俺のヒーローアカデミア超 (DestinyImpulse)
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外伝 キャラ紹介

龍悟「どうした作者?いきなり紹介など?」

作者「この作品も読者の皆さんのお陰でアニメ三期まで投稿できたし、ここらで設定の話を投稿しようと思って」

耳郎「ふ〜ん、なるほど」

作者「それに外伝もだそうと思って」

龍悟「外伝?なんで?」

作者「それはーー」

龍悟・耳郎「それは?」

作者「ーーデート回をだそうと思ったから!」

龍悟・耳郎「………はぁぁぁぁあ/////!?」

作者「続きは後書きで!それではどうぞ!」



【孫龍悟】

 

 

 本作の主人公、見た目は完全なゴジータ 

 ドラゴンボールの記憶を持った少年、前世の事は覚えてない。一年A組組のクラス委員長でオールマイトの再来と呼ばれる程の実力を持っている。入学初日にミリオと戦ったが敗北、二学期のインターンの説明の時に再戦し勝利する。

 

個性は【気】

 

 体の生命エネルギーを自在に操り空を飛んだりビーム等を撃てる。超サイヤ人になれた事から個性【サイヤ人】かもしれないが真相はわからない。

 

 

【超サイヤ人】

 

  USJ 襲撃の時に死柄木の命を玩具扱いした事への怒りから変身。この形態になった事でソウルパニッシャーを使用でき再生個性持ちの脳無を仮死状態にする事で勝利できた。体育祭では瞬間移動等を習得し優勝した。

 

 

【超界王拳】

 

 レジェンド・フルカウルの緑谷との試合で使用、体にとてつもない負荷が掛かるため安全策を見つけるまで使用しないでと耳郎と約束した。

 

 

【超サイヤ人2】

 

 ステインの時に変身、身体能力が更に向上した形態だが体力の消費が超サイヤ人よりも激しい

 

 

【超サイヤ人3】

 

 仮免取得試験のギャングオルカとの戦いで変身。パワースピード等全てのステータスが向上、武器であるエクスカリバーを使う事でスピリッツソードをスピリッツエクスカリバーに強化できた。

 

 

【超サイヤ人ゴッド】

 

 オール・フォー・ワンに勝つ為に龍悟が耳郎・緑谷・麗日・飯田・轟に気と心を注ぎ込んで貰い変身した姿。

その力は超サイヤ人3をも凌駕する。ミリオとの再戦で無意識に変身できたが自在に使いこなすにはまだかかるようだ。

 

 

【コスチューム・ゼノ】

 

 今までは普通の融合戦士の服だったが仮免試験に向けて改良を施した。見た目はゴジータ・ゼノ

 

 今まで着ていた融合戦士の服は黒く塗装されより丈夫に新しくなった。中のインナーは刃物や拳銃くらいなら耐えられる代物でズボンも熱耐性が高い。

 

 エクスカリバー:デザインはFateのエクスカリバープロト…エネルギーを貯める事ができるがそのエネルギーを送り込める者がおらず今まで使われなかった…エネルギー保存場所が九つあり増幅装置もついているので上手く使いこなせばスピリッツソードより強力なエネルギーブレードが展開できる。

 

 アヴァロン:デザインはFateのアヴァロン…エクスカリバーの鞘で背中に背負ってる。エクスカリバーと同等の強度で盾としても使える…これにもエネルギー増幅装置があるので気を送りエネルギーシールドを展開する事もできる。

 

 スカウター:ドラゴンボールに登場するアイテム…相手の位置を正確に判断するのは勿論通信などもおこなえる。バイザーはライトグリーン。

 

・・・・・・・

 

【耳郎響香】

 

 本作のヒロイン、龍悟に恋心と憧れを持つ。

 

 今は龍悟の隣に立てるように自分を磨いている。

 

 個性の【イヤホンジャック】は耳のプラグから増幅した心音の衝撃波を放ち地面を抉るほどの威力。コスチュームの増幅装置を使えば強力な衝撃波を放てる。龍悟との合体技として『ハートビートかめはめ波』がある。

 

 

 原作よりも強くなっており女子の中では一番の実力者。寮生活になり最近は龍悟にギターを教えている。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

 

【緑谷出久】

 

 原作主人公、オールマイトに個性【ワン・フォー・オール】を託された。雄英で龍悟に出会い龍悟の背中を追いかけながら徐々に力をつけていく。

 

 

【レジェンド・フルカウル】

 

 龍悟との試合で見つけた自分の奥底にあったなりたい自分。背が大きくなり白目で筋肉が増大し見た目はブロリー。身体強化でワン・フォー・オールの上限に耐えられる器を作り上げ圧倒的なパワーでのゴリ押しとオールマイトに近い戦闘スタイルだ。

 

 

 

 

【シュートスタイル】

 

 

 仮免に向けて考えたスタイル、飯田や爆豪の様な俊敏性の高い形態だが、ワン・フォー・オールは25%までの出力

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 形態などが増えたらまた追加します。

 

 

 

 




龍悟「どう言う事だ…」

作者「ほら、そろそろ新作やるじゃん…デート・ア・ライブ・ゼノバース」

龍悟「そうだな…三期が始まったし、デート・ア・ライブをやるのはわかる……たがなぜ悟空ゼノが主役なんだ?俺(ゴジータ)やベジットじゃないのか?」

作者「迷ったよ……でもさこの作品の悟空ゼノは超サイヤ人に変身して初めて精霊とかゼノバースの敵と戦うんだよ……そしたら自衛隊に精霊扱いされるじゃん…」

耳郎「まぁ、ウチ等の世界と違うしそうなるね…でも変身してるから正体バレなくない?」

作者「最初そう思ったけど…ぶっちゃけゴジータとベジット…3ならまだしも超サイヤ人に変身しても髪型変わらないからバレるんじゃね…」

龍悟「…………あ!」

耳郎「確かに……」

作者「悟空ならバレないと思って……後もう一つが超サイヤ人4を出してくれって声が偶にあるんだよ…だからデート・ア・ライブ・ゼノバースに登場させようと思うんだけど……ほらベジット4出たじゃん…」

耳郎「出たね…ベジットの扱いが酷いアニメに…なんで黒髪カンバーとベジットブルー界王拳が互角なんだろうね…結局ベジット4でも倒しきれなかったし……」

龍悟「正直……俺(ゴジータ)も扱い悪くなるじゃないかとヒヤヒヤするんだが……」

作者「でもさ、4って言ったら悟空かゴジータのイメージが強いんだよね……悟空ゼノの超サイヤ人4かっこいいし……これが理由」

龍悟「なるほど……それでデート・ア・ライブの作品を投稿するから俺達のデート回をだそうって事か……」

耳郎「ウチは別に構わないけど///……」

作者「そう言う事…君達は勿論他のカップリングもだすよ…それがこちら!」


緑谷・麗日

轟・八百万

常闇・梅雨ちゃん

切島・芦戸


耳郎「王道と偶に見るカップリングだね」

作者「こう言う感じの話にしてほしい等要望は受け付けています」

龍悟「しかし、別作品か……」

作者「まぁ、デート・ア・ライブ・ゼノバースは原作改変等を加えて7巻・8巻ぐらいで完結にする予定だし…さて、今回はここまで、これからも俺のヒーローアカデミア超をよろしくお願いします!」

耳郎「新作のデート・ア・ライブ・ゼノバースもよろしくね!」

龍悟「それじゃあ次回もお楽しみに!!」






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本編 ヒーローを目指して

初投稿です。
読みにくかったらすいません。


 世界の総人口の約8割が何かしらの能力"個性"を持って生まれる超人社会

 

そんな世の中に生まれた存在

個性を悪用する犯罪者それを敵(ヴィラン)と人々は呼ぶ

 

逆にそのヴィランを個性を使い取り締まる者達それを英雄(ヒーロー)と人々は呼び憧れる

 

これはそんなヒーローを目指す少年の物語

 

カーテンから漏れ出す朝の日差しと目覚まし代わりのスマホのアラームで少年は目を覚ます。

今日は少年にとって今後の人生を左右する大切な日だからいつもより早く少年は起きた。

起きた少年を待っていたのは少年より早く起き朝食の準備をしてくれた母と少年を応援するためにいつもより早く起きていた父だった。

「「おはよう、龍悟」」

父と母が言う

【孫龍悟(そんりゅうご)】これが少年の名前 だがそんな龍悟には両親や誰にも生涯言うことのない秘密があるそれは龍悟が前世の記憶があることだ、まあ前世の記憶といっても名前やどんな人物だったのかはまったくわからないただはっきりと覚えている物があるそれは【ドラゴンボール】という物語だ。

 

【ドラゴンボール】とは主人公【孫悟空】が地球あるいは宇宙を守るためあらゆる強敵達と戦いながら強くなっていく物語だ。なぜドラゴンボールの事を覚えているのかその理由はわからないだが前世そして今も龍悟は孫悟空というヒーローに憧れている事そして、前世がどうだろうと関係ない自分は父【孫翔(そんかける)】と母【孫愛実(そんめぐみ)】の息子【孫龍悟】だということだ、その事を感じながら龍悟は両親に言った。

「おはよう父さん母さん」

 

朝食を食べながら翔が言ってきた

「今日はまちに待った入試だな緊張はしてないか?」

そう大切な日というのは龍悟の高校入試の事だそれもただの高校じゃないあの人気No.1ヒーロー『オールマイト』並びにNo.2ヒーロー『エンデヴァー』を排出した実績でヒーローを目指す日本全国の中学生の憧れの的となっている名門中の名門【雄英高校】だ。しかし入試倍率は驚異の300倍生半可で合格する所ではない。

「やっぱり緊張は取れそうもないや」

自信なさげに言う龍悟に愛実は言った

「龍悟なら大丈夫よ、自信持っていきなさい」

翔と愛実は知っている自分達の息子がヒーローになるために努力を続けてきた事をだからこそ不安な息子の背中を押してやろうとそれが自分達の考えだ。

「ありがとう母さん」

そう言いながら龍悟は朝食を食べ終え身だしなみをチェックした。ちなみにそんな龍悟の見た目は道を歩けばほとんどの女性が振り向くであろう整った顔とほとんどの髪が逆立っている中垂れている少量の髪 孫悟空とそのライバルであるベジータがフュージョンした姿ゴジータそのものである。

身だしなみを整え制服を着た龍悟は玄関に向かう

自分を応援してくれる父と母に『行ってきます』その一言を言って。

 

 

これは、龍悟が最高のヒーローと並び立つ奇跡のヒーローになるまでの物語

 

 

 




初投稿です。読みにくかったりするかもしれませんがなにかとよろしくお願いします。


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入試

今回で主人公の個性について説明します


 ここまでの人生でいろいろあったと俺、孫龍悟は雄英行きのバスに乗りながら思いだしていた。生まれた時からよくわからない前世の記憶があり俺は困惑しながら生きていた。たが記憶にあった孫悟空というアニメのヒーローそして人気No.1ヒーローオールマイトこの二人の存在が俺の憧れであった。だからこそヒーローになるそれが俺の目標だ。

 

 まあ、成長していくなかで鏡を見ると自分の顔がゴジータだったのは驚いたが。

 

 

 そんな俺の個性は【気】だ。簡単に言うと生命エネルギーを操ることができる個性だ。体と個性を鍛えていくうちに舞空術が使えて空を飛んだり気弾を打てたりできた。そんな事を考えてるうちに雄英に着いていた。

 

「行くか」

 

 そう自分に言い聞かせ俺は試験に挑んだ。

 

 

 筆記試験は終了し昼休憩の後、午後から実技試験が始まる。筆記は特に問題無く終わった実技はどんな事をするのかそう考えながら食堂で昼食を食べていると…

 

 

「この席、空いてる?」 

 

 横から声をかけられた。

 

 黒髪の短めのボブカットで耳たぶのコードが特徴的な可愛らしい女の子だ。 

 

 「ああ、大丈夫だ。誰も使っていない」 

 

「良かった、もうほとんどの席が埋まっていてさ」

 

 周りを見てみるとほとんどどころか全部の席が埋まっていた。 

 

「やっぱり緊張するな、ここにいる全員がライバルだと考えると」

 

「俺も緊張はしている。だけど同時にワクワクしてる」

 

「へえ、ロックじゃん。うちもそういう気持ちだったけど直前で緊張しちゃって」

 

 まあ、倍率300の名門校に受けているんだ普通は緊張の一つや二つするだろう。

 

「緊張をほぐすにはリラックスする事だ。後誰かと話し合いをして意識を別の方に向けるとか。どうだ、少しはほぐれてきたか?」

 

「えっ、でも少しは落ち着いてきたよありがとう。えーと」

 

「孫龍悟だ。龍悟でいい」

 

「龍悟か、うちは耳郎響香(じろうきょうか)よろしく」

 

 昼食を食べ終え、一緒に行動する事にした俺達は講堂に入り適当な席に座る

 

 

・・・

 

「今日はオレのライブヘようこそー!!!」

 

 試験説明その第一声がこれだった。

 ボイスヒーロー"プレゼンマイク"が名に恥じない声を響かせる。たが応える受験生は流石にいなかった。

(流石にに応えるヤツはいないだろ)そう思いながら隣の耳郎を見てみると。

 

 

 耳郎(ウズウズ)

 

 今すぐにでも応えたい耳郎がいた。そんな耳郎と目が合う

 

「ハッ!?」

 

 耳郎の顔が恥ずかしさから赤くなっていく俺はすぐ視線を戻した。安心しろ耳郎俺は何も見ていない。

 

 

「こいつはシブィー!!受験生のリスナー!実技試験の内容をサクッとプレゼンしていくぜ!アーユーレディ!?」

 

 

 実技試験の内容は10分間の【模擬市街地演習】

 

 道具の持ち込みは自由。各自指定のA、B、C、D、E、F、Gの試験会場に移動。

 

 演習場には三種類の''仮想敵"(かそうヴィラン)が多数配置されている。

 

 それぞれの「攻略難易度」に応じてポイントが設けられる。それを自分の"個性"で行動不能にしてポイントを稼ぐのが目標だ。

 

 アンチヒーローなどの行為はご法度。

 

 配られたプリントを見ながら説明を聞いていると突然一人の受験生が立ち上がった。

 

「質問よろしいでしょうか!? プリントに記載されている四種類目の仮想敵についてです!ーーこれに関する説明がなく、もし誤載ならば恥ずべき痴態ーーどうゆう事か説明を求めます!」

 

(スゴい奴だな)

 

 俺は叫ぶ様に説明を求める受験生に対してそう感じていた。しかしその受験生は俺の予想の上を行っていた。

ーーその受験生は突然後ろを振り返り一人の受験生を指差した。

 

「ついでにそこの君!ーーそう緑髪の君だ!ーーさっきからボソボソと気が散るじゃないか!物見遊山なら立ち去りたまえ!」

 

「確かに時々、話し声がうるさかったよね」

 

 耳郎の言葉にうなずきながらその元凶に視線を向けると確かに緑髪の少年がいた。

 

 少年は笑われながら小さく謝っており、それと同時にプレゼンマイクからの返答も始まる。

 

「オーケーオーケー!そこの受験生ナイスお喋りサンキュー!説明すると、この四体目はーー」

 

ーー"0Pのお邪魔虫"だ

 

 プレゼンマイクの言葉が会場に響き渡る。

 

 この四種類目の敵は0Pで倒すのはほぼ不可能。各会場に一体ずつ配置され大暴れしているギミックだ。

 

 最後にプレゼンマイクから雄英の"校訓"をプレゼントされる

 

 かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った。

 

『真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者』と

 

 

 

ーー更に向こうへ"PIusUItra"!!

 

「それではみんな良い受難を!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ヒロインは耳郎ちゃんでいきます


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蒼穹の一撃

書き直しです。


 説明会後、A〜Gの試験会場に別れた受験生達

 

 俺と耳郎は同じ試験会場Eに到着する。俺達や他の受験生もジャージなどの動きやすい服装で、試験会場入口に待機している。

 

 

 

「しかしスゴいよね」

 

 

 

「全くだ、雄英とはいえこんな所でやるとは予想もつかなかった」

 

 

 

 耳郎も先ほどの緊張が消えたせいか普通に話している

 

 俺は入試前に父さんと母さんがくれた赤いスカーフを孫悟空の父親バーダックの様にハチマキのように頭に装着して気合いをいれる。

 

 

 

「あのさ龍悟」

 

 

 

 そうしていると耳郎から声をかけられる。耳郎を見ると顔を赤くして言葉を選んでいる様子の耳郎がいたもしかしたらあの事かと考えた俺は優しく声をかける。

 

 

 

「心配するな耳郎、俺は何も見ていない」

 

 

 

「そっちじゃない!!」

 

 

 

 と顔を更に真っ赤にした耳郎に言われた。

 

 俺はてっきりそっちかと思ったんだが。

 

 

 

「もういいや、龍悟お互いに頑張ろうな」

 

 

 

「ああ、頑張ろうぜ耳郎」

 

 

 

 俺と耳郎は互いに拳をぶつける。

 

 その後、俺達は準備運動や深呼吸などの準備をして試験を今か今かと待っていると。

 

 

 

 

 

『ハイ!!スタート‼‼』

 

 

 

「じゃあな耳郎、俺は先に行くぜ」

 

 

 

 

 

「ちょ、龍悟!てか飛んでる!!」

 

 

 

 いきなりプレゼンマイクからの実技試験スタートの合図

 

 突然のスタートに他の受験生は困惑している。だがそんな中俺は即座に反応し個性【気】で舞空術をして空を飛ぶ。そんな俺を見て驚きながも行動する耳郎

 

 俺達のスタートは順調だった。

 

 

 

 

 

『どうしたどうした!?実戦じゃカウントなんざねえんだよ!!走れ走れ!!すでに二人走って・・・・いや、一人は飛んで行ったぞ!!そいつ等に続け!!続け!!もう試験は始まっているぞ!!』

 

 

 

 

 

 この試験で試されるのはいくつかある

 

 

 

 限られた時間の中で広大な敷地で状況をいち早く把握する為の情報力

 

 

 

 どんな状況でも最善を尽くすため冷静に行動する判断力

 

 

 

 

 

 すぐに駆けつける機動力 

 

 

 

 

 

 そして敵を倒す戦闘力

 

 

 

 

 

 その事を考えながら俺は仮想敵と接触を果たす。

 

 

 

『ブッコロス!』

 

 

 

 人工音声で叫びながら突っ込んでくる2と記された四足歩行の仮想敵が4体それを確認した俺は円盤状の物を4つ【気】で作り仮想敵に向かって投げた

 

 

 

「気円斬」

 

 

 

 俺が投げた気円斬は4体の仮想敵を切り裂いた

 

 そんな俺の背後から3Pの敵が襲い掛かってくるが

 

 

 

『ブッー!』

 

 

 

 振り向きざまに放った気弾が3Pの敵を撃ち抜いた

 

 

 

「順調だ」

 

 

 

 そう感じた俺は耳郎の方を見るが耳のプラグを仮想敵に刺し順調に破壊していく耳郎を見て大丈夫たと判断した俺は他の仮想敵を探しに空を飛ぶ。

 

 

 

 

 

ーー結局、他の受験生が行動を開始した時龍悟は25P耳郎が12Pを確保していた。

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 試験開始から7分たったころ、俺は今も尚市街地を飛びまわって仮想敵と戦っていた。

 

 

 

「これで85P」

 

 

 

 

 

 目の前の3Pの敵を殴って破壊した俺は周囲を索敵し周りの仮想敵が全滅した事を確認する。

 

 たが、まだ少し離れた所では今も爆発音が鳴り煙が上がる

 

 未だに少し離れたエリアでは仮想敵との戦いが行われているらしい。

 

 

 

 しかし、ポイントを大量に獲得した俺には一つ気になる事があった。

 

(0Pはいったいどこにいるんだ?)

 

 広範囲に渡って戦闘をしていた俺はまだ0Pの敵を見ていないのだ。

 

 

 

(まあ、いない物を考えてもしょうがない耳郎の様子でも見に行くか)

 

 と俺は考えた一緒にいた事で耳郎の気は覚えている孫悟空のように瞬間移動はできないがすぐにたどり着くだろうそう考えている時だ。

 

 

 

 

 

ー巨大な轟音が鳴り響き、同時に揺れも感じた。

 

 

 

「まさか!?」

 

 

 

 ある可能性を考えた俺は空を飛びそれを見た。

 

 

 

「でかすぎる」

 

 

 

 巨大な仮想敵がビルをなぎ倒しながら進んでいるのだ

 

 

 

「もう駄目だ、お終いだ!」

 

 

 

「逃げるんだ、勝てるわけがない!」

 

 

 

「避難ダァ!」

 

 

 

 次々と他の受験生が逃げ出す。どうするかと考えいると

 

 地面の亀裂に足を引っ掛けてしまい転んでしまった耳郎がいた。更にその上から瓦礫が落ちてくる。

 

(まずい!)

 

 そう感じた俺は気弾で瓦礫を破壊した。

 

 

 

「大丈夫か!」

 

 

 

「助かったよ。ありがとう龍悟」

 

 

 

 互いの無事を確認しながら巨大敵を見る。

 

 

 

「規格外だな。」

 

 

 

「ポイントも十分稼いだしウチらも逃げよう!」

 

 

 

 そう言い逃げ出す耳郎。だが、俺はその場で立ち止まる。

 

 

 

「どうしたの!?早くしないとマズイって!」

 

 

 

 だが俺は巨大敵を見たまま。やがて、俺の考えがわかったのか焦る耳郎。

 

 

 

「まさか、アレと戦うつもり!?無理だよ!」

 

 

 

 確かにあんな巨大な敵普通なら逃げ出すだろう。しかも倒したとしてもメリットもない。

 

 

 

「たけど、あいつが大暴れしたらもっと被害が大きくなる」

 

 

 

「それはそうだけど…」

 

 

 

「心配してくれるのか?」

 

 

 

「当たり前だよ!」

 

 

 

 そんな耳郎の頭をポンポンと軽く手で叩く。

 

 

 

「どんな強敵にやられても何度でも立ち上がり己の限界を超えるそして最後に勝つそれが俺の憧れたヒーローだから」

 

 そう言って俺は巨大敵に向かって行く。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

【耳郎side】

 

「どんな強敵にやられても何度でも立ち上がり己の限界を超えるそして最後に勝つそれが俺の憧れたヒーローだから」

 

 そう言って巨大敵に走って行く龍悟。

 

 ヒーローになろうとしているヤツが敵を前にして逃げるそれはヒーローの行動じゃない。だけど勝てない敵に挑むのは勇気じゃなく無謀だ。それがわからない龍悟じゃない。今日初めて出会ったばかりだけど龍悟が考えなしのバカじゃないことをウチは知っている。

 

 たがらだろうか、龍悟なら勝ってくれる。そう感じるのは。

 

 

 

 龍悟が静かに巨大敵に歩き出す。龍悟を見た巨大敵がその巨大な拳を振り下ろす。

 

 

 

「龍悟避けて!」

 

 

 

そう叫ぶウチ、だけどその時…

 

「はぁ!!」

 

 龍悟は空を飛び巨大敵の攻撃を避け右手から黄金に光る剣を作り出し、巨大敵の腕を真っ二つに切り裂いた。

 

 

「これで終わりだ」

 

 

 

 静かにそう言うと龍悟は右手と左手を巨大敵に向けて開き上下の手首を合わせて体をひねって右腰に置いた。

 

 

 

「か〜め〜は〜め〜」

 

 

 

蒼穹の輝きが龍悟の手から溢れだしてくる。

 

残った腕で巨大敵が攻撃してくるがもう遅い

 

 

 

「波ぁああああああっ!!!!」

 

 

 

龍悟が放った極大の一撃が巨大敵を打ち抜き更に遥か空の雲までも撃ち抜いた。

 

 

 

巨大敵の爆発音が周囲に響く。

 

 

 

『試験終了〜〜!!』

 

 

 

プレゼンマイクの終了の合図とともに、実技試験は終わりを告げた。

 

 

 

その事を確認した龍悟はウチの方に振り返って微笑んだ

 

 

 

「……フ」

 

 

 

 それは優しくも暖かい笑みだった。

 

 

 

「ウチもあんなふうになれるかな?」

 

 

 ウチの中に龍悟に対する憧れができた瞬間だった。

 

 

 この時、耳郎の中にある乙女心が芽生えたがそれはまだ先の話

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

【龍悟side】

 

 

 

 0Pの仮想敵を倒した事を実感した俺は戦闘体制を解いた。

 

 俺は個性を伸ばしかめはめ波などの技ができるようになった。

 

 昔は今の様に気弾が撃てる訳じゃ無かったから無個性と変わらないと馬鹿にされたものだ。

 

 

(やっぱり姿はゴジータでもサイヤ人じゃないから超サイヤ人にはなれないのか?)

 

 

 

 そう考えていると…

 

 

「龍悟!」

 

 

 

 

 

 耳郎が駆け寄ってくる。

 

 どうやら怪我は無いようだ。

 

 

「耳郎。怪我はないか?」

 

 

「ウチは大丈夫だよ。にしてもスゴいよ!あの仮想敵を倒すなんてさ!」

 

 

 

 そう言ってくる耳郎。だが、しだいに顔を赤くする。

 

 

 

「あ、あのさ、龍悟///」

 

 

 

「どうした、耳郎?」

 

 

「とても、とてもカッコ良かったよ!ヒーロー!!」

 

 

END

 

 

 

 

 

 



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結果と評価

試験終了後の話です。



 雄英の入学試験から早くも1週間の月日が流れた。

 

 俺が通ってる中学校も卒業式が近くなってしんみりとした雰囲気を出している。

 

 在校生の後輩達が俺達卒業生のために歌の練習などで忙しそうにしているのを見て、自分も去年はああだったなと懐かしさを感じていた。

 

 

 

 そんなある日のこと、いつものように学校から帰ると母さんがバタバタと音を立てて俺に近寄ってきた。

 

 

 

 

 

「龍悟!!」

 

 

 

 

 

「どうしたんだ母さん?」

 

 

 

 

 

「雄英からの合否通知が来たのよ!」

 

 

 

「!」

 

 遂に来たか。  

 

 

 

「龍悟、筆記試験の自己採点は大丈夫だったのよね?」

 

「余裕とは言えないけど合格ラインは超えてるから大丈夫だよ」

 

 

 

 

 

 俺はそう言って母さんから雄英の校章が入った封筒を受け取る。

 

 

 

 

 

「俺だけで見て良いかな?」

 

 

 

 

 

「ええ、後で結果教えてね。」

 

 

 

 

 

 俺は自分の部屋に入る。

 

 鞄を下ろし制服を脱ぐ、一息ついてから封筒を開く。中には数枚の資料と平たく丸い装置が入っていた。それには小さいスイッチが付いている。

 

 

 

(押すんだよな?)

 

 

 

 そう思いながらスイッチを押すと…

 

 

『私が投影されたぁ!!』

 

 

 

なんとNo.1ヒーロー"オールマイト"が投影されたのだ。

 

 

 

「なぜ、オールマイトが投影されたんだ?」

 

 

 

 俺が疑問に思っていると

 

 

 

『なぜ私がこんな所に居るのか気になるよね!!その理由は私が雄英に教師として務める事になったからさ!!HAHA!!!!』

 

 

 

流石の俺もオールマイトの爆弾発言に驚きを隠せなかった。

 

 

 

『さてさて、時間もあまり無いことだし結果発表を行っていこうか!まずは筆記試験は何も問題は無かったよ!

 

そして、実技試験は敵ポイント85ポイントだ!敵ポイントは全受験生でトップだ!いや、素晴らしい!!』

 

 

 

 

 

 とゆうことは合格か?

 

 

 

 

 

『だがしかし、受験生に与えられるポイントは敵ポイントだけにあらず!実は審査制の救助活動ポイントもあった

 

我々雄英が見ていたもう一つの基礎能力!君の場合、落ちてくる瓦礫から女の子を助け、被害を抑える為に0Pの敵を倒した。…その結果審査で勝ち取ったポイントは、

 

敵ポイント85ポイント、救助ポイント60ポイント、合計145ポイント文句無しの1位での合計だ!!

 

孫少年…君は間違いなく推薦入学者を含めた今年の新入生でトップになる事間違いなしだ!さあ共に学ぼうぜ!

 

ここが君のヒーローアカデミアだ!!』

 

 

 

 

 

 合格それも1位での合格その事実かとても嬉しかった。

 

 

 

 書類を一通り見た俺は母さんに結果を話した。

 

 母さんは自分の事のように喜んでくれた。

 

 

 

 

 その後、入試の時交換した連絡先で耳郎と連絡した。

 

 どうやら耳郎も無事合格したようだ。

 

 トップでの合格おめでとうと耳郎に言われ、雄英でまた会おうと約束した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 時はさかのぼる。入学試験後の事である。

 

 雄英高校ヒーロー科の会議室では、雄英の校長や教師陣が参加する重要会議が行われていた。

 

 

 

 

 

「実技総合成績が出ました」

 

 

 

 前方の大画面に受験生の名前と成績が上位からズラリと並ぶ。それを見た教師陣から声が複数上がる。

 

 

 

 

 

「救助ポイント0で2位とはな!」

 

 

 

「後半、他が鈍っていく中、派手な個性で敵を寄せ付け攻撃し続けた。タフネスの賜物だ。」

 

 

 

 

 

 教師達が注目しているのは爆豪勝己。敵ポイントのみで2位になった存在だ。

 

 

 

「対象的に敵ポイント0で9位」

 

 

 

「アレに立ち向かったのは過去に居たけどぶっ飛ばしちゃたのは久しく見てないわね」

 

 

 

 

 

「思わず、YEAH!って言っちゃったからなー」

 

 

 

 こちらは緑谷出久である。

 

 

 

 

 

 

 

「そして、2位の約二倍のポイントを取り圧倒的1位になった"孫龍悟"か」

 

 

 

「敵ポイント85、救助ポイント60で敵・救助どちらも圧倒的1位で合格した子ね。とても好みだわ!!」

 

 

 

 

 

「試験開始直後、空を飛んで移動、遭遇した敵を難なく倒し一箇所に留まらず即座に移動して行動しています。

 

そして個性の扱い方も上手いです。この映像を見てください」

 

 

 

 画面には、龍悟が気円斬を操作し敵を倒す姿、またある画面には、手から出したエネルギーを剣の形にし敵を切り裂く姿が映っていた。

 

「極めつけがこれです」

 

 

 

そして、かめはめ波で0Pを倒す姿、これ等を見て教師陣の視線は奪われていた。

 

 

 

「まさか、これ程とはここ数年で一番スゴいじゃないか?」

 

 

 

 そして、少し汚い格好の教師が言う。

 

 

 

「いいですね。こいつ。ここに来ればもっと伸びますよ。」

 

 

 

 その言葉に他の教師が驚いていた。

 

 

 

 

 

「相澤君がそう言うのは珍しいね!彼の合格は確定としてどうだろう?孫龍悟君が入学したら"彼"と模擬戦させるのは。」

 

 

 

 

 

 校長の言葉に教師陣は驚愕の声をあげる。

 

 

 

「"彼"てまさか"ビッグ3"のですか!」

 

 

 

 

 

「ああ、"彼"と戦えば孫龍悟君の実力がハッキリとわかるはずだ」

 

 

 

「確かに雄英のナンバーワンと戦うとなれば孫龍悟も全力で戦うはず、その実力を見極めるのに合理的です。自分は賛成です」

 

 

 

「彼を前にしてこの子がどう戦うのか私も興味があります」

 

 

 

 それ等を筆頭に賛成の意見が出てくる。

 

 

 

 

 

「それじゃ、孫龍悟と"彼"の模擬戦を入学式と平行して行わせその戦いを新入生達に見せるとゆうことでどうだろうか?」

 

 

 

 

 

 

 

「異議なし」

 

 

 

 教師全員満場一致で孫龍悟と雄英ナンバーワンとの模擬戦が決まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

("彼"とどう戦うのか見せてもらうよ孫龍悟君)

 

 

 

 

 

END

 

 




次回ビック3の彼が登場します


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無敵に挑む者

今回でビック3の彼が登場します。



 春・高校生活が始まるその日

 

 

 

 新しい制服に見を包み、

 

 俺はこれから始まる高校生活に大きく期待を膨らませる

 

 

 

「龍悟、忘れ物ない?」

 

 

 

「大丈夫、昨日確認した」

 

 

 

 靴を履き玄関から出ようとする俺に母さんは言った

 

 

 

「龍悟、制服とても似合ってる格好いいよ」

 

 

 

「ありがとう。行ってきます」

 

 

 

・・・・

 

 

 

 雄英行きのバスから降り少し歩いて居ると

 

 

 

 

 

「おはよう、龍悟」

 

 

 

 

 

 

 

「耳郎か、おはよう」

 

 

 

 

 

 雄英に着いた俺達は自分達のクラスを確認しに行った。

 

 

 

 

 

「え〜と…あっ、ウチら同じクラスだよ!」

 

 

 

 

 

「それは良かった。」

 

 

 

 

 

 俺達は校舎の中に入り1ーAへと向かう。

 

 

 

 

 

「どんな奴がクラスに居るか、オラ、ワクワクすっぞ!」

 

 

 

 孫悟空のように言って見る。

 

 

 

 隣の耳郎がめちゃめちゃ笑っていた

 

 

 

「そんなクールな見た目でオラってwwww」

 

 

 

 そんな、何気ないやりとりをしている俺達の前に。

 

 

 

 

 

「やぁ、君が孫龍悟君かい?」

 

 

 

……裸の変態が居た

 

 

 

「あぁァァァァァ!!!!!!///」

 

 

 

 耳郎の悲鳴が響いた。

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

【???side】

 

 

 

「俺に彼と模擬戦してほしいと校長先生?」

 

 

 

「ああ、その通りだよ。"ミリオ"君」

 

 

 

 

 

 俺、ミリオは校長先生からのお願いを聞いていた。

 

 その内容は今年の入試1位の子と模擬戦をしてほしいとの事だった。

 

 

 

 どうやら、在校生ナンバーワンの俺と新入生ナンバーワンの彼との戦いを放送し他の生徒の意欲向上を目的としているらしい。だけど負に落ちない点が一つ。

 

 

 

「何故、今年になっていきなり?」

 

 

 

 その様な事は今までやった事がなく何故今年になっていきなりやる事になったのかそれが疑問だった。

 

 

 

 

 

「それはね、彼の実力を見極める為でもあるんだよ。」

 

 

 

そう言いながら入試の映像を見せてくれた。

 

 

 

「これは!」

 

 

 

 その映像に映っていたのは蒼い一撃で0Pの敵を倒す彼の姿があった。

 

 

 

 

 

「見ての通り彼の力は未だ未知数。それに、彼は恐らく君と同じだ。」

 

 

 

 

 

 俺は、自分の個性を努力し強くした。そして、ナンバーワンと呼ばれる様になった。そんな俺だからわかる。

 

 彼もまた、努力して自分の個性をあそこまで強くしたんだ。

 

 

 

 

 

「だからこそ、君以上の適任者はいないと私は思うよ。」

 

 

 

 

 

 俺もそんな彼に興味が湧いた。

 

 

 

「わかりました。その話お受けします。校長先生。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「いや、さっきはゴメンね。個性の調整ミスしてしまって」

 

 

 

 俺達が出会った裸の人、どうやら雄英の先輩だったらしくミリオ先輩と呼ばれてるらしい。

 

 

 

 そのミリオ先輩に案内されて訓練所に来ていた。

 

 どうやら俺と模擬戦してほしい事、雄英ナンバーワンと呼ばれてる先輩と新入生ナンバーワンの俺その戦いを見せて新入生と在校生の意欲向上を目指すらしい。

 

 

 

「待っていましたよ」

 

 

 

 訓練所に来た俺達を待っていたのは。コンクリートの様な人プロヒーローのセメントス先生がいた。

 

 

 

「あの、ウチも居て大丈夫なんですか?」

 

 

 

「ええ、大丈夫ですよ。」

 

 

 

 どうやら耳郎の観戦を認めてくれるようだ。

 

 

 

「それでは、ミリオ君はコスチュームに孫君と耳郎さんは渡した体操服に着替えてください」

 

 

 

 セメントス先生に言われ俺達はそれぞれ準備をしに行った。

 

 

 

 

 

 体操服に着替えた俺達はミリオ先輩を待っていた。

 

 ちなみにコスチュームを着ればミリオ先輩は裸になる事はないらしい。

 

 

 

 

 

「しかし、意外だよね。あんな人が雄英ナンバーワンなんて。」

 

 

 

 そう言う耳郎。確かに何も知らない俺達からして見れば時々裸になる変態にしか見えない。だが…

 

 

 

「あの人俺よりも強い」

 

 

 

 俺がそう言うと驚いた顔をする耳郎

 

 

 

 ミリオ先輩の気を感じ取り俺が考えた答えだ。

 

 

 

 

 

「すまない、待たせたね」

 

 

 

 そう言いながらコスチュームを着たミリオ先輩が来た。

 

 準備は整った。

 

 

 

「それでは、これよりミリオ君と孫龍悟君の模擬戦を始めます」

 

 

 

 セメントス先生の言葉と共に俺は左手を顔の前に右手を腰に置き、両足のスタンスを広げ構えた。

 

 

 

 

「始め!!」

 

 

 

 その言葉の後に俺と耳郎は驚愕する。

 

 

 

「嘘!消えた!」

 

 

 

 そう、ミリオ先輩がいきなり消えたのだ。

 

 

 

「まさか、ワープの個性!?」

 

 

 

 耳郎はそう言うが、一つ疑問があった。

 

 

 

(消えたとゆうよりも落ちたように見えたが)

 

 

 

 そう、俺には地面に落ちたように見えた。それを裏付けるようにミリオ先輩の気は地面の下から感じているのだ。

 

 

 

 俺の後ろからミリオ先輩が現れ拳を振りかぶってきた。

 

 居場所はわかっていたので難なく避け頭に向かって蹴りを放った。蹴りがあたる瞬間信じられない事がおこった。

 

 

 

「龍悟の蹴りがすり抜けた!?」

 

 

 

 俺の蹴りがミリオ先輩の頭をすり抜けたのだ。

 

 手応えは全く感じない。

 

 

 

 

「スキありだよ!龍悟君!」

 

 

 

「がぁっ!」

 

 

 

 ミリオ先輩の拳が俺の腹に炸裂する。

 

 両足で踏ん張り飛ばされる勢いを殺す。

 

 

 

 

 

「驚いているようだね。さあどう戦う龍悟君!」

 

 

 

 

 

 そう言いながらまた地面に落ちるミリオ先輩

 

 

 

(こんな重い拳を喰らったのは初めてだ)

 

 

 

 そう感じながらミリオ先輩の気を探る。また、後ろからくるみたいだ。

 

 出てきたミリオ先輩にカウンターの回し蹴りを放つ。

 

 

 

(!、さっきもそうだけど居場所がわかるのか!)

 

 

 

「だが、必殺フライグタッチ目潰し!」

 

(ほとんどがそうやってカウンターしてくるその対策はしているぞ!)

 

 

 

 俺の回し蹴りはやはりすり抜けミリオ先輩は目潰しをしてくる。俺は目を閉じた。

 

 

 

(あまい!)

 

 そう考えミリオは目潰しをやめ腹にパンチを放つ。

 

 パンチがあたると思われたその時…

 

 

 

(受け止めただと!?)

 

 

 放たれた拳を左手で受け止め右手をミリオ先輩に向けた。

 

 

 

「ビッグバン・アタック!!」

 

 

 

 俺が放った蒼穹の玉、ベジータの必殺技ビッグバン・アタックが炸裂した。手応えアリだ。

 

 煙が巻き上がる。その煙の中からミリオ先輩が出てきた。

 

 

 

「まさか、受け止めるとはね」

 

 

 

 

 

 そう言うミリオ先輩、ダメージはあるようだ。

 

 

 

「すり抜ける、それが先輩の個性ですね。」

 

 

 

「そう、俺の個性は【透過】あらゆる物をすり抜ける事ができる」

 

 

 

「それって無敵じゃないですか!?」

 

 

 

 そう言う耳郎。確かに攻撃をすり抜けるそれはもう無敵と言っていいだろう。

 

 

 

「だけどそう簡単に使いこなせる個性じゃないですよね」

 

 

 

 その言葉にミリオ先輩は嬉しそうに言う。

 

 

 

 

 

「そう、発動すると酸素や光も透過してしまうし壁をすり抜ける際にもいくつかの工程が必要、自在に使いこなすには制約が多すぎた。そして、案の定遅れたビリッケツまで落ちた服も落ちた。だからこそ予測!周囲より早く時に欺く何より予測が大事だった。そしてその予測を可能にするのは経験、その経験から予測を立てる。俺はその経験を力に変えてトップを掴んだ!!」

 

 

 

 そう叫ぶミリオ先輩、その一つ一つの言葉が俺と耳郎の心に響く。

 

 

 

「そうして俺はこの個性を無敵に変えた。それは君だって同じじゃないか龍悟君?」

 

 

 

 やっぱり先輩にはわかっていたようだ。

 

 

 

「俺も最初からさっきみたいな技ができたんじゃないんです。俺の個性【気】は自分の中にあるエネルギーを自在に操る個性だけど、始めは気のコントロールが上手くいかず周りから無個性と変わらないとバカにされました。だからこそ、体を鍛えて自分の中のエネルギーを大きくしそのコントロールの練習を続けました」

 

 

 

 俺の言葉を耳郎、先輩、先生は真剣に聞いてくれる。

 

 

 

「辛かったですけど辞めなかったのはある言葉を知っているからです【落ちこぼれでも、必死に努力すればエリートを超えることもあるかもよ】その言葉を信じ努力を続け俺はここに居ます」

 

 その時龍悟を赤い気が包み込む

 

 

「それが君の努力の全てか」

 

 

 

「ええ、これが俺の切り札。界王拳です!」

 

 

「ミリオ先輩。貴方が変えた無敵の個性それを俺の最強で打ち砕く!!」

 

 

「全力で来い!龍悟君!!」

 

 

 

 

 さぁ、第二ラウンドの開始だ!!

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 




次回予告
??「ねえねえ、スゴいよね、ミリオとあそこまで戦えるなんて」
??「何なんだあの新入生?」
ミリオ「さぁ、その力を見せてくれ龍悟君!!」
龍悟「この一撃に全てをかける!!」

次回【決着】
龍悟・耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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決着

いよいよ決着です


【???side】

 

 

 

 

 

「何なんだあの新入生は?」

 

 

 

 雄英トップのミリオとあそこまで戦える新入生孫龍悟に俺、"天喰環"は、驚きが隠せなかった。

 

 新入生の入学式には当然俺達在校生も参加する。それは去年と変わらない。

 

(人が多すぎる頭が真っ白だ…辛い…帰りたい!)

 

 たけど、一つだけ違うものがある。

 

 雄英トップであるミリオと新入生のトップ孫龍悟との模擬戦が行われその映像が流れた。正直見るまでもないと思っていた。確かに145Pを獲得し1位で合格したのは素直に凄いと思う。だが、ミリオには一撃も与えられないそう思っていた。

 

 だが現実はどうだ、赤い何かを纏ったあいつはミリオに喰らいついてる。攻撃を多く喰らってはいるが避けられる攻撃を的確に避けミリオが実体でいられる僅かなスキを見極め確実に攻撃を当てている。

 

 

 

「ねえねえ、凄いよね、ミリオとあそこまで戦えるなんて!」

 

 そう言ってくるのは俺やミリオと同じビッグ3の一人ねじれた水色のロングヘアが特徴の"波動ねじれ"さんだ。

 

 

 

「ほんと不思議だよね〜赤くなったらミリオに喰らいつけるなって〜」

 

 

 

 不思議そうに言う波動さん。恐らく身体能力の強化だろう。

 

 そう思い画面を見ると嬉しそうに戦うミリオが映っていた

 

 

 

 

 

(嬉しそうだなミリオ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

 

 俺が界王拳を使って少したった。

 

 界王拳のスピードでミリオ先輩の僅かなスキに攻撃を当てていくがそれでもダメージは俺の方が遥かに大きかった。

 

 

(やっぱり経験の差か)

 

 

 ミリオ先輩が今まで培ってきた経験それが俺を確実に追い詰めていた。

 

 

 

 

 

「さっきとは比べ物にならない強さだね龍悟君!!」

 

 

 

 そう言いながら攻撃を繰り出すミリオ先輩、先輩の個性の前ではガードは無意味。俺は回避に集中する。

 

 

 

「さぁ、その力を見せてくれ龍悟君!!」

 

 

 

 このままでは負ける。そう確信した俺は一つの賭けにでる。

 

 

 

俺は界王拳を解いた。

 

 

 

(界王拳を維持する体力が無いのか?いや、龍悟君がその事を考えない訳が無い。何かの作戦か?望む所だ龍悟君!!)

 

 

 

 

 

 ミリオ先輩が向かって来る。再び攻撃の撃ち合いをするが界王拳でようやく戦えたのに基本形態で敵うはずも無く攻撃を次々と喰らってしまう。

 

 

 

 

 

「終わりだよ!龍悟君!」

 

 

 

そう言って大ぶりの攻撃をするミリオ先輩スキができた。

 

 

 

(今だ!!)

 

「十倍界王拳!!」

 

(さっきよりも早い!?)

 

 

 俺は十倍界王拳を使いアッパーでミリオ先輩を空に吹き飛ばす。

 

 

 

「ぐわぁぁぁあ!!」

 

 

 

 

「空中なら落ちる地面も無いし避けられない!」

 

 

 

「龍悟の攻撃が決まった!」

 

 

 

「うまい、ワザと界王拳を解きミリオ君のスキを作り界王拳の倍率を上げる事で瞬間的にスピードをさっき程よりも上げそのスキを的確に突き逃げ場の無い空中に打ちあげた!」

 

 

 

 耳郎とセメントス先生が叫ぶ。

 

 

 

 龍悟は十倍界王拳のまま気を最大まで高めかめはめ波の構えをする。

 

 

 

「この一撃に全てをかける!!」

 

 

 

(しまった!!0Pを倒したアレがくる)

 

 

 

「か〜め〜は〜め〜波ぁあああああっ!!!!」

 

 

 

 極大の一撃がミリオを飲み込む。訓練所の屋根がぶっ飛んだ。

 

 

 

 煙があがる

 

 

 

「やった!!龍悟が勝った!!」

 

 

 

 耳郎の歓喜の声を挙げる。

 

 

 

 だが…

 

 

 

 

 

「結構ヤバかったよ龍悟君」

 

 

 

「!」

 

 

 

 煙の中からミリオ先輩が出てくる。

 

 無傷だった。

 

 

 

「どうやらミリオ君の透過を維持できる時間は龍悟君の予想を超えていたようですね」

 

 

 

「そんな…」

 

 

 

「マジかよ…」

 

 

 

「さぁ、どうする?龍悟君?」

 

 

 

 

 

「わりぃ先輩」

 

 

 

 界王拳が解け龍悟は仰向けに倒れる。

 

 

 

 

 

「龍悟!!」

 

 

 

「もう、鼻くそもほじる気力も無いや」

 

 

 

「そこまで!龍悟君の戦闘続行不可能と判断しミリオ君の勝利とします!!」

 

 

 

 セメントスの声が響く。

 

 

 

 

 

「龍悟!大丈夫!?」

 

 

 

 耳郎が龍悟に駆け寄ってくる。

 

 

 

「わりぃ、負けちまった」

 

 

 

「何言っての雄英のトップ相手にあそこまで戦えたんだ凄いよ!」

 

 

 

 

 

「彼女の言う通りだよ!」

 

 

 

 初めて聞く声が聞こえる。声の方を見ると。

 

 

 

「ネズミ好きの小人?」

 

 

 

「残念!コスプレした小人ではなく、その正体は雄英高校の校長さぁ!!」

 

 

 

「「校長!!」」

 

 

 

「は、始めまして。この度雄英に入学する事になりました。孫龍悟です!!」

 

 

 

「同じく耳郎響香です!」

 

 

 

 

 

「うん!礼儀正しいのは良い事だ!」

 

 

 

 そう言い校長先生はカメラの前に立った。

 

 

 

「さて、ビッグ3のミリオ君、新入生トップの龍悟君。この二人の戦いはとても為になったはずだ!君達も彼等の様に努力を重ねよう"PIusUItra"だ!」

 

 

 

 そして撮影が終わったのだろう。校長先生は龍悟達に振り返った。

 

 

 

「二人とも良い戦いだったよ」

 

 

 

「「ありがとうございます。校長先生」」

 

 

 

 校長先生の言葉に俺龍悟とミリオは感謝の言葉を返す。

 

 

 

 

 

「戦ったばかりで悪いけど、龍悟君、耳郎君、君達は急いでグラウンドに向かってくれ」

 

 

 

 どうやらヒーロー科A組は入学式を行わずグラウンドで個性把握テストをするらしい。だから耳郎も体操服に着替えさせたんだ。(入学式出ないのはどうかと思うが)

 

 それを聞いた龍悟達はグラウンドに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

【ミリオside】

 

 

 

「すまないね、入学式にこんな事させて」

 

 

 

 校長先生が申し訳なさそうに言ってきたけど俺は模擬戦をして良かったと思っている。

 

 

 

「いえ、校長先生。自分は龍悟君と模擬戦して良かったと思ってますから大丈夫ですよ」

 

 

 

「しかし、大丈夫ですかね。彼等の担任はイレイザーヘッドですよ?」

 

 

 

 セメントス先生が心配そうに言う。確かにイレイザーヘッドは去年の自分のクラス全員除籍処分している。

 

 

 

「龍悟君達なら大丈夫ですよ」

 

 

 

 俺は彼等が去り際に言った言葉を思い出しながら言った。

 

 

 

 

 

「ミリオ先輩。次は勝ってみせます!!」

 

 

 

「ウチも先輩みたいに雄英のトップになってみせます!!」

 

 

 

 

 

 そう言う彼等の目は本気そのものだった。

 

 

 

 

 

(経験を重ねた君達がどうなるか楽しみだよ。龍悟君、耳郎ちゃん)

 

END

 




次回予告

???「最下位は除籍処分だ」
???「あいつが孫龍悟か」
???「何、俺より上に居るんだよモブやろう!!」
???「今、僕にできる全てを!!」
龍悟「世界はお前中心じゃないんだよ爆発頭」



次回【個性把握テスト】

龍悟・耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」



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個性把握テスト

やっとA組が登場します。


【???side】

 

 

 

 

 

「なんて戦いなんだ…」

 

 

 

 雄英トップ"ミリオ先輩"と新入生のトップ"孫龍悟"君との戦いを僕"緑谷出久"は見ていた。

 

 

 

 

 

「これが、トップの戦い…」

 

 

 

 僕の隣に居た"飯田天哉"君もあまりの戦いに言葉がでないようだ。

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

 

 時は少しさかのぼる。

 

 

 

 

 

「「「「個性把握テスト」」」」

 

 

 

 担任の相澤先生にグラウンドに集合と言われ学校指定の体操服に着替えた僕達を待っていたのは個性解禁の体力テストだった。

 

 

 

「入学式は!ガイダンスは!」

 

 

 

「ヒーローにそんな悠長な事をしている時間はない。ーー雄英は【自由】な校風が売り文句」

 

 

 

 

 

ーー先生側もまた然り

 

 

 

 

 

 麗日さんの問いも素早く否定する相澤先生

 

 

 

 

 

「だが、その前にコレを見てもらう」

 

 

 

 そう言ってタブレット端末を僕達に見せてくる。

 

 

 

「これは?」

 

 

 

「これから始まるのは。雄英トップと君達新入生のトップとの戦いだ」

 

 

 

「!?」

 

 

 

 その言葉に僕達は驚愕する。

 

 

 

 

 

「雄英のトップと新入生トップとの戦いだと!」

 

 

 

 誰かが言った。

 

 

 

「俺が知る限りプロも含めて最もナンバーワンに近い男雄英のトップ"ビッグ3"の一人通形ミリオ」

 

 

 

 

 

「ビッグ3、雄英の頂点」

 

 

 

 飯田君がつぶやいた。

 

 

 

「そして、そのミリオと戦うのは一般入試で敵ポイント85P救助ポイント60P合計145Pで1位合格して推薦入学者を含めて新入生トップと俺達教師が判断した男"孫龍悟"」

 

 

 

「ふざけんじゃねーよ。モブやろうが」

 

 

 

 

 

「わたくし達、推薦入学者よりも上なんて…」

 

 

 

 

 

 幼馴染のかっちゃん、推薦入学者の八百万さんが悔しそうに言う。だが、そんな顔も戦いが始まると驚愕に染まる。

 

 

 

 

 

「なんて戦いなんだ…」

 

 

 

「なんだよアレ、どっちも才能マンじゃねーか!」

 

 

 

「もう、何が何だかわからへん…」

 

 

 

 

 

 戦う二人は僕達とはレベルが違い過ぎた。

 

 

 

 攻撃をすり抜けるミリオ先輩。それに立ち向かう龍悟君。僕達はそれをタダ驚く事しかできなかった。

 

 

 

 そして戦いが終わった。結果はミリオ先輩の勝利だった。

 

 

 

「言っておくが、ミリオは孫龍悟を除いたお前達ヒーロー科A組B組が総出で行っても触れる事すらできん。それと互角に戦った孫龍悟。これがお前達とあの二人の差だ自惚れるなよ。」

 

 

 

 何も知らなかったら誰かは反論しただろう。だけど、コレを見て反論できる人はいなかった。あの、かっちゃんですら。

 

 

 

 

 

 そんな中二つの言葉が僕の心に響いた。

 

 

 

「経験を力に変えてトップを掴んだ」

 

 

 

「落ちこぼれでも、必死に努力すればエリートを超えることもあるかもよ」

 

 

 

 

 

 あの二人は努力してトップを掴んだ。そんな二人を見たからだろうか、強個性で僕や周りをモブだと見下すかっちゃんが凄くないと感じてしまった。

 

 

 

「それじゃ、個性把握テストを始めるか。爆豪、中学校の時、ソフトボール投げ何メートルだった?」

 

 

 

「67メートル」

 

 

 

 

 

「じゃ、個性使ってやってみろ」

 

 

 

 

 

そして、かっちゃんは。

 

 

 

 

 

「死ねぇ‼‼」

 

 

 

 と叫んで投げた(二人を見たせいかとてもヴィランに見えてしまう)記録は705メートルだった。

 

 周りから歓喜の声と共に楽しげな声が聞こえる。

 

 皆、個性を使用してもいい体力テストなど経験が無かった。個性を思いっきり使える事に「面白そう」と声を上げた。

 

 だけど相澤先生はその言葉を否定する。

 

 

 

「面白そう…か、あの二人の戦いを見てそんな事が言えるとはな。…よし、トータル成績最下位の者は見込みなしと判断し除籍処分としよう。…生徒を除籍にするかも教師の自由。ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」

 

 

 

 

 

 周りの皆が慌てて反論するが一切寄せ付けない。

 

 自然災害、大事故、身勝手な敵、いつどこからくるか分からない災厄、日本は理不尽にまみれていると先生は言う。

 

 

 

 

 

「そういう理不尽を、覆していくのがヒーローだ全力で乗り越えてこい」

 

 

 

 

 

 そう言われ僕は焦っていた。オールマイトから譲り受けた個性はまだ調整が上手くいかず、使うと体が壊れてしまう。どうするか考えていると。

 

 

 

「「すみません。遅れました!」」

 

 

 

 声のした方向を見ると、二人の戦いを観戦していた耳郎さん。そして、戦っていた孫龍悟君が居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 校長先生に言われた通りにグラウンドに行った俺達がグラウンドに着くと同じクラスと担任と思わしき人達が居た

 

 

 

「早かったな。時間は有限、合理的だな」

 

 

 

「早速だが。個性把握テストをやる。トータル最下位は除籍処分だ。孫、お前はミリオとの戦いで見込みありと判断したから受けなくてもいい。そのダメージじゃできんだろうしな。だが、耳郎は参加しろ」

 

 

 

(入学初日から除籍だと!)

 

 

 

 俺は驚きながら耳郎を心配し見る。だが、

 

 

 

「はい!やります!」

 

 

 

 恐れなど無い決意の目で先生を見ていた。

 

 

 

 

 

「ほお。」

 

 

 

 先生は、意外そうにだけど嬉しそうに耳郎を見ていた。

 

 

 

「それじゃ、孫は近くで見学だ」

 

 

 

 

 

 個性把握テストが始まった

 

 

 

 

 

 50m走などの種目が始まり最初は耳郎を心配したが持ち前の運動神経と個性を駆使し(個性は入試の時に教えてくれた)上位に食い込んでいる耳郎を見て心配無いと思った俺は回復に専念していると。

 

 

 

 

 

「なぁ、お前が孫龍悟だよな」

 

 

 

 逆立っている赤髪の生徒を筆頭に何人かが俺の方に来た。

 

 

 

「確かに、俺が孫龍悟だ龍悟でいい」

 

 

 

 

 

「俺は、切島鋭児郎(きりしまえいじろう)。先輩に立ち向かう姿漢らしかったぜ、よろしくな!」

 

 

 

「私は、芦戸三奈(あしどみな)。切島とは同中だよ。よろしく!」

 

 

 

「よろしくな!イケメンマン!俺は、上鳴電気(かみなりでんき)だ」

 

 

 

「私は、葉隠透(はがくれとおる)。顔見えないけどよろしくね。」

 

 

 

「蛙吹梅雨(あすいつゆ)よ。梅雨ちゃんて呼んでね龍悟ちゃん」

 

 

 

「俺、砂籐力道(さとうりきどう)。スゲーパワーだったぜ!」

 

 

 

「俺、瀬呂範太(せろはんた)な。」

 

 

 

「常闇踏陰(とこやみふみかげ)だ。赤き姿とても素晴らしかった」

 

 

 

 

 

 

 

 ピンク色の肌の芦戸、チャラそうな金髪の上鳴、透明で服だけの葉隠、蛙っぽい梅雨ちゃん、筋肉マンの砂籐、しょうゆ顔の瀬呂、カラス顔の常闇。

 

 俺も耳郎も人の事言えないがとても個性的な奴らだ。

 

 

 

 

 

 俺達は自分の個性や好きなヒーローの事などを話し合った。

 

 

 

「あいつが孫龍悟か」

 

 

 

 そんな龍悟を髪が紅白に別れている少年"轟焦凍"が見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 そんな時だった。

 

 

 

「緑谷、46m」

 

 

 

 

 

 相澤先生の言葉に俺達は視線を移す。

 

 どうやら緑谷という奴がボールを投げていたようだ。だが、何処か様子がおかしい。

 

 相澤先生も何か指導でもしている様子だった。

 

 緑谷は何かに気づいた様で叫んだ。

 

 

 

「ま、抹消ヒーロー"イレイザーヘッド"!!」

 

 

 

 イレイザーヘッド。それが担任、相澤先生の正体

 

 そのヒーロー名に知らない者が大半で俺を含めて知っているのが何人かいるレベル。

 

 メディアを嫌うヒーローも中にはおり、知る人ぞ知るヒーローだ。

 

 指導が終わり、相澤先生は緑谷から離れていく、二球目が始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

「何か指導を受けていたようだな」

 

 

 

「ハッ!除籍宣告だろ!!」

 

 

 

「うぅ…心配だよ」

 

 

 

「心配してる?…僕は全然!」

 

 

 

 

 

 それぞれの反応の中龍悟は言った。

 

 

 

 

 

「決めつけるのは、まだ早いと思うぜ」

 

 

 

 それを聞いて皆が、龍悟に視線を向ける。

 

 

 

「君は、孫龍悟君!僕は飯田天哉(いいだてんや)だ」

 

 

 

「私は、麗日お茶子(うららかおちゃこ)よろしくね!」

 

 

 

「孫龍悟だ。龍悟と呼んでくれ。」

 

 

 

「それで、決めるのはまだ早いってどう言う事龍悟?」

 

 

 

 耳郎が聞いてくる。

 

 

 

「いや、あいつの目はまだ諦めていない。何かあるかもよ」

 

 

 

 

 

「何がまだ諦めて無いだ!!変身野郎!!」

 

 

 

 と確か爆豪という奴が叫んできた。

 

 

 

「ネーミングセンスゼロだな。お前」

 

 

 

「うるせぇ!除籍でいいんだよ。無個性のクソナードなんて!!」

 

 

 

 そう叫ぶ爆豪。

 

 

 

 だが、それを飯田は否定した。

 

 

 

「無個性!?彼が何をしたか知らないのか!?あの0Pの敵を龍悟君と同じーー」

 

 

 

  ぶっ飛ばしたんだぞ。

 

 

 

 

 

 それと同じだった。緑谷が投げたボールが空高く飛んでいったのは。

 

 

 

 

 

「…記録706m」

 

 

 

「ヒーローらしい記録でた!」

 

 

 

 相澤先生の言葉に麗日は嬉しそうに飛び跳ねる。

 

 投げた緑谷は苦しそうだが言葉通りにまだ動けそうだ。

 

 

 

 周りも感心したり喜んだりしていたが爆豪が叫びながら緑谷に攻撃しようと突撃する。このままでは緑谷が危ないそう考えた龍悟は気を開放し緑谷と爆豪の間に移動した。

 

 

 

「そこまでだ」

 

 

 

「いつの間に!?」

 

 

 

「君は、龍悟君!?」

 

 

 

 周りや緑谷が驚く中龍悟は爆豪に言った

 

 

 

 

 

「いきなり攻撃とは何を考えている?」

 

 

 

「道端の石ころがなんであんな事できたか問いただすんだよ邪魔すんな!!」

 

 

 

「お前、ほんとにヒーロー科なのか?」

 

 

 

(正直、ヴィランにしか見えん)

 

 

 

「うるせぇ!!てめぇだってそうだ!!何、俺より上に居るんだよモブやろう!!」

 

 

 

 そう叫ぶ爆豪に龍悟は…

 

 

 

「図に乗るんじゃねーよ」

 

 

 

 気を開放して爆豪に言う。

 

 

 

「!」

 

 

 

「世界はお前中心じゃないんだよ爆発頭」

 

 

 

 周りがハラハラした様子で見てると。

 

 

 

 

 

「そこまでだ、孫、爆豪」

 

 

 

 

 

 相澤先生が目を光らせながら言ってきた。いつの間にか気が解除されていた。相澤先生の個性で龍悟の個性を消したんだろう。龍悟は爆豪にだけ聞こえる様に言った。

 

 

 

「あまり人を見下すなよ」

 

 

 

 その後は、何事もなく進んでいき、結果発表の時がきた

 

 

 

 

 

「そんじゃ結果発表だ。ちなみに除籍はウソね」

 

 

 

 空中に結果を表示しながら相澤先生は言い何人かは壮絶な表情をしていた。

 

 

 

「あんなの嘘に決まってるじゃない、少し考えれば分かりますわ」

 

 

 

 

 

 八百万がそう言うが恐らく相澤先生は本気で除籍しようとしていた。だけど、皆に見込みがあったから途中で心変わりしたのだろうと考えた。

 

 

 

 

 

 テストが終わった後、龍悟は指を怪我している緑谷の所に行った。

 

 

 

「緑谷、指を見せてみろ」

 

 

 

「えっ!どうして?」

 

 

 

 

 

 疑問に思いながら指を見せる緑谷。

 

 

 

 龍悟は指に向かって気を送り込んだ。すると…

 

 

 

「ウソ!?治ってる!?」

 

 

 

「俺の個性【気】は体の中のエネルギーを操る個性だ。その気を相手に送り込み傷を治すこともできる」

 

 

 

「凄いや、ありがとう龍悟君!!」

 

 

 

 こうして、長かった入学初日が終わった。

 

 

 

 その帰り道

 

 龍悟は近くのバス停まで、耳郎は帰り道が一緒なので帰っていると、緑谷と飯田に出会った。

 

 

 

「あ、龍悟君と耳郎さん」

 

 

 

「龍悟君と耳郎君も帰り道が一緒なのか?」

 

 

 

「ああ、俺は近くのバス停まで」

 

 

 

「ウチはそこまで帰り道が一緒たがら」

 

 

 

 そう話していると。

 

 

 

 

 

「みんな〜駅まで〜?待ってー!」

 

 

 

 麗日が追ってくる。

 

 

 

 

 

「君は無限女子!!」

 

 

 

「麗日お茶子です!龍悟君と耳郎ちゃんと飯田君とデク君だっけ?」

 

 

 

「いや、名前の読みは『いずく』なんだ。デクはかっちゃ…爆豪君がバカにする時に言うんだ…」

 

 

 

 

 

「蔑称か…」

 

 

 

「やっぱり、本当にヒーロー科なのか?あの爆発頭」

 

 

 

「えっそうなの!?ごめん!でも『デク』ってなんか頑張れって感じで好きだな私!」

 

 

 

 

 

「デクです!!」

 

 

 

 

 

「「「緑谷(君)!?」」」

 

 

 

 

 

「浅いぞ!緑谷君!!」

 

 

 

 飯田が言うがもうそれでいきそうだ。

 

 

 そんな事を話しながら俺達は帰った。

 

 

 

 

(明日はどうなるか楽しみだ)

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 




次回予告
オールマイト「早速だが!今日はコレ!戦闘訓練!」
轟「使えよ界王拳を俺の方お前やミリオ先輩より強いって証明する」
切島「ビルを一瞬で凍らすなんて龍悟は勝てるのか!?」
耳郎「大丈夫。龍悟は負けないよ」


次回【戦闘訓練!赤く輝け界王拳‼」
龍悟・耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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戦闘訓練!赤く輝け界王拳!!

ちなみに龍悟の席は原作での上鳴の席、上鳴は口田の席となっています。


個性把握テストの翌日。

意外にも、翌日から普通の授業が行われていた。

 

プレゼント・マイクの英語の授業など、あまりに普通過ぎて逆についていけなかった。

 

お昼もクックヒーローの料理を安価で食べられ普通に美味かった。

 

だが、普通なのはここまで。

 

「わ〜た〜し〜が!!普通にドアから来た!!HAHA」

 

午後から遂に始まる"ヒーロー基礎学"ーー先生は勿論、オールマイトだ。

その登場に俺を含めてクラスの皆は大盛り上がり。

 

 

「すげぇ!本当にオールマイトだ!!」

 

「銀時代のコスチューム着てるけど、本当に先生やってるんだ!?」

 

「早速いくぞーー"ヒーロー基礎学"!!ヒーローに必要な知識を教えるぞ!後、単位多いから気をつけて!」

 

 

「早速だが!今日はコレ!戦闘訓練!」

 

 

その言葉に全員が身を引き締める。

 

 

「そして更に、入学前に貰った"個性届"と"要望"によって作られた」

 

ーー戦闘服!!

 

教室の壁が飛び出し、中には細く収納された戦闘服。

 

 

「さぁ!着替えてグラウンド・βに集合だ!!」

 

 

オールマイトの言葉に全員が頷き、それぞれのコスチュームを纏う

 

 

グラウンド・βに集合した俺達。皆それぞれのコスチュームの確認をしている。

 

(やっぱり、ゴジータの服はこれだな)

 

俺のコスチュームはゴジータが着ていた服その物だ。

そして両親から貰った真紅のバンダナを装着し気合をいれる。

 

 

「龍悟は、動きやすそうだね」

 

耳郎が声を掛けてきた。

 

耳郎は一見軽装だが、靴が装備重視の物だった。

 

それから、コスチュームの事を話し合っていると。

 

 

「さぁ!有精卵共!ーー戦闘訓練の時間だ!内容は"屋内"の対人訓練だ!!」

 

オールマイトの説明が始まった。

 

世の中、凶悪敵が出現するのは屋内が多く、それ等を想定したヒーロー組、ヴィラン組に分かれて2対2の屋内戦を行うとの事、ルールは次の通り。

 

・制限時間内に『核兵器』を確保。敵全員を確保すればヒーローの勝ち。

 

・制限時間まで『核兵器』を守護。ヒーローを全員確保すればヴィランの勝ち。

 

 

場所も訓練用のビルで行い。チームを公平にくじ引き。

 

 

「…【I】か」

 

 

「あっ!私と同じだ!よろしくね!」

 

俺が引いたのはIのくじ。相方は手袋とブーツだけ着用した葉隠透だ。

 

 

「よし!まずはAチームがヒーロー、Dチームがヴィランだ!ーーそれ以外の皆はモニター室に行こう」

 

 

一回戦;Aチーム・緑谷;麗日VSDチーム・爆豪;飯田

 

 

 

不安定な緑谷。そんな緑谷に過剰すぎる爆豪。

俺は胸騒ぎを覚えながら移動を始めた。

 

 

 

 

・・・・・

 

結果は緑谷達の勝ちだった。

緑谷と爆豪がタイマンで戦っている間に麗日が核兵器に接近、飯田が防衛。

しかし過剰な爆豪の攻撃の中、一瞬の隙を突いて緑谷が麗日を援護。そのまま麗日が核を確保して勝利したのだ。

 

だが、緑谷は保健室に運ばれてしまった。

 

 

しかし、それでも訓練は続く。

 

「次は場所を変えて、ヒーローはBチーム、ヴィランはIチームだ!」

 

次は俺達のようだ。

 

 

「頑張ろうね!龍悟君!」

 

「そうだな、葉隠」

 

俺達はビルに向かおうとする。

 

 

「まてよ、孫」

 

対戦相手の轟に呼び止められる。

 

「なんだ、轟?」

 

俺は轟と向かい合う。

 

「クラス屈指のイケメン対決だね!」

「イケメンマン対イケメンマンか」

「イケメン死ねぇ‼」

…何人かは叫んでるが…

「使えよ界王拳、俺の方がお前やミリオ先輩より強いって証明する」

 

 

【!】

 

周りが驚愕する。

 

俺はそんな轟に何も答えずビルに行った。

 

 

 

・・・・

 

 

ビルの最上階。そこにハリボテの核兵器は置いてあった。

 

「よっしゃ!私も本気出すよ‼」

そう言って、手袋とブーツを外した。

小型の無線機が浮かんで見える。

俺は思った事を言った。

 

 

「葉隠、光学迷彩の戦闘服を要望すればいいだろ?」

 

「…あっ!なるほど!!龍悟君頭いい!!

 

『そろそろ開始だ!準備はいいかい?』

 

小型無線機からオールマイトの声が聞こえる。

 

 

ーー戦闘訓練開始!!

 

 

 

 

それと同時にビルが凍った。

 

 

 

・・・・

 

【飯田side】

 

一瞬で凍りついたビル。それを見て僕達は驚きが隠せなかった。

 

「なんて事だ、仲間、核、建物を一切傷つけずに制圧するとは!?」

 

「アイツも、才能マンじゃん!」

 

「ビルを一瞬で凍らすなんて龍悟は勝てるのか!?」

 

 

いくら龍悟君でも勝てないじゃないか。そう誰もが思っている中。

 

「大丈夫。龍悟は負けないよ」

 

耳郎君は確信した声で言った

 

 

それと同時に、氷が砕ける音がした。

 

『いや〜助かったよ。龍悟君』

 

そこから、無傷な龍悟君、葉隠君そして核兵器があった。

 

 

「どうゆうことだ!?」

 

「恐らく孫少年は気でバリアーを作り葉隠少女と核兵器を守ったのだろう」

 

オールマイト先生が解説する中、龍悟君は轟君達を倒しに、葉隠君は核兵器を守護に回るようだ。確かに葉隠君なら奇襲ができるから正しい判断だろう。

 

 

そして、龍悟君は轟君と対面する。

 

 

『やっぱり、この程度じゃ駄目か。早く使えよ界王拳、それを倒して証明する』

 

 

そう言う轟君に

 

 

『勿論使うがお前じゃミリオ先輩には絶対に勝てないぜ』

 

 

『ふざけんなよ』

 

 

『ふざけてんのは、お前の方だ雄英の頂点は甘くない』

 

モニター越しでもわかる様に怒っている轟君。

 

 

「確かに、ビルを一瞬で凍らせたのは凄いと思う。だけどミリオ先輩や界王拳の龍悟に勝てるとは思わない」

 

 

そう言う、耳郎君。直接二人の戦いを見た耳郎君だからこそ言える言葉だ。

 

そして、

 

『界王拳!!』

 

龍悟君が赤く輝いた。

 

 

 

・・・・

 

【轟side】

 

「界王拳!!」

 

そう言って赤く輝いた孫。たが、孫の言葉に怒りがわいた。

 

(ふざけんな!)

 

そう思いながら氷を放つが

 

「脆い氷だな」

 

孫は何の苦も無く殴って砕いた

 

「なっ!?」

 

「遅い!」

 

もの凄いスピードで俺に接近し、強烈な一撃が俺の腹に突き刺さる。

 

「がはっぁ!」

 

「どうした?ミリオ先輩はこれより速いスピードを見切りこれより重い拳を食らってもピンピンしてたぞ」

 

 

「くッ…舐めんな!!」

 

俺は無数の氷柱を放つが孫には当たらない。

 

 

(負けてたまるか!ーこんな所で負けたら、俺の今までの苦労は!)

