前世の記憶を思い出したと思ったら火拳のエースと顔がそっくりさん (ポポビッチ磯野)
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前座遊戯
最初の一歩は残しとく


男は天命を受ける


 

かみはいない、そう、しんだだよアイツ(さらり)も〜〜〜勝手に死んじゃうなんて!もう!

本当に許さねぇからな...!!!!!!!!

ガン!と地面を叩く拳がじんじんと痛みを訴えるがそれ所ではない。もう一度小川をのぞき込む、そしてがっくりと項垂れた

何度見ても同じ顔幻想ではない

 

 

 

ここの世界に生まれて早数年

俺は所謂前世の記憶がある人間だ、ちなみに生まれた時から記憶があった訳では無いつい先日思い出した。

うん、本当にこんな馬鹿なことおこるのかよって感じだ

3歳児に成人男性が入ってるなんて嫌すぎるだろ、呪うぞゴッド!!

 

 

前世の俺は日本という東の島国に暮らしており、平均的な中流階級の家の人間で、父は営業マンで母は英会話の先生。

一人っ子で子供の頃は兄弟がほしい!といつも強請っていたらしいでも両親は曖昧に笑うだけで結局、家を出るまでそれがかなったことは無かった、まあ理由を聞けば納得せざるをえなかったんだけど。

 

そんなこんなで一人暮らしをして

それなりに働いて彼女もいたし結婚も考えてたのに、トラックに突っ込まれそうになった俺はとにかく彼女を守ることしか考えられなくて、自分でも有り得ないと思うくらいの力で彼女を突き飛ばして、その後はーーーーーーもう思い出せない。

 

わかるのは俺は死んだってことだけだ、まさか痛みも感じることなく死んでしまうなんて、まあ痛いのはやだしひと思いに〜ってのは有難いけど、どうせなら彼女と幸せな家庭を築きたかった、ウェディングドレス姿だって見たかったんだ本当に彼女は綺麗で、っていや惚気話をしてる場合じゃないな!!!

 

 

ため息と思わず顔を顰めてやると幼少期の彼にそっくりだ

これで歳を重ねてそばかすもつけて、不敵に微笑めば彼が初登場した頃に見えるだろう

 

 

そう顔、この顔が問題なんだよ。

 

 

俺だって長期連載の王道漫画を知らないわけないし

というかまだリアルタイムでやっていた世代だ

たくさんの冒険、絆といろんな愛情それから果てなき夢

海賊王が遺したとされるひと繋ぎの大秘宝をめぐる冒険譚!!

 

しかし本当にこの顔はダメだわアカン(アカン)

 

いや彼に文句があるわけがない、ルフィの義兄弟の1人で心から信頼を置いている人物だぞ?

 

俺達の世代で彼の死にショックを受けなかったものがいるだろうか?答えは否だ。

本編を見なくなった俺でさえ彼の死を信じられなかった

 

そしてなんて理不尽なんだと

子供は親を選べないだろうにその親が海賊王だっただけで鬼の子とよばれ、出自を疎み父親を憎むなんて

想像絶することだろう、愛してくれてありがとう、なんて、あの傷で弟を守って死んでいった彼

 

 

ポートガス・D・エース

かの海賊王の息子でルフィとサボの義兄弟で、白ひげ海賊団2番隊隊長、通称火拳のエース

 

 

彼は原作で20歳という若さでこの世を去る

 

 

 

しかし幸運な事に俺は人生2回目を歩んでいる人間だ。

彼女と幸せになりたかったが、この世に添い遂げたいとおもった彼女はいない

なら彼に俺の残りの人生譲ったて罰は当たらないだろう?

 

おせっかいでも何がなんでも、彼に生きてほしいきっと何処かで見下ろしてるだろう神も俺が助けることを予想してこの顔にしたに違いない

じゃなきゃどんだけ悪質なんだよ、脳みそ腐ってんのかゴラァ

 

はぁと何度目かわからない溜息をつきながらこれまでを振り返りこれからを考えた。

 

町の人の話から、どうやら海賊王は処刑されており何の因果か彼とは同い年になったようだった、なおさら都合がいい

 

 

こんなにそっくりなんだ、世界中を騙して俺は、やりきってみせる

 

 

 

 

 

 

 

 

転生したら火拳のエースと顔がそっくりさんな男のはなし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

火拳のエースと顔がそっくりさんなオリ主

 

名前はマルドリード・セヴァ・エクトル

マルドリードはスペインの首都マドリードから

ゼヴァは隠し名で救世主の意味をもつセイヴァーを縮めたもの

エクトルは古代ギリシャ語でトロイヤ戦争における英雄ヘクトールの名前

 

黒髪と無精髭をはやしニット帽を目深くかぶって、口元が隠れるほどえりのある服装が特徴、寒がりと言ってかなり着込んでいるが顔を隠すためである

こと退き戦・防衛戦において屈指の強さを誇る、ヘクトールの名前に恥じない様戦い方を覚えた

 

エースより早く白ひげ海賊団に入団する、俺はサッチ助けるマン

 

元々(鍛えたりサバイバルやら適当に海賊なんかをのしていたが)たいした実力もないのに白ひげ海賊団に乗り込んで見習いにしろ宣言、ロジャーの面影を感じて面白いから見習いとして船におくことにした

見習いとして元々もっていてニット帽と見聞色の覇気をつかい生活、後に正式にクルーになるよ

 





いやぁうっかり指摘されるまで気が付きませんでした、よく考えたら以前のままだとネタバレしてましたね?
現状残してある所は最新話あたり、ちょっとだけ違う所もありますけど大まかに予定通りだったのでその先の所は削除しました!
知ってる人見たことある人は内緒です、ナイショ!!(焦)

誤字報告ありがとうございます!助かります(^^♪



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もういいかい?


まーだだよ



視点が変わります、オリ主→彼→オリ主母親




 

 

 

 

 

「...996、997、998、999...ぐっは、1000!!!」

 

いつもの筋トレのメニューを終えるとその場に倒れ込んだ

腹筋背筋、スクワットに腕立て伏せ、懸垂に走り込みに水泳とにかく身体を鍛えた10年間だった

 

つい先日この世界での両親ーーーとはいえ父親の顔は知らないがーーーいつも側にいてくれて、肉体と精神面がちぐはぐな俺を産んでここまで育ててくれた母親が病気で亡くなった。

 

葬式は村の人間で粛々と行われ、俺は村の人たちにお礼を言って我が家に戻った

 

 

「...ただいま、かあさん」

 

 

『エル、おかえりなさい今日はあなたの好物を作ったのよ』

 

 

明るかったリビングにもう母親の姿はない

けれど先程まで使っていたように空いた椅子にかけられた母親のエプロンが、毎朝髪を整えるために使っていたブラシが

畳むために積み上げられた洗濯物だけが残されて

 

いつも当たり前にあった温もりだけが失われてしまった

 

 

「っご、めんなさい...!!」

 

 

俺は泣きながら謝るしかなかった、あなたの息子を奪ってごめんなさい

本当の息子になれなくてごめんなさい

親不孝者で、ごめんなさい

 

ごめんなさい

 

ごめんなさい

 

あなたの息子をこれから殺してしまう俺をどうか天国で恨んでください

 

ごめんなさい

 

 

 

それでも、俺を愛してくれてありがとう

 

 

 

その夜、俺は母さんの部屋でずっと泣き続けてゆっくりと眠りに落ちて行った

 

朝日とともに目を覚まし、朝のあいさつにこの家で誰も返してくれる人がいないことにまた胸がいたんだが、気が付かないふりをして朝食を作り食べる

 

...あー、作り過ぎてしまった分はお昼ご飯にしようと思いながら完食すると身支度をしてその日のトレーニングに出かける

少しでも長くあなたの息子を生かすために

 

ふと風が頬を撫でて俺は空を見上げた、この青のしたできっと同じ顔を持つ彼も生きている筈だ

そう思えばぽっかり空いた穴が少しだけ塞がった気がした

 

さて目下は早めに体力つけて、白ひげ海賊団に入らないと

とりあえず船が来たら忍び込んで見習いにして下さい!!!って言わないとな

んー断られたら、どうするか

海に捨てられるか殺されるかだろう、だって彼らは海賊なのだ

名のある賞金稼ぎや海賊ならまた違うかもしれないが全く眼中に無い所から湧いて出てきた奴なんて、迷惑以外の何者でもなかろう

しかしこちとら引く気は1歩もない。

 

白ひげは好きな人物だった、その生き様に憧れた

だから憧れの人に腰抜けだと笑われるのだけは、嫌だ

俺としても、母さんの息子としてもこの誇りと覚悟は失わないようにしなければ

 

 

汗を拭きながら上体を起こし、我が家に帰ってくる

 

「ただいま」

 

写真たての中で優しく笑いかける母親にそう言えば、おかえりなさいが聞こえてきそうで、この家に一人暮らしになった今もやめることは出来ない習慣のひとつだ。

寂しさと悲しさは残る、でもそれを理由に立ち止まる事は出来ない

俺がしようとしていることを考えればね、でも母さんもきっと笑って許してくれるさ。

 

着替えをすませると予定を確認する

午後はこの村の農作物を荒らしているイノシシを狩りに行く事になっている

鍛えているからか、ベースだけはこの世界の人間だからだろうか、成長速度が早く身体能力も高い、そういえばと思い出すああ彼もイノシシ狩りをしていたっけ

 

「別人で、違うはずなのにね」

意味もなく彼に話しかけるように独り言が零れた

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

東の海 ゴア王国 コルボ山 山中

 

 

 

 

 

“別人で違うはずなのにね”

 

 

 

囁くようにけれど何処か笑うような呟きが聞こえた

 

「?、どうしたんだ」

「...いーや何でもねぇよ気のせいだ」

 

僅かに顔を顰める、もっと小さい頃に聞いたっきりだったあの声が今になって聞こえたと思えば、意味のわからない呟き

 

「そっか!なら早くメシにしようぜ!肉だ肉!!」

 

「わかったって、ほら運ぶぞルフィ!」

「あ!置いてくなよエース!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「おめでとう男の子よ」

身体中が怠惰感で動けない中、助産師がこちらにやってきて先程とり上げた息子を枕元に置いてくれた

 

産まれたばかりでお世辞にもまだ人の子供っぽくない私の息子、幼く小さい命

 

「産まれてきてくれてありがとうね、“エクトル”」

「あらお名前はもう決めていたんですか?」

助産師の女性にふふと笑いかけるそう決めていた

 

「男の子ならエクトル、女の子ならテレシアずっと決めてたのどちらも勇敢な戦士の名前よ」

「戦士って...物騒なこと言わないでくださいよ」

呆れて肩をすくめる助産師にまた笑う

あら違うのよ?私は戦士みたいに悪役を倒せるように強くなれなんてこの子に願うわけないわ、でも戦士のように誇り高くいて欲しかったから

国を守ろらんとした王子に仇討ちにと一騎討ちを挑んだ戦士

勇敢で守るべきもののために全てをかけれる覚悟をもつように、友のために身を呈して戦える思いやりのある子に育って欲しいから

 

ねぇエクトル

 

 

 

 

 

私の息子、マルドリード・エクトルはすくすくと育ち好奇心の赴くまま村を駆け回っていた父親譲りの黒髪がゆれて、私から受け継いだ紫色の瞳が光に照らされてよく見える

普段は黒目と思われてるけどこうして光にあたると紫色なのがわかる、変わった瞳

 

「かーしゃん!」

「おいで私の愛子」

 

この子には父親がいない、エクトルは私がいるからいいとは言うもののやはり寂しいのだろう時より他の家の家族を見ているのを私は知ってる、ごめんねエクトル私が勝手に決めて、自分勝手な母親を許してね

 

 

3歳になったエクトルはある日から雰囲気ががらっと変わった前は落ち着きがなくて朝ごはんでさえも大人しく食べてくれなかったのに、いま目の前で黙々と口に運んでいる

 

何かあったのは一目瞭然ででもその目は真っ直ぐで迷いがない

だからあえて問いただすことは、しなかった

きっと必要になったら話してくれる気がしたから、ふふ母親のカンよ

 

 

 

あっという間に時が過ぎて、私は静かに本を閉じる

 

エクトルは13歳になった

最近私の体はなかなか思うように動かなくなってきており簡単な家事しかしていない、ほかは全部エクトルがやってくれている。

流石私の息子ね!

 

お見舞いに来てくれる村の人たちの情報によると、村付近の山にこもって体を鍛えて時より動物を仕留めて帰ってくるという

私の息子ながら逞しすぎて知った日に大声で笑ったのはいい思い出よ。

 

 

「ただいま母さん!」

「おかえりなさい、エクトル」

 

 

この子の眩しい笑顔がもう見れなくなってしまうのはとても悲しいわ

それとこれから成長していく姿も

 

そこに私はいない

 

私の死期はきっと、もうすぐ

 

 

村の人たちにエクトルことは見守って欲しいと頼んであるし、少ない財産もあの子には全て伝えてある

結局あの子が何に対し覚悟を決めたのか聞きそびれてしまったわ

 

うーんそうね、もしかしたら海に出たかった?とか、有り得るわ!

私のことは気にしないで行けばよかったのに、優しい子

 

なら神様、あの子の旅路にどうか光あらんことを

 

 

 

 






かくれんぼ大人数でやるならいいですけど、まーだだよ!って声でだいたい方向予想しますよね
ちなみにエクトルは最後までバレずにいつの間にか2回戦が始まっちゃうタイプです

ーーーー.☆.。.:*・°

お気に入り、しおり、評価ありがとうございます!!
再熱と思いつきで初めてしまい見切り発車でしたのでこんなにたくさんの方が見てくださるとは思いませんでした、、、

同じ世界に血縁関係じゃない同じ顔を持つ人がいる話が大好きでして.....絶対面白い!!!とネタだけほくほく温めておいて適当に残しとくために投稿したんです、なのでびっくりしてます
文字数もあまり多くなくてすみません...読みにくくてすみません...ちまちま進めていきます...でも飽きたらフェードアウトしますごめんなさい。
他の夢だとシャンクスと鷹の目にもう1人くらいライバルつけようぜ!ってひとり妄想しながらニヤニヤしてますね

あ、でも目下はこちら進めるつもりなのでご安心くださーい!
それではまたお会いしましょう、バイビー!

ポポビッチ磯野


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トントン、なんの音?

物語のサイが投げられた音




 

その日は朝から嫌な予感がしていたせいですこぶる機嫌が悪い

 

(だーーっくそなんだすごいモヤモヤ、ご飯粒が変なところに入って取れない感覚...!!)

そこにあるのに取り除けないもどかしさに、いつからあったのか分からないがうちの底に眠っていた刀の鍔を切ってはもどし切っては戻している、カチャンと鉄と鞘がぶつかる音だけが響く

 

俺は15歳になった、覇気は覇王色を除く2種類を今修行中だ

見聞色はわりと相性がよかったのか常時村の範囲ギリギリまで人の気配が分かるようになった

武装色の覇気はまだまだ改善が必要だ実践で使うには程遠い

 

 

「はぁ、じゃあ一丁広げてみるか」

修行と精神集中も込めて、見聞色の覇気を使うために深呼吸をして範囲を最大まで上げる港からその先の海岸へーーーーーーん?

 

ざわりと胸騒ぎを覚えた

なるほどな朝から感じてたのはこいつらのせいか、殺意と略奪、欲望がここからでも感じとれた

 

すぐに家から飛び出し屋根へと軽く飛び打つると風見鶏と風速をみる

うわあこのままだと30分弱くらいでくるか

俺は今まで油断していた奴らを制裁したことはあるが

覇気で確認した感じ結構な人数を従えた海賊船だ、俺自身もどれ程時間稼ぎが出来るかどうかわからない

 

 

もうやんなっちゃうな!ここで俺は死ねないってーの!!!

 

 

タンッと隣の家に飛び移り目指すのはこの村シンボルでもある鐘、これは正午や決まった時間に鳴らすのだが回数によって意味が違う

海賊が来た場合は、たった1回だけを鳴り響かせる

瞬時に分かるようにという配慮でもある

ともかく急いで櫓にのぼり村全体に響くように紐をひいた

 

カラァーーン!

 

数泊置いたあと家々から荷物をまとめた人達が慌ただしくしかし騒がず出てくる

櫓からおりて武器を持つ男性ーーーラグダさんにに話しかける

 

「ラグダさん、向こうの海賊は結構な規模です!みなさんも逃げてください、殿は俺が務めま」

「ふざけるんじゃねぇお前一人に任せられるか、...お前の母ちゃんに頼まれてんだぞ?」

 

でしっと頭に軽く手刀が落とされむすっとした厳つい顔、この人は母がなくなってからよく気にかけてくれる人だ

 

俺もさすがにこの人には弱い

 

 

「...なら俺も戦います、それ以上の妥協はナシですよ」

「はあ...生意気になりやがって、いいか?引き際を誤るな、不利になったらすぐ裏山の隠れ家に逃げろ」

ぐりぐりっと頭を押さえつけるように撫でられて文句をいいながら俺は返事をした

 

この島は平和でそれなりに自然もある島だ大方次の島へ行く前にひと仕事ってところかハッと鼻で笑う

 

じゃないと震えがごまかせない

チンピラとは違う本当に容赦なく俺たちを殺すような奴らを相手にするのだ

野生の動物とは違う、人間同士の命のやり取りをするのだから

「いいか野郎ども、女子供が逃げるまで時間を稼ぐ事なるべく奴らの注意をひく」

村に集まった男達はみんな顔なじみで俺の姿をみてあまりいい顔はしてくれなかったが、諦めたように無理すんなとすぐに逃げれるようにはしとけと頭を撫でてくれる

 

「...恥ずかしいんでやめてくれます?」

うん、恥ずかしいラグダさんの時も思ったが、俺だってもう15歳前世の年齢をいれればこのメンバーの中でもそれなりの年齢に入るんだぞ!?

おっさんがおっさんに撫でられても嬉しくなんてないんだからねーーー!!!!!

わ、こら、やめろ!!!

 

「エクトルが反抗期よ!」

「アアン!ママ悲しいわ」

「誰がママじゃ!気色悪いですよ!!!?」

 

野太くて高い声なんてゾワッとするゾワッと、ラグダさんも思ったのかめちゃくちゃ引いてるし、いや作戦会議しましょ!?

 

「まあ茶番はそれくらいにしとけ、本当にエクトルが反抗期なったらテメェらのせいだからな?」

『はーい!真面目になりまーす!』

「最初からそうしてくれ...」

返事だけはいいなと呟いた他の人に同意しながら作戦を話す

 

簡単に言えば民家に潜んで奇襲を仕掛けること、混乱に乗じ

高台にいる射撃に覚えのあるメンバーが家から慌てて、でてきた海賊を仕留める

その後は混戦になるだろうがなるべく長引かせて闘うこと

これが俺達ができる作戦だった

 

「最後に死ぬなとは言わねぇだが、また生きて家族に会おう」

『おおーーーっ!!!!』

 

武器を高らかに掲げて配置に付き始めるなか俺は呼び止められる

 

「エクトル、もしもの時はお前が伝令に走れいいな?」

その目には俺を案じてくれているのだろう心配している色がありありと浮かんでいる、生まれた時から俺や母さんの事を見守ってくれたのは何もラグダさんだけじゃない

けれど1番気にかけてくれたのはこの人だった

だかきっと伝令といいつつも最後まで戦わせないつもりなんだろうなぁ

 

悔しかった、そこら辺の子供よりは強いと自負してるし村の人たちもそれは認めているが、俺はどんなに頑張っても

まだ護られるべき子供なのだと、痛感させられる

 

「わか、りました」

 

ああ悔しい、ラグダさんはほっと安心したようで肩を叩くとすぐにほかの村人たちに続いて行った

 

その背を見送りながらふと俺は村を見た

何故かそうしなければならないと、本能が訴えていたから

きっとこの時にわかっていたのだろうこの綺麗な村が戦場に変り、悲惨な姿になることを

 

「...やってやるさ、」

 

負けるつもりなんて毛頭ない

死ぬつもりもない

 

こんな所で淘汰されるなら、あの頂上決戦まで生き残る事なんて夢のまた夢だ

 

なら意地汚く生き残ってやる

村の人たちも守って、向き合ったら逃げねぇ、そうだろ?

 

 

聞こえるはずないとわかっていてもどこかに居る彼に向けて囁いた

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

その島の近くを通ったのはたまたまだった、ここら辺の気候が今は安定期なのか比較的穏やかな航海をしていたのだが

立ち上る黒煙がある島から登っていた港に船が停まっているのを見るところに襲われているのだろう

あの島は正式な縄張りではないとはいえこちらの領域の目と鼻の先で暴れ回るとは恐れ入った

親父に報告すれば直ぐにでもあの島へ船をむけるだろう、あの人はそういう人だと船内へと向かおうとした時

 

 

一陣の風が吹き抜けた

 

コレには覚えがある親父や赤髪がもつ数万人に1人と言われている素質

 

人の上に立つ王の素質、覇王色の覇気だった方角から予想するにあの島から放たれたものだ思わず舌打ちをしたくなる、海賊に覇気の使い手がいるかもしれない事もそうだ

厄介だな、すぐにそばにいた気絶していない部下に、確認させていた海賊団の情報を受けながら報告を急いだ

 

 

 

 

 

 

航路を変更し島に着いた時には悲惨なものだった民家は破壊され村人も海賊も倒れている

しかし女子供が見当たらないあたりどこかに隠れているのかもしれない、残党に注意しながら村を調べるように指示をし気配を探る、目的は覇王色の覇気の保有者だ

 

「わ!」

「なんだ!?」

 

残党か?と思いつつそれならばうちの者が動揺する確率は少ないはずならばこの村の人間かとあたりを付ける

 

中心にいたのは手負いのまだ子供と呼べる青年だ、肩で息をしていながら視線はそらされることなく俺たちを見据えている

 

「やめろ俺たちは白ひげ海賊...」

「!」

 

早いと思った、この年代の村で育ったガキにしてはだが、それでもその動きは油断していた奴らにはきいたようで簡単に伸されていたのを思わずため息をついた、あいつら船に戻ったら報告書だよい

 

「お前らにやるもんなんて一文だってねぇッ!!!!!!」

 

ぶわりと覇王色の覇気が発動される、冷静な判断もなく向かってくる人間を敵と認識しているようだ、このこと考えるとどうやら無意識に発動しているのだろう

 

けれど上陸した面子は覇王色の覇気に耐性があるものばかりそれは効かない、しかし本人は気がついていないのか構わずその刀を向けてくる僅かだが覇気を纏っているのも見えた

 

(ったくその年でそんだけ覇気が使えるなんざ、将来有望だよい)

 

はあと一息つくと武器を振り回す青年の目の前に滑り込み刀を持っていた手を掴むと容赦なく腹に一撃、部下の何人かが容赦ねぇ!と悲鳴をあげていた気がするが今は無視だ

 

「ぐ、はァ!」

そのまま倒れるのは分かっていたため肩に背負うこれで厄介なのは大人しくなった

「山の調査を頼むよい恐らく女や子供がいるはずだ、警戒を怠るな!けが人は治療してやれよい!」

 

テキパキと指示を飛ばしこちらも治療をしてもらうために救護班へ急いだ

 

 





追記(20181114)
誤字方向ありがとうございました!。・:+°

やった事ある人はわかると思いますけど、あれって鬼ごっことかの派生だと思うんですが正式な名前聞いたことなくて、なに鬼なんでしょうね?

1話2話とたくさんの方見ていただきありがとうございます!٩(*´◒`*)۶♡
だらららーっと書く予定なのでストックとかありません、最新話投稿したら次の話を書き始める感じ
それと彼が今どこにいるのかわかりましたね
新世界のとある島になりました、そして白ひげ海賊団との出会い物語が加速していきますよ〜!!早く彼に会えるといいですね
今のところ目立って矛盾点出てませんけどそのうち、やらかすかもしれません...気をつけますね...!

それではまた次のお話で


ポポビッチ磯野



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せっせっせーの



よいよいよい


 

 

 

 

 

 

 

『エル、起きてもう朝よ』

 

懐かしい母さんの声だ

 

『ほら起きて、手伝ってちょうだい』

 

うん、わかった起きるよ今手伝うからーーーー。

 

 

 

 

ぱちりと目を覚ます、寝ぼけている訳でもないのにゆらゆらと揺れている感覚

徐々に思い出していく、そうだ村がーーー!!

 

勢いよく体を起こすが手の着いた場所が悪かったのか、そのまま床にべしゃりと落ちてしまう

「っ...!」

痛がっている場合じゃない、この一定間隔の揺れは間違いない船だ、という事はあの海賊たちに捕まったのか?

一気に血の気が引いていく良くない考えがどんどん思考を占める

 

落ち着け俺、現状確認だ

逸る気持ちを抑えながら必死に記憶がなくなる前のことを思い出すーーーーーー。

 

 

 

 

 

結果から言うと奇襲作戦は成功した向こうもこんなに早く対応するとは思わなかったのだろう

しかし数が違う、結構な数を減らしたはずなのにまだ終わりが見えない

 

『死ねやガキ!!』

目の前の敵を相手にしている間に死角を取られる見聞色の覇気も最小限に抑えていたのがいけなかった

 

痛みに備えるもそれはなく襲ったのは身体が引っ張られる感覚、しかも首、首閉まってます!!!

