幻想鋼転生 (米握り)
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プロローグ

アメリカ合衆国 シカゴ

 

オートボットとディセプティコンの戦いを繰り広げている中、破壊大帝メガトロンは建物の片隅で座り込みスペースブリッジによってテレポートしたサイバトロン星を見上げていた。

 

メガトロンside

 

メ「サイバトロンは救われたのだ、ようやくな」

 

?「申し上げますメガトロン様」

 

メガトロンの元にディセプティコン兵士から通信が入る

 

デ軍兵士「ショックウェーブ様がオプティマスの手によって戦死!」

 

デ軍兵士「現在オプティマスはセンチネルと交戦中」

 

メ「・・・分かった、引き続き作戦を実行しろ」

 

兵士は「了解」と返事した後通信を切る。

 

メ(・・・そうか、ショックウェーブまでも)

 

メガトロンは戦死した部下達を思い返す

 

航空参謀スタースクリーム、お前は実力を持っているにもかかわらず野心家で他者を見下す度にいつもブラックアウトとよく面倒事を起こしていたな。あの小僧によって返り討ちにあったようだが・・・お前の事だ、どうせ虫けら相手だと調子に乗ったのだろう。最期まで愚か者だったな。

 

 

情報参謀サウンドウェーブ、お前はスタースクリームや他のディセプティコンとは違って命令に忠実だったな。ブラックアウトもそうだがあいつは不器用だからな、情報収集や操作はいつもお前に任せていた。今までよく俺につくしてくれた、ご苦労だった。

 

 

防衛参謀ショックウェーブ、無感情だがサウンドウェーブの次に忠実だったな。お前は防衛だけでなく科学による武器開発によってディセプティコンに役立ててくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物思いを耽っていると人間の女性、カーリー・スペンサーが目の前に駆け寄ってきた。

 

メ「ほう・・・どうした?降伏しに来たわけか?」

 

カ「こんなこと意味あるの?」

 

メ「ああ、あるとも」

 

メガトロンは当然だとばかり言い切る。

 

しかし、カーリーはメガトロンがセンチネルにディセプティコンのリーダーの支配権を奪われていることを知っていた。

 

カ「わざわざセンチネルを蘇らせて彼にパワーを握らせちゃって!」

 

メ「っ!」

 

カ「貴方損な役回りね!」

 

メ「俺に説教する気か虫けらめ!」

 

カーリーは威嚇され動揺するも睨み返した

 

カ「ディセプティコンはやっと地球を征服した。でもそのリーダーは貴方じゃない!」

 

メガトロン「リーダーは俺だ!!常に上に立つのは俺だ!!」

 

メガトロンは右手の鉤爪をカーリーの首筋に突きつける

 

カ「・・・誰も貴方に目もくれないわ、センチネルの金魚の糞よ!」

 

そういった瞬間メガトロンは咆哮をあげ、カーリーを刺し殺そうとするが、しなかった。代わりに彼の中で何かが目覚めた。

 

気が付くとメガトロンはセンチネルとオプティマスの元へ走っていた。

【センチネルの金魚の糞】カーリーから放った言葉はメガトロンの頭から離れなかったのだ。

 

メ(何処だセンチネル!もうこれ以上貴様の好きにはさせん!)

 

 

メガトロンsideout

 

 

 

 

一方、オプティマスは師であるセンチネルと一対一の戦いを繰り広げていた。

 

セ「お前は常に勇敢だった、だが…」

 

エナジーソードとアックスを両手に持つオプティマスは追撃するがセンチネルがシールドで防ぎ反撃する

 

セ「冷酷な決断ができない奴だった!」

 

左手の持つアックスがセンチネルのプライマックスブレードによって弾かれすかさずエナジーソードで反撃するが再び防がれた

そして、

 

オ「ぐあああ!」

 

ブレードがオプティマスの右肩を捉え破壊し、オプティマスを追い込む。

 

セ「かつて我らは皆神だった」

 

オ「よせ!!」

 

セ「だがここからは・・・神は一人だけでいい!」

 

 

 

 

 

メガトロンside

 

メ(見つけた!センチネルゥ!)

 

メガトロンは、センチネルがオプティマスを追い込みブレードを両手に持ち変え背中を貫こうとする瞬間を目にし更なる怒りがこみ上げてきた。

 

メ(ふざけるなぁ!オプティマスは俺の手で殺すのだ!ディセプティコンも、サイバトロンも、この宇宙も全て俺のものだぁ!)

 

メガトロンは手にしたフュージョンカノンをセンチネルの背中に数発撃ち込む

 

セ「ぐぁっ!?がぁぁ!!」

 

メガトロンは隙を与えずセンチネルを橋に投げ付け顔面を蹴り兜を飛ばす

 

メ「ここは俺の星だ!分かったか!」

 

パーツ一つ一つを素手で剥ぎ取り追撃した

 

センチネルを痛めつけると空に異変が起こる。サイバトロン星はディセプティコン兵士達と共に渦巻きのように吸い込まれ消えていった。

 

メ(スペースブリッジが破壊されたか・・・最早ディセプティコンは敗北同然。この場をどう切り抜けるかだ)

 

この場にはメガトロンとセンチネルしかいないここでオプティマスを倒したとしても他のオートボットを迎え撃つのは愚策だということはメガトロンも理解しており退却を選んだ。

 

メ(だがオプティマスはそれを許さないだろうが・・・これは賭けだ)

 

センチネルの胸ぐらを掴み睨み付け

 

メ「さぁ、休戦協定を結ぼう。俺の狙いはトップに返り咲くことだけだ」

 

胸ぐら手放した後視線をオプティマスに移した

 

メ「それにお前も、俺様がいなくては始まるまい・・・プラァイム」

 

オ「決着をつける時だ!」

 

そう答えた途端オプティマスはフェイスマスクで口元を隠す。

 

即答か、少しは悩んでくれてもよいものを・・・

メガトロンは脳内でそう喚いた

 

メ(それほどまでに俺が憎いか、当然か、そうさせたのは俺様だからな)

 

フュージョンカノンを構え撃とうとするもオプティマスが即座にアックスを拾い投げ飛ばしメガトロンの胸元に直撃させる

 

メ「ぐぁあ!?」

 

怯んだメガトロンはフュージョンカノンを落としてしまい拾おうとするも

 

オ「はぁ!」

 

メ「ガァァア"ア"ア"ア"ァァァァ!!!」

 

オプティマスはアックスを引き抜いた後メガトロンの顔面を捉え頚髄ごと引きずり出した

 

メ(結局、俺はまた負けたのか)

 

首だけになった状態で意識が朦朧としている中、メガトロンは自分の死を悟った。

 

オートボットは俺達に勝利した。オートボットの勝利だ・・・人間と共に生きることを選んだ。俺たちの故郷はもう滅びるだろう。俺達に勝ったからには最後まで使命を果たし続けるがいい。人間を守る使命をな。

 

破壊大帝メガトロンは死んだ。還る時が来たのだ。

 

さらばだ我が兄弟  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オプティマス・プライム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも、作者です

メ「・・・メガトロンだ」

とりあえずプロローグはこんな感じですがいかがでしたか?

メ「さあな、俺から言えることは東方とTFの原作知識を持たないド素人にもかかわらずよくこんな愚作を書いたなということだけだ」

否定できないのが辛い

メ「一応聞いておくが貴様、東方ゲームをプレイしたことはあるか?」

・・・不思議の幻想郷なら

メ「ほう、なら弾幕シューティングは?」

・・・・・

メ「弾幕アクションは?」

・・・・・・・

メ「漫画は?」

・・・・・・・・・ないです。

メ「そうかそうか」 ガシッ

いった!!ちょ、なんで頬をつまんでr

メ「その皮を剥いでやる!」

いやそれ司令官の専売特kホォォォアアァァァァァァァァァァ!!!!!



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転生
Mission1-1


メガトロンside

 

 

む?此処は・・・・

 

メガトロンは気付くと宇宙にいた

 

 

周りを見渡せば沢山の星々や彗星、小惑星のような物体が目に入る。

 

 

此処がオールスパークの中なのか?

 

 

静かに思索していると突然背後から眩しい光が差す

 

 

 

振り向き光の正体を見た途端驚愕する

 

メ(馬鹿な!あり得ない!!)

 

その光の正体もう一度捉えると

 

メ(間違いない、あれは・・・マトリクス!!!)

 

光の正体は、オールスパークが生み出したサイバトロン星のリーダーの証マトリクスだった。

 

メガトロン(だが何故このような場所に?オプティマスが持っていた筈だが)

 

迫って来たマトリクスを手に取った瞬間マトリクスは再び光だし巨体であるメガトロンを包み込み、宇宙を駆けるように飛び出した。

 

メ「なんだこれは!?マトリクスよ!俺を何処へ連れて行く気だ!!?」

 

 

マトリクスは何も答えない。まるでメガトロンを運ぶことだけを使命としているかのように。

 

宇宙を駆け巡るメガトロンは銀河の中に入っていく。そこで見えたのは

 

メ(あれは・・・・・・地球!?)

 

ぶつかるような勢いで地球に近付いた途端意識を途絶えた。

 

 

メガトロンsideout

 

 

 

 

 

 

 

????side

 

ワシは神である。いきなりなにいってんだこいつという声が聞こえるがぶっちゃけどうでもいい。事実だし

 

 

ワシが産まれた場所は何もなく何処を向いても真っ暗な空間だった。段々つまらなくなって来たので沢山の星を作り出し、宇宙やら銀河やらついでにブラックホールやらおまけに太陽や地球も作った。さらに月を作った後、子供達と共に星々を眺めていると遠くから光がものすごい速さで飛んできて地球に入っていくのを見た。

ワシはなにもしていない、予想もしなかった。

子供達は酷く驚愕したが二人ともリアクションが全く違っていた。兄の方は期待の眼差しをしていたが妹の方は開いた口が塞がらない状態だった

 

 

 

 

 

????sideout

 

 

 

 

 

 

 

メガトロンside

 

 

メ「・・・・・・・」

 

マトリクスの導きによって地球に落ちたメガトロンは巨大なクレーターの中心に一人佇んでいた。

 

メ「また地球に墜落することになるとはな。ここが北極ではないだけマシだが」

 

今の現状を調べる為トランスフォームしようとするが背中に違和感があるのに気付く

 

視線を後ろに向けた途端全身が凍りついた

 

背中には灰銀色の大きな翼だが異質な形をしており先端には手が生えていた

 

メ「まさか!?」

 

メガトロンがクレーターの中から端まで全力で疾走し片足踏み込んで飛ぼうとするも体の動きに慣れず岩に激突し砕いてしまうが気にせず川を見つけ自分の姿を見る。

 

 

川には頭に四本の角を生やし、灰色の髪と肌、瞳が赤く染まっていたが人間と同じような姿の自分が映っていた。

 

メ「どういうことだこれは!」

 

メガトロンは冷静さを完全に失っていた。

 

川の中に三匹の魚が泳いでるのが目に映り、それを捕まえようとすると力加減が出来ず地面を広範囲に砕いてしまい辺り一帯を吹き飛ばした。

 

あまりの威力に彼は戸惑うと同時に冷静さを取り戻す

 

魚の行方は分からなくなったが離れた所に熊が倒れていたのを見つけそれに近寄り腕を引きちぎる。返り血を浴びたが気にせず骨ごと豪快に噛み砕いた。

 

メ(やはり味がする(・・・・)、俺は有機生命体になったというのか!?)

 

 

無機生命体であるトランスフォーマーは有機生命体である人間と違い味覚がない。

 

かき集めたエネルギーを食すことで力を蓄えていた。トランスフォーマーは有機生命体を食すことは無意味ではないがエネルギーを得ることはできないのである。

 

 

メ(だが何故このような姿になった?マトリクスは何のために俺を此処に?)

 

宇宙で姿を現したマトリクスはメガトロンを地球に運んだ後、再び光となって消え去った。

 

これからどう行動していくかを考えていると、上空から気配を感じ見上げると二人の人間(?)が降りてきた。

 

 

 

 

 

降りてきた(・・・・・)のである。

 

メ(ここは本当に地球なのか?何の装備も無しに人間ごときが浮遊するなど・・・だが人間にしてはただならぬ力を感じる)

 

メガトロンは現れた二人の人間(?)に対し警戒する

 

メ「・・・・・」

 

?「そんなに怖い顔で睨み付ける必要はないですよ」

 

?「僕達は戦いに来たわけじゃないんだ」

 

二人はメガトロンに近付いて自己紹介を始めた

              

イザナギ「はじめまして、僕は《伊邪那岐命(いざなぎのみこと)》といいます」

          

イザナミ「わたしは妹の《伊邪那美命(いざなみのみこと)》です」

 

メ「・・・貴様らは人間ではないな、人間の形をした化物といったところか」

 

伊邪那美「ば、化物ですか。ちょっと引っ掛かりますが違いますよ?私達は神です」

 

伊邪那岐「あの、伊邪那美?そんなストレートに言ってしまうと冗談に聞こえちゃうよ?僕ら変人に思われちゃうからね?」

 

メ「・・・・・・・・」

 

伊邪那岐「えーっと、コホン。それであの・・・君の名前を教えてくれないかい?」

 

メ「いいだろう、俺様は・・・・・」

 

破壊大帝メガトロン、そう名乗ろうとしたが出来なかった。

何故かは分からない。だが彼は口に出すことが出来なかった。

 

メ「・・・俺・・・・・様は」

 

破壊大帝メガトロンはディセプティコンを率いるリーダーとして恐れられた渾名であるだけで彼は産まれてから本当の名前など持っていない

 

メ「・・・俺・・・・は・・・・・」

 

他のトランスフォーマー達も彼が何処から現れたのか、何から産まれたのか、それは彼自身までも知らない。

 

メ「お・・・・・れ・・・は・・・・・」

 

一つ理解しているのは、自分がディセプティコンであることだけ

 

メ「オ・・・・・・・・・レ」

 

彼はメガトロンとして破壊大帝の名を掲げディセプティコンを率いてオートボットに反乱を起こした名も無きトランスフォーマー

 

彼はオールスパークを追いかけたった一人で地球に向かった名も無きトランスフォーマー

 

彼は北極に墜落し数千年間仮死状態となって人間達に身体を研究対象にされた名も無きトランスフォーマー

 

彼はオールスパークを抱え必死に逃げ続ける少年を追いかけた名も無きトランスフォーマー

 

彼は少年を追い詰めるも胸元にオールスパークを押し付けられ体内のエネルギーが暴発し息絶え海底に沈められた名も無きトランスフォーマー

 

彼はディセプティコンの部下によって再び目覚め海底から脱出し師であるザ・フォールンの元へ向かった名も無きトランスフォーマー

 

彼は部下を引き連れ憎き少年を拉致し、オプティマス・プライムを追い詰め背後から貫き止めを刺した名も無きトランスフォーマー

 

彼は少年を逃がしてしまった部下を折檻し新たな作戦を起こした名も無きトランスフォーマー

 

彼はピラミッドの上でディセプティコン兵士達に攻撃命令を指示した名も無きトランスフォーマー

 

彼はマトリクスを利用し太陽を破壊して膨大なエネルギーを得ようとした名も無きトランスフォーマー

 

彼はザ・フォールンと共に復活したオプティマス・プライムに立ち向かうも右手と顔面を破壊され敗北した名も無きトランスフォーマー

 

彼は砂漠で逃亡生活しながらも部下達と共に新たな計画を画策した名も無きトランスフォーマー

 

彼はリンカーン像を破壊し椅子に座りスペースブリッジによって現れたディセプティコン兵士達の進撃を眺めた名も無きトランスフォーマー

 

彼は力を付けたセンチネルにディセプティコンの支配権を奪われた名も無きトランスフォーマー

 

彼はセンチネルに協定を結ぼうとするがオプティマスの憎悪を込めた攻撃によって戦死した名も無きトランスフォーマー

 

彼はマトリクスに導かれこの世界に降り立った名も無き・・・・・名も無き・・・・・・・・・

 

 

 

 

彼は・・・・・・・・名も無き・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも、破壊大帝をぶっ壊してしまった愚作者の米握りです


正直やり過ぎたと思っています・・・・

後悔はしていませんがね!!!


