ようこそ発情ヒロインがいる教室へ (御米粒)
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1話 堀北鈴音の処女喪失

基本和姦なのでよろしくです


(ここはどこだ……?)

 

 餅を喉に詰まらせて、のたうち回ってたはずだが、気がついたら知らない部屋にいた。

 窓もドアもない。壁一面真っ白な部屋だった。

 

「まさかあの世だったり?」

 

 まさかね。さすがにあのまま死んだとかないでしょ。19歳で餅を喉に詰まらせて死ぬとかないない。

 

「正確にはあの世に行くための前室みたいなものですけどね」

「うわっ!?」

 

 急に目の前に女性が現れた。

 驚かせやがって……。でも可愛いから許す。

 

「初めまして、上里歩夢(かみさとあゆむ)さん」

「あ、初めまして。……どちら様で?」

「私は神様です」

 

 神様来ちゃったよ。

 俺死んだの確定じゃないか……。

 

「あなたは餅を喉に詰まらせてしまい死んでしまいました」

「そうですか……」

 

 やっぱ死んじゃったのか俺。

 思えばクズみたいな人生だったな。

 大学受験に敗れて予備校に通うも、授業をさぼりまくり、喫煙所にたむろする毎日。もちろんバイトもせずに、二浪パイセンと共にアニメを見たり、ラノベを読み漁る日々を過ごしていた。

 

「やっぱり俺は地獄行きですかね」

 

 こんな俺が天国にいけるわけないよな。

 夢に向かって歩んでいく、という立派な意味を込められた名前を付けてくれた両親に申し訳ない人生を送ってしまった。

 

「いえ。地獄には行かないですよ」

 

 ということは魂自体消滅されちゃうのだろうか。

 完全な無の状態になっちゃうのかよ……。

 

「上里歩夢さん。あなたは亡くなる前日に一人の女の子を救っていますよね」

「セグウェイに轢かれそうだった女の子ですか?」

「はい。本来ならあの女の子は亡くなる予定でした」

 

 マジで。セグウェイに轢かれて死ぬなんてかわいそうすぎるだろ……。

 

「だがあなたが助けたことによって、あの女の子は死ななかった」

「はぁ」

「なので不運の死を遂げたあなたに第二の人生を与えることにしました」

「だ、第二の人生?」

 

 つまり生まれ変わりをさせてくれるということか。

 

「はい。アニメオタクのあなたには転生と言った方が分かり易いかもしれません」

「て、転生……っ!?」

 

 まさか死んでこんな展開が待ってるなんて。

 クズマさんみたいに転生先は決まってるんだろうか。それとも都合よく好きな作品に転生出来るんだろうか。

 なんかおらワクワクしてきたぞ。

 

「はい。ただ転生先は決まっております」

「そ、そうですか……」

 

 やっぱ魔王がいる世界に転生させられて冒険の日々を送らないといけないのか……。

 

「えっと、あなたの転生先は『ようこそ実力至上主義の教室へ』ですね」

「よ、よう実ですかっ!?」

「はい」

「お、俺、よう実好きなんですよ! 神様はそれを知っててよう実を転生先に選んでくれたんですかっ!?」

「いえ。確か転生者が生前に見ていた最後の創作物が転生先になるルールなんです」

「最後に見ていた作品が転生先……」

「……って、先輩が言ってた、って同期が言ってました」

「伝聞すぎだろ!」

 

 神様なのに突っ込んじまった。

 

「それじゃ転生する前に特典を3つ与えますのでガチャを回してください」

 

 神様が俺にスマホを渡してきた。

 特典をガチャで選ぶのか。緊張するな。

 

「それじゃいきます」

 

 スマホを操作してガチャを回す。

 一つ目の特典は『二重になれる』だった。

 

「なんて地味な特典なんだ!」

「でも一重よりマシだからいいじゃないですか。ちなみに特典は転生したら反映されますので」

「俺が二重になったところで何が変わるんだよ……。二回目回しますね」

 

 念を込めながら再度スマホを操作する。

 そして二つ目の特典は……

 

「『視力が2.0』ってなんだよ! クズメガネからクズになるだけじゃないか!」

 

 いまさら裸眼になったところで何の意味があるんだ……。

 

「それでは最後のガチャを回してください」

「は、はい……」

 

 俺ってクジ運がないのかな。

 そういえば生前も宝くじとか少額でも当たったことがなかったな。

 せめて三つ目はマシなのきてくれよ……。

 

「『右腕に発情送り(ハートリジェクター)が宿る』……。何ですかこれ?」

発情送り(ハートリジェクター)っ!?」

 

 なんか神様が驚いてる。

 まさか凄い特典なんだろうか。

 

「こ、これはですね……。少し言いにくいのですが……」

「教えて下さい」

「……わかりました。発情送り(ハートリジェクター)は触れた相手を発情させてしまう能力です」

「…………はい?」

「触れられてしまった相手は、発情送り(ハートリジェクター)の持ち主に発情します。そしてセックスされるまで発情したままなのです」

 

 なんだその如何わしい能力は。

 

「でも安心して下さい。外出しでも大丈夫ですので」

「なにが大丈夫だよ! 神様がこんな如何わしい特典用意するんじゃないよ!」

「わ、私が用意したわけではないので……。クレームは特典課に言ってください」

 

 おのれ特典課め。ぜったいエロ同人好きの職員がいるだろ。

 

「でもいいじゃないですか。好きなヒロインたちとエッチし放題になれるんですよ」

「た、確かに……」

「あなたが右手で触れれば、どんな相手でも、あなたに発情します」

「ちなみに男は?」

「対象は異性のみなので安心してください」

 

 よかった。これで男も対象だったら手袋をはめて学校生活を送るところだった。

 

「それでは時間も時間なので転生させますね」

「え、もう?」

「私、そろそろ定時なんです。残業しても残業代が出ないので……」

「それなら仕方ないですね」

 

 そう言われたら従うしかない。サービス残業なんかしたくないよね。

 

「それでは上里歩夢さん。いってらっしゃいませ」

「いってきます!」

 

 よし。転生したらこの右手を使ってエッチしまくるぞ。

 生前は素人童貞だったが、転生先じゃ風俗とはおさらばだ。

 

 

☆☆☆

 

 

 目が覚めると俺は1年D組の教室にいた。

 なぜD組の教室とわかったかというと、左隣の席に堀北が座ってたからだ。

 堀北鈴音。

 物語当初はメインヒロインの扱いを受けていたが、原作7巻以降は出番が少なくなっていた。俺が知ってるのは9巻までだが、7巻以降はほぼイラストがなかった気がする。

 

(もったいないよな。こんな可愛いのに)

 

 整った顔立ち。綺麗な黒髪。引き締まった健康的な体。胸もそれなりにある。中身以外は完璧と言ってもいい。

 

(この堀北も俺が右手で触れば発情するのだろうか)

 

 原作だとほぼデレた描写がなかったので想像出来ない。

 堀北√の漫画はあったけど未読だったからな……。

 

(とりあえず最初は堀北でいいかな)

 

 最初の標的を決めた俺は教壇に立って説明してる茶柱先生の話を真面目に聞くことにした。

 とりあえずSシステムについて平田あたりにアドバイスをしておこう。じゃないと来月のクラスポイントが0になってしまう。

 俺がこのよう実の世界で武器になりそうなのは、原作9巻までの知識、右腕に宿った発情送り(ハートリジェクター)の二つだ。

 勉強は生前国立大目指した浪人生だったから何とかなると思う。

 運動も高校までは陸上部だったので、足の速さには自信はある。

 学力と運動は問題ない。

 喧嘩はしたことないからよくわからない。

 なので龍園たちCクラスとは関わらないようにしよう。

 平和が一番。

 

 茶柱先生の説明が終わると平田の提案で自己紹介を行った。

 原作通り堀北と須藤は教室を出ていった。

 自己紹介を終えた俺は平田、綾小路、櫛田、軽井沢、松下、佐藤、篠原、王、井の頭と連絡先を交換した。

 

 入学式を終えた俺は綾小路と施設を見て回ることにした。

 俺から誘ったんだが、綾小路はとても嬉しそうな顔をしていた。

 

 綾小路を待たせて俺はトイレに行き自分の顔を鏡で確認した。

 そこにはイケメンが映ってた。

 どうやら一重から二重になるだけで俺は結構イケてたらしい。

 こんなことならプチ整形しておけばよかった……。

 

 コンビニに入ると予想通り堀北がいた。

 

「……またしても嫌な偶然ね」

「そんなに警戒するなよ。お前もコンビニに用事だったのか」

「ええ、少しね。それより幻かしら。綾小路くんが他の生徒と一緒にいるように見えるのだけれど」

「現実だ。こいつは上里歩夢。上里、こっちは堀北だ」

 

 凄いドヤ顔しながら俺と堀北を紹介する綾小路であった。

 

「ちょっと。勝手に人の名前を他人に教えないでくれる?」

「クラスメイトなんだからいいだろう」

 

 やっぱりこいつら仲良いな。この頃はお似合いだと思ってたんだけどな。

 

「よろしく」

「その右手は何かしら?」

「え、握手しようかと」

「悪いけれど拒否させてもらうわ」

 

 ですよね。簡単に触れさせてくれないことはわかってたよ。

 

「それは残念。それより無料の商品が結構あるな」

 

 俺がそう言うと、堀北と綾小路が商品を手に取る。

 無料のラミネートが貼られてるワゴンに日用品が詰められている。

 

「ポイントを使いすぎた人への救済措置、かしら。随分と生徒に甘い学校なのね」

「ポイントを使いすぎたというより、ポイントが入らない生徒への救済措置だったりしてな」

 

 ここで原作知識を活かして、堀北に俺が有能であることをアピールしておこう。

 そうすれば綾小路みたいに触れても怒られない関係を築けるかもしれない。

 

「どういう意味かしら?」

「茶柱先生の説明を聞いてたんだが、毎月ポイントが入るとは言っていたが、10万ポイントとは言ってなかった。つまりポイントは変動するんじゃないかと予想したんだ」

「ポイントが変動……」

 

 堀北が何か考え始めた。

 綾小路は意外そうな表情で俺を見ている。

 

「あくまで俺の予想だけど。もし時間あるんだったら堀北も俺たちと一緒に施設を見て回らないか。何かヒントが得られるかもしれない」

「……そうね」

「綾小路もいいよな?」

「ああ」

 

 こうして俺たち三人は学校内外の施設を見て回ることになった。

 そして食堂、購買、自動販売機で無料の商品があること、教室を含め多数の監視カメラが設置されていることを確認した。

 

 夕方になり俺たちは寮に帰ることにした。帰ると言っても、初めて寮に入るんだけど。

 結局この日は堀北に触れることは出来なかった。

 でも焦る必要はない。

 時間はまだまだあるのだから。

 

 

☆☆☆

 

 

 堀北を発情させるチャンスは転生してから二週間後に訪れた。

 

 平田と櫛田がいくら注意しても、赤髪ゴリラが遅刻や授業態度を改めようとしないので、俺はお喋りな先輩から教えてもらった体で、Sシステムの仕組みと、Aクラスから順に優秀な生徒が配属されたことを、クラスメイトに説明した。

 俺の説明に綾小路と高円寺以外は混乱し、中には疑った生徒もいたが、平田と櫛田が仲が良い先輩に確認してくれたおかげで、生徒全員が信じてくれるようになった。

 俺の説明は信じても自分が不良品のレッテルを貼られたことに納得しない生徒は何人かいた。

 原作より早めの展開になってしまったが仕方ない。だってポイントが0になるのは困る。ラノベやコンドームなど俺には必要なものが沢山あるのだ。 

 

 その日の放課後。堀北は俺を連れて、自分がDクラスに配属されたことが間違いではないか、と訊ねに行った。

 茶柱先生はSシステムの仕組みに気づいたことに驚いた様子だったが、すぐに表情を戻し、堀北の質問に答えた。

 堀北は納得しないまま職員室を追い出された。

 

 不機嫌モードの堀北は俺に話があるということで、俺の部屋に来ることになった。

 

「意外と片付いてるのね」

「こう見えて綺麗好きなんでね」

 

 生まれて初めて女の子を部屋に上げちゃったよ。

 

「早速本題に入らせてもらうわ。私はAクラス昇格を目指す。だから上里くんの力を貸してほしいの」

「Dクラスの面子でAクラスに上がれると思うか?」

 

 綾小路が本気出してくれたら楽勝だろうけど、クラス全体で見ると、どうしてもAとBクラスより劣ってしまう。

 

「それでもやるしかないの」

「……わかった。ただ協力する代わりに条件がある」

「なにかしら?」

「堀北がAクラスを目指す理由を教えて欲しい」

「そ、それは……」

 

 俺が出した交換条件に堀北はたじろいでしまう。

 

「一緒にAクラス入りを目指す仲間として、目的くらいは知っておきたいからな」

「……いいわ。私の兄が生徒会長をしているのは知ってるかしら?」

「名字が同じだからなんとなくそうかなと思ってた」

「そう。……私がAクラスを目指すのは、兄に私を認めさせるため。それが理由よ」

 

 意外と素直に教えてくれたことに驚いた。

 こういう時に嘘をつけられないのが、堀北の魅力でもあり、欠点でもあるのだろう。

 

「わかった。教えてくれてありがとう」

「今のは他言無用よ」

「もし話したら?」

「上里くんの学校生活が地獄になることだけは確実ね」

 

 不敵な笑みを浮かべる堀北も素敵。

 

「わかった。……それじゃ改めてよろしく」

「……好きねそれ」

 

 右手を差し出した俺を呆れたように堀北がため息をつく。

 

「いいだろう。ほれ」

「わかったわ」

 

 俺と堀北はがっちり握手を交わした。

 

(やった! 作戦成功だ!)

 

 変化はすぐに表れた。

 握手をしてすぐに、堀北の頬が紅潮していき、蕩けた表情になった。

 

「堀北、顔色悪いけど大丈夫か?」

「……っ。え、ええ。大丈夫よ……」

 

 堀北はいきなり発情してしまったことに戸惑ってるようだ。

 

(発情するって言ってもどれくらいのレベル何だろうか。セックスしたくなるくらいだから相当発情してると思うんだけど)

 

 俺が様子を伺ってると、堀北は内股をもじもじし始めた。

 どうやらあそこが疼いてるようだ。

 もしかしてまんこがびしょ濡れ状態なのだろうか。

 

「堀北。もしよかったらベッドで横になるか」

「……え?」

「相当具合悪そうだからさ。どうする?」

「そ、そうね……。お言葉に甘えようかしら……」

 

 堀北はゆっくり立ち上がるもすぐにふらついてしまう。

 

「大丈夫か?」

 

 ふらついた堀北の肩を両手で掴んだ。

 

「あっ」

 

 発情した状態で俺に触れられてしまった影響かわからないが、堀北は俺にもたれかかり、もの欲しそうな顔を向けてくる。

 

「か、上里くん……わ、私……」

「なんだ?」

「ごめんなさいっ! 我慢出来ないっ!」

 

 刹那。俺は堀北に唇を奪われてしまった。

 しかも俺の首に腕を回し、舌も入れてくるという、本気のキスだ。

 

「ん……んぅ……」

 

 俺は堀北を受け入れ、舌を絡めさせる。

 

「んんっ、んちゅっ、んはぁっ」

 

 息をすることも忘れしばらく貪り合い、そして離れた。

 離れたとたん、堀北が言い訳をし始めた。

 

「あ、今のは違うの……。か、身体がおかしくて……。だからその……」

「最後までやって欲しいってか?」

「きゃっ」

 

 俺は堀北をベッドに押し倒した。

 

「ま、待って。こ、こんなの駄目よ」

「駄目って堀北からしてきたんだろ」

 

 今度は俺が堀北の唇を奪った。

 強引に唇を押し付けながらの荒々しいキスをする。

 最初は抵抗しようとした堀北だったが、すぐに受け入れた。俺の背中に腕を回してるのが証拠だ。

 

「んっ、んぶぅ、んくぅ……ぷはぁっ、はぁはぁ」

 

 堀北はだらしない表情をしながら俺を見上げてる。

 

「も、もうここまでにしましょう。これ以上はもう……」

「わかった」

 

 俺は堀北を犯したい欲望を抑え、彼女の発情レベルを確認する為、了承した。

 

「え」

「なんだよ。これ以上は駄目なんだろ」

「あ、いや、その……」

「退くから離してくれないか?」

 

 堀北の両腕は俺をしっかりホールドしたままだった。

 

「早く離せよ」

 

 強めの口調で言ってみた。

 

「……っ」

 

 すると堀北は涙を浮かべ始めた。

 

「堀北はどうしたいんだよ」

「わ、私は……」

「お前がはっきりしてくれないと、俺はどうすればいいのかわからない」

 

 俺は堀北がどうしたいのかわかっている。

 けれど直接本人の口から言わせたいので、わざと堀北に訊ねたのだ。

 

「……………………して」

「……いいんだな」

「ええ」

 

 堀北の理性が本能に負けた瞬間だった。

 上着を脱がすため、俺の背中に回していた両腕を下ろさせた。

 

「上里くん」

 

 ブレザーの上から堀北の身体に触れたら、小さく声をかけられた。

 

「なんだよ。今さら止められないぞ」

「カーテン閉めてくれる?」

「……わかった」

 

 言われたとおりに立ち上がり、カーテンを閉めた。照明はつけっぱなしだが、指示されてないので、そのままにした。

 ベッドで仰向けになっている堀北。

 俺は吸い込まれるようにブレザーの上から胸を揉んだ。

 

「……ん……っ!」

 

 直接揉んでるわけでもないのに、堀北は指をぐっと握り込み、声をこぼさないように唇を噛みしめてた。

 

(やっぱりブレザー越しじゃアレだな)

 

 ブレザー、ブラウスのボタンを順に外していく。

 するとピンク色の可愛らしいブラがあらわになった。

 下着越しに胸を揉み始める。

 

「んやっ、あんっ、んぁっ」

 

 下着越しでも堀北の胸の柔らかさがわかる。

 

(やっぱこいつそれなりに胸あるな)

 

 イラストによっては貧乳に見えていたが、俺にとっては十分な大きさだった。

 

「ね、ねぇ……んぁっ」

「なんだよ?」

「ぬ、脱がさないの……?」

 

 堀北はブレザーもブラウスもボタンを外しただけで、はだけた状態だ。

 

「制服のままの方が興奮するから」

「……変態」

「自覚はある」

 

 だって制服エッチに憧れてたんだから仕方ないじゃないか。

 変態であることを認めた俺はブラをずらした。

 とうとう堀北の綺麗な乳房があらわになった。

 堀北は恥ずかしいのか、俺から目線を外している。

 

「えい」

 

 胸の突起をおもいっきり摘まんで揉みつぶした。

 

「あんっ」

 

 腰を跳ね上がらせて反応する堀北。その反応を見ながら俺はもう片方の乳房を揉みしだく。

 

「んんっ、あっ」

 

 刺激を与えるたびに堀北の口から嬌声が上がる。

 触れれば確かな弾力を感じさせる乳房。その肉を愛撫と思えないほど乱暴に揉み続ける。

 

「んぁっ、んぉっ、ああっ、ひいぁっ」

 

 痛みは感じてないようで、堀北は淫らな声を上げ続ける。

 堀北の嬌声に興奮した俺は明らかに勃起している堀北の乳首にむしゃぶりついた。

 

「はぁっ……ひゃん!」

 

 俺は堀北の突起物を吸ったり、噛んだりを繰り返した。

 堀北の胸を十分堪能し、スカートを捲ると、そこにはびしょ濡れのショーツがあった。

 

「すんげぇ濡れてるんだけど」

「い、言わないで……っ!」

 

 よほど恥ずかしいのか、堀北は両手で顔を覆い隠してしまう。

 

「とりあえず脱がすぞ」

「いちいち言わないでいいから……」

 

 ショーツをゆっくり脱がしていく。

 

(これが堀北のおまんこか)

 

 恥ずかしがる堀北をよそ目に、彼女の秘部へ触れる。

 俺が発情させてしまったせいだろう。堀北の秘部は愛液で満たされていた。

 

「んあぁぁ……やぁぁぁ……」

 

 亜熱帯化している堀北の秘部をゆっくり、ゆっくりと指で弄り回す。

 指を出し入れするたびに、秘部から愛液が溢れ出る。

 

(右手で触ると、こんなになるまで発情させちゃうのかよ)

 

 シーツは堀北の愛液のせいで大きな染みが出来ている。

 

「……んあぁぁぁ……あっ、やぁあっ! はっ、あ、あぁっ……」

「嫌って言ってるわりにはびしょびしょだぞ」

「んふぅ……もぅ……だめぇ……」

「イきそうなのか?」

 

 俺が訊ねると、堀北は激しく頷いた。

 

「ならイかせてやるよ」

 

 指の動作を激しくさせる。

 くちゅくちゅと音を立てながら、堀北の秘部を責め続ける。

 そして、俺の上着に堀北の愛液が飛び散った。

 

「んぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 やべぇ、やりすぎた。

 俺も制服のままだったので、ブレザーが堀北の愛液だらけになってしまった。

 

「……ひっくぅ……はぁはぁ……」

 

 昇天した堀北の目には、大粒の涙が溢れていた。

 気持ちよすぎて泣いてしまってるようだ。

 

「少し休むか」

 

 堀北を泣かせてしまい、罪悪感を感じた俺は堀北を少し休ませることにした。

 休憩してる間、俺はずっとベッドで息切れしている堀北を眺めていた。

 

「そろそろいいか?」

「え、ええ……」

 

 本当はフェラもして欲しかったが、堀北のヒクついてるあそこを見てたら、すぐに挿入したくなってしまった。

 

「痛かったら言えよ」

「ええ」

 

 避妊具を装着し、そっと自身のそれを堀北の秘部の入り口に宛がう。

 

「んはぁぁぁっ!」

「入ったぞ」

「そ、そう……」

「それじゃ、ゆっくり動かすからな」

 

 こくり、と堀北が頷き、俺は宣言どおりにゆっくりと腰を動かし始めた。

 俺の肉棒は堀北の滑りや締め付けを感じながら、彼女の中を掻き分ていった。

 

「ひぐぅぅぅっ! いたいっ!」

「だ、大丈夫か!?」

 

 処女相手にするの初めてなのでよくわからないんだよな。処女どころか素人相手するのも初めてなんだが……。

 

「……だ、大丈夫よ……」

「そうか」

「ええ。だから気にせず入れて」

 

 明らかに堀北は強がってる。

 だが本人が大丈夫と言ってるので、俺は頷き、再度腰を前に動かした。

 こつん、と音がする。俺の肉棒が堀北の膣奥まで入った証拠だ。

 彼女の秘部からは赤い液体が流れていた。

 

「ぜ、全部入ったわよね? はぁはぁ……」

「ああ。少しこのままでいるか」

「お、お願い……」

 

 しかしよく俺の息子が堀北のまんこに全部入ったな。女の子の身体って凄いな。

 

「上里くん」

「どうした?」

「キスして」

「……わかった」

 

 堀北のお願いをスイッチに、再び俺たちはお互いの唇を求め合った。

 

「んっちゅ……」

「ん……」

 

 時間を忘れて俺たちは唾液の交換をし続けた。

 唇を離すと、二人の舌には互いの唾液が十二分に混ざり合っており、糸が引いているように見受けられた。

 

「そろそろ動いていいか」

「ええ」

 

 俺は一度肉棒を引き抜き、再度堀北の膣内へ挿入していく。

 挿入する度に、腰の速度は段々上がっていった。

 

「やっ、あっ! ふぁぁ!!」

「凄い気持ちいいぞ、堀北」

「あンっ!! ひぁぁぁぁぁ!!」

 

 処女を失った堀北の快楽の声が、部屋中に響き渡る。

 あの堀北鈴音が俺に突かれて喘いでる。

 そう思うと自然にピストンが激しくなっていく。

 

「ふぁぁぁっ!」

 

 動くのに十分な潤滑油は溢れているが、やはり堀北の中は狭い。傷ついたばかりの粘膜がきついほど俺の肉棒を締め上げてくる。

 

「っあっ、ふぁっ、あ、ンッ! あぁぁっ」

 

 ぐちゅぐちゅと結合部から漏れる水音が部屋の中に響く。

 

「やっ、らっ、んんっ、や、ああ、……ふ、ぁ……っ」

「悪い。そろそろイきそうだ」

 

 久しぶりの性交に俺の愚息は限界に近かった。

 

「あぁぁんっ! やぁっ、んぁっ、あっ、ああんっ!」

「堀北、出すぞ!」

「出してっ! ひぃぁっ! 出してっ!」

 

 俺の肉棒は堀北の膣内をかき回して押しつけて、最奥を叩いて、抱えた腰を両手で揺らして、堀北の中に欲望というものを吐きだした。

 

「イクっ! イっちゃう! んぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 避妊具越しではあるが、出したばかりの熱情を受け止めて、堀北の中がとくとくと脈動した。

 

「あ、あ、あぁっ、……ふぁあっ……」

 

 全身を大きく震わせ、白い喉を仰け反らせる堀北。その震えは繋がってる俺にも伝わってきた。

 数秒後。

 初めての性交に疲れ果てたのか、堀北は気絶してしまった。

 焦点の合ってない目からは涙がぽろぽろと落ち、半開きの唇からは涎が垂れている。

 

「なんかレイプされた後みたいになってんな」

 

 肉棒を抜いてしばらく経っても、堀北の痙攣は続いていた。

 とりあえず記念にスマホのカメラで記念撮影をしておく。

  

「やっと一人目か」

 

 ヒロイン全員を抱くのは相当時間がかかりそうだ。

 だけど仕方がない。

 俺の武器は原作知識と発情送り(ハートリジェクター)の二つだけだ。

 上手くやらないと、ハーレムなんて築けない。

 

(とりあえずしばらくは堀北とセックスしまくるしかないな)

 

 俺の右腕に宿る発情送り(ハートリジェクター)は使える。

 あの堀北でさえ、すぐに俺を求めたんだ。

 これならどんなヒロインでも通用するはずだ。

 

「それより俺の愚息がまだ元気なんだがどうしよう」

 

 一回だけじゃ満足できなかったみたいだ。

 しょうがないので、寝てる堀北の口を借りることにした。

 口内には射精しないようにするので許してね。




原作と展開大分違くなるかもしれないです


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2話 堀北鈴音の過ち

日間ランキング1位でした!
ありがとうございます!


 翌日。俺は眠い目をこすりながら登校した。堀北も俺と同じく眠たそうな顔をしている。

 

(昨日あれだけエッチすれば眠たくなるよな)

 

 昨日は大変だった。

 発情送り(ハートリジェクター)のおかげで、堀北に素人童貞を捧げた俺だが、一発だけでは収まらず、寝ている堀北の口を犯して、顔におもいっきり精子をぶちまけてしまった。

 堀北が起きると、顔面ザーメンだらけにされたことに対して、怒り出した。

 憤怒する堀北をなんとか宥めようとした際に、うっかり右手で彼女に触れてしまい、再び発情させてしまったのだ。

 発情した堀北は俺を浴室に連れていき、セックスを要求してきた。コンドームを装着する余裕もなく、生で挿入してしまったが、中出しはしていないので、妊娠の心配はないと思う。

 生まれて初めての生でのセックスは最高だった。もうコンドームはつけられないかもしれない。

 

 情事を終えて、お互い身体を綺麗にし、風呂から出ようとした際に、再び右手で堀北に触れてしまった。

 そのまま三回戦に突入した。今度は立ちバックで、生まれたての子鹿みたいに足がガクガクなるまで、堀北を突きまくった。

 

 再び気絶してしまった堀北を抱きかかえベッドまで移動させた。

 これがいけなかった。

 発情送り(ハートリジェクター)は、相手が寝ていても発動するらしく、一時間後に起床した堀北は発情していた。

 俺は生での気持ちよさを忘れられず、堀北の身体を貪りつくした。

 

 結局俺たちが眠りについたのは深夜一時を過ぎた頃だった。

 

 先に起床したのは堀北だった。堀北は熟睡していた俺を叩き起こし、昨晩の痴態について、話し合いを行った。

 堀北は、自分がおかしくなっていたので、昨晩のことは忘れて欲しい、と懇願してきた。

 発情送り(ハートリジェクター)でいつでも発情させることが出来るので、その場で俺は了承した。

 

(しかし未だに信じられないな。堀北とセックスしていたなんて)

 

 授業中。堀北の横顔を見つめながら、彼女の淫乱な姿を思い出していた。

 クラスメイトたちは誰も信じないだろう。

 隣の席の美少女が俺の部屋で喘ぎまくっていたことを。

 

 昼休み。購買で購入した焼きそばパンを食べてると、堀北が声をかけてきた。

 

「ねえ」

「なんだ?」

「授業中に私を見過ぎなのだけれど。気持ち悪いからやめてくれる?」

「悪い。堀北の淫乱な姿を思い出していたんだ」

 

 俺がそう言うと、堀北は顔を真っ赤にしながら、詰め寄って来た。

 

「昨晩のことは忘れるよう言ったはずよ」

「努力はしてるがどうしても思い出してしまうんだ」

「……っ。次から授業中は黒板だけ見てなさい。いいわね」

 

 あれだけ交じり合ったのに、相変わらずの高圧的な態度。

 

(なんかちょっとムカつくな)

 

 器が小さい俺は堀北に悪戯をすることにした。

 

「わかったよ。悪かったな」

 

 食べ終えた焼きそばパンの袋を捨てようと、席から立ち上がり、自然に堀北の肩に手を置きながら謝った。

 

「……っ!」

「午後は真面目に授業受けるよ」

 

 ゴミ箱に袋を捨て、そのまま教室を後にした。

 

(堀北。おめぇはオラを怒らせた)

 

 俺が右手で触れたことにより、堀北は発情した。

 昨日の件で、相当なレベルで発情することは確認が取れている。

 堀北はきっと悶えながら午後の授業を受けることになるだろう。

 

 案の定堀北は身体の疼きに耐えながら授業を受けていた。

 あれだけ俺に注意したくせに、今度は堀北が俺の横顔を見ている。とても物欲しそうな目を向けながら。

 もちろん授業中のため堀北がアクションを起こすことはない。

 内股でもじもじしながら悶える堀北を見るのは愉快だった。

 

 やっぱ俺ってクズだな……。

 

 休み時間になると、俺は堀北に声をかけられないよう、平田の席に向かった。

 Sシステムの情報を提供したことにより、俺は平田から信頼される存在になっていた。

 信頼されているものの、平田の過去について教えて貰ってはいない。友達が虐められてるのを見て見ぬ振りをした件は知ってるが、それだけでDクラスに配属されることはないだろう。櫛田と一緒で何かしらのトラブルを起こしているはずだ。その為、俺自身は平田をそこまで信用していなかった。

 

 六限目が終わり、帰る準備をしていると、堀北が気まずそうに声をかけてきた。

 用件は知っている。

 その蕩けた表情を見ればすぐにわかる。

 発情してから二時間経った堀北のあそこは限界だった。

 

 

☆☆☆

 

 

「ぁんっ! はぁっ……んっ!!」

 

 教室を出てから一時間後。

 俺は堀北の乱れた身体を堪能していた。

 

 よほど我慢していたんだろう。寮のエレベーターに乗ると堀北はすぐにキスを求めてきた。一階から四階に着くまでの短い時間だったが、俺は堀北のお尻を揉みながら、彼女の口を犯した。

 部屋に入り、すぐに堀北をベッドに押し倒した。昨日の反省を活かして、お互い全裸になってから、身体を貪り合った。

 

「んはぁ……あぁんっ!」

 

 陰茎で堀北の膣を突くたびに淫靡な声が鳴り響く。

 性交も五回目。堀北の膣内部は俺専用の形に変わりつつあった。

 

「あっ、ん、ふぁっ、いひぃっ!」

 

 勃起した二つの突起物を軽く捻る。

 

「あひぃぃんっ! ち、乳首っ、だめぇっ!」

「そんな顔で駄目って言われてもな」

 

 堀北は目が上を向いて、舌をダランと出し、美少女とは言いがたいようなだらしない顔になっていた。

 

「やっ、あっ! ふぁぁっ!」

「そろそろ出すぞ」

「……ぁあ。イってっ! 私のおまんこでイってっ!」

 

 堀北の淫語に興奮した俺はピストンを激しくする。

 

「堀北……っ! んく……っ!」

「んはぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」

 

 俺は身震いし堀北の子宮の奥深くに射精を始めた。

 

「あぁ……射精()てる……」

 

 堀北はビクビクと身体を震わせている。

 

「最後の一滴まで精液を搾り取ってくれよ」

「あぁぁ……イク、イっちゃうぅぅぅぅぅぅぅ!!」

 

 堀北が昇天した後も、俺の射精は続いていた。

 堀北はその間、何度も何度も絶頂を迎え、獣のように喘ぎ続けた。

 

 ズルリ、と肉棒が堀北の陰部から抜け落ちるのと同時に彼女の膣内からは大量の精液が零れ落ちた。

 堀北は絶頂感と下半身の痺れにより、思考がまともに働かなくなっていた。

 

「……んはぁ……あひぃ……」

「堀北、気持ちよかったぞ」

 

 堀北はだらしなく舌を出し、涎を垂らし続ける。

 

「っと、あれを堀北に飲ませないとな」

 

 俺はカプセル状のモノを口に含み、堀北に口移しで飲ませた。

 

「……んぶぅ……」

「ちゃんと飲めよ」

 

 少しでも飲みやすくなるように唾液を十分に送る。

 

「……んぐぅ……んぉ……」

 

 堀北に飲ませたのはアフターピル。寮に帰る前に薬局で堀北に買わせたものだ。

 生でのセックスを覚えてしまった俺はコンドームを使う気が起きなくなっていた。なので堀北に抱いてほしければアフターピルを飲むよう言ったのだ。

 体の疼きが限界を迎えていた堀北はすぐに了承した。

 なんか副作用があるようだけど、俺が気持ちよくなるために、我慢してもらうしかない。

 

「本当俺ってクズだな……」

 

 そして抱いてやる交換条件としてもう一つ堀北に了承させたことがある。

 それは次にセックスする時に、スクール水着を着てもらうことだ。

 先週水泳の授業があったのだが、堀北の水着姿は最高だった。他の男子たちは櫛田ばかり見ていたが、中身がアレなので、あまり興奮できなかった。だが堀北の水着姿は違う。程よい大きさの胸。引き締まったくびれ。健康的な太腿。ストライクバッターアウトだった。

 

(やばい。堀北の水着姿を思い出したら息子が元気になってしまった)

 

 意識が朦朧としている堀北を見下ろす。

 アフターピルを飲ませてしまったし、もう休ませた方がいいだろう。

 

 でも無理。

 

 俺は思考が働いてない堀北を四つん這いにさせる。

 そして精液が零れ続けてる膣にペニスを一気に挿入した。

 

「んひぃぃぃぃっ!」

 

 激しい嬌声と共に堀北の意識が覚醒する。

 

「あ……あぁ……え……?」

 

 堀北は何が起きたのかわからないようで、恐る恐る振り向いてきた。

 

「悪い。もう少し付き合ってくれ」

「え……ちょっ、まっ……」

「行くぞ」

 

 堀北が快楽から解放されたのは30分後のことだった。

 四つん這いにさせた時に、右手で堀北に触れていたので、抵抗はされなかった。

 尻肉や胸を乱暴に掴みながら後ろから犯しまくった。

 後半は喘ぎ声を出すためだけの機械のようになっていた。

 

 

☆☆☆

 

 

「あなたって本当獣だわ」

 

 シャワーを浴び終えた堀北が綺麗な黒髪を拭きながら言ってきた。

 

「堀北には言われたくないな。今日も誘ってきたのは堀北だろ」

「そ、それは……」

 

 事実なので堀北は反論ができない。

 当然堀北は発情送り(ハートリジェクター)のことを知らない。なので自分の性欲の強さに戸惑っているのだろう。

 自分から昨晩の情事を忘れるよう言ったにもかかわらず、翌日に自分から求めてしまったのだ。

 

「堀北がこんなに淫乱だとは思わなかったよ」

「……っ」

「お兄さんが知ったらどう思うだろうな」

「に、兄さんには言わないでっ!」

 

 冗談で言ったのに、泣きそうな顔で俺に縋る堀北。

 

(ブラコンなのは原作と同じか)

 

 なんだろう。なんか面白くない。

 いつの間にか俺は堀北に独占欲を抱くようになっていた。

 

「言わないから安心しろ」

「ほ、本当に……?」

「ああ。それより約束は守ってくれよ」

 

 早くスクール水着姿の堀北を抱きたい。

 

「変態」

「その言葉そのままお返しします」

 

 昨日と本日の行動を顧みれば、堀北は十分に変態だ。

 堀北も少なからず自覚してるんだろう。言い返さずに悔しげな表情を浮かべている。

 

「とりあえず腹減ったから夕食食べるか」

 

 棚からカップラーメンを二つ取り出す。

 

「ちょっと、夕食ってこれ?」

「そうだけど」

「信じられないわ」

 

 なにが信じられないんだよ。スーパーで無料で手に入れた物だぞ。ちなみに無料なのは賞味期限が近いからだ。

 

「あなた、料理しないの?」

「したことない」

 

 俺がそう答えると、堀北は呆れたようにため息をついた。

 

「冷蔵庫見せてくれる?」

「いいけど」

 

 堀北は俺の了承を得ると冷蔵庫の扉を勢いよく開ける。

 

「何も入ってないじゃない」

「飲み物は入ってるだろ」

 

 朝食は抜いてる。昼食は購買のパンか食堂。夕食はカップラーメン。

 食べ物を冷蔵庫に保管する理由がない。

 

「今から私の部屋に行くわよ」

「なんで?」

「カップラーメンよりマシな食事を提供できると思うのだけど」

 

 つまり堀北が夕食をご馳走してくれるってことか。

 

「いいのか?」

「……ええ」

「ありがとう堀北。愛してる」

「変なこと言わないでっ!」

 

 感謝の言葉を述べたのに怒られてしまった。

 その後、堀北が髪を乾かしてから、彼女の部屋に向かった。 

 転生してから二週間ちょっと。

 生まれて初めて女の子の手料理を頂きました。




堀北はダメ男に母性本能を擽られると勝手に予想


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3話 堀北鈴音の嘆き

沢山のお気に入り登録と評価ありがとうございます!


 五月一日。入学後初めてのクラスポイント発表の日がやってきた。

 俺たちDクラスは470ポイントだった。入学初日から平田を通して注意喚起したのに、赤髪ゴリラのせいでクラスポイントが大分減ってた。ちなみに他のクラスのポイントはCクラスが490。Bクラスが650。Aクラスが940だった。他のクラスは原作通りだ。

 また歴代のDクラスよりポイントが多く残っていたため、茶柱先生の愛情が込められた厳しいお言葉を頂くことはなかった。

 

 クラスポイント発表の後に、先日行われた小テストの結果が発表された。俺は90点。堀北は85点だった。堀北の点数が原作より低くなってるが、もしかしたら毎晩俺とセックスしているせいかもしれない。

 

(つーか完全にそれが原因だろうな)

 

 堀北と初めて身体を重ねた日から二週間。俺は毎日欠かさず堀北を発情させて抱いた。

 

(セックスが日課って凄い学校生活を送ってるよな)

 

 しかも相手は堀北鈴音。

 教室ではあいかわらずクールビューティーを貫いているが、発情させれば何でも言うことを聞いてくれる雌に成り下がる。

 昨日もスクール水着を着ないと挿入しないと脅したら、すぐに着替えたくらいだ。

 

 また食生活が乱れてる俺を見かねて、たまに手料理を振る舞ってくれるようになった。

 堀北の料理はとても美味しくて、俺の胃袋は完全に彼女に掴まれてしまった。

 

 他人から見れば俺と堀北は完全に恋人に見えるだろう。

 けれど俺たちは恋人じゃない。

 ただ身体を重ねるだけの関係。

 それが二週間も続いている。

 

(今日くらいはやめておくか)

 

 ポイントも入ったことだし、色々と買いたい物もある。

 今日は買い物をして帰って、ゆっくり体を休めよう。

 

 そしてあっという間に放課後を迎えた。

 俺は佐藤からのカラオケの誘いを丁重にお断りし、ケヤキモールに向かった。

 

「どこか寄るの?」

 

 下駄箱で靴に履き替えてると、堀北に声をかけられた。

 

「ああ。ケヤキモールで買い物をしようかと思って」

「そう。私も一緒に行ってもいいかしら?」

「……いいけど」

「それじゃ行きましょう」

 

 俺の了承を得ると、堀北は靴に履き替えて、すたすたと歩きだした。

 

(なんでそんな速歩なんだよ)

 

 明らかにいつもより足早に歩く堀北を追っかけた。

 もしかしたら急ぎの用事があるのかもしれない。

 

 10分後。俺は堀北と一緒に眼鏡屋に来ていた。

 目的はPC用メガネを購入するためだ。折角特典で視力が2.0になったので、視力が低下しないようブルーライトをカットする眼鏡を買おうと思ったわけだ。

 

「どうだ。いつもより知的に見えるだろ」

 

 適当に眼鏡を選んでかけてみた。

 

「いつもより変態に見えるわ」

 

 それじゃいつも変態に見えてるみたいじゃないか。本当に変態だから仕方ないけど。

 

「堀北は視力いいのか?」

「昨年測った時は両目1.5だったわね」

「マジか」

 

 前世は両目0・05だったな……。

 今思うと視力2・0の特典は有難かったかもしれない。眼鏡やコンタクトいらずの生活がこんなに楽だとは思ってもみなかった。

 

 無事PC用眼鏡を購入した俺はラノベを購入する為本屋に足を運んだ。

 読書好きの堀北であるが、お目当ての本がなかったのか、俺の買い物が終わるのを待っていた。

 無事にラノベを手に入れた俺は堀北と一緒に帰路に着いた。

 

 寮のエレベーターが4階に着いたので、降りようとしたところ、堀北に袖をつまれた。

 

「どうした?」

「その……今日は……しないの?」

 

 堀北からの思いもよらぬ質問にフリーズした。

 今日は一度も堀北を右手で触っていない。つまり発情していないのだ。それなのに堀北は物欲しそうな雰囲気を出している。

 

「ああ。今日は身体を休めようと思ってな」

「……そう」

「それともしたかったか?」

「ば、馬鹿言わないでっ!」

 

 顔を真っ赤にしながら堀北は否定した。

 

「冗談だよ。それじゃまた明日な」

「あっ」

 

 未練がましそうな堀北を置いて、俺はエレベーターから降りた。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は17時。俺はエレベーターから降りる際に見た堀北の顔を思い浮かべていた。

 

(あれは期待してたような目だったよな)

 

 堀北を初めて抱いてから二週間。俺は必ず発情送り(ハートリジェクター)で堀北を発情させてから抱いてきた。

 なので発情していない堀北から誘われたことも、押し倒したことも一度もない。

 それなのに今日の堀北はまるで俺に抱かれたいような雰囲気を醸し出していた。

 

(まさか俺とのセックスにハマっちまったのか?)

 

 あの堀北鈴音が……。信じられない。

 俺はスマホを操作し、この二週間で撮りためた堀北の痴態コレクションを画面に表示させた。

 処女喪失後の堀北。顔がザーメンだらけの堀北。だらしない顔を晒してる堀北。スクール水着で昇天してる堀北。

 俺のスマホには色んな堀北が保存されている。

 他の人に見られたら完全にアウトだな……。

 

「今日はこれをおかずに自家発電するか」

 

 本当はオナニーも我慢しようかと思ったが、あんな表情の堀北を見てしまっては、欲望を吐き出さずにはいられない。

 

「おっと、その前に平田にメールするか」

 

 朝のクラスポイント発表後。俺は平田から相談を受けていた。

 近いうちに行われる中間テストに向けての勉強会だ。

 どうやら原作通り平田は勉強会を開くようで、小テストの成績がよかった俺に協力を要請してきたのだ。

 その場では保留にし、後程返事をすると言ったのだが、返事をしないまま帰宅してしまった。

 

「……あれ? 神様の連絡先が入ってるぞ」

 

 知らない間に電話帳に神様の連絡先が登録されていた。

 俺は試しにその番号にかけてみた。

 

『もしもし、神です』

 

 本当に繋がったよ。現世とあの世って通話できるのかよ。

 

「お久しぶりです。上里です」

『上里さんですか。お久しぶりですね』

「はい。神様もお元気そうでなによりです」

『ありがとうございます。それより今日はどうしたんですか?』

「えっと……」

 

 電話帳に入っていたので試しにかけてみました、とは言えず、俺は理由を考えた。

 

「実は堀北のことなんですけど」

 

 とりあえず今日の出来事を相談してみた。

 

『なるほど。堀北さんが発情もしていないのに物欲しそうな表情をしていたと』

「はい。俺の勘違いじゃなければですが」

 

 悩み事があってよかった。

 

『簡単な話ですよ。堀北さんは上里さんとのセックスにハマってしまった。ただそれだけのことです』

「ほ、堀北が……?」

『はい。二週間も毎日抱いていたのでしょう。ならハマってしまってもおかしくありません』

「本当ですか?」

『……って、先輩が言ってた、って同期が言ってました』

「だから伝聞すぎだろ!」

 

 転生してからも神様に突っ込んでしまった。

 

『すみません。部署を移動してまだひと月しか経っていないので……』

 

 つまり俺が死んだときは異動直後だったってことじゃないか……。

 

「そうですか」

『上里さん。色々と不安はあるかと思いますが安心して下さい。発情送り(ハートリジェクター)とあなたの逸物があれば、必ず絶倫の王になれます』

「別に王になるつもりはないのですが」

 

 王ならCクラスのドラゴンボーイがなりたがってましたよ。

 

『それでは定時が近づいてきたので切りますね』

「は、はい。ありがとうございました」

『いえ。それではまた』

 

 どうやら神様は意地でもサービス残業はしないようだ。

 

「……堀北が俺とのセックスにハマった、か……」

 

 いまいち信用出来ない。

 なら確認するしかない。

 発情送り(ハートリジェクター)を使わないで、堀北が求めてくるかどうかを。

 もしかしたら長期戦になるかもしれない。

 

(そしたら堀北の身体ともしばしお別れか)

 

 この二週間貪りつくした美少女の身体を思い出す。

 可愛らしい小さな唇。程よい大きさの乳房。最高に締まりの良い膣内。

 

(事後の堀北を毎回撮影しておいてよかった)

 

 俺のスマホの画像フォルダは堀北専用になりつつあった。

 左手にスマホを。右手に息子を。

 俺は久しぶりに自家発電するため臨戦態勢に入った。

 

 

☆☆☆

 

 

 五月某日。クラスポイントが発表されてから一週間が過ぎた。

 私は最近疎かになっていた予習をしていた。高度育成高等学校に入学してから二週間は毎日予習と復習をこなしていた。

 それらが疎かになった理由。

 

 彼とのセックスに明け暮れていたからだ。

 

 誘ったのは私からだった。

 今でも信じられない。

 私が強引に彼の唇を奪い、そのまま身体を重ねてしまった。

 

 勢いで処女を捧げてしまったことに、私はひどく後悔した。

 後悔したはずなのに。

 私は翌日も彼を求めてしまった。

 

 私は彼とのセックスに夢中になってしまい、快楽に身を委ねる日々を送っていた。

 

 私は性に対してあまり興味がなかった。恋愛もそうだ。

 なので高校も中学と同じように勉強漬けの日々を送るものだと思っていた。

 なのにセックス漬けの日々を送ることになるとは思いもしなかった。

 

 けれどそんな乱れた生活も二週間で終わりを迎えた。

 クラスポイントが発表された日から、彼と身体を重ねなくなった。

 

 原因は私だ。

 

 彼と性交する時は、いつも私から求めていた。

 一度身体を重ねれば、彼から求めてくるときもあったけれど、きっかけはいつも私からだった。

 

「……んっ、また……」

 

 彼と性交しなくなってから一週間。

 毎日身体が疼いてしまう。

 

「……なんで、こんな……」

 

 すでにあそこが濡れているのがわかった。

 私は下着ごとズボンを足首まで下ろす。

 そしてあらわになった秘部に指をゆっくり入れていく。

 

「んぁ……あぁ……」

 

 彼の肉棒を思い浮かべながら、指を出し入れする。

 

「んっ、や、やあっ……」

 

 指先が動く度、いやらしい水音が私の頭に鳴り響く。

 

「……ん……凄いぴちゃぴちゃ音がしてる……」

 

 自然と彼が喜びそうなことを言ってしまう。

 彼が見てるわけではないのに。

 

「んっ! あ、あっ、んんっ……!」

 

 膣から愛液がどんどん溢れ、椅子を汚していく。

 けれど私は気にせず、快楽を貪る。

 

「んぁっ、あんっ、うぁっ」

 

 いつの間にか私は上着を捲り、乳首を抓っていた。

 

「あぁっ、イくっ、イっちゃうっ」

 

 そして止めとばかりに上半身と下半身の突起物を千切れそうなくらい引っ張った。

 

「うぁ……あぁぁ……あぁぁぁぁぁん!!」

 

 絶頂を迎えた私の体が痙攣を繰り返す。

 そのまま椅子の背もたれに身を任せた。

 

(気持ちいい。……けど物足りない)

 

 やはり彼の肉棒じゃないと駄目だ。

 私の身体はたった二週間で彼なしでは満足できない身体になっていた。

 

 早く彼に抱かれたい。

 

 いつものように私が求めれば彼は抱いてくれるだろう。

 けれど私にも女としてのプライドがある。

 一度くらい彼から私を求めて欲しい。

 

(求めてくれれば、私の身体を好きにしていいのに……)

 

 それなのに。

 彼から求められることはない。

 なんで。

 もしかして私の身体に飽きてしまったのだろうか。

 他の女の子に夢中になっているのかもしれない。

 不安が頭をよぎる。

 すると自然と涙が溢れてきた。

 

「なんで……私がこんな思いをしないといけないのよ……」

 

 男を求めてしまう自分が情けなくて。悔しくて。私はあられもない姿のまま涙を流し続けた。




堀北がどんどん堕ちていきます


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4話 堀北鈴音の決断

3話のタイトル変えました


 堀北を抱かなくなってから10日が過ぎた。

 発情送り(ハートリジェクター)を使わなくても、堀北が俺を求めてくるか検証中のため、俺は堀北を抱けないでいる。

 しかしセックスをしないからといって、堀北と交流を持たなくなったわけではない。

 挨拶は交わすし、昼休みに話しかけられる時もある。

 

(時折俺の方を見てくるから気にしてはいるんだよな)

 

 授業中。時折堀北が物欲しそうな目を向けてくる。

 本人は気づかれてないと思ってるだろうが、バレバレだからね。

 なので、堀北が求めてくるのを期待して待ってるんだが……。

 

(10日も堀北を抱けないのは辛い)

 

 堀北じゃなくて俺が折れそうになっていた。

 

 毎晩美少女を抱いてからの10日間連続で自家発電。

 落差が激しすぎるだろ。

 淫らな堀北の姿を撮影したものをおかずにしていたが、右手で触れば実際に抱けるだけに、途中から虚しくなってしまった。

  

(転生前は自家発電でも満足してたのにな)

 

 風俗にも通ってたが、浪人生が毎日通えるはずもなく、月一でお気に入りの子を指名してたくらいだ。

 相手は当然プロなので気持ちよかったが、堀北とのセックスはそれの比じゃなかった。

 堀北は俺に抱かれるまで処女だった。なので風俗嬢と違って、男を気持ちよくさせるためのテクニックを持ってるわけではない。

 それなのに堀北とのセックスの方が気持ちよく思えてしまう。

 

(きっと体の相性とかもあるんだろうな)

 

 二浪パイセンは体の相性が悪くて彼女と別れたと言ってたし。

 もしかしたら二浪したパイセンが呆れられて捨てられた可能性もあるけど。

 

 俺は溜まりに溜まった欲望を他の女子で満たそうとした。

 けどやめた。

 恐らくこの欲望は堀北じゃないと解消できないと思う。

 

(だからいい加減折れて欲しいんだけどな)

 

 隣でサンドイッチを食べている堀北をチラッと見る。

 ただ食事をしてるだけなのに、振る舞いや言動と同じように上品さを感じられる。

 

(育ちがいいんだろうな)

 

 そんな堀北だが、肉棒で突けば、下品な女に成り下がってしまう。

 もしかしたらそのギャップにやられてたのかもしれない。

 

「……私に何か用?」

 

 どうやらずっと見つめていたのがばれたようだ。

 

「美味しそうなサンドイッチだと思ってな」

「そう。あなたは今日も焼きそばパンなのね」

「好きなんだよ」

 

 焼きそばとパンが一度に味わえるんだ。なんて革命的な食べ物なんだろう。

 

「そう」

 

 堀北の1パターンな返事で会話が途切れてしまった。

 結局なにも進展がないまま放課後を迎えた。

 

「上里くん、ちょっといいかな?」

 

 教室を出ようとしたところで、佐藤に呼び止められた。

 原作だと体育祭で活躍した綾小路に惚れてしまい、勢いのまま告白したが、撃沈した可哀相な少女だ。

 

「どうした?」

 

 佐藤も十分美少女の部類に入ると思う。いずれ佐藤も抱きたいと思うが、堀北と違って関係を持ったらすぐに周りに言いふらしそうなのが気がかりなんだよな……。

 

「今日こそカラオケどうかなって思って」

 

 そういえば前にも誘われてたっけ。二回連続で断るのは可哀相だから今回は付き合うとするか。

 

「いいぞ。面子は?」

「マジ? やった。面子は松下さんと篠原さんだよ」

 

 仲良し三人組か。7.5巻の扉絵で描かれてたな。軽井沢とそこまで仲良くないのは意外だった。

 

「わかった。それじゃ行くか」

「うん」

 

 そのまま俺たちはカラオケ店に向かった。

 予想通り佐藤は流行の恋愛ソングを熱唱していた。篠原は演歌中心に選曲。松下はほぼ聞き専だった。

 ちなみに俺は一般アーティストが歌うアニメの主題歌ばかり歌った。

 だって流行のJ-PОPなんてわからないもの。

 

 二時間後。退室時間を迎え会計を済ませると、佐藤たちはケヤキモールにショッピングをするとのことで、その場で別れることになった。

 さすがに女子の買い物にまで付き合いたくはない。

 

 俺はスーパーでカップラーメンを購入してから寮に向かった。

 エレベーターから降りると、堀北が俺の部屋の前で立っていた。

 

「あっ」

 

 俺の顔を見るや、いきなり目を逸らす。

 なんで待ち人が来たのに目を逸らすんだよ。

 

「俺になんか用か?」

 

 もしかして俺が帰宅するまでずっと待っていたのか。もしそうだとしたら愛しすぎるんですけど。

 

「あ、その……」

 

 俺の問いにしどろもどろになる堀北。

 

(頑張れ堀北。俺を求めるんだ)

 

 堀北が何をしにきたのか。聞かなくてもわかる。

 けれど言わせないといけない。

 そのために10日も我慢したのだから。

 

「わ、私、上里くんに……」

 

 今度は俯いてしまった。

 どうやら心の中で葛藤しているようだ。

 

(悪いけど追い込ませてもらう)

 

 10日も我慢したんだ。悠長に待ってられない。

 

「用がないなら退いてくれ。邪魔だ」

「あ……」

 

 扉の前で佇む堀北を退かす。

 少し心苦しいが仕方ない。

 

「つーか、いつからここにいたんだ?」

「に、二時間前から……」

 

 やっぱり俺の帰りをずっと待ってたのかよ。

 健気すぎだろ。

 

「他の生徒に見られたらどうするんだ。少しは考えろよ」

 

 堀北を抱きしめたい衝動を抑え、冷たい言葉を投げかける。

 

「ご、ごめんなさい……」

 

 堀北は気丈にも涙は見せなかったが、全身は小刻みに震えていた。

 顔を見ると、涙ぐみそうになり唇を噛みしめている。

 

「何も用がないなら帰ってくれ。俺はこれからやることがあるんだ」

 

 そう言い、鞄からカードキーを取り出した瞬間だった。

 堀北が後ろから抱きついてきた。

 

「ま、待って。お願い……」

「何を待てばいいんだよ」

「それは……その……」

 

 またしても言いよどむ堀北。

 もう少しなんだから頑張ってくれ。

 

「……わ、私……私を……っ!」

 

 言え。

 自分の気持ちをぶちまけろ。

 

「……だ、抱いて……」

 

 ―――――やっとかよ。

 10日間も待たせやがって。

 

「こい」

 

 俺はドアを開け、堀北の腕を掴み、部屋に連れ込んだ。つい右手で掴んでしまったが気にしない。

 鞄を無造作に置き、思いっきり堀北を抱きしめた。

 

「あっ」

「待たせすぎなんだよお前は」

「……んぶ……っ!?」

 

 強引に彼女の唇を奪う。そして舌で堀北の口内を犯し始める。すると堀北もそれに応えるように舌を絡めてきた。すぐに口中に互いの唾液が交じり合い、いやらしい水音が鳴り響いた。

 

「……んんっ……んふぅ……」

 

 堀北の唇を貪りながら、スカートの中に手を入れ、尻肉を揉みしだく。

 

「んぁっ、んちゅっ、んふぁっ」

 

 俺たちはねっとりと舌を絡めながら、何度も唾液を交換しあった。

 

「んっ……ぷぁ……っ」

 

 口を離すと瞳を潤ませてる堀北の顔があった。

 

「上里くんっ、ダメっ……こんな玄関でなんて……」

「悪い。我慢出来ないんだ」

「そん……なっ、……んむっ!」

 

 再び堀北を唇を重ねる。そして舌先でなぞるように彼女の舌を愛撫し、唇で甘噛みする。

 

「ふぅっ……れろ……んむっ、んっ……」

 

 お返しとばかりに、堀北が俺の舌を吸ってきた。

 

「んむっ、んっ、ふぅん……ふぅ……んちゅっ……」

 

 無意識なのか、堀北は俺の身体に下腹部を擦りつけてきた。

 舌と尻を犯されて堀北も興奮してきたのだろう。

 

(もう発情送り(ハートリジェクター)は関係ないよな)

 

 堀北は快感に身を震わせながら、キスを続けようとする。

 

「んっ、ふぅっ……ふぅっ……ちゅ……んちゅ……んんっ」

 

 もう少し唇を貪りたかったが、俺の愚息が限界に達した。

 

「……ぷぁ……っ」

「もう挿入()れるぞ」

「……ええ」

 

 堀北を四つん這いにして尻を突きださせる。スカートを捲ると、白のショーツがあらわになった。

 

「なんだもう濡れてるのか」

 

 ショーツには大きな染みが出来ていた。

 キスと尻を揉んだだけで濡れたらしい。

 

「だ、だって、久しぶりだったから……」

「久しぶりでもキスだけで濡れたりしないだろ。やっぱ堀北は淫乱だな」

「い、言わないで……」

 

 言葉責めしながらショーツを下ろす。

 堀北の陰部はもう愛液が垂れている状態だ。

 

「最初から激しくさせてもらうからな」

「……好きにして」

 

 俺はトランクスをズボンごと下ろし、肉棒を堀北の陰部に宛がう。

 

(10日ぶりの堀北のまんこだ。たっぷり味わさせてもらうぞ)

 

 そしてギンギンに膨張した肉棒を一気に挿入した。

 

「んひぃぃぃぃぃっ!」

 

 入れた途端に中に溜まっていた愛液が噴き出して、堀北の太ももを伝わっていった。

 すでにペニスの先端は子宮口に触れている。

 

(やっぱり堀北の膣内は最高だな)

 

 腰をしっかりと持って、自身の腰を力強く堀北のお尻へと打ち付ける。

 

「んふぁあっ! あっ、あっ、あんっ!」

 

 強い突きに堀北の声が跳び上がり、奥の口がぎゅっと締まった。

 

「また制服汚しちまうな」

「そ、そんなの……あんっ……気にしなくて……いいから……んぁっ!」

 

 入れて間もないのに、膣の中はさらに締め付けが強くなり、膣壁との摩擦がより鮮明に感じるようになった。

 

「んっ、あっ、はふっ、あっ、あんっ!」

 

 堀北の甘い声に反応するように、ピストンが激しくなっていく。

 

「やっ、あっ、あんっ、は、はげしっ、んっ、はぁんっ!」

「激しくするって宣言しただろ」

「んぅぅぅっ! んぁっ、はっ……あ、ああっ……んあっ、んんっ!」

 

 ぱんぱんと肉を打ち付ける音が部屋中に響き渡る。

 

「ふぁっ、はぁっ……ああっ……ああんっ!」

「やべぇ、止まらない」

「あっ、あっ……ああっ……んんっ! くぅ……はぁっ……!」

 

 久しぶりに聞く、普段の優雅な堀北からは想像できない品のない喘ぎ。

 俺は淫乱な堀北の姿に夢中で腰を打ち付けた。

 

「あっ、あん、んくぅっ、イく、イっちゃう……もうだめっ!」

射精()すぞ、堀北っ!」

 

 あまりの気持ちよさに大きな射精感がやってきてしまった。

 

「だしてぇ……! おく、いっぱい、おまんこの中にだしてぇ……っ!」

「ん……くぅ……っ!」

「ああぁぁああぁぁんっ!!」

 

 そして溜まりに溜まった欲望を堀北の中にぶちまけた。

 

「あ……あぁ……これぇ……」

 

 秘部を突き出し、自分からペニスを貪るように、堀北は痙攣し続ける。

 

「……悪い。爪立てちまったようだ」

 

 気づいたら堀北の綺麗な白い尻に引っ掻き傷ができていた。

 知らない間に爪を立てて、乱暴に尻を揉んでいたようだ。

 

「気にしないで……。それより……ね?」

 

 腰をヒクヒク震わせ、結合部から泡立った精液を垂れ流した堀北が振り向きながら言った。

 

「……わかってるよ。10日ぶりなんだ。お互い一回だけじゃ満足できるわけないよな」

「あっ……」

 

 俺が一度ペニスを抜くと堀北が切ない声を上げた。

 

「すぐ入れるからそんな声出すなよ」

 

 堀北をうつ伏せにし、脚を広げさせる。そしてその上に覆いかぶさるように、ペニスを挿入する。

 

「あひぃっ」

 

 挿入しただけで堀北は涎を垂らしながら下品な声を上げた。

 俺たちはそのまま玄関先で獣のようなセックスをし続けた。

 

 

☆☆☆

 

 

「あんっ! だめっ! んぁっ! あふぁっ!」

 

 堀北の膣内と再会してから三時間後。

 堀北は騎乗位で淫らに腰を上下させて、快楽のままに腰を振っていた。

 

 我慢できずに玄関でセックスをし始めた俺たちは無我夢中で互いを求めあった。

 ベッドに移動しようと思ったが、行為を止めることができず、玄関で一時間も身体を貪り合ってしまった。

 

