしかして…わたしの弱いとこ…分かっちゃった……?」

「それは…ここ、ですか?」

「ひゃぁんっ!も、もうっ…上手くごしごし出来なくなっちゃうから、抓るのはダメだよぉ…」

 

 彼はただ眺めてる事もあるけど、今日はわたしの服の中に手を入れて、わたしの胸を撫でたり揉んだりして楽しんでる。これも普通の事だから、別に嫌じゃないけど…やっぱり女神として、翻弄されちゃうのは格好悪いよね…こうなったら……!

 

「そういう事する君には…こうだよっ、えいえい…っ!」

「うぁっ……ちょっ、ネプテューヌ様…!それ、反則…!」

「ほらほら〜、気持ち良いでしょ?イっちゃっていいんだよー?」

 

 心に火の点いたわたしは、まず太腿で硬いおちんちんを捕まえて、右手は上に、左手は下に。右の掌で太腿の間から飛び出た先っちょをぐりぐりって撫で回して、脚の下に回した左手でずっしりと重い玉を転がすように揉みしだいて、逃げられないおちんちんに集中攻撃。すぐに彼の声は焦った感じになって、おちんちんも太腿の中でびくびくって震え出すけど、勿論わたしは離さない。

 なんだかわたしに生えたおちんちんを触ってるみたいな格好だなぁと思いながら、そのままわたしはするのを続行。最初彼はわたしの胸を揉んで反撃しようとしてきたけど、段々それも出来ない位おちんちんが跳ね回って、わたしにはもうイきたいんだなっていうのが伝わってきて……掌で擦りながら指先でカリを引っ掻いた瞬間、おちんちんはびくんと跳ねて射精する。

 

「わっ、とと……ふふーん、どう?女神の本気を味わった気分は」

「や…ヤバかった、です……」

「宜しい。…けど、ちょっと出し過ぎだよー?ほら…んっ…わたしの手も、太腿も君のせーしでべとべと……うぇ?」

 

 顔を赤くし肩で息をしている彼を見て、気分良くにやりと笑うわたし。でもほんとに彼は一杯射精していて、わたしは手も脚もべとべとのねとねと。だからまずは手のせーしをぺろりと舐めて、それからどうしよう……そう思った瞬間、不意にわたしの両肩に手が置かれる。

 

「…どうしたの……?」

「……したい、です…」

「したい?…え、っと…あ、もっかい射精したいの?それなら……」

「…セックスが、したいんです」

「えっ……?…そ、それは…その……」

「…駄目、ですか?」

「い、いや…だって、ほら…流石に、それは……」

 

 膝の上で振り返ると、彼は…その、まだまだやる気満々で、おちんちんも硬いまま。しかもせ、セックスがしたいって言ってきて……い、幾らなんでもそれは駄目だよね…?だってほら、そういう事は特別な人とするものだし、特にわたしは女神で……でも、待って…それを言うなら、今までのも普通特別な人とする事じゃない…?けど、別におかしくない気もするし……あれ、れ…?そもそもわたし、この人とはどんな関係で…………

 

「……じゃあ、ネプテューヌ様…恋人なら、どうですか?」

「…恋、人……?」

「はい。恋人なら、してもおかしくないですよね?俺達は……恋人、ですよね?」

「…………」

 

 わたしの前で、揺れるシェアクリスタル。どうしてか分からないけど、自然にそれを目で追っちゃうわたし。その最中に聞こえてくる彼の声は、何故だかよく分からなくて、でもわたしの耳に…頭と心に、そのまま染み込んでいく感じで……

 

 

……あっ、そっか。わたしとこの人は、恋人だもんね。恋人なら…うん、しても…おかしくない、よね。

 

「…も、もう…そんな面と向かって言われたら、恥ずかしいよ……」

「は、はは……じゃあ、いいですよね…いや、いいよな…?」

「う、うん…でも、優しくしてね…?」

 

 ベットに仰向けで降ろされたわたしは、どきどきしながら彼を見つめる。パーカーワンピのジッパーを降ろされて、ショーツも脱がされて……あ、わたしの大事なとこ…見られちゃう……。

 

「…へぇ、もう濡れてるんだな…」

「あぅ…だ、だって…君のおちんちん見てると、なんだかどきどきして…ひぁう…っ!ちょっ、だ、ダメっ…ふぁぁ……!」

 

 割れ目に触れられて、つぷりって指を挿れられて、恥ずかしい声が出ちゃうわたし。わたしの指よりずっと太い彼の指がわたしの膣内で動いてるって思うと余計にどきどきしちゃって、自然にひくひくしちゃって、恥ずかしいのにどんどんわたしはえっちな声に。彼も中々止めてくれなくて、気付けばわたしは息も絶え絶え。

 

「はーっ…はーっ…うぅ、ばかぁ……!」

「ごめんごめん。…ほら、力抜いて」

 

 横たわるわたしに覆い被さるように彼は動いて、ガチガチのおちんちんがわたしの割れ目に当てられる。そしてわたしが緊張で見つめる中、ゆっくりと入っていくおちんちん。

 

「はっ…あッ、ぁ…ぁぁあ、ぁ……!」

 

 熱くて太いおちんちんに拡げられる感覚と、少しずつ登ってくる圧迫感。一杯弄られてわたしのここは濡れてたけど、やっぱり挿れられるのは痛くて、手にも足にも力が入って……ずきんっ、って何かが破れる感覚も走る。…あ…そうだ、わたし…この人に、処女…奪われちゃった……。

 

「…動くよ?」

「う、うんっ…でも、ゆっくり…んはぁぁ…っ!」

 

 色んな感覚と感情でちょっとぼーっとしちゃってたわたしに、彼がかけてくる動くよって言葉。それにわたしが頷くと彼はすぐに動き出して、わたしの意識が現実へと戻される。

 ずちゅん、ずちゅん、って聞こえる度に膣壁が、奥が擦れて痛みが走る。圧迫感も全然消えてなくて、どうしたらいいのか分からないわたし。でも……

 

「はぁ、ぅ…!ひんっ…!だ、だから待っ…てぇぇ…っ!(あ、あれ…?まだ、痛いのに…段々、気持ち良くなってる……?)」

 

 ちょっとずつ彼の腰使いが速くなって、速い分打ち付ける感じになって、わたしが感じる痛みも増加。でも痛いのに、痛い筈なのに、わたしのあそこはきゅんきゅんしちゃって、もっと欲しいって思えてきちゃう。もっと強くって、もっとずちゅずちゅしてって、わたしの膣が彼のおちんちんに求めちゃう。うぅ、こんなの変…へんだよぉ……!

 

「…ネプ、テューヌ……!」

「ふぇっ…!?…ぁ…んっ……」

 

 そんな時、不意に近付いてくる彼の顔。気付いた時にはもう側にあって、そのまま彼の口がわたしの口に上から触れる。触れて、密着して…彼の舌が、わたしの口の中に入ってくる。

 彼との…恋人くんとの、初めてのキス。ファーストキスは○○の味、なんて言うけど…わたしはどきどきと変な感覚とで全然味なんか分かんなくて、入ってきた舌にもなすがまま。でも何となく、気持ち良いって感じが胸の奥から湧いてきて……

 

「…ぷは、ぁ…どうだった?」

「…も、もっと…もっとしてぇ……」

 

 そのキスが終わる頃には、わたしはもう蕩けてた。キスだけじゃなくて、あそこも気持ち良くなっていた。

 突かれて、擦られて、膣内をおちんちんで埋め尽くされて。その全部が気持ち良くて、自然と出ちゃう喘ぎ声。途中からは胸もまた揉まれて、乳首を摘まれて、わたしの中で膨らむ快楽。頭の中がふわふわしてきて、よく考えられなくって…ずっとどきどきしっ放し。

 

「はひゃぁんっ!やぅっ、んんぅんっ!き、きちゃうっ!イっちゃうよぉぉっっ!」

 

 破裂しそうな快楽を抑えられなくて、腰をがくがくさせながら叫ぶわたし。でもそんなわたしの声が、真っ赤な顔がより彼を興奮させちゃったみたいで、彼は奥まで突き込んだままぐりぐりとわたしの子宮口を追い討ち。そしてそれにわたしが腰を浮かせた瞬間、抜ける寸前まで腰を引いた彼は一気にわたしを突き上げて……

 

「あッ…ぁ…はぁああああぁぁぁぁあんッッっ!」

 

 熱くてどろっどろのせーしを出されると同時に、わたしは絶頂をしていた。それも目の奥がチカチカして、全身がかっと熱くなる位の、強くて激しい絶頂を。

 

「はッ…あぁッ…はひ、ぃぃっ……」

 

 彼は射精が収まるまでおちんちんを抜いてくれなかったけど、わたしの絶頂はそれより長くて、暫くわたしは腰が浮いたまま。やっと治まってもまだ全身びくびくしていて、全然力が入らない状態。

 こんなに気持ち良いのも、こんなに激しく絶頂するのも、初めての経験。でも、不思議と怖くはなくて、むしろなんだか満たされる感じ。しかも、余韻でぼんやりわたしが見つめていたら、彼は優しく頭を撫でてくれて……あぁ、恋人とセックスするのって……こんなにも、気持ち良い事だったんだ…。…えへへ…こんなに良い事を教えてくれたこの人には、感謝しなくちゃなぁ……♪

 

 

 

 

 男の人の事も、男の人と付き合う事も全然知らなかったわたしに、彼は多くの事を教えてくれた。彼は全然知らないわたしに教えてくれて、しかも一杯気持ち良くもしてくれる、凄く良い人。だから…いつからかはよく分からないけど、わたしは思うようになっていた。もっと、もっと……この人の為に、色々しなくちゃ…って。

 

「んっ、ふっ……ねぇ、どう?気持ち良い?」

「ああ…この包まれてる感じが最高だよ、ネプテューヌ」

「ふふっ、それなら良かったわ」

 

 彼の事を見上げながら、今日もわたしは奉仕中。今は女神化していて、胸で彼のおちんちん…ううん、おちんぽを扱いてあげてる真っ最中。

 

「やっぱり、パイズリは男の浪漫だよなぁ…」

「もう、またいやらしい目付きして…そんな目で見られたら、恥ずかしいわ……」

「ははっ。でもそう言いつつ、ネプテューヌも興奮してるんだろ?」

「う…それは……」

 

 前腕と二の腕で胸を挟んで、ぴったりと密着させながら何度も上下。途中で速度を変えてみたり、滑りが良くなるように真上から涎を垂らしたりして、少しでも気持ち良くなれるよう工夫するわたし。

 これも全て、彼が教えてくれた事。だからこれはお礼であって、感謝の印の筈なのに…隠せない。どうしても、彼の一物を見て、彼に奉仕をしていると、身体の奥が疼いて疼いて止まらない。気付けばいつも、彼と彼のおちんぽに夢中になってしまう。

 

「隠す事はないさ。だって俺達、恋人だろ?」

「…そ、そうね…恋人だから、隠さなくてもいい…確かに、その通りだわ……」

「…ふぅ…こっちの姿も、大分指示が通り易くなってきたな……」

「……?何か言った…?」

「あ、いや何でもない。それより…ほら、いつものやってくれよ」

 

 恋人。不思議な力でもあるみたいに、その言葉はいつもわたしの頭と心に染み込んできて、自然と彼の言葉がその通りだって思えてくる。だから今も納得して、それから彼に求められたわたしは彼のおちんぽから胸を離す。

 床から立って、まずはベットに。そこで彼に背を向けつつ膝立ちになって、両手をお尻の肉の間へ。指先を付け根に触れさせて、ぐっと左右に開いて、そこからお尻を突き出しながらわたしは言う。

 

「…め…女神パープルハートの濡れ濡れおまんこ、今日も貴方のふっといおちんぽで好きなだけ犯して、貴方専用おまんこにして下さい……っ」

 

 言った瞬間、湧き上がる羞恥心と劣情感。友達にも、信仰してくれてる皆にも聞かせられないような事を、こんな格好で言ってるんだと思うと顔から火が出そうな位に恥ずかしい。

 なのに何度も言っている内に、段々どきどき…いや、ぞくぞくしている自分に気付いた。こんな事で、興奮してるなんて初めは認めたくなかったけど…その気持ちも、彼と彼のおちんぽに犯してもらっている内に自然と溶けていったのよね…。あぁ…ダメ…これまでの事思い出すと、余計におまんこ熱くなっちゃう……。

 

「全く…女神なのにこんなに濡らすなんて、ネプテューヌはそれでいいと思ってるの?」

「そ、それは……あ、貴方とするのが…凄く、気持ち良いから……」

「質問の答えになってないっての……ま、いいけどなッ!」

「あひぃんっっ!」

 

 左右から腰を掴まれて、勢い良く挿し込まれるおちんぽ。その衝撃と膣内に広がる快感でわたしの身体は仰け反って、反射的に両手を前へ。わたしは四つん這いの姿勢になって、彼は膝立ちのままで、今日もわたしと彼は性器で繋がる。

 

「はぁっ、んっ、んぅぅっ!い、いきなり激し…ぃひぃぃっっ!」

「…ぅ…今日も良い締まりじゃないか、ネプテューヌ……!」

「そ、それは褒めているの…っ!?」

「勿論だ、よ…っ!」

 

 しっかりと掴んだまま、わたしのお尻へと打ち付けられる彼の腰。ぱんっ、ぱんっと乾いた音が何度も響いて、お尻の肉が強い衝撃で大きく揺れる。

 それと同時に彼のおちんぽで膣の中を抉られて、周りを気にせず(と言っても、ここにいるのはわたし達だけだけど…)わたしは嬌声を上げてしまう。彼は優しくしてくれたり、ゆっくり焦らしたりとその日の気分で色々責め方を変えてくるけど、今日の彼はかなり乱暴。

 でも、気持ち良い。荒々しく責め立てられても、わたしの膣は悦んで愛液を垂らしてしまう。

 

(一方的に蹂躙される事が、こんなにも気持ち良い事だったなんて…彼の恋人になってなかったら、わたしきっと今も知らなかったわ…ぁんっ……!)

 

 暫くすると彼の手は腰から離れて、後ろからわたしの胸を鷲掴み。揉みしだくその手付きからは、胸の弾力と柔らかさを楽しんでいる事が伝わってきて、それがまたわたしの頭を痺れさせる。

 揉まれて、突かれて、好きなようにわたしの身体を弄ばれる。女神としては屈辱的だけど気持ち良くて、身体の芯からゾクゾクとして、もっとされたい、してほしいと思ってしまう。だからわたしは今日も、無意識に媚びる。

 

「んはぁっ、いいっ、いいのぉっ!もっとしてっ、もっとわたしのおまんこ征服してぇっ!」

「お、スイッチ入ったみたいだな…なら、お望み通りにしてやる、よッ!」

「ぬひぃいいぃッ!?ふ、深っ…いぃぃ…ッ!」

 

 普段なら絶対に言わないような事を言って、膣内のおちんぽがもっと気持ち良いところに当たるように、彼がより興奮するように、挿れられたまま腰を振るわたし。すると語気を強めた彼に両手首を掴まれて、背後へ手綱の様に引っ張られる。

 その瞬間、更に深く突き刺さるおちんぽ。子宮口へめり込むような刺激にわたしはびくりと仰け反って…だけど彼の責めは止まらない。

 

「はははっ!この体勢だと、突く度に胸が暴れ回ってるのがよく見えるな!」

「はひんっ!んぃいぃッ!あっ、イっ、イくっ!イっちゃうぅぅ!」

「…っ、更に締まりが…!ほんっと…エロくて可愛くて良い女だよ、ネプテューヌは…ッ!」

 

 突かれて、でも身体は引っ張られて、結果おちんぽが子宮をプレス。それがどうしようもなく刺激的で、快楽が背筋を貫いて一気に全身へ駆け巡る。

 そこでわたしは、快楽に抗おう…だなんて思わない。だって、そんな事する理由はないし……彼からこんなに激しくされたら、抗える訳がないんだから。

 だからわたしは快楽に身を任せて、されるがままに身をよじる。そして……

 

「ん"ぉッ、ぉひぃいいいいぃぃいぃいいぃぃッッ!!」

 

 快楽と彼の力で身体を大きく反らして、胸を思い切り躍動させて、だらしなく舌を突き出しながらわたしは絶頂。恥ずかしい奇声を上げて絶頂する中、彼のおちんぽからも勢いよく精液が溢れ出し……それが子宮口を叩いた途端に、子宮は彼の精液を飲み込んでいく。

 多分今のわたしは、凄く変態的で、凄く下品にイき狂っている。きっと女神としては、凄く無様な姿を晒している。…なのに、それすらも気持ち良い。彼にされる事全てが、気持ち良くて仕方なかった。

 

「はーっ…はーっ…ぁひ、ぃぃ……」

「ふー…ほらネプテューヌ、射精してもらったらどうするかも、ちゃんと教えたよな?」

「は、はひ…ぅあ、むっ……」

 

 手を離されたわたしは前に倒れ込んで、おちんぽを抜かれると蟹股になって崩れ落ちる。そのわたしへ向けて、彼が最初に言ってきたのは掃除の要求。当然のようにわたしの顔へ突き付けられたおちんぽを、わたしは舌を伸ばして口の中へ迎え入れる。

 そこでふと、前はもっと心配してくれて、もっとわたしを大切にしてくれていたような気がした。でも、そんな邪念はすぐに消える。…なんで、一瞬でもそんな事を考えちゃったのかしら…今だって彼はわたしへ膣内射精をしてくれて、お掃除フェラがすぐ出来るように自分から動いてくれたのに…こんなに良くしてくれてる相手をまるで優しくないみたいに思うなんて、わたしは駄目ね…反省して、もっと彼が悦ぶ淫乱女神にならなくちゃ……。

 

「ふじゅ、ぅるっ…ぷっ、んぇろっ……」

 

 わたしの膣内へ射精をしてくれた事への感謝を込めた、奉仕のフェラ。舌で残った精子とわたしの愛液を舐め取って、彼のおちんぽがまた硬くなるのを口の中で感じながら、わたしはぼんやりとそんな事を考えていた…。

 

 

 

 

 もう彼がわたしの恋人になってくれてから、結構経ったような気がする。これまで彼とは、バックでしたり、アナルを犯してもらったり、時にはお外でしたりもして、そのプレイ一つ一つがわたしの記憶と身体に刻み付いている。…でも、きっと…今日するのは、その中でも特に忘れられなくなるような……特別な事。

 

「これでよし、と」

 

 ベットの前、三脚の上に置かれるカメラ。それの準備を終えた彼はベットに座って、その股の間にわたしも座る。…最初から、服は何も着ないままで。

 

「ね、ねぇ…ほんとに大丈夫?これ、もしもの事があったら……」

「大丈夫だって。ほら、カメラの上のモニター見てみろよ。ちゃんとネプテューヌは全身映って、俺は顔が見えないようになってるだろ?」

「ほんとだ…これなら…ふぁんっ…安心、だね…」

 

 そんな事を言いながら、彼はわたしの胸を触る。映っているのは、誰だかばっちり映っている全裸のわたしと、顔が見切れている彼の姿。それを見て何の問題もない事が分かったわたしは、期待でじわりとお股を濡らす。

 そう、これからするのはセックスの撮影。もしも流出したら女神としても女の子としてもお終いな、えっちなビデオの撮影会。

 

「ほら、それじゃ…」

「う、うん。えっと…皆、見てる〜?わたしはネプテューヌ!自分で作った道具で催眠術にかかって、しかもそれに全然気付かないおバカなプラネテューヌの守護女神だよっ!…って言っても、これを見てるのは君だけだよね…あはは……」

 

 片手で胸、片手でお股を弄られながら、わたしはカメラに向かって自己紹介。それから笑ってピースサイン。いつもとはちょっと違う内容だけど、自己紹介も、カメラの前で話す事も慣れっこだから特にわたしは躊躇ったりしない。…あ、でも…やっぱりおっぱいとおまんこ弄られながら話すのは…ひゃあんっ…ちょっとだけ、大変…かなっ……。

 

「…こ、こほん。それじゃあ早速、こんな状況なのに乳首もクリも勃たせちゃって、おまんこなんてもう涎だらだらな変態女神のわたしが…んぁ、んっ…おちんぽに完全屈服して負けちゃう姿を撮影していくか、らっ…わたしの無様でえっちな姿、たっぷり楽しんでねっ♪」

 

 そこまで言って、宣言は一旦終了。ぞくぞくとした興奮が込み上げてくるのを感じながら、わたしは一度退いて、カメラに頭頂部を向ける形で寝転がった彼の上に跨る。

 

「じゃ、じゃあ…いく、よっ…!」

 

 膝立ちでゆっくり腰を下ろしていって、右手でおちんぽをおまんこに当てがって、そこで一度止まるわたし。それからにやにやしている彼の顔を見て、身体から力を抜いて、そして……彼のおちんぽが、わたしの膣内に根元まで刺さる。

 

「──……えっ?」

 

──あ、れ…?ここ、どこ…?わたし今まで、何してたんだっけ…?っていうか、わたしは今何をして……

 

「……ひッ!?な、何これ!?何これ!?どうして!?どうしてわたしっ、こ、こんな知らない人とセッ……〜〜〜〜っ!」

 

 自分が今している事に、あり得ない状況に気付いた瞬間、言葉に出来ない恐怖と気持ち悪さが背筋を駆け登る。

 訳が分からない。何でわたしがこんな事になってるのか、全然全く分からない。でも、でも、でもっ…こんなのッ、嫌ぁああああああぁぁッッ!!

 

「お、催眠が解けたみたいだな。にしても、酷いなぁ…知らないって事はないだろ?」

「し、知らないよ貴方なんてッ!貴方みたいな人、見た事なん…て……」

「…思い出しましたか?女神様」

「……っ!!」

 

 挿れられたままのお…男の人のアレも忘れて、心底混乱するわたし。本当に何も分からない。でも…違う、見覚えがある。そうだ、この人は確か…シェアクリスタルを拾ってくれた……。

 

「…わ、わたしに…何を、したの……?」

「何って…自分が作った物の効果は、ちゃんと理解しておくべきだと思いますよ?」

「自分が作った物…?…って、まさか…催眠、術…?」

 

 頭の中で最悪の可能性が浮かび上がって、わたしはさーっと血の気が引く。で、でも…あれは失敗作だったじゃん…誰にも効果なかったじゃん。だったらおかしいよ、誰にも効果のない道具で、しかも催眠術でなんて……

 

 

……けど、それ以外だったら…それこそ、あり得る…?女神のわたしに、普通の人っぽいこの人が、こんな事するなんて…。

 

「……何が、目的なの…?どうして、わたしの催眠を解いたの…?」

「へぇ、催眠されてた事は受け入れるのか、流石に飲み込みが早いな。…で、理由か?」

「そうだよ…もし深い理由があるなら、一応聞いてあげる…でももし、そうじゃないなら……」

「理由ねぇ…そんなの、完全に堕とすなら最後は正気の時にヤった方が面白いからに決まってんじゃん」

「……ッッ!」

 

 その瞬間、何とか抑えていた怒りがわたしのなかで爆発する。もしかしたら、彼も好きでやってる訳じゃないのかもって思ってたけど…今ので分かった。この人は、間違いなく悪だって。

 流石に殺しはしない。でも女神に催眠をかけられるような相手に、手加減も出来ない。それを一瞬で判断したわたしは、躊躇う事なく両手を伸ばして……だけど、前で空振る。

 

「え、え…?な、何これ…まさか、まだ催眠を…ッ!」

「はぁ?何言ってんだ?…男から精液搾り取る為の腰振りしてりゃ、身体も揺れるに決まってるだろ?」

「あっ、ぇ…っ!?な、なんで…!?」

 

 何度伸ばしても空振る両手。そこでわたしに告げられる、ある訳がない馬鹿馬鹿しい言葉。だけど……そう言われて、初めて気付く。気付いてしまう。本当に、わたしの身体は揺れていて……わたしの下半身が、何度も何度も腰の上で上下に動いている事に。

 それと同時に、一気にお股が熱くなって、腰が砕けそうな程の激しい快楽を感じ始める。

 勿論わたしは、腰を止めようとした。でも…止まらない。快感でガクガクしてるのに、まるでわたしの身体じゃないみたいにびくともしない。

 

「嘘っ!?なんで、なんでぇぇっ!?と、止まってよぉぉっ!」

「あー、気持ち良い。正気に戻っても全然腰使いが変わらないとか、ネプテューヌってほんと淫乱だよな。あ、それか俺達の身体の相性が良いからとか?」

「だ、黙ってよッ!許さない…貴方は絶対に…んぁぁ…っ!許さないッ、んだからぁぁ…っ!」

 

 焦る。怖くなる。いう事を聞いてくれない下半身に。少しずつ登ってきている快楽に。うぅ、うぅぅ…!止まってよぉぉ…!こ、こんなの気持ち良い筈ないもん!嫌だもんっ!やだっ、やだぁぁ……!

 

「ふぁう、んっ…ぁん、はぁんっ、ひぁあぁっ…!」

「段々声もエロくなってきたな、ほれほれ」

「ひぃっ!さ、触らないでっ!触ら……んはぁああぁぁっッ!」

 

 どうせ何かを言っても無駄なこの人と話すのは止めて、身体を止める事に集中しよう。そう考えたわたしだけど、その選択は大間違い。下半身に意識を集中したせいで余計に快楽を感じるようになっちゃって、しかも絡め取られるように今度は意識が下半身から離れない。

 そこへ追い討ちのように両手で乳首を捻られて、はしたない声を上げちゃうわたし。バランスを崩して両手をベットに付けてしまえば、そのせいで身体が安定して余計に腰が加速する。

 

「認めちまえよ、自分が本当は欲しがってる事を。そうしたら、俺も恋人としてたっぷり可愛がってやるぞ?」

「み、認めないぃぃ…っ!嘘っ、だもん…っ!わたし、はっ…ひぐっ、ふぁあッ…!…欲しくなんか、ないもん…っ!」

「思いっ切り腰をグラインドさせてる癖にか?…ま、取り敢えず一発…!」

「ふぇっ…!?い、一発ってまさか…はひゃあぁぁぁぁっっ!?でっ、出てるっ!射精されちゃってるよぉぉおおッ!」

 

 ずっぽり一番奥まで彼のおちんちんが入った瞬間、びくんと震えて、熱くてどろどろの何かがわたしの膣内に溢れ出す。それは本当に熱くて、でもそれが何か分かったわたしは全身に寒気が走って……なのに、あぁ、あぁ…わたしの子宮が、こんな人のせーしを飲み込んじゃう…!ちゅーちゅー吸って、射精された事を喜んじゃうぅぅ…っ!

 

(ち、違うのぉぉ…!ん"ふっ、ぉぉおッ…!わらしはこんな事っ、したくないぃ……っ!)

 

 それから大体数十分。わたしは女神だから全然体力が尽きないし、この人も何回か射精してるのにまだまだおちんちんが硬いままで、だからわたしの腰も止まらないまま。意識が飛びそうな程気持ち良くて、わたしの中でもう認めちゃえって囁くわたしもいて…だけど、正気のまま認めちゃったら戻れなくなる。きっと、戻れなくなっちゃう。その思い、その恐怖だけでわたしはギリギリ踏ん張っていて……そんな、時だった。

 

「…はー、流石だなぁ女神様は…まさかここまでとは思わなかった……」

「…へ……?」

「いやいや、ここまで耐えられちゃ先に俺がバテちまうな。仕方ねぇ、ほらよ」

 

 急に溜め息を吐いたこの人は、何故だか諦めたような顔をして…わたしのおでこを、つんと触る。そして、訳が分からず見つめるわたしを前に…言った。

 

「よし、再催眠完了っと。これでネプテューヌは、()()()()()()()()()()()()()で腰を振るようになったな」

「……──っっ!」

 

 今、この人…再催眠、って言った…?言ったよね…?それって、今わたしは催眠をかけられたって事だよね…?うん、言った…確かに言ったよ、催眠の力でって。……そっか、わたしまた催眠かけられちゃったんだ…もうわたしは催眠されてる状態なんだ……でも…だったら…それなら……

 

 

──もう、我慢しなくてもいいんだよね…?だって…わたし、催眠かけられちゃってるんだもん…っ!

 

「んひぃいいぃぃぃいぃッッ!」

 

 その瞬間、頭の中がクリアになって、今まで感じていた以上の快楽が迸る。さっきまでよりずっと鮮明に、靄が晴れたみたいに気持ち良いのがおまんこから駆け昇ってくる。

 これまでわたしは、それが怖かった。これを求めてしまうのだけは嫌だった。でももうそんなの関係ない。気にする必要なんてない。お馬鹿さんみたいに腰を振ったって、恥ずかしい声をいっぱい出したって、それはわたしが負けたんじゃない。だってこれは催眠のせいだもんっ。これはわたしの意思なんかじゃないんだもんっ♪

 

「ひゃんっ!ふにゃあんっ!しゅごいぃぃっ!おっきくてがちがちのおちんちんがっ、わたしの子宮口を叩いてるよぉぉっ!」

「へへっ、ちょっと言っただけでこの変わりよう…ほんとネプテューヌは頭緩くて可愛いなぁ」

「違うもーんっ!わたしがこんな事言ってるのもっ、全部催眠のせいだもーん!はひぃんっっ!」

 

 ごりごりって押し上げられる感覚も、全面を圧迫される感覚も、熱さもこれ一つで鳴かされちゃってる恥ずかしさも全部が全部気持ち良い。どうしようもなく気持ち良くて、わたしは何度も腰を上げては打ち付ける。わたしのちっちゃいおまんこを、この人の大人おちんちんで嬲ってもらう。あはっ、いいよぉ…っ!ぱちゅんぱちゅんするの気持ち良いよぉぉ…!

 

「はいはい。だったらほら、そこのカメラに敗北宣言してくれよ。どう言えばいいかは…もう分かるよな?」

「あぁんっ!勝手に身体動いちゃうぅぅっ!カメラの方見ちゃうよぉぉっっ!」

 

 この人はどういうつもりか知らないけど、わたしは完全に催眠状態。だから言われた瞬間どうすればいいか分かって、蹲踞みたいな格好をしながらカメラを見て、両手を頭の後ろに当てちゃったりもしてるけど、それもこれも催眠の力。そして、これからするのも…全部……

 

「わたしパープルハートことネプテューヌはっ、女神の癖に催眠に負けてっ、男の人の上で腰振って気持ち良くなっちゃうド変態で〜すっ!わたしはっ、催眠とっ、おちんちん…にぃっ…!負けましっ、たッ…ぁぁんほぉおぉぉおおおおぉぉッッ!!」

 

──わたしにかけられた、抵抗出来ない催眠術のせいなんだからねっ!

 

 

 

 

 あれからわたしは、ずっと催眠をかけられたまま。そう、解かれてないんだから…今もわたしは、催眠をされて彼の下へと訪れている。

 

「んじゅるぅッ、ぷっ…ずぼそっ……!」

 

 女神の姿で、濡れた音を立てながら、いつものようにセックスの準備。喉奥まで使って、たっぷり唾を絡めさせて、丁寧におちんぽを勃ち上がらせる。

 勿論、わたしの準備も忘れない。床に蹲踞の姿勢で座ったまま、彼に見えるように股を開いて、自分の指でぐちゅぐちゅと解す。…でも、これも一番の目的は彼に興奮してもらう為。わたし自身は…ここに来るまでで、もうショーツにシミが出来ちゃう位最初から準備万端だもの…。

 

「ぷはぁ…もう、いいかしら……?」

「あぁ、十分だ。つかネプテューヌが雌の匂いぷんぷんさせてるせいで、端っから勃起しっ放しだっての」

「そうなるように、貴方が仕向けたんでしょ…?わたしが淫乱で、貴方の事を思うだけで濡れちゃう雌になるよう、催眠をかけて…」

「はいはいそうだな、催眠だな。…ほら、そんな事はいいからさっさとケツだせ。今日はこれを使って遊んでやるからよ」

「ぁんっ…早くっ、早く貴方のおちんぽ頂戴……♪」

 

 そう言って彼がわたしに見せたのは、目隠しにバイブ、縄に鼻フック。つまりこれからされるのは、きっとわたしを玩具の様に扱うプレイで……だけどわたしは催眠されてるから、抵抗もせずお尻を向けて、更に秘部を濡らして待ち侘びる。

 そうして今日も、わたしは喘いでよがり狂う。快楽と共に堕ちていく。だって、わたしは…この人の性奴隷(こいびと)なんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うっへぇ〜…まーたとんでもない夢見ちゃったよ…しかも自分で作ったアイテムでって…いやまぁ、それなら催眠かかっちゃっても仕方ないよねって言い訳出来るけど…。……っていうか…夢、だよね…?夢だと思うように催眠をかけられてて、本当は夢じゃなくて現実の事…ってパターンじゃないよね!?違うよね!?」



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植え付けられた偽りの愛 2

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・ネプテューヌ ベール ブラン パープルハート グリーンハート ホワイトハート

内容・膣内射精 口淫 手淫 催眠 野外


 これと言って特色がある訳でもなければ、立地や地域に特殊性がある訳でもない。至って普通の家屋。そこに住むのも、やはり一見何の変哲もなさそうな一人の男で……しかし、その彼と共にいるのは、特別の象徴と言っても過言ではない人物。

 

「んぶっ、ぷっ…ぇろっ……」

 

 壁を背にベットへ座る男の隣で猫の様に丸くなり、熱心に露出した男の陰茎をしゃぶる少女。淡い色合いの紫髪に、同じく澄んだ紫の瞳を持つ彼女は、言うまでもなくプラネテューヌの守護女神。人としての姿となっている守護女神、ネプテューヌは暫しそれを続けた後…男を見つめるように、顔を上げる。

 

「ぷへぇ…君って、いつ来てもオチンポガチガチだよね。いつもわたしが抜いてあげてるのに…」

「そりゃ、ネプテューヌは可愛くてエロいし、女神の姿になると綺麗でエロいからな。俺じゃなくたって、こんな美少女を女に出来たら毎日興奮するって」

「えー、ほんとに?君が人一倍えっちなだけじゃなくて?」

「人一倍えっち、ねぇ…舐めるだけでこんなに濡らすネプテューヌが、人の事言える訳?」

「あぁんっ…だ、だってぇ…君のオチンポ舐めてると、勝手に濡れてきちゃうんだもん……」

 

 薄く笑いを浮かべた男が下腹部へと指を這わせ、ショーツの上から割れ目をなぞると、それだけで艶かしい声を漏らしてしまうネプテューヌ。そのまま弄られるネプテューヌは悩ましげに腰を揺らし、そんなネプテューヌの姿を男は眺める。

 一見すれば男女の仲。男の側が多数の人間から嫉妬を受けるであろう関係。そして実際、どちらも相手に対する愛情を抱いてはいるものの……それは決して、真っ当な経緯による愛ではない。

 

「ま、いいや。ところでネプテューヌ、もう俺達が出会ってから結構経つよなぁ?」

「うひぁっ…へ…?…うん…うっかり自作の催眠アイテムを落とした事が切っ掛けで、わたしが君の恋人兼性奴隷になってからは結構経つけど……」

「だよな。だからそろそろ他の女神に手を出しても良い頃だと思うんだが、ネプテューヌも協力してくれるだろ?」

「え……っ?…そ、それは流石に…それに他のって…もしかして、もうわたしには飽きちゃったの…?」

「いやいや違うって。これまで通りお前も愛してやるからさ」

「…でも……」

 

 普通なら怒らせるどころでは済まないような言葉を口にする男だが、ネプテューヌは消極的な躊躇いを見せるだけ。そんなネプテューヌの様子を少し意外そうに男は見ていたが、暫くすると懐から紐の通された輪っか状の結晶を取り出し、ネプテューヌの目の前で揺らしながら再度言う。

 

「もう一度だけ言うぞ。…協力、してくれるよな?」

「…………うん…わたしは君の、恋人だもんね…」

 

 揺れる結晶を見ている内に、焦点が定まらなくなるネプテューヌの瞳。そんな瞳になってから数秒後、ぼんやりとした表情でネプテューヌは頷く。…まるで、意識が混濁しているかのように。

 そうして得られた、あり得ない同意。その結果に、変わらず絶対的な力を持つ結晶に男はにやりと笑みを浮かべ…その日も心ゆくまで、女神の肢体を堪能する。

 

 

 

 

 ある日、ネプテューヌに呼び出されたわたくしが向かったのは、当然彼女の守護するプラネテューヌ。突然彼女に呼ばれるのは然程珍しい事でもなく、プラネタワーへ到着した時点では何らおかしいとは思っていなかった。…そう、プラネタワーへ到着し、ネプテューヌと会った時までは。

 

「…まだ着かないの?」

「ごめんね、でももうすぐだから」

 

 ネプテューヌに案内され、普段はあまり行かない地域を歩くわたくし。隣にいるのは同じく呼ばれたブランで、ネプテューヌは何やら来てほしい場所があるんだとか。

 どうにもおかしい。何も説明せずにただ案内しようとしているのは勿論の事、この面子ならばノワールとイリゼも呼んでいる筈。まぁ、わたくし達は基本忙しい身ですし、二人へドッキリ又はサプライズをしようとしているという事であれば、少なくとも後者は納得出来るのですけど…。

 

(…って、遂に路地裏突入ではありませんの…本当に何が目的なんですの…?)

 

 不可解に思いながらちらりと横を見れば、ブランも同じ事を考えている様子。とはいえ本人が何も言わない以上、この場で知る方法などなく…角を曲がった瞬間、不意にネプテューヌは足を止める。

 

「……?ここが目的地ですの?」

「いやまさか…って……」

 

 最早全く意味が分からずネプテューヌへと訊くも、ネプテューヌからの返答はなく、代わりにブランが何か見つけたような声を上げる。

 それに反応してわたくしも路地の奥へと目をやると……そこにいたのは、一人の男性。

 

「どうも、女神様。お待ちしておりました」

「…待っていた?どういう事かしら?それに、貴方が持っているのは……」

「はい。ですがお話の前に、まずはこちらをご覧頂けますか?これが、これから重要になりますので…」

 

 妙な落ち着きのある、些か痩せた男性…彼自体気になるものの、何より目を引くのは彼が右手に持つ小道具らしきもの。一見それは、ただのアクセサリーか何かでありながらも…わたくし達には分かる。それが、シェアクリスタルである事に。

 

(色合いからして、恐らくネプテューヌが精製した物…いよいよ本格的に怪しくなってきましたわね……)

 

 内心驚きながらも、わたくし達は揺れる輪っかを見つめる。そしてわたくし達が自らの感覚に従い、気を引き締める中…彼は、言う。

 

「…よーく見て頂けましたか?」

「えぇ…貴方が何を持っているのかは、よく分かりましたわ……」

「それは良かった。では……取り敢えず、パンツを脱いで下半身を見せてもらえますか?」

「…………」

「…………」

 

 

「…えぇ、良いですけれど……」

「話って…こんな事?」

 

 あまりにも意外な発言に、一瞬頭が働かなくなるわたくし達。けれど発言の意味を理解した瞬間、わたくし達は拍子抜けし……求められた通りに、ショーツを脱ぐ。

 

「こんな感じでして…?」

「えぇはい結構です。…おおぉ…これがグリーンハートとホワイトハートの…ベール様とブラン様のマンコか……」

 

 腰に当たる部位へと指を掛け、これといって疑問を抱く事もなくショーツを下ろし、片方ずつ脚を上げてショーツを脱ぎ去ったわたくし達は、二人並んでスカートをたくし上げる。すると彼は興奮した面持ちでわたくし達の下腹部を交互にじろじろと見てくるものの、わたくし達は単にショーツを脱いで、下半身を見せているだけ。特におかしい事はなく……けど、少し頭がぼんやりとしますわね…。

 

「はは、二人の女神のマンコを同時に見られるだけでも眼福だが、この対照的な二人を同時に…ってのがまた格別なんだよな…」

「…まだ、かしら…?見るのは貴方の自由だけど、あまりじろじろ見られると少し恥ずかしいわ…」

「おっと、これは失礼。じゃ、ネプテューヌを通して俺の招待を受けてくれたお礼に……」

「んっ……」

「んぁっ……」

 

 ブランからの言葉を受けた彼は、軽く謝罪をしつつもわたくし達のすぐ側へ。そしてそのまま彼は、わたくし達の下腹部へと両手を伸ばし…指で割れ目を弄り始めた。

 

「ちょっ、あっ…そ、それは流石、にっ……」

「んん?俺はお礼にマンコを弄ってるだけだぞ?別に変な事じゃないだろ?」

「そ、そうっ…です、けどぉ……!」

 

 当然濡れている筈もなく、ぴっちりと閉じた割れ目を拡げられ、そのまま彼の指が膣内へと侵入。無遠慮に這い回る彼の指に快楽を促され、口を衝いて出てしまうのは嬌声混じりの吐息。

 けれど彼の言う通り、わたくしは初対面の殿方に秘部を弄られているだけ。…そう、これは変な事ではなく……普通の、事…。

 

「やっぱブランの方がキツキツだな、指だってのにかなり締められてやがる…けど、ベールの絡み付くマンコも中々……」

「ひ、比較しないで頂だ…ぅくぁっ……!」

「お、段々足震えてきたな。濡らすのが嫌なら、ちゃんとスカートは持ってろよー?」

 

 入り込んだ二本の指は第一関節、第二関節と少しずつ沈んでいき、遂には指の付け根まで完全に膣の中へ。穿られ、掻き回され、解される度に感度と快感も高まっていき、わたくしは脚が外開きになってしまうのを耐えるので必死。ブランもそれは同じようで、彼女のほっそりとした白い脚がひくん、ひくんと何度も開きそうになっている。

 そしてそんなわたくし達の反応を見て、彼は一層激しく、より押し込んで膣内の指を蠢かせる。耐えたいと思う心とは裏腹に、秘部は刺激に痙攣し、愛液垂らし、その内わたくしはそもそも何故耐えようとしているのか、どうして耐えなくてはいけないのかが分からなくなり……

 

「いぃっ…ぅ、ふぅうぅぅぅぅ…っっ!」

「あッ、ひっ…はぁぁああぁぁ……っ!」

 

 その隙を突くように彼が指を折り曲げ、引っ掛けるようにして奥から割れ目の裏まで一気に指を引き抜いた瞬間、わたくしは軽く仰け反りながら達してしまった。

 弾けた快楽が秘部から背筋を駆け上がって思考へと突き刺さる感覚と、弛緩し外を向いてしまう膝。殆ど同時にブランも絶頂してしまい、彼女は逆にがくがくと脚を震わせながら前屈みに。達した余韻でわたくし達が動けない中、わたくし達を絶頂させた彼はゆっくりと指を引き抜き、良いものを見せてもらったとばかりに笑う。

 

「ふぅ、二人の反応は見ものでしたよ。さぁて、んじゃ本番は家でやるとして…あぁ、折角だしパンツは貰っておくわ」

 

 わたくし達のショーツで濡れた指を拭き、それを見せびらかすようにわたくし達の目の前で軽く振ってから、一人歩き出す彼。眺めていたネプテューヌに促されたわたくし達は、このままで歩く事への気恥ずかしさを感じながらも振り返り、彼とネプテューヌの後を追う。

 その数秒後、路地の隙間から風が吹き込んだ瞬間、わたくしは気付いた。いつからかは分からないものの、ネプテューヌもまたショーツを履いていない事に。けれどそれも、「あぁ、彼女も彼に言われたんですのね…」としか思わず……わたくし達は、ほんの少し何かがおかしいように思いながらも彼の家へと向かうのだった。

 

 

 

 

 家に到着後、思い出したかのように携帯を取り出した彼は、ネプテューヌを含めたわたし達三人に改めてスカートを捲り上げさせてそれをカメラで撮影していた。

 それから彼はベットに座り、わたしとベールにある事を求めてきた。わたしには膝の上に跨ってキスをしろと。そしてベールには、胸を使って陰茎への奉仕をしろ、と。

 

「ふじゅ、ぷっ…ぅあむ、ん……」

「ん、んっ…ぇろっ…どう、れして……?」

 

 わたしは膝立ちで股の間に彼の脚を挟んで、ベールは軽く開かれた股の間で、自分達から積極的に動く。

 両手を肩に置いて、彼を見つめて、少しだけ上から彼に口付け。唇と唇を重ね合わせて、吐息と鼻息を感じ合いながら、伸ばした舌を絡ませる。こんなの初めての経験で、彼の好みも分からないけれど、そうしろと言われた以上はやらなくちゃいけない。…の、よね…?…うん、そう…これは、やらなくちゃいけない事……。

 

(……っ…また……)

 

 唇を密着させたまま、巻き付かせるように舌を動かしていると、彼の視線はすっと下へ。

 その視線で、肌に感じる感覚で、何となく分かる。彼が見ているのは、わたしの胸。軽く前傾姿勢になっているから、きっとワンピースの胸元から胸が丸見えで、彼からすればわたしが自分で見せているようなもの。けれど今更隠すのも変で、それに何故か見られても嫌な気がしない。それよりむしろ嫌なのは、彼の視線が更に下…ベールの胸に向かう事。

 

「んふふ、如何でして?これはブランは勿論、ネプテューヌにも出来ない事でしょう?…まぁ、ネプテューヌは女神化すれば別ですけど……」

「…所詮は脂肪の塊で挟んでるだけよ。惑わされないで…」

 

 たぱたぱと乾いた音を立てて、彼の陰茎を包み込んだまま何度も上下に揺れる胸。わたしがキスで、ベールがおち…陰茎を扱く事になったのは、間違いなくあれに彼が拐かされたからで……どうしても納得がいかない。しかもベールはわたしを遠回しに煽ってくるものだから、不服な気持ちも段々と膨れ上がっていって……その時だった。急に彼の唇がわたしの舌を捕らえて、強く吸い上げ始めたのは。

 

「んぇっ…!?な、何を…ぅあぁぁ…っ!」

「ふぐ…っ!?んぐ、ほっ……!」

 

 突然受け身だった彼が動き出した事に驚いて離れようとしたけど、彼の口はわたしの舌を離してくれない。それどころか彼の口の中で舌の先端を甘噛みされて、経験した事のない感覚にぞくぞくと身体に震えが走る。

 それと同時に聞こえてくる、ベールの呻き声。顔を動かせないわたしには分からなかったけど、この時ベールも太腿で顔を固定されて、陰茎を咥えたまま離せない状態になっていた。

 そのまま捕まり続ける事数十秒。たっぷり吸われて舌を弄ばれたわたしはそれだけでもう息が上がってしまって、それはホールドされていたベールも同じ事。一方わたし達を軽々翻弄した彼は、汗一つかかずに余裕の表情。

 

「途中までは、両方悪くなかったんだけどなぁ……ま、いいや。どうせ良い感じのところで止めさせるつもりだったし。それよりそろそろ挿れてやるから、二人共横になれ」

「い、挿れる…?挿れるって……」

「そりゃ勿論マンコにだよ。嫌か?」

「い、嫌と言いますか…流石に、それは……」

「……あー…なら…」

 

 何を今更、とばかりの顔で見てくる彼。でもベールの言う通り、流石に挿入となればわたし達だって躊躇いはする。わたしだって女の子だし、幾ら何でもほいほい挿れさせるような女じゃ……って…あ、あれ…?…そもそも、わたしと彼ってどういう関係なの…?何となく、彼が言っているのは普通の事で、わたし達がしてきた事も普通の行為な気がしていたけど、その根拠になるものなんて……

 

「……二人共、俺の彼女になりたいんだろ?俺にはもうネプテューヌがいるが、二人も彼女にしてやろうと思ってるんだ。だったら挿れる位、受け入れてくれるよなぁ?」

『…彼、女……?』

 

 その瞬間、彼が取り出したクリスタルの輪っか。それをわたし達の前で揺らしながら、彼はわたし達に向けて言う。発された言葉が、わたし達の中へと染み込んでいく。…彼女…彼女…………

 

 

……あぁ、そうだ…その通りじゃない…。既にネプテューヌがいる彼に、わたし達も彼女にしてもらうんだから、これ位の事はしなくちゃ…。

 

「…ごめんなさい…こんな無理をお願いするのに、挿入を躊躇うなんて……」

「わたくしも、謝罪しますわ……」

「なぁに、分かってくれれば良いさ。んじゃあ、最初は……」

 

 当然の事を理解したわたし達は、彼が挿れ易いよう横になって軽く股を広げる。彼も許してくれたみたいで、わたし達二人を品定めするように眺めた後、にやりと笑ってわたしの腰を掴む。

 

「勿論ゴムなんかしないし、今からするのは俺が気持ち良くなる為のセックスだが、文句はないよな?」

「えぇ、構わないわ…わたしの膣で、気持ち良くなって…」

「良い返事だ。だったら可愛い声で鳴けるよう、存分によがらせてやる…よッ!」

「ひぎッ、ぃ……っ!」

 

 身体から力を抜いて、彼を見つめる。彼も口元の笑みを深めて、いきり勃つ陰茎を割れ目に宛てがう。触れた瞬間、ちゅくり…と濡れた音が聞こえて……次の瞬間、わたしは一気に貫かれる。

 

「あ…ぎ、ぃっ…うぁ……っ!」

「ぬぉぉ…入り口から奥までぴっちりと締めてきやがる…やっべぇ、指で弄ってた時以上だ……」

「はっ…はっ…ち、知識としては知ってたけど…こんなに、痛い…ものなの、ね……」

「すぐに慣れるさ。だよなぁ?ネプテューヌ」

 

 一瞬の内に膣の奥まで突入されて、全身がかぁっと熱くなる。まるで身体全体を貫かれたようで、感じる痛みも想像以上。彼が腰を引いた事で、一度は圧迫感も減ったけど…あくまでそれは、抽迭の為。掴まれた下半身へと次々腰を打ち付けられて、その度に未経験の感覚がわたしを襲う。

 その最中、彼が呼び掛けたのはネプテューヌ。彼にとっての、最初の彼女。

 

「ふぁっ、ひぅっ……う、うん…痛いのは最初…んんっ…だけ、で…すぐに奥からきゅんきゅんしてきて、それで……」

「おいおいそんな物欲しそうな顔するなって。昨日たっぷりしてやっただろ?」

「だ、だってぇ…君が二人に奉仕されてたり、ブランとする姿を見てたら、身体が熱くなっちゃったんだもん……」

 

 問い掛けられたネプテューヌの声は熱に浮かされたように上擦っていて、発声もかなりたどたどしい。…でも、それも当然の事。だって彼に呼び掛けられるまで、ネプテューヌはわたし達と彼の交わりを見ながら自分を慰めていたんだから。

 いつもは天真爛漫で、こういう事とはかけ離れているネプテューヌが見せる、女の顔。わたしと大差ない体躯の身体を震わせて、指を秘部へと咥え込ませるその姿は、酷く艶やかで官能的。

 そしてそんなネプテューヌを見たわたしは、想像してしまった。どれだけネプテューヌが彼と交わり、身体を重ね、彼好みの身体にされてきたのかを。考えてしまった。同じように何度も開拓され、彼を悦ばせる事に悦ぶ自分自身を。

 

「……っ…ぁっ、ひぁっ…!?」

「お、締まり方が変わったな。ここが気持ち良いのか?」

「んひゃっ、な、なんで分かっ…ふぁぁ……っ!」

「そりゃ、膣内で一際ヒクついてるんだから分かるっての…!ほらよ…っ!」

「くひぃぃん…ッ!」

 

 その瞬間、思い浮かべた瞬間から、膣の中で快楽が跳ねる。それまで痛みと異物感しかなかったところへ、それ等を押し退けていくように。初めは僅かに感じる程度だったものが、突かれる事にどんどんどんどんと増していく。

 しかもわたしも知らなかったわたしの弱点をいとも簡単に見抜かれて、そこからは弱点への集中攻撃。先端で突かれて、出っ張りで擦られて、その度に快感が頭の中を占める。自然に腰が浮いてしまう。

 

「ま、待ってっ!は、初めてなのにっ、こんな激し…んぁぁっ…!…ぃ、のはぁぁ……!」

「でも気持ち良いんだろ?マンコはもっと欲しいって俺のチンポに食い付いてるぜ?」

「そっ、それは生理現象……ぬひぃぃっ!」

 

 水風船の様にどんどん溜まって膨らんでいく快楽が、わたしの身体も心も翻弄。わたしの膣を侵略する快楽と陰茎にシーツを掴んで耐えながら、必死に彼へと懇願するけど、手加減の代わりに返ってきたのは子宮口までを突き上げる逞しい一突き。それだけでわたしの身体は浮いて、体重の多くが膣にかかって、わたしの視界は白くスパーク。

 

「まっへ、お願い…っ!このままじゃわたし、わたしっ……!」

「んー?…あぁそうか、こっちも弄ってやんなきゃ切ないよな…ッ!」

「ぁひぃぃいッ!?あっ、ああっ……〜〜〜〜っっ!」

 

 勝手に脚が彼の腰をホールドしてしまって、いよいよ自力でも逃げられないわたし。その時彼の手が腰から離れて、一瞬優しくしてくれるのかと思ったけど……その手が向かった先は、わたしの胸元。いつの間にかいやらしく勃起していた乳首を抓られて、そのままわたしは成す術なく絶頂。頭の中までも白く染まって、溢れ出した快楽が膣から全身へ駆け巡る。

 

「うぉっ、まだ締まるのかよ…ッ!くっ、射精すぞブラン……ッ!」

「ひぃんっ!ぁくぁっ、ひぁっ…あふぁぁああぁぁぁぁ……っ!」

 

 そこへ追い討ちのように注がれる、熱く煮え滾った彼の精液。紙一枚分の隙間もない程わたしの膣は彼の陰茎を締め付けていたのに、吐き出された精液はまるでそのまま膣壁へ染み込んでいくかのようにわたしの膣内で広がっていって、膣全体が満たされた感覚に包まれる。

 ううん、膣だけじゃない。それはわたしの身体も心も、全てが満たされていくような甘い刺激で…次にわたしが気付いた時には、もうわたしの膣から彼の陰茎は抜けていた。

 

「はーっ…はーっ……」

「ふぃ〜…これから開発していくのが勿体無い位、締まり抜群のマンコだったぜ…ほらよ、舐めろ」

「…ん、んっ……」

 

 脱力し、強過ぎた未経験の刺激でまだ思考がぼんやりとしている中、口元に押し付けられる彼の陰茎。言われるがままに舌を伸ばして、わたしの愛液と彼の精液が混じった生温かい汁を舐め取っていると、不意に当てられる彼の右手。その手は、わたしの頭を撫でていて……ただそれだけで、わたしは夢見心地になってしまった。…あぁ、そっか…これでわたし、彼の彼女にしてもらえたんだ…嬉しい……。

 

「……っ、ぅ…」

「さーて次は…ってなんだ、もうびしょびしょじゃねぇか。そんなに挿れてほしかったのか?」

「こ、こんな近くで見せ付けられたんですもの…当然の、反応ですわ…」

「はっ、それもそうだな。なら安心しろよベール。すぐにお前も、同じように昇天させてやるからよ…」

 

 舐め終わったわたしが口から鼻に抜けていく独特の臭いを感じていると、隣から聞こえてくるのはベールの媚びるような声。ちらりと見れば、彼がベールの頬を撫でていて、それから間もなく彼女にも挿入。わたしと同じように、ベールも初めは痛みで表情を歪ませていたけど、慣らされてからは次第に苦痛ではなく快楽で表情が染まっていく。

 そうしてベールも絶頂を迎えて、注ぎ込まれる彼の子種。けれど二度射精したにも関わらず彼の陰茎は元気なままで、わたし達も気付けばその屈強な男の象徴を目で追う始末。そんな自分の状態から、自分が如何に彼へと惚れているのかわたし達は再認識して……その日は何度も何度も、交互に彼とまぐわった。彼はわたし達に、自分という男を誇示するように。そしてわたし達は、彼とその陰茎の力強さを身体と心へ刻み付けられていくように。

 

 

 

 

 彼がわたくしとブランを彼女として受け入れてくれて以降、幾度となくわたくし達は彼と身体を重ねた。一人の時は全身を隈なく、二人や三人の時は代わる代わる、時には野外でも交わった。

 いつもわたくしは彼にされるがまま。激しく責め立てられれば何も出来ないまま絶頂を迎え、時間をかけてじっくりと責められれば深い快楽の沼に沈められ、変態的なプレイを求められればまるで自分まで変態になったかのような劣情が湧き上がり、身体を重ねる事に心身を彼好みへと染められていく。

 けれど、そこに不安や嫌悪はない。何故ならわたくしは、彼の彼女なんですもの。

 

「ひぁあんっ、おっ、あっ、はぁああぁっ!奥っ、一番深い所突いてるのぉぉっっ!」

 

 生娘の様に身を捩り、快楽に喘ぐ女神状態のネプテューヌ。普段の凛とした雰囲気はそこになく、代わりにあるのは淫靡で艶かしい女性の色香。一突き毎に乳房が跳ね、じっとりとかいた汗が肌を伝う。

 

「ふくっ、んんぅっ…!そ、そんな…入り口、ばかりぃぃ……!」

「ぁっ、くぁっ…な、膣内で広げるなぁぁ……!」

 

 そのネプテューヌの左右でわたくし達も横になり、彼からの手淫を膣に受ける。ネプテューヌは彼の太く逞しい巨根…オチンポで膣を隅から隅まで愛してもらえているにも関わらず、先程からわたくしの膣を刺激する指は入り口付近を軽く掻くだけ。これでは何の刺激も貰えない膣奥が疼くばかりで、その切なさからわたくしは誘うように腰をくねらせる。

 一方ブランは指を膣内で広げられている様子。声からして、彼女もネプテューヌの様な刺激は得られていそうにない。

 

「まあ焦るなって。それか前みたいに、双頭バイブでセックスし合うか?俺はそれでも構わねぇぞ?」

「そ、そんなのあんまりですわ…っ!わたくしは、貴方にしてほしいんですの…!」

「ベールとヤるんじゃ、そんなの自分でするのと変わらねぇよ…っ!」

「ならもう少し待てって。くくっ…今日も嫌って程犯してやるからよ…」

 

 提案によって思い出すのは、彼に見られながら双頭バイブでブランと犯し合った時の感情。見られ、撮影もされ、何より友人であるブランと曲がりなりにも性行為をしてしまったという背徳感でしている瞬間こそ形容し難い快楽に包まれたものの、終わった後に襲ってきたのは激しい虚無感。故にまたあの経験をする位ならばと、わたくしは足の指を強く握ってもどかしさに耐える。

 

「まずは一発目、っと…!」

「おひッ、あ"っ、射精てるっ!オチンポ射精しながら暴れっ、て……んほぉおぉおおおおぉぉっッ!」

 

 そうしてわたくしが満たされない中、一人存分に快楽を与えられて絶頂するネプテューヌ。舌を突き出し腰を跳ね上げながらベットの上で仰け反るその姿はとてつもなく下品ながら、そんなネプテューヌを見てわたくしが抱くのは羨望の感情。あぁ、あんなに幸せそうな顔をして…膣からも精液溢れ出して…品性の欠片もない性行為だと分かっていても、羨ましくて仕方ありませんわ……。

 

「ほっ、ほひょぉ…んぁっ……!」

「今日も良い締まりしてたぜネプテューヌ。…さぁて……」

 

 だらしない顔をしたまま余韻に浸るネプテューヌの膣からオチンポを抜き、彼は舌舐めずりをしながらブランの前に。自分の番が来た事でブランは表情を明るくし、逆にわたくしは意気消沈。…まだ、お預けですのね……。

 

「な、なぁ…早く、早くしてくれ…隣でネプテューヌの喘ぎ声聞かされて、もう我慢の限界なんだ……」

「だろうなぁ、マンコからだらだら愛液垂らして…よぉッ!」

「くひぃいぃッ!ふっ、深いぃぃ……ッ!」

 

 彼はブランの両脚を持ち上げ、脹脛を掴んだまま挿入。慣らしもなくいきなり根元まで押し込む乱暴な挿入でありながら、ブランが上げるのは歓喜の嬌声。

 

「はひゃっ、ぅあっ、ぁはああ……っ!」

「おーおー可愛い声出しちゃって。どんなに口調が荒くても、やっぱ中身は女って訳か」

「しっ、仕方ないだろっ!こんな…うはぁっ…わたしの弱いとこ知り尽くした奴にっ、責められたらぁ……っ!」

 

 快楽に表情を緩ませながら、言い訳にもならない返しを口にするブラン。わたくし達の中でも一際小さい彼女が交わる姿はまるで襲われているようで、実際彼女の膣で彼の太く長いオチンポを受け入れるのは相当の痛みが生じる筈。

 けれどもブランの顔は至福に包まれたまま。…そう、それ程までにブランは…そしてわたくしもネプテューヌも、彼を愛している。彼に愛され、身体を重ねる事に幸せを感じている。それは紛れもない、偽りようのない愛。

……そんな風に、わたくしが彼へと思いを馳せていた、その時だった。

 

「弱いとこ知り尽くした、ね…ほんと、それもこれも催眠術様々だよなぁ…」

「…催眠術…?…何の、話だ……?」

「そりゃあ、勿論…俺が催眠術で、二人を手篭めにしてやったって話だよッ!」

「…………え…?」

 

 不意に、暗く…悪意が差したかのように歪む、彼の表情。その表情と共に発せられた、叩き付けるような言葉。

 その言葉を聞いた瞬間、わたくしは彼が何を言っているのか分からなかった。催眠術?手篭め?…そんな状態で……けれど次の瞬間、突如として気付く。目覚める。わたくしが彼を愛しているという、その思い込みから。

 

『……──ッッ!!?』

「お、気付いたみたいだな。ま、一旦頭への催眠解除してやったんだから当然だけどよッ!」

「な……ッ!て、テメェ抜きやが…ぐひぃいぃぃっっ!」

 

 抜き取られているかのように血の気が引き、背筋を駆け上がる悪寒。今まで「そういうもの」「当然の事」と思わされてしてきた、されてきた事が次々と頭の中に浮かび上がり、わたくしは固まったまま絶句。

 そんなわたくしの前で、本性を露わにした彼は下劣な笑みを浮かべてブランへと腰を突き落とす。その動きを見た我に返ったブランは怒号を上げかけるも…最終的に発されたのは情けない嬌声。それは彼が腰を打ち付ける度にブランから上がり、彼女はがくがくと身体を震わせる。

 

「ひぎッ、ぁぐっ、んああぁぁあッ!な、なんでっ……!」

「んー?催眠を解いてやったのに抵抗しないなんて…もしや、ブラン様は犯されて悦ぶマゾヒストだったんですかぁ?」

「なッ、な訳…ぬひぃいんっ!あッ、ひっ、ひゃめろぉおぉぉッ!」

「…なーんて、な。実際はただ意識だけ戻して、身体は催眠にかけたままだってだけだよ。あぁそれと、気を付けろよ?()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()からよぉ」

「……!?ふ、ふざけんなッ!早く身体も解きやが…ぁひぃぃいいっっ!」

 

 両足の裏を掴まれ、腰を浮かされた形で何度もオチ…い、陰茎に突かれるブラン。その顔には必死に抵抗しようとする気配があるものの身体は快楽によがるばかりで、跳ね除けるどころか逃げる事も叶わない。

 それだけでも、好きでも何でもない男に犯されるだけでも地獄のような状況だと言うのに、その中で彼が発したのは更に絶望的な言葉。聞いた瞬間ブランの顔は蒼白に染まるも、彼はブランを離さない。

 

(に、逃げなくては…捕まる前に逃げなくては、それこそブランを助ける事も……)

「ダメよぉベール…ブランの後は貴女なんだから、ちゃんと待ってなくちゃ」

「ね、ネプテューヌ…!?な、何を…ふ、ぁっ……!」

「ふふっ…皆でもっと、彼に愛してもらいましょ…?」

 

 仲間を見捨てて逃げるなど恥ずべき行為。けれど何もせずただ見ているのは、それ以上に愚かな選択。とにかく動かねば、とわたくしは必死に身体を動かそうとし…けれど後ろから甘ったるい声をしたネプテューヌに掴まれ、包むように胸を揉まれて、一歩も動く事なくわたくしの脱出は失敗。そして耳元で囁くネプテューヌの声につられて前を見た瞬間、悔しさと快楽で表情をぐちゃぐちゃに歪めながらブランが達する。

 

「ひぃッ、やっ、止め…んぐひぃいぃぃいいいいぃぃッッ!」

 

 体操の様に腰が浮き、掴まれた足が大きく開いた酷く無様な姿で絶頂させられてしまったブランは、ネプテューヌと同じように舌を突き出しながら腰を中心にびくびくと痙攣。一拍置いて膣から精液が溢れ出し、ごぽりと下品な音を立てる。

 どんな時でも勇ましく、膝を屈する事などないブラン。そんな彼女がただの女として惨めに敗北させられる姿は、わたくしの心から希望を根こそぎ奪っていくようだった。

 

「ふぃー、案外女神って喘ぎ声が下品だったりするんだよなぁ…さて、それじゃあお次は……」

「ち、近付かないで…近付かないで下さいまし……ッ!」

「そう拒絶すんなって。これまでみたいに、何も考えられなくなる位犯してやるからよ…ッ!」

「なっ、やッ……ぃひぃぃんッ!」

 

 彼が近付いてくるのに合わせてネプテューヌは離れるも、全く動く事のない身体。内股に掌を添えられ、指先で割れ目を広げられ、何の抵抗も出来ないままずぶりと挿し込まれてしまうオチンポ。

 これまでの事は全て催眠によるものだと分かっている。彼に対する愛などない。…それでも、挿れられただけで、たったの半往復で、感じてしまう。膣は挿入を悦んでしまう。

 

「あー、今日もこの絡み付き具合は最高だわ…マンコがこんなねっとりとしゃぶり付いてくるんだから、容赦なんて要らないよなぁ?」

「ふひゃあぁんっ!ぅはぁっ、ひゃあぁッ!ち、違いますわぁぁッ!絡みっ、付いてなどぉぉ……っ!」

「感じてる癖に何言ってんだ!どうせ耐えられる訳ねぇんだから、さっさとイきやがれッ!」

 

 片脚を担がれ、半身にさせられた状態で何度もオチンポが膣内を蹂躙。亀頭で子宮口を叩かれる度に口から嬌声が漏れてしまって、否が応でも自分が感じている事を自覚させられてしまうわたくし。せめて我慢をと膣に力を込めても締まりが良くなりより鮮明に彼のオチンポの形を理解してしまうばかりで、本当に何一つ抵抗出来ない。すぐに果てるか、多少時間をかけて果てるか…そんな二択しか、今のわたくしの前にはない。

 

(悔しい…悔しいですわ……!こんな、何も出来ず…物の様に、扱われて……っ!)

 

 溢れ出してしまいそうな位に、胸の中で渦巻く悔しさ。押し寄せる快楽の中でもそれだけは流される事なく、心の中で叫びを上げる。

 けれど悔しいと感じれば感じる程、背筋を伝うぞくぞくという感覚は強くなる。認めたくない。受け入れられる筈がない。…それでも、わたくしの身体は、そんな悔しさをも快感の糧にしてしまっている。

 

「…ん、ふぅ……膣も良いが、このむっちりとした脚も良いんだよなぁ…」

「やぁ…弄らないで、下さいま…ひぃぃッ!」

「嫌?子宮が降りてくる程悦んでおいてそれはないだろ。おら、観念しろってベール…!どうせもうイきそうになってんだろ…!」

「ふぎっ、ぬひぃいぃぃっっ!わっ、わたくしは…わたくしはぁぁ……っ!」

 

 太腿の上を芋虫の様に這い回る指。嫌悪とじんわりと響くような悦楽が同時に脚を登ってきて、下腹部で膣を突き上げられる快楽も合流。ぐりぐりと亀頭を子宮口に押し当てられ続けると否が応でも快楽の波は高く荒くなっていって、わたくしの我慢をプライドと共に削り取っていく。

 膨らみ続ける快楽。身体は動かないというのに膣内だけは鋭敏に、貪欲に彼のオチンポへとしゃぶり付いて、絶望に沈みつつあるわたくしの心をその悦楽で真っ白に染め上げていく。

 絶頂してしまえばそれでお終い。それを分かっているのにわたくしの身体は感じる事を止めず、期待し欲しがり熱烈に求めて、愛液という涎を垂らし続ける。そしてそんなわたくしにとどめを刺すが如く、彼が押し付けたままのオチンポから熱く粘つく精液を発射した瞬間……わたくしもまた、達してしまった。

 

「い、やっ…ぁ、ぁあぁあぁぁ……んぁはぁああああぁぁぁぁッッ!」

 

 膣内射精を感じた瞬間、弾ける快楽。一瞬で刺激が手足の先まで流れていって、何もかもから解放されたかのような気持ち良さが身体を駆ける。

 されどそれとは対照的に、わたくしの心は完全に絶望の中へと沈む。絶頂した瞬間、その快感が頭の中を貫いた瞬間、別の何かもぷつりと弾け、流れ出していくのを感じてしまった。そして、それはきっと…いや間違いなく、わたくしの正気。催眠などされていない、本当のわたくし。

 

「へへ、名器揃いで結構結構。…で、イかされた気分はどうよ?もう既に、俺にまた愛してほしくなり始めたり?」

「…そんな、事……」

「…畜、生……」

 

 横たわるわたくし達を気分良さそうに見下ろす、彼の目。気付けば身体は動くようになっている。けれど、怒りと恨みしかない筈だというのに…力尽くで彼をどうこうしようという気持ちはあっても、最後の一歩が踏み切れない。それを躊躇うわたくしがいる。

 それこそが、彼の催眠術が効き始めている証左。今はまだ正気でも、きっとすぐに偽りの愛へ乗っ取られ、彼女という名の玩具へ堕とされる。…それが、怖くて怖くて仕方がない。どうにもならないと、もう手遅れだと分かってしまっているからこそ、どうしようもない恐怖がわたくしの心を締め付ける。……と、その時だった。

 

「……ぁ、ぇ…?」

 

 わたくしの意識が内側へ向いていた一瞬の隙を突くように、突然迫った彼の顔。気付いた時にはもう目前で、そのままわたくしは彼に唇を奪われる。

 

「…んっ、ふ…ちゅぷ……」

 

 重なる唇。かかる吐息。思わず見開いた視界一杯に映る、穏やかな彼の顔。

 それは、貪り奪うようなキスではなく、優しく包むような口付けだった。じっくりと唇同士を触れ合わせ、入り込んできた舌はわたくしの舌を絡め取り、撫でるように触れては離れてを繰り返す。同時に頭を本当に撫でられ、舌先で歯茎をなぞられて……

 

「はっ…はっ…んぁっ……」

 

 気付けば自分は、甘く蕩けるように彼へと身を任せていた。許せない筈の、恨んでいる筈の、目の前の男性に。

 離れた口と口の間で煌めく糸が出来上がる中、彼はブランにもキス。わたくしの姿を見ていたブランは初め抵抗していたものの、段々とその力が弱まり、最後は手も脚もくたりと弛緩。そこで彼は口を離すとブランを抱え、向かい合うようにしてわたくしの上へゆっくりと乗せる。

 

「…ごめんな、二人共。いざ本当に自分のものにすると思ったら、出来ると思ったら、嬉しくてつい乱暴になっちまった。だから次は、二人纏めて優しく…な?」

「くぁっ……」

「ひぁっ……」

 

 あからさまに優しくなった声音で謝罪を口にした彼は、わたくしとブランの間…丁度貝合わせのようになっている秘部へとオチンポを充てがう。

 何とも白々しい、見え透いた言葉。だというのに、それだけで…その言葉と割れ目に触れた先端だけで、わたくしもブランも濡れた声を上げてしまう。これでは彼を良い気分にさせるだけだというのに。

 

「ひぅっ、ぁくっ…こ、擦れ…んんぅっ……!」

「あ、ぶ、ブランっ…動かないで、下さいま…しぃぃ……っ!」

 

 わたくし達二人の割れ目を掻き分けるように、擦り付けられては引かれていくオチンポ。膣の入り口だけを擦られるもどかしさと、充血したクリトリスを行きと帰りの両方で潰される刺激が相まって、ブランにどうこう言いつつわたくしも腰が動いてしまう。

 そうして動けば角度が変わり、刺激も変わる。どの角度になっても密着したオチンポからは熱が伝わってきて、膣の奥が熱くなる。

 

「我慢するなって。喘ぎ声も、腰をくねらせるのも、二人は全部可愛いんだからよ…」

「いっ、今更そんな事を言われても…(あ、あぁ…耳を傾けてはいけないのに…ドキドキして…もっと熱くなって……)」

「み、耳元で囁くなぁぁ…っ!ひぁくっ、はっ…ひぃぃんっ!」

「〜〜っっ!ち、乳首…擦れっ、てぇぇ……っ!」

 

 可愛い。綺麗。愛してる。これまでの事を考えれば薄っぺらいにも程があるそんな言葉を、わたくしとブランの耳元で何度も囁く。わたくし達へ続けざまに言っているのも不愉快である筈なのに、心が段々と高鳴る。もっと言ってほしいと、求めてしまう。

 その内不意にブランが軽く跳ねた瞬間、ブランの乳首はわたくしの乳房に擦れ、わたくしもまたその硬くなった双方の乳首で汗ばむ乳房を引っ掻かれる。そのままわたくしとブランの乳首は密着し、わたくし達の意思を離れてよがる身体は乳首同士をこねくり合わせる。

 跳ね、擦れ、潰れて、沈む。秘部の快楽に乳首も加わった事でいよいよ上がる喘ぎ声を止められず、身体は快楽で、心は催眠術で完全に彼のものへとされてしまう事への恐ろしさからわたくし達は半ば無意識に手を握り合う。

 

「あぅぁっ、ぶ、ブラン…っ!」

「んひぅ、はぁぁっ…ベー、ル…っ!」

「怖がるなって。二人もネプテューヌみたいに、毎日いつでも、好きなだけ愛してやるからな」

『ひぁっ、ひゃっ…ふぁああぁぁぁぁ……っっ!』

 

 感情と快楽が織り混ざり、綯い交ぜになって、熱く熱く蕩けていく。内側で生まれた「幸せ」という気持ちが少しずつ膨らんで、ブラン越しに彼の姿を見つめてしまう。

 あぁ、もう、分からない。だけど気持ちが良い。彼の熱くて逞しいオチンポにわたくしの大事なところを撫でられるのも、乳首と乳首が擦れ合って痺れるような悦楽が生まれるのも、彼からかけてもらえる言葉も、全部全部受け入れたい。

 わたくしもブランも、欠けていく理性を手放すようにこの気持ちへと身を委ねる。委ねて彼の熱を待ち焦がれる。そして──。

 

 

 

 

「んん、ぅ…ぇぷ……」

「ちゅ、ぱっ…んふ、ぅぅ……」

「んぇろ…じゅ、るっ……」

 

 何度もわたし達を可愛がり、目の絡むような快楽を与えてくれた、逞しい彼のオチンポ。それを分け合うように、慈しむように、わたし達は三人顔を並べてじっくりと舐める。

 

「…ぷ、はっ…あれだけヤっても、まだ元気だなんて……」

「貴方と同じで、素敵ですわ…」

 

 一度オチンポから口を離し、その臭いに鼻腔をくすぐられながら彼を見上げる。

 

「もう、二人共気付くのが遅いんだから…ふふふっ、わたし達三人に惚れられてる気分はどう?」

「あぁ、最高だよ。くくっ……」

 

 何を今更、とばかりに微笑むネプテューヌと、わたし達を見下ろし一人ずつ頭を撫でてくれる彼。優しく撫でてもらえる事が、彼女として見てくれる事が嬉しくて、ついわたしも自然と頬が緩んでしまう。

…でも、その通りだ。催眠なんて関係なしに、こいつはこんなにも素敵で魅力的だったんじゃないか。わたし達を纏めて彼女にしてくれる位に懐が広くて、ヤればヤる程嵌るオチンポを持っているんだから、惚れてしまわない訳がない。

 

「いやほんと、最高の気分だぜ…俺の事を都合良く好意的に思うよう催眠をかけてるのに、その事にも誰一人気付いてないんだもんなぁ?」

 そんな思いを見透かしたように、彼はわたしを撫でながら()()()()()()()をかけてくれる。それが嬉しくて、もっと愛されたくて、わたし達はまた彼のオチンポへと向かう。

 

「でも、彼の一番の彼女はあくまでわたしよ?ん、ちゅ…」

「あら、それはあくまで『最初の』彼女というだけでしょう?じゅ、ぷっ……」

「ぁむ、ぷへっ…そういうこった。大事なのはそこじゃねぇんだ、よ」

 

 それからまたわたし達は尻を揺らし、奉仕を続ける。彼からの愛に報いるように、彼の性奴隷(こいびと)として……精一杯尽くす。



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植え付けられた偽りの愛 3

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・新たに投稿された作品がどれか分かり易くする為、今回より最新の作品には『(最新話)』と付ける事としました。




人物・ノワール イリゼ

内容・膣内射精 催眠 バイブ 自慰 焦らし


 最近、ネプテューヌ達が何かおかしい。具体的にどこが、って言われると上手く言えないけど…とにかく何か、違和感がある。

 私一人なら気のせい、或いは私の方が気付かない内に不調を抱えていただけ…って考えていたかもしれない。でもふとした拍子に、イリゼも同じような違和感を抱いているって事が分かって…私達は決めた。この違和感の正体を、ネプテューヌ達に何が起こっているのかを、突き止めようって。

 

「やっぱりシフォンケーキといえばコーヒーよね。互いが互いを引き立て合ってて、それぞれ単品で飲食する時より味の深さを感じられるし」

「えー…わたしはコーヒーなんて苦いのより、普通のジュースとかの方が良いと思うんだけどなぁ。…あ、コーヒー牛乳は別だけど」

「コーヒーも悪くないとは思いますけれど、時に匂いがケーキへ移ってしまう事もなくて?その点で言えば、やはり紅茶の方がベターだと思いますわ」

「というかそもそも、貴女が頼んでいたのはカフェオレじゃない…」

 

 最近シフォンケーキフェアをしている、とある喫茶店を後にしつつ会話を交わす私とネプテューヌ、ベール、ブランの三人。

 突き止めると言っても、現状じゃ情報が少な過ぎる。そう思った私達は、まず部屋を調べてみる事にした。その役目を担うのはイリゼで、今私がしているのはその為の時間稼ぎ。同時に、三人の様子も伺っているけど…今のところ、明確におかしな点はない。

 

(そこそこ時間が経ったけど、まだイリゼから連絡はない…もう少し稼いだ方が良いかしら……)

「…ノワール?次はどこ行く予定なの?」

「あ、うん。次は……きゃっ!?」

「うぉっ!?」

 

 私もイリゼも他人の部屋へ無断で入るなんて事極力したくないし、だからネプテューヌの部屋はこの一回で終わらせたい。そう思っているところでネプテューヌから尋ねられた私は、こっちが変に思われちゃ不味いと思ってすぐに動こうとして…次の瞬間、道の角から曲がってきた人とうっかりぶつかりかけてしまう。

 一先ず激突は避けられたけど、ぶつかりかけた相手を驚かせてしまった様子。これは女神として良くないわね…反省しないと…。

 

「ごめんなさい、不注意だったわ。怪我はない?」

「え、えぇ大丈夫……へ?」

「え?」

「あ……」

 

 当然初対面な相手の男性に謝罪しつつ問い掛けると、男性はあまり覇気のない笑みで返し…次の瞬間、笑みは驚愕の表情に急変。

 けど、驚いたのは私も同じ事。だってその男性の斜め後ろには、調査中な筈のイリゼが立っていたんだから。

 

「ちょ、ちょっと…!?貴女、部屋を調べるのはどうなったのよ……!?」

「それはその…ちょっと予想外の事があって、それより優先しなきゃいけない用事も出来ちゃったね…。だから今は、その用事を済ませに行く途中で……」

「そ、そう…それならそう連絡してくれれば良いのに……」

 

 急用だったら仕方ない。そう思って私は怪しまれないようイリゼから離れ、改めて視線を男性の方に。すると男性はいつの間にか手にアクセサリーの様な物を持っていて、ネプテューヌ達と話していた。…って、あれ?これって……

 

「いやぁ、お互い怪我なく済んで良かったですね。では、俺はこの辺で」

「えぇ、さようなら」

 

 そうして数分後。事無きを得た私と彼はそこで別れ、私は今回のミスをきっちりと頭の中に留めておきつつ改めて今いる道を曲がる。

 

(えっと、次は……うん、買い物ね…)

 

 他愛のない会話をしながら暫く歩き、私達は目的としていたお店に到着。皆から意見を軽く聞いてどの商品を買うか選び、お金を払ってそれ等を購入。

 それから買い物を済ませた私達は、次の…ううん、最後の目的地へ。そこに到着し、扉を開き、私達はその中へ。

 

「よぉ、遅かったじゃねぇか」

「いやぁ、ごめんごめん。思ったより良いものがあって、迷っちゃった」

(…あ、れ……?)

 

 特別広い訳でもないその住居で待っていたのは、先程ぶつかりかけた彼。さっきよりもかなり馴れ馴れしい態度を取る彼に対して、私より先に後ろのネプテューヌが声を返す。

 

「へぇ、そりゃ楽しみだ。具体的に何にするかは、任せてたしな」

「うふふ、さぞやそのご期待に添えると思いますわ」

「ところで貴方、後ろにいるのは…」

「あぁ、先に軽く愉しませてもらってたぜ?」

 

 ネプテューヌに続いて、ベールもブランも和やかな声で彼と話す。それは、どう見てもさっきが初対面じゃない、親しい相手にする態度で……彼の座っているベットの奥、彼の背に身体の一部が隠れていたのは、半裸の状態で息を荒げるイリゼだった。

 

「はーっ…はーっ……」

「わっ、ぐっちょぐちょ…下着の上から触ってたの?」

「偶にはそういうのも面白いと思ってな。お前達より素直さも恥じらいもばっちりあって、可愛かったんだぜ?」

『…………』

「おいおい、これ位でそんな怖い顔するなって。俺は全員とびきり可愛いと思ってるさ」

「…ちょ、ちょっと…ちょっと待ってよ…これ、どういう事…?どうしてここにイリゼがいるのよ…イリゼとも別れて、私達は買い物をして…あ、あれ……?」

 

 何故だか話についていけない。理解が追い付かない。頭の中が所々ぼんやりとしていて…何かがおかしい。

 そんな思いが拭えなくて、やり取りにストップをかけた私。でも考えれば考える程おかしいと思う部分が増えてきて、私の頭は混乱寸前。イリゼがここにいるのも、皆がこんなに親しげなのも…いやそもそも、どうして私はこんな住居に……

 

「ありゃ、やっぱり一発で完璧に…とはいかないんだな。ほらノワール、こっち見ろ」

「へ……?」

「何にもおかしな事はない。ネプテューヌもベールもブランも俺の彼女で、ノワールも彼女にしてほしくて俺の所に来たんだろ?イリゼは俺がネプテューヌの部屋で下着を物色してたら遭遇して、けど殊勝な態度を見せたら話を聞いてくれる素振りを見せたから、そこで催眠に掛けただけなんだ。ほら、何にもおかしい事なんてないよな?」

「あ……」

 

 ゆらゆらと、私の目の前にぶら下げられる紐付きのシェアクリスタル。それを見ていると思考がぼーっとしてきて、彼の言葉がすっと頭に染み渡る。…そうよ、そうだったじゃない…ここに来たのは、さっき会った時に「降って湧いた機会だから」って事でまんまと催眠を掛けられたから…うん、やっぱり彼の言う通り、何もおかしくなんてないわ…。

 

「分かったならノワールも服脱いでここに触れよ。ネプテューヌ達は…そうだな、何か料理作ってくれ。俺は二人でもう暫く愉しむからよ」

「む…貴方の為ならそれ位良いけど、ぞんざいな扱われ方されている気がするわ…」

「後で、わたくし達も可愛がってもらいますわよ?」

「わぁってるって。あー、冷蔵庫の中に食材なかったら、買い出しも頼むわ」

 

 彼にひらひら手を振られ、ネプテューヌ達は寝室の外へ。一瞬、何となく迷った私だけど…彼の彼女にしてもらう為には、彼に気に入ってもらわなきゃいけない。だから言われた通りクリアドレスを脱いで、下着姿になって、私は彼の股の間へ。

 

「大きいけれど大き過ぎず。むっちりはしてるけど太くはなく…正に優等生、って感じのスタイルだよな、ノワールは」

「んっ…そ、それ褒めてる…?」

「褒めてる褒めてる、触り心地も抜群だな」

 

 座った私へ早速後ろから手が伸びてきて、鷲掴みにされる私の胸。五本の指でぐっと掴まれたかと思えば伸ばすように引っ張られ、再び掌を押し付けられると今度は弧を描くように揺すられる。

 その手付きは明らかに揉み慣れていて、痛いと感じる瞬間が全くない。だからすぐに感じてしまって、私の口から漏れる吐息。暫く揉むと彼は満足したのか掌を浮かせ、なぞるような動きで両手を下へと動かしていく。

 

「はー、この滑らかさはやっぱ生で触る事でしか味わえないんだよなぁ…」

「く、くすぐったいんだけど…」

「うん?それはあれか?遠回しに早くここを触ってほしいって言ってるのか?」

「なっ、ち、違っ…ふぁっ……!」

 

 そう言って彼は指をお腹の上から更に滑らせ、そのまま私の下腹部に到達。さっきからいやらしい手付きで触られている私は否が応でも「そういう気分」になってしまって、ショーツ越しでも割れ目をなぞられた瞬間ぴくんと腰が跳ねてしまう。

 これじゃいけない。私は女神で、彼の彼女にしてもらう為だとしても威厳は保たなきゃいけないのに、あそこを触られるとその度に甘い声が出てきちゃう。抑えようって思ってるのに、身体が言う事を聞いてくれない。

 

「くぁ、んっ…ひ、ぅあっ……!」

「ほれほれ、直に触ってほしいか?それともイリゼみたいに、このまま果てるまでパンツの上からしてやろうか?」

「やっ、止めっ…これじゃっ、ショーツ…汚れ、ちゃっ…ふくぅぅ……っ!」

「じゃ、直接触ってほしいって事だな」

「あっ、待っ……はぁああぁんっ!」

 

 縁をなぞられ、ビラを摘まれ、ショーツの布地を押し込むように指を挿れられ、どんどん熱くなっていく股。脚を絡められたせいで股を閉じる事も出来なくて、きっと前から見たら私は股をがばりと広げているような格好で、恥ずかしくて仕方がない。

 ショーツの上からでもそれ位だったのに、私の言葉を都合良く解釈した彼は、荒っぽくショーツの中に手を突っ込んでくる。突っ込まれて、彼の太い指が容赦なく割れ目の中に入り込んで…その瞬間感じたのは、背中が反ってしまう程の快楽。さっきまでの間接的な刺激に慣れつつあった私の割れ目は直の刺激を過剰なまでに受け取ってしまって、一瞬視界が白く染まる。

 

「待っへ、まっへってばぁぁっ!ふきゅ、あっ、ふぁあぁぁ…っ!」

「そう言いつつも、ここはきゅうきゅう締め付けてきてるぜ?…あぁ、これかネプテューヌの言ってたツンデレか」

「だ、誰がツンデ…くひぃぃいぃっ!」

 

 初めは一本だけだったのに、気付けば二本目も入ってきていて、くちゅくちゅと音を立てながら掻き回される私の秘裂。私の秘所が、女として大事なところがいとも簡単に弄ばれてるのは恥ずかしくて、屈辱的で、なのに身体は悦んでいて、全然理解が追い付かない。

 秘所への行為はそのままに、彼の左手は太腿を伝う。触れるか触れないかのぎりぎりで動くその指はどうしようもなくもどかしく、意識が下半身から離れない。刺激ばかりを感じてしまう。

 

「あぁっ、だ、ダメっ!クるっ、イくっ、イくぅううぅうぅぅぅぅっっ!」

 

 どんどん奥に入り込む指、私の心を惑わす手付き。結局そのまま私は膨れ上がった快楽に流されイかされ、彼に抱かれる形で痙攣。絶頂した直後の頭には、ふわふわとした絶頂の余韻と、手玉に取られた悔しさだけが残っていて…あぁ、でも…ドキドキする…彼の腕の中にいるって思うと、それだけで胸がときめいちゃう……。

 

「ひぁ、ぁ…うぅ……」

「どうだったよ、俺の手での初イキは。…って、訊くまでもないか」

 

 イってから暫くは腰もあそこもヒクついていて、恥ずかしいいけど身体に力が入らない。しかも恥ずかしいのに心の中には充足感もあって、彼に身体を預けたままの私。

 そんな中、ふと感じたのは横からの視線。何かと思って見てみれば、今の私の姿を、私と彼の行為をいつの間にか起き上がっていたイリゼが、ほんのり赤くなった顔でじっと見ていた。

 

「…あ…の、ノワール……」

「…ぅ…こ、これは違うの…!これは、その……」

「別に誤魔化す事なんかないだろ?二人共これから俺の彼女になるんだからよ。それよりノワールは何を買って…っておぉ、これは……」

 

 見られていた恥ずかしさから反射的に誤魔化そうとした私だけど、彼は呑気な顔で私を退かして立ち上がる。そのまま机の所まで歩いていって、彼が手にしたのは私達が持ってきた買い物袋。そうして驚きの声、続くにやついた笑みと共に、袋の中から取り出されたのは…極太のバイブ。

 

「へへっ、こんな厳ついバイブを買ってくるなんて、女神様は淫乱なこった。しかも丁寧に五本とは、全員でハメる気満々じゃねぇか」

(お、大きい…それに私、いつの間にあんな物を……)

 

 陰茎の形を模した、太く凶悪な外見のバイブを見せられて、私が心に抱くのは困惑。確かにネプテューヌ達とそれを買った記憶があるけど…実感がない。自分の意思で買ったような感覚がなくて、どうにも釈然としない。

 だけどそんなの、彼にとってはどうでも良い事。そもそも口にしてないんだから伝わる訳もなくて、私達の前まで戻ってきたからは言う。

 

「二人纏めて犯してやりたいところだが、残念ながら俺のちんぽは一本しかないからな。だから、より上手くおねだり出来た方から挿れてやるよ」

「お、おねだり…?…おねだりなんて、そんな……」

 

 そう言う彼のボトムスの中で激しく自己主張を行う、彼の一物。わざと見せ付けるような位置に立つ彼の言葉は、初なら躊躇ってしまうようなもので…だけど私とは対照的に、イリゼはするりとブラを降ろす。

 

「…私、貴方の手で一度イかせてもらえたけど、まだ足りないの…下着の上からで、深くはイけなくて…しかも貴方がノワールにもしてるのを見て、ここが疼いて仕方ないの…だからお願い、今度は直接…貴方のおちんちんで、私を犯して……」

「……っ…わ、私も…私も、犯して…頂、戴…」

「んー…なーんかノワールは他四人よりノリが悪いんだよな、躊躇ってる感じがまた良いんだが。けどま、今のだったら…断然イリゼだな」

 

 私とほぼ同じ、でもほんのちょっぴり私より小さな胸を露わにして、そのまま割れ目の部分がぐっしょりと濡れたショーツも下ろして、肢体の全てを晒したイリゼは潤んだ瞳で彼を見つめる。右手の指で割れ目を開いて、そこからじわりと愛液を垂らして、ただ一人の女の子として彼を求める。

 その姿はあまりにも可憐で、純朴で…私は焦った。同じ女の私でも、どきりとするような姿を見せているんだから、それが彼に響かない筈がないって。だから私も、勢いのまま自分の身体を彼に晒して…けれど、彼が選んだのはイリゼ。理由はきっと…身体しか晒せなかった私と、心も曝け出したイリゼとの差。

 

「にしても、よくさらりと言えたもんだな。そんなに欲しかったのか?」

「うん、来て…私も貴方の事、一杯気持ち良くするから……」

「そりゃあ楽しみだ…」

 

 舌舐めずりをした彼は、無防備に横たわるイリゼの股の間に両膝を突く。イリゼは彼を恋い焦がれるような目で、彼は欲望を帯びた目でイリゼを見ていて…既に私は蚊帳の外。

 

「ま、待って…もう一回、もう一回やらせて…!今度は、もっと……」

「駄目だ。そんなにしてほしいなら、まずはイリゼを見て学ぶ事だな」

「そんな……」

 

 自分を見てもらえない。彼を取られる。そう思うと胸の中がきゅっとして、彼に振り向いてほしいという思いの湧き上がった私だけど、彼が今見ているのはイリゼ。そして拒否された私が横で見つめる中、彼は下半身の服をずらして怒張していた一物を露出させると、それをイリゼの割れ目に当てがい…突き立てる。

 

「いッ…ぅ、くぁ……っ!」

「よしよし、先に一回イかせといたからまあ入るな。ネプテューヌ達に負けず劣らず、イリゼのマンコも絶妙な締まりだ…!」

「う、ぁっ…入っ、てる…貴方のおちんちんが、私の…膣内に……」

「嬉しいか?嬉しいなら、いきなり強く突き上げても構わないよな?」

「う、うんっ…私の膣内で、気持ち良くなっ…くひぃいぃぃッ!」

 

 ずぶりずぶりと沈み込んでいく彼のモノに、押し出されるようにして滲み出す赤い血。だけどイリゼは嬉しそうで、早くも彼に身を委ねる。

 そんなイリゼの態度がお気に召したようで、イリゼの腰を掴んだ彼は、途中から一気に根元まで挿入。その瞬間びくんとイリゼの腰が跳ねて、悲鳴とも嬌声ともつかない声をイリゼは上げるけど、気にせず彼は抽迭開始。ぐちぐちと卑猥な音を立てながら、何度も突いて抜いてを繰り返す。

 

「うぁっ、あぁっ、んはぁあぁぁっ!私のっ、膣内っ、ぐりぐり…ってぇぇっ!」

「ふっ、んんっ…!締まりもだが、イリゼの膣は絡み付きが最高だな…!」

「だってっ、貴方のっ、凄くてっ!だからもっと、感じたく、て…ふひゃああぁっ!」

「嬉しい事、言ってくれるじゃねぇかイリゼ…!」

 

 シーツを握り、足の指を丸めて、イリゼが上げる艶かしい嬌声。それは本当に気持ち良さそうで、しかも媚びるような甘ったるさもあって、その情感が頭に…彼のモノを受け入れ損ねた膣に響く。

 そこへ伸びる、彼の両手。腰から一度離された両手はイリゼの胸を真上から掴み、そこを手の置き場にするかのように体重を掛けて腰振りを加速。体重で押し潰される事により胸にもきっと弾けるような快感が走って、ピストンの感覚が狭まった事で膣では多分痺れるような快楽を感じて、イリゼの声はもっともっと熱くなる。熱烈になって、彼を強く求めて、彼の征服欲を掻き立て満たす。

 見たくない、だけど目を逸らせない。喰らい付くような彼とそんな彼に身を委ねるイリゼの性行は特別過激な訳でもないのに刺激的で、どんどん何もない膣の中が熱く疼いて、気付けば私は指を膣に。

 

「ふ…ぁ、んっ…ぁ、ひぁっ…(私も、欲しい…私だって、彼に…イリゼばっかりじゃなくて、私にだって……)」

 

 指を挿れて、曲げて、穿り返して私は私を慰める。疼く膣には指でも十分気持ち良くて、普段するのよりもぞくぞくとして…だけど、満たされない。彼が目の前にいるのに、自分の指で慰めてるだけじゃ、心は全然満足出来ない。

 だけど今も、彼はイリゼに夢中。私もいるのに、さっきは私の事もたっぷり触ってくれたのに、今彼が見ているのはイリゼだけで……

 

「やだぁ…もう一回、今度はちゃんとおねだりするから…貴方の事だけ考えて、貴方が満足するようなおねだりするから…だから、イリゼばっかり見ないでぇぇ……っ!」

 

 いつの間にか私は、この切ない思いを零していた。膣の中に中指と薬指を突っ込んで、左手で自分の胸をこねくり回して、心の満たされない快楽で身体を捩りながら、はっきりと彼に懇願していた。

 その瞬間、ぴたりと止まる彼の腰。私の方を向いた彼は、舐め回すように私の身体を見て……あ、あぁぁ…やっと、見てくれた…私の事、見てくれた…っ!

 

「…へへっ、やっぱり固い果実は少し置いて、熟すのを待ってから食べるのが一番だよなぁ…」

「ひぅっ…ぁ、え……?」

 

 わざと放置していたんだ。そう明言したも同然の言葉を彼は言うけど、そんなのどうでも良い。だってやっと、漸く私を見てくれたんだから。私の事、イリゼみたいに食べようとしてくれてるんだから。

 膣から指を抜いて、身体を倒して、両手で膣を開く私。すると彼はイリゼからすっと一物を抜いて、身体も私の方へと向け直す。

 

「ま、待って…私、まだ……っ!」

「悪いなイリゼ。けどイリゼは、我慢出来るよな?我が儘言ったりしないよな?」

「あ、う…うぅぅ……」

「ほら、代わりにこれ使わせてやるからよ。これなら満足出来るだろ?」

 

 きっとまだイけていない、彼をイかせてあげられてないイリゼは引き止めようとしたけれど、彼に我慢を求められて沈黙。

 それから彼が渡したのはさっきのバイブ。それはさっきまでの、ただの純粋な女の子の様だったイリゼには凄くミスマッチで…だからこそ、彼は渡したのかもしれない。私の事を愉しみながら、横目でイリゼも愉しむ為に。

 

「…ごめんなさい、イリゼ……」

「…ノワールが、終わったら…今度こそちゃんと、最後までして…!それなら、そう約束してくれるなら……」

「あぁはいはい約束するよ。…ここは食い下がって修羅場っぽくなっても良かったんだが…まあ良いか。今のやり取りも、それはそれで浮気っぽくて興奮するしな」

「う、浮気って…私は……」

「冗談だっての。ほら、挿れるぞ」

 

 浮気。そう言われるとまるで私が間違ってるみたいで、心がチクリとしたけれど…彼のモノが私の秘所に触れた瞬間、そんな思いは軽く吹き飛ぶ。

 あぁ、やっと挿れてもらえる。彼女として、愛してもらえる。そう思うだけで満たされなかった心が癒えていくみたいで、嬉しくて、幸せで……

 

「よ、っと…!」

「んぁはぁああぁんっっ!」

 

 彼の一物が滑るように膣を突き抜け、一番奥…子宮口に触れた瞬間、それだけで私は軽く達してしまった。自分でも驚く位簡単に、あっさりと。

 

「お?まさか今のでイったのか?弱いなぁ、ノワールは」

「ち、違っ!これはっ、さっきまでずっと自分でしてたからで…ひゃうぅぅっ!」

「自分でしてたから、ねぇ。んじゃ、そういう方にしてやるよ…!」

「ほ、ほんとなんだか…らぁあぁっ!」

 

 戸惑う私ににやりと笑いながら、彼は私の膣内を抽迭開始。私の膣も彼のモノも滑りが良くなっていたから、初めてなのに凄く動きが滑らかで、私の処女膜が破れた時以外は全然痛みも襲ってこない。

 何度か深く挿れて抜いてを繰り返した後、彼は私の膣の入り口から中程まででの素早い抜き差しに移行。膣壁を突かれて、抉られて、引っ掻かれるその刺激は指でするのと全然違って、自然に脚が跳ね上がる。気持ち良くて、もっと感じたくて、私は彼に手を伸ばす。

 

「も、もっと…もっと一杯、してぇ……」

「言われなくてもそのつもりだぞ?ほら、舌出せ」

「…んっ、ぁ…ふぉ、む…じゅるっ……」

 

 言われた通りに舌を突き出した瞬間、塞がれる口。彼は渡しの唇を奪って、勢いそのままに舌を絡めて、私は彼に貪られる。優しくなんてない、激しくて過激なディープキス。

 それでも気持ち良い。私は女神なのに、彼の好きなようにされるのが凄く気持ち良い。…でも…これはきっと、仕方ない。だって私は、女神だけど…一人の女でも、あるんだもの……。

 

「…ぁ、ん…じゅるふ、ぷ…ぷひゃぁ……」

「こういうキスは興奮するだろ?ほら、もってしてやるから膣を締めるのも忘れんなよ?」

「ひゃい…ひゃ、んひぅうぅ……」

 

 舌も、唇も、口内も全部彼に堪能されて、思考もココロも蕩ける私。一度口が離れる頃にはもう完全に『出来上がって』しまって、しかも顔が近いまま彼に話し掛けられて、もう私の頭の中は彼一色。言うがまま、されるがままになってる事なんかどうでも良くて、むしろそれが心地良くて、もっともっと彼に身も心も委ねてしまう。

 言う通りに膣を締めて、私を彼女にしようとしてくれている彼に精一杯のお返しをしながら、また私は彼のキスを受け入れる。もう恥ずかしいとか、女神なんだからとかは関係ない。彼に愛してもらえる事が、今の一番の幸せなんだから。

 

 

 

 

(酷い…酷いよ、あんまりだよぉ……)

 

 『偶然』ネプテューヌの部屋で彼と鉢合わせして、どうしても聞いてほしい事があると言うから一度彼の話を聞く事にして、その話を聞く中で私は彼に催眠術をかけられて(恋をして)、この人の家に来る事になった。何もおかしくない、普通の出会いとそれからの経緯。

 彼は私より前にネプテューヌ達三人を彼女にしていて、私とノワールを纏めて彼女にしようとしてるけど、それは怒る事じゃない。だってそれは、私だけじゃなくてネプテューヌ達も愛してくれる優しい人って事だから。私の身体を好き勝手に弄ぶのも、それだけ私を好いてくれてるって事だから。でも、やっぱり…初めての途中でお預けにされるのは、酷い。

 

「ふぁっ、ひゃっ、激しっ…はぁあぁぁんっ!」

「俺を誘惑してるのはノワールの方だろ?がっちり両脚で腰をホールドもしてよ…!」

「こ、これは身体が勝手に…ひゃぁぁぅ…っ!」

 

 杭打ちの様に強く逞しく勃起したおちんちんを打ち付ける彼のピストンと、一突き毎に喘いで揺れるノワールの身体。ノワールは彼の腰に両脚をがっちり絡ませていて、音も動きも凄くえっち。さっきまで私がこんな感じだったと思うと、恥ずかしくて…だけど同じ位、興奮もする。

 別に、ノワールへの恨みはない。ノワールは大事な友達で、何より彼の決めた事だから。勿論彼の事だって悪いとは思ってないし…だからこそ、私はこの気持ちをどうにも出来ない。あんまりだっていうこの気持ちと…愛液の涎が止まらない、膣の疼きを。

 

「もうちょっとで、イけたのに…私の初めて、最後まで奪ってほしかったのに……」

 

 ぽつり、と私の口から零れ出る切なさ。正直に言えば、すぐ続きをしてほしい。今すぐにでも、さっきまで私の中に入っていた彼のモノを、もう一度奥まで挿れてほしい。だけどそれは叶わなくて、でも切なくて……だから私が手に取ったのは、置かれたバイブ。太くてゴツくて凶悪な、代わりの玩具。

 こんなものじゃ、この切なさは埋まらない。だって私がほしいのは彼のモノで、こんな玩具じゃないんだから。それは分かってる、分かってるけど……

 

「…ぁッ、うぁっ…ぃ、あぁ……ッ!」

 

 私は涎を垂らしっ放しの割れ目にバイブの先端を当てがって、ずぶりと中へ挿し入れる。

 最初の膨らみを挿れた時点で、激しく感じる圧迫感。見るからに凶悪なこの玩具はやっぱり凶悪で、ひりひりとした痛みが走る。無理に挿れたら裂けてしまう、私が感じたのはそんな感覚。

 でも止められない。入り口で大きさ太さを感じた事で、余計に奥がきゅんきゅんと疼いて、今更止めるなんてもう無理。今止めたら、それこそ切なさでどうにかなっちゃう。

 

「ひぐッ、ぅ…ふぁ、う…や、ぁああぁ……っ!」

 

 挿れれば挿れる程強まる圧迫感。脚に変な力が入って、指先は内側を向いて、汗がじわりと滴り落ちる。

 もう何度も彼とノワールが腰をぶつけ合う中で、漸く私の奥にも先端が到達。痛くて、辛くて、怖さもあって…だけどじわじわと、私の心を侵食するように広がっているのは性の快感。彼のモノが抜けて疼いていた膣を、刺激だけは十分過ぎる程に満たしている。

 でもまだ足りない。足りないから、私はもっともっとと求め、極太バイブを自分で抜き挿し。

 

(気持ち、良ぃ…私が欲しかったのは、こんなのじゃないけど…違うけどっ、気持ち良いよぉぉ……!)

 

 彼のじゃないのに気持ち良い。ただの形を真似た棒なのに、それでもやっぱり気持ち良い。だけどもし、これが彼のおちんちんだった…そう思うと疼きがまた強くなって、私は手を止められない。

 今私がしているのは、正に自分を慰める行為。すればする程むしろ切なさは膨れ上がるだけだと分かっていても、抑えられない悪循環。

 

「ほらほら、イリゼが見てるぜノワール。何か言ってやったらどうだ?」

「そ、そんな事…ふやぁっ…!言われてっ、もぉぉ…っ、わらひっ、貴方の事で…頭も、心も…一杯、だからぁ…!」

「……っ…!…ぅ、あ"っ…ふぅぅ、ん…ッ!…は、ぁぁっ…ひぁぁ…ッ!」

 

 それを見た私は左手もバイブの持ち手に添えて、両手の力で思い切り挿入。力一杯押し込んで、すぐに引き抜いて、ぐりぐりと膣内を搔き回す。

 

「ひぁっ、あぁっ、んはぁああぁぁっっ!」

「しゅごいぃぃっ!奥っ、突かれるのっ、しゅごいのぉおおっ!」

 

 私の指の何倍も太いバイブが膣を押し広げ、膣肉を擦り上げて、痺れるような快楽を抱く。ノワールは乱れ、取り繕いなしの嬌声を響かせて、その快楽の深さを叫ぶ。

 切ない、気持ち良い、羨ましい、気持ち良い。満たされない気持ちと膣が弾けるような快感が私の中で混ぜこぜになって、もう自分でも良く分からない。

 初めてを捧げた後の、極太凶悪バイブオナニー。そのオカズは、初めてを捧げた相手と、友達との本気セックス。そして、彼のおちんちんと一緒にお預けになったアレが、遂に私の背後まで迫る。

 

「イくっ、またイっちゃうぅぅううぅっ!」

「あぁいいさ、イかせてやる…俺の射精で、なっ!」

「にょほぉおおぉおっ!?ま、まら深くなるのぉおおぉっ!?」

「はぁっ…はぁっ…はあぁぁっ…!(わ、私も…貴方と、一緒…にぃぃ……!)」

 

 ベットに背を付けたまま仰け反るノワールの身体をプレスするように上半身全体で押さえ付け、ノワールを完全に一人の女の子としてよがらせる彼の、射精予告。先に彼の熱いせーしを貰うのはノワールだとしても、せめて彼と一緒にイきたい。同じタイミングで、一番気持ち良い瞬間を味わいたい。

 その一心で私は膣の奥、子宮口をバイブの先端で叩きながら、目一杯力を込めて衝動に抵抗。今すぐにでもイけるよう身体を追い立てながら、一方で心は絶頂を食い止める。強引に絶頂の扉は閉めたまま、絶頂階段の一番上にいる快楽を下から容赦無く押し上げようとするその行為で、頭の中がチカチカと点滅して……次の瞬間、一際強くノワールへ腰を打ち付けた彼は、ぶるりと震える。それに合わせて、私も心を解き放ち……絶頂。

 

「はぁああぁぁああんっッ!膣内にっ、熱いの、溢れッ…てっ…んひゃあぁああぁぁああああっっ!」

「私もイっ…くぅううううぅうぅっ!あ"ひぃいぃいいぃいいいいいいっっ!」

 

 爆ぜるように快楽が弾け、全身を快感が駆け巡る。股が広がったまま両脚がピンと張り詰め、私の口からは自分のものとは思えない程淫猥さに満ちた声が響いて、快楽の奔流に飲み込まれてから自分が絶頂した事に気付く。

 同時に聞こえてくるのは、私の声に負けない位のノワールの嬌声。辛うじて見えるノワールは両脚で彼をホールドしたままさっきよりも海老反りになっていて、腰なんて完全に浮いている、あのノワールとは思えない程不恰好なイき姿。嬌声と共に、口の端からは涎も垂れていて…だけど快楽で歪んだ表情の中には、満ち足りた喜びが溢れていた。

 

「ふ、ぅぅ…うぉっ、まだ締め付けてきやがる…!」

「ひぁっ…ぁ、ぉおぉんっ…!」

 

 絶頂を迎えてから数十秒。身体から力が抜けて、バイブ挿しっぱなしのまま私は横に倒れ、ノワールもその場で弛緩。私とノワールの姿を見て満足そうな顔をした彼は、またノワールの腰を掴んで硬くなったままのおちんちんを引き抜き…ごぽりという音と共に、彼のモノが出ていったノワールの膣から、彼のせーしが滴り落ちる。

 

「ほらよノワール。お望み通りにしてやったんだから、最後にする事…分かるよな?」

「…ひゃい…ん、ちゅ……」

 

 そのノワールに跨った彼は腰を下ろし、ノワールの顔にモノを押し付ける。射精した後なのにまだ硬くて、独特の臭いも醸している彼のおちんちんは本当に男らしくて……また、疼く。折角イけて、忘れてたのに…うっとりとした目でそれにキスして、せーしと愛液を舐め取るノワールを見てると、いつまで経っても熱が引かない。

 

「よしよし、ちゃんとお掃除出来る奴は好きだぞ」

「ほんと…?…あ、貴方の為なら…何回でも、するわ…。だって私ももう、貴方の彼女だもの……」

「へっへ、自分からフェラ係に立候補するなんて、ノワールは殊勝だな。…さぁて、それでイリゼの方は…っと」

(あ、あぁ…やっと戻ってきてくれた……)

 

 頬を染め、もう身体を隠す事もなく見つめるノワールを彼は軽く撫で……やっと、やっと、また私の方を見てくれた。ノワールとしてる時の、摘み食いのような視線じゃなくて、私だけを見る視線をじっとこっちに向けてくれる。

 嬉しい。胸が高鳴る。良いところでお預けされて、ずって一人で慰めていたからこそ、私の全てが彼を求める。

 

「は、早く…早く早くぅ……」

「そう焦るなって。まずはこれを抜かないと、挿れられないだろ?」

「ひぁんっ…!あっ、あっ…焦らさないでぇぇ……!」

「けどイリゼ、バイブでオナってる時凄ぇ気持ち良さそうにしてたよな?何ならイリゼは、このバイブに彼氏になってもらうか?」

「やらぁ…!折角、頑張って…ひぅっ…待ってた、のにぃぃ…!」

「へっ、冗談だってーの。ほら、よっ」

「あひぃんっ!」

 

 ぐちゅぐちゅと音が立つ程にバイブで膣内を掻き回されて、焦らされて、私は赤ちゃんみたいに彼へと手を伸ばす。もう一秒だって耐えられない。こんなに待ったのに、彼の彼女にしてもらえないなんて、耐えられる筈がない。もしこれでお終いにされちゃったら、疼きが満たされないままずーっとバイブとする事になったら…きっと私は狂っちゃう。

 でも、そういう姿を見たいのかな。それが彼の、望みなのかな。…そんな思いが私の頭をよぎり始めたところで、にやりとした笑みと共に一気にバイブが引き抜かれる。抜かれて代わりに、彼の逞しいおちんちんが私の割れ目へ近付いてくる。

 

「ちゃんと我慢出来たイリゼには、ご褒美をやらないとな。ほら、どうされたい?」

「…ぅ、ぁ…私も、貴方の彼女に…してくれる……?」

「勿論だ。イリゼも彼女にしてやるよ」

「なら…一杯一杯、して…。貴方の好きなように、好きなだけして……」

 

 恐れは期待に、悲壮は希望に。彼が私へ覆い被さった瞬間、それだけで私の心の中には嬉しさが湧き上がり…今度こそ私は、彼に身体も心も委ねる。自分から彼が挿れ易い位置に腰をズラして、彼の首に両腕を回して…後は全部、彼次第。

 もしかしたら私は、彼に都合の良い女の子になっちゃっていたのかもしれない。そう見られているかもしれない。でも、そんなのどうでも良い。そうだとしても、何も嫌じゃない。だって今、私の心は満ち始めていて……彼の性奴隷(こいびと)になれる事は、幸せに決まってるんだから。



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植え付けられた偽りの愛 4

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。




人物・ネプテューヌ ノワール ベール ブラン イリゼ

内容・膣内挿入 アナル 口淫 催眠 玩具 野外


 その男は、ネプテューヌを始めとする五人の女神を催眠にかけ、手中に収める事に成功した。

 催眠ありきとはいえ、彼女達の『彼氏』となり、肉体関係も築く事が出来たのだから、彼にとって今が幸福の絶頂期である事は間違いない。少なくとも彼自身はそう感じており、その幸福を疑う事は微塵もない。所詮は催眠で作り上げた、いつ瓦解するかも分からない偽りの愛だが…それを気にするような男であれば、そもそも五人もの女神を手中に収めようなどとは思わない。

 とはいえ、幸福感の中でも更なる興味や欲望は湧くもの。その感情に突き動かされるように、五人を我が物として以降彼は様々な行為に手を出していた。

 

「ふ、じゅっ…んぷっ、ぁむ…っ♡…ね、どう…?私にしてもらうのが一番気持ち良いでしょ…♡?」

「んぇろ、ぷっ…じゅるっ、ちゅ…♡…ノワールに気を遣わなくても大丈夫よ。一番はわたしに決まってるもの…♡」

「そんな事を言っても、困らせるだけですわよ?…まぁ、誰が一番かは決まってますけども♡じゅぷ、じゅぞっ…ぷふ…♡」

 

 脚を広げ、ベットの上でゆったりと座り込む一人の男と、その男の下半身に集まり、競い合うようにして彼の一物と睾丸を舐めては咥える三人の女性。その三人は、ノワール、ブラン、ベール…彼の彼女という事になっている五人の内の三人であり、全員熱心に一物を舐めては上目遣いで彼を見つめ、色香を振り撒きながら艶やかに媚びる。

 

「まあまあ、誰が一番かなんてどうでも良いじゃねぇか。全員俺の彼女である事には変わらないんだからよ」

 

 返す言葉として彼が選んだのは、何とも歯の浮くような台詞。実際嘗ての彼なら、そう言える状況を夢見ても実際には呆れるような言葉だったが…そんな言葉も、今は平然と言えてしまう。言えるだけの状態があり、それが普通になり始めているからこそ、彼は躊躇いもなく言っていた。

 しかし当然、そんな言葉一つで納得する三人ではない。むしろ「誰が一番かなんてどうでも良い」…と軽んじられてしまったからこそ、競争心の強い女神である三人は余計に自分こそが一番であると示そうとし…その様子を見た男は、仕方ないなと手元にあるリモコンを操作。すると次の瞬間、びくりと三人は身体を、その白く滑らかな尻を跳ねさせて、途端に顔が赤くなった。

 

「うぁっ、きゅ、急は駄目……っ♡!」

「い、今されては…舐められ、ませんわ…ッ♡」

「と、止めっ…ひゃうぅん……っっ♡!」

 

 よがるように、そして誘惑するように揺れる三人の桃尻。その中央から伸びているのは、ふわふわとした見た目の尻尾。

 無論、女神に尻尾などない。それはあくまで、三人の直腸に仕込まれた振動機能付きアナルプラグの飾りであり、ノワールは猫、ベールは兎、ブランは狐の尻尾を尻と共に揺らしていた。

 

「全く…俺はお前達皆を愛してるし、全員満足させてやる気だ。それじゃあ不満か?」

「ふ、不満なんて…ありま、んん…っ♡!」

「ひぅ、ぅ…じ、自分から言ったんだから…ちゃ、ちゃんと満足…させて、よね……♡」

「そ、それと…急に、ふぁっ…あ、愛してるなんて言われたら…恥ずかしい、わ…♡」

 

 振動の強弱を気分で切り替え、男は三人の反応を楽しむ。言葉を発している最中に強まったベールは言い切る事が出来ずに尻も肩も、その存在感ある豊満な胸をも震わせ、振動が下り坂となったところでノワールは少しだけ顔を逸らし、しかしその瞳では見つめるといういじらしい姿を見せ、オンとオフを繰り返される中ではブランがその小柄な身体によく合う、無垢さを思わせる表情でほんのりと柔らかなそうな頬を染める。

 あの女神が、強く美しく国の長という立場すらも持つ、自分とは別格中の別格と思っていた存在が、今は自分の意のままに乱れ、自分の言葉に一喜一憂する。その多幸感、全能感は酔い痴れてしまう程に凄まじく、男の心を逃がさない。

 そうして言葉通り、男は彼女達を満足させた。三人相手とはいえ全員が全員絶世の美女である為か、男の気力が途中で尽きる事はなく、また男が一物よりも手や玩具での弄りを重視していた事もあり、三人がベットで並んで脱力状態となってからも、男にはまだ余裕があった。…だからこそ男は、予定通り…次の欲望を満たしに行く。

 

 

 

 

 今日は、行きたい場所とやりたい事がある。それだけ言われて、私は彼に呼び出された。

 要約とかじゃなくて、本当にこれよりちょっと長い程度の、雰囲気も何もない呼び出し。流石にこれはどうなのかと思うけど…その上で私は、ちょっと期待していた。だってこれは、彼からのお誘いだもん。お出掛けのお誘いって事は…きっとあれだもん。

 それに簡素な誘いも、ひょっとしたら照れ隠しかもしれない。そう思うと何だか可愛くもあって、私は内心で期待を膨らませながら彼の住んでいる場所を訪ね……結果、ネプテューヌに会った。彼より先に、ネプテューヌに。

 

「あー…っと、もしかして……」

「うーん…これは、そのもしかしてっぽいね……」

 

 顔を見合わせた私とネプテューヌは、互いに察して苦笑い。これが昼ドラとかなら気分の重くなる修羅場にでも発展するんだろうけど…私達は友達だし、ノワール達含めお互いが彼の性奴隷(こいびと)だって知っているから、ただただお互い苦笑い。そうしている内に彼が出てきて…お出掛けが、始まった。

 

「もうっ、イリゼも呼び出してたなら言ってよね」

「そうだよ、言ってくれればそのつもりで来たのに…」

「あー、悪い悪い。これからは気を付けるって」

 

 私とネプテューヌで左右から言うと、彼はひらひら手を振りながらそう返す。彼は言い忘れてた事をあんまり気にしてないみたいで…もう、女心が分かってないんだから…。

 

「それより、両手に花で歩くのは気分が良いもんだよなぁ」

「あ、ちょっ、ちょっと……♡」

「ひゃんっ…君、セクハラだよー♡?」

 

 歩いている中、不意に…そしておもむろに私達のお尻に伸びた彼の手。スカートの上から当然の様に揉まれた私は恥ずかしさから抗議するけど、彼は止めてくれない。人が来たら離してくれるけど、いなくなるとすぐまた撫でられて…それが緩急のある愛撫のように、私のお尻へ感触が残る。

 

(や、やだ…もしもこんな事されてるのを誰かに見られたら、大変な事になるのに…ドキドキが、止まらないよぉ……♡)

 

 掌を押し付けられて、指で鷲掴みにされて、時にはスカートの中にまで手を入れられて。そんな事を街中でされているのに、ドキドキが止まらない。見つかる事への恐怖か、彼にされてるからなのか、その判別も私には付かない。

 そしてふと横を見れば、同じように撫でられているネプテューヌも顔を赤くしている。しているけど、その顔はどこか浮ついているというか、スリルを楽しんでいるようでもあって……

 

「へへっ、ネプテューヌもイリゼも満更でもなさそうじゃねぇか。そんなに尻揉まれて嬉しかったか?」

「……っ…!…そ、そんな事……(嘘…私もそういう顔、してたんだ……)」

 

 言われて初めて気が付いた。ネプテューヌが、そういう顔をしてたんじゃなくて…ネプテューヌも、そういう顔をしてたんだって。

 でも、それが分かったって何か変わる訳じゃないし、恥ずかしさだってそのまんま。結局彼も、ずーっと私達のお尻を弄るのを止めてくれなくて……そうして行き着いたのは、何もない路地裏。

 

「…えっと…え、まさか迷子?いい歳して、まさかの街中迷子…?」

「な訳あるか。やー、俺さ…前々から、野外プレイにも興味があったんだよねぇ」

 

 ネプテューヌの言葉を否定した彼は、にたりと笑って私達の方を見る。…けど、当然それにさらっと返せる私じゃない。そんな事を言われて、平然と返せる筈がない。

 

「って、訳で…取り敢えず胸見せてくれよ胸。こっちはもう、尻の感触でムラムラしてるんだからよ」

「と、取り敢えずって…ここ、外だよ…!?路地裏だって、誰か来るかもしれないんだよ…!?」

「こんな所にわざわざ来るやつはまずいないって。な、いいだろ?」

 

 ここに来るまでだって、誰かに見られるんじゃ…って凄くドキドキした。しかも今度は、手を離すだけじゃ誤魔化す事なんて出来ないんだから、幾ら彼のお願いでも、これを快諾するなんて出来ない。だから私は応じる事に渋り、ネプテューヌも同じように見せるのを躊躇う。

 すると、私達を暫くじっと見た後、彼は溜め息を一つ漏らして、見せろというのを止めてくれる。これはきっと、私達の気持ちが伝わったって事で、理解してくれた優しい彼に感謝すると共に私達はほっと一息……

 

「──彼氏と出掛けて裏路地に入ったら、胸見せてヤる準備するのが常識だろ?」

(……ぁ…)

 

 すっと彼の取り出した結晶。紐付きのシェアクリスタル。それが私達の前で揺れて…私は気付く。そうだ…誰かに見られたら、とか思ったけど、そもそもこういう時は胸を見せるのが常識じゃん…なんでこんな当たり前の事を忘れてたんだろう…。

 

「…うん、そうだったね…」

「その、ごめんね…こんな当然の事を忘れてて…」

「ま、分かってくれたならいいさ」

 

 こくりと頷いたネプテューヌに続いて、私も謝る。彼が許してくれる中、ブラウスのボタンに手をかける。うん、忘れてた私達が悪いんだから、すぐに見せてあげなくちゃ…。

 

「ん……」

「これで、いい…?」

 

 胸元のボタンを全部外して、ブラを引き上げて、胸を見せる。ネプテューヌもパーカーワンピのチャックをお臍の辺りまで下ろして、チューブトップを引っ張り上げて、それを口で咥えて支える。

 二人して、並んで裏路地で胸を晒す。それは凄く恥ずかしくて、落ち着かなくて…でも、こうするのが常識なんだから仕方ない。……あれ…なんで、常識なのに恥ずかしく思うんだろう…け、けど…常識は、常識だもん…うん…。

 

「へへっ、胸だけ見せるってのも良いな。エロ可愛いって言うの?そういう感じがあって……って、ネプテューヌ?…あぁそうか、イリゼと違って引き上げても引っかかる程胸がないもんな」

「う…き、気にしてるんだから言わないでよぉ…」

「まあそんな気にするなって。小さいのもそれはそれで、って言うだろ?」

「言わないし、それはそれで…って明らかに大きい胸ありきじゃん…」

 

 にやにやと、じろじろとネプテューヌの胸を見る彼と、恥ずかしそうに顔を赤くするネプテューヌ。…正直、初めはちょっとベールがいなくてほっとしてたけど……放置されて、ネプテューヌばっかり見られるんじゃ結局は同じ。

 

「…ぅ…わ、私は…?私にも何か、言う事はないの…?」

「おっと、悪かったな。イリゼの胸も良いと思うぞ?程良く大きいから、エロいと可愛いが上手く釣り合ってる感じあるしよ」

「……っ…えっち…」

「いや、なんか言えって言っといてそれかよ…しかも出しといてそれかよ…。…ま、そういうとこも可愛いけどな」

 

 ネプテューヌと同じように、じろじろと見られる。恥ずかしくてつい口を尖らせると、彼は呆れ顔になって、それからにやりと笑って…おもむろに、私の胸を掴む。

 

「ひゃうっ…♡!」

「んん?何だよ、二人共乳首が硬くなり始めてんじゃねぇか。期待してたのか?」

「き、期待も何も、恥ずかしいんだからドキドキもする…ひぅっ…♡」

 

 掌を押し付けて、指を乳房に沈み込ませての、遠慮のない揉みしだき。急に揉まれた私は思わず声を上げてしまって、続く彼の言葉に一気に顔が熱くなる。ネプテューヌも軽く開いた手の指で引っ掛けるように、何度も乳首を刺激されていて、いつの間にか口からチューブトップが落ちている。そしてそれが彼の手にかかる事で、服の中に手を入れられているような形になって…その光景は、凄くえっち。させてあげてるみたいでも、無理矢理されてるみたいでもあって、ネプテューヌの表情も可愛いのにそれだけじゃない魅惑の雰囲気が……

 

「い…イリゼもそんなに見ないで…わたし、イリゼ程おっきくないんだから…」

「……っ…ご、ごめんネプテューヌ…」

「おいおいイリゼ、ネプテューヌは俺の事を見てたのに、イリゼは見てなかったのか…なら、余所見なんて出来ないようにしてやらないとな…!」

「へ…?あ、違っ、余所見してた訳じゃ…ひぁっ、ふぁあぁ…っ♡!」

 

 私が余所見をしていた罰だ、ってばかりに突如として激しく揉まれる私の両胸。彼はネプテューヌから手を離して、両手で私の胸を鷲掴みにして、容赦無く揉みしだいてくる。

 初めは前から強く、ぐにぐにと力任せに。その後は胸を下側から掴んで、根元から先端へと搾るように。更に一頻り揉むと、今度は爪で、指の腹で、指と指とで挟んで…と、色んな形で私の乳首を責め立てる。入念に揉まれていたから、もう私の乳首はぷっくりと勃ってしまっていて、そのせいで余計に彼の指には引っかかってしまって…彼が満足するまでの間、私はされるがままだった。胸だけなのに、揉まれたり摘まれたりしただけなのに、私は何も出来ずにただ耐えるので精一杯だった。

 

「はーっ…はーっ……♡」

「やっぱこれ位のサイズが、一番揉みしだき易いな。反応もまだまだ初心っぽくて良いしよ。…ネプテューヌも、そう思うだろ?」

「ふぇっ!?や、わ、わたしはその……」

「隠すなって、お前もずーっと見てたじゃねぇか。…それより…まさか二人共、これで終わりの方が良い、だなんて思ってないよなぁ?」

『……っ…♡』

 

 脈打つように広がった快感の波で息の上がってしまった私。その息を整える為に私が気持ちを落ち着かせている中、彼はぐにゃりと口元を歪めて…ボトムスと下着を、同時にずらす。

 次の瞬間、露出した彼の一物。私を、私達女神の身体を蹂躙したそれは、今にも破裂しそうな程に怒張していて…私もネプテューヌも、息を呑む。その存在感に、私達の視線は釘付けになる。

 

「準備は…要らねぇか。俺はさっきもヤったし、二人も準備万端みたいだしよ」

「へ…?…あっ……♡」

 

 ついさっきまで私とネプテューヌの胸を揉みしだいていた手が下に降りて、断りもなくスカートの中に入って、ショーツに触れる。ショーツ越しに、割れ目に触れられて…感じたのは、濡れた感覚。布の上から割れ目をなぞられる事で、私は無意識の内に濡らしてしまっていた事を理解させられて…認識した事で、疼く。下半身が、身体の奥から湧き出る熱が。

 

「もう分かってんだろ?そこの壁に手を突いて、尻を突き出せ」

「ぅ、うん……♡」

 

 同じように濡らしていたらしいネプテューヌが答えて、私も頷く。スカートの中に手を入れて、ショーツを下ろして、言われた通りの格好になる。

 こんな姿をしてたら、いよいよ誰かに見られた時どうにもならない。なのにもう、止めよう…って気持ちに私はならない。むしろ欲しくて、してほしくて堪らない。見つかったらどうしよう、そんな思いも確かにあるのに。

 

「はー、これまた興奮するなぁ…その内五人全員の尻も並べたいところだが、その場合はどういうシチュにすっかな……」

「んぁっ、ふ…ぅ、あっ……♡」

「やっ、ちょっ…焦らさっ、ないでよぉ……♡」

 

 そう言いながら、彼は私達のお尻に指を這わせる。胸とは違って、尻たぶや割れ目、太腿なんかに這わせるだけで、揉んだり弄ったりはしてくれないから、ぞくぞくとしたもどかしさばっかりが身体に募って、私達は身体をくねらせる。

 多分、彼は私達のそういう反応を見るために、わざと這わせるだけにしていた。そうして反応を暫く楽しんで…気の済んだ彼が立ったのは、ネプテューヌの背後。

 

「…ぁ……」

「そんな残念そうな顔するなって。心配しなくても、すぐに突っ込んでやるから、よっ!」

「んひゃあぁんっ♡!」

 

 私達は皆、彼の性奴隷(こいびと)。懐の深い彼のおかげでそうなれているんだから文句なんてちっともない…けど、目の前で自分以外を彼に選ばれるのは、ちょっと切ない。しかも揉まれてなぞられて私の身体の準備は万端なのに、身体はすぐ受け入れるものだと思っていたのに、なのにお預け。それは凄く辛い事で…でもネプテューヌの挿れられた瞬間の喘ぎ声で、その声を聞いた事で、もう私は目が離せなくなる。

 

「ひぁんっ♡あっ♡い、いきなり激し…んんぅぅ…ッ♡!」

「のんびりやってたら、誰か来るかもしれないからな。それともネプテューヌは、誰かに見られたいのか?」

「そ、そういう訳じゃ…ひゅぐぅうぅぅ…っ♡!」

 

 突き出されたお尻に腰を打ち付けて、左右からがっちりと腰を掴んで、彼は自分のモノを叩き付ける。小柄なネプテューヌは深く突かれるとその度にぼこりと下腹部が隆起して、彼のモノの凶暴さが隣からでもよく分かる。激しい責めにネプテューヌの顔は歪んで、脚もびくっと震えて、路地裏って事もあってネプテューヌはまるで襲われてるよう。

 でも、恐ろしいとは思わない。それどころか、羨ましいと思ってしまう。そんな凶暴な、屈強な一物で耕されるネプテューヌの事が。

 

(凄い…こうして見ると、やっぱり……♡)

 

 後ろから突かれて、突き上げられて、喘ぎながら腰をくねらせるネプテューヌ。半端に冷静だから、分かってしまう。私達女神も、こうなればただの女の子と変わりないって。

 そしてきっと、私もこうなっている。彼にしてもらっている時は、私も同じように……

 

「ふっ、ぅ……そらよ、イリゼ…ッ!」

「うぇっ!?ぁッ、〜〜っっ♡!?」

 

 想像してしまった自分の痴態。それに私が羞恥心を抱いている時だった。彼がネプテューヌのナカからおもむろに一物を抜いて、私の腰を掴んで、そのまま一気に挿れてきたのは。

 

「ひゃっ、ぇ、なんで……?」

「あ?さっき言ったろ、すぐに突っ込んでやるって…ッ!」

「んひっ、ふひゃぁっ♡!うぁっ、ひゃっ…そ、そうは言ったっ、けどぉぉっ♡!」

 

 いきなりの挿入、それも初めから奥まで突っ込んでくる強引さに、私は動揺を隠せない。

 その私へ、私の動揺なんて関係ないとばかりに、彼はごつごつと肉棒をぶつけてくる。膣壁を抉るように押し込んで、奥を殴るみたいに叩いて、抜く時もナカが引き摺り出されそうな位激しくて、その刺激が脚に響いて、私は膝が開いてしまいそうになる。

 

「おいおい落ち着けよ、そんな大声出してたら、人が来ちまうぜ?」

「そ、そんな事っ…んんぅ…ッ♡!言われてっ、もぉおぉぉ…っ♡!」

 

 急に近くなる彼の声。彼は前傾姿勢になって、私の耳元で囁いてくる。奥に突き入れて、ぐりぐりしながら、言葉でも私を責め立てる。

 こんな責め方をされて、声を出さずにいられる訳がない。でも見つかる恐怖から必死に私が我慢していると、彼は面白そうに奥で細かいピストンを繰り返して、「おっ♡おっ♡」と間抜けな声が出てしまう。きっと顔も情けない感じになっている。それが恥ずかしくて、でも快楽は身体に染み渡っていて、私は期待してしまう。もっと欲しい、もっと突いて。そしてそれに応えるみたいに、彼は大きく腰を引いて、私の期待も膨れ上がり……けれど、抜ける。彼は彼の肉棒を、私の膣から抜いてしまう。

 

「よ、っと。やっぱ身体が小さい分、締まりはネプテューヌの方が良いな。けど代わりに、イリゼのマンコは程良く締めて包んでくれてる感じがあるんだよ、なっ…!」

「ひんっ♡!こ、交互になんて何考えて……ふきゅうぅううぅ…ッ♡!」

「あー、マン比べ最高だわ…外でヤってる分膣の具合も普段より良いし、これまでしてなかったのがさんに思える位だ…」

 

 ネプテューヌの方に戻った彼は、一定のペースで膣を突く。感触を楽しんでるような彼の一物が出入りする度、ネプテューヌの割れ目からは少しずつ愛液が垂れていて、それがネプテューヌの感じ具合を視覚的に伝えてくる。…彼は、楽しんでいる。それぞれにじゃなくて私達をセットで。

 

「後五回でまた交代するからなー。ごー、よーん、さーん、にー、いー…ち、っと!」

「んぁっ、あっ、ぁあっ…ぅあ……っ♡!…ぁ、も、もうなの…?」

「ぅ…こ、こういう扱いは、ちょっと酷…んふぅううぅぅ…ッ♡!」

 

 言った通りに五度目の突きの後に彼は抜いて、自身の先走りとネプテューヌの愛液で濡れたままの肉棒を反り勃たせたまま私の背後へ。プレイの一部みたいな扱いをされてるようで、それが少し不満だったのに、挿れられてしまえば私の口から出るのは嬌声。喘いでしまって、悦んでしまって、言い切る前に私の言葉は説得力を失う。

 それからも彼は、私達を交互に楽しむ事を続行。ピストン自体は容赦がない分、待たされてる間は急に消えた刺激に奥が疼いて、全然落ち着きなんて取り戻せない。強い刺激と疼く時間を繰り返し与えられて、私にもネプテューヌにも否応無しに絶頂の瞬間が近付いてくる。

 

「はひゅぅっ♡んぁあぁッ♡!ダメっ、声抑えられな…ぉ"ほおぉおぉぉ…ッッ♡!」

「うぁっ、くるっ、くるよぉぉっ♡!わたし外でっ、こんな所でイっちゃうぅぅうぅ……ッ♡!」

 

 突きながら手を伸ばして、後ろから胸も揉んでくる。腰でお尻を、手で胸を押し潰されて、押し出されるみたいに快楽が周りへ駆け巡る。でもそれ以上にナカでの快感は凄くて、私の身体は彼に媚びる。ヒダで舐めて、膣壁で締めて、彼のオチンポにもっともっとと求めてしまう。

 いつの間にか、彼は私の胸から離した右手の指で、ネプテューヌの膣内を掻き回していた。私とネプテューヌを同時に責めて、私達を纏めて鳴かせていた。ネプテューヌのお尻はひくんひくんと跳ねるように揺れていて、私の脚も爪先立ちになりながら何度も蟹股になりかけていて、きっとそれを見て彼は愉しんでいる。されるがままの私達の姿を堪能している。

 そう考えた瞬間、きゅぅぅ…と締まる私の下腹部。奥の奥、子宮が締まってるみたいで、熱くて、疼いて、次の瞬間子宮口を思い切りオチンポで突き上げられて……絶頂。

 

「ふぎゅううぅぅッ♡!イくっ、イくのぉぉ!イっくぅううぅうぅぅぅぅっッ♡♡!」

「〜〜〜〜っっ♡!いっ、今それはズル…ぃひいぃぃぃいいぃいぃッ♡♡!」

 

 どくどくと、膣の中で溢れ返る精液。染み渡るように一気に熱が広がっていって、飲み込まれるように達した私は壁に手を突いたまま深く仰け反る。脚も完全に蟹股になってしまって、傍から見たら凄く情けない姿をしているって分かってるのに、膣は悦んで悦んで仕方ない。彼にナカで射精してもらえている…そう思うと頭の中も幸せになって、大声で喘いだら誰かに聞かれるかも…なんて不安が思考諸共吹っ飛んでいく。

 私が絶頂している間、ネプテューヌも達していた。この時の私には分からなかったけど、ネプテューヌは根元まで入った二本の指を、曲げた状態で一気に奥から引き抜かれたみたいで…仰け反っていた私とは逆に、快楽でへたり込みそうになっていた。

 

「はぁ、んはぁ……ぁ、出ちゃ…んんっ……♡」

「まずは一発、っと。次は…そうだなぁ、まあ取り敢えず舐めてくれよ」

 

 抜かれる瞬間の、最後にカリで膣の入り口を拡げられる刺激と、抜けた拍子に精液も掻き出されて零れる感覚。それに震えながら私がゆっくりと収まっていく絶頂感を感じていると、彼は私達の方へオチンポを向けたままで言う。

 精液と、私達二人の愛液でべったりと濡れた、彼のオチンポ。射精したばかりなのにまだ硬く反り勃ったままのそれを見ていると、自然に喉が鳴ってしまう。私達は、吸い寄せられるように膝を突く。

 

「…ふ、ちゅ…ん、ぅ…ふじゅるっ……♡」

「ぅあ、むっ…んぇろ、ぷっ…♡…ねぇ、次は……」

「わぁってる、次はネプテューヌにも射精してやるよ。まだ俺もヤり足りねぇんだからな」

 

 キスをするように唇を触れさせ、舌を這わせ、体液を拭き取るように咥えていく。ネプテューヌと左右から竿を舐め上げ、ネプテューヌがオチンポを咥えている間はタマを口の中でマッサージして、掃除だけじゃなく彼に気分良くなってもらえるよう行為を尽くす。

 そうして彼にもういいと言われて顔を離すと、精液や愛液の代わりに今度は唾液に塗れてべったり。でもてらてらと光る彼のオチンポは、彼と同じ位素敵で…また、私の中の雌が疼く。もう一度、もっともっと欲しくなる。

 

「今度はそっちの壁に背を付けて立て。ちゃんと股は開いて、な」

「…え、あの…私、は……?」

「あー…相手してやりたいところだが、俺は一人しかいねぇんだよな。さっきと同じ事するんじゃ面白味がねぇし、オナニーでもして待っててくれ」

「そ、そんな…前にも似たような事あったし、なんでまた……」

「…なーんて、な。ネプテューヌとヤってる間、ちゃんとお前の相手もしてやるよ。それとも、キスや胸だけじゃ不満か?」

 

 不満か、と言われれば不満な訳がない。だってそれは、ネプテューヌとしながら私の事も見てくれるって事。それに今日は、まだ一度もキスをされていない。やっと出来るんだと思うと、それだけで心が高鳴って…だから私は、ネプテューヌの前に立つ彼の隣に。彼は見つめるネプテューヌの膣にオチンポを挿れ込んで、その状態で私の腰を左手で抱いて…私達との行為を、再開した。

 

 

 

 

 壁を背にして、時々壁に押し付けられながら、彼のオチンポに犯される。突かれて、擦られて、ナカの壁をぐりぐりされながら、右手で胸も虐められる。…でも、気持ち良い。がんがん突かれて、強い力で乳首を捻り上げられても、全然嫌なんかじゃない。だって…彼が、してくれてるんだから。

 

「くぉっ、奥に引き込むみたいにヒダがうねって…ほんと女神は、全員ヤるのが大好きだよな…っ!」

「んぁんっ♡そ、そうじゃないよぉっ♡好きなのはっ、君と、する事だもん…っ♡!」

 

 抉り込むみたいな腰使いでわたしのおまんこを叩きながら、意地悪な顔をして彼が言う。そうじゃないってわたしが響く快楽に耐えながら答えると、彼は満足そうに笑って…もっと強く、ご褒美のピストンをしてくれる。

 さっきは途中までしかオチンポを挿れてもらえなくて、最後は指だった。指でも彼にしてもらえてるんだから、嬉しいに決まってるけど…やっぱり一番感じるのは、彼のオチンポと繋がってる時。さっきは満足し切れないままだったから、今はより深く感じていて、わたしも腰がへこへこ動くのを止められない。

 

「へへっ…そう言われちゃ、男としては満足させてやらなきゃいけないよなぁ。ほら、こっちの脚上げろネプテューヌ。もっと深く突き込んでやるからよ…ッ!」

「ぁっ、やっ、はひっ…お"ぉ"おん"ッ♡お、オチンポ…ずっぽり、入ってぇえぇぇ……ッ♡!」

 

 右脚を持ち上げられたわたしが言われた通り、右脚の太腿に手を掛けた瞬間、食い込む位の勢いで押し込まれる彼のオチンポ。さっきまでは体勢の関係で届かなかった所にも、彼のオチンポは一気に届いて、自分が出したとは思えない位下品な喘ぎ声が口から漏れる。

 押し上げる力と快楽で、オチンポに刺されたまま浮きそうになるわたしの身体。気持ち良くて、気持ち良くて、もう頭の中はくらくら状態。

 

「やっぱこれ位素直だと、可愛がってやりたくなるもんだよなぁ。だろ?イリゼ」

「な、なんで…ふっ、ぅ…そんな、事を…私、にっ…うぁ……っ♡」

「別に深い意味なんかねーよ。ほら、舌出せ舌」

「ぴぁっ…ぶぇっ…♡!?は、ひゅ…ふひぁぁ…っ♡!」

 

 今はわたしが、彼のオチンポを独り占め。でも彼が見てるのはわたしだけじゃなくて…わたしを犯しながら、イリゼの事も弄んでいる。さっきまではお尻を撫でてて、今はお尻の中を指で穿っていて、イリゼの反応を愉しんでいる。

 それから彼はお尻の弄りでイリゼに舌を出させて、その舌を捕まえ吸い上げる。吸われてるイリゼは顔が真っ赤で、可愛いのに見れば見る程えっちにも思えて…わたしも吸われたい、同じように口も彼に虐めてもらいたいって、そんな気持ちが心に募る。

 

「…ズルい…イリゼばっかり、ズルいよぉ…♡」

「んぁ?…今挿れてやってるのに、キスまでせがむなんて、ネプテューヌは欲張りだなぁ…。…だったらほら、上向け上」

「ぁ、んんっ…ちゅ、む…ふぷ……♡」

 

 欲張りって言われても、下のお口の疼きと、キスしてほしいって思いは全然別なんだから、欲しくなるのは仕方ない事だもん。…そう思って見つめていると、彼は仕方ないな…って表情をして、わたしに顔を近付けてくる。キスを、しに来てくれる。

 それが嬉しくて、言われた通りに上を向く。その次の瞬間、覆い被さるように彼はわたしの唇に口を重ねてきて…深く、甘くキスされる。唇同士を密着させて、ゆっくり舌を絡めて、お互いの唾液を混ざり合わせる…そんな優しいキスをされたら、夢中にならない筈がない。

 

「ひぉ"ッ…♡!ぉ"ッ、ほぉおぉぉおぉ……っ♡!」

(イリゼ、今何されてるのかな…ぁ、良いっ…キスされながら少しずつ挿れられるの、上も下も征服されてるみたいで良いよぉ…♡)

 

 心も思考も溶けちゃいそうな、幸せなキス。そんな中聞こえてきたイリゼの声は、じっくり何かをされてるみたいな喘ぎ声で……この時お尻の穴に挿れられた指を、少しずつ広げられる事で逆の圧迫をお尻にされてたんだって知ったのは、このキスが終わった少し後。

 

「ぷぁ、ふ…良い蕩け顔してるぜ、ネプテューヌ…!」

「はひゅ、ひぁっ…♡…ふひぁあぁっ♡!またっ、激しいのきたぁっ♡!キスでとろとろに溶かされてからの征服ピストンっ、良いのぉおおッ♡!」

 

 彼の口が離れて、自然に口の端から唾液が垂れちゃった直後、エンジンがかかり直したみたいなピストンが襲う。もう完全に無防備になっちゃったわたしのおまんこは彼のオチンポが入ってるだけでも感じるのに、その中で子宮を押し上げるような突き上げと、引き摺り出されるみたいな引き抜きをされたら快楽に身体が耐えられる訳なくて、わたしの身体は弓なりに仰け反る。腰が前に出て、彼に擦り付けるみたいになっちゃう。

 しかもそれに気を良くした彼は、もっともっと強く、激しく突いてくる。わたしの身体がバウンドしそうな位強くて、路地裏に音が響いてそうな位激しくて…こんなのおかしくなるっ、気持ち良すぎておかしくなっちゃうよぉぉおぉっっ♡!

 

「…っ、そろそろネプテューヌはまたイきそうだな…こっちの具合も、かなり出来上がってきてるじゃねぇか…!」

「ぬ、抜いっ…ふくぅぅうぅ…ッ♡抜い、てぇぇ…っ♡!」

「エロく身を捩ってる癖によく言うぜ…!まぁいいや、それよりも…そぉら、子宮開帳っと!」

「おひぃいいぃいぃぃッ♡!痺れるッ♡オチンポに子宮まで突き上げられてっ、おまんこ痺れちゃうぅううううっッ♡!」

 

 かくんっ、かくんっ…とぎこちなく腰が揺れるイリゼににやりと笑って、彼はオチンポが抜けるギリギリまで腰を引いて…次の瞬間、身体が壁に打ち付けられそうな位の力で抜けかけオチンポを押し込まれる。オチンポは子宮口を一瞬でこじ開けて、ずっときゅんきゅんしていた子宮の中に入り込んで、貫かれたわたしの背筋を電流みたいな快楽が一気に駆け抜ける。

 もうわたしの意思とは関係なしに、きゅぅぅ…って締まるおまんこの中、吸い付いて、咥え込んで離さない子宮。この後にあるのは…絶頂だけ。

 

「ぬぁっ、ギチギチに締まって離さねぇ…!…けど、まぁ…だったらこのまま、子宮内に射精してやるしかねぇよ、な…ッ!」

「ひゅぐっ♡!?ひぃッ、おひぃいぃいいぃんんッ♡!あっ、あ"ッ、射精てるっ♡!君の熱々濃厚せーしっ、子宮の中に直接射精てるのぉおおおおぉっ♡!ひぁああぁああああぁあぁっッ♡♡!」

 

 熱した鉄の棒を突き付けられているみたいに、それ位熱く硬く感じる肉棒。それに膣も、子宮も貫かれて、押し広げられて、そのまま子宮の中へ重くてどろどろの精液を直接注ぎ込まれる。

 そんなの、耐えられる訳がない。女神でも、おまんこを責められたら弱いのはただの女の子と同じで…愛しい人に、子宮へ直接射精なんてされちゃったら、後はもう絶頂するだけ。指でされた時よりもずっと深く、全身に快楽が染み渡るように絶頂して、抱えていた右脚が跳ね上がる。どっちの脚もピンと伸びて、気持ち良過ぎて身体が強張って…だから、快楽を逃がせない。身体を捩れないから、ずっと快感が身体の中を駆け巡っていて、あっという間に頭の中も真っ白け。絶頂が余韻に変わるまでは、本当に動けなくて…彼がオチンポを抜いて、余韻に変わってからは、脱力ですぐにへたり込んでしまった。

 

「はーっ…はーっ…♡ぁ、ま、まだ気持ち良いのがお腹の中に残ってるぅぅ……♡」

「そりゃ、あんだけ無理矢理搾り取ってきたんだもんなぁ。…さて、と」

 

 ナカに射精された精子がまだぴちぴち跳ねてるみたいに思える程、余韻になってもまだ気持ち良い。路上に座り込んじゃったまま、わたしがそう思っていると、彼はイリゼの方を向く。

 

「待たせた分、今度はたっぷり可愛がってやるよ、イリゼ。お前ももう、こっちに欲しくなってんだろ?」

「ぁんっ…♡そ、それは…貴方が、ずっと弄る…から……♡」

「そんな事は訊いてないんだけどなぁ…?それともあれか、もうイリゼは満足してんのか?だったら、もう一度ネプテューヌと……」

「ま、待って…!…欲しい、です…今度は、こっちに…アナルに、欲しい……っ♡!」

 

 向かい合ったまま、手を回してイリゼのお尻を撫でていた彼。初めは躊躇ってたイリゼだけど、彼はその気がないなら…と手を引こうとして、それで逆にイリゼから欲しいって言葉を引き出す。

 求めていた反応を得られた彼は、満足そうな顔でイリゼを引っ張って、近くにあった何かの箱の上に寝かせる。それから、わたしの事も持ち上げて……って、え…?

 

「え、え……?」

「ネプテューヌも、一人で放置されてちゃ寂しいだろ?だから、一緒に遊んでやろうと思ってな」

「うぁっ…い、一緒にって……」

「さっきはイリゼを弄っててやったろ?それと同じ事だ、よッ!」

「んぎひぃいぃぃ…ッッ♡!」

 

 仰向けのイリゼと向かい合うように降ろされ、わたしとイリゼは密着状態。途中からもうほぼ脱いじゃってるから、今こうして密着するのは少し恥ずかしくて…でも、そんな事彼は御構いなし。右手でオチンポをイリゼの後孔に当てがって、左手でイリゼの太腿を押さえて…まだ萎えない屈強オチンポを、イリゼの直腸に突き入れた。

 

 

 

 

 彼がネプテューヌと向かい合ってしている間、途中から私はずっとお尻を…アナルを弄られていた。何度も指をぬぽぬぽと出し入れされて、腸壁を撫でられて、擦られて、断続的な刺激にやっと慣れてきたと思ったら、今度は指でこじ開けるように拡げられて、アナルで私は弄ばれ続けた。でも彼の意識はネプテューヌの方に多く割かれていて、私はついでみたいにされていたから、指の動きは少し雑で…ここでも疼くばかり。イけずに、もっと欲しいと思わされて、最後には後孔が熱くて堪らなくなっていた。

 恥ずかしさを堪えて、彼の言う通りにして、やっと私の番。驚いたのは、私の上にネプテューヌを乗っけられた事で…でももう、そんなの気にしていられない。完全に出来上がった後孔にオチンポを挿れられた瞬間から、私に余裕なんてない。

 

「やっぱ締まりの良さなら、マンコよりアナルだよな…ッ!」

「ひぅんっ♡くひゃあっ♡ふくぅううんッ♡!お尻っ、捲れちゃ…ふほぉおおぉッ♡!」

 

 意思とは無関係に締め付ける直腸から無理矢理引き剥がすように腰を引いて、逃げられほんの少し緩んだ直腸内へと捩じ込むようにオチンポを突き立てられる。素早いピストンでそれを繰り返されて、一往復毎に喘ぎ声を上げてしまう。

 遠慮無しの、杭打ちピストン。それに私の後孔も、心も翻弄されて、快楽が私の思考を奪う。

 

「ひゃうっ♡!いっ、イリゼ腰跳ねさせないでぇぇっ♡イリゼが跳ねるとっ、わたしのクリが擦れて…ぁふぅうぅ…っ♡!」

「そ、そんな事っ、言われてもぉぉっっ♡!」

 

 すぐ側から聞こえる、愛らしくも艶かしい声。私の上で、薄紫の髪を揺らしながら喘ぐネプテューヌ。重ねるように乗せられたネプテューヌと私の秘部は、何度も触れて離れてを繰り返していて、私の方にも刺激が走る。

 

「まあそう無理言うなって、ネプテューヌ。どうしても気になるなら、俺が押さえといてやるから、よっ!」

「ひぁっ!?お、押さえるってわたしごと…くひぅうぅぅぅぅ…っ♡!あ、あっ、何これぇっ♡響くっ、響いちゃうよぉおおっ♡!」

「お"ぉ"ッ、んんぅぅッ♡!ま、待ってっ♡!これ駄目っ、快楽が逃げな…ぃひぃぃいいぃッ♡!」

 

 突かれる度に衝撃と快楽で腰が浮いちゃう私と、そのせいで割れ目や陰核が擦れてしょうがないネプテューヌとの問題に対し、彼がしたのはネプテューヌ諸共私を押さえるという強引なもの。結果私とネプテューヌの腰は、秘部は密着したまま離れられず、よりぐりぐりと私達の秘部は擦れ合う。突かれる衝撃がネプテューヌにまで届いて、ネプテューヌは何もされていないのにびくびくと私の上で軽く仰け反る。

 でも私の感じてる刺激は、ネプテューヌとは桁違い。押さえ付けられ腰が動かせない私は、突かれた刺激が、弾けた快楽がそのままアナルで暴れ回り、同時に両脚が跳ね上がる。また情けない姿になっちゃうと分かってるのに、指の先までピンと伸びるのを止められない。

 

「やっぱ外でするのも刺激的だよなぁ?二人共」

「そっ、それどころじゃな…おひゅううぅぅっ♡!おぉんッ♡ひぁああぁあッ♡!し、刺激的ッ♡刺激的なのぉおぉッ♡!」

「わ、わたしもそう思うっ♡!君がしたいならっ、またするッ♡!だからそんなに押し付けないでぇぇぇぇっっ♡!」

 

 もう外にいる事も、誰かに見つかるかもしれないなんて事も、考えていられない。それ位に私の中で快感が暴れ回っているのに、更に彼は根元までずっぽり挿し込んだ状態から腰を揺らして、腸壁にオチンポを押し付けてくる。激しい抽迭と突かれる刺激でギブアップ寸前なのに、じわりと広がる別系統の刺激で無慈悲に私へ駄目押しをしてくる。

 そうして私が快楽に悶えれば、挟まれているネプテューヌもまた喘ぎに満ちた悲鳴を上げる。私もネプテューヌも、自分に絶対の自信がある女神。自信を持てるだけの、実力も経験もしてきてる女神。だけど今は喘いで、よがって、もう止めてと懇願する事しか出来ない、ただの雌。

 理解させられる。分からされる。どんなに強くたって、オチンポの前じゃ、女神なんて関係ないって。こんなに強くて逞しいんだから、私達皆が惚れるのも当然の事なんだって。

 

「ぴぁっ、ぁあっ♡!ち、乳首まで擦れっ、てぇぇ…っ♡!」

「お、そういやそっちもあったな。ほれほれ、押し付けないなら文句はないよな?」

「ふひゃぅうぅっ♡!こ、今度はジンジンするっ♡指で弾かれてっ、イリゼの胸で擦れてっ、乳首ジンジンしちゃうよぉぉっ♡!勃っちゃうっ♡!もうコリコリなのにっ、もっと勃っちゃうぅぅっ♡!」

 

 腰は半ば固定されたまま、上半身だけは揺れて、ネプテューヌが仰け反れば産まれた空間で乳房が跳ねて、マッチを擦るように乳首が擦れる。それに目を付けた彼は私達の身体の間に手を入れて、私の乳首もネプテューヌの乳首も弦楽器みたいに擦り弾く。

 当然、ピストンだって止まっていない。今は下側、直腸のお尻側を集中的に抉られていて、もう快楽が完全に飽和していて、ずっと軽くイきっ放し。

 

「うぁっ♡あぁっ♡クるっ♡!またッ、イぐッ♡今度はお尻でイっちゃううぅうぅッ♡!」

「んんー?イリゼ、こういう時はお尻じゃなくて、もっと言い方があるよなぁ?」

「ひゅぐぅううッ♡!?いッ、今おまんこまでされたらぁああぁぁっ♡!あっ、あ"っ、アナルッ♡!ケツ穴もイぐぅぅうぅッ♡!」

「最初からそう言えばいいんだよ。イリゼみたいに清純っぽいタイプ程、そういう言葉が似合うからな。…んじゃ、最後はまた二人纏めてイかせてやるか」

「へ、ふ、ふた…ぃひぃいんッ♡!?嘘っ、ひぁっ、同時責めぇぇっ♡!?どっちも急に穿っちゃ…ひょほぉおおぉっっ♡!」

 

 深イきだって致してもおかしくないのに、おまんこに太い親指まで挿れられて、頭の中はどろどろのぐちゃぐちゃ。自分でももう何を言ってるか分からなくて、でもネプテューヌの喘ぎ声だけははっきり分かって、そのえっちな嬌声が頭に響く。

 擦れ合い穿られるおまんこと、弾かれる乳首と、響く喘ぎ声と…オチンポ穴として完成しちゃった、ケツマンコ。後はイくだけ、イかされるだけ。出来る事は、何もない。

 

「イっちゃうっ、イくぅううぅぅうぅッ♡!指四本でっ、両穴穿られてっ、またイっくぅううぅううっッ♡!」

「快楽止まらなぃひいぃいいいいッ♡!外なのにっ、誰に見られてもおかしくないのにッ、アナルセックスでイくのぉぉぉぉおおぉッ♡!」

 

 ラストスパートだとばかりに、彼はオチンポを根元まで押し込み私を貫く。アナルを刺激で屈服させて、膣の中も親指で穿くり回して、私を絶頂の縁へと押し出す。でも、彼のオチンポも今ははち切れそうな位パンパンに張り詰めていて、アナルの中でそれが分かる位ガッチガチで…それが私とシてるからだと思うと、幸せで胸が一杯になる。

 ネプテューヌももう臨界寸前。快楽で表情がぐちゃぐちゃのネプテューヌは、縋るように手を伸ばしてきて、私も半ば無意識にそれを掴んで、私達は手を握り合う。

 そして、最後の一撃。私達が手を握り、指を絡ませた次の瞬間、今までで一番重い一突きが打ち込まれて、指も腹で思い切り膣壁を引っ掻いて……果てる。

 

「んぉほおぉおおおおぉぉおぉッ♡!アナルイ"ぐぅううううッ♡!濃厚精液アナルに溢れてッ、貴方とのセックス専用ホールにな"る"ぅ"ううぅぅううぅぅッッ♡♡!」

「じゅぽじゅぽ二つ穴責め凄いぃぃいぃッ♡!オチンポじゃないのにっ、指なのにおかしくなりそうな位気持ち良いよぉおおぉッ♡!ひぎゅぅぅううううぅううッッ♡♡」

 

 穴の中で直接電流を流されて、それで全身を貫かれたような、蕩けた思考を完全に吹き飛ばすような快感。問答無用の絶頂と、びくびく身体が跳ねるような痙攣。気持ち良くて、気持ち良くて、どうしようもなくて…盛った獣みたいな絶叫を、イきながら私は下品に叫ぶ。

 そんな私の上で、ネプテューヌもまた悶えよがる。背中を仰け反らせ、脚も反り返って、弓なりになったままがくがくと揺れる。落ちてきた涎が私の頬に触れ、それも垂れて…熱い跡が、熱が残る。

 達した絶頂は深く、中々抜けない。身体が強張ったまま、暫くの間私達はイき続け…やっと絶頂が通り過ぎた時、弛緩した私の脚は押っ広げた蟹股状態になっていた。

 

「く、ぅぅ…やっと収まったみたいだな。ったく…こんなに強く締められちゃ、抜こうにも抜けねぇっての」

「ん"ぉ"ぉッ…♡…ぁ、ひっ…今のでまたっ、イくっ……♡♡」

「って、聞こえてねぇか…まあいいさ。今日も良いマンコとアナルしてたぜ、お前等」

『あひぃんっ♡!』

 

 引き抜かれた拍子に、膨らんだ亀頭…特にカリ首に肛門を裏側から捲り上げられて、それだけでも私はまた軽く絶頂。へこへことネプテューヌを押し上げるみたいに腰を上へと浮かせてしまって…でも今の私の頭の中は、恥ずかしいなんて感じない。快楽の余韻と多幸感が強過ぎて、気にもならない。

 あんなにも大きな喘ぎ声を響かせたのに、誰も見に来ないのは、運が良く誰も近くにいなかったのか、それとも下品過ぎて近寄りたくないと思われたのか。どっちにしろ、私達はこの痴態を誰かに見られる事はなく、彼も満足をしてくれたみたい。そうして最後に、私とネプテューヌは同時にお尻を叩かれて…乾いた音と最後の嬌声、それで今日の野外プレイは終わるのだった。

 次にまた、同じような事があったら…きっとまた、今日の様によがってしまうと思う。それ位に、もう…掴まれた私の心は、彼からは離れられない。



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淫情へと誘う魔窟・前編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・今回の話には関係ありませんが、後書きにて『続・非公開痴態撮影』シリーズに関する重要なお知らせがあります。




人物・イリゼ

内容・自慰 触手 拘束 発情 エロトラップ


 地殻変動だったり、土地開発だったり、或いは未開の地の開拓だったり……そう多くはないけど、これ等が理由でダンジョン…というか、探索の必要がありそうな場所が発見される事がある。今、私がいるのも…そんな危険(そうな)場所の前。

 

「ここ、か……確かに、得体の知れない何かを感じるね…」

 

 原初の女神の複製体、オリジンハート又はイリゼこと私は、その洞窟の前でぽつりと呟く。ここの探索が、女神である私に回ってきた事から考えても…一筋縄ではいかない可能性が高い。

 

「…でも、ここで考えてたって何も変わらないし…うん、行こう」

 

 とはいえ、危険な場所も危険な事ももう慣れっこ。準備や心構えだってちゃんとした上で来てるんだから、今更躊躇ったりするのもナンセンス。そんな事を考えながら、私は洞窟の中へと一歩踏み出す。

 中は当然薄暗い。でも見えない程じゃないし、取り敢えず進むのに問題はない。そう判断して、数歩更に進んだ…その時だった。

 

「え……っ!?」

 

 突如として閉じる洞窟の入り口。そこに扉なんてないのに、口を閉じるが如く気付いた次の瞬間には完全に外との繋がりが断たれてしまう。

 私は焦った。閉じられたのもそうだし、閉じる寸前まで何も察知する事が出来なかったから。そして、このまま何も考えず進むのは危険だと判断した私は…更に焦る事態へと直面する。

 

(嘘…女神化出来ない…!?)

 

 閉じた入り口を破壊し、一度出る事を考えた私。けれど、女神の姿になる…より正確に言えば、女神の姿に戻る事が出来ず、一気に焦りが加速する。

 この洞窟が別次元に繋がっていたのか、それともアンチシェアクリスタルの様な性質を持っているのか。理由は分からないけど、女神化出来ないのは紛れもない事実で……

 

「……っ…いや、駄目…駄目だよ私…。こういう状況だからこそ、落ち着いて対処しなきゃ……」

 

 だったら、余計に焦っちゃいけない。…何とかその考えに至る事が出来て、一先ず私は深呼吸。不安は全く消えていないけど、冷静さを取り戻して…私は再び歩み出す。退路が塞がれたのなら、別の出入り口を探すか、開く手段を見つけるかしかないのだから。

 

(…それにしても…ここは、どうなってるの…?)

 

 探索を始めて数分。初めはただの洞穴の様だった洞窟内部が次第に整備されていき、今や完全に石造りの通路。でも当然、ここはまだ人の手が入っていない筈で…洞窟に対する疑念が増していく中、突き当たりの扉を発見する。

 

「…入る、しかないよね……」

 

 ここまでは一本道で、他に進める場所もない。選択肢がない以上は入るしかない訳で、私は警戒しつつ扉を開ける。

 すると、扉の先に広がっていたのは特に何もない部屋。奥にある別の扉以外は本当に何もない、拍子抜けもいいところの空間。…でも、拍子抜けした事で無意識に警戒が緩んでしまったのがいけなかった。

 

「……っ!?ガス…ッ!?」

 

 丁度真ん中の辺りまで歩みを進めた瞬間、踏んだ石畳の一つがガコンと沈む。そしてそれがスイッチだったのか、突如として桃色のガスが噴き出してくる。

 反射的に私は口元を押さえ、その場にしゃがみ込んだ。けれどあろう事か、ガスは石畳の隙間一つ一つから、天井壁床と全方位から噴き出してくる。これじゃあしゃがんでも意味がないどころか、むしろ逆効果である可能性すらある。

 でも、私は女神。多少の毒なら効かないし、効いても普通の人よりは耐えられる。そう信じて、私は息を止めたままゆっくりと奥の扉の前まで向かい…辿り着いた瞬間、一気に開いて逃げ込んだ。

 

「……ぷはぁっ!い、今のって…トラップ…?」

 

 出ると同時に扉のを閉めて、やっと息を吐き出す私。十中八九、あれはトラップ。だけど多くは吸い込まなかったし、こうして脱出する事も出来た。…そう、息を整えようとしている間までは思っていたけど……

 

「はぁ…はぁ……(な、何これ…身体、熱い……)」

 

 先へ進もうとする私の身体を、得体の知れない熱さが襲っていた。

 それは女神化して心踊る戦いをした時のような、身体と心を満たしてくれる何かを欲する感覚。でも、何かが違う。それよりももっと、身体の内側が疼くような…満たすというより、鎮めたくなるような…そんな感覚が離れない。

 

「…い、行かなきゃ…気にしちゃ、駄目……」

 

 湧き上がる渇きと熱から目を逸らすように呟いて、その感覚を抱えたまま私は進む。意識すればどんどん熱くなって、足元も覚束なくなるような気がしたから、考えないように頭の隅へと無理矢理追いやる。

 荒くなってしまった呼吸のまま、歩く事数分。部屋の先にあった廊下の先には……また、扉。

 

「……っ、今度は…もっと、慎重…に……」

 

 ひんやりとした扉が気持ち良い。厚手って訳じゃない服すら暑い。その状態で開いた扉の向こうは、さっきと同じような部屋で……さっきの反省を活かし、私は摺り足で一歩一歩前に。これならスイッチを踏み抜く事はないし、仮に落とし穴か何かがあってもすぐに足を引っ込められる。

…けれど、この部屋でも真ん中まで進んだところで、私は再び自分の迂闊さ…そして、この洞窟の恐ろしさを思い知る。

 

「ひぁ……っ!?…え…ッ!?」

 

 がくんと身体が下にズレる感覚と、足首に走るぬるりとした感触。見れば右足が石畳の代わりにいつの間にか出来ていた、肉肉しい赤色の床へと沈み込んでいて…それが罠だと分かった時にはもう、私の右足はがっちりと肉の床に掴まれてしまっていた。

 

「わっ、ぁああっ!?……ひ…ッ!?」

 

 バランスを崩した私は、踏み留まれずに前へと転倒。その瞬間溶けるように前方の石畳が消えていき、姿を現す肉の床。咄嗟に左手だけは突き出しかけた状態から横に逃がしたものの、右手の方は間に合わず……両脚の膝から下と、右手が肉の床へと付いてしまった。

 急いで逃げようとしたけど時既に遅し。殆ど触れた瞬間に私の手足は床へと食い込み、すぐに引っ張り出せなくなってしまう。そして、周囲の石畳も消えたかと思えばそこから床と同じ色の触手が伸びて…四つん這いになった私に襲いかかる。

 

「やっ、あぁぁ…っ!なにっ、これぇぇ……っ!」

 

 何方向からも来る触手全てに対応出来る訳がなく、痛みを覚悟した私。だけど次の瞬間私の身体に走ったのは、痛みとはかけ離れたくすぐったい感覚。

 触手は、私の身体を撫でていた。二の腕、太腿、頬に胸。弄るような、這いずるようなその感覚は、痛くはないけどもどかしくて……気付く。火照っていた私の身体は、肌が敏感にもなっていた事に。

 

(な、なにっ!?何が目的なの!?こんなっ、弄ぶだけみたいな動き…ふぁぁ……っ♡!)

 

 混乱する私を余所に、うねうねと触手は私の身体を這い回る。巻き付いて、くすぐって、私の思考を崩しにかかる。特に素肌へ直に触れられている太腿がぞくぞくと変な感じ方をしちゃっていて……そんな私の隙を突くように、腋と前立ての間から別の触手に服の内側への侵入を許してしまう。

 

「ひゃあぁっ!?やっ、だ、ダメぇっ♡そこはぁぁ…っ♡」

 

 二の腕から登った触手にはそのまま腋を責められ、前立てからの触手は乳房を圧迫しながら巻き付き、太腿の触手もゆっくりと上へ登っていく。

 一気に増幅するぞくぞくとした感覚に、思わず艶めかしい声を上げてしまう私。敏感な身体を触手で撫でられるとそこが余計に熱くなって、でも襲われている筈なのに気持ち良くて、つ…っと溢れる一筋の涎。だけど、太腿を登っていた触手が付け根にまで到達して、そこから内側に…先端が私の大事なところへ触れそうになった瞬間、私の心の中を恐怖心が支配し……

 

「ぅッ、わぁああぁぁぁぁぁぁッ!!」

 

 気付けば私は、左手でバスタードソードを振り回していた。雑に、無茶苦茶に、だけど見境なく全方位へ向けて。

 そのおかげで、私に纏わり付いていた触手全ての切断に成功。同時に我に返った私は石畳の隙間にバスタードソードを突き立て、それを支えに無理矢理手足を引っ張り出す。

 休む間もなく、私は這うように次の扉へ。部屋を出て、扉を閉めたところで緊張の糸が切れるように私は座り込むけど…まだ、胸は早鐘を打ったまま。

 

(本当に、何なのここは…それに、もしここから先もまた…同じような、罠があったら……、っ……♡)

 

 想像した瞬間、一際どきりと熱くなる身体。これは不味いと思った私は、頭からその想像を締め出してまた立ち上がる。この時、今更ながらさっきのガスは肌から浸透したのかも…と一つ予想が経ったけど、本当にそれは今更考えたって仕方ない。

 

「…開けたらすぐに駆け抜ける、開けたらすぐに駆け抜ける……」

 

 自己暗示の様に呟きながら、行き着いた次の扉に手を掛け勢い良く開く。続けて自分に言い聞かせた通り、代わり映えのない部屋の中を突っ切る私。

 そう、不意打ち的にやられるのなら、やられる前に通り過ぎてしまえばいい。どんな罠があったとしても、嵌まる前に部屋から出てしまえば無いも同然。ゆっくり部屋を確認出来ないのが難点だけど、それも罠を避ける為なら得られる成果は同じ……

 

「(…って、嘘…!?扉、二つになって……)ひゃああぁぁあぁっっ!?♡」

 

 あまりにも駆け抜ける事ばかりを意識し過ぎていた…加えて、火照りのせいで普段より注意力が鈍っていた私は、触れる寸前で扉が二つある事に気付く。そして、既に伸ばしていた手が扉へと触れた瞬間…扉は肉食獣の口の様にがばりと広がり、避ける間もなく私は肉状になった扉に正面から取り込まれてしまった。

 痛みはない。口の様ではあるけど、牙は無いし消化液も出ていないから。けれど気持ち悪い。吸い付くように、しゃぶり付くように扉が蠢いて、私を更に取り込もうとして、嘗てない程に怖気が走る。

 

「嫌っ、嫌ぁああッ!?こ、このっ…離れッ、てよぉぉっっ!」

 

 先程にも劣らない恐怖の中、私は足を踏ん張って、両手を開いて、全力で抵抗。力一杯後ろに引いて、何とか脱出を試みる。

 それを許さないとばかりに、一層蠢き捕らえる扉。押し付けた手にはブラシで擦られるような刺激が走って、思わず腕から力が抜けそうになってしまったけど、気力で持ち堪えて扉から脱出。半ば倒れ込むようにして押し付けていた腕も引っ張り出し、再びよたよたともう一つの扉へ。

 

「はぁっ、はぁっ…!うぅ、何でさっきから…こんなのばっかりぃぃ……♡!」

 

 叫んだところで何にもならない事は分かっていても、私は部屋と部屋の間の廊下で叫ぶ。脱出出来たとはいえ、さっきの扉のせいで上半身は粘液塗れ。おまけに取り込まれた感覚もまた鮮明に残っていて、暫く消えてくれそうにない。

 

(身体も熱いままだし…早く出られる場所を見つけないと…駄目に、なっちゃう……)

 

 背筋の凍るような目に遭ったのに、身体はずっと火照ったまま。おまけにさっきよりも私の頭の中を占めてきて、否が応でも考えてしまう。触手に撫でられて、肉の扉にしゃぶられて、今は粘液で服も肌もべとべとで…しかも多分、これだけじゃ済まない…きっとこれからも色んな罠があって…その度に、私は……

 

「……っ…!?…い、今私…何を……」

 

 ぼんやりと、無意識に良くない想像を広げてしまっていた私。色々な可能性を想定しておく事は大切だけど…今のは完全にネガティブ思考。こんなの役に立つ訳がない。…そうだよ…こんな悪い事考えないで…もっと、脱出する事を考えなきゃ……。

 

「…………」

 

 四つ目の部屋に入った私は、その時点で身構えて応戦出来る体勢を取る。何となく、もう罠に触れる事なく突破するのは無理なような気がしてきたから、だったら速攻で処理する方向でいこうと思って。

 左、右、前、後。姿勢や体重移動にも気を付けながら、ぐるりと見回し私は進む。襲われる前提で考えていれば、逆に対応する為の心構えもし易いというもの。…だけど、結果からいえば……これも、この場においては大間違いだった。

 

「…あ、れ…?この部屋、罠が何もな…い…、……ッ!?」

 

 何も起こらないまま扉の側まで辿り着いてしまった私は、安堵より先に拍子抜け。…でも、そんな筈はない。そんな筈はないのに、そういう部屋もあるのかななんて気を緩ませてしまって、そんな状態でふと上を見た私は……漸く目にする。二つ前の部屋の比じゃない、数十本の触手が天井で蠢いている姿を。

 改めて気付く。本当に私は、注意力が落ちているんだって。自分で思っている以上に、普段の力が出せないんだって。この部屋まできて、漸く私は自分の状態を正しく理解し……けれどもう、理解したって間に合わない。

 

「い"ッ、ぁっ…ひゃあぁぁああぁぁぁぁっっ!」

 

 私が見つけるのを待っていたとばかりに殺到する触手。斬り上げで一本、返しの一振りで一本斬り落としたけど、そこで両手首に別の触手が巻き付いて、あっという間に私は吊り上げられてしまう。ならば蹴りでと私は身体を捩るけれど、蹴るよりも早く腰や脚にも巻き付いてきて、ものの数秒で完全に拘束されてしまった私。

 今度こそ、自由に動かせる四肢はない。触手の数も桁違い。そして当然……触手に対話は、通じない。

 

「ひぅっ、あっ…くぁっ…ま、またっ…なんで、こんなっ……!」

 

 薄々分かってはいたけれど、襲いかかる触手の全てが私の身体の上を這い回るだけ。巻き付いたり、軽く擦ってきたりはしても、私を殺そうとはしてこない。

 だからこそ、余計に怖い。触手が、このダンジョンが、私をどうしようとしているのか分からないから。火照る一方の身体が、恐怖とは違う震えを覚え始めている私自身が、どうなってしまうのか予想もつかないから。

 

「ぁひゃっ、んぁぁ…っ!あっ、やッ…くひゃあぁぁ……っっ♡」

 

 蛇の様に、蟲の様に這いずっていた触手が、次第に外から服の中へ。お臍を穿られて、お腹を弄られて、二本の触手が下からしゅるりと胸に巻き付く。

 粘液で濡れたせいで、服の上からでも透けて見えてしまう。私の胸に、グロテスクで生々しい、太い触手が巻き付き緩く締め上げているそのさまが。

 

「はっ…くっ…こ、これ…圧迫感…がぁぁ…っ!?♡えッ、あっ…こ、この触手…先が、ブラシみたいになって、てぇぇッ♡」

 

 それだけならまだ良かった。でも付け根からゆっくりと巻き付いていった触手が乳輪にまで到達し、押さえるように乳首へ触れて動いた瞬間、痺れるような感覚が胸全体に迸る。そしてその時…遂に私は、これまで何とか気付かないふりをしていたその感覚を…性感帯を弄られる快楽を、はっきりと鮮明に感じてしまった。

 

「はにゃぁぁっ♡ダメっ、ダメぇぇッ♡ふぁっ、はぁああぁぁっっ♡」

 

 腋をくすぐられる感覚。背骨に沿ってなぞられる感覚。靴下の中に入り込んで、足の裏を掻き回される感覚。今までは気持ち悪い、不愉快だって思う事で耐えていた感覚が、耐えられていた感覚が、全て快感として押し寄せてくる。自分で触るのとはレベルが違う、身体を開拓されているような快楽が流れ込んでくる。

 切なくて、恥ずかしくて、でも喘ぎ声が止められない位に気持ち良くて。快楽を逃したくても全身に巻き付かれた私には腰を捻る事も出来なくて、与えられる快楽になすがまま。そうして数分か、十数分か…或いはもう少し長い間弄ばれていた私の下半身へ、再びあの感覚が上がってくる。

 

「あ、あぁ、あぁぁぁぁ……っ!♡」

 

 焦らすように、ゆっくりと太腿を登ってくる一本の触手。脚の付け根まで到達すると、触手は先端で弧を描くように下腹部をなぞり、段々とその中心へ近付いていく。

 ああ、いけない。不味い。私は本能的にそう感じていた。私の想像通りの事をされたら、絶対に不味いって。でもどうしようもない。逃げようがない。…そんな絶望感の中、勿体ぶっていた触手は遂に中心の間際まできて、そこで一瞬離れて……次の瞬間、空を切る鋭い音と共に、触手は私の股を引っ叩いた。

 

「〜〜〜〜ッッ!!?♡」

 

 身体に巻き付いた触手の中で、激しく跳ねる私の腰。まるで電流を直に流されたような、感じた事もない刺激が走り、声にならない叫びを上げる。

 痛かった。初めて明確な痛みがあった。でもそれどころじゃない。打ち付けられた瞬間に感じた刺激は、快楽は……痛みなんかの比にならない…!