 

『おおオラァ!!!』

 

助けに入ったのはラグダさんで後ろからやって来た敵に斬撃を飛ばし、もう片方で俺を掴んだというか勢いが止まらないーーーーー??!

遠心力を落とすことなくそれは敵に向かっていく

 

ガコーーン!!と両足が先程まで俺と向かい合っていた男にクリーンヒット&ノックアウトしたようで、上手いこと着地する。

ラグダさんも倒したようだが、俺は文句を言わねばならない

頼む言わせてくれ、本当にこの人はなァ!!!!!

 

『人をっ武器にっするなーーー!!!!』

『ッフ?!』

 

思わずスネを蹴ってしまった俺は悪くない

ないったらないんだから!

『悪かったよエクトル、だけどお前ちゃんと食ってんのか?軽すぎだろ』

『そっすかもう一発欲しいって?やだなぁ先に行ってくださいよォ』

『待て待て冗談だっての、ほらムラジョークな?』

『いやどんなジョークだよ』

 

冷静に突っ込む、いやアメリカンとかならわかるんだが何だよムラジョークって

『ま、油断すんなよ』

『それはこっちのセリフだから』

 

そう言ってまた俺たちは海賊をまた一人一人沈めていく。

 

 

しかし数の差に俺たちは徐々に押されていた

息が上がる、伊達に鍛えて来たわけじゃない、しかし限界が近いのはわかっていた

 

これからどうするのか、俺より数歩前に出ていたラグダさんに声をかけようとした

しかし、その体には深々と剣が刺さっていた

 

『ヒヒヒ手こずってんじゃねぇぞ、お前らァたかたが村人によォ』

手下の海賊たちから船長!船長だと声が上がる

『ラグダさんっ!!』

放り投げられたラグダさんに近ずく思ったよりも傷が深いのに舌打ちをした

辛うじて息はあるが治療しなければ手遅れになる。

 

しかしこの村でいちばん強いのはラグダさんだそして今回の指揮官も彼

ここでラグダさんが倒れれば一気に戦況が傾くのは目に見えている。

 

『くそ、やりやがったぐは!?』

『やろぉよくもラグダを!!』

『ガハッ!』

 

次々にやられていく村の人たち

海賊達も船長が出てきて、こちらの指揮官を崩したのに勝利を確信したのか民家を漁り始める

食料と金目のものを奪い、もうないと判断された家は火をつけられた。

 

燃える家にまだ抵抗する村の人たち

そして海賊の船長がこう言った

 

『男はみんな殺せ、あとは山ん中探せ、女子供がいるはずだ!根こそぎ奪って...楽しんだあとは人間屋に売り飛ばして儲けるぞ、ヒヒヒッハハハ!!!』

 

 

わき目で見えたのは俺の家から上がる炎

 

かあさんとすごした大切な場所

みんなと暮らしてきた故郷の村

 

 

全部奪われるなんて、

 

 

『おい、はっエクトル...』

『っラグダさん!』

もう血の気を感じられないほど青ざめているラグダさんの手をとる

最後だというように笑っている、もう助からないことがわかってしまう

 

『すまん、しくじったな、ァ...今からでも、いいにげろ』

『ざっけんな、見捨てれないだろ!』

今引いたところで何になる、なら生きぬいてやる何としてでも!!

 

『...ほんと芯が強くて、頑固なところは、アイツそっく』

 

ぐしゃりと堅いものと柔らかいものが踏み潰される音がした

 

『まだ息があったのかァ、ほらガキ喜べ楽にしてやったぜ?ハハハ!』

次いでとばかりに笑う周りの海賊たち

 

 

 

 

頭を潰されたラグダさんを呆然と見てしまう

 

 

そして今まで感じたことのない感覚が俺を満たしたら

 

 

 

 

その後は、よく憶えてないーーーーーーー。

 

 

 

 

 

 

 

 

頭が痛くなりその後がうまく思い出せなかった、あの後どうなったんだっけ?

いやそれは置いておこう

ここが船なら油断は禁物、すぐに見聞色の覇気で索敵をーーー。

 

コンコンとノックが聞こえて、入るよいと声がかかる。

 

よいって聞いたことがある語尾だ、どうぶつ〇森とかにそんな口癖のやつがいた気がする

 

入ってきたのは特徴的な髪型、服装は紫色のシャツを着ており胸に刻まれたソレは、俺が長年待ち望んだ人のマーク。

 

「急に立ち上がったんだろ、気ィつけろよい」

ほらと手を差し出してくれる目の前の人物に俺はまだ信じられないでいた、だって

 

「坊主名前は?」

「あ、えっとマルドリード・エクトル、です」

「エクトルな、俺はマルコだよろしくよい」

 

まさか不死鳥のマルコが今目の前にいるなんて考えられないだろおおぉぉ?!?

 

え?いや本当になんで、いや俺の住んでた島が後半の海ってのは知ってたよ!?

知ってたけどそれだって広すぎる海にこの人たちが通りかかるなんて、どんな天文学的な偶然?

 

いやこれは仕組まれた奴だわ、神様がおもしくないっていうか、思いのほか俺の成長がイマイチだったから寄越したやつだ!!!

 

かみさま本当にムカつくわ、ボコしたい、やっぱり悪質の外道だわ脳みそ腐ってやがる。

 

と、とりあえず外道の事は放っておいてマルコさんに向かい合う

 

「あの、マルコさん...俺の村は」

そう俺があの後を覚えていない以上、助けに来てくれたであろうこの人に聞くしかない。

マルコさんの様子は至って普通でしっかりと答えてくれた。

 

海賊は全員マルコさんたちが倒したこと、生き残った村人たちは、あの島から1番近い彼らの保護下にある、大きな島に送り届けるらしい今はそれの移動中。

 

島を離れた理由に、男手が無いことと住居が破壊されたこと、食料の問題があるからだと教えてくれた

 

「戦って亡くなった奴らはみんなウチのもんが埋葬したよい」

「!よかった...、ありがとうございます色々教えて頂いて」

ラグダさんをはじめ沢山の人が亡くなった、ちゃんと弔ってもらえたかそれが気がかりだった

 

あの時の光景を忘れるわけない

 

悲しくないなんて、そんな訳ないだろ

悲しいし悔しい

 

俺がもっと力をつけてればよかったのに

 

例えばもっと覇気を使えたりとか悪魔の実を食べてたりとかしてたなら、きっとーーーーーいや、たらればの話よそう。

そんなこと言っても仕方ないことは母さんの時から知ってるだろ?

 

だからラグダさんやみんなの死を乗り越えなきゃいけない。

だって俺がこの世界について、前世について思い出した時に決めただろ

少しでもいい、あの日に彼を救う確率を上げるために出来ることを積み上げるって。

 

それに保護してくれるのも近くの島だと行っていたし、落ち着いたら花を手向けに行きたい母さんの所にもね。

 

マルコさんは微笑んで当たり前のことをしたまでだよいと頭を撫でてくる

 

「代わりと言っちゃなんだが、ひとつ教えてくれよい」

 

はて?一体何を聞きたいのだろうか確か俺の他にも生き残った村の人たちはいるだろうし、ーーーーあの後の記憶が無い俺に何を聞くのだろう

 

 

「覇気の使い方をどこで覚えた?」

 

 

あ、なるほど

 

 

そうだよな!

いやぁ〜忘れてました、いくら新世界とは言えど、こんなガキが一端に覇気を2種類も使えたらおかしいですよねアハハ!

 

やばい(やばい)

 

え?まさか記憶が無いうちに、未熟な武装色の覇気でマルコさん殴ったとかそんなのないよね?ないよね???

 

マルコさんをちらっと見る

ああ〜〜なんの事ですかってしらばっくれるのはダメだわ

 

しかししらばっくれるのはダメでも、すっとぼけるのはアリだと思います!!!

 

「...覇気って言うんですか?この力」

「知らねぇで使ってたのか、驚いたよい」

 

ハイシリマセンデシタヨ

マルコさんは少し思案したあとわかったといって立ち上がる

 

「あとでウチのもんが飯持ってきてやるから、それまでは大人しく寝てるんだよい」

できるな?と子供に言い聞かせるように言うと扉から出ていったのを見送り、気配が遠ざかるのを確認してからベットに沈みこんだ。

 

 

ひぇえやべえ緊張した、やべぇ本物のマルコさんかっこよすぎ、あと生よい!!!!

 

...誤魔化したの気が付かれてたかな、う〜んそこは流石1番隊隊長ってところか悟られるような真似はしてなかった。

ならばあとは俺がぼろを出さないようにするしかないんだけど

 

とりあえずはマルコさんが言う通り、休もうここに敵はいないはずだ、覇気が使える程度のガキなら“あの男”も警戒はすれど直ぐに手をかけてくる事もないだろう、いや、無いようにお願いします!

 

うん、じゃあお言葉に甘えてね

 

 

一定のリズムで揺れる船にゆっくりと眠りに落ちて行った。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「親父、入るよい」

ノックのあとにマルコが入ったのは船長室そしてその奥で座っている男こそ、最も海賊王に近い男と言われる四皇の一角

 

白ひげ海賊団、船長エドワード・ニューゲート

 

「それでどうだったガキの様子は」

「外傷はなかったんだが、覇気を使ったせいで疲れが出てるがまあそれも島に着くまでに回復する見込みだよい」

 

親父はまだなにかあるんだろう?とまだ黙っている

「...覇気の使い方を何処で知ったのかと聞いたら、この力が覇気だったなんて知らなかった、と誤魔化されたよい」

 

なぜ誤魔化す必要があったのかはわからない。

確かにあのくらいのガキが、覇気を感じ取って使えるなんて才能の塊だろうけど、なら素直に自然に身についてたと言えばいい話だ。

 

覇気だと知って使っていたのを何故か隠したがった

向こうだって食い下がった俺に対して誤魔化しきれてないことは勘づいてるだろうに

 

「ほぉ妙な話だァ」

いつものジョッキと酒を呷る親父にああまたナースたちに報告しねぇと頭の片隅にメモしながら同意した。

 

生き残った村人に聞いたが父親はわからず2年ほど前に母親も亡くなっており、昔から身体は鍛えていたらしい

母親想いで芯の強い心優しい青年だとみな口を揃える

 

「...まァ、そこまで深刻に考えることでもねェだろうよどうせ面倒を見るのは島に着くまでだ」

「......そうだねい、けど各隊長には程よく監視するようには伝えとくよい」

 

「グラララ...相変わらず慎重だな」

「それが俺の仕事でもあるんでねェ、それじゃあ親父、酒も程々にしとくんだよい」

 

こんな酒ただの水だと言い始める前にさっと部屋から出てナースたちに告げ口しておく。悪いな親父、だが俺たちは心配してんだ、わかってくれ。

 

さてと各隊長に情報共有をしないとな、そう思いつつ足を動かした。

 

 

 

 

 

 

 

 





別にマルコさんだったからこのタイトルにした訳じゃないですよ?

UA、お気に入りありがとうございます!
めちゃくちゃたくさんの方に見てもらっていて正直驚いてます...!
いやホンマにね、びっくりだ
ゆっくりですがじわじわ進めていきたいと思います( ˇωˇ )

これからもオリ主の活躍(?)をお楽しみに!!


ポポビッチ磯野


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おせんべい

焼けたかな

それとも焦がしてしまっただろうか


視点が変わります、オリ主→サッチ→マルコ
その日のうちに書ききれなかったのでちょっと最後だらけてる気がする


 

 

拝啓

 

天国にいる村のみんな、母さん、ラグダさんへ

 

俺たちはいま1番近い大きな島に向かっています

何故か1人部屋で隔離されてたのですがどうやら俺が1番重症だったようです。

たぶん覇気の使いすぎ?だと思う

 

マルコさんとお話したあとに時間を見計らって4番隊の人がご飯を持ってきてくれました。

とても美味しかったです!

これから2日ほど海上での生活で色々お手伝いもしたいと思います

それではまた

 

敬具

 

 

 

まだ朝日は登ってない時間帯

軽く体を伸ばす、安静にしてろってずっと寝ていたからすこしだけダルい気がする、日課の筋トレもサボったからなあ。

「さてと」

 

そう今から船内を探検するつもりだ!

だってあの白ひげ海賊団の船モビーディック号だぞ!ファン心が抑えられないだろ!

 

それにうろついちゃ行けないとは言われてないし昨日来てくれた4番隊の人にもそれとなーく聞いたら

 

『気分を晴らすのにも篭ってちゃ良くないと思うから、個人的な部屋と船長室とかに行かなければ大丈夫だと思うよ!』との事で...

これはもう!!行けってことですよね!!!!

 

いざ、いざ!!!

 

 

船内は広く部屋も沢山ある流石は多くのクルーを抱える海賊船、ダメだワクワクが止まらないこんなの楽しすぎるだろ

 

あ、第一クルー発見!

 

「おはようこざいます!」

ぺこりと会釈をしながら走り抜けるもちろん足音は最小限だ、きっと見回りとかで昼夜逆転して昼間眠ってるクルーがいるはず

「お、おう...?」

「...誰だあのガキ」

 

テンション上がるぞー!!!

深入りはしない探検をしつつすれ違ったクルーの人達には挨拶をしながら、ふと見覚えのあるカラーリングが横目を通り過ぎた。

この時の俺はあの白ひげ海賊団の船に乗っていること、全快したハイテンションだったことを全力で言い訳にする(白目)

 

「マルコさーん!」

自分が出せる最大速度で駆け寄って抱きつくも微動だにしない辺りさすがだ、ラグダさんだったら勢いのまま倒れてるんだが。

 

「おはようございますっ!」

「ああ、おはようよく眠れたかよい?」

俺の表情筋はゆるっゆるでだらしがない、しかし興奮は抑えられないのでなかなか戻ってくれないぞ!くそ!

 

「はい!ご飯も母さんの次くらいに美味しかったです!」

「...っだっはっは!そうか母ちゃんの次か!なら重畳だな!!」

マルコさんの隣に立つ人物、白いコック服にスカーフとリーゼントの髪型の男性が豪快に笑う。もしかして持ってきてくれた4番隊の人と同じ隊とか、かな

 

ん?待てよ、じゃあ今マルコさん仕事中なのでは?

 

 

 

oh......やっちまったあああああぁぁぁ...!!!

 

元社会人、元空気の読める日本人としてはあるまじき行動、というか部屋出てから恥ずかしいことばっかりしているのではありませんかね

 

あれだ俺今から切腹する?介錯はビスタさんがいいなぁ綺麗に散らせてくれそうだしなんて現実逃避をしながら、顔がどんどん熱くなっていくのがわかる。

 

思わずマルコさんに隠れるも、あ!仕事中じゃんと思い出してぱっと離れるが2人の表情をみるにまだ顔は赤いのだろう。

失態だ...恥ずかしい...お嫁に行けない…うんとりあえず謝ろう、邪魔したのは事実だ。

 

「お仕事中に、すみませんでした...」

「いや、もう連絡事項は伝え終わってるから気にすんなよい」

「おうよ、そういや自己紹介がまだだったな俺は4番隊隊長のサッチだ。この船の厨房をまかされてる、昨日お前さんが食った飯も俺らが作ったもんだぜ」

 

 

ーーーーこの人がサッチさん。

 

 

そう人生の目標(救済計画)の中にサッチさんを助けるというのがある。

極端な話サッチさんがヤミヤミの実を手に入れなければ、サッチさんは殺されず黒ひげはーー独立すると思うけど、彼に黒ひげを追う口実を作らせない作戦だ

この作戦大前提に海賊の仲間に入らなきゃいけないんだけど、まあそれくらいは安いものだろう。

 

あと最悪俺が悪魔の実を喰う、白ひげは寿命だろうけどそれでもあの力が曲者なのは確か、なら俺が食えば殺されない限りヤミヤミの実が黒ひげの手に渡ることは無いって寸法だ。

 

差し出された手をしっかりと握る、この人の温もりを忘れてはダメだ。

 

心の隅でラグダさんの最後が、サッチさんと重なる、冷たくなっていくその姿

 

「...俺はマルドリード・エクトルです、すみません失礼なことを言ってしまって」

「いつの時代もお袋の味ってのには適わねぇもんだ気にしないでくれ...、まあこの2日間でそれを超えてやるけどな、ハッハッハ!!」

 

大きな手が頭を撫でるまるでラグダさんみたいに乱暴だから、痛くてつい泣きそうになった。

 

 

この恐れも、哀しみも、決意もどうかこの人たちに悟られませんように。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「覇気使いの子ども、ねぇ」

空いた時間にマルコのやつに呼び出されたと思えば、昨日保護した住民で“覇気使い”の子どもについてだった

 

 

3種類あるとされる覇気は後半の海こと新世界では必要不可欠な戦闘技術だ。

 

それ発現させ使いこなすには血のにじむ様な努力と鍛錬が必要だと聞く、元々全ての人間に備わっているとも聞くがそれは定かではない。

何せ覇気という存在を知らない者も多く、陸で暮らしているような一般人はほんとんどが知らないままその一生を終える。

 

なのにその子どもは聞けば15歳で、村の男達にも引けを取らない強さがあり、今回の襲ってきた海賊を見つけたのも同じ子どもだと言う。

 

極めつけはこの船にも影響を及ぼした、覇王色の覇気を放ったという事

流石に距離や甲板に出ていなかったのが良かったのか、うちの隊の者は意識を持っていかれるなんて事はなかったが聞けば甲板に出ていた奴らは何人か気絶したらしい。

怖いねぇ王の素質ってのは...

 

「そうだよい、動きも早かったアレなら前半の海でも十分通用するだろうねい」

「ほうマルコにそこまで言わしめるたァ大したもんだな!」

 

この男は自分にも仲間にも厳しく、クルー全員の兄貴のような男だ

面倒みもいいし頼れるがこうも手放しで褒めることは余りない、例え前半の海ではという前置きがあってもだ。

 

飯を持って行ったウチのもんが様子を見てたらしいが美味そうに完食してたらしいし、俺もいっちょ挨拶に行くか

 

「マルコさーん!」

跳ねるような速さでその声は近付いてくる

ゆるりと揺れる黒髪勢いはそのままマルコの脇腹に飛びついたモノ。

子どもと言うには大きく大人には届かないそんな曖昧な年代。

 

そう言えば目を覚まして初めて話したのはマルコだったか、知った顔なら誰も知り合いのいないこの船で飛びついてしまうのも納得がいく。

 

目をキラキラさせてこれでもかと嬉しそうな表情はなんだか動物的で、そうだ犬みたいだった。

(もしかしてたった一度の会話でマルコの面倒みの良さを感じとったか?)

 

思わず吹き出しそうなのを堪えながら二人の会話を黙って聞く、マルコも目を合わせてやるあたり優しいねぇ

 

「おはようございます!」

「ああ、おはようよく眠れたかよい?」

 

「はい!ご飯も母さんの次くらいに美味しかったです!」

「...っだっはっは!そうか母ちゃんの次か!なら重畳だな!!」

美味そうに食ってたとは聞いたが母ちゃんの次に美味かったとなれば上出来だろう、なら昼飯は腕によりをかけて作ってやるか。

 

恐らくマルコが見えたから飛びついてきたのだろう俺と目が合うと、子どもは石のように固まってから思わず抱きついた事に冷静になったのか、顔をタコみたいに真っ赤にさせる

 

「お仕事中に、すみませんでした...」

「いや、もう連絡事項は伝え終わってるから気にすんなよい」

 

簡単な話だったしすぐに終わったのもあるが、当事者に聞かれなくてよかったと思ってるのは俺だけじゃないはずだ

 

「そういや自己紹介がまだだったな、俺は4番隊隊長のサッチだ。この船の厨房をまかされてる、昨日お前さんが食った飯も俺らが作ったもんだぜ!」

 

握手の為に手を差し出す、すると子どもは表情こそ変えなかったがその瞳は驚きが浮かんでいる

気を取り直したのかすぐに握り返された手は僅かに震えていた、外傷もほぼ完治していると聞いていたし後遺症ではないはずだ。

きっとこの震えは本人も気がついていないのだろう。

 

「...俺はマルドリード・エクトルです、すみません失礼なことを言ってしまって」

 

どうやら作った本人が目の前にいるのにも関わらずあんな事を言ってしまったのを気にかけているようだった。

気にしなくても良いのによ、そうだなならこうするか

 

「いつの時代もお袋の味ってのには適わねぇもんだ気にしないでくれ...、まあこの2日間でそれを超えてやるけどな、ハッハッハ!!」

 

頭を撫でてやるちっと力加減を間違えたかもしれないがまあいいだろ、その泣きそうな顔も誤魔化せるだろうしな

 

泣きたきゃ泣けばいいのによ、大人にならざるを得ない子どもは難儀だねェ

 

痛いと言っているようだがそれは無視して撫でまくるといい加減にしろよい!!とマルコから手刀を貰う事となった

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「じゃあ俺まだ探検するんで!」

サッチの奴に乱暴に撫でられたのが痛かったのだろう赤くなった目に、そうやって理由をつけて見なかった事にする。

 

「あんまりうろちょろして、他の奴らの邪魔にならないようにするんだよい」

注意をすれば元気よく返事が返ってきて、駆け出した背中を見送る

 

注意として釘を刺しとけばある程度大丈夫だろう

それに覇気でも使えば俺たちがそれとなく監視しているのも勘づけるだろうしな

 

震えていた手には思い当たる事があった、父親がわからず母親が亡くなってからはラグダと言う男が、エクトルの親代わりだったらしい。

豪快で村では1番の腕っ節をもち、親子喧嘩のようなコントも毎日のようにしていて、村の人たちはまるで本当の親子のようだと話す。

 

最後まで抵抗し生き残った村人からラグダという男の最後を聞いた

その時側にいて手を握っていたのはエクトルだったという、襲ってきた海賊に頭を踏み潰されたと

 

エクトルは海賊に楽にしてやった良かったな!と言われ海賊たちは笑って俺は怒りと悔しさが頭を占めて、睨むことしか出来なくて。

 

そしたらゆっくりとあの子が武器をもって立ち上がって、すぐあとに凄い力を身に受け、気が付いたら治療されてたと証言した。

 

(親代わりの死で、覇気を覚醒させるなんてよい)

 

覇王色の覇気がもう少し早く目覚めていればもしかしたらラグダという男は助かったかもしれない、可能性の話だが。

覇気を発現させて使いこなせる様になるまでは並大抵の努力では難しい。

 

たとえ直前に覚醒したとしても使いこなせなければ結局意味は無いだろう。

 

もしかすれば傷を増やすだけかもしれない、だからこそあの子が覇王色の覇気を使い意識が飛んでいた時の事はまだ話していないのだ。

 

それにと、どうもアレは空元気のように感じる、まだ自覚してないのかそれとも諦めているのかはわからない。

目というのは口ほどにものを言う様で、手を差し出す時、瞳には恐れと悲しみが映っていた、当然だろう。

 

むしろ普通ならば立ち直るに時間のかかる光景を目にしたにも関わらず、あんなにも感情豊かなのが逆に不気味でもあった。

「なあアイツ大丈夫だよな」

事情も知っているからだろうやはり違和感を感じたようだ

 

「さあねェ、それはあいつの問題だ深入りして余計に、なんて事はしたくねぇよい」

 

クルーならば話は別だ、悩んでるなら聞いてやればいいし一緒に考えてだってやれる

しかしアレはこの船にたまたま保護している子どもの1人であって民間人。

 

中途半端に首を突っ込むのは無責任で自己満足的な行動だろう

 

「...もしかしたらもう受け入れたのかもな」

「...かもねぃ」

 

思い出すのは真っ直ぐで澄みきった双眸

 

「まあ俺たちに出来んのは見守る事だけだよい」

「おう、じゃあ俺は仕込みに戻るぜ」

 

 

全くあと2日とはいえ厄介なお客さんだよい、とため息と一緒に吐き出した。

 

 

 





次回は引き続きゆうらり船旅2日間をお送りしますと、思いましたが飛ばします(´◠ω◠`)
代わりにモブクルーの視点で番外編にしますね!すまねぇ...すまねぇ...
なので次は、ここで働かせて下さい!!!(スライディング土下座)になるかと思います(´◠ω◠`)はい
真面目にグダってしまったのでちまちま修正するかも.....!