 ベッドに移動し、色んな液体にまみれた制服をお互いに脱いだ。

 それから二時間。俺は何度も何度も、堀北の中に精液を注ぎ続けた。

 

「んぁっ、上里くんも動いてっ、はぁんっ!」

「わかったよ」

 

 堀北の腰を持ち、下から突き上げる。

 

「ひゃんっ!」

「堀北も動き続けろよ」

「わ、わかって……はぁんっ!」

 

 突き上げるたびに、堀北の言葉が途切れる。

 

「はぁ……あっ……ふぅんっ……あっ、はぁっ……」

 

 突き上げてから5分。既に堀北はセックスの主導権を握って愉しむことも忘れて、待ちわびた快感に没頭している。

 

「あっ、はぁっ……上里くん、上里くん……っ!」

 

 部屋には堀北の嬌声と、激しく肉を打ち付け合う音だけが響いていた。

 

「イっちゃうっ! またイっちゃうっ!」

「ああ、俺もイきそうだ!」

 

 互いに射精が近いことを悟ると、腰の動きが早くなった。

 

「出してっ! 私のおまんこにいっぱい出してっ!」

 

 まるで淫魔のようなことを言いながら、堀北はペニスを激しく生膣で扱く。

 

「くっ……、射精()るっ!」

「んぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 限界を迎え、大量の精液が堀北の膣内に溢れ出していく。

 

「ふぁっ……んんっ……射精、きたぁ……。お腹の奥に、じわって、熱いのが広がって……」

 

 堀北は絶頂に体を震わせながら、覆いかぶさってきた。

 

「ごめんなさい。少しこのままでいさせて」

「いいぞ」

 

 俺たちはそのまましばらく繋がったまま抱き合っていた。

 10分ほど経った頃。堀北は気怠げに身を起こすと、腰を揺すって勃起を促してくる。

 

「ねえ、またちょうだい」

「そんなに欲しいのかよ」

「欲しいの。上里くんのおちんちんが」

 

 どうやら堀北は完全に吹っ切れたようだ。

 思った以上に淫らになった堀北にビビりつつも、俺は身を起こして、堀北を抱きしめた。

 いわゆる対面座位だ。

 

「キスでもするか」

「ええ」

 

 唇を重ね合わせる。それをスイッチに俺たちは再び互いを求めあった。

 

 

☆☆☆ 

 

 

 時刻は午後10時。理性が崩壊した俺たちは5時間近くもセックスをし続けた。堀北の膣内に何度精子をぶちまけたか忘れてしまった。

 

「あっ」

 

 セックスに夢中になって大事なことを忘れてた。

 

「どうしたの?」

 

 俺の腕を枕にして横になってる堀北が訊ねた。

 

「後でアフターピル飲むの忘れるなよ」

「……嫌よ」

「え」

「冗談よ」

 

 なんだ冗談かよ。脅かしやがって……。

 

「さすがに高一で母親になるのは勘弁だもの」

「だよな。俺もこの年で父親になるのは勘弁」

「なら避妊具を付けて欲しいのだけれど」

 

 堀北が冷たい視線を向けてくる。

 

「生の方が気持ちいいから無理だ」

「あなたね……」

 

 今度は呆れたような視線を向けられた。

 

「生でお前を感じていたいんだ」

「カッコつけても騙されないわよ」

 

 やっぱ駄目だったか。

 でもコンドームつけるのはちょっとな……。

 

「……わかった。ちゃんとアフターピル飲み続けてあげるから。だからそんな顔しないで」

「本当に?」

「ええ。……その代わり上里くんも買って。私だけに買わせるのは不公平だわ」

「わかった。なら明日の放課後は薬局デートしよう」

「そんなデート嫌なのだけれど」

 

 早速デートの誘いを断られてしまった。

 

「……一つ聞いてもいいかしら」

「なんだ?」

「この10日間、誰かとこういうことをしたりした……?」

 

 とても不安そうな表情で堀北が訊ねる。

 

「いや」

「本当に?」

「本当だよ」

「……信じられないわ。獣のあなたが10日間も禁欲が続くはずないもの」

 

 その獣に淫乱認定されてるお前は何なんだよ。

 

「女の子みたいな名前なのに、何でこんな獣になってしまったのかしら」

「おい。小学生の時に名前が原因で虐められたのを思い出すからやめろ」

「それはごめんなさい」

 

 クスクス笑う堀北。

 どうやら俺に喧嘩を売ってるようだ。

 

「……それで本当に誰ともしてないの?」

「してない。ずっと堀北のエロ画像でオナニーしてた」

「え」

 

 俺がそう言うと、堀北がフリーズしてしまった。

 

「い、いつの間にそんなのを撮ったの……っ!?」

「堀北が事後に呆けてる間に」

「消しなさいっ!」

「嫌だ。堀北が生理になってエッチ出来なくなったら使うだろうし」

 

 さすがに生理中に身体を求めるほど鬼畜ではない。

 

「いいから消して」

「だから嫌だって」

「……口でしてあげるから」

「え」

「もし私が生理中でも、口でしてあげるから……。だから消して」

 

 堀北が健気すぎて愛しくなってきた。

 

「わかった。後ろ向きに検討しておく」

「前向きに検討しなさい」

「それより風呂に入らないか」

「そうね。体中べとべとで気持ち悪いし」

 

 ほとんどお前の潮噴きのせいだけどな。

 怒られるので言わないでおくけど。

 

「それじゃ行こうか」

「きゃっ」

 

 俺は堀北をお姫様抱っこし、浴室に向かった。

 

「……ねえ、また勃起してるような気がするのだけれど」

「気のせいだろ」

「まぁ、いいけれど」

 

 右手で堀北に触れてるので、発情送り(ハートリジェクター)が発動している。

 淫乱になった堀北+発情送り(ハートリジェクター)

 これでセックスを求めて断られるわけがない。

 俺たちは浴室でも互いの身体を貪り合った。




もう少し堀北メインの話やります
堀北の次は愛里です


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5話 堀北鈴音と精液

なんて酷いサブタイトルなんだ


 翌朝。私は彼の腕の中で目を覚ました。10日ぶりに味わう彼の腕枕は寝心地がよかった。

 

「気持ちよさそうな寝顔してるわね」

 

 彼の寝顔を見るのも久しぶりだ。昨晩の情事が嘘のように穏やかな表情をしている。

 

 彼から求められるのを待っていたが、結局私から求めてしまった。

 でも後悔はしていない。

 だってあんなに私の身体に夢中になってくれたから。

 むしろつまらないプライドに拘って彼を求めなかったことを後悔しているくらいだ。

 

(昨晩は凄かった)

 

 彼の部屋に入るとすぐに抱きしめられた。

 私は唇と尻を犯されただけで、すぐに濡れてしまった。

 そしてそのまま身体を重ねた。

 

 玄関で互いを貪り合った私たちは、ベッドに移動してからも、性交し続けた。

 何度注入されたかわからない。

 私の中は彼の精液で満たされていた。

 

「そういえばアレを消さなきゃいけないわね」

 

 重たい体を起こし、テーブルの上に置いてある彼のスマホを手に取る。

 目的は私の如何わしい写真を削除するためだ。

 

(私をおかずにしてくれたのは嬉しいけれど……他の人に見られたくないもの)

 

 私が彼を求めなかった10日間。彼は私の写真で性欲を満たしていたらしい。

 他の女子に手を出していなかったのは嬉しかった。

 私は彼の彼女ではないので、彼が他の女子に手を出しても、文句を言う資格はない。

 ただ面白くないと思うのは自由だろう。

 

「……駄目ね。ロックが解除できないわ……」

 

 彼の生年月日を入力したが、解除出来なかった。

 他に思い当たる4桁の番号はないので、私は写真を削除するのを諦め、そのままお手洗いに向かおうと立ち上がった瞬間、膣からとある液体が垂れてきた。

 

(凄い……。まだこんなに残ってたのね)

 

 彼がたっぷり注入してくれた精液だった。

 なんだろう。

 私の体内から排出されてると思うと、寂しく感じてしまう。

 10日前まで、こんなこと思ったことなかったのに……。

 

 

☆☆☆

 

 

 朝目覚めると、堀北が台所で洗い物をしていた。

 

(おかしいな。洗い物は溜めてなかったと思うんだけど)

 

 ゆっくり堀北の下に近づいていく。

 

「起きたのね」

「ああ。おはよう」

「おはよう」

「朝からなにしてんだ?」

 

 堀北はパンツ一丁の俺と違い、制服を着ていた。俺が購入してから一度も使用していないエプロンも身につけている。

 

「シンクを掃除してるのよ」

「シンク?」

「水垢が凄かったから。駄目じゃない、定期的に掃除しないと」

 

 朝から説教されてしまった。

 シンクの水垢以外にも、冷蔵庫に食品が入ってないだの、トイレが汚いだの、色々と小言を言われる始末である。

 俺は説教を聞き流し、堀北のエプロン姿を目に焼き付けていた。

 すると昨晩あれだけ抱いたのに、堀北を犯したい衝動にかられてしまった。

 

「とりあえず使用していないコップも洗っておく―――きゃっ」

 

 興奮が収まらず、堀北を後ろから抱きしめた。

 

「ち、ちょっと……」

「悪い。堀北の中に入れたくなった」

「そんな……。朝からだなんて……、それに学校があるのよ」

「まだ6時だ。時間は十分にあるだろ」

 

 堀北は困惑した声を上げつつも、抵抗しない。

 なぜなら右手で堀北に触れてしまってるから。

 

「で、でも……」

「たまには朝からもいいだろ」

 

 発情した堀北に悪魔の囁き攻撃をする。

 

「……一回だけよ」

「わかった」

 

 堀北は呆れて言いながら、くいっと、可愛らしいお尻を突きだしてくれた。

 朝から堀北を抱ける喜びを噛みしめながら、下着を降ろそうと、スカートを捲ると……

 

「……なんだ。堀北も期待してたんじゃないか」

 

 ノーパンだった。

 お尻には俺が付けてしまった引っ掻き傷が残っている。

 

「勘違いしないで。下着が汚れてたから穿いてないだけよ」

「そっか。堀北はすぐに下着を濡らすからな」

「……っ。誰のせいだと思って……っ!」

 

 怒られそうだったので、すぐに堀北の秘部を指で触れた。

 

「んっ……」

 

 既に秘唇はしっとりと濡れて、中を弄るとぬかるんだ粘膜が指に絡みついた。

 

「ほら。もう濡れてるじゃないか」

「……いいから早く入れて……」

「わかったよ」

 

 俺は既にはち切れそうな勃起を秘穴へと宛がった。

 

「あっ……んんんっ……あっ、ああっ……はぁっ……」

 

 ぐっと腰を前に突き出すと、すんなりと朝立ちの肉棒が堀北の膣内へと呑み込まれていく。

 

「んんっ……あっ……はぁあ……」

「動かすぞ」

 

 堀北の返事を待たず、俺は腰を前後に動かしていく。

 

「あっ……それ、いい……んっ、んんっ……おちんぽ、ゆっくり擦られるの……」

 

 ぴったりと腰を押し付けたまま揺すると、堀北は背筋を仰け反らせて身悶えた。

 

「あんっ、あっ、んっ、んぁっ!」

 

 堀北は出し入れしやすいようにしっかりと足を踏ん張っている。

 

「あっ、んっ、……もう……パンパンって、音立てすぎよ……ふぁっ」

「堀北の膣が気持ちいいから仕方ないだろ」

「……なら……しかた……んんっ……ないわね……はぁんっ!」

 

 膣奥を突き上げるたびに堀北は艶めかしい吐息をこぼし、押し寄せてくる快感に集中している。

 

「あっ、んっ、んぁっ……おちんぽ、好き……。上里くんの、大好き……あっ、ひぃんっ!」

 

 堀北の朝から大胆な言葉に、俺は自然とピストン運動を早めていった。

 

「あっ、あっ……あんっ、やぁんっ……んぁっ、はぁっ……ふぁっ!」

 

 堀北の嬌声に急かされるように、腰の動きは激しさを増していく。

 

(あ、もう射精()そうだ……)

 

 朝一で聞く堀北の喘ぎ声は、まるで麻薬のように、射精感を強くしていった。

 

「堀北、俺、そろそろ……」

「あっ、あんっ、きて、いっぱい出してっ!」

 

 俺は堀北の腰を掴み、大きなストロークで思い切り膣穴を穿つ。

 

「あっ、あぁんっ、すごいっ、イくっ、イっちゃうっ!」

 

 すぐに堀北の身体がぐっと仰け反り、膣壁がペニスを締め上げてきた。

 

射精()るっ!」

 

 崩れ落ちそうになる堀北の腰を捕まえながら、俺は目もくらむような強烈な射精感に身を震わせた。

 熱いたぎりが竿を昇っていくのを感じた俺は、放出寸前で肉棒を引き抜き、堀北の身体へと向ける。

 

「ふああぁぁああぁぁっ!」

 

 堀北の綺麗な黒髪と制服に精液を豪快に浴びせる。

 堀北は絶頂したようで、嬌声を響かせて、身体を悩ましくよじらせている。

 

「んひぃっ……あぁぁああっ……」

 

 俺は脱力していくザーメンにまみれた堀北を眺めていた。

 美少女が精液まみれになる姿はなんとも艶めかしく、眺めていると興奮が冷めやらない。

 

「気持ちよかったぞ、堀北」

「……はぁはぁ……」

 

 ぺたりと座り込んだ堀北に声をかけるが反応はない。

 

「シャワー浴びてくる」

 

 このままだと二回戦に突入しそうだったので、堀北を置いて俺は浴室に向かった。

 シャワーを浴び、部屋に戻ると、堀北は座り込んだままだった。

 

「朝から最悪だわ」

「え」

 

 なんか知らないけど堀北が怒ってるようだ。

 

「なんで髪と制服にかけるのよ」

「どうせ制服はクリーニングに出すから汚してもいいかなって」

 

 顔面やスクール水着にぶっかけたことはあるが、制服は初めてだった。

 

「髪べとべとじゃない」

 

 ため息をつきながらゆっくり起き上がる堀北。

 

「どうせシャワーも浴びるんだからいいだろ」

「そうだけれど」

「それと前から思ってたことがあるんだけど」

「なに?」

 

 初めて堀北を抱いた日から思っていた。

 恐らく俺以外の男子もそれを見れば共感してくれるはずだ。

 

「堀北ってザーメン似合うよな」

 

 直後に、原始的な暴力の音が連続した。

 

 

☆☆☆

 

 

(生まれて初めて女子にボコボコにされてしまった)

 

 折檻を受けた俺は重たい体を引きずりながら学校に辿り着いた。

 俺の褒め言葉を侮辱ととらえた堀北の怒りは凄まじかった。

 発情送り(ハートリジェクター)で発情させて、宥めようとしたが、武道を嗜んでいる堀北に俺の右手は届かなかった。

 

(そういえばコンパスで綾小路を刺してたっけ)

 

 堀北の原作での愚行を思い出した。

 もしかしたら堀北はヤバイ奴かもしれない。

 これからは失言しないように気をつけないと。

 言葉責めもセックス中限定にしよう。

 

「おはよう」

 

 考え事をしているうちに、綾小路がやって来た。

 

「おはようさん」

「なんだか疲れた顔してるな」

「色々あってな」

 

 セックスだけだったら、疲れた表情は見せない自信はあったんだけどな。

 

「堀北とか?」

「……なんで堀北となんだ?」

「昨日、堀北がずっとお前の部屋の前で待っていたからな。何かあったのかと思ったんだ」

 

 そうだった。堀北は部屋の前で俺を二時間以上も待ってたんだった。

 綾小路以外にも見られてる可能性は高い。

 

「堀北とはAクラスを目指す協力関係を結んでいてな」

「そうだったのか」

「ああ。その話し合いをするために俺を待ってたんだ」

 

 原作と違って、堀北は綾小路に声をかけていない。

 なので綾小路は原作より自由な高校生活を送っている。

 

(本当は堀北にも目立って欲しくないんだよな)

 

 Aクラス入りを目指す堀北は、いずれクラスを引っ張る存在になり、他のクラスにも名を知られるようになる。

 それだけなら問題ない。

 ただCクラスにはドラゴンボーイがいる。あいつに目をつけられると厄介だ。

 ただ何を仕掛けてくるかはわかっているので、綾小路が龍園を潰してくれるまで、上手くやり過ごせば大丈夫だろう。

 

「Aクラスか」

「『夢は大きく志は高く』ってことだな」

「そうか」

 

 綾小路と話してるうちに、次々と生徒が登校してきた。

 堀北も登校してきたが、挨拶を交わしただけだ。

 

 昼休み。焼きそばパンを食べようとしたところ、平田が声をかけてきた。

 

「上里くん、ちょっといいかな」

「いいぞ」

「中間テストの勉強会のことなんだけど、今日から行おうと思うんだ」

「そうか。わかった」

 

 俺は平田に勉強会の講師を頼まれている。

 原作より遅めの勉強会開始になってるが、過去問もあるので問題ないだろう。

 

「それじゃ放課後よろしくね」

「ああ」

 

 勉強会は夕方5時から二時間行うことになっている。

 俺が勉強会の講師を受けた理由は一つ。

 一之瀬帆波と接触するためだ。

 作戦はこうだ。

 まず俺が担当する生徒たちを図書室で勉強させる。目立つように五人以上が望ましい。席はなるべく一之瀬のグループの近くに座らせる。ちなみに一之瀬のグループが図書室でテスト勉強をしていることは確認済だ。

 

(コミュ力が高い一之瀬だ。恐らく声をかけてくるだろう)

 

 俺個人で図書室でテスト勉強をしていても声をかけられることはないだろう。集団を率いて目立つことで可能性が高まるのだ。

 なぜなら一之瀬はBクラスの学級委員長。

 Dクラスといえど、目立つ存在はチェックしようと、接触してくるはずだ。

 

(本当は目立ちたくないけど一之瀬とセックスするためだ)

 

 もちろんすぐに一之瀬に発情送り(ハートリジェクター)を使うつもりはない。

 まずは他クラスで一番仲が良い男子を目指す。

 そしてある程度信用される存在になったら美味しく頂く。

 これが『一之瀬帆波ゲット作戦』の全容だ。

 

「勉強会に参加するのね」

 

 今日も美味しそうにサンドイッチを食べる堀北が訊ねた。

 

「ああ。堀北はどうするんだ?」

「私が参加すると思う?」

「しないな」

「ええ。大体、誰かさんのせいで予習と復習の時間が確保出来てないもの。他の人に教える余裕はないわ」

 

 誰かさんって俺のことだろうな。

 つまりセックスで忙しくて勉強できてないってことか。

 なんてふしだらな生徒なんだ。

 

「そうか。ならテスト期間中は控えないとな」

「………………………………そうね」

 

 間がすごいな。

 もしかしてテスト期間中もセックスするつもりだったのか。

 

「お互い頑張ろうな」

「ええ」

 

 テスト終了後のセックスは凄いことになりそうだ。

 これは覚悟しておいた方がいいかもしれない。

 

(それより堀北に仕返しをしないと)

 

 俺の肉体を傷つけた罰を与えてやらなければ。

 やられたらやり返す。

 もちろん喧嘩じゃ堀北に勝てないので、俺がする仕返しといえば、発情送り(ハートリジェクター)を使って発情させることに決まっている。

 前回は昼休みに発情させた。たった二時間我慢しただけで、堀北のあそこは限界を迎えた。

 なので今回は朝一から発情させることにする。

 堀北には一日中身悶えてもらう。

 発情しながら授業を受けるがいい。

 

「ククク」

「その気持ち悪い笑い方やめてくれる?」

 

 いくらでも俺を罵るがいい。

 明日すべてお前に返ってくるんだからな。




ナイスザーメン


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6話 堀北鈴音の性癖

一旦堀北メイン終了です


 放課後。俺は何人かの生徒を引き連れて図書室にやって来た。

 図書室には読書やテスト勉強をしている生徒たちが見受けられるが、人数は思ったより少なかった。

 俺は早速一之瀬のグループを探す。この人数ならすぐに見つかるだろう。

 

(見つけた)

 

 一之瀬のグループは部屋の中央にあるテーブルで勉強をしている。

 

「上里くん、どこ座ろっか?」

「あそこでいいんじゃないか」

 

 櫛田の質問に適当を装って答える。

 

 櫛田桔梗。

 表ではみんなに優しい優等生キャラを演じてるが、中身はクズの女子だ。原作で綾小路が退学させると言ってたが、9巻時点では退学はしていなかった。

 

(10巻見たかったな)

 

 俺が死んだのは10巻の発売直前だった。よう実の10巻を読めなかったのが、唯一の心残りと言えるだろう。

 

「そうだね。みんな、あっちの席だって」

 

 櫛田に促され、生徒たちが、一之瀬のグループから一つ空けたテーブル席に座っていく。

 

「あ、桔梗ちゃんだ」

「帆波ちゃんだ。こんにちは」

 

 どうやらこの時点で櫛田と一之瀬は顔見知りのようだ。

 

(櫛田を連れてきたのは大正解だったな)

 

 もし顔見知りなら櫛田に俺を紹介して貰おうと思っていた。

 作戦が順調すぎて、思わずにやっと口角が上がる。

 

「桔梗ちゃんたちもテスト勉強?」

「そうだよ。帆波ちゃんたちも?」

「うん。桔梗ちゃんが教えるのかな?」

「ううん、私は教えられるほう。教えるのは彼だよ」

 

 櫛田はそう言うと、俺の袖を引っ張り、一之瀬の前に立たせた。

 

「私は一之瀬帆波。一応Bクラスの学級委員長やってます。よろしくね! えっと……」

「上里歩夢だ。よろしく頼む」

「上里くんだね。うん、よろしく!」

 

 大きい。大きすぎるぞ一之瀬。何が大きいとは言わないけど。

 隣に立ってる櫛田も大きいが、レベルが違う。

 

「それじゃまたね」

「ああ。櫛田、勉強始めるか」

「うん」

 

 それからは一之瀬と会話することなく、勉強会に集中した。ちなみに俺たち以外の参加者は佐藤、篠原、松下、王、井の頭、沖谷の合計八人だ。思ったより大所帯になった。

 佐藤たちは三馬鹿と違い基礎は出来ていたので、教えるのにそこまで苦労はしなかった。

 

(そういえば三馬鹿はどうするんだろう)

 

 原作だと堀北が教えることになるが、俺のせいで他人に教える余裕はないとのことだ。櫛田も俺の勉強会に参加してもらってるので、あいつらに教える人がいない状況だ。

 

(櫛田に頼んで中卒がどれだけ恐ろしいか伝えておくか)

 

 高校を退学になったら地獄だろう。華の高校生から中卒無職にジョブチェンジである。高校に入りなおしたら、同級生より一つ年上であることを卒業まで弄られる。就職しても低い給料で働かされるだけ。待ってるのは地獄だ。

 

(まったく兄貴と同級生になんてなりたくなかったぜ)

 

 俺以上に駄目な人生を送っている兄貴を思い出した。ちなみに兄貴の名前は未来(みく)。兄弟揃って女の子みたいだけど立派な意味を込められた名前を付けてもらったのに、親不孝な人生を送ってしまった。

 

「急にため息なんてついてどうしたの?」

「あー、いや……嫌なことを思い出してた」

「嫌なこと?」

「櫛田が気にすることじゃない。それより勉強の方はどうだ?」

「うん、みんな基礎が出来てるから教えるのは楽だよ」

「そうか」

 

 櫛田も教えられる体で参加しているが、佐藤たちに教える時間の方が多い。

 

(本当に表面だけ見ると完璧な美少女なんだよな……)

 

 今のところ櫛田とは良好な関係を築けている。

 このまま龍園と手を組まないで欲しいところだが無理だろう。

 堀北がいる限り、櫛田はクラスを裏切り続ける。

 

(綾小路が櫛田を退学させる直前に抱かしてもらおう)

 

 中身を差し引いても櫛田は抱きたいと思わせるほどいい女だ。

 ただ肉体関係を結んでしまえば、俺のハーレム計画が狂うのは確実である。

 櫛田は承認欲求が人一倍強い。そんな人間が自分以外の女を抱くのを許してくれるはずがない。ましてや堀北も抱いてると知ったら修羅場確実だ。

 なので櫛田を抱くとしたら、必然的に退学直前になる。

 

「上里くん」

「どうした?」

「そろそろ二時間経つから、今日はここまでにしない?」

「……そうだな」

 

 櫛田に言われ、スマホの時計を見ると、午後七時になる頃だった。

 

「それじゃ今日はここまでにしよう。自習はしないでくれよ」

「なんで自習しちゃ駄目なの?」

 

 佐藤が訊ねる。

 

「集中力の問題だな。これから毎日二時間勉強会を行うんだ。帰宅してから集中して勉強する自信あるか?」

「……ないかも」

「だよな。それに中間テストは範囲が狭いから、勉強会だけで十分いい点数が取れると思う」

「そうなんだ」

 

 それに奥の手があるからな。過去問は平田に部活のパイセンから入手出来ないか相談しよう。

 原作通り櫛田に協力してもらうのもありだが、龍園に要注意人物として報告されるのは困る。

 暴力の化身とはなるべく関わりたくない。

 

 全員が帰ったのを確認し、図書室を後にしようとしたところ、一之瀬に声をかけられた。

 

「お疲れ様ー」

「ああ、お疲れさん」

 

 Bクラスも残ってるのは一之瀬だけだった。周りを見渡すと、他の生徒たちも退室してるようで、図書館に残ってるのは俺と一之瀬の二人だけだった。

 

(ここで監視カメラがなければエッチするのもありなんだけどな)

 

 校舎で監視カメラが設置されていない場所は限られている。大量の本が保管されている図書室は当然設置されている。ここで行為に及べば二人とも即退学だろう。

 

「よかったら一緒に帰らない?」

「……いいけど」

 

 出会って初日の異性にそんな誘い方しちゃ駄目だろ。

 俺じゃなかったら絶対勘違いするからね。

 

「ありがとう。それじゃ帰ろっか」

「ああ」

 

 二人並んで図書室を後にした。

 廊下に出ると人気はなく、殆どの生徒が帰宅しているようだった。

 

「上里くんって勉強教えるの上手くない?」

 

 校舎を出たところで、一之瀬が聞いてきた。

 

「あー、従弟に勉強教えてたから」

 

 転生前。俺は進学校に通ってたこともあり、高校受験を控えていた従弟に勉強を教えていた。出来の悪い子だったので教えるのに苦労した。それが活かされているのだろう。

 

「そうなんだ。少し気になって見てたら、教えるの上手いなー、って思ってね」

「将来は教師を目指してるからな」

「そうなの?」

「嘘だけど」

「嘘なんだ!」

 

 嘘に決まってるだろ。あんなブラックな職場で働きたくない。むしろ就職したくない。堀北か一之瀬あたりに養ってほしい。

 

「上里くんってけっこう冗談言うタイプだったり?」

「そうかもな」

 

 転生前は二浪パイセンとくだらない冗談ばかり言い合ってた。

 まさか冗談で言ってた転生を本当にするとは思わなかったが。

 

「そっかそっか。上里くんってけっこう面白い人なんだね」

「それはどうも」

 

 生まれて初めて女の子に面白いって言われた。

 

「そういえば一之瀬に聞きたいことがあるんだけど」

「なになに?」

「一年で生徒会に立候補した女子って一之瀬か?」

「そうだよ。会長さんに断られちゃったけどね」

 

 知ってる。南雲パイセンがいなければ生徒会に入れたのに可哀相だ。

 

「もしかしてみんな知ってる感じ?」

「恐らく。他にAクラスの葛城って男子も立候補したことも知ってる」

「そうなんだ。やっぱこういう情報って出回るの早いんだねー」

「狭い箱庭だからな」

 

 敷地内には何でも揃ってるけど、箱庭であることには変わりない。

 

「箱庭か……。やっぱ上里くんって面白いこと言うね」

「今の面白かったか?」

「うん」

 

 満々の笑みで答えられてしまった。

 

「一之瀬は生徒会入りを諦めてないのか?」

「もちろん」

「狙うとしたら現会長が引退する十二月か」

「そうなるね。大分先だけど仕方ないかなー」

 

 一之瀬は原作だと夏休み前か夏休みに生徒会入りを果たすことになる。

 南雲パイセンに自分の秘密を打ち明けるかわりに。

 恐らくこのままだと一之瀬は原作と同じタイミングで生徒会入りを果たすだろう。

 だがそうはさせん。

 

「なら一つ忠告しておく。副会長の南雲雅って人には気をつけろ」

「……え?」

「知り合いの先輩に聞いた話だと、色々とやばいらしい。南雲って人のせいで退学した生徒も何人かいるようだ」

「あ、ありがとう……。一つ聞いてもいいかな?」

「なんだ?」

「なんで私にその情報を教えてくれたの?」

 

 俺が一之瀬に忠告した理由は一つ。

 生徒会に一之瀬を入れさせないためだ。

 

「ここで会ったのも何かの縁だからな。それに知り合いが酷い目にあうのは嫌だし」

 

 南雲パイセンが一之瀬を所有物扱いするのムカつくからな。

 それに生徒会に入られると、俺とエッチする時間が減ってしまう。

 

「……そっか。心配してくれてありがとうねっ!」

「いいや。つーか、俺の言ったこと信じてくれるんだな」

「信じるよ」

 

 やっぱり一之瀬は純粋すぎる。龍園が一之瀬じゃ坂柳に勝てないと言ってたのもわかる。

 

「ありがとう」

「ううん。お礼を言うのは私の方だよ」

 

 純粋すぎるから危うい。

 もし原作で綾小路が一之瀬を助けなかったらどうなっていたか。

 

(エロゲによくある展開になってただろうな)

 

 もちろんラノベなので原作がそんな展開になることはあり得ない。

 だが俺がいるこの世界が原作通りになるとは限らない。

 

(決めた。一之瀬も一学期中に抱こう)

 

 今日だけで思ったより距離が縮まったので、計画を前倒ししても問題ないだろう。

 それに一之瀬ならお願いすれば周りに言いふらしたりはしないと思う。

 

「ふふふ」

「急にどうしたのっ!?」

 

 しまった。つい不気味な笑みを浮かべてしまった。

 一之瀬が心配そうに顔を覗いてる。

 

「いや、表情筋を鍛えようと思って」

「このタイミングでっ!?」

「今しかないと思ったんだ」

「ごめん。ちょっと言ってる意味がわからないや」

 

 俺も自分で何を言ってるのかわからない。

 俺は一之瀬と親交を深めながら帰路に着いた。

 

 

☆☆☆

 

 

 翌朝。教室に着くと既に堀北が席に座っていた。

 今日もクールに読書に励んでいる。

 

「堀北、おはよう」

「おはよう。昨日の勉強会はどうだったの?」

「順調だ」

「そう」

 

 勉強会のことを聞いてきたってことは、少しは気にしていたらしい。

 クールぶってるけど、実は俺のことが心配だったのかもしれない。

 

(まあそれが仕返しをやめる理由にはならないけど)

 

 今日一日堀北には発情したまま授業を受けてもらう。

 学校じゃ俺を求めてくることもないだろうから、あそこが疼いたまま一日を過ごすのは確定だ。

 

「気が向いたら堀北も来てくれ」

 

 さりげなく堀北の肩に右手を置いてから椅子に腰を下ろす。

 

「……っ」

 

 座る際に堀北の肩がビクッとなったのが視界に入った。

 早速発情したようだ。

 

「上里くん、おはよう」

「おはよう」

 

 平田がイケメンスマイルを浮かべながら声をかけてきた。

 

「昨日はお疲れ様」

「平田もお疲れさん。そっちの勉強会はどうだった?」

「うん、みんな集中して勉強出来てたと思うよ」

「そっか。こっちも順調だ」

 

 俺たちはそのまま今後の勉強会のスケジュールについて話し合った。その際にテスト範囲が変更になる可能性があるので毎日茶柱先生に質問するようお願いをした。

 また三馬鹿についても櫛田に高校退学と中卒の恐ろしさについて説明するようお願い済だ。

 

(これで勉強会に参加するなら面倒見るし、来なければ切り捨てる)

 

 現時点だと不愉快でしかない連中だが、原作9巻では成長した姿を見せていた。山内を除いて。

 山内は恐ろしいほど成長しない。佐倉への告白イベントを経て、成長するかと思ったが、そんなことはなかった。むしろ池のガールフレンドである篠原の悪口を言って喧嘩をする始末だ。

 

(退学にさせるなら山内が妥当だな)

 

 どうか龍園が須藤じゃなくて山内を狙いますように。

 

 授業終了のチャイムが鳴る。二限目の授業が終わり、休み時間になった。

 すると足早に教室を後にする生徒が一人いた。

 堀北だ。

 発情送り(ハートリジェクター)により、堀北は朝から発情した状態で授業を受けている。

 一限目は落ち着きがない様子だけだった。けれど我慢出来なくなったのだろう。二限目は内股を擦り合わせていた。

 どうやら前回と同じく二時間で限界を迎えたようだ。

 恐らく堀北は性欲処理をするためにトイレに行ったのだろう。

 だが無駄だ。

 発情送り(ハートリジェクター)に触れられた者は、セックスすることでしか、発情を止めることが出来ない。

 いくらオナニーしても性的興奮が増すだけなのだ。

 

(そういえば勉強会もあるから堀北を抱けるのは19時以降になるな)

 

 19時までまだ9時間近くもある。

 堀北は長時間我慢できるだろうか。

 いや、しなくちゃならない。

 

(さすがの堀北も学校で求めてはこないだろう)

 

 けれど俺の予想は外れることになる。

 俺は甘く見ていたのだ。

 発情送り(ハートリジェクター)の能力を。

 堀北の性欲を。

 

 

☆☆☆

 

 

(なんで、こんな……)

 

 私はトイレの個室にこもっていた。

 目的は用を足すためではない。

 体の疼きを収めるためだ。

 

(学校で朝から疼くなんて変態じゃない)

 

 今朝。上里くんに挨拶をされると、急に体が疼きだした。

 もしかしたら昨日セックスをしなかったのが原因なのだろうか。

 

(でもたった一日抱かれなかっただけで、こんな状態になるなんて……)

 

 もしそれが事実なら自分の性欲が嫌になる。

 彼に抱かれるまで、ろくにオナニーもしなかった自分がこんな状態になるなんて……。

 

 私は恐る恐るショーツに触れてみた。

 

(濡れてる)

 

 私の下着は愛液で染みを作っていた。

 最悪だ。

 この状態で残りの授業を受けなければならない。

 

(昼休みになったら寮に戻って下着を履き替えたほうがいいわよね)

 

 それなら残り二時間授業を受ければいいだけだ。

 二時間程度なら我慢出来る。

 そう思ったのに、私は自然にショーツを降ろしていた。

 

「あ……」

 

 湿ってる陰部に指を当てる。

 すると粘り気がある液体が指に付着した。

 私はこれ以上下着を汚さないために、トイレットペーパーで陰部を拭こうとしたが、気づけば指を出し入れしていた。

 

「……んっ……」

 

 声が漏れないよう左手で口を押え、右手で愛液を掻きだすよう陰部を弄る。

 

(これは一刻も早く体の疼きを抑えるためだから)

 

 言い訳をしながら快楽を貪る。

 徐々に指を出し入れする速度が増す。

 

「んんっ、んぅっ、んぁっ」

 

 私はさらなる快感を求めて、二本の指を小さな膣穴に挿入する。

 挿入するとすぐに出し入れを繰り返し、関節を曲げて柔肉を捏ね回す。

 

「んんっ……んっ……んぅっ……」

 

 膣口がひくつくたびに、泡立った愛液が何度も会陰を伝って零れていく。

 便器に次々といやらしい液体が垂れていく。

 絶頂を迎えそうになった私は最も敏感な部位であるクリトリスを摘まんだ。

 

「んひぃっ」

 

 それに痛みを与えるように強く押したり、捻ったりを繰り返す。

 

(あぁ……噛まれたい……彼に噛まれたい……っ!)

 

 私がこのようなオナニーをするようになったのは彼が原因だ。

 彼と身体を重ねてる最中に、乳首とクリトリスを思いっきり噛まれたことがある。

 その時の私は痛いはずなのに豪快に潮を噴いてしまった。

 それから三つの突起物を噛まれることが私のお気に入りになった。

 

「んぐっ、ぐぅっ」

 

 いつの間にか口を押えてる左手を噛んでいた。

 左手を噛みながら、クリトリスを最大限の強さで捩りながら引っ張った。

 

「んぐぅぅぅぅぅぅっ!」

 

 直後に、透明な液体がシャワーのように飛び散った。尿道からは黄色い液体が垂れ流しになっている。

 

「はぁっ……ふぁっ……はぁ……」

 

 口から開放された左手からは赤い液体が垂れている。

 

(駄目。まったく体の疼きが収まらない……っ!)

 

 こんな激しく自分を慰めたのに。

 扉を水浸しにするまて潮を噴いたのに。

 血が出るまで左手を噛んだのに。

 千切れそうなくらいクリトリスを引っ張ったのに。

 

「なんで……」

 

 結果は体の疼きが増すだけだった。

 自分の性欲を恐ろしく思ってしまう。

 もっと。

 もっと快楽を貪らないと。

 じゃないと体の疼きは収まってくれない。

 

(でも時間が……)

 

 もうそろそろ休み時間も終わり、三限目の授業が始まる時間だ。

 私は汚れてしまった体と扉を拭いてから教室に戻った。

 

 

☆☆☆

 

 

 昼休みになった。

 あれから堀北は休み時間になるたびに教室を出ていった。恐らくトイレでオナニーをしてるのだろう。

 けれどオナニーでは体の疼きを抑えることは出来ない。

 抑えるには俺の肉棒が必要だ。

 

(今日は食堂で食べるか)

 

 昼飯を食べようと腰を上げた瞬間に堀北に袖を掴まれた。

 

「……お願い。何も言わずに来て」

「……わかった」

 

 俺は堀北に言われるがまま教室を後にした。

 堀北は俺の袖を掴んだまま歩き続ける。

 

(どこに連れていく気だ?)

 

 疑問が解消されたのは5分後だった。

 辿り着いた先は文系の部活で使用されている教室だった。

 

(まさかここでする気じゃないだろうな)

 

 堀北は無言のまま扉を開けた。

 教室に入るとそこには机がテーブルを形成するように並べられ、本棚には分厚い本がびっしり埋まっていた。

 

「堀北、こんなところに連れて来て……どうしたんだよ?」

 

 俯いた状態の堀北に訊ねる。

 

「上里くんにお願いがあるの」

「お願い?」

「ええ……」

「なんだよ?」

「今すぐ私を抱いて」

 

 堀北が顔を上げながら懇願した。

 

「……っ」

 

 堀北の顔は酷いものだった。

 目からは涙を。

 鼻からは鼻水を。

 口からは涎を。

 三種類の液体を垂らしながら懇願する堀北の顔はとても下品だった。

 

(やばい。興奮してきた)

 

 とても人に見せれない顔を曝け出してる堀北に欲情してしまった。

 もっと下品な表情にさせたい。

 快楽を求めるだけの雌にしたい。

 俺の欲望が一気にどす黒いものになっていく。

 

(けれど駄目だ)

 

 俺は一日中堀北を発情させたままにすると決めた。

 ここで堀北を抱いてしまったら、仕返しではなくなってしまう。

 

「堀北、ここは学校だぞ。本気で言ってるのか?」

「本気よ。もう限界なの。もう無理なの」

 

 だろうな。その顔を見ればわかるよ。

 俺は改めて発情送り(ハートリジェクター)が恐ろしい能力だと思った。

 

「そうか。でも無理だ。学校で抱けるわけがない」

「大丈夫よ。ここなら人も来ないし、監視カメラもない」

 

 この教室に監視カメラはないことは俺も知っていた。

 また昼休みに部員を含め誰も教室に来ないことも知っている。

 以前学校でやれる場所がないかと探していた時に、この教室を見つけのだ。

 

(まさか堀北もヤり場所を探していたとは……)

 

 どうやら堀北は俺が思ってるより淫乱らしい。

 

「上里くん、お願い……」

「駄目だ」

「お願いよ……。本当に限界なのっ! これ以上我慢出来ないのっ!」

 

 だらしない顔をしながら俺に縋る堀北。

 

「抱いてくれたら何でもするからっ! 上里くんの命令を何でも聞くからっ!」

「ん? 今何でも言うことを聞いてくれるって言った?」

「言ったっ! だからお願いっ!」

 

 やばい。泣いて縋る堀北を見てたら嗜虐心が芽生えてしまった。

 

「それじゃとびきり下品な誘い方をしてくれよ」

「……え?」

「それで俺の息子が反応したら抱いてやる」

「あっ……」

 

 恐らく今の状態なら堀北は何でも言うことを聞いてくれるだろう。実際言葉にしていたし。

 

「わ、わかったわ……。下品に誘えばいいのね……?」

「ああ」

 

 すると堀北はゆっくりとスカートをたくし上げた。

 染みだらけのショーツがあらわになる。

 

「お、お願いです……。いやらしい雌まんこに……、ちんぽを挿入()れて下さい……」

「誰のまんこに、誰のちんぽを挿入()れればいいんだ……?」

「そ、その……私のいやらしい雌まんこに……上里くんの逞しいちんぽを……挿入()れて下さい……っ!」

「……っ!」

 

 もう少し意地悪しようかと思ったけど無理だ。

 あの堀北鈴音が。

 はしたない姿を曝け出して。

 とびきり下品に男を誘って。

 俺の肉棒を求めている。

 

 俺の理性は完全に崩壊した。

 

 気づけば俺は堀北を押し倒していた。

 

 

☆☆☆

 

 

 とある教室。

 そこには欲望を吐き出した俺と、とびきり下品な表情を晒してる堀北の姿があった。

 

 理性が崩壊した俺は堀北を押し倒して本能のまま貪った。

 堀北の声が外に漏れないように、堀北の下着を、彼女の口に押し込んだ。

 

 それがいけなかった。

 

 なんだか堀北をレイプしているような錯覚に陥ってしまい、今までにないくらい乱暴に抱いてしまった。

 

 改めて堀北を見下ろす。

 

 制服とブラウスは乱暴に脱がされている。

 胸は唾液だらけ。

 乳首は噛み跡が残っている。

 クリトリスも噛んだり、引っ張ったりしたせいか、いつもより膨張してるように見える。

 膣からは大量の精液が溢れている。

 

「えっと、大丈夫か?」

 

 下着を口から取り出して、堀北に訊ねる。

 

「……あひぃ……いひぃ……」

 

 堀北は虚ろな表情で、目の焦点が定まっておらず、涎を垂らし続けている。

 

「大丈夫じゃないよな」

 

 昼休み終了まで10分。

 無理やりにでも堀北を起こさなければ。

 

(しかし堀北があんな性癖を持っていたとは)

 

 下着を口に押し込んでいたため、愉悦の声を聞けたわけじゃない。

 それでも、乳首やクリトリスを噛んだ時の堀北は気持ちよさそうに見えた。

 今までにないくらい。

 

「勉強会が終わったらまた抱いてやるからな」

 

 俺の仕返し計画はあっけなく失敗に終わった。

 でも失敗になってよかった。

 そのおかげで堀北の性癖を知ることが出来た。

 

 10分後。堀北を何とか覚醒させ、俺たちは午後の授業に間に合ったが、下着を汚してしまったため、堀北は午後の授業をノーパンで過ごす羽目になった。




次の獲物は佐倉愛里


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7話 佐倉愛里と遭遇

いつも応援ありがとうございます!


 テスト勉強会は順調に行われていった。三馬鹿も櫛田を通して退学することのデメリットを説明したところ、危機感を持ったようで、勉強会に参加して必死にテスト勉強をしていた。

 もちろん俺だけでは面倒を見切れないので、櫛田と王に協力してもらった。王は英語だけならクラスでトップの学力を誇っている。

 

 勉強会をこなしつつ、合間を縫って、堀北との情事も重ねた。特に土日は半日もセックスに時間を費やした。

 抱くたびに堀北の淫乱さは増していった。

 アフターピルを精液と一緒に飲みたいと言われた時は引いてしまった。

 恐らく堀北は俺の肉棒なしでは生きられない身体になっている。

 

 テスト範囲の変更も、平田に毎日茶柱先生に確認するようお願いをしたおかげで、すぐに対処出来た。

 

 一之瀬との関係も、毎日図書室で顔をあわせたおかげで、順調に親交が深まっていった。

 

 過去問は平田がサッカー部のパイセンから入手してくれた。過去問は須藤が寝落ちしてもいいようにテスト三日前にクラスメイトに配布した。

 一之瀬の好感度を上げるために、Bクラスにも過去問を配布した。一之瀬には抱きつかれそうな勢いで感謝された。

 

 結果としてDクラスは一人の退学者も出すことなく中間テストを乗り越えた。

 俺も堀北も全教科満点という文句なしの成績を収めた。ちなみに一之瀬も全教科満点だったとメールで報告があった。

 

 テストの結果発表日の放課後。俺たちDクラスはカラオケで打ち上げを行った。希望者のみの参加だったので、参加者は半数程度だったが、とても盛り上がった。

 隣に座った櫛田に危うく右手を触られそうになったが、なんとか防ぐことができた。

 

 帰宅後。堀北に打ち上げが終わった旨をメールしたところ、すぐに部屋にやって来た。

 そして風呂にも入らず身体を重ねた。

 翌日が土曜だったこともあり、深夜まで俺たちは快楽に溺れた。

 余りにも荒々しいセックスに、堀北の綺麗な顔は歪みっぱなしだった。

 

 こうして原作一巻のイベントが終了した。

 堀北と肉体関係が結べたこと。一之瀬と親交が深められたこと。中間テストで原作以上の結果が残せたこと。

 これ以上ない順調な滑り出しとなった。

 

(次は須藤の暴力事件か)

 

 六月の最終週に須藤は暴行事件を起こしてしまう。Cクラスが仕掛けた罠にはまってしまい、須藤がCクラスの生徒を殴ってしまうのだ。

 だが問題ない。すでに対策は練っている。

 俺が毎日張り込みをして、動画を撮影すればいいのだ。

 これなら原作よりスムーズに解決できるはずだ。

 

「まだ起きてたの?」

 

 俺の腕の中で寝てたはずの堀北が訊ねた。

 

「なかなか寝付けなくてな」

「そう。……ならもう一回しましょう」

「堀北は寝てたんじゃないのか?」

「そうだけれど……。何だか身体が火照ってしまって……」

 

 堀北は蕩けた表情で俺を求めてくる。

 

「ね、いいでしょ?」

「しょうがないな」

 

 知らない間に右手で堀北を触っていたようだ。

 

「もうまんこびしょびしょなの……。だからすぐに挿入()れても大丈夫だから……」

「なにもしてないのに濡れてるのかよ」

 

 俺は身体を起こし、呆れたように言った。

 

「仕方ないじゃない……。上里くんに触れられたんだから……」

「男に触れられただけで濡れるってどうなんだよ」

「上里くんだから濡れちゃうの。いいから早く挿入()れて」

 

 堀北は四つん這いになり、可愛らしい尻を突きだしてくる。

 そしてにちゃりと淫らな粘音を響かせて、堀北は自らの手で女の生殖器をすべてさらけ出した。

 

「また後ろから犯してほしいのか」

「……見ればわかるでしょ」

 

 ド淫乱な堀北の好きな体位はバックだ。

 

「そうだな。それじゃ……っ!」

「んはぁぁぁぁああっ!」

 

 硬くみなぎった肉棒を牝穴へ一息に突き入れると、堀北は感激の叫びをほとばしらせた。

 

「あぁ……ちんぽぉ……入ってきたぁ……」

 

 堀北の尻を掴み、高揚感の赴くまま腰を動かし、肉棒を打ち込んでいく。

 堀北は歓喜の淫声をあげて、快感によがっていく。

 

「あひぃっ、んぉっ、んぁっ!」

「堀北は突くとすぐに喘ぐよな」

「だって……だってぇ……、んひぃっ!」

 

 尻穴まで晒してる堀北を見下ろしながらピストンを激しくしていく。

 

「あンッ、あひゃぁあっ、はふっ、はひぃぃっ!」

 

 ピストンが速くなり、激しく膣洞を抉られると、堀北の官能は一気に強まったようで呼吸は跳ねるようなテンポに変わっていく。

 

「アンッ、これいいっ、すごいっ、ひぃぃんっ!」

「なにが凄いんだ?」

「んひぃいっ! あぁっ、まんこのおくぅっ……ちんぽで……いひぃぃぃっ!」

 

 堀北は淫語を連発しながら、嬌声を上げ続ける。

 堀北のような美少女に淫語を連発されて興奮しないはずがない。

 俺は堀北の最奥を突き上げるほど強く下腹部を叩きつける。 

 

「はひぃっ!? やぁっ、そこっ、あぁんっ……!」

 

 堀北は派手な嬌声を上げ、背中をビクンと大きく仰け反らせた。

 

「どうした? 子宮を突かれて気持ちよかったか?」

「んはっ、はぁっ、壊れるっ、ひぃっ、壊れちゃうっ!」

「こんなんで壊れるわけないだろ」

 

 尻肉から手を離し、堀北の勃起してる乳首に移動させた。

 すっかり硬くしこりきっていた乳頭へ狙いを定め、指で摘んで転がすように捻る。

 

「んぁああっ! それすごっ、ああぁっ! 乳首がっ! あひっ、あひぃんっ! 刺激が強いぃぃっ!」

 

 敏感になってる乳首を責めながら、激しく膣奥を突き上げる。

 俺の愛撫すべてに堀北が狂ったように乱れていく。

 

「はひっ、ひゃぁっ! おまんこがっ、こっ、壊れちゃうっ!」

 

 堀北の悲鳴に似た嬌声を聞いて、俺はますますピストンの速度を上げていった。

 

「んはぁああっ! そんなっ、まだ激しくぅっ!?」

 

 絶え間ない責めの嵐に、堀北はもはや決壊寸前だ。

 ベッドをギシギシと軋ませ、かぶりを振って長い髪を躍らせる。

 膣穴の締まりも強まってきて、射精感がこみ上げてきた。

 

「んひぃっ! ひぃっ、ひぃいいっ、むりむりっ! イくっ、イくぅぅぅぅぅぅっ!」

 

 どうやら堀北が先に絶頂を迎えそうだ。

 

「あひぃぃぃぃぃぃんっ!」

 

 予想通り堀北の身体は快楽の許容量を超え、絶頂へと突き抜けていった。

 

「あぁ……イっちゃったぁ……」

「呆けてる暇はないぞ。俺はまだイってないからな」

「……え?」

 

 脱力しそうな堀北を無視し、容赦なくピストンを続ける。

 

「ひゃひっ、ひぁああっ! だめっ、動かないでぇっ! イってるっ、イってるからぁっ!」

「だから俺がまだなんだって」

「ひゃぁぁぁんっ! やめっ、ふぁっ、これ以上激しくしないでぇぇっ!」

 

 俺の容赦ないピストンに、堀北はもはや恥も外聞もなく淫らに叫び、髪を振り乱してよがり狂う。

 

「んはぁっ、やだっ、またイクっ! ひぁっ、あんっ!」

「堀北、そろそろ射精()すぞ……っ!」

「はっ、あっあぅっ! だしてっ! はやくだしてぇぇぇっ!」

「ん……おぉ……っ!」

 

 俺は腰を力強くぶつけ、一番奥で精液を放った。

 

「ひぁああぁぁああっ!」

 

 子宮口に食い込む亀頭の先端からねばついた精液を勢いよく注ぎ込まれ、堀北が部屋中に嬌声を轟かせた。

 

「あひっ、ひぁっ、あぁっ、すごいぃっ、これすごいぃぃっ!」

 

 堀北の膣穴は俺の肉棒を締め付けて固定し、吐き出される精液を子宮口でごくごくと吸引していく。

 

「うぐっ、はぁっ……はっ……はぁっ……」

 

 やがておびただしい量の精液を吐き出した射精が終わり、堀北が長かったアクメから解放され、全身をぐたりと弛緩させた。

 だが堀北の口からこぼれる甘い呻き声は収まらず、痙攣もまだ小さく繰り返している。

 

「気持ちよかっただろ」

 

 乳首を捻りながら、堀北に問いかける。

 

「うぁ……あぁ……あひぇ……」

「聞こえてないか」

 

 堀北の身体は限界を迎えたようだ。

 こうなってしまった堀北は覚醒するまで時間がかかる。

 俺は無様な姿を晒してる堀北を撮影してから眠りについた。

 

 

☆☆☆

 

 

 六月某日の放課後。俺はとある女子と接触するため敷地内を見て回っていた。

 

「しかし暑いな」

 

 まだ六月だというのに気温は25度を超えていた。こんな暑い日は冷房をガンガン効かせた部屋でアニメを見るに限る。

 

(でもそろそろ交流しておきたいしな)

 

 沢山のヒロインたちとエッチすることを目標に転生した俺だが、肉体関係を結んでいるのは堀北一人だ。もちろん堀北に不満があるわけではない。俺と堀北の身体の相性は抜群で、堀北の名器には何度もお世話になっている。ただ他のヒロインも抱きたいという願望もあるので、こうしてとあるヒロインと接触するために汗を流してるわけだ。

 

「あ、上里くんだ。やほー」

「おっす」

 

 お目当ての女子と同格のバストを誇る一之瀬と遭遇した。

 

「なにしてるの?」

「適当にぶらぶらしてるだけだ。一之瀬はどうしたんだ?」

「ちょっとしたトラブルの処理だよ」

 

 トラブルの処理のために、こんな人気がないところに来たのか。

 

「もしかしてCクラスと何かあったのか?」

「……っ。よくわかったね……」

 

 原作読んでるからね。一之瀬が万引きしたことも知ってるぞ。

 

「BクラスとCクラスが揉めてるって噂が耳に入ってきてな」

「そうなんだ……。上里くんは情報通だね」

「普通だろ。それでもう解決したのか?」

「何とかね。でも今回が初めてじゃないから……」

 

 俺は見逃さなかった。一之瀬の表情に陰りが差す瞬間を。

 

「お疲れのようだな」

「え」

「学級委員長だから難しいかもしれないが、頼れるものには頼った方がいいぞ」

「っ……」

 

 原作の綾小路と似たようなことを言えば好感度が上がるはず。

 

「えっと……その……ありがとう」

「特に礼を言われることはしていないけど」

「そ、そんなことないよっ!」

「そうか。まぁ困ったことがあったら言ってくれ。話を聞くだけなら俺でも出来るから」

「あ、ありがとう……」

 

 完璧だな。これでクールに立ち去ってフィニッシュだ。

 

「どわっ!」

 

 踵を返そうとしたところ、躓いてしまった。

 

「だ、大丈夫っ!?」

「大丈夫だ。問題ない」

 

 俺の心が大丈夫じゃない。恥ずかしくて死にたい……。

 

「擦りむいてない?」

「大丈夫大丈夫」

「そう。ならよかったけど」

「心配かけて悪かったな」

「ううん」

「それじゃまたな」

「うん、またねっ!」

 

 この時ばかりは一之瀬の優しさが痛かった。

 俺がお目当てのヒロインを発見したのはそれから5分後のことだった。

 

(いた!)

 

 人気のない校舎裏。スマホを片手に自撮りをしまくってる女子を発見した。

 佐倉愛里。

 原作のヒロインの一人で、目立つことを極端に嫌う気弱な美少女だ。学校では伊達眼鏡をかけて地味な少女として振舞っている。

 しかしその正体はグラビアアイドルの雫だ。

 原作では雫モードは鳴りを潜め、マスコットキャラになりつつあった。

 

 俺は自撮りに夢中になっている佐倉に近づき声をかける。

 

「もしかして佐倉か?」

「ふぇっ!?」

 

 どうやら撮影に集中するあまり、俺の存在に気づかなかったようだ。

 

「佐倉も自撮りが趣味なのか」

「し、し……失礼しますっ!」

「あっ」

 

 顔を真っ赤にしながら佐倉が一気に俺の横を通り抜ける。

 

「きゃうっ!」

 

 直後に、佐倉の可愛らしい悲鳴が聞こえた。振り向くと下着をさらけ出して転倒している佐倉の姿があった。

 

「大丈夫か?」

 

 他人事じゃないので見過ごすことは出来ない。むしろ親近感が湧いてきてるまである。

 

「……ありがとう、ございます」

 

 倒れてる佐倉を左手で起き上がらせる。

 

「膝擦りむいてないか?」

「だ、大丈夫です……」

「そうか。急に声をかけて悪かったな」

「い、いえ……」

 

 眼鏡をかけてる佐倉も可愛いけど、かけてない佐倉は可愛すぎる。

 こんな可愛ければストーカーを生み出してしまうのも仕方がないことかもしれない。

 

「あ、あの……」

「ん?」

「い、いえ。何でもありません……」

「聞きたいことがあるなら聞いてくれ」

「え」

「佐倉のペースでいいから。時間はあるから急かしたりしないし」

 

 少し話しただけでわかる。佐倉のコミュ力の酷さが。

 よくこれでグラビアアイドルをやれたな……。

 

「上里くんも、自撮りが趣味なんですか……?」

「そうだ」

 

 本当は堀北の痴態を撮るのが趣味です。この二ヶ月で画像は50枚以上保存している。

 

「そうなんですね」

 

 佐倉の表情が緩んだ気がする。もしかして同じ趣味を持つ者が現れて嬉しいのかもしれない。

 

「つーか、俺のこと知っててくれたんだな」

「そ、それは……。上里くんはクラスで目立ってるから……」

「そうか」

「上里くんこそ、私のこと知っててくれたんですね」

「まぁな。そもそもクラスメイトに芸能人がいたら知らないわけがない」

「……っ」

 

 佐倉の表情が驚愕に染まる。

 きっと誰にも知られたくなかったんだろう。

 だが俺はあえて言う。

 

「安心してくれ。俺以外の生徒は誰も気づいてない。当然俺も教えていない」

「な、なんで……?」

「佐倉が芸能人であることを隠してるのは何かしら理由があると思ってな。本人の許可なく教えるわけにはいかないだろ」

「……そ、そうですか……」

「そうです」

 

 徐々にだが、佐倉の警戒心が薄れてきたような気がする。

 

「他の人には言わない方がいいだろ?」

「そうしてくれると、ありがたいです」

「わかった。そのかわり条件がある」

「じ、条件ですか……?」

「ああ」

 

 佐倉の表情に緊張が走る。

 

「俺にお勧めの撮影スポットを教えてくれ」

「え」

「色々見て回ってるんだけど、インス○映えとかよくわからなくて」

 

 これは嘘じゃない。インス○映えまったくわからない。

 

「そ、それくらいなら……」

「交渉成立だな。これからよろしく」

「よろしくお願いします」

 

 こうして俺と佐倉のインス○映えスポットを巡る旅が始まった。旅といっても敷地内で一時間で終わる短い旅だが……。




佐倉もイラスト減ってきて悲しい


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8話 佐倉愛里の処女喪失

過去最長のエッチシーンになっちゃいました!