 

孫の右手が赤い輝きから真紅の輝きに変わり炎の様になる。

 

 

その炎が、あの糞親父の炎と重なる。

 

「糞親父ぃぃ!!!!」

 

俺は無意識に最大出力の氷を放った。

 

『待つんだ!!轟少年!!』

 

オールマイトの声も聞こえない。

 

「これで、最後だぁー!!」

 

龍悟は真紅の炎を全身に纏わせ右手を突き出し槍の様に突撃する。轟の氷が次々と砕け散る。そして、轟に当たる瞬間、轟は我に返り改めて思った。

 

(なんだ、糞親父の炎よりもずっと綺麗じゃないか)

 

そして轟の意識は途切れた。

 

 

 

 

・・・・

 

轟を必殺技【ヒートファランクス】で倒した俺はすぐに障子を倒し訓練を終わらせた。

 

 

ー『ヴィランチーム!WIN!!』

 

 

 

そして講評

 

ベストは俺で葉隠と核兵器を守り。二人を倒した事が評価された。

 

葉隠は、出番が無かったけど考えは良かった。

 

轟はビルを凍らせ無力化しようとしたのはいいが障子の意見も聞くべきだったと注意を受けた。

 

障子も自分の意見も言うべきだと注意を受けた。

 

そして、今日の授業が終わった。

 

 

 

・・・・・

 

その放課後

 

「おつかれ、龍悟」

 

 

「しかし、本当に龍悟はスゲーよな。推薦入学者を圧倒するなんて」

 

「うんうん!最後なんて凄かった!」

 

 

皆それぞれの意見を言う。どうやらこれから反省会をするようだ。勿論、俺も参加する皆と意見を交え改善しいつかミリオ先輩にリベンジする為に。

 

 

 

 

 

 

・・・・

 

【轟side】

 

俺は負けた。何もできずに負けた。自分が井の中の蛙だと実感した。

 

(何が、ミリオ先輩に勝つだ)

 

俺は何もわかって無かった。ミリオ先輩の強さも孫の強さもそれなのに自分が強いと疑わずあんな事まで言ってしまった。明日には、謝罪しよう。俺はそう考えた。

 

(あの炎、綺麗だったな)

 

思い出すのは、孫が見せた真紅の炎。あれが忘れられずにいた。

 

 

(あの炎が出せればお母さんも、左が醜いって言わなくなるかな?)

 

俺の中の何かが揺らいだ。

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回予告
記者「オールマイトについて!」
相澤「学級委員を決めてもらう」
???「ねえねえ!君だよね!ミリオと互角に戦った龍悟君って!!」
ねじれ「私は、波動ねじれ。ミリオと同じビッグ3の一人だよ」

次回【ビッグ3の波動ねじれ】
龍悟;耳郎「更に向こうへPIusUItra!!」



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ビッグ3の波動ねじれ

 オールマイトが雄英の教師に就任したニュースは全国を驚かせ、

 

 連日マスコミが押し寄せる騒ぎになった。

 

 

 

「オールマイトについて!」

 

 

 

 そう聞いてくるマスコミ勢。このままでは、遅刻する。

 

 

 

 そう考えた龍悟は、耳郎の手を握って走り下駄箱まで行った。

 

 

 

「あそこまでしつこいとは思わなかった」

 

 

 

「校内まで入ってきそうな勢いだな」

 

 

 

 

 雄英にはいたるところにセキュリティがある。入っては来れないだろう。

 

 

 

「龍悟…手」

 

 

 

「あっ…悪い」

 

 

 

 慌てて手を離す。

 

(しまったぁぁぁぁ!!つい耳郎の手を握ってしまった。)

 

 

 

 

 

「じゃあ俺、先に行くわ」

 

 

 

 速歩きで教室に向かう。

 

 

 恥ずかしさを顔に出さずに。

 

 

 

「もうちょっと握ってくれても良かったのに…龍悟のバカ…」

 

 

 

 その呟きは聞こえなかった。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

「学級委員長を決めてもらう」

 

 

 

 

 

『学校ぽいの来たぁぁぁ!!」

 

 

 

 前日の実戦演習の説教から始まった授業。

 

 

 

 

 

 しかしそこから学校らしい課題が始まった。

 

 

 

 

 

 普通なら誰もやりたがらないが、ヒーロー科では集団を導くトップヒーローの素地を鍛えられる人気係らしい。

 

 

 

 

 

「委員長!やりたいです!ソレ俺!」

 

 

 

「ぼくの為にやるヤツ★」

 

 

「リーダー!!やるやる‼」

 

 

 

「オイラのマニフェストは女子全員膝上30cm!!」

 

 

 

 自己主張して騒がしくなる。一人セクハラ発言してるのも居るがそっとしておこう。

 

 

 

「しかし皆、こんな個性的なクラスまとめ上げる自信があるのか…」

 

 

 

 龍悟は、呟いたすると。

 

 

 

 

 

『あっ…』

 

 

 

 ほとんどが黙ってしまった。

 

 

 

「龍悟君の言う通りだ!多を導く責任重大な仕事!やりたい者がやれる仕事ではないだろう!信頼えるリーダーを決める為に投票を行うべきだ!!」

 

 

 

「嘘付け!そびえ立ってんじゃねーか!!」

 

 

 

「日も浅いのに信頼なんて薄いわ飯田ちゃん」

 

 

 

「だからこそここで票を取った者が本物だと思わないか!!」

 

 

 

 その言葉に皆黙った。

 

 

 

(飯田に投票するか)

 

 

 

 そして投票結果

 

 

 

 

 

爆豪  1票

 

 

 

青山  1票

 

 

 

飯田  1票

 

 

 

八百万 2票

 

 

 

孫   15票

 

 

 

 

 

 

 

……龍悟がぶっちぎりで多かった…

 

 

 

「マジかよ…」

 

 

 

「なんであんな変身野郎に票があんなにあるんだよ!!」

 

 

 

 

 

「見る目ないね、君達」

 

 

 

 

 

「悔しいですわ…」

 

 

 

 

 

 驚く龍悟、騒ぐ爆豪、ナルシストな青山、悔しがる八百万。

 

 

「俺、飯田にいれたんだけど…」

 

 

 

「そうだったのか!?ありがとう龍悟君!だけど君にこそふさわしいと僕は思ったんだ!」

 

 

 

「しかしなんだって俺に皆入れたんだ?」

 

 

 

 疑問しかわかない。

 

 

 

 

 

「龍悟ちゃんの言う通りこの個性的なクラスを纏めなくちゃいけないわ、特に爆豪ちゃんなんて意見を言ったら緑谷ちゃんみたいに暴力振るってきそうだけど龍悟ちゃんならすぐに止められる実力だってあるしお話してて良い人だって思ったから私は入れたわ」

 

 

 

 

 

 そう言ってくれる梅雨ちゃんの言葉は嬉しかった。

 

 

 

『うんうん!』

 

 

 

 票を入れてくれた皆が頷く。

 

 

 

 

 

「なんだと、蛙女!!」

 

 

 

 そんな中叫ぶ爆豪。

 

 

 

「それに委員長はクラスの顔。実力も有る龍悟君なら大丈夫だよ」

 

 

 

「うんうん!龍悟君ならできるよ!」

 

 

 

 そう言ってくれる緑谷と麗日

 

 

 

「どうする?龍悟?」

 

 

 

 耳郎が聞いてくる。

 

 

 

「期待に答えてこそヒーロー。やるぜ、委員長」

 

 

 

 こうして委員長が決まった。

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 午後の授業が終わり昼食

 

 

 

 俺は耳郎、緑谷、麗日、飯田。いつものメンバーで昼飯を食べに食堂に行こうとすると。

 

 

 

「孫」

 

 

 

「どうした轟?」

 

 

 

 轟に声を掛けられた。

 

 

 

「昨日はすまねぇ。お前やミリオ先輩の実力を解った口であんな事言って」

 

 

 

「気にすんな、もう気にしてない」

 

 

 

「そうか、ありがとう」

 

 

 

 そう言う轟に俺は言った。

 

 

 

「お前だってこのままで終わる積もりじゃないだろ」

 

 

 

「!、ああ、いつかお前にリベンジする」

 

 

 

「その時はよろしく。後、龍悟でいい」

 

 

 

「解った。龍悟」

 

 

 

 そうして、俺達は一緒の席で昼飯を食べる。

 

 

 

 俺は親子丼、耳郎と麗日は日替わり定食、緑谷はカツ丼、飯田はカレー、轟は蕎麦だ。

 

 

 

 そんな中

 

 

 

「そういえば、飯田君ってたまに僕って言うよね。もしかして、飯田君って坊っちゃん?」

 

 

 

「そう言われるのが嫌で一人称覚えたんだが…俺の家は代々ヒーロー一家なんだ」

 

 

 

「マジか!?」

 

 

 

 

 

「ターボヒーローインゲニウムを知っているかい?」

 

 

 

「勿論だよ!東京の事務所に65人の相棒を雇ってる大人気ヒーローじゃないか!まさか!?」

 

 

 

「それが俺の兄さ!」

 

 

 

 飯田は話す兄えの憧れをその顔は笑顔だった。

 

 

 

「いい顔で笑うじゃないか」

 

 

 

「飯田が笑う所初めて見たかもね」

 

 

 

「えっ!そうか!?笑うぞ俺は!!」

 

 

 

 そう言って笑い合う龍悟達、轟も少し笑顔だった。

 

 

 

(皆で食うのも悪くねーな)

 

 

 

 

 

「ねえねえ、君だよね!ミリオと互角に戦った龍悟君って!!」

 

 

 

 

 

 そんな龍悟達に声を掛けてきた人が居た。

 

 

 

「そうですけど、貴方は?」

 

 

 

「私は、波動ねじれ。ミリオと同じビッグ3の一人だよ」

 

 

 

『!』

 

 

 龍悟達は驚愕した。

 

 

 

「ビッグ3の一人!?」

 

 

 

 

 

「うん!そうだよ。凄かったよ!赤くなってミリオと互角に戦って、ねえねえどうやったの!?」

 

 

 

 そう言って次々と質問してくる波動先輩。

 

 俺は自分の個性の事を説明した。

 

 

 

「へえーそれが君の個性かーありがとう!」

 

 

 

 だが、突然警報が鳴り響く。

 

 

 

 

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは屋外へ避難してください』

 

 

 

 

 

 突然の警報に周りは騒然となり、そして互いが逃れようと逃げ出す。

 

 

 

「校舎内に誰かが侵入してきたってことだよ!私も初めてだよ!龍悟君達も逃げよう!」

 

 

 

 そう言って説明する波動先輩。たが、他の生徒が互いに邪魔をしてパニック状態になっているからだ。

 

 

 

 

 

「身動きとれないよ!」

 

 

 

(クソ!どうすればいい!)

 

 

 

「龍悟!見てみろ!」

 

 

 

 轟に言われ窓を見る。

 

 

 

「侵入者ってマスコミかよ!?」

 

 

 

(だがマスコミだと分かれば!)

 

 

 

 龍悟は舞空術で飛び皆の視線を集める。

 

 

 

「落ちつてください!!侵入者はマスコミです!!」

 

 

 

「そうだよ!落ち着いて!!」

 

 

 

 波動先輩も空を飛んで言ってくれる。

 

 

 

「ビッグ3の波動ねじれだ!?」

 

 

 

 そうして周りは落ち着きだす。

 

 

 

「ありがとうございます。波動先輩」

 

 

 

(正直、助かった)

 

 

 

「不思議だよね〜唯のマスコミに侵入されるなんて…気をつけてね龍悟君」

 

 

 

 不思議オーラは出ているがその言葉は重みがあった。

 

 

 

 そうして、波動先輩は自分のクラスに戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

「どうしたら、唯のマスコミにこんな事ができる?」

 

 

 

 そこには粉々になったゲートだった物があった。

 

 

 

「そそのかした者が居るね。邪な者が入り込んだか、宣戦布告の腹積もりか。」

 

 

 

 

 

 悪意はすぐそこまで来ていた。

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回予告
相澤「災害水害なんでもござれ、人命救助訓練だ」
???「子供を殺せば来るのかな?」
龍悟「あれはヴィランだ!」

次回【USJ 襲撃】
龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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USJ 襲撃

 

 マスコミの起こした騒動から数日後。

 

 龍悟達A組はヒーロー基礎学の時間であり、教室で相澤から内容が話される。

 

 

 

「今日のヒーロー基礎学は俺ともう一人も含めての三人体制で教えることになった。――内容は“人命救助”訓練だ。――今回は色々と場所が制限されるだろう。ゆえにコスチュームは各々の判断で着るか考える様に」

 

 

 

 

「それと訓練場所はここから少し離れている。だから移動はバスだ。準備は急ぐように……」

 

 

 

 言い終えた相澤はそそくさと教室を後にし、残された龍悟達もまた除籍やらの問題を悟り、素早く身支度を整えてバスに乗り出発した。

 

 

 龍悟は後方の窓際の席に座る。隣に耳郎、後ろに轟、その隣に葉隠が座る。

 

 

 バスの移動中でもA組の者達は会話を始めてゆく。

 

 それは梅雨ちゃんの言葉から始まった。

 

 

 

「私、思った事は口に出しちゃうの……緑谷ちゃん?」

 

 

 

「えっ!……う、うん。蛙吹さん?」

 

 

 

「梅雨ちゃんと呼んで?」

 

 

 

 女子との会話が慣れない感全開の緑谷へ、梅雨ちゃんは――

 

 

 

「あなたの個性――“オールマイト”に似てるわね?」

 

 

 

 そう言い放った。

 

 同時に緑谷の動きに挙動不審が加わった。

 

 

 

「えっ!!? そ、そうかな……どこにでもある様な個性な気も……」

 

 

(オールマイトファンの緑谷なら喜びそうだけど…)

 

 

 龍悟はその事を考えながら話を聞いていた。

 

 

 

「そうだぜ梅雨ちゃん。オールマイトは怪我なんかしねぇ。緑谷のとは似て非なるものだぜ?」 

 

 

 

 挙動不審な緑谷だったが、会話に切島が混ざった事で冷静を取り戻した様に動きが止まるが、気付く者は龍悟しかおらず、切島が会話を引き継ぐ。

 

 

 

「でも増強系の個性ってのは良いな。鍛えれば、やれる事が増えるだろ?――俺の『硬化』なんて対人戦は強いけど“地味”だからな……」

 

 

 

「そ、そうかな? プロにも通用するカッコイイ個性だと思うけど?」

 

 

 

 やや自分の個性にネガティブなコメントをする切島へ、今度は緑谷がフォローを入れる。

 

 しかし、切島は完全には受け入れなかった。

 

 

 

「けどよ……プロってやっぱ人気商売だろ? そう思うと地味なのは致命傷なのかもな?」

 

 

 

「なら僕のネビルレーザーこそプロ並み」

 

 

 

「龍悟のかめはめ波と天と地の差があるけどね?」

 

 

 

 切島の言葉に反応した青山だったが、芦戸の一言に撃沈。

 

 

 

 

「派手で強えっつったら、やっぱ轟と爆豪…一番は龍悟だな!」

 

 

 

「けど、爆豪ちゃんとはすぐキレるから人気は出なさそう」

 

 

 

「――ハァッ!! 出すわゴラァ!! こんな変身野郎よりもメッチャ出すわぁッ!!」

 

 

 

「ほらキレる」 

 

 

 

 蛙吹の鋭い指摘に逆ギレし、龍悟を指さしながら叫ぶ爆豪だったが、蛙吹はどこか納得する様に呟く。

 

 

「龍悟君の言っていたこと参考にしてコスチュームを改良したよ」

 

 

 

「…それ変わったのか?」

 

 

 葉隠が話しかけてきた。

 

 

「光学迷彩だっけ?それ言ったら作ってくれてさー。いくら透明とは言え、流石に女の子が全裸はマズいよねー」

 

 

 

「全裸!?今、女の全裸って聞こえたけど気のせいか!?」

 

 

 

 峰田が目を食い入るように葉隠をガン見しているが透明で見えない。八百万が引いてる。

 

 

「透ちゃん、龍悟ちゃんにアドバイスもらったの?」

 

 

 

「そうだよー。私も透明とはいえ女の子だからね、昨日の訓練なんて寒くて凍えそうだったよ」

 

 

 

「悪い…葉隠…」

 

 

 

「轟君が謝ることじゃないよ~。訓練なんだし!それに飛んでる時、龍悟君が触れて気で暖めてくれたんだ~」

 

 

 

「龍悟ちゃん、やっぱり優しいのね。でも、女の子の裸に触れたの……」

 

 

 

 蛙吹が葉隠に質問すると、バス内はシーンと、静かになり…

 

 

 

「「龍悟!!てめぇ!!コラああああ!!」」

 

 

 

 峰田と上鳴が席から立ちあがり、詰め寄って来る。

 

 二人は悔しさなのか羨ましさなのか、それとも両方なのか、目から血の涙を流している。

 

 

 

「そんならオイラも訓練の時、八百万のヤオヨロッパイに合法的に揉むことが可能だったんじゃねーか!!」

 

 

 

「お前!訓練中に女子と肌と肌を触れ合って体を暖め合いましたってか…ざっけんなよ!何で学校始まって早々お前だけにラッキーイベントばかり起きんの!?俺に女の子紹介しろよ!てか紹介して!お願い!」

 

 

 

「龍悟君!君は訓練中にそんな破廉恥なことをしていたのか!?見損なったぞ!!」

 

 

 

「ブハっ!破廉恥って!」

 

 

 

 飯田の言葉に吹き出す麗日。

 

  

 だが、問題はそこじゃない…

 

 

「龍悟…」

 

 耳郎がプラグを龍悟に刺そうとしている。

 

 

「れ、冷静になれ耳郎、お、俺は何もしていない…」

 

 

 

「今からでも遅くねえ!ヤオヨロッパイにダイブして…」

 

 

 

「峰田君!?ストップ!完全に犯罪だよ!」

 

 

 

 

 

 緑谷が峰田と上鳴の暴走を止めようとするが、相澤先生の捕縛テープで二人は拘束される。

 

 

 

「お前らいい加減にしとけよ。そろそろ着くぞ」

 

 

 

「「「「はい!」」」」

 

 

 

「それとそこの性欲の塊。見込みあってもセクハラで除籍処分にすんぞ」

 

 

 

「はい……」

 

 

 

・・・・・・

 

 

 バス移動が終わり、到着したのは遊園地のような訓練所だった。様々な災害を再現したアトラクションのような場所。

 

 

 

「すっげーーー!!USJかよ!!?」

 

 

 

 切島はテンションが上がっている。

 

 

 

「水難事故、土砂災害、火事……etc.エトセトラ。あらゆる事故や災害を想定し、作られた……」

 

 

 

 

『ウソの災害や事故ルーム(U・S・J)!!』

 

 

(ほんとにU・S・Jじゃん)

 

 ドヤ顔しているかもしれないが、顔が見えない。

 

 宇宙服のようなコスチュームを着て、頭まで隠しているスペースヒーロー「13号」…何か人造人間みたいな名前だな…

 

 

 災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーロー。

 

 

 

「13号、オールマイトは?ここで待ち合わせのはずだが…」

 

 

 

「先輩、それが……通勤時に制限ギリギリまで活動してしまったみたいで、仮眠室で休んでいます」

 

 

 

「不合理の極みだなオイ」

 

 

 

(あの会話はどういう意味なんだ?)

 

 

「えー始める前にお小言を一つ二つ…三つ…四つ…」

 

 

 

(増えてる……)

 

 

 

 彼の個性"ブラックホール"は相当強力であることは間違いない。

 

 どんなものでも吸い込んでチリにしてしまう。

 

 にも関わらず、それを戦闘ではなく災害救助中心に使っていこうとしている姿は、ヒーローのお手本と言ってもいい。

 

 

 しかし、簡単に人を殺せる力でもある。

 

 

 個性は漫画のような超能力みたいな力だ。

 

 

 便利に役立てることもできるし、悪用することもできる。

 

 

 

 超人社会は『個性』の使用を資格制にし、厳しく規制することで一見成り立っているように見える。だけど、一歩間違えれば容易に人を殺せる『いきすぎた個性』を個々が持っていることを自覚しなければならない。

 

 

 

オールマイトの対人戦闘訓練で人に向ける危うさを体験し、この時間は人命の為に『個性』をどう活用するのかを学んでいく授業。

 

 

 

 自分達の力は人を傷つける為ではなく、救ける為にある。

 

 

 

 

 

「心得て帰ってくださいな。以上ご静聴ありがとうございました」

 

 

 

 13号先生のためになる話が終わり、拍手と喝采が送られる。

 

 

 龍悟も小さく拍手しておく。

 

 

 

(救助訓練か……)

 

 

「どうしたの、龍悟?」

 

 

 

「いや…深い話だなと思って…」

 

 

「そうだね…」

 

 

「ッ!!」

 

 

 

 その時、龍悟の全身に謎の悪寒が駆け巡る。

 

 反射的に顔をその場所――噴水のある中央広場へと向ける。

 

 

「龍悟!?」

 

 

 

「どうしたの龍悟君?」

 

 

 

 相澤先生も何かに気づいたようにUSJの中央広場にある噴水付近に目を向ける。

 

 気になって見ると黒い霧状のモヤ突然出現し、少しづつ大きくなり広がっている。

 

 そのモヤから掌で顔を覆っている人間が出てきた。

 

 それに続き、脳が剝き出しの大男、異形型の個性のような大勢の人間が出てくる。

 

 

 敵意が、殺意が明確にこちらに伝わってくる。

 

 

 

「一塊になって動くな! 13号、生徒を守れ!!」

 

 

 

 

 

―――奇しくも、命を救う訓練時間に龍悟達の前に現れた……。

 

 

 

 

 不思議そうに見ている1-A生徒。

 

 そんな中、耳郎は不安そうに聞いてくる。

 

 

「…ねぇ龍悟…これって入試の時みたく、もう始まってるパターンじゃ無いよね…」

 

 

 

「…ああ。あんだけ大衆引き連れてる上に殺る気満々の面してる。……昨日のマスコミ騒動の時に何かやりやがったな」

 

 

 

「動くな!あれは……敵(ヴィラン)だ!!!!」

 

 

 

―――プロが何と戦っているのか……。

 

 

 

 

―――何と向き合っているのか……。

 

 

 

 

 

 黒い霧状のモヤと人の手で顔が隠れている敵が残念そうに話し始める。

 

 

 

「13号にイレイザーヘッドですか。おかしいですね…。先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがいるとのことだったのですが……」

 

 

 

 

 

「どこだよ、せっかくこんなに大勢引き連れてきたのにさ…オールマイト……平和の象徴がいないなんて――――子供を殺せば来るのかな?」

 

 

 

―――途方もない悪意が龍悟達を襲う。

 

 

 

 

END

 

 




次回予告
現れる最悪のヴィラン
???「はじめまして……我々は“敵連合”と言います」
???「こいつは先生の最高傑作。対オールマイト兵器だ」
緑谷「相澤先生もやられたどうすればいいんだ…」
訪れる絶望 
だが…
???「なんなんだよ!?お前は!?」
絶望の中、輝く黄金の希望
龍悟「俺は貴様等を倒す物だ!!」

次回【運命の日】
龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」




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黄金の希望

 途方もない悪意が動き出す。

 

 

 

 

「先生! 侵入者用のセンサーは!?」

 

 

 

 

「ありますが……反応しない以上、妨害されているのでしょう」

 

 

 

「そう言う個性持ちがいんのか。――場所・タイミング……馬鹿だがアホじゃねぇぞあいつら」

 

 

 

 

「……用意周到。無差別じゃなく、目的ありきの画策した奇襲だ」

 

 

 

 

 

 

 

 八百万・13号・轟・龍悟が事態の把握をする中、相澤はイレイザー・ヘッドとして動き出だす。

 

 

 

「13号! お前は生徒を避難させろ。上鳴は学校へ連絡を試みろ!」

 

 

 

 

 

 

 

 戦闘態勢を取る相澤へ13号と上鳴は頷くと、相澤は広場に集まるヴィランへと今にも飛び出そうとし、それに気付いたヒーローオタクの緑谷が止めようとする。

 

 

 

 

 

 

 

「待って下さい! イレイザー・ヘッドの本来の戦い方だと、あの人数は――」

 

 

 

 

「一芸だけではヒーローは務まらん!!」

 

 

 

 

 

 緑谷の言葉を遮り、教師としてヒーローとして相澤は飛び出し、ヴィラン達と交戦を開始する。

 

 それと同時に龍悟も気を開放する。

 

 

 

(龍悟くん……本気だ!)

 

 

 

 

 

 緑谷は白い気を纏う龍悟の姿に息を呑む。

 

 

 

 入試1位にして、雄英の頂点と戦った実力者の本気の姿。

 

 

 

 それが今の危機を理解させ、他のクラスメイト達も動かした。

 

 

 

 

「皆さん! 早くこちらへ!」

 

 

 

 

『させませんよ?』

 

 

 

 

 13号を先頭に避難しようと矢先、龍悟達の前に現れたのは黒いモヤのヴィランだった。

 

 

 

 

 

「はじめまして……我々は“敵連合”と言います。――そして単刀直入に仰いますと……我々の目的は“オールマイト”――』

 

 

 

 

 

――“平和の象徴”の殺害でございます。

 

 

 

 

 

『――は?』

 

 

 

 

 A組の全員が理解に落ち着けなかった。

 

 

 

 平和の象徴――ヴィランの抑止力。そのオールマイトを殺害する為に学校内を奇襲。

 

 

 

 そんな事、実行する奴等がいるなんて誰が想像できただろうか。

 

 

 

 

 

 

 

『しかし……オールマイトはいらっしゃらない様子。仕方ありません……ならばまずは――』

 

 

 

 

 

 その瞬間、

 

 

 

「太陽拳!!」

 

 

 

 龍悟は皆の前に出て黒いモヤのヴィランに向かって極大の光を放つ。

 

 

 

 

 

「目が!目がー!!」

 

 

 

 目を押さえるヴィラン、その隙に龍悟はかめはめ波を放った。

 

 

 

「かめはめ波ぁぁあ!!」

 

 

 

「ギャアァァァ!!」

 

 

 

 蒼穹の一撃がモヤやヴィランの本体を飲み込んで土砂災害ゾーンに飛んでいった

 

 

 

 

 

「その前にやられる事を考えて置くんだな」

 

 

 

「スゲー…首謀者のヴィランを瞬殺かよ…」

 

 

 

「お見事です孫君。さぁ、皆さん早く避難しますよ!」

 

 

 

 その時だった。

 

 

 

「ぐわぁぁあ!!」

 

 

 

 相澤先生の悲鳴が聞こえた。

 

 

 

「なっ!?」

 

 

 

 あれほど敵に立ち回っていた相澤だが、ほとんどのヴィランを地に伏せることはできたが2メートルはあるような、全身黒色のヴィランに殴り倒され、拘束されていた。

 

 

 

 

 

 

 

「やばい!!!」

 

 

 

 2メートルヴィランがそのまま、拘束している左手とは逆の右手でとどめを刺そうと相澤先生へ振りかぶったのを見て、やばいと思い、全力で地を蹴り飛んで行った。

 

 

 

 

 

「龍悟!!」

 

 

 

「龍悟君!!」

 

 

 

 

 

 他のメンバーも相澤が負けたのを見て驚愕していたが、龍悟が飛び出すのを見て、耳郎と緑谷がとっさに腕を伸ばした。

 

 

 

 メートルヴィランは相澤へ向けて腕を振りかぶっていたが、何かが接近していることに気がつき、腕を止めて顔を上げると、すぐそばまで怒りの表情で顔を歪ませた龍悟が迫っていた。

 

 

 

 

 龍悟は顔を上げたヴィランを気にすることなく、轟を倒した技ヒートファランクスをヴィランに向かって放つ。

 

 

 

 

 

 ヴィランは顔を上げる動作と同時であったけれども、驚くべき速さで相澤を拘束していた腕を解き、腕をクロスさせ、防御態勢に入った。

 

 

 

 ヴィランの腕を骨まで砕きながら吹き飛ばし、数十メートル先の壁を陥没させてながら叩きつけた。

 

 

 

 

 

 

 

「先生!!!大丈夫ですか?!今避難させます!!!」

 

 

 

 龍悟は意識が朦朧としている相澤先生を抱きかかえると、少し先に立っていた、手をあちこちに付けたリーダーを一度睨みつけて13号の元に飛んだ。

 

 

 

 

 

 ヴィラン連合のリーダーは2メートルのヴィランの無事を確信しているのか、一瞬龍悟の強さに驚きながらも、余裕の態度だった。

 

 

 

 

 

「13号先生!!!相澤先生を連れて来ました!!!」

 

 

 

 龍悟の焦った表情を見た後に、相澤先生の症状を見た皆は息を飲んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 左腕が、崩されたかのように、肘のあたりから壊死し出しており、顔面からは止まることなく血を流していた。

 

 

 

 

 

 13号先生は、災害救助で慣れているのか、一瞬相澤先生の症状に息を呑みながらも、周りにいた生徒達に応急処置の指示を出していく。

 

 

 

「相澤先生もやられたどうすればいいんだ…」

 

 

 

 緑谷の絶望した声が聞こえる。

 

 

 

「俺が行く」

 

 

 

『なっ!!』

 

 

 

 皆が驚愕する。

 

 

 

「何、言ってるの!?いくら龍悟でも無理だよ!!」

 

 

 

 耳郎の悲鳴に近い声が聞こえる。

 

 

 

「飯田、お前は教師を呼びに行け。俺が時間を稼ぐ」

 

 

 

「何を言っているだ龍悟君!?」

 

 

 

「今、相澤先生を叩きのめした、ヴィランを相手する奴がいない。

それに、リーダーを放っておくとどうなるかわからない。俺が相手してくる。」

 

 

 

 龍悟は真剣な表情で、受けた傷を再生しながら立ち上がるヴィランを指差しそう答えた。

 

 

 

「構いませんね?13号先生?」

 

 

 

「…それが最善ですね…飯田君は教師を呼びに、龍悟君の戦闘を許可します」

 

 

 

 そう言われ、飯田は「すぐに連れてくる!」と言って校舎に向かった。

 

 

 

「轟、皆を頼む」

 

 

 

「…任せておけ」

 

 

 

 そして龍悟は飛び立った。耳郎の「負けないで」その言葉を聞きながら。

 

 

 

 

 

 龍悟がヴィランのリーダの所に立つとリーダは聞いてきた。

 

 

 

 

 

「おい、黒霧(くろぎり)が行ったはずたが何で居る?」

 

 

 

 

 

「あの、モヤの奴ならぶっ倒した。応援を呼びに俺の仲間が行った。少しすればプロヒーローが来る」

 

 

 

 

 

「.....はぁ?・・・・・・はぁぁぁあああああああ!!!!!」

 

 

 

 龍悟の言葉を聞いたリーダー死柄木は一瞬唖然として、突然自分の首を掻き毟り声を上げた。

 

 

 

 

 

「あーあ。流石に何十人ものプロには敵わない、ゲームオーバーだ。あーあ、今回はゲームオーバーだ。帰ろっか。」

 

 

 

 死柄木は落胆して息を吐きながらそう言った。

 

 

 

 

 

(帰るのか....?ここまで用意周到に襲撃しといてあっさり帰るのか....?)

 

 

 

 龍悟はその手のひら返しを疑問に思った。

 

 

 

 

 

 

 

「でもその前に、平和の象徴としての矜持を少しでもへし折ってからにするか!!!!」

 

 

 

 死柄木は今まで黙って見ていた俺を見てニヤっと笑うとそう言うと、足で地面を蹴り俺の前に躍り出た。

 

 

 

 

 

(遅い!)

 

 

 

 ミリオ先輩と戦った龍悟からすれば遅すぎる。龍悟は界王拳を使いカウンターで奴の顔を殴った。

 

 

 

「ぐほぉ!!」

 

 

 

 死柄木は龍悟に殴られ顔に付いてた手が取れた。

 

 

 

 

 

「あ、あ…ダメだ、ごめんなさい…お父さん…」

 

 

 

 そう言って死柄木は取れた手を顔に付けた。

 

 

 

 

 

「.....くそ。ほんと強いなぁ。おい、脳無(のうむ)お前の出番だ。いけ」

 

 

 

「あはははは、そいつは対オールマイト用に作られた超強力な再生能力に、力がある!これでお前も終わりだ!!!」

 

 

 

 

 

 死柄木は痛みで顔を歪ませながらも地面から立ち上がり、近くまで来ていた2メートルヴィランへそう言い放った。

 

 

 

 (なにこいつ情緒不安定過ぎない…気持ちわり)

 

 

 

 そう思うが油断できない…

 

 

 

「対オールマイト用の超強力な再生能力と、力か。」

 

 

 

 龍悟も対オールマイトと聞いて自分で対処できるかと悩んでいると、脳無が動くのが見えた。

 

 

 

 

 

 いや、一瞬で視界から消えた。

 

 

 

(なっっ!!さすが対オールマイト用か!!!)

 

 

 

 龍悟は一瞬でかき消えた脳無を十倍界王拳でギリギリで認識し攻撃を避け横っ腹を殴っただが…

 

 

 

(効いてないのか!?ならば!!)

 

 

 

 龍悟は手刀から気を放出しベジットのスピリットソードを形成し脳無を切り裂くが直ぐに再生してしまう。

 

 

 

 

 

「ハハハハハ!!その程度で倒せると思ってんのか!?脳無はオールマイトの100%にも耐えられるように改造された超高性能サンドバッグ人間さ打撃が効かないのなら斬撃って言うのはいい線だった。けど…超再生の個性もあるから無意味だったな」

 

 

 

 

 

 脳無が凄まじい速さで攻撃してくる龍悟はなんとか両手をクロスしてガードしたが大きく吹っ飛ばされてしまった。

 

 

 

「へぇ、脳無の攻撃をガードしたんだぁ。」

 

 

 龍悟は血を流しながら立ち上がった。

 

 

(強すぎる…こうなったら…)

 

 

 龍悟は気を高める。

 

 

 死柄木は何をしているのか理解できなかった。

 

 

 ポリポリと首を掻いている。

 

 

 

「んだよ…まだ足掻くのか?勝つなんて無理なのに…」

 

 

「そうかもしれないな…だが、無理とわかっていてもやんなきゃなんねぇ時だってあるんだ!!!!」

 

 

(もうこの二十倍界王拳に賭けるしかない!!)

 

 

 「界王拳…二十倍だぁ!!」

 

 

 「⁉脳…」

 

 

 死柄木が慌てて命令を出そうとするがその前に龍悟が脳無を吹き飛ばし…

 

 

「か〜め〜は〜め〜波ぁぁあ!!」

 

 

 

 蒼穹の一撃が脳無に吸い込まれるように直撃する。

 

 

 

 かめはめ波の衝撃波でUSJの中央広場の壁が破壊され、瓦礫に埋められる脳無。

 

 

 

 

「ふざけんな…ふざけんなよ!」

 

 

 

 死柄木の心情は決して穏やかではなかった。

 

 

 

 苛立ちながらガリガリと首元をいつも以上に掻く。

 

 

 

 

「あの脳無はオールマイトを殺す為に作られたんだろ!?先生の最高傑作だろ!?」

 

 

 

 

 先生がオールマイトは弱っているという情報があるから、雄英まで来た。

 

 

 

 脳無という切り札があるからこそ、計画を立てて敵地に攻め込んだ。

 

 

 

 

「どうして!?何で…思い通りにならない……!!」

 

 

 

 

 あんな子供に倒されているようではオールマイトすら殺せない。

 

 

 

 ここまで来たのに自分の野望を叶えられない。

 

 

 

 

「何なんだ?……何なんだよ!?…あのガキは!?」

 

 

 

 死柄木の慢心が招いた結果である。

 

 

 

 

「やったか…」

 

 

その時…かめはめ波で起きた煙が晴れる。

 

 

 

「そ、そうだ!脳無がやられるはずないだろ!対オールマイト用の改人だぞ!オールマイトの100%にも耐えられる人間サンドバッグなんだ!!」

 

 

 

 そこには倒されてはずの脳無が無傷で立ち上がっていた。

 

 

 

「クソッ!クソッ!クソッ!…俺を焦らせやがって!!

脳無……俺を焦らせたガキを今度こそ確実に殺せ」

 

 

 

 死柄木の命令で脳無が動き始める。

 

 

 

「くそったれ…」

 

 

 

「中ボスにしては良くやったよ」

 

 

 

「ゲームオーバーといい中ボスといいゲーム感覚かよ…」

 

 

 

「そうだよ。お前らは俺がオールマイトを殺すゲームの駒なんだよ」

 

 

 

 その言葉を聞いて、笑いながら言うアイツを見て龍悟の何かが切れた。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

【耳郎side】

 

 

 

 ウチは、目の前で起きた事が信じられなかった。

 

 

 

 龍悟の巨大敵すら一撃で倒したかめはめ波でも脳無と呼ばれるヴィランを倒しきれず受けた傷も再生して振り出しに戻ってしまった。

 

 

 

「もうだめだぁ!おしまいだぁ!」

 

 

 

 騒ぐ峰田。

 

 

 

 周りの皆も絶望の表情をしている。

 

 

 

 そんな中ヴィランのリーダは言う。ウチ達の命はゲームの駒だと。このままじゃ龍悟が殺される。

 

 

「龍悟!!」

 

 

 その時だった。

 

 

 

「ふざけんなぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 龍悟が叫びを上げ龍悟を中心に黄金の柱が立つ。

 

 

 

「命はオモチャじゃねーんだぞ!!!!」

 

 

 

 あのヴィランの言葉は龍悟の怒りの限界を超えるには十分すぎた。

 

 

 

 

「何が、起こってるんだ!?」

 

 

 

 緑谷が困惑する。

 

 

 龍悟の髪が時々金色になったりしてる。

 

 

「何をしてももう無理だ!勝てる訳無いよ!!」

 

 

 叫ぶ者も居る。

 

 

「勝ってくれるよ…龍悟なら」

 

  皆がウチに視線を向ける。

 

 

「耳郎は信じてるのか…こんな状況でも…」

 

 

「うん」

 

 

 

 迷いなく頷く耳郎。彼女の中には入試の0Pヴィランとの事がずっと残っている。

 

 

 まさか同じクラスの男子にヒーローの背を見るとは思っても見なかったが、耳郎はその想いに後悔もなければ、一時の気の迷いとも思っていない。

 

 

 さっきの行動だってそうだ。黒いモヤのヴィランの動きに最初に動いたのは龍悟。

 

 

「ヒーロー科としては言っちゃいけないんだろうけど……ウチは龍悟なら何とかしてくれるって信じてる。信じ続けたいんだ……」

 

 

「僕も信じるよ」

 

 

 

 緑谷は言った。

 

 

 

「龍悟君ならきっと勝ってくれる。僕はそう信じる、飯田君だってきっと信じるはずさ」

 

 

 

「俺も龍悟を信じる」

 

 

 

 轟も言った。

 

 

 

「そうだな…俺も信じるぜ!」

 

 

 

「私も!」

 

 

 

「龍悟ちゃんならきっと」

 

 

 

 皆が龍悟を信じてる勝ってくれるって、

 

 

 

「だから…だから!負けないで龍悟!!!!」

 

 

 

 ウチの叫びと同時だった。

 

 

 

 黄金の柱がより一層に輝いた。

 

 

 

 誰もか目を反らし輝きが落ち着いたころそこには、

 

 

 

 髪が黄金に染まり翡翠の瞳になった龍悟がいた。

 

 

 

「なんだよ…なんだよお前は!?」

 

 

 

 ヴィランが叫ぶ。

 

 

 

 

 

 龍悟は言った。

 

 

 

 

 

「俺は…貴様等を倒す者だ!!」

 

 

 

 

 

END

 

 




次回予告
死柄木「さっきと全然違う、なんだよ…あのガキは!?」
龍悟「さぁ、決着をつけようぜ!!」
次回【虹の宝玉】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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虹の宝玉

A組の皆は体育祭編で活躍予定です。


 逆立つ黄金の髪に鋭く細められた翡翠の瞳。まさしく超サイヤ人だった。

 

 

(何故超サイヤ人に?もしかして俺の個性は【サイヤ人】なのか?)

 

 

 龍悟はいろいろ考えたが今は戦いに集中しようとヴィランを睨む。

 

 

 

 

 そんな龍悟を見てヴィランは叫ぶ。

 

 

 

「なんだよ…なんだよお前は!?」

 

 

 

 その問に答える言葉はアレしかない。

 

 

 

「俺は…貴様等を倒す者だ!!」

 

 

 

 

 

「何にが倒す者だ!脳無!あのガキを殺せ!」

 

 

 

 脳無が向かってくる、相変わらず凄いスピードだ。

 

 

 

 だが、龍悟は避け脳無に向かってビッグバン・アタックを放った。脳無は右腕に大怪我を負うが直ぐに再生する。

 

 

 

「そんなの、意味無いんだよ!」

 

 

 

 再び脳無が向かってくる、龍悟と脳無の攻撃の打ち合い。

 

 

 凄まじい衝撃が辺りを襲う。

 

 そんな中緑谷は見た。

 

 

(出鱈目に撃ち込んでるんじゃ無い、脳無の攻撃を見切り一発一発が二十倍界王拳以上の一撃を放っている)

 

 

 徐々に脳無が押し負けていく。

 

 

「お前の個性が無効じゃなく吸収なら限度があるだろう」

 

 

 そして脳無は吹き飛ばされた。

 

 

「なんでだよ!?何で脳無が押し負けた⁉」

 

 

 「簡単だお前の脳無…攻撃がワンパターンなんだよ」

 

 

 死柄木の命令でしか動けないようだし簡単な攻撃しかしてこない、だけど脳無の速すぎるスピードとデタラメなパワーがそれを補っている。

 

 

 

 だが、超サイヤ人になる事で脳無の攻撃パターンを龍悟は見切る事ができた。

 

 

 

 

 

「いくらパワーとスピードがあろうが来る場所が分かればどうということは無い…力と引き換えに技術を失った結果だ」

 

 

 

「なんだよ…何者何だ⁉お前はは!?」

 

 

「俺は…強さと穏やかな心を持ちながら激しい怒りによって目覚めた伝説の戦士……超サイヤ人孫龍悟だぁ!!!!!」

 

 

 

「さぁ、決着をつけようぜ!!」

 

 

 

 龍悟は流れるようにすり足のまま、無数の打撃を脳無に放つそして左の膝蹴りで顎を三発打ち抜き、のけ反った所を更に宙返りしながらの蹴りで跳ね上げる。

 

 

 

 着地した龍悟は右手を天に向けて掲げる。

 

 

 

(今の俺ならできるはずだ)

 

 

 

 その掌には虹色に輝く宝玉が生まれ辺りを照らし出す。

 

 

 

「綺麗…」

 

 

 

「なんて美しんだ…」

 

 

 

 その輝きに耳郎、緑谷を始めA組の皆が見惚れた。

 

 

 

 

 

「それが何だってんだ!脳無!殺せ!!」

 

 

 

 脳無が向かってくる。

 

 

 

「ソウルパニッシャー!!」

 

 

 

 

 

 龍悟は振り返りざまに宝玉を拳を握って潰し、粒子となったそれを放つ。

 

 

 

 粒子は脳無の体に吸い込まれる。

 

 

 

 脳無は殴りかかってくるが、その拳は俺の顔スレスレで止まった。

 

 

 

「どうした…どうした!?脳無!?」

 

 

 

 脳無が止まった事で死柄木は叫びだす。

 

 

 

 すると、脳無は突然苦しみだし脳無の体から虹色の光が現れ脳無を包み込む。やがて光が消えると脳無は機能を停止した。 

 

 

 

 脳無がやられた、その事を悟った死柄木は叫びだす。

 

 

 

 

 

「ふざけんなよ!俺の脳無が…オールマイトが衰えたって言うから殺しに来たんだぞ!

それが、それが……どうしてこうなった!?何でガキにやられてんだ!?アイツがアイツがいなければ……!チート小僧が!!」

 

 

 

 

 

 死柄木は龍悟へ眼を、憎悪を向ける。

 

 奴が誤算……奴こそがイレギュラーな存在。

 

 あと少しでプロヒーローが来てしまう。

 

 たが、死柄木の個性でやれるチャンスは十分ある。

 

 

 

 

 

「そうだな…そうだよ…そうだ…。やるっきゃない…危険な芽は摘まないとな。――――何より…脳無の敵だ。中ボスくらいはクリアして帰らないと……」

 

 

 

 そう言いながら死柄木は龍悟に向けて駆け出す。

 

 自分の個性ならあのガキを殺せる。そう考え手を伸ばすだが。

 

 

 

 

 

「ぎゃぁぁあ!!」

 

 

 

「これは相澤先生と13号先生の分だ」

 

 

 

 伸ばしてきた手を龍悟は握り潰した。

 

 

 

 だがこれで終わらすつもりは無い。

 

 

 

「これは緑谷の分、麗日の分、飯田の分、轟の分、切島の分、爆豪の分、八百万の分、上鳴の分、梅雨ちゃんの分、常闇の分、芦戸の分、葉隠の分、瀬呂の分、砂籐の分、障子の分、峰田の分、尾白の分、青山の分、そして俺と耳郎の分だ!!!!」

 

 

 

 皆の名前を言う度に一発奴を殴る、両手両足の骨は折れ内蔵もボロボロそして最後の一発ヒートファランクスを死柄木の顔面に叩き込んだ。

 

 

「ぎゃぁぁあ!!お父さん…お父さん!!!!」

 

 

 

 顔に付けた手が取れたからだろう情緒不安定になりのたうち回る。

 

 

 

 そんな中、

 

 

 

「死柄木弔!!大丈夫ですか!!」

 

 

 

 モヤのヴィラン確か黒霧が現れた。

 

 

 

 黒霧はそこらへんに落ちてある手を奴、死柄木に付けた。

 

 

 

「てめぇ!!このガキがぁぁ!!」

 

 

 

 叫ぶ死柄木の顔は超サイヤ人のヒートファランクスを左側にもろに受け火傷を負い左目は潰されていた。

 

 

 

「相澤先生に大怪我負わせ皆の命をゲームの駒扱いし殺そうとしたツケ払ってもらったぜ」

 

 

 

 

 

「てめぇ!!」

 

 

 

 そう叫ぶ死柄木たが、全身の骨は折れ這いつくばってる。

 

 

 

「ですか…貴方も相当力を使い果たしたはずです。それでこの人数を相手できますかね?」

 

 

 

 

 

 モヤから大量のヴィランが出てくる。

 

 

 

「各ゾーンに配置したヴィランを連れてきました。これなら確実に殺れます」

 

 

 

「確かにこの人数はヤバイ…だけど忘れてないか?俺の仲間が応援を呼びに行ったこと」

 

 

 

 龍悟は感じている、脳無や超サイヤ人の龍悟よりデカイ気を放つプロヒーローが来ていることを。そして聞こえたヒーローの声が。

 

 

 

 

 

「ごめんよ生徒達よ。……遅くなってしまった。怖い思いをさせてしまったね。全く己に腹が立つ…!後輩らがどれだけ頑張ったか!!そして孫少年がどれだけ頑張ってくれたか、だからこそ私達は言わなくては!」

 

 

 

「「「「「「もう、大丈夫!!私達が来た!!!!」」」」」」

 

 

 

 

「すぐに動ける者をかき集めて来た」

 

 

 

 

「1-A飯田天哉!!ただいま戻りました!!!」

 

 

 

 

 

 平和の象徴オールマイト。

 

 

 

 その後ろには雄英のプロヒーローの教師陣が勢揃いしている。

 

 

 

 

 

「各員急ぎヴィランを一掃せよ」

 

 

 

 その言葉と共にヴィラン達が次々と倒されていく。

 

 

 

「すまない、孫少年」

 

 

 

 オールマイトが龍悟の隣に立つ。

 

 

 

「死柄木弔、撤退しますよ」

 

 

 

 そう言い黒霧と死柄木は消えていく

 

 

 

 

「今回は失敗だったけど…今度は必ず殺すぞ―――平和の象徴オールマイト」

 

 

 

 

 

 宣言すると次は龍悟の方に視線をやる。

 

 

 

「そして、金髪小僧…お前が…お前さえ邪魔しなけりゃあよ!」

 

 

 

 もう間に合わないそう思った龍悟は言った。

 

 

 

「カッコつけんな、お前は負けたんだよ俺達一年ヒーロー科にな!その事をその顔の傷と共に忘れるな!!」

 

 

 

「…クソガキが!!お前だけはいつか必ず殺してやる!!!」

 

 

 

 そう言いながら奴らは消えた。

 

 

 

 

 

「すまない孫少年。君に無茶をさせてしまって…」

 

 

 

「気にしないでください。俺が行くしか無かった…皆を守りたかった…それだけです。」

 

 

 

「その守りたい…その思いが大事なんだ孫少年、君はこの場で私以上のヒーローだった。行ってきなさい、皆は君の笑顔を見たいはずだ」

 

 

 

 その言葉を聞いて龍悟は皆の元に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

【緑谷side】

 

 

 

 オールマイト達が着てヴィランは一掃された、首謀者には逃げられたけど龍悟君にボロボロにやられて無事じゃないはずだ。

 

 

 

 

 

 龍悟君がこちらに来て。微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

「……フ」

 

 

 

 

 

 その優しくも温かい笑みに皆が思わず見とれる。

 

 

 

「龍悟!!」

 

 

 

 耳郎さんが龍悟君に向かって走り出す。僕達も後を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

「龍悟!!」

 

 

 

 耳郎が俺に向かって走り出しそのままの勢いで抱きついてきた。

 

 

 

「良かった…本当に良かった…」

 

 

 

 耳郎に伝えなきゃいけない事がある。

 

 

 

「ありがとうよ、耳郎…お前の声聞こえたぜ」

 

 

 

「!」

 

 

 

 

 

「お前の声が背中を押してくれた…ありがとう」

 

 

 

 耳郎は泣きながら叫ぶ。

 

 

 

「悔しかった…悔しかった!このままじゃ龍悟が死んじゃう…助けに行きたい…でも!ウチらじゃ足手まといだから!そんなウチらを庇って龍悟が死んじゃうかもしれないから…見てるだけしかできなかった!そんな弱い自分が許せなかった!!」

 

 

 

 

 

 俺は耳郎を抱きしめた。俺は無事だと伝えるために。

 

 

 

「俺はここに居る…ここに居るぜ耳郎…」

 

 

 

 その言葉を聞いて耳郎は更に強く抱きしめてきた。

 

 

 

 

 

「龍悟君!」

 

 

 

「龍悟!」

 

 

 

「龍悟ちゃん」

 

 

 

 

 

 クラスの皆が走ってきた。耳郎は顔を真っ赤にして離れた。

 

 

 

 

 

「龍悟!本当にすまねえ、お前一人に戦わせて!」

 

 

 

 切島や皆が言ってくる。

 

 

 

 

 

「気にすんな、俺は無事だ」

 

 

 

 そんな俺を見て皆安心する。

 

 

 

 

 

「さぁ、皆戻ろうか」

 

 

 

 

 

 こうして、USJの襲撃は終わりを迎えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 USJから脱出した死柄木と黒霧はヴィラン連合のアジトに戻った。

 

 

 

 

 

 

 

「完敗だ・・・脳無もやられた、手下どもは瞬殺だった・・・子供も強かった・・・平和の象徴は健在だった・・・!話が違うぞ先生・・・」

 

 

 

 

 

 

 

『違わないよ』

 

 

 

 死柄木は先生と言う人物にモニター越しに言った。

 

 

 

 

 

『ただ見通しが甘かったね』

 

 

 

 

 

『しかしどうしたその怪我は?』

 

 

 

 

 

「子供にやられたのです。信じられない強さでした。」

 

 

 

 

 

「そうだ…黄金に変身して脳無を倒し俺をこんな無様に!」

 

 

 

 

 

『へえ』

 

 

 

 死柄木と黒霧の報告に先生と呼ばれた人物は関心を持った。

 

 

 

 

 

 

 

『今回の事は決して無駄ではなかった筈だ。精鋭を集めよう!じっくり時間をかけて!我々は自由に動けない!だから君のようなシンボルが必要なんだ死柄木弔!!次こそ君という恐怖を世に知らしめろ!』

 

 

 

 

 

 

 

 プロが相手しているもの……世界。

 

 

 

 それは……彼らにはまだ早すぎる経験だった。

 

 

 

 

 

 

 

 この襲撃は後に大事件の始まりであることは…この時の彼らには知る由もなかった。

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 




次回予告
相澤「まだ、戦いは終わってない」
爆豪「てめぇをぶち殺して俺がトップだと証明する」
緑谷「恥を覚悟で頼みがある、龍悟君!僕達を強くしてくれ!!」

次回【新たなる戦い】


龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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雄英体育祭編 新たなる戦い

 ヴィラン強襲の翌日は臨時休校。

 

 誰もが休まる筈のない休日の夜。俺は家のベランダから外を眺めていた。

 

 思い出すのは昨日の襲撃

 

 

「あの死柄木ってヴィランが全てを計画したリーダーとは思えない。」

 

 

 短絡的な思考、手ゴマの『個性』を自ら明かすという暴挙、犯行をゲームの様に例え、容易く気分を害される幼稚さ、そして打倒オールマイトという大言壮語を吐いておきながら俺達の『個性』を把握しない穴だらけの計画。知能犯の計画にしてはお粗末過ぎるが、やろうと言ってそれを実行するだけの胆力だけがどうもちぐはぐで違和感しか無い

 

「考えられる可能性としては一つしか無いよな」

 

 

 あいつの裏にボスが居る。

 

 

「警告をしておくに越した事は無い。俺らも戦力の幅を広げて行かないと。俺だけだけじゃなく1-Aの皆を、今よりずっと強くしていかなきゃならない。」

 

 

 その事を考えながら登校日の明日へと備えることにした。

 

 

 

・・・・・

 

 

―翌日。

 

 

 

『相澤先生復帰早ッ!!!』

 

 

 

 A組の第一声はそれだった。

 

 

 重傷の筈の相澤だったが、当の本人はミイラ男の姿で教室に姿を現したのだ。

 

 

「先生!無事だったのですね!!」

 

 

 

 明らかに無事ではない。

 

 

 まだ、安静にしなければならない状態のはず…。

 

 

 俺の安否はどうでもいいと言うが……良くないだろ。

 

 

「それよりも……戦いはまだ終わってない――」

 

 

 ボロボロになりながらも、まるで生徒達に何かを言い残そうとする相澤の言葉にクラスメイトは静かになる。

 

 

――またヴィランが!?

 

――まさか今度は本校に!?

 

 

 生徒が緊張と恐怖が込み上げる中、

 

 

 相澤先生は一呼吸置き……

 

 

 

「――“雄英体育祭”が迫っている」

 

 

 

『クソ学校ぽいのきたぁぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

 

 入学式当日から除籍を掛けたテストをした故に、A組の学校らしい行事への意力は大きい。

 

 だが、例外もいる。

 

 

 

「ヴィランが来た後だってのに……よくやれるなぁ」

 

 

 

 不安そうな表情を浮かべるのは峰田だ。

 

 一般人や報道も万単位で入る。最悪、再びヴィランが襲撃する可能性も高いと誰もが思う事だ。

 

 しかし、相澤先生はそれを否定する。

 

 

 

「逆だ。――開催する事で盤石な事を示すつもりだ。警備も去年の5倍……何より、最大の“チャンス”を無くさせる訳にはいかん」

 

 

 

 雄英体育祭は日本のビッグイベントの一つ。

 

 

 かつてはオリンピックがスポーツの祭典と呼ばれ全国が熱狂した。

 

 

 個性が発現したせいで、今は規模も人口も縮小し形骸化した。

 

 

 それもそうだ。個性を使わないスポーツなんて普通でつまらないと言われるだろう。

 

 

 

 そして、日本に於いて今「かつてのオリンピック」に代わるのが、『雄英体育祭』だ。全国のトップヒーローもスカウト目的で観に来る。

 

 

 

 全国で生中継され、観客も一学校の体育祭と比べるのもおこがましいレベル。

 

 

 何より、俺達にとっても人生を左右する“チャンス”だ。

 

 

「毎年……沢山のプロヒーロー達が見に来る一大イベント!」

 

 

 

「――しかも、目的は暇潰しではなく“スカウト”だ。どちらにしろ、結果次第では“将来”が決まる」

 

 

 

 

 緑谷の言葉に付け加えた俺の言葉。それに全員が無意識の内、身体に力が入る。 

 

 

 

「そういう事だ。――年に一度……最大で3回きりのチャンス。時間は有限――焦れよ、お前等?」

 

 

 相澤先生の言葉に応える者はいない。だが、表情で皆は意思を示していた

 

 

 

 

・・・・・

 

【緑谷side】

 

 

 

「ニ時間ちょっと…!?」

 

 

 

 突然オールマイトに呼び止められて、仮眠室で椅子に座っている僕。

 

 

 オールマイトは筋骨隆々な姿からガリガリの骸骨のような姿に戻る。

 

 

 オールマイトの活動限界を伝えられる。

 

 

 マッスルフォームはギリギリ三時間は維持できる。

 

 

トゥルーフォームでお茶を入れて重要なことを話す平和の象徴。

 

 

 

「敵の襲撃時に無茶をしていたら、さらに減っていたかもしれないね」

 

 

 

「そうだったんですか…すいません。僕に譲渡したばかりに……」

 

 

 

 オールマイトは僕にワン・フォー・オールを継がせた後、徐々に力が衰え始めていた。

 

 

 

「謝らんでいいよ!全く、似たとこあるよな君と私。HAHAHA!幸い孫少年が対私用の敵を倒したおかげで敵側も打つ手なしだったからね」

 

 

 

「僕は…あの時、何もできませんでした」

 

 

 

 敵襲撃時、脳無と戦闘を思い返す。

 

 

 脳無と渡り合った龍悟君。

 

 

 自分は何もできずに、ただ見ているだけだった。

 

 

 

「あのヴィランでは仕方ないさ、もし戦ったら直ぐに殺されていただろう」

 

 

 

「――それよりも体育祭の話だ」

 

 

 

 僕はまだ【ワン・フォー・オール】の調整が出来ない。

  

   

「ぶっちゃけ、私が平和の象徴として立っていられる時間って実はそんなに長くない」

 

 

 

「そんな…」

 

 

 

 僕は落ち込むが活動限界は刻々と迫っている。

 

 何よりも、悪意を蓄えている奴の中に気付き始めている者もいる。

 

 オールマイトが僕に力を授けたのは自分を継いで欲しいからだ。

 

 体育祭…全国が注目しているビッグイベントで……

 

 

 

「君が来た!ってことを世の中に知らしめて欲しい!!」

 

 だけど、知らしめる為には今の僕じゃ駄目だ。

 

 

(今のままじゃ駄目だ!やっぱり彼に頼んでみよう)

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 放課後……。

 

 

 

「何事だぁ!!!?」

 

 

 

 ザワザワと1-Aの教室前で生徒が大量に集まり、大渋滞となっている。

 

 

 敵襲撃事件は雄英の全校生徒に知らされている。

 

 

 メディアにも取り上げられているし、知らない人は殆どいないだろう。

 

 

 自分達と年が変わらない学生が敵の襲撃に耐え抜いたのだ。興味を持つのは当たり前だ。

 

 

 

「出れねーじゃん!何しに来たんだよ」

 

 

 

「敵情視察だろ、雑魚」

 

 

「意味ねぇ事してねぇで……どけやモブ共!!」

 

 

 

 怒号を放ち、ギャラリーを睨み付ける爆豪。

 

 彼の背後で飯田が止めるが、それも耳に入ってはいない。

 

 だが、爆豪の行動は時期も合わさって良い結果を生まないだろう。

 

 

 

(……作らなくても良い敵をつくるな)

 

 

 

 爆豪の行動に俺は溜息を吐いた。

 

 

 

「随分と偉そうだな……ヒーロー科はみんなこんな奴なのか?――正直、幻滅だな」

 

 

 

「アァッ?」

 

 

 

 早速一悶着始まろうとしていた。

 

 

 気怠そうな一人の学生がそう言いながら爆豪の前に立ち、爆豪もそれに気に入らなそうに睨み付ける。 

 

 

 

「……知ってるか? ヒーロー科落ちた奴の中には、そのまま俺みたいに普通科に行った奴がいるんだ。――けど、今度の体育祭のリザルト次第ではヒーロー科への“編入”が可能なんだ」

 

 

 

――その“逆”も然り。

 

 

 

 男子生徒の発言に何人かは反応を示す。

 

 

 遠回しに『お前達を引きずり落としてヒーロー科へ編入する』そう聞こえなくもないからだ。

 

 

 

「そっちは敵情視察だと思ってるかもしれなけど……俺は足下掬われるぞって……“宣戦布告”で来たつもりだ」

 

 

 

「ハッ!――意味ねぇ事してねぇで“モブ”はモブらしくしてろ……!」

 

 

 

 男子生徒の大胆不敵の言葉に爆豪も応戦。

 

 

 しかし、爆豪の言動はヒーロー科落ちた者達のヘイトを着々と稼いでしまっていた。

 

 

 努力して落ちた者もいるだろう。だが、その結果でヒーロー科にいるのが他者をモブ呼わばりする爆豪の様な生徒。

 

 

 気に入らない者はおり、周囲がピリついた時だった。

 

 

「そこまでだ…」

 

 

 流石に委員長として黙ってる訳にはいかない。

 

 

「爆豪、お前の敵作りに、クラスの皆を巻き込むなよ」

 

 

 

「んだとこの変身野郎ッ!!」

 

 

 

 間に入られただけでも腹立つのだろう。今までの事もあり、爆豪は俺へと食って掛かる。

 

 

「てめぇは目障りなんだよ!どいつもこいつも龍悟!龍悟!認めてたまるか!デクが俺と同じ所に立ってるのも、てめぇが一学年トップなのも認めてたまるかよ!!」

 

 叫び俺と緑谷を睨む。

 

 

「なれよ、体育祭でヴィランを倒したっていう超サイヤ人にそのてめぇをぶち殺して俺がトップだと証明する!!」

 

 

そのまま周りをかき分ける様に行ってしまった。

 

だが、俺は去った爆豪を止めるつもりはなく、今度は男子生徒の方を向く。

 

 

 

「…すまない。かなり不快だったろ?」

 

 

「!…いや、別に良い」

 

 

 

 俺の言葉に我に帰る男子生徒は返すと、そのまま去って行った。

 

 

・・・・・

 騒動が終わった後俺はヒーロー科のトレーニングルームで修行をしていた。すると、

 

 

「龍悟」

 

 

 耳郎の声が聞こえ振り返ると爆豪と轟以外のクラスの皆が居た。

 

 

 言いたい事はなんとなくわかる。

 

 

「恥を覚悟で頼みがある、龍悟君!僕達を強くしてくれ!!」

 

 

 そう言って頭を下げる緑谷、他の皆も頭を下げる。

 

 

…よっぽど悔しかったんだろう、何も出来なかった自分が、このままじゃいけないと思い俺に頼んだ。

 

 

 だが、タイミングが悪い…二週間後には体育祭がある、わざわざライバルを強くするなんて愚策もいい所だ。

 

 

 だが…

 

 

 

「別にいいぞ」

 

 

 その言葉に皆は驚く。

 

 

「頼んで何だけど本当にいいのか?」

 

 

切島が聞いてくる。

 

 

「一人でやるより皆でやった方が効果的だ。だが、俺は誰かに教えた事も無いし修行を緩めるつもりも無い。そんな俺で良いなら喜んで引き受けるぜ」

 

 

それを聞き皆は

 

 

『よろしくお願いします。龍悟(君)(ちゃん)(さん)!!!!』

 

 

こうして、俺達の体育祭に向けての修行が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

END

 




次回予告
修行を開始する俺達
一方轟もまた自分を乗り越えようとしていた。
轟「頼みがある親父、俺を強くしてくれ!」

次回【それぞれの思い】
龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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それぞれの思い

体育祭で耳郎や緑谷を強化していきたいと思います。


こうして始まった修行

 

 

緑谷の場合

 

「まず緑谷、お前は自分の個性を0か100で使っている。それは大きな間違いだ。」

 

 

 

「例えば俺が緑谷だったらその個性を出力を落とし常時全身に纏うやり方にする。超サイヤ人の様にな。」

 

 

 

俺がそういうと緑谷は心底驚いたような表情になった。

 

 

 

「そうか…!オールマイトのイメージが強すぎてそんなの思いつきもしなかった…。だとしたら………ブツブツブツブツブツブツ」

 

 

「引かれるぞ、緑谷。」

 

 

 

「あっ!ごめん…」

 

 

 

切島の場合

 

 

「ぐはぁ!」

 

「どうした!この程度でダウンか!」

 

硬化した切島を界王拳で殴り耐久力のアップを目指した特訓。

 

 

 

 

 

飯田の場合とにかく走らせて持久力のアップを目指す特訓。

 

 

 

 

 

常闇の場合

 

「オレガサイキョウダ!!」

 

「落ち着けダークシャドウ!!」

 

 

暗闇で暴走するダークシャドウを

 

 

「ビッグバン・アタック!!」

 

 

「「ギャアァァァァ!!!!」」

 

超サイヤ人で押さえつけそれを繰り返し制御の幅を広げる特訓

 

 

 

 

麗日の場合、無重力になった麗日を空に投げ酔いに耐える特訓

 

 

 

瀬呂の場合

 

「もう辞めて!俺のテープの容量はゼロだ!!」

 

 

「何を言ってる、まだ出るじゃないか」

 

テープを引っ張り肘から出し続け容量拡大の特訓。

 

 

障子と尾白の場合

 

 

「「ぐはぁ!」」

 

「複製した腕で攻撃するのはいいがその制御に隙ができる。考えるより感覚で攻撃したほうが速い。尾白はもっと腰を入れろ!」

 

二人と組手をしてアドバイスを言う

 

 

 

 

そして耳郎の場合

 

「はぁぁ!!!!」

 

 

コンクリートにプラグを刺すを繰り返しプラグの耐久力のアップまた心音を流し続け増幅の大きさをアップしコスチュームに頼らなくても爆音の衝撃波が出せるようにする特訓

 

 

こうして皆確実に強くなっていった。

 

 

 

・・・・・

 

【轟side】

 

 

臨時休校の今日、俺轟焦凍は 母が入院している病院へ来ていた。

 

姉さんには何で今更お母さんに会いに行く気になったのと言われた。

 

病院の特有の消毒液や薬の匂いがする。

 

母の部屋の前まで到着し、ドアに手を掛けようとするが震えいていた。

 

そして、ようやく自分が緊張していることに気がついた。

 

だけど逃げてはいけない。しっかりと向き合わなければならない。

 

フゥと一呼吸置き、再びドアノブに手を掛けてドアを開ける。

 

 

 

 

 

『時折、とても醜く思えてしまうの』

 

 

 

俺の存在がお母さんを追い詰めてしまうから…

 

今まで会わなかった。それで良いと思っていた。

 

USJの襲撃が起こるまでは

 

あの時俺は何も出来なかった。

 

傷つきながら戦う龍悟を見る事しか出来なかった。

 

もし俺が左の炎を使ったら一緒に戦えたかもしれないのに。

 

 

龍悟は自分の限界を超えて超サイヤ人になった。

 

 

自分の限界を超えた龍悟に勝つには俺も自分を乗り越えなきゃならない。

 

だからこそまずはお母さんと向き合おう。。

 

 

 

受付で俺が来た時は驚かれた。

 

それもそうだ。何年も見舞いに来なかった息子が急に訪ねてきたのだから。

 

 

 

お母さんはきっと、まだ俺に…親父に囚われ続けている。

 

だから俺が救うのだ。俺自身の力で……全力で。

 

 

 

「ヒーローを目指す」には「左の炎を使う」には会って話を…たくさん話さないと。

 

 

 

たとえ望まれていなくても…。

 

 

 

 

 

―――救け出す

 

 

「お母さん…」

 

 

 

 

 

―――それが俺のスタートライン

 

 

 

 

 

そう思ったからだ。

 

 

 

 

 

意外にも先に謝ったのはお母さんだった。

 

あの時、傷つけたこと気にしていた。

 

泣いて謝り、驚く程あっさりと笑って赦してくれた。

 

自分が何にも捉われずに突き進む事が、幸せであり救いになると言ってくれた。

 

簡単なことだった…全部。簡単な事なのに見えていなかった。

 

今でも糞親父は赦したわけじゃないし、赦す気もない。

 

 

 

お互いがぎこちなく謝った後、学校について聞かれた。

 

 

 

「まだ、始まったばかりだけど…色んな奴がいるんだ……」

 

 

「本気で超えたいって思う奴も居るし、一緒に食べる友達だって出来た。

他にも色んな奴がいて…皆、俺なんかに話かけてくれるんだ。

友達なんて要らないって思っていたのに……」

 

 

 

今までは父親を見返せれば、復讐して思い知らせれば…

 

それで良かった。それ以外、必要なかった。

 

お母さんに頭を撫でられる。昔、慰められている自分が頭に浮かぶ。

 

 

「焦凍、血に囚われる事なんてない」

 

思い出せなかった言葉が聞こえる

 

 

「なりたい自分になって良いんだよ」

 

 

 

・・・・・

 

お母さんと話をした俺は家に帰り糞親父に言った。

 

「親父…」

 

「何だ焦凍?」

 

 

万年No.2ヒーロー『エンデヴァー』。

 

俺の父親は極めて上昇志向の強い奴だ。

 

ヒーローとして破竹の勢いで名を馳せたが…

 

結局No.1ヒーロー『オールマイト』は超えられず、目障りで仕方ないらしい。

 

自分ではオールマイトを超えられない。だから、今度は……

 

 

 

 

 

【個性婚】

 

 

 

超常が起きてから第二~第三世代間で問題になった。

 

自身の個性をより強化して継がせるためだけに配偶者を選び……結婚を強いる。

 

倫理観の欠落した前時代的発想。

 

 

 

糞親父は自分の目を付けた個性のお母さんの親族を丸め込み、

 

『氷結』の個性を手に入れた。

 

 

 

俺をオールマイト以上のヒーローに育て上げることで自身の欲求を満たそうとしている

 

そんな屑の道具にはならない。

 

 

だが、学べる事はあるはず。

 

 

俺は左の炎を出しながら言った

 

 

「焦凍!?」

 

 

糞親父が驚いた声で言う

 

 

 

「頼みがある親父、俺を強くしてくれ!」

 

俺はUSJの事、体育祭で龍悟を超えたい事全てを話した。

 

 

それを聞いた糞親父は部屋から出ようとする。

 

 

(流石に無理か…)

 

 

 

今ままで散々炎を使わなかったのだ、いきなり強くしてくれなんていい加減すぎる。

 

だが…

 

 

「何をしている、二週間しか無いんだ早速始めるぞ」

 

 

「!、ああ、今行く」

 

 

 

 

(待っていろ龍悟、すぐに追いついてみせる)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 




次回予告
遂に始まる雄英体育祭
選手宣誓で龍悟はある宣言をする
龍悟「俺がこの体育祭を統べる者だ!!」

次回【体育祭の始まり】
龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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体育祭の始まり

遂に体育祭の始まりです!