よろしければ、感想、評価お願い致します!
誤字報告もあればよろしくお願いします(:3[_____]

ポポビッチ磯野


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けんけん



ぱ。





 

 

 

 

「おおーい島が見えたぞー!」

甲板の掃除をしていたら上の方から声が掛かるどうやら目的地の島が見えたらしい

 

それを聞きつけて船に乗っている村の人たちに荷物をまとめるように連絡が行く、もちろん俺にもだけど。

 

 

この2日間、あっという間だった。

 

 

サッチさんが俺の好物を作ってくれたり

簡単な雑用とか甲板の掃除を手伝ったり

飲み会に巻き込まれそうになったのを社会人スキルで乗り越えたり

適当に木の棒で素振りしていたら、剣に覚えのあるクルーや隊長が指導してくれたりと、有意義な時間を過ごさせてもらった。

 

しかしあの問いかけを誤魔化したのが良くなったのか、度々視線を感じるし俺のそばには少なくとも3人ほど常にいた気がする。

与えられた1人部屋から出ていこうとした時もこのままでいいと言われて、正直見られていることがこんなにストレスになるとは思わなかった。

 

村にいた頃はのんびりスローライフだったんだなあとしみじみ感じながら掃除用具を片付ける

 

荷物はもう既にまとめてある、けどその前にあの人にあの台詞を言わなくちゃいけない、緊張で少し表情が固いかもな。

 

 

あ、と目的の人を見つけるとすぐに駆け寄った

 

「マルコさん」

 

2日間で特にお世話になった人だ、俺の性格的に最後の挨拶に来るのことはわかっていたのだろう、応えるように軽く手を振ってくれる

 

「準備はいいのかよい」

「はい、昨日のうちに済ませてあるので、忘れ物もありません」

「そうか」

 

潮風に吹かれながら心地の良い沈黙がこの場を満たす

 

 

言え、俺、一言だろ!!

 

あの名台詞をここで言わねばならぬ。

 

なぜならこの広い海でこの人たちに出会える確率なんて外道が計らってくれない限り無きに等しいんだ、ここで言わなきゃサッチさんにも彼にも介入できなくなる。

大きく息を吸って吐いた、真っ直ぐマルコさんを捉えて

 

 

「ーーーここで、働かせて下さい」

 

ほんの僅かにマルコさんが目を見開いたのを見逃さなかった。

 

「おめぇさんは、その意味をちゃんと理解して言ってるんだろな?」

「はい」

 

彼を助ける為に白ひげ海賊団に入るっていうのは、生涯をかけた計画の大きな一歩だ。

でもそれだけじゃない俺がこの数日でこの人たちに恩を返したいって思った、だから海賊になる。

 

世の正義とも言える海軍ではなく、悪とされる海賊を選ぶ。

マルコさんが驚いているのはきっと村を襲ったのが海賊なのに奴らと同じ海賊になる事についてだろう。

 

それはそれだろ、だって俺達の村を襲ったのも救ってくれたのも同じ海賊だ。

でも同じ海賊だと一括りにするにはこの人たちはいい人ーーーーいい海賊なんだ。

 

それは前世から知っている

あんなにたくさんの人がたった一人の海賊について行こうなんて思えるんだから。

 

「...実は母さんに1度だけ父親について聞いたことがあったんです、でもうまく躱されてその時教えてくれたのは俺に腹違いの兄弟がいるって事だけ」

 

父親について聞いたことがあるのは本当だ、でもその時の母さんの表情をみたら二度と聞けなくなった、だからどんな人物かは結局分からずじまい、ごめん母さん口実に使わせて。

真実味のある話を作る時は事実と嘘を混ぜるといいと聞いたことがあった、だから今日のこの日のために何度も考えたんだ。

 

「思わずどうしてわかるのかって聞いたら女の勘しか言わなくて結局余計に謎が増えただけでしたけど。...俺には両親がいません親代わりだった人も亡くなりました、だから俺はたった一人の家族を探したいんだ!!お願いしますマルコさん!!!」

 

 

 

彼にも言うであろう、この世で1番罪深い嘘を口にする、心が重くなったように感じた。

 

 

「俺を、白ひげ海賊団に入れてください!!」

 

 

頭を下げる、もう後戻りはできない。

長い沈黙、海鳥の鳴き声がやけに響いて俺の鼓動すら聞こえくる

 

「...俺は反対、いや反対したんだよいおめぇさんはまだガキだし...でも親父は好きにしろしか言わねぇし、ほかの隊の奴らも反対しねぇし、でよォ...はああー」

 

あれ、もしかして俺物凄く迷惑をかけてるんじゃ...いや待てその前にクルーに聞いて回ってたってどういうことだ!?!

 

内心焦っている俺には気がついていないのか、マルコさんはガシガシ頭の後ろをかいて、眉間にはシワがよっている。

こんな姿を見たのは紙面を含めても初めてかもしれない。

 

「ーーーいいんだな?海賊になっちまう以上、命を狙い狙われる生活になる、自分を守るために人を殺すことだってあるよい、それを耐えられんのかい?」

 

鋭い瞳で、最終確認だと言わんばかりに問い詰められる。

 

でもそれじゃ怯まない。

 

耐えられるさ、俺はもう覚悟なんてとっくに決めてるんだから。

 

「...わかった決意は固いみたいだねい、ならもう言うことはねぇよい、だがなんか悩み事があったら俺でも誰でもいい相談すること。俺たちは“家族”になるんだからよい」

 

ふわりと優しく俺の頭を撫でるマルコさんは確かにラグダさんやサッチさんとは違う、みんなのお兄さんみたいだった。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「いいのか親父、アイツはうちに入るつもりだよい」

 

相変わらず慎重なやつだな、まあ仕方ねェ他の息子共があんな奴らばっかじゃあ、立場もあって自然と慎重にならざるを得ないだろうよ。

 

「好きにしろ、俺ァそんなガキが何抱えてんのか分からねぇが、他の奴らのは反対してねェんだろ」

確認すれば歯切れ悪くも是と帰ってくる、話はしめェだと言えばため息でも呑み込んだのかシワだけ増やして、わかったと部屋を出ていった。

 

短ぇ付き合いじゃないからなこれ以上は無駄だと気がついたんだろう、グラララ...!

 

 

それにもう1つ理由はある、何処と無くあの男に似ているのだーーーーー海賊王ゴール・D・ロジャーに。

 

歯を見せて笑うと特に、思わずあの野郎じゃないのは分かってるのに懐かしさすら感じた。

 

父親がわからないと聞い定かではない、しかし可能性も捨てきれないのが現状だ

 

アレとて海賊王だ、世界級の犯罪者だなんだ言われるが俺らからすればただの破天荒な野郎だ。

何処かで誰かを愛していてもなんも不思議じゃねェだろう。

 

それにアイツの息子であろうと無かろうと、これから俺の息子にもなる、なら親として当然の義務は果たすさ。

 

 

揺らめく月明かりに酒瓶を呷りながらゆるりと口角を上げた。

 

 

 

 

 





けんぱけんぱ!あれ楽しいですよね
そろそろタイトルネタ切れなんですけど!??(キレ)まあ私悪いんですけどね!!ええはい!

前回がすこし長かった反動で今回は少し短めです。
やっと白ひげ海賊団に入れました!
随分あっさり入れてしまったのでそこはまあ、皆さまの素敵な想像力で色々と付け足してくだせぇ...
最初書いてる頃は1度断られてから親父に遭遇するって話だったんですけどね、いつのまにかこうなりました(´◠ω◠`)急募:国語力

オリ主に面影を感じたらいいな〜と思ってるんですけど同時にバレるとまずいので、帽子買わなきゃなあと思ってます。


ゆうらり船旅2日間はモブ視点&番外編の予定、すまねぇまだ書いてません。最近どうも日付超えるとすごい眠くて、仕事終わってから書き上げて寝落ち、朝投稿みたいになりそうです、今も半分くらい寝てあとがき書いてます()

そうそうお気に入りが100人越え!!大変嬉しゅうございます!。゚(゚^ω^゚)゚。
これからもじわっと進めていきますのでよろしくお願いします〜!

あと感想・評価お気軽にどうぞ、励みになります(:3[_____]
それではまた次のお話で会いましょう.☆.。.:*・°

ポポビッチ磯野


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幕間◆ゆうらり船旅2日間〜モブを添えて〜


オリジナルクルーが出てきて話したりわちゃわちゃしたりします。
別に読まなくても本編になんら影響はありませんよ!




 

 

やあ、僕の名前はモガメン・ローブ

仲間たちから縮めてモブって呼ばれてる、白ひげ海賊団の4番隊所属のクルーだ。

 

実はつい先日襲われている島を見つけて、その島民を保護したはよかったんだけど相手が良くなかったのか、20人近い村の男たちのうち生き残ったのは3〜4人と、あとは女子供だけ家屋も育てていた農作物も破壊されたとあっては居住食にも関わってくる。

 

という事で立派に戦った村人を丁寧に埋葬し、生き残った村人は近くにある治安のいい島に一旦避難する事となった。

 

その間の2日間は一緒の船旅だ。

けれどやはりと言うか、仁義に厚い白ひげ海賊団でも海賊には関わらない方がいいと、村人は与えられた部屋から出ることは無かった。

 

しかしどんな時も変わり者はいる。

 

まだ少年とも呼べる子どもーーーーーマルドリード・エクトルくんは進んでこちらから関わってきた。

ぴょんぴょんうねる黒髪に宝石みたいな目がキラキラしてて笑う時は男らしい、よく手伝ってくれるし手際もいいもんだから、まだ海賊団に入って浅いクルーとすぐ打ち解けてたんだよね。

 

最初目が覚めた時はうちの隊の先輩がご飯を持って行ったようだけど、その先輩はうちの隊でもかなり強い人だったから、僕と同じく数年過ごした者や新人にはそこまで警戒する理由がわからなかった。

どうやら隊長やその席に近い先輩たちには違う話がいっているみたいだ。

僕達はいつも通りでいいって言われたから気にするのはやめたけどさ。

 

 

そしてこれから話すのはそのたった2日間の記録だ。

 

 

 

 

 

 

1日目

 

 

初めての顔合わせは廊下をかけて行く彼だった

「おはようございます!」

「あ、おはよう...?」

そのあとも後ろから挨拶が聞こえてきたことから推測するにら彼は挨拶をしながら船内を走り回っているようだ。

確かに保護した村人たちの行動は制限してないけど、まさかこんな朝からとは思わなかった。

変わってるなぁ、と驚きつつも荷物を運んでいた僕は仕事に戻った。

 

その次は僕らのホームグラウンドとも言える食堂での事。

僕ら4番隊は隊長のサッチさんが白ひげ海賊団の食堂を切り盛りしている関係で、食事の仕込みから調理片付けを担っている。

食堂にはクルーがお昼時だと集まってくる、もちろん多くのクルーを抱えてる僕らは時間を決めたりしながら食堂に入る人数を調整してる、流石に1000人なんて入り切らないし、配膳もしてる僕らも想像するだけで疲れてしまう。

まあそれほどの人数だと思ってくれればいいよ。

 

そこに大人に混じって小さい影が入ってくる、クルー達は保護していることは知っているし彼が1人だけ船内を散策しているのも、周知のことだ。

 

「お、来たなおーいエクトル、こっちだコッチ!」

我らが隊長が呼びかける、すると彼はぱっと表情を明るくして走ってくる。

「サッチさん!」

「よぉさっきぶりだな!まあ座れ腹減っただろ、今から食いたいもん全部作ってやるぜ!」

「本当ですか!?じゃあ俺オムライス!!」

「OK!ちょっくらまってろよ!」

そのやりとりをクルーたちは微笑ましく、僕ら4番隊の隊員は懐かしそうに見た。

 

新人は大抵覚悟をもって白ひげ海賊団に入ってくる、しかし最初から上手くいく事は少ない。

自分は役に立てないとか、親父になんて言えばとか親父さんのこと敬愛しているからこそ、上手くいかない自分を責めてしまう。

そんな時は大体面倒を見てる各隊長かその次席の人が相談に乗ったり、逆に隊長よりも早く気がついた少しだけ先輩のクルーが励ましたりする事もある。

 

そして僕ら4番隊はずっとサッチさんがそれを担ってくれている。

この食いたいもん全部作ってやる!と言うのは「気分が落ち込むと食欲も落ちる、そうなったら元気も出てこねぇ、ならなんでもそいつの食いたいもん食わせねぇとな!!!」

要は“腹が減っては戦は出来ぬ”というサッチさんなりの励まし方だ。

でも不思議と隊長のご飯は力もわくし、1食でも食べないとどうも締まりが悪い気がしてしまうものだから、僕らの隊長はすごい人だ。

少しだけ疑問に思った、この励まし方は結構重症な時にする荒療治。

カウンター席でニコニコと笑っている彼に影を感じる事はない。

 

いやもしかしたら、彼はまだ。

嫌な考えを頭をふることで隅に追いやり、コップに水を注ぐ走り回ってたんだ喉も乾いてるだろ。

「ありがとうございます、えーっと」

「僕は4番隊所属、モガメン・ローブ皆は僕のことをモブって呼ぶ君もそれで構わないよ」

「わかりました、俺はマルドリード・エクトルです、モブさんの方が歳上なので呼び捨てにしてください!」

軽く自己紹介と握手を済ませる、可愛らしい顔かと思えば笑い方は中々男の子らしい様だ、ニッと笑う姿良く似合う。

 

「おまちどうさま!サッチ特製ふわとろオムライスだ!」

半熟で光をキラキラと反射する黄色の頂きには白ひげ海賊団の旗が立ち、じっくり煮込んだデミグラスソースが山の麓で波打つ、皿の周りに付け合せにと甘く茹でた野菜が彩っている。

 

完璧だ間違いなく美味い。

 

僕は、いやこの場にいる誰もが確信した。

そもそも海賊船のコックが食材を無駄にすることは無いが、それ以前にその腕前で残飯を減らすことも重要となってくるだろう。

つまりサッチさんの料理にハズレなどないという事だ。

 

いただきますと手を合わせるエクトルは真剣な表情でひと口掬うと、それを食べた。

よく噛んだあと飲み込みサッチさんに呼びかけた

「サッチさん、俺は貴方が憎いです」

その一言に流石に和やかだった食堂も静かな緊張が走る

「......こんなうまい料理食べたら、自分で作ったのとかレストランじゃ、満足できないじゃないですかーーーッ!!!」

『そっちかーーい!!!!!』

思わず盛大にツッコミを入れてしまった僕らは悪くない、クルーたちもやれやれと言った感じでまた最初の雰囲気に戻る

「...ふ、アッハッハッ!!!そりゃ嬉しいねぇなら俺らと親父の息子になるか?」

『何言ってんすか隊長ー!?!』

思わず爆弾をぶちかました隊長に隊員たちがお玉やら包丁、箸を片手に一気に詰め寄った。

「隊長あなた、こんないたいけな子供に何言ってるんですか!?」

「そうッスよサッチさん俺が親兄弟なら危険な海賊にはなって欲しくねェッス!!」

「そうだぜ隊長!この坊主にだって村の生活があるんだからよぉ!」

「隊長んな無責任な!見損ないましたぜ!!」

「わ、わ待て待て冗談だって、落ち着けお前ら!!」

 

周りのクルーはそうやってじゃれているのをどっと笑いながら、程々になと声をかけてくる。

「いや本当に悪かったって、な?」

「本当っスかねぇ」

「こう言う時はあまり信用しない方が...」

「お前ら自分の隊の隊長に辛辣過ぎねぇか......」

慌て落ち込む隊長を横目にエクトルを見ると箸は進んでいるようだが、その目線は料理と言うよりどこか違うところを写しているようだった。

 

 

お昼のあとはエクトルも仕事手伝わせて欲しいと言うことで、隊長に許可を貰い、甲板掃除や洗濯などをしてもらった、僕らは大所帯な分日常生活でのこうした作業は本当に多い、少しでも戦力がいるなら使わねば損だ。

 

「あれ、エクトルもう終わったの?」

「はい今他の人のも手伝おうかと」

素直に感心する、あの量の洗濯物は潮風に慣れていないと苦戦するものなんだけど。

「へぇ、村でやってたの?」

「はい!俺生まれた時から母さんと二人っきりだったので、出来ることから分担してやってました」

なるほどね、この広い世界で片親って言うのは珍しいことじゃない父親や母親がわからないことだってざらだ。

この子はしっかりしてる。

 

まあ必然的にそうなるしか無かったと言うのが正解なんだろうけど。

 

「助かるよ本当に量だけは多くてさ、でも突風には気をつけるんだよ?下手したら飛ばされちゃうかも...」

「ええ!?」

「あははは、まあその時は助けるから安心して!」

ぽんぽんと肩を叩くと僕は夕飯の仕込みに戻る、そう本当に量だけは多いからね。

 

 

 

夜はプチ宴会を開催した。

 

村の人たちも誘ったけど断られた、そうこれは気分が晴れるといいとおもって開催した宴会なのだ。

村の人たちも気が付いているから本当に申し訳なさそうだったが、ならエクトルだけでも楽しませてくれとお願いされた。

『あの子は優しい子だ、どこかで村を守れなかった事に責任を感じてる、だから少しでも忘れさせてやってくれ』

エクトルがどれほど村人に愛されてるか、大切で心配されてるかを思い知らされた僕らは大きく頷いて、エクトルを誘って盛り上がる

 

 

ーーーーーーーハズだった。

 

 

やはり海賊というか、船乗りなクルーたちは酒を飲めば陽気になり手が付けられない。

「おお〜ほらエクトル酒!酒をのめ!」

「いや俺未成年なんで...」

「関係ねェ!ほらほら!」

アイツら...と思いつつエクトルを助けに行こうとする

「いや俺が飲んじゃ勿体ないので、あ、モブさん!俺モブさんの一気見たいなーっ!」

 

こ、こいつ僕を売りやがったな!?

すると割と大きな声だったのかほかのクルーもあまり飲まない僕が一気飲みをするという事で煽り始め、最後まで渋るも。

エクトルからの助けてくれと告げる瞳が僕の天秤を傾けた。

 

その後も酒を注いだり配膳をしたりすることでエクトルは勧められる酒を断り続け、僕は5杯辺りから記憶がなくそのまま寝落ちたのだった。

 

 

2日目

 

まだ朝日は見えない。

目を覚ますと適当に外套がかけられており、なんとなくエクトルがかけたのだろうと、足元で眠りこけるクルーたちを避けながら彼を探す。

やはり彼もここで眠っていたようでくるまって寝ているなんだか小動物っぽいなと笑う。

幸い二日酔いは来なかったため、4番隊の奴らを起こし始めるこの時間なら少し早いが仕込みにはちょうどいい筈だ。

全く逞しいな僕(海賊)を売るとはね、そう思い感嘆をもらすとなんとか起きたメンバーと共に食堂に入っていった。

たぶんこの後起きてくるクルーが彼を見つけてよく寝てる、部屋に運んでやるかって世話を焼くに違いないからね。

 

朝ごはんに顔を出したエクトルに配膳しながら昨日のことをいじる

「エクトル、昨日はよくも僕を売ってくれたね?」

「ヒッ!す、すみませんつい!俺だって生き残りたかったんです!」

やっぱり悪いとは思ってるのだろう、引きつった笑みが印象に残った

「...ま、絡み酒してくる大人が悪いから気にしなくていいけど、その調子で気を付けるんだよ」

はい!といい返事が返ってきて、彼は食堂の席に交じるどうやら昨日のプチ宴会にも参加した気のいいヤツらと仲良くなったみたいだ。

よくよく見ればうちに入ったばかりの新人もいる、仕事をしているうちに話してたなと思い出し、この短期間で仲良くなるのが早すぎるだろとまた感心させられた。

 

その後は昨日と同じくエクトルも雑用を手伝いに行ったようで煮込み料理の仕込みに精を出していた僕とは顔をあわせなかった。

 

お昼ご飯も近くなった頃クルーが入ってきたと思えば水がたくさん欲しいといったので適当にポットに入れる、理由を聞けばどうやら甲板で剣の指導があったらしい。

「いや、エクトルの奴が甲板掃除のブラシで素振り始めたからよ、そしたら剣に覚えのあるやつとか、果てにはビスタ隊長が出てくるわでもう」

苦笑気味に笑う、きっとそんなに盛り上がるつもりは無かったのだろう。

 

「なるほどね......あの子は明日降りるわけだし、程々にするように言っておいて」

「...あっ、あー!!そうだったか、いけねェなアイツのこと勝手に身内に入れちまってた...」

頭の後ろをかきながら間違いなく本心を告げていた、むしろたった2日でここまで打ち解けてしまう彼に空恐ろしさすら感じるよ。

 

「まぁ、なんだ、2日間は間違いなくアイツは客じゃなくて俺達の仲間だったさ...、水ありがとうよ!」

笑いながら手を振り見送ると、僕も少し寂しさを覚えた海賊で船にいる以上、出会いと別れは仕方なのないことだ。

ある島で出会った奴が次の航海で訪れた時には亡くなっているなんてよくあるものさ。

 

でもどちらにせよ彼は船を降りて、僕らはまた海に出る。

それを決めるのは外野じゃダメなんだ、エクトルが覚悟を持って決めて行かなくちゃいけない。

それで僕らと行きたいって言ったら、それはそれで複雑だなぁ。

 

 

 

 

 

その日の夕飯も彼は仲良くなったクルーたちととっていた、彼は相槌をうち笑いながらもその眼は真っ直ぐで僕は少しだけ怯んでしまう。

なんという目だろうか。

元々彼は澄んだ瞳をしていたけれど今はその鋭さを増しているようだった。

何かあったのか、いやもう今夜で最後だ聞いてやっても出来ることは少ない、悪いものではないだろうと思い調理に戻った。

 

 

 

 

次の日村人たちを下ろし、物資の補給も含めて少人数のクルーたちも降りる

しかし少し前にこの島に立ち寄った、予め連絡を入れており用意してくれたものを積むだけですぐに出航だ。

 

村人たちも無事引渡したし、彼ともお別れかと思うとやっぱり寂しいものだ。

きっとこの船では最年少、いやハルタと近い歳かそれでも一番下の弟になる訳だし、みんな可愛がってたからね。

何人も寂しそうにしてる、おいそこ泣くなよ。

 

すると村人たちのほうで動きがあった、皆エクトルと言葉を交わして抱擁している。

その光景をみてあれ?と思った人は何人いるだろうか、最後の積荷が終わるとそのクルーに続いてエクトルが登ってくる。

『えっ?』

タン!と甲板に降り立ったエクトルに見送りに来ていたクルーたちが凝視している。

 

「ただいま!そしてよろしくお願いします!!」

 

ニッと歯を見せて笑うエクトルに、この野郎とかよく来たな!!!とクルー達に揉まれるまであと5秒。

それを見た各隊長の怒号が飛ぶまであと60秒。

 

 

今夜は新しい弟を迎えてきっと宴になるだろうから隊長と相談して、腕によりをかけて料理を作ってあげよう。

これからまた賑やかになるね、そう思うと自然と口もとが緩んだ。

 

 

 

 




ビックリするほど長くなった!!!!
こんにちはポポビッチ磯野です。

本編進めてるんです、進めてるんですよ!!?
でもノベライズが必要だとか(言い訳)漫画も追いついてねぇとか(言い逃れ)はい...すみません書きます、書きますよォ...(おいおい)

そうでしたお気に入り200人超えありがとうございます!٩(*´◒`*)۶♡
おら嬉しすぎて逆立ち、いや野球にした方がいいのかな!?
磯野ーー!!野球しようぜーーー!!!!

追記
誤字報告ありがとうございました!!!

では次回は本編でお会いしましょう!(:3[_____]


ポポビッチ磯野。







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噛み合い始める歯車と歪む音
はじめましてはテメェ


ご注意、ノベライズ読んでません。
ビブルカード全巻も手に入れてません。
今回はいつも通り短め(:3[_____]




 

 

ジンベエに勝てなかった。

白ひげに負けて、生かされた。

船に乗せられてから何度も挑み返り討ちにあっている、他のクルーも自分の船長の命が狙われてるにも関わらず、手も出さない。

 

あろうことか笑ってすらいる!!

新世界の四皇と自分との力の差、この船団を率いる器の大きさが垣間見えた。

流石はあの男と張り合える海賊だと。

 

「...くそっ!」

 

だからこそ悔しさと苛立ちがあった。

なぜ生かしておく、気に入っただとあの時の俺の覚悟はそんなんじゃねぇ。

ぐしゃりと片手で顔を覆うとふと気配を感じ、視線だけ上げればこの船に来てから何度も見かけている靴だ

 

「飯だ、食ったらこれ塗って、包帯巻いてから寝ろよ」

距離をとって置かれたバスケットには瓶も見える、水や食料など言った通りのものが入っているのだろう。

この男は最初は黙って水やら外套を俺に気が付かれないように用意していたが、ここ最近は姿を見せ一言二言喋るようになった。

 

外見は顔を半分覆う白いニット帽にひとつ縛りにした黒髪は癖がある。

服装は夜の海みたいな青いシャツ、襟が長いため下から見上げるとちょうど鼻くらいしか見えない。

ズボンは真っ黒で、同じように黒のロングブーツを履いている

小耳に挟んだが曰く寒がりだという。

 

「またテメェ、一体何のつもりだ」

「...我慢比べさ、今のところ賭けにならないほど親父に賭け金が入ってるぜ」

質問に正確な答えをよこさず変な答え方をされた、しかしそれがなんの事かは当事者の俺にはよくわかった。

 

賭け事だと、人をおちょくってんのか!?