 佐倉と遭遇してから三日が過ぎた。約束通り俺と佐倉は放課後に一時間ほどインス○映えするスポットを巡る旅を続けている。

 

「ここなんてどうかな。古びたベンチがあって風情があるんと思うんだけど」

 

 佐倉が恐る恐るお勧めのスポットを案内する。ちなみに佐倉は眼鏡を外していて、髪をツインテールにしている状態だった。どうやら俺がトイレに行ってる間に自撮りしていたようだ。

 

「確かに。学校にこんな場所があったなんて知らなかった」

「あまり人が来ない場所だから」

 

 さすが自撮りプリンセス佐倉だ。

 俺の知らない場所を次々に教えてくれる。

 

「やっぱり自撮りしてるところを他人に見られたくないのか?」

「……うん」

 

 この三日間で俺と佐倉の距離は大分縮まったと思う。その証拠に敬語を使わなくなったし、連絡先を交換してメールのやり取りもするようになった。

 ただし俺たちが教室で会話をすることはない。理由は佐倉は目立つことを極端に嫌うから。一応カースト上位の俺が話しかけることによって、佐倉が注目されてしまう恐れがあるので俺は教室内で佐倉に話しかけないでいた。

 学校での佐倉は地味の一言に尽きる。

 眼鏡をかけていても可愛いと思うのだが、話題になることはほぼない。話題になったといえば、山内が見栄を張って佐倉に告白されたと嘘をついた話くらいだ。

 つまり今の佐倉は俺だけが知るクラスの美少女状態である。

 

「上里くんは見られても平気?」

「……いや、平気じゃない」

 

 佐倉と話を合わせるために自撮りを始めた俺だが転生前は自撮りなんてしたことなかった。

 

「見られたら恥ずかしくて死ぬ」

「死んじゃ駄目だよ?」

 

 冗談なのに本気で心配そうな表情をする佐倉。

 可愛すぎてつい抱きしめたくなってしまう。

 

「そろそろ次のスポット行く?」

「そうだな。時間はまだ大丈夫か?」

「うん。……私、友達いないから、予定なにもないので……」

「……友達なら俺がいるだろ」

 

 友達が俺以外いなかった二浪パイセンを思い出してしまった。

 友達はいないのに彼女がいる不思議な人だった。

 

「……私たち友達?」

「俺はそのつもりだけど。……もしかして俺と友達になるの嫌だったか?」

「ちが、違うよ。嫌なんかじゃないよっ!」

 

 佐倉は大声を出して必死に否定する。

 

「そうか。よかった」

「上里くんは……私なんかと友達でいいの?」

「なんでそんなこと聞くんだ?」

「その、クラスで明るい人達と仲がいいから。私って暗いし……」

 

 恐らく櫛田や佐藤たちのことを言ってるんだろう。

 彼女たちとは中間テストの勉強会を経て、より親しくなったと思う。

 

「うーん、元々俺って陰キャだから。佐倉みたいな大人しい子の方が一緒にいて落ち着くんだよ」

「そ、そうなんだ……」

 

 転生前の俺なら佐藤や軽井沢みたいなギャルと遊ぶなんて考えられなかった。

 まぁ二人とも見た目は派手だけど、中身は普通な女の子なんだが。

 

「つまり俺は佐倉みたいな女子が好みなんだ」

「ふぇっ!?」

 

 顔よし。胸よし。お尻よし。中身よし。処女膜よし。

 

「なのでこれからもよろしく頼む」

 

 俺は右手を佐倉に差し出し握手を求める。

 

「あ、あぅ……。よ、よろしく……」

 

 佐倉は震えながらも、俺の右手を握ってくれた。

 

「……っ」

 

 刹那。佐倉の頬が一気に紅潮した。

 発情送り(ハートリジェクター)が発動したようだ。

 

「あ、え、なんで……」

 

 佐倉は急な身体の変化に戸惑いを隠せない。

 

(佐倉はどれくらいで俺を求めてくるだろうか)

 

 堀北はすぐに俺にキスをしてきた。

 もし佐倉が同じようにキスを求めてきても、ここは人気がないので問題ないだろう。

 

「か、上里くん……」

 

 佐倉が潤んだ瞳で俺を見つめてくる。

 下半身を見ると内股で太ももを擦り合わせていた。

 

「佐倉、どうした?」

「わ、私……」

 

 次に佐倉は俺にもたれかかってきた。

 普段の佐倉なら絶対しない行為だ。

 

「き、急に身体がおかしくなっちゃって……」

「具合が悪いのか?」

「ち、違うんです……。あぁ……っ!」

「え」

 

 いつの間にか佐倉は絶頂したようで、嬌声をあげながら、へなへなと座り込んでしまった。

 

「大丈夫か?」

「だ、大丈夫じゃないです……。身体がおかしいんです……」

 

 発情してしまった影響だろうか。佐倉の言葉遣いが元に戻っている。

 

(敬語の佐倉も悪くないか)

 

 佐倉は涎を垂らしながら身体の異変を訴える。

 恐らく下の口も涎を垂らしてるだろう。

 

「とりあえず寮に帰るか」

「……はい」

 

 

 俺は発情した佐倉を立ち上がらせ、ゆっくりと寮に向かって歩き出した。

 

 

☆☆☆

 

 

「それじゃまたな」

 

 四階に辿り着き、俺が佐倉に別れを告げて、エレベーターを降りようとした瞬間だった。

 

「ま、待ってくださいっ!」

 

 佐倉が背後から抱きついてきた。

 

「どうしたんだよ」

「あ、あの、私……」

「もうここまで来たんだから、部屋まで一人で帰れるだろ」

「ち、ちが……っ!」

 

 佐倉が何を言いたいのか知っている。

 だが俺からは言わない。

 

「なんだよ?」

「そ、その、私……身体がおかしくて……」

「それは知ってる。だから部屋に帰って安静にしないと」

「ち、違うんですっ!」

 

 佐倉が大きな声を出して強く否定した。

 

「あ、安静にしても収まらないんです……」

「どういうことだ?」

「そ、それは……その……」

「焦らなくていい。佐倉のペースでいいから言ってくれ」

「……言ったら気持ち悪いと思われちゃいます」

「思わない」

「……本当ですか?」

 

 もちろん。だって佐倉をこんな状態にさせたのは俺なんだから。

 

「本当だ」

「……上里くんとエッチがしたいんです」

 

 ストレートに言われてしまった。

 

「や、やっぱり気持ち悪いですよね……。ごめんなさいっ!」

「いや、気持ち悪いなんて思ってないから」

「で、でも、友達なのにこんなこと言うなんて……」

 

 そうか。俺は佐倉にとって初めての友人。そんな友人によこしまな気持ちを持ってしまい、佐倉は罪悪感に苛まれてるのだろう。ならその罪悪感を取り払ってやればいい。

 

「確かに俺と佐倉は友達だけど、佐倉みたいな可愛い子にそう思われるのは嬉しいぞ」

「…………ほ、本当ですか?」

「もちろん」

「そ、それじゃ……」

「俺の部屋来るか?」

 

 俺の問いに佐倉はゆっくりと頷いた。

 さすが発情送り(ハートリジェクター)だ。あの佐倉愛里が瞬時に堕ちた。

 

 俺は佐倉を部屋に入れると、一旦ベッドに座らせた。

 そして両肩に手を置き、問いかける。

 

「本当にいいんだな?」

「……はい」

 

 佐倉が了承するのは知っていた。

 すでに佐倉の目はトロンとなっていて、唇の端から涎が垂れている。

 俺は息を詰め、佐倉の唇を寄せた。

 ぴくっ、と佐倉の身体が震えたが、俺はそのまま唇を押し付けた。

 

「んんっ……」

 

 ちゅっと吸い付くと、佐倉の唇の柔らかさと弾力が同時に伝わってくる。

 

「んっ、ん……んむ……ん……っ」

 

 舌を挿入すると、佐倉は戸惑いながらも受け入れてくれた。

 

「んちゅ……んはぁ……んんっ……」

 

 互いの舌と唾液が絡み合う。

 徐々にいやらしい水音が鳴り響いた。

 

「ぷは……っ、はぁはぁ……」

 

 唇と離すと佐倉が息を整えようとする。

 

「悪い。息苦しかったか?」

「ううん、大丈夫です。……ただ初めてのキスだったから」

「そうか」

 

 これから俺はキス以上の初めてを奪う。

 

「脱がしていいか?」

「……はい」

 

 佐倉の了承を得て、邪魔なものを脱がしていく。

 そして身にまとうのは下着だけになった。

 

(赤色ってけっこう派手だな)

 

 佐倉は恥ずかしそうに俺から視線を逸らした。

 

「触るぞ」

 

 返事を待たず、俺は佐倉の豊満な乳房に手を伸ばした。

 

「んぁっ」

「すげぇな」

 

 下着越しでも伝わる柔らかさ。

 そして、むっちりと中身が詰まっている重量感。

 

「くぅ……んっ……はぁ……はぁ……」

 

 指で押すと、どこまでも沈んでいきそう。

 なのに弾力があって、押し返すような反発もある。

 張り詰めているのに柔らかい。

 もちもちとした揉みごたえのせいで、手のひらから蕩けそうになる。

 

「上里くんに……触られちゃってる……んっ……あぁんっ……!」

「佐倉、胸大きすぎだろ」

 

 充実した肉感によって、俺はあっけなく股間にテントを張ってしまった。

 

「え、えっと……もっと強くても、大丈夫ですよ……?」

「わかった」

 

 俺は誘われるまま、佐倉の胸を捏ねまわした。

 

「んんっ、ふはぁっ、はぁ、んっ、あっ!」

 

 俺の愛撫に佐倉は敏感に反応する。

 恥じらいを感じながら、自らの身体を差し出すようにじっとして。

 

「痛くないか?」

「はい。……はぁんっ!」

 

 俺は佐倉の嬌声を聞きながら、魅惑の肉塊を揉み続けた。

 そして下着越しの胸を十分に堪能し、丁寧に派手な赤色のブラを外した。

 

「や、やだ……っ」

 

 ブラを外し、支えを失った乳房がたぷんと揺れる。

 俺はたまらず大きな二つの果実を鷲掴みした。

 

「きゃうっ!」

 

 爆乳の感触が、手のひらに悩ましい感触をもたらす。

 

(やっぱり生で触ると全然違うな)

 

 大きくて形の良い乳房が、自在に形を変えて指に吸い付いてくる。

 あまりの大きさに、俺の指の隙間から溢れてきそうだ。

 

「くぅ……ん……はぁっ……あっ……あんっ!」

「佐倉、気持ちいいか?」

「う、うん……。でも、ち、乳首……くすぐったいです……」

 

 淡いピンク色の乳首はぷっくりと頂点を彩り、乳房と違わぬ美しさだった。

 

「我慢してくれ」

 

 本人はくすぐったいと言ってるが、そこに俺の手が触れると、佐倉の反応がより大きくなる。

 

「は、はい……。はぁ……んっ……んくぅっ!」

 

 突起物を指の腹で摘んだり、捻ったりする。

 

「ひゃっ、あっ、だ、だめですっ!」

「我慢してくれるんだろ」

「で、でも……っ! んぁっ、はぁうっ、ふぅ、あんっ!」

 

 どうやら佐倉は乳首が性感帯のようだ。先ほどより明らかに大きな嬌声を上げている。

 俺は思い切って乳首を強めに捻ってみた。

 

「ひゃぁぁぁんっ!」

 

 すると佐倉は舌を突き出しながら、絶頂してしまった。

 

「あぁ……んぉ……ふぁ……」

「なんだ、乳首だけでイっちゃったのか?」

「……はい」

 

 俺の問いに、佐倉は涙を浮かべながら答えた。

 その表情は恥ずかしさを残しつつも、どこか満足げだった。

 

「少し休むか?」

「……いいんですか?」

「当たり前だろ」

「あ、ありがとうございます」

 

 絶頂したばかりで佐倉の身体は痙攣を続けていた。

 俺は優しく包み込むように佐倉を抱きしめた。

 

「あっ」

「しばらくこのままでいようか」

「……はい」

 

 佐倉は安心したのか、ぐったりと俺の胸にもたれかかる。

 そんな状態なので、佐倉の乳房は俺の胸板によって押し潰されてるが、本人は気にしていないようだ。

 

「私、男の人に抱きしめられるの初めてで……」

「そうか。どんな感じだ?」

「……温かいです」

 

 佐倉が俺を愛しそうに見つめてくる。

 思わず力強く抱きしめそうになるが、ぐっと堪えた。

 

「ずっと……このままでいたいくらいです」

 

 俺は佐倉の甘い言葉により完全にノックアウトされてしまった。

 恐らく今の俺なら佐倉のどんな命令でも聞いてしまうだろう。

 それくらい俺は佐倉にメロメロになっている。

 

「もう大丈夫だよ……?」

 

 抱きしめてから五分ほど経って、佐倉が言ってきた。

 緊張感がなくなったのか、敬語は使わなくなっている。

 

「わかった」

 

 俺はゆっくり佐倉を押し倒した。

 

「や、やっ……」

「脱がすぞ」

「あっ」

 

 派手な赤色のショーツを脱がしたことにより、佐倉の翳りのない綺麗な女性器とお尻の穴があらわになった。

  

「は、恥ずかしい……」

「なら電気消すか?」

「消さなくて大丈夫。上里くんになら……見られてもいい……。わ、私の恥ずかしいところ、全部……」

「……っ!」

 

 仰向けになった佐倉は、大きく足を広げている。

 顔は真っ赤だ。

 その羞恥に満ちた表情がたまらなく興奮を煽ってくる。

 

「わ、私の裸……どうかな……?」

「綺麗だぞ」

 

 僅かに盛り上がった恥丘と、その下を貫く割れ目。

 そこから愛液が染み出ている。

 

「あ、あんまり見つめられると……身体が熱く……」

 

 恥ずかしそうな声がどこか遠くから聞こえた気がした。

 だけど、俺はそこから視線を動かすことが出来ない。

 

「か、上里くん……? め、目が少しだけ怖い……」

「仕方ないだろ。目の前に佐倉のまんこがあるんだから」

「ま、まんこって言わないでっ!」

「佐倉も言ってるじゃないか」

「あっ」

 

 俺がそう指摘すると、あまりの恥ずかしさからか、佐倉は顔を両手で覆い隠してしまった。

 

「悪い。かわりに俺の見せるから許してくれ」

「……ふぇ?」

 

 俺はズボンに手をかけて、愚息を外気に晒す。

 

「え、え……?」

「どうした?」

「お、男の人のって……こんな大きいの……?」

「佐倉がこんな大きくさせたんだぞ」

「わ、私……っ!?」

 

 だから責任ととって挿入させてもらう。

 

「そ、そうなんだ。私の身体を見て……上里くんが、そんなに大きくしてくれたんだ……」

「そうだ」

「す、すごくいやらしい形してる……」

 

 俺が勃起を取り出すと、佐倉は切なそうに身じろぎする。

 秘所からは愛液がどんどん溢れている。

 どうやら俺の息子を見て興奮しているようだ。

 

「佐倉、そろそろ挿入()れていいか?」

「……うん。きてください……」

 

 俺は秘所に先端を宛がう。

 そして肉棒をそこへ埋め込んでいく。

 

「あっ……ぐぅうううっ……!」

「くっ……!」

 

 腰が蕩けそうな感触に包まれる。

 十分に潤った佐倉の秘所に、ゆっくりと亀頭が埋まる。

 しかし、それ以上は狭すぎてなかなか入っていきそうにない。

 

「くぅ……がっ……んんっ……はぁ、はぁぁっ!」

「大丈夫か?」

「大丈夫……だよ……だから、もっと……んんっ、お、奥まで……挿入()れて……はぁ……ぐぅうっ……!」

 

 初めて感じる異物の侵入に、佐倉の火照った頬が歪む。

 やはり相当痛みがあるらしく、俺はそれ以上の侵入を躊躇した。

 

「ぐうぅ……っ。挿入()れて……全部、最後まで、受け止めるから……はぁ……あぅうっ……!」

 

 こうして中途半端な状態でいることが、一番苦痛なんだろう。

 痛みが避けられないなら、一瞬で終わらせる方が楽かもしれない。

 そう思って奥へ進もうとするが、かなりの力を入れなければいけないほどにキツい。

 

(最近堀北の名器で慣れてしまってたからな)

 

 しかし、このきつさが佐倉の清さの証だ。

 

「っはぁ……はぁ……本当に、大丈夫だから……、そのまま押し込んでいいよ……」

「……けっこう、激しくいかないと駄目っぽいけど……」

「激しくても平気だよ……上里くんに抱かれるなら……」

 

 そう言って佐倉は気丈に柔らかく微笑んだ。

 俺は覚悟を決めた。

 思い切った腰の動きで、一気に肉棒の大半を膣内へ。

 

「ぐふぅっ……んっ……あ、あ、入る……!」

 

 押し返すような力を感じながらも、ぐっと腰を押し込んでいく。

 じっとりと濡れた膣内を、硬い肉棒が突き進む。

 

「あ、あっ、うぐっ……うぅう……!」

 

 強い抵抗をものともせずに、力いっぱい、突き上げた瞬間。

 

「ひぃああああっ……!」

「入ったぞ」

 

 勢いのついた肉棒が一気に奥深くへ埋没した。

 先端が行き止まりに達し、それ以上は進まない。

 

「っはぁ……はぁっ、これで、全部……?」

「ああ、これで全部だ」

「よ、よかった……上里くんの、受け止められた……」

 

 佐倉は満足げに呟いてるが、俺はそれどころじゃない。

 膣内のあまりの気持ちよさに、射精感をやりすごすので精一杯だ。

 

「くぅ……はぁ、これがあそこに入ると、こんな感じなんだね……」

「けっこう痛かっただろ」

「う、ううん。凄く嬉しくて……私……上里くんに処女を捧げられたから……」

 

 その言葉に胸が熱くなる。

 

「う、動かないの……? じっとしたままだと、気持ちよくないんだよね……?」

「正直、挿入()れただけでも気持ちいい」

「でも、ここで終わるの嫌だから……最後までしてほしいです……」

「わかった」

 

 もちろん俺だってここで終わるつもりはない。

 俺を気遣ってくれた佐倉をいたわるように、少しずつ腰を振る。

 

「はうっ……っく……!」

「うっ……」

「ふぁ、はぁっ、っぐぅ、はぁ、あ、あっ、うぅん、はぁっ……あはぁっ……!」

 

 十分に濡れているので抽挿に支障はない。

 少しは慣れてきたのか、佐倉の身体の強張りも少しずつなくなってきた。

 

「んっく、ひっ……あっ……あっ。あぁん、ひぁっ、あっ、ふぁっ、んぁ……っ!」

 

 小さなピストンにもかかわらず、甘美な感触に肉棒が包み込まれる。

 入口から奥底まで優しく、まろやかに満遍なく締め付ける初々しい膣壁。

 

「くぅんっ、あっ、んんっ……もっと、強く突いても平気だよ……うぐっ、い、痛いのは平気だから……!」

「いいのか?」

「ほ、本当に平気だから……! す、少しずつ痛くなくなってきてて……だから……っ!」

 

 時折痛みに顔を歪める佐倉だが、丁寧なピストンのおかげか、少しは感じ始めているようだった。

 幸せな微笑みのなかに悦びの色があり、初めての情事に泥酔している。

 それは確かに苦痛の気配は消えていて、喘ぎ声も艶っぽく、心地よさげに俺の耳に響いている。

 

「ふぁあ、はぁ、うぅんっ、はぁっ、私の膣内(なか)で……はぁ、はぁ、上里くんのが、びくびくって、んはぁんっ!」

 

 そんな佐倉に欲情して、俺はつい動きを速めてしまう。

 結合部はじゅぷじゅぷと派手な音を立て、更に内部は潤いを増したようだった。

 佐倉の汗ばんだ肌が朱に染まり、快感が深まっているのが見て取れる。

 

「あはぁ、はぁあっ、んんっ、はぁんっ、奥まで……突かれて……あ、ひゃんっ!」

 

 俺の動きに佐倉が身じろぎすると、濡れた内部の凸凹が複雑に肉棒に絡む。

 それに俺はますます悦ばされてしまい、硬度を高めていく。

 

「あぁあ……あんっ、ヘ、ヘンだよ……私……!」

「佐倉……?」

「ふぁあ、わ、私……初めてなのに……、感じてる……お腹の奥がこんなに熱くなって……気持ちいい……! んっ、あっ、あぁぁんっ!」

 

 あの恥ずかしがり屋の佐倉がこんなに乱れている。

 興奮した俺はますますピストンを速めていった。

 

「んぁっ、すっ、すごい……! 入口あたり擦られると、痺れる……痺れちゃうっ!」

 

 俺たちは快感を共有し、昇っていく。

 熱烈な抽挿は止まらず、脈動を速める肉棒をさらにリズムよく打ち込んでいった。

 

「あぁっ、ふわぁ、はぁ、んひぃ、んぁああっ!」

「佐倉……佐倉っ……!」

 

 胸を鷲掴みにして無我夢中で腰を振り続ける。

 破瓜の血は溢れる愛液で薄まり、肉茎をぬめぬめとコーティングする。

 

「き、気持ちいい……もっと、激しくしていいから……! 私の膣内(なか)……めちゃくちゃにして下さい……っ! はぁ、はぁっ……!」

 

 快感に加えて佐倉の口から出る言葉に、頭の中が沸騰しそうだ。

 

「わかったよ……っ!」

「ひゃひっ、ひぁああっ! すごっ、これすごいっ!」

 

 佐倉が強く感じ始めたからか、陰唇は肉棒を離すまいとぎゅっと締めつける。

 

「佐倉のまんこ、気持ちいいぞ……!」

「んぁっ、ひぃぁっ、私も……! 上里くんのおちんちん、気持ちいい……っ!」

 

 内部の押し戻すような狭さは相変わらずで、拳で握られてたみたいに強烈な圧迫を感じた。

 

「ふぁあ、擦れて熱い……っ、膣内(なか)が強く擦れて……はぁっ、はぁっ、身体が熱いっ……!」

「俺もだよ!」

「はぁ、あんっ、あっ、あひぃっ、んはぁっ、あっ、あっ、あぁ~~~っ!!」

 

 佐倉の甲高い嬌声。

 俺はもう何も遠慮できず、快感に痺れる腰を突きいれていた。

 

「佐倉、俺そろそろ……!」

「んぁあっ、はぁっ、んんっ、あふぅ、ひぃんっ、はぁあっ……!」

 

 危険な疼きが腰に押し寄せていた。

 凶暴なまにで昴った性欲が解放を求めている。

 

「んぅうっ、だ、出してください……、膣内(なか)に、上里くんの、熱いのを……っ! んんっ!」

「……っ、わかった」

 

 徐々に形になる快感に、一層動きが激しくなる。

 

「私の膣内(なか)を上里くんので、いっぱいに満たして……っ!」

 

 小刻みに揺れ動く佐倉の腰。

 後先何にも考えられなくなるほど、強い快感に苛まれる。

 

「あっ、あっ、んぁああっ、はぁんっ、はぁ、このまま……膣内(なか)に……あっ、出してぇえっ……!」

「言われなくても……っ!」

「はぁ、気持ちいい……私、壊れちゃう……、んぁあ、おなか、むずむずして……っ!」

 

 ぎゅうっと締まる膣壁が肉棒を嬲る。

 もう先端の感覚はほぼなくなっている。

 さきほどまで感じてた快感はなくなっていて、内から込み上げる疼きに支配される。

 

「んぁっ、はぁうっ、何か、くるっ……! 大きいの、いっぱいくるっ……!」

射精()すぞっ!」

「出してくださいっ、はぁ、はぁっ、お腹の奥に注いで……っ!」

「う、おおぉぉおおっ!」

 

 次の瞬間にはもう、精液が駆け上がっていた。

 

「ひぁあああああああっ!!」

 

 奥まで突き込んだ肉棒から、大量の精液が放たれる。

 佐倉は絶頂に体を引きつらせ、身体の奥深くでそれを受け止めた。

 

「はぁあああっ、凄い……熱いのいっぱいっ……!」

 

 俺は歯を食いしばり、射精の快感に耐える。

 佐倉は処女だった膣穴に白濁を注がれて尚、甘美に酔いしれるように睫毛を震わせる。

 

「ふぁああっ、まだ出てる……っ! 子宮にいっぱいきちゃってる……っ!」

 

 どくどくと注がれる度に仰け反って、だけど膣壁は肉棒を締め付け離さない。

 俺は奥深くに打ち込んだまま、射精を続けた。

 

「ふわぁ……あぁ、はぁっ、はぁっ……」

 

 すべての白濁を飲み込ませた後、佐倉はもうすっかり力尽きていた。

 肉棒はいまだに膣内に取り込まれたままで繋がっている。

 

「上里くん……ありがとう……」

「なんでお礼言うんだよ」

「だ、だって……こんな私を抱いてくれたから……」

「佐倉みたいな可愛い子にお願いされたら抱くに決まってるだろ」

 

 お願いされなくても抱くけどね。

 

「……ほ、本当に?」

「ああ。何だったら今から二回戦やるか?」

「え」

「冗談だよ」

 

 初めてだし今回は一回だけでいいだろう。

 堀北も一回で気絶してしまったからな。

 

「……いいよ」

「え」

「私、まだ大丈夫だから……。もっと精液注ぎ込んで欲しいです……」

 

 涙と涎を垂らしながら佐倉が懇願する。

 そんな佐倉の顔より下に目線をやると原因に気づいた。

 

(しまった。胸を鷲掴みしたままだった……っ!)

 

 俺の両手は佐倉の爆乳を揉んでいた。

 しかも乱暴に揉んでいたせいか、爪が食い込んで痛そうだ。

 

「わ、悪い。痛かったよな」

「ううん、大丈夫だよ。……次はもっと胸を弄ってくれると嬉しいです」

「……わかった」

 

 佐倉を処女喪失直後に発情させてしまった俺は、再び佐倉の極上の身体を堪能した。

 騎乗位で腰を突き上げるたびに、佐倉の爆乳が揺れるのは絶景だった。

 さらに念願のパイズリもしてもらった。パイズリしながらの佐倉のフェラは最高だった。俺は我慢出来ずに喉奥に精液をぶちまけてしまった。息苦しかったはずなのに佐倉はそれを決して吐き出さなかった。苦いだろうに精液を必死に飲み干した佐倉を俺はとても愛おしく思えた。

 結局、俺は深夜まで佐倉の魅力的な肉体を手放すことが出来なかった。




部屋まで我慢出来た佐倉
すぐにキスをしてきた堀北

忍耐力は佐倉の圧勝でした


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9話 佐倉愛里の決断

あけましておめでとうございます!


 翌朝。俺は佐倉を腕枕した状態で目が覚めた。

 その佐倉は気持ちよさそうに寝ている。

 

(可愛いな)

 

 佐倉の寝顔を見ながら昨晩の情事を思い出す。

 あの恥ずかしがり屋の佐倉が発情するとあんな積極的になるとは思わなかった。

 元々グラビアアイドルをしていた子なので、意外と積極的なのが佐倉の本性なのかもしれない。

 

「……とりあえずシャワー浴びるか」

 

 俺も佐倉も色んな液体がかかったので大分汚れている。

 佐倉はしばらく起きそうにないので、俺は佐倉を置いて浴室に向かった。

 

 シャワーを浴び終えて、部屋に戻るが、案の定佐倉は熟睡したままだった。

 体力がない子なので、昨晩のセックスで体力を大幅に消費してしまったのだろう。

 佐倉を起こすか迷ったが、今日は土曜日で学校がないため、自分で起きるまで寝させることにした。

 

 佐倉が起きたのは11時を過ぎた頃だった。

 

「ひゃわっ!!」

 

 どうやら佐倉は自分が全裸でいることに驚いてるらしい。

 

「おはよう」

「か、上里くん……っ!」

 

 布団にくるまって俺の名前を呼ぶ佐倉。

 

「気持ちよさそうに寝てたから起こさなかったんだけど」

「……あぅ」

「昨日は凄かったな」

「い、言わないで……」

 

 佐倉は布団にくるまったまま懇願する。

 

「佐倉、シャワー浴びてきたらどうだ?」

「え」

「体洗い流した方がいいだろ」

「……うん」

 

 佐倉は布団にくるまったまま、浴室に入っていった。

 どうやら素の状態で裸を見せるのには抵抗があるようだ。

 俺は佐倉がシャワーを浴びてる間に、赤色や透明色の染みだらけのシーツを洗濯機にかけた。

 

 30分ほどしてシャワーを浴び、髪を乾かし終えた佐倉が戻ってきた。

 

「俺の寝間着大きいだろ」

「うん……。でもTシャツ一枚ならちょうどいいかな」

 

 緊急用の部屋着として、俺のTシャツを佐倉に着させた。ちなみに下着は上下つけていない。そのため乳首が浮いており、太腿も生々しく、とてもエロい格好になっている。

 

「とりあえず座ったらどうだ」

「うん」

 

 息子が膨張しそうなのを抑えながら、佐倉をベッドに座らせた。

 

「佐倉」

「はいっ!」

「昨日のことなんだけど……」

「ごめんなさいっ!」

 

 これからどうするか話し合おうとしたら、佐倉が大声で謝罪した。

 

「わ、私……あんなことしちゃって……」

「いや、謝る必要はないんだけど」

「で、でも……っ!」

「昨日も言ったけど、佐倉みたいな可愛い女の子に求められて嫌だと思う男はいないぞ」

「は、はぅ……」

 

 佐倉の頬がみるみる紅潮していく。

 俺は佐倉が落ち着くのを待ち、本題に入った。

 

「佐倉、これからどうする?」

「こ、これから……?」

「ああ。これからも昨日みたいに身体を重ねるか、それとも一回きりの関係で終わらせるか。佐倉が決めてくれ」

「え」

 

 俺は佐倉に決断を委ねた。

 現時点での佐倉の気持ちを確認しておきたかったのだ。

 

「き、急にそんなこと言われても……」

 

 佐倉は俯くと、足をもじもじ動かし始めた。

 恐らく欲情してるのではなく、考え事をしてるため、足を動かしてるのだろう。

 

「ゆっくり考えていいから。何だったら数日待つぞ」

「う、ううんっ! この場で答えるからっ!」

「そ、そうか……」

 

 急に大声出すなよ。びっくりするだろ……。

 

(そういえば原作でも急に大声出してたりしてたな)

 

 しかも綾小路の前で。あのハイテンションならグラドルとしてバラエティでやっていけるかもしれない。……いや、無理だな。佐倉がバラエティに出演しても一言も話さないで収録が終わりそう。

 

「わ、私……」

 

 どうやら佐倉の答えは決まったらしい。

 

「……その、上里くんが嫌じゃなければ……これからも続けて……いきたいです……」

 

 予想通り佐倉は堕ちていた。

 堀北に続いて、佐倉も三大欲求の一つである性欲には勝てなかったということだ。

 

「わかった。これからもよろしくな」

「……はい」

「それじゃ早速っ!」

「きゃっ」

 

 俺は佐倉を覆いかぶさるように押し倒した。

 

「か、上里くん……?」

「悪い。我慢出来ないんだ」

 

 朝からずっと我慢していた。全裸の佐倉。ティーシャツ一枚の佐倉。そんな佐倉を見て欲情しないわけがない。つまりこれは自然の摂理。

 

「そ、そんな……朝から……っ」

「学校も休みだしいいだろ」

「で、でも……」

「また気持ちよくさせてあげるから」

「……っ」

 

 そしてよがり狂わせてやる。

 

「……気持ちよくしてくれるの?」

 

 佐倉は期待を込めた目つきで俺を見ている。

 

「もちろん」

「それじゃ……お願いします」

 

 こうして快楽を受け入れた雌がもう一匹誕生した。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は午後二時。俺と佐倉は何回か性交した後に昼食を取った。

 二人とも昨晩から何も口にしていなかったので、昼食をとるために一旦休憩することにしたのだ。

 佐倉が昼食を作ってくれると言ったが、冷蔵庫には何もなかったので、二人仲良くカップラーメンを食べた。

 俺は空腹を満たしたことで性欲が復活し、再び佐倉を発情送り(ハートリジェクター)で発情させた。

 

「上里くんってパイズリ好きなんだね」

 

 佐倉は俺の股間の前にうずくまるようにしながら、大きく実った乳房を擦りつけるようにしている。

 

「そりゃ佐倉の巨乳を見ればしてほしくなるだろ」

「そ、そうなんだ……。う、嬉しいかも……」

 

 佐倉はうっとりとした表情で、肉棒に頬ずりするようにしてきている。

 

「ちゅっ、……はぁっ……ちゅ、ちゅぅっ……」

 

 佐倉は嬉しそうな表情のまま、勃起してカリを膨らませている俺の亀頭に、何度もキスをしてみせる。

 

「ちゅっ、ちゅぅ、あむっ」

 

 乳房で肉棒を挟み付けるようにし始めながら、ねっとりと絡みつく視線を俺の瞳へと向けてくる。

 

「んはぁっ……んっ、んちゅうっ……じゅるっ……。上里くんの、おちんちん……」

「佐倉……」

 

 俺の肉棒が完全に勃起しきったことで、佐倉もスイッチが入ったようだ。

 パイズリも今回で三回目。

 佐倉は俺の肉棒を気持ちよくしようと躍起になってくれている。

 

「んあぁぁっ……上里くんのおちんぽ……んちゅぅっ……じゅるるるっ……」

 

 爆乳になかば埋まっている肉棒のかろうじて露出している亀頭の先端を、愛おしそうに舐める佐倉。

 

「上里くん、気持ちいい……?」

「ああ。超気持ちいい」

「よかった。もっと気持ちよくするね。……じゅるるるっ」

 

 やはり発情した佐倉はエロすぎる。

 これほどまでに淫乱な佐倉を見れるのが俺だけだと思うと幸福感に満たされる。

 

「んちゅうぅぅぅっ……じゅるっ! じゅるるるっ! ちゅっ……ちゅぶっ……!」

 

 既に佐倉は俺の肉棒しか見ておらず、目の前の愛しいものを舐め、しゃぶることだけに没頭している。

 

「んじゅるるるっ! じゅるっ! じゅぶぶっ! ちゅっ……ちゅぶぅっ!」

 

 胸で竿の部分をぎゅっと挟みつけながら、唇でねっとりと亀頭を吸いたてる。その唇の間から舌が差し出され、吸い上げに張り始めた亀頭に触れてくる。

 

「はぁっ……んっ……んあぁぁっ……。んちゅっ……んちゅうぅぅっ……」

「上手だぞ、佐倉」

「んあぁぁっ……んっ……ありがと……んちゅうううっ……じゅるるるっ!」

 

 美味しそうに肉棒を味わう佐倉を見て、俺はもっと下品な姿を見たくなってしまった。

 

「佐倉、もっと下品に舐めてくれないか?」

「……え? う、うん。が、頑張ってみるね……」

 

 そして佐倉は猛烈な勢いで俺の肉棒を吸いたててきた。

 

「んぶじゅうううっ! じゅぶっ! じゅぶぶぶっ! ふむっ、ふむぅっ! んぶぶぶっ! んぶうううぅっ!」

 

 ひょっとこのように口を肉棒に張り付かせ、頬に陰影がつくほどに吸い付き、汚らしい音を立てる。

 

「んぶちゅっ! んぶぶぶっ! んぶふぅっ!」

 

 呼吸を鼻だけに任せたせいか、豚のようなあさましい汚らしい音を立てて、一心不乱に肉棒に吸い付く。

 もちろん、挟みつけている乳房のほうも同じだ。

 佐倉は商売道具だったそれを、乱暴に扱い、ただ俺の肉棒をしごくためだけに用いる。

 

「悪い、佐倉。もう我慢が利かない」

「んぶぅ……んぶううぅぅぅぅっ!?」

 

 搾り取るような口内の肉棒を扱き上げられる快感に、頭の中が真っ白になってしまい、佐倉の頭を抱えて更に喉奥に肉棒を叩きつける。

 

「んぁ……んぐっ、けほっ、ちゅ……んぶぉっ……」

 

 俺は腰を一心不乱に動かす。

 

「んっ、ごほっ、あむっ、んぐぅっ、けほっ、んちゅっ」

「ふぅ……、佐倉、その状態で吸えるか?」

 

 明らかに苦しそうで、必死に耐えている佐倉がそれでも頷く。

 

「んぶちゅっ、んっ、んぶぅ……あむっ……んっ」

 

 腰を動かすと同時に、頭を引き寄せる。

 深く吸引されているのを確認して、今度は抜けるギリギリの所まで佐倉の頭を離していく。にゅるんと出てくるときに口内の粘膜で、きゅっと締め付けられる。

 

「くっ……」

 

 カリが歯の裏側に引っかかる感じがして、とても刺激を覚える。

 

「んぐぅっ……んふぅ、ふぅ……ひゅふ……」

 

 口で呼吸が出来ないからか佐倉の鼻息が荒い。

 

「もっと動かすからな」

 

 佐倉の頭を掴んでゆっとりとしたスロートから、だんだんと加速して動かしていく。

 

「ちゅぅぅ、ん……、んひぃ……げほっ、んぢゅる……っ!」

 

 佐倉の口内に、先走りと涎がどんどん溜まっていく。

 

「んちゅっ……んじゅっ……、んぶぅ……んんっ……じゅぼっ!」

 

 溢れる粘性の液体を頑張って佐倉は飲んでいるが、頭と腰を動かすたびに口の端から液体が垂れ流れていく。

 それを零さないようにと涙目になっている佐倉がとてもいじらしく可愛く見えてしまう。

 

「あむっ……じゅ、ちゅ……れろ……じゅるっ、んぶぅっ、んぼぉっ!」

「佐倉、もうイきそうだ」

「んっ……、んぐっ、んちゅっ、ぶちゅっ、はふ……げほっ、じゅぶっ、じゅるるるっ!」

射精()すぞっ!」

 

 最後の一突きをすると同時に、佐倉の頭を限界まで引き寄せる。

 

「んぼぉぉぉぉっ!? ごほっ、げほっ、おげぇっ!」

 

 身を引こうとする佐倉の頭を、射精が終わるまで俺の腰に押し付け続けた。

 ごぽり、どろりと股間を抜けていく快感に身を震わせる。

 

「はぁ、やべぇ、気持ちよすぎた」

 

 大量に放出された精液が溢れ出して、佐倉の口の隙間から漏れ出している。

 射精を終え、佐倉の頭から手を離した。

 

「んぼっ、んぢゅ……。げほっ、ごほっ、おぇっ」

「佐倉、口の中見せて」

「んぶっ……、は、はぃ……」

 

 佐倉は口の中に残った精液を、舌に乗せて見せてくる。

 

「それじゃそのまま味わって飲んでくれ」

「んちゅるるるっ、んぷぁ……」

 

 歯や口壁から糸をひいている精液を佐倉は見せつけるように舌でかき混ぜ、ねちゃねちゃといやらしい音を響かせる。

 

「ずちゅ、にちゃ……んちゅ、ずちゅぅぅっ!」

 

 口のまわりに垂れていた分も、器用に舌で回収されていく。

 

「れろっ、ん、ちゅるっ、れろっ」

「よし、じゃあ飲んで」

「んぐっ、んくっ……ごくっ」

 

 佐倉はすべて飲み干すと、それを証明するかのように、口を開けて見せてくる。

 

「はぁ、ふぅ……。おなかのなか、温かい……」

「そうか。……辛かったか?」

「少しだけ。でも、上里くんに気持ちよくなってもらいたかったから」

 

 微笑で答える佐倉。

 俺はそんな佐倉を愛しく思い、優しく抱き上げた。

 

「それじゃ次は俺が佐倉を気持ちよくしてあげるから」

「うん。気持ちよくしてください」

 

 この日は佐倉の体力の限界が来るまで抱き続けた。

 発情した佐倉は今日も積極的だった。

 そんな佐倉に影響され、俺もいつもよりハイな気分で彼女を抱いた。

 バックで突くと、どうしても佐倉の大きなお尻が気になってしまい、お尻を叩いてしまったが、佐倉は喘ぐだけで抵抗はしなかった。

 もちろん佐倉を痛めつけるつもりはないが、本人が嫌がらなければ、佐倉の桃尻を叩かせてもらいたいと思う。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は午後七時。俺は寝ている佐倉を置いて、コンビニに足を運んでいた。目的は二人分の夕食を手に入れるためだ。

 部屋にはカップラーメンが残っているが、さすがに夕食までカップラーメンだと可哀相だと思い、こうして怠い体を引きずって、コンビニに来たわけだ。

 

 家を出る直前に堀北からメールが来た。内容は明日のランチタイムに手料理を振る舞ってくれるとのことだった。

 

(そのまま夜までエッチコースだな)

 

 佐倉の相手をしていたので、俺は堀北を二日間抱いていない。

 堀北は性欲が強いので、二日抱かなかっただけで、相当溜まっていると思う。

 

(これからは堀北と佐倉の予定が被らないように気をつけないと)

 

 佐倉と肉体関係を結べたからといって、堀北をおざなりにするつもりはない。

 佐倉とのセックスは最高だけど、堀北とのセックスも最高だ。それに発情した堀北は何でも言うことを聞いてくれる。

 俺は近いうちに堀北のアナルを開発するつもりだ。

 アナルセックスは前から興味あったし、堀北が生理中でもセックスが出来るようになるので、前から堀北のアナルは開発しようと思っていた。

 堀北は生理中でもお口で奉仕してくれると言ったが、やはり穴に突っ込みたいのが男の性である。

 

(そういえば佐倉にもアフターピル買ってもらわないと)

 

 昨日と今日は部屋にあったアフターピルを飲ませたが、佐倉にも負担してもらわないと不公平だ。

 素の状態でそれを買いに行かせたら、佐倉はどんな反応をするだろうか。

 想像しただけで嗜虐心が湧いてきてしまう。

 

(佐倉はメンタル弱いから気をつけないと)

 

 今日のようにお尻を叩いて虐めたい気持ちはあるが、やり過ぎるつもりはない。

 基本は愛でて、たまに虐めるくらいがちょうどいいのだ。

 

「上里じゃないか」

 

 弁当を選んでると、綾小路に声をかけられた。

 

「よう。綾小路も夕食を買いにきたのか?」

「ああ。たまにはコンビニ弁当もいいと思ってな」

「そうか」

 

 原作と違って、クラスポイントは470あるし、須藤も赤点を取っていないので、懐に余裕があるのだろう。

 

(そういえば綾小路ってクラスで誰と仲がいいんだ?)

 

 原作だと堀北だが、その堀北は俺の肉棒に夢中だ。そんな彼女は原作以上にクラスで孤立しており、綾小路とも挨拶を交わす程度だ。

 

「綾小路は週末出掛ける予定あるのか?」

「残念ながらない。上里は?」

「俺もないよ」

 

 土曜は佐倉とセックス三昧。明日は堀北とセックス三昧。

 

「そうか。お互い寂しい週末を過ごしてるようだな」

「そうだな。綾小路は彼女作らないのか?」

「作れるなら作ってみたいけどな」

「そっか。お互い頑張ろうな」

 

 買い物を終えた俺と綾小路は、二人で寮に戻った。

 部屋に戻ると、シャワー音が聞こえた。

 どうやら佐倉が身体を洗い流しているようだ。

 

「……」

 

 なんとか浴室に飛び込みたい衝動を抑えて、俺はベッドに腰を下ろした。

 

(またシーツを変えないと)

 

 今朝変えたばかりだが、すでに佐倉の愛液で、何個も大きな染みが出来ていた。

 発情送り(ハートリジェクター)の影響かはわからないが、堀北と佐倉も愛液の量が半端じゃない。

 

「今度、神様に聞いてみるかな」

 

 最近、神様の声を聞いていないので、近いうちに電話をしよう。

 それよりそろそろ原作2巻のイベントが始まる。

 須藤の暴力事件。

 一之瀬の恋愛相談。

 佐倉のストーカー事件。

 これらのイベントを乗り越えたら、一之瀬に発情送り(ハートリジェクター)を使用する。

 そして夏休みに入る前に一之瀬と身体を重ねるのだ。

 そんな期待に胸を膨らませながら、俺は佐倉がシャワーを浴び終えるのを待った。




やっと原作2巻に突入


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10話 堀北鈴音の屈辱

今回は和姦だけど少しアブノーマルです


 翌週。俺は連日放課後に特別棟へ足を運んでいた。目的はもちろん須藤とCクラスの連中のいざこざを録画するためだ。

 須藤からバスケ部の練習時間を聞いており、練習後の時間に張り込んでいた。

 そして張り込み開始から二日目。とうとう須藤の暴行シーンを撮影することに成功した。

 最初は須藤に忠告して、事件を未然に防ごうと考えたが、預言者扱いされそうなので断念した。

 

(後はこれを適切なタイミングで掲示板に投稿すればいいか)

 

 俺は撮影した動画を平田や茶柱先生に提出するつもりはない。

 理由は複数ある。まず事件解決に向けて一之瀬に協力してもらうためだ。これは単純に一之瀬との関係を深めるためだ。

 そして原作通りに一之瀬が目撃者情報を集ったタイミングで、掲示板に動画を匿名で投稿する。これで俺が目立たずにすむ。

 

(後はこの事件をきっかけに須藤が成長してくれるかだな)

 

 原作だと5巻まで須藤の成長物語に付き合わされた読者の俺だが、そこまで長く付き合うつもりはない。

 幸い勉強を教えたことにより、須藤の俺への好感度は高い。原作の堀北ポジションが俺になっている。

 

(さすがに惚れられることはないよな……)

 

 綾小路や平田みたいなイケメンならまだしも、赤髪ゴリラに惚れられても困る。……いや、いくらイケメンでも同性に惚れられるのは勘弁。

 

(危ない危ない。あまりの暑さで思考がおかしくなってた……)

 

 放課後であるため特別棟の冷房は切れている。さらに高度育成高等学校には衣替えがないので、俺はブレザーを着ている状態だ。

 

「佐倉の部屋に直行しよう」

 

 自分の部屋に帰っても冷房が効くまで時間がかかる。佐倉はまっすぐ帰宅すると言っていたので、部屋は涼しくなっているだろう。

 俺は佐倉にメールを送ってから、特別棟を後にした。

 

 七月一日。

 起床してすぐにポイントを確認すると、原作通りポイントは振り込まれていなかった。

 教室に入ると、堀北と平田からポイントが振り込まれなかったことについて質問されたが、適当にはぐらかした。

 茶柱先生は入室すると、クラスポイントとポイントが支給されなかった原因について説明した。ちなみにDクラスのクラスポイントは570で、他のクラスは原作通りだった。

 

 その日の夜。俺は櫛田から呼び出しを受けた。場所は綾小路の部屋。

 ここでも原作と同じ展開になったが、本題に入る前に、櫛田たちが勝手に作った綾小路の部屋の合鍵を没収した。最初は抵抗していた櫛田たちだったが、ストーカーみたいで気持ち悪いと言ったらすぐに合鍵を渡してきてくれた。

 

 翌日のホームルームで、茶柱先生から今回のトラブルの原因が須藤とCクラスのいざこざであることが説明された。

 須藤は悪びれた様子はなく、被害者であることを訴えていた。他の生徒たちはそんな須藤に冷ややかな視線を浴びせた。

 茶柱先生と須藤が退室すると、櫛田がクラスメイトたちに情報提供を呼びかけた。その流れで平田の提案により、事件の目撃者捜しを行うことが決まった。

 

(一之瀬からはそのうち連絡がくるだろう)

 

 櫛田あたりが一之瀬が不在のタイミングでBクラスに聞き込みにいくはずだ。その流れなら一之瀬が事件の詳細を俺に聞いてくるはず。ならば俺は一之瀬からの連絡を待てばいい。

 

 午後八時。俺は須藤と綾小路を部屋に呼び出した。目的は須藤への軽い説教だ。綾小路はボディーガード代わりに呼び出した。もちろん本人は伝えていない。

 

「それで俺に用ってなんだよ?」

 

 部屋にやってくるなり、須藤が訊ねる。

 

「今回の事件についてだよ」

「それか。わりぃな、今回も迷惑かけちまう」

 

 須藤は暴力的だが、相手によっては素直に謝ることは出来る。

 

「それはいい。だけど暴力はよくないと思うぞ」

「だからそれは昨日も言っただろ。正当防衛だったんだよ」

「知ってる。三人に囲まれたら手を出してしまうのは仕方ないと思う」

「だろ?」

 

 俺は須藤に同調しつつ、自分の意見を述べる。

 

「だがお前はバスケ選手だろ。喧嘩で手を怪我したらどうするんだよ?」

「うっ……。そ、それは……」

 

 須藤はバスケに対しては誠実だ。ならばバスケを理由に反省を促せばいい。

 

「それにおかしいと思わないか?」

「なにがだよ?」

「相手が三人がかりなのに、お前がかすり傷も負っていないことだよ」

 

 俺の言葉に、須藤が息を呑んだ。

 

「いくら雑魚だとしても、おかしいだろ。綾小路もそう思うだろ?」

「……そうだな」

「もしかしたらCクラスの罠に引っかかったのかもしれない」

「罠っ!?」

 

 驚愕する須藤に俺は丁寧に説明していった。CクラスがBクラスにちょっかいを出していること。今回はDクラスが標的になった可能性が高いことを。

 

「……確かにそうかもしれねぇな」

「だろ。……今回は協力してやる。だからお前はすぐに手を出すのを何とかしろ」

「何とかしろって言われてもよ……。昔からこうだからどうすればいいのかわかんねぇんだよ……」

 

 我慢すればいいだけだと思うが、須藤は我慢が出来ないのだろう。

 

「いいか、お前はプロのバスケ選手を目指してる。間違いないな?」

「お、おう……」

「もしお前がチームの監督だとして、いくら実力があっても、すぐに手を出してしまう選手を獲得すると思うか?」

「……しねぇな」

「だろ。だからプロのバスケ選手になるために、我慢することを覚えるんだ」

「が、我慢……」

 

 原作6巻以降の須藤は喧嘩を一切していない。ならば丁寧に意識改革を行えば、このタイミングでも変われるはずだ。

 

「中間テストだって頑張って赤点を逃れたんだ。勉強を頑張ることに比べれば、楽だと思わないか?」

「た、確かにそうかもしれねぇ……」

「それにメンタルコントロールはバスケに限らず、スポーツ選手には必要なことだろう」

 

 バスケに限らずメンタルに左右されるスポーツは多い。サッカーはまさにそうだろう。

 

「メンタルコントロールが出来るようになった自分を想像してみろ。なんだかワクワクしてこないか?」

「お、おう! 確かに弱点であるメンタルを克服したら、もっと凄い選手になれるような気がしてきたぜ!」

 

 須藤が単純すぎて笑いそうになる。

 

「なら今日からメンタルトレーニングをするんだ。方法はグーグル先生に聞くこと。いいな?」

「わかった! 早速部屋に戻ってトレーニングしてくるぜ!」

 

 須藤はそう言って、勢いよく部屋を出て行った。

 

「……上手いな」

「須藤が単純なだけだろ」

「だな」

 

 綾小路は俺に思うことがあるように見えたが、深くは訊ねてこなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

「それじゃさっそく事件の詳細を教えてくれるかな?」

 

 二日後の放課後。俺は一之瀬に誘われて喫茶店に来ていた。残念ながらデートではなく、須藤が起こした暴力事件の詳細を知りたいとのことで、喫茶店に足を運んだ次第である。

 

「俺もそこまで詳しいわけじゃないんだけどな」

 

 俺は知ってる情報をすべて伝えた。もちろん動画を撮影したことは言っていない。

 

「なるほどね、教えてくれてありがとう」

「いいや」

「んー。あのさ、もしよかったら私も協力しようか? 目撃者捜しとか。人手は多い方がいいでしょ」

 

 予想通り一之瀬が協力を申し出てくれた。

 

「いいのか?」

「もちろん。困った時はお互い様だしね」

「須藤が嘘を言ってる可能性もあるぞ?」

「確かにそうかもだけど……。でも三人がかりで喧嘩して、須藤くんが無傷ってのもおかしいと思うし」

 

 さすが一之瀬である。巨乳は馬鹿な子が多いと聞くが、彼女はそれに当てはまらない。

 

「それにCクラスのやり口は知ってる方だから」

 

 一之瀬が苦笑いしながら言う。

 

「そうだったな。最近はどうなんだ?」

「前よりペースは落ちたよ。Dクラスに標的を変えたのかもしれないね」

「だとしたら困るな」

「だよね。だから今回はDクラスに協力したいと思ったんだ」

「そうか。それじゃよろしく頼む」

「うん!」

 

 無事に一之瀬と協力関係を結んだ俺は、彼女を連れてスーパーに向かった。

 

「上里くんって自炊するの?」

「まったく。一之瀬は?」

「それなりにね。外食ばかりだとポイントが減っちゃうし」

「俺も外食はしないぞ」

 

 俺はそう言いながら、無料のカップラーメンを籠に入れていく。

 

「カップラーメン……」

「賞味期限が近いものは無料なんだ。一之瀬もどうだ?」

「私はいいかな。上里くんってカップラーメンばかり食べてるの?」

「夕食だけな。昼食はきちんと野菜も食べてるぞ」

 

 堀北に栄養不足だと言われたので、焼きそばパン以外にサラダを食べるようにしている。

 

「一之瀬は昼どうしてるんだ?」

「私はいつも食堂だよ。その日の気分によるけど、定食が多いかな」

「食堂の定食美味しいもんな。山菜定食以外は」

「上里くん、山菜定食食べたことあるの?」

「一回だけな」

 

 入学当初に興味本位で食べてみたが、何とも言えない味だった。何なら一之瀬のお肉の方が美味しそうだと思うまである。

 

「私食べたことないんだよね」

「ポイントに困ってなければ食べる必要はないぞ」

「そっか……。興味あったけど、食べるのやめたほうがよさそうだね」

「やめとけやめとけ」

 

 実家が裕福ではない一之瀬だから、無料の定食に興味があったのだろう。

 

「うん、やめておくね」

 

 一之瀬は俺と会話をしながら、次々と食材を籠に入れている。

 

「あ、お米も買わなくちゃっ」

 

 レジに並ぼうとした一之瀬だったが、お米が置いてある棚に向かっていく。俺も後に続いた。

 

「持つぞ」

 

 5キロの新米を両手で抱えようとする一之瀬から奪う。

 

「え、いいよいいよ。私持てるから」

「いや、両手で抱えたら籠持てないでしょ……」

「そ、それはそうだけど……。荷物持ちさせるみたいで悪いし……」

 

 申し訳なさそうな表情する一之瀬だが、俺も譲るつもりはない。

 

「前にも言っただろ。頼れるものには頼れって。だから今回は俺に頼ればいい」

「……いいの?」

「いいよ。それに須藤の事件で俺は一之瀬に頼るわけだから。お互い様だろ?」

「……うん。それじゃお願いしていいかな?」

「あいよ」

 

 俺は一之瀬の部屋までお米を運んだ。一之瀬はお礼として俺を部屋に上げて、冷たい麦茶とお菓子をご馳走してくれた。

 まさか部屋まで上がらせてくれるとは思わなかったので、思わぬ収穫にニヤついてしまった。

 近いうちにこの部屋で一之瀬を抱けると思うと、胸のドキドキが止まらなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

「あぁっ! ふあぁっ! ひぃぃんっ!」

 

 一之瀬の部屋を出てから三時間後。俺は脱衣所で堀北の肉穴を犯していた。

 堀北の両手を洗面台の鏡につかせ、立ちバックの状態で突き上げる。

 

「あんっ、ひぁっ! すごいぃぃっ! んあぁっ! あぁんっ!」

 

 肉棒を叩きこむたびに膣壁が絡みつき、快感を与えてくれることに俺は愉悦しながら、力強く腰を突きだす。

 

「バックで突かれてる時の堀北はこんなだらしない顔してたんだな」

「み、見ないでぇぇぇっ! ひぃっ、むあぁぁっ!」

 

 洗面台の鏡には堀北の下品な顔が映っている。

 目は焦点が定まっておらず、鼻水と涎を垂らしている状態だ。

 

「おっと、頭下げるなって」

 

 そんな顔を見られたくなかったのか、堀北は嬌声を上げながら、頭を下げた。

 俺はすかさず堀北の頭を掴んで無理やり上げさせる。

 

「んぁぁっ、んんっ、あはぁっ、ひぃんっ、ふあぁぁっ!」

「次下げたらちんぽ抜くからな」

「だ、だめぇっ! ちんぽ、抜いちゃだめぇっ!」

 

 俺の警告に堀北はかぶりを振りながら懇願する。

 

「なら下げるなよ」

 

 そう言いながら俺は肉壺を容赦なく突きまくり、快感責めを続ける。

 

「むはぁっ! あぁっ! イクぅっ! イクっ、あぁっ! チンポでイクぅっ!」

 

 警告したにも関わらず、数分突き続けると、堀北はまたもや頭を下げてしまった。

 

「下げたな。残念だけど終わりだ」

 

 俺はピストンを止め、残念そうに堀北の耳元で呟く。

 

「あっ」

「今日はここまでだ」

「い、いやっ! やめないでっ!」

「頭を下げたらちんぽを抜くって約束だろ」

 

 涙を浮かべる堀北に冷たく言い放った。

 

「……っ」

「堀北がいけないんだからな」

「ご、ごめんなさい……。もう下げないから。だからお願い……」

 

 肉棒を膣穴から抜く。ただそれだけのことなのに、堀北は涙を流しながら肉棒を抜くのをやめるよう懇願する。

 完全に性欲に負けた堀北を見て、背中がゾクゾクしてしまう。

 

「なら取引をしよう」

「取引……?」

「ああ。今度、お前のお尻の穴を弄らせてくれよ」

「え」

「それを約束してくれるならちんぽを抜くのを勘弁してやる」

 

 素の状態の堀北にアナル開発をお願いしても断られる可能性がある。なので俺は発情送り(ハートリジェクター)で発情させ、よがり狂った状態の堀北に、アナル開発の許可を取ろうとしたのだ。

 

「そ、そんな……。お尻の穴だなんて……」

 

 淫乱状態の堀北でもさすがにアナルには抵抗があるようだ。

 

「嫌か?」

「こ、怖いわ……。あんな小さい穴に上里くんのおちんぽを入れられたら……壊れちゃう」

 

 そっちを心配してるのかよ。どうやら思ったより堀北は淫乱な雌豚に成り果ててるようだ。

 

「大丈夫だ。いきなり挿入したりしないから」

「……ほ、本当に?」

「ああ。もちろん堀北が嫌なら拒否してもいいんだ。拒否しても今日のセックスが終了するだけだからな」

 

 俺はそう言いながら、肉棒をゆっくり抜いていく。

 

「いやっ! 抜かないでっ!!」

「抜いてほしくないなら早く答えてくれよ」

「……わ、わかった。答えるから抜かないで……。私のお尻の穴使っていいから……」

「使っていいから?」

「……っ。私の……アナルを……使って……下さい……」

 

 あまりにも思い通りの展開に俺は口角が上がってしまう。

 

「取引成立だなっ!」

 

 堀北の答えを聞き、俺は肉棒を膣奥まで叩きこんだ。

 

「んひぃぃぃぃぃぃぃっ!」

 

 すると堀北は明らかな嬌声をあげ、背筋を突っ張らせた。

 

「ああぁぁっ……。ちんぽ戻ってきたぁ……。奥まで戻ってきたぁ……っ」

 

 堀北は肉悦に酔いしれてぼんやりと呟く。

 

「それじゃ再開するぞ」

「うぁぁっ、あはぁっ、ちんぽすごいぃっ!」

 

 腰を勢いよく振り立てて抽送を再開すると、堀北は甘く熱を帯びた声を抑えることなく発し、悩ましくよがってくる。

 

「ひぁぁぁぁっ、あぁんっ! すっ、ごぉぉっ! ひあっ、ひぃぃんっ! チンポぉっ! あぁっ!」

「頭下げるなよ! ずっと下品な顔晒すんだぞ!」

「は、はひぃっ! さ、さげなひぃぃんっ! んぉぁっ!」

 

 俺は命令しながら勢いをつけて肉穴を突き上げる。

 

「あはぁぁぁあああぁぁぁっ!」

 

 子宮を亀頭でゴリッと押された瞬間、堀北は大きく嬌声をあげ、ビクビクと腰を痙攣させた。

 

「んはぁぁっ! イクぅぅっ! チンポすごいぃぃっ! チンポすごいの響くぅぅっ!」

「やっぱお前は淫乱すぎるぞ」

「あぁっ! 気持ちいいっ! 気持ちいいのぉっ! チンポ気持ちいいっ! まんこ突かれるの気持ちいいぃぃっ!」

 

 淫語を連発しながら堀北は大きな嬌声をあげ続ける。

 鏡には先ほどより明らかに下品な堀北の顔が映っている。

 俺はそれを見て、堀北をもっと下品な顔にさせてみたいと思ってしまった。

 

「うあぁぁっ! 気持ちいいのぉッ! チンポいいっ! ひぃんっ、感じちゃ――――ふごぉっ!?」

 

 気づくと俺の指が堀北の鼻腔に挿入されていた。

 

「あひぃんっ! や、やべでっ、んぁっ、やめでぇぇぇっ!」

 

 俺は堀北の哀願を無視し、ピストンを一旦中止して、鼻の奥まで指を突っ込む。

 

「鼻水が凄いから垂れないように突っ込んでやってるんだよ」

「垂れていいからっ! だから抜いへぇぇっ!」

 

 洗面台の鏡には指を突っ込まれたことにより、豚鼻にされた醜い堀北が映し出されている。

 そんな堀北を見て俺の嗜虐心がますます肥大化した。

 

「凄い豚鼻だな。堀北の綺麗な顔が台無しだ」

「い、いやあぁぁっ! みひゃいでえぇぇっ!」

「駄目だ」

「やめへぇっ、ひゅぎゅふぅっ」

 

 俺は堀北の鼻腔を犯し続けた。

 

 五分後。堀北の豚鼻を堪能した俺は、ゆっくりと指を堀北の鼻の穴から抜いた。

 

「んぎひぃっ」

 

 すると大量の鼻水が垂れてしまう。

 

「凄い鼻水だな。また蓋してやった方がいいか?」

「も、もうやめて……。お願いだから……」

 

 大量の涙と鼻水を流しながら堀北が許しを請う。

 

「わかったよ。お詫びにまんこを気持ちよくさせてやる」

 

 醜態を晒した堀北に満足した俺はピストンを再開した。

 

「あふぅぅんっ……!」

「もう虐めないから安心してイっていいからな」

 

 優しく囁くと、堀北は安心したのか、笑みを浮かべ頷いた。

 

「あぁっ、あぁっ! イきたいっ! イかせてっ!」

 

 堀北を絶頂させるべくピストンの激しさを増していく。

 

「ふあぁっ、あんっ、んあぁっ! これたまらないぃっ! チンポ気持ちいいっ!」

 

 先ほどの鼻責めを忘れたかのように、堀北は快感を示す言葉を立て続けに口にし、恥じらうこともなくよがりまくる。

 

「すごいぃっ! ひぃんっ、チンポすごいぃっ! 硬くて大きくてぇっ! んあぁっ! チンポすごすぎるぅぅっ!」

「そんなに気持ちいのか?」

「気持ちいいっ! あぁっ、気持ちいいぃっ! あぁっ! よすぎて蕩けちゃうぅぅっ!」

 

 俺の問いに堀北は素直に答えては心から喜び、官能に浸っている。

 

「そっか。俺のちんぽ好きなんだな」

「好きぃっ、好きよぉっ! 上里くんのチンポ好きぃっ! ひゃあんっ、あんっ! 大好きぃっ!」

「お、おう……」

 

 そこまで言われるとは思わなかったので引いてしまった。

 

「勃起してくれるのが嬉しくてぇっ! 射精してくれるとマンコと子宮が疼くのおぉぉっ! んふぁああぁっ、上里くんのチンポ大好きぃっ!」

 

 一度口にしたら止まらないようで、堀北は蕩けきった声で肉棒を褒め称え、快感を語ってうっとりする。

 

「ひぃんっ、うあぁっ! あぁっ! いいっ!」

 

 いっそう強まる快感に堀北は痙攣しながら、艶めかしい声で叫び続けて息を荒げ、完全に我を忘れて狂乱する。

 そんな堀北を見て興奮しないわけがなく、俺はピストンにスパートをかけ、溢れ続ける愛液が白く泡立ちそうなほど、荒々しく肉棒を突き込む。

 

「そろそろ射精()すぞっ!」

 

 肉棒が射精へ向けて一段と膨張し、ますます膣洞への食い込みを強くする。

 

「あひぃんっ! 射精()してっ! マンコに精液注入してっ!」

「ああ。たっぷりぶっ放してやるっ!」

「うんっ、イクぅっ! ひぃっ、あぁっ! イキたいぃっ!」

 

 堀北はただひたすら肉悦を貪って、高みへと上り詰めていく。

 

「くっ、射精()るっ!」

 

 すべての精を注ぎ入れたい欲に駆られた俺は、堀北の腕を強く引き、最奥に亀頭をぶつける。

 

「むひゃあぁあああぁぁっ!」

 

 子宮口に食い込んだ亀頭から力いっぱい精を放たれ、絶頂に突き抜けた堀北は嬌声をあげて、秘裂から潮を勢いよく噴き放った。

 

「うはぁぁっ! あぁぁっ! イクぅぅっ!」

 

 堀北は絶頂と膣内射精をひたすら悦び、潮を豪快にしぶかせ、膣穴を猛烈に締め付けながら、はしたなくよがり狂う。

 

「ふぅ……。すっきりした」

「はひっ、ひぃぃっ……あぁぁっ、ふぁぁぁっ……うぅぅっ、んんっ、ひぁぁぁっ……あふぅぅ……」

 

 射精が終わり、潮噴きアクメから抜けた堀北は全身をぐったりと脱力させる。

 

「リクエスト通りぶっ放したぞ。最高に気持ちよかったろ?」

「うぁぁっ、あぁっ……。ひゃあっ、あぁっ……」

 

 堀北は俺の問いかけに答えず、甘い呻きを漏らしながら、ぼんやりと虚空を眺めている。快感が強すぎて失神してしまったようだ。

 あれだけ派手に潮を噴いて、中出しされれば仕方ないだろう。

 

「それじゃ約束通りアナル開発させてもらうからな」

 

 俺は白目を剥いてあらゆる液体を垂れ流してる堀北を抱きかかえ部屋に戻った。




無人島編は洞窟探さないと


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11話 佐倉愛里の悩み

今回はいちゃいちゃセックスです!