イザナギ「米握りさん」

はい?


イザナギ「なんで顔全体に包帯巻いているんだい?」


・・・これはまあ、自業自得なのでお気になさらず









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Mission1-2

設定変更

          ワシ
龍神の一人称 我から儂 に変更


イザナギとイザナミが彼と出会う数刻前

 

 

イザナギside

 

 

ナミ「い、今の光はなんですか!!?」

 

ナギ「龍神様が何かしたんじゃないのか?」

 

??「いやワシはなにもしとらん、予想もしなかった」

 

ナギ・ナミ「ええ!!?」

 

二人が驚くのも無理はない。

 

宇宙を作り、二人の産みの親である龍神は全知全能な存在だからだ。その龍神が予想しなかったなど極めて空前絶後である。

 

ナミ「龍神様でも分からないなんて・・・」

 

龍神「様子を見に行きたいところだがワシは月でやらなければならないことがあるしなぁ」

 

ナギ「では僕が様子を見に行ってきます」

 

龍神「・・・随分嬉しそうだな」

 

ナギ「龍神様でも予想しないことが起きるなんて滅多にありませんからね!!」

 

龍神「ハア・・・分かった、ワシも用事が終わり次第そっちに向かう」

 

ナミ「あっ待ってください、私も行きます!」

 

子供達が地球に入っていく。

 

龍神(こんなことは今までにない出来事だ。なにもなければいいが・・・)

 

龍神は速く用事を済ませるため急ぎ月へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

地球に降りたイザナギとイザナミは光の正体を探していると大きなクレーターを見つける

 

ナミ「うわぁ、これまたポッカリと空いてますねぇ」

 

ナギ「足跡を見るからに、どこに走っていったんだろう」

 

二人は足跡を追いクレーターから出ると

 

ナギ「・・・えぇぇ」

 

ナミ「・・・うわぁ」

 

そこで見た光景は数々の岩が砕け散った後があり地面には爆弾が落ちたかのように荒れていて山が一つ潰れていた。

 

ナギ(ん?)

 

イザナギはそこで動物の死骸を見つけた

 

ナギ「・・・引きちぎったような痕跡がある」

 

ナミ「あの惨状を見ていると、とてつもない怪力の持ち主ですね」

 

ナギ「警戒した方がよさそうだね」

 

二人は空を飛び光の正体を再び探しだす

 

そして

 

ナミ「あっ、いましたよ!」

 

ナギ「え、どこどこ!?」

 

ナミ「あそこです!!」

 

イザナミが指を差した方向を見ると光の正体である彼がそこにいた

 

彼はかなりの大柄で頭には灰色の髪に角が四本、そして灰色の肌に鋼のような灰銀色の大きな翼のような腕が背中から生えていた。

 

 

 

彼がこちらの存在に気付いたのか、我々を見て少し驚いた表情をしたが赤い瞳がこちらを射殺すように睨み付ける。どうやら警戒しているのは我々だけではないようだ。

 

 

 

ナミ「そんなに怖い顔で睨み付ける必要はないですよ」

 

最初に口を開けたのはイザナミだった

 

ナギ「僕達は戦いに来たわけじゃないんだ」

 

彼に近寄り自己紹介をする

 

ナギ「はじめまして僕は伊邪那岐命と言います」

 

ナミ「私は妹の伊邪那美命です」

 

?「・・・貴様らは人間ではないな、人間の形をした化物といったところか」

 

ナミ(ようやく言葉を口にしたかと思えば失礼なことを・・・)

 

ナギ(まあ落ち着こうイザナミ、気付いているだろうけど相手は怪力だけでなくとてつもない妖力を感じる。下手に刺激してしまえば面倒なことになる)

 

ナミ「ば、化物ですか。引っ掛かりますが違いますよ?私達は神です」

 

ナギ(ちょっと!?)

 

ナギ「あの、イザナミ?そんなストレートに言ってしまうと冗談に聞こえちゃうよ?僕ら変人に思われちゃうからね?」

 

?「・・・・・・・・」

 

ナギ(ほらもうなんか変な物を見るような目でこちらを見てるじゃないか!睨まれた方がまだマシだよ!!)

 

ナミ(うぅ、ごめんなさいイザナギ)

 

 

ナギは気まずい空気を変える為話題を変える

 

 

ナギ「えーっと、コホン。それであの・・・君の名前を教えてくれないかい?」

 

?「いいだろう、俺様は・・・・・・・」

 

イザナギは名を聞くが彼は答えない。

 

ナギ(・・・あれ?)

 

?「俺・・・・・・様は・・・」

 

ナミ(記憶がないのでしょうか?)

 

 

彼は自分の名を答えない。いや、答えることができない

 

 

彼は地べたに膝をつき絶望したかのように頭を抱え項垂れる

 

ナミ「大丈夫ですか!!?」

 

ナギ「!?」

 

?「お・・・・・・・・れ・・・・は」

 

二人は彼に異変が起こり始めたことに気づく

 

?「オ・・・・・・・・・・・レ・・・・」

 

ナミ(妖力が大き過ぎる、まだ上昇するなんて!!)

 

ナギ(妖力だけじゃない!何故彼の中に・・・神力と霊力が生まれたんだ(・・・・・・)!!?)

 

?「オ・・オ・・・レ・・・・ハ・・・・・・グゥゥゥゥゥゥゥオォォォォォォォァァァァァァァァァ!!!!」

 

彼は天に向かって叫び出し、力を開放する

 

ナミ「ああ!!?」

 

ナギ「イザナミっ!!掴まれ!!!」

 

イザナミが風圧に耐えられず飛ばされるのをイザナギが腕を掴み結界を張り身を守る

 

砂煙が充満して彼の姿が見えない、やがて視界が晴れていくとそこには・・・

 

?「グゥルルルルルルルルルルルル・・・」

 

彼の目は血のように赤黒く発光し、身体には銀色のオーラを纏い獣のように唸っていた

 

ナギ「イザナミ、こいつを止めるぞ!!」

 

ナミ「ええ!!」

 

神力で鎖と杭を召喚し目の前の化物に向けて放った

 

?「!!!?」

 

化物の体に鎖が捕らえ、杭が突き刺さる

 

 

しかし

 

 

?「グルルルルラァァァァァァァァァ!!!」

 

化物を捕らえていた鎖と杭が割れたような音を立て破壊される

 

ナミ「そんな!?」

 

ナギ「・・・くっ!!やるしかないのか」

 

イザナギは刀を、イザナミは槍を構え応戦する

 

 

 

膠着状態が続く

 

?「!!」

 

先に動いた化物はイザナギに向かって殴り掛かる

 

しかし

 

?「貴様の相手はワシじゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

?「!!??」

 

突然黄緑色の髪をした男が現れ化物の顔に拳を叩き込み遠くの山まで殴り飛ばした

 

ナギ・ナミ「龍神様!!?」

 

龍神「スマン!遅くなった!!」

 

現れた男の名は龍神だった

 

 

 

 

 

 




あーダメだ、戦闘模写難しい

イザナミ「やはり簡単にはいきませんね」

所々文が間違ってるかも・・・

龍神「まあ地道に頑張るしかないじゃろ」

失踪だけはしたくないしね

あと前書きにも伝えましたが龍神様の一人称を変更しました

ご了承下さい


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Mission1-3

龍神side

 

 

ワシはイザナギ達と別れ月の用事を済ませた後地球に向かっていた

 

龍神(思ったより時間を掛けてしまった。イザナギ達の身に何もなければいいが・・・悪い予感がする)

 

そう思ったのも束の間、その悪い予感は的中する

 

 

 

龍神(なんという妖力の量じゃ!!それに神力と霊力も混ってるじゃと!!?)

 

化物の力は龍神まで届いていた

 

額に指を当て発祥地まで気配を探り化物と子供達の姿を捉えた

 

龍神「そこか!」

 

龍神は化物の側へ瞬間移動した

 

龍神「貴様の相手はワシじゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

龍神の拳が化物の右頬を捉え山まで殴り飛ばした

 

ナギ・ナミ「「龍神様!!?」」

 

龍神「スマン!遅くなった!!」

 

龍神はイザナギとイザナミの安否を確認すると殴り飛ばした化物の方へ視線を向ける

 

?「グルルルルォォォォォォォォォォォォォ!!!」

 

化物は瓦礫を吹き飛ばし怒りを込めたように咆哮をあげた

 

龍神「貴様の身に何が起きたかは知らん。だが子供達に手を出すならば容赦はせんぞ!!」

 

今度は両腕と背中の翼手を前に出し膨大な妖力の弾を作り出す

 

龍神(妖力を一点に集中させているのか?いずれにしろ、あれを食らってしまえば只じゃ済まないな)

 

化物「グゥゥゥゥゥゥオォォォォォォォ!!」

 

化物が弾を龍神に向けて射出した

 

龍神「セェェイヤァ!!!」

 

射出された弾は片手で空へ弾き飛され天を光で染めるような大爆発を起こす

 

龍神(弾き飛ばして正解だった。だが此処で奴と戦い続ければ地球は滅びかねない・・・さてどうする?)

 

化物は二発目の妖力の弾を作り出そうしていた

 

龍神「そう何度も撃たせるかぁ!!」

 

懐に飛び込み化物の腹に掌底を打ち砲撃を阻止する

 

砲撃を阻止したが化物は臆せずそのまま殴り掛かるが回避しボディブローを叩き込んだ

 

化物「グッ!ゴッフゥ!!?」

 

 

 

能力のせいで封印出来ないし(・・・・・・・・・・・・・)殺すこともできない(・・・・・・・・・)

よって奴を戦闘不能までに追い込めるしかない

 

奮闘しながら模索する龍神はある方法を閃いたが余り気乗りしない方法だった

 

龍神(これは子供達が黙ってられんだろうが他に思い付かんしなぁ・・・背に腹は代えられん!!)

 

化物が吐血しながら膝をついた隙にを見て背後に回り首に腕をまわしてしがみついた

 

龍神(イザナギ、イザナミ。ワシの言うことをよく聞け)

 

ナギ・ナミ(はい)

 

龍神は遠くで観ていたイザナギとイザナミに脳内で話し掛ける

 

龍神(これからこの化物を月に移す)

 

ナギ・ナミ(・・・え"?)

 

突拍子もないことを言い出され二人は驚愕する

 

イザナギ(い、い、いきなり何を仰ってるんですか!!?)

 

イザナミ(止めてください龍神様!!?月が破壊されてしまいますよ!!?)

 

龍神(説明してる暇はない、じゃあの!!)

 

ナギ・ナミ「ちょっと待ってェェェェェェェェ!!!!」

 

龍神と化物は地球から姿を消しイザナギ達の声が響く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり

 

龍神(ふぅ~、無事月にワープできたわい)

 

化物「グォォォォォォォォォォォォォォン」

 

龍神と化物は月面にいた

 

龍神(さて、後は奴を倒すだけじゃ)

 

両拳を握り締め構えを取り神力を解放する

 

龍神「さあ来い若造。ここからが本番じゃぁ!!!」

 

化物「グルルルルォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

先手を打った化物は翼手を使って勢いよく飛び出した

 

龍神(理性を失っているせいで動きが単調じゃがさっきから妖力が上昇しておるな、長期戦はマズイ・・・ならば)

 

一撃で仕留める!!!!

 

龍神は構えを解きさらに神力を解放させ金色のオーラを纏う

 

化物「グォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

龍神「・・・・・・・・・・・」

 

化物は渾身の力を拳を振るうが龍神は棒立ちのまま動かない      

 

そして

 

化物の剛拳が龍神を捉えた…しかし

 

 

 

 

 

化物「!!!??」

 

振るわれた剛拳は腕一本で容易く受け止められていた

 

どれだけ力を入れてもびくともしない

 

龍神「どうした?もうおしまいか?」

 

化物「・・・・・・・・」

 

しだいに化物の表情は恐怖に染まっていく

 

まるで、本物の化物を見たかのように

 

龍神は今度はこちらの番だといい左手で化物の拳を掴んだまま右手に全身の神力を収束させる

 

龍神「力とはこんな風に使うんじゃ!この程度でワシに勝とうなど、1000億世紀早いわァァァァァァァァァ!!!!」

 

右手の拳が化物の顔面を捉え渾身の力で地面にめり込ませるように叩き潰す

 

 

 

 

 

龍神「・・・・・・あ・・・・・・」

 

化物は力尽きていたが一つ大きな過ちを犯した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月を木っ端微塵にしてしまったことに

 

 

 




どうも、破壊大帝どころか月までぶっ壊した米握りです。

もう本当にこのような駄文を作ってしまい未熟者で申し訳ありません

それでは次回もゆっくりしていってね!!!