思わず怒鳴りつけようと睨みつければ、依然として帽子に阻まれている奴の目とあった気がして固まった。

 

「俺から言えんのは、この船を見渡せって事だ」

そうすれば自ずと見えてくるだろうさ、振り返る奴はこれ以上言う事は無いと船内へ戻って行った。

 

「ンだよ...くそっ」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「相変わらずエクトルは新人に優しいなあ」

 

ひょっこりと顔を出したのは俺と年齢が殆ど変わらない同期で12番隊隊長を任されているハルタだ。

 

「まさか彼を2番隊に引き込むつもりじゃないよね、いくらエクトルでも新人抱えすぎ、ずるい!」

「だ・か・ら、しばらくは新しいクルーは譲ってただろ、それにちゃんと適正を見て勧誘してるぜ?」

「うっもしかして、この為だったのか...!」

 

原作では長年空席だったという2番隊隊長に、何故か今は俺がついている。

 

他の古株もいる中で俺が指名され、ハルタに俺を殴ってもらい夢でないことを確認したのを、ほかのクルーに笑われたっけな。

 

思わず親父の方を見れば笑うだけだしで、全力で期待に応えます!と言えた俺は偉くない?

 

 

本来なら彼がいれば俺は必要ないのだが、彼が隊長になってしまう事で後に、追いかける口実を作ってしまうという懸念もある。

奴については日常生活でも覇気を使っている俺が常に様子をうかがっている感じだ。

 

 

 

ーー・・・???

 

 

 

アッ!!!?

 

よく考えたら彼がどの立場でも仲間殺しを見過ごすことは無いし、たぶん止めても追いかけるだろうな...って今気がついたわ!!!

 

おい数年前の俺!!エースが隊長じゃなきゃ大丈夫だろ〜!って考え!!

甘すぎガバガバ作戦だぞ!!

 

なんて言ってもアフターカーニバル、びっくりびっくりDON☆DON!!

いっけねこれは違うわそれはアレだよ、同じ日曜系だけどな

 

 

ンーーーなら付いてくか!!(閃き)

 

 

そもそも前から隊長がいなくても回ってたわけだし、俺もついて行って未来の海賊王を拝みいくのもいいだろ。

 

うん、おっけープランBでいこう!

 

 

適当に廊下を歩きながら思い出したようにハルタが尋ねてくる。

 

「あ、そういえばエクトル、彼に賭けたんだって?」

そう古株はあまり参加しないが、中堅位のクルーたちは新人がどれくらい持つかとよく賭けているのだ。

 

「まあね、勝ち目なんて無いけど、ほら味方が誰もいないっての可哀想だろ?」

 

俺たちの弟になるかもしれないんだからと付け足せばぽんとハルタが相槌を打つ。

そして俺の嘘りの兄弟になるとは口にしなかった、ハルタに言っても家族になると解釈されるだけだ。

 

「ならオレも賭けるよ!親父にも賭けてるし」

こいつも大概甘いヤツだよなぁと微笑む。

 

白ひげ海賊団は皆身内に甘く、敵には容赦がない。

はみ出し者や荒くれ者、どこか安息の地を求めている者を、無条件で家族だと受け入れてくれる。

そりゃさそんじょそこらの海賊じゃ親父に敵うはずないよな。

 

 

親父はきっと俺が抱えてるモノがあることを知ってる。

何も聞かずに置いてくれている事に少しむず痒いし後ろめたいけど、そうだなぁ彼が正式にうちに入ったら話してみよう

きっとそんな事かって笑い飛ばすんだろうな、それが俺の敬愛する白ひげだから。

 

「おう、これじゃずるだからなぁ、...内緒だな」

「ヒヒッ!ナイショだね!」

そう言って2人で握りこぶしを合わせて笑った。

 

 

 




な、なんとエクトルが先に入ったことで2番隊隊長になってました...!?
つまりここ数年で中々の功績と懸賞金を上げたって事ですね〜!!?
異名とかめちゃくちゃカッコイイじゃないですか!?でもセンスねェんです...しんどい...でも考える楽しいもんね...。

この先彼に譲るのかはまだ考えてません、でも隊長の肩書きがあるっていうのをスモヤンとかゾロとかに言って欲しいので...悩みますわ
あと書いていくうちにエクトルも勝手に動いてしまうので(:3[_____]ナハハ

そういえば原作でエースが抜けたあとの事務仕事とか(勝手なイメージ)であると思うんですけどどうしたんでしょうね()
やれやれこれからどうなって行くやら、お楽しみに!

ポポビッチ磯野



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世界一重いウソ


背負う咎はふたり分




 

 

 

彼が———エースが俺たちの仲間になった。

 

かつての仲間たちが命をかけて戦闘を繰り広げた敵船の中で信じて待っていた、彼らの船長がその恩を返すのだと覚悟を決めた。

 

何処か生き急いでいた彼がやっとここに来て自分を預けられる人を見つけられたのは本当に嬉しいものだ。

思い思いにエースをどついたり、肩を抱いたりして笑っている。

 

白ひげが万一にもエースに負けるってことは想像してなかった、賭けはもはや成り立ってすらなく、俺とハルタのヘソクリが少しだけ減ったくらいだろ。

 

もちろん今夜は宴だ。

新しいクルーに挨拶をし乾杯すると料理や酒が運ばれる、4番隊の特製フルコースだ。

仲間に囲まれて飯を食い始めて寝落ちたエースに初見のみんなはびっくりしてデュースさんに助けを求めるも

あれは寝てるだけだと言われて『いや寝てるのかよ!!!』と盛大にツッコミを入れていた。

 

俺は楽しくなってバレないように大声で笑った、なお面倒を見ていたサッチとは料理の話になったらしく直ぐに仲良くなっていたし、奴ともつるんでいたからか、よく話す。

 

俺はその輪を眺めてら思わず目を細め、眩しいなと思った

想像と文字でしか読んだことのない世界が今ここにある。

 

それが数年後には全員散り散りになるなんて誰もこの時思ってないだろう

サッチが殺されて奴が裏切って、エースと親父さんが死ぬなんて。

白ひげ海賊団がバラバラになってしまうなんて。

鼻の奥が熱を持って、それを誤魔化すように酒を飲んでいると気配が近付いてくる。

 

「いいのか、主役だろ」

「...アンタにも礼を、いいたくて」

「変な話だ、俺はお前に礼を言われる様なことしてたか?」

「メシ分けてくれたろ、傷薬もだ、俺だって海の上でソレがどれだけ貴重かわかってるぜ」

「そりゃサッチに言っとけばいいだろうに、まあそこまで言うなら受け取っとくけどよ」

 

流石は元船長か、そこら辺はしっかり分かっているようだ是非とも君の義兄弟に教えてやってくれなんて、俺が知るはずもない事にツッコミは入れれなかった。

 

「俺はポートガス・D・エース、よろしく頼む」

「俺は白ひげ海賊団2番隊隊長マルドリード・エクトル、気軽に呼んでくれ」

握手の代わりにお互い持っていた酒瓶を軽く打ち合わせて、エクトルはそのまま煽ったがエースは固まっていた。

「隊長だって…?」

「ん、ああ俺は15の時に入れてもらったんだけど、いつの間にか隊長になってたな」

 

うん、任命されて流れるように隊長になってた、ギャグだと思うわ

 

「じゃあアンタが”不落のエクトル”か!!」

「らしいな、俺からしたら向こうが面白いくらいに術中にはまってるだけだけどなァ」

 

《不落のエクトル》とはここ最近やっと定着した俺の異名だ。

前世で培ったゴリゴリの脳筋はさっぱり忘れて、俺は母さんに聞かされた通り

この英雄の名前にならい防衛戦を中心とした戦略を学んだ。

如何に相手の思考を先に読んでうまく嵌らせることが出来るのか、自分が相手の立場ならどう動くか常に考えた。

 

それはどこか村での戦いに似ていたのだろう、身に付けるのにさほど苦戦はしなかった

あの日もそうだったな

 

もう随分昔のことのようだ、でも村のみんながちゃんと俺の中にも生きているのだとそう思えた。

 

「驚いたぜ...」

「なははっこんな若い奴だったってか?というか“エース”と俺は同い年だったと思うぜ?」

「はァ?!」

またしてもいいリアクションを貰うのに必死に笑いを抑える、エースはというと俺の様子を見ていたからか拗ねている。

俺も一口酒を飲むと真剣な雰囲気を醸し出す、エースもそれを感じとったの心無しか緊張しているみたいだ。

 

 

 

これは計画の大きな節目のひとつだ。

もしかしたら否定されるかもしれない、ならこの顔を見せてやれば良い流石にこの顔をみて完全に違うとは言い切れないだろう。

 

俺は心を落ち着かせて静かに話を切り出した。

 

「なあエース、お前父親がどこの誰か、どんなやつか覚えてるか?」

「...!」

息を飲んだ音がする、視線を合わせることはなく波の音だけがいやに聴こえてくる

 

「さてね生まれる前に死んじまった奴のことなんざ覚えてねぇよ…それに今日からは俺らの親父は白ひげだ、だろ?」

「まあそりゃそうだけどな...あー、これを見ればわかるか」

 

甲板で盛り上がっている宴をを見ていた俺は海の方へ振り返る、エースもそれに倣うように振り返りあたりに誰も来ない事を確認する。

 

口元まである襟を下げて、船に乗ってすぐ親父にもらった帽子を脱げば、エースよりも長い髪が夜風にゆれる

後ろにいるクルーに顔を見せないように隣には視線だけを送った。

 

「......どう、いうことだよ」

 

そう今の俺たちは鏡みたいに笑っちゃうほど、そっくりだ。

違うのはそばかすが無く、瞳は黒と紫、あとは俺は髭と髪を伸ばしてるが顔を構成するパーツは気持ちが悪いほど同じだった。

 

 

 

 

 

—————————————————————————————

 

 

 

 

 

「どういう事だと思う?」

 

俺と全く同じ顔をした男は笑いながら言ったのを警戒した、確か悪魔の実シリーズにマネマネの実というものがあったはずだと

「悪いが能力者じゃない、だから驚いた...そして唯一の手がかりだと思った」

 

まさか、ウソだろうと目の前の男を疑う自分

この痛みが理解(わか)るのか?お前も同じなのかと仄暗い期待と歓喜している自分がいる

 

瞬時にそんな想いを抱いた自分に吐き気がした。

 

エクトルが話し出すのを静かに、しかし聞き逃さないようにすることしか今は出来ない

 

「実は俺父親が誰か知らねぇんだ、母さんに聞けば異母兄弟がどこかにいるってことしか教えてくれなかった…なあエース、お前は」

 

どう思うよ?と表面上はへらりと笑ってみせているがその手は震えていた。

俺とは違う、母親譲りであろう紫色の瞳が期待と不安で揺れる。

 

「んなコト…」

 

俺だって分からねェよ

 

ジジイはそんな事1つも言ってなかった。

サボともルフィとも違う肉親

鬼と呼ばれた血を分けた兄弟かもしれない

 

「こんなに似てんだし...兄弟にならねェ?」

もちろんエースが良ければだけどさ、と暗い夜の水平線を見ながら呟かれる。

 

すくには答えられなかった

 

ここまで似ているのを他人にするには世の中は甘くないことをよくわかっているつもりだ。

だからこそ顔を隠していたのだろう

エクトルは返答を待ちながらいつもの様に帽子を被り直していた。

 

「...素顔を知ってんのは何人いる?」

「そうだな、乗ってすぐからこの帽子被ってるから、ひと目じゃお前とそっくりだってのはもう誰も知らねェはずだ」

 

ならその帽子を渡したのはこの船でたった一人しかいない。

若かりし頃のあの男を知ってる奴くらいしか、この顔を見て隠して暮らさせるなんてことはしないだろ。

 

「だからエースの手配書が出た時は驚いたぜ、俺がいるってな!」

笑う顔はやっぱり鏡でも見てるように似ていて、変につられて俺も笑えてきた。

 

「...さっきの話だけどよ、双子でいいんだろ?」

 

仕方ねェな、俺には他にも兄弟がいるが今更ひとり増えても構いやしねぇだろ。

だから不安そうな顔すんな、同じ顔なんだ情けねぇ姿見せんなよ。

 

「!...よろしく頼むぜエース」

「おう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、言っとくけど俺が兄貴だからな?」

「オイ寝言は寝ていえ、俺が上に決まってんだろ」

「は?どっからどう見てもお前は弟だろーが」

「いーや、違うねそっちが弟だ」

 

「「あ”あ”!!?」」

 

 

ゴォオ!

チャキ!

 

 

双子の兄弟初の喧嘩勃発により、宴に参加していたクルーの5分の1が負傷

船には穴が空いたり、傷ができたり炎が燃え移ったりと全体をみれば軽微ではあるが損傷した。

容疑者2人は悪気はなかったと供述しており、全く懲りていない様子に始末書と修復作業の手伝い等などが言い渡されたのであった。

 

なお兄弟戦争がことある事に開戦することになろうとは、この時まだ誰も予想していなかったのである。

 

 

 

 

 

 





ワァイ皆さまこんばんは、お久しぶりです
大変お待たせしました!難産だったのと大事な話だったこと
あと年末の仕事が押し寄せてきたのが原因ですね!申し訳ない!!
微妙にダラっとしてしまった気がする...()ウウッ...

それからお気に入り400人オーバーありがとうございますo,+:。☆.*・+。
こんなご都合主義が二足歩行してるようなお話を見てくださって本当に嬉しいです!!頑張ります!!٩(*´◒`*)۶♡


ついにエースが仲間になりました!イェイ
実はこれ書いている途中でノベルティ買って読み進めてたんですけど、ぶっちゃけ今までの見返しても描写出来てないし、増やすのやめよう(真顔)となり、名前とかほんのり情報がでるかも。
なおサッチさんの口調はイキです...。

次がまったく考えてなくて困っちゃうね!ナハハハ!!!
もしかしたら番外編とかの方更新するかもしれないし、なんか動き出す前にワンクッション入れようかなって思います!(´◠ω◠`)

ううん白ひげマーク何処にしようか...良ければ挿絵で見てくだせぇ...
簡単にエクトルの立ち絵も付けとくちゃん!
あんまり上手くねぇから期待しないでくれよな!

【挿絵表示】

【挿絵表示】



それではまた次のお話で!

ポポビッチ磯野



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騒がしい《双子》

少し短め、マルコ視点only
れつっらごー

20181219、誤字報告ありがとうございました〜!


甲板から聞こえてくる歓声にまたかと顔を顰めながら様子を伺った

 

「行けー!エース負けんな!!」

「隊長今度こそやっちまってくだせぇ!!」

「ぎゃあああっ!火の粉が!!」

「ちょっ二人とも、拳だけって、ルール!!?ルール!?」

「うぉぉ大丈夫かぁああ!?」

「おいぃ!!?誰か飛んでったぞはやく助けろおおぉぉ!」

 

ドゴン!バキ!ボウボウと破壊音のオーケストラに頭が痛くなる、今度はどんなくだらない理由で喧嘩になったのかと盛大にため息をついた。

端っこで観戦しているサッチを見つけるとそっちに向かう

 

「よおマルコ」

「今日も元気だねい、あいつらは」

「はははっそうだな、段々俺も毒されてきたよアレを見ないと不安になる」

 

甲板で2つの影が飛んだり跳ねたり燃えたりしているのを横目にどっかの島で見たサーカスに似てるなと思った。

 

「そりゃもう皆思ってることだろうよい、で?」

 

喧嘩の理由はなんだと含んで聞けば。

今日は朝飯のおかずの争奪でエクトルが『俺は兄貴だからな、弟に譲ってやるよ』といい笑顔でエースに譲ろうとしたが

もちろんエースもいいスマイルで反抗『いやァ、悪いぜ弟の好物なんだ兄貴がとっちゃ悪いだろ?』

 

ニコニコ、にっこり

 

その間居合わせたクルーはまたかと顔を青くしながら避難し、そのまま貼り付けた笑顔で2人は甲板に出ていってこうなったらしい。

 

「あいつらもよく飽きねェよい...」

 

そう今船を騒がせているあの2人、普段はなんて事はないし、ほかに較べて異様に仲がいいのだ。

歳が近いのもあるがクルーを家族とする海賊団の中でも飛び抜けて“兄弟”として強く意識している様だった

 

双子だなんていって、歓迎会のその日にこの“俺が兄貴だ戦争”が勃発し、その後も何かにつけてこの戦いは繰り広げられている。

入った年数からすればエクトルが上なのだが、2人とも同意の上で双子だと言っているらしくこれも仕方の無いことだろうと諦めた。

 

「...エースが、探してたっていう兄弟なのかねェ」

 

ポツリと呟き思い出すのはあの日のことだ

 

エクトルがこの船に乗った理由は俺たちに恩を返すことと、どこかにいる異母兄弟を探すというものだった。

そしてエースの顔は、昔見たエクトルの顔を成長させたらこんな感じになるだろうと思うほど似ていた。

 

エクトルは俺らが昔通りかかった島で海賊に襲われてたのを援助し、2日ほど一緒に航海した多少腕の立つ子供だった。

 

その子供がこの数年でデカくなって実力を伸ばし、元来の人懐こい性格も相まって人望を集めた後はあっという間に隊長に収まったのだから、わからないものである。

 

「そう言えばそうだったな、まあその話も物覚えのいい奴らくらいしか覚えてねェだろ」

「だろうな」

 

それにもう誰も覚えてなくても、必要のないことだろうと笑った。

 

「お前らいい加減にしろォ!!」

「「ヒッわあああああああぁ!!?」」

 

ドパーーーン!

 

「おお今日はジョズか、綺麗に飛んで行ったなァ」

呑気なことに隣の男は笑って飛んでいった2人を眺めている

確か前の喧嘩は7番隊のラクヨウが自慢の鉄球で船から放り出していたなと思い出し、呆れることしか出来ない。

 

「ハア...俺は仕事してから、寝るよい」

「あんまり根を詰めすぎるなよマルコ」

「わかってるよい」

 

まあ海に投げ込まれたなら、エースを助けるために大人しくなるし頭も冷えていいんだろう。

未だに騒がしい甲板を横目に船内に戻るために歩くとその声についつい、仕方ねェ奴らだなあと笑みを浮かべてしまうのだ。

 

「おーーい無事かァー!」

『バッカやろォジョズこっちには能力者がいんだぞ?!』

「ゼハハハ!!担いで泳ぐの上手くなったじゃねェか、隊長よォ!」

「ほら退いたどいた、縄ばしごくらいは下ろして上げなよ」

『ティーチ、てめぇ後で覚えてろよ!?』

『耳元でうるせぇぞエース!泳げねェくせに暴れんな!』

「ハハハハッ」

「あいつら懲りねぇなあ!」

「つーか反省しろよ!」

 

騒がしくも、愉快なこんな日が続けばいいと密かに思っていることは、きっと叶わない夢だと胸の奥にそっとしまった。

 

 




どうもポポビッチ磯野です。

最近一気に冷え込んでいよいよ真冬の気配がそこまで来てますね!
布団とコタツと結婚したい。

とりあえず次の話までに短いけどワンクッション、双子になってからの日常のお話。
仲裁はだいたい隊長たちが請け負ってくれる、ほかのクルーだと巻き込まれて怪我するのがオチなのでね!
多い日には4回、1日1回はケンカしないと一日が締まらないなんて言われてるのは本人達には秘密。
なお本気は出していないらしい.....。

次ももう1クッションか、エクトルとエースの共闘がみたいじゃん、
妄想するじゃん、私が書くしかないじゃん!?くっそ!!
ちょっと眠過ぎて何言ってるかわからなくなってきたから寝るよ!

おやすみなさい!また次のお話で!!

ポポビッチ磯野




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前兆と予感



悲劇開演の合図を待つ。






スッと目を覚ます、部屋の前を過ぎるならもう一度寝るつもりだったが、ドアの前で止まった気配にそばに置いている剣を手に取った。

 

誰かはわかっているが、念の為だ

 

「まだ起きてっか?」

「ああ、入れよ」

ドアを押して入ってきたのはテンガロンハットが良く似合う男

適当に執務室のイスで仮眠をとっていた俺は居ずまいを正しながら、軽く片手を上げて挨拶するとむこうも返してくる

あえて口に出すこともない、それくらいお互いを分かっているという信頼の現れだ

 

「エクトルおめェ最近殺気立ってねぇか?」

この部屋にあるエース用に置かれている椅子に腰掛けながら単刀直入に聞いてくる

 

「...お前が一等賞だ、どこで気がついた」

「さァてね、双子だからじゃねェか?」

言いながら二カッと笑って少しだけ照れているのを誤魔化したエース(片割れ)にこっちまでこっ恥ずかしい思いをすることとなった。

 

「…いやなんだ、これは良くない事の前触れっていうかなァ項がひりついてんだ、いつ首が落ちるかわからねぇ感覚がずっと続くもんで緊張してるのさ。悪いとは思うがこれくらいは気がつく奴しかわからねえし、そのうち収まる」

だから気にすんなって笑うが、内心は不安だ、時期的に見てもそろそろだと思う。

だからこそ奴の動きとサッチの行動を一挙一動見逃すまいと気を張っている。

 

ここに来た時、乱暴なでも温かい手に俺は誓ったんだ、もう取り零すのはアレっきりで最後だって。

あれ?そう言えばあの時のこと何があったのか教えて貰ってないな今度マルコに聞くかな。

 

「良くねェもんなのか」

「“これ”を感じたのは、俺がまだ陸にいた頃故郷の村を海賊に襲われた時以来だ」

「!」

「だから気を張ってるんだ兄弟、けどお前は今まで通りでいいからな?」

変なところで素直だし、隠し事が下手くそなのも知ってるそれを家族につくとなれば、隠し切るのは無理だ。

「俺は気がついてくれただけでも嬉しいさ、あとは俺個人の問題だから教える気はないけどな」

ありがとうと笑えばエースはこんなこと大したことはねェさと笑い、そしてお決まりのセリフを言う。

 

「俺ァ兄貴だからな!」

ドーン!と漫画であればそんな効果音がつきそうなほど胸をはったエースにさっきまでの穏やかな雰囲気が消え失せる

眉間にしわが寄って、口はへの字になって先ほどまであがっていた口角は下がる。

 

「...前言撤回、弟に気がつかれちゃ世話ねーな」

「いい加減認めろよ、俺の方が兄貴っぽいだろ?」

「いーや俺が兄貴だね」

 

アハハハ!!

ナハハハ!!

 

同時に椅子から立ち上がって揃って襟をつかみあげる

「表でろや愚弟!」「受けて立つぜェ弟くんよォ!」

 

 

 

 

またいつもの日常(じゃれあい)が繰り返される裏で、静かにけれど確実に運命の分岐点は迫っていた。

 

 

 

 

 

 

——————————————————————————————————————

 

 

 

 

 

 

 

最近エクトル(片割れ)の様子がおかしい

ずっとほんのわずかに殺気を纏わせている、2番隊のヤツらに聞いてみても、顔を見合わせてそうか?としか返ってこねぇ。

双子の神秘かもな!と言われて柄にもなく舞い上がったのに随分白ひげ海賊団(ここ)にもエクトルにも懐いちまったなァと、呆れ半分にため息をついたもんだ。

 

 

隊員が気が付けないなら隊長はどうだと観察するも、気にしている様子は一切ない

あえて黙っているのかとも思ったが、その場合は俺の方に苦情がくる

となると本当にこの船で気がついてるのは俺だけみたいだ。

 

(なんだよ本当に双子だからってか?)