―体育祭当日。

 

 

 

 雄英高校に大勢の人が集まっていた。

 

店は露店は勿論。見物客は一般人からプロヒーローまで。

 

また警備用に雇われたプロヒーローも含めると、会場にいるプロヒーローの数は数えるのが馬鹿らしい。

 

それだけのヒーローが集まり、全国の国民が注目するのが雄英体育祭。

 

 

 

そんな会場の中で、準備ゆえに早めに控室に入る選手達の中に、体操着を身につけた俺達はいた。

 

公平を成す為にコスチュームの着用は禁止。己の力と個性のみで勝ち上がらねばならない。

 

「そろそろ入場だ! 準備は良いか!」

 

俺は皆に確認をとった。

 

 

すると、

 

 

「龍悟…」

 

轟が声を掛けてきた。

 

 

「どうした轟?」

 

 

「この体育祭…俺の全てを出してお前に挑むぞ」

 

左の炎を少し出し宣戦布告してきた。

 

 

「戦闘訓練の時とはまるで違うな…勿論俺も全力で挑む」

 

 

 気を開放して俺は轟の宣戦布告を受けた。

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 暗い通路。しかし目の前には光の入場口。

 

始まる前に歓声は聞こえており、自分達が入ったらどうなるのだろうと皆が思っている。

 

 

 

(……始まる)

 

 

 

場を緊張の糸が貼り巡る中、やがてプレゼント・マイクの声が響き渡った。

 

 

『遂に来たぜ!! 年に一度の大バトル! ヒーローの卵と侮んなよ!!―どうせあれだろ!こいつだろ!首謀者ヴィランを1人で片付けた。最強の新生!孫龍悟!そんでこいつが委員長をするクラス!ヒーロー科!1年A組だろー!!!!』

 

 

 

『うぉぉおおおおおーーー!!!!!!!』

 

 

 

俺達A組はプレゼント・マイクの声と共に入場。そして大勢の歓声に包まれた。

 

 

会場だけでも万はいるだろう人数からの声援。既に注目度を掻っ攫う。

 

 

ヴィランをたった一人で片付けた。その大きさが分かった時だ。

 

 

 

続く他クラスの者達も集結すれば、宣誓台に上がる一人の女性。

 

ヒール・ガーターベルト・ボンテ―ジ・そしてムチ。何でもありの18禁ヒーロー『ミッドナイト』の登場だ。

 

 

 

「おおー!今年の1年の主審は18禁ヒーローミッドナイトかー!」

 

 

 

「ミッドナイト先生なんちゅう格好だ!」

 

 

 

「さすが18禁ヒーロー!」

 

 

 

「18禁なのに、高校にいていいものか?」

 

 

 

「良い!!!」

 

 

 

「静かにしなさい!」

 

 

 

「早速いくわよ!――選出宣誓!!――選手代表!!――1-A"孫龍悟"!!」

 

 

 

「……はい」

 

 

 

そう選手代表は俺だ。この事は相澤とミッドナイトに事前に聞いていた。

 

知らなかったA組のメンバーも、最初は驚くがすぐに納得した様子。

 

 

―そして宣誓台に上がった俺はマイクの前で立ち止まると、腕を上げて宣誓した。

 

 

 

「……宣誓!――我々、選手一同はヒーローシップにのっとり、積み重ねた努力を発揮し、アンチ行動をせず正々堂々と戦い抜く事を誓います!――選手代表1-A……孫龍悟!!」

 

 

 

俺の宣誓は終わる。同時に拍手が起き、A組の者達も安心した様子だ。 

 

 

「流石だ!素晴らしいぞ龍悟くん!」

 

 

 

「普通過ぎな気もすっけど、喧嘩売ったりするよりはマシだよな…爆豪?」

 

 

 

「うっせぇ…つまんねぇ言葉ならべやがって…!!」

 

 

 

感動する飯田に苦笑する中、切島が爆豪に意味ありげに言うが、当の爆豪は龍悟の宣誓内容をつまらなそうに一蹴する。

 

これで宣誓は終わり……誰もがそう思った時だった。

 

 

「そうか……じゃあ、こっからは体育祭に挑む俺自身の言葉になる」

 

 

 

『!?』

 

 

 

突如、宣誓が終わった筈の俺が再び話し出した事で周囲はざわつくが、教師陣は自由が売り文句故に止める気配はない。

 

 

 

(……俺は"選手代表"……なら、それに相応しく盛り上げ……選手達を燃えさせる役目がある)

 

 

 

皆が先程よりも集中する中、俺はずっと感じていた。

 

同じB組のヒーロー科は戦意はある。だが、普通科は不貞腐れた様に、自分達は"引き立て役"だと諦めている。

 

確かに毎年、そう思われる様な結果だ。

 

しかし、だからといってこのまま始めるのはどうかと思い、俺は自分の"覚悟"を込めて喋り始めた。

 

 

 

「……俺はこの雄英高校・ヒーロー科という狭き門へと挑み、そして勝ち取り、入試1位と言う結果を手に入れ更に皆さんもご存知の通りヴィラン襲撃を退けたという実績があり新入生トップの座についています」

 

 

 

―ですが。

 

「それでも思う人は居るでしょう。その座を奪う、俺がトップなのはA組だけであって一年全体のトップではないと…ですからこの体育祭で俺がトップである事を証明したいと思います」

 

 

ひと呼吸おき俺は宣言した。

 

 

「ヒーロー科や普通科、サポート科の誰でもない俺がこの体育祭を統べる者だ!!!!」

 

 

 

俺は、超サイヤ人になり自分の思いを言う。

 

 

「お前の思い通りにはさせないと、そう思う奴は掛かってこい俺は逃げも隠れもしない、全力で相手してやる!!!!」

 

 

 

超サイヤ人の強大な威圧感を放つ俺の事実上の"宣戦布告"に目の前にいる選手全員は息を呑んだ。

 

普通ならば野次の一つも出そうなもの。だが、誰もそれを言わない。

 

勿論、言えない者もいる。既に威圧感に呑まれ、篩に落とされた者達だ。

 

 

 

――逆に、燃える者達もいる。

 

 

 

(これが……龍悟くんの覚悟……!)

 

 

 

緑谷は龍悟の覚悟を受け止める。

 

 

 

(……勿論。全力で挑むぞ龍悟)

 

 

 

轟は闘志を燃やす。

 

 

 

(上等だ……!!――テメェをぶっ殺して俺が1位になる!!)

 

 

 

爆豪は猛る。

 

 

 

「……全く。でも、龍悟らしいや」

 

 

 

耳郎もも納得し、他のクラスメイトも表情に覚悟が現れる。

 

 

 

――"上等"……と。

 

 

 

「真っ正面からの逃げも隠れもしないだと!!――漢じゃねぇか!!――上等だ!!」

 

 

 

「まぁ…不快じゃない分、良いね」

 

 

 

B組も燃え上がり、普通科の中にも確かな熱気が溢れ出す。

 

最初の様なやる気の無い者は龍悟の威圧に呑まれ、既に終わっている。

 

激戦を演じるのは、自らの力で掴み取ろうとする者のみ。

 

 

 

そんな光景に実況のプレゼント。マイク。そしてミッドナイトのボルテージも上がった。

 

 

 

『やりやがったなぁ!! メッチャ燃えるじゃねぇか!!』

 

 

 

「最高よ!本当に好みだわ孫くん!!――じゃあ熱が冷めないうちに早速やるわよ!!――第一競技――」

 

 

 

――障害物競走よ!!

 

 

 

モニターに映る競技名。それを俺は静かに降りながら見ていた。

 

 

運命の第一種目。

 

 

 

――雄英体育祭――始まりの時!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 




次回予告

遂に始まった雄英体育祭、第一種目は障害物競走
それぞれの思いを胸に走り出す

轟「お母さんがテレビで見てるんだかっこ悪い姿は見せられねえ」

耳郎「修行の成果みせてやるんだから」

龍悟「フルスピードでいっきに行く」


次回【障害物競争】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」




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障害物競走

耳郎ちゃんは結構強化します。


「第一種目。それは――障害物競走よ!!――計11クラスによる総当たりレース! コースはこのスタジアムの外周、距離は約4㎞よ!――そしてルールはコースを守れば何でもあり!!」

 

 

 

説明しながらミッドナイトがムチを向ける場所。そこには一つのゲートがあり、それは会場へ出る為の狭き門。

 

その前には少しでも有利に運ぼうと生徒達が位置に付き始める中、俺は少し離れた場所でスタンバイ。

 

(飛んで一気に行く)

 

緊張している人、自身に満ち溢れている人、真剣な人、表情で分かる。

 

 

「龍悟」

 

「どうした耳郎?もう始まるぞ」

 

 

スタートの合図を待っていると耳郎が話しかけてきた。

 

 

「龍悟お互いに頑張ろうな」

 

 

 

「ああ、頑張ろうぜ耳郎」

 

 

 

俺と耳郎は互いに拳をぶつける。

 

なんだか入試の時を思い出した。

 

 

ゲートの上のスタートのランプ。それが点灯し始めると同時、俺は気を開放。身体に力を込める。

 

 

 

――そして全てのランプが点灯した瞬間。

 

 

 

「スタァァァァァァトッ!!」

 

 

 

『ウオォォォォォォォッ!!!!』

 

 

 

 選手全員が一斉に飛び出した。

 

しかし、この大勢の人数が通るにはゲートは余りにも狭く、スタートダッシュを決めようとした者達はすぐさますし詰め状態。

 

 

 

――龍悟を除いて。

 

 

 

(……上はガラ空き)

 

 

 

スタートと共に駆け出したは龍悟は一気に舞空術で空を飛んでそのまま邪魔されずにスタートダッシュを決めて加速を始めた。

 

 

 

「マジかよ!!」

 

 

 

「待てやぁ!! この変身野郎!!!」

 

 

 

一気に出口を出た龍悟へ、上鳴と爆豪を筆頭に驚愕や怒りの声をあげる中、行動を起こす者がいた。

 

 

「修行の成果みせてやるんだから」

 

耳郎は地面にプラグを刺し心音の衝撃波を叩き込んだ。

 

「心音増幅MAX!ハートビートファズ!!!!」

 

 

『マジかよ!!ロックガール耳郎!!地面を抉りやがった!!』

 

 

「お先に♫」

 

 

地面を抉られた衝撃でほぼ全員がバランスを崩しその隙に耳郎は龍悟に続けて出口を出た。

 

 

「便乗させてもらうぞ耳郎」

 

 

氷を張り踏ん張った轟は他がバランスを崩した隙に全員の生徒の足を凍らせ動けなくさせる。

 

 

「やられましたわ!」

 

 

「半分野郎、耳女!!ふざけんな!!」

 

 

轟の行動を予想していた者達もバランスを崩し凍らされてしまい動けないでいた。

 

 

『さぁ、先頭は空を飛んでんでいるナンバーワン、それを追いかけるロックガールとナンバー2それ以外は動けない!教え子の活躍にどう思う"ミイラマン"?』

 

 

『…休ませろ』

 

 

 

実況席ではプレゼント・マイクに無理矢理に連れて来られたのか、ミイラ状態の相澤が不機嫌そうに隣に座っていた。

 

だが、そんな相澤の様子をガン無視のプレゼント・マイクは実況しながら、最初の障害物へと視線を移す。

 

 

 

『っておいおい!! もう最初の障害物か? 速ぇなおい!!』

 

 

 

「……まさか、もう一度会えるとはな」

 

 

何故ならば、その障害物とは。

 

 

 

『ブッコロス!!』

 

 

 

『ターゲット大勢!――ミナゴロシ!!』

 

 

 

 入試に出て来た1~3Pの仮想敵が数体。

 

 そして、10機以上はいるであろう巨大ロボ――0Pの大群がそこにはいた。

 

 

 

「0P!!? 入試の仮想敵じゃん!!」

 

 

「あれが0Pか…」

 

 

耳郎と轟も足を止める。

 

 

それと同時に一部の者達が氷を砕きスタートする。

 

 

『そういう事だぜぇ!! ただの長距離走だと思ったか! 手始めの第一関門――【ロボインフェルノ】の始まりだぜぇ!! リスナー達よぉ!!』

 

 

 

『……お手並み拝見だな』

 

 

 

プレゼント・マイクの絶叫実況を横に、相澤は見定める様に視線をA組の生徒達へと向ける。

 

入試で0Pを倒したのは龍悟と緑谷の二名だけであり、"逃げる障害物"から"倒すべき障害物"となった0Pへどう対応するか、相澤は見定めなければならない。

 

 

 

「フルスピードでいっきに行く」

 

 

俺はそのスピードのまま全身に気を張り0Pに突撃した。

 

 

「リベリオン・スピア!!」

 

 

 

『マジかよ!0Pを瞬殺しやがった!!』

 

 

『タイムロス無しで倒すとは…』

 

 

未だ、ロボインフェルノへと辿り着くか否かの者が殆どの中、龍悟が既に突破した事実に選手たちの動揺が広がる。

 

「もう、倒したのかよ!?」

 

 

「ふざけんなよ!変身野郎!!」

 

 

 

だが、見るべき者は龍君だけではない。

 

 

 

「お母さんがテレビで見てるんだ、かっこ悪い姿は見せられねえ」

 

 

 

『ブッコ――』

 

 

 

――轟が左手を上げた瞬間、0Pは氷漬けへと変わった。

 

 

「ウチだってもう見てる側じゃ無いんだから」

 

プラグを連続で刺しその度に衝撃を叩き込み耐えられなくなった0Pが爆発した。

 

 

『孫に引き続きナンバー2とロックガールも突破だぁ!!』

 

 

 

『轟はともかく耳郎も突破するとは…』

 

 

「悪いが先に行かせてもらうぞ耳郎」

 

轟は右で氷を張りスノボーの体勢になり左手を後ろに向け…

 

 

「バーニングアクセル!!」

 

炎を出し一気に加速する。

 

 

「あれが轟の全力か…」

 

 

スピードは龍悟の方が上でも油断はできない。

 

 

俺たちのトップ争いは加速する。

 

 

 

・・・・・

 

 

第一関門のロボ・インフェルノを龍悟、轟、耳郎が難無く突破した後、

 

後方にいる選手たちは………。

 

 

『爆豪!下が駄目なら頭上かよ!クレバー!!』

 

 

「クソが!直ぐに追いついてやる!!」

 

 

だが…

 

 

「先に行かせてもらうよ、かっちゃん!!」

 

緑谷が爆豪に追いついた。

 

 

「デク!?」

 

 

「これが修行の成果!(ワン・フォー・オール)フルカウル!!」

 

 

新技の全身常時身体許容上限8%のフルカウルで身体強化させる。

 

体から赤色のスパークは走り、バチバチとしている。

 

 

「俺の前を行くんじゃねえ!!」

 

 

『先頭も白熱しているが、後方も結構盛り上がっているぜ!!

一足先行く連中はヒーロー科が多いな、やっぱ!!』

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

ロケットスタートを決めた龍悟は第二関門【ザ・フォール】まで来ていた。

 

ロープ一本しかない綱渡りなのだが…ただの綱渡りで終わらないのが雄英体育祭。

 

下は落ちてしまえば即終了の奈落の底……高い崖。

 

もし、高所恐怖症の人がいれば動けないでいるだろう。

 

 

 

空を飛んでどんどん進んでいく龍悟。

 

 

「あいつの方が早いか…」

 

 

ロープを凍らせその上を滑り炎で加速する轟。

 

 

「これはちょと不味いか…」

 

 

ロープを普通に渡っていくしかない耳郎。

 

 

 

その後ろには飯田、爆豪、緑谷が追いかけていた。

 

 

 

「恐らく、兄も見ているのだ…かっこ悪い様は見せられん!!!」

 

 

 

『カッコ悪ィィーーー!!!』

 

 

 

DRRRRRR!とエンジン音を鳴らしながらロープを一直線に進んでいく飯田。

 

バランスを取りつつ、速度を緩むことなく直進していくが…Tの字ポーズが、かっこ悪いせいで色々と台無しだった。

 

 

爆豪は爆発で空を飛び、緑谷は飛び越える。

 

耳郎は抜かれてしまった。

 

 

『ロックガール耳郎!ロープを普通に渡っていくしかなく抜かれてしまった!!』

 

 

プレゼントマイクが実況していく内に龍悟は第二関門を抜けて、第三関門に到着する。

 

 

 

『一位の龍悟、第二関門も空を飛んで行き突破!もはや障害物が意味を成していない!

というか一人だけ競技が違うんじゃんねーか!?』

 

 

 

『意味はあるだろう』

 

 

 

その光景を映像で見ている観客席は……。

 

 

「一位と二位、圧倒的じゃん。二人とも素の身体能力も判断力がずば抜けてる」

 

 

「すげぇ!早くも相棒(サイドキック)争奪戦だなーーー!!」

 

 

モニター越しでプロヒーローが龍悟と轟の二人を興味深々で見ている中、

 

そこには炎で燃え上がっている男がいた。左側の炎を使う轟、その前を行く龍悟を見ていた。

 

 

「あれが焦凍が超えたいと言っていた孫龍悟君か…確かに他とレベルそのものが違う…右しか使わないのなら勝てないが、左も使う今のお前なら勝てない相手ではないぞ焦凍」

 

 

 

先頭が一足抜けて下はダンゴ状態。

 

上位何名が通過するかは公表していない。

 

そして早くも最終関門。最後の障害物、その実態は一面地雷原の【怒りのアフガン】!

 

目を酷使すれば地雷の位置はよく見れば分かる仕様になっている。

 

ちなみに地雷の威力は大したことはない。音と見た目は派手なので失禁必死。

 

 

 

「先頭ほど不利な障害か。けど…やっぱり俺には関係ない!!」

 

 

 

「流石に後ろ気にしてる場合じゃねーか…」

 

 

 

空中移動ができる龍悟は一面の地雷を避けて、お構いなく颯爽と前に出る。

 

轟は地雷の埋まっている地面を凍らせながら氷の道を炎で加速しながら進み炎で溶かしていく。

 

 

 

『地雷を用意したが、やはりこのナンバーワンには関係なかった!スタート直後から飛びっぱなしじゃねーか!!すげぇタフネスだな!!』

 

 

 

『轟は後ろの選手が来れないように氷で作った道を溶かしながら進んでる。抜け目のない奴だな』

 

 

 

『後続もスパートかけてきた!!今のとこA組の孫がトップだぁ!!』

 

 

 

 

 

―――BOOOOOOM!!

 

 

突如、後方からの大爆発音。

 

 

「何だ!?」

 

「クソが一体何だ!?」

 

 

龍悟と轟は無事だったものの、緑谷や爆豪などが爆発に巻き込まれ吹き飛ばされた。

 

 

「悪いね♫」

 

 

『ここでロックガール耳郎!もう一度地面を抉り地雷を連続爆発だ!!』

 

 

周りが吹き飛ばされてる隙に一気に順位を上げる耳郎。

 

 

そして、ラストスパートを出す龍悟と轟。

 

 

トンネルを抜けてスタジアムに辿り着いた人物…それは…

 

 

 

『第一種目の障害物競走!一番で辿り着いたのは選手宣誓で宣言した男!

 ―――孫龍悟だぁぁぁ!!!!』

 

 

 

プレゼントマイクの実況と共に周りから盛大な歓声で迎えられる。

 

モニターの映像でも一番で到着した龍悟が映し出される。

 

 

 

「よっしゃああああ!!」

 

 

 

拳を握り、天まで突きあげるように掲げてガッツポーズをする龍悟。

 

 

大声で叫ぶが大歓声の中では、かき消されてしまう。

 

それでも一位で通過したという安心と、どうしようもなく溢れてくる達成感。

 

 

 

龍悟に続いて二位轟、耳郎は5位だった。

 

爆発で吹き飛ばされたものの耳郎を抜かした緑谷と爆豪、爆豪が3位で緑谷が4位だった。

 

その後にも次々と選手達が予選を通過してきた

 

 

この体育祭は露骨に"他を蹴落として"競い合う場。

 

人気商売の面が大きい現代ヒーロー社会…

 

"他人より上に"という貪欲さが必要不可欠になっていく。

 

 

 

【障害物競争…上位五名】

 

 

 

1位 A組 孫龍悟

 

2位 A組 轟焦凍

 

3位 A組 爆豪勝己

 

4位 A組 緑谷出久

 

5位 A組 耳郎響香

 

   

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

1位か…宣誓通りに一位通過だけど、まだ予選。

 

本番はこれからだ。次の競技も、まだ不明。

 

 

 

予選通過上位42名。

 

残念ながら落ちちゃった生徒も見せ場は用意されている。

 

レクリエーションで自分自身を見せつけてアピールできる。

 

 

 

そして次の競技から本選……第二種目。

 

 

 

【騎馬戦】

 

 

 

「騎馬戦か…」

 

 

 

「個人競技じゃないんだね」

 

 

ミッドナイトは以下のルールを説明した。

 

 

 

・2~4チームの騎馬を作る。

 

・ルールは基本的に通常と同じ騎馬戦。

 

・順位によってPがあり、騎手は騎馬を含めた合計のPのハチマキを首から上に巻く。

 

・ハチマキを奪われる。騎馬を崩される。そのどちらになっても失格にはならない。

 

・ルールを守れば何をしても構わない。

 

・制限時間は15分。

 

 

 

(つまり敵からハチマキを奪おうが、騎馬を崩そうが……全く有利にはならないか)

 

 

 

脱落してチームが消えるならばまだ良いのだが、残る以上はハチマキを取り戻そうとする等、全くもって安心できる時間はない。

 

少しの油断も許されない。

 

 

 

「……取り敢えず問題は"P"か」

 

 

 

「その通りよ!!――Pは下から5ずつ増えていくわ!――だけど……1位の孫君だけは――」

 

 

 

――1000万Pよ!!!

 

 

………なん…だと!?

 

 

「上位の選手ほど狙われる下剋上サバイバルよ!!」

 

 

つまりビリでも俺のPを奪えば一気にトップと言う訳か…

 

 

「今から15分の交渉時間スタートよ!!」

 

 

 

「……どうしたものか」

 

 

 

 俺は困りながらも、チーム決めを始めた。

 

 

 

・・・・・

 

それぞれがチームを決めている中1位の俺は避けられていた。

 

 

まずはチームを組まないと話にならない、だが勝ち残る為には誰でもいい訳にはいかない。

 

 

 

 

まず、耳郎はチームに欲しい

 

 

「耳郎、俺と組んでほしい」

 

「良いよ、龍悟なら絶対勝ち残れるし」

 

俺達は他に組める人を探し始めて数分。俺の目線の先には緑谷がいて、その緑谷と目が合った。

 

 

 

「麗日も一緒か・・・決まりだな」

 

そう言うと俺は緑谷に近づいた。緑谷の方も俺の方に向かって歩いてきた。

 

 

 

「緑谷」

 

 

 

「龍悟君」

 

 

 

「「俺(僕)と組んでくれ(ほしい)」」

 

 

 

「同じ考えって事か」

 

 

 

「そうみたいだね」

 

 

 

「言っておくが俺は宣戦布告をして1000万だ全員に狙われるだろうだが、俺は逃げも隠れもしない全員倒すつもりだそれでも俺と組んでくれるか?」

 

 

「勿論だよ!」

 

 

 

 

お互いに了承して龍悟、耳郎、緑谷、麗日のチームが出来た。

 

 

・・・・・・・

 

 

 

騎馬を作る中、周囲は騒然としていた。

 

理由は1000万――龍悟の騎馬にいるメンバーだ。

 

 

 

「まさか…緑谷君と龍悟君が組むなんて…!」

 

 

 

「最強マンと策士マンかよ…!」

 

 

 

「…油断出来ませんわ」

 

 

 

飯田・上鳴・八百万は警戒心を露わにし、USJの戦いを見ていた二人は特に息を呑む。

 

 

 

「うわぁ……ヤバそうだね」

 

 

 

「実際、ヤバイって……」

 

 

 

「けど……だからこそ燃えんだろ。宣戦布告を俺は確かに受け取ってるぜ!」

 

 

 

芦戸・瀬呂・切島達も明からさまなメンバーに勿論警戒。

 

――だが、二つの総大将は違う。

 

 

 

「――好都合だ」

 

 

 

「まとめてぶっ殺す!!」

 

 

 

轟の戦意は全開。

 

煮え湯を飲まされ続けた爆豪もここで龍悟と緑谷を叩き落すつもりだ。

 

 

他にも策を考えるB組を筆頭に、宣戦布告・1000万の龍悟へと視線を向けている。

 

――そんな者達を龍悟達も迎え撃つ。

 

 

 

「麗日」

 

 

 

「はい!」

 

 

 

右の騎馬の麗日。

 

 

 

「緑谷」

 

 

 

「うん!」

 

 

 

左の騎馬の緑谷。

 

 

 

「耳郎」

 

 

 

「任せて龍悟!」

 

 

 

真ん中の騎馬の耳郎。

 

 

「行くぞ!!」

 

 

 

雄英体育祭――第二種目・1000万P防衛騎馬戦開幕の時!

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回予告
実質1000万の奪い合いそれぞれの思惑が交差する。

爆豪「デク!!変身野郎!!――調子に乗ってんじゃねぇぞ!!」
???「調子乗ってる君にB組の力を見せてやる」
轟「そろそろ…獲るぞ。1000万」
緑谷「不味い!包囲された」

絶体絶命の中、龍悟が一か八の掛けに出る。

次回【騎馬戦】


龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」




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騎馬戦

尾白と発目は葉隠のチームで常闇は心操のチームです。

尾白は数合わせ発目は一位の龍悟チームに勝つ事でアピールするためにですが常闇が何故心操のチームなのかは後の話で明らかになります。


「15分経ったわ。それじゃあ、いよいよ始めるわよ」

 

主審のミッドナイトが時間切れを知らせる。

 

15分のチーム決め兼作戦タイムが終わりフィールドに騎馬が並び立つ。

 

プレゼントマイクのカウントダウンにより騎馬戦が始まろうとしていた。

 

 

『さぁ始まっぞ!!――今! 合戦がスタァァァァァト!!!』

 

 

 

 

「この俺が潰したるわ!」

 

 

 

「龍悟君!いっただくよーーー!」

 

 

 

鉄哲チームと葉隠チームの2組が龍悟チームの1000万を奪おうとしてくる。

 

 

 

「全員目瞑れ!」

 

 

 

そう言うと龍悟以外の騎馬をしている耳郎達は目を瞑る。

 

 

 

「―――太陽拳!!」

 

 

 

「なんだ!?眩しい!」

 

 

 

「目が!?目がああああ!!」

 

 

 

強烈な閃光が周りの目を眩ませる。

 

 

 

「耳郎!」

 

 

 

「任せて!」

 

 

その隙に耳郎がプラグを使い鉄哲と葉隠の2組からハチマキを2本奪い離れていく。

 

 

『まだ2分も経ってねえが早くも混戦混戦!!各所でハチマキの奪い合い!!1000万を狙わず2位~4位を狙いってのも悪くねぇ!!』

 

 

 

他の組も龍悟の1000万を狙いに来るが、耳郎のプラグがそれを許さない。

 

 

仮に龍悟に近づいたとしても超サイヤ人の龍悟から奪うのは至難の業だろう。

 

さらに龍悟には舞空術があるので、いざとなれば空中に逃げられる。

 

 

「結構いい感じじゃない?このチーム!!」

 

 

 

「このまま15分間、防ぎ切る!」

 

 

 

まだ数分も経たない内に騎馬戦は大混戦。

 

決勝トーナメントに行くために、どのチームも必死になってハチマキを獲りに来る。

 

 

 

「あははは!奪い合い?違うぜ、これは…一方的な略奪よぉ!!」

 

 

 

障子が一人で龍悟チームに突っ込んで来た。

 

騎馬戦なのに騎馬が一人というのはアリなのかもしれないが…

 

障子の複製腕で隠れている隙間から何かが出てきた。

 

 

 

「足元、気を付けろ!それ踏むと取れなくなるぞ!」

 

 

 

すぐに止まり、足元を確認する。

 

そこには峰田のモギモギが辺りに散らばっていた。

 

 

 

「緑谷ァ!龍悟ォ!裏切り者には死の鉄槌を!絶対に許さん!」

 

 

 

障子は自分の背を『複製腕』で隠していたが、よく見ると蛙吹と峰田が乗っている。そして何故か峰田は激昂しており、緑谷と龍悟にその怒りの矛先を向けていた。

 

 

 

「う、裏切り!?ぼ、僕たちが!?確かに峰田くんと組めなかったのは申し訳無いけど…」

 

 

 

「違う!そんなことじゃねぇ!お前らが女と組んでいる事も許せねぇが!一番はお前等が入学当初から女と仲良くいちゃついてる事だ!龍悟は耳郎と、緑谷は麗日と、許羨ゆるせん!」

 

 

 

「えええ!?ち、違う、僕と麗日さんは…」

 

 

 

「俺が何時耳郎といちゃついた?」

 

 

 

全くの冤罪に目を丸くし顔を真っ赤する緑谷。龍悟に至っては呆れかえっている。

 

 

 

「しらを切るつもりかーッ!このリア充!」

 

 

 

血涙を流しながら、峰田は叫ぶ。実況のプレゼント・マイクすらも言葉を失い、相澤は青筋を立ててキレる寸前だ。幸いにも観客はギャグだと思っているようで大きな笑いが起こっていた。

 

「青いわ…」

 

 

ミッドナイトは呟いた。

 

 

「デク君と私が!?ちゃうちゃう、そんなんやない///」

 

 

麗日も顔を真っ赤にして否定する。

 

騎馬となっている障子もマスクの上から分かるほど顔を顰めている。哀れだ…

 

 

「クズかよ…」

 

 

耳郎が今ままで見たことない程冷たい目をしていた。

 

 

「なんだと!お前等USJの時抱き合ってーー 」

 

 

「ハートビートファズ///!!!!」

 

峰田が何か言おうとしたが耳郎が必殺技の【ハートビートファズ】をして周りの地面が抉られ周りの騎馬が崩れる。

 

 

 

「龍悟!!飛んで!!!!」

 

 

「あ、はい…麗日!」

 

 

「大丈夫!もう触った!」

 

 

 

龍悟の声に麗日が応えた。そして麗日は龍悟の足にしがみつく。龍悟は舞空術で空を飛んだ。緑谷たちも騎馬が崩れないように龍悟に掴まり、強固な騎馬を作る。麗日の【無重力】で龍悟、緑谷、耳郎たちにかかる重力はゼロになっており、この騎馬の重さは麗日の体重分しかない。

 

『龍悟チーム、飛んだーッ!』

 

 

 

『龍悟が麗日をチーム入れたのは、このためか。麗日の個性があれば、騎馬の機動力を格段に上げる事が出来るからな』

 

 

実況と解説の声と共に、観客からは歓声も聞こえる。どうやら、龍悟たちの行動はテクニカルなものとして受け入れられたようだ。しかし、ホッとしたのも束の間。龍悟たちが着地しようとしたところで、危機が迫る。

 

 

「デク!!変身野郎!!――調子に乗ってんじゃねぇぞ!!」

 

 

「かっちゃん!?」

 

爆破で飛んで来た爆豪。

 

 

「気円斬」

 

俺は気円斬を投る。

 

 

「当たるかよ!!」

 

そう言って避ける爆豪の先に…

 

 

「そんなの始めからわかってる」

 

 

「なっ!がぁぁ!!」

 

耳郎のプラグが待ち構えていた。心音を聞かされ墜落する爆豪その隙に頭のはちまきを取る。

 

 

『龍悟チーム1000万じゃ満足できないかー!次々とはちまきを奪っていく!!』

 

 

墜落した爆豪は、瀬呂のテープによって巻き取られて騎馬に戻っていった。

 

 

無事着地には成功したが四足で走る獣系男子一人の背中に男子が一人というチーム、サンドテールが騎手のチームなど恐らくB組の騎馬がこちらに来た。

 

 

「耳郎!」

 

 

「オッケー!」

 

 

耳郎が必殺技で相手の地面を抉りバランスを崩させその隙にはちまきを纏めて取った。

 

 

 

「龍悟君一騎来たよ!」

 

 

 

振り向けばゴーレムのような奴がこっちに向かってきていた。

 

 

ゴーレムから噴出された液体が麗日の足に掛かろうとしているが気弾で相殺する

 

 

「目立ち過ぎなんだよ、Aぐほぉ!!」

 

その隙にはちまきを取ろうとした奴が居たが裏拳でぶっ飛ばしはちまきを耳郎が奪う。

 

 

 

『龍悟チームめちゃくちゃ欲張りだな!!B組チームのポイント全部奪ってるぞ!!』

 

 

とりあえずはちまきは全部奪ったしこの場を移動する。

 

 

途中で宣戦布告してきた普通科の奴がいたけど、そいつのも問答無用で奪う。何故か峰田のはちまきも持っていたのでラッキーだった。なんか言ってたけど、無視した。

 

 

 

こうして今はちまきを持って居るのは俺達と…

 

 

「そろそろ…獲るぞ。1000万」

 

 

轟チームだ。

 

 

 

轟は上鳴、八百万、飯田で騎馬を作っている。

 

上鳴は左翼で発電し敵を近づけさせないように、八百万は右翼で絶縁体やら防御・移動の補助、飯田は先頭で機動力もといフィジカルを生かした防御。そして轟は氷と炎で攻撃・牽制。これが轟チームが立てた作戦。

 

 

 

轟チームが1000万を狙う

 

飯田の個性【エンジン】で前進して来る。

 

八百万の個性【創造】で作ったローラーシューズを履いている。

 

そのおかげで上鳴と八百万は飯田が速いスピードを出しても足を引きずられない。

 

 

 

「八百万、ガードの準備」

 

 

 

「ええ!」

 

 

 

「上鳴は…」

 

 

「いいぜ!分かってる!しっかり防げよ…」

 

 

 

八百万は絶縁シートを創造して、上鳴以外に三人に覆いかぶせる。

 

上鳴は攻撃の準備をしているせいかバチバチと電気が身体から漏れている。

 

他のチームも1000万を獲る為に龍悟チームに集まって来る。

 

騎馬が集まって来た所を上鳴の放電が広範囲に襲い掛かる。

 

 

 

「―――無差別放電…130万Vボルト!!」

 

 

 

俺は戦闘訓練の時の様にバリアを張ったが、周りのチームは放電で動きが一時的に止まっている。

 

 

この隙に轟は氷壁を張り俺達の逃げ場と無くし他のチームが来れないようにした。

 

 

「これで邪魔は来ねぇ…勝負だ龍悟」

 

 

「ああ、来いよ轟」

 

 

轟チームが向かって来る。

 

 

 

プラグを凍らされたらヤバイので耳郎は攻撃できない。

 

現状このチームで攻撃できるのは俺しか居ない。

 

 

轟は炎で槍を作り攻撃してくる。

 

「お前や耳郎の様に俺も技を作ってきた…炎槍バーニングスピア!」

 

 

「なら、スピリッツソード!」

 

轟の槍と俺の剣がすれ違い度にぶつかり合う、その光景に観客は大盛り上がり。

 

 

互いに攻撃しあい一旦離れる。

 

 

轟は左手をこちらに向けその左手から炎が溢れ出す。

 

 

それに対して俺は右手に蒼穹の光の球を作り…

 

 

互いに放った。

 

 

「エクスバーナ!!」

 

 

「リベリオン・トリガー!!」

 

 

 

互いの真ん中でぶつかり合う蒼穹の光と赤い炎。

 

 

 

拮抗した二つの技は、相殺すると同時に周囲に尋常でない破壊をもたらしながら、爆発した。

 

 

 

その結果…

 

 

氷壁に穴が空き、他のチームの騎馬が集まってくる。

 

 

「しまった…氷壁が…」

 

 

「さっきは良くもやってくれたな…耳女!」

 

 

「調子乗ってる君にB組の力を見せてやる」

 

 

爆豪やさっき裏拳した金髪を筆頭にどんどん向かって来る。

 

 

 

『おいおい!! なんだぁこれは!!』

 

 

 

『……包囲網か』

 

 

 

プレゼント・マイクと相澤は見たまんまの光景に呟く。

 

 

龍悟チームを中心に、1000万を目的とした包囲網が完成していたのだ。

 

 

 

「不味い!包囲された」

 

 

緑谷の焦った声が聞こえる。

 

 

「ウチに任せて!ハートビート…なっ!?」

 

 

耳郎が驚愕する…地面が沈み始め上手く衝撃波を流せないのだ。

 

 

「二度も同じ手は喰わない」

 

 

B組の個性か!!

 

 

「どうしよう!?飛んでも撃ち落とされる!!」

 

 

麗日が声を上げる。

 

 

既に右も左も前も後ろも敵だらけだ

 

 

「ハッハッハこれで終わりだね!!」

 

金髪が殴りたい笑顔で言ってくる。

 

 

後数秒もすれば個性の一斉射撃で俺達は拘束される。

 

 

「緑谷」

 

「えっ?」

 

「麗日」

 

「うん?」

 

「耳郎」

 

「龍悟?」

 

 

「一か八かの掛けに出る…俺を信じてくれるか?」

 

 

 

「……龍悟くん」

 

 

 

この言葉に緑谷は何かを察した。麗日と耳郎も同じく。

 

 

 

「うん! 僕は龍悟くんを信じる!」

 

 

 

「私も信じるよ!――勝とう!」

 

 

 

「当然、ウチも」

 

 

「……ありがとう」

 

 

俺は右手の人差し指と中指を額に当てて、目を閉じた。

 

 

 

『龍悟チーム絶体絶命だー!!』

 

 

「死ねぇー!!!!」

 

 

その言葉と共に全方向から攻撃が来る。誰もが終わりだと思ったその時信じられない事が起こる。

 

 

龍悟チームに当たる筈の攻撃がそれぞれの騎馬に当たったのだ!

 

 

「何が起こったんだ!?」

 

 

飯田が叫ぶ。

 

 

 

 

轟チームは他のチームが龍悟チームを拘束した瞬間、上鳴の【放電】で動きを止め龍悟のはちまきを取る考えだったので攻撃に参加せず離れていたのだ。

 

 

「攻撃が当たる瞬間、龍悟さん達が消えましたわ!?」

 

 

そう龍悟達は既にその場には居ないのだ。

 

 

 

『どうゆうことだ!?』

 

相澤の驚いた声が聞こえ実況席を見ると…

 

 

『なんで龍悟チームが目の前に居るんだ!?』

 

 

龍悟チームが実況席の目の前で浮かんでいたのだ。

 

 

「「「えっ…」」」

 

耳郎、緑谷、麗日も訳がわからないようだ。

 

「お前等、しっかり掴まってろ!!」

 

 

龍悟の声で我に返り龍悟に掴まる。

 

 

龍悟は両手を突き出した姿勢で気を貯める。

 

 

下に居る騎馬達は同士討ちをしてしまい動けない。

 

 

 

「クソがー!!!!」

 

爆豪チームは峰田の【モギモギ】を喰らってしまい動けない。

 

 

「一旦何が!!」

 

金髪のチームは同じB組の凡戸の個性【セメダイン】を喰らい動けないでいた。

 

 

動ける轟チームも今からじゃ間に合わない。

 

「不味い!!」

 

 

轟が叫ぶ。

 

 

「間に合いませんわ!!」

 

八百万が叫ぶ

 

 

避難が間に合わない。

 

 

たが、窮地を脱する為に飯田は誰にも見せていない奥の手を出そうとしている。

 

 

 

「皆、しっかりと捕まっていろ!!―――トルクオーバー…」

 

 

それと同時に龍悟も金色の気功波を放った。

 

 

「喰らえ、ファイナルフラァアアアッシュ!!」

 

 

 

「レシプロバースト!!」

 

 

 

トルクの回転数を無理やり上げて、爆発的な加速を生む。

 

反動でしばらくの間、エンストしてしまう。

 

クラスメイトには教えていない飯田の裏技。

 

この場にいる人の目では追えないほどの速さ。

 

その速度で龍悟のファイルフラッシュを避けた轟チーム。

 

 

だが、他のチームはまともに喰らってしまい戦闘不能になってしまう。

 

 

龍悟チームは地面に着地する。

 

 

「そんな奥の手を隠していたとはな…流石だな飯田」

 

 

「龍悟君…今何したの?」

 

 

緑谷が聞いてくる。

 

 

「簡単に言えば瞬間移動だ」

 

 

『なんだと!?』

 

 

相澤先生の驚いた声が聞こえる。

 

 

緑谷達も驚きが隠せないようだ。

 

 

「たがこの瞬間移動はよく知ってる気の近くにしか移動できない、今の場合相澤先生の気を感知して移動した。対象との距離はある程度決められるから実況席の前に移動出来た。だけどあくまで対象の気を感知しなくちゃならないし移動出来る距離だって500m位だからあのモヤのヴィランの様にどこにでも行けるわけじゃ無い」

 

 

「それはわかったけど、どうやって瞬間移動できたんだ!?」

 

 

緑谷が更に聞いてくる。

 

「まず、気を探り目的の気を見つけると傍に"自分がいる事を強くイメージ"する。自分の存在も、気も全てがそこにあると。そうすれば距離の概念が消え去った亜空間に侵入できるようになる。

これが俺の瞬間移動の仕組みだ。4人同時にできるかどうかは掛けだったがな」

 

 

皆驚いてる。体育祭までに何とか完成したんだけど複数でやった事は無かったから焦ったぜ。

 

 

 

『……あっいつの間にか終了時間だ。…TIME UP!!』

 

 

 

終了に気づいたプレゼント・マイクの試合終了の合図。

 

こうして第二種目の騎馬戦が終わった。

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 




瞬間移動の仕組みはオリジナルで行きます。
2位しかチームが居ませんがその辺りも考えているので安心してください。



次回予告
龍悟「耳郎…なんでチアの格好してるだ?」
耳郎「言わないで…///」
何故かチアの格好をするA組女子
そして行われる最終種目の決勝トーナメント
果たしてその組み合わせは?

次回【決勝トーナメントの開幕】


龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」












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決勝トーナメントの開幕

 

 

『早速勝ち残ったチームを見てみようか!1位、龍悟チーム!2位、轟チーム!3位…と言うかそれ以外ポイント持っていねー!!どうする!?元々上位4チームの勝ち抜けが約束されていたのだが、龍悟チームが片っ端からハチマキを奪ったので3・4位は実質存在しなくなってしまった!』

 

 

 

「ふざけんな!俺が予選敗退だと!?クソがあああ!!」

 

 

爆豪は騎馬戦の結果に激怒していた。爆豪チームは中盤龍悟チームのはちまきを撮ろうとしたが返り討ちにあい逆にはちまきを取られてしまい最終的に爆豪たちは龍悟のファイルフラッシュにやられてしまい、0ポイントとなってしまっていた。

 

そんな屈辱の結果に、爆豪は拳を地面に叩き付けて怒りを露わにするのだった。

 

 

「その事については昼休憩の時、我々教員での会議で決めたいと思います。」

 

 

ミッドナイトの報告を最後に午前の部が終わった。

 

 

午前の部が終わり、騎馬戦に参加していた生徒たちも昼休憩に入る。皆、食堂で昼食を食べながら雑談に花を咲かせていた。

 

 

 

 

 

 

「飯田くん。あんなスピードアップ技があったなんて知らなかったよ!」

 

 

 

「俺も龍悟君みたいに必殺技が欲しくてね、騎馬戦では負けてしまったが、最終種目で君たちにリベンジするつもりだ。特に緑谷くんと龍悟君とは張り合いたくてな」

 

 

「耳郎さんや飯田さんも必殺技を完成させているなんて…」

 

 

「そんなに深く考えなくてもいいじゃん、ヤオモモ」

 

 

 

俺達も勝ち残ったチーム同士で昼食を食べていた。

 

 

 

「決勝トーナメントどうなるのかな?」

 

 

緑谷が不意に呟いた。

 

 

「考えられるのは、このまま俺達で決勝か敗者復活をするかだな」

 

 

「ネットの掲示板でも大体が轟の言った通りの意見が出ているな」

 

 

俺は掲示板を見ながら答えた。

 

 

「それも考察されてるけど一番は優勝は誰かだな!!」

 

上鳴の言う通り掲示板で一番書かれているのは優勝するのは誰かという考察だ。

 

 

「優勝候補は轟君と龍悟君でこの二人の対決が一番見たいらしいね」

 

 

こうして昼休憩が終わった。

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

始まった午後の部

 

だが…

 

 

 

『……何やってんだあいつら?』

 

 

 

「耳郎…なんでチアの格好してるだ?」

 

 

「言わないで…///」 

 

 

 

相澤先生の冷めた言葉を掛けられる中――"チアリーダー"の姿をしたA組女子は肩を落としながら、顔に影を作っていた。

 

そして、その中でリーダーっぽい八百万は一人、俺の下へと来る。――やや表情を引き攣らせながら。

 

 

 

「あ、あの……龍悟さん。相澤先生からの言伝で……この姿で女子全員参加の応援合戦と言う御話では……?」

 

 

 

「?……初耳だ。少なくとも俺は知らない」

 

 

 

瞬間、八百万は固まると同時、すぐに動き出し、峰田と上鳴へ手に持ったボンボンを投げつけた。

 

 

 

「峰田さん!! 上鳴さん!! 騙しましたわね!!」

 

 

 

『イェーイ!』

 

 

 

怒る八百万に対し、当の二人は親指を上げて作戦成功を喜んでいるが、事情を知らない龍悟は二人へ聞こうとした。

 

 

 

「……どういう事だ?」

 

 

 

「へへ……それはな龍悟――」

 

 

 

峰田は語る。女子全員チアリーダー作戦の全容を。

 

 

 

『お~い! この後は女子全員がチアリーダー姿で応援合戦だってよ!』

 

 

 

『?……そんな話、聞いておりませんが?』

 

 

 

『別に信じなくても良いけどよ。まぁ、このままじゃ委員長の龍悟が相澤先生に怒られちまうけどよ……』

 

 

 

『そ、そんな……ではすぐに衣装を作りませんと!』

 

 

 

――これが作戦の全容であった。

 

 

 

しかし、その作戦の全容に異を唱える者が現れる。A組の真面目の化身――飯田だ。

 

 

 

「話は聞いたぞ!――峰田君! 上鳴君! クラスメイトを騙し、あんな格好をさせるとは恥ずかしいと思わないのか! 」

 

 

飯田の言葉を無視し握手を交わす上鳴と峰田に底冷えするような顔をして俺は二人の方へ歩いて行く。

 

 

 

「お前ら、いい加減にしろよ?今回はやり過ぎだ。」

 

 

 

「ほぶぉ?!」

 

 

 

「どへぅ?!」

 

 

 

龍悟の拳から繰り出された的確な腹パンで二人は地に這いつくばった。

 

 

「アホだろあいつら!」

 

 

 

恥ずかしそうにし、苛つきながら耳郎はボンボンを地面へと叩きつける。

 

 

「まあまあ、最終種目までまだ時間あるし、張り詰めてても仕方ないよ。いざ!やったろう!!」

 

 

唯一乗り気だったのは【個性】故に存在感が薄い葉隠だった。あまり活躍できず、尚且つしていても気付いてもらえなかった鬱憤を晴らすかのようにポンポンを振り上げる。

 

 

それでも耳郎は恥ずかしそうにしてるので俺は自分の上着を渡した。

 

 

「龍悟///!?」

 

 

「恥ずかしいんだろ?着てろ」

 

 

そう言って俺は競技場の方へと行った。

 

 

 

「龍悟のやつ、ナチュラルに上着渡すなぁ。カッコよく見えちゃったよ」

 

 

「だねぇ。耳郎ちゃん顔真っ赤にしてるよ!アオハルが吹き荒れてるよー!」

 

 

「ハワワワ!梅雨ちゃん!!」

 

 

「落ち着いて、お茶子ちゃん」

 

 

 

「ヤオモモー元気出してー面白い物が見れるよー」

 

 

「必殺技も持っていてあんな青春を送っている耳郎さんが居るのにどうして私は・・・こんな作戦にうぅ」

 

 

「龍悟のやろ〜俺達に腹パンして自分だけ耳郎といちゃつきやがって」

 

 

 

「……龍悟の馬鹿///…」

 

 

 

・・・・・・・

 

それからミッドナイト先生より個人戦最終種目の内容が発表された。

 

最終種目はトーナメント方式で行われる一対一の個性ありきのガチバトル。

 

 

そして、先生方で協議した結果、8名をトーナメントに組み込む事が決定したという。

 

 

参加者はこの後のレクリエーションの成績上位8名から選出されるらしい。勿論、トーナメント出場の資格を持っているのは騎馬戦出場者のみだ。

 

 

だから勝ち残った俺達にはレクリエーションには出ないでほしいとの事だ

 

 

 

事実上、敗者復活戦となった午後の部レクリエーション。騎馬戦敗退組はやる気と熱意にたぎっていた。

 

結果は。

 

 

1位 A組 爆豪勝己

 

2位 A組 常闇踏陰

 

3位 B組 塩崎茨

 

4位 B組 骨抜柔造

 

5位 A組 切島鋭次郎

 

6位 B組 鉄哲徹鐡

 

7位 A組 芦戸三奈

 

8位普通科 心操 人使

 

となった。

 

 

 

こうして俺達と成績上位8名のくじによる組わせが出た。

 

 

 

Aブロック

 

第一試合:緑谷VS心操

 

第二試合:孫VS耳郎

 

第三試合:轟VS骨抜

 

第四試合:飯田VS上鳴

 

 

Bブロック

 

第五試合:芦戸VS塩崎

 

第六試合:常闇VS八百万

 

第七試合:切島VS鉄哲

 

第八試合:麗日VS爆豪

 

 

 

「なあ、あんただよな?緑谷出久って」

 

 

 

トーナメント表を見ていた緑谷に声をかける者がいた。その問いかけに緑谷が頷こうとした時、横から現れた常闇のダークシャドウが緑谷の口をピタリと抑えた。

 

 

 

「応えるな緑谷!心操、まだ試合前だというのに一体何のつもりだ?」

 

 

 

「別に、何も。ただ声をかけただけさ。挨拶だよ、挨拶。じゃあな」

 

 

 

常闇が睨み付けながら問い質すと、心操は笑いながらそう言って、そのまま去って行った。

 

 

 

「心操!奴め…。緑谷、奴の個性について教えなければならない事がある。控え室まで着いて来てくれ」

 

 

 

常闇はあいつと何かあったみたいだ。

 

緑谷も気になるが今はこっちだ

 

まさか一回戦目から耳郎と戦う事になるとは…

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 




次回予告
入試の時から出会った者同士の対決。
しかし、だからといってどちらも手加減はしない。
今、二人がぶつかる!!

次回【決勝トーナメント一回戦龍悟VS耳郎】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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決勝トーナメント一回戦龍悟VS耳郎

『ヘイガイズ!アァユゥレディ!?色々やってきたが、結局これだぜ、ガチンコ勝負!頼れるのは己のみ!心技体に知恵知識!総動員して駆け上がれ!』

 

 

 

ついに始まった最終種目に観客たちは歓声をあげる。早速、第1戦の選手である緑谷と心操がステージに上がると、スタジアムの熱気が更に膨れあがった。

 

 

 

『ルールは簡単!相手を場外に落とすか行動不能にする。あとは“まいった“とか言わせても勝ちのガチンコだ!怪我上等!こちとら我らがリカバリーガールが待機してっから、道徳倫理は一旦捨ておけ!だが、もちろん命に関わるようなのは駄目だぜ!アウト!ヒーローはヴィランを捕まえる為に拳を振るうのだ!さぁ、行くぜ!?レディィイ、スタートォ!!』

 

 

 

 

「一回戦は緑谷か……」

 

次の試合の準備の為控室でそれを見る龍悟

 

 

自分が戦うのは入試の時から出会ったパートナーの耳郎

 

しかし、だからといって手加減はしない。

 

 

その事を考えながら緑谷の試合を見た。

 

 

 

試合が始まるや否や、緑谷は声を荒げて心操へと立ち向かう。しかし、その直後に緑谷はピタリと固まり、動かなくなってしまった。立ち呆ける緑谷の顔からは、意識がまるで感じられない。全ては心操の術中であった。

 

 

 

「緑谷ッ!く、警告したというのにやられてしまったか…」

 

 

 

「警告…?そういえば、常闇ちゃんは騎馬戦であの人と同じチームだけども、あの人の個性を知ってるの?」

 

 

 

A組に割り振られた観客席では、常闇が悔しげな声をあげていた。それを聞いた梅雨ちゃんが常闇に問うと彼は頷いた。

 

 

 

「ああ。心操の個性は【洗脳】。奴の問いかけに答える事で発動し、洗脳されている間はほとんど意識も無く、奴の言いなりになってしまう。俺も操られてしまったがダークシャドウに叩かれてもとに戻った。恐らく衝撃を受ければ解除されるが、この一対一の状況では…」

 

 

 

常闇は緑谷に心操の個性を教えて、“気を付けろ”と念を押しており、素直に忠告を聞いた緑谷は、当然ながら彼の個性に注意を払っていた。しかし、心操は緑谷だけに聞こえるような声で、龍悟も爆豪みたいに周りを見下していると言葉を放ち、緑谷を挑発した。友達想いで心優しい緑谷は、その挑発に引っかかってしまい、我を忘れて大声を上げてしまったのだった。

 

 

 

「洗脳!?」

 

 

 

「受け答えするだけで!?最強かよ!?」

 

 

 

「ハッ!?閃いた!」

 

 

 

対人戦ならば最強に近い彼の強個性にA組の生徒から驚きの声が上がる。どうしようもない事を考えている者が1名いるが、女子たちから極寒のブリザードのような冷たい視線に晒されていた。

 

 

 

「振り向いて、そのまま場外まで歩いていけ」

 

 

 

 

心操の言いなりとなってしまった緑谷は、彼の命令通りに振り向いて歩き出した。心配するA組の面々を尻目に、緑谷は場外へと近づいていく。そして残り一歩。誰もが緑谷の敗北を確信した瞬間、緑谷の指が動いた。指二本がバキバキにへし折れるも、その衝撃で緑谷は洗脳から解放された。

 

 

 

『――これは…緑谷!とどまったああ!?』

 

 

 

「指を…緑谷、無茶をする…だが、嫌いじゃないぜお前のそうゆう所…!」

 

 

 

龍悟が笑いつつ冷汗をかいて緑谷を称える。他の生徒たちも目を丸くして驚いていた。

 

 

洗脳が解かれてしまった心操は、緑谷に再び口を開かせようと何度も問いかける。

 

 

 

「なんとか言えよ…!指を動かすだけでそんな威力か、羨ましいよ!俺はこんな個性のおかげでスタートから遅れちまった!恵まれた人間にはわからないだろ。誂え向きの個性に生まれて、望む場所へ行ける奴らにはよ!」

 

 

それは挑発ではなく羨望だった。焦りのあまり、本心をさらけ出してしまった心操の言葉に、緑谷の心は締め付けられる。その想いは過去の自分そのものだった。ただ違うのは、自分は人に恵まれたという事だけ。だが、だからこそ、負けられないのだ。心苦しさの中、緑谷は力を振り絞った。

 

 

 

「んぬぁあああ!」

 

 

 

「心操くん場外!緑谷くん、二回戦進出!」

 

 

 

緑谷は突き出された心操の腕を掴み、大きく投げ飛ばした。心操の体が場外に投げ出され、審判のミッドナイトが決着を告げる。緑谷の勝利であった。

 

 

敗北に俯いてステージから降りていく心操。しかし、普通科の級友たちから暖かな言葉を受け、更にプロヒーローたちからは高い評価を受けていた。それらを眩しそうに見上げていた心操は、緑谷にヒーローになることを諦めない、と言い放ち、強かな笑みを浮かべて去っていく。その様子を見ていた龍悟と常闇も楽しげに笑みを溢すのであった。

 

 

・・・・・・・

 

 

そして……

 

 

『続いての試合はこいつらだ!!――これまで全て1位で独壇場! 選手宣誓は痺れたぜ!!』

 

 

 

――ヒーロー科!! 孫龍悟!!

 

 

『騎馬戦では共に戦った!! 可憐なるロックガール!!』

 

 

 

――同じくヒーロー科!! 耳郎響香!!

 

 

 

 

『早速だが――試合スタァァァァァト!!!』

 

 

 

「この体育祭、緑谷や轟…油断できないライバルが居る…だが、当たり前の様に一番近くに居たから忘れてたぜ…耳郎、お前というライバルがいた事をよ!!!!」

 

 

龍悟が気を開放して突撃する。

 

 

「くっ…」

 

龍悟の先手必勝の一撃を喰らってしまう耳郎、このまま攻撃を当てようと龍悟は右の拳を叩きつけようとする。

 

 

(やっぱり強い!だけど、もう見てるだけのウチじゃない!!)

 

 

その拳を避けプラグを放つ耳郎。

 

 

「くっ…」

 

避ける龍悟、いくら龍悟でも直接心音を流されればただじゃすまない。

 

 

 

「はぁぁ!」

 

 

 

耳郎の右ストレートを龍悟は左手で受け止めた。

 

 

(重い…これ程までに耳郎は強くなったのか)

 

 

そして攻撃の打ち合いになる両者…龍悟は拳を耳郎はプラグを放つ。何度か龍悟の拳と耳郎のプラグがぶつかる。耳郎のプラグは修行によりコンクリートの壁を余裕で貫通できる程の強度となっていた為に龍悟の拳を受け止める事ができた。

 

 

 

『マジかよ!ロックガール耳郎!孫と真正面からやりあってるぜ!!』

 

 

『この二週間一番強くなったのは間違いなく耳郎だな』

 

 

プレゼント・マイクは驚愕し、相澤は純粋に評価。

 

 

 

一旦距離を取った両者。次の瞬間…

 

 

「はぁぁぁぁぁあ!!!!」

 

 

 

龍悟が次々と気弾を放つ。

 

 

 

耳郎はそれを腕で弾いた。

 

 

(痛むけどまともに受けるよりダメージは少ない)

 

 

腕やプラグで弾く耳郎、目の前に来た気弾を弾いて龍悟を見るがそこに龍悟の姿は無い。

 

 

「なぁ!」

 

 

驚く耳郎の後ろに龍悟が瞬間移動で現れる。

 

 

「だりゃ!」

 

 

龍悟の蹴りを喰らい吹き飛ばされる耳郎、すかさず龍悟はかめはめ波の構えをする。

 

 

「波ぁぁぁあ!!」

 

 

吹き飛ばされた耳郎は立ち上がるが既に龍悟はかめはめ波を放った。

 

 

「くっ!ハートビートファズ!」

 

 

耳郎は地面に衝撃波を叩き込む。

 

 

かめはめ波と抉られた地面がぶつかり爆発する。

 

 

 

すかさず瞬間移動で耳郎の後ろに現れる龍悟。

 

 

「だぁりゃあ!!」

 

 

「くぁあ!」

 

 

龍悟の連撃を喰らう耳郎、だが…

 

 

「まだ!!」

 

 

攻撃を耐え忍びプラグを龍悟に刺すそして…

 

 

「ボリューム上げてくよ!!」

 

 

 

「しまった!があぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

大音量をぶつけられた龍悟はその場で止まってしまう。

 

 

「これで!!」

 

 

その隙に耳郎は飛び上がりオーバーヘッドの蹴りを龍悟に叩きつけた。

 

 

「ぐわぁあああ!!」

 

 

バウンドしながら龍悟は吹き飛ばされた。

 

 

 

「耳郎さん凄い…」

 

 

客席で見ていた緑谷が思わず呟いた。

緑谷だけじゃなくクラスの誰もが緑谷と同じ意見だった。

 

 

 

背中から叩きつけられる龍悟は咄嗟に受け身を取り立ち上がる。

 

 

「今のは効いたぜ…強くなったな耳郎…」

 

 

「入試の時の龍悟の後ろ姿にウチは憧れたその背中を追いかけてウチは強くなった…もう、見てるだけのウチじゃない!!」

 

 

「そうだな本当に強くなったよ耳郎……ならこっちも全力だぁぁあ!!!!」

 

 

 

その言葉と共に超サイヤ人になる龍悟その余波でステージにヒビが入る。

 

 

 

「超サイヤ人…そうだよ。ウチは全力のあんたに見てほしいんだ!強くなったウチを!!」

 

 

「来い!!耳郎!!!!」

 

 

 

耳郎が真正面から突っ込んで来る。龍悟も脳無の時の様に流れるようにすり足のまま耳郎に突っ込む、耳郎がプラグを放ってくるが龍悟はそれを避け無数の連撃を喰らわせた。

 

 

「かはぁ…」

 

耳郎は倒れそうになるが…

 

 

「……はぁぁあ!」

 

プラグを龍悟に放つ、だがそれは龍悟の顔面スレスレで止まり耳郎は倒れる、地面にぶつかりそうになったが龍悟が腕で受け止めた。

 

 

 

「耳郎さん戦闘不能!ーーよって勝者は孫君!!」

 

 

 

瞬間――歓声が巻き起こる。

 

観客が、クラスが龍君を、そして耳郎を称えているのだ。

 

 

龍悟はどこか心地よさそうに僅かだけ目を閉じ、その歓声を聞き入れると、今度は耳郎に語りかけた。

 

 

「強かった…耳郎…お前は純粋に強かったぜ」

 

 

「まだ届かないか……やっぱり凄いな龍悟は…ウチの分も頑張ってね」

 

 

「ああ、もちろんだ」

 

 

 

こうして龍悟と耳郎の一回戦が終わった。

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 




次回予告

左を全力で使う轟
己の殻を破る切島
恐怖を飲み込む麗日

それぞれの一回戦が終わり二回戦回が始まる。




次回【思い描く自分】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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思い描く自分

 

 龍悟と耳郎の戦いの後も、トーナメントは続いて行った。

 

 

――第三回戦:轟VS骨抜

 

 

 推薦入学者同士の対決に注目が集まる。だが、決着は早かった。

 

 骨抜は試合が始まると同時に地面を“柔らかく”し、轟の脚を沈め様とするが氷を出しながら上に移動する事で回避、骨抜も氷を柔らかくし轟の動きを封じようとするが轟は炎を出し柔らかくする物も無い空中に上がる。そのまま炎の槍を作り地面に投げる。槍は骨抜の近くにぶつかり爆発する。その衝撃で骨抜は場外に吹き飛ばされ轟の勝ちとなった。

 

 

ーー第四回戦:飯田VS上鳴

 

 

 上鳴が初っ端に全力攻撃を仕掛けるが、それを飯田は読んでおり、最初から最高速度を出せる技【レシプロバースト】で瞬殺。

 

 

 

 

ーー第五試合:芦戸VS塩崎

 

 

 芦戸が個性【酸】で攻撃するが塩崎の個性【ツル】で防御されツルで全身を巻き付かれる芦戸。ツルの力は思っていたよりも強く腕力で解くことはできない。

 

 芦戸を縛ったまま、場外までツルが伸びていく、そのままゆっくりを芦戸を降ろす塩崎。

 

 勝者は塩崎だった。

 

 

ーー第六試合:常闇VS八百万

 

 常闇が八百万に隙を与えずに速攻をかけて勝ち上がった。

 

 

ーー第七試合:切島VS鉄哲

 

「効かねえ!」

 

 

「ぐふぅ!…こっちもなぁ!!」

 

 

 両者ともに個性の能力が被っており、更には性格もあってか互いに一歩も引かずのインファイト

 

 殴って殴られを繰り返す。そんな中切島はこれまでを思い出していた。

 

 

 

 中学の時、芦戸の友達は危険だったが、切島はその人達が危険と分かっていても助けに行くことが出来なかった。

 

 

 そしてUSJ襲撃。自分は傷つきながら戦う龍悟を見る事しか出来なかった。

 

 

 自分は友人のピンチに飛び出せないことが悔しかったが、それ以上に…情けなかった。

 

 

(耳郎の言う通りだ!もう見てるだけの自分は嫌だ!!)

 

 

 なら自分はどうすれば良い? 自分には何がある?

 

 龍悟、轟、常闇みたいな個性と違って遠距離攻撃はできない。

 

 飯田の様に機動力があるわけでもない。

 

 耳郎の様にテクニカルな事はできない。

 

 だったら……自分の得意分野を極めればいい。

 

 

 恐らく相手と自分の硬さは同じならば、もっと…自分自身を硬度を上げる!! 

 

以前、龍悟が言っていたことを思い返す。

 

 

 

『強くなりたいのならまず、思い描くんだ…なりたい自分を、それは自分を高め続ければきっと見えてくるはずだ』

 

 

 

 龍悟に追いつきたい。

 

 足並みを揃えて並んで立ちたい。

 

 

 

――上げろ! もっと!! もっとだ!! 身も心も!! 何より硬く!!

 

 

 

 バキッ、パキッ……と切島の体が軋んだように音が鳴り、更に硬度を上げていく。

 

 髪、目、爪の先から頭の天辺まで肉体が尖り、硬度を最大限まで上げる。

 

 

 

 そして見えた!どんな攻撃も耐えきり皆を守る自分の姿が!!

 

 

(俺にも見えたぜ…龍悟!!思い描いた自分が!!!)

 

 

 その名は!!

 

 

「――烈怒頼雄斗 安無嶺過武瑠(レッドライオット アンブレイカブル)!!」

 

 

 

 

 

 その姿は猛獣と言っても過言ではない荒々しさがある。

 

 全身を硬化し、気張り続けることに集中する切島。

 

 自身の硬化の能力を極限までに高め全身をゴツゴツとした皮膚へと硬化させる。

 

 

 

 鉄哲が殴り掛かってくる…だが…

 

 

「ぐうぁあ!」

 

 

 殴った鉄哲が痛みに声を上げる。

 

 

「うおらああああ!!」

 

 

 そのまま鉄哲を最高硬度状態のままで勢い良く拳を叩き込む。

 

 鈍い音が響き渡ると同時に鉄哲は気絶し、昏倒した。フィールドに倒れ込む鉄哲。

 

 

「鉄哲君! 戦闘不能! 切島君の勝利!!」

 

 

 

 切島、ニ回戦進出決定。

 

 

―そして“問題”の第八試合:麗日VS爆豪だ。

 

 浮遊能力故に純粋な戦闘では爆豪には敵わないと皆が思い心配する中、爆豪も手を抜く筈もなく、モロに攻撃を当て続ける。

 

 だがそれでも麗日は何度も突撃し、それを爆豪に反撃されるの繰り返し。

 

 そんな光景だ。流石に見ていられなくなったのか、一部のヒーロー達から爆豪へブーイングが巻き起こった。

 

 

 

――しかし。

 

 

 

『今、言った奴――プロか?何年目だ?――本気でそう言ってんなら帰って転職サイトでも見てろ』

 

 

 

――もう見る意味ねぇから。

 

 

 

『ここまで勝ち上がって来た奴等だぞ?――だからこそ警戒してんだろ?』

 

 

 

 相澤がブーイングを黙らせた。

 

 爆豪の為だとか、うるさいからとかじゃない。――当然の行動だからだ。

 

――そして、その警戒は正しかった。

 

 

 

 麗日はずっと空に“瓦礫”を浮かしていたのだ。時がきて、まるで流星群の如く爆豪へと落下させる。

 

 

 

――逆転。誰もそう思っただろう。しかし、爆豪の実力はその上をいった

 

 

 巨大な爆破で瓦礫を一斉に粉砕。そして麗日の限界により、彼は勝利を得た。

 

 

 

――どこがか弱いんだよ

 

 

 

 客席に戻った爆豪の言葉を、龍悟は聞き逃さなかった。

 

 

 

 

・・・・・

 

 

「修理できたよ……」

 

 

 

『ありがとなセメントス!!――じゃあ話を戻して早速二回戦を始めっぞ!!』

 

 

 

 

 修理されたスタジアム。そこに立つは龍悟と緑谷。

 

 

 

 

『今回の体育祭、両者トップクラスの成績だ!行くぜ!?緑谷対孫!』

 

 

 

「君は凄い人だよ…だから超えたいんだ!!全力で行くよ龍悟君!!」

 

 

 

「ああ、来い…緑谷!!」

 

 

 

既に両者…フルカウル、界王拳と準備万端。

 

 

 

『試合開始!!!」

 

 

 ミッドナイトが告げる開始の合図。

 

 

 

 それが始まりとなり中央で拳同士がぶつかり合った。

 

 

 

 互いの拳を拳で押し返しながら、不敵な表情と清々しい表情で笑みを浮かべ合う。

 

 

 

「オメエの本気、俺に見してみろ! 緑谷!!」

 

 

 

「もちろんだ!そうじゃないと君には勝てない!!」

 

 

 互いに向かって叫びあうと同時、凄まじい乱打戦が繰り広げられる。

 

 

 

 お互いの攻撃を紙一重でかわし、捌き、受ける。

 

 

 

 開始数秒から、両者は全力で飛ばしている。

 

 

 

「お前の力、見してもらう。…最初から、全開で飛ばすぜ!!」

 

 

 

「君の全力を見せてくれ! 耳郎さんの言う通り!全力の君に見てほしいだ!」

 

 

 

 龍悟は界王拳をニ十倍に上げる。

 

 

 緑谷も負けじと出力を8%以上上げる。

 

 

 

 互いに力を開放し、どちらがより高みに立てるかを競い合っている。

 

 

 

『…孫少年も緑谷少年も最初から全力と。余程、戦いたかったようだな…喰らいつくんだ、今の君なら15%の出力で戦えるはずだ緑谷少年…』

 

 

 オールマイトは静かに緑谷を応援する。

 

 

 凄まじい攻撃の打ち合い…だが押されているのは緑谷だ。

 

 15%の出力では二十倍界王拳にはついていけなかった。

 

 

 

 龍悟の右のフックがまともに緑谷の頰を打ち抜き、顔を仰け反らせながら緑谷は後方に下がる。

 

 

 そして龍悟は、ある事を言った。

 

 

「緑谷…お前はまだ全てを出しちゃいない…」

 

 

 

 

 

・・・・・・

【緑谷side】

 

 龍悟君の言った言葉がわからなかった。

 

 

「どういう事…」

 

 

 

「お前は無意識の内に考えしまうんじゃないか…自分は駄目なんじゃないかって」

 

 

 否定しない…時々思い出してしまう…

 

 

 『無個性のクソナードに何が出来るんだよ!!』

 

 『緑谷じゃ無理でしょ!』

 

 

 その言葉を思い出す度に考えてしまう……僕にできるのか?恵まれているだけの僕に……

 

 

 

「…否定しないんだな…緑谷…お前の過去は大体は想像できる。だが、俺達は雑魚で木偶の棒のデクなんて知らないぜ」

 

 

龍悟君の声が聞こえる。

 

 

「俺達が知っているのは努力家で無茶ばかりしてそれでも夢を諦めない…頑張れって感じのデクだけだ!!!!」

 

 

 そうだ、僕は…

 

 

「本当にそれだけなのか!お前の心の中にある言葉は!違うだろ、今の緑谷と昔の緑谷は違うだろ!思い描け!なりたい自分を!!」

 

 

 その時…

 

 

『彼の言う通りさ…』

 

 

 声が聞こえた、女性の声だ。

 

 

 隣を見ると綺麗な女の人が居た。恐らく心操君の時に見た幻だろう、でも今回はハッキリ見える。

 

 

『俊典も負けず劣らずの逝かれてる奴を選んだもんだ…私からのアドバイスだ』

 

 

『限界だぁって感じたり壁にぶつかったら』

 

 

『思いだせ』

 

 

 

 思いだせ…今の僕には…

 

 

『緑谷君!兄さんの活動映像を持ってきたんだ、一緒に見ないか?』

 

 

『緑谷…蕎麦一緒に食うか?』

 

 

『緑谷…追いつこうね龍悟に!』

 

 

『デク君!一緒に帰ろ!!』

 

 

 友達や…

 

 

 

 『爆豪に見せてやろうぜ緑谷…落ちこぼれでも必死に努力すればエリートにだって勝てる事』

 

 

 本当に超えたいって思う人が居る…

 

 

 

『何の為に拳を握るのか』

 

 

 何の為に…

 

 

『原点、オリジンって奴だ』

 

 

僕のオリジン…

 

 

 

『君はヒーローになれる』

 

 

 言って貰ったんだ最高のヒーローに!

 

 

 

『それが限界の少し先まで連れてってくれる…そうすれば見えるはずだ、思い描いた、なりたい自分が』

 

 

 見えた、なりたい自分が、今の僕じゃ想像もつかないけどオールマイトの様に筋骨隆々の姿と圧倒的な力で皆を助ける自分の姿を

 

 

『願うんだ、そうなりたいって。そうすれば【ワン・フォー・オール】は叶えてくれる』

 

 

 なりたい…その姿になって龍悟君と肩を並べたい!!

 

 

『何人もの人達がその力を次へと託していったんだ…皆の為になりますように…一つの希望となりますようにと…次は君の番だ頑張れよ未来のヒーロー!!』

 

 

・・・・

 

「うぉぉぉぉお!!!!」

 

 

 緑谷が叫ぶ、それと同時に体に流れていた赤い稲妻が輝きを上げ緑谷を包み込み天に向かって伸びていく。

 

 

 そして輝きが収まり緑谷が見えてくるだが、その姿は全くの別人だった。

 

 

 

 背丈は障子程でかくなり筋肉はオールマイトの様に膨れ上がり白目が特徴となった姿

 

 

 

 龍悟や相澤、オールマイト、これを見た誰もが言葉を失う。

 

 

 

 「これがなりたい自分…レジェンド・フルカウルだ!!!!」

 

 

 

 

 戦いは更に加速する。

 

 

 

 

END

 




次回予告

限界を超えた緑谷のレジェンド・フルカウル
それは、超サイヤ人と全くの互角だが…

龍悟「緑谷お前…まだ上があるのか……」

更に限界を超える緑谷

そんな緑谷を前に龍悟は禁じ手を使う


龍悟「お互い本気を出して。決戦も決戦…超最終決戦と行こうじゃねえか」


次回【燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦】


龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」



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燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦

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 限界を超えた緑谷のレジェンド・フルカウル 

 

 それを見て誰もが言葉を失う。

 

 

「デク君が筋骨隆々に大変身…」

 

「あれが緑谷君なのか…」

 

 

クラスの皆も言葉が出ない様だ。

 

 

 

 

 

 

「まんま…ブロリーじゃん…」

 

 

 一番近くで見た龍悟は違う事に驚きが隠せないようだ。

 

 

 

 

 自信に満ちた声で緑谷は言う。

 

 

「これが僕の全てだ!!」

 

 

「……どうやら殻を破ったようだな…」

 

 

 言葉を交わし両者は構えを取る。

 

 

 相澤やプロヒーロー達も目を細める。

 

 

 今の緑谷がどれ程の強さか…

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くぞ、龍悟君!!」

 

 

 

「っ!!」

 

 

 

 パワーを一気に引き上げながら緑がかった赤色の稲妻を纏って緑谷が突貫してきた。

 

 

 

 巨体に似合わぬスピードに思わず龍悟が目を見開いて構える。

 

 

 

 振り下ろされる巨大な左拳を左腕で受け止めて歯を食いしばる龍悟。

 

 

 

 拳を受け止めたことに緑谷はニヤリと笑みを深めた。

 

 

 

「止めたか。さすがだね!!」

 

 

 

「腕がしびれたけどな。今度は、こっちの番だあああああ!!」

 

 

 

 超サイヤ人になった龍悟の言葉を合図に先ほどまでと同じように拳と蹴りをぶつけ合う両者。

 

 

 

 

 

 正確なガードに的確にピンポイントを打ち抜く龍悟の打撃に対し、圧倒的なタフネスと高まるパワーをもってごり押しする緑谷。

 

 

 

 しばらく、二人の戦いを見ていたオールマイトがつぶやいた。

 

 

 

「孫少年の超サイヤ人と今の緑谷少年は互角…恐らく30%の出力で戦っている筈…しかし何故あんな変化を?確かに私もマッスルフォームを使うが…」

 

 

 考えても仕方ない…今は緑谷少年を応援しよう。

 

 オールマイトは緑谷の勝利を祈った。

 

 

 

 

 攻撃の打ち合いをする両者。それを見て相澤が何かに気づいた様だ。

 

 

 

『龍悟の攻撃がそんなにダメージになっていない…』

 

 

 

 あの筋肉の鎧では基本的にダメージが通らないだろうが、それでも龍悟の的確に急所を打ち抜く技が本来は通らない攻撃を緑谷の肉体に通している。

 

 それでも有効打にならない様だ。

 

 

 

「くそったれ。こっちの攻撃がぜんぜん効いてねえ人体の弱点をついてるはずなんだけどな」  

 

 

 

「確かに龍悟君の攻撃は僕の急所を的確に射抜いている。だけど、レジェンド・フルカウルになった今の僕にはそんなに痛みなど感じ無い!!」

 

 

 

「……反則だろ、そりゃあ」

 

 

 

「これなら君に勝てる!!」

 

 

 

 一気に突っ込んでくる緑谷に対し、龍悟も構えてから突っ込む。

 

 

 

 拳がぶつかると思ったその時…

 

 

「消えた!?」

 

 

「こっちだ!!」

 

 

 龍悟は瞬間移動で緑谷の攻撃を交わし空中に移動する

 

 

 そして…

 

 

「か〜め〜は〜め〜波ぁああ!!」

 

 

 

 龍悟のかめはめ波が緑谷を飲み込みステージを崩壊させる。

 

 

『決まったかー!!』

 

 

 プレゼント・マイクは叫ぶ。

 

 

 だが…

 

 

 「今のは効いたよ…」

 

 

 「マジか…」

 

 

 

 ダメージはあるようだがまだ戦える様だ。

 

 

 そして緑谷が力を高める

 

 

 龍悟は、その只ならぬ様子に思わず問いかける。

 

 

 

「? …緑谷?」

 

 

 

「不思議だよ……! 君と戦っていると、頭の中に妙な感覚が浮き上がって来る……!!更に向こうへ行けるっていう感覚が!!」

 

 

 言うと同時、緑谷が一気に力を引き上げる。

 

 

 龍悟が目を見開くと同時、緑谷の体にある赤い稲妻が更に輝きを上げる。

 

 

(ワン・フォー・オール40%!!)