 

「か、ぁッ…!こ、これッ…おかしっ…ぃああぁああああッッ♡」

 

 痛みも、それまで身体を弄られていた時の快楽も霞むような、暴力的で鮮烈な快感。ここまでのが私を蕩けさせる責めだとするならば、今のは狂わせるような激しい責め苦。その快楽の暴力に息を詰まらせた私は、反射的に身体が強張り…まだ快楽の波が引かない内に、再び触手が私の股に、私の秘部に打ち付けられた。

 

「や、やめっ…ひぎぃいぃぃぃぃッ♡あッ、がっ…んひいぃぃぃぃいいいいッ♡ぉごぉおおおおぉぉおぉッッ♡!」

 

 風切り音がする度に、鞭の如く私の秘部を打つ触手。打ち付けられる度に私は仰け反り、絶叫し、縛られたまま暴れ回る。

 快感なんて、気持ち良いなんて、そんな生易しいものじゃない。一振りされる度に、一発叩かれる度に、私は腰が砕けるような思いだった。それが痛みか、快楽かというだけで……今の私にとっては、拷問と何ら変わりなかった。

 でも…本当の絶望は、本当の恐怖はここから先。そう私を嘲笑うように、二本の細い触手が私の腰へ忍び寄る。

 

「ひぃッ、ぁあッ……ぇ…?…ま、待って…嘘でしょ…ねぇ……ッ!」

 

 その触手も、共に打ち付けてくるのかと一瞬思った。けれど二本の触手はそのまま私の腰に触れて、左右からショーツを下ろし始める。

 少しずつ下される私のショーツ。露わにされる、真っ赤に染まった割れ目と陰核。ぷっくりと膨らんだ陰核のさまは、腫れ上がってしまったようにも、快楽に反応してしまったようにも見えて……私は恐怖で全身が竦む。これまでは、一枚と言えど布が直接の刺激から守ってくれていた。でももし、直接叩かれたら。快楽の恐怖を教え込まれた状態で、直に打ち付けられてしまったら…と。

 悔しい。屈辱感で震えそうになる。それでも私の瞳には、恐ろしさから涙が浮かぶ。震え上がりながら、首を横に振って拒否を示す。…だけど、もう遅い。捕まってしまった時点で、とっくに手遅れ。そう私に宣告するが如く、触手は私の反対側へと折れ曲がり……

 

「ひっ、ひぃぃッ…!許しっ、許してッ…ぎひぃいぃぃいいいいいいッッ!♡♡」

 

 容赦無く、無慈悲に触手が股へと振り抜かれた瞬間、爆ぜるような快楽に飲み込まれて私は絶頂。仰け反り、脚をピンと伸ばし、舌を突き出す無様な姿で触手に叩かれて達してしまう。

 目の覚めるような絶頂感とは裏腹に、滑り落ちていく私の意識。こんな場で、こんな状態で、意識を失ってしまえばどうなってしまうか分からない。でも、触手と叩き込まれた快楽に私の意識は完全に負けてしまっていて……がくんと視界が落ちると共に、私は意識を失った。

 

 

 

 

「……っ…ぁ、う…」

 

 どれ程経っただろうか。目を覚ました時、私は同じ部屋にいた。同じ部屋で、床に横たわっていた。…と言っても、構造はどの部屋も同じだったから、本当に同じである確証はないけれど。

 

「…解放…され、てる……?」

 

 意識を失う前、私を捕らえていた筈の触手が今はどこにも見当たらない。天井にもその姿はない。

 でも、だとしたらむしろ不可解。ここまでずっと不可解な事続きだったけど…これで解放されるなんて、全くもって意味が分からない。

 

「……まぁ、でも…いいや…それより、次に進まなきゃ…んぁっ…♡」

 

 どうでもいい訳じゃない。けど何故か、理由について深く考える気にはなれなかった。それよりも先に進もうという思いの方が、私の中では大きかった。

 よろよろとよろけながら、立ち上がって進もうとする私。けれど、動く度に乳首が擦れる。陰核が擦れて、甘い感覚が私の思考を惑わせてくる。

 

「はぅ…うぁ、んっ……♡(お、押さえるだけでも気持ち良い…で、でも…こうしてなきゃ、まともに歩けない…)」

 

 脱出の為には進まなきゃいけない。でも一歩毎に服と擦れるし、こんな場所で全裸になんてなりたくない。だから私は両手で胸と秘部を押さえて、じんわりとした快楽を感じながら先へ進む。部屋を出て、廊下を通って、また次の部屋の中へ。

 

(今度は、何があるのかな…また、触手…?もしかしてこれから私、部屋に入る度にイかされて……♡)

 

 考えるつもりでもなかったのに、浮かび上がる自分の痴態。この部屋でされる事を私の頭が勝手に考えて、勝手にドキドキしてしまう。…こんな事より、もっと考えなきゃいけない事…沢山、あるのに……。

 

「……あ、れ…?」

 

 けれどそんな思考とは裏腹に、何もないまま扉へ到達。本当に何もないのか、作動していないだけかは分からないけど…本当にただ通過するだけで、その部屋での行動は終わってしまった。

 

「…………」

 

 何もなかった事へ対する疑問は残るけれど、まずは一安心。同時に必ずしも酷い目に遭う訳じゃないと分かって、僅かながら希望すら取り戻したこの時の私。

 なのに、何故か心の中には納得しない気持ちが燻る。これは疑問が残ってるから…じゃない。そうじゃなくて…もっと、何か…何かが……。

 

(…油断、しちゃ駄目…ここで油断させて、次の部屋で襲う罠かもしれないもん…。開けた瞬間に襲われるとか、今度は触手だらけの穴に落とされるとか…も、もしかしたら…あれを、奪われちゃったり…とか……♡)

 

 進みながら想像した光景に、再びぞくりと震える身体。もう身体は床や壁に直で触れても全然冷めない位に熱くて、息なんていつまで経っても荒いまま。でもきっと、これも脱出すれば何とかなると信じて、次の部屋の中へと入り……その部屋もまた、何もないまま通過する。

 

「…なん、で……」

 

 何もない部屋。次も何もない部屋。その次もまた、何もない部屋。何も起きない、何もされない部屋が続く。どこかでループしてしまっていない限り、それはありがたい事で、身体も休める事が出来て一石二鳥の筈なのに、全然心が休まらない。何もない度、ただ通り過ぎる度、私の心は乱れて揺らいで上の空へとなっていく。

 ぐるぐると、延々と脳裏に浮かぶ悲惨な想像。襲われて、抵抗出来ず、よがり狂う自分の姿。そんなの嫌だ。そんなのもうされたくない。だから何もないのは嬉しい事。続いてほしい、このまま脱出出来てほしい。…その、筈なのに…なんで、なんで……

 

「…なんでこんなに、身体が熱くなっちゃうのぉぉ……っ♡!」

 

 気付けば私の手は、衣擦れですら感じてしまう乳首と陰核を押さえる為に当てていた両手は、指で音を立てて弄っていた。こりこりと、ぬちゅぬちゅと、卑猥で恥ずかしい音を立てて。

 

「はっ、はぁっ…くぁぁ……っ♡」

 

 服から完全に浮かび上がってしまっている乳首を親指と人差し指で摘み上げて、残りの指で乳房を揉む。ぐっしょりと濡れたショーツの上から割れ目をなぞって、指の腹で陰核を弾く。

 気持ち良い。自分でしてるとは思えない位、快感が奥から湧き上がってくる。腕が二本じゃ足りないなんて思う位、もっと快楽が欲しくなる。

 でも、足りない。気持ち良いけど、初めは満たされそうな気がしたけど…あの時の絶頂感に比べると、緩過ぎる。弱過ぎる。喉が渇いている時に、塩水を飲んでしまったかのように……すればする程、余計に身体は求めてしまう。

 

「はーっ…♡はーっ……♡」

 

 乳首を捻り上げて、陰核を潰して、割れ目の中へ指を突っ込んで。満たされない欲求に、火照り続ける快楽の沼に、私は自慰へと没頭していた。

 それは数分だと思う。でも、数十分し続けていたような気もする。分かるのは、どれだけ自分の指で弄っても満たされない事と、このままじゃきっといつまでも弄り続けてしまうって事だけで……何とか私は脚を動かし、少し振りに歩き始める。乳首と陰核を勃たせ、秘部を疼かせながら。

 

(探さなきゃ…出口を…脱出方法を…出口…脱出方法……今の私を、解放…してくれる、もの……♡)

 

 妙に遅く感じる足取りで、廊下の先の扉へ到達。思考力の落ちた頭でぼんやりと考えながら、気を抜けばまだ弄り出しそうになってしまう身体を抑えながら、期待を込めてゆっくりと開ける。

 もしかしたら、私はずっとダンジョンの術中に嵌っていたのかもしれない。或いは女神に相応しくない、淫らな期待を抱いてしまったからかもしれない。ただ…扉の先で、部屋の中で、私は見た。そこにはあった。これまではなかった…一本の、ポールが。

 

「…あっ……♡」

 

 それを見た瞬間、私の中で思考は止まった。まともな思考が出来なくなって…吸い寄せられるように、無意識に私はそのポールへと近付いていた。

 遠目に見れば、床から天井まで伸びているただの棒。なのに、ああ、あぁ…あれが、魅力的に見えて仕方がない……♡

 

「はっ…はっ……ひゃぁんっ♡」

 

 ポールのすぐ側まで近付いた私は、ショーツに手をかけその場で降ろす。脱いで、落として、上半身も胸をはだけさせて……その状態でポールを掴み、秘部をそこへと押し当てた。

 その瞬間、冷たい感触と共にぞくぞくとした感覚が秘部から背筋へ駆け上がる。そして私は、その感覚にだらしなく頬を緩ませ…その場で腰を振り始める。

 

「はひっ、はぁッ、くひゃあっ♡あっ、い、いいっ♡いいのぉぉっ♡!」

 

 両手でポールを掴んで、体重を後ろにかけて、秘部を押し付けながら激しく上下。スクワットの様に脚を伸縮させながら、割れ目と陰核を擦り付ける。

 そうして感じるのは、指じゃ得る事が出来なかった快楽。激しく擦れて、上下運動で乳房が躍動して、ただの自慰よりずっと深い快楽が走る。しかも今の私の格好は、傍から見たらきっと凄く変態的で…頭さえも、甘く切なく痺れていく。

 

「ひゃひっ♡腰っ♡気持ち良くてっ、止まらなッ……あひぃいいぃぃッ♡!?」

 

 蕩けるような気持ち良さに取り込まれて、自分で動かしてるんじゃないみたいにがくがくと上下し続ける私の腰。どんどんどんどん過激に、溢れ出す愛液を擦り込むように私は腰を押し付けていて……何十回目かの振り下ろしの瞬間、私の秘部を突如腰が抜けてしまいそうな快楽が襲う。

 

「ぅえ…?……ぁっ…♡」

 

 桁違いの快楽でそのまま尻餅を突いてしまいそうになった私は、ポールを強く掴んでギリギリ回避。明らかに違った快楽に困惑して、理由を確かめるように視線を落とした私が見たのは…生々しいピンク色をした、小さな突起。さっきまでは上から下まで全て金属製っぽかった銀色のポールが、私の愛液で濡れたところだけ突起の付いたピンク色の棒に変わっていた。

 おかしいどころの話じゃない。一瞬でも考えれば、色と感触から触手を連想する事が出来た筈。これも罠なんだって気付けた筈。なのに……

 

「…あはっ…んぁああンっ♡これしゅごいっ、勝手に腰はねちゃうぅぅううぅっっ♡」

 

 この時私の頭にあったのは、ここに擦り付ければもっと気持ち良くなれそうという、低俗な淫欲だけだった。

 そうして擦れば、思った通りの快楽が走る。陰核が弾かれて、割れ目の中に突起が入って、無意識に私は爪先立ちに。擦れば擦る程腰で収まり切らなくなった快楽が脚に来て、はしたない蟹股を披露してしまったけど、どうせここにいるのは私だけ。それを理由に全く気にせず、私はポールへ思い切り甘える。

 

「気持ち良いよぉっ♡ふきゃあっ♡はひぃぃんっ♡胸もっ♡おっぱいにも欲しいのぉおおッ♡」

 

 腰だけでなく身体全体で擦り寄って、抱き締めるようにポールと密着。胸も擦り付けて、舌で舐めて、全身を使って快楽を味わう。

 最早、愛おしかった。指よりも深く激しく、触手と違って私の欲しいところへ欲しい快楽を与えてくれる、ポールが愛おしくて仕方なかった。私は女神で、これはただの物なのに、そのただの物の虜になっていた。

 

「んふぅぅ…っ♡あぁっ、キた、キてるぅぅッ♡おっきいのッ、く、る……ッ♡」

 

 何度も何度も秘部と胸を擦り付けて、ポールダンスの様に身体を絡み付かせて、疼きを癒やす快楽を膨らませ続けていった私。その内ふわふわするような、でも痺れるような感覚が腰と頭を占めていって、漸く私は絶頂出来る事を確信。私の腰は発情期の犬の様に、更に激しく下品に加速していき……膣へ入り込んだ突起が裏を剃り上げ、乳首と陰核の三点が同時に擦れて潰れた瞬間、私の中で溜まりに溜まった熱と快楽が爆発する。

 

「ォお"ッほぉぉおぉおおおおおおぉぉッッ♡イッくぅぅぅぅううぅうぅッッ♡♡」

 

 快楽という槍で股から頭頂部までを貫かれたような、意識の吹き飛びそうな快感。淫らな声を上げて舌を突き出した私は限界まで身体が仰け反り、割れ目をポールに押し付けたまま海老反り蹲踞の体勢に。その勢いで胸も揺れて、その振動と乳首が空を切る感覚すらも気持ち良くて、仰け反ったままがくがくと揺れる。

 絶頂した。潮も吹いて、どうしようもなく恥ずかしい姿をポールへ大公開してしまった。だけど、絶頂がどうとか、恥ずかしいからどうとかという事は、一切考えられない。駆け抜けた快楽が強過ぎて、絶頂感に思考がショートして、私は暫く何も考える事が出来なかった。

 

「はっ…あぁ…あぁぁ……っ♡」

 

 中々抜けない絶頂の余韻。馬鹿の一つ覚えのように、まだへこへこと勝手にポールへ割れ目を擦り付けてる腰。逆さまになった視界の中で、私はお預けされていた分の快楽全てに浸っていて…だけどそこで遂に私を支えていた手脚が弛緩し、どさりと私は倒れ込む。これまた下品な、完全に膝が外へ向いた大股開きの格好で。

 

「……ぁ、ぇ…?…どうして、わらし…こんにゃ、こと…」

 

 まだ痺れてしまっているのか、呂律が上手く回らない。でも余韻も引き始めて、取り敢えず溜まっていた分の欲求不満は解消出来た事で正常な思考が戻ってきてくれた私は、今の状況がおかしいんだって事に気付く。…そうだ…私は、こんなところで自慰なんてしてないで…早く、出口を見つけなきゃ……

 

 

 

 

「──え…?…何、これ……」

 

 いつの間に出来たのか分からない。どういうものなのかも分からない。だけど、そう思いながら身体を起こした時……私の下腹部には、見た事もない黒の紋様が浮かんでいたのだった。




続・非公開痴態撮影シリーズですが、現在諸事情により、10以降を暫く書けない状態となっております。申し訳ありません。しかし9から直接繋がる話でなければ(=現在進行形で展開しているストーリー上のものでなければ)書く事は可能なので、もしこのシリーズの最新作を見たいという方がありましたら、感想やメッセージ等でお伝え下さい。具体的なリクエストが頂けるのならそれに沿って書きますが、単に『最新作が見たい』というだけのご意見でも構いません。


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淫情へと誘う魔窟・後編

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・イリゼ

内容・アナル 自慰 くすぐり 触手 触手服 拘束 発情 エロトラップ


 私は、新たに発見されたダンジョンの調査を行う為、この洞窟らしき場所に足を踏み入れた。踏み入れた瞬間出口が塞がり、女神化出来ない状態にもなり、ただの洞窟ではないと分かった私は慎重に、まずは外に出られる場所を探す為に探索を開始した。

 そんな私を待っていたのは、正体不明の廊下に部屋、そして一部屋毎に私へと襲い掛かる悪趣味な罠の数々。乗り越えられているのかどうかはともかく、襲われながらも何とか私は前に進んでいて……けれどまだ出口も、この洞窟の正体も分からないまま。

 私は早く脱出しなくちゃいけない。調査は後回しでいいから、一刻も早く出なくちゃいけない。じゃなきゃ私は…このまま、罠に襲われ続けたら私はきっと……。

 

「…はぁ…はぁ……はぁ、ぁ…っ♡」

 

 寄り掛かるように扉を開け、ゆっくりと部屋の中へ入る。いつもなら開けた扉は閉めるところだけど…今はそんな事を気にしていられるような余裕はない。

 一見すれば、何もない殺風景な部屋。だけど私は知っている。ここにも何か、悪辣な罠がある事を。

 

(…良かった…一先ず、あれはないんだ……)

 

 どこかに潜む未知の罠。けれど私が抱いたのは、安堵の感情。

 最も私が恐れていたのは、前の部屋にあった一部が触手らしきポール。それ自体は襲ってくる訳でもない、完全に無害な棒だったけど……あろう事か私は、あれで自慰を…オナニーをしてしまった。浅ましく股を開いて、ポールに秘部を擦り付ける、みっともなくて情けない自慰を。

 勿論それは、それまでに幾つもの罠によって身体を火照らされて、どうしようもない程の欲求を溜め込んでいたから。偶々ポールだったってだけで、あれに根本的な原因があった訳じゃない。…でも、私には分かる…今は表面上冷静な思考が出来てるけど…あれを再び目にしたら、きっとまた私は同じ事をしてしまう。喘いで、涎を垂らしながら、無様なオナニーに耽ってしまう。

 

「……っ…ぅ、あっ…♡」

 

 そんな事を考えたせいか、ずくんと収まっていた筈の疼きが私の下腹部へと走る。

 そこにあるのは、散々愛液を漏らしてはしたない姿になってしまった私の秘部と、その上に浮かんだ謎の紋様。いつの間にか浮かんでいたそれは、私の劣情に反応するようにぼんやりと熱を帯びて…っていけない…考えちゃ駄目、脱出する事を第一に考えなきゃ駄目……!

 

「……!今のは……」

 

 部屋の中央辺りまで来たところで、足に伝わってきたのは床が少し凹む感覚。

 これは、私が罠のスイッチを押してしまったという事。もう何回も経験してるから間違いない。

 やってしまったという思いはない。だって何となくだけど、この洞窟では罠を作動させずに次の部屋に行く事は出来ない気がするから。それにスイッチによる起動型なら、身構えられる分むしろありがたいとすら言える。…そう思いながら、私は周囲に視線を走らせたけど……何も起こらない。

 

「(…どういう事?どこかで待ち構えてるの?それとも別の部屋の何かに纏わるスイッチだった?或いは……)……っ!?」

 

 回転する私の思考。けれど次の瞬間、気配としか言いようのない何かを感じて、私は身を翻しながら得物で一撃。すると、私の手には確かな手応えが走り……背後から、私は何かに巻き付かれる。

 

「ひぁぁっ!?こ、これっ…ってぇぇ…っ!」

 

 まるで後ろから胸を弄られるような、思わずびくんと身体が跳ねてしまう驚きと感覚。

 私の胸に、何かがが巻き付いた。だけど何も見えない。感覚はあっても、服に皺が出来ていても、その正体を視認出来ない。だから私は感覚を頼りに巻き付いた何かを引き剥がそうとして…そこから突如、胸元へ伸ばしていた両手が外へ。

 

(や、やっぱり…透明な触手……ッ!?)

 

 両手首への締め付けと、引っ張られる感覚で、私は私を襲う何かの正体を確信。…でも、どうしようもない。分かったところで、どうにもならない。

 

「んぁっ、ひぃっ!あっ、はっ…またぁ……っ♡!」

 

 普段の私なら、見えない程度で無理だとは思わない。けど今は女神化出来ず、両手を拘束され、更には胸にも巻き付かれ……そこから揉まれ、責められている。あれだけ火照らされ、何度も絶頂し、酷く敏感になった身体を。

 胸へ巻き付いた触手は這いずりながら緩急つけて乳房を締め付け、一度に全体を責め立ててくる。それに私が恥ずかしい声を上げてしまう中、どこからか四本目の触手が飛来。逆の胸にも巻き付かれ、こちらは引っ張るように私の胸を弄ぶ。

 

「やっ、こ、このっ……くひぃいいぃんっっ!?」

 

 激しく嬲るようなものではない、まるで嘲笑するかのような触手の愛撫。見えない何かに好き勝手されているという状況と合わさり顔の熱くなるような屈辱感に駆られた私は目一杯力を込めて再び両手を近付けるも、後一歩のところで両腋に迸る新たな刺激。

 くすぐられた。そう頭が理解した時には嬌声と共に両腕の力が抜けてしまい、あっという間に前腕や脚にも別の触手が巻き付いてくる。

 結局、私の抵抗は触手の拘束をより堅牢にしてしまっただけ。それを思い知ると同時に…触手の攻勢は、遊びから陵辱へと変貌した。

 

「ひんっ♡はぁっ、んぁああッ♡ふゃ、こ、擦れっ…ってへぇえぇぇぁあははははッ!ダメっ、くすぐらなぃひひひひひひッ、ぃいいぃぃぉおおおおッ!?♡」

 

 縛るかのように乳房を締め上げられ、ブラシの様な触手が何度も股の間を往復し、露出した腋と太腿をなぞるようにくすぐられる。三点への快楽と四ヶ所へのくすぐりの同時攻撃で私は自分でも何を言っているのかよく分からない声を上げながら、身体を捩って必死に抵抗。

 でも無意味。拘束が外れる事はないし、むしろ自ら身体を動かした事で刺激の幅が広がってしまい、余計に私は悶え苦しむ。

 あぁ、耐えるしかないんだ。触手の気が済むまで、待つしかないんだ。そう理解させられるまで、然程長い時間はかからなかった。

 

「ひははははははっ!ひゃめぇッ♡んひゃッ♡揉むのと擦るのとくすぐるの同時はダメぇへへへへぇッ!あっ、あ"ッ、あ"あッ……〜〜〜〜っっ♡♡!」

 

 仁王立ちしているかのような姿勢で嬲られ、くすぐられ、笑いと喘ぎの混じった悲鳴を上げ続けた末容赦無く絶頂させられる私。二重の刺激で身体が強張った事で絶頂の瞬間には叫び声すらも上げられず、ただただ背筋を駆け登る絶頂感とくすぐりの檻で私は仰け反りビクビクと痙攣。

 敏感になったままの身体に絶頂を与えられ、遠退きかけた意識。けれどその寸前、触手は満足でもしたかのように私を拘束から解き放ち、崩れ落ちた衝撃で私の意識は踏み留まる。

 

「はっ、ひゃぁ…ひゃぁぁ……♡」

 

 膝を突いた私は、更に身体が弛緩しその場の床に座り込む。つ…っと口の端から官能的に涎が零れ出す今の自分は、無防備そのものだったけど…もう私を襲う触手はゼロ。そのおかげで何とか私は呼吸を整え、依然敏感なままの身体の熱を感じながら立ち上がり……でもその瞬間、私の履いていたショーツがはらりと落ちる。

 慌てて掴んだけれど、先の触手の往復で引っかかってしまったのか、一部が完全に千切れてしまっている。加えてブラも既にここまででワイヤーが駄目になってしまっているから、今は上下どちらも下着が機能していない状態。それだけでも私にとっては凄くショックなのに……更にそこで、ある事に気付く。

 

「……模様が、増えてる…?」

 

 それは、ショーツを掴んだ拍子に目に入った下腹部の紋様。先程見た時は少しだけ手を加えた程度のハートマークだったのに、今は周囲の模様が増えている。…明らかに、見間違いなんかじゃ…ない。

 何かの魔法か、或いは呪いか。具体的な事は分からないけど、多分これは何かしらが進行してるって事。…でも、私は進むしかない。私には、それ以外の選択肢がないんだから。

 

「…う、うぅ……」

 

 千切れたショーツを履くのは諦めて、ノーパンのまま立ち上がる私。誰もいない洞窟だけど、それでも外でショーツを履かないなんて恥ずかしい。だから早く進みたいけど、大股で進んだらそれこそ見えちゃいそうで、結局私はスカートを押さえながら俯いて前進。そのまま廊下に、次の部屋にと進んで行って……

 

「……あぅッ!?」

 

 転倒した。思いっ切り足を滑らせて、つるーんと頭から前に。

 

「いったぁ……って、な、何これ…?」

 

 女神故に怪我はしなかったものの、痛みを感じながら私は上半身を起き上がらせる。一瞬何故転んだのか分からなかったけれど…それは考えるまでもなく判明。だって床が、全面ぬるぬると濡れていたから。

 

「…これ、さっきの粘液に似てる……って、まさか…ッ!?」

 

 偽物の壁に飲み込まれかけた時の、まだ私の服に付着している物とよく似た、ぬめりと粘性。それに気付くとほぼ同時に、左右から聞こえてきた重々しい音。はっとして見回してみれば、左右の壁が一面触手に変わっていて……それが、こちらへ向かって動き出していた。

 

「ひッ……!」

 

 血の気が引き、咄嗟に後ろは振り向いた私だけど、そこにあった筈の扉がない。それはつまり、次の部屋へ繋がる廊下しか逃げ場は存在しないって事。

 私は走った。押し潰されたらどうなるかなんて、想像したくもなかったから。だけど床がぬめっているせいで、スピードを出せない。早く、一瞬でも早く前に進みたいのに、床のぬめりは嘲笑うように私の足を掬おうとしてくる。

 迫る壁。一秒毎に増すプレッシャー。本来の半分の速度も出せていない時点で、心のどこかじゃ無理だと諦めてしまっていたけど、それでも私は走った。走って、必死に進んで、廊下を目指した。もう少しだって、後ちょっとで間に合うって、願いにも似た思いを抱いて……

 

「いッ…イヤぁああああぁぁぁぁッ!」

 

……だけど、無理だった。やっぱり私は…間に合わなかった。

 肩に触れ、腕に触れ、もう一歩前に出た時には圧迫感が全身を覆い、扉に手を伸ばした姿勢のまま、完全に私は見ているだけでもおぞましい触手の壁に挟まれる。

 死ぬのかな、と思った。このまま押し潰されて、誰もいないここで、こんな気持ち悪い触手の間で。けれど、私がまともに動けなくなったその瞬間に、壁は停止。挟まれているけど……まだ私は、生きている。

 

「ひぃっ…!くぁっ、やっ…んなぁぁ……ッ♡!」

 

 でも、それに安心している余裕なんてない。もう分かっていたけれど、やっぱりこの触手も私の身体を嬲り始める。撫でるように、舐めるように、私の身体を蹂躙する。

 この触手はこれまでよりずっと短くて、巻き付いてくる触手は殆どない。けれど壁一面にびっしりと生えていて、それが頭から足まで全身に満遍なく襲ってくる。それに巻き付いてこないのも、正直言って当然の事。だってそんな事なしに、私は挟まれているんだから。

 

「ふひゃぁぁ…っ!?♡ゆ、指先っ、までぇぇ……っ♡」

 

 逃げ場がない。全身を纏めて責められて、まともに動く事も出来なくて、快楽をどこにも逃がせない。それだけでも辛いのに、少しずつ腕や背中、ショートブーツを履いてる足すらも舐められている感覚が強くなっていって、余計に私は追い詰められていく。

 辛うじて、牛歩よりも遅いような速度でなら前へ進めるけれど、それすらも快楽のせいで安定しない。…はっきり言って、さっきのように完全に拘束されている方が楽だった。それなら、耐えるしかないんだって諦める事も出来たし、耐えれば何とかなるような気もしたから。今は、自力で抜ける事も可能だって分かってる分……耐えていても、永遠に舐め続けられるだけのようにしか思えなかった。

 

「進まっ、なきゃ…っ♡進まなきゃ、らのにぃぃ……っっ♡」

 

 耳、首筋、腋、胸の付け根。お臍、内股、脹脛、足の裏。どこもかしこも舐められて、遂には開いた口から舌すらも撫で回されて、私の身体は快楽の飽和状態。ずっと軽イきが続いて、だけど一つ一つは激しい刺激じゃないから深く絶頂する事は出来なくて、どんどんどんどん火照りばかりが増していく。

 それでも私は前に進んだ。それしか出来る事はなかったから。軽イきし続けながら、ガクつく脚を必死に動かして、掌も指も舐め回される事覚悟で触手を掻き分けて、何度も潮を吹きながら進む。

 

(後、ちょっとぉ…あとっ、一歩ぉぉ……ッ♡)

 

 そうして何とか壁の終わり、扉との間にある僅かな空間が目前となる場合まで辿り着いた私。身を捩りながら、爪先立ちになりながら私は壁の両縁をしっかりと掴み、残った力を両腕に集中。濃密な抱擁をしてくる触手の壁に負けそうな私の下半身を心の中で叱り付け、力の限り身体を引っ張る事で漸く私は触手の壁から脱出する。

 

「ふッ…ぁぁあぁああああッ!…っ、出られ……にゅひぃいいいいぃぃいぃッッ♡♡!?」

 

 開ける視界。解放され、自由を取り戻す私の上半身。それが嬉しくて、ほっとして、私は頬も気持ちも無意識に緩む。

 だけど、それがいけなかった。まだ脱出し切ってなかったのに油断したから、引き止めようとする触手の動きに気付くのが一瞬遅れて、私の陰核が触手によって包むように押さえ込まれてしまった。

 この触手の拘束力は、そんなに強くない。勢いが付いていたから、下半身も脱出は出来た。でも私の陰核は、触手から全面を擦り上げられるような形になって……私はバランスを崩しながら、最後の最後で絶頂してしまった。

 

「ひっ、ひぃぃ……ッ♡」

 

 両脚は蟹股で、両腕は身体の下敷きになって、そんな情けない姿勢で私は仰向けになって床に転倒。じんじんと熱く跳ねる陰核からはまだ絶頂の余韻が登ってきていて、恥ずかしい蟹股を閉じる事もままならない。

 そんな私が、動けるようになったのは数分後。扉を支えに立ち上がって、床が私の体温でほんのり暖かくなっている事を足の裏で感じて……って、あれ…?

 

「……嘘…」

 

 ブーツを覆われている筈の足で、床を感じる。そのおかしさに気付いた私は視線を下げて……呆然とした。

 べとべとで、至る所に皺が出来ていた私の服。でもそれはさっきまでの事。今はもう服じゃなくて、服に近い布切れだった。幾つも穴が開いて、破れて、何ヶ所も肌が露出していた。そしてそれは、スカートも、ブーツも同じ。

 大体想像は付く。多分この部屋の触手は、衣類位なら解かせて、女神の身体は解かせない程度の粘液を分泌しているんだと思う。…でも分かったって、ぼろぼろになった私の服が戻りはしない。

 

(……っ…紋様も、また模様が増えてる…ほんとに、何なの…?)

 

 ここに入ってからずっと、分からない事だらけ。本当に現実なのかも疑わしくなる。…これが夢なら、覚めてくれるのなら…気も、楽なのに……。

 

「…だ、駄目…そういう消沈した事を考えちゃ駄目私…!こんなふざけたダンジョンに、女神が負ける訳ないんだから…!」

 

 心の奥から染み出した弱気な気持ちを振り払って、私は自分自身を鼓舞。負けないって、このいやらしい罠の数々に打ち勝ってみせるって、自分を奮い立たせながら進む。

 そうしてまた、私は次の部屋に到着。相も変わらず、入った時点じゃ部屋の中には何もなくて……

 

「……え…?」

 

 そう、思っていた私だけど…違う。よく見れば、部屋の中央の床が少し出っ張っていて、その上に何か薄い物が置いてある。

 これまでの経験からして、十中八九あれも罠。罠だけど、多分無視して進む事が出来ないのもこの洞窟。だから私は恐る恐る近付いて……それがはっきりと見えた瞬間、思わず一瞬立ち止まる。

 

「…下着……いや、水着…?」

 

 出っ張りの上に鎮座していたのは、黒くて少しテカテカもしている水着…らしきもの。より正確に言えばトライアングルビキニタイプの水着で、全然意味が分からないけど……多分これは、着ろって事。

 

「……え、えぇい…!どうせ着なきゃ進めないんでしょ…!だったら、せめて有効活用させてもらうよ…ッ!」

 

 数十秒の逡巡の末、私は一度衣類を全部脱いで水着を掴む。得体の知れない水着ではあるけれど、今の半布切れ状態の服でも、これを下に着ればまだ多少はマシな外見になると思いながら。

 そさくさと水着に身体を通す私。薄々そんな気はしていたけど水着は私の身体にフィットして、自分で言うのもあれだけど…ちょっと大人っぽい魅力が出ているような気もする。…出来る事なら、下は紋様が隠せる位のサイズであってほしかったけど。

 ともかく上下共に着た私は、脱いだ服ももう一度手に。……と、その時だった。

 

「はひゃああぁっ!?♡」

 

 突如、私の胸と股を襲う触手の感覚。まさかと思って見てみれば、胸の上で、股の間で、今着たばかりの水着が蠢いている。

 いや、違う。妙に滑らかな黒の表面は動いていない。動いているのは……水着の、内側。

 

(しょ、触手…!?触手が水着に、擬態してたの……ッ!?)

 

 そんな馬鹿なと思いたいけれど、紛れもない現実。縁から見えている水着の内側には所狭しと触手が生えていて、さっきの壁と同じように私の触れている部分を舐め回している。

 咄嗟に私は脱ごうとした。引き剥がそうとした。でも水着を掴んだ瞬間触手は更に激しく動いて、快楽が私の行動を妨害。引き剥がすどころかむしろ腰砕けになってしまいそうで、私は悔しさを滲ませながらも手を離す。

 

「…うぇ……?…止まった…?」

 

 その瞬間、触手は停止。抵抗しなければ動かないのかと思った私は、同時に落としてしまっていた服を掴んで…すると再び触手が私の身体を責め立ててくる。

 もう一度落とす衣類。そこで再び止まる触手。それで私は理解した。これは触手からの、これだけを着ていろって事なんだって。

 

「……ひぁッ……んひぃッ…♡…う、うぅぅぅぅ……っ!」

 

 ゆっくり近付けても、少しずつ力を込めていくだけでも、内側の触手は反応する。それでどう足掻いても無駄だって理解させられた私は…やり切れない思いで呻きながら、水着姿で歩き出す。

 律儀に全部脱いだりせず、最低限の脱衣だけして身に付ければ良かった。そうすれば、もう少しマシな姿でいられたのかもしれないのに。

 

(絶対…絶対脱出してやる…それで、吠え面かかせてやるんだから……ッ!)

 

 いつしかめらめらと燃え出す洞窟への怒り。時に怒りは判断力を鈍らせるけど、疲労した今の私にとっては貴重な活力で、しかもこれが胸の中を占めてくれれば身体の火照りも忘れられる。

 その思いを燃やしたまま次の部屋へと到着した私は、脇目も振らずに真っ直ぐ扉へ。でも既に見えている。部屋の中央付近にある、あからさまにここへ立てと言わんばかりの足跡マークが。

 

「……何これ…」

 

 その直前で止まった私は、更にその前の床に中腰で脚を蟹股に開き、両手を後頭部に当てている姿勢の女性のイラストらしきものを発見。そのイラストは簡素で顔ものっぺらぼうだから、変な格好としか思わないけど……あぁもう、分かってる。今度は、ここでこの姿勢を取れって事でしょ…!

 

「…いっその事、扉を強引に破壊…ほひぃいいぃッ!?♡…こ、これだけでも反応するのぉ……!?」

 

 あんまりにも馬鹿にした、最早罠ですらない要求に思わず悪態を吐いた私の性感帯を、水着が罰だとばかりに激しく刺激。理不尽の連続に私は怒りを募らせるばかりだけど…従うしかないのは分かっているから、イラストと水着を睨みながらマークの上へ。続けて両手を後頭部に当て、腰を下ろして…膝を開いて蟹股に。

 

「……っ…♡」

 

 恥ずかしい。こんな卑猥な格好を自分からするなんて、恥ずかしくて仕方ない。おまけに卑猥である事を意識したせいで火照りの感覚も戻ってきて、ほんのりあそこが疼いてしまう。

 一方部屋の方は、私が指定された姿勢になったからか、扉が左右に開き出す。開き出すけど……その速度は、あまりにも緩慢。数秒目を離した程度じゃ違いが分からない位に遅くて…次の瞬間、再び水着が動き出す。

 

「んな……っ!?い、今は何もしてないの…に、ぃ…ッ!?」

 

 訳が分からず下を見る私。下を見た事で、私は気付く。下品じゃない程度に大胆なデザインだった水着が、じわじわとその面積を広げていっている事に。

 フィットしたまま、私の身体を覆うように広がっていく触手水着。見ている内にセパレートのフィットネス水着の様になり、まだまだ拡大を続けていく。

 

「ふひょぉぉっ、んはぁぁ…っ♡!は、早くっ…早く、してぇぇ……っ!」

 

 厚さは変わらないままどんどん広がり、さっきの壁を私に思い出させるように隙間なく舐め上げてくる触手。脚は震え、少しずつ逃げ場のなくなっていく快楽で身を捩りたい衝動に駆られるけど、私はこの屈辱な姿勢を崩せない。

 固定されてる訳じゃない。でも少しでも姿勢が崩れた途端に、開きつつある扉は閉じてしまう。開く時は呆れる程緩慢な癖に、閉じる時はあっという間。だからどんなにくすぐったくても、どんなにもどかしくても、私はこの中腰蟹股で耐えるしかない。

 

「ひぃッ、ぁあぁぁ……っ!やらぁぁ……ッ♡!」

 

 広がる一方の触手水着は、遂に指先と足先に到達。もう水着というよりタイツでしかないそれに、私は首から上と下腹部の紋様の周り以外を一切の隙間無く占領されて、全身隈なく弄ばれる。

 きっと、傍から見たら今の私は変態以外の何者でもない。だって、周りからはボディラインがはっきりと分かるタイツの様なものを着て、喘ぎながら卑猥な格好を必死の形相で保っている、頭のおかしい女にしか見えないだろうから。しかも私は女神。多くの人から尊敬され、慕われ、憧憬の念を送られる存在。そんな私が、こんな変態的な格好をしてるなんて知られたら……

 

「〜〜〜〜ッッ♡!(う、嘘…今、なんれ……♡)」

 

 その瞬間、ぞくぞくッ、と私の背筋をこれまでにない感覚が駆け上る。恐怖とも、快楽とも違う、もっと低俗で認め難い何かが。

 それがトリガーとなったように、一気に火照りが加速する私の身体。乳首を弾かれる感覚、秘部やお尻の穴の縁をなぞられる感覚、腋や足の裏をくすぐる感覚…それ等全てが、触手一本一本の動きに至るまで私は鮮明に感じてしまって、あっという間に私の頭はパンク寸前。

 なのに、友達にも信仰してくれる人達にも、不特定多数に見られている想像だけは一切途切れる事なく浮かび続ける。 ……まるでそれを、私が望んでいるかのように。

 

「ち、違うっ…っ♡私はっ、そんな…こ、とぉぉ……ッ♡!」

 

 認めない。認めたくない。私がそれを想像して、変態的な姿を見られる妄想をして、それで興奮してるだなんて。そんな事ない。それもきっと罠の力。こんな変な事を想像しちゃってるのも、興奮も、勝手に腰がへこへこ前後に動き出しちゃってるのも…絶対私のせいじゃない。

 

「ぬひぁんっ♡おひゃッ、ぁっはぁあぁぁッ♡!揉まないれぇぇっ♡おっぱいもっ、お尻もっ、そんなこねくり回すのダメぇええぇぇッ♡!」

 

 密閉された中で流れるように蠢かれ、見えない手に揉まれているかのように弾む私の胸。見えないけれど、きっとお尻も同じように遊ばれている。

 そう。触手水着の責めは、決して苛烈なものじゃない。とことんまで私を弄ぶような、私の肢体を楽しむような責め方で、だけど私は抵抗出来ない。触手もそれを分かっているから、私の身体を堪能しつつきっと私の心を嘲笑っている。脱がせられるものなら、この部屋から進まなくてもいいなら、好きなだけ抵抗すればいい…って。

 

「負けッ、ないぃぃぃぃ…ッ♡こんなっ、触手なんかに…触手、なんかにぃ…ッ♡!はぁっ、あ…あっ…ああっ……♡!」

 

 あまりにも惨めで目尻に浮かぶ涙と、心とは裏腹にかくかくと、情けなく揺れてしまう私の腰。脚にくる快楽と足裏の刺激で爪先立ちになってしまうけど、幸か不幸かそれは姿勢が崩れた事にはされず、そのおかげで何とか私は持ち堪えている。

 でももう、限界。逃げ場のない快楽は、全身へ同時に与えられる快感は、もうとっくに飽和状態。あぁ駄目だ、もう無理だ、無理無理むりむりむりむりむりむ……ッ、ぁぁああああああっっ♡!!

 

「イ"ッ、イくっ……んはぁああぁあぁぁぁぁああぁっっ♡♡!」

 

 膨らみ続けた快楽が弾け、潮吹きと共に私は絶頂。腰は思い切り突き出すように前へ出て、逆に背中は仰け反って、顔も真上を向いた果てしなく情けない格好で私は触手水着にイかされる。激しく責め立てられた訳でもないのに、秘部だって表面をずっと舐められていただけなのに、結局私はまた絶頂させられてしまった。

 イかされる事が分かっていた分、トドメで何かをされたんじゃなくて、積み重ねだけで絶頂させられた分、これまでとは悔しさも段違い。なのに、私の心の中を占めるのは充足感。やっとイけた。……そう思ってしまっている、自分がいる。

 

「…あっ…ぅ…ぇ……?」

 

 そのままひっくり返った私が蟹股のまま喘いでいると、再び触手水着は形状変化。腋と太腿の部分で分かれて、私は下腹部が開いたハイレグレオタードに、長手袋とニーハイを履いたような姿にさせられてしまう。

 でももう、こんなの今更。絶頂直後で頭の回転も遅かったこの時の私は嘆く事なくそのまま受け入れ、ゆっくりと立ち上がって開き切った扉の方へ。

 ちらりと見た下腹部の紋様は、やはりまた大きくなっていた。様々な意匠に彩られたハートマークはどうしようもなく卑猥で、だけどそれすら今更の話。もう、早く脱出したい。解放されたい。…そんな思いだけが、私の中で渦巻いていた。

 

 

 

 

 扉を潜った先で待っていたのは、長い長い廊下。部屋と部屋との繋ぎ目でしかなかったこれまでとは違う、どれ程の長さがあるのか分からない通路。私がここに入ってから、恐らく十数分が経過し……だけどまだ、通路は続いている。

 

「んはぁ…ふぁ、んあぁぁ……っ♡」

 

 零れる吐息に、力強さを失った足取り。歩いても歩いても終わりが見えてこない通路だけど、それはこの通路の長さが原因じゃない。原因は……ここに入って以降、ずっと弱い刺激で私の身体を愛撫し続けている触手水着。

 

「(なん、で…ずっ、とぉぉ……っ♡)

 

 変化し、もう水着ではなく服状態の触手は、絶え間無く動き続けている。そのヒダの様な触手を蠢かせて、一瞬たりとも休む間もなく甘い快感を私へ送りつけてきている。

 火照ったまま、身体の芯が疼いたまま、様々な形で何度もイった私に対するその責めで生まれるのは、無視する事の出来ないもどかしさ。気持ち良いのに、内股になっちゃう程感じているのに、甘いが故に絶頂出来ない。激しい責め苦に慣れた私の身体は……それじゃ絶頂に至れない。

 

「…う…うぁぁ……ッ!なんっ、でよぉぉ…ッ♡!」

 

 悶々とする欲求を抑えられなくて、ついまた秘部に手を走らせる私。だけど出来ない。触れない。ぴっちりと張り付いた触手服は指先すらも通してくれず、どんなに触手服の上から指を押し付けても全然感じる事が出来ない。

 胸も同じ、お尻も同じ。私にイけない程度の快楽を与えつつも自慰は許さない貞操帯となった触手服に発散手段を奪われた私は、結局前に進むしかない。熱くて熱くて堪らない、乱暴な責めに恋い焦がれているこの身体で。

 

(…焦らされてるんだ、私…焦らして焦らして、きっと次で私を駄目にしようとしてるんだ…もしかしたら、次こそ…犯されちゃうかも…ぐっちょぐちょに、容赦なく、全身を触手で嬲られて……♡)

 

 イきたいという思いが余計に募るだけだった抵抗を止め、再び歩き出した私の頭の中を埋め尽くすのは、この先できっと待ってる陵辱への想像。

 だけど違う。これは期待してるんじゃない。これは恐らく次の罠に全力をかけてくるって事で、だからそこを抜ければ脱出に大きく近付く筈。…そう、私が期待しているとすれば、それは脱出への可能性。この昂りも、渇望も、全ては脱出に対するものなんだから……♡

 

「……っ…!」

 

 分かっていても耐えられなくて、何度も無駄な自慰を繰り返した私の視界に、漸く見えた次の扉。多分普通の半分以下の速度でしか進まなかった私だけどわそれが見えた瞬間身体の方が先に反応して、私を待つ扉へと小走りで駆け寄る。

 ごくり、と思わず飲み込む生唾。そして私は、胸の高鳴りをはっきりと感じながら……部屋の中へ。

 

「……あれは…」

 

 入った瞬間、私の目に飛び込んできたのは部屋の中央、触手水着が置いてあった物よりも小さな台座と、更にその中心に生えている一本の触手。

 だけど、その触手は今まで見てきたどの触手よりも粗末で貧相。流石に壁や触手服のものよりは長いけど、それでも見るからに見窄らしい。細く、色も薄く、威圧感なんて皆無な触手はあまりにも期待外れで……

 

「……っ!…ち、違う…期待外れ、じゃなくて…そ、そう…拍子抜け…拍子抜け、しただけ……♡」

 

 ぶるぶると首を横に振って、私は接近。それがどういう罠で、どうすればいいのか調べる為に、私は警戒しつつもギリギリまで近付くつもりでいて……後一歩か二歩で触れられる、そんな距離となった時だった。

 

「いッ…ぁ……っ!?」

 

 どくんっ、と突如熱くなる…いや、はっきりと熱を持ちだす下腹部の紋様。見れば黒色だった紋様がぼんやりとピンク色に光っていて、どんどん熱を増していく。

 そうして一番外縁部の模様が一際強く輝いた次の瞬間、その部位が初めから何もなかったかのように消滅。それに戸惑う中、正面に何かの気配を感じた私がはっとして視線を上げると、ついさっきまで貧相だった触手が、明らかに膨張していた。

 

「…まさか……」

 

 ゆっくり私が視線を戻すと、下腹部では新たに外縁となった模様が輝きを増し、先程の再現をするような流れで消える。すぐに視線を前へ向けると、また触手は一回り膨張していて…そこからは、同じ事の繰り返し。

 強く光って、消えて、膨張して。また光って、消えて、膨張して。何度も何度もそれが繰り返され、その度に触手は屈強さを増していく。そして、最後の模様…最初に出来たハートマークが消えた時、私の目の前にあったのは、長く、厚く、威圧感たっぷりの……極太色黒触手だった。

 

「…ぁ、はっ……♡」

 

 それを目にした瞬間に、再びどくんと…今度は胸が強く高鳴る。目眩の様な感覚に襲われて、ふらりと私は触手の側へ。間近で見ると、その威圧感は本当に凄くて……私が触手に釘付けになる中、足の間に水溜まりが出来る。

 見れば、それまで一切の行為を封じていた触手服の股の部分が、切れ込みが出来るようにぐぱりと開いていた。水溜まりは、股に溜まっていた私の愛液で……私がどれだけ発情していたのかを、その水量で思い知る。

 それと同時に、私は理解した。この触手を目の前に、触手服からアソコが露出させられたって事はつまり…そういう事。

 

(あぁ、私遂に…遂に私、触手に……触手、に…奪われる…?…こんなところで、こんな気持ち悪い触手に…私の、初めてを…?)

 

 処女の喪失。これまでずっと頭の隅にはあって、でも快楽と火照りの中で忘れていたそれを、目前になって漸く実感。途端に恐怖が心の中に吹き込んできて、嫌悪感が背筋を駆け上がって、思わず私は後退る。

 けれど多分、それをしなきゃ…この見るからに凶悪な触手とシなきゃ、私はここから出られない。それも嫌で、どっちも嫌で、私の両手は無意識に後ろへと周り…そこで、気付いた。触手服の割れ目は、前だけじゃなく後ろまで、お尻の方まで開いている事に。

 

「……っ…」

 

 ごくり、と緊張感から飲み込む生唾。頭に浮かんだそれが、膣内挿入の代わりになるのかは分からない。だけど、こんなグロテスクな触手に初めてを捧げるなんて絶対嫌。……だったら、これしか…ない。

 震える脚で、私はもう一度前に。近付いて、台座の間に立って、私は爪先立ちで触手を跨ぐ。

 破裂しそうな程に激しい鼓動。全身から噴き出す冷や汗。そして私は触手を掴み、宛てがい、きゅっと強く目を瞑って……お尻の穴に、触手を受け入れる。

 

「…っ、ぁ…っ!ふぁっ、く…あぁ、ぁ……っ!」

 

 お尻の穴が押し上げられた次の瞬間、一気に襲いかかる圧迫感。まだ先端しか挿れていないのに、それだけで深く入り込んだような、激しい異物感が私を襲う。

 そのままゆっくりと、触手を握り締めながら腰を落としていく私。数秒と経たずに触手の太さで裂けてしまいそうな痛みが走って、更に増大した圧迫感で私の身体は逃げようとするけど、必死に耐えて挿入を続ける。

 

「大…き、いぃぃ……っ!」

 

 腸内で触れて、直腸をその質量で拡張されて、改めて感じるそのサイズ。圧迫感が強過ぎて、噴き出す冷や汗が止まらない。

 それでも何とか腰を下ろしていって、遂に私のお尻の穴が触手全てを飲み込んだ。…感じているのは、どうしようもない程の気持ち悪さ。

 

「ふーっ…!ふーっ……!…はっ、ぁあぁぁ…!ぅくっ、ぅぅう……っ!」

 

 正面の扉は閉じたまま。だから私はもう一度脚に力を込め、今度はゆっくりと立ち上がる。

 触手に腸壁を擦られ、お尻から腸液が溢れ出す。一瞬でも気を抜けば倒れそうな状態の中、歯を食い縛って私は立ち上がり、触手が抜ける寸前で停止。

 一往復するだけで、根を上げたくなる程の負荷。でもきっと、私はここから何度も何度も出し挿れしなきゃいけない。何度も、何度も、何度も……。

 

「ふぅう…っ!ぉ"ッ、ぐっ…んぐぅぅ……ぁはぁ……っ♡」

 

 挿れて、出して、挿れて、出して。辛いけど、声が抑えられないけど、次第にお尻が緩くなって、上下運動の速度が上がっていく。

 段々段々、感覚も変わっていく。初めは気持ち悪いだけだったものが、次第に痺れるような感覚に変わって、今はぞくぞくしてきてる。押し広げられるのも、擦れるのも、想像出来てしまう程に触手の形を感じるのも、全てが気付けば快楽へと変わっていく。…こっちは、そういう場所じゃない筈なのに。

 

「はひぃいんッ…♡!ほっ、おほッ…ぉぉおおん…ッッ♡!どんどんっ、拡がってるっ…!私のっ、お尻っ、触手の形に変わっていってるのぉぉ……♡!」

 

 おかしいとは分かってるけど、感じる快楽は止められない。苦しくて、切なくて、だけど挿れる度、出す度に快感が全身に迸って、いつの間にが私はリズミカルに腰を振っている。それはまるで、触手との間違ったセックスを楽しむように。

……いや、もう分かってる。私がこの洞窟によって、調教されてしまった事は。だから、もういい。どっちにしろ、やらなくちゃいけないなら…もっと、楽しまなくちゃ…♡

 

「ひんっ♡あひょぉッ♡あはぁっ、気持ち良いっ♡身体のっ、芯までっ、満たされるぅぅうぅッ♡」

 

 さっきと同じように爪先立ちで蟹股になって、無様に股を晒しながら身を捩る私。お尻で気持ち良くなればなる程前にも欲しくなって、疼いて疼いて仕方なくて、私は割れ目を覆うようにして両手の指を膣へと突っ込む。

 火傷しそうな熱さで直腸を抉ってくれる触手と、欲しいところを的確に虐める事の出来る指。前後で違う、別の愉しみを与えられて、更に加速する腰と快楽。認めてからは、より一層気持ち良い。じゅぽじゅぼという音も、ド変態と言われても仕方ないような姿を晒す事も、全てが気持ち良さに繋がって、快楽だけが私の思考を支配していく。

 脱出の為という名目で、無様に胸を揺らして耽る両穴オナニー。もっと愉しみたい、もっともっとこの快楽を感じていたい。私の頭は、心はそれを強く願っていたけど……私の身体は、極太触手で早くも限界に達していた。

 

「ふほっ♡おっ♡ぬひぃぃんっ♡あっ、イッ、イくっ……ひにゃあぁああぁぁあぁああッッ♡♡!」

 

 捲り上げられそうな感覚を味わいながら腰を上げた瞬間、はっきり感じた絶頂の予兆。でも私は腰を止められず、思い切り触手を穴の中に沈み込ませると同時に絶頂。生娘の様な声を上げて、膣壁に指を強く食い込ませながら、私は蹲踞の様な姿勢で深い絶頂の渦へと落ちる。

 仰け反る、脚がぐらつく、でも杭の様に触手が刺さっているから倒れる事なくびくびくと痙攣。それから数十秒は至福の絶頂感に身体を震わせていて…絶頂が余韻へと変わったところで、漸く身体からも力が抜ける。

 

「はひっ…はひぃ……♡こ、これっ…深過ぎ、るぅぅ……♡」

 

 これまでで一番と言っても過言じゃない程の、もうただのオナニーじゃ満足出来なくなりそうな絶頂感。余韻の今もまだ軽くイってるみたいで、こんなの連続して出来る訳がない。幾ら女神でも、これは耐え切れる筈がない。

 それに、扉が開く気配も未だゼロ。なら長期戦を覚悟して、一度休まなくちゃ。…そう思って、ゆっくりと直腸内から触手を抜こうとした、その時だった。

 

「……ぇっ、ぁ…ぉお"お"っッ♡!?」

 

 どすんっ、と腰を浮かしかけた瞬間衝撃と共に突き上げられる直腸。その刺激に、野太い呻き声が私の口から思わず漏れ出て…一瞬私は、何が起きているのか分からなかった。

 あり得ない。だって私は、腰を上げようとしたんだから。抜こうと、離そうとしたんだから。けれど現実は、確かに私が突き上げられていて……何が起こったのかも、私は二度目の衝撃で知る事になる。

 

「(う、そ…勝手に、動いて……)あひぃいいぃぃッッ♡!」

 

 脈動し、震え、バネの様に激しく私を突き上げる触手。さっきまでも生々しい見た目と熱い熱で私の心を惑わせていた触手だったけど、今は間違いなく動いている。動いて、触手自ら私のお尻を犯している。

 突かれる度に身体が跳ね、数度の抽迭で完全に立たせられた私。意識を押し出されてしまいそうな激しい突きに、私は本能的に逃げなきゃと思ったけど…触手はそれを許さない。

 

「お"ごぉぉッ♡!?ぐぎぃいッ♡!や、めッ…うぁぁあぁッッ♡!!」

 

 抜こうとするよりも早く、その力よりも強く、猛獣の剛腕の様な力で直腸内を嬲られて、碌な抵抗をする間もなく私の身体は弛緩。全身を揺さぶる衝撃と、痛い筈なのに刺激全てを強烈な快感に変換してしまう快楽中枢によって、今の私は立っているので精一杯。犯されながら、漸く私はどれだけ油断し、この罠を甘く見ていたのかを思い知った。

 

「壊ッ、れるっ…!お尻っ、おかしくなっちゃ…あッ、がっ…ひぎぃぃいいぃいぃぃぃぃッッ♡♡!」

 

 成す術もなく、何も出来ず、ただただ恐怖と濁流の様な快楽を感じさせられ再び絶頂。足の指先から勝手に突き出た舌までが弓なりになり、そのまま私は足を滑らせ、正面へと転倒。その瞬間触手も折れ曲がり、私は床へと受け身も取れずに倒れ込んだ。

 普通なら痛い、でも今叩き付けられている快楽に比べれば軽く叩かれた程度にしか感じない、転倒の衝撃。それ程までの快感に一層私は恐怖し、這ってでも逃げようと必死に力を搔き集めるけど……今の私は、いっそ惨めな位に無力。

 

「ぬぐひぃぃッ♡!あがぁぁッ!ほんとっ、にッ…止めてぇええええッッ!」

 

 たった数秒も待ってくれない、私の絶頂なんてお構いなしに陵辱を続ける極大の触手。無駄だと分かっていても叫ばずにはいられない声が、虚しく部屋の中へと響く。

 

「もうイヤぁぁぁぁッ!おかしくなるからぁッ!もう無理ッ、無理なのほぉおおぉぉッ♡!助けッ、てぇええぇええぇぇッッ♡!」

 

 跳ね上げられて四つん這いになり、ピストンの速さで力が抜けてるのに倒れる事も出来ず、唯一許された発声でただひたすらに懇願するばかりの私は、最早女神でもなんでもない。嬲られ泣き叫ぶ女の子と同じで…でも普通の女の子なら、どれだけマシだっただろうか。だって、普通の女の子なら、もうとっくに気絶出来てる筈なんだから。

 止まらない。終わる気配もない。むしろより太く硬くなっているような気すらする触手の責め苦で、歪んでいく私の視界。そうして遂に、叩きのめされた身体の後を追うように……私の心も、折れる。

 

「ごめんなさいッ!ごめんなさいぃぃッッ!反省しますッ!もう勝てるなんて思いませんッ!負けを認めますッ!だからっ、だからもう許し…ふぎゅううぅぅぁぅうぅッッ♡!?なんでッ、認めたのになんれぇええええぇぇえぇッ♡!!」

 

 女神としての誇りも尊厳も投げ捨てて、並べ立てる謝罪と敗北宣言の数々。今はもう、何でもいいから、何でもするから、許してほしかった。この暴力そのものな快楽から、解放してほしかった。じゃなきゃ壊れるのは目に見えていたから。

 でもそんな私を嘲笑うように、許しを懇願しかけた瞬間触手は奥の奥までこじ開け貫く。何でも何も、触手は私に謝るよう求めてきた訳じゃない。勝手に考えて、勝手に期待した結果、現実が思い通りにならなかったってだけの話で……けれど今の私には、それすら理解する事は出来なかった。

 まだ足りないんだ。もっと謝らなくちゃ、この地獄は終わらないんだ。…そう思った私は、謝り続ける。許しを請い続ける。そして……

 

「こ"め"ん"な"さ"い"ッ♡!も"う"し"ま"せ"ん"ん"ッ♡!!何でも"ッ、じますッ♡!イリゼはッ、触手様に負けま"し"た"ぁ"ぁ"ッッ♡!だからッ、ああぁッ♡!だかっ…ひぎッ…♡!ゆ"ッ…る"…し"……ぁああああアああぁああ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ああ"あ"ッッ♡♡!!」

 

 焼き切れそうな思考で必死に言葉を紡いで、懇願して、それでも許される事なくアナルを犯し抜かれて、私は自分の心が音を立てて崩れていくのを感じながら、深く激しく……頭の中が真っ白に染まる位に絶頂。痛みも快楽も超えた、もう何が何だか分からない感覚の奔流が全身を駆け巡って、終わりの見えない絶頂の中で痺れて感覚が無くなっていく。

 そこから先の事は、もうよく覚えていない。そのまま何十回と絶頂し、何百回と貫かれたのかもしれない。無様で惨めな敗北女神に、寛大な精神をもってどこかで許してくれたのかもしれない。ただ一つ分かるのは、私の身も心も全てが触手に屈服してしまったという事だけで……私の意識は朦朧としたまま、闇の中へと沈んでいった。

 

 

 

 

 肌を撫でるそよ風と、軽くくすぐる草の感覚。それに優しく起こされるように、私は目を覚ます。

 

「……っ、ぅ…ここ、は…」

 

 ゆっくりと身体を起こし、ぼんやりとした意識で周囲を見回す。

 私がいるのは、何の変哲もない木の木陰。どうやら私はここに横になっていたようで、近くにあるのは洞窟だけで……次の瞬間、思い出す。これまで私が、一体何をしていたのかを。

 

「……ッ!?…って、あれ…?服が、直ってる…?」

 

 非道な罠の数々と行われてきた陵辱が頭の中を駆け抜け、かっと頬が熱くなる私。けれど、私は洞窟の外にいて、ぼろぼろだった筈の服も元通り。…って、事は…まさか、夢……?

 

「は、は…だとしたら、助かったぁぁ…けど、夢ならタチが悪過ぎるよ…もしや、これも例のアレなのかな……」

 

 架空の出来事だったんだという事に辿り着いた瞬間、どっと湧き出る安心感。それに私は力が抜け、けれど良かったという思いから零れる自然な微笑み。

 正直、いつ寝てしまったのかは分からないけど…この状況から判断する限り、これまでの事はきっと夢。だったら、もう何も心配する事なんてする事なんて……

 

「……ぅあっ…え…?」

 

 そう、思って…そう安心して、立ち上がろうとした瞬間…ずくんと疼いた、私の下腹部。

 一瞬、思考が止まった。全身から一気に熱が引いていき…安心感の代わりに、恐怖と動揺が私の心を埋め尽くしていく。

 そんな訳ない、そんな筈ない、だってそうじゃなきゃ辻褄が合わないから。自分に言い聞かせるように、夢であったと願うように、怯えた心で何度も何度も思う私。怖いけど、目を逸らしたいけど、見ずには、確認せずにはいられない。そして、震える手でトップスを捲り上げ、ボトムスをずらした先…私の下腹部にあったのは……

 

 

──陵辱が、あの地獄が夢などではないと証明する、消える前と同じ形の紋様だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………っ!」

 

「……よ…良かったぁぁぁぁ…夢だ、夢だったぁぁ…ちょっ、ほんとに止めてよもぉぉ…!最後の最後で夢オチを否定するような展開って…うぅ、寝起き早々泣きそうになっちゃったじゃん……!」



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女神を堕とす侵略者 1

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート

内容・膣内射精 口淫 アナル 妊娠 出産


 信次元ゲイムギョウ界の大陸の一つ、プラネテューヌ。その生活圏から遠く離れたある場所で、一人の女神と男が正対していた。

 

「…………」

 

 女神の名は、パープルハート。女性的な魅力に溢れる肢体をぴっちりと身体に張り付くプロセッサユニットに包み、大太刀を携え、澄んだ青色の瞳は落ち着いた…しかし決して穏やかではない眼光で正面の相手を見据えている。

 その彼女と向かい合っているのは一見何の変哲もない…しかし並々ならぬ何かを感じさせる男。この日彼は、彼女の住居でありプラネテューヌの中心でもあるプラネタワーへと警備を物ともせず、その上で殆ど騒ぎも起こさず侵入し、パープルハート…ネプテューヌは本能的に感じる底知れなさから、彼に場所を変える事を提案した。そしてそれを彼が飲み、今に至る。

 問答無用で斬り伏せるつもりはない。だが油断も出来ない。そんな思考の下、ネプテューヌが出方を伺っていると…不意に、男が口を開く。

 

「…ふ、ふふ…遂に、遂にこの日がやってきた……」

「…何の話かしら?」

 

 俯き、頬を歪め、しかし歓喜の溢れ出すような声で笑う男。それを受け、更に警戒心を強めるネプテューヌ。

 

「何って、俺がこの世界を…お前達女神を手中に収める日に決まってるじゃないか…!」

「(…突然、何を言うかと思えば…)…それは演劇か何かの話?演技ならそこそこ上手だと思うけど、冗談にしてはあまりにも面白く……」

「上から87・58・85、普段は73・54・76だったかな?」

「……──ッ!?」

 

 ネプテューヌからすればつまらない冗談、或いは碌でもない思想に染まった悪人としか思えない言葉を吐いた事で、彼女は男へ冷ややかな声で切り返そうとした。

 だがそれを遮るように、男が発した数字の数々。それは何も知らない者からすれば、全く意味が分からない事だが…それを聞いた瞬間、ネプテューヌは目を見開き、反射的に自らの身体を抱き締める。

 しかし、それも当然の反応だろう。何故なら男が言ったのは、彼女のスリーサイズであり…全てを完璧に言い当てていたのだから。

 

「どうして、それを……!」

「俺は何もかも知っているんだよ、ネプテューヌ。何せ俺は外の…いいや、『別の次元』から来たんだからな」

「……ッ!なら、お喋りはここまでよ…!痛い目に遭いたくないなら、早めに降参する事ね…ッ!」

 

 重ねられた言葉により、にやりと歪んだ口元により、ネプテューヌは目の前の男が明確な脅威になり得ると判断。最終警告も兼ねた宣言をぶつけ、次の瞬間地を蹴り男へと肉薄する。だが……

 

「え……?…きゃあぁぁッ!」

 

 手は抜かずとも、殺さぬようにと放った一撃。されど高速の、常人には反応する事も困難であろう一太刀は空を斬り…代わりに衝撃波の様な何かが、ネプテューヌを正面から打ち付けた。

 

「おっと、危ない危ない…けど、そっちがもうその気なら、こっちも言わせてもらうぜ?俺はリョナに興味があるつもりはないし…降参するなら、早めにな」

「……っ…馬鹿に、しないで頂戴…ッ!」

 

 さも自分が上位存在だと思っているかのような男の言葉と表情に、ネプテューヌは睨みを利かせて再度攻撃。

 無論、怒りに任せての攻撃ではない。偶然かどうかは分からないものの、自身の攻撃を避けてカウンターを当ててきた以上、油断出来る訳がない。だからこそ仕掛けつつも、相手を探るという意思でネプテューヌは二撃、三撃と攻めていくが…それも、当たらない。何度攻撃しても、どんな角度から仕掛けても、気付けば回避されている。…それはまるで、『そういう事』になっているかのように。

 

「はぁ…はぁ……」

「ふぅ…流石にそろそろ分かったろ?お前じゃ俺に勝てないって」

 

 そうして数十分後。めげずに百を超える斬撃を打ち込んだ末、遂にネプテューヌの足が止まる。

 息の上がった女神と、涼しい顔の人間。本来ならあり得ない光景が今そこにはあり…ネプテューヌは悔しげに男を睨む。

 

「何者、なのよ…貴方は……」

「くく、漸く訊いてくれたな…そうさ、俺は普通の人間じゃない…俺は、転生者なのさ!」

「て…転生者…?」

 

 大仰な動きと共に男が言い放った言葉に対し、ネプテューヌは困惑。無論、転生者という意味は彼女も分かっているが…それでも、何を言っているんだ感は否めない。しかしそれに気付いていないのか、男はべらべらと言葉を続ける。

 

「あぁ、俺は昔からこの世界が…エロい女神達が最高だと思っていた。だが現実はつまらない日々の連続で、女神がいるのは画面の向こう側。そんな現実に絶望していたが…ある時転機が訪れたんだ。…能力を得ての転生という、願ってもみない幸運がな」

「…え、待って。貴方それって……」

「けどいざ転生してみたらどうだ、能力はしょぼいし色々上手くいかないし、そもそも転生先はゲイムギョウ界じゃなかった!しかもなんだかんだで再転生出来たが、今度はゲイムギョウ界に来れたと思ったらぼっこぼこだ!能力がしょぼ過ぎて女神の姿になるまでもなくやられたよ!」

「…愚痴?愚痴なの?それとだから……」

「それでも俺はめげなかった。一応頑張った上で再転生すれば能力は強くなるらしいから、何度も転生して、その度に仲間を得たり種族を問わず友情を育んだり協力して世界平和の為に戦ったりして、力を付けてきた!冴えない日々を脱却し、この素晴らしい世界で何もかもを得る為に!そして何十回…いやもしかすると何百回と転生を繰り返して、俺は得たのさ…女神をも超える、この力をな…!」

 

 長々と喋り、漸く言葉を切った男。どうだと言わんばかりの表情でネプテューヌを見るが、当のネプテューヌはと言えば何とも言えなそうな顔。そして数秒の間を置いて……彼女は言った。

 

「……貴方…努力の方向性、完全に間違ってない…?」

「えっ?」

「だって貴方、色んな相手と友情を築いたり、目的はどうあれ何度も平和の為に戦える心があるんでしょう?なら邪な事は考えず、真っ当に生きていれば、どこかで彼女位は作れたんじゃないかしら。顔はともかく体格は悪くないし、根気は本当に凄いと思うし…」

「…………」

「…………」

「……う、うるせぇぇッ!」

「きゃああぁぁぁぁぁぁッ!」

 

 訪れたのは沈黙。ネプテューヌの真面目なトーンの言葉に男は鳩が豆鉄砲を食らったような表情となり、だがその後彼は逆上。衝撃波の様なものが、再びネプテューヌの全身を襲い掛かる。

 言うまでもなく、今の彼は図星を突かれたと認めたようなもの。しかしそこを指摘するだけの余裕は今のネプテューヌになく、彼女は表情を歪めながら膝を突く。

 

「う、ぐっ……」

「ひ、人が折角教えてやったってのに勝手な事言いやがって…俺はそんな小さい事に興味なんてねぇんだよ!」

「いや…小さいのは、貴方の器…う、ぁ……ッ!」

 

 怒りを露わに声を荒げる男に対し、ネプテューヌはぼそりと毒を吐くも、言い切る前に髪を掴んで倒され呻き声を漏らす。

 全身に痛みを感じながら、ネプテューヌは思った。この男は、どうやら普通に倒す事は出来ないと。されど精神面なら付け入る隙は幾らでもあると。だがその思考は、心の中にあった余裕は、次の瞬間急変する。

 

「はぁ、はぁ…言葉で分からないなら、身体に教え込んでやるよ…俺が、これからお前もこの世界も支配する存在なんだって事をな…!」

「……ぇっ…あ…ぇ…?」

 

 ネプテューヌが起き上がったその瞬間、その眼前にぼろりと現れる異物。醜悪な外見と、鼻をつく悪臭の両面で記憶にこびり付くような、グロテスクな肉の塊。

 それは怒張した、男の陰茎だった。彼は目をぎらつかせながら自らの一物を露出させたのであり……それを目にしたネプテューヌは、動きが止まる。

 

(…な、何よ、これ……嘘…このわたしが、怯えてる…?こんな、ただの…ただの男性器に…?)

 

 構えるどころか立ち上がる事も出来ず、間近の肉棒をただ見つめるばかりのネプテューヌ。それまでの思考が凍り付き、恐怖を感じているかのように身体が震え、しかし身体の奥から湧き上がるのはこれまで感じた事のない熱。そしてそんなネプテューヌの様子を見て、男の口元は下劣に歪む。

 

「ほら、舐めろよ。敗者は勝者に従うもんだろ?」

「…ば、馬鹿にしないで頂戴…!わたしはまだ、負けてなんか……」

「あぁ?」

「……っ…!」

 

 つい先程まで、力だけの男だと思っていた相手。だが今は凄まれただけで、身体が縮み上がってしまう。そんな普段ならあり得ない状態にネプテューヌは混乱するが、その間も男の睨み付ける視線が上から刺さり、どんどん追い詰められていく彼女の心。そしてネプテューヌは遂に、震えながら小さく首肯をしてしまう。

 

「…ぅ、あ…むっ…ちゅぷ……」

 

 見下ろす男を見上げながら下を伸ばし、そり立つ肉棒の裏筋を一舐め。その瞬間嫌悪感が湧き上がり心の中を席巻するも、そのままネプテューヌは唇で触れる。

 

「うっ…お、ぉぉ……」

「んぁ、ぷっ…じゅ、るっ…ぇろ…(き、きっとこれも奴の能力よ…精神干渉か何かを受けているだけに決まってるわ……)」

「へ、へへ…あのパープルハートが、俺のチンポを舐めてやがる……おら、もっとしっかり咥えろっての…!」

「んんぅっ!?」

 

 両手を男の腰に添え、舌先で登るように少しずつ肉棒を舐め上げる。ちろちろと、男の反応を伺うようにして舐めるネプテューヌの頭の中にあるのは、自身の恐怖を認めまいとする自尊の思考。自らの一物を舐めるネプテューヌのさまに、初め男は興奮の表情を浮かべていたが…次第に気の引けている舌使いが焦ったくなったのか、彼女の頭を掴んで口内へと強引に挿入。ネプテューヌが目を見開き呻く中、男は腰を前後に振り出す。

 

「はー、このぬめりと温かさ堪んねぇ……」

「ふごっ!ぉごぉおっ!ま、待っ…ぬぶふぅぅっ!」

 

 両手で左右から頭を固定したまま、感嘆の吐息を漏らして何度も肉棒を出し挿れする男。突然の行為に目を剥くネプテューヌは抵抗しようとするも、ただでさえこれまで見た事もなかった男性器に口内を侵略されるという状況に思考が追い付かず、喉奥を突かれてえずくばかり。

 その内に震え出す男の巨根。それは正しく射精の予兆だったが、苦しむネプテューヌはそれどころではなく、また男性器自体初めての彼女に分かる筈もなく、じわりと目尻に涙が浮かんだ瞬間男は根元まで肉棒をねじ込む。そして目を見開くネプテューヌの鼻を自らの陰毛に押し付けながら、彼女を逃さずそのまま射精。

 

「……っ…射精すぞっ、受け取りやがれ…ッ!」

「うぉ"ッ、ぬごぉおおぉぉおぉおおぉッッ!!」

 

 ぶるりと肉棒が大きく震え、吐き出される白濁の精液。喉奥に容赦なく叩き付けられたそれば、へばり付きながら食道へと落ちていき、代わりに生臭い臭いが胃から鼻へと抜けていく。

 無理矢理排出され、無理矢理飲み込まされた精液にネプテューヌはくぐもった悲鳴を上げるも、男がネプテューヌを離す様子はない。故にネプテューヌは拒否権のないまま男の精液を飲まされ続け、解放されたのは男の射精が完全に済んだ後だった。

 

「げほっ、げほっ…!うぇッ…何よ、これぇ……」

「おいおいこの俺の一番搾りを出してやったんだから吐くんじゃねぇよ…ふん、まぁでも口マンコの名器具合に免じて、それは許してやるか……」

 

 肉棒と喉の隙間から逆流していた精液を吐き出し、粘つく感覚と臭いで顔をしかめてネプテューヌは俯く。男は横柄極まりない態度をネプテューヌにぶつけているも、彼女はまだそこまで気が回らない様子。

 思わず口の前に出した手に張り付く、黄ばんだ精液。少量でありながらも強烈な臭いを立ち昇らせて、それが内側からの臭いと合わさる事で今の経験を彼女の頭へ定着させていく。

 

(…これが、精液…気持ち悪い…汚らわしい…心の奥から不快感が込み上げてくる……でも、どうしてかしら…こんなにも気持ち悪いのに…わたしこれを、吐き出したいとは思わな……──っ!?)

 

 ほんやりと掌の精液を見つめる瞳。同じく思考も普段の精彩さに欠け、男がまだ目の前にいるにも関わらずネプテューヌに身構える気配はない。その数秒後、自身が異常な思考になりかけていた事に気付いてネプテューヌははっとするも、次の瞬間両手首を掴まれ押し倒される。

 

「いッ、ぁ……っ!?(そんな…力でも、負けているの…?)」

「さぁて、お楽しみはこれからだぜネプテューヌ…へへっ、ほんとに良い体してるよな……」

「き、気安く触らないで頂だ…んなぁ……ッ!?」

「おおっと悪い悪い、つい大きいせいで指が引っかかっちまった」

 

 左手でネプテューヌの両手首を捕らえて地面に押し付けた男は、もがくネプテューヌの両脚も膝で押さえて次々と身体に指を這わせる。

 肉付きの良い太腿にくびれた腰、緩いカーブを描く脇腹に、シースルーの上から触れる腋。そこから頬まで上がったところで一度男の右手は止まり、今度は顔から再び胴へ。その指が胸元まで来たところで男はあからさまに指先を引っ掛け、おもむろに胸部のプロセッサをずり下ろした。

 屈辱感を滲ませながら男を睨み付けていたネプテューヌだったが、胸を露出させられた瞬間かぁっと赤面。それは女性として当然の反応だったが、普段は凛々しく大人の雰囲気を持つ彼女が分かり易く顔を赤くした事で、男の加虐心を刺激してしまう。

 

「いやぁ、生で見るとやっぱ大きいなぁ…んで、感度の方は…っと」

「あっ、ちょっ、止めな…ふぁ、ぁ……っ!」

「なんだよばっちりじゃねぇか。乳首も弾くとぷるぷる跳ねるし、流石は恥じらいもなくエロスーツ着てる女神だよな」

「くっ…馬鹿にするのも、いい加減に…くひゃあぁぁっ!」

 

 我が物顔でネプテューヌの胸を揉み始める男。その手付きは煩雑ながらもまるで幾度となくイメージしていたかのように滑らかで、思わず漏らしてしまう小さな嬌声。それで更に気を良くした男は乳房をぐっと握って持ち上げ、乳房を人差し指で何度も刺激。その間ネプテューヌは必死に手脚へ力を込めるも、男の身体はビクともしない。

 振り解けず、自らの肢体を好き勝手にされた事でネプテューヌの瞳に灯る怒りの炎。刃を彷彿とさせる程の鋭い眼光で彼女は男に食ってかかるも、次の瞬間男は何度も弾かれ充血し始めた乳首を甘噛み。たったそれだけで眼光は崩され、電流の様な甘い刺激がネプテューヌの胸を走り抜ける。

 

「んじゅぶっ、うぇろっ…ぷはぁ…ぁぶっ……」

「やっ、止めっ…舐めなッ、いっ、でぇぇえぇっっ♡!」

 

 吸い付くように乳首を加え、舌で上下左右に弾き、更に乳房を舐め回す。一頻り楽しむと唾液を落としながら口を離し、嫌がるネプテューヌを無視して逆の胸も同様にしゃぶる。赤子の様な、しかし赤子と言うにはあまりにも下品で下劣な行為によって、ネプテューヌの豊かな双丘はあっという間に唾液塗れの悲惨な姿にされてしまった。

 だが、まだ終わりではない。それをネプテューヌに思い知らせるが如く、男はネプテューヌを見下ろし嗤う。

 

「イマラして胸も楽しんだんだ。だったら次は何するか…分かるよなぁ?」

「……っ!…ま、まさか……」

 

 男の下賎な笑みを前に、さっと顔から血の気が引いていくネプテューヌ。男はそのままの表情でネプテューヌの下腹部に手を回し、彼女が見ている前で布地を掴んで引き千切る。

 衝撃波で損傷していたとはいえ、本来プロセッサユニットは女神の鎧。それがいとも簡単に破かれ、露わとなったネプテューヌの秘部。羞恥の赤と怯えの青でネプテューヌの顔色はころころと変わるも、十分に破り終えたところで男はある事に気付く。

 

「…んん?…へっ、何だよ嫌がってる割にゃ濡れてるじゃねぇか…」

「な……ッ!?そ、そんな訳ないじゃないッ!誰がそんな……」

「なら、この濡れ濡れおまんこはなんでちゅか〜?もしかして、ネプテューヌちゃんはお漏らししちゃったんでちゅかねぇ?」

「〜〜〜〜ッッ!」

 

 プロセッサ越しでは分からなかった、だが確かに湿り、指を押し付ければじんわりと愛液が染み出す彼女の割れ目。反射的に否定するネプテューヌだったが濡れた指を見せられれば反論のしようがなく、更に赤ちゃん言葉で問い詰められて耳まで赤面。その反応に笑みを深めた男はネプテューヌの頬に愛液を擦り付け、一度射精した後とは思えない程いきり立つ肉棒を当てがえる。

 

「ま、待って!…じょ、冗談よね…?幾ら何でも、それは……」

「はぁ?ここまできて本番無しなんざ、それこそ冗談だろ。お前のまんこも準備万端みたいだしよ」

「や、止めて…イヤぁっ!放しなさいっ!放しッ…放してぇぇぇぇっ!」

「あ、こら暴れんじゃねぇよ!そんなに動かれたら挿れられねぇだろうが…ッ!」

 

 膣への挿入。処女の喪失。それが目の前に迫った事でいよいよプライドを気にしていられなくなったネプテューヌは悲鳴を上げ、なりふり構わず逃げようともがく。無論そうしたところで男を跳ね除ける事など叶わないが、少なくとも挿入の妨害は出来ると分かって必死に抵抗。その悪足掻きに男は不愉快さを露わにするも、こうなればネプテューヌもそう簡単には止まらない。その為暫く男は歯噛みしていたが…そこでふとある事を思い付いて、口を開く。

 

「そこまで嫌ってんなら仕方ねぇな…代わりにある事をするんだったら、お前の頼みも聞いてやるよ」

「…あ、ある事…?」

「そうだ、勿論出来ねぇ事は言わねぇよ。けど一回しか言わねぇからな。大人しくして、静かに聞けよ?」

「…わ、分かったわ……」

「物分かりの良い女は好きだぜ。じゃあ、俺の頼みは……」

 

 急な提案に訝しげな顔をしながらも、他に手はないと諦めネプテューヌは抵抗を中断。聞き逃しまいと男を見つめ、男も真面目な表情を浮かべる。そして、男は一度言葉を区切り……

 

「……なーんてな。嘘に決まってんだろうがバーカ!」

「え……っ?…あ、ぁ…あぁぁぁぁああああッ!!?」

 

 完全に油断していたネプテューヌの秘部へと、自らの陰茎を突き込んだ。

 その瞬間、ネプテューヌの全身が感じた事のない感覚でびくんと震え、何が起きたか分からない…という顔で彼女は自身の下腹部を見つめる。

 大きく広がった割れ目に、そこは突き刺さる肉棒。じわりと染み出す愛液には赤色が混じり……絶叫。

 

「嫌ッ、イヤぁああああッ!抜いてッ、抜いてぇぇええええッ!!」

「おーおーそそる顔しちゃって…もう挿れちまったんだ、観念しろっての…ッ!」

「ひぃぃッ!動かないでッ!動かな……んひぃいいぃんッ♡!?」

 

 何としても守りたかった処女を、一度希望を見せられた上で奪われたネプテューヌは、半狂乱になりながら悲鳴と共に暴れ回る。しかし彼女が呆然としている間で更にがっちりと身体を押さえ込んだ男にはまるで通用せず、せいぜい虚しく首を振り回すばかり。だがそれも、勢い良く押し込まれた肉棒が膣の奥、子宮口に触れた瞬間止まってしまう。秘部の中で、身体の奥で弾けた目が覚める程の快楽で。

 

「…あっ、ぇ…?今、なにが……ぁぁあひぃぃッ!♡」

「何って、マンコ突かれて感じてんだろ?」

「なぁッ、ひっ、んはぁああッ!♡なっ、なんれッ…なんでっ、初めてなのにぃいぃぃっっ♡!」

 

 再び呆然とするネプテューヌを前に、男は腰を引いて抽迭開始。力強く、溜め込んだ長年の欲望を叩き付けるようにネプテューヌの股へと腰を打ち付け、肉棒を子宮口へと突き立てる。

 その度に上がる、艶かしい嬌声。混乱するネプテューヌの心とは裏腹に膣は敏感に快楽を感じ、声となって快楽を主張。処女膜を破られ、初挿入故の痛みも確かに感じてはいるものの、それを快感がいとも容易く乗り越えていく。

 

「ははっ、そんなの決まってんだろ。女神ったって女は女、雌は雌だ。だったらより強い、より優秀な男の精子を欲しくなるのは当然なんだよッ!」

「……っぅ!あ、貴方ッ、女性をなんだと…おひぃいいッ♡!思ってッ、るっ…のぉおおぉぉッッ♡!」

「はっ、差別思想だってか?確かにそうかもしれねぇが…少なくとも、それを言うのがお前じゃ説得力はねぇな!」

 

 ずちゅん、ずちゅん。ぐちゅん、ぐちゅん。一往復する度に溢れ出す愛液が卑猥な音を鳴らし、肌のぶつかり合う乾いた音と、情けないネプテューヌの嬌声が淫らな空気を更に増長。男のあんまりな物言いに反論するネプテューヌだったが、彼の言う通りこれでは完全に発情した雌。それがあまりにも屈辱で悔しくて、真っ赤な頬に零れる涙。

 

「くはぁぁああぁあっ♡許さないッ♡!貴方なんかっ、絶対に許さないんだからぁぁっっ♡!」

「はいはい分かった分かった。それじゃ処女喪失セックスと俺の支配の大きな第一歩を記念して、ネプテューヌの子宮に精子を仕込んでやるとするか」

「──っ!!だ、ダメっ!それだけは本当に止めてッ!貴方だって、それがどういう事か位は分かって……」

「あー、悪い。残念だが、もう精液昇ってきてるんだわ。だから黙って、俺に気持ち良く射精させやがれ…ッ!」

「にょほぉおおおおぉぉおぉッ♡!?」

 

 そんな感情すらも吹き飛ばしていく、男の膣内射精宣言。泡を食って男にネプテューヌは懇願するも、一層激しくなった肉棒の一突きで子宮口も貫かれ、頭がチカチカとするような快楽がネプテューヌを蹂躙。割れ目も膣壁も男の逞しい巨根に擦られ、子宮内は亀頭に踏み荒らされて、彼女の性器は陥落寸前。そしてその様子を表情と膣の具合で感じ取った男は圧倒的な征服感と駆け昇る射精欲求で満たされながら、根元まで肉棒を沈めて射精する。

 

「あ"っッ♡やッ♡イくっ!♡膣内射精しキメられてイ"っ…ぉおほぉおおぉぉお"お"お"お"ぉ"おぉぉぉぉッッ♡♡!」

 

 抜ける寸前の状態から一気に子宮奥まで肉棒を捻り込まれ、噴き出すようなトドメの射精でネプテューヌは絶頂。一息で割れ目から子宮までを嬲られた刺激も、子宮を叩いて瞬く間に満たしていく精液の勢いと熱も、女神でありながら何も出来ずに膣内射精で絶頂させられている屈辱感も、全てがネプテューヌを狂瀾的な快楽の渦へと引きずり込んで、頭も膣内も真っ白へと染めていく。

 両脚を一直線に伸ばして、腰と肩でバランスを取るように仰け反り返って、射精の間ネプテューヌの絶頂は続く。それは射精が終わった後もまだ続き、見下ろす男にネプテューヌが晒しているのは快楽で歪んだ間抜け面。男にそれを嘲笑われてすらもネプテューヌは絶頂から降りる事が出来ず…漸く絶頂が収まったのは、一分以上が経ってからの事だった。

 

「あひぃぃ…♡んひっ、ぃいぃ……♡

「ふぃー、射精た射精た。女神マンコが名器過ぎて、自分でも驚く位によく出たぜ。にしても…くくっ、笑える程に情けねぇ姿だよなぁおい」

 

 肩で息をしながら、喘ぎ混じりの吐息を漏らすネプテューヌ。そのさまを満足気に眺めながら男が肉棒を抜くと、その刺激でネプテューヌの下半身はピクンと跳ね、蟹股で膣から精液を垂れ流すという何とも滑稽な姿へ変貌。幸か不幸かこの時のネプテューヌの思考はまともに回っておらず、そんな自分の姿に気付く事もなかったが……男の陵辱は、続く。

 

「おら、いつまでもアヘってないで…あぁいや、むしろ丁度いいか……」

「ぁひっ…な、何してぇぇ……♡」

「あ?お前のマンコに膣内射精しして残った精液なんだから、お前の胸で拭くのは普通だろ?それよりほら、さっさと立ってこっちにケツ向けろ。まだまだこっちは全然射精し足りないんだからよ」

「なっ、ぁっ、待ってまだ……ふひゃあぁあぁんんっッ♡!」

 

 ネプテューヌの上に跨った男は、彼女の胸の谷間に陰茎を当てがい左右から挟んで乳房に精液を擦り付ける。そうして精液と愛液の取れた自らの肉棒、代わりにべったりと汚れた谷間のそれぞれに満足そうな顔を浮かべると、無理矢理ネプテューヌを四つん這いにさせて再び挿入。調子が戻るどころかまだ余韻すら抜けていなかったネプテューヌは抵抗する事さえも叶わず、再度膣を抉り回す肉棒の快楽で身体を捩る。

 四つん這いで、何度も尻だけを突き出した情けない姿勢になりかけながら、男の欲望のままに嬲られるネプテューヌ。せめて心だけはと力を振り絞っていた彼女だったが、幾度となく腰を打ち付けられ、萎えずに射精を繰り返す男の侵略と征服の末に、遂には手脚を自ら絡め、媚びるように腰を振りながら彼を求めてしまうのだった。

 

 

 

 

 宣言通り、それから男は女神を支配していった。手始めにその力と巨根でネプテューヌを完全に堕とし、ネプテューヌを足掛かりに彼女の妹を始めとする女神全員を手中に収めていき、彼女達を介して実質的な国の統治すらも手に入れた。

 満たされる事なく、得れば得る程増大していくような男の欲望。そしてその欲望を、彼のゲイムギョウ界支配を象徴するように…これから、また一つ新たな事が実現する。

 

「はぁ…はぁぁ…ん、んんっ…♡」

「ふふふっ、もういつ出てもおかしくないね♡それじゃあお姉ちゃん、ご主人様、後は頑張って♡」

 

 この日及びこれからの日の為にプラネタワーは用意された、とある部屋。そこには男と乳首も秘部もまるで隠せないベビードールを着たネプテューヌがおり、その部屋から同様の下着を身に付けた彼女の妹…パープルシスター・ネプギアが微笑みながら去っていく。

 ゆさゆさと揺れる胸に、ぽっこりと膨らんだ腹部。男の女の一人となったネプギアは暫く前に妊娠しており、それは他の女神も同じ事。だが、ネプテューヌの腹部の膨らみは彼女以上。そう、この部屋は出産の為のものであり…その第一号が、初めに犯されたネプテューヌとなった。

 

「ほんとネプギアは健気だよなぁ。…で、確認だが…いいんだな?専門家は呼ばなくて」

「えぇ、出産の瞬間は貴方と二人きりで迎えたいもの…♡それに皆、産んだ後はどうしたらいいか勉強して、廊下で待機してくれてるから大丈夫よ…♡」

「いや片手間の勉強で何とかなるもんか…?…んまぁ、お前がそう言うならいいか。どうせ女神の子供なら、普通よりずっとタフだろうしよ」

「そういう事…♡ね、だから早く……早く来て……♡」

「へっ、言われなくても…そのつもりだって、のッ!」

 

 男の膝の上に座り、恋慕に満ちた瞳でネプテューヌは男を見つめる。彼もその瞳と言葉に頷き、両手で彼女の腰を掴む。そうしてネプテューヌが腰を上げたところで両手にぐっと力を込め、彼は降ろす形でネプテューヌの後孔へと肉棒を押し込む。

 

「あはぁあぁぁっ!♡挿れただけでも響くぅぅッ♡!」

「へっ、これから出産する奴とは思えねぇアナルの締まりだなッ!」

「うひッ、ほぉおおぉっっ♡だ、だってぇ…愉しみで愉しみでっ、身体火照りっ放し…んぁぁ…ッ!…だったのぉぉ…!♡」

「火照りっ放しはいつもの事な癖によく言うぜ…!」

 

 挿れた瞬間喘ぎに満ちた嬌声を上げ、びくびくと身体を震わせるネプテューヌ。とても身重の女性とは思えない反応に男はネプテューヌを貶しつつも、愉快そうに腸壁を掻き分け突き上げる。

 

「はひぃぃッ♡そうなのぉっ♡貴方に身も心も敗北してっ、貴方の女になってからっ、わたし達皆ずっと貴方の事が頭から離れないのぉぉッッ♡!」

「ははっ、そりゃそうだろうな。ほらほら、俺達の出産目前アナルセックスを見てネプギア達もオナってると思うぞ?それはいいのかよ?」

「あはっ、いいのぉぉッ!♡皆のお腹の中にいるのはっ、この子の妹か弟になる子なんだものっ♡それよりっ、今位はわたしの事だけ……んんぅ…っ♡」

「じゅ、ぷっ……分かってるっての。ほらよ、舌出せ」

 

 蹲踞の様な姿勢で嬉々として腰を振るネプテューヌだが、その顔には少しだけ不満そうな表情が浮かぶ。しかしその表情で振り向いた次の瞬間男はネプテューヌの口を塞ぎ、片手をネプテューヌの後頭部に、逆の手を彼女の張った乳房へと伸ばす。

 男からの口付けで悦びの表情へと変わったネプテューヌは、そのまま言われた通りに舌を突き出し、互いに舌を絡めて濃厚なキス。両の乳首からはたらたらと母乳が溢れ出し、男の愛撫に合わせて勢いの増減を繰り返す。

 

「ふじゅるっ、ぷっ…ほひぃい…♡…あ、ぁ…段々っ、赤ちゃん…降りて、きたぁあ……ッ!♡」

「そらこんだけ激しくヤってりゃ、おちおち寝てもいられないだろうからな。んじゃ、お前が踏ん張れるようもう一押ししてやるか…!」

「い"ひぃいいいいッ!?♡あっ、あっ、ダメぇっ♡女神を雌に堕とす凶悪ピストンはダメなのぉおおッ!♡」

「けど、犯されながらの方が良いって言ったのはお前だ、ろッ!」

「激し過ぎてッ、トんじゃうのぉぉおッ♡!うぎッ、あ"ッ、拡がるッ!赤ちゃんどんどん来てるぅううぅぅッッ!♡」

 

 グラインドさせるような腰使いで膣側の腸壁を抉りながら肉棒を突き立てる男の責めで、悲鳴のような嬌声を上げる。

 降りてくる胎児によって膣を拡張されながら痛烈に擦られ、直腸には幾度となく味わった男の肉棒による蹂躙が行われ、思考が崩壊せんばかりの刺激と快楽に襲われ続けるネプテューヌ。あまりにも強い快楽で殆ど痛みを感じていない彼女だったが、暴力的過ぎる快楽の奔流は最早それ以上の苦痛と言っても差し支えない程のものだった。

 それでも女神故の頑丈さで心身共に快楽を耐え抜き、ネプテューヌは目前に迫った出産に臨む。初めは想像するもの嫌だった、しかし今は嬉しくて仕方のない瞬間に向けて。

 

「あ"ッ"、ぁ"ぁ"ああああッッ!出ッ、てッ…きたぁああああああッッ!!♡」

 

 そして遂に裂けそうな程広がった陰脣から頭を見せる、小さな…しかし割れ目からすれば凄まじく大きな生命。ネプテューヌは絶叫を響かせ、全身を硬直させながらも必死の形相で産み出さんと全力を込める。

 喘ぎと絶叫、それにネプテューヌが汗を介して醸す濃密な匂いの中で、男もまたラストスパートへ。肛門と直腸を、ネプテューヌの意識をぐちょぐちょに蕩けさせた巨根が隅から隅まで犯し嬲り、ほぼ絶頂しっ放しのようなネプテューヌを更に昇天させていく。

 出産としてはあまりにも間違った、しかしこれ以上ない程の鮮烈な時間。ネプテューヌの意識に一瞬一瞬が焼き付きながら、感じる刺激全てを身体が覚え込みながら、雌に堕ちた女神が敗北という名の愛を叫びながら…その時間は、終わりを迎える。

 

「ふぐほぉおおぉぉお"お"お"お"ッ!!出るッ、出るぅううぅッ!!赤ちゃんッ、産みながらイくぅぅううううううううッッ!!あ"ひぁあ"あ"あ"あ"あ"あ"あああ"あ"ッ"ッ"!!♡♡」

 

 迸り、直腸を満たしていく精液。意識も思考も全てが吹き飛ぶような下腹部の衝撃と、次の瞬間訪れる開放感。その中で、その渦の中心で、喉が潰れんばかりに絶叫を上げて絶頂するネプテューヌ。長い長い絶頂が続き、少しずつ絶叫が弱まっていくにつれてネプテューヌの身体は弛緩していき、最後には感情が飽和したような表情で男にしなだれかかるパープルハート。そうして漸く絶叫が弱々しい嬌声に、絶頂が余韻に変わった時、甲高い泣き声が二人の耳へと同時に届く。

 

「…ぁ…あ…あぁぁ……っ!」

 

 余韻を残しながらも瞳に生気を取り戻したネプテューヌは、声を震わせながら視線を下へ。

 泣き声の発生点、自身の股の間にごろりと転がっていたのは、濡れた身体を縮み込ませ、きゅっと目を閉じたまま啼泣を上げる小さな赤子。他ならぬネプテューヌ自身が産んだ、愛すべき生命。

 

(赤ちゃん…わたしの…わたし達の、愛の結晶……っ!♡)

 

 疲労も余韻も全てを忘れ、溢れ出す愛と共に赤子へと触れる。抱き上げ、抱き抱え、頬にすり寄せる。

 それは、形容しようのない幸福感。心が満たされ、幸せ以外ないと思える程に目一杯の至福。男に愛され、何度も可愛がられ、今も後孔で男の逞しい一物を感じながら、腕の中に自身の産んだ子を抱える。女としての幸福。母親としての幸福。その両方を、その全てを、自身は手に入れる事が出来た。彼が、それを与えてくれた。

 そんな思いに、そんな幸せだけに満たされ、ネプテューヌは微笑む。微笑みながら、涙を流す。それが幸せによるものなのか、限界を超えた身体の反応によるものなのか、それとも完全に引き返せなくなってしまった自分に対する無意識の絶望なのかは……彼女にすらも、分からない。そして、幸せに満ちた彼女を見ながら…男もまた、嗤う。

 

(くくっ、転生能力様々だな。あいつだけは中々堕ちねぇが、ここまで来たならどうにだってなるさ。そして、残りの奴等全員が産んだ時…俺は真に、この世界の支配者になる…!)

 

 彼の能力は、転生する度に変化しながらも少しずつ強くなるというもの。そしてこの次元で得た能力は、彼の知るゲイムギョウ界においての絶対の勝利。

 勝つという事は即ち、相手に負けさせるという事。相手は敗北するという事。その力は純粋な勝負だけに関わらず、身体にも、精神にすらも及び、敗北は屈服となって勝者に隷従する。それを理解していたからこそ、彼は女神を我が物とする事が出来たのである。

 目を閉じれば浮かぶ、全てを手に入れた自分の姿。最早それが現実となるのも時間の問題。何故ならば、自分は勝つのだから。等しく相手は敗北するのだから。…今や自分の女の一人に過ぎないネプテューヌを抱きながら、男は肥大した自信と欲望を胸に滾らせるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……おおぅ…ちょっと、もうさ…わたしこういう夢見過ぎじゃない!?まあそういうものなんだけど!女神として仕方のない部分はあるんだけど!…けど、けどさぁ…!後…やっぱり転生するだけで能力ゲットとかズルいと思うんだよねっ!こちとら基本別次元に行くだけで女神化出来なくなったり、出来ても戦力ダウンしちゃったりするのぃぃぃぃいいいいっ!」



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女神を堕とす侵略者 2

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・パープルハート パープルシスター

内容・膣内射精 口淫 野外 玩具 拘束 腰振りダンス


 遮る物がなく、爽やかな風がどこまでも吹き抜けるここは、生活圏から少しだけ離れたプラネテューヌの平原。そこで守護女神パープルハートは、あるモンスターと攻防戦を繰り広げていた。

 

「く…ふっ、この……ッ!」

 

 容貌、身体付き、佇まい…どれを取っても絶世の美女たる彼女が振るうのは、これまた装飾こそ少ないながらも刃に美しい煌めきを持つ大太刀。その刃が弧を描き、或いは真っ直ぐに突き出されて、何度もモンスターの鉤爪とかち合う。

 常人であれば戦いにすらならず、手練れでも討伐には苦労する程のモンスター相手に、擦り傷一つ受けていないのは流石女神と言ったところ。だがしかし、その動きは普段の彼女に比べると精彩さに欠ける。

 

(くっ…普段だったら、もう倒せている筈なのに……ッ!)

 

 後一歩で刃が届かず鉤爪とのせめぎ合いになる中、表情を歪めて歯噛みするネプテューヌ。

 気掛かりな事がある訳ではない。手傷を負っている訳でもない。心身そのものに何か異常が起こっているという事はなく……されどある物が絶え間なくネプテューヌを責め立て、戦闘への集中を阻んでいた。

 

「いい、加減…倒れなさッ、ぅあぁっ……!」

 

 せめぎ合いの状態から身体の捻りと体重移動でモンスターを受け流したネプテューヌは、姿勢の崩れたモンスターの側面に回る。そして無防備な胴へと狙いを定め、横薙ぎの一撃を与えるべく踏み込んだ彼女だったが……次の瞬間上がったのは、小さな悲鳴。踏み込んだ体勢で力の抜けてしまったネプテューヌは攻撃出来ず、そこから何とか飛ぶ事で振り向いたモンスターの反撃から逃れる。

 着地の瞬間にも、ぴくんと再び震える身体。頬は戦闘内容に不釣り合いな程紅潮し、その頬に伝うのは一筋の汗。だがそれでもネプテューヌは大太刀を構え直し、迫るモンスターの姿を見据える。

 

「なんで、あろうと…やられる訳には、いかなっ、いっ…のよ……ッ!」

 

 すれ違う瞬間、振り抜かれる一閃。飛び掛かったモンスターの爪は紙一重でネプテューヌには届かず、逆にネプテューヌの刃はモンスターの身体をばっさりと斬り裂く。一瞬の静寂の後、致命傷を負わされたモンスターは地面へと落ち…小さく一つ呻いたのを最後に、絶命した。

 

「はぁ…はぁ……」

 

 その姿を見て得物を下ろし、ネプテューヌが吐き出す荒い息。討伐には成功したものの、ネプテューヌの表情に晴れやかさはなく…そんな彼女の下へ、一人の男がふらりと近付く。

 

「いやぁ、お疲れさん女神様。やっぱ女神は、戦い方も華麗だなぁ」

「…五月、蝿い……っ!」

 

 軽薄そうな声音で賛辞を送る男に対し、きっと睨み付けるネプテューヌ。だがそれを見ても男はにやつくだけで、その相手を小馬鹿にするような態度は崩さない。

 

「そんな事より、早くこれ…止めてっ、頂戴…っ!」

「んー?これってのは、一体どれの事なんですかねぇ?」

「ば……バイブよ、バイブ…っ!貴方の、言う通り…挿れたまま、倒したでしょう…!」

 

 わざとらしくとぼける男に対して怒りを露わにするネプテューヌだが、羞恥心と今も尚責め立てる刺激で頬が赤らみ、瞳には悔しさが滲んでいる顔で睨み付けたところで迫力などなく、むしろ男の加虐心を喜ばせるだけ。実際男は怯みもせずに、そのままの顔で言葉を続ける。

 

「ああ言ったなぁ、挿れたままでいろって。けど俺は、倒したら止めてやるなんて言ってないぞ?」

「な……ッ!?あ、貴方…ッ!」

「まぁまぁそう怒るなよ。けどよ、じゃあ止めるだけで良いのか?抜くにしたって、このままじゃ抜けないよなぁ?」

「……っ…!」

 

 女神であるネプテューヌを嘲り、更に笑みを深める男。彼の主張にネプテューヌは声を詰まらせ、ふるふると小刻みに震えて男を睨んでいたが……数秒後、彼が暗に示した通りに下腹部を覆うプロセッサ解除。素材となっていたシェアエナジーが解けて消え、しっとりと濡れた下腹部が…割れ目に差し込まれ、音を立てて振動するバイブの存在が露わになる。

 これが、ネプテューヌを責め立てていた物の正体。討伐に向かうよりも更に前から、彼女はこのバイブによって男から弄ばれ、その状態のままモンスター討伐もさせられていた。

 

「おーおー、命の取り合いをしてた癖に濡らしちゃって…まさかこれを、汗だなんて言わないよなぁ?」

「だ、誰もそんな事…はっ、くぁぁ…っ!い、言ってな…ひっ、ぃいぃ……っ!」

「じゃ、認めるんだな?バイブ突っ込まれたまま戦って、その最中にマンコ濡らしてたって」

「そっ、それより止めっ…早くっ、抜いてぇぇ……っ!」

 

 バイブを咥えたままひくつく割れ目をまじまじと見ながら、男は手元のリモコンで振動を操作。不規則に出力を変えられる事による刺激の変化にネプテューヌの腰は自然とくねってしまい、一層募る羞恥心。彼女自身我慢しようとはするが、長時間挿れられていた事で感度の増した秘部を理性の力だけで抑え込む事は出来ず、むしろ力を込めた事で余計に感じてしまう始末。

 だが、男に見られるだけならば良い。問題は、昂りつつあった快楽が膨らんできている事であり、このままではバイブの刺激で達してしまう。それが嫌でネプテューヌは歯を食い縛りながら男に懇願し、男も秘部へと手を伸ばす。

 

「ほら、抜いてやるからもっと股開いて、こっちに突き出せ」

「わ…分かって…っ…る、わよ…っ!(や、やっと解放される…。身体の火照りも、少しすれば自然に収まって……)」

「くくっ…おおっと、手が滑った」

「んぐひぃいいぃぃッッ!」

 

 漸く意思を持たない玩具による責めから解放される、という安堵感から気が緩み、従う事への悔しさを感じながらもネプテューヌは言われた通りに脚を開く。

 だがそれは男の思う壺。素直に股を開いて軽く腰を前に突き出したネプテューヌの割れ目のバイブを手で掴むと、白々しい声と共に勢い良くバイブを突き上げる。

 当然抜かれるものだと思っていたネプテューヌにとってそれは、予想外の刺激。散々焦らされ解れ切ったも同然な彼女の膣にとっては、あまりにも強過ぎる不意打ち。元から膣内を満たす程に長大だったバイブが男の手によって押し込まれた結果、振動するバイブは彼女の子宮口を容赦無く突き上げ、訳も分からないままネプテューヌは絶頂してしまった。

 

「あ"っ、ひッ…なんっ、れぇぇ……っ!」

「悪い悪い、手が滑っただけだって。ほらよ」

「んはぁあんッ!」

 

 びくんと身体が跳ね、絶頂で半開きから完全に蟹股となってしまったネプテューヌ。茫然と絶頂感が混ざり合った事で顔は歪み、唇も震えて抗議の言葉もままならない。

 その姿に男は満足気な表情を浮かべ、ぐりぐりと膣壁に擦り付けるようにしながらバイブを彼女の膣より抜く。絶頂直後で過敏になっている膣へのそれは追い討ち以外の何物でもなく、更にネプテューヌの下半身は震えてしまうが、口から出るのは嬌声ばかり。

 

「ふっ…ふーっ…んぁ、んっ……」

「今のでもうぐっしょぐしょだな、淫乱女神。けどま、挿れるには好都合か」

「こ…これは貴方が…って、え……?」

「んぁ?聞こえなかったのか?今からヤるって言ったんだよ」

 

 例え望まない絶頂でも心地良い余韻の中で、少しずつ引いていく快感。その中で息を整えようとしていたネプテューヌだが、男の発した言葉で硬直。しかし男はネプテューヌの理解を待つ素振りもなく近くの小高い木陰へと彼女を引っ張り、片手で両手首を掴み上げて、身体諸共木の幹へと押さえ付ける。

 

「は、離して…っ!そんなの、聞いてない……っ!」

「そりゃそうだろ、言ってねぇんだから。それより、嫌なら抵抗したって良いんだぜ?ほら、本気を出してよぉ」

「……っ…!このっ…このぉ…ッ!」

 

 両手を頭上で拘束されたネプテューヌは精一杯の力を込めて暴れるも、男の手はぴくりとも動かない。

 これが、ネプテューヌが男に従っている…従わざるを得なくしている理由。ある日、突如として現れた男にネプテューヌは言い訳のしようがない程に完敗し、そのまま彼の『もの』にさせられてしまっていた。

 

「んー?片手も振り解きゃしないって事は、しても良いって事だよな?ま、どう思おうがヤるんだけど」

「…ぁ……(や、やっぱり…大、きい……)」

「へっ、ブツを出した瞬間力が弱まるとか…本当に挿れて良いみたいだなっ!」

「あっ、待っ……〜〜〜〜っッ!」

 

 押さえ付けたまま片手で男が一物を露出させた瞬間、威圧感と共に飛び出たそれに目が止まるネプテューヌ。

 自らを嬲り、犯し、女神ではなく女として、雌として鳴かせたその存在に対して、彼女は恐怖や嫌悪とは違う感情が胸の奥から浮かび上がり…その瞬間を突くようにして、完全無防備となった割れ目へと男は挿入。解れた肉壺は何の抵抗もなく男の反り立つ巨根を受け入れ、それだけでネプテューヌは軽く達してしまう。

 

「何だよ、挿れただけでイったのか?へへっ、やっぱりネプテューヌは女神化すると見た目だけじゃなくて中身もエロくなるんだな…ッ!」

「うぁっ、ち、違っ…!これはさっきイって敏感に…くひぃいぃッ!」

 

 肉棒と木でネプテューヌを挟み込んだ男は、膣壁を掻き分け素早くピストン。言い訳ではなく本当に敏感となっていたネプテューヌにとってそれは苛烈な刺激に他ならず、嬌声を上げながら自然と腰を引いてしまう。…が、当然木がある為に逃げられる筈もなく、むにゅりと肉感ある臀部が潰れるだけ。男は特別凝った責め方をしている訳でもないが、ただ巨根を出し挿れされるだけで快楽は彼女へと襲いかかる。

 

「敏感、ねぇ。じゃあ、こっちでも俺を感じさせてやるよ!」

「ああっ!そっ、そんなぁあぁぁっ!」

「あー…この沈み込む感じが堪らねぇ…」

「ひぁっ!んぁあぁんっ!こ、交互に揉まないでぇぇっ!」

 

 好きなように突く男が次に目を付けたのは、突き上げに合わせて揺れる乳房。本来ならばそう簡単にはズレないプロセッサをいとも簡単に引き摺り下ろすと、跡を付けんとばかりに彼女の胸を鷲掴み。握るようにして乳房を揉み、喘ぎと感触で二重に男はネプテューヌを愉しむ。

 

「ほれほれ、段々大きくなってる感あるデカパイが……っと、あれは…」

「うぁッ、ぁぁッ…ぇ…?何を、見て…ひゃああぁぁっ!?」

 

 乳房の柔らかさを愉しんだ後は引っ張るようにして両方の乳首を片手で摘まみ、それを揺らして遊んでいた男だったが、不意に彼はあるものを発見。視線と表情でネプテューヌもそれに気付き振り向こうとするも、それより先に男はネプテューヌから一度肉棒を抜くと反転させ、続けて再度挿入すると同時に両膝の裏へと両手を差し込み彼女を軽々と持ち上げる。

 

「な、何っ!?何で急にこんな体勢……」

「ほら、見えんだろ?あそこを歩いてる、数人の奴等がよ」

「……──ッッ!」

 

 有無を言わせず逆駅弁の様な体勢にされてしまったネプテューヌは、男の指し示す方向にいた数人の人の姿を見て絶句。

 多少距離が離れているとはいえ、ここは遮蔽物が碌にない平原であり、おまけに自分がいるのは小高さから比較的目立つ場所。大声を出せば勿論の事、何もなくともふとした瞬間、少しでもこちらを見ればそれだけで見られてしまうような状況。女神としても女性としても見られてしまえば一巻の終わりな危機を前にネプテューヌは顔面蒼白となり、頭も真っ白になりかけるも、そんな彼女を現実に引き戻したのは男の一突き。

 

「ぅぎひぃいぃぃ…ッ!?」

「いいよぁ、野外プレイって。何せ面白い要素が向こうから来てくれるんだからよ」

「…ぁ、やっ…だ、ダメっ…見つかったら、わたし…わたし……っ!」

「そう思うなら頑張って喘ぎ声我慢するこったな。それかむしろ、あいつらにオナネタ提供してやるか?一人は女性だから、向こうも向こうで何か始まるかもしれないぜ?」

「ふ…ふざけないでッ!それにもし見つかってこの事が知れ渡ったら、貴方にだって…くひぁっ…♡!…ふ、不利益がある事位っ、分かって…るっ、でしょう…!?」

「あぁ、そりゃ確かにそうだな。教会が混乱しちまったらプラネタワーで自由気ままに生活するのに支障が出る可能性はゼロじゃねぇ」

 

 憤慨しつつも止めるよう抗議するネプテューヌの言葉に、男が見せた一定の理解。実際男はネプテューヌに命令する事で居座る理由をでっち上げさせているのだから、混乱が起きれば不利益を被るのはあり得る話。

 だがそれは所詮、ネプテューヌに期待させる為だけの演技。わざと理解を示し、ネプテューヌが「だったら…」と言いかけたところで、男は底意地の悪い笑みを浮かべて言う。

 

「けど、テメェのマンコは嫌がるどころかむしろ締め付けが強くなってるんだよなぁ。丁度、人がいるって分かった瞬間からよぉ…ッ!」

「……!?そ、そんな事っ、そんな事な…ぬほぉおおぉおぉっっ!」

 

 耳元で囁くように、突き付けるように男は彼女へ言葉を発し、抉り込むようにして彼女の膣壁を擦り上げる。到底信じられない、信じたくもない言葉をネプテューヌは否定しようとしたが、擦りながら膣内を駆け上がってくる肉棒の刺激で思わず上がる間抜けな嬌声。その声の大きさは、締まりも感度も一層良くなっている事を証明しているも同然であり、一気に男は彼女の膣を堕としにかかる。

 

「ほんとは興奮してんだろ?あいつ等に見られる事を想像してさぁ!」

「んひッ!ちっ、違っ、ぬひぉおおぉぉッッ!こ、声上がっちゃうっ!抑えなきゃいけないのにぃいぃぃぃぃっ!」

 

 男は敢えてしっかりとは持たない事で突く度その衝撃でネプテューヌを揺らし、膣壁へ肉棒を食い込ませる。見つかってはいけない、見つかりたくない…そんな気持ちとは裏腹に身体はより鮮明に自らを犯す巨根を感じ、しゃぶり付いて快楽を全身へと届けてくる。そしてその快楽を前に、碌な抵抗も出来ずにただただ喘ぐ事しか出来ないネプテューヌ。

 快楽に耐える事も、声を押し殺す事も、口に手を当てる事さえ出来ない、或いは思い付かずに情けない嬌声を上げ、びくんびくんと腰や脚を跳ねさせるさまは滑稽そのもの。だがそれも全身が余すところなく女性的な色香に満ち溢れた女神であれば魅惑の舞も同然であり、男の人腰使いも一層猛る。そして……

 

「おらっ、膣内射精でイかせてやるよっ!しっかり奥で受け取れ…ッ!」

「んぐひぃぃいぃぃッ!あっ、い、今膣内に射精されたらイっ…ぅんほぉおおおおぉおぉぉッッ!」

 

 持ち上げる腕の力を抜くと同時に打ち付けるような突き上げで膣の最奥、子宮口へと亀頭を押し付け、ぴったりと密着させたまま男は宣言通りの射精を行う。脚を支える力がなくなった事で全体重が膣にかかり、その状態で射精までも受けたネプテューヌには最早一瞬たりとも押し寄せる刺激を耐える事など出来ず、下腹部から駆け上がった快楽をそのまま吐き出すが如くの喘ぎ声を上げて絶頂。膣内で溢れ返り、びちびちと跳ね回って蹂躙する精子に無抵抗で屈した膣は刺激の全てを鮮烈な悦楽へと変換し、彼女の思考を快楽一色へと染め上げていく。

 背筋は仰け反り、脚は跳ね、舌も突き出して無様な姿を晒すネプテューヌの上げた叫びは、獣さながらに本能的且つ野生的。声量を抑える事すら出来なくなったその声は当然周囲にも響き渡り……件の数人は、怪訝な顔で振り返る。

 

「…今、なんか変な声…いや、唸り…?…みたいな音がしなかったか…?」

「あ、あぁ…向こうから聞こえた気がしたが…何もいないよな…?」

「モンスターが狩りでもしてるのかもしれないし、早く行きましょ…」

 

 数秒程声のした方向を中心に見回し、それから足早に立ち去る数人。その姿を、ネプテューヌを抱えたまま見送った男は…木の裏で笑う。

 

「聞いたかよネプテューヌ。お前の喘ぎ声は、モンスターの唸りみたいだってよ」

「はーっ…はーっ…う、うるひゃい……!」

 

 にやにやと嘲笑の笑みを浮かべて囁く男だったが、絶頂感でそれどころではないネプテューヌは男の身体にもたれかかる。

 恥辱的だった。こんな場所で嬲られ犯された事が。屈辱的だった。あわや見つかるという状況でありながら、何も出来ずに絶頂させられてしまった事が。そしてそれ以上に、野外で、見つかるかもしれないという中でされる陵辱は、至ってしまった絶頂はあまりにも甘美且つ刺激的で……悔しいと思いながらも彼女の表情は淫らに緩み、膣からは歓喜の涎が溢れ出していたのだった。

 

 

 

 

 平原での行為が一先ず終了し、プラネタワーに戻ったネプテューヌだが、だからといって解放される訳ではない。完全に負かされたあの日から、ネプテューヌは彼に逆らえない立場であり…彼の気が向いた時に犯され、弄ばれ、気が済むまで鳴かされる存在となっていた。当然それは、彼女の執務中であっても例外ではない。

 

「んじぇろ、ぷっ…ぅ、くっ…ぁふ……」

 

 落ち着いた雰囲気の執務室内に木霊する水音。その発生源はネプテューヌの口であり、彼女が今舐めているのは男の肉棒。

 

「ほら、早くイかせてくれよ。仕事の邪魔をされたくないんだろ?」

「だから今、そうひて…ふじゅる、んぇぷ…る、じゃない……」

 

 仕事中であろうとなんであろうと御構いなしで自らの欲望を優先させる男は、つい先程まで机に向かうネプテューヌの身体を弄り楽しんでいたが、その後は昂った肉棒を鎮める事を彼女へ命令。拒否したところで余計に理不尽な命令をされるだけだと分かっているネプテューヌは渋々ながらもそれに頷き、こうして現在口を使って奉仕中。

 男は我が物顔でソファにどっかりと座っている一方、自分は床に座らされ、性欲処理の為に使われている。それはネプテューヌにとって屈辱以外の何物でもなかったが、どうしようもないのもまた事実。故に彼女は打開策を見つけ出すまでの辛抱だ、と自らに言い聞かせて、臭いの強い男の肉棒を根元まで咥える。

 

「ふ、ごっ…ぉえろっ…ふじゅ、じゅぷっ、うじゅるっ…!」

「はー、この生暖かさが良いんだよな…ふぅ、射精すから全部飲み込めよ?」

「んぐぅっ!?お"っ、ごぽっ…ぁ、ぅ…んぶぅぅ……ッ!」

 

 喉奥にまで肉棒を受け入れた後、竿に唇を吸い付かせ、舌を巻き付けての口腔ピストン。せめてもの抵抗として睨みながら何度も口内から肉棒を出し挿れしていると、不意打ちのように男は射精。どくんと跳ねるや否や噴き出した精液が喉を叩き、粘つきながらもどろりと食道へ落ちていく。

 内臓までもを犯されているような感覚に苦しみながらも、必死に口を窄めて何とか全て飲み切ったネプテューヌは、出てしまいそうになる噯気…つまりはげっぷを堪えながら手の甲で口元を拭く。

 

「…ほら、これで満足でしょ…こうして今もこっちの姿のままでいてあげてるんだから、そろそろいい加減に邪魔しないで頂戴……」

「へいへい…ま、そこまで言うなら仕事が終わるまではもう何もしないでいてやるよ」

 

 そう言ってひらひらと手を振る男。という事は、仕事後また何かする気なのか…と内心うんざりしながらも、解放されたネプテューヌは仕事机に戻ろうとして…そこで違和感を抱く。

 これまでやりたい放題だった彼。だが、今のはやけに物分かりが良いというか、今になって急に身を引くのが早くなっていないだろうか。そう、それはまるで、まだ何か別の事を企んでいるような……そんなところまで思考が至ったところで、ネプテューヌは気付く。そういえばプラネタワーへ帰還後、まだ一度も妹のネプギアの姿を見ていない事に。

 

「あ、貴方…まさか……」

「うん?…あぁ……」

 

 気付いた事で、青ざめていく顔。声を震わせながらネプテューヌが振り向くと、その様子から理解したように意味深長な表情を浮かべ、ゆっくりとソファから立ち上がる男。

 勿体ぶった動きと足取り。焦らすようなその動きにネプテューヌの心は乱されるも、思い至ってしまった可能性の恐ろしさから彼を急かす事が出来ない。そしてネプテューヌが立ち竦む中、部屋の一角…ある棚の前まで移動した男は、にやりと底意地悪く口元を歪めて……引き戸を開く。

 

「良かったなぁ、気付いてもらえて。それともお互い…気付かない方が、幸せだったか?」

「あ…あぁぁ……」

 

 悪意に満ちた声と共に開かれる戸棚。暗かった中へと光が差し、次の瞬間中にいたある者とネプテューヌの視線が混じり合う。

 桃色、或いは薄紫の繊細な髪に、澄んだ青の瞳。豊満でこそないものの女性らしい膨らみや曲線を持つ身体は美しさと愛らしさが共存し、肌などはくすみが一つもない。

 信じたくはなかった。だが、ネプテューヌが見紛う筈がない。腕は後ろ手に、脚は折り畳まれた状態で縛られ、口にテープを貼られ、秘部では陰核を挟み込む形でローターを付けられたその少女は……ネプテューヌの妹、女神状態のネプギアだった。

 

「ふ…ぅぅ……」

「ネプ、ギア…どうして……」

「当然っちゃ当然だが、俺の事を色々勘繰ってきたからな。良い機会だから、外に出る前に返り討ちにしてやったんだよ。…ま、早かれ遅かれ俺は妹の方も手篭めにしてやろうと思ってたけどな」

「……ッ!貴方……!」

 

 嘲笑うような口振りに、一転して怒りが燃え上がるネプテューヌ。次の瞬間彼女は男に掴みかかろうととするも、その手が触れる寸前にネプテューヌの身体はぴたりと硬直。

 だが、男が何かした訳ではない。彼女自身で踏み止まった訳でもない。ただ、仕掛ける寸前…敗者として屈服したネプテューヌの身体は、征服者である男を前に動けなくなってしまっていた。

 

「…そん、な…なんで……ッ!」

「はっ。ほら、お前は仕事するんだろ?俺はその間、ネプギアを犯してるからよ」

 

 ネプテューヌの瞳が絶望に染まるのを見やりながら、男は全裸のネプギアを引っ張り出して再びソファへ。膝の上へ座らせる形でネプギアを置くと、口を覆うテープを剥がし、更に詰めていた布も引っ張り出す。

 

「げほ、げほ…っ!…お、お姉…ちゃん……」

「へへっ、むちむちでエロいネプテューヌも良いけど、この清純派って感じのネプギアもまた良いんだよ…なっ!」

「い"ッ…ぎひぃぃぃぃ……ッッ!」

 

 咳き込んだ後、怯えた表情でネプテューヌを見つめるネプギア。その表情ではっとしたネプテューヌは真っ青な顔で言葉を発しかけるも……それよりも早く、男の肉棒がネプギアを貫く。

 

「あッ…く、ぁあ……っ!」

「おぉぉ…っ!ネプテューヌよりぴっちりとした締め付け…けど、その中にもある包容感…!」

 

 陰核をローターで責められ、戸越しに姉と男の情事を見させられていたとはいえ、固く閉じていた秘部へ前戯も無しに陰茎を突き込まれるというのは過酷そのもの。膣内の感触を愉しむ男とは裏腹に、ネプギアは苦しそうに目を見開き…そして、ネプテューヌは気付く。ネプギアの秘部の様子から、今のが妹の処女喪失であった事に。

 

「…よくも…よくも、ネプギアまで……ッ!」

「そう怖い顔するなって。姉妹揃って同じ男に処女捧げるとか、むしろ仲良し姉妹っぽいだろ?」

「ぅあっ、やっ…う、動かないで……っ!」

「動かなきゃヤれないだろうが。ほら、大人しくしてりゃ優しくしてやるからよ」

「……っ…や、止めなさい…!す、するなら…わたし一人で、十分でしょ…!?」

 

 再び瞳に怒りを灯らせたネプテューヌは刺し貫かんばかりに男を睨むが、男は悪びれもせずにネプギアの縛られた両脚を掴み、揺するようにして開拓開始。最初から押し込んで起きながらも馴染ませるようにじっくりと動き、強引に膣を広げていく。

 

「止めなさい…!聞こえてないの…!?」

「やっぱ、女神は処女でなくっちゃなぁ…って、俺が奪っちまったからもう違うか。ははっ」

「ちょっと…ねぇッ!」

「ひっ、うぅぅ…あそこ、裂けちゃ…ひゅぐぅ……っ!」

「あ、あぁっ…!お願い、お願いだから止めて頂戴…!どうしてネプギアまで……」

「…はぁ…俺さ、今ネプギアと愉しんでるの。それを止めろだのなんだの邪魔な事ばっかり言いやがってよぉ…そこまで言うなら、腰でも振ってみろよ。それで俺がやっぱりネプテューヌの方が良いって思えば、望み通りお前を犯してやるからよ」

「……っ…!」

 

 妹が、大切な家族が、下劣極まりない男に犯されている。その現実を前に何度も声を上げるネプテューヌだったが、暫しの間男は無視。されどネプテューヌが言い続けていると、その声が雑音になるからか苛立った表情を見せ…それから見下すような目をして、彼は言う。止めてほしくば、その身体で自分を誘惑してみろと。

 

「…や、やれば…ネプギアを、解放してくれるのね…?」

「さぁ?けど別に、やりたくないならやらなくたった良いんだぜ?」

「お姉、ちゃん…く、ひっ…わ、わたしはっ……」

「…大丈夫、心配しないでネプギア。わたしが…何とか、するから…」

 

 口振りからして、まともな取引になどならない事は明白。だがそれでも、ネプテューヌはそうするしかない。でなければ、他に止める手立てなどないのだから。

 暗い決意を胸に、男の前…テーブルの上へと立つネプテューヌを見て、自分は大丈夫だから…と言いかけたネプギア。されどネプテューヌはそれを精一杯の笑みで止めさせ…身を包むプロセッサユニットを全て消し去る。

 

「…お姉ちゃん……」

「淫らに頼むぜ?淫らによぉ」

 

 男の、そしてネプギアの前で包み隠さず露わとなるネプテューヌの肢体。スタイルを強調するようなプロセッサが消えた事で乳房も尻肉もぷるんと弾け、成熟した女性の魅力に溢れる彼女の肢体に男は舌舐めずり。

 彼に全裸を見られる事は、これまでに何度もあった。だが今回は自らの意思で身体の全てを晒したのであり、燃え上がるような羞恥心が熱く背筋を駆け上がる。

 されど、男が要求してきたのは腰振り。交尾を彷彿とさせる、浅ましく卑猥なダンス。しかし、愛する妹の為を思うネプテューヌの意思は固く…恥ずかしさから顔を真っ赤にしながらも、彼女は股を開いて振り始めた。

 

「ふっ…んっ……」

 

 足を肩幅に開き、両手を後頭部に当て、少し腰を落としての腰振り。一往復毎に胸が揺れ、尻肉が弾み、それだけでも大概の男性であれば勃起を余儀なくされるであろう淫猥な姿となっていたが、男はさして興奮する様子もなくネプギアの膣の開拓を続ける。

 無論、男は何も感じていない訳ではない。ただ、これまでネプテューヌを犯し、多くの淫らな姿を見てきた彼からすれば、まだ動きの固い今の腰振り程度で気持ちが動いたりはしないというだけの事。

 

「おいおい、まさかそれで終わりじゃないよな?それならネプギアを犯すのは止められないなぁ…」

「ひっ、ぃあっ…!ひ、引っ張り出され…ぅああぁぁあぁっっ!」

「ま、まだ終わりじゃないわよ…!まだ、終わりじゃ……!」

 

 期待外れだと言わんばかりに男はネプギアの身体を持ち上げ、後少しで抜けるという段階まで至った瞬間両手を離してネプギアを落とす。彼の巨根より張り出したカリに膣壁を深く引っ掻かれ、漸く抜ける事で僅かな間でも休めると思っていたネプギアにとってそれは残酷な不意打ちも同然であり、再び昨日まで男性をまるで知らなかった彼女の膣は無慈悲な肉棒によって少しずつ形を変えられていく。

 そんな姿を見て焦り、腰の振り幅を広げるネプテューヌだが、相変わらず男の視線は温い。ネプテューヌは男の気を変えさせる事が出来ず、拘束されているネプギアもされるがままで、募っていくのは焦りばかり。

 

(早く、早くしなきゃ…せめて射精だけは、こんな男の精液がネプギアに注がれる事だけは止めなくちゃ……っ!)

 

 焦燥とネプギアを思う気持ち、それに男と妹に淫らな腰振りを見せているという背徳感から段々と躊躇いが削れていき、より激しく、よりダイナミックに変わっていく彼女の腰振り。更に腰を落とす事で膝が曲がり、弧を描くように腰を振る事で胸の躍動感も増し、気付けば自然に垂れ始める愛液。犯されている時にも似た形容し難い感覚が胸の奥からじわりと染み出し、浅ましい自分の姿ばかりが頭の中に思い浮かぶ。

 

「ほ…っ!ほ…っ!ふぅぅん……っ!」

 

 気付けば漏らす吐息は男を誘うように艶めき、腰を突き出す動きも力強くありながら同時に情けない、へこへこと媚びるようなものへと変貌。凛々しさ美しさ勇ましさ…そのどれともかけ離れたそのさまは、いっそ女神というより場末の娼婦。

 だがその甲斐あってか、男のネプテューヌを見る目は変化。映る情欲の色は確かに濃くなり、舐め回すようにじっくりと視線が彼女を眺める。

 それは、ネプテューヌの望んだ展開。しかし、そこには彼女にとっての誤算もあった。

 

「うっ、あっ…ふぁん、く……っ(あの、格好良いお姉ちゃんが…格好良くて、綺麗で素敵なお姉ちゃんが…自分から、無様に腰を振ってる…わたしの、目の前で……)」

 

 押し上げる動きは段々と加減がなくなり、挿れるから抉るへ、馴染ませるから征服するへと変わっていく男の抽迭。縛られたネプギアは身を捩って感じる刺激を逃がす事も出来ず、ただただ男に犯され、ネプテューヌの淫猥な姿を見せられるばかり。

 ネプテューヌの誤算は二つ。一つは自らの腰振りにより男が興奮した結果ネプギアを犯す肉棒はその凶悪さを増し、余計に責め立てられる結果を招いてしまった事。そしてもう一つは、男だけでなく、ネプギアすらも釘付けになってしまっていた事。

 そもそも今のネプテューヌが発する色香は、同性ですら情欲を駆り立てられてしまう程のもの。加えてネプギアは、姉への強い憧れを持つ少女であり…そんな彼女が、姉の淫らで無様な姿を見てしまえば、平然としていられる訳がない。

 

「ふん…っ!ふんっ、ぅおんっ!(恥ずかし過ぎて、なんだか変な気分に…で、でも駄目よわたし…これはネプギアの為なんだから、ネプギアも必死に耐えてるんだから、もっと淫らに…もっともっと腰を振らなきゃ……!)」

「くひっ、ぁふ……あぁぁ、ん…っ!(変態過ぎる…今のわたしもお姉ちゃんも、国民の皆さんに見られたら女神としてお終いな位に変態的だよぉぉ…っ!)」

 

 誤算にも卑猥な腰振りダンスを見られる中で湧き出すある感情にも気付く事が出来ず、猛然と腰を振り続けるネプテューヌと、彼女の色香に当てられた事で感じ始めてしまったネプギア。思いのすれ違う姉妹の股は互いにしっとりと湿っていき、その両方を目にした男はにやりと笑う。

 

「やれば出来るじゃねぇか。で、なんだ?エロ女神のパープルハートは、俺に腰を振る姿を見せたかったのか?」

「ふぉっ、はっ……こ、これはそもそも貴方が……」

「あ?」

「……あ、貴方の…ナニ、が…」

「…………」

「…お、おち…オチンポが…欲しいですぅううううっ!わたしのっ、オマンコにっ、挿れて下さいぃいぃぃ…ッ!」

 

 姉とは違う膣の感触、締まり具合を愉しむように浅い所から膣の奥へと順に突いていきながら、男がネプテューヌへと発した言葉。初めはそれに反論しようとしたネプテューヌだったが、威圧的な返しに思わず腰を振る動きが鈍り…されど気付く。男が自分へ、一体何を言わせようとしているのかに。

 とことんまで女神を、自分の心を穢そうとする男の思惑に、一瞬は躊躇うネプテューヌ。逡巡の後ぼそぼそと言い始めるも、男はそれを視線で否定。ただでさえ有無を言わせない男の圧力と妹を助けなくてはという思いから追い詰められていたネプテューヌは、その視線でいよいよ最期の躊躇いも消え…遂に声を上げ、腰振りに合わせて懇願する。挿入してほしいと。妹ではなく、自分を犯してくれと。

 無論それは、性欲に流されての言葉ではない。それでも…いや、だからこそその「言わされている」という状況は男に征服感を、ネプテューヌにはより強い敗北感と屈辱をもたらし、部屋中が淫靡な色香に包まれる。

 

「くくっ、そうかそうかそんなに挿れてほしいのか。なら、仕事はもういいんだよな?」

「は、はいぃぃっ!仕事は後でいいからっ、挿れてっ、挿れてぇぇっ!」

「はっ、もう淫売そのものだなこりゃ。お前もそう思うだろ?」

「くぁんっ、ひゃぁぁっ!ち、違っ…こんなのっ、お姉ちゃんの本心じゃ…ひぎゅうぅぅっ!あっ、だ、ダメぇっ!そこぐりぐりしないでぇえぇぇっ!」

「はぁ?ぐりぐりしないで?ぼろ負けしておいて、そんな要求通ると思ってんの?」

「あひっ、ひぃっ、しょ、しょんなぁああぁぁッ!」

 

 腋も股も大胆に開き、自分でも気付かぬ内に爪先立ちとなり、机に汗と愛液を落としながら必死に腰を振るネプテューヌを見ながら、彼女に気取られぬよう男はネプギアの膣で扱くように何度もピストン。その中で偶然にも弱点を見付けると、ネプギアの両脚の付け根を押さえる事で彼女の割れ目と尻を自らの腰に押し付け、ぴったりと密着させてその弱点を集中攻撃。深く感じてしまう部分を絶え間なく責められるネプギアの膣は激しく躍動しながら男の巨根を根本まで締め付け、心に反して男を喜ばせる『穴』の動きに変わっていく。

 ネプテューヌは、ネプギアを助ける事だけを思って腰を振っていた。ネプギアは湧き上がる快楽に惑わされながらも、ネプテューヌの事を信じていた。二人の間にあるのは、揺らぐ事などない姉妹の絆。だが、そんな二人の思いを、僅かな希望すらも踏み付けるように……膣の中で陰茎は跳ねる。

 

「ぃひっ!?うぁっ、い、今…どくんっ、って……」

「うぇ…?…ぁ、ま、まさか……」

「あぁ、悪いなネプテューヌ。もう我慢出来ねぇし、先に一発ネプギアの膣内に射精しとくわ…ッ!」

「んひぁあぁぁッ!?くひっ、なっ、何これ出て…あっ、あ"あッ、ぁぁあぁああああぁああぁぁッッ!」

 

 これまでとは何かが違う男の肉棒の躍動を、無理矢理に拡張され今も痛みの残る膣で感じたネプギアは、本能的にその意味を理解し戦慄。ネプギアの様子からネプテューヌもまた肉棒の状態を感じ取って真っ青になるが、その時にはもう完全に手遅れ。

 血の気が引く二人の顔を見ながら、二人の女神を完全に手玉に取っているという今の状態に心から酔い痴れながら、ネプギアの腰を浮かせた男は力の限りに腰を打ち付け、膣の最奥、子宮口へと肉棒を突き立て存分に射精。当然射精どころか挿入すらも初めてだったネプギアが吐き出される精液の事など即座に理解出来る筈もなく、トドメの一突きと駄目押しの精液で訳も分からないまま膣での絶頂に至ってしまう。

 

「ひぁぁ出てるッ!どくどくって、わたしの膣内にっ、射精されちゃってるぅううぅぅぅぅッ!ひぃッ、ぃやぁああああぁぁあッ!」

「くぉッ、食い千切られそうな位に締め付けてきやがる…!この締まり具合は、姉妹揃って抜群だな…ッ!」

 

 ネプテューヌの淫らな誘惑に目を奪われて以降萎んでいった痛みは絶頂感で完全に覆い隠され、全身を迸る未経験の快感。恐ろしい程に深い快楽が身体の中を駆け巡り、忌むべき相手の精子を注がれてしまったという恐怖や嫌悪とない交ぜとなって彼女の心は飲み込まれていく。

 喘ぎと悲鳴の混じった絶叫を上げるネプギアとは対照的に、男が感じているのは圧倒的な多幸感と征服感。膣内射精の快感は勿論の事、ネプテューヌに続いて可憐で愛らしいネプギアも自らの力と肉棒で屈服させられた事、更にまだ楽しみが残っている事が、彼にその邪悪な高揚感を抱かせていた。

 

「そん、な…貴方が、言ったから…だから、言われた通りにやったのに…その気にさせればって、言ったのに……っ!」

「んぁ?俺は別に、お前の方が良さそうならお前を犯すって言っただけで、ネプギアに射精しないとは言ってないよなぁ?」

「……っ…許、さない…わたしだけじゃなく、ネプギアまで穢すなんて…貴方は、絶対に…きゃあっ!」

 

 肉棒が震え、ネプギアがびくんと痙攣する度に膣から溢れ出す精液を見て、茫然とするネプテューヌ。

 彼の思惑は分かっていた。散々やらせておいて、きっと誠実な対応などはしてくれないだろうと。だがそれでも彼女は僅かな希望に賭け、実際男はそれで興奮する様子も見せて…しかし結局裏切られた。加えて射精し終えて肉棒を抜いた男が、ネプギアを縛る縄を解きつつ嘲笑するような口ぶりで言葉を返した事により、ネプテューヌはその瞳に再び怒りの炎を灯すが、次の瞬間彼女は足首を引っ張られて転倒。立っていた机の上に仰向けとなり、その隣へ放心状態のネプギアもまた転がされる。

 

「まぁそう怒るなって。お望み通り、今度はその淫乱マンコを犯してやるからよ」

「な、ぁっ……!?(嘘でしょ…もう散々射精してるのに、まだこんなに硬く……)」

 

 ソファから立ち上がった事で見上げる形となった彼の肉棒は、衰え知らずどころかより怒張しているとすら思える程に太く雄々しく反り返り、幾本もの血管を隆起させる。

 その物々しい姿にネプテューヌが気圧され動きが止まる中、男はにたにたと笑いながらネプテューヌの肉付きの良い脚を掴み上げ、まだネプギアの愛液が残る巨根を秘部へと近付けていくと、そこから彼は宣言通り、ネプテューヌの膣へと挿入。彼女を嬲り、その身体を堪能し、更に横に並べたネプギアの身体も弄んで二人を犯し鳴かせる。

 強力なモンスターであろうと屠り、強大な悪から次元を守り、日々多くの自国民から讃えられるプラネテューヌの二人の女神。だがそんな自分達も、彼の前ではただの女でしかないのだと、二人は心から思い知るのだった。



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自ら弄ぶ快活の赤

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・RED

内容・自慰 拘束 搾乳 玩具


 ある日の夜。旅の途中で泊まったホテルの部屋、綺麗に整えられたベットの上にて、その少女は鼻歌を歌っていた。

 

「〜〜♪これでよし、っと」

 

 彼女の名前はRED。日々嫁探しに勤しむ赤髪の少女。気に入った女性に片っ端から嫁になる事を申し込み、何度断られてもめげない快活な性格の持ち主。

 ぺたんとベットの上に座る彼女の前には、けん玉を始めフリスビーやヨーヨー、文庫本など一見玩具やそれに近い物の数々が並んでいる。しかしそれ等は彼女にとっての武器であり、今はそれ等の手入れをしている真っ最中。実際サイズや強度は明らかに玩具のそれではなく、ぶつけられれば痛いでは済まないものもちらほらとある。

 

「後は〜……あれ?」

 

 手にしたその内の一つから汚れを拭き取り、破損がないか確認し終えたREDは、きちんと全て手入れが出来たかぐるりと見回す。

 と、そこで不意に止まったREDの視線。その先にあるのは…見覚えのない二又の器具。

 

「何だろうこれ…今日出会った嫁候補からのプレゼント…は、貰ってないし…買ったお菓子のおまけ…はカードだし…あっ、そうだ!」

 

 本体らしき機械に、そこから伸びる二又のチューブと、その両先端に付けられたカップ。それを見て暫し考えていたREDは、先日ネット通販で面白そうな玩具を探していた結果これに辿り着き、勢いで買ったは良いもののいざ届くと、「…これ、どうやって使うの?っていうか、ほんとに玩具…?」…という状態になってしまい、そのままその存在ごと忘れていたのを思い出した。無論、説明書を読めば分かるのだが…それはまだ送られてきた箱の中で眠っている。

 

「うーん、どうしよう…捨てちゃうのは勿体無いし、でもどう使うのかほんとに分かんないし……」

 

 むー、と小首を傾げつつ、取り敢えず色々と弄ってみるRED。一瞬仲の良い嫁候補にプレゼントするという事も考えたが、流石に冗談ならともかく要らない物をプレゼントと称して押し付けるのは彼女としてもしたくないところ。

 と、そんな中、突如として震え出す先端のカップ。それは弄っていた結果起動しただけなのだが、驚いたREDは反射的に手放し…カップは、彼女の背丈にに似合わず豊かな胸の上へ。

 

「ひゃわぁっ!?」

 

 落下したカップは当たった瞬間一度跳ね、次の瞬間口の部分が服の上から乳房へと吸着。掃除機の様な吸い込みに思わずREDは悲鳴を上げ、慌ててカップを引き剥がそうとする。

 だが強力な吸引力を持つカップはそう簡単には胸から離れず、むしろ浮き上がってしまうREDの乳房。そこで彼女は機械の電源を落とす事に思い至り、それらしきボタンを次々と押すが機械は中々止まらない。

 

「ひぁっ、にゃっ、はぁぁっ……──っ!」

 

 それでも思い付く限りにボタンやスイッチを押し続け、電源ボタンを引き当てる事が出来たRED。吸引が止まった事でカップはぽとりとベットに落ち、REDもどさりと倒れ込む。

 

「や、やっと止まったぁぁ……」

 

 たった数十秒間とはいえ、彼女にとってはよく分からない物から襲われたようなもの。安堵の感情がどっと溢れ出したREDは、暫くの間横になったままで…されどふと、頭だけを動かしカップを見やる。

 

「…………」

 

 電源を落とされ、今は静かなカップとチューブ。それを見つめながら、REDの頭に蘇るのは先程吸われていた時の感覚。

 胸へと吸い付き、強力な吸引力で服諸共張り付いていた半球状の器具。今もじんじんと微かな痛みを訴える乳房。吸われている間は驚きと動揺でそれどころではなかったが…どうにも一度思い出してしまうと、その感覚が頭から離れない。

 

(…どう、使うのかな……)

 

 数分前と同じ疑問。だがどういう物なのか全く分かっていなかった先程とは違う、少なくとも「何が出来るのか」は知った上での、器具への疑問。興味にも似た感覚を抱きながら、REDはゆっくりと起き上がり…器具の入っていた箱を、その中にある説明書を探し始める。

 自分でもどう表現すれば良いのか分からない感情を抱えながら、捜索する事十分弱。もしや捨ててしまった…?…と思い始めたところで遂にREDは発見し、中に入った説明書を開く。

 

「…ふむ、ふむふむ…よし、REDちゃん大体分かった!」

 

 始めの方の簡単な操作説明だけに目を通し、それで理解した気分になった彼女はその後のページを殆ど読まず、説明書を箱の中へと送還。並べたままの武器兼遊び道具を片付け、再び器具……否、搾乳機を手に取る。

 

「えっ、と…うわっ、っとと……」

 

 試しに覚えた電源ボタンを押すと、予想通りに再び搾乳機は動き出す。確認の済んだREDは電源を切り、二つのカップの内片方を持って……それを胸へ。そして、もう一度電源ボタンに指を当てがい…三度目の起動。

 

「ふひゃあぁっ!あっ、こ、これっ…面白いっ、かもぉ…!」

 

 カップが触れた内側の乳と服を吸い上げるその力に、思わず声を上げるRED。やはりその声音には驚きの感情も含まれていたが…同時に彼女の頬は緩む。

 

「うぁっ、食いっ、込んでぇ…!く、ふっ……ふぅ、ぁっ…」

 

 当然吸引によってカップの縁は押し付けているも同然となり、感じ始める圧迫感。一部、それも胸だけを吸われるという未経験の感覚に暫し身を捩った後にREDは一度機械を止めると、カップを外して逆の胸に。緊張の面持ちでスイッチに触れ、反対の胸でも吸引開始。

 

「あっ、はっ、ふぁあぁぁっ…!あははっ、すっごい変な感じするよぉぉっ!」

 

 吸われ、食い込み、カップの内側で隆起する自身の胸。痛みとは違う独特の感覚に、思わず零れてしまうのは笑み。逆側の胸でも一頻り吸引を楽しむと、またREDは機械を止めて…そこで初めて、二つのカップを両方持つ。

 

「…両方だったら…きっと、もっと凄い…よね……」

 

 ごくり、と更なる刺激を想像して飲み込む生唾。強い好奇心と明るい思考を持つ彼女にとっては、ただ「面白そう」というだけで十分な理由になるのであり…躊躇う事なく、REDは両方のカップをそれぞれ胸に、それも特に理由はないが乳首を覆う形で当てる。

 両方持つと手が空かなくなる為、REDは身を屈めると右手の小指だけをカップから離し、その指に力と期待を込めてボタンを押し込む。

 

「ふゃっ、は、始まっ……ぅひゃああぁぁあぁッ!?」

 

 吸引開始と同時に出てくる上擦った声と、次の瞬間上がった悲鳴。びくりとREDの身体が跳ね、くりくりとした目を見開く。

 間違って別のボタンを押してしまった訳ではない。吸引自体は、それまでと全く同じ強さ。だがREDは、四度目にして初めて『乳首』をカップの内側に入れたのであり…それが、彼女の上げた悲鳴の元凶。

 

(なっ、何これ何これぇぇっ!さっきまでと全然違うっ!おっぱいっ、びりびりってするぅぅうぅっっ!)

 

 これまでよりも深く食い込むカップと、その内側でより引き上げられる乳房。その中心、乳首を起点に強い静電気の様な感覚が胸へと広がり、思ってもみなかった刺激に目を白黒とさせるRED。

 やはり多少痛くはあるものの、恐怖や苦しみを覚える程ではない。しかし感じた事のない刺激の拡大に楽しむどころではなくなってしまい、彼女は機械を止めようとする。だが……

 

「こ、これで……あぁっ!?」

 

 胸から送られる未知の感覚に頭の中を占められそうになりながらも、REDが機械へと伸ばした手。されど焦ったREDは機械を横倒しにしてしまい、僅かな距離とはいえボタンも自分から離れてしまう。

 落ち着いてもう少し手を伸ばせば、それだけで解決するなんて事のないミス。にも関わらず慌ててしまったREDは何度も機械を立てる事に失敗し、遂には機械へ倒れ込む。

 

「うひゃうんっ…!と、止まっ…てぇぇ……っ!」

 

 ベットと胸で機械を挟み込み、何とか動かないようにしたREDは、そこで漸く機械を停止。吸引する力を失ったカップはぽとりと落ち、だがその時点でREDもくたくたのへとへと。

 

「はーっ…はーっ…や、やっぱり…凄いぃぃ……♡」

 

 荒い息を何度も漏らしながら肩を上下させ、とろんとした目で機械とカップを見つめるRED。

 やはりと言うべきか、説明書をきちんと読んでいない彼女は、これが搾乳機である事は知らないまま。だが期せずして「どう使うのか」を、そして使うとどうなるかを知ったREDは、ほんのりと赤く染まった頬を誰に見せるでもなく緩めていた。

 

 

 

 

 それから、REDの生活が大きく変わる事はなかった。それまで通りに普段は旅をし、何人もの女性に声を掛け、起こった事を持ち前のポジティブ思考で好意的に受け取るという彼女の日常。

 そこにこれと言った変化はない。REDは特に変わっていない。…ただ一つ、あの日以降行うようになった『日課』を除いて。

 

「はふぅ〜…REDちゃんぽかぽか〜…」

 

 備え付けの風呂場で一日の汗と疲れを流したREDは、ほっこりとした顔でホテルのベットへ。空調の効いた部屋の中で暫しの間身体を休め…それからぴょこんと上体を起こす。

 

「…それじゃあ、今日も……♪」

 

 期待に満ちた表情を浮かべたREDは荷物を漁り、そこから例の搾乳機を取り出す。初めに破損や欠損がない事を確認すると、身に纏っていたバスタオルを脱ぎ、慣れた手付きで搾乳機をセットしていく。

 あれから何度も使った事で、REDは機械の大方の機能を把握していた。無論説明書無しで触ってみての学習であり、全機能を把握しているのかどうかは彼女自身分からないのだが…それを気にするようなREDではない。

 

「じゃあ、まずは…んんっ……♡」

 

 二つのカップをそれぞれ乳房に当てがえたREDは、吸引力を最低の状態にしてスイッチオン。小さな駆動音と共にカップがREDの胸へと吸い付き、彼女も小さな吐息を上げる。

 

「あはっ…やっぱりこれ、くすぐったいよぉ…♡」

 

 内側で引っ張られる乳房と、その中心で持ち上がり、ぷっくりと充血をし始める乳首。初めての時はその刺激で慌ててしまった乳首への吸引だが、今は最低出力という事もあって思わず身を捩りたくなる程度の感覚。少しずつカップ内部の胸の形が変わっていき、触れられる事なく吸われるという刺激で段々と乳首が勃起していく姿を眺めていた彼女は、そこから一段階、また一段階と次第に吸引力を上げていく。

 

「くぁっ、ひっ、ひゃあんっ♡アタシの胸っ、ちょっとずつ引き込まれちゃうよぉぉっ!♡」

 

 食い込み、沈み、より内部で吸われる乳房の体積が増えていく中、REDの上げる嬌声も比例するように熱を帯びる。

 途中でカップを弾いて刺激を与えてみたり、胸を揺らしてみたりと自ら刺激を与えるのもREDの楽しみの一つ。そして吸引そのものに慣れてくると、更に日課を楽しむべく、REDはそれまでとは別のボタンに指をかける。

 

「んひゃぁっ♡!あっ、あっ、響くよぉぉ……っ♡!」

 

 REDの新たな入力により、今度はカップが振動を開始。食い込んだまま震えるカップによって胸を小刻みに揺らされ、それが胸の中で響き、ぞくぞくとした感覚が背筋を駆け上がる。

 吸引という縦の刺激と、振動という横の刺激。その両方を一度に受けてREDが悩ましげに身体を揺らすと、それに合わせて乳房も躍動。差が低く童顔な彼女には不釣り合いに大きい胸が揺れるさまは、官能的且つ背徳的だが、今そこにいるのはRED一人。だからこそREDも気兼ねなく、何も気にする事なく胸へと響く快楽に浸る。

 二つの刺激を不規則に変化させる事で生まれるのは、慣れのない快楽。胸の中で反響し、身体全体へと広がる快感。

 

「はっ、ひゃっ…はあぁああああぁんっ♡!うぁっ、ひっ…ふきゅうぅぅ……っ♡!」

 

 衝動のままに、吸引も振動も最大まで上げる。振動で振り回される乳房の気持ち良さに仰け反った後、次は敢えてどちらも最低出力に。

 最大の、乱暴そのものな刺激を浴びたばかりの胸にとって、最低出力は軽く触れられている程度。しかし全く快楽がないかといえばそうでもなく、だからこそ感じてしまうのは物足りない切なさ。REDは再び出力を上げたい思いに駆られるが、きゅっと両手を握って耐える。

 

(我慢、まだ我慢…っ!んっ、んっ…んぅぅ……っ♡)

 

 握った両手でシーツを巻き込み、足の指先でもシーツを引っ張りながら、口を結んで欲求に抗うRED。性の知識など殆どない彼女ではあったが、考えるでもなく彼女は本能的に理解していた。何よりも気持ちが良いのは、単純に最も強い刺激を受ける事ではなく、もどかしさから解放された瞬間だと。

 だからこそ、REDは必死に耐える。その先にある、深い深い快楽を目指して。

 

「はぁ…はぁ…はぁぁ……♡…う…だ、めぇ…もうちょっと…もう、ちょっとだけぇぇ……♡」

 

 じんわりと肌に浮かび零れ落ちる汗。滴る汗の量はまるでどれだけ我慢しているかを表すようで、荒い息も相まって艶めきを増すREDの肢体。

 だがそんな事は気にも留めず、一心不乱にREDは伸ばしたくなる手を押さえる。もう少し、もう少しと耐え、身体の隅々にまでそのもどかしさを行き渡らせる。そして……

 

「…うあぁぁっ♡!も、無理ぃいぃぃぃぃッ♡!」

 

 いよいよ限界を迎え、渇望する心が溢れ出すように艶めいた悲鳴を上げたREDは、吸引振動どちらも一気に最大出力に。

 次の瞬間、唸りを上げて猛威を振るう搾乳機。チューブの中へと吸い込んでしまいそうな位に強く激しく乳首を吸い上げ、乳房同士がぶつかり合って乾いた音を立てる程に容赦なく胸全体を震わせる。抑圧されていた快楽が一瞬の内に解放され、今までとは比べ物にならない快感の奔流がREDの思考を染め上げていく。

 

「はひゃっ、ふきゅ、ぅひゅうぅううぅぅうッッ♡!く、くるっ♡一番おっきぃのっ、きちゃうよぉおおぉっっ♡!」

 

 四つん這いとなったREDは、嬌声と共に手脚をガクガクと震わせ快楽を叫ぶ。凄まじい快楽と言えど所詮は持ち運べる程度の機械であり、強引に止めようと思えば容易に止められるだけの力がREDにはある。

 だかREDは、そんな事を微塵も思わなかった。津波の様に押し寄せる快楽を前に、考えていたのはその快楽に身を任せる事、期待していたのは胸も心も揉みくちゃにされる事だけだった。

 膨れ上がった快感で視界がチカチカと点滅し、快楽に耐えかねて身体を支えられなくなる両腕。支えを失った上半身は崩れ落ちるように倒れた事により、REDの豊かな胸はベットと身体に挟み込まれ……大きく変形する程に押し潰された瞬間、膨らみ続けていた快楽が破裂する。

 

「い"ッ…ひぁあぁああああぁぁあんッッ♡しゅごいっ♡しゅご過ぎるよぉおおおおぉぉっ♡!あっ、ああっ、ああああぁぁあぁぁッッ♡♡!」

 

 びくんと大きく腰が跳ね、突っ張る程に指先でベットを踏み締めながら、爆ぜた快楽でREDは絶頂。転げ回りたい程の快楽が全身を襲って駆け巡るが、腕には依然力が入らず、逆に脚は強張ってしまった為に転げ回るどころか姿勢を変える事すら出来ず、乳房を押し潰したままただただ快楽に喘ぐRED。

 果てしない程の気持ち良さと、逃げる事の出来ない身体。爆発した快感に思う存分身体中を蹂躙され、しかも搾乳機は作動したままであるが為に絶頂しても一切刺激は止まらない。…気持ちよ過ぎて苦しい。もう気持ち良くしないでほしい。そんな感覚を、この時彼女は初めて身体で理解した。

 

「ひゃあぁぁ…っ♡も、ダメぇ…ダメだよぉぉ……♡」

 

 そんな状態が数分続き、何とか身体を動かせるようになったREDは横転する事でまず乳房を解放し、その後震える手で漸く機械の電源を切る。

 吸引する力がなくなった事で、食い込んでいたカップは落下。それによって感じるのは、先程とは別の解放感。満たされた身体への安息感。

 

(…最っ高……♡)

 

 暫く横になっていたREDが漏らす、感嘆にも似た充足の吐息。肢体は汗でじっとりと濡れ、秘部はRED自身も気付かない内に愛液を垂らしていたのだが、そんな事はまるで気にせずREDはカップの片方を手に取り…ちゅ、と軽く口付けをして、今し方味わった快楽に思いを馳せるのだった。

 

 

 

 

 それからもREDは、日課として搾乳機を使い続け、胸で遊び続けた。性知識に疎い彼女だからこそその興味が秘部へ、引いては性交へと移る事はなく、胸で味わう快楽一筋。

 だが同時に少しずつ、少しずつ彼女は過激な、より刺激的な遊び方を求めていった。どうすればもっと気持ちが良いか、どうすると感じられるドキドキが増すか…純粋故にREDはそれを追い求め、試行錯誤を繰り返しては快楽の沼へと嵌まっていく。…そして、今日もまた…彼女の遊びが始まる。

 

「…後は、これ…で……」

 

 仰向けで寝転がったREDの乳房へと嵌まった、今やお気に入りの玩具である搾乳機。何度も使う事で「上手く嵌まる角度」を見つけ出した事により、吸引していない今でもカップは乳房に張り付いている。

 それを確認した全裸のREDは、両手をベット枕側へ。そこにはベットの一部に引っ掛けられた縄があり、そこにREDが両手を通して引っ張った瞬間、縄はREDの両手首を絞め上げる。

 

「あはは…これでもう、アタシは逃げられない……♡」

 

 軽く両腕を動かすREDだが、縄が解ける様子はない。その確認も済んだREDは時計へと目をやり…もうすぐ訪れる「起動の時間」へ、期待に胸を膨らませる。

 様々な遊び方を試してきたREDは、ある時搾乳機にタイマー機能がある事に気が付いた。先日の逃れられない快楽をどうしても忘れられない彼女がそれを利用して今正にやろうとしているのは、自らを拘束し、設定した時間が過ぎるまでなす術なく胸を弄られ続けるというある種嗜虐的とも思える遊び。

 苦しくても、もう十分だと思っても止められない、逃げられない快楽を思い描いて喉を鳴らすREDは、心の中でカウントダウン。時計を見ながらである為そこに狂いはなく…ゼロ、と小さく呟いた瞬間、カップは設定の通りに動き出す。

 

「ひぁんっ♡アタシの胸、ぷるぷるしてるぅ…♡」

 

 初めの刺激は振動と弱い吸引。普段と違い身体の上に乗っている状態の乳房が振動で小刻みに震える姿はそこはかとなく恥ずかしく、しかし頬を染めながらもREDは自分の胸を見つめる。

 

「んひっ♡あっ♡吸い込まれっ…てぇぇ……っ♡!」

 

 見つめるREDに更なる羞恥心と悦びを、とばかりに吸引力が段階的に増していく。その度乳房は引き上げられ、乳輪は急な坂を作り上げ、くすみのない薄桃色の乳首が否応なしに伸ばされる。

 一切触られる事ない、しかし全面余すところなく均等にかけられる吸引の前で、硬く硬く勃ち上がる乳首。だが吸引される中での勃起は、まるで意気揚々と抵抗したにも関わらず、何一つ抗えないまま虐められているかのよう。そんなあまりにも情けない光景はREDの胸を高鳴らせ、身体の芯から興奮するRED。

 

(アタシの胸、ちゅーちゅー吸われちゃってるみたい…何も出ないのに、ちゅーって…ぎゅっーって……♡)

 

 食い入るように胸を見つめるREDが頭の中に浮かべているのは、吸われ揺らされ搾られているかのような自分。自ら行った拘束もその妄想を加速させ、搾乳されている自分を思い浮かべて身を捩る。

 

「ひゃあんっ♡アタシっ、牛さんじゃないよぉっ♡やっ、うぁっ、はひゃあぁぁっっ♡!」

 

 縛られ、逃げる事も外す事も出来ない状態にされて、自分の言葉は無視されたまま無慈悲に搾り上げられる。もがいても叫んでも、搾り尽くすまでは止めてもらえない。…そんな妄想に耽れば耽る程身体は敏感に、感覚は鋭敏になって、もっと、もっとと求めてしまう。妄想の中の自分は嫌がっているのに、身体はより強い搾乳を欲してぴくんぴくんと跳ねてしまう。

 そうしてその内、妄想の中の自分は搾乳に負けて両胸から噴乳。激しく噴き出した後はとぷとぷと漏らすように母乳を垂らし、吸い上げられた乳は見せ付けるように溜められていく。

 

(ああぁっ、また出るっ♡出ちゃうっ、搾られちゃうぅぅっ♡!おっぱい、止まらないよぉおぉぉっ♡!)

 

 無論それは妄想の中の話であり、実際にはカップ内へ僅かに汗が溜まる程度。しかし今のREDにそんな事は関係ない。口の端から涎を垂らしてただただ母乳を噴き出す自分の姿を想像し続け、遂には噴き出す感覚、その快楽すらも妄想の中で作り上げてしまう。だが、そんな中…不意に、カタンという音が部屋内に響く。

 

「……っ!?」

 

 びくっ、と全身を震わせるRED。一瞬の内に我へと返った彼女が音のした方向へ目をやると、そこにあったのはころころと床を転がっているペン。それは元々机の上に置いてあった筈のものであり…REDは思い出した。置いた時点で机から一部が飛び出しており、落ちそうで落ちない微妙なバランスを保っていた事を。

 となれば単に、バランスが崩れて落ちただけの事。そう理解したREDはほっと一息……吐きかけたところで、彼女はある事に気付く。

 

(…もし、今誰か来たら……?)

 

 不意に頭に浮かんだその可能性に、ぞくりと背筋へ悪寒が走る。

 何もあり得ない話ではない。少なくとも搾乳妄想よりはずっと現実に起こり得る事であり、もしも本当に誰かが来た場合、そのまま部屋へと入ってきてしまった場合、REDは全裸且つ拘束された格好で搾乳を楽しんでいるその姿を見られてしまう事になる。縄は落ち着いて、ゆっくりと指や腕を動かせば外せるような縛り方をしてはいるが、搾乳が終わらない内はほぼ不可能。そして、既にREDに『止める』という選択肢などなく……正真正銘、搾乳機が止まるまで快楽に身を捩る事しか出来ない。

 

「…はぁ…ふゃぁ…んんっ…♡ど、どうしよう…こんな姿見られちゃったら…アタシ、終わっちゃう……♡」

 

 だが、その可能性に対して恐怖や危機感を抱いていたのはほんの一瞬。すぐにそんな思考は通り過ぎ、心の奥から新たな興奮が湧き上がる。

 自分が如何に非常識で危険な姿をしているのかという事は、REDにも分かっていた。全裸という時点で理解していて当然といえば当然だが、スリルが、興奮がREDの身体を広がっていく。

 

「悪い人だったら、きっと撮られちゃう…♡撮られて、脅されて…んひゃああっッ♡!」

 

 震える唇と緩む頬で新たな妄想を紡ぐ中、搾乳機の出力は上昇。逃げる術のない乳房を荒々しく振り回し、容赦無く乳首を吸い上げて、REDを現実に引き戻す。

 それはまるで、危惧すべき状況で興奮してしまっているREDを折檻するかのよう。知らず知らずの内に胸という性感帯に嵌ってしまったREDを責め立てているようで、だが搾乳機が与える責めは全て快楽。REDをよりその深みへと沈めていく魅惑の刺激で、案の定REDの興奮は止まらない。

 

「ひゃうぁんっ♡ひぅッ、やっ……ふひゅううぅぅっっ♡おっ、怒らないでぇぇっ♡だって、だってぇ、気持ち良過ぎるんだもん♡こんなの止められないよぉぉぉぉおおっっ♡!」

 

 二種類の刺激が短いスパンで強弱を繰り返し、REDの乳房を揺さ振り搾る。その快感に思考力そのものも鈍化し始めたREDは搾乳機に懇願するも、勿論どれだけ言おうと無意味。恥ずかしい事を言ってしまった、恥ずかしい事を言う自分の声が聞こえてしまった、とより一層自分を興奮の渦に駆り立てるだけで、何一つとして止まらない。快楽と妄想は増幅し、滾る心が快楽を叫ぶ。

 

「くぁ、くるっ、おっきいのくるっ♡びくびくって、ぞくぞくって……ぬひぃいぃいいいいぃっ♡!?なんれぇぇっ♡!?もっ、大丈夫なのにっ♡もう強くならなくていいのにぃぃぃぃいぃッッ♡!」

 

 昂る絶頂感を前に目を輝かせるREDだが、次の瞬間二つの刺激が最大となって彼女の胸に襲いかかる。

 それは、今のREDにとっては過剰とも言える快楽の追い討ち。そのままであれば順当に段を登り、絶頂という最後の段へ足をかけていた筈の快楽が、後数段というところで急に背中を押してきたような感覚。

 無論、気持ち良くない訳がない。だが今押されては前のめりに、片足どころか身体全体で絶頂の段へと飛び込んでしまう。そして求めていた以上の快楽に襲われるとどうなるかを知っているからこそ、REDは慌て…されど声は悦びに喘ぐ。

 

「ふみゃっ、うぁッ、はぁっ…ぁぁああぁぅっ♡!やっぱり好きぃっ♡さくにゅー好きぃ、止められないよぉおおおおっっ♡あ"っ、お"っ、んぁああああああッッ♡!」

 

 まるで全身を吸い上げられ身体ごと震わされているかのようにREDはベットの上でのたうち回り、ボールの様に乳房が弾む。一度は確かに焦っていたが、結局彼女の頭が辿り着くのは快楽一色。押し寄せる快感の奔流に心の底から悦んで、もうどんな快楽であろうと受け入れる、受け入れたいとばかりに晒け出した身体で感じ続ける。

 いつ爆ぜてもおかしくない、快楽の爆弾。乳房を中心に身体全体へ溜まり切った、快楽のエネルギー。そのあまりの量に頭の中が真っ白となりかけた時、不意に搾乳はぴたりと止まり……突然生まれた空白にREDの思考が止まった瞬間、トドメを刺すが如く最大出力を発揮し刺激。偶然が生んだ罠にまんまと引っかかったREDは、完全無防備なまま駄目押しの快楽を叩き付けられ……これまでで一番の絶頂に達する。

 

「ひぃッ、ん"ぁひぃいいぃぃいいいいいいッッ♡なにそれズルいッ♡ズルいよぉおおぉぉぉぉッ♡!ひゃあぁああぁぁぁぁああぁぁッッ♡♡!」

 

 身体が反り返り、頭から爪先で曲線を描きながら絶頂するRED。吸引関係無しに乳首がぴくんぴくんと快楽に震え、一度も弄られる事のなかった秘裂からは母乳の代わりだと言わんばかりに盛大に潮吹き。

 そこからは、REDが望んだ通りの絶望的で至極の時間。絶頂した事など、その深さなど関係なしに搾乳は刺激を続け、電流の様に快楽が身体を駆け巡っているREDは反り返ったまま何度も腰を突き上げる。動けないどころかその珍妙な姿勢を崩す事すら出来ない為に快楽とは無関係の苦しさも襲ってくるが、それすらも快感はあっという間に塗り潰しそのままの姿でいる事を強要。結果またもやREDは数分間まともに動けず、力が抜けて倒れてからは結局その脱力間で動けないまま。

 絶頂した時点でも十分過ぎる程に気持ち良かった、搾乳の快楽。しかし最後にはそれすらすぐには思い出せなくなる程追い討ちと追撃をREDは受けて、漸く搾乳機が止まった時には息も絶え絶え。

 

「ひぁぁ…♡ひゃあぁぁ……♡」

 

 喘ぎとも荒い吐息ともつかない声を漏らしながら、蟹股でベッドに横たわるRED。起き上がるのも億劫に感じてしまう程疲弊し切った彼女は両腕の拘束もすぐには取れず、ただただ小刻みに身体が痙攣を繰り返すだけ。

 だがそれでも、浮かんでいるのは蕩け切った表情で、口の端には顎まで続く涎の跡。びくんと一つ、大きな痙攣をした次の瞬間、身も心も緩み切ったREDは失禁してしまうも、それに慌てる様子もない。

 

(…次は…どうやって、遊ぼうかな……♡)

 

 そうして今日も幕を閉じる、彼女のイケナイ遊び。されど終わった直後であるにも関わらず、彼女は既に次なる行為へ期待に胸を膨らませており……REDがこの遊びに飽きる日は、まだ当分来ないようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…んぅ…ふぁー、ぁ……」

 

 静かな、そして爽やかな朝。カーテンの隙間から心地の良い光が差し込む中で、REDはむくりと身体を起こす。

 

「……ねむい…」

 

 開口一番、彼女が口にしたのは寝足りないという欲求。だが決して寝不足という訳ではなく、むしろ彼女の睡眠は十分。つまりその欲求も、単に寝起きであるが故そう感じているというだけであり…目を擦りながらも、REDはベットから降りようとする。

 だがその時、抱いた違和感。頭上にクエスチョンマークを浮かべながら、何か変だと思ったREDは掛け布団を捲り……

 

「…わー…REDちゃん、朝からピーンチ……」

 

 ぐっちょりと濡れたシーツと下腹部を見て、流石の彼女も固まった。固まり、一度掛け布団を降ろし、もう一度捲ってみて、それが現実である事を確信。そこで彼女は何とも言えない表情となり…一旦顔を洗いに行く。…要は、後回しである。

 

「…あ、あはは…これ、放置は出来ないよね……」

 

 着替えだけして顔を洗ってきたREDは、濡れたシーツと三度目の対面。ここまでくると彼女の心もこれはやむなしと半ば受け入れており、渋い顔で片付け開始。そうしてベットを綺麗にする中で…彼女はぽつりと呟く。

 

「……すっごい夢、見ちゃったからかなぁ…」

 

 起きた直後こそ意識がはっきりとしていなかったせいで気付かなかったが、彼女は今回見た夢を覚えていた。知識に乏しい彼女でも、それがいかがわしい夢である事位は理解していた。

 だが、だからなんだと言うんだ。夢より現実、現実の嫁。初めの数分こそ頬を赤くしていたREDだったが、その後は冗談抜きにこんな思考で気持ちを持ち直し、くるりとベットの前でターン。

 

「…でも、この位じゃREDちゃんはへこたれないのだっ!さーて、朝ご飯食べたら今日も嫁を探さなくっちゃ!」

 

 にっこりと期待に満ちた笑みで誰に聞かせる訳でもない言葉を言い放ったREDは、宣言通りに食事を取り、それから外へ。そして彼女は、今日も嫁を探してゲイムギョウ界を奔走するのだった。

 

 

……とはいえやはりREDも少女。その日は牛乳や各種乳製品を目にする度にかぁっと顔が赤くなってしまい、その度に周囲の人からは奇異の目で見られたんだとか。



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歌手と魔術師、秘密の集い

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。




人物・MAGES. 5pb.