 

くつくつと喉の奥で笑う、あの夜からエクトルとはサボやルフィと限りなく近いが、それ(義兄弟)とは違う関係になっていた。

 

最初は成り行きだった。ただ兄弟が増えるだけだと、しかし蓋を開けりゃ違ったわけだ

 

こんなに似すぎている以上、他人にすることも出来ないしエクトルの話じゃ異母兄弟がいるって、ならどの海でも一目でわかるのは今のところ俺しかいないだろうな。

 

かといってジジイに聞くわけに行かねぇし、親父はそもそもそんな事気にしてすらねぇまた笑い飛ばすんだろうさ。

騙していると言われちまえばそうだが、あの時のエクトルをみて断れるならそうしてる

 

けど今となっちゃ些細でどうでもいい事

あの時俺達はこの世界でたったふたりの家族になった、それだけだ。

 

そうして何日か過ごして行くうちに、不思議なことも起こるもんで。

意識しているからか、だいたいお互いが何をしてるか、どこにいるかわかるようになっていた

戦場ではどちらかが危機に瀕していたら必ずいいタイミングで助太刀があった。

 

アレ取ってくれと言えば、何をとは言わずとも欲しかったものが手元にやってくる

笑い方やツボだってそっくりで、俺達が話し込んでいると他の隊からいよいよもって双子だなぁ!と何時も言われている。

 

ただそこにいてくれるだけで、俺の中にあった重荷が半分になった気がしたから、独りではないんだと安心したから

 

いつからか騙しとか疑いはなくなっていた、全て呑み込むにはこの血は敵が多いが、今は甘えることを許して欲しい。

代わりに守ってやる、最悪出生が世間に晒されようともお前ならまだ一人でも逃げ切れるだろ

 

その時はお前を逃がす為に、俺が逃げねぇ、それが兄貴としての役目だ。

 

 

さて部屋にいるのは気配でわかってる、さっさと聞き出してお悩み相談と洒落込もう

2番隊隊長の部屋の前、短く息を吸った

 

「まだ起きてっか?」

 

 

 

 

 

 

—————————————————————————————————

 

 

 

 

マリンフォード 海軍本部

 

燃えるような夕焼けを眺めながら、英雄と呼ばれた海兵は唸った

 

「ふぅむ…」

スペード海賊が解散しそのまま、白ひげ海賊団に吸収されたのはとうに知っていた

しかし思ったよりも早く馴染み、まだ力を伸ばしている

赤ん坊の頃から成長を見てきたわしとしては、孫の悪名も喜ばしいものだ。

 

白ひげ海賊団に入って2番隊に配属されたと風の噂で聞いた

そしてそのすぐあとに《2番隊の双璧》という名をよく聞くようになった。

 

白ひげ海賊団の16ある本隊のひとつ

そして2番隊と言えば苦渋を強いられることで海軍では有名だ

ただ戦闘力だけならばこちらとて押し負けることは無いが、知略策略を駆使しこちらが攻めればまず落ちることはなく。

撤退の指示があればまるで読んでいかのように空が味方する、そうしてついた異名は、

 

2番隊隊長“不落のエクトル”

 

白ひげを討ち取るならばある意味不死鳥よりも厄介な相手をせねばならん

なにより不落は能力者でもなければ、名のある海賊に所属していた訳でもない

噂では孫の一人とそう変わらん歳だと聞く、その若さと身ひとつでその地位に至った実力者

 

そこに入った新参者の億超え能力者が、隊長格と並び双璧と呼ばれているのだ、白ひげ海賊団は安泰じゃろうて。

いかんいかん、笑ってはまたあのうっさい大仏に怒られてしまうわい

そのおかげかまた奴らの賞金を上げるべきだと、上層部では飛び交っている

 

 

不落と火拳

 

共に並ぶ姿は双璧、戦う姿は盾と矛

 

 

発行されている手配書を見ながら、既視感が拭えなかった。

目深く被った帽子で隠しているが、わしにはわかる、この男はエースと同じ顔だと。

半分以上海に沈んだ夕日を見ながらポツリと零れた溜め息と呟き。

 

「何も無ければええんじゃがのぉ」

 

何もなければいい。

あの子が抱えている重荷は白ひげが軽くしてくれるだろう、ならこのまま進んでゆけばええ

わしら(海軍)に捕まるなんてマヌケなことはするんじゃないぞ。

 

エース、ーーーそして不落よ。

 

沈んだ夕日を追いかけて暗い夜が空を満たし、闇のヴェールが覆いかぶさった。

 

 

 

 

 





イエーーーイどうも、ポポビッチ磯野death!。・:+°
ちょっぱやでかき揚げましたサクサクです。

戦闘シーン書くって???
えーーーーー、はいすみません。逃げました。(:3[_____]
気が付いたら双子の話になってました、まあもうワンクッション挟むって言ってたのでね!
そしてエースがエクトルを片割れ認識してる〜〜〜!?って書いてて驚きました、あとうちのエースくん結構考えすぎちゃタイプです。
わしシリアスにするとギャグすら挟めなくなる、ここら辺の加減が出来ない悔しいわ...次は優しく行こう...。
微妙におじいちゃん目線グダった、もう無理マジヤミリスカシヨ()

さてと不穏な空気が漂っていますね、果たしてエクトルはサッチマンを助けられるのか...
それとも間に合わないのか...ううん頑張れエクトル!オラ応援してるぞ!!

次の更新は週末以降!(´◠ω◠`)
今週は初校出さなくちゃで忙しくてのぉ...すまなねぇ!
あとコメント、評価お待ちしてまーす!!貰えたらもっと頑張るぞい

それでは次のお話でお会いしましょう!
ポポビッチ磯野




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開演ブザー

座席は一人、5億5000万ベリーな。


有難いことにお気に入りが600人突破してました!評価も頂いてむっちゃ励みになります!
本当にありがとうございますo,+:。☆.*・+。
これからもエクトルのことをよろしくお願いします(`•∀•´)✧

(20181215)加筆修正いたしました〜





昨日のエクトルは変だった。

 

いつも通りなら煽りに殴りにというじゃれあいになる喧嘩も、なんだか元気がないと言うか、エースと軽く言い合っただけで終わった。

 

だから晩御飯の後気になって追いかけた、もちろん気配は消してね。

甲板に出ていけば1人になっている、手元を見ればずっと刀の鯉口を切って戻していた。

平時なら深く被った帽子の上からでも視線の先が読めたのに、今は何処に向いているかもわからない。

 

ぞっとしたよ、その時になって気がついたんだ。

僅かに殺気を滲ませているって

 

 

こんなこと初めてだった。

 

 

ボクとエクトルは歳も近いからすぐに仲良くなった、遠慮もいらないし2人でよくイタズラした。

 

イゾウの髪型をツインテールにしたり、サッチのリーゼントをカブトムシにしたり

ビスタの花剣をバラじゃなくてチューリップにしたりと、とにかく色々やった。

 

1番ドキドキしたのは親父に化粧をしたイタズラだった、そのあとも親父が構わず普通に過ごすもんだから揃って『親父!?!!』って焦ったら、似合ってるか?と笑われて。

隊長から殴られるわ、みんなからはデコピン1600本ノックにされてしまった(流石に後半の仲間は手加減はしてくれたけど)

追い打ちにとナース達からはいいセンスねと褒められたのは完全に余談だ。

 

エースが来る前もよく笑って船を駆け回った。

 

ボクらに向かってくる命知らずな奴らをコテンパンに返り討ちにして

勝手に先陣をきったお仕置きにラクヨウの鉄球で簀巻きに、ブレインハムとジョズが人間キャッチボールをしたおかげで吐きかけた。

 

今思い出しても普段の姿や戦場で多少緊張はあっても、ここまで底の見えない友の姿に言い様のない不安を抱いた。

 

一体その殺意は誰に向けられた物なのか、ボクは怖くて聞けなかった。

 

(...エースなら、何か知ってるかもしれない)

 

 

そう思うとボクは静かにこの場を後にした。

 

 

 

今思えば、これはただの始まりだったのだと

 

 

———————————————————————————

 

 

 

今日は誰も近寄らせなかった———————いや、近寄れなかったが正しいか。

 

ついにこのイラつきも頂点に来ていた。

 

気がついたエースがお前は1日ここにいろ!と部屋に閉じこめてきたくらいだ、よっぽどひどい顔つきだったのか、全くアイツも心配性だな。

 

ある島で手に入れた宝の地図、今日はその宝島にいる

地図を手に入れたのがサッチだった為、4番隊のメンツが島を探索して、俺は部屋で待機していた。

 

宝が悪魔の実という保証はどこにも無い

 

そうかもしれないし違うかもしれないが、時期的にみて間違いはないと断言出来る。

正直な所俺も探しに行きたかった、『悪魔の実は見つけた奴が食う』それがウチのルールだからだ

 

しかし、それで手に入れた俺がサッチの代わりに死んでしまったら?

エース(片割れ)がどうするかなんて、原作(本来の流れ)で嫌という程知っている。

 

それでは意味が無い。

 

だからこそ手に入れるまで流れに身を任せているわけだ、が殺気立って仕方がない。

 

表面上はなんとか保っているし、気がついてる奴らもエースを除けば、あ。

昨日ハルタの気配があったっけな、ハルタだと思ったら別にいいかって気にしてなかったけど気が付いたら居なくなってて、何だったんだろうな。

 

そう考えるとそれ以外いないんじゃないかと思う。

 

親父はわからねぇ、俺が話さない限りどうこう言うつもりも無いのだろう

聞かれなきゃ答えないなんて、そんな子供みたいな事はしない

 

俺が決め、ここにいる

 

それだけだ。

 

 

「4番隊が戻った!」

「宝はなんだったって?」

「なんでも悪魔の実シリーズだってよ!」

「そりゃすげぇ!誰か図鑑持ってきてくれ!!」

 

出来れば聞きたくなかったその事実を、しばらく眠っていない頭で聞き流した。

そして同時にこのイラつきから解放されると笑みを深めた。

ああ悪い顔じゃなきゃいいな、ついみんなの笑い方が移って海賊らしくなってしまう。

 

 

 

よろしい、ならば戦争(クリーク)

 

 

なあ黒ひげ(ティーチ)

 

 

 

————————————————————————

 

 

静かに這い寄った、撫でるような殺気に本能が危険信号を出した

トドメだとサッチに振り被った武器を奴が防いだ、手元で得物がくるりと回るとそのまま振り下ろされた刃に浅く切りつけられた。

 

斬りつけた本人は得物に手応えがなかったことに舌打ちをすると、ゆらりと俺を、嵐の中で合うはずも無い双眸がこちらを見ている。

 

「...ッエクトル隊長」

なんとか絞り出した名前に焦りを隠せない

 

(ここでこいつが邪魔に入るのかッ!!)

 

こいつは俺に対して距離を置いていた、この船にきた時から隊長になってからも、態度が軟化することはなかった。

周りの奴らはお前が汚ぇからだと笑っていたし、俺もそうだと思ったがどうやら違うらしいと、わかったのはエースが入ってきてからだ。

 

たまに動物的な勘が鋭い奴がいる

俺の中に燻る野心を嘘を見透かしてくる厄介で面倒なタイプだ。

しかもこいつは若いし頭も切れる、何故こんな白ひげ(家族ごっこ)海賊団に入ったのか不思議に思うくらいだぜ

 

まだまだ伸びしろのある男だし、実力は認めている、だからこそ“今”この瞬間一番会いたくはなかった相手だ

 

この状況で2番隊(俺が所属していた隊)の隊長がでてくるのは、良くねェ

仁義を通すこの船で自分の部下の不始末は隊長が付けなくちゃならねェだろうからよ。

 

「サッチ、まだ生きてるか?」

「...っぉう、よ」

ヒラヒラと片手をなんとか挙げる死に損ないに顔が歪む、本当に嫌なタイミングで邪魔しやがった。

流石は幼い頃から覇気を使いこなしていただけはある、大方違和感に目を覚ましたんだろ

 

嗚呼、ここで始末できれば良いものを時間切れだ、ブツ(ヤミヤミの実)は手に入った。

 

この場は俺の勝ちだ

 

「...ゼハハ!ひと足遅かったなエクトル隊長よォ!おめェも始末してぇが引き際は弁えねぇとなあ」

ニヤリと笑みを深める、嵐で視界は良くない、しかしお互いに目をそらすことはなく。

風に煽られながらいつもは鬱陶しいほど長い襟に隠れている口元が見えた。

 

船の上で見たことがない、楽しそうで、凶悪な笑みだった。

 

「...“七葬一葉 五行(ななそうひとは ごぎょう)”」

「っ!?」

隠し持っていた小太刀に抜いていた太刀から、覇気を纏い五つに重なった斬撃が繰り出される。

「ギャア!!て、テメェ!!?」

何故こんなことをとも聞く様子はなく、初手から全力と言ってもいい攻撃に、間一髪で回避し急所を外させる。

いや思えば、奴を助けた時も容赦がなかったかと焦りはありながら、なんとか思考する。

 

しかし反撃の前に相手はもう次の攻撃に構えていた。

 

「“七葬二葉 蘇不無(ななそうふたは すずな)”ーーっ!?」

 

大きな波に船体が揺られる、甲板にあった積荷が転がって俺は咄嗟に縄に掴まって、奴はサッチを助けに行っていた。

もう一度強い波がやってきて、弾みで崩れた積荷が2人に襲いかかった

 

それを見て、この隙を逃す訳にはいかないと体勢を立て直し、

死に損ないを庇いながら、挟まれ身動きの取れない奴に言い放つ。

 

 

「あばよォ!!」

「っ!」

 

 

迷いなく船から飛び下りた

この日のために全て準備してきたのだ、あんな若造に狂わされてたまるか

それに受けたダメージも軽いものじゃねェ、さっさと奴らと合流しねェと

 

「これで1つ目の目的は果たされたァ...!ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)は俺が手に入れる、ゼハハハハハッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

助けられた命、守れなかった悪魔の実

知らされた真実、追うは双璧の一人

 

 

 

 

 

またひとつ歯車がかみ合って

 

またひとつ歪んだ音を立てる

 

 

 

守り手は、どう動くのだろうか。

 

 

 

 




長らくお待たせしました〜!ポポビッチ磯野でーす!

最新刊ワノ国みんな着物でええですなァ!回想で彼が出てきて当たり前ですが死にかけましたよね。しんどい。
あとイムさまって...ビビちゃんと何か関わりが、みたいなこと言ってたからイムホテップとか?と思ってたんですけど、神様でもある仏って事でイムにしたのかなァってずっと悩んでる(:3[_____]答えは出ない

さてあっという間に年末で仕事も詰め込まれてきましたね...
気温がなかなか安定しませんが、皆様体調管理にはいっそう気をつけて下さいませ!

今回は視点が3人です
最初は隊長友だちのハルタくん、捏造で同時期に隊長になったので仲良しで隊長になるまでは一緒にイタズラしてます。スリル満点ですよね。
親父に対する尊敬度が高めなので迂闊に口を開かせることが出来ない病気なんだけど、だからと言って黒ひげのクズさというかゲスさが私では表現しきれなくて...
こう綺麗な部分しか書けないの悔しいですわァ!!!(ダァン)

気を取り直して、次から新章です。
彼がいることで何が起き、失い守られるのか活躍が楽しみですね(活躍するとは言ってない)
まあ、ちょっと悩んでるんですよね、この先
書きながらエクトルが勝手に動いてくので...うーんって感じです、最悪活動報告でアンケとかとるかも...?

らくがきしました。双子の日常
※自分絵注意※
【挿絵表示】


ではまた次のお話でo,+:。☆.*・+。
ポポビッチ磯野




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時は止まれない
幕間◆預かり知らぬところで



アラバスタ編、視点はビビちゃんonly
エクトル不在、少しだけ先の話


「そっかぁエースは追われるのが好きかぁ」
「(ギクッ)」



 

 

幕間◆与り知らぬところでーーー偉大なる航路(グランドライン)、アラバスタ王国

 

 

 

 

 

 

3年ぶりに再会したという兄弟のエースさんは“白ひげ”の話をしていた時よりも少しだけ嬉しそうに目を細めた。

 

「そうだルフィ、いつかおめェにあわせてぇやつがいるんだ」

「おぉ?エースが紹介したい奴かぁ!どんな奴なんだ?」

にししっと笑い合う姿は似ているなあと思った

 

「ーーーお前の新しい兄貴だ」

「えっ」

 

『...は、はあぁあ!?!』

 

えっじゃあ、ルフィさんのお母様が!?大変じゃない!

いいえ今お兄さまは“新しい兄貴”...?と気が付いたがみんなも大慌て、というか開いた口が塞がらない。

 

仲間たちの様子に気が付いてないルフィさんにエースさんはまるで親が子を自慢するみたいに話し出す。

 

「へぇ〜そいつ強いのか?」

「ああ実力なら俺と変わらねェ上に頭も切れる。しかもウチの隊長(2番隊隊長)だ、俺を倒せねェんじゃかなわねェぜ」

 

「ムッそんなの知らん!まだ戦ったこともねェんだぞ!!」

 

「ハハッエクトル(片割れ)を倒すんなら俺たち2番隊の双璧を相手にするのと同義だって話だよ」

「ソーヘキがなんだ!ぶっ飛ばせばいいんだろ!」

ぶんぶんと腕を振り回す姿を見ながらそれも愉快だと、呵呵とエースさんは笑う

「2番隊の双璧、か」

ブシドーが静かに呟いた、賞金稼ぎならば白ひげ海賊団のような海賊の情報を知らないはずがない。

 

噂では2番隊には攻守が揃い、隊長と副隊長が並び立つ姿は敵を迎える壁の様だと。

 

「きっと腰抜かすぜェ、それにアイツも追っている筈だ、そのうち会う事になるだろうよ」

『?』

 

一同が首を傾げる、大罪を犯したという男はエースさんが追っているんじゃないの?と

確かに仁義を重んじる白ひげ海賊団が鉄の掟を破った部下を、その隊長が追うのは分かるが。

 

「あー、アイツが追いかけてんのは“俺だ”、大方置いていったのに拗ねてんだぜ、あのバカ弟は、可愛いだろ?」

 

にっと笑う瞳は嬉しいと告げていた。

眼差しは父が、イガラムが私を見る時のような目だ、胸が温まる優しい目。

きっとそんな風に思い浮かべることが出来る隊長さんは素敵な人なのね。

 

そしてもし、と続けて

 

「アイツに会ったら、こう呼べ“マルドリード・セヴァ・エクトル”ってな、そーすりゃ面白いもんが見れるぜ」

 

「おう!マル、...マルっとエクレアな!」

『いや全然違う』

 

「...フッじゃあ、世話を焼くと思うが弟を頼む」

 

ボボボッと小舟が焔を吹かしながら進んでいく、遠くに見えたガレオン船に一瞬ヒヤリとしたがたった一撃で全てを沈めてしまったのには驚いた。

 

「しっしっ!なっエースは強ぇだろ!」

「ひぇ〜やっぱり白ひげ海賊団の副隊長は伊達じゃねぇな...敵じゃなくてよかったー...!」

「うん!ルフィの兄ちゃんカッコイイな!!」

「クェー!!」

「だろー!」

 

ウソップさんとトニーくん、カルーが集まって話し出すのを横目に、この船で頭の回転が早いナミさんがなにか考え込んでいるのを、声をかけようとして先に呼びかけられた。

 

「ビビも2番隊の隊長については知ってるのよね?」

「ええ、BW(バロック・ワークス)にいた時に手配書は嫌ってほど見たから」

たぶんエースさんに教えられた名前の事だろう。

 

「“マルドリード・セヴァ・エクトル”手配書にはセヴァなんて入ってないし...それに、“エクトル”も“セヴァ”はおとぎ話でよく聞いた名前よね、ビビも知ってる?」

「知ってるわ、“守り手の王子”と“救世主”ね」

 

「子供の頃よく読み聞かされた、2人の名前、英雄エクトルとお助けヒーローセヴァ、そんな名前を持ってるなんて信じられないわ」

「?そうかしら、あやかって名づける人もいると思うけど...」

「でも、セヴァはわざわざ隠しておく事かしら?」

 

ふむと確かにと、“救世主”はみんな知ってるようなおとぎ話だ。

私が言ったようにあやかってというなら、わざわざ隠すことも無い。

 

「...何でかしら」

「うーん!まあいいわ、本人にあった時に聞けばいいもの」

「ええそう、ーーって待ってナミさんここは偉大なる航路(グランドライン)よ!?そんな簡単に、」

 

「あらそうかしら、エースも言ってたじゃない、知ってるはずもないのに“追いかけてきてる”って、なら会えるわよ」

 

そのうちねっとウィンクも付けるといつの間にか騒がしくなっていた4人(2人と2匹?)にゲンコツを与えていた

 

でもきっと噂の彼に会う時には私はいないかもしれないと、ぼんやりとそんな予感がしていた。

 

 

 

 





こんばんはポポビッチ磯野です〜!
この間お気に入りが600人突破!いぇーい!とか言ってたやん?
でももう700人やん?あれぇ〜アッハイ現実みます。
ありがとうございます( ;∀;)

さて今回から新章です!麦わらの一味ともぼんやり関わっていきますよ〜!(たぶん)
この話はちょっとだけ先のお話。
少なくともエースが新世界から入口まで引き返してきたって所なので、時間は経ってるかな。
相変わらず双子位置情報は正確なので、すったもんだでエクトルが船から飛び出して追いかけてくるのはわかってるエースくん

\それが双子クオリティ/foo!

実はめちゃくちゃ、空島に巻き込まれて行って欲しいんだけどでもそうすると黒ひげに会うことになって、この後の計画がおじゃんになってしまうと、いうことで空島は難しいかなぁってふて寝しそう。

めっちゃ書きたいむっちょ書きたい絶対楽しい。
悩むんだけどでもエクトルはストライカーとかそんな便利道具ないので、普通に航海...となるとエースの半分くらいしか移動できないと思った方が言いわけ!で!あああああもう!(´◠ω◠`)
やっぱり諦めるしかないかなぁ...って、
シャンドラの火を灯せ...!!うっうっ泣いたわチクショー!

で!次からほぼエクトル視点で進んでく予定です
たまにエースでるかも?まあその時は幕間になるかと思います。

それではまた次のお話でお会いしましょう!(:3[_____]

ポポビッチ磯野


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特命、承ります



エクトル視点only

これはある幕間より少し前のお話。


 

 

 

待てやオイ、ぜってぇあの腐れ外道のせいだろ黒ひげ取り逃したのよぉ!!!!!

 

 

 

何ですかねぇ、黒ひげ危機一髪ってか???HAHAHA☆バカヤロウ!!!

ノリツッコミさすなああ!!

あああもう!!!!

「...!!」

必死に叫びたいのを抑えた、ここは病室だ。

 

分かりますかね、気が付いたら2日経ってて

サッチは峠は超えたが安静にということで、親父の部屋の近くにいるらしい。

そっちは安心だ親父の近くならこの船で1番安全である意味で1番危険だけど。

 

ちなみにあのバカ弟(エース)はストライカーに乗って偉大なる航路(グランドライン)を逆走するって飛び出していったって、聞いた時の俺の心情を30文字以内で答えよ

 

 

俺にヒトコト言えよ!!!

べ、別に拗ねてねぇ!!ないったらないんだから!

 

 

というか、あいつ本当になんで飛び出してくんだよ、俺の努力返して

もう何だってのよ、あたしが悪いっての?

ああ、私ってホントーーーー

 

「ってそれ死亡フラグーッ!!?」

「...起きたかよい」

 

叫びを聞きつけたのか病室に入ってきたのはマルコだった。

なんでい元気そうだなァといいながら備え付けてあった椅子に腰掛ける

その表情はほっとしている様だった。

 

昔からお世話になってるからなぁ無茶した自覚もあるでも、もうあんな思いはしたくないから。

仕方なかったんだよと、言ったらきっとゲンコツ(愛ある拳)が飛んでくるから言わないけど。

 

「マルコ、」

「許可を出したのはエースだけだよい」

 

いやまだ名前呼んだだけなんだけど、とは思いつつも、何が言いたいのかわかっていたようで、その先は言わせてくれない。

まるで聞き分けの悪い子供に言い聞かせるように咎めた。

 

でも俺だって諦める訳にはいかない、覚悟はもう決めてるんだ。

サッチを助けたことで変わったことがあるかもしれないが、原作の流れを辿っている以上立ち止まってはいられない。

 

今この瞬間すら惜しい。

 

「俺も」「ダメだ」

「ケジメは俺がつけるべ」「代わりにエースが追っているよい」

「俺が隊長な」「今はけが人だねい」

 

「「...。」」

 

ものの見事に全部に被せてきますね(遠い目)

徹底してるなダメかなぁ難しいか?いやまだ奥の手がある。

 

「...おめェそんな顔しても、いやまてその前に誰に教わったんだよい!」

 

誰にってナースさん達だけど!とは教えませんけどね!!

 

頭に包帯を巻いているからいつもの帽子は被っておらず今は素顔

親父のことだきっとこの病室に入れたのはナースさん達だけだと思う、じゃなきゃ俺に帽子なんぞ買って与えたりしない。

 

そう思うと本当に久しぶりの素顔だ。

じっと見つめ続けるマルコの目に移る自分はまるでそこにエースがいるみたいだった。

 

「汚ぇぞ見分けがつかねぇほどそっくりな顔しやがってよォ...!」

 

どうやらエースが絶対にしない顔をしているので、拒絶反応が出ているらしいものすごく眉間にシワよってる、ウケるとか思ったのがバレたのか容赦なく伸びてきた手がほっぺを掴み取る

 

「ふぁふぁふあぅっあ!!?」

「おー柔けぇ、あん?何か言ったかよい」

 

「ン”ん”ふぁあ”ああーーーッ!!!」

くそ!このばーぁか!パイナップル!!!

あっちょ、爪くい込んでます、いたたたたたたたたたっ!!

 

開放されたほっぺをさすりながら、フーと一息ついたマルコは真っ直ぐ俺に向き直る

諦めたような呆れたような、頭の後ろをかくと仕方ねぇとも取れる顔。

 

ふとその顔に見覚えがあると思ったの、みたのは随分昔だと思う。

この船に来た時くらいか、込み上げる懐かしさと既視感。

 

 

 

そしてマルコは白ひげ海賊団の右腕として告げた。

 

 

 

 

「2番隊隊長エクトル、親父から特命だ」

 

 

「“2番隊隊員、火拳のエースを捕まえてこい、期限はこの船に揃って2人で戻って来るまで、以上”大役だしっかりやれよい」

 

 

何だよ、わかってんじゃん、それ最初から言ってくれよ

 

この感じからすると反対したのかも、俺がこの船に乗りたいって言った時もそう言ってたし。

 

ぽとりと帽子を渡してくるとマルコは顎をくいっとする、訳が分からないがかぶれってことか?疑問に思いつつもとりあえず帽子を被る。

俺を確認したマルコはほとんど音を立てずに立ち上がると病室のドアを開けた。

 

「ん?なんか静かに...」

「...押すなよっ!」

『どぉわっわあああ!?』

 

どててっ!と効果音が着きそうなほどなだれ込んできた人の山

 

ウチの隊の奴らから、仕掛け人仲間のハルタ、泳ぎを教えてくれたナミュール、挟まって潰れているイゾウによく見たら体がデカい人達も奥の方に見えますねぇ!!?