 

 

 

「緑谷お前…まだ上があるのか……」

 

 

 

「行くよ…龍悟君!!」

 

 

 

 

 一気に突っ込んでくる緑谷に対し、龍悟も構えてから突っ込み拳を放つ。

 

 

 

 互いに右の拳をぶつけ合い、押し合う。

 

 

 

 両者のパワーで地面にクレーターができ、掘り進んでいく。

 

 

 

 一瞬の拮抗。

 

 

 

「ぐあぁあああっ!」

 

 

 

 後方へ吹き飛んだのは龍悟。

 

 

 

「龍悟が押し負けた!?」

 

 耳郎が驚愕する。

 

 

 

 

「くっ…ビッグバン・アタック!!」

 

 

 

 ビッグバン・アタックが直撃するが…

 

 

「なんだい?今のは?」

 

 

 緑谷は痛がる様子もしない…

 

 

 

 

『完全に緑谷の力が超サイヤ人を上回っている!?』

 

 

 相澤も驚きが隠せないようだ。

 

 

 

 再び繰り広げられる乱打戦。

 

 

 龍悟が拳を、緑谷の急所にたたき込んで仰け反らせれば。

 

 

 

 強烈な緑谷の重い拳の一撃が龍悟のガード越しに打ち込んで吹き飛ばす。

 

 

 

「ち、少しは手加減しろぉ!!」

 

 

 

「手加減ってなんだい?」

 

 

 

 軽口を飛ばし合いながら殴り合う両者。

 

 

 

 戦闘力という面においては緑谷の方が龍悟よりも上だが、緑谷の攻撃を的確に避ける龍悟。

 

 

 

(くそったれ。このままじゃ緑谷にゃ、勝てねえ!……あれをやるしかないか…!)

 

 

 

 瞳を鋭く細めながら相手の動きを見る龍悟。

 

 

 

(さすがだよ龍悟君。悔しいが打撃のセンスに関しては僕よりも上だ。レジェンド・フルカウルに変身していなければ、あっと言う間にやられていただろうけど…)

 

 

 

 緑谷は冷静に己と相手の戦力を分析している。

 

 

 

 

 

「…よし!!」

 

 

 

 龍悟は覚悟を決めたように一瞬瞳を鋭くすると、赤いオーラを纏った。

 

 

 

「あれは…界王拳!?」

 

 

 轟が目を見開く。

 

 

 

「界王拳と超サイヤ人は合わせる事ができるが…体にとてつもない負担がかかる…だが、お前がそこまでやったんだ…俺も禁じ手を使うぜ!!」

 

 

 そう言って龍悟は禁じ手を使う。

 

 

「超界王拳(スーパーかいおうけん)ーーーッ!!」

 

 

 

 龍悟から赤い気が溢れ出る。

 

 

 

「…何て奴だ!君は!!」

 

 

 思わずそんな声が漏れ出る程に圧倒的な力の顕現だった。

 

 

 

「お互い本気を出して。決戦も決戦…超最終決戦と行こうじゃねえか」

 

 

 いきなりパワーとスピードを増した龍悟に緑谷が吹き飛ばされる。

 

 

 

 後方へ弾け飛んだ緑谷はニヤリと口の端をゆがませて笑った。

 

 

 

「そうこなくちゃ、面白くない!龍悟君!!!」

 

 

 

 さらに力を高めて突っ込む緑谷に龍悟も拳を合わせる。

 

 

 

 再び繰り広げられる乱打戦。

 

 

 

 拳を繰り出す緑谷。

 

 

 

 その巨大な拳を紙一重でかいくぐりながら、龍悟は緑谷の横腹に左拳を打ち込む。

 

 

 

「おぐう!?」

 

 

 

 先ほどまでは悲鳴もあげなかった緑谷が、苦悶の声を上げて前のめりになるところを。

 

 

 

 さらに龍悟の右の拳がボディにたたき込まれ、急所を的確に五発打ち抜く技を繰り出してきた。

 

 

 

 左右の拳で腹を打ち抜かれ左ローからミドル、ハイキックにつながりとどめに右の後ろ回転廻し蹴りで空から地面へと吹き飛ばす。

 

 

 

「超龍撃拳!!」

 

 

 

 吹き飛ばされるが直ぐに体制を整える緑谷。

 

 

 

 追い打ちを掛ける様に拳を繰り出すが、緑谷に当たる寸前に緑谷の顔が真下に沈む。

 

 

 

「何!?」

 

 

 

 目を見開く龍悟の腹に、地面に片手を付けた状態で逆立ちするようにして緑谷の左蹴りが打ち込まれ、空へと吹き飛ばされる。

 

 

 

 龍悟も体制を整えて着地する。

 

 

(忘れていたぜ相手は緑谷だって事を…早く決着つけないと反動でこっちがやられちまう)

 

 

 

 既にお互いボロボロ…龍悟はある提案をする。

 

 

 

「ハァハァ…そろそろ決着つけるか」

 

 

 

「ハァハァ…そうだね…」

 

 

 

 緑谷も限界らしい。

 

 

「ハァァァァア!!!!」

 

 

 緑谷は咆哮を天に向かって上げ赤い稲妻が緑谷を包み込み形をなすそれは…

 

 

『どういう事だ!?赤い光が緑谷を包み込みまるでオールマイトの様だ!!』

 

   

 プレゼントマイクの言う通りそれは光のオールマイトだった。

 

 

「お前は本当に…筋金入りのオールマイトファンだ!!」

 

 

(未完成だがやるしか無い!!)

 

 

 笑いながら龍悟も気を高める…火の粉が龍悟の両の拳から溢れ、炎が発生する。

 

 

 

 黄金の気を纏う龍悟の拳から、真紅の炎が浮かび上がる。

 

 

 真紅の炎は右の拳に宿り、真紅の眼をした黄金の龍がゆっくりと拳に宿る。

 

 

 

『緑谷に対して孫は龍かよ!この激闘もいよいよクライマックスだ!!』

 

 

 観客のテンションは最高潮。

 

 

 

 

 両者は放った最高の一撃を

 

 

 

「(100%…イヤ…1,000,000%)ギガンティック・デトロイト・スマッシュ!!!!!!」

 

 

 

 

「龍ぅう拳ぇえん!! 爆発ぁああつっ!!!」

 

 

 

 

 

 

「…この一撃で!!」

 

 

「決着だ!!」

 

 

 

 互いに拳を繰り出す。

 

 

 光のオールマイトの拳と龍のアギトがぶつかり合う

 

 

 

 

 激しい白の光が全てを覆い尽くす。

 

 

 誰もが目を開けていられない程の光を放ちながら、音の消えた世界で耳郎と麗日には幻のように見えていた。

 

 

 

 両者共に吹き飛ばされて地面に背中から叩きつけられるのを。

 

 

 

 光が消えて、音が戻り、世界が元通りに戻る。

 

 

 

 

『どうなったんだ?』

 

 

 相澤の疑問の中倒れる両者…龍悟は超サイヤ人が解け緑谷はレジェンド・フルカウルこそ解けて無いものの赤い稲妻は消えていた。

 

 

 

『両者共にダウン!!立ち上がる事はできるのか!?」

 

 

 

「頑張ってデク君!!ここまで龍悟君を追い詰めたんだよ、もう少しだよ!!!!」

 

 

「立って龍悟!!ウチの分まで戦うって言ったじゃん!!!!」

 

 

 耳郎と麗日が叫ぶ…それが聞こえたのか両者の指がピックと動く。

 

 

「「だから、勝って!!龍悟(デク君)!!!!」」

 

 

 

 そして……

 

 

 

「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」」

 

 

 二人は立った、龍悟は超サイヤ人になり緑谷にも小さく赤い稲妻が走る。

 

 

 

 

『立った!両者共に立ちやがった! ええい! もう余計な実況なんざ必要ねぇ! 二人とも、思う存分やりやがれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!』

 

 

 

「龍悟君!!!!」

 

 

「緑谷!!!!」

 

 

 両者は互いに走り出す。

 

 

 

「ハァァァァア!!」

 

 

 緑谷の左ストレートを龍悟はほんの少し頭を左にずらして避け左のアッパーを緑谷の腹に叩き込んだ。

 

 

「これで、最後だぁ!!」

 

 

 

 声も出せず吹き飛ばされる緑谷…薄れる意識の中

 

 

(本当に凄いや君は…)

 

 

 そう思った。

 

 

 

 地面に大の字になって仰向けに倒れる緑谷、レジェンド・フルカウルは解除され元の姿に戻る。

 

 

 

 

 

 

「ーー俺のパワーが、勝った…!」

 

 

 

雄英体育祭・決勝トーナメント・二回戦第一試合

 

 勝者・孫龍悟

 

 

 

 

END

 

 

 




次回予告
凄まじい戦いを見せた緑谷と龍悟
それに感化され残った者達も闘志を燃やす。
果たして誰が勝ち上がるのか?

次回【それぞれの激闘】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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それぞれの激闘

今回は少し長めです。


「はいよ。これで大丈夫だよ」

 

 

 

「……ありがとうございます」

 

 

 

 緑谷との試合後、龍悟は保健室のリカバリーガールからの治療を受け終えていた。

 

 リカバリーガールの個性。その反動ゆえに仕方ないが、やや怠そうにしながらも龍悟は隣のベッドで眠っている緑谷へ視線を向けた。

 

 

(短期間でここまで強くなるとは…)

 

 

 どこまで強くなるか楽しみだ…そんな事を考えていると…

 

 

「失礼するよ」

 

 

 ドアが開き、やせ細った男性が戸口に姿を現した。

 

 

 

「素晴らしい試合だったよ。私はーー」

 

 

「オールマイト…?」

 

 

 男性が言葉を遮り龍悟は唖然とした声で言った。

 

 

「えっ?」

 

 

 男性もリカバリーガールも唖然としている。

 

 

「な、何を言っているんだい…私はーー」

 

 

「貴方からオールマイトと全く同じ気を感じるです…そんな事は同一人物以外あり得ない…次いでに言えば緑谷からも貴方にとても近い気を感じる…」

 

 

 

 それを聞いて男性は観念したかの様に…

 

 

「……君ならば大丈夫か…そう、私はオールマイトだ」

 

 

 そして話してくれたこの姿トゥルーフォームの事、緑谷がオールマイトの個性の後継など様々な事を…そうしてる内に…

 

 

「ここは?……オールマイト!……あっ、龍悟君⁉…ち、違うんだ!!」

 

 

 慌てる緑谷に龍悟は言った。

 

 

「今、オールマイトから聞いたよ。お前の個性の事も…」

 

 

 そうして緑谷もこれまでの事を話してくれた。

 

 

 

「さて、孫少年に説明した所で緑谷少年、あれは一体何なんだい?」

 

 

 レジェンド・フルカウルの事だろう。

 

 

 

「……龍悟君の言葉を聞いた後女の人の声が聞こえたんです。」

 

 

「女の人?」

 

 

「黒髪の綺麗な人でした。その人は言ったんですオリジンを思い出せって…」

 

 

「まさか…」

 

 

 オールマイトはその人を知っている様だ。

 

 

「そして見えたんですあの姿が…そうなりたいと願って…レジェンド・フルカウルができました」

 

 

 

(謎が深い個性だな…)

 

 

「…お師匠………何故そんな事が起こったのかは解らない…だがこれだけは言える!レジェンド・フルカウルは他の誰でも無い君が作り上げた君だけの力だと言うことだ!!」

 

 

「オールマイトの言う通りだ。お前は雑魚で出来損ないのデクじゃない…」

 

 

 その言葉に緑谷は静かに涙を流す。

 

 

(そろそろ行くか…)

 

 

 そう思い龍悟は保健室を出ようとする。

 

 

「龍悟君…」

 

 

 緑谷が呼び止める。

 

 

「…勝ってね…」

 

 

「…もちろんだ」

 

 

 龍悟と緑谷は拳をぶつける。

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 観客席に戻った龍悟。クラスの皆は集まってくる。

 

 

「龍悟!!」

 

 

「マジで凄かったぜ!!」

 

 

「凄い戦いだったわ龍悟ちゃん」

 

 

 皆、試合に相当夢中だったようだ

 

 

 

「今どんな感じだ?耳郎?」

 

 

「丁度、第二試合が始まる所だよ…ねぇ、緑谷の時の超界王拳ってさ…相当負担があるんだよね…」

 

 

 

 

 不安そうに耳郎は聞いてくる。

 

 

「ああ、相当無茶した。…そんな顔するな…もう使わない」

 

 

 そう言うと耳郎は安心したようだ。

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 セメントスの修復作業が終わり二回戦第二試合が始まる。

  

 

 

『修復作業終了! セメントスお疲れだぜ! 待たせたな観客共! 二回戦の第一試合から派手なバトルだったぜ! さてと、次はこの二人! 』

 

 

 そこに立つのは飯田と轟

 

 

『試合開始!!』

 

 ミッドナイトの開始の合図。

 

 

 

「レシプロバースト!!」

 

 

「ッ!?」

 

 

 

 それと同時に飯田のエンジンが唸り声を上げ、レシプロバーストが本来のスピードを発揮する。轟は予想外のスピードに反応する事が出来ず、飯田の蹴りが叩き込まれた。吹き飛ばされた轟は即座に立ち炎を放つ。

 

 

「おおおおッ!」

 

 

 

 飯田が雄叫びを上げて鋭い蹴りを放った。風圧で炎を切り裂いて進路を開くと火傷を負いながらも轟に次々に蹴りを浴びせていく。左のキックが轟の脇腹にヒットし、右の前蹴りが腹に突き刺さると、一時的に呼吸が止まる。更に頭に向けた右のハイキック。これは腕で防御することに成功した。

 

 

『ラッシュ!ラッシュ!ラーッシュ!飯田!攻撃が止まらない!轟は防戦一方!』

 

 

 

 レシプロバーストの制限時間は残り5秒ほど。飯田の猛攻は続く。

 

 

 

(轟君に勝つには何もさせず一気に倒すしかない)

 

 

 飯田の蹴りが轟の脇腹に決まる。だが、その蹴りを轟は捕まえた。

 

 

「ハァハァ…捕まえたぞ…」

 

 

「しまった!!」

 

 

 飯田が離れる前に轟は飯田の頭から下を凍らす。主審のミッドナイトが右手を挙げて『勝負あり!』と宣言をした。

 

 

 

『飯田!戦闘不能!大逆転!轟、準決勝進出!!』

 

 

 

・・・・・

 

 二回戦第三試合 常闇VS塩崎

 

 

 塩崎はツルを巧みに操り、常闇を拘束しようとするが…ダークシャドウがそれを弾く。

 

 

 ならばとダークシャドウを捕まえようする塩崎。

 

 

 しかし、意外とダークシャドウの動きが素早いせいか、中々捕まえることが出来ない。

 

 

 上、右、左、斜めから様々な動きで塩崎を翻弄するダークシャドウ。

 

 

 強力な個性で遠距離にも中距離にも対応でき、360°全方面を守ることが出来る。

 

 

 常闇のダークシャドウは一対一では、ほとんど無敵に近い個性だ。

 

 

 攻撃も防御も隙が無く、更に広範囲に広がる万能個性だ。

 

 

 

「でしたら!」

 

 

 塩崎はツルを地面の下から掘り進め、下から常闇に攻撃する。常闇は何とか避けた。

 

 

「なるほど、確かに俺本体は弱い……それは前の俺の話だ。龍悟の超サイヤ人が俺達にヒントをくれた。

――俺に纏え!ダークシャドウ!!」

 

 

 

「アイヨ!」

 

 

 

 ダークシャドウが常闇の全身を覆い尽くす。

 

 

 常闇自身は身体能力は高くない。

 

 

 その短所を補う為にダークシャドウを自身に纏わせ、弱点をカバーした。

 

 

 これにより苦手な接近戦でも戦える様にした。

 

 

 

「名付けて―――…【深淵闇躯(ブラックアンク)】!」

 

 

 ちなみに最初は【深淵闇躯(しんえんあんく)】だったけど龍悟に言いづらいと言われ変えた。

 

 

 

「宵闇よりし穿つ爪!!」

 

 

 塩崎がツルを放つが常闇の一撃が弾き飛ばし塩崎を場外に押し出した。

 

 

『塩崎さん! 場外! 常闇君の勝利!!』

 

 

 常闇の準決勝進出が決定した。

 

 

 

・・・・・・

 

 

二回戦第四試合 爆豪VS切島

 

 

「オラ!!」

 

 

「くっ…」

 

 

 

 試合は切島の攻撃を爆豪が避け続ける物だった。

 

 

「クソが!」

 

 爆豪が爆破を放ってくるが…

 

 

「効かねえ!!」

 

 

 切島の新技【烈怒頼雄斗 安無嶺過武瑠(レッドライオット アンブレイカブル)】の防御力の前では効果が無いようだ。

 

 

 そんな中、切島は爆豪にある事を聞く。

 

 

「爆豪!お前…本当に緑谷に虐めなんて漢以前にやっちゃいけねぇ事してたのか!」

 

 

「それを知って…どうするんだよ!!」

 

 

「ダチとしてぶん殴ってでもお前を緑谷に謝らせる!!」

 

 そう言って拳を振るう切島。

 

 

「ふざけんな!なんで俺が路傍の石っころに頭下げなきゃなんねーんだ!!」

 

 

 切島に爆破を放つが…

 

 

「バカヤロー!!」

 

 

 煙の中から切島が突っ込んで腹に拳を叩き込んだ。

 

 

 

「がはぁ!!」

 

 

 爆豪は吹き飛ばされ地面に転がる。何とか立ち上がるがフラフラだ。

 

 

「これで終わりだ爆豪!!」

 

 

 切島がトドメの一撃を放つが…

 

 

(ふざけんな、こんな所で俺は)

 

 

「―――閃光弾(スタングレネード)!」

 

 

 光を集中させた爆破を放つこれにより切島は止まってしまい必殺技の制限時間が切れ、身体が元の状態に戻る切島。

 

「死ねえや!!」

 

 

 その隙に爆破を喰らってしまい切島は倒れてしまう。

 

 

 

『切島君、行動不能! 爆豪君の勝利!!』

 

 

 爆豪の準決勝進出が決まった、だが…

 

 

「…クソが…」

 

 爆豪の姿は悲しげだった。

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 客席のヒーロー達は既に準決勝の話で持ち切りだ。

 

 

 

「準決勝の組み合わせは……!」

 

 

 

「半冷半燃の轟……最強の孫龍悟……!――目が離せない戦いだぞ!」

 

 

 

「録画の準備だ!……勝っても負けても、今年のサイドキック争いは加熱するぞ!」

 

 

 

 龍悟に轟。どちらも群を抜いて来た生徒。

 

 そんな彼等の戦いを事実上の決勝と謳い、試合が終わったばかりだが、まだかまだかと既に我慢が出来ない様子。

 

 そしてその光景をA組の者達も見て聞いていた。

 

 

「まだどっちが勝つのか分からねぇけど、あの二人はクラス…イヤ、一年の中でも飛び抜けてるよな」

 

 

 

 砂藤の言う通り、轟はNO.2ヒーロー『エンデヴァー』の息子で、

 

 氷結と炎の両方の個性を持っている複合型のハイブリッド。

 

 単純な実力ならプロにも通用するクラス一の実力者。

 

 

 

 龍悟は圧倒的な運動神経の持ち主であり、鍛え抜かれた強靭な肉体、エネルギー攻撃の破壊力そして超サイヤ人。

 

 戦闘センスと戦闘力だけなら間違いなく並のプロヒーローを超えている。

 

 

 

「じゃあ皆で、どっちが勝つか予想しようぜ! 俺は龍悟!」

 

 

 

 切島の提案で龍悟、轟のどちらが勝利し、優勝するのか、A組の全員で予想し合う。

 

 

 

「私は龍悟君かな。訓練の時もあるし」

 

 

 

「私も龍悟ちゃんかしら」

 

 

 

「私は轟さんですね。個性だけでなく、判断力もありますし…」

 

 

 

「俺は最強マンの龍悟だな」

 

 

 

葉隠、蛙吹、上鳴は龍悟が勝つと予想し、

 

八百万は轟が勝つと予想する。

 

 

 

「龍悟が絶対に勝つ。…ウチ、信じてるから……龍悟が負ける筈ないってさ」

 

 

「想い人だしね!!」

 

 

 芦戸が言うが耳郎は顔を赤くして否定しない。

 

 

 

 

「デク君はどっちが勝つと思う?」

 

 

 

 麗日は緑谷の予想を聞いて来る。

 

 

「そうだね。次の試合は勝つのは――「ちょっと待て!」峰田君?」

 

 

 

 今まで黙っていた峰田が突然、話に入って来る。

 

 その目は怒っているような複雑な心境を表している目だ。

 

 

 

「次の決勝戦…お前達は重要なことを忘れているな」

 

 

 

 『重要なこと…?』

 

 

 

「何だよ。勿体ぶらずに言ってみろって」

 

 

 

 クラス全員が峰田に注目する。

 

 峰田の言う重要なことは一体何のだろうと疑問に思う。

 

 瀬呂が早く言うように急かすと峰田は真剣な表情で答える。

 

 

 

「いいか? 次の試合は…―――リア充VSイケメンなんだよ! そんな試合を見て一体何が面白いって言うんだーー!!!!」

 

 

 

ただの僻みだった。

 

 

「てか!ウチと龍悟はまだそんな関係じゃない!!///」

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

「……行くか」

 

 

 

 集中力を高め控室へ向かおうと龍悟が通路を歩き出した時だった。

 

 

 

「君が孫龍悟君か?」

 

 

 

 龍悟は背後から誰かに声を向けられた。

 

 

 

 

(――聞き覚えがある)

 

 

 

 しかも龍悟からしても初めて聞く声ではなかった。

 

 龍悟は振り向き、そこにいたのは――

 

 

 

「!――“エンデヴァー”……?」

 

 

 

 No.2ヒーロー『エンデヴァー』だった。

 

 

「何かようですか?」

 

 

 

「試合前に済まないね。――ただ、焦凍の事で君にお礼を言いにね」

 

 

 

 エンデヴァーのその言葉に、龍悟は何を言われるのかと気になり、彼に正面から向き合った。

 

 

 

「……轟?」

 

 

 

「あぁそうだ。焦凍の左側を使うきっかけを作ってくれた事、焦凍の良い友人で居てくれた事父親として嬉しく思う、ありがとう」

 

(轟から聞いたイメージと違う…)

 

 

 轟からエンデヴァーの事は聞かされたがイメージと少し違う。

 

 

「時間を取らせて済まなかったね、良い試合を期待してるよ」

 

 

 そう言ってエンデヴァーは去って行った。

 

 

(轟も見えていなかった物があったか…)

 

 

 龍悟は控室へと向かった。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 控室で待つ事、数分。

 

 時間となり、呼ばれた龍悟と轟はスタジアムで対峙している。

 

 

 

『さぁ始まるぞ!!――お前らが最も見たかった対決が!!』

 

 

 

 プレゼント・マイクの言葉に会場中のボルテージは一気に高まる。

 

 

 

 

「――勝ってよ龍悟」

 

 

「始まる…二人の戦いが…!」

 

 

 

「どっちが勝つんだろう……!」

 

 

 

「どちらが勝っても可笑しくないぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 客席では耳郎、緑谷、麗日、飯田。――そしてその他の者達も全員が息を呑んで試合が始まるのを待っている。

 

 B組もサポート科も経営科も普通科。そして名のあるプロヒーロー達も会場で、テレビで両者の激突をまだかまだかと待っている。

 

 

 

 そして、当の二人は互いに対峙したままだった。

 

 

「轟、約束通り本気で全力で行くぜ」

 

 

「――そうか」

 

 

 

――ありがとな。

 

 

 

 龍悟は轟の小さな声を聞いた。

 

 

 

 両者の血が滾る、魂が燃える。

 

 

 

 龍悟は既に超サイヤ人になり、スピリッツソードを形成する。

 

 轟も右側に地面は徐々に凍り付き、左側には陽炎が揺れ動き左手には炎の槍が握られている。

 

 

――両者、共に戦闘態勢を整えた。

 

 

 

 そんな試合開始の合図を前にして、既にやる気十分な二人に会場の歓声は更に上がる。

 

 ただ騒ぐ者。サイドキック候補・純粋な力を見定める者。

 

 それぞれの想いを胸に、全国の実力派プロヒーロー達も会場と画面の前で二人を見守っている。

 

 

 

『緑谷の時もそうだがスゲェなお前んとこの生徒…!』

 

 

 

 プレゼント・マイクは驚きを隠せずに隣の相澤へ声をかけるが、相澤はそれに答えず、無言で龍悟と轟を見守っていた。

 

 

 

 ミッドナイトが腕を上げ、それに合わせて二人も構えを深くする。

 

 

 

『試合開始よ!!』

 

 

「轟きぃぃぃ!!!!」

 

 

「龍悟ごぉぉぉ!!!」

 

 

 光の剣と炎の槍が激しくぶつかり合う!

 

 

 準決勝第一試合開始!!

 

 

 

 

END

 

 

 




次回予告
ぶつかり合う龍悟と轟
果たして勝つのはどちらか!

次回【限界バトル】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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限界バトル

 準決勝第一試合が始まって数分しか経っていない、しかし、龍悟と轟…この二人の攻防戦は光の剣と炎の槍がいくつもぶつかり合うものだった。

 

 上段から斬りおろし、下段からの斬り上げ、時折突きも混ぜて、あるいはそれを払い、大振りに放ち、小ぶりにも打つ。 両者がおこなう斬撃戦は凄まじいものだった。

 

 

「凄い…」

 

「何という戦いだ…」

 

「………」

 

 言葉もない緑谷や常闇、爆豪、試合がある者達。目の前で行われる緑谷との戦いとは違う斬撃戦に息を呑んでいた。

 

 

 

 ようやく両者が互いに離れるが休む暇も無く、騎馬戦の一撃を繰り出した。

 

 

 

「エクスバーナ!!」

 

 

 

 

「リベリオン・トリガー!!」

 

 

 

 互いの真ん中でぶつかり合う蒼穹の光と赤い炎。

 

 

 拮抗した二つの技は、相殺すると同時に周囲に尋常でない破壊をもたらしながら、爆発した。

 

 

「やるな…」

 

「ふっ…そっちこそ」

 

 

 二人は笑っていた嬉しそうに。

 

 

 

「だが…勝つのは俺だ!」

 

 

 そう言い轟は氷の槍を龍悟に飛ばす。

 

 

「嫌…俺だ!」

 

 

 龍悟も空いた手で気弾を出し相殺して轟に斬り掛かる。

 

 

 だが…光の剣を轟はある物で防ぐ。

 

 

「氷の盾か…」

 

 

「言ったろ…俺の全てで勝つと」

 

 

 そのまま龍悟の左手を凍らせる轟。

 

 

「くっ!!」

 

 

 放たれた炎を瞬間移動で回避して距離をとる。

 

 

「決着をつけるぞ…龍悟!!」

 

 

 

 轟は右半身から大氷壁を放ち左半身から火柱のように紅蓮の炎が溢れ出てくる。

 

 氷壁で倒せるとは思ってない狙いは周辺を冷気で冷やし、最大火力の炎で一気に熱し、熱による大膨張を引き起こすことだ。

 

 

「決着をつけてやる!!」

 

 

 

 龍悟も右手と左手を轟に向けて開き上下の手首を合わせて体をひねって右腰に置きかめはめ波を放った。

 

 

「か〜め〜は〜め〜波ぁぁあ!!」

 

 

 蒼穹の一撃が氷壁を砕き轟の全力全開の最大火力と激突。

 

 かめはめ波と超爆炎による圧倒的な火力がフィールド全体を埋め尽くす。

 

 

 その凄まじい威力の爆風は観客席にいる人達、実況、審判にも届き、吹き飛ばされそうになる。上昇気流が巻き起こり、強烈な熱が周囲を包む。

 

 

 

『お前のクラス、マジで何なの…』

 

 

 

『轟の氷結で冷やされた空気が、瞬間的に炎と龍悟のエネルギーで熱されて膨張したんだ』

 

 

 

 プレゼントマイクはひっくり返っている。

 

 普段通り、相澤先生は冷静に解説していた

 

 

 爆風により、発生した煙が徐々に晴れていきフィールドで二人は立っていた。

 

 龍悟はバリヤーで防いだが轟はもろに喰らってしまい今にも倒れそうだった。

 

 

 その時―――――

 

 

 

『まだでしょ、焦凍!』

 

 

 

 一人の女性の声が会場に響いた。

 

 

 

 この大歓声の中でも聞こえるほど、しっかりと。

 

 

 

・・・・・・・

【轟side】

 

 

 先程から体を動かしたくとも、指先すらピクリともしない。

 

 

 

(……負けか)

 

 

 

 親父への復讐が俺の全てだった。だが、俺の心は時が経つごとに穏やかになっていった。考えるまでも無い、龍悟や緑谷達との時間それが何より楽しかった…そして龍悟との全力の戦い満足こそすれ、不満などあるはずもない。

 

 

 

(そう、お前になら負けてもいいと思えるほどにな…)

 

 

 

 

 意識が徐々に沈んでいく。親父の喝が聞こえる。わりい、親父。だが、俺は……俺は本当に楽しかっ―――。

 

 

『まだでしょ、焦凍!』

 

 

 

―――その声を聞いた時、最初は幻聴だと思った。当然だ。その声の主は今も病院に居るはずだから。

 

 

 

 でももしかしたらと声のした方に視線をやる。

 

 

 

 そして、俺は目を見開いた。

 

 

 

 そこには姉さんに支えられながら立つお母さんの姿があったのだから。

 

 

「お…母さん…?」

 

 

『まだ、戦えるはずでしょ!言ったでしょ勝ちたい人が居るとその子は貴方がここで倒れるなんて思っていないわ!!』

 

 そう言われ薄れる意識の中龍悟を見る。

 

 確かに龍悟は警戒した目で俺を見ていた…俺がまだ戦えると信じてくれているんだ。

 

 

 

『あなたには聞こえないの!あなたを応援するこの声が…!』

 

 

 

 声? そんなもの聞こえな―――。

 

 

 

『紅白さん頑張れ~~~!』

 

 

 

……何だと?

 

 

 

『負けないでね!紅白さーん!』

 

 

 

『頑張ってーーー!』

 

 

 

 紅白さん……もしかして、俺の事か!? な、何で…俺なんかに声援を…!?

 

 

 

『そうだ! 頑張れ轟!』

 

 

 

『焦凍きゅぅぅぅんっ!!頑張って!!』

 

 

 

 

 子ども達だけでは無い。一般の観客達までもが俺の名を呼び始めた。

 

 

 

『負けないでください、轟さん!』

 

 

 

 八百万まで……

 

 

 

 『お母さん!?』

 

 お母さんが倒れそうだった、だけど…

 

 

『無茶をするな…』

 

 

『炎司さん…』

 

 

 親父が支えた。

 

 

 

『焦凍!!頑張って!!!』

 

 

 姉さんが…

 

 

『正念場だ踏ん張り所だろ!!』

 

 親父が…

 

 

『母親失格だけど応援する事はできる!貴方の勝利を!!』

 

 

 お母さんがここまでやってくれたのに倒れてたまるか!!!!!!

 

 

 

・・・・・・・

 

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」

 

 

 轟は踏みとどまった。

 

 

「勝ちてぇ…俺は…お前に勝ちたい龍悟!!!!」

 

 

 轟は右手に氷、そして左手に炎を出しその手を胸の前でしっかりと合わせようとする。

 

 

『まさか、炎と氷を合わせるつもりか!…無茶だ!!』

 

 相澤の言葉通り相反する物を合わせるなど愚策もいいところだ。

 

 

「グ、あぁァァァ!!」

 

 

 実際、轟も拒絶反応で悲鳴を挙げる。

 

 

 だが…

 

 

「うぉぉぉぉお!!」

 

 

 

 瞬間、轟を中心にして、凄まじいトルネードが発生し轟の両手には炎とも氷とも違うかめはめ波の様な蒼穹の光が輝いていた。

 

 

「何だ…あれは…」

 

 周りが言葉を失う中、飯田が何とか言う。

 

 

「個性は時に科学を超える…轟君は炎と氷、相反する2つを対衝突させ純粋なエネルギーを生み出したんだ…」

 

 緑谷が何とか考察する。

 

 

 轟はそれを弓の様に構える。

 

 

「これが俺の全てだ!!」

 

 

 龍悟もそれに応える。

 

 

「俺もこの一撃に…全てを込める!」

 

 

 龍悟も両手を肩幅に開いたまま前に突き出し、巨大な青白い光の球を前方に作り上げる。

 

(ゴジータのもう一つの最強技…)

 

 

  

 轟はその言葉に笑い光の矢を放った。

 

 

 

「エターナルブレイカー!!!!」

 

 

 

「ビックバンかめはめ波!!!!」

 

 

 

 まったく同じ大きさの光線が正面からぶつかり合い、互いに向かって押し合う。

 

 

 だが…

 

 

「うぉぉぉぉお!!!」

 

 

「くっ…おおおお!!」

 

 

 龍悟の放った一撃は、轟の光の矢を押し返していく。

 

 

 そしてビックバンかめはめ波は轟を飲み込み場外の壁にぶつかった。

 

 

 勝敗が露わとなる。破壊されたステージ上に立つ龍悟と、場外で横たわる轟。主審のミッドナイトは判定を下した。

 

 

 

「轟君場外…孫君、決勝戦進出!」

 

 

 

 瞬間、割れんばかりの歓声が巻き起こった

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

【轟side】

 

 

 目を覚ました俺がまず目にしたのは、真っ白な天井だった。恐らく病室だろう、身動ぎした事でパイプベッドが軋む。体は上手く動かせない。

 

 

「目が覚めた?」

 

 

「ッ!? お、お母さん!?」

 

 

 

 ベッドの横に供えられていた椅子に座るお母さん。いつこっち?体は大丈夫なのか? 聞きたい事は山ほどある。それなのに、俺は声を出せなかった。

 

「焦凍…」

 

 

 お母さんはそっと俺の手に重ねた。とても暖かい物だった。

 

 

「よく最後まで諦めずに戦ったね、格好良かったよ…」

 

 

 

「…だけど、俺は負けちまった。俺は……」

 

 

 

 俺は顔を伏せた。そんな俺に、お母さんは優しく言い聞かせるような声で語りかけて来た。

 

 

 

「だから諦めるの?」

 

 

 

「……そんな訳ない!俺はヒーローになる!!緑谷にも、そして龍悟だって勝ってみせる!」

 

 

「それでいいの。焦凍…本当に…本当に立派になったね」

 

 

 

「お母さん…」

 

 

 

 お母さんの微笑み。それを目にした俺の頬に、熱い何かが流れて落ちて行くのだった。

 

 

 

・・・・・・・

【龍悟side】

 

 

「……ふっ」

 

 

 

 俺は病室の前に立っていた。流石に、いま中に入るわけにはいかない。

 

(良かったな…轟)

 

 

「龍悟!」

 

 

 耳郎の声が聞こえる。

 

 

 

 室内から聞こえる呻き声をなるべく耳に入れない様にしながら、俺はそっとその場を離れ耳郎の元へ向かうのだった。

 

 

 

 

END

 

 

 

 




エターナルブレイカーの元ネタはメドローアです。


次回予告

準決勝第ニ試合 常闇VS爆豪
常闇も切島の様に緑谷の事を爆豪に言う。

常闇「何故、緑谷を認めようとしない!!」

その言葉で爆豪のプライドが揺れる。


次回【揺れる爆豪】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」








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揺れる爆豪

『準決勝第ニ試合、漆黒の闇を体内に宿し男!常闇踏影!!VS見た目が敵の爆豪勝己!!

果たして孫龍悟の待つ決勝戦に行くのはどっちだ!!』

 

 

 

『試合開始!!』

 

 

 

 

「ダークシャドウ! 俺に纏え!!」

 

 

 

「アイヨ!」

 

 

 

 ダークシャドウは常闇の全身に纏い、常闇本人を守る鎧となる。

 

 

 

「【深淵闇躯】!」

 

 そのまま爆豪に攻撃を仕掛ける常闇

 

 

「――閃光弾(スタングレネード)!」

 

 

 爆豪はダークシャドウは光に弱いという考察をたて光を放つが…

 

 

「龍悟の超サイヤ人に散々やられたんだ…そんな光にビビリはしない!!」

 

 

「なっ!グハァ!!」

 

 

 龍悟との修行が光への耐性をつけてくれた様だ。考えが外れた事に驚き避けきれず攻撃を喰らってしまう爆豪。

 

 

 

 そして常闇も言う。

 

 

「爆豪…何故、緑谷を認めようとしない!!」

 

 

「どう言う事だ…クソカラス!!」

 

 

「お前は何時も緑谷を雑魚だと木偶の棒だの言うが龍悟と戦った姿を見てもまだそんな事が言えるのか!!!」

 

 

「黙りやがれ!!」

 

 思い出すのはレジェンド・フルカウルの緑谷

 

(認めてたまるか…デクが俺より上だなんて…認めてたまるか!!)

 

 

 爆破を放つがダークシャドウに防がれ効果が無い。

 

 

「そもそも、緑谷を道端の石ころと言うのなら…何故緑谷に突っかかる?」

 

 

「…れ…」

 

 

(弱ぇくせにヒーロー面するデク)

 

 

 

 

「お前は怖いんだろ、緑谷に追い抜かれるのが!強くなった緑谷にいつか自分がやってきた事の仕返しをされるのが!!」

 

 

(そんなデクはいつの間にかあんなに強くなった。龍悟に禁じ手を使わせる程に)

 

 

「…黙れ…」

 

 

 

「お前がしなくちゃならない事は、龍悟に勝つ事でも何でも無い…緑谷に今までの事のケジメをつける事だ!!」

 

 

(何でこの間まで後ろに居たやつが俺の前に居る!!)

 

 

 

「黙れぇぇぇえ!!!!」

 

 

 爆豪は叫び爆破で空中に飛び、常闇目掛けて落下ときりもみ回転を始める。両手から交互に放つ爆発で回転スピードを上げて超爆破を放った。

 

 

「榴弾砲着弾(ハウザーインパクト)!!」

 

 

 

「くっ!…宵闇よりし穿つ爪!!」

 

 

 常闇も一撃を放つが爆豪の超爆破にダークシャドウもろとも吹き飛ばされてしまった。

 

 

『常闇君場外!!爆豪君、決勝戦進出!!』

 

 

 

 

「…畜生…」

 

 

 それでも爆豪の姿は悲しげだった。

 

 

 

・・・・・・・

 

『決勝戦は準備が整い次第始めるから…選手は控室に待機してくれ』

 

 

 

「…行くか」

 

 それを観客席で聞いた龍悟は控室に向かう。

 

 

「龍悟…ここまで来たんだから絶対に勝ってよ!」

 

 

 USJの時の様に彼女が背中を押してくれた。

 

 

 

「…ありがとな…耳郎」

 

 

 決戦の時はすぐそこだ。

 

 

 

・・・・・・

 

『さぁこの後遂に決勝戦!宣言通り孫龍悟が勝つのか!それとも爆豪が阻止するのか目が離せないぜ!チャンネルはそのままだ!!』

 

 

 何処かの一室。照明を消し、カーテンも締め切った暗い部屋をテレビの明りだけが照らしている。そんな煌々と輝くテレビ画面の前で1人の男がベッドで寝ていた。

 

 

 

「チッ…あの変身のガキめ…!」

 

 

 

 男が、死柄木弔が忌々しげにそう吐き捨てた。テレビに映るはこれまでの試合のリプレイだろう、孫龍悟が黄金の姿に変身する所だった。間違いなく彼等、ヴィラン連合が雄英を襲撃した際に邪魔をしてきた少年だった。

 

 

 

 今でも思い出す…脳無を倒し自分をこんな無様にした…傷はまだ治っておらず自分はベッド生活…顔に火傷をおい…左目だってまだ開けない。そして『お前は負けたんだ』その言葉が夢に出てくる。

 

 

「絶対に殺してやる…」

 

 

 彼が憎悪を燃やすと…

 

 

「孫龍悟。その子が“あの脳無”を倒したという例の少年だね?」

 

 

 

「…来ていたのか、先生。ああ、そうだ…。黄金に変身して倒しやがった…」

 

 

 

 部屋に入ってきた男の言葉に死柄木は応えた。声の主は、かつて“悪の支配者”、“魔王”などと呼ばれ裏社会から恐れられた伝説的な巨悪、オール・フォー・ワン。死柄木達が“先生”と呼んで慕う男だった。

 

 

「僕も映像は見たよ…確かに強い並のヒーローを超えてる、それに彼と戦った轟と緑谷、彼等はいずれ君の障壁になる」

 

 

「ハッ…糞みたいな話だな」

 

 

 そう言いながら画面の龍悟に憎悪を向ける死柄木。

 

 

 そんな死柄木を見るオール・フォー・ワンの頭によぎるのはレジェンド・フルカウルの緑谷

 

 

(それにしても緑谷出久…彼が譲渡先だろうがあれ程の強さとは…弔を強化するべきか…)

 

 

・・・・・

 

 

『さぁ、雄英体育祭もいよいよラスト!雄英1年の頂点がここで決まる!決勝戦!孫龍悟VS爆豪勝己!!』

 

 

 名前を呼ばれ登場する爆豪と龍悟。爆豪は怒りと興奮で口元を歪ませているが、龍悟はいつもの無表情のままだ。2人の温度差にもかかわらず、スタジアムの観客たちのボルテージはドンドン高まっていく。

 

 

 『試合開始!!』

 

 

 

 ミッドナイトが告げる開始の合図。

 

 

 

 開始と同時に爆豪は爆速ターボで一気に龍悟まで迫り右手を振り下ろす。が、龍悟は超サイヤ人に変身して気を纏わせた拳をぶつける。

 

 爆発したが龍悟はダメージ無し爆豪は右手を殴られ痛みに顔を歪める。

 

 

「くそが!スタングレネード!!」

 

 

 閃光が龍悟の目を襲った。

 

 

「死ぃねぇえ!!」

 

 

 両手を龍悟に向けて最大威力の爆撃を放った。

 

 だが…爆豪は後ろから蹴りを喰らい吹き飛ばされた。

 

 

 

「んな、ぁ…!?何、で…!!」

 

 

「別に目が見えなくても気で感じる事はできる」

 

 龍悟は瞬間移動で爆豪の後ろに移動し蹴りを入れたのだ。

 

 

 それでも爆破で加速しながら龍悟に向かう爆豪

 

 

 龍悟も接近して拳を振るうが…

 

 

「当たるかよ!!」

 

 

 爆破で方向転換して龍悟の服を掴み投げ飛ばす。

 

 

 だが…龍悟は瞬間移動して爆豪に蹴りを入れるが爆豪はギリギリで避ける。

 

 

 龍悟はその距離で爆豪が爆破を繰り出す前に…

 

 

「ビックバン・アタック!!」

 

 

「がはぁ!!」

 

 

 

 ビックバン・アタックを繰り出し爆豪は吹き飛ばされる。

 

 

 互いの距離が開いた。また接近して爆破かと龍悟が考えてると…

 

 

「…何時まで舐めプしてんだよ!!」

 

 

 当然爆豪が叫びだす。

 

 

「どう言う意味だ?お前の要望通り超サイヤ人で挑んでるだろ」

 

 

「俺がデクより下だと言いてぇのか!!」

 

 

「まさか…お前…」

 

 

 龍悟は爆豪の望んでる物がわかったようだ。

 

 

 

「使えよ!デクの時に使った超界王拳ってやつを!!!!」

 

 

 

 それを聞いた時…耳郎の顔が不安に染まる。

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回予告

超界王拳を使えと言う爆豪。だが…緑谷、轟との戦いのダメージはまだ残ってる。何より耳郎との約束を破る訳にはいかない。

そんな時爆豪は自分の本音を叫ぶ。

果たして決勝戦の結末は!!

次回【激闘の決勝戦!!】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」





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激闘の決勝戦!!

「断る…アレは体にとてつもない負担が掛かる技だ。下手すれば自滅の可能性だってある…お前だってそれは望んでないだろ」

 

 

 

 

 爆豪の超界王拳を使えという言葉、龍悟はそれを断った。耳郎、緑谷、轟との連戦は確実に龍悟の体にダメージを与えていたそんな時に超界王拳を使えば自滅の可能性だってある。

 

 

 そう応えた龍悟は一瞬観客席の耳郎を見る、耳郎は不安でしょうがない様子だった。

 

 

(何より耳郎との約束がある)

 

 

「俺は…デクより下だと言いてぇのか!!」

 

 

 それでも爆豪は叫ぶ。

 

 

「デク以下の力しか出さないお前に勝っても意味無いんだよ!!」

 

 

 その顔は今にも泣き出しそうだった。

 

「俺は…俺は…昔の俺に戻りてぇんだ!!誰よりも凄いという自信を持って周りの誰もがそれを認めるあの頃の俺に戻りてぇんだ!!!!」

 

 

「かっちゃん…」

 

 

「爆豪…」

 

 

「嫌だったんだ…どいつもこいつも龍悟がナンバーワンと認めるのが…それを俺も認めちまってるのが!

考えて無い訳じゃなかった!俺より強い奴が居る事は!だけど、お前との差がありすぎた!!」

 

 

 叫びながら爆豪は向かってくる。

 

 

「なんで…」

 

 爆豪が右手を振りかざすが龍悟はその右手を掴む。

 

「なんで!」

 

 爆豪が蹴り上げるが龍悟は体を少し横にずらし避ける。

 

「なんで!!」

 

 爆豪が両手で爆破しようとするが龍悟の前蹴りで吹き飛ばされる。

 

 

 立ち上がりながら爆豪は叫ぶ。

 

「何なんだよ…使えよ…なんで…お前やデクに勝てねえと思うようになっちまったんだ!」

 

 

 

「クソザコのデクがお前を追いかけて俺じゃ勝てねえと思う奴に禁じ手まで使わせる程に強くなってるのに…なのに…なのになんで俺は!お前やデクに勝てねえなんて考える様になっちまってんだ!!」

 

 

「クソ髪やクソカラスの試合の時だって考えねぇようにしても、ふとした瞬間湧いて来やがる…だから、デクを倒した超界王拳のお前を倒して昔の俺に戻る必要があるんだ!!」

 

 

「使わねえお前と戦うくらいなら負けた方がマシだ…」

 

 

 その時…

 

 

 

「負けた方がマシだなんて君が言うなよ!!!!」

 

 

「緑谷…」

 

 観客席の緑谷が叫んだ。

 

「嬉しいのかよ!情けで龍悟君に超界王拳を使って貰ってそれで良いのかよ!」

 

 

「勝つのを諦めないのが君じゃないか!!」

 

 

 爆豪は言う。

 

 

「……使う気はねぇと…」

 

 

「…そうだと言ったらどうする」

 

 

 爆豪は何時もの敵顔で…

 

 

「引きずり出して…ぶち殺す!!」

 

 右手を上に左手を下にして爆破しまるで火炎ぐるまの様に回転しながら爆豪は龍悟に向かってくる。

 

 

「ふっ…ならやってみろ!!」

 

 龍悟はリベリオン・スピアで突っ込む。

 

 凄まじい爆発がおき爆豪が吹き飛ばされる。威力はリベリオン・スピアが上の様だ。

 

「まだぁ!」

 

 

 それでも突っ込む爆豪。

 

 龍悟は拳を振るうが…

 

「なっ!」

 

 爆豪は当たる一瞬、両手を下にして爆破し空を飛び今度は両手を上にして爆破、龍悟の横に着地し横腹を殴る。

 

「ぐっ…」

 

 それでも龍悟は爆豪に回し蹴りを入れ吹き飛ばす。

 

「「うぉぉぉぉお!!」」

 

 爆豪は爆速ターボで龍悟も超サイヤ人のスピードで突っ込み互いにすれ違う…爆豪の爆破を後ろ回し蹴りで払い右拳で殴る。

 

 

 爆豪も殴れてた時、最大爆破を至近距離でやり爆破で互いが吹き飛ぶ。

 

 

(くそが!接近戦じゃあいつに勝てねえ…なっ!!)

 

 

 爆豪は目を見開く。龍悟が流れるようにすり足のまま突っ込んで来て無数の打撃を叩き込み左の膝蹴りで顎を三発打ち抜き、のけ反った所を更に宙返りしながらの蹴りで跳ね上げる。

 

 

 着地した龍悟は右手を天に向けて掲げる。

 

 

 その掌には虹色に輝く宝玉が生まれ辺りを照らし出す。

 

 

「あれは、脳無を倒した!!」

 

 

 緑谷が叫ぶ。

 

 

 

「上等だ!!」

 

 

 爆豪も両手から交互に放つ爆発で回転スピードを上げて行く。

 

 

「ソウルパニッシャー!!」

 

 

「榴弾砲着弾(ハウザーインパクト)!!」

 

 

 龍悟は宝玉を拳を握って潰し、粒子となったそれを放つ。

 

 

 粒子が当たる瞬間爆豪も超爆破をするが粒子は脳無の時とは違い虹色に弾けた。

 

 

 虹色の閃光が超爆破をも飲み込んだ。

 

 

 虹色の閃光を喰らった爆豪は龍悟の真横を通り過ぎながら落ちていき爆豪は気絶した。

 

 

 同時に静寂が支配。誰もが、その状態から動けない。

 

 

 その中で最初に言葉を発したのは――相澤だ。

 

 

 

『……決着だ』

 

 

 

『ッ!――爆豪くん戦闘不能!! 孫君の優勝よ!!』

 

 

 

 我に返ったミッドナイトの声に周りの時も動き出す。

 

 

 そして、爆発した様に歓声が上がる。

 

 

 

 同時に龍悟は確かに聞いた。彼女の耳郎の声を。

 

 

 

「やったぁぁあ!!」

 

 

 

 観客席で叫ぶ耳郎や緑谷達の声を確かに聞きながこの場を後にする。

 

 

 

「さぁ!! まだ終わってないわよ!! この後は表彰式よ!!」

 

 

 

 ミッドナイトの声に歓声は更に上がる。

 

 

 長かった雄英体育祭は終わりを迎えるのだった。

 

 

 

・・・・・・

 

「ここは…保健室か…」

 

 

 保健室のベッドで爆豪は目を覚ました。

 

 

 結局、俺は一体何がしたかったのだろうか?爆豪はこれまでを思い出していた。

 

 

 勝利するオールマイトに憧れその為のうってつけの『個性』も発現した。だから自分は誰よりも強い。周りもそう言っていた。それを信じた。その固定観念に踊らされていた。

 

 

 だからこそ龍悟の強さを認めず下らない意地を張り続け、情けをかけてもらおうとした。これではどっちが雑魚の木偶の坊か分かったものじゃない。

 

 

「何がヒーローだよ…」

 

 

 結局自分も底辺と見下していた連中と変わらない。自分の努力が、どれだけ中途半端か。

 

 

 

「入るよ…かっちゃん」

 

 

 そんな時緑谷が入ってきた。

 

 

「んだよ。」

 

 

「話し合いたいと思って」

 

 

「ずっと気になってたんだ…何で僕がそんなに嫌いなの?」

 

 

「…それはお前が…」

 

 

 

――弱ぇくせにヒーロー面するからだ。

 

 

 その時常闇の言葉を思い出す。

 

 

『そもそも、緑谷を道端の石ころと言うのなら…何故緑谷に突っかかる?』

 

 

 

 違う。『出久』がいつしか『デク』に変わったのは―――

 

 

 

『大丈夫?立てる?頭打ってたら大変だよ?』

 

 

 

 あの手を差し伸べる姿に、ヒーローの面影が見えたからだ。ヘドロ事件の時もそうだ。自分では決してなる事が出来ないヒーローの面影が。

 

 

「……何で無個性のお前にヒーローの面影が有るのか…分からないのが嫌だった。理解できないのが怖かった…それがどうしようもなく、狂おしい程に羨ましく、妬ましかった…」

 

 

 

「後、何か企んでるのが気色悪かったんだ…何考えてるのかわかんねぇ…どんだけぶっ叩いても張り付いてきやがって…何もねえ野郎の癖して俯瞰した様な目で見やがって…まるで全部見下ろしてる様な…本気で俺を追い抜いて行こうとするその態度が目障りだった…」

 

 

 緑谷と爆豪。彼等は付き合いは長いけど本気で語り合ったことは無かった。

 

 

「そんな風に思ってたのか…」

 

 

 二人は溜まりこむ、そんな時常闇の言葉を思い出す。

 

 

『お前がしなくちゃならない事は、龍悟に勝つ事でも何でも無い…緑谷に今までの事のケジメをつける事だ!!』

 

 

「デク……今まで…すまなかったな……俺が全部悪かった…」

 

 

「かっちゃん……歯食いしばってね…」

 

 

 緑谷は突然レジェンド・フルカウルになる。

 

 

「デク…?ぐはぁぁあ!!」

 

 

 緑谷に思い切り殴られ何回転もしながら隣のベッドに沈んだ。

 

 

「今までの事はこれでチャラにしてあげるよ」

 

 

「………後で覚えてろよ…」

 

 

 笑いながら言う爆豪の頬に、熱い何かが流れて落ちて行くのだった。

 

 

・・・・・・・

 

 保健室の外にクラスの皆は居た。

 

 

「これでいいよね…」

 

 

「ああ、少しづつ距離は縮まっていくだろ」

 

 

「爆豪もこれでザリガニくらい住める下水道になったろ」

 

 

 麗日、常闇、上鳴がそれぞれの思いを言う。

 

 

「それにしても龍悟はどうした?あいつも無傷じゃないだろ」

 

 

 砂藤の言う通り龍悟は保健室には来ていない。そんな時梅雨ちゃんが応える。

 

 

「大丈夫よ。龍悟ちゃんは一番優しい場所に居るわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 選手控室そこで耳郎に膝枕されながら龍悟は幸せそうに寝ていた。

 

 

「…ありがとうね、ウチとの約束守ってくれて…」

 

 

 

END

 

 

 

 

 




次回【体育祭の終わり】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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体育祭の終わり

 今回の体育祭はA組の皆が龍悟という頂点にどれだけ近づけたかと言う話にしました。


『それではこれより!表彰式に移ります!』

 

 

 

 雄英スタジアムの上空に色とりどりの花火が幾つも打ち上げられる中、巨大な表彰台の前に立ったミッドナイトがそう宣言した。

 

 

 

 三位、常闇踏影。同じく三位、轟焦凍。

 

 準優勝、爆豪勝己。

 

 優勝、孫龍悟。

 

 

 

 それぞれの表彰台に4人の選手が順に上がると、その都度に大きな拍手が起きる。マスコミや観客のカメラのフラッシュもあちこちで輝きを放っていた。

 

 

『メダル授与よ!今年、一年生にメダルを贈呈する人はもちろんこの人!!』

 

 

 

「私が!メダルを持って『我らがヒーロー、オールマイトォ!!』き…た…のに……」

 

 

 

 メダル授与のため、格好良く登場するオールマイトだったが、不幸な事に台詞が被ってしまい、彼の登場シーンはグダグダになってしまった。悲しさに身を震わせるオールマイトに、ミッドナイトは手を合わせて謝る。しかし、すぐに気を取り直したオールマイトは早速、メダルの授与に取りかかった

 

 

 

「常闇少年、三位、おめでとう。強いな君は!」

 

 

 

「勿体無いお言葉」

 

 

 

「弱点を補う努力をした事とても素晴らしい!ただ! 個性に頼りきりじゃ駄目だ。もっと地力を鍛えれば取れる選択が増すだろう」

 

 

 

「……御意」

 

 オールマイトに指摘されたことを理解し、メダルを受け取る常闇。

 

 黒影の個性に身体が強化されれば、厄介になるのは間違いない。

 

 

 

「轟少年、三位、おめでとう。炎と氷を合わせた事とても凄かった。だけど、使うことは出来るが使いこなすためには訓練しなきゃいけない。でも、今の君なら、きっと力を使いこなせるさ」

 

 

 

「あなたのようなヒーローになりたかった…。そして龍悟に勝ちたい…その為には雄英で学んで、考えなければならないと思いました」

 

 

 

「良い顔してるね! 思う存分、学びたまえ!」

 

 

 銅メダルを首にかけてもらう轟。

 

 オールマイトがハグをして、ポンポンと背中を軽く叩いている。 

 

 

 今度は二位の表彰台へと向かう。

 

 

 

「爆豪少年…今は何も言うまい…悩み考えなさい…」

 

 

「…ああ…」

 

 それしか話さず銀メダルを首にかけてもらう…

 

 

 オールマイトは龍悟の前に立った。やはり優勝者への表彰とあってか、観客の歓声やカメラのフラッシュも凄い。

 

 

「さて…孫少年。伏線回収見事だった。一位、優勝おめでとう!選手宣誓は他の生徒を鼓舞すると同時に自分を追い込む為のものと分かっていたよ。全ての競技で一位だ。君はまだまだ強くなるよ!」

 

 

 

 今年、雄英体育祭一年の優勝者……孫龍悟。

 

 オールマイトは笑いながら一位の金メダルを首にかける。

 

 全ての競技を一位で通過し、選手宣誓での宣言を見事に実現させた。

 

 

 

「オールマイト…今回は体育祭ってことで生徒全員がライバルだった。皆それぞれの思いがあって勝つことに拘った……。けど、勝つことだけが全てじゃないんですよね」

 

 

 

「言いたいことは良く分かるよ。勝つことに拘るのもヒーローとして必要なことだ。でも、それだけじゃない。助けることも必要なんだ。どっちが大事なのかじゃない。両方とも大事なんだ。勝つことにも助けることにも欲張っちゃって良いんだよ!何よりも―――!!」

 

 

 オールマイトが表彰台から生徒全員に向かい、言葉を続ける。

 

 

 

「余計なお節介こそがヒーローの本質……。これを此処に居る皆に覚えていて欲しい!!」

 

 

 

 オールマイトの声が会場全体に響き渡る。

 

 生徒、観客、プロヒーローも全員がオールマイトの言葉に耳を傾ける。

 

 

 

「さァ!今回は彼等だった!しかし、皆さん!この場の誰にもここに立つ可能性はあった!ご覧頂いた通り、競い!高め合い!更に先へと昇っていくその姿!次代のヒーローは確実にその芽を伸ばしている!てな感じで最後に一言!皆さん、ご唱和下さい!せーの!」

 

 

 

「「「「プルス『お疲れ様でした!』ウル…えっ!?」」」」

 

 

 

「「「「え〜そこはプルスウルトラでしょ!?オールマイト!」」」」

 

 

 

「ああいや…疲れただろうなと思って……」

 

 

 

 最後の最後で再びグダってしまったものの、雄英体育祭はこうして幕を閉じた。

 

 教室では担任の相澤から、明日と明後日が休校になる事、そして休み明けに職場体験の指名事務所の発表を行うと伝えられて下校となったのだった。

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

「ただい――うわっ」

 

 

 

 龍悟が家の玄関の扉を開けた瞬間、クラッカーが幾つも鳴って、カラフルな紙テープと紙吹雪が舞う。

 

 

「「龍悟!優勝おめでとう!!」」

 

 

 

「ありがとう…父さん、母さん…」

 

 

 家族の温もりも感じながら龍悟は優勝パーティーを楽しんだ。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 時は遡り、東京都保須市……。

 

 雄英体育祭の裏でプロヒーロー・インゲニウムは重傷を負わされた。

 

 

 

「お前らは気づきもしない…」

 

 

 

 鋭利な顎と長いブツブツの舌が特徴。

 

 目元を包帯で隠し、赤のマフラーとバンダナ、プロテクターを着用。

 

 刃こぼれした日本刀と数本のサバイバルナイフを所持している。

 

 

 

「偽善と虚栄で覆われた…ハァ……歪な社会。ヒーローと呼ばれる者ども…俺が気づかせてやる……お前達は偽物だと…」

 

 

 

「探しましたよ。『ヒーロー殺し』…"ステイン"」

 

 

 

 突然、後ろから声を掛けられる。

 

 ステインは背負っている刀を抜き、後ろの人物に刃先を向ける。

 

 

 

「落ち着いてください…我々は【同類】…」

 

 

 

「!」

 

 

 

「悪名高い貴方に是非とも会いたかった」

 

 

 

 敵連合の黒霧はワープの個性でステインを連れて行く。

 

 

 黒いモヤは徐々に小さくなり、消えていく。

 

 

 龍悟が【ヒーロー殺し】と戦う日は近い。

 

 

 

 

 

END

 

 




次回予告

体育祭が終わり彼等は自分のコードネームと体験先を決める。

次回【ヒーロー名】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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ヒーロー殺し編 ヒーロー名

ヒーロー殺し編スタートです。


 

 雄英体育祭が終わり、休日2日も直ぐに過ぎ何時も通り学校が始まる。

 

 本日の天気は雨。傘をさし登校するが、龍悟は朝から既に疲れたような表情をしていた。

 

「朝から凄い声掛けられたね」

 

 

 

「……全くだぜ…」

 

 

 

 耳郎の言う通り、龍悟は雄英体育祭で活躍し優勝し、有名になり色んな人から声を掛けられた。

 

 最初は良い気分だったが、学校に到着するまで何十人もの人達に話し掛けられ、

 

 

『テレビ見たよ!! 優勝おめでとう!』

 

 

 

『凄い個性だったね!』

 

 

 

『憧れました! 握手してください!』

 

 

 ものすごく疲れての登校になってしまった。

 

 

 教室に入ると、そこには体育祭のことを語るA組の姿があった。

 

 

 

「超声を掛けられたよ来る途中!!」

 

 

 

「私もジロジロ見られて何か恥ずかしかった!」

 

 

 

「俺も!」

 

 

 

 

 

 

「おはよう」

 

 

 

 教室に入ってきた相澤先生の声が聞こえたクラスメイト達は素早く着席した。

 

 

 

「相澤先生、包帯が取れたのね。良かったわ」

 

 

 

 USJ襲撃事件からミイラ男のように全身ぐるぐる巻きだったが、雄英体育祭、休日期間が過ぎ、相澤先生に怪我は完治した。

 

 

 

「婆さんの処置が大袈裟だったんだよ。そんなことよりも、ヒーロー情報学は……今日はちょっと特別だ」

 

 

 

 相澤のその言葉を聞き、クラスメイト達を緊張が包み込む。

 

 ヒーロー情報学はその名の通りの授業。ヒーローに関する法律等が主な内容であり、その内容の多さと濃さから苦手とする生徒も多い。

 

 その授業で特殊と言った以上、テスト等の可能性は高く、全員が息を呑む。

 

――そして!