 翌日の放課後。一之瀬から相談があるとのことで、俺は体育館裏に連れて来られていた。

 相談内容は原作と同じくクラスメイトからの告白だった。

 一之瀬は相手を傷つけたくないとのことで、俺に彼氏のフリをするようお願いをしてきた。

 

「調べたら付き合ってる人がいるのが一番傷つかずに済むって……」

「それってどこ調べだ?」

「ね、ネットだけど……」

「そうか」

 

 告白相手がクラスメイトなので、Bクラスの人たちに相談出来なかったのだろう。だから一之瀬はネットに頼った。そして違うクラスの俺に彼氏のフリをするようお願いをしているのだ。

 

「ちなみに一之瀬は友達と恋愛トークしたことあるのか?」

「あるけど。……それがどうしたの?」

「白波さんだっけ? その子から彼氏の有無を聞かれたことないか?」

「あるよ。……あっ」

「彼氏のフリしていいけど、何で黙ってたんだって問い詰められると思うぞ」

 

 恐らく彼氏がいるのを知っていれば、白波は告白してこなかったはずだ。

 

「それは恥ずかしいから黙ってたってことにすれば……」

「それだと嘘に嘘を重ねることになるぞ。一之瀬は友達に嘘をついてもいいのか?」

「……っ。でも千尋ちゃんを傷つけたくないし……」

 

 一之瀬は目を逸らしながら言い訳を続ける。

 

「好きな人に嘘をつかれる方が傷つくと思うけど」

 

 本当なら彼氏のフリをして、そのまま一之瀬を美味しく頂きたい。だがそれには問題がある。いくら偽物とはいえ、特定の彼女を作ると、堀北や佐倉との関係が面倒なものになりそうだ。だから俺は特定の彼女は作らない。

 

「そ、それは……」

 

 一之瀬は完全に俺に押されている。もう少しで説得できるだろう。

 

「白波さんは勇気を振り絞って告白しようとしてるんだから、一之瀬はそれに答えるべきだと思うぞ」

「……そうだよね。私が間違ってた。千尋ちゃんの気持ちを受け止めようとしないで、傷つけない方法だけを考えて逃げようとしていた。それって間違いなんだよね」

「それじゃ邪魔者は去るぞ」

「うん。……後で連絡してもいいかな?」

「もちろん」

 

 俺はそう答えると、その場を後にする。道中前を見ないで走ってた白波にタックルを受けたが、一之瀬には黙っておくことにした。

 

 30分後。一之瀬から連絡を受けた俺は喫茶店に来ていた。

 

「千尋ちゃんの告白きっぱりと断ったよ」

 

 店員に注文を済ませると、一之瀬は報告をしてきた。

 

「そっか。お疲れさん」

「うん。明日からはいつも通りにするからって言ってたけど……。元通りやっていけるかな」

「それは二人次第だろ」

「だよね」

 

 原作通りなら元通りになる。けれど絶対ではないので俺は断言はしなかった。

 

「今日はありがとう。変なことに付き合せちゃって」

「いいさ。頼れるものに頼れって言ったのは俺だし」

「私って上里くんに頼ってばかりだよね」

「そうでもないだろ」

「そうでもあるよ。過去問を提供してくれたり、重たい荷物を持ってくれたり。それにCクラスの男子に絡まれてた時も助けてくれたでしょ」

 

 俺が学校でセックスできる場所がないか見て回ってる時に、Cクラスの男子に取り囲まれていた一之瀬を助けたことがある。

 助けたといっても、大声で先生が近くにいると嘘をついたら、勝手に退散してくれただけなんだが……。

 あれは原作にないイベントだったので焦った。しかも取り囲んでる連中に石崎がいたので、余計に焦った。原作7巻で綾小路に秒殺された石崎だが、相手が化物だっただけで、喧嘩が弱いわけじゃない。むしろ強い方だろう。

 

(しかし女子を大勢の男子で取り囲むって……。原作より龍園は容赦ないのかもしれない)

 

 ますます目立たないよう気をつけねば。平田には俺の隠れ蓑として頑張ってもらおう。

 

「だから今度は私が協力する番。やれるだけのことはやってみるね」

「ああ。頼りにしてるよ」

「うん!」

 

 一之瀬は天使のような微笑みで元気よく応えた。

 俺はそんな一之瀬に癒されつつ、その笑顔を淫らな表情にさせたいと、欲望をかきたてた。

 

 

☆☆☆

 

 

「ストーカー?」

 

 その日の夜。俺は佐倉の部屋で彼女と身体を重ねていた。佐倉の手料理を頂いたことにより俺の性欲は天元突破したようで、既に五回も彼女の膣内に欲望を吐き出していた。

 当然佐倉の体力が持つはずもなく、五回戦終了後に休憩を取ることにした。

 その休憩中に佐倉が俺に相談をしてきたのだ。

 

「うん。これ見てほしいんだけど……」

 

 佐倉はベッドから起き上がり、机の棚から大量の手紙を取り出した。ちなみに起き上がった際に、佐倉の爆乳が揺れるのをガン見したのは言うまでもない。

 俺も佐倉に続いて起き上がって、手紙の内容を確認する。

 

「全部ストーカーからなのか?」

「……うん」

 

 佐倉がストーカー行為をされてることはもちろん知っていた。なので佐倉から相談を受けるのを待っていたのだ。

 

「それとブログのコメントにも……」

 

 佐倉はスマホで自身のブログにアクセスし、コメント欄を表示させる。

 

『無視するなんて酷いじゃないか。それとも気が付かなかったのかな?』

『雫愛してるよ。雫も僕を愛してくれてるよね?』

 

 次々と気持ち悪い書き込みが出てくる。

 

「犯人に心当たりはあるのか?」

「多分、量販店の店員さん……」

 

 そして佐倉は経緯について語りだした。入学直後にデジカメを購入するために量販店に赴いたこと。その際に接客した店員に自分の正体を気づかれたこと。量販店に赴いてから毎日手紙がポストに投函されていたこと。ブログのコメントが過激になっていったことを。

 佐倉は想像を絶する恐怖を身近に感じて怯えて過ごしていたのだろう。

 このことを相談したということは、俺を信頼してくれた証だと思う。

 気づくと佐倉は大粒の涙を流していた。

 

「き、急にこんなこと相談してごめんなさい……。でも頼れる人が上里くんしかいなくて……」

 

 俺はそんな佐倉を優しく抱きしめた。

 

「謝る必要ないぞ。佐倉は俺を頼っていいんだからな」

「……いいの?」

「当たり前だろ。佐倉は……俺の大切な人だから」

 

 ここで彼女と言えないのがきつい。でも仕方がない。佐倉は大切な人だけど、彼女ではないのだから。

 

「……っ。上里くんっ!」

 

 佐倉も俺の名前を呼びながらぎゅっと抱きしめてきた。

 二人とも全裸なので、佐倉のたわわに実った果実の感触がダイレクトに伝わってきて、息子が膨張しかけるが、必死に我慢した。

 今は号泣している佐倉を慰めることが優先だ。

 

「よしよし。今まで一人でよく頑張ったな」

 

 子供をあやすように佐倉の頭を優しく撫でる。

 佐倉は俺の胸の中で泣き続けた。

 

 五分ほどして泣き止んだ佐倉が見上げてきた。

 

「もう大丈夫か?」

「うん。人前で泣くなんて随分久しぶり。ちょっとすっきりしちゃった」

「そっか。俺はよく泣いてるけどな」

「上里くんはそんなイメージ持ちにくいかな」

「アニメ見て泣きまくってるぞ」

 

 アニメ以外で泣いたことないけどな……。

 

「そうなんだ。……嬉しかった。私を大切な人だって言ってくれたこと」

「事実を言っただけだ」

「うん……。わ、私もね……上里くんのこと……大切な人だって思ってるよ……」

「……ありがとう」

 

 生まれて初めて女の子にそんなこと言われたので照れてしまった。

 

「私こそありがとう」

 

 佐倉は小さな笑顔でそう言う。それを見て、今までにないほどに佐倉を愛しいと思ってしまった。

 

「とりあえず、ストーカーは俺に任せてくれ。何とかする」

「だ、大丈夫なの……?」

「問題ない。佐倉は俺のものだからな。俺のものを傷つける奴は許さない」

「わ、私は上里くんのもの……」

 

 調子に乗って恥ずかしいことを言ってしまったが、佐倉は恍惚とした表情を浮かべていたので結果オーライだ。

 

「あっ」

「どうした?」

「か、上里くんのが大きくなって……」

 

 佐倉に指摘され、目線を下にやると、息子が膨張しており、佐倉のお腹に当たっていた。

 

「わ、悪い……」

 

 カッコいいことを言ったくせに勃起してるなんて……。恥ずかしくて死にたい。

 

「ううん。……したいの?」

「いや、これは息子が勝手に……」

「私はしたいよ」

「え」

「そ、その……寝る前にもう一度上里くんに抱かれたいです……」

 

 潤んだ瞳で佐倉は俺を見つめてくる。

 そんな佐倉に抗えるはずもなく、俺は彼女の唇を奪った。

 

「ふぅ……んっ……」

 

 俺は佐倉と唇を重ねて、その柔らかさを堪能しながら、ゆっくりと舌を滑り込ませていく。

 

「んっ、んくっ……ふぅっ……んん……」

 

 佐倉もすぐに俺を受け入れて、互いの舌を愛撫しあう。

 

「ふぅっ……れろ……んちゅっ、んっ……」

 

 佐倉はすっかりと甘いキスに感じ入っている。

 

「んっ……ぷあぁ……や、やめないで……もっとしたいです……」

 

 口を離すと瞳を潤ませて、続きを求めてくるほどにのめり込んでいた。

 

「ちゅ……ちゅ……んく……れろっ、むちゅっ……」

 

 佐倉の気持ちに応えて、決して口は離さずに、濃厚なキスを続けていく。

 

「んっ、ちゅっ、ふぅん……ふぅ……んちゅっ……!?」

 

 俺はキスを続けながら、しっとりと汗ばんだ秘部をなぞる。

 

「ふぅ……んっ、ふぅん……ちゅ……んふぅ……」

 

 掻き分けて膣口を探っていると、先ほど注入した精液と愛液がブレンドした液体が指に絡みついた。

 指を入れて柔肉を描き回し、指の腹でクリトリスを優しく叩く。

 

「んっ、ふぁっ……ふぅっ……ちゅ……んんっ……」

 

 佐倉は強烈な快感に身を震わせながら、なおをキスを続けようとする。

 

「んっ……んんっ~~~~~っ!!」

 

 しかし、とうとう軽い絶頂に達して、ゆっくりと口を離した。

 

「イっちゃったか?」

「はぁっ……はぁっ……上里くん、ひどい……」

 

 唾液の糸を引かせながら、蕩けきった表情で佐倉が言う。

 

「悪い、佐倉。もう待てそうにない」

「私も……早く、上里くんと繋がりたい……」

 

 佐倉はベッドの上に仰向けになり、腕を伸ばして俺を誘う。

 

「上里くん……きて……。きゃっ……」

 

 俺は佐倉に近づくとぴったりと閉じた両膝を掴んで、大きく足を開かせた。

 そして伸ばされた両腕をぎゅっと掴み、勃起したペニスを佐倉の股間に押し付ける。膨れ上がった肉棒は既に限界だった。

 

挿入()れるぞ」

「……うん」

 

 蕩けきった表情の佐倉を見下ろしながら、濡れそぼる膣口へと亀頭を宛がった。

 

「あっ……ふぁっ……きたぁ……」

 

 そのまま腰を前に突き出し、ゆっくりとペニスを膣内に挿入する。

 

「ふぅんっ……ふっ……すごい、ぬるってして……温かい……」

「そうだな」

 

 佐倉の言う通り、膣はいつもより温かく感じられ、少し腰を揺するだけで複雑な肉壁の感触が伝わってくる。

 

「んっ……はぁっ……上里くん、私をめちゃくちゃにしてください……」

「……っ!」

 

 潤んだ瞳でそんなことを言われれば、興奮は否が応でも高まっていった。

 

「はぁっ、ふぁっ! やっ、ひゃうっ! 上里くん、上里くぅん……あっ、あんっ!」

 

 俺は佐倉の両腕を手綱のように掴んだまま、柔らかな股間の膨らみに向かってパンパンと腰を打ち付ける。

 

「あっ、あっ! 気持ちよすぎちゃう……っ! んっ、あっ、やぁんっ!」

「俺も気持ちいいぞ、佐倉っ!」

 

 乱暴に腰を引かれ、また深く抉られる度に、佐倉は背中を仰け反らせて快感に悶えた。

 

「あっ、ひゃぁっ! そんな、奥ばっかり突いちゃ、だめ……っ!」

 

 俺は形ばかりの抵抗を見せる佐倉を無視して、蕩けきった膣穴を突き続ける。

 

「だ、だめぇっ……イっちゃうっ……! まだ、イキたくない……お願い、もっと、ゆっくり……」

「我慢しろ」

 

 強く突き上げるたびに、佐倉は小さく腰を震わせて、いやいやをするように何度も首を左右に振った。

 

「んはぁぁ……あっ、いいっ……んっ、んんっ……あひぃんっ!」

 

 寮の部屋は防音がしっかりしている。なので音や声を気にする必要が一切ない。佐倉も気兼ねなく、甘くてとろけるような声を上げ続ける。

 

「んひぃっ! あっ、あっ……奥、トントンってされるの……気持ちいい……んぁっ……あ、ああっ……!」

 

 膣奥を小突くたびに子宮頚部は残っていた精液と愛液を溢れさせ、濡れた柔壁が肉茎に絡みついてくる。

 俺は込み上げてくる射精感を何度となく耐えながら、佐倉の生膣を堪能していった。

 

「はぁ、はぁ、ひぁっ、んぉっ! 気持ちいい……気持ちいい……!」

 

 佐倉もまた濃厚なセックスの快感に酔いしれ、口の端から涎を垂らし、全身に玉のような汗を浮かべている。

 

「はぁ……はんっ! ん……んんっ! だめ、イク……本当にもう、我慢できない……っ!」

「俺もそろそろ限界だっ!」

 

 俺がそう言うと、佐倉は安堵して顔をほころばせる。

 

「んぁっ、はぁうっ! こ、このまま一緒に……っ!」

「ああっ!」

 

 佐倉に求められるままに、俺は激しく腰を動かして膣奥を擦った。

 

「あぁぁっ、んぁっ! きてっ……ナカに、精液出して……! ひゃうっ、あああっ……あっ、んぁっ!」

「……っ、射精()すぞっ!」

「あああぁぁああぁぁっ!」

 

 ぴったりと腰を押し付けて、膣内に精液を吐き出していく。

 

「んぁぁっ! あっ、はぁんっ! れてるぅ……熱い……ふあぁんっ!」

 

 同時に佐倉もピンと足を伸ばして、激しい絶頂に達していることがわかった。

 

「ふぁっ……あああっ……ナカで、どくどくって……! すごい、こんなに……」

 

 出し切ってようやくペニスを引き抜くと、小さな膣穴から大量の精液が溢れだしてくる。

 6回分の精液なので相当な量だ。

 

「ふっ、はぁっ、んっ……。どろどろって、すっごく、いっぱい出してくれたんだね……」

「そりゃ佐倉の極上の身体を抱ければな」

「う、嬉しい……。上里くんの精液……」

 

 しばらくの間、佐倉は感慨深そうに、シーツの上に溜まっていく精液を見つめていた。

 

「上里くぅん」

 

 人心地つくと、佐倉は両手を逃して俺にハグを求めてきた。

 俺は佐倉のリクエストに応えて、ぎゅっと抱きしめた。

 

「上里くん、キスしてほしいです」

「なんで敬語なんだよ」

 

 俺は苦笑いしながら唇を重ねる。

 

「んっ、ふぅん……ちゅ……ちゅ……れろ、んくっ……」

「んふぅ……れろ、んちゅ……」

 

 情事の終わりを告げるキスなので軽いものかと思ったが、濃厚に舌を絡まれてしまった。

 

「ぷはっ……はぁ、はぁ……」

 

 相変わらず佐倉は蕩けた表情のままだ。

 

「佐倉、一緒にシャワー浴びるか?」

「……うん」

 

 俺は佐倉の手を引いて、一緒に浴室に入っていった。

 そしてお互いの身体を洗いっこして楽しんだ。

 その際に誤って右手で触ってしまい、七回戦に突入してしまったのは言うまでもない。




堀北はアブノーマル担当
佐倉はいちゃLOVE担当


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12話 堀北鈴音の蕾

アナルセックスだけどスカトロはないです!


 翌日の土曜日。愛しの佐倉を悩ませるストーカーを撃退するため、須藤と三宅に協力を要請した。事情を説明したところ二人とも快諾してくれた。ちなみに佐倉がグラビアアイドルであることは打ち明けていない。

 俺が二人に協力を要請したのは喧嘩が強いからだ。ただストーカーと喧嘩をさせるつもりはない。俺と一緒にストーカーを脅してくれればいいのだ。原作でも綾小路にビビって手を引いていたので、綾小路より迫力がある須藤と三宅ならより効果的だろう。

 作戦は須藤の事件が解決したら行う予定だ。

 

 須藤の暴行事件だが、早速一之瀬が掲示板で目撃者を集っていた。動画は月曜の朝に投稿する予定だ。なぜ月曜かというと、土日に動画を投稿すると一之瀬から連絡が来て呼び出される可能性が高いからだ。土日は大事な予定があり、たとえ一之瀬でも邪魔されたくない。

 

 土曜は堀北のアナル開発。

 日曜は佐倉とセックス三昧。

 

 どちらも大事な予定だ。

 

「そうだ。一番大事なこと確認するのを忘れてた」

 

 俺はスマホを操作して、神様の番号に発信した。

 

『もしもし、神ですが』

「神様、お久しぶりです。上里です」

『上里さん、お久しぶりですね。どうしたんですか?』

「はい。アナルでも大丈夫ですか?」

『……』

 

 質問をしたら神様が無言になってしまった。

 

『き、急に何を言ってるんですかっ!?』

「だからアナルでも大丈夫なのか聞いてるんです」

 

 珍しく神様が声を荒げた。生理中で機嫌が悪いのかもしれない。

 

『わ、私は処女ですっ!』

「え」

『え』

 

 いきなりカミングアウトされてしまった。神様って処女だったのか。

 

「あ、あの……。発情送り(ハートリジェクター)で発情させたら、アナルセックスでも発情が収まるのか聞いたつもりなんですけど……」

『そ、そういうことでしたか……』

 

 どうやら神様は自分の性癖を聞かれたと思ったようだ。さすがに神様にアナル開発済みか聞くほど俺も愚かではない。

 

『仕様書確認するので少し待ってて下さいね』

「わかりました」

 

 発情送り(ハートリジェクター)に仕様書なんてあったのか……。

 

『お待たせしました。アナルでも発情は収まります』

「そうでしたか。……よかった」

『誰かとアナルセックスをするのですか?』

「堀北とする予定です」

『そうでしたか。どうやら堀北さんは順調に変態になっているようですね』

「神様もそう思いますか。この前は鼻弄りもしたんですよ」

 

 なぜか神様に性体験を語ってしまう俺。

 そのまま5分ほど神様との会話を楽しんだ。

 

『それではお昼休みに入るので切らせてもらいますね』

「はい、ありがとうございました」

『いえいえ。それではまた』

 

 神様は休み時間も働きたくないようだ。

 

「よし! これで生理中に発動させても、問題ないことが確認出来た」

 

 堀北が生理になったら尻の穴で奉仕してもらう。

 そのためにしっかりアナル開発をしなければ。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は11時。堀北がスーパーの袋を片手に部屋にやって来た。

 

「おはよう」

「おはよう。もうお昼前だけれどね」

 

 俺は堀北から袋を受け取り、食材を冷蔵庫に入れていく。

 その間に堀北は手を洗い、エプロンを身につけ、戦闘準備に入っていた。ちなみにポニーテールになっており、うなじが俺の欲情を煽る。

 

「どうしたの?」

 

 俺の視線に気づいた堀北が訊ねる。

 

「お前のうなじに欲情した」

「変態」

 

 素直に答えたら変態と罵られてしまった。

 俺は自分が変態であることを自覚しているので、言われても何とも思わない。

 

「まぁな」

「褒めていないのだけれど。それより食材は全部入れてくれた?」

「ああ。なんか手伝うことあるか?」

「ないわ。だから上里くんはくつろいでてちょうだい」

「了解」

 

 堀北はかたくなに俺をキッチンに立たせない。洗い物も手伝わせない。

 俺としては大助かりなので文句はない。きっと堀北をお嫁さんにしたら楽なんだろう。

 

 部屋でくつろぎながら、調理中の堀北の様子を伺う。

 堀北はいつものクールな表情で手際よく調理をしている。

 そんな少女のアナルをこれから好き放題出来るのだ。

 

 オラ、ワクワクしてきたぞ。

 

 きっと堀北はよがり狂うだろう。

 俺を変態と罵った堀北だが、彼女も変態だ。

 発情送り(ハートリジェクター)で発情した状態だったとはいえ、学校のトイレでオナニーしたり、部室でセックスをする女だ。

 さらに性感帯の乳首とクリトリスを噛まれるのが大好きな性癖の持ち主だ。

 そんな堀北に影響を受けて、俺もマニアックなプレイを求めるようになった。

 アナルの開発が済んだら、鼻、尿道の順で調教するつもりだ。

 俺は堀北のあらゆる穴を開発したい欲望に駆られている。

 もちろん本人が嫌がれば諦めるつもりだが、堀北なら受けれいてくれるだろう。今週に鼻責めを試した際は抵抗されたが、最終的には諦めて鼻責めを受け入れていた。

 どんどん淫乱になっている堀北ならすべてを受け入れてくれるはずだ。

 

 30分後。調理を終えた堀北が料理を運んできた。

 堀北の手料理は抜群に美味しくて、数分で平らげてしまった。

 

「ご馳走さん」

「お粗末さま。美味しかったかしら?」

「ああ。毎日食べたいくらい美味しかった」

「そう。なら毎日作ってあげてもいいけれど」

 

 魅惑的な表情を浮かべる堀北。

 

「卒業してからもずっとね」

「え」

「……冗談よ。毎日なんて大変だもの」

「だ、だよな……」

 

 びっくりした。逆プロポーズされたのかと思った……。

 確かに堀北との結婚もありだが、まだ高一の俺には先の話だ。

 

 

☆☆☆

 

 

「んんっ……」

 

 昼食を食べ終えた俺たちは、少しくつろいでから、浴室に移動していた。

 お互い全裸の状態で、堀北は四つん這いになり、尻を大きく突きだしている。

 

「はぁ……んん……んぁ……」

 

 堀北の可愛らしい尻を揉みしだくたび、彼女から甘い嬌声が聞こえる。

 これからアナルを開発されることに興奮しているのか、堀北の秘部は愛液が溢れている。

 

「濡れ濡れだな」

 

 俺は陰部から漏れた愛液を指ですくい取り、それをのまま肛門へ押し付けた。

 

「ぁ……んんっ、……ぬちゃって……うっ」

 

 指を一本にしたからか、あるいは愛液を潤滑油に利用したからなのかわからないが、大した抵抗もなく、あっさりと第二関節まで俺の指が飲み込まれた。

 入口の肛門括約筋はきゅっと閉じて締め付けてくるが、指の形を確かめる程度の生ぬるい締め付けだ。

 

「ひぃぅっ……ん、はぁ……ぁ、はぁ……んんっ」

 

 肛門の内側を、指でグニグニと広げるように押し揉む。

 

「はぁ……んんっ、お尻の……あな、内側から弄られてる……はぁはぁ……」

 

 指に伝わる、内側や肛門裏の弾力のある感触。

 恐らく指一本程度なら簡単なようだが、さすがに肉棒はきついだろう。

 指を増やして入れるか考えてると、入れるのによさそうなものが目に入った。

 俺はそれを手にすると、一気に堀北のアナルに挿入した。

 

「ひぐぅぅぅぅっ!?」

 

 挿入したのは浴室の掃除用のブラシだ。取っ手部分を先頭に挿入すると、堀北が大きな声を上げた。

 

「な、なにを入れて……?」

「ブラシ」

「ぶ、ブラシ……っ!?」

「ああ。取っ手部分なら指2本分くらいあるからちょうどいいと思ったんだ」

「そ、そんなもの……あひぃんっ!」

 

 堀北が文句を言いそうだったので、ブラシを捻って回して刺激を与えた。

 

「文句言うなよ。これは約束なんだからな」

「あ、アナルを弄っていいと言っただけで……、そんなものを入れていいとは言ってないわ……」

「だから文句言うなって」

「ひぅんんんぅんん……っ!」

 

 堀北がごちゃごちゃ言ってきたので、少し押し込んで、黙らせてやった。

 するとブラシは肛門へと簡単に飲み込まれていった。

 

「あぁ……、そんな、ブラシなんかで……お尻広げられて……」

「俺から見れば、堀北がアナルでブラシを咥えこんでるように見えるけどな」

 

 取っ手部分がすべて飲み込まれ、尻穴から飛び出てる本体が見えるだけ。

 どうやら取っ手部分はそこまで長くない為、すべて飲み込めたようだ。

 

「うっ……、突っ込んだ張本人の台詞じゃないわね……」

 

 いたずらな俺の言葉に、肛門をヒクつかせながら反論する堀北。

 

「それでどんな感じだ」

「ど、どんな感じって……。お尻のなかに固いのが入ってる異物感が凄いわ……」

 

 排出する場所に逆に挿入されてるのだから当然な感想だ。

 

「そうか。それじゃ異物感がなくなるよう開発しないとな」

 

 尻穴から飛び出たブラシ本体を手で握る。

 少しの力では動かないので、ある程度力を込めながら動かす。

 

「んぉっ、ふぅん! う、うごかされ……んぃ、あっ! お、お尻なか……ブラシに押されて……んんっ!」

 

 腸壁に押し付けて、刺激を与える。

 

「堀北、肛門に力入れてくれ」

「え、ええ……」

 

 息を荒くしながら、言われたように肛門へ力を入れる堀北。

 尻穴を閉じたり開いたり、内部の腸壁を動かしてヒクヒクとさせる。

 

「ひぐっ、んほぉっ、あぁんっ、んぐぅっ!」

「はは、凄いな。マン汁垂れまくってるぞ」

 

 アナルに連動してマンコから大量の愛液が漏れている。

 5分ほどブラシで弄っていると、涙を浮かべた顔で振り向きながら堀北が言う。

 

「か、上里くん……」

「どうした?」

「指で弄って欲しいの……。ブラシなんかじゃなくて上里くんの指がいいの……」

「もしかしてブラシは痛かったか?」

「違うの。指でもいいから上里くんを感じたいの……」

 

 そんなことを言われてしまっては断るわけにはいかない。

 俺はブラシを抜いた。そしてボディーソープを手のひらにたっぷりと垂らし、泡立たせてから指を2本挿入した。

 

「ああっ、ひぃぃっ……!」

 

 堀北が甘い嬌声をあげる。どうやら指2本でも受け入れられたようだ。

 肛門ににゅるんと飛び込んだソープまみれの指が、容赦ない荒々しさで奥へ奥へと埋まっていく。

 

(ブラシであれだけ弄ったんだ。これくらい大丈夫だろ)

 

 俺の人差し指と中指が、いやらしい動きでクネクネと動きながら直腸の中を浸食していく。

 

「あひぃんっ! んおぉ……ああぁぁ……」

「いやらしいくらい締まるな」

 

 堀北の肛門の反応を面白がるように、何度も何度も浅い抜き差しを繰り返し、指と肛肉をなじませるようにする。

 

「ひいいっ!? ああん、いやあぁ……あっあっ、ああぁぁ……」

「嫌じゃないだろ。自分から求めたくせに」

「そ、そうだけれど……。ひっ、ひっ……はひいぃっ!」

 

 ヌルヌルした熱い指で、ぬめりをこそげぞるように排泄粘膜を抉りながら、前へ後ろへとピストンする。

 感じてきたのか、堀北はプリプリとお尻を振っていた。

 

「さすが淫乱な堀北だな。アナルを浅くほじられただけで、もういい気持ちになってきたのか?」

「そ、それは上里くんの指だから……、ああんっ、んはぁっ、いひぃんっ!?」

「そうか。嬉しいこと言ってくれるな。……お礼にサービスしてやる」

「え……? はひいいぃっ!?」

 

 俺は片手でアナルを執拗にこじりながら、もう片方の手を堀北の股の付け根に伸ばし、割れ目とクリトリスを同時に弄りだした。

 

「ひっ、はひっ、い、いやぁっ! ど、同時だなんて……っ! ひいぃっ、ひいいいっ!?」

「気持ちいいだろ」

 

 小刻みな動きでいやらしく肉溝と陰核、肛門の中を刺激する。

 

「あぁ、そんな……そんなあぁっ! ああん、だめえぇ……」

「駄目駄目うるさいぞ」

 

 指の腹で直腸の粘膜を抉り続ける。そして堀北の弱点であるクリトリスを執拗に指の腹でこねくり回す。

 

「はひいぃぃっ! ああぁ、だめ、だめええぇっ! あっ、あっ、ひいぃんっ!」

「どんどん気持ちよくなってきただろ? まんこの中ぐちょぐちょだもんな」

 

 秘部に指を入れるだけで愛液が溢れて出る。

 

「ひいいっ! はひいいいぃっ!」

「喘いでばかりでいないで、返事してほしんだけどな」

「ひはあぁっ、そ、そんなにされたら、わ……わたひいぃっ!? あんっ、いやっ、ぅあああぁっ!」

 

 堀北の甘い悲鳴で俺の嗜虐心がくすぐられる。

 

「さっさとイっちまえって」

 

 秘園と肛肉を描き回す指と、牝芽をいたぶる指で、堀北をいけないアクメに追いつめる。

 

「あああぁっ! らめぇっ! 開いたり閉じたりらめなのぉぉっ!」

 

 アナルを刺激する俺の指は、チョキチョキと開閉するハサミのような動きで、排泄粘膜を抉り込んだ。

 そんないやらしい動きで責め立てられてる堀北はたまらない様子だ。

 

「らめ、もうらめえぇっ! そんなにされたら我慢できないぃっ! ひいいぃ! ひいいいいっ!」

 

 堀北は恥も外聞もない声を上げ、髪を振り乱して訴える。

 

「だからイケって。我慢なんてしなくていいんだよ」

「ああぁ、もうらめっ! イッちゃう! わたひ、イッちゃうぅぅ! はひいぃっ! ああああああぁっ!」

 

 そして、とうとう堀北は絶頂に達した。

 

「ひゃひいいぃんっ!!」

 

 透明な液体と黄色い液体を噴きながら淫乱な声を上げる。

 

「なんだよ。おしっこも漏らしたのか?」

「だ、だってぇ……。だってぇ……っ!」

「だってじゃないだろ。高校生にもなってお漏らしするなって」

 

 お仕置きとして俺は思いっきり堀北の尻を叩いた。

 

「いひぃぃぃぃぃぃっ!?」

 

 すると堀北の身体がビクンと反応し、排尿の勢いが増した。

 

「んはぁ……んおぉ……お、おひっこ、止まらなひぃ……」

「お前、どれだけトイレ我慢してたんだよ」

「あぁ……あうぅ……ひぃ……んぐぉ……」

 

 堀北は俺の問いに反応せず、失禁しながら恍惚とした表情を浮かべている。

 

(堀北はもう手遅れだな)

 

 どうしようもないほどに雌豚になってしまった少女を見下ろす。

 

「んぁぁ……あひぃ……いぎひぃ……」

「あいかわらず酷い顔してんな」

 

 絶頂後の堀北の顔は下品の一言に尽きる。

 今日もあらゆる液体を垂れ流しながら白目を剥いている。

 

「か、上里くん……挿入()れてぇ……」

「ん?」

「おちんぽぉ……おまんこに挿入()れてぇ……」

 

 堀北は尻をより突き出しながら懇願してくる。

 

(そっか。今回は挿入してないんだよな)

 

 いつもならこんな状態になれば、気絶するか、休みを要求する堀北だが、今日は挿入していないので、発情したままになっている。

 

「悪いな。まんこに挿入()れることはできない」

「そ、そんなぁ……」

 

 明らかに落胆の色を隠せない堀北。

 

「今日はアナル開発だろ。だからアナルに挿入()れてやる」

「あ、アナル……」

「そうだ」

 

 こんな状態の堀北に挿入したら彼女が完全に壊れてしまうのではないかと心配になるも、発情を抑えるために挿入するしかない。

 

「念のため潤滑油代わりにこれ入れるぞ」

「え? ひいいぃぃっ!?」

 

 俺はボディーソープのキャップを外し、お尻の窄まりを無理やりこじ開けるように挿入した。

 

「そ、そんなのも入れ……ああぁぁっ!」

 

 振り返った堀北は目を見開いていた。

 そして悲鳴を引きつらせて、お尻を振った。

 そんな堀北の抵抗を無視し、俺はボトルの中身の粘液を、お尻の中に強引に注入し始める。

 

「あぁ……っ! 入ってくる……いっぱい、入ってきちゃうぅ!」

「これも肛門を傷つけないためだから我慢してくれよ」

「ああ、そんなぁ……。んひいいぃっ!」

 

 狂乱する堀北を見下ろし、俺は容器を潰して、次へ次へと冷たい粘液をお尻の中に注ぎ込む。

 

「あひぃっ! んおぉ……ひうぅ……」

「よし。全部入ったぞ」

「ぜ、全部……?」

「ああ。それじゃ本番いくか」

 

 お尻の穴からボトルの先を抜き、その余勢を駆って、そのままアナルに肉棒を突き入れた。

 

「きゃひいいぃぃぃっ!」

「凄いな。奥までドロドロだぞ」

 

 アナルの窄まりがミチミチと広がり、肉棒がにゅるにゅると直腸を奥へと突き進む。

 

「すげぇ締まるな……」

「んあぁ……あぐぅ……んぐぉ……」

 

 俺は気分よさげなため息を零し、肉棒をお尻の奥まで埋めていく。

 

「堀北、お前のアナルは最高だよ」

「んぎぃ……く、串刺しにされちゃってる……ひぎゅっ!」

「痛くないか?」

「い、痛くはないけれど……お腹がおかしくてぇ……」

「あれだけソープを入れたらそうなるよな。……痛みがないなら遠慮しなくていいよな」

「か、上里くん……?」

 

 俺は一気に根元までペニスを挿入した。

 

「んほぉぉぉぉぉぉっ!?」

 

 直後に、まるで獣のように堀北が絶叫した。

 俺は密着した股間を堀北のお尻にグリグリと擦りつける。

 そしてからかうように、いたぶるように、肉棒で排泄粘膜の園を描き回す。

 

「もっと気持ちよくさせてやるからな」

「……ひいいぃっ!?」

 

 堀北が悲鳴をあげたが、無視して前へ後ろへとペニスを動かした。

 

「きゃあああぁっ! あ、アナルでピストンされ……んひぃぃぃっ!」

 

 火の玉のように熱いカリ首で、排泄粘膜をゴリゴリと掻き毟る。

 

「だめっ、だめええっ! おねがひぃっ! こんなにされたら私……きゃああぁっ!」

「こんなにされたらなんなんだ?」

 

 悲鳴を上げる堀北が愉快でたまらなくなった俺は、さらに激しく腰を振った。

 俺の股間と堀北のお尻がぶつかって、肉の爆ぜる生々しい音が響く。

 

「ああんっ! ひぃぃっ! あっあああぁっ!」

「堀北、答えてくれよ」

「ひぃぃっ! で、出ちゃうっ! こんなに激しく掻きまわされたら……ほんとに出ちゃうぅぅっ!」

 

 うろたえてる堀北が声をますます引きつらせる。

 

「何が出るんだ?」

「ひぃぃっ! あひぃぃぃっ!?」

「うっ……。締めすぎだろ……っ!」

 

 俺の言葉責めが効いたのか、堀北はアナルを窄める。

 排泄物が漏れないように、必死に抗う堀北。

 だがそれは逆効果だった。

 俺はペニスを締め付けられ、いっそう荒々しい抜き差しで、排泄粘膜をぬちょぬちょと抉る。

 

「んひぃっ! しないでっ! それしないでぇ! 出ちゃうっ! 出ちゃう出ちゃう出ちゃうっ!」

「だから何が出るんだよ。答えないと抜いちゃうぞ」

「い、いやっ! 今ちんちん抜かれたらほんとに出ちゃうっ! アレ出ちゃう! 出ちゃうのぉ!」

 

 堀北はかたくなに"それ"を言わない。

 なので俺は容赦なく、言葉と肉棒で責めることにした。

 

「早く答えないと本当に抜くぞっ!」

「あぁ、言う、言うからっ! 抜かないでぇぇぇっ!」

 

 あっけなく堀北の我慢の限界がきたようだ。

 

「ああぁぁっ! い、いろいろっ! ソープとかうんちとかっ! ちんちん抜けたら全部出ちゃいそうなのぉっ!」

「はは、そうか」

「あああおぉうっ! ひはぁぁっ! んぐおぉぉぉっ!」

「なら試しにちんぽ抜いちゃうか?」

「いやぁ、抜かないでぇ! そんなことしたらほんとに出ちゃう! 全部出ちゃうぅ! あああぁっ! ひいいぃっ!」

 

 堀北の下品な訴えに、俺はいっそう欲情し、ピストンを加速させた。

 繊細で敏感な神経地帯をほじくり返す激感がいちだんと苛烈なものになっていく。

 

「……っ、もう射精()そうだっ!」

「ひいいっ!? ンヒヒイイィ!?」

 

 射精感が増していき、ピストンもより激しくなる。

 

「あああっ! は、激しいっ! それ激しいっ! 激しひぃぃんっ! あああっ! ぅあああっ!」

「もうだめだっ! 射精()すぞっ!」

「―――ひいいっ!?」

 

 射精する一瞬前、俺は指を堀北のクリトリスに素早く伸ばした。

 

「ああぁっ、き、気持ちいいっ! んああぁっ! んはああぁぁっ!」

「うおおっ!」

「あひゃぁぁぁぁぁっ!!」

 

 クリトリスを揉み潰しながら、直腸に容赦なく射精した。

 堀北のお尻の奥深くに、精液が注入されていく。

 

「あっ……あはああぁぁ……」

 

 堀北は狂おしいアクメの余韻に浸って肢体を痙攣させながら、うっとりと溺れている。

 

「まったくどうしようもない変態だよお前は」

「はうっ、ううっ、そんな……あひええぇ……」

「抜くからな」

「あっ」

 

 アナルからペニスを抜くが、ぽっかりと穴が開いたままだ。その穴から大量の精液が漏れている。

 ペニスを抜いたが、堀北の痙攣はまだ収まらない。

 後ろにお尻を突きだした、はしたない体勢のままビクン、ビクンと身体を震わせ、かぶりを振りながら獣の喜びの名残に浸っている。

 

「はうう、あん、いやん……あああ……」

 

 堀北のぽっかり空いたアナルからザーメンがゆっくりと、ゆっくりと逆流をし、後から後から、洗い場の床に糸を引いて滴り落ちた。

 俺は堀北の頭を掴み、無理やり顔を上げさせた。

 

「あいかわらず下品な顔してるな」

 

 初めてのアナルセックスだったが、上手くいったようだ。

 堀北の顔を見ればわかる。

 最高に下品な表情をしているのだから。

 俺は脱衣所に置いていたスマホを手に取り、堀北の痴態を撮影した。

 堀北は意識が朦朧としているようで、抵抗はしなかった。

 

 撮影を終えると、堀北のお腹が鳴った。

 

「……きゃっ!? あ、ああ、いや……っ!」

 

 恐らく腹痛を感じたのだろう。

 堀北はすぐに起き上がり、浴室を飛び出そうとする。

 

「どこ行くんだ?」

 

 そんな堀北の手を掴み、笑いながら訊ねた。

 

「あっ……あぁっ! あの……と、トイレに……っ! も、漏れちゃうの……っ!」

 

 あまり猶予はないことは、堀北の様子を見ればすぐにわかった。

 堀北は恥も外聞もなく哀願し、その場でせわしなく交互に足を踏みしめる。

 

「本当にうんちしたくなったのか?」

「ち、違うわっ! で、でもあんなにいっぱいお尻の中に注がれたら……。ひっ!?」

 

 淫乱な堀北でも排泄に関しては羞恥心が残っていたようだ。

 

「お、お願いっ! 我慢できないの! 漏れちゃう! 漏れちゃううぅっ!」

「……わかった。早くいってこい」

 

 もう少し堀北を苛めたかったが、風呂場で漏らされても困るので、堀北をトイレに行かせた。

 解放された堀北は風呂場を飛び出し、トイレに駆け込んでいった。

 

 風呂場に残された俺はボディーソープのボトルを片付け始める。

 

「ソープ全部使ったのはもったいなかったかも」

 

 今ごろ堀北がトイレで注入されたボディーソープを必死に排泄してると思うと、自然と笑みがこぼれる。

 

「堀北もだけど、俺もだいぶ拗らせてるな……」

 

 どんどん淫乱になっていく堀北を見て、俺の性癖が歪んでいくのがわかる。

 

 10分ほどして、トイレを済ませた堀北が戻ってきた。

 

「スッキリしたか?」

「……変態」

「いきなり酷いな。それより二回戦始めようぜ」

「いいけれど……。もう液体を入れるのはやめて……」

 

 気持ちよくなっていた堀北だったが、浣腸はNGのようだ。

 

「気持ち悪かったか?」

「それもあるけれど……。上里くんの前で漏らしたくないの……」

「おしっこは漏らしてたけどな」

「……っ。……あまり虐めないで……」

 

 堀北は涙を浮かべて、俺の胸に寄りかかる。

 

「悪かったよ。ちなみにアナルセックスは気持ちよかったか?」

「そ、それは……。見ていればわかるでしょう……?」

「お前の口から聞きたいんだよ」

「あっ……」

 

 堀北をぎゅっと抱きしめ、耳元で囁く。

 

「言わないと今日はこれで終わりにしちゃうぞ?」

「いや……っ。終わりにしないで……っ!」

「なら教えてくれよ」

「……気持ちよかったわ。だからもっと……気持ちよくして?」

「了解」

 

 その日。俺は夜まで堀北のアナルを調教し続けた。

 排泄に羞恥心を抱いていた堀北だったが、アナルセックスに夢中になった彼女は羞恥心を捨てたようで、俺の目の前で排泄しようとした。

 アナルセックスは好きだが、スカトロには興味ないので、すぐにトイレに行かせた。

 

(俺の前では漏らしたくないって言ってたのにな……)

 

 浴室の床で仰向けになっている雌豚を見下ろす。

 その雌豚は大量の精液と尿を垂らしながら、恍惚の表情を浮かべている。

 

「あふぅ……ふひぃ……んおぉ……」

「お前はどこまで淫乱になるんだよ」

 

 発情送り(ハートリジェクター)を使用する前の堀北が懐かしい。

 ろくにオナニーもしなかった少女が、たった二ヶ月半で、こんな淫乱な雌豚に成り下がるとは。

 

「まぁ淫乱な雌豚のお前も好きだけどな」

 

 転生前じゃ見られなかった堀北の痴態。

 そう思うと自然と息子が勃起し始めた。

 

「……そういえば今日はまんこを一度も使ってなかったな」

「……んぁ……?」

「最後にまんこに奉仕してやるよ」

 

 俺は意識が朦朧としている堀北の両脚を持ち上げて広げる。そして一気に肉棒を陰部に挿入した。

 

「んぎゅおおぉぉぉぉぉっ!?」

 

 あいかわらず獣のような嬌声をあげる堀北。

 常人なら引いてしまう喘ぎ声だが、俺には最高のBGMだった。

 

「んぎぃ……か、上里くん……?」

 

 肉棒を膣奥まで挿入されたことにより、堀北の意識が覚醒する。

 意識が覚醒してしまったことにより、堀北の表情が普段の凛々しいものに戻ってしまった。

 

「あーあ、駄目じゃないか……。雌豚は雌豚らしい表情をしてないとっ!」

「ふぎゅぅっ!?」

 

 俺は堀北の口に指を突っ込んで、横に広げる。

 更に指を上に伸ばして、堀北の鼻をつり上げた。

 

「おぶっ、んぶっ!?」

「やっぱり堀北の豚鼻は醜いな」

 

 情けなく豚鼻になった堀北を見て、肉棒が硬くなっていく。

 

「アナルばっかで飽きただろ」

 

 これは鼻腔を調教するための布石だ。

 以前、鼻腔を犯した際、堀北に抵抗されてしまった。彼女は途中から抵抗するのをやめたが、アナルセックスのように気持ちよくなっていたわけではない。

 恐らく今でも堀北は鼻腔を弄られるのに抵抗はあるだろう。

 なので豚鼻にされた自分が、俺をいかに興奮させているか、わからせてやることにした。

 俺への奉仕が大好きな堀北のことだ。俺を興奮させているとわかれば、喜んで豚鼻になることを受け入れるだろう。

 現に堀北は抵抗せずにいる。

 

「今度はこっちを気持ちよくしてやるよ」

 

 俺がそう言うと、豚鼻の堀北は恍惚とした表情を浮かべながら頷く。

 性癖が歪んでしまった俺たちは、深夜まで荒々しいセックスをし続けた。




これから堀北はどんどん堕ちていきます


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13話 一之瀬帆波の誘い

Cクラスの女子も出したいけどドラコンボーイが怖い!


 翌週の月曜日。起床してすぐに俺は掲示板に動画を投稿した。

 学校に着くと、下駄箱で一之瀬と遭遇し、掲示板に動画が投稿されていることを伝えられた。

 動画を確認した一之瀬は驚いていたが、仕方がないだろう。なぜならCクラスが嘘をついてる決定的な証拠が撮影されていたのだから。

 俺は掲示板から動画をダウンロードして、リーダーである平田に相談することを告げて、教室に向かった。

 

 教室に入ってすぐに平田に動画を見せた。ちなみに一之瀬と協力関係を結んだことは知らせている。

 平田は櫛田も呼び寄せ、今後の対応について話し合いを行った。

 結果、動画を取引材料にして、Cクラスの訴えを取り下げる方向に決まった。これは須藤に前科をつけさせないためだ。

 

 茶柱先生が教室に入室すると、すぐに平田は証拠となる動画を入手したことを報告した。

 Cクラスの訴えの取り下げについては、茶柱先生からCクラスの担任に話をしてくれるとのことだ。

 ちなみに当事者である須藤は、呑気にメンタルトレーニングの本を読んでいた。

 

 昼休み。今日も焼きそばパンとサラダを食べていると、サンドイッチを食べ終えた堀北が話しかけてきた。

 

「随分と都合のいい動画が投稿されたわね」

「都合のいい?」

「ええ。上里くんもおかしいと思うでしょ?」

 

 有能な堀北なら気づくと思ったよ。

 動画は須藤とCクラスの生徒たちが言い争いをしているところから撮影されている。

 

「……そうだな」

「まるで須藤くんとCクラスの生徒のいざこざが起こるとわかっていて、撮影したみたいじゃない」

 

 正解だ。俺はすべてわかっていた。

 

「まぁ私には関係ないからどうでもいいけれど」

 

 俺とのセックスに溺れている堀北は、原作以上にクラスメイトに無関心だ。話しかけられても無視するか、冷たく突き放すだけだ。

 まるで俺以外の人間はどうでもいいように振る舞っている。

 常に冷たい表情をしている堀北を、クラスメイトは比喩的に「雪女」と呼んでいる。

 

「ねぇ」

「どうした?」

「今晩部屋に行ってもいい?」

 

 そんな雪女と比喩される堀北だが、俺には違う表情を見せる。

 

「もちろんいいぞ」

「ありがとう」

 

 遠まわしにセックスを求めてきた堀北の表情は雌そのものだった。

 

「夕食はどうするの?」

「今日は外食する予定だから大丈夫だ」

 

 放課後に一之瀬とファミレスに行くことになっている。目的はもちろん暴力事件についてだ。

 

「……そう」

 

 残念がる堀北を見て、心が痛んでしまう。

 なので堀北を喜ばせるためにジョークを言ってみる。

 

「ただデザートは頂くかな」

「デザート?」

「お前だよ」

「……っ。ば、馬鹿っ!」

 

 俺の軽いジョークに、堀北は顔を真っ赤にして目を逸らした。

 

(われながら気持ち悪い台詞だな……)

 

 そんな気持ち悪い台詞にも、堀北は照れてくれる。

 以前に佐倉にも言ったら、顔が真っ赤なゆでダコ状態になってしまった。

 

「変なこと言わないで」

「別にいいだろ。セックスの時はもっと卑猥なこと言ってるし」

「……っ」

 

 堀北は何かを思い出したのか、先ほどより顔が赤くなっている。

 

「……お願いだからやめて」

「なんでだよ?」

「そ、その……エッチな気分になってしまうから……」

 

 さすが淫乱な堀北だ。予想より斜め上の回答をしてきた。

 

「別になってもいいじゃないか」

「駄目よ。次の授業まで時間がないから」

「そっちかよ」

 

 堀北は発情送り(ハートリジェクター)を使用しなくても、平気で学校でセックスする女になってしまった。

 

(外出先で堀北を虐めるのもいいかもしれない)

 

 堀北に調教したい項目がどんどん増えていく。

 

(堀北の兄貴に悪いことしたな)

 

 恐らく堀北の成長を期待しているであろう堀北生徒会長に心の中で謝罪をする。

 妹をこんな淫らな女にしてしまい申し訳ない。

 

 しかし、発情送り(ハートリジェクター)はあくまで発情させる能力に過ぎない。快楽に溺れるよう催眠をしたわけではない。

 つまり堀北鈴音は淫乱な素質を内に秘めていたのではないだろうか。

 発情送り(ハートリジェクター)は、あくまできっかけに過ぎない。

 

「どうしたの?」

 

 考え込んでると、堀北が心配そうに訊ねた。

 

「いや。今日は堀北をどんな風に責めようかと考えていた」

「そう。……今日も沢山気持ちよくしてね?」

「ああ。任せろ」

「うん」

 

 蕩けた表情で堀北が返事をする。

 今日も眠りにつけるのは深夜になりそうだ。

 

 

☆☆☆

 

 

 放課後。茶柱先生からCクラスが訴えを取り下げたことが告げられた。これにより須藤及びDクラスに罰則が科されることがなくなった。訴えを起こしたCクラスの生徒はプライベートポイントが少なからず没収されるとのことだった。

 茶柱先生が教室を出ると、須藤が教壇に立ち、クラスメイトに頭を下げて謝罪をした。須藤のきちんとした謝罪に戸惑う生徒が多かったのは言うまでもない。

 

 須藤の謝罪を聞き終えた俺は、一之瀬との待ち合わせ場所である玄関前に向かった。

 学校の玄関前は帰宅する生徒の波で溢れていたが、一之瀬は目立っていたので、すぐに見つけられた。

 

「あっ。上里くん。こっちこっち」

 

 一之瀬も俺に気づき声をかけてきた。

 

「待たせたな」

「ぜんぜん。私も今来たところだから」

 

 靴に履き替え、俺たちはファミレスに向かった。

 男子生徒たちの恨めしげな視線を浴びせられながらなんとかファミレスに到着した。

 

(やはり一之瀬は人気あるんだな)

 

 原作では一之瀬が男子から告白をされる描写はなかったが、描写がないだけで、多くの男子から告白を受けてるんじゃないかと俺は思った。

 長くスラリと伸びたロングウェーブの綺麗な髪とクリッとした大きな瞳。二つのボタンで留められたブレザーを押し出す大きな胸。こんなとびきりの美少女が告白を受けていないはずがない。

 

「ちょっと早いけど料理注文しちゃう?」

 

 時刻は16時過ぎ。確かに夕食には早い時間帯だが、堀北の提案を断ってしまったので、俺は注文することにした。

 

「そうだな。帰ってから作るの面倒だし」

「作るって言ってもカップラーメンでしょ」

 

 呆れ顔で一之瀬が突っ込んでくる。このやり取りだけでも、一之瀬との仲が深まったと実感する。

 

「私も食べちゃおうかな」

 

 俺と一之瀬はパスタとドリンクバーを店員に注文した。

 ドリンクバーに行こうとしたところ、一之瀬が二人分持ってくるとのことで、お言葉に甘えて席に座って待つことにした。

 

(本当は男の俺が行くべきなんだよな)

 

 そう思いながらも、席を立つのが面倒だったので、ラッキーと思ってしまうあたり、転生しても成長していないことを実感してしまう。

 少しだけ自責の念に駆られてると、一之瀬が戻ってきた。

 

「オレンジジュースでよかったんだよね」

「ああ。ありがとう」

「ううん。とりあえずお疲れ様」

「お疲れさん」

 

 控えめに乾杯をする。一仕事を終えてのオレンジジュースは格別だった。

 店内は空いていたため、パスタもすぐにやってきた。結果報告は料理が冷めてしまうので、平らげてから行うことになった。

 二人とも10分ほどで注文した料理を完食した。

 

「そっか。Cクラスは訴えを取り下げたんだね」

「ああ。賢明な判断だな」

「だね。君たちDクラスは須藤くんの前科がつかない方法を選んだわけだね」

「そうだ」

 

 判断は平田と櫛田に委ねており、俺はあくまで動画の存在を知らせただけであることも説明した。

 一之瀬からの好感度は十分なので、これ以上有能であることをアピールする必要はない。

 まだ佐倉のストーカー撃退が残っているが、原作2巻のイベントもスムーズに解決できたと思う。特に龍園に俺と堀北の存在を知らせないで解決できたのは大きかった。これで無人島で俺たちが絡まれることもないだろう。

 

「それにしても不思議だよね」

「なにが?」

「動画のこと。あんな都合よく撮影されてるってありえる?」

「ありえるから掲示板に投稿されたんだろ」

「そうなんだけどね……」

 

 堀北と同じく一之瀬も都合よすぎる展開に疑問を抱いてる。

 

「無事解決したんだから結果オーライでいいんじゃないか」

「うーん、そうだね……」

 

 いまいち納得していない様子の一之瀬。

 

「確かに都合がよすぎる展開だが、考えすぎもよくないと思うぞ」

「……そうだね。解決したことだし、これ以上考えないことにするよ」

 

 そのまま俺と一之瀬は他愛もない会話を楽しんだ。

 

「もう18時か。そろそろ帰るか?」

 

 一之瀬と一緒にいると時間が過ぎるのが早く感じる。

 

「あ、あのさっ!」

 

 一際大きな声で一之瀬は声をかけてきた。

 

「あの、さっ」

「なんだ?」

 

 一之瀬は緊張した面持ちで言葉を続けようとする。

 

「えぇとその、よかったらなんだけど……ご飯を作りに行こうと思うんだけど、どうかな……?」

「一之瀬が俺の部屋に……?」

「う、うんっ!」

 

 俺は都合がよすぎる展開に呆然としてしまう。

 

「めめめ、迷惑かな? 迷惑だよね……」

 

 返事がないのを拒絶と捉えたようで、一之瀬の表情がみるみる暗くなる。

 

「い、いやいや! 迷惑じゃない迷惑じゃない!」

「ほ、本当に……?」

「ああ。カップラーメンばかりだから助かる」

 

 最近は堀北と佐倉が料理を作ってくれるので、カップラーメンを食べる回数は大分減った。

 

「そ、そっか。……それじゃ今週の金曜はどうかな?」

「大丈夫だ」

 

 一之瀬が俺の部屋にくることになった。それも平日。平日に料理を振る舞うということは、夕食を作ってくれるということだ。

 恋愛にうぶなあの一之瀬が遅い時間帯に俺の部屋に来る。

 

「……」

 

 改めて一之瀬の顔を確認する。

 目的を果たせたからか、ほっとした表情をしているが、頬は紅潮したままだ。

 

(もしかして俺が思ってるより、一之瀬は俺に対して好意を持ってるのか?)

 

 思い返せば先ほどの一之瀬は、綾小路にバレンタインチョコを渡した時と同じような言動をしていた。

 ということは少なからず俺を異性として意識しているということだ。

 

 どうやら予定通り一学期中に一之瀬を抱けそうだ。

 

 長かった。

 転生してから三ヶ月。

 ようやく一之瀬帆波とセックスが出来る。

 

「わ、私の顔になにかついてる……?」

 

 しまった。一之瀬を見すぎたようだ。

 

「いや。一之瀬は可愛いなって思って」

「にゃっ!?」

「それじゃそろそろ帰るか」

「か、からかわないでくれるかなっ!?」

 

 珍しくぷんぷんする一之瀬を連れて俺はファミレスを後にした。

 

 

☆☆☆

 

 

 一之瀬に手料理を振る舞ってもらう約束をしたり、堀北の身体を堪能した翌日の放課後。

 俺は佐倉の名をかたって犯人を呼び出した。犯人の連絡先は手紙に書いてあったので、簡単に連絡を取れることが出来た。

 佐倉に呼び出されたと信じ切ったストーカー野郎は、待ち合わせ場所に現れた俺、須藤、三宅を見て、腰を抜かしそうなほど驚いていた。

 三人の中で一番体格がいい須藤が凄んだところ、あっけなくストーカーは逃げ去ってしまった。

 これでストーカーも佐倉につきまとわないだろう。

 

 佐倉に解決したことを報告したところ、泣きながら抱きつかれた。

 須藤と三宅には翌日、教室で直接お礼を言うそうだ。

 

 原作にあった佐倉の成長イベントを潰してしまったが、佐倉を危険な目に合わせたくなかったので、後悔はしていない。

 

「はぁっ、んっ、あんっ、ふぁっ!」

 

 そんな佐倉は俺に跨って可愛らしい嬌声をあげている。

 

「あぁっ、ひぃぁっ、お、奥、叩かれて……おかしくなっちゃいそう……っ!」

「俺もだよ」

 

 抽挿を促すように締め付ける膣肉は、突き入れるたびにゾクゾクとした快感をもたらしてくれる。

 視線を落として結合部を窺うと、肉幹は愛液でいやらしくコーティングされ、滑らかに出入りしているのがわかる。

 

「掻きまわされて、おちんちん当たっちゃうっ! 奥まできて、ぐちゃぐちゃになっちゃうっ!」

 

 爆乳を揺らしながら佐倉が淫らな声をあげる。

 俺はそんな絶景を見ながら、激しく突き上げ続ける。

 

「くぅううんっ、そんなに動いたら……! あぅうっ、そこいいっ、子宮にいっぱい、キスしてる……っ!」

 

 騎乗位だからこそ、より深く、佐倉の奥底まで堪能することが出来る。

 俺しか知らない佐倉の一番深い場所だ。

 そこを絶え間なくノックして快感に追い立てることに、段々と夢中になり始めていた。

 

「はぁあっ、あんっ、はぁっ、あうぅっ、くぅ、んぐっ、あぁうっ!」

 

 肉棒を締め付ける膣壁の感触がよすぎて、少しずつ思考力をなくしていく俺。

 

「く……っ、やばいっ!」

「はぁっ、んんんっ、あっ、ひぃ……! ま、また……くる……きちゃうっ……すごいの、いっぱい……っ!」

 

 俺が至福の感触に酔っている最中に、一足先に佐倉が絶頂を迎えそうだった。

 それを察知した俺は、佐倉の身体が持ち上がるくらいに強く子宮を揺さぶった。

 

「あひぃんっ! き、きちゃうっ! イっちゃうっ!」

 

 次の瞬間、不意に佐倉の身体が脱力した。

 

「イ、イクううぅぅううぅぅっ!!」

 

 佐倉が絶頂に達する。

 ぎゅうっと痙攣する膣内が、俺を射精させようと迫りくる。

 それを何とかやり過ごしながら、絶頂を迎えた佐倉を眺めていた。

 

「はぁあっ、奥の入り口まで、開いちゃう……! イキすぎて私、おかしくなっちゃう……!」

 

 脱力した佐倉は身体を支えるのも難しそうだ。

 だから、繋がった部分がより深く繋がる。

 子宮口をこじ開けるように密着してしまい、それがまた佐倉にとって気持ちいいようだ。

 ぶるぶるっと身体を震わせながら、何度も痙攣する。

 

「あはぁ……やっぱり、上里くんのおちんちん素敵です……はぁ……はぁっ、はぁあ……」

「そうか」

「うん。だから……」

「ああ。もっと気持ちよくしてやるっ!」

 

 佐倉の豊満な乳房を鷲掴み、強く突き上げる。

 

「んはぁぁぁぁぁっ!」

「射精するまで止めないからなっ!」

「う、うんっ! 止めないでっ! んひぃっ!」

 

 淫らな笑みを浮かべて、佐倉も自ら腰を振りだした。

 そう言ったものの、情熱的な勢いで佐倉が腰を振るから、疼きは強くなっていく一方だ。

 

「く……っ!」

「はぁっ……はぁっ、ひあぁ、あぁあん、あ、んあぁぁっ!」

 

 佐倉は歓喜の悲鳴を上げながら、よがっている。

 愛液は糸を引くほど竿に絡まり、淫らな水温はやかましいくらいだった。

 

「ぐぅう……射精()そうだ……!」

「はぁん、はぁあ、私のなかに、出して……! おまんこいっぱいになるまで出してっ!」

 

 髪を振り乱しながら呻く佐倉は、透き通る肌を桜色に染め、欲望を貪る。

 

射精()るっ……!」

「んひゃああぁぁぁぁっ! いくっ、いくううぅぅぅぅぅっ!」

 

 根元まで埋まった瞬間だった。

 佐倉の甘すぎるおねだりに逆らえず、膣奥で快感が爆ぜる。

 強く押し付けられた腰のせいで、膣口がいやらしく広がる。

 肉棒はそこに突き刺さったまま精液を噴出し、子宮内を白濁で埋めていく。

 

「あぁ……下からどんどん打ちこまれてくる……っ!」

「うぁぁ……はぁ……」

 

 精液は佐倉の膣内よりもなお熱い。

 その熱が浸みる感覚に佐倉はうっとりと酔いしれ、桜色の身体がバラ色に火照っていく。

 

「はぁ……奥に、いっぱいたまってぇ……。熱くってぇ……私のお腹、喜んでる……」

 

 津波のような勢いで、幾度となく精子が流れ込んでいく。

 精液を出し切ると、やがてぐったり二人で弛緩する。

 

「はぁ、ふぅ……上里くん」

「どうした?」

「私、今本当に幸せです……」

 

 それは原作でもグラビアでも見たことがない、佐倉の最高の笑顔だった。

 そんな笑顔を見て、俺の肉棒は彼女の膣内に留まっているのに、もう暴力的な性衝動は感じなくなった。

 代わりに温かい、違うもので胸が満たされている。

 

「そっか。佐倉が幸せなら俺も幸せだ」

「うんっ!」

 

 俺は佐倉の笑顔を独り占めできることに、喜びを感じながら、優しく彼女を包み込んだ。




堀北と荒々しいセックスが出来るのも佐倉とのいちゃいちゃセックスがあるおかげですな!


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14話 一之瀬帆波の処女喪失

自分なりに丁寧に書いたつもりです!