 

「お前らよォ...」

呆れてものも言えない様子のマルコにみんなはスルーして俺のをいっぺんに見てきた。

 

最初に声を上げたのはもちろんハルタだ

 

「あ、エクトル元気そうじゃんよかった!!」

「ああナミュールさんすみません!」

「......イゾーサンイイカホリガスル......?」

「ぉいテメェらのいつまで乗ってんだァ...!!」

「...お”も、」

「フッ賑やかだな、エクトルあの嵐で戦ってよく無事だったまた腕を上げたか?」

「ほぉそれじゃあ昔みてぇに稽古でも付けるか」

「体は資本だ、無理をさせても仕方ないだろ」

「下敷きになったモブがしんでる...!?」

「この人でなしー!」

 

わーぎゃーと一気に賑やかになった病室に、ああここにエースもサッチもいればいいのにと思った。

そうしたらいつもと変わらない俺たちの日常なのに。

 

「ふっ、あ、はははっは、あははははは!!」

 

出てきそうになった涙を隠しながら、なんだかおかしくなって笑った

 

「あ、エクトルツボにハマったっぽい?」

「マジかうるせぇ」

「気絶させるかァ?」

「まあ笑えるならまだマシさね」

 

ああだからみんなが大好きなんだ。

絶対にバラバラになんてさせない、エースもそうだけど、いつの間にかここが家になってたんだな。

 

ちゃんとバカ弟(エース)引っ張って帰ってくるから、その時はみんなで“おかえり”って言ってくれ。

 

 

「おいエクトルおめェ息はしろ、あと出てく時はちゃんと挨拶してからいけよい」

「っは、...っはあ、わかってまブフッ...!」

 

「...オイアイツ黙らせろ」

「いいじゃねぇか片割れがいねぇんだ、これくらい許してやろう」

 





こんばんはポポビッチ磯野です。
スマブラのせいで筆が遅くなりそうなのでさくっと、かけた所をアップしてきます。
次のお話からエクトルのエース追跡大作戦が始まります!ワクワク!
一応表紙連載のもまとめたやつ持ってるので、エクトルと同じく思い出しながら追いかけるぜ...!!
全くの余談ですがエクトルはツボるとめちゃくちゃうるさいです...。

やっぱり眠過ぎてまとまったこと言えないや、おやすみなさぁい

では次のお話でお会いしましょう!
ポポビッチ磯野



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追跡開始/新世界→魚人島


今回は魚人島から追跡開始でっせー!




 

 

ーーーーー魚人島

 

 

光樹イブにより降り注ぐ光源

潜水艦ですらシャボン玉でコーティングしなければたどり着けない、深海の美しい島。

 

 

 

住人の多くは魚人という種族で姿形は違うが気のいいヤツらも多く、話してみればまた違った側面も見えてくるのに、陸の奴らは勿体ないなと思う。

 

「おおいエクトルじゃねェか!」

そう声をかけてくれたのはひとでの魚人パッパグだった

こんな見た目だが魚人島きってのクリエイター

この島は白ひげ海賊団のシマでもあるため、知り合いも多いのだ。

「久しぶりパッパグさん、元気そうだな?」

「おうよおめェも元気そうだな!そうだまたモデルやってくれねェか!おめェは人気だし雑誌も服も飛ぶように売れるからよォ!」

 

そう何故か顔を見せない俺にパッパグさんは目をつけてモデルにしたことがあった、ちなみにエースとも撮った。

あいつは夏服で俺は冬服、項目のちょうど半分くらいでならんで撮ったカットはエースにも焼き回ししてやり、部屋に飾ってあるほどよく撮れた写真だった。

 

他にも何回かやっているので、オフショットもありそれも何枚か雑誌に使われた

そう言えば双子コーデもやったな、懐かしい

 

まあ正直海賊がモデルでいいのか?と言うとおめェらが来る前はお互いにそこまで干渉しなかったのが、だんだん関わりを持つようになったと。

此方としても名前と旗を借りている、世話になってばかりじゃ不安だったと。

 

それを聞いて、カタギと賊だから本来はあまり近づかない方がいいのだが、向こうが不安になるくらいならと俺も進言した。

が、エースが大々的に言ってしまい、まあそれもアイツらしいと苦笑した。

今ではお互いに挨拶して世間話をする仲だ。

 

「そうだなァ...でもいまエースはいねぇし俺も急ぎの用があるからな」

「な!それを早くいえよォ!!」

邪魔して悪かった!と焦り出すパッパグさんにそう言えばと思い出した

あまり俺やエースが動いているのを知られるのは良くないと変装しようと思ってたんだ。

 

「あーでも服が欲しいんだよ、だからちょうど良かった店まで行こうぜ」

「!わかった、ならこうしようぜ!今回もモデルを頼みてぇ!代わりに着てもらった服は全部やるどうだ?」

 

「わかった...しかし1本取られた気分だ...」

 

 

 

怒涛の勢いでカメラマン、メイクさんスタイリストさんなどが集まりあっという間に仕事を終える。

アイドルの早着替えってこんな感じだったのかなァ(遠い目)アイドルスゴすぎるわ

 

「また頼むな〜!!」

「おー!じゃあまたなパッパグさん!」

 

ガサッと紙袋を抱えながら前もって準備していた変装の道具と化粧品を確認した。

そのあとは白ひげ海賊団御用達のコーティング職人に頼み、船を確保し、見上げた。

 

 

 

目指すはシャボンディ諸島

 

 

偉大なる航路の前半の終着点と言われる場所だ。

 

 

 

 

 

 





こんばんはポポビッチ磯野です!
いやお待たせしました!
この間W7読み終わったばかりで、先にそっちから書いたら
軽く3000文字超えてて、でも内容的に半分しか書きたいところ書けてなくてですね。
わぁい!!(死んだ目)こりゃ先にちゃんと書こう!ってしたらこんなに開きましたすみません。
急ピッチで仕上げたうえに日を跨いでるので文章がグダる...なんですかね書き方一日で忘れるんですかね?鳥かな??
ま、まぁそれはさておき!今夜は2本立て!
シャボンディ諸島もアップロードしますよ〜!!

ではお楽しみに!

ポポビッチ磯野








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追跡中/魚人島→シャボンディ諸島【前】



視点はエクトル→住民モブです

あ!!!のですね!!
お気に入り800人超えありがとうございました!!!
もうね、あちし、頑張っちゃうから...!。゚(゚^ω^゚)゚。


 

 

ーーー前半の海・終着シャボンディ諸島

 

 

正確には島ではなく立派なマングローブ林の集まりで、そこに人が住み着きいつしかその特性と絡めて、シャボンディ諸島と呼ばれるようになったのだ。

 

 

無事に島に着くと、適当に情報を集めるため酒場や飯屋を彷徨く事にした。

 

既に済ませておいた着替えはイメージをガラッとかえる

帽子、来シーズン流行ると言う柄入のシャツとネイビー系のタートルネック、いいジャケットも羽織り

下は黒のズボンに革靴、わざわざこげ茶髪のウィッグも下で結んでしっぽにして装備

印象を変える仕上げは眼鏡、ヒゲともおさらばしたってわけだ。

これで一目では白ひげの不落()だとはわからないだろう。

 

あと気を付けなきゃ行けないのは、しばらく悩みながら、結局背中に入れた誇り(白ひげのマーク)を見せないようにすること。

 

パニックにはならないだろうが、今ここにいるルーキーたちに目をつけられるのも面倒だ。

ここまでたどり着いちまうルーキーほど厄介な奴らもいまい、まだ新世界のことを知らず爛々とした名を上げ、上へ登りたいという欲の弾丸だ。

 

だから新世界にいるような格上は狙われやすいし、相手をルーキーだと油断する場合もある。

 

俺はそんなことはない、いつだって新しい風を吹き込んでくるのは威勢のいい奴らばかりだ。

それに白ひげ海賊団にビビってるんじゃ、新世界なんぞ行かなくてもいいだろと鼻で笑ってから、いつも気が付いてしまう

 

新しい風を望んでるのは俺たちの方だと。

 

戦いたい、力を試したいってのは仲間内の手合わせじゃ難しい。

命をかけた殺し合いじゃなければ本当の実力も測れない、強くなる為にも死線を潜らないのも鈍るってな。

 

うむ、いつの間にか染まり切ったなァ...と今はない自身の本当の故郷へ馳せた。

 

平和で争いもなく、戦争から最も遠かった日本(俺の故郷)

やはり浮かんでくる顔は大切な人ばかりだ

両親も達者だろうか、彼女は幸せになれただろうか。

 

 

 

俺のことを忘れてくれただろうか

 

 

 

そうだといい

 

 

 

この世界に産まれた俺はもう覚悟を決めた、今更向こうの世界に戻っても、(エース)が心配で彼女に構ってやれないだろう。

 

私と仕事どっちが大事なの!なんて言う子じゃないけど、それでも不安にさせてしまうのは嫌だ。

 

だからちゃんとやりきる、俺が“兄貴”だからな。

そしたら君も手放しで褒めてくれる凄いねって、脳裏に浮かんだ姿に微笑んで、段々気配を薄めていく

 

気配を完全に消してしまうのは逆に違和感を与えてしまう為だ

周りと同調し個を消す、うちの隊とハルタの隊でやる隠れんぼではこれが有効でうちの隊にはなるべく身に付けるように指導したな。

 

そういや黒ひげのやつは勝手にサボってたな、アイツ許さねぇ

 

 

(13Gにも顔出しとくか、情報ならシャッキーさんが何か知ってるハズだ、“あの人”はまぁ人間屋回ってみるかなどっかにいるだろ)

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ドサッと草を踏みしめる音に俺は肩を跳ねさせた。

 

 

嗚呼、今日も最悪なものを見せつけられるのか。

 

 

持病で倒れたのだろうか?跪いていた男が倒れたのだ。

それを天竜人が不敬とし“いつもの様に”殺そうとした時、声がかかる

 

若い男の声だ。

そいつは明るく楽しそうにしかし跪いたままで告げる

 

「天竜人サマ、よろしければ不肖の身である私めに試し斬りするご許可を頂けないかと、死に損ないであるならば最早、貴方様のお手を煩わすことも無いでしょう」

 

男はよく回る口でペラペラと提案していく、その銃弾もこの様な下賎な者には勿体ない、後ろに控えるスーツの男にこれからオークションハウスに行くのに間に合わなくなってしまう等など。

 

すっかり気を良くした天竜人はまだ嫌らしい笑みを浮かべながら男に今目の前で殺せと言った。

 

 

俺達は耐えるしかない、はやく、はやくどこかに行ってくれと。

 

 

「畏まりました」

 

 

男はまた一言御身の前を失礼しますと倒れた男に近付いて、持っていた剣で

 

 

男を刺した。

 

鮮血が舞い、倒れた男の体が跳ねる、瞬間その周りだけ風が起こった気がした

 

「いい気分だぇ〜、オマエどんな気持ちだったえ?」

「いやぁありがとうございます天竜人サマ!!良い気分でしたよ、あっ時間をとってしまい申し訳ございませんでした、天竜人サマ、よいオークションを」

 

「面白い見世物だったえ、よしいくえ〜」

 

ジャラジャラと鎖の音を響かせて天竜人は去っていく。そして俺は男に睨みを利かせた。

 

たとえ人ひとり殺すことに躊躇いがなくても、俺たちだってそこまで腐りたくはなかった。

 

男は先程まで浮かべていた薄っぺらい笑みを消し剣を適当に捨てた。

よいしょっと倒れた男を背負うと医者はどこだと聞いてくる

 

「何言ってんだ!そいつはアンタが殺したんだろ!」

助けなかった俺たちを棚に上げて、非難した

しかしそれを気にした様子はなく軽く言い放った

「いやこいつは死んでねェ、ちょっと気絶させて、ほら輸血パック破裂させたんだよ」

 

ピラピラと手元から出てきたのは空になった輸血パックのプラスチック。

住民たちもざわついたが男は医者はどこなんだと声を荒げ、明らかにイラついていた。

 

「テメェがここで邪魔してる間にもオッサンの命も危うくなるって言ってんだよ、金なんて俺が出してやる、命に値段なんか付けられねぇだろ」

「...!」

 

 

「こ、こちらです!私の家の隣が病院なんです!」

「本当か!?助かったぜお嬢さん、今行くから」

バタバタと駆け足で女性と病人を背負った男がこの通りから消えていく。

 

「なんて奴だ全部演技だったのか...」

「天竜人に一芝居うつなんざ、正気じゃねえ」

「あの倒れた人、助けられたな...」

 

そんな声が見ていた住民たちから上がってくる

 

海賊も、海軍も、住民も黙っていることしかできない天竜人の行いにたった一人で立ち向かって、その機転で騙し切ったあの男。

 

ここらへんでは見たことの無い服装で見たことない顔だった

何処かここではない島か海からやってきたのだろう。

帽子とメガネの間から覗いた紫色の瞳がとても印象に残る。

 

気が付けば2人のあとを追って駆け出していた、まずは謝らなければ

 

手持ちは少ないが俺も金を出そう

罪滅ぼしでも、それが俺の気持ちだ。

 

 

 





こんばんはポポビッチ磯野です!

めちゃくちゃもう悩みに悩んだのに、結局背中にマークになりました。
なんかどっかで左胸とかかなぁって言ってたんですけど!!
それはなかったことにしてくだせぇ( ;∀;)


話が変わってシャボンディ諸島ではまあキーパーソンの人達おおいですからね!
もう1回くらいシャボンディの話にするつもりです!
シャボンディ諸島2って感じ

ちなみにエクトル腹の中では天竜人殴りてぇとか、覇気でぶっ倒れろやとかボロクソに言ってます。
今ここで天竜人殴ると怒られそうだし...エース助けるのに邪魔だしとこんなこともあろうかと用意していた輸血パック〜(テレレレッテレー)
こっそり忍ばせて男は覇気で気絶、タイミングよくパックを切りつけて血を出せばバカは騙されたってね。

そ、そうなんです覇気ねいつの間にって、まあほらマルコに聞いたあとですよ、ね?
元々が覇気使いなので、使えるちゃ使えるんですがめちゃくちゃ意識しないとダメとか、まだ不慣れですよ。
なんだかいつも以上にグダってまな、すまねぇ.....!!(´ ˙○˙ `)

それではまた次のお話でお会いしましょう!o,+:。☆.*・+。


ポポビッチ磯野。




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追跡中/魚人島→シャボンディ諸島【後】


おっかねぇ...気がついたら4000文字だよ...
あと話数が17だってよ.....おっかねぇ...よく続いてるもんだァ




ーーー前半の海・終着シャボンディ諸島

 

 

太陽に反射され浮かぶシャボン玉に反射して、華やかで柔らかな雰囲気が幻想的な景色

しかし、いつの世も眩しい光の裏にあるのは、竦んでしまうような暗い闇だと。

 

 

 

ここは13GR(グローブ)

 

 

くそムカつく天竜人からなんとか一芝居うって住民を回避させ

医者に診察してもらい金を渡したら、あの時いた男も金を出してくれた。

 

 

名前を聞かれたので『アナクス』と答える

 

英雄エクトルとその奥さんとの間の子で、自国と敵側と呼び方が違うのが変わってるが、俺は自国の呼び名を使わせてもらう事にした。

 

テレシアは流石に女王の名前だから男には合わないと除外し、エクトルと関わりがありながら、身内の名前っていうと1番に浮かんだのはやっぱり息子さんの名前だった。

 

男とはそこで別れる、どうやら倒れたやつを家まで運んでやるらしい。

なんだ、あの時噛み付いてきたからやな奴かと思ったけどいい人じゃん、よろしくな!と背中を叩くと力がつぇえよ!と叫ばれた

 

すまん。

 

 

さてシャクヤクさんことシャッキーさんはいるかな?とでかでかと“ぼったくりバー”と書かれた店に入る。

 

「いらっしゃ...?あら、もしかして」

「邪魔しますシャッキーさん、今は『アナクス』なんで」

「そうアナクスちゃんね、ちょっと待っててこの坊やたちから法外な値段でぼったくってる所だから」

「あ、ゆっくりでいいんで」

 

手に持っていたほぼ瀕死の男達に待っててね、と声をかけながらえげつない音がなる。

そういえば原作(未来)でもぼったくってたなと思い出しながら、途中で買ってきた花と酒をおいておく。

 

簡単で申し訳ないがお土産だ。

エースに世話になった人には土産のひとつでも持ってくもんだぜ!と結構なドヤ顔で教えられた時は知っていてもおおそうか!としか言えないだろ。

めちゃくちゃワンコだったんだよ、ワンコ系男子

 

まあ教えられてからはエースとも買い物に出てたし結果オーライってな。

 

 

バタンと扉が閉める音がして終わったかなと視線を上げるとシャッキーさんは飲み物を用意するから、と言われこのまま座って待つことにする。

そうして飲み物を受け取って、落ち着くと、お土産を渡した

 

「安物で悪いけど、よかったらレイさんと飲んでくれ、こっちはシャッキーさんに」

 

花束は芍薬を中心にアストランチア、リョウブ、スモークグラスで固めつつ、外に広がると紫色になっていくように華やかにしてもらった。

 

「素敵な花束まで、ありがとう流石はアナクスちゃんね、早速飾らせてもらうわ」

「あ、なら俺がやっとくよ力がいるし」

「そう?助かるわ花瓶はだしておくから」

 

そうそう花束の茎って固まって縛り上げてあるからか、結構力いるんだよこれ。

ざっくり斜めに切り落とし新しい面を出して水の吸収を促す、花瓶は用意してくれたのに挿すとカウンターに飾る。

 

うん、花屋さんいいセンスだったな。

 

「ところで、アナクスちゃんがこっち(前半の海)に来るなんて、何かあったの?」

 

「鉄の掟を、未遂ですけど破った奴が出ちまって、うちの隊の奴が飛び出して、俺は犯人も含めて管理不足ってことでそいつを回収しに」

「そう、(情報)は本当だった...じゃあ追いかけたのはエースくんかしら、あなたと仲がいいものね」

ふふふと微笑む姿にやっぱり何十年も前に前線を退いた人とは思えないなと感嘆した。

 

「ははバレてら、最近は落ち着いてたんだけどなあアイツ(エース)は生き急いでるっていうか本当に刹那的に生きてるから、兄貴としては心配で仕方ない、今回も制止を振り切ってきたって話だしな」

 

親父にも言われてたろうし、何より元クルー達は肌で感じてたろう。

 

「俺としてはその重荷を全部引き受けてやりたいんだが、今は半分って所か」

 

「いいじゃない、何事もバランスよくよ。————じゃあ情報が欲しいのよね?簡単な(情報)は書き出して後で渡すわ」

「ありがとうございます」

「いいのよ大事な“弟”くんの為ですものお安い御用よ」

 

上手いことアイツを捕まえられたら、シャッキーさんにもお礼しないとな。

 

 

 

 

 

 

————————————————————————————————

 

 

 

 

 

「あら、おかえりなさい今日は早かったのね」

「変わった若者がいると聞いてね、巻き込まれると厄介だからな...おや?この酒は」

 

いつもと変わらない店内に美しい花と一升瓶。誰か来ていたのだろう。

「少し前に、エクトルちゃんが来てたわ」

 

なるほどと笑みを深める

大方聞き及んだ“変わった若者”とは彼のことだろう。

 

 

彼らが1度2人で来た時は驚いたものだ、私が海賊王の右腕だと知っていて訪ねてきたのだから。

 

 

そっくりな顔がふたつ。

 

1人は目をキラキラさせながら興奮しているようで、もう1人は視線を彷徨わせ不安そうにしていた。

正反対の表情に面食らったのはこちらだった。

 

『初めまして俺は白ひげ海賊団2番隊隊長!マルドリード・エクトル、んでこっちが』

『......同じく2番隊隊長、ポートガス・D・エースだ』

 

手配書で見るよりこちらの方が揃って幼く見える、不落の素顔は初めてみたと言ってもいい

後から名乗った彼の名前を思いながら、確かに同じ顔であるなら隠して置く方がいいだろう。

 

『なぁ!”ゴール・D・ロジャー”の話を聞かせてくれ!』

『ほう...!若い者がその名を知っているのは珍しいな、何処で聞いた』

少しだけ威圧も含めて問いかけるも何事も無かったようにとなりのエースという男を指さした。

 

『“弟”からさ、俺は兄貴だから弟がそう言うなら信じてやるって、な』

『オイこらエクトル、誰が兄貴だァ?あの時書類手伝ったのは誰だと思ってやがる、お前は弟だ・ろ・う・が』

『この間ぶっ倒れて眠って部屋まで運んだのは俺だぜ?俺が兄貴だ』

『やるか?』

『あ?やってやろうじゃねぇか』

 

遠くでなったゴングに、店が無事だといいが。

 

どったんばったんとじゃれ合う双子に、下らない口喧嘩は見習いだったあの二人に似ているなと懐かしさに頬を緩める。

シャッキーも2人の殴り合いが本気ではないのに気が付いていたのだろう

 

『つかそもそもお前が来たいって言ったんだろ、お前冥王だぞレアリティなら星五!!もっと愛想よくしとけ』

『気楽なもんだなおめェは緊張しろよ!つーかなんだよ星五って』

『そこは気にすんな、でレイさん聞かせてくれよ!俺たちそれが目的で来たんだ!』

打てば響く心地の良いやり取りと土産という酒もあるのだ、ここで話さないのも野暮だろう。

 

『そうだな...どこから話そうか』

 

『初めから!』『はじめっからだろ!』

 

示し合わせた訳でもないのに揃う答え、まさに双子だなと。

 

 

 

 

 

出会った時のことを思い出しながら、土産の酒を呷る、いい味だ。

 

 

 

(あれで本当に血が繋がっていないのだから、世界とは、まだまだ広いな)

 

その日はたくさんの冒険話を聞かせた

最初から興奮していたエクトルに、段々と冒険心が刺激されたのか目をキラキラさせていたエース。

 

そうして夜もふけて、片割れから話があるともう1人はすっかり寝ており、聞かせたくない話なのかと言えば、苦笑しながら是と答え

 

彼はいつもの様に帽子を被ると店の外へ出た

 

『アンタならわかってると思うが、エースは...息子だ』

 

ポートガスと言う名前を知っていた、あの時船にいたものなら少なからずひっかかる名前だろう。

 

『もちろんだとも、並ぶとわかるさ君たちは似通っているがやはり違う』

本当にそっくりではあるのだがふとした時に違いがある、目敏くみていなければ気が付かないほどの違いだ。

 

それにアイツはせいぜいひとりの女性しか愛すことは出来んだろう

長年付き合ってきたんだそれくらいわかるさ

 

だからこそこの男は————ゴール・D・ロジャーの息子ではないと断言出来る。

 

 

『しかし、何故わざわざそれを背負う?君には関係ないことだろう』

 

 

それが聞きたかった、同じ顔とはいえ今までのように隠して過ごしていけばいいだけの話

わざわざ彼にもしかしたら異母兄弟かもしれないと嘘をつく必要などない。

 

目の前の彼はそれくらいわかるはずだ。

 

『俺は未来を知ってる』

 

ほうと興味を持つ、恐らく彼というものをわかりやすくした答えがそこにあると

 

『アンタがここ(シャボンディ)にいるのも知ってた、エースが親父(白ひげ)のところにくるのも、これから起こる時代の大きなうねりも』

 

『——————エースが死ぬんだ、泣いて笑って、愛してくれてありがとうって、』

 

『俺はエースにちゃんと生きて、生きて、生ききってそう言って欲しい。俺はガキの頃その未来をみて、エースと同じ顔だって知った、それで俺がいればあいつを独りにさせないで済むんじゃないかって』

 

 

そうか君は、

 

『知っていて何もしない程俺は器用な人間じゃないし、それに俺はもう十分よくしてもらった、だからアイツに長生きして欲しい、...もしもの時は、頼んます』

 

 

これから先の事件で、(エース)の身代わりになる事

 

それが俺の生まれた意味だと疑いも無く当たり前だと告げるさまに、ニューゲートの奴は何をしているのだと、久方ぶりに怒りというものを抱く

 

こんなにも仲が良く、お互いを頼りにしているというのになぜそうなってしまうのか。

 

片方はもう片方を生かすために自分が犠牲になるといい。

もう片方はたとえ世界から恨まれようとも守るために立ち向かうという。

 

『君はそれでいいのか?』

 

残された者達のことを何も考えず、自分が満足して死んでいく

 

『まあ駄目なんでしょうけど...俺は家族がバラバラで終わる未来を望んでない、でも、もしも生き残ったら、』

 

未来を考えているのだろう思案したあと、急に吹き出して笑い出す。

嗚呼、笑い方も奴に似てる

 

 

やっとツボが落ち着いたのか大人しくなるとと心から嬉しそうに微笑んだ。

 

 

 

『きっと一番最初に、エースが怒ってくれるんだろうなぁ』

 

 

 

その顔を見て自分では止めることは出来ないのだな、と悟ってしまう

 

だからどうかその未来が現実になるように、それは怖いなと、返した。

 

 

 

 

 

「“黒ひげ”か....」

 

2人が追いかけている元クルー

 

裏切ったという男に言いようのない胸騒ぎを抱いた。

エクトルはそれ以外の未来について話さなかった、忘れてしまったのか話す気がなかったのかはわからない。

 

本当ならば未来とは不確定なものだ

この流れが彼の言う未来なら、きっと彼は対策をねってあるハズだ。

 

 

「...何も、無ければいいが」

 

 

カラン、と空になったグラスの氷が応えた。

 

 

 




どちゃ真冬で震えてます、ポポビッチ磯野です。

シャボンディ諸島後編!
結局エクトルも都合がありますのでレイリーさんとは会えませんでしたが、回想でおはなさせました。
あとあまりにも長く、え?もしかしてシャボンディ諸島中編?って考えましたが、まとめ()きりました。
いえ相変わらずグダってるんですけどね???
今のところ未来について知っているのはレイリーさんとエースもぼんやり気がついてるかなって感じです。
親父は別にそんなの気にしない人だしね。

さて次はどこかな〜また考えなくちゃね(´◠ω◠`)
みなさんも年末にむけて体調管理はしっかりとしてくだせぇ!