 

 

 

「コードネーム――つまりは“ヒーロー名”の考案だ」

 

 

 

『夢膨らむやつきたぁぁぁぁ!!!』

 

 

 と、叫び声が上がり教室内に響く。

 

 クラスメイトの殆どがテンションが高まり、立ち上がる。

 

 騒がしくなるが相澤によりクラスは一気に静まり返る。

 

 

 

 体育祭前に相澤が話したが、今回のヒーロー名を決めるのは「プロのドラフト指名」に関係してくる。

 

 

 体育祭の様子を見て既にプロ達から指名があり、それを元にプロの所へ職場体験に行かせるのが学校側の考え。

 

 

 

「――と言っても指名が本格化するのは2・3年……つまりは即戦力なってからだ。一年は大体将来への“興味”によるもので、情けない姿を見せれば一方的にキャンセルも珍しくない」

 

 

 

――ちなみに、肝心の指名結果はこれだ。

 

 

 

 相澤が黒板を操作すると、映像として結果が表示された。

 

 そこには名前・指名数が表示されており、全員がそれに意識を向けた。

 

 

 

――A組・指名件数。

 

 

 

   孫:7684

 

   轟:5492

 

  爆豪:3847

 

  緑谷:1672

 

  常闇:564

 

  飯田:309

 

  切島:286

 

  耳郎:159

 

 八百万:106

 

  麗日:83

 

  

「例年はもっとバラけるが……今回は突出した連中が多くてな。――4人に偏った」

 

 

 

(……7000も指名が)

 

 

 

 龍悟は純粋に結果に驚いていた。

 

 中には有名でないプロからの指名もあるだろうが、それでもその数は認められた証。素直に喜べる結果だ。

 

 

 

「やっぱ龍悟と轟か。けど納得は出来んだよなぁ……」

 

 

 

「つうか2位と3位逆転してるし、結構指名数にも差があるんだな?」

 

 

 

 上鳴と切島の会話に他のメンバーも頷く。

 

 龍悟は当然としても、轟と爆豪は順位は逆にも関わらず結構な差があった。あと、二回戦で敗退した緑谷が多い。

 

 これは流石に疑問を感じてしまうだろう。

 

 

 

「どうやらレジェンド・フルカウルの緑谷と超界王拳の龍悟の戦いが、プロ達の印象に残った様だな……」

 

 

 

 データがあるのだろう。資料を怠そうに見ながら相澤が呟いた。

 

 印象的に言えばやはり龍悟VS轟か龍悟VS緑谷が決勝扱いだったようだ。

 

 

「これを踏まえ…指名の有無関係なく、いわゆる職場体験ってのに行ってもらう」

 

 

 

 A組は一足先に経験してしまったが、プロの活動を実際に体験して、より実りのある訓練を行うということだ。

 

 

 

「それでヒーロー名か!」

 

 

 

「俄然楽しみになってきた!」

 

 

「だが、適当に付けると…」

 

 

「地獄を見ちゃうよ!」

 

 

 

 カツカツとヒールの音を立てて教室に入ってきたのは、露出の多い戦闘服を着込んだミッドナイト。

 

 

 

「世に認知され、プロ名になっている人多いからね!!」

 

 

「そういう事だ……俺には無理だからその辺はミッドナイトさんに頼んだ」

 

 

 

 そう言うと怠そうな相澤は寝袋に入ってしまい、そこからは説明通りミッドナイトが仕切り始める。

 

 

 名は体を表すって言葉という言葉がある。自分の持つ個性、将来自分がどうなるのか。

 

 名を付けることでイメージが固まりやすくなり、ヒーロー名に近づく。

 

 

 

「それが「名が体を表す」ってこと、『オールマイト』とかね」

 

 

 

 

 

―――15分後

 

「そろそろ良いわね!――できた人から発表してね!」

 

 

『まさかの発表形式!?』

 

 

 

 ミッドナイトの言葉に全員が驚いた。

 

 

 自分の胸にしまい、当日に名乗ると思ったがそうではないらしい。

 

 あくまで授業。そこは評価の為に忘れてはいけない。

 

 そしてそんな勇気ある第一号。それは青山だった。

 

 

 

「フッ! 僕は“輝きヒーロー”――“I can not stop twinkling”さ!」

 

 

 ただの短文だった。

 

 短文だというのにミッドナイト先生はしっかりとアドバイスをしている。

 

 

 

「じゃあ、次私ね。―――エイリアンクイーン!!」

 

 

 

 青山の次に名乗り出たのは、芦戸。

 

 ミッドナイト先生が却下し、やり直し。

 

 最初に変なものが発表されたので気まずい空気となった。

 

 

 

「……フロッピー。ずっと考えていたの」

 

 

 

「カワイイじゃない! 親しみやすくて良いわ!」

 

 

 梅雨ちゃんのおかげで元に戻る。

 

 

 その他には憧れのヒーローをリスペクトする者・自分の名前から取る者・シンプル故に被る者もいた。

 

 

 

「爆殺王!!」

 

 

 

「そういうのは止めた方が良いわね……」

 

 

 

 この様な全員が絶句する様な者もおり、文字通りの個性が出るネーミングばかりだ。

 

 

 

 轟は自分の本名だった。エンデヴァーの息子ということではなく、自分自信を表すという意思表示なのだろう。

 

 

 

「思っていたよりもずっとスムーズ!残っているのは飯田君、緑谷君、爆豪君、孫君ね」

 

 

 

 飯田は思い詰め、迷っていたが天哉というヒーロー名に…。

 

 緑谷のヒーロー名は……『デク』。

 

 

 

 今までは馬鹿にされ続けて好きではなかった。だけど、ある人に"意味"を変えられ、緑谷にとっては衝撃的で嬉しかったからこそ、このヒーロー名する緑谷。

 

 

 そして龍悟の番。

 

 

(俺のヒーロー名はこれしか無い)

 

 自分の姿は全てを超えた最強の融合戦士。その姿に恥じない様に努力を続けた。

 

 

「俺のヒーロー名は……龍拳ヒーロー!ゴジータだ!」

 

 

 教室内が静まり返る。

 

 

「龍拳はわかるけどゴジータは?」

 

 

 ミッドナイトが聞いてくる。

 

 

「龍の拳を放つヒーローという意味でゴジータは子供の時からヒーローになったら名乗ろうと考えた名前です」

 

 

「そう…ゴジータ…何だかシックリくるわね…いいじゃない!」

 

 

 

 ミッドナイトからもOKを貰い、龍悟のヒーロー名は確定した。

 

 

 

 

・・・・・・

 

「職場体験は一週間。肝心の職場だが、指名のあった者は個別にリストを渡すから、その中から自分で選択しろ。指名のなかった者は予めこちらからオファーした全国の受け入れ可のヒーロー事務所40件。この中から選んでもらう。それぞれ活動地域や得意なジャンルが異なるから良く考えてから選べよ」

 

 

 

 相澤がそう言って生徒たちにプリントを渡し終えた所で、一限目終了のチャイムがなった。相澤たちは“今週末までに提出しろよ”と言い残し、退出していく。

 

 

 

「うわ、龍悟のリストの厚さヤバっ!」

 

 

 

 龍悟がヒーロー事務所のリストを見ていると、横から耳郎が驚きの声を上げた。龍悟の指名件数は7千件を優に超えており、それらが書かれたリストの枚数は100枚近い。端から見ると分厚い冊子のようだった。

 

 

「ホントだ、すげぇ!なぁ龍悟、ちょっとそのリスト見せてくれよ」

 

 

 

「ん?ああ、別に構わない」

 

 

 

 耳郎の声に釣られて、切島も声をかけてきた。そして龍悟のリストを見せて欲しいとせがむ。特に頓着の無い龍悟は、気にすること無く自分のリストを切島に手渡した。それに便乗して他の皆も見る。

 

 

「エンデヴァー!?……それにギャングオルカ…エッジショット……まで!? 凄いよ龍悟くん! 全員が有名なトップヒーローだ!?」

 

 緑谷が叫ぶ。

 

 

「だけどもう目星はたてた」

 

 

「何処なの?」

 

 

 耳郎が聞いてる、他の皆も興味深々だ。

 

 

 

「それは、エンデヴァー事務所だ」

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回【職場体験の始まり】


龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」


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職場体験の始まり

  

  職場体験、当日。

 

 

 

 

 本日、雄英生徒一年は朝早くから最寄駅に集合していた。

 

 担任の相澤は簡単に短く、説明を言い始める。

 

 

 

「コスチューム持ったな。本来なら公共の場じゃ着用厳禁の身だ。相応の技術が注ぎ込まれた服だ。落としたりするなよ」

 

 

 

 資格を持っていない生徒達は通常なら戦闘服の着用は許可されていないが、

 

 今回は職場体験ということで雄英側が予め連絡を入れ、許可が出されている。

 

 サポート会社の技術が注ぎ込まれた戦闘服なので相澤は念を入れ、失くさないように生徒に話す。

 

 

 

「はーい!!」

 

 

 

「伸ばすな。『はい』だ、芦戸。くれぐれも失礼のないように! じゃあ行け」

 

 

 

 注意された芦戸は落ち込みながらも「はい…」と答える。

 

 説明を聞いた後、戦闘服の入ったケースを持つ。

 

 生徒達はそれぞれの職場体験先に移動を開始する。

 

 

 

 指名を出してくれたヒーロー事務所は雄英生徒をヒーローの卵として見ている。

 

 生徒の行動は学校全体の評価にも繋がるので、くれぐれも失礼のないようにしなくてはならない。

 

 

 

 生徒達は電車の時刻を確認している。

 

今日から一週間、ヒーロー事務所で職場体験する殆どの生徒は緊張していた。

 

 

「……轟? どうした?」

 

 

 

「ん? ああ、ちょっと飯田の様子が気になってな……」

 

 

 

 龍悟と轟の職場体験先はエンデヴァーヒーロー事務所なので、二人で目的地まで向かう。轟の目線は無言で歩いている飯田が視界に入る。

 

 嘗ての自分の姿に似ていたのか黙って飯田の背中を見つめていた。

 

 

 

 体育祭以降、様子が少し変だった。胸の内に秘めている感情を必死で隠し通すかのように…。

 

 

 

 体育祭後……ニュースで報道していた飯田の兄、ターボヒーロー『インゲニウム』の事件…逃走中の犯人は【ヒーロー殺し】として有名な犯罪者、『ステイン』。過去17名を殺害し、23名ものヒーローを再起不能に陥れた敵ヴィラン。

 

 

 

インゲニウムは幸い命は取りとめたようだが、下半身不随でヒーロー活動は絶望的らしい。

 

 龍悟は飯田の職場体験先が保須市だと轟に話す。

 

 

 

「飯田の職場体験先って保須だって緑谷が言ってた」

 

 

 

「!、……拙いんじゃねえか?」

 

 

 

「俺らが何とか出来る問題でもないだろ。それに復讐だって決まった訳じゃないしな…勝手な行動すればプロヒーローに止められるだろう」

 

 

 

「信じるしかねえか…」

 

 

 

 

 緑谷と麗日は飯田に何か言っている。だが、飯田は「ああ」と力のない笑顔を返してきた。

 

それはいつもの飯田とは思えない、酷く頼りなくて弱々しい物で、緑谷と麗日はそれを見て心配そうに顔を歪める。

 

 龍悟も飯田に声を掛ける。

 

 

「…何かあったら言えよ。俺も緑谷達もちゃんと話聞いてやるから」

 

「それは・・・」

 

「言いたくないのは分かる。だかな、心配してるんだ。お前が思ってるよりずっと…」

 

 

「何を考えて何をしようとお前の自由だけど、心配する人がいるって事忘れないでくれよ」

 

「…だが、僕は…」

 

 

 

 それだけ言うと飯田は逃げるように行ってしまった。

 

 

 

「早く行こうぜ。乗り遅れちまう」

 

 

 

「ああ」

 

 

 

 電車に乗り込む。

 

 今は自分達が学ぶべきことを学ぶためにNo.2のヒーロー事務所に向かう。

 

 

・・・・・

 

 

 数時間で着いたエンデヴァーヒーロー事務所。

 

 事務所だと言うのに高層マンションのような建物。

 

 

 龍悟は内心驚いていた。

 

 

 

「轟焦凍様、並びに孫龍悟様。お待ちしておりました。到着次第、社長室に来るようにと社長【エンデヴァー】より申し付けられております。ご案内しますので、こちらにお越し下さい」

 

 

(社長って呼ばれてるんだ)

 

 

 受付の女性に案内され、二人は事務所の社長室に入る。

 

 炎を溢れ出しながら立っているエンデヴァーは腕を組み仁王立ちをしていた。

 

 

 

「焦凍…ようやく覇道を歩む気になったか」

 

 

 

「アンタが用意したレールを進む気はない……前にも言ったが俺は俺の道を行く」

 

 

 

「フッ…まぁいい」

 

 

 

 

(挨拶し辛い…)

 

 

 

 親子二人で会話が進んでいる気がして邪魔になっているのかと思う龍悟。しかし、この事務所で一週間お世話になる以上、挨拶をしなくてはならない。

 

 

 

「一週間、よろしくお願いします」

 

 

 

「ふむ、孫君もよく来た。君の体育祭での活躍は見ていたよ。確か…超サイヤ人だったな、自身の強化更に応用力まで身に付けている。今すぐ、プロの相棒【サイドキック】に採用されてもおかしくない逸材だ」

 

 

 ここまで評価されていると思われていなかったので唖然としてしまう龍悟。

 

 

 

 

 

 

「エネルギーを剣などに変える繊細なコントロールは大したものだ。息子の焦凍はまだ君程ではない」

 

 

 

 轟は不満そうな表情をしているが実際その通りなので何も言えない。

 

 

 

 

「お互い同等の実力を持っていれば対抗意識が芽生え、高め合うことが出来るだろう。好敵手がいるだけで成長速度が大分違ってくる」

 

 

 

 

 炎をメラメラと揺らしながらエンデヴァーは本題である職場体験の話に移る。

 

 

 

「二人共、準備しろ。出かけるぞ、俺がヒーローというものを見せてやる」

 

 

 

「何処に?」

 

 

「東京都の保須市だ」

 

 

「保須…!」

 

 

 

「保須市だと?」

 

 

 

 轟と龍悟が驚きの声をあげた。

 

 

 

「それに……保須に潜伏しているヒーロー殺しを捕える」

 

 

 

 【ヒーロー殺し】ステインは、これまで出現した7カ所全てで、必ず4人以上のヒーローに危害を加えている。

 

 目的があるのかジンクスが分からないが必ずだ。

 

 保須では、まだターボヒーロー『インゲニウム』しか被害にあっていない。

 

 現れる可能性があるので、エンデヴァーは保須に足を運ぶ。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 敵連合のアジト、黒霧がマスターを務めるバーでは、

 

 ステインと死柄木が向かい合い、自分達の目的について話す。

 

 雄英襲撃時、死柄木が殺したいと思っている子供の写真。

 

―――孫龍悟。

 

 

 

「何かを成し遂げるにも信念…想いが要る。ない者、弱い者が淘汰される」

 

 

 

 死柄木は笑うが怒りと苛立ちが込み上げる。

 

 

 

「ハッハハハ…! いってえええ。強過ぎだろ……黒霧、こいつ帰せ。早くしろ!」

 

 

 

「身体が動かない…! 恐らくヒーロー殺しの【個性】……」

 

 

 

 死柄木は鋭い目で睨めつけられながらステインに押さえつけられている。

 

 

 

 鉄のブーツで腕を踏まれ、ステインが両手で持っているサバイバルナイフが肩を突き刺し、

 

 もう片方は首筋に置かれている。即座に力を込めれば首を切れる。

 

 

 

 黒霧と死柄木は保須市に現れたステインを敵連合に勧誘するためにアジトに連れてきた。

 

 しかし、ステインの癇に障ったのか、殺される寸前になっている。

 

 

 

 黒霧は身体が動かない様だ。ステインの個性で何かされたらしい。

 

 この個性で今まで、ヒーローの動きを封じ殺してきたのだろう。

 

 

 

「英雄ヒーローが本来の意味を失い、偽物が蔓延るこの社会も……徒らに力を振りまく犯罪者も粛正対象だ…ハァ」

 

 

 

「ちょっと待て待て…この掌は駄目だ。――殺すぞ?」

 

 

 

 顔を覆っている手のひらに、

 

 ステインのサバイバルナイフの刃が切り込まれようとしている。

 

 死柄木はサバイバルナイフを直に掴み、個性を発動する。

 

 

 

「――――!!」

 

 

 

「口数が多いなァ……信念? 仰々しいもんないね…。強いて言えば、そう…オールマイトだな。あんなゴミが祀り上げられている社会を滅茶苦茶にブッ潰したいなァ……とは思っているよ」

 

 

 

 ステインは驚愕の目で死柄木を見ていた。

 

 サバイバルナイフがボロボロに崩れ落ちる。

 

 死柄木に何かを感じ取り、ステインは後方へ跳ぶ。

 

 肩に傷を負いながら、ゆっくりと立ち上がり首を掻く死柄木。

 

 

 

「まだあのガキからの傷が癒えてないのにさ…こちとら回復キャラがいねえんだよ。責任取ってくれんのかよ?」

 

 

 

「それがお前か…」

 

 

 

「は?」

 

 

 

「お前と俺の目的は対極にあるようだ……。だが、『現在いまを壊す』、この一点に於いて俺たちは共通している…」

 

 

 

「ざけんな、帰れ、死ね。"最も嫌悪する人種"なんだろ」 

 

 

 

「真意を試した。死線を前にして人は本質を表す。異質だが……"想い"…歪な信念の芽がお前には宿っている」

 

 

 

 上から目線で語るステインにイラつく死柄木。

 

 ステインは死柄木の信念に興味を持ったようだ。

 

 

 

「お前がどう芽生えていくのか……始末するのはソレを見届けてからでも遅くはないかもな…」

 

 

 

「始末すんのかよ…。こんな狂ってる奴がパーティーメンバーなんて嫌だね俺……」

 

 

 

「死柄木弔、彼が加われば大きな戦力になる。交渉は成立した!」

 

 

 

 戦力的にも知名度的にもステインという戦力は大きい。

 

 動けるようになった黒霧を見る死柄木。ステインの個性は唯、活動を停止させることではないようだ。

 

 

 

「用件は済んだな!さァ『保須』に戻せ。あそこには、まだ成すべき事が残っている」

 

 

 

 龍悟…イヤ、龍拳ヒーロー【ゴジータ】と【ヒーロー殺し】が戦う時はもう直ぐそこだ。

 

 

 

 

 

END

 




次回予告

保須市でパトロールする龍悟達だが突如三体の脳無が暴れだす。
混乱の中龍悟はヒーロー殺しと相見える。

次回【ゴジータVSヒーロー殺し】

龍悟;耳郎「「更に向こうへPIusUItra!!」」





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ゴジータVSヒーロー殺し

ゴジータブルーとても格好いいですよね。

実はリメイクをしようかと思うのですが興味がある人は活動報告を見てください。


 

 龍悟達が保須市に来て2日が経った。ホテルに宿泊し、コスチュームに着替え、エンデヴァー同伴で保須市をパトロールする。

 

「なあ、龍悟はどうして親父の所に来たんだ?」

 

 準備の時に轟が聞いてきた。

 

 

「事件解決数史上最多の異名を誇るエンデヴァー事務所。そこならヴィランにどう対処するかヴィランにどのような戦い方をするか学べる所は多いと思ってな」

 

 龍悟は確かにヴィラン連合を倒したがヴィランには様々な奴がいる、それぞれにどう対処するかそれを学びたいと考えていたのだ。

 

 

「全員、準備はいいか?では、これより保須市でのヒーロー活動を行う!どんな時も複数人で行動する事を常に心懸けよ!それではパトロール開始だ!」

 

 

 

 パトロールの時間になり、エンデヴァーが各員に檄を飛ばす。

 

 この日のパトロールには男性2人のサイドキックが同行する事になった。龍悟と轟を含めると計5人によるパトロールである。

 

 

 

 

 それからしばらくして、日も傾いてきたのでそろそろ拠点へ戻るか、という話が出た時だった。突如として腹に響くような重低音が遠くから聞こえた。

 

 

 

「爆発音だッ!アッチの方から聞こえたぞ」

 

 

 龍悟は気で感知し他も何処から聞こえてきたのかきちんと聞き分ける。

 

 

「孫、場所は分かるか?分かるなら瞬間移動で行く!」

 

 

「大丈夫です。場所は分かります。掴まってください」

 

 その言葉にエンデヴァー、轟、サイドキック達は掴まり龍悟は瞬間移動を開始した。

 

 

・・・・・・

 

 

 保須市江向通りの細道…そこで今まさに飯田が【ヒーロー殺し】ステインに殺されそうだった。

 

 

 

「じゃあな。正しき社会の供物」

 

 

「黙れ…黙れ!……何を言ったって! お前は兄を傷つけた犯罪者だ!!」

 

 

 怒りの飯田が叫ぶがステインは聞く耳持たずで刃を振り下ろすその時だった…

 

 小さな影がステインを吹き飛ばした。

 

 

 

「助けにきたよ、飯田くん」

 

 

 

・・・・・

 

 

 現場に来た龍悟達、そこに居たのはなんとUSJを襲った時にいた脳無に似た者だった。

 

 

「この時勢にテロ活動か? 馬鹿な真似を……!!」

 

 

 

 エンデヴァーが殴り飛ばした。

 

 脳無は後方へと後ずさる。炎で焼け焦げた腕が元通りに戻っていく。

 

 どうやら再生の個性を持っているみたいだ。それに加え、ヒーローを何人も吹っ飛ばした力…死柄木が言っていた肉体改造を施し個性を複数持ち合わせている。

 

 

(だが、USJの時ほどのパワーやスピードがない。コイツはUSJにいた奴の劣化版と言ったろところか)

 

 

 

「ほう…。コイツ、再生か。なら――――!!」

 

 

 

 エンデヴァーは脳無と取っ組み合う形で顔を掴む。

 

 

 真紅の炎が津波の如く脳無に襲い掛かる。

 

 

 眼前の敵が抵抗することなく紅い炎から青い炎へと変わり呑まれていく。

 

 

 空気が一瞬で熱された。全身を纏めて焼き焦がした。

 

 

 

「炭化した細胞では再生できまい」

 

 

 

 

 龍悟達はまるで映画のような規模の破壊活動の当事者になっている。

 

 

 

「…ッ!おい、龍悟!携帯見ろ!」

 

 

 

「なんだこんな時に!」

 

 

 

「いいから携帯見ろって!」

 

 

 

 轟の声に促され、龍悟は避難誘導をしながら携帯をチェックした。画面には緑谷からメッセージが届いたアイコンが表示されている。つい先程送られてきたものらしい。

 

 

 

「緑谷からクラスメイト全員にメッセージ…?しかも住所だけ…?保須市江向通りの細道…まさか、緑谷の身に何かあったのか…!?」

 

 

 

「焦凍!孫!携帯じゃない!俺を見ろ!!」

 

 

 

 龍悟達に気付いたエンデヴァーが諌めの言葉を放つ。だが、その言葉は2人の耳には入っていなかった。

 

 

 

「江向通り4-2-10の細道。そっちが済むか手の空いたプロがいたら応援頼む。友達がピンチかもしれねぇ。龍悟、緑谷の所に行くぞ。瞬間移動で連れて行ってくれ」

 

 

 だが、それをエンデヴァーが許すはずも無かった。彼は職場体験期間中における孫たちの保護管理者なのである。

 

 

 

「馬鹿者!仮免も持っていない学生だけで別行動など認められる訳が――ッ!」

 

 

 

 エンデヴァーが怒鳴る。しかし、彼は途中で言葉を失った。轟が、頭を下げたのである。

 

 

 

「…頼む、親父。説教なら後からいくらでも聞く。緑谷アイツは意味なくそういう事をする奴じゃ無いんだ。頼む…!」

 

 

 

「轟…確認した…確かに緑谷の気を感じる、近くに飯田も居る…そして…もう一人居る…お願いします…」

 

 

 

 

 

 龍悟は轟の隣に立ち、彼と同じく頭を下げる。そんな2人を見て、エンデヴァーは小さく溜息を吐き、呆れた声で許可を出した。

 

 

 

「…仕方無い…行け、この馬鹿者どもめ。念の為、インカムは常にオープンにしておけ。良いな?」

 

 

 

「分かりました。ありがとうございます…!行くぞ、轟。掴まれ」

 

 

 

「頼む」

 

 

 

 龍悟は瞬間移動をした。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 薄暗い路地裏でヒーロー一人、そして飯田が倒れており、緑谷が一人でステインと対峙しているのだ。

 

 

 

 緑谷には『レジェンド・フルカウル』がある、だが…ステインによる斬撃のカスリ傷で血を摂取され、身体の自由を奪われてしまっていた。

 

 

 

(やられた……!――血だ! ステインは血を摂取してその人の動きを封じるんだ……!)

 

 

 

 緑谷はステインの個性を見抜いた。

 

 一対一ではステインの身体能力を合わせ、強個性ではないにしろ沢山のヒーローを倒してきた力。

 

 

 龍悟とは違う威圧感に緑谷は倒れてしまい、ステインは緑谷を見下ろしながら飯田の下へ近付く。

 

 

 

「口だけの連中は多いが……お前は生かす価値がある。こいつらとは違う」

 

 

 

「なっ! や、やめろぉぉぉ!!」

 

 

 

 彼の真上に立ち、緑谷の叫びも虚しく刃こぼれした狂気に染まった刃を振り上げるステイン。

 

 

 全てを捨ててでも助けたいのに動けない。緑谷の目の前で飯田の命が散らされ様とした時だ。

 

 

 

――地面を氷結が、上を気弾が走ってステインを襲う。

 

 

「助けに来たぞ…いずれプロも集まる。俺達の仕事はその間――」

 

 

「あぁ…守る事だ。絶対に三人共死なせねぇ」

 

 

 

 

「龍悟君!! 轟君!! 何で二人が!?」

 

 

 

 現れた二人に緑谷は嬉しさよりも困惑気味の様子だ。

 

 

 

「ハァ…今日は邪魔ばかりだな……!」

 

 

 

 面倒そうに呟くステインだったが、その間に緑谷が叫ぶ。

 

 

 

「二人共! そいつに血を見せちゃ駄目だ! 血の経口摂取で相手の自由を奪う個性だ!」

 

 

 

「それで刃物か!距離を取れば!!」

 

 

 

 

 轟が氷結を動けない三人を纏い、そこに熱で溶かして一気に自分の方へと運び、炎で攻撃するが…

 

 

「悪くない……が!」

 

 

 ステインは恐るべき速さで避け轟に刃を投げるが…

 

 

「油断するな轟…」

 

 

 その刃を龍悟は掴み取った。

 

 

「俺が行く、援護を頼む」

 

 龍悟は超サイヤ人になりステインを睨む。そんな龍悟をステインは嬉しそうに見た。

 

 

 

「いい目だ…お前はとてもいい…俺が見た中で一番信念を持った者だ…名を聞こう」

 

 

 正直応える義理は無いが時間稼ぎの為龍悟は言った。

 

 

「…俺は…龍拳ヒーローゴジータ…貴様を倒す者だ!!!!」

 

 

 

 遂にゴジータとステインの対決が始まる。

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 




前書きにも書きましたが興味がある人は活動報告を見てください。


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黄金の信念

リメイクについてのご報告があります。

気になる方は活動報告を見てください。


「轟君…龍悟君まで…!」

 

 

 

「何で君たちが…!?」

 

 

 

 飯田と緑谷が驚愕の声を上げる。保須市に龍悟達が居ること自体、彼等は知らなかったのだ。

 

 そもそも、緑谷がクラスメイトに位置情報だけを一括送信した理由は、“通報する隙も無いから、誰か代わりに通報してくれ!”という意味からだ。まさか、直々に助けに来るとは思ってもいなかった。

 

 

 

「何でって、そりゃこっちの台詞だ。何でこんな状況になってんだ。まぁ、とにかく安心しろ。すぐにプロも到着する」

 

 

 

 轟は嘘を吐いた。応援の到着まで数分はかかるだろう。倒れている3人を安心させる為、そして、“これでヒーロー殺しが撤退してくれれば…”という願いを込めた嘘であった。

 

 しかし、それを嘘と見抜いたのか、もしくは一瞬で殺害出来るという自信が有るのか…、ステインは怯むような様子は見せず、ただ龍悟を見ているだけだ。

 

 

 

「ハァ…行くぞ!」

 

 

 

 龍悟と轟が己の信念に沿うか否か。それを確かめるべく、ステインが両手を振るった。いつの間に握っていたのか、何本もの投げナイフが倒れている3人の負傷者に襲いかかる。

 

 

 

「クソ!」

 

 

 

 轟が舌打ちした。氷壁で守れるのは自分の後ろに居る緑谷と飯田のみ。龍悟とその後ろに居るネイティブは遠くて氷壁が間に合わないのだ。

 

 

「やらせるか!」

 

 だが龍悟が気弾で消滅させる。

 

 

 

「やはり……良いなお前」

 

 

 ステインは刀を振りかぶり、上空から龍悟に迫る。その時だった。緑谷がステインの横っ面を殴り飛ばしたのだ。しかし、決定打には成らず、ステインは体勢を整えて着地する。

 

 

 

「なんか普通に動けるようになった!」

 

 

 

「あの子は一番後にやられたハズ…!」

 

 

 

「ってことは考えられるのは3パターン。人数が多くなるほど効果が薄くなるか、摂取量か…、血液型によって効果に差異が生じるのか…」

 

 

 

 一番後にやられた緑谷が最初に解けた。龍悟達は警戒しながらその事からステインの個性を推測していく。そして、最も可能性が高いと思われた推論は『血液型』だった。その結論に達した時、ステインは少し嫌な顔をしながら溜息を吐いた。

 

 

 

「だが、個性が分かった所でどうにもならねぇか…」

 

 

 

「僕が前に出るよ。2人は後方支援をお願い」

 

 

 

 轟、緑谷、龍悟の3人が並ぶ中で、緑谷が一歩前に出る。龍悟の気弾、轟の氷と炎で援護、緑谷がメインそれが緑谷の考え。だが、そんな緑谷を押しのけて龍悟が更に前に出た。

 

 

 

「いや、俺が奴を抑える。轟と緑谷は負傷者を担いで逃げてくれ」

 

 

 

「な、何を言ってるんだ龍悟君!」

 

 

 

 緑谷が慌てたような声を出した。

 

 最も戦闘能力の高い龍悟が囮となって、緑谷と轟が負傷者を担いで撤退する。確かに効率的な手段ではある。だが、その手段を選ぶ気など緑谷には毛頭無かった。

 

 

 

 

「却下だ。奴は身体を動けなくする個性の様だが、万が一それを喰らえばお前でも無理だ」

 

 

 

 緑谷と同じく轟も同じ気持ちだった。心情的にも理屈的にもここで引く気は全く無い。だが、そんな彼等に対して、龍悟は静かに首を横に振った。

 

 

 

 

「なんで…!龍悟君!?」

 

 

 

「龍悟!お前ッ!」

 

 

「例え自分より強い敵がどんな個性を持っていようと…どれだけ傷だらけになろうと立ち上がり戦う…それが俺のヒーローの信念だ」 

 

 

 

 

 龍悟の言葉に、緑谷と轟が声を荒げた。倒れている飯田やネイティブも絶句している。しかし、この場で唯一、ヒーロー殺しステインだけは龍悟の信念を聞き、震える程に歓喜していた。

 

 

 

「そうだ!真のヒーローとは自己犠牲の上でのみ成り立つ。お前は良く分かっている。傷だらけになろうと、ただただ他を救い出す。それこそが正しく本物の英雄ヒーローだ!!」

 

 

 ヒーロー殺しとしての彼の信念は『英雄回帰』。“ヒーローとは見返りを求めてはならず、自己犠牲の果てに得うる称号でなければならない”という主張の下、彼は贋物ヒーローの粛清を繰り返していた。

 

 

 

「良いぞ、凄く良い…。お前の黄金の信念はオールマイトにも匹敵する。…まさかこんな所で出会えようとは…」

 

 

 

 ステインが恍惚の表情で天を仰ぐ。彼は唯一オールマイトだけを本物の英雄と認めており、オールマイトだけが己を殺す資格が有ると思っていた。

 

 

 しかしこの日、己を殺す資格を持つ者が1人増えたのだ。これはステインにとって狂喜乱舞する程に嬉しい出来事だった。

 

 

 

「さぁ、他を救う為に俺を殺してみろッ!」

 

 

 

「なっ!?」

 

 

 

「クッ!」

 

 

 

 瞬間、息を呑む程の濃厚な殺気が緑谷たちに襲いかかった。全身からは冷汗が溢れ、足は恐怖で震える。圧倒的な死の気配がそこに有った。

 

 そんな中、龍悟だけがステインに向けて飛び出した。

 

 

「いいぞ!!」

 

 ステインは歓喜し刃を振り下ろす龍悟はスピリッツセイバーで防ぐ。

 

 

 始まる剣激戦互いの体に小さな切り傷ができる。

 

 ステインは距離を取りナイフを投げ、その隙に間を詰める。龍悟がその攻撃を気弾で迎撃しようとした時だった。

 

 

 

「ハッ!」

 

 

 

「15%フルカウル!」

 

 

 

 投げられたナイフは氷壁に阻まれ、ステイン本人は殴り飛ばされた。緑谷と轟は逃げていなかったのだ。

 

 

 

「轟!緑谷!なんでッ!」

 

 

 

「君をおいて逃げられる訳ないじゃないか!僕達は……仲間じゃないか!!!!」

 

 

 

「そうだ。緑谷も飯田もそこのヒーローの人も、そして龍悟、お前も。俺たちが守る。全員で生きて帰るぞ」

 

 

 

 緑谷が龍悟の隣に立ち、ステインにプレッシャーをかける。そして轟は後方で負傷者を庇いつつも、何時でも氷結を発動出来るように構えていた。

 

 

 龍悟は逃げなかった2人を怒鳴りつけたい気持ちに駆られたが、出来なかった。怒り以上に、共に戦ってくれる事に対して嬉しさを感じてしまったのだ。

 

 

 

「轟、緑谷…ありがとうよ……」

 

 

 

「おう」

 

 

 

「うん!」

 

 

 

「ハァ、やはり…お前たちは良い…ッ!」

 

 

 

 再び戦いが始まった。龍悟が攻撃、轟が防御、緑谷が遊撃という形でステインに攻めかかる。だが、やはりステインは強い。まともに戦えるのは龍悟だけだ。

 

 

 

「痛ッ!」

 

 

 

「大丈夫か緑谷!」

 

 

 

「だ、大丈夫!そこまで深くない!」

 

 

 

「良いから後ろに下がって止血しろ!」

 

 

(やはり強い…個性無しならもしかしたらミリオ先輩より上かもしれない)

 

 

 

 

 投げられたナイフを躱しきれず、緑谷が足を切られてしまった。傷は深くないが、それでもポタポタと血が垂れている。轟の指示で緑谷が後ろに下がり、龍悟が前線を支える為に注力する。

 

 

 

「なぜだ皆…止めてくれ…もう…僕は…」

 

 

 

「やめて欲しけりゃ立て!!なりてえもん、ちゃんと見ろ!!」

 

 

 

 目の前でクラスメイトが次々に傷つけられる様子は、飯田の心を酷く傷つけていた。友に守られ、血を流させる。これほど苦しく悔しい事は無い。自分の命を捧げてでも、この戦いを止めて欲しかった。

 

 涙ながらにそう懇願する飯田に、轟は喝を入れた。

 

 

 

(僕のなりたいもの…!兄さん…!僕は未熟者だ、彼等の足下にも及ばない!それでも…それでも今ここで立たなきゃ、二度と彼等に、兄さんに追いつけなくなってしまう!)

 

 

 

「うおおお!!レシプロバースト!!」

 

 

 

 ただの偶然か、それとも運命か。飯田が覚悟を決めた瞬間、ステインの個性が解けた。歯を食いしばり、心を奮い立たせる。彼の渾身の蹴りはステインの刀をへし折り、更に一撃を叩き込んだ。

 

 

 

「飯田!解けたか!」

 

 

 

「飯田君!」

 

 

 

「皆、関係ない事で…申し訳ない。だからもう!皆にこれ以上の血を流させる訳にはいかない!」

 

 

 

 そう言って飯田が、ステインの前に立ちはだかる。その姿は正にヒーローそのものといった様子だが、ステインだけはそれを認めなかった。憎悪の目で飯田を睨み付け、怒りを放っている。

 

 

 

「友に感化され、取り繕おうとも無駄だ。人間の本質はそう易々と変わりはしない。どう足掻こうとも、お前は私欲を優先させる贋物にしかならない!本物の英雄ヒーローを歪ませる社会のガンだ!」

 

 

 

「飯田、耳を貸すな!」

 

 

 

 龍悟が叫ぶ。一見、ステインが言っている事は正しく聞こえるかもしれない。しかし、実際はステインの押し付けだ。

 

 

 

「いや、奴の言う通りさ…。僕にヒーローを名乗る資格など無い…。それでも、折れる訳にはいかないんだ…!俺が折れれば、インゲニウムは死んでしまう!」

 

 

 しかし、飯田にはステインの信念が理解出来た。理解出来てしまった。それでも、飯田には譲れない信念があるのだ。兄への思い、ヒーローへの思い…。それは絶対に譲れぬ飯田の信念だ。

 

 

 

「論外ッ…!贋物が本物の英雄の隣に立つなッ!」

 

 

 

「やらせるかよ!ヒーロー殺し!」

 

 

 

 怒りを叫ぶステインが飯田に襲いかかるが、龍悟が刃を受け吹き飛ばす。

 

 

(このままじゃ緑谷達の怪我が増えるばかりだ…一か八か…) 

 

 

「……皆少し離れてくれ…」

 

 

 龍悟の言葉に不思議に思いながら離れる。

 

 

「まだ試して無いがやるしかない…」

 

 

 龍悟は言うと同時に一気に気を引き上げる。

 

 

「なっ!?」

 

 

 

 ステインが目を見開くと同時、龍悟の翡翠の瞳が更に鋭くなり、青白い電撃を纏った姿。

 

 

 それこそまさにーー

 

 

「これが…超サイヤ人を超えた超サイヤ人……超サイヤ人2だ!!!!」

 

 

「超サイヤ人2…」

 

 

 緑谷がつぶやいた。

 

 

 

「さぁ、決着をつけようぜ!!」

 

 

 

 

 

END

 

 




前書きにも書きましたが興味がある方は見てください。


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決着を付けろ超サイヤ人2

 

 

「これが…超サイヤ人2だ!!」

 

 凄まじい気を放ちながら龍悟は叫ぶ。

 

 

「超サイヤ人を超えた超サイヤ人…」

 

「そうだぜ緑谷、超界王拳は安全策が見つかるまで使わないと耳郎と約束したからな、だったら超サイヤ人を強くすればいい…」

 

 

 そう言い龍悟はステインを睨む…

 

 

「さぁ…ケリをつけようぜ!」

 

 

 龍悟はステインに飛び出した超サイヤ人を超えたスピードで…

 

 

「なっ!?」

 

 そのスピードに対応できずステインは殴り飛ばされた。

 

 

「まだ行くぜ!」

 

 龍悟は攻撃を続ける。ステインも反撃するが…棘付きブーツの蹴り、回収したナイフの投擲、刀による斬撃、そのどれもが、手を伸ばしきらずとも届く距離にいる筈なのに、掠りもしない。完全に避けきれない物はスピリッツセイバーで弾かれ、軌道をずらされる。その威力に耐えきれずにナイフが、鉈が、ひび割れては砕け散る。

 

 

 

「いいぞ、もっとだ。もっと!」

 

 

 

 最後の鉈を叩き折り、ステインの得物は棘付きブーツと刀一振りだけとなった。

 

 

 

「ハァ…実に良い。その力、その輝き。正しくヒーローだ!!」

 

 

「そりゃ、どうも!!」

 

 

 刀を白羽取りで受け止め龍悟はステインを蹴り飛ばした。

 

 

「これで最後だ!ヒーロー殺し!!」

 

 

 

 龍悟が両手の手首を合わせて右腰に身体をひねり、気を貯める。

 

 

 

「かぁー、めぇー、はぁー、めぇー!!」

 

 

 

 ステインの目が鋭く細まり、刀を構える。

 

 

「その技を体育祭で見せてもらった、いい技だが放つ瞬間に一瞬、無防備になる。俺を相手にその技は通じない!」

 

 

 動きを止める龍悟の肩を狙って投げられた刀。

 

 

 

 しかし、当たる寸前で龍悟の肉体が消えた。

 

 

 

 「な、何!?」

 

 

 

 目を見開くステインの懐に、龍悟が踏み込んでいる。

 

 

「瞬間移動!行けー龍悟君!!」

 

 

 緑谷が叫ぶ。

 

 

 

「波ぁああああああっ!!!」

 

 

 

 ステインは光にその姿も飲み込まれていく。

 

 

 

 光が止んだ時そこには倒れ伏すステインが居た。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

「2人の生存を確認。現場に居合わせた者たちも死者は居ないようです。しかし、ケガ人多数。ショートも左腕から流血しています。…ええ、命に関わるような怪我では有りません。救急車と警察、両方に通報をお願いします」

 

 

 

 その後駆け付けたエンデヴァーのサイドキック達が息も整わない内から仕事を分担してこなしていた。エンデヴァーへの報告、負傷者の治療、ステインの確保。その手際の良さは、流石はエンデヴァーのサイドキックと言ったところだろうか。

 

 

「おい!アンタ、大丈夫か⁉」

 

 

 サイドキックの一人が倒れているネイティブに声をかけた。彼は未だにステインの個性の影響を受けており、身体を動かせずにいた。

 

 

 

「俺はヒーロー殺しの個性で動けないだけだ…!奴は対象の血液を舐めることで動きを抑制させる個性、俺の傷は比較的浅い。俺の事より、アーマーの子を頼む…!あの子が一番怪我をしている」

 

 

 

「キミ、怪我を見せなさい…深いな、キミから応急処置をしよう。すまないが、他の子たちは少し待っていてくれ」

 

 

 

 飯田の傷は深かった。特に左肩は貫通する程の刀傷を受けており、失血量も多い。

 

 

 

「何時目覚めるか分かりません。監視しておきます」

 

 

 

「もしも縛る前にヒーロー殺しが起きた時は、俺の氷結で拘束します」

 

 

 

「…そうだな、頼む。だが、近付き過ぎるなよ。もしも、ショートの氷結で拘束出来なかった場合は、俺たちが相手をする。2人共すぐに下がり、負傷者を連れて撤退しろ。これは命令だ。いいな?」

 

 

 

 龍悟が言うと、自分の怪我の応急処置を終えた轟も続いた。サイドキックの彼は一瞬苦々しい表情をしたが、それを受け入れた。そして2人に命令を出す。これは絶対条件だ。有無も言わせぬ口調に龍悟達も頷いて了承した。

 

 

 

 サイドキックの彼はステインが完全に失神していることを確認した後ロープで、ステインを縛る。

 

 

 腕は後ろ手に縛り上げて、しっかりと固定。更に、その上から両腕ごと身体を縛る。これでステインの拘束は完了した。

 

 

 龍悟は周りを見渡す。飯田の応急処置が済み、ネイティブも治療を終えていた。更に、ステインの個性の効果も切れたようで、彼もようやく動けるようになっていた。

 

 

 

「皆、動けるようなら表に出よう。警察も救急車もすぐ来る筈だ。傷が痛むと思うが、それまで我慢してくれ」

 

 

 

 サイドキックの2人がステインを左右から掴み連行し、残り1人が背後から見張る。その後を追うように龍悟達も歩いて移動していた。

 

 

 

「悪かった。プロの俺が完全に足手まといだった…」

 

 

 

「いえ…一対一でヒーロー殺しの個性だと、もう仕方無いと思います…強すぎる…」

 

 

 

 トボトボと歩いていたネイティブが申し訳なさそうな表情で詫びると、緑谷は彼を擁護した。確かにステインは強かった。一対一で彼に勝てるような人間は、プロの中でもほんの一握りだけであろう。ヒーローオタクの緑谷はそう思っていた。

 

 

 

「それでも、すまなかった。特に、体育祭優勝者の君…。守ってくれてありがとう。おかげで助かった。他の子たちも、本当にありがとう」

 

 

 

「いえ…無事で良かったです」

 

 

 

 しかし、ネイティブはプロヒーローだ。『仕方無い』という言葉に甘えるのは、プロとしての矜恃が許せない。そして何より、助けてくれた龍悟達に深く感謝していた。

 

 龍悟がその言葉に無難に対応する。

 

 

 

「細道…ここか!?…あれ?エンデヴァーさんから応援要請を承ったんだが…子ども!?いや、この子たち雄英の…」

 

 

 

「おい、こいつヒーロー殺し!?捕まえたのか!凄いな!流石はエンデヴァー事務所のサイドキックだ!」

 

 

 

「え?あ、いや、そういう訳じゃないんだが…」

 

 

 

 表通りへと出ると、数人のヒーローが走って近づいて来るところだった。彼等はエンデヴァーのサイドキックでは無く、現地のヒーローたちである。エンデヴァーの応援要請を受けて、この現場へと赴いてきたところだった。

 

 彼等は龍悟達を見てざわめき、そして拘束されたステインを見ると驚愕の声を上げた。確かにこの状況では、子どもたちはステインに襲われた被害者にしか見えないし、それをサイドキック達が倒して拘束したかのようにしか見えないのだが。

 

 

 

「何でお前がここに!座ってろって言っただろ!」

 

 

 

「グラントリノ!ご、ごめんなさい…」

 

 

 

 更にもう1人、グラントリノというプロヒーローも到着した。随分と年配のヒーローであるが、緑谷の口ぶりからするに彼が緑谷の保護管理者なのだろう。説教を受ける緑谷を見ながら、龍悟はそう考えていた。

 

 因みに、グラントリノは保須に現れた脳無の1体をたった1人で倒してから、この現場に来ている。その小柄で老いた姿からは想像出来ないが、このグラントリノという老人はトップヒーロークラスの戦闘力を持っているのだ。

 

 

 

「まぁ良く分からんが…とにかく無事なら良かった。だが、渋谷行きは取り止めだ。まずは病院に行って、怪我を診てもらわんと…ッ!?伏せろッ!」

 

 

 

 緑谷への説教もひとまず終わり、皆で救急車や警察を待っていると、突如としてグラントリノが叫んだ。全員が彼の視線の先を辿る。そこには、血を流しながら空を滑空する翼の生えた脳無の姿があった。

 

 

 

「飛行脳無!?クソッ!向こうのヒーローたちは何やってんだ!?」

 

 

 

「まさか、ヒーロー殺しを助けに来たのか!?やはりコイツらはグルなのか!?」

 

 

 

 同じ地域、同じ時間にステインとヴィラン連合が騒動を起こしたのだ。ただの偶然とは思えない。両者は何かしらの関係にあると、エンデヴァーやサイドキックたちは考えていた。そして、ステインとヴィラン連合が仲間であるのならば、この脳無はステインを助けに来たに違いない。そうはさせじとサイドキックたちはステインの周りを固めて迎撃の構えを取る。だが、脳無はステインを助けなかった。

 

 

 

「緑谷ッ!!」

 

 

 

「緑谷君!」

 

 

 

「え、…わあああ!」

 

 

 

 何か理由があったのか、それとも単に誰でも良かったのか。それは分からないが、脳無はステインでは無く、緑谷を掴もうとしたが龍悟が緑谷を押し倒し回避した。ステインを助けに来ると思っていたサイドキックたちは、少し離れた所に居た緑谷への襲撃に対応出来なかったのである。

 

 脳無が空へ逃げる中、龍悟がビックバン・アタックで撃ち落とそうとした時だった。一つの影が龍悟の隣を駆け抜けた。

 

 

 

「偽者が蔓延るこの社会も、いたずらに力を振りまく犯罪者も…粛清対象だ…。はぁ…全ては正しき社会の為に…!」

 

 

 

 ステインだ。拘束されていたはずのステインが駆け抜けた。彼は垂れ落ちた脳無の血をベロリと舐めて『凝血』を発動すると、行動不能に陥り重力に従って落ちていく脳無の頭にナイフを突き立てた。そして着地すると、脳無に刺したナイフを引き抜く。脳を大きく抉られた脳無は数回痙攣して、死んだ。

 

 

 

「馬鹿な!?完全に武装解除して捕縛していた筈だぞ!?」

 

 

 自由の身となったステインを見て、彼を縛り上げたサイドキックは目を見開いて叫んだ。多少の事で解けるような柔な捕縛はしていなかった筈である。それをものの見事に抜け出されていた。

 

 

 おそらくステインはまだナイフを隠し持っていたんだろう…

 

 

 ステインはその仕込んでいた刃物を使った。目を覚ましたステインは捕縛されている事を認識すると、機が来るまで気絶した振りをしていたのである。警察への引き渡し時や護送中など、気絶した振りを続けながら脱走する機会を窺っていたのだが、思わずしてチャンスが来た。それが飛行脳無の襲来である。

 

 

 当初、ステインは拘束から抜け出した後は何人か斬って、そのまま逃走する腹積もりだった。しかし、騒ぎを起こす脳無に沸々と怒りが湧き、自分が見込んだ龍悟…ヒーローを襲撃された事で怒りは頂点に達した。

 

 最早、ステインの身体はまともに動けるモノでは無いのだが、ヴィランへの怒りが、そしてヒーロー社会への思いが彼を突き動かしていた。

 

 

 

 

 

「脳無を躊躇なく殺しやがった…どういう事だ?仲間じゃ無かったのか…?」

 

 

 

「いいから戦闘態勢を!とりあえず!」

 

 

 

 スカーフを巻いた女性ヒーローが困惑する面々に注意を促した。慌てて戦闘態勢をとった時、新たなヒーローがその場にやって来た。

 

 

 

「お前たち、なに固まって立ち呆けている!むっ!?」

 

 

 

「エンデヴァーさん!」

 

 

 

 龍悟もそちらの方をチラリと見るとエンデヴァーが現れた。

 

 一方、エンデヴァーは一目で状況を理解すると、全身から炎を漲らせてステインへと歩を進め始めた。

 

 

 

「あの男はヒーロー殺し!何をしておる!捕縛から抜け出しているではないか!!ふん、まぁ良かろう。次は俺が相手に――」

 

 

 

「待て、轟!!」

 

 

 

 グラントリノがエンデヴァーに向けて叫んだ。学生が居るから気をつけろとか、そんな理由では無い。もっと違う何かを、己の弟子であるオールマイトからも感じるナニカを、ステインから感じ取ったのである。

 

 

 

「エンデヴァー…!贋物…!正さねば――…誰かが血に染まらねば…!“ヒーロー”を取り戻さねば!来い、来てみろ贋物ども!俺を殺していいのは本物のヒーローだけだ!!」

 

 

 

 エンデヴァーを視界に入れたステインは恐るべき殺気を放ち、ヒーローたちを圧倒する。グラントリノやエンデヴァーすらも気圧される殺気に、ヒーローたちは誰も動けない。ヘタリと腰を抜かすヒーローさえ居る。

 

 

(負けぬ…!俺は贋物には決して…ッ!!)

 

 

 

 この時、ステインの片肺には龍悟によって折られた肋骨が刺さっており、碌に呼吸が出来る身体では無かった。それでも彼が意識を保っていられたのは、彼の精神が肉体の限界を超えているからである。

 

 

 ステインが全身に力を込めた。理由は単純明快。エンデヴァーを殺す為である。ステインは歪む視界の中エンデヴァーを睨んだ。あの贋物を殺さなければならないと、ステインは心中で叫ぶ。

 

 

 だが、炎では無く虹色の光が放たれた。

 

 

(孫龍悟!!)

 

 

 

 色すらも消えた視界の中で、ステインには黄金に輝いく龍悟が何より美しく見えていた。

 

 

 ステインはただ、ハァ…と、小さく感嘆の息を吐き抵抗を止めた。全身の力を抜き、口元には微かな、誰にも分からないくらいの微かな笑みを浮かべる。そして、その状態のまま、虹色の光を受け入れたのだった。

 

 

(なんて…美しい…)

 

 

 

・・・・・・・

 

 

「か、確保だ!確保せよ!」

 

 

 

 エンデヴァーの声に反応して、我に返ったサイドキックやヒーローたちが次々とステインに殺到する。今度はナイフ程度では切られぬ捕縛道具で拘束されることであろう。

 

 

 そんな中、龍悟は先程のステインを思い出していた。

 

 

(あいつは…わざとソウルパニッシャーを食らった…)

 

 

 ステインは避ける素振りを一切しなかった…

 

 

(ヒーロー殺しステイン…お前のやり方は消して認めない…だけど…お前の事は忘れない…)

 

 

 

 こうして、後に保須事件と呼ばれる騒動は終わりを告げるのであった。

 

 

 

 

 




次からはリメイク編を投稿し続けます。

どうぞよろしくお願いします。


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職場体験の終わり

 ステインと死闘を繰り広げた俺達は保須総合病院に入院していた。

 

 

 そこで保須警察署署長の犬嗣さんから注意と言うか説明を受けた。

 

 

 人命の為とはいえ免許を持っていない者が個性を使い傷つけた事、結果オーライなら何でもいい訳では無い事様々な注意を受けた。

 

 

 結果的に事件を公表しない事と、俺達の身柄を預かっていたヒーローが罰則を受ける事を条件に、俺達がやったことは揉み消される事になった。

 

 

 

「前途ある若者の偉大なる過ちに、ケチをつけさせたくないんだワン!」とのこと。

 

 

 

 警察がそれでいいと言うなら、俺達も言うことないので素直に了解しておく。

 

 

 話が終わった後、轟が常闇みたいに中二病発言して俺達は笑った。

 

 

 こうして俺達の職場体験は終わりを告げた。

 

 

 

・・・・・・・・

 

『ヒーロー殺しの、ですか』

 

 

『ああ、そうだ。実際に相見えた時間は数分もないが、それでも戦慄させられた』

 

 

 オールマイトとその先生グラントリノが電話をしていた。

 

 

『グラントリノともあろう者を戦慄させるとは…しかし、もうお縄になったのに何が…』

 

 

『俺が気圧されたのは恐らく強い思想…あるいは強迫観念からくる威圧だ。誉めそやす訳じゃねぇが、俊典お前が持つ平和の象徴観念と同質のソレだよ』

 

 

『安い話”カリスマ“っつー奴だ。ネットに流れる動画は大分遊び半分で見えるだろうが、分かる奴には分かるだろうよ。一人だけアイツに立ち向かった学生がいた事を?』

 

 

『孫少年!?』

 

 

 

『あの時あいつが、誰よりも早く対峙するのは当たり前か?まだ学生の孫龍悟が、経験豊富なナンバー2や俺を差し置いて、得体のしれねぇヒーロー殺しに立ち向かったのは当然か?俊典よ…』

 

 

『体育祭は見た…孫龍悟は強い。お前の学生時代よりもな…もう一つ気になる事がある』

 

 

『はい。気になる事ですか?』

 

 

『ヴィラン連合だ』

 

 

 

『良くも悪くも情報が出回るこの時代。ヒーロー殺しのカリスマに気づき、それにつられた連中は、間違いなくその足跡を追うぞ。辿り着くのは今まで見向きもされなかったチーマー集団、ヴィラン連合。嫌な流れだ。バラバラだった悪意が集まっていく。一夜にしてヴィラン連合は今をときめく犯罪集団だ━━━ここまで言えば分かるだろ。この外堀埋めて、己の思惑通りに状況を動かそうという、やり方を』

 

 

 

『よもや…あの怪我で生きていようとは…』

 

 

『俺の盟友であり、おめぇの師…先代ワン・フォー・オール所有者“志村”を殺し、お前の腹に穴をあけた男“オール・フォー・ワン”が、あいつが再び動き始めたとみていい』

 

 

『俊典…オール・フォー・ワンはこの動画を見ている。狙われるかもしれん孫龍悟は…緑谷と一緒にしっかり見ておけ』

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

「実に興味深いな彼は…」

 

 

 画面には虹色の光を放つ龍悟が居た。

 

 

「是非とも欲しいな…あの輝き」

 

 

 

 

 最悪の悪意は動き始めて居た。

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 




リメイク辞めてこのまま投稿した方がいいですかね?


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期末テスト編 救助訓練レース

 

 職場体験を終えたその翌日

 

 クラスの皆は一週間の職場体験の話で持ちきりだった。

 

 

 

 爆豪がサラリーマンになって切島に笑われたり、麗日がかめはめ波撃ってきそうだったり、峰田がMt.レディの所でトラウマを得ていたりが大きな変化だったが注目を集めたのは龍悟であった。

 

 

「見たぜ、龍悟のとどめの一撃!」

 

 

「やっぱり龍悟のソウルパニッシャーはフィニッシュ技だよね!」

 

 

 龍悟がヒーロー殺しにとどめを刺した動画は既に拡散されていた。

 

 

「龍悟…怪我して無いよね…」

 

 

 そんな中耳郎は心配の声をかける。

 

 

「ああ、大した怪我はしていない心配するな」

 

 

 そう言うと耳郎は安心したように…

 

 

「なら良かった」

 

 

 そして尾白は言った。ヒーロー殺しへの恐怖を…

 

 

 

「俺ニュースとかで見たけどさ。ヒーロー殺し敵連合ともつながってたんだろ?もしあんな恐ろしい奴がUSJ来てたらと思うとゾッとするよ。」

 

 

 

 そんな尾白に上鳴は言ってしまった。

 

 

 

「でもさあ、確かに怖えけどさ尾白動画見た?アレ見ると一本気っつーか信念っつーか、かっこよくね?とか思っちゃわね?」

 

 

「上鳴くん...!」

 

 

 

 緑谷の声で自分が軽率な事を言ったと自覚した上鳴は直ぐに謝る。

 

 

 

「あっ...飯田...ワリ!」

 

 

 

 

 それに対して飯田は、傷の残った左腕を眺めながら言った。

 

 

 

「ありがとう…緑谷君もう大丈夫だ。確かに信念の男ではあった...格好いいと思う人がいるのもわかる。

ただ奴は信念の果てに“粛清”という手段を選んだ。どんな考えを持とうともそこだけは間違いなんだ。」

 

 

 

 飯田は掲げた右手をビシッと伸ばすいつもの動きをしながら宣言した。

 

 

 

「俺のような者をもうこれ以上出さぬためにも!!改めてヒーローへの道を俺は歩む!!」

 

 

(どうやらもう大丈夫だな)

 

 

 龍悟は安心の笑みを浮かべながら飯田を見た。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 一週間ぶりのヒーロー基礎学の時間、コスチュームに着替えた俺達は運動場γへと集められていた。

 

 

 今日の訓練は救助訓練レースだ。広大な訓練場のどこかにいるオールマイトが出した救難信号を辿って助けに行く順位を競う遊びの要素を含んだ訓練である。

 

 

 

 1組目は俺、緑谷、飯田、芦戸、瀬呂との組み合わせであった。

 

 

 ちなみに瞬間移動は使わないでと言われた。

 

 

 

 

 

「START!」

 

 

 

 舞空術で救難信号の元へ駆ける。

 

 

 走りに特化した飯田もどんどん離していく。

 

 

 結果は俺が1位だった。緑谷は途中で足を滑らせ最下位だった。

 

 

 

「finish!!」

 

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 更衣室で俺達は着替えていた。

 

 

 

 

「やっぱり早いね龍悟君は」

 

 

「直ぐに駆けつける速さもヒーローには必要だろ」

 

 

「やはり龍悟君から学べる事は多いな!」

 

 

「よせよ…照れるじゃねーか」

 

 

 俺達が話していると…

 

 

「おい、見てみろよ!」

 

 

 峰田が声をあげる。指差す所には穴があった。

 

 

 隣は女子更衣室だ。

 

 

「峰田…お前まさか…」

 

 

「ああ、上鳴…オイラはやるぜ!!」

 

 

「辞めたまえ!峰田君!除きは立派な犯罪行為だ!!」

 

 

「オイラのリトル峰田はもう立派なバンザイ行為何だよ!!」

 

 

 飯田が注意するが辞める気はないようだ。

 

 

「お前等どいてろ…」

 

 

「り、龍悟君…」

 

 

 

 俺は片手を峰田に向ける。

 

 

「委員長として見過ごせる訳無いだろ…峰田、汚い花火になる勇気はあるか?」

 

 

「うるせぇ!耳郎といちゃいちゃしてるイケメンにオイラを止める権利はねぇ!!」

 

 

 

 そう言って覗こうとする。気絶する程度で汚い花火にしようとしたその時…

 

 

「八百万のヤオヨロッパイ、芦戸の腰つき、葉隠の浮かぶ下着、麗日の麗らかボディ、蛙吹の意外オッパあぁぁあ!!!!」

 

 

 

 グサ…

 

 

 耳郎のプラグが峰田の目に刺さったそして…

 

 

「ギャャャ!!!!」

 

 

 心音のおまけ付だ。

 

 

 

 なんとなくだが、向こうで耳郎が落ち込んでる様な気がしたので…

 

 

「耳郎もスリムで女性らしくてとても魅力的だと思う…だから余り気にするな…」

 

 

『なっ///!?』

 

 

 その言葉に耳郎は驚き轟と爆豪以外の男女問わず全員が顔を紅くした。

 

 

『あ、ありがと///…』

 

 

 小さな耳郎の声が聞こえたので自分のロッカーに戻る。

 

 

 

「どうしたお前等?」

 

 

 何故か轟と爆豪以外が顔を反らす。

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 女子更衣室

 

 

 

 

「龍悟のバカ///…」

 

 

 恥ずかしさ反面嬉しさもある。

 

 

(やっぱり…ウチは龍悟が好きなの!?そういう事なの!?)

 

 

 なんとなく感じてはいたがいざ自覚すると恥ずかしくて仕方ない。

 

 

 巨大敵の時も脳無の時も龍悟は立ち向かって勝ってきた。勿論龍悟一人に戦わせるつもりは無い。だけど、龍悟なら何とかしてくれる。そう感じさせてくれる龍悟が耳郎は好きなんだ。

 

 

 さっきの言葉を思い出す。

 

 

『とても魅力的』

 

 

 好きな人にそう言われては嬉しくて仕方ない。

 

 

 そう感じていると視線を感じたのでそっちを見ると。

 

 

 自分以外の女子が顔を紅くして自分を見ていた。

 

 

(でも時と場所は考えてよ!龍悟のバカ!!)

 

 

 

 とても気不味かった。

 

 

 

 

END

 

 




 これからは一日出来れば2話投稿で行きたいと思います。


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期末テストの備え

 時は流れ期末テストまで残すところ一週間を切っていた。

 

 

 テストで赤点取った物は夏にある林間合宿に行けず補習地獄だそうだ。

 

 

 

「全く勉強してねー!!」

 

 

「あはははー」

 

 

上鳴が叫び芦戸の渇いた笑い声も聞こえる。

 

 

「体育祭やら職場体験やらで全く勉強してねー!!」

 

 

 

 二人が騒いでるとふぅーとわざとらしい溜息が吐かれた。そこを見れば峰田が椅子に偉そうな態度でふんぞり返っていた。

 

 

 

「演習試験もあるのが、辛ぇとこだよな」

 

 

 

 上鳴と芦戸が騒ぐ。

 

 

 

「あんたは同族だと思ったのにぃ!!」

 

 

「お前みたいな奴はバカではじめて愛嬌出るんだろうが!そこそこ出来やがって、どこに需要あんだよ!」

 

 

 

「世界かな…」

 

 

 そんな二人に救世主が…

 

 

「お二人共、微力ながらお手伝いしますわ」

 

 

「「ヤオモモ!!」」

 

 

 二人がそれに乗っかると瀬呂、尾白も便乗していく。

 

 

 

「あ、あのさ龍悟…」

 

 

「ん、どうした耳郎?」

 

 

「二次関数の応用…ちょっとつまずいてて…教えてくれる///?」

 

 

 少し顔を紅くしながら耳郎は言った。

 

 

「別にいいぞ」

 

 

「!、ありがとう!」

 

 

 

 

 

「さりげなく二人っきりのチャンスを作ったね」

 

 

「耳郎ちゃん意外と攻めるのね」

 

 

 そんな耳郎を葉隠と梅雨ちゃんが見ていた。

 

 

 

 

「少しはマシになったけどこの人徳の差よ。」

 

 

「うるせぇ、てめェ教え殺したろか。」

 

 

「おお、頼む!」

 

 

 

 ちなみに切島は本当に爆豪に勉強を教わったとか。

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 昼休み、食堂にて…俺、耳郎、緑谷、麗日、飯田、轟のいつものメンバーで昼食を食べていた。

 

 

 

「演習試験か〜内容不透明で怖いね」

 

 

「突拍な事はしないと思うがな…」

 

 

 緑谷と飯田は演習試験について話してる。

 

 

「筆記試験は授業範囲でやるから何とかなるしな」

 

 

「何とか…」

 

 

 轟の言葉に麗日は固まった。

 

 

「俺知ってるぞ。演習試験の内容」

 

 

「えっ!?龍悟知ってるの!?」

 

 

 俺の言葉に耳郎が驚く。

 

 

「ああ、ミリオ先輩が教えてくれた」

 

 

 俺がヒーロー殺しと戦った事を聞いて心配で見に来てくれた時に教えてくれた。

 

 

 言おうとしたその時、俺の頭に肘をぶつけようとする奴が居たので手を後ろにして受け止める。

 

 

 

「ずいぶんなご挨拶だな」

 

 

「なっ!?…ふっ…君の頭が大きいから当たりそうだっただけだよ」

 

 

 明らかに動揺したB組の…確か…物間。

 

 

「そっ…次は気おつけろよ……それで演習試験の内容なんだけど…」

 

 

 相手にすると面倒くさそうだったので無視して会話の続きをする。

 

 

「えっ!?ちょ、ちょっと!」

 

 

 何か後ろから聞こえてくるけど無視。どうした緑谷、何とも言えない顔して。

 

 

 それでも何か言ってくる物間。俺達を疫病神扱いしてくるし気分が悪くなるので…

 

 

 

「あー怖い!いつか君たちが呼ぶトラブルに巻き込まれ…ぶげらっ!!」

 

 

 峰田にやりそこねた汚い花火をおみまいしてやった。勿論目くらまし程度だ。

 

 

 後、料理を落としそうになったのでキャッチしておいた。

 

 

「物間!!あんたまたA組にちょっかい掛けて…って、もうやられてる?あ、孫龍悟」

 

 

「確か…拳籐だったな」

 

 

 どうやら物間を回収に来たようだ。そのまま物間を連れて戻って行った。

 

 

 

「…さて、話を戻すか。聞いた話によると入試の時みたいな対ロボットの実戦演習らしいぜ」

 

 

 

 教室に戻りその事を言ったら上鳴と芦戸は凄く喜んでた。

 

 

 

 こうして俺達は一週間期末テストに備えた。

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 




順位は龍悟が三位な事以外は原作通りです。


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期末テスト

 テスト当日

 

 

 筆記試験は手応えはあった、テスト後は耳郎と答え合わせしたら概ね大丈夫だった。

 

 

 八百万に教えられてる下位コンビは、テスト終了時に歓喜狂乱してたけど八百万と答え合わせを始めたら顔を青くして静かになった。

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 次は演習試験

 

 

 コスチュームを着て校内にあるバス停前に集まる俺達、まだ時間があるのでそれぞれ演習試験に向けての話をしている。

 

 

「耳郎コスチューム改良したのか?」

 

 

 耳郎の腕にマイクの様な物が付いていた。

 

 

「うん、音響増幅装置でね更に強力な衝撃波を放てる様になったんだ」

 

 

 

 話してる居ると“先生達”が来た。

 

 

 

「諸君なら事前に情報を仕入れて何するか薄々と分かっているだろうが...」

 

 

 

「入試みてぇなロボ無双だろ!!」

 

 

「花火!カレー!祭りーー!!」

 

 

 

 上鳴と芦戸が騒ぎ出す。そんな中…

 

 

 

「残念!!諸事情あって今回から内容を変更しちゃうのさ!」

 

 

 

 相澤先生の捕縛武器の中から校長が現れて宣言した。

 

 

 上鳴と芦戸が固まった。俺も固まった。俺とミリオ先輩の威厳が……

 

 

 

「何故かと言うとね...敵ヴィラン活性化の恐れのある社会情勢故に、これからは対人戦闘・活動を見据えた、より実戦に近い教えを重視するのさ!

という訳で諸君らにはこれから、二人一組でここにいる教師一人と戦闘を行ってもらう!」

 

 

 

「な...なんだと...⁉︎」

 

 

 

 上鳴が戦慄し言葉を零す。

 

 

 

「尚、ペアの組と対戦する教師は既に決定済み。動きの傾向や成績、親密度…その他諸々を踏まえて独断で組ませて貰ったから発表していくぞ」

 

 

 

 相澤先生の視線が轟と八百万に向けられた。

 

 

 

「まずは轟と、八百万がチームで…」

 

 

 

 口元の包帯を引き下げ、相澤先生はニッと笑う。

 

 

 

「…俺とだ」

 

 

 次に相澤先生は緑谷に向いた。

 

 

 

「そして、緑谷少年と爆豪少年がチームだ」

 

 

 

 オールマイトが現れ拳を握る。

 

 

 緑谷達を見下ろしながら。

 

 

「相手は、私がする」

 

 

 緑谷達は戦慄する。

 

 

「緑谷達大丈夫なの?」

 

 俺も耳郎と意見は同じだ。いくらレジェンド・フルカウルがあったり爆豪と和解しても勝てる確率は限りなく低いだろ。

 

 

「孫と耳郎がチームで相手はプレゼント・マイクだ。ちなみに孫は瞬間移動と超サイヤ人は禁止だ」

 

 

(超サイヤ人無しでプロ相手はきついな…」

 

 

「相手はちょ〜格上!心して来いよ!!」

 

 

 そう言うマイク先生…

 

 

「だった…龍悟は超サイヤ人になっても瞬間移動使ってもいいじゃん」

 

 

「シャラップ!!」

 

 

 

 こうして演習試験が開始した。

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 試験場ー森エリア

 

 

 演習試験のルールは単純、誰か一人がステージから脱出するか、渡されたハンドカフスをかける事が出来れば生徒側の勝利。制限時間は30分。尚、戦闘を視野に入れさせるため、教師陣には体重の約半分の重りをつけている。

 

 

 

「龍悟どうする?」

 

 

「マイク先生はゲート前に待機している…おそらく戦闘は避けられない」

 

 

 ゲート前にマイク先生の気を感じる。見つからずにゲートを通る事は不可能だ。

 

 

『孫、耳郎ペア…演習試験開始!』

 

 

「とにかく接近して一気に叩く」

 

 

「オッケー」

 

 

 

 その時…

 

 

『イエーーーーーーーーーイ!!!』

 

 

 マイク先生の爆音が聞こえて来た。

 

 

 

「ぐぅ…!」

 

 

「うるさっ…」

 

 

 

 耳ふさいでもジンジンする…

 

 

『来ないのかなーーーー!!!!』

 

 

「相殺する!」

 

 

 耳郎が足のスピーカーから爆音を出し相殺させる。

 

 

 

「なかなかいい音出すじゃねぇか…だが!」

 

 

『そんなんじゃ俺は倒せねーーーー!!』

 

 

 

 

「くそ、格上所じゃない…完全な上位互換だ…」

 

 

「今度は俺だ!!かめはめ波!!!」

 

 

 かめはめ波が音の衝撃とぶつかり合う…このまま押し切るそう思っていると…

 

 

(流石に孫には出し惜しみはできないか…)

 

 

 

『イェェェェェエア!!!!!!!!』

 

 

 

 音量が増しかき消された。

 

 

「クソッタレ…」

 

 

「もう…鼓膜がヤバイ…」

 

 

 クソ!超サイヤ人になれれば…

 

 

 

 その時俺はある事を思い出した。

 

 

「なぁ、耳郎…その腕の装置から衝撃波出せるんだよな」

 

 

「そうだけど…多分押し切られる」

 

 

「そうだ、どっちも押し負ける…だが俺達はペアだ…」

 

 

 俺の考えが分かったのだろう耳郎は笑った。

 

 

「龍悟は本当にロックだね……乗ったよ!!」

 

 

「やるぞ耳郎!!」

 

 

「オッケー!テンション上げてくよ!!」

 

 

 俺と耳郎は並び立ち背中をくっつけ俺は右腰に手を構えかめはめ波を貯める。耳郎は左腰に手を構え増幅装置にプラグを刺す。

 

 

 

『これで終わりだせ!イェェェェェエア!!!!!!』

 

 

 先程の様な大音量の衝撃波を放つ。だが、龍悟達の準備は完了した。

 

 

「ハートビート…」

 

 

「かめはめ…」

 

 

「「波ぁぁぁぁぁぁああっ!!!!!!」」

 

 

 

 耳郎の衝撃波で増幅されたかめはめ波…【ハートビートかめはめ波】がプレゼント・マイクの大音量とぶつかり合い、一瞬だけ押し合うが、その一瞬が過ぎれば大音量は一方的に蹴散らされた。

 

 

「ま、マジかよ!!!!」

 

 

 

 

 その言葉と共にプレゼント・マイクは飲み込まれていく。

 

 

 それだけに留まらずハートビートかめはめ波はゲートもぶっ壊した。

 

 

 ようやく収まると崩壊したゲートと気絶したプレゼント・マイクの姿があった。

 

 

 

『孫、耳郎ペア…条件達成!』

 

 

 プレゼント・マイクを倒した事で試験は終了した。

 

 

 

「やったね!龍悟!!」

 

 

「ああ、俺達のパワーが勝った!」

 

 

 

 俺達は手を上げてそれぞれの手を叩いた…ハイタッチだ。

 

 

 

END

 

 

 

 

 




と言う訳で合体技です。

最初はファイルフラッシュと合わせて【ファイルビートフラッシュ】にしようと思ったのですがやっぱかめはめ波にしました。


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夏休みの始まり

 期末試験終わり俺達はホームルームをしていた

 

 

 

 期末試験の実技をクリアできなかった切島、砂藤、上鳴、芦戸の4人はまるでガチャで爆死したように目が死んでいた。芦戸などは涙を流している始末である。声の掛けようもない。梅雨ちゃんですら何も言えずに心配そうに見るばかり。今回ばかりは俺も無力だった。

 

 

「皆...土産話っひぐ、楽しみに...うう、してるっ...がら!」

 

 

「まっまだわかんないよ、どんでん返しがあるかもしれないよ...!」

 

 

「緑谷、それ無くなるフラグだ...」

 

 

 その慰めに怒りを覚えた上鳴がキレた。

 

 

「試験で赤点とったら林間合宿行けずに補習地獄!そして俺等は実技クリアならず!これでまだわからんのなら貴様等の偏差値は猿以下だ!!」

 

 

 上鳴が俺と緑谷の目にチョキで目潰ししてくる、緑谷は喰らってしまったかが俺はグーで防いだ。上鳴が痛みで騒ぐ。

 

 

 瀬呂が上鳴達を慰めるように言う。

 

 

 

「わかんねぇのは俺もさ。峰田のお陰でクリアはしたけど寝てただけだ。とにかく採点基準が明かされてない以上は...」

 

 

「同情するならなんかもう色々くれ!!と言うか龍悟!!お前なにちゃっかり耳郎と合体技作ってんだよ!試験でもいちゃいちゃしやがって!!」

 

 

 帰ってき俺達は女子達に質問攻めされ誂われた…芦戸もその時は笑顔だった…

 

 

 

 そんな上鳴に飲まれていた空気が相澤先生の登場で元に戻る。

 

 

 

「予鈴が鳴ったら席につけ」

 

 

 

 ドアが開くと同時に俺達は席についてシーンと静まり返る。

 

 

 

「残念ながら赤点が出た。したがって...」

 

 

 

 目をクワッ!と見開いて相澤先生は言った。

 

 

 

「林間合宿は全員行きます」

 

 

「「「「どんでんがえしきたぁ!!!!」」」」

 

 

 

 

 4人が嬉しさの叫びをあげる。

 

 

「静かにしろ。えー筆記の方は赤点ゼロ。実技で切島・上鳴・芦戸・砂藤あと瀬呂が赤点だ」

 

 

 

「ですよね。クリアしたら合格とは言ってなかったもんな……」

 

 

 

 

「本気で叩き潰すと仰っていたのは...」

 

 

「追い込む為さ。そもそも林間合宿は強化合宿だ。赤点とった奴ほどここで力をつけてもらわなきゃならん。合理的虚偽ってやつさ」

 

 

「「「「「ゴーリテキキョギー!!!!」」」」」

 

 

 立ち上がり喜ぶ瀬呂を加えた赤点ジャー、だが相澤先生がそんな優しさだけの行為を行うわけもない。

 

 

 

「またしてもやられた...流石雄英だ!しかし、二度も虚偽を重ねられると信頼に揺らぎが生じるかと!!」

 

 

「わぁ、水差す飯田くん」

 

 

「確かにな、省みるよ。ただ全部嘘って訳じゃない。赤点は赤点だ。お前らには別途補習時間を設けてる。ぶっちゃけ学校に残っての補習よりキツイからな」

 

 

 

 喜んでいた赤点ジャーの顔色が死んだ。

 

 

 

「じゃあ合宿のしおり配るから後ろに回しておけ」

 

 

 

・・・・・・・

 

 

「ねぇ!せっかくだから皆で買い出し行かない?」

 

 

 葉隠の提案で俺達は買い出しに行った。

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 木椰区ショッピングモールに来た俺達は各自でバラけて買い出しをする事になった。どうするかと悩んでいると…

 

 

「龍悟…」

 

 

 

 フラグで突っついてくる耳郎

 

 

 

「?、どうした…」

 

 

 

 

 

「…父さんの友達がやってる楽器屋に行くんだけど…よかったら…」

 

 

 耳郎の提案

 

 

「いいぞ」

 

 

「いいの!?」

 

 

「耳郎と居て俺も少しは興味を持ってな」 

 

 

 そして俺達は楽器屋に向かう。

 

 

「何か嬉しいな…」

 

 

「どうした意味深に?」

 

 

「ほら、ウチさ、趣味が音楽系じゃん?それもさロックとか。割とマイナーな方が好きだしさ。アイドル系とか、流行ってる曲とか別に好きじゃないし、なんつーかさ普通の女子とは気が合わなかったんだよね。で、気がついたらハブられてた…だからさ…」

 

 

 そう言う耳郎は少し寂しそうだった…

 

 

「俺も昔はそんなんだった…」

 

 

「え……」

 

 

「前にミリオ先輩の時言ったろ、無個性と変わらないって…それで母さんが夜に泣いてた「個性を持って産んであげれなくてごめんね」って…だから必死に努力した。気弾を撃てるようにして空を飛べるようにして…人付き合いなってしたこと無い……似た者同士だな」

 

 

「…言っとくけどウチ…ボッチだった訳じゃないから」

 

 

「…ボッチは無いだろ…」

 

 

「「……プッ、アハハハハハ」」

 

 

「行くか」

 

 

「そうだね」

 

 

 

 

 

 

 ショッピングモールー楽器屋前

 

 

 

「ここか…」

 

 

「うん、そうだよ」

 

 

 とりあえず中に入る。

 

 

「お!よく来たな響香ちゃん!!」

 

 

 店長と思わしき男性が声をあげる。

 

 

「おじさん、久しぶり」

 

 

 

「所で…響香ちゃん、そっちは確か…体育祭で優勝した子じゃないか!騎馬戦も一緒だったし…彼氏?成長したな……」

 

 

「えっ///!いや!そ、それは///!!」

 

 

「はははは!!お父さん説得する時は力を貸すよ!!!」

 

 

 顔を真っ赤にした耳郎、豪快に笑う店長さん。

 

 

「と、とりあえず!見て回ろ///」

 

 

 その言葉に頷き俺達は見て回る。そうするとある物が目に入った…

 

 

「これは……」

 

 

「へえーギターじゃん」

 

 

 それは神龍の様な龍がデザインされているギターだった。

 

 

「お!彼氏君…バッカスか……いいセンスしてるね…」

 

 

 店長さんが言う。

 

 

「エレキギターの初心者にはバッカスがオススメだよ」

 

 

「ふむ……耳郎、今度教えてもらってもいいか?」

 

 

「えっ!?…いいけど///…」

 

 

「店長さんこれを買いたい」

 

 

 

「おう!23000円だよ」

 

 

 金は貯めてあるのでこの位なら大丈夫だ…

 

 

「また来いよ!」

 

 

 店長さんに見送られ俺達は来た道を戻る。

 

 

「しかし、ギターか…難しいそうだな…」

 

 

「大丈夫、ウチが教えてあげるよ」

 

 

「それは心強い……!?」

 

 

 俺の視界にある人物か目に入る。

 

 

「どうしたの龍悟?」

 

 

 耳郎が不思議そうに声をかける。

 

 

「……耳郎、直ぐに皆に連絡して通報してくれ…」

 

 

「えっ!?」

 

 

 俺の視界に映る男を見て言う。

 

 

「あいつが居る……死柄木が!!」

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 




今回は買い物です次回、死柄木との対面です。


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悪意ヘの不安

 

 耳郎に通報を任せた俺は直ぐに死柄木の元に向かう。

 

 奴の行く方向には緑谷が居る。緑谷はまだ気づいていない、死柄木が緑谷に肩をかけようとした手を俺は掴んだ。

 

 

「!?、孫龍悟!!」

 

 

「龍悟君!?……お前は!?」

 

 

 死柄木は憎悪の目を俺に向けてくる。緑谷も気づいた様だ。

 

 

「まさかこんな所で会うとはな…死柄木…」

 

 

「お前には今、一番会いたく無かったよ……孫龍悟」

 

 

 

「悪いが場所を変えようぜ」

 

 

 俺は手を死柄木の背中に当て誘導する。おかしな動きをすれば直ぐにビックバン・アタックを放つ為だ。

 

 

 緑谷にアイコンタクトを取り連絡してもらう。緑谷は死柄木にバレない様に連絡して俺の後を歩く。少しずつ人混みの少ない場所に向かっているだが、死柄木も馬鹿じゃない恐らく気づいてる。

 

 

 そんな中、死柄木は言う。

 

 

 

「なぁ、俺はさ、大体何でも気に入らないんだけどさ、勿論お前も。今一番腹が立つのはヒーロー殺しさ。ニュースとかでもなんでも良いけどさ、知ってるよな?」

 

 

「世間は仲間って思われているけど違うんだろ?」

 

 

 ヒーロー殺しはあの時脳無を殺した。

 

 

「ああ、そうだ。ほとんどの人間がヒーロー殺しに目が行っている。USJ襲撃も保須で放った脳無も何もかも全部奴に喰われた。誰も俺を見ないんだよ。何故だ?信念だ何だと言おうが結局奴も気に入らないものを壊している。俺と何が違うと思う?緑谷、孫龍悟」

 

 

「もっと殺せば良いのか?ならお前を壊せばいいのか?教えてくれよ」

 

 

 その時、死柄木の上からネットが落ちてきた。

 

 

「なっ!?」

 

 

「ナイスだ!八百万!!」

 

 

 俺達の上にある通路に居る八百万が創造で作ったネットが落ちてきた。俺は瞬間移動で緑谷を連れて近くで待機している耳郎と障子の所に移動する。

 

 

「もう近くに人は居ないよ龍悟!」

 

 

 耳郎と障子に近くに人が居るか死柄木の仲間が居るか確認してもらったのだ。奴の周りにはクラスの皆が居る。個性は使えないけど奴が攻撃しようとすれば正当防衛で一斉攻撃だ。

 

 

「そう言う事かよ孫龍悟…」

 

 

 ネットを消滅させた死柄木が言う。サイレンの音が聞こえる。

 

 

 警察やヒーローが来たとき死柄木が人質を取る可能性があったので俺が接触して死柄木の行動を制限してる間に皆に避難誘導をしてもらい既に避難が完了した場所に誘導して方位する。これが俺の作戦だ。その事を耳郎に伝えてもらい行動したのだ。

 

 

「オールマイトも直ぐに来る観念するんだな」

 

 

 たが、死柄木の様子がおかしい…

 

 

「…オールマイト…ああ……スッキリした。全てが結びついた気がする。なんでヒーロー殺しがムカツクかなんでお前が憎くてたまらないか、わかった気がする。全部…オールマイトだ」

 

 

 深くかぶったパーカーからは不敵な笑みを浮かべている死柄木の顔があった。

 

 

「「「「!?」」」」

 

 

 その顔を見た緑谷と障子が戦慄し耳郎は俺の服を掴む。俺は超サイヤ人2になり警戒レベルを最大に上げる。

 

 

「そうかぁ……そうだよなぁ。結局そこに辿り着くんだ。何を悶々と考えていたんだ、俺は。こいつ等がヘラヘラ笑って過ごしているのも、オールマイトがヘラヘラ笑っているからだよなぁ。救えなかった人間がいなかったかのようにヘラヘラ笑っているからだよなぁ!!」

 

 

 その時黒いモヤが現れた。

 

 

「!?、ワープのやつか!!」

 

 

「俺が何もしないと思っていたのか……近いうちにまた会おうぜ孫龍悟…“先生”はお前に興味があるそうだからな」

 

 

 

 皆が捕縛しようとするが間に合わない。死柄木は消えた。

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 その後警察が来てデパートは一時封鎖された、俺と緑谷は事情聴取を受け、死柄木と話した内容を話した。

 

 

 取調室を出るとオールマイトが居た。

 

 

「緑谷少年、孫少年!!」

 

 

 

 今まで聞いたことのないオールマイトの怒鳴り声に心臓が止まるかと思った。

 

 

「君達はどうして私の到着を待てなかった!!頼りないか私は!!」

 

 

「そ、そんな事は…」

 

 

「ならば待ちなさい!!危険に飛び込むようなマネをして!どれだけ私やご家族が心配したと思ってるか!……だけどね、単独で抱え込もうとせず、私や友達に頼ってくれたのは嬉しかった。危険な事をしたのは許せないが、一人の教師として君達二人の成長は喜ばしく思うよ。本当に無事で良かった」

 

 

 

 そう言って俺達を抱きしめるオールマイト……それはとても暖かな物だった。

 

 

 警察署を出ると母さんや父さんが居た。ふくよかな女性が居たが多分緑谷のお母さんだろう。

 

 

「か、母さん、父さん……」

 

 

「龍悟…本当に無茶をして…周りが無事でも龍悟が怪我したら意味ないのよ…」

 

 

 

 その言葉に胸が痛くなる。

 

 

 警察に車で送ってもらう時俺は死柄木の言葉を思い出していた。

 

 

『先生はお前に興味があるそうだからな』

 

 

 俺と緑谷は期末テスト前にオールマイトに言われた事がある。

 

 

 ワン・フォー・オールはある個性から派生したものだったその名は“オール・フォー・ワン”他者から“個性”を奪い己がものとしそれを他者へ譲渡することができる“個性”。

 

 

 脳無を生み出したのもオール・フォー・ワンだろう。

 

 

 ワン・フォー・オールはオール・フォー・ワンと戦う宿命を持っている。

 

 

 数年前にオールマイトに倒されたかと思われていたが奴は生きていて敵連合のブレーンとして再び動き出している。

 

 

 

(相見える時が来るかもしれない……急がなくちゃいけないな……黄金の極み…超サイヤ人3に至るのに)

 

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 




次章…遂に林間合宿編です!
一生懸命作るのでどうぞお楽しみ!!