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Mission1-4

ジャラ

 

?「・・・・・・・・・・」

 

何もない白に包まれた空間の中で目が覚めた彼は仰向けで身体全体に鎖に繋がれ身動き一つできない状態だった

 

 

 

起きたか

 

声が聞こえた方向に目を向けると声の主がそこにいた

 

龍神「ワシの名は龍神、創造の神じゃ」

 

声の主は龍神と名乗っていた

 

龍神「また暴れられても困るからな、悪いが動きを封じさせてもらったぞ。破壊大帝メガトロン」

 

?「貴様その名をどこで知った!!?」

 

彼は驚愕しながら問い詰める

 

龍神「そりゃあお主が寝ている間記憶を覗いたからな。しかし随分と壮絶な人生・・・いや、トランスフォーマー生を歩んできたものじゃ」

 

 

 

龍神は彼という化物を倒した時うっかり月を破壊してしまいイザナミにこっぴどく叱責された

 

能力で異世界を創造し彼を何重もの鎖を彼に繋いで自由を奪い、急ぎ月を修復した後未だ目を覚まさない彼の記憶を全て見ていたことを彼に話した

 

龍神「サイバトロン星、オートボットとディセプティコンの戦争、生命を生み出す力を持つオールスパークそして死んだ筈のお主をこの世界に導いたマトリクスとやら。全く好奇心をくすぐる話じゃわい」

 

?「もういい、貴様が神だということは理解した。それで、俺をどうするつもりだ?」

 

龍神「そうじゃのう・・・はっきり言ってお主はワシら神にとって、世界にとってあまりにも危険な存在じゃ」

 

?「どういうことだ?」

 

龍神「その様子じゃ何も知らんか。今のお主は能力を持っている、それは・・・破壊じゃ」

 

?「破壊?能力?」

 

龍神「実際やってみんと分からんか。どれ、その鎖を破壊してみせい」

 

?「・・・・・・」

 

彼は鎖を壊そうとするがイザナギ達の使った捕縛術よりも比べ物にならないほど硬くどれだけ力を入れても壊れない

 

龍神「今度は能力で破壊してみよ。方法は簡単、対象に向けて《破壊する》と念じるだけでいい」

 

言われた通り鎖を対象に念じると鎖は割れたような音を発し砕け散った

 

?「なんだ今のは…これが俺の能力なのか?」

 

彼は立ち上がり自分の両手を見る

 

龍神「ちなみにワシは創造する程度の能力を持っておる。この真っ白な異世界や以前にお主がいた地球もワシの能力によって生まれたんじゃ。こんな風にな」

 

龍神はそう言って白い世界に雲がかかった青空、陸地に草原を創り出す

 

驚愕した彼は小石と土を掴み上げ顔を近付ける

 

?「ホログラムの類いではない、本物か」

 

龍神「それだけではない。ワシは相手にに弱点や能力を創造することもできる。だがお主はその反対じゃ」

 

?「反対だと?」

 

龍神「お主はどんな物でも破壊できる。それは目に見えない物やあらゆる事象も破壊出来てしまうということじゃ。それに弱点もある」

 

?「一度壊した物は二度と修復出来ない。そう言いたいのだろう?」

 

龍神「・・・ほう、よく解っとるじゃないか」

 

?「貴様も記憶を観たなら知っている筈だ、前世の俺は沢山の物を壊してきた。沢山の者を殺めてきた。どんな力であろうと、使い方なんぞ利用する内に理解できてしまうものだ」

 

龍神「なるほど、一理ある。それで?お主はこれからどうするつもりじゃ?」

 

?「何?」

 

質問の意味を理解できず龍神に問い返す

 

龍神「いや、言い方を変えよう。前世よりも強力な力を持ったお主はこれからどう生きていくつもりじゃ?」

 

?「・・・・・・何故そのようなことを聞く?貴様は俺に危険な存在だと言った。生かしておく理由などないだろう?」

 

龍神「最初はそのつもりだった。だがお主の記憶を観て疑問に思ったんじゃよ」

 

?「疑問だと?そのような理由で危険分子を消さないとは、随分と猜疑心のない神だ」

 

龍神「これでも十分警戒しとるわい。で、その疑問というのはお主を此処に導いたマトリクスとやらのことじゃ」

 

元々消える筈だった彼はマトリクスの導きによってこの世界に現れた

 

マトリクスは何の為に彼を生かしたのか

 

それは龍神でも分からなかった

 

龍神「これはあくまで推測じゃが、マトリクスとやらはお主に何かを望んでいるのではないかと思う」

 

?「望みだと?」

 

龍神「確信はできんがの。で?お主はこれからどう生きていくんじゃ?」

 

?「・・・・俺は・・・・」

 

どうすればいい?

 

彼は迷っていた

 

前世では破壊大帝メガトロンとして、ディセプティコンのリーダーとして

 

《圧政を通じての平和》

 

それが彼の信条であり彼なりの正義

 

全てはサイバトロン星を救う為に破壊を繰り返し全宇宙の征服を目指していた

 

だが彼は地球で敗れた

 

オプティマス・プライムの手によって

 

 

 

人間達と結託したオートボットによってディセプティコンは敗北した

 

 

 

もうこれ以上生きる理由はない、戦う理由もない

 

そう思っていた彼は永遠に眠ろうとしていた

 

だがこうして生きている

 

 

?(どうすればいい?何をすればいいのだマトリクス!!?)

 

そもそも彼を生かしたのは、マトリクスが元凶だ

 

彼を導いたのは願望か?それとも使命か?

 

龍神すらも分からなければ彼自信も分からない

 

何かを破壊しなければならないのか分からない

 

何かを殺めればいいのか分からない

 

どう生きればいいのか分からない

 

自分がなんなのか分からない

 

何もかもが分からない

 

気付くと彼は

 

 

 

 

涙を流していた

 

 

龍神「うーむ、鬼の目にも涙とはこの事か?」

 

?「俺はどうすればいい?何をすればいい?」

 

生まれて初めて涙を流した彼は龍神に問い質す

 

龍神「・・・いいか若僧、どんな奴でも初めから生きる理由なんぞ無いものじゃ。生き続けて初めて理由が生まれる。目的が生まれる。生きるとはそう言うことだとワシは思う。今お主にあるのは・・・自由じゃ」

 

?「・・・・・自由」

 

龍神「お主が生きる理由を求めるなら取り合えず適当に生きて探せばいい、死にたいのであれば死ねばいいそれがお主の自由なんじゃよ。さて、どうする?生きるか、死ぬか」

 

彼は考えた、生きる理由を求めるか、それともこのままなにもせず死ぬか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「俺は・・・生きようと思う」

 

生きて己を探す

 

そう決意した彼はこう答えた

 

龍神「おお?良い面構えになったのう。さっきまで目が死んでいたお主とは大違いじゃ」

 

?「そうか?」

 

龍神「まあ、これからはよろしくのう。源道!!」

 

?「源道?」

 

龍神「お主の新たな名前じゃよ。お気に召さないか?」

 

?「フッ、いや気に入った、これでいい」

 

 

 

 

 

 

 

源道「俺の名は源道、ただの化物だ。よろしく頼む」

 

 

 

 

 

 




どうも、作者の米握りです!!

源道「俺様はメガト・・・すまん」

まだ慣れませんか?


TAKE2

どぅーも、しゃくしゃの・・・ごめん

源道「次だ」


TAKE3

どうも、作者の米握りです
よしできた! (ガッツポーズ)

源道「・・・おい」 

あっ!いやその・・・ホントごめんなさい

源道「次!!」


TAKE4

どうも、作者の米握りです!!

源道「俺は源道だ、よろしく」


やっと決まった

源道「読者よ、何度もやり直してすまなかったな」

今度はメガトロンという名前まで破壊してしまいましたねー

そして新たな名前が、源道

正直かなり悩みました

源道「愚作者にしてはいい名前を思い付いたものだ」
 
さて、名前が決まったことですし!これからどうなるんでしょうかねぇ

源道「それは貴様次第だな、くれぐれも失踪だけはするなよ?」

・・・・・・・・・・・

源道「目をそらすんじゃない」

    


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設定&本作の世界観説明 

どうも、作者の米握りです

 

今回は本作の設定を説明させて頂きます!

 

それではどうぞ

 

 

 

本作の世界観

 

映画と違うのはシカゴの最終決戦でオートボットは勝利した後センチネル・プライムの残した影響は全く受けておらず今でも人類と信頼関係を失っていない、オートボット狩りを行われていないというのがこの小説の二次設定となっております

 

つまり、ロストエイジ・最後の騎士王のストーリーは存在していないということです。

 

 

 

本作の主人公

 

名前 源道  (破壊大帝メガトロン)

 

能力  森羅万象を破壊する程度の能力

 

    力を支配し操る程度の能力

 

    

容姿 MGS(1)のリキッド・スネーク

 

   肌は灰色で髪の色も灰色

 

   頭部に四本の角が生えている

 

   背中の翼手はゴッドイーターのシユウをモチーフとしていて色は灰銀で滅茶苦茶硬い

   

   瞳の色は赤

   

   身長 230cm  かなり大柄

 

    

破壊大帝メガトロンはシカゴの最終決戦で戦死する

 

死んだ筈の彼の前にマトリクスが現れ手に取った瞬間別の世界の地球に連れていかれ転生する

 

地球に降りた彼は有機生命体なっていたことに気付き驚愕する

 

イザナギとイザナミに遭遇し名を聞かれた途端自分がなんなのか分からなくなり暴走

 

その後龍神の圧倒的な実力によって倒される

 

目が覚めた彼は生きる理由を失ったことに気付きどうすればいいか龍神に答えを求める

 

生きて己を捜すことを決意した彼は《源道》という名を貰い友達になる

 

大体こんな感じです

 

 

 

 

名前 龍神  

 

能力 創造する程度の能力

 

   原点回帰する程度の能力

 

容姿 ドラゴンボールの孫悟空(超サイヤ人3)

 

髪の色は黄緑色

 

   瞳の色は青

 

   それ以外は変わらない

 

   身長 205cm

 

 

星創ったり宇宙創ったり太陽創ったり月創ったり地球創ったりたりとにかく何でも創れる神様

 

マトリクスによって転生し地球に現れ暴走した源道を圧倒的な力で月ごとKO

 

源道を月ごとKOした後イザナミ達に月までKOしてしまったことがすぐバレてこっぴどく叱責される

 

急ぎ異世界を創ってKOされた源道をそちらに移し目が覚めるまでは月を直したりKOされた源道の記憶を覗きKO状態の源道の前世を知ったことでマトリクスに興味を抱く

 

KO状態から目が覚めた源道に名前を与え友達になる

 

 

解説

 

暴走した源道と戦っていた時何故殺せなかったのかは理由がある

 

創造する程度の能力は星や世界だけでなく相手の状態や弱点を創ることも可能。チートである

 

破壊する程度の能力は物だけでなく事象や目には見えない物も無条件で破壊することが可能。チートである

 

暴走した源道は無意識に龍神の能力そのものを何度も破壊していた。チートである

 

対して龍神は壊された能力そのものを原点回帰する程度の能力によって何度も直した。チートである

 

キリがないし場所も悪かった為、月へ移動し神力でごり押しして暴走した源道をKO

 

森羅万象を破壊する程度の能力の弱点

 

1.壊したものを修復することはできない。

 

2.能力等は壊せるだけで完全に消すことはできない。

 

それでも十分チートである

 

龍神は源道に力を使いこなすきっかけを起こす為《力を支配し操る程度の能力》を創った

 

力を支配し操る程度の能力の弱点

 

力を付くものは操ることはできるが自分以外の能力は支配出来ても操ることはできない

 

 

 

またつまらん物(チート)を作ってしまった

 




これでよろしいかな?


それでは、今後とも幻想鋼転生をよろしくお願いしまーーーーす!!!!


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Mission1-5

源道「・・・・・・・・・」

 

龍神「ほう、意外と物覚えが良いな」

 

源道は龍神の指示の下、異世界で自らの能力を完全にコントロールする為に修行していた

 

 

時は数刻前に遡る

 

 

 

龍神「源道よ、分かっていると思うが破壊する程度の能力はあまりにも危険。その能力をコントロールし安くする為にお主に新たな能力を創った」

 

源道「能力を創るだと?そんなことまでできるのか」

 

龍神「お主の能力はどんな物でも破壊出来てしまう、それは目に見えない物や触れることのできない物でさえも例外ではない」

 

源道「なに?」

 

龍神「お主が暴走してた時、無意識だったがその能力によってワシの創造する程度の能力が壊されたんじゃ。だからお主を殺すことができなかった」

 

源道「・・・その時の記憶が全くないんだが。その状態でよく暴走した俺に勝てたな」

 

龍神「まあ、ワシのもう一つの能力、原点回帰する程度の能力で直しては壊され、直しては壊されの繰り返しじゃった」

 

龍神「しかも地球で闘っていたからのう、すぐさまお主を月に移動させ神力のごり押しで気絶させたんじゃ」

 

源道「だから月を壊したのか。何でもありだな」

 

龍神「いやそれは・・・というか何でもありはお主もじゃろうがい!」

 

源道「それよりさっき俺に能力をコントロールできやすくする為に創ったと言っていたが、創っただけであって破壊の能力はコントロールできるわけではないのだろう?」

 

龍神「その通り。力を支配し操る程度の能力を極め破壊のする程度の能力を完全に抑えることがお主の今の目標じゃ」

 

源道「自分の能力を自分の能力で抑え込むだと?そんなことができるのか?」

 

龍神「できる。そうなるように創ったのだからな。方法はこれから教える、それじゃあ始めるぞ?」

 

源道「ああ、よろしく頼む」

 

 

 

 

 

 

そして現在

 

 

 

 

 

源道は精神統一をしていた

 

能力は妖力・神力・霊力・魔力を持つことで使うことが可能である

 

基本的に一つしか持たない者がいるが、源道のように妖力・神力・霊力の三種類を持つ者や二種類持つ者も稀に存在する

 

力を蓄えるのは相応の鍛練が必要であるが、どの力でも時には安定させなければかえって危険を及ぼすこともある

 

龍神(思ったより早く妖力が安定しておる。才能を持ったまま転生したのは幸い、伊達に前世で破壊大帝を名乗っていないということか)

 

源道「・・・・・・・・・・・・」

 

己の力を支配する事で体内で霊力と神力を増幅し妖力を減少させ森羅万象を破壊する程度の能力を安定させる

 

 

ナギ「首尾はどうですか?」

 

龍神一人思索しているとイザナギとイザナミが現れる

 

ナミ「順調に安定させていますね」

 

龍神「ああ、正直ワシも驚いた。この調子で行けば破壊する程度の能力は完全に使いこなすであろう」

 

ナギ「でも油断はできませんよ?使いこなすまでいつ暴走し出すか」

 

龍神「ああ分かっとる、その時は全力で止める」

 

 

 

 

 

 

こうして能力を使いこなす為の修行に奮励する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして長い年月が経過した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍神「うむ、これで暴走の心配は無くなったというわけじゃ。後は好きに生きていくといい」

 

源道「ああ、今まで世話になった」

 

源道は森羅万象を破壊する程度の能力を完全に使いこなすことに成功した

 

この時が来るまで一度も暴走せず順調に事が進むのは奇跡だと龍神達は歓喜した

 

そして源道は自分を探す旅に出る

 

ナギ「また会えることを楽しみにしていますよ」

 

ナミ「はたして次会った時の貴方は何者になっているんでしょうねぇ」

 

源道「お前達にも世話になった。感謝する」

 

龍神「今思えばお主別人のように変わったのう。破壊大帝メガトロンの面影が全く感じられんぞ」

 

源道「・・・ああ、変わった、俺は変わったんだ。だがそれでもかつての俺は捨てるつもりはない」

 

源道「破壊大帝メガトロンはとっくに死んでいるが、俺はここにいる。源道は生きているんだ。今の俺が存在しているのは・・・龍神、お前のお陰だ」

 

源道「龍神、イザナギ、イザナミ、お前達に出会えて本当によかった」

 

龍神「・・・ああ、ワシもじゃよ」

 

源道「ではな、また会おう。創造神」

 

龍神「おう、また会おう。破壊神」

 

 

源道は感謝の言葉を伝え去っていった

 

 




うん、なんか、恥ずかしくなってきた。


それでも!小説を!!作るのは!!!止めないィィィィィィ!!!!

というわけでどうも、作者の米握りです

最終話ではありませんよ?

俺達の戦いはこれからだ!!!なんて言いませんよ?