最近この話書く時は作業用BGMに“One day”ながしててしんどみ5000倍っていう自殺行為してる。しんどい。

それではまた次のお話で、おやすみなさーい!!o,+:。☆.*・+。

ポポビッチ磯野




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追跡中/シャボンディ諸島→W7【前】

結構エニエスロビー編のメンツ好きなのよね。



 

 

 

 

今日も今日とて船を作り、時に修理をし、また海へと送り出す

 

 

 

————————————造船の街・ウォーターセブン

世界有数の造船施設は船大工なら1度は現場を見たいと思うほどだ。

 

いやぁすごいな、ガレーラカンパニーのドックに近づくと木の匂いがあたりを満たしている

 

(俺昔っからこういう匂いが好きなんだよな)

 

新築の家とか畳とか、果てには紙や紙袋も前世でもそういう匂いがすきだった。

なんだろうなぁ落ち着くんだよなあの匂い

 

それはさて置き、シャッキーさんにもらった情報を頼りにしながらやって来た。

 

ここに来たからには目的はひとつ、船の調達だ

俺にはエースのストライカーのように特殊な作りの船はない。

 

しかし偉大なる航路(グランドライン)を超えるのであればただの船では心許なく、魚人島までは送ってもらった経緯もある。

 

どうせ同じ船ならここで買った方がいいと思ったんだ。

それに白ひげ海賊団(うちの家族)には負けるが、個人的に好きな人物もW7(ここ)いるし、会っておきたいな。

 

早く丈夫な船を買い付けてバカ弟を追いかけなきゃなと、ドックの方に向かうと何やら騒がしい

まあただの小競り合いだろと気にせずそちらに歩いていく。

話し声から察するにやはり海賊が騒ぎ立て修理の代金を払わないつもりらしい。

身勝手な奴らだ、いや俺たちのような海賊が珍しいのか。

 

「オイ、どこの馬の骨か知らねェが、乗ってる船も仲間だろうが。仲間を直してもらって礼ェもできねーなんてガキか、みっともねぇ」

 

あんまりにも横暴でガキの癇癪みたいだったからついイラついて声を上げてしまい、シンと俺の声が届いたのか辺りにいた住民が避けるが気にせず続けた

 

「なんでもそうだが作り手は職人であり、それを受ける時は感謝するのがスジってもんだ。俺たちは技術を買いにきてる訳で、金を払うってのは当たり前だろうが」

すると海賊団はキョトンとした後でガハハと笑い始める、船を仲間と言ったことだろうかそれとも説教たれたのがこんなガキだったからだろうか。

 

俺はおかしい事は言ってねぇ、日本(俺の故郷)にだって付喪神っていうのがいたんだ、船にだって魂が宿るだろ。

 

 

「随分とご高説を垂れるじゃねぇかクソガキ、俺を”7300万ベリー オイハの剣山”と知ってもの言ってんのかァ?」

「おい坊主命乞いするなら今のうちだぜー!ギャハハッ」

「おいみろ動かねェビビってんのかなぁ!」

『だははは』

 

まあそうだな、今の俺はエクトルじゃなくてアナクスだし?

適当にシャツとズボン、いつものケースとメガネと帽子だし?

別にガキと言われて気にしてないし?

 

一息吐きながらあまりにも耳障りで鬱陶しい雑音にこれならカエルの合唱のほうが随分風情があると思った。

 

「なぁこいつらの修理代ってあいつの首で足りるか?」

「......まぁ釣りが出るだろうな」

そんな会話に海賊たちは一気にイラつきぎらついた殺意を向けてきた。

しかしそんなもの温すぎる、後半の海(新世界)では殺意を向けたらその瞬間自分の命をかけなくちゃならねぇ。

 

このままならおそらくゆめ半ばで終わるような海賊団だろう偉大なる航路(グランドライン)まで来たのは褒めてやるけど。

「ちょっと預かっててくれ」

得物が入った潮風から保護するためのケースと一人分の荷物を話しかけたやつに預けると海賊に向き合った。

白ひげ(親父)の名前は出さない、それを名乗る時は誇りをかけて戦う時と決めてる。

 

襲いかかってくる海賊たち、いつも通り見聞色の覇気で避けて、避ける

飛び道具は厄介だから武器として持ってるやつを先に沈めていく。

「クソなんでだ当たらねぇ!?」「この!!」

タンタンとステップを踏みながら、同士討ちさせたり足をひっかけたり、投げたり、意識を奪って気絶させたりしてものの数分で片が付く。

ぱんぱんと手を払って帽子の位置をなおす、エース捜索にあたって今はニット帽ではなくキャスケットなのだが何故かカラーバリエーションがだいぶあるんだよな

というかこんなのいるのか?という帽子まで入ってる絶対にこれハルタだろって言うのはいまは封印してる、いつか帰ったら宴会で使うつもりだ。

「ロープあるか」

「ああこれ使えよ」

すっと脇にたったのは青いジャケットに咥え葉巻、オレンジ色のゴーグルが良く似合う職長のパウリーさんだった。

パウリーさんも好きだ、特に未来(原作)で金の入ったアタッシュケースを手に入れた時の顔が1番好きであの顔をリアルタイムで見れないのが残念だ。

 

渡されたロープをまじまじとみる、ふんわりと漂ってきた紐の匂い、丈夫そうな紐だと言えば

「ガレーラのロープは丈夫で、切れねぇからな」

「そりゃいい、ついでに買ってくかな」

「お買い求めならサービスするぜ」

まとめて縛り上げると預けていた荷物を受け取る、船大工たちはどうやら昼時になったらしく作業が中断され各々飯にありついていた

 

俺はと言うとパウリーさんを含めた数人の大工たちから飯に誘われ、街の中の美味い店でご飯にありついた。

「しっかしアンタ若けぇのにやるなァ!」

「その歳で職人がなんたるかわかっているなら、たいしたものだ」

ガハハとタイルストンさんの豪快な笑い声とルルさんの一言で食事がはじまる。

簡単な自己紹介を済ませ、ぐるっとメンバーを確認した

集まったのはドックにいた、パウリー、タイルストン、カク、ルルといった1番ドックの凄腕大工たちだ。

食事に誘ったのも俺の言葉に感心したからだという

 

俺は適当に魚介のパスタと店のお勧めを頼む、うまい料理を食わねぇとやってられん

もう既にサッチと4番隊の飯が恋しくなってるから、節約は大事だがストレス発散させないとな。

「あの身のこなしおぬしただ者ではなかろう、賞金稼ぎか?」

程よくして運ばれてきた料理を食べながらカクが問いかける、半分は興味もう半分は職業病だろうなとあたりをつける。

 

「ふぁん?ふおふあふぉ———」「いや食ってから話せよ!」

パウリーさんの鋭い突っ込みが入りハッとする。

おおっといけない、つい船と同じ感覚でやってしまった、ごくんと飲み込んでから話し出す。

 

「いや俺は海賊だ、今ちょっと野暮用で船から降りてるけど」

大して驚かれなかったことを見るとまあなんとなく予想はしてたんだろう。

「あの身のこなしだ、いくら付いてんだ?職業柄海賊は見てる方だし手配書もチェックしてる。だがお前さんの顔は見たことがねぇ」

「じゃのお、じゃがその実力、わしが見る限り億は超えとるじゃろうて」

「はァ!?こいつがか!」

さすがに億超の賞金首となれば対応も違ってくるのかパウリーさんが驚く、カクさんは流石というか良い勘してるなぁ。

「ご想像にお任せしまーす」

パクッとおすすめの水水肉の照り焼きと肉サラダを食べる。

流石特産品うまい、うますぎる!

 

「ってことはうちには船をお求めで?」

「おう、細かい所は省くがこれから偉大なる航路(グランドライン)を逆走する予定だ」

「なんだ里帰りか?」

「いや、入口の島で弟がポカやらかしたって手紙に書いてあったんだよ、だからまあ説教と回収だな」

適当な真実と嘘をまぜて言うと大変だなとか頑張れよとか労ってくれた。

 

「もちろん金は払うぜ、俺はその人が持てる技に値切ったりはしない主義なんでね」

そう言い切れば4人はニッと笑みを深める

 

「いい心掛けじゃ、ここまで言われて半端な仕事などできまい」

「だなァ!んじゃ今から窓口の方へ行くか?」

「ああ、頼む!」

 

 




年末の追い込みで帰宅が日付を超えて連続三日目のポポビッチ磯野です

前回も長くて瀕死だったのに今回も長くなりそうで私目玉とび出そう...!あ!私目玉...あるわ(確認)
そして始まりましたウォーターセブン!とは言ってもそんなに盛り込むとこないっす、せいぜいメインキャラと絡むくらいですねェ...!
アイスバーグさんのンマー!がめちゃくちゃ癖になるんだけどやべぇよ。
恐らく今年の更新は、ウォーターセブンかもう1つすすめるかくらいですかね!
めちゃくちゃいろんな人とかと絡ませたい、革命軍然り、本編で関わる人達然り!
もうねにっこにこですよ、妄想は捗る!しかし手は動かない!悲しい。

あと番外編のネタでタイトルに“逃避行とタンデム”って書いてあって、ちょっとみたら双子でバックれる話があったのでそっちも進めたいし。
白ひげ海賊団での日常を書きたいし足りないよ時間が...。
でもそのうち書くぞ!たぶん!!!(´◠ω◠`)


まぁ...というわけで次からいつも以上にオリジナル島!人!が出てきますのでそんな感じで今年もあと少しですがよろしくお願いしまーーす!

それではまた次のお話で✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。

ポポビッチ磯野


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追跡中/シャボンディ諸島→W7【中】



あれおかしい、なぜ中?

あれぇ?

お気に入り900人オーバーありがとうございます!!!
えっ本当にこんな欲望まみれのでいいんですか!?!!って思ってますが、それに応えるためになんとか完結させようと思います!
.☆.。.:*・°





 

会社の受付に向かおうと飯はご馳走してもらい、揃って店を出る

 

しかし前世のフランスにあるモン・サン・ミッシェルとヴェネツィアのように水路を活用した生活を見ていると、つい興味があっちこっちにいっていたらしく、カクさんがまるで子供じゃのうと笑って

思わずこの口調ジジイと言いそうになったのは呑み込んだ、奢ってくれたし、仕方ない。

 

それを見ていたパウリーさんたちが明日には依頼された船を見つけといてくれるらしく、恥ずかしさもありながら素直にお言葉に甘えることにした。

 

 

で移動するならと、ブルを借りることになった

ショップにいくと色とりどりのヤガラブル

俺を見た途端に撫でろーと沢山寄ってくる、ままて、ヨダレはかけるな!

 

ふとその中で1匹だけ遠くから俺をじっと見つめている奴がいる

模様が眉毛みたいになっていて、一見すると笑っているみたいだが口元の模様は反対にムッとしている。

なんだかアイツ(エース)の帽子についてる奴みたいだな

視線を逸らしてこないので、俺は見聞色の覇気を使う

 

『おれに乗るか?』

聞こえてきた声、それに俺は取り乱すことは無い、なんせこの世界(ワンピース)の世代でもありポケットなモンスター世代でもあるからだ

 

なんてな

 

これは見聞色の覇気を極めた奴が使えるスキルの1つだ。噂じゃ最終段階には未来を読めるらしいが俺はまだそこまで至ってない。

あれだよ、どっちかって言うと心鋼だな

 

 

「いいのか、俺は半日くらいしか居ないぜ?」

『やっぱわかんのか...それはいい俺はお前に興味がある 』

「まぁな、昔っから目に見えるものだけに頼ってねぇもんで」

 

「お!そいつは気難しい奴なのに珍しい!そいつにするか!!」

店主はすぐに手網を括り付けるとほらっと水路に案内してくれる

『ただ俺の声は他のやつには聞こえねぇから、話す時は気を付けろよ』

「あ!そうだったな...気をつける」

 

水路を使いながら街並みをのんびり眺めたり、売店でおやつを食べたりする

 

「そういやお前、なんで俺に興味があるんだ?」

『おれだってよくわからない、ただお前の近くは不思議と穏やかだ、まるで夜だな』

 

そういったブルに昔ハルタに言われたことを思い出していたり

まあ簡単に言えばやっぱり似てるけど、エースは朝でエクトルは夜みたいだねと

そう言われるとなんだか妙にしっくりきて、エースとああ!と相槌を打ったのだ。

 

「そりゃそうだろ、だって俺にはもう太陽がいるんだからよ」

 

俺はつい誇らしげに笑う、あいつが太陽なんだと認められたみたいで

それに太陽と月の関係も俺たちにそっくりだ。

 

太陽の光で夜空に輝く月。

エースがいたから、この世界だと気が付いてもまだ正気だったのだと落ち着いた今ならわかる。

 

―――おおっといけねぇ、久しぶりにネガティブモードに入るとこだった!

 

『へぇ賑やかそうだ!』

「おう、俺の自慢の弟だぜ!」

 

ブルルとブルも笑う、この後は適当にぐるっと回って別れた。

最後に名残惜しそうに体当たりをしてきて、あまりの熱烈さに店主がお前こいつを飼う気はないか?とか言い出す始末

なんとか(ブルも店主も)説得して事なきをえた。

それでも駄々を捏ねたもんでまた会おうと約束までさせられた、アイツやりおる。

 

 

夕闇の中俺はブラブラと歩く

宿は取っていない、ここは造船の街、海賊も賞金稼ぎもおおくやってくるため逆に狙ってくる輩も多い。

寝込みを襲われるくらいなら宿は別にいらないし、わざわざ俺はここだとわかり易くする事も無い。

昼間の立ち回りのギャラリーが少なければ良かったんだがなぁと今更ながらグチをこぼした。

 

現状として一番良くないのは今潜入捜査をしているであろう“CP9”のメンバーに、アナクス=エクトルであるとバレることだ。

 

エースが大っぴらに行動している以上俺がフォローするしかない

いやマジでエース変装くらいしろよな、思う度ため息が出る。

 

(まあアイツらしいっちゃそうだが)

だが立場を考えて欲しい、白ひげ海賊団の隊長しかも2番隊の双璧がそろって不在。追っているのはある男

 

これが政府に、ひいては巡り巡って黒ひげに知られるのがよくない。

 

情報戦において知られない悟らせないのが一番だと俺は思っている。

普段の行動からもそれを一切匂わせないのがベストだ。

黒ひげがまだ船にいた頃やつに対してそうしていた様に

 

街の外れに行きながら路地裏に入るとすぐに壁を伝って、屋上に出る

 

(今夜は雨も降らなそうだし、適当に寝るか)

 

「んで、俺になにか用か?」

寝転んだまま覇気に引っかかった気配、黒のスーツに同じような顔を隠す仮面をつけた2人

 

1人は男その佇まいから只者ではないことはわかる、カクが接触している以上それ以外のメンバーであることはなんとなく予想できた

つまり斜め後ろに控えている女性は普段は秘書をしている人物

 

「ーーアンタら何者だ?悪いが俺はまだ賞金がかかってねぇ、そう言うつもりなら無駄足だったな」

 

いかにも警戒していますという雰囲気を全身で発しながら、知っていてあえて問いかけた、向こうは答えない

恐らく単独行動、俺への興味か実力を試したかったかだろう

バトルジャンキーめと内心毒づいた

というかこわい無駄な争いもしたくないんだよなぁ

 

ふと反射的に上体を起こす、先程まで寝転んでいた場所でゴッとコンクリートが削れる音がした。

 

「...」

「...」

 

ええぇ...?

 

なに今のためされた?

 

というか秘書さん呆れてるやん

あっそれっぽい、なんかめちゃくちゃ威圧感上がってるんですけど?

 

思わず助けろと視線を投げると、そっと視線を逸らされたのでさすがに突っ込んでいた。

 

「いや、俺今殺されかけたよね!?だってみろよ!この地面!!」

ビシッと出来上がったクレーターを指さしながら主張するも、秘書さんは聞いてないふりを決め込んでる。

 

「...強いな」

 

キャアアアァシャベッタァァアアア!!!?

こ、こいつ仮面を付けて正体が全くわからない!

一体ナニ・ルッチさんなんだーーーー!!?

 

なんておふざけは心中だけでな

まあ苦渋の選択だが仕方ない、個人を確立させる為には情報を与えることも必要だ。

例えば、

 

「”エスパディア・アナクス”俺の名前だ」

 

こういった偽名などは自分で名乗るか、上手いこと食いつくようににエサを撒かなくちゃならない。

 

「俺は名乗ったぜ、そっちも名乗りな」

「ーー俺たちが何者かとっくに気がついてると思ったんだが」

「へぇそう見えたか?生憎お前らみてぇな不気味な連中はあった事がねぇよ」

「俺も初撃を躱した奴は久しぶりだ...」

 

わぁい!

やめろよ、なんで嬉しそうなのコイツ(遠い目)

 

「...はァ悪いが忙しいんだよ、こっちは、だからよーーー」

 

ゆるく自然体のまま、一度くぎると殺気をナニ・ルッチさんにぶつける

覇王色の覇気を使うまでもない、殺戮人形ならばこの殺気を無視できるはずがない。

 

「ーーー迷わず逃げさせてもらうぜ?」

 

殺気にあてられ、身体が構えた瞬間、俺はもう隣のビルに飛び移った、そのまま止まることは無い。

同時に気配を周りに合わせながら、どんどん薄く消していく。

 

ずっと見聞色の覇気で警戒しているが、追ってくる気配はなくあのビルの屋上にまだいる様だった。

 

流石に秘書さんが咎めたのか、ナニ・ルッチさん的には不完全燃焼で仕方ないだろうが、何はともあれ助かった。

 

町外れまで来ると、一息つきながら海を眺め、潮風をあびながら、まあテキトーでいいなと寝床に良さそうな場所を探そうとしたが

 

なにか黒いものが風に乗ってやってきた為、俺はそれをキャッチする。

 

 

 

 

 

広げるとそこには、なんということでしょうーーー立派な海パンが。

 

それを見ながら俺は、今日は濃い一日だなぁと現実逃避するしかなかった。

 

 

 

 





こんばんは、ポポビッチ磯野です
実家におりますが、ゆっくりし過ぎてなかなか書き進めておりませんでした。

そしてまさかの!!中編!!!
でも3000文字超えててグダったね!って思ったらここで切るしかないと、決断致しました...!

さてCPのメンバーとさらっとエンカウントですよ〜!
んふふふこれがまた影響するのかなぁ(疑問系)と本人もあまり考えていないので...あれですけど。
謎の仮面野郎ナニ・ルッチさんは絶対戦ったら喜んじゃうからね、秘書さんは喋っちゃうとバレちゃうってことで話さなかったの、でも残念原作知識で把握済みなんだなァ
そして手に取ってしまった海パン持ち主は一体ナニランキーなんだろうな!楽しみ!!


そして今年はこれが最後の更新かもしれません。
もしかしたらあるかもしれないし、無いかもしれない...つまりノープラン!
ちょっと親戚も集まってるのでね!許してヒヤシンス!!

それでは次のお話でお会いしましょう!

良いお年を!!!


ポポビッチ磯野.☆.。.:*・°







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追跡中/シャボンディ諸島→W7【後】



遅ばせながらあけましておめでとうござい!!!!ます!

新年(本編)初更新です!



「オーイおめェ!そのパンツは俺んだ!」

 

突風に吹かれ飛ばされた一張羅である黒い海パン

それを偶然拾ってくれたのはあまりここら辺ではみない格好をした男だった。

 

こちらに気がついた様でわざわざ近寄ってくるとよく見えなかった姿がハッキリと見える。

洒落た服装にメガネでこちらに笑いかける姿は一見すると優男のような印象だ。

 

「ああ、咄嗟だったからシワになってたら悪ィ」

「アウ!無くさなかっただけでも御の字よ!これがねぇと締まるもんも締まらねぇ、ありがとよ!」

「どういたしまして」

 

受け取った海パンをサッと穿き直すと、何故この男がこんな外れにいるのか気になった。

「おめェよなんでこんな外れにいんだ、そんなナリじゃ狙ってくれって言ってるようなモンだぜ?」

 

まあちょっとした恩返しみたいなもんだ、こいつがいなけりゃ一張羅なしで帰らねぇといけなかったからな。

「アンタ良い奴だなぁ、俺は平気さ、こう見えてもなかなかやる方だ」

「そりゃどうかな、ここの荒くれモンはそんじょそこらの奴とはひと味違うぜ」

 

向こうがニィと笑うのでこちらもそれを返した。

忠告もした、向こうがいいと言うならこれ以上はお節介が過ぎるだろう、ウチみてぇに諦めてヤケになってるわけじゃねぇしな。

 

(まあウチのもんには手ぇ出すなとは言っておくか)

 

「ひとつ頼みがあるんだけどよ、いいか?」

 

「なんでも言ってみろ、こいつの恩もあるからなァ!」

無理難題はできる限りで叶えるが金がかかるもんはどうするか、何が出るかと構える。

 

「いつかここに”麦わら帽子”を被った海賊がくるはずだ、その時になるべく助けてやってくれ、うちのクルーの義兄弟でなァ、世話焼くと思うが頼む」

「アゥなんでぇ!そんな事お安い御用だぜ!」

 

 

しかも義兄弟の為ときちゃ断る理由もねェ、良い兄貴じゃねぇかよォ!

 

 

「俺はちと事情があって名は明かせねぇが—————”これ”が証拠になる」

 

 

 

 

 

———————————————————————————

 

 

 

 

「じゃあ、またどっかでな」

「おうおめェも気ぃつけろ—————弟の事は任せとけ!」

 

そう言って握手をするフランキーが良い奴でよかった

長鼻くんにしたことは許せないが代わりにサニーを作ってくれるのもまた彼なのだ。

 

未来のことを今怒ったりイラついたりしても意味はない、それは嫌という程身に染みている。

ただこれからの航路で、少しずつ彼ら(麦わら)の助けになれるように布石は打たせてもらうぜ?

 

なんたって、これから挑むのは決まった未来(原作)だ、もう絶対にヘマはしねぇ。

 

(寝床のこと忘れてたな...まぁ適当に寝るか)

 

 

 

 

あの後よさげな場所を見つけてそこで夜を明かした。

伸びをしながら自然と覇気の範囲を広げて、あたりの気配を探る

 

(特になしっと!)