内容・アナル 手淫 口淫 焦らし


「…そろそろ時間、か…まさか5pb.の方からライブに出てほしいなどど言ってくる日が来るとはな…。ふふ、ここに来た時は緊張もしていたが、先程からは高揚感が止まらない…。…良いだろう。このような事は初めてだが…他ならぬ5pb.の頼みなのだ、この狂気の魔術師たる私の未知なる才能…ここで、開花させてやろうではないか……!」

 

 

 

 

 現代の華やかさと、昔ながらの風情が共存する国、リーンボックス。その一角、普段は知名度の低いアイドルや営業を基本としているコメディアンが立つその地下ライブハウスで、あるアーティストの非公式コンサートが行われていた。

 

「〜♪〜〜♪」

 

 舞台から響く歌声と、観客の目を引くパフォーマンス。決して大きくはないそのライブハウスでこの日コンサートを行っているのは、名の知れた歌手であり、女神とも交流のある少女5pb.。彼女の歌に集まったファン達は沸き立ち、その歓声へ応えるように5pb.もまた歌やパフォーマンスへと熱を込める。

 

「はぁ…はぁ…今日は、ボクの秘密ライブに集まってくれてありがとーっ!…って言っても、もう顔馴染みの人も沢山だよね」

 

 始まってから数十分。休憩を挟みつつ予定していた曲全てを歌い切った5pb.は興奮冷めやらぬ顔で観客達へと呼び掛ける。

 当然それに応えるファン達。しかしアンコールの声を上げる者はなく、にも関わらず期待に満ちた目で彼女を見つめるファン達の鼻息は荒い。

 

「皆の熱い応援のおかげで、今日も気持ち良く歌えたよーっ!…うん、ほんと皆の視線がとっても熱くて、ボクの身体まで熱くなっちゃった…」

 

 そう言って、衣装の胸元を引っ張りながら手で扇ぐ5pb.。ただでさえ露出度が多い衣装であるが故に、どちらかと言えば控えめな彼女の胸がちらりと見えているのだが、彼女にそれを気にするような素振りはない。それどころかふぅ…と艶めかしく吐息を漏らして、誘うように小さく笑う。

 

「…けど皆、皆はボクが歌う姿を見てるだけで満足なんかじゃ、見る為だけに来たんじゃないよね?ふふふっ、喉が渇いちゃったしもう一度休憩したら、次は……」

 

 明るく爽やかな雰囲気の中にそこはかとなく混ざり込む、普段の彼女にはない蠱惑的な色香。それを醸し出しながら、5pb.は舞台袖へと移動しようとするも…そこで数人のファンが、おもむろに舞台上へと上り込む。

 普通それは、禁止されている行為。警備員やスタッフに即刻止められるような行い。だがこの場に、ファン達を止める者はなく……5pb.を半円状に取り囲んだファン達は、自らの下半身を露出させる。

 

「喉が渇いたなら、俺達のを好きなだけ飲んでよ5pb.ちゃん」

「そうそう。5pb.ちゃんの為に、何日も前から溜めてきたんだから」

「…皆……」

 

 彼女の前に突き出されたのは、既にいきり勃った彼等の陰茎。その行いを前に、会場内は静まり返る。

 こんな事をすれば本来、注意どころでは済まされない。アーティストも悲鳴を上げるか憤慨するか、或いは感情を表には出さずとも内心で嫌悪するかの最低な行為。だが5pb.はそんなファン達に対し、一人一人をゆっくりと見回すと……

 

「…もう、第二部開始の合図はまだ出してないのに…仕方ないなぁ……♡」

 

 膝を突き、頬を緩め、ファン達に…ファン達の一物に囲まれながら、その一物を舐め始めた。

 

「ん、ちゅ…うぇろっ…ぷっ…はぁぁ……♡」

 

 下着の中で蒸れ、独特な臭いを放っているファン達の肉棒を、慣れた手付きと口使いで5pb.は咥え込む。迎え入れるように舌を這わせ、躊躇う事なく口内へ受け入れ、一度喉奥まで咥え込んだ後にゆっくりと抜き上げて吐息を漏らす。

 それと同時に、両手はその左右の男の肉棒へ。細くしなやかな指を怒張した彼等の肉棒に添えると、包み込むような動作で握って扱き始め、続けてそれぞれの亀頭にキス。舞台上に上がったファン達の肉竿を口と両手で代わる代わる刺激しつつ、更に他のファンへと呼び掛ける。

 

「…ね、皆も遠慮しないで?これは観客参加型、一体型のライブなんだから♡」

 

 その呼び掛けを皮切りに、次々と舞台上へ押し寄せるファン達。あっという間に5pb.は完全に囲まれてしまったが、ファンへと向けるその微笑みは絶やさない。

 そう。名の通った歌手である5pb.が何故こんな所でライブをしていたかというと、これが秘密裏に行われているファン感謝ライブ…即ちファン達と身体で交わり、身体で奉仕するライブである為。このライブの存在が公に知られてしまえば彼女は歌手として終わりだが、呼ばれるのは一部の熱烈なファンだけであり、彼等にとっても5pb.の芸能活動が終わってしまうなど絶対に避けたい事態であるが故に、情報の流出はこれまで皆無。そして会場となっているこの地下ライブハウスも常連ファンがオーナーであり、毎回貸し切り且つ彼女とファン以外は誰もいない状況で秘密のライブは行われていた。

 

「うっ、あっ、5pb.ちゃんっ!そ、そんな激しく吸われたら…っ!」

「ふふっ、いいひょ?ボクのくひにらしへ♡」

「っ、で、射精るっ!」

「俺もイくっ!5pb.ちゃんの顔にぶっかけ…っ!」

 

 幾度となくこのライブは行われ、これまでに何十人と、回数で言えば恐らく百を優に超える程にファン達を射精へと導いてきた5pb.の口淫と手淫は、どちらも滑らか且つ巧み。甘えるような声と上目遣いでファン達の心を掴み、ぴったりと唇を肉棒に密着させながら口全体を使って吸い上げ、亀頭や裏筋を指先で軽く掻きながら握る手の力加減を何度も変化させる事により、彼女は複数人のファンを立て続けに射精へと至らせる。

 口と手の中でびくんと大きく跳ねた肉棒が吐き出したのは、粘ついた精液。しかしそれに対しても5pb.は一切嫌がる素振りを見せず、それどころか口内に出された精液は一滴たりとも零さず嚥下。手に付着した精液もファン達によく見えるような姿勢で全て舐め上げ、続けて感謝するように男達の肉棒に残った精液も残さず舐め取る。

 

「んっ、はぁぁ…♡とっても濃厚…♡」

 

 粘つき喉へと絡み付く精液を唾液と共に食道へと流し込んだ5pb.は、上目遣いでそう呟く。

 当然それも、ファン達へ聞いてもらう為の呟き。吐息を漏らすような言い方にファン達は次々と息を飲み、次は自分がとばかりに更なる主張を行う肉棒。それを5pb.は愛しげに見つめ、一人一人の肉棒を余念無く射精させていく。

 だが、それは決して全員ではない。ファン達の中にはその姿を見て自ら扱く者も何人かおり、他にも最初の射精をここでここで消費したくない、と考える者達もまた、近寄りつつも彼女へ肉棒は差し出さない。そして十数分後、一通り5pb.が射精へと導いたところで、一人のファンが彼女の前に。

 

「あ、あの!5pb.…さん……!」

「ほぇ?…君は…このライブには、始めて来る人…だよね?」

「は、はい!お、俺…裏ライブがあるって知ってから、ずっと楽しみで…5pb.さんとする為に、オナ禁もして…だから、その……」

「…ふふっ。うん、いいよ。それじゃあ今日の初めては、君にあげる。皆も、それでいいよね?」

 

 見るからに緊張した様子の彼は、まるで告白でもするかのように…というより実際自分の事を口にしながら、5pb.を見つめる。憧れのアーティストを目の前にいよいよ緊張が最高潮に達してしまったのか、彼は最後の最後で言葉が出なくなってしまったものの、くすりと笑った5pb.は彼の言えなかった言葉を汲んで回答を口に。続く彼女の言葉に周りのファンもこくりと頷き、5pb.は彼へともたれかかる。

 

「…ね、脱がせて♡それともボクの脱ぐ姿、特等席で見たい?」

「……っ…ふぁ…5pb.さん…っ!」

「きゃっ♡もぅ、焦らなくてもボクは逃げないよ?」

 

 首へと両腕を回し、息を吹きかけるように耳元で誘いの言葉を囁いた5pb.。その囁きと彼女の身体に湧き上がる思いを抑え切れなくなったのか、彼はあっという間に衣装を全て脱がせてしまう。

 衣類が無くなった事で露わとなる、白く瑞々しい5pb.の肢体。決して豊満ではないものの、彼女の身体は胸も尻も形が良く、描く曲線はどこを取っても魅惑的。乳首も秘部も露わになった事で5pb.は若干の恥じらいを見せるも、彼女の方からゆっくりと回って腰へと尻を擦り付ける。

 

「ボクはいつでもOKだよ♡だからボクの今日の初めて…君が奪って♡」

「そ、それじゃあ…挿れますっ!」

「んっ…ぁ、ふぁあぁぁ……っ♡!」

 

 肩越しに潤んだ瞳で彼を見つめる、見返り美人図の如き5pb.の姿に彼はごくりと生唾を飲み込み、それから誘われるままに彼女のひくひくと収縮している後孔へと挿入。既に迎え入れる準備は万端だった直腸内へと彼の張り詰めた肉棒が入り込み、軽く仰け反った5pb.からは早速艶めいた嬌声が上がる。

 

「っ、あっ…締め付け、られるっ……!」

「…どう?ボクのお尻、キツくて苦しい?」

「い、いえっ!締まりは凄いですけどっ、先端から根元まで全面舐められてるみたいで、包み込まれてる感じもあって…最高、ですっ!」

「そっかそっか、そんなに感じてくれてるなら…ボクも、サービスしちゃおっかな♡」

「うぁぁっ!な、中でうねって…っ!」

 

 先に鳴いたのは5pb.ながら、すぐに彼も初々しい声を上げて、5pb.の腰を強く掴む。続けて5pb.が彼女への初めての挿入の感想を聞くと、彼は興奮気味に答えを返し、それを受けた5pb.は笑みを浮かべて滑らかな動きで腰をスイング。肉棒が亀頭まで抜けたかと思えばすぐにずちゅんと再び根元まで入り込み、抜ける最中の擦られる刺激と、沈んでいく中での腸壁を搔き分ける刺激が続けざまに彼の昂った肉棒を走り抜ける。

 

「ボクのお尻、今日の為に毎日たっぷりトレーニングをしておいたからね。遠慮しないで、もっともっと味わって♡」

「く、ぁっ…!トレーニング、って……」

「うん♡指で広げて、ローターで解して、それからバイブで…ね♡」

 

 自身の太腿に手を当て、前屈みの体勢で腰を前後させる5pb.。規則的な動きの中へ予兆なく不規則な動きを織り交ぜ、尚且つ言葉でも彼を誘惑。言葉通り彼女の直腸内に彼の肉棒を妨げようとする動きはなく、されど適度な締め付けで肉棒を包んで雄の快楽を駆り立てる。

 と、ここまで自然に5pb.は直腸への挿入を誘い、男もそちらへ挿入した訳だが、膣ではなく直腸…即ちアナルを選んでいるのは、ファン達にとってアイドルも同然である彼女には処女でいてほしい、穢れなき純潔の少女であってほしいという願望故。その観点で言うのなら、このような行為やライブの時点で純潔も何もあったものではないのだが…それでも処女であるという事自体がファン達にとっては大きな意味がある。そして同時に、処女でありながら後孔は多くの男と関係を持っているふしだらな孔だという事実はファン達、更には5pb.自身をも背徳感から興奮させる材料となっており、だからこそ彼女の蜜壺へと手を出そうとする男はいない。

 

「んっ♡んっ♡いいよっ、君のオチンポすっごく逞しくて、ボクの気持ち良いところ突いてくれてるっ♡!」

「あ、はっ…っ、う…っ!亀頭、擦れて……っ!」

「おいおい、5pb.ちゃんのアナルが最高なのは分かるが…5pb.ちゃんだけに動かさせるのは、ファンとして二流だぜ?」

「だな。お前もここに呼ばれたんなら、自分から5pb.ちゃんを悦ばせてやらなくちゃ」

「悦ば、せる…そうだ、俺も……5pb.さんっ…!」

「ひゃあんっ♡!」

 

 亀頭だけを素早く何度も出し挿れしたかと思えば一気に根元まで咥え込み、上下左右に尻を振る事で肉棒を腸壁へと擦り付ける。そんな動きに翻弄されていた彼だったが、周りのファンから煽るような言葉を吹き込まれ、それで火のついた彼は5pb.の腰を引き寄せながらも自身は前へ。彼の腰は押し出され、5pb.の尻は引き付けられた事で肉棒は直腸の奥深くへと突き刺さり、彼女は刺激で仰け反り喘ぐ。

 

「どうっ、ですか…っ!気持ちいいですか…っ!」

「はひぃ、んふぁあぁっ♡!うんっ、いいっ、良いよぉっ♡!君の逞しいオチンポっ、ぐりぐりって、ぐりゅんってぇっ♡!」

 

 されるがままだった彼が打って変わって腰を振り、自分の動きで彼女の直腸を突き回す。決して余裕こそないもののそれにより主導権もまた彼へと移り、5pb.の動きも彼の腰使いに合わせる形へとシフト。彼が腰を引けば自らも前に出し、突き出されればそれに合わせて5pb.もくすみのない尻で迎え入れるという動作が続き、お互いに動いている事で加速度的に高まる快楽。

 

「あっ、このびくびくする感じっ、もう…ふぁんっ♡…射精そう、なんだねっ♡」

「う、くっ…はい、もう……っ!」

「良いよっ、射精してっ♡君の気持ちっ、全部ボクのお尻の中で爆発させてっ♡!」

 

 テクニックこそないものの彼の腰使いは力強く、愛と熱意をぶつけるように肉棒で腸壁を擦り上げる。それに悦び腸液を溢れさせる彼女の直腸は更に、より彼の一物へとフィットするように余念無く締め付け、心も肉棒も直腸内での射精へと誘導。極め付けは媚びるような、それでいて卑しさなど一切感じさせない彼女の声で、高まる快楽の中でその声に当てられた彼は思考が5pb.への思いで一杯に。気付けば彼は左手で5pb.の右脇腹を、右手で左胸をという形で彼女を抱き締めていて、思いのままに直腸へと射精。

 

「射精る…っ!5pb.さんのアナルにっ、生射精し…っ!」

「あはっ♡来たぁっ♡!君の熱い精子でっ、ボクのお尻もイっ…くぅううぅぅうぅぅぅぅッッ♡♡!」

 

 乾いた音が観客席の奥まで響く程に強く腰を打ち付け、入る限界まで押し込まれた肉棒。そこから溢れ出した精液は5pb.の熱くなった直腸をそれ以上の熱で白く染め上げ、突きと射精の連続刺激で5pb.も追うように絶頂。彼の腕の中でびくんと仰け反り、嬌声をステージ上で響かせながら駆け抜ける快楽に全身隈なく震えさせる。

 

「は…ひゃっ、あぁぁ…♡君の射精で、ボクのお尻…ぃいっ♡!?」

「…ッ、ごめんなさい5pb.さん…俺、まだ……っ!」

「あっ、えっ…?嘘、今射精したのに全く硬さ変わってな…あひぁああぁっ♡!」

 

 陰茎と直腸の脈動で押されるように、少しずつ肛門から溢れる精液。それが流れていくのを感じながら、登り詰めた絶頂感からゆっくり降りていく余韻に変わりつつあった5pb.だったが、それを破ったのは彼の抜かずの再抽迭。驚き振り返る5pb.の尻を彼は突き上げ、すぐさま二度目が開始する。

 密着状態から離れ、両手を胸と脇腹からもう一度腰へ。がっちりと掴まれた5pb.の下半身に逃げ場はなく、襲いかかる肉棒と快楽。

 

「ははは、抜かずに二回戦目なんて若いね。これは5pb.ちゃんも予想外かな?」

「あっ、はは…でもボク、こんなに興奮してもらえて嬉し…んひゃうぅぅっ♡!」

「こりゃまた凄い…ふふ、けどこうなるとおじさん達もファンとして負けていられないなぁ。5pb.ちゃん、ちょっとお口失礼するよ」

「んっ、ひぁいっ♡」

 

 若さ溢れる感じ彼の力強い腰使いと、喘ぎながらも彼の負担が大きくならないようぐっと足先で踏ん張る5pb.。一度目は彼一人に譲っていた他のファン達だったが、そこで一人の男が5pb.の前へ。彼は穏やかな口振りで話しながら5pb.の頭を撫でた後、上半身を倒した彼女の口へと肉棒を挿し込む。

 

「……っ、この喉奥の締まり具合…もしかして5pb.ちゃん、立ちバックで興奮しちゃっているのかな?」

「ふむ、ぷっ…んぇろっ…はひっ、この体勢だと皆すっごく荒々しくなって、ボクもそれは好きなのぉ……っ♡!」

「やっぱりね。そういう変態なところも可愛いよ、5pb.ちゃん」

 

 喉奥から抜けていく肉棒を、5pb.は唇を窄める事でたっぷりと唾液を絡ませながらねぶり、抜けたところでちろちろと裏筋を舐める。彼は積極的に口内や喉を突く事はせず、敢えて緩めに動く事で5pb.に余裕を持たせ、それによって5pb.からの奉仕を愉しむ。

 まるで違う動きを見せる二人のファンに串刺し状態とされた5pb.は腰をくねらせ、舐める水音を抑えない事で二人の男を、更には周りのファン全員を誘惑。そうしている内に欲望のまま飛ばす後ろの彼はまた一物に精液が登り詰め、腰使いも大胆なものから細かく奥へと押し付けるように。そしてその変化で二度目の予兆を感じ取った5pb.は、ここぞとばかりに尻を突き出す。

 

「そー、れっ♡!」

「……っっ!あっ、くぁっ…!」

「んんんっッ♡はあぁ…二度目も凄いね、君…三回目は、どうする?」

「う……い、一度休憩…します…」

「そっかそっか、それじゃあ次は…♡」

 

 不意打ちのように直腸へ肉棒を飲み込まれた彼は、そのまま二度目も中で射精。直腸内から再び全身へと広がる熱に5pb.はぶるりと震え、されど彼が抜くとすぐにふりふりと尻を振って次なるファンの挿入を誘う。

 無論その間、前の男へは肉棒へと頬を擦り寄せ、両手で睾丸を揉みしだく事によって奉仕を続行。その手抜き一切なしのサービスが、ファン一人一人の嗜好に合わせた多彩な行為がこの場でファン達の心を逃がさない秘訣であり、それは自分が射精をされた直後でも変わらない。

 

「んぼっ、ぉむっ…んふぅううっ♡!」

 

 そこからは口と直腸で二人ずつを相手取り、濃密で鮮烈な性行為が続く。陰茎をしゃぶり、肉棒を締め付け、二つの穴でテンポ良く、尚且つ丁寧にファン達を悦ばせ続ける。

 そうしてあっという間に数十分が経過。特に積極性のあるファン達と粗方まぐわり、口と直腸で合わせて十回以上の射精を受け取った5pb.は、ある時間になった事に気付いて声を上げる。

 

「ちゅ、ぷはぁ…♡ねぇ、皆…ボクが最初に言った事、覚えてる?」

「最初…あ、もしや……」

「そう!それじゃ皆、中央にに注目して。今日の…このライブ初めての、特別ゲストの登場だよっ♡」

 

 用意されたマットの上に寝転がるファンの一人に跨り、左右から突き出された二人の男の肉棒を交互に舐めていた5pb.は勿体ぶった言い方をしながらライブハウスのオーナーへ目配せ。

 次の瞬間、一度下がっていく舞台の一部。一番下まで辿り着いた数秒後、元の位置へ戻るべく迫り上がっていき……そして、その奈落より一人の少女が現れる。

 

「ふっ……我はMAGES.。盟友にして近しい運命を持つ者、5pb.の召喚により馳せ参じた、科学と魔術を追求せ…し……」

 

 芝居掛かったポーズと、これまた芝居掛かった口調。薄く笑みの浮かんだ表情で舞台上へと現れたのは、5pb.の親戚であり、彼女と同じく泣き黒子が特徴的な少女MAGES.。彼女は見るからにやる気の満ちた顔をしていたが……舞台上で広がっている光景を見た瞬間、硬直。

 

「な…ななな……っ!?」

「おぉ…これはまた可愛らしい……」

「でしょ?彼女はボクの仲の良い親戚なんだ」

「……っ…!5pb.!これは一体どういう……」

「ライブ、だよ。極一部のファンの人だけが知ってる、秘密のライブ♡」

 

 愕然とするMAGES.を見て、5pb.は一度ファン達から離れて彼女の下に。5pb.が近寄ってきた事で我に返ったMAGES.は問い詰めようとするも、5pb.は笑みを…彼女が見た事もない微笑みを浮かべて即座に返答。

 MAGES.は知らなかった。ライブに出てほしいとは聞いていたものの、その内容までは知らされておらず、あくまでトークタイムに軽く出演する程度だろうと思っていた。そんな状態でこの場を目にすれば、混乱するのも無理はなく……そんなMAGES.へと、5pb.は更に迫る。

 

「ボクね、この人達にはもっともっと喜んでほしいし、楽しんでほしいんだ。でも、やっぱりボク一人じゃ出来ない事もあるから…だからMAGES.を呼んだの。MAGES.なら、きっと皆を喜ばせてくれると思ったから」

「よ、喜ばせるだと…?ま、まさか……」

 

 淀みのない声で話す5pb.は逆に恐ろしく、顔面蒼白となったMAGES.は半ば無意識に後退る。だが動揺していたが為に数歩下がったところで蹌踉めき、5pb.は肩を掴む。そして次の瞬間、顔を近付けた5pb.はMAGES.へとキス。

 

「ふッ、む…ぐぅぅ……!?んぅ、んッ…ふ…ぅ……」

 

 目を見開き、驚きのあまり再び固まってしまうMAGES.。されどそんな事は御構い無しに5pb.の舌が重なった唇の間からMAGES.の口内へと侵入し、たっぷりねっとり舌で愛撫。逃げ場のない舌も絡め取られ、初めは混乱の呻きを上げていたMAGES.だったが、次第に表情も身体も弛緩していき、上げる声からも勢いが消える。

 MAGES.は舞台の奥を背にしていた事もあり、5pb.の顔は見えない。だがファン達は想像していた。MAGES.の心を解きほぐし、彼女から抵抗心を薄れさせる、5pb.の可愛らしくも妖艶な表情を。

 

「……ぷはぁ…♡MAGES.、目がトロンとしてて可愛いよ♡」

「はぁ…はぁ……わ、私は…そんな、事……」

 

 数十秒もの長いキスを終えて5pb.が口を離すと、彼女とMAGES.の間にかかる唾液のアーチ。激しく赤面するMAGES.に先程までの勢いはなく、口から零す息も荒い。

 だがその呼吸の荒さは、何も口を塞がれていた事だけによるものではない。

 

「ねぇMAGES.。身体…暑いよね?」

「……っ…」

「ごめんねMAGES.。そのままじゃきっと、MAGES.も辛いと思って…さっき上げたお茶に、少しだけお薬を混ぜたんだ」

「薬……!?そ、それは…あぅっ…!」

 

 身体を寄せたままで5pb.が告げる、一つの真実。その衝撃に再びMAGES.は目を見開くが、次の瞬間下半身へ走る甘い感覚。

 

「ふぁ、5pb.…っ!そ、そこ…はぁっ……!」

「どう?ここぐりぐりってされると、変な感じでしょ?でもここ、最初は変でも…段々、気持ち良くなっていくんだよ…♡」

 

 一瞬遅れてMAGES.が気付く、5pb.より自身の臀部へと回された手。尻肉に掌を添えられ、スカートの上から後孔を弄られている事に気付いてMAGES.は5pb.を振り解こうとするも、臀部で広がる未知の感覚に邪魔され身体に力が入らない。

 つぷつぷと指先に何度も入り込まれて、少しずつ緩んでいく肛門。ある程度解れたところで5pb.は耳元で囁きながらその手をスカートの中、更にはショーツの中へと潜り込ませ、直接MAGES.の肛門へと触れる。

 隔てる物がなくなった事で、より鮮明となる指の感覚。それにMAGES.が震える中5pb.は視線で数人のファンを呼び寄せ、彼等にMAGES.の服を脱がすようお願い。指先から第一関節、第二関節と次第に入り込み具合が増しているせいで全く抵抗の出来ないMAGES.はファン達にも何も出来ず、あっという間に脱がされる服。

 

「くぁっ、あぁっ…!み、見るなぁぁ……っ!」

「おぉ、恥ずかしがる姿は5pb.ちゃんそっくりじゃないか…!…けど、いいのかい?この子は……」

「…うん。だから…ね、MAGES.。気持ち良い?気持ち悪い?それとも…焦れったい…?」

 

 真正面、鼻先が触れ合うかどうかの距離でMAGES.と向かい合う5pb.は、じっと彼女の瞳を見つめる。

 その視線にMAGES.は一瞬息を飲み、続けて口を開きかけるも…5pb.の瞳から視線を逸らす。

 

「…こ、答えられるか…そんな、事……」

「…って事は、気持ち良いのを否定はしないんだね。それなら……待たせてごめんね、皆。待たせちゃった分、いつもより過激なリクエストも受け付けるから、それで許してくれる?」

「ま、待て…過激なリクエスト…?」

 

 誤魔化すような答え方にくすりと笑った5pb.は、それからおもむろにファン達へと声をかける。当然それはMAGES.へと向けられた発言ではなかったが、過激なリクエストという言葉に彼女は反応。そして反応した彼女に訊かれた5pb.は、頬に指を当てながら答える。

 

「そうだよ。ボク、これまでも色々してきたから…縛られたり、鞭で叩かれたり、この格好のまま外に連れ出されたりしちゃうかも。でも気にしないでMAGES.。ボクね、こうしてファン達の皆に喜んでもらえるの…凄く、好きだから♡」

「……っ…5pb.、お前……」

「って事で、皆ボクと何がしたい?今ならほんとに、普段なら駄目って言ってる事でも……」

「ま、待て…っ!」

 

 そう言ってくるりと背を向ける5pb.。そのまま彼女は撤回する事なくファンからの要望を訊こうとするが……それを遮るように、ふるふると震えるMAGES.が声を放つ。

 

「…こんな、小賢しい手を使うなど…この借りは高くつくぞ、5pb.……」

「ふふふっ。借りで許してくれるなんて…やっぱり優しいね、MAGES.は」

「う、五月蝿い…!…それに、その……」

 

 MAGES.は分かっていた。これが、自分を誘い込む為の罠であると。されど同時に、自分が何もしなければ本当に5pb.は何でも受けてしまうという事も理解していた。

 だからこそ、MAGES.は言った。そしてそれをも予想していた5pb.は軽く抱き着き、MAGES.は赤面…したが、そこで5pb.もふと気付く。MAGES.が、物足りなそうに内股をもじもじとさせている事に。

 

「…期待してていいよ?きっとMAGES.が思ってるよりも、ずっと気持ち良いから……♡」

「……っ…、ぁ……」

 

 ともすれば見過ごしてしまいそうな程小さく、されどいじらしいMAGES.の仕草。それにくすりと笑った5pb.はふっと誘うように耳元で囁き、それからゆっくりと数歩後退。

 それと同時に、背後からMAGES.の尻へと触れられる手。その手は5pb.の手よりも硬く大きく、思わず吐息の様な声が漏れ出てしまう。

 

「…MAGES.ちゃん、可愛くて綺麗なお尻をしてるね。僕は5pb.ちゃんのファンだけど、何だかドキドキしてきたよ」

「…う…あ、その……は、初めてなんだ…。だから、優しくしてくれ……」

「絶対乱暴にしちゃ駄目だよ?それはボクが許さないからね?」

「はは、勿論さ。じゃあ、力を抜いて…?」

 

 後戻りの出来ない状況を前に多彩な魔法を使う魔術師ではなく一人の少女となったMAGES.と、柔らかな口調ながらも声音に本気さを含ませた5pb.。彼女達二人の言葉を受けたファンの一人は肩を竦め、それからゆっくりMAGES.の後孔へと己の肉棒を沈み込ませる。

 

「あ…く、ぁっ…ぃぎっ……!」

「く……流石にキツい…けど、その分しっかり掴んでくる…!」

 

 ずぷぷぷ…と押し広げられ拡大していく肛門。肉棒が入り込むにつれてMAGES.の身体は強張り、口からは苦しげな声も漏れる。

 

「ふ、ぅぅ…次は動かすよ、いいね?」

「んぁっ、う、動くのは…ひぃん……ッ!」

 

 時間をかけて奥まで肉棒を入れ込んだ男は、続けて馴染ませるような抽迭を開始。引いては掻き分け、掻き分けては引きの動作がMAGES.の直腸内で繰り返され始め、彼女が上げる声も少しずつだが激しさを増す。

 先に解され、一服盛られているとはいえ、これは彼女にとっての初挿入。それも本来出す場所ではあっても挿れる場所ではない直腸である為そう簡単に慣れる筈がなく、暫くは耐えるような声が続く。だが5pb.も、それをただ見ているようなつもりは…ない。

 

「皆、お待たせ。さっきの続きを…あんっ♡もう、そんなにしなくてもボクは逃げないよ♡」

 

 MAGES.の前で、再び5pb.は蠱惑的に尻を振ってファン達を誘う。すると言い切る前に一人のファンが彼女を後ろから抱き締め、すぐさま胸や脚を愛撫。待たされた分を発散するかのような手付きに5pb.は身体をくねらせ、背後は男の首へと両腕を回す。

 

「可愛いねぇ、5pb.ちゃんの呼んだ子。気の強そうなところは俺好みだよ」

「それ、ボクの身体を触りながら言う事?…もしかして、ボクを嫉妬させようとしてるのかな?」

「さーて、それはどうだろうなぁ…」

「…いいよ、なら…意地悪な人には、こうだっ♡」

 

 向けられた問いに男がはぐらかすような返しをすると、5pb.は悪戯っぽい笑みを浮かべて尻を彼へと押し付ける。

 ぐりぐりと、両の尻肉で男の肉棒を包んでの上下運動。彼の反応を見ながら速度を変え、違う向きも変え、挿入はせずにそのまま刺激。5pb.からの反撃に初め男は腰が引け、逃がさないとばかりに突き出された彼女の尻に捕らえられていたが、途中からは彼もまた反撃するかのように愛撫を再開。やや控えめな乳房を指と掌で重点的に責め立て、5pb.の尻使いに対抗する。

 

「ふぁ、んっ…♡いいの?ボクのお尻は、いつでも挿れられるんだよ?♡」

「俺は待ってるのさ…5pb.ちゃんが、自分から欲しくて挿れようとしてくる時をな…!」

 

 互いに相手の性感帯を責め立て、快楽の我慢比べを行う二人。男は両手、5pb.は尻だけで相手を降参に持ち込もうとする濃密なやり取りは周囲の男達をも楽しませるが、やはり最もその淫猥さに当てられてしまっているのは正面のMAGES.。直腸挿入とその光景という過激な板挟みとなった彼女は心を落ち着かせる事など出来ず、余裕ばかりが消失していく。

 

(だ、駄目だ…こんな姿を…5pb.のこんなあられもない格好を見せられてしまったら、私までっ……!)

 

 少しずつだが着実に、更に解れていく彼女の直腸。裂かれるような痛みと気分の悪くなる異物感が薄れていき、代わりにじんわりと広がる高揚感。痛かったものが、気持ち悪かったものが段々と心地良く、気持ち良く変わっていき、まるで力が入らない。どうしたらいいか、分からない。

 

「あっ、わ、私は…私、はぁぁ……っ!」

 

 漏れ出す先走りを塗り込むように、腸壁へと擦り付けられる亀頭。じんわりと広がる何ともいない感覚に声が上擦り、思わずMAGES.は5pb.を見つめる。

 その視線に、5pb.は気付いていた。故に彼女は見せ付けるように…愛撫を続ける男へと、白旗を上げる。

 

「も、ダメぇ…ボクの、負…け……ぁはあぁんっ♡!」

 

 媚び懇願するような声音で負けを認めた5pb.は自ら尻を離し、その尻で擦り回され一層反り勃った男の陰茎を自身の手でヒクつく肛門へと当てがえる。そして彼女は内向きとなった足で床を踏み締め、彼女の側から一気に挿入。どちゅん、と迎え入れられた肉棒が5pb.の中へと突き刺さり、解放された快楽で彼女はびくんと孤の字に仰け反る。

 どこまでがファンを楽しませる演技なのかは分からない。しかし誰が見ても、同性であるMAGES.が見てもその瞬間の5pb.はひたすらに淫靡で、同時に彼女は思ってしまった。……受け入れてしまえば、そんなにも気持ちが良いのかと。

 

「う、くっ…今日は一際締め付けが凄いな5pb.ちゃん…!そんなに欲しかったのかな…?それとも…MAGES.ちゃんに、見られて興奮してるのかな…ッ!」

「ふゃんっ♡あはぁっ♡い、言わないでぇ♡ボクだって、こうやって見られるのは…恥ずかしいっ、んだからね……っ♡!」

「へへっ、恥ずかしがる5pb.ちゃんも可愛いな…!」

「んぷっ…ぁ、じゅろっ……♡」

 

 焦らされた分始めから激しい男の抽迭。一突きする度腰で叩かれる尻が弾け、ピストンに合わせて肌を艶めかせている汗の雫も周囲へ舞い散る。

 だがそれだけでは気の済まない男は、5pb.を振り向かせてキス。貪るように唇を吸い上げ、外だけでなく内側すらもねっとりと堪能していく。

 

「…はぁ…はぁ……♡」

「そろそろ頃合い、か…MAGES.ちゃーん、今度はこっちに意識を向けてくれるか…なっ!」

「えっ?あっ…んひぃいいっっ♡!?」

 

 気付けばそれに釘付けのMAGES.。その息の荒さで心が溶けかけている事を確信した男は、強く腰を掴んで思い切り一突き。それはこれまでで一番強い刺突だったが、これまで彼が解す事に専念していたおかげで殆ど痛みを感じさせる事なく奥深くまで入り込み……そこで遂に、躊躇っていたMAGES.の心は陥落する。

 

「ひぁぁっ♡なぁっ、こっ、こんなの知らないっ♡!知らないぃぃっ♡!」

 

 未知の感覚と快楽が完全に繋がった事で、一気に溢れる快感の波。普段の芝居がかった、堂々とした言動が完全に消え去り、今のMAGES.は翻弄される少女そのもの。その様子に周りの男達も色めき立ち、彼等の視線は二人の少女を代わる代わる舐め回す。

 

「ふくぅっ、ま、まへっ♡!もう少しっ、ゆっく…んひゃああぁぁっ♡!」

「そうは言っても、気持ち良いんだろう?…ふぅぅ、やっぱり初モノは締まり方が違う…!」

「んぁんっ♡あひぁんっ♡君のっ、凄い跳ねてるっ♡ボクのお尻っ、更に拡げられちゃうぅぅっ♡!」

「いつも以上に、うねる…っ!やっぱり興奮してんだな、5pb.ちゃん…!」

 

 左右から腰を掴まれ突かれるMAGES.はガクガクと脚を震わせ、両手首を手綱の様に握られた5pb.は突かれる度に上半身を揺らし、二人の少女は競うように嬌声を上げる。

 完全に快楽に翻弄され、されるがままのMAGES.と、一挙手一投足でファン達を悦ばせながらもその実誰よりもまぐわる事を楽しむ5pb.。二人が醸す色香に男も当てられて、彼等の腰使いはより激しく、より大胆なものへと変わっていく。

 

「ほら、こっち向いてMAGES.ちゃん」

「ひゃっ、うぇ…?…ん、ぶっ…ちゅばっ……♡」

 

 囁くように呼び掛けられたMAGES.が言われるがまま振り向くと、即座に背後から奪われる唇。それは先程の5pb.より荒く、貪るような口付けだったが、上手く頭の働かない彼女はそのまま舌も受け入れてしまい、容赦無く蹂躙されていく口内。

 されど身体は雄を感じ、直腸から上がってくる快楽と合わさる事でより強い刺激を脳へと伝達。快感の処理が追い付かず、初挿入でありながらも彼女の思考は性の悦楽に飲み込まれる。

 

「さぁて、5pb.ちゃんの弱いところはここだったか…なっ!」

「ぬひぃいいんッ♡!あ"っ、そっ、そこはダメぇぇっ♡!そこはっ、ほんとに弱っ…いッ、のぉおおおおッッ♡!」

 

 そんなMAGES.の様子を見て更なる高揚感を抱く5pb.だったが、次の瞬間にやりと笑みを浮かべた男が腸壁越しに彼女の子宮を突くかの如く力強い刺突を一発。そこは正しく5pb.が最も感じる弱点であり、大きく乱れる5pb.の表情。何とか耐えようとするもすぐにもう一度同じ場所を突かれてしまい、情けない嬌声が舞台に響く。

 今一番の弱点を突かれると、自分も快楽に溺れてしまう。それではいけないと焦る5pb.だが、体裁を保てなくなる程よがる様子もファンからすれば是非とも見たい姿の一つ。故に男は周りのファンの期待に応えるように彼女の弱点を責め立て、彼女を淫らに染め上げていく。

 

「…ぷはっ、ぁ…さ、そろそろ射精すよMAGES.ちゃん…!」

「イかせてやるから、ちゃんと受け止めてくれよ…っ!」

 

 よがる二人へ腰を打ち付ける男達もラストスパート。股間で迸る快感をぶつけ、湧き上がる衝動のままに肉棒で突き上げ、一物を直腸の奥へと捻り込む。

 片や何度も男を受け入れ、開拓の進んだ直腸。片や初挿入ながらも確かに悦楽に魅入られている直腸。感度も締まりも弱点も違う二人だったが、登り詰めようとする快楽に身をゆだねたい、後孔で膨らむ快楽を余すところなく解放したいという思いは同じ。だからこそ5pb.もMAGES.も男達が力の限りに肉棒を突き込んできた瞬間、直腸で情熱的に肉棒を抱き締め……果てる。

 

「ふひゃぅんっ♡!頂戴っ♡ボクの奥にっ、全部っ、全部っ、うぁっ……ひゃああぁぁぁぁあぁああぁぁッッ♡♡!」

「あぁっ♡ああぁぁッ♡!くるっ♡私のっ、奥でっ、快楽が弾けッ…てっ……くひぁあぁぁああああぁぁあんんッッ♡♡!」

 

 根元まで押し込まれ、締め付けを跳ね返すかのように直腸内で盛大に行われる射精。その射精で絶頂に至った二人は同時にびくんと仰け反り返り、二人揃って快楽を叫ぶ。

 陰茎が直腸を圧迫する感覚。精液が注がれる感覚。快楽が全身に広がる感覚。その全てが気持ち良く、嬌声を上げずにはいられなかった。声が、身体が押し寄せる快楽で意思を離れて動いていた。

 直腸内で肉棒が跳ねる度に二人の身体も痙攣し、何度目かの痙攣を経て精液と腸液の混ざった液体が溢れ出す。粘性の高いその液体が肛門から床へと零れ落ちる中、射精を終えた男達も吐息と共に肉棒を引き抜き、抜ける瞬間二人の身体は再び痙攣。

 

「はーっ…♡はぁぁっー…♡」

「んっ…ぁ、ん…♡まだ、溢れてくるぅ……♡」

 

 男達が手を離すと、力の抜けたMAGES.はよろよろと前に倒れ込み、それを優しく5pb.が受け止める。だが彼女も上手く力が入らず、そのまま床へとへたり込む二人。

 そんな彼女達へ伸ばされる手。その手は彼女等の肢体を抱え、硬い床からマットの上へ。そこに二人を座らせると…まだまだ物足りないファン達の肉棒が、見上げる二人を取り囲む。

 

「…あはっ…MAGES.、まだまだライブは終わりじゃないよ…♡」

「…あぁ…これは、長丁場になりそうだ……♡」

 

 どれもが硬くそそり勃ち、威圧感すらある肉棒の数々。だがそれ等もファン達も愛おしく思っている5pb.は勿論、絶頂と初の直腸内射精を経験したMAGES.もまたその肉棒に臆する事はなく…二人は自然と手を握りながら、次なる挿入を受け入れる。

 ごく一部のファンだけが知る、秘密のライブ。可憐な少女が淫らに踊るその時間は、夜と共に深まっていく…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何でもない、とある日の昼下がり。特に用事のなかったMAGES.と5pb.はその日、のんびりとお茶の時間を過ごしていた。

 

「…………」

「…………」

 

 喫茶店へと入り、テーブル越しに向かい合う事数分。彼女達二人の間に漂うのは、何とも言えない微妙な雰囲気。

 何かあった訳ではない。二人は前日予定した通りに喫茶店へと訪れていて、ここに至るまでに気の重くなるような何かに遭遇したという事もない。

 では何故、どちらも黙っているのか。和やかに話さないのか。それは……

 

(…夢のせいで……)

(気不味いよぉ…!)

 

 どういう訳か二人共、とても口外など出来ないような夢を昨晩見てしまったのである。そしてそれぞれの夢にお互いが出てきていた為に、向かい合うと何とも言えない気不味さを感じてしまうのである。

 

「…ひ、一先ず飲み物…頼もっか……」

「あ、あぁ…そうだな……」

 

 無論、相手も常軌を逸した…淫猥極まる夢を見ていた事など、お互い知らない。話している訳がない。だが話していまいと気不味いものは気不味いのであり、その気不味さが強過ぎて二人は相手が変だという事も気付かない。

 実際のところ、気にし過ぎと言ってしまえばそれだけの話。所詮は夢と割り切ってしまえばいいだけの事。されどそれが出来ないからこその今であり、むしろ二人でいる事によって、その夢を鮮明に思い出してしまう始末。

 

(……っ…見てみろMAGES.、私のせいで5pb.まで困惑しているじゃないか。何であれ夢は夢、現実でない事に振り回されるなど私らしくない…!)

(うぅ、夢の事は暫く忘れられそうにないけど…もう終わった事なんだから、気にしないのが一番だよボク…!)

 

 しかし、二人とてただの少女ではなく、これまでに多くの場数や経験をこなしてきた身。心の乱れそのものは防げずとも、気持ちを切り替える術は各々きっちりと理解している。

 そう。夢は現実でないから夢なのだ。目が覚めた時点で終わっているのが夢というものだ。そしてそれを自分に言い聞かせる事でMAGES.も5pb.も気持ちの正常化を図り、和やかな時間を……

 

「…ふぁ、5pb.……」

「う、うん……」

「……今日は、良い天気だな…」

「…そうだね…良い天気になって、良かったよね……」

 

……事と次第によっては、そう簡単には切り替えられない事もある。…振り払えない淫靡な夢の記憶に苛まれながら、それを実感する二人だった。



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搾取に悦ぶ泰然の双赤

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。




人物・ケイブ

内容・アナル 触手 拘束 焦らし 開発


 豊かな自然を数多く有する国、リーンボックス。その国内の一角、ルウィーとの境界線付近に位置するある洞窟の奥深くでは、激しい戦闘の音が響いていた。

 

「はぁっ、はぁっ…くッ……!」

 

 空を切る音、地を蹴る音、それに切迫感ある人の呼吸。中では何本もの触手が一つ一つ意思を持っているかのように動き、一人の少女へ絶え間なく攻撃を行っている。

 その触手と対峙している少女の名はケイブ。やや長い赤色の髪をツインテールで結び、白を基調とした衣類に身を包んだ、リーンボックス特命課に所属する女性。彼女は呼吸を荒くしながらも機敏な動きで触手の攻撃を立て続けに避け、緑の双眸が隙を見抜いた瞬間手にした鋏状の武器を振るって触手の一本を斬りつける。

 

(噂通りの…いいえ、噂以上の強さね…。このままじゃ不味い……)

 

 女神とも交友のある彼女が今ここで多数の触手を有するモンスターと戦う切っ掛けとなったのは、ある噂の真相を確かめる事と、必要であれば対処する事。

 少し前から、リーンボックスのギルドではこんな噂が流れていた。何本もの触手を持つ新種のモンスターが、最近ルウィーに近い洞窟に出没する…と。同時にその噂と共通点が少なからずある被害報告も上がっており、それを耳にしたケイブは調査として幾つかの場所に訪れていたのだが…その場所の一つで幸か不幸か件のモンスターと遭遇し、戦闘となって今に至る。

 

「でも、退く訳には…いかない……ッ!」

 

 鞭の様にしなる触手を巧みに避け、少しずつでもケイブは攻撃を与えていく。元々避ける事、すり抜ける事が得意な彼女にとって、この場を切り抜けるだけならどうとでもなる。だが一度遭遇したからといって次もまた遭遇出来る保証はなく、ここで逃してしまえば間違いなく被害は増加していく。だからこそ、今ここで倒すしかない。ケイブはそう思っていた。

 

「……ッ!そこ…ッ!」

 

 縦横無尽に駆け回りながら接近する中、真正面へ突き出される触手。されどその軌道を見切ったケイブはスライディングで突き出された触手の下を通り、続けて身体を跳ね上げ跳躍。見えた本体へと乗り掛かり、手にした鋏を振り上げる。

 その直後、攻撃を阻む為か数本の細い触手がケイブの胴へ。しかしその程度なら叩かれたところで落ちはしない、このまま一気に決め切れる。彼女がそう判断し、鋏を振り下ろさんとする…その時だった。

 

「ひぁっ……!?」

 

 まとわり付く触手に対し、想像していたのは痛みと衝撃。だがそれ等が彼女の身体を襲う事はなく……代わりに身体へ、胸へと走ったのは全く想像も付かなかった刺激。むにゅり、と乳房を螺旋状に押されるような感覚が走り…その瞬間ケイブは、腕の動きが鈍ってしまった。

 反射的に視線を落としたケイブが見たのは、胸へと巻き付く細い触手。同時に彼女は自分の意識が逸れてしまっている事に気付くが、もう遅い。

 

「しまっ……!」

 

 ハッとして再度力を込めた鋏が本体の身体を貫く直前、引き戻された触手が左右からケイブの手首を締め上げる。それを引き剥がすよりも早く触手はケイブを引っ張り上げ、宙ぶらりんとなった彼女へ他の触手も次々殺到。手首に、腕に、胴に脚にと瞬く間に触手が巻き付いていき、ケイブは身体の自由を奪われてしまう。

 

「離せ…こ、のっ……ぁあッ!」

 

 右手首を一際強く締め上げられ、地面へと落ちる鋏。尚もケイブは巻き付く触手を振り払おうとするも力及ばず、逆に大の字の姿勢で拘束される。

 こうなるといよいよ何も出来ない。腰回りは多少動くが、それだけでは全く意味がない。完全に捕まってしまったケイブの背中を冷や汗が垂れ、表情も硬く強張る中…一般の触手が、睨むケイブの首元へ。

 締められるのか。或いは貫かれるのか。触れそうな程に近付く触手に対し、ケイブは殺意ある一撃を想像していたが…実際に触手が行ったのは、その想像とは全くもってきて異なる行為。

 

「なっ…きゃああぁぁっ!?」

 

 先端を衣服の胸回りに引っ掛けた触手は、次の瞬間着衣を引き裂きずり下ろす。それにより躍動しながら胸が露出し、胴も臍部までが一気に露出し、思わず悲鳴を上げるケイブ。命を奪われる事はなかったが…だからといって安堵など出来る訳がない。

 反射的に露出した胸を隠そうとするが、両腕は触手に巻き付かれたまま。結果何も出来ないという事を強く意識させられただけで終わり、その現実に彼女は歯噛み。

 

(…でも、どういう事…?食べる事が目的ではないの…?)

 

 羞恥心に駆られながらも、モンスターの不可解な行為に対して思考が回る。何故モンスターは自らにトドメを刺す事なく、わざと衣類だけを切り裂いたのか。それには、何か意味があるのか。身体は拘束されようと、その思考には一切の淀みなく……されどモンスターの次なる行為が始まった事で、その落ち着いた思考も奪われ始める。

 

「ん、ぅっ…ぁ、くっ……」

 

 宙に磔とされたケイブへ、また新たな触手が数本迫る。それ等は彼女の身体にまとわり付くが、拘束に加わる事はなく、ただ弄るようにして彼女の身体を這い回る。

 肩に、胸に、腹に、脚に。蛇の様に這いずる触手に不快感を覚えるケイブだが、触手の動きはむしろケイブの嫌悪を喜ぶかのよう。暫くそれが続くと触手は服の裂け目から内側へと侵入を開始し、その蠢く感覚にケイブは身震い。

 

「だ、めっ…そこに、入って…こないで……っ!」

 

 もぞもぞと探索するように下腹部へと入り込んでいく数本の触手。当然その奥にあるのは女性として守らねばならない秘所であり、ケイブは腰を揺らして触手に抵抗。だが腰を前後させる程度の動きなど触手を止めるにはあまりにも弱く、触手はいとも簡単に股へと到達。そこでも無遠慮に触手は這い、屈辱感から真っ赤に染まるケイブの顔付き。

 

「随分、と…趣味の悪いモンスターが…いた、ものね……っ!」

 

 そういえば、襲われた一部の者は何があったのかを頑なに喋ろうとしなかった…という噂も聞いた事がある。それはもしやこういう事だったのか、と今更の理解に至りながら、せめてもの意思で本体を睨み付けるケイブ。しかしそんな事は御構いなしに触手はケイブの身体を弄り、なぞり、意味の見えない行為を続ける。

 されど意味が分からないように見えるのは、あくまで今の彼女の視点。そして彼女は段々と、その行為の意味を理解させられ始める。

 

「ひぁっ、くっ…ふぅ、んんっ…ぁっ……!」

 

 付け根から先端へと螺旋を描くように縛られ、圧迫感の広がる乳房。その先端に位置する乳首は触手によってこねくり回され、ケイブの意思とは裏腹にぷっくりと赤く勃ち上がる。その下では彼女の無駄のないくびれた腹部を触手がなぞるように往復し、更にその下ではレオタード状となっている股の内側で触手が舐め回すかのように蠢き這いずる。

 目的の見えないモンスターの触手に身体を蹂躙されるなど、普通ならば不快以外の何物でもない。だがこのモンスターの触手がねぶるのは、性感帯を始めとする敏感な部位ばかり。加えてその動きは滑らかで、触れ方も力加減も悉く絶妙。それはまるで女性慣れした男の手付きであるかのようで、どんなに嫌だと思っていようとケイブは感じてしまう。触手の巧み且つねちっこい責めに、身体が気持ち良いと思ってしまう。

 

「あっ…んぁ、あぁっ…!なん、でっ…こんな、事……っ!」

 

 獲物へと群がるように、次々と近付いてくる触手。下からは太腿の絶対領域を堪能するが如くやや平たい触手が撫で、左右からひっそりと迫ってきた触手はこれまた舐めるように先端で彼女の両腋をしつこくなぞる。性感帯以外も責める触手が増えた事で羞恥心が加速するケイブは小刻みにふるふると震えていたが、触手に止める素振りなど一切なく、彼女の身体を我が物顔で好き勝手に堪能。

 胸から、秘部から、何ヶ所もの敏感な部位から頭へと送られてくる快楽の信号。その中でもモンスターの意図、この行為の意味を考えていたケイブだったが、それも段々と思考の隅に追いやられる。甘い愛撫のような触手の行為で、思考がそちらにばかり奪われてしまう。

 しかも、それだけではない。触手の責めは多彩且つじっくりとしたものではあるが、刺激を刻み付けるような激しさはない。それは言うならば快楽の焦らしと蓄積だけを続けられているようなものであり……その状態での責めが続く事、早くも数十分。

 

「はーっ…はーっ……♡」

 

 初めは感じてしまう身体を気力で抑え、どこかに突破口がないか考えていたケイブ。しかし甘い責め苦は彼女の精神を骨抜きにしていき、今や広がる快楽を我慢するので手一杯となってしまっていた。

 そしてそれをお見通しなのか、一部の触手はケイブの肢体へ対する責めを中止し、先程破いた衣類の縁へ。そこから外へと引っ張る事で更にケイブの身体を外へと晒し、服をただの布切れへと変えていく。

 

「いっ、ぁ……!?…まさか……」

 

 服を野蛮に破かれ、それをただ見ているしか出来ないというのは酷く屈辱的なものではあったが、既に乳房を晒していた以上羞恥心という意味では五十歩百歩。

 しかし、真下まで完全に破かれてしまうとなれば話は別。瞬く間に広がっていく露出部位は、腹部から腰部、そして下腹部に到達し…露わとなる。露わとなってしまう。男に捧げた事などないと一目で分かる、ぴっちりと閉じた蜜壺の割れ目が。

 

「…ま、待って…待ちなさい、そんな…ぅあ……っ!」

 

 周りからは冷静沈着、多少の事では動じない精神の持ち主等思われているケイブだが、秘部を露出させられれば流石に冷静などではいられない。恥ずかしい、隠したい、モンスターなどに見られたくない…女性として当然の思いが彼女の頭を締めていき、身を捩って何とか脱出を、それが無理ならばせめて太腿で秘部を隠そうと悪戦苦闘する彼女だったが、どれだけ身体を捩ろうとしても、実際には軽く揺れるだけ。大の字で捕らえられたケイブは虚しい程に何もする事が出来ず…そんなケイブの双丘へと迫るのは、他とは形状の違う触手。

 一言で言うのなら、それはまるで二つ搾乳機。カップの様に広がった先端と、その中で揺れる数本の極細触手に、内側へびっしりと生えた肉ヒダ。容易に想像出来るこれからの事にケイブは慌て、尚も脱出を試みるが……それより先に、触手が到着。がばり、とその口を更に大きく広げ、巻き付いていた触手によって強調されていた乳輪を、乳首諸共覆い隠す。

 

「ふぁあぁっ、ぁあん…っ!」

 

 被さった瞬間触手は吸い付き、乳房へと縁をがっちりと固定。吸い付かれるだけでも乳首や乳輪全体にぞくぞくとするような刺激が走り、びくんと軽く跳ねる身体。続けて中の極細触手が勃った乳首へきゅっと巻き付き、離さないとばかりに縛り上げる。

 

「うひぃぃっ!?せっ、先端に刺激が…ぬひぃいんっ♡!」

 

 乳首を縛り上げた極細触手は根元までをしっかりと捕らえ、拘束を強めながら容赦なく引っ張る。カップ状の縁によって固定されているが為に当然引かれれば伸びるのは乳首であり、無理やり引っ張られる事で走る刺激はまるで電流。不慣れどころか全く未経験な刺激に、ケイブは間の抜けた悲鳴を上げてしまい……その直後、傘が閉じるように触手は密着。縛り上げられた乳首も乳輪も揃って無数のヒダに包み込まれ、更なる刺激がケイブを襲う。

 

「な、何こ…れぇぇっ♡!?やっ、あっ…ふぅううぅん……っ♡!」

 

 拘束、密着に続いて触手は二本とも振動開始。乳首や乳房が揺さぶられるのは勿論の事、振動によって肉ヒダはブラシの様に乳輪も乳首も磨き始め、微細な刺激の波状攻撃にケイブはがくんと仰け反ってしまう。

 だが当然、他の触手も止まっている訳ではない。乳房へ巻き付いた触手は巻き付く力に強弱を付ける事によって振動の影響を変化させ、他の部位を責める触手も不規則な動きでケイブに慣れる事を許さない。

 

「こ、こんなっ…ぅひぃ♡…事ッ、でぇぇ……っ♡!」

 

 手足の指を握り締め、身体を強張らせる事で、ケイブは動くのではなく耐えるという形で抵抗の意思を見せる。まだ抵抗するだけの意思があると見るか、それとも完全に受け身の行動しか取れなくなってしまったと見るか、何れにせよケイブは与えられる快楽に抗い、流されるものかと歯を食い縛る。

 されど、モンスターの方は余裕綽々。そう思わせるような動きで更に数本の触手が揺らめき、抗うケイブを責め立てる。

 

「この、程度で…私、はッ……あひぃッ!?」

 

 到底手の届かない距離にいる本体へ、頬は紅潮しながらも睨め付けようとしたケイブ。だが次の瞬間、ケイブの死角から伸びていた数本の細い触手が彼女の耳へと入り込む。

 突如として耳孔内へと入り込んできた触手の存在に、ケイブは震え目を見開く。それと同時に耳孔内に走るのは、痺れるような刺激と快感。痛みはなく、ただ耳掃除を遥かに超える心地良さが耳孔を駆け抜け、ケイブはいとも簡単に翻弄される。歯を食い縛ってまで強張らせていた身体が、予想だにしなかった行為によって一瞬緩んでしまう。そしてその隙を見逃さなかったモンスターは、更にもう一本を彼女の方へ。

 

「や、めっ…んごっ、ふぉおおぉっ!♡(気持ち、悪い…悪い、筈なのに……気持ち良いぃ…!)」

 

 悠然とケイブの眼前まで迫った触手は、顔を逸らそうとした彼女の口へと強引に侵入。自然には抜けない深さまで入り込むと口内全体で扱くように触手は前後する行為を繰り返し、引く度に刮ぎ取られたように彼女の唾液が口から漏れる。

 口の中で広がっているのは、圧迫感と不快感。それは醜悪な外見を持つ触手を無理矢理咥えさせられたとなれば抱いて当然の感情であり、しかしじわりじわりと染み出すようにあり得ない感覚…快楽としか言いようのない思いが同時に口内で湧き上がる。

 理解など出来ない、出来よう筈のない感覚。だが舌の上を触手が走る度、喉を突かれる度にその感覚は口内を熱くし、耳や胸を責める快楽と共に思考を甘く蕩けさせる。そして何より、感覚一つ一つを冷静に判断するだけの思考力が既に今の彼女にはない。

 

(あっ♡ひぁっ♡ぁああぁぁ……っ♡!頭のっ、中っ…まるで、弄られて……っ♡!)

 

 感じてしまっている快楽は、耳孔内の触手の蠢きに合わせて強くなる。よりはっきりと、より鮮明に身体へ走る。ひょっとしたら、本当に触手に頭の中を弄られているのかもしれない。そんな思いが一瞬ケイブの中に過るが、仮にそうだとしても彼女に出来る事など皆無。今や声さえまともにあげる事が出来ず、ただただ身体と精神を蹂躙されるだけ。

 

「ごほっ、んぶぉおっ♡!お"っ、ごっ…んぇぁっ……♡」

 

 そうして必死に守っていた筈の対抗心すら薄れ始める中、不意に口内から抜かれる触手。たっぷりと彼女の唾液を纏った触手は薄暗い洞窟の中でもてらてらと光り、唇から離れた瞬間触手との間に出来たのは淫靡なアーチ。しかしそんなものには興味ないとばかりにモンスターはさっさと触手を引っ込め……ここまでで最も太くグロテスクな外見をした触手が、彼女の無防備な下半身へ迫る。

 

「…ぁ、ぁあ……♡」

 

 その触手が秘部へと触れた瞬間、ぞくりと背筋に走る期待。触れただけで分かる程、その触手は硬く熱く……一拍置いて、ケイブは愕然とした。自分が今、『期待』をしてしまっていた事に。逃げる事でも、逆転の策でもなく、その触手に淫蜜を垂らす秘部を貫かれる事を考えてしまっていた事に。

 

(わ、私はなんて事を……あぁ、でも…だけど……)

 

 戦慄にも似た感覚で僅かに戻る冷静な思考。だがそんな思考にもすぐに汚染された欲望が流れ、再び思考を狂わせる。

 弱まったとはいえブラシ状のヒダによる磨き上げが続いており、とめどない快楽が流れ続ける両の乳首。頭を直接犯される…そんなあり得ない感覚を想像してしまうかのような、耳孔への刺激。そして割れ目をなぞられ、陰核を擦られる事はあっても内側への侵入は一切されず、それ故に最も感じる器官でありながら満足に刺激を得る事が出来ないまま、もどかしさばかりが募っている秘部。それ等全てがケイブを冷静沈着な女性から肉欲に囚われる雌へと引き摺り降ろし、心までも無防備な姿に変えてしまう。

 

「…ゆ、油断…そう、油断させるだけ…勝っていると思わせて、その隙を突く為に…今はそういうフリを、しているだけよ……♡」

 

 それでも一欠片だけ残った理性。しかしその理性は無意識に流れを変えられない事を理解し…自らの精神を守る選択、即ち自らに都合の良い言い訳を作り出す事を選んでしまった。

 そうなってしまえば、もう歯止めは効かない。これは演技なのだから、作戦なのだからと躊躇いも迷いも完全に搔き消え、ケイブは心から『それ』を求める。

 

「はっ…ぁっ、んぁあっ……♡」

 

 ケイブの反応を待つように、或いはケイブを焦らすように、割れ目で触手を滑らせるモンスター。その触手へと腰をくねらせ、荒い吐息を漏らしながら秘部を擦り付けるケイブ。傍から見れば…否、どう見てもそれは触手へと媚びる腰使いで、それをするケイブの顔には普段の品格が見る影もない。

 挿入を求めて揺れる腰と、明らかにその反応を楽しんでいる様子の触手。だが十分に楽しめたのか、秘部と触手とがずにゅんと大きくすれ違ったところで不意に触手はケイブから離れ……彼女が思わず切なげな声を上げそうになった、その時だった。

 

「…ぅあっ、待っ……ひぐぅうぅぅ……っッ♡!?」

 

 離れていく触手に引き付けられるようにケイブが腰を突き出した瞬間、その秘部目掛けて触手が刺突。避けるどころか自ら近付いていた秘部は触手によっていとも簡単に貫かれ、ケイブの全身を電流の如き刺激が走る。

 割れ目をこじ開け、膣壁を掻き分け、触手は勢いのままに最奥の一歩手前まで到達。最奥である子宮口に到達しなかったのも角度の関係で膣壁に引っかかった為であり、ここまで入り口に当たる割れ目と陰核までしか触られてなかったケイブにとって、その突然の挿入はあまりにも過激。

 

「あッ、くぁっ…はっ、ぁああ…ぁぁあぁああ……っ♡!」

 

 ずんっ、と響くような衝撃と共に全身を走った刺激に続いて、打ち付けられた箇所を起点にじんわりと広がっていく熱い快楽。

 それはまるでカウントダウン。次第に強くなっていく快楽に、遅れてその刺激の強さを理解し始めた膣の反応に、ケイブは歓喜とも恐怖とも取れる声を上げ……次の瞬間触手が膣を引き摺り出さん勢いで抜けていくのとほぼ同時に、ケイブは弾けた快楽の強さに仰け反る。

 

「ひゃひッ、ぃぃいいぃッ♡!がッ、ひっ…んはぁああぁあんッッ♡!」

 

 それまで挿入を避けていた事が嘘であったかのように、激しいピストンを始める触手。うねりながら何度も膣へと突き立てられる触手の刺激にケイブは甲高い嬌声を上げ、それに伴って身体も躍動。刺突による衝撃とケイブ自身の反応によってメリハリのある彼女の身体は一突き毎に激しく揺れ動き、その躍動たるやまるで身体全体で感じた快楽を叫んでいるよう。声に関しては抑えようとする素振りもあったが、それも一回の往復で瓦解し喘ぎが洞窟内へと響き渡る。

 

「ひほぉっ♡!腰っ、勝手にっ、跳ねるぅううっ♡!跳ねちゃ……ぬぁっ、んぁあはぁあああぁぁあぁッッ♡!」

 

 早くも彼女の中で飽和する膣の快楽。振っているのか、それとも揺らされているのか分からない程に腰は前後し、割れ目と触手の隙間から一往復毎に溢れ出す愛液。

 だがケイブにとっては快楽の飽和状態であろうと、モンスターには関係のない事。ある時を境に控えめとなっていた乳房と耳への陵辱も勢いが戻り、よがるケイブを容赦なく追い討ち。全身を責め立てる触手も動きは止まらず、どんどん塞がれていく快楽の逃げ道。

 

「はひんっ♡ひぁあぁっ♡……ぁッ、ま、待って…ッ!それッ、はッ…〜〜〜〜ッッ♡!」

 

 時折触手が入れ替わりながらも快楽責めが続く中、更に新たな秘部へと接近。胸の先端に取り付いた物と似た形を持つその触手の狙いはすぐに分かったケイブだったが、分かったところで全くの無意味。それどころか「分かっているのに避けられない」という状況を押し付けられ、焦りだけが増していく。

 そのケイブを他所に、触手は陰核のすぐ側へ。快楽とこれから起こる事への想像でぴくんぴくんと跳ねる陰核へ口を開いた触手から数本の極細触手が伸び、既に逃げられる筈もない陰核をしっかりと捕獲。その刺激でケイブはまた腰が跳ねるが極細触手が解ける事はなく、次の瞬間乳首同様陰核も触手に咥え込まれる。

 

「あ"ーーッッ♡!抜けるッ♡気持ち良いだけでッ、腰が抜けっ……ぃひぃいぃぃぃいぃッッ♡!?」

 

 極細触手に締め付けられ、内側のヒダに磨かれ、駄目押しとばかりに吸い上げられるフル勃起の陰核。剥き出しとなった特に強い性感帯が三種類の同時快楽に耐えられる筈もなく、古い洗濯機の様にがくがくと全身が震えるケイブ。

 既に快楽は飽和を超え、完全に処理が追い付いていない状態。常人であれば、いつ意識を失ってもおかしくない暴力。だがそれでも足りないとばかりに彼女の死角で比較的細めの触手が数本蠢き、それ等全てが後孔目掛けて殺到。勢いだけで強引にこじ開け、うねりながら奥へ奥へと入り込む。…無論、その動きにケイブを労わる気配はない。

 

(頭っ、チカチカして…く、るっ…こんな、モンスターなんかに…一方、的に……ッ♡!)

 

 こじ開けられた瞬間こそ裂かれるような痛みが走ったものの、すぐにそれも快楽の濁流に飲み込まれ、頭の中が快感だけで染まっていく。視界が白くなっていき、熱い衝動が奥から全身を支配していく。

 屈辱だった。触手の、モンスターのされるがままによがり、生娘の様に叫びを上げさせられる事が。自らを説き伏せた言い訳でも収まり切らない程の屈辱感が心で膨らみ、されど身体は与えられる快楽を享受。そして勿体ぶるようにゆっくりと引いていた触手が、トドメを刺すが如く一直線に子宮口までを突き上げた瞬間…溜まりに溜まった彼女の快楽が、爆発する。

 

「くぁッ…ひっ……ぁぁああひぃいいぃいいいいぃぃんんッッ♡!イくっ、イっくぅううぅううぅぅうぅぅッッ♡♡!」

 

 正面から殴られたが如く身体を暴れさせながら、膣内を迸る快楽に達するケイブ。彼女の知り合いが聞けば凡そ信じられないような激しい喘ぎの絶叫を上げ、足を指先まで伸ばしながらケイブは深く絶頂する。

 本来絶頂は一瞬の高み。ほんの一瞬、形容し難い程の快楽が身体を迸るもの。だがモンスターはケイブが絶頂した直後にも全身への責めを止める事はなく、膣を貫く触手も痙攣する子宮口をぐりぐりと追撃。触手とそれによる快楽の波状攻撃で完全に蓋をされたケイブは一切快楽を逃す事が出来ず、押し込められた絶頂感は彼女の内側で乱反射。それによって碌に減衰する事なく絶頂が続き、視界どころか思考までもを無慈悲に白く染め上げていく。

 

「ぇあッ…が、ひぁ……ふくぅぅん…ッ♡!」

 

 それでも漸く絶頂感が引き始め、戻り始めたケイブの意識。その最中モンスターはおもむろに膣や後孔から触手を引き抜き、代わりに近寄る筒状の触手。それはまるで、ノズルを外した掃除機のホースであり…秘部を覆うようにして触れた瞬間、その触手は溢れ出す愛液を吸い上げ始める。

 

「ひぁっ、ぇ、嘘っ…吸われっ、てぇぇ……っ♡!」

 

 弛緩した秘部に響く誘引力。愛液諸共膣壁が、先程まで極太の触手を包んでいたヒダ一つ一つが外からの力で引っ張られ、ぞわぞわとした何とも言い難い快感が膣の中を走り回る。

 しかもそれだけではない。じっとりと汗をかいたケイブの身体に触手が纏わり付いたかと思えば触手は汗を擦り上げ、その状態で本体へと戻っては再び彼女へ纏わり付く。腋や胸の裏、尻肉の間などは特に重点的に、彼女と本体とを何度も往復。そしてその内に、ケイブは気付く。一見意味不明なその行為は、全てモンスターの『採取行動』であるのだと。

 

(ま、さか…こいつは、人の…私の、体液を……!?)

 

 ぴったりと張り付き愛液を吸い上げる触手と、瓶に残ったジャムを掬い上げるように汗を拭き取る触手。それ等の行為は正しく採取で、それがこのモンスターの食事であるのだと分かった瞬間、ケイブは絶句。あれだけの羞恥を味わった行為がモンスターにとっては単なる栄養補給手段であったのだと、情けなく溢れ出す愛液も、蒸れを感じさせるじっとりとした汗も、自らが分泌したモンスターなどには一滴たりとも触れられたくない体液全てがそのモンスターに飲まれ、体内を巡って糧にされてしまうのだと思うと顔が沸騰しそうな程に熱くなり、居ても立っても居られなくなるケイブ。

 止めて、飲まないで。…彼女のイメージには似つかわしくない、無力な少女の様な言葉をケイブは口にしようとした。そして実際今の彼女はクールなイメージなど崩れ去り、何一つ抵抗出来ない無力な少女も同然だった。しかしそんな彼女の言葉を遮るように、またも細い触手が彼女の直腸に侵入し…息を詰まらせる彼女の前で、モンスターは触手に付いた体液を舐め取る。

 

「──っっ!…や、止め…りゃ、め…ぅひぁっ、やっ、ぁああぁ……っ♡!」

 

 一本一本舐める姿を見せ付けられるケイブの下半身で、触手がぐにぐにと彼女の肛門と直腸を広げていく。一度豪快に達してしまったせいか異物感はあれど痛みはなく、つ…っと垂れるのは漏れ出た腸液。

 それもまた掬われ、本体の下へ。気付けば舐め取り作業の済んだ触手が彼女を囲んでいて、その先端が妖しく揺らめく。

 

「む、無理…待って、さっき挿れたばかりで…んひぉお"お"ぉぉっッ♡!」

 

 秘部から愛液を吸い尽くしたホース状の触手が離れると再度極太触手が近付き、有無を言わせず二度目の挿入。一度目で完全に解れてしまったが為に今度は一突きで子宮口にまで到達し、獣の様な叫びが反響。

 彼女を襲っていたのは、先程までを超える快楽。愛液を吸い尽くされた膣へは摩擦の刺激がダイレクトに伝わり、たった一突きでケイブは腰がガクついてしまう。そして仰け反り舌を突き出すケイブの顔にも、細い触手が忍び寄る。

 

「やめっ、もう無理っ!これ以上は…ひぉっ、ふぁあぉぅぅ……っっ!」

 

 プライドを投げ捨て容赦を懇願しようとしたケイブの口角へと触手が走り、そのまま四方へ引っ張って開口。更に目を見開くケイブの舌を別の触手が捉え、口も舌もそのまま拘束。混乱するケイブを他所に舌へと巻き付きた触手の先端が舌の腹をなぞり始め、そこでも感じるじわりとした快楽。

 

(ダ、メ…舌で…敏感なところ、全部で感じるようになってきてる……っ♡!)

 

 あり得ない感覚、常軌を逸した快感に感じるのは恐怖。どんどんと自分がモンスターに都合の良い、栄養源に最適な身体に変えられてしまっている事への恐れ。気付けば快楽に飲み込まれるまでもなく直腸から痛みが消え失せ、耳孔を弄る触手に至っては違和感すらも感じない程。そして何より…身体は求めてしまっている。このままモンスターに嬲られ、触手に蹂躙される事を。

 

「…ぁ、ひぁ…れも、れもぉ……♡」

 

 初めは何とか理性をかき集める事も考えた。だが身体は求める。心も知ってしまっている。全身を嬲られ、弄ばれ、ただの栄養源として搾取される事の気持ち良さを。真面目な彼女では知る事のなかった、爛れた性の快楽を。

 ケイブは考える。理性をかき集めたところで、何になるだろうか。それは無駄な足掻きではないだろうか。もしも、万が一にもその結果モンスターを倒せたとして……その時はどうなるか。

……そんな事は、分かり切っている。倒せた場合…もうこの快感は感じられない。自ら慰めたところで、これだけの濃密な責めを再現出来る訳がない。…そう、ケイブは考えた。考え…惜しいと、思ってしまった。

 

「…は、ひはっ……♡」

 

 開きっ放しにされた口から漏れるのは、涎と乾いた笑い。余韻は過ぎたというのに再びケイブの身体は弛緩し、そして……遂にケイブは自らの意思で、触手へと向かって腰を振り始める。

 

「ひぐっ、ぁ"はっ、んぁああぁぁっっ♡!痺れふっ♡痺れてっ、芯まれっ、響くのほぉおおッ♡!」

 

 四肢と縛られ口も拘束されているケイブが滑らかに動ける筈もなく、繰り返されるのはカクカクとしたぎこちない腰振り。しかしそれを行うケイブの表情は恍惚そのもので、涎もたらたらと口の端から垂れていく。

 彼女が選んだのは、思考の放棄。あまりにも底知れない快楽を前に、結論が出るよりも先に頭も心も揃って音を上げ、全てを後回しにしてしまった。

 その結果残ったのは、目の前の快楽。最悪の形で思考からも理性からも解放されたケイブは迷わず快楽に飛び付き、湧き出す感情に身を任せる。それはまるで、周囲からの『大人の女性』という印象から解放され、心が緩んだ時のように。その時よりもより酷く、より鮮烈に乱れ狂う。

 

(全身っ、舐められてるみたいっ♡!知らなかった…一方的に蹂躙される事が…嬲られる事が、こんなに気持ち良いなんて……ッ♡!)

 

 腰振りに合わせて触手も刺突を繰り返し、再び愛液が分泌され始めた事でどちゅんどちゅんと濡れた音が洞窟に木霊。後孔は入り込んだ触手に腸壁を引っ掻かれ、乳房と陰核は緩急を付けて吸い上げられ、腋や舌へはねっとりと舐めるように這われる事で、隅から隅まで嬲られる。愛液に腸液、唾液に汗と各部からの体液を迫られ、その要求通りにケイブは身体から滴らせる。

 抵抗を止め、快楽を前に嫌悪感も霞んでしまった今は、ただただ気持ちが良かった。モンスターに屈した果てにあるのが何なのか分かっていようとも…否、その果てすら最早考える事もなく、貪欲に目の前の快楽を求め続ける今のケイブに本来の彼女らしさは勿論、まともな人間らしさすらも残っていない。女性ではなく雌。自らを屈服させた者へ媚びを売るだけの獣同然。…それが、今の彼女。

 

「ふひっ♡もうっ、クるッ♡!全身ひじられてっ、ぐひゃぐひゃにされてっ、まらっ、イくッ♡!」

 

 くらくらとする意識と、その中で思考を完全に占領した悦楽。明らかに精神が危険な状態故か、それとも身体が自然と媚びを売ろうとしているのか、全身からぶわりと汗が吹き出し、それを歓喜するように触手で穴という穴を抉り回すモンスター。

 もう一押しとばかりに、モンスターはあまりの快楽に身体を痙攣させるケイブの乳首と陰核を細い触手で一気に圧迫。息が詰まる程に感じていたケイブはその瞬間身体をびくんと仰け反らせ、遂に開いたのは子宮口。そしてそこへ、その奥の子宮へと極太の触手が突き刺さり……再びケイブは絶頂した。

 

「ん"ひぃいぃいいいいぃぃッ♡!お"ほッ♡ほぉっ、ぉ、お……おおぉおぉぉぉぉおおンッッ♡!身体ッ、全部イっ…くぅふぅうぅぅうぅううううぅぅッッ♡♡!」

 

 全身を満たし弾ける快楽の猛威からは逃げられず、雄叫びのような絶叫を上げて絶頂するケイブ。四肢はそのままに腰が跳ね回り、上体は海老反りとなり、舌は突き出た見事に情けない姿を披露する彼女だが本人はそんな事を気にもせず、情けない姿である事に気付きもせずに汗や愛液を撒き散らしながらよがり狂う。

 限界点を超えたような絶叫は長く、ケイブは風を受けた帆の様な格好のまま細かく痙攣。彼女の身体は自力で力を抜く方法を忘れてしまったのか、数分経ってもその姿勢のままで…膣を貫いていた極太触手が引き抜かれた瞬間、

ガスが抜けるようにくたりと弛緩。しかしモンスターにとってはここからが本番なのであり……彼女へと迫るのは、無数のホース型触手。

 

「…ぁ、は…♡まら、吸われる…吸われて、その後は……♡」

 

 休む間もなく、温情も容赦もなく、ただ一方的に行われ続ける凌辱と搾取。しかし怯える事も怒りの感情をぶつける事もなく、あまつさえ悦びの声を上げてしまう今のケイブは、完全にこの触手モンスターの虜。そして……

 

「ふぉう♡んんッ♡おぐっ♡ふほっひぃいぃぃ…っッ♡」

 

 それから暫くして、新種のモンスターによる被害報告は聞かれなくなった。だが無事に撃破されたという報告もなく、尚且つ聞かれるようになったのは、人の声にも獣の声にも思える謎の音が、時折とある洞窟の奥で聞こえるという噂。

 もしもその音に興味を引かれて、或いは噂の移り変わりから真実に気付いてその洞窟の奥へ向かう者がいるとすれば、その者は見る事になるだろう。耳も口も膣も後孔すらも触手に塞がれ、乳首と陰核へ吸い付かれ、腋も腹も脚も余すところなく弄られ続けながらも、悦びに悶えて体液を捧げ続けるケイブの姿を。

 

 

 

 

……因みにこのモンスター、多数の触手を有している事と、ルウィー近くの洞窟に出没するという事から、一時期ルウィーにて失敗続きとなったあるクエストの討伐対象と関連付ける者もいるのだが…実際のところどうなのかは、定かではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……──っ!…はぁっ…はぁっ……」

 

 朝。一日の始まりとなるその時間帯、カーテンの隙間から穏やかな光が差し込むその部屋の中で、少女…ケイブは跳ね起きた。起床というよりも意識が戻る、そう言いたくなるような勢いで。

 

「……ゆ、め…?」

 

 荒い息と共に周囲を見回し、そこが見慣れた寝室である事に気付いたケイブが漏らしたのは、疑問混じりの言葉。その発言は暗に悪夢を見ていた事を示しているようで、起床時の反応を見てもそれは明白。

 実際もしこの場に誰かいれば心配して声を掛ける程、ケイブは酷い顔色で額に冷や汗をかいていた。

 

「…そ、そう…夢、なのね…それなら良かっ……あ…」

 

 それ程までに酷い起床となったケイブだったが、はっきりと頭の中に残っている光景が現実ではないと分かった事でふっと安堵。表情を緩め、安心したように袖で冷や汗を拭った後に彼女はベットから降りようとし……そこで気付いた。夢の内容とはまた別で、現実でもある問題が発生している事に。

 

「…良い歳してこれは最悪ね……」

 

 それは違和感と不快感。まさかと思って毛布を捲れば、そこには夢の内容のせいか、股間周りがぐしょぐしょに濡れてしまった寝巻きとシーツ。残念ながらこちらは紛れもない現実であり、尚且つ放置すれば余計酷い状態になる事が確実。故にケイブはげんなりしつつもベットから降り、着替えた後にそれ等を処理。

 

「…疲れてるのかしら…というか、疲れてたが故だと思いたいわね……」

 

 忘れようがない程はっきりとしていた夢に、忘れてしまいたい睡眠中の失態。朝から完全に気が滅入るケイブではあったが、若いと言えどもその精神は大人。片付けると同時に精神も整え、片付け終わると同時に心もしっかりと切り替える。

 

「大丈夫、世の中こういう事も偶にはあるわ。多分だけど。だから、落ち込むのは程々にして…過ぎた事より、これから過ごす一日の事を考えるべきね」

 

 さらりと「多分」という言葉まで口にしてしまった彼女だったが、そういう事は冷静に流してしまえるのがケイブ。だからこそ彼女は必要以上に失態を振り返らず、今日も一日リーンボックス特命課としての務めに勤しむのだった。

 

 

……のだが、やはりふとした瞬間に思い出してしまいケイブは赤面。しかしそれが普段得られない「可愛い」という評価に繋がっていたのだが…それを本人は知る由もない。



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続く鎮淫・緑の教祖

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。




人物・箱崎チカ

内容・パイズリ 本番無し 娼婦 男受け


 その日、リーンボックスの教祖、箱崎チカは悩んでいた。元々教祖として、若い乙女として、或いは敬愛して止まない守護女神、グリーンハートことベールの事を思って悩みの多い日々を送る事も決して珍しくはない彼女だったが…今回は、特に悩んでいた。

 

「やっぱり、そうなのかしら…いやでも、言っているのはあの二人だし……」

 

 自室内で時折ぶつぶつと呟きながら彼女が悩んでいるのは、数時間前にある職員…具体的に言えば、『巨乳』を信仰する兄弟から進言された、彼女の在り方に関する事。

──リーンボックスの国民は、巨乳を求めている。教祖様は女神様に劣らぬ、その立派な胸で国民を満足させるべきだ。……彼はそう言っていた。

 無論、そんな話をほいほいと信じるチカではない。聞いた時点では戯言として一蹴し、さっさと仕事に戻ったものの、時間が経つにつれて彼女は気になり始めていた。…これが本当に、戯言と一蹴して良いものかと。

 

(他の職員ならまだしも、言ったのはあの二人なのよ?欲望に忠実な二人の言葉を間に受けるつもり?…とは、思うけど…お姉様は勿論、歴代の女神も胸は大きい場合が多かったのよね…そういう意味じゃ、二人の言っていた事も強ち間違いでもない訳で……)

 

 極当たり前の話として、その発言を絶対に間違っているとは断定し切れない。それは即ち、正しいという可能性も僅かだがあるという事。途中彼女は嘗て教祖代行を担っていた自身の親戚、イヴォワールの事を思い出し、やはりそれは間違った主張だと一瞬思いはしたものの、よくよく考えれば彼は普段こそ服装の関係でよく見えないが老体とは思えない程逞しい体格をしており、大胸筋も中々のもの。であれば、ある意味で『良い胸』なのかもしれないと思い直してしまい、彼女の奇妙な思考は続く。

 誰にも相談しない(内容が内容だけにし辛い事ではあるだろうが)為に、思考が迷走しているのは事実。そもそも女神と教祖は立ち位置も求められているものも違うのだから、という普通の判断は既に彼女の頭の中にはなく………

 

「…そう、これもお姉様の為…お姉様のシェアに繋がるなら、真偽感覚なく正解ってものよ…!」

 

……シェア率や国民の満足度等も考慮した末、彼女が行き着いたのは元々の思考とはややズレた、しかし何とも彼女らしい結論だった。

 変に暴走しなければしっかりとしているチカだが、思い込みが些か激しいのもまた彼女の特徴。妙な思考になったままぶっ通しで「ならどうするか」を考え続けた結果、組み上がったのは「取り敢えず物理的に満足させてみる」という、これまた酷く前のめりなもの。当然普通なら止められてしまうような発想だが、一人で考えていたチカを誰かが止められる筈もなく……数週間後、彼女はある風俗店にいた。

 

(…こ、これで良かったのかしら……)

 

 普段着ではなく用意したドレスに身を包み、割り当てられた部屋で相手が来るのを待つチカ。当然転職した…などという事はなく、あくまで教祖として手を回し、臨時の応援要員というそれっぽい肩書きを作り上げて彼女は今そこにいる。

 決めた当初は「これだ!」…と思っていたチカだったが、数週間もすれば当然頭は冷静になる。となると、自分を客観視も出来る訳で…これが教祖として意味のある行動なのかどうか、チカは疑わしく思うようになっていた。

 それでも一先ずこの場まで来たものの、いざ待っているといよいよ膨れ上がってくる疑念。そしてそれを放置出来なくなった彼女は、改めて考え直す事を選ぼうとし……しかしその瞬間、部屋の中に客の男が現れる。

 

「あ、えと、どうも…」

「……!は、はい…」

 

 立ち上がろうとした瞬間に現れた事で、チカはびくりと肩を震わせ硬直。一方の男もいきなりチカが驚いた為に目を丸くし…その後訪れた、気不味い沈黙。

 

「…………」

「…………」

「…ぅ、その…申し訳ないんですけど、今回は……」

「…凄ぇ…やっぱり教祖様そっくりだ……」

「……っ!」

 

 がらりと部屋の空気感は変わったものの、疑念は依然膨らんだまま。そしてそれはとても置いておけるような事ではなく、今回はキャンセルさせてほしい…そう言いかけたチカだったが、ほぼ同時に男が発した言葉に驚愕。同時にチカは言葉に詰まり…たらりと一筋の冷や汗が落ちる。

 

(ま、不味いわ…もしアタクシが本物の教祖だとバレたら、アタクシはともかくお姉様の評判に傷が……)

「あ、あの…言われた事ありません?教祖様に似てるって」

「えっ?あ、そ、そうですね。似てるのなら、いっそ寄せた方がお客様にも楽しんで頂けるかと思いまして…!」

「あぁ、だから。…それじゃあ早速、お願い出来ますか…?」

 

 咄嗟に客の男の言葉へ合わせ、「似ているだけ」という認識にさせる事が出来たチカだが、それと引き換えに取り止めにする機会を喪失。なまじ別人だという事にしてしまった分、余計に回避する事が困難となり……

 

「…う、受付での説明の通り、本番はNGのコースです。宜しいですね…?」

 

 今だけは、この一回だけは乗り切るしかない。…内心後悔しながらも、これがチカが覚悟を決めた瞬間だった。

 

(い、一回だけ…さっさとやってさっさと終わらせるのよ…余計な事は、考えちゃ駄目…!)

 

 胸へと向けられている男の視線を感じながらも、チカは彼が座るソファの前へと両膝を突く。そしてドレスの胸元へと指を掛け、するりと胸を露出させる。

 ドレスに包まれていた、チカの胸。それは彼女の病弱さと相反するような、大きく実った豊かな双丘。流石に誰もがその豊満さを認めるベールには大きさで一歩劣るものの、身体の弱い彼女らしい真っ白な肌と、その中央でほんのりとした桜色を咲かせる両の乳首、そして露出させた瞬間に見えた、たゆんという擬音が相応しいと思える躍動と、凡ゆる要素が男にとっては…いや、嫉妬心さえ抱かなければ同性にとっても魅力的。それを示すように、彼のボトムスの中では既に一物が強く主張しており…そこへチカは、手を掛けた。手を掛け、チャックを下ろし、下着をずらして……彼の一物を、目の前に引き出す。

 

「……っ…!」

「きょ、今日の為に暫く我慢してきたんですよ…なんて言ったら、気持ち悪いですかね…?」

「い、いえ…期待して下さっていたなら、光栄です…(なんで我慢してるのよ…普通に自分で発散してくれていたら、きっと楽に終わるのに…)」

 

 作り笑いで答えたチカは、自らの手で引き出した彼の陰茎を見やる。

 このような事に興味のなかったチカにとっては、男性器を見るなど初めての経験。故に硬く屹立した陰茎が放つ、独特の圧力に一瞬気圧されてしまいそうになるが…彼女にも教祖のプライドがある。やるしかない以上は、無様な姿など晒しはしない。そう心の中で彼女は意気込み…彼の一物を胸で包む。

 

「うぁっ……!」

「まずは軽く、いきますよ…?」

 

 形も良く、何より想像を遥かに超えるほど柔らかいチカの双丘に反り立つ一物を包み込まれ、それだけで軽く震える男。その彼を上目遣いで見上げながら、チカは乳房を外側から掴んで動かし始める。

 上、下、上、下。軽く圧迫するように両胸で一物をホールドし、上下運動で刺激を与える。テクニックなど皆無に等しい彼女ながら、時折動かす速度や圧迫具合を変える事で、一辺倒ではない刺激を、そこから生まれる快感を提供。取り繕っている表情とは裏腹におっかなびっくりのチカではあったが、隠し切れていない「不慣れ感」が男の琴線に触れているらしく、その内に男は喉を鳴らす。

 

「良い、凄く良いです…その拙い感じが唆るというか、精神を刺激してくるというか……」

「そ、そうですか…?なら……」

 

 幸いこの客は、技術よりも雰囲気を重視してくれている。それが分かったチカは頭を働かせ、胸で一物を挟みつつも前傾姿勢となる事で、更に乳房を押し付ける。そうすれば当然肉棒だけでなく男の腰回りにも柔らかく厚みのあるチカの胸がむにゅりと当てられ、見下ろす男は更に興奮。乳房の中で彼の息子もびくんびくんと跳ねるように何度も震え、その動きで以って更に一物を擦り付ける。

 たぷん、たぷんとリズミカルに揺れ、何度も上がっては降ろされを繰り返す事で男の一物を扱く乳房。滲み出た先走りがローションとなる事で胸と一物の摩擦は滑らかとなり、より鮮明に、よりダイレクトに甘い快楽を生み出し続ける。

 

(…この、感覚…胸がアタクシの手と男性器に挟まれる事で、じんわりと感覚が広がって……)

 

 次第に男の吐息が荒くなる中、両の胸の間で見え隠れする一物をチカは見つめる。自分の事で手一杯な彼女は彼の陰茎が初めより膨らみ、震えがより小刻みになっている事に気付かず、胸で扱く事に、刺激する事に意識の大半を注いでいたが…彼女が気付こうと気付きまいと、男の快楽があるラインを越えれば自然とそれが訪れる。そしてチカが両手で持って乳房を持ち上げ、押し付けながらも勢い良く真下へ落としたその瞬間……興奮が最高潮に達していた男は、胸の中で自らの欲望を爆発させた。

 

「う、くっ…射精る、射精ます……っ!」

「え?で、射精るって……きゃっ…!」

 

 真下に落とされた乳房が衝撃で下から上へと躍動する中、包まれたままに男は射精。芽が出るように乳房の間から飛び出ていた亀頭、その尿道からは彼の溜めてきた精液が吐き出され、ぱたたと彼女の上乳に落ちる。

 彼女からすれば突然発射された精液に、粘つき無視の出来ない臭いを放つ白濁液に、思わずチカは小さな悲鳴を上げてしまった。そして即座にそれに気付き、彼女はかぁっと顔を赤くするが…どうやら男は射精の余韻でよく聞こえてはいなかった様子。

 

「はぁぁ…やっべぇ、これオナホより気持ち良い……」

「お、お気に召したようで何よりです…(当然よ、アタクシの胸を玩具なんかと比較しないで頂戴…!…でも……)」

 

 浮かべた笑みとは裏腹に、内心で文句をぶつけるチカ。しかし男の恍惚そうな顔を見る事で、未だびくびくと震え尿道に残った精液をゆっくりと吐き出す肉棒を見つめる中で、ぼんやりとチカの心の中に浮かび上がるある思い。だがその思いは何なのか、とチカが考え始めるより早く、男が再び口を開く。

 

「それじゃあ次は、俺の方からその胸に擦り付けてもいいですか…?」

「へ?…い、いや次も何も、たった今出して……」

「…それがまだ、全然萎えてないもので…はは……」

 

 その言葉を証明するように、つい先程射精を迎えながらも依然変わらず反り立つ肉棒。股の間で強烈な存在感を放つそれに、その原動力となる男の欲求に、今度こそチカは気圧されてしまい……そのまま二度目の奉仕が開始。男主導の擦り付けとはいえ、チカ自らの行動も求められ……結局男が満足したのはそれから数十分以上が経ち、更に数度の射精に至ってからであった。

 

「ほんと、最後まで気持ち良かった…。あの、今日はありがとうございました。もし機会があれば、また」

「え、えぇ…さようなら…。……はぁ…」

 

 満足気な顔で去っていく客を見送り、扉が完全に閉められたところで漸く一息漏らすチカ。決して楽な仕事ではないのだろうと考えていたチカではあるが、その上でも尚彼女にとっては堪える…精神的にかなり疲弊のする時間だった。

 とはいえ、終わりは終わり。初めに考えていた通り、やはりこれは間違っている、そういう事ではないのだろう、とこれきりにしようとするチカだったが……

 

「…………」

 

 備え付けのシャワールームにて湯を浴び、胸にべったりと付着した精液を洗い流す最中、思い出されるのは奉仕中に抱いた感覚。それはシャワーの熱でも水流でも身体の内から離れていくような事はなく……もやもやとしたままで、彼女の心の中に渦巻いていた。

 

 

 

 

 半ば暴走気味に風俗嬢として客を取り、疑念を抱いたもののなし崩し的にする事となった胸での奉仕。その際は、一刻も早く終わらせる事だけを考えていたチカだったが……それから数週間後、同じ店には再びチカの姿があった。

 

「…こ、これはあの時の感覚を確かめる為よ、確かめる為……!」

 

 誤魔化すように、自らへ言い聞かせるようにして発された言葉。あの時よく分からなかった感覚が、実は何か重要な意味があるのかもしれない。ならば確かめておかねばならない。…何故かその感覚が気になって仕方のなかったチカは、自分の中でそんな理由を作り上げ、こうしてまた嬢として訪れていた。

 しかしやはり、いざこの場にくると迷いが生まれる。土壇場での尻込みが、チカを揺さぶり…されど今回は止めようと考えるより早く、客の男が訪れる。

 

「へぇ…こりゃまた美人さんじゃねぇか。これは期待が出来るな」

「…ご指名、ありがとうございます……」

 

 部屋の中に入るや否や、どかりとソファに座る男。前回な客よりも自分本位な雰囲気の強い彼に、チカは内心眉根を寄せるが、努めてそれを表に出さないようにしつつ、前回同様客の股の間で両膝を突く。

 

(…う…前より、臭いが強い……)

「んん?どうしたよ姉ちゃん。パイズリ専門だってんだから、別に怖がるこたぁねぇだろ?」

「い、いえ何でもないです…では、失礼して……」

 

 服を押し上げる一物を露出させた瞬間、むわっと広がる男の臭い。鼻を突くその臭気にチカは一瞬止まるものの、変に思われ注目された結果、教祖である事がバレてしまっては一大事…と臭いを堪え、自らも胸を露出させる。

 その瞬間、男からの視線が変わった事にチカは気付いた。しかしそれを気にしないようにしながら、この日もチカは奉仕を開始。

 

「ふっ…ん……」

「ほぉぉ…こりゃ凄ぇ…もっちりとしてて柔らけぇのに、ハリと弾力もあってがっつりちんぽをシゴいてきやがる……」

 

 前回の経験を活かし、この日は初めから体重を掛け、押し付けるようにして両の胸で肉棒を扱く。乳房で包んでしまえば臭いもしない…などという事はなく、むしろ乳房を下に落とし、亀頭が胸の間から頭を出す度に臭いが広がって余計鼻腔を刺激される事となってしまうが、そこは胸での奉仕に集中する事で何とか我慢。その状態で暫く上下運動を続けたチカは、ある時一度動きを止め、そこからは前後に、胸を手前に奥にと滑らせるようにして別方向での扱きに移行。与えられる刺激が変わった事で男も興奮混じりの吐息を漏らし、肉棒もビクビクと谷間で震える。

 

(…大きさも色も、違ってるのに…反応だけは、同じなのね……)

 

 包まれ、撫でられ、扱かれ跳ねる陰茎が胸の間から頭を出す度、前回の男の一物が思考を過ぎる。その気もないのに勝手に比較し、前回はどう、今回はこう…と妙な評価を下してしまう。

 それは、二度目故の思考。たった一度とはいえ、経験があるが為に生まれた余裕。しかし余裕があるというのは即ち、油断も生まれ易くなるという事であり…次の瞬間、上方から伸びてきた手がチカの両胸をむにゅりと掴む。

 

「ひぁっ!?」

「へへっ、こんなに良い胸をしてるんだ。ただ見てるだけじゃ勿体ねぇよな」

「あ、貴方……!」

「うん?駄目だったか?」

 

 不意打ちの様に両手で胸を鷲掴みにした男は、胸が一物から離れないよう、内側へ押し付けるようにして彼女の乳房を揉みしだく。突然だった上先程から彼はやや態度が大きく、それに腹を立てたチカは食ってかかるが、じっと顔を見られた事でぐっと自制。バレたら不味い、それより早く彼を射精に導き、終わりにした方が余程良いと自分に言い聞かせて、奉仕を続行。

 胸は男に掴まれ、これまでのようには動かせない。ならばと彼女は身体を動かす事で胸を揺らし、その躍動でもって肉棒を刺激。彼女の乳房を揉む事で更に興奮の高まっていた男の一物は一層強く激しく震え、チカは射精が近い事を理解。そこでチカは身体を下から上へとグラインドさせ、その動きで以って最後の一押し。

 

「これっ、で……!」

「うぉっ!?く、ぁっ…射精る……ッ!」

 

 ずにゅん、と音が鳴るような滑りの良い躍動と共に、根元から亀頭までを扱き上げられる肉棒。密着したまま竿を剃り上げ、カリを引っ掛け、亀頭の先端までを残さず包んだ胸の動きに男の腰はかくんと上がり、チカの狙い通りに射精へ至る。

 噴き上がる精液は乳房の内側を熱く叩き、若干量が漏れ出しながらも密着した谷間へ溜まっていく。そのどろりとした感覚は彼女にとって気持ち悪く、即座に掻き出したい衝動に駆られるが、男は未だ胸を掴んでいる為にその行動は叶わない。

 

「はぁ、ふぅ…この胸、マジで堪まらねぇ……」

「…あの…出来れば、胸を……」

「おおっと、そりゃ悪かったな。…おぉ、こりゃまたエロい感じに出来上がってんなぁ……」

「…………」

 

 陰茎を抜き、両手を離した事で、漸く解放された胸。すると溜まっていた精液はすぐに流れ出すも、その大部分が乳房の内側にべったりと張り付いたまま、少しずつ谷間より流れていくさまは酷く卑猥。実際男はそれを見て鼻息を荒くし、にやにやと笑みを浮かべていたが…その時チカが思っていたのは、別の事。

 胸の間で無視出来ない程に存在感を放っていた肉棒が抜かれる。溜まっていた精液が熱を保ったまま流れていく。それぞれの瞬間に感じたのは、名残惜しさにも似た感覚。不快さがあったのは確かなものの、同時にそこには何故か名残惜しさのようなものもあり……

 

(……っ!?…アタクシ、今…何を……)

 

 ぼぅっとした思考から覚めるように、自分の思考に愕然とするチカ。同時に内側からじんわりと広がっていた熱が、底が抜けたかのように急速に冷えていく。

 陰茎の存在が、精液が、名残惜しい?そんな、馬鹿な。教祖である自分が、そのような浅ましい考えなど、持つ筈がない。…気付いたチカは、すぐにその思考を否定した。否定し、何もなかったような振舞う事を考えるが…まだ身体には、奇妙な熱が残っている。冷えつつあるとはいえ…冷えるという事自体が、ついさっきまで熱を帯びていた事の証左。

 前回の男同様、今回の男もまた一度では収まり切らず、また指定された時間となるまでもまだあった為に、チカは再び奉仕を行い二度目、三度目の射精を促す。一度経験したとはいえ所詮二回目のチカの動きはまだまだ拙く、二度目以降の射精はやや時間がかかってしまったが、それでも何とかバレる事なく行為が終了。だが終わり、乳房の内側だけでなく外側までも粘つく精液に汚れた今……確かにチカは、自覚していた。自らの胸を使い、男の陰茎を刺激し、射精へと導く中で……内側から自分が、熱く昂る『何か』を、感じている事を。

 

 

 

 

 初めて風俗嬢を装い、客へと奉仕をしてから早数ヶ月。それ程までの時間が経つと、最早冷静になるどころか頭の中から例の兄弟の口にした発言など消え去り…それでもまだ、チカは風俗嬢の振りを続けていた。

 

「あぁっ、いい、良いですっ!」

「喜んで頂けて何よりです。けれど…一番の山場は、ここからですよ?」

 

 部屋の中で小気味良くリズムを刻む、乾いた音と濡れた音。乾いた音は、胸と腰がぶつかる事で生まれる、よく通る響き。濡れた音は、乳房の間で先走りを垂れ流す肉棒が滑る、淫猥な音色。そしてそれを、惑わすような声音と共に奏でるのは……慣れた胸捌きを見せるチカ。

 

(このお客は上げる時より下ろす時の方が感じてるみたいね。それなら……)

 

 斜め下から掬うようにして乳房を手に乗せているチカは、息を荒くし顎をやや上向きにしている男性客を上目遣いで見やりながら、どうするのが最も効果的になるかを判断。そこからは胸を上下させる速度はそのままに、下ろす一瞬だけ強く左右から圧迫する事によって胸による締め付けを生み出し、男に更なる快感を提供。同時に時折敢えて圧迫を行わない事により彼の精神を翻弄し、より快感への心のガードを崩していく。

 初めは技術も知識も碌になく、彼女そのものの魅力である『身体』だけで何とかしていたようなものだった。だが数ヶ月経った現在、チカは自らの身体を最大限に活かす術を、どういう事を客は求めているかという経験則を持ち合わせており……まだ数ヶ月でありながら、今や巧みに男を悦ばせている。

 

「うはっ、くふッ……ぁああ…っ!」

「んっ……だから、言ったでしょう?山場は、これからです、と」

「は、はいぃ……」

 

 びくんっ、と一際大きく腰を跳ねさせ、乳と乳に挟まれた極上の空間の中で果てる男。熱くドロドロとした精液がその内側に広がり、跳ねる一物の振動が伝って揺れる乳房の感覚に熱の籠った吐息を漏らしながら、チカは蠱惑的に笑う。

 丁寧ながらもどこか妖艶な声音と、女神に引けを取らない美貌。陰茎を包み、扱くには丁度良い膨らみを持つ胸に、何より客一人一人が感じ易い場所を的確に見つけて扱き上げる巧みな乳捌き。まるで何年もかけて磨き上げられてきたような、いっそ洗練さすらも感じさせるチカの手腕に男は完全に骨抜きとされてしまい……力なくソファの背にもたれかかる彼の前で、チカはゆっくりと胸を離す。

 

「ほら、こんなにぴっちりと密着させているのに、お客様の精液がこんなにも…」

「そ、そりゃ…こんな気持ち良いパイズリをされたら、誰でも我慢なんて出来ませんよ……」

「うふふ。けれどまだ、お客様のここは元気なようですね。…どう、します?」

 

 わざとらしく、まるでオナホールを肉棒から抜くかのように引き上げられた両の乳房の境から垂れる、溢れ出した性欲。それを見せ付けるようにしながらチカは男を誘い…蜜を求める虫の様に男は腰を彼女の胸へ。彼の最も感じる場所を先の射精前に見抜いていたチカは、再び包み込むと同時にそこを責め立て、即座に二度目の射精へ誘なう。

 一瞬足りとも男へ不満を抱かせる事のない、教祖チカによる性奉仕。客はただ座っているだけ、求めるものを伝えるだけで至福の時間を与えられ……數十分後、その男もこれまでの客同様心地良い脱力感と、暫くはその記憶だけで自家発電には困らないような快の記憶を胸に抱いて、彼女の部屋から去っていった。

 

(…はは…もう完全に、これが副業状態ね…。…でも……)

 

 いつものように彼女が浴びる、行為の後の熱いシャワー。その温水流の中でチカの心に浮かぶのは、まず自嘲。凛々しく華麗な女神であるお姉様の教祖でありながら、こんな口外出来ない事をなど…と後ろめたさは今もあるチカだが、止めようという気持ちはない。いつしかその気持ちは心の中から、消えていき、それが薄れていくのと反比例するように胸の奥では充実感が……

 

「…っと、いけない。今日はもう一人いるんだった……」

 

 物思いに耽りかけたところでまだ終わりではない事を思い出したチカは、急いで身体を拭いて外へ。部屋に戻ると、時間を確かめ…身嗜みを整えたところで、出入り口の扉が開く。

 

「ご指名ありがとうございます。本日はアタクシが、この胸でお客様の昂りを満たして…って、貴方は……」

 

 最早確認する必要もない程言い慣れた初めの挨拶を言い切ろうとしたところで、驚きの声を上げるチカ。彼女の前、扉より入ってきたのは…チカが初めての奉仕を行った時に相手だった、あの男。チカがそれに気付いた事で、彼も小さく笑みを浮かべ…しかし、それだけ。あくまで風俗嬢と客に過ぎないその関係に、話し込むような事などなく…男はソファへ、チカはその股の間へ。

 

「前、下、横…本日はどれから始めますか?」

「…じゃあ、前で」

「うふふ、畏まりました」

 

 前、という要望を受けたチカは先のシャワーでまだほんのりと赤い胸を躊躇いなく男の眼下に晒け出し、左右から互いに押し付ける事でぴったりと内側同士を密着させる。

 特別な何かがある訳ではない、 ただひたすらにその柔らかさと弾力、それにチカの技術だけで何人もの男を深い絶頂感に導いた魅惑の乳房が、男の一物へと近付いていく。そしてそれは、いきり勃ち真上を向いた一物の亀頭と境目が触れた瞬間に一度止まり、先端だけを挟み込んだかと思えば姿勢を落とす事で肉棒の向きを縦から横にし……次の瞬間、ぐっと前に出たチカの乳房が、正面から男の一物を包み込む。

 

「うぉぅ…っ!やっぱり、この形で包まれるのは…っ!」

「…まるで、女性器に挿入をしているよう、ですか?」

 

 肩と肉棒、その両方を同時にびくりと震わせながら発せられる、男の興奮を浴びた声。それにチカはくすりと笑うと、男の反応を見ながらゆったりとした前後を開始。初めは形を覚えるようにじっくりと、それからは段々とペースを上げて、前へ後ろへ乳房を動かしチカは男の一物を扱く。

 

「前の、拙い感じも良かったけど…これはこれで、また良い……!」

「では、このようなものは…どう、でしょう…!」

「ぁくっ…一気に、擦れて……っ!」

 

 声で伝わる、男の興奮。包み込んだ陰茎の熱で分かる、彼の欲情。それに当てられるようにチカも薄っすらと笑みを浮かべ、胸をギリギリまで引いた次の瞬間不意に動きを斜め上へ。先端だけで乳房の境に掛かっていた肉棒は、急上昇する乳房の動きに巻き込まれるようにして横から縦へと跳ね上がり、上がった乳房は再び肉棒をその境に読み込みながら、ばちゅんと脚の付け根へ落とされる。

 止まる事なく行われた、前後から上下への奉仕変化。その最中の急激に剃り上げられる瞬間を含めて奉仕の転換は男へ感じた事のない快感を抱かせ、ぐっと腰が浮き上がる。

 だが、そこはかけられたのはチカの体重。胸を押し付けるようにしてチカは男の腰を押さえ、顔を見上げてくすりと笑う。

 

「駄目ですよ、お客様。…まだ、アタクシに任せて頂けないと…」

「……っ…!」

 

 口角の上がった唇を、妖艶に舐める舌。その声は、男を引き込むような妖しい魅力が込められていて、男はごくりと喉を鳴らす。

 既に谷間がぐっしょりと濡れる程先走りを垂らし、亀頭を真っ赤にして震える肉棒。いつ射精に至ってもおかしくないような形相を見せていた彼の陰茎だったが、チカは乳房で押さえ付ける事によってギリギリまでその瞬間を抑制し、男の興奮を、滾る欲求を昂め続ける。そして……

 

「くはっ、うっ…もう、限界……っ!」

「…えぇ、たぁっぷりと…射精して、下さいな」

 

 言葉、表情、一物の反応。その全てで昂まり切ったことを確信したチカは、そこで遂に一物を解放。力を抜き、乳房越しに与えていた圧力を緩ませ、この場所にいる限りは精液の吐き出し口となる乳房の間へ濃縮精液を吐き出させる。

 禁止させていた訳ではない。だが許可の言葉と共に溢れ出した精液は谷間を白く染め上げながら溜まっていき、熱と重みで以って乳房の間の中から主張。チカがゆっくりと乳房を持ち上げると、蓋が抜けたように肉棒が包まれていた穴からどろりと精液が流れ出し…そこから胸を広げた瞬間、白濁液は塊で落ちる。

 

「はぁ…はぁ…パイズリ、なのに…搾り取られた、気分です……」

「先程の転換、お客様は余程気に入ったようですね。まさか、こんなに沢山出されるとは……」

「あまりにも気持ちが良かったので、つい…。…けどそれは、貴女もでしょう?」

「え……?」

 

 もし口腔や膣内に射精していれば、間違いなく収まり切らなかったと思わせる程の精液量に、チカはまたくすりと笑う。

 しかし次の瞬間、後頭部を掻きながら男が言ったある言葉によって、口元に出ていた笑みが硬直。

 

「…貴女、も…?…アタクシ、が……?」

「…違いました?パイズリをしている間の表情が、物凄く興奮してるように見えたんですが……」

 

 想像もしていなかった言葉に、チカは茫然。その反応が驚きだったようで、男は口振りがおずおずとしたものに変わるが…否定する事はなく、続けて言う。チカが奉仕をしている間、後半の面持ちを浮かべていたと。

 初めチカは、その言葉が信じられなかった。まさか自分が、奉仕をする事に、男の一物を胸で扱く事に欲情を覚える訳がないと。だが思考に反して、彼の言葉はすとんと心に落ちていく。上手く型に合うように、一つだけ空いていたパズルのピースが見つかるように、心が言葉に理解を示す。

 そして…心の中にあったもやもや、上手く形容出来ない熱、それ等によって生まれた霧が、晴れるような感覚もあった。…それは、つまり…であれば、やはり……

 

(……あぁ…♡)

「え、あ…ふぉっ……!」

 

 ゆらり、と立ち上がり、丸めた状態で積み上げられたタオルの前へと向かうチカ。急な行動に男が目を瞬かせる中、チカは谷間をタオルの山の上部に当てがい……まるでタオルを一物に見立てているかのようにして、身体を動かし精液を拭き取る。

 あまりにも突然な、尚且つ卑猥なチカの拭き方。どこか、どころか完全に誘っているようにしか見えない動きに男に一物をびくんと反応させ、それを見たチカは舌舐めずり。再び側に来たチカがソファへ寝転ぶよう指示をし、男が言われた通りに寝転ぶと、チカもソファの上に乗り…乳房で真上から肉棒を包み込む。

 

「貴方はやはり、こうして先端から包み込まれるのがお好きなんですね♡それから、こうして……」

「っぁ、うっ…す、凄い…射精したばかりなのに、一層興奮する……っ!」

 

 根元まで肉棒を沈めたチカは、そこから動き出す。だが単に出し挿れするのではなく、時には先端から根元までを一直線に、時には乳房を揺らして内側の全面に擦り付けながら、またある時は先端のみを徹底的に磨き上げ、男の反応に合わせて自在に行為を変化させる。

 技術そのものは、然程変わってはいない。だがそれを行うチカの表情は、纏う雰囲気は、明らかに変わっていた。今まで内側に隠れ潜んでいたものが表れたように、眼が覚めるような妖艶さが男の欲情を喚起させ、一物もまた大いに反応。

 

「んふふ、それでは…こんなものも、どうですか?♡」

 

 不規則な扱きを一頻りしたところで、一度チカは胸を離す。しかし当然それは終わりという訳ではなく、チカは左手を一物の表に添え、右手で右の乳房の下を掴み、乳房の先端、暫く前から勃ちっ放しの乳首を彼の肉棒の裏筋へ。そのまま乳房を押し付け、乳首を当てがい、乳首で上下に掻きなぞる。

 柔らかくもハリのある乳房とは違う、コリコリと硬くなった乳首による小範囲への刺激。これまでとは全く違う刺激と圧力に男の一物は震えながら逃げようとするが、それを逃さないのがチカの左手。挟まれた肉棒は幾度となく裏筋、尿道の表面を甘くなぞられ、遂には射精前より硬く反り立つ。

 

「はぁっ…はぁっ…くっ、もう…限界だ……っ!」

「きゃっ……!」

 

 これ以上ない程に怒張したのを確認したチカは、そこで敢えてペースダウン。強く刺激するような動きから、緩く撫でるような動きに変え、流れる先走りを掬い上げるようにして更に上下運動を数回。

 しかしそれは、男にとっては生殺しも同然の事。爆ぜんばかりに張り詰めさせられたにも関わらず、そこから緩く緩慢な行為をされようものなら、もどかしさで一気に頭が沸騰してしまう。そしてそのもどかしさに駆られた男は、息を切るような声と共に身体を跳ね上げ……チカの乳房を、左右から掴む。

 

「はっ、ふっ、ふッ…良いっ、やっぱり最高の胸だ…っ!」

(ふふっ、感情のままにがっつくなんて…でも、こういうのも悪くないわ……♡)

 

 自らの手で再び一物を包み込んだ男は、欲望の向くままに激しくピストン。ぱんっ、ぱんっと乾いた音が響く程に乳房で扱き、彼自身も腰を打ち付け、溢れ返った欲情を叩き付ける。

 初めはその行為に驚いていたチカだが、その驚きが収まってからは、湧き上がる快の感情を抱きながらただ見つめる。彼の顔と乳房の境を出入りする肉棒、その二つへ交互に視線を送りながら、蠱惑的にくすりと微笑む。

 そんなチカの様子が、妖しい魅力が最後の一押しになったのだろう。男は力一杯に双の乳房を押し付け、ぴっちりと閉じた乳房の境へ突き刺すようにして肉棒を押し込み……果てる。

 

「はッ…ぁあぁぁぁぁ……」

「…たぁくさん、射精せましたね♡」

「は、はぃ…すみません、急にこんな事して……」

 

 力の抜けるような声と共に肉棒より吐き出された精液は、かなりの勢いで以って谷間にぶつかり、そこから乳房の間へと広がる。射精に至ってからも何度か男は腰を動かしていたが、その内にピストン運動は止まり、射精の快楽と訪れる余韻に身を任せる。チカからの返しには、謝罪の言葉を述べていたが…表情からして、後悔している様子は皆無。

 抜ける肉棒、流れ落ちる精液。胸の間から立ち昇る生臭さは、嘗てのチカであれば思わず顔をしかめていたものだが…今となっては、胸から香るその臭いもまた一つの悦び。

 

「こんな、気持ち良い射精したのはいつぶりだろう…」

「それは良かったです。…けれど、それはつまり、もう打ち止めという事かしら?」

「え……?」

「それならそれで良いんです。けれどもし、まだ足りないと言うのなら……♡」

 

 ぽかんとする男を前に、下から見上げる形で胸の谷間を見せ付けるチカ。精液で汚れたままの谷間は艶めかしく、ほんのりとかいた汗も相まって、その艶やかさは男女問わず視線を釘付けとしてしまうレベル。

 結果、その男は疲労よりも欲求が勝ち、三度目の行為と射精をする事を選んだ。最早ここまでくると『自ら射精する』と言うより『搾り取られる』と言うべき領域だが、男が忘れられない程に至福の時間を過ごせたのは事実。そして……

 

「うふふ、貴方は初めての方ですね。ご指名、ありがとうございます。今日はアタクシの胸で…たぁっぷりと、気持ち良くなって下さいね♡」

 

 その後もチカは、胸限定の風俗嬢を続けていた。胸のみという本来ならば喜ばれない制約がありながらも、彼女の美貌、それに彼女が生み出すとても胸だけとは思えない程の圧倒的快楽にチカはかなりの人気を博し、今では国外からも彼女目当ての客が来る程。

 当然もう、切っ掛けとなった兄弟の発言を意識しているチカではない。意識していないどころか、今や頭の中にもない。しかしそれでも、チカは続ける。敬愛するベールのシェアの為や、教祖の務めなどではなく、チカ自身の愉楽の為に、男の精を搾り続ける……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 穏やかで過ごし易い気候を持つ、リーンボックスの朝。多くの者にとっては、気持ちの良い朝だが…今日の彼女にとっては、不快な目覚め。

 

「…う…うぅ、ん……」

 

 ゆっくりと目を開け、ゆらりと身体を起こしたのはチカ。ぼぅっとした顔でまずは周囲を見回すと……それから不快感を吐露するように呟く。

 

「…何をしてるのよ、夢の中のアタクシは……」

 

 彼女の不快感の理由は二つ。一つは今口にした、夢の内容。明らかに思考力の足りない切っ掛けでとんでもない事を初めてしまい、しかもいつしかそれに嵌っていた夢の中の自分に対し、チカは心底呆れていた。…そして、もう一つの理由は…ベットの中に感じる、物理的な不快。

 

「……最悪だわ…」

 

 暫し迷った末に毛布を捲ってみれば、そこにあるのはぐっしょりと濡れた寝巻きとシーツ。病弱な彼女は朝起きた時体調に異変を感じる事も少なくはなかったが…精神的には、普段のそれより大分キツい状態だった。

 

「…疲れてるのかしらアタクシ…うん、そう…疲れてるのよね、きっと……」

 

 自分はこんな夢を見るのか。こんな夢を見て、こんな状態になってしまうのか。目を逸らしたくなるような現実を前に、チカはそれっぽい言い訳をでっち上げる。実際教祖という重責の任に就いている以上、心的に疲れていてもおかしくはないが…ともかくチカはそれを理由に、自分で自分を納得させる。

 

「疲れてたのなら仕方ない…えぇ、仕方ない事よ。それより気持ちを切り替えて、今日も元気な姿をお姉様に見せないと…!」

 

 次にチカは自身を鼓舞。ベールを思い出す事によって気分を好転させ、それから寝巻きとシーツを処理。着替え、身を整え、その中で気持ちも切り替え部屋を出る。

 彼女は決して、切り替えの早いタイプではない。しかしベールに心配をかけてはならない、教祖として今日も力になりたい…そんな思いが、不快感を吹き飛ばしていた。

 

「お姉様、今日もアタクシは頑張りますわ…!」

 

 そう言いながら廊下を進むチカ。有言実行の為、思い切り目を逸らしたくなるような夢の記憶は頭の隅へと無理矢理押しやり、チカは今日も教祖の務めを果たすのだった。

 

 

……が、その日兄弟に話しかけられた際は戦慄し、ベールと会った時もその胸で夢を思い出してしまい、やる気とは裏腹にこの日のチカは空回りする事が多かったとか…。



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穢されてゆく四人の黄金

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。




人物・ビーシャ ケーシャ エスーシャ シーシャ

内容・膣内射精 アナル 輪姦 拘束 撮影


 各国に拠点が存在するギルドには、数多くの依頼が持ち込まれる。条件さえ揃えば子供でも受注出来るような簡単なものから、女神でなければ達成は困難であるとして教会に回されてしまうようなものまで、難易度も内容も多種多様。その幅広さ、間口の広さこそがギルドの強みの一つであり、多くの人々がギルドを利用している理由。

 しかし多彩な依頼を受けるという事はつまり、悪意ある依頼や、犯罪に繋がる依頼が紛れ込む可能性も高くなるという事。日々職員は依頼主や依頼内容に目を光らせ、受注者側にも注意喚起を行う事で対応はしているものの、完全なゼロにするというのは極めて困難。それがどうにもならない現実であり…されど、だからといって目を逸らす事などしないのが各国の支部長、即ち黄金の第三勢力(ゴールドサァド)の四人だった。

 

「…ここ、みたいね」

 

 生活圏から遠く離れた、ある山奥。地形や木々に隠れてかなり近付くまでは発見するのもままならないある施設の前に、四人の少女が訪れていた。

 先程まで見ていた地図を下ろし、そう呟いたのはシーシャ。その言葉と共にシーシャは振り向き…彼女の言葉に、ビーシャ、ケーシャ、エスーシャも頷く。

 

「これはまた、怪しげな建物ですね…」

「うん。でも、秘密基地感があるのは嫌いじゃないかも…!」

「…興味ないね」

 

 木々の間から見える建物をケーシャが見回し、ビーシャは同意しつつもほんの少し目を輝かせ、エスーシャは淡々とお決まりの文句を口にする。

 ここ最近、ギルドではクエストを受注した人物が行方不明となる事例が増えていた。とはいえ、クエストの中には危険な場所に赴く必要があるものや、モンスターの討伐を目的とするものなどがある以上、行方不明自体は悲しい事だが元からゼロだった訳ではない。しかしここのところ発生している行方不明は、然程危険度の高くないクエストでも起こっており、尚且つ行方不明となっているのが女性ばかりという事から、ギルド内でも怪しいという意見が出つつあった。

 そこで動いたのは支部長の四人。リーダーがいきなり調査に動くのは一見愚行にも見えるが、各国でその件は起きている事、支部長故に何かあってもその場で判断出来る事、そして何より下手な集団より支部長個人の方がずっと強いという前提の上で、四人は情報を集めつつ調査を進め…この場所へと、辿り着いていた。

 

「…で、どうしよっか?こんな所に建物作るなんて普通じゃないし、一回ねぷねぷ達に連絡しておく?」

「うーん…いや、もう少し調べてからの方が良いと思うわ。情報って問題発生直後は早さが大切だけど、そうじゃないなら正確さ…言い換えるなら、中途半端じゃない事が重要だもの」

「私も同感です。ノワール様に余計な手間をかけさせない為にも、私達で出来る限り調べないと…!」

 

 ケーシャのややズレた発言に他三人は半眼となりつつも、シーシャの意見に全員が首肯。それにより、このまま調査を進める事が決まり…四人は警戒しつつ、その建物の裏側へ。当然裏口には鍵が掛かっていたが、それをケーシャがサプレッサー装備のサブマシンガンで破壊し、四人は中へと侵入する。

 

「さて、外見通りなら中もそれなりに広さが……」

 

 視線を細部へ走らせるようにして、ゆっくりと見回すエスーシャ。その直後、廊下の奥から談笑と共に数人の男が現れ、彼等は四人にぎょっとした後慌てて銃器を向けてくるが、武器を出すまでもなく素手で四人は男達を制圧。我先にと逃げ出した一名は見失ってしまうが、それよりまずは…と視線を彼等へ。

 

「な、何なんだお前等は!いきなり入って来やがって!しかも鍵をどうやって……」

「あー、取り敢えず先に言っておくけど、アタシ達はのんびりお喋りをするつもりなんかないのよ。素直に質問に答えるなら、これ以上痛め付ける事もしないけど……」

 

 そこまで言ってシーシャが一度言葉を区切ると、無言でケーシャが得物を手に。感情を消した、非情な殺し屋が如き彼女の表情を見た男達は一斉に黙り込み…それから媚をへつらうような声音で、行方不明となっている女性達の場所を教える。

 そうして場所を把握した四人は、彼等の衣服を利用する事で男達を縛り上げ、そこに放置し施設の奥へ。

 

「さっすがケーシャ!脅しをさせたらわたし達の中でもピカイチだね!」

「ぜ、全然嬉しくないですよぉ……」

「逃げた男が仲間を呼んでくるかもしれない。さっさと事を済ませるぞ」

 

 素早く建物内の廊下を移動していき、五分と経たずに四人は聞き出した場所へと到達。やや大きい扉にもまた鍵が掛かっていたが、同様の手段で以って四人は破壊。そして四人は頷き合い…蹴破るようにして突入する。

 

「投降しなさいッ!あんた達のしてる事はもうバレて…って……」

『な……ッ!?』

 

 入ると同時に声を上げたシーシャだったが、直後に四人は揃って絶句。

 扉を開けた部屋の中。男達の仲間が待ち構えている事も想定していた四人。だが、その部屋を開けた途端に感じたのは湿気混じりのベタつく熱気と、鼻をつく臭い。そして…殆ど全員が一切の衣類を纏わず、荒い吐息を繰り返す、若い何人もの女性の姿。

 

「こ、これ、って……」

「…これが、行方不明の真実って訳ね……」

「…虫唾が走るな」

 

 想像を遥かに超えた光景を前に、ビーシャは顔を赤くし、同じくケーシャも目を見開く。対してシーシャとエスーシャは表情を歪ませ、その言葉に怒りと不愉快さを滲ませる。

 この女性達が、行方不明者である事は明白。一先ず全員生きている為一安心…と言いたいところだったが、全員見るからに具合が悪く、しかも部屋の中は過剰に暖房がかかっているのか高温。このままここにいては脱水症状になってしまう、と四人は取り敢えず全員部屋から連れ出す事とし、すぐに保護へと取り掛かる。

 

「貴女達、は……」

「安心して下さい。私達は敵じゃありません」

「正義の味方、プレスト…じゃないっけ。とにかくわたし達は黄金の第三勢力(ゴールドサァド)。皆の味方だよ…!」

 

 女性達を繋いでいた拘束を解き、一人一人抱えて廊下へと連れて行く。当然そうしている間にも男達の仲間は逃げてしまうかもしれなかったが、今は彼女達の事が最優先。優しく、気遣いながら四人は女性達を運んでいき…何往復もしたところで、漸く全員を出す事に成功。四人は今度こそほっと一息…といきたいところだったが、丁度そのタイミングで足跡が響き、廊下の両側に何人もの男達が姿を現す。

 

「おっと…これはこれは、ギルド支部長の皆様。ここで一体、何をしていらっしゃるのですかな?」

「何を?その言葉、そっくりそのまま返させてもらうわ」

「ふむ…そちらのお嬢さん方を、保護していた…と言ったら、信じてもらえますか?」

 

 男達のリーダー格らしき男の言葉に、四人は鼻を鳴らす。信じられるかと言われれば、勿論信じられる訳がない。

 

「ここで私達が見た事は、全て女神様に伝えさせてもらいます。勿論彼女達も、ここに残していくつもりはありません」

「それは困りますね。出来る事なら、穏便に解決したかったのですが……」

 

 その言葉を合図に、近付いてくる男達。対する四人も視線を交わし、この場を乗り切るべく、女性達を助けるべくそれぞれに構える。

 数は男達の方が上とはいえ、ここの力の差は圧倒的。油断さえしなければ負ける筈はないと四人は考え、実際それは間違っていなかった。間違っていない、筈だった。だが……

 

((……っ!?身体、が……))

 

 襲い掛かる男達を、四人は軽やかに迎撃。初めこそその実力差を遺憾無く発揮していた四人だったが、次第に動きが鈍くなっていく。自分達でも分かる程に動きから精細さが消え、代わりに身体が火照っていく。

 それにより、少しずつ四人は押されていく。それでも何とか対応していたが、その間も身体の異常は増していき…そうして遂に、四人全員床へと組み伏せられてしまう。

 

「どう、して…いつもは、こんなんじゃ……」

「ふふ、無事に効いたようで良かったです。その為にわざわざ、温度も上げておいたのですからね」

 

 その言葉で、四人は気付く。これは罠だったのだと。女性達がいた部屋には何か体調を狂わせる物質が充満しており、過剰に暖房がかかっていたのも、その効果を促進させる為…或いは暑い環境を作る事で、呼吸を荒くさせる事が目的だったのだと。

 だが、今気付いたとて完全に手遅れ。一度組み伏せられてしまえば、調子の狂った…異様に熱く火照る身体ではどうしようもなく……取り押さえられた四人は、そのまま男達に別の場所へ連行されてしまうのだった。

 

 

 

 

 女性達が捕らえられていたのとは別の部屋に連れていかれた四人。これからされるのは脅しか、それとも最悪口封じの為に始末されるのか…悔しげな表情と共にそんな思考を巡らせていた四人だったが、彼女等を待っていたのは想像していたものとはまるで違う…しかし、彼女達にとって酷く苦痛なものだった。

 

「う、ぶっ…ぁぅ、ぐっ……」

「や、止めっ…うぁぁ、んぅ……ッ!」

 

 天井の滑車から吊り下げられた手枷を嵌められた四人をまず襲ったのは、下卑た笑みを浮かべた男達による強引な接吻。必死に閉じようとする四人の口を無理矢理こじ開け、舌を突っ込み、男達は嫌がる四人の口内を我が物顔で蹂躙していく。

 

「ぷは、ぁっ…ふー、やっぱ若い女の唇はハリが違うよなぁ」

「全くだ。支部長四人が揃って乗り込んできた、って分かった時は冷やっとしたが…人助けを優先してくれたおかげで助かったぜ」

「……っ…下衆が…!」

「よくも、やってくれたわね…!」

「そりゃやるさ、俺達も必死だからな。それと、キスの最中に舌を噛もうとするんじゃねぇぞ?もしそうしたら、あいつ等がどうなるか…分かるよなぁ?」

 

 一度男達が離れたところで、噛み付かんばかりの表情を浮かべたエスーシャとシーシャが食ってかかるも、男達は涼しい顔。

 されどそれも、彼女達が拘束されており、尚且つ女性達が人質となれば当然の事。脚が自由であっても四人は反撃する事など出来ず…再び男達によって荒っぽく口を堪能される。

 

「ぇ、う…ぶぷ、ぅっ…ふちゅっ……っ(ひ、どい…気持ち、悪い…っ!)」

「んぇろっ、ぷぇ…はぁ、ぅっ…ん"っ…(わ、わたしの口の中に…舌が、こんな…うぅぅ……っ)」

 

 名前も知らない、つい先程敵として出会ったばかりの男達に唇を奪われ、そのまま舌まで絡められる事で湧き上がるのは、吐き気を催す程の嫌悪感。それでもエスーシャやシーシャはせめてもの抵抗として睨み付けるが、ケーシャやビーシャにそうするだけの余裕はなく、じわりのと目尻に涙が浮かぶ。

 しかしどちらも、男達にとっては興奮材料。発育の良いシーシャやクールな印象のあるエスーシャが悔しそうに睨むのも、幼女に近い体型のビーシャや一見儚げな少女であるケーシャが嫌そうに表情を歪めるのも、ただただ欲情を煽るだけであり、代わる代わるキスをし一頻り楽しんだ男達は、四人の服へと手を掛ける。

 

「へへっ、さっきから暑くて仕方ないだろ?だから脱がしてやる、よっ!」

「ひっ…や、やだぁ…!脱がさないでよぉぉ……っ!」

「ほらよ、っと。おぉ…服の上からでも分かる巨乳だったが、脱がすとこれは更に中々……」

「じ、じろじろ見てんじゃないわよ変態…ッ!」

 

 脱がす、というより剥がすようにして乱暴に脱がされる四人の服。変わらずの不調である四人は本当にまともな抵抗も出来ず、いとも簡単に白く滑らかな柔肌が露わになっていく。

 群を抜いた強者故に、数多くの戦いを経験しているとはとても思えないほど綺麗な肌。なだらかなものから急斜面の双丘まで三者ならぬ四者四様の胸が並び、そこから続くきゅっとくびれた腰やお腹も魅力的。更に男達の手は下半身まで伸び、その意図が分かった四人は流石に真っ赤な顔で逃れようとするも、抵抗虚しく腰から下も無慈悲に剥がれ、穢れを知らない無垢な秘部が男達の目に晒される。

 

「ふふふ、これぞ正に絶景ですね。私としては、このまま暫く眺めていたいところですが…」

「ははっ、相変わらずダンナは見るのが好きだなぁ。けど、こんな上玉揃いを前にしてそれは無しってもんだぜ」「だな。一気に全員、ってのもそそりはするが……」

 

 リーダー格らしき男が薄い笑いを浮かべて軽く肩を竦める中、男達は集まり何かを相談。

 ここまでされてしまえば、この先起こる事などもう一つしかない。そう思っていた四人は、相談を終えた男達が迫ってきた事で、全員がびくりと肩を震わせる。だが、彼女達の予想に反し……群がられたのは、一人だけ。

 

『え……?』

「お、なんだなんだ?嫌がってた癖に、実は期待してたってか?」

「安心しろって。焦らなくても、全員順番にヤってやるからよ」

 

 囲まれた一人…エスーシャを見て、思わず目を見開いてしまう三人。どういうつもりか、ここまでしておいて自分達は手を出されないのか…ほんの数秒そう思っていた三人だったが、男の一人の言葉を聞いて、彼等の性格の悪さに再び表情を歪ませる。

 そう。彼等はわざと、一人ずつの形を取ったのである。より多人数で、たった一人を嬲る為に。仲間が嬲られる姿を、しっかりと残る三人へ見せ付ける為に。

 更に、それだけではない。男が群がると同時に、リーダー格らしき男はカメラを設置し、それを苦渋の表情の四人へと向ける。どうもただ嬲るだけでなく、その姿を撮影する気でもあるらしい。

 

「…ふん、下らない…卑劣な悪事を働くだけあって、性根も腐り切っているな」

「言うねぇ嬢ちゃん。けど、強がるなら…すぐに堕ちてくれるなよな…!」

「くぎぃぃ……ッ!?」

 

 その嘲るような笑みとと共に、真正面の男がエスーシャの秘部へと指を突っ込む。その瞬間、苦悶の声を上げるエスーシャ。

 慣らしも何もない、ぴっちりと閉じた割れ目へ対する強引な挿入。二本の指が力尽くで割れ目を開き、膣の中へと侵入し、ぬめる膣内を開拓開始。同時に他の男達も胸や脚へとその手を伸ばし、彼女の身体を我が物顔で弄り始める。

 

「よく締まる良いマンコしてるじゃねぇか。オナニーはあんまりしねぇってか?」

「ぐっ…興、味…ないっ…んはぁあぁぁ…っ!」

「その割には感度良くね?こりゃ楽しみだなぁ」

 

 中指と人差し指の二本で膣壁を引っ掻き、内側から広げ、乱暴に膣内を解していく。初めこそ鋭い眼光を男達に向け、気丈に振る舞っていたエスーシャだったが、何本もの腕に次から次へと肢体を揉まれ、段々とその顔に綻びが生まれる。声もより必死に我慢しているようなものとなり、当然それも伝わってしまう。

 

「ぁくっ、うっ…ひぁっ、んんぅっ……!」

 

 身を捩り、エスーシャは湧き上がる感覚に…不快感とは違うそれに何とか耐えようと気力を振り絞る。しかし身体は応えてくれない。火照る身体はむしろ男達の手に感じるばかりで、募る感覚も増すばかり。

 言葉を失ったビーシャ達三人が見つめる中で、エスーシャへの刺激は続く。そしてもう十分だと思った男が指を曲げ、陰核の裏を擦るようにして指を抜くと、エスーシャの身体はびくんと跳ね…その割れ目からは、じわりと愛液が零れて落ちる。

 

「はぁっ…はぁっ…気、は…済んだか……」

「はぁ?本番はこれからだっての」

「……っ!ま、待て…そんなものっ、止め…ああぁぁっ!」

 

 それを合図にするように、一旦他の男達も手を離す。そうして一旦は刺激が止まり、内心でほっとしていたエスーシャだったが、当然これはただの前戯。それを示すように男達は自らの一物を露わにすると、流石のエスーシャも慌てて止めろと言うが…無論それが聞き入れられる筈もなく、男の一人がエスーシャの秘部へと一物を突き込む。

 

「くぉ…予想通りの、キツキツまんこ…それに…貫かせてもらったぜ?お前の処女をよぉ…」

「ぁ、くぁっ…抜、け…早く、わたしのナカから抜…くひぁああぁぁ…っ!」

「抜け?へへっ、んな事言われなくても、抜いてやるよ…ッ!」

 

 一切の容赦なく、根元付近まで一度に差し込まれた肉棒。その衝撃で、処女諸共秘部を貫かれた事でエスーシャは目を見開き、完全に余裕の失われた顔で何とか男へ言葉を返すも、嘲笑うようにして男は膣へと抽迭開始。指で多少の解されたとはいえ、初の挿入でまだ固いままの膣内を一物が強引に押し広げ、それが生み出す痛みがエスーシャを無理矢理叫ばせる。

 

「あぐぁっ、ぐひっ、ま、待てっ!もう、少しっ…ゆっく、りぃいぃいいッ!?」

「あれあれ、もう強がりは終わりかい?俺等的には、もう少し頑張ってほしかったんだけどなぁ」

「まあ無理言うなって。ほら、こっちで気持ち良くしてやるからよ」

「ひぁああっ!?そ、んなっ…事ぉぉ……っ!」

 

 抽迭が始まり暫くしたところで、他の男達による弄りも再開。背後に回った男はその胸を両手で鷲掴みにし、横からは首筋を舐められ、別の男には尻肉を撫でられては揉みしだかれる。

 力尽くで膣を拡げられる痛みと、乱暴な手付きでも何故か感じてしまう肢体。エスーシャの精神は何人もの男達によって急速に追い詰められていき、次第に声からも表情からも気迫が薄れる。

 

「あー、マジで処女とは思えねぇ具合の良さだわ。まだ後もつかえてるし、ここらでまずは一発射精しとくか…」

「……っ!?よ、よせっ…ナカは、膣内射精は……っ!」

「んぁ?クールな顔してても膣内に射精されるのは怖いってか?くくっ、可愛いところもあるじゃねぇか、よっ!」

「ふごほぉおぉぉ…っ!?あ、ぁああ……ッ!」

 

 膣内射精。その意味が分からない筈もないエスーシャは顔面蒼白で逃げようとするが、囲まれている今はそんな事をしようと完全な無意味。挿れている男に腰を強く掴まれた次の瞬間、子宮口へと男の肉棒を突き立てられ、そして感じる精液の熱。愛も情緒もなく、ただ吐き捨てるように行われた射精にエスーシャは茫然とし…しかし、終わらない。射精を終えた男が下がると、すぐに次の男が挿入し、代わる代わる犯していく。その間も身体は嬲られ、慰みものにされていく。

 そうして何度も膣で射精され、やっも解放されるエスーシャ。しかしその時にはもう、脚が震えてしまう程に疲弊しており…男達の目は、次なる少女の元へと向かう。

 

「はーっ…はーっ…ぅ、あ…くっ……」

「さぁて、次はお前の番だぜ、おチビちゃん」

「……ッ!こんな、こんな事して……」

「何が楽しい、ってか?そりゃ楽しいさ、こんな美人を次々と犯せるんだからなぁ!」

「ひぎゅっ!?ぁ、や、イヤぁっ!」

 

 二人目となったビーシャへと男達が群がり、先程同様彼女の身体も弄り始める。一人は膣を指で掘り始め、他の男は各々好きな場所を触る。

 女性的なメリハリのあったエスーシャと違い、ビーシャは胸も尻も控えめ。しかしその未成熟さ、無垢さは他三人にはない魅力を生み出し、強い背徳感が弄る男達の劣情を駆り立てる。

 

「まあそう嫌がるなって。ちゃんと解さないと、痛みが増すのはお前の方だぞ?」

「お、サイズは物足りねぇが中々に良い柔らかさしてるじゃねぇか…」

「へえ、胸もそうなのか。ケツも結構、癖になりそうな感触だぜ?」

 

 じたばたと暴れるビーシャだが、今の状態では焼け石に水。指一本から始めた男はうねらせながら彼女の膣を拡げていき、ある程度出し挿れに抵抗がなくなってきたと感じると指を二本で再度拡張。その間他の男達は薄くも柔らかい胸、小ぶりながら揉み応えのある尻を楽しむようにして堪能し、時には軽く指で弾く。

 

「へん、たい…変態、変態……っ!」

「そうだな変態だな。そりゃその位の自覚はあるに決まってるっての」

 

 どう足掻いても逃れられない状況を前に、ビーシャは瞳に涙を浮かべながらも男達は睨む。されどその表情も、可愛らしい声で発される「変態」という言葉も、ただただ男達の劣情を煽るばかり。

 そうして男がしっかり解れたと判断した事で、ビーシャの膣から指が抜かれる。性感帯を直接刺激された事により、否が応でも愛液が滲み、その愛液に濡れた指を見せられたビーシャは真っ赤な顔で堪らず俯く。…しかし、赤かった顔は一瞬の内に蒼白へ変わる。…男の一人が、彼女の膣へと己の一物を当てがった事で。

 

「そんじゃ、ロリっ子のまんこも頂くとするか。ほら、痛い思いをしたくなきゃ力を抜けよ?」

「や、止めて…!お願い、お願いだから挿れな……い"ッ、ぁぁああぁあッ!」

 

 支部長として厄介事や辛い事も数多く経験してきたビーシャとはいえ、四人の中でも最年少である彼女の心はまだまだ子供。故に名も知らぬ男に膣を貫かれる事への恐怖が心を支配し、怯えた表情で懇願するが…次の瞬間、無情にも男の亀頭が小さな割れ目の中へと入り、そのまま男は勢い良く一突き。どすんっ、という音がしそうな程の力で怒張した一物が捻じ込まれ、裂けるような下腹部の痛みにビーシャは堪らず悲鳴を上げる。

 しかし、男はにやついた顔を見せるばかり。ケーシャ達は怒りを露わに男達へと食ってかかるも、拘束された彼女達は何も出来ない。

 

「あぎッ!ひぎゅっ、ぅああッ!痛い…痛い、のぉ……っ!」

「だから言ったろ?力抜けって。なぁおい、お前等も早く気持ち良くなれるよう、もっと可愛がってくれよ」

「や、やだっ!もう触らな…ひぐっ、ぅぅう……っ!」

 

 解す以前の問題として、彼女のまだ幼さの残る肢体に対し、男の一物は不釣り合い。それでも気にせず男は抽迭にやって膣壁を掻き分け、無理矢理に押し広げ、奥にも亀頭を突き立てる。その男の要請へ応じるように、他の男達もこれまで触れられてこなかった乳首を摘んで捻り、腋や頬に舌を這わし、悲鳴を上げるビーシャの意識を強引に刺激へと向けさせていく。

 

「へっ、ロリなだけあって締まりは抜群だな…!その分奥は浅いが…これはこれで拡張し甲斐があるってもんだ…!」

「うぎゅうっ!痛いのっ、ほんとにっ、痛いからぁ…!(何これっ、痛いのにっ、苦しいのに…そうじゃない感覚が、ちょっとずつ登ってきて……)」

 

 ビーシャの悲鳴と共に響く、腰と腰のぶつかり合う音。小柄なビーシャは突かれる度に身体が大きく前後に揺れ、揺さぶられるそのさまは小動物が肉食獣に襲われ弄ばれているかのよう。

 そんな光景に更に刺激され、男達の手付きも苛烈化していく。乳首を引っ張り、こねくり回し、尻肉も押し潰さんばかりに揉みしだいて欲望の猛威をビーシャに浴びせる。

 

「そぉら、漸くばっちり解れてきた。ほらほら感じてんだろ?痛いより段々気持ち良いの方が強くなってきてんだろ?認めちまった方が楽だぜ?」

「そ、そんっ…そんにゃ事、なひぃいいぃいぃ…っ!」

 

 泣き出してしまいそうな瀬戸際で耐えるビーシャだが、痛みと未知の感覚が同時に押し寄せる事で呂律かすらも十分に回らず、男達からすればそれは耐えているというよりただの無駄な悪足掻き。そしてその足掻きすら打ち砕くべく、精液が登ってきているのを感じた男は目一杯の力でビーシャの子宮口へと一物を押し付け、そのままぐりぐりと奥も抵抗も纏めて一度に押さえ込む。当然そこに愛などはなく、あるのは肉欲を満たしたいという思いだけ。

 

「感謝しろよ?こんな若い時から、射精される悦びを教えてやるんだからな…っ!」

「……っ!?やだっ、抜いてっ、射精しないでぇええぇぇっ!わ、わたしっ、赤ちゃん産みたく……」

「けっ、デキても育てられる位の金はあるだろうが、よ…ッ!」

「ひぃッ、出てるッ!熱いのっ、出ちゃってるぅぅぅうっ!やっ、ぁッ、くひゃぅううぅああぁあぁッ!」

 

 あまりにも一方的な言葉を叩き付け、細い腰を両腕で掴んだ男は完全固定したまま射精。ビーシャの小さな膣に精液が収まりきるような筈もなく、熱く粘つく精液の感覚にビーシャが悲鳴を上げる中、一物の脈動に合わせて吐き出された精液が秘部の外へと溢れて落ちる。

 悲鳴を上げ、震える事。恐怖に呑まれたビーシャに出来る事はそれしかなかった。泣き喚かない辺りは流石幼くても支部長が一人と言うべきところだが、男達にとってはむしろその方が好都合。満足そうに射精を終えた男が膣から肉棒を引き抜くと、エスーシャ同様次々と別の男も挿入と射精を繰り返し、ビーシャの身体を玩具の様に扱っていく。そして体格の関係からどうしても振り回される形となるビーシャは、立て続けに犯された事で終わる頃には顔も上げられない程ぐったりとしてしまっていた。

 

「ロリの魅力ヤバいな…これまでスタイルにおいて大は小を兼ねると思ってたが、こりゃ考えを改めなきゃいけないかもしれねぇ…」

「なーに神妙な顔して言ってんだか。ま、ロリまんこも中々良かったが…やっぱ俺は、これ位グラマラスな方が好みだな」

「それはどーも。けど残念、あたしはあんた達みたいな人間は、揃って大嫌いよ」

 

 たっぷりと堪能したビーシャの身体の感想を交わしつつ、次に男達が群がったのはシーシャ。ビーシャとは対照的な、背も胸も大きな彼女へは早速熱い視線が幾つも走るが、その男達をシーシャは冷笑。当然シーシャの中では仲間を、友を穢された事への怒りが煮え滾っていたが、この状態で怒ったところで男達を調子付かせるだけ。ならば思い通りになるものか、と冷ややかな反応を見せるシーシャだが…どんな反応を見せようと、男達のする事は変わらない。

 

「くぅっ、ふ…ん、ぐっ……」

「お?なんだなんだもう濡れてんじゃん。もしかして、期待しちゃった?」

「はっ…これまでのどこに、うぁっ…期待出来るような、事があるって…?」

「こっちは期待びんびんだけどな。おぉー、やっぱこの質量は揉み応えが違うわ」

 

 二人の悲痛ながらも艶やかな嬲られる姿を見せられたからか、それとも火照りのせいか、じわりと濡れていた彼女の秘部。それを見た男の一人はすぐには挿れずに暫く指先を割れ目に這わせ、焦らすようにしてから挿入。別の男達はこれまで通りシーシャの身体を好きなように弄ぶが、やはり一番の注目は豊満な胸。一人は背後から下乳を掴んでその重量を感じつつ揉み、一人は乳輪と乳首に指を這わせ、一人は上から指を突き立てその柔らかさと弾力を楽しむ。

 

「良い胸してんなぁとは思ったが、こりゃ尻の肉厚感も中々……」

「ひぁっ…!?ちょっ、い、今どこ触って…ふくっ、ぅぅう……っ!」

「濡らしてるだけあって感度良好だなおい。それとも、そっち触られて感じてんのか?」

「うるっ、さい…っ!(不味い…やっぱり、あそこに充満していたのって…)」

 

 膣内から滲む愛液を掻き出すようにして正面の男が膣のガードを緩める中、撫でるようにじっくりと尻肉を揉んでいた男の一人が中指の腹で触れたのはシーシャの後孔。挿れるのではなく、軽く押す程度の刺激だったが、ぞわりとしたその感覚に思わずシーシャは生娘の様な声を上げてしまい、場所が場所という事もあって彼女は赤面。尚且つ後孔という、普通は触れられたところで変に感じる筈のない場所で「快」の感覚を感じてしまった事により、シーシャは確信する。この火照りは、媚薬か何かによるものだと。

 しかし、分かったところで何か出来る訳でもない。むしろ確信してしまった分、狂わされる事への恐れが募る。

 

「いいね、やっぱ暫くは気丈に振る舞ってくれた方が興奮するわ。って事で、どうもアナルでも感じるっぽいあんたは後ろから……」

「なぁ……っ!?ま、待った待った…!い、幾ら何でもそっちは無理…!そんな、解されてすらいない場所なんて……」

「んん?って事は、解れてりゃいいんだな?だったら遠慮なく、こっちを頂くとするかなっ!」

「ぁぐぅううぅぅうぅっ!?」

 

 背後の男に尻たぶを開かれ、慌てて言ってしまった言葉。直腸を貫かれると思ったシーシャは意識が後ろに移っており、次の瞬間行われた不意打ちの膣内挿入にシーシャは身体を仰け反らせる。

 先程のビーシャとは反対にスタイルが良い分膣も大きく、更に愛液がかなり分泌されていた事もあってすんなりと奥まで到達する男の肉棒。無理矢理押し広げられた痛みも、処女を貫かれた痛みもある。にも関わらず、力任せの一突きとはいえ一気に奥まで入ってしまった事にシーシャは戦慄し…逆に男達は、笑う。

 

「おーおー処女なのに膣の受け入れ態勢ばっちりじゃねぇか。指の届かねぇ奥まで具合が最高だし、実はあれか?元々興味あったってか?」

「な、訳…ひゅぐっ…ないで、しょう…が、ぁぁあぁ…っ!」

 

 一度奥まで刺し貫いた一物を抜ける寸前まで引き戻し、そこからまずは膣の入り口を、次は中腹辺りをと順に小突いて反応を楽しむ正面の男。歪みそうになる表情を必死に堪えてシーシャは男へ睨みを向けるも、膣は入り込んだ一物へと敏感に反応し、びくびくと震えては膣内の陰茎を締め付ける。

 無論シーシャを責めるのはその男だけでなく、本番が始まったという事で他の男達の責めも激化。胸も尻も揉みしだかれ、腋は舐められ脚には亀頭を擦り付けられて、嫌悪と無理矢理感じさせられる快楽のダブルパンチがシーシャの気力とプライドを蝕む。一方的にされる事、性欲の捌け口にされる事、どちらも彼女には屈辱で…にも関わらず「感じて」しまっている事が、何よりシーシャの心を掻き乱していた。

 

(耐え、ないとっ…この感覚、心が負けたら一気に流される…それだけは、それだけは……っ!)

「あぁそうだ、折角だからこっちももう少し弄ってやるか。ほーれ、ずぽずぽ、っと」

「い"ッ、ひぅああぁぁ…っ!?だっ、だからそっちは止め…ぅぅぐひぃいいぃい…ッ!」

 

 身体はどうにもならないが、心はまだ自分のもの。だからこそ媚薬があろうと心までやられてなるものかと自らを奮い立たせるシーシャだったが、そこで再び男の指が彼女の後孔へ。今度は触れるどころかそのまま指先を直腸の中へと入れ込まれてしまい、シーシャの口から漏れ出ていくのは自分のものとは思えない嬌声。

 

「ひゃぐっ!ぅひあぁっ!こ、んなっ…なんっ、でぇえぇぇ……っ!」

「ほれほれ、お前もやっぱり威勢良いのは最初だけか?もう少し楽しませてくれると思ったんだけどなぁ…!」

「ま、良いんじゃね?どっちにしろ、十分楽しめる身体してんだからよ」

 

 荒っぽく、ただ己の欲望を打ち付ける為だけの抽迭に膣内を抉られ、全身を男達によって弄ばれ、それでもシーシャに出来るのは身を捩り、少しでも快楽を逃がす事だけ。されどそれも、火照る身体と男達の責め手の前では焼け石に水。 次第に大きくなっていく濡れた音、出し挿れされる肉棒と膣が鳴らす淫猥な音が、その抵抗を嘲笑うかのように響き…陵辱を楽しむ男の一物が、彼女の膣内でぶるりと震える。

 

「あー、射精る…このまま射精してやるから、膣締めて受け止めやがれ…ッ!」

「な……っ!?あ、アタシはそんなの望んでなっ……!」

「いいから締めろってんだよ、ふん…ッ!」

「ひゅぐぅぅッ!?ぁ、ああっ、で、射精てっ…ぅあひぃいいいいぃいぃッ…♡!」

 

 ぐぱんっ、と一際大きな音を立て、腰を押し付けたまま男は射精。突き上げられると同時に熱く粘つく白濁液が膣内に広がり、膣から背筋を駆け登るような刺激に、嫌悪に塗れた快楽にシーシャの脚は突っ張ってしまい、そのまま腰がかくかくと揺れる。

 もう誤魔化しようのない、明確な快感。性的快楽。それを感じてしまったシーシャの表情は艶やかに歪み、男が一物を抜いた瞬間にも彼女の腰はびくんと痙攣。

 その煽情的なさまが他の男達の欲望を焚き付け、競い合うようにして次の男も、その次の男もシーシャの身体を犯していく。そしてはっきりと快楽を感じ、それを叩き付けられてしまったシーシャはもう言葉や表情で突っ撥ねる事など出来ず…彼女らしからぬ少女の様な喘ぎ声を上げながら、ただ耐える事しか出来なかった。

 

「うっ、射精る…っ!…はー、ぁ…胸弾ませながら喘ぐ女に射精すんのって、マジ最高だわ…」

「全くだ。…さて、それじゃあ随分と待たせちまったお嬢ちゃんにもそろそろしてやるとするか」

「……っ…」

 

 ぼたぼたと秘裂から精液を落とし、荒くも艶かしい呼吸を繰り返すシーシャ。目だけは最後の抵抗とばかりに男達を睨んでいたが、何も出来ず犯されるだけだった彼女に今更睨まれたところで何ら恐ろしくはなく、にやにやと下卑た笑みを浮かべるばかり。

 そんな男達の目は、最後の一人…ケーシャへと向けられる。逃れられない、もうどうなるかを嫌という程見せられてきたケーシャは何も言わず…ただ、頬を染めながらも酷く冷たい目で男達を睨め付ける。

 

「まあそんな怖い顔すんなって。実のところ、お前ももう下半身が熱くて熱くて仕方ねぇんだろ?」

「別に……」

「うん?そんな事ないって?そうかぁ、じゃあ喘いでたのはこいつが単に元から淫乱だったってだけなんだな」

「ッ、違っ……きゃぅっ!?」

 

 前から来た男の言葉へ冷淡に返すケーシャだったが、シーシャを愚弄する形で引き合いに出され、反射的に否定をしようとした。しかしその間に別の男が後ろから回り込んでおり、違うと言いかけたケーシャの乳房を鷲掴み。おどろいたケーシャは可愛らしい悲鳴を上げてしまい、それを開始の合図とするように彼女への陵辱も開始される。

 数度割れ目を開いて閉じてと遊ばれた後、彼女の膣にも入り込む指。普段なら背後の気配も容易に気付けるケーシャだったが、やはりシーシャと同じ状態らしく感覚が鈍り…その反面、身体への刺激だけは酷く鮮明に感じてしまう。

 

「ふ、くぅっ…ぁ、う…ひぁ……っ!」

「良いなぁこの声。見た目も清純そうだし、こういう『女の子』感あるやつが喘ぐ姿が一番良いんだよな…!」

 

 波打つようにうねらせながら、男はケーシャの膣内へと指を入れ込んでいく。他の男達も彼女のもちもちとした肌に手を這わせ、その柔らかさと揉み応えをたっぷりと堪能。四人の中でも特に男達への嫌悪を抱いてケーシャだったが、なまじ待たされたばかりに火照りは十分過ぎる程身体に回っていて、秘部は勿論他の部位でも愛撫を心地良く感じてしまう。無論、ケーシャもそれを我慢しようとはするが…感じる事、そのものを避ける事など出来はしない。

 

「もうどうせこの後どうなるかは分かってるんだ、我慢したって無駄だとは思わないか?」

「そうそう。素直になりゃ、俺達も優しくしてやるよ?」

「だ、れがっ…そんなの、お断り…で…ぁ、ぅあっ…んんぅっ…!」

 

 甘言でも何でもない、ただの一方的な言葉に対し、ケーシャは歯を食い縛って睨みを効かせるも、ほんの少しでも力が緩めば刺激が我慢を上回ってしまう。膣に挿れられた指は爪で陰核の裏側を弾いたと思えば腹側で膣壁を撫で回し、違う刺激を立て続けに何度も何度もケーシャに浴びせる。他の男達も無理に感じさせようとはせず、敢えて緩めに胸や脚へと手を這わせる事で、身体をより感じる状態へと作り上げていく。

 

「あっ…はっ、くぁあぁ……っ!」

「ここまで解れりゃ十分だな。こっちも大分出来上がったみたいだしよ」

「…許、さない…貴方達の事は、絶対に……」

「別に許してもらいたいなんて思ってねぇさ。どっちにしろ、これから…そんな感情は忘れるんだからなッ!」

「いぃ"ッ…ぁ、ああ…ぁひぃいいぃいいぃぃぃぃっっ♡!」

 

 羽生から指が抜かれ、その手で頬を撫でられる。下賤な笑みを浮かべるその男に、ケーシャは怒りの滾った視線を向けるが、その視線を見下すようにして跳ね返すと、男はケーシャの腰を掴んで一突き。

 膣内に突き刺さり、そのまま膣壁を擦り上げるようにして奥へと押し込まれる肉棒。その瞬間、怒りに震えていたケーシャは 固まり…次の瞬間、何かが爆ぜたような嬌声を上げる。

 

「くくっ、そうそうそういう声を期待してたんだよ。これからたっぷり快楽を味わわせてやるから、もっと鳴いてくれ、よっ!」

「〜〜っっ!こ、のっ…ぅあっ!ぅううぅぅ…っ!」

 

 響く嬌声に満足気な顔をした男が始める、乱暴なピストン。抉るような一物の動きにケーシャは仰け反り、反射的に男の足の甲を踏み潰そうとするも、抜き挿しどちらでも駆け登る快楽に身体がびくびくと反応してしまい、力を込めて足を降ろす事すら満足に行う事が出来ない。加えて当然他の男達による責めも続いており、胸へ、腋へ、首への刺激が彼女から争う気力を奪っていく。

 

(耐え、なきゃ…こんな、事でっ…私、は…私は……っ!)

 

 掬い上げるように乳房を揉まれれば波紋が広がるように、腋や首筋を舐められればぞくりと、そして膣では痺れるような快感が走る。自身の意思とは関係なく押し寄せる快楽を前に、ケーシャは精神だけでも守り抜こうと気丈に耐えるも、感じる快楽は強まる一方。

 ちらりと横を見れば、先に嬲られたビーシャ達が今も尚荒い吐息を吐いている。頬を紅潮させ、股からは精液を滴らせるそのさまは、同性のケーシャから見てもどきりとする程見ない淫靡で…その光景すら、ケーシャの心を侵食する。

 

「…っ、ぅ…く、ひっ…んんっ、ぁあ…ん……っ!」

「だーから我慢するなって。そんなに我慢さんなら…こっちも本気になっちまうからな…!」

「ほひいぃいぃぃ……♡!?」

 

 言い返す事もせず、ひたすら耐える事を選んだケーシャ。しかしそれが男を本気にさせてしまったらしく、一層強い…一層容赦のない突き上げと引き抜きがケーシャの膣を蹂躙する。

 耐えようとしても抗えない快楽。我慢を吹き飛ばすような、暴力的で一方的なセックス。一突き毎に溜まる快楽は膨らみ、強くなり…全身を嬲られる中で、ケーシャは理解する。…ああ、どうしようもないんだ、と。

 

「や、だっ…こんな、のっ…ノワールさん、ノワールさん…ノワール、さ……」

「おら、お前の中にも射精してやるからちゃんと受け止めろっ!膣を締めて、膣の奥で、なッ!」

「ひゅぎッ!?ひ、ぁ…ぁッ、あッ、んぁはぁああぁぁぁぁああぁんんッ♡♡!」

 

 抗えぬ現実を突き付けられ、最後にケーシャが支えにしようとしたのは心から信頼する女神の事。だがその穢れなき思いすら、一物の脈動と共に押し寄せる精液によって塗り潰されて思考が寸断。熱く苛烈な刺激が快楽となって全身を巡り、そしてケーシャを待つのは絶頂。犯され、嬲られ、初の射精で絶頂に至る。そんなあまりにも認め難い事実がここまで堪えてきたケーシャの心も引き摺り降ろし、彼女をただの少女へと堕とす。

 そうなってしまえばもう、ケーシャに出来る事など何もなかった。恥辱と苦痛の中で、そんな中でも感じてしまう快楽に喘ぎ、身体を捩り、それが男達を悦ばせる事となって代わる代わる犯され嬲られていくばかりだった。

 

「はーっ…はーっ……♡」

「う、あっ…はぁ、ぅっ……♡」

「ふ…ぅぅ、ぅ…く、ふっ…♡」

「は、んっ…ひぅぅ、ぁ…♡」

 

 そうしてケーシャも一頻り犯され、男達は離れていく。初めは女性的、或いは少女的な魅力と、実力者としての雰囲気を兼ね備えていた、ギルド支部長の四人。しかし全員が陵辱を受けた今、実力者の雰囲気などは面影もなく…魅力もまた、煽情的且つ淫猥なものへと変貌していた。

 そんな屈辱を晒しながらも、未だ消えぬ火照りと敏感になった身体に苦悩しながらも、四人は考えていた。一先ずこれで休めると。捕まってしまった以上窮地である事は変わりないが、少しでも休めれば逆転の機会を伺う事も出来る筈だ、と。…だが、芽生えていたそんな希望は…男達の言葉で、いとも簡単にへし折られる。

 

「…さて、全員軽く輪姦した訳ですし、そろそろ本格的にするのもどうでしょう?」

『え……?』

 

 漸く本番だ、とばかりに言う男と、それに頷く周りの男達。絶望的なその言葉に、茫然とした表情で四人が顔を上げると…男達は、嗤う。

 

「おいおいまさか、たったこの程度で終わり、だなんて…思ってねぇよなぁ?」

『……──っ!』

 

 嘲るようにして言う男の、下卑た視線。彼の…彼等の下半身でいきり勃つ、微塵も衰えを感じさせない男の象徴。そして、彼女達はすぐに身体で理解させられる。今の言葉は嘘でも何でもなく…本当に、ここまでの陵辱は前哨戦程度に過ぎなかったのだと。

 

「ふぐっ、ぉぼっ、ん"ッぇ…ぉごほぉおおぉぉおぉッ♡!」

「やっぱロリまん良いわ、このキツさはスタイル良い女だと逆にねぇもんだからな…!」

「口の具合も結構良いぜ?喘ぐ度に震えて、上手い事刺激してくれるからよ。ほら、もっと舌も使え…!」

 

 群がる男達に両手の拘束を外されたビーシャだったが、他の三人共々既にまともに抵抗するだけの力などなく、何も出来ない内に背後から膣を貫かれる。幼さの残る肢体が崩れそうに思える程の力で男は責め立て、手綱の様に両手首を掴み、更に顔を下げさせた別の男が彼女の口も肉棒で犯す。

 喉奥まで突き挿れ、唇や舌での奉仕を強いる前の男と、膣壁のヒダを抉り取らんばかりの勢いで突き上げ、子宮口へも亀頭で殴り付ける程に激しく荒く嬲る背後の男。咥えさせられ、前後から犯されるビーシャは止めてと叫ぶ事すら出来ず、嗚咽混じりのくぐもった嬌声が部屋内に響く。

 

「ふへへっ、こういうの一度やってみたかったんだよな…!」

「ひぎッ♡!あぎぃッ♡!は、離しっ…ぉほおぉおおぉぉぉぉっッ♡!」

「おーおー尻が波打つ波打つ…見ものだな、こりゃ」

 

 同じく拘束からは解放されたケーシャは床に倒され、両脚を頭の両側に持ち上げられて犯される。突き上げる形となった下腹部へ杭打ちのように男の肉棒が押し込まれ、腰と尻とがばちゅんばちゅんと激しい音を立てながら幾度となく彼の陰茎がケーシャの膣を出入りしていく。

 一度に彼女を犯す人数こそ一人だが、その行為は乱暴そのもの。しかし強靭な彼女ならば問題ないとばかりに怒張した一物を膣奥へと突き立て、その度にケーシャの脚はびくんびくんと押さえ込まれながらも跳ねる。尻だけでなく衝撃で乳房も揺れ、そんな姿を真上から見下ろされる屈辱の姿のケーシャだったが、今やその屈辱に怒りを滾らせる余裕すらない。

 

「ひんッ♡!ぅああっ♡!ま、また入って…く、るぅうぅぅうっっ♡!」

「へへっ、両手を吊られたままマンコ丸見えで持ち上げられて、胸をぶるんぶるん揺らしながら犯される気分はどうよ?」

「お前、言ってやるなって。屈辱で屈辱でしょうがなくて、でも何も出来なくて、しかもアヘアヘしちまって死にたくなってるに決まってるだろ?」

 

 唯一拘束を解かれなかったシーシャは両膝の裏に手を入れられる形で持ち上げられ、その状態で背後から見世物の様に犯される。深く入り込み、膣壁を抉らんばかりの勢いで出入りする一物の刺激だけでも彼女の意識は屈辱と羞恥に苛まれていたが、その彼女の肢体を、身悶えするさまを、撮影を続けるカメラのレンズと共に何人もの男が正面から鑑賞。煽り、凝視し、本当に見世物が如くシーシャの晒す痴態を楽しむ。

 屈辱と羞恥。その中でも彼女は弾けるような快楽を感じていた。感じてしまっていた。心を傷付ける悔しさと、心を溶かす快感に挟まれ、抵抗の意思すらも削り取られていく。諦め、この快楽に身を委ねる事が、段々と魅力的な事であるように思えてくる。

 

「そうそう、もっと腰を揺らして振るみたいに動くんだよ。そっちの方が、お前だって感じるだろ?」

「おい、手の動きが止まってるじゃねぇか。こっちにも意識を向けろっての…!」

「くっ、ぅ…ぁふ…人の、事を…なんだと、思っ…てぇぇええぇっ♡!」

 

 ぬちゅぬちゅ、ぱちゅんぱちゅんと音を鳴らしているのは、自ら動くよう強いられたエスーシャ。寝転がった男に跨り、所謂騎乗位で男の肉棒を何度も膣へと出し挿れしながら、突き出された他の男達の一物も両手で握って扱いていく。当然自分から動く事などしたくもないエスーシャだったが、少しでも男達の意に沿わなければ屹立した乳首を潰さんばかりの力で捻られ、容赦なく尻たぶも叩かれてしまうが故に、彼女は嫌でも男等に奉仕をせざるを得ない。

 だが、そうせざるを得ないと言えど、「されている」ではなく「している」である事は事実。男の上で腰を振り、両手で別の男の一物も扱くその姿は、傍から見れば男漁りをしている淫乱な変態そのものであり、こんな事ならただ犯されている方がまだマシだ、と下半身の力が抜けてしまいそうになる快楽の中で、エスーシャはそう思ってすらいた。

 

「まだへばるんじゃねぇぞ、おい。まだまだこっちはヤり足りねぇんだからよ」

「焦れったいし、もういいケツ穴も使おうぜ?何せお強い支部長様方だ、二本挿しも余裕だろ」

 

 陵辱は続く。より無遠慮に、より強引に、ただ四人の魅惑の肢体を貪る為に。

 比較的小柄なビーシャと華奢なケーシャは抱えられた状態で立った男二人に前後から犯され、エスーシャと拘束を解かれたシーシャは膣を犯す男の上で背後から直腸へと肉棒を突き込まれる。乱暴な両穴責めで、淫らによがり喘がされる。

 

「ひゅぐぅッ♡!ひぃいんッ♡!さ、裂けちゃうっ♡!お尻裂けちゃうよぉおぉぉおぉッ♡!」

「どう、してッ…♡!こんっ、なの…ぉおお…ッ♡…嫌なっ、だけ…痛いだけの、筈…なのにぃぃぃぃ……ッ♡!」

 

 担がれ自らの脚で立つ事も許されないまま、前後から交互に肉棒が蹂躙する。膣を突き上げ、直腸をこじ開け、膣壁腸壁がカリ首によって抉るように刺激される。当然抱えられている二人の体重は、刺さった二本の肉棒にかかり、その重圧すらも今や波の様に広がる快楽。更に前後から密着されているが故に、行為で汗をかきつつある男達の臭いが鼻すらも犯し、自らも汗で濡れているが為に、濡れた身体同士がぶつかり合う独特の感覚も可憐な二人の感覚と心を追い詰めていく。

 

「こんなっ、事…で、ぇぇ…っ♡!わたしは、わたし…はぁぁ…ッ♡!ぁッ、ふっ…んんふぅぅう…ッ♡!」

「ぉひぐッ♡!?あ、な、ナカで前後から擦れてッ…ダメっ、これは…これじゃ、またぁぁ……♡!」

 

 劣情を駆り立てるような嬌声すらも霞むような、荒々しく腰を打ち付ける乾いた音が何度も響く。下からは全く抜ける事のない一物が絶え間なく膣を刺激し続け、背後からは尻たぶが赤く染まる程に何度も何度も打ち明けられる抽迭が後孔を膣同様にまで仕立て上げる。膣と直腸、それぞれの快楽が競うように駆け登る中、二本の男根に挟まれた境の膣壁と腸壁は最早、擦り切れ一つの穴へ二本が突き込まれているかのような錯覚すらも感じさせ、無理矢理にでも二人の身体を押し上げていく。意思も羞恥も全て無視した、絶頂の気配がその身に迫る。

 

「ふふふ、存分に乱れて下さい。心配せずとも、その痴態は全てここで収めていますから」

((〜〜〜〜っっ♡!…ぁ……))

 

 気力も理性も押し流そうとする快楽の濁流、それをギリギリで耐えていた四人。残る力を掻き集め、歯を食い縛り、何とか踏み留まっていたビーシャ達。だが、聞こえた声に思わず四人は振り向いてしまい…思い出す。嬲られるさまも、犯される姿も、喘ぐ自分の醜態も…全て、撮られているんだという事を。

 そしてそれは、辛うじて耐えていた四人を突き落とす、最後の一手となった。この惨めなさまは、映像として男達の下に残り続けるのだという事実が、最後の壁も打ち壊し…四人の我慢、四人の尊厳…その全てが、崩れた。

 

「ぃぐッ♡!やだっ、やだやだやだぁぁッ♡!くるっ…こんなっ、わたし…こんなッ、のっ…ぁひぁああぁあぁぁぁぁああぁッッ♡♡!」

「あっ、ああっ、ああああぁっ♡!嫌なのにっ、またイっちゃうっ♡!ナカもお尻も犯されてッ、イ"ッ…くぅうぅうううぅぅぅぅっッ♡♡!」

「ふぎゅうッ♡んひぁああぁッ♡くぁっ、こ、こんな事でぇぇ…ッ♡!イ、か…されッ…ぁあひんぉおおぉぉおおぉおおおおぉぉッッ♡♡!」

「あッ、アタシ…はぁぁ…アタシ、達は…負けっ、ない…絶対、にぃぃ…負、け…なッ…ぉ"、お"ぉ"ほぉおおおおぉおぉぉおぉっッ♡♡!」

 

 子宮口へと突き刺され、根元まで完全に押し込まれ、前後二本から両穴へと注ぎ込まれる精液と快楽の奔流に、例外などなく全員が絶頂。下半身で迸り、背筋を駆け抜け頭も貫くその激し過ぎる快楽に、ある者は仰け反り返り、ある者は舌を突き出し、絶叫の様な嬌声を部屋の中へと響かせる。

 嫌悪感とは裏腹に、吐き出された精液を搾り取る膣と、悦びを表すかのように陰茎を強く締め付ける直腸。その『名器』具合に男達は驚きながらも笑みを浮かべ、四人もまた続く絶頂に思考を染め上げられながら表情を歪ませる。

 

『あ…あ、ぁ……♡』

 

 そうして射精を終えた男達が一物を抜くと、その刺激で四人は痙攣。深い絶頂の渦から漸く抜け、こちらも余韻に変わり始めた四人だったが、そんな状態など御構い無しに別な男が、再び一物をいきり勃たせた男達が二つの穴を…いや、全身を好きに使って犯していく。当然四人に拒否権はない。快楽の沼に落ちたままの四人は今や抵抗する意思さえ屈辱の快感に飲み込まれ、ただ喘ぎよがって絶頂するだけ。

 何度も、何時間も犯され続け、その果てに漸く解放される四人。人質となった女性達と違い、彼女等は解放された。しかしそれは、知名度も高い彼女達まで行方不明となれば、各国も本腰を入れて捜索に入る可能性が高い為。そして解放されたと言っても、彼女達の犯されるさまを撮影した映像は男達が持ったまま。女性達が人質になっている点も依然変わらず…服を裂かれ、全身精液塗れの惨めな姿で不法投棄が如く山の中に捨てられた四人に残されたのは、闇の様な後悔と絶望だけだった。



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牢獄の悪夢 1

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・イリゼ

内容・拘束 水責め 電流責め 呼吸制限


 信仰は過ぎれば狂信になる。自信が過ぎれば過信になる。多くの感情は…否、多くの物事は、適度であれば利となるものでも、過度となれば自らが、或いは周りも不利益を被る。丁度良い、というのは上にも下にも『良い』と呼べる範囲があるからこその言葉であり、過ぎたるは猶及ばざるが如し…多ければ多い程良いという訳ではないのが、世の中の常。

 そしてそれは、恋や愛も同じ事。元より「恋は盲目」という言葉がある程、恋や愛は人を狂わせ易いもので…何よりその感情は、そう簡単には止まらない。そう簡単には…止められない。

 

「これで、終いだッ!」

 

 振り抜かれる長剣と、両断され絶命するモンスター。初めに斬り伏せたモンスターへ、続けて周囲に目をやった女神は、もう危険がない事を確認し…張り詰めさせていた雰囲気を解く。

 

「ふぅ、これでもう危険はない。無事だったかな?」

 

 長剣を下ろすと共に、女神は…オリジンハートことイリゼは、穏やかな表情を浮かべて振り向く。その視線の先、木の陰にいたのは、一人の少女。

 

「は、はい。危ないところを助けて下さり、ありがとうございました」

「気にする事はないよ。私は女神の、人を守るという使命を果たしたまでだ。…しかし、何故こんなところに一人で?」

「実は、この近くに自生している植物の採取をしに来たんです…この辺りはそこまで危険なモンスターもいないと聞いていたので、私一人でも大丈夫だと思ったんですが…」

「確かにそれは間違いではない…が、そこまで危険ではない、と安全である、はイコールではない。もし君が自衛の手段を持たないのなら、一人で来るのはお勧めしないよ」

「わ、分かっています。以後、気を付けます」

 

 ぺこり、と言葉に続けて頭を下げた少女は、それからイリゼを見つめて言葉を交わす。モンスターに襲われていた…逃げているところをイリゼに助けられたにしては落ち着いている、しかし相手が女神だからなのか表情や声音に若干緊張も滲ませている彼女へ、イリゼは穏やかな表情は崩さないようにしつつも注意を述べた。

 

「それなら良かった。さて、それでは君を安全な場所まで送るとしよう。君を狙っていたモンスターは全て倒したとはいえ、戦闘の音を聞き付けて他のモンスターがやってくる可能性もゼロではないからね」

「そ、そこまでして下さらなくても大丈夫です!そんな、イリゼ様に抱かれて空を行くなんて事……」

「うん?私はどう送るかまでは言っていない筈だけど…空を飛んでみたかったのかな?」

「あ…っと、それは……あっ!イリゼ様、口元が汚れています!拭いても、宜しいですか…?」

 

 何だか少し変わった子だ。イリゼがそう思う中、視線を一度逸らした少女は、話を切り替えるようにして言う。明らかに追求を逸らそうとしている返しではあったが、図星で恥ずかしかったのかもしれない、と考えたイリゼは、であれば指摘するのは酷だと思って彼女へ頷く。

 

「では、失礼して…」

「ん、んんっ…(やけに口に押し付けてくるような…え、何?ベタな泥棒の口髭みたいな汚れでも付いてるの…?)」

 

 早速取り出したハンカチで口元を拭き始める少女。黙って拭かれるイリゼだったが、口元…というより口を覆うように押し付けてくる少女に対し、一体どんな汚れが付いているのか、と何とも言えない気持ちになる。

 しかしなんであれ、その汚れを拭き取ってくれるのなら文句はない、と暫しイリゼはじっとしており……

 

「……っ…これ、は…」

「おっと。大丈夫ですか、イリゼ様」

「あ、なた…まさか……」

 

──だが、不意にイリゼは姿勢を崩す。力が抜け、がくんと膝から崩れ落ちる。

 訳が分からなかった。されど、イリゼは本能的に理解していた。これが体調不良などではなく、アンチシェアクリスタル…或いはそれに類するものの影響であると。そして周囲にそんな物はない以上、先程までは何ともなかった以上…可能性は、一つしかない。

 体勢の崩れたイリゼを、少女は支える。その少女に向けて、イリゼは鋭い視線を向ける…が、少女は動じる事なく、再びイリゼの口に手にしたハンカチを押し付ける。

 

(だ、め…力が……)

 

 振り払おうとしたイリゼだが、押さえ込まれる。この瞬間、この段階であればまだ、目一杯力を振り絞れば、振り払えたかもしれない。しかしイリゼは無意識に「もし人である彼女が怪我をしてしまったら」という思いから力をセーブしており、ただでさえ力が抜けていく中で更に全力を出さないようにしようものなら、相手が常人であっても敵う筈はなく…イリゼの意識は、急速に薄れていく。

 このハンカチには、睡眠薬か何かを染み込ませているのかもしれない。イリゼがそう思ったのは、意識が途切れる直前であり……最後にイリゼが見たのは、どこか熱を帯びた瞳で見下ろす少女の姿だった。

 

 

 

 

 沼から這い出るように、ゆっくりとイリゼの意識は覚醒する。重い瞼を開け、顔を上げ…まだはっきりとしていない意識で、周囲を見回す。

 

「…あ、れ…ここ、は……」

 

 見覚えのない、それなりに広い空間。目に付くのは幾つもの機械で、屋内である事は間違いない。

 続けざまに、イリゼは自分が横になっていない事に気付く。横ではなく縦、それも立っているのではなく、天井から伸びる鎖と手枷に繋がれた状態で、それによって吊るされているのだと気付き、それと共に意識を失うまでの事、直前にあった出来事をイリゼは鮮明に思い出した。

 

(あの子は…いや、それよりも今は……)

 

 理由は分からない。されど少女によって意識を奪われ、ここに囚われたのだという事は間違いなく、であればまずは脱出するのが先決。そう思い、いつの間にか戻っていた人の姿から再び女神の姿になろうとし…だが、出来ない。いつもの感覚が、女神化の感覚がない。

 

「……っ、駄目…やっぱり出来ない…。もしかして、この部屋一帯にアンチシェアクリスタルの結界が…?…いや、けど……」

 

 何度試しても結果は同じ。意識を奪われる前の感覚から、アンチシェアクリスタルの結界が展開されているのかとも思ったが、今はもう脱力感を感じない。ただ、女神化する事が出来ない。

 女神化は無理だ、と分かったイリゼは、人の姿のまま脱出を試みる。しかし如何に女神といえど、吊るされた状態から金属製の手枷を壊すのは困難というもの。更によく見れば脚にもそれぞれ金属のリングと鎖が嵌められており、垂れた状態ながら床に繋がれている。脱出するのであれば、足の拘束も処理しなければいけない。

 それでも諦めずに力を込めるイリゼだったが…その成果が表れるより先に、部屋の一角にある扉が開き、一人の少女が姿を現す。

 

「目が覚めたんですね、イリゼさん」

「…貴女……」

 

 黒く艶のある…しかしあまり整えてはいない様子の髪に、薄暗い部屋でも一眼で分かる橙色の瞳。背格好は大体イリゼと同程度なその少女は、イリゼの記憶にある…イリゼの意識を奪った女性に違いなく、呼び掛けてきた少女をイリゼは見つめる。

 睨むという程ではない、しかし穏やかでもないイリゼの視線。されど少女は狼狽える事なく、そのまま歩いてイリゼの側へ。

 

「まずは自己紹介を。私は……」

「──アキ。個人で研究や発明なんかを行っている、神生オデッセフィアの…私の国の国民、だよね」

 

 言葉を遮るように、イリゼは少女の名前と簡単な情報を言う。すると少女…アキはぴくりと肩を震わせ、目を丸くする。

 

「驚きました。まさか、私の事を知っているとは…」

「女神たるもの、国民全員の事を知っていて当然…と、言いたいところだけど…貴女も、自分が完全な無名じゃない事位分かってるでしょ?何せ、雑誌で紹介されたりしてるんだから」

「あぁ、そういう事ですか。資金集めには、取材や個人の依頼を受けたりするのが手っ取り早いですからね。…でも、嬉しいです。イリゼさんが、私の事を知っていてくれて」

 

 言いはしなかったものの、モンスターから助けて言葉を交わした時点で、イリゼはアキの事に気付いていた。それがこの部屋を見た事で、確信に変わっていた。

 そんなイリゼからの言葉に、アキは嬉しいと返す。そこには嘘や建前らしい雰囲気がなく…故に余計訳が分からないと、イリゼの中で警戒心が高まっていく。

 

「貴女、目的は?」

「目的?そうですね…それは、神生オデッセフィアを手に入れる事とでも言っておきましょうか」

 

 神生オデッセフィアを乗っ取りたいのだ。なんでもない事のように、そう言ってのけるアキ。聞いた瞬間、イリゼの顔付きは険しくなり、黙り込み…そんなイリゼの前で、アキは続ける。

 

「あぁ、別に国民をどうこうしようと思っている訳じゃありません。私は分野問わず研究をしてますが、だからといって実験材料欲しさに言っている訳ではないので、その点はご安心を」

「…その為に、私を捕まえたの?ならもしや、襲われていたのも……」

「はい。イリゼさんが来るのを見越して、襲われている振りをしました。…あ、いえ、違いますね。襲わせたというか、襲われていたのは事実です。もしイリゼさんが来なかったら大変な事になっていたので、助けてくれた事は本当に感謝しています」

 

 会話をする中で、イリゼの警戒心は高まり続ける。まだ少ししか会話をしていない訳だが、既に彼女が普通の神経をしていない事は明らかだった。

 何せ、イリゼは依頼された訳ではなく、前々から決めていた用事で移動をしている際、偶々アキが襲われているのを見かけただけなのだ。その用事、その場を通る時間を把握されていたのも恐ろしいが、それ以上に「その場を通る筈だから」という理由だけで、モンスターに自ら襲われるという思考、判断そのものが、凡そ常人の…まともな人間のそれではない。にも関わらず、それをさらりと言うアキという少女に、イリゼは異質さを感じ得なかった。

 

「そうだ、先に言っておきますね。もう分かっているとは思いますが、女神の姿になって逃げようとしても無駄ですよ?その指輪がある限り、イリゼさんは女神の姿になる事は出来ません」

「え?あ…。……一体、どこでこんな技術を…幾ら才能のある技術者だとしても、ゼロから作り出せる訳がない。アンチシェアクリスタルだって、普通に手に入るようなものじゃない」

「流石はイリゼさん、よく分かっていますね。…だから私、参考にさせてもらったんですよ。嘗て犯罪組織が作り上げた、女神の姿になるのを封じる装置を」

 

 そう言われて、イリゼは思い出す。確かに犯罪組織は、そのような装置を作り上げていたと。

 経緯は不明だが、その情報を基に指輪型の封印装置を作った。そしてそれが、右手の中指に嵌められている、一見普通の指輪。単なる再現だとしてもやはり天才なのは間違いないが、それでもそれなら一応の納得は出来るというもの。そこまでイリゼは考え…アキもまた、一息吐いた後に言う。

 

「という訳で、神生オデッセフィアをくれませんか?もし私にくれるのなら、今すぐイリゼさんを解放しますし、イリゼさんには守護女神の座から降りてもらいますが、イリゼさんの面子を守る為の理由付けならどれだけしてくれても構いません。私も、ここでのやり取りは秘密にすると約束します」

「…そう言われて、私が信じると思う?」

「思います。イリゼさんは、そういう女神ですから」

 

 まるでイリゼの事を信じているような、アキの口振り。高まり続けた警戒心は、いっそアキに対する恐怖の様な感情をも呼び起こしていたが……それで折れるイリゼでは、ない。

 

「…ありがとう。そう思ってもらえているのは、嬉しいよ」

「じゃあ…!」

「…だけど、それに応じる事は出来ない。貴女に神生オデッセフィアを渡す事は出来ないし…そんな理由で守護女神の座を降りる気も、ない」

 

 感謝の言葉を告げられた事で、期待の表情を浮かべたアキ。しかし続く言葉で、イリゼははっきりと否定し…強い意思の籠った瞳で、真っ向からアキを見る。言葉と共に、その瞳で応じるつもりはないと示す。

 否定の言葉と視線を受けたアキの表情から期待の色は消え、そこから黙った。少しの間、口を閉じ…アキもまたイリゼを見やったまま、再び口を開いた。

 

「…残念ですが、応じてくれないのなら仕方ありませんね」

「…………」

「でも、私もそれで諦めるつもりなんてありません。だから…これからイリゼさんには、苦しい思いをしてもらいますね。イリゼさんの気持ちが、変わるように」

 

 自分もそれで引き下がるつもりなどない。そう答えたアキは、一度イリゼの背後へと回る。そうしてイリゼの死角に入ると、手を伸ばし…イリゼの首に、首輪の形をした装置を嵌める。

 

「…これで、私の首を絞めようとでも?」

「外れです、でも苦しいの方向性は間違っていないかもですね。イリゼさん、私は別にイリゼさんを苦しめたい訳じゃないので、渡す気になったすぐ言って下さい。そうしたらすぐに、私も止めますから…ね」

 

 場所が場所故に首へ何か嵌められたという事しか分からないイリゼに向けて、側でアキは言う。そして、「苦しいの方向性は間違っていない」という言葉の意味をイリゼが考える中、アキは離れていき…取り出したタブレット端末に触れる。

 その瞬間、聞こえ始める駆動音。何かが起こる、とイリゼは緊張し、アキは小さく笑みを浮かべ……床が、開く。イリゼの真下に当たる位置から、左右に床が開いていく。

 

「こ、これは……」

 

 吊るされているイリゼには、床が開く事そのものの影響はない。だが、イリゼは目を見開いていた。床ではなく、その下…開いた空間にあった、その空間を満たしていたものに。

 微かな揺れ、薄暗い光を反射する表面。真下まで見える透明度。そこにあったのは…水。イリゼの真下にあったのは、水が満たされた大きな水槽。

 

「…まさか……」

「そのまさかです。あ、身に付けていた物は服以外外してありますから、そこは大丈夫ですよ。それじゃあイリゼさん、お互いの為に…早めに気持ちを変えて下さいね?」

 

 これからされる事を予想した事で、表情に動揺が浮かんでしまうイリゼ。そんなイリゼへアキはにこりと笑い…端末を再び操作した。

 直後、イリゼの身体が揺れる。イリゼを吊るしている鎖が揺れ…今いる位置から下がっていく。

 

(いきなり、こんな事をしてくるなんて…!)