龍神「いやマジで実現しそうな感じがするんじゃが」

・・・・・・・・・・・・・・・

源道「否定しろ愚か者MEGA」






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人と妖怪
Mission2-1


源道side

 

 

ウゥ・・・グルルルルルルルルルル

 

源道「・・・・・・」

 

龍神の元から去ってあれから7500年が経過した

 

源道は異形の姿をした獣の群れに囲まれていた

 

周りには頭部を潰されたり、胴体を引きちぎられ臓器が飛び散っていたり、黒焦げにされていたりと無惨な死骸がゴロゴロ転がり血にまみれていた

 

源道は襲ってくる獣達を相手に能力の試し撃ちを行っていた

 

力を支配し操る程度の能力

 

火力・水力・電力・重力など、力を付くものを制することで操ることができる

 

もし、前世でこの能力を使えることが出来ていたら地球どころか宇宙を征服するのも容易かっただろう。オートボットに勝利することも出来ただろう

 

源道(だが俺は奴らに敗北した。それで終わりだ)

 

勝利したのは人類と共に歩むことを誓ったオートボットだ

 

前世と同じように野望の為に破壊を繰り返したところで得られるものなどなにもない

 

かつての彼ならこのようなことを考えもしなかっただろう

 

源道「フッ、生きる目的が変わるだけでこうも違うとはな」

 

感傷に浸りながら襲ってくる異形の獣達を全て返り討ちにする

 

源道「しかしよく異形の姿をした怪物が襲いかかってくるな」

 

彼の言う通り、最近普通の動物とは違う異質な姿をした怪物と遭遇するのが増えている

 

先ほど全滅させた四足歩行をした者や人間と同じ二足歩行をした者、虫の姿をした者、時には泥のように不気味な形状をした者もよく見るようになった

 

身の程を知らず襲いかかり返り討ちにされた者もいれば、恐れをなして逃げる者もいた

 

前世の地球ではあのような怪物達はいないと考えると自分は本当に別の世界に転生したことが改めて実感する

 

 

源道「怪物か、俺も言えた義理ではないな」

 

自分へ向けた皮肉を言いながら放浪の旅を続けるのであった

 

 

 

そうこう歩いている内に日が沈んでいく

 

湖を見つけ、木の枝をかき集め能力で火を付け休息を取る

 

途中蜥蜴のような大型の怪物に遭遇したが始末し夜食として肉を引き裂いて食事する

 

ふとあることを思い付いた源道は肉を火に当て始めた

 

そしてある程度肉を加熱すると再び頬張る

 

源道「ふ~む、なるほど・・・うまい!少し手を加えるだけでこんなにも食感が変わるとはな」

 

源道は前世の地球で得た知識で人間が行う調理法を真似てみる事で料理の悦ばしさを知った

 

 

 

楽しい楽しい食事に没頭していると突如妖力の気配を察知し手を止めた

 

今まで出会った怪物よりもかなり強い妖力だ

 

気配を探ると突然周りが黒に染まったように暗くなった

 

源道(なにも見えん、視界を奪う能力か?)

 

?「美味しそうね♪ウフフフフフフフフ♪♪」

 

女性のような声が聴こえ不気味なせせら笑いが響く

 

さらに警戒を強めると近付いて来てると理解し、妖力の正体を握り潰すように捕まえる

 

源道「・・・そこだ!」

 

?「おっと!危ない危ない。まさかこっちの気配が分かるとはねぇ」

 

どうやら外したようだ

 

?「でも気配が分かったとしても、こちらの姿は見えないようね」

 

源道「その辺の化物と一緒にするな。それで、貴様は何者だ?」

 

?「フフフ、そうね。どのみち貴方は私のご飯になるんだから」

 

ルーミア「私はルーミア。闇を操る妖怪よ」

 

ル「さっきのようにはいかないわ。さて、何処から食べちゃおうかしら」

 

源道(妖怪?この世界で言う化物のことか?まあいい。確か奴は闇を操るといっていたな、ならば)

 

闇を破壊する

 

源道は能力を発動させ闇を払う

 

ル「なっ!!?」

 

闇が霧のように消えると白黒の洋服を身につけた長髪の少女が空に浮いており驚いた表情でこちらを見ていた

 

ル「わ、私の闇が!?貴方一体何をしたのよ!!?」

 

源道「何と言われても、俺はただ貴様が発した闇を壊しただけだが?」

 

余裕の笑みを浮かべ腕を組み、動揺するルーミアを見上げる

 

ル「壊した!?どういう原理か知らないけど、闇を防いだくらいで調子に乗るな!!」

 

ルーミアは背中に漆黒の翼を生やし大剣を取り出して斬りかかる

 

源道(あれが龍神の言っていた魔力(・・)か。凄まじいな)

 

ル「切り刻んでやる!!」

 

ガキィン!!!

 

背中の翼手で斬撃を受け止め押し返す

 

ル「くっ、このぉ!!」

 

右手に魔力を溜め込んだ妖弾を放ち源道の左肩に直撃させる

 

源道「その程度か?小娘ェ」

 

しかし彼は無傷だった

 

お返しにと左手で妖弾を放ちルーミアの頬をかすめ

 

ドゴォォォォォォォォォォォォォォン

 

森林一帯を吹き飛ばした

 

後方の惨状を見て戦慄するルーミア

 

ル「・・・あんた、一体何なのよ!!」

 

源道「俺は源道、ただの化物だ。それ以外は俺自身何も分からん。その答えを探す為に旅をしている」

 

源道「さて、自己紹介は終わりだ。今度はこちらからいくぞ!!」

 

間合いを詰め腹部に拳を食らわせる

 

ル「ガハァ!!?」

 

ルーミアは殴り飛ばされ意識を失った

 

 

 

源道sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルーミアside

 

ル「・・・うーん・・・あれ?」

 

確か私はあの化物にぶっ飛ばされて、っていうかなんか香ばしい臭いがする

 

ル「私・・・生きてる?」

 

源道「起きたか」

 

!?

 

さっき私をぶっ飛ばした張本人がそこにいた

 

すぐさま立ち上がり距離を取って警戒する

 

ルーミア「なんで私を殺さなかったの?」

 

源道「殺さなかったわけではない。お前が死に損ねたのだ」

 

ルーミア「それでも止めを刺すことぐらいできた筈よ」

 

源道「その必要はないと判断しただけだ。それに俺は今気分がいい。止めを刺さなかったのもただの気紛れだ」

 

源道という男はそう言いながら何処から獲ってきたのか大きな蜥蜴のような肉を食べていた

 

ル(なんか肉焼いているし、さっきからいい臭いするのはこれが原因か)

 

肉がジュージューと音を立てている、美味しそう

 

ル「・・・・・・・」ジュルリ

 

源道「・・・食うか?」

 

私が美味しそうな肉を眺めているのを気付いたのか、源道は焼いていた肉を私に差し出してきた

 

ル「う・・・い、いらない!敵の施しなんか受けn・・・」

 

グ~~

 

発言を遮るかのように私のお腹が鳴り出した

 

そう言えば昼から何も食べてない

 

ル「・・・・・・」

 

源道「フン、口はそう言っても腹は正直だな」

 

ル「う、うるさい!!///」

 

差し出してきた肉を取りかぶりつく

 

なにこれ、すっごく美味しい

 

源道「まだまだ余分はある。好き放題食うといい」

 

ひょっとしてこいつ見掛けによらずいい奴なのかな?

 

 




はいどうも、相変わらず駄文を描いてしまう作者の米握りです。なかなか上達できませんねー

ル「・・・なんかさー、私ってほとんどの二次創作でも噛ませ犬だよね」

・・・え?

ル「原作でもそうだけど私一面ボスじゃん?私闇を操る能力なのになんであんな扱いなのかな」

いや、あの・・・

ル「私闇操れるんだよ?どっかの海賊も使ってるんだよ?」

いやいやいやちょっとどうしたの!!?

ル「べっつに~、何もないし~、気にしてなんかないし~」

思いっきり気にしてんじゃん!

源道「まあそう落ち込むな。ほら、丁度肉が焼けたぞ。食え」

ル「グスッ・・・うん」モグモグ


うわぁ~、もう手懐けてるよ


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Mission2-2

源道「ルーミア、少し気になることがある」

 

ル「なあに?」モグモグ  ゴクン

 

源道「お前は闇を操る妖怪と言っていたな。その妖怪というのは具体的にどういうことだ?」

 

ル「へ?何いってんのあんた妖怪でしょ?」

 

源道「ああ、お前の言う通り俺は妖怪かもしれん。だがそれでも分からん、それ故に探しているのだ。自由の身である俺は何を目指すのか、何を求めているのか。その答えを見付ける為にな」

 

ル「よく分かんないわね。その答えとやらは見つけたの?」

 

源道「いや、まだ見付けとらん。お前はどうなんだ?何の為に生きている?」

 

ル「うーん、別に何もないわね。私はただ生き延びる為に生きている。腹を満たすために生きている。それだけよ」

 

源道「そうか、そんな生き方があるのだな」

 

源道「話が逸れたな。それで、妖怪というのはなんだ?」

 

ル「そうね、私達妖怪は人間の恐怖によって存在しているのよ。妖怪は基本的に人間の肉を喰らって生きるの。妖怪同士で食い合いすることもよくあるけどね。あんたを食べようとしたように」

 

ルーミアは源道に出会う前人間や妖怪問わず襲っていた。次の獲物を探して偶々見つけたのが源道だった

 

ル「まあ返り討ちにされたんだけどね」

 

源道「ルーミアは人間を喰らうのか?」

 

ル「ええそうよ、殆ど武装した人間ばかりだけどね」

 

源道は武装した人間と聞いて興味を抱き始めた

 

源道「武装か。その人間の住処は何処か分かるか?」

 

ル「襲いに行くの?」

 

源道「いや、様子を見るだけだ。それに人間共には因縁がある。喰おうとは思えん」

 

ル「ふーん、分かった。こっちよ」

 

源道は人間の住処へ向かうルーミアについて行く

 

 

 

 

森を抜けていくと街が見えた

 

源道は空を飛び街を遠くから眺める

 

ルーミアの言っていた通りあちらこちらに武装した人間を見付ける

 

それも一人だけではない数千人が訓練所らしき場所にいた

 

他にも商店街や住宅街など人々が談笑していたり子供達が追いかけっこしていたりと街の雰囲気は平和だった

 

街の入り口には門があり何人もの警備兵がいる

 

守りはとても堅そうで潜入するのは困難だろう

 

地面に降りた源道は突然角と翼をしまい肌の色を薄橙に変えた

 

ル「あんたそんなこと出来てたの?」

 

源道「ああそうだ、だが身長は変えられなかったがな」

 

ル「あんた結構大柄だからねぇ。それだと怪しまれるわよ絶対」

 

源道「むう、どうしたものか・・・!!?」

 

思索していると突然門が開き武装した兵士達が出てきた

 

兵士「そこにいるぞ!!撃て!!」

 

ドンドンドンドン  ガガガガガガガガ

 

ル「ちょっ、こっちに撃ってきた!!?」

 

源道「向こうの防衛も万全のようだな。退くぞ」

 

ル「なんでそんな冷静なのよ!!?」

 

源道達は森の奥へ逃げて行った

 

 

 

 

ル「ふぅ、ここまで来れば追ってこないでしょ」

 

源道「そのようだ」

 

ル「さっき私達なんでバレたの?」

 

源道「人間共は妖怪と違って非力だが頭脳はある。セキュリティシステムでも備えていたんだろう」

 

ル「せ、せき、せきり・・・何て?」

 

聞いたことのない単語に戸惑うルーミア

 

源道「セキュリティシステムだ。知らんのか?」

 

ル「何それ」

 

源道「外敵から身を守る為の道具だ。具体的に言えば、敵が都市に近づくと自動で内部に知らせる仕組みになっている」

 

ル「ふーん」

 

源道「・・・」

 

ドコッ

 

ル「ングァッ!?」

 

源道はルーミアの人間に対する知識のなさに呆れ溜め息をついた瞬間頭に拳骨を食らわせた

 

ル「い・・・い・・・いったぁぁぁい!!?」

 

源道「まったく、人間を食らう妖怪ならこれぐらい知っておけ愚か者。それでは返り討ちに合うぞ」

 

あまりの痛みに頭を押さえうずくまるルーミア

 

正にうずくまルーミアである

 

 

 

源道「・・・ん?」

 

ふと空をみると一回り大きな鳥が自分達を囲むように飛び回りこちらの様子を伺うように見ている

 

鳥「・・・・・・・・・・」

 

源道(あれは、いや考え過ぎか)

 

源道「いい加減起きろ、行くぞ」

 

ル「誰のせいだと思ってんのよ」

 

源道「自業自得だ」

 

源道達はその場から去っていくが鳥は眺め続けている

 

主に源道を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

????side

 

♪♪♪♪~♪~♪♪~♪~♪♪♪

パチパチパチパチパチパチパチパチ

 

会場に響き渡る弦の音色

 

湧き起こる拍手

 

一点へと集中する視線

 

目の前の人間達に一礼し退場する

 

それでも歓声は止まなかった

 

いつからだろうか、かつて忌み嫌っていた人間達の歓声が今では愉楽に感じるようになったのは

 

いつからだろうか、この世界の生活に満足してしまっているのは

 

 

 

 

 

 

 

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

 

 

 

 

 

 

シカゴの決戦、俺はオートボット戦士バンブルビーの手によって破壊された

 

だが目を覚ますと宇宙空間にいた

 

????「何がどうなっている。俺は死んだ筈では無かったのか?」

 

自分の体を確認すると破壊された跡がない。無傷のようだ

 

????(誰かにリペアでもされたか?)

 

???「おーい」

 

自分が置かれている状況を探っていると聞き覚えのある声がこちらに届く

 

銀色の鳥と一つ目の猫の姿をしたロボットがそこにいた

 

????「ホログラムではないなレーザービーク」

 

レーザービーク「俺がそんな機能を持っていないことなんざ知ってるはずだぜサウンドウェーブ」

 

サウンドウェーブ「当然だ。だが今は疑問に残ることが二つある。一つ目は何故我々は生きているか。二つ目はこの状況だ」

 

レ「俺にも分からんよ、目が覚めたらコレだからなぁ。なんか知ってるかラヴィッジ?」

 

ラヴィッジ「・・・」フルフル

 

ラヴィッジは首を横に振る

 

レ「まあ、俺達より先に死んでるしな。エジプトで」

 

ラヴィッジはサウンドウェーブの部下である。

 

かつてエジプトでの戦いでバンブルビーに立ち向かうも敢えなく敗れたのだった

 

目覚めた時にはサウンドウェーブと同じく宇宙空間にいたのでなにも知らない

 

それはレーザービークも同じであった

 

レ「ていうか俺らが死んだのはバンブルビーのせいじゃねぇかよ」

 

 

 

サ「そんなことはどうでもいい。今すべきことはこの状況をどう対処するかだ。もしメガトロン様が健在ならば一刻も早く戻らねばならない」

 

レ「とはいってもこの状況はどうしようもないだろ。俺達何処かも分からない宇宙に放り込まれてんだぜ?サウンドウェーブのことだからとっくに救助要請してんだろうけどもし来なかったらこのまま俺達のエネルギーが尽きて御陀仏だ」

 

サ「分かっているが他に方法はない。とにかくコレに賭けるしか・・・っ!!何か来るぞ」

 

レ「お?もう救助に来たのか?・・・ってなんだあれ」

 

ラ「?」

 

三体の前に現れたのはディセプティコンではなく白く光る結晶体だった

 

レ「おい、これマトリクスじゃねえか!?」

 

ラ「ガウガウ!!」

 

サ(・・・おかしい、マトリクスはオプティマス・プライムが所持しているはずだ)

 

二匹が狼狽える中、サウンドウェーブは一人冷静に思索していた

 

調べる必要があると考えたサウンドウェーブはマトリクスを手に取った瞬間マトリクスが三体を包み込むようにひかりだす

 

レ「うおっ!?」

 

ラ「ガウ!?」

 

サ「なんだ!?」

 

三体は光に溶け込むように消えたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び目覚めたサウンドウェーブは自分の体に異常があることに気付いた

 

顔もない、脚もない、腕もない、身動き一つできない

 

サ(・・・なんだこれは。どうなっている?)