「もう少しで出来るからねっ!」

 

 金曜の午後六時。とびきりの美少女が俺の部屋のキッチンで料理をしている。

 彼女の名前は一之瀬帆波。

 一之瀬は制服の上に、エプロンをつけた状態で調理をしている。

 

(やはり美少女の制服エプロンは最高だな)

 

 裸エプロンも興奮するが、転生前に高校を卒業した俺は制服に飢えていたので、制服エプロンの方が興奮するのである。

 ちなみにセックスも全裸より、制服をはだけさせた状態の方が興奮する。

 一之瀬はブレザーを脱いでおり、上着はブラウスのみとなっている。ブレザーというバリケードがなくなったおかげで、彼女の二つの大きな果実がより主張している。

 

 俺は楽しそうに調理をしている一之瀬を見ながら、料理が出来上がるのを待った。

 

「お待たせ!」

 

 調理開始から30分後。一之瀬が出来上がった料理を、テーブルに運んできた。

 一之瀬が作ったのは、肉じゃがと塩昆布きゅうりだ。肉じゃがは俺からのリクエストで、塩昆布きゅうりは野菜不足の俺を気遣って作ってくれたようだ。

 テーブルからは食欲をかき立てる匂いが漂っている。

 

「よいしょ」

 

 料理を運び終えた一之瀬がテーブルを挟んで俺の向かいに座る。その際に支えるものがブラとブラウスしかない豊満な胸が大きく揺れたのを俺はしっかりと捉えた。

 

(やはり大きい。公式だと佐倉と同じくらいなんだよな)

 

 よう実ヒロインで巨乳ツートップの一之瀬と佐倉。二人のスリーサイズはほぼ同じだったと思う。

 二人とも高一とは思えないグラマラスなボディをしている。

 

「それじゃいただきます」

「どうぞ召し上がれ」

 

 今は一之瀬の胸より料理に集中しないといけない。俺は邪念を振り払い、肉じゃがを口に運ぶ。

 

「ど、どうかな……?」

 

 一之瀬が不安そうに訊ねる。

 

「……美味しい」

「ほ、ほんとに……?」

「ああ」

「よかったぁ~」

 

 心から美味しいと思った。一之瀬は母子家庭なので、妹に毎日料理を作っていたので、これほどまでに美味しい料理が作れるのではないか、と俺は予想した。

 

「お口に合わなかったらどうしようかと思ったよ」

「合わないことはないだろ」

「そうかな?」

「そうだよ。きゅうりも美味い」

 

 野菜嫌いな俺でもさくさく食べれる美味しさだ。昼休みにいやいや食べてるサラダより格段に美味しい。

 

「でしょ。これはお母さんに教えてもらった料理なんだよね」

「そうなのか」

 

 俺なんて電子レンジとポットの操作方法しか教えてもらってないぞ……。

 母親は専業主婦だったから、俺が料理を作る機会がなかったのもあるけれど、自分が情けなく思えてしまう。……思うだけで変わるつもりはないけどね。

 

「うん。上里くんって野菜あまり食べないって言ってたから、食べてもらうならお母さん直伝の塩昆布きゅうりって決めてたんだよね」

 

 一之瀬のお母さん。あなたの娘さんはいい子ですよ。一度だけ過ちを犯してしまいましたが、あなたの教育は間違っていませんでしたよ。

 

「確かにこれなら食べやすい」

 

 一之瀬の嬉しそうな顔と、あまりの美味しさに箸が進む。

 結局、5分ほどで完食してしまった。

 

「ふぅ、ご馳走様」

「お粗末さまでした。……ふふっ」

「どうした?」

 

 一之瀬が俺の顔を見て微笑む。

 

「上里くん、食べ終えるのが早いなって思って」

「も、もう少し味わって食べたほうがよかったか……?」

「ううん。美味しそうに食べてくれて嬉しかった」

 

 どうやら俺の食べっぷりに一之瀬は満足してくれたようだ。

 転生前は女の子の手料理を食べたことがなかったが、転生してから三人の美少女の手料理を頂いている。

 転生して本当によかった。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は夜の七時。夕食を食べ終えた俺は、一之瀬と楽しく雑談を交えていた。

 

「そっかそっか。上里くんはお兄さんがいるんだね」

「ああ。駄目兄貴だけどな」

「お兄さんのこと悪く言っちゃ駄目だよ」

 

 本当に駄目な兄貴なんだよ。高校は留年するし、三股もしてたんだぞ。

 

(しまった。兄貴に複数の女性と付き合うコツを聞いておけばよかった)

 

 転生前は彼女がいたことがなかったので、女性との付き合い方はわからない。

 幸い堀北と佐倉は交際を要求してこないし、外出することもほとんどない。

 ただ身体を重ねるだけの関係が続いている。

 

「あ、あのねっ」

「ん?」

 

 先日と同じような緊張した面持ちで一之瀬が声を出す。

 

「もう少しで期末テストがあるでしょ」

「あるな」

「よかったら私たちのクラスと合同で勉強会しない?」

「合同で勉強会?」

「う、うんっ」

 

 そういえば原作6巻でBクラスと合同で勉強会してたような。

 

「いいんじゃないか」

「いいの?」

「ああ。平田には俺から言っておくよ」

「うんっ!」

 

 一学期の期末テストでBクラスと合同で勉強会するメリットはあまり感じられないが、一之瀬からの誘いなので受けることにした。

 

「そ、それじゃよろしくねっ!」

 

 一之瀬が笑顔で右手を差し出してきた。

 自然に彼女に触れられるシチュエーションだ。

 

「……ああ。よろしく頼む」

 

 俺も笑顔で返し、彼女の柔らかい右手を握る。

 

「あっ」

 

 直後に、一之瀬の頬が紅潮した。

 発情送り(ハートリジェクター)の効果が現れた。

 

「うちのクラスは勉強が苦手な生徒が多いから助かるよ」

「え、あ、うん……」

 

 一之瀬は戸惑っていることだろう。

 異性の部屋で急に発情してしまったのだから。

 ぎこちない笑顔をしながら、内股で太腿をもじもじする一之瀬を見るのは愉悦だった。

 

「もうこんな時間か。そろそろ部屋に戻った方がいいんじゃないか?」

「……そ、そうだねっ!」

 

 一之瀬はハッと我に返ったように、大声を出しながら、立ち上がった。

 握手していた右手は既に離している。

 

「どうした?」

 

 立ち上がったまま、一向に動かない一之瀬にわざとらしく声をかける。

 

「具合でも悪いのか?」

「ち、ちが……っ」

「顔が赤いぞ。風邪でも引いたんじゃないか?」

 

 堀北とのやり取りを思い出すな。

 一之瀬はどんな反応を見せてくれるんだろうか。

 

「か、上里くん……あの……私……」

 

 蕩けた目をしながら俺を見つめる一之瀬。

 

「本当に具合悪そうだ。今日はもう帰った方がいい」

 

 一之瀬のブレザーと鞄を持って、玄関に向かう。

 

「ま、待って……っ!」

 

 すると後ろからギュっと抱きつかれた。

 背中に彼女の豊満な胸の感触が伝わってくる。

 

「お、お願いだから……待って……」

「わかった」

 

 俺はブレザーと鞄を持ったまま、彼女からの言葉の続きを待つ。

 

「あの……私、おかしくて……」

「何がおかしいんだ?」

「か、身体が急に火照っちゃって……」

「風邪じゃないんだよな?」

「……うん」

 

 徐々に一之瀬の俺を抱きしめる力が強くなっていく。

 

「とりあえず離してくれないか?」

「え」

「一之瀬と向き合いたい」

 

 物理的にね。一之瀬がどんな表情をしているのか見ものだ。

 

「わ、わかった……」

 

 ゆっくりと一之瀬は腰に回していた手を離した。

 拘束を解除され、振り向くと、そこには、とてつもないエロい表情の一之瀬がいた。

 

「うっ……」

 

 俺と顔を合わせるのが恥ずかしいのか、一之瀬はそっぽを向いてしまった。

 下半身を見ると、内股で太腿を擦り続けてるのがわかった。

 

「とりあえず座るか」

「……うん」

 

 ブレザーと鞄を適当に置き、二人とも肩と肩が触れ合う距離でベッドに腰を下ろす。

 

「あぅ……」

 

 一之瀬は思ったより異性に免疫がないようだ。

 

(うぶなのもいいが、これ以上待たされるのは勘弁だな)

 

 不満げな表情が出てしまったのか、一之瀬が慌てて謝罪をしてきた。

 

「ご、ごめんねっ! 急に抱きついちゃってっ!」

「いや、それはいい。ただ一之瀬が何を考えてるのかわからない。だから教えてくれないか?」

「えっと、私もこんなの初めてで上手く説明できるかわからないんだけど……」

「構わない。一之瀬なりの言葉で説明してくれればいい」

「……ありがとう」

 

 説明してくれなくても一之瀬が何をしたいのかわかってるんだけどな。

 

「急に……その……あの……え、エッチな気分になっちゃって……」

「一之瀬は俺とエッチがしたいのか?」

「にゃっ!?」

 

 あまりにもストレートな質問に一之瀬がたじろいでしまう。

 

「あ、いや、その……」

 

 異性との交際経験がない一之瀬にとって、素直に回答するのは難易度が高いかもしれない。

 だが一之瀬から言ってもらわないといけない。

 堀北も佐倉も自分の口で言ってきた。

 

「……はい」

 

 思ったより早く回答してきた。

 いつもならこの時点で抱いてるのだが、今回は試したいことがあるので、彼女を抱きたい欲望を抑える。

 

「そっか。……俺も一之瀬を抱きたい」

「そ、それじゃ……っ」

「ただ抱く前に一之瀬に言っておかないといけないことがあるんだ」

「な、なに……?」

「俺は複数の女子と肉体関係を持ってる」

 

 今回試したいこと。

 それは抱く前に、セックスフレンドがいることを明かすことだ。

 

「…………え?」

「それでいいなら一之瀬を抱く。嫌なら抱かない」

「そ、それってどういう……」

「セフレだよ。セックスフレンド」

「……っ」

 

 俺から明かされた衝撃的な事実に、一之瀬の瞳が大きく揺らぐ。

 

「俺は誰とも付き合うつもりはない。一之瀬を抱いても、お前と付き合うつもりはない」

「そんな……」

「どうする?」

 

 後は一之瀬の判断を待つだけだ。

 結果はわかってるが、葛藤する美少女を見るのも楽しいものだ。

 

「……」

 

 一之瀬は真剣な表情で考え込んでいる。ただ下半身は正直で、相変わらず内股で擦り続けている。

 上半身と下半身のギャップに、思わず笑いそうになる。

 

「……わかった」

 

 一之瀬が言葉を発した。

 

「セフレでいい。だから私を抱いて下さい」

「……いいんだな?」

「いいよ」

 

 一之瀬も他の二人と同様に性欲に負けてしまった。

 セックスフレンドという歪な関係を受け入れてしまった。

 

「わかった。それじゃお前を抱かせてもらうぞ」

「うん」

 

 一之瀬の細い腰に手を回し、ぎゅっと抱き寄せる。

 

「はあぁっ……」

 

 それだけで一之瀬の赤い唇から艶めかしい吐息がこぼれ落ちた。

 俺は一之瀬の顔を固定して、唇を押し付けた。

 

「んん……っ!?」

 

 プリプリとした弾力とふにっと柔らかい感触が同時に頭を刺激する。

 少しの唾液の甘さが混じって、思考が痺れるくらいの快感だった。

 

「んぅう……んむ……んちゅ……」

 

 ほっそりしたお腹から、柔らかい乳房から、熱い唇から、一之瀬の体温が上がっているのを感じる。

 

「……ん、ぷあっ」

 

 長く重ね合わせるだけだった唇を一度離す。

 

「はぁっ、か、上里くん……」

「もう一回するぞ」

「ぅんっ、んふぅ……っ」

 

 返事を言わせずにすぐに唇を奪う。

 

「ちゅっ、んふっ……ちゅっ、んんっ」

 

 まるで一之瀬の口をついばむように、唇同士を擦り合わせる。

 すると一之瀬はビクンッと肩を跳ねさせて、しがみついてきた。

 

「今のよかっただろ?」

「うん……、ちゅ……んぅっ、ちゅう……」

 

 唾液の僅かなぬめりに任せ、ぷるぷるの唇に自分の口を擦り付けていく。

 そのたびに一之瀬は眉根をヒクつかせ、俺の腕やシャツをぎゅっと握り締めた。

 

「んふっ、ちゅ……んンッ……んふぅ……っ」

 

 一之瀬は胸の柔肉を押し付けるようにこちらに体重を預けてくる。

 そして小鼻から湿り気のある火照った吐息を漏らした。

 俺は重ねていた唇の間から舌を伸ばし、彼女の口内に侵入させた。

 

「んふぅ……! んんンッ……!?」

 

 それだけで一之瀬は背伸びでもするようにビクっと肢体を跳ねさせた。

 

「ちゅるっ、くむっ……んみゅっ!」

 

 力が抜けたのか、またビクッっと肩を揺らして、こちらに身体を寄せてくる。

 そして一之瀬も俺を受け入れ、舌を絡ませた。

 

「んっ……ふっ……ふぁ……んんっ……」

 

 多量に涎を乗せて舌をしごいていると、一之瀬の吐息が荒くなってくる。

 力なく俺の胸板に柔乳をぐにっと預けてくる。

 

「んんっ! んっ、ふぁっ、んっ……んんっ……!」

「ぷはっ……。さすがに長すぎたか」

「ふぇ……?」

 

 彼女の舌を堪能した俺は唇を離し、そのまま一之瀬をベッドに押し倒した。

 

「きゃっ」

「脱がすぞ」

「……うん」

 

 ブラウスのボタンを丁寧に外す。すると青色のブラがあらわになった。

 

(イラストで見たことあるブラだ)

 

 俺は軽く感動を覚え、ゆっくりと胸に手を置いた。

 そして下着越しに彼女の柔らかい乳房を揉み込むと、一之瀬は熱の籠った吐息と共に身体を揺らす。

 

「ふぁ……あん……っ」

「はは、やっぱり一之瀬の胸は最高だな」

 

 イメージしていた通りの極上の感触に浸る。

 

(そろそろ生で楽しませてもらうか)

 

 十分に下着越しの胸を揉み込み、青色のブラを上にずらす。

 

「綺麗だ」

「は、恥ずかしいよ……」

 

 一之瀬の美しい乳房はみごとに完全な半球を描いていた。けちのつけようもない半球だ。乳首はそれほど大きくない。それはまだ柔らかく、来るべき完成形をそこで静かに模索している。乳房だけが大きく、すでに成熟を遂げている感じだ。

 ぐにぃ、と指の腹で力強く胸肉を潰してやると、一之瀬の身体がビクンと跳ねる。

 

「ふぁ、は……! ぁっ……ぁぁっ……!」

 

 少しずつ淫らになっていく一之瀬の嬌声。

 

「Bクラスの男子も俺みたいに、一之瀬の胸を貪りたいと思ってるんだろうな」

「んんっ……! そんなっ……あっ、ふぁぁ……!」

「絶対クラスメイトの夜のおかずにされてるぞ」

「そんな……ことぉ……んっ、く、うぅんっ!」

 

 言葉責めをしながら、彼女の胸を攻め続ける。 

 俺が指に力を入れるたびに一之瀬の胸は形を変え、いやらしい雌の声が彼女の口から発せられる。

 

「そろそろこっちも弄るか」

 

 蕩けた瞳に涙を浮かべる一之瀬を見下ろし、俺は乳首にむしゃぶりついた。

 

「んひゃっ!?」

 

 一之瀬の左胸を揉みながら、右胸の突起物を吸っては舐め、吸っては舐めを繰り返す。

 その度に一之瀬の体はビクビクと跳ね上げ、俺の好奇心を奮い立たせていった。

 そして完全に勃起した乳首を甘噛みする。

 

「んっ、んんぅぅぅぅっっ……!」

 

 直後に、一之瀬が大きな嬌声をあげた。

 

「あ、あぁっ……ふ、ぅんっ……あっ、んぁ……」

「乳首、硬くなってるな」

「やんっ」

 

 そう指摘すると、一之瀬は恥ずかしさのあまりそっぽを向いてしまう。

 

「恥ずかしいのか。でもこれからもっと恥ずかしい体勢になってもらうんだけどな」

 

 俺は自身の上半身を起こし、一之瀬のスカート捲った。

 

「や、やぁっ……」

 

 脚を広げさせると、青色のショーツに染みが出来てるのだわかった。

 

「もう濡れてるんだな」

「い、言わないで……」

 

 染みの中心部を指でぐりっと押す。

 

「ひぃんっ!」

「セックスしてるんだから濡れるのは恥ずかしいことじゃないぞ」

 

 円を描くように、ショーツ越しに、秘所を指の腹で押し続ける。

 すると、みるみるうちに染みが広がっていった。

 

「だ、だめぇ……。下着、汚れちゃう……」

「もう汚れてるって」

 

 一之瀬の制止する声に耳を貸さず、俺は指を二本に増やして、ショーツ越しに秘所を弄る。

 

「ひぅぅぅっ、ひゃぅんっ、やらっ、ふあぁあっ」

 

 やがて秘所からは大量に愛液が溢れてきて、ショーツ越しなのに俺の手はあっという間にびしょ濡れになってしまった。

 

「ふあぁっ、下着……ぐしょぐしょだよぉ……」

「本当にぐしょぐしょだな」

「か、替えの下着持ってきてないのにぃ……」

「ならノーパンで帰ればいい」

「そ、そんなぁ……」

 

 セックス中なのに細かいことを気にする一之瀬に、若干イラッとしてしまい、冷たく言い放った。

 

「クリトリスも硬くなってるな」

 

 弄って欲しいと言わんばかりに勃起して主張してるクリトリスの周りを指先で撫でる。

 

「はぁう……ん、く……ふぁ!」

「もっと気持ちよくしてやるからな」

 

 今度は爪を立てて強めにクリトリスをカリカリと引っ掻いてみると、一之瀬は電気ショックを受けたように肩をビクンと震わせる。

 

「ぁ……! っ……そこは! ぁあん……、ダメ……ぁああんっ!」

 

 いつもは無邪気な笑顔を振りまいてる一之瀬の口から、感じている女の子の声が漏れ続ける。

 そのギャップに興奮してしまう。

 一之瀬の嬌声は思った以上に可愛い声だった。

 

「駄目じゃないだろ。こんなにクリトリスを勃起させて、下着の中で水音も凄いじゃないか」

「ひぅ! ん、んひゃぁあ……! だ、だって……上里くんが……い、弄る……からぁ……ぁ、ぁあ!」

 

 一之瀬がまるで子供がむずがるように、いやいやと頭を横に振ってみせる。

 

「本当に嫌ならやめるぞ? どうする?」

 

 俺は一之瀬に答えを選択させる。

 

「あ……っ! あ……わ、私は……。私は……っ、んんぅ!」

 

 一瞬呼吸を止めて思考を廻らせ、すぐに一之瀬は濡れた瞳で俺を見つめる。

 

「し……して、欲しい。さ……さっきも言ったけど……抱いてほしいから……上里くんに……」

「了解」

 

 俺は下着ごとズボンを脱ぎ去り、完全に勃起した肉棒を露出させる。

 

「ひぃっ……」

 

 一之瀬が小さく悲鳴を上げていたが、無視することにした。

 彼女のぐしょぐしょになったショーツを脱がし、鮮やかなピンク色をした大陰唇に肉棒を宛がう。すると透明な粘液を纏ったその場所から、発情した雌の匂いが立ち昇った。

 

「んぅ! あ……こ、こんな大きいのが……私の中に……」

「そうだ。これを今から一之瀬の中に入れるんだ」

「か、上里くんの……おちんちんが……当たってる……。はぁ……はぁ……」

 

 ヌルリとした愛液が亀頭に絡みつき濡れ光るその様子に、一之瀬が熱い吐息を漏らす。

 

「か、上里くん……」

「なんだ?」

「私の……処女……貰ってください……」

「……っ」

 

 一之瀬は手をカタカタと震わせて、これから襲うであろう感覚に耐えようとしている。その姿はいじらしく、そしてとても愛おしい。

 

「……わかった。お前の処女を貰う」

「……うん」

「それじゃ挿入()れるぞ」

 

 できるだけ痛くないように、肉棒の先に愛液をたっぷりと絡めながら、亀頭を埋める。そしてぐいっと一気に腰を突きだす。

 

「ひぅうう!? ぁっ……! くっ……い、痛い……! くっ……ぁあっ……うううっ」

 

 痛みに耐えて一之瀬が悲鳴にも似た呻き声をあげるたび、緊張した膣肉が反発して肉棒を左右上下から締め上げ押し戻す。正直、こっちも痛いほどきつい。

 

「一之瀬」

「ひぐぅ……あがっ……。な、なに……?」

「初めては一気にやった方がいいらしんだが……。いいか?」

 

 念のため、一之瀬の許可を得てから奥まで沈めることにした。

 

「……だ、駄目……」

「え」

「だ、だって……処女を捧げるのって……人生で一回だけでしょ……?」

「そうだな」

「だから……痛くてもいいから……長く味わってたい……」

 

 苦痛で顔を歪めながらも、その目には確かな覚悟が見えた。

 

「わかったよ。けど限界が来たら言ってくれ」

「うん……」

 

 俺は一之瀬の望み通り、ゆっくりと腰を奥へと沈めていく。

 

「ひぎぃ……っ! い、いだぃ……、いだぁぁぁいっ!」

 

 痛みを少しでも和らげようと、一之瀬は俺にしがみ付いてきた。

 俺の肉棒にも、強い膣肉の反発により、痛みが走る。

 

「ぎひぃ……ひぃ……ひっ、ひぃい……っ!」

 

 一之瀬は歯を食いしばりながら、必死に痛みに耐える。

 そんな彼女を見て、痛みを与えている張本人である俺は罪悪感を覚えてしまう。

 

(まだ半分も入ってないのに大丈夫かよ)

 

 こんなに痛がる女子を見るのは初めてだ。

 堀北も佐倉もここまでは痛がってはいなかった。

 

「や、やめるか……?」

 

 罪悪感に耐え切れず、俺からストップをかけてしまう。

 

「だ、だめ……。やめないで……。私のこと気にしなくていいから……ね?」

「……っ!」

 

 激痛に耐え、涙を流しながら笑顔を取り繕う一之瀬を見て、泣きそうになってしまう。

 

「わかった。続けるぞ」

「うん……。ぐぅっ……がぁっ……!」

 

 膣の痛みから守るべく、愛液がどんどん溢れているが、一之瀬は苦悶の表情のままだ。

 

「いだっ……んぎひぃ……ぁああ……」

 

 一之瀬の悲鳴を聞きながら、ゆっくりと肉棒を侵入させていく。

 三分ほどかけて、ようやく処女膜に辿り着いた。

 

「一之瀬、処女膜に当たってるのがわかるか?」

 

 俺の問いかけに、涙と鼻水を垂らしながら一之瀬が頷く。

 

「いくぞ」

 

 一之瀬の頭を撫で、俺は腰を奥へ沈め始める。

 身体が裂けるような感覚に一之瀬が襲われる。

 そしてとうとう俺の肉棒が処女膜を突き破った。

 

「ひぎゃああぁぁああぁぁっ!」

 

 あまりの激痛に、一之瀬が大きく悲鳴を上げた。

 薄い膜を突き抜ける感覚のあと、肉棒の先がにゅるりと一之瀬の中へと沈んで、熱くねっとりとした柔らかな感触が、肉棒を優しく包んでくれる。

 

「はぁ、はぁ……! 奥まで入ったぞ」

「ひ……ひぃ……はぁ……! ぅん……入ってる……。上里くんの……硬くて、大きいのが……奥まで届いて……んぐぅっ!」

 

 処女を卒業した一之瀬が眉間に皺を寄せながら肩で息を弾ませる。

 

「よく頑張ったな」

 

 繋がったまま、一之瀬にキスをする。

 

「んっ……ちゅぅ、ぢゅちゅぅ……ふ、ぅんっ! んっ、ちゅぱぁ……は、ぁ」

 

 しばらくそのままお互いの唇を貪った。

 その後、痛みも引いてきたのか、徐々に一之瀬の呼吸も落ち着いたものになっていく。

 

「あ……ありがとう、上里くん。もう……痛みも引いてきたから……」

「わかった。動かすぞ」

 

 俺は壊れ物を扱うように慎重に、ゆっくりと腰を前後させる。

 

「ぁ……あ……くっ……ぁあん! 上里くんのが……暴れて……くっはぁあんっ!」

 

 腰を入れるたびに、一之瀬の秘部の入口が肉棒の根本をぎゅっと締め上げてくる。

 

「一之瀬のまんこ……凄い……締まる……くっ!」

 

 ピストンを続けるほどに愛液が溢れだし、動きが徐々に滑らかになり、次第に腰の動きも早くなっていく。

 

「ひぐぅうあっ! あっ、すごい奥ぅ……! 上里くんの硬いのが……奥の方まで届いて……ぁああ! 当たってる……奥に当たって……ぁあああんっ!」

 

 先ほどまで処女だった美少女が、頭を振り乱して嬌声をあげる。

 

「ぁあああんっ! すごいっ! 奥を突かれると身体が浮いちゃうっ!」

 

 一之瀬が身を大きく仰け反らせながらビクビクと身体を震わせる。

 腰が浮いた体勢に動きやすくなって、俺はさらにピストンにスピードを増した。

 

「あ! ぁん、ぁん、ぁんっ、貫いちゃう! ぁ、ぁ、あんダメぇ! そんなに強く突いたら、私の中を貫いちゃうよぉぉっ!」

 

 奥を突くたびに、一之瀬の口から耐えきれない愉悦の声があふれ出て、その声がさらに俺を興奮させ、動きを激しくさせる。

 

「ぁああん、すごい! これぇ、すごいよっ! こんなの知らない……もうダメ、イっちゃうぅう!」

「ああ、俺もイきそうだっ!」

「あん、んぁ、ぁあ! うん……だ、出して……! 私の中に出してぇぇっ!」

 

 突くほどに一之瀬の顔が快楽で歪み、自然に開いた口からはだらだらと涎が垂れている。

 

「ひぁっ! あんっ! うあぁっ! し……子宮にごつごつ、おちんちんが当たってる……! んぅ! 子宮、おちんちんに当たるの……頭おかしくなっちゃうぅぅっ!」

 

 一之瀬が俺の動きに腰を合わせて、二人の動きがシンクロし、そこからさらに快楽が生まれる。

 

「ぁ、ぁん……イク……イク……イク……ぁああんいくぅぅっ!」

「く……っ!」

「ひぁあああ! で、出て……るぅ……! んんぅううううっ!」

 

 俺が射精感に耐えてると、一之瀬が豪快に潮を噴きだした。

 激しい絶頂に、口からはみ出た舌の先に唾が溜まり、滴となって、透明な糸を引きながらシーツへと伸びていく。

 

「うぉっ! そんなに締められたら……やばいっ!」

 

 絶頂に痙攣する膣壁が縮小を繰り返しながら、肉棒を根本から絞り上げる。

 

「ひぃっ! ひぃっ! ひぃ……そんな……私……また、イっちゃ……んぎぃい! いひぃい!」

「……っ、射精()すぞ!」

 

 絶頂に向けて、ずんずんと秘所の奥を突き上げる。

 ビクン、と腰が浮き、直後に最深部まで押し込んだ肉棒が強烈に締め付けられる。

 

「いくっ、いくいくいくっ! イっ、くぅぅ~~~~っ!」

 

 そして処女膜を失ったばかりの膣内に、大量の精液をぶちまけた。

 ほとんど同じタイミングで俺たちは激しいオーガズムへと至る。

 

「ひぁっ、あぁぁっ……あっ……ひっ……あ、あ……ぁ……。ぁ……くっ……ぅぅ……はぁ……」

 

 腰ごと持っていかれそうな快感に、そのまま倒れそうになる。

 

「一之瀬、最高だったぞ」

「は……ぁ……んっ……ふぅ……」

 

 俺の言葉に、優しい笑みで一之瀬が応える。

 

「大丈夫か?」

「……うん。……凄かった……。凄い痛かったけど……凄い気持ちよかった……」

 

 一之瀬は気持ちよさそうに目を細めて快楽の余韻に浸る。

 

「一旦休憩するか」

「い、一旦……?」

「ああ」

「え、えっと……もう終わりじゃないの……?」

 

 一之瀬は俺が射精したことにより勘違いしてるようだ。

 

「悪いな、一之瀬。俺は一回だけじゃ満足出来ないんだよ」

「え……? え……っ!?」

「それに、こんなエロい身体してる一之瀬相手にして、一回で収まるわけないだろ」

「え、エロい身体って……」

 

 一之瀬の顔が真っ赤に染まっていく。

 

「あっ……。また硬くなって……」

「そういうことだ。休憩終わったらよろしくな」

「うぅ……。体力持つか自信ないよ……」

「何とかなる」

 

 一之瀬より体力がなさそうな佐倉でも五回戦以上は持つんだ。

 一之瀬なら七回戦くらいまで大丈夫だろう。

 

 

☆☆☆

 

 

「ひぐぅう~~っ! ヒッ! ヒィイ! い、いひぃっっ!」

 

 一之瀬の処女を奪ってから二時間。俺は一之瀬を後ろから抱きしめながら、激しく突き上げていた。いわゆる背面座位だ。

 

「すごい、すごい、すごいぃ……っ! つ……突かれながら吹いてる! 私、潮吹きしちゃってるぅ!」

 

 すでに一之瀬の膣内には六回精液を注入している。回を増すごとに一之瀬の嬌声は淫らなものになっていった。

 

「ひっ! ひぎぃ! ぐぎぃい! し、子宮の奥まで……きて、るぅ……っ!」

「ああ、一之瀬の子宮口の中に亀頭が入っていくのわかる……!」

「わたし、またイっちゃうッ! イっちゃうぅぅ!」

「ああ、俺もだ、射精()る! 射精()る!」

「ひぃぁぁああぁぁああっ!」

 

 俺が一之瀬の中に射精した瞬間、一之瀬は舌を突きだしながら、大量の精液を噴出されて絶頂した。

 何度も絶頂を繰り返したため、一之瀬の痙攣が激しくなっている。

 

「あぁ……ぁお……あひ……あひぃ……」

 

 処女喪失時は人生で一番気遣った俺だったが、一之瀬の極上の肉体に溺れてしまい、性欲の限りを尽くしてしまった。

 

「んぁ……ひぁ……おぁ……」

 

 体力の限界を迎えた一之瀬はそのまま気を失ってしまった。

 だがこれで終わりじゃない。

 俺たちは背面座位で繋がっている。

 そして俺の両手は彼女の豊満な胸を鷲掴みにしている。

 

 つまり発情送り(ハートリジェクター)が発動している。

 

 起きあがったらまた俺の肉棒を求めてしまう。

 一之瀬の快楽地獄は終わらない。




一之瀬の次は橘先輩か星之宮先生を予定してます!


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15話 一之瀬帆波の恐怖

エッチばっかで物語が進まない!


「んぅ……」

「やっと起きた。おはよう」

 

 翌朝。目が覚めると一之瀬の整った顔が目に入った。

 

「おはようさん」

 

 昨晩。俺は発情送り(ハートリジェクター)を使って、一之瀬を発情させ、俺のセフレになることを受け入れた彼女を抱いた。

 処女喪失したばかりの一之瀬の身体を深夜まで貪った。ベッドで七発、浴室で三発、彼女の膣内に欲望を吐き出した。合計十発も射精したにも関わらず、俺の愚息は元気だった。しかし一之瀬に限界がきてしまい、俺たちは眠りについたのだ。

 

「今何時だ?」

「八時だよ」

 

 俺と一之瀬が眠りについたのが深夜一時なので、七時間寝たことになる。

 俺は十分に体力が回復しているが、一之瀬はどうなんだろうか。

 

「一之瀬は何時に起きたんだ?」

「七時くらいかな。起きてからずっと上里くんの寝顔見てた」

 

 頬を紅潮させながら笑顔で言う一之瀬。

 

(やべぇ。可愛すぎる)

 

 こんな可愛い子をこれから好きなだけ抱けるのだ。

 俺は世界一幸せかもしれない。

 

「俺の寝顔なんて見ててもしょうがないだろ」

「そんなことないよ。私の初めての人の寝顔だし」

「そ、そうか……」

 

 こんな恥ずかしい台詞は、処女を失う前の一之瀬なら言わなかっただろう。

 大人の階段を登ってしまった彼女は、メンタルも成長したようだ。

 

「一之瀬は今日予定あるのか?」

「ううん」

「なら今日はゆっくり過ごさないか?」

「上里くんと一緒に?」

「当たり前だろ」

「だよね。うん、今日はずっと上里くんと一緒にいるねっ!」

 

 一之瀬はそう言いながら、俺に抱きついてきた。

 直後に、彼女の豊満な乳房の感触が伝わってくる。こんな強く抱きついたら、俺の胸板で思いっきり潰れているだろう。

 

「あ、あのさっ!」

 

 しばらくベッドでいちゃいちゃしていると、一之瀬が急に真剣な表情になった。

 

「どうした?」

「上里くんにお願いがあるんだけど……」

「言ってみ」

「えっと、私は上里くんのセフレになったわけなんだけど、一緒に出掛けたりしてくれるのかなって……」

 

 なるほど。恋人になるのは諦めてくれた一之瀬だが、デートはしたいわけだ。健全な女子高生なら当たり前のことだもんな。

 

「それは構わない」

「ほ、本当に……?」

「ああ。ようは恋人たちが行うようなことをしたいんだろ?」

「……うん」

「いいよ。予定が空いてればデートくらい付き合うよ」

「約束だよ?」

 

 一之瀬とデートをしたら、俺と彼女が付き合ってる噂が立ってしまうかもしれない。一之瀬の彼氏として龍園や坂柳の耳に入る可能性もある。だがあの二人が色恋沙汰で接触してくる可能性は低いと思う。

 

「ああ、約束だ」

 

 それにセフレという立場を受け入れてくれた一之瀬の願いも多少は叶えてあげたい。

 

「よかった……。それと、これからも料理を作りに来てもいいかな?」

「もちろん。一之瀬の手料理なら毎日食べてもいいくらいだ」

「そ、そう……?」

「毎日俺にハンバーグを作ってくれ」

「そこは味噌汁じゃないかなっ!?」

 

 だってハンバーグ大好きだし。ハンバーグ師○の動画を一日で何十回も見るくらい大好きだし。

 

「それよりシャワー浴びないか?」

「うん。汗かいちゃったしね」

「汗もそうだけど、潮が身体に沢山かかったから。一之瀬の潮吹きの量が半端ないんだもん」

「~~~~~~っ」

 

 直後に、顔を真っ赤にした一之瀬に怒鳴られてしまった。

 

 

☆☆☆

 

 

「くっ、ひぃんっ、はぁ、はっ、あぁ、あふぅぅっ、あんっ」

 

 一之瀬を怒らせてしまった俺は、怒りを鎮めるために発情送り(ハートリジェクター)で彼女を発情させ、一度抱いてから、風呂場に移動した。

 俺が座っている脚の上に、精液を注入されたばかりの一之瀬を座らせて、グラマラスなボディを洗っている。

 

「か、身体を洗ってくれるんじゃなかったの……? んひぃっ!」

「ちゃんと洗ってるだろ」

 

 俺は泡でヌルヌルになった手で、一之瀬を身体をゆっくりと撫でている。

 その度に甘美な声が漏れ出てくる。

 火照った身体を俺の方へと預け、手の動きに合わせてブルッ、ブルッと時折腰を跳ねさせる。

 

発情送り(ハートリジェクター)があると、洗いっこが出来ないな)

 

 本当は洗いっこをするつもりだったが、一之瀬が発情してしまったため、俺だけが洗っている状態だ。

 

「んひぃんっ! はっ、あぁっ、はふぅぅっ、あっ、あはぁぁんっ!」

 

 無邪気な笑顔を振りまく一之瀬とは別人のように、大きく甘い声を上げていく。

 そんな姿を見ていると、股間の肉棒がいきり立ち、大きなお尻へと押し付けられる。

 

「一之瀬、エロすぎだろ」

 

 豊満な乳房を軽く揉みしだき、滑らかな肌にツツッと指を這わせる。

 

「ひゃゥウンっ! ひっ、アンッ、エロくなんて……ないぃ……あんっ、んふゥゥンっ!」

「そうか? ここなんてビンビンになってるぞ」

 

 皮の中から顔を覗かせる肉芽。

 可愛らしいピンク色の肉芽を、指先でピンッと軽く弾く。

 

「あひゅっ!? ふっ、はひぃぃんっ、ひっ、ひぁっ!」

 

 敏感な場所への鋭い刺激に、弛緩した身体を俺の方へと預けなら甘い声を響かせる。

 

「喘ぎすぎだって」

「ふひゃぁああっ! はぅっ、はぅぅっ、あふゥゥンッ!」

 

 両手で乳房を揉みしだくと、指先で硬く尖った薄桃色の先端を摘まむ。

 

「一之瀬って、こうやって乳首をコネコネされるの好きだよな?」

「んひっ!? ぃんっ、はっ、はぁっ、んぁあっ! ま、待ってっ……やめっ……あっ! あふぅぅっ!」

「こうするとヤバいだろ?」

 

 親指と人差し指で挟んだ乳首を押し潰すように、ギュゥゥッと力を込める。

 

「あぁあああっ! ひっ! ひぃいっ! んひぃぃぃぃぃっ!」

 

 浴室に歓喜の叫びを響かせながら、一之瀬が顔を仰け反らせる。

 絶頂したかのように、小刻みに身体が痙攣している。

 下腹部を軽く持ち上げると、肉弁がゆっくりと開き始めていく。

 

「お、中から俺のザーメンが出てきてるぞ」

 

 開いた膣口からトロォと精液が溢れ出てくる。

 だが、それ以上に大量のヌルヌルとした愛液が溢れ出てきていた。

 

「そ、そんな強く摘まんだらっ……ひぃっ!? あぁ、乳首が、おかしくなっちゃう……っ」

 

 石鹸の泡をまぶし、弾力ある乳首をこねくりまわす。

 執拗な乳首への攻めに、一之瀬は息も絶え絶えになっていく。

 俺はさらにギュッと形が変わるほどに強く乳首を摘まんだ。

 

「ふひぃんっ!? はひっ、ィイッ! んひィンッ! はふゥゥウウウウッ!」

 

 俺に身を預けたままの一之瀬が、淫らな声をあげ快楽を貪っていく。

 

「喘いでばかりいないで、一之瀬も俺の身体を洗えよ」

「そ、そんな……あぁっ! ひっ!? ぃいっ! ふぁぁぁあっ!」

 

 まともに力が入らなくなるほどに、一之瀬は弛緩し切ってしまっている。

 肉ヒダをヒクつかせ、膣口から精液と愛液を出しっぱなしにしながら、だらしなく股を広げていく。

 俺は一之瀬をさらに感じさせるべく、指の腹を乳首へ擦りつけ摩擦を与える。

 俺の肉棒と同じように、ビンビンにいきり立った乳首。

 

「すごいな、乳首がどんどん大きくなってるぞ」

「あぁ、もう、いいからぁ……あぁっ! あふっ! あふゥウウウンンッ!」

 

 感じまくって乳首を勃起させている恥ずかしさに、一之瀬は泣きそうな顔になって頭を振る。

 

「はぁ、はぁっ、ふぁっ!? ひぁっ……く、くるっ……また、きちゃうっ……ひっ!? ひぃっ!」

「イキそうなのか? 好きなだけイッっていいぞ」

「ひぃっ!? あひっ! ひぃぃっ!」

「そうだ、まんこの中に溜まったザーメンかきださないとな」

 

 花裂へと人差し指と中指を突き入れると、中に溜まった精液をほじくり出すように指を動かす。

 

「くひぃっ!? ひゃぁっ! 待って、そ、それらめぇっ! へぁっ! へふぅううううっ!」

 

 ヌルヌルぬめる膣肉を指の腹で擦りながら、親指で勃起したクリトリスを押さえつける。

 

「けっこう溜まってるんもんだな」

 

 膣穴から精液をかき出すようにして、指を抽送させる。

 

「やらぁっ! らめぇっ! あっ! あっ! ぁああっ! くるっ! またキちゃぅううっ!」

 

 膣肉がキュッとしまり、指に食いついて離れなくなる。

 

「イッっちゃえ」

「イクっ、イッちゃうっ!」

 

 一之瀬が必死に頭を振る。

 そして絶頂を迎えた。

 

「イクぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」

 

 大股を広げたまま太腿を痙攣させ、膣肉を強く強く収縮させてくる。

 豪快に潮を噴きだしながら轟く媚肉を通して、一之瀬が絶頂していることを感じ取る。

 

「くひゅぅんっ! はぁっ、ひぃっ、あひぃっ!」

 

 何度も絶頂を貪りヘロヘロになっている一之瀬が、可愛らしくて仕方ない。

 

「そろそろ我慢の限界だな」

 

 乱れまくる一之瀬を見て、俺の肉棒はギンギンになっている。

 どうせ挿入しないと、一之瀬の発情も収まらないのだ。

 

 一之瀬の肌に肉棒を押しつけながら、ゆっくりと膣口の天井部分を擦っていく。

 

「ふひぃんっ! はっ、へぁっ!? ふっ! あんっ、あんっ! あふぅぅっ!」

 

 涙と鼻水と涎をだらしなく垂らしながら、一之瀬が熱っぽく潤んだ声をあげる。

 

「一之瀬も欲しくなってきただろ?」

 

 コリッ、コリッと乳首をこね、クリトリスを押さえつけ、膣穴の入口を穿り続ける。

 その刺激に、敏感に身体を反応させ、一之瀬は甘い声で呻きまくる。

 

「あぁっ、あぁあっ……硬くて大きいのが……あ、当たってるぅ」

 

 物欲しそうに聞こえる一之瀬の声。

 青筋を浮かべた肉胴の存在を、自ら腰をくねらせ確かめる。

 

挿入()れるぞ一之瀬」

 

 イキ過ぎてグッタリとなっている身体を抱き上げ、一之瀬を四つん這いにさせる。

 思うように身体に力が入らなくなっている一之瀬の丸い尻を掴み、いやらしい音をたてながら肉棒をねじ込んでいく。

 

「ふひっ!? んっ、はぁっ、んぅぅぅぅっ……ひぃんっ、はぁっ、あぁっ、んぅうううううっ!」

 

 指で十分に柔らかくほぐされた膣肉は、肉棒へと喰らいついている。

 男根の侵入を悦び迎え入れるようにうねりながら、奥に引きずりこんでいく。

 

「動かすぞ」

 

 勢いよく腰を突きだす。

 白桃のようなお尻に、パンパンッと下腹部を打ちつける。

 

「ひぁっ!? はっ! あっ! あふっ! ひぃんっ! んぁぁぁんっ!」

 

 一之瀬がリズム良い声をあげながら応えてくれる。

 

「どうだ? 凄く気持ちよくなってるだろ?」

「んぁっ、き、きもひぃぃ……きもひぃぃぃぃっ!」

 

 どうやら一之瀬はあまりの快楽で呂律が回っていないようだ。

 

「ここも突かれると気持ちいいだろ?」

「んひぃんっ!? はひぃっ! ひゃっ! あんっ……くっ……くふゥゥゥンッ!」

 

 根元まで肉棒をねじ込むと、ツンツンと子宮口を軽くノックする。

 丸いお尻のお肉が下腹部に圧迫され、いやらしくひしゃげる。

 密着する尻肉を通して、一之瀬の身体が燃え立つように熱くなっているのを感じ取ることが出来た。

 

「そ、そこっ……うぅぅっ……はっ、んぅっ……はぁっ、はぁっ、はふぅぅっ、くひぃぃんっ!」

 

 お尻を突きだしたままの一之瀬が、喜悦の声を上げる。

 

 子宮口に押し当てていた、亀頭をズルリと抜き出すと、奥までは突かずに膣穴を緩やかに肉胴で擦っていく。

 

「ふぅっ、んっ、はふゥゥンッ、あっ、あんっ、はぁっ、あふぅぅぅっ!」

 

 柔らかくヌルヌルとした媚肉に、しっかりと俺の肉棒の存在を覚え込ませるべく、浅く男根を出し入れさせる。

 クチュッ、クチュッと音をたてて溢れ出てくる蜜汁が、下腹部を漏らし糸を引きながら垂れ落ちる。

 

「ひゃゥンッ!? はっ、はぁっ……あひっ、んっ、んふぅぅっ、あひぃぃんっ!」

 

 膣穴の天井を、広がった肉傘で軽く抉る。

 その刺激に、突きだしたお尻をブルルッと震わせる一之瀬。

 

「尻の穴も凄いことになってるな。ヒクヒクしっぱなしだな」

「や、やらぁ……みないれぇ……ひゃひぃぃっ!」

「お尻を突きだしてるから丸見えなんだよな」

 

 言葉責めが効いたのか、締め付けが強くなった。

 狭くなった膣道を押し広げ、媚肉をかき分けながら、奥へ奥へ肉棒を推し入れる。

 コツンっと子宮口へと亀頭が突き当たった。

 

「はゥゥッ! んぁっ、はぁっ、ひっ、くひィッ! んひィィンンッ!」

 

 膣穴をギュウッと締めつけながら、一之瀬が甲高い声を放った。

 

「くぅっ! 締めつけがすごいな……」

 

 締めつけに負けじと、肉棒の抽送を激しくする。

 

「あひぃっ! へぁっ! ひぃんっ! はひっ……あっ! あはァアアンッ!」

 

 一之瀬の身体は激しい抽送を受け入れている。

 その証のように、一之瀬は自ら尻をくねらせ、俺に喜悦を与えてくる。

 

「このままイクまで突きまくるぞっ!」

「ひぃんっ!? こ、こんな激しいの続けられたらっ……壊れちゃうっ! まんこ壊れちゃうぅぅぅっ!」

「壊れても使ってやるから安心しろっ!」

「そ、そん……なひぃぃぃんっ! くふゥゥゥンッ! んぅぅぅぅううっ!」

 

 何度も子宮口を亀頭で激しく突く。

 不意にブルルルッと尻肉を震わせ、一之瀬が全身を硬直させる。

 

「あっ! あっ! あぁっ! んっ……ぁあああああんんっ!」

 

 恍惚の色が蕩けた顔に浮かび、膣肉の締めつけが強くなったかと思うと、すぐに弛緩していく。

 

「イったか一之瀬」

「うぅぅぅ……はぁ、はぁ……うぅ……はふぅぅ……んっ、あぁっ、はぁぁぁぁっ」

「でも俺はまだイってないからな」

 

 軽い絶頂に達してしまった一之瀬を見下ろし、俺もスパートをかけるように激しく腰を叩きつける。

 

「ひィッ!? あひっ!? ぃんっ、ふぅぅ! はっ、あぁっ、あぁぁ、あヒィンッ!」

 

 俺が射精していない為、一之瀬の発情も収まっていないが、一度絶頂した身体は、激しい攻め立てにすぐに達してしまうようだ。

 現に彼女の声はどんどん大きくなり、全身が痙攣しっぱなしになる。

 そんな彼女に刺激され、射精感が限界に達する。

 

「んぁっ! んぉっ! いひぃっ! ひゃひぃぃっ!」

射精()すぞっ!」

 

 子宮を貫く勢いで腰を突きだす。

 

「うぁっ! うぁあああっ! ひぃぃいっ! く、くるぅううううううっ! あ゛ぁぁ―――――――っ!」

 

 普段の一之瀬からは想像も出来ないような、歓喜の叫びが放たれる。

 その声を聞きながら、膣穴の中で肉棒を跳ねさせる。

 怒涛の勢いで精液が噴き出し、膣穴の中を満たしていく。

 

「ぁああっ! あっ!? んはぁあっ! あぁっ! あぁああっ! あひィイインッ!」

 

 一之瀬は精液を注ぎ込まれることに最高の喜悦を覚えるのか、だらしなく顔を崩し、注ぎ込まれる精液を子宮で貪り飲んでいく。

 

「おぉ……おひぃ……あぁぁ……」

 

 セックスに慣れたのか、昨日よりもだらしない顔を晒している一之瀬。

 そんな下品な顔を晒す一之瀬を見て興奮しないわけがない。

 俺は肉棒を抜き、一之瀬を正面に抱きかかえた。

 

「凄い気持ちよかっただろ。だからもっとセックスするぞ」

「ふひっ!? ま、まだ……しゅるぅ……?」

「ああ。一之瀬もしたいだろ?」

 

 今日はまだ二発しか射精していないが、昨日の疲れもあって、一之瀬の身体は限界かもしれない。現に呂律が回っていない状態が続いている。

 だが発情送り(ハートリジェクター)により、一之瀬はすでに発情してしまっている。

 あれだけ派手に絶頂した直後にも関わらず。

 

「したいよな?」

 

 密着するように抱き寄せ、耳元で囁く。

 

「ぅん……しひゃい……」

「よし。それじゃ挿入()れるぞ」

 

 一之瀬を軽く抱き上げ、再び膣穴に肉棒を挿入する。

 

「んぎぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」

 

 重力に逆らわず、一気に膣奥まで挿入されたことにより、一之瀬が激しい嬌声をあげた。

 

「お、おくまれぇ……はいっれぇ……」

「ああ、奥まで入ってるな」

「ら、らめぇ……もう……イッひゃ……」

 

 どうやら挿入しただけで絶頂したようだ。

 でもそれじゃ困る。俺の肉棒は硬いままだ。

 

「悪いけど、本当に壊しちゃうかもしれない」

「ひ、ひぃ……ひぃ……っ!」

 

 恐怖で悲鳴をあげてしまう一之瀬。

 初めて見る一之瀬の怯えた表情に、俺は興奮してしまい、彼女の懇願を無視して、膣内へ欲望を吐き出しまくった。

 

 結局俺の性欲が完全に収まったのは、浴室に入ってから二時間後のことだった。

 白目を剥いて痙攣が治まらない一之瀬を抱きかかえ、俺はやり過ぎたと少しだけ反省した。




万引きしちゃういけない子の一之瀬にはお仕置きプレイもいいかもしれないですね!


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16話 一之瀬帆波とデート

初めてのデート回です!


 翌週の月曜日。俺は心身ともに充実した状態で学校に登校した。

 金曜と土曜は一之瀬、日曜は佐倉とセックス三昧の日々を送った。ちなみに今日は堀北からすでに誘われている。週末相手にしなかったので、相当溜まっていることだろう。週末に美少女相手に射精しまくった俺だが、性欲は衰えていない。今日も堀北に何発でもいけそうだ。

 

 Bクラスとの合同勉強会は、来週から行う予定になっている。平田に報告したところ、どうやらBクラスと協定を結ぶのは大歓迎だったようだ。お互いの当面の敵はCクラスなので利害も一致している。俺は平田を隠れ蓑にして暗躍させてもらうことにしよう。

 

(一之瀬を無事に抱けたわけだが、これからどうしようか)

 

 現在俺が肉体関係を結んでいるのは堀北、佐倉、一之瀬の三人だ。全員が特上の美少女である。

 だがこの三人以外にもセックスをしたい女の子たちは存在する。可能であれば今すぐに抱きたいが、凡人の俺が一気に相手を増やしても、破滅するだけだろう。

 

(当分は三人だけを愛でることにしよう)

 

 夏休みに入るまでに一之瀬を抱くという目標は達成している。なので無理に相手を増やすつもりはない。三人をローテーションで抱ければ十分だ。

 他の女の子たちは様子を見て2学期以降に抱かせてもらおう。

 

「真剣な表情をしてどうしたの?」

 

 隣人の堀北が訊ねる。

 

「これから先のことを考えていたんだよ」

「先のこと?」

「ああ。俺と堀北の目的を達成するにはどうすればいいのかをな」

 

 もちろん嘘である。どうやって可愛い女の子を沢山抱けるか考えてました。

 

「私たちの目的……?」

 

 堀北がキョトンと首を傾げている。

 

「おいおい、忘れたのかよ。俺たちはAクラス入りを目指すんだろう?」

「……そ、そうねっ。そうだったわ」

 

 Aクラスになって、大好きな兄貴に認めてもらうんだろう。

 ちょっとジェラシーを感じてしまうが、大人の俺は、その感情を飲み込んだ。

 

「私と上里くんの二人でAクラスになるのよね」

「いや、Dクラス全員だろ」

 

 本当に俺以外のクラスメイトに興味ないな……。

 このまま原作3巻以降のイベントにも関わらないかもしれないが、それでいいかもしれない。原作通りだと堀北は酷い目にあうことが多いので、このまま俺に抱かれて過ごした方がいいだろう。その分、綾小路に頑張ってもらおう。

 綾小路は茶柱先生に脅されて、Aクラス入りを果たすために実力を出すことになっていく。堀北が関わらなくても、綾小路なら問題ないだろう。

 

(早くドラゴンボーイとリトルガールと南雲パイセンを倒してくれよ)

 

 どこまでも他力本願な俺であった。

 

 

☆☆☆

 

 

 水曜日。今日は放課後に一之瀬とデートをすることになっている。生まれて初めて女子とデートするので、俺は浮かれ気分で一日を過ごしていた。

 

「今日は上機嫌だな」

 

 体育の授業中に綾小路が話しかけてきた。今日の体育はバスケで、5人4チームに別れて、交代で試合を行っている。

 

「まぁな」

「いいことでもあったのか?」

「これからあるんだよ」

 

 一之瀬帆波というとびっきりの美少女と放課後デートをするんだよね。

 

「そうか」

「なんだか楽しそうだね。なんの話をしてるんだい?」

 

 綾小路に続いて、平田も声をかけてきた。

 

「上里はこれからいいことがあるそうだ」

「上里くんが?」

「ああ」

 

 やっぱり綾小路と平田が一緒にいると華があるな。さすが学年イケメンランキングの2位と5位だ。ちなみに俺は3位だった。以前1位の里中を見かけたことがある。原作では名前だけ登場していたので、どんな顔をしているのか興味があった。結果、超絶イケメンだった。確かにあの容姿なら先輩とも簡単に付き合えるだろう。

 

「だから上機嫌だったんだね」

「……そんなにわかりやすかったか?」

「まぁね」

 

 おかしい。クールフェイスに定評がある俺が、そこまで表情に出ているなんて……。

 ちなみにどれほどクールフェイスに定評があったかというと、カツアゲにあっているクラスメイトを見かけても、涼しい顔をしながら素通りができるほどだった。

 

「そういえば須藤くんが茶道部に入部したって知ってたかい?」

「須藤が?」

「うん。バスケ部と兼部だけどね」

 

 いつの間に茶道に目覚めたんだあのゴリラは。

 

「さっき本人に聞いたら、心を整えるために入部したって言ってたよ」

 

 心を整えるなら、去年日本代表を引退した選手の本を読んでろよ……。

 

(それより茶道部か。確か茶道部には椎名が所属していたよな)

 

 椎名ひより。Cクラスに所属する文学少女だ。時折図書室で見かけることがある。俺も読書好きだが、基本はラノベなので、話はあまり合わないと思う。綾小路や堀北の方が話は合うだろう。

 

(椎名ひよりか。Cクラスじゃなければ手を出してたんだけどな……)

 

 Cクラスには二人の美少女が所属している。椎名ひよりと伊吹澪だ。文学少女と戦闘狂と正反対の二人だが、原作を見るかぎり、上手く付き合ってるようだった。 

 

「上里くんと綾小路くんは部活には入らないのかい?」

「興味ないな」

「オレもだ」

 

 部活に入ったら美少女たちとエッチする時間が減ってしまうだろうが。

 転生前は陸上部だった俺だが、走るだけなら、部活に所属しなくても走れるからな。

 

「そっか。二人とも運動神経良さそうだからサッカー部なんてどうかなって思ったんだけど」

「あいにく球技は苦手なんだ」

「オレもだ」

 

 さっきから綾小路は同じことを言ってるな。そんなんだから友達が増えないんだぞ。

 

「それは残念。気が変わったらいつでも言ってね。大歓迎だから」

 

 サッカー部員で知ってるのは平田と柴田の二人のみ。南雲パイセンは生徒会役員なので、練習に参加するだけで、部員ではなかったはずだ。

 

(南雲パイセンといえば、そろそろ一之瀬に声をかけてくるかもしれない)

 

 もちろん一之瀬を生徒会に入れさせるつもりはない。今晩にでも、一之瀬を発情させた状態でお願いをしよう。生徒会に入らないで俺のための時間を作ってくれと。

 

「あ、そろそろチーム交代の時間だね。行こうか」

「ああ」

「オレもだ」

 

 綾小路は人の話を聞いてるんだろうか。それともギャグで言ってるのか。原作以上に何を考えてるのかわからないぞ……。

 

 

☆☆☆

 

 

 放課後。玄関前で一之瀬と待ち合わせた俺は、ケヤキモールに足を運んでいた。

 

「これ可愛いね」

 

 ぶらぶらとウィンドウショッピングをする俺と一之瀬。

 一之瀬は雑貨屋にあるアクセサリーを眺めている。

 

「そうだな」

 

 お洒落に疎い俺には何が可愛いのかわからないが、とりあえず同調することにした。

 

「あ、これも可愛い」

「どれどれ」

 

 さっきのアクセサリーと何が違うのかわからない。

 こんなんだから転生前はモテなかったんだろうな俺……。

 

(それより一之瀬もおしゃれに興味あったんだな)

 

 原作ではそんな描写はなかったので、新鮮な気分だ。

 

「それじゃ次のお店いこっか」

「買わないのか?」

「うん。見るだけで十分」

 

 一之瀬が購入しないのはわかっていた。彼女は十分なポイントを所持しているにも関わらず、無駄遣いはしない。原作4.5巻でも少ない私服をローテーションで着まわししていることも明言している。それに水着もスクール水着だった。

 

(貧乏が体に染み込んでるのかな)

 

 自分のためにはポイントを使用しない一之瀬だが、クラスや他人のためならポイントの使用を惜しまない。原作2巻での情報提供者への報酬に、バレー対決で勝者のDクラスにランチを奢ったりなどしている。バレー対決ではDクラスの生徒の情報を少しでも得ようと思い、ポイントを利用したのだろう。

 

「いこ?」

 

 もう少し自分に贅沢していいと思うが、あの事件のせいで、出来ないんだろうな。

 なんだか一之瀬が不憫に思えてきた。

 

「トイレ行ってくるから待っててくれないか?」

「わかった。あそこの休憩スペースで待ってるね」

「悪い」

「ううん、いってらっしゃい」

 

 美少女の「いってらっしゃい」はいいもんだな。そんなことを思いながら、俺は先ほどまでいた雑貨屋に戻っていった。

 

 5分後。スムーズに買い物を終えた俺は、スマホを弄りながら待っている一之瀬の背後から声をかけようとしたが、偶然見えてしまった待ち受け画面を見て、固まってしまう。

 

(なんで俺の寝顔を待ち受けにしてるんだ)

 

 恐らく初めて一之瀬を抱いた翌朝に撮られたんだろう。一之瀬は俺より一時間早く起きていたので、寝顔を撮る時間は余裕であったはずだ。

 

「お、お待たせ」

 

 ずっと背後にいるのも不気味なので、声をかけることにした。

 

「おかえり!」

「ただいま。……なんで待ち受け俺の寝顔にしてるの?」

「うぇっ!? み、見えちゃった……?」

「うん」

「あ、あはは。見られちゃったか……」

 

 苦笑いしながらも顔を赤くする一之瀬。

 

「だ、駄目かな……? 気持ち悪い……?」

「いや、気持ち悪いとは思わないけど。なんで俺の寝顔を待ち受けにしてるのか気になっただけだ」

「そっか。よかったぁ……」

「よかった?」

「だって気持ち悪いと思われたら嫌じゃん?」

 

 それは同意するが、俺が一之瀬を気持ち悪いと思うことはないだろう。

 

「えっと、上里くんの寝顔を待ち受けにしてる理由だよね……?」

「ああ」

「そ、それはね……す、好きだからだよ……」

「……え?」

「か、上里くんが……好きだから……ま、待ち受けにしてるの……」

 

 恥ずかしさで赤面しながら一之瀬が答える。

 

「そ、そうか……」

「うん……。変えたほうがいいかな?」

「いや、一之瀬のスマホなんだから好きにしたらいいと思う」

「それじゃこのままにしてるね」

「あ、ああ……」

 

 今のは正直やられた。

 一之瀬の告白を聞いて、心臓を撃ち貫かれたような感覚に陥った。

 

(く、くそっ! プレゼントが渡し辛くなってしまったっ!)