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林間合宿編 林間合宿の始まり

UAが十万突破!!
これからもよろしくお願いします!


 林間合宿当日

 

 

 集合場所には既にA組の面々が揃っていて大型バスが2台停まっていた。

 

 その時、物間が煽ってきた

 

 

「あはは!!聞いたよ!!A組、補習いるんだって!?つまり赤点取った人がいるってことだよね!?ええ!?おかしくない!?おかしくない!?A組はB組よりずっと優秀はハズなのにぃ!?あれれぇ!?……ぶげはぁ!!」

 

 

 相変わらずやかましい……だから花火にした。

 

 

『物間!!!!』

 

 

「汚え花火だ……」

 

 

 

 すると、拳藤が申し訳なさそうに駆け寄ってきた。

 

 

「ごめんな!うちの物間が迷惑かけて」

 

 

「気にするな……もう黙らせた」

 

 

「いつも悪いね」

 

 

 別にB組全体がA組を敵視している訳ではないようで、B組女子連中は好意的な声をかけてくれた……耳郎からの視線が痛いが……

 

 

 

 そんな女子を峰田が涎を垂らして見ていた。

 

 

「よりどりみどりかよ...」

 

「おまえダメだぞそろそろ」

 

 

 切島の注意も耳に入っていない。

 

 

 委員長として相澤先生に報告した…彼はそろそろ道を踏み外しそうです…と。

 

 

 その後、理由は不明だが峰田は相澤先生の隣の席に座っており、耳郎の隣で音楽を聞いている龍悟を睨んでいた。

 

 

「…この恨み…忘れんぞ…龍悟…」

 

 

「…お前本当にいい加減にしろよ…」

 

 

「は、はい!」

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 A組を乗せたバスは見張らしのいい空き地に止まった。ちょっとした展望台のようなそこには何もない。てっきりトイレ休憩が何かかと思っていただけに、その止まった意図に疑問を持った。

 

 

 

「…つか何ここ。パーキングじゃなくね?」

 

 

 

 切島の疑問の言葉。

 

 

(凄く悪い予感がする…)

 

 

 

 その時…

 

 

 

「よーうイレイザー!!」

 

 

「ご無沙汰しています」

 

 

 

 相澤先生が頭を下げた。相手はコスチュームを身に纏った2人の女性。

 

 

 

「煌めく眼でロックオン!」

 

 

「キュートにキャットにスティンガー!」

 

 

「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」

 

 

 

 決めポーズを決めた2人のヒーローがそこにいた。

 

 

 

「今回お世話になるプロヒーロー『プッシーキャッツ』の皆さんだ」

 

 

 

 やっぱり喰らいついた緑谷はすぐさま解説を始めた。

 

 

 

「連名事務所を構える4名一チームのヒーロー集団!山岳救助を得意とするベテランチームだよ!キャリアは今年でもう12年にもなる...」

 

 

 

 と、金髪の方の女性が緑谷の語りを止めた。

 

 

 

「心は18!!」

 

 

「へぶ」

 

 

 水色コスチュームの女性はネコグローブを緑谷の顔面に押し付け「心は?」とドスの利いた声で確認させてきた。

 

 

 

 怯えた緑谷の「18」が聞こえる。

 

 

 

 皆が話を聞く体勢になった所で、赤色コスチュームの女性…マンダレイから説明が始まる。

 

 

 

「それで、あんたらの宿泊施設はあの山のふもとね」

 

 

 指差された方向を見れば、はるか彼方に山が見えた。

 

 

 

「遠っ!!」

 

 

 

 ザワつき始める皆。予感があたったと判断した俺は気で感知した。金髪の女性の気がこの辺り一帯の地面に干渉してる。

 

 

 

「皆!早く逃げろ!」

 

 

「流石優勝者、今は午前9:30。早ければ12時前後かしらん」

 

 

 

 その言葉に皆がぞっとした顔をしバスに戻ろうと声をあげる。けど、遅い。

 

 

「12時半までに辿り着けなかったキティは、お昼抜きね」

 

 

 瞬間、地面が波打つのが見える。

 

 

 その光景を前にした俺達の耳に、相澤先生の声が聞こえてきた。

 

 

 

「悪いね、諸君。合宿はもう始まってる」

 

 

 

 急激に盛り上がった土砂が逃げ惑う皆を飲み込んでいく。土砂はうねりをあげながら、悲鳴と共に皆を崖の下へと運んでいった。

 

 

 俺は瞬間移動で回避してバスに乗り込もうとする。

 

 

「……孫…」

 

 

「何ですか?相澤先生…早く行きましょう」

 

 

 相澤先生の拘束具が飛んでくる、スピリッツソードで切り裂こうと思ったが個性が発動できない。

 

 

 地面に転がり回避する。

 

 

 

「お前も行ってこい!」

 

 

 

「回避したんですし免除してください!!」

 

 

 避けようとしたが地面が足に絡みつき回避できず拘束され崖に向かって投げ飛ばされた。

 

 

 落ちる時声が聞こえた。

 

 

 

 

「私有地につき個性の使用は自由だよ!今から3時間、自分の足で施設においでませ!この、“魔獣の森”を抜けて!!」

 

 

 俺達の林間合宿はとんでもない始まりを迎えた。

 

 

「孫…わかってると思うが瞬間移動を使ったらお前も補習授業だ……」

 

 

 やっぱり瞬間移動はだめか……

 

 

 

END

 

 

 



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魔獣の森を抜けて

 舞空術で着地した俺は直ぐに状況確認。とりあえず全員無事かどうか確認する。

 

 

 

「全員無事か!」

 

 

 

 皆の声が聞こえる。全員無事なようだ。

 

 

「峰田くんがいない!!」

 

 

 飯田の声を聞いたその時、

 

 

「うわぁぁぁ!!出たぁ!!」

 

 

 峰田の悲鳴が聞こえた。

 

 視線をそこへと向ければ峰田が土色の四足の獣みたいな奴に襲われそうになっていた。

 

 

「「マジュウだー!⁉︎」」

 

 

 

 上鳴と瀬呂が叫ぶ。

 

 

「ビックバン・アタック!!」

 

 

 俺のビックバン・アタックが魔獣に当たり爆発する。

 

 

 委員長として皆に指示をだす。

 

 

「緑谷、爆豪、轟、飯田が前衛で耳郎と障子が索敵、他は各個撃破!だけど1人では当たるな、複数で連携していけ!」

 

 

 

 超サイヤ人になり叫ぶ…

 

 

「行くぞA組!」

 

 

 

『応!!!』

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 何体もの魔獣が押し押せて来る。

 

 

 だが…

 

 

 

「おらよ!」

 

 

 空を飛ぶ魔獣の翼を瀬呂のテープが絡め取り墜落する。

 

 

「任せろ!!」

 

 

 体制を崩した隙に砂藤が個性で強化された筋力でラッシュを繰り出す。

 

 

 

 別の魔獣は峰田のモギモギで身動きが取れない。

 

 

「離れてろ峰田!!」

 

 

 上鳴が動けない隙に近づき放電する。魔獣は倒れ伏す。

 

 

「やるぞダークシャドウ!!」

 

 

「アイヨ!!」

 

 

 

 常闇は必殺の深淵闇躯を発動する。

 

 

「終焉のアギト!!」

 

 

 

 常闇の左右の腕が魔獣を挟み込み押しつぶす。

 

 

 

「死ねや!!」

 

 

 爆豪が魔獣を木っ端微塵に爆発する。

 

 

 

 

「龍悟!残りは前方の奴らだけだよ!」

 

 

「聞いたか!緑谷、轟!」

 

 

「うん!」

 

 

「ああ!」

 

 

 耳郎の言葉に俺は両手を前に突き出し、緑谷はレジェンド・フルカウルに変身、轟は炎と氷を合わせる。

 

 

「ビックバンかめはめ波!!」

 

 

「デトロイト・スマッシュ!!」

 

 

「エターナルブレイカー!!」

 

 

 

 俺達の技が数十体の魔獣を一掃した。

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 宿泊施設に着いたよ時にはもう夕方だった。

 

 

 皆もう目が死んでいる。あの爆豪ですら…

 

 

「何が……12時30分だ…」

 

 

 

「あれは私達なら3時間で着けるってだけの話よ、気にしないで、にしても良かったよ君や前衛の四人、ツバ付けちゃお!!」

 

 

 

 そう言って金髪の女性…ピクシーボブは緑谷達にツバをかける。轟ですら表情を歪めてる。

 

 

 標的を俺に定めたピクシーボブはツバかけようとするが…

 

 

 

「だ、駄目です!!」

 

 

 耳郎が俺の腕を引っ張り自分の方に寄せる。

 

 

「グハァ!!」

 

 

 ピクシーボブが膝をついた。

 

 

「まさかの彼女持ちかよ!!ちくしょおーー!!」

 

 

「マンダレイ、あの人あんなでしたっけ。」

 

 

「彼女焦ってるの、適齢期的なアレで。」

 

 

「適齢期と言えばー...」

 

 

「と言えばて!!」

 

 

 

 緑谷が再びピクシーボブに口を塞がれる。

 

 

「ずっと気になっていたんですが、その子はどなたかのお子さんですか?」

 

 

 

 緑谷は少し離れた所にいる帽子の少年を指して言った。俺も気にはしていた。

 

 

 

「ああ、違う。この子は私の従甥だよ。洸太!ホラ挨拶しな。一週間一緒に過ごすんだから...」

 

 

 

 緑谷は洸太君の元へと歩き、手を差し伸べて自己紹介をした。

 

 

「あ 、えと僕雄英高校ヒーロー科の緑谷、よろしくね」

 

 

 

 返答は股間へのパンチだった。あれは超サイヤ人でも痛いと思う。

 

 

 

 倒れた緑谷に駆け寄る飯田。

 

 

 

「おのれ従甥!!何故緑谷くんの陰嚢を!!」

 

 

 

 去りながら洸太君は言った。

 

 

 

「ヒーローになりたいなんて連中とつるむ気はねぇよ」

 

 

「つるむ!?いくつだ君!!」

 

 

 

「マセガキ」

 

 

「少し前のお前に似てねぇか?」

 

 

「……言うな……」

 

 

 

 

 その後、相澤先生の説明を受け荷物を部屋に置いた。

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 その後、夕食を食べ終えた俺達は風呂で疲れを癒やしていた。

 

 

「ふぅ〜極楽だぁ〜」

 

 

「全くだね〜」

 

 

 ここまで気持ちいい風呂はいつぶりだろうな…

 

 

 

 そんな時…

 

 

「まぁまぁ…飯とかはねぶっちゃけどうでもいいんスよ。求められてんのってそこじゃないんスよ。その辺わかってるんスよオイラ…求められてるのはこの壁の向こうなんスよ…」

 

 

 そう言い壁に張り付く峰田…壁の向こうは女湯だ。

 

 

 

 周りの男子は顔を赤くする。

 

 

「峰田君!君の行為は消して許される事では無い!!」

 

 

 飯田が叫ぶが…

 

 

「やかましい」

 

 

 清々しい笑顔で峰田は言った。

 

 

「壁とは越えるためにある!!Plus Ultra !この時のために……この時のためにオイラは!!!」

 

 

 そう言いながらモギモギで壁をよじ登る峰田だが……

 

 

 ば〜ん!!

 

 

 峰田が爆発し湯に落ちる。皆が俺を見る。

 

 

 俺は腕を突き出しながらお約束を言った。

 

 

「汚え花火だ…」

 

 

 

 俺は壁の内側にいる洸太君に言った。

 

 

「ゴメンな……見苦しい所見せて」

 

 

「!」

 

 

 壁の上から洸太君が出てきた。

 

 

 そして女湯から聞こえてきた声に振り返った洸太君は女湯を見たショックで壁の上から落ちてしまった。

 

 

「ヤバイ!」

 

 

 それに緑谷が反応し受け止める。

 

 

 洸太君は鼻血を少し出ていて意識を失っていた。

 

 

 緑谷が洸太君を連れ行った後俺と飯田は峰田に説教していた。

 

 

「峰田……お前いい加減にしろよ…」

 

 

「龍悟君の言う通りだ!!峰田君!君はもっと雄英生としての自覚を持ちたまえ!!」

 

 

「うるせぇ!あの壁の向こうに理想郷があるんだぞ!八百万のヤオヨロッパイが!芦戸の腰つきが!麗日のうららかボディが!蛙吹の意外な果実が!なら行くしかないじゃないか!!」

 

 

「だから耳郎を忘れるな……お世辞にもデカイとは言えんがそれでも耳郎には耳郎の魅力がある……胸しか見ない奴がモテるわけ無いだろ……」

 

 

「流石だ龍悟君!!峰田君!ついでに上鳴君も!君達は外面だけでなく内面も見るべきだ!そうすれば違う魅力も見えるはずだ!!」

 

 

 

 俺の言葉に同意した飯田がこれまでの事もあり上鳴も説教する。

 

 

(はぁ!?俺もかよ!…待てよ……!!)

 

 

 巻き込まれた上鳴だがある作戦を思いついた。

 

 

「そこまで言うなら言ってもらおうじゃないか!耳郎の魅力って奴を!!」

 

 

 そう叫ぶ上鳴、何も言わなければ耳郎が魅力ないと言われてしまう……幸い本人は居ないし…

 

 

「…………女子に言ったら覚悟しろよ……」

 

 

 周りを睨みながら俺は言った。皆は怯えながら承諾する。

 

 

 

 この時、洸太君の心配もしていたからだろうか俺は視野が狭かった。

 

 

 上鳴の笑みの真相を…さっきまで騒がしかった女湯が静かになっていた事に俺は気づかなかった。

 

 

 

END

 

 




次回は女湯からの視点の話になります。何故女湯の方は無言になったのでしょうか。(すっとぼけ)

後、こういう耳郎の魅力を言ってほしいと言う方はご意見をお願いします。


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君の魅力

体調を崩してしまい投稿が遅れてしまいました。
申し訳ございません。


「洸太君…大丈夫かな…」

 

 

 麗日の洸太君を心配する声が聞こえる。

 

 

 男湯から声が聞こえる、洸太君は緑谷が連れて行ったそうだ。龍悟と飯田が説教しているけど峰田は反省の色なし。

 

 

『うるせぇ!あの壁の向こうに理想郷があるんだぞ!八百万のヤオヨロッパイが!芦戸の腰つきが!麗日のうららかボディが!蛙吹の意外な果実が!なら行くしかないじゃないか!!』

 

 

「クズかよ…」

 

 

 というか…やっぱりウチだけ何も言われなかった…

 

 

『だから耳郎を忘れるな……お世辞にもデカイとは言えんがそれでも耳郎には耳郎の魅力がある……胸しか見ない奴がモテるわけ無いだろ……』

 

 

 

「お〜流石、龍悟君」

 

 

「龍悟さんの言う通りですわ!」

 

 

「体しか見ない人は嫌われるわ峰田ちゃん」

 

 

 その言葉に皆が賛同する。

 

 

(ウチにはウチの魅力があるか…)

 

 

 龍悟がウチを見てくれてる……そう考えると嬉しくてたまらない。

 

 

「耳郎ちゃんにやけとるよ」

 

 

「へぇ!?///」

 

 

「あー本当だぁ!」

 

 

 麗日に指摘され芦戸に誂われそうになったその時…

 

 

 

『そこまで言うなら言ってもらおうじゃないか!耳郎の魅力って奴を!!』

 

 

 上鳴の言葉にウチ等は固まった。

 

 

(…………ハァ!!!!!?)

 

 

 や、ヤバイ早く逃げないと…

 

 

 ウチが脱衣所に逃げようとすると…

 

 

「逃さないよ!」

 

 

「耳郎ちゃんは居るべきだよ!」

 

 

 左右から芦戸と葉隠に捕まった。助けてもらおうとヤオモモ達を見るが…

 

 

「つ、梅雨ちゃん!」カオマッカ

 

 

「お茶子ちゃん、お、落ち着いて…れれ、冷静になって…」カオマッカ

 

 

「………」カオマッカ

 

 

 もれなくカオマッカだった……というかヤオモモ!完全に聞く気満々じゃん!だからむっつりって言われるんだ!!

 

 

『…………女子に言ったら覚悟しろよ……』

 

 

(えっ!?本気で言うの龍悟///!!)

 

 

『まず、あいつはどちらかと言えばクール、かっこいい系かもしれないがしっかりと女性らしさも持っている…俺は其処に魅力を感じる』

 

 

「ギャップ萌え…」

 

 

「確かに耳郎ちゃんは私達の中じゃ一番女の子らしい反応するよね……体育祭の時だって龍悟君に上着貸してもらった時顔真っ赤だったし」

 

 

 辞めて!コメントしないで///!!

 

 

 

『後、あいつの笑顔はとても素敵だと思う……いつもヒーロー訓練時に見る凛々しい横顔もとても美しいと感じるが…時々見せる可愛らしい笑顔もやっぱり俺は好きだ…』

 

 

「ッ~~///!」

 

 

 ヤバイ、今ウチ絶対にやけてる!こんな顔、芦戸達に見られたら何を言われるか!……そう思っていたけど…

 

 

「「「「「…………………」」」」」

 

 

 

 全員顔真っ赤で何も言えない…芦戸も葉隠も耐えられなかったか……

 

 

『………はっ!余りにぶっ飛んだ事言ったから思わず意識が飛んじまったぜ!!』

 

 

 どうやら男子も何も言えなかったようだ。

 

 

『……ちくしょう!!何イケメン発言してんだよ!スタイルでオイラを納得させる魅力を言ってみろ!!』

 

 

(峰田の奴…後で覚悟しろ………)

 

 

 せっかくいい気分だったのに……ウチのスタイルなんて……

 

 

『…出るだけがスタイルじゃ無いだろ……更衣室でも言った通りスリムで引き締まって普通にスタイルいいと思うが…膝枕とても気持ちよかったし……』

 

 

 

 ……正直、龍悟が好きだって自覚した時自信がなかった……ウチ以外の女子は立派な膨らみを持っているのにウチだけ微妙な膨らみ…龍悟も大きい方が好きなんじゃないかと不安だった……それでも龍悟はウチを見てくれてる…その事実がとても嬉しかった………膝枕……やってあげるって言えば寝てくれるかな……

 

 

『…出るだけがスタイルじゃ無い…否定できねぇ……』

 

 

『峰田を言い負かすとは凄いな龍悟…女湯にだって聞こえてるのに…………………あっ………』

 

 

『………………今、なんて言った………』

 

 

 上鳴……やっぱあいつアホだ……

 

 

『……耳郎……聞こえてたのか……』

 

 

「……………………ごめん…………」

 

 

 なんとなく口から謝罪の言葉が出てきた。

 

 

『おい!龍悟!何やってんだ!!』

 

 

『龍悟君いきなり超サイヤ人2になってどうするんだ!!』

 

 

『轟!爆豪!常闇!誰でもいいから龍悟を止めてくれ!俺と峰田が殺される!』

 

 

『なんでオイラも何だよ!!』

 

 

『自業自得だろ』

 

 

『知るか』

 

 

『そもそも俺達では止められない……レジェンド・フルカウルの緑谷なら止められるかもしれないが……』

 

 

『に、逃げるんだ!』

 

 

『何処に行くんだ?』

 

 

『瞬間移動もってる俺から逃げられる訳無いだろ』

 

 

 

『お、おい…何、片手を上に掲げてんだ…や、やめろ…オイラは関係無いだろ…』

 

 

『この際丁度いい、ソウルパニッシャーでお前の性欲を浄化できるか試してやるよ……』

 

 

 

『『ギャャャ!!!!』』

 

 

 男湯から虹色の光が溢れ出した。

 

 

「……どうなるんだろうね…」

 

 

「浄化されてるといいね」

 

 

 そう言うしかウチ達はできなかった。

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

「「相澤先生!僕達はこれから健全な学生として日々精進します!!」」

 

 

「…………………何だこれは……」

 

 

 キラキラと輝く上鳴と峰田の言葉に相澤先生は言葉がでなかった。皆が驚く中、ウチは龍悟を探した。

 

 

 龍悟は宿泊施設の外のベンチに燃え尽きたように座っていた。

 

 

「……耳郎……悪かったな……芦戸達に誂われてないか…」

 

 

 力無く言う龍悟の隣に座った。

 

 

「……龍悟はどんなピンチも切り開いてどんな時も立ち上がって勝ってきた……そんな…何とかしてくれる…そう思わせてくれる龍悟の背中がウチは好きだよ……」

 

 

「後、ウチも好きだよ…龍悟のクールな横顔……これでおあいこだね……」

 

 

 龍悟の頭を膝に置く。

 

 

「耳郎!?」

 

 

 龍悟の驚きの声が聞こえる。

 

 

「膝枕…気持ちよかったんでしょ……少し落ち着いたら……」

 

 

「………ああ……」

 

 

 そう言って龍悟は目を瞑る。

 

 

(今はこの距離でいい……こんな……少し曖昧な距離で……)

 

 

 星の光と月明かりが静かに二人を照らしていた。

 

 

END

 

 

 

 

 




今回は甘い話を投稿しましたが気に入れば幸いです。




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神の可能性

映画見てきました!
やっぱりゴジータはカッコいいですよね!!


 

 翌日、午前5時30分。朝早くからか昨日の疲れからか皆どこか眠たそうだ。

 

 

 それでも相澤先生はお構いなしで言い始めた。

 

 

「本日から本格的に強化合宿を始める。今合宿の目的は全員の強化及びそれによる“仮免”の取得。具体的になりつつある敵意に立ち向かうための準備だ。心して臨むように、内容は個性の強化だ。これまでの授業などでは精神面や技術面、あとは多少の体力的な成長がメインだったが……どっかのナンバーワンに影響されて自主的に伸ばしたんだよな……」

 

 

 相澤先生は俺を見ながら言った。何人かは顔を青くして俺を見てる………そんなにキツかったのか……

 

 

「たが……これからは俺もみっちり見てやる…死ぬ程キツイがくれぐれも...死なないようにーー死にそうになったら龍悟に治してもらえ..」

 

 

 

・・・・・・

 

 各自が個性強化プランを実行してる中俺の特訓は超サイヤ人の先を目指す事だった。

 

 

 現在俺は魔獣の森で超サイヤ人2のまま気を高め続け魔獣と戦っていた。

 

 

「だぁりゃあ!!」

 

 

 拳を振るい、蹴りを放ちに魔獣達を次々と倒していく一区切りした時、俺は地面に仰向けに倒れた。

 

 

 呼吸を整えながら俺はある不安を考えていた。

 

 

(果たして超サイヤ人3になれたとしてオール・フォー・ワンに勝てるのだろうか……)

 

 

 死柄木の言葉は真実だ、オール・フォー・ワンは俺の個性を奪いに来る。超サイヤ人2ではまず勝てない…

 

 

 確かに元のドラゴンボールの世界のゴジータなら言ってしまえばオールマイト以外なら超サイヤ人になれなくても勝てるが、この世界では力のバランスが違う恐らくだが超サイヤ人3は今の衰えたオールマイトと同じ強さだろう……しかしオール・フォー・ワンは“個性”を奪う“個性”だ、超常黎明期からそれをしてきた個性の数は百どころでは済まないだろう……

 

 

(どっかの正義の味方が言ってたな“無限の剣じゃ究極の一には勝てない”って…)

 

 

 実際にオールマイトは究極の一を持って無限の個性を持つオール・フォー・ワンに勝った。だけど超サイヤ人3ではまだ届かない…そう思えてならない…戦うと決まった訳じゃないがそれでも不安はある…

 

 

(マイナスに考えてもしょうがないとにかく超サイヤ人を強化する事に変わりない…) 

 

 

 そう考え俺は超サイヤ人2になり再び魔獣と戦う。

 

 

 

 

 それが起こったのは些細な事だ溢れ出る気を抑えて内側でのみ高めようとして魔獣と戦っていると……

 

 

(よし!いいぞ、このまま内側でのみ高める事が出来れば体力の消費を抑える事ができるはずだ!!)

 

 

 そのまま内側で高めながら拳を振るうと……

 

 

 【ドォクン!!!!】

 

 

 一瞬、俺の振るった拳の黄金の光が“真紅の焔”に変わった。

 

 

(なっ!?)

 

 

 俺は拳を見る、もう真紅の焔はなくなっていた…だけど自分の中に何かが燃えだした様な気がしてならない。

 

 

(今のはまさか……)

 

 

 

・・・・・・・

 

 訓練終了時間になりA組・B組全員が宿舎前に集合する。そして目につくテーブルに乗せられた山盛りの食材、食器、調理器具。

 

 

(ああ…そういう事か……)

 

 展開が読めた。

 

 

「さぁ昨日言ったね『世話焼くのは今日だけ』って!!」

 

 

「己で食う飯くらい己で作れ!!カレー!!」

 

 

 皆はもう言葉をだす気力すらないようだ。

 

 

「アハハ、全員全身ボロボロ!!だからって雑なネコマンマは作っちゃダメね!」

 

 

 

 楽しそうに笑いながら緑髪のヒーロー、ラグドールは言う。

 

 

 

 その時近くにいた飯田がハッと何かに気付く。

 

 

 

「確かに…災害時など避難先で消耗した人々の腹と心を満たすのも救助の一環…流石雄英無駄がない!!世界一旨いカレーを作ろう皆!!」

 

 

 こんな時でも飯田はいつものテンションで言った。……まぁ飯田らしいな……

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 作ったカレーを皆で食べ始める、俺は緑谷の隣に座った。

 

 

「あ、龍悟君…超サイヤ人の方はどう?」

 

 

「そのこと何だか……超サイヤ人3は保留にした…」

 

 

 俺の言葉に緑谷は疑問の声をあげる。

 

 

「え、どうして?」

 

 

「今日と特訓で今の超サイヤ人とは根本的に違う力の発端を感じた…今までの超サイヤ人は量を上げる変身に対してこれは質を上げる変身だ……質を上げた気を“神の気”と呼ぶ事にした。この変身は超サイヤ人3の上の次元の変身だ…」

 

 

「神の気…」

 

 

 あれは間違いなく“超サイヤ人ゴッド”だ……ゴッドは正しい心を持つサイヤ人がもう一人のサイヤ人に光を注ぎ込む事で変身可能な形態だ。

 

 

 孫悟空はその方法でなったけどベジータはその方法をとったかどうかはわからないけどブロリーと戦う時に変身している。……神の気は「クリアで質が高い」簡単に言えば純度が高くて透明で見えない物だ。別に五人に光を注ぎ込まなければ神の気を纏えない訳じゃない。気の質を高める事で神の気にする事ができる。

 

 

 五人に光を注ぎ込んでもらうのは送られた光で気を質を高め神の気にするためではないかと俺は考えた。もしその仮設が当たっているなら神の気を纏えばゴッドになる事も可能なはずだ。 

 

 

「でも3はどうするの?まず3になった方がいいんじゃない?」

 

 

「別に3にならなくちゃなれない訳じゃない」

 

 

 ベジータは3にならなくてもゴッドになった。

 

 

「それに…時間が無いかもしれないんだ……敵連合はよからぬ事を企んでる……俺には予感がするんだ……もしオール・フォー・ワンと戦う事になったら多分3じゃ勝てない……魔王と言われた奴に勝つには神の力を使うしかない……」 

 

 

「…龍悟君…」

 

 

 緑谷はわかっているのだオール・フォー・ワンに龍悟は狙われている事に…だが…

 

 

 

「その時は僕も一緒に戦うよ狙われているのは僕も一緒だから…」

 

 

「……ありがとよ…」

 

 

 会話は終わり二人は静かにカレーを食べる……だが気づかなかった…その会話を“耳郎と轟が聞いていた”事に……

 

 

 

 

 

END

 

 

 




果たして龍悟はゴッドになる事ができるのか…耳郎と轟はどうするのか…これからもお楽しみに!


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林間合宿襲撃 

 

 三日目からは気の質を上げる特訓に変更した俺は『相手に気を悟られぬ様、体の内でのみ気を高める』特訓や『気を高めた上で外に漏らさずコントロールすれば動けるようにする』特訓などをした。早朝から夕方までやってたので少しは神の気を感じるがまだゴッドになるには何かが足りない。

 

 

 そして夜は肝試しの時間だ。騒ぐ芦戸達赤点ジャーとそわそわして俺の服を掴む耳郎が目立った。

 

 

「その前に大変心苦しいが補習連中は…これから俺と補習授業だ」

 

 

 

 逃げるんだ!と走り出す赤点ジャーの体に瞬時に巻かれる包帯。

 

 

 

「すまんな。日中の訓練が思ったより疎かになってしまったので、こっちで削る」

 

 

 

「うわぁ勘弁してくれぇぇ!!試させてくれぇぇ!!」

 

 

 あえなく連行された。さらば赤点ジャー、また会う日まで……

 

 

「相手に直接攻撃しなければ何でもOK!個性を使って、個人の創意工夫を凝らして驚かせちゃおう!」

 

 

「多くの人を失禁させた組が勝利となる!!」

 

 

「辞めてください…汚い」

 

 

 説明に俺の服を掴みながら突っ込む耳郎。

 

 

 そうしてくじ引きの結果、耳郎とペアで回ることとなった。

 

 

 

「よかった龍悟なら出てきても安心だ……」

 

 

 まさかと思うが……

 

 

「耳郎…もしかして…お化けが怖いのか……」

 

 

 

 その言葉に耳郎は顔を赤くする。

 

 

 

「マジかよ…」

 

 

「龍悟…超サイヤ人になって……」

 

 

「俺はライトか……」

 

 

 一日超サイヤ人になっても問題ないので超サイヤ人になる。耳郎は俺の腕に抱きつき震えてる。

 

 

 

「そこのリア充!!サッサと行きなさい!!」

 

 

 ピクシーボブが凄い顔で言ってくる。何かされる前に俺達は出発した。

 

 

・・・・・

 

「ねぇ…龍悟…」

 

 

 抱きつきながら耳郎が聞いてくる。

 

 

「どうした耳郎?」

 

 

「……オール・フォー・ワンって誰……」

 

 

「!?……聞いてたのか……」

 

 

「うん…轟も聞いたと思う…」

 

 

「……耳郎……お前の気持ちはわかる…だがこれは俺達も口止めされている事だ……それに俺達はこの事に自分から首を突っ込む気はない……これだけは信じてくれ……」

 

 

 耳郎が何かを言おうとした時だった。焦げ臭い匂いと紫色の煙が漂ってきた。

 

 

「吸うな!」

 

 

 すぐさま耳郎と俺にバリアーを張る。

 

 

「まさか…」

 

 

「ああ…そのまさかだ…」

 

 

《皆!聞こえる!!》

 

 

 

 頭の中に突然声が響いてきた。

 

 

 マンダレイの個性テレパスの言葉が頭に過る。

 

 

《ヴィラン二名襲来!!他にもいる可能性あり!動ける者は直ちに施設へ!!会敵しても決して交戦せず、撤退を!!》

 

 

「どうする龍悟」

 

 

「マンダレイ達の所に行く掴まれ」

 

 

 耳郎と一緒にマンダレイの所に瞬間移動する其処には頭から血を流し気絶しているピクシーボブを押さえつける長髪にサングラスを付けた大柄な男とトカゲの様な奴が居た

 

 

「無事か皆!!」

 

 

「龍悟〜!!」

 

 

 涙を流す峰田…ピクシーボブ以外は無事のようだ。

 

 

「あら、自分から来てくれるなんて…」

 

 

 男がオネエ言葉で言ってきた。

 

 

「俺が目的か……」

 

 

「ええ、貴方は最重要捕獲または…抹殺対象だから!」

 

 

 俺に青色の光がやどり男に引き寄せられる…実際には男が持っている巨大な…恐らく金属の棒に。

 

 

「龍悟君!!」

 

 

 飯田が叫ぶ。

 

 

「ターゲット確保…」

 

 

 そう言って棒を野球の様に振るう、棒に当たる瞬間…瞬間移動で男の背後に移動する。

 

 

「なあっ!?」

 

 

 男が驚く隙に…

 

 

「ビックバン・アタック!!」

 

 

 男はもろに受け気絶する。

 

 

「マグネ!…流石はステインが認めた男……その力を見せて見ろ!!」

 

 

 今度はトカゲの様な奴が刃物を大量に束ねた剣で斬り掛かってくる。

 

 

「ステインに感化された奴か!」

 

 

 スピリッツソードで受け流しバランスを崩させる、そこからプラグが突き刺さり…

 

 

「喰らえ!」

 

 

 増幅された耳郎の心音が直接探される。

 

 

「があぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

 動きを止めてる内に殴り飛ばす。木にぶつかり気絶した。

 

 

「龍悟君!…急いで瞬間移動で皆を連れて行ってイレイザーを呼んできてくれ!」

 

 

「わかりました」

 

 

 マンダレイに言われ飯田達を連れて相澤先生の所に瞬間移動する。其処には焼け焦げた皮膚を体中に繋ぎ合わせたような男を捕縛していた相澤先生が居た。

 

 

「相澤先生!」

 

 

「孫!丁度いいマンダレイの所に連れて行ってくれ!」

 

 

 その時男が消えかかる。

 

 

「さっきの発火が個性じゃないのか!?」

 

 

 相澤先生が驚きの声を挙げる。

 

 

「マグネとスピナーはやられたか…だけどお前達を断罪するは我ら敵連合…開闢行動隊だ…」

 

 

 男は完全に消えた。

 

 

 

「くっ…とりあえずマンダレイの所に連れて行ってくれ」

 

 

 相澤先生に言われマンダレイの所に移動する。マンダレイ達と耳郎はどうやらさっきの二人を捕縛したようだ。

 

 

 そこから相澤先生に言われ戦闘許可を皆にマンダレイが伝えた。

 

 

「とにかくこの煙を何とかする。孫、場所はわかるか?」

 

 

 気を探り煙の範囲と其処に居る人物を見つける

 

 

「この煙は拡散せずゆっくり一定方向に流れています…煙の中心に恐らく敵連合の一人その周りに二人……これはB組の拳藤と鉄哲です」

 

 

「孫…悪いが俺と一緒に皆の救出に行ってくれるか…」

 

 

「勿論です」

 

 

「ウチも連れて行ってください!ウチなら救出のサポートもできます!」

 

 

「……わかった…ただし、俺の指示に絶対に従え」

 

 

 耳郎は頷き相澤先生と一緒に俺の肩に掴まる。そして煙の中心に瞬間移動をした。其処には鉄哲に銃を向ける学生服を着てヘルメットをつけてる少年が居た。

 

 

「!?、こいつは!」

 

 

 驚いてる隙に殴り飛ばす。ヘルメットは砕け散り気絶した。

 

 

「龍悟、もう意識を失いそうだよ!」

 

 

 鉄哲は意識を失いそうだった。

 

 

 まずこの煙を…そう思い俺は虹色の宝玉…ソウルパニッシャーを空に掲げる。宝玉は弾け粒子が辺りに広がり煙が消えていった。

 

 

「大丈夫か?」

 

 

「ああ、今何をしたんだ?」

 

 

 拳藤が聞いてくる。

 

 

「俺の個性でこの煙の毒を打ち消した」

 

 

「他に誰か居るか?」

 

 

 少年を捕縛した相澤先生の質問に拳藤が答えてる間に皆の気を探る。

 

 

(これは八百万の気がどんどん下がってる!怪我をしたのか…B組の洋雪と移動……いや、逃げてるのか!)

 

 

「相澤先生!八百万と洋雪の気を感じました!八百万は恐らく怪我を…そして脳無の気もあります!!」

 

 

「何!まずは八百万達を救出だ。耳郎は拳藤達を見ていてくれ」

 

 

 拳藤達を耳郎に任せて相澤先生は俺の肩に掴まる。

 

 

「…孫…」

 

 

「わかっています…」

 

 

 俺達は移動した。

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

(今だな…)

 

 

 龍悟達が移動したのを近くで見ていた白い仮面に、丈の長いコートとシルクハットが特徴的な敵連合の一人“Mr.コンプレス”は作戦を実行しようとしていた。

 

 

 それは耳郎を捕獲する事…彼の個性は空間ごと対象をビー玉サイズまで小さくさせる“圧縮”

 

 

 最初は龍悟を捕獲しようとしたが返り討ちにあう危険性を考え人質をとろうとしていたのだ。

 

 

 耳郎が龍悟と近い関係なのは死柄木から聞いてる人質としては十分だ。

 

 

(君には孫龍悟を誘き出すお姫様になってもらうよ)

 

 

 コンプレスは背後から耳郎に近寄るだが…

 

 

「……ハートビートファズ!!」

 

 

「何!?」

 

 

 地面が抉られ慌てて後方に下がるコンプレス。

 

 

「ウチは索敵が得意なんだよ…気づかないとでも思った?」

 

 

「その通り…俺の生徒を甘く見るなよ」

 

 

 その言葉と同時にコンプレスに拘束包帯が巻かれ引き寄せられる、其処には相澤が居た。

 

 

「イレイザーヘッド!?」

 

 

 個性は既に消され発動できない…木に叩きつけられコンプレスは気絶した。

 

 

 

「お前が耳郎を狙っていた事俺も孫も気づいてたよ」

 

 

 ソウルパニッシャーの光を頼りに龍悟達を見つけたのだろうそして常に耳郎の背後に居た事を龍悟、相澤、耳郎は気づいていた。だからまずコンプレスの背後に瞬間移動をして相澤がスタンバイそして龍悟は八百万達の救出に行ったのだ。

 

 

 そして同時刻…八百万達を襲っていた脳無は龍悟のソウルパニッシャーで機能停止にされていた。

 

 

「大丈夫か八百万!」

 

 

「ええ…大丈夫…です…」

 

 

 頭から血を流す八百万…龍悟は気を送り傷を癒やす。

 

 

「とにかく移動する。掴まれ」

 

 

 八百万と洋雪を連れて瞬間移動をした龍悟はその後も相澤と耳郎と一緒に煙を吸って気絶した者を施設に運んだ。

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

「これでB組は全員か…孫、残りは何処にいる?」

 

 

「緑谷は崖で敵と交戦、轟と爆豪、麗日と蛙吹がそれぞれ別の敵と森で交戦、常闇と障子がその近くで移動……青山がさっきの消えた敵ともう一人の敵のずく側に居ます…」

 

 

「……まずは青山からか…孫!!」

 

 

「はい!掴まってください!!」

 

 

 相澤先生と耳郎が肩に掴まる。

 

 

(覚悟しろ敵連合…俺達を舐めるなよ!!)

 

 

 

 

 

END

 

 




次回は緑谷達の戦いも描かれます。
お楽しみに!


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A組VS開闢行動隊

緑谷達はそれぞれ同じ時間に戦闘しています。

それではどうぞ!


 

 森の近くにある崖上で緑谷は洸太を助けるため敵連合の一人“血狂いマスキュラー”と戦闘をしていた。

 

 

「いいねぇ!潰しがいのある奴は好きだぜ、俺はよ!!」

 

 

 マスキュラーの腕が膨れ上がり皮膚が裂ける。そしてそこから赤い繊維が溢れ出していく。蠢きながら腕に絡みつき、脈打つように躍動する。

 

 

 マスキュラーの個性は“筋肉増強”自らの筋繊維を増幅したり体の内外に纏う事で筋力を増強するブースト系の個性。

 

 

 筋繊維の鎧を纏い緑谷に殴り掛かる。

 

 

 緑谷は洸太を抱えて避ける。

 

 

「ガキが大事か…だったらガキから殺すぜ!!」

 

 

「ヒィ…」

 

 

 その言葉に洸太は怯える…だが…

 

 

「大丈夫だよ…洸太君…絶対に助けるから!!」

 

 

 殴り掛かってきた拳を緑谷はレジェンド・フルカウルに変身して受け止めた。

 

 

「はははは!いい力してんな…遊びがいがあるぜ!」

 

 

 マスキュラーが殴り掛かるがその前に…

 

 

「(ワンフォーオール40%)ミーティア・スマッシュ!」

 

 

 緑谷の裏拳が顔面にクリーンヒットし岩壁に激突する、だが…ずぐにマスキュラーが迫ってくる。腕と同じように顔面も赤い繊維が覆って守っている。

 

 

「効いてない!?」

 

 

「少しは効いたぜ!本当に面白ぇ!!けどな…そろそろ、血を見せろやぁ!!!!」

 

 

 爆発的な加速で一気に距離を詰められ緑谷は殴り飛ばされた。

 

「くっ!」

 

 

 顔面から血を流す。

 

 

「後ろのガキなんて忘れて遊ぼうぜ!!」

 

 

 筋繊維を更に増やして殴り掛かる。

 

 

 

「ふざけんな!ヒーローは命を賭して綺麗事実践するお仕事だ!!」

 

 

(ワンフォーオール100%!)

 

 

(さっきと違う!?)

 

 

 マスキュラーが驚愕する隙に緑谷が拳を振りかざす。

 

 

「デトロイト・スマッシュ!!」

 

 

 緑谷の一撃がきまりマスキュラーは岩壁に叩きつけられ瓦礫に埋もれる。

 

 

 緑谷は吹き飛ばされそうな洸太を抱えた。

 

 

「さあ…施設に戻ろう」

 

 

 その時、瓦礫が吹き飛ばされ筋繊維を大量に張り防ぎきったマスキュラーが出てきた。

 

 

「そんな……」

 

 

「今のはかなり効いたぜ…遊びは終わりだ…お前強いもん、本気の眼だ…」

 

 

 マスキュラーは今付けてる義眼を外し赤い義眼を付けた。

 

 

「洸太君下がってて…」

 

 

 洸太を後ろに下がらせて緑谷は構える。

 

 

 マスキュラーは全身に筋繊維を張り巡らせて筋繊維の塊となって突撃する。

 

 

「これで終いだ!緑谷ぁぁあ!!」

 

 

「こっから後ろには…絶対に行かせない!!」

 

 

 デトロイト・スマッシュが通じない以上…手は一つしかない。

 

 

「ハァァァァア!!!!」

 

 

 

 緑谷は咆哮を天に向かって上げ赤い稲妻が緑谷を包み込み形をなすそれは…光のオールマイトとなる。

 

 

 

「(1,000,000%)ギガンティック・デトロイト・スマッシュ!!!!!!」

 

 

 極限の一撃が筋繊維の塊とぶつかる…だが筋繊維がどんどん引きちぎられマスキュラーがむき出しになった。

 

 

 

「…嘘だろ…」

 

 

 そのままマスキュラーは凄まじい勢いで岩壁に叩きつけられ意識を失った。

 

 

 それを洸太は涙を流しながら見ていた。マンダレイの言葉を思い出す。

 

 

『あんたもいつかきっと出会う…命を賭してあんたを救う…あんたにとっての…』

 

 

 

「僕の…僕のヒーロー…」

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 肝試しの森で爆豪と轟もまた敵連合と戦っていた。

 

 

「爆豪!」

 

 

 爆豪に放たれた鋭い刃物の様な物を氷壁で防ぐ轟。

 

 

「糞が!ちょこまかと!!」

 

 

 爆豪の視線の先にはを除く全身を黒の拘束着に包んだ痩身の男…敵連合の一人“ムーンフィッシュ”がいた。

 

 

「仕事しなきゃ…仕事…ああ…我慢できない……肉見せて……」

 

 

 

 ムーンフィッシュの歯が伸び鋭い刃物の様になり爆豪を襲う。

 

 

 ムーンフィッシュの個性は“歯刃”自らの歯を自在に伸縮・分岐させ、鋭い刃物の様に相手を切り裂く個性。

 

 

「なめんな!!」

 

 

 刀を避け近づこうとするが爆豪の進行を妨害するように枝分かれの刃が飛び出してきたのをギリギリ避ける。

 

 

 その隙に轟が氷柱で攻撃するが…ムーンフィッシュは個性を引っ込め飛び退いた。

 

 

「地形と個性の使い方がうめぇ……相当場数踏んでるぞ……」

 

 

 ムーンフィッシュは伸びる歯をまるで手足のように使い闊歩する。

 

 

 

「見るからにザコのひょろガリのくせしやがって、んの野郎…!」

 

 

 吐き捨てる爆豪…昔の爆豪なら自分勝手に行動しただろう…だが今は…

 

 

「おい轟…お前の必殺技ならあいつを倒せるか?」

 

 

「多分…倒せるが…動きを止めないといけねぇ…」

 

 

「なら…俺が動きを止めるからその時に撃て」

 

 

「どうやって…お前に遠距離攻撃は…」

 

 

「いつまでも同じだと思うなよ!」

 

 

 

 右手の平をムーンフィッシュに向けて握るようにだけど少し隙間を開けた左手を添える。

 

 

(手の平全体じゃなく一点に集中し起爆)

 

 

 掌全体ではなく一点に集中して起爆させることで破壊力を増大・及び極小規模で貫通力を上げ連続で放つ。

 

 

 

「徹甲弾 機関銃(A・Pショット・オートカノン)!!」

 

 

 爆破の弾丸がムーンフィッシュに迫る。ムーンフィッシュは歯を使い避けるが…

 

 

「逃がすか!!」

 

 

 進行方向に放ち動きを制限する。

 

 

「肉…見せて!!」

 

 

 回避よりも迎撃に転じたムーンフィッシュは爆豪に歯の刃をつき出す。

 

 

 

「は!お前の負けだ!!」

 

 

 爆豪は横に飛ぶ…爆豪の後ろには光の弓を構える轟が居た。

 

 

 

「エターナルブレイカー!!!!」

 

 

 轟が放った光の矢は歯刃を砕きながらムーンフィッシュに直撃しムーンフィッシュは意識を手放し地面に落ちた。

 

 

 

「ざまあみろ!」

 

 

「さっきソウルパニッシャーの光が見えた…龍悟が瞬間移動で皆を救出しているんだろう、俺達も合流するぞ」

 

 

 爆豪と轟は移動する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 同じく肝試しの森で麗日と舌を少し切られた蛙吹が鋭く尖った犬歯、縦長の瞳孔が特徴。髪型はサイドを団子のようにして、その団子の付け根から髪がハネている少女と戦っていた。

 

 

「梅雨ちゃん…梅雨ちゃん!可愛い呼び方!私もそう呼ぶね!!」

 

 

「辞めて!そう呼んでほしいのはお友達になりたい人だけなの!!」

 

 

 投げられた注射器の様な物を避けきれず髪と木に刺さり動けなくなる蛙吹。

 

 

「じゃ私もお友達だね!!」

 

 

「離れろ!!」

 

 

 麗日が少女…“トガヒミコ”に駆け寄りトガヒミコは麗日にナイフを突きさそうとする。

 

 

 だが…

 

 

(ナイフ相手には片足軸回転で相手の直線状から消え…手首と首根っこを掴み…重くそ引き押す!)

 

 

 

 それは職場体験で教わった近接格闘術

 

 

(ガンヘッドマーシャルアーツ!!)

 

 

 トガヒミコを地面に叩きつけ抑え込む。

 

 

 麗日は蛙吹に舌で拘束する様に言ったその時…

 

 

 

「お茶子ちゃん…貴方も素敵…私と同じ匂いがする……好きな人がいますね……後、お友達に居ますね…恋を確実に実らせている人が…」

 

 

「!?」

 

 

 脳裏に浮かぶのはつい考えてしまう緑谷と想い人の龍悟と確実に距離を詰めている耳郎。

 

 

 

「そして…その人みたいになりたいって…そのお友達みたいに自分も好きな人と良い関係を築きたいって思ってますよね……」

 

 

(何…この人!)

 

 

「わかるんです…乙女ですもん…」

 

 

 麗日は動揺する。

 

 

 トガヒミコは話す…どれも麗日を恐怖させるには十分なものだった。

 

 

「お茶子ちゃん!楽しいね!恋バナ、楽しいね!!」

 

 

 それと同時だった抑えられてない腕で注射器のような物を掴み麗日の足に突き刺した。

 

 

「お茶子ちゃん!!」

 

 

 注射器に付いてる管から麗日の血が抜き取られていく。麗日が痛みで拘束が緩んだ。

 

 

 その時…

 

 

 

「があ!!」

 

 

 トガヒミコが吹き飛ばされた。

 

 

 

「大丈夫か麗日!!」

 

 

「障子ちゃん!!

 

 

 其処にはトガヒミコを殴り飛ばした障子が居た。

 

 

 トガヒミコは着地して障子を睨む。

 

 

「せっかく恋バナしてたのに…邪魔するですか…貴方少しも好みじゃないけど……刺してあげます」

 

 

 

 だが障子は冷静だった…

 

 

 

「それは…叶わないだろうな…」

 

 

 その時…

 

 

「宵闇よりし穿つ爪!!」

 

 

 黒き一撃がトガヒミコにクリーンヒットし木に叩きつけられた。

 

 

「がぁはあ!!」

 

 

 トガヒミコは動かなくなった。

 

 

 常闇が現れ蛙吹の拘束を解く。

 

 

「大丈夫か蛙吹!」

 

 

「梅雨ちゃんって呼んでほしわね……ありがとう常闇ちゃん…」

 

 

 意識を失ったトガヒミコをその注射器の様な物で木に縛り付け拘束した障子が言う。

 

 

 

「周りを捜索したが人は居ない…恐らく龍悟が瞬間移動で皆を救出しているんだろう…俺達も合流しよう」

 

 

 

 麗日達も移動を開始した。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

「離れてろ青山…危険だ」

 

 

 

 青山を避難させた俺達はさっきの継ぎ接ぎの男と全身に黒と灰色を基調としたラバースーツを纏い、顔全体を覆うマスクを着用した男と対面していた。

 

 

 

「やっぱり来たか…」

 

 

「やべえな!…『いや寧ろ好都合だ!』」

 

 

 ラバースーツの男は一人で二人分喋ってる。

 

 

 

 

 

「お前達を拘束する!」

 

 

 包帯高速具を手に取り構える相澤先生。

 

 

「いいのかよイレイザーヘッド…生徒が死んでるかもしれないぜ…」

 

 

 

 その言葉に表情を歪める相澤先生…戦闘能力が峰田の次に低い青山が敵二人のすぐ近くに居るからまず青山の所に移動したのだ。

 

 

 笑いながら言う継ぎ接ぎの男…俺は常に皆の気を感じていると…

 

 

「!…どうやらその心配はないようだ…」

 

 

「何だと…」

 

 

 

「今…皆と交戦していた敵の気が動かなくなり…皆が移動を開始した…つまり…」

 

 

 

「皆が勝ったって事だね!!」

 

 

 耳郎が喜ぶ…相澤先生も表情に余裕が出てきた。

 

 

「つまり…後はお前等を片付けるだけだ!!」

 

 

 

「何やってんだよ雑魚共が!!『俺達は相手を見くびっていたのか!!』」

 

 

「糞!!」

 

 

 今度は敵が焦り出した。

 

 

「保険に用意していたが……行け失敗作共!!」

 

 

 男の言葉と共にそれぞれ肌色・姿はバラバラな小型脳無が五体出てきた。

 

 

「こいつ等は失敗作の脳無だが、これだけ数が居ればどうかな」

 

 

 だが…それ等の脳無に包帯拘束具が絡まり投げ飛ばされる。

 

 

「手筈通り脳無は任せろ!!」

 

 

 近くに全く違う気を強引に混ぜた脳無独特の気を感じた俺は相澤先生に報告した。相澤先生はその相手をすると言ったのだ。

 

 

「気づかれるじゃねーか!!『ニ対ニだな!』」

 

 

「こいつ等だけでも捕獲するぞ」

 

 

 男は青色の炎を出しラバースーツはメジャーを構える。

 

 

 

「やるか…耳郎」

 

 

「ここまでやってくれたツケは払って貰わないとね」

 

 

 俺は超サイヤ人になり耳郎は移動する時八百万が創造してくれた音響増幅装置を構える。

 

 

 

「「覚悟しろ!開闢行動隊!!」」

 

 

 

 

END

 

 

 




トゥワイスの喋り方が難しいです。


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魔王襲来

林間合宿編はもう少し続きます。

それではどうぞ!


 

「死ね!『捕獲する!!』」

 

 

 ラバースーツがメジャーを振るう。避けるが近くにある木の枝が切られていた。継ぎ接ぎの男も援護する様に蒼炎を放つが周りには木がある…奴も森を燃やす気は無いだろう。

 

 

「任せて!!」

 

 

 耳郎が増幅装置にプラグを刺し増幅された心音の衝撃波を放ち相殺する。

 

 

 俺はスピリッツソードを展開してラバースーツに斬り掛かる。

 

 

 メジャーと鍔迫り合いになる。

 

 

「なかなかやるな…『なんて力だ!』」

 

 

 そもまま切り合いになるが俺が競り勝ちラバースーツを切り裂く。

 

 

 

「が!はぁ…」

 

 

 ダメージを受けては二人役はやれないだろう、意識はあるが膝をついた。

 

 

「次!!」

 

 

「舐めるな!!」

 

 

 継ぎ接ぎ男が俺に向けて蒼炎を放ってきた。だがそれは悪手だ。蒼炎によって奴自身の視界も塞がれてしまうのだから。

 

 

 俺は瞬間移動で奴の後ろに回り込みラバースーツにぶつかる様に蹴り飛ばす。案の定立ち上がったラバースーツとぶつかった。

 

 

「何やってんだよ!『なんて強さだ!!』」

 

 

「耳郎!!」

 

 

「オッケー!!」

 

 

 耳郎が二人に向けてプラグを伸ばすプラグには増幅装置が付いている。

 

 

「ハートビートサウンド!!」

 

 

 増幅された心音が敵達を襲い敵達は耳を塞ぎながらのたうち回る。

 

 

「「ぐぁぁぁあ!!」」

 

 

 其処に失敗作脳無達が投げ飛ばされる。

 

 

「孫、耳郎!決めろ!!」

 

 

 相澤先生の言葉に頷き俺達は背中を合わせ互いに構える。そして…

 

 

 

「「ハートビート・かめはめ波!!!!」」

 

 

 俺達の一撃が敵達を飲み込んだ。

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 継ぎ接ぎの敵達を倒した後、その光を頼りに来た緑谷達、皆を連れて施設に瞬間移動した。人数オーバーなので敵達は相澤先生の拘束具で厳重に拘束され放置された。

 

 

 

「皆!無事だったか!!」

 

 

 施設の外で相澤先生にこれまでの事を緑谷達が話している内に俺と耳郎は洸太君と青山を皆の所に連れていき、そこで緑谷達の無事を知りたいと言う飯田を連れて外に出た。

 

 

 

「事情は大体わかった…とにかく無事で良かった」

 

 

 表情を和らげて相澤先生は緑谷の頭を撫でた。

 

 

「相澤先生…」

 

 

 

「お前達は施設で休め…俺は敵達の回収に行く」

 

 

 その時だった…黒いモヤが現れた。

 

 

「こいつは!」

 

 

「USJの時の!!」

 

 

「ワープの!!」

 

 

 相澤先生が俺達の前に出る

 

 

「仲間の救出か!!!」

 

 

 

「勿論それもありますが…あの方がどうしても孫龍悟に会いたいと仰っしゃりまして…」

 

 

「ありがとう、黒霧。後は僕が自分で言うよ」

 

 

 

 

 黒霧の後から聞こえた声に息が止まる。

 

 

 

「さて、A組の諸君。こうして会うのは初めてだね。僕はね、弔の先生さ」

 

 

 

(まさか…こいつが…)

 

 

 

 

「本当は弔に全部任せるつもりだったんだけど…見てみたら全員やられてるじゃないか。いやはや、素晴らしい…ここまでだとは……孫龍悟君…君の輝きのおかげかな?…僕個人としても孫龍悟君は大変興味があってね。これを逃すと次の機会がいつになるか分からないと思って…会いにきたんだよ」

 

 

 

 黒いモヤから黒いマスクを被ったスーツ姿の男が現れた。瞬間、空気が重くなった。ステインを遥かに凌駕した存在だった…

 

 

 

 周囲を見れば、ほとんどが怯えていた…蛙吹は立てなくなりへたり込み、常闇と個性のダークシャドウですら怯え、轟と爆豪は顔を青くしている。

 

 

 相澤先生ですら手が震えていた。

 

 

 

「龍悟…」

 

 

 耳郎は恐怖に飲まれない為に龍悟の腕にしがみつく。

 

 

 俺はそんな耳郎を庇い超サイヤ人2になる。

 

 

「ああ…やっぱりその輝きは美しい、目が見えないのが悔やまれる…索敵系個性でしか君を見れない…本当に残念だ……」

 

 

 声を振り絞り俺は言った。

 

 

 

「お前が……オールフォーワン!!」

 

 

 その時…オールフォーワンに拘束具が巻き付けられる。

 

 

「逃げろ!お前!!走れ!!!」

 

 

 相澤先生の悲鳴に近い怒号に全員がほぼ同時に動いた。

 

 

 だが…

 

 

「イレイザーヘッド…君の個性も大変魅力的だが…僕は目を潰されてね…実に残念だ……“転送”」

 

 

 臭気を伴う黒い液体がオールフォーワンを包み込みそれは相澤先生の隣に現れた。

 

 

「なあっ!?」

 

 

 驚愕する相澤先生にオールフォーワンは手を向け…

 

 

衝撃波(インパクト)

 

 

 衝撃と共に相澤先生は吹き飛ばされ木に叩きつけられた。

 

 

「相澤先生!!」

 

 

 

「さて黒霧…お友達は回収できたかな…」

 

 

「はい…施設に捕縛されていた。マグネとスピナーは回収しました」

 

 

「では…次に行こう…それが終わったら……弔の驚異を“潰そうかな”」

 

 

 

 モヤと共に奴等は消えた…皆は動けなかった。

 

 

 俺は相澤先生の無事を確認しながら気を探るオールフォーワンは今森に居る。恐らく回収しているんだろう。

 

 

「ねぇ…話してよ…あいつの事……」

 

 

 こうなった以上…隠しとうせない……俺と緑谷はワンフォーオールを除いたオールフォーワンの事を話した。

 

 

 

「個性を奪う個性だと……」

 

 

 爆豪の驚愕の声が聞こえる。皆も言葉が出ないようだ。

 

 

 俺は額に手を添える。

 

 

「龍悟…なにしてんの…まさか!」

 

 

 

「奴と戦いに行く…」

 

 

 皆は驚愕する。

 

 

 

「何を言っているだ龍悟君!勝てる訳が無い!!相手は個性も無限に持っているんだぞ!!」

 

 

「だったらどうする…奴は回収が終わったら…また此処に来るぞ…俺に来いと奴は言ってるだ」

 

 

 

 俺が来なかったら…奴は躊躇なく皆を殺す…

 

 

「USJの時から俺は奴に目をつけられたんだろう……遅かれ早かれ…こうなっていた……これは俺が……“俺達”が行かなきゃならない事だ…」

 

 

 

 俺の肩に緑谷が掴まる。

 

 

 

「デク君……」

 

 

「おい…デク…まさか!!」

 

 

 

「皆を連れて早く此処から離れて……僕達が相手してくる……かっちゃん…お母さんに伝えといてほしい……何時も心配ばかりかけてごめんって……」 

 

 

 

 

 

「…悪いな緑谷……」

 

 

「…気にしないで……覚悟はできてたけど……実際に見るとやっぱり怖くてたまらないよ……」

 

 

「俺もだ……」

 

 

 

 

 

「まて…俺も連れて行け!!」

 

 

「嫌だ…嫌だよ龍悟!!」

 

 

 叫びこちらに走る轟と涙を流す耳郎……心が苦しかった。

 

 

「…バイバイ……皆…」

 

 

 

 俺達はオールフォーワンの所に瞬間移動した。

 

 

 

「龍悟ぉぉお!!!!!!!」

 

 

 耳郎の言葉が虚しく響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 俺達が移動した場所はさっき継ぎ接ぎの男と戦った場所だった。

 

 

 

「やっぱり…来たね…ワンフォーオールの譲渡先の緑谷も来るとは…丁度いい……黄金の輝きを奪いと同時にその炎を消すとしよう」

 

 

 相変わらず凄いプレッシャーだ…怖くてたまらない…

 

 

「黒霧…確か回収したのはトガヒミコとコンプレス・茶毘・トゥワイスだったな…もうそれだけでいい、君は戻りなさい」

 

 

 それを聞いて黒霧は姿を消した。

 

 

 

 

「さあ…始めようか!!」

 

 

 

 オールフォーワンの言葉に俺達は構えた。

 

 

 

「「行くぞ!オールフォーワン!!」」

 

 

 

「「はあぁぁぁぁあ!!!うおぉぉぉぉお!!!!」」

 

 

 俺達それぞれ超サイヤ人2、レジェンド・フルカウルになり力を最大開放する。

 

 

(悪い耳郎…約束…破っちまう…)

 

 

 

「超界王拳!!!!」

 

 

 超サイヤ人2のまま界王拳を使い赤く染まる龍悟。

 

 

 

「くぅ!!僕は!!!!」

 

 

 緑谷の赤い稲妻が輝きを強くする。

 

 

 思い出すのはオールマイトに託された事

 

 

 

「オールマイトの思いに応えなくちゃならいんだ……だから!僕が…僕達がお前を倒す!!」

 

 

 

 緑谷の輝きが強くなる。

 

 

「ワンフォーオール…常時60%!!」

 

 

 

 

 

 それぞれが持てる力を出した。

 

 

 

 

 龍悟達はオールフォーワンに歩き出す。

 

 

 

「ふふふ、来なよ…」

 

 

 

「「だぁりゃあ!!!」」

 

 

 

 それと同時に二人はオールフォーワンに拳を振りかざす。

 

 

「硬化×2・金属化・筋骨発条化」

 

 

 オールフォーワンは個性を合わせ防御するが吹きどばされる。それでも平然としている。

 

 

「ふむ…共にいい突きの鋭さだね…何処まで行けるかな……」

 

 

 

 二人は攻撃を続ける。

 

 

「だりゃぁあああ!!」

 

 

「でやぁああああ!!」

 

 

 

「では…これで行こう…金属化×2・高速化×3」

 

 

 オールフォーワンは自身を強化して緑谷の強烈な拳と龍悟の鋭い蹴りを防ぐ。

 

 

 

「衝撃波」

 

 

 相澤を吹きどばした衝撃波で龍悟達を吹き飛ばし…

 

 

「空気を押し出す・筋骨発条化・瞬発力×2・膂力増強×2」

 

 

 それは人間空気砲。筋肉と骨を発条(バネ)化、瞬発力と筋力を増強する事でバネの性能を強化し、その力に乗せて空気を押し出す物である。

 

 

 

「かめはめ波ぁぁぁぁあ!!」

 

 

 龍悟はかめはめ波で相殺する。その衝撃で周りの木が吹き飛ぶ。

 

 

 二人は並び立ちオールフォーワンを見る、奴は全く余裕だった。

 

 

 

 果たして二人は勝つ事ができるのか…

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 




最後はブルー進化初登場をイメージしました。


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俺達の希望!目覚めよ超サイヤ人ゴッド!!

いつも見てくれてありがとうございます。

それではどうぞ!


 龍悟と緑谷がオールフォーワンと戦闘を開始して二分が経過した。

 

 

 経った数分でも龍悟達は傷を負いオールフォーワンは無傷だった。

 

 

「なかなかやるね…退屈凌ぎには丁度いいよ」

 

 

「ふざけんな!!」

 

 

 その言葉に苛立ち俺は拳を振りあげる。

 

 

 

「はぁぁぁあ!!」

 

 

 

 拳がぶつかり鈍い音が鳴り響く。

 

 

 けど、苦痛の声をあげたのは龍悟の方だった。

 

 

「ぐぁぁぁあ!!」

 

 

 

 俺は血に濡れた拳を懐に抱え後退りする。

 

 

 対するオールフォーワンは傷一つなかった。

 

 

「衝撃反転という個性でね。君の本気の一撃を、その身に受けた感覚はどうだい…痛いだろうね…」

 

 

「龍悟君!!よくも!!!」

 

 

(もう…これしか手が無い!)

 

 

 

 赤い稲妻が緑谷を包み込み形をなし光のオールマイトとなる。

 

 

 

「ギガンティック・デトロイト・スマッシュ!!!!」

 

 

 

 光のオールマイトの拳がオールフォーワンに迫る。

 

 

「忌々しい姿だ……丁度いいこの組み合わせの実験台になってもらおう……筋骨発条化、瞬発力×4、膂力増強×3、増殖、肥大化、鋲、エアウォーク、搶骨」

 

 

 発現した右腕は本人の半身を超えるほどに肥大化し、何本もの腕であろう筋肉が見て取れる。発条化と槍骨によって、螺旋を描いた槍の様な骨がいくつも露わになっており、対象に当たるであろう拳表面部分には、重点的に金属の鋲が生成された。

 

 

 

 光の拳に異形の拳を叩きつけた。

 

 

 

「衝撃反転」

 

 

 

 オールフォーワンが呟く瞬間、緑谷の腕に衝撃が走った。

 

 

 

「がぁぁぁあ!!」

 

 

 光のオールマイトが崩れ痛みに声を挙げ緑谷は地面に叩きつけられた。

 

 

 

「緑谷!!」

 

 

 緑谷は意識はあり立ち上がるがレジェンド・フルカウルは解けもう戦える状態ではなかった。

 

 

 

「さて…まず忌々しい者から片付けるとしよう…」

 

 

 オールフォーワンが手を翳し腕は風船のように膨らむ…さっきの空気砲をやるつもりだ。

 

 

 

 俺は緑谷の前に出る。

 

 

「やっぱりそうするよね……多いよなヒーローは守る物が!!」

 

 

 

 オールフォーワンの攻撃に備えたその時、光の矢が奴を襲った。

 

 

 オールフォーワンは俺への攻撃を止め、腕の一振りで光を振り払う。

 

 

 そこへと視線を向ければ、友の姿があった。

 

 

 

「なんで……なんで来た!轟!!!!」

 

 

 

 光の弓を構えながら轟は言った。

 

 

 

「俺だけじゃねぇ!!」

 

 

 

 

「徹甲弾 機関銃(A・Pショット・オートカノン)!!」

 

 

 爆破の弾丸がオールフォーワンを襲うが衝撃波で弾かれる。

 

 

 

 其処には爆豪だけじゃない飯田・麗日・常闇…そして耳郎が居た。

 

 

 

 恐らく麗日の個性で重さをゼロにしてダークシャドウで皆を抱え常闇を背負った飯田のフルスピードで此処に来たんだろう。人数オーバーで障子と梅雨ちゃんは相澤先生の介護だろう。

 

 

「龍悟…」

 

 

 耳郎が俺に駆け寄る。

 

 

 

「な、なんで来た!?耳郎!!」

 

 

 

「もちろん、龍悟を助けに」

 

 

「やめろ。お前等じゃ無理だ。緑谷を連れてさっさと逃げるんだ…………」

 

 

 

「ウチがそんなボロボロの龍悟置いて逃げると思う?」

 

 

 

「奴にそんなセリフ通じるとでも思うか!!?今までの敵とは次元が違うんだぞ!!!」

 

 

 

「……………」

 

 

パチィン!!!