 

起き上がりメガネをかける、向かうのは1番ドックだ。

 

 

 

ところがどっこいしかしそうとも行かないのがこの街だ、途中までは良かったのにな。

 

「アンちゃん良いもん着てんじゃねぇか、痛い目に遭いたくなきゃ荷物は置いてきなァ」

 

いかにもなゴロツキに囲まれ、ため息をこぼす。避けて通るべきだったなぁ面倒でそのまま来ちまったし

どうしたものかと路地に視線を向ければ見知ったシルエットと目が合いすぐにこちらにやってくる。

 

「何しとるんじゃ?」

「あ、カクさんおはよう」

「おはようさんそっちは————見逃してやるさっさと消えるんじゃな」

「「はっはぃ!!」」

 

ガレーラの船大工ならやはり知名度も高いのだろう、チンピラたちはすぐに去っていった。

「いや助かった」

「なにおぬしは客じゃ。船は用意出来とる、さっさと済ませた方がいいじゃろ」

理由も知ってるしのおと笑うカクさん、たぶんパウリーさん筆頭に1日でさくっと探したんだろうなぁと歩きながら思う。

 

そのまま本社に入り必要な書類を受け付けに渡し代金を払ったら、パサッパサッと肩に重みがのる。

「クルッポー」

そこにいたのはハトで、ここでハトといえば一人しかいない訳だがまあ動物に罪はない。

慣れた手つきで羽をかいてやると、気持ちいいのだろう重みが増す

そういえばと周りが静かなのが気になり視線を向けると、みんな固まっていた。

「変な奴らだな?」

「ポー?」

同じ方向に首をかしげつつハトも同意したのか返事をする

背後に気配を感じてまあたぶん飼い主だろうと手に乗り移ってもらって、振り返った。

バサッとハトは飼い主の肩に収まる

「俺はハットリ、こいつはルッチだっポー!」

「おーよろしくっても俺はすぐ出てくんだけどな」

 

「おいアナクス早くこ、ゲェ!ルッチじゃねぇか...」

タイミングよくやってきたのはパウリーさん、いや本当助かったこの空気何とかしたかったからな。

「パウリーお前の客っポー?」

「まあな、こいつは急いでんだおめぇのかくし芸に構ってる暇はねぇぞ、オイこっちだ」

「はいよ、じゃあルッチ、ハットリもじゃあな」

ニッと笑いハットリは最後に撫でてやると名残惜しそうに離れた。

 

 

港に着くと予算よりもだいぶ立派な船がそこにはあった。

 

「どうだ!良い船だろ!!」

「そうだけど予算オーバーな気がすんだけど」

 

思わず突っ込むとバシンと背中を叩かれる、え、いやその程度ではビクともしないけどな

 

「若ぇのに選別さ、お前が捕まえた賞金首の釣りもあるしな」

それに早く行った方がいいだろ!と豪快に笑う男前かよ。くそダメだ俺には親父が...!

 

「じゃあ有難く貰っとく、代わりに知り合いにガレーラの宣伝しとくぜ」

「そりゃいい、事実だからなぁ!!ガハハ」

「はははっ」

 

荷物は既に積み終わっており、これもおまけだと言われてさすがにまずいとお金はきっちり払う。

ポケットマネーにしない様にと釘をさしながら、おい目が泳いでるぞ!?

 

「武運を祈るぜ」

「そっちもな職人は体が資本だろ、他の奴らにも礼を言っといてくれ」

 

スタンと船に乗り込んでロープを解く。風がふわりと吹いて青い海へ切り込んでいく。

最後に手を大きくふった、向こうも振り返してくれる、風がよく吹いてすぐに見えなくなってしまう。

 

さてと、うちの航海士から借りてきた海図を広げ次の島へ進路をとる。

 

急ごう、やっとスタート地点に立ったのだから。

 






こんにちはポポビッチ磯野です!
お久しぶりの更新、やっとウォーターセブンからでました!!
変態と腹話術師との遭遇いかがでした?
わりと雑にしてしまった感あるので時間がある時に直すと思います、、、、

次からよく分からないモブやらチンピラが沢山出てきます!おたのしみに!!




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追跡中/ベルリン島→マーロ諸島



ヘァッいつも見てくださってありがとうございます!!!
評価も40人超えてました恐縮です!!

さて今回は新しいメンバー紹介の回です!!
ちょっとあと3話くらい続く気がします!イェイ!.☆.。.:*・°


 

 

 

√A

 

 

 

ゆるりと風が吹き抜け、船は進んでいく

目指しているのは海軍基地——————偉大なる航路・海軍G-2支部掲げる正義は《ゆとりある正義》

 

原作での扉絵連載でエースが黒ひげの情報を抜き取る話だ、このあと情報を元にバロナ島へたどり着く

つまり黒ひげに出会う前の最後のチャンスとも言える場所なのだ。

さてどうやって潜入するか、と考えようとして賑やかになる気配と声が上がる

 

「兄貴〜!島が見えましたよ〜!」

「船長、様子見には誰を出します?」

「おれおれ〜!おれ行きたい!」「船長おれ行きたい!役に立ちますから!」

「2人はは前科があるんだから留守番に決まってるだろ!」

 

—————どうしてかこの船には俺以外のクルーがいる。

 

気がついたら増えいた、なんでだろうなあ(白目)

 

 

 

始まりはW7でて最初の島、ベルリン島

次の島までの情報を聞きつつログが溜まるまでゆっくりしていると、海賊がやって来て大騒ぎ、結局住民と一緒に退治した。

 

お礼に食料をわけてもらい、そこで海軍に入りたい男が基地がある島まで乗せて欲しいと行ってきた。

航海術と自分の身は守れるか?と聞けば緊張しながらも迷いなく答えた事で、俺は乗船を許可した。

 

男はアインスと名乗った。

やはり海軍に入りたいと言うだけあり腕はそれなりに、航海術や海流に詳しく知識として身につけていた俺よりも博識だった。

べ、べべつに悔しくないもんね...!

 

まあパウリーさんが選んでくれた船は俺が1人で航海するには大きいサイズだし、客人くらいなんとでもなる。

一人旅だし小舟でいいかなとリクエストを飯の時に話した、しかし彼らからお前死ぬ気か?と割とガチトーンで注意されたのを思い出す。

選んでやるとの言葉に甘えて丸投げは悪かったが、あれで良かったんだろうなぁ

簡単に船の説明と目的地を話しておく、その後しばらくは2人で二人三脚の航海だった。

 

 

しばらくしてようやくたどり着いた島は大きなマーケットがある島マーロ諸島、どうやら海軍も補給にたちよるらしく、治安も悪くない。

 

海賊旗を掲げていない俺たちは堂々と港に船を停めておく、それぞれ買い付けのため分担し時間になったら集合することに。

 

「まあ海軍が立ち寄るんだ、人さらいなんてのは警戒しなくていいだろうが、気を付けろよカタギじゃねぇのも混ざってる」

「わかってるよ船長、大丈夫さ大通り以外には入らないし、酒場にも立ち寄らない」

ふふっとドヤ顔しながら言い放つアインスにソレフラグって言うんだぜ?と思ったが口に出すと悪化しそうで注意だけはしておく。

 

「そうしてくれ、だけどトラブルってのはいつでも向こうからやってくるもんだ。あとお前人が良さそうだからなぁ」

「ひどいな!厳つい顔よりいいだろう!」

「ハイハイ、早く準備しようぜ、俺は情報も集めてくるからよ」

 

適当に流して切り替えさせるとアインスは悔しそうな顔をしつつあとを付いてきてるので、俺も絆されて懐かれちまったなァと苦笑した。

分担した通り食料などを集めるために別れてこなしていく。

あちこちから上がる掛け声は天気とも相まって気持ちがいいものだ。

 

「そこの旦那!良かったらとれたて新鮮の海鮮串焼きはどうだ!うめぇぞ〜!」

エビや貝魚の切り身をバターで焼いて焦げ目を付けたのだろう、小腹もすいているしアインスにも腹が減ったら適当に食っていいと言ってあるし、1本貰う、うめうめ

 

「なあアンタここの島のログは何日で貯まるんだ?」

「お、この島初めてかい、ここのログは3日でたまるぜ!」

 

3日か、良心的だな

屋台のおっちゃんに礼を言って次は酒場に向かう、もちろん裏路地なんかにあるのじゃなくて大通りに面した、ここの住民も入りそうな酒場だ。

下手に海賊なんかに出くわしたくないってのもあるが、この島にどんな海賊がいるのか聞いておくのも大切だろう。

 

「マスター1杯、俺さっきこの島についてよ出来ればこの島にいる海賊を聞きてぇんだが...」

「ほいよ、ああ、今んとこ3つの海賊がこの島にいるねェなかでもひとつは億超えだと聞いてるぜ」

礼を言ってからグラスを1杯飲み干すと店の外が一気に騒がしくなった。

 

嫌な予感がすんだけど、ハルタとエースでイタズラ考えてよしやるぞ!って意気込んだ瞬間マルコに殴られた時と似た感覚だ。

 

いやあれは痛かった、つーかゲンコツに覇気つかう??

これだかパイナップルはイヤなんだ!!!アッまって寒気が、スミマセンデシタァ!

 

気を取り直して覇気を使いながら中心部を把握する、大きくなる騒ぎ声にどうやらこちらに向かっている。

やれやれと巻き込まれる前に店を出ようとマスターに金を払いさっさと扉をおしのけ外に出た

 

 

「あっアナクス......!!!」

 

ハイハイ、フラグ回収お疲れ様でした〜!!!!(ここでスタンディングオベーション)

 

 

って冗談だろお前なんで巻き込まれてんだよ

そこには子供を小脇に抱えて、海賊だかチンピラに囲まれているうちのクルー、アインスだ。

 

 

 

「おい、説明しろ」

 

なんとなぁく理由はわかるが、汗だくで話せなさそうなアインスよりも上手い説明が出来るだろうと子供に問いかけた。

 

「ッ!や、やだなあ、大兄貴おれのこと置いていくなんてひどいっすよォ!!」

 

やっぱり、大兄貴ってことはアインスにその手を使ったって事か。

 

そういや麦わらの航海士もこんな事をしていたっけか...?

 

懐かしくなって笑うとそれをどう捉えたのか子供は明らかにほっとした表情になる、すぐに反論しなかったのも要因だろう。

まあ俺は教訓として少しは痛い目を見るべきだと思う、さてと

 

「うちのクルーに何か用か?」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「大人しくしとけよオマエら、船長が戻ったらたっぷり遊んでやるぜヘヘヘッ...」

 

アナクスの一言で俺たちはあっという間に手足を縛られ武器を取り上げられると3人仲良く部屋に転がされた。

 

少年はこれから何が起こるのか察したのか顔が真っ青で震えている

アナクスを見ると少年を見あった後で私に視線が移ると顎でくいっと少年をさす、慰めろと言っているのだろうか?

とりあえず少年に声をかける、どちらにせよこの子だけでもここから逃がしてやるつもりだ。

 

「大丈夫、君だけはここから逃がすから」

なるべく優しく声をかける、あえて不安にさせることもない

大人が2人いるなら子供一人くらいなんとでもなるだろう。

 

「んでっなんで無関係だって言わなかったんだよ!馬鹿じゃねぇの!?そうすりゃ俺一人で済んだことだろうが!」

 

少年は叫ぶ、巻き込んだことを後悔しているらしいけど私はアナクスがそうする事はなんとなくわかっていた。

彼は面倒みもいいし、子供たちとすぐに打ち解けて結構子供好きなのだ。

 

少年は言いたいことを言い切ったのか静かになる、そしてやっとアナクスが口を開いたその瞬間すうと部屋の温度が下がった気がした。

 

「ガキンチョ、お前が今までやってきたコトはこういう事だ、これまでは運が良かったんだろが、巻き込むならそいつの命も背負う覚悟をしろ、できなきゃやめとけ半端な覚悟で悪党に挑むんじゃねェ、ーーーいいな?」

 

静かに淡々と顔色の悪い少年に告げた

きっとこの子の口振りからいつもは、突き出されて終わりだったのかもしれない。

そう思うとどうしようもない無力感がわいてくる

アナクスはそういう子供はこの世界に腐るほどいるのだといつも言っていた

だからこそ彼は子供には優しいのかもしれない。

 

涙をめいいっぱい溜めながらこくりと返事をした少年の頭をアナクスが撫でる

 

ん?

 

 

おかしい確か手足は縛られてたはず

 

「さてっと、じゃさっさと宿とって休もうぜー」

呑気に体を伸ばすアナクスに私も少年も驚きを隠せなかった

 

「はぁ?!」「えぇえ?」

「おいおい、縄抜け鍵開け牢屋破りは必須技能だろ、じゃなきゃあの果物からは逃げられ...ってそんなことねぇか、忘れてくれ!」

 

いやどうして必須技能なんだ、そんなのどこで使うんだ、あと果物ってなんだとか突っ込みたいことは沢山あるが、ここを早く出ようというのは賛成だ。

隠し持っていたナイフで私の縄も解くとよしっと立ち上がった。

 

「じゃあガキンチョは俺が抱えていく、アインス俺から離れるなよ」

「了解、船長」

「おう...って違ーう!なんで俺も一緒なんだよ!?つーか俺のも解け!1人で歩けるっ」

 

「まあまあ任せろって」

「君に合わせて歩くよりは早いと思うから、安心して」

「...でっ、できるかああぁぁーー?!!」

 

 

 

少年の叫び声が海賊船にこだました。

 

 

 

 

 

 






こんばんは、ポポビッチ磯野です!
ついにオリキャラ追加になってしまいました...しかし、味気ない航路もねぇ...ストーリーは感情で動きますから
淡々とエクトルが進んでいくのも(私が)つまらないんですよね!!ナハハ!!いつ正体がバレるのかたのしみだなぁ!(´◠ω◠`)

え?パウリーさん達が選んでくれた船?イメージ的にはメリーより小さいくらいの船です。船詳しくない()

あと全国のマルコファンの皆様スミマセンデシタアァ!

それではまた次のお話で!!

ポポビッチ磯野




新キャラ2人はちょろっとこちらで紹介します*☼*―――――*☼*

1人目は【アインス】
海軍に入ることを志す青年、人の良さそうな顔でおばあちゃんに可愛がられるタイプ
お人好しが過ぎて割り切れない甘さも持ってるので、エクトルはこいつ世界貴族とか合わせたらアカンやつじゃない?と素で思ってる。

2人目は【デュレ】
親は物心つく頃からいなくてずっと強かに生きてきた少年、口より手が出る。
今回うっかり盗みがバレた上に追いかけ回されて巻き込んだ奴らが殺されかもって思い怖くなった子供。お説教済。



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追跡中/海上にて



イベント終わってお仕事も色々終わって始まって忙しい時期ですね、あっという間に3月!!
アパートの更新高いね...バカちゃうのって.....!!
あと不在の間もチラチラ見てくださってる方がいてとても嬉しい!
ワタシ頑張りマース!!




 

 

血塗れた手はいつか家族と繋がれるのか。

 

 

 

 

 

 

原作(未来)がいつ変わるかもわからないという不安材料はあるが

変わらず俺たちは海軍基地、最悪はバロナ島を目指している。

 

あとはエースが食い逃げしまくって拾われたあの街に寄ってからにするかな?

元々海軍基地を目指すのも明確に場所が分かっているからというだけだし。

 

 

だからアインスにたまたま立ち寄った島で海軍の船があったから乗せてもらえよといったが

海軍基地が目的地と知っていたからか、断られたのには驚いた

まあいないよりはいた方が助かってるから、いいけどさ...本当に人がいいよなぁ心配だ。

 

 

そうそうマーロ島でうちのクルー()になった男の子、名前はデュレ

 

聞けばあの島にいたのはまあそこそこいいカモが沢山いたからだと、親もいないし一人で生きてきたんだ責任取って連れてけ!と言われ

 

アインスと話し合い、本人も混じえて最終確認をした海賊じゃないがそれと似たようなことはするし戦闘はあるし、下手をしたら沈没して死ぬかもしれない等など

まあ結局全部にいい返事をされて苦笑いをしつつ、そこまで言うなら受け入れないのは男が廃るってもんだろ。

 

だが俺はガキを見殺しにする趣味は無いし、2人を最後まで付き合わせるつもりもない。

危険だとわかったなら気絶させてでも脱出ボートに乗せて逃がすつもりだ。

 

 

 

「兄貴!向こうで船...商船が襲われてる!」

 

マストに登って見ていたのだろう、デュレが部屋にやってきて叫んだ

「わかってる、ったくカタギにてぇ出すなっての...ほら戦闘準備だ、俺は先に行くぞ」

知らせてくれたデュレの頭を撫でて、留守を頼むと告げる。

 

そう言い小太刀を腰にさして船首から跳ぶとそのまま空を歩くように商船に向かう

六式の『月歩』だ、習った訳では無い

原作のシーンを思い出し『月歩』もどきを修得したわけだ、これがなかなか楽しい

この世界の人間だからできる荒技だわ、空中散歩って。

 

 

 

 

 

乱戦の中、海賊船に降り立った

「よォ楽しんでるか?」

 

風のような音が響くとこの船に乗っていた海賊たちが気を失って倒れる

まあ前半の海じゃ耐えられるやつなんてそうそういねェわな。

 

そのまま周囲に海賊がいないことを覇気で確認したあと襲われている商船に乗り移った

どうやら船内にも何人か入り込んでるようで、まあ強そうなのは甲板で暴れ回ってるなしあ、倒した!やるなー!

 

 

死角から風を切る音が聞こえて、特に考えることも無くそれを避ける

 

相手は完全に死角だったこともあり、外れるとは思ってなかったのか焦りを見せながらも次を仕掛けてくる。

 

軽業のような身のこなしをいなしながら、やっとその姿を視界におさめ、思わず目を見開いた。

 

 

おっと!?えっこいつとここで出会うの!!!

いやある意味合ってるのか、時系列的にはここら辺にいてもおかしくない...な、うん。

 

 

確かまだロビンが一味を心から信頼してなくて、名前で呼んでなかった記憶があるからな...

それにニュースークーにもアラバスタが国内情勢がよくないことは載っていた。

 

 

ってことはだ、もう麦わらと出会ったのかも知れないな。

アイツ余計なこと言ってねぇだろうな...、いやそんなこと、ないと言いきれねぇのがエースなんだよなぁ(遠い目)

 

まあバカ弟のことは後にして、ちょっと話し合いをしよう。

 

「おい、助けに来てやったのに随分じゃねぇか」

「そんな証拠が、どこにあんだよ」

「ねェなあ、だが用心棒がこんな所でのんびりしてていのか”海賊処刑人”?」

 

ざわりと桜色の髪の毛が揺れた

 

 

 

————————————————————————

 

 

 

 

そいつが船に近づいた時ざわっと産毛が逆立った。

いくつもの海賊を締め上げ、用心棒として名を上げてきた自分とは明らかに踏んでいる場数の、質が違うと直感で解ってしまった。

 

男はまるで友人の家に遊びに来るような気楽さで、自然体だった。

本来なら切り込むチャンス、しかし隙がない。

 

だがここで船を襲った奴らの援軍となれば、この化け物は俺が相手をするしかない。

他にも雇った用心棒はいるが俺よりも実力は下だ。

 

顔合わせの時にガキだと、なめてかかってきやがったから返り討ちにしただけだが

これならこの船のクルーのほうがよっぽど腕が立ちそうだと思った程だ。

 

(クソっ...!!)

 

思わず声に出しそうになった悪態を呑み込む。

そう今この瞬間も襲われているのだ、いくら商船の船乗りでも略奪を生業とする海賊に力では勝てない。

 

隙がなくとも、やるしかないのだ。

 

この一撃で決めると蹴りを繰り出すも、難なく避けられて次の攻撃に転じる。

そのまま何度か打ち合うも、先にこちらが限界になる。

一旦距離をとると何故か向こうは俺の顔を見て驚いていたが一言こぼす。

 

「助けに来た」

 

そんなこと信用できるかよバカか

呼ばれた自身の異名、ああ嫌だねこんなそんな役回り。

クソ俺はまだ復讐すら果たしてねェのに、あの男を、掴めなかったあの小さな手を!!

 

「無事か、船長」

「お!来たか、俺たちは船には入らねぇから行ってこい、どうせお前じゃ俺には勝てねぇ」

 

だろ?と正しく実力差を捉えられて微笑まれる、その顔にカチンと来た

「あ”?」

思わずぐっと握っていた拳に力をこめた、てめぇ俺と歳はそう変わんねぇだろ、ガキ扱いすんじゃねぇ

「あー、じゃあアインス、行ってくれるか、あと三、四人潜んでる」

「えっ...はぁわかったよ」

指示を受けアインスと呼ばれた男の部下は船内へ入っていく

 

「てめぇ何者だ?」

 

手配書では見たことがない、これでも金になることは大抵やってきた賞金稼ぎだ。

根も葉もないような些細な噂から、毎日新聞に挟まれてくるリストは必ず目を通している。

この男の顔はどこかで見たような気もするが、記憶を探ってもピタリと当てはまる手配書はない。

だからこそ余計に不気味だった、こんな実力者が隠れている事が。

 

良くも悪くも弱肉強食であり、弱い者から淘汰される世界、だからこそ強さを示すのはこの世の常識だ。

名を売る事である程度のバカは寄ってこないしな。

だからわざわざ実力を隠す必要は無い、よっぽど目立つのが嫌なのかは知らねぇがな。

 

「エスパディア・アナクスだ、よろしく、シュライヤ」

 

にっと歯を見せて笑う男はやはり、どこかで見たような笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

 





どうもポポビッチ磯野です。
イベント無事に終わりました〜!次はもっといい作品を作りたい、なにかと勉強になった感じです。次は6月のイベント!楽しみだなあ!

さて近況はとりあえず置いておいて、今回は劇場版でもか、な、り!人気のあるシュライヤくんと出会ったゃよ!!
Amazonプライムでたくさん劇場版見れるからつい、ついね!!
これで某スターフェイズさんとか某ゴーレムマスターの声なんですよ、ヤバない??やばいよね。

安定の口調忘れやら、もうゴールしてもいいよね?ってレベルですね(真顔)
ちなみに麦ちゃんたちはまだアラバスタですよ〜!ここの前後辺りで幕間の出会いって所です

ちょいちょい原作キャラを挟みたいなぁへへへっ
ねむたくね何言ってんのかわかんないや!!寝よ!おやすま!
(尚昨晩は寝落ちた模様)

それではまた次のお話しで!

ポポビッチ磯野





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幕間◆その手は掴んだ

皆様お久しぶりです、しばらく見る専で生きてました。
ポポビッチ磯野です。

めちゃくちゃ短いのでなんとか近いうちに、次を更新したい...。
書き方はすいません思い出し中です!
よろしくお願いします。

誤字報告いつもありがとうごさいます!!



 

 

 

 

『お前このままじゃ、無駄死にするだけだぜ?』

 

 

レンズ奥の紫苑の双眸が、見透かすように問いかけてきた

いや、良く考えればあの男はこの時から“こうなる”事がわかっていた口ぶりだった

 

「お前、は、本当にっやってくれたなァ...!!」

「おーシュラ、いでででっ!!?」

 

思わず三角絞めを決めてしまった俺は悪くないだろう

ヒトの獲物かっさらって、今まで縋って生きてきた理由をないものしたコイツはーーー、

 

とてつもなく悔しいが、恩人でもある事には変わりなかった、絶対にそんなこと口にしてやらねぇがな。

 

 

「にっにしっしっ!!」

 

ああなんだよ、お前それ、そっくりじゃねぇか

 

「ーーーーみてぇな笑い方だ、ムカつく、落とすわ」

「げぇ!?助けてくれぇ!!!」

「おおあおああ!?ルフィを離せー!!」

「ギャーーッ離せコノヤロー!!」

「ったく...」

「しょうもないわねぇ」

「全くだ」

「ふふ楽しそう」

 

慌ただしく賑やかな勝利の宴

 

「エスパディア・アナクスって奴にあったら、海賊処刑人がよろしく言っといたって頼むぜ」

 

ふと聞きなれない名前に、ナミはロビンを見やると肩を竦めて、聞いたことがないと示され。

どうやら記憶力のいい彼女たちでも、心当たりのない名前のようだ。

 

「あいつらはただの船乗りだから、賞金首じゃねぇよ」

まあだからってただの船乗りじゃねぇけどなというセリフは呑み込んでおいた。

 

どうせ出会うってもコイツらが海賊王を目指すなら、偉大なる航路を逆走しているアイツとは出会えないだろうからな。

 

そのまま夜まで宴は続いてあんなに笑ったのも久しぶりだったと追記しておこう

 

 

 

 

 

 

「アナクスねぇ...」

ぽつりと日記を書きながら呟いた。

今は一人、宴の終わった夜

シュライヤがよろしくといったある男の名前

 

アナクス、まあ珍しい響きだが変な名前ではない、けれど思い当たるものもあった。

守護の王子エクトルには息子がいた、その息子の名はアナクスなのだ。

マルドリード・エクトル、そしてエスパディア・アナクスこのふたりの人物の影が現れたのは恐らく偶然ではない。

 

ここまでわかりやすく関係を示しているのは、何かを両方に関わりがある者に気が付かせるためだ。

 

 

「まさか、同一人物って訳じゃないわよね」

口に出してみればストンと腑に落ちたと同時に呆れてしまった

エースは追ってきているとそう言った、本当に追いかけてきてるとは揃いも揃って馬鹿ばっかり。

 

また改めてあの兄弟の馬鹿さ加減を認識したことで集中も切れてしまい、大きくため息をしてその日は休むことにした。

 

(まあ、また会えるでしょ、きっと)

 

生きていればまたこの広い海で再会できるだろう。

その時に話を聞けばいい。

 

そう思いながら意識は静かに落ちていった。

 

 

 




お久しぶりです
メモ帳みてるとボチボチ書いてあるんですが、途中できれてるのが殆どでおまえー!!!って感じです。

今回は幕間、アナクスは不在です
次は出してあげたいな〜!

では次のお話で。

ポポビッチ磯野






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