 

 でもここで渡さないと、この先もっと渡し辛くなるだろう。

 俺は覚悟を決めて、鞄から先ほど購入したものを取り出した。

 

「あ、あにょさっ!」

「え?」

 

 噛んでしまった。死にたい……。

 なんでセックス中は照れることはないのに、日常生活では簡単に照れてしまうんだろうか。

 

「こ、これなんだけど……」

「これって」

「さっき一之瀬が見てたアクセサリー」

「……え? ……えっ!?」

「一応初デート記念のプレゼントなんだけど。……いらない?」

「い、いるいるっ!」

 

 恐る恐る俺からアクセサリーを受け取る一之瀬。

 お互い顔が真っ赤で、手が震えており、酷い状態になっている。

 

「あ、ありがとう。大事にするね」

 

 ここでぞんざいに扱うねって言われたらどうしようかと思ったぞ。

 まぁ一之瀬がそんなこと言うはずがないんだけど。

 

「お、おう……」

「でも本当に貰っていいの? 私、彼女じゃないのに」

 

 今のは俺の心に結構なダメージを与えた。

 

「あ、ごめんねっ! 上里くんを責めてるわけじゃないんだよ?」

「わかってる。気にせず貰ってくれ」

「……うん。本当にありがとうっ!」

 

 少し涙ぐんだ一之瀬の笑顔はとても綺麗だった。

 同時にこの子を誰にも渡したくないと思った。

 南雲パイセンにも。

 主人公である綾小路にも。

 

「そろそろ次のお店に行くか」

「うん」

 

 俺と一之瀬は自然と手を繋ぎながら歩き出した。

 彼女の熱さを手のひらから感じながら歩くのは悪くなかった。

 

 雑貨屋の次にやって来たのは家電量販店だった。

 俺と一之瀬は手を繋ぎながら、ぶらぶらと店内を回っている。

 

「上里くんは、家電って何か買った?」

「何も。全部備え付けのものだ」

「最初から何でも揃ってるもんね」

 

 一之瀬の言った通り寮には必要な家電がすべて備わっている。冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、炊飯器の他にテレビとパソコンも用意されている。

 

「一之瀬は?」

「私も買ってないよ。でも欲しいものはあるんだよね。何だと思う?」

 

 一之瀬が欲しい家電か。……これは簡単だな。すぐにわかった。

 

「電動マッサージだろ」

「……なんでそう思ったの?」

「胸大きいから肩こりが酷いと思って」

 

 すばりこれが正解でしょう。口調がちびまる○子ちゃんの丸尾君になってしまった。

 

「か、上里くんのエッチっ!」

 

 再び顔を真っ赤にした一之瀬に怒鳴られてしまった。

 どうやら不正解のようだ。

 

「胸が大きいことを指摘されたくらいで大人げないぞ」

「え」

「もう高一なんだからこれくらいで取り乱すなよ」

「あ、あれ……? 私が悪いことになってる……?」

 

 そうだ。一之瀬が悪い。あんなエロい姿見せておいて、これくらいで恥ずかしがらないでほしい。

 

「それで一之瀬が欲しいものって?」

「え? うん。私が欲しいのは調理家電だよ」

「調理家電。……幅広いな」

「まぁね」

「一之瀬ってそんな料理好きだったんだな」

 

 昼は食堂で定食を食べることが多いと聞いていたので、そこまで料理好きだとは思わなかった。料理の腕がいいのも、家庭の事情で、そうならざるを得ないと思っていた。

 

「嫌いじゃないけど、そこまで好きってわけじゃないよ」

「それじゃなんで?」

「そ、それはね……。少しでも上里くんに美味しい料理を作ってあげたいから……」

 

 本日二度目の心臓を撃ち貫かれたような感覚。

 

「い、一之瀬……」

「な、なに?」

 

 顔に恥じらいの色が溢れる一之瀬の両肩に手を置く。

 

「あっ」

「そろそろ寮に帰ろうか」

 

 一刻も早く一之瀬を抱きたい。

 そんな衝動に駆られた俺は発情送り(ハートリジェクター)で彼女を発情させた。

 

「も、もう帰るの……?」

 

 蕩けた目をしながら一之瀬が訊ねる。下半身を見ると内股で太腿を擦り合わせていた。

 

「ああ。駄目か?」

「……だ、駄目じゃない……」

 

 一之瀬も早く俺に抱かれたいと思っているだろう。

 その証拠に、口の端からよだれが垂れている。

 

「それじゃ帰ろうか」

「……うん」

 

 発情した一之瀬をエスコートしながら、まっすぐに寮に向かう。

 寮のエレベーターに乗り、扉が閉まると、俺は一之瀬を壁に押しつけた。

 

「きゃっ! か、上里くん……?」

「どれくらい濡れてるか確認してやる」

 

 躊躇なく、一之瀬のスカートの中に手をいれ、ショーツに指を這わせる。

 

「だ、だめだよ……こ、こんなところで……」

「駄目じゃない」

 

 発情させてから20分程度して経ってないが、一之瀬のあそこはぐしょぐしょに濡れていた。可愛らしいピンク色の下着は愛液を十二分に染み込ませている。

 

「びしょ濡れじゃないか。デート中から濡らしてたのか?」

「ち、ちが……っ」

 

 ほとんど泣きかけの一之瀬が、涙を浮かばせた目で懇願してくる。

 あそこの濡れ具合を確かめるだけにしようと思ったが、一之瀬のその反応を見て、彼女を虐めることにした。

 ぐしょぐしょの陰部をショーツ越しに激しく指で擦る。 

 

「あ、あんっ! だ、だめぇっ……んぁっ、んひぃっ!」

 

 形ばかりの抵抗を示した一之瀬だがすぐに嬌声をあげた。

 エレベーターの扉は分厚いので、外に漏れている可能性は低いが、念のため一之瀬の口を塞ぐことにした。

 

「んぐ……っ!? んんっ! んぶぅっ!」

 

 一之瀬は俺の左手により口を塞がれ、後頭部を壁に押しつけられている。

 

「念のため一之瀬の喘ぎ声が周りに聞こえないようにな?」

「んふぅっ! んぐっ! んんぅぅぅぅっ!」

 

 一之瀬を絶頂させるべく、人差し指と中指で、強烈な刺激を与え続ける。

 最初は足を閉じようとした一之瀬だったが、快楽に負けてしまったのか、指示していないのに足を広げている。

 

「イきそうなんだろ? ほら、イけよ」

「ん゛んっ!? んぶぅっ! んぼぉっ!」

 

 絶頂が近いのだろう。一之瀬の足がガクガクし始めた。両目は快感に集中するため閉じられている。

 

「イけ」

「んぶぅぅぅっ! んんぅぅぅぅっ!」

 

 エレベーターが一之瀬の部屋がある階に到着したと同時だった。

 

「ん゛ん~~~~~~~~~~っ!!」

 

 一之瀬が激しく絶頂した。潮も吹いたようで、大量の愛液が床に垂れている。

 

「こんなに濡らしちゃ下着の意味ないな」

「んぁ……ぁあ……ひぃ……」

 

 絶頂の余韻に浸る一之瀬に俺の声は届いてないようだ。

 

「部屋に入ったら、もっと気持ちよくしてやるからな」

「ん……んぅ……」

 

 俺は脱力した一之瀬に肩を貸して、彼女の部屋に向かった。

 誰もいなくなったエレベーターには、一之瀬の愛液が大量に残されていた。




結局最後はエッチで終わってしまった!


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17話 佐倉愛里の選択

ヒロインたちが動きだします!


 木曜日。順調な学校生活を送っていた俺にトラブルが発生した。

 放課後に校舎をぶらぶらしていたところ、階段で足を踏み外した女子に巻き込まれて、一緒に転げ落ちてしまったのだ。その際に後頭部を打ってしまい、俺はそのまま気絶してしまった。

 俺は保健室のベッドで目を覚ました。保健室の先生によると、30分ほど気絶していたらしい。

 その先生の隣には、大粒の涙を流している女子生徒がいた。

 俺はこの女子生徒を知っている。

 

 橘茜。3年Aクラスの生徒で、生徒会の書記である。

 

 橘先輩は泣きながら謝ってきた。

 怪我もしていなかったので、俺はすぐに謝罪を受け入れた。

 しかし、後輩を巻き込んでしまった自分が許せなかったようで、橘先輩の涙が止まることはなかった。

 俺も先生も橘先輩を宥めるのが大変だった。

 

 橘先輩を宥め終えると、精密検査を受けるため、敷地内にある病院に向かった。

 面倒くさかったので、向かう途中で、病院に行くのを拒否したところ、先生と橘先輩に説教されてしまった。

 

 精密検査はその日のうちに終わった。特に異常はなかったが、念のため当日は安静するように医者に言われた。

 

 先生と別れて一人で寮に帰ろうとしたところ、橘先輩が付き添うとのことで、二人で帰ることになった。

 橘先輩と他愛もない話をしながらの帰り道は思ったより楽しかった。

 別れ際に俺と橘先輩は連絡先を交換した。

 

(まさか橘茜と接触できるなんてな)

 

 俺はベッドで仰向けになり、今日の出来事を振り返っていた。

 

 須藤の暴行事件は龍園が訴えを取り下げ、原作と違い審議が行われることはなかったので、彼女と接触する機会はなくなったと思っていたのだ。

 

(せっかくのチャンスを活かさなければ)

 

 橘先輩は巻き込んでしまった俺に負い目を感じてるようで、悩み事があったらいつでも相談して欲しいと言っていた。

 なので俺は橘先輩のお言葉に甘えて、どんどん悩み事を相談することにした。

 もちろんすぐに抱くつもりはない。

 時間をかけて、親交を深めていく。

 大切な後輩と思われるくらいまで我慢をする。

 そして発情送り(ハートリジェクター)を使って、彼女を発情させるのだ。

 発情させれば、こっちのものだ。

 どんな女も俺の発情送り(ハートリジェクター)には抗えない。

 

(でも橘先輩って堀北会長が好きなんだよな)

 

 原作で断言はされていなかったが、見ていればわかる。

 これはいい機会かもしれない。好きな人がいる女も発情すれば俺に股を開くのか。

 

(われながらクズな実験ですな)

 

 そんなクズな実験でも、俺がこの学校で生きていくためには必要なのだ。

 橘先輩は生徒会役員である。

 もしかしたら原作に描写されていない情報を持っている可能性がある。

 当然真面目な彼女は素直に教えてくれないだろう。

 だったら手段は一つ。

 快楽に溺れさせればいい。

 快楽のために何でも言うことを聞く牝にすればいいのだ。

 

(それよりやっぱり"あの子"に似てたな……)

 

 原作イラストではそうは思わなかったが、橘先輩と実際に会って、"あの子"に似てると思ってしまった。

 

「俺がいつも指名していた風俗嬢にそっくりなんだよな」

 

 転生前に月一で通っていたソープ。

 橘先輩は俺のお気に入りの風俗嬢に激似なのだ。

 風俗嬢である彼女はかわいそうな子だった。役者を目指して、秋田から上京するも、劇団のオーディションを落ち続けてしまい、無所属の日々が続く。さらにDV彼氏の借金の保証人になってしまい、その借金を返すために風俗嬢になったのだ。

 

(そういえばなんで俺に詳しく事情を教えてくれたのだろうか)

 

 もちろん俺からは聞いてはいない。聞いてもいないのに彼女から言ってきたのだ。過去を語りだした後に俺に甘えてきたのでよく覚えている。

 

(ソープ嬢なのに甘えてきたのはびっくりしたな)

 

 風俗の経験が少ない俺がそう思うだけで、甘えん坊な風俗嬢も沢山いるのかもしれない。

 だが彼女は計算ではなく、本当に甘えているように見えた。役者志望だったので、演技が上手い可能性もあるが、あの涙は本物だと信じたい。

 

 そんな彼女に激似の橘先輩が気にならないわけがなく、俺は勝手に橘先輩の心配をしていた。

 

(橘先輩も男運悪そうだからな。悪い男に引っかからなけばいいけど)

 

 そう心配した俺だったが、橘先輩は俺に目をつけられている。

 

「やっぱ橘先輩は男運が悪いな」

 

 でも風俗嬢の彼と違ってDVはしないから安心して下さい。そんなメールを送れるはずもなく、俺はそのまま眠りについた。

 

 

☆☆☆

 

 

 土曜日の午前七時。冷房の寒さで俺は目が覚めた。隣にはタオルケットにくるまっている佐倉が気持ちよさそうに寝ている。

 三日ぶりに佐倉を抱いたが、昨晩の彼女は激しかった。

 原因はわかっている。

 恐らく俺と一之瀬の噂を耳にしたからだろう。

 一之瀬と放課後デートをした翌日。さっそくクラスメイトから質問攻めにあった。敷地外に出られない俺たちは遊べる場所が限られるため、一之瀬とのデートは多くの生徒に目撃されてしまった。

 とりあえず付き合っていないと説明したが、大半の生徒は信じてくれなかった。

 堀北と佐倉は何も言ってこなかったが、どことなく寂し気な表情を見せていたのには、気づいていた。

 

(聞いてくれれば、素直に打ち明けるんだけどな……)

 

 堀北と佐倉か質問してくれれば、素直に他の女とも身体を重ねてることを明かすつもりだ。

 もし文句を言われても、付き合ってるわけではないので、謝るつもりはない。

 むしろ文句があるなら、関係を終わらせると告げるつもりでいる。

 

(やっぱり俺ってクズだな)

 

 三人とも主導権を握ってるのは俺だ。

 なぜなら恋人でもないのに、セックスを求めてきたのは彼女たちだ。あくまで俺はそれを受け入れたに過ぎない。

 彼女たちは、その負い目が少なからずあるので、俺から主導権を奪えないでいる。

 

(後は発情送り(ハートリジェクター)のおかげだな)

 

 三ヶ月近く抱いている堀北はもちろんだが、佐倉と一之瀬も短期間で性に溺れるようになっている。

 

「……ん……」

 

 熟睡していた佐倉が、むくっと起きた。

 

「おはよう、佐倉」

「……おはよ……。上里くぅん……」

 

 寝ぼけているのか、甘えるように抱きついてきた。

 

「朝からどうしたんだ?」

「上里くんの温もりを感じたくて……」

「そっか」

 

 右手で触れないように、佐倉の白く綺麗な裸体を抱きしめる。

 

「冷房で冷えちゃったか?」

「うん。……だからずっとこうしてて欲しいです」

「わかった」

 

 随分と素直に甘えるようになった佐倉。甘えん坊な佐倉に子供っぽさを感じるが、爆乳が押しつけられているので、身体は大人なんだと思ってしまう。

 

「今日は午後から予定があるんだよね?」

「ああ」

 

 午後からは堀北が遊びに来る予定になっている。遊びといっても、恐らくセックスするだけだが……。

 

「……そっか」

 

 佐倉の切なげな声と表情に胸が少し痛くなる。

 

「あ、あのね……っ!」

「ん?」

「い、一之瀬さんと付き合ってるって本当……?」

 

 とうとう聞いてきたか。すぐに質問してこなかったのは、佐倉も考えてのことだろう。

 

「付き合ってはいない」

「そ、そうなんだ……」

「でもセックスはした」

「……っ」

 

 俺の回答に佐倉は驚き、すぐに悲し気な表情を見せた。

 

「ちなみに一之瀬以外にも関係を持ってる女子がいる」

「……ほ、堀北さん……?」

「気づいてたのか?」

「……うん。なんとなく……」

 

 堀北がクラスで話す人間は俺だけだ。綾小路とも最近は話していない。

 堀北がクラスで唯一交流を持つ男子。

 確かにこれじゃ俺と堀北の関係を疑わない方がおかしいか。

 

「そっか。……幻滅したか?」

「ううんっ! 幻滅なんてしないよっ!」

 

 慌てて佐倉が否定する。シリアスなシーンなのに、佐倉が爆乳を押し続けてることにより、息子が元気になっている自分が恥ずかしい。

 

「た、ただ……」

「ただ?」

「他の女の子とエッチしてるのは……嫌だなって思っちゃって……」

 

 それは正しい感情だ。俺だって佐倉の立場だったら嫌だと思う。

 

「佐倉の気持ちは嬉しいけど、堀北とも一之瀬とも関係を終わらせるつもりはない」

「……うん」

「他の女を抱くのがどうしても嫌なら俺から離れたほうがいい。もしそんな俺を受け入れてくれるなら、これからも佐倉を抱き続ける」

「……」

「どうする?」

 

 以前と同じように、佐倉に選択を委ねた。

 俺からは決してお願いはしない。

 選択も判断もすべて彼女に委ねるのだ。

 そして俺はその選択を受け入れるだけ。

 最低で最悪な手法だ。

 

「私も上里くんとの関係を終わらせるつもりはないです」

 

 きっぱりと断言する佐倉。敬語は使っているが、いつものおどおどした面影はない。

 

「わかった。……本当にいいんだな?」

「うん。これからも私にエッチなこと沢山教えて欲しいです」

「それじゃ早速教えようか?」

「……お願いします」

 

 佐倉はそう言うと、俺にもたれかかり、興奮と愛情の眼差しで俺を見つめる。

 

「んんっつ……!」

 

 両足の間に手を差し入れると、潤んだ声が唇から零れ出す。

 すべすべした太腿を探り、下着の縁に指がかかる。

 

「……下着穿いてたんだな」

「んっ……昨日は……あっ……シャワー浴びて……ふぁ……そのまま寝たから……はぁ……!」

 

 そういえばそうだった。まぁ浴室で三発も射精したからなんだが。

 

「でも下着汚れちゃったな」

 

 佐倉の陰部はしっとりと湿っていて、下着越しでも指先からは潤いが伝わってくる。

 そのまま上下に指を滑らせると、感じてしまうのか身体をピクッと跳ねる。

 

「はぁ……上里くんの手……すごく優しくて、気持ちいい……!」

 

 佐倉は俺に好きなように触らせてくれ、まったく抵抗を示さない。

 たっぷりと愛液を吸っているショーツに、俺の指が潜り込む。

 

「気持ちいいか?」

「うん……もっと上里くんに触って欲しい……」

 

 佐倉は俺が触りやすいように足を開きだした。

 その真ん中の割れ目からは、熱い粘液が溢れ続けている。

 薄い生地の向こう側はすっかり蕩けてしまっているようだ。

 

「はぁ……はぁ……あぁ……ぁっ……!」

 

 柔らかな膣肉を玩ぶように撫でまわすと、ぐちょっと大きな音が立て始めた。

 

「佐倉のここ、すごく溢れてきてるな」

「だって、これから上里くんにエッチしてもらえるって考えたら……興奮しちゃって……はぁんっ!」

「そっかそっか」

「はぅっ……はぁ……あ、んぁっ……!」

 

 指を割れ目の中にグッと押し込むと、はしたない音が響いた。

 まだだ軽く触れたばかりなのに、いつもより反応がとても強い。

 

「んっ……そんな風に触られると……身体、浮いちゃう……」

 

 卑猥な熱を発し続ける陰部は、ぬかるんでいるみたいに柔らかい。

 滴り落ちそうなほどにぐっしょりと濡らして、俺の指を簡単に受け入れてくれる。

 

「も、もっと……強く触っていいよ……んんっ、じゃないと、切ないよ……あぁ……はぁ、はぁんっ!」

 

 もどかしそうに身じろぎながらそう訴える。

 眉根を顰めるその表情が妙に性的で、俺の理性が崩壊しそうになる。

 

「わかった。強くだな」

「ふぁあ……はぁ……はぁ……んっ……はぁ……あっ……んぅっ……んひぁ……!」

 

 佐倉の吐息が荒くなっていく。

 俺の耳元で呟かれる甘い囁きが心地いい。

 

「うぅうっ……! そこ……気持ちいい、ふぁあっ……あっ……んぁああっ……!」

 

 俺の指がクリトリスのあたりに移動すると、佐倉の声が弾む。

 そこを重点的に責め始めると、佐倉は思った通りの反応を返してくれた。

 

「あんっ……んぁっ……あっ、ひぃ……! はぁ……はぁっ、あぁ……んひぃっ!」

「ここ、好きなんだろ」

「す、好き……! んんっ……おまんこ汁、いっぱい零れちゃう……あっ、あっあっ……!」

 

 ぐりぐりと回すように指で圧迫すると、佐倉は真っ白いお腹までぴくぴくと震わせている。

 その下の股間からは、なんかむっとした蒸れるような熱さと香りが立ち昇る。

 クラクラするその香りを嗅ぎながら、俺はますます激しい衝動に襲われる。

 

「はぁ……はぁ……凄い音……恥ずかしい……、エッチな音してる……はぁっ、んはぁ……!」

「佐倉がエッチな子だからな」

「んんっ……そんな、いじめないで……んっ……ふぁ、あっ、あぁあっ……!」

「でも、ほら」

「ひぅっ……! んっ……んっ、んんっ……!」

 

 割れ目から大量の愛液が浸み出してくる。

 それは薄手の布地から滴るほどで、もはや吸収しきれない。

 溢れた分は彼女の内股を濡らし、てらてらと淫らに濡れている。

 

「はぁ、はぁ、エッチな子で、ごめんなさい……こんなに濡らして……んっ……ごめんなさい……!」

「エッチな子は大好きだから謝る必要ないぞ」

 

 股間を押しつけるように俺は腰を動かした。

 痛いくらいに勃起した股間。

 股間を押しつけられ、佐倉は興奮をさらに強めたようだ。

 

「はぁ……すごい、もうこんなに大きく……んっ、あっ、ひゃひぃっ……!」

「後でこれで気持ちよくしてやるからな?」

「あぁ……もう、我慢できない……! 上里くんのおちんちん、欲しい……!」

 

 佐倉は肉棒の存在を意識してしまい、下着越しの媚肉がひくひく震えている。

 だけどすぐに挿入はしない。

 もう少しだけ焦らして楽しみたい。

 

「はぁ……んぁっ、はぁ……挿入()れて……! 上里くんのおちんちん、私のおまんこに……!」

「うーん、どうしようかな」

「意地悪しないで……はぁっ、私もう、こんなに疼いちゃってるのに……!」

 

 下着越しの刺激では、もう佐倉を満足させることができないようだ。

 

「でもだめ」

「ふぁああああんっ……!」

 

 見事な張りをもった巨乳に手を伸ばす。

 その淡い先端のピンク色を指でこねると、佐倉は悩ましい声をあげた。

 同時に下着をずらし、割れ目の中に直接指を忍び込ませる。

 

「ひっ……あ、お、おっぱい……いいっ……! あそこも、直接……お願い……」

 

 胸は片手で掴み切れるサイズではなく、揉みほぐすと指の隙間から弾力がはみ出てくる。

 汗ばんだ肌が手のひらによく吸いついて、しっとりとよく馴染む。

 

「乳首立ってるな……すごく感じてるのか?」

「んぁあ、だって……だってぇ……! ふぁ、あっ、あぁあっ……!」

 

 指を関節まで膣口に埋めると、きゅんきゅんと締めつけてくる。

 浅く早くその指を出し入れしながら、佐倉を喜ばせようと試みる。

 

「はぁっ、はぁっ、おなかのそこ……ダメ、気持ちよすぎるよ……!」

 

 お腹側のほうに気持ちいいスポットがあるらしく、そこを擦るとたまらない様子だ。

 佐倉の切なげに鳴いて快感に耐える姿に、俺は一層欲望をたぎらせていった。

 

「そこ、んんっ、本当に……んくぅ、おっぱいと一緒に弄られると……だめぇっ……!」

 

 強い快感に逃げ出そうとする佐倉。

 

「あはぁっ、ふぅっ、んはぁっ、あぅン、んぁ、はぁっ、あ、あっ、あぁぁあ……!」

 

 乳首の先端を指で撫でまわし、それよりももっと敏感なスポットを擦り続ける。

 熱いぬかるみはいよいよ熱く、愛液が洪水のように溢れてきている。

 

「あぁ、ダメ、ダメぇ……!!」

「なにが?」

「こ、このまま、イッちゃう! 最後までイッちゃう……!」

「いいぞ、イッても」

「あっ、んぁっ、あぁ~~~~~~~~っ!?」

 

 乳首を扱くようにされると弱いようで、尖った先端がしこりを増していく。

 陰部を弄る指は、たくさんの愛液がシーツに散るくらい激しく回す。

 そうして佐倉の官能を揺さぶり続けた結果、彼女の身体が不意に硬直した。

 

「あ、あっ、だめ……本当に、ダメ~~~~~~っ!」

 

 俺は絶頂の訪れを悟り、より大きな快感を与えようとする。

 痛いくらいに乳首を摘まみ、佐倉のスポットを圧迫する。

 

「イク、イッちゃうっ、あぁっ……イクゥううっっ!!」

「ほらイッちゃえ」

「ふぁああああああああっ!」

 

 佐倉は一時も立ち止まることを許されず、絶頂を迎えた。

 愛撫していた股間からは、透明な液体が勢いよく噴き出していた。

 

「あぁ、まだ、イクの、止まらない……気持ちいいのっ……あっ、んぁあああっ……!」

 

 俺はせわしなく指を動かし続け、佐倉の絶頂を引き延ばしていた。

 

「はぁ……はぁっ……もう……私……指だけで、イッちゃったぁ……」

「だな。大分息切れしてるけど、休憩するか?」

「ううん。早く上里くんのおちんちん……挿入()れてほしい……」

「了解だ」

 

 ここまで乱れた姿を目の当たりにして、こっちも限界だった。

 佐倉の両脚を広げ、股の中に割って入った。

 驚くくらいスムーズに肉棒が膣内に侵入する。

 

「はぅっ……か、硬い……はぁっ……一気に奥まで……!」

「すぐに動かすからな」

「あぅっ……くぅん、はぁ……はぁっ……!」

 

 挿入してすぐに腰を動かす。

 腰を突き動かすたびに佐倉の爆乳が揺れ、俺の情欲を誘い続ける。

 

「あっ、あぁんっ、あっ、ふぁあっ! す、凄いっ! 激しい……っ!」

 

 俺の身体が覚えている佐倉の好むポイントを、しつこく亀頭で擦り続ける。

 

「はぁっ、はぁっ、んんぁっ……! ふぁ……あんっ、はぁ、はぁあっ……!?」

「佐倉はここ好きなんだよな」

「ひぁっ、あっ、好き……! ここ、擦られるの大好き……っ!」

 

 淫乱な姿を曝け出す佐倉を見下ろしながら、激しいピストンを繰り返す。

 

「んぁっ、はぁっ、はぁ、あんっ、ふぁっ、あはぁっ、あっ、あっ……!!」

 

 腰を回すようにして膣内を擦ると、甘い嬌声がより大きくなる。

 とめどなく溢れる愛液のおかけで、スムーズに抽挿している。

 

「マン汁凄いな。またシーツ洗濯しないとなっ!」

「んひっ、ご、ごめんなさい……おまんこからお汁、止まらなくて……っ!」

 

 円を描くような腰使いは、膣内を満遍なく探ることが出来る。

 

「ふぁ……んんっ、はぁっ……あぁんっ、ふぅ、ふぅ、んぁっ、あひぃぃんっ!」

 

 凸凹のある部分をカリが引っ掻いて、佐倉の身体は淫靡にうねる。

 

(やば、もう射精()そうだっ!)

 

 射精感が高まるのを感じながら、佐倉の身体にねじ込むようにピストンをする。

 

「か、上里くんっ! わ、わたひっ! も、もう……っ!」

「ああ、俺もそろそろだっ!」

 

 佐倉も絶頂が近いようだ。

 それに比例して膣内は潤い、膣壁はきゅうきゅうと肉棒を締めつけてくる。

 

「ふぅんんっ、身体が熱い……おまんこも、おっぱいも全部、じんじんして、熱い……っ!」

 

 乳首は浅ましいくらいに尖って、佐倉の愉悦の大きさを物語る。

 そんな佐倉を俺は肉棒で突きまくって、子宮を揺さぶった。

 

「ひぃっ、い、イっちゃう……もう、イッちゃう、んぁあっ、私、このまま、あっ、ふぁああっ!」

「くっ……俺もっ!」

 

 小刻みな痙攣を始める佐倉の身体。

 俺は思い切り膣奥へと、力強く打ちこんだ。

 

「あぁっ……い、イクぅ~~~~~~っ!!」

「うぉぉ……っ!」

 

 俺たちは、ほぼ同時に絶頂を迎えた。

 甘美な感覚が全身を包む。

 

「んんっ、来てる……子宮の中に、いっぱい流れてくる……」

 

 ぎゅうっと締めつける膣壁に挟まれて、肉棒は熱い精液を垂れ流していた。

 逃げ場のない精液は子宮の奥へと容赦なく流れこんでいく。

 

 そして俺たちは長いオーガズムを共有した。

 

「あはぁ……っはぁ、はぁあ……」

「ふぅ……佐倉、大丈夫か?」

 

 肩を大きく上下させて荒い息を吐き続ける佐倉に声をかける。

 

「う、うん……だ、大丈夫……だよ……」

 

 起きてから一発しか出していないのに、佐倉の体力の消耗が激しい。

 

「体調悪いのか……?」

「ううん、悪くないよ。ただ……」

「ただ?」

「いつもより、好きな人に抱かれる時間を大切にしようと思ったら、いつも以上に気持ちよくなっちゃった」

「……っ」

「だからいつもより体力が消耗しちゃったのかも」

 

 一週間で二回も女の子に好きと言われた。

 年齢=彼女いない歴の俺に、その言葉は胸に突き刺さった。

 

「上里くん」

「な、なんだ……?」

「こ、今度から……教室で話しかけてもいい……かな?」

「いいけど。……大丈夫か?」

 

 佐倉は目立つのが嫌いなので、俺は教室で話しかけてないでいた。

 そんな佐倉が自分から話しかけてこようとは。

 

「うん、学校でも上里くんとお喋りしたいから」

「わかった。お喋りはいいけど、おしゃぶりは我慢してくれよ」

「し、しないよっ!」

 

 佐倉は知らない。

 俺が学校でセックス出来る場所を三ヶ所も把握していることを。

 そして発情送り(ハートリジェクター)で、学校でも発情してしまうことを。

 

「で、でも……」

「ん?」

「か、上里くんが……どうしても……して欲しいって言うんなら……」

「……え?」

 

 どうやら思ったより佐倉はエッチな子だったようだ。

 

「あ、やっぱり今のはなしでっ! やっぱり学校じゃ無理だよ……っ!」

「佐倉、自分で言ったことは責任を持たないと」

「そ、そんな……」

 

 俺を期待させたのだから責任を取ってしゃぶるべきだ。

 

「……でも俺も鬼じゃない。佐倉が俺のお願いを聞いてくれたら、学校でフェラしてもらうのは諦めてやる」

「ほ、本当に……?」

「ああ」

「それでお願いって……?」

「今度、グラビアで着ていた水着でセックスさせてくれ」

 

 具体的に言うと、原作2巻の扉絵で来ていた黄色の水着だ。

 撮影当時は中学生だったくせに、あんな男を欲情させるグラビアを撮るなんてけしからん。

 

「え……? えぇぇぇええっ!?」

 

 水着姿の佐倉を抱けるのは、期末テストが終わってからだった。




次は堀北回です!
つまりアブノーマルプレイってことです!
いちゃLOVE見たい人は一之瀬と佐倉の二人で我慢して下さい!


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18話 堀北鈴音の覚悟

今回は今まで一番アブノーマルです!


 佐倉が自室に帰ったのは11時を過ぎた頃だった。堀北が来るのが13時頃なので、俺は空いた時間で録画していたアニメを消化することにした。

 くつろぎながらアニメ鑑賞していると、珍しい人から着信があった。

 

「もしもし」

『上里さん、お久しぶりです。神です』

「神様、お久しぶりです」

 

 俺をよう実の世界に転生させてくれた神様(処女)だ。

 

「神様から俺に電話だなんて珍しいですね」

『はい。暇だったので様子を伺おうと思いまして』

「なるほど」

『それで何人の女の子を抱いたんですか?』

 

 俺は相手が神様だということもあり、素直に三人の美少女を抱いていることを説明した。

 神様曰く、他のハーレム希望の転生者よりペースが遅いらしい。

 俺と神様はそのまま雑談を続けた。

 

『そういえばあまりにも暇だったので、発情送り(ハートリジェクター)を使う時の決め台詞を考えたんですよ』

「決め台詞ですか?」

『はい。是非聞いてください!』

「わかりました。お願いします」

『それでは。……狙った女と落とすには色々と手間がかかる。だが俺の発情送り(ハートリジェクター)にはその常識は通用しねぇ。右手で触れてしまえば、どんな女も俺に股を開く。どこでも、いつでもだ。これが発情送り(ハートリジェクター)。お前はもう俺に抱かれるのは確定してるんだよ。……どうでしょう?』

未元物質(ダークマター)の台詞をパロっただけじゃないですか! しかも長い!」

 

 神様はどんだけ暇だったんだよ……。

 

『だ、駄目でしたか……』

「駄目です。ていうか言うタイミングがないでしょう……」

『言われてみれば確かに』

 

 最初は素敵な女性だと思ったのに。神様の印象が変わってきてるぞ。

 

『あ、そろそろ定例会議の時間なので切りますね』

「はい。お仕事頑張って下さい」

『上里さんもセックス頑張って下さいね』

「ありがとうございます」

 

 神様とのどうでもいい通話を終え、スマホをベッドに放り投げる。

 

「疲れた……」

 

 午後から堀北とセックスするのに、余計に体力を消耗してしまった気がする。

 今度から神様の電話は着信拒否にしようかな。

 

 

☆☆☆

 

 

 午後1時頃。堀北が部屋にやって来た。そんな堀北は白色のチュニックに、落ち着いたデザインのショートパンツを穿いている。

 

「どうしたの?」

 

 美脚をガン見していたら堀北に訊ねられた。

 

「お前の美脚に見惚れていた」

「そ、そう……。ありがとう」

「どういたしまして。あがってくれ」

「ええ。お邪魔します」

 

 堀北を客用のクッションに座らせ、俺はベッドに腰を下ろした。

 

「学校の鞄なんか持ってきてどうしたんだ?」

 

 堀北は私服に不釣り合いな学校指定の鞄を抱えていた。

 

「来週から期末テストでしょう。上里くんと一緒にテスト勉強をしようと思って」

「そっか。……それじゃ勉強するか?」

「ええ」

 

 普段は教科書を教室に置いたままの俺だが、真面目な堀北のことなので、テスト勉強をする可能性を考えて、今週は教科書をすべて持って帰ってきていた。

 

「私が苦手な英語からでいいかしら?」

「もちろん」

 

 二人同時に英語の教科書とノートをテーブルに広げる。

 本当は堀北のために用意した道具をすぐに試したかったが、テスト勉強の邪魔をするわけにはいかないので、我慢することにした。

 どうせ堀北は今夜泊まっていくことになる。

 

(まだ慌てる時間じゃない)

 

 今はクールな表情の堀北を脳裏に焼き付けておこう。そうすることで、セックス中の下品な堀北の顔を見て、ギャップに興奮するはずだ。

 

 テスト勉強を開始してから二時間。俺と堀北は休憩することにした。

 

「ふぅ。やっぱ期末は範囲が広いな」

「仕方ないわよ。……今回も他の人たちの面倒を見るの?」

「そのつもりだ」

 

 Bクラスとの合同勉強会がある。池や山内は他のクラスの女子との交流に浮かれそうだから、気をつけないといけない。

 

「……そう」

「堀北も参加するか?」

「しないわ。上里くん以外の人と関わるつもりはないもの」

 

 堀北はそう言うと、立ち上がり、俺の隣に移動してきた。

 俺に密着し、腕を絡ませてくる堀北からはいい匂いがする。

 

「ねぇ」

「なんだよ」

「期末テストが終わったら、泊まりに来てもいいかしら?」

「いいぞ」

 

 テスト期間中はセックスはしないので、溜まった性欲を満たしたいんだろう。

 

「約束よ」

「ああ」

「それと……そろそろいいわよね?」

 

 堀北は俺の右腕に抱きついてる。そして右手は堀北の太腿に触れていた。

 つまり堀北は発情している状態だ。

 

「ああ。今日は鼻を調教するぞ」

「……ええ」

 

 俺は堀北にアナルの次は鼻を調教すると宣言していた。

 

「とりあえず抵抗しないようにこれをつけてくれ」

「……え?」

「ドン○で買った手錠だ。安かったけど割と本格的だぞ」

 

 ジャラリと割と重みのある金属音が鳴る。

 

「そ、そんなものが売っているの……?」

「ああ。パーティーグッズコーナーに置いてあった」

「そ、そう……。でも私、抵抗をするつもりはないのだけれど」

「今はその気がなくても、痛みで抵抗するかもしれない」

「……そんなに痛いの?」

「そこそこ」

 

 インフルエンザの検査で鼻をほじほじされたのが懐かしい。

 

「なぜ上里くんが痛みを知っているの……?」

「おい、引くな。自分で鼻を調教したわけじゃない」

「ならなぜ……?」

 

 堀北があからさまに引いた顔をしている。

 

「インフルエンザの検査で鼻の奥まで棒を突っ込まれんだよ」

「そうだったのね」

「俺は堀北と違ってマゾじゃないんだ」

「……っ。わ、私もマゾではな―――――ひゃんっ!」

 

 堀北の言葉を遮るように、彼女の胸を鷲掴みにした。

 

「マゾだろ。こんな乱暴に胸を鷲掴みにされて、感じるなんてさ」

「か、感じて……あぁっ……や、やめ……んひゃっ!」

 

 愛撫とは程遠い乱暴な手つきで、胸を揉みしだく。

 それなのに堀北は、嬌声を上げ始める。

 

「んぁっ、あんっ、ひぃぁっ、だ、だめっ……!」

「そんな淫らな声で駄目って言われてもな」

 

 俺はそのまま堀北の胸を揉み続けた。

 揉み終わるまで、彼女の甘美の声は鳴り響いた。

 

「それじゃ椅子に座ってくれ」

「はぁ、はぁ……わ、わかったわ……」

 

 息を荒くした堀北が、俺に言われるがままに、椅子に腰を下ろす。

 そのまま両腕を椅子の背もたれに回して手錠をかける。

 

「あぁ……凄い。私、上里くんに手錠をかけられて……」

 

 手錠をかけられて、そんな蕩けた表情をするなんて……。やはり堀北は真性のマゾだ。

 

「足にもかけておくからな」

 

 両足にも手錠をかける。これで堀北は完全に手足の自由が奪われたことになる。

 俺はケースから長めの綿棒を取り出した。

 

「それじゃ入れるぞ」

「え、ええ……」

 

 堀北の返事を聞き、綿棒を堀北の鼻の穴に入れる。

 まずは浅い部分から弄ることにする。

 

「ふぁ……く、くすぐったいわ……」

「だろうな。くしゃみもしていいからな」

 

 鼻の肉壁の浅い部分を綿棒でなぞっていく。

 そしてよく見えるように指の腹で、堀北の鼻をつり上げた。

 

「ふごぉっ……!?」

 

 やはり豚鼻の堀北を見ると興奮する。

 俺はゆっくりと綿棒を奥まで挿入していった。

 

「あぁ……ふぎぃ……んぉ……」

 

 堀北の顔を見ると、痛みはまだ感じていないようだ。

 しかし鼻水が大量に垂れている。

 

「んはぁ……は、はなみずがぁ……ぁあ……」

 

 透明な鼻水は、堀北の可愛らしい小さな唇を伝わって、上着に垂れており、白いチュニックには染みが徐々に広がっているのがわかる。

 

「次は左の穴だ」

 

 俺は堀北の鼻を交互に責め続ける。

 豚鼻と両穴から垂れる鼻水により、堀北の顔は期待通りの下品なモノになっている。

 

「んぎぃ……ふごぉ……うぁ……」

「凄い鼻水だな。口の中にも入ってるんじゃないか」

 

 堀北もまさか夏にこんな大量の鼻水を垂らす羽目になるとは思わなかっただろう。

 

「それじゃそろそろ奥まで入れるか」

 

 堀北は痛みに耐えられるか。

 そして痛みから快感に変換することができるのか。

 俺は期待半分、不安半分な気持ちで綿棒を鼻の奥へ一気に突っ込んだ。

 

「あがっ……?」

「痛いだろうけど我慢しろよ」

「い、いだ……いだぃ……いだぃぃぃぃぃっ……!」

 

 予想通り堀北が悲鳴を上げた。

 俺もインフルエンザの検査で、みっともなく悲鳴をあげたもんだ。

 

「や、やめ……やめでぇ……っ!」

「駄目だ」

「お願いっ! いだぃ……いだひぃ……っ!」

 

 涙を流しながら懇願してくるが無視する。

 

「黙って調教されてろ」

「そ、そんなぁ……あぁ……いだぁ……!」

 

 どうやら堀北が思ったよりも痛みが強いらしい。

 手錠をかけておいてよかった。

 

「じきに気持ちよくなる。だから我慢するんだ」

「も、もう許して……ぁ! んぐ……っあああっん……!」

 

 このまま痛みだけで終わってしまうかと不安に駆られたが、やはり堀北はマゾだった。

 

「あががっ……きもひぃ……っ!」

 

 5分ほど鼻を責め続けてると、堀北が嬌声をあげ始めた。

 やっと痛みが快感に変換したようだ。

 

「お、奥までぇ……入れてっ……!」

「わかったよ」

 

 涙と鼻水を垂らしながら堀北の要望に応える。

 

「はがぁっ……あが、あひぃ……っ!」

「気持ちいいのか?」

「き、気持ちいいっ! んぉっ! ふひぃっ!」

 

 醜い顔を晒しながら堀北が甘美の声をあげ続ける。

 鼻水が口の中に入っていくが、本人は気にせず、喘ぎまくっている。

 

「一本じゃ物足りないだろ」

「んひぃっ、あぎぃっ……ふぇ……?」

 

 俺はケースから大量の綿棒を取り出し、一気に両方の穴に差し込んだ。

 

「ふぎゅぅぅぅぅぅぅっ!?」

 

 大量の綿棒を入れられたことにより、堀北の鼻の穴が限界以上に広がる。

 

「んおぉぉっ……は、鼻がぁ……あががっ……」

「凄く下品な顔してるぞ、堀北」

「ああぁ……見ないでぇ……」

「それは無理だ」

 

 俺はスマホを取り出し、顔を逸らさないよう頭を掴みながら、撮影する。

 

「い、いやぁ……とらないでぇ……!」

「だから無理だって」

 

 人には見せてはいけない状態の堀北の顔の写真がスマホに保存されていく。

 

(とりあえず鼻の調教は一旦終わりにするか)

 

 撮影を終えると、俺は堀北の鼻に突っ込んだ綿棒を一気に引っこ抜いた。

 

「ふごぉぉぉぉぉっ!?」

「はは、凄いうめき声だな。豚かよ」

「ああぁぁ……」

 

 鼻の穴から、今までとは比べものにならないほどの、鼻水が大量に垂れてきた。

 それは余韻に浸り、半開きになっている堀北の口に流れ込んでいった。

 

 

☆☆☆

 

 

「んはぁっ! はぁうっ! もっといっぱい動いてええっ!」

「わかってるよっ!」

 

 堀北の鼻の調教を一旦終えた俺は、ベッドに横たわった堀北の片足を持ち上げ、背後から犯していた。

 ぬかるみきった膣洞にペニスが出し入れされるたびに、堀北は感極まった嬌声を張りあげている。

 

「んふぅぅン、オチンポいいっ! 大好きぃっ! ふはぁああっ!」

 

 堀北の膣肉は、相変わらず男根をしっかりと包み込んで密着し、竿の全体を心地よく締めつけてくる。

 

「あはあああぁっ! す、すごい! オチンポすごい、すごいぃぃっ! ンヒイイイィィンン!」

 

 鋼のように硬く反り返る肉棒が往復すると、堀北はいっそう淫らによがり喘ぐ。

 

「あふううううんっ! いっぱい擦れてっ、気持ちいいのぉっ!」

「お前の声を聞いてればわかるよ」

「あっ、あっ、あぁあああっ!」

「こっちも気持ちよくしてやる」

 

 俺は乳首を摘まんでいた指に力を入れ、グリグリと押し潰して強く責める。

 

「んふわああああぁっ! ひゃあああんっ!」

 

 すでに硬く勃起している乳首を乱暴に弄られて、堀北は強い刺激に官能を覚え、高々と色っぽい喘ぎをあげていく。

 

「ふはああ、あふぅあふぅ、んはああぁっ!」

 

 膨れ上がる肉欲に任せ、牡と牝の本能をぶつけ合う荒々しいセックスを楽しみ、俺と堀北は互いに息を弾ませる。

 そして俺の射精感が高まっていった。

 

「くっ……、そろそろ、やばっ……!」

「んはぁぁっ! か、上里くんっ! オマンコにいっぱい出してええぇっ! ああぁんっ!」

「んぐ……!」

 

 発情しきった膣穴が肉棒へ強い圧搾を与えてきて、ぬめる媚肉が竿にべったりと絡みついてくる心地に、惚けてしまいそうな快感を受けて俺は思わず声をあげる。

 

「ひはあああぁ! あああンッ! 出してぇっ!」

 

 膣肉が捲り返るほどの激しい抽送を受けて、堀北は呼吸のペースを乱しながら叫び、腰をビクビクと震わせた。

 

「あひゃあんっ、あぁあああっ! イクぅぅ! オマンコイクぅぅ!」

 

 アクメが近づくにつれ膣穴は射精を促すように緊縮し、肉棒を中から痺れさせるような激感を見舞ってきた。

 

「ふわぁあああっ! 上里くんっ! もう限界っ! イクっ! イクゥウウッ!」

「ああ、俺も限界だ!」

 

 放出を予感させる熱さを竿の根元で感じ、俺はとどめにひときわ強く腰を打ちつけた。

 

「あひゃあぁああああああぁっ!」

 

 膣奥への一撃が引き金となって堀北は絶頂に達し、甲高い声を響かせて、勢いよく潮を噴き上げる。

 堀北と同時に俺も絶頂を迎え、膣穴に埋め込んだ肉棒から怒涛の勢いで精液を放出した。

 

「ああぁんっ、凄いっ! イクぅうっ! 中出しでイクぅっ!」

 

 膣内をドロドロした劣情で満たされる悦びに浸り、牡に媚びる甘ったるい声で大胆に叫んでは、欲望のままに精液を求め、ペニスを締めつけてくる。

 

「はぁっ、あはぁぁぁぁ……ああぁん……すごい……んふぅぅぅ……」

 

 膣内射精が終わる頃、強烈なアクメから抜け出した堀北は、嬉しそうに溜息を吐く。

 俺は"ある道具"を取るため、肉棒を膣穴から抜いた。

 

「あぁぁん……抜いちゃだめぇ……ザーメン、溢れちゃう……」

「すぐに入れてやるから待ってろ」

 

 俺は手錠と一緒にドン○で購入した道具を買い物袋から取り出した。

 堀北は気になったのか、重たい体を起こして、隣にやってきた。

 

「堀北、次はこれをつけてやるぞ」

「そ、それって……」

「ああ、鼻フックだ」

 

 

☆☆☆

 

 

 彼は笑顔でとんでもないものを私に見せてきた。

 鼻フック。

 どうやら私の鼻の調教はまだ終わっていなかったようだ。

 

「こ、これもドン○で買ったの……?」

「ああ。なんか罰ゲームに使うのに流行ってるらしいぞ」

 

 こんなものが流行るなんて日本は大丈夫なのかしら……。

 

「堀北、つけてくれるよな」

 

 その言い方はずるい。

 あなたにお願いされたら、私は言うことを聞いてしまうのをわかってるくせに……。

 

「……ええ」

「それじゃつけるぞ」

 

 彼は私の顔に、鼻フックを装着させた。

 鼻フックを装着されたことにより、私は物理的に豚鼻にされてしまう。

 

「あふっ、ふごぉっ」

「やっぱり似合ってるな。堀北はもっと下品な顔にならないと」

「えっ……ぬがっ!?」

 

 鼻が強く引っ張られる感覚に襲われる。

 彼は私の豚鼻に不満があったようで、より鼻を引っ張り上げたようだ。

 

「あっうっ……いああっ、おごぉっ……」

「牝豚の堀北はこれくらい豚鼻にならないとな」

 

 牝豚。

 人格を否定する言葉。

 なのに私は彼にそう言われると嬉しくてたまらない。

 だって私が牝豚なのは事実だから。

 私は快楽を貪る牝豚だ。

 

(あぁ、凄い……。もうあんな大きくなって……)

 

 射精したばかりだというのに、彼の肉棒がまた大きくなっている。

 豚鼻になった私の醜い顔を見て興奮してくれたのだ。

 もっと彼を興奮させたい。

 もっと醜い私の顔で興奮してほしい。

 そんな衝動に駆られた私は……

 

「ぶ……ふ、フゴッ、フゴッ、ふごふごふごっ……!」

 

 豚の鳴き真似をしてしまった。

 彼は一瞬驚いてきょとんとしたが、すぐに嗜虐的な笑みを浮かべた。

 

「……なんだよ。牝豚と自覚したら人間の言葉を発せなくなったのか?」

「フゴフッ……う……ブヒッ、ぶひぎっ、ひぎっ、ぶひっ!」

 

 私は必死で自分の鼻に口の中から空気を送り込んで音を鳴らす。

 

「ふごっ……フゴフゴ……ふごぉっ……!」

 

 豚の鳴き真似をしながら、挿入をせがむように、足を広げて、精液と愛液がドロドロ垂れている性器を見せつける。

 

「そんなに挿入()れて欲しいのか?」

「ふごーっ! ふごご、フゴフゴッ!」

 

 私はこの上なく惨めな顔と声で、彼に懇願した。

 人としての尊厳を完全に失ってしまった私に、彼は優しく微笑みかけた。

 

「わかったよ。挿入()れてやるよ」

 

 やっと挿入してくれる。

 牝豚に興奮してくれた肉棒が私の膣内に入ってくる。

 

「いくぞ」

「ふ、ふひっ……! ぶひぶひっ!」

 

 彼は私の腰を掴むと、一気に膣奥までギンギンに硬くなった肉棒を挿入した。

 

「んひぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」

 

 それから私たちは今まで一番荒々しいセックスをし続けた。

 相手を一切気遣うことをしない、欲望をぶつけ合うセックス。

 嗜虐心を満たしていく彼。

 被虐の悦びに完全に目覚めた私。

 私は心も身体もいたぶられながら堕ちていった。

 

 

☆☆☆

 

 

 翌朝。彼より早く起きた私は、朝勃ちしている彼の肉棒から精液を摂取してから、色んな体液で汚れている身体を洗い流すため、シャワーを浴びていた。

 

「いたっ……」

 

 お尻にある引っ掻き傷にお湯が沁みる。

 私のお尻には何ヶ所も引っ掻き傷がある。

 これは彼が私に与えてくれた傷跡だ。

 彼はセックスに夢中になりすぎると、爪を立てる癖がある。

 つまりこれは彼が私とのセックスに夢中になってくれた証拠だ。

 

「あぁ……痛い……」

 

 彼に与えられた痛みで幸福感に浸る。

 傷跡にお湯が沁みる度に、心が満たされていく。

 

「佐倉さんや一之瀬さんも、彼に傷つけられているのかしら」

 

 彼が以前から佐倉さんと関係を持っていたことは気づいていた。

 教室で彼を見る佐倉さんの目は、完全に恋する乙女のものだった。

 それに気づいてからだ。

 私が彼に抱かれる回数が減っていったのは……。

 

 もちろん不満はある。

 正直にいえば、私以外の女なんて抱いてほしくない。

 けれど私は恋人ではないので彼に文句を言えない。

 それに独占欲を見せて、面倒な女と思われるのは嫌だった。

 

 佐倉さんと一之瀬さんは彼が自分以外の女を抱いていることを知っているのだろうか。

 

 一之瀬さんはよくわからないけれど、佐倉さんはメンタルが弱そうなので、私や一之瀬さんの存在を知ったら、ショックで寝込んでしまうのではないだろうか。

 

「まぁ私以外の女がどうなろうと、どうでもいいけれど」

 

 回数は減ったけれど、今日のセックスで、彼が私に夢中でいてくれてることはわかった。

 なら私がやることは一つ。

 このまま彼との関係を続けていき、私が彼の一番になればいい。

 彼との相性が一番いいのは私だ。

 彼とあんな荒々しいセックスが出来るのは私だけのはず。

 人間の尊厳を失うような変態行為を受け入れられるのも私だけだ。

 

「あっ」

 

 膣から子種汁が垂れてしまった。

 

「あぁ……もったいない……彼の精液が……」

 

 せっかく彼が私の膣内に注入された子種汁が体外に放出されてしまった。

 私はすぐにそれをすくい、口から体内に戻した。

 するとあそこがきゅんとした。

 

(万が一、彼が私を選ばなかったとしても、彼に捨てられない方法はある)

 

 彼に捨てられない為にはどうすればいいのか。

 簡単なことだ。

 身籠ればいい。

 さすがの彼でも、身籠った女を捨てるほど、鬼畜の所業はしないと思う。

 

 私は彼の傍にいる為なら妊娠してもいいと思っている。

 佐倉さんと一之瀬さんに、その覚悟はあるだろうか。

 

「ないわよね。だったら私の敵じゃないわ」

 

 もちろん今すぐに身籠るつもりはない。

 高一で妊娠しても、二人で暮らしていけない。なにより彼に迷惑がかかってしまう。

 妊娠するなら高三の冬辺りがベストだろう。お腹が目立たない程度のタイミングで卒業できるよう逆算をすればいい。

 彼には悪いけれど、Aクラスで卒業して、そのまま就職してもらおう。そして私と赤ちゃんを養ってもらう。

 そして子育てをしながら、彼との性に溺れる日々を送りたい。

 

「ふふ、もしそんなことになれば私は勘当されるでしょうね」

 

 私は厳格な家庭で育ってきた。

 父も、母も、そして兄も私に厳しく接してきた。

 もちろんそのことに対しては不満はない。

 両親は教育のためなら金を惜しまなかったし、兄さんは私の憧れでいてくれた。

 

 妊娠をしなくても、今の私の性に溺れた生活を知れば、両親も兄さんも私に失望するだろう。

 けれどそんなことはどうでもいい。

 だって私には彼がいる。

 

 上里歩夢くん。

 

 彼と出会ってまだ数ヶ月だけれど、彼は私の中で誰よりも大きい存在になっていた。

 彼に抱かれるだけで、心も身体も満たされていく。

 兄さんに褒められるより、幸福感に包まれてしまう。

 もう私は彼なしでは生きていけない。

 

 だからこそ私は両親と兄さんに感謝をしている。

 

 両親は兄さんと同じ道を歩もうとした私を応援してくれた。

 そして兄さんは、高度育成高等学校に入学してくれた。

 兄さんが私の目標でいてくれたから――私はこの学校に入学することができた。

 兄さんが私の目標でいてくれたから――私はこの学校で彼と出会うことができた。

 兄さんが私の目標でいてくれたから――私は彼に女としての悦びを教えてもらうことができた。

 

 お父さん、お母さん。

 ごめんなさい。

 鈴音はあなた達の期待に応えられる子ではありませんでした。

 

 兄さん。

 ごめんなさい。

 鈴音は兄さんの自慢の妹になれませんでした。

 

 鈴音は快楽に溺れた、愚かで、下品で、どうしようもない牝豚でした。

 鈴音は彼と共に堕ちていきます。

 父さん、母さん、兄さんは私を愚かな人間だと思うでしょう。

 私も自分が愚かな人間であると自覚しています。

 彼と一緒にいると自分が壊れていくのがわかります。

 それでも彼と一緒にいたいんです。

 彼に抱かれると、私は無上の幸せを感じれるのです。

 私をこんな幸せにしてくれる人は、彼以外にいません。

 だから私は、兄さんたちにどう思われようと、彼と一緒に生きていきます。

 

「おーい、シャワー浴びてるのか?」

 

 彼の私を探す声が急に聞こえてきた。

 やっと目覚めたようだ。

 彼のことだから、このまま浴室にやってくるだろう。

 ならばやることは一つ。

 彼に貪られる準備をするだけだ。

 

「ええ、先にシャワー浴びさせてもらったわ」

 

 そして今日も私と彼の性に溺れる一日が始まる。




堀北がどんどん堕ちていきます!
今回は珍しくヒロイン視点でエッチしました!


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19話 一之瀬帆波は欲求不満

星之宮先生が初登場!