 

 あまりにも危険な方法で女神を騙し、捕らえるような少女なのだから、何をしてきてもおかしくはない。そう思ってはいたイリゼだが、それでも焦りを抱いてしまう。しかし今のイリゼに状況を変える力はなく、すぐに足先が水へと触れる。脚が浸かり、胴が浸かり、首が浸かり…顔まで水が、到達する。降ろしていく鎖が止まる事はなく、イリゼは水槽の中に沈められる。

 

「ん…ぐっ……」

 

 口を閉じ、息を止める。床に繋がれていると思われた脚の鎖は実際には水底の穴と繋がっており、腕の鎖が下がるのに合わせて、水底の穴へと巻き取られていた。それ故にイリゼは浮き上がれない。呼吸が、出来ない。

 水槽ばかりに気を取られていて気付かなかったが、イリゼの足元以外の床も動いていた。しかしそちらは開くのではなく、階段状に変化しており…そこから降りたアキが、水槽の中にいるイリゼを横から眺めていた。

 

(不味い…流石に、これは…かなり不味い……)

 

 

 イリゼの顔に浮かぶのは焦燥感。女神として幾つもの死線を潜り抜けてきたイリゼにとって、痛みや苦しみはそう恐ろしいものではない。だが、当然呼吸不可能というのは、苦しいで済む状態ではない。常人より遥かに長い間耐えられる事は間違いないが、無限に耐えられる訳ではなく、いつかは窒息してしまう。そうなればもう、我慢や気力ではどうにもならない。十全の状態であれば、呼吸不可でも何とかならない事もないが…女神の力を制御されている以上、それにも期待する事は出来ない。

 

「そうだ、言い忘れていました。イリゼさんの状態はしっかりとモニタリングしてますから、溺死の心配はしなくていいですよ?…聞こえてます?」

 

 水槽の外から、イリゼをじっと見ながらアキが言う。水の中且つ正面は水槽で遮られている為に、女神のイリゼでもその声は辛うじて聞き取れた程度であり…だがアキの発言は、聞こえたところで何の意味もない。助言にならないその言葉は、聞こえていてもどうにもならない。

 ただ耐えるしかない状況。イリゼは動かず、余計な事も考えない事で、少しでも酸素の消耗を減らそうと努めるが、少しずつ限界は近付いていく。段々と、身体の奥から苦しさが登ってくる。

 

「……っ、ぅ…!」

 

 常人ならば疾うに窒息している程の時間が経つも、未だイリゼは耐えている。されど、着々と限界は迫っている。苦しさはイリゼを内側から襲い、じっとせずにはいられなくなる。それでも気力で堪えていたイリゼだが…苦しさは捻じ伏せられても、身体の限界は覆せない。ある瞬間、限界というラインを超えた瞬間、イリゼの視界は一気に狭まり……身体の自由が、効かなくなった。

 

「がぼッ!がっ、ぐ……ッ!」

 

 身体がその動きを抑え込んでいた気力を跳ね除け、暴れる。もがいて、空気を得ようとする。だがどんなに暴れもがいても、浮かぶ事は叶わない。口を開こうと、周りにあるのは水だけであり、口に、喉に勢い良く水が入り込む。助かろうとした本能の動きにより、身体は余計に窮地に立たされ、一層もがく。一層悶える。

 今のイリゼは側からは、腕も脚も伸ばしたままで肢体をくねらせているだけ、奇妙な動きをしているだけにしか見えない。されど本人は必死の必死。酸素を求め、本能の全てがただそれだけを求め、それでも得られる事のない救いを前に、イリゼの意識は闇へと落ち……

 

「──ぶはぁっ!?はぁッ、はぁッ、ぇぐッ…ぅあ…ッ!」

 

……その直前で、引き上げられる。寸前も寸前、意識不明の瀬戸際で鎖は急激に巻き上げられ、イリゼの身体は水槽の外へと持ち上げられた。

 考えるより先に、身体が酸素を取り込み始める。大口を開け、肩を揺らし、胸元を上下させて激しく呼吸を繰り返す。

 

「やっぱり女神って凄いんですね。ここまで長い時間沈んでいて、漸く窒息するだなんて。もし本来の力が出せる状態なら、もっと長く息を止められていたりするんですか?」

「くぁ、はぁっ…こんな、事…しても…私は……」

「神生オデッセフィアは渡さない、ですか?分かっていますよ。イリゼさんは、こんな程度で根を上げるような女神じゃないですもんね」

 

 問いに答えがなかった事を気にする様子もなく、階段状になった床を上がってイリゼの近くにまで来たアキは言う。イリゼが黙れば、アキもまた黙り、沈んでいた時と同じようにイリゼを見つめ…暫くしたところで、再びタブレットを操作した。

 それにより、再度鎖は降り始め、またイリゼの身体は水槽の中へと沈められる。幸い…かどうかは怪しいが、時間があったおかげでイリゼの呼吸はある程度整っており、おかげですぐに苦しみがぶり返すという事はなかった……が、当然状況は変わっていない。二度目もまた、沈められ、時間が経ち、イリゼは耐えるも息が続かなくなり、苦しみながら水中で悶える。逃れられない呼吸困難に意識が遠退き、されど完全に意識が失われる直前で引き上げられる。

 

「くはぁっ!はッ、ぐっ…げほげほっ…!」

「まさかまだ、限界だったりはしませんよね?」

「…ふッ…ぁふッ…貴女から、すれば…早く、折れてくれた方が…いいんじゃ、ないの…?」

「そうですね。でも、女神が簡単に折れてしまうというのは、一人の人間として悲しいものがありますから」

 

 不可解さを滲ませた顔でイリゼは問うも、アキはあっさりと返す。その後は暫し待ち、またイリゼの呼吸が整ってきたところで、水槽へと沈める。沈め、窒息の直前で引き上げ、回復するのを待ってから沈める…三度、四度とそんな水責めを、アキはイリゼに繰り返す。

 

「…ふ…ぅ……(どういう、事…?)」

 

 幾度目かの水中。一秒でも長く耐える為には、極力思考しない事が必要になるが、ただ耐えても意味はないのだから、とイリゼは考える。

 一体何故、アキはこのような責めをするのか。水に沈めるという容赦ない方法を取っておきながら、どうして毎回呼吸がある程度回復するまで待った後水の中に戻すのか。単に追い詰めるだけなら、まともに呼吸をする余裕も与えず苦しませ続けた方が良い筈なのに、そうしないのはどういう事か。脱力しながらイリゼは考え…一つの予想を導き出した。

 

(もしかして、慣れてない…?…なら……)

 

 思い付いたのは、慣れていないという可能性。苦しむ姿を見る事も、苦しませる事も慣れていない、それ故に多少なりとも心が痛むのであれば、毎回回復する時間を挟んでいる事も理解が出来る。心を折るではなく、折れてくれるよう願っているという事ならば、まだ苦しんでいる状態の相手をそのまま再度沈める事に抵抗があってもおかしくはない。加えて慣れていないなら、判断を誤り取り返しのつかない事になってしまうのを恐れている…という事もあり得る。機械でモニタリングしていたとしても、一抹の不安を拭えず、それが回復の時間を与える事に繋がっているという事も、十分に考えられる。

 そしてこの見立てが当たっているのなら、付け入る隙はある筈。そう思い、イリゼは我慢の体勢に入る。毎回苦しくはなるものの、まだまだ心は耐えられる。耐え続ければ、可能性はある。故にここから考えるべきは、意識するべきは、隙が生まれた瞬間に彼女を無力化する算段と、そのパターンを幾つも考えておく事。イリゼの意識は、苦しみを耐える事から、この水責めを乗り切った後の事へと移行し始め、身構える事への意識が薄れ始めた、その瞬間──全身を、電流が駆け抜ける。

 

「〜〜〜〜ッ!?がぼっ、ごぼぼぼぼぼぼッッ!!?」

 

 一瞬で身体中を駆け巡る、内側から刺されるような痛みと衝撃。微塵も想定していなかった痛みに、衝撃に、イリゼは仰け反り空気を全て吐いてしまう。

 予想だにしなかった痛みと、思わず吐いてしまった息。一気に空気がなくなった事で、急速に苦痛が襲い掛かる。だがそれ以上に、イリゼはパニックになっていた。理解が追い付かず、訳も分からないままに苦しみが押し寄せ、もがき暴れ回ってしまう。

 ただでさえ空気を吐き出してしまったという状態で、更に暴れればどうなるかなど明白。余計に苦しく、余計に辛くなり、一層パニックとなる。苦しい、苦しい、解放されたい、空気が欲しい。なのに上がらない、必死になって動いても、滅茶苦茶に身体を動かしても、一呼吸足りとも酸素を得る事が叶わない。苦しいのに、辛いのに、どうにもならない。そんな思考と感情が押し寄せ、苦しみとパニックで心身共に潰れそうになり……そうしてまた、イリゼは水槽から引き上げられた。

 

「ひぁふぅぅッ!ひゅー…!くひぅぅー…っ!」

 

 これまでとは明らかに違う呼吸音。荒いだけではない、危険な呼吸。それは今のイリゼが、これまでより数段追い詰められた事の証明であり…アキは、小さく笑う。

 

「ふふ、流石のイリゼさんも、水に沈められて息の出来ない状態で電流を流されたら、耐え切れなくなってしまうんですね。あ、念の為結構強めの電流にしたんですけど、それはどうでした?窒息の苦しみと比較した場合は、どちらの方が辛かったですか?」

「はぁッ…くぁ、ぁぁ……っ!」

「イリゼさん?聞こえてますか?聞こえてないんですか?」

 

 追い詰めたところで取引に応じるか訊くでもなく、恫喝して更に心を追い詰めるでもなく、まるで実験の結果を確かめているかのような問い掛けをするアキ。一方イリゼは答えられるような状況ではなく、ただただ嗚咽の様な呼吸を繰り返す。

 そんなイリゼに向け、アキは再度呼び掛ける。だがイリゼが反応してくれないと分かると、少し考え…しかし何かをするでもなく、離れた。離れてまた、手にした端末を操作する。信号を受け、これまでよりもゆっくりとだが今一度鎖が下がり始める。

 

「……っ、ぁ…!ま、まだ……」

「はい、まだやりますよ?まだまだイリゼさんは、折れてくれそうにないですから…ね」

 

 恐らく初めてイリゼが見せた、恐れの表情。如何に痛みや苦しみに慣れている、苦難や逆境を幾度となく乗り越えてきた経験のある女神といえど、辛いものは辛いし、余裕がなくなれば狼狽もする。今のイリゼの反応は、そういった事実を示すものであり…アキは、内心喜んでいた。まだ先は長そうだが、確かにイリゼには『効いて』いる事に。そして…これまでなかったイリゼの顔を見られた事に。

 

(まだ、息が整ってもいないのに…っ!)

 

 ここまでは毎回、それなりに息が整う程度の時間があった。だからこそ、勝手に「限界まで耐え、引き上げられれば、多少回復をする事が出来る」とイリゼは思っていた。だが、それが覆った今、イリゼは落ち着いてなどいられない。

 イリゼは身を捩る。手首足首を動かし、枷を外せないかととにかく試す。そんな程度で外れる訳がないとは分かっているが、すぐに迫り始める呼吸出来ない苦しさから逃れるように、闇雲に試す。

 

「逃げようとしても無駄ですよ?それ位イリゼさんも分かっていますよね?それに…これがある限り、いつでもまた同じ事が出来るんですから」

 

 そう言って、眺めるアキは水槽の外から自身の首を指し示す。しかし勿論アキの首には何もなく、あるのはイリゼの首の方。そのジェスチャーによって電流は嵌められた首輪から放出されているのだと分かったが、外せない、触る事すら出来ないのだから分かったところで全くの無意味。

 と、そこでまたアキは手にした端末に指を近付ける。見えたイリゼは反射的に身構える…が、呼吸不能の苦しさが増していくばなりで、電流は全く以って流れてこない。待てど暮らせど何も起きず、困惑したイリゼはもっとよく見ようと目を凝らし……

 

「ふごぉ"ほお"お"お"お"お"お"ぉ"ぉ"ッッ!!」

 

 困惑した瞬間…意識が目を凝らす事へ向き、身構えていたイリゼの身体が緩んだ瞬間に、二度目の電流がイリゼを打った。再びの不意打ち

、再び全身を駆け巡る強烈な電流に、イリゼは背中が弓なりになる程悶え、碌に残ってもいなかった酸素は全て泡となって消え、また苦しさのあまり滅茶苦茶に暴れては身を捩る。苦しさが限界を超え、意識が奪われる…となる寸前に、今回もまた引き上げられる。

 

「ぶふぁぁっ!げぼがっ、ごほッげほッ!」

「…もしかして、水を飲んじゃったんですか?…不味いですね…この水、体内の消化液と混ざると身体なんて簡単に溶けちゃうような強酸に変わるのに……」

「……っ!?そ、それほ…げふごほッ!」

「…なんて、嘘です。これはただの水なので、飲んでも大丈夫ですよ」

 

 さぁっと顔が青くなり、咽せているにも関わらず訊き返そうとした、結果まともに言葉を発する事も出来なかったイリゼに対し、あっさりとアキは返す。余裕のなさ故に簡単に手玉に取られたイリゼが唖然とする中、今度もアキは端末を操作しイリゼを水槽の中へ沈めていく。

 そうして水責めに加え、電流責めもまた繰り返される。巧みにイリゼの警戒を躱して流される電流によって毎回イリゼは全て酸素を吐き出させられ、苦しみもがいた末に引き上げられてもすぐに戻される為どんどんと限界までの時間は短くなり、イリゼから苦しくない時間が消える。考える余裕など完全に消え去り、苦痛だけが残ってイリゼを苛む。

 

(早くっ…早く早く早く早くぅぅぅぅ…っ!)

 

 気付けばイリゼは、いつ来るか分からない電流に心を追い立てられながら、ただただ引き上げられる事だけを待っていた。それが一瞬の気休めにしかならないと分かっていても、頭の中はその気休めを得る事で一杯だった。

 幾度も繰り返された水責めと、幾度目かの電流責め。耐えようにも耐えられない、状態的に耐えようのない電流で元々碌になかった酸素を吐き出し、もがきながらイリゼは引き上げられる。だが、これまでとは違い、今度は途中で止まる。顔が水面から出る前に、上昇が止まってしまう。

 

「──っっ!?〜〜〜〜っ!」

「そういえば、あれはどこだったかな…」

 

 何故?どうして?苦しみに暴れながらイリゼはアキへと目をやるが、端末を操作し上昇を止めた様子のアキはわざとらしく背を向ける。イリゼの視線に、気付いていない振りをする。

 このままでは、すぐに窒息する。いや既にしかけている。そんな状況で、思考もままならない苦しさの中で、イリゼは身体も心も酸素を求め…考えるより先に、上を向いていた。必死に身体を伸ばし、顔を、唇を水面へと突き出し、ただ一心に酸素だけを欲して……辛うじて、僅かに口が水から出る。イリゼはぱくぱくと口を動かし、何も考えずただただ空気を体内に取り込む。

 

「くぁっ、ふっ…ぁぶ、かはっ……!」

 

 水面が揺れ、何度もに口の中に水が入る。その度にイリゼは咽せ、えずき、それでも必死の思いで呼吸を繰り返す。

 そんなイリゼの姿を、ちらちらとアキは振り向いて見る。屈辱的で、あまりにも情けない…強く凛々しく威風に満ちた女神の姿とは真逆の今のイリゼを、気付かれないようにしながら何度も見る。だが当のイリゼは酸素を得る事に必死で、アキの方など見ていなかった。見られるような状態ではなかった。

 

「はっ、ぁっ…ぁあ…っ!あぐっ…がぼぼがっ…!」

 

 満足に深呼吸も出来ない状況で、何度も何度も呼吸を繰り返して失われた酸素を取り戻そうとしていたイリゼだが、それすら途中で阻まれる。もう少し、もう少しと心が求める最中に鎖が動き、ほんの少しだけイリゼの身体は下に落ちる。

 普段なら、何もない状態であれば、大した事のない下降。しかし位置の上では僅かな差でも、ギリギリ水面に口を出せるのと、ギリギリ水面に届かないのとでは、雲泥の差。そしてその差は、今のイリゼにとっては絶望的。

 ほんの少し、本当に少し。だが、届かない。どれだけ身体を伸ばしても、突き出しても、微かに水面には……空気には、辿り着かない。

 

(だ、め…このままじゃ、今度こそ本当に意識が……)

 

 段々と、身体に力が入らなくなっていく。伸ばしていた身体が元に戻り、水面が遠ざかる。これでは駄目だ、ともう一度イリゼは水面へと向かおうとしたが、既に身体の反応はなく…窒息により、これまで何度も危機に瀕していた、しかしこれまでは毎度繋ぎ止められていた意識が、その瞬間遂に途絶える。

 されどそれも、ほんの数秒の事だった。イリゼの気絶を肉眼と機材とで二重に把握したアキは、端末へと指を滑らせ、電流を流す。今までよりも更に上の出力で首輪から電流を浴びせ、イリゼの意識を叩き起こす。

 

「……──っっ!!?がッ、あがッ、げほげほッぇぐっ…!」

 

 声にならない…否、声の発せないままでの悲鳴を強引な意識の覚醒と共に上げながら、イリゼは鎖で引き上げられる。初めの頃のようにしっかりと呼吸が出来る高さにまで引き上げられ、咳き込む衝撃で鎖を鳴らしながら暫く咳と呼吸を繰り返すイリゼの事を、何も言わずにアキは見つめる。そうしてイリゼが喋る事が出来る程度にまで回復したのを見と、アキは正面に立ち、小さな笑みと共に言う。

 

「イリゼさん。国を渡してくれる気に、なりました?」

「……断る」

 

 悪意の感じられない…それ故に得体の知れなさを思わせるアキに、イリゼははっきりと返す。今のイリゼに、風格も威圧感も、およそ女神らしいものは何もない。一方的に苦痛を浴びせられ続けた、今も洗い呼吸を繰り返す、全身びしょ濡れのただの少女。それでもイリゼは、女神としての意思が生み出した微かな気力を全て注ぎ込み、真正面から断った。

 そこで初めて、アキの表情が強張る。ただ拒否されたのではない…如何に身体は憔悴していようとも、心は微塵も折れる事なく返してきたイリゼの姿に動きが止まり…ならば、とまたイリゼを水中に降ろす。

 

「今更後悔しても遅いですからね…」

(何…?何となくだけど、これまでと何か声音が……)

 

 鎖がイリゼを水槽の中へと沈めていく中での、アキの呟くような言葉。苛立ち、腹立たしさ…完全有利な立場にいる者らしからぬ、不快混じりのアキの声。しかしこの時、イリゼは声音の理由を、単に自分が応じないから…屈服させられていないからという理由だけではないように、もっと幼い「どうして言う事を聞いてくれないの」という感情でもあるかのように感じた。

 だが次の瞬間、その事に疑問を抱いた次の瞬間、電流が迸る。それもこれまでのものを、更にイリゼの意識を無理矢理起こした一発とも一線を画する、正真正銘最大出力の電撃が迸り、水槽の中は眩い閃光で包まれる。電撃は水中にも拡散し、水槽の中を一瞬で占め、その光にアキ自身すら反射的に目を閉じる。

 

「〜〜〜〜っッ!?!──ッ!──〜〜ッッ!!?」

 

 それは最早、相手の心を折り、従わせるようなものではなかった。電撃が貫き、駆け巡り、全身を突き刺し蹂躙する。イリゼは動かない、動けない。身体が痙攣し、自分の意思では指先一つ動かせない。

 常人であれば、即死していてもおかしくない電流。それが今、イリゼを貫き、今も声すら上げようのない激痛を絶え間なしに味わわせ続ける。首輪から放たれる電撃はイリゼを内側から直接抉り、水中を拡散した電流がイリゼを外側から毛穴一つ程の隙無く嬲る。一秒が、一瞬が何十倍にも長く感じられる程の、窒息の苦しみなど緩く感じる程の苦痛の渦が囚われのイリゼを苛み続け……止まる。行いに、事象に対してあまりにも呆気ない、タッチ一つの操作で…指先のみの動きで以って、事も無げに止められた。

 

「……ぁ、が…──ぁ…」

 

 鎖が急速に巻き上げられ、一気にイリゼの身体は水槽から出る。思考もままならないまま、本能的にイリゼは微かに口を開け…しかし次の瞬間、再びイリゼの身体は水槽に沈む。

 あまりにも無慈悲な、ほんの一瞬のみの解放。流れ込むのは空気ではなく大量の水。飲み、咽せ、吐き出そうにもそこは水中。微かに、一瞬の内に口へと入った空気も纏めて吐き出されてしまい、既に限界点へ至っていたイリゼの視界は瞬く間に黒く閉ざされていき……電流によって、一瞬で白く染め上げられる。

 思考が出来ない。身体も動かない。感じられるのは窒息の苦しみと、駆け巡る電撃の激痛だけ。それが続く。酸素枯渇による窒息で意識を失いそうになる度首輪からの電撃で無理矢理起こされ、しかし碌に呼吸も許されないまま水に沈められればすぐにまた気絶しかけ、そうなる度に電撃で以って強引に叩き起こされる。安らぎなどない、苦しみと痛みが交互に訪れ意識も心も抉り取っていくだけの時間。完全に反応出来ない、反応しない身となってしまえば楽だが、皮肉にも女神の強靭な心身はそういった形での解放にすら至る事が出来ず、苦痛が頭と心に焼き付いていく。

 

(…む…り……)

 

 もう幾度目かも分からない窒息と電撃の隙間、ほんの一瞬だけ訪れる…結局苦しむ、むしろ僅かでも回復すれば余計苦しい時間が長引くだけという悪手でありながら、本能的に身体が微かでも空気を取り入れてしまう、束の間の浮上。その瞬間、イリゼは唇を震わせ、すぐさま鎖を引かれて沈められ、電流を浴びせられ……白目を剥いたイリゼの意識は、完全に消失した。するりと落ちるように、沼の中へ沈むように。

 

「……イリゼさん?」

 

 気を失ったイリゼの身体に流される電流。依然として容赦のない、ただイリゼの意識を強引に覚醒させる為だけの電撃が流され、しかしイリゼの反応はない。電流によって身体が痙攣する事こそあれど、苦しみにもがく様子は微塵もない。

 妙だと思ったアキは、今一度電流を出力。二度行ってもイリゼの反応が全くなかった為に、データを確認し…そこでやっと、イリゼが深い気絶の中へ落ちたと理解。起きないと分かるとアキはイリゼを引き上げ、完全に気絶してしまったところで漸くイリゼは責め苦から解放される。

 

「やっぱり凄いですイリゼさんは。こうまでしないと気絶すらしない、こうまでしても心が折れないだなんて……」

 

 力なく吊るされる、ぼたぼたと水が落ちていくイリゼの頬に手を当てるアキ。当然イリゼからは何の反応もないが、アキはそのまま言葉を続ける。

 

「今日はここまでにしましょうか、イリゼさん。でも、まだたっぷり時間はあります。イリゼさんが分かってくれない限り、辛いのは続きますから…頑張って、耐えて下さいね」

 

 要求からすれば、アキにとって耐えられるのは不利益な事。だがまるでそうではないかのように、アキの声は楽しげであり、嬉しげであり……それを示すが如く、意識のないイリゼの頬を撫でるアキの顔には、恋慕の表情が浮かんでいた。

 そうしてアキは床を元に戻し、全身びしょ濡れのイリゼを用意しておいた服に着替えさせた上で、力仕事用の機械にイリゼを運ばせる。別室のベットへと寝かせ、もう一度頬を撫でる。これまでとは打って変わってイリゼを労わるかのようなアキの対応は、もしイリゼの意識があれば新たな困惑を抱いていたのだろうが…心身共に削られ、今も意識を失ったままのイリゼは、そんな事など知る由もなかった。

 

 

 

 

 イリゼは跳ね起きる。寝汗…或いは脂汗によって服を身体に張り付かせながら、焦りと共に目を覚ます。

 

「……っっ!…あ、ゆ…夢……?」

 

 見回し、そこが自室だと理解したイリゼは、数秒の間固まり…それから安堵と共に跳ね上げた上体をベットへと倒す。

 頭の中にあるのは、拷問の一部始終。まるで本当に経験したかのような感覚に、薄ら寒いものを感じるイリゼではあったが、とにかく今はほっとしていた。

 

「よ、良かった…いや、良くないけど…全然良くないんだけども……」

 

 思い出すだけでも苦しくなる、身体が思い出すのを拒否するような内容など、夢だったとしてもありがたくない。そう思ってイリゼは嘆息し…数秒後、改めて身体を起こすと朝の支度に取り掛かる。このまま横になっているより、動いた方が気が紛れる…そう思って、すぐに行動に移す。

 

(うん、夢だよ夢。…夢、なんだから……)

 

 状況からして、夢であると考えるのが妥当。そもそも内容自体現実離れした部分があるのだから、夢であった方が自然。無理矢理ではなく、本心からイリゼはそう思っており……しかしどれだけそう思おうと、他の事に意識が移ろうと、どうにも気が晴れないままイリゼは一日を過ごす事になるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…っていう夢でした、っていうね!夢の中で夢か!…をやってる入れ子構造っていうね!うわ紛らわしっ!凄く紛らわしっ!…というか、気絶した後の出来事についても夢の中で出てきたの、夢の中の私はどう思ってたんだろう…まぁ、夢っていきなり視点が変わってたり、夢の中じゃそれに疑問も抱いていなかったりするのが普通だけど…とにかく今回は紛らわし過ぎる……」



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牢獄の悪夢 2

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・イリゼ

内容・拘束 強制絶頂 媚薬 目隠し


 どんなに辛く苦しい事でも、それが夢であったのなら、夢だったと理解をすれば、即座に安堵へ、安心へ変わる。所詮は夢、寝ている間に見た現実ではない事だとさえ思えれば、後に引き摺る事もない。

 しかしそれは、夢が夢であり、尚且つ終わったのだという前提ありきの安心感。もしその前提が崩れるのなら…ただの夢、では片付けられなくなったのなら…例えそれが夢だとしても、夢だと理解していたとしても、心に安息は訪れない。

 

「……ぅ…ん…ここ、は…」

 

 何か違うような気がする。意識の覚醒と共にそんな感覚を抱いた彼女…イリゼは目を開ける。ぼんやりと天井を見つめ…それが、見慣れたものでないと気付く。

 起き上がり、見回す。ベット、家具、壁に扉。どれも見覚えのあるものではなく…段々とイリゼは、思い出す。意識がはっきりしていくのと共に、自身が眠る前の事を…否、意識を失う前の事が蘇る。そして背筋に寒気が走るような感覚を覚える中、視界の中にある扉が開く。

 

「あ、起きたんですねイリゼさん」

「…アキ……」

 

 入ってきたのは、この部屋の中で初めて見覚えがあると言える存在。モンスターに襲われているところを助けた…しかしそれは罠であり、策略によって自身を捕らえ、神生オデッセフィアを手放させるべく自らに責め苦を行った存在、アキ。自然体で声を掛けてくる彼女に対し、イリゼは警戒の視線を向け…それを気にも留めない様子で、アキはベットの近くまで来る。

 

「おはようございます、イリゼさん。ご飯、一緒に食べましょうか」

「…はい…?」

 

 ご飯を、と言ってアキは二人分の食事をテーブルへと置く。全く予想していなかった彼女の言葉に、イリゼはぽかんとし…一方のアキも、少しの間イリゼを見つめた後に「あぁ」と手を叩く。

 

「ごめんなさい、寝起きならまだ顔を洗ってませんよね。じゃあ、ご飯はその後にしましょう」

「た…確かに顔はまだ洗ってないけど……え、そこ…?」

「違いました?と、すると…ひょっとしてイリゼさんは、朝食は食べない派でしたか?」

「い、いや、そういう事でもなく……何の、つもり…?」

 

 全く以って見当違いな、尚且つ想定とはかけ離れていたアキの返しに、イリゼは困惑する。思わず気が抜けてしまいそうな程、呆気に取られ…しかし一拍置いた後に、イリゼから尋ねる。一体何のつもりなのかと。昨日(かどうかも、気を失っていたイリゼには分からないのだが)あれだけの事をしておきながら、何気なく朝食に誘う…その魂胆は何なのかと。

 されどその問いに対しても、アキの調子は崩れない。崩れる事なく、問われたアキは平然と返す。

 

「何のつもりかといえば、イリゼさんと朝食を取るつもりですよ」

「だから、それは何の為に……」

「…残念ながら、面倒でも食事はしないと身体が持たないので…あ、でも、イリゼさんの料理であれば全然面倒じゃないですね」

「何故食事を摂取するのかとは訊いてないよ…!?」

 

 先程を更に超える想定外の返しを受け、つい突っ込んでしまったイリゼ。そんな調子で突っ込んでいる場合ではないと分かりつつも、反射的に出てきた突っ込みを止められないイリゼだった。

 

「まあ、落ち着いて下さいイリゼさん。イリゼさんの言いたい事は分かります。私やこの食事に警戒心を抱くのも、当然の事です」

「…………」

「でも、今は何もしようとしていませんし、何もする気はありません。言葉通り、イリゼさんと朝食を食べようとしている…ただ、それだけです」

 

 余裕の様子で話を続けようとするアキに、イリゼは疑いの視線を向ける。それもやはり気に留めない様子で、アキは共に食事をしようとしているだけだと伝え、今度はアキがイリゼからの反応を待つ。

 互いに黙り、物音が消える事数秒。反応を待つアキに対し、イリゼが一度閉じていた口を開く。

 

「…本当に?」

「本当です」

「それが本心だって、言い切れる…?」

「本心です。言い切れます」

 

 発された言葉の内容をほぼそのままに、アキはイリゼの問いに返す。向けられる視線から目を逸らす事も、言葉に淀みが生じる事もなく、平然とした様子でアキは問いに対して肯定を示し……再び沈黙。そしてそこからまた数秒後、イリゼは深い溜め息を漏らした。

 

「…分かった。朝食、一緒に食べる事にするよ」

 

 諦めたように、観念したように、一緒に食べると答えたイリゼ。するとアキは嬉しそうに頬を緩め、さあどうぞ、とイリゼを椅子へ案内する。

 問い詰めてもちゃんとした答えを得られそうにない、と思った部分もある。何か企んでいるなら、拒否しても何らかの手段で強制してくるのだろう、と予想した部分もある。しかしこの時のイリゼが考えていたのは、そういったものだけではない。全幅には程遠いにせよ、疑念の方がまだ大きいにせよ…この時イリゼは、アキの言葉を信じていた。信じようとしていた。普通に考えれば到底微塵も信じられない相手ではあるが、イリゼは自分自身の側から、信じるという道を完全には閉ざしたくない…人であるアキを心の底からの悪だとは思いたくないという念が、イリゼにその選択をさせていた。

 そしてイリゼはアキと、朝食を共にする。見た目も献立もありふれた、何の変哲もないように見える食事。味も見た目通り、至って普通であり…それ故に、尚更イリゼからはアキの狙いが見えてこない。

 

(本当にただ、食事をしたかっただけ…?いや、でも…そんな……)

 

 状況と経緯故に「何もなくて良かった」とは素直に思えず、イリゼの中で困惑は強まる。信じようとした一方で、何かされた方が状況的には納得出来る為に、複雑な心境が胸中で渦巻く。

 

「ご馳走様でした。イリゼさん…は、流石ですね。どれも綺麗に平らげるなんて」

「…それは、褒めているの?」

「……?そうですよ?」

 

 皮肉か、或いは小馬鹿にしているとしか思えないようなアキの発言だったが、どうも本人は他意なく言っていたらしく、イリゼは僅かに肩を落とす。彼女が自分にした事は、明確な悪業。にも関わらず今は…否、今に至るまでずっと、アキからは悪意らしきものを感じられず、そこにイリゼはやり辛さを感じていた。

 

「ではイリゼさん、暫くここでゆっくりしていて下さいね。食器の片付けと、『準備』が終わり次第、また呼びに来ますから」

「……っ…!」

 

 自らも食事を終えたアキは、二人分の食器が載ったお盆を手にして立ち上がる。相変わらずの、何の悪びれもない…まるで悪いと思っていないかのような顔で、準備が済んだ後にまた来ると言う。

 準備。それが示すものなど、一つしかない。本来の力を封じられていたとはいえ、女神である自分が徹底的に追い詰められた、無様な姿を何度も晒してしまった、アキによる水責めと電流責め…それと同様、或いは同等の事をまたされるのだと思うと、イリゼの身体は強張り…しかし同時に、イリゼの中で意思が固まる。

 

「っと、そうだ。一つ言い忘れていました。呼ぶまでの間、何をしていても構いませんが、もし危ない事をするようなら……」

 

 扉の前まで歩いたところで立ち止まり、何気なく振り向くアキ。その瞬間、イリゼは動いた。素早くベットの掛け布団を掴むと、それを身体の捻りを加えて投げ放つ。投げられた掛け布団は宙で広がり、アキの視界を塞ぐと共に覆い被さる。そして突然の事態にアキが硬直する中、床を蹴ったイリゼは一気に距離を詰め、掛け布団諸共アキを組み伏せようとし……されどその直後、イリゼの身体から力が抜ける。電源が切れたように身体が動かなくなり、ばたりとイリゼは倒れ込む。

 

「──こんな風に指輪が自動でイリゼさんを無力化しますから、気を付けて下さい。…と、もっと早く言えば良かったですね。遅くなってしまってごめんなさい、イリゼさん」

 

 訳も分からずイリゼが茫然とする中、掛け布団から脱したアキは、イリゼの前でしゃがみ込むと共に言う。イリゼの視界の端には、彼女の言う指輪…気を失う前に行われた責め苦においても自身の女神化を封じていた、右手の中指に嵌められた指輪が確かにあり、イリゼはそれを失念していた事を激しく悔やむ。

 

「でも、悪いのはイリゼさんなんですよ?私は本当に、ゆっくりしていてほしかっただけなのに……」

 

 残念そうにそう言って、アキは今度こそ部屋を出ていく。襲おうとした罰、という事なのか、イリゼは指輪による無力化をされたまま放置され、アキが呼びに戻ってくるまでの間、何も出来ずただただ床に転がっているだけの時間を過ごす事になる。

 そして暫くしたところで、言った通りにアキは再び部屋へと現れた。しかし先程襲われたばかりであり、また抵抗されるのは困るという事なのか、指輪による無力化は解く事なく、用意しておいたロボットにイリゼを運ばせる形でイリゼを部屋から連れていく。

 これから一体何をされるのか。この無力化手段がある中で、どうやれば状況を打開出来るのか。ロボットによって運ばれていく中、イリゼの中で渦巻くのはそんな思いばかりであった。

 

 

 

 

 連れていかれた先は、昨日と同じ大部屋。昨日と違い、今回は水槽のある床下空間が開いておらず、部屋の中央で昨日と同じように鎖と手枷でイリゼは天井から吊り下げられる。

 更に、今回イリゼはスカートも下着も脱がされ、首から下で身に付けているのはブラウス一枚の格好だった。そのブラウスもボタンを全て外されており、胸の内側は丸見えの状態、乳首も少し身体が揺れれば見えてしまうような、そんな姿。

 

「どうですか、イリゼさん。今はちゃんと身体が動きますよね?」

「…拘束されていなければ、それなりには…ね」

 

 そこまでの状態に仕立て上げたところで、アキは指輪による無力化を弱め、イリゼが動けるようにしていた。しかしそれは身体を動かせるというだけであり、女神化が封じられているのは変わらないまま。加えて手枷を嵌められた状態で吊り下げられているとなれば、多少動けるようになったところで碌に出来る事はない。

 あまりに空虚な身体能力の回復にイリゼが恨みの混じった視線を送る中、アキはキッチンワゴンの様な台車を押してくる。そこには幾つかの物が載せられており、その内の一つ、ライトらしき物をアキは取ってイリゼに見せる。

 

「これ、何だと思いますか?」

「…そう訊くって事は、ただのライトではないんだね。凶器か何か?」

「途中までは正解で、最後は間違いです。これは…いえ、説明するより先に、まずは体験してもらいましょうか」

 

 凶器ではない、とアキは返し、持ったまま軽く揺らした後に、どこからにしようか、と一人呟きながらゆっくりとイリゼの周囲を回る。それと共に、イリゼの姿をじっくりと見やる。

 今のイリゼは、腕と肩、背中以外はほぼ見えている状態。背後に回ったアキを見ようとするだけでも、吊るされている為に身体が揺れ、乳首が見え隠れしてしまう。そうでなくとも秘部は常に丸見えであり、激しい羞恥心がイリゼを襲っていたが、それを何とか心の中で押さえ込み、イリゼは何でもないかの如く装う。

 

「うーん…まあ、やっぱり最初は……」

(…今は、暫くは耐えるしかない…さっきの目や身体の反応からして、アキは私の動きに対応出来ていなかった。つまり指輪による完全無力化は特定条件下で自動的に作動するもの。逆に言えば条件を満たさなければ動けなくなる事はないのかもしれないし、些細な事で作動していたら彼女にとっても面倒な筈だから、条件はある程度限定されている可能性が高い。だから耐えれば、きっとチャンスが……)

 

 一周回ってきたアキが再びイリゼの正面に来る中、イリゼは落ち着いて状況打破の可能性を考えていた。それは仮定に仮定を重ねたもの…例えば完全無力化が自動的作動に加え、任意に作動出来るようにも作られていたらその時点で終わってしまうような、希望的観測の混じった推測と予想。

 それでも今のイリゼにとっては、曲がりなりにも希望を抱けるだけでも意味があった。希望は耐える為の力になってくれるのだから、とイリゼはその可能性を信じようとしていた。そしてイリゼが思考を深める中、足を止めたアキは筒状の道具のスイッチを入れ、道具からはレーザーポインターの様な光がイリゼの秘部に向かって放たれ……

 

「──〜〜〜〜っっ♡♡!?」

 

 次の瞬間、イリゼは絶頂した。訳が分からないまま、分かる筈もないまま、突如秘部が痙攣し、感覚が背筋を駆け登り、そのままイリゼは絶頂していた。

 がくんっ、と顎が跳ね上がり、驚愕も相まって目を見開く。腰は前後に大きく揺れ、振動は鎖へと伝播し、身体全体が揺れる。ブラウスは簡単にはだけで、両の乳首が曝け出される。

 

「ぁっ、あ…あぁ……♡?」

「驚きましたか?イリゼさん。何もされていないのに達してしまう感覚は、如何ですか?」

「な、ぁ…なに、を……♡?」

 

 絶頂による思考の鈍化と理解不能な状況とでイリゼが混乱する中、アキは興味津々な様子で尋ねてくる。しかし当然イリゼにその質問へ答えるだけの余裕はなく、一体何を、一体何が…と質問を返す。だが、アキはそれに腹を立てる事もなく、当然の反応だと思いながら小さく笑う。

 

「これはですね、絶頂レーザーです。どんなものかというと、今体験して頂いた通り、そして名前の通り、敏感な部分に光を当てる事で、対象を瞬時且つ強制的に絶頂させる事が出来るんです」

「そ…そんな、事……♡」

「出来る筈がない、と?いえいえ、出来るから今イリゼさんは絶頂したんです。細かい説明は省きますが、ざっくり言うと投射された光の当たった部位、そこの神経に作用して信号を送り込み、その信号が頭に届く事で事で絶頂へと至るんです。要はここから出る光が、快楽の代わりになっているという訳ですね」

 

 自分の発明を披露し、驚く相手にその説明が出来て嬉しいのだとばかりに、アキは筒状の道具…絶頂レーザーの説明をしていく。そんな馬鹿なと思うイリゼだったが、他でもない自分自身の絶頂という事実が、アキの言葉が真実であるとイリゼに示す。

 

「そして、今さっきは当てた後すぐ消した訳ですが、このようにして当て続ければ……」

「……っ!止めっ…ぅああぁああひぃぃいいッ♡♡!あっ、あッ、ひぁああああぁぁぁぁっっ♡♡!ああぁっ、ふぎゅぅ"ぅううぅううううッッ♡♡!」

 

 一瞬で、触れる事なく絶頂に至らせる。ただそれだけでもイリゼにとっては恐ろしかったが、そんなものではないとばかりにアキは言い、再び絶頂レーザーを秘部へと当てる。レーザーが照射された次の瞬間、効果を確信させるが如く再度イリゼは絶頂し…しかしアキはレーザーを消さない。消さずに秘部へと当て続ける。

 そうした場合、どうなるか。それも、イリゼは身を以って理解させられる。──絶頂が、引かない。津波の様に一度押し寄せた後は引いていく筈の絶頂が、絶頂状態が、収まる事なくイリゼの中で駆け巡り続ける。長い絶頂などではない、本当に終わらない、本当に達し続ける最悪の最高潮がイリゼに嬌声混じりの絶叫を上げさせ…彼女の肢体が打ち明けられた魚の様に吊るされたまま暴れ狂う中、不意にその絶頂は途切れて消えた。

 

「はーっ♡はーっ♡あッ、ぁぁ…っ♡!」

「当てている間、ずっと絶頂が続くんです。通常の刺激を与えているのではなく、強制的に『絶頂』の信号を送っているからなんですが…どうですか?凄いとは思いませんか?」

 

 絶頂そのものは収まったとはいえ、絶頂の津波に飲み込まれたイリゼの心身がそう簡単に回復する筈もなく、酷く乱れた呼吸を繰り返しながら、びくびくと身体を痙攣させる。そのイリゼの状態は気にも留めず、アキはそのまま説明を続ける。見るからにイリゼは説明を聞いてなどいられない、理解する余裕のない様子ではあったが、関係ないとばかりにアキは問い掛け…返答がないと見ると、自身の視線を下へと落とす。

 

「けど、迂闊だった…ピンポイントで当てなきゃいけないんだから、身体が動かないようにしておかないといけないのは、少し考えれば分かる事なのに……」

 

 自らの失敗を受け止めるアキ。彼女の言う通り、イリゼの絶頂が収まったのは、アキが止めたからではなく、暴れ狂うイリゼの動きにアキが付いていけず、照射位置が秘部から外れてしまった為。つまりアキのミスで止まったに過ぎず、そうでなければ、その気にならなければ、あのまま延々とイリゼは絶頂させられ続けていたかもしれないという事。

 しかしその事も、イリゼはまだ認識していない。それだけの事を考えられる状況ではない。意思とは関係なく、身体は落ち着きを取り戻す為にひたすら呼吸を繰り返し…少し安定してきたのを確認したところで、アキは言う。

 

「昨日は苦しみによる拷問を試してみましたが、お強いイリゼさんにはやっぱり通用しませんでした。ですので今日は、快楽で責めてみようと思います」

「はぁ…はぁっ…か、快楽……?」

 

 段々と思考力も戻ってきたイリゼが困惑する中、アキは枷と鎖を追加で用意し、それぞれの足首に嵌めて床と繋ぐ。股を開いて脚を伸ばした状態、身体全体でいえばYを逆さまにしたような姿勢をイリゼに取らせ、これまで以上に身動きを封じる。両脚を別々に繋がれた事で、絶頂レーザーの前で身動きが取れなくなる事の意味を遅れて理解したイリゼは顔を青くするが、その時にはもう照射口が向けられており…三度目の照射は、乳首を襲う。

 

「くひゃああぁああああぁぁあぁっッ♡♡!」

「分かりますよね?イリゼさん。別にここじゃなくても、敏感なところであれば絶頂するんです」

「あッ♡はッ…ぁあぅひぃいいいいぃぃいッ♡♡!?ひぁッ、あぎゅうぅうぅぅうぅううッ♡♡!」

 

 ここまでの強制絶頂で否が応でも勃ってしまっていた両の乳首、その左側へとレーザーを照射され、秘部の時と同じように叫びを上げて達するイリゼ。そこからアキは「ここ」という言葉に合わせて照射先を秘部へと戻し、再びイリゼが絶頂したところで今度は更に右乳首へとレーザーを移す。立て続けに引き出された三連続絶頂にイリゼは目を剥き、腰を突き出しながら仰け反り返るが、今は両脚も広げた状態で拘束されている為に身を捩ろうにも満足に動けず、鎖の音がガシャンガシャンと響くばかり。

 と、そこでアキは片手で絶頂レーザーを照射しながら、空いた手で台車に置かれたタブレット端末を操作。するとイリゼを運んできて以降は置き物となっていたロボットが近くへと寄ってきて、アキはそのロボットのアームにレーザーを持たせる。

 

「あがッ♡!まっへ、それっ…ああああはぁああぁぁぁぁッ♡♡!」

「ご心配には及びませんよ。絶頂レーザーはしっかりと充電してありますから、数十分やそこらの間照射し続けても、エネルギー切れになったりはしませんから」

「そんなっ、ムリぃぃいいひぃぃぃぃいいいいぃっッ♡♡!」

 

 マニピュレーターで絶頂レーザーを保持させたアキが再度端末を操作すれば、アームが動いて位置が変わり、またイリゼの乳首へとレーザーが照射される。機械であるロボットの保持する絶頂レーザーは、当然一瞬たりとも照射位置がズレる事はなく、絶頂信号をイリゼの胸に与え続ける。

 更に、位置がブレない…即ちアキ側の手元の狂いで(例え僅かな間でも)絶頂していない時間が得られる可能性が失われた事に対してイリゼは愕然とした声を上げていたが、違う意味だと誤認したアキは、途中でエネルギー切れになる事などまずない、と絶頂中のイリゼに返答。イリゼの思っていた内容とは違うものの、イリゼの心を追い詰める返答であった事には変わりなく、悲痛な叫びをイリゼは上げる…が、それも絶頂によって甲高い喘ぎの声へと染まっていく。

 

「あぁでも、ずっと一点を照射しているだけ…というのも芸がないですよね。ごめんなさい、イリゼさん。こういう感じならどうですか?」

「ひゅぐぅううううッ♡♡!おっほ♡ひッ♡ぁぎゅうぅぅううぅぅううぅッ♡♡!」

 

 芸がないかどうかなんて気にしていない。どうでもいい。そう返したいイリゼだったが絶頂の津波の前では満足に喋る事も出来ず、その間にアキはもう一度端末を操作。するとこれまでは固定状態で乳首だけにレーザーを当てていたロボットが、乳首への照射と乳輪をぐるりとなぞるような照射とを交互に行うようになり、それを何度か繰り返したところで、レーザーはもう一方の乳首へと移る。そちらでも乳首と乳輪とを繰り返し、今度は下…初めに絶頂させられた、秘部へと照射対象を変更させる。これで一辺倒ではないでしょう?とアキはイリゼに平気な顔で言ったのける。

 本人にその気はなかったが、実のところこれは、イリゼを追い詰める上でも有効だった。同じ位置からの信号のみで絶頂させ続けるのではなく、位置を変える事で神経が慣れるのを避け、同時に短い間とはいえ移している最中は絶頂していない時間となる事により、絶頂状態が不規則となり、ただ絶頂し続けるより多くの負担を心身に強いる形となっていた。

 

「考えてみれば、人と国を守る歴戦の女神のイリゼさんが、ちょっとやそっとの苦痛で根を上げる訳がないのは当然でした。けど…これならどうですか?流石にこんな経験はした事ありませんよね?」

「ひぁうぅッ♡!触らなっ、触らないでぇええぇえぇぇぇえっッ♡♡!」

 

 レーザーを使った強制絶頂をロボットに任せたアキは、レーザーに当たらないよう気を付けながらイリゼの秘部へと指を這わせる。

 当然、レーザーと違ってただ触るだけのアキにイリゼを絶頂させるような力はない。されど立て続けに絶頂させられたイリゼの肢体は敏感になっており、軽く割れ目を撫でられるだけでもイリゼは感じてしまっていた。本来の過程なく『絶頂』という結果だけを引き出され続けた結果、その肢体は過程もあるものだと、ある筈だと誤認し、既に十分『出来上がって』しまっていた。無論アキもそれは予想済みであり、レーザーによる強制絶頂に加え、過敏になった身体への通常刺激でもイリゼの事を責め立てる。

 

「触らないでと言いますが、もうここはぐっしょりと濡れていますよ?ほら、一擦りするだけでこんなにも」

「そ、それはぁッ♡!何度もっ、ずっと、イッ…かされてるからぁあぁああぁぁッ♡♡!はぎゅひぃぃいぃぃ♡♡!」

「まあ、その通りなんですけどね。けど、お忘れですか?そもそも私は屈してもらう為にしているんですから、触らないでと言われて止める訳がありませんよ?」

 

 二本の指で掬い上げるように下から上へと割れ目を擦り、愛液で慣れた指を見せ付ける。達ながらもイリゼが言葉を返せば、それはそうだと肯定しつつ、しかし止める気はないとまた秘部に触れる。指先を割れ目に当てがい、つぷり…と中へ指を入れ込む。

 膣の浅い部分を引っ掻くように責める指。愛液を零す膣からは濡れた卑猥な音が漏れ、イリゼはきゅっと目を瞑る。それが恥ずかしさによるものか、絶頂を何とか堪えようとするものなのかは分からないが、どちらであろうと気にしていない、そもそもその時顔を見ていなかったアキにとってはどうでも良い事。今のアキの思考は、イリゼの反応よりも、このまま指を奥に挿れるか、それとも挿れる指の本数を増やしてみるかという二択に向いており…だが決めるより先に、胸へ照射していたレーザーが秘部へと狙いを変えた事で、アキは指を膣から抜く。大声の嬌声を聞きながら背後へと移り、後ろから両手で乳房を掴む。

 

「ふきゅぅぅッ♡!ふぁッ、あぁッ、搾るのもダメぇぇええええぇえっ♡♡!」

「だから、そんな事言っても無駄ですよ?それに、そんな調子で次から次へと叫んでいていいんですか?まだまだ、もっともっとイリゼさんにはイってもらうんですから、少しは堪えないと、後でより辛くなるだけですからね」

 

 付け根から先端、充血しピンと勃った乳首へと向けて、指と手の腹とで搾り上げる。一度手を離したかと思えば、すぐにまた鷲掴みにし、感触を確かめるように何度も胸を揉みしだく。

 相変わらず、アキの声に悪意や敵意の様な感情は籠らない。さりとて淡々としている訳でもなく、理解の出来ない、見えてこない心の内にイリゼの精神は翻弄される。逃れられない刺激と絶頂もイリゼを襲い、喘ぎ叫ぶ事しかイリゼは出来ない。

 

「どこを見ても綺麗な肌ですね…ふふっ、素敵です。とてもとても、素敵です」

「ああぁああッ♡!はぁッ♡あ"ッ♡ふひぃいいいいいいぃっ♡♡!」

「胸も、脚も、お腹も、首筋も…ここだって綺麗ですよ、イリゼさん」

「ひぁぎぃいぃぃぃぃッ♡♡!あひおッ、お"ひッ♡ひぃいっひっぁあははははははッ♡!?あっ、やッ、やめっいひひひひははははははッ♡!あぁっははははぁああひぃいいぃぃんンッッ♡♡!」

 

 秘部、胸と続けて性感帯を触ったアキだが、より感じるところを集中的に…といった事はなく、少し弄っては別の場所へ、また少し撫でては他を触って、と無秩序な愛撫を重ねていく。性感帯でないだけ、他の部位なら触られてもまだマシ…などという事はなく、絶え間ない絶頂で身体の感度がおかしくなっている今のイリゼにとっては、どこを触られても同じようなもの。同じように、快感が苦しみとなって襲い掛かる。

 更にアキは、そこからもう一段階変化を加える。囁くように背後から言ったかと思えば、アキはイリゼの腋へと指を這わせる。

 激しさはない。痛みもない。しかし当然腋を責められれば、くすぐったいという感覚が途端に募る。そしてくすぐったいという感覚は、ある意味で快楽以上に耐えられない、すぐに身体が反応をしでしまうもの。既に絶頂し続け異様に敏感となった身体にそんな事をされれば、我慢など出来よう筈もなく、喘ぎに混じって叫ぶような笑い声が迸る。笑い声でありながら、一切嬉しさや楽しさを感じさせない、苦しさに満ちた笑い声が、嬌声と混じり合って部屋に響く。

 

(おかしくなるッ♡!おかしくなるぅ"ぅ"ッ♡!こんな、こんなっ…ああああぁぁぁぁぁぁッ♡!!)

 

 実際に発される声は勿論、頭の中、心の中での言葉すらイリゼは纏まらなくなってきた。土砂降りの様な絶頂と刺激に思考は灼け、幾度も意識が飛びそうになっていた。

 されど、絶頂と刺激によって飛びそうになった意識すら、次なる絶頂と刺激で無理矢理引き戻され、蹂躙される。そんな生かさず殺さずの極限状態が如き責め苦に、イリゼの意識は擦り潰される。そして、どれだけイリゼが絶叫しようが、アキは止めるどころか、躊躇う姿を見せる事すらなく……容赦皆無の責めに変化が訪れたのは、イリゼの反応が酷く鈍いものに変わり果てた時だった。

 

「ぁ…ぁあ、ぁっ……♡」

「イリゼさん。…イリゼさん、イリゼさーん?」

 

 漏れるのは、微かに色香の残る吐息だけ。身体の反応は小さく、瞳にも生気がない。気力が底を突いた…或いは全て抜け落ち抜け殻にでもなってしまったのかと思うような状態になって、漸くアキは手を止める。絶頂レーザーも電源を切り、イリゼへと数度声を掛ける。

 一度目に反応はなく、二度目にもない。更に数度呼び掛けたところでイリゼはゆっくりとアキの方を向くが、やはりその目に気力はない。そんなイリゼに対しアキは、「そろそろ一度…」と呟き、台車からボトルを手に取る。そのボトルの蓋を開け、半開きとなったイリゼの口へと当てがって中に入った液体を飲ませる。

 

「ん、ぁっ…くふ……っ」

 

 イリゼから出ていたのは、絶叫と嬌声だけではない。絶頂し続ける中で相当量の汗をかいており、全身びしょびしょ、真下の床など水溜まりが出来てしまっている程だった。

 幾ら強靭な女神とはいえ、無敵であったり不滅であったりする訳ではない。疲労すればパフォーマンスは落ち、身体から水分が失われ続ければ脱水症状になるのは当然の事。シェアエナジーがあれば話は別だが、指輪により力を抑制されている今のイリゼは、謂わば常時シェアエナジー不足なのであり…そんな状態である為に、アキはイリゼに水分補給をさせるべく、ボトルの中の液体を飲ませた。そこに嘘などは微塵もなく…されどその為だけの行為かと言えば、違う。

 

「少しは落ち着きましたか?それとも、もう少し飲みたいですか?」

「…どうして、急に…こんな…(…あ、れ……?)」

 

 水分を摂らせ、少し待ってからアキは問い掛ける。多少なりとも落ち着いてきたイリゼは、アキの意図を知らない為に何故休憩させるのか、と問おうとしたが、その最中にイリゼは自身の身体に違和感を抱く。

 はっきりこうだ、と言える何かがある訳ではない。しかし熱いような、むずむずとするような感覚が身体の内側から滲み、少しずつ広がっていく。広がると共に違和感は強くなり、もどかしさへと変わっていく。

 

「……さっきの水は、何…?一体何を、飲ませたの…?」

「あれ自体はただの水ですよ。媚薬を混ぜた、ただの水です」

「……っ…!(やっぱり、盛られてた…!)」

 

 薄々勘付いていた通り、原因は先の液体だと分かったイリゼだが、もう飲んでしまった以上は知ったところで何にもならない。むしろ媚薬を盛られたと認識した事で余計に熱ともどかしさが増し、動けない事への切なさが募る。先程までは嫌という程絶頂させられ、散々身体を弄り回されたにも関わらず、肢体は刺激を求めてしまう。

 そんなイリゼの心境を知ってか知らずか、アキは口角を上げて小さく笑う。その笑みと共に台から新たな絶頂レーザーを取り、さぁっと顔を青くするイリゼの反応を見た上で、何も言わずにレーザーを照射。二本目から放たれたレーザーが、無防備なイリゼの秘部を撃つ。

 

「ひッ、待っ…ぁぁぁぁあああああ"あ"あ"あ"あ"あ"ッッ♡♡!?あッ、あ"ッ、あ"ああ"あ"ーーーーっッ♡♡!!」

 

 息を詰まらせ、待ってと言い切るより早く、イリゼは絶頂。レーザーにより送られた信号が背筋を駆け登り、快楽中枢へと突き刺さり、腰をバットか何かで思い切り殴られたのかと思う程にがくんがくんと揺らしながらイリゼは激しく絶頂する。

 照射をしていた時間は僅か。しかし絶頂の激しさは桁違いで、イリゼは腰を前後に揺らしたままに仰け反り返る。発される声も喉が潰れんばかりの絶叫であり、しかもそれが暫く続く。

 

「これはまた、凄まじいイき方ですね…脱水状態だった分、媚薬も急速に吸収したとかでしょうか。その辺り、検証が必要かもしれません」

「ぬひぉ"お"お"お"ぉ"ぉぉぉ"ッ♡♡!ひゃぐッ♡!あぎッ♡!ひぃっイ"ッ──ーーーー〜〜っっ♡♡!!」

 

 これは予想以上の反応だ、と興味深げに見やりながら、アキはレーザーのオンオフを繰り返す。当然その間もイリゼは絶頂を繰り返し、叫び、暴れ、数度の絶頂の末に声すら出なくなってしまう。

 

「や、やめっ…はっ、ひぃん……っ♡!」

「では、国を渡してもらえますか?そうしてくれるなら、今すぐにでも止めますよ?」

「……っ、ぅ…」

 

 余韻…というには鮮烈過ぎる快楽の残留でイリゼが身体をビクつかせる中、止めてほしいならば、とアキは昨日と同じ要求を口にする。それを聞いた途端にイリゼはぴくりと肩を震わせ、黙り…しかし視線で、それは出来ないと否定を示す。

 その瞬間、イリゼの瞳には女神としての光が、強い意思が戻っていた。一瞬前まで絶頂の蹂躙によって見る影もない有様だったイリゼが、たったそれだけで息を吹き返していた。そんなイリゼの様子を見て、今度はアキが黙り込み、意思の戻った瞳をじっと見つめ…ふぅ、と一つ感嘆の溜め息にも嘆息にも似た吐息を漏らした。

 

「それは出来ない、という事ですか。予想はしていましたが、本当に大した強靭さです。…では、イリゼさん。私の要求を受けないというのであれば、その選択を後悔して下さいね?」

 

 脅迫めいた言葉を返したアキは、新たに別のロボットを用意。そのロボットにも絶頂レーザーを保持させ、尚且つ自分の手にもまだ絶頂レーザーがある事を見せ、三ヶ所への同時照射が出来る事を示す。そしてその事にイリゼが冷や汗を滲ませる中、これまた台車に用意しておいた目隠しを持ち上げ、イリゼから視界を奪う。

 ここまで複数のレーザーを同時照射された事はない。それ故にどうなるかも分からない中で視界を奪われたイリゼの心の中からは、恐怖心が湧き上がる。されど恐怖しようと、恥辱に塗れた姿を晒そうと、アキの要求には乗らない、渡すなど言ったりはしないと自らを奮い立たせ…だがその直後、口にボール状の物を押し込まれ、噛ませられ、嵌められた事で仰天する。

 

「ふくぅ…!?」

「見えないイリゼさんの為に教えておきますが、今のはボールギャグですよ。付けられるとどうなるかは…もうお分かりでしょう?」

 

 自分に要求を飲ませる…即ち渡すと言わせる事が目的の筈のアキから喋る事を封じられ、イリゼに混乱が走る。目的に反する、目的を果たせなくなってしまう行為の意味が分からずイリゼは動揺していたが、先の「後悔」という言葉と、仮に渡すと言いたくなっても伝えられない、故に拷問が止まる事もないという状況に気付いた事で、イリゼの動揺は戦慄に変わる。無論それは仮定であり、イリゼにその気など微塵もなかったが、だとしてもアキのスタンスはイリゼを愕然とさせるだけのものであり…イリゼが気付いたその直後、三つのレーザーは揃ってイリゼに照射された。

 

「ふごお"ッほぉ"ぉぉ"ぉ"おお"お"おおぉお"ぉ"ッッ♡♡!!」

 

 ぐしょ濡れの秘部と両の乳首。性感帯三点への同時照射でイリゼは絶頂し、とても女神とは…否、人のものとは思えないような叫びを上げる。

 絶頂レーザーが三つとなった時点で、今より更に辛くなるのは明らか。イリゼもそれ位は理解していた。だが迸る絶頂感はイリゼの想像を遥かに超えていた。比喩ではなく本当に電流を流されたような、昨日のそれに匹敵するかそれ以上の電撃が身体の内側を駆け巡るが如き刺激が全身を襲い、たったの一瞬でイリゼの思考は押し潰される。

 

「ほごぉ"お"お"ぉ"ぉ"ッ♡♡!ォ"お"オ"お"お"お"お"ッッ♡♡!」

「あぁ、なんて反応…良かったですね、イリゼさん。常人なら、これだけできっと廃人になっていますよ?」

 

  三つのレーザーによるそれぞれの絶頂が重なり合う。三ヶ所それぞれで絶頂し、それ等が掛け合わされたような絶頂感となってイリゼの思考も意識も灼く。それだけでも過剰過ぎる程の絶頂、異常過ぎる程の刺激でありながら、既に幾度も達しているイリゼの身体は頭から爪先まで余すところなく敏感状態。更に目隠しによって視覚が封じられた結果絶頂とは無関係に他の感覚が敏感となっており、そこに媚薬の効果も相まった事で、最早イリゼには訳が分からなくなっていた。絶頂を絶頂だと認識出来ず、ただ凄まじい何かが身体を蹂躙しているという事しか分からなかった。

 しかし、これだけの要素を重ねてもまだ飽き足らないとばかりに、アキは継続的な照射を行う。ほんの一瞬、一回だけでも常人ならば駄目になる…そう理解した上で、照射を続けてイリゼに絶頂させ続ける。勿論強靭な女神だから、という前提ではあるが、もしこの場に誰かいれば、それが誰であろうとアキに唖然とした目を向けていたに違いない。

 

「ふひほぉ"ぉ"オ"オ"ッ♡♡!お"ッ、ほぉッ……ぁ……ァァゥ"ぐふぅ"う"うう"ぅ"っッ♡♡!ほひォ"ッ、ヒッ"、ほぎょお"お"お"お"ぉォ"ッッ♡♡!」

 

 頭と意識の許容限界を軽く超えた絶頂の絨毯爆撃に、イリゼの意識は呆気なく吹き飛ぶ。吹き飛んだ直後、同じ刺激で引き戻され、覚醒と同時にまた絶頂し粉微塵に打ち砕かれる。その度に上がるのはもう悲鳴かどうかも分からない奇声だけで、それすら満足に発せられない。

 絶叫と共に、枷から伸びる鎖が激しい音を立てる。力を抑制されている為、鎖が引き千切られる事はないが、だとしてもその激しい音は、イリゼの感じている絶頂の、苦痛の凄まじさを痛感させる。同時に枷の嵌められた手首足首には相当な負荷がかかっており、かなりの痛みが生じている事は間違いない…が、絶頂の嵐に比べれば、イリゼにとってその痛みはそよ風も同然、或いは感じる事すらない程度の事であった。

 

「辛いですか?辛いですよね?でも、まだまだ終わりには程遠いですよ」

 

 良心を持つ者なら勿論、世間一般で悪人と呼ばれる者ですら心が痛むような悶絶をし続けているイリゼ。だがそんなイリゼの姿が見えないのか、声が聞こえていないのか、アキはレーザーの照射を続ける。それどころか、継続的に三点同時絶頂させるだけでは足りないのだとばかりにそれぞれのレーザーを時折不規則に切って、慣れへの僅かな可能性すら潰していく。

 

「んぉ"お"ォ"ォ"お"おぉ"ぉ"ッ♡♡!(壊れる"ッ♡!こんなの続けられたら頭の中はじけ"と"ふ"ぅ"ぅ"ぅ"ぅ"ッッ♡!)」

 

 イリゼは叫ぶ。悲鳴を、絶叫を、声の限り叫び続ける。ギャグボールによって言葉にならない、仮にそうでなかったとしても自らを責めるアキ以外には届く事のない、苦痛と悲痛に満ちた叫びを必死な思いで上げ続ける。

 痛みや直接的な苦しみによる責めではなく、人の限界を遥かに超える快楽で蹂躙する事による責め苦に切り替えたアキの判断は正しかった。痛みであれば慣れたもの、苦しみであっても心を折るには温過ぎる、そんな表現が比喩ではなく正しい評価になる程、イリゼの…女神の強靭さは桁外れであり、しかし女神とて完全無欠という訳ではない。折ろうと、押し潰そうとする力には強くとも、焦がし溶かし塗り潰すような快楽に対しては強い弱い以前に全くの未知であるのがイリゼであり、知らないのだから耐えようがない。並の快楽、通常の快感は知っていても、それとは別格の快楽地獄には知っていようが何一つとして役に立たない。それでも何とか正気を保っている辺りに女神の強さは表れていたが…ここまで追い詰められればもう、女神もただの少女と変わりなかった。

 

「ふぶほぉお"お"おオッ♡♡!お"おッお"お"ンぅ"ぅ"ぅ"ぅ"っッ♡♡!」

「分かりましたよね?イリゼさん。意地を張っても、何も良い事はないんです。…まあ、とはいえ私もイリゼさんを苦しめたい訳じゃないんです。これが最善だと思うからそうしているだけなんです。…次はおまんこに当てますよ?何が一番賢明な選択なのかよく考えながら、耐えて下さいね?」

 

 言葉を紡ぐ事の出来ないイリゼ、その要因となっている口のボールギャグを指先でつんつんとつついた後、アキはイリゼに顔を近付けて言う。

 突然の、助け舟のような言葉。これまで散々責め立てておいて、急にどういう事なのか。責め一辺倒から、責めながらも少しだけ甘さを見せる事で、懐柔しようという事なのか。…などという思考は、今のイリゼには遥か遠い。そもそもまともに思考する事すら出来ない程の絶頂の渦に苛まれているのが今のイリゼであり、唯一聞き取れたのは、次は秘部にレーザーを当てるのだという言葉だけ。そして反射的に、イリゼは辛うじて残った意識を秘部へと集中させる事で身構える。だが……

 

「……あ、うぇっ、ぁッ…オオおお"お"オ"オ"オ"オ"ぶぇ"お"ぉ"お"ォお"ォ"ォ"オ"ぉッッ♡♡!!?!?」

 

 照射される絶頂レーザー。アキの言った通り、レーザーは秘部へと照射された。言った通り、思った通り、レーザーは身構えるイリゼの秘部を撃ち……それと共に、乳首にもレーザーは照射された。

 無論、アキは嘘を吐いてなどいない。ただ、言わなかった場所にも別のレーザーを同時に照射しただけの事。そうでなくとも、動きを見ていれば誰にでも分かるような事。されどイリゼには分からない。目隠しで見えないイリゼは秘部に、秘部だけにくるものだと思い、疾うに底を突いた気力を集めて身構えたばかりに、秘部以外は完全な無防備となっており…そこへ突き刺さる二条の絶頂レーザーが、秘部諸共両乳首からイリゼを絶頂させる。気が狂うような、頭が爆ぜて吹き飛びそうな程の絶頂でイリゼはよがり狂う。

 それでもまだ、終わらない。そこまでされても責め苦は終わらず、アキは拷問を止めようとしない。

 

「イリゼさん、大丈夫ですか?また汗が凄いですよ?喉も大分酷使していますよね?また少し、水分補給をしましょうか」

「ぁぶッ♡!?おごごぼほおっ♡!」

 

 不意に絶頂レーザーの照射が終わる。漸く絶頂しないでいられる時間が訪れ…しかし責めが止まったのも束の間、イリゼは顔を上向きにされる。その直後、ギャグボールに開けられた複数の穴から液体がイリゼの口へと流れ込む。突然の事に驚き、一直線に喉へと落ちる液体で一瞬溺れたような状態となり、反射的にイリゼは吐き出す…が、アキはそれを気にしない。眉一つ動かさぬまま、手にしたボトルを傾け、ギャグボールへと当てがい、先程と同じ媚薬を混ぜた水分を無理矢理イリゼに飲ませ続ける。そして疲労困憊故に押し寄せる水分を吐き出し切れずイリゼがある程度飲み込むと、またアキによる拷問は始まる。

 

「よーく聞いて下さいね、イリゼさん。今からカウントダウンをします。カウントがゼロになったら……」

「ほぉっ♡ほォっ、くぉ"ッ……ぬぉ"ひぃぃ"いい"ぃ"ぃッ♡♡!」

 

 肩に手を置き、耳元で囁くようにして言うアキ。耳とはいえ、レーザーでなければ触れてもいないその行為では流石に絶頂こそしないものの、膣を弄られたのかとばかりの喘ぎを漏らしてしまうイリゼ。そんなイリゼの反応に口元を緩ませつつ、アキは途中まで説明をし…溜めるように囁きを止めたかと思えば、陰核に向けてレーザーを照射。びくんっ、と身体を大きく揺らしながら達するイリゼを間近で見やり、分かりましたよね?…と言うが如く小さく笑ってイリゼから離れる。一拍置いて、アキは10からカウントを始める。

 喘ぎ混じりの荒い呼吸をイリゼが繰り返す中、カウントは進む。数字が若くなっていくにつれて、追い詰められた精神状態を示すようにイリゼの呼吸はより早く、より激しいものへと変わっていく。

 

「よーん、さーん、にーぃ、いーち……ゼー、ロ」

「ふーっ♡!ふぅーッ♡!ふぅううぅッ♡!…ぁ、ぇ……?」

 

 緊張感を煽るカウントが進み、唸りの様なイリゼの吐息も最高潮に。ゼロとなったらまた照射される。ゼロと共に絶頂させられる。その思いがイリゼの緊張を駆り立て、もうボロボロながらもイリゼは身構え…だが、ゼロとなっても何も起きない。レーザーは放たれず、よってイリゼが絶頂する事もなく、訳が分からずイリゼは小さな吐息を漏らす。そうして何も起こらず、静かで拍子抜けな空白が訪れ、半ば無意識的にイリゼが身体の力を抜いた瞬間……秘部と両乳首、三点を同時にレーザーが襲った。

 

「ぅふぅぅ"ぅぅ"ぅ"う"う"ぅ"ぅうう"ぅぅッッ♡♡!!?」

 

 ただ無防備なところで強制絶頂させられたのではない、身構えた上で何も起こらず、それ故に困惑しながらも力を抜いた…無防備になってしまった瞬間を狙ったレーザーの照射と、それによる絶頂。巻き起こる絶頂そのものは同じでも、これまでで最大とも言える不意打ち絶頂にイリゼは割れんばかりの悲鳴を上げ、ギャグボールによってくぐもった絶叫となって部屋の中で激しく響く。

 騙された、陥れられた、まんまと引っ掛かってしまった。絶頂感で思考の殆どがショートする中、そんな衝撃だけが鮮明に流れ、悔しさが絶頂と共に刻み込まれる。しかし、アキは説明の際、タイミングを図って…まるでそれが答えであるかのように絶頂をさせただけで、「ゼロとなったらレーザーを照射する」などとは一言も言っていない。アキは引っ掛け、陥れてこそいたが、騙していない。つまり駆け引きにおいて(イリゼは限界まで追い詰められていたとはいえ)アキはイリゼを上回った訳だが、そこまでイリゼの思考は回っておらず、故に心構えをする事も出来ない。

 

「あぁ、こんなに唾液を垂らして…そんなに気の抜けた顔をしていてもいいんですか?ほら、また数えますよ?」

 

 意識はあるが殆ど放心状態、絶頂し叫びを上げるか荒い呼吸を繰り返すかしか反応のない状態にイリゼが陥ってもまだアキに止める気配はない。ギャグボールの穴からだらだらと顎に垂れる唾液を指で掬い取ると、また耳元でアキは言う。すぐにカウントダウンを始め、イリゼのボロボロとなった意識をゼロの瞬間、そしてその後の空白時間へと向けさせた上で、今度は先の不意打ちの逆…ゼロになる前、カウントをしている最中にレーザーを放って再びイリゼの意表を突く。

 また、イリゼは絶頂する。一度たりとも争う事が出来ないまま、翻弄されると共に何度も、何十度も絶頂を重ねる。…女神だからこそ、耐えられる。女神だからこそ、正気のままに達し続ける。

 

「じゅーう…きゅーう…はーち……」

「お"ほぉ"オ"オ"ッ♡♡!ふヒお"おオ"ぉ"ッ♡♡!ォ"オ"お"おぉおぉンンッッ♡♡!」

 

 パターンを変え、幾度もイリゼを謀り、頃合いを見てまた媚薬入りの液体を飲ませる。段々とギャグボール越しに流し込む形では疲労困憊のイリゼが上手く飲めなくなってきた為に、その際だけはギャグボールを外し、しっかりと口に当てがって摂取をさせる。ちゃんと飲んだ事を確認すると、またギャグボールを噛ませて再開する。

 今は「どこかのタイミングで」ではなく、全てのカウントでレーザーを当てて絶頂させていた。一つ一つのカウントを長く、ゆっくりと行い、その間レーザーを当て続ける事で絶頂を持続させていた。尚且つ絶頂のタイミングこそ裏をかくも何もない形だったが、絶頂レーザーを照射する部位や本数は毎回変える事で、抜かりなくイリゼを翻弄していた。

 

「ごーぉ♡」

「ほホぉ"お"んッ♡♡!」

「よーん♡」

「ふびひィイ"イ"ィぃっ♡♡!」

「さーん♡」

「ぁお"お"オ"オ"ッっ♡♡!」

「にーぃ♡」

「お"あお"お"あ"ォ"ぉ"ォ"♡♡!」

 

 気付けばアキの声も、艶かしく熱を帯びたものへと変わっていた。彼女自身気付いていない、無意識の内になってしまっていた事だったが、その理由を今のイリゼが考えられる筈もなく、ただただその艶かしい声に耳を刺激されて、一層深く弾け飛ぶような絶頂をさせられるだけだった。

 カウントダウンは後少し。しかしそこにもう希望はない。結局のところ、無様に強引に絶頂させられるだけなのだから、アキの気分一つで何度も繰り返されているのだから、初めから希望などどこにもない。あるのはどうしようもない絶頂地獄それのみで…そしてまた、絶頂レーザーがイリゼを望まぬ絶頂へ導く。

 

「いーち……ぜろっ♡」

「お"おお"オ"ォ"オ"オ"ぉ"お"ぉ"ッ♡♡!ん"ぉ"お"オ"ッ♡♡!ぉ"お"おお"ッ♡♡!オ"オ"ぉ"お"ほぉ"お"お"ぉ"オオ"ぉ"ぉ"ぉッッ♡♡!!」

 

 至極楽しそうな声音によって発される、最後のカウント。ゼロとなり、今一度またレーザーは照射され…陰核を、撃ち抜く。アキの持つ一つと、ロボットに持たせた二つ、計三本、都合三条のレーザーが、全て小さな……否、幾度も幾度も絶頂し続けた結果、弾けてしまいそうな程真っ赤に膨らみ反り勃ったそれを、無慈悲なまでの一斉掃射で同時に貫く。

 気持ち良いなどという感覚は、早くから吹き飛んでいた。苦痛も、快楽が苦しみとなる辛さも、途中からは分からなくなっていた。その果ての絶頂、追い詰めに追い詰められた末の強制絶頂は、最早イリゼの意識など一切関係なく、ただひたすらに身体が反応していた。

 レーザーが照射され続ける。びくん、ひくんとイリゼは仰け反ったまま何度も何度も痙攣を繰り返し、陰核もまた必死に逃げようとするかのようにぴくぴくと震え続ける。しかしどれだけ震えようと三条の絶頂レーザーからは逃れられる訳もなく、哀れにも格好の的として狙われ続け、途切れぬ絶頂に限界までイリゼの肢体は仰け反り返り……びくんっ、と一際大きく身体が跳ねたその直後、イリゼの全身から力が抜けた。

 

「……うん?」

 

 依然としてレーザーを陰核に当てているにも関わらず、弛緩したままのイリゼの身体。悲鳴も途切れ、絶頂で肢体が跳ねる様子もない。それに怪訝な顔を浮かべたアキは照射を止め、まずイリゼの肩を触る。続けて頬にも触り、どちらも軽く叩くが、一向にイリゼの反応はない。そしてアキが目隠しを取ると…その下、涙で真っ赤に腫れ上がったイリゼの目は、視界が復活したにも関わらず焦点が定まっていなかった。

 呼吸はある。微かにだが呻き声も聞こえる。しかし呼び掛け叩いてもほぼ反応はなく、もう一度絶頂レーザーを秘部に当ててみても、軽く身体が震えるだけで、やはり悲鳴も嬌声も上がらない。そんなイリゼの状態を確認したアキは、少し考えた後ふぅ、と一つ息を吐く。

 

「流石にもう限界、これ以上はやっても無意味のようですね。お疲れ様です、イリゼさん。私も疲れましたし、今日はここまでにしましょうか」

 

 あっさりと終わりの判断を下したアキは、ロボットのアームに持たせていた絶頂レーザーを外し、イリゼに施した拘束も解く。脚に続いて両腕の枷も外した瞬間、イリゼはアキの側に倒れ込んでしまったが、大きくよろけながらも何とかアキはイリゼを支え、ロボットに彼女を抱えさせる。

 そして次にアキが手にしたのはイリゼのブラウス。汗で肌に張り付いてしまっているそれを多少手間取りながらも脱がしたアキは、タオルで丁寧にイリゼの身体を拭き、新たな服をイリゼに着させる。

 その間、イリゼは何の動きも起こさなかった。というより、起こせなかった。されるがままに着替えさせられたイリゼは、そのままロボットに抱えられて部屋を出て、目覚めた時にいた部屋へと連れていかれる。柔らかなベットに寝かせられ、毛布までをしっかりとかけられる。

 

「お休みなさい、イリゼさん。また、明日」

 

 まるで人が変わったかのような丁重な扱いを経て、最後にアキはイリゼへと声を掛ける。声を掛け、部屋を後にする。

 今は完全に一人。指輪は嵌められたままだが、その効果によって完全に動きを封じられている訳ではなく、今ならば動ける。部屋を調べ、脱出に繋がる行動を起こす事も出来る。そう分かってはいたが、イリゼは動けなかった。指一本動かす事すら、今の状態では辛い程の疲労が、負担がイリゼの身体にのしかかっており…そんなイリゼを労うような、心地の良いベットが眠気を誘う。その誘惑…或いは休まんとする身体の反応には抗えず、このままではいけないと分かっていながらも、イリゼの意識は眠りへと沈んでいくのであった。──故に、イリゼが知る事はない。部屋を去ったアキが、イリゼの認識している前日の拷問の後浮かべていたと同じ表情をしていた事を。確かにアキは、嬉しそうであった事を。



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嬲られ火照る温和の黄金

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません(既存シリーズの続きが読みたい、というリクエストも承っております)。




人物・シーシャ

内容・アナル 触手 焦らし 媚薬 拘束


 強者であれど、足を掬われる事はある。油断していた場合は言わずもがな、環境や状況、体調や偶然によって、思わぬ形で痛手を負う事は強者であろうと起こり得る。きちんと警戒していようと起こる時は起こる以上、ある種仕方のない事ではあるが…いざそのような目に遭えば、そしてそれによって取り返しの付かない事になれば、そう簡単には受け入れられないのも…至って当然の事である。

 

「よ、っと。何となくだけど、この辺りの地形も分かってきたわね」

 

 自身の身の丈、その二倍程度の崖を軽やかに滑り降りた一人の女性。鳶色の髪を靡かせながら着地した彼女は周囲を見回し、ふぅ…と一つ吐息を漏らす。

 彼女の名はシーシャ。黄金の第三勢力(ゴールドサァド)の一人である彼女はこの日、思い付きからある森林を探索していた。

 

「やっぱり未開の地を探索するのは良いわね。少し冒険家の気持ちが分かるかも」

 

 気分良く…されど警戒は怠る事はなく彼女は森の中を進む。思い付きとはいっても、準備はきっちりとしてきた。周囲も足元もよく見て、不要な危険は犯さないよう注意もしている。そんな彼女だからこそ、暫く探索をした今も特に怪我はなく済んでおり、それ故に楽しむ余裕も十分にあった。無論、一切危険を感じる瞬間がなかったという訳ではないが、そこも豊富な経験に起因する勘で的確に回避し、その結果として今に至る。

 

「…よし、もう少し奥まで行ってみますか」

 

 ここまでもそれなりに楽しめたが、まだまだ森は深い。多忙…とまでは言わずとも、自分とていつでも探検に出られる程暇ではない。そんな思いからシーシャは足の向くまま、気の向くままに探索を続ける。途中で休憩を挟みつつ、足場の悪い場所では探検家気分で、開けた場所では森林浴気分で、自由な探索を満喫する。

 そうして食事を兼ねた昼休憩から凡そ数時間。段々と夜が近付いてくる頃合いとなったところで、シーシャはその歩みを止めた。

 

「んー…これ以上進むと、ここで夜を迎える事になりそうだし、流石にそれは危険か…」

 

 幾ら自他共に認める実力者の自分であっても、未開の森で夜を迎えるのは得策ではない。そう判断し、シーシャは踵を返す。散発的に付けてきた目印を頼りに、片道を戻っていく。…だが……

 

「…へ?おわっ!?」

 

 突然砕ける足下の木の根。どうやらその根は腐っていたらしく、更に根によって支えられていた地面の一部が崩れた事で、シーシャはその場から落下してしまう。

 咄嗟に、本能的にシーシャは受け身を取り、更に衝撃を逃す形で数度回転する事によって、怪我を回避。流石に痛みまで回避する事は出来なかったが、無傷と言って差し支えないレベルにまでダメージを押さえ込み、そこからゆっくりと身体を起こす。

 

「痛た…ついてなかったわね、これは……って、うん?」

 

 上体を上げ、軽く土を払ったところで、シーシャは今自分のいる場所が空洞の様になっている事に気付く。どうやら木々の根が絡み合う事で出来た場所らしく、細い木や大木の根、土壁などの隙間から光が差し込んでいる光景は、中々に見物。そしてその隙間も多い為、別段暗いという事はなく、こんな場所もあったのか…とシーシャは周囲をぐるりと見回す。それからシーシャは立ち上がろうとして…次の瞬間、気が付いた。隙間から差し込む幾つもの光、しかしその一部がおかしい事に。

 

「……っ!モンスター…!」

 

 違和感を覚えたのと、視認が困難な攻撃で襲われたのはほぼ同時。一瞬早く気付いたシーシャは直感で躱し、服の端を捌かれる程度の被害で抑える。更に服の破れ方からモンスターの位置を推測し、その方向へ飛び蹴りを放つ。

 

「捉えた…ッ!…ふぅ、まさか透明化してるモンスターがいただなんてね…。せいぜい半透明レベルだから何とかなったけど、完全に透明だったらどうなって──」

 

 確かな感触を得たシーシャはそのまま脚を下に振り、モンスターを蹴倒す。間髪入れずに大剣を引き抜き、振り下ろす事で両断し、撃破を確認した事で一息。不運にも地面が崩れ、更に不運な事に立ち上がるよりも先に視認が難しいモンスターに襲われるも、幸い素早く倒す事が出来た。これぞ不幸中の幸いだろう。…そんな風に、シーシャは思っていた。立て続けに不運に襲われ、しかしそれを切り抜けた事で、完全に安心を…油断をしてしまっていた。その油断は、ある意味仕方のない事かもしれないが……すぐにシーシャは、その代償を払う事になる。

 

「な……っ!?」

 

 何とかなって良かった。…そう思った次の瞬間、背後からシーシャは脚を払われる。気の抜けていたところへの衝撃でシーシャは倒れ、突然の事に面食らう。当然、訳が分からないながらも立ち上がろうとしたシーシャだが…それを阻むように、次々と手足を掴まれる。

 捕まえられたが、腕や前脚の様な感覚はない。そこそこ太く、絡み付くようにして巻き付いていく感覚は、普段感じる事などないものであり…首だけ動かして振り向いたシーシャは、違和感のある景色に目を見開く。

 

(嘘…二体目……!?)

 

 そう。背後からシーシャを襲い捕らえたのは、先程倒した個体とは別の、しかし同種のモンスターだった。完全ではないとはいえ、透明故に視認が難しい性質と、不運が重なる中でも撃破出来たが故の油断が、二体目の見落としという致命的なミスに繋がっていた。

 当然シーシャはモンスターからの拘束を振り解こうとする。だが簡単には外れず、そうしている内に逆に四肢を引っ張られる事で、思うように力を込められなくなってしまう。

 

「くっ…アタシとした事が……」

 

 手足を揃って引っ張られ、更に宙に浮かされる事で、完全に抵抗が出来なくなるシーシャ。手足に巻き付いているもの以外にも、複数の半透明の何かが…モンスターの触手がある事は分かったが、今そんな事が分かっても何の意味もない。

 

(けど、アタシを取って喰おうって事なら、ここから本体へとアタシを近付けてくる筈。一か八か、全身全霊をそこに懸けて……)

 

 今のままではどうにもならない、と悟ったシーシャは、反撃の可能性に全力を注ぐ事を決める。一体目の撃破で、渾身の一撃を与える事が出来ればそのまま仕留められると分かっているからこそ、窮地に陥りながらも虎視眈々とその瞬間が訪れるのを待つ。

 そんな中、数本の触手がシーシャへと近付く。されどそれはシーシャの拘束に加わるのではなく、素通りするように先端が彼女の頭上へと伸び…思わず見上げたシーシャの頬に、何かが落ちる。

 

「ひゃっ…!?え、ちょっ…粘液…?」

 

 ぽたりと落ちたのは、どろりとした液体。頬の曲線上に落ちてもゆっくりと垂れるだけのその液体は、かなりの粘性があるようで、更に数滴がシーシャに落ちる。気付けば四肢に巻き付いた触手も同様の液体を分泌しており、前腕やブーツにも粘液が伝う。

 一瞬、まさか酸!?…と戦慄したシーシャだったが、今のところ痛みやひりつく感覚はない。一先ず酸で溶かされるという訳ではさそうだとシーシャは安堵し、ならこれは何なんだと思いつつも改めて反撃の機会を伺…おうとしたところで、更に触手が伸びてくる。頭上の触手は粘液をそのまま落とし続け、別の触手がシーシャの身体を這い始める。締めるでも、突き刺すでもなく、粘液を分泌しながら彼女の肌の上で蠢く。

 

「く、ぅっ…(気持ち、悪い……)」

 

 それ自体は痛くも痒くもないが、モンスター…それも触手に這いずられるというのは当然かなりの不快感がある。おまけに上からは粘液が落ち、這いずる触手一つ一つも粘液を分泌している為、どんどんと肌の上で粘液は広がり、それを擦り付けられる。

 腕を這い、脚を這い、腹部を這って胸にも至る。シーシャの豊かな乳房を囲うようにぐるりと一周すると、そこからとぐろを巻くかのように触手が先へ、乳頭へと向けて伸びていく。途中、触手は服の内側に入り込む形で引っ掛かり、すこしの間もぞもぞとしていたが、直後に別の触手が服へと纏わり付き、胸元から左右に思い切り開く。

 

「んなぁ…!?ど、どんな変態モンスターよ、この…っ!」

 

 普段は余裕のある態度と雰囲気を纏うシーシャだが、流石にこれには顔を赤くし、身を捩る。とはいえ依然として四肢は拘束されたままであり、結果衣服から解き放たれた乳房がたゆんと揺れただけ。

 そして完全に露出した乳房へ、改めて触手が巻き付き這いずる。先端は乳頭、乳首へと到達し、なぞるように触手は粘液を塗り付ける。そこから何度も触手は擦り、左へ右へ、上へ下へと乳首は振り回される。刺激を受け、幾度も擦られ、ぴくぴくと震えながら乳首は次第に硬くなる。モンスターによって、勃起をさせられてしまう。

 あまりにも屈辱的な勃起に、シーシャは更に赤面。恥辱に震えながらも、必ずやこのモンスターを撃破する、とシーシャは誓い、じっと耐える。触手に身体を這い回られようと、粘液を塗りたくられようと、耐えて待ち続ける。…待てば何とかなると、この気持ち悪さにさえ耐えればいいのだと、ある種の楽観的な思考を無意識にしながら。だが……

 

「はぁ…はぁ…。…ん、んんっ……♡」

 

 漏れるのは、少しばかり荒くなった…熱を帯びた吐息。頬は朱色を帯び、胸元も普段より大きく上下する。触手が蠢く感覚に、気持ちの悪さとは別の理由でシーシャは表情を歪ませる。

 拘束され、粘液を塗られ始めてから、数十分が経過した。胸同様にブーツも流され、タイツも捌かれたシーシャは今や全身粘液塗れであり、その粘液で肢体はテラテラと卑猥に艶めく。

 

(身体が、熱い…熱くて、切ない…♡)

 

 粘液を塗られ、擦り付けられてから少ししたところで、シーシャはその異変に…身体が火照る事に気付いた。それもただの熱ではなく、切なさ、もどかしさ、物足りなさ…そんな何かを求めてしまうような感覚も伴う、これまで自分が経験した事のない異変、異常。更にそれは時間が経てば経つ程深くなり、粘液を塗られた場所が広がれば広がる程強くなる。そうした現状がある以上、異変の原因は粘液だという事は明白だったが、分かったところで打つ手がない。

 

「……っ…このモンスターは、いつまで…アタシの身体を這い回ってるのよ…♡」

 

 舐めるように、擦り付くように征服を続ける触手に向けて、シーシャはキッと睨みを利かせる。目が慣れてきたのか、相変わらず半透明ながら今はしっかりと触手を視認出来るシーシャだが、むしろそのせいで余計に「触手に好き勝手されている」という事を分かってしまい、その悔しさでシーシャの肩は小刻みに震える。

 

「ぁ、あ…くぁっ……♡!」

 

 もう何度目かも分からない、胸への巻き付き。這い寄るように首元や腹部から胸に取り付き、付け根を一回りし、渦を描きながら触手は乳房に巻き付いてくる。触手が胸へと圧を掛けながら巻き付くと、それだけで痛みではない刺激が…快感が胸の奥から染み出してくる。

 胸の先、乳首へと到達した触手は、つぷりとその先端を乳首に当てる。それだけでもただ乳房を這われる以上の快感が生まれ、シーシャを襲う。

 

「ど、こっ…触っ、て…ぅふぁぁ…っ♡!」

 

 されどそれはほんの序の口。乳首と先端同士を当てた触手は、そこから乳首をこねるようにつぷつぷと押し、乳輪共々くすみのないその乳首を乳房へと押し込む。押して、緩めて、また押して、また緩めて…弄るように何度も触手が押している内に、段々と乳首は膨らみ始める。赤みを増し、硬くなり伸び、触手によってぷっくりと勃つ。モンスター、それも触手によって乳首を勃たされるなど、恥辱以外の何物でもないが、生理現象としての勃起はシーシャの意思では止められない。

 そして触手の先端が離れれば、そこに残るのは左右揃って勃った乳首。まるで見せつけられている気分のシーシャは顔が真っ赤に染まり…追い討ちをかけるように、再び触手が乳首に触れる。先程とは違い、今度は乳首に先端が巻き付き、乳首にも粘液を塗り付ける。

 

「はっ、くっ…離れなさい、よぉぉ…ッ♡!」

 

 こしゅこしゅと扱かれているせいか、粘液を塗り付けられているせいか、それともその両方か、乳首は瞬く間に熱を増し、ジンジンとした熱さが響く。

 たっぷりと塗り付けられた粘液により、一層淫猥に勃つ乳首。熱く屹立した乳首は微かに触手が触れるだけでも、ぴくんと肩が揺れてしまうような快楽を感じ、触れた位置から更に熱を増していく。つつ…と触手の先端は乳首の付け根から端へと、なぞるように進んでいき…離れる寸前、感度を確かめるが如く乳首を弾く。

 

「はひぃいんッ♡!?」

 

 びくんっ、と上半身を軽く仰け反らせるシーシャ。背筋の動きに合わせて乳房も揺れ、たぱんと音を立て、乳首も遠心力で上下に運動。

 弾かれた瞬間、感じたのは炸裂したような快楽。これまで胸で、乳首では感じた事のないような刺激が溢れ出し、思わずシーシャは悲鳴を上げた。喘ぎ混じりの、普段のシーシャを知る者が聞けば仰天するような声を漏らして快楽に震え、その声にシーシャ自身も驚く。

 そこからも触手は、数度弾いてシーシャを刺激。我慢しようとしても身体の反応は止められず、声からも感じている事が漏れてしまう。それが数度繰り返され…満足したとばかりに、触手が離れていく。だがそれは終わりなどではなく、シーシャが安堵したのも束の間、再び触手は近付いてくる。ゆっくりと這い寄るように、離れた触手は下腹部に迫る。

 

「……っ!そ、そこは……っ!」

 

 恥ずかしさと快楽で紅潮したシーシャの顔に、血の気の引いた青さが混じる。先程まで乳首を弄っていた二本が下腹部に迫り、シーシャは声を詰まらせる。

 乳首だけでも相当感じてしまった。喘いでしまった。そんな中で下腹部を、女性器を刺激されたらどうなるかを想像した事でシーシャは焦るが、彼女に出来る事は何もない。シーシャが声を詰まらせている内に触手は太腿へと到達し、そこから昇るようにして脚を這う。

 

(駄目…来ないで、来ないで……っ!)

 

 振り落とそうと腰を前後に振るうシーシャだが、腰が揺れ、風を感じるだけで触手には全くの無意味。蛇の様に這う触手は、太腿、付け根、デルタゾーンと着実に割れ目へと近付いていき、しかし触れる寸前、その縁をなぞるようにして登った後に離れていく。胸同様、下腹部にも触手は入念に粘液を塗り付ける。下腹部でも、熱が、疼きがシーシャを苦しめる。

 

「はぁ…はぁ…ぅ、あ…あっ…ぁ……♡」

 

 塗って、這い、垂らして、擦り付ける。繰り返され、シーシャの意識は自身の下腹部へと固定される。視線を股へと縫い付けられる。今度もまた、触手の先端が小筆の様に、秘部の割れ目の形をシーシャに感じさせるが如く下から上へ、上から下へと流れていき……離れる。じわり、と割れ目からは愛液が染み出し、シーシャは心の中で叫ぶ。

 

(なん、で…ソコはナカに入って来ないのよぉぉ…っ♡!)

 

 理由は分からない。しかしモンスターは、一貫して割れ目…膣の中には入って来ない。膣に触手を挿れようとはしない。無論、シーシャはモンスターの触手で膣を貫かれる事を望んでいる訳ではないが、火照った身体はそれを鎮めてくれるモノを、解き放つような刺激を自然に求めてしまう。そしてそんな状態で、元から敏感な場所を、最も快楽を感じ易い部位を、ギリギリまで這いずりながらも一切触れない、触らないというのは、焦らしと同義。モンスターにそんな意図があるのかどうかは分からない。それでも現実として、シーシャは、シーシャの身体は、触手によって焦らされている。焦らされ、もどかしさと共に刺激を求める。

 気付けばまた、乳房への、乳首への弄りが始まる。腋に首筋、臍に尻肉内股と、触手はまるで女体というものを理解しているが如く、舐め回すようにして触手で肢体を這い回る。ただ膣だけは刺激しないまま、そこだけは徹底的に残したままに。

 

「はーっ…♡はーっ……♡」

 

 荒く艶やかな吐息が繰り返しシーシャの口から漏れる。反撃を伺う意識はどこへやら、今は刺激ともどかしさに耐えるので精一杯であり、その表情にも普段の余裕は微塵もない。

 そうしてシーシャは焦らされる。焦らされ続ける。焦らされ、弄ばれ、秘部以外をねぶるように責められ続け……だが不意に、悩ましくもどかしい時間は終わりを告げる。

 

「…ぁ、え……?♡」

 

 どういう訳か、突然動きを止めた触手。太腿から下腹部に掛けてを何度も這いずっていた触手は何の前触れもなくぴたりと止まり…鎌首をもたげるかのように動いたかと思えば、その先端をシーシャの割れ目に引っ掛ける。左右から当てがい、掴み、散々焦らされた事で愛液塗れとなった彼女の秘裂を無遠慮に開く。

 更にそこへ向け、新たな一本が迫ってくる。これまでのどの触手よりも太い、半透明でも存在感をありありと示す凶悪な触手が、シーシャの割れ目…入り口を開かれた膣へと向けて伸びてくる。それが何を意味するかなど…一つしかない。

 

(あぁ…くる…やっと、やっとぉ……♡)

 

 自然に奥から喉が鳴る。下半身から、熱くて熱くて仕方のない『女』の部分から歓喜の感情が込み上げてくる。

 抵抗の意思が感じられないと判断したのか、触手が近付く速度は決して早くない。それがまたシーシャの身体を、心を焦らし、視線を触手へと縫い付ける。しかしそれでも、そう時間が掛かる事なく触手は彼女の下腹部にまで到達する。先端が割れ目へと触れ、愛液を掬い上げるようにするりと撫でる。そして撫でられただけでもシーシャが感じてしまう中、触手からの圧力が強くなり、触手はシーシャの膣の中へ……

 

「……ぁ…ゃ…やっぱりダメぇぇっ♡!」

 

 触手が膣へと入る直前…本当にギリギリのギリギリとでも言うべき瞬間に、寸前に、シーシャは我に返った。或いは膣に入る、入ろうとする、その光景を目の当たりにした事で、熱に浮かされていたシーシャの思考は引き戻された。

 反射的に、シーシャは腰を振るう。今正に膣を貫かんとしていたモンスターの触手から逃れようと、上に下にと振りたくる。結果割れ目に触手の先端を自ら擦り付けるような形となり、ぬちゅぬちゅという卑猥な音と共に頬がだらしなく緩んでしまいそうな快感が走るも、挿れようと追い掛けてくるモンスターの触手から必死で逃げる。

 しかしそれは、無駄な抵抗。悪足掻きをするシーシャに向けてモンスターは新たに二本触手を伸ばし、その触手は脚の付け根に麻薬巻き付く。そこで腰を完全に固定し、今一度孔へと触手を当てがう。

 

「……っ…!…って、え…?そ、そこは……」

 

 今度こそ駄目か、もう終わりか。そう思ったシーシャだったが、すぐに気付く。今正に、一際太い触手が当てがわれている。だがそれは割れ目ではなく、その下…形の良い尻肉に挟まれた肛門の縁。振りたくっている内に位置がズレたのか、そしてモンスターはそれに気付いていないのか、膣ではなく直腸に触手を挿れようとし…次の瞬間、触手は誤ったまま肛門を貫く。

 

「あ、待っ、そっちは違ッ…ぁぁああああぁッ♡!?」

 

 ずぶんっ、と捩じ込まれるような衝撃が下半身を駆け抜ける。きゅっと閉じていた肛門はこじ開けられ、中の腸壁も掻き分けられて、一息に触手は突き刺さる。貫かれた瞬間にシーシャは仰け反り、びくんと全身を震わせ…しかし当然、ただ貫かれただけで終わる訳がない。

 

「あぐっ、う、動かないっ…でぇええぇッ♡!ひぎっ、あッ、ぅひあぁああぁッ♡!」

 

 深々と突き刺さった触手は中で蠢き、直腸内を圧迫する。うねり、曲がり、つい数秒前まできちんと締まっていた直腸の形を強引に変える。そうして暫し動き回ると、合間を開けずに抜けていく。腸壁を擦りながら、引き摺り出さんばかりに力任せで、抜けた…と思いきや、抜ける寸前で引き返し再び後孔は抉られる。

 あまりにも荒々しい、暴力的なピストン。シーシャは突かれても引き抜かれても悲鳴を上げ、その度に身体を捩ろうとするが、身体に巻き付いた触手がそれも許さない。捩る事で刺激を逃す事すら出来ず、シーシャは刺激も衝撃もピストンと共に打ち付けられる。

 

「裂けるっ、裂けるぅぅうぅううッ♡!痛いぃッ、ひぃッ、痛──」

 

 耐えようという気すら芽生えない程の抽迭で、シーシャは恥も外聞もなく叫ぶ。本来出すべき場所の孔を、太くごつい物体を押し込まれる事など想定されていない直腸を無理矢理こじ開けられ、力任せに蹂躙されれば、壊れてしまう事など当然。その危機に晒されているシーシャが感じる事など、痛みと恐怖以外ある筈が……

 

(…ぁ、え…嘘…何これ…?…アタシ、モンスターにお尻を犯されてるのよ…?ぶっとい触手突っ込まれてるのよ…?…なのに、なのに…なんで、こんな…触手に突かれて感じちゃってるの……♡!?)

 

……ない、シーシャはそう思っていた。そうである筈だった。だが…違う。シーシャは気付く。自分の悲鳴には、嬌声が混じっている事に。シーシャは認識する。犯されている後孔から、痛み以外の感覚が…快感が弾けている事を。

 訳が分からない。粘液のせいで身体がおかしくなっている事は、感じ易くなっている事は理解している。それでもシーシャは、後孔という本来あり得ない、当然経験した事もない場所に触手を突き挿れられていながら感じているという状況が、自分の状態が、全く以って飲み込めずに混乱する。混乱するが、これまた当然それをモンスターが待ってくれる事などない。

 

「ひぁっ、ぁあっ、くぁあんっ♡!そんなっ、こんなのっ…おかしいっ、のッ…にぃいいぃっっ♡!」

 

 暴力的に突き上げられる度、弾ける快楽で腰が跳ねてしまう。それを両脚の付け根に回された触手で押さえ込まれ、腰は衝撃で微かに震えるだけ。その都度腰だけでなく、突き抜ける筈だった快楽も無理矢理押し留められているような、抜けていかなかった快感が後孔の中で跳ね返っているような感覚が響き、次々と喘ぎ声が出てしまう。堪えようにも押し寄せる快楽の方が遥かに強く、零れる喘ぎを止められない。

 直腸内を突き回すのと並行して、胸への責めも加速する。抽迭と連動でもしているかのように、突かれれば左の乳房が、抜けていけば右の乳房が巻き付いた触手によって締め上げられ、左右で交互に快感が走る。別々に行われるせいで、突かれても抜かれても胸への快楽は与えられ続ける。

 

「ただただ、巻き付いたりぃっ♡突いたりっ、してぇっ♡なっ、何が目的っ、なのよぉほおおぉおおぉぉッ♡!?」

 

 必死に快楽に抗いながらシーシャが当然の疑問をぶつけようとした瞬間、深くまで刺さった触手が中でぐりゅんっ、と左右にうねる。

 直後に迸るのは、後頭部を強打されたかのような快感。掻き分けながらの挿入よりも、腸壁を引き摺り出すような引き抜きよりも強い、一気に後孔の形を変えられてしまいそうな、強烈にして鮮烈な刺激。目の奥が痺れる程に感じた、感じさせられたシーシャの顔は間抜けに歪み、跳ね上がった顔からは舌が突き出す。

 更に、その蹂躙は一度では終わらない。左は右へ、本当に拡張でもしているかのように中の触手は這いずりうねり、圧迫感と共にシーシャへ激烈な快楽を与え続ける。シーシャが叫ぼうと、無様な表情を見せようと、そんな事は一切合作お構いなしに。

 

「むひッ♡ムリぃッ♡!裂けるっ、アタシのおひり壊れちゃうぅううぅううぅぅっッ♡!」

 

 拒否の意思を必死に示すように、或いは押し寄せる快楽を懸命に逃すようにして首を振るシーシャは最早、何の力もない生娘の様。

 シーシャを容赦なく、ただただモンスターは嬲り続ける。理由が分からない。何をしたいのかも分からない。だが、ただ嬲られ続ける。それは恐ろしいものであり、しかし恐ろしくとも否が応でも身体は感じ、肢体は悦楽を覚えてしまう。そしてその末にある事など、一つしかない。

 

「ぁッ、あ"ッ、この感覚、ぅ…♡!そんなっ、こんな…モンスターにぃぃぃぃ……ッ♡!」

 

 膨らんでいく、逃げ場のない快楽。溜まり、渦巻き、響く鮮烈な快感が、シーシャの熱を押し上げていく。熱が全身へと回り、鼓動が早まる。意識が快楽以外に向けられなくなる。

 その感覚、その先にあるものをシーシャは知っている。分かっているからこそ、モンスターにそこへ到達させられる事への屈辱感から、残る気力の全てを振り絞って耐えようとする。堪えようとする。……が、それは全くの無意味。シーシャが必死で掻き集めた気力も、今や触手の突き上げ一つでいとも簡単に崩れ落ちる。

 そして迎えるのは、最悪の絶頂。何も出来ないまま、嬲られ弄ばれ蹂躙されたまま、後孔を穿つ屈強な触手の一突きで、限界を超えた快楽は爆ぜた。

 

「ひぐぁッ♡!ああぁッ♡あァッ♡!あッ♡ぁぁああひぃいいぃいいいいぃッッ♡♡!」

 

 木々の間で反響するのは、シーシャが叫ぶ絶頂の嬌声。高速を捩じ伏せんばかりにシーシャの腰は跳ね上がり、脚も付け根から爪先までが一直線にピンと伸びる。後孔で爆ぜた快楽は背筋を貫き殺到し、一瞬でシーシャの思考は真っ白に染まる。あまりの快楽に、気持ち良いとすら感じられないような刺激の濁流に、シーシャの意識は押し流される。

 だが、彼女が意識を失う事はなかった。…否、失う事は出来なかった。耐えるでもなく、刺激がすぐに引いたでもなく…シーシャが絶頂し痙攣する中で、更に触手が動き出した事によって意識は引き摺り下ろされる。

 

「いっ、今イった♡!イったばかりなのにぃいいぃぃッ♡!ほぎゅッ♡ぁひッ♡んひぁああああぁ"ぁ"ッ♡!」

 

 シーシャの状態も都合も関係ないとばかりに、触手は直腸の中で弧を描く。絶頂により一層鋭敏化した腸壁に太い触手を押し付けられ、擦られながら掻き回され、動けないと分かっていてもシーシャはその身を左右に捩る。捩るがやはり四肢を拘束されている今は碌に動けず、胸が身体の傾きに合わせて時折小さく揺れるだけ。

 まるで蜘蛛の巣に捕えられた蝶の様な、惨めな動き。何も出来ず、一方的に襲われているという点では、今のシーシャは確かに蝶の様であり…しかし一つ違うのは、不安とそれに起因する油断さえなければ、シーシャの方が強いという事。普通なら負けない相手に好き勝手される…思考を過激な快楽に染められながらもその恥辱だけは頭から離れず、心に募るのは悔しさばかり。

 

(こんな、筈じゃ…このアタシが、こんなモンスターに…アナル犯されてよがるなんてぇぇぇぇ……っ♡!)

 

 後孔の中で、触手は収縮する。瞬間的にその太さを増し、肛門から直腸の奥までぴっちりと埋め尽くす。更にその状態で行われるピストンは、目一杯拡張された、限界まで張り詰めた状態の直腸内に緩和ゼロの刺激と快感を押し付け浴びせ、尚もシーシャを責め立てる。

 胸への行為も終わらない。交互に搾るような刺激に加え、細い触手が両の乳首の付け根に絡み付き、根本から勃起乳首を締め上げる。乳房の搾り上げに合わせて、細い触手が乳首を容赦なく引っ張る。締め上げによって快楽を感じていただけでなく、快感を乳房から先端の乳首に集められているような、乳首へ凝縮されているような感覚があったところへの乳首責めは、まるで快楽によって張り詰めていた風船を針で刺されて割れたよう。逆流する快楽に全身が震え、開きっ放しの口元からはだらしなく涎が垂れてしまう。

 

「はっ♡はッ♡ぅああっ♡!」

 

 十数分程度か、それとも数時間か、体感でも全く分からない程抽迭を繰り返され、乳房を弄ばれ、拘束で身体を押さえ付けられた。思考はままならず、快楽の猛威に力も入らず、心は屈辱感でズタズタにされた。そして今もまた、抉るような突き上げと、腸内の愛液を丸ごと掻き出すような引き抜きが触手によって行われ…次の瞬間、触手は抜ける。これまで一度足りとも抜ける事のなかった、下がってはまた深く入り込むを繰り返していた直腸内の触手が、不意に抜け……荒い息と共に、シーシャは茫然とした顔で抜けた触手を、モンスターを見やった。

 

(どういう、事…?…やっと、終わり……?)

 

 初めに浮かんだのは、モンスターがもう満足したのではないかという期待。そもそもの目的が分からない以上、あまりにも根拠の薄い予想ではあったが、シーシャはそれに期待した。そんな自分を情けないとは思わず、何でもいいからとにかく解放されたい…そう思っていた。しかし、抜けた触手がシーシャの眼前でゆらゆらと揺れる中…次第にシーシャの身体は、疼き始める。

 

「…ぁ、う…空気、入って…くぁっ…♡ひ、引っ張るなぁぁ……っ♡」

 

 まだ熱さの残る下半身に入り込む外気。慣らしもなしに触手で容赦無く犯された、深くまで蹂躙されたシーシャの後孔はぽっかりと開いてしまっており、そこへ外気が入って冷やされる。しかしそれは決して心地の良いものではなく、冷やされる感覚にシーシャは肩を震わせる。

 漸く抜けた。それは間違いなく喜ばしい事。にも関わらず、今シーシャの後孔の中に、心にあるのは喪失感。刻み付けられるような、鮮烈な快楽の刺激を失った今の直腸は、それが正しい状態である筈なのに物足りなく…入り込む外気が、実体のない冷めた刺激が熱く激しかった触手のピストンを思い出させる。

 加えて膣…初めに挿入されようとしていた割れ目は、今も触れられていないまま。ただ触手で、割れ目を左右に開かれたまま。後孔が絶え間なく犯され続けていた間も、膣だけは何もない、何も得られない時間が続いていて…膣内を渦巻くのは、虚しさだけ。そしてその虚しさと、後孔の物足りなさが混ざり合い、身体がシーシャに訴える。再びの刺激に、更なる快楽に焦がれてしまう。

 

「…こんなの、駄目…駄目、なのにぃ……♡」

 

 思考と心を苛み続ける疼きの中、気付けばシーシャは腰を揺らしていた。殆ど動かせない腰をそれでも揺らし、くねらせ、触手を、モンスターを誘っていた。

 腰が揺れるのに合わせて、開いたままの後孔が収縮する。ほんのり開いて、薄っすら閉じてを繰り返す。それはシーシャの意思によるものか、それとも悦楽を忘れられない肢体が自然と行った事か。シーシャ自身にも分からない、しかし確かな…下劣ながらも淫猥な誘惑が、モンスターに向けて行われ、シーシャの熱を帯びた悩ましげな声音もまた、欲求と衝動を駆り立てる。モンスターに人の誘惑が通じるのかどうかも分からないまま、疼きのままに身体で媚びる。

 もし正気のシーシャや友人が今の彼女を見れば、自らの目を疑う事間違いなしの、浅ましいシーシャの痴態。されどその甲斐あってか、遂に触手はまた動き出し、シーシャは喉の奥からの歓喜に満ちた声を漏らす。もはやそんな声が出る事も気にならないまま、シーシャはまた触手に貫かれる事を想像し…だがそれは、正解であると共に間違いでもあった。挿入されると思っていた眼前の触手は、用は済んだとばかりに引っ込んでいき…代わりに別の触手が伸ばされる。他の触手より太く威圧感のあった先程の触手が霞むような、その触手ですらも前座に過ぎなかったのだと一瞬で思わせるような、あまりにも厳つく醜悪な極太触手が、孔へと向けて放たれる。

 

「ぁ、ぇ、え…?や、ちょっ、それは……」

 

 最早モンスターの一部、末端だとはとても思えない、大蛇が如き厚みを持つ触手を前に、シーシャの全身から冷や汗が吹き出す。快感云々どころではない、穿くり回された後の今の後孔でも入るかどうか分からない…否、本当に肛門が裂けてもおかしくないような太さの触手にシーシャはたじろぐも、当然シーシャに逃げ場などなく、触手がその気になった以上は、シーシャには受け入れるという選択肢しかない。そして何より、誘い媚びたのは彼女自身。モンスターからすれば、誘っておいて何を今更という話。

 大小多くの膨らみが浮かび上がった触手の先端が、開いたままのシーシャの肛門に触れる。目だけでなく肌でも感じるその質量にシーシャは息を飲み、熱など忘れて無理だと言う。叫び、首を横に振り、身を捩って極太触手から逃れようとし……

 

「無理無理無理無理ムリムリム──ォ"ォ"ぉ"ォ"おお"お"お"ッッ♡!!」

 

 触手は、シーシャを貫いた。視界が歪み、衝撃で全身が揺さぶられるような刺激と共に、触手がこじ開け貫通した。

 獣の雄叫びの様な、凡そ女性の口から出るとは思えないような絶叫が響く。出したくて出した訳ではない。あまりの刺激に、訳も分からないまま叫びがシーシャの口から衝いて出ていた。

 

「ァ…か…ぅあッ……」

 

 貫かれた体勢のまま、シーシャは動けない。衝撃で全身強張ってしまい、指先すらも動かせず…その姿は、まるで串刺しにされたかのよう。だが確かに、本当に串刺しにされたのだと思わせる程触手は太く…そんな触手が、直腸の中で動き始める。僅かに動いただけでも抉るような刺激の走る極太触手が、抽迭を始める。

 

「いぎぃッ♡!?ひっ、さ、裂け…ん"ぉほぉ"ぉ"ォッ♡!お"っ、ほひっ、ぃいひぃいいぃい"ぃッッ♡!」

 

 全身に伝播する程の衝撃と共にシーシャへ打ち付けられる触手の突き上げ。あまりの大きさにシーシャの腹部は盛り上がり、シーシャの口からは泡混じりの唾液が漏れる。

 突き上げだけではない。そこから抜かれる時には触手の表面に浮かぶ無数の膨らみが直腸の壁を押し退け擦り、圧迫感と共に激烈な快楽を押し付ける。

 それは正に、ギリギリの快楽。全身全霊で気を張っていなければ、少しでも気を抜こうものなら、一瞬で意識が吹き飛ぶような、見た目通りの暴行と蹂躙。直腸という鍛えようのない、鍛える発想自体出ないような場所への暴威を耐えられる理由などどこにもなく、シーシャは悶える。裂ける事すら生易しい、本当に中から身体を破られてしまうのではないかと思う程の刺激に。そこから味わう、想像絶する快楽に。

 

(頭ッ、おかしくなるッ♡!こんなのっ、頭ッ…もうおかしくなってるのぉおおおおぉぉおおっッ♡!)

 

 声だけでなく、心の中でも叫ぶ。強過ぎる、激し過ぎる快楽に頭がおかしくなってしまいそうだと絶叫し、その中で気付く。目一杯広げられた直腸より更に太いような、既に後孔は壊れていてもおかしくない程の異物を押し込まれ、無理矢理掻き混ぜられているにも関わらずまだ快楽を感じている、今まで以上の快感を得てしまっている時点でもう、自分はおかしくなっていると。

 シーシャは気付いていなかったが、その触手からも粘液が、それもこれまでより濃度の高い体液が分泌されていた。それが分泌されると共に触手によって腸内の全面に刷り込まれ、直接浸透する事ですぐさま効果を発揮していたのだが、そんな事を知る由もないシーシャは異常な快楽に悶え狂う。或いは知っていても尚、だとしてもあり得ない快楽だと、同じように自分の頭と感覚を疑っていた。シーシャの感じる快楽とその異常性は、正しくそれ程のものだった。

 

「ぁああッ♡!あはっ♡ひぁんっ♡!アタシ蹂躙されてるッ♡!モンスターの玩具にされてるのぉおおぉ"ぉぉ"ッ♡!ひぃッ、ヒぃいいいいぃッッ♡!」

 

 悲鳴と嬌声に混じる笑い声。歪んだ笑みと笑い声が、今のシーシャの状態を表し…すぐにそれを、触手のピストンが塗り替え飲み込む。快楽という暴力を振るわれている今のシーシャに、自分の意思で行える事など何もない。

 太過ぎるあまり、挿入しただけで直腸内に余裕など微塵もなくなったが故に、触手はただひたすらにピストンを繰り返す。上がり、下がり、突き上げて引き下がる…ただそれだけで、快感と引き換えにシーシャの心身を削り取る。強過ぎる衝撃で、モンスター自ら行った拘束すらも緩んでしまう。

 同時に乳房の触手も揺れる。巻き付いたままの触手がシーシャ共々揺れる事で、乳房が縦横無尽に引っ張られては跳ね回り、不規則な刺激による快楽が駄目押しをかける。

 

「あ"ぎッ♡!イってるっ♡!イ"っ"て"るのに快楽止まら"ないのぉ"おぉおお"お"ぉ"ッ♡!頭のっ、中っ、焼かれる"ぅううううううっッ♡!」

 

 本来は最大の到達点、最高地点である筈の絶頂が、雑に起きてはあっという間に通り過ぎる。絶頂の感覚を身体が処理するより前に次の刺激を、快楽を叩き付けられ、達したという状態かどうかもすぐに分からなくなってしまう。下半身から殺到する快感は頭の中を占領し、氾濫し、今も津波の様に暴れ回っている…そんな感覚すらもシーシャは抱く。そして当然、その間も触手のピストンは止まらない。

 

(こんなの知ったらっ、まともな生活に戻れなくなるっ♡もう絶対普通のオナニーじゃイけないのぉおおぉぉっっ♡!)

 

 シーシャとて女性であり、内から湧き上がる欲求を持て余した事はある。当然それを発散する為の自慰をした事もあるが、今刻み付けられている快楽からすれば、自身がこれまで経験してきた自慰など、全ておままごとも同然に思えてしまっていた。それどころか、仮に誰かと性行為をしたとしても、この激烈な快感を知ってしまった身体で満足する事など出来そうにないとすら感じていた。何とかこの危機を脱する為の事は一切考えられない中でも、そんな思考だけは何故か出来ていた。

 

「はぁっ♡ああぁっ♡ぁああぁあああぁんんっッ♡!」

 

 快楽に纏わる事以外は一切考えられなくなる、極太触手による凌辱。それすらされても尚、秘部は、膣だけは綺麗な…何も感じさせてもらえないままだった。もうモンスターの方も興味ないのか、外れないよう締め直された他の拘束の触手と違い、割れ目を開く触手は緩んでも放置されたままだった。

 湧き水の様に、秘部からはだらだらと愛液が垂れ流され続ける。それはまるで、自分も挿れてほしい、感じさせてほしいと涙を、或いは涎を垂らしているようでもあったが、それに対する答えはない。ただただ満たされぬもどかしさに膣は愛液を垂らし続け、シーシャだけがその訴えに晒される。思考を覆い尽くすような快楽の中でも、膣の切なさは彼女を蝕み、声となって喘ぎ共々周囲に響く。

 突き回され、上下に揺さぶられるシーシャの腰。それがまるで、へこへこと情けなく腰を揺らし、下腹部を突き出して膣内への挿入を懇願する浅ましい雌の姿にも見えるのは、偶然か否か。…ただ少なくとも、そんな事をしてもモンスターは膣に対して依然何もしない、する気すら感じさせないという事だけは、間違いない。

 

「ひぎゅぅ"ぅッ♡!め"ッ、のまえ"ッ、真っ白…なってぇ"ぇ"ッ♡!」

 

 頭の中が痺れ、感覚器官もおかしくなる。自分がただ快楽を感じる為だけの存在なのだと錯覚すらしそうな程に、極限まで追い詰められる。そこまできて、尚も感じるのは限界を超えた快楽。限界を超えた、絶頂の先。

 どうにもならない。抵抗は元より、快感も頭と身体の許容範囲を遥かに凌駕し、意識は快楽の奔流で溺水寸前。比喩でも何でもなく、本当にシーシャは呼吸も出来ない程にまで快楽に飲み込まれ、快感に押し流され、悦楽に全てを支配されていた。

 その末に、その果てに、終わりは訪れる。これまでにない力で、目一杯四肢を引き絞られ、ほんの僅かにすらも動けない状態で宙に固定させられる。乳房の付け根から乳首の先端まで、両の胸を破裂させんばかりの圧力で触手に搾り上げられる。そして抜ける寸前、先端と肛門の淵とがギリギリで触れ合っているだけという程にまで引いた状態から、一気に、一瞬で、腹部が大きく盛り上がる程にまで後孔を極太触手で突き上げられ……終わる。

 

「お"ッ…ほぉ"ッ…ォォ"ッ……ォぉおほぉお"お"おお"おおオぉオ"オ"お"ッッ♡!お"っ、お"ッ、オ"ひぃいいいいぃい"いんンンッッ♡♡!」

 

 内臓が潰れてしまいそうな突き上げと衝撃の中で上がる、それより先に喉が潰れんばかりの下品で野太い嬌声絶叫。首から上と、手首足首から先以外はぴくりとも動かせないシーシャの身体の中では到底身体に収まり切らない、のたうち回りでもしなければ全神経が焼き切れてしまいそうな程の快楽の波が押し寄せ、狂ったようにシーシャは喘ぎ、叫び続ける。

 絶頂の中での絶頂。達した状態から、更に重ねて達したような、本来人が到達し得ない、してはいけない領域。そこに押し上げられた、突き上げられたシーシャは完全に白目を剥き、思考も弾け飛び…だがそれでも、気絶する事は出来なかった。一瞬毎に気絶を切り裂くような快楽が全身を駆け巡り、気絶する事は許されなかった。

 最早それは、快感という拷問。もしこれを知った上で正気に戻ったのなら、泣いて謝り許しを乞うたと、二度と歯向かう事はしないと誓ってモンスターに慈悲を求めていたと、間違いなく自分は即答する…シーシャにそう思わせる程の、絶望的な快楽にして絶頂だった。

 

「…ァ…ぁ……♡」

 

 長い間、シーシャは絶頂していた。極太触手が直腸内に留まっている間、絶頂し続けていた。声は飛び、吹き出る潮も尽き、傍からでは生きているのかどうかさえ分からない状態となり、そこまで至って漸く極太触手は抜かれる。抜ける瞬間もう一度絶頂し、がくんと一度首が揺れる。その後、秘部と乳房に当てがわれていた触手も離れ、両脚も拘束から解放され、残りは腕に絡んだ触手だけ。そうなっても尚、シーシャは動かず、声も出ず、触手に吊り下げられたままだった。

 そのシーシャを、触手は…モンスターは引き寄せる。より高い位置で、自身の頭上でぶら下げる。快楽で以って徹底的に追い詰めた、今や誰が見ても物言わぬ状態となったシーシャを掲げ、喰らわんとして両腕の拘束も解き……

 

「……──アタシの、勝ちよ…」

 

 拳が、叩き込まれた。落下した瞬間、瞳に光の戻ったシーシャは、残り滓同然の力をそれでもかき集め、落下するままに、モンスターへと拳をぶつけた。

 それ自体は、微々たるダメージ。満身創痍も満身創痍な今のシーシャでは、まともな殴打一つする事が出来ず…しかしその腕に現れた武器から、光が放たれる。密着状態からの一撃が、面食らったモンスターを捉え……砲撃が、貫く。

 

「……っ…うぁ、ぅ…」

 

 地面に落ちたシーシャが横たわる中、貫かれたモンスターは消滅していく。転がるようにしてシーシャはそちらを向き、モンスターの消滅を見届け…全身の力を抜く。

 ここまでの仕打ちからすれば、あまりにも呆気ないモンスターの最後。しかしそんな事は、今のシーシャにはどうでも良かった。モンスターを倒せた事、解放された事…それだけで十分だった。

 

(喰らう前に、嬲って楽しもうとした…ってところかしら、ね…。元々そういう性質なのか、仲間がやられた仕返しの意図もあったのかは知らないけど……良かった…アタシの生存本能まで、駄目になってなくて…)

 

 そう。最後の最後、喰われる寸前での逆転は、シーシャが狙ったものではなかった。無論当初はそれを狙っていたが、頭も身体も既にそんな事が出来る状態ではなく、既に意識からもそれは消え失せ…しかしそれでも、本能だけは残っていた。それが間一髪で身体を動かし、多くの戦闘経験を積んできたからこその『無意識な判断』が、シーシャに殴打からの砲撃を選択させた。プライドも尊厳もズタズタにされ、快楽を刻み付けられ、一件落着には程遠い結果にはなってしまったものの…何とかシーシャは、潜んでいたもう一体も撃破する事が出来た。

 だからこそシーシャは安堵し、深い吐息を漏らす。時間が経ち、冷静になると、それはそれでまた今の自分の状態が辛くなってくるだろう、と頭の片隅で考えながら、暫しの間身体を休め…それからゆっくりと、時間をかけて起き上がる。

 

「…もう少し休みたい、ところだけど…とにかく今は、ここから抜けなきゃよね…。はぁ…ほんと、散々な目に遭ったわ……」

 

 危機を乗り越えたとはいえ、ここが安全とはほぼ遠い場所である事には変わりない。疲労困憊でもある以上、ここに留まる訳にはいかない。

 その判断の下、シーシャは立ち上がろうとする。立ち上がり、森林から脱出をしようとする……その時だった。

 

「……え…?」

 

 目線の先、真正面でぼやける視界。疲労の為ではない、何かしらの自然現象という訳でもない…半端に透明な『何か』がいる事によって発生している、そこに何かがいる事の証拠。

 見つけた瞬間、認識した瞬間、シーシャは凍り付いた。安堵と自嘲の混ざり合った表情は、絶望感を思わせる色へと塗り変わり……だが、それだけでは終わらない。

 シーシャの視界の中で、新たな違和感が発生する。一つ、二つと半端に透明な何かが増え…ゆっくりとシーシャは首を動かす。左を見やり、右を見やり、そこでも目にする。正面と同じような何かが、自分を囲うように次々と木々の奥から現れてくるさまを、はっきりとその目で見てしまう。

 

「は、はは……」

 

 無意識の内にシーシャから零れる、乾いた笑い。透明な何かは…モンスターはそれぞれに触手を伸ばし、それをシーシャに向けてくる。

 ここはそのモンスターの群れの生息地だったのか、それとも自身の絶叫か何かで集まってきたのか。そんな事は、今のシーシャが知る由もなく……分かるのは、快楽地獄はまだ終わらないのだという事だけだった。



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特殊作品群
原初と蒼を蝕む迷宮


・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・最初のアスタリスク前及び最後のアスタリスク後はR-18要素が殆どないので、冗長に感じる方は飛ばすのも一つの手ではあります。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・下記の内容の通り、本話は『超次元ゲイム ネプテューヌG 蒼と紅の魔法姉妹-Grimoire Sisters-(橘 雪華さん作)』との事実上コラボであり、Originsシリーズの一つであるOIでのコラボを前提としたものとなっています(但し、OIを読まずとも話が分からなくなる事はありません)。




人物・イリゼ ディール

内容・膣内射精 アナル 口淫 百合 触手 拘束


どこかも知れない、正体不明の空間。鼻に付く、だが気を抜けばふらふらとその臭いの下へ歩いていってしまいそうな空間の中で、一人の少女が荒い息と共に歩いていた。

 

「はぁ…はぁ…んっ、く……」

 

ふらつく身体を気力で立たせ、一目で余裕がない事が分かる表情を浮かべて歩く少女の名はディール。彼女は今、自分へと襲い来る敵から逃げつつも、はぐれたもう一人の少女を探していた。

 

「……っ…ほんとに、何が…どうなってるの…?」

 

L字にとなった通路を曲がると、その先に広がっていたのは生々しい赤そのもの。床も、壁も、天井も一面赤い、まるで何かの体内かのような空間。…これまでと変わらない、醜悪な道。

数刻前までここ…彼女ともう一人が迷い込んだ迷宮は、不可解ながらも普通の通路と大部屋が広がっていた。しかしある時、行き止まりへと入ってしまった二人が振り返ると、その時にはもう今の状態に豹変していた。何の前触れもなく、突然に。

 

「……ひ…ッ!」

 

思わず立ち止まってしまった足を一歩前に出した瞬間、赤い壁…否、肉壁からディールへと襲いかかる何本もの触手。それを寸前のところで避けたディールは、身を守る為即座に駆け出す。

もう一人の少女とはぐれてしまったのも、この触手が原因。最初の襲撃時には、剣撃と魔法で返り討ちにした二人だったが、全方位から、それも尽きる事なく生み出され続ける触手に次第に劣勢となっていき、逃げるしかなくなってしまった。そしてその後も猛攻は続き、ある時分断されてしまった二人は、そのまま別々に逃げる事を余儀なくされてしまったのだった。

 

「おかしい…こんなの、おかしいよ……」

 

息の上がった身体で必死に走り、何とか撒いたディール。震えるように両の二の腕を掴む彼女の衣類は既に攻撃によって至る所を裂かれ、肌が露出してしまっている。

彼女の言う「おかしい」が指すのは二つ。一つは当然この空間で…もう一つは、襲われて以降の自分自身。ある程度落ち着きがあるとはいえ本質は子供な彼女には上手く形容出来なかったが、今の彼女の身体の中ではどくんどくんと何が渦巻いていた。

…と、ディールの意識が内面へと向いた瞬間、床から突き抜けるようにして現れる触手。一瞬の隙を突かれた彼女は、反応が間に合わずに右の足を掴まれてしまう。

 

「……──っっ!」

 

恐怖と怖気が全身を駆け巡りながらも、ディールは残りが心許ない魔力を行使。氷結魔法で触手を凍らせ、続けて身体強化をかけた脚を振り上げる事で破砕したが、慌てていたディールは一本の触手の対応に二つも行程をかけてしまったせいで、背後から迫っていた別の触手に気付く事すら出来なかった。

 

「ひぁっ…!やっ、離して……ッ!」

 

両腕へ別々に触手が巻き付き、ディールは小さな悲鳴を上げる。反射的にその触手も魔法で吹き飛ばそうとするが、その瞬間破けた肩口から触手が服の内側へと侵入。ぬるりとした生暖かい感覚に先程以上の悪寒が走り、後一歩だった魔法も失敗。対する触手はディールの状態を正確に把握しているのか、次々とディールを襲っていく。

 

「うぁっ、ひぃ…っ!気持ち、わるい……っ!」

 

貫かれる、絞め殺される…ディールが想像したのは、そんな末路。だがそんな苦痛が訪れる事はなく、触手はディールへ纏わり付いていく。

腕に、脚に、胴に、腰に。何本かは拘束を強めるべくディールの身体を締め付けるが、その他の触手はあまり凹凸のない彼女の肢体の表面を這い、ぞわぞわとした感覚をディールに全身で感じさせる。それが不快で仕方ないディールだったが、もう抵抗のしようがない。

 

(何、これ…っ!服の、中…入って……っ!).

 

纏わり付いて這いずる触手は、襟や袖、それに破けた部位からその内側へと入り込む。触手が自身の柔肌に触れる感覚はいっそおぞましい程に不快で、無駄だと分かっていても身をよじって振り落とそうとするディールだったが、その抵抗もやはり無駄。そしてそれが腕や腰回りを登っている段階ではまだ気持ち悪いで済んでいたが、すぐに更なる感覚がディールの身体に湧き上がった。

 

「ふくっ、んん……っ!胸っ、と…お股、やぁぁ……っ!」

 

侵略する触手が胸部と下腹部に到達した時、ぞわりとした感覚がディールの背筋を駆け上がる。先程までの感覚と似た、だが何かが違う身体の反応。無知な彼女が唯一分かったのは、このままでは本当に不味いという事。

ディールは考えようとした。この状況を打開する策を。しかし触手の与える、湧き上がる感覚は、そんな思考の余裕も奪っていく。

 

「ふぁ、ひゃんっ、くぁ…っ!破か、ないでぇぇ……!」

 

衣類の中で暫く這い回っていた触手は、次第に邪魔だとばかりにインナーもアウターも裂いていき、服は段々と布切れへ。それによって動き易くなった触手は更に肌の上を這い回り、身体も心も蹂躙していく。

どうしようもない不快感に、ディールは両手をぎゅっと握って必死に我慢。だがそんな彼女を嘲笑うように、次なる触手がゆらりと迫る。

 

「……っ!や、やだっ…!来ないで……っ!」

 

前から現れたのは、三本の触手。色も太さも他の物と大差なかったが、その触手は片面が細かな突起で覆われた、所謂ブラシ状になっていた。それだけで何をされるか分かったディールは首を振って拒否を示すも、触手は静かに近付いていく。

 

「来ないでっ、やっ、やぁぁ…!触れちゃ……ふぁぁぁっ!」

 

近付く程に分かる、ブラシの様なヒダの多さ。恐怖が高まる一方のディールは狂ったように身体を振りたくるも触手の拘束はビクともせず、気付けばブラシ触手は目と鼻の先。そして触手はディールに触れ……僅かに膨らんだ双丘の中心でぷっくりと膨らんだ乳頭と、ぴっちり閉じた穢れを知らない秘部の三点を、纏めて一気に剃り上げた。

 

「にゃに、これぇ…びりびりって、電気…走っ、てぇぇっっ!」

 

びくんと身体を仰け反らせるディール。その瞬間ディールの身体を電流の様に走ったのは、未知の感覚。全く経験した事のない、痛みとも不快感とも違う感覚に襲われたディールは一瞬呂律が回らなくなる程の状態に陥ったが、当然触手に気遣いなどない。

胸と秘部の中央に戻ったブラシ触手は、再びそのヒダでの刺激を開始。だが今度は一気に剃り上げるような事はせず、洗っているかのような小刻みな動きで絶え間なくディールを責め立てていく。

 

「ふひゃぁッ、んひっ、いぃ…っ!は、恥ずかしっ…はぁあんっ!」

 

ブラシ触手が往復する度ディールの口からは嬌声が漏れ、自然と足が伸びてしまう。その内に触手は動き出し、四方へ引っ張られて大の字の姿勢にさせられるディール。

それが終わると、秘部を擦っていた触手が場所を移し、後ろから股を通って秘部へと至る位置取りに。言うまでもなく動いているのは触手の方で、ディールは身動きを取れない状態だが、その位置取りのせいで彼女からはまるで自分が腰を動かし秘部を触手に擦り付けているかのように見えてしまって、彼女の顔は耳まで真っ赤に。

必死に耐えるが、耐えて脱出のチャンスを伺おうとするが、与えられる刺激は冷静な思考を許さない。それどころかディールの頭は次第にふわふわと熱っぽく変化していき、身体の奥から何かが昂っていく。未知の感覚が、ぞくぞくとする未経験の衝動が。

 

「へんっ…わたしのっ、身体…へんだよぉ…っ!ひにゃぁ…っっ!」

 

乳首を弾き、割れ目を擦る触手の刺激は尽きる事なくその感覚を脳へと与え続け、腋や腹部、太腿を這う触手の感覚も段々とそれに近付いていく。痺れるような感覚が全身に広がっていくが、原因を感じる部分は一層鋭敏になっていくばかり。

そうして遂に痺れは脳にまで到達。視界がチカチカと点滅し、思考が真っ白に染め上げられる中、細かな愛撫を続けていた触手が乳房と秘部に押し付けられながら引き抜くような速度でその三点を擦り上げ……頂点にまで上り詰めた感覚が、爆発する。

 

「ひッぎぃぃ……っ!?く、くるっ…何かきちゃっ……〜〜〜〜っっ♡♡!!」

 

全身を駆け巡っていた未知の感覚が、全て秘部に集約したかと思った次の瞬間には先程までとは比べ物にならない程の速度で身体の中を暴れ回る。ディールは声にならない嬌声を上げ、何かが達した感覚にびくんびくんと激しく痙攣。その瞬間には潮が噴き出し、彼女の秘部はいつしかぐっしょりと濡れていたのだが……それにも気付かない程、今のディールは初めての絶頂に呆然としていた。

 

「はー…♡はー……♡(こんな、の…知らない…こんな、気持ち…ぃ……ぁ、え…?…わたし…なに、して……)」

 

中々鎮まらない余韻に軽く揺れるほっそりとした腰と小振りな尻。だが落ち着くより先に彼女の意識は遠退き始め、ディールは自分が今置かれている状況も分からなくなっていく。

ぼーっとした頭で瞼も閉じていく中、すとんと落とされるディールの身体。その時拘束は解けていたものの、今のディールはそれすら認識する事が出来ず、次の瞬間には床がうねって彼女の身体を飲み込み始める。

 

(…ロムちゃん…ラムちゃん……イリゼ、さん……)

 

沈んでいく身体と、薄れる意識。生暖かい肉の感覚に包まれ意識が完全に途絶える直前、彼女は大切な友達とはぐれた味方の事を思い出していたが……その身体の中では、火照るような熱が渦巻いたままだった。

 

 

 

 

「……っ…!」

 

ディールが目覚めた時、そこは広い部屋…いいや、魔境だった。肉の様な床や天井は一層赤く、少し離れた周囲では数え切れない程の触手が蠢き、より濃密になった異臭の漂う、おぞましい空間。そしてそこに、未だただ一人の…自分。

 

「……だ、大丈夫…怖くない、怖くない、怖くない…っ!」

 

多少ながらも冷静な思考力が戻った事で、湧き上がる怯えの感情。その気持ちを抑えようと胸の前で右手をきゅっと握り、何度も怖くないと自分に言い聞かせるディール。……と、その時だった。

 

「……ディール、ちゃん…?」

 

不意に聞こえた、自分の名前を呼ぶ声。その声に一瞬ビクつくディールだったが、すぐにその声が聞き覚えのあるものだと気付いて顔を上げる。

声がしたのは、部屋の中でも特に触手が密集している方向。蠢く触手に嫌悪感を抱きながらもディールがそちらに目を凝らすと、見えてきたのは少女の人影。

 

「…イリゼ、さん…?イリゼさんですよね…?よ、良かった…無事だったんですね、イリゼさ……」

 

こちらに歩いてきているのか、薄暗い中でも次第にはっきりとしていく彼女の輪郭。

長い髪に、ディールと比べればずっと発育の良い、大人一歩手前とでも言うべき肢体。それは正しくディールの探していた相手、この迷宮におけるもう一人の探索者であったイリゼであり、彼女の存在に自然とディールの声音にも安堵が混じる。

ディールはイリゼに全幅の信頼を寄せている訳ではないが、信頼しつつあるのは事実。何よりこの状況において唯一『仲間』と呼べる相手なのだから、ディールが安心するのも当然の帰結。だが……

 

「…あはぁ♡やっぱりディールちゃんだぁ♡」

「──ッ!?」

 

──彼女の姿が見えた時、そこにいたのはイリゼであってもディールの知る彼女ではなかった。

発情した猫の様に艶やかな声に、品もなく緩んだ表情。股から太腿を伝ってぽたぽたと白濁液を垂らすその身体には一切の服を纏っておらず、その上で胸や下腹部を隠す様子は一切ない。そして、距離があっても分かる程火照った身体からは、同性のディールすら一瞬ドキリとするような、情欲をそそる色香を醸し出しており……温和でどこか子供っぽい、だが優しさに溢れていた彼女の面影はどこにもない。

 

「い、イリゼ…さん……?」

「うん、そうだよディールちゃん…♡ふふっ、ディールちゃんも無事だったんだね…♡」

「ぶ、無事なんかじゃ…って、それを言うならイリゼさんの方こそ全然無事じゃないですよ!と、取り敢えず何か羽織る物を……んんっ…!?」

 

右手の指を頬に当て、不自然に艶かしい仕草を取るイリゼ。彼女に違和感を強めながらも、気恥ずかしさから胸元と秘部を手で隠しつつ羽織る物を探そうとしたディール。だが彼女が周囲を見回し、再びイリゼへ視点を戻した時にはもう、イリゼの顔がすぐ側にまで迫っていた。

目を見開くディールだが、反応が間に合わない。そしてイリゼの顔はそのまま近付き……二人の唇が、接触する。

 

「んっ、ふ…ちゅ……♡」

「ふ、ぐぅ…っ!?」

 

イリゼによって何の躊躇いもなく重ねられた、唇と唇。うっとりとした表情を浮かべるイリゼの口の端からは一筋の唾液が垂れ、逆にディールは完全に硬直。その後すぐ顔を離そうとするも、イリゼが首へと手を回した事で離れられず……一頻り唇の感触を堪能したイリゼが舌を入れようとしたところで、漸くディールはイリゼを振り解いた。

 

「ぷはぁ…っ!な、ななッ…何するんですかイリゼさん…っ!」

「何って…気持ち、良かったでしょ…?♡」

「…気持ち、良かった…?…何を…行っているんです……?」

 

想像も付かなかったイリゼからの口付けに赤面しつつも抗議するディールだったが、その表情はイリゼの反応を聞いた瞬間一気に青ざめる。…その言葉で、ディールは確信していた。今目の前にいるイリゼは、何かが根底からおかしくなっていると。

 

「あれ…?…あ、そっか…ディールちゃんは、まだなんだ……♡」

(……っ…細かいところまでは分からないけど、これはきっと触手のせい…ならまずは、何とかしてイリゼさんを正気に戻さなきゃ…!じゃなきゃ、状況打破なんて……)

「いいよ、なら教えてあげる…私も教えてもらった、すっごく気持ち良い事を……♡」

「きゃ……っ!は、離して下さいイリゼさん…!」

 

我に返ったディールは思考を働かせるが、安堵を最悪の形で突き崩された彼女は距離を取る事を忘れてしまっており、両手を掴まれ押し倒される。生暖かい肉の床に倒されたディールは抵抗するも、魔法無しではイリゼの膂力に敵わない。

 

「大丈夫だよ、ディールちゃん…何にも怖い事なんてないんだから…♡」

「ひ……ッ!正気に…正気に戻って下さいイリゼさん…っ!こんな事……ふぅぅ…っ!」

 

顔を寄せたイリゼに再び口を塞がれるディール。二度目の今は押し倒されている為逃げる事も敵わず、にゅるりとイリゼの舌が侵入。どうすればいいか分からないディールの舌は簡単に絡め取られてしまい、二人の唾液が循環していく。

 

(な、何なのこれぇ…こんな、の…いけない事、なのにぃぃ……!)

「ずじゅるっ、ぷっ……んはぁ…♡ディールちゃんの唾液、とっても美味しい…♡」

「はぁ…うぅ……そ、そんなの知りま……ひゃんっ…!?…あ…そ、そこは……!」

 

数十秒に及ぶ濃密なキスの末、唾液の糸を引きながらイリゼは妖艶に唇を離す。息の荒くなったディールはそんなイリゼから目を逸らしかけるも、その瞬間下腹部に走るぞわりとした刺激。反射的に目をやると、そこではイリゼが指を秘裂へと触れさせており……先程の行為を思い出したディールの表情が、恐怖で引き攣る。

 

「…ディールちゃん、怖い?」

「…………」

「…怖いの?」

「…は、はい…怖い、です…だから、止めて下さい……っ!」

「そっか、じゃあ……」

 

そんなディールの顔を見たイリゼは、手を止め優しげな声でディールに質問。一度目は何も返さなかったディールだが、二度目は震えながら止める事を懇願。この時ディールは本当に怯えており、イリゼにもその事は伝わっていた。だが、イリゼは片手でディールの両手首を掴んだまま、穏やかな笑みを浮かべて……

 

「……尚更、教えてあげなきゃだね♡」

「ひぃいんっっ!♡」

 

何の躊躇いもなく、触れさせていた指を秘裂の中へと押し込んだ。

その瞬間広がる、ブラシ触手に嬲られていた時と同じ感覚。…だが、すぐにディールは気付く。身体に走る感覚は同じでも、その刺激の感じ方が明らかに先程までとは違う事に。

 

「うぁッ、ひぐっ…ぅ……?(え…な、に…?……気持ち、いい…?)」

 

さっきと同じ刺激なのに、嫌な筈なのに…そんな思いで戸惑うディール。

訳が分からなかった。どうして感じ方が違うのかも、どうしてそれを『気持ちいい』と思ったのかも、何もかもが分からない。しかし、イリゼは戸惑うディールを見ても嬉しそうに笑うだけ。

 

「ほらほらどう?ここ弄られると、ゾクゾクってしちゃうでしょ♡」

「そ、そんなこ…ひゃうぅぅ…っ!な、なひっ…なぃぃいぃ……っ♡」

「んもう、隠さなくたっていいのに…でも、恥ずかしがるディールちゃんも可愛いよ♡」

「ふぁぁ……っ!み、耳元やめてぇぇ……!」

 

感じている事を隠そうとし、だが隠し切れずに言葉に嬌声を混じらせるディールの姿に劣情をそそられたイリゼは、吐息をかけるように耳元で囁く。そして狙い通りにディールが身震いすると、一層興奮したような顔で舌を耳へと這わせ始める。

 

「ほぉら、気持ち良いでしょディールちゃん…♡我慢なんてしないで、気持ち良いって認めちゃえば…ぁ、む…ちゅばっ…もっと気持ち良くなれるよ、ふふっ♡」

「ひゃっ、あぁぁ…!わ、わたしは…気持ちよく、なんっ…かぁ……!♡」

 

耳の淵をなぞるように舌を這わせ、蠱惑的に囁き、羞恥で真っ赤の耳たぶを甘噛み。その間も秘裂へと沈めた指を動かし、上と下とを同時に責める。

耳からの直接脳に響くような刺激と、下半身から背筋を駆け上がる快感。歯を食い縛って耐えようとするディールだったが、既に疲弊しきった彼女はあまりにも無力。最早イリゼを突き飛ばす事も出来ず、切なそうに手足の指を握るばかり。

 

「もう、強情だなぁディールちゃんは…♡だったら……こういうのは、どう…かな……っ♡」

「んひっ♡あっ、やっ…さ、先っぽ…擦れ、て……っ!」

「あはっ♡ディールちゃんは感度が良いね♡それじゃ…ほらほらっ、んん……ッ♡」

 

身体を強張らせて耐えるディールを見て、一度上体を起こすイリゼ。同時に幅から手を離した事で、一旦は快楽から解放されるものの、それもごく僅かな間の事。持ち上げるように自らの乳房を掴んだイリゼは身体を倒し、自身の胸をディールの胸へと当てがえる。

その瞬間ディールが感じたのは、柔らかな乳房と硬くなった乳首の感触。同じように硬く勃った乳首と乳首が潰れ合う事で鳥肌の立つような快楽が走り、擦れて刺激は加速する。

 

「い、イリゼさっ…動かないッ、でぇぇ…っ♡ふぁ、ひぁぁ……ッ♡」

「ひぁんっ♡ディールちゃんの乳首、コリコリしてて気持ち良いよぉっ♡でもっ、ちゃんと教えてあげるから…ね……っ!」

「はひゃあぁぁんっ♡ダメダメっ、そこまた弄らないでぇぇえぇっっ♡」

 

ディールは勿論の事、ぐにゅんぐにゅんと体重で押し付け擦り付けるイリゼもまた、快感に嬌声と涎が零れる。その中で膣への手淫も再開され、いよいよ我慢の出来なくなったディールは身を捩って快楽を発散しようとするも、乳房を押し付けられている為に動く事すらままならない。

触手に責め立てられた、乳首と秘裂。そこを再び同時に責められる事で、快楽の波に飲まれていく。

 

「ひぁっ、ぁぁああぁっ♡またへんになるっ、へんなの来ちゃうぅぅッ♡」

「変じゃないよ、ディールちゃん…♡女の子はね、こうして弱い所を責められると…くぁ、んっ…気持ち良くなっちゃうもの、なんだから…♡」

「でもっ、でもぉっ♡このままじゃわたしッ、おかしく……」

「んっ……そんなの気にしなくていいんだよ、だって…ここには私とディールちゃんしかいないんだから…♡だから、ディールちゃん……イこ?♡」

 

思考も快感以外の感覚も奪っていく快楽の奔流に恐怖し、逃げられないと分かっていてもディールは手足をばたつかせる。その振動が擦れ合う乳首に伝わり、尚も増幅される快感。暴力的な快楽と壊れてしまいそうな事への恐れから彼女の瞳には涙が浮かぶが……そんなディールに対し、イリゼが行ったのは唇を重ねるだけの淡いキス。しかし先程の貪るような口付けではない、それこそ相手を愛しいと思っているかのようなキスに一瞬ディールの頭は真っ白になってしまい……次の瞬間イリゼの口より発された、性の奈落への誘いと、その奈落へと堕とす為に根元まで突っ込まれた指の蹂躙により、膨れ上がった彼女の快楽は再び爆ぜる。

 

「あっ、ああッ、あああああ"あ"あ"あ"んぁ "あ"ーーーーッッ♡♡」

 

びくんと大きく跳ね上がり、絶頂でイリゼを押し退ける程に仰け反り返るディール。伸び切った爪先から肩にかけての人体アーチを作り出し、がばりと膝が外側に広がる。そして秘裂は二度目の潮吹きへと達し、その愛らしくもあくまで少女、或いは幼女的な魅力しかない筈のディールの肢体は、すぐ側のイリゼが思わず生唾を飲んでしまう程の背徳感と魅惑を放っていた。

 

「ひぁっ…あ、くぁ……っ♡わ、わたし…またぁ…♡」

「…素敵…イってる時のディールちゃん、凄く凄く素敵だよ……♡」

「う、ぇ…?…イっ、てる……?」

「そう、今の頭の中が気持ち良い事で一杯になるのを、イくっていくんだよ…♡…あぁ、でも…ほんとに素敵…素敵過ぎて、わ、私……我慢、出来なくなっちゃった…♡」

 

雷撃の様に身体を貫いた快感が漸く抜けていった事でディールは崩れ落ち、胸の上下がはっきりと分かる程に荒い息を漏らす。

その一部始終を間近で見ていたイリゼは、ここまでで一番の熱っぽい声。その声にディールが反応する中、彼女の上へ膝立ちで跨ったイリゼは……ぐじゅぐじゅと離れていても聞こえそうな程に卑猥な音を立てながら秘部を弄り、逆の手では自らの乳房をその細い指で揉みしだいていた。

 

「イリゼ…さん……?」

「ディールちゃんが…ディールちゃんが悪いんだからね…?こんなにえっちな姿見せられたら、気持ち良さそうな顔されたら…我慢なんて……」

 

焦点の定まらない瞳でイリゼの顔を見るディールへと言葉を返しながら、イリゼは自分の身体から両手を離し、その手で再びディールの手首を拘束。そして発情し切った吐息を漏らして、愛液が垂れっ放しの秘裂をディールの秘部へと近付けていく。だが……

 

「…へ……?……ぁ…んぉ"お"お"ぉッッ♡」

 

──秘部と秘部が触れる寸前、背後から忍び寄っていた触手がイリゼの腰と脚に絡み付き……男の腕程もある分厚い触手が、イリゼの秘裂を貫いた。

 

「あぎッ、ひぐッ、あぁぁッ♡!な、なんで急にッひぃいぃぃッッ♡」

「…あ…ぁ……」

 

挿入ではなく攻撃と見紛う程の勢いで突き刺さった触手がぼこんと下腹部に浮かび上がり、下半身を捕縛されたイリゼは膝立ちのまま喘ぎ混じりの絶叫を上げる。続いて始まった蹂躙するようなピストンにイリゼの上体は倒れかけるも、上半身へも触手が絡んで完全拘束。上体を起こされ、両腕を斜め上に伸ばした状態で固定されたイリゼは、半ば茫然自失のディールの前で早くも抵抗の術を失う。

 

「ひぐぁッ、んぉぉッ♡ご、ごめんなさいっ♡は、反せ…ぬひぃぃぃぃっっ♡…反省してますっ♡ディールちゃんに勝手な事しようとしてすみませんでしたッ♡だから許しっ…あひぃいいいいぃぃいぃッッ♡♡」

 

何も出来ずに膣内を抉られる中、イリゼは必死の思いで触手に謝罪。ディールに見られている事も気にせず、というより気付かない程に余裕を奪われながらも何とか謝罪の言葉を言い切るが、続く懇願を言いかけた瞬間触手は力尽くで子宮へ侵入。子宮口を強引にこじ開けられてしまった事でイリゼは絶頂し、唯一拘束が緩めである程度の自由があった腰をがくがくと前後させながら激しく潮吹き。その前から膣に残っていた白濁液と混じった液体は飛散し、ディールの身体にもべったりとかかる。

 

「ひぎっ、くひゅぅ、ぁひ…ぃぃぃぃいいッッ♡!?しょんなっ、今イったッ、ばかりなのにぃぃッ♡んぁぁあぁぁぁぁッッ♡」

「…イリゼ、さん…そんな……」

 

もし拘束されていなければのたうち回っていたような絶頂の末、器官からそのまま漏れているような呼吸を鳴らすイリゼ。だがたった数秒、息もまるで整わない内に触手場活動を再開し、イリゼの表情は再び歪む。苦しそうな、狂気的な、しかし快楽に溺れる雌の顔で。

そんなイリゼを見つめ続けるディールの口から漏れたのは、震える声。そして下の口から気付かぬ内に零れ出すのは、幼い肢体には似つかわしくない程大量の愛液。

 

(あんなの、絶対痛いのに…苦しい筈なのに…なのにどうしてあんな顔を…。……そんなに、そんなに…気持ちいいの…?わたしがさっき感じたのより、もっと気持ちいいの…?…なら、もしわたしが…わたしも同じように襲われたら…その時は……)

 

釘付けのディールの内から湧き上がる、灼けるような疼きと渇き。本来ならば恐怖を、イリゼを助け出さなくてはという思いを抱く筈でありながら、頭に…胸の中に広がるのは、底の見えない『行為』への興味。

明らかに異常な状態だった。思考も感情も常軌を逸していた。だが既にディールは、それに気付く事の出来ない身体と心になっていた。

 

「……っ…♡」

 

先程のイリゼの様に、生唾を飲み込み喉を鳴らすディール。イリゼが嬲られながら次第に吊り上げられる中、自身へと近付く触手に気付いた彼女は……嬉しそうに口角を上げて、股を開く。

 

(…これは、無意味な抵抗でこれ以上体力を失わないようにする為だもん…イリゼさんを正気に戻して、切り抜けるまで体力を温存するだけだもん…それ以外の理由なんて、ない…そう、ないんだから……)

 

布切れ同然の服を脱ぎ、又はずらして近付く触手を待つディールが心の中で浮かべたのは、これから受け入れようとしているものへの言い訳。自分を誤魔化す為の、或いは自分の精神を守る為の、最後の抵抗。そしてイリゼと同じように四肢を掴まれ持ち上げられた時、彼女は渇きが満たされる事への期待の笑みを浮かべて……次の瞬間、その笑みが凍り付いた。

 

「…うぇ……?ま、待って…それ違う…それはさっきのッほぉおおぉぉっっ♡!」

 

ディールに見せ付けるように眼前へと現れたのは、意識を失う前に彼女を責め立てたのと同じ…だがその時よりも多くの突起を持ったブラシ触手。それに気付いたディールは青ざめた顔で逃げようとしたが、既に彼女は拘束状態。逃げるどころか姿勢を変える事すら出来ず、再びディールはブラシ触手に秘部を擦り上げられた。

形としては、その先程と似たような状況。だがその瞬間に走った快楽は、先程までとは比較にならなかった。感度そのものが倍増したかのような感覚に襲われ、ディールは情けない悲鳴を上げる。

 

「ひゃふぅッ、ふぁぁッんっ♡違っ、そっちじゃ…そっちじゃないのにぃいぃぃぃぃッ♡やらっ、はぁあああんッッ♡」

 

秘裂どころか下腹部全体、その裏すら纏めて擦り上げる長大な触手の責め苦に、早くもディールは喘ぎ叫ぶ。違うと喘ぎ混じりに彼女は主張するが、当然触手はそんな言葉など意にも介さず、更に二本のブラシ触手がディールの胸へ。胸もまた擦られるのかと反射的に覚悟したディールだったが、その予想に反して二本の触手は震え出す。

 

「おほぉぉおおおおッッ♡♡イ"って"る"時に出さないでぇ"え"え"え"え"ッ♡無理ッ、すぐイっ……んぎぃいいいいいいぃぃッッ♡!?」

 

その間にイリゼは再び絶頂させられ、尚且つ得体の知れない白濁液を溢れんばかりに排出される。しかしそれにも恐怖どころか一層の快楽を感じてしまうイリゼは立て続けに絶頂しかけるが、その瞬間彼女の後孔へも触手が刺突。下半身の穴二つを同時に貫かれ、これ以上はないと思っていた快楽の限界がいとも簡単に塗り替えられていく。

 

「壊れるッ、こんなに激しくされたらバカになっちゃうぅぅううぅぅっっ♡ひぎぁあンンッ♡!胸に巻き付くのもダメぇぇぇぇッッ♡」

「ひぁぁあっ♡あぁっ!あひんっ♡ずりゅずりゅばっかりしないでぇぇぇえッ♡なんれっ、なんれこんな事ぉおぉぉおぉッッ♡」

 

膣と直腸の中で触手がうねり、肉壁を抉りながら突き上げる。破裂してしまいそうな程に乳房を締め上げ、ツンと張った乳首をこねくり回す。

秘部を完全に覆い、一瞬足りとも休ませる事なく擦り上げが続く。振動する触手の突起が乳首を磨き、胸全体に快楽を浸透させる。

別々の嬲られ方をするイリゼとディールだが、気の狂いそうな程の快楽を絶える事なく与えられ続けている点では全くの同じ。しかしイリゼがより暴力的に、より凶悪に犯される一方で、ディールは次第にある感覚が渦巻き始めた。

 

(うぁっ、うぁぁぁぁ!わたしももっと奥に欲しいのにっ、イリゼさんの指より深いところにずぽずぽして欲しいのにっ、これじゃ全然届かない…っ!お股きゅんきゅんしちゃうっ、もどかしいよぉぉ……ッ♡)

 

秘部と胸の表面から、身体全体を包むように広がる快感。巻き付かれている場所どころか触れられてすらいない場所すら、気持ち良くなっていくような感覚。

だが、秘部の奥は…最も刺激を欲している場所だけは少しも気持ち良くない。熱は高まる一方で、疼きは増すばかりで、なのに触手は入ってくれない。入ろうともしない。途中で不意に秘部の触手が離れる事もあったが、新たに伸びてきた触手は溢れ出す愛液を掬い上げていくだけで、それが済むと再びブラシ触手が秘部に蓋をし擦り上げ再開。…膣の疼きは、更に増す。

 

「む"り"ぃ"ぃ"ぃぃぃぃッ♡お股の奥もいじって、いじってよぉおぉぉぉぉッッ♡」

「あ"っ…かはっ……うぐ…ぁ…………ふごぉおおおおおおッッ♡!?」

 

いよいよもどかしさで脳が焼き切れそうになったディールは、理性が飛んでしまったかのようにやたらめったらと腰を振る。しかしそんな事をしようと触手が膣内に入る筈もなく、ただ切なさに泣き叫ぶディール。そんな彼女の前で、強過ぎる快楽の暴力にイリゼは意識が飛びかけていたが……それすら触手は許さなかった。

半開きになった口の中にも触手が押し込まれ、喉まで一気に拡張されたイリゼの意識は強烈な嘔吐感と共に一瞬で覚醒。即座に体内から込み上げる物もあったが、触手が喉をほぼ封鎖している為に嘔吐も叶わず飲み込まされる。

 

(死ぬっ♡死んじゃうッ♡このままじゃ私死んじゃうぅぅっ!でも、でもぉ…!気持ち良過ぎて…逃げ、られないぃぃぃぃ…ッッ♡!)

 

乳房は締め上げられ過ぎて感覚が麻痺し、膣はぴっちりと綺麗に閉じていた時とは比べ物にならない程拡げられ、後孔も締まりが半ば効かなくなり、触手で呼吸もままならない。誇張ではなく、本当に触手の凌辱で命の危機を感じるイリゼだったが……最早身体が、逃げようとする思考には反応しなくなっていた。その思考すらも、あっという間に快楽に侵食されてしまう程度のものでしかなかった。

身体も、思考も、心も触手と触手の与える快楽地獄に絡め取られた二人の女神。それを触手も認識したのか、二人を完全に堕とすべくトドメの行程に差し掛かる。

 

「んぁぁッ♡やらぁぁッ♡…ふぇ……?♡」

「ほごっ、おォっ……ぅ…?♡」

 

悶え呻く二人の頭を、ディールには押す事で、イリゼには口に入り込んだ触手で引っ張る事で、強引に真正面へ向かせる触手。訳も分からず、だが抵抗する間もなく向いてしまう二人。そして、二人が真正面を向いた時……

 

『──〜〜〜〜ッッ!!♡』

 

──そこにいたのは全身を犯され淫らに身をよじり、どこまでも下品で淫猥な顔付きとなった魅惑の雌と、逃げ場のない快楽に襲われながらも切なげに腰を振り、発情し切って蕩け切った表情を見せる蠱惑の雌が、肢体と快楽を余すところなく見せ付けていた。

時に同性すらも惑わせる、女神の魅力。それが淫欲という形で限界まで引き出された今の互いを見た二人は……最後の理性も、屈服する。

 

「ふきゅっ、うきゅううぅぅうぅっっ♡挿れて挿れていれていれていれてぇぇぇぇッ♡もうやらっ、ほんとにおかしくなっちゃうからぁぁッ♡お願いだからい"れ"て"よ"ぉぉぉぉおおぉッッ♡」

「ほほぉッほぉぉッ♡ふぐぁはああああぁぁぁぁッ♡んぐぇッ…き"も"ち"い"い"ぃぃぃぃぃぃッ♡いいのぉっ、気持ち良いのぉぉおおッッ♡イくっ♡イって私、完全に快楽狂いの雌女神になるぅううぅぅぅぅッッ♡」

 

思考も理性も全てが吹き飛び、ただ快楽を感じるだけの、その快楽に身体をビクつかせるだけの雌と化した二人の、断末魔にも聞こえる快楽の悲鳴。そして大きく脈打った二本の触手がイリゼの両穴を頂点まで突き上げ、突起が動いて陰核を強く摘まむと同時にブラシ触手が最大の力で下腹部全体を擦り上げた瞬間……二人同時に、絶頂する。

 

「あ"ひぃいいぃぃぃぃンンッッ♡イ"くぅぅッ♡快楽に身も心も屈服してッ、触手に逆らえない雌犬女神に堕とされてイっくぅぅぅぅぅぅッッ♡んほぉおおおおおおォォおおッッ♡♡」

「い"ぃぃ……ッッ!?…ぁ…なに、これ…くるっ…すごいのくるっ…やだ、やだやだこわいよぉ!いやっ、助け……ひィッいいいいいいぃぃんッッ♡ん"ぁ"ッ、ひぁああああああああッッ♡♡」

 

膣と直腸から白濁液を噴き出し、肩が外れてしまいそうになるのも構わず仰け反り返って舌を突き出し喘ぐイリゼ。恐怖と怯えに支配され泣き出すも、即座に秘部から全身を貫いた快楽の奔流に手脚を伸ばし切りながら乱れるディール。二人の絶頂は止まらず、何度も何度も身体の中を駆け巡って快楽を重ね、膨れ上がった快楽で更に絶頂。激し過ぎる快楽に気絶する事も出来ず、長い長い絶頂の全てを全感覚で味わい続け浴び続ける女神。そうして絶頂が収まった時、二人は心身共に疲弊し切って指先一つ、声一つ出せない程の状態と化していた。

 

「……っ…ぁ…♡」

「……ぅ、ぇ…♡」

 

片脚に巻き付いた一本を残し、二人の身体から離れていく触手。支えを失い、汗と愛液、それに白濁液で濡れた肉床へと落ちる二人。しかし受け身も取れずに落ちたにも関わらず、二人はか細い呻き声を上げただけで、逃げる様子も快楽を求める様子も微塵もない。

そしてそんな二人を、片脚に巻き付いたままの触手が更に奥へと引き摺っていく。その先で何をされるかは分からない。ただ、その先に二人が本来求めていた出口などある筈がない。それでも二人は何もせず……否、何も出来ずに、暗く深い魔境の奥へと消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝、普段の起床よりも少し早い時間。まだ朝早く、静かな環境の中で……自室のイリゼは、嘗てない程に頭を抱えていた。

 

「最悪だ…色んな意味で、最悪過ぎる……」

 

放っておけば自殺でもしてしまうのではないか、と不安になる程の暗い顔を浮かべているイリゼ。ベットの上で、上体を起こした状態のイリゼがそんな表情を浮かべている原因は……夢にあった。

 

「…私、ディールちゃんをそういう目で見てたって事…?…だとしたら……はは、断罪されたくなってきた…」

 

時折見てしまう、例の夢。何度も見た事で、慣れた……訳ではないものの、一応「仕方のない、そういうもの」として処理出来るようになったイリゼだったが、今回見た夢はその範疇を遥かに超えていた。比喩ではなく、本当に別次元の域だった。

五分、十分と頭を抱え続けるイリゼの思考は、時間に比例し暗くネガティヴになっていく。そうしていよいよ本格的に危険な思考となりかけていた彼女だったが……そこで恐らく、精神のセーフティーが作動した。

 

「…いや、でも…夢、所詮は夢だよ!だってほら、これまでも荒唐無稽な夢しかなかったし、これまでも私以外が出てくる事もあったし!むしろそれで言うなら、私は夢の中にもディールちゃんが出てくる程に絆を感じてるって事!なら悪く考えるより、そこを肯定的に捉えなきゃ!……いやほんとに、そういう事にしようそういう事に!」

 

所詮は夢。それは何も間違っていない、そう捉えても何の問題もない結論だったが、それでも言い訳がましくなってしまうのは彼女の動揺が成したところ。だが肝心なのはイリゼ自身がそれで納得出来るかどうかであり、幸いイリゼは飲み込めた様子。…正しくは、無理やり飲み込んだと言うべきだが……彼女の為にこれ以上は触れない事とする。

 

「さ、さーて!今日も一日頑張ろっと!うん、私はちゃんとした女神で、ディールちゃんもちゃんとした女神!これ事実!だからこの話はこれでお終いっ!」

 

これでお終いというのが、自分の思考に対して言っているのか、それともメタ視点での発言なのか。それは定かではなかったが、その認識は正しいもの。

という訳で、イリゼは恒例(?)の処理をした後、今日も彼女の日常に入っていくのだった。

 

 

 

 

……因みにイリゼはその後事あるごとに夢を思い出してしまい、これでは不味いとその日は彼女から見て『大人』の友人や知人にばかり、話しかけていたとかいないとか…。




具体的に何がとは書きません、書きませんが……この様なリクエストも受け付けております。


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原初と蒼を蝕む迷宮・反転

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本話は『超次元ゲイム ネプテューヌG 蒼と紅の魔法姉妹-Grimoire Sisters-(橘 雪華さん作)』との事実上コラボであり、Originsシリーズの一つであるOIでのコラボを前提としたものとなっています(但し、OIを読まずとも話が分からなくなる事はありません)。




人物・イリゼ ディール

内容・触手 拘束 バイブ 百合 自慰


 十分に、用心はしていたつもりだった。何が何だか分からない空間なのだから、何が起きてもおかしくないと、そう考えて行動していた。

 にも関わらず、気付けば…行き止まりで振り向いた時にはもう、変質していた。何かが、根本から歪み、捻じ曲がってしまっていた。

 

「ふぅ…ふぅ…は、ぁぁ……」

 

 正体不明の空間、謎の迷宮…それが一瞬の内に豹変し姿を現した、まるで何かの体内の様な、一面赤い醜悪な領域。その中で息を荒くしながら、表情に明らかな焦燥を滲ませながら、一人の少女…オリジンハートことイリゼ、原初の女神の複製体である彼女が歩みを進めていた。

 鼻腔を刺激する、にも関わらず気を引き締めていないと意識が絡め取られてしまいそうな臭いを感じながら進む彼女の目的は二つ。一つは当然、この空間からの脱出であり…もう一つは、変質の直後から襲ってくる触手から逃げる際に逸れてしまった仲間の少女を見つけ出す事。

 

(多分、向こうもまだ無事な筈。けど、このままだと……)

 

 どこかで腰を落ち着け、呼吸を整えたいイリゼだったが、いつどこから襲ってくるかも分からず、倒しても倒してもキリがない触手の危険がある以上は、止まる事など出来やしない。加えてこの空間内に充満する臭いは明らかにおかしく…仮に触手の危機がなくとも、ここに長時間いてはおかしくなってしまう。そう感じているからこそ、イリゼは早足での捜索を続けている。

 

「……っ、また来た…!」

 

 何かに反応しているのか否か、それすらも分からない触手の出現と強襲。壁や天井から突如現れ襲いくる触手の数本をイリゼは斬り裂き…その後は、全力で走って逃走に徹する。幾ら倒しても現れる以上、戦う事自体が体力を無駄に消耗する行為だと、既にイリゼは判断していた。

 とはいえ、全力疾走もまた体力を消耗する行為。息が上がればその分、より多く今ここに充満している不穏な空気を取り込んでしまうという事であり、状況は悪化していく一方。今はまだ思考がまともに機能しているが、もし思考にすら影響が出てしまえば、いよいよ終わり……そんな危機感を抱いた次の瞬間、イリゼの脚にぞくりとした感覚が駆け上がった。

 

「ひぁぁっ……!?」

 

 触手の襲来を撒いたところで、気付かぬ内に止まっていた脚。大部分が外に晒されているイリゼの脚に触れていたのは…床から生えた一本の触手。その触手は、植物の蔓の様にイリゼの脚へ巻き付きながら登っており…反射的に、イリゼは得物を振るって切断。しかし触手が直に触れた感覚は、記憶となってイリゼの中にこびり付く。

 

(な、何今の…今のって、今の感覚って……)

 

 休む暇もなく、再び幾本もの触手が生えては迫る。再度逃げるイリゼだが、感じたのが不快感だけでなかった事に心が揺さぶられ、動きの精彩を欠いてしまう。そしてそうなれば触手も振り切れず…段々と、イリゼは追い詰められていく。

 

「不味い、不味い…何とかしなきゃ……!」

 

 ただ逃げる。とにかく逃げる。呼吸どころか気持ちも整えられないまま、それでも逃げ、しかしどんどん触手との距離は縮まっていき、背筋に無視出来ない程の怖気を感じた……次の瞬間だった。どこを見ても赤黒い肉でしかなかった通路の中に、ぼんやりと光を放つ穴の様なものを見つけたのは。

 

(この、感覚は…。……っ…一か八か、飛び込むしかない…ッ!)