 

 

 

「……え?」

 

 

 

 龍悟は困惑した。何故耳郎に叩かれたのか理解出来なかった。耳郎は泣いていた。その涙は…USJの時と同じだった。

 

 

 

「あの時置いていかれたウチが何考えたか分かる!?あんなに悲しそうな目で戦いに行った龍悟を見てどう思ったか考えた事ある!!?」

 

 

 

「ッ!!」

 

 

「悔しかった!!なんでウチ等を頼ってくれないんだろうって!!それがUSJの時と同じ自分が弱いせいだって理解出来てどんなに辛かったか分かる!!!」

 

 

 

「耳郎…」

 

 

 

 

 

 

「いやはや…なかなか盛り上げてくれるじゃないか……お嬢さん…」

 

 

 

 声に振り返ると轟と爆豪の技を難なく払うオールフォーワンが居た。

 

 

 

 

「どうする孫龍悟君……守る者が増えてしまって……」

 

 

 

 

「……それはどうかな…」

 

 

 

「…何?…」

 

 

 

「やっぱり…お前を倒すには“神”になるしかないようだな……」

 

 

「…龍悟君…まさか…」

 

 

 麗日に支えられながら緑谷が言う。

 

 

「ああ…もうこれに賭けるしかない……“超サイヤ人ゴッド”に!」

 

 

 

 誰もが目を見開く。

 

 

 

「超サイヤ人ゴッド…」

 

 

 

 龍悟が界王拳を解いて耳郎達に言う。

 

 

 

 

「ああ…耳郎…皆……力を貸してくれ……!」

 

 

『!』

 

 

 

 耳郎達は驚愕した…龍悟が初めて……自分達に言ってくれたのだ…『力を貸してくれ』と……それが嬉しかった。

 

 

 

「超サイヤ人ゴッド!まだ何かあるのか!君は本当に面白い!……だけどね…それを待ってあげるほど敵は優しくないんだよ!」

 

 

 オールフォーワンが放つ空気砲を轟の全力のエターナルブレイカーが何とか相殺する。

 

 

 

「その超サイヤ人ゴッドになるにはどうすればいい!!」

 

 

 

「皆の…最低五人の気を…力を俺に注いでくれ…」

 

 

 

 だが……それをオールフォーワンは待ってくれない。

 

 

 

「……なら俺達が時間を稼ごう…」

 

 

 

 常闇が静かに告げる。

 

 

 

 これに龍悟が目を見開く。

 

 

 

「いくらお前とダークシャドウでも無茶だ!」

 

 

 

「分かっている。それでも、お前が何とかしてくれると信じている」

 

 

 

 手は震えているがそれでも信頼の目で見つめる常闇に龍悟は何も言わない。

 

 

 

「……ありがとう…常闇、ダークシャドウ」

 

 

 

「気にするな…」

 

 

「オウヨ!!」

 

 

 

 その隣で爆豪もオールフォーワンに構えた。

 

 

 

「龍悟!!必ず成功させねぇとぶち殺すかんな!!」

 

 

 

 それだけを告げ、爆豪はオールフォーワンに襲い掛かった。

 

 

 それに遅れないと常闇も突っ込む。

 

 

 

「龍悟君!!」

 

 

 緑谷達が集まる。

 

 

 耳郎・緑谷・麗日・飯田・轟……入学してすぐに一緒に行動する事が多くなりこれまで共に過ごしてきた…龍悟にとってかけがえのない親友達だ。

 

 

 

「……やるぞ。俺は、俺達は必ず勝つ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

「意気がるのは勝手だけど…君達では時間稼ぎにすらならいんだが…」

 

 

 オールフォーワンはつまらなそうに言いながら衝撃波を放つ。だがそれは巨大な黒い何かに受け止められた。

 

 

 

 

「「リュウゴガ…オレタチヲシンジテクレタンダ…カナラズコタエテミセル!!!!」」

 

 

 常闇とダークシャドウの声が重なって聞こえる。其処には巨大なモンスターが居た。

 

 

 

 いくら特訓をして制御の幅を広げたと言ってもまだここまでの力を制御はできない……ダークシャドウも個性としてわかっていたのかもしれない……オールフォーワンを何とかしなくちゃいけないと……

 

 

 

「ほお……なかなかいい個性じゃないか…高速化×3」

 

 

 放たれた巨大な一撃を避け感心するオールフォーワン。

 

 

 

「「ウォォォォオ!!!!」」

 

 

 次々と強大な一撃を放つ常闇…余波だけで木が幾つも吹き飛ぶ…当たればオールフォーワンとはいえ唯では済まない一撃だった。

 

 

 

「では……これならどうだい…」

 

 

 オールフォーワンが空気砲を放つ…

 

 

「「ナメルナ!!」」

 

 

 常闇は受け止めた。

 

 

 

 

「これも受け止めるか…孫龍悟君の他にも居るんだね興味深い者が……でもここまでだ………“光×2”・“増幅”」

 

 

 常闇に個性を組み合わせで強化された光が襲いかかる。

 

 

 

「「ぐぁァァあ!!」」

 

 

 

 闇が払われ元に戻ってしまう。

 

 

「常闇君だったかな……君も連れて行くとしよう…」

 

 

 

「俺がいる事を忘れるじゃねぇ!!!!」

 

 

 

 爆破で高く飛び上がった爆豪が爆発で加速しながら、弾丸のような回転を加えていく。

 

 

「榴弾砲着弾(ハウザーインパクト)!!」

 

 

 

 

 超爆破がオールフォーワンを飲み込むが……

 

 

 

「なかなかの火力じゃないか……」

 

 

 

 ダメージはあるがほんの少しだった。

 

 

 

「…糞が……」 

 

 

 先程の爆破で爆豪の腕はもうボロボロだった。 

 

 

 

「君達と遊ぶのも飽きてきたし………終わらすとしよう……」

 

 

 オールフォーワンが腕を向けたその時……青い光が輝きだした。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 常闇達が戦闘して直ぐ龍悟達は準備に取り掛かる。

 

 

「円を作るように手を繋いでくれ…そしたら俺が皆にも気が感じられる様にする。そしたら俺に流れるように意識してくれ」

 

 

 その言葉に頷き円を作るように手を繋いだ……耳郎達は感じた自分の中に流れる何かを……意識する龍悟に注ぎ込むイメージを……

 

 

 その時だった……耳郎達の髪が超サイヤ人の様に金色になったのだ。

 

 

「な、これは……」

 

 

「体が…熱い…」

 

 

 それぞれの思いの中…次に青い光が彼らを包み始める。その状態に爆豪、常闇…オールフォーワンすら注目する。

 

 

 青い光の線が龍悟に吸収される。それと同時に龍悟はふわりと浮き始め途中で静止する。やがて青い光は龍悟を覆い隠す。

 

 

 

「…龍悟…」

 

 

「頼む…成功してくれ…」

 

 

 耳郎達が祈る中、覆った光は丸い球体へと変わり数度ほど、脈を打つように波紋を放つ。そして、神になる儀式が終わったと言わんばかりに球体になった光は溶け出すように形を崩していく。

 

 

 中から出てきた龍悟の姿は大きくは変わっていないものの、髪の色は赤く染まり、いつもより少し細い体つきになっており瞳は輪郭線があるものに変わり、虹彩は赤く瞳孔は黒くなっていた。

 

 

 

「あれが…超サイヤ人ゴッド…」

 

 

「髪が赤い…」

 

 

 

 それぞれの思いを言う中、拍手の音が響く。

 

 

 

 

「ふははは!本当に君は面白い!!だけど少し拍子抜けだな……君からは威圧感を全く感じない」

 

 

 オールフォーワンの言う通り今の龍悟には超サイヤ人の時の様な威圧感を感じなかった。

 

 

 龍悟は常闇と爆豪の前に出る。

 

 

「常闇、爆豪ありがとよ…後は俺に任せてくれ」

 

 

 

「ふふふ、なかなか楽しかったよ……だけどもうお終いだ……」

 

 

 オールフォーワンが先程の空気砲を放つ…もう緑谷達に防ぐ力はない……だけど龍悟はそれを片手で受け止めた。

 

 

 

「何だと!!」

 

 

 オールフォーワンが初めて驚愕する。

 

 

 

 そして聞こえる風切り音と衝撃音、それは龍悟が超高速でオールフォーワンを殴り飛ばしたものだった。

 

 

 

「え!?」

 

 

「全く見えなかった!!」

 

 

 視線の先には真紅の焔を纏う龍悟がいた。

 

 

 

 

「…行くぞ……オールフォーワン………個性の貯蔵は十分か!!!!」

 

 

 

 

 

END

 

 

 




 遂に登場しましたゴジータゴッド!!

次回いよいよ林間合宿編クライマックスです。


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希望の歌

今回は長めです。

勝つのは神か魔王か…


 美しい真紅の焔を纏う龍悟

 

 

「これが…超サイヤ人ゴッドの力…」

 

 

「これなら…これなら勝てる!!」

 

 

 緑谷は驚愕し耳郎は喜ぶ…轟達も希望を持ち始めた。

 

 

 

「凄いな…今までとは次元が違う……」

 

 

 

『!?』

 

 

 

 耳郎達が驚愕する…別にオールフォーワンが立ち上がった事じゃない…砕かれたマスクの下の素顔に戦慄した……目は潰れ顔や首に生命維持の様なチューブが何本も繋がれている余りにも痛々しく姿だった。

 

 

 

「ゴッド……神になったのか……面白い!!!どんな力何だい!僕に見せてくれないか!!!!」

 

 

 

 

「…耳郎…皆…安全な所まで避難してくれ……」

 

 

 

「……行こう皆………ここに居ては龍悟君のじゃまになる………」 

 

 

 

 緑谷の言葉に頷き皆は去っていく。

 

 

 

「龍悟!!」

 

 

 耳郎の声が聞こえる……

 

 

「ウチは待ってる……元気な龍悟の姿を…待ってるよ」

 

 

 

 そして耳郎は皆の後を追う……

 

 

 

(確かに聞いたぜ……耳郎…)

 

 

 

「さぁ……始めようぜ…」

 

 

 俺は先程のスピードで殴り掛かる。

 

 

「今までは遊びだったけど……本気で行かないと不味いな…高速化×4・硬化×4」

 

 

 オールフォーワンも個性を掛け合わせ俺のスピードに対応する。

 

 

「でも忘れたのかい……この個性を…衝撃反転!!」

 

 

 ぶつかり合う両者の拳。その時に先程のカウンター個性を発動するが……衝撃は俺には響かなかった。

 

 

 

「なぜだ!?確かに反転したはずた!!」

 

 

「…確かに衝撃は反転された……だけどその衝撃はゴッドの焔に受け止められた…」

 

 

 

 ゴッドの焔による盾を両手足に纏わせ、攻撃ある程度受け止めて本体に影響が出ないようにしている。

 

 

 

「もう…その個性は通用しないぜ」

 

 

 

「防御まで一級品か……ならば数で圧倒する!風・電撃・氷・炎・エネルギー操作!!」

 

 

 風・雷・氷・炎…全く違う個性を操作系個性でコントロールしこちらに槍の様に幾つも降ってくる。

 

 

 

 

「スピリットブラスター!!」

 

 

 俺の手から放たれた真紅の気弾がオールフォーワンの個性を相殺する。

 

 

 そしてオールフォーワンの懐に瞬間移動する。

 

 

(不味い、転送を!)

 

 

 オールフォーワンが黒い液体を纏う前に蹴り飛ばしその方向に瞬間移動してまた蹴り飛ばした先に移動し蹴り飛ばす、今度は両手を組み地面に叩き落とし地面につく前に蹴り上げる……虹色の光を纏う五連撃

 

 

「超乱舞!!」

 

 

 蹴り上げられたオールフォーワンは空中で停止する。

 

 

 

「拳の強さも増している……もう全盛期のオールマイトと同等……ますます欲しい!」

 

 

 オールフォーワンは両手を俺に向ける。

 

 

「これならどうかな…もし避けたら施設に当たるかもね……」

 

 

 俺の後ろには施設がある…避ければ皆に当たるかもしれない。

 

 

「炎×3・雷×2・増幅・エネルギー操作」

 

 

 組み合わせで増幅された雷炎の玉が俺に迫る。超サイヤ人の俺なら防ぎようがないだろう……だけどゴッドの俺なら!

 

 

 俺はゴッドの焔を盾の様に展開する。

 

 

 

 雷炎が盾にぶつかると真紅の焔に包み込みこまれオールフォーワンに跳ね返った。

 

 

 

「何だと!!クッ!!」

 

 

 驚愕して回避できなかったオールフォーワンは先程の組み合わせで相殺するがその隙に俺に蹴り飛ばされ地面に激突する。

 

 

「名付けて…パニッシャーシールド!!」

 

 

 

 地面に降り立った俺は両手に真紅の宝玉を形成しオールフォーワンに走り出す。

 

 

「舐めるな!!竜巻・炎×3!!」

 

 

 炎の渦が俺に迫るが俺は構わず突っ込む…地面が抉れ煙が上がる、炎の渦に当たる瞬間…煙と共に飛び上がりオールフォーワンの後ろをとる。

 

 

 そのまま両手の宝玉をオールフォーワンに投げる。

 

 

「ゴッドパニッシャー!!」

 

 

 

 

「!?、硬化×3!!」

 

 

 

 そのままオールフォーワンにぶつかり爆発

 

 

「だぁあああああっ!!!!」

 

 

 これで終わりにする積りは無い…ゴッドパニッシャーを連続で放ち全弾命中する。

 

 

 煙が払われオールフォーワンの姿が見える強化個性を発動したのだろうまだ戦えるようだ。

 

 

 

「素晴らしい!何としても手にいれる!!!硬化×2・金属化!!!」

 

 

 オールフォーワンが俺に迫ってくる…俺は飛び上がり左足で前蹴りを放つ、受け止められるが右足の回し蹴りで蹴り飛ばす。

 

 

 オールフォーワンが先程の炎の渦を放つが横に避け滑る様にオールフォーワンに接近して殴り飛ばす。

 

 

「うぉりゃぁああああ!!!」

 

 

 殴り飛ばされたオールフォーワンは直ぐに体制を立て直し指先を赤い線の入った黒い稲妻のような物に変化させ攻撃するが掠りもしない。そのまま無数の拳蹴打をオールフォーワンの全身に叩きつける。

 

  

 距離を置いた俺は右手を下に左手を腰に構えゴッドの気を高めオールフォーワンに右の拳を振りかざす。

 

 

「いいだろう!パワー勝負をしてあげよう…筋骨発条化・瞬発力×4・膂力増強×3・増殖・肥大化・鋲・エアウォーク・搶骨」

 

 

 緑谷の全力を打ち破った異形の拳を振りかざす。

 

 

 

「龍拳ぇええん!!!!」

 

 

 

 真紅の焔が龍となり俺の拳に纏わり、異形の拳とぶつかり合う。

 

 

 ぶつかり合う衝撃で大地は砕け森はほぼ壊滅した。

 

 

 

 崩壊した森の中…競り勝ったのは龍悟だった。

 

 

 

「ぐわぁああああっ!!」

 

 

 悲鳴を挙げ吹き飛ばされるオールフォーワンを追いかけゴッドの気を開放した俺は鋭い左ストレートを叩き込む。

 

 

 

「ぐぅあ!?」

 

 

「はぁぁぁあ!!」

 

 

 休ませる暇も無く今度は右ストレートで吹き飛ばす。

 

 

 

 そのまま追いかけ右手に気を集中させる。

 

 

「ぜぇりゃぁああああ!!!」

 

 

 右ストレートを叩き込みゴッドの真紅の気がオールフォーワンを拘束する。

 

 

 

 

「はぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!」

 

 

 

 両手を組み天に掲げる…そして拘束していた気が輝き光の柱となり周囲のを撒き散らしながら火柱となる。

 

 

 

「あが…!ぐぅ…!!」

 

 

 痛みに震え、絶大なダメージを受けたオールフォーワンの前には炎の中佇む龍悟がいた。

 

 

 

「ハアハア…これ程とは……どうやら殺すつもりが丁度いいようだ!!」

 

 

 空に飛び上がりオールフォーワンは両手を頭上に掲げて叫ぶ。

 

 

 

「終わりだ、孫龍悟!!!」

 

 

 

 何の個性を組み合わせたのかはわからないが太陽のような巨大で赤い炎の球が、俺目掛けて振り下ろされようとしている。

 

 

 俺は静かに目を閉じた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 その少し離れた所で飛ぶ一つのドローン……そのドローンに付いているカメラの映像を施設に戻った耳郎達とプロヒーロー“ブラドキング”は見ていた。

 

 

 施設に戻った耳郎達は直ぐにブラドキングに報告した。

 

 

 相澤はやられ生徒を守れるのは自分しか居なく離れる事ができないブラドキングは苦渋の表情をしながら、状況を知るべく回復した八百万にドローンを創造してもらい龍悟の無事を確認したが同時にオールフォーワンの力に驚く事しかできなかった。

 

 

「何だあれは…あんな物が地面に激突したら此処も吹き飛んでしまう…」

 

 

 その力はプロヒーローですら未知の領域だった。

 

 

「龍悟!!!!!!」

 

 

 涙を流し祈る様に手を組み合わせた耳郎が叫ぶ

 

 

 

「「「「「「龍悟(君)!!!!」」」」」」

 

 

 それに続き…緑谷・麗日・飯田・轟・爆豪・常闇が叫ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 俺が目を閉じたのは諦めた訳じゃない気を高める為だ。だが…その時、あるビジョンが見えた。

 

 

 

 

『龍悟!!!!!!』

 

 

 涙を流しながら自分の勝利を祈ってくれる耳郎と…

 

 

 

『龍悟(君)!!!!』

 

 

 叫ぶ緑谷・麗日・飯田・轟・爆豪・常闇が見えた。

 

 

 

 

(ありがとうよ……耳郎…皆…)

 

 

 

 

 

「終わるのはお前だ…オールフォーワン」

 

 

 

 静かに目を開けた俺は両手首を上下に合わせて組み、掌を前方に向けた後で腰だめにためて構える。

 

 

 真紅の焔が螺旋を描きそれは美しい光の宝玉に変わる。

 

 

「ゴッド…」

 

 

 しかしその光は全てを消し去ると言わんばかりに輝きを強くする。

 

 

 

「か〜め〜は〜め〜波ぁああああっ!!!!!」

 

 

 

 

 ぶつかり合う両者の一撃。

 

 

 

 真紅のかめはめ波と全てを吹き飛ばす炎の球。

 

 

 

 押し合う両者の一撃。

 

 

 

 

 

「…これで終わりだ!!!」

 

 

 

 更に一回り大きくなる炎の球。

 

 

 

 だが、オールフォーワンは驚愕する。

 

 

 

 威力は増しているのに、真紅のかめはめ波を押し返せていない。

 

 

 

 むしろ、迫って来ている。

 

 

 

「…まさか!?」

 

 

 瞬間、龍悟の目が見開かれ、激しく咆哮した。

 

 

 

「これが…超サイヤ人ゴッドのフルパワーだぁあああああっ!!!」

 

 

 

 一気に気が爆発し、炎の球を打ち破って真紅のかめはめ波が迫る。

 

 

 

「…なんだと!?こんな…孫龍悟ぉぉぉぉお!!」

 

 

 

 オールフォーワンを飲み込んで雲を打ち抜きそのまま爆発した。

 

 

 光が晴れるが其処にオールフォーワンの姿は無かった。

 

 

 

「…逃がしたか」

 

 

 

 

 ゴッドかめはめ波を受け落ちるオールフォーワンを黒いモヤが飲み込み消えるのが見えた……黒霧が救出したのだろう。

 

 

 捕らえられなかったことを心のなかで悔みながらも、空を見上げた。

 

 

(きっと警察が居場所を見つけてくれる……回復個性も持っているだろうが全ては回復できないはずだ……後はオールマイトが決着をつけてくれる…)

 

 

 

 その時に超サイヤ人ゴッドが解け凄まじい疲労感が襲ってくる。

 

 

 

 

「時間切れか……とにかく耳郎達の所に戻ろう…」

 

 

 俺は施設に歩き出した。

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 龍悟の真紅のかめはめ波がオールフォーワンの一撃とぶつかった衝撃でヤオモモが創造したドローンは壊れ状況がわからなくなった。

 

 

 

 その後ブラドキング先生が呼んだ救急や消防が到達。

 

 

 消火作業や毒を受けたB組や相澤先生の治療をしてくれた。

 

 

 警察も来て三人の敵が確保された……だけどまだ龍悟が見つかってない…

 

 

 龍悟とオールフォーワンの戦いの余波で誰もが近づけないくらい崩壊してしまって捜索に行けないからだ。

 

 

 

 ウチも皆も不安がこみ上げる龍悟はどうなったのか…

 

 

 

 夜が明けウチ等を捜索に行かせてほしいと無理とわかっていても頼まずに居られなかった。

 

 

「そんな…お願いします!塚内さん…行かせてください!!」

 

 

「気持ちはわかるけど…緑谷君…君も安静にしないといけない体なんだ…認める訳にはいけない…」

 

 

 

 緑谷が知り合いと思わしき刑事さんを必死に説得するがやっぱり聞き入れて貰えない。

 

 

 

 施設の外で必死に説得してると森の方から足音が聞こえ……

 

 

 

「わりぃな……瞬間移動する体力も無くて道もぶっ壊れていたから朝になっちまった…」

 

 

 元の黒髪のボロボロの龍悟が其処に居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 いざ帰ろうと思ったら地面は抉れ森は燃えてで大惨事だった。

 

 

 何とか施設に戻ったら緑谷達が塚内さんと話して居た。

 

 

 

「龍悟君……」

 

 

「何だ緑谷…そんな顔して…」

 

 

 

 俺は皆の近づく…皆は段々と笑顔になり…

 

 

 

「龍悟君!」

 

 

「龍悟!!」

 

 

 皆が俺に駆け寄る…嬉しいけどやらなきゃならない事がある…

 

 

 

 俺は未だ涙を流し立ち止まっている耳郎に歩み寄る。

 

 

「龍悟…」

 

 

 俺は耳郎を抱きしめた。

 

 

 

「り、龍悟///!!」

 

 

 顔を赤くする耳郎…そんな耳郎に言った。

 

 

 

「お前の言葉…しっかりと聞こえたぜ…」

 

 

「!」

 

 

「元気かどうかは……まぁ微妙かもしれないけど……ただいま“響香”……」

 

 

 

「…おかえりなさい…龍悟!!」

 

 

 

 そう笑顔で言う響香は花の様に美しかった…

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 




これにて林間合宿編は終了です。

見てくれてありがとうございます!


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終わる象徴編 あの日常に

 

 龍悟のおかげで生徒の拉致や殺害などの最悪の結果にはならなかったがプロヒーローの一名は頭を強く撃たれ重体…一名が大量の血痕を残し行方不明…結果…痛み分けとなった。

 

 

 

 

 

 

 翌日

 

 雄英の前には大量のマスコミが居座っているが雄英バリヤーに阻まれている。

 

 

 夏休みで生徒が居ない中…会議室で校長と教師が会議をしていた。

 

 

「ヴィラン活性化の恐れ…我々の認識が甘すぎた…奴等は既に戦争を始めていた、ヒーロー社会を壊す戦争をさ」

 

 

「ですが…根津校長先生。認識できたとして防げていたかどうかは別ではないかと…最近では組織だった犯罪はほぼ淘汰されてましたし…」

 

 

「要は知らず知らずの内に平和ボケしてたんだ、俺ら。備える時間があるっつー認識だった時点でよ」

 

 

 

 その言葉に返るものはなかった。

 

 

 そんな中オールマイトが言う。

 

 

「私は何て不甲斐ないんだ…孫少年が皆を守る為奴と命懸けで戦っていたのに……私は半身浴に興じていた…」

 

 

 会議室のテレビに映るのはオールフォーワンと戦う超サイヤ人ゴッドの龍悟が映ってる。

 

 

 八百万が創造したドローンのデータが無事だったのだ。

 

 

「その結果…孫君は“極度の疲労で入院”…もうこれまでの“崩さぬ姿勢”はもう取れません…」

 

 

「この映像は出回っていないが孫君が入院の事でメディアは雄英の批難で持ちきりだ」

 

 

 メディアへの対応、今後の方針、疑われる内通者の件。それ等を話し合っていると…

 

 

『でーんーわーがー来た!』

 

 

 

 重苦しい会議室の中でオールマイトの着信音が響く。

 

 

「すみません…電話が…」

 

 

 

 注意を受けながらオールマイトは会議室を出る。

 

 

(…今でも信じがたい…孫少年が奴を追い詰め撃退するとは……だが、幾ら力を持っていようと彼は生徒だ!本来命懸けで戦うのは先生である私だ!教え子すら守れず何が平和の象徴か…!何がヒーローか!!)

 

 

 震えながら電話に出る。

 

 

 

 

「すまん…何だい塚内君…」

 

 

 

 其処から伝えられる敵連合の居場所・掃討作戦…それ等はオールマイトの心を滾らせるには十分だった。

 

 

「私は…素晴らしい友を持った……奴等に会ったらこう言ってやるぜ……私が反撃に来たってね…!!」

 

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

【同時刻】

 

 

 合宿所近くの病院の一室…其処のベッドに眠る龍悟の隣でウチ…耳郎響香は持ってきたリンゴを果物ナイフで切って食べやすくしていた。

 

 

 あの後…ガスを受けたB組やヤオモモ…そして龍悟は大事を見て直ぐ様入院した。入院した龍悟は直ぐに深い眠りについて丁度一日だ。龍悟は疲労と診断された。

 

 

 恐らく超サイヤ人ゴッドの負荷だろう…

 

 

 

「こんな物かな…」

 

 

 お皿には綺麗に切られ一口サイズになったリンゴがある。……お母さんに教わった成果だ。

 

 

 

 そんな時だ…

 

 

「お、耳郎…もう来てたのか!」

 

 

 上鳴の声が聞こえ視線を向けると其処にはA組の皆がいた。

 

 

「テレビ見たか!?学校今マスコミやべーぞ」

 

 

「春の時の比じゃねー」

 

 

「メロンあるぞー皆で買ったんだ!」

 

 

「皆…来てくれたんだ…」

 

 

「ああ…八百万君も退院できるそうだ」

 

 

 そんな中、緑谷が言う。

 

 

「まだ…意識が…」

 

 

「うん…」

 

 

 龍悟はまだ眠っている。

 

 

「俺達は……何やってんだ…」

 

 

 切島が呟く…

 

 

「USJの時と何も変わってないじゃねーか!!」

 

 

「切島……」

 

 

「何もできなかった!!」

 

 

 叫ぶ切島…だけど…

 

 

「何もできねぇよ…」

 

 

 爆豪が切り捨てた。

 

 

 

「あいつは俺や轟の技を虫を払うように簡単に打ち消し…レジェンド・フルカウルのデクや最大開放した常闇も玩具扱い……龍悟だって超サイヤ人ゴッドにならなきゃどうにもならなかった……あいつは俺達が会うには早すぎる敵だったんだ……」

 

 

 爆豪の言葉は真実だった。

 

 

「でもよ!!龍悟に背負わせたく無くて必死に努力したのにこれじゃあ…意味が無いじゃねーか!!俺達はただのお荷物じゃねーか!!!!」

 

 

「切島!!」

 

 

 切島を障子が抑える。

 

 

「俺だって悔しいさ……だがあの敵は爆豪の言う通り俺達…ヒーローの卵が関与していい敵じゃない!耳郎達の様に力を注ぎ込んで龍悟の手助けするならまだしも一緒に戦うなら行った所で邪魔になるだけだ…お前のは無謀だ!!」

 

 

「何だと!!」

 

 

 切島が障子に組みかかる、止めようとした時…

 

 

「やめて!!」

 

 

 梅雨ちゃんの声が響いた。

 

 

 

「…私はあの場に居ながら龍悟ちゃんや緑谷ちゃんを助けに行けなかった……」

 

 

「蛙吹それは!」

 

 

 常闇が梅雨ちゃんをなだめる……あの時…障子は人数オーバー以前に相澤先生や動けなかった梅雨ちゃんを施設に運ぶ為に残ったのだ。

 

 

 正直…ウチ等だって龍悟と出会わなければ動けず怯えるだけだっただろう…龍悟の言う通り次元が違う敵だった。

 

 

「それで龍悟ちゃんが入院してとてもショックだった…助けに行けなかった不甲斐なさや色んな嫌な気持ちが溢れてきて…龍悟ちゃんが起きたらなんて言ったらいいかわからなくて…切島ちゃんや障子ちゃんの言う助けに行く行けないで言い合いになるのは仕方ないのかもしれない…でもこのままじゃ何時ものA組じゃなくなって皆とたのしくお喋りできなくなりそう……それはとても悲しいの………」

 

 

 

 梅雨ちゃんは泣いていた……

 

 

 

 

 その時だ…

 

 

 

「すまなかったな……お前等の気持ちわかって無かった……」

 

 

 其処にはベッドから起き上がった龍悟が居た。

 

 

 

「俺は何時も一人で抱え込んでお前等を置いて行って…そんなお前等の気持ちを理解して無かった……俺は誰かに頼る事をしなかった…」

 

 

 

「龍悟君…」

 

 

 緑谷が呟く。

 

 

「梅雨ちゃん…皆……すまねえ…こんな何時も勝手な事ばかりしてる俺でも…友達のままでいいか……?」

 

 

 龍悟は頭を下げた。

 

 

 

「当たり前じゃないか!!」

 

 

 それと同時に皆が涙を流す…勿論ウチも……

 

 

 

 戻ろうとしている…切磋琢磨してヒーローを目指す…

 

 

 あの…日常に!!

 

 

 

 

 

END 

 

 

 

 

 

 




おまけ

皆が退出し部屋には龍悟とウチだけ…

「耳郎にも心配かけたな…」

(やっぱり戻ってる…あの時は響香って呼んでくれたのに…無意識にだったのかな…)

「うん…ほらリンゴ…食べてよ…ほら、あ~ん」

「別に一人で食えるが…あ~ん」

正直凄く恥ずかしいがお母さんのアドバイス通りにできた。


「お、美味い!!」

そう言って美味しそうに食べる龍悟…とても嬉しく感じた。


(いつか…響香って呼び続けられる関係になりたいな…)


ウチは食べている龍悟を見ながらそう思った…




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平和の象徴・前編

投稿が遅れて申し訳ございません。


 その日の内に退院でできた俺は親に連絡を入れすぐに家に帰った。

 

 

「た、ただいま…」

 

 

 正直帰り辛いがそうは言ってられない…

 

 

「龍悟……本当に良かった…」

 

 

 母さんが泣きながら抱きついて来た。

 

 

「…ごめん……心配ばかりかけて」

 

 

「そうね…でも今は無事に帰って来てくれた…それだけでいいの…」

 

 

「そうだぞ……龍悟…」

 

 

「父さん…」

 

 

「とにかく…おかえり…龍悟…」

 

 

「…ただいま!」

 

 

 

 

 

 

 その後怪我などが無い事を話して晩御飯を食べ部屋に戻ってテレビをつけると…

 

 

『先程行われました…雄英高校謝罪会見の一部をご覧ください』

 

 

 その会見にはメディア嫌いの相澤先生が出ていた。

 

 

 それを聞いていると怒りが沸いてきた……雄英の姿勢はわかってる癖に言わせて…悪者扱い…

 

 

 俺等に戦うよう促した理由を聞く記者…そんなの決まってる、俺達が殺害されない為だ!

 

 

 

 未来を侵される事が最悪と説明する校長先生に記者は言った。

 

 

『それは孫龍悟君にも同じ事が言えますか?』

 

 

「なんだと…」

 

 

『体育祭優勝・ステインの確保…これまでの経歴で彼はオールマイトの再来と言われています…そして今回の敵連合の襲撃をまた撃退しましたが…彼は入院、今はまだそれで済みますがこれからまた雄英の不甲斐なさで襲撃を受け彼が戦わなくちゃならない時、そして大きな傷を受けた時…未来があると言い切れる根拠をお聞かせください』

 

 

 

 相澤先生のメディア嫌いを知っての攻撃的発言…ストレスで粗野な発言を引き出すつもりだ。

 

 

 だけど…相澤先生は静かに頭を下げた。

 

 

『それについては私の無力ゆえです……ただ、彼は一人で今回の敵連合を撃退した訳ではありません、彼を支える者達の存在に気づかない敵は浅はかだと私は考えております』

 

 

「相澤先生…」

 

 

 その後会見は終わった。

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

「クソ!!あのガキよくも先生を!!」

 

 

 敵連合のアジトで死柄木は荒ぶってた。理由は単純、先生であるオールフォーワンは龍悟にやられ絶大なダメージを負ってしまったからだ。

 

 

 茶毘達も居るが死柄木を止めようとする者は居ない、襲撃を台無しにした龍悟に怒りを抱いているからだ。

 

 

 その時…

 

 

『どーもぉ、ピザーラ神野店ですー』

 

 

 ノックと共にそんな間抜けな声が部屋に響いた。

 

 

 その瞬間、轟音が鳴り響き壁が吹き飛ぶ。

 

 

 そして立ち上る埃と瓦礫の中に、男の影が見えた。

 

 

「なんだ!?」

 

 

「黒霧、ゲート!」

 

 

 

 だが…

 

 

「先制必縛…ウルシ鎖牢!!」

 

 

 

 伸びてきた木の枝に全員が締め付けられる。

 

 

「木!?んなもん…」

 

 

 自らを捕らえている物の正体に気づき荼毘が動きを見せるが、黄色い衣装に身を包んだ老人の一撃に意識を刈り取られる。

 

 

「逸んなよ…」

 

 

 

 

「もう逃げられんぞ敵連合…何故って…我々が来た!」

 

 

 そこにはオールマイト・グラントリノ・シンリンカムイのヒーローが居た。

 

 

 死柄木が叫ぶ。

 

 

「黒霧…持ってこれるだけ持ってこい!!」

 

 

 黒霧が呼ぶが所定の位置にある脳無は既に別のヒーローに制圧されていて無い。

 

 

 オールマイトは言う。

 

 

「君達は舐め過ぎだ…警察のたゆまぬ捜査を…我々の怒りを…そして、“孫少年達”の輝きを!!おいたが過ぎたなここで終わりだ死柄木弔!!」

 

 

 黒霧で逃げ出そうとするが黒霧を待機していたヒーロー“エッジショット”が気絶させる。既に包囲されて逃げ場は無い。

 

 

 

「ふざけんな…こんな、あっけなく……全部あいつだ…孫龍悟にUSJ襲撃を潰されてからだ…あいつが居なければ!」

 

 

 呪いの様に龍悟への恨みを言う死柄木。

 

 

「確かに、情けないが孫少年がお前達の企みを潰した…彼は私の後継の一人…必ず私の跡を継ぎその輝きは人に希望をもたらす、そしてそんな彼を支える仲間達も居る。彼等はどんな敵にも屈しはしないだろう……だが!その敵にお前達や“奴”は居ない!!“奴”は何処に居る死柄木!!」

 

 

 叫ぶオールマイトに死柄木が呪詛の様に叫ぶ。

 

 

 

「アイツやお前が!!嫌いだぁ!!」

 

 

 その時、黒い液体が現れそこから脳無が現れた。

 

 

「これは!」

 

 

 その液体は死柄木達を飲み込み消えていった。

 

 

「すみません皆様!!」

 

 

「お前の落ち度じゃない!」

 

 

 外にも脳無が溢れて居る。エンデヴァーが殲滅している。

 

 

「エンデヴァー大丈夫か!?」

 

 

「何処からそんな疑問が出てくる!?行くならとっとと行くがいい!!」

 

 

「ああ…任せるね」

 

 

 

 オールマイトは向かう、決着をつける為に。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 工場に見せかけた脳無保管庫だった場所そこは地面が深く抉り飛ばされ、工場近くにあったであろう建物は崩れ落ちている。

 

 

 其処に倒れ伏すトップヒーロー達、其処に佇むオールフォーワン。

 

 

 其処に液体に包まれた死柄木達が現れる。

 

 

 

「また失敗したね弔…でも決してめげてはいけないよ…いくらでもやり直せ、その為に僕が居る……全ては君の為にある」

 

 

 

「やはり来ているな…」

 

 

 その時、空からオールマイトが現れる

 

 

 

「全てを返してもらうぞオールフォーワン!!」

 

 

「また僕を殺すかオールマイト」

 

 

 

 二人の戦いの余波で周りが吹き飛ぶ。

 

 

 

 

 

「逃げなさい弔…オールマイトならボクが止める…その為に出てきた」

 

 

「先生!駄目だ…アイツにやられた傷だって!!」

 

 

 

「死柄木の言う通り…孫少年にボコボコにやられた癖に…そろそろ隠居したらどうだ?…刑務所と言う名の病室で…」

 

 

 

 オールマイトは拳を構える。

 

 

 

「弱った君には調度いいハンデだろう…オールマイト…正直今の君よりゴッドの彼の方が強いしね」

 

 

 

 空中を飛ぶオールフォーワン

 

 

 

 二人は激突する…

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 雄英の事で世間の声を知るために他のニュースを見ていると…あるリアルタイムニュースが目に入った。

 

 

 

『ご覧頂けるでしょうか!!この悪夢のような光景を!!突如として神野区が半壊滅状態となってしまいました!』

 

 

 

 ボロボロになった街の映像が流れた。それは合宿所の崩壊した森と同じだった。

 

 

 

『現在オールマイト氏が元凶と思われるヴィランと交戦している模様です!!信じられません!敵はたった一人!街を壊し、平和の象徴と互角以上に…』

 

 

 

 戦うオールマイトの姿が見えた。

 

 

「オールマイト…」

 

 

 俺にはどうしても取れない不安があった。

 

 

 酷く映像が揺れた。戦いの余波で映していたヘリコプターが揺れたんだろう。

 

 

 漸く落ち着いたカメラ映像に映ったのは…

 

 

 

「そんな…」

 

 

 

 これを見た誰もが声を出さなかった。

 

 

 

『えっと…何が?み、見えますでしょうか、皆さん』

 

 

 

 実況していたアナウンサーが言葉に詰まりながら続けた。自分の目を疑うように、辿々しく。

 

 

 

『オールマイトが…しぼんでしまってます……?』

 

 

 

 けして知られてはならない…

 

 

「オールマイト!!」

 

 

 

 オールマイトのトゥルーフォーム(真実の姿)

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 



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平和の象徴・後編

今年もあと僅かですね。
それではどうぞ!


「頬はこけ、目は窪み!!貧相なトップヒーローだ。恥じるなよ?それがトゥルーフォーム…本当のキミなんだろう?」

 

 

 オール・フォー・ワンは楽しそうに笑い声をあげながら手を大きく広げた。

 

 

 だが、オールマイトの心は死んでない。

 

 

 

「体が朽ちようと、この姿を晒されようと、私の心は依然平和の象徴!!一欠片とて奪えはしない!!」

 

 

 

「じゃこれもいいかな?……死柄木弔は志村菜奈の孫だよ」

 

 

 

 その言葉にオールマイトは唖然とした。

 

 

「君が嫌がる事を、ずぅっと考えてた」

 

 

「君と弔が会う機会をつくったけど、弔は孫龍悟君に下されたからね」

 

 

 

「ウソを…」

 

 

 

 嘘であってほしいオールマイトの願いに「事実さ」という非常の答えが返ってきた。

 

 

 

「僕のやりそうなことだ、そうだろ?ーーあれ…おかしいなオールマイト」

 

 

 

 ぐいっと、オール・フォー・ワンが自らの頬に手を当て、持ち上げる仕草をした。

 

 

 

「笑顔はどうした?」

 

 

 オールマイトに過ぎる師匠の言葉。

 

 

 

『人を助けるって、つまり、その人は怖い思いをしたってことだ……命だけじゃなくて心も助けてこそ真のヒーローだと私は思うーー』

 

 

 

『どんだけ恐くても「自分は大丈夫だ」って笑うんだ。世の中笑ってる奴が一番強いからな』

 

 

 

 頬に指を当て笑う、師匠の姿も頭を過った。

 

 

 

「き、さ…ま……!!」

 

 

「ははっ、やはり楽しいな…!良い顔だ。一欠片でも奪えただろうか。君から」

 

 

「〜〜〜〜ぉおおおお…!!!!」

 

 

 叫ぶオールマイトに…

 

 

 

「負けないで」

 

 

 

 声が聞こえた。

 

 

 

 

「オールマイト、お願い…助けて」

 

 

 

 助けを求める声が

 

 

 それを見ていた誰もが叫ぶ…頑張れと・負けるなと…

 

 

 

「勝って!!」

 

 

 緑谷も…

 

 

「勝てや!!」

 

 

 爆豪も…

 

 

 

「勝ってくれ!!」

 

 

 龍悟も…祈る。

 

 

 

「「「オールマイト!!!!!!」」」

 

 

 

 オールマイトの勝利を…

 

 

 

 

 

 

「お嬢さん、もちろんさ」

 

 

 

 マッスルフォームへと変わる。USJの襲撃で無茶をしたら不完全なものになっただろう。

 

 

 

「ああ、多いよ…ヒーローは…!守るものが多いんだよオール・フォー・ワン!!ーーーだから、負けないんだよ!!」

 

 

 

 オール・フォー・ワンの腕が大きく膨らんだ。

 

 

「手負いのヒーローが最も恐ろしい…」

 

 

 

 その時、炎がオール・フォー・ワンを襲った。

 

 

 オール・フォー・ワンは攻撃を止め、腕の一振りで炎を振り払う。

 

 

 炎があがったそこへと視線を向ければ、

 

 

 

「なんだ貴様…」

 

 

 

「その姿は何だ、オールマイトォ!!!」

 

 

 脳無を制圧したエンデヴァーが居た。

 

 

「貴様…なんだそのっ…情けない背中は!!」

 

 

 

 それに続いてエッジショット・シンリンカムイも戦線に加わる。

 

 

 瓦礫に挟まっていた女性は虎が助け出す。

 

 

「我々には…これくらいしかできぬ…貴方の背負うものを少しでも…」

 

 

「虎…!」

 

 

「どんな姿でも貴方はみんなのNo.1ヒーローなのだ!みんな貴方の勝利を願ってる!!」

 

 

 

 

 

 だが…

 

 

 

 

「煩わしい」

 

 

 

 その場にいた全てが遠く弾き飛ばされた。オールマイトとオール・フォー・ワン以外の全てが。

 

 

 

 

「精神の話はよして、現実の話をしよう」

 

 

 

 

 

 オール・フォー・ワンの腕が歪に膨らむ。

 

 

「筋骨発条化・瞬発力×4・膂力増強×3・増殖・肥大化・鋲・エアウォーク・搶骨」

 

 

 

 

 発現した右腕は本人の半身を超えるほどに肥大化し、何本もの腕であろう筋肉が見て取れる。発条化と槍骨によって、螺旋を描いた槍の様な骨がいくつも露わになっており、対象に当たるであろう拳表面部分には、重点的に金属の鋲が生成された。

 

 

 

「孫龍悟君には破られたけど元々君を殺すための組み合わせだしね……はっきり言うよオールマイト…今の君はゴッドの彼より弱い……これで君を殴る」

 

 

 オール・フォー・ワンが迫る。

 

 

「君は彼を守れなかった。彼は君と同じ道を歩むだろうね。一人で背負って血だらけで朽ち果てる道を…先生としても、君の負けだ…存分に悔いて死ぬがいいオールマイト」

 

 

 放たれた拳に、オールマイトは渾身の拳を叩きつけた。

 

 

 

「衝撃反転」

 

 

 その個性で反転させようとした瞬間…

 

 

 

「ぐあああああ!!!」

 

 

 オール・フォー・ワンが突如苦しみだした。

 

 

 

「!?」

 

 

 その隙を突き攻撃受け流し身体を捻り巨腕をかわしながら力に抗わず受け流す。

 

 そしてがら空きの懐へ、踏み込む。

 

 

 

『正面からはまず有効打にならん!虚をつくしかねぇ』

 

 

 

 グラントリノの言葉に従い、死角から左拳を叩きつける。

 

 

「まさかダメージがまだ!!」

 

 

 龍悟のゴッドかめはめ波のダメージはまだ残っていたのだ…オール・フォー・ワンは痛みで動けない。

 

 

(ありがとう…孫少年…)

 

 

 右腕に力を集中させる。

 

 

「目が潰れたからか、始めから見当違いさ、オール・フォー・ワン!!」

 

 

 

 拳を強く握る。

 

 

「孫少年は一人じゃない!…支えてくれる耳郎少女や隣に立つ緑谷少年だって居る……そんな彼等は私とは違う平和の象徴になる!!」

 

 

「お師匠が私にしてくれたように…私も“彼等”を育てるまでは……まだ死ねん!!」

 

 

 拳を振りかざす。

 

 

「終わるのはお前だけだ…オール・フォー・ワン」

 

 

 

(何人もの人がその力を次に託してきたワン・フォー・オール様に……あのゴッドの力も彼等の願いに生まれた…奴からみんなを守ってほしいと…オール・フォー・ワンの絶望的な力の差に輝く一つの希望となります様にと…見てるだろうか…緑谷少年…孫少年…歩め…私の血生臭い道じゃなく…君達の輝ける道を…)

 

 

 

 

 オール・フォー・ワンの顔面に叩きつける。

 

 

 

「UNITED STATES OFSMAASH!!!」

 

 

 

 

 

 

 拳の余波で巻きあがった風もやみ、更地と化したそこでオールマイトは拳を突き上げた。

 

  

 

 No.1ヒーローとしての最後の……

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

「オールマイト…」

 

 

 オールマイトの勝利で終わった跡の共助活動の中継を見ていると。オールマイトがカメラに指を向け。

 

 

 

『次は……“君達”だ…』

 

 

 短く発信されたメッセージは一見まだ見ぬ犯罪者への警鐘…平和の象徴の折れない姿…俺と恐らく緑谷には真逆のメッセージ……

 

 

 

 

【私はもう出し切ってしまった】

 

 

 

 

 

 その事実に俺は静かに涙を流した。

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 




できれば明日も投稿したいです。


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始まりの終わり・終わりの始まり

今年最後の投稿
それではどうぞ!


 あの戦いの翌日世界は騒然としていた。

 

 

 晩御飯までネットで世間の様子を調べていると…

 

 

「ん、メール…」

 

 

 その送り主は……オールマイトだった。

 

 

 

「ちょと龍悟!もう晩御飯だよ!」

 

 

「悪い母さん!後で!」

 

 

 俺は呼ばれた場所に急いだ。

 

 

 

 

 其処は地元の海浜公園だった。其処にはトゥルーフォームのオールマイトと緑谷が居た。

 

 

「オールマイト…!」

 

 

「孫少年も来たか…」

 

 

 

 オールマイトの言いたい事はなんとなくわかる…オールマイトはもう……

 

 

 

「緑谷少年、孫少年…私ね…事実上の引退だよ…もう戦える体じゃなくなってしまった」

 

 

 

 俺も緑谷も複雑な表情しかできない。

 

 

 突然オールマイトはマッスルフォームになる。

 

 

 

「フン、フン、フン、バッ!!」

 

 

 だが直ぐにトゥルーフォームに戻ってしまい血を吐く。

 

 

「残り火は消え…マッスルホームもろくに維持出来なくなってしまった」

 

 

 オールマイトは俺と緑谷を抱きしめる。

 

 

「だから…私はこれから君達の育成に専念する……この調子で頑張ろうな」

 

 

 抱きしめられた緑谷が泣き出す…俺も静かに涙を流す。

 

 

「うっ…オールマイト…僕っ…」

 

 

 

「その泣き虫…なおさないとって言ったろ」

 

 

 

 

 

 

 

 緑谷の叫びが響く…それが俺達に“オールマイト”時代の終幕をじんじんと告げていた。

 

 

 

・・・・・

 

 

翌日

 

 

 雄英高校・校長室

 

 

 校長とオールマイト・相澤・ブラドキングが居た。

 

 

 

「その身を犠牲に多くを守ってくれた事、国民・ヒーロー・校長として感謝してもしきれない…だが…驚異はまだある、これかより強固に守り育てなければならない…そこで考えていた案を実行に移すのさ……私はブラドと被害者の多いB組にオールマイトとイレイザーはA組に…だけど孫君のご自宅には私も同行するよ……よろしく頼むね家庭訪問」

 

 

 

 渡された紙には全寮制導入のお知らせと書かれてあった。

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 緑谷の自宅の家庭訪問が終わったオールマイトは相澤と校長と共に龍悟の自宅に入った。

 

 

「先生、上がってください」

 

 

 オールマイト達を出迎えた俺はリビングに案内する。

 

 

「どうぞ、座ってください」

 

 

 

 リビングには父さんと母さんが待っていて先生達を座らせた。

 

 

 家庭訪問が始まり相澤先生から切り出す。

 

 

「改めましてーーこの度は、お預かりしてるお子さんを守りきれず、誠に申し訳ございませんでした」

 

 

 

 立ち上がる頭を下げる相澤先生やオールマイトさらに校長先生まで下げた。

 

 

「それに伴いまして、より強固に守るための全寮制なんですが…」

 

 

 校長先生の説明に母さんが…

 

 

「その事ですが…夫は賛成なのですが…私はまだ賛成しきれません…」

 

 

「母さん…」

 

 

 なんとなくわかってた…母さんは賛成していない事に……

 

 

 

「息子は最初から強かった訳じゃないんです……先生方が見た強さは龍悟が中学時代、青春も何もかも捨てて修行に当てた時間でできた物なんです……体育祭で優勝した時は嬉しかったです……龍悟の努力が報われたって…でもその強さゆえに敵に狙われてその度に傷ついて…どうして学生の龍悟が戦わなくちゃならないのか…」

 

 

「それは我々の無力ゆえ…誠に申し訳ございません…」

 

 

 深く頭を下げる相澤先生…

 

 

 

「龍悟が…オールマイトの再来と呼ばれる事…親としては嬉しく思います……ですから聞かせて下さい…貴方達は龍悟にどの様な道を歩ませたいのか……その道がオールマイトの様に血だらけの道なら私は雄英に息子を預けたくありません……」

 

 

「私もその道を歩ませると言うなら預けるつもりはありません」

 

 

 母さんの言葉に父さんも続いた。

 

 

 

 

 

 その時オールマイトが…

 

 

「お母さん・お父さんのおっしゃる通り私の道は血まみれです。ただ、私はこの道を選んだ事に後悔はありません。この道は私が一人で歩んだ道……孫少年は私の後継…平和の象徴となる人間と思っております。ですが孫少年には支えてくれる者が居ます…隣を歩む者が居ます。そんな彼等は私とは違う輝ける道を歩んでほしいのです」

 

 

 頭を下げ語る。

 

 

「どうか今の雄英ではなくこれからの雄英を見てくれませんか!!」

 

 

 

 校長先生も頭を下げる。

 

 

 

「……それを約束していただけるのなら…私達は折れましょう……なあ、母さん…」

 

 

 

「……そうね…息子をどうかよろしくお願いします」

 

 

 

 

 こうして家庭訪問は終わった。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 そして始まる…雄英での新生活が!!

 

 

 

 

END

 

 

 




お気に入り登録1000人突破ありがとうございます!!
それでは良いお年を!!


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仮免試験編 新しい生活

明けましておめでとう御座います。
今年もよろしくお願いします。


「体には気をつけるのよ」

 

 

 

「ああ…行ってきます」

 

 

 

 8月中旬俺は今日…家を出る。

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 雄英敷地内  校舎から徒歩五分の築三日……

 

 

 “ハイツアライアンス”此処が新たな俺等の家だ。

 

 

 

「でけー」

 

 

 

「恵まれし子供等の〜!!」

 

 

 

 もうクラスの皆は集合している。

 

 

 

 そこから相澤先生による説明が始まった。

 

 

 1棟1クラス右が女子棟左が男子棟と別れていて1階が共同スペースで食堂や風呂・洗濯は個々でやる。

 

 

 部屋はニ階から1フロアに男女各4部屋の5階建てで一人一部屋

 

 

 俺の部屋は三階にあり上鳴の隣の一番端だ。

 

 

 

「とりあえず今日は部屋を作ってみろ明日今後の動きを説明する以上解散!」

 

 

 

 

『ハイ先生!!』

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 部屋ができたウチ等女子は一階に行くと其処には男子が集まっていた。

 

 

 

「男子部屋できたー?」

 

 

 

「うん…今くつろぎ中」

 

 

 

「あのね!今話しててね!提案なんだけど……お部屋披露大会しませんか!?」

 

 

 

 芦戸の言葉に緑谷と常闇が動揺した。

 

 

 

 

「うああ!ダメダメちょっと待っーー」

 

 

 

 無理やり入るとオールマイトだらけのオタク部屋だった。

 

 

 

「何か始まりやがった…」

 

 

「でもちょっと楽しいぞコレ」

 

 

 

 

 一部の男子も乗っかってきたみたいだ。

 

 

 

 続いて常闇の部屋は暗くて怖い部屋だった。

 

 

 

「コレじゃあ女の子にはモテないわ常闇ちゃん」

 

 

 

「ぐはぁ!!」

 

 

 

 梅雨ちゃんの言葉にダウンする常闇…少し哀れだ。

 

 

 

 青山の部屋はまぶしくて普通に予想できた。

 

 

 

 

 続いて三階の部屋……あと一人?ウチは知らない。

 

 

 

 尾白の部屋は…うん、普通だ。

 

 

 

 飯田の部屋は流石優等生って感じだけど…

 

 

「「メガネ…クソある!!」」

 

 

「何が可笑しい!!麗日君!耳郎君!」

 

 

 

 上鳴はチャラい…彼氏にしてほしくない部屋ランキング四位くらいありそう。

 

 

 

 そんで龍悟の部屋なんだけど……

 

 

 

「龍悟まだ準備終わってないのか……」

 

 

 

 そう…龍悟はこの場には居ない。

 

 

 

 その時峰田が女子の部屋も見せるべきだとか言って…それに芦戸が乗っちゃって……逃げられなくなった。

 

 

 

 

 爆豪は先に寝て四階は切島と障子

 

 

 切島は彼氏にやってほしくない部屋ランキング2位くらいの部屋だった。切島は静かに泣いた。

 

 

 

 障子は面白い物どころか何も無い。

 

 

 

 5階は瀬呂と轟と砂籐

 

 

 

 瀬呂はエイジアン!こういうのこだわる奴だった。

 

 

 

 そして轟の部屋…ウチ等は驚愕した。

 

 

 

『和室だぁ!!』

 

 

「実家が日本家屋だからよ…フローリングは落ち着かねぇ」

 

 

 どうやってリホームしたのか聞くと…

 

 

「頑張った……」

 

 

 

 だそうだ……

 

 

 

 砂籐の部屋は料理家具が多い部屋だった。シフォンケーキ美味しかった…

 

 

 

 こうして龍悟と爆豪を除いた男子は終わった。

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

「これで女子は終わりだな」

 

 

 女子もインパクトが凄かったヤオモモがお嬢様だったり凄かった。

 

 

 

「ねぇ…やっぱり見たくない…龍悟君の部屋!」

 

 

 えっ!!

 

 

「そうだな…終わったかもしれないし行ってみるか」

 

 

 

 そして龍悟の部屋…

 

 

 

「じゃ開けて…耳郎ちゃん!!」

 

 

 

「なんでウチが…」

 

 

 

 だけど…実はとても気になる…

 

 

 

(クラス最強の実力者!)

 

 

 

(轟と並ぶイケメンボーイ!)

 

 

(耳郎ちゃんの彼氏(予定)の部屋!!)

 

 

 

「龍悟!部屋できたー?」

 

 

 返事が無い…

 

 

「入るよ〜〜え?」

 

 

 ウチ等は止まった…別に龍悟の部屋が凄かったからじゃない龍悟の部屋は至って普通だ…買いに行ったギターが飾ってあったりスイ◯チとかプレ◯テなどのゲー厶機があったりと高校生の部屋だ… 

 

 

 ただ龍悟は今テーブルなどを片付けた空いたスペースで“舞って”いた。

 

 

 突き出す拳や蹴り上げる蹴りは空気を切る音が聞こえるが動きはとても静か…流れるような動きに時に激しい動きが組み合わさりとても美しかった…

 

 

 龍悟は超サイヤ人で演舞をしていたが次第に真紅の焔が現れるそれをウチは知っている。

 

 

 最後に右足を前に左足を後ろに構えて少し膝を曲げ右腕を上げて足の少し上に下げて左腕を腰に構えた。

 

 

 その時…黄金の光が真紅の焔に変わり髪が紅くなったそれは……

 

 

 

「超サイヤ人ゴッド……」

 

 

「あれが…ゴッド…」

 

 

 ウチの呟きに施設に居た皆が反応する。

 

 

 

「なんて……美しい紅ですの……」

 

 

 あの時はじっくり見れなかったけどヤオモモも言う通りとても綺麗な紅だ…

 

 

 

「ふぅ…………えっ!?お前等なんで居るの!?」

 

 

 

 龍悟はようやく気づいたようだ。ウチはこれまでの事を話した。

 

 

 

「部屋王ねぇ〜」

 

 

「龍悟はなんで演舞やってたの?」

 

 

 

「あ〜言ってなかったな……俺今自由にゴッドになれないんだ」

 

 

「えっ…だって今…」

 

 

 今もゴッドのままだ。

 

 

「それは演舞で気の質を高めたからだ…超サイヤ人みたいに瞬時に出来ない……実戦では使えないな…」

 

 

 

「そんな……」

 

 

 

「そんな顔するなよ……修行次第で改善できる…さて…せっかく来てくれたたんだ…電気を消してくれ」

 

 

 

 言われた通り電気を消すて部屋が真っ暗になる。

 

 

 

 

「始めるか」

 

 

 その言葉と同時に真紅の光が天井に上がると弾けて満点の星空の様に輝きだした。

 

 

 

「綺麗!!」

 

 

「素敵ですわ!!」

 

 

 

 それは本当に美しい星空だった。

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 1階の談話スペースに爆豪を除いた皆が集まってる。龍悟は既に元の黒髪に戻ってる。

 

 

「それでは爆豪を除いた第一回部屋王暫定一位の発表です!!」

 

 

 芦戸が発表する。

 

 

 

 

「部屋王はーー孫龍悟!!」

 

 

 

 

「俺⁉」

 

 

 

「理由は「星空が綺麗だった」だそうです」

 

 

 

 

 

「「部屋は!?」」

 

 

 

 上鳴と峰田の部屋関係ないけどやっぱりあの星空は綺麗だったからな〜

 

 

 

 こうして寮生活の初日が終わった。

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 




と言う訳でしばらくゴッドはしばらく出ません……その間はあの形態が登場します。お楽しみに。


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新必殺技を作れ! 

今回新たな主力技が登場。
それではどうぞ!


 翌日、俺達は教室に集められた。

 

 

 

「昨日話した通り、まずは仮免の取得が当面の目標だ。ヒーロー免許ってのは人命に直接関わる責任重大な資格だ。当然その取得の為の試験はとても厳しい。仮免といえどその取得率は例年5割を切る。」

 

「仮免でもそんなキツイのかよ。」

 

 

 

 峰田の呟きが響く。

 

 

 

「そこで今日から君らには一人最低でも二つ...」

 

 

『必殺技を、作ってもらう!!』

 

 

 

 ミッドナイト先生、エクトプラズム先生、セメントス先生がドアから現れた。

 

 

 

「必殺技!!!学校っぽくてそれでいて、ヒーローっぽいのキタァア!!!」

 

 

 切島と瀬呂の叫びが聞こえる。

 

 

 

「必殺!コレスナワチ、必勝ノ技・型ノコトナリ!」

 

 

「その身に染みつかせた技・型は他の追随を許さない。戦闘とはいかに自分の得意を押し付けるか!」

 

 

「技は己を象徴する!今日日必殺技を持たないプロヒーローなど絶滅危惧種よ!」

 

 

 

「詳しい話は実演を交え合理的に行いたい。コスチュームに着替え、体育館γに集合だ」

 

 

 

・・・・・・・

 

 

「体育館γ、通称トレーニングの台所ランド略してTDL!!!」

 

 

(TDLは不味そうだ…)

 

 

 

「懐かしいな…ミリオ先輩と戦った場所だ…」

 

 

 懐かしんでると説明が始まる。

 

 

 

「ここは俺考案の施設、生徒一人一人に合わせた地形や物を用意できる。台所ってのはそういう意味だよ」

 

 

 

 そう言いながらセメントス先生は個性で地面のコンクリートを操り、それぞれの修行に用いるステージを構築していった。

 

 

 

「なーる」

 

 

「質問をお許しください!」

 

 

 飯田が手を挙げて質問をした。

 

 

 

「何故仮免許の取得に必殺技が必要なのか、意図をお聞かせ願います!」

 

 

「順を追って話すよ。ヒーローとは事件・事故・天災・人災...あらゆるトラブルから人を救い出すのが仕事だ。仮免試験では当然その適正を見られることになる。情報力・判断力・機動力・戦闘力・他にもコミュニケーション能力・魅力・統率力など、多くの適正を毎年違う試験内容で試される」

 

 

「その中でも戦闘力は、これからのヒーローにとって極めて重視される項目となります。備えあれば憂いなし!技の有無は合否に大きく影響する」

 

 

「状況に左右されることなく安定行動を取れれば、それは高い戦闘力を有している事になるんだよ」

 

 

「技ハ必ズシモ攻撃デアル必要ハ無イ。例エバ飯田クンノレシプロバースト。一時的ナ超速移動、ソレ自体ガ脅威デアル為必殺技ト呼ブニ値スル」

 

 

 

「アレ必殺技でいいのか...」と飯田が感激していた。

 

 

 

「なる程、『これさえやれば有利・勝てる』って型をつくろうって話か。」

 

 

「そうよ…孫君の『かめはめ波』が一番わかりやすいわね」

 

 

「中断されてしまった合宿での『個性伸ばし』は、この必殺技を作り上げるためのプロセスだった。つまりこれから後期始業まで...残り十日あまりの夏休みは、個性を伸ばしつつ必殺技を編み出す、圧縮訓練となる!

尚、個性の伸びや技の性質に合わせて、コスチュームの改良も並行して考えていくように。プルスウルトラの精神で乗り越えろ。準備はいいか?」

 

 

 エクトプラズム先生の分身が現れる。

 

 

「ワクワクしてきたぁ!!」と上鳴の声が聞こえる。全くその通りだ!!

 

 

 

 

・・・・・・

 

「孫クンハ多クノ必殺技ガアル。主力ノ技ハ何ガアル?」

 

 

「主力は…かめはめ波・ビックバンアタック・スピリッツソード・ソウルパニッシャーですね…他にも龍拳など色々あります…」

 

 

「フム……デハ新タナ主力技ヲ作ロウ……コンセプトハ多ニ対スル技ダ…」

 

 

 

「多に対する?」

 

 

「ソウダ…かめはめ波ハ火力…ビックバン・アタックハ小回り…スピリッツソードハ接近戦…ソウルパニッシャーハフィニッシュ…後ハ大勢ノ敵ニ対スル殲滅技ダ」

 

 

 

「なるほど……」

 

 

 確かにこれまで個に対する技しか使ってない…かめはめ波なら行けるかもしれないが新しい主力技は作るべきだ……………そうだ!

 

 

 

「イメージができました」

 

 

 

「速イナ…デハ実戦スルゾ……!!!」

 

 

 

 エクトプラズム先生が十人に増えて迫ってくる。

 

 

 

 俺は超サイヤ2になり構える…最初に蹴りをしてきた分身を掴み上に放り投げる…他の分身が蹴りを放つが瞬間移動で投げた分身の所に移動し蹴り飛ばして下の分身に叩きつける。

 

 

 

「いっちょ行くぜ!!」

 

 

 両手を上げ蒼穹の光弾を作り出し放つ…放たれたそれはいくつにも別れ、星屑の様に降り注ぐ。

 

 

 分身に命中し其処は蒼い光しか見えなくなり。その衝撃により、セメントス先生の作り上げたステージは、砕けて散った。

 

 

 撃つのを辞めた俺はエクトプラズム先生本人の所に瞬間移動する…

 

 

 

「こんな感じでどうですか?」

 

 

「アア…アレナラ殲滅技トシテハ申シ分ナイ」

 

 

 

「マジかよ!!」

 

 

「何だ今の!?」

 

 

 

 遠巻きにこっちを見てたA組メンバーが野次馬してきた。

 

 

「今の龍悟だよね!何今の!?」

 

 

 耳郎が駆け寄ってきた。

 

 

「新しい技ができた」

 

 

 

「はや!名前は決まってるの?」

 

 

「ソウダナ…名前ハアルノカ?」

 

 

 

「そうですねーー」

 

 

 星屑の様に降り注ぐ技…星屑…スターダスト…よし!

 

 

 

「スターダストフォール…でどうでしょう…」

 

 

 

「うん!いいじゃん!!」

 

 

 

「ウム…良キ名ダ……シカシ予想ハ出来タガ…早ク完成シタナ…コノ後ハドウスル……新タナ技ヲ作ルカ?」

 

 

 

「いえ…これからは超サイヤの強化をしようと思います…ゴッドとはいきませんが2より上の形態になろうと思います」

 

 

 

「ワカッタ……後ハ、コスチュームノ改良ヲシテミタラドウダ?」

 

 

「改良ですか……でも俺は…」

 

 

「確カニ君ハ個性デ体ヲ強化シ戦ウ方法ダ……ナラ武器ニ個性ヲ纏ワセ“スピリッツソード”ヲ強化スル事モデキルノデハナイカ?」

 

 

 確かに未来トランクスの様に剣に気を纏わせポープソードの様にするのも悪くない。

 

 

「ソレニ、君ノコスチュームハ防御力ガ無イ…行クダケ行ッテミルトイイ」

 

 

「龍悟は…半裸だからね///何か着たほうが…」

 

 

 

 耳郎に顔を赤くされて言われしまったし…行ってみるか……

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 それから程なくして終了時間の鐘が鳴り、A組メンバーの訓練は終了。TDLでの訓練を終えた後は自主練にいくものや用事を済ませに出掛けるものと各自はバラバラに去っていく。

 

 

 俺は耳郎、それと装備を改良したいという緑谷と麗日、飯田と一緒にサポート科が活動してる工房へ向かった。

 

 

 緑谷が扉を開けようとすると…

 

 

 

【BOMB!!!!!】

 

 

 

 

 扉が爆発し緑谷は巻き込まれた。

 

 

 少し離れてた俺達は開いた口が塞がらなかった。

 

 

「と言うかデク君!!」

 

 

 

 走って近付くと、ピンク髪の女の子に押し倒されている緑谷がいた

 

 

 

「発目!!思い付いた物何でもかんでも組むんじゃないよぉ…!」

 

 

 

 パワーローダー先生の怒鳴り声が響く

 

 

 

「あれ?あなたはいつぞやの!」

 

 

 

 発目と呼ばれた女の子が緑谷を確認している。

 

 

 

 緑谷、顔が凄い事になっているし麗日もショックを受けているみたいだ後、耳郎が胸に手を当てて黙ってる。

 

 

 

「何だ…この状況……」

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 




新技スターダストフォールの登場です。

武器は検討中ですが…コスチュームは別作品のゴジータの服なのでゴジータのイメージが崩れる事は無いと思うので安心してください。


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コスチューム・ゼノ

新しいコスチュームが登場します。
それではどうぞ!


 

「イレイザーから聞いてるコス変の件だろ…入りな」

 

 

 パワーローダー先生に言われ俺達はサポート科内に入った。

 

 

 緑谷達が発目に自己紹介している間、パワーローダー先生に、コスチューム改良について聞いてみた

 

 

 

「コスチュームの大幅変更は申請がいる…まぁ三日で戻ってくる…どんなのがお望みだい?」

 

 

「ふむ…」

 

 

 申請書にデザインや要望を書く……今のデザインはそのままに中にインナー様な物がいい…後はレーダの様な物がほしいな…

 

 

 

 デザインが出来上がりパワーローダー先生に提出する。

 

 

「いいデザインだ…他に要望はあるかい…」

 

 

「迷っているのですが……武器を使おうと…」

 

 

「確か…君はエネルギーを纏って身体の強化をする戦い方だね……ならこれはどうだい自信作なんだ……」

 

 

 それは蒼い持ち手に金の柄など蒼と金の装飾が施された美しい剣だった。

 

 

「これは……?」

 

 

「俺がライセンスを手に入れた頃に作った物なんだ……個性で送られたエネルギーを蓄えそれを効率よくより強力に放出する事が出来る優れ物なんだけど……満足に使いこなせる人が居なくてね……君なら使いこなせるかもしれない……このまま腐らせるよりずっといい…」

 

 

 渡されたそれを手に取る。

 

 

 

「持ち手の所にエネルギー送る機関がある。金の四角形の装飾が九個あるだろ、それがエネルギーを貯める場所だ最大で九段階貯められる」

 

 

 気を送るすると一番下の四角形が輝きだした。

 

 

「溜まったら持ち手にトリガーがあるから押してくれ」

 

 

 

 言われた通りトリガーを押すと。剣に黄金の光が纏わり輝きだした。

 

 

「凄い…」

 

 

 これならスピリッツソードを強力にする事も出来る。

 

 

「こいつの名前はエクスカリバー…どうだい気に入ったかい…」

 

 

「はい!!」

 

 

 申請書に剣を背負える要望を追加した。

 

 

「皆はどう…だ……」

 

 

 緑谷達を見た俺は固まった。

 

 

 

 

「イダダダダダア!」

 

 

 緑谷が白いスーツに胴体を捻じ切られそうになっていた…

 

 

 

「デクくーん!!!」

 

 

 

 麗日が叫ぶ。

 

 

 その他、腕にアーマーの様な物が装着されそこのブースターが噴射し、天井に張り付けられる飯田…

 

 

「なんだこれは……」

 

 

「龍悟…なんとかして……」

 

 

 耳郎に言われ……なんとかした……

 

 

 

 

 

「俺の個性は足なんだか!?」

 

 

「私思うのですよ……足を冷やしたいのなら腕で走ればいいじゃないですか!!」

 

 

「何を言っとるんだ君は!?」

 

 

 

 そのやり取りを見ていた緑谷の顔が晴れてきた。

 

 

「何か掴めたのか……」

 

 

「うん…レジェンド・フルカウル以外にも小回りの効くスタイルをと思ったんだけど…オールマイトに言われた…『まだ私に倣おうとしている』って…だけど見えてきた!」

 

 

 

「そうか…」

 

 

・・・・・

 

 

 そんなこんなで四日後…ウチ等はトレーニングの真っ最中…龍悟はコスチュームを取りにサポート科に行ってる。

 

 

「緑谷もコスチューム変えたんだ」

 

 

「うん!腕の負担を減らしてくれるサポーターだよ」

 

 

「緑谷も龍悟と同じでベースは崩さないんだね」

 

 

 龍悟もベースは崩してなかった。

 

 

「うん……ベースはなるべく崩さない」

 

 

 その時だ見に来ていたオールマイトに崩れた瓦礫が降り注いだ。

 

 

「ヤバ!!」

 

 

 

 ウチがプラグで破壊しようとしたその時…

 

 

 降り注いだ瓦礫が斬られ砕かれた。

 

 

 

 降り立つ緑谷と“龍悟”…ちょうど来たんだろう。ベストタイミングだ。

 

 

 

 緑谷のスタイルは行く途中で聞いた…レジェンド・フルカウルとは違う小回り重視で足メインのスタイル…“シュートスタイル”

 

 

 腕のサポーターとスパイク兼アーマーのアイアンソールのコスチュームγ…

 

 

 

 そしてあれが龍悟の新しいコスチューム…ウチは龍悟に駆け寄った。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

 

「龍悟!」

 

 

 

 剣を背中に背負った鞘にしまった俺は振り返った。

 

 

 

「それが新しいコスチューム?」

 

 

「ああ、そうだ耳郎…」

 

 

 俺のコスチュームは今まで着ていた物は黒く塗装され新しくなり中には黒いインナーと黒いズボンと主に黒で統一されている。背中にはエクスカリバーを背負える様にできておりさらに左目には通信や状況を詳しく知るために用意してもらったドラゴンボールに登場するスカウターを装着した新しいコスチューム…その名も……

 

 

 

 

「コスチューム・ゼノ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 




コスチューム・ゼノ

ゴジータ・ゼノの服装…今まで着ていた融合戦士の服は黒く塗装されより丈夫に新しくなった。中のインナーは刃物や拳銃くらいなら耐えられる代物でズボンも熱耐性が高い。

エクスカリバー:デザインはFateのエクスカリバープロト…エネルギーを貯める事ができるがそのエネルギーを送り込める者がおらず今まで使われなかった…エネルギー保存場所が九つあり増幅装置もついているので上手く使いこなせばスピリッツソードより強力なエネルギーブレードが展開できる。


アヴァロン:デザインはFateのアヴァロン…エクスカリバーの鞘で背中に背負ってる。エクスカリバーと同等の強度で盾としても使える…これにもエネルギー増幅装置があるので気を送りエネルギーシールドを展開する事もできる。


スカウター:ドラゴンボールに登場するアイテム…相手の位置を正確に判断するのは勿論通信などもおこなえる。バイザーはライトグリーン。





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恋する少女

今回から次回予告を復活させてみました。
それではどうぞ!


「何緑谷と龍悟!?サラッと凄い事したな!!」

 

 

「お前等パンチャーだと思ってた!」

 

 

 耳郎に説明してたら上鳴と切島がやって来た。

 

 

「うん!飯田君に体の使い方を教わったんだ…まだ付け焼き刃だけど…」

 

 

「俺はスピリッツソードの強化としてこの剣を…それに変えたのはお前等もだろ」

 

 

「ああ、ニュースタイルはお前等だけじゃないぜ!」

 

 

 

 切島の言葉に続いて上鳴が腕につけた装備を自慢しようとすると……

 

 

「そこまでだA組!!」

 

 

 声の方向を見るとブラド先生が、B組生徒を連れて来ていた。

 

 

「B組」

 

 

「タイミング!!」

 

 

 B組と言えば何時もの様に……物間が…

 

 

「ねぇ!仮免試験で大半は落ちるんだって!君ら全員落ちてぶげはぁ!!」

 

 

 

 

「汚え花火だ……」

 

 

 やっぱりこれが手っ取り早い。

 

 

 

 

「お前…本当に懲りないな……何時も悪いね…」

 

 

「気にするな拳藤」

 

 

 

 

 

「まぁ、A組とB組は別会場で申し込みしてあるけど」

 

 

 そこから相澤先生の説明が始まった。

 

 

「一年で仮免を取るのは全国でも少数派だ。つまり…君たちよりも訓練期間の長い者…“未知の個性”を持ち洗練してきた物が集うわけだ…試験内容は不明だが明確な逆境であるのは間違いない…意識しすぎるのも良くないが忘れないようにな」

 

 

 

・・・・・・・・

 

 その夜…ウチ等女子は1階の談話スペースで話してた。

 

 

「毎日大変だぁ…!」

 

 

「あと一週間もないですわ」

 

 

 そこから必殺技の話題になる。

 

 

「ヤオモモは必殺技どう?」

 

 

 

「やりたいことはあるのですがまだ体が追いつかないので少しでも個性を伸ばす必要がありますわ」

 

 

 

「梅雨ちゃんは?」

 

 

「私はカエルらしい技が完成しつつあるわ…きっと皆びっくりよ」

 

 

 

「お茶子ちゃんは?」

 

 

 

 梅雨ちゃんが聞くが麗日はぼーとしてる。

 

 

「お疲れの様ね」

 

 

「いやいやいや!!疲れなんかいられへん、まだまだこれからや……のハズなんだけどなんだろうねぇ…最近ムダに心がざわつくんが多くてねぇ…」

 

 

 ……その気持ちをウチは知ってる。それは……

 

 

 

「恋だ!!」

 

 

 芦戸に言われてギョっとする麗日。

 

 

 

「な、何!?濃い、鯉、故意!?知らん知らん!!」

 

 

 凄く腕を振って否定する麗日。

 

 

「お相手は緑谷か飯田!?一緒にいること多いよね!」

 

 

「チャウワチャウワ!!」

 

 

 麗日は浮き出した。

 

 

「誰ー!?どっちー!?誰なのー!?」

 

 

 多分…緑谷だ…

 

 

 

 

「違うよ!本当に…わからないし…」

 

 

「無理に詮索するのは良くないわ」

 

 

「ええ、それに明日も早いですしもうオヤスミしましょう」

 

 

「ええ〜ヤダ、もっと聞きたいー!なんでもない話でも強引に恋愛に結び付けたいーー!!」

 

 

 

 芦戸はそういうの好きだからな〜

 

 

「そうだ!耳郎は進展あった!!」

 

 

 

 やっぱり…ウチに来たか……でも…

 

 

「今は……この距離でいいんだ…」

 

 

 そう…この距離でいい…

 

 

「ええ!!どうして!?」

 

 

「恋人同士にないたいとかじゃないの!?」

 

 

 芦戸と葉隠が驚く。顔を真っ赤にしていた麗日も驚いた様にウチを見る。

 

 

「そういう関係になりたい欲がない訳じゃないけど……でも、今は隣に立ちたいって気持ちの方が強いんだ……その強さを手にいれるまではしまっておこうって思う…」

 

 

 龍悟はこれからもっと強くなる……もしかしたらゴッドを超える強さを手に入れるかもしれない…そんな龍悟を一人にしない様に支えられる様な強さを手に入れるまでは……しまっておこう。

 

 

 

(だけど……龍悟は渡さないから!)