 月曜の放課後。今日からBクラスとの合同勉強会が始まった。Dクラスからの参加者は前回俺が面倒を見ていた生徒たちだ。

 他クラスの女子と交流が持てるとのことで、池と山内は案の定盛り上がっていたが、テンションが高すぎると女子に引かれると言ったところ、大人しく勉強をするようになった。

 比較的優等生が多いイメージのBクラスだったが、勉強が得意ではない生徒も何人かいた。やはりこの学校は学力以外の能力も重視しているのだと再認識した。

 合同勉強会は順調に進んでいった。講師役は俺、一之瀬、櫛田の三人と少ないかと思ったが、生徒たちを待たせることなく質問に対応できたと思う。

 

「今から夕食作りに行ってもいいかな?」

 

 合同勉強会初日を終えた俺は、一之瀬と一緒に帰る約束をしていたので、後片づけをする彼女を図書室で待っていた。

 後片づけを終え、図書室を出るタイミングで一之瀬が訊ねた。

 

「もう19時だけど」

「うん。でも外食だと栄養が偏るし。……一時間くらいで作れるからどうかな?」

「俺としてはありがたいけど……面倒臭くないか?」

「全然だよ。上里くんに料理作るのに面倒だって思わないから」

 

 どうやら一之瀬は尽くすタイプのようだ。

 転生前は女の子に尽くされたことなんてなかったので、素直に嬉しく思う。

 

「そっか。それじゃお言葉に甘えようかな」

「うん。食材買いたいからスーパーに寄ってもいい?」

「もちろん」

 

 さすがにクズの俺でも一人で買い物してこいとは言えない。

 店内に入ると、19時を過ぎているからか、学生の客は殆どいなかった。

 

「なにか食べたいのってある?」

「一之瀬」

「……っ。き、今日は駄目だよっ!」

 

 顔を真っ赤にした一之瀬に断られた。

 

「冗談だよ」

「……上里くんが言うと、冗談に聞こえない」

「テストがなかったら確実に抱いていたからな」

 

 今日からテストが終わるまで、俺は一之瀬たちとセックスしないと決めている。

 理由は俺とのセックスのせいで、テストの点数が減るのが嫌だからだ。

 なので俺はテストが終了するまでは、自家発電で性欲を満たすことにしたのだ。

 

「本当エッチなんだから……」

「一之瀬には負けるけどな」

「わ、私はエッチじゃないから……」

 

 思い当たるふしがあるのか、一之瀬が目を逸らした。

 

「エレベーターで股を広げたくせに」

「あ、あれは上里くんが……っ!」

「一之瀬、声が大きいぞ。店内ではお静かに」

「~~~~~~っ!」

 

 俺の失言により、この日の夕食は野菜炒めだけになってしまった。

 夕食前に一之瀬を怒らせるのはやめておこう、と俺は心に決めたのだった。

 

 翌日の放課後。トイレの個室で用を足していると、龍園グループがやって来た。

 俺は接触するのを避けたかったので、龍園たちがトイレから出るまで、個室に籠もることにした。

 龍園たちの会話に耳を傾けてると、面白い情報を知ることが出来た。

 入学当初に龍園と伊吹が喧嘩をしたこと。

 その喧嘩に負けたため、伊吹が龍園の配下に下ったこと。

 これは原作にない情報だったので、なんだか得した気分になった。

 龍園たちは5分ほどでトイレを出て行ったが、俺は気になる点が一つあった。

 ドアノブが水浸しだったのだ。

 ハンカチ持ってなくても、ハンドドライヤーがあるんだから使えよ。

 俺はますます龍園軍団が嫌いになってしまった。

 

 そんなこともあり、一人遅れて図書室に向かう途中で、とある美人教師に俺は捕まってしまった。

 

「あっ。上里くんじゃない。元気?」

「こんにちは、星之宮先生」

 

 星之宮知恵。1年Bクラスの担任教師。酒好きで二日酔いで出勤することもある。うちのクラスの担任の茶柱先生とは、学生時代の同級生のようだ。

 星之宮先生に絡まれるようになったのは、櫛田に一之瀬を紹介してもらってからだ。

 恐らくBクラスのリーダーである一之瀬に近づく男子を、害がないか見定めるために、声をかけてきたのではないかと俺は思っている。

 

「今日も合同勉強会するんでしょう?」

「はい。トイレいってたら遅れちゃって」

「上里くんも年頃の男の子だもんね~」

「いや、意味がわからないです」

 

 俺がトイレでオナニーでもしてきたのかと思ってるのだろうか。

 

「最近一之瀬さんとはどうなの~?」

 

 肘でぐりぐりしながら訪ねてくる星之宮先生。

 アラサーのようだが、20代前半にしか見えない。

 

「仲良くさせていただいてますよ」

「うんうん。仲良いのはいいことよね。……実際のところ二人は恋人同士なのかしら?」

「恋人ではないですね」

 

 さっきからいい匂いがする。これが大人の女性か……。

 

「怪しいわね~」

「生徒が言ってるんだから信じて下さいよ」

「その言い方は卑怯じゃない?」

 

 星之宮先生はまるで子供のように拗ねた顔をする。

 可愛いけど、自分の年齢を考えたほうがいいんじゃないだろうか。

 

「卑怯じゃないです。卑怯なのは先生の美しさじゃないですかね」

 

 いつもからかわれることが多いので、たまには俺からもからかってみようと思った。

 

「嬉しいこと言ってくれるわね。でも生徒との恋愛は禁止されてるからごめんね~」

「それは残念です。……それじゃ俺はそろそろ行きますね」

「うん、じゃあね~。Bクラスの子たちをよろしく」

 

 告白もしていないのに振られてしまった俺は、星之宮先生と別れて、まっすぐ図書室に向かった。

 

(危なかった。危うく右手で触れそうになってしまった……)

 

 星之宮先生は距離が近いので、彼女と接触する時は右手で触れないよう細心の注意を払っている。

 大人の女性を抱いてみたい気持ちもあるが、面倒なことになりそうなので、俺は星之宮先生に手を出さないでいた。

 

 

☆☆☆

 

 

「ご馳走様」

「お粗末さまでした」

 

 金曜日の夜。今日も合同勉強会を終えた俺は、5日連続で一之瀬に手料理を振る舞ってもらった。

 

(まさか毎日夕食を作りにくるとは思わなかった)

 

 一之瀬は完食した俺に満足したようで、嬉しそうな表情をしながら、お皿を下げている。

 俺は洗い物を手伝うこともせずに、ぐうたらな体勢になりながら、アニメ鑑賞をしていた。

 

「洗い物終わったよっ!」

 

 数分ほどすると、洗い物を終えた一之瀬が近くに座った。

 

「おう。ありがとう」

「ううん。何見てるの?」

「サイコパス」

 

 俺はよう実の世界に転送してからすぐに確認したことがある。

 この世界のアニメ事情だ。

 結果は、よう実以外は、俺が知る限り転生前の世界と同じ作品があった。つまりよう実だけが消失されたということだ。

 

「面白い?」

「面白いぞ」

 

 俺はサイコパスを見ながら、綾小路は人を殺しても犯罪係数が上がらなさそうだなとか、堀北の変態係数は300オーバーだなとか、下らないことを考えていた。

 一之瀬が戻ってきたので、俺はテレビを消し、上半身を起こした。

 

「別に見ててもいいのに」

 

 そんなことを言う一之瀬だが、昨晩はアニメ鑑賞中に構ってアピールが凄かった。こんな美少女に密着されたら、アニメに集中できないに決まっている。

 

「それじゃ一之瀬を放置してもいいのか?」

「……やだ」

 

 一之瀬が俺の肩に頭を乗せて、寄りかかってきた。

 俺は左手で彼女の頭を撫でる。

 

「ん……気持ちいい」

「セックスより?」

「もう……。怒るよ?」

「悪い悪い」

 

 俺と一之瀬はそのままいちゃいちゃし続けた。

 一之瀬はセックスも好きだが、いちゃいちゃするのも好きなようで、彼女といると恋人のような甘い時間を過ごすことが多い。

 

「あ、あのさっ」

 

 いちゃいちゃタイムが終了し、トイレから戻ってくると、一之瀬がやや緊張した様子で話しかけてきた。

 

「どうした?」

「明日って学校休みだよね」

「そうだな」

「そ、それでね……」

「おう」

「今日……と、泊まってもいいかな……?」

 

 まさか一之瀬から誘われるとは思わなかった。

 今日は一度も一之瀬を右手で触っていない。つまり発情送り(ハートリジェクター)を使用していないのに、発情しているということだ。

 

「そんなにエッチしたかったのか?」

「……っ」

 

 きっと勇気を振り絞ってお願いをしたんだろう。

 だから俺は一之瀬に意地悪をすることにした。

 

「期末テスト近いのに、一之瀬は余裕だな」

「そ、それは……」

 

 一之瀬は顔を真っ赤にしながら涙を浮かべる。

 

「だ、だって……もう一週間以上してないし……」

「そうだな。でもテスト近いんだから仕方ないだろ」

「そうだけど……」

「……そんなに俺とエッチがしたいのか?」

 

 俺の問いに、一之瀬がゆっくりと頷く。

 

(もう少し意地悪してみようかな)

 

 テスト期間中は女子を抱かないと決めていたが、勇気を振り絞って誘ってきた一之瀬を無下には出来ない。

 

「それじゃ、私はテスト前なのにセックスがしたくなるいやらしい女です、って言ったら抱いてやる」

「…………え?」

「ほれ早く早く」

「そ、そんなこと恥ずかしくて言えない……」

 

 堀北はすぐに言ったんだけどな。あれは発情してたからか……。

 

「それじゃ今日は解散するか」

「い、いやだっ……!」

「だったら言うんだ」

「な、なんで……そんな意地悪するの……?」

 

 一之瀬は悲しげな表情で、涙を流し始めた。

 やり過ぎたかもしれない。

 

「い、いや……一之瀬が可愛いから、虐めたくなって……」

「にゃっ……!?」

 

 可愛い子を虐めたくなるのは男の性なのだ。

 

「ず、ずるいよ……。そんなこと言うなんて……」

「……え?」

「……わかった。言うから、ちゃんと聞いててね」

「ああ」

 

 覚悟を決めたのか、一之瀬は深呼吸をし始める。

 そして俺を見据えて、口を開いた。

 

「わ、私は……テスト前なのに……セックスがしたくなる……い、いやらしい……女です……」

 

 言われた通りにおねだりした一之瀬を抱きしめようと瞬間、一之瀬は続けて言った。

 

「だ、だから……上里くんの……お、おちんぽを……私に……恵んでくださいっ……!」

「……っ」

 

 俺のリクエストに追加しておねだりしてくるとは……。

 

「い、言ったよ……?」

「……そうだな。よく言えました」

 

 俺はぎゅっと一之瀬を抱きしめた。

 

「あっ」

「今日は沢山可愛がってやる」

「うん。可愛がって」

 

 そうして俺と一之瀬の淫乱な夜が始まった。

 

 

☆☆☆

 

 

「ひぁああっ! あっ、あぁ……す、すごいぃ……お、お腹の裏側まで……上里くんのおちんちんが届いてぇ……んっ、んぅううっ!」

 

 俺はベッドに腰を下ろした状態で、一之瀬を真正面から抱きしめ、下から突き上げていた。

 いわゆる対面座位だ。

 突き上げられている一之瀬は、俺の背中に腕を回して、ぎゅっと抱きついている。

 

「んぐううう! ひっ、ひはぁ! はぁあんっ! あ、ぁあっ! す、すごいぃ……し、子宮の裏側、おちんちんが擦るの気持ちいぃ……っ!」

 

 膣壁、ヒダ、子宮口、そのすべてが肉棒に絡みつき、しがみついて、ギューギューと締め上げながら、一之瀬がその快感にどんどんと反応していく。

 

「くはっ! あっ、んっ! はぁんっ! いつもよりずっと……上里くんを身近に感じてる……っ!」

「対面座位だからかもなっ!」

「あぁ……っ! い、いやぁ……これ、おかしい……っ! んぅ、も、もぅ……イっちゃいそうで……、あっ、はっ、はぁんっ!」

「いいぞ、イって」

 

 愛液がどんどん奥から溢れ出て、痛いくらいに肉棒を締めつけるのに、動きは突くほどにスムーズになっていく。

 

「あぁっ! んぅ! はぅ! あぁあ、イ……クぅ……っ! イッちゃうっ!」

「ほらイけっ!」

「イ……クぅうぅううっ! んんんぅうううぅうっ!」

 

 対面座位なので見えないが、一之瀬が潮を噴き出したのがわかった。

 

「あ……ぁあ……! ひっ、ひぅ……れ、れてるぅ……イってるのにぃ……お、おちんちん……動いてっ! んっ、んぁ、ぁああっ!」

 

 俺は絶頂に震えたまんまの陰部に、それでも腰を動きを止めず、さらに加速していく。

 

「ぐひぃいっ! ひぃ、ひぃいい! あ、あぁ、あぁあっ! だ、だめぇ……! か、上里く……んっ! おまんこぉ、ずっとイキっぱなしだからぁっ!」

 

 ひと突きされるごとに愛液と潮を吹きながら、一之瀬がガクガクと全身を痙攣させる。

 

「一之瀬、可愛いぞ。……んぢゅ……ちゅるっ」

「あふぁ……っ、んちゅぅ、んぢゅ、ちゅぷっ、ちゅぱっ! はぁ、はぁ……か、上里くん、上里くん……っ!」

 

 唇を塞ぐと、一之瀬は自ら必死に舌を伸ばし、唾液を啜る。

 

「好きぃ……上里くん、大好きぃい……! んっ、あっ、あぁあっ!」

 

 引きつるような呼吸の中で、何度も何度も俺を呼び、好きだと連呼する一之瀬。

 俺はそんな一之瀬が愛しくて、愛しくて、仕方がない。

 

「か、上里くん、気持ち、いいよぉおっ! すごく……気持ち、いぃい! あ、頭ぁ……真っ白になってぇ! んっ、んぅう! またぁ……おおきいの、きちゃうぅう!」

「頭真っ白になったら勉強会した意味なくなっちゃうんじゃないか?」

「んっ! んぅあっ! あっ、あぁあ! イ……イっちゃう、イっちゃう! だめぇ……! あぁあ! んんっ、んんっ!」

 

 亀頭を丸々と子宮内に飲み込み、子宮口もGスポットも抉るように刺激されて、ふたたび一之瀬が絶頂に向けて膣壁を痙攣させ始めた。

 狂いそうなほどの快感に、一之瀬が叫ぶように嬌声をあげる。

 

「はぁ、俺もイクぞっ!」

「きて、きて、出してぇ! 上里くんの精液でぇ、子宮の隅々まで満たしてぇえ! あっ! あっ、あぁあんっ!」

「くっ……締めつきすぎだろ……っ!」

「んぎひぃいい! ひぃ、ひぃいい! ひひゃぁっ! も……もぅ、らめぇ……っ! い、いくぅう……っ! いく、いくぅううう!」

 

 俺は気を許したら、すぐにでも射精してしまいそうな、狂おしいほどの快感に、全身を痙攣させる。

 

「ひぃいいい! いっ、イクぅうううう~~~~っ!!」

 

 栓の抜けた炭酸水のように潮を吹き乱れる一之瀬の腰に、俺はラストスパートをかける。

 

「イクぞっ!」

「くひぃいいっ! ひっ! ぁ、ぁあ、あ、あ゛ぁああ゛あ゛っ……!」

 

 もはやどこにも焦点の合わない視線で、一之瀬が快楽の嗚咽をあげる。

 俺は下から突き上げる、最後のひと刺しに、あらん限りの思いをこめる。

 

「あひぃいいっ! ひっ、ひぃいいっ……! あぁあ……ぁぁあああ……!」

「くぅっ、射精()るっ……!」

 

 一週間ぶりの熱い精液を、一之瀬の膣内に噴射した。

 俺自身も5日間セックスをしていなかったので、大量の精液が一之瀬の子宮口に向かっていく。

 

「ひぁ゛あ゛あ゛~~っ! あ、熱いのぉ……れ、れでるぅ……子宮に、来て……んぅうっ! わ、私の中ぁ……か、上里くんで全部、埋まってぇ……」

 

 朦朧とした意識の中で、それでも精液の熱さを敏感に感じとり、全身を悦びに震わせて、そのまま一之瀬は気を失った。

 もちろん俺が一発で満足できるわけがなく、俺はすぐに一之瀬に刺激を与えて覚醒させた。

 

「ひぎいいぃぃいいぃぃっ!」

 

 両方の乳首を千切れそうなくらいに引っ張られた痛みにより一之瀬が悲鳴に似た嬌声をあげる。

 

「んあぁ……あ゛ぁ……」

「なに一発でダウンしてるんだよ。一之瀬から誘ってきたんだぞ」

「あ、あぁ……ご、ごめんな……さぃ……」

「次に気絶したらお仕置きだからな」

 

 俺は肉棒を一旦抜き、一之瀬を四つん這いにさせる。

 大きなお尻を突き上げさせて、肉棒を一気に膣奥まで挿入した。

 

「くひいいぃぃいいぃぃっ……!?」

 

 一之瀬の尻肉をぎゅむっと掴み、大きく腰をグラインドさせ、ガツンッと膣奥を貫く。

 

「はひゅぅぅぅ!? くひっ、くひぃぃぃぃぃっ!」

 

 その衝撃に、一之瀬が悦びの声を放つ。

 

「はぁ、はぁ……ま、まんこ……壊れちゃ……」

「悪いけど俺も一週間ぶりの一之瀬のまんこなんだ。壊れてもやり続けるからな」

「こ、壊さな……はふぇぇぇっ!?」

「なんか言ったか?」

 

 自分から誘っておいて、無責任なことを言う一之瀬をピストンで黙らせる。

 

「テストの点数下がっても俺のせいにするなよ。お前が淫乱なのがいけないんだからな」

「し、しょんなぁ……んぁぁぁああっ!」

 

 俺は宣言通り一之瀬がぶっ壊れるまで抱き続けた。

 彼女が泣きながら懇願しても、欲望を吐き出し続けた。

 5発目を過ぎたあたりから、一之瀬は喘ぐだけのオナホールになっていた。

 一之瀬が気絶してる間も、発情送り(ハートリジェクター)で触り続けた為、翌朝も一之瀬は抱くよう要求してきた。昨晩壊されたばかりだというのに。

 結局土曜も一之瀬とセックスをし続けてしまい、日曜は二人で一日中テスト勉強をするはめになってしまった。




一之瀬の安産型なお尻が大好きです!


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20話 橘茜とランチ

地の文以外で橘先輩が初登場!


 夏休み前、最後のイベントである期末テストが終わった。Dクラスは今回も一人の退学者も出すことなく期末テストを乗り越えた。

 俺は学年4位、堀北は7位と好成績を収めた。ちなみに一之瀬は土曜のセックスが響いたのか、入試主席合格者にも関わらず、学年9位の成績だった。

 

 期末テスト最終日は、約束通り堀北が部屋に泊まりに来て、翌朝まで快楽に身を委ねた。そのおかげで二人とも翌日の授業は常に眠気と格闘するはめになったが、学校が午前のみだったため、無事に乗り越えることが出来た。

 その日は早めに眠ろうと思ったが、佐倉が泊まりに来たため、俺の睡眠時間はどんどん削れていった。

 けれど後悔はない。なぜなら水着姿の佐倉を抱けたからだ。

 雫の写真集のグラビアポーズをしてもらいながらのセックスは最高だった。

 

 そんなこんなで眠気マックスの状態で終業式を迎えた。

 終業式はうたた寝しそうになったが、隣に座っていた櫛田が肩を叩いてくれたおかげで、事なきを得た。

 

 終業式が終わると俺は真っ先に図書室に向かった。

 目的は寝るためだ。

 寝るなら寮に帰って寝ろと思われるかもしれないが、俺は自室を空けてる時はエアコンを切っている。つまり帰宅してから冷房をつけることになり、部屋が涼しくなるまで時間がかかるのだ。なので常に冷房が効いている図書室で安眠をしようと考えたわけだ。

 

 ホームルームが終わりすぐに向かったため、図書室には誰もいなかった。

 俺は目立たない端っこのテーブルで眠ることにした。

 明日から夏休みのため、図書室には読書好きの人間しか来ないだろう。なので一人くらい寝ていても迷惑は掛からないはずだ。

 俺はそんなことを思いながら、意識を手放していった。

 

「……ん……」

 

 どれくらい寝ていたかわからないが、スッキリした状態で俺は目を覚ました。

 

「やっと起きましたか」

「……あぇ……?」

 

 顔を上げると、そこにはお団子ヘアが特徴の美少女の姿があった。

 

「おはようございます上里くん」

「……橘先輩?」

 

 生徒会書記の橘茜だ。

 以前ちょっとしたトラブルで巻き込まれてから、俺は彼女と交流を持つようになった。交流といっても、時折メールで連絡するくらいだが。

 

「なんで橘先輩がここに?」

「本を借りようと思いまして。そうしたら上里くんが寝ているのが見えたので、起きるまで待つことにしたんです」

 

 ニコニコと可愛らしい笑顔で答える橘先輩。

 原作では綾小路に冷たい態度をとるイメージしかなかったが、実際に絡んでみると可愛らしい先輩だった。

 

「生徒会は?」

「今日はお休みです」

「お休みでしたか」

「熟睡してましたけど……睡眠不足なんですか?」

「まぁ」

「そうですか。期末テストがありましたから仕方ないですよね」

 

 本当はセックスが原因だけど、こんな純粋そうな美少女に言えるわけがない。

 

「ですね。でもおかげでいい成績を残せましたよ」

「そうでしたか。やはり今年のDクラスは一味違うようですね」

「そうなんですか?」

「はい。一学期でクラスポイントが400以上というのは前代未聞ですから。3年も1年Dクラスには注目してますよ」

「そうですか……」

 

 そんなに注目されているのか……。まぁ3学期までは上級生と絡むことはないから問題はないか。

 

「それより今日はクラスで打ち上げなどないんですか?」

「ありましたけど俺は断りました。一刻も早く眠りたかったので」

「なるほど。明日から夏休みですけど、夜更かししちゃ駄目ですよ?」

「気をつけます」

 

 先輩ぶる橘先輩は新鮮だ。原作だと堀北会長と絡んでる描写ばかりだったからな……。

 

「はい。あ、そろそろ帰ります?」

「そうですね―――もう12時過ぎてるのか……」

 

 図書室に来たのが10時過ぎだったので、2時間近く寝ていたことになる。お昼も食べていないのでお腹が空いてきた。

 

「お昼まだですよね。よかったら私とランチしませんか?」

「ぜひ」

 

 俺は橘先輩からのお誘いを即答した。

 これは彼女とお近づきになれるチャンスだ。

 今日で彼女の一番仲が良い後輩のポジションを勝ち取るのだ。

 

 図書室を後にした俺たちはケヤキモールにある喫茶店に足を運んだ。

 入店してすぐに俺はミートソース、橘先輩はナポリタンを店員に注文する。

 

「上里くんはこのお店に来たことありますか?」

「初めてですね」

 

 堀北たちが外食させてくれないんでね……。彼女たちの手料理が食べれるから不満はないんだが、たまには外食もしてみたいお年頃なのだ。

 

「そうですかっ! ここは喫茶店ですけど、そこら辺のお店より美味しいんですよっ!」

 

 笑顔を弾ませながらこのお店のすばらしさを説明する橘先輩。

 相当このお店がお気に入りなようで、説明に熱が入っていく。

 橘先輩の熱い説明は、店員が料理を運んでくるまで続いた。

 

 

☆☆☆

 

 

「いいお店を教えてくれてありがとうございました」

「気に入ってくれたようでよかったです」

 

 昼食を食べ終えた俺と橘先輩は帰路に着く。

 

「それとご馳走様でした」

 

 橘先輩は助けたお礼として昼食を奢ってくれた。

 最初は断ったが、橘先輩が折れず、お言葉に甘えて奢ってもらうことにした。

 

「いえいえ。助けてくれたお礼ですので」

「助けたというか、巻き込まれたんですけどね」

「うっ……」

 

 俺が冗談で言うと、橘先輩の表情が一気に曇った。先ほどまでの笑顔が嘘のようだ。

 

「じ、冗談ですよ。そんな顔しないでください」

「で、でも……巻き込んでしまったのは事実で……。もし上里くんが変なところを打って、死んでいたらと思うと……」

 

 今度は頭を抱えて震え出してしまった。

 

「あぁ……私はなんてことをっ……!」

「先輩、落ち着いてください!」

 

 俺はパニック障害を患ってるのかと疑うくらいに動揺する橘先輩を何とか宥めた。

 落ち着きを取り戻した橘先輩は、先ほどの失態が恥ずかしかったようで、顔がゆでタコ状態になっている。

 

「す、すみませんでした……」

「いえ」

 

 まるでクレーム対応をするように、最敬礼をする橘先輩。

 頭を上げてもらい、俺たちは再び歩き出す。

 

「そういえば橘先輩の時も、夏休みに旅行はあったんですか?」

「はい、ありましたよ」

「それじゃ毎年恒例なんですね」

「そうですね」

 

 もちろん試験内容は異なるだろう。機会があれば試験内容も聞いてみることにしよう。

 

「それじゃまた連絡しますね」

「はい。楽しみにしてます」

 

 俺は橘先輩と夏休みに遊ぶ約束をし、寮の前で別れた。

 

(やっぱりあの子とダブるんだよな)

 

 橘先輩に激似の風俗嬢。

 転生前の知り合いと似てるので、橘先輩と一緒にいると、不思議な感覚に陥る。

 心地が悪いわけではないが、なんとも説明し辛い感覚だ。

 

「遅かったわね」

 

 寮のエントランスに入ると堀北の姿があった。

 

「……俺を待っていたのか?」

「ええ」

「連絡してくれればよかったのに」

 

 俺は堀北に図書室で寝てくると伝えていた。なので堀北より俺の帰りが遅くなるのはわかっていたはずだが……。

 

「あなたの睡眠を邪魔したくなかったから」

「そっか」

「よかったら私の部屋に来ない? 大分涼しくなってるわよ」

「それじゃお邪魔させてもらおうかな」

 

 堀北の部屋で涼んでから自室に帰ろう。

 もちろん堀北のことなので、帰るのは翌朝になるかもしれない。

 

「ねえ」

 

 エレベーダーに乗ると、堀北が抱きついてきた。

 

「橘先輩"とも"身体を重ねてるの……?」

「見てたのか?」

 

 俺の問いかけに堀北は胸に顔を埋めながら頷いた。

 どうやら堀北は俺が他の女と関係を持っていることに気づいてたようだ。今の質問でそれがわかった。

 

「橘先輩とはただの知り合いだ。お前が思ってるような関係じゃない」

「……そう」

「まぁ橘先輩から求めてきたら抱くけど」

 

 俺がそう言うと、堀北の俺を抱きしめる力が強くなった。

 

「……あなたは酷い人よ」

「そうだな。それで堀北はどうするんだ?」

「……どうもしない。今までと同じよ」

「今までと同じって?」

「あなたに抱かれるだけ」

 

 どうやら堀北は今の状況を受け入れてくれたようだ。

 ただ独占欲が強そうなので、納得していない部分もあるだろう。

 

「今日はずっと一緒にいて」

「一緒にいるだけでいいのか?」

「意地悪言わないで……」

 

 堀北は蕩けた表情で俺を見上げてくる。

 そんな表情を見せられたら、抱かないという選択肢はないに決まっている。

 

 

☆☆☆

 

 

射精()すぞ、堀北!」

射精()してっ! んぁっ! 射精()してっ!」

「う……ぉ……っ!」

「んぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 堀北の部屋に入ってから一時間。俺は堀北の膣内に精液をぶち込んだ。ちなみにこれで三回目だ。

 橘先輩と一緒にいるところを見たからか、今日の堀北はいつもより甘えん坊だ。

 

「ふぅ……。気持ちよかったぞ」

 

 俺は机上に置いてあるモノを取るため、肉棒を堀北のとろとろの陰部から抜こうとする。

 

「いやっ……! 抜かないでっ……!」

 

 堀北は俺の肉棒を抜かすまいと、両足を腰に回してきた。

 射精が終わる度に、これが3回も続けられている。

 

「堀北、すぐに抱いてやるから足を退かしてくれ」

「まだ繋がっていたいの……」

 

 涙を浮かべて懇願してくる堀北。

 橘先輩に俺が取られると思っているのだろうか。

 

「またすぐ繋がってやるから。我儘言うな」

「で、でも……」

「これ以上我儘言うなら……もう帰るぞ」

「っ……!」

 

 甘えてくる堀北は可愛いが、俺の邪魔をされては困る。

 

「……ごめんなさい」

「わかればいいんだ」

 

 俺は堀北に軽く口づけをしてから、肉棒を抜いた。

 蓋がなくなった陰部からは、精液と愛液がドロドロと垂れている。

 

「それにこれは堀北をもっと気持ちよくする為なんだ」

「わ、私の……?」

「ああ」

 

 俺は机上に置いてあるモノを手に取り、仰向けになっている堀北に跨った。

 

「これ、俺につけて欲しかったんだろ?」

「そ、それはっ……!」

「金属クリップ。いつの間に買ったんだ?」

 

 机上に置いてあった3つの金属クリップ。それらは堀北の部屋に入ってすぐに目に入った。

 

「き、今日文房具店で……」

「今日かよ。……それで優等生の堀北はこれを何に使いたかったんだ?」

「ち、乳首とクリトリスに……」

 

 予想通りの答えだ。堀北は乳首とクリトリスを噛まれるのが大好きだ。

 以前、乳首を噛みながら射精して欲しいとお願いをされたことがある。俺は堀北の要望通りに乳首を噛みながら射精するために、激しくピストンを続けたところ、噛む力が強くなりすぎて、乳首から出血させてしまったことがある。

 堀北は喜んでいたが、俺は血が苦手だったので、それから乳首を噛みながらのピストンは控えていた。

 だが金属クリップがあればその問題は解決する。俺も金属クリップや洗濯バサミを使用することも考えたが、アナルや鼻を開発することに集中していたため、すっかり忘れていたのだ。

 洗濯バサミではなく、より強力な金属クリップを用意するあたり、堀北がいかにマゾヒストなのかがわかる。

 

「わかった。お望み通りつけてやる」

「がひぃぃぃっ!」

 

 それが欲しくて疼いて仕方なかった乳首に、勢いよくクリップを挟み付けた。

 

「はがっ……がっ……がひっ……ひっ……ひぐっ……」

「もう片方も」

「ひぎゃああぁぁぁぁんっ!」

 

 両方の乳首にクリップが噛み付き、堀北の乳首に激痛が走る。

 

「痛そうだな。クリトリスはやめておくか?」

「いや……やめないでぇっ! クリトリスにもつけてえぇぇっ!」

「そう言うと思ったよ」

 

 堀北は痛みで顔を歪めながらも、恍惚とした表情を浮かべている。

 

「それじゃつけるぞ」

 

 俺はクリップを開いたまま、堀北の股間に近づけていく。

 そして全くの無造作で、クリトリスにクリップを挟み付けた。

 

「んぎゃあああああぁぁぁぁぁっ!?」

 

 直後に、獣のような絶叫が室内に鳴り響いた。

 

「ぎゃあああっ! ひぎゃぁっ……あぎいいいいいいいっ!?」

「凄い反応だな。そんなに痛いか?」

「あぎひいぃぃっ! ひっ! ひぎいいっ! んぎいいぃぃぃっ!」

 

 激痛なのか、快感なのかわからない。だが堀北は何かに耐えてるような表情を浮かべている。

 きっと俺の問いかけは聞こえていないだろう。

 

「ぎひぃぃ……うおぉぉ……いひぃぃ……」

 

 そんな堀北を見下ろしてると、尿道から、小さくおしっこが吹き出した。

 

「おいおい……」

 

 まさかもう絶頂したのか。それとも激痛に耐え切れずに失禁してしまったのだろうか。

 その答えはすぐにわかった。

 

「いっでっ! イッでるぅぅっ!? わたし……イッでるうぅぅっ!?」

 

 堀北の口から、彼女が絶頂を感じていることがわかった。

 クリップを挟んだ直後だ。

 俺は堀北の頭のどこかかが壊れていて、何かしらの誤動作を起こしているのかもしれないと疑った。

 

「んひいいいいっ! ひっ! ひぎっ! ひっ……いひいいいぃぃぃっ!」

 

 頭かどうかはわからないが、堀北が壊れているのは確実なようだ。

 俺は失禁しながら、幸せな表情を浮かべる堀北を見て確信した。

 

「イッてるところ悪いが、俺も限界だ。挿入()れさせてもらうぞ」

「ひぎぎ……だ、だめぇ……今はだめぇ……」

「お前に拒否権はないよ堀北」

 

 堀北の両足を広げ、既に硬くなっている肉棒を、色んな液体で汚れまくっている陰部に宛がう。

 

「ひぃ……ひいぃぃ……や、やめぇ……」

 

 今の状態で挿入されたら想像しないほどの快感が襲ってくる。

 堀北の悲鳴から、それが感じられた。

 ならば俺がすべきことは一つ。

 そんな堀北の気持ちを無視して、彼女を最上級の絶頂へ導くだけだ。

 

「いくぞっ……!」

「や、やめっ―――あひゃあぁああああああぁっ!?」

 

 肉棒を一気に膣奥まで挿入した。

 たったそれだけで、堀北はどうしようもないほどの激しい絶頂を感じてしまったようだ。

 その証拠に、堀北は潮と尿を噴き上げながら全身を痙攣させている。

 到底、女の子があげるようなものじゃない、声をあげながら……。

 

「動かすぞ」

「あうぅ……うあぁ……あああぁぁっ……!」

 

 泣き笑いのような表情をする堀北を見下ろしながら、俺は激しく抽送を始めた。

 

「ひゃぅっ!? んっ、はぁあっ! くひぃぃんんんっ!」

 

 何度も精液をぶち込まれた膣穴が、激しく波打ちながら肉幹へと絡みついてくる。

 精液と蜜汁が混じり合い、肉胴へと塗りたくるようにして膣肉がしげき上げてくる。

 

「まぁすぐに射精すると思うから我慢してくれ」

 

 堀北は了承したのか、無抵抗をアピールするかのように、腕を頭の上で組み、乳首とクリトリスを挟んでいるクリップを見せたまま、突き入れを受け止めている。

 奥へと引きずり込むような媚肉の動きにあわせ、リズムよく中へ剛直を埋め込んでいく。

 

「はぁっ! んっ、んひっ!? くぅんっ……あぁ、あぁっ! あひィィンッ!」

 

 先ほどは獣のような絶叫を上げていた堀北だったが、今は甘い声でリズムよく喘ぎながら、肉ヒダでガッチリと咥えこんでいる。

 3つの突起物につけられたクリップが、突かれる度に揺れている。

 

「こ、これ……壊れる……! ひっ、あぁ、絶対壊れるうぅぅっ!」

「なに言ってんだよ。堀北はもう壊れてるだろ」

「は、はぇ……? わ、わたひ……壊れ……ひぃぃぃぁっ!?」

 

 快楽と苦痛に顔を歪めながら堀北が訊ねる。

 その表情を俺を煽りたてるように艶めかしい。

 

「あぁっ、ふぅっ、ひぃっ……乳首ぃ、クリぃ、まんこぉ……全部きもひいぃぃっ!」

「知ってるよ! 堀北はマゾ牝豚だからな!」

「あひぃっ! わ、わたひっ! ま、マゾでっ! 牝豚ぁっ!?」

「そうだよっ! もう自分でも気づいてるんだろっ!」

 

 昂る欲情のままに、俺はがむしゃらに堀北を突きまくる。

 シーツを皺くちゃにしながら身じろぎをする堀北が、膣奥で肉棒を圧迫する。

 

「き、気づいてたぁっ……! じ、自分がマゾだってっ……! どうしようもない牝豚だって……っ!」

 

 急に締めつけが強くなった。

 激しく突かれている子宮が、肉胴をしごき上げ亀頭をこねまわしてくる。

 

「だからぁっ……! もっと虐めてぇ……っ! 私をもっと虐めてぇ……っ!!」

「ああ、虐めてやるっ!」

 

 ピストンにより揺れ動いてるクリップを軽く引っ張る。

 

「いぎいいぃぃいいぃぃっ!?」

 

 すると媚肉を悦びにうねり、中に溜まった精液と蜜汁を塗りたくりながら擦り上げてくる。

 柔肉によるしごき上げに、一気に欲情が昂ぶり先っぽから溢れ出る先走り汁の量が増えていく。

 

「あぁぁ……! イッちゃう……! もうイッちゃうぅぅ……!」

「俺も出そうだ!」

「くひっ!? ひっ、はひぃっ! うっ、ぁああああっ!」

「出るぞっ!」

「あ゛ぁあああああああああああああっ!」

 

 部屋中に放たれる絶頂を告げる叫び。

 そんな絶頂した声を聞きながら、子宮口に押し当てた亀頭から白濁汁を噴出させる。

 

「うぁっ!? ぁあっ、ひぃっ、またザーメン……くるっ! くるぅぅっ!」

 

 新鮮なザーメンを注ぎ込まれる悦びに、子宮を震わせながら受け入れていく。

 

「も、もうらめぇ……ひっ、ひぅっ、はぅぅっ、んふぅ……」

 

 虚ろな表情で堀北が絶頂の余韻に浸る。

 だがこれで終わりじゃない。

 どうしようもないマゾ牝豚に成り下がった堀北を満足させなければならない。

 

「堀北、クリップ取るぞ」

「ぁえ……? くりっふぅ……?」

「ああ。ほらよっ!」

 

 まず乳首を挟み込んでいたクリップを強引に引っ張り、乳首を痛みから解放させた。

 

「あぎゃああぁぁああぁぁっ!?」

 

 堀北が悲鳴を上げるが、俺は無視して、もう片方のクリップに手をやる。

 

「ひぎいいぃぃいいぃぃっ!」

 

 そして、続けざまに、もう片方の乳首を挟み込んでいたクリップを強引に取り除いた。

 堀北は再び失禁しながら、叫び声を上げる。

 

「ふひぃっ、あぁっ、いだひぃ……いだひいいぃぃっ!」

「痛いだろうな。でも堀北は痛いのが好きなんだろ」

「ひっ、ひぃっ、くひぃんっ……好きぃ、大好きぃ……!」

「だよな」

「上里くんに痛くされるの好きぃ……大好きなのぉ……!」

 

 喘ぎながら呟く言葉は、俺の嗜虐心を大いに刺激した。

 

「それじゃ最後のクリップも取るぞ」

「はぁっ、ふっ、ひぃっ、んぁっ、はひィィンッ」

「いいな?」

 

 堀北は俺の問いかけに、喘ぎながら頷いた。

 

「それじゃ取るぞ」

 

 これから襲いかかる痛みに期待しているのか、堀北が笑みを浮かべる。

 そして俺は勢いよくクリップを、クリトリスから取った。

 

「ぎゃひいいぃぃぃぃぃぃぃっ!?」

 

 あまりの激痛に堀北が血を吐くような絶叫をあげる。

 直後に、透明な液体を噴き出した。

 どうやら再び絶頂に達してしまったようだ。

 

「ひっ……ひぎっ……。ひっ……いひっ……いひいぃぃっ……」

 

 堀北は潮を噴き上げながら意識を完全に手放してしまった。

 そんな堀北の乳首とクリトリスは、今までにないほど勃起している。

 気づくと俺の肉棒は再び大きくなっていた。

 

(俺も壊れてるかもしれないな)

 

 こんな酷い状態の女の子を見て興奮してしまう。

 十分に俺も変態だ。

 

「仕方ない。口でも借りるか」

 

 俺は気絶している堀北の頭を掴み、顔を肉棒に近づけた。

 この日の堀北は意識があろうとなかろうと、俺の欲望を吐き出すためのモノになってしまった。




橘先輩のエッチシーンじゃなくてすみません!
堀北の変態回でした!


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21話 佐倉愛里とデート

佐倉とデートといちゃラブセックスです!


 翌朝。俺は堀北の部屋のベッドの中で目を覚ました。隣には堀北が穏やかな顔で寝ている。昨日の理性が崩壊したセックスをしたのが嘘のようだ。

 

(なんで堀北はここまで変態になってしまったんだろう)

 

 前からマゾだと思っていたが、完全にマゾに目覚めてしまった堀北。

 昨日は乳首とクリトリスにクリップを挟むプレイ以外に、スパンキング、首絞め、イマラチオ、噛みつきで堀北を絶頂させた。

 完全に高校生が行うようなプレイではない。

 してはいけないとわかってるのに、堀北相手だと止まらなくなってしまう。

 もしかしたら堀北は、男の嗜虐心を狂わせる魔性の力を持っているのかもしれない。

 

(堀北はマゾだからいいけど、佐倉と一之瀬には歪んだ性癖をぶつけないよう気をつけないと)

 

 変態は俺と堀北だけで十分だ。

 いや、俺と堀北以外にも変態はいる可能性はある。原作は全年齢向けなので描写がないだけで、俺たちみたいなセックスをしている生徒もいるはずだ。

 可能性が高いのは南雲パイセンと龍園だろう。南雲パイセンは俺以上にSなのは間違いない。龍園も伊吹を殴ったり、体育祭でクラスメイトの女子の足をへし折ったりとリョナラーとして存在感を放っていた。

 綾小路だって軽井沢を追い込んで、自分に依存させている。

 

(俺と堀北以外にも変態は沢山いるじゃないか!)

 

 隣で眠る堀北の傷だらけの身体を見て、罪悪感に苛まれそうになったが、気持ちが晴れてきた。

 これで午後からの佐倉のデートもすっきりした気分で臨める。

 

「朝からガッツポーズして、どうしたの?」

 

 いつの間にか堀北が目を覚ましていたようだ。

 恥ずかしいところを見られてしまった。

 

「この学校は変態だらけってことだ」

「……ごめんなさい。意味が分からないのだけれど」

「今はわからなくてもいい。いずれわかってくれればいい」

 

 寝起きの堀北には理解は難しいだろう。

 

「喉が渇いたわね。上里くんもなにか飲む?」

「ああ」

 

 堀北はそう言うと、全裸のまま冷蔵庫に向かった。

 スポーツドリンクをコップに注ぎ、ベッドに戻ってくる。

 

「はい」

「サンキュー」

 

 朝一のスポーツドリンクは格別だ。

 運動後の水分補給と同じくらい美味しく感じる。

 

「いたっ」

「どうした?」

 

 痛みで堀北が顔をしかめる。

 

「舌の傷に飲み物が沁み込んで……」

 

 堀北の舌を傷つけたのは俺だ。昨日のセックスで堀北の身体を噛みつきまくった際に、舌も思いっきり噛んだのだ。結局出血してすぐに止めたけど……。

 

「そうか。それは仕方がないな」

「痛がる私を見て、何か思わないの?」

「興奮する」

「変態」

 

 その言葉は、今の俺にとっては褒め言葉だ。

 それに俺以上に変態の堀北に言われても、ダメージはゼロだ。そのうちダメージゼロ理論を唱えたいと思う。

 

「お前もな」

 

 傷ついた堀北の舌を親指と人差し指の腹で摘む。

 

「あうっ……!?」

「どれどれ」

 

 傷を見るために、思いっきり引っ張った。

 

「あぐっ……。ひ、ひゃべでぇ……!」

「傷を見てあげてるんだから、我慢しろ」

「い、いひゃい……! いひゃいの……っ!」

 

 痛いのは知ってるよ。さっき自分で言ってただろ。

 

「あがぁ……あがあぁぁ……」

 

 しばらくすると、堀北の表情が蕩けていた。

 どうやら舌を引っ張っただけで、感じているらしい。

 俺は舌責めで発情した堀北を、そのまま抱いてしまった。

 

 佐倉とデート前に、他の女を抱くのはどうかと思ったが、発情させてしまったので仕方がない。

 堀北の膣内に欲望を一回吐き出してから、二人でシャワーを浴びて、朝食を済ませた。

 

 堀北が洗い物を終わったのを確認してから俺は自室に戻った。

 堀北に帰らないようせがまれると思ったが、すんなりと帰らせてくれたのは意外だった。

 

 

☆☆☆

 

 

 午後2時。俺は佐倉と二人でケヤキモールに来ていた。目的はもちろんデートだ。

 俺の隣を歩く佐倉だが、俺以外の人間は佐倉だと気づかないだろう。なぜなら眼鏡をしておらず、髪も下ろしている状態だ。

 自撮りか俺とセックスする時しか見せない姿で、佐倉はデートに臨んでいた。

 つまり俺は周囲の人間にグラビアアイドルの雫とデートをしている男に見られているわけで……。

 

(視線が痛い……)

 

 さっきから嫉妬と妬みがこもった視線が送られてくる。

 佐倉もその視線が気になっているのか、デートに集中できないでいる。

 

「大丈夫か?」

「う、うん……。大丈夫だよっ!」

 

 無理に明るく振る舞う佐倉。

 目立つのが嫌いな佐倉が、この状況で大丈夫なはずがない。

 

「無理そうだったら帰るか?」

「……え?」

「デートならいつでも出来るし」

「む、無理じゃないよ……!」

「でもな……」

 

 こんな状況でデートを楽しめるのだろうか。これならいつもの佐倉の姿でデートをした方がいいと思うんだが……。

 

「わ、私は大丈夫だから……。それにデートを中断する方が嫌だし……」

「……そっか、わかった」

 

 佐倉がそこまで言うなら、俺からこれ以上言うのはやめておこう。

 

「ならデートを楽しむか」

「うんっ!」

 

 俺たちは周囲の視線をなるべく気にしないよう、デートに集中することにした。

 

 デートを始めてから30分。俺と佐倉は雑貨屋で色んな商品を見て回っている。

 

「佐倉、欲しいのがあったら言ってくれ。初デート記念で買ってやる」

「え……? そ、そんな……悪いよ……」

「悪くない。つーか俺が買いたいんだ」

 

 堀北と一之瀬にはプレゼントを渡している。堀北には鼻フックと手錠。一之瀬にはアクセサリーだ。

 

「……いいの?」

「いいよ」

「あ、ありがとう……」

 

 嬉しそうにはにかむ佐倉。

 そんな佐倉を見れただけで、今日のデートは意味があると思った。

 

「それじゃこれお願いします」

「わかった」

 

 佐倉が選んだのはピンク色のシュシュだった。

 俺は佐倉からそれを受け取り、レジに向かった。

 レジには女の子しか並んでおらず、若干気まずい思いをしたが、無事に佐倉にプレゼントすることが出来た。

 

「上里くん、ありがとう。大事にするね」

「ああ、家宝と同じくらい大事にしてくれ」

 

 佐倉は愛しそうにラッピングされたシュシュを抱いている。

 ここが店じゃなければ、シュシュを抱いてる佐倉を抱きたかった……。

 

「佐倉、ちょっとトイレ行ってくるわ」

「あ、私もっ」

「連れションするか?」

「し、しないよっ!」

 

 冗談なのに本気で慌ててしまう佐倉。

 

「佐倉はからかいがいがあるな」

「もう……」

 

 不満げな佐倉と別れて俺はトイレに向かった。

 

 

☆☆☆

 

 

 私は今、生まれて初めてのデートをしている。

 相手は上里歩夢くん。クラスメイトで私をストーカーから救ってくれた優しくて頼れる人です。

 

 彼とは、私が放課後に自撮りをしているところを見られたことから、話すようになった。

 上里くんも写真が趣味なようで、私と一緒にインス○映えするスポットを探す日々が続いた。

 

 そんな彼との関係が一変したのは、それから三日後のことだった。

 

 突如私が発情してしまい、勢いのまま、彼と身体を重ねてしまった。

 今でも恥ずかしがり屋の私が、自分からセックスを求めたなんて信じられない。

 私は彼氏でもない人に処女を捧げてしまった。 

 

 でも今はそれでよかったと思ってる。

 

 彼には私以外にも関係を持っている女の子がいて、私は彼の彼女ではない。

 一般的にはセックスフレンドと呼ばれる関係を続けている。

 他の女の子とセックスをしているのは嫌だけど、それでも私は彼と一緒にいたい。

 

 だって私は上里くんのことが好きだから。

 

 始まりは歪なものだったけれど、彼と出会えただけで、この学校に入学してよかったと思っている。

 彼と出会わなければ、こんなに楽しい日々は送れなかった。

 

「上里くん……」

 

 鏡に映る自分を見つめる。

 そこには普段の地味な私ではなく、グラビアアイドルの雫が映っている。

 上里くんは、私がこの姿でデートをするとは思わなかっただろうな……。

 

 目立つのが嫌いな私は伊達メガネをかけ、髪を結んで、学校生活を送っている。

 愛しの上里くんにも、教室で彼と一緒にいると目立ってしまうから離しかけないでいた。それほど私は目立つのを避けてきた。

 

 私は、学校で彼と仲良くしている堀北さんと一之瀬さんがずっと羨ましかった。

 本当は私も学校で上里くんと仲良くしたい。

 そんなことを思いながらも、彼に話しかけることで注目されるという恐怖に怯えて、私は行動を起こせないでいた。

 

 そんな日々が続いて、いつしか嫉妬が恐怖を上回った。

 

 特に自分を変えようと思ったわけじゃない。

 ただ注目されてもいいから、彼と学校で話したいという欲求が私を突き動かした。

 

 彼と教室で話すようになってから、学校がより楽しくなった。

 入学当初はあんなに学校に向かう足取りが重たかったのに、今は軽くてしょうがない。

 こんなことなら、もっと早く彼に教室で話しかければよかった。

 急に私と彼が話すようになったので、クラスメイトからは好奇な視線を向けられたけど、直接何か言ってくることはなかった。

 直接言われることはなかったけど、陰口は叩かれた。

 陰口を叩かれるのは嫌だけれど、教室で彼と話せなくなる方が嫌だったので、私は彼に話しかけるのをやめなかった。

 

 けれど、私だけではなく、彼も陰口を叩かれるようになってしまった。

 

 一学期最後の登校日。

 終業式が終わり、私がトイレの個室に籠もっていると、クラスメイトの森さんと前園さんの話し声が聞こえた。

 二人はクラスメイトの悪口で盛り上がっていた。

 堀北さんは雪女とか、長谷部さんは付き合いが悪いとか、櫛田さんは八方美人でムカつくとか色々言っていた。

 そしてとうとう彼の話題になった。

 原因は私だった。彼女たちは上里くんが私を狙っていると勘違いしたようで、ブス専だの、おっぱい星人だの、彼を中傷し続けた。

 私はそれを聞いて、怒りに震えた。

 私のことなら好きに言って構わない。

 でも彼のことを悪く言われるのは嫌だ。

 怒りに震えた私だけど、個室を飛び出して彼女たちに文句を言う勇気もなく、私はただ個室で悔し泣きするだけだった。

 

 だから私は変わることにした。

 

 私は悪口を言う人に注意できるほどの勇気は持っていない。

 でも悪口を言われないように努力することは出来る。

 森さんと前園さんは、私がブスで彼と仲良くしているから、彼の悪口を言ったんだと思う。

 だったら私がブスだと思われなくなればいい。

 その方法は一つ。

 私がグラビアアイドルの雫と同一人物だとみんなに認識させればいい。

 

 上里くんは普段の私も可愛いと言ってくれたけど、雫になった私の方が、可愛いと言ってくれる人は多いのは間違いない。

 自分で言うのもあれだけど、私は少年誌で表紙を飾ったことがあるグラビアアイドル。だから同世代の人たちにはそれなりに知名度があると思う。

 

 なので私は今日のデートを、雫だとわかるような状態で臨んだ。

 

 効果は抜群だったと思う。行く先々で注目されるし、勝手に写真を撮る人もいた。

 彼は私のことを心配してくれたけど、デートを中断することはどうしても避けたかった。

 もっと多くの人に私と彼がデートしているのを見てほしい。

 それに……単純に彼とのデートを終わらせたくなかった。

 

「そろそろ行かないと」

 

 彼と別れてから気づけば10分も経っていた。

 私は急いで髪を整えてから、彼の下に向かった。

 

 

☆☆☆

 

 

 佐倉とのデートを終えた俺は寮に帰宅した。

 

「や、やっぱり恥ずかしい……」

 

 そんな俺の目の前には水着姿の佐倉が立っている。

 佐倉は明るい黄色の紐ビキニを着ている。これは雫の写真集で着ていた水着だ。

 以前にもこの水着を着用してもらい、セックスをしたのが、今回もお願いしたら、水着を着用してくれたのだ。

 

「あれから洗濯したのか?」

「したよ。……なんで?」

「いや、佐倉の愛液が浸みこんだままの水着も乙なものだと思ってな」

「……上里くんが変態になってるような気がする」

 

 頼むから泣き顔で引かないでくれ。変態であることは自覚あるが、引かれると俺が傷つく。

 

「変態だと思われて結構!」

「きゃうっ!」

 

 佐倉をベッドに押し倒し、彼女に跨る。

 見下ろすと、佐倉の可愛い顔と、重力に逆らう大きな二つの果実が目に入った。

 

「あ、あぅ……」

「それじゃ頂きます」

「わ、私は食べ物じゃないよ……?」

 

 佐倉の突っ込みを聞き流し、俺はゆっくりと、乳房全体を手のひらで円を描くように愛撫し始める。

 

「ぁ、っふぁあ……あ、んっく……う、やぁ……あぅ……」

「やっぱり水着越しでも佐倉のおっぱいは最高だな」

「んん……いぃ……く、ぅぁ……んあぁ……」

 

 乳房が変形するたびに、佐倉が嬌声をあげる。

 

「んんふぅう……っ! 揺らしちゃ、ダメぇ……ぁ、ん、ぁあ……っ」

 

 何度も何度も撫でまわしていると、徐々に手のひらにやや硬い感触が当たるようになってくる。

 一度手を離し、水着の下から手を差し込むと、その硬くなった部分を指先で刺激した。

 

「ひぁああ……っ! あ、っふぅ、うぁ……んんっ、っくぅん……んぅ……っ!」

「気持ちいいか?」

「ぅん……はぁあう……いい、先っぽぉ……もっと、くりくりって……ぁあっ!」

 

 言われるとおりに、先端を丹念に愛撫する。

 くるくると乳輪をなぞり、時折先端をきゅっと押しこむように刺激する。

 

「あぅっ、んんぅ、はあぁん……っ!」

「もっと乳首を勃起させてやる」

「ふぁ、ぁ、んぁぁっ……! うん、んんぅ……硬く、させてぇ……んぅあっ」

 

 親指と人差し指を使って、左右の乳首をそれぞれ擦りあげる。

 すると、既に硬くなっていた乳首にさらに血液が集まり、ぷっくりと膨れていく。

 

「んっふ、ぅ、んふぅうう……う、うぅ、くぅん……あはぁあ……」

 

 完全に勃起したところで、手を離す。

 佐倉は水着に擦れるだけでも感じるのか、軽く身をよじり熱い吐息を吐いた。

 

「次は下の方だな」

「ふぁ……あんっ……」

 

 手のひらを滑らせ、お腹、脇腹と、徐々に下に移動させていく。

 

「んぅ……あ、ふぁあ……あぅ……んっ……!」

 

 ゆっくり、ゆっくりと下がって、もう少しで股間に到達する。

 期待のまなざしがこちらを見るのを見つつ、俺は進路を変更して股間ではなく太腿に手のひらを滑らせた。

 

「ああっ……」

 

 佐倉は明らかに残念そうな顔をするが、文句は言ってこない。

 もう少し焦らしても大丈夫だろう。

 そう判断して、足の方も丹念に愛撫していく。

 興奮を切らさないように、太腿の内側など、敏感な部分に触れていく。

 

「あっ、ふっ、んぅ……っふ、んくぅ……ぁあ……うぁ……」

「太腿も柔らかいな」

「ぁあ、っはぁあ……あああ……上里くぅん……っ! ん、っく、ぅうう~~~~っ!」

 

 さすがに焦れてきたようだ。

 だんだん佐倉の表情に拗ねのようなものが混じってきた。

 

「もう……あんまり、イジワルしないでぇ……っ」

「でも気持ちいいだろ?」

「気持ちいいけど……。だけど……そんな、これだけたくさん体中触れてるのに……」

 

 佐倉は一瞬言いごもるが、すぐに恥ずかしそうにしながらも口を開いた。

 

「お、おまんこもぉ……触って欲しい……。駄目……?」

 

 佐倉はM字開脚で、股間をこちらに向けて突きだしてくる。

 雫モードになっているのか、いつもより佐倉が積極的だ。

 その挑発的なポーズに、俺の方も我慢が一気に引きちぎれた。

 

「佐倉っ……!」

「んふ、んんぅううっ……!」

 

 佐倉の身体を愛撫し続けた手を、水着の上から股間に這わせる。

 水着の上からでもわかる。じっとりした湿り気。

 それを感じて、さらに興奮が高まる。

 

「はぁん、ぅ、ふぁ……あ、っはぁあ……やっと、やっと触ってくれたぁ……っ!」

「佐倉のじれったい顔が好きなんだ。これで許してくれ……んちゅ……ちゅ」

「あむ、んじゅる、ちゅる……れろぉ」

 

 優しく秘所を布越しに擦りあげながら、唇を奪う。

 ねっとりと、唾液を交換しながら濃厚なキスを交わす。

 

「ちゅ、れる、ちゅぅ……ふぁ……上里くん、私によくイジワルするよね……ぁあ……っ」

「佐倉が可愛いからつい虐めたくなるんだよ」

「そ、そうなのぉ……ああぅ、んんぅ……んんくぅっ!?」

 

 乳房にも手を這わせる。すると、びくりと佐倉が腰を浮かせた。

 

「そうそう。佐倉の可愛い顔が見たいだけ」

「ひゃ、ぁ、っはぁあ……! ん、ぁう、んぅ……あんっ、ひゃんっ!」

 

 乳首の先端を刺激しながら秘所を弄っていると、水着に熱い液体が染みてくる。

 少し染みが出来たかと思うとそれは一気に広がり、あっという間に水着の股間の色を変色させた。

 

「佐倉のここ、すごく濡れてきたな……大きい染みになってるぞ」

「や、ぁああん……っ! そんなに、見ないでぇ……んぁ、あふぅ……んくぅうんんぅ……!」

 

 絶え間なく喘ぎ声を漏らすが、それでもやはり布越しでは物足りないのだろう。

 腰を突きだし、おねだりをしてきた。

 

「ぁ、っは、あぁ……上里くん……っ! もっと、もっと頂戴……んぅっ……」

「わかった」

 

 股間の布地を横に避ける。

 そして、濡れた秘所に直に指を触れさせた。

 

「んひぅうっ!? んふぁああ……ぁはぁああ……っ!」

 

 軽く何度か愛液を慣らすように指を滑らせてから、ゆっくりと膣内に中指を挿入する。

 

「んぅ、んくぅう……っ! ぁあ、上里くんの指、はいって、きたぁ……ぁあうんっ……!」

「すぐに気持ちよくしてやるからな」

 

 トロトロの膣内へと、二本目の指を挿入する。

 

「ほい、二本目だ。……あと何本入ると思う……?」

「ぁ、ああう、う、くぁああうんぅう……っ! まだ、まだぁ……はいるぅ……んんっ」

「まだ入るか?」

「上里くんのゆびぃ、もっと、もっと入るからぁ……もっと、擦ってぇ……っ!」

 

 俺はさらに一本指を入れ、合計三本の指で秘所を愛撫する。

 

「んっ、ふ、ぅんぅぁああ……!」

 

 佐倉がひくひくと身体を震わせる。膣内はぐっしょりと濡れ、新たな愛液を次々と漏らす。

 そんな膣内を、三本の指でグリグリとかき混ぜ始めた。

 

「ひぁああ……ぁあう、っふ、ぅう……んぅっ、っくひゃぁあ……あああっ!」

「佐倉のなか、ぐちょぐちょだな」

「きちゃう……おまんこ、えぐられてぇ……! んあぁっ、ぅ、んんっぐぅうう……!」

「クリトリスも触って欲しいか?」

「……ぅん、さわって、欲しいぃ……! んひぁ、ひゃん、ぁ、んふぁあああ……っ!?」

 

 言われて、親指で軽くクリトリスを擦りあげる。

 とたんに佐倉は大きく身体を震わせる。膣の締まりも一気にますが、それを押し広げるように、指で大きく掻きまわした。

 

「んぐぅうっ!? んっふ、ぅ、っくぁあ……ああぅ、っふ、ぁ、っはぁああん……!」

 

 佐倉の表情を見ると絶頂が近そうだ。

 

「ぅ、ぁあ、ぁああ……もう、だめぇ……っ! もう、くる、きちゃぁ……あ、ぁ、ああうっ!」

「いいぞ、イッて」

 

 最後に、一際強く膣内をかき混ぜる。

 

「んひぅう、っく、んっくんぅぅぅっ!?」

 

 勢いよく透明な液体が噴き出す。佐倉が絶頂した証だった。

 体にふきかかるそれを感じながら、俺は下着の中で肉棒をびくびくと震わせていた。

 

「いかされ、ちゃったぁ……ぁ、はぁあ……」

「……もう満足したか?」

 

 ズボンから肉棒を取り出しつつ訊ねる。

 

「ううん。上里くんのオチンポ、欲しいです……」

「正直でいい子だ」

 

 俺はぱっくりと開きっぱなしの、ひくつく秘所にペニスを宛がう。

 

「ふぁ……あつぅ……んっ」

 

 少し触れただけで、蕩けた声をあげる佐倉。

 

挿入()れるぞ」

「ぁ、あああ……きてぇ……んぅ、っふ、んくぁあああ……!」

 

 硬くなった肉棒を、愛液でぐちゃぐちゃになった膣内に挿入する。

 もうすっかり慣れ親しんだ膣内は、一気に一番奥まで肉棒を呑み込んだ。

 

「ぁ、っく、んんぅぁああ……っ! おっくぅ、おく、おしあげられてるぅ……っ!」

 

 ぎちぎちとペニスに絡みついてくる膣壁。

 佐倉が水着姿のせいか、挿入しただけなのに今にも射精してしまいそうだった。

 

「ふぅ……余裕ないから、一気にいくぞ……!」

「ぁ、う、んぅう……んぅうううっ!?」

 

 上から覆いかぶさるようにして、せりあがる射精感に任せていきなりトップスピードで腰を打ちつける。

 

「っひっくぅう、んぅ、っく、ぁ、っは、ぁああ……ふぁ、ぁ、んぅ……やぁう、んんっ!」

「やべぇ、気持ちよすぎる……っ!」

「か、上里く……はげ、しぃ、んぅ、ぁ、これぇ、そんな、されたらぁ……すぐ、イっちゃう、よぉ……!?」

「いいんだよ……俺もすぐにイキそうだから……っ」

 

 突き入れるたびにきゅうきゅうと絶頂の予感を感じさせるように震える膣内。

 その震えが最高に気持ちよくて、もう限界がきてしまった。

 

「っ……うう! 射精()すぞっ」

「んぁぁっ! な、なかにぃ……んひぅ、う、出してぇ……あひぃぃっ!」

「もちろんだっ!」

「んんっひぅうううっ!? ひぃ、んくぅぁあ、ぁああああっ!?」

 

 一番奥に先端を押しつけ、勢いよく射精する。

 小刻みに腰を動かし、子宮口に精液をすりこむようにしながら。

 

「あひぃ、ふぁっ、ぁああっはぁああ……」

 

 それに佐倉は満足そうな、うっとりしたため息に似た嬌声を漏らした。

 その色っぽさに、肉棒が何度も膣内で跳ねまわり、また佐倉が声を漏らす。

 それを何度か繰り返して、絶頂が徐々に治まっていく。

 だが、肉棒は、そして佐倉の膣内は、まだまだ続きを求めて震えていた。

 

「ぁあ、はぁう……んんぅ……。か、上里くん……っ」

「なんだ?」

「もっとぉ……もっと、欲しいですぅ……! おまんこ、かき混ぜてほしいぃ……」

「……わかったよ!」

「ひゃひぃぃぃぃぃぃぃっ!?」

 

 未だペニスの根元に残る射精感と、佐倉の甘いおねだりの声に応えて腰を振る。

 精液と愛液。

 二つが混ざった液体が、張ったカリ首によって掻きだされる。

 

「んぐううぅぅぅぅ……! ぅう、ぁ、やぁあ、ひゃぁ、ぁあ、ぁああ……っ!」

 

 腰を打ちつける度に、佐倉が淫らな声をあげる。

 

「しゅ、っごぉ……お、あぁあ、ぁあ……おっくぅ、えぐってるぅ……!」

「そんな気持ちいいか?」

「おまんこぉ、一番ふかいとこ、ぐりぃってぇ、ぁ、ぁあう、ううぁああ……っ!?」

「聞いてないな」

「頭、おかしく、なっちゃう……とんじゃ、ぅう、上里くんのチンポで、とんじゃう、もう、んっく、ぁぁぁああっ!」

 

 佐倉の二回目の限界は、あっという間にやってきたようだった。

 あれだけ感じていた絶頂が、治まるなり、また膣内を突き上げられたのだから当然だろう。

 そして、それは俺も同じだった。

 

「くっ、また……っ!」

 

 俺はせりあがり尿道を広げ出て行こうとする精液をぎりぎりまで押しとどめ腰を振るが、限界が近い。

 

「ぁ、ひゃぁう、うう、んんぅ、っくぅんぅ……きてぇ、もういっかいぃい……!」

 

 その言葉に押されるように、射精感が一気に膨らむ。

 それをぶつけるように、最後の一突きを叩きこんだ。

 

「ぁああっはぁあああああっ!?」

「うくぅ……っ!」

 

 佐倉を強く抱きしめて、射精を迎えた。

 彼女も同時に絶頂を迎えたようで、強く抱きしめ返してくれる。

 そのことに幸せを感じながら、精液を一番奥へと流し込んでいった。

 

「く、るぅ……おく、いっぱぁ、ああ、っはぁ……んんっ、くうぅ……はぁあ……っ」

 

 佐倉は幸せそうに、何度も何度も身を震わせて、小さな絶頂を幾度か迎える。

 しかし、射精の勢いが弱まってくると徐々にそれも治まっていった。

 

「んふぁあ……すご、かったぁ……」

 

 ぐったりと、互いに身体を軽く抱きしめあう。

 すれ合う肌の感触が、心地いい。

 

「……だな。休憩するか?」

「……うん」

 

 佐倉にぎゅっと抱きしめられて、胸板に柔らかな乳房を押し当てられる。

 その感触にまたペニスが勃起しそうになるのをおさえながら、しばらく俺たちは身体を休めた。

 




次は一之瀬にお仕置きプレイの予定!


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22話 一之瀬帆波の告白

一之瀬があれを告白します!