 

 もしかして。そう思うのと、いよいよ触手が肉薄してきたのとはほぼ同時。イリゼに迷う時間はなく……意を決した彼女は、その光の中に飛び込んだ。

 

「はぁ…はぁ…ここは……」

 

 受け身を取りつつ転がり、すぐに姿勢を立て直したイリゼ。まだ臨戦態勢だったイリゼだが、視線を上げれば自分が入ってきた場所にはもう穴がなく、周囲も一見まともな壁と天井に覆われている。そして、一旦は何とかなったのか…そう思うイリゼの耳に届いたのは、一つの声。

 

「待っていましたよ、イリゼさん」

「……!ディールちゃん!」

 

 反射的に、イリゼは振り向く。ディール…この迷宮が変質する前に出会った少女であり女神でもある彼女の声が聞こえた事で、イリゼの顔に浮かんでいたのは安堵と喜び。

 

「無事だったんだね、ディールちゃん!それに今の穴、ディールちゃんが用意してくれたんだよね?」

「イリゼさんも、無事で良かったです。きっとそんな事にはならないとはいえ、怪我をしていたらどうしようと思っていました。…ふふっ」

 

 駆け寄りイリゼが声をかければ、ディールも穏やかな笑みを返す。一先ずとはいえ変質した空間からの脱出と、仲間との再会…一気に両方を達成した事で、イリゼの肩からは力が抜け……しかしすぐに、二つの事が引っかかる。

 

「…ねぇ、ディールちゃん。どうしてここだけ、まともな状態なんだろう…それに、この臭い…薄いけど、さっきまでの空間と同じなような……」

「さぁ、何故でしょうね。でも、今はそんな事いいじゃないですか。こうして再会出来たんですから」

「…ディールちゃん……?」

 

 何となくおかしい。そう思い尋ねたイリゼだったが、ディールの反応は興味なさげ。それは一見、再会出来た安堵感が上回っているからにも思える反応だが…ディールが慎重派である事をイリゼは知っている。故にイリゼの中で引っかかりは強くなり…同時に気付く。ディールの笑みや雰囲気は穏やかなものの…状況からすれば、穏やか過ぎている事に。

 

「…ねぇ、ディールちゃん。何があっ……」

 

 心がざらつくような、上手く言葉に出来ない不安。それに気付かない振りなど出来ないイリゼは、ディールへ直接訊いて確かめようと一歩近付……いた瞬間、姿勢を崩す。

 まるで、段差があるのに気付かず歩みを進めてしまった時のような、身体ががくんと落ちる感覚。咄嗟にイリゼは姿勢を正そうとし…されどそれよりも早く、イリゼはディールに受け止められる。

 

「もう、何してるんですかイリゼさん。急におっちょこちょいみたいな事をして……」

「ご、ごめんねディールちゃん。それと、受け止めてくれてありが……」

「…でも、そういうところ…ちょっと可愛いなって、思います」

「……!?」

 

 うっかりしてたな…と思っていたイリゼの中に走る戦慄。理由の一つは、ディールが受け止めるどころか、そのまま抱き締めてきた為。そしてもう一つは…くすりと笑ったディールが、「可愛い」などという言葉を言ってきた為。

 まだディールについて知らない事も多いイリゼながら、こんな風に…軽い冗談ではなく、擦り寄るような声で可愛いだなんて言う少女ではない事は知っている。ならこれは何なのか。ディールの偽者か、それとも……

 

「イリゼ、さん♪」

「な、何かなディールちゃ……んぅ…っ!?」

 

 鈴の鳴るような…どこか嬉しそうな声を受け、反射的にディールの顔を見つめてしまったのがイリゼの運の尽き。ふっとディールの顔がイリゼに近付き…唇が、触れる。唇同士が、重なり合う。

 

「む、ふっ…ぅあっ、ディー…んぷっ……」

「ん、ちゅっ…んふぅ……」

 

 思いもしないその行為に、真っ白になるイリゼの頭。思考が追い付かず、理解が出来ず、ただディールの熱と、柔らかな唇の感触だけが伝わってくる。

 離れようにも、抱き締められたままでは動けない。無理矢理振り解こうものならディールが怪我するかもしれず、しかしこのままではそれこそ何も出来やしないという状況にイリゼはおり……

 

(……ッ!?か、身体が…痺れ、てっ……)

 

 そう思っていた次の瞬間、内側からイリゼの身体に痺れが走った。それによって、イリゼはもがく事すらままならなくなり…ディールは、唇を離す。ちゅぷん、と唾液のアーチを作りながら離したディールは、幼い外見には似つかわしくない、妖しい笑みを口元に浮かべ……イリゼに言う。

 

「同じ女神のイリゼさんに上手く効くか分からなかったので、身体の中へ直接魔法をかけさせてもらいました。…ふふふっ…びっくりした顔も、真っ赤になった顔も…凄く可愛いですよ、イリゼさん…♡」

「なっ…ぁ……ッ!?」

 

 声すら出せない訳ではない。しかし驚愕のあまり、精神的にイリゼは上手く言葉を紡げず、その間にディールによって押し倒される。艶やかな…それ故に危険な香りの漂うディールに、床へと押さえられてしまう。

 

「どう、して…っ!?」

「イリゼさんも、分かってるんじゃないですか?ここが凄く、ヘンなところだって。それで、わたし…イリゼさんと合流しなきゃ、見つけなきゃって、ずっとイリゼさんの事を考えてたら…段々イリゼさんの事が、欲しくて欲しくて堪らなくなっちゃったんです…♡」

「んな……っ!?…そ、それはその…って、違う…!ディールちゃん、正気に…くひぁっ…!?」

 

 熱を帯びた視線と言葉で、赤面を抑えられないイリゼ。同時にやはりディールが正気でないと分かり、本来の彼女の意思を引き戻そうとするも、くすりと笑ったディールの指で、ショーツ越しに秘部を触れられる。触れられ、思わず声を上げてしまう。

 

「どうかしましたか?イリゼさん…♡」

「ど、どうも何も、やめっ…ひぅん……っ!」

 

 ショーツ越しとはいえ、秘部…割れ目に指を這わせられれば感じない筈もなく、ぴくんと震えるイリゼの腰。ディールはわざと、意図的にやっているにも関わらず不思議そうな表情でイリゼを見つめ、何度も指を往復させる。

 

「あぁ、そうだ…ここに来るまでに、怪我をしているかもしれませんもんね…?だから、確かめないと…ですよね…?」

「ちょっ、でぃ、ディールちゃん…!ほんとにっ、待って…!してない、怪我なんてしてないからぁ…!」

 

 暫し指を這わせていたディールは、ふと思い出したように秘部から離した…かと思いきや、今度は両手をイリゼの衣類へ。怪我の確認と言いつつブラウスのボタンを外し、スカートを降ろし、イリゼの服を剥いでいく。

 そうして露わになったのは、艶のあるイリゼの柔肌。程良く膨らんだ胸にくびれた腰、スカートを降ろした事でより露わになった太腿と、下着の上からディールはイリゼの肢体を見つめ…ある部分に、指を当てつつイリゼへ言う。

 

「っ、ぅ……!」

「駄目ですよ、イリゼさん。怪我があるのに嘘を吐いちゃ。嘘を吐いても、痛い思いをするのはイリゼさんなんですよ…?」

 

 ディールが触れたのは、見つけた擦り傷。その擦り傷に触れ、ぐりぐりと押しながらディールは窘める。擦り傷とはいえ指先で擦られイリゼが表情を歪める中、ディールは言い切るまでずっと擦り続け…しかし指を離した時、そこにはもう傷はなかった。擦りながらも、ディールは魔法で治癒をしていた。

 

「ぁ……ありがとう、ディールちゃ──」

「…それに、わたしはイリゼさんの事を心配していたんですよ?なのに、嘘を吐くなんて……そんな悪い事をする人には、お仕置きしないと…ですよね?」

「へ……?」

 

 据わった瞳でイリゼを見下ろすディール。その瞳と共に発せられた言葉に、上手く形容出来ない悪寒を感じるイリゼ。やはりおかしい、ディールちゃんは正気じゃない…そう思うイリゼだったが依然として身体は動かず、今一度イリゼは秘部に触れられる。

 だが、これまでと感覚が違う。まずそれにイリゼは気付き、すぐに理解する。それはディールがショーツ越しではなく、直接触れているからだと。

 

「まさか…ま、待って…待ってディールちゃん…!」

「はい、なんですかイリゼさん」

「お、落ち着いて…落ち着いて、ね…?知ってるのかどうかは分からないけど、それが普通の行為じゃない事は、何となく分かるでしょ…?だから……」

「ふふふっ、イリゼさん……嫌です♡」

「ひぎゅ……ッ!?」

 

 冷や汗が滲むのを感じながらも、イリゼは説得にかかる。良識的な彼女であれば、ちゃんと話せば届く筈だと、焦りながらもそうである事を期待して。

 しかしその思いは、届かない。静かに笑ったディールは、柔らかみのある笑みを浮かべ……だが次の瞬間、その笑みと同時に、指を割れ目の中へと押し込む。

 

「ぁっ…く、ぁっ…う、そ…そんな……」

「何をそんなに狼狽えてるんですか、イリゼさん。まだ、挿れただけ…ですよ♡?」

「……っっ!」

 

 狼狽するイリゼに顔を近付け、耳元でディールは囁く。声と吐息、二重の刺激にイリゼの身体はぴくっと震え、その反応にディールは浮かべた笑みを深める。

 

(なに、これっ…なんで、こんな…感じ、てぇぇ……っ♡!)

 

 入り込んだ指が、割れ目の中を、膣内を搔き回す。ただそれだけでも腰が浮いてしまいそうな程の刺激が…快楽が走るも、麻痺したままの身体は碌に動かず、快楽だけを感じさせられる。

 快楽という甘い苦しみの中で、ふっとイリゼの頭に浮かんだのは部屋の外に充満した臭い。あれのせいなのかという思考は出来るイリゼだったが、仮にそうだとしても今のイリゼには何も出来ない。

 

「我慢しなくてもいいんですよ、イリゼさん。気持ち良いん、ですよね?」

「そ、そんなこっ…とぉぉ……っ!」

「違うんですか?じゃあ、もっと強くしてあげないと…」

「……っ!?あ、やっ……あひぃいぃんっ♡!」

 

 恥ずかしさと自尊心から、そんな事はないと返すイリゼ。しかしその結果は自分を追い詰めるだけであり、本当にそう受け取ったのか、それともわざと言っているのかは分からないものの、ディールはより深く指を沈める。入れた中指を根元まで沈め、曲げ、指先を膣壁へ引っ掛けるようにしながら擦り上げる。

 我慢し切れず、イリゼが上げたのは艶めいた嬌声。それこそディールが期待していたものであり、どこか浮わついた表情でその柔らかな頬を紅潮させる。秘部を責める手とは逆の手をイリゼの胸へと当てがい、更に快楽を感じさせるべく交互に乳房を揉みしだく。

 

「ふふっ…大きいけど大き過ぎなくて、柔らかくて、ふかふかしていて…とっても揉み心地の良い、素敵なお胸ですよ…♡」

「やぁっ、も、揉まないでディールちゃん…っ!あ、あっ、駄目っ…そうやって撫でるのも駄目ぇぇ……っ♡!」

 

 指を食い込ませるように一頻り揉んだ後、ディールは人差し指以外で乳房を軽く掴んだまま、人差し指の腹で乳首を撫でる。揉まれた事で硬くなりつつある乳頭を弄るように、こねるように撫で回す。

 

「イリゼさん。こことここ、どっちが気持ち良いですか♡?」

「そん、なのぉっ…分からなっんひぃいいぃッ♡!」

「本当、ですか?分からないって言って、誤魔化してたりしませんか…?…もし、してたら……」

 

 問いつつ交互に手を動かして責めていたディールだったが、イリゼが分からないと言いかけた瞬間、片手で乳首を捻り、片手で膣を奥から手前へ向けて引っ掻く。

 同時の刺激が身体を駆け抜け、かくんと上を向いてしまうイリゼは顎。そのイリゼに向けて、ディールは冷たい何かを孕んだ声音を…と思いきや、すぐに表情は元通りに。

 

「…なんて、冗談です。くすくす…わたしの事を心配してくれたイリゼさんに、わたしが酷い事なんて…する訳ないじゃないですか♡」

「…ぁ……」

 

 蠱惑的とも違う、もっと黒い…それでいて淀みのない何かを表情や笑い方から感じ取ったイリゼは、戦慄する。落ち着いてくれれば、正気に戻ってくれれば何とかなる…彼女の中にあった、そんな思考が崩れていき…ディールもそれを感じたのだろう。そこからは少し責める勢いを緩め、指の感覚と快楽を馴染ませるように、ゆっくりじっくりと責める手付きに変わっていった。

 膣は入れる指を二本に増やしつつも、まだ警戒の解けない膣内を解すように。胸は満遍なく揉みしだき、その刺激で先端の乳首を固めていくように。確かに快楽の強さこそ緩んだものの、身を捩る事の出来ないイリゼにとっては快楽が身体の中に溜まっていくも同然であり、むしろ緩められたからこそ焦らしのように熱が、行き場のない切なさが全身を回って再び性感帯へと集まる。

 

「ふくぁ…♡はっ…くはっ…んん……っ♡」

「もうすっかり、我慢出来なくなっちゃったって感じですね…♡でも、イリゼさん…本番は、ここから…ですよ♡?」

 

 ぴくんぴくんと身体を小刻みに震わせながら、イリゼが漏らす荒い吐息。それを見下ろすディールは満足気であり…しかしまだ足りないと、ここからだと、イリゼに告げる。そしてある物を取り出し…イリゼの目の前へ。

 

「こ、これって……」

「やっぱりイリゼさんは知ってるんですね。こんな玩具を知ってるなんて…イリゼさんの、ヘンタイ♡」

「……っ…♡!」

 

 ディールの手には収まり切らない程の、男性器を模した長く太い玩具。目を見開くイリゼの反応に、ディールはどこか嬉しそうに笑い…その上で、責める。言葉で、イリゼを上から見下ろしながら。

 その瞬間走ったのは、ぞくりとした感覚。身体は暑さから、目線はディールの持つそれ…バイブの存在感から逃れられず、心を締め付けられているようにイリゼは息を呑む。

 

「これ、こんなに太くて、長くて…しかも凄く、硬いんですよ…?こんなものをここに挿れたら…どうなっちゃうと思います…♡?」

「ま、さか…それを、私に……?」

「…どう、したいですか…?挿れたいですか…?それとも…挿れてほしいですか…♡?」

「…挿れて、ほしい……?」

 

 バイブをディールはゆっくりと振り、それから自身の頬に当てがう。彼女の顔と比較する事で、その一物を模した玩具の大きさが改めて分かり、更に醜悪な形のそれへ頬擦りをするようなディールの姿に、思わずイリゼは生唾を飲み込む。まだ幼い容姿の…それでいて普段は落ち着き払った、大人らしい表現を見せるディールの感じさせる淫猥な雰囲気は、同性であるイリゼであってもどきりとさせられてしまう程のものであり、それを今から挿れられるのかと気が気でないイリゼに対し、ディールは二択を持ちかける。

 だがその問いの意味が、初めイリゼには分からなかった。若干表現が違うだけで、どちらも同じなのではないかとイリゼは思い、後者の表現で訊き返した。…訊き返した、つもりだった。だが……

 

「あはっ…♡良いですよ、イリゼさん…それじゃあ、そこで…見ていて、下さいね…♡」

「……っ♡!?でぃ、ディールちゃん…!?」

 

 訊き返しを、わざと間違った意味で…回答として受け取ったディール。そしてディールは情動混じりの笑みを浮かべ…イリゼの顔の上に、脚を開いて跨る。その状態で、タイツを下ろす。

 

「分かりますか?イリゼさん♡今から、これが…こうやって、入っちゃうんですよ…?……んっ…♡」

 

 下ろされたタイツの下、そこにあるショーツは既に濡れており、それを気にも留めない様子でディールはショーツも脱いでしまう。

 そうして露わになったのは、くすみのないディールの股。何の穢れも知らない、穢れの存在すら知らないような、白く柔らかな秘部がイリゼの目の前で明かされ…その秘部の上、下腹部にバイブが当てがわれる。男性器を模したそれが、どれ程奥まで貫くのかを見せた上で、ディールは先端を割れ目へ触れさせ…ゆっくりと、挿れ始めた。

 

「ぁっ、く…ぅ、ひッ…んぁ……ッ♡!」

「あ、ぁ……」

 

 沈み込むようにして、少しずつ膣へと侵入していくバイブ。小さくぴっちりと締まった膣を、バイブが無理矢理広げて押し入る事により生じた痛みでディールの表情から余裕がなくなり、そうして膣から零れ落ちたのは赤い液体。幼いディールの下半身へ入り込んでいくバイブと、愛液と混じりながら滴るそれに、イリゼは完全に圧倒され、ただただ目の前で行われる行為を見つめる。

 

「ふっ…ふぅっ…んはぁぁ……っ♡…わたしの身体じゃ、これが限界みたい、です…♡だから、次は……♡」

 

 若干の長さを残して、バイブは膣の最奥へと到達。その瞬間艶やかな吐息を漏らしたディールは、茫然と見つめるイリゼの前でゆらゆらと腰を軽く揺らし、それから引き抜く。ある程度まで引いたところで再び挿れ、抜いて、それを繰り返して自らの膣を耕し穿くる。

 

(…凄い…あんなに太いのが出入りして、ぐちゅぐちゅ音を鳴らして…血も出てる筈なのに、ディールちゃん…全然、苦しそうじゃなくて……)

 

 眼前で広がる光景から、イリゼは目を離せない。痺れている為首が動かないのではなく、自然と心を縫い付けられたように、その過激な自慰からイリゼは目を離す事が出来ない。

 そしてディールもまた、その視線に引き付けられていた。自分の痴態を、普段なら卒倒しそうな程恥ずかしい筈の行為を、イリゼに食い入るように見られる事で、イリゼが一時も目を離さず見ている事で、えも言われぬ感情が心の中で沸き立っていた。

 

「んぁっ、はぁ…♡ふぅッ、ぅうぅぅ……ッ♡」

「……っ、ぅ…♡!…でぃ、ディール…ちゃん……」

「はぁ…はぁ…凄いでしょう…?イリゼさん…♡ほら、わたしのナカに挿れた事で…もう、こんなになっちゃったんですよ……?」

 

 何度も自分の膣内で出し挿れし、穿くり回した末に、ディールはバイブの先端を膣の奥へと押し付けて擦る。バイブの持ち手の尻に掌を当てがい、回すようにして膣奥と膣壁にたっぷり擦り付け…それから引き抜く。

 引き摺り出した瞬間、掻き出された愛液がバイブから垂れてイリゼの唇に。ただそれだけで軽く肩を震わせたイリゼは、自分でも気付かぬ内に唇の愛液を舌で掬い取り、そのまま口内に受け入れてしまう。一方ディールも愛液に塗れたバイブを今一度イリゼへ見せつけ…心の中で、歪みを帯びた笑みを浮かべる。漸く準備が出来たと、その胸中でほくそ笑む。

 

「だから、次は…イリゼさんの番、ですね♡」

「……え…?」

 

 ぴたり、と固まるイリゼの表情。何を言っているのか分からない、そんな風にイリゼの瞳はディールを見つめ…しかしディールは何も言う事なく、自らの愛液で濡れたバイブを下げていく。先端も下に向け、イリゼの側に向けて……イリゼの割れ目に、押し当てる。

 

「ぁ、え、な、なんで…ッ!私とディールちゃんのっ、どっちかって……」

「──わたしが訊いたのは、ただの順番…ですよ?」

「……っ…!…む、無理…無理だよ…そんな太くて、硬そうなの…そんなのが、私のナカになんて…」

「もう、何言ってるんですかイリゼさん。わたしのナカに入ったんだから…イリゼさんのここに、入らない訳ないですよね♡」

「ひぎッ、ぃぃい……ッ!?」

 

 真っ青に変わった顔で無理だと訴えるイリゼだったが、その言葉が聞き入れられる事はなく、この時を待ち侘びていたんだとばかりに頬を紅潮させたディールの手で、バイブは膣へと押し込まれる。

 ずぷん、と亀頭を模した部分が一度に挿れられ、イリゼが上がる苦痛の呻き。しかしディールは躊躇う事なく、ゆっくりと…だが着実に、バイブを膣へ嵌めていく。玩具をイリゼへ馴染ませていく。

 

「ほら、入ったじゃないですか♡力を抜けば、すぐに気持ち良くなれますよ…♡」

「や、めっ…抜いて、抜いてぇぇ……っ♡!」

 

 ディールの時と同じように、じわりと馴染む膣からの血。されど先に膣が解されていた事、たっぷりとバイブに付いたディールの愛液がローション代わりになっている事から過剰な痛みは生じず、むしろすぐにイリゼは感じ始める。見た目とは裏腹に、ほんのり暖かみのあるバイブによって、膣壁を擦られ押される快感を抱いてしまう。

 

「ふふ、全部入っちゃいました♡あぁでも、こうやって押し込めばもうちょっと…」

「ひぎゅぅぅっ!?でぃ、ディールちゃん駄目ぇっ!ぐりぐりっ、ぐりぐりしないでぇええぇッ♡!」

 

 持ち手とそこから先の境がないバイブを、指で摘める程度まで押し込んだディール。既に先端は膣の奥、子宮口へと到達し押し返される状態となっていたが、そこからディールは掌で更に押そうとする。

 まるで好奇心旺盛な子供の様に、どこか無邪気さも感じさせる笑みと共に押し込むディールだが、イリゼからすれば恐怖そのもの。膣に目一杯広がる異物感と、先端が子宮口に擦れる事で生まれる快楽にイリゼは表情を歪ませ、小刻みに腰を震わせながらディールへ叫ぶ。

 

「あれ?これは嫌でした?それじゃあ……♡」

「くぁぁ…っ♡!ち、違うぅぅ…っ!そういう事でもっ、んぁ…!ない、のぉおぉぉ……ッ♡!」

 

 懇願の声にぴたりと止めたディールだったが、当然終わらせる訳ではない。じわじわと引き抜き始めたかと思えば、中程まで抜いたところで再び押し込み、次は完全に抜けるギリギリまで引いた後に素早く挿れ…と、調子を変えながら何度も出し挿れ。それは刺激を、快楽を与える抽迭以外の何物でもなく、イリゼは声音の艶かしさを強めながらも再び訴えるが、今度は聞く耳を持たないディール。

 ぐちゅぐちゅ、ずちゅずちゅと卑猥な音を立てながら、イリゼの割れ目で見え隠れするバイブ。快楽を感じるに連れ愛液も増え、どんどん動きは滑らかに、抵抗のないものに変わっていく。

 

「そんなに我が儘ばっかり言っちゃダメですよぉ、イリゼさん♡イリゼさんは大人なんですか、らッ♡!」

「ぬひぃぃいいぃぃいぃっッ♡!」

 

 そこからも不規則に、責め方を変えて出し挿れし続けたディールは、勿体ぶるような言葉の後、目一杯の力を込めてバイブを押し込む。奥を、子宮口を突き上げ、麻痺の中でも軽く仰け反る程にイリゼを鳴かせる。

 表情や声音に愉しむような色を見せるディールとは対照的に、イリゼは生娘の如き反応。上がる嬌声は、生娘というにはあまりにも艶やかだったが…その一際大きい、仰け反る程の刺激で喘ぎ声を上げさせたところで、ディールは一度手を止めた。

 

「気持ち良い、ですよね…♡?それとも……」

「き…気持ち、良いのぉ…バイブで、されて…感じちゃってるのぉ…♡だ、だから……」

 

 力なく、ただ肩で荒く息をするイリゼに対し、馬乗りのようになったディールは指先で胸元や腹部をなぞるようにしながら訊く。ここまでは否定、或いは答えを渋るような反応を見せていたイリゼだったが、もうそうする余裕もないのか、それともそんな事をしても無駄だと分かっているのか、頬を紅潮させたままに答える。

 イリゼが感じていたのは外見からも明白。動きこそないものの、麻痺していなければ身を捩っていた事も容易に想像出来る程。そして、ある意味で素直な反応を得られたディールは……にっこりと笑い、言う。

 

「それじゃあ、このままイかせてあげますね♡」

「ひ……ッ!?ま、待っ…ぉ"ひぃぃッ♡!」

 

 左手でイリゼの乳房をきゅっと掴みながらの、背後へ回すような右手の動きでのバイブ抽迭。容赦も躊躇いもないその様子にイリゼは顔を青くするが、もう手遅れ。

 

「ぬひぃッ♡ダメ♡イくッ!イッ、くっ……ぁひいぃいいぃいいぃぃっッ♡♡!」

 

 分かっていても止められない、止めようのない快楽の押し付けに、耐え切れなくなりイリゼは絶頂。その瞬間、麻痺の効果が切れたのか、それとも身体が麻痺を振り切ったのか、腰が大きく跳ね上がり、イリゼはがくがくと浮いた腰を上下させる。

 それを、その姿を、ディールは見つめていた。うっとりとした目で、恍惚の表情で、悲鳴の様な嬌声を上げるイリゼを上から見下ろしていた。そうしてイリゼの絶頂が収まり、これまで以上に荒く長い呼吸をしながら余韻の熱を感じていると、ディールはイリゼの膣からバイブを抜き去る。

 

「はぁ…はぁ…んひぁぁ……っ♡!?」

「あぁ…イリゼさん、今すっごく素敵な顔をしています…♡真っ赤で、ぐちゃぐちゃで、恥ずかしいのに気持ち良くてって感情が浮かんだ、今までで一番素敵な顔…♡」

 

 自身に跨ったまま、熱を帯びた言葉を紡ぐディールの事をイリゼは見上げる。

 既に、身体が動く事は認識している。されどイリゼは行動を起こす気にならなかった。思考は鈍化し、身体は火照り…落ち着いて考える事など、もう出来なかった。

 

「ほら、イリゼさん…イリゼさんのナカに挿れて、何度も何度もじゅぽじゅぽした事で、もっとべたべたぬるぬるになっちゃいました♡…でも、このままじゃ駄目、ですよね?玩具は遊んだら…ちゃぁんと、綺麗にしなきゃ…ですよね♡」

「こ、今度は何…んむっ……♡!」

 

 蠱惑的な表情でそう言ったディールは、イリゼの唇にバイブを当てがう。イリゼは顔を逸らして逃げようとするが、ディールは押し付け逃がさない。

 

「ふきゅっ…でぃーぅ、ちゃ…むぁっ……♡!」

「分かりますよね?わたしと、イリゼさんのえっちなお汁で、こぉんなにべとべとになっちゃったんです♡だから……♡」

「んぁぁ……っ♡!?」

 

 唇へバイブを擦り付けられ、二人の愛液が混ざった液体を塗り込まれ、纏まらなくなるイリゼの思考。しかし、本当の衝撃はこの程度ではなかった。唇に愛液を感じさせ、舐め取る事を強いていたディールだったが、彼女の顔は語りながら近付いていき…次の瞬間、イリゼの唇と挟み込むように、ディールもまたバイブへ自らの唇を重ねる。迷いなくバイブへとキスをし、口を離し、それから垂らした舌をバイブへ這わせる。

 

「んぇろ、ちゅ…ぷふっ、ぁむ…んふふ、んっ……♡」

 

 掬い取るように舐め上げ、再び唇を重ね、そこから吸う。軽く咥え、唇を滑らせ、妖しく淫靡な笑みと共に、口とバイブとの間にてらてらと光る唾液の糸を作り上げる。

 当然それは、イリゼにとっては間近で見せ付けられている行為。先の自慰とも違う淫靡さに、一度達してしまったイリゼの心は引き込まれていき…固く閉ざされていた唇が、ゆっくりと開く。躊躇いがちながらもバイブを舐め、そのまま下から咥え込む。

 

「ぁむ、むっ…ふじゅっ……♡」

「ずっ、ぷっ…いりぜひゃ、んんっ…ぷぁっ…♡」

 

 その内に、舐め合っていた舌同士が触れる。まずは舌が、次には唇が触れ…バイブとも密着しながら、二人の唇が重なり合う。この時にはもう、ディールどころかイリゼも熱を帯びた瞳で相手を見つめており……そうして愛液の代わりに唾液塗れとなったバイブを、ディールはイリゼの口から離した。

 

「ん、ふぅ…イリゼさんも、段々えっちな気分になってきたみたいですね…♡」

「……っ…そんな、事…♡」

「そんな事、ありますよね?だってもう、こんなに固くなってるんですから…ん、ちゅ♡」

「んなぁぁ……っ♡!?」

 

 二人の唾液がたっぷりと付着したバイブを、ディールはイリゼの胸の谷間で滑らせる。同時にくすくすと笑っていたが、彼女の言葉にイリゼが口籠ると、またディールはにこりと笑い…固く勃起したイリゼの乳首を、ちゅぷんと口の先で咥え込んだ。イリゼがその行いに目を白黒させる中、ディールは乳首を口内で転がし、甘噛みや舐め上げを繰り返し…再びイリゼの口から艶めいた吐息が漏れ出したところで、顔を上げる。

 

「ぷはぁ…あぁ、やっぱり…イリゼさんは、凄く綺麗で…可愛い……♡」

「なっ、待っ……ぅむ…♡!」

 

 胸から離れたディールは、いよいよ抑えが効かなくなってきたとばかりのとろんとした顔。舌舐めずりし、潤んだ瞳でイリゼを見つめ、そのままイリゼの唇を奪う。

 バイブ越しではない、直接のキス。既に麻痺は解けているが、ディールのペースに飲まれたイリゼは依然ディールなされるがままで、その内にディールは下腹部をイリゼに擦り付け始める。馬乗りの体勢から崩れるように、擦り付けながら段々と腰をずらしていき…二人の割れ目が、女性器同士が擦れ合う。

 

「んひゅ…っ♡!?っあ、ひゃふ…んぅ、ぅ……っ♡!」

「ふぅぅ…ちゅ、るっ…ぅぶふ……♡」

 

 抉るようなバイブの刺激とは違う、表面で弾けるような快楽に、イリゼは入り込んできたディールの舌に自らの舌を絡め取られながら喘ぐ。ディールもディールでキスと貝合わせ、そのどちらにも夢中なようで、口の端から唾液を零しながらも両方を続ける。

 

「ぷ、ふ…ぁぁ…♡こう、してっ…ここを、擦り合うと…凄く、びりびり…してっ……♡」

 

 たっぷりとキスをした末、吐息を漏らしながら口を離したディールは腰をグラインドさせ、ここまでよりも激しく擦る。自分自身にも快楽が走るからか、今のディールにこれまで程の余裕はなく、それ故にこれまでとは違った魅力を醸し出す。やや大人びているとはいえ、外見的にはまだまだ幼いディール、その幼さが前面に出たような姿は愛らしさ混じりの魅惑を放つ。

 

「でぃ、ディールちゃん待ってぇ…っ♡!そんなに激しくしたらっ、私また……ふひゃうぅぅ…っ♡!」

 

 翻弄されっ放しのイリゼはピンと両脚が伸び、脚の指がぎゅっと握られた状態で耐える。波紋の様に、一擦り毎に下腹部から広がる、全身を巡っていく快楽に堪えて、何か出来ないかと必死に頭を働かせる。働かせようとする。だが快感に揺さ振られる頭でまともな思考など出来る筈もなく、イリゼもまた、段々と夢中になっていく。自分の上で、一心不乱に秘部を擦り付ける少女…ディールの愛らしい艶姿に。

 

「くぁっ、んんっ♡んひゃぁっ♡イリゼっ、さ…んんぅっ……♡!」

「ぅあひっ♡!待っ、強過ぎっ♡強過ぎるからぁ♡!」

 

 下から上へ大きく擦り上げたディールはそのまま軽くのけぞり、手が床から離れ、その手で今一度イリゼの胸を掴む。乳房を鷲掴みにし、そのまま体重をかけ、掌で乳首諸共押し潰す。突然のプレスにイリゼは目を見開き、真っ赤な顔で声を上げるが、ディールにその声は届かない。

 乳房を荒く潰されたイリゼには過激な快楽が、掌を押し付けたディールには癖になりそうな至上の揉み心地が迸り、下腹部の熱を押し上げる。膨れ上がる予兆の波へと還元される。そして思いのままにディールが振りたくり、互いの陰核同士が擦れた瞬間…熱は、弾けた。

 

「イリゼさん♡イリゼさんっ♡イリゼ、さ…んんぅうぅぅぅぅ…ッ♡♡!」

「イくっ♡またイっちゃう、イかされ……〜〜〜〜っっ♡♡!」

 

 同時の絶頂、上下で同時に果てる二人。ディールは背を蹴られたのかと思う程に仰け反り返り、イリゼも脚がバネになったかの如く付け根から指先までが跳ね上がり、二人して盛大に潮を吹く。女神と言えど、こうなってしまえばただの少女と変わらない…そう言わんばかりの、二人の絶頂。

 

「はぁ…んは、ぁ…くぁっ…震えると、また擦れ…てぇ……♡」

「ふー…ふー……♡」

「…ディール、ちゃん……?」

 

 波が引くように、昂っていた感覚が落ち着いていく。しかしまだ時折身体は、達した膣は震えてしまい、追い討ちの快楽が下腹部を襲う。

 余韻の中、イリゼは右腕を目元に当て、荒い呼吸を繰り返す事で心身共に平常を取り戻そうとしていた。だが一方で、馬乗りのまま項垂れるような姿勢となっていたディールはまるで動かず、それに気付いたイリゼが声を掛けると……ディールは、嗤う。

 

「イリゼさん…まだ満足なんて、してませんよね…?もっと、もっと…気持ち良く、なりたいですよね…♡?」

「……っ!」

 

 彼女の瞳に灯っているのは、爛々とした光。これまでの、どこか熱に浮かされていたような雰囲気とは違う、より純粋で、より貪欲さに満ちた情動。

 言葉と共に、ディールは一度脇に置いておいたバイブを手に取る。しかしイリゼの視界に移った時、そのバイブの形は変わっていた。男性器を増していた玩具は、より太く、より凹凸の激しい形状へと変わっており…何より、分裂したかのような二股のバイブとなっていた。

 ただ凶悪になっただけではないバイブの変化に、そしてそもそも変化している事自体に、イリゼは理解が追い付かない。だがすぐにイリゼは理解する事になる。理解を、させられる。

 

「…ディールちゃん…?何、して……ひ…ッ!?」

 

 イリゼに覆い被さるように身体を重ねたディールは、イリゼの両手を握って顔の左右へ。いつの間にか持っていた筈のバイブはなく……次の瞬間、にゅるりとした感覚が手首に走る。反射的に腕を動かそうとしたイリゼだったが、握ったディールに動きを阻まれ…その間に、彼女の手首諸共触手がイリゼの手首を固定する。床から現れた触手が、床と縫い付けるようにして手首を縛る。

 それだけではない。同様に太腿も触手に捕らわれ、ディールの手放していたバイブが持ち上がる。持ち上がり、重なった二人の割れ目へと当てがわれる。……別の触手が、そのバイブを保持する事によって。

 

「ま、まさか…ディールちゃん……」

「余計な事は考えなくていいんですよぉ、イリゼさん♡そんな事気にせず、二人で気持ち良くなりま…んぁひぃいいぃぃッ♡!」

 

 ここは安全な場所。ディールも触手を振り切りここに来た。そんな、前提とすら思っていた認識が崩れ去り、イリゼが震える中、ディールは悦びを抱いた声を上げる。そして、ディールが言い切るのを待つ事なく…二股バイブは、両方の膣へと押し込まれる。

 

「ふぎぃいぃいいッ♡!?あ"ッ、これっ、抉られっ…てぇぇええぇッ♡!」

「ふゃんッ♡!んふぅうぅっ♡!さっき、までとはっ…比べ物にっ、ならないぃぃいぃ…ッ♡!」

 

 挿入、などという生易しいものではない、引き裂き無理矢理広げるようなバイブの侵略。ただ入っただけでも腰が跳ね上がりそうになった二人だったが、太腿を固定されている為腰は軽く上下するだけで、当然逃げる事も出来ない。

 更に二人が落ち着く間もなく、触手によってバイブは抽迭開始。入る時は強引に押し広げられ、引く時も凹凸によって膣壁が引き摺り出されるような刺激が膣へと走り、二人は快楽混じりの悲鳴を上げる。ここまではディールが完全に主導権を握っていたが…もう違う。その権利をディール自身が明け渡してしまった以上、二人に止める術はない。

 

「どうですかイリゼさん♡これ、凄く…くひゅぅぅ…♡!…ぞくぞく、します…よね…♡」

「そっ、それどころじゃ…ひゃあぁああぁぁッ♡!ディール、ちゃっ…これ、止めっ……」

「無理ですよぉ、そんなの♡もう、この触手が満足するまで…わたし達は、されるがままになるしかないんですから…♡」

「そ、そんな…あ"ひぃいんッッ♡!」

 

 容赦のない、叩き付けるようなピストンに表情を歪ませながらも、ディールは恍惚とした声音を漏らす。自分達はただ犯される他ないのだとイリゼに伝え、下半身を襲う快楽と、同様に歪むイリゼの表情を見て気持ちを満たす。

 女神の姿ならまだしも、それが望めない今のイリゼには本当にどうする事も出来ない。そして更に追い討ちをかけるように…バイブが、蠢く。

 

「ひぁぁああッ♡!?嘘っ、バイブがうねって、暴れっ、てへぇええぇぇえぇっッ♡!」

「あひっ♡拡張されちゃうっ♡さっきまで玩具にしてた道具にっ、拡張されちゃうぅううぅぅッ♡!」

 

 勝手には動かない筈の、せいぜい震える程度である筈のバイブ。それが動くどころか伸び、曲がり、穿くるようにして二人の膣内を動き回る。膣壁を擦り、ヒダを弾き、硬さに長さに太さ、その全てが次々と変化しぐっしょりと濡れた二人の蜜壷を蹂躙し回す。

 ディールが魔法で変化させたのか、自ら変化したのかは謎ながら、そのバイブすら実は触手であったのだと、イリゼが理解するのにそう時間はかからなかった。…尤も、分かったところで何も変わりはしないのだが。

 

「あはぁ♡んひぁぁっ♡イリゼっ、さん…こんなに、触手が凄いだなんて知ったら…虜になっちゃっても…仕方ない、ですよね……♡?」

「…ディール、ちゃん…?…もしや、ディールちゃんは……」

 

 触手バイブによる陵辱が続く中、不意にディールが、喘ぎながら口にした言葉。それはどこか、イリゼに対する罪悪感を吐露するような響きがあり…その言葉で、イリゼは先にディールが襲われていたのだと、自分より過酷な目に遭っていたのだと理解。

 そして当然、イリゼにディールを責めるつもりはない。同時にやはり、今の状況を覆す手立ても何一つない。故にイリゼは、ディールを見つめ…そして、言った。

 

「…ごめんね、ディールちゃん…きっと私の事を心配してくれてたのに、一人にして…。…私もディールちゃんの事、凄く可愛くて素敵だって思ってる…よ」

「……っっ!」

 

 情欲に飲まれた訳でも、世辞を言っている訳でもない、イリゼの真心からの言葉。それが真実の思いである事は、一瞬で伝わり…そこまで紅潮していた、恍惚としていたディールの顔が、ふっと変わる。目を見開き、感極まったような表情となり…微笑むイリゼに対して、ディールは何か言おうとした。

……だが、出かけていたその言葉は触手によって塗り潰される。陵辱で、蹂躙で、言葉は淫らな嬌声へ変わる。

 

「んひぁああぁあぁぁっッ♡!あっ、ひぁっ、ぅあひぃいいぃぃんッ♡!」

「ぴぁぁっ♡でぃ、ディールちゃんの乳首っ、私の乳首と擦れてっ、弾かれてっ…くひゅうぅぅうぅぁぁあっっ♡!」

 

 二人の膣の最奥、子宮口へと到達した触手バイブの先端は、そのまま小刻みなピストンで何度も子宮口を殴り付ける。絶え間ない連続の叩き付けにイリゼは仰け反り、ディールの身体は何度も揺れ、それによって擦れ合う乳首が更なる快楽を二人へ浴びせる。

 快楽に染められていく思考の中で、ディールが見るのは蕩け始めたイリゼの表情。ここまで必死に耐えていたイリゼではあったが…劣情など関係ないとはいえ、はっきりディールへの思いを口にし、心を緩ませてしまったが故に、その心が陥落を始めていた。

 

「イリ、ゼっ…さんっ…ぅあぁ……っ♡!」

「んぉ"ぉっ…ぁっ…ディール、ちゃん…ん……♡」

 

 触手バイブによるピストンに加え、いつの間にか伸びてきていた複数の触手がディールの尻を撫で回す。白く小ぶりで、柔らかな桃の様な尻を這いずる触手の感覚にディールは怖気にも似た刺激を感じ、びくんと背筋が反り返ってしまう。

 そこから身体が倒れる事で、ぴったり重なる二人の肢体。鼻先が触れ合う程に顔同士が近付くと、イリゼの方から迎え入れるように唇を触れさせ、そのまま二人は再び唾液を交わらせる。

 舌と舌が抱き合うような、甘く濃密なキス。どちらからともなく身体を揺すり、二人は自分達で乳首同士を擦らせる。イリゼの硬く勃起した乳首と、ディールのぷっくりと充血した乳首、それ等が触れ合い捏ね合い潰し合い、すればする程もっと、もっとと求めてしまうような快楽を二人に感じさせる。

 

「ふぅ…んふぅ、ぁ…ぬひぃいぃぃいぃッ♡!?」

「あ"ひッ、なっ、なんれ急に…ふぎゅぅぅぅぅううッ♡!」

 

 互いの吐息を感じながら唇で、肌の柔らかさを味わいながら乳首同士で感じ合っていた二人だったが、それが暫く続いたところで不意に触手の責め苦が増す。ただでさえ強かった抽迭が更に強まり、膣が裂けてしまいそうな程太くなったバイブが膣壁を抉り回す。

 その状態で子宮口を叩かれ、きゅっと閉じていた最奥を強引に崩され、イリゼもディールも悲鳴を上げる。痛烈ながらも艶やかさに満ちた声を上げ、喘ぐ互いの姿が目に映り…それがより深くへ、より深い悦楽の沼へと引き摺り堕とす。

 

「も、むりっ、トんじゃう…っ♡!トんじゃうッ、よぉ"ぉ"ッ♡!」

「あっ、あ"っ、入ってくるぅぅッ♡!私の一番奥っ

こじ開けられるぅううぅううっッ♡!」

 

 重なった状態で床に留められた二人は逃げられない。触手からも、快楽からも、同性にすら劣情を抱かせる程淫靡によがる目の前の女神の艶姿からも。抽迭が激しくなればなる程二人の肢体は揺れ、跳ね、熱く火照る肌同士がぶつかり合う。イリゼの大き過ぎず、小さ過ぎずな双丘と、ディールのまだまだ発展途上な薄い膨らみも躍ね合い、集まった快感は乳首の擦れ合いによって一気に広がり痺れさせる。

 だが何より二人を狂わせるのが、うねり蠢く触手バイブ。受け入れさせ、自ら開かせるのではなく、ただただ暴力的にピストンを繰り返し、子宮口という門に綻びを作ると、そのまま捩じ込むような動きで子宮へ到達。イリゼとディール、二人の女神の子宮をこじ開け、奥の奥まで侵略し……貫く。

 

「んほぉ"お"お"ぉおおぉぉッ♡!イ"っくぅッ、触手とバイブに犯されてイくぅぅううううぅぅ"う"ぅ"ぅ"ッッ♡♡!」

「ぉ"ひぁああぁああああぁッ♡!わたしもクるッ♡わたしもっ、呑みっ、込まれッ…ふぎゅうぅぅぅぅううぅうぅぅっッ♡♡!」

 

 子宮を貫かれると共に、最後の抵抗も打ち破られると共に、二人は揃って絶頂。快楽の頂点にまで無理矢理押し上げられるような、それでいて落とされ叩き付けられるような刺激が膣で爆ぜ、背筋を駆け抜け思考を悦楽で焼き尽くす。耐える事など出来ない快感の濁流が、絶叫の様な嬌声を二人に上げさせる。

 びくびくと激しく震える肢体。だが身を捩る事が出来ない。出来ないが故に、荒れ狂う快楽を逃す事も出来ず、内側から砕け散ってしまいそうな快感の奔流に、二人はただただ喘ぐばかり。女神である為におかしくなってしまう事はなく、女神であるからこそ気絶という逃げ道にも辿り着けず…やっとの事で絶頂が収まった時、二人の身体からは完全に力が抜けていた。

 

「はーっ…はーっ……♡」

「あっ…んっ、ひぁっ……♡」

 

 だらしなく緩んだ表情で、陰唇をビクつかせるイリゼと、口の端から涎を垂らしながら、余韻に移っても尚腰を、尻肉を小さく跳ねさせるディール。二人の全身は汗でじっとりと濡れ、秘部は垂れ流しの愛液が水溜まりを作る程で、どちらもとても女神とは思えない有り様。

 その状態も暫く続いたところで、しゅるり、と離れる触手。二人を拘束していたもの、触手バイブを動かしていたもの、直接触れて弄っていたもの、それ等全てが離れ…しかしいなくなりはしない。囲うような形で触手は止まり、以降は全く動きを見せない。

 

「…これ、って……」

「…ぅ…まるで、見られてる…みたい……」

「あぁ……♡」

 

 訳が分からず、少しずつ落ち着いてくる中でディールが呟けば、イリゼは見世物になっているようだと恥ずかしそうに一言。するとその言葉で何かに気付いた様子のディールは、くすりと笑い…腰を、揺らす。

 

「ぴぁっ…♡!?」

「可愛い声出ちゃいましたね、イリゼさん♡…これ、今度はまた、二人でしろって事ですよ、きっと…♡」

「ふゃっ、ディールちゃっ、また…んんぅ…っ♡!」

 

 壁や床から現れた触手は全て離れたが、触手バイブだけはそのまま。膣を締め、その状態で腰を振る事で繋がっているイリゼ側のバイブも揺らすディールは、しどろもどろなイリゼの唇をまた奪う。奪いつつも腰を上下左右に揺らし、イリゼと自身、どちらの膣も刺激する。

 唾液を、イリゼの醸す味を、一滴残らず味わおうとするような濃密なキス。ディールの瞳に映っているのはイリゼだけ。そしてイリゼの瞳に映っているのもまた、ディールだけ。

 

「ちゅ、んんっ…もっと、もっと見せて下さい…イリゼさんの綺麗なところも、恥ずかしいところも、全部……♡」

「ぷぁっ…ダメだよ、ディールちゃん…そこまでされたら、私だって…今度こそっ、ほんとに……っ♡」

 

 一度口を離し、愛おしそうに頬に触れ、またも唇を重ねようとしたディールだったが、次の瞬間バイブが跳ねる。今度こそ抑え切れない、そんな風にイリゼも腰を揺らし、下腹部同士を下から擦り合わせ、同時に脚と脚とを絡める。

 ディールがイリゼを甘く責め立て、イリゼが我慢し切れず腰を揺らし、擦れるバイブがディールにも快感を与える事で、更にディールの腰使いに熱が入る、快楽のスパイラル。抜け出そうにも、もうその気力が湧かない。イリゼもディールも目の前の相手に夢中で、快楽の事しか考えられない。

 

「はひゅ…ん、ん…ぅちゅ、じゅるっ…ぷ……っ♡」

「んぇろ…ぷふっ…ちゅぶ、ぁむ…んぅぅ…♡」

 

 幾本もの触手に囲まれたまま、二人は互いの熱に浸る。唇を重ね、乳房と乳首を擦り合わせ、バイブを介して膣同士をじゅぷじゅぷと刺激し合う。

 感じれば感じる程に、抜け出せなくなっていく快楽の沼。唾液と舌を絡ませながら、その沼の中で二人の思考は一色に染まる。爛れた幸福感に絡め取られ、互いの事を味わい続ける。

 このまま二人は情欲の底に沈み切ってしまうのか、はたまた女神の意思を取り戻し、共に霞んだ魅力の中から脱するのか。それは、今の彼女達には想像も付かない事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…べ…別パターン!?随分前の夢だけど、これ別パターンあったの!?そして何故今更!?…すぐだったら良いって訳じゃないけど!これの存在を知ったら恥ずかしくなるのは私だけじゃないし、早かれ遅かれだけどもぉぉ…!」



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原初と月が溺れし淫欲

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本話は『空次元ゲイムネプテューヌ〜月光の迷い人〜(ほのりん作)』との事実上コラボであり、Originsシリーズの一つであるORでのコラボを前提としたものとなっています(但し、ORを読まずとも話が分からなくなる事はありません)。




人物・イリゼ ルナ

内容・ふたなり 膣内射精 百合 拘束 晒し 手淫


 別次元の人物との邂逅。その人物との再会。それは本来ならば交差する事のない、仮にその手段を知っていたとしても、そうそう行う事など出来ないという『現実』の先にある、ある種奇跡のような瞬間。それを果たす事こそ、彼女達にとっての願いであり……しかしそれは、酷く歪んだ形で実現する。

 

「…え、っと……」

「うん……」

「…どこ、ここ……」

 

 困ったように、或いは辟易としたように、ぽつりと声を発する少女。その少女の正面で、同じような顔をしてゆっくりと首を横に振る、もう一人の少女。片や優しさを感じる白に近い黄の、片や華麗さと可憐さを重ね合わせたようなプラチナブロンドの髪を持つ二人がいるのは……ただただ広い、大広間の様な部屋。

 イリゼとルナ。それがこの二人の名前。ある時、今いる場所とそこはかとなく似た空間で出会い、仲を深めた二人は今、再び嘗てと似たような事態に見舞われていた。

 

「…駄目だね、どこかも分からなければ出口もない。あるのは食べ物位で……」

「私達は今、順調にお腹が空きつつある、と…。…凄く不安なんだけど…食べなきゃ、女神のイリゼはともかく私は不味いよね…どうしよう……」

 

 暫し部屋内を調べた二人だったが、分かったのは今のところ自分達にはどうする事も出来ないという事実。

 訳も分からず、気付けば居たのは出口のない部屋。似たような経験が一度ある事、互いに信用のおける相手がいた事で何とか表面的には冷静さを保っているイリゼとルナだが、内心に広がるのは強い不安。加えて今は、食という問題も抱えており…ルナが見つけた食料を前に躊躇う中、不意にイリゼがそれとは別の食料の一つをひょいと手に取る。

 

「じゃあ、一先ず私が毒味をしてみるよ。それで大丈夫そうなら、ルナも食べてみて」

「う、うん…って、それじゃあイリゼが先に危険になるだけだよ…!?そんな事、イリゼには……」

「大丈夫、少し位の毒なら女神の身体には通用しないからね。より安全を考えるなら、少しでも身体が頑丈な方が試すべきだと思わない?」

「…何かおかしい、と思ったら無理せずすぐ吐き出してね…?」

 

 その主張には一理ある。そう思ったルナが了承した事で、イリゼは毒味として食料を一口。慎重に咀嚼し、飲み込み、食料は体内へと落ちていき…しかし、これといって不調はない。ならばと二口、三口とイリゼは食べ進めるも、やはり吐き気や痺れはなく、その内にイリゼは一箱完食。ほら、大丈夫だったでしょ?…とイリゼは微笑み、彼女の姿にルナも安堵。…したのだったが……

 

「……っ…」

 

 その数分後、どれにしようかとルナが迷っている間にイリゼの口数は少なくなり、明らかに様子がおかしくなる。

 荒い息、紅潮した頬、それに胸元で軽く握られた右手。その事に気付いたルナは声を掛けるも、イリゼからの反応は薄い。

 

「イリゼ、イリゼ…?大丈夫…っていうか、絶対大丈夫じゃないよね…?胸、痛いの?苦しいの…?」

「…ごめん、ルナっ…大丈夫、じゃないけど…痛い訳じゃないから、安心して……」

「あ、安心出来ないよこんな状態で…!おでこ見せて…!」

「ぇ?…あ……」

 

 息を切らしながらイリゼは心配するルナへ声を返すも、その声にも表情にも安心し得る要素などなく、むしろ心配かけまいと無理している事をルナは確信。床に座る膝同士が触れ合う程の距離にまでルナは近付き、そのまま右手を額へと当てがう。

 戸惑い頬の赤みを増すイリゼと、心配の一心でイリゼの熱を測るルナ。暫くすると当てていた手を自らの額に当て、それからまたイリゼへと戻し、そのままルナは数往復。

 

「うぁ、ちょっ…る、ルナっ…移すと、悪いからっ…離れ、て……っ!」

「移るものなの?…でもそれなら、私に移して。だってもし原因がこの食料なら、イリゼは私の為に体調が悪くなっちゃったんだもん。なら、イリゼを放っておくなんて出来ないよ」

「で、もっ…私、今っ…凄く、ヘンで……っ!」

「大丈夫。変でもイリゼはイリゼだし、私の友達だから(…駄目だ、熱いのは分かっても具体的な差がよく分からない……そうだ…)」

「……っ!?な、ぁっ……!」

 

 後退ろうとするイリゼの両肩を掴んで捕まえたルナは、真剣な目でイリゼを見つめる。そしてイリゼが瞳を僅かに潤ませる中、ルナは自身の嘘偽りない思いを伝え…より直接比較すべく、額と額を触れ合わせる。

 互いの吐息がかかる程、後少し顔を動かせば鼻先も触れてしまいそうな程、一気に近付く二人の顔。ルナの瞳に映るのは、潤んで艶めく碧色の双眸に、思わずその感触を確かめたくなってしまう程の唇に、白くきめ細かな肌を持った、正に女神と言うべき容姿。しかし一方のイリゼの瞳に映るのもまた、緑がかった蒼玉の様な瞳と、一目で柔らかいのだと分かる唇を持ち、その表情へイリゼへの心配を伝えてくれている、女神に負けず劣らずの端正な顔立ちをした少女の姿。視界一杯に映る彼女の姿で、体調がおかしくなって以降靄がかかったようだったイリゼの思考は埋め尽くされ…ルナもまた、そこで漸く恥ずかしさに気付く。

 

「…あ…ご、ごめんねっ!幾ら何でもこれは不味いよね…!友達とはいえ、女神様にこんな事するなんて……!」

「…………」

「…で、でもあはは…近くで見ると、より一層イリゼの可愛さと美しさが分かって、何だか私まで赤くなりそう…なんて…(ど、どうしよう…もしかしてイリゼ、怒って……)」

 

 赤くなりそう、どころか本当にかぁっと頬が赤くなり、ばっと顔を離すルナ。慌てて誤魔化すような事を言う彼女だったが、イリゼからの反応はなく、彼女の心に募る不安。何も言わず、何の反応も見せず、ただ熱を帯びたイリゼの視線に落ち着く事など出来ないルナは、次の言葉を紡ごうとし……その、次の瞬間だった。離れた筈の、イリゼの顔がふっと近付き……唇を、熱く濡れた感覚が包んだのは。

 

「ん、むっ…!?んぅぅ……ッ!?」

 

 突如塞がれた唇。頭の中で弾けるような刺激と衝撃。思わず離れようとしたルナの身体は、背後へ回されたイリゼの両腕によってがっちりと掴まれ…より強く、より熱く二人の唇は深く重なる。

 

「ふ…む、んっ…んふっ……」

「んっ、ふぐっ…ぁ……ぷはぁ…!い、イリゼ何を……きゃっ…!」

 

 没頭するようなイリゼから何とか顔を離したルナだったが、直後に身体を押されて転倒。身体を打つ直前、差し込まれていた両手が後頭部と背中を支えた事で痛みこそなかったものの、ルナの心は動揺したまま。

 

「い、イリ…ゼ……?」

「──ふふっ、ルナ…可愛い…♡」

「うぇっ!?」

 

 だが見上げるルナは、見下ろすイリゼの瞳に息を飲む。とろんとした、熱を帯びた…それでいて獲物を見定めた獣の様にも見えるイリゼの瞳に目を奪われ…続けて蠱惑的な笑いと共に発された、可愛いという言葉に思わず素っ頓狂な声を上げてしまう。

 

「か、可愛いって私が…!?いやいや、それを言うならイリゼの方が…って、そうじゃなくて……!」

「…そうじゃなくて?」

「…あ、え…っと……」

「…大丈夫、ルナも可愛いよ。とっても、とっても…すーっごく、可愛い♡」

「……っ!…あ、あぅ…そんな、そんな事…言われたって……」

 

 わたわたと慌てて言葉を返すルナだが、イリゼに見つめられると次の言葉が出てこなくなってしまう。そしてルナが口籠る中、イリゼは押し倒した姿勢のままに再びルナを可愛いと言う。

 一度目に走った感情は強い動揺。だが重ねて発された二度目では恥ずかしさが上回り、半ば無意識的にイリゼから視線を逸らすルナ。しかしその頬は、ほんのりと赤くなっており…それが、その反応が、一層イリゼを駆り立てる。

 

「ねぇ、ルナ…見せて…ルナの可愛いところも、恥ずかしいところも…ルナの全部を、私に見せて……♡」

「ぇ、そ、それって…ひゃっ…あ、あぁっ……!」

 

 儚くも妖しい、正に人のものとは思えない色香を帯びたイリゼの声。その声音に引き寄せられるようにルナが視線を戻した瞬間、目の合ったイリゼはくすりと笑い…次の瞬間、イリゼの腕がルナの着ているパーカーの中へ。

 優しく、ゆっくりと、されども遠慮のない動きでパーカーの中を、ルナの柔肌の上を登っていく右腕。細い指がきゅっと締まった腹部を伝い、尾を引くように静かになぞり、激しい鼓動を刻むルナの胸へと近付いていく。

 

「ま、待って…まっれぇ…!イリゼっ…何、してっ……」

「だから、言ったでしょ…?いつも、ルナは可愛いけど…今はもっと、いつもは見られないルナの可愛いところも…全部、見たいの…♡」

「あっ、ぅ…やぁぁ……っ!」

 

 友達に、女神に、自分なんて吹けば飛ぶような美女に迫られている。そんな思いが頭を支配し混乱ばかりを生み出す中、イリゼの指は胸へと到達。決して大きくはない、しかし確かな膨らみを持った双丘にイリゼが触れ、ふにゅりと優しく愛撫した瞬間、ルナの口からは濡れたような嬌声が漏れる。

 口の中でチョコレートが蕩けるような、甘く包み込まれるような快感。未知の刺激にルナが鳴く中、イリゼはルナへと顔を近付け、そのままパーカーを捲り上げる。捲り上げ、鎖骨の辺りにまで片手で押し上げ、そうして胸と腹部を中から外へ。

 

「……っ…やっぱり、ルナ…可愛い…凄く、素敵…♡」

「…い、イリゼ…?ほんとに、どうしちゃったの…って…な、何それ……!?」

「……え…?」

 

 剥かれる形で顕となった、形の良く滑らかな二つの膨らみと、贅肉などとは無縁なお腹。ただ見られるのではなく、強引に曝け出された事で羞恥心が瞬く間に跳ね上がるルナだったが、その時イリゼの漏らした覇気のない、熱に浮かされているかのような声と瞳にふっと冷静な思考が蘇る。

 しかしそれと同時に、冷静となり視界が広がった事により、ルナは気付いてしまった。四つん這いで覆い被さるイリゼ、その股の間に、本来ある筈のない膨らみが…イリゼのスカートを押し上げている何かがある事に。

 その瞬間、ぴたりと止まるイリゼの身体。上体を起こしたイリゼは、スカートの裾を摘むと恐る恐る持ち上げ……そして見えたのは、ショーツを破かんばかりに押し上げる頑強な肉棒。

 

「……──っっ!?」

「え、ぇ、イリゼ…?そ、それって……」

「み、見ないでっ!見な…ふぁっ……!」

 

 目にした事実を拒絶するかのように、即座にスカートで見えた一物を覆い隠すイリゼ。同様に驚愕の面持ちとなったルナが戸惑いながらその存在の事を訊くと、イリゼはより強くスカートを引っ張り…だがそれによって一物が擦れたのか、彼女の口からは弾むような喘ぎが漏れる。

 

(…何、あれ…スカートの上からなのに、形が分かる位大きくて…でも、イリゼ…凄く、切なそう……)

 

 隠そうと必死に押さえ付ければ付ける程、その形が浮かび上がってしまう肉棒。それでも押さえるイリゼの顔は真っ赤に染まり、何度も粗い吐息を漏らし…その姿を、浮かび上がった一物を、ルナは見つめていた。

 思考へ戻る、心配の感情。その瞬間ルナが抱いたのは、放っておけないという思い。

 

「…辛い、の……?」

「…………」

「…ね、イリゼ…辛いんでしょ…?」

「…ぅん……」

 

 返ってくる、小さな声の小さな反応。イリゼからの切なげな答えを受け取ったルナは、心の中である決心をすると身体を起こしつつ手を伸ばし…その指先で、スカート越しに一物へと触れる。

 

「ひぁっ…っ!?る、ルナっ!?何を……」

「…こうすると、気持ち良いんでしょ…?イリゼがこうなったのは、私の為に毒味をしてくれたから…だから今度は、私の番…だよ?」

「ま、待って!そんなっ、駄目…ひゃううぅっ…っ♡!」

 

 押さえ付けられた肉棒をスカートの上から優しく掴み、そのまま一擦り。たったそれだけでイリゼはぺたんと座り込み、摘む指からスカートが落ちる。

 ごくり、と唾を一つ飲み込み、スカートの中へと手を入れるルナ。すぐに伸ばされたショーツに触れ、それも潜り…ルナは直接、肉棒を掴む。掴み、そこからこしゅこしゅと前後に扱きだす。

 言うまでもなく、ルナに肉棒…即ち男性器に関する知識などほぼない。だがルナには見えていた。恐らくは無意識だろうが、押さえ付ける際イリゼはスカートを微妙に動かし、肉棒を擦っていた事が。擦った直後に零れる吐息には、僅かだが喘ぎが混じっていた事が。

 

「(…っ、熱い…それに、先端がベトベトしてる…でも……)…どう?痛くない…?」

「いっ、痛っ…ふぁぁっ…♡…くはっ、ない…けどぉぉ……♡」

「良かった。…少し、やり辛いから捲っちゃうね?」

 

 そう言いながらルナがスカートを肉棒と腰の間へ落とし、続けてショーツも下ろす事で、完全に露出するイリゼの肉棒。性器、それも存在する筈のない一物をはっきりと見られた羞恥心からイリゼは耳まで真っ赤となり、隠したい衝動に駆られはするも、ルナの手によって扱かれる度腰が浮いてしまいそうになる程の快感が駆け抜け、イリゼは抵抗どころか思考すらもままならない。

 ちゅこちゅこ、にゅちにゅち。喘ぎに混じって耳へと届く、何とも卑猥な肉棒の水音。それに興奮を覚えているのか、いきり勃っていた一物は段々と更に硬く怒張し、ルナの手の中で質量を増す。

 

「ひぁっ、あっ、あぁっ♡!ルナっ…そ、そんなにじっと…見ないでよぉっ……♡!」

「あ、ご、ごめんイリゼ…それで、えっと…ここからどうすれば、収まるのかな…?」

「ど、どうすれば……?」

「わ、私もこれの事はよく分からないから…でも、私に出来る事があれば何でも言って…?私、イリゼの為なら…頑張るから…!」

「……っ…!ルナ…ルナぁっ♡!」

 

 懸命且つ健気。そんなルナの言葉にいよいよ抑えが効かなくなったとばかりにイリゼはルナを正面から抱き締め、再び彼女の唇へキス。初めこそそれに驚きじたばたともがいていたルナだったが、その身体からは次第に力が抜けていき、いつしかとろんとした顔に。

 キスを続けたまま、唇を重ねたまま、手探りでルナの服へと手を掛けるイリゼ。反り勃つ肉棒はルナの腹部と腹部で挟まり、びくっびくっと時折震えていたが、その状態でもイリゼはルナとのキス、それに服を脱がす事に没頭し……上も下もはだけたところで、イリゼは寝かせるようにしてルナを離す。

 

「ぷは、ぁっ…はぁ…はぁ…イリ、ゼぇ……♡」

「ルナ…私、私……っ♡」

「…うん、良いよ…イリゼの、好きなようにして…♡イリゼなら、私…大丈夫だから……♡」

 

 長いキスで息の上がったルナは胸を上下させながら、熱く濡れた瞳でイリゼを見つめる。

 ルナは別に、性の知識が全くない訳ではない。故に、女性の視点からの「これから何をするのか」というのは何となく理解しており…その上で、イリゼを受け入れる。脱力し、イリゼへその身の全てを委ねる。

 一方のイリゼは、身体が先に理解していた。この熱を、頭が沸騰しそうな程の情欲を、どうすれば処理出来るのかを。どこで発散を訴える異物を扱けば、最も気持ち良くなれるのかを。そして、他ならぬルナによって箍と躊躇いを外されたイリゼは…肉棒を、ルナの股へ。

 

「っ、う…ぃ、あッ……!」

「い、痛い…?」

「大、丈夫っ…痛い、けどっ…今は、してあげたいの…イリゼに、してほしいの……♡」

「……ッ♡!(そんな事、言われたら…ほんとに抑えが、効かなくなっちゃうのに…っ♡!)」

 

 つるりとしたルナの割れ目、女性器へと肉棒を当てがい、くちゅりという音を立てながらゆっくりとイリゼはその中へと挿入開始。怒張した一物によってぴっちりと閉じていた割れ目は開かれ、拡げられ、ルナの表情は俄かに歪む。

 しかし心配するイリゼに対して、ルナは手を伸ばしてにこりと微笑む。目尻に涙を浮かべながらも微笑みかけるルナは愛らしく、可憐で、尚且つどこか儚げでもあり…その時点でもう、イリゼの心は彼女に釘付け。ルナと身体を重ねる事、ルナと膣により深く一物を沈み込ませる事で頭が一杯となり、そこから止める事なく肉棒を膣の最奥へ。

 跳ねる腰、零れる嬌声。女神と少女は見つめ合い…水音と共に始まる抽迭。

 

「ふぁっ、あっ、ひぁっ…っ♡!」

「あふっ、んぁぅっ♡ルナのっ、膣内…凄くキツくて、私のをきゅうきゅう締め付けてくれてっ、気持ち良い…っ♡!」

「私もっ、奥を突かれてっ、膣内を一杯にされるのっ、気持ち良いっ♡気持ち良いよぉ、イリゼぇっ♡!」

 

 挿れる快楽と、挿れられる快楽。扱く快感と、擦れる快感。競い合うように、或いは鮮烈な快楽を響かせ合うように揃って二人は喘ぎよがり、互いの快感を相手へと報告。相手のよがる姿は、相手からの言葉は更に両者を興奮させ、一層深くの快楽へ飛び込む。

 ただ挿れたいという思いのままに肉棒を押し込み、扱きたいという衝動の向くまま腰を引き、幾度となく挿れては抜いてを繰り返す。それは技術もなければ巧さもない、性の快楽を覚えたての子供の様な腰使いだったが、実際イリゼにとって男性器の快楽は全くの初めて。故にやり方など知ろう筈もなく、また思考が未知の快楽を処理し切れず、一心不乱に腰を振るばかりなのが今のイリゼ。

 しかし余程身体の相性が良かったのか、或いは思考が快楽で麻痺しているのか、拙い抽迭でありながらもルナの中では快感が弾ける。陰裂、膣壁、子宮口…肉棒が触れる全ての場所でルナは強い快楽を感じ、もっと、もっとと身体が反応。その内に彼女の腰は浮き始め…遂にはイリゼの腰使いに合わせるように、彼女の腰も動きだす。

 

「ひぁああっ♡!?る、ルナっ、今動いちゃ…ふくぅぅうぅ…っ♡!」

「だ、だって気持ち良くて…腰っ、止まらな…ぁぁあひぁあぁっ♡!」

 

 イリゼが突けばルナは膣を緩めながら腰を突き上げ、イリゼが腰を引けば締め付けながらルナもまた腰を下ろす。膣が緩んだ時には亀頭が勢いのままにヒダを掻き分け、締め付けられれば張り出したカリ首で膣壁を引っ掻く。互いが互いの性器を求め、時に優しく、時に容赦なく味わい満たす。

 同性である事、生である事、この行為の意味。そんな事は一切合切気にせず、最早思考に浮かぶ事すらなく、二人は行為に没頭していた。快感に、情欲に、何より目の前で乱れる相手に、心が夢中となっていた。ひたすらに求め続けていた。

 膨らむ快楽、広がる快感。果てへと駆け上がる二人により楽しむ為加減するなどといった思考はなく、ひたすら快楽に取り付き焦がれる。身も、心も、全てを捧げ、快楽に酔いしれ、そして……

 

「あっ、あっ、出るっ♡奥からッ、熱いのっ、昇って出ちゃ……んひぁああぁあぁぁぁぁああぁぁッッ♡♡!」

「ぁひゃああぁぁッ♡!?クるっ♡私もっ、おっきいのっ、きちゃ…ぅううううぅぅうぅううぅっッ♡♡!」

 

 溢れ出しそうな何かを感じて更に腰使いが速くなり、言葉に出来ない衝動のままに肉棒を目一杯、今届く一番奥まで突き込んだ次の瞬間、イリゼの一物から溢れる精液。射精へと至ったイリゼは膣内へ精液を溢れ返らせながら、頭から足先までの淫らな弓なりを描き仰け反る。

 その全力の一突きと煮え滾る精液に押し上げられ、直後にルナもびくんと絶頂。膣が限界まで収縮し、イリゼと共に淫猥そのものな喘ぎを響かせ、無意識的に両脚をイリゼの腰へと絡める。

 熱く深い、絶頂の快楽。視界を真っ白に染め上げられる程の絶頂は二人を捉え、強く抱き締め、数十秒にも渡って最高潮の快楽が継続。その間二人は全くもって動く事が出来ず、その後絶頂感が余韻へと変わった事で漸く解放される身体。

 

「はー…っ♡はー……っ♡」

「ひゃ…ひぁあぁ……♡」

 

 力の抜けたイリゼはすとんと落ち、二人の身体が重なり合う。胸と胸とが押され合い、むにゅりと潰れて広がり密着。その状態で、二人は何度も熱の籠った吐息を漏らし…しかし射精を迎えながらも、イリゼの顔付きは発情したまま。

 

「…ルナ…もう、一回…もう一回、いい……?♡」

「…まだ、満足…出来て、ないの……?」

 

 胸を密着させたまま、上擦った声音で尋ねるイリゼ。もう恥じらう様子も見せなくなり、代わりに脱力した肢体からどこか色香を感じさせるルナがその理由を訊き返すと、イリゼはルナが良くなかった訳ではないと慌てて否定した後顔を朱色に染めて首肯。そんなイリゼを見たルナは、くすりと笑った後に受け入れ…二人は性器で繋がったまま、そのまま二度目の行為を開始。二度目とあってかどちらも少しは余裕があり……しかしその余裕は全てより相手を感じる事に費やされ、やはり互いに酔いしれる二人。

 

「はひぃっ♡凄いっ、しゅごいよぉっ♡!する度っ、イリゼの硬くなって、ガチガチになって、ゴツゴツ私を突いてくるぅうぅっっ♡!」

「また出るっ♡射精ちゃうっ♡!私の熱いのっ、ルナの膣内で受け止めてぇええぇええええぇッ♡♡!」

 

 一切止まる事なく二度目。互いに胸を堪能し、何度も唇を重ねての三度目。時にイリゼがルナの片脚を抱え、時に上下を逆転し、少しずつ過激に変わっていく情事。欲望も、高揚も、絶頂の深さも一度毎に増していき、遂には自ら脱ぐ二人。より相手を見たい、見られたい、感じたいという一心で二人は行為を熱く重ね、互いを求めて互いを満たす。

 されど思いは溢れ返らんばかりでも、体力は有限。翻弄される側だったからか、特にルナの消耗は激しく、擦り付けるような射精の後に初めてルナは休憩を懇願。イリゼもそれを受け入れ、名残惜しそうにしながらも肉棒を抜き、それから二人は一度離れるのだったが……ここからの選択と行動を、後にイリゼは後悔する。

 

「……ぅ…(どうしよ…お腹の中、あったかくて…ぼーっと、して……)」

「…ルナ……?」

 

 離れ、気恥ずかしさから互いに背を向ける事を選んでから数分後。ルナは心地良い疲労感と内側から広がる温かさから睡魔に誘われ、うつらうつらとし始める。その結果、ふと呼んだイリゼの声に反応はなく…もじもじと、イリゼは切なげに内股を擦る。

 そこにあるのは、依然存在感を放つ異物。怒張し、血管を浮き上がらせ、初めよりもその質量を増しているとすら思えるそれに…収まる気配は、微塵もない。

 

(…したい…また、したい…ルナの膣内、気持ち良くて気持ち良くて…頭からルナの事が離れないよぉぉ……!)

 

 何度も脚を動かし、ふるふると首を振り、気を紛らわせようとするイリゼだが、頭の中は鮮烈な快楽の記憶に占められたまま。考えないようにすればする程むしろ意識してしまい、それだけでもぷっくりと膨らむように先走りが滲み出す。

 もう一度呼び掛ける。だがまた返事はない。耐え切れずに振り向けば、そこにあるのはじんわりとかいた汗で艶めく白い背中と、白桃の如き尻。たったそれだけでイリゼの一物は反応してしまい、快楽に占められていた頭の中で良からぬ妄想が増殖し……そして、気付く。脱いだままとなった服、その中にある…彼女のショーツに。

 

「……ぅ、っ…♡」

 

 増殖する邪な妄想。それを一気に押さえ付ける程の、下劣な欲求。思い付いたというだけで自己嫌悪を抱く程の欲望に、イリゼは慌てて目を逸らし…だが、浮かんでしまったが最後、その欲求は頭の中から離れない。

 

「…ダメ…ダメだよ、私っ…そんな事っ…女神と、しても…友達と、してもっ……♡!」

 

 そうしろ、そうしろと掻き立てるように跳ねる肉棒と疼く肉欲。このままだと自分を抑えられなくなる、そう感じたイリゼは自らいきり勃つ一物を掴み、発散しようと扱きだす。

 ルナとは違う感触を持つ、自分の手。欲しいところへ、刺激したいところへ自在に動かす事が出来る分、初めこそ暴れる思考は快感の裏に隠れていたが、それも一時の事。如何に的確な動きを出来ようと、イリゼの身も心も虜にしてしまったルナの膣には到底叶わず、余計に切なさが暴れ狂う。半端に快楽を得たが故に、一層欲しくなってしまう。

 それでも耐える為に扱き続ける手。扱けば扱く程に増幅する欲望。されどそれは、渇きを満たす為に塩水を飲むのと同じ事。先の見えている行為を尚も続けた結果、続けざるを得なかった結果、遂に欲望は自慰で支えていた理性を突き崩し……イリゼの思考は、欲望に飲まれる。

 

「…はぁ…はぁ…は、ぁあぁぁ……♡」

 

 ゆらりと立ち上がったイリゼは、聞こえない程小さな音で吐息を漏らし、音を立てずに衣類の前へ。

 喉を鳴らして落ちる生唾。自然と緩んでしまう口元。ほんの一瞬、理性は最後の抵抗を見せるが、欲望の猛威の前に流され……イリゼはルナの、ショーツを掴む。

 感覚が過敏になっているのか、たったそれだけで鼻腔に届くふわりとした匂い。甘く、思考が蕩けるような匂いが鼻を擽り思考を奪い、イリゼの右手はもう一度股へ。鼻にショーツを当てがい、深く息を吸い込みながら、その匂いをオカズに再び扱く。

 

「ルナっ、ルナっ♡ルナの匂い良いっ、良いよぉぉ…っ♡!」

 

 穢れない、されど同時に奥底には芯の強さを持つルナらしい、純白のショーツ。その匂いを嗅ぎ、その柔らかさを顔に感じながら、硬く張り詰める肉棒を上下に扱き擦る。ぬちゅぬちゅと卑猥な音を立て、握る手を先走りでべとべとに汚しながらも、そんな事は気にせず一心不乱に扱き続ける。

 鼻腔から染み渡るショーツの匂い。間接的にルナの膣へと顔を埋めているも同然なのだという妄想に、何より今自分がしている事への背徳感。その全てが入り混じる事で思考を甘く焼き焦がし、漸く満たされなかった肉欲の乾きが癒えていく。より濃く、より深く、イリゼの思考はルナという存在に染め上げられる。一方でそれに相反するように彼女のタガは外れていき、イリゼの行為は扱けば扱く程過激なものに。

 

「ひぁぁ気持ち良いっ、ルナのショーツ気持ち良いよぉっ♡!こんなのイケナイ、イケナイって分かってるのにっ、手も腰も止まらにゃいぃぃっっ♡!」

 

 記憶へ刻み込まれる程に何度も匂いを嗅いだ末、イリゼはルナのショーツを肉棒へ。内側底部を亀頭に当てがい、巻き付けるようにして肉棒を包み、その上から両手で掴んで更に扱く。イリゼ自身の匂いを、溢れる先走りを染み込ませんとばかりにキツく握り締め、ごしゅごしゅと両手を根元まで滑らせる。

 ここまでくると最早、イリゼの思考に「バレないようにする」というものはなかった。ルナの下着で気持ち良くなる、それしか思考の中にはなかった。余計なものを一切廃した思考故に、神経全てでイリゼは感じ、一切合切歯止めが効かず、思考も肉棒も熱く昂る。

 止まらない手。感じる絶頂の気配。既に亀頭へ触れている部分には大きなシミが出来、イリゼの口元からも涎が垂れ、腰もヘコヘコと動かしイリゼはラストスパートへ。このままイく、このままルナのショーツへと吐き出す、ただそれだけを思い、イリゼは最後の一擦りをするべく握り締めて……

 

「……何、してるの?」

「……ッッ!?あ"ッ、んひぃぃっッ♡!」

 

 正に扱き降ろそうとした瞬間、背後からかけられた一つの声。茫然、驚き…それにどこか冷たさも籠った声に、イリゼは肩越しに振り向くが…動き出していた手は止められず、そのまま射精。びくんと一物が大きく跳ね、ショーツをすり抜けた精液が床へと落ち……イリゼは背後からルナに見られながら、見つかってしまった状態で、彼女のショーツを汚して達する。

 弾けるような絶頂感と、頂点を抜けた事で戻る冷静な思考。そして見つかってしまった、その事実にさーっと頭の中が冷えていく中、妙に落ち着いた表情のルナはイリゼへ近付き…背後から、まだ軽く跳ねる一物を掴む。

 

「ぴぁっ……♡!」

「うわ、べとべと…イリゼ、これ…私のショーツ、だよね…?」

「あっ、ひぁっ…こ、これっ…は……♡」

「…イリゼ、そんな事するんだ…私が疲れてうとうとしちゃってた間に、私の下着盗んで…そこまでして、ここを扱きたいんだ…」

 

 べったりと精液がこびりついたショーツ。その上からルナは一物に触れ、ぐりぐりと些か強めに指を押し付けながら、冷めた声でイリゼへ言う。

 イリゼは何も言い返せない。当然まともな理由などなく、仮にまともな理由があろうと、どう繕おうとしていた事は今ルナが言った通りの事なのだから。なまじ冷静になったばかりに自己嫌悪もまたイリゼを苛み、動揺でイリゼはただ震える事しか出来ず…その最中、ぬちゅりと卑猥な音を立てながら肉棒より外される白のショーツ。陰茎から外され、今はルナの手の内にあるショーツをイリゼが見つめる中、ショーツはすとんと床に落とされ…次の瞬間、イリゼの一物を目が眩むような快楽が走る。

 

「ひゃひぃぃッ♡!?る、ルナぁ……っ!?」

「ねぇイリゼ、私今怒ってるんだよ?どうしてか分かる?」

「そ、それは…私、が…ルナのショーツ、汚し……はひぃいいぃっっ♡!」

 

 射精後の余韻が抜け切らず、敏感となっていた一物を襲ったのは、ルナの右手。強く掴んでの一擦りは先程までの自慰と同等、或いはそれ以上の刺激となって快感を生み、膝を震わせながらよがるイリゼ。

 そのイリゼの顔の横で、一物を掴んだままでルナは言う。言葉通りにその声音へと不満を籠らせ、イリゼへ対して問い詰めるように。そして、逡巡の後イリゼが答えを言おうとすると…その最中に、再び一擦り。

 

「違うよ、イリゼ。それもだけど、それは一番の理由じゃない」

「へぁ…?じゃ、じゃあ…盗ん…ぅひっ、あっ、あっ、あぁっ……っ♡!?」

「それは同じ事だよ。本当に分からないの?ちゃんと考えてる?」

「な、なら手っ、止めてぇぇ…っ!お、おちっ…おちんちんぐりぐりされながらじゃ、ちゃんとなんて考えられなっ、ぃひいぃ…っ♡!」

「やだ。言ったよね?私、怒ってるって」

 

 間違った答えを言う度、ルナは折檻するかのように一物を擦る。それを何度か繰り返すと、次にルナは竿の中程を掴んだまま、人差し指だけを亀頭へと伸ばし、指の腹でこねくり回す。

 普段温厚で、どちらかといえば気の弱い側に属するであろうルナからの、責め立てるような言葉と行動。それが生み出す動揺と与えられる快楽によって折角戻った思考は再び崩れ、余計に理由が分からなくなっていく。

 

「ひゃめ、ひゃめてぇえぇぇっ♡ひぐっ、謝るっ♡あやま…るっ、からぁぁ……ッ♡!」

「はぁ…私はね、イリゼ。本気でイリゼが満足するまで、何回でも付き合うつもりだったんだよ?確かにうとうとしちゃってたけど、ちゃんと起こしてくれれば、またしようと思ってたんだよ?私、頑張るって言ったのに…なのにイリゼは、私の下着で代用しようとするなんて…酷いと思わない?」

「……ごめん、ルナ…」

 

 その状態が更に少しの間続き、遂に涙目で謝る事しか出来なくなってしまったイリゼ。それを見たルナは一度手を離し、軽く口を尖らせて自身が怒っていた理由を説明。怒っていた理由を理解し、イリゼが済まなそうに謝罪をすると、分かってくれれば良いとばかりにルナは浮かべた表情を緩める。…だが……

 

「…うん。だからねイリゼ、今度こそ私がちゃんと相手してあげる。ふふっ、気持ち良いでしょ?」

「ひぁぁ……っッ♡!?」

 

 離される事なく続く、背後からの手淫。不満をぶつける為の、不規則且つ断続的なものではなく、イリゼを…一向に萎えない一物を気持ち良くさせる為の、奉仕的行為。

 右手で竿を扱き、左手は掌を亀頭に当てがい、撫でるようにゆっくりと擦る。表面積の広い竿には素早く継続的な刺激を、特に敏感な亀頭には敢えて甘めの刺激を与え、それぞれが生み出す快楽が打ち消し合わないギリギリのラインを責め立てる。

 そんな技術ある行為をルナが出来た理由の半分は偶然。だがもう半分は、その肉棒を膣に受け入れ、複数度の射精にまで至らせたが故の、イリゼの一物に対する直感的理解。先の射精で吐き出した精液がまだべったりと付いている為に滑りも良く、押し寄せる快感にへっぴり腰となるイリゼ。

 

「やっ、だっ、らめぇっ♡ルナっ、離しっ、離ひてぇええぇっっ♡!」

「もう、逃げないでよイリゼ。大丈夫、もう私は怒ってないからね?」

「ふひぃっ♡違っ、そうじゃ…ほぉおおぉぉっ…ッ♡!?」

「ふふふっ、イリゼ可愛い…いつもは綺麗で美しくて、正に温かい女神様って感じだけど…今はすっごく、可愛い…♡」

「ひぁぁっ!?胸っ、胸当たってるからぁっ♡!背中っ、ふにゃんって♡んひッ、あひぁああぁあぁぁあぁ……ッ♡!」

 

 あまりの快楽にイリゼは堪らず、いまいち力の入らない脚で何とかルナから逃げようとする。だが元々背後から一物を掴まれているような状態で逃げられる筈もなく、一物を扱きながらルナも前進。同時に逃がさないとばかりにぐっと上半身を密着させ、少女らしい愛らしくも確かな膨らみのある胸もイリゼの背へと押し付ける。

 腰が引けて身体がくの字となったまま、よたよたと進むイリゼの足取り。垂れっ放しの先走りはイリゼの跡をはっきりと残し…そして、イリゼは忘れていた。ここが大きな部屋の様になっている事を。現場出口らしきものはなく…どこへ行っても最後は壁に行き当たってしまうという事を。

 

「もう逃げられないよー、イリゼ。ほらほら、どう?」

「あっ、こっ、この格好やらぁああぁっ♡!こんなのっ、恥ずかしいよぉぉおおぉっ♡!」

「いや格好に関しては私何も……あ、もしかしてイリゼ、ここ弱い?」

「お"ひッ…♡!?…や、ダメ…ほんとにダ……んぁひぃぃいいぃおおぉおおっッ♡!?」

 

 壁に突いた手、引けた腰、快楽でいつの間にか蟹股の様になってしまっていた脚。女神として…いや女性としてあまりにも情けない姿にイリゼは真っ赤な顔をイヤイヤと振るも、ルナは迷う事なく手淫を続行。更にルナは弱点を見つけ、その弱点…鈴口の縁を爪で軽く引っ掻いた瞬間、びくんとイリゼは身体ごと跳ねる。

 不味い。反射的に、本能的に、イリゼはそう感じた。感じ、再び快楽が臨界を超えようとしている中、何とかルナから離れる手段を考えようとした。だが、その時点でもう完全な手遅れ。

 

「それじゃあ、いちにのさんで、ここも他のところもしてあげるね。いーち、にーぃ……」

「待っへ…お願い、ほんとに待っ……」

「──さんっ♡」

「〜〜〜〜っっ♡!ああぁまた射精ちゃうっ♡ルナの手でイくぅううぅぅうぅぅぅぅッッ♡♡!」

 

 加虐心など微塵ない、それ故に容赦もないルナによる、有無を言わせぬスリーカウント。既に快感で一杯一杯のイリゼは必死の思いで懇願の言葉を口にするも、後一歩で言い切れずに(言い切れたとしても恐らく結果は同じだろうが)イリゼを襲う怒涛の快楽。

 爪で軽く穿るように鈴口を引っ掻かれ、掌で亀頭を擦り下ろされ、亀頭の付け根から竿の根元までを一気に扱き落とされる。既に自分とルナの手でたっぷりと扱いた後の肉棒がそれに耐え切れる筈もなく、イリゼはがくんと腰を突き出しながら激しく射精。もう何度も射精しているとは思えない程の精液が引っ掻かれた鈴口より溢れ出し、その殆どが目の前の壁へべちゃりと付着。粘り気の強い精液は酷く緩慢な動きでだらりと垂れ、射精直後の惚けたイリゼの瞳に、その汚らしくも卑猥な光景が映る。

 絞って下さいとばかりの格好、壁に打ち付けられた精液、それに女神の自分が何の抵抗も出来ずに射精にまで至らされたという状況…それ等は屈辱感混じりの羞恥心を生み出し、沸騰しそうな程に顔を真っ赤に染めるイリゼ。しかしそんな羞恥心を他所に、再びルナの両手が責め立て始める。

 

「んはぁ…はぁ……ふひぃいいッ♡!?な、なんれっ……♡!」

「だって、まだまだここ、ガチガチなままだよ?これって、まだ収まってないって事だよね?…大丈夫、これが収まるまで、最後まで相手するから♡」

「い、いいっ!ほんとにっ、もうっ、いいのぉっ♡!」

「ほんと?そんなに良かったなら、もっともーっとしてあげるねっ♡」

「違っ、違うぅぅううっ♡!そうじゃ…ひぎゅッ♡ぁああッ♡そうじゃ、なぃいいぃぃッ♡!」

 

 全面的に刺激していた先程までとは打って変わって、行われるのは竿への一点集中。両手でキツく肉棒を握り、イリゼの腰が揺れる程の力で何度も前後に扱き回す。

 最早、イリゼにはどうする事も出来なかった。今や逃げる事すら叶わず、ただ喘いで腰を離させるだけ。股が開きっ放しの脚はあまりの快感に爪先立ちとなり、格好も更に無様なものに。

 それでもルナは一物を扱く。彼女もまた声に熱を籠らせ、何度も身体を押し付けながら、イリゼの全身を見やりながら。

 

「もう止めてッ、シコシコしないでぇぇえぇッ♡!おかしくなるッ♡おかしくなっちゃうぅううううッ♡!」

「でも気持ち良いでしょ?気持ち良いんだよね?イリゼのここは、まだまだしたいって言ってるよ?」

「はぎぃッッ♡だからそこ掻いちゃダメぇぇッ♡た、たひゅけっ…もう許ひてぇええぇえぇぇっッ♡!」

「…あぁ、可愛い…可愛いよぉイリゼ…♡凄く綺麗なおっぱいも、すらっとした手も、なんかもう言葉に出来ない位素敵な脚も、真っ赤な顔も…はぁぁ、イリゼ…イリゼっ、私……っ♡」

 

 生娘の様に怯えるイリゼを熱い視線で見つめるルナ。高鳴る胸、湧き上がる熱。そんな事を考える余裕などないイリゼは知りもしなかったが、いつの間にかルナはイリゼの為ではなく、その火照るような感情に突き動かされてイリゼの一物を扱いていた。

 無論、イリゼの事を思っていない訳ではない。むしろルナもまたイリゼの事で頭が一杯となっており、イリゼの発する艶やかで煽情的な声は聞こえていても、その内容までもはイマイチ理解頭に入ってこない。ただただ身体が熱く、その熱に浮かされたような身体は喘ぐイリゼを求め、そんなイリゼの一物を扱きながら、自らもハリがあり、且つもっちりとしたイリゼの両尻の間へと擦り付け……

 

『…………え…?』

 

──次の瞬間、イリゼもルナも硬直した。固まり、昂りが隠れ、はらりとイリゼの一物から両手が落ちる。

 思考を占領した熱…欲情によってそれまで全く気付いていなかったが、ルナは硬い『何か』を擦り付けていた。イリゼは臀部に、熱い『何か』を感じていた。それは決して気のせいではなく、今もイリゼの尻の間では、太い何かが小刻みにぴくぴくと跳ねている。

 さーっと冷えていくルナの思考。焦りを心に感じながら、一歩離れたルナはゆっくりと視線を落とし、イリゼも肩で息をしながら振り返り……二人は、目にする。股から屈強にそそり勃ち、されど本来はある筈のない…二本目の、異物を。

 

「…ル、ナ…?…それって……」

「あ…え、えと…イリゼの熱いのを何回も出されて…それで、生えてきちゃった…とか……?」

「…………」

「…は、はは…うん、それじゃあ私はこの辺で……」

 

 異物の存在に、生えてしまっていたそれにルナが冷や汗を垂らし始める一方、イリゼは酷く据わった目でまずそれを、次にルナの顔を凝視。重圧を伴う無言がルナにのしかかり、ルナの口の中が急速に乾いていく。

 彼女は理解していた。立場が逆転する、と。そんなつもりはなかったが、間違いなくこの先にあるのは『仕返し』だと。故に彼女は何事もなかったかのように振る舞い、イリゼの前から離れようとするが……当然、それが許される事はない。

 

「ううん、そうはいかないよルナ…ルナは私にこれだけしてくれたんだもん、私もお返しをしなくっちゃ…ねぇ?」

「ひ…っ!?い、いやほら、それは流石に恐れ多いっていうか、そもそもよく分からないものは下手に弄らない方がいいって言うし、ね?ね!?」

「けど、さっき私のお尻に擦り付けてたよね?それは、ルナも切ないって事だよね?だったら…今度は私がルナにしてあげ、るっ!」

「ぴにゃあぁぁっ!?」

 

 逃げるより早く突き出された手に掴まれる陰茎。その瞬間ルナはびくんと肩を震わせ、悲鳴と共に目を見開く。

 感じた事のない刺激。挿入され、膣で感じていた時にも似た、されどより未知の何かが一物を走り、背筋を通って頭に響く。その刺激に、快楽にルナは思わず後退るも、それを阻むイリゼの両手。

 

「ふぁっ、あっ、なにこれっ!?ゾクゾクって、変な感じっ、走って…はひぃいぃぃっっ♡!」

「分かるよ、ルナ。最初は理解出来ないんだよね?よく分からなくて、凄く変で、でも気持ち良くて…ね、そうでしょう…?」

 

 右の手はルナの肉棒を掴んで扱き、左の手は腰に回す事でルナが離れられない状態を作り、イリゼはルナへ問い掛ける。

 その顔に浮かぶのは、艶やかさ。しかし先程までの被虐的な、雌の様な表情ではなく、相手の視線を、心を奪う魅惑の容貌。そんなイリゼの表情に、ルナは一瞬動きが止まり…しかし与えられる快感に、拒否の許されない快楽によってその意識は引き戻される。

 

「ルナのここ、凄く熱いし凄くガチガチ。…もしかして、私の身体で、私が乱れる姿で興奮しちゃった?」

「そ、そんな事…ぅあうっ♡!はひっ♡ひぃぃッ♡さ、先っぽばっかりするのダメぇええぇっ♡!」

「うんうん、ここを集中的にされると辛いもんね。なら、ここはどう?」

「くひゅううぅ…ッッ♡!?しょ、しょこ…もっと、らめぇぇえぇ…っ♡」

「って事は、ここがルナの弱点なんだ。…ふふっ…興奮、したんだよね?えっちな気分になって、我慢出来なくなっちゃったんだよね?…私がルナにしちゃったみたいに…ルナも私に、欲情…したんでしょ…♡?」

「ふぁっ、ふぁあぁぁぁぁ……っっ♡!」

 

 掌の中央を亀頭の先端に当てがったまま、イリゼは緩く掴むような手付きでルナの一物、そのカリ首へと刺激を集中。すると予想通りそこはルナの弱点であり、必死に我慢しようとしていたルナの表情は内側から突き破られるように弛緩。赤くなったままで緩み、口の端からは一筋の涎が垂れ、少女の顔はいとも簡単に淫靡なものに。

 そんな彼女の表情に、興奮を示すイリゼの陰茎。声にも妖しい魅力が籠り、同時にイリゼ自身も『欲情』に駆られているのか、扱きながらも顔を近付け…ルナの耳元で、静かに囁く。

 響くのではない、染み込むようなイリゼの囁き。その声が、熱が、瞬時に耳から脳へと届き…それだけでルナの思考は沸騰する。理性も冷静さも丸ごと吹き飛び、その艶やかさに魅入られてしまう。

 

「ひゃめぇぇ…耳、弱いのぉ…♡おちんちんのそこも、耳もっ、イリゼにされると頭の中が蕩けちゃうぅぅ……♡!」

「ルナは耳も弱いんだね…♡それじゃあ、一杯ふーってしてあげるね♡おちんちんもたぁっぷりシコシコしてあげるから、ルナもイこっか♡」

「ひぁっ、ひゃあぁあぁぁぁぁ…ッ♡い、いりっ、イリゼぇ…♡!らめって、言ってりゅ、のにぃいいぃぃ…ッ♡!」

 

 一息毎に蕩け顔を見せるルナ。足も腰も情けなく震え、もう逃げる事はないと悟ったイリゼは、左手も腰から一物の陰茎体へ。撫でるように、擽るように耳へと吐息を吹き掛けながら、右手でカリ首を徹底して掻き、左手でしゅっしゅと軽快な音を立てながら肉棒を扱き、無抵抗のルナを一気に頂点へと押し上げていく。

 

「ふーっ♡ふーっ♡そろそろイきそう?ルナのおちんちん、私の手の中で物凄くびくびくしてるよ?」

「そんなっ、事っ、言われても…はぅぅっ♡!…私、知らなっ、ぃいぃ…っ♡!」

「そっか、それは確かにそうだよね。なら、教えてあげる♡そのまま我慢しないで、意識を気持ち良いところにだけ向けてみて。そしたら……♡」

「あ、あっ、ああっ♡!?く、くるっ♡なにかっ、ぐるぐるって、昇って、きてッ…ぁひ、ひっ…ひゃああぁああああぁぁあぁっッ♡♡!」

 

 耳元で誘うように、溶かすように、快楽の爆発へ誘なうイリゼ。そのあまりの艶やかな声、発される妖艶さに、ルナは耳を犯されているような錯覚に陥り……次の瞬間、導かれるままに手の内で射精。イリゼに負けず劣らずの粘性と量を持つ精液が跳ね回る一物より発射され、一気に手を、更にはその後ろの胴や脚も汚していく。

 腰の抜けるような快楽。頭が痺れるような感覚。気持ち良いを超え、正に絶頂としか言いようのない悦楽がルナの思考と心を包み、かくかくと腰を振りながらルナは最後まで射精を続行。それが終わると途端にルナは力が抜け、気の抜けた表情を浮かべながらぺたんとその場にへたり込む。

 

「ひぁ…ひぁぁ……♡」

「わぁ…私も他人の事言えないけど…熱くてドロッドロだね、ルナの精液……」

「い、言わないでぇぇ……♡」

「…でも、これ…私を見て、私の声を聞いて、私で興奮して出た精液だって思うと…ほんとに、私までまた興奮してきちゃう……ん、ちゅ…♡」

「い、イリゼ……!?」

 

 眼前に見せる右手からぽたりぽたりとゆっくり落ちる、粘性の強い白濁液。真っ赤な状態から更にルナが顔を赤くする中、口元を恍惚に歪めたイリゼはその手を見つめ…次の瞬間、ぺろりと一舐め。ルナがその行為に目を白黒させる中、這わせるような舌使いで手に付いた精液全てを舐め取り…くすりと笑う。

 

「ご馳走様、ルナ♡」

「……っ…!…ん、ぁっ…そんな…今、射精した…ばっかり、なのに……♡」

「ね、分かったでしょ?射精したって全然収まらないし、それどころかもっとしたくなっちゃうし…だから、ね…♡?」

 

 本当に美味しかったかのような顔をするイリゼの姿に、びくんっ、と跳ねるルナの陰茎。それにルナがたじろぎ視線を下へと落とす中、イリゼはルナを見つめながら両膝を突き、顔を上げたルナへとキス。舌を入れ、舌を絡め、口の端からつ…っと唾液を零しながら、ゆっくりとルナの腰を引き上げる。

 

「ふゃぅ、んっ…ぷ、ふっ……♡」

「…じゅ、んぷっ…んぁ、ちゅ……♡」

 

 戻りかけていた理性を絡め、溶かすような甘い口づけ。抵抗もなく、入ってきた舌と自ら抱き合うようにルナも舌を絡め返し、その間にイリゼは自らの一物をルナの一物へ向けて密着。可憐な二人の体躯には全く似合わない凶悪な巨根を触れ合わせ、その状態でルナの右手を軽く持って二本の一物を握らせる。

 

「んちゅ…ぷは、ぁっ……イリゼ…?これ……」

「ルナ…二人で、一緒に気持ち良くなろ…?」

「あ、ぁ……っ♡」

 

 その手へ逆側から添えられるイリゼの右手。重ねられる形となったルナは右手を離す事が出来ず、イリゼによって束ねられた性器は扱かれ始める。

 互いに吐き出した精液に濡れ、滑りは抜群。外側からは柔らかな指と掌に扱かれ、裏筋は密着している事で肉棒同士擦れ合い、たったの二、三擦りで二人は腰が引けそうになってしまう。だがそれを、左右から握る二人自身の手が許さない。根元側が離れそうになった事で亀頭はぐりぐりと押し付け合うような形となり、それがまた快感となって二人の敏感な快楽中枢を激しく刺激。膝立ちとなった少女二人の口からは、すぐに惚けた嬌声が漏れ出す。

 

「うぁぅっ♡ひゃぅッ♡イリゼっ、イリゼの熱いよぉぉっ♡!」

「ルナのもっ、ガチガチでっ、私のおちんちん強く擦ってきてっ、凄く良いっ♡ふぁんっ♡もぅっ、逃げちゃダメだよルナぁ♡」

「くぁっ♡う、うぅぅっ…もう、知らないからっ♡悪いのはっ、イリゼだもんねッ♡!」

「ふにゃあぁぁっ♡!?」

 

 触れればそれだけで快楽が滲み出し、扱こうものなら一擦り毎に快感が弾ける程敏感になっていながらも、その硬さだけは一向に失われない二人の肉棒。故に密着すればする程押し合い互いを擦り合い、外側どころか内側までも直接扱かれているかのような感覚すらも二人を襲う。

 その内に脚が開いていき、その分腰が、一物がずり落ちそうになったルナ。されどイリゼはルナの右手諸共彼女の肉棒を強く握ってその位置から離さず、無理矢理今の体勢を維持。

 まるで肉棒こそが互いの軸、それ以外は添え物とばかりの行為。しかしその状態を維持して半ばルナを責め立てるイリゼにいよいよルナもタガが外れたのか、ばっと左手も突き出しイリゼの鈴口を爪で弾く。

 

「イリゼこそっ、脚ガクガクでっ、顔も凄くえっちな感じになってるんだからっ♡私にはっ、全部、見えてるんだからねっ♡!」

「はひぃっ♡そ、それなら私だってっ、ルナの興奮した顔もっ、喘いでる声もっ、全部覚えてるんだからぁ♡!」

「ひにゃあぁぁっ♡!?ま、またそれなのぉ!?ズルい、それズルぃぃいぃッ♡!」

「ルナこそっ、わらしの弱点っ、責めてるくせにぃいいぃいッ♡!」

 

 爪先でなぞり、裏で滑らせ、くぱくぱとその小さな穴を開閉させる。喘ぎ混じりの言葉を紡ぎながら逆襲するルナだったが、イリゼもまた左手の指でルナの弱点であるカリ首を引っ掻き、同じような声で対抗。言い争いとしてはあまりにも淫らな、喧嘩というより互いを誘惑し合っているようにしか見えない勝負を演じ、その最中も扱きは続行。段々と手は早くなり、握る圧力も増していき、快楽は高まりながらもその一物の中へと凝縮していく。

 その内姿勢の維持も辛くなり、前傾姿勢となる二人。当然膨らみのある二人の胸はふにゅんと潰れて重なり合い、身体が揺れる事でぷっくりと屹立した乳首同士も擦れ合う。それまでは下からのほぼ一方通行だった快楽が胸でも生まれ、二ヶ所になった事で更に多くの快感が押し寄せ、二人の思考はパンク寸前。辛うじて互いの事は思えていたが、逆に言えばそれしか考えられないのが今の二人。

 

「ルナっ♡ルナ、るなぁっ♡!」

「イリゼっ♡いりっ、いりぜぇぇっ♡!」

 

 友情か、愛情か、はたまた劣情か。友愛か、恋愛か、或いは身体を欲しているのか。分からない、考えられない、ただ心も身体も、全身全霊が相手を求めていて、二人は何度も互いを呼ぶ。呼び合いながら、扱き合い、責め合い、両手に合わせて腰も揺らしながら擦り合って快楽を極限の先まで高めていく。

 圧縮され、濃縮され、昂りに昂り切った膨大な快楽。感じながらも溜まり続け、疾うに臨界点など超していた肉欲の渦。本来あり得ない雄の快楽である事に加え、より多く、より深く求める心が身体を支配した事によって発散の瞬間を逃し続けていた快楽だったが、既に身体は限界も限界。そして二人の心が蕩け合い、竿を、胸を、弱点を同時に擦り上げた次の瞬間、全ての快楽が爆ぜ……二人は、絶頂へと至る。

 

「ん"ひぉおおぉお"お"ぉ"ぉぉぉおぉぉッ♡!イくッ♡イっくッ♡おちんぽイ"く"ぅ"う"ううううぅぅううぅぅぅぅッッ♡♡!」

「あひぃいぃいいいいぃいんんンンッッ♡!射精るッ♡射精てるッ♡射精てるのにもっとイっちゃうッ♡!イきながらイ"ってるよぉおおぉおおぉぉッッ♡♡!」

 

 背は倒れ込みそうな程に反り返り、脚は付け根から膝、膝から爪先でそれぞれピンと張り詰め、何より発情期の雌犬かの如く嬌声を響かせながら二人は射精。噴水の様に密着した一物二本から精液が噴き上がり、降り注ぐ事で二人の身体を白濁に染める。

 しかし止まらない。舌を突き出し、脚が攣りそうになってもまだ二人は指先が白くなる程肉棒を握り締め、搾り出すように二つの巨根を扱き続ける。扱き、擦り、刺激を与え続け、何十秒にも渡る射精が終わってもまだかくかくと腰を振りつつ続行。絶頂感は余韻へ移り、身体から力が抜けていく事で漸くその手の動きは弱まり、電池が切れるようにやっと両手が一物から離れるが、それでも数秒間は鈴口と鈴口でキスをし合ってもう一度愛撫。それからすとん二人は倒れ…聞こえてくるのは、二人の荒い吐息だけ。

 

「はーっ…はーっ……♡」

「はぁ…はぁ…んんっ……♡」

 

 力なくイリゼは蟹股を晒し、ルナも余韻に唆されるように秘裂、それに後孔をひくひくと収縮。あれだけ欲求に呑まれていた二人も流石に今は指一つ動かさず、しかし心を包む満足感で口元にはほんのりと笑みを浮かべる。

 冷静になって考えれば、後悔間違いなしな行為の数々。明らかに取り返しの付かない、欲望と劣情に塗れた行動。しかしそれでも、今の二人は充実感に満ち……広く感じる天井を見やりながら、二人は言うのだった。

 

「…ねぇ、イリゼ……」

「…どうしたの、ルナ……」

「……ここから、どう出たらいいの…?それにこれ…どうしたら、消えるの…?」

「…………」

「…………」

 

 

 

 

『…勘弁してよぉぉぉぉ…………』

 

 

──二人がこの後、無事に元の身体で戻れたのか、それとも更なる淫欲に囚われていくのかは…まだ、分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…いや、ほんとに勘弁してよぉぉ……なんでまた、私こんな夢見るのさぁぁ…しかも今回、やたら長かった気がするし…何なの…?私今後も、そういう相手ともこういう夢見る事になるの……?」

 



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原初と月が溺れし淫欲 2

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本話は『空次元ゲイムネプテューヌ〜月光の迷い人〜(ほのりん作)』との事実上コラボであり、Originsシリーズの一つであるORでのコラボを前提としたものとなっています(但し、ORを読まずとも話が分からなくなる事はありません)。




人物・イリゼ ルナ

内容・ふたなり 膣内射精 百合 拘束 晒し 手淫


 信次元の女神が一人、オリジンハートことイリゼと空次元に住まう少女、ルナが正体不明の空間へ閉じ込められてから、大凡数日が経った。

 時計もなければ窓もない、携帯すら何故か無くなっているこの空間で正確な時間など認識のしようがなく、数日というのも大雑把な体感。ただ、それなりの時間が経っている事は確かであり…しかし今のところ、脱出の目処は立っていない。

 そしてそうなると問題になるのが食事。シェアエナジーが配給されている…というか、シェアエナジー不足を現状感じないイリゼはともかく、ルナは食事無しでは衰弱するのを避けられない。幸いその食料となる物はある為、餓死の危機には直面していないが…それと引き換えに、二人は別の問題を抱えていた。

 

「はひっ♡あくっ♡ご、ごめんねイリゼぇぇ…っ♡」

「う、ううん…大丈夫、だから…ね?」

 

 部屋の中で聞こえるのは、ぬちゅぬちゅという濡れた音と、少女の艶かしい吐息。二人の内一人、ルナは知らぬ間に生えてしまったあり得ない存在、股間の一物を怒張させ…その切なげに震える一物を、同じく勃たせたイリゼが赤面しつつ扱いていた。

 無論これは、脱出を諦め、爛れた関係を結んだ結果ではない。どうも食料には、淫欲を誘う…有り体に言えば媚薬の様なものが組み込まれているらしく、餓死の回避と引き換えに、酷い発情に苛まれているのが今のルナ。

 

「う、ぅ…こんなのっ、気持ち悪いのに…イリゼの手っ、すべすべで柔らかくて気持ち良いよぉぉっ…♡!」

(……っ…ルナの声…なんで、こんな…)

 

 気付けばあったダブルサイズのベットに座ったルナの前で膝を突き、両手で握っていきり勃つ肉棒を扱くイリゼ。白くほっそりとした指と、温かく柔らかな掌に熱く滾る肉棒を包まれて、ルナが感じるのは劣情混じりの悦びと快楽。手足の指はきゅぅっと閉じられながらも開いた口からは熱を帯びた吐息が漏れ、一物の先端からはじわりじわりと先走りが垂れる。

 その艶めかしい吐息と眼前で漂う臭いに引き付けられるかのように、半勃ち状態だったイリゼの一物もまた上向きに変わり、むくむくと硬く膨らんでいく。しかし今のところイリゼはそれに気付いておらず、ルナも与えられる快楽に夢中。

 

「わっ…びくびく、震える…ルナ、もしかして……」

「う、うんっ♡も、もうイきそ…んぁああっ♡!」

 

 手の中でより小刻みに、震えるように跳ねる一物を見て、イリゼはルナに問い掛ける。問われたルナは余裕など全くない顔でこくこくと頷き、そして再び上げる嬌声。

 艶やかで、気持ち良さそうで、しかし酷く切なげな声。快楽に歪みながらも、今にも泣き出してしまいそうなルナの顔。女神としても、友達としても、そんなルナを放っておくなど絶対に出来ない。そう心に強く思ったイリゼは脚が浮きつつあるルナの一物の根元へと左手を添え、右手で亀頭から付け根までを一気に扱く。亀頭を擦り、カリ首を掻き、掌全体で以って射精へと導く。

 

「ぴぁああぁッ♡でるっ、射精ちゃうぅううぅぅッ♡♡!」

 

 射精の瞬間肩と一物が大きく震え、びゅくりと鈴口から吐き出される白濁の精液。浮いた脚が更に跳ね、ぷるんと成長途中の乳房も揺れる中、噴出した精液は飛び散り、床に…更には正面にいたイリゼも汚す。避けるのが間に合わなかったイリゼの頬に、胸に、腹部にと熱く粘つく精液が落ち、まばらながらも精液の色に彼女の肢体を染めていく。

 その間、ルナは恍惚とした…少女が浮かべるものとしてはあまりにも淫猥な表情を浮かべていた。駆け登る快楽に口は緩み、その端からはつ…っと唾液が垂れ落ちる。

 

「ひゃっ…ぅ、う……♡」

「はーっ♡はーっ♡あ、い、イリゼぇぇ……♡」

 

 手ずから導いた射精が止まり、震えの弱くなったルナの一物から手を離すイリゼ。付着した精液は粘つきながらゆっくりと垂れ、その範囲を広げていくが、イリゼはそれを不快に感じず…むしろ抱く。より強くなる。自身の心の中で、下腹部でぐるぐると疼く、その熱い衝動が。

 一方のルナは、深い充足感を抱いていた。射精への到達、それも絶世の美女たるイリゼの手によって導かれる事は幸福以外の何物でもなく、心地良い余韻の中でイリゼを見つめる。濡れたままの瞳で見つめ…そうして、気付く。

 

「…ぁ…ねぇ、イリゼ…少し、そこに…座ってくれる…?」

「へ……?…良いけど…これがどうかし……ふぁああぁっ♡!?」

 

 そう言いながらルナがベットから床に降りると、イリゼも言われた通りに割座で座る。するとルナは、イリゼが不思議そうに見つめる中、上体を倒し…ぱくり、とイリゼの一物を咥え込む。

 

「ん、んっ…ぷぁっ……♡」

「んぁひ…ッ♡る、ルナっ…急に、何を……!?」

「…その…私の出したのが、イリゼのおち…そ、そこにもかかっちゃってて…それで、イリゼの切なそうにぴくぴくしてたから…取った方が、良いと思って……♡」

「だ、だからってこんな方法、いきなり取らないでよぉぉ……っ!」

 

 口内へ含んだ状態からぴったりと唇を密着させ、吸い上げるように一物の中程から先端へ。そうして亀頭にまで唇が到達したルナがちゅぷん、と音を立てて口を離すと、引っ張る力のなくなったイリゼの一物は大きく揺れ、つられるようにイリゼも肩をびくっと大きく震わせる。

 

「う…ごめんね、イリゼ…ちょっとでも、迷惑かけてるお返しをしたくて…でも、その方がもっと迷惑だった…?」

「あ、そ、そんな事は…ただ、その…いきなり咥えられたから、びっくり…しちゃっただけで……」

「そ、そっか、良かったぁ…。…まだ、しよっか……?」

「え、あ、それは良いよ大丈夫!そ、それよりルナこそ……まだ、全然収まってない…よね…」

 

 迷惑だったかと一度は意気消沈するルナだったが、イリゼの返しを聞いて安堵し、両膝の前に手を突いてイリゼの事をじっと見つめる。対するイリゼが慌てて遠慮しながらルナの下腹部に目をやれば…そこにあるのは依然、硬く太くそそり勃った彼女の一物。

 イリゼ自身、この一物が軽く一度射精した程度で収まる代物ではない事はよく知っている。加えてルナは栄養を得る為もう何度も例の食料を口にしているせいか、今や何度も発散しなければ頭も身体も興奮の渦から抜けられない状態。同じ事を繰り返せば恐らく射精にも至り辛くなってしまう以上、ワンパターン化は避けねばならず…どうしたものかと考えていた彼女はその内、ルナが自身のある場所を食い入るように見つめていた事に気付く。

 

「…ルナ?」

「ふぇっ!?…あ…な、何でもない…よ…?」

 

 もしや、とイリゼが呼び掛けると、ルナはびくりと驚きながらも返答。言葉でこそ「何でもない」と言うルナだが、その反応は本当に何でもない時にするようなものではなく…彼女の抱く思い、切なさが分かるからこそ、イリゼは言う。

 

「…挿れ、たいの……?」

「……っ…!」

 

 再びぴくんと震える肩。見つめて問い掛けるイリゼに対し、ルナは頬を染めてその場で俯く。俯き、震え…そして首肯。恥ずかしそうに、情けなさそうに…小さくこくりと、首を動かす。

 挿れたい。それはどこへなのか、ルナが何を求めているかは分かっている。同時にそれへ対する禁忌感、強い躊躇いもイリゼにはある。だが……

 

「…いいよ、ルナ」

「え……?」

 

 その言葉に、その答えに、ルナは顔を上げて目を見開く。一瞬聞き間違いかと思った。そんな訳がないと思った。けれど確かに、イリゼは彼女を見つめ…股を開く。そり勃つ陰茎の下、じんわりと濡れた秘部を指で開いてルナに見せる。

 それは、これまで必死に我慢してきた、襲わないよう耐えていたルナにとって劇薬同然。瞬間的に情欲が、衝動がルナの中を駆け巡り…だが、寸前で堪える。イリゼに嫌われたくない、その思いがストップをかけ、生唾を飲み込みながらもルナはイリゼへ言葉を返す。

 

「いい…の…?だって、そんな事したら…イリゼももう……」

「…いいんだよ、ルナ。ルナは、私の為に我慢してくれてたんだよね…?だから、私もルナの為にしてあげたいの。それに…それでやっと、私達はおあいこ…でしょ…?」

「……っ、い…イリゼ……っ!」

 

 処女の喪失。ルナが欲望を押さえ込んでいた最大の理由がそれであり、女性であれば気にして当然の事。既に経験済み…などという可能性は微塵も考えず、その初めての相手が同性、それも強く可愛く美しい女神様に対して自分では釣り合わない、釣り合う筈がないと、ルナは本気で思っていた。

 だが、イリゼは言う。その相手が、ルナでも良いと。時に思考が鈍化する程の発情の中でも耐えてくれたその思いに応えたいと。そして何より…自分はルナの秘所を貫いた以上、同じ事をする権利がルナにはあり、それをして初めて自分は対等になれるのだと。

 必死で我慢していたルナ。だがそれを、当のイリゼによる『誘い』で溶かされてしまえば…いとも簡単に、ルナの自制は崩壊する。

 

「挿れ、たい…挿れたいっ、挿れたいのイリゼぇぇ…っ♡!イリゼが私にしたみたいにっ、イリゼのここで、イリゼの膣内で……っ♡!」

「きゃっ…!け、けどその…私も、勿論初めてだから…優しく、してね…?」

 

 真正面からイリゼの両手首を掴み、半ばどころか完全にルナは押し倒す。待ち侘びたとばかりにぽたぽた先走りを垂らすルナの一物はイリゼの視線の先で揺れ、無自覚の内にその長さと太さを遺憾無くイリゼに見せ付ける。

 それに軽く気圧されつつも、イリゼの心は既に決まっている。だからこそ、ほんのりと緊張を帯びた瞳でルナを見つめ…それに応えるように、ルナは挿入。あてがった陰茎を、イリゼの膣へと挿し込んでいく。

 

「ぁっ…ぅ、くぁ……っ!」

「ぁッ、な、何これぇぇ…っ♡!な、ナカっ…温かくて、キツくて…でも、トロトロでぇぇ……っっ♡!」

 

 怒張した一物はぴったりと閉じた割れ目をこじ開け、膣肉を掻き分けながら少しずつその奥へと侵入。初めての挿入、それも硬く屈強な肉棒が膣を押し広げていく感覚にイリゼは詰まり気味の吐息を漏らすが、対照的にルナは挿れた瞬間表情が蕩け、腰と脚をひくひくと震わせながらも一物を奥へと沈めていく。

 止まる事なくイリゼの膣への挿入は進み、こつんとルナの亀頭が子宮口を突く。その瞬間イリゼの肩は、下腹部でそそり勃つ肉棒と共にびくんと跳ね…ルナもまた、膣壁とは違う感触にぶるりと身体を震わせる。

 

「イリ、ゼ…痛く、ない…?辛く、ない…?」

「ひっ、ぁっ…ふ、ぅぅ…ッ!…る、ルナ…大丈夫、だから…好きな、ように…動いて……♡」

「……っ…♡!イリゼ、可愛い…可愛いよぉ……♡」

 

 先端から付け根まで余すところなく締め付けられ、これまでとは比べ物にならない密着度に我を失ってしまいそうになるルナ。それでも何とかイリゼへの思いやりで理性を奮い立たせるが、それに返ってきたのは目尻に涙を浮かべ、緊張と痛み、その奥からじわりと広がる快感の三つで頬を染めながらも、健気に受け入れるイリゼの微笑み。

 嬉しい。そこまで思ってもらえて、嬉しくない筈がない。…されどそれは、ルナの中の情欲を煽りながら解き放つようなもの。その言葉を聞いた次の瞬間、ルナの表情は恍惚とした、艶やかながらも肉食獣的なものに変わり…膣の奥へ、熱い一物を押し付ける。ぐりぐりと押し付け、それからずるりと一気に抜く。

 

「くひぁあぁぁ…っ♡!?きゅ、急に抜けっ…んはぁああッ♡!」

「イリゼのここっ、凄い…っ♡!奥に挿れれば挿れる程抱き締めてきてっ、でも抜こうとしたら舐めるみたいに撫でてくれてっ、腰が勝手に動いちゃうっ♡もっと感じたいって、私のコレが誘い込まれちゃうよぉぉっ♡!」

「あひんっ♡ひぎゅぅッ♡!い、言わなくていいッ♡!私のナカがどんな感じかなんてっ、言わなくていいからぁっ♡!」

 

 馴染ませるように押し付けていたと思いきや急に引き抜かれ、膣壁を反り返されたイリゼが上げる気の抜けた嬌声。しかし抜ける直前に再びルナが腰を突き出し、再度一物が深く膣内へ沈み込んだ事によって、イリゼの腰はびくんと跳ねる。

 そこから始まる、決して速くはないものの、一突き一突きがずっしりとしたルナの抽迭。無数の舌に満遍なく舐められているような膣の快楽は瞬く間にルナの心を魅了し、溢れ出した幸福感は全て言葉に。しかし自分の膣の良さを教えられるなど、イリゼからすれば羞恥心を煽られる以外の何物でもなく真っ赤な顔で抗議をするも、それをルナは聞いていない。押し寄せる快楽を前に、ルナの思考は刺激の処理で精一杯。

 

「はっ、ぅ、ぅはぁあんっ♡イリゼのナカっ、気持ち良い…イリゼもすっごく、可愛いよぉおぉ……♡」

「ぇ、あ、るっ…ふむっ…んぁ、ちゅ…んんっ……♡!」

 

 技術はない。ただ突き、ただ抜き、押し付けては擦るだけの腰使い。しかしそれ故に速度も動きも不規則となり、予想の出来ない刺激がイリゼの膣内に走る。ルナ自身、きゅうきゅうと締め付けながらも包み込む膣からの甘い快楽に、声も表情も蕩けてしまう。

 そうしてルナはイリゼの唇を奪う。早くも嬌声を漏らす、瑞々しく艶めく唇に誘われるように、身体を倒して唇を重ねる。

 

「ふぁ、んぅっ…♡ぅ、ぷっ…る、るなぁ…ぁひぁっ……♡」

「ふぅぅ…ぷぁっ、んっ♡じゅ、るっ…んぇろっ…♡」

 

 真上から唇同士を密着させ、その柔らかさと温かさを味わう。半ば無意識的に舌を入れ、ぬるりとした口内を探ってイリゼの舌を絡め取る。

 舌先でなぞり、舌の腹で撫で、感じた唾液を吸い上げる。その内にルナの手は床からイリゼの双丘へと伸び、その感触と肌触りを楽しむようにゆっくりと揉んで撫でてを繰り返す。

 膣、口、乳房の三点四ヶ所を同時に刺激するルナだったが、イリゼからすればそれだけではない。ルナが身体を倒した事で、完全に硬く反り勃ってしまった彼女の一物はルナと自身、二人の腹部に挟まれて、二人の白いお腹の間をぬるぬると滑る。抽迭に合わせて身体が動く事で臍が時折引っ掛かり、掻かれるような快楽も走る。

 

「ぷ、はぁぁ…っ♡…イリゼ…もっと、もっと強く動いていい……♡?」

「はぁ…はぁ……ぅん…♡」

 

 数十秒後、たっぷりとキスを堪能したルナは口を離し、身体を持ち上げ見下ろす形でイリゼに言う。そのルナを見つめるイリゼの顔は、熱烈なキスと性感帯への同時責めで熟した林檎の様に紅潮し切っており、ルナを見つめるその瞳も蕩け気味。そんな顔でイリゼはルナにこくりと頷き、ルナは抽迭を再開する。

 舌を、唾液を絡ませ合う濃厚な口付けで逸る気持ちは一度満たされたのか、多少は考える力が戻ったルナ。しかしその思考の殆どは、目の前の美しくも愛らしい女神に注がれる。イリゼの膣をもっと感じたい、堪能したいという衝動がルナを動かす。

 

「は、ひっ、ひぁあっ♡ほんとにっ、イリゼのナカっ、うねって抱き着いてきて気持ち良いよぉ♡!イリゼの手も、柔らかくて綺麗で好きだけどっ、それ以上に良いのぉぉおっ♡!」

「だ、だからそんな事言わないでぇぇっ♡!そんな言われ方したらっ、ひぐっ♡…余計意識しちゃうからぁああっ♡!意識してっ、響いてっ、ぁ、あふぁあぁんっ♡!」

 

 腰と腰のぶつかり合う乾いた音と、先走りと愛液でぐちゅぐちゅになった性器同時が鳴らす濡れた音。片や淡々とした、片や卑猥な音は自分達が今SEXをしているのだという事をより強く意識させ、思考を逸らす事を許さない。

 ルナが膣を押し広げ、その奥に肉棒を打ち付ければ、その度揺れるイリゼの身体。喘ぐ顔、跳ねる胸と上半身に視線を奪われるルナだったが、下半身にももう一ヶ所、大胆に揺れる場所がある。それに気付いたルナはじっと見つめ…それからおもむろにその部位を、先走りを垂らしててらてらと光を反射するイリゼの一物をぐっと掴む。

 

「ふひぃいいぃっ♡!?な、何で今…っ♡!?」

「イリゼ、さっき響くって言ったでしょ…?それって

もしかして…ん、んっ…♡…こっちの事かなって、思って……♡」

「そ、それは…って待ってルナっ♡!ダメっ、今そっちまで刺激されたっ、らぁあぁぁああっ♡!」

 

 少女らしい、細く柔らかな指でイリゼの一物を包んだルナは、下腹部の裏側を擦るようにぐりぐりと自らの一物を押し付けながら、すっと一擦り。

 その瞬間、びくんと跳ねるイリゼの腰。膣と陰茎、女性器と本来あり得ない男性器を同時に責められる快楽は信じられない程に強く、ルナもまたその反応に一瞬驚く。…が、イリゼがその快楽の強さに目を見開き、肉棒をルナの手の中でびくびくと震わせる中、より強く握ったルナは手淫を再開。小気味良いリズムで右手を上下に動かしながら、腰も前後に振って突く。

 

「ぬひっ♡あひんっ♡んふぁああぁッ♡!ダメっ、らめぇっ♡!待っ、やめっ、るなぁあぁっ♡!」

「ひぁっ…♡!イリゼのここっ、扱くともっと締め付けてくるっ…♡やっぱり、イリゼもっ、ほんとはこうしてほしかったんだね…っ♡!」

「そ、そんな事ぉおぉぉっ♡!あっ、あっ、ほんとにまってぇぇっ♡!くるっ、このままだときちゃうからぁああッ♡!」

 

 肉棒を扱かれ、肉棒で穿られ、纏めて押し付けられる快楽に両手で目元を覆いながら喘ぐイリゼ。より締め付けてくる事による快感は勿論、迷惑をかけていたと思っていたルナはイリゼがよがってくれる事が嬉しく、更に強く、更に素早く、更に熱く行為を続行。

 そうしてイリゼの口から漏れ出した、「くる」という言葉。しかし止めてほしさから言ったその言葉はルナに悦びを与え、最後の一押しへと駆り立てる。

 

「うんっ、きてイリゼっ♡私も、イリゼと一緒にっ、気持ち良くなりたいからっ♡!」

「ひぅッ♡!あ、る、ルナのが私のナカで大きくなって…じゃ、じゃあ…ルナも……♡」

「射精したいっ、このまま最後までイリゼとしたいのっ♡!イリゼとっ、一緒に……っ♡!」

 

 限界まで張り詰め、ただ挿入されているだけでも軽く膣を押し拡げる陰茎。その肉棒を何度も膣壁へ擦り付け、奥へと押し込みながらルナは跳ねるイリゼの一物を扱き、強く求める。イリゼの膣内で果てる事、そしてイリゼと共に達する事を。

 責めているのはルナ。イリゼの方はされるがまま。だが一心不乱に腰を振り、蕩けた顔でイリゼを見つめるそのさまは可憐で純粋な少女そのものであり、同性のイリゼからしても一瞬ときめきを感じる程。そしてイリゼを求めるその声は思い焦がれる乙女も同然であり、気付けばイリゼは口にしていた。目の前の少女に心奪われるように、私も一緒に…と。

 入り口から奥まで波が押し寄せるように締まる膣。これ以上は耐えられないとばかりに膨らむ陰茎。収縮と膨張、相反する動きに両方の性器が痺れるような快感を抱き……吸い込まれるようにルナが子宮口を突き上げた次の瞬間、二人はほぼ同時に絶頂した。

 

「んぐひぁああぁああああぁッ♡!イくっ♡ルナのおちんちんに突かれてっ、イっくぅうぅぅぅぅううぅうっッ♡♡!」

「あっ、ひッ、ひぃいいぃいんッ♡!射精りゅっ♡!イリゼのきゅうきゅうおまんこに搾られてっ、私もイくぅぅうぅぅううううぅぅッッ♡♡!」

 

 白く広い部屋に響く、少女のものとしては些か淫欲に塗れ過ぎた二人の嬌声。絶頂の瞬間二人は同時に仰け反り、これまた揃って舌を突き出す。

 快楽の頂点へと達した事で激しく痙攣しながら限界まで締まる膣に、その中で暴れ回りながら、煮え滾る精液を吐き出す肉棒。絶頂の瞬間根元まで扱かれた事によりイリゼの一物もまた射精へと至り、びくんびくんと震えながら噴き出す白濁液で二人の身体を汚していく。

 

「はぁーっ、はーっ…♡あ、ひぃっ♡イリゼのっ、おまんこっ…私の、出したのっ、ちゅうちゅう吸ってりゅぅぅ…っ♡!」

「おっ、ほ…ぉおぉぉ……ッ♡」

 

 絶頂感が引き始めたのは、イリゼよりルナの方が先。しかしルナの一物は射精を終えたにも関わらずイリゼの膣に吸い上げられ、射精直後の敏感な肉棒は痺れる程の鮮烈な快楽に襲われてしまう。

 奥から先端側へ舐め上げるような、膣の運動。搾り取らんばかりに吸い付くイリゼの膣ではあったが、それはイリゼの意思などではなく、膣と肉棒の同時絶頂を味わったイリゼは、その濃密過ぎる快楽を前に今は半ば放心状態。そこからは暫く両者の荒い吐息だけが聞こえ…数分したところで、漸くイリゼは我に返る。

 

「は、ぁぁ…ルナ、これで…満足、出来た…?」

「……たぃ…」

「へ……?ルナ、今なんて…ぁひいぃいいぃッ♡!?」

 

 見下ろすルナの瞳を見つめながら、イリゼはゆっくりとそう尋ねる。遂にお互い膣内射精を経験するという、とんでもない関係性にはなってしまったが、これでルナを衝動から解放出来たのなら後悔はない。…そう、思っていたイリゼだったが…次の瞬間、再び子宮口へとルナの亀頭が突き立てられる。

 嬌声混じりの悲鳴を上げて目を剥くイリゼ。そして、大きく見開かれたその瞳に映ったのは…収まるどころか、完全にタガが外れてしまった雰囲気のルナ。

 

「ね、イリゼ、もう一回…もう一回、いいよね…っ♡!」

「い、いいよねって、もう始めて…るぅうぅぅっ♡!ま、待ってっ!今イったばかり…んひぉおおぉぉおッ♡!」

 

 言うが早いかルナは腰を前へと振り抜き、膣内で反り勃ったままの一物を打ち付ける。当然待つよう声を上げるイリゼではあるが、今のルナにそれは届かず、代わりにルナは両手を胸に。手を置く場所を見つけたとばかりにイリゼの双丘を鷲掴みにし、荒く激しく抽迭を再開。その後もルナを落ち着かせようとするイリゼだったが…その行為も虚しく、再度二人の快楽は膨らんでいく。

 

「はぁぁっ、イリゼの脚綺麗…すべすべむにむにで良いよぉぉ…♡!」

「うひぃっ♡!も、持ち上げないでぇぇっ♡!こ、これじゃもっと揺れちゃうっ♡!おちんちん揺れて恥ずかしいのぉおおっ♡!」

 

 イリゼの両膝の裏へと腕を回し、持ち上げる事で腰を浮かし、上から下へと肉棒を突き立て掻き回していたルナだったが、そこからルナは片脚を抱えると松葉崩しの様な体勢となり、イリゼの脹脛へ頬擦りしながらピストンを続行。脚を堪能されるだけでも当然恥ずかしいイリゼだったが、体勢の関係で身体が横を向き、その状態で抽迭を受ける為にこれまで以上に一物がぶるんぶるんと跳ね回ってしまい、あまりの恥ずかしさにイリゼは両手で目元を覆う。

 だがそれで自らの痴態を見えないようにする事は出来ても、押し寄せる快楽には敵わない。ルナも欲情に取り憑かれたように腰を振りたくり、自分の乳もぷるぷると揺らして抽迭を続ける。

 

「イリゼっ、射精る…ッ♡!またっ、イリゼのナカに思いっ切りでりゅぅううぅうぅぅ…ッッ♡♡!」

「んなぁああぁああぁぁっ♡!?う、嘘っ、ほんとに出てるっ!?射精してるっ!?さっき出したばっかりなのにっ、なんでこんなすぐ…ぉ"お"っッ♡!」

「はひっ、はひっ…そうだ、イリゼも…イリゼも、気持ち良く……♡」

 

 快楽でピンと伸びた右脚を抱き締め、腰を擦り付けるように膣内でぐりぐりと動かしながら、ルナは抜かずに二度目の射精。精液を吐き出しながらも動き続ける、精液と共に子宮口を打つ亀頭の熱さに思わずイリゼは野太い喘ぎ声を上げてしまうが、それも関係無しにまだまだ動くルナの肉棒。更にとろんとした目でイリゼの跳ね回る一物を捉えたルナは再びそれを右手で掴み、腰使いに合わせてちゅこちゅこぐちゅぐちゅと動かし扱く。イリゼにも気持ち良くなってもらいたい…そんな純粋な思いがイリゼの張り詰めた一物を責め立て、その手でイリゼは鳴かされてしまう。

 

「良いっ、良いのイリゼぇぇっ♡!射精してもっ、射精してもっ、その度にきゅぅぅって締め付けてくれてっ♡ナカが揉むみたいにぐにゅぐにゅ動いてっ、ずっと気持ち良いよぉおおぉっ♡!」

「ひぎッ♡!?な、何でまだ萎えな…んほぉおぉぉッ♡!た、たひゅけ……ッ♡!」

「あんっ♡イリゼぇ、この格好は動物の交尾みたいでもっと変な気分になっちゃうよぉ♡でも、イリゼがこれでしたいなら……♡」

「ち、違っ…ふぁああぁぁんッ♡!だ、だからおちんちん扱かないでぇえぇえぇぇッ♡!」

 

 射精と絶頂、お互いに何度もそこへ至りながらも、双方全く一物は萎えない。加えてルナの興奮もまるで収まらず、今やイリゼの膣は一突き毎にぼたぼたと精液が押し出されて零れる状態。

 このままでは持たない。身体か精神、どちらかが駄目になると本能的に感じたイリゼはルナの射精後の隙を突いて離れようとしたが、僅かに足りず抜けかけた膣へとルナは腰を突き出し挿入。這って逃げようとしていたイリゼは四つん這いの体勢で犯される形となり、イリゼは向かい合う体勢とは違う位置を抉る肉棒に激しい刺激を与えられ、ルナは腰が白く柔らかな尻を打つ感覚に恍惚とした笑みを浮かべる。

 彼女の言葉通り、まるで犬の交尾が如き体勢。更にこれまではあまり見えなかったイリゼのうなじ、背中、臀部が見えるようになった事でルナは新たな興奮を覚え、ルナ自身喘ぎながらも何度も一物を擦り付ける。胸を背中に当たるように身体を倒し、背後からもイリゼの肉棒を掴み扱く。だが、その体勢でも射精に至った十数秒後…遂に、状況が変わる。

 

「ふぃ、はひぃん……ぁ…ねぇ、イリゼぇ…今度は、こっち…」

「ぴぁっ!?…ぅ、うぅ…良い加減にしろぉおおおおっ!」

「ふぇっ…!?」

 

 充足感を思わせるような吐息を漏らしながらも、まだ満足はしていないルナ。ゆっくりと一物を中程まで抜いたルナはイリゼの尻へと視線を落とし、そこで目に留まったのは彼女の後孔。きゅっと締まった、もう一つの穴に劣情を唆られたルナはその菊門へと指先で触れ…しかし次の瞬間、イリゼは叫びと共に無理矢理ルナを振り解く。

 これまでは一度たりともしてこなかった、強引な行動。それに驚いたルナは尻餅を突きつつ視線を上げるが、そこにいたのはこれまでとは一転した雰囲気と、真逆の表情の…有り体に言えば、いよいよもってキレたイリゼ。あ、不味い…不意に戻った冷静な思考でルナがそう思うのも束の間、ルナはイリゼに手首を掴まれそのままベットへ。

 

「わっ、ちょっ、イリ…きゃうっ!」

 

 半ば投げられるようにベットへ寝かされ、軽く跳ねるルナの身体。突然の行動にルナがぽかんとする中、無言でイリゼはベット下の収納を開き、そこからあるものを引っ張り出す。

 

「へ…?ちょ、ちょっと待ってイリゼ!ご、ごめん!ごめんね好き勝手して!だからちょっと待っ…ひぅっ!」

 

 これからイリゼがやろうとしている事に気付いたルナは後退るも、すぐにベットへと乗ったイリゼはルナの手首を再び掴み、手にした物…ロープでルナを後ろ手に縛る。更にその縄の両端をベットの頭側と脚側それぞれに結び付け、縄を張る事でルナをベットの上に拘束。そこまでしたところではぁ…と一つ息を吐き、ルナの正面に回って言う。

 

「…なんでこんな事したかは、分かるよね?」

「う…はい……」

「幾らいいって言ったとはいえ、物事には限度がある…それも分かるよね?」

「…ごめんなさい…あ、あの…だからこれは……」

「駄目。ちょっと私は身体を休める為に寝るから、それまで我慢する事。ルナも横にはなれるでしょ?」

 

 外してほしい。その言葉を言われる前からイリゼは否定し、縄がルナを痛める程のものでない事を確認してからベットの外へ。それからイリゼは自分の身体を確認し…嘆息。

 

「…何もないよりはマシとはいえ…ほんと、何でこんなのしかないのかな…うぅ……」

 

 そう言いながら改めて収納を開いたイリゼが次に手にしたのはベビードール。生地は薄く、ただそれだけでも色香を感じさせる黒のベビードールを見てイリゼは恥ずかしそうな表情を浮かべ…しかし仕方ないとばかりにそれをベットの端へ置くと、今はもう脱げかけの下着を身体から降ろす。

 まるで互いに誘惑し合えと言っているかのような、イリゼ用とルナ用、二人の体格にそれぞれ合ったサイズのランジェリー。…この部屋にある衣類は、それだけだった。元々着ていた服を体液で汚したくないのなら、常に全裸で過ごすか、煽情的な下着を着るか、その二択を二人は強いられていた。そして当然、二人が選んでいるのは…後者。

 

(…あ、ぅ…やっぱり、イリゼ綺麗…凄く綺麗で、スタイルも私より良くて…うぅ、うぅぅ……)

 

 べちゃり、と濡れた音を立てながら、イリゼの足下へと落ちるショーツ。同じく肩から外された濃紺のブラもしゅるりと落ち、備え付けのティッシュを手に可能な限り膣内の液体を掻き出した上で代わりにベビードールを身に付けるイリゼ。それを見つめるルナの股間は依然硬く、ぴくぴくと震えるそれに対して切なげに脚を組み替えるルナだったが、今のルナは自分で慰める事も出来ない。

 その内に着替えを終えたイリゼはベットに戻り、ルナに背を向ける形で横になる。その直前、普通の声音で「お休み」と言われた事でルナは決して嫌われた訳ではないのだと分かり、その点はほっとしていたが…だからと言って、情欲が収まる筈もない。

 

「…ぅ、ぅ…これはこれで、辛いよぉぉ……」

 

 縛られているルナは、横になるか身体を多少捻る程度の事しか出来ない。しかし五感は一切の制限を受けておらず…故に見えてしまう。横になったイリゼの白い頸が。健康的且つ女性的な曲面を持つ背中が。きゅっとくびれた腰が。何より触りたくて仕方のなくなる、魅惑たっぷりの尻と脚が。

 手を伸ばせば届く距離に、それがある。だが、後ろ手に縛られたままでは触れない。すぐ側にあるというのに、 くっきりと見えているのに、触れる事は叶わない。なまじ近いが故に、触りたいという欲求と触れないもどかしさは時間経過で膨れ上がり……ルナの思考を埋め尽くす。

 

「イリゼ…イリゼ、イリゼぇ…♡触りたい、擦り付けたいっ…挿れたいよぉおぉ……っ♡」

 

 触れたい、触れられない、届きそう、でも届かない…依然発情し、目の前に魅惑の肢体がある中でルナの心は苛まれ続け…そして気付けば、ひたすらに腰を振っていた。先端だけでも触れたいと、イリゼの尻へと伸ばすように、或いはその尻肉の間に一物を挟んで扱く妄想に耽るように、届きもしない一物を揺らし、乳首が張り詰めっ放しの乳房を弾ませ振り続ける。

 

「……っ♡!…ぁ……」

 

 あまりにも情けなく、虚しい自慰以下の行為。惨めさすら感じ、それでも振る事を止められない中、不意に鈴口から飛んだ先走りが寝ているイリゼの尻たぶへと付着。ぺちゃりと当たり、先走りはそのままとろりと流れていき…また、ルナは駆り立てられる。イリゼの尻を滴る先走りという光景に更なる欲情を覚えてしまい、悩ましげな声を上げて一心不乱に刺激を求める。

 そうして、数十分が経った。結局、当然の様にルナは届く事がないまま、悶々としたままその時間を過ごし…イリゼは目覚める。ゆらりとベットから上体を起こし、ルナの事を確認すべく振り返って……イリゼは目にする。期せずして自身が与えてしまった、残酷な焦らし…その結果を。

 

「ごめんなひゃぃ…ごめんなひゃいイリゼぇぇ…♡反省っ、したから…ちゃんと反省、したからぁ…もう許して…挿れさせてよぉぉ……っ♡」

「……っ…ルナ…」

 

 それは、どこまでも切なげで、切実で…それでいて淫靡な、彼女の生来の可憐さと焦らしの末に引き出された雌の本性が混ざり合った、犯罪的で蠱惑的な姿。

 一瞬、イリゼは目を奪われた。思考が止まり、ルナの姿に見惚れていた。情欲が、劣情が、彼女を襲いたいという欲望が、強く激しく湧き上がる。

 

(…そんな、姿…見せられたら……)

 

 頬は涙に、股は愛液と肉棒から垂れた先走りに濡れ、シーツに至っては漏らしたのかと思う程。そんな状態で、強く揺すれば崩れてしまいそうな儚さを感じさせながらも、同性であるイリゼすら欲情を禁じ得ない背徳的魅力を醸し出すルナに対し、イリゼは迷いと共に喉を鳴らす。

 しかし、すぐにイリゼは気付く。自らもまた、再び股を濡らしている事に。一物は既に、凶器の如く反り勃っている事に。そして、ルナに求められている…先程まではルナの為という思いに繋がっていたその要素は、イリゼにとっての免罪符に。

 

「…ごめんね、ルナ。そんな状態じゃ、尚更ルナの好きなようにはさせられない」

「……っ!そ、そんなっ…わたし、このままじゃほんとにおかしく……」

「…だから、ね……」

 

 まだこの切ない時間は終わらない。そう思ったルナは本格的に泣き出してしまいそうになるも、次にイリゼが取った行為は、後ろ手に縛られたルナの解放。一見言葉と逆の行為をしているイリゼにルナの言葉が止まる中、イリゼは即座に前でルナの両手首を縛った上で、唇が誘惑するように次なる言葉を紡ぎ…次の瞬間、ルナは仰向けに倒される。

 

「次は、私がしてあげる…そんなに切ないなら…私が、私から、ルナのをここに挿れさせてあげる…♡」

「……っっ♡!」

 

 ベビードールを脱いだ後、ルナの肉棒、自らの秘部と順に指差し、それから妖艶に笑うイリゼ。その雰囲気に、自分が挿れるのではなくイリゼから挿れさせられるという事にルナはどくんと胸が高鳴り…その間に、イリゼはルナの上へと跨る。

 限界まで怒張した肉棒、たらりと愛液を垂らす割れ目。白くしなやかな両脚に支えられたイリゼの腰が、ゆっくりと下へ降りていき…そして亀頭と割れ目が触れた次の瞬間、イリゼは一気に腰を落とす。

 

「ぁ、あぁ…ああぁ……ぇ、ぁっ…ひぎゅぅぅっ…ッッ♡!?」

「くぁっ、ふっ…んんぅっ……♡!」

 

 じゅぷんっ、というただそれだけでも卑猥な音と主に、一息で根元まで入り込んだ肉棒。0から100の状態となった事で、イリゼはかくんと股が開き、ぶるりと一瞬震えていたが…それとは比較にならない程に感じたのはルナ。腰が肉棒に近付くにつれ、期待と悦びの声を漏らしていたルナだったが、一気に落ちた瞬間目を見開き…直後に襲った一物が燃えるような、電流を直接流されたような激しい快感に、びくんとベットで仰け反り返る。

 

「んひっ♡ぇ、あ…る、ルナ大丈夫……?」

「あ…はっ…はぁっ……やっとキたぁぁ…♡」

「あ、あぁ…大丈夫なら良かっ……え…?」

「ふぇ…?…あ……」

 

 突き上げられてしまう程の仰け反りに驚いたイリゼは快楽よりも不安が上回り、心配そうにルナを見る…が、ルナが浮かべているのは漸く得られた挿入に浸る、淫らで恍惚そうな笑み。それにイリゼは安心し、腰を動かそうとする……が、すぐに気付く。たった一擦りどころか、半擦りでルナが達してしまった事に。

 だがそれは、これまでの激しい射精ではない。こぽこぽとゆっくり精液が鈴口から溢れる、射精というより漏精というべき、情けない放出。その事に再びイリゼは止まり…ルナもルナでかぁっと赤面。

 

「ぅ、あ、その…あ、あんまりにも気持ち、良くて…私、ずっと限界だったから……」

「あ…う、うん…それは、別に構わな……」

「…け、けど…やだぁ…折角、やっとイリゼに挿れられたのに…こんな気持ち良くない射精じゃやだぁぁ……っ」

「……っ♡…それ、なら……っ!」

「ひぁっ!?え、い、イリ…ぇへぇええぇぇッ♡!」

 

 初めこそ弁明するようなルナだったが、次第に表情は曇っていき、射精というにはあまりにも粗末な形となってしまった事に嘆きの声を、それも泣きそうな声で上がる。しかしそれを聞いたイリゼはむしろ興奮を覚え、ならばと腰を引き上げ一振り。まだ漏精が終わらない中での上昇と再下降にルナは再びびくんと跳ね…そこから始まる、イリゼの抽迭。

 

「待って、待ってえぇぇっ♡わ、私イったばっかりっ♡!射精して敏感になってるとこ、ろほぉおおぉおぉぉっっ♡!」

「でもっ、ルナ…ぅあんっ♡…今のじゃ、嫌なんでしょ?それともっ、もうっ、満足なのっ♡?」

「ち、違うぅぅっ♡違うッ、けどぉぉおおぉっ♡!」

 

 鋭敏状態となったルナの一物へと行われる、膣の洗礼。きゅっと強く抱き締められた状態から、ヒダ一つ一つに肉棒の前面をブラッシングされ、亀頭には膣壁を押し付けられる。搔き分けるのではなく搔き分けさせられ、膣へ一物が沈み込む度に亀頭へ波紋が広がるような快楽が襲う。

 ルナはまるで知らなかった。自ら腰を振るい、膣を穿り返すようにする快楽と、相手が思うがままに動き、その動きの中で膣をこじ開け、こすり上げさせられる快楽は、似て非なる刺激である事を。

 

「ふひぁっ♡んぐぅうっ♡す、ごいぃ…ッ♡まだ、ガチガチ…ルナのこれ、ずっと硬くて太いままなんだか、らぁぁ…ッ♡!」

「だ、だって…んきゅうぅっ♡!あぁ"あッ♡!…だってぇっ♡イリゼっ、可愛くてっ、えっちで、こーふん止まらないんだもんっ♡!」

「そんな事っ、言ったらっ、ルナもな癖にっ♡!このっ、このぉっ♡!」

「ぴぅううぅぅッ♡!?ふぎゅっ、らめぇぇっ♡!それっ、気持ちッ、良過ぎるからダメなのぉおおおおッ♡!」

 

 されど、未知の快楽に心を翻弄されているのはイリゼも同じ事。ぱちゅんぱちゅんと音を立て、乳房を上下に揺らしながら、自分の意思で膣から一物を出し挿れするというのは鮮烈以外の何物でもなく、どうしても声が上擦ってしまう。艶めかしい、吐息混じりの声へと自然に変わってしまう。

 そんな中、実質的な責任転嫁をされたイリゼは一瞬むっとしたような顔をすると、次の瞬間抽迭に加えてグラインドも開始。振り回されるような腰の動きにルナは更なる喘ぎを上げ、身を捩って手加減する事を懇願するも、当然それは聞き入れられず、イリゼの激しいピストンが続く。

 

(イリゼのおっぱい、ぷるんぷるん揺れてるっ♡!おちんちんも、暴れてびたんびたん私のお腹に当たってるっ♡!あぁぁダメっ♡見れば見る程こーふんしちゃうのにっ、目が離せないよぉぉッ♡!無理無理っ、こんな可愛くてえっちなイリゼから目なんて逸らせないぃぃぃぃっッ♡!)

 

 ルナからすればイリゼは見上げる形であり、乱舞する乳房や肉棒も、がばりと開かれ愛液を零す股も、屈伸を繰り返す魅惑の脚も、全てがはっきりと見える状態。魅了など遥かに通り越し、今のルナの心はイリゼに掌握されていた。今なら、この快楽の為ならどんなに恥ずかしい事、情けない事でもすぐにしてしまいそうな程、目も心も奪われていた。

 だが、これもまたイリゼとて同じ事。身体を晒け出し、下品な体勢で何度も膣を嵌め込みながらルナを責めるのは、取り憑かれてしまいそうな位の快楽。今は乳が揺れ、一物が当たるだけでも涎が垂れてしまいそうな程に気持ち良く…既にルナへの不満など吹き飛んでいた。この快楽の前には、些末事とすら思えていた。

 

「はひんっ♡ひゅぐぅっ♡!あっ、あっ、んぉおほぉおぉッ♡!おかっ、されてるっ…イリゼのおまんこにっ、私のおちんちん犯されてるのぉおおぉおおッ♡!」

「なにっ、言ッ、てぇええぇっ♡!こんなっ、ガチガチで、私のナカを押し広げてくるおちんちんしてる癖にぃいいッ♡!んぉんっ♡くひぃぃ…ぃああッ♡!」

「だって、だってぇっ♡!今のイリゼにっ、こんな事されたらっ、女の子でも抑えなんて効かなくなっちゃうよぉぉおっ♡!」

「ルナこそっ、ほんとに可愛くてっ、なのに今は凄く煽情的で…こうしたくなるのは、全部っ、ルナのせいなんだからねッ♡!」

 

 片や快楽に顔を蕩けさせながら身を捩り、片や踊るように腰を振り、互いに一物を限界まで張り詰めさせながら喘ぐ二人。言い争いと言うには些か以上に格好の付かない、ただ思考と感情をだだ漏れさせているだけのような言い合いだったが、今の二人に理路整然とした言葉を交わすだけの余裕はなかった。それ程までに二人の感じる快楽は刺激的であり、濃密であり…魅力的。このままし続けたい、腰を振り続けたいと本気で思わせる程に、二人の心身は快楽の虜になっていた。

 それでも、終わりはある。後先考えない抜き身の欲求をぶつけ、ひたすらに腰を振っていれば、騎乗位でピストンを繰り返されれば、絶頂の方から近付くのは必然。一物は跳ねるように震え、膣は小刻みに痙攣し、それがもう目前である事を互いの性器へ伝え合う。

 

「はひッ、あっ、やっ、降りるッ♡!子宮降りてっ、奥の奥にルナのを受け入れちゃうッ♡!だ、ダメっ、私、私もぉ……っっ♡!」

「あ"ッ、くるッ、私もきちゃううぅぅっ♡!今までで一番おっきいのっ、イリゼのナカにっ、全部出ちゃうぅううッっ♡!」

 

 引き締まる膣内、その中で反り勃ち暴れる陰茎、繋がった性器の生み出す怒涛の快楽。初めは激しく、翻弄するようだったイリゼの上下運動は今や我慢出来ない、欲しくて堪らないとばかりの細かく小刻みなものへと変わり、降りた子宮口と亀頭が何度も何度も密着。特に敏感な二点が触れ合う事で思考が痺れ、出せるのは最早全てに喘ぎが混じった声だけ。

 混じり合う視線、高鳴る心と破裂寸前の欲求に快楽。次の瞬間、ルナの腰から僅かに上げてはすぐ降ろすだけになっていたイリゼの腰が、震える脚で抜ける寸前にまで引き上がり…もう限界だとばかりに、落ちるように根元まで落下。先端から根元、割れ目から最奥、互いに性器全体を刺激が駆け抜け……絶頂。

 

「ん"ぁ"ひぃいぃい"いぃ"ぃ"ぃぃいッッ♡!射精るッ♡イリゼのナカにっ、私のせーえき全部出りゅうぅうううぅぅうぅっ♡!ひぎゅぅっ、射精止まらなひっ♡!イくのもせーえきも止まらないよぉおおぉぉぉぉおぉおおッッ♡♡!」

「お"っ"ほぉおおおおぉお"ぉ"ぉ"ッッ♡!ルナのおちんちんッ、私の子宮の中に食い込んでるッ♡直接精液射精されてイぐぅぅッ♡!イ"く"の"お"ぉ"お"おおおぉおおッッ♡♡!」

 

 意識の飛ぶような、思考も理性も全て砕け散ってしまうような、いっそ破滅的ですらある子宮内射精。イリゼもルナも後ろから突き飛ばされたが如く仰け反り返り、舌を突き出し快楽に絶叫。同時にルナは潮を吹き、イリゼは手を離したホースの様に暴れ回る肉棒から精液を噴き出し、身体もベットも纏めて卑猥に汚していく。

 心地良い、を遥かに超え、気持ち良い、という言葉では到底表し切れない程の快楽を感じ、真っ白に染まる二人の視界。濁流の様に押し寄せ、渦潮の様に飲み込む快楽の前では女神であろうと関係なく、ただひたすらに射精し絶頂しよがり狂う。そうして頭から足の先まで快楽が駆け巡り、数分にも至る膨大な…本人達からすればそれ以上の時間にも感じる悦楽の果てに、漸く二人は絶頂から抜ける。

 

「か、ひゅっ…うぁ……っ♡」

「んひぁっ、ん……っ♡」

 

 ゆらり、と横に倒れ込むイリゼと、その拍子に一物が抜け、最後の一擦りに甘い喘ぎを漏らすルナ。絶頂感が余韻へ変わったとはいえ二人ともまた身体へ碌に力が入らず、暫くはただ肩で息をするばかり。

 それでも時間が経つにつれ、少しずつ思考は戻り、動く為の気力も湧いてくる。しかし、ぼーっとした思考で互いを捉えた瞳に籠るのは、あれだけの射精に至っても尚消えない…或いはその後、気力と共に新たに湧き出してしまったのかもしれない劣情。二人は言葉もなく、這うようにしてゆっくりと近付き…どちらからともなく、唇へとキス。

 

「ぅちゅ、ちゅぷっ…んぇろ、ぷぁっ…は、むぅぅ……♡」

「ふ、じゅっ…るぷっ、ぁふ…んぁん、ふむ……♡」

 

 濡れた唇同士を密着させ、舐め、舌を絡ませ、付いては離れてを繰り返す濃厚な口付け。横になったままの二人の手は下半身へと自然に伸び、イリゼはルナの秘所を、ルナはイリゼの一物をそれぞれ刺激。胸と胸も接触し、張り詰めた乳首同士が互いを押し合い、時折潰れてはすぐ相手の乳首を押し返す。

 抱き合うでもない、愛を囁き合う事もしない…肉棒を股間に生やした、雌と雌の貪り合い。心のどこかでこの惨状に呆れながらも、もう少し、もう少しだけと言い訳をして続く、淫猥な時間。

 いつまでもこうしている訳にはいかない、という事は分かっている二人。しかし実際に次の行動に移るのは……まだ暫く、先になりそうなのだった。



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原初と少年の交わす愛

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・今後の執筆に関して、活動報告に書きました。重要な事となりますので、出来れば読んで下さるとありがたいです。
・下記の内容の通り、本話は『ガラルのワイルド散歩(愛月 花屋敷さん作)』との事実上コラボであり、Originsシリーズの一つであるOEでのコラボを前提としたものとなっています(但し、OEを読まずとも話が分からなくなる事はありません)。




人物・イリゼ 愛月

内容・膣内射精 手淫 口淫 自慰 おねショタ


 それは、静かな光が照らす夜の事。心地の良い空気に包まれた、夜中の湖畔。…その一角で、一人の女性が水を浴びていた。

 

「…んっ、ふぅぅ……」

 

 人魚がその姿を現すかのように、長く美しい髪を揺らめかせながら、水面より身体を起こす女性。その薄黄色の髪は濡れて肢体に張り付こうとも一切の気品を失わず、温かみのある光を灯した碧色の瞳は夜闇に映え、何よりくびれと膨らみ、ハリとツヤ、出るところは出て締まるところはきゅっと締まった欠点のないプロポーションは、濡れている事で一層その魅力が際立ち輝く。

 彼女の名前はイリゼ。こことは違う世界…否、別次元にて女神の一角を担う、原初の女神の複製体。

 

「はぁ、気持ち良かった。やっぱり水浴びだけでも、出来れば毎日したいよね」

 

 吐息と共に声を発した事により、ふっと溶ける幻想的且つ神秘的な雰囲気。しかしそれは決して台無しになったという事ではなく、その柔らかな声音によって途端に別の魅力が、先程よりもより身近に感じる少女らしさが彼女を包む。

 今し方彼女が口にした通り、彼女が行っていたのは単なる水浴び。同行人の迷惑にならないよう、深夜を選んで浴びていたのであり……しかしそこで、イリゼはある事に気付く。

 

「あれ……今、誰か…」

 

 直感的に何かを感じ取ったイリゼがその方向へと目をやると、そこにあったのは無数の何の変哲もない草木と、僅かに揺れている一本の枝。

 特別太い訳でもない枝が揺れている。それ自体は何のおかしさもない現象だが、周囲の草木が静かな中、それだけ揺れているというのであれば話は別。そして更に、イリゼの目には、何かが、誰かが立ち去っていくような影…が、見えたような気もしていた。

 

「…まさか……」

 

 

 

 

 慌てたように、しかし出来る限り音は立てないようにしつつ、湖畔を囲う林の中を走る姿。それは年相応の幼い容姿を持ち…しかし妙に頬を赤らめている、一人の少年。

 

「はぁ…はぁ…な、何やってるんだよ僕はぁぁ……!」

 

 暫く走り、しかしその内に息が上がってしまい、彼…愛月は、比較的太い幹を持つ木の裏へ。肩で息をし、胸に手を当て…伝わってくるのは、激しい鼓動。

 

(う、うぅ…どうしよ、逃げちゃったけど…これ、謝らないとだよね…?)