 

自分の体は鋼の姿をしていなかった

 

人間が使っているのを見たことがある楽器

 

三味線だった

 

 




・・・どうも、相変わらず文章力のない愚作者の米握りです

源道「随分と間が空いたな」

はい、最近リアルの方で忙しくて書く余裕がない

源道「燃え尽きて失踪するよりはマシか」

真っ白にならないようしないとね、もしかしたら次も遅くなるかも 

源道「失踪するなよ?」

わかってます


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Mission2-3 part1

今回、時系列は源道がルーミアと出会う500年前に遡ります


サウンドウェーブside

 

かつて我々ディセプティコンはとある作戦でマトリクスを捜索していた

 

俺は地球に向かい衛星をハッキングしキューブの欠片を人間共から奪い、海に沈められたメガトロン様をコンストラクティコンとスカルベル、そしてラヴィッジによって復活させた。

 

その後はメガトロン様の命令により衛星で待機し仲間への情報交換や人間達の通信妨害を実行しディセプティコンのサポートを行っていた

 

しかしそれ以外は他にやるべきことが無かったのでハッキングした衛星でネットワークを使い人間共の文明を観た

 

人間共が作り出した文明など我々と比べれば取るに足らないと思っていたがそうではなかった

 

むしろ俺の想像を遥かに越えていた、それは音楽だ

 

人間が発する歌声、楽器

 

それだけが俺の好奇心を掻き立てた

 

それが切っ掛けだったのだろう

 

人間という存在に惹かれてしまったのは

 

 

 

 

 

 

突然だが、楽器の発祥は国によって異なる。

 

アメリカ、メキシコ、イギリス、中国、オーストラリア、その他諸々

 

そして三味線の発祥地である日本

 

楽器だけとは限られてはいないが人間は国々を駆け巡り他の者へと文明を伝え広めていくこともよくあるそうだ

 

・・・つまり何が言いたいかというと、どういう原理で自分の体が三味線になったということだ

 

事の発端は目の前に現れたのはマトリクスに触れたときだ

 

そもそもあれは本物のマトリクスだったのだろうか?

 

マトリクスは本来オールスパークから派生された物だ。リーダーの証を意味しており我々トランスフォーマーはそれをリーダーのマトリクスと呼んでいた

 

金属に生命を生む力をオールスパークと違いマトリクスはトランスフォーマーを蘇生させる能力を持つが転生させることができるなど聞いたことがない

 

いや、マトリクスについては後で考えるとしてまずは今の状況だ

 

現在、三味線になっている俺は箱に詰められている

 

あれからレーザービーク達はどうなったかもわからない。俺と同じ別の何かに変わっているのかもしれない

 

視界は暗闇に包まれているし有機物故に変形できない為身動き一つできない状態だ

 

まあ出来たとしても混乱を招き問題を起こしかねないからどの道行動できないが・・・

 

少し揺れを感じるあたり誰かに運ばれているのは理解した

 

そして自分を運んでいる男の声が聞こえてくる

 

誰かを呼んでいるようだ

         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「峰門《みねかど》、持ってきたぞ」

 

??「ありがとう、大和」

 

峰門という名の男は箱を受け取り三味線(音波)を取り出し慣れた手つきで弦を弾く

 

よく見ると峰門の左腕は義手だった

 

大和「・・・その腕でよく演奏できるな、やはりお前は音楽の天才だ」

 

峰門「そんなことないよ、やっぱり左手の感触がないとしっくり来ない」

 

大和「そうか・・・すまない、俺が油断さえしなければ」

 

彼らは都市の軍人である。綿月大和は防衛軍を率いる総隊長、清水峰門はその副隊長を務めている

 

ある日、都市に妖怪が襲撃しその防衛にあたっていた

 

結果誰一人犠牲者は出なかった。しかし、瀕死の妖怪が最後の力を振り絞り大和に襲い掛った。それに一早く気付いた峰門は大和を庇い左腕を食いちぎられたのだ

 

峰門「顔を上げなよ、君は総隊長だ。あのとき死者はいなかったんだから寧ろ誇るべきだ」

 

大和「だが・・・」

 

峰門「いつまでも過去を引きずっては軍務に支障がでる。民間人を守り抜くのも私達の役目だ。それに、君の子供がもうすぐ産まれるんだろう?僕よりも彼女の傍にいるべきだ」

 

大和「ああ、わかった」

 

そういって大和は部屋から出ていき一人になった峰門は再び三味線を弾く

 

♪~♪♪♪♪♪♪♪~♪♪~♪♪~・・・・

 

弾かれた弦は静かに鳴り響く

 

サ(・・・)

 

本体であるサウンドウェーブは姿が変わったとはいえ人間に自分の体を弄ばれるのは嫌悪感を抱いていたが三味線の音色を長々と聴いていると心が安らぐようになっていく

 

 

サ(まあ・・・悪くない)

 

 



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Mission2-3 part2

サウンドウェーブside

 

あれから200年の時が経過した

 

この200年間の中でいくつかの情報で分かったことがある、かつてこの世界の人間は、前世で出会った人間とは違って寿命の概念がなかったのだ

 

だが都市の外では妖怪という生命体が確認されたことで穢れが生まれてしまい人間に寿命を持つようになってしまった。いわゆるウィルスのようなものだ

 

それだけではない、この世界の人間は稀にだが産まれ持つ能力が存在する

 

現に綿月大和の娘達がそうだ

 

まずは姉である綿月豊姫、海と山を繋ぐ程度の能力を持っている

 

その力は空間の点を繋ぎどのような場所でも移動できるのが可能。まさに人間スペースブリッジだ

 

その妹である綿月依姫は神霊の依代となる程度の能力

 

この世界の神を身に宿し、その力を利用することが出来るとても強力な能力だ

 

強力過ぎる故、彼女の身体に負担が激しい為に過度な能力の使用は禁じられているが、いずれ使いこなすようになれば防衛軍に大きな戦力となるだろう

 

因みに俺も能力を持っていることが二つ判明した

 

一つ目は音を操る程度の能力

 

二つ目は情報を操る程度の能力だ

 

このようなことを知ったのもこの能力によって調べることが出来た

 

・・・まあ、ただの三味線がこのような能力を持っていること自体奇妙な話だが

 

俺は音を操り人間の《心》を読む、次に情報を操ることでこの世界の知識を調べ続けていたのだ。

 

前世と違ってコンピューターや手を使わずに情報収集を実行できるのは便利だがせめて人の姿に転生したかったと今でも思う時はある

 

俺は今、峰門の部屋で一人・・・いや、一挺置かれており周りには誰もいないので再び情報収集を行っていた

 

200年が経過してから部下達の行方も分からず終いだ。三味線の姿になった俺のように別の姿に転生したか、それともこの世に存在していない可能性があるだろう

 

 

 

 

 

 

??「妖力を感じて来てみれば三味線とは面白いですね」

 

サ(!!?)

 

誰もいないはずの部屋に一人の青年がそこに立っていた

 

 

 

サ(全く気配を感じられなかった。一体何者だ?他の人間とは明らかに異質だ)

 

??「意思を持つ三味線に異質なんて言われたくないです」

 

どうやらこちらの思惑が感知できるようだ

 

ツクヨミ「私は月読命。この都市の神です」

 

青年はそう名乗ってきた

 

なるほど、こいつが噂の神か

 

 

前々からこの都市に神が存在するという情報は知っていた

 

外見はその辺の人間と変わらないがそれだけだ。この青年からただならぬ力を感じるのだ

 

これが本当の神が使う神力というやつか

 

そう解釈した俺は警戒心を高める

 

サ(妖力を持つ俺を妖怪と判断し破壊する為に来たのか?)

 

ツ「いえ、ただ単に気になっただけですよ。それに、貴方からは穢れを感じられない。私の思考を読めば分かると思いますが?」

 

俺はツクヨミの心を読んだが彼の言うことに偽りはなかった

 

ツ「妖怪は穢れを持って生まれますが時には穢れを持たない者もいるのですよ」

 

サ(俺はそれに含まれているのか?)

 

ツ「そうですね、貴方は三味線に転生・・・と言うよりも、三味線に貴方の霊魂が宿ったと言ったほうが正しい。つまり付喪神ですね」

 

ツ「妖力が高まればいずれ肉体を持つことが出来るでしょう」

 

ツ「それで、自分の利益に繋がる情報は見つけましたか?」

 

サ(貴様どこまで知っている?)

 

ツ「何も知りません。ですが貴方の目的は理解している」

 

サ(・・・)

 

ツ「ところで、貴方の名前を教えてほしいのですが」

 

サ(答える義理はない)

 

俺はそう答えた

 

ツ「コタエルギリハナイ・・・変わった名前ですね」

 

・・・こいつは馬鹿なのか?それともわざとか?

 

どちらにせよ食えない神だ

 

ツ「冗談ですよ。貴方の名前はまたの機会に聞きます」

 

ツクヨミはそういって部屋から消え去った

 

少し奇形的な神だったが嘘は何一つ言っていなかった

 

肉体を持つことが出来る、有意義な情報を手に入れた

 

肉体を手に入る為には妖力が必要だ、それに関しては時を待つしかない

 

 

 





読者の皆様、新年明けましておめでとうございます

作者の米握りです

後、遅くなって申し訳ございませんでした

理由はネタが思い付かない=スランプDEATH(ToT)

え?何故顔に包帯巻いてるかって?

そりゃあもちろん顔を剥がされたに決まってるじゃないですか

HAHAHAHA


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Mission2-3 part3

あのツクヨミと出会って100年の時が過ぎた

 

とある大きなライブハウスに演奏会が開かれている

 

そこでは都市の有名な演奏者や楽団が集まっておりプログラムに従い一組ずつ出演していた

 

峰門もケースに入れた三味線(音波)を背負い出演者として何度も参加している

 

彼は80年前に軍を退職していた。理由は峰門に寿命が出来てしまったからだ

 

肉体は徐々に衰弱しておりこの都市でトップレベルの頭脳を持つ八意永琳という科学者曰く、何時死んでもおかしくない状態とのこと。この事実を知るのは本人だけではなく大和とその娘達、そしてサウンドウェーブだけだった

 

前世で出会った人間を知るサウンドウェーブは普通の人間にしては長生きしている方だと違和感を感じていた。

 

しかしここは別世界の地球、最初は穢れが存在していなかったから寿命の概念がない。時間の感覚が違うと自ら納得した

 

残りの人生を愛する音楽に捧げたいと願う峰門は音楽家として余生を楽しむことにしたのだ

 

峰門が奏でる音楽は天才的で、三味線の他にもピアノ・ドラム・バイオリンなど、住民からは彼に使いこなせない楽器は無いと言われるほどで弟子入りを志願する者もいたが全て断っていた。今回の演奏会も峰門の演奏が目当ての来客者が殆ど多い

 

控室には演奏へ向けて準備中の峰門、それを見守る大和と永琳がいた

 

大和「おい、本当に大丈夫なのか?」

 

峰門「心配し過ぎだよ。このとおり指もちゃんと動くしね」

 

大和「心配せずにいられるか。この前倒れたばかりだろ!」

 

永琳「・・・穢れに侵された貴方の体に限界が近づいている。今の私達では寿命を伸ばす技術がない。己の未熟さに悔やまれてならないわ」

 

八意永琳は科学者だけではなく医者でもある。大和と同じ古くからの友人だ。優秀な頭脳を持つ故に多忙な彼女に峰門が毎日のように相談役を務めていた

 

峰門「大丈夫、体も軽いし充分動けるよ」

 

彼は穏やかな笑顔を向けるが二人の表情は沈んだままだ

 

サウンドウェーブは彼の言うことが全て嘘だと分かっていた

 

サ(馬鹿な人間だ。素直に弱音を吐けば良いものを・・・)

 

峰門は活気のある振る舞いをしているだけで実際右手も動かなくなって来ている。サウンドウェーブは自室で一人吐血する彼を何度も見ていた。大事な友を心配させない為に無理をしている

 

人間の体は妖怪よりも遥かに脆い、それでもなお音楽に執着し続ける峰門を理解できなかった

 

サ(自分の体は自分が一番分かっているはずだ。なのに何故ここまでする必要がある?)

 

サウンドウェーブ自身音楽に執着心を持つが峰門のように命を賭してまではいかない。ここまで来ると狂人に見える

 

サ(それだけ・・・か?それだけの為にこの人間は)

 

サウンドウェーブは彼の心を読んだ途端疑問が晴れた

 

音楽に対する愛情

 

その想いが彼を動かしているのだ

 

サ(・・・この腑に落ちない感情は一体なんだ?前回もそうだ。始めてあの人間を見た時、何故か同じような事があった)

 

演奏会も終盤を向かえ、取りを務める峰門に出番がやってきた。三味線を手に持ち舞台に向かう

 

舞台に足を踏み入れると同時に歓声と拍手が峰門を覆い被せる

 

位置に着いた峰門は三味線を構え、碌に動かない右手に鞭を打つように撥で演奏を開始した。弦の音色は静まり返ったホール全体に響かせた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

演奏会が終了して数日後

 

峰門は再び倒れ病院に搬送された。もうすぐ命の蝋燭が消え果てようとしている

 

サウンドウェーブは峰門の自宅の暗い部屋で置き去りにされたままだ

 

サ(頃合いか・・・)

 

彼の目的は転生して以来消息を絶った部下の捜索だ。肉体を手に入れるのを第一目標として漸く実行できるのだ。だがいくつか問題はある

 

前世と違って今は通信手段がない。信号弾も所持していない、ならばサイバトロン語を使いあらゆる場所にメッセージを残すしかないだろう。それに部下達が生存しているかどうかだ。有機生命体に転生していると考えるならあまり時間を掛けるわけにはいかない

 

まずは肉体を具現化させる。そう考えた彼は実行しようとするが玄関の音が聞こえた為待機する

 

サ(不審者か?)

 

此方に向かってくる足音が聞こえてきたが変に感じた。通常なら一定のリズムで発せられる筈だが今聞こえる足音はバラバラで安定していない

 

部屋のドアが開きそのまま三味線に近づいてきたのは病院に眠っている筈の峰門だった

 

峰門「・・・ハア・・・・・ハア・・・・・・」

 

サ(バカな!彼処からかなりの距離があるというのに!)