 

 

 

 

「耳郎さん……いつの間にこんな大人らしくなったのですか…」

 

 

「耳郎ちゃん…大人ね…」

 

 

 

 そんな耳郎を麗日も見ていた。

 

 

 

 

(しまっておこう…か……デクの目標に向けて、いっぱいいっぱいの姿をカッコいいって思ったから……あんなふうに頑張らなきゃって思うから……だから耳郎ちゃんの様にしまっておこう!)

 

 

 

 

 こうして女子会は終わった。

 

 

 

 

END

 

 

 

 




オッス!俺は龍悟!
遂に仮免試験が始まる!雄英に匹敵する士傑高校を始めどの学校も油断ならねぇ!
え!?俺は単独で行動しろ!?どう言う事だ相澤先生!?

次回・俺のヒーローアカデミア超!!
【時は来た!仮免試験開始!!】

次回もお楽しみに!!



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時は来た!仮免試験開始!!

感想など随時募集してます。
それではどうぞ!


 特訓の日々は流れ…試験当日

 

 俺達はバスに乗って国立多古場競技場に来ていた。

 

 

「ここでやるのか…」

 

 

「緊張してきた〜」

 

 

 俺達が気持ちの整理をしてると…

 

 

「この試験に合格し資格を取得出来れば…お前等卵は、晴れてヒヨッ子……セミプロへと羽化出来る、頑張ってこい」

 

 

「よっしゃ!なってやろうぜヒヨッ子によ!」

 

 

「いつもの一発決めていこうぜ!!」

 

 

 

 

 切島の言葉に頷き皆で叫ぶ。

 

 

 

『Plus Ultra!!』

 

 

「Ultra!!」

 

 

 

 ………………え?

 

 

 

「「誰!?」」

 

 

 俺と耳郎の疑問が見事にハモった。

 

 

 後ろの学帽の人が声をかける

 

 

 

「他所様の円陣に勝手に加わるのは良くないぞ…イナサ…」

 

 

 

「ああ しまった!!どうも大変!!失礼!!致しました!!!」

 

 

 地面に頭をぶつけながらお辞儀をするイナサと呼ばれた男。……血がでてるが。

 

 

 

「なんだこのテンションだけで乗り切る感じの人は⁉︎」

 

 

「飯田と切島を足して二乗したような...!」

 

 

 

「待ってあの制服!」「あ!マジでか」「アレじゃん!!西の!!有名な!!」「それに雄英もいるぞ!」

「本当だ!孫龍悟もいる!!」

 

 

 

 周りも騒ぎだした。

 

 

 西と言う事は……まさか……

 

 

「東の雄英、西の士傑」

 

 

「数あるヒーロー科の中でも雄英に匹敵する程の難関校ーー士傑高校!」

 

 

 

 イナサはテンション高めで話し始める。頭から血を流しながらだが……大丈夫か…

 

 

 

「一度言ってみたかったっス!!プルスウルトラ!!自分雄英高校大好きっス!!!雄英の皆さんと競えるなんて光栄の極みっス、よろしくお願いします!!」

 

 

 すると……

 

 

「貴方は!孫龍悟じゃないっスか!体育祭、熱い戦いだったっス!!よろしくお願いします!!」

 

 

「こちらこそ…よろしく頼む」

 

 

 

 

 

 挨拶を交わし去っていく。その姿を見て相澤先生は

 

 

 

「夜嵐イナサ」

 

 

 相澤先生は言った。夜嵐イナサとは雄英高校の推薦入試においてトップの成績を取りながら入学を辞退した男だと。

 

 

(今の轟より上かはわからないが相当な実力者だ)

 

 

 

 

「雄英大好きとか言ってた割に入学は蹴るとかよくわかんねぇな」

 

 

「変なの」

 

 

「変だが本物だ、マークしとけ」

 

 

 

 などと話していると、新たな来客が現れた。

 

 

 

「イレイザー⁉︎イレイザーじゃないか!テレビや体育祭で姿は見てたけど、こうして直に会うのは久し振りだな!!」

 

 

 

 頭にバンダナを巻いた女性ヒーローだ。ここにいるという事はどこかの学校の教員なのだろうか。

 

 

 

「結婚しようぜ。」

 

 

「しない」

 

 

 

「わぁ!!」

 

 

 突然の色恋沙汰に喜ぶ芦戸。

 

 

「しないのかよ!!ウケる!」

 

 

「相変わらず絡み辛いな、ジョーク。」

 

 

「スマイルヒーローMsジョーク!個性は爆笑!近くの人を強制的に笑わせて思考・行動共に鈍らせるんだ!彼女の敵退治は狂気に満ちているよ!」

 

 

 

 流石ヒーロー博士の緑谷。ヒーローを見たら言わずにはいられない。

 

 

 

「私と結婚したら笑いの絶えない幸せな家庭が築けるんだぞ。」

 

 

「その家庭幸せじゃないだろ。」

 

 

「ブハ!!」

 

 

 

(仲良いなー)

 

 

(ウチも龍悟とああいった関係を築きたいな)

 

 

 

 

「さ、おいで皆、雄英だよ!」

 

 

 

 そうしてやってくる。ジョークさんの受け持ち傑物高校2年2組だ。

 

 

「俺は真堂!今年の雄英はトラブル続きで大変だったね!しかし君達はこうしてヒーローを志し続けているんだね!素晴らしいよ!不屈の心こそこれからのヒーローが持つべき素養だと思う!」

 

 

 皆と握手するために動き回る真堂先輩。

 

 

「そして、A組最強の孫くん。僕は君の心が最も強いと思っている。今日は君達の胸を借りるつもりで頑張らせてもらうよ」

 

 

「……こちらこそよろしくお願いします……」

 

 

 

 俺達は握手をする。

 

 

「コスチューム着替えてから説明会だぞ、時間を無駄にするな」

 

 

 相澤先生の一言で俺達は移動を開始する。

 

 

 

・・・・・・

 

 会場には1000人は余裕で超えている受験者でいっぱいいっぱいだった。

 

 

「多いな…」

 

 

 ステージに試験官と思われる人が上り、試験の説明が始まる。

 

 

 

「えー…仮免の奴をやります 。あー…僕ヒーロー公安委員会の目良です。好きな睡眠はノンレム睡眠よろしく」

 

 

 

 …大丈夫かあの人…?

 

 

 

「仕事が忙しくてろくに寝ていない…! 人手が足りてない…!眠たい!」

 

 

(疲れを一切隠さない……ダメかもしれない…)

 

 

 

「えー、ずばりこの場にいる1540名一斉に勝ち抜けの演習を行って貰います」

 

 

「ざっくりだな」

 

 

「うん…ざっくり…」

 

 

 

「現代はヒーロー飽和社会と言われ、ステイン逮捕以降ヒーローのあり方に疑問を呈する向きも少なくありません」

 

 

(ステイン……)

 

 

【ヒーローとは見返りを求めてはならない、自己犠牲の果てに得うる称号でなくてはならない】

 

 

 奴の言葉が蘇る…

 

 

「まぁ...一個人としては...動機がどうであれ命懸けで人助けしている人に何も求めるな、は現代社会において無慈悲な話だと思う訳ですが...とにかく対価にしろ義勇にしろ多くのヒーローが救助・敵退治に切磋琢磨してきた結果、事件発生から解決までの時間は今、ヒくくらい迅速になってます。君たちは仮免許を取得しその激流の中に身を投じる。そのスピードについて行けない者はハッキリ言って厳しい。よって試されるはスピード!条件達成者は“先着100名”とします。」

 

 

 

「5割どころじゃないよ!」

 

 

 

 耳郎の言う通り…これ程までに厳しいものとは……

 

 

 

 それからは試験自体の説明が始まった。

 

 ターゲット3つ、ボール6つを配布する。3つのターゲットを体の見えている範囲に貼り付けてそこにボールが当たるとアウト。ターゲットが点灯する仕組みだ。

 

 

 3つ全てのターゲットが点灯すると失格であり、3つ目のターゲットにボールを当てた人が倒したという事になる。そして、2人を倒すと勝ち抜けとなるのだそうだ。

 

 

 また、試験の開始はボール、ターゲットの配布が終わってから1分後となるそうだ。……まさに勝ち抜けだ…

 

 

 

 そして俺達が居た場所が展開して…山岳・都会・工場地帯など大掛かりな試験会場に変形した。

 

 

 カウントダウンが始まり他校も移動を開始する。

 

 

「龍悟君…」

 

 

「ああ…緑谷、俺は相澤先生の唯一の指示に従うぜ」

 

 

 

 相澤先生の指示…それは…

 

 

 

 

『俺は単独で行動しろですか…』

 

 

 

『ああ、その通りだ…』

 

 

『どう言う事ですか!!相澤先生!?』

 

 

『簡単だ緑谷……他校には居るだろう…お前等を見ず孫を見ている奴が…だから見せてやれ……孫が居なくてもお前達はやれるって事を…』

 

 

 

 

 

「大丈夫だよ…僕達は…」

 

 

 

 

 

「ああ…待ってるぜ!!」

 

 

 

 

 俺は瞬間移動をした…それと同時に仮免取得試験が始まった!!

 

 

 

END

 

 

 

 




オッス!俺は龍悟!

始まった仮免試験…単独の俺は真っ先に他校の奴等に囲まれた!だかな…その程度で俺をやれると思うなよ!!

次回・俺のヒーローアカデミア超!!
【勝ち残れ雄英!!】

次回もお楽しみに!



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勝ち残れ雄英!!

 

 

 瞬間移動で移動した俺は都会のエリアを歩いて居た。

 

 

 始まったばかりでまだ誰も居ない…

 

 

(だけど…視線を感じる……使ってみるか)

 

 

 俺はスカウターを起動した…これは戦闘力などは測れないが生命反応をキャッチして救助対象や相手の位置が正確にわかる優れ物だ。

 

 

【ピピピ!】

 

 

 反応あり!

 

 

 その時…黒い影が向かって来た!

 

 

 バックステップで回避する。

 

 

「…完全に存在を消したはずなのに、どうして気付いたのかな?」

 

 

 

 士傑高校の女が其処に居た。

 

 

「探るのは得意なんだよ」

 

 

(何だこいつ…変だ…)

 

 

 

 こいつから二人分の気を感じる…

 

 

「ふふふ…貴方のことがもっと知りたいな…」

 

 

 そう言うと士傑の女は消えた…

 

 

「!?…そこか!」

 

 

 スカウターで士傑の女を見つけ気弾を飛ばすが避けられた。

 

 

 

「……やっぱり…素敵な人…もっと知りたいな…君の事…」

 

 

(厄介な奴に捕まったな…)

 

 

 

 その時だ…ボールが一斉に飛んできた。

 

 

「「!」」

 

 

 俺達は回避する。其処には…

 

 

「居たぞ!雄英だ!」

 

 

「士傑も居る!」

 

 

 

 

 

「他校の奴等か」

 

 

 随分な大人数だ。百人は超えてるぞ…

 

 

「いいトコだったけど…本当に…残念…本当に!…でもこれじゃもう無理ね…もっとお話したかった!」

 

 

 そう言って士傑の女は消えた。

 

 

 

(逃げやがった!!)

 

 

「士傑は逃げたか…だが、お前は脱落してもらう!孫龍悟!!」

 

 

 

 一斉にボールや個性攻撃が飛んでくる。

 

「くっ!!」

 

 

 

 慌てて避ける。だが…

 

 

「何!?」

 

 

 

 氷柱の様な攻撃を受けてしまい右手が凍りついた。

 

 

 青い異形型の男が言う。

 

 

「どうだ…俺のアイスランスは…」

 

 

 俺の右と左に狼男と猫女の様な個性の奴らが囲む。

 

 

「終わりだぁ!!」

 

 

「私の獲物だよ!!」

 

 

 どちらも爪を振りかざし迫ってくる。

 

 

 猫女が振りかざす瞬間…瞬間移動で移動する。猫女は狼男を切り裂いた。

 

 

「しまった!!」

 

 

 猫女の後ろに瞬間移動して凍った右手で殴り飛ばす。

 

 

 

 他の奴らの攻撃を躱し続けると…左手に糸の様な物が絡みついた。

 

 

 赤い肌の男から糸が出てる。

 

 

「油断したな…この俺様の糸でお前は動けない」

 

 

 

「これで終わりだな」

 

 

 

 他校の奴等が俺を囲みボールを一斉に投げてきた。

 

 

 だがな…

 

 

 

「お前等…こんな物で俺の力を封じ込めたつもりだったのか……はぁああああああっ!!」

 

 

 

 気を開放し超サイヤ人になる…その余波で氷も糸も崩壊しボールも吹き飛ばされた。

 

 

 

「このゴジータの力を侮るなよ!!」

 

 

 

 龍悟は空に跳び上がる…黄金の線を描きながら。

 

  

 それを客席で見ていた相澤は近くのジョークに語る。

 

 

『A組を見ていてわかった事がある……連中も気づいているだろが…A組は孫の存在が大きく作用している…最初は耳郎と緑谷だ…孫の輝きに手を伸ばし強くなったのは…それに影響されて他の奴らも手を伸ばす…大事な渦中に必ずあいつは居る…ジョーク、俺は心配じゃない…期待してるんだーーー』

 

 

 

 それと同時に龍悟は両手を上げ蒼穹の光弾を作り出し放つ…放たれたそれはいくつにも別れ、星屑の様に降り注ぐ。

 

 

「スターダストフォール!!」

 

 

 

 星屑は他校の生徒に降り注ぎ…全員、戦闘不能になる。

 

 

 

『孫の存在がクラスを底上げしてくれる』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 降り立った俺はそこらの気絶してる奴、二人のターゲット全てにボールを当てクリアする。

 

 

 そして放送が入る。

 

 

『早速、一人目の通過、100人以上を戦闘不能にして通過!!』

 

 

「俺が最初か…」

 

 

 

 付けていたターゲットからの指示に従い控室に移動する。一人で置いてある飯を食べてると…

 

 

「最初の通過者はあんたっスか!!」

 

 

 受験前に会った夜嵐イナサが居た。そこから俺と夜嵐は話し合った。感想は見たたまんまの熱い奴だ。話し合っている間に通過者が増えていく。

 

 

「なぁ…夜嵐…」

 

 

 俺は気になっていた事を聞く。

 

 

「何っスか?」

 

 

「轟と何があった?」

 

 

 最初にあった時、夜嵐は轟を嫌悪していた。

 

 

「…………俺、昔エンデヴァーを見た事あるんスよ…ヒーローに憧れてた俺はエンデヴァーにサインを貰おうとした…だけど断られた、『邪魔だ』と言われて…その時から俺はあの、エンデヴァーの遥か先を憎む目が嫌いになったっス」

 

 

「…なるほどな…それで推薦入試の時に轟に会った…あの目の前を見ていない…どこか遠くを憎んでる様な轟を…」

 

 

「そうっス。あの目を見てすぐに気付いたんス、あいつがエンデヴァーの息子だって。友達になれればあの目も気にならんかもしれないと思って声をかけたら『邪魔だ』って返された……俺はヒーローとは認めないと思ってた…でも…体育祭を見てからわからなくなったっス」

 

 

 

「俺は熱いのが好きっス…龍悟と緑谷の戦いは本当に熱かった…全身全霊で真っ向面からぶつかり、力の限り戦うあの試合に熱さを感じたっス……その熱さを轟との試合でも感じた……俺の知る轟とは違う…」

 

 

「…………夜嵐、お前と今日会ったばかりの俺がどうこう言う問題じゃないがこれだけは言える……今見たものを信じればいい…それだけだ」

 

 

 そう言って俺はその場を去った…

 

 

「今見たものをか……」

 

 

 夜嵐の何かが動きだした様だ。

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 目立つ障子を目印に向かっていくと耳郎や轟、八百万、梅雨ちゃんも一緒にいた。

 

 

 

「龍悟!最初の通過者って龍悟だよね」

 

 

 

 耳郎が寄ってきた。

 

 

「ああ…皆も無事通過できてよかった」

 

 

 

 その後、A組の全員が突破に成功した。

 

 

 

 

 

 すると、放送が聞こえてきた。

 

 

 

『えー100人の皆さん。コレをご覧下さい。」

 

 

 

 画面にはフィールドが映し出された、何かと思って見てみると、突如としてフィールドのいたる所から爆発が発生した………え?

 

 

(((何故!!)))

 

 

 

『次の試験でラストになります!皆さんにはこの被災現場で、バイスタンダーとして救助演習を行って貰います』

 

 

「「救助」」

 

 

 俺と緑谷が呟く。

 

 

 

 よく見ると、モニターには要救助者が崩壊したビル内から出てくる

 

 

 

『彼らはあらゆる訓練に置いて、引っ張りだこの要救助者のプロ!!…ヘルプ・アス・カンパニー…略してフックの皆さんです』

 

 

 

『尚、今回は皆さんの救出活動をポイントで採点していき、演習終了時に基準値を超えていれば合格とします。10分後に始めますので、トイレなどを済ましておいて下さいねー…』

 

 

 

 そう言われ休憩してると…峰田と上鳴が緑谷に叫んでる。

 

 

「何やってんだ」

 

 

「だってよぉ!緑谷があの人と!!」

 

 

 

 峰田は士傑の女を指差す。

 

 

「ああ、俺にも襲って来たな…緑谷がどうしたんだ?」

 

 

「はぁ!!龍悟!お前もあの人の裸見たのか!!」

 

 

 

「…………ダニィ!?」

 

 

 ちょっと待て!どう言う事だ!!

 

 

 

 後ろから肩を叩かれる。

 

 

「?」

 

 

 

 後ろを振り向くと……

 

 

「ネェ…リュウゴ…」

 

 

 耳郎が目からハイライトが消えた笑顔を向けていた。

 

 

(耳郎の戦闘力がどんどん上がってる……や、やばい)

 

 

 

「ま、待て!俺は知らない!そんなの知らない!本当だぁ!!信じてくれ!!」

 

 

 

 

「浮気の言い訳みたいだな…」

 

 

 

「峰田…今度、余計な事言ったら口を縫い合わすぞ」

 

 

「ヒィ!!」

 

 

 峰田を黙らせ耳郎を見る………ゴッドになっても怖い者があるんだな……は、ハハハ…

 

 

「………ホント?…」

 

 

 

「ああ、本当だぁ!!ゴッドに誓って本当だぁ!!」

 

 

 

 その後、今度、買い物に付き合わう事を条件に信じてくた……よかった…

 

 

 

END

 

 

 




どうも耳郎です。
全く…モシ、ミテタラドウシヨウカトオモイマシタヨ…
第二次試験の救助活動。
そんな中…えっ!?敵が襲来!?
プロでも高難度の案件…それを仮免でやるなんて…でも諦めるわけにはいかない!


次回・俺のヒーローアカデミア超!!
【波乱の救助活動!!】

次回もお楽しみに!







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波乱の救助活動!!

 

 耳郎を落ち着かせて一息ついてると…ジリリリリとベルの音とともに放送が始まった。

 

 

 

『敵ヴィランによる大規模破壊テロが発生!規模は〇〇市全域、建物倒壊により傷病者多数!道路の損壊が激しく救急先着隊の到着に著しい遅れ!到着するまでの救助活動はその場にいるヒーロー達が指揮を執り行う!一人でも多くの命を救い出す事!』

 

 

【START!】

 

 

 

 建物が開くと共に一斉に飛び出した。

 

 

 何人かは別行動したが俺達A組は一塊になって都市部ゾーンに移動する。

 

 

 スカウターを起動すると生体反応を確認…近づくに連れ鳴き声が聞こえ子供が頭部から血を流した状態でいた。

 

 

 

「ああああん、だすげでぇぇ!!」

 

 

 俺は近づく…

 

 

「おじいちゃんが潰されて~!!」

 

 

 泣く子供の肩に手を置き気を送り傷を治し言う…ヒーローの言葉を……

 

 

「もう大丈夫!君もおじいちゃんも必ず助ける…俺達…ヒーローが来た!!」

 

 

(第一声がしっかりしてる…なかなかいいじゃないか)

 

 

 フックは冷静に審査する。

 

 

「この子を救護所まで運んでくれ…俺は他の人を探す」

 

 

「僕が運ぶよ!」

 

 

 

 緑谷がフルカウルで子供を救護所に運ぶ。

 

 

 俺と耳郎、障子が主体となって怪我人を見つけ八百万と飯田が指示をだし一人一人が役割分担をして救護する。腕や足が折れてる人は瀬呂のテープで補強をして安静にする。救護した人は俺が瞬間移動で救護所に運び効率化する。

 

 

 この調子なら問題なく皆を救助できる、そう思い始めてきた頃にその爆発は響いた。

 

 

「!、何だ!?」

 

 

『敵が姿を表し追撃を開始!現場のヒーロー候補生は敵を制圧しつつ救助を続行してください』

 

 

 

「嘘でしょ!?」

 

 

 

(まさか仮免でここまでやるとは!)

 

 

 

 気やスカウターを使い怪我人が居るかどうか確認する…人は居ない。

 

 

「もうこの辺りに怪我人は居ない!救護所に瞬間移動する!」

 

 

 皆が俺に掴まり救護所に瞬間移動した。

 

 

 

 移動した俺達が見たものは……

 

 

 

「マジかよ……」

 

 

 

 トップヒーローのギャングオルカとその部下と思わしき黒タイツに腕に武器を抱えた大勢の敵役達。圧倒的な戦力差だった。

 

 

「龍悟君!!」

 

 

「緑谷!俺が殿をやる!今のうちに避難させろ!!」

 

 

 その言葉に頷き次々と避難を始める緑谷達…

 

 

 

「ほう…お前が相手か…孫龍悟…オールマイトの再来」

 

 

 

「トップヒーローにそんな評価もらえるとは…」

 

 

 超サイヤ2になり…

 

 

「ビックバン・アタック!!」

 

 

 

 ビックバン・アタックを放つ、だが…

 

 

 

「温い」

 

 

 ギャングオルカの個性はシャチ…その能力の1つの超音波攻撃で相殺された。

 

 

 

「クソ!やっぱり無理か!」

 

 

 

 黒タイツの取り巻き達が武器から何かを放つ…

 

 

「セメントガンだ、当たればすぐ固まって動けなくなる!」

 

 

「まずは取り巻きからか…」

 

 

 俺は空に飛び上がり両手を上げ蒼穹の光弾を作り出し放つ…放たれたそれはいくつにも別れ、星屑の様に降り注ぐ。

 

 

 

「スターダストフォール!!」

 

 

 

 星屑はギャングオルカや黒タイツに降り注ぎ…土煙が上がる。

 

 

「いい技だ」

 

 

「な!?」

 

 

 

 土煙からギャングオルカが飛び出し超音波攻撃を繰り出した。

 

 

 

「ガァ!!」

 

 

 モロに喰らってしまい意識が…

 

 

「フン!」

 

 

 ギャングオルカの拳を振るう…薄れる意識を繋ぎ止め瞬間移動でギャングオルカの後ろに回避する、だが…

 

 

「グハァ!!」

 

 

 裏拳で吹き飛ばされる。

 

 

(予測された!)

 

 

「君の戦いは見させてもらった…君は戦いで瞬間移動をする時決まって後ろに移動する…まだまだだな」

 

 

「まだだ…」

 

 

 ダメージはデカいがまだ戦える!

 

 

 

「フフ…!その心意気は嫌いじゃない」

 

 

 来る!そう思っていた時…氷壁がギャングオルカに迫って来た。

 

 

「!」

 

 

 ギャングオルカは超音波攻撃で相殺する。

 

 

「大丈夫か!」

 

 

「轟!!」

 

 

「俺も居るっスよ!」

 

 

 

 轟と夜嵐が来てくれた。

 

 

「避難はまだ終わってない!龍悟の瞬間移動ならすぐ終わるだろ、その間俺達が時間を稼ぐ!!」

 

 

 

 轟の言葉を聞き後ろを見る、まだ避難は終わってなかった。

 

 

「……任せていいんだな…」

 

 

「ああ…」

 

 

「勿論っス!!」

 

 

 その言葉を信じ俺は瞬間移動をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、お前…入試の時の奴だろ」

 

 

「!」

 

 

 

「虫のいい話だろうけど…今だけ力を貸してくれ…頼む」

 

 

「…………だったら見せてほしいっス…昔のあんたと今のあんたは違うって事を!!」

 

 

「ああ!!」

 

 

 

「話は終わったか!!」

 

 

 

 ギャングオルカが轟に襲いかかる。

 

 

「させるか!!」

 

 

 夜嵐が風で足止めする。その隙に轟は光の弓を構える。

 

 

 

「エターナルブレイカー!!」

 

 

 光の矢がギャングオルカに迫る。だが…

 

 

「甘いわ!!」

 

 

 なんと光の矢を叩き潰した。

 

 

 

「どうするっスか!」

 

 

 

「ここまで通じないとはな……俺達の役目は時間稼ぎだ……なら!」

 

 

 

 轟は炎を放つ…夜嵐も意図を理解し風で炎を下から掬いあげる。

 

 

「炎とーー」

 

 

「風でーー」

 

 

 

「「閉じ込めろ!!」」

 

 

 

 炎の渦がギャングオルカを包み込む。

 

 

 

 

「炎と風の熱風牢獄か……良いアイディアだ…並の敵であれば諦め…泣いて許しを乞うだろう……ただ!そうでなかった場合は?撃った時には既に次の手を講じておくものだ」

 

 

「クソ!」

 

 

「ヴヴ…!」

 

 

 それを聞いた轟と夜嵐は出力をあげる。だが…超音波で吹き飛ばされた。

 

 

 

「で?次は?」

 

 

 

 

(ねぇよ!)

 

 

 

 絶体絶命と思われたその時…

 

 

 

「待たせたな!後は俺に任せてくれ!!」

 

 

 

 ギャングオルカと轟達の間に龍悟が瞬間移動で現れた。

 

 

 

 

「来たか、だが今のままでは俺は倒せんぞ」

 

 

「確かにここままじゃ勝てねぇ」

 

 

「ほう…まるで何かあるみたいだな」

 

 

 

 

 

 通常形態になる。

 

 

「ええ…まずこれが普通の状態」

 

 

 超サイヤ人に変身する。

 

 

「これが超サイヤ人」

 

 

 超サイヤ人2になる。

 

 

「そして、これが超サイヤ人を更に超えた超サイヤ人…超サイヤ人2だ」

 

 

「そしてーー」

 

 

 

 

「まさか!」

 

 

 ギャングオルカが察する。

 

 

 

「ーーこれがさ、更に超サイヤ人2を超えた!!ぜぁぁぁぁぁあ!!」

 

 

 気を最大限に高める。身に纏うオーラがさらに激しくなる。

 

 

 

 

 

『何がおこってるんだ!!』

 

 

 それを観客席で見ていたジョークは驚愕し…

 

 

『まさか…』

 

 

 相澤は何かを察する。

 

 

 

 

 龍悟の高まりの余波は黒タイツの取り巻き達と戦っていた緑谷達も感じていた。

 

 

「何だ!?」

 

 

 誰もが戦闘を辞めた。

 

 

「これは…龍悟君!!」

 

 

 緑谷は龍悟が居る方向に視線を向ける。

 

 

 その余波を士傑のケミィも感じていた。

 

 

「やっぱり…龍悟君は…“素敵です”…」

 

 

 

 

 

「ぜぁぁぁぁぁあ!!」

 

 

 

 次第に龍悟の髪が伸びていく。

 

 

 

 

 

 

「な、何が起こってるんだ!?」

 

 

 避難させたフックの人も天を突く気柱に驚く事しかできない。

 

 

 

「大丈夫です!あれはウチ等のナンバーワンが起こした物ですから!!」

 

 

 フックの人を耳郎が勇気づける。

 

 

 

「頑張って…龍悟…」

 

 

 

 

 

 

 身近に感じている轟と夜嵐も驚くばかり…

 

 

「これが…龍悟のパワーっスか……」

 

 

「ゴッドに………いや、違う…」

 

 

 轟はゴッドになるのかと考えたが直ぐに改めた…ゴッドは静かな変身だったのに対してこれは激し過ぎる。

 

 

 轟はある事を思い出した。

 

 

『質を上げた気を“神の気”と呼ぶ事にした。この変身は“超サイヤ人3”の上の次元の変身だ…』

 

 

 オール・フォー・ワンに狙われてる事で頭がいっぱい立ったが、あの時の龍悟は3という見たことも聞いた事もない形態を言っていた。

 

 

 

「まさか!!」

 

 

 その時だった…

 

 

 

「ぜぁぁぁぁぁあ!!!!」

 

 

 黄金の光が激しく輝き轟達は腕で視界を遮った。

 

 

 輝きが落ち着き龍悟を見ると…髪が腰のあたりまで伸び、眼窩上隆起が起き眉毛が消えた強面になり威圧感が2より遥かに増した姿だった。

 

 

 

「すげえ…」

 

 

「あれが…」

 

 

 轟と夜嵐は驚愕し…ギャングオルカも驚きをあらわにした。

 

 

(なんという存在感だ…!)

 

 

 

「これが超サイヤ人3だ…時間が掛かってすまなかったな…これになるのは初めてなんだ」

 

 

 

 

 果たして超サイヤ人3の強さはいかほどなのか!!

 

 

 試験修了まであと僅か!!

 

 

 

 

 

END

 

 

 




オッス!俺は龍悟!

遂になれたぜ超サイヤ人3!この力ならトップヒーローにだって負けねぇ!!最強の輝きを見せてやる!!

次回・俺のヒーローアカデミア超!!

【試験修了あと僅か!これが最強の超サイヤ人3だ!!】


次回もお楽しみに!!





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試験修了あと僅か!これが最強の超サイヤ人3だ!!

「超サイヤ人3……」

 

 

 

 圧倒的な存在感を放つ龍悟に轟や夜嵐は驚愕したがギャングオルカは直ぐに冷静になる。

 

 

「フフ…!これ程とは…面白い!!」

 

 

「見せてやるぜ、超サイヤ人3の力を!!」

 

 

 お互いに野生的な笑みを浮かべ拳を握りしめてぶつけ合う。

 

 

 

 相殺する両者の右ストレート。だが…

 

 

「おりゃゃゃあ!!」

 

 

「何!?」

 

 

 龍悟の拳が押し勝ちギャングオルカを吹き飛ばす。

 

 

「くっ!」

 

 

 直ぐに体勢を整え着地する。

 

 

(なんてパワーだ…腕が痺れてる…)

 

 

 

「まだ、行くぜ!!」

 

 

 ギャングオルカの上に高速移動し蹴りをいれる。

 

 

 ギャングオルカは腕のプロテクターで防御した。プロテクターが壊れる事でダメージは殆ど吸われダメージは通っていない。

 

 

 

(パワーだけじゃない!スピードも上がってる!)

 

 

 

「どうだい?超サイヤ人3の力…すげぇだろ?」

 

 

「ああ…凄まじい……今度はこちらの番だ!!」

 

 

 ギャングオルカの拳を受け止め乱打戦に突入する。

 

 

 強烈な黄金のオーラを身に纏い、突っ込みながらラッシュを仕掛ける龍悟。

 

 

 

 鋭い拳は、ギャングオルカのガードの上に炸裂する。

 

 

 

 ギャングオルカは完全に受けきるも、龍悟が次々と目にも映らぬ打撃を連続で放ってくる。

 

 

「ガードしていてもこの威力か!!」

 

 

 

 驚愕しながら紙一重で捌くギャングオルカに対し、龍悟は嬉しそうに告げた。

 

 

 

「すげぇ…俺の攻撃を的確に防御している…これがプロか…」

 

 

 

「そうだ!これがいつか、君達が辿り着くプロの世界だ!!」

 

 

 

 ラッシュの中、右ストレートを選んで紙一重でかわしながらギャングオルカは強烈な右ストレートのカウンターを放つ。

 

 

「いつかじゃなくて、今すぐにでも辿り着いてやるぜ!!」

 

 

 

 それを左ストレートで相殺する。

 

 

 

「フフ…!そのいきだ!!」

 

 

 

 嬉しそうに笑いながらギャングオルカは龍悟の左ボディを打ち抜く。

 

 

 

 だが…龍悟の右腕がギャングオルカの拳を防いでいる。

 

 

 

 龍悟の右回し蹴りを左腕で受けるも重い打撃に表情を歪ませるギャングオルカ。

 

 

 動きが止まった隙に龍悟が踏み込みながら左拳を突き出す。

 

 

 左拳を咄嗟に上げた右腕で防ぐもガードした腕が痛みと重みに痺れる。

 

 

 

 龍悟がギャングオルカに右の回し蹴りを放つ瞬間、ギャングオルカの拳を喰らい腹の中の空気が全て外に出る。

 

 

「ガハァッ!?」

 

 

 その隙にギャングオルカはバックステップで後ろ向きに飛ぶ。

 

 

「喰らえ!!」

 

 

 

 強烈な超音波攻撃が繰り出される。

 

 

 

「ビックバン・アタック!!」

 

 

 

 これに龍悟も同時に放つ。

 

 

 両者の一撃は、周囲に衝撃を生みながら消滅した。

 

 

 

 

 

 

「なんて戦いだ…トップ10と互角に勝負してるなんて…凄いッス…」

 

 

 

「ああ…これが超サイヤ人3の力…」

 

 

 離れてた轟と夜嵐は驚愕する。

 

 

 

 

 

 

 

 龍悟とギャングオルカは互いにラッシュを繰り出し合う。

 

 

 

 ギャングオルカの右ストレートを首を捻って左に見切り、右ストレートを放つ。

 

 

 

 正面に来た龍悟の拳を左手で掴み止め、すかさず腕を引きながら左の膝蹴りを放つギャングオルカ。

 

 

 

 脇腹を狙った一撃は右膝で防ぐ。

 

 

「恐らく残り時間もあと僅か…決着をつけるぞ!」

 

 

 ギャングオルカが超音波攻撃を繰り出す。

 

 

 瞬間移動で回避する龍悟。

 

 

 

「くっ!」

 

 

 だが間髪入れず、ギャングオルカが拳と蹴りを次々と放ってくる。

 

 

 

「やっぱ一筋縄じゃいかねぇか!」

 

 

 

 手数と攻撃の重みに龍悟が舌打ちしながら両腕を顔の横に上げてガード態勢のまま後ろに下がる。

 

 

 

 息をつく暇も与えないとばかりにギャングオルカの連撃を左右の腕で脇に逸らしながら龍悟は冷静に対処する。

 

 

 ギャングオルカの拳がボディへ叩き込まれた。

 

 

 龍悟は両足で踏ん張り飛ばされる勢いを殺す。笑みだけを返すと龍悟の纏うオーラが跳ね上がった。

 

 

「これは!?」

 

 

 

「ようやく物にしたぜ…超サイヤ人3の力!!」

 

 

 

 先程より増したパワーが龍悟から放たれ、後方に弾かれるギャングオルカ。

 

 

 弾かれる勢いよりも速く龍悟がギャングオルカに突進。

 

 

 目の前に現れた龍悟にギャングオルカは咄嗟に超音波攻撃を放つも…

 

 

「ぐぅあ!?」

 

 

 呻き声を上げながら自分の背中に衝撃。

 

 

 見れば、瞬間移動した龍悟の気弾がまともにギャングオルカの背中に直撃してる。

 

 

 

 地面を滑るとギャングオルカは立ち上がる。

 

 

「まだだ!!」

 

 

 すかさずギャングオルカは拳を繰り出すも龍悟は紙一重で避けながら拳を腹に叩き込む。

 

 

 一つ打たれれば二つ三つ返し、腹を打ち抜く。

 

 

 徐々に、だが確実にギャングオルカの巨体が後ろに引き摺られるように下がっていく。

 

 

「喰らえ!!」

 

 

 ギャングオルカの前に両手をに突き出して無数の気弾を放つ龍悟。

 

 

 

 ギャングオルカは咄嗟に両腕で顔を庇いガードするも、気弾の威力は凄まじく、後ろに引き摺られるように下がる

 

 

 

「ぬ、ぐぅうう!」

 

 

 

 耐え切ったギャングオルカ…直ぐに龍悟を見るが…

 

 

「かめはめ波!!」

 

 

 龍悟は既に追撃のかめはめ波を放っていた。

 

 

「しまーーっ!?」

 

 

 

 目を見開くギャングオルカ…咄嗟に腕をクロスして耐え切るが後方へ吹き飛ばされる。

 

 

 

「今だ!!」

 

 

 龍悟はエクスカリバーを抜刀し両手にて構え超サイヤ人3の気を送り込む。

 

 

 一つに光が灯り輝きが放たれる…

 

 

 二つ目に光が灯りその輝きが増す…

 

 

 三つ目に光が灯り送り込まれた気が増幅する…

 

 

 

 

 

「なんッスかアレ!カッコいいッス!!」

 

 

「かっけえ…」

 

 

 

 夜嵐のテンションが上がり、轟のテンションも静かに上がる。

 

 

 

 

 4つ目に光が灯り黄金の気が辺りに満ち溢れる。

 

 

 

 

『笑いも出てこない…』

 

 

『マジかよ…』

 

 

 

 相澤とジョークは言葉が出ない。

 

 

 

 

 五つ目に光が灯りエクスカリバーから一直線に伸びた光の柱が天に向けて聳え立つ。

 

 

 

「綺麗……」

 

 

 

 その美しさを耳郎は目に焼き付ける。

 

 

 

 六つ目に光が灯り全てを照らし出す。

 

 

 

 立ち上がったギャングオルカはその輝きを見て笑う。

 

 

(回避は間に合わないか……フフ…それにしてもなんて美しい…)

 

 

 

 

 

 

 

 下段にエクスカリバーを構え――ヒーローを目指す少年は手にした奇跡の真名を謳う……そう!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スピリッツ・エクス・カリバーァアァアアアァッッッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 龍の如き咆哮と共に剣を振りあげる

 

 

 

 

 

 

 

 束ねられ、増幅された輝きは、極限の光刃となりて、ギャングオルカに迫りギャングオルカは飲み込まれた!

 

 

 

 黄金の光の柱が立ち雲を貫き一切合切吹き飛ばしす。

 

 

 

 

 

【ビーーーーーーー!】

 

 

 そして放送が入る。

 

 

『配置されたフックの皆さんが危険領域から救助されました。まことに勝手でございますが、仮免試験全工程…終了となります!』

 

 

 

 

 超サイヤ人3をとき…ギャングオルカの元に行く。

 

 

 

 ギャングオルカは倒れては居るが意識はあった。

 

 

 

「フフ…!良い一撃だった…世間がお前をオールマイトの再来と言う様に俺も認めよう…お前はなれる平和の象徴に……」

 

 

 

「ギャングオルカ……」

 

 

 

「行ってこい…仲間の元に……」

 

 

 

 龍悟は静かに頭を下げ皆の所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フフ……あいつ等が居るなら未来のヒーロー界は安心だな……貴方もこんな気持ちだったんですか?…オールマイト…」

 

 

 

 

 青空を見上げながら…ギャングオルカは呟いた。

 

 

 

   

 

END

 

 

 

 

 




オッス!俺は龍悟!
仮免試験全工程が修了した。後は結果を待つばかり…
わかるぜ耳郎…この時間が一番嫌なんだよな…
果たして俺達の結果は!!

次回・俺のヒーローアカデミア超!!

【試験修了!仮免取得なるか!】

次回もお楽しみに!!





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試験修了!仮免取得なるか!

そろそろ別作品を投稿しようかと考えてる、今日この頃です。
それではどうぞ!


 試験の全工程が修了した俺達は制服に着替えて試験会場中央に集まっていた。

 

 

「それにしても凄かったよ!龍悟君の最後の技!!」

 

 

「ああ、ギャングオルカを倒すなんて…流石だ…」

 

 

「ありがとよ、緑谷・轟……名づけてスピリッツ・エクスカリバー…スピリッツソードの強化版だ」

 

 

 やっぱりスピリッツエクスカリバーは印象に残った様だ。

 

 

 

「それも凄かったけど……今のこういう時間が一番ヤダ…」

 

 

「わかるぜ耳郎…」

 

 

 何気なく話して居ると…

 

 

『皆さん、長いことお疲れ様でした。これより発表を行いますが、その前に一言。採点方式についてです。我々ヒーロー公安委員会とHUCの皆さんの二重の減点方式であなた方を見させて貰いました。つまり...危機的状況でどれだけ間違いのない行動を取れたかを審査しています。とりあえず合格点の方は五十音順で名前が載っています。今の言葉を踏まえた上でご確認下さい...』

 

 

 

 スクリーンに表示される名前。かなりの数が合格しているようだ。俺も自分の名前を必死に探す。

 

 

「そ、そ、そ!」

 

 

 

【孫龍悟】

 

 

 …………よっしゃ!!

 

 

 

 間違いなく孫龍悟の名前があった!

 

 

「あった…」

 

 

「やった!」

 

 

「あるぞ!!」

 

 

「麗日ァ!!」

 

 

「…よし!」

 

 

「当然だぁ!!」

 

 

 聞こえてくる皆の声…どうやらA組全員合格したようで何よりだ。

 

 

『えー、全員ご確認頂けたでしょうか?続きましてプリントをお配りします。採点内容が詳しく記載されていますのでしっかり目を通しておいて下さい。』

 

 

 

「龍悟、何点だった?」

 

 

「98点…」

 

 

 

「……え…98点!?」

 

 

 耳郎の驚き声に皆が反応する。

 

 

 

「マジかよ!凄え!」

 

 

「負けましたわ……流石ですわね」

 

 

 

 

 ヤオモモは94点だったそうだ。

 

 

 ちなみに理由は…瞬間移動などで救護者の移動の効率化やギャングオルカと互角に戦った戦闘能力などの評価だそうだ。

 

 

 

「流石、龍悟だな〜…どうした爆豪?」

 

 

 プリントを持って固まって居る爆豪を不思議に思いながらそっとプリントを見る切島。

 

 

 

【爆豪勝己…52点】

 

 

 

 

「……………」

 

 

 何も言わず切島はそっと立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 話しているとまた放送が始まった。

 

 

 

『合格した皆さんはこれから緊急時に限りヒーローと同等の権利を行使できる立場になります。すなわち敵ヴィランとの戦闘、事件、事故からの救助など...ヒーローの指示がなくとも君たちの判断で動けるようになります。しかしそれは、君たちの行動一つ一つにより大きな社会的責任が生まれるという事でもあります。皆さんご存知の通り、オールマイトという偉大なヒーローが力尽きました』

 

 

 

「オールマイト…」

 

 

 

『彼の存在は犯罪の抑止になるほど大きなものでした。心のブレーキが消え去り、増長するものは必ず現れる。均衡が崩れ世の中が大きく変化していく中、いずれ皆さん若者が社会の中心となっていきます。次は皆さんがヒーローとして規範となり抑制できるような存在にならねばなりません。今回はあくまで仮のヒーロー活動認可資格免許、半人前程度に考え、各々の学舎で更なる精進に励んでいただきたい!!』

 

 

 それはとても重みのある言葉だった。

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

「一歩前進だな…」

 

 

 免許証を見ながら呟いた。

 

 

 

「龍悟!そろそろ帰るってよ!!」

 

 

 

「今、行く!」

 

 

 

 こうして俺達の仮免試験は終わりを告げた。

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 近くの裏路地

 

 

 そこを歩く士傑高校のケミィの体が崩れ現れたのは敵連合の渡我だった。

 

 

「ふふふ…出久君の血を手に入れました!とても嬉しいです!」

 

 

 瓶の中にある緑谷の血を嬉しそうに眺める。

 

 

 

「でも、龍悟君の血も手に入れたかったです…」

 

 

 渡我が何故緑谷と龍悟に興味を持つか…それはオール・フォー・ワンと戦う二人を姿を見たからだ…

 

 

 黒霧は渡我達をアジトに戻してから…死柄木の頼みで戦いを映像に残すために合宿所の森に戻ったのだ。それがオール・フォー・ワンを回収できた理由だ…死柄木はオール・フォー・ワンの手で死ぬ龍悟や緑谷を見たかったから頼んだのだが…結果はゴッドになった龍悟に負けるオール・フォー・ワンだった……

 

 

 それを見て死柄木は怒り狂ったが渡我は傷だらけの緑谷を素敵に思い……真紅の焔を纏う龍悟が美しく見えた。

 

 

 

(やっぱり出久君はもっと血が出てた方が格好いいな〜龍悟君も真紅じゃなかったけど黄金の姿も綺麗だし…気になる男の子が二人になってもいいですよね!女の子ですもん!!)

 

 

 

 それに気になるのは龍悟達だけじゃない……

 

 

 

(そしてお茶子ちゃんが考えた恋を確実に実らせているのはあの子だ…)

 

 

 

 思い出すのは龍悟の隣にいた耳郎…

 

 

 

(耳郎響香ちゃん!龍悟君に一番近いのはあの子だ!可愛い女の子だったし、お友達になりたいな……ねぇ、響香ちゃん…お友達になったら“龍悟君をくれますか”?)

 

 

 

 笑いながら渡我は闇に消えた。

 

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 同時刻・バスの中

 

 

 

 試験の疲れで皆が眠りにつく中、突然耳郎は目を覚ます。

 

 

 

「!」

 

 

 

(何!?今の感じ!)

 

 

 突然の不安を胸に抱えながら辺りを見渡す…どこも異常はない。

 

 

 その時、隣で寝ていた龍悟の手があたる。

 

 

 

「…龍悟…」

 

 

 

 自分の想い人の温もりを感じると少し不安が無くなる。

 

 

 

(気のせいだよね…)

 

 

 

 その温もりを感じながら耳郎は再び眠りについた。

 

 

 

 

END

 

 

 




始めまして緑谷です。
仮免試験が終わり一息つく僕達。
そんな中かっちゃんに呼び出される。
かっちゃん…なんとなくわかるよ…僕の個性の事だろ。

次回・俺のヒーローアカデミア超!!

【同じ人に憧れて】

次回もお楽しみに!!



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同じ人に憧れて

別作品も超じゃないドラゴンボールとのクロスオーバーにしようと考えたいます。
それではどうぞ!


 寮に戻って来たA組…1階の談話スペースでそれぞれの話をしていた。

 

「明日からの普通の授業だな〜」

 

 

「いろいろあった!!」

 

 

「一生忘れられない夏休みだった…」

 

 

 そんな中、緑谷に爆豪が近づく…

 

 

「おい…後で表出ろ……てめぇの“個性”の話だ」

 

 

 

 すれ違いながら言った爆豪の言葉は緑谷にしか聞こえなかった。

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 皆が寝静まる中…緑谷と爆豪はグラウドβに居た。

 

 

「初めての戦闘訓練でてめぇと戦って負けた場所だ」

 

 

「ずっと気になってた…無個性のてめぇがどうゆうわけだが個性発現してよぉ」

 

 

 

(なんとなく…わかってた)

 

 

 

「“オールマイト”が町にやって来た時から…どんどん強くなって…」

 

 

「謎だったが…合宿の一件でなんとなく察しがついた」

 

 

(きた)

 

 

「オールマイトから貰ったんだろ…その“個性”」

 

 

 

 爆豪は話す…自分の考えを…プッシーキャッツの一人が“個性”の消失で活動停止になった事…脳無の複数個性を、何より実際にオール・フォー・ワンは龍悟の個性を奪いに来た。

 

 

「その事から信憑性は高え……オールマイトと会って…てめぇが変わって、オールマイトは力を失った」

 

 

 

「オールマイトは答えちゃくれなかった……だからてめぇに聞く」

 

 

 爆豪の問に緑谷は答えない。

 

 

「否定しねぇってこたぁ………そうゆう事なんだな…クソが…」

 

 

「……聞いて…どうするの……?」

 

 

 

「……てめぇも俺も…オールマイトに憧れた…なぁ、そうなんだよ…知らん間にてめぇが憧れの人に認められて……だからよ……戦えよ、此処で今…」

 

 

 

「なんで!!此処にいる事自体ダメなんだし!」

 

 

 

「てめぇの何がオールマイトにそこまでさせたのか…確かめさせろ」

 

 

 

「怪我したくなかったら…構えろ…」

 

 

「待って!こんなのダメだ!かっちゃん!!」

 

 

 緑谷の静止を聞かず爆豪は突っ込んできた。

 

 

 慌てて爆破を回避する。

 

 

「来いや!!」

 

 

「かっちゃん…」

 

 

 

 緑谷は悟った……これは止められないと…なら!!

 

 

徹甲弾 機関銃!(A・Pショット・オートカノン)!」

 

 

 爆破の弾丸が緑谷に命中する。

 

 

 煙が晴れて、徐々に緑谷の姿が顕になる。

 

 

「サンドバッグになるつもりはないぞ…かっちゃん!」

 

 

 

 レジェンド・フルカウルに変身した緑谷には傷一つなかった…

 

 

「レジェンド・フルカウル…そういや、それと戦った事はなかったな……ちょうどいいぶっ潰してやる!!」

 

 

 

 右手を上に左手を下にして爆破し続ける事で火炎ぐるまの様に回転しながら爆豪は緑谷に向かってくる。

 

 

(殴り飛ばす!)

 

 

 タイミングを合わせて拳を振るう緑谷だが…

 

 

「なっ!」

 

 

 

 爆豪は当たる一瞬、手を下にして爆破し空を飛び今度は手を上にして爆破、緑谷の横に着地し横腹を殴るが…

 

 

 

「そんな攻撃、効かないよ!!」

 

 

 逆に殴り飛ばす。

 

 

「クソ!」

 

 

 

 直ぐに爆破の勢いで緑谷への攻撃を再開する。

 

 

 そのまま両者は攻撃の撃ち合いになる。

 

 

 爆豪の爆破に躊躇なく突っ込む緑谷……シュートスタイルは飯田や爆豪の様な俊敏性の高い形態だが、ワン・フォー・オールは25%までに対してレジェンド・フルカウルは身体強化でワン・フォー・オールの上限に耐えられる器を作り上げ圧倒的なパワーでのゴリ押しとオールマイトに近い戦闘スタイルだ。そんな緑谷とまともに殴り合えるのはA組の中でも龍悟だけだ。

 

 

 そんな緑谷の拳を持ち前の反射神経でギリギリ回避する爆豪。

 

 

(クソが!避けるので精一杯だ!)

 

 

「こんなもんかよ!」

 

 

「はあああ!!?」

 

 

 緑谷の挑発にキレた爆豪は飛び上がり緑谷目掛けて落下ときりもみ回転を始める。両手から交互に放つ爆発で回転スピードを上げて超爆破を放つ爆豪最大の技。

 

 

榴弾砲直撃!(ハウザーインパクト)

 

 

 

 緑谷も構える。

 

 

(悪いけど君に勝ちたい!!僕を選んでくれたオールマイトに応える為に!!龍悟君に追いつく為に!!)

 

 

 

「ハァァァァア!!!!」

 

 

 

 緑谷は咆哮を天に向かって上げ赤い稲妻が緑谷を包み込み形をなすそれは…光のオールマイトとなる。

 

 

「ギガンティック・デトロイト・スマッシュ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「デェェェクゥゥゥウ!!」

 

 

「かっちゃぁぁぁあん!!」

 

 

 相手の名前をお互いに叫びながら二人の一撃はぶつかり合った。

 

 

 

 

 

 強烈な爆音が鳴り響き、爆豪は近くのビルに叩きつけられた。

 

 

 

 

 ぶつかり合った場所には拳を突き出した姿勢で固まっている緑谷の姿がある。

 

 

 

「ハァ、ハァ……僕の勝ちだ……」

 

 

 

「…ちくしょう…まだだ……」

 

 

 立ち上がろうとする爆豪…

 

 

「そこまでにしよう…二人共」

 

 

 

 其処にオールマイトと龍悟が歩いて来た。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

 

 緑谷がレジェンド・フルカウルに変身した時…

 

 

 

 

「!?、今のは緑谷!」

 

 

 緑谷のレジェンド・フルカウルの気を感じ眠りから覚めた俺は寮を出る…寮の前に相澤先生とオールマイトが居た。

 

 

 

「オールマイト・相澤先生!」

 

 

「孫少年…丁度良かった。私を瞬間移動で緑谷少年達の所に連れて行ってくれ」

 

 

 相澤先生を見ると…

 

 

「……さっさと連れて帰ってこい…」

 

 

 そう言われ俺はオールマイトを連れて瞬間移動をした。

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 爆豪は立ち上がり問う。

 

 

「………なんでデクだ、ヘドロの時からなんだろ…なんでこいつだった」

 

 

「非力で誰よりもヒーローだった…君は強い男だった。既に土俵に立つ君じゃなく、彼を土俵に立たせるべきだと判断した」

 

 

 

「俺だって弱ぇよ……デクや轟にだって勝てねぇよ!…あんたの後継が龍悟ならまだ納得できた!」

 

 

「………そうだな…緑谷少年には悪いが、緑谷少年と出会わなければ孫少年を後継にしていただろう…」

 

 

「長い事ヒーローやってきて思うんだよ。爆豪少年の様に勝利に拘るのも緑谷少年の様に人を助けたいと思うのも孫少年の様に人を輝きで照らすのもヒーローにとってどれも欠けてはならないものだと…」

 

 

 

 

「………………そんなん…聞きてぇワケじゃねぇよ……デクとあんたの関係を知ってるのは?」

 

 

「リカバリーガールと校長…生徒ではーーー」

 

 

 

「俺とお前だけだ…」

 

 

 俺の言葉に爆豪は……

 

 

 

「言わねぇよ…ここだけの秘密だ…」

 

 

 

 

 そしてオールマイトは話したオール・フォー・ワンとの宿命を、代々受け継がれてきた力、ワン・フォー・オールを、その力で平和の象徴になった事、傷を負い限界を迎えた事、そして緑谷を後継に選んだ事全てを…

 

 

 

「結局、俺のやることは変わんねぇ………全部俺のモンにして上に行く…“選ばれた”お前を超えて龍悟も超えてやる」

 

 

 

「なら僕はその上を行くよ!」

 

 

 

「そう簡単に超えさせる訳ねぇだろ………掴まれ相澤先生にとっとと連れて来いって言われてんだ」

 

 

 

 

 

 案の定スーパーキレてる相澤先生に捕縛された緑谷と爆豪…流石に俺もオールマイトも弁護できなかった。

 

 

 

 結果、緑谷は3日間、爆豪は4日間の謹慎、その間の寮内共有スペースの清掃と反省文の提出がペナルティーとして課せられた。

 

 

 

 

 こうして俺と緑谷とオールマイトの秘密が四人の秘密になった。

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 




オッス!俺は龍悟!
遂に始まる二学期!
やっぱり校長の話は長いぜ〜
だが、気になる言葉がでてくる…ヒーローインターン?なんだそれ?

次回・俺のヒーローアカデミア超!!

【始まる二学期】

次回もお楽しみに!!


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インターン編 始まる二学期

 次の日

 

 

「喧嘩してーーー」

 

 

「謹慎〜〜〜〜〜!!」

 

 

 まぁ、そりゃ驚くよな…

 

 

 

「馬鹿じゃん!!」 

 

 

「ナンセンス!!」

 

 

「馬鹿だろ!!」

 

 

「骨頂!!」

 

 

 皆に散々言われるが実際にその通りなので何も言えない爆豪。

 

 

「それで、仲直りしたの?龍悟…」

 

 

 

「ああ…多分……?」

 

 

 

「よく謹慎ですんだものだ!!」

 

 

 

 飯田が注意をしたあと緑谷と爆豪を除いた俺達は始業式に向かった。

 

 

 

 

 向かう途中…

 

 

「聞いたよーーA組イイ!!二名!!二名が喧「まだ時間あるけど早めに並んどこう」おーーい!!」

 

 

 

 

 ……何もなかった。

 

    

 

 

 グランドに並んだ全校生徒…そして始まる校長の長い話…

 

 

 

「やべぇ…ねみぃ…」

 

 

「ウチも……」

 

 

 そんな俺達だがある言葉で目を覚ます。

 

 

 

「特にヒーロー科の諸君にとっては顕著に現れる2・3年生の多くが取り込んでる“ヒーローインターン”もこれまで以上に危機意識を持って考える必要がある」

 

 

 

 

「ヒーローインターン?」

 

 

「職場体験の発展形みたいなものかな…?」

 

 

 その後、生徒指導の話があり終わった。

 

 

 

(緑谷と爆豪…立派な問題児扱いだな…)

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 教室

 

 

「じゃあまぁ…今日からまた通常通り授業を続けていく」

 

 

 今日は座学だが明日から厳しい訓練だそうだ。

 

 

 

「いいかしら先生…さっき始業式でお話に出てた“ヒーローインターン”ってなにか聞かせてもらえないかしら」

 

 

 

 それを聞き皆が質問する。

 

 

 

「先に言っておく方が合理的か……平たく言うと“校外でのヒーロー活動”だ。以前行った職場体験…その本格版だ」

 

 

 それを聞いた麗日が麗らかじゃなくなるが…

 

 

「ヒーローインターンは体育祭での指名をコネクションとして使うんだ。これは授業の一環ではなく生徒の任意で行う活動だ。寧ろ体育祭で指名頂けなかった者は活動自体難しいんだよ」

 

 

 それを聞き落ち着く麗日。

 

 

 

「仮免を取得した事でより本格的・長期的に活動へ加担できる。ただ一年の仮免取得はあまり例がないこと敵の活性化もあいまってお前等の参加は慎重に考えるのが現状だ…まぁ後日ちゃんとした今後の方針を話す」

 

 

 

 その後英語の授業が始まった。

 

 

 当然の様に習ってない文法が出て焦った……

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 寮で俺達はインターンについて話す。それを見ていた緑谷が……

 

 

(たった一日で凄い置いていかれてる感……!!)

 

 

 

「「という顔だな(だね)謹慎くん!」」

 

 

「キンシンくんは酷いや絶対なんかあったよね飯田君・龍悟君!」

 

 

 

「なんもないぞ、なぁ」

 

 

「あ、ああ…何もないぞ謹慎君」

 

 

 

「じゃなんで龍悟君は帰って来て早々に超サイヤ人3になって過ごしてるの!?いきなり変身したからビックリしたよ!!」

 

 

 するかしないかはさておきインターンに備えて超サイヤ人3の持続アップを目指して超サイヤ人3に変身したんだ。

 

 

 

「…………別に普通だよな…俺…」

 

 

  

「…あ、ああ…普通だとも!」

 

 

 

「明らかに無理してるよ!そんな存在感の凄い形態!皆もちょくちょく見てるし!」

 

 

「………………授業内容等の伝達は禁止されてる……我慢しろ…」

 

 

 

 そう言われ緑谷は渋々ゴミだしに行った。

 

 

「龍悟…そろそろ戻って…気になってしょうがない」

 

 

 

「…………はい……」

 

 

 

 幾ら3でも耳郎のプラグを喰らいたくはない……

 

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 そして三日経ち緑谷復帰。

 

 

「ご迷惑おかけしました!!」

 

 

 なんか、息巻いてたが……

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

「じゃあ緑谷も戻ったところで、本格的にインターンの話をしていこう。入っておいで」

 

 

 

 教室のドアが開く。

 

 

 

「職場体験とどういう違いがあるのか、実際に体験している人間から話してもらう。多忙の中都合を合わせてくれたんだ、心して聞くように。現雄英生の中でもトップに君臨する3年生3名ーー入学初日に知っているだろが通称ビッグ3の皆だ」

 

 

 

「ビック3て事は…龍悟」

 

 

「ああ……」

 

 

 

 戦慄する俺達。ミリオ先輩や波動先輩の他、黒髪で猫背の先輩が教室へと入ってきた。

 

 

 

「じゃあ手短に自己紹介よろしいか?天喰から」

 

 

 ギンっと黒髪の先輩の目力が強くなる。

 

 

 だが…天喰と呼ばれた先輩は体をカタカタと震わせながらこう言った。

 

 

 

「駄目だ、ミリオ、波動さん。ジャガイモだと思って臨んでも、頭部以外が人間のままで依然人間にしか見えない。どうしたらいい、言葉が…出てこない。頭が真っ白だ…辛い…帰りたい…!」

 

 

 

 その言葉とともに自分たちから背を向け、頭を黒板に頭を預けた。………………そういえば波動先輩言ってたな〜〜ノミの心臓って……

 

 

 

 たまらず尾白が尋ねる。

 

 

 

「雄英…ヒーロー科のトップ…ですよね…」

 

 

 

 

 その言葉には波動先輩が答えた。

 

 

 

「あ、聞いて天喰くん、そういうのノミの心臓って言うんだって!ね!人間なのにね!不思議!彼はノミの天喰環、それで私が波動ねじれ。今日は校外活動インターンについて皆にお話ししてほしいと頼まれて来ました。けどしかしねぇところで、君は何でマスクを?風邪?オシャレ?あらあとあなた轟くんだよね!?何でそんなところを火傷したの!?後、龍悟君!体育祭見たよ!ねぇなんで金髪に変身したの!?界王拳とは違うの!?」

 

 

 

 波動先輩の質問が止まらない。

 

 

「合理性に欠くね?」

 

 

 

「イレイザーヘッド安心してください!!大トリは俺なんだよね!」

 

 

 冷や汗を流しながらミリオ先輩が言った。

 

 

 

「前途ーー!?」

 

 

 

 

「「多難」」

 

 

 ミリオ先輩の言葉に返す俺と耳郎……

 

 

 

「ハッハッハッありがとう!龍悟君・耳郎ちゃん!!」

 

 

 

 

「まぁ何が何やらって顔をしてるよね。必修て訳でもないヒーローインターンの説明に、突如現れた3年生だ…そりゃわけもないよね。…一年から仮免取得だよね、フム...今年の一年生は凄く…元気があるよね…君たち纏めて、俺と戦ってみようよ!!………って思ったんだけど…顔に出てるぞ龍悟君…」

 

 

 

 ……どうやら顔に出てしまったようだ…俺は立ち上がる。

 

 

 

「ああ先輩、俺は…貴方にもう一度挑みたい……先輩!貴方に再戦を申し込む!!」

 

 

 

 

 それを聞いてミリオ先輩は言った。

 

 

 

 

「勿論!受けて立つよ龍悟君!!」

 

 

 

 こうして俺とミリオ先輩の再戦が始まる。

 

 

 

END

 

 

 




ヤッホー!私は波動ねじれ!ねじれちゃんって呼んでね!
通形と龍悟君の再戦!
凄い!超サイヤ人3!ねぇねぇなんで髪が長くなってるの!?なんで眉毛がないの!?
でもね!私、知ってるんだよ!通形は君と戦ってから凄く強くなったんだよ!
どんな戦いになるか楽しみ!!

次回・俺のヒーローアカデミア超!!

【再戦!無敵VS最強!!】

次回もお楽しみに!!




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再戦!無敵VS最強!!

いつもより長くなりました。
それではどうぞ!


 体育館γ

 

 龍悟とミリオはコスチュームに着替えて体をほぐし準備をしていた。

 

 

 それを離れた所で耳郎達は見ていた。

 

 

「今の龍悟には超サイヤ人がある……けど…」

 

 

「君の考えはわかるよ…ミリオはあの時より強くなっている…だろ」

 

 

 耳郎の考えに天喰が答える。

 

 

「私知ってるんだよ!通形は龍悟君と戦ってから凄く強くなったんだよ!トレーニングだってきつくしてインターンにだって積極的に取り組んで!」

 

 

 波動の言葉を聞いて不安そうに預けられたエクスカリバーを抱きしめ龍悟を見る耳郎…

 

 

「龍悟……頑張って…」

 

 

 

・・・・・・

 

 

「さて、そろそろ始めようか!」

 

 

「ああ!最初から全力でいくぜ!!」

 

 

 龍悟が気を高めて黄金の気柱を立てると、髪が黄金に染まり髪が腰のあたりまで伸び目つきは鋭くなる。

 

 

 

「いきなり超サイヤ人3か……」

 

 

 

 轟が静かに目を細めて告げると、緑谷が言う。

 

 

 

「様子見なんてする気もないんだよ」

 

 

「あの姿で龍悟はギャングオルカに勝利した………だがミリオに通用するか…見ものだな…」

 

 

 

 相澤の言葉にその場の者達の表情が鋭いモノに変わり、真剣な目で二人を見据える。

 

 

 波動がわくわくした様子で見る。

 

 

 耳郎が静かに祈る。

 

 

「龍悟…」

 

 

 

 天喰が信頼の目でミリオを見る。

 

 

「ミリオ…」

 

 

 

 この場にいる皆が、二人に注目している。

 

 

 

 その二人はただ、互いを見合うだけ。

 

 

「ねぇねぇ!凄い変身だよね!なんで髪が長くなってるの!?なんで眉毛がないの!?ミリオもビックリしてるよ!!」

 

 

「ミリオも驚いてるよ…でもそれ以上に嬉しいんだと思う…」

 

 

 互いに言葉をかけ合いあいながら、波動と天喰は二人を見る。

 

 

 二人は静かに構え始まりの時をじっと待っている。

 

 

 相澤が二人に向かって告げた。

 

 

 

「始め!!」

 

 

 

 声が響いた瞬間だった。

 

 

 龍悟の身に纏っていたオーラが弾けて、ミリオに拳を振るう。だが避けられた。

 

 

 互いに不敵な表情と清々しい表情で笑みを浮かべ合う。

 

 

 

「君の本気、俺に見してみろ!龍悟君!!」

 

 

 

「今日こそ貴方を超えてみせる!ミリオ先輩!!」

 

 

 互いに向かって叫び合うと同時、凄まじい乱打戦が繰り広げられる。

 

 

 お互いの攻撃を紙一重でかわし、捌き、受ける。

 

 

 開始数秒から、両者は全力で飛ばしている。

 

 

「凄いね!あの時とは何もかも違う!」

 

 

「今まで貴方を追いかけて来た!入学初日から、貴方を!!」

 

 

 互いに個性を駆使、どちらがより高みに立てるかを競い合っている。

 

 

 

 

「…龍悟君が最初から全力……本当に戦いたかったんだね…」

 

 

「通形先輩も楽しみにしていたんだな…」

 

 

「うん…本当に楽しそう…」

 

 

 

 緑谷がポツリと呟くと、轟も応える。

 

 

 

 それは耳郎も感じていた。

 

 

「…やっぱり。楽しそうな顔してるよ…龍悟…」

 

 

 耳郎が呟くのを聞き、天喰も呟いた。

 

 

「ミリオも同じだ…純粋に強さを競い合ってる」

 

 

 

 強烈なミリオの拳が龍悟の顔を後方へ吹き飛ばせば、龍悟の回し蹴りがミリオの脇腹に炸裂する。

 

 

 

 片方は透過し、片方は輝きを強くする。互いの攻撃を時に防ぎ、時に捌き、時にぶつけ合い、時にまともに体に浴びる。

 

 

 

 しかし、後方に激しくのけ反りながらも。

 

 

 

 口から血を吐きながらも、笑みは決して消えない。

 

 

 

 互いに互いの強さを理解し、互いの歩みを理解している。

 

 

 今、喰らった一撃は先のものより一回り強く重い。

 

 

「龍悟の野郎、漢らしい戦いをするじゃねえか。こっちまで熱くなってきやがる」

 

 

「…龍悟と通形先輩の実力は互角……決着がつくとすれば、技や力じゃない。精神の強さと運が勝敗を分かつ」

 

 

「要は、勝利の女神はどちらに微笑むのか分からねえってこったよな」

 

 

 切島が拳を握って吠えれば、障子が淡々と告げ、瀬呂も肩をすくませて応える。

 

 

 

 

 超サイヤ人3となった龍悟とミリオ。

 

 

 二つの強烈な拳が飛び合う。

 

 

 互いに避けられたと理解した瞬間に左のフックがまともに互いの頰を打ち抜き、顔をのけ反らせながら後方に下がる。

 

 

 互いに距離が開き、静かに見合う。

 

 

 不敵な笑みを浮かべたまま、龍悟は語りかけた。

 

 

「…流石だ。やっぱ、先輩は凄えよ。俺も相当強くなったのに、全くの互角なんてよ」

 

 

 

 対するミリオは、静かに龍悟を見ると口の端を爽やかに歪める。

 

 

「君こそ流石だ。君が追いかけてくれるからこそ、俺も前に進める…!」

 

 

 

 真っ直ぐな瞳に龍悟は表情を穏やかに歪めて語りかけた。

 

 

 

「…先輩はどんなヒーローを目指して?」

 

 

 

「俺は『ルミリオン』!!“全て”(オール)とまではいかないが“百万”(ミリオン)を救うヒーローに!!龍悟君は?」

 

 

 ミリオは静かに笑みを浮かべ、真っ直ぐに龍悟を見据える。

 

 

 

 対する龍悟は不敵な笑みで震える右の拳を掲げながら告げた。

 

 

 それは決意と憧れ。

 

 

「俺は……どんなに強い敵が現れても…どんなに絶望的な状況でも…あいつなら“何とかしてくれる”って思わせてくれる…そんなヒーローになってみせる!それが全て(オール)を超えた最強のヒーロー…ゴジータだ!!」

 

 

 

 この言葉に、見ていた緑谷は悟った。

 

 

「超える積りなんだね…オールマイトを……」

 

 

 

 笑いながらミリオは応える。

 

 

「それが君のヒーローか……」

 

 

「ああ、憧れはいつか…超える為にある!!」

 

 

 黄金の光が輝きを増した、この行為に誰もが唸った。

 

 

「…決着をつけるつもりか…」

 

 

 

「勝て!龍悟!!」

 

 

 

 相澤が静かに瞳を細めてつぶやき、常闇が拳を握って叫ぶ。

 

 

「…フルパワーで行くぜ、先輩!!」

 

 

 

「受けて立つよ、龍悟君!!」

 

 

 

 瞬間、互いに向かって二人は駆け出す。

 

 

 

 拳が飛び合い、龍悟とミリオの顔が交互に吹き飛ぶ。

 

 

 

 後方に大きくのけ反りながら、両者はすぐに元の位置に顔を戻し、拳と蹴りを繰り出し合う。

 

 

 

「…ノーガードじゃねえかよ、あいつら!!どこまで漢なんだ!!」

 

 

 

「攻撃を体で受け止めた上で、勝つ積りだ!!」

 

 

 

 切島は拳を握り締めて見入っている。

 

 

 

 隣の障子も目を細め見守る。

 

 

 

「どちらにしても龍悟君が通形先輩に攻撃を当てるにはカウンターしかない……どちらの拳が上か。どちらがより相手より耐えられるか。意地と意地の勝負だ」

 

 

「通形先輩もそれを理解した上で龍悟に勝とうとしている」

 

 

 緑谷と轟は手に汗握りながら見守る。

 

 

 打つも打たれつも、構わずに笑みをこぼして殴り合う。

 

 

 

「…ぐあ!」

 

 

 

 攻撃を避けられ実態がある隙にカウンターを喰らいミリオが苦悶の声を上げながら、龍悟の連撃を喰らう。

 

 

「貰った!!」

 

 

 龍悟がかめはめ波を放とうとした瞬間だった。

 

 

「今だ!!」

 

 

「なっ!?」

 

 

 

 放つ一瞬の隙をミリオは地面に落下して解除…それに生じる地面から弾き出される力を利用し龍悟の目の前にワープし、かめはめ波を放つ前に右の拳を龍悟の顔面に打ち込んだ。

 

 

 

「ぐわぁあああ!!」

 

 

 

 吹き飛ばされ、龍悟は背中から叩きつけられる。

 

 

 

「…龍悟の全力のラッシュからのかめはめ波を、僅かな間の隙を縫って切り返した!!」

 

 

「それも凄いけど何より超サイヤ人3のかめはめ波に一片の迷いや恐れなく踏み込んだ!!」

 

 

「…よほどの自信と度胸、そして個性の技量と冷静な判断力が無ければできない。ミリオだからこそできる芸当だ」

 

 

 轟の叫びに緑谷が付け足し、天喰も告げる。

 

 

 

 誰