 

 深夜である今、彼が起きているのは単なる偶然。ふと目が覚め、寝付けず、仕方なく散歩に出て…そして、愛月は見てしまった。湖畔で沐浴を行う、一糸纏わぬイリゼの姿を。

 年齢的な事もあり、愛月に女性への免疫などない。尚且つその辺り妙に冷めている相方のグレイブに比べて、彼はかなりの初心な少年。普段(と言っても決して長い付き合いではないが)から、ふとした時にイリゼに対して赤面してしまうような彼にとって、そのイリゼの全裸は劇薬以外の何者でもなく、「見つかる!」と思った時既に身体は動いていた。

 記憶に焼き付いた、イリゼの姿。女神の名に恥じない、美しいとしか言いようのない肢体。そこに湖の水が滴り、静かな明かりに照らされていたその姿が、愛月の頭の中からは離れず…高まった鼓動も、収まらない。

 

「……っ…そこまで、走ってもいないのに…」

 

 音を立てぬよう、慌てた中でも必死に気を付けて走っていたとはいえ、そこまで長い距離を移動した訳ではない。にも関わらず、ばくばくと強い鼓動を打ち続ける自らの胸が理解出来ず、愛月は視線を身体へと落として……しかしそこで、気付く。自身の股間、そこに出来た膨らみの事に。

 

「え、え…?何、これ……」

 

 困惑する愛月。それは大人であれば即座に理解出来る現象だが、まだ思春期の序盤である彼が知る筈もなく、驚きと不安からその膨らみへと右手で触れる。

 その瞬間、股から背筋へと走った未経験の感覚。形容し難い、しかし心を惹き付けるようなその感覚に、思わず愛月はもう一度触れ…段々とその手は、服の上から服の中へ。

 

「はっ…ひぅ、ぅあっ…おかしい、おかしいよぉ……」

 

 触れる、摘む、握る、擦る。下着の中で硬くなっていたそれがやはり自分の一部なのだと認識した愛月だが、熱に浮かされるようにその手の動きは止まらない。

 赤い頬、上擦った吐息、自然と前後に揺れ始める腰。意識の上では未知のままでも、本能はそれが気持ちの良い事だと理解した愛月は、そのまま迫ってくるもう一つの感覚に身を委ね……

 

「……愛月、君?」

「……──ッッ!?」

 

 次の瞬間、不意に背後から掛けられる声。自身の名前を呼ぶ、聞き覚えのある女性の声。その声に、愛月は飛び上がってしまいそうな程驚き…手も、止まる。

 呼び掛けてきたのは、一体誰か。…そんな事は、振り返るまでもない。それは、つい先程まで彼の頭から離れなかった……されど、今は最も会いたくなかったイリゼの声。

 

「…やっぱり、愛月君だったんだ」

「ぁッ、やっ、い、イリゼ…っ!こ、これはっ……あぅっ!」

 

 ぽつりと呟くように発されたイリゼの言葉。比較的落ち着いているイリゼとは対照的に、愛月は頭が真っ白になる程慌て、上手く言葉にならない声でそれでも何かしらの言い訳をしようとしながら後退る。

…が、ただでさえ慌てている状況で、後ろ向きに歩けば躓いてしまうのも当然の事。木の根に足を取られた愛月は尻餅を突き…その拍子に、硬くなった『それ』が服の中から出てしまう。

 

「だ、大丈夫愛月く……」

「あ…あぁっ…これは、その…あの……」

 

 転んだ愛月へと手を伸ばすイリゼ。だが次の瞬間、愛月の露出したそれに気付き、イリゼは止まる。

 そのイリゼへ対し、今度こそ愛月は言い訳をしようとした。何とかして誤魔化す事を考えた。しかし、全く思い浮かばない。動揺しているのは勿論の事、そもそも自分でもよく分かっていない以上はどう誤魔化せば良いのかも分からない。

 そうして訪れた、数秒の沈黙。実際にはたった数秒の、しかし体感的にはその何倍にも感じられる沈黙の中、恥ずかしさと罪悪感から愛月は泣いてしまいそうになり……しかし次の瞬間、イリゼは微笑む。

 

「…大丈夫だよ、愛月君。愛月君だって、男の子…だもんね」

「…ぁ、え…怒らない、の……?」

「怒るって…今のところ、怒る要素なんてないよ?…それとも…覗きの事?」

「……っ!ち、違う!あれは偶然で……」

 

 膝に手を突き、身を屈めるイリゼの顔は穏やかで、だからこそ愛月は困惑。続けて発された言葉へはすぐに否定をする愛月だったが、その言い方では見ていたと肯定するも同然。そしてそれに気付いた時にはもう遅く…しかしそれでも、イリゼは怒らない。

 

「うん、分かってるよ。愛月君は、優しくて良い子だもんね。ほら、立てる?」

「…あ、ありがとう……」

「どう致しまして。…さて、と…気不味いだろうし、私は先に戻るよ。私は今の事を忘れるようにするから、愛月君も出来ればそうしてくれると嬉しいな」

 

 伸ばされた手を掴んで愛月を立ち上がらせたイリゼは、そう言って反転。深く訊くような事はせず、そのままこの場を立ち去ろうとする。

 一瞬それに、愛月はほっとした。…だが、股間のそれは硬くなったまま。それどころかむしろ、イリゼに見られ、イリゼと話した事によって更に硬くなった気すらして、収まる気配は微塵もない。

 段々と小さくなっていくイリゼの姿。その姿に、去っていくイリゼに、様々な迷いが、思いが生じ…そして愛月は、言う。

 

「ま、待って…!待って、イリゼ……っ!」

「…愛月君……?」

「…全然…収まらないの…イリゼの事を思うと、全然収まらなくて…切なくて…どうしよう、イリゼぇ……!」

 

 そこにあったのは、何よりも怖さ。自分はおかしくなったのではないかという、未知への恐ろしさ。それを吐露する愛月の顔は、年相応に怯えていて…その表情を見た事で、イリゼも今の愛月の気持ちを理解。首だけでなく身体全体で愛月の方へと向き直り、それから彼の側へと戻る。

 

「大丈夫、大丈夫だよ愛月君。それはね、決しておかしな事じゃないの。確かに、ちょっと早いかもしれないけど…それは男の子なら、誰でもある事なんだから」

「そう、なの…?…けど、どうしたら……」

「私が何とかしてあげる。…その、ちょっと…いやかなり恥ずかしいけど…それよりも私は、愛月君に安心してほしいから」

 

 ぽふり、と愛月の肩に右手を置き、穏やかな声で宥めるイリゼ。優しく温かなその言葉に愛月は多少の落ち着きを取り戻すものの、浮かんだ表情は不安げなまま。

 そんな愛月の顔を見て、イリゼは心の中に抱いた思いを更に固める。…女神として、友達として、彼を安心させなくては。乱れた心を鎮めてあげなくては、と。

 手を離し、地面へと両膝を突き、膝立ちの状態に。愛月が尚も不安そうに見つめる中、イリゼは胸の中にある恥ずかしさや迷いを奥へと押し込め…立つのと同時に一度仕舞われていたそれを、硬くなったままの陰茎を、滑らせるような手付きで出す。

 

「うぇ……!?な、なんで…ッ!」

「落ち着いて、愛月君。私に任せて、ね?(と言っても、私も初めてだし…け、けどおっかなびっくりやってたら、愛月君が安心出来ないし…えぇい、ままよ…!)」

 

 かぁっと赤面し隠そうとする愛月へと再び微笑みかけ、イリゼは見るからに切なそうな一物へと触れる。

 まだまだ少年という事もあり、決して凶悪さはない…されどそれでも男であるとはっきり分かるような、屹立した一物。指先が触れた瞬間ひくんと震えたそれを、イリゼはゆっくりと、驚かせないよう少しずつ手の内に収めていき、掌まで触れたところで抽迭開始。初めは奥に、次は手前に、優しく労わるような手付きで震える一物を刺激する。

 

「ひぁぁ…っ!?あっ、やっ…だ、駄目イリゼっ…汚い、汚いから……っ!」

「そんな事ないよ。ほら、逃げないで」

「ふぁっ、駄目っ、ダメなのぉっ!それっ、されると…ごしごしするとっ、凄くヘンな感じに…なっ、てぇぇ…っ♡!」

 

 触られる、扱かれる。思いもしなかったイリゼの行為に動揺が加速し、恥ずかしさも手伝って愛月は逃げようとする。だがイリゼは左手で愛月の腰を抱く事によって彼を逃さず、少しずつ右手の動きを加速。

 尚も駄目だと、首を振って否定する愛月。しかしその声は段々と熱を帯び、呂律も少しずつ浮ついたものへ。表情もまた、不安や怯えから快楽混じりのものとなり、再び高鳴る愛月の鼓動。

 

「ほーら、我慢しなくて良いんだよ?…気持ち良いん、でしょ…?(…どうしよ、愛月君のを見てたら何だか私までドキドキしてきた…。…そうだ、手だけじゃなくて……)」

「だ、だからヘンなのっ!こんなの知らな……ぴゃあぁぁっ!?い、イリゼっ!?ほ、ほんとに何して…あぁっ、うひゃあぁぁあぁ…っ♡!」

 

 まるで一物に操作されるようにして、かくかくと揺れる愛月の腰。包み込んだ状態で掌が亀頭を、指の第二関節がカリ首を、指先が竿をそれぞれ刺激し、更にイリゼの声が、囁くようなその声が愛月の心を惑わせる。

 だがしかし、惑わされていたのは彼だけではなかった。ずっしりとした、というより必死に主張しているというべき一物を扱き、鳴くような愛月の声を聞いている内に自分でも思ってもみなかった感情が湧き上がり…そして一度手を離すと、その感情に唆されるように愛月の一物を咥え込む。

 

「ふじゅっ、んっ…ぷ……」

「な、なにっ、何これっ♡!?イリゼっ、待ってイリゼぇぇっ♡!」

「んふふっ…んぇろ、ぷっ…ぷはぁ。…やっぱりこっちの方が、気持ち良いみたいだね♡」

「──っっ♡!」

 

 一気に竿の中程までを咥え込み、そこから閉じた唇を滑らせるようにじゅぷりと根元へ。陰茎の奥、腰との付け根にまで到達すると、イリゼはちらりと愛月を見上げ、そのままゆっくりと引き上げる。

 途端に塗される唾液。ぬるりとした舌。全面を包み込む温かな口内。手とは比べものに刺激が、快感が押し付けられるかのように広がり、逃げるように腰を引く、いや引こうとした愛月。しかし腰に回されたままのイリゼの腕にそれを阻まれ、反射的な動きさえ許されない。

 速さも激しさもない、その分ねっとりとしたイリゼの口淫。当然イリゼにとってもこれは初めての経験であり、やや拙さもある動きではあったが、愛月からすれば性の快楽自体がほぼ初めての経験且つ、その初めての相手がイリゼ。美しく、可愛らしく、初心な愛月からすれば自然と目で追ってしまう…そして何より、つい先程一糸纏わぬ姿を、今も記憶に焼き付いている程艶やかな肢体を見てしまった相手からの口淫は過剰過ぎる程の興奮を生み出し、愛月の思考を熱く掌握。そこにトドメが如く、一度口を離し、ぺろりと唇を舐めたイリゼからの艶めかしい声が加わり…愛月の思考は、沸騰する。

 

「あっ、あっ…イリゼっ、イリゼぇぇっっ♡!」

「んぐぅっ!?…ふ、じゅっ…ひぃよ、それなりゃ…んじゅぷっ、うじゅっ、じゅぞぞぞぞぞぞっ♡」

「はひぃいいっ♡!くるっ、何かくるっ!奥から何かっ、出ちゃうぅううううぅぅっッ♡♡!」

 

 衝動に駆られ、イリゼの頭を掴んで一物を押し込む愛月。突然の行為に驚くイリゼだったが、すぐにその理由を理解して受け入れると、根元まで咥え込んだ状態から音を上げて吸い上げる。

 あまりにも卑猥な水音。根元から先端までを一切の隙なく襲う、苛烈にして魅惑の快感。腰を丸ごと飲み込まれてしまいそうな駆け抜けた直後、愛月は何かが下半身を、勃起した一物を駆け登るのを感じ……次の瞬間、吸われたままで口内に射精。びゅくっ、びゅくっと吐き出された精液がイリゼの喉奥に打ち付けられ、初めての射精、精通に仰け反り返る愛月の身体。尚且つ快楽は心も掴み、悲鳴が如き嬌声が林に響く。

 

「んぐっ…ぇくっ……ぷはっ、ぁ…♡…一杯出たね、愛月君…♡」

「ひぁ、ひぁぁ…にゃにこれぇぇ……♡」

 

 喉へと張り付く精液を嚥下し、跳ね返って口腔内に溜まった分も食道の中へと流し込んだイリゼは、裏筋から鈴口までを舐めるようにしながら漸く愛月の陰茎を離す。すると途端に愛月は力が抜け、地面へへたり込んでしまうものの、浮かんでいるのは蕩け顔。

 しかしそれも無理のない事。愛月が今味わったのは、初めての射精としては過激にも程がある経験。そのせいか射精したにも関わらず肉棒はまだ勃ったままで…次の瞬間聞こえたのは、喉を鳴らすごくりという音。

 

(…可愛い…今の愛月君、凄く、凄く…興奮する…♡)

 

 彼を助けたい。初めは確かに、そう思って彼の一物に触れていた。羞恥心や迷いを飲み込み、彼の為にと手や口を用いてきた。

 されど気付けば、いやイリゼ自身気付かぬ間に心の奥で抱いていた。女性的な可憐さとも違う、少年ならではの愛らしさに、その表情が快楽で歪み、まだ声変わりも果たしていない少年の声で喘ぎ、言葉とは裏腹にびくびくと反応してしまう素直な肉棒や下半身に、興奮を、情欲を覚えてしまっていた。

 それでも平時のイリゼであれば、ぐっと堪えていたところだろう。だが水浴びを見られてしまった事、初体験の自慰を見た事、その後の切なげな様子を感じた事、理由はどうあれ精通の相手となった事…それ等全てが重なった結果、イリゼの中でその感情が主流を占め…イリゼは愛月の唇を奪う。

 

「ぁ、んっ…ちゅっ♡」

「ふぅぅっ!?い、いりぃ…ぁふ…っ♡」

 

 脱力したままの愛月の両頬へと手を添え、不意打ちのようにキスするイリゼ。突然の行為、それもキスという彼にも分かる『特別』な行動に愛月は目を向き一瞬暴れるが、入り込んだ舌に自らの舌を絡め取られ、上顎、歯茎、口腔底と次々舌先で舐められる事によって次第に驚きは削がれていき、イリゼが唇を離す頃には惚けた子犬の様な顔に。それがまたイリゼの情欲を駆り立て煽り、次なる行為へ及ばせる。

 

「ねぇ、愛月君。今ので満足?」

「ま、満足…?…う、うぅ…僕は、もう……」

「本当に?…もっと、気持ち良い事知りたくない♡?」

「……っ…!…も、もっと…?」

「ふふふっ。愛月君は、正直だね…♡」

 

 誘うような、惑わすような、耳元での囁き。一度目は俯く愛月だったが、二度目の言葉でぴくんっ、と一物が反応し、それを見たイリゼはくすりと笑いながら一物の先端を指でなぞる。

 それだけでも感じる、甘い刺激。ゆっくりと動く指先に愛月が嬌声混じりの吐息を漏らすと、イリゼは浮かべた笑みを深め、それから両手を自らの服へ。愛月が赤い顔で見つめる中、ブラウスのボタンを外し、スカートも降ろし、彼の目の前で下着姿に。

 

(あ、あぁ…イリゼの胸も、お腹も、腰も…普段は見えないところ、隠れてるところ、どんどん出てきて……)

「…そんなにじろじろ見られたら恥ずかしいよ、愛月君。…愛月君も、脱いで……♡」

「うぁっ、ご、ごめっ……え、えぇえぇぇ……っ!?」

 

 上を脱ぎ、下も脱ぎ、次々と露わになっていく肢体を、思わず見つめてしまう愛月だっだが、ほんのりと頬を染めていじらしく言うイリゼの言葉にまたも動揺。

 そんな愛月の服へも、イリゼは迷いなく手をかける。当然愛月はそれにも動揺するが、流されているのか抵抗するような事はなく、イリゼの手で愛月は服を脱がされていく。

 

「う、ううぅ…恥ずかしいよ、イリゼ…それにここ、外……」

「うん、だから大きい声は出しちゃ駄目だよ?」

 

 羞恥心で愛月が赤面し周囲を気にする中、イリゼはブラのホックを外し、ショーツも降ろしてゆっくりとそこから脚を抜く。

 ハリのある胸と、その中央で薄い桃色を見せつける双丘の乳首。ぴっちりと閉じ、されどよく見れば濡れそぼり愛液を垂らす下腹部の秘裂。しかし愛月の目を引いたのは、優雅な動きで抜けた両脚。付け根から爪先まで一切のくすみがない、見るだけでもその滑らかさが容易に想像出来る程に魅惑的な脚が愛月の目を奪い…ぼぅっとした目で見つめる愛月の視線を感じながら、イリゼは木へともたれかかる。

 

「ここはね、愛月君。君のそれを、硬くなったおちんちんを挿れる為の場所なんだよ?その為の場所だから、手や口よりも、ずーっと…気持ち良いんだよ?」

「…ず、っと……?」

「愛月君…ほんとはまだ、満足してないんでしょ?まだ、ドキドキしたままなんでしょ?…ねぇ、挿れたい…?私の膣内で、もっと気持ち良く…なって、みたい…?」

「…挿れ、たい…僕、僕っ…イリゼのナカで、もっと気持ち良くなりたい……っ!」

「ふふふっ、じゃあ…おいで♡」

 

 蠱惑的な、イリゼの言葉。記憶が更新され、改めて焼き付くイリゼの肢体。声が、姿が、雰囲気が愛月という幼い『男』を刺激し喚起させ…たったそれだけでも思考を溶かすような「おいで」が聞こえた瞬間、本能が理性を凌駕する。

 

「……っ♡!イリゼっ、イリゼ…ッ♡!」

「ひぁんっ♡も、もう…がっつかなくても、私は逃げないよ♡それにそんなに急いだら、上手く入らな…ひぁっ……♡!」

「…イリゼ……?」

「な、何でもないよ、愛月君…♡」

 

 飛び付くように抱き着いた愛月。その少年らしさと男らしさの混在する衝動的行動に、イリゼは喜びにも似た感情を抱くが、反り勃った愛月の一物がぬるりと秘部の表面を滑り、割れ目から陰核までを一遍に擦り上げた瞬間、不意打ちの刺激に思わず嬌声を上げてしまう。

 しかし愛月はそれを追求するような事はなく、抱き着いた事で全身に感じるイリゼの熱、イリゼの肢体の柔らかさに夢中。その姿を見たイリゼもまた、ある感情が満たされるのを感じながら軽く愛月の頭を撫で…そしてふちゅりと、一物の先端が再び秘部へ。

 

「い、挿れても良い…ん、だよね…?」

「勿論。…早く頂戴、愛月君…♡」

「じゃ、じゃあ…いくよ…っ」

 

 自分にとっては全く知らない場所へと挿れる。その事にほんの一瞬愛月は躊躇いイリゼを見上げるが、イリゼからの求める声でその迷いも消え、抱き着いたまま愛月は挿入。差し込むように、ゆっくりとイリゼの膣内へと自らの雄を挿れていく。

 

「ぁ、うぁっ、ふぁあぁぁ……っ♡!す、凄い…挿れただけなのにっ、暖かくて、柔らかくて、でもきゅうっともしてて…気持ちいい、よぉぉ…っ♡」

「(んっ…愛月君の、膣内でびくびくって反応してる…♡)ふふ、それなら良かった♡それじゃあ次は、動いてみて♡私の膣内も、身体も、好きにしていいから…ね♡」

 

 挿れた瞬間から膣の、無数のヒダによる熱烈な歓迎を受け、たったの半往復で愛月は腰が抜けてしまいそうな状態に。

 半ば背伸びをするように、身体を反らせて挿入するそのさまは見るからに初めてな、何も知らない子供のそれ。しかしそんな様子こそがイリゼの庇護欲、可愛がりたいという思いを刺激し、更なる快楽へ、男女の関わりへと愛月を誘導。既にイリゼという存在に夢中になりつつある愛月にそれを断ろうとする思いはなく、誘われるままに差し込んだ一物を奥から前へ。

 

「はぁ…はぁ…ふゃあんっ♡!あっ、い、いいよぉぉっ♡も、もっと♡もっとしてもいいっ♡!?」

「んぁっ、んっ…♡勿論だよ、愛月君。私と二人で、いーっぱい気持ちよくなろ♡?」

「い、イリゼぇぇ……♡」

 

 一物の先端、亀頭が抜けかけたところで愛月は再び腰を突き出し、もう一度陰茎を根元まで挿入。再度一物を包み込み、余すところなく擦り上げた快感を前に肩を震わせ、もっともっととイリゼはせがむ。そしてイリゼから甘く蕩けるような肯定を得た事で、愛月は前後に腰を振り始める。

 拙くも熱の籠った、愛月の腰振り。ぱちゅん、ぱちゅんと一突き毎に腰と腰がぶつかり合い、乾いた音が林に木霊。その音は膣が立てる卑猥な水音と合わさる事で二人の耳と意識を刺激し、それがまた欲求を駆り立てる。

 

「はひゅ♡うぁ、はぁぁっ♡挿れる時は舐められてるみたいでっ、なのに抜こうとすると抱き締めてきてっ、イリゼのここっ、全然僕のおちんちん離してくれないよぉおぉっ♡!ひぁっ、ま、またぁっ♡!」

「それはね、ここが嬉しがってるからなの。愛月君の…ひゃっ、ぁうんっ…♡…おちんちんが、ぐいぐいって来てくれるから嬉しくて、私のここがもっともっとーって思ってるの♡…君のでもっと、ここを…私を、喜ばせてくれる♡?」

「す、するっ♡イリゼのここもっ、イリゼも、一杯……っ♡」

「愛月君…♡じゃあ、私ももっと気持ち良い事、してあげるね…♡」

「ぴゃぁ…ッ!?ぅえ、っ、あ…い、いりへ…っ!?」

 

 締め付け、絡み付き、一物の全面を愛撫しながら射精を促すイリゼの膣内。それに翻弄される愛月だったが、喜ぶイリゼに突き動かされ、段々と抽迭は激しいものへと変わっていく。喜んでほしい、気持ち良くしてあげたい。その一心で膣壁を掻き分け、引き止めようとするヒダを逆に弾き、熱く滾るイリゼの膣を耕していく。

 その健気な姿がまた、赤い顔で必死に腰を振るそのさまが、イリゼの心を興奮させる。そして多少加虐的な興奮すら覚えたイリゼはこっそりと両手を愛月の臀部へと回し、つぷりと指先を彼の後孔へと沈み込ませる。当然思いもしなかったイリゼの行為に愛月は小動物の様な声を上げ、一瞬動きが止まってしまうが、イリゼは薄い笑みを見せつつ続行。彼の肛門や直腸を傷めないようゆっくりと、しかし着実に指を後孔の中へと入れ込んでいく。

 

「ほら、どう?男の人は、ここをこうされると気持ち良くなるらしいけど…愛月君は、どうかな♡」

「へ、へゃぁぁ…っ♡こ、これっ、らめぇ…脚っ、開いて…へこへこって、なっちゃうよぉおおぉ…っ♡」

「あはっ、やっぱり弱いんだ♡それじゃあ…ほらほら、頑張れ〜愛月君♡私の事も、もっと気持ち良くしてくれるんでしょ…♡?」

「ああぁっ、勝手に動いちゃうっ♡それっ、されるとぉ…勝手に腰が動いちゃうからぁぁあ…っ♡!」

 

 右手の中指を第二関節程まで挿れると、それからイリゼは指の腹で感触を確かめるようにして腸壁を撫で、にゅぽにゅぽと指を何度も出し挿れ。その指に操られるように愛月が力なく腰を振り始めると、何とも言えない恍惚感がイリゼを満たし、妖艶に微笑みながらイリゼは一層指を動かす。

 挿れる快楽、挿れられる快楽。両方を一度に感じる愛月は泣き言の様な声を上げイリゼへとしがみ付くが、イリゼは膣内で前後する彼の一物を感じながら微笑むだけ。

 

「はひゅっ♡ぅあんっ♡あ、あ、あはぁぁ…っ♡!そっ、そこほんとダメ…びくんびくんって、おちんちんにも響いちゃうぅぅ…っ♡!」

「って事は、ここが前立腺…かな。…どうしよっか?ここも気持ち良いでしょ?ここをぐりぐり〜ってしてあげても良いよ?愛月君は、どうしたい♡?」

「やだぁぁ…っ♡ぼ、僕もしたいのに…イリゼを気持ち良くしてあげたいのに、こんな事されたら無理だよぉぉ…っ!イリゼっ、意地悪…しない、でぇぇ……っ♡」

「……っ…♡もう…そういう顔をするから、私も意地悪したくなっちゃうんだよ…♡?」

 

 折り曲げられた指によって前立腺を刺激され、膣の中で跳ねる肉棒。膣内を擦るように跳ねた事でまた一つ快感が深まるが、弄ばれているも同然の状態にいよいよ泣いてしまう愛月。

 その瞬間、更にイリゼの中で沸き立つ加虐心は強まった。もっと彼の喘ぐ姿が見たいと感じた。しかし同時に、庇護欲もまた上昇。元々の優しさもあってか、庇護欲は加虐心を上回り…後孔から指を抜いたイリゼは、ふわり、と愛月を抱き締める。

 

「…ぁ、え……?」

「…ごめんね、愛月君。愛月君、凄く可愛かったからつい、こんな事しちゃって。…でも、それなら…今度こそ、見せて。私に、格好良い愛月君を♡」

 

 腕で、身体で自身よりも小さな愛月を抱き締めながら、イリゼは愛月の瞳を見返して言う。期待を込めて。庇護欲を沸き立たせて。何よりその裏で肉欲を滾らせて。

 見つめるイリゼに、自らの『男』を期待する女性の姿に、ごくりと生唾を飲み込む愛月。今度こそ、気持ち良くさせたい。気持ち良くなるイリゼを見たい。そんな思いを胸中で膨らませた愛月は、イリゼの腕の中で彼女の両腰を掴み、ゆっくりと腰を引き……そして突き込む。

 

「ひぁッ、んっ…♡!良い、良いよ愛月君…今みたいに、もっと深く、もっと素早…んひぃいぃっ……♡!?」

 

 沈み込むように愛月の肉棒が膣内へと刺さり、甘い吐息をイリゼは漏らす。そこからイリゼは愛月を誘導するような言葉を口にするも、それを言い切る前に愛月はぐっと腰を引き上げ、再び刺突。不意打ちのような捩じ込みにイリゼはこれまでとは違う嬌声を上げるも、構わず愛月は抽迭を続ける。

 

「あ、愛月…君…っ♡!?」

「どうっ、イリゼ…っ♡!気持ち…ん、ぁっ…い、い……ッ♡!?」

「良いけどっ、そんな急に激しく…ぁひんっ♡ちょっ、だから待っ、ぁああぁっ♡!」

 

 必死さはあれどやはり子供の腰使い、というようだったこれまでとは打って変わって、突き刺し引き摺り出すような、荒くも雄々しい愛月の抽迭。驚いたイリゼは一度待つよう言おうとするも、その瞬間膣壁に押し付けられた亀頭によって擦り上げられ、びくんと肩が跳ねてしまう。

 

「じゃあっ、もっと一杯してあげるっ…もっと奥まで、気持ち良く…してあげる……っ♡!」

(……っ♡!?あ、不味い…さっきまでので、変なスイッチ入っちゃってる……♡!?)

 

 良い、という一言だけを聞いて、更に愛月の勢いは加速。ばちゅん、ばちゅんと音を立てながら何度も突き立て、ねっとりと絡み付く魅惑の膣内を掘り返し、イリゼに自らの『雄』を見せ付ける。

 

「イリゼの身体っ、気持ち良い…っ♡!ぬるぬるのここもっ、すべすべのお腹も、柔らかくてふかふかの胸も、どこも一杯、気持ち良いよぉ…っ♡!」

「ひぁあんっ♡!そ、そんな強く揉まないで愛月君っ♡それにっ、ほ、頬擦りまで…ぅひっ、ぁあぁ……っ♡」

 

 かくかくと不格好なからも休む事なく責める腰。ピストン運動はそのままに腰から手を離した愛月は、その手でイリゼの双丘をむんずと掴み、揉みしだきながら頬で滑らかな腹部も堪能。肉棒だけではない、全身で感じる心地良さに、歓喜と至福の声を上げる。

 対するイリゼは、完全に立場を奪われていた。貪るとも弄ぶとも違う、浸るとでも言うべき愛月の堪能に翻弄され、先程までの余裕は殆ど消え去っていた。それはイリゼ自身自覚しており、何とか余裕を取り戻そうとするが、今の愛月は止まらない。

 

「イリゼっ、こっち、こっち向いて…♡」

「うぇ…?な、何愛月く…んむぅ…っ♡!?」

 

 段々と突き方、膣の責め方が分かってきたのか、イリゼに落ち着く隙を与えない愛月の抽迭。更にそこから愛月はイリゼを呼び、イリゼが向くと同時にキス。そのキスの中で、愛月は舌を入れる事はなく…だがその代わりと言わんばかりに、深く熱く唇同士を密着させる。

 

「んふ…ぅ……ぷはぁ…♡えへへ…キスするのって、気持ちいいね…♡」

「愛月君…もう、お姉さんをからかうものじゃないんだよ…っ♡!」

「ひ、ひゃあぁぁ…っ♡!?イリゼのここっ、締まって…しかも、うねってる…♡!?」

 

 たっぷりと時間をかけて唇を重ねた愛月は、満足したところで背伸びを止めて、幸せそうにイリゼへ微笑む。その表情にじんわりと胸が温かくなるイリゼではあったが、同時にこの好機を逃さないとばかりに下半身へと力を込め、彼の一物を先端から根元までを余すところなく締め上げる。

 完全に油断…というより気の抜けていた愛月は、途端に強くなった締め付けに、より奥へと誘い込むような膣のうねりに激しく動揺。反射的に腰をある程度引くが、その際生まれる快楽がまた愛月の中から嬌声を引き出す。

 

「ほらほら、頑張れ頑張れ♡愛月君が一生懸命私を気持ち良くしてくれるなら、私も愛月君を気持ち良くしてあげるからね♡」

「はひゅっ♡するっ、してあげるっ♡もっともっと、気持ち良くっ♡!」

「ふぁんっ♡そうっ、もっと突いて愛月君っ♡私っ、愛月君の、そういうとこを見たかったのっ♡!」

 

 膣に一物を丸ごとしゃぶり尽くされているような、腰が抜けてしまいそうな快楽。朱色に染まった頬で優しく微笑み、動ける程度に優しく抱き締めたまま心を擽る言葉と声音。その両方に誘われ惹かれ、愛月は力の限りで膣内を突く。

 誘導するイリゼの声音にもまた、段々と喘ぎが混じっていく。拙く必死だからこそ予測の出来ない愛月の抽迭は膣内を満遍なく、しかし不規則な調子で突き上げ引っ掻き、イリゼの快楽を膨らませていく。感じる事で膣の収縮は活発さを増し、それがまた愛月の一物を悦ばせる。

 

「イリゼっ♡!僕、僕っ、イリゼの事が……」

「…うん♡私も好きだよ、愛月君♡」

「……っっ♡!」

 

 高まる鼓動。昂る思い。雰囲気に飲まれたか、一時の迷いか…そんな事は微塵も考えず、その思いを強く募らせる愛月。その先にある言葉を理解したイリゼは、ここまでで最も艶やかな…それでいて嬉しさも馴染ませた笑みを浮かべて、吐息をかけるように耳元で囁く。愛月に先んじて、『好き』の言葉を彼へと囁く。

 それは最後の一押しとしては、あまりにも強力で、あまりにも甘美な言葉。いよいよもって愛月の頭と心はイリゼの事で一杯となり、思いの丈を膣へと放つ。

 

「僕もっ、僕も好きっ♡綺麗で、大人で、でも可愛いイリゼっ、大好きっ♡!大好きぃっ♡!」

「ひゃあぁんっ♡うん、うんっ…それじゃあ、ここに頂戴…愛月君の思い、それが詰まった精液…私のここに、全部注いで♡」

 

 背へ回した手で強く抱き締め、身体を重ねて脚を張り、そのまま何度も何度も思いをぶつける。イリゼを染めたい、染まってほしい、そんな無意識の欲求を迸らせて、愛月は膣を抜き上げ回す。

 必死に抱き着き腰を振る姿。快楽に蕩けた顔で好きだと何度も叫ぶ表情。そして何より、自身に焦がれ、自身を求める愛月の想い。それ等が快楽と共に心を満たし、身体を更に鋭敏化させて、先に心が、追うように身体も準備が整う。女として、彼という男から、膣の奥で精を受けるその準備が。

 吸い上げんばかりに締まる膣。包み込むようにして愛月を離さないイリゼの両腕。互いを求め、互いへ心震わせる今の二人を、阻むものなど何もない。

 

「ふきゅっ♡い、イリゼまたっ♡またっ、さっきの…出ちゃうっ♡!」

「精液、だよ♡ね、どこに射精したい♡?また口の中にする?それとも胸の……」

「ここっ♡!イリゼのナカっ、イリゼのナカに射精したいッ♡!」

「んひぁんっ♡!だよね、愛月君…一緒に、イこ♡」

 

 一度目よりも強く、激しく愛月の内側から駆け登る精液。それに急かされるように愛月の腰使いはビクビクがくがくとしたものとなり、膣で扱きながら愛月は宣言。イリゼが言い切るよりも早く未知の膣内射精を求め、根元まで押し込んだ一物を膣の中へと押し付ける。

 この時点でもう、仮に拒否されたところで愛月に止まる事など出来なかった。しかしイリゼはその思いを分かっていたとばかりに頷き、トドメに耳元で甘く一言。一緒にイく、その言葉で愛月の我慢は完全に決壊し……射精。

 

「出るっ♡出るぅぅッ♡!イリゼのナカにっ、奥にっ、ぁっ、ああぁッ…ぁぁあひぁあぁああああぁあぁぁっッ♡!出ちゃってるっ、出ちゃってるよぉおおぉおぉッッ♡♡!」

「ふぁッ、きたっ、きたぁぁっ♡!愛月君の精液っ、私の膣内に出てるッ♡どぴゅどぴゅ入ってきてるッ♡あ"っ、くるっ、私もイっ…くぅぅううぅうぅううううううぅッ♡♡!」

 

 まるで自信が挿れられ犯されているかのような嬌声を上げ、腰を起点に背と脚で弓なりとなりながら鮮烈な射精へと至る愛月。上擦った声も舌を突き出す顔も愛らしさが前面に出ている愛月だったが、膣を抉りその内へ精液を流し込むさまだけは正しく男。極限まで高まった興奮のなせる技か、量も濃度も一度目のそれを大きく超え、その白濁とした精で以ってイリゼの膣内を征服していく。

 その精液によって膣を満たされ、愛月の後を追うようにイリゼも絶頂。一心不乱の抽迭によって達する直前まで押し上げられ、縁から奥まで軽い痙攣状態だった中で注ぎ込まれる熱い精液に欲情し切った身体が耐え切れる筈もなく、一滴も残さないとばかりの勢いで肉棒を締め付けながら吐き出される精液を受け止める。そうして絶頂に至ったイリゼもまた、淫らで艶やかな嬌声を上げ…二人の喘ぎが、空でぶつかる。

 

「ひぎゅうぅぅ…っ♡!し、搾られてるっ…今そんなにされたら、おかしくなっちゃうよぉおぉぉ……っっ♡!」

「まだっ、射精てるっ…♡凄いっ、凄いよぉ愛月くぅん……♡!」

 

 びくりと震える度に追加の精液が吐き出され、それが数度続いたところで漸く止まる愛月の射精。しかし射精が収まっても尚イリゼの膣は愛月の陰茎を貪欲にむしゃぶり、波打つように手前から奥へとヒダが動いて尿道に残った精液も残らず搾り出す。それでもまだ足りないとばかりに、膣はもう出し切った一物を繰り返し搾り上げ、結果愛月は爪先立ちの脚をぷるぷると震わせながら射精直後の格好で痙攣。一方精液をこそぎ取ったイリゼは自分でも気付かぬ内にがばりと脚を開いてしまい、顔が快楽に歪んでいる事もあって今は何ともはしたない姿。

 片や搾精され、片や女神らしからぬ姿を晒す、少年と女神。しかし幾度目かの搾り上げが終わったところでふっとイリゼの膣は緩み、それによって絶頂感は心地良い余韻に。脱力した愛月の一物は膣から抜け、そのまま彼は尻餅を突きそうになるが、しっかりと抱き締めていたままのイリゼがそれを止める。

 

「ぁふぅ…イリゼぇ…気持ち良かった、よぉぉ……♡」

「私もだよ、愛月君…♡…けど、大丈夫…?」

 

 惚けた声を出す愛月だが、完全に脱力してしまっている事をイリゼは心配。無理をさせ過ぎてしまったのかと、抱いたまま愛月の事をじっと見つめる。しかし、その心配に気付いた愛月は、こくんと首を振って肯定。

 

「うん、大丈夫…でも、その……」

「その…?」

「…も、もうちょっと…イリゼの事、感じたいな…なんて…」

「愛月君……ふふっ。それじゃ、場所…変えよっか♡」

 

 もじもじとしながら、気恥ずかしそうにイリゼを求める。それは恋か、それとも初めて知った肉欲への渇望か。だがそんな事は関係ない。愛月に更に求められる事が嬉しいのだとばかりにイリゼは表情を柔らかくし、大人びた網で愛月を誘う。

 羽織る程度には服を着て、手を握りながら歩く二人。そうしてイリゼに連れられる形で移動した先は…イリゼが借り、使っているテントの中。

 

「あぅぅ…恥ずかしいよぉ、イリゼ……♡」

「でも、嫌じゃないんでしょ?だってほら、ここがまたこんなに元気一杯になってるもん♡」

「そ、それはそうだけど…うぅ……♡」

 

 再び愛月の発する気恥ずかしそうな言葉。しかしそれもその筈、今の愛月は座ったイリゼの上に寝かされており、左手で肩の後ろを支えられながら、右手でちゅこちゅこと元気を取り戻した一物を扱かれているのだから。

 子供どころか赤子の様に扱われれば、恥ずかしくない訳がない。だがイリゼの言う通り、一物は興奮を主張するように硬くなっており…その内に愛月は、目の前に実るイリゼの乳房を吸い始める。咥え、舐め、乳首をねぶって口内で転がす。

 

「んんっ…♡愛月君、ここからは大きな声出しちゃ駄目だよ…?出したら隣のテントにいる、グレイブ君に気付かれちゃうからね♡……それとも、グレイブ君とも…一緒に、したい…♡?」

「ふぇっ…!?…そ、それは……」

「…それは……?」

「…今は、俺の…僕一人の、イリゼで…いて、ほしい……♡」

「…ふふふっ♡それなら、そうしよっか♡私と愛月君の、二人だけで…ね♡」

 

 妖艶な笑みと共に言うイリゼだったが、それを聞いた愛月は目を見開いた後、離したくないと言うようにイリゼをきゅっと抱き締める。その姿を見てイリゼはまた柔らかい、穏やかな表情へと戻り、愛月の言葉にゆっくりと頷く。

 そもそもが半ば成り行きの、勢いと衝動が先行した性行為。一時の感情に流された、淫らな関係。それはお互い、内心でひっそりと理解はしている。…だが、それでも…今の二人はこの関係に、この偶然から始まった性行為に、満たされるような幸せを感じていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ま、まただったぁ!?ほんとにまたなの!?え、何!?なんで!?そういう流れがあるとでも!?…うぅぅ…これじゃあ私、完全に悪い女だよぉ…なんでこんな事になるの……」



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原初と少年の交わる夜

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本話は『ガラルのワイルド散歩(愛月 花屋敷さん作)』との事実上コラボであり、Originsシリーズの一つであるOEでのコラボを前提としたものとなっています(但し、OEを読まずとも話が分からなくなる事はありません)。また、今回の話は「原初と少年の交わす愛」とは無関係の、設定的に表現するならば「別の日の夢」となっております。




人物・イリゼ グレイブ

内容・膣内射精 後背位 ディープキス ショタおね


 それは、全く予想しなかった形でこの世界へと訪れてしまった原初の女神の複製体、オリジンハートことイリゼが、帰る為の旅をする中で、あるホテルに泊まった時の事だった。

 

「にしてもほんと、チャンピオンって凄いんだね。ホテルでも優先的に部屋を用意してもらえるなんて、やっぱり一競技、一リーグのトップ…なんてレベルじゃない訳なんだ」

「そうそう。で、しかも俺は複数の地方でチャンピオンになってる訳だからなー」

 

 その部屋にいるのは二人。一人はベットに座っているイリゼであり、もう一人は帰還の旅の協力者、グレイブ。彼は一人用のソファに座っており、凄いだろう、とばかりに胸を張っていた。

 

「…けど、良かったの?私だけ一人部屋で…。…あ、いや、勿論私としては助かるよ?助かるけど……」

「だからいいっての。イリゼからすりゃ俺も愛月もまだ子供なんだろうけどよ、これ位の気は遣えるって」

「そっか、ありがとね。…けど、気を遣ってるなら、『気は遣える』なんて直球そのままの言い方はしない方がいいと思うな…」

「…しまった、その通りだった。…まあとにかく、気にせずゆっくり休んでくれ。こういうホテルじゃなく、普通に野宿する事だってあるんだからさ」

 

 今でこそ同じ部屋で談笑している二人だが、今いる部屋はイリゼが一人で泊まり、グレイブともう一人…同じ協力者である愛月は、もう一つの部屋に泊まるという事になっている。そしてそれはグレイブ達が気を遣ったからなのだが、うっかりそれをそのまま言ってしまい、イリゼは苦笑。グレイブは肩を落として軽く後頭部を掻いていた。…因みに姿の見えない愛月だが、彼はのんびり入浴した事で眠くなってしまい、今はもう隣の部屋で夢の中なのである。

 

「ふふっ、それじゃあそうさせてもらうよ。…明日も、宜しくね」

「あいよ。んじゃあ俺は、そろそろ向こうに行くとす…っとと…!」

「あ……!」

 

 こくりと頷きイリゼの言葉に答えたグレイブは、跳ねるようにして立ち上がる。そしてひらひらと手を振りながら、部屋の出入り口へ向かおうとし…そこでカーペットの端に足を引っ掛け、よろけてしまった。

 厚みのあるカーペットで稀に起こる、日常的な躓き。無論転倒すれば怪我する可能性もあるものの、運動神経の良いグレイブは即座に姿勢を立て直して難を逃れる……筈だった。その時点では問題なかったのだが、そこに予想外の力が加わる。

 それは、イリゼの手だった。よろけたグレイブを見て、反射的に引っ張ってしまった。だがなまじ姿勢を立て直していたが故に、イリゼの力は相殺ではなく引き込む形で機能してしまい…引っ張られたグレイブは、倒れ込む。ベットへと、イリゼを巻き込む形で。

 

「わぷっ…!」

「きゃっ…!…って、あっ…ご、ごめんねグレイブ君…!私、余計な事しちゃったかも…!」

「…や、まぁ…その、事故みたいなもんだしな……」

 

 ただ巻き込むだけならまだ良かったものの、あろう事かグレイブの頭が突っ込んだのはイリゼの胸元。それなりに実った、柔らかな双丘。普段は全くそういう事に興味のない(せいぜい人をからかう程度)彼も、流石に異性…それも見た目歳上の女性の胸に顔が埋まってしまえば心も乱れ、珍しく顔が軽く紅潮。しかも運の悪い事に…このタイミングで、部屋に人が訪れる。

 

「ふぁぁ…グレイブ、明日って……って、あれ…?」

 

 部屋に入ってきたのは、眠そうな様子の愛月。実際眠気で頭がちゃんと働いていないのか、ノックを忘れており…だが部屋にグレイブの姿が見えない事で、不思議そうに目を瞬く。

 確かに部屋を見回す限り、グレイブの姿は見当たらない。しかし、グレイブは瞬時に外へ出た訳ではなく…なんと彼は、イリゼと密着状態になっていた。誤解を危惧したイリゼが咄嗟にグレイブを抱き寄せ、その状態で毛布を被る事により、一見グレイブがいないような状況を作り上げていたのだった。

 

「…イリゼ、グレイブ知らない?明日の事で訊きたい件があったんだけど……」

「あ、そ、そうなんだ…!…えっと…あ、明日の朝一で訊くのはどう…?探し回った結果寝不足になったら、明日大変でしょ…?」

「あー…うん、それもそうだね。じゃあ、お休みぃ……」

 

 内心大いに慌てながらも何とか表情を取り繕い、イリゼは誤魔化す。まだ眠かったからか、イリゼの提案に愛月はすぐに納得をし、部屋の中を後にする。そして、部屋の扉が閉じたところで…イリゼの緊張の糸は解けた。

 

「あ…危なかったぁぁ……。幾ら純粋な愛月君でも…いや純粋だからこそ、誤解されちゃう可能性があったからね…」

「…………」

「…グレイブ君…?」

 

 脱力しつつ、イリゼは隠れ蓑にしていた毛布を捲る。同時にイリゼはグレイブは声をかけ、心労混じりの笑みを浮かべる…が、グレイブは無言。

 何か、あったのだろうか。そう思い、怪訝な顔で呼ぶイリゼ。するとグレイブは、ゆっくりと顔を上げながら…言う。

 

「…あのさ、わざとやってる?」

「…え、わ、わざと…?」

「こういう事だよこういう事…一回ならまだしも即座に二回目もやられて、しかもそれがわざとだったり、俺を子供だと思ってやってるとかなら…流石に少し、カチンとくる」

 

 じっと見つめ、下を…イリゼの胸元を指差すグレイブの様子に、イリゼは困惑。訳が分からず、それでも彼が不満を抱いているのだという事は言葉から理解し、彼女はグレイブに謝ろうとする。

 

「え、っと…その、ごめん…でも別に、そういう意図があった訳じゃ……」

「なら、無自覚にやってたと?偶然二回もこうなったと?…だったら尚更、こっちが困るんだっての…!」

「わっ、ちょっ、ちょっと待った…!ほんとに一回、ちゃんと話を…ひぁっ……!?」

 

 イリゼとしては、すまないという思いそのままに発した謝罪。だがそれが逆にグレイブの渦巻いていた感情を加熱させ、怒りとも違う、されど強い感情の鱗片を露わにする。

 直後、ぐっと身体を起き上がらせるグレイブ。何か不味いと思ったイリゼはグレイブに言葉で制止をかけるが、次の瞬間、上から伸びてきた手がイリゼの胸を鷲掴みにする。あまりに唐突且つ予想外のその行為に、イリゼは驚き慌てふためく。

 

「ぐ、グレイブ君…!?な、何して……」

「仕返し。なんか男のプライドを傷付けられた気がするから、その分の仕返し」

「だ、だから話が読めな…ん、んっ……!」

 

 途端に赤くなった顔でイリゼが驚く一方、グレイブは淡々とした声で言葉を返し、上から両手でイリゼの乳房を揉んでいく。

 当然といえば当然だが、その愛撫に技術はなく、揉むにしては力も強め。しかしイリゼを動揺させるには十分過ぎる程のもので、彼女の頬はみるみる内に真っ赤へと染まる。

 

「待って、ほんとに待って…!落ち着い…ぁ、くっ…ひぅっ……!」

「…やっぱり、柔らかいな……」

 

 掌で押され、指が乳房に沈み込み、じわりと広がるような刺激が走る。イリゼとは多少的にグレイブの言葉は呟く程度で、しかし揉む事に対しては余念がない。

 

「グレイブ君…グレイブ君、ってばぁぁ…っ!」

「うぉっ……!」

 

 しかし、動揺していようとイリゼは女神。これだけでされるがままになる程か弱くはなく、むしろ動揺しているからこそ加減もなしにがばりと起き上がろうとする。

 だが、それが良くなかった。突然、それも無理矢理起き上がった結果、乗っていたグレイブは姿勢を崩す。そしてそうなれば自然とグレイブは前に倒れるのであり…三度、グレイブの顔はイリゼの胸の谷間に埋まる。

 

「ふぁっ…、ぁ……」

 

 それに驚いたイリゼは動きが止まり、そのままぽすんとベットに倒れる。起き上がる前の、元の体勢に戻ってしまう。一方グレイブはというと、イリゼが倒れた数秒後に、ゆっくりと顔を上げ…こちらもまた、揉む事を再開。されどその力は先程より強く、より押し付けるように手を動かす。今度は同じ事をさせない、そう言わんばかりに。

 

「お、怒ってる、の…?ひゃっ、ぅ…ちゃんと、理由…言って、よぉぉ……!」

 

 掴み、揉み、捏ねくり回す。技術はなくとも不規則に、容赦無く刺激され続ければ平然となどしていられず、次第にイリゼの吐息は荒くなる。少しずつだが熱っぽく、艶のある吐息に変わっていく。それでもグレイブは愛撫を止めず…漸く彼が手を離した時、イリゼは完全に息が上がっていた。

 

「はぁ…はぁ…(や、やっと終わっ……)」

「…やっぱ、可愛いよな…イリゼって」

「……ふぇっ…!?」

 

 唐突に、おもむろに発された、可愛いという言葉。その言葉に一瞬イリゼはきょとんとし…それから再び赤くなる。

 

「なっ…きゅ、急に何を言って……」

「だから…イリゼが悪いんだからな。イリゼが可愛くて…なのに、あんな事をするから」

「あ、え、えと…って、グレイブ君…!?」

 

 困惑の真っ只中にいるイリゼを他所に、グレイブはイリゼが悪いのだと言う。そしてイリゼのブラウスの裾を掴み、それを一気に引き上げる。

 露わになる、イリゼの柔肌。滑らかにくびれた腹部と、ブラに包まれた二つの膨らみ。その行為にイリゼは愕然とし…だが、気付く。

 

(…ぁ……)

 

 視線が身体、つまり下向きとなった事で見えた、グレイブの下半身。そこで突っ張り主張する、下腹部の屹立。それを見てしまえば、気付いてしまえば…もう誤解も、勘違いのしようもない。

 

「ぐ、グレイブ君…もしかし、て…んぅ…っ!?」

 

 次の瞬間、イリゼの口を塞ぐ唇。顔を下ろしてきたグレイブの口が重なり、唇同士がぴったりと触れ合う。

 それは舌を絡めない、しかし濃厚なキス。ベットとグレイブに挟まれたイリゼは全く逃げる事が出来ず、僅かに漏れ出た唾液が顎を伝う。

 

「ふ、むっ…ぅぷっ…ぅ、ふ……ぷはぁ…!」

「…ほら、やっぱり可愛い」

 

 暫く続いたキスの末に、グレイブは口を離す。完全に真っ赤な顔となり、瞳も潤ませたイリゼに対して、グレイブは軽く口角を上げて言う。

 そんなグレイブの事を、ただただイリゼは見ていた。先程まではまだ、抵抗…というより、この状況を脱しようという思考があったが、今の密着したまま一切離れないキスでその思考を押し出され、思考が鈍化してしまっていた。

 

「なぁ…俺より大人のイリゼは、分かるだろ?」

「待って…ほんとに、おかしいよ…おかしいよ、グレイブく…んっ、くぁっ…!」

 

 横たわったままのイリゼの乳房を左手でゆっくりと揉みつつ、グレイブは少しずつ右手を下へ、下半身へと降ろしていく。指先で腹部をなぞり、臍へと触れ、更に下がって…スカートに触れる。そのままスカートの下に手を滑らせて、イリゼの秘部へ、柔らかな恥部へショーツ越しに指を当てがう。

 数度秘部を、割れ目をなぞられ、イリゼが上げた小さな嬌声。それはグレイブを昂らせ、指の動きは加速していく。

 

「ど、どうしてっ…こんな事、知って…ひぅぅ…っ!」

「さぁな。でも今は、こうしたい…したくて堪らないんだよ、イリゼ」

「……っ…♡!」

 

 なぞる指は二本となり、胸を揉む力もまた段々と強くなる。しかしそれ以上にイリゼの頭の中を震わせたのは、劣情の混じったグレイブの声音。

 自分よりも小さな少年に、情欲を抱かれている。そんな視線と感情を向けられている。その事実が、形容し難い感覚となってイリゼに走り、イリゼを内側からぞくりとさせる。

 

(駄目、止めないと…止めないと、なのにぃぃ……っ!)

 

 秘部にあてがわれた指は割れ目に沿って何度も上下に擦るだけであり、それ以上の事はしない。されどじわり、じわりと小さくも着実に秘部は、女性器は快楽を感じ始め、更にその指が陰核に触れれば、その瞬間だけは強い刺激が下半身に走る。それは向けられる情欲への背徳感と合わさる事で、より一層侵食するような快感となり…イリゼの思考から、止めるという発想が抜け落ちていく。耐えなければ、我慢しなければというものに変わってしまう。

 

「はー…っ♡はー……っ♡」

 

 シーツを握り締め、脚を強張らせ、深く荒い呼吸で快楽を逃がすようにして、イリゼは耐えていた。胸も秘部も与えられる刺激が凶悪ではないからこそ、少しずつ蓄積していくような感覚があり、ゆっくりと追い詰められているような気分だった。

 ここまでは、そんな刺激、そんな心境だった。耐える事が思考の中心だった。だが、次の瞬間…再びイリゼの思考は、塗り替えられる。

 

「はぁ…イリゼを見てると、こっちまでくらくらしてきそうだな…昂って昂って、仕方ないんだよ…」

「……ぁ、え…?」

 

 不意に割れ目を擦る刺激がなくなり、瞬く間にショーツが降ろされる。露わになった、ショーツに大きなシミを作ってしまう程愛液の分泌が進んだ秘部に、熱く硬い何かが押し付けられる。

 時折ぴくんと脈動しながら、威圧感を持ってそそり勃つ肉の棒。それは見紛う筈もない、彼の陰茎であり…貞操の危機よりもまず、イリゼはその存在に茫然としてしまった。

 

(…う、そ…男の人の、おち……って、あんなに、大きくて…太いの……?)

「…ごめんな、イリゼ…でももう、俺は俺を抑えられないんだ…でもイリゼだって、ここが気持ち良いんだろ?だったらせめて…今以上に、これで気持ち良くしてやるよ…」

「え…それ、って……あ…待って…待って待って待ってっ!ほんとに、ほんとにそれは駄目っ!それは、それだけは……──ひ、ぐ…ッ!」

 

 思わず見つめるイリゼへ、吐息を漏らすように言うグレイブ。そうして当てていた陰茎を立て、先端を当てがったところで、自分の置かれた状況を理解したイリゼは真っ青な顔で止めようとするが…その制止は、あまりにも遅過ぎた。

 ずぶり、と割れ目を開き、その内側へと入り込む肉棒。ただなぞられていたのとは比べ物にならない刺激が、痛み混じりの感覚がイリゼを襲い、イリゼは声を引き攣らせる。

 

「っ、あっ…凄ぇ、ナカが…うねって、絡み付いて…!」

「はッ、はッ…ん、ぐっ…ひぁっ、んんぅぅ……ッ!」

 

 初めての異物、初めての男性器にイリゼの膣はギチギチと締まり、グレイブも肩を震わせる。しかし驚きより情欲の勝るグレイブはそのまま体重をかけるように肉棒を沈ませていき、イリゼは裂かれるような刺激に身を竦ませる。

 ゆっくりと入り込んでいく肉棒と、接合部から滲むようにして溢れる鮮血。されどどちらもそれには気付かず、一物は根元まで沈み込む。

 

「ふ、ぅぅ…ふッ……!」

「くひぃ…ッ!?あッ、何これ引っ張られ…てぇぇ…ッ!」

 

 ぴったりと腰と腰が触れ合ったところで、一度は動きを止めたグレイブ。その間に少しでも異物感に、内側から膣を圧迫する肉棒に慣れようとするイリゼだったが、短く息を吐いたグレイブの腰は再び動き出し、イリゼは張り出したカリ首に膣壁を引っ張り出されるような感覚に見舞われる。

 

「お願い…待って、グレイブ君…っ!私、初めて…だからぁ…!」

「なら大丈夫だ、俺も初めてだからな…」

「うぇ……!?は、初めてなのに…こんな、雑に…?」

「だから、何度も言ってるだろ…イリゼが、悪いんだって…!」

 

 亀頭が抜ける直前まで腰を引いたところで、僅かに余裕の出来たイリゼは訴える。しかし返ってきたのは想定外の言葉で……イリゼが悪い、その一点張りでグレイブは続ける。

 だがその時、イリゼには見えていた。グレイブの表情が、ほんのりとだが恥ずかしさによる紅潮をしている事が。されど、その気付きを何かに発展させられる程の余裕はない。

 

「ほんとに、ヤバい…挿れる時も、引く時も、ナカで締まりながら絡み付いてくる…!」

「ひゅぐぅッ!ダメぇ、無理矢理動かなさいでぇぇッ!私の中っ、変になっちゃうからぁっ!」

 

 押し挿れ、引き抜き、また押し込む。始まった抽迭は、一擦り一擦り馴染ませていくようなゆっくりしたもので…しかし、少しずつ速度が上がっていく。十分に行われた前戯による愛液が一物の滑りを良くし、ぱちゅん、ぱちゅんという濡れた音の感覚は次第に短くなっていく。

 しかし、イリゼはそうもいかない。滑りが良くなっているとはいえ、先程までぴったりと閉じていた、初めて男根を受け入れる膣がそう簡単に慣れる訳などない。…イリゼも初めは、そう思っていた。

 

「んぁふっ…くぁ…ぁあっ……っ!(…あ、れ…?…段々、痛みが小さくなって…むしろ、それより……)」

 

 体重をかけるように、再び上から揉まれ始める両の乳房。肉棒も膣壁を擦り、力で掻き分け、その度に鋭い刺激が膣に走り…だが段々と、刺激が生み出す感覚が変わっていく。ただの痛みだったものは薄く、ぼんやりとした感覚に変わっていき、代わりのように染み出てくるのは心地良さ。力が抜け、意識を引き付けられてしまう、淡い快楽。そしてそれは気付いた瞬間から、抽迭の加速と比例するように広がり、確かなものへと変わっていく。

 

「く、ぉ…っ!…ははっ、少し締まりが緩んだと思ったら、今度は包み込んできて…これも、これで……っ!」

「ふぁっ、ひぁっ…ぅくぅうぅぅんっ♡!」

 

 そうして遂に漏れ出る嬌声。愛らしく、されど艶かしい喘ぎはグレイブの鼓膜を震えさせ、にやりと笑ったグレイブは手にも突き出す腰にもこれまで以上の力を込める。

 特殊な何かがあった訳ではない。単にイリゼ…女神の身体は強靭で、それ故に痛みにも強く、常人より挿入に慣れ易かったというだけの事。そして互いに快楽を感じているとなれば…一層の加速をするのは当然の結果。

 

「くぁ、ふっ…んぁぅ、ぅ……っ♡!」

「我慢するなよ、イリゼ…ここには俺達以外、誰もいないんだから、さ…っ!」

「ひぎゅうぅううぅぅ…ッ♡!」

 

 恥ずかしさと理性がよがりそうになる身体を抑え、シーツを握り締めて何とか堪えようとするイリゼ。だが搾るようにグレイブが両胸を掴み、人差し指で乳首を弾いた瞬間にその我慢は綻びを見せ、膣壁を抉るような突き上げによって必死の我慢も崩壊する。

 

「んひっ、だめっ、ダメぇぇっ♡!ほんとっ、にっ…これ以上はダメなのぉぉおおッ♡!」

「そう言われると…どう駄目なのか、見てみたくなるな…!」

「ふぉぉ…っッ♡!?ぁッ、ぐ、ぐりぐりしないでぇええええっ♡!」

 

 肉棒が一往復する毎に、快楽が水風船の様に膨らみ、重くなっていくのを感じる。それが限界を迎えた時、どうなるかは分かるからこそ、イリゼは真っ赤な顔で訴えかけるが、グレイブからすればそれは、普段は物腰柔らかく、しっかり者の様でいて割と可愛らしい面もある女性の艶姿以外の何物でもない。結果止まるどころか更に火の付いた彼は根元まで突き挿れた状態から腰を揺らして膣内を擦り、イリゼを喘がせる。自分が快楽を得るだけでなく、イリゼに快楽を感じさせる動きも交えていく。

 

「んぁぁっ♡ひぁああぁぅっ♡!ぅあっ、嘘っ♡グレイブ君のっ、ナカでまだっ、大きくなって…はひゅうぅぅんッ♡!」

「ふー、ぅ…このまま、最後、まで…!」

「ひぃぃッ♡!だ、め…ほんとにっ、このままじゃ…このままじゃイっちゃうっ♡!イっちゃうのぉおおぉっ♡!」

 

 擦り付けていたと思えば、押し付けるようにしながら引き、ゆっくり挿れ直す…と思わせてから一気に速度を上げて突き立て、素早いピストンを再開する。そんな不規則な動きにイリゼは翻弄され、膣を掻き回され…その内に気付く。膣の中で一物がよりいきり勃ち、その状態で震えている事に。

 その理由を示すように、吐息を漏らしながら力強いピストンに専念するグレイブ。いよいよ追い詰められたイリゼはもう取り繕う事など出来ず、パンパンに膨れ上がった快楽を抱えて懇願するが…もう、遅い。

 

「く、ぁっ…イリゼっ、でる……っ!」

「〜〜〜〜っっ♡!あ"っ、くるっ、昇ってくるぅっ♡!ダメっ、我慢出来な……ぁぁあひぃいいぃぃぃぃいいぃいッ♡♡!」

 

 乳首へ掌を押し付け、真上から乳房を鷲掴みにしたまま、全体重をかけるようにグレイブは腰を打ち下ろす。寸分の隙間もない程に腰をぶつけ、一物をねじ込み、肩を震わせながら射精。一際大きく跳ねた一物の鈴口から、解き放たれた精液が流れ込み、熱と共に一気に膣内を蹂躙していく。

 既に快楽が膨れ上がっていたイリゼにとって、それはどうしようもない駄目押しそのもの。精液が、熱が膣内に広がり、肉棒と共に最後の一押しをした瞬間、イリゼは感覚の全てが膣に集まり…爆発が如く、絶頂の快楽が全身を駆け巡った。腰が跳ね上がり、肩から足先までのなだらかなブリッジを形成し、部屋中に嬌声を響かせていた。

 

「は、はひっ…んぁぁ……っ♡!」

「ぬ、ぁ…っ!まだ、うねって…刺激して、くる…!」

 

 鮮烈な絶頂は通り過ぎても、そう簡単に身体は落ち着かない。残る快楽にイリゼが痙攣する中、膣もまたびくびくと震え、その不規則な脈動がグレイブの一物を刺激する。彼もまた射精直後で敏感となっており、すぐには抜けず…結果引き抜かれたのは、イリゼの絶頂が完全に余韻へと移った頃。

 

「ふ、ぅぅ…まさか、こんなに離してくれないなんてな……」

「んぉ"ッ…♡…はぁ…んぁ、ぁっ……♡」

 

 引き抜いたグレイブがベットに手を突き、背を軽く後ろへ倒して座り込む一方、イリゼは横たわったまま熱の籠った吐息を繰り返す。一度達し、快楽の波が引きつつあるとはいえ、未だ乳首は硬く張り詰め、膣からはたらたらと愛液混じりの精液を垂らす今のイリゼは、依然煽情的且つ官能的で…故にグレイブの欲望が一度では収まらないのも、ある意味では仕方のない事。

 

「…なぁ、イリゼ。イリゼは女神、なんだよな?」

「う、ぇ…?…そう、だけど……」

「だったら…まさか、この程度でへばったりはしてないよなぁ?」

 

 そんな言葉と共に、グレイブはにやりと口角を上げる。普段であれば、それは年相応の少年らしい、少し意地悪で悪戯っぽい笑みに見えるが…今は違う。今の彼の笑みは、獲物の味を知った肉食獣が如き、欲望と凶悪さを孕んだもの。

 不味い。イリゼは本能的にそう感じた。このままでは、更に翻弄され、欲望のままに嬲られると。だが、未だ余韻の抜け切らない彼女の身体は言う事を聞かず、グレイブによって手際良く衣類を剥ぎ取られてしまう。

 

「あ、やっ……!」

「イリゼだって、服が汚れるのは嫌だろ?…次はもっと、上手くやるから…さ」

「ひぁぁ…っ♡!?」

 

 脱がされ、ベットの上で転がされ、全裸でイリゼはうつ伏せに。そのイリゼの耳元で、笑みを浮かべたままのグレイブは小さく囁き…それだけで、イリゼの身体はぴくんと震えてしまった。

 

「(……っ…まだ、気怠い感じが抜けてくれない…それに今、私囁かれただけで…)…って、え…?グレイブ君、何…ぉ"ッほぉぉおおぉおおぉッ♡!」

 

 乱れた思考を整えようとする中、腕を回され、持ち上げられるイリゼの腰。そしてイリゼがまともに訊く暇もなく、グレイブも答える事なく、再び一物がイリゼの膣に突き立てられた。既に一度絶頂まで迎えた膣は、受け入れる事に一切の抵抗がなく、ずぶりと一気に入り込む。

 

「やっぱ体勢が違うと、感じる締まりも変わってくるな…。それに…へへっ、この光景も悪くない…」

「はぁっ、ぁッ…んひぁああぁぁ……っっ♡!」

 

 当然腰を持ち上げられたからといってイリゼが四つん這いになる理由はなく、今は腰を、尻だけを突き上げたような状態。その状態で、背中と弛む尻肉、それに横を向いたまま喘ぎを上げるイリゼの顔を見たグレイブは舌舐めずりをし、わざと擦り付けるようにしながら引いていく。ゆっくり擦り付け、イリゼが震える姿を眺め…一瞬の空白を経て、上から腰を打ち付ける。

 

「ふっ、と…!イリゼは…ここが弱いんだよ、な…っ!」

「んぇっ!?んぉおおおおッ♡!な、なんれ…ふゃっ……っ♡!」

「そりゃ、ここまででたっぷり反応は見てるからな。…知ってるだろ?俺はちゃんと観察もするタイプだって」

 

 動かないよう両手で腰を掴んでからの、狙い定めた刺突。言葉通り的確にイリゼの弱点、深く感じる場所へと打ち込まれた刺突はイリゼを鳴かせ、グレイブは戸惑うイリゼへ尻を揉みながら余裕混じりの調子で答える。

 そこからグレイブは、数度に一度、不規則なペースで弱点を突くピストンを開始。いつ来るか分からないイリゼは勿論身構える事も出来ず、代わりに感じさせられる。一度達した事でより感じるようになった快楽と、自分とは対照的にグレイブが余裕を持ち始めた事を。

 

「もう、無理するなって。こんなに締め付けてきてるのは、無理に挿れてるからじゃないんだろ…?」

「やぁっ、み、耳元で囁かないでぇぇ…っ♡!それに締め付けてるのはっ、私の意思じゃ……」

「なら、俺のをキツく締めてる事も、無理矢理とは別の理由がある事も認めるんだな?」

「……っっ!そ、それ…は…ぬふぅううぅうぅっッ♡!」

 

 身体を倒し、自身とベットでイリゼを挟みながらグレイブは囁く。耳の側で、くすぐるように紡がれる彼の言葉は、鼓膜で、頭の中でぞわぞわと響き、多少は戻っていたイリゼの思考を再び溶かして奪っていく。

 無論、膣を突くピストンも止まってはいない。浅い所から順に、耕すようにグレイブは一物を突き立て押し付け、膣の中の開拓を進める。

 

「グレイブっ、君…っ♡!こ、こんなのっ…ぁひゅ、ぅあっ♡…だ、め…だからぁ…♡!私達はっ、そんな…んふぅうぅ……っっ♡!」

「…駄目?さっきから、何回も何回も駄目だって言ってるけど…何が駄目なんだよ?俺が、イリゼからすれば子供だからか?」

 

 波の様に襲う快楽の中、気力を掻き集めてイリゼはグレイブを止めようとする。言葉で以って、訴えかける。

 これまでそれは、軽く流されてきた。それでもイリゼは訴え続けたのであり…不意に、グレイブの腰の動きが止まった。それは一見、思いが届いたようであり…しかし、あくまで肉棒は挿れたまま。膣に突き刺したまま、動きを止めたグレイブは問いた。一体何が、駄目なのかと。

 

「…あ、え…?…そ、そういう事じゃ……」

「だったら、俺の事が嫌いなのか?…それならまぁ、駄目だって言うのも仕方ないな…」

「……っ!ち、違う…それだけは、絶対に違う…!私はグレイブ君を、嫌ってなんか……」

「なら、良いじゃないか。俺はイリゼの事、結構気に入ってるんだからさ」

 

 何が、と訊き返されるとは思っておらず、結果イリゼの答えは歯切れの悪いものに。されどそれは一つ目の問いに対してであり…嫌いか、という問いには、はっきりと否定を示した。その誤解は、悲し過ぎる。それだけは絶対にいけないと、自身の心に突き動かされて。

 だが、その答えを得たグレイブは笑みを浮かべ、抽迭を再開。右手を腰に回し、左手をイリゼの肩にかけ、再び囁きながら抜いて挿れてを繰り返す。

 

「俺はイリゼの事を気に入ってる。イリゼだって、俺が嫌いな訳じゃない。だったら問題ないだろ?意地張るなって…」

「ひゃんっ、ふぁ…っ♡け、けどっ…でも、それは……っ♡!」

「違うって?…俺がイリゼを気に入ってるのは本当だ、それの何が違うって言うんだよ。それに…イリゼだって、待ってとか駄目とか言うけど、もう全然離れようとはしてないじゃないか。…そうだろ?イリゼ」

 

 ぴたりと身体を密着させて、イリゼの背中越しにグレイブが言う。その言葉に、内容に、耳元での囁き関係なしにイリゼは肩をぴくんと跳ねさせ…言葉に、詰まる。

 

(そうだ…私はどうして、離れようとしてないの…?組み伏せられてるから…?そんな事考える余裕もないから…?…それとも……)

 

 イリゼが自分自身に戸惑う中、グレイブは腰の動きを緩める。しかしただ遅く弱くするのではなく、じっくりと沈ませ、ゆっくりと腰を上げ、快楽ではなく肉棒そのものを覚えさせるように膣内を掘る。

 されどそれも一時の事。彼自身、欲望のままに振りたくりたいのを耐えていたグレイブは、ここだと思った瞬間耐えるのを止め、再び強く、荒く犯す。ある程度イリゼに考えさせた上でその思考を打ち切り、欲望と快楽をイリゼに押し込む。

 

「ぬひぁあぁぁッ♡!?あ"ッ、この緩急ズル…ぃひいぃぃいんっッ♡!」

「俺は、こうしたいんだよイリゼ…!だから、イリゼも…な…っ?」

 

 頭も身体も一度落ち着かせた上で、そこに何度も硬く反った一物を打ち込む。無防備にさせたところへ刺激を押し付け、思考を快楽だけに集中させる。

 それは全て計算尽くの行為か、それとも男の、雄としての本能が、目の前の女神を貪る為にそうさせたのか。ただ何れにせよ、イリゼはよがり、翻弄され、再び快感が膨れていく。

 

「胸も、尻も、脚も背中も…ほんとに柔らかいんだな、イリゼって……」

「はひゃあぁ…っ♡!?な、撫で回さな…ぉ"お"ォ"ッ♡!(グレイブ君、いつもはちょっと大人びてて、でも悪戯っぽかったり子供らしいところもある男の子だったのに…い、今は…今は腰使いが凄く逞しくて、手も私の身体を堪能するみたいに動いて…だ、め…他の事、考えられない…頭の中、グレイブ君と、気持ち良い事で一杯になって…あ、ああぁぁ……っ♡)」

 

 両手で撫でるように次々とグレイブはイリゼの肢体を触り、感じさせる。そちらに意識が逸れるとグレイブの抽迭はその激しさを増し、意識を膣へと引き摺り戻す。しかしその後はまた身体中を撫でられる事によって意識を散らされ、イリゼの思考は統制を失う。快楽と、繋がってる相手…その二つしか考えられなくなってしまう。

 そうなってしまえば、絶頂までは一直線。抜き、挿し、擦り付け掻き回し、その全てで感じるイリゼの膣は今やグレイブの肉棒へと媚びており…突き刺した状態から、更に腰を振ってグレイブが膣内を突き上げた瞬間、イリゼは二度目の絶頂に至る。

 

「ぬひッ、ぉッ──ほぉおおぉ"お"お"お"お"ッ♡!んぁ"ひっ、ひぃぃいぃいいぃぃッ♡♡!」

「……ッ、ぅ…!根元から、一気に搾り取ってくる…!くっ、イリゼ…っ!」

 

 膣内を激しく収縮させながら、イリゼは絶頂。上半身は腰から曲線を描くようにして跳ね上がり、脚も膝から下が天井を向いてびくびくと震える。同時にとても女神の声とは思えないような嬌声が響き渡り、背中に滲んでいた汗がつ…っと下へと落ちていく。

 脈打ちうねり、飲み込むような膣の動きは弾ける程の刺激と快楽を肉棒に与え、よがるイリゼの艶やかな肢体と、淫猥な色香が飽和している喘ぎ声がグレイブの思考と心を魅了し、達したイリゼの膣内で一物が脈動。精液を引き摺り出されるようにグレイブは射精し、再び白濁液がイリゼの膣内を染め上げ占める。

 

「くひぁああ……♡おっ…ほっ……ひゃい、んぃぃ…ッ♡!?」

 

 ごぷっ、ごぷっ、と肉棒が震える度に少しずつ押し出された精液が溢れ出し、イリゼもその度肩を震わせる。

 されど射精し切ったグレイブが選んだのは、抜かずの続行。まだ余韻に差し掛かるかどうかの段階だったイリゼの膣内で、グレイブの肉棒が膣壁の抱擁を強引に押し退け力強く擦り、イリゼは刺激に目を見開く。

 

「ふ、ぅぅ…イリゼ……!」

「ぐ、グレイブく…んん……っ♡」

 

 二度の射精を経ても尚硬さを残す肉棒で膣を掘り起こしながら、グレイブはイリゼの肩を引く。そして振り向くイリゼへと顔を近付け、再びキス。ずっぽりと肉棒を差し込んだまま唇を重ね、舌を這わせる。内側からイリゼの唇を舌先で舐め、そのまま口内に舌を入れ込む。

 

「は、ぶっ…ぅふ、ちゅ…ふじゅるっ……♡」

「ふ、ぐっ…ん…ぷぁ…。…よ、っと…」

 

 イリゼの口内で触れ合う二人の舌。触れた瞬間、びくりとイリゼは舌を引っ込めるも、歯茎や裏顎を舐められる内に少しずつ弛緩していき、緩んだ舌をグレイブの舌が絡め取る。唾液が混ざり、吐息が口の端から漏れ、何より至近距離で二人の視線が交錯する。熱を帯びたイリゼの視線と、じっと見つめ返すグレイブの視線が、舌と同じように絡み交わる。

 そうして暫く唇を重ねていた後、十分に堪能した様子でグレイブは口を離す。しかし依然として一物は膣内へ挿れたままで、その状態で更にイリゼの肩を引っ張り仰向けに戻す。

 

「ひぅ、くぁ…っ♡」

「イリゼ…俺はまだ、満足してないんだ…だから、もう一度だけ…付き合って、くれるか…?」

 

 両手をイリゼの頭の左右に置いた、まるで押し倒した後のような姿勢。その姿勢でグレイブはイリゼを見つめ、静かな声で問い掛ける。

 真剣な思いも漂うグレイブの事を、イリゼは潤んだ瞳で見上げていた。たっぷりと快楽の猛攻を受けた思考は既にまともな判断力を失っており…しかしグレイブの真摯な思いと、そこにある熱だけははっきりと感じ取っていた。だからこそ、イリゼは…頷く。

 

「……うん…♡」

 

 それまでは意思関係なく硬直や弛緩をしていた身体から自ら力を抜き、無防備な姿でグレイブを見つめる。

 汗に濡れ、艶を増した肌と、卑猥に乳首を勃たせながらも小さく上下を繰り返す胸。紅潮した頬は見るだけでもその柔らかさを感じさせ、何よりイリゼの潤んだ瞳は、じっとグレイブを…グレイブだけを見つめている。

 女神という言葉から連想する、神々しい美しさではなく、親近感の湧く少女の愛らしさと、その中にちらりと見える大人の魅力。それは肉欲に偏りつつあったグレイブの欲望を一度溶かし…その上で、彼を魅了する。生唾を飲み込んだグレイブはイリゼの頬を撫で…残りの情欲を全て吐き出さんと、しならせるように腰を打ち込む。

 

「もう二回もしてるのに、まだまだこんだけ締まるんだから…やっぱりほんとは良かったんだな、イリゼ…っ!」

「んぁはっ、んぁ、ぁあ…っ♡!も、うっ…言わないで、よぉ……っ♡!」

「悪い悪い。そうやって反応するのを見ると、つい言いたくなってさ…!」

 

 波の満ち引きが如く、力強くグレイブは腰を振る。突けば膣内を掻き分け、引けば膣壁を擦り、膣という穴で肉棒を扱きながらもイリゼへ刺激を与えていく。イリゼもよがり、シーツを握り締めながらもグレイブを見つめ、その欲望の発露を受け止める。

 腰同士がぶつかり合う乾いた音と、性器同士が擦れ合う濡れた音が、重なり合って部屋に響く。そこにイリゼの喘ぎも混ざった三重奏が、二人の身体の火照りを逃さず煽る。

 

「ほんと、イリゼのここは…よく、締め付けてくる…!抱き締めたまま、中々離してくれないんだからな…!」

「だからっ、言わな…んぁあん…♡…そういう、グレイブ君だって…ずっと、興奮…ひゃ、ふっ…♡!…しっ放し、なんだからね……っ♡!」

 

 一物で掬うように、膣を掘るように抽迭しながら、指を沈み込ませるようにして乳房を揉む。程良い柔らかさと弾力を持つ乳房は揉まれる度に形を変え続け、揉まれる事で生まれる快感は、波が広がるようにイリゼの全身へ浸透していく。

 きゅうきゅうと、吸い付くようにして締まる膣。言われるばかりだったイリゼがお返しとして、自ら膣をぐっと締めると、中でグレイブの一物はびくっと震え…亀頭が、子宮口へとぴたりと触れる。もう完全に「出来上がった」子宮は、次の射精を期待し膣の中を降りており…触れ合う子宮口と亀頭は、まるで性器同士でキスしているよう。

 

「はひぁっ…♡!ぐ、れいぶ…君……っ♡!」

「ぅ、くっ…イリゼ、イリゼ……っ!」

 

 跳ね上がった脚は、暫く斜め上を向いて震え…その内に、グレイブの腰に絡み付く。両脚で彼の腰をホールドし、抜く事も離れる事も許さない。

 だがグレイブにはそんなつもりなどなく、体重をかけるように乳房を押し潰しながら、触れた子宮口へと一物を強く押し付ける。押し付け、擦り付け、子宮への壁を緩めていく。

 

「うぁっ、また震えてる…っ♡私のナカでっ、グレイブ君の…射精したいって、暴れてるのぉっ♡!」

「イリゼのナカはっ、どうしようもない位に気持ち良いからな…!でも、まだだ…このまま、もう少し…っ!」

「ふひッ、響くぅっ♡!短く何度もゴツゴツされるのっ、ナカでジンジン響くのぉおおッ♡!あひゅ、くふぅぅうっっ♡!」

 

 頬に垂れた涎の跡を残す、イリゼの嬌声。手に伝わる乳房の柔らかさと、肉棒を包み締め付ける膣の心地良さへ思考を震わせる喘ぎ声が加わり、すぐにでも射精に至ってしまいそうになるグレイブ。されど彼は気力を振り絞って衝動に耐え、根元まで突き挿れた状態から小刻みに何度も子宮口を打つ。矢継ぎ早に突かれるイリゼは身を捩るも、腰をホールドした両脚は解かれる事なく、膣と子宮口でグレイブのピストンを受け続ける。

 執拗な刺突と快楽による追撃で、遂に解れる子宮口。亀頭でそれを感じ取ったグレイブは出来る限り腰を引き、ゆっくりと息を吐き…力の限りで膣を突く。子宮口へ一物を叩き付け、緩んだその壁をこじ開け、子宮の中へ自分の性器を届かせる。

 

「ん"ッぉおおぉぉおおぉっッ♡!?あ"ッ、くるっ、くるクるクるぅぅッ♡!イくッ、子宮のナカまで犯されてイ"くぅう"ぅ"ぅぅぅぅッ♡!」

 

 電流が走ったような、鮮烈にして強烈な刺激。初めて突かれる子宮内でも、今のイリゼの身体は刺激を即座に快楽へと変換し、その快感の激しさでイリゼの膣も、脚も揃ってグレイブをキツく締め付ける。あまりの快楽から出た、イリゼの意思とは無関係の反応であり…しかしある意味それは、子宮内への到達を悦び、射精をせがむようでもあった。

 ただでさえギリギリであったグレイブにとって、それはあまりにも強過ぎる駄目押し。自分の感じる一番奥、子宮内へと到達した事も彼の心を緩め、肉棒は最後に一度大きく震える。

 そして交わる二人視線。グレイブは熱と情欲を帯びた、イリゼは艶やかに潤んだ瞳で相手を見つめ、感情も快楽も限界まで登り詰め……絶頂。

 

「射精、る…ッ!イリゼ、全部受け取れ……ッ!」

「ひゃいんぁあぁぁぁぁああぁあっッ♡!直接っ、射精てるっ♡!グレイブ君の精液っ、熱々せーしでっ、私の中が満たされてくのぉおおぉおぉぉッ♡!んぉ"ッ、ひぅっ、ふぉおおぉおおぉぉおおんんッッ♡♡!」

 

 がっちりと脚で腰を掴まれたまま、グレイブもまた力一杯イリゼの乳房を握り締めたまま、迸る精液の全てを吐き出す。子宮内に打ち出し、精液で叩き、重く熱い白濁液で膣の最奥を埋め尽くす。

 その精液と、精液から与えられる快楽の奔流で、イリゼも深く絶頂していく。仰け反った顔から舌を突き出し、肩と頭しかベットに付いていない程に腰を浮かせ、甲高い喘ぎ声を響かせる。精液を吐き出す陰茎は膣内を更に拡張しそうな程に暴れ回り、その上から達した膣は肉棒を締め付け搾り出し、快楽の渦で二人を包む。

 想像絶する程の絶頂感で、暫く二人は動けなかった。どちらも身体を震わせ、汗を滴らせ、相手の熱を感じ続け……長い絶頂を抜けた瞬間、がくりと身体から力が抜ける。

 

「はー…はー、ぁ…♡」

「…っ、ぅ…最後、ほんとに…締め過ぎ、だって……」

 

 弛緩と共に、浮きっ放しだったイリゼの背と腰が落ち、脚もグレイブの腰から離れる。身体は余韻に浸れるような状態ではなく、曝け出した胸を大きく上下させて何度も荒い息を漏らす。

 一方のグレイブも流石にもう余裕がなく、両手をベットに突いて汗を垂らす。未だに時折跳ねる一物は膣を震わせ、一物自身も跳ねた瞬間膣のヒダと擦れ合い、そこでまた軽く刺激が走る二人の性器。だがその状態も、グレイブがゆっくりと腰を引き、完全に一物を抜いた事で、遂に快楽は終わりを迎えた。

 

「ひゃっ、んっ…♡……満足…出来た…?」

「あぁ、おかげでな。イリゼこそ…って、それは訊くまでもないか」

「う…私は初めから、したいと思ってた訳じゃ……」

 

 抜かれるまでは品のない蟹股状態だったイリゼも、抜かれてからは脚を閉じ、毛布を引っ張り胸から下腹部までを隠す。そのイリゼに向けて、グレイブはまた悪戯っぽくにやりと笑い、イリゼは不満そうに口を尖らせる…が、これ以上は言っても仕方ないな、と言うのを止めた。理由はどうあれ、自分も散々よがり、達してしまったのだ。ならもう、違うと言っても見栄を張っているようでしかないのだから、と考えて。

 

「…ところで、さ…グレイブ君の言う、気に入ってるって……」

「うん?気に入ってるは気に入ってるだぞ?」

「…だよね。何でもないよ」

 

 それからふと、イリゼはグレイブに問う。それは場合によっては、また深く心が揺れ得る問い掛けで…だがグレイブは、それに軽い調子で答えた。誤魔化す気配などなく、本当に言葉通りだと言っているような声音で言い…イリゼもまた、それで納得した。……行った事からすれば、それで済ませられる訳もないのだが…それはそれ、これはこれ。とにかく今の答えが、一番イリゼにとってはすとんと受け入れる事が出来たのである。

 衣類を正し、軽快な動きでベットから降りるグレイブ。数歩歩いたところで彼は「じゃ、いい加減戻るよ」と言い、それに対してイリゼは首肯。さっさと戻ろうとしているのは、もう眠いからか、それともイリゼが視線を気にせず着替えられるようにする為か。何れにせよ、彼の足取りに躊躇いや名残惜しさを感じさせるものはなく……

 

「…………って、グレイブ君…?ゆっくり休めって言った割に君、相当私の体力と睡眠時間を削ってくれたね…?」

「……さーて、何の事やら…」

「あ、しらばっくれる気!?もうっ、ほんとに次やったら怒るからね!?」

「…次?」

「あっ…そ、それは……って、こらーっ!」

 

 ぴくっ、と肩を震わせ止まる足。反応された事で自らの言った言葉の意味するところに気付いたイリゼはしどろもどろになるも、それを見たグレイブの笑みで顔が赤くなり、ぷんすかと怒りを露わにする。そしてそんなイリゼを見て、グレイブはさっさと退散していく。

 そうして、イリゼとグレイブの一夜は終わった。望んだ事かと言えばそうではなく、ならば嫌悪しているかと言われればそれも違う…内側から湧き上がった感情に唆され、熱に浮かされるようにして身体を重ねた、そんな一夜が。

 しかし、瞬間瞬間は熱に浮かされていたようでも…互いの心に、その時の情動が深く刻まれた事は間違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…刻まれた事は間違いない…じゃないんだけど!?普通に何やってるの私!?別のシチュエーションでもう一人とも…って、ほんと何なの!?一体全体、私の見る夢はどうなってるのぉおおおおぉぉぉぉっ!」



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原初は夜に堕ちていく

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本話は『─計算の果てに何があるか─(ロザミアさん作)』との事実上コラボであり、『大人ピーシェが頑張る話。合同コラボ』でのコラボを前提としたものとなっています(但し、そちらを読まずとも話が分からなくなる事はありません)。

人物・オリジンハート イリゼ ズェピア・エルトナム(但し神様転生)

内容・膣内射精 口淫 焦らし 快楽堕ち


 再会というのは、本来は幸せなもの。またいつか…そう願い、そう期待した日が訪れてくれるのだから、再び会えたのだから、嬉しいと思わない筈がない。

 けれどそれが、あまりにも歪んだ…歪められた形であったとしたら。そしてそれにより…見えない沼へと、引き摺り込まれていくのだとしたら──。

 

「…駄目、か……」

 

 嘆息と共に、小声で肩を落とす少女。彼女はイリゼ。原初の女神の複製体であり、オリジンハートという名を持つ女神。

 その彼女は今、ある空間…いや、ある部屋へと閉じ込められていた。何故、いつ、どうやって…何もかも分からないながら、密室に閉じ込められてしまっている事は事実。信次元ではないという事なのか、女神化も出来ず…それ故に、壁や天井を破壊して脱出するという事も困難。

 閉じ込められているのは、高級ホテルの一室、或いは館の来客用にあつらえられた部屋とでも言うべき場所。幽閉されている、という点を除けば悪くない環境であり…そこにいたのは、イリゼ一人だけではなかった。

 

「……ふむ、そういう事か」

 

 イリゼが部屋内を調べている間、ソファに腰を下ろし、瞑想するが如く微動だにしなかった一人の男性。…ズェピア・エルトナム。それが彼の…ある吸血鬼の名前であり、イリゼと彼とは知人であった。

 目を閉じ、座っていた彼だが、何も休んでいた訳ではない。彼は彼でこの空間を探っていたのであり、目に至っては元々普段から閉じているというだけの事。そんな彼の、何か把握したような言葉を聞いてイリゼは振り向く。

 

「な、何か分かったんですか…?」

「あぁ、やはりここは通常の部屋…いや、通常の空間ではないようだね。今の段階で、はっきりと分かっている事は三…いや、二つ。どうも本領を発揮出来ない今の私と君とでは、力尽くでの脱出は厳しいという事と…この空間の全容の把握もまた、現状では困難という事だ」

「そう、ですか…やっぱり、ここも……」

 

 その返答は、イリゼの期待したものではない。しかしそれすらも自力では探知出来ないイリゼがズェピアに文句を言う道理もなく、感謝の言葉を返してイリゼは再び部屋内を調べる。手掛かりが見つかる見込みは薄くとも、何もしないよりはマシだと思って。

 そんなイリゼの姿を、ズェピアはじっと見つめていた。何をするでも、何を言うでもなく地道に探すイリゼを見つめ…そして二度、笑う。一度目は自嘲するように。それから二度目は…どこか歪んだ熱を以って。

 

「…イリゼ君。そろそろ少し、休んではどうかな?状況からして、長丁場になる事は避けられまい」

「…ありがとうございます。でも、私はまだ……」

「しかし、不調ではあるだろう?単に本領を発揮出来ないというだけでなく…それ以外にも」

「……っ…どうして、それを…」

 

 ぴくり、と肩を震わせ再び振り向くイリゼ。彼女の問いに、ズェピアは感情の読めない表情で薄く笑い…数秒後、そうですね、とイリゼは大きなベットへ腰を下ろす。

 確かにイリゼは調子が悪い。しかし何故分かったのか。疑問を抱くイリゼだったが、元々ズェピアは察しの良い人物。故に今回も何かしらの方法で気付いたのだろう、とイリゼは自分の中で処理し、それを追求する事はなかった。…だが、もし違和感を抱き、追求していたのなら…これからの事は、起きなかったのかもしれない。

 

「…随分と、高級感のある内装ですよね。ここに来た覚えがなくて、出る手段も見つからないなんて状況じゃなきゃ、くつろげそうな位には」

「もしこれが人為的なものなら、脱出の意欲を削ぐ、という意図があるのかもしれないね。それに…女神たる君には、殺風景な空間よりもよっぽど相応しいだろう」

「いや、こんな状況下で相応しくても……」

 

 改めて見回しても、やはり感じるのは格調高さ。とはいえそれも、訳も分からぬまま閉じ込められているのでは台無しだ、と思うイリゼだった、同じく格調高さが似合いそうなズェピアの方は、やや意図の読めない発言を口に。そしてイリゼが半眼を浮かべる中…ズェピアは、言葉を重ねる。

 

「いや、本当に君の様な女神が住まうのなら、これ位の品位ある空間こそが相応しい。そういう意味では…ああ、よく分かっているというものだ」

「よく分かっている…?それは一体、誰に対する評価を……」

「…ところで、だ、イリゼ君。吸血鬼と女神は、魅力という点でよく似ていると思わないかい?吸血鬼その妖しさで、女神はその美しさで相対する者を魅了し、虜にする。魅せる本人に、その気がなくとも…ね」

「…ズェピア、さん……?」

 

 一層意図の読めない、しかし何かおかしいズェピアの発言に、困惑の表情を見せるイリゼ。そのイリゼが見やる中で、ズェピアは静かに立ち上がり、イリゼの座るベットの方へ。そうしてイリゼの目の前まで歩いたズェピアは、語った言葉の通りに妖しさを感じる素振りで手を伸ばし…その手の指をイリゼの顎に添えて、自分の方へと引き付ける。上向きとなった顔に、自らの顔も近付ける。

 突然の行動に、当然イリゼは驚き動揺。反射的に離れようとするが、ズェピアは逆の手で肩を掴んで離さない。

 

「なっ、ずぇ、ズェピアさん……!?」

「良い反応だ、イリゼ君。やはり、君は良い。美しい。その顔を、気丈な心を可憐にして高潔な在り方を…穢したいと、思う程に」

「……っ!?」

 

 穏やかな、落ち着きのある…されど悪意とも違う、しかし黒い感情の浮かび上がったズェピアの笑み。その笑みに並々ならぬものを感じたイリゼは多少強引にでもと振り払おうとするも、それより一瞬早くズェピアはイリゼをベットに倒し、イリゼの両手首を頭上で素早く、且つ片手で押さえる。

 

「……ッ…まさか、ズェピアさんも…!」

「ああそうだとも。死徒と女神を揃って惑わすとは、余程の術者か、それとも遥か高次元の空間なのか。…まぁ何れにせよ、ここは踊らされてみるのも一興。君の様な美しい女神と踊るなら、悪い話でもないというものさ」

 

 ズェピアの下でもがくイリゼだが、ズェピアの下からは逃れられない。これが常人ならばどうとでもなっただろうが、同じく本調子でないとはいえ、相手は吸血鬼。それこそ膝蹴りの一つでも入れれば何とかなるのかもしれない…が、イリゼにそれをする事は出来ない。

 今の発言で、イリゼは確信していた。ここで目覚めて以降、ずっと感じていた内なる熱、渇きにも似た疼きをズェピアも抱いていたのだと。そしてそうであるのなら、正気に戻さねば…というのがイリゼの思い。友としての、女神の意思。

 

「落ち着いて下さい、ズェピアさん…!それは罠です…!誰かが私達をここは閉じ込めたのなら、これもそうなるように仕向けられて……」

「おっと、勘違いしないでもらおうか。これは私の意思だ。私が、私の意思で…君が穢れていくさまを見たいのだよ」

 

 説得を試みようとするイリゼの言葉を遮り、ズェピアは空いている手でイリゼの前髪を掻き上げる。

 再び近付く両者の顔。ズェピアは普段から目を閉じている為、その視線が混じり合う事はない。だがそれでもイリゼは『見られている』と感じ、迫る吸血鬼の端正な顔に緊張は募り…しかし次の瞬間、腹部へ走る思わぬ感覚。

 

「ひゃっ……!」

「ふふ、油断とは君らしくもない。それとも、女神といえどもこのような事への免疫はない、という事かな」

「あ、やっ、ちょっ……!」

 

 それは、ブラウスを捲り、その内側へと入り込んだズェピアの片手。髪を掻き上げていたその手は気付けば引き戻され、今は素肌を撫でている。なぞるように、その感触を確かめるように。

 完全に赤くなるイリゼの顔。目を見開き、一層強い力でズェピアを振り解こうとするが、それでもズェピアは離れない。それどころかズェピアの手は滑らかな肌を堪能しつつもより奥へ、より上へと向けて登っていく。

 

「や、止めっ…捲らない、でぇぇ……っ!」

「流石は女神。柔らかさ、ハリ、温かみとどれをとっても申し分ない感触ではないか。だが…その反応は頂けないね。生娘の様に鳴くさまも素敵ではあるが…この程度で鳴くようでは、穢し甲斐がない。それとも、女神というのはこの程度だったと、私の過大評価だったという事だろうか」

「……っ…それは…そんな、事…っ!」

「であれば見せてくれ給え。過大評価ではないというのなら、ね」

 

 器用に手首と前腕を用いて、ブラウスを捲り上げていくズェピア。あっという間に彼の指はイリゼの胸の谷間にまで到達し、腹部もまた完全に露わ。

 そこでズェピアが口にした、どこか失望したような言葉。それまでは顔を赤くするばかりだったイリゼだが、その言葉を聞いた瞬間表情が変わり、きっと鋭い視線でズェピアを見やる。依然顔は赤いままであり、ある種その表情は目付き含めて『唆る』ものなのだが…イリゼはそれに気付かない。

 そしてズェピアは、内心で笑う。イリゼが思った通りの反応を、望んだ通りの意思を示してくれた事に。

 

「ふ…っ、く…ぁ、う……っ!」

「これはまた、抜群の弾力と手に吸い付くような瑞々しさだ。美の表現を彫刻の様な、と言う事があるが…この柔らかさがない時点で雲泥の差。そうは思わないかな、イリゼ君」

「そんな、話っ…私、にっ…され、ても……っ!」

 

 中指の先で下乳を持ち上げるようにしてなぞっていき、真上まで到達したところでズェピアは掌を翻して愛撫を開始。指を沈み込ませるように、馴染ませるようにゆっくりとイリゼの胸を揉みしだき、わざとその感想をイリゼへと伝える。対するイリゼの反応は耐えている事もあり素っ気ないものだが、気にも留めずにズェピアは続ける。

 

「随分と苦しそうだね、イリゼ君。やはり女神と言えども、力が出せなければ少女と同じという事かな」

「ち、がっ…そんな事っ、な…い……っ!」

「果たしてそうだろうか。例えば、ここを捻るとするよ…?すると君は…こうなる」

「え、ぁッ……ひゅぐぅぅうぅ…っ!」

 

 手足の指を握り締め、気丈な態度を返すイリゼにズェピアは軽く肩を竦めると、人差し指の腹で下着越しにイリゼの乳房の先端、乳首へと触れる。胸への愛撫で既に屹立しつつあったそれに触れた瞬間、イリゼはぴくりと震え、何かしらの言葉を言いかけたが、それより早くズェピアは乳首を一捻り。その瞬間乳首から乳房全体に痺れるような刺激が走り、思わずイリゼは悲鳴を…それも艶めいた声を出し掛けるも、それがそのまま出る事は辛うじて回避。その事にズェピアはほんの少し驚いたような表情を浮かべ…だがすぐに彼は表情を戻す。

 

「あぁ、これは流石に耐えるか。なら、こちらはどうだろうね」

「ひ、ぅ……っ!」

 

 付け根から乳首までを手で緩く絞るようにしていたズェピアは、流れるような動きでその手をイリゼの下腹部へ。スカートの中へとその手を潜り込ませ、乳首同様ショーツ越しに割れ目を下からなぞり上げれば、イリゼは再び我慢をするような声を漏らし…そこでズェピアは、指に感じる湿り気に気付く。

 

「…うん?これはどういう事かなイリゼ君。まさか、興奮していると?望まぬ形で身体を弄られているというのに、それで君は劣情を?」

「な……っ!?ち、違っ…」

「そうだとも、そうでなくては困る。だが君の恥部がこうして濡れている事も事実。違うのなら、何故濡れているか説明してほしいものだね」

 

 荒げるでも、嘲るでもなく、飄々と余裕を持ってズェピアは言う。一見丁寧且つ温和な態度でありながら、その実否定しようのない事実で以ってイリゼの心を追い立てていく。

 直接触れる事はしない。割れ目を、縁をなぞり、二本の指で陰唇を軽く摘み、時にはショーツ諸共軽く指を膣内へと押し込み…だが、それ以上の事はしない。感じさせても発散はさせない、そんな微妙な刺激をズェピアはイリゼへ与え続ける。

 更にそれだけではない。集中的に秘部を責められ、否が応でもイリゼの意識が自らの秘部へと集中した瞬間…再び胸にも刺激が襲う。

 

「ひぁ……っ!?え…、ぁ……!?」

「おや、気が付かなかったとは…随分夢中ではないか、イリゼ君」

 

 乳房を襲う、絞り上げるような刺激。それはズェピアのもう一方の手によるもの。だが、ズェピアの片手は自分の両手首を掴んでいた筈、とイリゼは驚き…そうして気付いた。いつの間にか手ではなく、リボンらしきものが自身の手首を縛っている事に。

 ズェピアが能力によって作り出したものなのか、力を込めても千切れる気配は一切しない。そしてイリゼの意識が逸れた瞬間を目敏く捉え、ズェピアは両の乳首を同時に強く捻り上げる。

 

「全く、違うと言いながらこうも勃たせて…。見たまえ、下着の上からでも君の屹立した乳頭が丸分かりだ。あぁそれとも、元々浮き出て見えるような、煽情的な下着を常用しているという事だろうか。何れにせよ、これでは……変態だね、イリゼ君」

「……っっ!ち、がうっ…私、はっ…私はぁぁ……っ!」

 

 ぷっくりと布地を押し上げる乳首を見せつけるように乳房を持ち上げた後、わざと「変態」という言葉を強調し、心を掻き乱すように耳元で囁くズェピア。その瞬間、イリゼの耳に、背筋に得体の知れないゾクゾクとした感覚が走るが、気力を掻き集めてイリゼは返す。

 ただでさえ何故か敏感に、過敏に感じてしまう身体と、巧みに心を侵食するズェピアの責め苦。無理にでも気を張り詰め、違うと言っていなければ、すぐにでもイリゼは夜闇の様なズェピアに取り込まれてしまいそうだった。そこで持ち堪え、踏み留まれる辺りは流石は女神と言うべきだが…即ちそれは、より長く責め苦が続くという事。彼女を穢さんとする吸血鬼の策略へ、更に身体を浸すという事。

 

「は、くぁっ…ぁ、ひ…ぅあぁ……っ♡!」

「段々と抑えが効かなくなってきているようだね。…どうせ限界は見えているんだ、我慢などせず、曝け出してしまえばいい。女神といえど所詮こんなものだという、淫らな君の本性をね…」

 

 付け根から乳輪へと、神経を集めるように乳房を揉み上げ、屹立した乳首をカリカリと掻く。ショーツ諸共小刻みに指先だけを挿れては離し、秘部から溢れる愛液で下着のシミを広げていく。

 ズェピアは無理には責め立てない。瞬間瞬間で強く責める事はすれども、すぐにペースを落とし、じわじわと刺激を与えてイリゼを焦らす。切なさを、物足りなさを性感帯へとじっくり刷り込み、上下から心を追い立てる。

 

「おや、気付けばこんなにも濡れて…これでもまだ誤魔化すのかい?」

「はぁ…はぁ…♡…ズェピア、さん…正、気に……」

「…強情だね、君は。なら、もう少し遊んであげよう」

「ひゃ、ぅ…っ!?ぁ、やっ…はひぃぃ……っ♡!」

 

 目の前に差し出された二本の指、その間に掛かる愛液のアーチ。湿るどころかべったりと濡れた指を見せつけられ、これ以上ない程にイリゼの顔は赤くなるも、羞恥に耐えてイリゼは訴える。しかしズェピアはどこ吹く風で、イリゼを起き上がらせたと思えばベットに乗った自身の股の間へと座らせ、背後から焦らしを再開。胸と秘部を重点的に、しかし慣れるのを阻むように脚や頬へも指を這わせ、徹底的に追い詰める。追い詰めるが、トドメは刺さない。生かさず殺さずの微妙な刺激を与え続け、その切なさで悶えさせる。

 そんな責め苦故に、イリゼは思考もままならない。上がる事も収まる事もないからこそ、一切イリゼは休む事が出来ず、感覚も思考も染まっていく。頭では駄目だと分かっていても、心が「欲しい」と求めてしまう。

 

「ひゃ、め…もう、止めてぇぇえぇ…っっ♡!」

 

 数分か、数十分か、ひょっとするとそれ以上か。一定以上を超えない刺激に、切なくもどかしいばかりの愛撫にいよいよイリゼは追い詰められて、遂にズェピアへと言ってしまう。止めてほしいと、責め苦に屈して頼んでしまう。

 その瞬間、ぱっと離れるズェピアの両手。求めた通りに、わざと下着越しに行われていた責め苦が止まり……だが真っ先にイリゼが感じたのは、物足りなさ。安堵よりも先に、中途半端だった刺激すらもなくなってしまった事への惜しさが広がり……熱く、疼く。胸が、乳首が、膣の奥が。

 

「はっ…はっ……ぅ、ぁ…♡……え…っ!?」

「おや、何を驚いているのかなイリゼ君。私は君の望んだ通りの事をしているだけだよ?…もう焦らすのは止めてほしいという、君の望みの通りに…ね」

 

 だとしても、これで漸く解放された。何とかこれで一息吐ける。そう思っていた次の瞬間、再びベットへと倒されたイリゼ。そしてその上、彼女へ覆い被さる形で、彼女の頭の両側へと手を突いたズェピアが跨る。

 

「わ、私は…私は、そんな……」

「違うというのなら、いい加減こうも濡れている理由を説明したまえ。それが出来ないと言うのなら…今度こそ、耐えてみるがいい」

 

 優しい声音中に潜む、真綿で首を絞めるような狡猾さ。今もイリゼの性格を把握し、答えられない質問を投げかけ…逃げ道を塞いだ上で、自身の望む道へと引き込む。イリゼを術中に嵌めていく。

 言いなりになってはいけない、これではそれこそ思う壺だ。頭ではそう思っているものの、疼く身体の反応は鈍い。まるでそれを望んでいないかのように、拒否するように、ズェピアの行為を待ってしまう。

 抵抗の緩慢化したイリゼの肢体へ走る、ズェピアの指。丁寧且つ無駄のない動きでズェピアは衣服の全てを脱がし、少女らしさと女性らしさを併せ持つイリゼの素肌を、文字通り女神の肢体全てを露わにする。そして全裸に剥かれた事でイリゼが顔を真っ赤にする中…ズェピアもまた、下半身に手をやり見せつける。怒張した、自らの一物を。

 

(……っ!?…う、そ…何、これ……)

 

 一瞬前まで胸と秘部、或いは顔を手で覆おうとしていたイリゼ。だがその『ブツ』を見てしまった瞬間、動きが止まる。

 単に初めて見る男性器だから、というのもある。しかし、それ以上に…いきり勃つそれの質量感、威圧感に圧倒されていた。人体の一部としてはあまりにも凶悪で、醜悪で、何より強靭で…イリゼの視線は、その一物に奪われてしまっていた。

 一方のズェピアもまた、確かな欲情を覚えつつ口角を吊り上げる。既にイリゼの身体を徹底的に愛撫し、必死に耐える声を聞き、昂っていた中で、イリゼの無垢な肢体を視界に収め、尚且つ自らの性器を凝視されたのだから、欲情をしない筈がない。

 

「では、頂くとしよう。異なる世界の女神…その内に秘められた果実を」

「…ぇ、あ……、──ッ!?ま、待っ…ひぎぃいいぃぃッ!」

 

 されどそれでも外面は完璧に取り繕い、ズェピアはイリゼの秘部…しっとりと濡れた陰唇へと一物を当てがう。

 いきり勃つ一物と熟れた秘部が触れた瞬間、小さく響いたくちゅりという音。これから始まる行為を予期させるようなその音に、ズェピアはにやりと笑い…膣の中へ、竿の中程までを一度に押し込む。

 肉棒に目を奪われていたイリゼは押し込まれる寸前になって漸く自分の置かれている状況を認識するも、既に手遅れ。一物を押し込まれ、凶悪な肉棒に未経験の膣をこじ開けられ、苦悶の声を響かせる。

 

「…っ、これは中々の締まり…それでいて弾力と柔らかを持ち、包みながらも締め上げてくる…!」

「あ、ぁ…そん、な…わ、私…初めて、だった…のに……」

「…あぁ、それは済まない事をしたね…ならばお詫びに、これまで以上の快楽を与えよう。君がもどかしいと思う暇もないような、鮮烈な快楽を」

「ひっ、動かな…ぃ"ッ、でぇぇ……っ!」

 

 言うが早いか、ズェピアは一物を更に奥へ。決して小さくはない、されどズェピアの一物を咥え込める程の大きさだとは思えない膣を無理矢理こじ開け押し広げ、最奥と亀頭を接触させる。そしてイリゼの言葉を遮り、腰を引いて抽迭を開始。欲に飲まれた動きではない、余裕を感じさせる腰使いで、押し込み、引き抜き、また押し込む。

 その内に、じわりと滲む処女膜の血。吸血鬼としての欲求を抑え込んでいるズェピアは、その血に目を奪われる事こそなかったが…それでも興奮故か唇を舐め、次第に力を込めていく。

 

「動かないでと言いつつ、よく締めてくるじゃないか。…いやそれとも…私のモノを離したくなくて、だから締めてくるのかな?」

「だ、だからっ…私、はっ…ぁくぅぅ…!…そん、な…事ぉ…!(どう、してっ…痛い、のに…苦しいのに…身体が、反応してる…突かれる事を、求めてる…っ♡!)」

 

 突き立て引き抜くと同時に、改めてズェピアは言葉でも責める。顔を赤くし、目尻に涙を浮かべ、それでも必死に否定し耐えるイリゼの姿はズェピアの中の雄を、加虐心を駆り立て、更に追い詰めようと心が動く。

 対するイリゼの心にあるのは、強い動揺。処女を散らされ、熱した鉄の棒が如き一物で犯されているというのに、痛みや嫌悪ではない気持ちが…衝動が湧き上がり、それは一突き毎に強く激しくなっていく。そしてそれを…本当は、理解している。その衝動は、快感なのだと。今…いや、手で責められていた時から、本当は快楽を感じていたのだと。

 

「おね、がいっ…止めてっ、ズェピアさん…っ!ズェピアさん、だって…こんな、事で…私と、だなんて……っ」

「果たして、本当にそうかな?…君は強く、美しく、可憐で…愛らしい。その君と男女の仲になるのなら…限りなく光栄だとも」

「──〜〜っ♡!」

 

 あくまでこの状況を是としないイリゼの、突かれながらの必死の説得。しかし再び前髪を上げられ、顔を近付けての口説き文句を囁かれた事で、逆にイリゼの方が強く心を乱されてしまう。ただでさえ内から疼きが広がっていた中、焦らしの愛撫で昂らせられ、その疼きを解き放つような抽迭を重ねられれば、心までもが切なくなる。彼の言う「妖しい魅力」に、女神ではなく一人の少女として一瞬心が惹き付けられる。

 

「苦しかったのだろう?切なかったのだろう?だがもう我慢する必要はない。…そう、これはただの不可抗力だ。力を出せない少女が、悪い男に組み伏せられただけだ。君は何も悪くないし、仕方のない事。むしろここまで耐えられた時点で、流石は女神と思う者もいるだろうさ」

「あ、ぁ…ああぁっ……♡!」

 

 一度ゆっくりと奥まで挿し込んだズェピアは腰を引き、膣の浅い所を何度も擦るようにして軽く責める。それと同時にシーツを握り締めるイリゼの耳元へ顔を寄せて、寄り添うような言葉で囁く。甘言を、「言い訳」となる肯定を。

 そしてズェピアは身体を倒し、勃った乳首諸共イリゼの乳房を押し潰して…左手で、目元を覆う。

 

「君は何も考えなくて良い。ただこの快楽に、悦楽に身を任せれば良いんだ。イリゼ君は十分に頑張った。今も尚、自分だけでなくこの私も助ける事を考えている、立派な女神だ。だから…少し位気を抜いても、誰も君を非難しないさ。…どうかな?イリゼ君」

「はーっ…はーっ…ずぇ、ぴあ…ズェピア、さぁん…っ♡!私、私ぃぃ…ッ♡!」

 

 視界を塞ぎ、浅い場所への小突きで再びもどかしさを感じさせ、その上でズェピアはより甘く囁く。敏感になった聴覚を、耳を介して意識そのものを支配するように、イリゼの心を溶かし崩す。

 そうしてズェピアが手を離した時、そこにいたのは女神オリジンハートではなく、少女イリゼだった。必死に耐え、堪え、それでも抗えない…今も重ねられる切なさに、もどかしさに、声は潤み…ここまで守り抜いていた意思が、虚勢が、崩れ去る。後に残るのは、疼きを訴える身体だけ。

 

「…っ、ぅ…答えは決まったようだね…!」

「ぅあっ、ひぁああぁぁんっっ♡!」

 

 一段と増す、膣の締め付け。思わず獣の様に腰を振るいたくなるズェピアだったが、その衝動を全力で押さえ、あくまで余裕を見せて奥へと突き出す。素直となったイリゼは一層愛らしく、言葉など要らない程に魅力的ではあるが、まだ足りない。ズェピアの見たい、穢された女神の姿は、まだこれではない。

 掬い上げるように、奥側の膣壁を亀頭で擦りながら膣内を責め立て、同時に両手で乳房を揉む。下乳へと掌を押し付け、人差し指で乳首を軽快に弾きながら、残る四本で強弱を付けて揉みしだく。もうそこに焦らしはない。あるのは一方的な、抗いようのない快楽のみ。

 

「はひぁっ♡ふきゅぅっ♡響くぅっ♡!ズェピアさんのっ、重くてっ、強くてっ、中でズンズン響くのぉっ♡」

「良い声で鳴くようになった…!その声で私の気を良くしてくれるとは、気が利くねイリゼ君…!」

「んひぃいぃいいぃぃッ♡!」

 

 心が解放され、よりクリアに快楽を感じるようになった事で、イリゼは何度も身体をくねらせ喘ぐ。生娘の様な嬌声に昂ったズェピアが力を込めて奥まで突き込めば、舌を突き出し淫らに悶える。

 シーツを握る手、浮き上がる脚。声や膣に加えての反応は、イリゼの限界が、頂点が近い事を伝えていた。故にズェピアはラストスパートをかける。優しく甘く、されども一切の休憩を許さずに。

 

「可愛いな、君は…本当に、可愛い女神様だ…!」

「ふぎゅっ♡くるっ、くるのぉおおッ♡!ダメぇっ、今そんな事…言われたっ、らぁあぁ……っっ♡!」

 

 もう加減はする事なく、膣の奥へと、子宮口へとひたすらに一物を打ち付ける。強く鷲掴みにした手の指を乳房に押し付け、掌で乳首を擦り上げる。

 そしてトドメの、可愛いという言葉。身体を介して心を溶かされた今、情熱の籠ったその言葉はイリゼの心に響き、染み渡り…次の瞬間、ズェピアの本気の刺突が子宮口を直撃。亀頭を密着したさせたまま、熱く滾る精液を吐き出す。

 

「さぁ、受け取り給え…!君の膣内で、君が興奮させた、死徒の精液を…ッ!」

「んひぃいいいいぃぃいぃッ♡!あ"ッ、射精てるっ♡熱いの射精てるッ♡!膣内射精されてっ、イッ…くぅうぅぅぅぅううううううッ♡♡!」

 

 肉棒の脈動と共に、イリゼの膣内へと溢れ出す精液。子宮口へと直で打ち付けられ、跳ね返って膣内で広がり、あっという間に精液は一物で占領された膣へと充満。その迸るような刺激は、快楽となってイリゼを貫き…押し出されるようにして、イリゼも初挿入での絶頂に至る。

 意識も理性も一気に押し流されてしまうような、鮮烈なる絶頂。その絶頂感の激しさにイリゼは仰け反り乳房が跳ねて、浮いていた脚は半ば無意識にズェピアの腰をがっちりとホールド。震える度に一物からは追加の精液が吐き出される為イリゼも中々絶頂から降りられず、彼女の膣はびくびくと痙攣。そうして漸く射精が済んだところで、ズェピアはゆっくりと息を吐くが…イリゼは未だに放心状態。

 

「ひゃふ…ひぅっ…ひぁぁ、ぁっ……♡」

「随分と、膣内射精がお気に召したようだね。…だが、達したというのにまだ締め付けてくるとは…これが君の本性という事かな…!」

「ぴぁあッ♡!?やっ、まっ…い、今イったばかりなのにひぃいぃぃッ♡!」

 

 恥じらう様子もなく…というよりその余裕すらなく肢体を晒け出すイリゼ。その身体は見るからに脱力し…されどもズェピアが腰を引こうとした瞬間、まだ足りないと言わんばかりに膣は一物を締め付ける。

 それを受け、ズェピアは抜くのを止めて再度挿入。意地悪く口角を上げ、まだ余韻に入るかどうかのイリゼの膣へと今一度肉棒を沈み込ませる。

 

「待ってズェピアさ…ぁく、ぁ…っ♡ズェピア、さぁあん…ッ♡」

「では、私のモノを離してくれないかな?ほら、抜くよ…?」

「ふぎゅ、ぅ…ぁ、はぁっ…ぁああぁ…♡!」

 

 こうするのは君のせいだ、とズェピアは敢えてゆっくりと、味わわせるようにして腰を引く。陰茎全体が膣のヒダを捲り上げ、カリが膣壁を深く引っ掻く。

 結果、やはり締め付けを強めるイリゼの肉壺。それが感じさせられた事による反射的なものか、ズェピアの言う「本性」によるものなのかは区別が付かず…だからこそ、ズェピアは言葉巧みに誘導する。更にイリゼを堕とす為に。更にイリゼを穢す為に。

 

「それにしてもイリゼ君、全く君は良い脚をしている。さぞ君の信仰者の中には、この脚に魅了された者もいるだろう。艶めかしく、滑らかで、煽情的なこの脚にね」

「ひぁぁ…っ♡!?あ、やっ…ひゃめぇぇ……っ♡!」

「おっと、おまけに感度も良いときたか。これはまた、責め甲斐があるというものだ…!」

 

 ゆっくり引いては強く突き立て、またじっくりと引いては一度に押し込み。そんな抽迭を繰り返しながら、ズェピアは左手で乳房を揉みつつ、右手の指を脚へと這わせる。強くではなく、指先で掠めるように、太腿から付け根、付け根から内股と、こちらでも感触と反応をじっくりと愉しむ。

 それにイリゼは抵抗出来ない。快楽を逃がそうと身を捩るばかりで、彼女の肢体はされるがまま。だがそれは、痙攣や余韻の脱力感のせいで動けないから…では、ない。

 

(さっきよりっ、感じてる…っ♡!ダメ、ダメぇ…っ♡!私の身体っ、どんどんズェピアさんに夢中になってるぅぅ……ッ♡!)

 

 乳首を指で摘まれ扱かれれば短く切るような喘ぎ声を出し、指先が脚を這い回れば快楽混じりの震えを起こし、抉り穿くる一物のピストンには膣が、下半身が悦んでしまう。次から次へと湧き上がる快楽がイリゼの心へ絡み付いて、快感が思考を埋め尽くしていく。

 

「ふふ…そうだイリゼ君。折角なのだから、どこがどう気持ち良いか、言ってみてはくれないかな?」

「ふぇ…っ♡!?そっ、そんなの恥ずかし…んぁひぃぃいぃッ♡!?ぁ"ッ、え、んぁああぁッ♡!」

「残念だよイリゼ君、やっと素直になってきたと思ったが、どうやら思い違いのようだったね。…本当に残念だ、まだ素直でないというのなら、もう少し虐めなくてはいけないらしい…」

「んぉッ♡!ひゅぐッ♡あひぁああぁぁッッ♡!い、言うッ♡言うからぁぁっ♡!む、胸はじわじわ広がるっ、んんっ♡…か、んじで気持ち良くてっ、乳首を弾かれたり捻られたりすると痺れるみたいな感じがしてっ、脚はよく分からないっ、けどぉ…どんどんどんどんっ、触れられたところからゾクゾクしてきてぇッ…♡…そ、それから…そ、そのっ…あ、アソコ…は……」

「ここは?」

「お"ひっ…♡!?…ぁ、ああっ…パンパン突かれてっ、穿くり返されるのが気持ち良いッ♡!お、オマンコが一番気持ち良いですぅううぅうぅぅっッ♡!」

 

 自分でどう感じているかの説明をしてくれ。そう求められたイリゼは羞恥心から断りかけるも、その直後ズェピアの行う腰使いが豹変。一転して素早い、高トルクを思わせるピストンへと変わり、息吐く間もなく幾度も肉棒を打ち付けられる。

 それは言うまでもなく、ズェピアからの要求…否、強要だった。ここまでじっくりとした、一突き一突きを味わわされる抽迭ばかりを受けてきたイリゼにとってその刺激はあまりにも強烈で、膣が快楽の悲鳴を上げる。そして早くも陥落した、瞬く間に「勝てない」と理解させられたイリゼは言われるがままに問いへと答え…しかしそれでも膣内、陰唇から繋がる秘部の事だけは一瞬躊躇い…それを見たズェピアは腰を引く。腰を引いて、一物を抜ける寸前まで引き上げて…その状態で、動きを止める。

 それだけで、イリゼは分かってしまった。これは謂わば、弓を限界まで引き絞った状態。このまま言わなければ、来るのは間違いなく最大級の、膣を貫き子宮口を抉り、イリゼの残り僅かな理性すらも吹き飛ばす一突き。その恐ろしさを前に、イリゼは湧き出る恥ずかしさを投げ捨て、全て答える。今はもう、全ての責めで強く感じてしまっているのだ、と。

 

「…ふふ。よく答えられたね、偉いよイリゼ君」

「ぁ…わ、私は…そんな……」

「いいや、大したものさ。恥も外聞もなく、あんな事を言えると言うのはね。だから…受け取りたまえ。そんな君にぴったりな、ご褒美を…!」

「……っ!?ひッ…ま、待っ……お"こ"ぉ"おぉぉ"ぉぉッッ♡!」

 

 ふわり、と頬に触れられる手。子に、或いは恋人にするようなその手付きは優しく、追い詰められていたイリゼも思わず一瞬気を緩めてしまう。だがその様子に、見事に掌の上で踊るイリゼのさまに内心ほくそ笑みつつズェピアは笑い……次の瞬間、引いたままだった腰で一物を膣へと突き立てる。限界まで引き絞った弓矢を射るように、油断したイリゼの膣へと痛撃を打ち込む。

 その直後、品性の抜け落ちたような喘ぎ声と共に、仰け反り返るイリゼの背中。膣内は激しく収縮し、茫然とした目でイリゼは見つめ…ズェピアはイリゼの両太腿を押し上げる事で、脚を頭の側まで押し上げ倒す。

 

「な…なんっ、れ……っ!」

「何故?さて、何の事やら。…それよりも…この様子だと、後三度も突けば君は再び絶頂するだろう。…もう一度あの美しく浅ましいイキ顔を、私に見せてくれイリゼ君」

「……──っっ!」

 

 突き刺されたまま尻を突き上げるような姿勢を取らされ、駆け巡る快楽に思考をやられながらもイリゼは声を絞り出す。だがその必死な言葉を嘲笑うようにズェピアは流し、今一度ゆっくりと腰を引く。

 言えば突かないでもらえる。確かにそれはイリゼが勝手に思った事であり、しかしズェピアの言動はそう思わせるも同然のもの。その上でとぼけるズェピアに漸くイリゼも嵌められている事と気付くのだが…もう遅い。

 

「1」

「ひ、酷い…ッ!こんなの、酷過ぎ…ぅおほぉおおぉおぉぉッ♡!」

「2」

「はっ、はっ…ぁあッ…ぁひあぁああああぁああぁっッ♡!」

「これで終わりだよ──3」

「だ、ダメっ…お願いっ、ほんとに止めッ…んぎゅゔうぅああぁああああッッ♡♡!」

 

 カウントと共に、真上から突き降ろされる肉棒の突貫。杭打ち機が如く、突き上がった尻肉と腰とで乾いた音を立てながら膣を貫き子宮口へと叩き付けられる吸血鬼の蹂躙は、既に瓦解していたイリゼの抵抗と我慢を吹き飛ばし、彼の見立て通りに三度目で絶頂。押し付けられる体勢故に身を捩る事も出来ないまま、イリゼの膣は波が押し寄せるように一物を亀頭から根元まで一気に締め付け、それに応えるようにズェピアも射精。締め付けを物ともせずに二度目の精液を膣内へ注ぎ込み、暫しその快楽と、喘ぎ叫ぶイリゼの姿を堪能した後ゆっくりと膣から一物を引き抜く。

 

「はーっ…♡はーっ……♡ひぅ、ぅぁ…っ♡」

「ふふ、吸血鬼でありながら逆に搾り取られるというのも中々悪くない感覚だ。…さて…何をへばっているのかな、イリゼ君。君の魅力に当てられて、私はまだまだ満足し切れていないんだ。その責任を、最後まで取ってもらわなくては困るんだがね…」

「ぁ……♡」

 

 脚も離され楽な姿勢でイリゼが荒い呼吸を繰り返す中、ズェピアは愉悦を感じているような笑みを浮かべ、それから再びイリゼに迫る。

 再度脚を掴まれた時、イリゼの瞳に映ったのは依然としてその質量、その重量感を失わない…いやそれどころか、より一層屈強にすら見えてきているズェピアの男根。自分の膣をこじ開け、嬲り、耕したその肉棒に、鳴かされた雄の象徴に、しかしイリゼは視線を外せず…イリゼはまた、肉棒の挿入を受け入れる。受け入れ、突かれ、よがりながら嬌声を上げる。

 

「何度も突いても、何度押し広げても良い締まり方をする膣だ…!つい先程まで純潔のままだったにも関わらず、こうも男を悦ばせる締め付けをしてくるんだ、随分と君の身体は淫乱なようだね…!」

「ひぁうっ♡んぁッ♡うひゃあぁぁッ♡!ち、違うっ、ちがふうぅうぅっ♡!わ、私はっ…淫乱…なんか、じゃぁぁ…ッ♡!」

「では、どうして君はこうも喘ぎ、よがり、こうも蜜を垂らしているのかな?元々君は、私に襲われていた筈だろう?」

「そ、れはっ…ズェピア、さんのが…ズェピアさんにされるのがっ、良過ぎるからぁああっ♡!良いっ、良いのぉぉッ♡!揉まれるのもっ、突かれるのも、ぐりぐりぐにぐにされるのもっ、気持ち良過ぎて身体が反応しちゃうのほぉおおぉぉっっ♡!」

 

 左脚を抱えられ、股を大きく開かされたまま犯される。体勢が変わった事で打ち付けた瞬間抉られる位置が変わり、これまでよりも荒い…よりイリゼを貪るような抽迭へと変わった事でまた新たな刺激を感じさせられ、膣が快楽に悶えてしまう。抱えられた脚に再び指を這わせられる事で、ゾクゾクとした感覚から逃れられない。

 

「更に締まるようになった…くく、後ろから犯されるのが好きなのかい?獣の様に、一方的に嬲られる形でも君はこれだけ膣を締めているんだ。認めたまえイリゼ君。君は私感覚なく、根っからの淫乱だとね…ッ!」

「ひぃッ♡違うのぉおおぉぉッ♡!淫乱じゃないッ♡淫乱…ぬひっ、お"ぉ"っ、おぉおおぉぉんんッッ♡!」

 

 更にズェピアの責めは苛烈化していき、四つん這いにさせられたイリゼは、その姿勢で腰を掴まれ背後から嬲られた後、手綱の様に両手首を持たれて好きなように蹂躙される。最早抵抗どころか、否定もままならない。何を言おうにも嬌声が混ざり、品のない喘ぎ声を上げてしまい、淫らに汗と愛液を撒き散らす。獣の様に、強姦が如く犯されても尚身体は喜び一物を抱き締め、快楽は身体中を駆け巡る。

 そうしてイリゼの膣を徹底的に開拓し、肉棒の形と熱を覚え込ませて、自ら引っ張り仰け反らせながらズェピアは射精。いっそ無様に見える程、イリゼは肢体を震わせながら絶頂し、されど余韻もそこそこにズェピアの行為は再開される。自身は時折腰を止め、一物を抜く事で休憩を入れながらもイリゼの性感帯を責める事は決して忘れず、イリゼに快楽を浴びせ続ける。悦楽という牢獄へ、穢れていく女神を幽閉する。そして……

 

「君のせいで、随分と汚れてしまったよ。だから…舐めろ」

「は、ぁ…はぁっ、ぁ…♡…ひゃ、ぃ……♡」

 

 幾度となく犯され、股を開きっ放しでだらしなくベットへ横たわるイリゼの顔に、ズェピアは精液と愛液でべったりと汚れた一物を押し付ける。イリゼも既に思考が止まりかけているのか、べちゃりと押し付けられた陰茎の臭いに鼻をヒクつかせると、舌を出して命令通りに舐め始める。

 

「んぇろ…ふじゅ…ぅ、ぷっ…んはぁ……♡」

 

 ぼーっとした頭のまま、ただ目の前の肉棒を、自分を容赦無く蹂躙し鳴かせてきた、凶悪で魅惑の男根を舌と唇で清めていく。頬や鼻先に精液と愛液が混じった液体が付着するのも気にしないまま、言われたままに。

 そんなイリゼを見て、ズェピアはこの上ない征服感に酔い痴れる。それは目が眩む程に刺激的で、愉悦に満ち…だが、まだ足りない。まだこの麗しい女神は堕ちる事が出来ると、ズェピアは広角を釣り上げ言う。

 

「そら、見たまえイリゼ君。あの鏡に写る、酷く無様な女神の姿を」

「う、ぇ…?…ぁ、あ……」

 

 言われた通りに、思考を介さずただ示された方を向くイリゼ。顔を動かし、視線を向けて…そして目にする。紅潮した頬を白濁液でべったりと染め、だらしなく口を半開きにした、間抜けで淫らな『雌』の顔を。

 だがそれは、鏡に写った人物の顔。あまりにも下品で、威厳も威風も何一つない…それでも見間違いようがない、自分の顔。誰でもない自分が今、こんなにも下劣な顔をしている…そんな自分自身を認識した事で、イリゼの顔からは血の気が引いていく。

 

「どうだい、これ以上ない程に浅ましい表情をしているだろう?全く、こんな表情を原初の女神の複製体がするのだから、驚きなものだよ」

「…ち、違う…私じゃ、ない…こんなの、私じゃ…私なんかじゃ……」

「だが、現に君はそんな顔をしていた。…あれは君だ。あの惚けた、発情し切った雌の顔をしていたのは、紛れもなく君自身……」

「違う…ッ!こ、れは…これは、ズェピアさんが…ズェピアさんが……ッ!」

 

 蛇が獲物を締め上げていくような、そんなズェピアの言葉を跳ね除け、肩を震わせながらイリゼは起き上がる。やっと我を取り戻したかのように。或いは、必死に現実から目を逸らすように。

 そのイリゼのさまを見て、ズェピアは内心でほくそ笑む。しかし一切その感情は出さないまま、吐息を漏らしてベットへ身体を横たわらせる。

 

「私を理由にするのなら、証明してほしいものだね。私のせいで乱れていたというのなら、私が何もしなければ、君は自分を律せるのだろう?」

「……っ…そんなの当然…」

「あぁそうだ。ならば女神の姿で証明したまえ。その方が君も…いやしかしそうか、女神の姿で再び乱れてしまえば、いよいよ君は言い訳のしようがなくなる。これはすまないねイリゼ君、今の話はなかった事に……」

 

 一度は女神の姿となる事を求めたズェピアだったが、それをすぐにわざとらしく、芝居掛かった言い方で取り下げようとする。気を使うように…それでいて、イリゼという『女神』を下に見るように、これは止めておこうと言いかけ……

 

「…舐、め…るな……っ!」

「…おっと」

 

 だがそれを阻んだのは、他でもないイリゼだった。余裕たっぷりに身体を横にしていたズェピアの上へ、手と膝を突いた状態で覆い被さり…その身を女神本来のものへと変える。瞳に、そして心にズェピアへの闘志を燃やしながら。

 

「これは絶景だ。美の概念が形になったかのような女神の君に、こうして覆い被さられるとは」

「御託はいい…言ってくれたな、吸血鬼…」

「言ったとも。そしてそれを訂正するつもりもない。…悪い事は言わない、意地を張るのは止めて、認めたまえ。でなければ君は、更に恥を重ねる事に……」

「抜かせ…!…良いだろう、そこまで言うのなら貴君の言う通り、貴君の言う形で証明しよう。そしてその時は…貴君こそが、恥じるといい。この私を、女神を侮った、自分の未熟さをな…!」

「キヒッ…そうだ、そうだよイリゼ君…!さぁ、見せてくれたまえ、本当の君を…君の全てを……ッ!」

 

 ズェピアの瞳は閉じられていながらも、その視線は交錯する。頬は未だに紅潮していたが、イリゼは女神化した事もあり女神に相応しい覇気を纏い…その気丈さ、精神の強さ、そしてこの先にある結末を予期してズェピアは嗤う。

 女神化により、肉感を増したイリゼの両脚。その爪先で身体を支えて腰を浮かし、イリゼは天井を向くズェピアの一物を、自身の下腹部の割れ目へ当てがう。当てがい、腰を落とす素振りを見せ…しかし、止まる。

 

「うん?どうしたんだいイリゼ君。この私を、恥じさせてくれるのだろう?」

「と…当然、だ……っ!(嘘…軽く触れただけなのに、膣の奥が疼いて……い、いいや落ち着け私。私が肉欲に、彼のせ…性器程度に、負ける筈が……)…く、ぁっ…ぁああっ、ぁ……っ♡!」

 

 余裕綽々なズェピアへ言葉を返し、自分に対して大丈夫だと言い聞かせ、イリゼはゆっくりと腰を落としていく。自らの意思で、一物を膣内へ沈み込ませていく。

 

「ふぁ、ふ…ん、んっ…はっ、あぁぁ…ぁぁ…♡!…はぁ…はぁ……♡」

「これはこれは…さっきよりもより包まれている感覚があって心地良いよ、イリゼ君。流石は包容力のある女神様だ」

「…っ、ぅ…そんな世辞など、私には響かな……」

「本心だよ、イリゼ君。…けれどまさか、これで終わりではないんだろう?ただ降ろすだけで、挿れるだけで精一杯なのだとしたら…ねぇ?」

 

 かけられた言葉を否定しようとしたイリゼだったが、前屈みになっていたところで頬を撫でられ、甘い笑みを向けられる。

 しかし甘かったのは笑みと手付きだけ。同時に煽り立てるような事を言われ…イリゼは歯を食い縛る。ズェピアからの挑発に乗ってしまった以上、イリゼは行動で示す以外の選択肢がない。

 

「ふ、くぅっ…んはぁっ…♡あ、あっ…ぅふぅぅ……ッ♡」

「…随分と辛そうじゃないか。ただ挿れて、ゆっくりと持ち上げて、また腰を降ろすだけで」

「五月、蝿いっ…!これ、はっ…盛ってなどいない、証拠…だ……っ♡!(何、これっ…ちょっと、動かすだけで…さっきとは比べ物にならない位気持ち良い…っ♡!けど、耐えなきゃ…快楽なんかに、私は…負けない……ッ!)」

 

 挿れれば膣を押し広げ、抜けばカリが膣壁を引っ掻き、何をしようとも染み渡るような快楽を押し付けてくるズェピアの一物。必死に強がるイリゼではあったが、その腰は震え、膣は一物を締め付ける。気持ち良いと、もっと味わいたいと言わんばかりに。

 だが一方で、表面上こそ余裕綽々なズェピアも内心では衝動に…欲望に駆られていた。女神化により膣の具合が変わり、見た目も大人一歩手前の少女らしいものから、成熟した女性らしいものへと変わったが為に、ズェピアにとっては多くが新たな刺激も同然。これまでとは違う肢体、もうほんの少し押してしまえば悦楽の渦に堕ちてしまいそうな程のところで踏ん張っている気丈さ、或いは往生際の悪い無様さはズェピアの更なる嗜虐心を駆り立て…それでも彼は、全力で押さえ込む。後もう少しなのだから、と。

 

「はぁーっ…♡ぁ、うっ…ぅぁあ、ぁっ……♡」

「……っ…イリゼ君?どうした、ただ乗っているだけでは意味がないよ?」

「い、今は…少し、息を整えているだけ、だ…っ♡!」

 

 そうして元々緩慢だった腰の動きが、沈み込ませたところで遂に止まってしまう。

 大きく形の良い乳房を垂らし、割座の様な格好でズェピアの胸元に手を突くイリゼ。ひくひくと小刻みな痙攣を繰り返す膣は、本人の代わりに今のイリゼの状態を説明しているようなもので…これこそが、ズェピアの待ち侘びていた瞬間。

 

「そうかそうか…確かに私は寝ているだけだ、急かすのは身勝手というとのだね」

「あぁ…だから……っ♡」

「うん。だから少し私が動こう、君が休んでいる間…ね!」

「えっ、待っ……ぉごぉおおぉぉおおおおっッ♡!?」

 

 口元を歪ませたズェピアは、次の瞬間イリゼの腰を掴み、固定したまま真上へ一突き。掴まれたイリゼは取り繕いも消え、目を見開き…直後、膣から駆け抜けた電流の様な快楽に淫らで野太い嬌声を上げる。

 

「さ、休んでいたまえイリゼ君。それはしても、この柔らかさ、うねりは先程以上だ…女神だが、魔性の魅力と言っても差し支えないよ…!」

「んひぃッ♡!ほぎゅっ♡!ふほぉおおぉッ♡!やっ、違っ、話が違ぁひあぁああああぁぁッ♡!」

「けれど私も焦らされるのは好きではなくてね。どうやら君のじっくりした動きに、少しばかり押されていたらしい…!」

 

 逃げる事はおろか跳ねる事も許さず、がっちりと掴んだままで何度もズェピアは突き上げる。膣内を一瞬で押し広げ、杭打ちが如く子宮口へと打ち付ける。その行動を理解出来ないイリゼは上半身を捩りながら叫びを上げるも、軽く流して更にズェピアは激しく刺突。膣内で反響する快楽は瞬く間に全身へ広がり、しかし悶える事しか今は出来ない。

 

「ふ、ふふっ…この奥へ引き込むような締まり…余程搾り取りたいようだね、イリゼ君…!」

「お"ぉ"っ♡!あっ、ダメっ、またクる…ッ♡!ああぁイくっ、イっちゃ…──ぇ……?」

 

 何度も突き上げ、何度も叩き、駄目押しのようにぐりぐり亀頭を擦り付ける。既に自分から腰を振る事で快楽が溜まりつつあったイリゼの身体はその怒涛の責めで一気に昂っていき、あっという間に絶頂の寸前へ。そして膣が絶頂直前の収縮に入り、もう絶対に達してしまうとイリゼは感じ……だがそこで、ズェピアは突き上げる動きを止める。

 

「…ぁ、え…?…なん、で……?」

「うん?そろそろ休憩も十分だろう?さあ、さっきの続きを頼むよ」

「……っ、ぅ…!」

 

 掠れ気味の声で、茫然とするイリゼだが、ズェピアはさも当然のように言葉を返す。

 確かにその通り、ズェピア自身が言った話。故に止めるのは何もおかしな事ではなく……イリゼは再び求められる。自分が動き、自分で同意した「証明」をする事を。

 

「…ぅ、う…ふくぅっ、ん…♡あ、はっ…うぁあっ、んっ……♡!」

 

 今一度ズェピアの胸元に手を突き、割座に近い体勢のまま腰を振るイリゼ。吐息を漏らし、嬌声を混じらせながら、濡れた音を膣で奏でる。

 その動きは、先程よりも早かった。早く、そして力の籠った腰使いで何度も腰を上下させる。それにより、乳房も音を鳴らして揺れる。だが……

 

(…イ、けない…後、ちょっとだったまま…全然その先に、進めないぃぃ……ッ♡!こんなにっ、ぶつけてるのにっ…ナカを、ぐちゅぐちゅ掻き回されてるのにぃぃぃぃ……っ♡!)

 

 イリゼの顔は、苦悶に歪む。紅潮し、快楽で緩みながらも、寸前にまで迫った絶頂に至れず、ただ溜まり続ける快楽の膨張に思考を埋め尽くされていく。

 頭では分かっている。女神の尊厳、誇りに懸けて、これ以上無様な姿も浅ましいさまも見せてはならないと。自らを律し快楽に打ち勝つ在りようを見せなければいけないと。だが、分かっていても腰を止められない。それ程までに、何度も犯され絶頂の良さを教え込まされたイリゼの身体は、疼き乾き渇望していた。

 

「はぁっ、はぁぁっ♡んんぅッ♡!…ぁ、あっ…うぅ、ふぅぅ…ッ♡!」

 

 ばちゅん、ばちゅん。ぬちゅん、ずちゅん。躍起になってイリゼは腰を振り、グラインドさせ、一物に打ち付け擦り付ける。後一歩へ辿り着こうと、一心不乱に振りたくり続ける。だがそれでも、どうやっても、絶頂には至れない。快楽で力の入らない身体では自分で思っている以上に弱々しい腰振りしか出来ないというだけなのか、責められての絶頂を立て続けに味わった事で、その形でしか達せないようになってしまったのかは分からない。なんであれ、振れば振る程切なくなり、されど振らずにはいられない寸止めの地獄にイリゼは嵌まり……表情を御し切れない程の愉悦感でズェピアが口角をヒクつかせる中、遂にイリゼの動きは止まってしまう。

 

「…どうしたんだい?ほら、証明するのだろう?」

「……ないの…」

「…何か、言ったかな?」

「イけ、ないの…イきそう、なのにっ…イけそうなのにっ…後ちょっとのまま、イけないのぉぉ……っ♡!」

 

 そうしてイリゼは言う。言ってしまう。理性が砕かれ、誇りが飲み込まれ…切なさともどかしさでぐちゃぐちゃとなった顔で、イリゼはズェピアに訴える。

 

「…リテイク。それでは足りないな」

「た、り…ない…?」

「それは、ただの現状報告だ。それを聞かされたところで、私はそうなのかとしか思わない。…そんなに辛いのなら、他に言う事があるだろう…?」

 

 恥も外聞も捨て、心の底から搾り出すようにして言ったイリゼ。しかしそれをズェピアは一蹴し…告げる。下でありながら、跨られている状態ながら、まるで見下ろすような雰囲気で以って。

 既にイリゼは限界だった。もう意地を張る余力など欠片もなかった。そしてそんなイリゼの心をズェピアの言葉は侵食する。掌握する。

 求められた言葉は、言うべき宣言は、自然と頭に浮かんできた。普段ならば絶対に言えないであろうその言葉も、今のイリゼは躊躇う事なく……出来上がった雌の顔で、言う。

 

「…イかせて、下さい…嬲って、犯して、私の身体も心も全部支配して……私を、堕として下さい…♡!」

「く、ククっ…あぁ、ああ…!良いとも、勿論だとも。君は本当によく耐えた。気丈に耐えてきた。だからこそ、その品位も、女神の誇りも、女性としての尊厳も全て…粉微塵に、吹き飛ばしてやろう」

「あ……っ♡あ、あっ…ああっ…ああああッ…んひぁああああああぁぁッッ♡♡!」

 

 上からの、しかし床に這い蹲り、頭を擦り付けて頼み込んでいるも同然な懇願に対し、ズェピアが浮かべる愉悦の笑み。口角を釣り上げ歪ませたズェピアは再び腰を掴み、力を入れ…敗北者を見下すような、冷淡な言葉と共に、イリゼの膣を打ち上げる。

 肉棒が突き刺さった瞬間、イリゼは震える。歓喜に、悦楽に身体を震えさせ…絶頂。溜め込まれていた快楽が爆発し、たった一突きでイリゼは頂点へと至る。

 

「…っ、まさかこうも早く絶頂するとは…余程の極限状況だったのか、それとも君の本性が淫乱だったという事なのか…何れにせよ、君からねだったんだ。そう簡単に終わるとは思わないでもらおうか…!」

「ふぎゅうぅぅッ♡!刺さってるッ♡イったばかりなのにっ、なのにもう突かれてるのぉおおっっ♡!」

「そうだ、なら何が君を突いているのか、どこを突かれているのか言ってみたまえ…っ!」

「はひぃぃッ♡!お、オチンポっ♡!ズェピアさんの極太オチンポが、私のおまんこ蹂躙してるのぉぉッ♡!刺されてっ、抉られてっ、穿くり回されてるぅぅううぅっ♡!」

 

 恥も尊厳も捨て去ったイリゼは、嬉々としてズェピアの上で喘ぎ乱れる。征服欲に駆られたズェピアに求められれば、下品な言葉を迷いもなしに並べ立てる。

 ほんの少し前まで気丈に、必死に耐えていた女神とは思えない、あまりにも低俗で淫猥なさま。しかしそれ故に、その乱れる姿は見る者の心を魅了する。気丈だった数分前までを知っていれば尚更、その堕落に欲情するのを禁じ得ない。

 そしてそれは、ズェピアとて同じ事。自らの上で突かれてよがるイリゼに加虐心は膨れ上がり、その手はイリゼの乳房を掴む。

 

「もっとだ、もっと乱れるがいい…!媚びろ、喘げ、自ら腰を振りたくれ。今の君は女神ではない。ただ淫欲に浸り貪る、一匹の雌だ…!」

「んお"ぉ"ぉッ♡!良いのっ、乱暴に揉まれて抓られるの良いのぉおおッ♡!あ"っ、あ"ッ、凄いっ♡子宮が降りてっ、その分もっと抉られてるぅううぅッ♡!」

 

 イリゼの腰が浮き上がる程に強く突き上げながら、我が物顔で乳房を揉みしだき、潰さん程に強く乳首を捻り上げる。言われた通りに彼女の膣は一物を抱き締める事で目一杯媚び、淫らで卑猥な嬌声を上げ、腰をくねらせながら上下運動を繰り返す。

 その姿には最早、女神らしさなど微塵もない。豊満な乳房、くびれた腰付き、肉感溢れる尻肉に魅惑の脚と正に神懸かりであったプロポーションも、喘ぎよがって浅ましく腰を振ってしまえばただの熟れた身体に過ぎず、その身体全体でイリゼはズェピアに、雄に媚びる。

 その淫らな踊りが、ズェピアの欲望を駆り立てる。欲に押されてズェピアの突き上げは段々と荒々しいものへと変わっていき、その力尽くで屈服させるような腰付きが更にイリゼという雌の快楽と興奮を引き上げる事で、今一度頂点へと肢体が迫る。

 

「クるっ…今まででっ、一番凄いのっ…クっ、るぅぅ……っ♡!」

「ああ、イきたまえ…!但し自分が堕ちた事、どうイくかを宣言してだ…!でなければ君をイかせは……」

「堕ちまひたぁっ♡!私イリゼはっ、オリジンハートはっ、徹底的に堕とされてっ、女神も快楽には勝てないって事を証明しましたぁああっ♡!イきますっ♡快楽に負けてッ、無様にイきますぅうぅぅぅぅッッ♡!」

 

 膣全体が痺れるような、鮮烈な予兆。気付けば股を大きく開いた状態のイリゼは、前屈みになってその絶頂を迎えようとする。

 そこでズェピアは引っ張るように乳首を捻りつつ、更に、尚もイリゼを言葉で責め立てるも、命令されたイリゼは喘ぐような声で即答。敗北も、屈服も認め、品位ある女神ではなく理性の飛んだ雌として絶頂しようとするさまは、ズェピアの心も問答無用で鷲掴みにする。そして魅了されたズェピアが力の限りで突き上げた瞬間…子宮口が開き、最大の快楽がイリゼを貫く。

 

「くっ、射精すぞ…イけ……ッ!」

「んほぉおぉおおおおぉぉおぉッ♡!イ"く"ッ、イくぅうぅぅううううッ♡!子宮の中まで犯されてッ、アクメするぅううぁああぁああんんッ♡!あ"ッ、あ"ッ"、キてるッ♡!ガチガチ屈強オチンポの精子ッ、溢れ返ってもっとイぐぅッ♡!お"ひぃいいぃいいぃいいいいぃッッ♡♡!!」

 

 突き抜けた快楽で絶頂に至り、寸分の隙もない程にズェピアの肉棒を締め付ける膣。子宮もまた亀頭を丸ごと咥え込むかの如く収縮し、その状態で痙攣する事で締め付けと震えの二重刺激が一物に精液を吐き出させる。絶頂によっズェピアも射精へと至らせ、膣は精液を搾り取る。

 子宮までをも突かれて絶頂。そこに射精の追撃を受け、絶頂の中で更に絶頂。衝撃を受けたかのようにイリゼの身体は弓なりに仰け反り、しかし乳房を鷲掴みにされているため中途半端な場所で止まり、引っ張られる形となった胸の刺激と、止まったせいで抜け切らなかった絶頂の瞬間の快楽が全身を暴れるように駆け巡る。

 脚は指先がベットを踏み締めるような状態で強張り、舌は真上に向かって突き出て、あまりにも不恰好な姿となるイリゼ。しかし頭も身体も心も…氾濫する快楽の波に飲み込まれた今のイリゼには、地獄の様な至福の悦楽しか感じる事が出来なかった。

 

「ぁ…は…んひっ……♡」

 

 そうして数分にも及ぶ、深い深い絶頂が漸く収まり、脱力したイリゼは真後ろに転倒。一物が膣内を引っ掻くようにしながら抜けた瞬間また一つ喘ぎを上げるも、後は荒い息を漏らすばかりで、それ以外の動きは全くない。

 仰向けに潰された蛙の様に蟹股となり、時折痙攣しながらイリゼは膣より精液と愛液の混じった液体を垂れ流す。表情などは、品性もなく完全に蕩け切っており…起き上がったズェピアは、そんなイリゼを何とも言えない顔で見下ろす。

 

(…さ、流石にやり過ぎた…というか、完全に魅了されてしまった……)

 

 その瞳に、嘲笑や先程まであった征服欲は映っていない。映っているのは、イリゼに対する申し訳なさと、自分への呆れの感情であり…早い話が、落ち着いていた。しかしそれは、単に満足したから…というだけではない。

 ズェピア・エルトナム。とある世界の死徒たる彼は、初めにイリゼに語った以上にこの空間の事を理解していた。そして空間からの影響と、それに感化されて湧き出た感情に対し、冷静な自分を保持する為に、彼の持つ『思考の分割能力』を用い、冷静な自分とそうでない部分を切り離した。その上で一旦後者を主流にさせ、ある程度満足させる事で改めて冷静な思考による状況の打破を、と考えていたのだが…彼の中の野獣は、彼が思っていた以上に何だか物凄い奴だった。

 そして困った事に、まだその野獣は満足していない。一先ず衝動は収まっているものの、代わりに本格的な欲望…この愛らしくも気丈な女神を自らの側に置いておきたいという思いが、確かにズェピアの中にはあった。

 

「…とはいえ、このままでは埒があかない。いい加減本格的な解明を……」

 

 そんな欲望を一度頭の隅へと押しやり、現実的な問題へ取り掛かろうとしたズェピア。しかしベットから降りようとした彼の手首を、柔らかな感触が掴み留める。

 それは、イリゼの手。ズェピアを掴む、イリゼの片手。先程まで息も絶え絶えでだらしなく倒れていたイリゼは今、四つん這いながらも起き上がり、掴み……言う。

 

「私、はっ…まだ…ズェピアさんの、事を……っ♡」

「…ふふ、ふふふッ…本当に、本当に…君は可愛い女神様だ…」

 

 まだ艶めかしく、ともすれば誘っているようにも感じられる、イリゼの言葉。しかしそこには籠っていた。女神の誇りも、女性としての尊厳も穢され砕け散り…それでも目の前の相手を助けようとする、折れない意思が。

 もう大丈夫だ、と謝るべきか、それともまだまだ堕とし足りなかったようだと、更に恥辱と快楽の深淵へ引き摺り込むか。瞬間的に、ズェピアの思考にはそんな二つの選択肢が浮かび……だが彼がどちらを選んだかは、ここで語られる事ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………もう、さ…そういうシリーズになってない…?なってるよね、なってるよねぇぇ…!?…何なの…なんで私こういう夢ばっかり見るのぉぉ…しかも今回は徹頭徹尾、ずーっと私掌の上だったし…うぅぅ……」



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原初は夜に堕ちていく 2

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本話は『─計算の果てに何があるか─(ロザミアさん作)』との事実上コラボであり、『大人ピーシェが頑張る話。合同コラボ』でのコラボを前提としたものとなっています(但し、そちらを読まずとも話が分からなくなる事はありません)。

人物・オリジンハート イリゼ ズェピア・エルトナム(但し神様転生)

内容・膣内射精 アナル 触手 拘束 媚薬 目隠し 焦らし 快楽堕ち


 元を正せば、極端な事を言ってしまえば、単に少し魔が差しただけ。理由は分からない。人格的なものかどうかも定かではない。ただ、淫欲を誘う力の影響を受けている中で、少しばかり魔が差し…制御出来ている理性のタガを、わざと彼は緩めた。そして女神を、美しくも愛らしい彼女を、恥辱と快楽の沼へと沈み込ませた。

 そこで、終わりにする選択肢もあった。現に少々…いやかなり「やってしまった…」と、彼は自責の念にも駆られていた。……だが、結果として女神を堕とす吸血鬼の享楽は終わらない。彼が認識している以上に淫欲へと誘う力が強いのか、全身を快楽に沈められながらも尚折れぬ心、潰れぬ意思を見せる彼女に新たな欲望を抱いたのか。或いは…「魔が差した」以上の思いが、彼の心には芽生えていたのかもしれない。

 

「は、くっ…ひぁ、ぅぁあ……っ♡!」

 

 整えられた奥、高級感漂うベットの上から聞こえるのは、震えの混じった喘ぎ声。切なげで、苦しそうでもあり…されどそれ以上に艶かしさを感じる、女神の嬌声。

 心惑わすような嬌声を上げているのは、女神オリジンハートことイリゼ。じわじわと迫る快楽を、必死に耐える彼女だが…彼女はベットの上にはいても、ベットには乗っていない。更に言えば、今彼女を喘がせているのも、同じ境遇に陥り、その中で彼女を快楽に沈めた彼ではなかった。

 

「気分はどうかな、イリゼ君。いや…オリジンハート、かな?」

 

 悩ましげな声を上げるイリゼとは対照的な、余裕と落ち着きに満ちた声音。それは吸血鬼、ズェピア・エルトナムの声であり…彼はベット上ではなく、部屋にある一人用ソファに座り、淹れた紅茶の香りを楽しみながら、イリゼに向けてそう語りかけていた。

 そして…イリゼ、女神の姿となっている彼女を責め立てているのは、異形の存在。這いずり、締め付け、身体だけでなく誇りや自尊心までも穢さんとする、赤黒い触手。ベットの周辺に配置された魔法陣、その中から出現した触手がイリゼの四肢を縛り、浮かせ、弄ぶようにして彼女を嬲る。

 

「こんな、のっ…良い、訳が…くぁ……ッ♡!」

「おや、君には少々被虐の嗜好…マゾヒストの気があるものと思ったのだが、違ったと?」

「誰が…そんな、こ…とっ、ぉおお…っ♡!」

 

 ズェピアの指示を受け、半ば自律的に蠢く触手は、イリゼの肢体を這いずり回る。脚や腹部を我が物顔で這い、豊かな双丘には背後から巻き付き絞るように締め上げ、ぬめる先端で頬や腋、臍や尻たぶの内側を舐めるが如くなぞり回す。

 それは決して、鮮烈な刺激ではない。強さで言えば、ズェピア本人に犯された時の方がよっぽど強い。しかし焦らすような、獲物を殺す前にいたぶるような触手の責め苦は、その見た目の醜悪さもあって容赦無くイリゼの精神力を、耐えようとするイリゼの気力を削り取っていく。

 

「まあ、そう意固地にならないでくれ給え。私と君は、既に身体を重ね、互いの身体を味わった仲だろう?」

「そ、れは…私は、ただ…んんっ……♡!」

「ふふ、あれだけ乱れ、あれだけ穢されてもまだ女神としての意思を貫こうとするその在り方は、やはり美しい。…さぁ、次はどんな姿を見せ、どんな声を聞かせてくれるのかな、イリゼ君」

「……っ…♡」

 

 ゆっくりと立ち上がり、イリゼの前まで来たズェピアは、右手の人差し指でイリゼの顎を上げ、親指で挟むようにしてイリゼの顔を自分は向ける。そこへ自身も顔を近付け、ふっと穏やかな…されど慈悲など微塵も感じさせない笑みを浮かべる。

 どうやらまだ足りないらしい。犯され、よがり、何度も達した末にベットで横たわっていた彼女に対し、一度は起き上がって啖呵を切ったものの、やはり回復にはまだ程遠かった彼女に対し、ズェピアがそう言ったのが始まりだった。彼が出現させた魔法陣より現れた触手がイリゼを捕らえ、宙吊りにし、嬲りながらも犯さない…肢体には触手の洗礼を浴びせながらも、秘部には一切触れない前戯の様な責め苦が始まったのは。

 

(駄目…落ち着いて、落ち着いて私…辛いけど、この程度なら耐えられる…だから今は、余裕が出来るまで耐えるの…そうすれば、きっと……)

 

 身体に走る熱、甘くも切ない刺激を堪えながら、イリゼは自らを鼓舞する。一度は快楽に飲まれてしまったが、今は自分を取り戻せている。ならば女神として、今度こそ快楽と欲望に打ち勝ち、彼を正気にしてみせる、と。その意思を貫く姿、ズェピアも助けようとする健気さ、心ではそう思いながらも身体は反応してしまう様子…それ等全てがズェピアの欲望を駆り立て、彼女を責める動機となっているのだが、流石にそこまで考え対策を練る程の余裕は、イリゼにはなかった。

 

「ふぁ…ぁ、んっ…は、ひっ……♡」

 

 締める力に強弱を付けながら、触手は前へ、乳房の付け根から先端へと向かっていく。それは愛撫ではなく、まるで搾乳。しかも行っているのは人の手ではなく触手であり、それが一層イリゼの羞恥心と屈辱感を増大させる。

 しかし逆に言えば、辛いのはこの程度。宙吊りで大の字にさせられているのも、自分の裸体を何も隠せないのも、恥ずかしくはあるがある意味今更。だから何とかなる、気を紛らわせる事が出来れば回復に努められる…そう、イリゼは思っていた。

 されどそれは、短慮と言わざるを得ない。彼が、ズェピアが、その程度で済ませる筈がない。

 

「…さて、そろそろイリゼ君も最低限の思考と体力が戻ったかな?」

「…ぁ、え……?」

「うん?流石に私だけ休むのは忍びないからね。少しばかり、余興を兼ねてマッサージでも…と思っただけだよ?」

 

 淡々と、何食わぬ顔で語るズェピア。対するイリゼは茫然とし…次の瞬間、心の中で叫んだ。何が自分ばかりだ、こんなマッサージがあるものか、と。

 だがそう言ってしまえば、自分は彼の言う「マッサージ」程度を本気にしてしまっていたという事になる。故にイリゼは、茫然としながらも何も返せず…そんなイリゼの心境を見抜いたズェピアは、内心でほくそ笑みながら、言った。

 

「それじゃあイリゼ君、観客はいないが第二幕といこうじゃないか。まずは…もう一度砕き、溶かしてあげよう。君のその、理性と気高い精神を」

「……っ!?ま、待って…んひぃぃいぃいいぃッ♡!」

 

 その言葉、期待と愉悦を帯びた言葉と共にイリゼの肛門へと触れる、触手の先端。それが示す意味を理解したイリゼの顔からは血の気が引き、慌てた様子で制止を求めるが……次の瞬間、触手はイリゼの直腸を貫いた。

 

「か、ひゅっ…うぁ、ぁ……ッ♡!?」

 

 容赦無く、情緒もなく、ずどんっ…と一息で貫いた触手。貫かれた衝撃でイリゼは仰け反り、脚の付け根から指先までが真っ直ぐに伸び、イリゼは息を詰まらせる。

 直腸の入り口、肛門だけは、他の場所共々撫でられ這われ、多少ながらも解れていた。しかし中は完全な未開通、挿入など何も知らない状態であり…貫かれた瞬間の衝撃が引くと同時に、じわじわと痛みが、異物感が込み上げてくる。…だが……

 

(…う、そ…何これ…痛いのに…なのに、全然……)

「激しく苦痛に思ったり、快感が吹き飛んだりはしない。むしろその快感を、痛みの裏で感じているような…かな?」

「……ッ!…そんな事…別、にぃぃ…っ♡!?」

 

 確かに痛みはあるものの、秘部を貫かれた時と大差ない。元から受け入れる役目もある部位で、尚且つしっかりと解された秘部と、一切そうではない後孔が同程度というのは明らかにおかしく…しかもその思考をさらりと言い当てられた事で、イリゼの動揺は加速する。

 更に、そこで動き出す腸内の触手。うねりながら、蠢きながら直腸内を前後する触手の感覚は不快で…だというのに、感じてしまう。つい先程、初めて挿れられたばかりにも関わらず、直腸はじわりと熱を持つ。

 

「いやはや、驚いた。まさか本来なら挿れるべきではない、その為にあるのではない場所に、慣らしもなしで突き込まれたというのに、早速快楽に表情を歪ませるとは。どうやら君は、私が思っていた以上のマゾヒストのようだ」

「ち、ちが…ぅあひぃぃい…っ♡!な、何…こ、れぇぇ…ッ♡!お尻のっ、中でっ…どんどん、何かが……ッ♡!」

「ふふ、今のは冗談さ。それに、安心するといい。君がこんなにも早く感じているのは、触手にある細工をしたからさ。…実在の真偽はともかく、君も聞いた事はあるだろう?媚薬や催淫剤と呼ばれる、何とも都合のいい描かれ方をする薬品を」

 

 まさか。そう言わんばかりの表情で自身を見つめるイリゼに対し、ズェピアはその薄い笑みを絶やさない。

 イリゼも、その類いの薬品は知っている。更に言えば、その多くはプラシーボ効果…所謂「思い込み」が効能に関わっており、それこそズェピアの言う通り創作と実際では大分差のあるものだとも理解しているのだが…そんな認識が覆ってしまいそうな程に、恐ろしい勢いで身体が後孔の刺激に、異物感に順応していく。その衝撃が、ある筈の痛みが、どんどん快楽へと繋がっていく。

 

「だ、めぇぇ…っ♡!擦り込まっ…刷り込まないっ、でぇぇ……っ♡!」

「うん?擦り込むのが嫌ならば、こうしようか」

「……ッ♡!?う、嘘っ…今度は、溜められて…ぁ、ああぁ…ッ♡!」

 

 近くで眺めるズェピアが指を鳴らすと、直腸を掘り進める触手の動きが変わる。そこまでは液体を分泌しては擦り付けていた触手が動きを止め、分泌に専念し…ある程度流れ出たところで、波打つような動きで震える。根元から先端へ、入り口から奥へ、位置は変わらないままに触手は脈打ち、分泌した液体を奥へ奥へと押し込んでいく。

 抵抗しようにも、四肢を捕らえられているイリゼにはどうしようもない。直腸に力を込めたところで触手を押し返せる筈もなく、むしろ触手を、その形や熱をより強く感じてしまうだけ。

 

「ふきゅ…ぅ…や、めっ…ぅひゃああぁぁ……っ♡!」

「これも嫌かい?であれば後は、こうするしかないね」

「ぉひぃぃいいぃッ♡!?あっ、あ"ッ、ダメぇええええッ♡!溜まってるところ掻き回すのダメなのぉおぉぉおっっ♡!」

「いけないなぁイリゼ君。あれも駄目、これも駄目は、流石に我が儘というものだ。故に、我が儘ばかりのこの口は…少しばかり、塞ぐとしよう」

「お尻ぃッ♡!お尻の中が熱っむぐぅううぅうぅっッ♡!?」

 

 反射的に口を衝いた言葉、それを聞き逃さなかったズェピアは仕方なさそうに、だがその実格好の口実が出来たと思いながら、触手に与える指示を変更。次の瞬間、再び触手は動き出し…杭打ち機が如き激しさのピストンで以って、一転してイリゼの直腸を責め立てる。溜まった液体を掻き回し、一気に液体を逆流させる。

 暴力も同然な激しさの前では、冷静な思考など出来はしない。イリゼはよがり、腰を揺らして叫びを上げ…されど更に現れた触手が、瞬く間にイリゼの口へと飛び込み塞ぐ。四肢に続き口までも、叫びを上げる事すら封じられる。

 

「ほひゅううぅッ♡!ふぐッ、ほごッ、んぉおおぉお"ッ♡!」

「うら若き女体、美を体現せし女神の肢体を蹂躙し、女神の格など関係ないとばかりに嬲る触手。醜悪な肉塊。あぁ、何とも官能的だ。やはり君は、栄光だけでなく恥辱や屈辱も実に似合う」

 

 口を塞ぎ、話す事も閉じる事も許さず、喉元にまで侵入する触手。その触手からも直腸で分泌されているのと同じ液体が染み出し…否、触手の先端から喉奥へと直接流し込まれ、抗いようのないイリゼの喉から液体は体内へと落ちていく。

 どろりとしたその液体に怖気を覚え、必死に吐き出そうとするイリゼだが、直接喉に流されてはどうしようもなく、口から出るのはくぐもった、とても女神のものとは思えない呻き声だけ。そしてそんなイリゼをズェピアは愉しげに眺め、指先で撫でるように頬へと触れる。

 無論、他の触手も活動を止めてはいない。乳房を締め、腋や内股に濡れた先端を擦り付け、がっちり腕と脚を縛る事で身をよじる行為すらも禁止し、徹底的に嬲り穢す。

 

(ひぃっ♡感度っ、感度上がってるぅううぅっ♡!身体っ、敏感になってっ、どんどん快楽感じちゃうのぉぉおぉッ♡!耐えなきゃなのにっ、なのにぃいいいいっッ♡!)

 

 この程度なら耐えられる。そう思っていたのが遠い昔に思える程に、全身で快楽が暴れ回る。ただ触手が肌の上を這いずるだけでもその感覚をはっきりと感じてしまい、意識が分散する。そうなれば乳房や直腸、特に感じる場所への刺激へ身構える事も出来ず、快感を、触手で感じさせられる屈辱の快楽を身体と心に深く激しく刻み付けられる。

 それでいて、ズェピアはといえば余裕綽々。そんな彼に眺められ、無様に嬲られるさまを晒す事もまた、どうしようもない程に屈辱的だった。

 

「ぶぉっ、ふぉおぉぉ……っ♡!」

「大分威勢が削がれてきたね。君が望むなら、少し休ませてあげてもいいよ?」

「んぶぇっ…はぁ…はぁ…く、ぅぅ……♡」

 

 時間が分からず、過酷な責めで体感も全く当てにならないまま、暫くの時が経ち…不意に、口を塞いでいた触手が抜ける。

 だが、当然ただ抜かれた訳ではない。あくまでズェピアが、問いに対する返答をさせる為に抜いたのであり、幾ら口調が柔らかくとも、その言葉に乗ってしまえばイリゼはまた負ける事になる。それも今度はズェピアではなく、彼が使役する触手に、触手風情に屈してしまう事になる。

 

「ズェ、ピア…さん……」

「うん、何かなイリゼ君」

「…第二幕という割には、案外手緩い…な…。こうも触手一辺倒では…観客も、思うだろうさ……期待外れだ、と…」

 

 震える声で、絞り出すように呼ぶイリゼ。その声に、ズェピアは穏やかな表情と声音のまま答え…されど次に返ってきたのは、呆れたような、そしてどこか挑発するようなイリゼの拒否だった。

 余裕綽々とはとても言えない。頬は赤く、身体もビクつき、何より全裸で触手に捕らわれている時点で、威風など微塵も存在しない。しかしそれでも広角を吊り上げ、ズェピアを見下ろすさまには、気丈且つ自らに絶対の自信を持つ女神らしさが籠っており……それがズェピアの心を震わせた。響き、震わせ…滾らせた。

 

「ふ…ふふ…そうだ、その気丈さ、その折れない心に私は惹かれているのだよ…!流石は女神、その精神力には素直に賞賛を送らせてもらおう…!」

 

 それまでは薄かった笑みを一気に深め、口元を歪め、ズェピアは讃える。だから良いのだと、この強さこそが魅力なのだと、嬉しそうにイリゼへ話す。

 

「…だが、侮ってもらっては困るな。そしてもしこれを手緩いと、期待外れの印象を抱かれるような舞台だと思うのなら…その認識を、今から改めてもらおうか」

「っぁ…!?な、何を…ふぎゅううううッ♡!?」

 

 されど、吹かれた蝋燭の火が消えるように、一瞬にして笑みを消したズェピアは、指を鳴らす。するとまた新たな触手が一本現れ…その触手は、イリゼの目元へと巻き付く。がっちりと巻き付き、イリゼの視界を奪い去る。

 同時に再び動き出す直腸の触手。だがそれだけに留まらず、更に複数の触手が肛門をこじ開け潜り込む。強引に、悲鳴を上げる肛門と直腸を無理矢理広げて拡張陵辱を開始する。

 

「あ"ッ、ぎッ、ひぃいぃぃいッ♡!?お、お尻裂けッ…ほぐぅうぅ…っッ♡!?」

「口内を犯されながらでは少々難しいだろうが、よく響く声で鳴いてくれ給え。でなければ、君の言う期待外れの第二幕になってしまうからね」

 

 痛みと快楽、その両方が一気に跳ね上がり、刺激のままにイリゼは腰を振りたくる。しかし振ったところで触手の動きには何ら影響はなく、悲鳴の様な声も再度口内へ入り込んだ触手によって潰される。

 先程までは、口内を占領し、喉奥に直接液体を流し込むだけだった触手。だが今はうねり、蠢き、口腔内を激しく犯す。

 

「んぐッ♡!ぶごッ♡!んォおおぉお"お"ぉ"ッッ♡!(ひぃッ♡!み、見えないだけっ、見えないだけなのにさっきまでよりずっと感じるぅぅううっ♡!お尻だけじゃなくてっ、身体全体が敏感になってるのぉおおぉおっっ♡!)」

 

 言葉にならない叫びを上げ、イリゼはガクガクと身体を揺らす。快楽が電流になっているかのように、イリゼの身体は強張り手脚が指の先までピンと伸びる。

 視界が塞がれた事による、他の感覚の…触覚の鋭敏化。加えて見えない為に触手の動きが全く読めず、身構えようのないイリゼは謂わばノーガード状態。そこに無理矢理直腸へと捩じ込んだ複数の触手による刺激と、分泌された液体による感度の上昇が重なるのだから、常人ならばまともに耐えられる筈がない。

 

「このまま君を眺めるのも良いが…何もしないというのも味気ない。折角だ、この間に紅茶を入れ直すとしようか」

「ぉぶうぅううぅぅうぅッ♡!?ひっほッ、ぉッ…ぅぐんぁぁああぁぁっッ♡!」

 

 離れていく、ズェピアの声。こんな事をしておきながら何を…と文句をぶつけたいイリゼだったが、相変わらず出るのは不良品の管楽器を吹いているかのようなくぐもった音だけ。

 そうしている間も、触手は止まらない。乳房を縛り上げた触手はその先端で乳首までも締め上げ、直腸を犯す触手もそれぞれが違う速度で抽迭を繰り返す事によって、絶え間ない刺激を与え続ける。

 

(感じるの止まらないぃぃぃぃっッ♡!搾らないでっ、搾っても出ないからこれ以上ギチギチにしないでぇえぇぇッ♡!お尻もッ♡捲れるッ♡捲れちゃうのおぉぉおおぉッ♡!…あ…あぁ、あっ……ぁああああぁぁぁぁっっ♡!)

 

 激しく容赦のない責め苦が乳房と後孔を襲い、性感帯ではないにしろ敏感な腋や内股をわざとくすぐるように触手が這い回る。身を捩りたくとも大の字に拘束された今は腰と首程度しかまともに動かせず、身体の内側で反響する快楽を逃す事も殆ど出来ない。目隠しで次に何をされるのかも、どの程度時間が経ったのかも分からず、これだけでもう十分過ぎる程に地獄の状態。

 しかし…ある意味ではその快楽の地獄すらも、前座でしか、引き立て役でしかなかった。顔から脚まで、正に全身を犯され弄ばれている状況。だがその中で、触手による責めが始まった瞬間から一貫して…秘部だけは、割れ目とその奥の肉壺だけは、一切触れられていなかった。どんなに愛液を流そうと、本来なら真っ先に責められる、最も感じる場所だけを責められずに秘部がヒクつきを見せようと、触手は近付く事さえなかった。

 

「ふひゅぅッ♡!ふぉッ♡!ひぉッ、ぉ"っ…!…んひぅううぅぅうぅぅッ♡!」

 

 初めは強烈な快楽を味わわなくて済むと思っていた秘部の放置も、今となっては悪魔の焦らし。他の場所で、特に胸や直腸で感じれば感じる程膣の疼きは増していき、最早その疼きが頭の中から離れない。

 そんなイリゼの状態を認知したのか、漸く秘部の近く、両足の付け根付近に先端が触れた二本の触手。勿体つけるようにゆっくりと触手が割れ目に近付く中、自分でも無意識の内にイリゼは期待の声を、呻きを上げ……されど秘部に触れる直前、触手は離れてしまう。なまじ期待させ、近付く確かな感覚があっただけに疼きは収まるどころか更に暴れ、切なさからイリゼは腰を前後に振りたくる。…が、どれだけ振ったところで、秘部に触れるものはない。

 

「おぶっ、ぬふぅ…♡ぅぐ、ぅむぶぅ…♡…ひぉッ♡!ほっ、ほひっ、ぃいッ……んぎゅううぅぅううううッ♡!ひゅっふ、ふぎゅっ…ほひぉおおおおぉぉッ♡!?」

 

 たっぷりと、或いはじっくりと触手はイリゼが止まるのを待ち、どれだけ振ろうが満たされないもどかしさでイリゼが腰を止めたところで、再び触手は秘部の周りを少しずつ撫でる。撫で、這い、今度こそと期待させ…直前で、今一度離れる。執拗に昂らせられたイリゼは、分かっていても期待を止められず、何度も寸止めをされては叫び、悶える。更に寸止めの切なさでイリゼが腰を振りたくる最中、これまで以上に後孔を責める触手が直腸内で暴れ回り、後孔の快楽で動けなくなっていた状態へと引き摺り戻す。

 

(だ、め…耐えなきゃ、いけないのに…こんな事で、負けたくないのに…このままじゃ、私…わたしぃ……っ♡!)

 

 四肢を拘束され、視界を奪われ口も塞がれ、全身を弄ばれながらも膣だけはもどかしさを感じ続ける。快楽も疼きも膨れ続け、なのに自分にはどうにも出来ず、次に何をされるかも分からない。そんな状態は、女神の精神力すら着実に削り取り、心の隙間を広げていく。もう屈してしまえ、媚びてしまえ…そんな思考が、ふっと過ぎる。

 当然、過ぎったところで口を塞がれているイリゼには懇願のしようなどない。だがズェピアは完全に見抜いているのか、そんな思考がイリゼを揺さぶり始めてから数分後…正に心が揺らいでいるであろう瞬間に、不意に口内の触手が抜ける。

 

「ぷぁ…っ!……ぁ、え…?」

「そろそろ、頃合いかなと思ってね。…辛いだろう?苦しいだろう?どうせここには君と私以外おらず、私とはつい先程交わったんだ。ならば今更、無理する事も取り繕う必要もないとは思わないかい?」

 

 口は解放されても触手による目隠しは変わらず、困惑の声を上げるイリゼ。そのイリゼへ音もなく近付き、慈しむように頬を撫でながら、ズェピアは誘う。穏やかな声音で、こじ開けた心の隙間へ忍び寄る。屈してもいい、イリゼにとっては都合の良い言い訳を用意しながら。

 

「…それ、は……」

「君の身体は言っているよ?切ないと、もう無理だと。…さぁ、正直になり給え。それともまだ、この怪異と戯れたいかい?…そんなに君は、変態のマゾヒストだったのかな?」

 

 後もう一押しだ。そう感じ取ったズェピアは片手を頬に触れさせたまま、逆の手で内股を、そこから秘部へ迫るようにゆっくりと撫で、今一度イリゼの心を陥落させんとする。

 その見立ては、間違っていなかった。本当に今のイリゼは全身が燃えるように疼き、懇願の言葉が喉まで出かかっていた。──だが、

 

「…我慢、出来なくなったのは…君の方じゃないかな…?…ズェピア、君……」

「……っ!」

 

 ふっ…とイリゼの口元に浮かんだのは、不敵な笑み。余裕など微塵もなく…それでも残り僅かな気力から搾り出した、ズェピアへの意趣返し。

 皮肉にもそれは、最後の一押しとしてズェピアが行った、言葉責めが引き金となった。陥落しかけの…されど寸前のところで陥落していなかったイリゼの心にとってその言葉は、むしろ一瞬とはいえ奮い立たせる要因となってしまっていた。

 ズェピアは息を飲む。自分が読み違えた事、絶対的優位から、ささやかな意趣返しとはいえ一杯食わされてしまった事に。されど、イリゼがズェピアの煽りで奮い立ったように、ズェピアもそんなイリゼの姿に欲望が深化し…嗤う。

 

「ああ、嗚呼、なんという事だ…!まさか君という女神の艶姿を演出しているつもりが、むしろ私の方が君に踊らされていたとは…!…素晴らしい、本当に君は美しく、そして魅力的だ。だからこそ……今度こそ本当に、堕ちてもらおう」

「……──ぁ…」

 

 口角を吊り上げながら、自分は心底魅力され、それ故に演出家という『役』で踊っていたのかもしれないと返したズェピアは、もう一度だけ頬を撫でる。

 そうしてズェピアが離れると共に、イリゼを離す全ての触手。ベットに落ちたイリゼは訳が分からず、しかし自分の身体が自由になった事は感じながら顔を上げ……目にする。突然拘束が解かれた意味を。自身の目の前で巨大な口を開いた、大蛇の如き醜悪な触手を。

 

「な、に…これ……」

「文字通り、君を快楽漬けにする為のとっておきさ。まともな存在なら、間違いなく発狂して終わりの代物だが…強靭な君なら耐え切ってくれると、私は信じているよ」

「……っ!ま、待って──」

 

 本能的に感じる恐怖。疲労も疼きも忘れ、真っ青な顔でイリゼは待ってと懇願するも、時既に遅し。一息で、一口で触手はイリゼを腰まで飲み込み…持ち上げる。

 

「──っ!!?〜〜〜〜ッ♡!!」

 

 触手の中に溜まっていたのは、これまでの液体が手緩く思える程に高濃度の催淫ガス。それを吸い込み、ただそれだけで全身に気を失いそうなほどの疼きが走ったイリゼの上半身を触手の内側はぴったりと締め付け、更に外でも触手が脚の陵辱を再開する。

 上半身には、寸分の隙もない触手内での無数のヒダによる徹底的な愛撫。下半身には、幾本もの触手による入念な這いずりと液体の擦り付け。この世のものとは思えない、頭が焼き切れてしまいそうな刺激と快楽が全身を流れ、氾濫し……それでもまた、秘部だけは触れられない。どんなに愛液を流そうと、触手の中で唸りの様な絶叫を上げようと、一切触れられる事はなく…イリゼは、嬲られ続けた。身体も、思考も、心も全て、溶けてぐちゃぐちゃになってしまいそうな程に、触手に女神は犯され続けた。

 

「…か、ひゅ……ぁ…♡」

 

 時間の感覚など全くなく、考える事も出来ず、それ故に永遠にも感じられていた陵辱は、不意に終わる。前触れなく、突然に下半身へ群がっていた触手が離れ、上半身を飲み込んでいた触手もその口を開き、イリゼをベットの上へと落とす。

 二度目となる落下。落ちた衝撃で…というより、既に極限状態であった身体に漸く違う刺激が加わった事で崩れるように女神化が解け、顔を上げる事も出来ずにただただイリゼは小刻みに震える。その姿はまるで、ある意味で生まれたばかりのようであり…だが今のイリゼは、女神化が解けた事によって肢体の肉感がやや失われようとも、それを補って余りある程に淫靡。

 

「…ぁ…ぁあ…ああぁぁぁぁ……ッ♡!」

 

 暫くそのままだったイリゼだが、呻きのような声が次第に大きくなっていき、身体を仰向けにすると同時に両手を下半身へ、秘部へと伸ばす。

 既に疲弊し切った身体。それでも今のイリゼの頭にあったのは、やっと秘部に刺激を与えられるという情欲。今や理性も残っていない、完全に理性を削り取られたイリゼは迷いなく手を伸ばし…されどその手は、ズェピアによって掴まれる。

 

「ぁ、な、なんで…♡!なんで……ッ♡!」

「おっと、落ち着き給えよイリゼ君。その余裕のない表情も悪くないが、そう思われるのは不服だろう?それに……ここまで焦らされ、疼いているというのに、君は自分の指でいいのかい?それで君は…満足、出来るのかい?」

「……っ…♡!…あ、あぁ…ああ……」

 

 凛とした雰囲気も、威風の籠った落ち着きもない、追い詰められた生娘の様な状態のイリゼ。そのイリゼの耳元に顔を寄せ、囁くようにズェピアは言う。今一度…今度こそ高貴なる女神を心から引き摺り降ろそうと、魔性の吸血鬼が牙を剥く。

 既に理性など快楽と疼きに押し流されていたイリゼにとって、それは抗いようのない誘惑。考えるより先に、身体がズェピアに縋ろうとするが、顔を離したズェピアは視線で制する。閉じたままの瞳、しかし感じる視線で以って、ならば言うべき事があるだろうとイリゼに求める。そしてすべき事を示されたイリゼは、疼きに操られるように身体を起こし、股を開き……

 

「…限界、なの…ここが…おまんこが疼いて疼いて、頭がおかしくなりそうなの…ッ♡!もう、何でも良いから…触手に屈して、嬲られて堕とされた女神だって認めるからっ、だから…挿れて、挿れて下さい…っ♡!」

 

──誘うように、だがそれでいて服従するように、イリゼはズェピアに懇願した。女神の誇りや尊厳よりも、快楽を…気が狂いそうな疼きからの解放を、懇願するという形で選んだ。

 それこそズェピアの求めた姿。誇りを貫き、その強さを示し、その上でへし折れ堕ち、女神が劣情のままに懇願する…そんな姿を引き摺り出したズェピアの征服欲は満たされて…代わりに肉欲が、前面に出る。

 

「ああ、勿論だとも。だが、まずは……」

「ぁ…ん……♡」

 

 イリゼの顎へと指を当てがい、軽く上に向けさせる。蕩け切ったイリゼの表情、それに嗜虐心を唆られながらも微笑み、ズェピアはイリゼの唇を奪う。

 艶やかで柔らかく、ハリのあるイリゼの唇。触れた瞬間イリゼは驚くも抵抗する事はなく、そこから舌が入り込むと、イリゼの身体は段々と弛緩。

 

「ふ、む…んんっ……」

「ふぁ、ぷっ…んふ、くぁん…っ♡」

 

 舌が舌を絡め取り、唾液と唾液が混ざり合う。これまで触手を用いて苛烈な陵辱をしていた人物とは思えない程ズェピアの口づけは優しく、それに心を溶かされたかのようにイリゼはされるがまま。

 心地良く、渇きを癒されるようなキス。口の端からは混ざり合った唾液が零れ…ズェピアが顔を離した時、イリゼの表情はぼぅっとしたものに変わっていた。

 

「ぷはぁ……はぁ…はぁ…ズェピア、さん…ズェピアさん…♡」

「分かっているよ、イリゼ君。しかし困ったものだね。そんな姿を見せられると、更に虐めたくなってしまう」

 

 ぼんやりとしつつも恍惚とした表情を浮かべるイリゼだったが、下半身では切なそうに内股を擦らせる。そのいじらしい様子にズェピアは少しだけ意地の悪い笑みを見せ…しかし実際には、そうするつもりなどなかった。無論、嘘ではなく見てみたい気持ちもあったが…ここまでは、ズェピア自身見るだけである意味焦らされていたようなもの。ズェピアもまた、いい加減辛抱ならないのだ。

 

「さあ、今一度堪能させてもらおう。凛然たる…いいや、凛然と『していた』女神の、その味を」

「あっ…あ、ああ……っ♡!」

 

 自ら一物を露出させたズェピアは、そのままイリゼの秘部へと先端を向ける。イリゼが期待と歓喜の声を上げる中、ズェピアは一物を近付け、待ちに待ったその瞬間が、秘部に直接触れる瞬間が訪れ……

 

「はっ、はッ、あぁっ……ぁ…?…ぁ、ぇ、あっ…あ"ッ……〜〜〜〜ッッ♡♡!?」

 

 次の瞬間、イリゼは達してしまった。まだ突かれるどころか、挿れられてすらいない…割れ目に一物が触れたその時点で、イリゼは絶頂してしまっていた。

 イリゼ自身も訳が分からないまま、顔を仰け反らせ、腰をガクガクと突き上げて達する。これにはズェピアも驚いて止まり…しかしすぐに、顔には意地の悪い笑みが戻る。

 

「いやはやまさか、触れるだけで達してしまうとはね。…だが、これで満足などという事はないだろう?むしろ……」

「ひぁっ、んぁぁ…っ♡!……し、してない…してない…ッ♡!イった、けど…イったのに、もっともっと疼いてきて…だから…っ!」

「おっと、それ以上は不要だ…よッ!」

「あ"ひぃいいぃぃいぃぃっッ♡!」

 

 痙攣するイリゼの下腹部をズェピアが撫でると、イリゼは衝動のままにズェピアへ頷く。達したのに満足していない……むしろ、ただ触れただけで達してしまったばかりに、何も得られなかった膣が疼いて仕方ないのだと、縋り付くような瞳で求める。

 それを分かっていたからこそ、今度こそズェピアは膣へと挿入。熱く硬く屹立した一物が、愛液を流しっ放しの膣へと突き立てられ…上がるのは、低俗ながらも淫靡の嬌声。

 

「く、ぁっ…凄いな…歓迎している、なんて生易しいものではないよ、君のナカは……!」

「んぎゅッ♡あっ、あっ、なにこれぇっ♡!軽イきッ♡軽イきしっ放しになってるのぉおぉぉっっ♡!」

 

 不用意に近付いた獲物を捕らえる食虫植物を思わせる程に、亀頭から根元までを完全に掴んで離さないイリゼの膣。肉棒という刺激を与えてくれる存在に、膣全体が痙攣する程の喜びを見せ、ヒダ一つ一つがねっとりと一物へ絡み付く。

 その熱烈具合をイリゼに伝えるズェピアだが、押し寄せる快楽の猛威にイリゼは身を捩り、今感じている快楽の処理で手一杯だとばかりの姿を見せる。それはイリゼの状態を思えば当然の事だが、それでは面白くないズェピアは両手をベットにしっかりと当てて、一息で一物を奥まで押し込む。

 

「止まらないっ♡!全然止まらなッ…ひぃいいぃいぃんっッ♡!お"ッ、奥までぇぇぇぇ…ッ♡!」

「求めたのは君だろう?だが、少し落ち着きたいのかい?それとも……」

 

 深々と突き立てられた肉棒に、膣壁を擦り上げる一物に、びくんとイリゼは背を仰け反らせる。

 一方ズェピアは、押し入れたところで一度動きを止める。その状態で、どうするかをイリゼに尋ね…問われたイリゼは、頭の中では少し待ってほしいと、そう思った。だが、その時浮かべていたのは……物欲しそうに、まだまだ足りないと強請るような、雌の顔。

 

「ふふ、誘い上手な女神様だ…!」

「い"ッぉ、ほぉおおぉぉお…ッ♡!まっへ、お願い待っ…ぁ……っ♡!」

 

 カリ首の反り返しで膣壁を引き摺り出すような、重い引き抜きにイリゼの表情は品なく歪む。その表情のままイリゼは待ってと懇願するも、再び唇を重ねられ、彼女の懇願は封じられる。

 当然、その間も腰は動く。じっくりと引いたところからもう一度突き立てられ、また肉棒は下がっていき、段々と始まる一物の抽迭。抑えの効かない膣は一物に吸い付き、それ故に掻き回されてだらだらと愛液が膣から流れる。

 

「ふ、ぅぅ…違うだろうイリゼ君。君が言うべき言葉はそれじゃない。それよりもっと、私を駆り立ててくれ。私に淫らな君の本性を見せてくれ…!」

 

 次第に腰使いを速く、激しいものへと変えていきながら、ズェピアはイリゼに覆い被さる。口は離しながらも、身体だけでなく、心でもイリゼを組み伏せる。

 それによって、イリゼは思い出させられる。一突き毎に、ズェピアへ晒した淫らな自分を。知ってしまった雌の快楽を。

 

(ダメ、ダメっ…ほんとにっ、また堕ちる…ッ♡!認めるとか、そういうのじゃなくて…心の奥まで、全部快楽に塗り潰される……ッ♡!)