 

峰門の顔色は悪く息も絶え絶えで今にも倒れそうだ。この状態では病院から出ることはできない。病衣の服装を見ると抜け出して自らの足でここまで来たのは間違いない

 

峰門は正座するとカチャカチャと震える義手で三味線(音波)を構え演奏を始めた

 

だが彼の演奏はいつもとは違い、力が入っていないかのように弱かった

 

かつて鮮やかで美しかった音色も今では一つ一つ途切れリズムが安定していない

 

それでも彼は撥を離さず弦を弾くのを辞めなかった

 

サ(まただ、この感覚。鬱陶しいはずなのにそれが好ましくも想ってしまう)

 

サウンドウェーブは気付いた。峰門に対して感情を抱いていることに

 

サ(漸く理解した。今思えば、始めて彼の演奏を聞いた時はもう既に魅了されていたのだな。・・・フフ)

 

峰門「ゼェ・・・ゼェ・・・・・・ねぇ・・・」

 

峰門は弦を弾きながら数百年共にしたパートナーに声を掛けた

 

峰門「・・・ごめんよ・・・君を・・・奏でて・・あげら・・・れるのは・・・これ・・・で、最・・・後だ」

 

サ(・・・)

 

弦の音が弱まっていく度に死が近づいている。まるでゼンマイ仕掛けのオルゴールのように

 

峰門「今まで・・・・・・ありが・・・と・・・う」

 

彼は動かなくなった。もう彼の奏でる音色は聞くことはできない

 

力を失った右手から撥が膝元に転げ落ちる

 

それでも、左の義手は三味線を離すことはなかった

 

 

 

 

サウンドウェーブは肉体を具現化しもう二度と動かない峰門に目を向けた

 

死してなお弦を弾こうとするその姿に凛々しさを感じる。とても死んでいるようには見えない

 

サ「清水峰門、最期まで馬鹿な人間だ。だが、いい相棒だった。・・・お前もそう思うだろう?」

 

そう言って視線を部屋の入口に目を移す

 

?「・・・気付いてたのね」

 

入口から八意永琳が姿を現す。彼女の頬には涙痕が残っていた

 

 

サ「科学者八意永琳・・・本名、八意××。俺のことはツクヨミから聞いたな」

 

永琳「名前以外はね。さすがに私の本名まで分かるのは予想しなかったけど」

 

サ「俺の存在を知っているのはお前とツクヨミ、後は綿月大和だけか」

 

永琳「・・・人の心を勝手に読まないでほしいわね」

 

永琳「それより貴方はこれからどうするの?お仲間を探しに行くのでしょう?」

 

サ「・・・ああ、だが他にもある」

 

 

サウンドウェーブは峰門の亡骸を見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は既に亡き相棒の意志を受け継ぐことを決心していた

 

サ「まだ俺の名前を教えていなかったな」

 

 

 

 

ディセプティコン情報参謀 

 

サウンドウェーブ改め

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空門「俺の名は清水 空門《からかど》。清水峰門の相棒だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、何時までたっても文章力が上達しない愚作者の米握りです

空門「空門だ。改めてよろしく頼む」

やっと更新できたよ!マジでシリアス難しい

空門「今回は特に、無理矢理感が酷い。次はもっと早く更新できるようにしろ」



はい、善処します



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Mission2-3 part4

♪♪♪♪♪♪~~~~♪~~~♪~~~♪~~~♪♪♪♪~~♪♪~~・・・

 

ライブハウスは今、会場内を支配していた三味線の音色が終演した

 

三味線の次は観客達の拍手が波のように押し寄せる

 

だがいつもと違うのは、演奏者だ

 

ステージの上に立っていたのは三味線を持ち、赤いバイザーサングラスをかけた男。清水空門

 

空門は今、清水峰門の忘れ形見として都市の人々から注目を浴びている

 

 

 

 

峰門の死が知れ渡った時、多くの人々が悲しんだ

 

本来は老衰死だが、永琳と綿月家は混乱を招かない為に妖怪の手によって殺められたと偽の情報を流したのだ

 

サウンドウェーブは自分の名を清水空門と改名し峰門の後継ぎとして音楽家になることを決意、会場を回って毎日のように演奏する。勿論、情報収集も行っている

 

彼は空いた時間の時に都市を抜け出し仲間を探索していた。当然襲いかかってくる妖怪はいたが能力や体術で全て返り討ちにしあらゆる場所にサイバトロン語のメッセージを残し都市に戻る。仲間を発見するまで何度も実行するが未だに成果は出ない

 

 

空門「移住計画?」

 

永琳「ええ、まだ先の話だけれど」

 

研究室に呼ばれた空門が聞かされたのは月面移住計画だった

 

その名の通り都市の住民全てを月面へ移住させるかなり大規模な計画だ

 

既に大型ロケットを設計しているが完成させるにはまだまだ時間が掛かると言うのだ

 

永琳「出発予定は200年後、それまでにはロケットは完成しているわ・・・けれど」

 

空門「わかっている」

 

猶予は200年、それまで仲間を発見しなければならない

 

もし見つからなかった場合、月に移住する代わりに地球には戻るのは不可能、それは探索が出来なくなってしまうということだ。それは出来るだけ避けたい

 

 

 

空門side

 

 

 

永琳「空門、一つ聞きたいことがあるの」

 

空門「なんだ?」

 

永琳「もし仲間が見つかった場合、貴方はその後どうするつもり?」

 

空門「・・・」

 

どうする・・・か、前世では宇宙を巡りオートボットと対立した、あらゆる物をを破壊してきた。全てはディセプティコンの為、メガトロン様の為に忠義を尽くしてきた。

 

それ以外の生き方など俺には存在しなかった・・・だから

 

 

 

 

空門「分からない。もしその時が来るなら、俺はこの都市を去るつもりだ」

 

その言葉を聞いた彼女は悲しそうに俯いた

 

永琳「・・・そう」

 

空門「永琳、一つ言っておくが・・・俺は峰門ではない」

 

永琳「・・・」

 

空門「彼はもういない」

 

 

 

そう言って俺は研究室から出ていった

 

 

永琳「ええ、分かってる・・・分かってるわ」

 

 

 

 

 

空門sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

とある森の中、そこには二匹の妖怪がいた

 

一匹目は一つ目で黒い豹柄の体をしておりその背に乗っている二匹目の鳥の妖怪はある物を見つめていた

 

そのある物とは、木だ。その木には文字が記されていた

 

????「サイバトロン語・・・間違いない、これはサウンドウェーブのメッセージだ。ようやく見つけた」

 

????「・・・けどよ、これはいったいなんなんだ?お前はどう思うよラヴィッジ?」

 

ラヴィッジ「・・・」

 

一つ目の妖怪ラヴィッジは分からないと首を横にふる

鳥の妖怪の正体はコンd・・・レーザービークだ!

 

 

レーザー(今変な違和感を覚えたが・・・気のせいか)

 

ラヴィッジ「?」

 

二匹は野良妖怪に転生していたのだ

 

レーザー(それよりサウンドウェーブの奴一体何やってんだよ。音楽活動中?清水空門?意味分からん)

 

記されていたメッセージを訳すとこう書かれていた

 

 

我音波 改め 清水空門 

 

輝く都市にて音楽活動中

 

このメッセージを見た者は

 

都市に入らずその場で待機すべし

 

 

 

 

 

レーザー「とりあえずラヴィッジ、俺はここでサウンドウェーブを待つから食料を集めてきてくれ。」

 

ラヴィッジ「ガウ!!」

 

レーザー「ちゃんと食えるやつ持って来いよー」

 

ラヴィッジは森の深くまで走っていった

 

 

 

レーザー「・・・チッ、面倒なものに変わっちまったもんだぜ。有機生命体は不便で仕方ない」

 

 

 

 




どうも作者の米握りです

ようやくこの二匹を出せm「ガウ!」痛だだだだ!!

ちょっと足噛まないで!!

レーザー「おい愚作者、part4ってなんだよどんだけ引きずるつもりだ!!あと更新遅い!!」

いやほんとすんません正直自分もpart4まで行くのはないなとは思ってました

あと遅くなってすいませんでした。何せ学生なもんでテストとかいろいろ忙しいんです!!

レーザー「そんなもん気合いでどうにかしろよ」

気合いでなんとかなるなんて世の中甘くねぇんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!(血涙)

レーザー「・・・なんか、すまん」


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Mission2-4

今日の演奏会を終えた空門はいつも通り都市を抜け出し仲間の探索を行っていた。

 

メッセージを残したあらゆる場所に仲間が待機しているか一つ一つ確認していく。

 

すると、メッセージを記されている木に二匹の妖怪が居るのが見えた。

 

一匹目は木の側で体を丸くして寝ている単眼で四足歩行の妖怪、二匹目は枝の上にとまって遠くを見ている鳥型の妖怪だ

 

姿は変わっているが間違いなく自分の部下だと確信した空門だが念の為、その妖怪達に近付きサイバトロン語で声を掛けた

 

 

 

空門「%◎£▽※§¤〆ゝ∴♯」

 

四足歩行の妖怪は主人だと理解したのか尻尾を振りながら空門の周りを走り回る

 

レーザー「おいおいよりによって人間に変わっちまうとはツイてねえなサウンドウェーブ」

 

空門「いや、人間ではない。付喪神という名の妖怪だ」

 

レ「・・・は?ツクモガミ?ヨウカイ?なんだそりゃ」

 

空門は自分が転生した後の経緯を話した

 

レ「ちょっと待て300年前!?俺達が転生したのはつい最近だぞ」

 

空門「何?そうか、転生の時系列は人によって定まらないと言うことになるか」

 

レ「マジかよ、まあたかが300年だ。気にすることはないな」

 

レ「取り合えず事情は分かった。ところでよ、お前性格変わったか?」

 

空門「何?」

 

レ「なんていうか・・・前世と比べて少し晴々しいというか狡猾な感じがちょっとだけ無くなったような気がするぞ。そのバイザー越しでも分かる。あの都市で何があった?」

 

空門「・・・そうだな。簡潔に言えば彼処は退屈しのぎにはなるということだ」

 

レ「退屈しのぎ・・・ねぇ。自分が清水空門と名乗っているのもそれが理由か?」

 

空門「そうだ」

 

レ(それだけじゃないと思うが、今は聞かなくてもいいな)

 

 

 

前世で彼は情報参謀として数々の任務を不言実行で難なくこなしてディセプティコンを勝利へと導き、主であるメガトロンからは厚く信頼されている。

 

そんな彼を良く思わない者も多くいた

 

常にメガトロンに付き従う為、周りからはゴマすりのグズ野郎と批判されることもしばしばあったが当の本人はそんなこと気にもしない

 

レーザービークはラヴィッジと同等相棒として長い付き合いだからこそ彼の心境の変化が分かるのだった

 

レ「取り合えずこうしてチームが揃ったんだ。これからどうするかはあんたが決めてくれ」

 

空門「まず仲間の捜索を継続する。この世界に転生したのは我々だけではない可能性がある。そして200年後にあの都市の住民は月へ移住する。出来るだけ人手を増やしたい」

 

レ「なんでだ?」

 

空門「先程説明したようにあの住民は穢れを嫌う。俺は良くともお前達を歓迎されることはない。むしろ討伐されるだろう」

 

レ「OK納得」

 

空門「あの都市で仲間は見つからなかった。そちらでディセプティコンらしき者を発見したなら知らせろ」

 

レ「了解・・・と言ってもなぁ」

 

空門「簡単ではないことは分かっている。お前の勘でもいい、どのような情報でも構わない」

 

レ「どんな情報でもいいなら文句は言うなよ。いくぞラヴィッジ!」

 

ラ「ガウ!」

 

二匹は森の深くまで飛び出して行った

 

 

ツ「良いお友達ですね。少し羨ましいです」

 

木の陰からツクヨミが姿を現す

 

空門「話は聞いていただろう?彼らは俺の大事な部下だ。もし手を出せばたとえ神である貴様でも容赦はしない」

 

ツ「もちろん、此方としても貴方とは敵対したくない。貴方の演奏、結構気に入ってますからね」

 

ツ「ですがもし貴方が都市の民達に刃を向けるならその時は・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツ「消す」

 

 

 

 

 

言葉と共に放たれた殺気の風が空門に襲い掛かる

 

 

 

空門「・・・」

 

 

ツ「何はともあれ月面移住まであと200年、お互い仲良くしましょう。では」

 

 

 

 

 

 

 

空門side

 

 

 

ツクヨミが消えるように去って行き残された俺は片膝をついた

 

 

空門「・・・ップハァ!!・・・ハァ・・・ハァ・・・」

 

次元が違う。前世であんな者は一人として存在しない

 

呼吸をするのも忘れてしまうほど、立っているだけで精一杯だった

 

額に液体が流れているような感覚がするのに気付き手を触れる

 

掌を見ると濡れており少し冷たい

 

上空を見れば雨雲は浮かんでおらず天候は快晴

 

そうかこれは汗だ、それも冷や汗

 

かつて金属生命体だった自分に汗をかく経験などない

 

ここまで恐怖と焦りに支配されることもなかった

 

もしあるとすればシカゴでオートボット戦士バンブルビーと対立して以来だがあんなものでは比べ物にならない

 

当時思わぬアクシデントさえなければ自分が敗北することはなかっただろう

 

力の差は圧倒的、どのような手段をもってしても勝目はない

 

奴は何時でも俺を殺せる。粗暴な行動は慎むべきだな

 

・・・む?日が沈み始めたな、そろそろ都市に戻るとするか

 

空門sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レーザービークside

 

俺たち二匹はサウンドウェーブ・・・いや空門・・・あーもうどっちでもいいや、空門の元から離れて数時間経過して今は夜だ

 

アイツの言った通りこの時間帯だと妖怪が活発に動き出してる。

 

て言うかスッゲェいた

 

見た目や仕草といい殆ど野獣だな、ギャーギャー吠えてばかりで言葉もろくに話せねぇ奴ばかり

 

その中から仲間捜し出すってかなり難しい

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

・・・・・・・あれ?

 

今思い出すとディセプティコンで普通に言葉話せる奴っていたっけ?特にモブ

 

こんなこと言うのもなんだけどディセプティコン荒くれ者しかいないから咆哮をあげては物壊すの繰り返してばかりだったな。まあちゃんと喋る奴も結構居たけどさ

 

そう言えばオートボットの連中でまともに喋れない奴はいなかったな。

 

黄色いラジオ蜂野郎以外は普通に喋ってた。あいつらスッゲェ口悪いけど

 

・・・なんかムカつくな、何でだろ

 

ラ「ガウ!」

 

レ「うわ・・・なんだこりゃ」

 

 

 

ふと森から出ると妖怪が死んでいるのを見つけた

 

頭を踏み潰されたり身体を引き千切られたり、他には丸焦げにされ灰になったりと無惨な亡骸がゴロゴロ転がっていたりと酷い有様だ

 

ウェッ、これが死臭ってやつか?死んでから数日経ってんな。吐き気もするし最悪な気分だ、ったく有機生命体はこれだから嫌なんだ。あー臭い臭い

 

しかしこいつら何があった?妖怪同士の食い合いにしては不自然だ、まるで何者かに殺されたような

 

都市の人間が殺ったのか、それとも別の妖怪が殺ったのか

 

もしかしたらそいつはディセプティコンの可能性があるかもな

 

なんだよ案外いい情報すぐ見つけられたじゃねぇか

 

ディセプティコンだという保証は出来んがな

 

けどこれだけじゃ足りない、もう少し調べるとするか

 

 

 

 

 

 

 

 




お久し振りです。愚作者の米握りです
遅くなって申し訳ごさいませんでした。

就職活動の最中で更新はなかなか難しいです

まあこんなつまらない小説待ってくれる読者なんていないと思いますがね

・・・ん?じゃあなんで続けているんだって?

まあ単純に作りたいからですよ。面白い面白くない関係なく

最近・・・というかいつもスランプ気味ですが、これからも幻想鋼転生をよろしくお願いsレ「いいから次の話をとっとと作れ!」

・・・はい


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Mission2-5

とあるライブハウスの会場はいつも通り満席だった

 

♪~♪♪♪♪~♪♪♪♪♪♪~♪~♪

 

 

 

ステージの上に立つ二人、清水峰門と清水空門は今日も三味線の弦を弾く

 

演奏が終わり観客達の拍手が送られた二人は客席に向かってお辞儀する

 

二人は互いに手を取り合い微笑んでいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空門「・・・む、夢か」

 

最近夢を見る

 

峰門と共に演奏するという夢

 

都市に戻った俺は家で情報収集をしている途中で寝てしまったようだ

 

もしこの場にメガトロン様が居れば叱責されるだろうな

 

 

 

顔を洗おうと立ち上がると玄関からノックの音が聞こえた

 

空門(この時間帯だと多分アイツか)

 

玄関を開けるとそこには綿月大和の娘の一人、綿月豊姫がいた

 

空門「また訓練抜け出したのか?今頃依姫がお前を探してるのが目に見える」

 

豊姫「今日は休みですよ。ほらほら、桃を持って来ましたから一緒に食べましょう♪」

 

豊姫は訓練を抜け出す度によく俺の家に来ている。誤魔化しているのは心を読まずとも丸分かりだがあえて何も言わず家に入れることにした

 

後の展開がどうなるかも読めるしな

 

 

 

♪~♪♪~♪♪♪♪♪♪~~~~♪~♪~

 

 

豊姫「ハァ~癒される。やっぱり桃と空門さんの奏でる三味線のセットは最高ですわ」

 

空門「そう言ってくれると嬉しい限りだ」

 

豊姫「・・・本当に嬉しいです。貴方が峰門様の後を継いでくれたのが」

 

突然豊姫の表情が曇る

 

俺は演奏を止めずそのまま聞き返す

 

豊姫「峰門様は優しい方でした。私達姉妹が子供の時から遊んでくれて毎日のように演奏を聞かせてくれるだけでなく色々なことを教えてくれました」

 

豊姫「永琳様もお父様もとても幸せそうでした。だからこそあの方が亡くなったと聞いた時はもう二度と演奏を聞くことは出来ないと思い私達だけでなく都市の多くの人々が悲しみました。そんな時に現れたのが、清水峰門の忘れ形見と呼ばれた貴方でした」

 

豊姫「空門さんは音楽は好きですか?」

 

空門「勿論だ」

 

豊姫「そうですよね、峰門様は辛い時や悲しい時でも楽しく歌ってましたから。そんな彼に惹かれた人は沢山います。私達も、そして貴方も含めてね」

 

確かにそうだ。この世界に転生して始めて演奏を聞いた時は自然と心が安らいだ

 

片腕を失い感覚のない機械の腕になっても病に侵されても弱音も吐かず諦めないバカな人間

 

そんなバカが死んだ時、何故か嘲笑うことが出来なかった

 

本来見下すべき人間のはずなのにいつの間にか、心のどこかで・・・いや、心の底から惹かれてしまっていた

 

だから始めて気づかされた

 

自分が互いに分かり合える友との出会いを待っていたことを

 

そうでなければ、あのような夢を見ることもなかったのだ

 

・・・それにしても

 

空門「豊姫、お前どれだけ桃を持って来ているんだ。まさかとは思うがこれを此処で全部食べ切るつもりか?」

 

豊姫が持ってきた桃は家の外で並んでいる大型貨物車三台分くらいだ。どう考えても一人の人間が平らげらる量ではない

 

豊姫「それも良かったんですけどね、空門さんにも食べて貰おうかと」

 

空門「待て、確かに桃は旨いし貰えるのは嬉しいが流石にこの量では食べ切る前に腐ってしまう」

 

豊姫「桃は常温保存で三日間持つそうですから大丈夫ですよ」

 

空門「それは分かっている。この量を三日間で全て平らげるのに無理があると言っているんだ」

 

豊姫「そうなんですか?私なら一日で六台分はいけますのに」

 

空門「一日で六台分だと!?」

 

イカれてる、そんなに食べて何故太らないんだ?

 

豊姫「というわけで、あ~ん」

 

空門「止めろ、自分で食べムグゥッ!!?」

 

豊姫が、俺の肩を掴みねじ込むように食べさせる

 

何故まるごと喰わせようとするのだろうか。せめて切ってほしい

 

見かけによらず力が強く振りほどけない

 

 

そんな窒息しかけている俺に救いの手が現れる

 

?「此処で何をしてるんですかお姉様!!」

 

豊姫の背後には妹である依姫が立っていた

 

豊姫「あ・・・あら~依姫いつから此処に?」

 

依姫「訓練抜け出したと思ったらまた空門さんを困らせて!早く戻りますよ!」

 

豊姫「待って待ってせめて300個ぐらいは食べさせて!?」

 

依姫「あれだけ食べてまだ食べる気ですか!!?いいから行きますよ!空門さんいつも姉がすいません」

 

空門「いや大丈夫だ、慣れている。とにかく外にある桃を片付けてくれると助かる」

 

依姫「もちろんです。では失礼します」

 

軽くお辞儀すると豊姫をずりずりと引き摺り去っていった

 

こうして見ているとどちらが姉か分からん

 

切っ掛けはどうであれお陰で目が覚めた。情報収集を再開するか

 

 

 

 

 

来るべき日が訪れるまで時間はある

 

          

この都市に潜む秘密(・・)をじっくりと解明していくとしよう

 

 

 

 

 

空門sideout

 

 

 

 

 

 

レーザービークside

 

 

 

 

 

あの惨状の原因をようやく見つけた。150年も掛けてしまった

 

150年だぞ!!150年も掛かったんだぜ!!?

 

途中他の妖怪に襲われて逃げて回ってたら道に迷って帰れなくなった挙げ句ラヴィッジとはぐれてしまったんだよ!マジで恨むぜ空門、生きて返れたら覚えてろ!!

 

 

 

 

 

 

頭に四本の角、背中に翼手を生やし肌と髪は灰色で赤い瞳をした化け物は妖怪の群れに襲われてる

 

いや逆だ、むしろ襲われてるのは群れの方だ

 

見ての通り化け物としか言えない強さだ

 

素手で首引きちぎるわ掌から弾が発射されて爆発するわ口から炎は出すわ物浮かすわで滅茶苦茶しやがる!!?

 

空からその様子を見てたが迂闊に近寄れねえよ。あんなのが前世ではディセプティコンだったなんて正直思いたくない。超逃げたい

 

逃げたいんだけどな、放っておけないんだよ

 

               

あれを見ていると他の妖怪と違って戦闘に慣れている動きをしているからだ

 

妖怪は基本単調な動きで獲物を食らい付くことしかしないが例外はある。その例外っていうのがあの化け物だ

 

炎を出して操るのもそうだが物を浮かしているのは多分重力を操ってるのか?どういう仕組みかは知らんが空門と同じく何らかの能力を持っていることは間違いない

 

 

 

そうこう考えている内に化け物は湖の近くにある木の傍で焚き火を付け、途中で始末したドでかい蜥蜴を食べ始めた

 

話し掛けるなら今しかないと思い近付こうとした瞬間身の周りが暗闇に包まれた

 

レ「な、なんだ?何が起こってグゲェッ!!?」

 

何も見えないせいで木にぶつかってしまい草むらに落ちてしまった

 

 

 

レ「ぐぉぉ・・・イッテェ、なんなんだよクソが‼」

 

あまりの痛みにバタバタと悶える

 

レ「今は夜だったよな、月は出てたのにどうなってんだよ・・・全く見えん」

 

何処を見ても真っ暗、化け物が付けた焚き火でさえも視界に入らない

 

だがその暗闇も長く続くことなく霧のように消え、月の光が灯された瞬間声が聞こえた

 

?「わ、私の闇が!?貴方一体何をしたのよ!?」

 

?「何と言われても、俺はただ貴様が発した闇を壊しただけだが?」

 

レ「ん?なんだ?」

 

 

 

地上には腕を組む翼手の化け物、そして空に浮かんでいるのは白黒の洋服を身に付け金色の長い髪をした女性が向かい合っていた

 

あの金髪妖怪の口振りからするとさっきの暗闇はあいつのせいだったのか

 

でもなんだろう・・・化け物の声、聞き覚えがあるような気がする

 

レ(しかしマズったなぁ完全に話し掛けるタイミング逃した)

 

俺は仕方なく二人の戦闘を遠くで見ることにした

 

金髪「壊した!?どういう原理か知らないけど闇を防いだくらいで調子に乗るな!!」

 

金髪妖怪の手に背中に黒い翼が生えた!?

 

いや生えたというより具現化したって感じだな

 

妖怪はあんなこともできるのか?

 

それとも空門や彼奴と同じように能力を持ってるってことか、さっき闇がどうのこうの言ってたし・・・中二病かよ、しかも剣まで取り出した

 

その剣で斬り掛かっていくも相手の背中の翼手で弾き返され距離を取った直後掌から弾丸のような物が放たれた

 

レ(あいつも銃持たずに撃てるのか!?)

 

放たれた弾は化け物の肩に当たるも傷一つ無かった

 

化け物「その程度か?小娘ェ」

 

弾がショボかったのかそれとも相手がタフ過ぎなだけなのかは今狼狽えてる金髪妖怪を見ると多分後者だな

 

今度は化け物が同じように弾丸を放ち金髪妖怪に直撃・・・しない、弾丸はこっちに向かって飛んで来る

・・・へ?こっち来てるヤバイ!!?

 

レ「ギャァァァァァァァァァァァァァァァ!!?」

 

 

俺は爆発に巻き込まれ悲鳴と共に空高く飛んでいき地上からどんどん離れていく

 

チクショウ!!?ここまで来て振り出しかよ!!

 

 

 

 

 

レーザービークsideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空門side

 

 

レ「ってなことがあったんだよ!!危うく焼鳥になるところだったわ!!」

 

空門「そ、そうだったのか」

 

レ「あの後ラヴィッジが俺を見付けなかったら他の妖怪に喰われてたかも知れなかったんだよ!!」

 

空門「いや・・・まあ、すまなかった」

 

今、俺はレーザービークからの報告(愚痴)を受けている

 

レーザービークは俺と同じく諜報のスペシャリストだ

 

オートボットとの戦争で活躍出来たのも彼とラヴィッジの協力があってこそだ

 

そんな彼が情報を集めるのに150年もかかってしまうのは想定外だった

 

 

 

前世と違い彼らは有機生命体だ。俺のように能力を持っていないし通信機能や追跡装置など持ち合わせてはいない為荷が重かったのだ

 

 

通信機を装備しなければ仲間との連絡も取れない

 

 

俺以外はな

 

空門「レーザービーク、報告はもういい。直接見るから頭を出せ」

 

レ「え、なんで?見るってどういう・・・」

 

空門「能力を使う」

 

俺の《情報を操る程度の能力》は相手の思考を読めるだけではない

 

相手の身に起こった出来事や聞いた物の記憶を視ることができるのだ

 

だがこれは相手の身体に直接触れないと発動できないのが短所だ

 

レーザービーク頭に手を触れ目を瞑ると彼の記憶が脳内に浮かび上がる

 

そこで見たのは森の中に妖怪のあらゆる変死体、突然の暗闇、大きな翼手と四本角の妖怪、それに対立する金髪の人間・・・いや闇を操るのだから妖怪だろうか?

 

結局名前は判明しなかった

 

だが先程レーザービークは言っていた。四本角の妖怪の声には聞き覚えがあると

 

 

 

当然だ、忘れるはずもない

 

この妖怪は、このお方は間違いない

 

そうか、貴方もこの世界に・・・

 

転生してようやくの主の発見で思わず口元を緩めてしまった

 

空門「レーザービーク、メガトロン様を見つけたぞ」

 

レ「メガトロン様!!?てことはやっぱりあれが・・・」

 

空門「今すぐ合流したい所だが俺は都市を離れることはできない。レーザービーク、すまないがもう一度捜索に向かってくれ」

 

レ「ゲェェッ!?またァ!?こっちは見つけ出すだけで大変だったんだぞ!それにメガトロン様は以外と単純な所あるから下手すりゃ喰われるか潰されちまう!」

 

空門「落ち着け、あと単純とか言うな。それにメガトロン様はこの都市に近付いている」

 

レ「なんでそれが分かるんだよ」

 

空門「防衛軍の偵察兵が四本角の妖怪と金髪の妖怪が共に行動しているのを見つけたらしい。前のように捜索が長引く心配はない」

 

本来別の方法の探すべきだがこれ以上部下を危険な目に遭わせるのは心苦しいがやむを得ない。今は人手が足りないのだ

 

レ「そうか、なら安心・・・いや出来ねぇよ!まだ喰われる可能性があることがまだ解kモゴォッ!!?」

 

駄々をこねる相棒を黙らせる為ある物を口に突っ込んだ

 

レ「いきなり何を・・・なんだこれ!!?」

 

空門「うまいだろう。それは桃という人間の食べ物だ」

 

レ「ウマイッ!!その辺の木の実とは比べ物にならねぇぞ!!」

 

因みに桃は元々豊姫から差し入れで頂いた物だ

 

レーザービークには悪いがこれを使ってもう一仕事して貰おう

 

空門「今回桃はこれだけしか持っていない。もし我々がメガトロン様と合流出来ればたらふく喰わせてやるが・・・どうだ?行ってくれるか?」

 

レ「OK牧場任せてくれ!!絶対メガトロン様連れてくるからな!!行くぞラヴィッジ!!」

 

ラ「ガウッ!」

 

 

 

チョロい、ここまで行くと逆に不安になるな

 

 

 

 

 

 

 

 




お久しぶりです。
愚作者の米握りです

レ「もう4ヶ月ぐらい経ってるよな」

仕事忙しくて作る気力が出てこねぇ

かと言って辞めたくないしなぁ

レ「ふーん」

・・・なんかテンション低いですね

レ「だって話進まねぇんだもん。ダルくなってきた」

いきなり作者の本音言わないで!!?




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Mission2-6

レーザービークside

 

やっちまった、完全に乗せられた。だってしょうがないじゃん

 

桃旨かったんだもん……いやホント

 

食った時の衝撃半端なかった。人間のケツみたいな形してるクセにだ

 

果物…だっけか?

 

前までラヴィッジが調達した木の実とかキノコとか食ってたがどれもマズかったからなぁ

 

空門の奴あんなもん何処から採ってきたんだ?今度教えて貰お

 

空門(いや、残念ながら桃は都市しか作られていない。因みに桃の他にリンゴやみかんに苺など様々な果物が作られている)

 

マジか・・・あれ?

 

レ「ちょっと待て。なんで空門の声聞こえんの!?」

 

空門(これも俺の能力による念話だ。)

 

レ「それ出来るならなんで150年前に言わなかったんだよ」

 

空門(すまん、これは対話相手との距離によって効果が成り立つ。あの時の俺はまだ未熟で13kmしか届かなかったのだ)

 

レ「今は何処まで届くんだ?」

 

空門(地球の反対側までだ)

 

レ「ブラジルの人聞こえますか~ってか。それどうやって調べた?」

 

空門(・・・まあ、協力してくれた奴が居てな)

 

レ「ふーん・・・お?」

 

あれこれ念話している内に森の中に二つの影が見えた

 

あの時見つけたメガトロン様と思われる四本角の化物と何故か頭を押さえ蹲ってる闇を操る金髪妖怪

 

空門(見付けたか?)

 

レ「見付けはしたけどよ…前まで殺し合ってた筈だよな」

 

問題はどうやってメガトロン様にコンタクトを取るかだ。

 

いきなり声かけて捕まってぱくりんちょされると思うとやっぱり近付けない

 

とりあえず円を囲むように飛び回り注目を浴びせるか

 

空門(ここまで来て怖じ気づくな)

 

レ(無茶言うなこれで精一杯なんだよ!)

 

 

化物「ん?」

 

レ(こっち見た。頼む!これで俺だと気付いてくれぇ!!)