 

 激し過ぎる快楽で浮きっ放し腰は何度もズェピアの腰とぶつかり、出入りする一物が、凶悪で魅力的な男根の力強さが目に焼き付く。

 もう、心は認めてしまっている。満たされない疼きに負け、快楽を欲してしまっており…残ったのは恐怖。今度こそ戻れなくなるのではないかという恐ろしさ。そしてその恐怖すら…ズェピアは、溶かす。

 

「大丈夫。どれだけ乱れようと、君の本質は美しく…そして可愛いよ、イリゼ君」

「……──っっ♡!」

 

 ここにきての、ここまでした上での、引っ掛けなどない純粋な甘い言葉。その言葉と共に、ズェピアは優しくイリゼを撫で…それがイリゼの心を、完全に懐柔する。徹底的に責め抜いた上で、絡め取るようにイリゼを屈服させた末の、優しい言葉と微笑みは…口説き文句はイリゼの心に染み渡り……イリゼは開く。身体を、心を。

 

「…もっと…もっと、欲しいの…ほんとは、もっと…貴方のオチンポで、じゅぽじゅぽしてほしいのぉ……♡!」

「勿論。それが君の望みなら、快楽と共に与えてあげよう…!」

 

 イリゼの心に呼応するように、しゃぶり付く膣のうねりも変わる。ただひたすら貪るようだった吸引から、奥底まで感じたいと伝えるような抱擁に、キツさの中に柔らかさが混じる。

 その膣内を肉棒で悦ばせながら、ズェピアは両手をイリゼの乳房へ。上から押し付けるように、それでいて形を整えるような繊細な手付きで、両の乳房を揉みしだく。

 

「女神の姿での、手から零れ落ちそうな胸も良かったが…一回り小さい今の胸もまた、可愛らしいものじゃないか」

「あぁっ、いいっ♡いいのぉっ♡!上と下からっ、同時に気持ち良くなって、気持ち良いのが混ざってっ、私の中で弾けちゃうぅうぅぅっ♡!」

 

 強過ぎず弱過ぎず、リズミカルに抽迭を続けながらの、じっくりとした胸への愛撫。感情を隠さなくなったイリゼの言葉に唆られながらも、ズェピアはがっつく事なく少しずつペースを上げていく。欲望と矜持、それ等を両立させつつイリゼを責める。

 

「くぁっ♡あっ、あぁんッ♡押し返されるっ♡降りてきた子宮っ、ごんごん突かれて押し返されちゃうのぉッ♡!」

「ふふ、君のここは本当に素直だ。こうも締め付けて、もっととせがんでくるんだからね…ッ!」

「ふぎゅッ♡!だ、だってぇっ♡あんなに焦らされてっ、全身おかしくなりそうな位敏感にさせられたらぁっ、もう抑えなんて効かなっ…ひぁああぁあぁぁっっ♡!」

 

 突かれ、揉まれて氾濫する快楽に耐え切れず、イリゼは何度も身を捩る。その度に掴まれている胸には圧力がかかり、膣も一物が擦れて余計に刺激を生んでしまうが、じっとしてなどいられない。

 だが快楽が膨れ上がっていくのは、ズェピアもまた同じ事。ただ挿れているだけでもうねり、一つ一つのヒダが肉棒を舐めしゃぶるように媚びる為に衝動を駆り立てられ、一物を膣の奥へ、子宮口へと打ち付ける。表面的にはまだ矜持を残すズェピアながら、動きは激しくなる一方。

 

「んぉ"ッ♡!ズェピアっ、さんの膨らんでるッ♡今もガチガチでっ、私のナカを占領してるのにっ、もっと征服しようとしてきてるぅうぅぅうッ♡!凄いっ、凄過ぎるのぉおおおおッ♡!」

「あれだけ凛々しかった女神様に、これだけ惜しみなく媚びられているんだ…征服したくも、なるさ…ッ!」

 

 部屋に響く、乾いた音と濡れた音。腰同士がぶつかる音と、性器の擦れ合う濡れた音が、嬌声の中で混ざり合い、聴覚的にも二人の劣情を加速させる。止めようのない段階にまで押し上げる。

 先程イリゼは、「待って」と懇願した。しかしもう、止める事をイリゼは望まない。跳ね上がった脚はそのままズェピアの腰に巻き付き、膣どころか下半身全体でズェピアにせがむ。そしてズェピアも求めるイリゼに応えるように、熟した雌という果実を貪るように、力の限りで肉棒を打ち付け、子宮口を亀頭でこじ開け……欲望を、吐き出す。

 

「注いであげると、しようか…ッ!君のナカに、君の奥に……ッ!」

「んひぉおおぉぉぉぉっッ♡!あ"っ、射精てるっ♡射精てるのぉぉッ♡!グツグツに煮え滾った精子っ、子宮の中に直接注ぎ込まれてイっくぅぅぅぅううううぅうッッ♡♡!」

 

 並々ならぬ勢いで噴出し、子宮内へ充満していく精液の熱と激しさでイリゼは絶頂。割れ目に触れた瞬間に至ってしまった絶頂とも、続いていた軽イきとも違う、爆ぜて暴れ狂うような絶頂にイリゼの腰は突き上がってしまいそうになるが、上からズェピアが腰で、一物でイリゼを押さえ付ける事により、イリゼの下半身は押さえられたままびくんびくんと震えるばかり。絶叫の様な嬌声が響いている間も、声が途切れてからもイリゼの深い絶頂は続き、震える度に収まり切らなかった精液が割れ目の淵からぽたぽたと零れる。

 

「お"ッ…♡ほぉ"ぉ……っ♡!」

「ふ、ぅぅ…本当に、貪欲な膣だ……!」

「くひぁん…ッ♡!」

 

 最大の状態が通り過ぎた後も、イリゼの表情は快楽に歪んだまま。先に余韻へと入り、落ち着きが戻ったズェピアは一物を抜こうとするも、膣は中々離そうとせず、少し力を込めて腰を引けばイリゼの身体は今一度痙攣。

 

「…気持ち良かったかな、イリゼ君」

「…ぁ…はい…ずっと、ずっとここが切なくて…それがやっと満たされて、だから……」

「それは良かった。……なら次は、後ろを向いてもらおうか」

 

 一物を抜き、脚の拘束も解けた事で離れたズェピアは、横たわるイリゼの髪を優しく撫でる。心地の良い撫で方、それを理解している手付きにイリゼの心は緩み、元を正せば全てズェピアのマッチポンプでありながら安堵の念すら抱いてしまい……そこでズェピアは、言う。

 

「ふぇ…?後、ろ……?」

「何を惚けているのかな、君は。…まさか、これで終わりだとでも?」

「……っ…♡!」

 

 困惑するイリゼに対し、ズェピアは穏やかな…されど有無を言わせない何かを言葉の裏に孕ませ、淡々と見下ろす。悪意のある見下しではなく、これが当然の関係性であると示すかのように、上からイリゼを下に見る。

 まだ、終わりではない。そう理解したイリゼの中で、再び疼きが目覚める。新たな欲求、新たな渇望が胸で騒ぎ…身体を起き上がらせたイリゼは、四つん這いに。

 

「…私は後ろを向け、としか言っていないが…分かってるじゃないか、イリゼ君。しかしこうなると、元からその気があったようにも思えてしまうね」

「あっ…ふぁ……♡」

 

 具体的な指示もなしに四つん這いとなり、尻を向け、その尻をゆっくりと…それでいて誘うように揺らすイリゼに対し、ズェピアは嗜虐的な笑みを浮かべる。そのままイリゼの尻たぶを掴み、こねるようにして揉みしだく。

 そしてズェピアは、射精後とはとても思えない程硬いままの肉棒を尻肉の割れ目に当てる。ぴくんと揺れるイリゼの反応を見ながら、軽く擦るように動かす。

 

「おやおや、触れただけでこうもまたヒクつくとは、貪欲な上に節操なしじゃないか」

「だ、だって…まだ、身体が熱くて…身体の奥から、疼きが広がって……」

「であれば、今一度鎮めてあげるとしよう。…但し、こちらで…ね」

 

 わざと挿れずに竿を割れ目へ密着させると、イリゼは悩ましげに尻を振る。それでいて自分から挿れようとはしないのは、期待か、それとも自分は屈服させられた側だという意識故か。どちらにせよ、肩越しにこちらを見つめながら、愛らしくも艶めかしく尻たぶを揺らすイリゼの姿は、ズェピアを大いに満足させるものであり……しかし、膣には挿れない。腰を上げ、亀頭を割れ目から後孔へと当てがうと、反応も待たずにそのまま直腸へと突き入れる。

 

「……っっ!?なっ、そっち…はぁあぁぁぁぁ……っ♡!」

「……っ…こちらもこちらで、また…っ」

 

 驚き声を上げたイリゼだが、膣と違い徹底的に触手に犯され、穿くり回されていた腸内は膣とは別の意味で「出来上がった」状態であり、言葉尻が自然に蕩ける。慌てたようだった声が、恍惚の吐息を漏らすかのようになってしまう。

 一方ズェピアも、挿れた瞬間に腰が引けてしまいそうな程の快感を覚える。出来上がっている直腸は当然『穴』としての状態も格別で、ねっとりと腸壁が肉棒へ絡み付く。

 

「はっ、ぁあっ…ふひぁあ、あっ……♡!」

 

 その絡み付きを押し退けながら一物を沈めれば、イリゼの上半身が、肘が揺れる。倒れこそしないものの肘ががくつき、それも感じる快楽の深さを示す。

 

「前だけでなく、後ろもこんなにしゃぶり付くとは…本当に君は淫乱だよ、イリゼ君」

「──っっ♡!そ、そんな…事…ぅあひっ、くひゃあぁんっッ♡!」

 

 根元まで挿れた状態で直腸内を掻き回しながら、ズェピアは上半身を倒し、イリゼの耳元でそう囁く。

 淫乱。その言葉を耳元で、くすぐるような声で言われた瞬間、イリゼの肩がびくりと跳ね、否定するような声を出すも、言い切る前に言葉は喘ぎに。後ろから手を回したズェピアが乳房を掴み、こねるように揉み始めた事で、先の言葉が潰えてしまう。

 だがズェピアは分かっていた。仮に何もしなくとも、否定はし切れていなかったと。言い始めた次の瞬間には弱気な声になっていた事から、すぐにそう見抜いていた。

 

「認めようと認めまいと、こんなにも身体が反応し、快楽を求めている事実は変わらない。だから…好きにするといいさ」

「ふぎゅっ、ふやぁんっ♡あっ、ぁっ、あぁっ♡!」

 

 自分の手に合った形へ変えるかのようにじっくりと揉みしだきながら、同時にズェピアは腰も動かす。抜く時はぐりぐりと擦り付けるように、挿れる時は杭を鋭く突き立てるように、それぞれ別の刺激を与える事でイリゼに慣れる余裕を与えない。

 比喩ではなく、本当に吸い付いているかの如く、抜けていく一物に対しては肛門も直腸も張り付くイリゼの後孔。そんな事をされればズェピアも快楽で息が荒くなるのを避けられず、しかしその吐息は獲物を捕らえた肉食獣の様な雰囲気もあって、それがまたイリゼを昂らせる。食べられる側である事を喜ぶように、乳首も陰核も目一杯まで張り詰めてしまう。そしてそれをズェピアが見逃す筈もなく、右手で両の乳首を、左手で陰核を捕らえて責め立てていく。

 

「ひにゃっ、ふやぁああぁぁ…ッ♡!そ、そんなっ…乳首もっ、クリもっ…お尻と一緒に、責められたっ、らぁぁ…っ♡!」

「責められたら?ふふ、君はどうなってしまうのかな?」

「イ、イっちゃうっ♡!また溢れてっ、快楽が溢れてイっちゃうのぉおおおおっッ♡!」

 

 摘み、引っ張り、指で転がすように何度も弾く。ここが快楽の集中点だとばかりに張り詰めた胸と下半身の突起を玩具の様に弄ばれ、しかし快感は急速に募る。当然の様に乳首と陰核を責め立てつつも、ズェピアは抽迭を全く緩めず、直腸から快楽を押し上げる。

 極度の発情と過敏状態にされたイリゼの肢体は、快楽に耐える事など出来ない。与えられた快楽は全て駆け巡り、子宮を疼かせ、絶頂の渦へとイリゼを引き込む。イリゼ自身にも抗う気はなく、揺れる肢体も漏れ出る嬌声も、男を誘う雌の仕草を自覚しないままズェピアへと振り撒き、そのまま押し込まれるようにして絶頂を……迎えかけた。かけたがそこで、ズェピアがより強いピストンをぶつけて塞き止める。

 

「ふっ、ん…っ!君の快楽の邪魔をする気はないが、ここまで全身で媚びられては、私も…ね…ッ!」

「にょほぉおぉぉおおッ♡!?ひぃぃッ♡快楽押し込められてるッ♡!イきそうなのをっ、上から快楽で押さえ付けられちゃってるのぉおおぉぉッ♡!爆ぜるっ、爆ぜちゃうぅううぅっっ♡!」

 

 一突き一突きで直腸の形を壊し、こちらの穴も自分の肉棒の形にするのだとばかりの、強く激しい打ち付けの連打。三点の突起へは、摘む刺激から指で押し潰す、こちらも貫かれるような刺激を続けて与えられ、ショートしかけるイリゼの意識。無理矢理絶頂に蓋をされ、押さえ付けられているような今の状態は、内側から溶解してしまいそうな程狂おしく…今一度、イリゼは口を塞がれる。喘ぐ唇を鎮めるような、もう一つの蓋となる熱いキス。

 

「んふ、ぁ…♡くぁふ、ちゅっ…んぇろ、ぷっ…ぁむ……♡」

 

 唇と唇が密着し、舌と舌が絡み合い、口内で唾液が混ざり合う。熱を帯びた鼻息が互いの鼻孔をくすぐり、視界が相手の顔で一杯になる。

 じっくりゆっくり味わうような、甘く蕩けるようなキスで、イリゼの思考は夢中になる。それまで暴れるようだった快楽が、キスで全て身体に溶け込むような、そんな感覚にイリゼは包まれ…しかしそれは、快楽が消えたという事ではない。

 何度か口を離しては、再びズェピアから口付けを交わす。時に熱烈に、時に啄むように、触れる度に変わるキスでイリゼの心を魅了し、溶けた快楽を更に奥へと染み込ませ…最後に一度、軽めのキスで唇同士を触れ合わせて、顔を離す。

 

「…ふぅ…分かるだろうイリゼ君。これで荒れ狂う快楽だけでなく、心を全て解き放ち、絶頂の彼方へ昇ると良い。そして…その姿を存分に見せてくれ給えよ、可愛い可愛い女神様」

「はっ…あっ……なら…ズェピア、さんも…ズェピアさんも、一緒にイって…♡私、ズェピアさんと…貴方と一緒に、イきたいの……♡」

 

 頭を、それから頬を撫でるズェピア。愛でるようでも、慈しむようでもある手付きで撫で、それから告げる。全てを解き放つ絶頂の中で、イリゼという女神の、何もかもを取っ払った有り様を見せてほしいと。

 イリゼもまた、求める。女神ではなく少女として、刹那的な感情を溢れさせてズェピアを見つめる。そして……

 

「あぁ、勿論だとも…!今は、君と共に……くっ、射精る…ッ!」

「ぁあっ、くるっ、来てるぅううぅぅっ♡!ズェピアさんのっ、ガチガチオチンポから濃厚凝縮精液溢れてっ、お尻に注ぎ込まれてっ、満たされちゃううぅぅううううぅっッ♡!ふぁぁっ、くひゃっ、ひぁああぁあぁぁああああぁッッ♡♡!」

 

 求める思いに応えるように、ズェピアは掌と前腕の内側で乳首と乳房を押し潰しながらイリゼの上体を引き上げ、もう一方の手で陰核を扱き下ろし、力の限りで後孔に突き挿れて射精。一物は直腸内で暴れるように脈動しながら精液を吐き出し、直腸へ押し寄せ、ズェピアがぐりぐりと腰を押し付けて追撃。それは応える行為であると同時に、ズェピアの欲望のままの行為で……その熱と快楽に包まれながら、イリゼも達する。身体は仰け反り、脚は膝立ちの状態で膝から下が伸び切り、びくんびくんと腰を基点に全体が激しく揺れながらズェピアに自分の全てを晒す。

 

「はひっ、あッ…ひぁあぁ……っ♡!」

「……っ…イリゼ、君…!」

 

 バランスを崩してイリゼが背後へ、ズェピアの側に倒れ込むと、受け止めたズェピアは殆どそのまま首元で吸血。歯を、牙を立て、柔肌に食い込ませ、衝動のままにイリゼを味わう。

 

「は、くっ…ふぁ、ぁっ……♡」

 

 血液と共に、力を吸われていく感覚。代わりに与えられるのは、形容し難い快楽と熱。既に力の入らなくなっていたイリゼは抵抗する事も、する気にもなれず…決して長くはない吸血の間、ズェピアにその身を預けていた。

 そうして満足したズェピアが口を離すと、今度こそイリゼは崩れ落ちそうになる。しかしそれを支えたのは、ズェピアの両腕。

 

「…ずぇぴあ、さん……♡」

「…まさか、吸血にまで至ってしまうとは…こうなると、陥落したのはどちらの心なのか分からないね。……すまない、イリゼ君…」

 

 肩を竦めた後に、少し真面目な声音となって謝るズェピア。血を感じ、吸血鬼としての潤いを覚えた瞬間に理性が働き、イリゼが危険にならない程度で止めた彼ではあったが、それでも衝動的な吸血にはバツの悪さを感じ…しかしそれに返ってきたのは、大丈夫だよと伝える笑み。やはりと言うべきか、ここまで至ってもまだ、イリゼはズェピアを仲間として思っており……本当に、大した女神様だ。ズェピアは自然に、そう思っていた。

 

「流石に少しは、君も休むべきだろう。…と、いう訳で如何かな?何なら口移しでも……」

「い、いい…普通にくれればいいですから……!」

 

 ベットに寝かせたイリゼの呼吸が落ち着いてきたところで、ズェピアが冗談交じりに投げ掛けた、紅茶の誘い。それにイリゼは顔を赤くしながら遠慮し…これもまた愛らしいものだとズェピアは笑う。

 脱出する事など完全にそっちのけの状況と状態。女神と死徒二十七祖の一角、実力としては申し分ない二人である為、脱出の可能性は確かにある筈なのだが……そこに至るまでには、もう暫くかかりそうである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…かかりそうである…じゃないよ!?なにその、『今回のオチはこんな感じだよ』みたいな締め括り方!?要らないから!そういう感じの締めとかされても、それを夢として見てる私としてはただただ恥ずかしいだけなんだからねッ!?」



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続・非公開痴態撮影 外伝 来訪の悪魔(前編)1

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本作品は『続・非公開痴態撮影』シリーズであり、『ハイスクールD×D』とのクロスオーバー作品(一応Originsシリーズとしては、ハイスクールD×Dが原作の作品とのコラボもしていますか)なります。とある方たっての希望により、実験的に執筆、投稿致しました。その為、読む際は続・非公開痴態撮影の17以降の話と認識して頂けると助かります。また、実験的なものであり、今後もクロスオーバーを積極的に行うという訳ではありません(やらないという訳でもありませんが、要相談です)。




人物・セラフォルー・レヴィアタン グレイフィア・ルキフグス

内容・触手 排泄 排尿 拘束 アナル 盗撮


 信次元より遠く離れた、とある世界。次元や世界の関係性において、遠い…というのは便宜的な表現であり、実際にはそもそも距離を算出など出来よう筈もない事だが…そこは、信次元とは全く異なる歴史や体系を持つ異界。その一角、森と言うべき場所の中に、『それ』はあった。

 

「へー、これがどこかに繋がってる…かもしれない穴、なのね」

「えぇ、この異質な力場からして間違いないかと」

 

 宙に浮いた、渦の様な穴。穴の様な渦。何が起こるでもなく、今のところはただそこにあるだけの穴の前で、じっとそれを見つめるのは二人の女性。片や黒く艶のある髪をツインテールに結び、何とも特徴的な桃色の衣服を纏った、片や品のある銀の髪を二つの三つ編みに結わえ、落ち着いた色合いのメイド服を身に付けた…一見すれば普通の女性。その美貌と服装が目を引く事を除けば、得意な点などない者達。しかしこの世界…冥界に住まう者がこの場に居合わせれば、すぐに理解する事だろう。これは、何かあったのだ…と。

 

「じゃ、早速行っちゃう?☆」

「そんな気楽な調子で言わないで下さい。…まぁ、その調子は今更ですが。行く事自体は決定事項ですが」

 

 何とも若い、若そうな声音で話す女性…セラフォルーの発言に、嘆息混じりでもう一方の女性…グレイフィアは言葉を返す。

 行くというのは、この穴の向こう側。この穴は、先日突然この場所に現れた存在であり、それを知った冥界の上層部が調査を行ったところ、何かしらの異空間へと繋がっている事が判明した。だが逆に言えば、現段階ではそれだけしか分かっておらず、今以上の情報を得る為には、その異空間へと直接向かってみる他ない…そこまで話が進んだところで、選ばれたのがこの二人だった。

 調査要員の条件は、極秘で進める為に信頼を置ける人物である事と、同様の理由で上層部、或いはそれに近い立場の者である事と…何より、何があるか分からないからこそ、何があっても大丈夫であろう確かな実力を持っている事。そしてその条件において、この二人が…この冥界の統治者である、四大魔王の一角たるセラフォルー・レヴィアタンと、同じ魔王の一角の妻であり、嘗てはセラフォルーと女性最強悪魔の座を争った事もあるグレイフィア・ルキフグスの名が上がるのは当然の流れ。加えてセラフォルーは外交担当、グレイフィアはメイドを務めている関係から接待は本分という、『異空間に自分達と近しい存在がいた場合の関係構築』の面においても強みとなる経験を有しているのも、二人が他の者達から推された理由であった。

 

「言うまでもない事とは思いますが、今回の調査は異空間がどのような場所なのか、危険はあるのかを調べる事。それ以上の事は、調べられればそれに越した事はない…即ち二の次の要素です。くれぐれも、そこは忘れないように」

「もう、分かってるって。…けど、ある程度は踏み込んだ調査もしないと、確証のある情報は得られない、得られた情報も『早とちり』が混じったものになりかねない…そうでしょ?」

「…そうですね、それはその通りです」

 

 雰囲気は軽いまま…しかしきちんと「今後」を見据えた思考を踏まえての返答をするセラフォルーに、グレイフィアは頷く。どれだけ軽い調子であろうとも、それはそれとして魔王としての思考も持ち合わせているのが彼女であり…だからこその信頼も、彼女にはあった。多くは返さず、その通りだとグレイフィアが首肯したのも、そんな彼女の事を良く知っているからこその反応である。

 

「それじゃあ改めて、出発だよ☆」

「この向こう側にあるのが、冥界の利となるものであれば良いのですが…」

 

 最後に一度、穴へ突入する事を連絡し、二人は浮かんだ穴に入る。そして、彼女達の姿が穴の中へと消えた数秒後……穴は、周囲へ溶けるように消えてしまった。

 

 

 

 

 これまでに感じた事のない、不思議な感覚。長いような短いような、そんな時間を経て、セラフォルーとグレイフィアは穴の向こう側…彼女達にとっての『異空間』へと降り立つ。

 

「…ここは……」

「空が紫じゃない…って事は、やっぱり冥界じゃないんだ。…取り敢えず、光力に満ちていて悪魔は踏み入れただけで消滅する…なんて事もなさそうね。セーフ…」

 

 ぐるりと二人が見回せば、広がっていたのはのどかな自然。一見すれば人間界の環境にも近く、もしその通りなら危険性は低いかもしれない…一度はそう思った二人だが、すぐに二つの異常に気付く。

 

「…待って、穴は?」

「へ?…え、嘘、なくなってる…?」

「消えたのか、それとも一方通行でこちら側にはそもそもないのか、或いは……。…いえ、何にせよ良くない状況です。一旦連絡を……」

 

 自分達はこちらに来てから移動していない。にも関わらず背後にある筈の穴がない事に気付いたグレイフィアは、魔法による通信を行おうとする…が、出来ない。

 

「…どういう事?繋がらない程に、遠く離れた異界だと言うの……?」

「……ねぇ、グレイフィアちゃん…もしかすると、他にも問題があるかも…」

「他にも?それは一体……」

 

 一体何か。そう訊こうとしたところで、グレイフィアも気付く。悪魔にとっての力の源であり、生まれ持って有する能力……魔力が明らかに、こちらへ来る前よりも減衰してしまっている事に。

 

「問題なしと思ったら、大有りね…穴は無くなってるし、連絡も出来ないし、連絡出来ないから待機してもらってるクイーシャちゃんに(ホール)を頼む事も出来ないし…というか、(ホール)はこっちと繋がるのかな…」

「…一先ず、動きましょう。非常に悪い状況ですが、ここにいても状況は好転しません」

 

 帰還手段を失い、孤立無援。加えて自らの実力を支える要素が普段通りでないとなれば、流石のセラフォルーも表情を曇らせる。それはグレイフィアも同じだったが、だからこそここでただ嘆いている訳にはいかない、と動く事を、探索と情報収集を行う事を提案し、セラフォルーもそれに同意。

 それから暫く、二人は徒歩で移動する。大きく減衰しようと魔王や魔王に匹敵し得る実力者は伊達ではないという事か、特に苦労する様子もなく二人は長い距離を歩き続け…そうして遂に、ある集落を発見する。

 

「この辺り、そこそこしっかりした道があったからもしかしてと思ったけど……」

「どうやらこの世界にも、知性を持つ存在はいるようですね」

 

 まずは遠目に観察する二人。しかし遠目で得られる情報など高が知れており、より多くの情報を得る為に二人は近付く。

 されどその手段は陸路ではない。どんな存在がいるか分からない、と二人は用心し、普段は体内に引っ込めてある翼を広げて地から空へ。空から近付き、集落の内側を見やり…二人は理解した。やはりここは、自分達の知る人間界に近い世界なのだと。

 

「ここならば一先ず、休息と情報収集が出来そうですね。よく知る世界に近い空間であった事は、不幸中の幸い…と言ったところでしょうか」

「後は、排他的だったり暴力的だったりしないと良いんだけどねー。暫くの間は、極力消耗を避けないといけない訳だし」

 

 部外者への接し方は、実際に入ってみなければ分からない。そう結論付けた二人は一度集落の外に戻り、翼を仕舞い…集落の中へ。

 いつ襲われてもいいように警戒しつつ、しかし表面上は至って自然体の雰囲気を纏い、二人は集落の中を歩く。歩き、見て回り、集落の人間の視界にも入り…敵意や不審の視線を感じなかった事で、警戒を解く。

 無論、全く気にされなかった訳ではない。二人共、ある種の視線を感じてはいた……が、それは多くが興味や羨望、色情という、二人が人間界を訪れた際はよく感じるもの。美男美女が多い悪魔の中でも特に整った容姿をしている二人にとっては慣れた視線なのであり、よく知る視線が多かった事もまた、二人の安堵へと繋がっていた。

 

「とはいえ、誰に接触したものか…この場の有力者と接触出来れば、何かと都合が良さそうですが……」

「うーん…あ、有力者はいないかもだけど、あそこなんてどう?あそこなら色んな人間が来るだろうから情報収集には向いてそうだし…何より泊まる場所は大事でしょ☆」

 

 ぱちん、と指を鳴らす動作から続けてある場所を指し示すセラフォルー。彼女が指差したのは、それなりの雰囲気を感じさせる旅館。

 確かにその通り、旅館はこれからの行動における拠点としても、情報を得る場所としても打って付けの施設。セラフォルーの提案にグレイフィアは同意し、そのまま二人は旅館に入る。

 

「いらっしゃいま…せ?」

「こんにちは。二人なのですが、予約無しでも泊まる事は出来ますか?」

「あ…と、確認しますので少々お待ちを…」

 

 玄関口で受付をしていた男の従業員は、二人を見て目を丸くする。それは外で受けていたのと同様の視線であり、グレイフィアはそれを気にも留めずに問い掛ける。訊かれた従業員は受付の奥へと引っ込んでいき…ここでまた、二人は一つ把握した。悪魔の持つ、相手を問わず言語を理解し、会話を成立させる能力は、この世界の人間に対しても通用するようだ、と。

 

「なんか遅いような…もしかして、もう予約で一杯…と、思ったけど……」

「お待たせ致しました。同じ部屋で宜しければご用意出来ますが、如何でしょう?」

「ええ、構いません。元よりそのつもりでしたので」

「それではこちらに必要事項を記入して頂けますか?」

 

 もう一杯なのか、と言いかけたところで、先程の従業員が他の者と共に戻ってくる。グレイフィアが返答をすれば、従業員達は書面を取り出し…そこで二人は、顔を見合わせた。そして……

 

「その辺りの事は、全部適当にしてもらっておいても良いかしら?」

「それと、暫く泊まるかもしれないけど、支払いは今じゃなくてもも良い?勿論ちゃんとサービス分の対価は後々払うわ☆」

『…………。……はい、分かりました』

 

 普通に考えれば、了承される筈のない要望。されど言われた男達は黙り込み…数秒後、全員揃って首肯を返した。…二人の掛けた、催眠術によって。

 これは二人共想定していた事。会話はどうにかなっても異世界のルールや活字などは分かる筈もなく、この世界の通貨も当然二人は持ち合わせていない。故に二人は極力消耗を抑えつつも、この場における最善手として催眠術を行使していた。

 

「ありがと、皆☆それじゃあ、部屋への案内宜しくね☆」

 

 ぱちん、と愛らしくウインクをするセラフォルーだったが、催眠状態である為反応はなく、静かに男達は案内をする。側から見れば何とも居た堪れない光景ながら、反応がない事は承知済みのセラフォルーは特に傷付いた様子もなく、興味深そうに旅館の内装へと目をやっていた。

 そうして案内されたのは、十分な広さのある、この旅館の中でも比較的格の高い部屋。辿り着いたところで男達は横に退き、二人も部屋の名前でくるりと振り向く。

 

「細かい説明は要りません、必要な事があれば呼ばせて頂きますので」

「あ、温泉の場所は教えてもらえるかな?それとご飯はお任せでいいよ☆」

「温泉はあちらの角を曲がって左の突き当たりとなります。それではごゆっくり…。…………。……あれ…?」

 

 温泉の場所を伝え、男達は廊下を戻る。暫くの間、静かな様子で歩いていき…されど玄関の直前にまで至ったところで、彼等の内一人の携帯端末が鳴り……そこで全員の意識が戻った。

 

「あ、おう…どうした…?」

「いや、どうしたはこっちの台詞だぞ…?幾ら女神様達に匹敵する美女二人でも、流石に色々と適当過ぎるだろ…」

「そうか…?ちゃんと対価は払うって言ってたし、別にいいと思うんだが……」

 

 何とも不用心な男の返しを、電話の相手は怪訝に思う。されどそれも、悪魔の催眠術を受けていたのだから仕方のない事。そして催眠中の事を肯定的に捉えているとはいえ、催眠が一時的なものとなったのは、偏に二人が力を節約し、最低限の催眠だけで済ませたからである。

 

「うんうん、中々良い旅館じゃない。取り敢えず寝泊まり出来ればー、って思ってたけど、これなら結構快適に過ごせそうね」

「そんな悠長に構えている余裕は…と言いたいところですが、早々に解決出来るような状況でないのも事実。魔力の件もありますし、今後の為の『余裕』はあった方が良さそうですね」

「分かってるじゃないグレイフィアちゃん☆もうこの際心に余裕を持つ為に、今日はのんびりしましょ?」

「であれば、余計な気苦労が増えるような事はしないで頂きたいものです」

 

 言い方がキツいなぁ、とセラフォルーが冗談めかして言えば、グレイフィアは薄く笑う。問題は多いものの、一先ず拠点は上手い具合に確保出来たという事で、二人共多少は人心地しており……しかし、彼女等は気付いていなかった。気付きようがなかった。上手い事男達を催眠にかけ、拠点を得られた訳だが…その一方で、男達もまた『上手くいって』いた事に。

 

「それよりちゃんと撮れたか?撮れてるよな?」

「あぁ、ばっちりだ。もうこの際手続きとか飛ばした件は置いとくとして、飛ばしたんだからこの位は拝ませてもらわないと…な」

 

 二人が座椅子に腰掛け一息吐く中、電話を終えた男は他の者達と共に旅館の中のある部屋へ。そこには彼等の呼び掛けで集まっていた、同好の士が既におり…設置されているモニターに映し出されているのは、例の逆さ撮り映像。

 そう。ここは一部の男達が女神達との非公開な関係を持ったあの集落であり、しかし今写っているのは女神の股を隠し撮りした映像ではない。

 絶世の美女たる女神に負けず劣らずの肌つや、しなかやさ、それに艶やかさを醸し出す、二組の脚。その魅惑の脚の付け根で股を包むのは、片や装いとよく合う白と桃色のストライプショーツ、片や色気を惜しげもなく発揮する黒一色の薄手Tバック。ストライプショーツ…所謂縞パンと呼ばれるそれは、ともすれば子供らしい、色気より愛らしさが出てしまうような代物だが、それなりに発育の良い…即ち肉感のある脚とそこから漂う色香と組み合わさる事によって、逆にその下半身の魅力を引き出しており、尚且つショーツから僅かにはみ出たVラインが、ショーツが薄っすら食い込んでいるさまが、漂う色香を淫靡に増強。一方でTバックは黒且つ薄手で透けているという事もあり、こちらは分かり易く煽情的なのだが、こちらはこちらで誰が見ても綺麗だと称するくすみのない脚と引き立て合って上品な、美しさを兼ね備えている妖艶さを発揮。だが悲しい事に…男達にとってはありがたい事に、そのTバックの端からは銀の陰毛がちらちらと、臀部ではTバック故に尻毛が大胆に露出しその毛量を主張しており、色気はそのままに折角の品が台無しの光景となっていた。──セラフォルーとグレイフィア。二人の悪魔は、自分達の全く知らないところで、そのスカートの内側を男達に盗撮されていた。

 

「うひょー、ツインテールのお姉ちゃんは見た目通りに可愛い系かぁ。そういう格好するにはちょっと成長し過ぎな気が…とも思ったが、これはこれで中々……」

「銀髪のメイドさんは既にクソエロいの確定だな。てか、Tバックとはいえこんなにはみ出てるとか、実は処理をしてないズボラ系か?それとも処理してもすぐこうなる剛毛なのか…どっちにしろ、眼福眼福ってな」

「それで言うと、黒髪ちゃんの方は全然見えないな…陰毛が対極な美女二人とか、こっちの下半身を刺激してくれるねぇ…!」

「メイドの方は腋の毛も気になるな…けどどうするよ?流石に女神様達と同じ事を…とはいかないだろ?」

 

 訪れた美女二人の逆さ撮り鑑賞会で、早くも盛り上がる男達。されど紆余曲折の末今は色々な意味でズブズブな関係である女神達と違い、(少なくとも彼等の知る範囲では)セラフォルーとグレイフィアは完全なる一般の宿泊客。その二人を相手にどこまでして良いものかと彼等は悩み…されどそうは言いつつも、内心ではしっかりと欲望に駆られた妄想をしていた。そして盗撮の時点で真っ当な行いではないという事は、全員が棚に上げていたのである。

 

「ま、まぁ取り敢えず、今日のところはこれだけにしておくか…?そこそこの期間滞在するっぽいし、何も焦らなくたっていいよ…な?」

「そ、そうだな。まずはもうちょっと人となりを知ってからでも……」

「あっ……しまった、俺あの部屋に用意した茶葉を、いつものタイプに変えちゃったわ…」

 

 今更ながらまともな思考が出てきたのか、それとも無意識的に二人が悪魔…人ならざる、そして信次元の女神と違って無条件に人を守り助ける存在ではないとだと察したのか、男達は二の足を踏む。だがその最中、一人の男が頬を掻きながら自分がミスをしていた事を思い出し……丁度その頃、グレイフィアはその茶葉を使って二人分の茶を淹れていた。

 

「わ、何これ美味しい。苦味はあるけどさっぱりしててキツさはないっていうか、こう…深い、みたいな?」

「確かに、飲み易く且つ味わい深いですね…」

 

 何の迷いも疑念も抱く事なく、二人は茶を飲む。すぐにではないが、どちらも一杯全てを飲み干す。

 されどそれもその筈。これまで便意と排便を促す為に男達が用いてきた茶ではあるが、別段これは毒ではなく、実際ちゃんと手順を踏めば味はそのままに便秘改善を期待出来る…即ち健康的な飲み方も出来る代物故に、おかしさを感じろと言う方が無理な話なのである。

 ともかく少々想定外な形で、二人は例の茶を飲んだ。それから寛ぎつつも、今後の行動について話し始め……次第に違和感を、抱き始める。

 

(…あ、れ…?なんか、お腹の調子が……)

(まさか、魔力だけでなく体調にも何か影響が…?…いや、それよりも…これは、このままだと……)

 

 初めはそこはかとなく調子が変だと感じる程度。しかし時間を追う毎に違和感は強く、はっきりとしたものに変わっていき、気付けばそれは腹痛に、そして便意に変貌。少し我慢すれば良くなるだろうか、そう思った二人だったが待とうが何をしようが改善する事はなく、便意は激しくなる一方。いよいよ不味い、これはもう出すしかないと思う程になった事で、二人は薄っすらと額に脂汗を滲ませながらも立ち上がり……察した。どうやらこの場の相方も、同じ状況なのだ、と。

 

「ここって、部屋にお手洗いあったかしら…」

「残念ながら、無いようです…旅館内で探す他、ありませんね……」

 

 腹部を押さえつつも、極力おかしな体勢にならないよう気を張って歩くセラフォルーとグレイフィア。ふと、先程聞いた温泉の脱衣場であればお手洗いもあるのでは、と考えたが…排泄目的で脱衣場に行く事は気が引けた為、我慢し旅館内を歩き回る。

 と、そこで廊下の先から現れたのは、玄関で会った一人でもある男達の代表。茶を飲んだかもしれない、そう思っていた為に彼はすぐに二人の陥った状況に気付き…彼の方から声を掛ける。

 

「お客様、どうかしました?」

「い、え…少し散策、しているだけです…」

「そうでしたか。…っと、申し訳ありません。現在当館の水道にちょっとしたトラブルが起きまして、現在使用出来ない状態となっています。夕飯の支度前には復旧する見込みですが、万が一お手洗いをご利用なさりたい場合は、当館を出てすぐの公民館をご利用下さい。この窓から見える、あちらですよ」

「あ……へ、へぇ…教えてくれて、ありがと〜…☆」

 

 旅館のお手洗いは使用出来ない。最悪のタイミングで告げられた言葉に、内心二人は戦慄。しかし設備トラブルであれば文句を言おうと催眠しようとどうにもならず、復旧を待つか公民館へ行くしかない。そんな二択を迫られた二人は、苦々しい顔をしながらも歩いていく男を見送り、彼が角を曲がったのを確認してから旅館の出入り口へ、外の公民館へと足を向ける。

 無論、それは男の嘘だった。飲んじゃったならもう仕方ない、むしろこれは尻込みするなという事だろう、と都合の良い解釈を行い、仲間達にすぐさま連絡。ある者は裏口から公民館に向かい、ある者は例の部屋へと戻り、これから起こる事へ欲望塗れの期待を抱く。

 

「公民館は、ここ…です、ね……」

「うぅ、さっきまで少しは気分良かったのに最あ…く……」

 

 自然に早足になってしまうのを感じながらも、二人は公民館へ到着。玄関口で見回し、すぐにお手洗いの表示を見つけられた事でほんの少し気を緩ませつつ、早く済ませてしまおうとお手洗いの中へと入る。それから個室の扉を開いて…ほんの一瞬、躊躇った。

 二人が目にしたのは、和式トイレ。別段それで用を足せないなどという事はない…が、それでも久しく使っていない、信次元同様現代においてはわざわざ使おうとは思わないトイレであった為に、一瞬二人は動きを止めた…が、強くなる一方の便意は二人の迷いを待ってはくれない。

 

(漏らすよりはマシ、漏らすよりはマシよ…)

(……っ…この体勢では、裾が……)

 

 個室に入り、扉を閉める。落ち着いて考えてみれば扉自体もやや面積が狭く、隣の個室との仕切りも足元が空いてしまっている為に、この個室はその気になれば容易に覗けるような仕様。されど幸い今は自分達だけ、という事で二人はその事実を気にしないようにし、和式トイレの直上で足を肩幅より少し広めに開いて…ショーツを降ろす。

 縞パンの下から現れたのは、白くきめ細やかな肌と、整えられた黒の陰毛。Tバックの下から露出したのは、負けず劣らずの張りのある肌と…手入れを疎かにした結果である、鬱蒼と生えた銀の恥毛。対照的なのは前だけでなく後ろもであり、こちらもセラフォルーは徹底した処理で薄桃色の菊門が露わとなっている一方、グレイフィアの肛門は尻毛で半ば隠れていた。

 

「はっ…ふ……」

「…ぅう、んっ……」

 

 便意で肛門をひくつかせながら、二人はゆっくりと腰を落とす。見るからに柔らかく、弾力に溢れていそうな尻肉が便器へと近付いていく。そうして股を開いた体勢、排泄の為の格好となったところで、セラフォルーは短く息を吐き、グレイフィアは小さな力みの声を漏らす。そして、そんな二人の姿を…下半身を見つめる、幾つものレンズと人の瞳。

 

「おっほ…やっば、何これ期待通りじゃん。マジでこの銀髪メイドさん、ネプテューヌ様やベール様並みの剛毛じゃん…」

「ツインテちゃんは手入れが行き届いてるなぁ。凄ぇキャピキャピしたキャラなのに、実はちゃんと手入れしてるっていうか、手入れしてる姿を想像すると、滅茶苦茶グッとくるわ…」

 

 便意を我慢し、更に変に思われないよう姿勢を取り繕って歩いていた分、歩みが遅くなっていた二人。その二人の先回りをする形で公民館へと走った男達は、そのままいつものように、女神の排泄を除くように壁や床下へと入り込んで潜んでいた。設置された隠しカメラを起動し、早速二人の姿を撮り始めていた。

 そんな事は露知らず、二人は身体の力を抜く。一先ず間に合った事で安堵し、排泄の為に下半身を弛緩させる。そうして数秒後、二人の身体は小さく震え…始めに聞こえたのは、陶器を水流が叩く音。

 

──チョポッ…チャッ、シャァァァァ…!ジョボボボボボボ…!

 

「は、ぁ……」

「ふぅ、ぅ……」

 

 流れ出て落ちる水音と共に、気の抜けたような吐息も漏れる。吐息の主、セラフォルーとグレイフィアはほんの少し余裕が戻った表情になり、同時にそこには油断も浮かぶ。

 お手洗いで、排泄中に、周囲を警戒する者などまずいない。排泄自体気の抜けがちな行為である為、二人の表情は当然のもの。だが、実際には見られている。何人もの男に、何台ものカメラに多方向から恥部を、排尿するさまを見られ、されどそんな事は微塵も想像していない緩んだ顔を晒している。それが冥界でもトップクラスの実力者である女性悪魔二人なのだから、何とも滑稽な状況であり…しかしまだ序の口。これからの事を思えば、この排尿は前座に過ぎない。

 

「ん、んんっ…ふ……」

「んっ、ぐ…ぅ、う……」

 

 勢い良く流れ出ていた尿は次第に衰えていき、最後は秘部を、グレイフィアの場合は陰毛を滴る形になって止まる。濡れた割れ目、濡れそぼった陰毛。それぞれの排尿後を見せる二人の股間を、男達は目に焼き付けるかのように凝視し…そんな中で、ここからが本番だとばかりに二人は軽く座り直す。

 踏み締めるように座り直した二人の、息みの声。続けて鼻からも息が漏れ、それに呼応するように二つの肛門がぷくりと膨らむ。膨らみ、震え…しかしまだ出ない。出なかった事で、二人も排泄の為の息みを続ける。

 

「ふぅっ、んッ…はー、ふッ……!(うわ、グレイフィアちゃんの息み声すっご…っていうか、向こうの声が聞こえてるって事は、私の声も……)」

「ほッ、ふッ…ふぅぅ、んんッ…!(こんな恥ずかしい声を聞かれるだなんて、向こうからも聞こえてくるだなんて、冗談じゃないわ…早く、早く済ませないと……)」

 

 初めは隣を気にして声を抑えていた二人だったが、出る気配は一向にない。便意はあるというのにいざ出そうとすると中々出てくれない、それでいて腹痛も強くなっていくばかり……そんな状況に焦らされるように、段々と力みの声が大きく、はっきりしたものに変わっていく。

 セラフォルーの力みは、どことなく懸命さが伝わるもの。大便の為の力みでありながらどこか愛らしさがあるという、愛らしくとも結局しようとしているのは便のひり出しなのだという、そんなミスマッチさが劣情を駆り立てるギャップを生み出し、男達の興奮を煽る。

 対してグレイフィアの力みは、何とも力強いもの。冷静沈着で貴婦人そのものである彼女には似ても似つかぬ力強さ、豪快さは、やはり品のなさが醸す淫猥さへと繋がっていく。美女でありながら品のない力みを出す彼女は、どんな便をするのか…男達にそんな想像を抱かせていく。

 

「ぁ、くッ…や、やっと…出て、き…たぁぁ……っ!」

 

 絞り出すような声を出したのはセラフォルー。彼女のきゅっと締まっていた肛門は今や奥から押し出される排泄物によってこじ開けられ、桃色がかっていた色合いも今は真っ白に。そのまま裂けてしまいそうな程広がって、広げられて、そこまでなって漸く大便が頭を出し…されどすぐには落ちていかない。ゆっくりゆっくりと、緩慢な速度を出すのが精一杯な程彼女の直腸に鎮座していた便はしぶとく、またセラフォルーの肛門を排泄のみで拡張しそうだと思わせる程に太く、セラフォルーは必死に力む。

 

「はっ、ぁ…ぁああっ、ぁ…うぅぅ……ッ!」

 

 薄い壁を挟んだ隣で同じ体勢を取るグレイフィアもまた必死。彼女はセラフォルーよりは出ている…色だけを見れば健康的ながら、とにかく重みを感じさせる大便を直腸からひり出しつつはあったのだが、その顔には微塵も余裕などない。ほんの少しでも気を抜けば、途端に便は戻ってしまう…そうならない為踏ん張り続ける必要があり、その為か彼女の魅力的な尻たぶはぴくっ、ぴくっと小刻みに震える。それに合わせてもっさりとした尻毛も揺れ、それはまるで銀の尻毛が排泄を応援しているようでもあった。

 

(もうっ、すぐぅぅ……っ!)

(後、少しぃぃ……っ!)

((くるぞ…排泄で一番の瞬間がもうすぐくるぞ……ッ!))

 

 気張っているのが丸分かりな程顔を赤くし、二人は力の限りを下半身へ、排泄へ込める。男達の期待も高まり昂り、絶対に見逃すものかと食い入るように壁や床の向こう側を、或いは映し出される映像を見つめる。そして……

 

「くっ、ふ…んはぁああぁあぁぁあッ!」

「ふッ…ぅぅ"ぅ"ううう"ぅぅんッ!」

 

──ブピッ!ドポンッ!ドドポンッ!

 

──ドッ…ポンッ!ドプッ、ドポ…プフゥ…!

 

 まるで自分の中を何かが駆け抜けたかのような、悲鳴の様な叫びと、いっそ逞しさすら感じるような、野太く重低音の響く叫び。対照的な二つの声と共に、セラフォルーは仰け反り、グレイフィアは身体をびくつかせ……硬い物、重い物が水へと落ちる音が続いた。

 それだけではない。普段の軽い、それ故にあまり品性を感じる事の出来ない言動とは裏腹に、最低限の女性らしさを残していたように思えたセラフォルーが肛門から響かせたのは、破裂音にも似た濁った音。捲れ上がるような肛門と、ひり出される大便が生み出す排泄音。グレイフィアもグレイフィアで一頻り水への落下音が響いていたかと思いきや、一拍置くようにして気の抜ける、何とも間抜けな音を肉感ある尻から、銀の尻毛が鬱蒼と生えた臀部から鳴らしており…それが、放屁の音だという事は、全ての男が理解していた。

 

「おいおい何だよこりゃ…こんな上品そうな見た目と雰囲気してるのに、ケツからひり出すのは長ぇ一本グソって…こんなの嬉しい誤算過ぎるだろ…!剛毛もそうだけどよ、この大人の女性感溢れる見た目しといてこれとかネプテューヌ様やベール様に匹敵と言っても過言じゃねぇよ…!」

「こっちもこっちで凄ぇって!長さはねぇ…っていうか短いけど滅茶苦茶太いし、何より次々出てくるんだぜ?ほらまたひり出した、しかもまだ出る気配あるし!可愛い見た目しておいて実はこんなに沢山溜め込んでたとか、良い意味で期待を裏切り過ぎだろ!」

「あぁ、これは間違いなく見なきゃ後悔するやつだ…見なきゃ損ってか、見なくちゃ駄目だろこんなの……!」

 

 間近で、生で排泄を見る男達はその臨場感に心を震わせ、漂ってくる臭いにここへ来て正解だったと心の中で叫びを上げる。カメラ越しに見る男達は口々に感想を、興奮を仲間へと伝え、見なくちゃ駄目だと言った一人の言葉に全くだ、と深く強く頷きを返す。

 彼等にとっては、最高の見世物。それもこれまでとは違う、突発的な…全てが予想外の中で起きた、サプライズの興奮。こうなるともう、誰一人として「やはりこれは不味かったのでは?」…という思考をする者などおらず、そもそも美女二人の中々に豪快な排泄をすぐ側で、或いはカメラで多角的に見ている状況ともなれば、高揚感から冷静且つ常識的な思考をする方が土台無理な話というもの。

 

「ふぅ…はぁ……まさか、汗が滲む程に…苦労するとは…」

「はーっ…はーっ…やっと、スッキリしたぁ……」

 

 だが、 そんな男達の反応とは裏腹に、男達の事など知らないのだから当然の様に、漸く出せた二人は落ち着き、顔も余裕と排泄後のすっきりとした感情を帯びていた。目一杯気張った事で額には汗が浮かび、衣服も所々肌に張り付いてしまってはいたが、それを含めてもまだ排泄後の爽快感が優っていた。

 それから二人はトイレットペーパーで秘部と肛門周辺を拭く。秘部は湿り気が残らないよう、肛門周辺は汚物の拭き残しが起こらないよう丹念に拭き取り…特にグレイフィアは陰毛や尻毛に残ってしまわないよう入念に拭いて、それが済んでから腰を上げる。前傾姿勢でショーツも持ち上げ、レバーを引いてそれぞれ排水。

 

「…あっ……」

「…も、戻りましょうか……」

 

 些か開放的な個室から二人が出たのはほぼ同時。今もまだ双方の便器に水が流れる音は聞こえており、力む声も排泄の音もお互いばっちりと耳に届いてしまったいたが故に、恥ずかしさから軽く目を逸らし…順番に手を洗うと、特に何か話すでもなく二人は旅館へと戻っていった。

 

 

 

 

 排泄を済ませて旅館の部屋に戻った二人は、現段階までで分かった事、予想出来る事について話し合った。その後お手洗い同様使用可能となった(という事に男達がした)温泉にて、信次元に来て以降少しずつ溜まっていた疲れを癒し…今は食事の真っ最中。

 

「うんうん、このお鍋も良い味じゃない。苦労続きだったけど、さっきの温泉とここの食事は気に入ったかも☆」

「確かに、素材の良さを感じる味ですね。環境的にも、自然には恵まれている…という事なのでしょう」

 

 部屋に運ばれた数々の料理に舌鼓を打つ二人。そんな二人は温泉から上がって以降備え付けの浴衣を着ており、しかしグレイフィアはしっかりと帯を締め、胸元や脚のガードも固めている一方、セラフォルーははだけている…とまでは言わずとも全体的に緩めであり、こんなところにも二人の性格の差が表れていた。

 

「自然に恵まれているっていうか、自然の中にあるもんねぇ。さぁて、食べ物の味は一通り分かったし、次はこれよね☆」

「…この状況で飲む気ですか?」

「もー、さっきは余裕を持った方が良いって言ってたのに固いなぁグレイフィアちゃんは。というか私だって、別に酔い潰れるまだ飲む気は……え、嘘。何これ、凄く美味しい……」

「…………」

「…飲まないの?これほんと、びっくりする位美味しいよ?飲まないなら全部貰っちゃうけど、いい?」

「酔い潰れるまで飲む気はないと言った直後にそれですか…。……別に、飲まないとは言っていませんから」

 

 次はこれ、とセラフォルーは地酒らしいアルコールを器に注ぎ、一口呷り…目を丸くする。グレイフィアも初めこそ、食事しながらちらちらと見るだけだったが、セラフォルーに貰ってもいいかと問われると、少々都合の良い事を言いながら自身も口にし、驚いたように手を口に当てる。そこからは、酒も交えた食事となり…食べる事数十分。

 

「そもそも、あんまりだとは思いませんか?もしこんな状況が作為的に、何者かの意図で引き起こされたというのなら、叩きのめさなければ気が済まない…そうでしょう?セラフォルー」

「大分酔いが回ってきてる…というか、ほんとにお酒に弱いわねぇグレイフィアちゃん。…ま、言ってる事には同感だけど☆」

「全く…悪魔を嵌めようとする愚か者はどうなるのか、その者に刻み付けてやらなくては……」

「あ、もう誰かの仕業である前提なのね」

 

 ほんのりと赤みを帯びた顔で、ぶつぶつと恨み節を並べるグレイフィア。その様子にセラフォルーは苦笑しつつ、内心「面白い一面よねぇ」と愉快に思う。

 部屋の中、尚且つお酒も入っているという事もあり、二人は完全に気を抜いた状態で会話を交わす。排泄時同様、このような状況なら警戒する方がむしろ不自然なのであり…だがなんと、というより排泄の件で躊躇いが消えた男達は、二人の泊まる部屋にも入浴の間に隠しカメラを仕込んでいた。

 

「やっぱあれだよな。美女は浴衣着て食事してるだけでも絵になるよな…軽く着崩してる感じのツインテちゃん…セラフォルーちゃんはエロ可愛いし、しっかり着てるグレイフィアさんもシンプルに綺麗だって感じるし」

「同感だ。…ところで、さっきグレイフィアちゃんが『悪魔』って言ってなかったか?」

「あ、お前もそう聞こえたか?文脈的には自分達の事を指して言ってるっぽいが……え、何?あんなクールな雰囲気してるのに、実は自分の事を悪魔って言っちゃう系とか…?」

「酔ってふざけてるだけじゃないか?なんかさっきから、全体的に雰囲気が緩くなってるしよ」

(…ほんとに冗談か…?旅館に来てから案内までのやり取りはどう考えてもおかしいし、悪魔…かどうかは分からないにしろ、冗談とも言い切れないんじゃ……?)

 

 流石に彼等も事前準備なしに睾丸料理やその類いのアルコールを用意する事は出来ず、今はただ単に盗撮中。浴衣を着た美女の食事風景だけでも悪くないと男達が思う中、何人かはグレイフィアの口にした『悪魔』という言葉に疑問を抱き…概ね冗談だろうという流れに。

 しかしその一方で、何かあるのでは…と思う者もいた。いたにはいたが、それを確かめる術はなく、結局何も起きずに食事は終了。その後二人は早めに休む事にし、これまた何事もなく…ただ寝姿を盗撮されるだけで朝を迎え、暫くの間盗撮に気付かず旅館を拠点に情報収集する二人と、その二人を覗く男達という日々が続く。そして、表面的には何もない…大きな成果はなく、過ぎるばかりだったセラフォルーとグレイフィアの日々が大きく変わったのは、それから数日経った日の事だった。

 

 

 

 

「スライムと触手の生物?」

 

 その日、手分けして集落内での情報収集に当たったいたグレイフィアは、セラフォルーが得たある情報に眉根を寄せた。

 いきなり妙な生物の情報を伝えられれば、怪訝には思うのは当然の事。しかしセラフォルーは真面目な顔であり、グレイフィアの言葉に首肯を返す。

 

「そ、スライムと触手。暫く前から発見される事が多くなって、中には集落の中で見かけた、なんて話もあるんだとか。まぁ、集落で見かけたって話は殆ど『いた気がする』程度だから、見間違いや思い違いかもしれないけど」

「はぁ…まあ、こちらの世界にもモンスターと呼ばれる、私達の世界にもいるような生命がいる事は私も把握しています。…が、それが何か?」

「覚えてない?冥界で穴が見つかったのは、どんな場所だったかしら?」

「どんなにも何も……」

 

 よくある森だ。そう答えようとしたところで、グレイフィアは気付いた。

 確かにそこは、単なる森。しかしその森には、ゲル状の生物、スライムが生息しているのである。そしてそのスライムは、ある触手生物と共生するという生体を持つ。

 スライムと触手の生物が住む森に開いた穴と、その向こうの世界にも存在する、スライムと触手のモンスター。セラフォルーの話を理解したグレイフィアは、思案するように腕を組む。

 

「…まさか、今回の件にそれ等の生物が関わっていると?」

「さあ?まだ今の段階じゃ偶然の可能性もあるわよね。けど…調べてみる価値はあるんじゃない☆?」

 

 どう?と尋ねるセラフォルーに、グレイフィアは小さく頷く。有力な情報とは言い難いが、正直今は手詰まり状態。ならば気になる事は一つ一つ確かめるべきだろうと考え、セラフォルーの考えに賛同する。

 

「それじゃあ早速…といきたいところだけど、もう夜も夜だし調べるのは明日にしない?やー、駄目ねぇ。なんかほんと、日に日に消耗してる感じっていうか……」

「…それも減衰の影響でしょう。空振りが続くようであれば、戻るのを後回しにしてでも回復を優先しなければいけないかもしれません」

「はぁ…もういっそ、この集落の適当なお兄さんでも籠絡しちゃおうかしら」

「馬鹿馬鹿しい、私は先に行きますよ」

 

 冗談半分…と思われるセラフォルーの言葉を一蹴し、先にグレイフィアは歩き出す。

 とはいえ、魔力の…悪魔としての力の減衰は由々しき問題。今はまだ良くても、減衰が続けば、悪魔の力をまともに振るえないレベルまで落ちてしまえば、その時は本当に手段を選んでいられなくなる。故に出来る事なら、そうなる前に帰還の手段を掴みたい…そう思いながらグレイフィアは脱衣所へと移動し、セラフォルーと共に温泉へ。

 

「ふぅ…本当に、旅館としては良い場所ですね…」

「そうねぇ…普通に観光として来れたら良かったのに……」

 

 悪魔も翼を除けば身体の作りは人と同じ。脱衣一糸纏わぬ姿となった二人はその麗しき肢体を湯に沈め、ひと時の安息にゆっくりと浸る。

 二人が入浴してから数分後。本来ならばもう閉まる時間…しかし男達がこっそり手を回した事で貸し切り状態だった温泉の脱衣所へ人影が現れたのだが、それは女性ではなく男達。彼等は集団で脱衣所へ入っていくと、二人の着替えが入った棚とその籠の前で止まる。

 

「よーし、掃除だ掃除。床は水回りは勿論だが、こういうお客が直接触れる場所も念入りに掃除しないとな」

「そうそう、籠の中もしっかり確認だな」

「その為に、ちょーっとばかし衣類に触れたりする事もあるが…清掃の為だ、仕方ない仕方ない」

 

 驚く程白々しい、男達の言葉。だがこの場にいるのは彼等だけな以上、誰もそれを咎めはしない。誰もいないのだからそもそもそんな発言をする必要性自体、ないといえばないのだが…建前として、一応男達は言っていた。

 そして一頻り言い終えると、迷いなく先頭の二人が棚の中へと手を突っ込む。棚に、籠の中に手を入れ…それぞれにショーツを掴んで取り出す。

 

「うっひょ〜、グレイフィアちゃんのTバック、近くで見るとほんとスケスケなんだなぁ。ほらほら、こうすると簡単に向こう側が見えちまうぜ?」

「セラフォルーちゃんの縞パンも、透けてないだけで結構薄いな…これあれじゃね?汗とかで濡れればがっつり透けて見えるんじゃね?」

「次のトイレの時にはそこにも注目だな。あぁ、それにしてもほんと、一日履いてたパンツは臭いもばっちり付いてて最高だわ……って、お?おぉっ!?おいおい見ろよ、まさかのウン付きだぜ?やっぱあんだけもっさりしてると、拭き切れないで尻毛に残ったりするもんなんだなぁ」

「マジか、ブラもブラで被れそうな位大きいし、グレイフィアちゃんの下着は見所満載だな」

「こっちもこっちで凄ぇぜ?セラフォルーちゃんの縞パンにゃ、クロッチに織物とアンモニア臭がするシミがべっとりだ。トイレで出してる時いつも緩んだ顔してるし、油断しまくりなんだなぁセラフォルーちゃん」

「…と、いうか…確認だが、誰もセラフォルーちゃんのブラは持ってないよな?持ってるから籠にないんじゃなくて、最初からなかったよな?…ノーブラ、って事だよな…?…くぅ、浴衣の下はこれだけだって思うと妄想が止まらねぇぜ…!」

 

 まるで掘り出し物を見つけたかのように、嬉々として男達は二人の着ていた下着を鑑賞。見るだけでは飽き足らず、裏返す、嗅ぐ、自身の携帯端末で撮るなど好き勝手行い、一人が堪能すれば次の一人へ、その者も堪能すれば更に次へと回していく。

 一日履いた末…それも彼等の用意する茶により排泄が必要以上に快調となっているが故に、気を付けていても知らず知らずの内に汚れてしまうという状況下での下着が、彼等の欲求を駆り立てるのは至極当然の事。しかし、それだけではない。魔術を用いて清潔にしているとはいえ、替えの下着など持ち合わせていない二人は否応無しに同じ物を連日履いているのであり…彼等からすれば、これに興奮するなという方が無理なレベルの話である。

 

「くーっ、持ち帰りたいところだが、流石にそれは出来ないからな…ネプテューヌ様の様な協力者がいるのといないのとじゃ違い過ぎるぜ……」

「けど、いつまで滞在してくれるかは分からないんだ。美女二人がいる内に、たっぷり堪能しておかないとな…!」

 

 そうしてじっくりと二人の下着で楽しんだ男達は、最後にもう一嗅ぎをして、ついでに棚を申し訳程度に清掃して、次は何をしようか、どこまでなら出来るだろうかと話しながら去っていく。セラフォルーもグレイフィアも自分の下着を思うままに物色されていたなど知らず、仮に下着の状態が多少変わっていても何が起こったのか想像出来る筈もない。故に二人が温泉から出る前に去ってしまえばバレる事はない、というのが男達の考えであり、後は温泉に設置した隠しカメラで二人の入浴姿を覗かせてもらおう…そんな呑気な気持ちでいた。しかしこの時にはもう、二人にも…男達にも想定外の事態が、すぐそこにまで迫っていた。

 

「んーっ…それにしてもグレイフィアちゃん、ちょーっと下の手入れが疎かじゃない?もしかして、ご無沙汰なのかしら☆」

「よ、余計なお世話です。第一同性とはいえ、身体をじろじろ見るのは品性に……」

 

 欠ける。そう言おうとしたグレイフィアだが、止まった。言葉を止め、セラフォルーと顔を見合わせ…微かに、頷く。…その視界の端に、温泉の中にいる何かの影を捉えながら。

 力を抜き、一見無防備に見える装いをしながら、静かに待つ二人。温泉の中の影は、暫く漂うように動いた後、ゆっくりと二人へ迫ってくる。だが二人は動かず、引き付け、ギリギリまで待ち…近寄る何かが速度を上げた瞬間、二人同時に湯船から飛び退く。

 

「…やはり、何かいたようですね。一体何が……」

「……!…わぁ、なんていうか…向こうなら来てくれた、って感じ?」

 

 タイルに二人が着地した直後、影も追い掛けるようにして姿を現わす。

 それは、片や不定形、片や木の根を思わせるような、通常の生物とは遠く離れた外観を持つ二体のモンスター。スライム状のモンスターと、触手モンスター…正しく二人が調査を考えていた二種のモンスターであり、それ等が温泉に現れた事で二人は驚くものの、すぐに意識を切り替える。

 

「予想外ですが、好都合といえば好都合。とはいえ、何をどうしたものか……」

「…ちょっと待って。この感覚…あの穴から感じたものと似てない…?」

「確かに…という事は……」

 

 一気に現実味を帯びてきた可能性を前に、二人は小さく首肯。そして二人は胸や秘部へ当てていた手を離し…次の瞬間、グレイフィアが跳ぶ。

 二体のモンスターへ向けた、一直線の跳躍。二体は身構えながらも自分から近付いてきたグレイフィアへ向けて、ゲル状の身体と触手を伸ばし…だがそれ等が触れる寸前に、グレイフィアはタイルを蹴って今一度跳ぶ。山なりに、二体を跳び越える形で通り過ぎ……直後、一瞬前までグレイフィアがいた場所の背後から、青白い閃光が駆け抜けた。冷気を放つ光芒が二体のモンスターを撃ち抜き…そこから一気に凍結。その一撃を放った当人…セラフォルーは何でもないように手を軽く振って吐息を漏らし、突撃に見せかけた囮を担ったグレイフィアが着地した時にはもう、戦いは終わっていた。

 

「やり過ぎてはいないでしょうね?」

「勿論☆今は身動き取れない程度に凍らせただけよん☆」

 

 グレイフィアが心配したのは、折角の手掛かりが駄目になっていないかというもの。セラフォルーの言う通り、モンスターはその場から碌に動けていないものの、僅かに…意図的に凍結させなかった部分は小刻みにぷるぷると震えている。…つまり、これは二人の完全勝利。ここまで無駄な消費を避けてきた事もあり、まだまだやろうと思えば十分に実力を発揮出来る二人であった。

 そうして二人は捕らえた二体へと近付く。近付き、沈黙し…嘆息。

 

「…捕らえたのは良いけど、会話が通じないんじゃ仮にこの二体を利用して穴を開けるんだとしても、やりようがないのよねぇ…グレイフィアちゃん、何か良い手はある?」

「あればもう言っています。…かくなる上は、契約し従わせる…それしかないでしょう」

「あ、やっぱり?こんな気持ち悪い見た目の生物を使い魔にするなんて嫌だけど…やるしかないかぁ…」

 

 使い魔。それは悪魔との契約により、配下となった生物の総称。従わせ、力を行使させられる状況になれば、穴を開ける可能性もある筈…二人はそう考えていた。

 無論、使い魔契約もそう楽なものではない。対象の強さによっては難航する上、そもそも契約というだけあり、取り引きによって使い魔と主人は成立する。だがそれは使い魔となる側に確かな力がある場合であり、自分達とこの生物とであれば、一方的に結ぶ事も訳ないだろう。二人はそうも思っていた。一時的に契約し、穴を作り、それが済んだら契約解消…二人からすれば、ただそれだけの事。

 

「じゃ、さっさと済ませちゃいましょ?私は…性質的に、こっちの方が楽そうかしら☆」

「この程度の生物、どちらでも然程変わらないでしょう。では、せいぜい役立ってもらうとしましょうか」

 

 スライム状のモンスターの前にはセラフォルーが、触手モンスターの前にはグレイフィアがそれぞれ立つ。使い魔契約の為、敢えて僅かに残していた露出部位へ二人は触れる。

 これで後は契約をするだけ。一時的に使い魔とし、穴を開かせ、それで終了。そうなると二人は思っていた。そうなる、筈だった。──だが、

 

「これで契や……──ッッ!?…ぁ、ぇ…?」

「…何…が……?」

 

 契約の為、二人がモンスターとの繋がりを作った瞬間、従属させる為に力の回路を開いた瞬間、二人の身体を駆け抜けたのは激痛。全くもって予想だにしない…これ以上ない程に突然過ぎるその衝撃に、二人は痛みよりも驚愕が勝り、目を見開く。そしてそのまま…膝から崩れ落ちる。

 

「…今、のって…光、力…?…それも…神クラスの……?」

「そんな、馬鹿な…こんな生物が、それだけの力を持つ…なんて……」

 

 理由は分からずとも状況は理解し始めた事で、じわじわと痛みも広がっていく。加えて二人は完全に力が抜けてしまい、立つ事もままならない。

 悪魔にとっての天敵、それは天使や神の力である光力や、その力を宿す神聖な物体。魔王クラスともなればそう簡単には通用しない…が、神の域の力となれば話は別。何より力の通り道を作ってしまったが為に、内側から無防備な状態で受けてしまったのが今の二人であり……二人が倒れ伏す中、モンスターは動き始める。セラフォルーがダウンした事で氷に注がれていた力がなくなり、二体は拘束から抜け出していく。それに気付いたグレイフィアはセラフォルーを見るも、今の彼女にはどうしようもない。

 

「不味い…このまま、では……」

「嘘でしょ…私が、こんな……きゃっ…!」

 

 完全に抜け出す二体のモンスター。二人も何とか身体を起こし、立ち上がろうとするも既に遅く、二体はそれぞれに襲い掛かる。スライム状モンスターは飛び掛かり、触手モンスターは幾本もの触手を伸ばし、二人の肢体を拘束する。

 

「くぁっ…こ、このっ…離、せ…ッ!」

「こんな程度の、拘束…で……ぐぅ…ッ!」

 

 当然二人は抵抗しもがく。されど未だに力は出ず、一方でモンスターは先程の事で危機感を抱いているのか、それとも怒っているのか、引き剥がそうとする二人を強く締め上げ、完全に身動きを封じた上で湯の中へと戻っていく。

 わざわざ湯に戻ったのは、暖を取りたかったのだろうか。二人にそんな事を考える余裕はない。二人の脳裏に浮かぶのは、このまま絞め殺される、或いは捕食されるという最悪の結末であり……しかしモンスターはそのどちらも行わない。拘束は保ったままに、何かを確かめるようにべたべたと触れて離してを繰り返す。

 

「…何…?どういう、事…?」

「分かりません…ですが、これなら…今の内に力を掻き集めて、至近距離で……」

 

 理由は分からずとも好機。今はとにかく脱出だ、とグレイフィアは視線を送り、手首を捻る。何とか指先を触手に、モンスターに触れさせられるよう、脱力した身体に何とか力を入れて込めて伸ばし……だが次の瞬間、つぷり…と二人の肛門に『何か』が触れる。

 

「ひぁっ…!?い、今何かがお尻に入ろうとして……」

「ま、まさか……」

 

 それまでとは明らかに違う、強く押し付けられる感覚。その意味を理解した事で二人は血の気が引き、目一杯の力を込めてモンスターを振り払おうとするが、セラフォルーは既に腰回りをスライム状の身体に取り込まれており、グレイフィアも腰や太腿に触手が巻き付けられている為に振り解けない。

 それでも必死に、必死の形相で腰を揺らす、揺らそうとする二人。だが懸命な抵抗も虚しく……二人の後孔は、貫かれた。

 

『ひぎぃいぃいぃぃッ!?』

 

 こじ開けられるような痛み。突き上げられるような衝撃。ずぶりっ、とモンスターの一部が、太い触手が容赦なく二人の直腸に押し入り、二人は苦悶の悲鳴を上げる。

 戦闘慣れしている二人は、当然痛みにも慣れていた。多少の痛みなら耐えられる自信があった。されどこれは、未知の感覚。本来は排泄の為の、出す為の場所である肛門と直腸に勢い良く押し込まれた事で、悲鳴と共に腰は大きく揺れてしまい…同時に二人の心を襲うのは、下賤な生物に捕らえられ、肛門を貫かれた現実に対する嫌悪感。

 

「う、そ…嘘でしょ…こんな、事って…ひぎゅうぅぅ…ッ!」

「あり、得ない…このような事が、あり得ていい筈…ぅああぁ…ッ!」

 

 混乱しそうな程の嫌悪に襲われる二人だが、モンスターはそんな二人を待ちはしない。無遠慮に直腸へ押し入ったゲルと触手は一頻り進んだ後に突然引き戻され、二人が味わうのは肛門が内側から捲り上げられるような感覚。そのまま抜けるのかと思いきや、抜ける寸前で再び異物は直腸を押し上げ、何度も入って出てを繰り返す。ゲルと触手の暴力的なピストンが、女悪魔を蹂躙する。

 

「や、止めっ、止めなさ…くひぁああぁぁっ!な、何故っ、こんな…こんなぁぁ……ッ!」

「め、捲れるっ!お尻っ、ケツアナっ、捲れちゃ…ぉひぃいいんっっ!」

 

 喰らうでも痛め付けるでもない、後孔への抽迭の意味が分からず、グレイフィアは叫ぶ。理解の出来ない直腸の陵辱である事が一層グレイフィアの精神を追い詰め、彼女の叫びには震えが混じる。セラフォルーも引き抜かれる際の捲られるような感覚に翻弄され、漏れる悲鳴を止められない。肛門を貫かれるまでは脱出を、その為の反撃を一心に考えていた二人だったが、突かれてからはもう冷静な思考もままならない。

 

(てっ、抵抗なく入ってくるぅぅ…っ!し、しかも中で膨れたり渦を巻いたりしてっ、次々刺激が変わってくるのぉおぉぉっ!)

(け、削られるっ!直腸の中が触手で擦られて削られるぅぅっ!引き抜く時も先端を曲げてっ、腸壁から肛門までを抉られるぅううぅっ!)

 

 同じように後孔を嬲られる二人だが、その刺激は違う。されど違う事など二人には知る由も想像する余裕もなく、分かるのはお互いが自分と同様、一方的に襲われ悲鳴を上げているという事実だけ。

 そしてそれを知ってか知らずか、二体のモンスターは向きを変える。向きを変え、腰や手足を取り込まれたセラフォルーと、触手で捕らえられたグレイフィアを向かい合わせる。

 

「ぐ、グレイフィアちゃん…」

「この程度の生物、相手に…こんな辱めを受けるだなんて…!」

 

 大の字のセラフォルーと、逆Y字のグレイフィア。どちらも胸や秘部、女性としておいそれと晒す訳にはいかない場所を全て隠せていない状態で拘束され、まるで見せ付け合う…見せ付けさせられ合うような二人の顔に浮かぶのは屈辱と羞恥。

 整った顔立ちと高貴な地位を兼ね備える二人がそんな恥辱に震える姿をしようものなら、異性であれば加虐心を禁じ得ない。しかし二人を襲うのは異性どころか人の姿すらしていないモンスターであり、二人の表情や心境はどうでも良いとばかりに二人の直腸を荒らし続ける。抉り、押し広げ、力尽くで掻き回す。

 

「壊、れるっ…ひゅぐ、ぅあッ…!内側からっ、裂かれて……」

「ひぁあんッ!だ、ダメ、ダメぇ…!そんな奥に入ってきたらっ、ぐりぐり拡張されたら私、私ぃ……っ♡!」

「……っ!?…セラフォルー、貴女何を……!」

 

 少しずつ広がる肛門と直腸だが、それを遥かに上回る勢いで触手がこじ開ける為に裂かれるような感覚が引かない。このまま本当に臀部から裂かれるのか、とすらグレイフィアは思わせられ……そんな中で聞こえたのは、これまでとは違うセラフォルーの声。表情を歪め、ツインテールを振り回し抵抗するさまはこれまでと同じながら、頬を染める朱色は羞恥とは別の何かが混ざっているようで…何より声に、吐息に、いつの間にか艶めいた熱が籠っていた。

 

「……!あ、ち、違うの、これは…んぁひぃいぃっ♡!」

 

 向けられる視線と声にはっとしたセラフォルーは、弁明の言葉を口にしようとし…だが次の瞬間スライム状のモンスターが脈動し、彼女の直腸内へ更にゲルが送り込まれた事で、セラフォルーはびくりと震えて、喘ぐ。

 それは、偽りようのない嬌声。気付けば表情の歪みも、屈辱ではなくもっと肉欲的な情動で崩れているようにグレイフィアには見え…理解する。セラフォルーは今、感じているのだと。異空間の下賎な生物、スライム状のモンスターに後孔を犯され、それで快楽を抱いてしまったのだと。

 

(そ、そんな馬鹿な事が…外交交渉の手段にセラフォルーが怪しい事をしているという噂は聞いた事があるとはいえ、幾ら何でも…。……い、いやそれより…今、そんな顔をされては…下半身を、孔を突かれて喘ぐ事など想像してしまったら……)

 

 モンスターが蠢く度に乳を揺らし、一筋の涎を垂らしながら喘ぐセラフォルーの姿は、刺激的過ぎる程に淫靡。劣情とまではいかずとも、そんな姿を目の前で見せられればグレイフィアも平然とはしていられず…想像してしまう。思い浮かんでしまう。自らが愛し、その生涯を捧げると誓った相手の事を。その相手と身体を重ねた時の熱を。無論モンスターとは何もかもが違い、突き込まれている場所すら違うものの、『行為』という意味で重なってしまい…グレイフィアも、感じ始める。恐らく先のダメージで身体が「無理に耐えるより受け入れた方が良い」と判断し、そこに芽生えた熱が重なる事で……グレイフィアの声も、艶やかに色めく。

 

「くふっ、ぅひっ、ひぅあぁっ…っ♡!ち、がう…これで、こんなのっ…でぇぇ…っ♡!」

「う、嘘っ、グレイフィアちゃんまで…んはぁああぁんんっ♡!?そ、そっちまでぇええぇぇっ♡!」

 

 頭では認めたくなくとも、身体は感じてしまう。肛門が、腸壁が、触手の擦れた場所が熱くなり、痛みを誤魔化すように快感が背筋を登って頭に響く。そしてそれは、グレイフィアの身体に反応として表れてしまい…それが今度はセラフォルーを追い詰める。自分と違い、まともな反応をしていた彼女の姿で快楽を抱きながらも踏み留まろうとしていたセラフォルーだったが、そのグレイフィアも自分と同じようになってしまった事で堪える術を失い、そこからはお互いがお互いを興奮させる要因に。共に並外れた美女である事が仇となって、犯され喘ぐ目の前の相手からどうしても目が離せなくなる。

 更にそこへ追い討ちのように、細く伸びたスライム状モンスターの身体の一部が、セラフォルーの秘部…尿道口へと入り込む。その瞬間セラフォルーは目を見開くが、どうにもならずに尿道までもが犯されていく。

 

「ぅあ、ち、近付けないでぇ…♡そんなに近付けたら…ひぁん…っ♡!」

「な、なんでっ、こんなに硬く…ふぁ、ぁくぅん…っ♡!」

「グレイフィアちゃんだって、硬くしてる癖にぃぃ…ッ♡!」

 

 後を追うように、グレイフィアの尿道にも細い触手が侵入する。ゲルは逆流するように、触手は這いずるように尿道の中を登っていき、膀胱を嬲る。

 尚且つ気付けば二人の距離は縮まっており、もう何十度、或いは何百度目かの突き上げの瞬間、ぷるんと跳ね上がった二人の乳房がぶつかり合う。そこからはばるんばるんと汗と湯で濡れた乳房が何度もぶつかり、硬く勃った乳首と乳首が刺激し合う。

 後孔を嬲られ、尿道も犯され、乳房同士も叩き合って増幅していく快感。認めたがなくとも、相手が醜悪なモンスターであっても心が抱いてしまう悦楽。だがここまできて、本格的な昂りにまで至らされたところで、二人はやっと理解する。モンスターが何故こんな事をするのか…その理由を、その身で以って。

 

──ぎゅるるるるるるるるるる…っ!

 

『〜〜〜〜っっ!?』

 

 突然…というより、何か限界を超えたような形で音を鳴らす二人の腹部。同時に襲うのは腹痛と『出したい』感覚。それは間違いなく、便意を催した状態であり…されど一つ違うのは、直腸の状態。

 二人はこれの為だったのかと理解した。理解したと同時に、火照っていた顔が真っ青に変わる。……我慢が、出来ない為に。ゲルと触手で広げられた直腸と肛門はどうやっても締める事が出来ず…モンスターの意思一つで、漏らしてしまう状況故に。

 

「い、嫌ぁ…幾ら何でも、スライムに犯されて漏らすのだけは嫌あひぃいいぃいぃぃッ♡!」

「あ、あ、待って、待ちなさいッ♡!今抜かれたら…お"ッ…触手を抜かれたらぁああぁぁぁぁッ♡!」

 

 今でも女性として致命的な二人だが、ここで脱糞までしてしまったらいよいよ悪魔として終わり。仮に自分達以外がいないとしても、立ち直れなくなってしまう。そんな精神の危機から二人はなりふり構わず声を上げ、じたばたもがくが、最早力の差は歴然。

 今や無力な少女と変わらない二人に対し、二体のモンスターはそれぞれ限界まで、二人の直腸に挿入出来る量目一杯までゲルと触手を押し込み、押し上げ、二人が息を詰まらせた次の瞬間……一気に、引き抜く。一瞬二人の身体は固まり、じわりと目尻に浮かんだ涙が溢れ…そして、二人は最低最悪の頂点に至る。

 

「ふひぁあ"あぁぁあぁああああッ♡!出るッ♡出ちゃうぅ"ぅ"ぅぅッ♡!スライムにアナル犯されてウンチしちゃうのぉおおぉおおぉぉっッ♡♡!」

「んぉ"ッひぃいぃいいいいぃぃッ♡!ぁああ止まってっ、止まってぇぇえ"え"ッ♡!排泄しながら絶頂なんてしたくないぃぃいぃいいぃッッ♡♡!」

 

──ブビビビビビビブゥッ!ブバビッ、ブスッ、ブリュゥゥッ!

 

 信じられない程に下品な、低俗な音を鳴らしながら、勢い良く落ちる二人の排泄物。それ等は全て受け皿の様になったそれぞれのモンスターが取り込んでいくのだが、二人はそれを見る余裕もない。大便が流れ落ちる感覚は、その時の刺激と衝撃は、排泄の概念が変わってしまいそうな程に鮮烈で…二人は排泄で感じていた。…否、セラフォルーもグレイフィアも、排泄で絶頂をしてしまっていた。仰け反り、脚は爪先までピンと伸び、舌を突き出し発情した獣の様な嬌声を上げながら、情けなく達してしまっていた。排泄で絶頂し、合間の放屁でもビクビクと淫らによがっていた。そして……

 

『…あ…あ、あ……』

 

 放り出すように拘束から解き放たれ、蟹股でタイルへと落ちる二人。絶頂後の余韻もあり、二人は全く動けず…その二人の心に渦巻くのは、どうしようもない程の絶望。犯され嬲られた事、脱糞した事、大便で達してしまった事…どれも心にべったりとこびり付いていたが、一番の理由は違う。

 どちらも感じていた。モンスターとの契約が成立した事に。だが、それは二人の意図する、望む形ではなかった。確かにそれは、主人と従者の、主従関係を結ぶ契約。されども、主人は自分達ではない。主人となったのはスライム状のモンスターと触手モンスター。対して、セラフォルーとグレイフィアは…冥界に住まう者なら誰もが畏怖する魔王と、その魔王に匹敵する女悪魔は……二体のモンスターの、それぞれの使い魔同然の存在となってしまったのだった。



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続・非公開痴態撮影 外伝 来訪の悪魔(後編)2

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本作品は『続・非公開痴態撮影』シリーズであり、『ハイスクールD×D』とのクロスオーバー作品(一応Originsシリーズとしては、ハイスクールD×Dが原作の作品とのコラボもしていますか)なります。とある方たっての希望により、実験的に執筆、投稿致しました。その為、読む際は続・非公開痴態撮影の17以降の話と認識して頂けると助かります。また、実験的なものであり、今後もクロスオーバーを積極的に行うという訳ではありません(やらないという訳でもありませんが、要相談です)。




人物・セラフォルー・レヴィアタン グレイフィア・ルキフグス

内容・膣内射精 触手 排泄 排尿 拘束 アナル 壁尻 バイブ


 異空間へと繋がる謎の穴、その先にあるであろう未知の世界。それを調査すべく、穴の先へ…信次元へ足を踏み入れた、二人の悪魔。セラフォルー・レヴィアタンと、グレイフィア・ルキフグス。自らの住む世界である冥界や、自分達の知る異世界とは大きく異なる信次元で不測の事態や幾つもの懸念要素を抱える事になりながらも、紆余曲折の末に冥界への帰還手段の可能性を掴んだ二人だったが、最大にして最悪の想定外が、屈辱的で破滅的な『敗北』が二人を襲い、二人の意識は沈んでいった。

 しかし、二人の歩みは、壊滅的に狂った二人の道は、まだ終わらない。そして終わらなかった事、始まりに過ぎなかった事が、二人にとって不幸か否かも…まだこの時の二人には、想像する余地もなかった。

 

「……っ、ぅ…」

「…ここ、は……」

 

 酷い、あまりにも酷い疲労感を覚えながら、四大魔王の一角…セラフォルーは、目を覚ます。目を開け、ゆっくりと身体を起こし、まだよく働いていない頭を手で押さえている内に、彼女に匹敵する悪魔であるグレイフィアも目を覚まし…二人は顔を見合わせる。

 

「…私達、寝てた…?」

「いや、そんな事は…少なくとも、寝た覚えは……」

 

 見回せばそこは、自分達が泊まっている旅館の部屋。二人共、敷かれた布団で目を覚ましたのであり…しかしグレイフィアの言う通り、彼女もセラフォルーも寝た覚えなどない。

 ならばどういう事か。二人は些かはだけた浴衣を直しながら、記憶を辿り……次の瞬間、同時に思い出す。まるで頭を殴られたような、心臓を締め上げられるような感覚と共に思い出し、一気に二人の顔から血の気が引く。

 

「…そう、だ…私達…あんな、あんな……」

「…嬲られ、た…?あんな下賤な生物如きに、私が……」

 

 それは、認めたくない、認められる筈のない記憶。ただ負けるだけでも屈辱というもの。しかし二人が味わったのは、単なる敗北など霞むような、誰もが羨望を抱く高位の悪魔としても、一人の女性としても尊厳を粉微塵に砕かれ擦り潰されるような蹂躙であり…だがすぐに、グレイフィアが疑念を抱いた。

 

「…待って。だとしたら、どうして私達はここに…?」

「…言われてみれば、確かに…。…え、まさか…夢だったって事…?」

「夢…?いや、それは……」

 

 もしも夢ならば、それはそれで不快なものの、現実であったよりは遥かに良い。されどセラフォルーの様子からして、自分と同じか似たような事を思い出していると見て間違いない。そんな事があるのだろうか?…そう、グレイフィアは思い…数秒後、部屋の引き戸が叩かれる。

 

「お客様、入っても宜しいでしょうか?」

 

 ノックに続いて聞こえたのは、男性の声。状況からして旅館の人間だろう、と二人は声を返すと、すぐに扉が開かれ、中に男が入ってきた。

 

「お目覚めになったのですね。気分は如何でしょうか?」

「…何か、知っているような口振りね」

「はい。暫く前に、職員が露天風呂で気を失っているお二人を発見致しまして、恐らく湯当たりだろうと運ばせて頂きました」

『湯当たり…?』

 

 思ってもみない返答に、訊いたグレイフィアは勿論、セラフォルーも怪訝な表情を浮かべる。確かに自分達は露天風呂に入っていた。だが湯当たりなどしただろうかと、そもそも自分達が気を失っていたのは記憶通りなら別の理由で…と、そこまで二人は考えて、ある可能性に思い至る。これはひょっとすると、本当に夢だったのではないか…という可能性に。

 仮にそうだったとするのなら、自分達が浴衣を着て、布団で横になっていた事に説明が付く。逆に夢でなかったのなら、経緯はどうあれ自分達を降すような生物が敷地内にいる状況で、更なる犠牲者が出ていてもおかしくない中で、この職員が普通に業務を出来ている筈がない。加えて湯当たりによって体調が悪くなっていたとすれば、二人して悪夢を見ていた点も、これまでより格段に現実味が増す。そして何より湯当たりであったのなら、二人の敗北も、屈辱も、全て『なかった』という事になるのであり……そんな可能性に思い至れば、それを信じるのは、信じようと無意識の時点で思うのは、至極当然の事である。

 

「ふーん、そっか…そうだったんだ…。…心配してくれてありがとね。ここまで運んでくれた人にも、助かったって伝えておいて☆」

「えぇ、そのように伝えておきます。では、また何かあればお呼び下さい」

 

 納得したようにセラフォルーは呟き、それから普段の調子を取り戻して男へと感謝を伝える。彼は返答した後部屋を去り…二人が漏らす安堵の吐息。

 

「ふぅ…まさか湯当たりしちゃうなんてねぇ。私もグレイフィアちゃんも、自分達で思ってる以上にピンチなのかも?」

「…実際、その通りではありそうですね。湯当たりのせいか、更に力が抜けている気がします。そろそろ本当に、何とかしなくては……」

 

 最悪の事態は避けられた…と思っている二人。それについては心から安堵していたが、弱体化と魔力の損耗という問題は解決していないどころか更に進んでおり、気楽に構えていられないのもまた事実。この状況を脱する、或いはある程度でも改善させる事は急務であり…そこでセラフォルーは、ぴっと右手の人差し指を立てる。

 

「ねぇセラフォルーちゃん。あのスライムと触手、探してみない?」

「…はい?探すも何も、あれ等は……」

「夢で見た、架空の存在の筈?確かにそうかもしれないけど、そいつ等の噂があった事は事実でしょ?で、私達は元々可能性を感じて、探してみるつもりだった。それがあったから、夢の中にも出てきたのかもしれないわねー」

「…どちらにせよ動かねばならず、他に当てもないのだから、予定通り探してみよう…という訳ですか」

「そういう事。ま、実際には全然違う見た目かもしれないけど、夢で見たのも参考位にはなるんじゃないかしら☆っていうか、ほんとにほぼ同じ夢見てたのねー。意外☆」

 

 セラフォルーは理解を得、グレイフィアはその提案に納得する。そうして二人は早速捜索を…と思ったが、窓の外を見てみればもう朝。加えて空腹感もあり、ただでさえコンディションは悪いのだから…と今すぐの出発は取り止め、朝食の後に探す事に。

 

「…ところで、セラフォルー。貴女は今、どの程度力が残って…いえ、どの程度の力が振るえますか?」

「それは……正直ほんとに、今全力を出したらあっという間にガス欠しちゃうレベルかな…」

「貴女もですか…せめて食事で少しでも回復出来たら良いのですが……」

 

 まともに戦闘が出来る状態ではない。それはつまり、消費を抑えるどころか、戦闘になる事自体を可能な限り避けなくてはいけないという事。これまで実力者として多くの戦闘を経験してきた、戦闘慣れしている二人だからこそ、戦闘自体が不味いという状況には不安感を拭えず、朝食は美味しかったものの、不安を消し去る事は出来なかった。

 

「さてと、じゃあどこから探そっか☆」

「…一応、露天風呂を確認しておきましょうか」

 

 そうして食事を終えた二人は、部屋を出て温泉の奥、露天風呂へ。そこに踏み入れた瞬間、脳裏にこびり付く陵辱の記憶に足が竦みそうになるも、お互い相手に情けない姿は見られたくない、という思いから堪え、露天風呂を確認する。じっくりしっかり、隅々まで調べ…しかしスライムと触手、彼女等の考えているモンスターの姿は見当たらない。

 

「…ハズレ、かぁ。となると、温泉の中から出てきた訳だし水辺かしら?確か、この集落から少し離れたところに川があったような……」

「…いえ、発見報告は集落の中でもあった筈。近い所から順に探す方が効率的かと」

「あ、そういえばそうだったわね。やっぱりグレイフィアちゃんは頼りになるわ☆」

「その噂の話をした本人が忘れてどうするんですか…まあ、別にいいですけど」

 

 にこり、と軽い調子で笑うセラフォルー。その様子に、グレイフィアは嘆息気味の反応を返す。どちらも余裕がないなどとはとても思えないような、普段通りの声音であり、やはり弱っていようと高位の悪魔は高位の悪魔。そしてここには、少なくとも今はいないと二人は結論付け、今度は集落を周り始める。

 

(目立つ場所にいれば、騒ぎになる事は必至。そしてこの規模の集落ならば、騒ぎが起こればすぐに耳に入ってくる筈)

(でも平穏そのものって事は、どこかに隠れてるって事よね。…地道だけど、片っ端から探すしかないかぁ……)

 

 旅館を起点に広げていく形で、二人は物陰や茂み、空き家等を調べていく。だが人目に付かない場所に限定しようとも集落全体を探すというのは相当骨が折れる作業であり、一刻も早く何とかせねばならない二人にとって、虱潰しに探すというのはあまりにも焦ったい行為。それでも可能性に賭け捜索を続ける二人だったが…予想以上に、あまりにも早く、二人は疲労してしまう。

 

「こんなにも早く、疲れるとは……」

「この程度で疲れてたら、集落中を探すのに、一体何日かかるか分からないわ…。どうする?グレイフィアちゃん…」

「どうもこうも、休み休み探すしか方法は……」

 

 ここまで弱っているとは、と今の自分達の状態を再認識し、二人は焦燥感を抱く。急がねばならない。しかし急ぐ事は出来ず、時間が掛かれば掛かる程、状態は悪化していく。負のスパイラルがはっきり見え、それでもやはり弱った身体では少しずつ進める他なく……そんな中、不意に二人の視線は、ある方向で止まる。

 

「…………」

「…………」

 

 二人が見やっている方向、そこにあるのは集落の公民館。外見的には気になるところなど何もない、特に隠れる上で都合が良さそうな訳でもない建物に、しかし何故か二人の目は止まり…気付けば二人は、そちらへ向けて歩き出していた。

 理由は分からない。されど、そうした方が良いような、そうしなければならないような、上手く言葉に出来ない感覚が渦巻き…そのまま二人は公民館の中へ。

 

(この、感覚は……)

(私、どうしてここに……)

 

 違和感を抱きながら廊下を進む二人。グレイフィアは自分自身を探るように胸元へと手を当て、セラフォルーも疑念を抱きながらゆっくりと周囲を見回す。だが思考に霧がかかったかのように、意識を集中させようとしても上手く考えられず、それどころかぼんやりとした感覚に包まれ……まるで彼女等が男達に施した催眠術を受けたような、そんな状態で二人は中を歩いていた。そのような状態である事も、この時は認識出来ていなかった。

 されどある場所に、ある場所の前に辿り着いた瞬間、二人の思考の霧は晴れる。我に返ったかのように、思考も意識もクリアになる。…公民館の、お手洗い前に着いた途端に。

 

「…あぁ、そっか……」

「そうね、この手があったわ…」

 

((探すんじゃなくて、こっちから来てもらえばいいじゃない…))

 

 それは、正常な思考なのか。それとも正常な思考が完全に覆い隠されてしまった事で、異常が正常の座を乗っ取ってしまったのか。その事を二人が把握する術はなく……疑問すら抱かず、それが自分の自然な思考であるかのように、二人は迷いなくお手洗いに入る。

 

「私はこっち…かな…」

「そうですね…私はこちらで……」

 

 上下それぞれが空いたスイングドアと、足元丸見えで覗こうと思えば簡単に隣を覗けるような仕切り壁で構成された、まるでプライバシーが守られない仕様の個室。前回は驚きと抵抗を抱きながらも、激しい便意があった為仕方なく入ったそこへ、今回は初めから何の躊躇いもなく入ろうとし…だがお互い扉に手を掛けたところで、開けるのを止め場所を交代。どちらもお手洗いの個室の並び順など拘る筈もないのだが、何かに導かれるように入れ替わり、今度こそ個室の中へ。入ってすぐに和式の便器を跨ぎ、スカートの内側に手を入れ、ショーツを下ろす。

 

「…ふ、ぅ……」

「ん、ん…」

 

 膝の下までショーツを下ろし、跨いだ状態でしゃがみ込む。グレイフィアは少しだけ顎を上げて吐息を漏らし、逆にセラフォルーは僅かに下を向いて力み始める。

 

「ぅ、ふっ…んッ……」

「は、ぁ…ぁふ……!」

 

 踵を浮かし、足の指と付け根で身体を支えながら踏ん張る二人。悪魔二人のハリある尻がぷるぷると震え、その割れ目にあるきゅっと締まった菊門がぴくぴくとヒクつく。セラフォルーの整えられた黒い尻毛は微かに、グレイフィアの手入れを怠っている銀の尻毛はもさもさと揺れ、次第に肛門の収縮が大きくなってくる。力み、直腸が動く事で、少しずつ二人の内側から外へと向かって排泄物が送られていき、肛門の裏側にまで到達した時…二人は、我に返る。今度こそ本当に、本来の思考を取り戻す。

 

(…あ、れ…なんで私、トイレになんか…何でこんな事で、アレが来るだなんて……)

(こんな場所にいる根拠だなんて、微塵もないのに…それにそもそも、もしこれで来るとしたら、あれは夢じゃなくて……)

 

 セラフォルーはつい数瞬前までの自分の思考に疑問を、グレイフィアは『その通りだったら』という可能性に悪寒を抱く。

 理由は分からない、されど思考が自分の意思から乖離していた事は間違いない。その事に得体の知れなさを感じた二人は、一先ず個室を出る為立ち上がろうとする。一方で、ここまで直腸から押し運ばれ、肛門を掻き分けて外に出ようとしていたものは、排泄物は、既に出かかっていた為に二人が力むのを止めてもすぐには引っ込まずにいた。

 普通ならば、そんな状態はすぐに終わり、排泄物は直腸に引っ込む。出たとしても、それはほんの一瞬だけ。ほんの一瞬、本人も気付かない程僅かに肛門が開き、微かに大便が姿を見せた……その時だった。

 

『いひぃいいいいぃぃぃぃッッ!!?』

 

 ずぶんっ!…と下から突き上げられたような、殴られたような、予想だにしない感覚。何かが…決して硬くはない『何か』が、肛門諸共直腸を貫き、立ち上がり掛けていた二人の身体が跳ね上がる。押し上げられるように、仰け反り気味の直立となる。

 

「こ、これっ…これ、ってぇ……」

「ま、まさか……」

 

 爪先で辛うじて床に触れている状態の二人、その二人の腸の中で、肛門から入り込んだそれはうねり、蠢く。それは、直腸の中を掻き回されるその感覚は、二人にとって覚えのある…記憶に新しい、脳裏にこびり付いたような刺激であり、急速に血の気が引いていくのを感じながら二人は視線を下へと落とす。そして、二人の視線の先…肩幅に開かれたまま膝が外を向いた両脚の間で、便器の底から這い出しそれぞれの肛門を貫いていたのは……ゲル状の物体と触手。

 

(なんて、事…なの……)

(そんな…やっぱり、あれは……)

 

 見紛う事のない、忘れる筈のない、自分達にこれ以上ない程の屈辱を与えた存在。記憶の中にある二体のモンスター、その一部。それを目にした事で、二人は陵辱が悪夢ではなく、本当にあった事なのだと理解させられ、一瞬茫然としてしまう。グレイフィアは瞳が揺らぎ、セラフォルーも肩が震える。女性としても名家の悪魔としても尊厳を粉々に打ち砕かれるような恥辱であった以上、それは当然の事ではあるが…されどいつまでも茫然としている二人ではない。

 

「……っ…昨日は、よくも…ッ!」

「許さないわ…再び出てきた事を、後悔させて……」

 

 一瞬の後、二人は怒りを滾らせる。セラフォルーは両手に冷気を漂わせ、グレイフィアは肛門を貫く触手を掴む。

 この時二人に、今度こそ生け捕りにしようという考えはなかった。ただ雪辱を晴らし、報いを受けさせる事しか考えていなかった。だからこそ二人の動きに躊躇いも手加減もなく、これが他の通常モンスターならば次の瞬間には間違いなく撃滅されていた。…だが……

 

「…ぁ、え…?…嘘、どうして攻撃出来な…ふぎゅぅううぅうぅぅっッ!」

「なッ…力が、急に抜け…ひぐぅうぅうぅうぅううッッ!」

 

 ゲル状のモンスターに向けて放てない魔法。途端に力の抜けてしまう手。思いもしない状況に、二人は再び茫然となり…直後、スライムと触手は激しく動き出す。貫き、奥に入り込んでからは止まっていた刺激が、再起動したかのように二人の直腸を襲い始める。

 それだけではない。直腸への責めで脚がガクガクと震え二人が転びそうになる中、便器からは新たな触手が現れ、セラフォルーを貫くスライムもその体積が増す。触手はグレイフィアの肢体に絡み、スライム状のモンスターも背後で広がり身体の一部を中に取り込む。

 

「くぁっ、ひッ、止めっ…ぉ"お"おぉ"ッ!」

「動けっ、な…ぃひぁああぁああぁッ!」

 

 拘束されたグレイフィアの直腸では触手によるピストンが始まり、セラフォルーも直腸内でスライムが回転。縦と横、それぞれ違う刺激に襲われ、動けない二人は悲鳴を上げる。仕切りで相手の姿は見えないものの、上がる悲鳴で二人は互いの状態を…昨日と同じ状態になっているのだという事を即座に認識させられてしまう。

 

(こ、このままじゃ不味い…!不味い、のにぃぃ…!)

(抵抗、出来ない…身体が、言う事を効かないぃぃ……!)

 

 魔法は発動すれどもモンスターに向けた時点で霧散し、殴打どころか強く握ろうとしただけでも力が抜けて一切の反撃が出来ない。恥を堪えて逃げようとしても、身体は強張るばかりで拘束関係なしにその場から動けなくなってしまう。そんなモンスターの行いに対する「抵抗」全般が叶わないという理解不能な事態を前に、二人の脳裏に浮かぶのは昨晩最後の記憶。モンスターを使い魔にしようとした、その末路。あれすらも本当の事だったと思うと、二人はまともな思考など出来ず、こころが絶望に包まれそうになる…が、それすらモンスター達は許さない。

 

『お"ひッ、ふぎゅ…はひぃんっッ!』

 

 耕すように、押し広げるように行われていた無慈悲なピストンが、その勢いのままの強烈な引き抜きによって不意に終わる。容赦なく、乱暴に触手は引き抜かれ、スライムも膨張したまま外へと流れ出て、二人の肛門を捲り上げる。

 一方的に、理解する時間も与えず行われた、二体のモンスターによるピストン。直腸からそれぞれ抜けた事で、一旦は刺激も止まったが、二人への拘束は変わらずであり……次の刺激が、モンスター達にとっての『本番』が始まるまでの時間は、ほんの数秒でしかなかった。

 

「はっ、はっ…ひぎゅうぅんッ♡!?」

「はぁ、ふぁ…ふひぃいぃッ♡!?」

 

 セラフォルーは膝から下をスライムモンスターに取り込まれた事で蟹股姿勢で固定され、グレイフィアは足首へ巻き付いた触手モンスターによってひっくり返ったY字の様な体勢にさせられる。その状態で、再びスライムと触手が肛門を貫き…その時二人の口から上がった悲鳴には、嬌声の様な響きが混じっていた。

 そこから直腸内のゲルと触手が蠢けば、再度二人の声に艶かしさが混じる。痛みや嫌悪感ではない、得も言われぬ快感が弾けてしまう。実のところ、初めのピストンは二人の肛門と直腸を解し、感じるように…昨晩の状態を思い出させる為の謂わば『準備』だったのだが、それを二人が知る由などなく、むしろこんな事でまた感じてしまうのかと、嫌な汗が全身から噴き出す。

 

「お、奥まで入ってぇぇ…ッ♡!…ぁ、あっ、こ…これはぁ……っ♡!」

「やだっ、これ…アナルの中のモノ、引き摺り出されてるぅうぅぅッ♡!」

 

 そして腸壁を掻き分けながら突き進んだスライムと触手は、中で脈動。スライム状のモンスターは先端でグレイフィアの便を取り込み、触手モンスターも先端を開く事で便を吸い込み、そこから出口へと向かって捉えた便を引き上げていく。

 必死に堪えようとする二人だが、既に内側へ取り込まれてしまっている為に幾ら力を込めても止められない。むしろ直腸を締めた事で腸壁を押し付ける形となった事で、ポンプの様に脈動する刺激を一層後孔で感じてしまう。

 

(ぁああ無理ッ、む"り"ぃ"ぃぃッ♡!動いてるの分かるっ、止められないぃいいぃッ♡!それにっ、これ…スライムにアナルぐにゅぐにゅされるの気持ち良いのぉおおおおぉぉッ♡!気持ち悪いのに気持ち良いっ、感じちゃうぅぅうぅうっッ♡!)

(こ、この感覚…便だけでなく、魔力まで吸い上げられてる…ッ♡!?こんなっ、こんな屈辱的な方法で…こんな醜悪な生物に、トイレで便諸共吸い出されるなんてぇぇ…ッ♡!ぐぅっ、止まって…止まりなさい私の排泄物ぅううぅうぅぅッ♡!)

 

 気持ち悪いという思いとは裏腹に、口が半開きとなり表情も淫らに緩むセラフォルー。無理だと感じながらも耐えようとする為に、追い詰められた顔で鼻息荒く懸命に堪えるグレイフィア。それぞれ違った方向性で、整った顔立ちが台無しな有り様を二人は見せる。そうしている内にも取り込まれた便は下がっていき、降りていき、いよいよ肛門に到達する…が、流石に目一杯絞められた肛門はそう簡単には通らせない。これ以上の恥辱は重ねたくない、と二人は力を掻き集め、なんとしても肛門で便を堰き止めようとする。

 だが…再び嬲られている最中も悪魔としての力を吸収されていた二人は、今や見る影もない程に弱ってしまっており…逆に昨晩に続けて今もたっぷりと力を得たモンスター達は、それ以前に得ていた『力』も合わせて遥かに強大となっていた。そんな状態では、二人の最後の抵抗など何の障害にもならず…無理矢理引き摺り出すが如く、二体のモンスターは一息で肛門をこじ開け引き抜く。

 

「んほぉおおぉおおおおぉッ♡!捲れるっ、うんち引き抜かれながらケツアナ捲り上げられてイくぅ"ぅ"ぅぅううぅううッッ♡♡!」

「ダメぇええぇぇッ♡!強制排泄止まらないッ♡!出るっ、出るのぉおぉぉッ♡!ふひッ、お"ぁひぃいいいいぃぃいぃっッ♡♡!」

 

 吹き出したのかと思う程の勢いで、一気に引き摺り出された大便。同時に直腸内へ残っていたスライムと触手も腸壁を擦りながら飛び出て、大便諸共ぶるんと揺れる。そして何の容赦もない引き抜きは、肛門に火傷さながらの熱と刺激を迸らせ、飛び出るスライムと触手が追撃。自由自在なスライムは肛門にぴったりと張り付いたまま余すところなく最後まで擦り、触手は先端を再び開く事で肛門に引っ掛けた上で強引に通り過ぎ……駄目押しの蹂躙で、二人は完全にモンスターに屈する。何も出来ないまま、最後の最後まで無様を晒したまま…屈辱に満ちた絶頂へ達する。

 品位もなければ気高さもない、獣の雄叫びのような嬌声。淫らにして下品な喘ぎと共に、二人は腰を突き出すようにしてがくんと仰け反り、仰け反ったまま爪先立ちでびくびくと揺れる。気付けば汗塗れの肢体には衣類が張り付き、いつの間にか服の上からでも分かる程乳首が硬く勃っていたのだが、そんな事にも気付かない程の惨めな絶頂感が二人の中を駆け巡り……昨晩と同じ感覚を味わいながら、昨晩と同じように、二人の意識は途切れていった。忍び寄るような…それでいて致命的なまでの、喪失感と共に。

 そして、二人は気付かなかった。気付く筈もなかった。嬲られ、弄ばれた末の二度目の敗北により、モンスターとの主従関係が…これまではまだ仮のようなものだった、彼女達の『主人』との契約が完全なものとなった事で、下腹部へそれを示すような『証』が浮かび上がっていた事に。

 

 

 

 

 次に二人が目を覚ました時、辺りはすっかり暗くなっていた。耳を澄ましても物音が聞こえない、夜どころか完全な深夜となっていた。

 

「……セラ、フォルー…聞こえ、ますか…?」

「…うん…聞こえてるよ…グレイフィア、ちゃん……」

 

 二人が目を覚ましたのはほぼ同時。ぐっしょりと濡れ肌に張り付く服を着たまま、便所の個室で倒れていた二人の身体は冷え切っており…生存確認のようなやり取りをした後、二人は少しの間沈黙。既にモンスターの姿はなく…暗闇の中で、沈黙の後セラフォルーは呟く。

 

「……もう、私…魔力が尽きかけちゃった…。あはっ、情けないなぁ…魔王レヴィアタンが、こんなところで終わりかけてるなんて……」

「…泣き言とは、貴女らしくもない…と、言いたいところですが…そうですね、私もこれ以上ない程情けないです…。ですがもう…少なくとも今は、雪辱など気にしません…どんなに無様でも、今だけは…何としてでも、魔力を得なくては……」

 

 力無く横たわったまま、脚が蟹股となったまま、ぼうっとセラフォルーは天井を見つめる。グレイフィアも現実逃避したい程の情けなさ、不甲斐なさを抱いていたが、必死に堪え、重い身体を何とか起こし、壁に手を付きながら個室を出る。

 同じように、セラフォルーも出てくるものだとグレイフィアは思っていた。だが彼女は出てくる事なく…代わりに出てきたのは、彼女らしからぬ諦観の声。

 

「無理よ、もう…こんなカラカラの状態じゃ、ただの人一人にだって満足に催眠術をかけられないし、契約して望みを叶えて対価を…なんて、以ての外…する気はないけど、襲ったって返り討ちで、もし誰かに助けられたとしても、看病されてる内に完全なゼロになるのがオチ…グレイフィアちゃんだって、同じような状態でしょ…?」

「だとしても……」

「それに、分かってるでしょ…?次またあのスライムや触手に襲われたら、その時点で終わり…ううん、今でなくてもずっと…仮に今を乗り切れたとしても、私達は襲われたら身体も魔力も全部差し出すしかない…だってもう、スライムが私の、触手がグレイフィアちゃんの……ご主人様、なんだから…」

 

 既に大きく減衰していた力を今度こそ根こそぎ奪われ、今や風前の灯。コップを逆さにしても落ち切らなかった数滴程度の魔力しか残っていない。そんな状況であれば、諦めの境地…終わりを受け入れてしまうような精神状態となったとしてもおかしくはない。加えて屈辱的な陵辱を二度も受けた末なのだから、セラフォルーの言動こそがむしろ自然。グレイフィア自身、同じ境遇なのだからそれは重々理解しており…だが少しだけ、残念に思っていた。

 そんな思いがあったが故に、グレイフィアは言った。同じく危機的状況であり、セラフォルーを気遣う余裕などないが為に、無意識の内に思いがそのまま口を衝いた。

 

「…見損なったわ、セラフォルー…貴女は魔王としての振る舞いに欠けていて、色々といい加減で、見ていると頭の痛くなるような女だと常常思っていたけど…それでも家族への、妹への愛情は果てしなく深くて、その点に関してだけは敬意も共感も抱いていたわ。…でも、どうやら私は買い被り過ぎていたようね…」

「…………」

「私はこんな場所で潰える訳にはいかないの…夫の、子の、家族の為に…こんなところで、終わったりはしない……」

 

 最後は呟くように言い切って、グレイフィアは個室の前から離れる。上手く力の入らない身体を何とか動かし、重い足で歩みを進める。魔力はなくとも、気力で…思いで絶望に抗わんとする。

 それでもやはり状態の悪さは如何ともし難く、お手洗いから廊下に出ようとした瞬間身体がぐらつく。前に傾き、転びそうになり……背後から、腕を掴まれ支えられる。

 

「…随分と、好き勝手言ってくれるじゃないグレイフィアちゃん…私は買い被り過ぎていた?…グレイフィアちゃんもグレモリー家に相応しい愛情深さだとは思うけど…私の妹愛に比べたら、まだまだだってのよ…☆」

「…ふっ…貴女の愛情は行き過ぎなので、まだまだ位がまともな悪魔としては丁度良いんですよ…」

 

 振り向けば、支えていたのは不敵な…普段の活力こそなくとも、彼女らしい調子を取り戻したセラフォルー。その返しにグレイフィアは小さく笑い、二人は公民館の外に出る。

 言葉通り、セラフォルーもまた、家族や眷属を始めとする仲間、何より最愛の妹への思いが身体を動かさせていた。言葉にはしなかったが、そうしてセラフォルーも立ち上がった事が、グレイフィアにとっては心強くもあった。そして二人は公民館を出るのだが…言うまでもなく、二人共ノープラン。やれる事も殆どない、最早悪魔でありながら奇跡か何かに頼り祈る他ないのではと本気で思う程の窮地であり……それ程追い詰められていたからだろうか。二人の感覚は、本能は、ある『匂い』を感じ取った。

 

(…ぁ…これ、って…この『臭い』って……)

(…惹かれる…身体が、奥底から求める……)

 

 ぴくん、とひくつく二人の鼻。それは芳しい、今の二人にとってはこれ以上ない程魅力的に感じる匂い。嗅ぎ取った瞬間に二人の足は止まり…それからどちらともなく、そちらへと歩いていく。

 まるで公民館に訪れた時の様な、思考を殆ど介さない歩み。公民館の場合は、自分達で考えているようでいて、その実モンスターに誘い込まれていた訳だが…今回は違う。本人達には判別のしようがない事ではあるが、今回は本当に彼女達の本能が『それ』を求めて身体を動かしているのであり…そうして行き着いた先にあったのは、彼女達の泊まる旅館。更に二人は歩みを進め…ある場所の前で、漸く止まる。

 

「こ、ここは……」

「そっか…うん、そうよね…この方法があったじゃない……」

 

 グレイフィアはたじろぎを見せる一方、セラフォルーは喜ぶようにほんの少し口角を上げる。再びセラフォルーは鼻をひくつかせる…否、嗅いで『臭い』のする方を判別すると、二つある入り口の内片方へ迷いなく入っていく。それを見てグレイフィアは動揺するも数秒の後、後に続く。そして中を抜け、二人の感じていた匂いの元へと辿り着いた時…聞こえてきたのは、幾人もの男の声。

 

「にしてもほんと、美人は倒れてても美人だよなぁ。黒髪ツインテの嬢ちゃんと銀髪メイドの姉ちゃんが揃ってモンスターに襲われてる姿はくっそエロかったが、終わった後の気絶姿もヤリ捨てられた後みたいでこれまたエロいとか、お得過ぎるって!」

「全くだ。しかしモンスター達があんなにも積極的に襲ったって事は、やっぱ二人共ただの美女じゃないのかねぇ?女神様達で味を占めたのか、もう普通の女はまず狙わないみたいだしよ」

「かもな。つか、ツインテちゃんのアヘ声にはマジで興奮したわ。ありゃ絶対ヤリ慣れてるかオナニー好きだわ。そういう声だわ」

「メイドさんの方も、あのクールな表情が歪んで段々感じるようになっていくのが良かったよなぁ。あー駄目だ、ほんと勃起止まらねぇ!」

「俺も昨日触った二人の胸と尻の感覚が忘れられねぇ…いや違うな、陰毛含めた全身の感触が忘れられん!」

 

 そこに他者が来る事など微塵も想像していない、当然気付いてもいない、欲望丸出しの声と会話。それは旅館の人間としてセラフォルー達を迎えた男達であり…ここは昨晩二人が襲われた露天風呂だった。当然の様に二人…特にセラフォルーは素通りしたが、入り口には営業時間終了の立て看板が出ており、彼等はその時間を利用しのんびりと入浴していたのだった。

 彼等の会話は二人にも聞こえており、二人は自分達の災難に彼等が関わっていた事、盗撮されていた事、更には意識のない間に恐らく身体を弄られていた事を一気に知る。それは普通に考えれば、激怒してもおかしくない…全員粉微塵にされても不思議ではないような真実なのだが…それを物陰から聞いていた二人の顔に、怒りの色はない。それどころか、どちらも一心不乱に彼等を見つめており…彼等の放つ香りに、欲望の『匂い』と『臭い』に喉を鳴らす。

 

「欲望一杯の…私達への欲情たっぷりのギンギンな男の人達、見ーつけた♡よりどりみどりね、グレイフィアちゃん☆」

「えぇ、これだけの欲望を変換すれば……って、せ、セラフォルー貴女…何を…!?」

「何をって…ねぇ?」

 

 蠱惑的な笑みを浮かべるセラフォルー。彼女は欲求を…渇望を隠しもせずに期待で頬を紅潮させるが、グレイフィアはそんなセラフォルーに目を見開き唖然とする。

 別段グレイフィアが、セラフォルーのやろうとしている事を理解出来ていない訳ではない。今でこそ『物』を契約の対価にする事の多い悪魔だが、元来悪魔は人間から『魂』を得て糧にする存在。実体なき中核である魂は、『心』や『精神』と密接な関係にあり、感情とは、それ等から生まれる謂わば一端。即ち悪魔は、感情を向けられる、感情を送られる事で、魂そのものに比べれば遥かに少ないながら、自らの力とする事が出来るのである。中でも欲望は悪魔にとって質の良い感情と言えるもので、故に現代でも悪魔は欲深い人間と契約をする事が多いのである。

 今や悪魔としてまともに活動出来ない二人だが、感情を受け取るという形でなら魔力を回復させる事も出来る。今も枯渇状態である通り、ただ思われるだけでは十分な力に還元する事など出来ないのだが…感情が一色に染まる程の欲望ならば、それを『直接』注がれるのなら、話は別。そしてここには、底無しに思える程の欲望を持つ男が、しかも一人二人ではなく何人もいる。セラフォルーが言っているのは、つまり『そういう事』であり……幾ら窮地とはいえ、グレイフィアが唖然とするのも当然であった。

 

「信じられない…度の過ぎる自由奔放だとは思っていたけど、まさかここまでとは…魔王としての矜持もシトリー家の悪魔としての誇りもないとは……」

「うわ、容赦ないわねグレイフィアちゃん…っていうか、魔王云々も何も、私は外交担当で、色仕掛けも権謀術数の一つなのよ?それにぃ、グレイフィアちゃん言ってたわよね?何としてでも魔力を得なくては、って。あの言葉は嘘だったの?」

「そ、それは……って、待ちなさい。色仕掛けも権謀術数の一つ…?セラフォルー、まさか……」

「っていうか、既婚者どころか子持ちのグレイフィアちゃんが、そんな生娘みたいな反応って……」

 

 決して聞き逃せない発言に待ったを掛けたグレイフィアだったが、被せるようにしてセラフォルーが言葉を返し、じとーっとした目でグレイフィアを見やる。やはりというべきか、このような話が得意ではない様子のグレイフィアは、恥ずかしさと悔しさの混ざったような顔をしつつ目を逸らす。それを見て、「ま、そういうところは可愛いと思うけどね☆」とくるセラフォルーが言えば、グレイフィアは気を悪くしたように黙ってしまい…軽く肩を竦めた後、セラフォルーは後頭部を掻いた。

 ついからかった彼女ではあるが、今は冗談を言っている時間も惜しい程の窮地。加えてからかいつつも、今のセラフォルーには自分に喝を入れてくれたグレイフィアへの感謝があり…何より夫も子もいるグレイフィアが躊躇う事など分かっていた。その気持ちは理解していた。故にセラフォルーはそれ以上ふざける事はせず、ふっと真面目な表情を浮かべる。

 

「…分かってるでしょ?もう手段を選べる状況じゃない、この機を逃したらもうチャンスはないかもしれない…って事は」

「……分かってるわ、尻込みなんてしていられない状況だって事位、百も承知…でも、分かっては…いるけど…」

「…まぁ、そうよねぇ。だから…ちょっとだけ、レヴィアたんが後押ししてあげる☆」

 

 そう言って物陰から出たセラフォルーは、男達の方へ。薄暗いとはいえ男は何人もいる以上、普通は気付く筈なのだが…悪魔という生命として消えかけている事が存在感を普段より希薄していたのか、後少しの所に来るまで誰も彼女の事に気が付かなかった。そして気付かれる直前、男の一人が何となく気配を感じて振り返ろうとした瞬間、セラフォルーは湯へと手を浸け…次の瞬間、一気に立ち昇る湯気が増大。あっという間に霧が立ち込めたようになり、男達は全員が驚く。

 

「な、なんだなんだ!?急に湯気が……」

「うおっ、いきなり動くなって!よく見えないんだから危ないだろ…!」

(セラフォルー、貴女…もう魔力は尽き掛けてる筈なのに、こんな事を……)

 

 訳が分からず男達が動揺する中、グレイフィアはこれがセラフォルーの…シトリー家の得意とする水魔法の一種である事と、自分の為に「よく見えない、お互い相手が分からない」状況を作ってくれたのだと瞬時に理解。それはセラフォルーからの恩返しであり…今ある最後の魔力を注いだのかもしれない魔法を目にしたグレイフィアは、自らの情けなさを恥じると共に吹っ切れる。

 覚悟を決めたグレイフィアは、セラフォルーを追って湯の側へ。そして衣類に手を掛けようとした…が、そこで彼女は気付く。セラフォルーが男達ではなく、女湯との仕切りをその場でじっと見ている事に。

 

「…セラフォルー?」

「…グレイフィアちゃん。あれって…覗き穴だったり?」

「覗き穴?…確かに、そんな風にも見えますが…それが何か…?」

 

 ぱっと見では分からない、よく見なければ気が付かないような、小さな穴。それをセラフォルーが指差せば、グレイフィアは今になって何を、とばかりの表情を見せる。

 グレイフィアの返した通り、それが覗き穴であろうとなかろうと、今この場においてはどうでもいい事。しかし怪訝な顔をするグレイフィアに対し、くすりと妖しい笑みを浮かべながらセラフォルーは言った。──いい事、思い付いちゃった、と。

 

 

 

 

 煙の様に温泉へ立ち込め、男達の視界を奪っていた濃密な湯気。常人を大きく超える視力を持つ悪魔二人と違い、湯気によって下手に動く事の出来なくなっていた彼等は、どうしたものかと暫し狼狽え…しかしその湯気は、少しすると自然に消えていった。みるみる内に湯気の状態が正常に戻り、晴れた視界に彼等は一先ず安堵をする。

 

「ふぅ、やっと収まったみたいだな…なんだったんだ?今のは」

「さぁ…別に、急に湯が熱くなったりとかもしなかったよな…?」

「分からんが、また起きないとも限らないし、取り敢えずは中に戻って……」

 

 また視界を奪われては敵わない、と男達は次々と温泉から出ようとする。湯の中から出て、露天風呂から屋内浴場へと移ろうとし、歩き始め……そして、気付く。露天風呂の一角にいつの間にかあった、先程まではなかった筈の『あるもの』を目にして…目を見開く。

 

『こ、これは……』

 

 足を止め、動きを止め、愕然とした顔で見る男達。彼等の視線の先にあったのは……女性の、下半身。

 とはいえ、そこに女性がいた訳ではない。ましてや下半身だけだからといって、惨殺死体らしきものを見つけた訳でもない。

 白い肌。すらりと伸びた脚。肉感をたっぷりと感じさせる尻。下半身だけでも美人だと分かるような、一瞬で男達の股間を強く刺激するような魅惑の下半身が、そこにはあった。まるでそこから生えているかのように、或いは上半身が突き刺さっているかのように、露天風呂の仕切りから、下半身だけが全裸の状態で突き出ていた。

 

「おいおいなんだよこりゃ…湯気でよく見えなくなってる間に、こんなオブジェが出来たってか…?」

「いや、オブジェじゃねぇだろ。動いてるし。…てか、これって…あれ、だよな…?」

「あぁ、間違いねぇ。…まさか、壁尻をリアルで見る日が来るなんてな……」

「…うん?というか、この下半身……」

 

 予想など出来る筈もない超展開に、男達は驚き戸惑い…それから二つの下半身を、まじまじと見つめる。驚きは次第に興味へ、興奮へと変わっていき、熱い視線を並んだ二つの下半身へ注ぐ。

 その最中、一人の男が注目したのは肛門周りに生えた尻毛。片や黒く整えられた、片や銀で無造作に生い茂った、対照的とも言えるそれぞれの尻毛は、彼等にとって見覚えのあるものであり……気付いた者は、次々と可能性を、この仕切りの向こう側を想像して生唾を飲み込む。

 

「マジか…そういう事か?そういう事なのか…?」

「この毛と肉付きの良い尻に脚…間違いねぇぜ、こりゃ……」

「けど、一体全体なんでこんな…第一、人の胴体が通る程の穴なんてさっきまで……」

 

 きっとそうだ、間違いなくそうだ、と誰なのか理解した男達は色めき立つ。

 しかし考えるまでもなく、普通に生活する上でこのような状況は起こらない。当然男達が仕組んだ事でもない訳で、男達は興奮しつつも混乱する。何人かは、営業時間外だと気付かず入った挙句、湯気で前が見えずに仕切りへ突っ込んでしまったのだろうか…という、事故の可能性も想像し始める。

 だが次の瞬間、そんな男達の困惑は吹き飛ぶ。仕切りから突き出た下半身…その内黒の陰毛と尻毛を生やした尻が、誘うように揺れ始めた事で吹き飛ばされる。

 

「お、おおぉ…揺れてやがる…尻肉がゆらゆらと、尻毛も一緒にふぁさふぁさ揺れてやがる……!」

「…誘ってる、のか…誘ってるんだよな…?」

「くぅっ、最近女神様達が忙しくて中々来られていないって時に、なんてものを見せてくるんだ…!こんなの見せられたら興奮する、しまくるに決まってるじゃないか…!」

「そうだそうだ!これでもし幻とかだったら、この興奮と欲求はどうしろって言うんだよぉ…!」

 

 男達の視線を引き付け、誘惑する白桃の様に艶やかな尻。対照的に黒く、ただそこにあるだけで注目を集める整った尻毛。煽情的な光景に男達は再び生唾を飲み込み、顔を見合わせ……一人の男が、その尻の前へ。

 

「…お嬢さーん…?もしお困りでしたら助けますけど、どうしますかー…?…それとも…こういう事、ですかぁー…?」

 

 仕切りの向こうへ投げ掛けるようにして、男が発した言葉。しかしそれに返答はなく、代わりに尻は上下に揺れる。それを見た男は、口角が上がっていくのを感じながら、揺れる尻を包むようにして片手で撫で……その瞬間、尻は跳ねる。自ら撫でる手に押し付けるように、腰からくねらせ男に媚びる。

 それを彼は待っていた。期待していた。そして期待通り、尻が…仕切りの向こうにいる女性が、明確に『求めた』瞬間…男は腰を掴み、一物を突き込む。

 

「……っ!〜〜〜〜ッ!」

「い、挿れた…挿れやがった……!」

「しかも、生で…!…お、おい…その、大丈……」

「…最っ…高……ッ!!」

 

 今にも破裂しそうな程に怒張した一物がくすみのない…それでいてたっぷりと濡れた秘所を貫いた瞬間、仕切り越しに響いた嬌声。激しく、艶かしく…何より悦びに満ちた喘ぎの叫びが男達に届き、男達は目を爛々と輝かせる。

 それとは対照的に、一線を超えた…挿入に踏み切った男は、根元まで突き刺した状態のまま一人硬直。その様子に、やってしまったという事実に、別の男が声を掛けるが…それを彼が言い切る前に、男は叫ぶ。心の底から絞り出すような…昂りの極致にいるかのような、歓喜の声を。それは、他の男達の心に引っ掛かっていた躊躇いをいとも簡単に吹き飛ばし……次の瞬間、もう一つの尻へ、もう一人の女性に男達は殺到する。

 

「もう我慢出来ねぇ!俺はこっちだ、こんな極上の尻を逃してなるものか!」

「悪いが最初に味わわせてもらうのは俺だ!俺は初めからこっちに目を付けてたんだからな!」

「まあまあ落ち着けよお前等。こっちの尻…もといお嬢さんにも、一応確認しておいた方がいいだろ?こんなところで尻を突き出して、一体ナニをしてほしいんですか…ってよ」

 

 我先にと押し寄せる男達だが、当然彼等全員が一度に挿入出来る筈もなく、彼等はお目当ての尻の前で言い争う。その間、銀の剛毛をもっさりと生やした尻は狼狽えるように小さく揺れており、指先もまたもじもじと動く。

 誰も譲らない男達の隣、愛液で黒の陰毛が肌に張り付いた尻への挿入を果たした男は、腰を掴んで膣への抽迭を始めていた。一往復一往復を、一擦り一擦りを味わうように力強く、それでいて貪るように荒々しい腰使いで男が突く度仕切りの向こうからは喘ぎが聞こえ、膣は震えて締め付ける。男の腰がぶつかる度、尻は音を立てて揺れ動く。

 

「くぉっ、凄ぇ…!押し込む度にナカがうねって、ヒダも一つ一つが舐めるみたいに動いてくる…!おまけに抜こうとすれば、根本は思い切り締め付けてくるし、亀頭にも奥が吸い付いてくるとか、魔性のマンコ過ぎるだろ…!」

「俺も躊躇ってないでさっさと挿れてりゃ良かった…!次は俺だからなッ!」

「はいはい次な!にしてもこんな極上の処女マンコを味わえるなんて、俺の生涯でも一二を争う幸運……って、んん…?…このマンコ、もしかして……」

 

 一物を挿れているのか秘所に一物が吸い寄せられているのか分からなくなる程の快感を味わいながら、男は何度も腰を打ち付ける。一部の男はもう一つの尻の最初よりも、二番手以降であろうとこちらの尻に挿れたいと思い、こちらはこちらで次は誰かを言い争う。その中での発言を適当に流しながら、男は一物を根元まで突き挿れ、堪能するように膣の中でぐりぐりと動かし……そこでふと、すんなり自らの肉棒が入った事に、締まりはあっても固い抵抗感は殆どなかったという事実に気付く。

 それが示すのは即ち、この膣が挿入を経験をするのは『初めてではない』という事であり……気付いた男は、更に燃え上がる。

 

「…なんだよ、非処女だったって事か…?あんな可愛い顔して、少女趣味全開な格好して、でも身体はまあまあ発育の良いお嬢ちゃんが、実は非処女…それも尻だけで誘える位に男を分かってるだなんて……こんなの興奮止まる訳ねぇじゃねぇかよぉッ!マジ最高過ぎるっての!」

 

 既に根元まで挿れた状態からの、更に押し込み抉るような突き上げ。男の腰に押されて柔らかな尻はむにゅりと潰れ、ただでさえ淫らだった喘ぎが一層激しく、下品な程の叫びに変わる。そして男が膣を欲望のままに蹂躙する中、遂に隣の尻を最初に味わう男が決まり、その男は揉むような手付きで尻を撫でながら(一応)仕切り越しに声を掛け…彼もまた、ある事に気付いた。

 

「……へ?前貼り…?」

 

 挿れようとした下半身の割れ目。しかしそこには小さな紙らしきものが貼ってあり、取ろうとしても全く取れない。割れ目の形、陰唇の盛り上がりが分かる程にまでぴったりぴっちりと張り付いており、取れる気配も破れる気配も微塵もない。

 言い争いの末に最初の番を勝ち取り、漸く極上の下半身を味わう事が出来る…そう思った矢先の外せない前貼りに、彼は叫びそうになった…が、塞いであるのは秘裂だけ。下半身を発見した時からずっと見えている、ある意味彼等にとっては秘裂と何ら変わらない程に「挿れてみたい」と思うもう一つの孔は、何の覆いもなく尻肉の間で露出している。その事を思い出した男は、躊躇いなどなく…むしろ悦びに満ちた笑みで、もう一つの孔…肛門へと挿入。亀頭を当てがい、鬱蒼とした尻毛に擽られる感覚を愉しみながら、欲望のままに肉棒で突き上げる。

 

「あッ…ふ、ぁ……!…す、げぇ…なんだこれ、何だよこれ…締まりも、ぬめりも、ちんぽで押し広げる感覚も…これまでの何よりも凄ぇ…ッ!」

「おい見たかよ今の尻の跳ね具合!ありゃ間違いなく、アナルで感じてる反応だぜ?」

「壁尻で誘うだけじゃなくて、アナルセックスもイケるクチかよ!いやむしろ、アナルの方が好きなんじゃね?だから前貼りしてんじゃね?」

「どっちだっていいっての!早く代わってくれねぇと、挿れる前に爆発しちまうよ…!」

 

 強い締まりで肛門に押し返される…と思ったのも束の間、ずにゅりと引き込まれるように肉棒は後孔へと沈んでいく。後孔の中は歓迎している…といった様子ではないものの、締まりながら震える直腸内は肉棒の全面へと絶え間ない刺激を送り込み、その快楽に男の腰は自然と進む。あっという間に根元まで突き刺さり、そこから男は濁流の様に押し寄せる欲望のままに腰を振るって荒っぽくピストン。腰ではなく尻を掴み、肉感たっぷりの尻肉を揉みしだきながら、亀頭で腸壁を擦り上げるようなピストン運動を繰り返す。

 隣と同じように、こちらでも仕切り越しの嬌声が上がる。端から悦びに満ちた隣とは違い、少し悲鳴混じりの、鳴くような喘ぎではあったが、響きの淫靡さは完全に互角。咥えて強く突けば嬌声は野太いようなものへと変わり、それを聞きたいが為に漢はより強く、素早く突く。

 

「ぐぐぐ…今気付いたが、壁尻って真後ろにいたら見えるのは野郎の背中と尻ばっかりじゃねぇか…!」

「そりゃまあそうだろうな…にしても見ろよ、あの一突きごとにビクついて膝が外向きに揺れる脚…!完全な蟹股にはなってない、けどなりそうってのが良いんだよな…」

「分かる、けどこっちの爪先立ちでギリギリ脚が届いてる状態も良くないか?快楽で弛緩しそうだけど、そうすると支えられなくなるから必死に堪えてる…そんな感じが脚から伝わってくるじゃねぇか…!」

 

 二つの尻が、それぞれ膣と直腸が犯され、粘膜同士が擦れる濡れた音と、尻と腰とがぶつかる乾いた音が同時に鼓膜を振るわせる。抽迭は気持ちの良さを示すようにどんどん速くなり、聞こえる喘ぎもより短い、余裕のないものへと変わっていく。

 こうなるともう、誰も不安や懸念は抱いていなかった。ただ欲望を満たす事、快楽に興じ、目や耳から伝わる艶やかさに心を躍らせるのみだった。そして男達をその気にさせているのは、加速させているのも、二つの下半身と聞こえる喘ぎ声なのであり、詰まるところ彼等は乗っただけ。飛び付いただけ。今の状況を作り上げたのは、犯される二つの存在に他ならない。

 

「はっ、はっ…登って来たぁ……!」

「極上の孔を提供してくれたお礼に、こっちも熱いの注いでやらないとな…!」

 

 そうして速くなっていた男達の腰使いは、更に速く、より小刻みな動きになる。それは彼等の射精が近い事を示しており、男達は煮え滾る欲望を一滴残らず注ぎ込むべく、全力のラストスパートをかける。孔の中では既に凶悪な程いきり勃っていた肉棒が更に膨らみ、跳ね、膣と直腸を押し広げながらその瞬間を待ち侘びる。

 すると射精寸前であると理解したかのように、膣もまた締め付けが増す。ただ強く締まるのではなく、不規則な緩急で以って強い締まりと程良い締まりが繰り返され、膣全体で男の一物を抱き締める。一方で直腸は緩み締まりが繰り返されるような事こそなかったが、逆に言えば緩まず締まり続けており、男に強く擦り付ける快感を、こじ開け開拓していく悦楽を提供し続ける。

 最後まで男と男根に媚びる膣と、最後まで快楽によがる直腸。違う下半身の違う器官ではあるが、犯す男達にはどちらも最高にして極上の孔。その孔に挿し、抽迭し、昂りをぶつけ続けた男達の衝動は最高潮にまで膨れ上がり……全てを、吐き出す。

 

「射精る…ッ!壁尻美少女非処女マンコにっ、一番乗りの膣内射精し一発目ぇッ!」

「そんなに締めなくたって射精してやるよ…ッ!尻毛陰毛剛毛美女とのアナルセックスでこっちも射精るッ!」

 

 真っ先に挿入した男が、最奥…子宮口を亀頭で打ち、押し付けながら膣内射精。それに少し遅れる形で、もう一方の男も力の限り腰を打ち付け、中の形が変わりそうな程突き上げながら直腸へ射精。それぞれに精液を注ぎ込んだ瞬間、向こう側からはこれまでで一番の嬌声が…悦びを隠さず喘ぐ叫びと、快楽に抗えない事を吐露するような悲鳴が響き渡り、孔も尻も激しく震える。ビクついていた足は一直線となり、挿入している男にも、それを見ている男達にも、射精で達した事を示す。

 たっぷりと、それこそ孔に搾り出されるようにして精液を注ぎ込んだ男達は、感触を最後まで味わった後、未だに締まる孔の中から自らの一物を一気に引き抜く。その瞬間また尻は震え……だが当然、それだけでは終わらない。

 

「やっと俺の番だ!早く代われ代われ!」

「くーっ、今からこの尻を生で堪能出来ると思うと…ヤベっ、挿れる前から果てそうだわ…」

「俺の番はまだ先…よし、だったら俺はこの時間を有効に使う!こんな光景、もう二度とないかもしれねぇんだ…!なら、これをカメラで収めなくてどうする…!」

「だな、俺も取りに行くとするか。ついでに今いない面子にもこの事を教えてやらねぇと」

 

 獲物へ襲い掛かる獣の様に、息吐く間もなく次の男達が腰を掴んで孔へと挿入。今までよりも敏感になっているのか、突き込んだ瞬間の嬌声は一際甲高く、ピストンが始まればすぐにまた下品で淫らな喘ぎへと変わる。

 撮影機器を取りに戻る者、邪魔しない範囲で近付き下半身を凝視する者、自ら扱いてしまいそうなのを我慢する者…待っている男達の行動は人それぞれ。だが、魅惑の下半身を堪能し、その孔での行為をしようという思い、欲望だけは全員が完全に一致しており、間違いなくこの時間は全員が挿入し射精するまで終わらない。…否、既に一度射精した男達すら、まだその一物は勃っており……これから何回と、何十回と続くであろう性行為を期待するかのように、男達の前で犯される尻はびくんびくんと尻たぶを揺らして跳ねていた。

 

 

 

 

 露天風呂を隔てる仕切りから生えるように、或いは刺さるようにして突き出ていた二つの下半身。その仕切りの向かい側、下半身が突き出た先には……男達の予想通り、二人の女性の姿があった。──快楽に喘ぎ、悦楽によがる、艶やかな女性の姿が。

 

「お"ひッ♡ま、またキたっ♡間髪入れずに挿れてきたぁッ♡!」

「あ"ッ♡ふっ、太いぃ"ぃぃ…ッ♡!」

 

 乱れる黒髪と銀髪。仰け反り突き出る背筋と舌。振り回されるように、音を立てながら不規則に揺れる豊かな胸。仕切りから上半身だけを出した、まるで嵌まっているかのような姿で淫らに叫ぶ女性達は、先程まで歩くのもやっとだったセラフォルーとグレイフィアに他ならない。

 

「凄いっ☆凄いのぉぉッ♡!ここのお兄さん達っ、怪しいオマンコ犯すの躊躇いなさ過ぎぃぃいぃっ♡!」

「ふぐぁっ♡はひッ♡!お、犯される度に感度が上がッ、てぇええぇぇッ♡!」

 

 ともすれば先程までとは別の意味で窮地に見える状態ながら、セラフォルーの顔に危機感などはまるでなく、むしろ浮かぶのは歓喜の表情。グレイフィアも雰囲気こそ悦びのそれではなかったが、表情は快楽に歪み、声音からも彼女が感じている事は明白。

 

「やっぱっ♡こういう方法取ってっ♡んんッ♡正解、だったわねグレイフィアちゃんっ♡!」

「その口振りでの…くぁ、ひっ…♡!言い方、に…はぁぁ…♡!賛同したく、ありま…ひゅぐぅうぅうっッ♡!」

 

 一体何故、こんな状態となっているのか。それは、セラフォルーの思い付きと提案に他ならない。

 仕切りにあった、覗き用…らしき小さな穴。そこから「自分達の胴が通る程度の穴を作り、下半身を出す事によって、男達に犯してもらう」という発想を得たセラフォルーは、グレイフィアに提案をした。そのあまりにも馬鹿げている提案を一度は拒絶したグレイフィアだったが、この方法なら顔を見られる事も、逆に男達の顔を見る事もなく、更に自分から男を襲う必要もない…謂わば彼女にとってもかなり都合の良い方法であった為に、先程の魔法でほぼ魔力を使い果たしたセラフォルーに代わり、グレイフィアが二人分の穴を作っていた。上半身が通るだけの穴を作り、衣類を脱ぎ、全裸の状態で仕切りに嵌まるような格好となって、最後の魔力で丁度良い具合まで穴を修復し…そうして二人は、目論見通り男達に犯される事となった。元々その気だったセラフォルーは勿論、グレイフィアも二度モンスターに襲われ、普通ではない行為の快楽を知ってしまった事と、極限状態であった事が身体に作用し、二人はどちらも名家の女性悪魔でありながら、変態的且つ屈辱的な犯され方に激しい快楽を感じていた。

 

(幾らこれが最善とはいえっ、こんな事をするだなんて…!それに、なんで…どうしてこんなにもっ、お尻で感じてしまうのぉぉぉぉ…ッ♡!)

(いつ誰に犯されるか分からない、下半身だけを目当てに挿れられるプレイがこんなにも良いだなんて思いもしなかったわ♡!あぁ駄目、駄目よ私…今回は魔力の為に仕方なくやってるんだから、壁尻セックスに嵌まっちゃダメぇ♡!)

 

 次から次へと挿れられ、欲望のままに突かれ、例外なく射精される二人に休む暇はない。下半身しか見えない、状態が分からないからこそ仕切り越しに二人を犯す男達に遠慮はなく、女性ではなくただの孔であるかのように二人は犯され続ける。同時に少しずつではあるが、男達の欲望を介して魔力が二人の身体に溜まり始めたのだが…セラフォルーは犯される事に夢中で、グレイフィアは快楽に溺れまいと理性を繋ぎ止める事に必死で、それに気付く様子は皆無。

 

「お"ほッ♡!あッ、このオチンポ反り返りがエグいぃぃッ♡!挿れてるだけでナカを押し上げられちゃうのぉぉおおッ♡!あっ、あっ…ほんと凄いぃいぃ…ッ♡!」

「……っ…♡…貴女が、ここまで色狂いだったなんて…ふぁッ、ぁん…ッ♡!…正直、知りたくは…なかった、わ…ッ♡!」

「くぁん、酷いなぁグレイフィアちゃんは♡!私としては、グレイフィアちゃんの反応は予想通りだけどぉ…旦那一筋っていっても、自分からオマンコに…ふひっ、あひぃんッ♡!…蓋、しちゃうのは勿体無いんじゃなーい♡?私も言いふらしたりしないし、今位羽目外したって……んぉ"お"ぉぉッッ♡!?」

 

 快楽に酔い痴れる、元々上品という訳でもなかった普段の様子がまともに思える程に下品な声音と卑猥な言葉を次々と口にするセラフォルーを見て、グレイフィアは赤い顔に複雑そうな表情を浮かべる。その反応へ茶化すように言い返した後、セラフォルーは残り僅かだった魔力を駆使してまで前貼りを行った…膣への挿入をされないようにしたグレイフィアに、片意地にならず今の状況を愉しんではどうかと誘いを掛ける…が、次の瞬間目を見開き、これまで以上に激しく響く嬌声を上げる。

 

(え、ま、待ってッ♡!?今アナルにも硬くてぶっといの入ってきた♡!?嘘っ、二本挿し♡!?けどそんなの体勢的に出来な…ぁぁあ暴れてるぅうッ♡!ぶっといのも快楽も私の孔で暴れてるのぉおおぉッ♡!)

「せ、セラフォルー?急に何が…お"ッ、ひぃッ……♡!?」

 

 喘ぐ直前、セラフォルーの後孔を…もう一つの孔を貫いた硬い衝撃。その内そちらも挿れられるかも、とは思っていたものの、まさか膣と同時になどとは思っておらず、セラフォルーはどういう事かと考え…ようとするが、快感に押し流されて思考が上手く纏まらない。真実は至って単純、カメラを取りに行った男の一人がバイブも持ってきており、それを後孔に押し挿れただけなのだが…見えない事もあり、この時のセラフォルーは全く真実に気付いてはいなかった。そして更に、セラフォルーの様子に驚愕していたグレイフィアもまた、彼女の後を追うように鼻の下が伸びた情けない表情を突如として晒す。

 脚が宙に浮く感覚と、元から杭打ちの様に強く突き込まれていた一物が、更に強く、更に深くまで穿ち抉るような刺激。思わずもがくグレイフィアだが、元から仕切りに身体を嵌めている以上逃れる事は出来ず、加えて今は脚も何かに嵌まって上手く動かせない。こちらも真実は単純で、今現在グレイフィアの後孔を犯す男が彼女の脚を両腕で抱え、しっかりとホールドした上で腰を打ち付けているだけに過ぎないが、見えないというのは分からない、起こっている事への確信を持てないという事であり、女悪魔二人は揃って男達に翻弄される。自ら作った状況とはいえ、ペースを完全に握られてしまう。

 

「深ッ、ぃいぃ…ッ♡!い、陰茎が…オチンポが私のアナルっ、蹂躙してるぅぅ…ッ♡!た、ただの人間に蹂躙されるぅううぅ…ッ♡!」

「二本挿しぃっ♡!二本挿しも良いのぉぉおおッ♡!けどこんな事されたら媚びちゃうっ♡!誘惑じゃなくて心からオチンポに媚びてナカを締め付けちゃうぅううぅぅッ♡!」

 

 セラフォルーは肉棒とバイブで両孔を貫かれ、グレイフィアは両脚を持ち上げられたまま後孔を抉られ、もう何度目かも分からない仰け反りを見せる。追い掛けるように乳房も跳ね上がり、硬く屹立した乳首が振動で幾度もぷるぷると揺れる。態度は違えど、されている事も違えど、二人の感じているものは完全に同じだった。抗えない快楽に征服され、無様を晒しながらも快感の濁流に全身が悦び心が媚びる。それに従う二人の『孔』が、締まりうねる事で快楽を与えてくれる存在に全身全霊で奉仕し尽くす。そこに魔王の威風も、名家の品位も存在しない。今の二人は強大な女悪魔ではなく、快楽に溺れる雌そのもの。

 

「ひゃあんっ♡また震えてるっ、今度のオチンポもびくびくしてきたぁッ♡!いいっ、いいよ射精してッ♡!レヴィアたんのオチンポ大好きオマンコにっ、欲望たっぷりの精液注いでぇえぇええっッ♡!」

「くぅ、んんッ♡!イ、くっ…また、イく…ッ♡!情けない姿で誰かも分からない男のオチンポをアナルに挿れられてっ、好き勝手に犯し尽くすだけのセックスでっ、またイくぅぅぅぅうううう"ッッ♡!」

 

 元は魔力を回復する為の、最後の手段として行った事だとしても、性行為は性行為。快感を得れば昂りもするし、昂りが極まれば絶頂へと至る。既に幾度もその絶頂へと至り、しかし男達が入れ替わり立ち替わりで次々と挿れては犯す為に、今の二人にとって絶頂はただの通過点。むしろ余韻も碌に感じられないまま、達する事で敏感になった膣や直腸をすぐさま犯されている二人は落ち着くどころか余計に感じてしまっているのであり…膨らみ続けた昂りは、いよいよ最高潮も最高潮。思考が麻痺する程の、視界が白くなる程の快感を浴び、飽和した快感に喘ぎの絶叫を上げ……そうしてまた、二人は達する。殴り付けるような突き上げと共に精液を流し込まれ、意識が飛んでしまいそうな悦楽の中で絶頂する。

 

「お"ほぉ"お"お"おぉおおぉ"ぉ"ッ♡!イ"ッく、二穴責めセックスでイッぐぅ"ぅ"ぅぅううぅぅッ♡!壁尻セックス、最高ぉ"おおぉぉッ♡!ぬひッ♡ん"ぉッ♡!ひゅぐぅううぅううううぅッッ♡♡!」

「ふぉ"ッひぃぃいぃぃいぃぃッ♡!逆流するッ♡!次から次へと精液注がれ過ぎてっ、アナルから噴き出るぅ♡!噴き出るのぉ"お"お"ぉッッ♡!お"ぉ"ん"ッ♡!あひぃいいぃい"ぃい"ぃぃッッ♡♡!」

 

 まるで獣…それも発情期が極まったかのような、まともな知性すら感じさせない嬌声を上げての、これまでで一番激しい絶頂。端正な顔は見る影もない程淫猥に歪み、乳首も陰核も爆ぜてしまいそうな程に張り詰め、盛大に潮も吹きながら二人は快楽によがり狂う。それぞれの孔も喰い千切らんばかりに肉棒を締め付け、精液を一滴残らず搾り取る。あまりの締め付けに男達は抜く事が出来ず、締め付けが与える快感のあまり射精しながらも更に肉棒を打ち付け、結果更に二人は喘ぎ叫ぶ。

 長い長い絶頂の渦。次第に締め付けが弱まる中で男達が肉棒を抜いても尚、二人の絶頂は止まらず…その絶頂が収まった時、二人は半開きとなった口の端から涎が垂れるのを止められない程にまで疲労し切っていた。

 

「はーっ…♡はーっ…♡抜かれた、のに…まだ、ジンジンして…んぁんッ…♡」

「ふー…っ♡ふー…っ♡ここまで、刺激的なのは…久し振り、かもぉ……☆」

 

 仕切りに手を突き、何とか上体を支える二人。どちらも全身ぐっしょりと汗で濡れており、今は何も挿れられていない、触れられていない状態にも関わらず、余韻だけでびくんびくんと身体を震わせ熱を帯びた声を漏らす。

 体力的には疲労困憊。強靭な悪魔であろうとも、喘ぎよがり快楽に押し流されれば疲労をしない筈がなく…しかし心には、かなり余裕が戻っていた。確かに感じる自らの力に、全快とまではいかずとも無事回復させる事の出来た魔力に漸く二人は安堵を抱き、ゆっくりと一つ吐息を漏らす。

 

「…羽目を外すのも、悪くないでしょ☆?」

「…この場において最善だったという事は、認めます」

「もー、ほんとにグレイフィアちゃんはお堅いなぁ…。…あ、というか…グレイフィアちゃん、私の背丈考えないで自分と同じ位置の穴作ったでしょ。おかげでずっと爪先立ちしなくちゃいけなくて大変だったわ」

「それは貴女が、早く早くと急かすからです」

「だって、本当に早くしてくれないと魔法が維持出来なかったんだから、ねぇ?…ま、いっか。とにかくグレイフィアちゃんお疲れ様。半々ならこれで全員シた筈だし、後はちょろっと催眠術を掛ければ解決よ☆」

「…セラフォルー…まさか、数えていたと…?」

 

 心に続いて、一先ず会話出来る程度には息も整った二人は、言葉を交わす。顔付きも、セラフォルーは勿論グレイフィアも心なしか明るく見え…しかしセラフォルーの発言を受けて、すぐにグレイフィアは呆れ交じりの表情へと変わる。

 兎にも角にも、これで窮地を脱する事は出来た。まだ問題は山積みながら、魔力についても一時的な解決に過ぎないが、それでもこれからの事を考えるだけの余裕は得たのだと二人は胸を撫で下ろし、それから男達に催眠術を用いて全て夢だったと思わせるべく、仕切りから脱しようとした……その時だった。

 

「お"ひッ♡!?」

「ん"ひッ♡!?」

 

 ほぼ同時に、ほぼ同様の顔で、突然二人が上げた嬌声。歪んだ表情で、情けない声を上げた二人は、直後驚愕の面持ちを浮かべる…が、次の瞬間にはまた歪む。間抜けで、下品で、艶やかな雌の顔になり…グレイフィアもセラフォルーも揃って仰け反る。

 

「ふぎゅッ♡!?ぁ"ひっ♡!ぅひぁああぁッ♡!?せ、せらっ、セラフォルーっ♡!?」

「ち、違っ、私数え間違えてなんか…ひゃひぃいぃいいいいんっッ♡!」

 

 身体の中から響く振動。精液塗れの孔を抉られ突かれ、尻肉に叩かれたような衝撃が走る。熱く硬い棒が、激しい勢いで孔の中を掻き回し…再び押し寄せてくる快楽に、二人は喘ぎ舌を突き出す。

 グレイフィアは、跳ね回る乳房の荒ぶりを感じながら、セラフォルーへと問い詰める。だが驚愕しているのは彼女も同じであり、慌てた様子で言葉を返し…切る事も出来ず、自分からは見えない脚がピンと伸びる。

 犯されている。再び膣や直腸に挿れられている。そんな事は、二人共分かっていた。しかし全員射精した筈にも関わらず、続いている理由が全く分からず…されどすぐに、気付く。

 

(も、もしかしてこれ……)

(二周目……!?)

 

 そうであってはほしくない、だがそうとしか思えない可能性に、二人の顔から血の気が引く。大いによがっていたとはいえ、元々乗り気ではなかったグレイフィアは勿論、流石に満足し、もう欲求よりも疲弊が上回っているセラフォルーもこれには喜んでなどいられず、すぐに仕切りから抜け出さなくてはと思ったが、その意思を砕くように、固く太い肉棒が膣や直腸を穿くり回す。膣壁を突かれ、腸壁を擦られ、敏感なままの身体は感じて喘ぎ、仰け反ってしまう。

 彼女達にとって最大の誤算、それは誘った男達が、幾度も幾度も女神達の痴態を見てきた、時にはその身を堪能してきた…しかし挿入は全く以ってこれまで経験しておらず、挿入という行為に対しては欲望が溜まりに溜まっていたという事。そして、これまた予想しようのない事ではあるが、待ちの間に男達は仲間を呼んでおり、そもそもセラフォルーの計算は合う筈もなかったのである。

 もういい、これ以上は要らない。そんな思いで二人はもがくも、仕切り越しの男達に犯され、快楽に翻弄され、終わりの見えない性行は続く。既に彼女達にはどうする事も出来ず、男達全員が満足するその時まで、二人の孔にはいきり勃つ男根が挿れられ続ける。

 

『あひぃんッ♡!ぅぎッ♡ひゃぐッ…ん"ぉ"ぉ"ッほぉ"お"お"おぉおお"お"ッッ♡♡!』

 

 そうして男達の性欲発散は、数時間もの間続いた。二周目どころか三周目にも入り、中にはそれ以上の回数二人の下半身と孔を堪能しては精液を注ぎ込む男もいた。二周目からは争うような勢いではなく、露天風呂である事を活かし、休憩を挟みつつ愉しむ男もいた為に、彼女達二人だけが休む事も体力を回復させる事も出来ず、快楽の奔流に当てられ続け……最後の一人が射精を終えた時、二人は上半身も下半身も仕切りにぶら下がっているだけの状態と成り果てていた。脚は蟹股に広がり、下には溢れ返った精液溜まりが広がっていた。

 最早男達に催眠術を掛ける余裕もなく、気配の消えた時点で…そして男達が建物経由で仕切りの向こう側へとやってくる前に、魔力の代わりに尽きた体力を必死にかき集め、這う這うの体で何とか仕切りから抜け出し、(ほぼバレてはいるものの)顔を見られる事は避けたセラフォルーとグレイフィア。一先ず魔力の確保には成功した二人だが、疲弊し切った二人はそれを喜ぶ気にもならず、情けない顔でただただ解放された事に心からの安堵を抱く。

──だが、万事解決などではない。モンスターの眷属同然になってしまった事には変わりなく、未だ冥界に戻る手段も得られず、魔力にしても一旦は確保出来ただけ。故に二人の、信次元での日々は…冥界では経験する事などなかったであろう、淫奔な日々は続く。更にこの信次元を守護する存在、女神達もまたそんな日々に浸かっている事、これから始まる快楽と堕落の沼に嵌まってしまうのが自分達だけでは済まない事を、今もだらしなく孔から精液を漏らす二人の女悪魔はまだ知らないのだった。



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続・非公開痴態撮影 外伝 来訪の悪魔3

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本作品は『続・非公開痴態撮影』シリーズであり、『ハイスクールD×D』とのクロスオーバー作品(一応Originsシリーズとしては、ハイスクールD×Dが原作の作品とのコラボもしていますか)なります。とある方たっての希望により、実験的に執筆、投稿致しました。その為、読む際は続・非公開痴態撮影の17以降の話と認識して頂けると助かります。また、実験的なものであり、今後もクロスオーバーを積極的に行うという訳ではありません(やらないという訳でもありませんが、要相談です)。




人物・セラフォルー・レヴィアタン グレイフィア・ルキフグス ヴェネラナ・グレモリー

内容・膣内射精 排泄 アナル バイブ


 調査の為異空間へと向かった二人の悪魔、セラフォルー及びグレイフィアは、異空間への穴が消失すると同時に、音信不通となった。何が起こるか分からない、帰還や冥界からの支援が思うように出来ない可能性も考えられるからこそ、実力も精神面も信頼のおける彼女達二人が調査に向かう事となった…つまりこれも完全な予想外という訳ではないのだが、それでも二人が穴を通ったと同時に穴自体が消失し、謂わば調査開始と同時に完全な消息不明状態となってしまった事は、この件を知る冥界上層部に対し大きな衝撃を与えた。

 当然魔王…セラフォルーを除く三人を中心に彼女達の行方を掴む事と、異空間への穴を再度出現させる事を急務で行ってはいたが、今のところ大きな成果はなく、魔王やセラフォルー達の身内、事情を知る一部の者達は勿論、彼女等二人を調査に推した旧魔王派…戦いによりその地位を奪われた四人の元魔王達を支持する者達も、かなり焦っていた。彼等は魔王の一角であるセラフォルーと、同じく魔王の一角の妻であるグレイフィアがこの重要な調査に失敗すれば、現魔王派の支持率を落とす事が出来る。逆に成功したのならしたで、強く推した自分達の発言力が上がる。更に成功だろうと失敗だろうと、セラフォルーの『接待』が冥界や冥界と関わる世界の事を知らない異空間で上手く知れ渡り、それが噂として冥界に入ってくれば、品性に欠ける行為として魔王『レヴィアタン』への信頼を一気に瓦解させられる、という目論見で以って推していたのだが、このまま二人を見つけられない状態が続いた場合、そもそも調査する事、調査に魔王と魔王クラスの悪魔を選出した事自体が間違いだったのではないかという流れになり、自分達の立場が悪くなってしまう…そんな状況である為に、普段は一枚岩ではない冥界上層部は、皮肉にも不味い事態となった事で積極的な協力が図られていた。

 だが、そうしても尚二人の行方は掴めないままなのであり…普段はそれほど政治に関わらない彼女にも、その焦燥感は伝わっていた。

 

「えぇ、えぇ、とにかく今は小さな手掛かりでも掴む事が大切です。それと、決して焦る事や、早まった真似などはしないように。不味い状況ではありますが、二人共冥界有数の実力者。必ずや向かった先で、持ち堪えている筈です」

 

 通信越しに指示を出す、栗色の髪と見事なプロポーションを持った一人の女性。普段はおっとりとした表情を、今は引き締めた彼女…ヴェネラナ・グレモリーは、彼女の人脈を駆使して何人かに連絡を取った後、ふぅ…と小さく息を吐く。

 

(とはいえ、心配だわ…二人共、元気だと良いけど……)

 

 それまでは高貴な淑女…名家の一つであるバアル家から同じく名家のグレモリー家に嫁いだ貴族としての表情を浮かべていた彼女だが、吐息と共に表情が緩み、一人の母としての顔に変わる。

 現魔王の一人、サーゼクス・ルシファーの母である彼女にとって、その妻であるグレイフィアは、義理の娘。そして友人の子であるセラフォルーの事も、ヴェネラナは娘の様に可愛がっており、家族が、娘が消息不明となった今、彼女が心配の気持ちを募らせるのは当然の事。しかし、彼女の心配事はそれだけではなく…まるでその心情が呼び寄せたかのように、部屋の扉が叩かれた。

 

「あの、お祖母様…」

「ミリキャス?どうしました?」

 

 開かれた扉から、赤い髪をした一人の少年が入ってくる。ミリキャス・グレモリー…彼はヴェネラナの孫であり、即ちグレイフィアの子。沈んだ声と共に入ってきた彼に、どうしたのかと訊くヴェネラナだったが、彼が自分の下に来た理由など訊くまでもなく分かっていた。故にヴェネラナが膝立ちとなり、頭を軽く撫でるように触れると、ミリキャスは小さく肩を震わせて言う。

 

「母様は、まだ見つからないのでしょうか…母様は、無事なのでしょうか……」

 

 声と瞳に浮かぶのは、不安の感情。それはまだ幼い彼にとって当然の不安、当然の感情であり、ヴェネラナはそんなミリキャスの姿に心を痛める。

 彼が父ではなく祖母である彼女の下に来たのは、この状況故に魔王の一角である父は対処に追われており、尚且つ父サーゼクスもまた、妻と幼馴染みが一度に行方不明となった今、心の余裕など微塵もなく…何よりそれをミリキャス自身が感じ取り、今父に頼るのは『グレモリー家の男児』としてあってはいけないと幼いながらも思った為。そんな心境をも表情から、そして普段の彼の様子から察したヴェネラナは、一度ゆっくりと彼を抱き締め、離し、じっと見つめる。見つめ、言葉を返す。

 

「大丈夫ですよ、ミリキャス。貴方の母、グレイフィアは柔な悪魔などではありません。どんな状況、どんな窮地であっても、解決への道を模索する事の出来る、立派な悪魔です。そうでしよう?」

「……!は、はい!母様は、凄くて、格好良くて、どんなに難しそうな事でも上手くやってみせる…僕の、憧れの母様です!」

「えぇ、だから信じてあげなさい。母様なら、きっと大丈夫だと。ミリキャスに信じてもらえれば、グレイフィアも普段以上に頑張れる筈ですよ」

「お祖母様…!」

 

 優しく、寄り添うように話すヴェネラナの言葉でミリキャスは元気を取り戻し、発された言葉に何度も頷く。勇気をくれた祖母に感謝を伝え、初めよりもしっかりとした足取りで出ていく。その姿をヴェネラナは微笑みながら見送り…彼の足音が聞こえなくなったところで、再び表情を引き締めた。

 

「…ミリキャスの為、大切な子達の為…今日まで溜めてきた力を解き放つのに、これ以上の理由はないわ」

 

 意を決した様子のヴェネラナは、部屋の扉や窓の鍵を締める。誰かが来ないように、それによって気が散らないように準備を整え、目を閉じる。そして彼女は力を…グレモリー家に嫁いでからは殆ど振るう事のなかった、それ故に蓄える事の出来た膨大な魔力を、異空間への『波』として解き放つ。

 ヴェネラナは、微動だにしない。意識の全てを、全神経をその行為だけに集中し、全力を注ぐ。注ぎ続ける。五分十分と時間が経ち、更に過ぎ、しかし時間を忘れる程にまでヴェネラナは魔力の波を放ち続け……そして、閉じていた目を開く。

 

(見つけた……!)