 

化物はこっちを見たまま動かない。もしや気づいたのかと思いきや

 

化物「いい加減起きろ、行くぞ」

 

金髪「誰のせいだと思ってんのよ…」

 

金髪を連れて去っていく

 

レ(え、ちょっ、あれ?)

 

空門(どうだった?)

 

レ(悪い、失敗した)

 

空門(・・・おい)

 

レ(けどこっち見た時何が考えてたような仕草をしてた)

 

空門(なら今すぐ追え)

 

レ(ああ)

 

木に止まってた俺はメガトロン様から目を離さないように向かった方向へ翼をはためかせ再び上空へ飛んだ途端思わぬ事態が起こる

 

 

レ「はぁ!?なんでそこにいんだよ!?」

 

 

メガトロン様の周りにラヴィッジが走り回っていた

 

レ(もう何でもいい。話し掛けるなら今しかない!ナイスだラヴィッジ!!)

 

レーザービークsideout

 

 

 

 

 

 

 

 

源道side

 

今俺の周りに単眼の豹のような妖怪が一匹はしゃぐように走り回っている

 

見ていると先程見た鳥と同じようにと何故か懐かしさを感じるのだ

 

豹を撫でるとゴロゴロと転がり俺の手を両前足で挟み込み指先を甘噛みする

 

ル「なにそいつ。食べていい?」

 

源道「駄目だ。お前は食べること以外頭にないのか?」

 

ル「だって腹減ったんだもん」

 

源道「・・・はぁ、まあいい何か食料になるものはないか」

 

ル「あれ食べたい」

 

源道「なに?」

 

ルーミアが指を差す方向を見るとさっき俺を見ていた鳥がこちらに向かって来ている。やはりあの鳥何かあるな。このままではまずい……ルーミアには悪いが眠ってもらうしかない

 

源道「・・・ルーミア」

 

ル「へ?なnゴハァッ!!?」

 

拳骨を落とし意識を刈り取った。本当にすまんな

 

気絶したルーミアの頭に大きなたんこぶが出来てしまった。

 

鳥「えっと、メガトロン様?」

 

!!?

 

源道「おお、どうりで懐かしく感じる筈だ。なぁ、レーザービーク」

 

レ「え…分かってたんですか!?」

 

源道「薄々感じていたさ、ということはこいつはラヴィッジだな」

 

ラ「ガウ!!」

 

源道「お前たちがいるということは…」

 

レ「勿論、サウンドウェーブもこの世界にいますよ。今は清水空門って名乗ってますけど」

 

源道「ほう、清水空門か。向こうも何かあった(・・・・・)だろうな。フハハハハハハ」

 

この世界で部下との再開に歓喜した俺はレーザービーク達と転生してから今までの経緯を話し合った

 

レ「ヘェーそれから源道って名乗るようになったんですね」

 

源道「ああそうだ、あとそこで寝ているのはルーミアだ。」

 

レ「それがですか」

 

源道「闇を操ることが出来る」

 

レ(うん、知ってます)

 

源道「その闇で相手の視界を奪うことが出来る」

 

レ(ええ、知ってます)

 

源道「一度戦ったがまあまあ骨のある奴でな、弱かったが。少し手加減し忘れて森を吹き飛ばしてしまった」

 

レ(ハイィィィィィィ!!!そりゃ知ってますともォォォォォォォォ!!!俺その場に居たしィィィィ!巻き添え食らったからねェェェェェェェェェェ!!!!)

 

源道「…どうした?」

 

レ「いえいえ何でもないっス~」ニッコリ

 

源道「そうか、まあいい今度はサウンド…いや、空門の元に行きたい所だが。」チラッ

 

 

ル「・・・」

 

白眼を向いたままのルーミアが未だ起きない。ラヴィッジは心配しているのかルーミアのたんこぶをペロペロとなめている

 

レ「ひょっとして死んでます?」

 

源道「それはない、こいつはタフな奴だ。そう簡単には死なんしそのうち起きるだろう。それより今は空門だが、今は都市に住んでいるのだな?」

 

レ「ええそうです」

 

源道「たしか念話が出来るとか言ってたな。今出来るか?」

 

レ「いやそれは空門の能力による物なのでこっちからは出来ないんです」

 

レ(そういえば空門の声が聞こえんな。範囲外ではない筈なのにどうしたんだ?)

 

 

 

 

 

 

 

 

豊姫「はい、あーん♪」

 

空門「だから止めろ自分で食べモゴォ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

源道「仕方ない、都市から一番近いサイバトロン語のメッセージの場所に向かう。お前達は先に行き空門にこう伝えてくれ」

 

源道「『俺はこの世界で生きている』とな」

 

レ「りょーかい」

 

 

 

源道sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レ「報告は以上だ。なんかメガトロン様ハイテンションだったぜ。前世と比べてスッゲェ穏やかになってた」

 

空門「そうか。フフ・・・源道か」

 

レ「おいおい嬉しいのは分かるが何か忘れてねぇか?」

 

空門「ああ勿論覚えてる。都市のあらゆる果物を集めて来てやるさ。そうだ、メガトロン様の分も用意しておこう」

 

レ「よっしゃ!・・・ああそれとラヴィッジの分も多めに頼むぜ。こいつのお陰だからな!」

 

ラ「ガウ!!」

 

 

 

 

 

 




ハイどーも作者の米握りです。

今作品で中々出番のないラヴィッジが活躍しました

レ「愚作者にしちゃ何時もより更新早かったな。こりゃ大雨でも降るか?」

今回はモチベーション維持出来ましたからね。

前と比べて文字数は少ないですが

やっぱり人間にとって大事なのはモチベーションだと自分は思ったりしますね

ラ「♪♪」

空門「旨いか、よかったな」

空門さんもラヴィッジも嬉しそうです

レ「たまにはこういうオチもいいかもな」





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Mission2-7

空門side

 

都市から抜け出した俺は部下を連れて主君であるメガトロンの元へ向かっていた

 

片手には果物が入った篭を持っている

 

空門「レーザービーク、お前は先に行きメガトロン様に待ち合わせ場所を知らせろ。この篭も渡してくれ」

 

レ「・・・」

 

何故か返事がない部下に疑問を抱き足を止めた

 

空門「どうしたレーザービーク、返事が「決めたぜ空門!俺達は改名することにした!」…なに?」

 

突然叫ぶように宣言したレーザービーク

 

レ「俺、ラヴィッジと話し合ったんだ。一度死んで、サウンドウェーブは生まれ変わった。メガトロン様も生まれ変わった。戦ってばかりじゃない世界(・・・・・・・・・・・・)で互いに新しい人生を歩もうとしている」

 

空門「・・・」

 

レ「だから俺達も改名して生まれ変わろうって思ったんだ」

 

生まれ変わる…か。

 

確かにそうだ、俺達は戦いに敗れ死んだ。本来我々はオールスパークに還る筈だった。しかし気が付けば宇宙にいた

 

そこで現れたマトリクスに触れた途端異変が起こり俺は三味線の付喪神として異世界に転生し、一人の人間との出会いによって俺は変わった

 

長年続く戦い全てが嘘のように一変し、戦士からただの音楽家となり、今の俺が存在している

 

だからといってサウンドウェーブ(かつての自分)を拒絶するつもりはない。だが清水空門(今の自分)は、とても好ましく思っている

 

自由を得ている今、俺は欲望のままに生きる(・・・・・・・・・)と決めている

 

あの大馬鹿者(清水峰門)のように

 

 

 

空門「そうだな、いいじゃないか。その様子だと名前は決めているようだな」

 

 

レ「おう!そんじゃ発表するぜ!まずはラヴィッジからだ!!」

 

部下達に新たな生き甲斐を得たと知り心の底から安心した

 

レ「デレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレ…………デン!」

 

口で言うのか

 

レ「・・・ジャガーだ!!!」

 

ジャガー「ガオーーーーン!!!」

 

 

 

レ「そしてこの俺、レーザービークはァ!!」

 

ジ「グルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…………ガウ!」

 

ジャガー、それドラムロールのつもりか?

 

コンドル「その名も…………コンドルだ!!!」

 

空門「コンドルにジャガーか……そのままだな」

 

コ「それでいいんだよ、俺達にはピッタリだと思わねぇか?」

 

空門「確かにその方がしっくりくる…何故かな」

 

コ「決まりだな…あ、そうだ空門」

 

空門「なんだ?」

 

コ「お前、メガトロン様に会った後どうするんだ?月に移住するんだろ?」

 

空門「いや、そのつもりはない」

 

コ「あれ?てっきり音楽家を続けるのかと思ったんだけど」

 

空門「もちろん、音楽家は続ける。俺の居場所はあの御方の側にいることだ。ディセプティコンが滅んでもそれは変わることはない」

 

コ「…そうかい、分かった。じゃあ行ってくるぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空門sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

源道「うますぎるっ!!!?」

 

 

 

曇り一つない星空の下、源道はとある木に寄りかかり先程コンドルから貰った果物を頬張っていた

 

木の表面にはかつて空門が残したサイバトロン語のメッセージが刻まれている

 

 

 

メッセージの通りに待機している源道一人満月を見上げこれから合う忠臣について考えていた

 

源道(都市の人間は50年後月に移住する計画を立てている。サウンドウェーブはそれまで同じディセプティコンと合流する為今も捜索していると言っていた。そして見つけたのが俺か…)

 

もし仲間を発見しなかった場合サウンドウェーブは人間と共に月へ去って行く。結果、彼は前世と同じような戦いの日々から離れ豊かな生活を送れる

 

しかし彼は主君であるメガトロンの存在を知ってしまった

 

迷い無くメガトロン、またの名を源道と共に生きる選択をする。

 

音楽以外無欲なサウンドウェーブはメガトロンに忠実である。それは誰よりもだ

 

ディセプティコンもオートボットも存在しない()だからこそ情報参謀サウンドウェーブではなく清水空門として自由に生きて欲しい

 

源道はそう願っていた

 

 

数分後、源道の前に現れたのはジャガー

 

その後ろには赤いバイザーサングラスを着用し青いロングコートを羽織り三味線を背負った男が源道へ近づき片膝をついて頭を垂れた

 

空門「ディセプティコン情報参謀サウンドウェーブ、ただいま参上致しました」

 

源道「ああ、久しいな我が戦友(とも)よ。会えて嬉しいぞ!この世界でも仲間に会えるとは思いもしなかった!」

 

空門「ハイ、私もまさか会える日が来るとは思いませんでした。しかし貴方が此方にいるということはディセプティコンは…」

 

源道「そうだ、我々ディセプティコンは壊滅したのだ。オートボットと人間共の勝利に終わった」

 

空門「そう…ですか。申し訳ございません。あの時私が捕虜を取り逃がした挙げ句敗北してしまわなければディセプティコンの勝利は」

 

源道「もうよい、それだけで我々の敗因とは限らん。今更過ぎたことだ」

 

空門の言うあの時とはシカゴの決戦での出来事

 

まだサウンドウェーブだった彼はオートボット戦士バンブルビーを含む捕虜達を戦利品として処刑する最中、上空に待機させているディセプティコンの戦艦の中から戦闘機が落下したのだ

 

結果仕留め損ねたバンブルビーに返り討ちに遭い破壊されたのがサウンドウェーブの死因だった

 

戦闘機の落下はかつてオートボットに鞍替えした小型のトランスフォーマー、ホィーリーとブレインズによる破壊工作によるものだったということを彼は知る由もないだろう

  

源道「この話は終わりだ。それよりこの世界の生活はどうなんだ?音楽家になっていると聞いたが?」

 

空門「はい、付喪神として転生してから様々なものに出会いました。それに…変わった奴もいましたが」

 

脳裏に浮かぶのはやたらと桃を食わせに来る女の姿

 

空門「何がともあれ、おかげで心躍る毎日です。それで、ある日気が付きました…」

 

空門は掛けていたサングラスを外す

 

空門「生きる道が変わるだけでこんなにも違うんだなと」

 

源道は目を丸くした

 

空門の表情は笑顔に満ち溢れていたのだ

 

ディセプティコンの中では普段寡黙で誰にも見せることのなかった笑顔

 

彼に居場所が出来ていると源道は確信する

 

やはり彼は人間と共に月へ旅立つ方が間違いなく幸せだろうと

 

源道「変わったなぁ、サウンドウェーブ」

 

空門「貴方の方こそ変わられましたな、メガトロン様」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルーミアside

 

 

ここ数日の記憶がない、なんでだろ?

 

たしか源道と一緒に都市から逃げた後大きな鳥を見付けて食べようとしてそれから……駄目だ、思い出せない

 

源道に聞いたら「知らん」って言いながら見たことない木の実食べてたし、大きな鳥からは「俺のことはコンドルって呼べ」って言われた

 

ル「ねぇコンドル、なんか知らない?あと食べていい?」

 

コ「…し、知らねぇな。あと喰おうとすんな」

 

今日の食料を探してるけど中々見付からない

 

ル「…もうさ、アンタが食料でいいんじゃない?」

 

コ「ふざけんじゃねぇよ!!俺を絶対に食うなって源道様(・・・)に言われてんだろうが!!!」

 

ル「あ~そういえば言ってたなそんなこと。すっかり忘れてた」

 

コ「忘れてたってお前…」

 

よくよく考えたらこの鳥食べちゃったら拳骨じゃ済まされないかもしれない

 

あ~お腹すいたなぁ、なんかいないかなぁ

 

 

 

?「探したぞ闇妖怪」

 

 

突然一体の妖怪が姿を現した 

 

その妖怪はフードを被り顔を隠していた

 

 

 

コ「なんだこいつ」

 

ル「アンタ、まさか私の食料になってくれるのかしら?」

 

?「違う、殺し合いに来たんじゃない。お前に話があって来た」

 

話ねぇ、一体なんなのかしら

 

 

 

 

 

 

 

?「五十年後、人間共が月へ移住する」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ル「・・・は?」

 

コ「・・・」

 

 

月へ移住する!?それって…

 

 

 

?「今我々は幾多の妖怪を集め軍を作り総攻撃を仕掛ける準備をしている。あの忌々しい都市の人間共を喰らうまたとない好機なのだ!!」

 

ル「…へぇ…」

 

?「お前が俺と、いや…我々と手を組めば良い戦力が手に入る。どうだ?」

 

ル「そうねぇ…まあ、考えておくわ。アンタ名前は?」

 

 

?「すまん、紹介が遅れた」

 

 

 

「我が名は鑞貮《ろうじ》、五十年後にまた会おう」

 

 

ルーミアsideout

 

 

 

 

コンドルside

 

 

なんでアイツが移住計画の事知ってるんだ?

 

 

さっき我々と言っていたが他の妖怪もこの事を知っているってことになるな

 

…これは空門や源道様に報告しなきゃな

 

ル「…ねぇ、なんか上の空だけどどうしたの?」

 

コ「いや、なんでもねぇよ」

 

 

ルーミアもなに考えてるのか分からねぇ

 

警戒した方がいいな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どーも、米握りでーす!!

明けましておめでとうございます!!!!

…本当は年末に更新したかった


コ「あ~あしまらねぇな」

ヤバい、すげぇ悔しい

コ「挙げ句の果てに表現力の無さは変わらねぇしな~」







源道「ハハハハハ!よかったではないか。毎日桃食い放題なのだろう?」

空門「流石に毎日は勘弁願いたいですがね」



…こっちはなんか盛り上がってるな



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