 

 返ってきたのは、小さな…しかし確かな反応。ソナーの様に放った魔力の結果。それを捕捉した、見つけたヴェネラナは、それまで無差別に放っていた魔力を一点に集め……回線を、開く。

 

「グレイフィア、セラフォルー、無事で……──え?」

 

 自分の中で逸る気持ちを感じながら、繋がった先へと呼び掛けるヴェネラナ。彼女は万が一に備え、魔力による探知の目印をセラフォルー達に渡していた。それを、異空間へ渡ったセラフォルー達の居場所を見つけたヴェネラナは、漸く見つけたという思いのままに声を掛け──しかしヴェネラナの目に映ったのは、幾人もの男達と、仕切りから生えたような状態で、ぼたぼたと白濁液を孔から漏らす、二つの艶かしい下半身の映像だった。

 

 

 

 

 欲求に従い、欲望のままに、男達は下半身を…恐らくは先日旅館を訪れ今も滞在している、絶世の美女二人の壁尻を、犯し、愉しみ、堪能した。それは男達にとって夢見心地の…本当に夢だったとしてもおかしくないと思える程の、至福の時間だった。

 しかし一夜明け、当然冷静となった彼等は、思った。これからどうしたものか、と。向こうから誘っていたも同然とはいえ、あんな事をして大丈夫だったのかと。そもそも何故、彼女達は壁尻などという事をしていたのかと。それについて話し合う為、経緯の再確認という名目で昨晩撮った映像を全員で見る中…それは、現れた。赤く光る魔法陣と、そこにホログラムの様に浮かぶ、一人の女性の姿が。

 

『え、あ、いや……はい…?』

 

 突然現れた、理解の出来ない存在に対し、男達は固まる。一方魔法陣に浮かぶ女性の顔も、同じように固まっており…互いに沈黙する中、映像だけが音を流す。

 

「あ、貴方達…は…。それに、その映像は……」

「……!こ、これはその、なんというか…!」

「なんというか…?……──!」

 

 初めに声を発したのは女性であり、その困惑に満ちた声に弾かれるように、男達も声を出す…が、状況が状況過ぎて、誰もまともに答えられない。一方女性もぽかんとしたままであり…しかし映像が二つの壁尻、その股ぐらへとズームされた瞬間、女性は目を見開く。

 

(この形、映像越しでも分かるこの色香、間違いない…。…という事は、隣の女性は……)

 

 驚き言葉を失った女性…ヴェネラナは、一瞬で理解をした。経緯は分からないながら、映像に映っているのは、セラフォルーだと。であれば隣も、グレイフィアで間違いないと。

 だが理解したところで…否、理解したからこそ余計にヴェネラナは困惑する。しかしその感情を何とか抑え、表情を取り繕い、ヴェネラナは視線を男達に戻す。

 

「お、おい…これは一体どうなってるんだ…?」

「そんなの俺に訊くなよ…にしても、えらい美人だな…」

「…こほん。皆さん、突然の事で驚きとは思いますが…少し、お話をしても?」

 

 ヴェネラナが沈黙していた間、男達は小声でやり取りを交わしていたが、呼び掛けられて即座に反応。彼女からの問いに勿論だと答え、それから急いでモニターの電源を切る。

 

「…その映像は、どこかで得たものかしら?それとも、貴方達が……」

「えーっと…それは……」

「あぁ、すみません。答え辛い事を訊いてしまって。今のは忘れて下さるかしら?それと、代わりの質問という訳ではありませんけど…この二人に、見覚えは?」

『……!』

 

 口籠る男達を見て、すぐにヴェネラナは質問を切り替える。一つ目の問いは、あくまで男達の反応を見る為のもの。そしてその問いにより、男達が普通の人間…ここですぐにポーカーフェイスや演技で返せるような者ではないと把握した上で、本命の問いを口にし…男達の顔に緊張が走った事で、確信する。

 やはりあれは二人で間違いない、ヴェネラナはそう考えていた。となると何故あんな事をしていたのかに対する答えは、男達に無理矢理させられたか、二人の意思で行ったかの二択になるが、男達の様子から見ても前者はあり得ない。しかし後者は後者で、少なくともグレイフィアがそのような事をするとは考え辛い。そこまでヴェネラナは思考を巡らせ、そこから更に男達へ問う。

 

「…皆様。どんな事でも構いません、もし彼女達について知っている事があれば、教えて頂けませんか?彼女達は、行方不明になった私の大切な者達なのです…」

 

 問い詰めるのではなく、思い詰めたように真摯に尋ねる。それがヴェネラナの仕掛けた策であり…同時に、彼女の本心。大切な者達、それこそヴェネラナの心からの言葉。

 そんなヴェネラナの頼みを聞いた男達は、静かに顔を見合わせる。ある者は黙り、ある者は頬を掻き…そうして頷き合い、心を決める。

 

「えぇと…はい、知ってます。知っているというか…そのお二人は、俺達の集落の旅館に泊まってるんです」

「本当ですか?それについて、もっと詳しく聞かせて頂いても?」

 

 ぱっと表情を変化させたヴェネラナに応え、男達は二人と出会ってからの…彼女達が旅館に来てからの経緯を話す。無論、盗撮やモンスターの件は隠しているが、それ以外は二人を心配するヴェネラナの気持ちに応えようときちんと話し、伝えていく。

 

「…などという事もありまして、今日もお二人はうちの旅館に泊まっているんです」

「ここのところ体調が優れない事もあったようですが、本日はお元気でした。ここ最近では一番かもしれないですね、えぇ」

「そういう事、だったのですね…(冥界との完全な途絶、体調不良と回復、それに先程の映像の件…これは、もしや……)」

 

 全て聞き終えたヴェネラナは、神妙な面持ちで頷き、顎に指を当てて考える。男達が何を考えているんだろうか、と見つめる中、ヴェネラナは語られた経緯と今ある情報から一つの可能性へと思い当たり…ならば、と踏み込む。

 

「…皆様、一つ確認したいのですが…皆様は、お二人がどこから来た何者なのかは、ご存知でして?」

「へ?いや、それは全く……」

「そうですか…であればまず、それをお伝えするのが誠意というもの。彼女達は…そして私も、人ではありません。人ではなく…悪魔、なのです」

 

 一拍置いて自分の正体を明かすと共に、その証明として翼を広げ、男達に見せる。

 彼女からの告白に、黒い翼に男達は目を見開き、唖然とした。しかし驚きこそしたが、あり得ない…とまでは言わなかった。言葉だけなら何かの冗談だろうと思ったであろう彼等も、翼を見せられれば「少なくとも普通の人間ではない」という思考になる。加えて魔法陣とそこから現れている彼女の姿もまた、常人からすれば明らかに普通でないもの。何より女神という、人と変わらない見た目をしながら人とは全く違う性質を持つ存在を信次元民である彼等は知っているからこそ、すぐに納得する事は出来ないが、そうなのかもしれない…そんな風に、思っていた。

 

「そして、折り入って皆様に頼みがあります。皆様の力で…グレイフィアとセラフォルーの二人を、助けては頂けないでしょうか?」

『た、助ける…?』

 

 最低限、取り敢えずそのまま話を聞いてくれる程度には理解してくれたらしい。男達の様子からそう察したヴェネラナは、本題に入る。突然助けてほしいと言われた男達は、当然怪訝な顔になり…それを予想していたヴェネラナは、自らの推測を男達に語る。

 前提となる悪魔の事、魔力の事、その魔力が枯渇しかけている可能性、そして……

 

「悪魔にとって、魔力は様々な力の源であると同時に、自らの存在を維持する為にもなくてはならないものです。皆様には、その魔力の配給元になって頂きたいのです」

「配給元…ま、まさかそれは……」

「ご安心を、魂を喰らう…などという事ではありません。それに…もう皆様は、最低一度は二人に魔力を与えてくれているのです。恐らくは危機に瀕し、皆様を頼った二人に対して……欲望という、魔力の素を」

『……!』

 

 はっきりとは言わない、遠巻きな表現。しかしそれで男達は理解した。自分達に求められている行動を。今の今まで不可解だった、二人の行動の理由を。

 男達は、ごくりと生唾を飲み込む。昨晩の事は夢の様な体験であり、同時にこれからどうするべきか悩まされる事でもあった。だがそれが『彼女達の為』という名目で求められるのなら、またする事が出来るのなら…そんな思いで男達は色めき立ち、彼等が見立て通りの人間だと確信を得たヴェネラナは、身体の芯が熱を帯びるのを感じながら、もう一押しを掛ける。

 

「勿論、ただでとは言いません。私は見ず知らずの皆様に、二人を助けて頂くのですから、相応の対価は払いますわ」

 

 頼みに対する対価は払う。その言葉で一体何をしてくれるのか、と発言の続きを待つ男達だったが、ヴェネラナはそこで一度黙る。男達が注目する中、ヴェネラナは再度集中すべく目を閉じ、目に見える程の密度となった魔力が彼女の周囲で揺らめき…そして次の瞬間、映像を発生させている魔法陣の下にある空間が、歪む。歪み、穴の様に変貌し……ヴェネラナは、吐息を漏らしつつ目を開ける。

 覗いてみてほしい、と言うヴェネラナ。言われた通りに男達が拳の入る程度の穴を覗き込むと、そこにあったのは……なんと女陰。

 

「へ?…え、えぇ…!?」

「こ、これは…本物、だよな…?一体、どうなって……」

「んっ、ぁん…♡…今すぐご用意出来るのは、この位ですけど…どうか前払いの返礼として、好きなように使って下さいませ♡」

 

 宙に開いた穴の中にある女陰という、壁尻とは比較にならない程奇想天外な光景を前に、流石に男達も初めは興奮より動揺が勝る。しかし女神達との交流で良くも悪くも度胸と大胆さを身に付けていた男達の内の一人が、穴の中に指を入れ、その中の女陰の割れ目をなぞるようにして触れると、艶のある声が漏れる。それと共に、これまでは真剣だったヴェネラナの表情が崩れる。

 見えているのは、亜麻色の陰毛がもっさりと生えた、既に若干濡れている秘裂。その陰毛の色、ヴェネラナの姿の映る映像と魔法陣の下に現れた事、何より触れた瞬間ヴェネラナが喘ぎ、明らかに感じた反応をした事から、それが彼女の…映像越しの美女悪魔の秘裂であると男達全員が分かり、爆ぜるように彼等は湧き立つ。予想通りの反応に、ヴェネラナも内心喜び…身体の芯の熱も増す。

 

「壁尻も滅茶苦茶良かったが、このまんこだけがあるっていうのも、かなり下半身にクるな…にしても、これまた中々剛毛だぜ…」

「申し訳ありませんわ。突然の頼みの対価が、こんなはしたないおまんこで……」

「いえ!むしろこの方がいいです、そうだろお前等?」

 

 ぐっ、と突き出したのか、穴の中から出てくる孔。最初の男だけでなく、他の男達もまた秘裂を、或いは割れ目を覆うようにして生えた陰毛をまじまじと眺めながら触り、想定外の事態によって一度は収まっていた下半身を再び硬く張り詰めさせる。一方ヴェネラナは、自分としても事前準備の出来ない状況だったとはいえ、手入れを怠っていた秘部を『対価』とする事に少々申し訳なさを抱いていたが、それを男達は揃って否定。まさか満場一致で剛毛が鬱蒼と生えた女陰を喜んでくるとは思わず、彼等の発言に目を丸くし…それから段々と、彼等の欲望を目の当たりにしていく。

 

「おっ、結構濡れてくるの早いな。初めからしっとりしてたし、実は対価と言いつつ、期待と興奮しちゃってます?」

「えぇ、実は…♡それに、こんな事をして平然としていられる女性は、そうそういませんわ…♡」

「ははっ、そりゃそうだ。…ところで…これ、おまんこじゃなくてアナルの方を出してもらう事って、出来ますかい?」

「アナル…?…ふふ、構いません♡」

 

 気恥ずかしそうに、ほんのりと赤みを帯びるヴェネラナの頬。壁尻とは違い、映像越しではあるものの本人の反応を見ながら弄れる事にも男達は興奮を抱き、弄られる秘裂もじわりと愛液を滲ませる。

 そんな中、一人の男が折角なら、という気持ちで出す孔の変更を求める。するとヴェネラナは一瞬驚いたものの、すぐに小さな笑みを浮かべて腰をずらし、穴から出す孔を、秘裂から後孔へ…女陰に負けず劣らずの毛量を持った肛門を男達の前に差し出す。

 

「マンコと同じく下の毛が生え放題ですけど、こちらもどうぞご自由に……くぁ…♡」

「おっとすみません、自由って聞いてつい…けど、いいんですね?なら、このケツ毛もコレクションとして保管だな」

「あぁ、この熟したような芳醇な香り…見た目通り、こっちも大人のアナルの臭いがするぜ…」

「あの、もし良かったら履いてた下着も貰えたりなんて…します?」

「へ?…あ、え、えぇいいですわ(この方々、思ったより積極的というか、中々マニアックな気配が…)」

 

 陰毛との毛の触り心地の違いを楽しむ者、一本抜いてコレクションに加える者、鼻を近付け間近で後孔の臭いを嗅ぐ者と、男達は思い思いの行動を取る。彼等の行いの多くは、ヴェネラナの予想を斜め上に超えるもので、悪い気はしないながらも少しばかり困惑するヴェネラナ。特に臭いは一人だけでなく、何人も嗅いでは感想を言い合い…最後の一人が嗅ぎ終えた次の瞬間、ヴェネラナの肛門を生暖かい感触が走る。

 

「ふくぁ…っ♡」

「んじゅ、じゅぷ、ずそそっ…程良い締まりと中の暖かさ…くぅ、悪魔っていってもこういうところは人や女神と変わらないんだな…!」

「んふぁん…♡ま、まさかおまんこより先に、アナルを舐められる事になるとは…思っても…ん、んっ…♡いません、でしたわ……♡」

 

 先端で穿るように締まった肛門の孔を開き、うねりながら中に入り込んでいく男の舌。鼻息を肛門に当てつつ舌先で直腸内を、舌の腹で出入り口を丹念に舐めれば、ヴェネラナの口からは熱を帯びた吐息が漏れる。

 尻全体ではなく、そこにあるのは穴と肛門だけ。それ故に側から見れば男がしているのは訳の分からない光景だが、舐めている本人は勿論、他の男達もそんな事は考えていない。直接現れているのは肛門だけでも、映像越しにヴェネラナの反応が、肛門と直腸を舌で愛撫されて感じている姿が見えるのだから、側から見た場合の事など彼等にとってはどうでも良かった。

 

(あぁ、異世界の男性に通信越しで見られながら、アナルだけを出してそれを舐められるだなんて…こんな経験、初めてだわ……♡)

 

 じゅぷじゅぶ、と音を立てながら何度も舌が肛門を出入りする。男は丹念に、たっぷりと舐め、堪能し、尚且つ密着状態から匂いを嗅ぐ。

 通常であれば、羞恥心で叫んでしまいそうな状況。だがヴェネラナの顔には恥辱も、二人の為と必死に耐えている様子もなく、それどころかむしろ艶めきが増す。

 そんなヴェネラナの様子に、男達も理解をする。彼女は、そういう女性なのだと。自分から秘部を差し出した時点でそんな気はしていたが、やはり彼女は恥を捨てて差し出したのではなく、自ら『望んで』こうしたのだと。

 謂わばそれは、合意の上での行為。ましてやこれが『対価』であり、自分達が頼まれている側であれば何も不安に思う必要はなく…満足するまで、舌が疲れるまで舐めた男が離れると共に、別の男が映像と孔の正面に立つ。

 

「んぁ、ぅ…♡…皆様、準備万端の様、ですね…♡」

 

 興奮に満ちた男の顔と、怒張し硬く反り返った男根。自分の中の『欲求』という熱をはっきりと自覚し、その熱が下半身も熱くさせるのを感じながら、ヴェネラナは再び穴越しに女陰を、女としての孔を差し出す。

 伸びるがままとなった陰毛に包まれた、言葉に出来ない色香を醸す蜜壺。前に立った男は露出させた自らの一物の先端を割れ目へと当てがい、熱を帯びた瞳を見せるヴェネラナを映像誤字に見つめ…そして、押し込むようにして腰を突き出す。

 

「ん"ほぉ"ぉんっッ♡!」

「……ッ!こ、これは…このまんこ、締まりが凄ぇ……!」

 

 ずぶり、と勢い良く一物が突き出され、亀頭が膣壁を擦り上げた瞬間、ヴェネラナは嬌声を上げてびくんと身体を震わせる。表情が淫らに歪み、その顔のまま顎が上がる。たった一突き、ただ挿れただけでもこの反応であり…しかし感じているのは、彼女だけではない。男もまた、突き入れた次の瞬間には目を見開き、声に深い快感を滲ませる。

 

「まだ挿れただけなのに絡み付いてきて、奥に誘導してきて、けどばっちりと気持ち良く締め付けてくる…こんなの、腰を振りたくなるに決まってるだろ…ッ!」

「えぇ、えぇ、このおまんこは私が協力の対価として差し出したもの。どうぞ好きに打ち付けて…くひぁんッ♡!あんっ、ひぁッ、んぬひぃいぃッ♡!」

 

 感想を言わずにはいられない、とばかりに男は挿れた膣の状態を表現する言葉を並べていく。それに応じる形でヴェネラナは今一度、自分の秘部を好きにしていいと男に告げ…言い切るより前に、男は衝動のままに腰を引く。カリ首で膣壁を引っ掻きながら勢い良く引き、抜ける寸前から再び一物を膣へと捩じ込む。押し込み、打ち付け、ヒダの一つ一つが撫でるように締めてくる感触を味わいながら、膣への抽迭を開始する。

 突く度に上がるヴェネラナの嬌声。押し込めば喘ぎ、引き抜けば淫らに顔を緩ませる。全会一致で『優しげな美女』という印象を抱いていた彼女が恥ずかしげもなく乱れるさまに、男達は喉を鳴らし、挿入している男は膣の具合の良さに昂りを強め…しかし抜き挿しを繰り返す内に、ふと気付く。

 

「このまんこの絶妙な締まり具合といい、破った感じのなさといい、もしや……」

「ひゃふっ、ぅひぁあっ♡!そうっ、ですわ♡私、処女ではありませ…ん、のぉっ♡!」

「やっぱりか…!くぅ、道理で慣れてると思ったぜ…!」

 

 腰を振りながら見やる男に、ヴェネラナは喘ぎ声と共に答える。挿れている男は勿論、他の男達もヴェネラナの乱れる姿や女性器を差し出すというそもそもの行為から非処女なのだろうとは思っており、思った通りだ、という声がちらほらと漏れる。

 処女ではない。それ自体は、男達にも予想の付く事。しかし男を知っている、誰かが既に開通させた膣を掘り返しているという事実に男が腰の振りを加速し、勢いを増したピストンの快楽に身を捩りながらヴェネラナが発した次の言葉に、今度こそ男達は驚く。

 

「いいっ、いいのぉッ♡!久し振りのセックスとびきり響くぅぅっッ♡!久し振りにガチガチオチンポハメられたからって、孫もいる母親おまんこ年甲斐もなく喜んじゃうのぉおおぉッ♡!」

「は、母親…!?孫…!?じゃあ……」

「あぁ、言って…ふぁんっ♡…いません、でしたね…♡私、所謂『人妻』なのですわ♡」

 

 初めてでないどころか、出産の経験までしている。母どころか、祖母という立場になっている。見るからに若い…初めの雰囲気だけなら男性との交際すら未経験でも不思議ではないとすら思っていたヴェネラナが、実際にはその真逆、孫までいる女性であり、にも関わらず先程出会ったばかりの男に女性器を差し出しあまつさえ喘ぎよがっている…不意打ちのように、そして立て続けに告げられた衝撃の事実に、男達は目を見開いていた。挿入していた男の腰も、思わず動きが鈍り、そのまま勢いがなくなり止まってしまった。

 驚きに加え、その事実から男達は、これが不倫や浮気になるのではないかと思い始めた。盗撮を始め男達がしている行為は大概なのだが、決して悪意はない、精神面においては悪人ではないのが彼等であるが故の躊躇いが男達の心に芽生え…だがそれを感じ取ったのか、ヴェネラナは腰を止めた男に向けて、蠱惑的な声と表情で『人妻』と言う。欲望を、劣情を駆り立てる言葉を敢えて選び…その言葉に反応してぴくんと跳ねた肉棒を、膣で強く締め付ける。

 

「おッ、くぉ…っ!?」

「貴方達は、何も気にしないで下さい♡これは二人の為の事、皆様は正当な見返りを受けているだけなのですから♡それとも…やはり、旬を過ぎた非処女のおまんこでは、お気に召しませんか…♡?」

「……っ…そんな事、ありませんともッ!」

「ひゃああぁぁんッッ♡!」

 

 膣全体で、ヒダ一つ一つで抱き締め撫で回すような、快楽と衝動を一気に駆り立てる膣からの奉仕。それに男が反応すれば、ヴェネラナは蠱惑的な声のまま語り…最後は瞳を潤ませ、媚びるようにして男を見つめる。

 その言葉で、表情で、膣の奉仕で、男の中にあった躊躇いは吹き飛んだ。吹き飛び、男は抽迭を再開する。不満どころか満足だ、大満足だとばかりに、これまで以上に速く、激しく秘部を打つ。

 

「ズンズンくるぅッ♡!欲望剥き出しのオチンポにっ、快感を思い出したおまんこが悦んで自然と締め付けちゃうのぉぉおおッ♡!おほぉッ♡ふひっ、ふくひぃいいぃいいっッ♡!」

「膣だけじゃなくて、子宮口まで吸い付いてくる…ッ!奥さん、随分とチンポがお好きなんですね…!」

「えぇ好きですっ、好きですわぁぁッ♡!特に欲求でガチガチに勃起した、硬くて長くて太ぉいオチンポは、想像しただけでおまんこが濡れてきてっ、一度ハメられてみたいといつでも思ってる位に大好きですのよぉっ♡!」

「こんなぽんぽんエロい言葉が出てくるなんてな…昨日の壁尻の時のお嬢ちゃんの喘ぎ声も凄かったが、こっちの奥さんも中々…いや、それ以上じゃねぇか…?」

「しかも見ろよ、あの服の上からでも分かる位の勃起乳首…これは経験済みところか、経験豊富のヤリまくり人妻に違いねぇ…!」

 

 突かれる度膣は締まり、映像の中の肢体も揺れる。豊満な胸は誘うように躍動し、服越しに両の乳首がその存在を主張する。

 相手の姿は見えているとはいえ、その場にはおらず、当然触れる事も叶わない為、ともすればそれは自慰の延長線上の行為と変わらないように思える行為。だがそんな事を、そんな思考が頭に浮かぶ事すら許さない程、ヴェネラナの差し出した膣は極上のものであり、彼女の乱れる様子は男達の情動を駆り立てていた。

 

「あはぁんっ♡!オチンポ良くて子宮降りるぅッ♡!逞しいオチンポに射精してほしくて子宮口開いちゃうのぉぉッ♡!お"ひッ♡んひぉおおぉおぉッ♡!」

「ぬぁっ、子宮口まで媚びてくる…!こんなの、射精しない筈が……あ、やべっ…このままだと膣内に直接……」

「直接射精してぇッ♡!ナマ膣内射精で熱くてドロドロのザーメンっ、自分からおまんこ差し出すような淫乱悪魔の子宮に浴びせてぇええええぇぇッッ♡!」

 

 昂りが限界まで昇り、男の一物は射精準備万端となる。そこまでなったところで、男は避妊具無しに挿入してしまっていた事を思い出して抜こうとするも、それを引き留めるように膣は強く締まり、子宮口も亀頭に口付けをするように吸い付く。何よりヴェネラナ自身が膣内への射精を拒否するどころか直接射精される事を望み、快楽でだらしなく緩んだ顔を男に見せながら膣内射精を懇願する。

 ただでさえ、腰が止まらなくなるような興奮と快感の中での挿入をしていたところに、自分と自分の陰茎へ媚びるような事をされれば、男が耐え切れる筈もなく…彼は目一杯の力で腰を打ち付け、開いた子宮口へと亀頭を捩じ込みながら射精。膣内に、子宮に精液を溢れさせる。

 

「あっ、ああっ、濃厚ザーメン押し寄せてキたぁっ♡!人妻まんこにお構い無しのっ、欲望に満ちた熱々ザーメン膣の中に入ってきてるぅうぅぅうぅッ♡!久し振りの膣内射精いいッ、イイのぉぉ"ッ♡!ぁあイくッ♡子宮まで蹂躙する膣内射精しでイぐぅ"う"う"ぅぅううううぅうッッ♡!」

 

 開いた子宮口を通った精液は子宮の中に、弾かれた精液は肉棒を咥えてキツく締まった膣の中に雪崩れ込み、びくんとヴェネラナは仰け反り跳ねる。舌を突き出し、髪と乳を盛大に揺らし、歓喜と淫欲に満ちた嬌声をその空間に響かせる。

 男の射精に呼応するように、或いは押し上げられるように、ヴェネラナもまた達していた。絶頂し、身体の内側で快楽が駆け巡り、痺れるように膣は更に締まる。これまでの媚びるような締まりから、喰い千切らんばかりの締め付けへと変わり、肉棒も精液も逃がさない。

 

「ぎ、ギチギチに締まってきやがる…!そんなに気持ち良かったんですか、奥さん…!」

「はひぃんッ♡!気持ち良いっ、気持ち良いのぉぉ"ッ♡!イってる最中のっ、敏感な膣内でオチンポが跳ねるの凄いぃぃいいッ♡!お"ッひっ、ん"ぉ"ほぉおおぉっッ♡!」

「これ…エロ過ぎんだろ…!」

「おい、早く変わってくれよ!こんなの見せられたら、我慢出来る訳ないっての!」

 

 射精が収まってからも、絶頂直後の敏感な膣に迸る刺激でヴェネラナはよがる。まるでまだピストンが、男根による激しい責め立てが続いているかのように、ヴェネラナは喘ぎ、品性の欠片もない言葉を並べて快楽に酔い痴れる。

 初めは見る事を楽しんでいた男達も、アダルトビデオさながらどころか、下手なアダルトビデオなど比較にならない程の性的欲求を掻き立てるヴェネラナの乱れように、次は俺だ、いや俺だと次々主張。そんな仲間達の様子を見やった最初の男は、まだ一物は硬いままながらも、取り敢えず変わろうと腰を引き…しかし中々ヴェネラナの膣は男の一物を離さない。力を込め、思い切り腰を引く事で漸く膣から肉棒は抜け、その瞬間にヴェネラナはまたびくんと仰け反る。

 盛大に、身体の芯から達したようなヴェネラナの絶頂。だが彼女はまだ満足などしていなかった。それを示すように、膣は名残惜しそうに、早くまた挿れてほしいとばかりに陰唇をひくつかせて男達を誘う。

 

「はぁ…♡はぁ…♡どうぞ、私の事は気にせず…このまま好きなようにお使いになっ…お"ひィんッッ♡!」

「言われなくてもそのつもりですよ、なんせこのおまんこがそうしてほしいって言ってますからね…!」

「おいおい、下の口が言ってなくてもしてただろって。こんなエロい姿見せられちゃ、なぁ?」

 

 じっとりとかいた汗で肢体に服を貼り付かせながら言うヴェネラナだが、その言葉を最後まで待たずに次の番を勝ち取った男がすぐさま挿れる。射精された後にも関わらず涎の様に愛液を垂らす秘部からは、新たな肉棒が突き込まれた事で押し出された精液がごぽりと溢れ、愛液共々ヴェネラナの脚を淫靡に卑猥に汚していく。

 躊躇いのない、剥き出しの快楽をぶつける抽迭。掴む物がないのが難点だった、という初めの男の感想を受けて『孔』の後ろに置かれた台に男は手を突き、膣内を突き上げ引っ掻き穿くり返す。ヴェネラナも膣壁を擦らられば喘ぎ、一物が抜けていけば間抜けに緩んだ顔を晒し、子宮を打たれれば下品な声と共に乳を揺らす。とても先程出会ったばかりとは思えないような、常識外れの性交を交わす。

 

「これが今日何本もチンポ咥えてる、人妻まんこの締まりかよ…!こんないいまんこを差し出してくれるとか、奥さんはサービス精神旺盛なんですねぇ…!」

「お"ぉ"ォ"ッ♡!んびッ♡はひッ♡あぎひぃいいぃ"ぃッ♡!そうっ、これはサービスっ♡欲望たっぷりのガチガチオチンポを備えた雄へのサービスなのぉッ♡!だからもっと突っ込んでぇえぇッ♡!オチンポ大好きな淫乱悪魔まんこに好きなだけオチンポズポズポしてっ、特濃ザーメン排泄してぇええええぇぇっッ♡!」

「マジでほんと、何から何までエロいな…まんこ差し出して淫語連発する美女と、会ってすぐセックス出来るとか幸運過ぎんだろ…」

 

 次から次へと、代わる代わる男達は一物をヴェネラナに突っ込んでは犯す。絶え間ない、休みなどない挿入と抽迭、射精が繰り返され、しかしヴェネラナは何度挿れられようとも悦びの嬌声を上げ続ける。初めに纏っていた、穏やかながらも気品のある佇まいはどこへやら、今や娼婦もかくやとばかりの乱れようを、淫らなさまを男達に見せ続け、提供し続け……小さな穴を介した、性器でのみ触れ合う常軌を逸した性行為は、その場にいる男達全員が彼女の膣内に射精をするまで続いていた。

 

「はっ♡はっ♡す…凄いぃぃ……♡こんなに何本もオチンポ突っ込まれて…射精されたのなんて、久し振りぃ…♡」

「ヤバいな…昨日もそうだったが、こんなの一回射精しただけじゃ全然収まらねぇ……」

「…ぁ…あぁ…♡まだそんなにビンビンだなんて、逞しくて素敵ぃ…♡そんな逞しいオチンポ見せられたら、散々イったのにまた疼いちゃうのぉぉ……♡」

「……っ…それじゃあ二周目、ってのも良いですけど…俺等、別のお願いもあるっていうか…やっぱ、アレを見てみたいよなぁ?」

 

 呟いた男は勿論の事、他の男達の陰茎も勃起をしたまま。それを通信越しに見たヴェネラナは興奮に身を震わせ、だらだらと精液を垂らす女陰をいやらしく揺らして男達を誘うが、生唾を飲み込みつつも男達は別の事をヴェネラナに求める。全く予想していなかった彼等からの要求にヴェネラナは困惑し、数秒躊躇いの面持ちを見せるも、彼等がそれを求めるなら…と了承を返し、開いた穴から秘部を離す。そして先程の様に今一度、後ろを向いて肛門を出す。

 

「…本当に、こういう事で宜しいので…?」

「えぇ、奥さんが大便をひり出す姿が、この魅力的な尻から便が出てくる様子が俺達は見たいんです」

「み、皆様がそう仰るのなら…精一杯、出させて頂きますわ」

 

 やはりと言うべきか、男達が求めたのは排泄。流石にヴェネラナもこれは恥ずかしいようで、性行為は躊躇わなかった彼女の頬が今は羞恥心でほんのりとした赤みを帯びる。

 それから小さく息を吐き、力み始めるヴェネラナ。それを男達は、半円状に囲うようにして凝視。

 

「ふ、ぅっ…んん、ぅ……!」

 

 力みに合わせて肛門が震え、尻毛も僅かに揺れる。それだけでも男達にとっては見物なのだが、当然それだけで満足する筈もなく…しかし、すぐには出てこない。元々便意があった訳ではないのだから仕方ないとはいえ、吐息と共に肛門は震えるばかりで、盛り上がる事も、その奥から排泄物が顔を見せる事もない。

 

「あー…やっぱ流石に、これは無理でしたかね?出すもんがなきゃ、出せる訳ないですし」

「い、いえ…ただ、私その…最近、便秘気味で……」

「便秘…って事は、さっきトイレで出したばかりだから出ないとか、そういう事じゃないと?」

 

 無理なら仕方ない、と男達が考える中、ヴェネラナは出すものがないのではなく、中々出てきてくれないだけだと更に少し頬を赤くしながら明かす。ヴェネラナからすれば、明かしたところで結局出す事は出来ないのだから、あまり意味はないかもしれないと思うような事だったが、男達の考えは違う。ヴェネラナに確認の問いをし、それをヴェネラナが肯定すると、顔を見合わせ……にやり、と笑う。それから数人の男が部屋を出ていき、暫く経ったところで彼等は戻ってきた。

 

「ふぃー、急いで取ってきたから疲れたぜ」

「お疲れさん。じゃ、奥さんちょっと良いです?」

「……?えぇ、構いませんけど…(便秘改善の薬か何かを持ってきたのかしら…)」

 

 何をするのか聞いていないヴェネラナは、想像を巡らせる。そして男達に呼び掛けられ、改めて尻をギリギリまで突き出し、何かしらされるのだろうと思って身構える。

 

「あの、もしや浣腸を…?」

「いやいや、それよりもっと効果覿面なやつですよ。まあ、すぐに分かりますから」

「そ、そうなのですね。…あら…?今、何か触れ…うひぃいぃぃっ!?」

 

 不意に感じた、柔らかくもひんやりとした感覚。それに怪訝な顔を浮かべたヴェネラナだったが、次の瞬間何かが…否、それが凄い勢いで直腸の中へと入り込み、素っ頓狂な声を上げてしまう。

 

「なっ、い、今っ、入って…!あ、貴方達っ、何っ…をぉぉおぉっっ!?」

 

 無理矢理こじ開けるのではなく、小さな隙間から滑り込むようにして入った存在に対し、ヴェネラナは動揺。目を見開き、男達を問い詰めようとするが、直腸内で侵入した存在が蠢き、再び口から悲鳴が上がる。

 男達が用意したのは、例のスライムと触手のモンスター…の、幼体。超常の存在から多くの養分を得てきた二種のモンスターは知能も発達したのか、彼等が自分達にとって利のある存在だと理解しており、男達が幼体を連れてこられたのもそれが理由。そして入り込んだモンスターは、本能のままに這いずり栄養を得ようとする。モンスターの働きにより、次第に肛門も、直腸も…硬くなっていた便すら緩くなっていく。

 

「あっ、くぁっ…何っ、こ…れぇぇ…っ!こんなっ、感覚…初めてなのぉぉ……っ♡!」

「おぉ、肛門が凄ぇひくひく反応してる…これは撮っておくに限るな」

「奥さん、段々出てきそうになってきたでしょう?下に携帯用のトイレを用意してありますから、さぁ…遠慮なくどうぞ」

「〜〜〜〜っっ♡!(み、見られてる…私が便をひり出す姿を期待する視線で見られてるぅぅぅぅ…っ♡!そ、それに中もどんどん緩んでっ、滑り落ちて…あ、あっ、出るぅぅッ♡!)

 

 初めは違和感の方が強かったが、緩むに連れて激しく責められるのとは違う、殆ど経験した事のない快感がヴェネラナの直腸を締めていく。それと共に緩んだ事で便意が襲い、瞬く間に増大し、肛門は収縮を繰り返す。

 だが、すぐに出てくる事はなかった。戸惑いと動揺のあったヴェネラナは、便意に対し反射的に我慢しようとし、一度は力を込めて肛門を締める…が、次の瞬間男達の視線に、劣情に満ちた眼差しに気付き、再び身体が熱くなる。思考が緩み、身体も緩み、排泄に抗っていた肛門が開き…遂に便が、彼女の尻より排出される。

 

「はっ、ぁふ…んぅぅ……っ♡!」

「来た来た、漸く来たぁ…ッ!」

「けど、思ったより小さ…いや、これは……!」

 

 捲れ上がった肛門を飛び出し、そのままぽとんと落ちる便。待ち侘びたヴェネラナの排泄に、男達は歓喜と興奮の声を上げ…しかし出てきたのが長くも太くもない、歪で小さな塊一つであった事で、興奮は少々盛り下がってしまう。普段ならば「背丈もそれなりにあり、胸も尻も豊かな女性から出てくるのが小さな便というのも、ギャップがあって中々…」とでも言い、それはそれで愉しむ男達なのだが、今は時間が掛かった分、勝手に長く太い大便が出てくるものだと思っていたが為に、ある種の期待外れというべき心境になっていた。

 されど、すぐにその評価は覆る。小さな便を出してから数拍程置いたところで、肛門はこれまで以上に震え出し……次の瞬間、彼女の肛門は屁を放つ。

 

──スッ…プスッ…ププゥーーーー…!

 

『…………』

「えっ、あ…これはその、あの……」

「…ぷ、ぷぷっ……」

「くふっ…くくっ、ふっ……!」

 

 聞こえてきたのは、まるでガス漏れでもしているような、長く…そして何とも気の抜けた音。やる気のなさが極まったかのような音と、遅れて少しずつ臭ってくる排便の悪臭。気張っていた、先程までは力みが表情に表れていたヴェネラナの様子とは対照的な、とにかく情けない音の放屁に、男達は呆気に取られ、顔を赤くしたヴェネラナが言い訳をしようとし……誰かの笑いが、堪えようとしても堪え切れずに漏れ出た笑い声が聞こえてきた。

 それを皮切りに、次々と小さな笑い声が聞こえてくる。大笑いをする者こそいないものの、逆にその堪え笑いがヴェネラナの羞恥心を掻き立て、ヴェネラナは耳まで真っ赤に染まる。淫らな行為はまるで躊躇わなかった彼女も、気の抜けた…それでいて臭いと音の大きさはかなりのものな放屁を男達に聞かれてしまえは恥ずかしくならない筈もなく…そんな彼女を更に追い詰めるのは、直後に襲い掛かった激しい便意。

 

「ふぁぁっ♡!?あ、嘘っ、止められなッ、い…いぃぃぃぃっっ♡!」

 

──ブピッ!ブッ、フ……ボトンッ!

 

 何か底でも抜けたかのように、詰まりが嘘だったかのように、再び肛門が開いて中から便が顔を見せたかと思った次の瞬間には、肛門から、直腸から大便が滑り落ちる。ある種期待外れだった初めの便とは真逆の、長く太い大きな便が肛門をこじ開け、ぶら下がり、そのまま携帯用トイレに落ちて音を鳴らす。

 遂に出た、待ち侘びていた排泄らしい排泄に、今度こそ男達は盛り上がる。容姿端麗な美女には似つかわしくないような、見るからに重みのある便を男達は目に焼き付け、画像や動画にもしっかりと収め、勿論排泄直後のヴェネラナの表情もばっちりと撮る。これまたヴェネラナにとっては恥ずかしくて仕方のない状況なのだが、今の彼女はそれどころではない。

 

「ひぁっ♡な、中で動き回ってるっ♡穿くり回すみたいに動いてるのぉぉっ♡!あ"っ、また出るっ♡!溜まってたものが次々出ちゃうぅぅうぅッ♡!」

「おっ、また出た。ちょっと硬い感じな辺り、悪魔も便秘だと便が硬くなるんだな」

「これからはあの二人を助けなきゃいけないんだ。少しでも参考になるように、じっくりしっかり見ておかないと、なぁ?」

 

 メリメリ、と音を立てそうな程大きく広がっては、肛門がこじ開けられては便が現れ落ちていく。大きさこそ先の長大な一本には及ばないものの、それでも長く太い便が男達の視線を浴びながら携帯トイレ似溜まっていく。

 便が増えるに連れて、臭いも広がる。部屋の中且つ換気設備がない、という状況は臭いをより感じさせ、男達は興奮を、ヴェネラナは一層の羞恥を抱く。しかし、恥ずかしくて堪らないヴェネラナながら、腰を引く…穴から肛門を離す事はない。頬を真っ赤に染めながらも、穴へと押し付けんばかりに尻を、肛門を突き出し出し続ける。

 

(ああぁっ♡ああぁんっ♡最初は違和感しかなかったのにっ、どんどんナカで這いずられるのが気持ち良くなってくるのぉぉッ♡!私のアナルっ、うねうねぐにぐにした何かにとって快適な環境に作り替えられてるぅぅううッ♡!それに、それにぃ…見られながらの排泄っ、興奮止まらないぃいいいいぃぃいぃっッ♡!)

 

 確かに初めは乗り気でなかった…セラフォルーとグレイフィアの為に男達の要求を受け入れる、という心境で排泄をしようとしていたヴェネラナ。だが今は性行為と同様に、望んで…湧き上がる悦びに浸るようにしながら排泄していた。恥ずかしがりながらも、その恥辱感すら興奮となってヴェネラナの心と身体を昂らせていた。

 実際のところ、入り込んだモンスター達はただ彼女の直腸内を自分達好みに変えている訳ではない。排泄を促しつつ、その排泄物から栄養を吸収しようとしているも、まだ幼体故に効率良くは吸収出来ず、次から次へと出てしまっているのだが、そんな事をヴェネラナが知る由もなく…最後に一本、比較的柔らかな大便をひり出し、それが数秒肛門からぶら下がった後に落ちた事で、彼女の排泄は終了した。

 

「んふぅ…はぁ、ぁ…♡こ、こんなに気持ち良い排泄初めてぇ……♡」

「出始めてからは景気良くひり出してましたもんねぇ。ほら、見えます?こんなに太いのを奥さんが溜め込んでたんですよ?」

「あぁ…見せないで下さい、お恥ずかしいですわ……♡」

 

 まるで余韻に浸るかのように惚け顔を見せるヴェネラナに対し、男達は携帯トイレを持ち上げ、中に溜まった幾本もの便の塊を見せる。見せないでと言いつつヴェネラナがそれから目を逸らす事はなく、ぞくりとした感覚を…身体を重ね、硬く怒張した一物で孔を耕され、快楽によがるのとはまた少し違う快感を確かに感じながら、再び頬を朱色に染める。

 

「おっと、そういえば奥さんまだ拭いていませんでしたね。たっぷりと見せてもらったお礼に、肛門は俺達が拭きますよ」

「いえ、貴方達の手を煩わせる訳には…ふぅんっ、んっ…♡…け、けど折角…です、しぃぃ…♡!お言葉、に…ぁふっ…♡…甘えさせて、頂き…ますぅぅ…♡!」

 

 言うが早いか、用意しておいたトイレットペーパーを手に一人の男がヴェネラナの肛門を拭き始める。それもただ擦るのではなく、肛門の形を、皺の凹凸を指で感じるように、トイレットペーパー越しに指先を肛門の中へ押し込むようにしながら、代わる代わる入念に、じっくりと時間を掛けて拭き上げる。無論それは純粋な親切心や感謝のみの行動ではなく、下心によるものであり、ヴェネラナもそれを理解した上でそのまま受け入れ…男達が拭き終わるのとほぼ同時に、それまで何の反応も無かった『穴』が、端からゆっくりと歪み始めた。

 

「うん?なんか変だな…」

「あ…どうやらそろそろ限界のようです。皆様、これを」

 

 不思議に思った男達の声で気付いたヴェネラナは尻を離し、代わりにある物を穴に入れる。穴を介してそれは信次元へと移り、怪訝な顔をした男達へと手渡される。

 ヴェネラナが差し出したのは、計十二にもなる筒状の物体。片側にのみ穴の空いたそれを手にした男達は、すぐにそれが何なのか気付く。

 

「これは…オナホ…?」

「ふふふ、皆様ならすぐにお分かり頂けると思っていましたわ。仰る通り、これは所謂オナホール…しかしただのオナホではなく、謂うなれば魔法のオナホールなのです」

『魔法の…?』

「えぇ、具体的には……」

 

 小首を傾げる男達に説明をしようとしたところで、歪みの広がっていた穴がふっ…と消えてしまう。それによりヴェネラナの言った限界という言葉の意味を男達は理解し、続けてまさか、と視線を映像へと戻すも、こちらはまだ繋がったまま。

 

「…ご覧の通り、私の力で物理的な繋がりを作る事が出来るのは一時のみですわ。では、説明に戻るとして…と、思いましたけど…説明するより実際に触ってもらった方が分かり易い筈ですわ」

 

 そう言って、ヴェネラナは渡した内の一つを持つ男へ、試しに触ってみてほしいと伝える。言われた男は、触れば何か分かるのだろうか、と思いつつ指をオナホールの穴に挿れ…すぐに気付く。その穴の中が、妙に生暖かい事に。とてもオナホール…玩具とは思えない程、本物の孔さながらの柔らかさがある事に。そしてその暖かさも内側の感触も、覚えがある事に。

 まさか。指を挿れた男の頭にある可能性が浮かぶと共に、その可能性を裏付けるような声が届く。

 

「ふぁ、んっ♡」

「へ?…今、お前が指挿れた瞬間に喘いでなかったか…?」

「だ、だよな…っていうかそれ、精液じゃ…?」

「…あぁ、こりゃ精液に愛液だな。奥さん、魔法のオナホっていうのは…そういう事なんですね」

「ええ…♡そのオナホは、私のおまんこと繋がっているのですわ」

 

 にやり、と確信を得た男が笑みを浮かべながら言えば、ヴェネラナは肯定する。特定の相手の孔へと繋がるオナホ…オナホールでありながら、実質的な直接挿入が出来る一品なのだと彼等に示す。

 

「す、凄ぇ…本物さながらの感触とかじゃなく、本物のまんこに挿入出来るオナホなんて、最高に名前詐欺じゃねぇか…」

「これが悪魔の魔法…って、うん?これは奥さんのマンコに繋がってるオナホだとして、他のは一体なんだ?ここにあるやつのどれからでも繋がるって事か?」

「いいえ、違います。まずそちらのお二方が持っているのは、私のもう一つの『孔』に繋がるオナホですわ。そして残りの内四つは、私ではなく…セラフォルーのオナホですのよ」

『……!』

 

 更に明かされる真実に、男達は目を見開く。もう何度目か分からないその反応を見せた後、新たな欲求に男達は股間を昂らせ…しかし一旦は、視線をオナホールからヴェネラナに戻す。

 

「…どうして、俺達にこんなものを?まさかこれも、俺達への対価だと?」

「それもありますわ。けれど、一番の理由は先程お話しした通り、魔力確保の為です。二人の魔力の為に、皆様には欲望を注ぎ込んで頂きたい。とはいえ皆様にもそれぞれ生活があり、それを蔑ろにしてまで協力して頂く訳にはいかない。という訳で……」

「直接ヤれる時は直接ヤって、出来ないけど協力したい時はこれで…って訳ですね」

「その通りです。発生した魔力の一部を、繋げる為の魔力として吸収するようにしてありますので、直接挿入して頂く時より効率は落ちてしまいますが…二人の為だと思って、どうかコキ捨てて下さいませ♡」

 

 コキ捨てる。わざと品のない表現をする事で男達の情欲を煽ったヴェネラナは、前後二つずつで合わせて一人四つ、まだ魔法の付与がされていないものはグレイフィア用だという事と、付与の方法は自分とセラフォルーが知っているから問題ないという事も男達へと続けて話す。細かい仕組みはともかく、渡された理由に男達は納得し…そこである事に気付いた一人が、おずおずと言う。

 

「あー…そういや、俺達生で射精までしちまった訳だけど、この奥さんには夫も子供もいるんだよな…?じゃあ、万が一の事があったら……」

「それなら心配は要りませんわ。悪魔は人より遥かに妊娠し辛い種ですもの。勿論しない、ではありませんが…あくまで協力をして頂いている側の皆様にご迷惑をかける事にはならないようにしますわ」

「それならまぁ、良い…のか?…というか、何故奥さんの分までオナホを…?」

「私の分は、皆様への純粋な対価の一つ…と、いうのは建前で…本当は久し振りに味わったオチンポが忘れられそうにないから、と言っては流石にはしたなさ過ぎるでしょうか…?」

「奥さん…!そういう事なら俺、毎日だって突っ込みますよ!」

「当然俺もだな。あ、勿論二人の方にも挿れるので心配しないで下さい。ちゃんと約束は守りますからね」

「あぁ、やはり皆様に頼み込んで正解でした…。であれば私のオナホは遠慮なく、好きな時にお使い下さいな♡」

 

 自らを恥じるように、上目遣い気味に問い掛けたヴェネラナの言葉に男達は次々と返し、ヴェネラナは感謝を込めた笑みを見せる。個人的な欲求含め、男達はヴェネラナに良いように踊らされてしまっているのだが、彼等は誰一人としてそんな事を考えてなどいなかった。そして最優先事項はグレイフィアとセラフォルー、二人の事とはいえ、ヴェネラナが男達との『関係』を続けたいと思っている事もまた事実。故にこの時、両者には何とも奇妙な持ちつ持たれつの関係が生まれていた。

 

「こほん。それではもう一つ、お手数ですけれど今から二人のいる部屋に移動する出来ますか?皆様の協力については、私から伝えたいのです」

「確かに、俺達が言ってもすぐには信じてもらえそうにないもんな…分かりました、けどこの…通信?…って、持ち運んだり出来るんですか?」

「その事でしたら、渡したオナホに込めた魔力を目印に私が移動させますわ。…因みに、二人の部屋はすぐ近くなのですか?」

「いや、ちょいと離れてますが…」

「それなら良かったです。直接話す前に、皆様にはもう少し二人の事…特にセラフォルーの性癖辺りを伝えておきたいですもの」

 

 移動するべく、男達は廊下へと出て歩き始める。しかし何とも気になる事を言われたからか、歩みはやや遅く、一方のヴェネラナも特にそれについて指摘する事はなく、必要以上の時間を掛けて彼等はセラフォルーとグレイフィアが泊まっている客間の前へ。ノックの後に二人へ呼び掛け、返答を受けると変に思われないよう男達の内数人が入る。

 

「…何か、ありましたか?」

「…まだ、食事には早いわよね?」

 

 部屋の中、座椅子に腰掛けた状態で出入り口へ目を向け問い掛ける二人だが、あまり元気な様子ではない。顔色は良いが、肌艶も良いが、それはそれとして疲れている…そんな雰囲気を纏っていた。そしてそんな二人に対し、中に入った一人が言う。

 

「それが、お二人に…通信?…が入っておりまして。ヴェネラナさん、という方をご存知ですか?」

『……!』

 

 その問いを聞いた瞬間、二人は目を見開いた。わざわざ用意しておいた台詞を言った後、男達は返答を待つように見つめ、二人は顔を見合わせ…それから、知っていると返す。

 今訊いた男とは別の一人が、二人からの回答を受けたところで、部屋の戸を小さく開け、廊下へと呼び掛ける。そうしてセラフォルーとグレイフィアが緊張感を高める中、部屋内に魔法陣が浮かび上がり、そこからヴェネラナの姿が映し出される。

 

「──グレイフィア、セラフォルー。心配、していましたよ」

「……っ!ヴェネラナ、様…」

「おば様…!」

 

 静かな、それでいて温かみのあるヴェネラナの声。それを聞いた二人はぴくりと肩を震わせ、驚きと安堵と困惑とが混ざり合ったような声音で返す。

 

「良かった…漸く冥界との接続が復活したぁ…」

「…すみません、奥様…これまで調査報告どころか、一切の連絡をする事が出来ず……」

「良いのです。ここが冥界…いえ、私達の知る世界とは全く異なる場所である事は把握していますし、二人の状態についても大凡予想は出来ています。彼等から、話は聞いていますから」

「か、彼等…ですか…」

 

 今この場において、『彼等』と称される者達が誰なのかなど決まっている。故にグレイフィアはすぐに理解し、ほんの僅かに表情を曇らせる。

 決して彼等を嫌っている訳ではない。だが昨晩の事がある為に、昨晩壁尻をしていたのが自分達だとバレていなかったとしても(無論実際にはバレているが)、接する上で複雑な部分があるのが今の彼女の心境だった。

 

「…あれ?おば様、どうして先にこの人達に通信を?というか、どうやってこの場の座標を?」

「把握出来たのは長い年月力を温存してきたから、彼等と先に接触したのは、世界の法則からして違うせいか、少し位置がズレてしまったからです。この世界が何かと違う事は、二人もよく分かっているでしょう?」

「それは、勿論。…あの、奥様…大変情けない話で申し訳ないのですが、そちらから冥界へ繋がる道を開く事は出来ますでしょうか…?」

 

 おずおずと尋ねるグレイフィアと共に、セラフォルーもヴェネラナを見つめる。昨晩の件で魔力回復が出来たとはいえ、まだ全快ではなく、前途多難である状況も変わっていない。そんな中でヴェネラナからの通信が入り、微かな希望に掛ける思いでグレイフィアは尋ねたのだが…ヴェネラナは、ゆっくりと首を横に振る。

 

「残念ながら、私でも二人が通れるような穴を作る事は出来ません。無理矢理やって出来るような事でもない以上、多人数で試しても結果は同じでしょう。…グレイフィア、セラフォルー。辛いとは思いますが、今はそちらで生き残る事、状態を整える事を考えなさい」

「…だよね、うん…大丈夫よ、おば様。魔王の名は飾りなんかじゃないんだからね☆」

「気にしないで下さい、奥様。私もこちらで出来る限りの事をするつもりです」

「二人共、よく言いました。ならば、私から助力と助言を…の、前に…あまり表情が優れないようですね。魔力の事も当然あるでしょうが…他にも何か、ありましたか?」

『それは……』

 

 映像越しにじっと二人を見やるヴェネラナに対し、二人は言葉に詰まり、ほんの少し目を逸らす。

 何かあったかといえば、あった。しかしそれは、グレイフィアは勿論、セラフォルーにとっても流石に恥ずかしくて言えないような事。そして二人は問われた事で思い出す。魔力を得る為に下半身を差し出した、壁尻を行った…その後の事を。

 

 

 

 

 魔力を得る為、セラフォルーとグレイフィアは自らの身体を使い、男達から欲望を…魔力の源を引き出した。その為の最善策として…或いは苦肉の策として、露天風呂の仕切りから下半身だけを出した姿…壁尻の格好を取って、男達を誘惑した。

 その決意と判断が功を奏し、また相手も並々ならぬ欲望を持つ者達だったおかげで、二人は完全にとはいかずとも、かなりの魔力を確保する事が出来た。更に間一髪ながら、女風呂側に回ってきた男達から身を隠す事も出来た。そこまでは、男達の欲望が想像以上であった事を除けば、概ね望んだ通りの結果となったのだが…大変なのは、そこからだった。

 

「ふ、ぅ…んふぁ、ぅ……♡」

「く、ぁ…ふぅぅ……♡」

 

 わらわらと女性側の露天風呂へやってきた男達は、一直線に仕切りの前へ。だがそこには誰もおらず、彼等はいた筈の二人を、セラフォルーとグレイフィアを探し始める。

 手分けして…という程ではないものの、各々探す男達。彼等が怪訝な顔で探し回る中…女悪魔二人は、露天風呂の端にある岩の影に隠れていた。二人はその場からじっと動かず、荒い呼吸を抑える為に口へ手を当て、こちらへ来ないようにと祈りながら身を潜める。

 

「も、もう少し…詰めて、くれませんか…?」

「む、無理よグレイフィアちゃん…こっちだって、ギリギリなんだからぁ…!」

 

 辛うじて男達が来る前に隠れられた二人だったが、二人が飛び込んだのは、あまり大きくない岩の陰。一人なら問題ないものの、二人で普通に隠れようとすれば少々はみ出てしまうような岩であり、一方が見つかってしまえばもう一方も見つかるのは必然。故に二人は見つからないようにする為、半ば抱き合うように身体を密着させていた。

 元々べたべたするような関係ではない上、今は二人共全身汗塗れで、何より下半身は精液と愛液でべったりと濡れている状態。そんな状態で肌を重ね、脚を絡ませるという事は即ち、互いの汗や愛液、注がれ溢れた精液を擦り付け合うようなもの。それでも二人は見つからない為に堪え、我慢し、男達が諦め去るのを待つ。

 

(まだ、身体に力が入らない…こんな状態で、もしも見つかってしまっては……)

(さっきより、声が近い…もしかして、誰かこの岩を怪しんでる…?…もし見つかったら…こんな卑猥な格好で密着してる私とグレイフィアちゃんを見たら、そんなの絶対……♡)

 

 狙い通り魔力は回復したが、あまりに何度も犯された結果今度は体力が尽きかけており、加えて脱力状態からも抜け切っていない。二人が隠れるしかなかったのはそれが理由であり…段々と近付く足音に、緊張が募る。グレイフィアは危機感から、セラフォルーはそれに加えて興奮から、心拍数が跳ね上がる。

 一糸纏わぬ全裸の姿。汗と愛液と精液で淫靡に濡れた肢体と、そんな身体をやむを得ず密着させている今の状況。それだけでも十分どころか十二分に異性を興奮させる、興奮せざるを得ない状態なのだが、それだけではない。ただでさえ過剰に卑猥な姿の中で更に目を引く場所が、今のセラフォルーとグレイフィアにはあり…その内一つが、幾つもの正の字が刻まれた太腿。興奮のままに、行為を示さんとばかりに射精する度に男達が書いていった正の字が、左に右にと刻まれており、よくよく見ればその数はグレイフィアの方がセラフォルーより多い。しかし少ないセラフォルーすら、刻まれた正の数は一つや二つ程度ではない。白くしなやかな脚をメモ帳代わりに、中での射精の回数を…どれだけ射精されたのかを誰から見ても分かるように残されたそのさまは、卑猥であると共に征服欲を掻き立てる事間違いない。

 そしてもう一つ、二人合わせれば余裕でその数は二桁となる程正の字を付けられた、それ程までにそれぞれの孔へと精液を注ぎ込まれた二人の腹部は、当然の如く詰め込まれた精液で膨らんでいた。妊婦の様に、ぽっこりと膨らんでいた。それもまた劣情の喚起に直結するのは必至であり、謂わば今の二人は頭から足の先までどこを取っても淫猥な状態。男の理性を吹き飛ばすような、襲ってしまっても不可抗力だと多くの男が思うような、そんな姿。その二人が息を潜める岩の近くに、次第に男達の捜索の輪が近付き、足音は止まり……引き返す。

 

「いないなぁ…もしかして、もう部屋に戻ったんじゃないのか?」

「かもなぁ…うぅ、冷えてきたし俺達も戻ろうぜ?」

 

 遠ざかっていく声と気配に、二人は安堵の吐息を漏らす。暫し待った後に岩の陰から顔を出し、誰もいない事を確認し…そこで漸く、二人は離れる。

 

「ふー、ぅ…間一髪だったわね、グレイフィアちゃん。…でも、どうせこんなになるまでヤったんだし、この際見つかっても良かったかも☆」

「良い訳ないでしょうが…はぁ、冷静になればなる程自分の正気を疑いたくなる……」

「そうは言っても、こうするしかない状況だったでしょ?それに、途中からはグレイフィアちゃんだってあんあん喘いでた癖に〜☆」

「あ、あれは…不可抗力なだけです……」

 

 既にセラフォルーは普段の調子を取り戻しつつある一方、グレイフィアはやむを得ない状況だったとはいえ、それでも自分のした事に複雑な心境となっている様子。

 ただ、何にせよ魔力の回復は出来た。差し迫った危機は何とか回避する事が出来た。それによる安心感は大きく、だが幾度も犯されよがったが為に体力の消耗も激しく、今は戻って休もうと二人は立ち上がろうとし…しかしまるで脚に力が入らない。

 

「う…こ、こんな事で……」

「あちゃー…ヤってる途中は良かったけど、頭も身体も冷えちゃった今は…って感じ?…あ、やば…割とほんとに、このままだと不味いかも……」

 

 やっと部屋に戻れると思ったのも束の間、今の二人は立つのがやっとで、歩こうとすればすぐに足元が覚束なくなってしまう。二人共脚が震え、油断するとすぐに膝から崩れ落ちそうになってしまう。

 加えて今は、腹部が重い。隠れるまでは必死で意識していなかった、たっぷりと溜まった膣と直腸の精液が内側からのしかかり、二人の歩みを妨げる。

 

「…セラフォルー、貴女に一つ質問があります」

「ナカにたーっぷり注ぎ込まれた、どろっどろで中々出てきてくれない精液の対処方法?」

「察しが良くて助かります。で、何か良い案はありますか?」

「案も何も、すぐ吸収してくれる訳じゃないんだから、勿体無いけど『出す』しかないわよ?」

「…それは……」

「そ、こーゆー事」

 

 腹部を押さえ、内股になりながら何とかセラフォルーが歩いて行った先は、床の排水口近く。そこでセラフォルーは壁に手を突き、脚を開け、床にある排水溝へ向けて尻を突き出すような体勢を取る。

 出すしかない。その言葉とセラフォルーの体勢で、グレイフィアは理解した。ある意味当然といえば当然の対処方法に対し、苦虫を噛み潰したように表情を歪め…だが他に方法はないのだから、と自分自身を納得させながら、セラフォルーの隣で同じような体勢となる。

 先程までの壁尻にも似た、再び尻が並んだ姿。この姿もまた、まるで挿入を待っている、懇願しているかのような格好であったが…これからする事は、全くの逆。

 

『ふッ…ん、んんぅッ…!』

 

 壁を押すように、床を踏み締めるように力を込め、力む二人。するとすぐに二人の肛門は、セラフォルーは割れ目も震え、つ…っと半透明の液体が垂れる。そこから更に力を込め、力み続け……ぶひゅり、という音と共に、孔から愛液混じりの精液が吹き出す。

 

「はっ、ふぁ…ねぇグレイフィアちゃん、今私達お尻から精液射精してるわよ?ぁ、んっ…こんな経験しちゃって、どんな気分♡?」

「思い付く限り、最悪の…くっ、ふ…気分、です…ッ♡!」

 

 一度出たのを皮切りに、そこからは息む毎に孔から精液が噴出する。スタイルの良い女性二人が、突き出した尻から息む度に精液を吹き出す姿など、考えるまでもなく卑猥であり、それについて尋ねるセラフォルーに対してグレイフィアは不愉快そうな声を出す…が、精液の逆流により直腸が刺激され、肛門の裏も押し寄せる精液がぶつかるからか、セラフォルーは勿論、グレイフィアの声音も再び快楽の色を帯びていた。

 

「はぁっ、んはぁ…んぁ、ふぅ…ぅ…ッ♡!」

「ふぅ…ふぅ…グレイフィアちゃん、もしかして全部ひり出そうとしてる?それは流石に、無理があると思うけどなぁ…」

「…貴女の方は、もういいので…?」

「いいって言うか…こうやって必死にひり出してると、段々ヤり捨てられた気分になってくるじゃない?私だって、あれだけ興奮してもらってたのに、最後は寂しくひり出すだけなんてなったら気落ちの一つもするっていうか…ねぇ」

 

 やはり貞操観念の差は大きいのか、夫や子に申し訳ないという思いからか、もう噴出せず力んでも肛門から漏れ出るだけ、という段階になってもまだ、グレイフィアは踏ん張って精液を排出し続ける。一方セラフォルーはもういいか、と言うように排泄を止めており、言葉通り若干その表情も陰っていた。しかし自分はもういいから、と先に戻る事はなく、グレイフィアが満足するまでセラフォルーは待つ。そうしてグレイフィアも終わったところで、漸く二人は体液でべたつく身体を洗い流す。

 

「……っ、洗ってもインクが落ちない…彼等、なんというものを……」

「お尻だけで私より沢山射精してもらってる癖にそんな事言うなんて、レヴィアたん嫉妬しちゃうぞ☆…っていうか、なんかお腹に違和感あるような…グレイフィアちゃんはどう?」

「あれだけ出されたのですから、処理した後も違和感が残るのは当然でしょう…はぁ、本当に落ちない……」

 

 念入りに洗おうと、ボディーソープを付けて擦ろうと、一向に消えない正の字のインク。気にしていないどころか数を数えてグレイフィアを羨む様子をセラフォルーが見せる一方、グレイフィアは何とか消そうと頑張っていたが、結局諦め「その内消えるだろう」と洗うのを止める。むしろその頃になって「コスプレに差し支えるかも」とセラフォルーは気にし始めたが、彼女も中々消えない事が分かるとあっさり断念し、二人は共に洗うのを止める。

 これで後は部屋に戻るのみ。明日以降の事は明日考えるとして、今は休みたい。そんな思いで立ち上がった二人だったが……

 

「…あれ、浴衣がない…私達、ここで脱いだわよね…?」

「えぇ、間違いなくここで…。…まさか……」

 

 仕切りの穴から下半身を出し、壁尻状態となる前に、二人は浴衣を脱ぎ、それを近くへ置いていた。しかし今は、その浴衣が見当たらない。

 

「…もしかして、持っていかれちゃった?」

「そ、そんな筈…は……」

 

 セラフォルーの言葉を否定しようとするグレイフィアだが、これまで浴衣が飛ぶような強風は吹いておらず、当然勝手にどこかに移動する筈もない。そして間違いなく穴近くへ置いておいた以上、そこにないのなら可能性は一つしかなく…グレイフィアは項垂れる。これにはセラフォルーも苦笑いを漏らす。

 

「……!そうよ、それでも最悪バスタオルがあれば……」

「もう時間外だし、脱衣所にも置いてないんじゃない?」

 

 尤もな返しに、グレイフィアは閉口。ここに身に付けてきた物がなければ、身体を隠す為のタオルもない。そしてこのまま露天風呂にいたところで、状況は何も変わらない。その事実を前に、グレイフィアは肩を震わせ…その肩を落とすと共に、観念した様子でセラフォルーを見た。ま、仕方ないわよねぇ…と、資産に対してセラフォルーは答えた。

 そうして数分後、露天風呂には誰もいなくなり、脱衣所を経て…未だ太腿に射精回数を刻まれたままの全裸の悪魔二人が、緊張の面持ちで現れる。

 

「い、今はお互い助け合いましょう。貴女もこんな事で全裸を見られて、あまつさえ露出狂だと思われるのは不本意でしょう?」

「あはは、それは流石にね☆出来れば誰とも遭遇しませんように…!」

 

 揺れる胸を腕で押さえ、素足で床を駆ける。曲がり角からはひっそりと顔を出して確認し、人が近付いて来た時には隠れられる場所を必死に探して、心臓の鼓動が早くなるのを感じながらひたすらに息を潜める。何とか魔力は確保出来た、これで漸く休める…そう思った矢先の出来事に二人は神経を擦り減らし、最終的には辛うじて見つからず部屋まで行けたものの道中ずっと恥辱感を味わい……部屋に戻った時にはもう、疲労感から二人は全裸のままで敷かれた布団へと倒れ込むのだった。

 

 

 

 

 何十回と挿入されるに至った壁尻と、そこからの苦労。それ等を思い返したセラフォルーとグレイフィアは嘆息を漏らしてしまいそうだったが、ヴェネラナに心配をかけまい、と堪え、彼女からの問いには少し疲れているだけだと答えた。実際連日の疲労は二人の心身に蓄積しており、それをヴェネラナは察したのか、それ以上訊くような事はなかった。

 

「こほん、では改めて…二人共。当面の間、貴女達がしなければならない事は、魔力を安定して確保する事です。それも最低限の、ではなく、ある程度は積極的な活動が出来る程度には確保しておかなければ、万が一の際に対応が出来ないのですからね」

「分かっております、奥様。ただ……」

「それが容易に出来る環境ではない、という事は分かっています。だからこそ、その為の協力を先程取り付けておきました。二人が確固たる意思を持ち、礼を尽くして接するのであれば、その方々はきっと親身になって協力をしてくれる筈です」

「協力者、って事?それって、一体……」

 

 何とかなったとはいえ、今回のやり方は安定して行うには色々と難がある。そう思っていた中でのヴェネラナからの言葉で、二人は期待と困惑の両方を抱く。もしもっと良い方法があるなら助かる、だが自分達以上にこの世界の事を知らない筈のヴェネラナが、一体どうやって、誰に協力を取り付けたのだろうか。そんな思いで二人は映像越しのヴェネラナを見つめ…真剣な表情を浮かべたヴェネラナは、言う。

 

「二人の事はもう話してあります。貴女達が昨晩したのであろう事も、何故そんな事をしたのかも、伝えてあります。その上で、快い返事を頂く事が出来ました。…セラフォルー、グレイフィア、生き残る為に…これからは彼等に、犯してもらいなさい」

 

 目を見開く二人へ本気の眼差しを向けながら、ヴェネラナは言い切る。彼等…即ち男達に、昨晩壁尻で精液を、魔力を得た相手に、これからも魔力を提供してもらいなさいと、そこから考えを明かしていく。

 その瞬間、自分でも気付かぬ内に、ぴくりとほんの少し締まるセラフォルーの膣と、二人の後孔。そこには昨晩、満足するまで犯し続けた男達が、女性側に来る前に仕込んだ『ある存在』がいたのだが、今はまだそれに気付かない二人だった。そして二人に語るヴェネラナの直腸にもまた、彼女の孔の中に置き去りにされる形となった同種の存在がいるのだが…こちらも気付かない、誰一人として気付いていない女悪魔三人だった。



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続・非公開痴態撮影 外伝 来訪の悪魔4

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本作品は『続・非公開痴態撮影』シリーズであり、『ハイスクールD×D』とのクロスオーバー作品(一応Originsシリーズとしては、ハイスクールD×Dが原作の作品とのコラボもしていますか)なります。とある方たっての希望により、実験的に執筆、投稿致しました。その為、読む際は続・非公開痴態撮影の17以降の話と認識して頂けると助かります。また、実験的なものであり、今後もクロスオーバーを積極的に行うという訳ではありません(やらないという訳でもありませんが、要相談です)。




人物・セラフォルー・レヴィアタン グレイフィア・ルキフグス ヴェネラナ・グレモリー

内容・膣内射精 アナル 口淫 オナホ 遠隔挿入


 まともに考えればあまりにも非常識な、何をどう考えても常軌を逸しているような方法を、それでも魔力を得る為に、命を繋ぐ為に、二人の悪魔は…セラフォルーとグレイフィアは選択した。顔を、上体を隠しながらも下半身で男達を誘惑し、その身に欲望をたっぷりと受け取り、モンスターによって落とされた絶体絶命の窮地から一旦とはいえ脱するに至った。

 そんな二人の前に現れた、映像越しとはいえ世界を超えて通信を掛けてきたヴェネラナの存在に、二人は安堵していた。まだ問題は山積みとはいえ、そこに一筋の光明が差した…彼女からの通信は、それ程のものであった。だからこそ、彼女からの言葉は二人にとって、あまりにも予想外のものであった。──彼等に犯してもらいなさいという、二人に向けたヴェネラナの言葉は。

 

「は、い……?」

「お、おば様…?」

 

 全く以って予想していなかった、想像すらしなかったヴェネラナの言葉に、二人は唖然とする。身体を使って魔力を得る事に抵抗のあったグレイフィアは勿論、これにはセラフォルーも驚愕していた。更に言えば、男達も「こんなにストレートに言うのか…」と内心驚いていた。

 

「驚くのも、困惑するのも無理はありません。しかし今は……」

「お、奥様!少しお待ちを!え、ぁ、いや……え…!?」

 

 落ち着いた声で続けようとするヴェネラナに対し、グレイフィアが待ったを掛ける。普段ならば、立場的にもあり得ない程の動揺をグレイフィアはヴェネラナに見せ…頬を掻きつつ、セラフォルーもそれに続く。

 

「えー、と…つまりおば様は、全部分かってる…って事…?」

「そういう事です。でなければ、『昨晩したであろう事も、何故そんな事をしたのかも』…という発言もする訳がありません」

 

 きっぱりとヴェネラナが答えれば、セラフォルーは「ははは…」と乾いた笑いを漏らす。一方グレイフィアは、自身の義理の母に自身の痴態を知られたのだと理解し羞恥で顔を赤く染める。

 とはいえそれも当然の事。むしろグレイフィアの反応こそ正常であり、理由はどうあれこのような話においても平然しているヴェネラナや、多少恥ずかしがる程度のセラフォルーこそ特殊なのである。

 

「グレイフィア。貴女の反応は尤もです。ですが今は、悠長に構えていられる状態でも、選り好み出来る状況でもない…それは他でもない、貴女達が一番分かっている事でしょう?それとも、出来る限りの事をするという、先程の言葉は嘘だったのですか?」

「そ、それは…勿論、嘘などではありません。しかし、私は……」

「…ミリキャスは、憔悴する程にまで貴女の事を心配しています。ソーナも平静を装っているようですが、セラフォルーの身を案じている事は間違いないでしょう」

『……っ!』

 

 少しばかり詰めるような言い方に対し、グレイフィアは嘘ではないと答えつつも言葉に詰まる。それもまた、当然の事。夫を持つ妻であり、子を持つ母であり、貴族としての誇りも胸に抱くグレイフィアにとって、それが今の最善だとしても、一度ならず二度までも、今後も継続的に夫以外の男と性行為をするなど、到底受け入れられる訳がない。

 無論ヴェネラナもそれは理解していた。だからこそ、ヴェネラナはミリキャスの名を、愛する息子の名を出した。躊躇うグレイフィアに覚悟を決めさせる為に彼の名を、続けてセラフォルーにも『何が何でも生き延び、帰る』という意思を強固なものとさせるべく、妹のソーナの名を、静かながらもはっきりとした声で告げた。そしてヴェネラナの狙い通り…それぞれの名を聞いた二人の、表情は変わった。

 

「二人共、改めて言います。今は生き延びる事だけを考えなさい。私も出来る限りの事はします。貴女達だけに負担を強いる事はしません。だから…貴女達の帰りを待つ者の為に、心を決めなさい」

 

 冷静な、それでいて深みのあるヴェネラナの言葉。それに対する二人の言葉は、何もなかった。ただ、決意を帯びた瞳で二人は映像越しにヴェネラナを見つめていた。

 セラフォルーは元より、これならグレイフィアも大丈夫だろう。二人の眼差しからそう判断したヴェネラナは、一拍置き…再び、話し出す。

 

「具体的にどうすれば良いかは、二人共十分分かっている事でしょう。とはいえ、私が協力を取り付けた方々にも生活がある以上、連日安定して魔力の確保が出来るとは限りません。よってまず、その方々には『これ』を渡しておきました。…分かりますね?…んっ…セラフォルー」

「そ、それは……」

 

 そう言ってヴェネラナが手にしたのは、男達に渡した物と同様のオナホール。それを見た瞬間セラフォルーは目を見開き、一方グレイフィアは困惑する。

 一体それは何なのか。困惑するグレイフィアに対し、ヴェネラナはそれが魔法によって精液を特定の相手に転送する事が出来る、更には感覚の共有や、精液のみならず直接オナホールを対象の『孔』と繋げる事も出来る、謂わば魔法のオナホールである事を説明する。そしてその説明を聞き終えた時、グレイフィアは呆気に取られていた。

 

「この通り、貴女用として魔法の付与を完了させれば…ん、んっ…いつ、どこにいても、協力して下さる方々の望むタイミングで精液を…ぉッ…魔力を得る事が、出来…ます。そし、てぇ…数の問題も、そちらで量産体制を整える…ぅ、あっ…事が、出来れば……」

「ちょ、ちょっと待っておば様。確かにそれは、いつでも使える…っていうか、使ってもらえる物だけど…そもそもは罪人の刑罰用、それも殆ど使われずに廃れた物、って試しに使った時に話してくれなかった…?え、それを使えって事…?」

「そうで、すっ…。真っ当な道具で、は…な、ぁあ…っ!…い、事は私も理解した上で、い…イ、って…いるの、です…よ……♡」

「罪人用…贅沢を言うようで申し訳ないですが、流石に奥様の命令だとしても、それを使うというのは……」

「うん、これには私もグレイフィアちゃんに賛成かな。自分の意思で使ってもらうのは別にいいけど、自分も知らないところで一方的に使われるっていうのは、魔王的にも…っていうか、おば様?さっきから段々顔が赤くなってるし、声も変だけど…大丈夫?」

 

 幾ら手段を選べない状況且つ、覚悟を決めたとしても、即座に凡ゆる躊躇いや抵抗を無くせる訳ではない。ましてや罪人へ対する道具となれば、名家の悪魔である二人にとっては中々受け入れ難いものであり…しかしそこでセラフォルーは、別件として気になる事に言及をする。先程までは自分達を気に掛けながらも余裕のある様子を見せていたヴェネラナが、少し前から急に頬を赤らめ、熱を帯びた吐息を漏らすようになり、何より何かを堪えているような声音に変化したとなれば、それが気にならない訳がない。

 だがそれは、ヴェネラナが待っていた問い。その問いを受けた事で、彼女は一度目を伏せ…それから二人へ寄り添うような瞳と表情で、ヴェネラナは言う。

 

「えぇ、問題ありません…♡ただ、私も丁度今、『使ってもらっている』だけですから…♡」

「へ…!?え、お、おば様…!?」

「奥様!?使ってもらっている…と、いうのは…まさか…!」

 

 再び目を見開き、驚愕の声を上げる二人。彼女達からの言葉に対し、ヴェネラナは何も言わず…されど、頷く。

 

「どうしてそんな…何故、奥様がそのような事を……」

「当然、でしょう…?幾ら貴女達が生き延びる為とはいえ、義理の娘であるグレイフィアと、娘同然に可愛がってきたセラフォルーに…ぁん…♡…安全圏から複数の方々に身体を差し出し、罪人紛いの事までするよう言うのであれば…ふぁ、ぁっ…♡!…私も同じように穢れなければ、強いる資格などないと思いませんか…♡?」

「おば様……」

「奥様……」

 

 喘ぎを混じらせながらの、ヴェネラナからの答え。二人に辱めを負わせるのであれば、自分もそれを共有する。それを言葉だけでなく行動で、尚且つ二人よりも先に示したヴェネラナの姿に、二人は感謝と畏敬の念が込み上げてくる。

 しかし同時に、二人は追い詰められてもいた。そんな事を先にされてしまえば、断る事など出来ない…そんな風にも思っており、そして今語った言葉もまた本心とはいえ、それこそがヴェネラナの狙いであった。

 

「そこまでおば様が、私達の事を思ってくれているなんて…。…グレイフィアちゃん、これはもう……」

「えぇ…奥様がそこまでして下さるのであれば、その思いに応える事こそが奥様に対する誠意というもの。それにミリキャスの事もあります。今は…この世界にいる間だけは、恥も貞操への拘りも捨てるとしましょう」

「よく、言ってくれ…ました…♡それでは…皆様、お願い…お"ッ…します、わ……♡」

 

 顔を見合わせたセラフォルーとグレイフィアは頷き合う。身体を別世界の男に使わせてまで助けようとしてくれるヴェネラナの思いと、それにより断りようのない状況に追い詰められた事によって、遂に二人は腹を括る。

 その二人の言葉を聞いて、ヴェネラナは柔らかな笑みを浮かべる。だがすぐに笑みは快感混じりの、淫靡さのあるものへと代わり、一瞬声を卑猥に濁らせながらも、そこからヴェネラナは人を呼ぶ。

 セラフォルーもグレイフィアも、すぐにそれがヴェネラナの言う『協力者達』なのだろうと察した。これから自分達が魔力を得る対象となる…犯してもらう事となる者達。一体それはどんな者達なのかと二人が待つ中、出入り口付近で静かにしていた男達は一度部屋を出て…そうして二人は、目の当たりにする。廊下で待っていた、残りの男達…昨晩全員で二人を犯した、彼等の事を。ぞろぞろと入ってきた、彼等の姿を。何より全員が当たり前の様に露出させた、いきり勃つ彼等の肉棒を。

 

『なぁ……!?』

 

 幾ら何でも予想外過ぎる光景に、セラフォルーもグレイフィアも言葉を失う。そんな二人の反応を他所に、男達は自らの一物を見せびらかすようにして、二人を中心に半円状に広がっていく。待機していた彼等を呼び込んだ数人も、当然の様に一物を露出させて二人へと見せる。

 常軌を逸した、尚且つ無礼にも程があるその行いは、まともな状態であったのなら、グレイフィアは勿論セラフォルーも怒りを覚え、場合によっては彼等を叩きのめしていたかもしれない。しかし、今は違う。今の二人は、驚きこそすれど、怒りを抱く事はなく…それどころかむしろ、彼等の一物に見惚れていた。先程までヴェネラナが開いた穴を通じて彼女を犯していた彼等の一物からは、まだ精液と愛液の臭いが漂っており、その臭いに彼女達の鼻もひくひくと微かに反応していた。何より二人は全く気付いていなかったが、ずらりと並ぶ陰茎を目の当たりにした瞬間に、二人共揃って割れ目から愛液を吹き出していた。

 

「話は全て、奥さんから聞かせてもらいましたよ」

「ただの人じゃないとは思っていたが、まさか悪魔で、しかも今は窮地に陥っていたとは……」

「お二人と俺達とはもう知らない仲じゃないんです、是非魔力?…の確保を手伝わせて下さい」

 

 二人が自分でも気付かぬ内に愛液を吹いていた…それによって下着を濡らし、更には当たり前のように勝手に設置された隠しカメラにその様子を収められている中、男達は二人へ向けて呼び掛ける。言葉だけなら親切にも思える内容だが、それを言っている間も彼等は男性器を丸出しにしており、無論隠す様子もない。顔を見て昨晩の男達…自分達から誘ったとはいえ、見るからに怪しい壁尻を何度も犯すような、とても真っ当な人間とは言えない者達だと気付いたグレイフィアは、早速決意が揺らいでしまうも、「息子さんの下に貴女を帰してあげたいんです」と再びミリキャスの名前を出され、建前だろうと分かっていても断るに断れなくなってしまう。

 

「まさか、おば様の言う協力者が、この人達だったなんて…まだちょっと理解が追い付いてない感じもあるけど、この人達なら…うん、良いかも☆」

「おっと、やっぱりお嬢ちゃん…いや、魔王様?…は乗り気なんですね」

「えぇ、だってたーっぷり味見して、お兄さん達は皆素敵だって分かってるんだもの。昨日は私達を犯してくれてありがとう、お兄さん達☆」

「お、おう…とんでもない感謝をされて、流石にびっくりだ…」

「昨日犯してもらえてなかったら、私達はもうここにいなかったかもしれないんだもの、感謝するに決まってるわ☆ほら、グレイフィアちゃんも」

「うっ……。…さ、昨晩はありがとうございました…」

 

 ぱちんっ、と愛嬌たっぷりのウインクと共に感謝の言葉を伝えたセラフォルーは、グレイフィアを小突く。セラフォルーに求められ、更にヴェネラナからの視線も受けて、恥ずかしさと若干の屈辱感を滲ませながらも、グレイフィアもまた佇まいを正して感謝を述べる。

 その何とも唆るグレイフィアの姿に、男達は色めき立つ。自分の時よりも反応が良い事に不満を覚えるセラフォルーだったが、すぐに思考は目の前の男根、反り勃つ男達の一物へと移り、悪魔らしく蠱惑的な笑みを浮かべながら唇を舐める。

 

「ねぇグレイフィアちゃん、どのオチンポも美味しかったよね?でも、一晩であんなに犯されたのは初めてかな☆」

「そう、です…ね…どの方のおち…モノも、大変立派でした…」

「うんうん。だけど昨日はこっちでしか味わえなかったし、今度はこっちでも味わいたいかも☆」

 

 あっけらかんと言うセラフォルーとは対照的に、グレイフィアはやはり恥辱を感じさせる表情で言う。再びその様子に男達の一物は反応するが、それを見越していたセラフォルーは言葉を続けながらまず自らの下半身を指差し、続けてその指を今し方舐めて濡らした唇へと当てる。それと共に味わいたいと言い、扇情的に男達を見つめる。

 この時セラフォルーの浴衣の下では、更に愛液が漏れ、ショーツをぐっしょりと濡らしていた。早くも愛液でセラフォルーの内股はテラテラと光り、全く乗り気ではないように見えるグレイフィアもまた、見えないところで肛門をうずうずとさせていた。

 

(あぁ、この感じ堪らねぇ…!ヴェネラナさんとは違うタイプの美人人妻とこれから合意の上でSEX出来るとか、最高過ぎる…!)

(こうして改めて見ると、セラフォルーちゃんもエロさ凄いっていうか、色々分かってる仕草が股間にくるな…絶対思惑通りなんだろうけど、興奮止まらねぇ…!)

 

 口には出さないものの、男達は心の中で次々と欲情の声を上げていた。代わりとばかりに一物からは先走りが滲み、肉棒の放つ臭いが増す。その臭いは悪魔二人が滴らせる愛液の臭いと混ざり合い、淫猥な香りとなって部屋の中に充満していく。

 

「ところで…そんな格好で入ってきたって事は、そういう事…よね?じゃあ、早速……」

「待ちなさい、セラフォルー。それより…もっ、先…に、ぃ…♡…貴女達は、この方々と契約…ぉひっ♡!…をぉ、するのです…♡」

「契約…?それは悪魔として、正式に……」

「そうでは、ありませんわ…♡今二人は、覚悟を決めたとはいえ…んぁんっ…♡…事が事、です…今後何度も嫌…に、な…ぁあっ…♡!…る、事もある、でしょう…♡だから、こそ…先に『契約』として、自らに課して、おくのです…今後自身がする事、受け入れる事を……♡」

 

 今は良くとも、後で嫌になるかもしれない。魔力の為に受け入れる事を、一体何をするのかを決めておかなければ、一悶着起こるかもしれない。それを避ける為、先に契約として、決まり事として決めておくのだ、というのがヴェネラナの提言であり、それは二人からしても納得のいくもの。故に二人は頷き…ヴェネラナは、更に言う。

 

「では、皆様…どうぞ好きな…ふぁあ、んんっ…♡!…よ、ぅぅ…♡…に、好きなだけ…二人に、して…ほしい…こ、と…を…仰って、下さい…ませ…♡」

『す、好きなように、好きなだけ…?』

「…奥さん、いいんです?そりゃ、俺達としては滅茶苦茶嬉しいですけど……」

「いいのです…♡そもそも今回の件、にぃ…っ♡!おけっ、るっ♡魔力♡確保はぁぁッ♡…はぁ、はぁ…皆様が、義務感や良心ではなく、欲望…性的欲求、からぁ…♡…その気になってくれなければ、成立しません…♡だからこそ、強い欲望を抱いて頂けるよう、そして…おひっ♡…飽きてしまう事のないよう、多くの契約をして…お"ぉッ…♡ほしいの、です……♡」

 

 受け入れた直後の「好きなように、好きなだけ」という発言に悪魔二人は表情が固まり、男達もまた困惑するが、これも必要な事だとヴェネラナは答える。筋の通っている、少なくともそう思える回答であった為に二人は反論する事が出来ず、男達も内心「こんな美女二人に飽きる事なんてそもそもあり得ない」と思っていたが、そんな美女二人に好きなだけ要望を飲んでもらえるというチャンスを逃す理由もなく、表面上だけは「そういう事なら」と真面目な態度を装って頷く。そして彼等は、早速口々に己の欲望を言い始める。

 

「そういう事なら…まあまずは、壁尻の続行だな。オナホの数が足りないんだから、直接するのは当然としても…壁尻、滅茶苦茶興奮したんだよなぁ」

「確かにな。それとトイレも今後は公民館のやつのみを使ってもらいたいな。それも出来れば、大小問わずトイレ入ったら毎回全裸で」

「あ、それ同感。トイレは勿論、他の場所でも色々と写させてもらいたいところだが…これもありだよな?」

「おいおい待てって。それよりまず、ムダ毛の処理禁止からだろ?俺等にとっては、無駄なんかじゃない訳だしよ」

「それで言うなら、女神様達に提供した睾丸、陰茎料理も…あ、なんならソースやクリームの代わりにぶっかけをする料理なんかも良いんじゃないか?」

「くーっ、だったらこれからはノーパンノーブラ、スカートも股下0㎝以下なんてのもどうよ?後、毎朝俺達が来たら……」

「な、な、な……っ!」

「うっわぁ…全部受け入れるってなったら、女としての尊厳捨てなくちゃいけないかも…☆」

 

 次から次へと出てくる男達の欲望に、グレイフィアは絶句。セラフォルーも冗談めかして言ってはいるが、彼女の予想を超える…マニアックという意味で予想の斜め上を駆け抜けていく彼等の欲求に、内心動揺。

 そしてその間も、男達のしてほしい事、させたい事は出続ける。あまりにもぽんぽんと欲望が口から出てくるからか、段々とグレイフィアも投げやりな…ヤケクソな表情へと変わっていき、最終的には「改めて内容を纏め直す、でないと自分達も何を言ったんだか把握し切れない」という、冗談の様な(しかし二人と男達とでそれぞれ違う意味の「冗談ではない」と言うような)結論に至って漸くその流れは収束した。

 

「という訳で、今日中にちゃんとリストアップしてきますのでご安心を。あ、それとこれまでの及び今後の宿代や食事代等は、全て俺達が負担しますからそれは気にしないで下さい」

「え、いいの?」

「我々からの、ささやかな援助ですよ。その代わり、お二人も明日…いや、今日から宜しくお願いしますね?」

「…えぇ、ここまできたのですから、今更皆様に文句を述べたりは致しませんわ。ただ…私には、生涯を捧げた夫がいます。例え奥様の言葉が正しいものだとしても、そこだけは譲れません」

 

 今日から早速。その言葉に頷いて見せたグレイフィアだが、その上で譲れない部分があるとその場の全員に向けて言い切る。それは、具体的に何をと言っている訳ではない発言だったが、全員がその意図を理解し、映像越しのヴェネラナもまた、それを否定する気はないと頷く。

 更にその流れのまま、二人のそれぞれのオナホール…その仕様についても決まっていく。特に拒否する事柄のなかった、少なくともこの段階では思い付かなかったセラフォルーは、ヴェネラナの物と同じ完全転送直接型…即ちオナホールを転移の穴とした生挿入と射精を両方の孔において了承し、一方のグレイフィアは精液の転送こそ行われるものの、一物の挿入や感覚の共有等はない、ただグレイフィアの孔を再現したオナホールから精液だけが転移するという仕様のものを、膣は無しで直腸のみ了承するという、かなり差のある形で決定に至る。

 

「ほんとお堅いわねぇ、グレイフィアちゃんは。もうちょっとサービスしてあげてもいいんじゃなーい☆?」

「貴女が緩過ぎるだけです。あまりに尻軽が過ぎるのも、どうかと私は思いますけどね」

「えー、そう?」

 

 お互い変に遠慮する必要のない相手だと分かっているからこそのやり取りを交わした後、セラフォルーが男達に向けて訊くと、肯定と否定の両意見が次々と出てくる。その中には再び若干動揺してしまう程極端な内容もあったが、両意見となった事自体はセラフォルーの予想通りであり、それを聞いた彼女は「じゃあ、堅いグレイフィアちゃんと緩い私で両方に応えられて丁度良いわね☆」と、体良く都合の良い結論に話を持っていったのだった。

 

「それじゃあ改めて、お兄さん達お待ちかねの……」

「あぁ、お待ちかねの衣装チェンジを是非!」

「あ、そっち?」

 

 目を瞬かせるセラフォルーに対し、今度は全員が深く首肯。自分が言える事ではないが、本当に彼等もマニアックだ…とその様子にセラフォルーは苦笑し、グレイフィアを見やる。自分はやるけど、そっちは?という視線を送る。

 当然グレイフィアにやりたい、という気持ちはない。男達の要求の中でそう思えるものなど一つもない。しかし拒否する訳にもいかないのだから、と嫌そうな顔をしながらも頷き…二人は装いを変化させる。まずは浴衣からそれぞれ普段の服(といっても片やコスプレ、片や仕事着だが)に着替え…勿論着替えも男達の視線が集まる中で行い…その上で、スカートを男達の望む「股下0㎝」という通常あり得ない超ミニミニ仕様にまで縮小させる。

 

「おおぉぉ…!まさか、まさか股下0㎝のスカートを実際に見られる日が来るとは……!」

「す、スレスレ過ぎる…限界ギリギリまで短くしたスカートは、こうなる訳か…!」

「くっ…こんなものを見て、楽しい……から、要求したのですよね…えぇはい、それ位は分かっています…」

「あぁん、股ばっかり見てちゃダメだゾ☆…けど、この露出してる訳じゃない、訳じゃないけどっていうのは中々新鮮かも……♡」

「どっちも普通の服じゃない分背徳感ヤベぇ…ってか、この水溜まり……ははぁ、お二人共相当興奮してたんですね?」

 

 みるみる短くなっていき、遂に脚を少しでも動かせば中が見えてしまう程にまで短小化されたスカートを見て、男達は大盛り上がり。その反応にグレイフィアは顔を赤くし、セラフォルーはこれまでとは違う興奮を覚え…そこで彼女達の足下がぐっしょりと濡れている事に気付いて、男達はにやりとした笑みを浮かべる。

 されど、それだけでは終わらない。男達が二人に求めた服装上の要求は、今行ったスカートの股下0㎝化に加えてもう一つある。そしてそれを実行するべく、二人は嘗てない程短くなった自らのスカートに手を入れ…濡れたままのショーツを下ろす。

 

「これで、ご満足…ですか…?」

「うわぁ、ちょっと脱ぐ動作するだけで丸見えなんて、流石にちょっと恥ずかしいかも…。…あ、因みに浴衣だからブラの方は元々付けてないわよ☆」

 

 ほんの少し身を屈めるだけで、ショーツを脚から抜く為に動くだけで、スカートの内側が…何も履いていない股が見えてしまう。その様子を凝視されながら二人は脱ぎ、ショーツを置き、男達はさも当然のように置かれたショーツをその手に持つ。両手で広げ、二人の目の前でまだ温かい二枚のショーツの観賞を始める。

 

「美女…いや、美女悪魔二人の脱ぎたてほやほや…!この正に人肌な温もりが良いんだよなぁ…!」

「人肌じゃなくて悪魔肌じゃね?まあ、それはそれとして…やっぱ昨日あれだけヤって毛にも負担がかかったのか、ちらほら黒と銀の抜け毛が付いていますなぁ。眼福眼福」

「それも勿論だが、この微かに付いた茶色の跡が良いんだよな。ああ、別に恥ずかしがらなくても大丈夫ですよ?昨日あんなに沢山アナルに突っ込まれたんですから、暫く肛門ゆるゆるになってたとしても仕方のない事ですって!」

「小便の跡…は、流石に分からないかぁ。ま、ショーツぐっしょぐしょにしてる愛液に混ざってるって思えば、それも悪くないか」

「匂いも良い、匂いも良いんだよなぁ。良い匂いであり、ほんのり良い臭いもする…これぞ正に、俺等が待ち望んだ下着ってもんだよ…!」

 

 二つのショーツを全員でじっくりと見て、触れて、嗅ぐ。そして男達は大盛り上がりとなり、対照的にセラフォルーとグレイフィアは恥ずかしさに顔を染める。恥ずかしがらなくても大丈夫…そんな事を言われたところで、当然大丈夫な訳がない。

 されど二人は耐えるしかない。戦闘にしろ貴族社会における世渡りにしろ、様々な経験を積んできた二人だが、流石にここまでの経験はした事がなく、ある筈もなく、それ故に見た目相応の女性の様に男達の下着観賞会をただただ顔を赤らめ耐えていた。

 

(このような格好でありながら、身体より先に下着を優先されるなんて…こんな屈辱、初めてだわ……)

(どうしよう…もしかしたら、この人達のマニアックさは私でもカバーし切れないかも…。…あ、でも…さっきまでもあんなに大きかったのに、今はもっと大きくなってて、ビクビクしてて…すっごい魅力的ぃ……♡)

 

 これならば安直に下心ある視線で自身を見られる方がまだマシかもしれない。そんな風にグレイフィアが思う中、セラフォルーも男達には若干気圧されており…されど下着を楽しむ男達の陰茎が一層いきり勃っているのを見て、性の欲望が掻き立てられる。今はもう押さえるものが何もない股ぐらを、収まる様子のない愛液が内股へ向けて伝っていく。

 

「はぁぁ…これはパックできっちり保存して、これからも楽しめるようにしておかないとな」

「当然だな。さぁて、それじゃあ二人をこれ以上待たせるのも悪いし…まずは一つ、景気良くいこうぜ?」

「ああ、これからの為にも景気良く…な」

 

 そうして十分に下着を堪能したところで、男達の視線はセラフォルーとグレイフィアに戻る。男達の視線にグレイフィアは表情を歪ませ、セラフォルーは楽しみで仕方ないとばかりに胸を躍らせる。

 

「お二人共、我々ばかり盛り上がってしまって申し訳ありません。そのような格好で待たせてしまったのですから、さぞや冷えもしたでしょう」

「…いえ、お気になさらず(驚く程白々しい……)」

「いやいやそうはいきません、曲がりなりにも我々はこの旅館の従業員で、お二人はお客様なのですから。と、いう訳で…まずはここで一つ、すっきりしてはどうですか?」

「すっきり?…って、まさかここで公開……」

 

 公開失禁プレイでも?…と訊き返そうとしたセラフォルー。その時点で既にただの性欲の段階を超えており、グレイフィアとして勘弁してほしいと思うところ。しかし、男達の欲求はそんな程度のものではなかった。

 訊き返すセラフォルーが言い切る前に、男達が取り出し置いたのは二つのジョッキ。二つの大きな容器が、二人の前に並べるようにして置かれ…男達は、さあ、とばかりに二人を凝視。

 

「…わぁ、更にこっちの予想を超えてきた…お兄さん達、ほんとに変態ね☆」

「最悪です…こんな、こんな恥辱…って、セラフォルー!?」

 

 全く侮蔑の感情の籠らない「変態ね」という言葉をセラフォルーが発すれば、グレイフィアは頭を抱える…が、次の瞬間セラフォルーが片方のジョッキの前で腰を下ろし始めたのを見て、グレイフィアは驚愕。一体何を、と言うようなグレイフィアの言葉に対し、セラフォルーはあっけらかんとした顔で言う。

 

「何驚いてるのよグレイフィアちゃん。確かにびっくりではあるけど、これからの事を思えば、この程度で躊躇してる場合じゃないわよ☆」

「分かっています、そんな事は…けど、それとこれとは……」

「じゃ、冥界へ戻る道が遠退いてもいいの?私はそんなの御免よ?」

「…くっ……」

 

 それを言われたら何も返せない。そんな風に歯噛みをし、グレイフィアもセラフォルーに続いた。

 股下0㎝…内容に関わらず動けばほぼ確実に内側が見えてしまう、この上なく際どい格好での、股を大きく開いての蹲踞。それは最早スカートがないも同然であり、尚且つ丸見えとなった下腹部を覆う布はない。片や切り揃えられた黒の、片や手入れを怠った結果である無造作な銀の陰毛が生える、双方共にぐっしょりと濡れた秘部を二人の女悪魔は晒し、その格好で秘部をジョッキへと近付ける。そして男達が注目を、凝視をする中、二人はぶるりと身体を震わせ…黄金水が、尿道を経て溢れ出す。

 

──チョロッ、ジョッ、ジョボボボボボボ……!

 

「ん、んぅ……♡」

「…く、ぅ……」

 

 蛇口を捻ったように、どちらの秘部からも景気良く尿が流れていくが、それをジョッキへと注ぐ二人の反応は対照的。やはりというべきか、セラフォルーは嬉々としてジョッキへの排尿、男達への提供を行っており、片手の人差し指と中指で秘部を開いて割れ目の内側を男達へ披露。更に艶かしさのある吐息を漏らしながら、ジョッキから零れない程度に腰をくねらせ、股で男達を誘惑する。

 対照的に、グレイフィアは恥辱で顔を真っ赤にしながらも、やむを得ず行っている…そんな様子がありありと見えるような表情。乗り気でないのは明白だが、真面目で凛とした雰囲気の彼女が、メイド服姿で、心底恥ずかしそうにしながらもジョッキへ尿を注いでいる、その為に股を大開きにして男達へ割れ目を晒している…これ等全てが『唆るギャップ』となっており、その破壊力ならセラフォルーの非ではない。彼女やヴェネラナといった、躊躇いが薄い者には出せない魅力、欲望を駆り立てるさまがグレイフィアにはあり、彼女がジョッキへ注ぐさまには興奮の歓声が上がっていた。

 

「美女二人による、女神ビールにも引けを取らない悪魔ビールの提供…なあおい、勿論これも撮れてるよな?」

「心配するな、もうカメラは設置済みだ」

 

 肉感ある両の太腿と、非処女ながらくすみなどない艶やかな秘裂。 ただ見るだけでなく、三脚を用いて設置されたカメラでも彼女達の排尿の様子は撮影をされている。当然その動画は複製され、今後男達が見て楽しむものとして扱われる…それを理解した上で、それも『契約』として飲んだ上での排尿であり、セラフォルーなどは胸を揺らしてカメラにピース。グレイフィアも男達に求められてカメラ目線を作り、その状態でも排尿は止めず、片や乗り気で、片や恥辱に震えながらも尿と動画を提供し続ける。

 そうしてジョッキに並々と注がれる事となった二人の黄金水。最後はこれまた男達に求められた事で、秘部をジョッキの縁に擦り付ける。割れ目や陰毛に残った数滴までも、余すところなくジョッキへと落とす。

 

「はぁ…☆お兄さん達、私とグレイフィアちゃんの生放尿シーンは楽しんでくれたかしら?」

「お、お気に召したようであれば…幸いです…」

 

 すっきりした様子で尋ねるセラフォルーと、もう半ばヤケなグレイフィア。彼女等の問いに男達は深く頷き、湯気の立つジョッキを持ち上げる。中から香る匂いをまずは楽しみ…それから一口ずつ、順に口へと流し込む。搾り立ての生を、回し飲みで堪能しては口々にその感想を伝えていく。

 ジョッキである事から薄々予想はしていたが、それでも尿という排泄物を飲む男達の行為に、グレイフィアは動揺する。…が、逆にその行為で(依然羞恥心はあるが)やや吹っ切れたようであり、溜め息と共に諦観にも似た呆れ顔を浮かべる。そして全員が飲み、ジョッキが空になった時、彼等が反り勃たせている肉棒はまだ誰も触っていないにも関わらず、すぐに射精出来そうな程にまで怒張していた。

 

「いやいや、ほんと最高でしたよお二人共。この味と匂いは、きっと一生忘れません」

「あはは、こっちこそ尿をジョッキで回し飲みされる経験なんて、一生忘れられそうにないかも☆ほんとお兄さん達ってマニアックなのね☆」

「そういう欲求を抱いてしまう程、お二人が美しいという事ですよ。…さて、先に俺達が味わわせてもらったんだから、次は二人に味わってもらわないとだよな?」

 

 言うが早いか、その男はセラフォルーの前に出る。別の男は、グレイフィアの前に立つ。彼等は二人の目の前で、真正面で自らの一物を見せ付ける。

 男達が何を求めているか。セラフォルーは勿論、流石にグレイフィアもこの状況では理解をしていた。故に何も言う事なく、二人はそれぞれの男の前で両膝を突く。畏まるように、姿勢を正し…目の前、顔の前で反り勃つ一物の亀頭へと、自らの唇を触れさせる。

 

「…これで、宜しい…ですか?」

「うぉぉ、この背徳感ヤバ過ぎる…!あぁ、良いキスでしたよグレイフィアさん…!」

「セラフォルーさんも、今のキス顔素敵でしたよ。可愛さも綺麗さもある、正に美女のキスっていうか……」

「ふふっ、ありがと☆それじゃあこれからは、毎日お兄さん達のオチンポ様にキス…ってところかしらね♡」

「ま、毎日…。…えぇやります、やりますよ…!こうなったらもう…全員重ならないように並んで下さい。順にご挨拶をして回ります…!」

 

 たった一度、唇を触れさせただけのキス。しかしその口付けは、まるで契約の成立を証明するかのようなものであり、二人の美女のキス顔…それも自身の一物に向けてしている姿を見下ろせるとなれば、男達の満足感は相当なもの。味わうようにキスした唇を舐めるセラフォルーの姿も、恥辱に顔を赤くしながらも丁寧な所作を見せるグレイフィアの姿も、対照的だからこそ男達からすれば二度美味しく、次は俺だ、いや自分だと口付けの順を主張し合う。

 その中でいよいよ恥の感情が振り切れたのか、自分からキスをして回ると言い放つグレイフィア。彼女の発言に男達は驚きと歓声の混じった声を上げた直後、ならばと全員速攻で並ぶ。そんな彼等の切り替えの早さにグレイフィアは一瞬閉口し…だが宣言通り、すぐにグレイフィアは次の男へ。二人目の前でも爪先を立てた正座の姿勢を取り、男の両足の間で揃えた両手を突き、恭しい動きで男の一物へとぴとりと唇を触れさせる。三人目、四人目と、次々に陰茎とのキスを交わしていく。

 

「グレイフィアちゃんってばやるぅ☆これは私も…んっ♡負けてられないわね♡」

 

 振り切れたグレイフィアの様子を少しの間愉快そうに眺めた後、セラフォルーも次の男の一物とキス。軽く、しかししっかりした口付けで唇の感情を亀頭へと伝え、腕で胸を両脇から下乳に掛けて押さえる事で両の乳房を強調し、上目遣いで男を見つめる。所作そのものはグレイフィアの方が丁寧且つ上品だが、一方のセラフォルーも『男が悦ぶ』という観点での知識や技術を存分に発揮し、一人、また一人とキスする相手の心を魅了し掴んでいく。

 どちらの方が良い…そんな風に考える男は一人もいない。どちらも良い、どちらにもキスしてもらわなければ勿体無さ過ぎる…全員が揃ってそう思っており、当然二人のキスは更なる欲望を駆り立てる。更なる欲求を駆り立てさせる。

 

「くぅっ、これも良い、これも良いが…!やっぱりここは、両腋開きからの蟹股蹲踞だろう…っ!」

「だって。グレイフィアちゃん、どうする?」

「どうもこうも…くっ、こういう事でしょう…!」

 

 拳を握り締め、切実ささえ思わせる表情で一人の男が言った言葉。確かに、その通りだ、と男達が次々深く頷く中、軽い調子でセラフォルーは訊く。問われたグレイフィアは一瞬の躊躇いを見せながらも、次の瞬間には言われたままのポーズを見せる。ヤケになった彼女の行動力に笑みを見せつつ、セラフォルーもまた同じ格好を彼等に披露。

 ジョッキへと向けた公開排尿の時と同じく、しゃがんだ状態から大きく開かれた股。後頭部で手を組み、下半身に負けず劣らずの大公開となった両腋。ピンと伸びた背筋により、二人の乳房はその存在を男達へと主張をし、両足の指先のみで全体重を支え上げる。

 惜しげもなく公開された腋の姿は対照的。趣味であるコスプレの事もあってか、セラフォルーの腋はつるりとした綺麗な肌を晒す一方、下の毛同様処理を怠っていたグレイフィアの腋には銀色の腋毛が生え、どちらの腋も汗でしっとりと湿っていた。そこからは仄かに二人の香りが漂っており、ぐっしょりと濡れた下半身の臭いと合わさり更に男達を刺激する。既に限界まで怒張しているように見えた一物が、更に大きく、逞しく反り勃つ。

 

「すぐに追加のリクエストに答えてくれるなんて、感謝してもし切れませんよお二人共…。…その体勢じゃ、自分から動くのは辛いでしょう?」

「んむっ…♡そう言って、押し付けるのを楽しんでるわね♡?」

「グレイフィアさんも、さあどうぞ」

「あ、ありがとうござい…ます…ふちゅ…♡」

 

 抑えの効かない…というより抑える気のない一物を手で掴み、亀頭を口の方へと向ける。そうして男達は前に出て、腋と股を目一杯晒したセラフォルーとグレイフィアの唇に自身の一物を自ら当てがう。動くのは辛いから、というのは当然単なる建前であり、むしろその建前をいい事に男達はたっぷりと、二人の唇な柔らかさを堪能するようにじっくりと亀頭を触れさせる。中には先走りを唇へ塗りたくるように当てる者や、唇へ触れさせる前に鼻腔へと近付け嗅がせる者、僅かでも動かせば顔に触れる程の距離で一物から手を離し、文字通りの目と鼻の先で自身の男根を見せ付ける者など、それぞれの形で抱いた欲求を満たしており、それ等全てを二人は受け入れていた。文句を言わないどころか、男達の劣情をぶつけられる度に股をうずうずとさせ、服の上からでも分かる程に乳首を勃たせ、幾度も生唾を飲み込んでいた。そしてそんな様子、二人の姿は、旅館の畳へ敷かれたゴザ、その留め具に偽装した隠しカメラによって下から余す所なく映像として収められていた。

 

「あぁ、キスだけでも滅茶苦茶良かった…お前はしてもらわなくていいのか?」

「俺はまだいいや。途中で止めるんじゃ、奥さんに失礼だもん…なッ!」

「はぁんっ♡!セラフォルーとっ♡グレイフィアがっ♡皆様との関係の契約を結ぶ姿を見ながら犯されるのっ、興奮しますわぁっ♡ほひっ、お"ッひぃぃッ♡!」

 

 ほぼ全員の男が、キスする二人の様子を目に焼き付ける。しかしそんな中で、数人だけはその輪に入っておらず…だが勿論、その一物が萎えているなどという事はない。ただ、その時の彼等の欲望は、二人ではなくヴェネラナへと向いており、あれからもヴェネラナは犯されていた。男達はオナホールを使い、代わる代わる彼女を犯し続けていた。

 既に説明を終えたヴェネラナに我慢をする理由などなく、犯される快楽によがり喘ぐ。無論その声も通信を通して部屋に届いており、男達全員の股間を刺激する。射精まで終えた男は二人の口付けを味わうべく移動し、声につられた男はヴェネラナに挿入すべくオナホールを手に取るという、男達にとっての至福の循環が彼等の興奮を収まらせない。

 

「ね、一人ずつじゃ焦ったいでしょ?さっきキスした人でも良いから、もっと私にオチンポ♡突き付けて頂戴♡」

「…えぇ、お好きにどうぞ。私としても一遍に来て頂ける方が高効率ですし、お好きなように…ちゅ、ぷっ…♡…突き付けて頂いて、構いませんわ」

 

 誘うセラフォルーの言葉を受け、正面にいた男と共に、別の男二人が左右からも一物を突き出す。他の男達からの視線を受けたグレイフィアも同様の事に対して了承をし、複数の肉棒が纏めて彼女の前でいきり勃つ。それ等を二人は順番にキスし、格好はそのままに全員の一物と契約を交わすまで口付けをし続ける。

 そしていよいよ全員との契約のキスが終わり、二人と男達との、ヴェネラナも絡んだ奇妙な関係は成立した。だが、それで終わりではない。むしろここまでのキスは、ただの契約であり謂わば前座。ここからこそが本番であり……この日から、セラフォルーとグレイフィア二人の『孔』に、男達の精液が一滴足りとも無い日はない、そう断言出来てしまうような日々が始まるのだった。

 

 

 

 

 二人の悪魔と男達との契約が結ばれてから数時間後。セラフォルーとグレイフィアは、漸く目標の一つを、冥界との通信を実現させた。正しくはヴェネラナがコンタクトを取ってきた時点で通信は実現していた訳だが、自分達から冥界との繋がりを取り戻すという目標は、この時遂に達成された。

 

「お義姉さま、よくぞご無事で…本当に、本当に…心配していました……」

「お姉様も無事だったんですね…安心、しました…」

 

 魔法による通信、映像越しの再会ながら、無事な姿を見る事が出来た二人の妹…グレイフィアの義妹であるリアス・グレモリーとセラフォルーの実妹であるソーナ・シトリーは安堵の声と吐息を漏らす。それぞれの妹の反応に、グレイフィアは心配を掛けてしまった事を謝罪し、セラフォルーは愛する妹が心配してくれていた事にこれ以上ない程はしゃいだ後、ふっと真面目な顔になって心配してくれていた事に感謝を告げた。

 当然その場にいるのは妹二人だけではない。他の家族や、偶々冥界に来ていたグレモリー、シトリーそれぞれの眷属も集まっており…されど冥界の上層部としては、グレイフィアの夫でもあるサーゼクス以外は同席していなかった。

 

「すまない。アジュカやファルビウム、それに他の者も呼びたかったのだが、丁度タイミングが合わなくてね…」

「んーん、気にしないで☆私はソーナちゃんがいてくれるだけで満足だし…んんっ…状況は、分かってるから…ね」

「そちらが慌ただしい状況となったのは、他でもない私達の失態…こちらっ、こそ…申し訳、ありません…」

 

 謝罪するグレイフィアの言葉に、両家の当主が気にするなと返す。送り出した魔王と魔王クラスの実力者が揃って消息不明となった事は冥界上層部にとってかなりの衝撃であり、解決の為に多くの者が動いていた、それ故に上層部はほぼ集まれなかったのだ、という説明を先に二人は受けていた。

 一方二人も自分達の置かれている状況と、これまでの経緯は説明済み。とはいえ当然真実を話す訳にはいかない為、ぼかした表現の多い説明ではあったが、通信を繋げる前に予めどう話すか決めていた事と、冥界側で同席しているヴェネラナが変に追求される前に上手く話を流した事で、何とか納得を得る事に成功。一通り話すべき事を話したからこその、家族としての私的な会話がつい先程行われたのであり…この時ミリキャスなどは、安堵のあまり倒れてしまった程である。

 

「気にする事はありませんよ、二人共。経緯を考えれば、他の魔王や高位の…んぅ…悪魔が向かっていたとしても、似たような状況に…陥って、いた筈。むしろ、貴女達だからこそ、ここまで何とっ…か乗り切り、今に至る事が出来た…私はそう思っていますわ」

 

 理由はどうあれ、家族や知人に心配を掛け、立場的にもあまり良くない状況となっている事を気にする、気にしていると表情から感じ取ったヴェネラナが発する、気遣いの言葉。その言葉に他の面々も同意をし、そんな事よりも二人が無事で本当に良かったと口々に返す。

 上層部の悪魔がほぼいない、親しい間柄の者のみの場となったからこその、温かな返答。それにセラフォルーとグレイフィアは心から感謝し、そう思ってくれる者達の為にも頑張らなくてはと思いを強め…しかしその裏で、その奥で、全く違う感情も渦巻く。

 

(ごめんねソーナちゃん、皆。ほんとは私達、格下だと思ってた魔物に完全敗北して、犯されて、もう逆らえない使い魔同然にされちゃったの…なんて、言えないわよね…うぅ、これだけは本当に屈辱過ぎておかしくなりそう……)

(魔力を得る為とはいえ反省の欠片もない形で男を誘い、後ろの孔に大量の精液を注がれ、今は魔力の為に身体を捧げる契約を結んだ身…こんな事、言える訳がない…特にサーゼクスには、絶対に……)

 

 二人の無事を喜ぶ冥界側の面々だが、それはあくまで本当の事を二人とヴェネラナが隠している為。伏せているのは恥を知られたくないというだけでなく、不要な心配や申し訳なさを抱かせてしまわないようにという思いがあるからこそだが、だとしても二人からすれば「騙して喜ばせている」とも言える状況であり、そこに二人は心の痛みを感じていた。

 

「お義姉様、セラフォルー様、私達に何か出来る事はありますか?お二人ですら苦労する状況で、私に出来る事などたかが知れているのかもしれませんが、それでも……」

「ありがとう、リアス。けれど…くぁ、んっ…貴女には、私達の事よりもミリキャスの事を、気に掛けてほしいわ。私はまだ戻れないからこそ…み、ミリキャス…が、また不安がったり…しな、いぃっ…よう、に……♡」

「そうそう、私達は私達で何とかするから、ね?ソーナちゃんも、私の代わりを自分が…ふぁっ…な、なんて…思わなくて、いいのよ…?あ、でも、マジカル☆レヴィアたんの代役はお願いしたい気もなくはないかな?というかむしろ、ソーナちゃんが…や、ぁぁっ…!…ってる、姿を…お姉ちゃん的には、見たい…って、言うかぁ……♡」

「本音がダダ漏れですね…。…と、いうか…あの、お姉様……?」

 

 グレイフィアは自分の事よりミリキャスの事をとリアスに返す。セラフォルーも私欲が漏れてはいたが、変に責任感を持つ必要はないとソーナへと言う。

 私欲も気にするなという言葉も、どちらもセラフォルーの本心。それはしっかりとソーナに伝わってはいたが、同時に彼女は違和感も抱いていた。姉の様子がおかしいのはいつも通りだが、声に、表情に、それとは違う『おかしさ』があると。更にそれは、姉に限った話ではなく、グレイフィアもまた…姉程よく知っている訳ではないが、何かおかしい気がすると。

 しかしソーナがそれを口にする前に、ヴェネラナは「長時間の通信魔法行使は二人の負担となる」と言い、一先ず終わらせる方向へと舵を取る。リアス達は魔力の確保に苦心していると聞いている為、それに異を唱える者はおらず、今一度「今は二人の無事が分かっただけで十分」と通信越しに二人へと伝える。

 

「二人共、くれぐれも無理はしないように。私も出来る限りの事をする。だからどうか無理はせず、私を…皆を頼ってほしい」

「サーゼクス様の言う通りです!俺も全身全霊、やれる事は何だってします!なんたって、リアスのお義姉様の為ですから!」

「俺もです。会長のお姉さん、魔王セラフォルー様の為であれば、どんな事を惜しみません」

 

 無理をするな、というサーゼクスの言葉に深く頷き、その場の男性の内二人…兵藤一誠と匙元士郎は声に力を込めて言う。その言葉と共に、一誠はリアスの、匙はソーナの隣に立つ。こちらの事は気にしなくて良いと、何かあっても貴女の妹は自分が守るとセラフォルー達へ示すように。

 

「では、二人共…これからも、んぉっ…♡…頑張るの、ですよ…♡」

「ありがとう、ございます…サーゼクス、リアス…ふぁ、ぁ…っ♡…た、頼み…ました、よ……♡」

「また、連絡…ぁひぁ…っ♡…する、からぁ…心配、しないでね…♡」

 

 心強いと思える言葉を受け取り、最後にヴェネラナからの呼び掛けに応える形で、二人は通信を締め括る。映像と共に魔法陣は消え、冥界との繋がりも絶たれ……そして振り向いた二人は、声を上げる。

 

「な、何を考えて…んお"っ、ひんっ♡…いるの、ですか…ッ♡!」

「もぉ、容赦なさ過ぎるよぉ♡もしソーナちゃん達にバレちゃったら…あんっ、ひぁぅんっ♡!…どうする、つもりなのぉ♡」

 

 片や怒りの、片や若干の不満の感情が籠った二人の声。彼女達の視線の先にいるのは男達であり…その手にあるのは、ヴェネラナより渡されたそれぞれのオナホール。

 そう。冥界との通信の間、セラフォルーとグレイフィアは自分達の膣や後孔に繋がるオナホールを使われていた。服装こそ一旦元の、本来の形に戻す事への了承を受けていたものの、グレイフィアは後孔へと精液を注がれ、セラフォルーに至っては直接犯されているのとほぼ同じ感覚を味わいながら、家族や信頼のおける相手と会話をしていた。そのような状態で話す事を、男達に求められていた。

 

「いやぁ、申し訳ありません。このセラフォルーさんのオナホ、おまんこの方もアナルの方もあまりにも気持ちがいいので、つい」

「グレイフィアさんのアナルを模したオナホも格別でしたよ。それにしても…旦那さんは相当なイケメンですね、奥さん。美男美女の夫婦とは羨ましい」

「そんな事言ってもっ、私は騙されな…ふやぁんっ♡!オナホ越しなのにっ、気持ち良さ全然変わらないのぉおぉッ♡!」

「し、扱きながら話すのは止めて、頂戴…♡!」

 

 バレてしまうのではないか、という緊張から解放された事で一気に吹き出た汗が二人の肌を濡らす中、男達は二人のオナホールを使い続ける。

 契約を交わしたとはいえ、男達は本当の意味での二人の主人などではなければ、命令権がある訳でもない。契約はその方がお互い好都合故結んだ事、あくまで男達は善意の協力者…そんな形の上での関係であり、二人はオナホールを男達から奪う事も、使用に対する制裁を加える事も出来るのだが、そうしてしまえば再び二人は窮地に陥る上、関係性的に頭の上がらない、裏切れないヴェネラナが(二人の認識では)身体を差し出してまで取り付けてくれた協力であるが為に、二人は命令や脅迫で『仕方なく従う』のではなく、男達の要求や欲求に『自ら従う』事を強いられていた。男達が今も平然とオナホールを使い続けているのも、それが理由であり…その時部屋の中に、再び魔法陣とそこから映し出される映像が現れる。

 

「二人共、ご苦労様…です♡皆、本当に…ほひっ、ぃいんッ♡…安心して、いましっ…た、よ…っ♡」

 

 状況は分かっているとばかりに早速発されるあえぎ混じりの声と、映像として浮かぶヴェネラナの紅潮した顔。言うまでもなく、ヴェネラナのオナホールもまた使われており、先程の通信は三人全員がオナホを介しての快楽や、注がれる精液の熱を我慢しながら無事を伝えるというものであった。

 

「お、奥様…奥様からも、何か仰って下さい…!幾ら何でも、これは非常識が過ぎる…ぁあっ、また…っ♡!くぁ、うぅっ……♡!」

「もう過ぎた事ですよ、グレイフィア♡彼等に興奮して頂ければ、より…お"ぉッ♡!んん"ッ♡!…濃密な、魔力となり得るのですからぁ、むしろ活用出来る状況は活用…ふひぁっ♡し、しなくてはっ♡なりません…♡!」

「それに、非常識が過ぎるなんて今更でしょ♡?まぁ私もヒヤヒヤっ♡したしっ♡もうちょっとペースは落としてほしかったけどもぉぉッ♡!って言ってる時にペース上げるなんて意地悪過ぎるぅううぅぅッ♡ぬひぃっ、い"ぃいんッ♡!」

 

 男達に止める気がない為に、三人はそのまま会話せざるを得なくなる。加えて男達の人数に対してオナホールは少なく、待っている男達は自ら扱いてある程度昂らせてから挿入する形を取っている為、常に感じる刺激は激しく、射精も早い。一方で三人の方はといえば、次から次へと犯されている為に快楽が収まる余裕などなく、何より通信中はバレないよう必死で我慢していた為に、本来ならば爆ぜていた快楽を無理矢理抑え込んでいたような状態。そんな状態で我慢しなければいけない理由から解放され、更に男達の抽迭と射精が続いているとなれば、急速に頂点へと向かっていくのは自明の理。話している最中も三人…特にセラフォルーとヴェネラナが発する喘ぎは激しくなっていき、取り繕う必要のなくなった表情も蕩けていき…びくんっ、とその肩が震えると共に、部屋の中へと嬌声が響く。

 

「くっ、ふぅうぅ…っ♡!ほ、他の刺激は一切ないまま、精液の重さと熱だけが中に……っ♡!」

「おほぉおぉおお"お"おおッ♡!遠隔オナホセックスでイくッ♡!コキ捨てられたザーメンでイっちゃうのぉ"おおぉッ♡!あっ、ああっ、おまんことお尻纏めて犯されるのやっぱ凄いぃぃいぃいいぃぃッッ♡♡!」

「んひぃ"ぃッ♡!オナホからのピストンと射精響くのぉおおッ♡!挿れられっ放しでやっとイけたおまんことアナルっ♡痺れる程に喜んでるぅうぅぅっ♡そっ、それに何も出来ないのもいいッ♡こんなに犯されてもここからじゃ何も出来ない事にっ、身体が興奮しっ放しなのぉお"お"お"お"ッッ♡♡!」

 

 内股且つ前屈みとなり、股下0㎝故に丸見えとなった肛門と尻毛を男達に晒しながら身を震わせるグレイフィア。快楽のあまり仰け反り返り、品のない蟹股姿となりながら潮を吹いて絶頂するセラフォルーとヴェネラナ。全身を駆け巡る快感と直接肌を重ねる事なく絶頂させられている状況に二人は酔い痴れ、そんな二人の様子を横目で見ながら、グレイフィアはどこか物足りない感覚を抱きながら無意識に内股を擦らせる。

 盛大に達する二人と、達してこそいないが下半身に響く姿を晒すもう一人の様子を見て、既に散々射精した筈の男達の一物がまた硬く太くそそり勃つ。そんな男達の陰茎に、セラフォルーとヴェネラナは淫猥な笑みを浮かべ、グレイフィアも羞恥の表情を浮かべながらもその視線では確かに捉え…彼女達と男達の『関係』が確立した日の交わりは、夜遅くまで続くのだった。



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続・非公開痴態撮影 外伝 来訪の悪魔5(最新話)

・初閲覧の方は、『はじめに(確認推奨)』を見る事をお勧めします。
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本作品は『続・非公開痴態撮影』シリーズであり、『ハイスクールD×D』とのクロスオーバー作品(一応Originsシリーズとしては、ハイスクールD×Dが原作の作品とのコラボもしていますか)なります。とある方たっての希望により、実験的に執筆、投稿致しました。その為、読む際は続・非公開痴態撮影の17以降の話と認識して頂けると助かります。また、実験的なものであり、今後もクロスオーバーを積極的に行うという訳ではありません(やらないという訳でもありませんが、要相談です)。




人物・セラフォルー・レヴィアタン グレイフィア・ルキフグス

内容・口淫 オナホ 飲尿 遠隔挿入


 良くも悪くも…本当に良くも悪くも状況が大きく変わった日から、一日が経った。ヴェネラナから通信が入った事、自らの身を捧げてまで自分達を助けようとしてくれた事(実際には欲求を満たす為、というのも多分にあったが)、そんなヴェネラナに報い、自分達も冥界に帰れるようにする為とはいえ集落の男達と破廉恥極まりない数々の契約をし、壁越しではない直接の『関係』になってしまった事、そしてその上で家族達との通信を果たし、無事を伝えられた事……そんな濃厚過ぎる一日を終え、夜が明けて朝になった事で、二人の悪魔、セラフォルーとグレイフィアは目を覚ました。

 

「ふぁ、ぁ…今日も早いわねぇ、グレイフィアちゃん…」

「慣れていますから」

 

 ゆっくりと布団から身体を起こしたセラフォルーが見たのは、既に布団を畳み終えたグレイフィアの姿。きっちりと畳まれた布団からは、グレイフィアの従業員さながらの技術が見て取れ、何もこんな場でまでメイドらしい姿を見せなくとも…とセラフォルーは苦笑をする。

 そんなグレイフィアの布団の隣にある自分の布団が何も手付かず、というのは流石に少し気になったのか、セラフォルーはセラフォルーで畳む…が、その出来栄えは歴然。しかしセラフォルーはそこまでは気にせず、次に二人は服を着替える。そしてこの際、セラフォルーはいつの間にか把握していた部屋内の隠しカメラに向けてぱちんとウインクをし、「ふふっ、大きいお友達の皆、見てるー?」…と、カメラ慣れした様子で呼び掛けてから、そちらに胸も秘部見える向きとなって着替えをしていた。

 

「…………」

「あ、もしかして躊躇ってる感じ?」

「躊躇うに決まっているでしょう。むしろ貴女はこれすら平気だとでも?」

「いやぁ…流石にそれは、ね」

 

 片やコスプレ、片やメイド服という、普段着というには些か特殊な服装に着替えた二人だが、それで終わりではない。問いに対して訊き返すグレイフィアに、流石にそれは、とセラフォルーは肩を竦め…数秒後、やらない訳にもいかない、と心の中で呟き二人は自身の衣服を変化させる。

 魔法により変化する衣服。それまではミニスカートとロングスカートという対照的な出で立ちだったが、魔法によって一瞬服の全てが消え、直後に一部が変化した状態で現れる。変化前とは逆にどちらも丈に差のない、男達が望んだ通りの…股下0㎝スカートという、側から見れば正気を疑うような短さとなって、申し訳程度に腰回りを包む。

 

(……っ…醜悪な魔物にいいようにされた挙句、こんなものまで付けられて…)

 

 一瞬衣類が消え、晒された全裸。そこにあるのは男ならば誰もが生唾を飲み、女ならば羨む気持ちを抑えられないような絶世の美女二人の肢体。しかしそれだけではなく、二人の下腹部…普段ならば外に晒される事などないそこには、奇妙な紋様が浮かんでいた。

 それは他でもない、スライムと触手それぞれのモンスターに完全敗北し、屈服した事を示す証。その紋様の事を、男達は『淫紋』と称しており、こんなものを刻まれた事は勿論、そう呼ばれる事もまたグレイフィアには屈辱だった。

 尚且つ同時に、これがある限り仮に冥界に戻る事が出来ても、グレイフィアは自らの夫に一糸纏わぬ姿を晒す事も出来ない。それを思うと気が重く…されど気落ちするよりも早く、とある感覚が二人を襲う。

 

「んっ…♡…これは……」

「…………」

 

 兎にも角にも着替えを終えた二人はその場を動こうとした。だがたったそれだけで、脚を軽く動かしただけで、微かに生じた風の流れが股を擽る。普段ならば気にも留めないような風が、しかし二人の股間…割れ目のビラを撫でた事で、ぴくりと二人は反応を見せる。

 そう。男達が求めたのは、股下0㎝のスカートのみではない。それに加え、男達は下着の未着用…即ちノーブラノーパンも求めており、拒否の出来ない二人は現在下着を履いていなかった。

 ただでさえ通常ならばある布が存在しない事により直接感じる事となる外気。更にそれが股下0㎝…一歩歩くだけでも股が露出してしまうようなスカートと合わさる事で、動く度に風の流れが下腹部を伝う。その度にスースーとした感覚が股間に走り、否が応でも股下0㎝のスカートとなっている事と、下着を履いていない事を感じさせられる…そして、それによって顔が赤くなってしまう二人だった。

 

「…理解が出来ないわ…下心故というのなら、初めから脱げと言えばいいものを、こんな格好を求めるだなんて……」

「そこはほら、彼等がマニアックな『上級者』って事じゃない?何せ私達のアレを回し飲みするような人達なんだもの」

「…あれは正気を疑いました」

「安心して、グレイフィアちゃん。私も同感だわ」

 

 目の前で排尿を求められるだけでも想定外だったところに、ジョッキへ注ぐようにする事まで求められ、更に出した尿を回し飲みされた昨日の事を思い出し、グレイフィアは本気で信じられないとばかりの表情をする。これにはセラフォルーも同意見の様で、割と真面目に彼女は頷き…しかしすぐに、グレイフィアからすれば同じく信じられないような事を、あっけらかんとした顔で言う。

 

「けど本当に、マニアックよねぇ。ノーパンそのものはこれまでも何度かおば様と試してみた事があるけど、ここまで短いスカートでやるのは初めてだもの」

「…………」

「あ、ヴェネラナおば様がそんな事する訳ない…と言いたいけど、昨日の事を考えると否定し切れない、って思ってるわね?じゃあそんなグレイフィアちゃんに私もおば様から教わったノーパンのエチケットを教えてあげるわ。ノーパンで座る時は、ハンカチをお尻の下に敷いて陰部が直に触れないようにするの。これ、大切よ☆」

「奥様は、そのような事まで……」

 

 自分の中のイメージが崩れていく…と、耳を塞ぎたくなるグレイフィア。自身の仕えるグレモリー家の一員であり、義理の母でもあるヴェネラナ…優美な淑女であると認識していた彼女が、その実性に奔放だったと思うと、幻滅はしないでも中々飲み込む事は出来ない…そんな風にグレイフィアは感じており、それを察したセラフォルーは、まだ少し真面目な表情を浮かべる。

 

「ねぇグレイフィアちゃん。なんで私達みたいな力のある女性悪魔が若い外見を取る事が多いのか分かる?」

「……?何故も何も、老いた姿より若い姿の方が良いと考えるのは、自然な事でしょう?」

「まぁそれもそうなんだけど、男性悪魔は割とおじさん位の外見にしてる場合も多いでしょ?今の答えだと、女性悪魔の方が若い外見の割合が多い、って事への説明には不十分よね?」

「…他に理由があると?」

「えぇ。グレイフィアちゃんみたいなタイプにはあんまり理解出来ないかもしれないけど、多くの女性悪魔が若い外見にしてるのは、男にチヤホヤされたいからなのよ?おば様だって、おじ様より明らかに若い見た目を取っているのは、そういう気持ちがあるからかもしれないわよ?ま、それは訊いてみた訳じゃないけど」

 

 何の話だ、と思いつつグレイフィアが答えれば、セラフォルーは続ける。下らない、とグレイフィアが一蹴しなかった為に、セラフォルーは更に話す。

 

「でも別に、それは悪い事じゃない筈よ。むしろ、悪魔は欲望に忠実であるべきなの。だって、そもそも悪魔はかなり子供が出来辛いんだから、清さとか邪じゃない性への価値観を重んじてたら、悪魔は滅亡しちゃうわ。第一清く正しくなんて、私達じゃなくて天使の領分でしょ?」

「…その言い分も、理解は出来ます。…出来ますが……」

「分かってるわ。幾ら立派な理由を並べても、欲望は欲望。結局のところ『好きだから』とか『そうしたいから』をそれっぽく飾ってるだけだし、大概の女性悪魔は貪欲に男を誘ってるとか、悪魔の未来を考えてるとかじゃなくて、なんとな〜くモテたいと思ってる程度だと思うけどね」

「…貴女はどうなんです?何となく…ではないのでしょうが、単に貪欲なのか、それとも……」

「あ、私の場合はコスプレの為ね?なんたって魔法『少女』だし☆」

 

 真面目に語るセラフォルーの様子を見て、ひょっとすると彼女はおどけた態度を取っているだけで、性への造詣は全て『魔王』としての使命感故なのかもしれない…そんな考えがよぎるグレイフィアだったが、ぱちんとウインクをしポーズを取るセラフォルーの姿に「それはない」と浮かんていた思考を振り払う。あからさまな半眼を受けるセラフォルーだったが、慣れているとばかりに気にも留めず、尚もグレイフィアに対して語りを続ける。

 

「まあでも、私は魔王の外交担当だしね。人間界や天界、他勢力の神や動物や魔獣、そういう存在の生態や文化なんかは色々調べて学んでるつもりだし、同時に戦乱時には敵の捕虜をも籠絡させてきたおば様に女のテクを鍛えられて冥界の発展に献身してきた…そういう自負は確かにあるわ」

「セラフォルー、貴女…。……うん?動物や魔獣…?」

「そうよ?例えば人間の歴史の中では動物を神やその使いとして認識してた事も…って、もしかしてグレイフィアちゃん、獣姦でも想像しちゃった?いやーん、グレイフィアちゃんの中で私は動物にも犯されちゃっているのかしら☆」

「なっ、きょ、曲解は止めて下さい…!第一幾ら貴女でも、そこまでではないと私も分かって……」

「…………」

「…セラフォルー?…まさか……」

「ふふふ、どうかしらね〜。訊きたい?」

「…いえ、訊きたくないのでそのまま黙っていて下さい…」

 

 突然真顔になったセラフォルーにもしやと思うグレイフィアだったが、濁された事で肩を落とし溜め息を吐く。ふざけたいのか真面目に話したいのかさっぱり分からないセラフォルーにグレイフィアは大分辟易とし、だがやはり辟易されようとも揺らぐ事はないセラフォルーだった。

 

「そういう訳で、この世界の生物の遺伝情報とか、資源や技術なんかも調べたいし持ち帰りたい…というか、元々はそういう目的だった訳だけど、どうも話を聞く限りこの世界を統治してるのは女神みたいだし、そうなるとちょっと自信はないのよねぇ」

「普通の交渉をすれば良いものを…。…貴女の言う『テク』は、異性限定なのですか?」

「あら、興味持ってくれてるの?それは嬉しいところだけど、残念ながら割と出たとこ勝負なのよね。一応一通りは出来るけども」

 

 昨日早速魔力の提供…という名目で好き放題された二人だったが、それとは別にこの空間、信次元についての説明を(男達からすれば、次元の概念も別次元や別世界の存在もさっぱりだが)ざっくりとだが聞いていた。その中で次元の守護者であり、主要国家の統治者でもある女神の事も聞いており、そんな女神に対してはどうなのだとグレイフィアが問えば、セラフォルーは軽く肩を竦めてグレイフィアへと一歩近付く。そしてグレイフィアが怪訝な顔をする中、例えば、と言って指を一本立てたセラフォルーは、その手をゆっくりと下ろしていき…股下0㎝のスカートの中、自分同様剥き出しとなったグレイフィアの女陰に指を挿れる。

 

「はひんっ!?せ、セラフォルー何を!?」

「ね?いきなりノンケにレズテクをしてもねぇ?」

 

 にやりと笑い、冗談だと示してスカートから手を引くセラフォルー。他でもない自分の身体で納得させられたグレイフィアは、思わず恥ずかしい声を出してしまった事も含めて、再び溜め息を吐くのだった。

 

「さてと、グレイフィアちゃんも納得してくれたみたいだから話はここまでにするとして、これからどうしようかしら?」

「どうもこうも、このような格好で出歩けば奇異の目で見られる事は必至。出来る事ならば、この部屋から一歩も出たくないところですが……」

「そういう訳にもいかないでしょ?さっきも言った通り、私達はここに調査の為に来た訳だし、ここが文明のある世界な以上、外交を平和的に、且つ有利に進める事が出来るよう、もっとこの世界の事を知らなくちゃいけないんだから。というか、まさか本気で一日中ずっと部屋の中にいようだなんて考えてはいないでしょ?」

 

 痴女同然の格好で外に出るなど…と当然の事を言うグレイフィアだが、セラフォルーもセラフォルーで真っ当な意見を彼女へと返す。本当に今日の彼女はどうしたのか、と思う程、セラフォルーの口からは真面目な発言が(勿論それ以外も)発されており、否定するべき要素もなかった為に一度はグレイフィアも黙り込む。だが……

 

「こんな格好で常に居ろなど、破廉恥にも程がある男達です…!」

 

 やはり吹っ切れたつもりでも一夜明ければ冷静になるという事なのか、グレイフィアは憤りの声を上げる。幾ら背に腹は変えられないとはいえ、(彼女達の視点では)己が身を捧げてまで助けようとしてくれているヴェネラナの指示でもあるとはいえ、心から受け入れられる訳などない、と心の中で叫びを上げる。

 元からメイド…即ち主人に仕える身ではあったが、そこに尊さを感じ、誇りを抱いてメイドとしての道を歩んできたグレイフィアにとって、痴女以外しないような今の格好も、理由はどうあれ下品極まりない行為をしていかなければならない事も、この世界…信次元においては高貴なるメイドではなく、低俗な娼婦として迎え入れられてしまったのだという事実も、全て到底許容出来るようなものではなかった。

 

「まぁ、気持ちは分かるわよ?私だって、ただの飛び抜けた変態クン達だから良いけど、私達の事を性処理道具位にしか思ってないような男が相手だったら、受け入れるのなんて御免だしね。でも、そこ抜きにしてもここの人達はこれからも無償で泊めてくれるって事だし、この世界についても色々教えてくれたし、それを思えばこの位は安いものじゃない?それに、認識や記憶に干渉する魔法を使えばノーパンでもある程度は大丈夫よ☆」

「魔力確保の為の対価に関わる形で魔法を使って魔力を消費するのでは、本末転倒でしょう…だからと言って、見られても良い訳ではありませんが……」

「もう、グレイフィアちゃんは本当にお堅いわねぇ。愚痴りたいだけならこのまま聞いてあげてもいいけど…割り切るしかないって事は分かってるでしょ?」

 

 そう。なんであれ、グレイフィアにもセラフォルーにも選択肢はない。我が身可愛さに拒否すれば、破滅するのがほぼ確実である事は、グレイフィアも十分分かっている。そしてそれを言われたグレイフィアは、額を押さえ、早くも今日三度目となる溜め息を…それも深い、深いものを吐き出し……心の隅に、受け入れ難いという感情を押し込めた。またいつ噴出するかは分からないが、一先ずはそうするしかない…と、半ば諦観の念を抱きながら。

 

「…このような世界である以上、天使や堕天使なら大丈夫…とも言えませんね。となると仮に問題が全て片付き冥界に帰る事が出来たとしても、安易な再来訪は出来ないと見るべきかもしれません。この世界の統治者とも関係を築く事が出来ていなければ、揉める事にもなりかねませんし…」

「そうねぇ。私達みたいにここの人達の好みに合えばいいけど、それこそ男の悪魔なんて打つ手なし……あ、でもこの世界の女性をメロメロに出来る、イケメンか可愛い系の悪魔なら大丈夫かも?ま、何れにせよ今私達が気にする事じゃないわ。まだその段階には程遠いんだから」

「…出来る事なら統治者…この世界の女神にモンスター様を倒して頂きたいところです。そうすれば下腹部の紋も消えるでしょうし、奥様にこれ以上負担を強いる事もありませんし…」

「確かにね。上手く関係を築く事が出来たら、モンスター様を退治してくれるように交渉しなくっちゃ」

 

 それはそうだ、とグレイフィアの言葉にセラフォルーは頷く。モンスターへの『様付け』を無意識にしている二人はこの際、二人共(義)妹の眷属である転生悪魔…それも龍の因子を持ち、通常の悪魔の枠には収まらないとも言える彼の様な存在であれば或いは…とも考えていたが、その思考は直後に感じたある『熱』によって中断された。

 

「はぁんっ♡あ、あっ、朝一番から来たぁ♡!」

「せ、セラフォルー…?」

 

 突然艶めいた声を出したかと思えば、表情を歪めて身をくねらせるセラフォルー。何事かと困惑するグレイフィアだったが、セラフォルーの様子からの理由を理解し、こちらも複雑そうに表情を歪める。

 

「んんっ♡もしかして朝勃ちチンポ、そのまま突っ込んでるのかしら☆だとしたら、この人お盛ん過ぎるのぉぉっ♡!」

「よくもまあ、不意打ち同然に挿れられていながらそうも喜べるものですね…」

「不意打ちだからいいんじゃない♡いつどこで挿れられるか分からない、いきなりナカにオチンポが入ってきてずぽずほされるっ、始めは嫌だったけど案外これ良いかもぉ…♡」

 

 驚いたのは初めだけ、すぐに膣で感じる快楽に嬉々とした声を上げるセラフォルーを見て、対照的にグレイフィアは呆れる。快楽で腰が揺れ、あっさりと捲れたスカートから割れ目や後孔が公開されるも、セラフォルーは気にも留めずに快感を楽しむ。

 

「…………」

「あんっ♡ぅあんっ♡段々ピストン早くなってるぅ♡って、どうしたのグレイフィアちゃん♡もしかして羨まし……」

「いえ全く」

「んもう、昨日も一昨日も並んでたっぷり射精してもらってたのにぃ♡あ、もう射精る?射精ちゃう♡?」

 

 視線を感じたセラフォルーは蠱惑的な笑みを浮かべて問おうとするも、言い切るより先にグレイフィアは一蹴。だが然程気にする様子もなく、セラフォルーはまた下半身の快楽に酔い痴れる。伝わらない事は分かっているが、どこにいる誰かも分からない挿入者へと向けて、期待混じりの言葉を投げる。

 そしてそれから数十秒としない内に、膣へと精液が流れ込む。射精の瞬間、セラフォルーは爪先立ちの蟹股となり……その数秒後、グレイフィアもまたびくりと身体を震わせた。

 

「朝一番の新鮮ザーメンきたぁっ☆遠隔膣内射精から始まる一日なんて、刺激的過ぎるのぉぉおぉッ♡…って…あれぇ…?グレイフィアちゃん、もしかして……♡」

 

 周りを気にせず(といっても周囲にいるのはグレイフィアだけだが)淫猥な嬌声を上げていたセラフォルーだったが、突然グレイフィアが顔を赤らめ、身体を震わせている事に気付く。もしかして、と言い、グレイフィアの顔を覗き込んだ事で確信を得る。

 

「ぁ、ふぁ…っ…。…ま、まさか私の物まで使われているとは…本当に、仕方のない者達です…♡」

「ははぁ、そういえばグレイフィアちゃんは直接繋がるどころか、感覚共有すらしてない、本当にただ精液が送られてくるだけの仕様だったわね♡だからグレイフィアちゃんからすれば、いきなり射精『だけ』をされた形になる、と…」

 

 そう。魔法の仕様の関係上グレイフィア自身は全く気付いていなかった、気付きようのない事だが、彼女のオナホールもまた誰かしらの男に使われていた。その仕様故に、直腸の奥へと突然精液が、熱くどろりとした液体のみが転送、放出をされ、驚きと共にグレイフィアの身体は反応していた。

 偶然か、それとも示し合わせたタイミングで使用をしたのか、同時期に射精を受けた二人。すぐにセラフォルーの膣とグレイフィアの肛門からは精液が溢れ、極度に短いスカートの裏からは大した間もなく太腿を伝う白濁液が見えてくる。ただでさえ卑猥な格好が、股から垂れる液体によって更に卑猥なものとなっていたが、まだ快楽と精液の感覚に意識の向いていた二人はその事に気付いていなかった。

 

「考えてみれば、感覚ゼロで射精だけされるっていうのも…んっ…♡…一方的に精液注ぐ為だけの穴扱いされてるみたいで、悔しいけど興奮しちゃうって感じよねぇ♡…というかグレイフィアちゃん、精液だけで感じちゃってる?グレイフィアちゃんってば意外とムッツリなのかしら☆」

「こ、これは身体が混乱しているだけです…!いきなり熱いものに触れれば脊髄反射を起こす、ただそれだけです…!」

 

 にやりと笑いながらからかうセラフォルーに対し、グレイフィアは反論。しかしセラフォルーは真面目に取り合わず、昨日集まった男達の内誰に射精されたのか、それともあの場にはいなかった者が使ったのか…とまだ残る快感を愉しみながら想像をする。一方のグレイフィアは後孔から垂れている事に気付き、屈辱感を抱きながら液体を拭き取る。そして太腿に続いて股ぐらも拭こうとした際、射精された方ではない割れ目が…一切感じていないと主張するならば、濡れていてはいけない場所がほんのり湿っていた事に気付くも、汗だと自分の事を納得させて拭き取っていた。

 片や快楽を最後まで味わおうとし、片や感じていた事を徹底的に否定する。魔法のオナホールによって膣と直腸にそれぞれ射精を受けてからの、二人の行動は対照的であり…遠隔挿入と射精の熱も冷めない内に、部屋の扉が叩かれる。

 

「おはようございます。昨晩はよく眠れましたか?」

「ふふ、お陰様でね☆それよりどうかしたの?もしや……」

「朝食をご用意致しました。部屋内にお運びさせて頂きますね」

 

 二人がノックに応えれば、扉を開いて従業員の男二人が姿を現す。彼等が現れた事で反射的にグレイフィアはスカートの裾を軽く押さえるが、彼等は二人の下半身を一瞬ちらりと見ただけで、その後は旅館の従業員らしい言葉を何食わぬ顔で口にする。

 お陰様で、と皮肉ではなく言葉通りの意味でセラフォルーは回答。この時セラフォルーは魔法のオナホールに続いて朝からまた犯されるのだろうかと思い、期待混じりの問いをしようとするも、返ってきたのはこれまた従業員らしい言葉。やるべき事はちゃんとやる、という事なのだろうか…そんな風に思いながらグレイフィアは了承し、それを受けた男達は朝食を部屋の中へと運ぶ。

 パンにサラダ、スープにミルク。運ばれてきた料理は、旅館にはあまり似合わない…しかしそれ自体は至って普通と言える内容。だが並べ終えた男達は下がる事なくその場に立ち、怪訝な顔をするセラフォルーとグレイフィアの前でおもむろに下半身の衣服を降ろす。

 

「へ?」

「なっ…あ、貴方達、いきなり何を…!」

「すみません、もう少々お待ちを」

「今からジャムとドレッシングをかけさせて頂きます」

『な……っ!?』

 

 そう言って、男達は目を丸くするセラフォルーと、顔を赤くするグレイフィアの前で自らの一物を扱き始める。

 先程とは対照的に、男達は二人の下半身を凝視。僅かにでも動けば内側が見える、その短さ故に下に何も履いていないのではないかと思わせる、そして実際履いていない二人のスカートと太腿を舐めるように見つめ、昨晩も見たその内側を想像しながら…敢えて見せるよう言うのではなく想像する事で興奮を強め、手での扱きを加速させる。部屋に来る前から昂っていたのか、初めから二人の一物は準備万端であり…然程悪魔二人を待たせる事なく、彼等は射精。勢い良く噴出した精液は飛び、並べられたパンとサラダへ降り注ぐ。

 これにはグレイフィアは勿論、セラフォルーも仰天。精液によって白く彩られたパンとサラダ。彼等の言うジャムとドレッシングというのは、即ちそういう事であった。

 

「ふーぅ……スープとミルクにも同様の素材を使っています。どうぞ味わってお食べ下さい」

「同様…って、うっわこのスープ、確かに白いと思ったら精液だわ…ミルクの方も白いっていうか白濁してるし、ひょっとして皆の朝一だったり?」

「えぇ、我々の一番搾りです。スープとミルクはご要望に応じてお代わりを用意しますが如何でしょう?またジャムの塗り付けは、我々のこちらの棒で……」

「結構です…!」

 

 射精中も扱いてたっぷりと出した男達は、すっきりした様子で他の料理についても説明。昨晩のあれこれもこの部屋で行われ、その際の臭いがまだ残っていた為に、その臭いにセラフォルー達は鼻が慣れてしまっていた為に気付かなかったが、確かに顔を近付ければスープからもミルクからも強い臭いが昇っており、予想の遥か斜め上をいく料理内容にセラフォルーはあはは…と乾いた笑いを漏らす。

 サービスの名目で更に精液の追加や如何わしい行為をしようとする男達を、グレイフィアは怒りの表情で下がらせる。すると男達は速攻で去っていったものの、朝食はまるまる部屋に残され…二人は顔を見合わせる。

 

「こんなもの、食べられる訳が……」

「でもこれ、精液よ?気持ちは分かるけど、魔力回復には繋がるんじゃないかしら?」

 

 当然の如くグレイフィアは渋面を見せ、これまで通りセラフォルーは然程嫌悪を感じていない様子で返す。魔力回復に繋がる…そう言われても苦り切った顔をしたままのグレイフィアだが、セラフォルーはそれを読んでいたように重ねて言う。

 

「それにこれなら、ナカに射精されるよりはマシじゃない?ま、私はナカに貰っても良かったんだけどね」

「……背に腹は変えられない、という事ですか…。…くっ…私がこんな料理の改悪を許容しなければいけない日が来るとは…」

「あ、そこも気にしてたのね」

 

 流石はメイド、と少し驚いた顔でセラフォルーは言い、精液の垂れるパンを手にする。特に気にする様子もなかった彼女だったが、いざ口元にまで運ぶと躊躇いが…魔王である自分が一体何をやっているのだろう、という思いに駆られ、一瞬手が止まる。

 しかしすぐに、その躊躇いは薄れ、消える。近付けた事で精液の濃い臭いが鼻腔を刺激し、じわりと下腹部が熱くなる。そしてグレイフィアが見る中、セラフォルーは片手で髪を軽く掻き上げ、口を開き…性液諸共、パンを食べる。

 

「…んふ、濃厚♡精液の味と臭いが口の中に広がるわ♡」

 

 噛み切り、咀嚼し、味を感じた後に飲み込む。口腔から、喉奥から臭いが登り、再び鼻腔を抜けていく。一瞬の躊躇いこそあれど、元々抵抗のなかったセラフォルーは当然の様に二口目も食べ、ぺろりと精液の付いた唇を舐める。

 更にもう一口食べたところで、セラフォルーはグレイフィアへと視線を送る。さあ、どうするの?まさか、食べないなんて事はないでしょう?…そんな風に言っているかのような視線を向けられて、グレイフィアは肩を落とす。

 

(これも冥界に帰る為…ミリキャス達の為……っ!)

 

 フォークを持ち、サラダを口元まで運ぶ。臭ってくる精液の臭さと、これから自分がしようとしている行為とでいっそ吐き気すら催しそうになるグレイフィアだったが、生き延びる為、身を案じてくれる家族達の為と自らに言い聞かせ、震える手でサラダを押し込む。

 口に入れた瞬間、精液のねちゃりとした食感が広がる。同時に臭いも口の中で広がっていき、再度嫌悪感が湧き上がってくるが、何とか押し留めて咀嚼を進める。出来る限り何も考えないようにしながら顎を動かし、ぐっと飲み込み喉へ流す。

 

「…ぷぁっ…飲み込んだ後まで、口の中に臭いが……」

「それがいいんじゃない☆ほらほらグレイフィアちゃん、食べ物を粗末にせず、ちゃんと完食しないと…ね?」

「精液などかけている時点で、彼等の方が余程粗末にしています…」

 

 一口食べるだけでも決死の思いだったグレイフィアとは対照的に、何でもないかのようにサラダを口にするセラフォルー。彼女は明らかにこの食事を楽しんでおり、まるで普通の食事であるかのように食べ進める。

 だがグレイフィアも一口食べた事で抵抗感が薄れた…というより諦めが付いたらしく、二口目以降は嫌々ながらもペースが上がる。あくまで栄養と魔力摂取の為と割り切って、グレイフィアも料理を食べていく。

 

「……っ、ぅ…喉に、精液が絡んで…」

「この量、絶対一人じゃないわよね。って事は、これは複数人のブレントザーメン…あぁ、こんな経験初めてだわ…♡」

 

 苦労するのは、殆ど精液そのままなスープとミルク。どろりとした液体は飲もうとしても中々流れず、臭いも一際強く、出来る事なら一気に片付けたい…という思いとは裏腹に、グレイフィアは少しずつ飲む事を余儀なくされる。これすら楽しむセラフォルーは、最早雌の顔すら晒す。

 

「ふぁんっ♡あっ、あっ、また射精てるっ♡!こってりザーメンスープ飲みながらっ、ナカにも濃厚ザーメン射精されてるのぉッ♡!」

「はひぃんッ♡!?か、感覚共有しなかった事がっ、こんな不意打ち射精に繋がるだなんてぇ……ッ♡!」

 

 当然といえば当然だが、魔法のオナホールをいつ誰が使うかについては完全に男達側の自由であり、食事中の今も既に複数回挿入と射精が行われていた。それによりセラフォルーはとても食事中とは思えない程何度も喘ぎ、身体を跳ねさせる。一方グレイフィアは精液のみが送られてくる為射精の瞬間以外は何も感じず済んでいるが、逆にいえばグレイフィアは射精のタイミングを測りようがなく、毎回不意打ちで射精をされているような状態。方向性は違えどどちらも普通ではない状況での快楽を味わっている、味わわされている真っ只中であり、それが精液料理を食しているという非常識な現状と合わさる事で、二人の情欲を駆り立てる。落ち着いて食べられないという事もあり、恍惚とした表情のセラフォルーの口の端からは精液混じりの涎がいやらしく垂れており、服の上からでも分かる程コリコリに勃起したセラフォルーの乳首は、射精を受ける度にぴくんっ、と震えてその存在を主張していた。

 

「だ、ダメっ、もう無理イくッ♡!魔王まんこをオナホール扱いされてイくぅううぅうぅっッ♡♡!」

「はぁ、んんっ…ぅひぃッ♡!?え、あっ、連続射精…ッ♡!?ま、まさかその為に予め扱いてッ…んんんんぅぅ"んんっっ♡♡!」

 

 何とか食事を続けていたセラフォルーだったが、いよいよ快楽に勝てなくなり、乳房を大きく揺らすように仰け反って絶頂。セラフォルーからそう間を置かない形でグレイフィアも立て続けの射精を受け、必死にスカートの裾を握りながら後孔に感じる熱で達する。口腔も鼻腔も最悪の臭いで満たされた、朝から断続的に謝罪をされ続けた二人の割れ目は今や愛液でぐしょぐしょであり、内股は勿論座椅子の底面も今やべたべたとなる程濡れていた。

 そうして経つ事数十分。セラフォルーは満足気な顔で、グレイフィアは既に疲れ切ったような顔で、二人は漸く完食をする。

 

「うぐ…色々と、昇ってきそうな感覚が……」

「んはぁ…♡飲み物が欲しくても、これじゃべっとりし過ぎてて全然飲んだ感じしないのは難点だったかもねぇ。…それに、経口摂取じゃあんまり回復した感じがしないというか…あぁいや、問題は経口摂取だからじゃなくて、欲望をそのままぶつけられている訳じゃないからかしら…」

 

 何とか完食こそしたものの、気を抜くと色々不味い事になってしまいそうだ…とグレイフィアは口元を押さえる。一方セラフォルーは吐息混じりに食事の感想を口にしたかと思えば、ふっと真面目な顔をして精液料理による魔力の回復状態を分析。オナホールによる遠隔射精を含む、これまでの行為より精液料理での回復具合が悪いというのは、グレイフィアも感じていた事であり…苦労し我慢して食べたというのに、これが非効率かもしれないと思うと、グレイフィアはやるせない気持ちで一杯だった。

 

「ま、その分は直接注いでもらったら解決よね☆」

「結局そうなるのなら、本当に食べ損ではないですか…」

「でもグレイフィアちゃん、食べてる内に段々いやらしい顔になっていったわよ?けど、直接注いでもらうにしても、経口摂取に期待してた分も補わなきゃってなると、壁尻の回数も増やさなきゃいけないかもね。…ううん。それどころか、最悪お兄さん達だけじゃなくて、集落の子供達にも協力してもらわなくちゃいけなくなるかも♡」

「子供達にまで協力をだなんて…幾ら何でも、そこまでは……」

「最悪の場合はね。だけど、手当たり次第にって事じゃなくて、ちゃんと子供である事には意味があるのよ?なんたって、若い子はエネルギーに溢れてるんだから☆」

 

 そんな事までしては最早ただの淫魔だ、と(状況的には既にその域に差し掛かってはいるが)グレイフィアは乗り気でない反応を見せるが、若さは頼りになるのだと人差し指をぴっと立ててセラフォルーは返す…。

 と、そこで上がる別の声。それは従業員である、男の声で、何故か彼等はまだ部屋にいた。…実際には、何故かも何も、精液料理を食べる二人を生で観賞する為だったのだが、ともかくその最中のやり取りに対して男達は口を挟む。

 

「朝食はお二人の期待に添えなかったようですが、夕食は昨晩も話した女神様達に人気の料理をお出しする予定です。それを召し上がれば、きっとお二人の言う魔力の回復にも繋がりますよ!」

「そうです。料理はどれも、料理人が丹精込めて、食材にも拘って作る品の数々ですから!」

 

 予想外の流れで声を掛けられた…それも、気遣いの言葉を言わせてしまったのだという事に、セラフォルーとグレイフィアは少しばかり恐縮。協力を建前に欲望を満たそうとしている事は二人共分かっていたが、それはそれとして変に気遣いをさせてしまうのは二人としても忍びなく、だからこそ彼等の前で後ろ向きな発言はしないでおこう、とセラフォルーもグレイフィアも心に決める。

 それと共に、二人は一体どんな料理なのか…と興味も抱く。実際のところ、彼等の言う「女神に人気の料理」とは例の料理の数々なのだが、それを悪魔二人が知るのは、もう暫く先の事。

 

「ね、ところでお兄さん達は、どうしてまだここにいるのかしら?」

「あ、それに触れるのですね…」

 

 ふと訪れた沈黙の数秒後、おもむろにセラフォルーは男達へ尋ねる。先程までは精液料理に気を取られていた為に、それについて触れる機会を逃したと思っていたグレイフィアは、あっさりと訊いたセラフォルーに内心軽く舌を巻く。

 ここまで全く触れられなかった為に、「自分達がここにいる事はもう受け入れているんだろう」と思っていた男達も、ストレートな物言いで尋ねられた事に驚愕。驚いた事で言葉に詰まってしまい、顔を見合わせ…その様子を見ていたセラフォルーは、蠱惑的な笑みを口元に浮かべる。

 

「あ、おトイレ行きたくなっちゃった♡」

 

 誰も予想していなかったその言葉に、本人以外の全員が目を見開く。グレイフィアはセラフォルーの顔を、男達は欲望に満ちた目で下半身を見やる。そして彼等の食い入るような視線を感じるセラフォルーは、背筋を登るぞくりとした感覚を抱きながら、スカートをほんの少し摘み上げ…言う。

 

「けど、今からじゃおトイレまで間に合いそうもないし…従業員さん♡どうか私のおしっこ、飲んで下さい♡」

「ちょっ、せ、セラフォルー貴女……!」

 

 裾を指先で摘み、僅かに上げるだけでも露わとなる彼女の秘部。程々に黒の陰毛が生えた、貞操観念の薄さとは裏腹に白く綺麗なセラフォルーの割れ目。それを晒すと共に、セラフォルーは飲んでほしいと男達に頼む。流石のセラフォルーもこれは恥ずかしいようで、顔を赤面こそさせていたが、それはそれとしてノリノリな様子で秘部を見せつつ男達を手招きする。

 当然グレイフィアは愕然としながらも、その行為を咎めようとする。されどそれよりも男は早く、二人の内の片方が彼女の前に膝を突く。

 

「えぇ、勿論ですとも。お客様にご満足頂くのが、従業員の勤めですから…ね」

「あ、狡いぞお前…!」

 

 尤もらしい事を言いつつ、秘部へと顔を近付ける男。先を越されたもう一人は抗議をするが、男は全く聞く耳を持たず、いつでもどうぞとセラフォルーを見上げる。

 その瞳に浮かぶのは、今にも溢れてきそうな程の興奮。剥き出しの欲望を向けられたセラフォルーもまた昂りを増し、股を開いて男の口に割れ目を当てがう。既にぐっしょりと濡れている、遠隔挿入と射精で解れ切っている女陰は触れただけでぴくんと肩が震えるような快感を生み出し、そこで更に興奮を強めながら、セラフォルーはその場で排尿に至ろうとする。

 

「ん、んっ…♡(ぅ…出そうなのに、出ない…流石にちょっと恥ずかし過ぎて、身体が緊張しちゃってるぅ…♡)」

「…セラフォルーさん?」

「あ、ま、待ってね…うん、出る…すぐに、出るっ…からぁ…♡!」

「あぁ…ゆっくりで大丈夫ですよ〜、お客様」

「ひぁぁっ♡!?そんなっ、急に息掛けちゃ…ぁ、で、出るぅぅ♡!」

 

 普通の排泄と同じ要領で出そうとするセラフォルーだが、出てこない。その理由を羞恥心からの緊張からだと悟り、今度は捻り出そうと踏ん張ってみるが、これまた中々出したいものが出てくれない。自分で頼んでおきながら出てこないのでは、それもそれで恥以外の何物でもない、と顔を真っ赤に染まる程踏ん張りながらセラフォルーは出そうとするも、尿道は完全に閉まっており…それを理解した男は、にやりと笑うと大丈夫という言葉と共に息を秘部へと吹き掛ける。

 擽るような、生暖かい男の吐息。殆ど直で吹き掛けられる湿った風は、ゾクゾクとした上手く言葉に出来ない感覚を秘部から全身へと迸らせ、鍵を開けられたように尿道の締まりも一気に緩む。そして次の瞬間、セラフォルーはぶるりと震え…放尿。出したての熱い黄金水が、男の口へと注がれていく。

 

「ああんっ♡私のおしっこ飲まれてるっ♡ちゃんとおトイレで流さなきゃいけないのに飲まれちゃってるぅ♡!」

「な、なっ……」

「はぁぁ、コーフンするぅ…♡…ねぇ、グレイフィアちゃんも一緒にどう♡?」

「わっ、私はそんな事……」

「でも、グレイフィアちゃんも段々シたくなってきてるでしょ?それに…このままじゃ、従業員さんが不公平よね♡?」

 

 次第に膝が外を向き、爪先立ちとなっていく中、言葉を失っているグレイフィアにセラフォルーは誘い掛ける。予想通りグレイフィアは拒否しようとするが、セラフォルーの指摘で一瞬彼女は言葉が詰まり、もう一人の従業員の事も出されて完全に沈黙をしてしまう。

 先を越されたもう一人の男からの、期待と欲求に満ちた視線。放尿を続けるセラフォルーの、何とも気持ち良さそうな顔。無意識にグレイフィアは生唾を飲み込み、直後にその事に気付き……グレイフィアもまた、スカートの裾を摘んで上げる。

 

「じ…直飲みは、却下です…。ですが、昨日と同じ形であれば…お、お礼として…飲んで、頂きたいと、思い…ます…♡」

 

 躊躇いと羞恥に満ちた顔をしながら、差し出すようにして銀の陰毛が生い茂る秘部を見せるグレイフィア。顔にこそ恥ずかしがる様子を見せていたものの、言動は真逆だったセラフォルーとは対照的であるが故に、その姿は際立ちもう一人の男を欲情させる。元から興奮していた彼の欲望を、もう一段上へと引き上げさせる。

 思わず見惚れてしまったもう一人の男だったが、はっと我に返ると即座にジョッキをグレイフィアの前へ。畳の上に空のジョッキが置かれ、それを見てグレイフィアはきゅっと裾を強く掴む。それも躊躇いの表れだったが、だからといって「やっぱりなしで」などと言う気はグレイフィアにない。もう意を決したとばかりに、ジョッキを見下ろしながら位置取りを修正し、その後グレイフィアは腰を下ろす。ジョッキ目掛けて、蟹股になるようにゆっくりと腰を下ろしていく。

 

「あ…で、出来れば手は頭の後ろでお願いします!腋が、腋が見えるようにがっつり肘を上げて、開く感じで!」

「こ、こう…ですか…?(こ、この格好では、腋も毛も丸見えに……っ)」

 

 立った状態から中腰に、更に下に…と下げていく中、もう一人の男は食い気味に要求。既に秘所を晒してしまっているのだから、と今度は然程躊躇う様子もなく言われた通りに腋を開くグレイフィアだったが、その最中に新たな羞恥の存在に気付く。

 スカートの短小化が目を引く衣服の変化だが、それに加えてグレイフィアは腋も露出するようなメイド服へと変わっていた。そしてその状態で腋を開くというのは、即ち処理をしないままであった腋毛も公開されてしまうという事。秘部と合わせて無造作に生えた無駄毛をすぐ側で見られているという事に、更にグレイフィアの羞恥心と屈辱感は強まるが、もう引くに引けないという事もあり、そのまま最後まで腰を、スクワットするような動きで下ろして止まる。

 

「くぉぉっ、やっぱりこの体勢はマジで良い…!…そうだ、宜しければ俺も出すのをお手伝い……」

「け、結構です…!…で、では失礼して……ん、ぅ……♡」

 

 さっきは先を越されたが、これを真正面で見られたのだから結果オーライ。そんな風にもう一人の男が思う中、手伝いを速攻断ったグレイフィアは秘部をジョッキへ沿わせるようにして力を抜く。苦肉の妥協案として、昨晩同様ジョッキへ尿を注ぎ始める。

 断ったのは、本当に元々尿意を強く感じていたからなのか、これもセラフォルーとは対照的にすぐに尿の排出が始まる。最初こそ控えめな、少しずつ出てくるといった様子の尿だったが、次第にその勢いは増していく。

 

「はっ、ぁあぁ…っ♡あ、えっ…なんで、こんなっ……♡!?」

 

 プシャアアァァ!…と、気付けば噴出するような勢いで注がれていくグレイフィアの尿。予想外の勢いの強さにグレイフィアは狼狽し、セラフォルーも驚き、男二人は見逃すまいと目を見開く。

 ただでさえ恥ずかしかったところでの更なる羞恥に、湯気が出てきそうな程顔を赤くしたグレイフィアは何とか排泄を止めようとする。しかし止めようと思っても止められないのが排尿であり、ジョッキの中では音を立ててみるみる黄金水が溜まっていく。加えて下手に動けば尿はジョッキからそれ畳へ撒き散らす事となってしまう為に、恥ずかしくてもその場から離れる事も出来ない。逃げる事も出来ない特大の恥辱に、グレイフィアはただただ顔を染める事しか出来ず…そんなグレイフィアの姿に、どちらの男も釘付けとなっていた。セラフォルーの尿を飲む男も意識は完全にグレイフィアの方へと向いており…その事に気付いたセラフォルーの心には、対抗心の火が灯る。

 

「…ねぇ、従業員のお兄さん。今のままで満足?…私のおまんこから、直接飲んでみたくない♡?」

「……──っ!?」

 

 がばりと股を開いた体勢のまま上体を屈め、可能な限り顔を近付けたセラフォルー。その体勢からセラフォルーは、囁くような声で問い掛け、魅惑の提案で男の意識を引き摺り戻す。

 セラフォルーがしたのは、あくまで問い掛け。してみたくないか、と訊いただけ。しかし次の瞬間、男は目を欲望で爛々とさせ…喰らい付くように、彼女の秘部へと口を重ねた。

 

(う、うぉぉっ!まさかこんな美少女の秘部から、おしっこの直飲みが出来るとは…ッ!いい、果てしなくいい…ッ!)

「ひゃあんっ♡!何も言わずに吸い付いてくるなんて、お兄さん大胆過ぎるぅ♡!」

 

 喉を鳴らしながら、割れ目にべったりと付いた愛液共々男は尿を飲んでいく。有無を言わせないような彼の行動にセラフォルーはびくりと身体を震わせながらも、悦びに満ちた声を上げる。

 その隣では、グレイフィアの股から注がれた黄金水がジョッキに並々と溜まっていた。勢い良く出たが為か、グレイフィアの排尿はセラフォルーより先に終わり、溢れんばかりに注がれたジョッキをもう一人の男後持ち上げる。そして排泄を終えた直後のすっきりした感覚をグレイフィアが抱く真っ只中で、豪快にその男も飲み始める。尿を喉へと流し込む。

 

「へぇ、そっちもいい飲みっぷりね☆グレイフィアちゃんのおしっこはどう?」

「ぷはぁ!…いやぁ、どうかって言われたらそりゃ…最高も最高だよ!ありがとうございます、グレイフィアさん…いや、グレイフィアちゃん」

「は、はい♡…はい…?」

「あら、いいじゃないグレイフィアちゃん。この際そうやって呼びたい人にはそう呼んでもらえば…ぁあんっ♡ちょっ、お兄さんもう出ないっ♡出てないからぁ♡!」

「いやいやセラフォルーちゃん、まだこのマン毛にも残りがね…」

 

 尿を出し切り満足した様子のセラフォルーが問い掛ければ、飲み干したもう一人の男は嬉々として返答。更にテンションが跳ね上がった様子でグレイフィアへの呼び方を変える。度重なる快感と羞恥で思考がよく分からない状態になりつつあったグレイフィアは、思わず一瞬そのまま答え、しかし我に返ってもう一人の男に困惑をした顔を見せる。

 されどここで不快感ではなく、困惑止まりであった事が、普段の思考を失いつつある事の証左。そのやり取りを面白がるセラフォルーだったが、そこで放尿はもう終わったにも関わらず男に秘部を舐められ始めた事で、かくんと腰を揺らすと共に喘ぎ声を上げてしまう。

 

「……っ…♡(直接尿を飲まれて、その後も股をじっくりと舐められて…)」

「グレイフィアちゃん、こっちもどうかな?ほら、出した後は何かで拭っておきたいだろう?」

「へ?あ、えぇ…って、いやそれは──」

 

 待って待ってと半ば抱えるようにセラフォルーは男の頭を掴むが、女性器を舐められながらでは力が入らず、されるがままになってしまう。その姿に、自分でも気付かぬ内にグレイフィアは視線を奪われ…もう一人の男が投げ掛けてきた提案に、反射的に返してしまう。生返事で答え、それから問いを理解した事で慌てて撤回しようとしたが、その時にはもうもう一人の男は顔を間近にまで迫らせていた。鼻先が触れるか触れないかの距離まで顔を近付けた男は、味わうように割れ目を下から上まで一息に舐め上げ…次の瞬間、迸る快楽。

 

「〜〜〜〜っっ♡!?い、イくッ♡♡!」

 

 突発的な、不意打ちを掛けられたが如くの絶頂。グレイフィアは男に股を押し付けるように腰を突き出し、仰け反る事で胸を大きく揺らしながら舌の愛撫で達してしまう。

 絶頂と共に潮を吹き、当然それは男の顔に撒き散らされる。だがやはりと言うべきか、男に顔を顰める様子は一切なく…それどころか、良い事があったとばかりに満足気な表情を浮かべていた。

 

「はっ…♡ぁ、あぁ……♡」

「うっわぁ、まさか一舐めされるだけでイっちゃうなんて…身体の感度も良いみたいだし、さっきは二人共釘付けだったし、うかうかしてると皆グレイフィアちゃんに取られちゃうかも。…けど、それはそれで張り合いがあって良いわ☆やっぱりグレイフィアちゃんは、昔も今も私にとってのライバルみたいね☆」

 

 自分でも達してしまった事が理解出来ず、股をひくつかせたままグレイフィアは放心状態。拭き取るという名目の下、もう一人の男が達した後も舐めてその味とグレイフィアの反応を楽しむ中、セラフォルーは表情を緩め、嬉々とした声で負けていられないとグレイフィアに宣言。されどそれもグレイフィアにはいまいち聞こえておらず、もう一人の男からの、「今度は直接飲ませてほしい」という要望にも、上の空で了承してしまう程であった。

 そうして漸く二人の排尿は終了する。セラフォルーは勿論、我に返ったグレイフィアも、依然恥ずかしくはあるもののすっきりした…認めたくはないものの、悪い気分ではなかったという思いを抱いており…そこでセラフォルーは、男達の股間が再び膨らんでいる事に気付く。

 

「へぇ…お兄さん達、さっきも盛大に出したのに、もうここがパンパンでキツそうね♡」

「そりゃあ、こんなにも美人でエロい女性の取れたて一番を飲んだら、なぁ?」

「そういう事なら…グレイフィアちゃん、私達が漏らさないよう身体を張って処理してくれたお兄さん達には、お礼をしなくちゃシトリーとグレモリーの名が廃るってものじゃない?」

「…そう、ですね…。して頂いた事には、それと同等のお返しをするのが礼儀というものです…」

 

 新たな昂りを覚えたセラフォルーは唇を舐め、表面上だけは尤もそうな言葉でグレイフィアを誘う。するとグレイフィアも流石に気分が『出来上がって』いたのか、目を逸らしながらもそれに同意し…一瞬目を丸くした後、セラフォルーは妖しく笑う。

 

「それじゃあ早速……♡」

「あー…悪いんだがセラフォルーちゃん。今度は俺、グレイフィアちゃんにしてもらいたいんだ」

「お、丁度良いな。俺も今度はセラフォルーちゃんにって思ってたんだよ」

 

 膝を突き、立ち上がった男の下半身にセラフォルーが手を伸ばしたところで、男二人はそれぞれ交代を希望。そのまま二人は入れ替わり、股間共々セラフォルーとグレイフィアの前に堂々と立つ。友人とはいえ、別の女性に心が移るというのは、良い気分ではなかったが、同時にもう一方の男が自分に心を移してくれたという状況でもあった為に、女悪魔二人は特に文句も言う事はなく…セラフォルーは慣れた手付きで、グレイフィアはまだ多少恥じらいながら男の下半身の衣類を降ろす。

 露出する肉棒。一度目の射精前と同様どころかその時以上に反り勃っているようにも見える彼等のそれを前に、二人はほぼ同時に喉を鳴らし…たっぷりと唾液の分泌された口で、怒張した肉棒を咥え込む。

 

「ふじゅるっ、んっ、んぷっ♡」

「ぅ、む…んぁ、ふっ…ちゅぷっ…♡」

 

 ぐっぽりと根元付近まで咥え込むところまでは二人共共通していたが、そこからは大きく変わる。セラフォルーはそのまま根元まで咥え込んだかと思えば、口を一物に吸い付かせつつ流れるように先端まで引き上げ、そこからまた根元まで咥える。口を窄ませ端正な顔を間抜けな様子に歪ませながら、卑猥な水音と共にピストン。

 対してグレイフィアは、根元へ行き着く前に顔を後ろへ引き戻し、唇と亀頭で唾液のアーチを作りながら男の肉棒より口を離す。そこからは啄むように亀頭や竿へと唇を当て、下を這わせて舐める事で一物に刺激を与えていく。

 

「うおっ、セラフォルーちゃんのバキュームフェラ凄ぇ…それにこの顔エロ過ぎんだろ…!」

「ヤバい、この正にご奉仕って感じの舐め方良過ぎる…それに唇の柔らかさも堪らん……」

 

 二人の口淫に男達が上げるのは、興奮と感嘆の混ざった声。昨日とは違う、完全な一対一…目の前の美女を自分が独占しているという状況も男達の心を満たし、快感は勿論目でも耳でも行為を楽しむ。

 情欲に満ちた声に気を良くしたセラフォルーは、更に自らのテクニックを駆使。口内で一物へ舌を絡ませ、前後運動の両方で舌を強く擦り付ける。根元まで挿れた瞬間喉も締め、亀頭から根元まで余すところなく一物全体を締め付ける。かと思えば次の瞬間には締め付けを緩め、緩急を付ける事で漢が慣れてしまわないようにしつつ、自身も一物の味を堪能。ピストンが速くなるにつれて、セラフォルーの左右に結んだ髪も楽しそうに揺れる。

 そんなセラフォルーとは違い、相手からの言葉には大して喜んではいなかってグレイフィアだが、いつの間にやら彼女は彼女で集中状態。硬くいきり勃つ一物に夢中なのか、それとも奉仕を仕事とするメイドの性分故なのか、隅から隅まで徹底的にねぶり、舐め上げ、男の肉棒を整える。更に彼女の奉仕は一物だけでなく睾丸にも渡り、グレイフィアは片方ずつ咥えては口内で転がし、舌と唇でしっかりねっとりと肉棒同様の状態に仕上げる。

 

(そう、これはあくまで返礼…今出来る、望まれている事に最適な返礼をしているだけなのだから…♡)

(はぁぁ、やっぱりオチンポは生でなくっちゃ♡けど、オマンコとアナルに挿入してもらってる時でも自由な体勢でオチンポ味わえるって意味じゃ、オナホも悪くないわよね♡)

 

 心の中で言い聞かせるように…或いは誤魔化す為の言い訳を並べ立てるようにしながら裏筋を舐め上げるグレイフィアと、今の状況に心躍らせながら一度肉棒から口を離し、左右の睾丸を一遍に加えて軽く歯で擦るセラフォルー。二人共無意識の内に両手が秘部へと伸びており、咥えた男性器の感覚と、自らを見下ろす男の視線を感じながら秘部を指で弄くり回す。

 

「う、くっ…この舌使い、反則だって…!」

「じゅるっ、ぷっ…んふふ、射精して♡今度は私にも、直接濃ぉいザーメン飲ませて頂戴♡」

「こっちももう、限界…!」

「ど、どうぞ…んちゅ…♡ここまでしたのですから、最後までお世話させて頂きます…♡」

 

 絶世の美女が、自分達好みの格好で口淫をしてくれる。それだけでも特上過ぎる状況だったが、加えてセラフォルーはどうすれば男が悦ぶか、悦ばせられるかを熟知しており、グレイフィアもグレイフィアでその口淫は余すところなく丁寧そのもの。そんな二人からの奉仕を受ければ、男達の興奮に満ちた肉棒が堪えられる筈もなく、表情共々射精の予兆を二人へと知らせる。

 待っていたとばかりにセラフォルーは激しいピストンでラストスパートをかけ、グレイフィアも恭しく鈴口にキスをした後口腔内へと肉棒を沈めていく。それぞれの最後の一押しで、男達の快楽は完全に弾け…一物が大きく跳ねると共に、白濁液が口内へ噴き出す。

 

「ふくぉ"ッ…♡お"ッ、ふっ…んぁむ、じゅるずっ……♡」

「んはぁんっ♡ぉぶっ、ぷっ…じゅぞぞぞぞぞぞ…っッ♡!」

 

 既に一度射精しているとは思えない程の、濃厚且つ大量の精液。打ち込むように噴出した精液は喉奥を叩き、跳ね返り、どろりと粘つく感覚と共に二人の口内を占領していく。

 欲望剥き出しの盛大な射精に、グレイフィアはえずく。しかし吐き出す事はなく、一物の根元へぴったりと唇を吸い付かせて一滴たりとも零さないという意思を見せる。喉を鳴らし、口内に広がる精液を飲み込み奥へと落としていく。それが完璧な奉仕をせんとするメイドの矜持か、彼女の『雌』としての部分が貪欲に精液を求めようとしているのかは分からない。だがえずく声すら淫猥なグレイフィアの嚥下が、射精中の男を落ち着かせるどころか更に欲情させるものであった事は間違いない。

 同じくセラフォルーの口腔内にも、白濁液は溢れ返る。しかしセラフォルーは動じる事なく、それどころか悦びの声を漏らし、すぐさま嚥下。熱く粘つく精液をもうすれば飲み易いか熟知している様子ですぐに奥へと流し込み、そこからセラフォルーは一物全体を吸い上げる。唇どころか口腔全体を密着させ、射精中の一物へ目一杯の刺激を送る。口の中の精液だけでは足りないとばかりに、尿道をまだ流れる最中の精液も根こそぎ吸って搾り取る。

 

「ぷぁっ、んっ…ぷはぁ…♡…お兄さんのザーメン、美味しかったわ♡」

「くふっ、ぅ…ぷふっ……♡…ご満足、頂けましたか…♡?」

 

 魔王というより淫魔とでも言うべき口淫で一滴残らず搾り上げたセラフォルーは、感嘆の吐息を漏らした後に裏筋へとキス。何とか零す事なく読み切ったグレイフィアも、上目遣いで…されど妖艶さも感じさせる視線と表情で一物を撫でる。極上の口淫で男二人は満たされた顔をしており…されど刺激的で官能的過ぎるが故か、彼等の一物は射精後も硬く反り勃ったままだった。

 

「あぁ、満足なんてレベルじゃない…こりゃもう忘れられないレベルってもんさ」

「全くだ。気持ち良過ぎて、逆に治まりそうにないじゃないか」

 

 見た通り、言葉通り、彼等の一物はまだまだ元気そのもの。その様子を見て、次は何を求められるのか…と想像しかけたグレイフィアだが、予想に反して男達は衣服を整える。

 無論、彼等とてもう興奮が治まった訳ではない。しかし今日は元から予定が、昨日セラフォルー達と話した予定がある為に、いまはこの位で我慢しよう、と考えたのだ。そしてその旨を伝えようとする男達だったが……

 

「んふ♡お兄さん達はもういいみたいだけど…このまま覗くだけで終わらせるの?それとも、一緒にすっきりしていく♡?」

「…おっと、まさか気付かれているとは……」

「そんな事を言われたら、すっきりしていかない訳にはいかないなぁ」

 

 ちらり、と出入り口へ視線を向け、投げ掛けるようにして言うセラフォルー。すると数秒後、別の男達がわらわらと現れ、そういう事ならばと自ら下半身を露出させる。

 彼等は今日の予定の為に早めに集まった者や、いつも通り隠しカメラの映像で楽しんでいたものの、それだけでは飽き足らずに直接覗きに来た者達だった。続々と入ってくる男達に、グレイフィアは驚き…投げ掛けたセラフォルーもまた、目を丸くする。

 

「…一人二人位はいると思って、適当に言ったんだけど…それがまさかこんなにいたとは……」

「…貴女が呼び込んだんですから、全員貴女が相手をするべきでは?」

「やーん、グレイフィアちゃんの意地悪〜!こんなに沢山の男の人に輪姦されちゃったら、魔王なのに冥界全体が大した事ないと思われる程の無様な姿を晒しちゃうかもしれないけど、それでもいいの?」

「なんですかその言いようは…はぁ……」

 

 身体をくねらせ、大仰にセラフォルーが言ってみせれば、グレイフィアは嘆息する…が、その雰囲気に拒絶の意思は見られない。…即ちそれが、彼女の答え。

 そこから先は、言うまでもない。男達の中で躊躇う者など誰一人おらず、躊躇いがないのはセラフォルーも同様。唯一躊躇う側であったグレイフィアも、今し方口で射精を受けた以上ここで受け入れようと拒否しようと対して変わらない…と思っている状態であり、早速また突き出された一物を悪魔二人は咥えていく。多人数に対し二人ではとても間に合わない為、口と共に手で扱く事も行いながら、舐め、しゃぶり、欲望の詰まった精液を幾度も口で受け入れていく。

 

「口の中、滅茶苦茶あったけぇ…あ、やべ、精液じゃない方出そうかも…」

「んぇ♡?ぃーよ、らしてっ♡」

「ほっ♡んぼっ♡ぷぇふ…んぶぉ"ッ♡!?」

「あー…フェラしてもらいながらの小便、格別過ぎる……」

「おいおい出すならその前に言ってやれよ。悪いなグレイフィアちゃん。勝手に出した分として、こいつから精液もたっぷり搾り取ってくれ」

 

 中には精液だけでなく、二人に咥えてもらったまま小便をする男もいた。一物を根元まで挿れられた状態の、喉奥から直接流し込まれる小便にグレイフィアは目を白黒させ、セラフォルーも精液に比べ飲むのに苦労していたが、二人共零す事はなく、こちらも全て受け入れていた。性欲だけでなく小便の処理までした事で、下品な言い回しとしてではなく、本当に『便器扱い』となっている事にセラフォルーはゾクゾクとした興奮を覚え、グレイフィアも飲尿まで許可した覚えはない、と思いつつも、男を振り払おう、尿を吐き出そうという気持ちには一切ならない自分の心境に気付いていた。

 

「あはっ☆お兄さん達、朝から魔力回復の手伝いをしてくれてありがと♡これは私達からの、ささやかなお礼よ♡」

「これが欲しいという気持ちは理解出来ませんが…どうぞ、受け取って…下さい…♡」

 

 全員の相手をし終えた後、お礼と称して二人は蟹股立ちとなると、男達に向けて割れ目を開いて見せびらかす。更に直前に言われていた通り、セラフォルーは黒の、グレイフィアは銀の陰毛をそれぞれ自らの手で秘部から抜いて、それを求めた全員へと渡す。

 朝からしたい放題、されたい放題の男達とセラフォルー達。そしてセラフォルーとグレイフィアは当初の予定通り、集落の案内を受ける為に男達に連れられ旅館の部屋を後にする。常に精液の臭いと熱を忘れられないような一日は、まだ始まったばかりである。



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