 7月某日。とうとう一之瀬が南雲パイセンに呼び出された。

 なぜ俺が一之瀬が呼び出されたことを知っているかというと、昨晩に一之瀬本人から直接連絡があったからだ。

 その一之瀬は今頃生徒会室で南雲パイセンと面談をしている。

 

(やはりこの世界でも一之瀬は南雲パイセンに目をつけられていたのか……)

 

 一之瀬ほどの美少女が、女好きの南雲パイセンに目をつけられないはずがない。

 今頃南雲パイセンは、一之瀬の身体を舌なめずりしながら視姦していることだろう。

 けれど俺は一之瀬の心配を全くしていなかった。

 なぜなら原作と違って、一之瀬は生徒会に入るつもりはないからだ。

 一之瀬は生徒会より俺との時間を優先してくれた。

 なので俺は気楽に一之瀬の帰りを待っている。

 

「どうせ生徒会に入るつもりがないなら、呼び出しに応じなくてもいいのにな」

 

 一之瀬は先輩からの呼び出しということもあり、南雲パイセンの呼び出しに応じた。

 橘先輩によると、生徒会室にも監視カメラは設置されているので、一之瀬が襲われることもないだろう。

 

(問題は一之瀬がBクラスになった理由を聞かれるかどうかだな)

 

 原作では生徒会に入れさせてもらう代わりに、一之瀬は中学時代の過ちを告白した。

 そのせいで坂柳や南雲パイセンのおもちゃにされそうになったわけだが……。

 

「やばい。なんだか心配になってきた……」

 

 制服に着替えて俺も学校に行こうか迷う。

 しかし一之瀬が学校に向かってから一時間経っているので、そろそろ帰ってくるかもしれない。

 それなら部屋で帰りを待っててあげたほうがいいかもしれない。

 

「どうすっぺ……」

 

 一人きりなのでつい方言が出てしまった。

 魅力度ランキング47位の方言をクラスメイトに聞かれると馬鹿にされそうなので、普段は方言を控えて生活をしている。

 

(そういえば関西人もいないな)

 

 他のクラスはわからないが、Dクラスは東京出身が多かった。ちなみに茨城出身は俺だけだ。

 もしかしたら関西にも同じような学校があるのかもしれない。

 違う方向に思考が傾いた瞬間、呼び出しを知らせるチャイムが鳴った。

 急いで玄関のドアを開けると、予想通りの人物が立っていた。

 

「おかえり」

「……っ!」

 

 ドアを開けた瞬間、一之瀬が抱きついてきた。

 

「……どうした?」

「ごめん。少しこのままでいさせて……」

「わかった」

 

 幸いなことにドアは自然に閉まってくれたので、他人に見られることはない。

 一之瀬は身体を震わせながら、俺に身を預けた。

 

「……ありがとう。もう大丈夫」

 

 しばらくして、一之瀬がゆっくりと離れた。

 大丈夫と言っているが、大丈夫そうには見えない。

 

「とりあえず部屋にあがってくれ」

「うん」

 

 一之瀬は部屋に入ると、自然な動きでベッドに腰を下ろした。

 俺も一之瀬の隣に腰を下ろし、左手で彼女の右手を握った。

 

「嫌なことでもされたのか……?」

「ううん……」

 

 恐らく南雲パイセンに、一之瀬が成績優秀にも関わらずBクラスになった原因を聞かれたのだろう。

 

「あ、あのね……」

「おう」

「私……その……南雲先輩に……あの……」

「落ち着け、一之瀬」

「あっ」

 

 震えが止まらない一之瀬を優しく抱きしめた。

 

「よくわからないけど言いたいことがあるなら気分を落ち着かせてから言った方がいい。一之瀬が落ち着くまで俺は待つから」

「……あ、ありがとう……」

「何だったら一発するか?」

「しないよっ!」

 

 俺の冗談に突っ込めるようなら大丈夫だろう。

 

「もう……真面目な話をしようと思ってるのに……」

「悪い悪い。もうふざけないから」

「でも私のためだよね」

「ん?」

「私を元気づけようとしてくれたんでしょ?」

「……それはどうかな」

「……好き」

 

 一之瀬が想いを告げながら、俺をぎゅっと抱きしめた。……大きな二つの果実を押しつけながら。

 

「好き……大好き……」

「そ、そうか……」

「うん。……だから上里くんに私の過去を知ってもらいたいの……」

 

 どうやら過去を告白してくれるようだ。

 再び身体を離し、向かい合う俺と一之瀬。

 

「一之瀬の過去……?」

「うん。今日、南雲先輩に呼び出されたでしょ?」

「ああ」

「上里くんの予想通り生徒会に誘われたんだよね私」

 

 それしか生徒会室に一之瀬を呼び出す理由がないからな。

 

「もちろんすぐに断ったよ。私は生徒会より上里くんの方が大切だから」

 

 一之瀬の言葉に、今すぐに押し倒したい気持ちになるが、雰囲気を壊さぬよう必死に衝動を抑える。

 

「南雲先輩は意外な顔をしてた。私は謝ってからすぐに帰ろうとしたんだけど、生徒会室を出る直前に呼び止められたの」

「怒られたのか?」

「……ううん。ただ質問をされただけ」

「質問?」

「うん。……私がBクラスになった理由を」

 

 これも予想通りだ。恐らくなんとか一之瀬を自分のモノにしようと思った南雲パイセンは、一之瀬の弱みを握ろうとしたのだろう。もしかしたら自分の誘いを断った一之瀬に対して怒りを感じていたのかもしれない。

 

「今から言うことは誰にも言ってないこと。もちろん南雲先輩にも言ってないから」

「俺に教えてくれるのか?」

「……本当は知ってほしくない。他の誰よりも上里くんには知ってほしくないっ」

 

 涙を浮かべながら一之瀬が答える。

 一之瀬の気持ちはわかる。誰でも好きな人に自分の過ちを知ってほしくないものだ。

 俺だって一之瀬たちに、転生前は切れ痔だったことは知ってほしくない。

 

「でもそれじゃ駄目だと思った。このままじゃ私……上里くんに甘えてばかりで駄目になるっ!」

 

 個人的には駄目になってもいいんだけど。

 なんならBクラスの学級委員長をやめて、俺に依存しまくって構わないと思っているまである。

 

「だから上里くんには……私のすべてを知ってもらいたい。……いいかな?」

「ああ、聞かせてくれ」

 

 俺がそう言うと、一之瀬は両目を閉じ、静かに呼吸を整える。

 

「私ね――――万引きしたの。それで中学三年生の時、苦しくて半年間学校を休んだ。誰にも相談出来ず自分を責め続けて。ずっと部屋に引きこもってたの」

 

 一之瀬はゆっくりと語り始めた。

 母子家庭で裕福ではないが幸せに暮らしていたこと。特待生で高校に進学するため必死に勉強をしたこと。その結果、中学三年時に生徒会長になったこと。妹の誕生日プレゼントを買うために母親が無理して働いて倒れたこと。妹の笑顔を取り戻すためにヘアクリップを万引きしたこと。すべて原作と同じ内容だ。

 

「……これが私の過去。……幻滅した?」

 

 ここで俺はなんて答えればいいんだろうか。

 原作では綾小路は一之瀬の話を聞くだけだった。しかし俺は本人に直接問われてる。しかも扉越しだった綾小路と違って、一之瀬と向かい合ってる。ここで俺が「俺は扉だ」と言ったら、意味不明すぎる。

 

「いいや、幻滅なんてするわけがないだろ」

 

 とりあえず否定しておく。

 

「でも私犯罪者だよ……? 上里くんは犯罪者の女を抱いてたんだよ……?」

「俺が抱いていたのは一之瀬帆波だ。過去がどうであれ俺はお前を手放す気はない」

「……っ」

 

 一之瀬が俺に何をして欲しいんだ。……もういいや。俺が考えても無駄だわ。そもそもクズの俺に善人な一之瀬の考えを理解しようと思ったのが間違いだったんだ。本人に直接聞こう。

 

「一之瀬、お前は俺に何をして欲しいんだ?」

「……え?」

「許してほしいのか? それとも……断罪して欲しいのか?」

「わ、私は……」

 

 こんなに弱弱しい一之瀬を見るのは初めてだ。

 引きこもってる間も、ずっとそんな顔をして過ごしていたんだろう。

 

「私を……苦しめてほしいっ」

「…………え?」

 

 ちょっと何言ってるかわからない。

 

「私、半年間引きこもってる間ずっと苦しんでた」

「あ、ああ……。半年も苦しんでたんならこれ以上苦しむ必要はないんじゃないか……?」

「ううん、あれは自責の念にかられただけ。……私は上里くんに苦しめられたい―――罰して欲しいの」

「罰か……」

 

 俺にそんな資格はないんだけどな……。

 

「私、みんなを裏切った。家族、友人、先生。でも私を罰してくれたのはお母さんだけだった」

「先生には怒られなかったのか?」

「注意はされたよ。でもそれで終わり。一之瀬だって過ちを犯すことはある。そう言って私を哀れんだだけ」

 

 いい先生じゃないか。俺の担任なんか女子生徒にセクハラして解雇になってたぞ。

 

「友人は?」

「怖くて会ってない。学校に復帰してからはずっと保健室登校だったから……」

「そっか……」

 

 そりゃ半年も学校を休んでたら教室に入りづらいよな。しかも生徒会長の立場で万引きをしたんだから。

 

「馬鹿なことを言ってるのはわかってる。でも上里くんにしか頼めないから……」

「そうか……」

「どうか私利私欲のために万引きを犯した私を罰して下さい」

 

 ……もしかして一之瀬はずっと自分を罰してくれる人間を待っていたのか。

 そういえば処女を奪った時も、少しでも長く痛みを感じていたいと言っていた。

 一之瀬は自分を断罪してくれる人間が現れるのを待っていたんじゃないか。

 

「……わかった」

「ありがとう」

「でも具体的にどう一之瀬を罰すればいいのかわからない」

「そうだよね……」

 

 転生と右手以外は普通の高校生の俺にどう罰せよと言うのだろうか。

 罰というから重たく考えてしまうのか。ならもっと俺たちに合う言葉にすれば……。

 

「だから……俺は一之瀬をお仕置きする」

「お、お仕置き……?」

「ああ。こっちの方がわかりやすいかと思ったんだけど……」

「……うん、そうだね。私にお仕置きをしてくださいっ」

 

 お仕置きなら任せろ。堀北相手に何度もお仕置きプレイをしてきたからな。

 

 

☆☆☆

 

 

「フェラすればいいの……?」

 

 私は上里くんに言われるがままに、全裸で四つん這いになっている。

 上里くんはベッドに腰を下ろして、私の顔におちんぽを近づけている。

 

「違う。一之瀬にはイラマチオしてもらおうと思って」

「それでお仕置きになるの……?」

「苦しいらしいからお仕置きになると思う」

「……わかった。それじゃお願いします」

 

 私は口を開けておちんぽを咥える。

 直後に、彼に後頭部を掴まれた。

 

「んぐぅぅっ! んっ……んむうっ! んぐううぅぅっ!」

 

 いきなり喉の辺りにまでおちんぽを突っ込まれて、私は呼吸もろくに出来なくなってしまった。

 

「んごぉっ! んぐむっ……ぐっ……ぐぶううぅぅっ!」

「限界がきたら言ってくれ」

 

 上里くんは頭をがっちり掴んで、ますます奥までおちんぽをねじ込もうとしてきている。

 

「ぐぅっ……んっ……んぐぅっ……んぐぐっ……!」

 

 息のできない苦しさを感じながら、私はどうにか鼻からの呼吸でぎりぎりの酸素を確保しようと必死になった。

 

「んぐぅっ……んふぅっ……んっ……ふぅぅっ……」

 

 少しでも油断すると、猛烈な嘔吐感ですぐに呼吸がままならなくなってしまう。

 私はイラマチオがこんなに苦しいものだと思わなかった。確かにこれならお仕置きになる。

 

「動かすぞ」

「ぐむっ!?」

 

 がっちり頭を掴まれた状態で、上里くんが自分から腰を動かして、私の口を、喉をおちんぽで突くようにしてきた。

 

「ごもぉっ!? んごっ……んごぉっ……! んぐっ……んぐぐぐぐぅっ!?」

 

 気管が塞がれて、呼吸が途切れがちになる。

 

「ほごっ! おごおおっ! んぐぅぅぅっ……んおおおおおっ!」

 

 口の位中の粘膜を強引なまでに擦りたてられ、痛い。

 

「んぐぐぐっ! んっ……えぉっ……えっ……えげぇっ……!」

 

 喉の奥を突かれて、猛烈な吐き気が襲ってくる。

 急激にいくつもの苦痛に襲われて、私は何がなんだかわからなくなってしまっていた。

 

「ほごぉっ……ほごっ……ごっ……ごぇっ……ええぇっ……」

 

 酸素が足りないせいか、頭がくらくらする。

 

「一之瀬、大丈夫か?」

 

 大丈夫じゃない。

 大丈夫じゃないけど、我慢しないといけない。

 これは私が望んだお仕置きなんだから。

 途中でリタイアすることは許されない。

 

「もぐぅ……っ」

 

 私はおちんぽを奥まで突っ込まれながら、何とか頷いた。

 

「そうか。ならこっちも弄らせてもらうぞ」

「もごおおぉぉぉぉっ!?」

 

 乳首を思いっきり捩られる。

 私はそんな状況でも、口のおちんぽを噛んだりしないようにしていた。

 

「あがっ……ごっ……ごぼっ……ごおおっ……ごっ……」

 

 新たに生じた乳首の痛みに、私は自分でもびっくりするくらいに汚い声を漏らして悶絶してしまう。

 

「むごおぉぉぉっ! むぐっ! むぐぐっ! むぐぅっ!」

 

 窒息しそうになりながら、私は必死にそれに耐える。

 

「んっ……ほぉっ……おごっ……ほぉぉぉっ……」

 

 じわじわと広がる嘔吐感で、脳が痺れていく……。

  

「おごぉっ……おっ……おほっ……おほぉぉぉっ……」

「一之瀬、もしかして気持ちよくなってないか?」

「んぐむっ……!?」

「すごいエロい顔してるぞ?」

 

 そんなはずない。

 だってこれは苦しいことなんだから。

 気持ちいいことなんかじゃないのに……。

 

「気持ちよくなっちゃ駄目だろ」

 

 頭をぎゅっと抑えられて、ますます激しく喉を犯される。

 

「んごっ! ごもっ……ごっ……ふごっ……ふごごっ……!」

 

 私が気持ちよくなってる?

 ぼんやりと、ぼけたような視線で、揺さぶられるようにしながらも、上里くんを見た。

 

「んもぉっ……もごっ! もごぉっ! んごっ……ごぇぇっ……!」

「うぐっ……!」

 

 気持ちよくなってるのは上里くんじゃないの?

 私も気持ちよくなってるの?

 

「ほもごぉっ……!? んっ……んごぉっ! おごっ!」

 

 上里くんがより強く乳首を引っ張りあげた。

 

(な、なんで私……あそこが濡れて……)

 

 太腿をだらだらと伝わって落ちる、自分の愛液の感触。

 上里くんに直接弄ってもらってるわけではないのに、大量の愛液が垂れているのがわかる。

 

「もごっ……ごっ……ごほぉっ……おおっ……おごぉっ……」

 

 私、感じてしまっている。

 勘違いや錯覚なんかじゃない。

 お仕置きなのに、私は気持ちよくなってしまっている。

 

「んぐぐっ! んごっ……ごほぉっ! おごっ……おごごっ……」

「悪い。そろそろ射精()そうだっ」

「ほごっ! ごおっ! ごっ……ごもぉっ! んごおぉぉぉっ!」

 

 私は激しく乱暴になっていく上里くんの動きに、出来るだけ合わせた。

 窒息しないように息を吸い、歯を当てないように気を使って、猛烈な吐き気と苦痛に耐える。

 

「おごごっ! ごもっ! ごももおぉっ! んっ……んげぇっ……! えげぇっ!」

 

 これじゃお仕置きにならない。

 せっかく上里くんが私の要望に応えて、イラマチオをしてくれているのに。

 申し訳ない気持ちが込み上げてくる。

 でもそれ以上に私は気持ちよくなってきてしまって……。

 

 私の思考がますます混濁して、そのまま意識の隙間に落ち込んでしまいそうになってしまった、そのとき……。

 

射精()るっ……!」

「もぶうううううぅぅぅぅぅぅぅっ!?」

 

 口のなかと言わず、喉の奥と言わず、ねっとりと熱い液体で急激に満たされていく。

 

「もごほぉっ! おもっ……おぼおおおおっ!?」

 

 ねっとりとした液体は、完全に私の気管を満たして、わずかな酸素さえ通さなくしてしまっている。

 

「ごっ! ごぶっ……ごぼぼっ……ごぼっ……ごっ……ごぉっ……」

 

 死んじゃう。

 このまま息が吸えなくて死んでしまう。

 ぞっとするような恐怖と、意味の分からない安らかな快感が脳を引っ掻き回していた。

 

「んむびゅうううぅぅぅっ!?」

 

 びゅっと、激しく鼻から白濁した液体が吹き出した。

 

「おぶぶっ! んぶっ……んぶううぅぅぅっ! ふむぶぅぅっ!」

 

 びゅるびゅると、両方の鼻の穴から、どろどろと黄味がかった液体を吹き出していく私。

 

「おほぉっ……ほっ……ほごぉっ……おっ……おぼっ……」

 

 同時に気管に詰まった液体が排出されたことで、かろうじての酸素が流れこんできていた。

 

「大丈夫か?」

 

 口からもおちんぽが抜かれて、ようやくまともに呼吸ができるようになる。

 

「……ぅん……げへっ……えっ……げぇっ……! がっ……かふっ……げえぇぇぇっ!」

 

 喉に、口の中にへばりつく精液を、咳き込んでどうにか吐き出していく。

 いつもなら飲むところだが、今回はそんな余裕はなかった。

 

「ぐっ……うううぅっ……。んぐっ……じゅるっ……じゅるるっ……」

 

 鼻に詰まった分は、どうあっても出て行く気配がないので、仕方なくそのまま、鼻をすするようにして吸い込んだ。

 

「うえぇぇっ……えげっ……げへっ……えへぇっ!」

「よく頑張ったな」

 

 彼が私の頭を優しく撫でる。

 私は彼に頭を撫でてもらえるほど頑張ったんだろうか。

 お仕置きなのに気持ちよくなってしまった私にそんな資格はあるの?

 

 

☆☆☆

 

 

「よく頑張ったな」

 

 俺はイラマチオに耐えた一之瀬の頭を優しく撫でた。

 途中一之瀬が気持ちよくなっていたが、右手で触ったせいなので仕方ない。これで十分お仕置きになっただろう。

 

「落ち着いたらご褒美あげるからな」

「……だ、だめ……」

「何が駄目なんだ?」

 

 息を荒くしながら、一之瀬が俺を見上げてきた。

 

「だ、駄目だよ……。私……気持ちよくなっちゃった……。上里くんが、お仕置きしてくれてるのに……」

「それはだな……」

 

 発情送り(ハートリジェクター)のせいなんだ。だから一之瀬は悪くない。

 

「だから私にご褒美をもらう資格はない」

「……わかった」

 

 一之瀬の真面目な性格を甘く見ていた。

 俺にお仕置きをされてるのに、気持ちよくなってしまった自分が許せないんだろう。

 本当に一之瀬は損な性格をしてる。

 

「それじゃ追加でお仕置きをしてやる」

「……うん」

 

 追加のお仕置き。

 発情してしまっている一之瀬に一番効くお仕置きは……。

 

「部屋に戻るんだ」

「……………………え?」

「今日は一之瀬を抱かない。これがお仕置きだ」

 

 発情させて放置する。これ以上のお仕置きはないだろう。

 

「ま、待って……。そんなのお仕置きにならないよっ!?」

「いや、なる。……だって一之瀬は俺のちんぽが欲しくてたまらなくなってるだろ?」

「……っ」

 

 否定しても無駄だ。発情送り(ハートリジェクター)はセックスをしないと解除されないのだ。

 

「そ、それは……」

「マゾな一之瀬にこれ以上苦痛を与えても、気持ちよくなるだけだ」

「そんなことないよっ!」

「ある。実際、イラマチオされてあそこを濡らしていただろ」

「あぁぁ……」

 

 事実を言われて、急激に頬を紅潮させる一之瀬。

 自分の性癖を明らかにされたことに、羞恥心で一杯になっていることだろう。

 

「だから今日は帰るんだ」

「……わかった」

 

 一之瀬はゆっくり立ち上がり、制服を着始める。

 きっと一之瀬の心は色んな感情でぐちゃぐちゃになっているはずだ。

 その状態で、発情送り(ハートリジェクター)にどれくらい耐えられるか見ものだな。

 

「それじゃ帰るね」

「ああ」

 

 一之瀬は寂し気な表情をしながら、俺の部屋を後にした。

 

(まだ午前11時か。夜まで我慢したらいい方だな)

 

 すっかりセックスの虜になってしまった一之瀬。

 恐らくまずはオナニーで身体の疼きを抑えようとするだろう。

 それでも疼きは収まらず、逆にそれは増すばかり。

 結局折れて俺の部屋に来るはずだ。

 

「あっ、昼飯作ってもらうの忘れた……」

 

 失敗した。今日は一之瀬が昼食と夕食を作ってくれると思ったから、珍しく自分で食材買ってたのに。

 仕方ないので俺はカップラーメンを食べることにした。

 久しぶりに食べるそれはとても美味しかった。

 

 

☆☆☆

 

 

「あんっ、あんっ、んっ、あ……っ、あぁ……っ! は、入ってるぅ……上里くんのおちんぽが入ってるぅぅ~~っ!」

「ああ、一之瀬のまんこ、よっぽど俺のちんぽが待ち遠しかったんだな」

 

 俺は一之瀬をベランダのガラス戸に手を突かせ、立ちバックの状態で挿入している。

 窓には快感を貪っている一之瀬の表情が映っている。

 

 一之瀬が俺の部屋に戻ってきたのは日付が変わる直前だった。

 相当我慢していたのだろう。一之瀬は制服姿のままで、下着を穿いてるにも関わらず、愛液を大量に垂らしながら部屋にやって来た。

 そんな一之瀬の顔は、快楽に溺れた牝そのものだった。

 

「んぅ、だ、だってぇ……すごく、すごく我慢したんだよ……。上里くんのおちんぽが欲しいのずっと我慢してたのぉ……っ!」

「一日も我慢してないだろ。それじゃお仕置きにならないな」

「そんなぁ……。わたし、わたしぃ……っ」

「冗談だよ。よく我慢したな」

「うんっ……。だから気持ちよくしてぇ……ひゃんっ!」

 

 一之瀬の尻を両手で掴み、リズムよくピストンをするたび、愛液がびちゃびちゃと音を立てて床に吹きこぼれる。

 

「はっ、はっ、ぁあっ! ま、窓ガラスがぁ……おっぱいの形に跡が残ってるよぉ……、んんううぅぅっ!」

 

 確かに胸を押しつけられたガラスが、一之瀬の熱で曇り、胸の形をくっきりと色濃く残す。

 

「ね、ねぇ……誰かに見られたりしないかなぁ……?」

「もう0時過ぎてるんだ。それにここは四階だし大丈夫だろ」

 

 不安げな表情をしながら振り向く一之瀬に答える。

 

「そ、そうだよね。ならエッチに集中していいよね……? んんぅう~~っ! あ、ぁああっ!」

「そうだ。一之瀬は気持ちよくなってればいいんだ」

「んはぁんっ! 窓ガラスぅう……冷たくて、気持ちよくて……んぅ、ぁあ、いひゃぁぁっ!」

 

 無機質な無明色のガラスが、一之瀬の吐息と熱で、どんどん白く変色していく様は、見ていてすごく興奮する。

 

「一之瀬、上の口もすごく熱くなってるな」

「んふぅうう……っ! んじゅ……んぅ……んふぅ……!」

 

 口の中に手を突っ込み、熱くなった舌を掴みだす。

 

「んふぅっ、んぅ……んふぅ、ふぅ……んんぅ……んむぅ……んぅ……!」

 

 舌を引っ張りだされ、涎をだらだらと垂らし、情けないほど火照った顔で一之瀬が何かを喋ろうと口を動かす。

 

「何言ってるかわからないぞ」

「んふぅ……! んひゃう……んぐっ、んふぅ……ふぅ……んぅ……!」

 

 最初は何かを喋ろうとしていた一之瀬だったが、すぐに諦めて、好きなように口の中を弄らせてくれる。

 

「舌の表面、ちょっとザラザラしてるな。膣内と同じように熱くて、ヌメヌメしてるぞ?」

 

 緩やかなピストンで、膣ヒダと舌の感触を確かめながら、ひとつひとつ秘所と舌の違いを確認していく。

 

「んっ、んぅ……! んぢゅっ、じゅぷっ、じゅぢゅ! んぅ、んっ、んぢゅるっ!」

 

 指を喉の奥まで突っ込む。

 イラマチオと比べれば苦しくないだろう。

 

「んぐふうぅっ!? んぅう……っ! んぐぅ、んふぅ! んぅううっ!」

 

 喉の奥でぶら下がる喉ちんこが振るえるたび、指先に触れて、こそばゆい。

 喉奥を弄るたびに、膣壁が締まっていく。一之瀬は喉奥が新たな性感帯になってしまったようだ。

 俺はさらに指を奥へと進めた。

 

「んふぅうっ! んぅぅ~~~! んぐ、んぐぅう! んぢゅっ! ぢゅぽっ、ぢゅぷぅ……んふぉお! ~~~っ!!」

 

 獣のような、声にならない声で一之瀬が鳴き、激しい痙攣と同時に大量の潮を吹き出す。

 

「んぶほおおぉぉぉぉっ! んぼぉ……んぐぅ……ふぉ……んぅう……」

「イったのか? やっぱり奥の方が感じるんだな。それじゃ……」

「んんぅうううっ……!?」

 

 舌を肉棒に見立てて、舌の根を掴んだ指を激しく擦る。

 

「んはっ、んっ、ふぅ、じゅるっ、んふぅぅ~~~~!」

 

 指の早さにつられるように、どんどん腰の動きも早く、力強いものになっていく。

 

「んじゅるぅう……! んふぅ、んぢゅぅ、んぢゅぷぅ、じゅぽっ、じゅるぅ!」

 

 舌を擦る指にも自然と力が入り、俺は一之瀬の持つ二つの秘所の感触に快感を募らせた。

 

「うぅぅっ……! もう射精()るぞっ!」

「んぢゅっ! んふぅ、ぢゅぼっ、ちゅぽっ、ん……ぐふぅううっ! んふぉ! んふぅ! んふぉお~~~っ!」

「うおぉっ!!」

「んぼおおぉぉぉぉっ! んんふぅううぅぅぅ! んんぅううっ!」

 

 抜きだした肉棒から勢いよく噴出された精液が、一之瀬の制服や後ろ髪、窓ガラスまで飛び散った。

 

「ぷぁっ! はぁ……はぁ……、はぁ……、ぁ……ぁあ……っ」

 

 一之瀬がずっと待ちわびていた精液を浴びて、絶頂の快感に浸る。

 

「ま、窓ガラスぅ……涎と……精液で汚しちゃったね……」

 

 窓ガラスに乳房の形をくっきりと残した跡を、涎と精液が垂れ、形を崩していく。

 

「そうだな。休憩するか?」

「しない……。もっとセックスするぅ……」

 

 一之瀬は振り返り、俺に抱きつきながら、甘えた声でおねだりする。

 

「もう制服脱いでいい……?」

「まだ駄目だ」

「なんで……。直接おっぱい弄って欲しいのに……」

 

 一之瀬は不満げな表情を浮かべながら、乳房を押し付けてくる。

 

「もう夏休みだろ? もっと一之瀬の制服を精液で汚したいんだ」

「夏休みだけど……旅行もあるんだよ……?」

「……そうだった」

 

 一之瀬の制服を汚したい欲望にまみれて、旅行のことを忘れてしまっていた。

 

「もう一着あるからいいけど……」

「それじゃ問題ないな!」

「きゃっ!」

 

 一之瀬を抱きかかえ、ベッドに下ろす。

 そして両足を広げさせ、愛液まみれの陰部に挿入する。

 

「あひゃあぁああああああぁっ!」

「今日は精液まみれにするからな」

「そ、そんなぁ……膣内に出してほしいのにぃ……」

 

 宣言通り俺は一之瀬を精液まみれにした。

 しかし七回戦で、顔射をしたところ、一之瀬の目に精液が入ってしまい、目が開けられない状態になってしまった。

 一之瀬に文句を言われたので、実はこれが本当のお仕置きだったと言ったところ、怒られてしまった。




次回は堀北か星之宮先生!


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23話 星之宮知恵と性交

とうとう星之宮先生の出番です!


 七月下旬。俺は夏休みにも関わらず図書室に足を運んでいた。

 目的は小説を借りるためだ。転生前に興味があったラノベをほぼ読みつくしてしまったので、一般小説を読んでみようと思い、汗をかきながら図書室まで来たわけだ。

 国立の学校だけあって、図書室には新刊も置かれていた。

 純文学は敷居が高そうなので、俺は適当に映画化されている有名タイトルの本を何冊か借りることにした。

 

(すぐに寮に戻るのは疲れるからここで一冊読むとするか)

 

 夏休みということもあり、図書室には司書と生徒が数人しかいなかった。

 その数人の生徒に俺がセックスはしたいけど、関わりたくない人物がいる。

 椎名ひより。

 1年Cクラスの生徒で読書大好きな美少女だ。

 もし椎名がCクラスの生徒でなければ、一学期のうちに図書室に通って、フラグを立てて、今ごろ抱いていたと思う。

 

(椎名の運動神経のなさと協調性のなさなら、Dクラスでもおかしくないと思うんだけどな)

 

 椎名はこの世界ではどのような立ち位置なのだろうか。

 原作ではクラス同士の争いには参加せずに、龍園に優遇されており、Cクラスでは異端な存在だった。

 しかし龍園がフェードアウトしてからは、Cクラスの新たなリーダーとして頑張っていた。

 読者が知らないところで、椎名ひよりも成長して、コミュニケーション能力を向上させていたのだろう。

 

(この世界の龍園は原作より容赦ないからな)

 

 原作では堀北と綾小路に接触してきたが、堀北はイベントに全く関わっていないので、龍園に目をつけられていない。

 無人島試験でもリーダーに選ばせなければ、龍園が堀北に興味を持つことはないだろう。

 だが櫛田が堀北を退学にさせるつもりなら、早ければ船上試験で接触してくる可能性がある。

 もしそうなったら平田を隠れ蓑にして、原作知識を活かしながら暗躍するつもりだ。

 

「……っ」

 

 物思いにふけてると、強烈な視線を感じた。

 恐る恐る視線を辿ると、椎名が俺を見つめていた。

 椎名を見てしまったため、彼女と目が合う。

 

(超可愛いんですけど)

 

 眠そうな垂れた目がたまらない。

 もし椎名が快楽に溺れたら、どんな顔を見せてくれるんだろう。

 堀北、佐倉、一之瀬とタイプが違う美少女の淫らな姿を想像してしまう。

 

(いかんいかん。ここで接触してしまっては、俺が龍園に絡まれる可能性が高くなる)

 

 なんとか邪気退散をして、心と息子を落ち着かせる。

 椎名に手を出すのは、綾小路が龍園を倒してからにしよう。

 原作だと龍園がCクラスのリーダーを降りたことは、すぐに広まっていたため、情報収集しなくてもわかるだろう。

 

(でもこの世界でも綾小路は本気を出してくれるのだろうか)

 

 綾小路が本気を出すには、二人の重要人物がいる。

 茶柱先生と軽井沢恵だ。

 なので俺はこの二人には手を出すつもりはない。

 綾小路が本気を出すかどうかは、無人島での彼の動きを見ればわかるだろう。

 原作では堀北を隠れ蓑にしていたが、この世界では誰が犠牲になるんだろうな。

 俺だったらどうしよう……。

 

(とりあえずなるようになれだな)

 

 いつの間にか椎名が視界からいなくなっていた。

 とりあえず今回は椎名に絡まれることは免れたようだ。

 次からは本を借りたらすぐに寮に戻ろう。そうすればこれからも椎名に絡まれることもないだろう。

 

(それより借りた本を読むか)

 

 俺はそのまま二時間読書に集中した。

 初めてラノベ以外の本を読んだが、思ったより読みやすく、面白かった。

 これならお金をかけずに時間を潰せそうだ。

 

 借りた本を鞄にしまい、図書室を後にする。

 

(もう11時半か。帰りにファミレスにでも寄るか)

 

 今日は珍しく予定が入っていない。

 堀北は生理。佐倉も生理。一之瀬はクラスメイトと遊んでいる。

 堀北には生理中でもセックスできるようにアナルを開発したが、今日はやめておいた。

 理由は堀北の身体の傷を癒すためだ。

 俺と堀北のセックスはいつも荒々しくなってしまう。そのため俺が興奮しすぎて、爪を立てながらピストンしてしまうのだ。

 なので堀北の身体には引っ掻き傷が絶えない。特に酷いのが乳房とお尻だ。

 最初は申し訳なく思っていたが、引っ掻き傷が出来ると堀北が喜ぶので、今は遠慮なく爪を立てて行為に及んでいる。

 そんなどうしようもないマゾの堀北の傷を癒す理由。

 それは無人島試験と船上試験が近いからだ。

 俺はこの二つの試験で目標をたてている。

 それは堀北と一之瀬の水着姿を見ることだ。ちなみに佐倉は何度もビキニを着てもらっているし、彼女が水着になったら、大変なことになりそうなので、遠慮してもらうことになっている。

 堀北と一之瀬はスクール水着姿は見たことがあるが、それ以外の水着姿を見たことがないので、ぜひ今回の試験で拝ませて頂きたい。

 そのため試験が始まる前に、堀北、一之瀬と水着を購入するために、お出かけをすることになっている。もちろん別々にだけれど。

 

(水着買ったらそのまま発情させてエッチしようかな)

 

 そんな邪な考えをしていると、いきなり肩を叩かれた。

 

「うわっ!?」

「きゃっ」

 

 驚いて振り向くと、そこには俺と同じく驚いた顔をする星之宮先生の姿があった。

 

「な、なんだ。星之宮先生か……」

「も、もう……。大声出さないでよぉ。驚かせるつもりが、私が驚いちゃったじゃない~」

「すみません」

 

 俺を驚かせるつもりだったって、どう驚かせようと思ったんだろう。

 

「夏休みなのに学校に来ちゃってどうしたの?」

「図書室に本を借りに来たんです」

「なるほど~。上里くんって文学少年だったのね」

「そこそこ」

 

 ラノベ以外の小説を読んだのは今日が初めてなんですけどね。

 

「意外ねぇ。今から帰り?」

「はい。先生は土曜なのに出勤なんですか?」

「そうよ。今から帰るところだから、よかったら一緒に帰らない?」

「……生徒と一緒に帰ってもいいんですか?」

「一緒に帰るくらいなら大丈夫よ。サエちゃんに知られたら怒られそうだけどね~」

「怒られるのは星之宮先生だけそうなので、一緒に帰りますか」

「そこは上里くんも一緒に怒られてよ~」

 

 相変わらずこの先生は距離が近い。

 そしていい匂いがする。

 一緒に帰ることになった俺と星之宮先生だが、下駄箱が違う場所にあるため、星之宮先生の靴を取りに行ってから、生徒用の玄関から校舎から出ることにした。

 

「しかし今日も暑いわね~」

「ですね。こんな暑い日は星之宮先生みたいな美人とプールで水浴びしたいです」

「嬉しいこと言ってくれるわね~。でも私より一之瀬さんと水浴びしたいんじゃない?」

「先生とも水浴びしたいですよ」

「ふ~ん。……それと佐倉さんだったかしら~」

 

 やはり学校側は佐倉がグラビアアイドルの雫だと知っていたか。

 

「情報が早いですね」

「みんな噂してたからね~。雫ちゃんが上里くんとデートしてたって」

 

 それは俺も知っている。クラスメイトから問い合わせの連絡が殺到したからね。

 試験が始まったらさらに追及されそうだ……。

 

「それで上里くんはどっちが本命なのかしら?」

「……そこはノーコメントで」

「ノーコメントね……。あまり一之瀬さんを傷つけないでほしいんだけどね~」

「青春に傷は付き物なので」

「そこは、絶対傷つけませんとか言ってほしいところなんだけどな~」

 

 だってすでに物理的に傷物にしてしまったし。

 

「出来ない約束はしないタイプなんで」

「……そう。まぁ本人たちが幸せそうなら、私はいいんだけど」

「先生は幸せですか……?」

「うーん、どうだろう。よくわからないのよね……」

「幸せは人それぞれですしね」

 

 とりあえず俺が幸せなのは間違いない。

 だって美少女三人とセックス三昧の日々を送ってるんだもの。

 

「あらら。けっこうカッコいいこと言うじゃな~い!」

 

 俺の発言が気に入ったらしく、星之宮先生が腕に抱きついてきた。

 

「ちょっ……。先生が生徒に抱きついていいんですか?」

「ここは監視カメラもないから大丈夫よ。人通りも少ないしね~」

「はぁ……。まぁ俺は先生みたいな美人に抱きつかれるのは嬉しいからいいんですけど」

「むぅ」

 

 今度は頬を膨らませて不満げな表情を見せる。

 

「普通ならここは慌てるところじゃない? 年上の美人に抱きつかれてるのに……」

 

 この人自分で美人って言ってるよ。事実だからいいけど……。

 

「抱きつかれる程度じゃ慌てないですよ」

「ぶぅ。面白くな~いっ!」

 

 ほんとにこの人アラサーなのか。

 言動がJKみたいなんだが。

 

「このこのっ!」

「あ、ちょっとっ!?」

 

 やってしまった。

 星之宮先生が俺の右手を恋人繋ぎで握ってきた。

 つまり―――発情送り(ハートリジェクター)が発動してしまった。

 

「……」

 

 直後に、沈黙した星之宮先生の顔を見ると、赤面はしていなかった。

 内股も擦りつけていない。

 大人なので発情しても、余裕があるのだろうか。

 

「か、上里くん。ちょっといい?」

「何ですか?」

「あ、あのね……ううん、やっぱり何でもないわ」

「……そうですか」

 

 恐らく必死に身体の疼きを抑えているのだろう。

 徐々に星之宮先生の頬が紅潮してきた。

 やはり発情送り(ハートリジェクター)は強力だ。

 

「それじゃ俺はあっちなんで」

 

 発情送り(ハートリジェクター)が発動してから10分。

 学生寮と職員寮の別れ道に着いた。

 俺が学生寮を指差して、歩き出そうとした瞬間、星之宮先生が俺の腕を掴んだ。

 

「ま、待ってくれる……?」

「はぁ」

「……か、上里くんにお願いがあるんだけど……」

「なんですか?」

 

 まさかストレートにセックスをおねだりするのだろうか。

 俺はドキドキしながら星之宮先生の回答を待った。

 

「え、えっとねぇ……実は私の部屋にGが出るんだけど……よかったら退治してくれない?」

「生徒が先生の部屋に入ってもいいんですか?」

「さすがにそれはまずいのよねぇ」

「でしょうね」

「だから……変装してきてくれない?」

 

 星之宮先生はなんとか俺を部屋に招き入れたいらしい。

 G退治も口実に過ぎない。

 いつの間にか星之宮先生は内股を擦り始めていた。

 

「……いいですよ」

「ほ、本当にいいの……?」

「はい。それじゃ私服に着替えてきますね。先生はどうします?」

「職員寮の玄関ホールで待ってるわ。それでいい?」

「はい」

 

 俺は発情した星之宮先生と一旦別れて寮に戻った。

 予定外だったが、発情させてしまったので、このまま抱くしかない。

 それに上手くいけば星之宮先生から情報が手に入るかもしれない。

 

 

☆☆☆

 

 

(散らかり放題だな……)

 

 星之宮先生と一旦別れてから30分後。俺は変装した状態で星之宮先生の部屋に訪れていた。

 寮に帰った俺は私服とPC用眼鏡を鞄に入れて、制服のまま自室を後にし、星之宮先生の部屋には直行せずに、公衆トイレで着替え、眼鏡をかけてからやって来た。ちなみに職員寮には監視カメラは設置されていなかった。

 

「散らかっててごめんね」

「そうですね」

 

 部屋には服やごみがあちこちに置かれている。足の踏み場もない状態だ。

 原作だと熱しやすく冷めやすい性格で、彼氏とすぐ別れるみたいなことを言っていたが、これが原因で星之宮先生が振られてるんじゃないかと疑ってしまう。

 けれど俺はそんな星之宮先生に親近感が湧いていた。なぜなら転生前の俺の部屋も同じような状態だったからだ。

 現在は堀北たちが部屋を定期的に掃除をしてくれるので、綺麗な状態になっているが、堀北たちが掃除してくれなければ、星之宮先生の部屋と同じ状態になっていたと思う。

 

「それでGはどこにいるんですか?」

「そんなの嘘に決まってるじゃない」

「俺を騙したんですか?」

「いやね~。上里くんは嘘だと分かってて来てくれたんでしょ?」

 

 星之宮先生はそう言うと、俺に抱きついてきた。

 

「……そうですね。ただ生徒に手を出すのはどうかと思うんですけど」

「そんなの言われなくてもわかってるわよ……。でもしょうがないじゃない。上里くんとセックスがしたいと思っちゃったんだから」

 

 胸をこれでもかというくらい押し付けてくる。

 そんな星之宮先生の顔を見ると、いやらしい牝の表情をしていた。

 

「言っておくけど、生徒に手を出すのは今回が初めてなんだからね」

「本当ですか?」

「本当よぉ……。今までもいいなって思う子はいたけど、相手は生徒だからって我慢してたんだから……」

「今回は我慢できなかったと?」

 

 俺の問いかけに、涎を垂らしながら頷く星之宮先生。

 

「君のことは前からいいと思ってたのよ?」

「そうなんですか?」

 

 まさか目をつけられていたとは思わなかった。

 もしかして一之瀬のためではなく、単純に俺に絡みたかっただけだったのか。

 

「そうよ。上里くんも私のこと美人だって言ってくれたわよね?」

「そうですね」

「だったら……いいでしょ? たまには年上のお姉さんを味わってみない?」

「それじゃ……遠慮なく頂きます」

 

 俺は星之宮先生の腰に手を回し抱き寄せた。

 そして牝の表情をしている彼女に口づけをした。

 

「んんんっ……」

 

 同時に、もう片方の手を星之宮先生の服に滑り込ませて、少し強いくらいに膨らみを揉みしだいた。

 

「んぅぅっ!? んんっ、んんん~~っ! ぷはっ……」

 

 息苦しかったのか、星之宮先生が俺の力から逃れて唇を外す。

 

「荒っぽいわね」

「嫌でしたか?」

「嫌じゃな……ひゃぅんっ!? おっぱい、そんなにっ……んんっ!」

 

 星之宮先生の回答を聞き終えずに、胸を愛撫する。

 

「先生って結構胸あるんですね」

「わ、私……着やせするタイプだから……はぁんっ!?」

 

 感触からして堀北よりは大きいと思う。

 しばらく唇を貪りながら、胸を愛撫していると星之宮先生が提案してきた。

 

「ね、ねぇ。暑いし、お互い服を脱がない……?」

「そうですね」

 

 一旦身体を離し、お互いに服を脱いでいく。

 星之宮先生の身体は綺麗の一言だった。肌が透き通るように美しく、乳房もその身体に最適な大きさであるように見える。

 

「……ぇ? ……え?」

 

 星之宮先生が俺の下半身を見て驚いている。

 

「お、大きいわね……」

「そうですかね」

「ええ。私が出会ってきた男の誰よりも大きいわ」

 

 なんだかおら自信がついたぞ。

 

「それじゃ再開しましょうか」

「きゃっ」

 

 星之宮先生を優しく押し倒す。

 

「もう……先生も女の子なんだから優しくしてよね?」

「了解です」

 

 正直、女の子って年じゃないと思うが言わないでおいた。

 俺は胸にしゃぶりつき、柔らかな秘所に右手で優しく触れる。

 

「んっふ、んく……ぁあ、そんな、がっつきすぎよぉ……んぅっ」

「それだけ先生が魅力的ってことですよ」

「そ、そう……ひぁぁっ!」

 

 背中から回した手で、左の乳房を円を描くように揉む。

 途端に漏れた甘い声に、さらに劣情がかきたてられた。

 

「んんぅっ……! あぅ、くぅ、ぁあはぁっ……!」

 

 優しく乳輪と乳首を口の中に含む。

 俺はただしたいように、まだやや柔らかい乳首を舌で転がしながら吸いたてた。

 

「んく、んぅう……ふぁ、これぇ……んひぅ、んくぅうっ!」

 

 口の中で乳首が徐々に硬くなっていく。

 

「こんなぁ、されぇ……たら……ぁあ、ひゃぁああっ……!」

 

 初めて聞く、可愛らしい声が星之宮先生の口から漏れた。

 

「あっ、んぁっ……んぅうう……んひぃ、ひゃぁっ、ぁあっはぁああっ……」

「じゅる……ふぅ……先生、けっこう可愛い反応しますね」

「そ、んなことぉ……んふぅっ……! んふぁ、っく、ぁ、んんぅ……!」

 

 優しく割れ目をなぞるだけだった指を、既に濡れている入口の方まで下げる。

 

「ぁああ……っ! んぅ、そ、そこぉ……! ひぁあ……っ!」

 

 中指にたっぷりと愛液をまぶしながら、上下に入口とクリトリスを擦っていく。

 もう十分濡れているが、中に入れるのはもう少し焦らしてからにしよう。

 

「ま、って……ちょっとで、いいから、待ってぇ……あ、はぁあ、ぁあっふんぅううっ」

「待ちません……ちゅぅっ」

「んんんっ、はぁぁあん……っ! だめぇ、おっぱい、感じすぎちゃうのぉ……っ!」

 

 いやいやと首を振りながらも、本気で暴れたりせず、甘ったるい声を漏らし続ける。

 

「しびれ、てぇ……からだぁ、しびれちゃう、からぁ……あはぁあ……んんぅうう……!」

「気持ちよくなってる証拠でしょ?」

「あ、っひゃ、ぁあはぁああ……っ!?」

 

 ずぶりと、膣内に中指を侵入させる。

 愛液で溢れている膣内は、やや緩んだ状態で指を受け入れ、侵入するとすぐにねっとりと絡みついてきた。

 柔らかく、弾力がある膣壁を強く押し上げるようにしながら、ゆっくりと擦りたてる。

 

「んんひぁああ……っ! あ、っふぅ、んぅう……んふぁ、はひぃぃんっ!」

 

 漏れ出る愛液の量がどんどん増えていく。

 

「すごぉ、いい……! ぜんぶぅ、気持ちいいとこぉ、触られてぇ……あああぁぁっ!」

 

 愛液まみれの指でクリトリスも刺激していく。

 きゅうきゅうと締めつけてくる膣壁が、もうそろそろ絶頂を迎えると訴えかけてきた。

 

「ああぅ、う、もう、だめぇ……んぅう、いっちゃ……んんぅっ!」

 

 ぎゅっと、乳房を俺の顔面に押しつけるようにしながら抱きついてくる。

 それに、Gスポットを強く指先で押し込むように擦りあげた。

 

「っひぅううっ!? ぁ、そこ、そこぉ……んひゃぁ、あ、っはぁあ……っ!」

「いいですよ、イってください、先生!」

「んひぅう、いい、っひ、ぃ、っくぅんぅううっ……!」

 

 絶頂に膣壁が指を締めつけて、さらさらの愛液が一気に溢れ出す。

 俺に抱きつく星之宮先生は、甘い喘ぎを漏らし続けていた。

 

「ふぁ、はぁぅ……ああぅ……上里くんの、手で、イっちゃったぁ……あんっ」

「イっちゃいましたね」

「きもち、いいぃ……、んぁっ……ぅぁああ……」

 

 俺は満足そうな表情の星之宮先生を見下ろす。……そして、再び愛撫を始めた。

 

「ひぁああっ!? だ、めぇ……だめだってばぁ……!」

「何が駄目なんです?」

「おまんこ、イった、ばかりだからぁ……っくぅん……んんぅうっ、だめぇっ!」

 

 星之宮先生の言葉を無視して、さらに責めを激しくしていく。

 乳房を吸い、反対側を衝動に任せて揉みしだき、先端を押し潰す。

 膣内に指を挿入したまま、斜め上にひっかけ、引くようにクリトリスと一緒に刺激する。

 

「んふくぅっ!? んぅうっ、あぁあ……んぅうぁあ……やぁ、んんぅっ!」

 

 星之宮先生はがくがくと足を震わせ、伸ばしたり曲げたりする。

 されるがままに俺の手で感じてくれている星之宮先生が、可愛く思えてしまう。

 

「ふ、っぐぅ、んぅ、ひゃぁ、はぁああ―――っ!?」

 

 ぐちゃぐちゃとわざと大きな音を立てながら膣内をかき混ぜる。

 星之宮先生の嬌声はどんどん大きくなっていき、そして……。

 

「っひ、っぐ、いぐ、いぐ、いっぐぅぅぅうううぅぅぅっ!」

 

 二度目の絶頂を迎えた。

 一度目より気持ちがいいのか、溢れ出る愛液の量が多い。

 

「あぁあ……お、おまんこぉ……びくびくってぇ……あひぃ……すごぉ……」

 

 星之宮先生は絶頂のなかで、とろとろに蕩けていた。

 完全に牝と言っていいその表情に、ペニスがびくりと大きく跳ねる。

 

「んひゃぁあ……あ、上里くんの、指ぃ……」

 

 ずるりと膣から指を引き抜く。

 星之宮先生に対する征服欲を抑えきれず、俺は彼女を転がしうつ伏せにさせた。

 

「う、後ろからするのぉ……?」

「はい」

「まぁバック好きだからいいけどねぇ……。それじゃ挿入()れて?」

「はい、挿入()れますよ」

 

 一気にペニスを根元まで挿入する。

 

「んんぅっふぁああああっ!?」

 

 さっきまで指にからみついていた膣壁が、本来入るべきものが来て、悦ぶようにきつくペニスに抱きついてきた。

 その熱さとぬめった感触に、ぶるりと背筋が震える。

 

「あああふぅうぁああ……。ふ、太いぃ……太すぎるわよぉ……」

 

 星之宮先生が若干苦しそうな顔をしているが気のせいだろう。

 経験豊富な彼女のことだ。俺を喜ばせようとしてくれているのかもしれない。

 

「動きますね」

「ま、まっ―――ひぃぁぁああぁああっ!?」

 

 先生の気遣いに感謝しながら、ゆっくりと腰を動かす。

 抜くときはゆっくり、そして押し込むときは……。

 

「んんひぅううううっ!? うう、ぁああ……なかぁ、ぁ、ううぁああ……んんぅうっ」

 

 バックからというのを活かして、斜め上から子宮を押し潰すように、体重をかけて挿しこむ。

 

「つぶ、れるぅ……! んぐぅ……んおぉ……ひゃぅんぁああっ!?」

「まだまだ……これからですよ、先生」

「っく、ぅ、んんぅうっふぁああ……!?」

 

 押し込むときの勢いの良さを忘れずに、しっかりと、星之宮先生が気持ちよくなれるようにピストンをし続ける。

 

「っひ、ぁ、イっちゃ、ぁ、きちゃぁ……あ、ああああぅうう……っ!」

 

 ぶるりと背中を震わせて、膣壁が一瞬だがきゅうっと締まる。

 ペニスから快感で、イったのがわかった。

 

「ちゃんと気持ちよくなってるみたいですね」

「あ、あ、ぅぁあ……っふ、ぅ、ふぁぁああっ……!」

「ペース上げますね」

「ふひぃぃっ!?」

 

 テンポよく、何度も小さな絶頂を迎える膣内を突き上げていく。

 

「ふぁっ、あぁっ、はぁああんっ! は、はげしぃ……んひぃぃっ!?」

 

 しっかりと尻を掴み、腕を引き、勢いよく腰を打ちつける。

 そして星之宮先生の表情が徐々に変わってきた。

 さっきよりももっと、だらしなくって、エッチな顔になっている。

 

「ぁ、っはぁあう、んぅ、っくんぅぅ……んひぁあ……あ、ふぁあ……」

「生徒の前でだらしない顔してますね、先生」

「い、いわないれぇ……うぁう、んんぅうっ!」

「そんなに気持ちいいんですか?」

「んんぅ……いい、ちんぽ、きもちぃいい……っ!」

 

 淫らな牝教師が嬌声を上げ続ける。

 

「ちんぽぉ……もっと、もっとしてぇ……おく、おくにほしいのぉ……っふぁ、ぁあううあっ!」

「いいですよっ!」

「んんぅ、っふぁあああっ!?」

 

 おねだりに、たまらず腰の動きを激しくする。

 しっかりと子宮の奥に届けるために、入口をほぐすように、色んな角度から何度も突く。

 

「ふぁ、んんぅ、あひぃっ! はげ、しぃ……ぁああんっ!」

「くっ……!」

 

 先端が吸われるような感覚がして、強い快感が全身を襲う。

 ほぐれた子宮口が、まるでペニスの先端に吸いついてきているような、そんな感覚だ。

 それにたまらず、積み重ねられた快感が一気に爆発まで追いやられる。

 

「んぅうううっ!? ぁああぅ、っく、うぁ、あぁはぁあ……!」

「先生っ!」

「おまんこ、おく、精液ぃ……っ! 出してぇっ! ぁああああっ!」

 

 星之宮先生は貪欲に腰を擦りつけ、精液を自分の膣内に受け入れようとしてくれる。

 その姿がまた興奮を誘って、精液がペニスの根元を膨らますような感覚を感じる。

 

射精()しますっ!」

「出してぇ……っ! 上里くんの精液ぃ……注ぎこんでぇっ!」

 

 最後の一突きを、ほぐれた子宮口に勢いよく突き刺す。

 

「んんぅっくぅ、うぁ、はぁ、んんぁぁああぁぁっ!」

 

 歓喜の声をあげる星之宮先生の膣内へと、勢いよく精子を発射する。

 

「ひぅ、ふぁあう……んぅうう……っく、あはぁ……」

「やべぇっ!」

 

 ぐねぐねとうごめき締まる膣内に、精液が搾り取られていく。

 

「んん……たぷたぷ……お腹。あついわぁ……」

 

 やがて精液が入口から漏れ出すくらいまで注ぎ終えると、互いにため息を吐いた。

 

「もぅ……凄すぎよぉ……」

「そうですか?」

「自覚ないの……?」

 

 だって他の人のセックス見たことないからわからない。

 確かに性欲は強い方だと思うけど……。

 そう思ったらまた元気になってきてしまった。

 

「……先生、一発じゃ満足出来ないんで……いいですかね?」

「…………え?」

「駄目ですか?」

 

 やっぱりアラサーだから体力ないのか……。

 

「……い、いいわよっ」

「いいんですか?」

「当たり前じゃない。私、性欲強い方だから、上里くんが満足するまで付き合ってあげるわよぉ」

 

 さすが経験豊富な星之宮先生。何回戦までいけるか楽しみだ。

 

「それじゃ……」

「んふぅうぁあああ……っ!?」

 

 俺は欲望を吐き出すために、再び腰を叩きつけた。

 

 

☆☆☆

 

 

 星之宮先生を抱き始めてから一時間が経った。

 あれから俺たちは五回戦に突入しているのだが……。

 

「あっひぃっ! いひぃぃっ!?」

「ほら、先生頑張ってくださいよ」

「も、もう無理ぃ……無理よぉ……!」

 

 大の大人がみっともなく泣きながら懇願していた。

 それも教師が生徒相手に。

 

「こ、壊れるぅ……壊れちゃうからぁ……!」

「人間の身体はそんなにやわじゃないですよっ!」

 

 情けない言葉を吐く牝に、激しく腰を打ちつける。

 

「んおおぉぉおおぉぉっ!?」

 

 最初は余裕を見せていた星之宮先生だったが、三回戦が終わってから、泣きながら懇願するようになった。

 俺が満足するまで付き合うと、自分から言ったのに、情けない先生だ。

 なので俺は彼女の懇願を無視して、欲望を吐き出し続けている。

 

「許してぇ……っ! 許してええぇぇっ!」

「駄目です。先生なんだから約束は守って下さいっ!」

「あぎいいぃぃいいぃぃっ!」

「それじゃ射精()しますよっ!」

「んぁぁっ! ひゃぁんっ! ふぁぁああっ!」

 

 絶叫し続ける星之宮先生の、精液と愛液だらけの膣内に、本日五度目の欲望を発射した。

 

「ひゃひぃぃぃぃぃぃぃっ!?」

「はぁはぁ……ふぅ……」

 

 さすがに五度も射精すると俺も疲労を感じ始めた。

 

「あぁぁ……ひいぃ……おぉ……」

「……先生?」

「……」

「気絶しちゃったか」

 

 星之宮先生はそのまま気絶してしまった。

 やはりアラサーなので、女子高生より体力はなかったようだ。

 俺はとても生徒に見せられない顔をしている星之宮先生の顔を携帯で撮影して、愛液だらけの身体を洗うため、浴室に向かった。

 




次回も星之宮先生です!


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24話 星之宮知恵と取引

今さらですが10巻の堀北のイラスト最高でしたね!
完全に牝の表情してましたよ!


 翌日。俺は星之宮先生に呼び出され、二日連続で彼女の部屋に来ていた。

 

(俺を呼び出したということは、体力は回復したのか)

 

 昨日。星之宮先生に右手を触られてしまい、彼女を発情させてしまった。

 生徒に発情することに違和感を覚えられるか不安だったが、彼女は以前から生徒を異性として見ていたようで、特に不審に思われることなく、セックスすることが出来た。

 

 最初は俺のペニスの大きさに驚いていたようだが、経験豊富なだけあって痛がることなく肉棒を受け入れていた。

 ただ体力はなかったようで、五回戦終了後に気絶してしまったのが残念だった。

 

(星之宮先生なら10回戦はいけそうだと思ったんだけどな)

 

 たった三回射精しただけで、泣きながら懇願されるとは思わなかった。

 きっと今までの彼氏さんは精力が並みだったんだろう。

 気絶した星之宮先生が目を覚ましたのは、夕方になってからだった。

 相当体力を消耗したようで、目覚めた星之宮先生はずっとぐったりしていた。

 

(それより相変わらず落ち着く部屋だな)

 

 星之宮先生の部屋は、昨日と同じく散らかり放題だ。

 きっと彼女は俺と同じで、私生活は駄目な人間なんだろう。

 

「昨日はごめんね~」

 

 星之宮先生が飲み物をテーブルに置きながら謝罪した。

 コップには美味しそうなオレンジジュースが注がれている。

 

「いえ、もう大丈夫ですか?」

「大丈夫よ。まさか生徒相手に気絶させられるとは思わなかったわ……」

 

 星之宮先生がため息をつきながら、俺の隣に腰を下ろす。

 そんな彼女はTシャツにショートパンツとラフな格好をしている。

 

「俺って絶倫なんですかね?」

「そうねぇ。ちなみに最高で何回戦までいけるの?」

「10回戦まではしたことがあります」

「……えっ!?」

 

 そんなに驚かなくてもいいのに。

 星之宮先生の反応を見る限り、もしかしたら堀北たちも体力が半端ないのかもしれない。

 

「そんなされたら死んじゃうわよぉ……」

「先生相手にそこまでしませんよ」

 

 本当に死んでしまいそうなので気をつけなければ。

 

「ならいいんだけど……。今日は予定なかったの?」

「はい。先生もないんですか?」

「ないから君を呼んだのよぉ」

 

 甘えるように腕に抱きついてきた。

 俺が来る前にシャワーを浴びたようで、いい匂いが漂う。

 

「ねぇ……今日もいいでしょ?」

「いいですけど、また気絶しちゃうんじゃないですか?」

「そこは君が上手くコントロールしてよ」

「先生はそれでいいんですか?」

「仕方ないじゃない。……君のおちんぽに敵いそうにないんだものぉ」

 

 星之宮先生はセックスの主導権を握るのを諦めたようだ。

 これで彼女を落としやすくなった。

 

(本当にこの先生は下半身が緩いな)

 

 昨日別れてから、俺は星之宮先生に右手で触れていない。

 つまり発情送り(ハートリジェクター)を使用していないのだ。

 だが星之宮先生は俺を呼び出した。

 そして俺のあそこを欲しがっている。

 この状態で発情送り(ハートリジェクター)を使用すれば、何でも言うことを聞いてくれそうだ。

 

(悪いけど先生を利用させてもらいますよ)

 

 俺はある目的を達成するために星之宮先生の呼び出しに応じた。

 ある目的とは、先生から情報を提供してもらうことだ。

 俺の原作の知識が活かせるのは9巻まで。それ以降は全く情報を持っていない。そのため星之宮先生を落として、試験に限らず色んな情報を仕入れるようにしなければならない。

 

「そんなに俺のあそこを気に入ってくれたんですね」

「うん。昨日から君のおちんぽのことしか考えられないの」

 

 一瞬で淫乱な牝の顔になる星之宮先生。

 ブラをつけていなかったようで、乳首が勃起しているのがTシャツ越しでもわかる。

 

「だから今日も沢山私をいじ――イかせてほしいの」

「いいですよ」

 

 本質を見せつつある星之宮先生を押さえつけるように、いやらしく手足を絡める。

 お互いに手足を絡めて、頭を掻き寄せて舌先を吸って吸われて、貪るように絡める。

 

「あっ、ん、ふぁ……はぁはぁ、はぁあ……!」

「ちゅっ、ちゅるぅ……ちゅ、ぴちゃっ」

「んんぁっ!? あ、はぁ……ん、んんぅぅっ!」

 

 星之宮先生をベッドの上に改めて寝かせ、その上に覆いかぶさる。

 シャツを少し乱暴にめくれば、その下にはどんな果実よりも甘い、膨らみがあった。

 服の下に隠れていたそれを、唇と舌で、たっぷりと虐める。

 

「んっあぁ……はぁはぁはぁっ、あぅんっ!」

 

 乳輪ごと頬張り、わざとはしたない音を鳴らす。

 そうしながら、大きく口を開けて喘ぎまくる星之宮先生の反応を楽しむ。

 

「んぅぅっ! はあ、はっはぁ……はぁんっ!?」

「ぷはっ……、先生の乳首、勃起しまくりですね」

「はぁっ、はっ……気持ち、いいの……っ。上里くんに、いいように弄られて……ああぅうっ!」

 

 見るからに弾力を誇って勃起した鮮やかなピンク色の乳首。

 白い乳房とは違い、鮮やかに熟れた蕾。

 その甘いお乳の頭を、甘く噛む。

 

「ん、んああぁぅぅ! 乳首、とれ、ちゃうっ……ああぁうっ!」

 

 柔らかく波打つ、たわわな乳房。

 その頂上で、桜色の乳首が美味しそうにぷるぷると揺れる。

 その姿が、俺の嗜虐心をくすぐり、噛む力が強くなる。

 

「はぁ……ん……んぁぁっ!」

 

 すると、星之宮先生がビクンと過敏に肩を跳ねさせた。

 その反応を見て、俺は力を入れたまま噛み続ける。

 

「あ、んひぃぃっ! あっ、あっ、んんぅぅぅっ!」

 

 星之宮先生も堀北と同じで噛まれるのが好きなようだ。

 

「ち、乳首ぃ……千切れちゃ……ひぁぅうっ!?」

「……じゃあ、やめます?」

 

 乳首を解放し、星之宮先生に問いかける。

 問いかけをしたものの、返答は彼女の顔を見てすぐにわかった。

 

「やめないでぇ……。もっとおっぱい虐めてぇ……っ!」

「いいですよっ!」

 

 両胸を乱暴に鷲掴みにする。

 指先に力を入れて、乳房が色んな形に変形していく。

 

「くぅううぅっ! んぁぁああっ! ひぃぁああっ!」

「気持ちいいですか?」

「き、気持ちいい……もっとぉ……んひゃぁぁああんっ!?」

 

 完全に勃起した二つの乳首を捻りあげると、星之宮先生は大きな嬌声をあげた。

 そのまま俺は、彼女の乳房をたっぷりと虐め続けた。

 

「あ、あぅぅ……ぁ、はぁぁぁ……ふぁ……」

 

 女性の象徴をたっぷり虐められた星之宮先生の顔は、蕩けた表情をしながら、下品に涎を垂らしている。

 

「下脱がしますよ」

「う、うん……はぁはぁ……」

 

 ショートパンツと下着を同時に下ろす。

 すると星之宮先生のあそこが、俺の肉棒の受け入れ態勢が整っているのがわかった。

 

「凄い濡れてますね。先生って乳首が性感帯なんですか?」

「わ、私に限らずそうじゃないの……」

「そうですかね」

「そんなことより早く挿入()れてぇ……」

 

 自ら両足を広げ、いやらしくおねだりする牝教師。

 

「……いや、やっぱりやめときましょうか」

「……………………え?」

 

 俺の回答に、呆然とする星之宮先生。

 彼女の間抜け面に、思わず笑いそうになってしまう。

 

「な、なにを……言ってるの……?」

「そのままの意味ですよ」

「な、なんで……」

 

 星之宮先生は信じられないといった様子で訊ねる。

 

「やっぱり先生を抱くのってリスク高いと思うんですよね」

「そ、それはそうだけど……」

「だから先生とセックスするのはやめておこうと。……それに先生の身体は昨日たっぷり堪能出来たんで、これ以上リスクを抱えてまで、先生を抱く必要はないと判断したんですよ」

「……っ」

 

 ここからが本番だ。

 星之宮先生を落とすために、彼女を精神的に追い詰める。

 

「先生だってバレて学校を辞めたくないでしょ?」

「で、でも……バレなければ……」

 

 物欲しそうに肉棒を見つめながら星之宮先生が言う。

 

「そうですね。上手くやればバレなくてすむと思います」

「だ、だったらっ!」

「でも絶対じゃない。俺はなるべくリスクを排除したいんです」

「そ、そんなぁ……」

 

 昨日味わった快感がもう味わえない。

 星之宮先生はそう思ったのか、気づくと涙を浮かべていた。

 

「でも安心してください。さすがにイかせないまま中断するのはよくないんで、挿入はしないけどイかせてあげるんで」

 

 愛液たっぷりの秘所に、肉棒を擦りつける。

 

「んん……っ!」

「これでも十分気持ちいいでしょ?」

「や、やめ……っ」

「やめていいんですか?」

「んひぃぃっ!?」

 

 乳首と同様に勃起しているクリトリスにデコピンをする。

 

「クリトリスをこんなに勃起させて。ここも擦れば気持ちよくなると思いますよ」

「んはぁんっ!」

 

 肉棒をクリトリスに擦りつける。

 ただそれだけで、星之宮先生は最高に下品な顔を俺に晒してくれる。

 

「い、いやぁ……擦られるだけじゃ満足……できなぃ……」

「……そんなに欲しいんですか?」

「欲しいっ! 上里くんのおちんぽぉ……欲しいのぉっ!」

 

 この時を待っていた。

 星之宮先生が、俺の肉棒に屈する瞬間を。

 

「なら取引しません?」

「取引……?」

「はい。おちんぽを挿入()れてあげるので、先生が知ってるこの学校の情報をすべて教えて下さい」

「なっ……!?」

 

 星之宮先生は、これでも1年Bクラスの担任だ。

 茶柱先生と同じ量の情報を持っているはずだ。

 

「それと新しい情報が入ったら、すぐに俺に教えて下さい。これが条件です」

「そ、そんなこと出来るわけないじゃない……」

「なんでですか?」

「仮にも私は教師の端くれよ。情報を生徒に提供するなんてこと……」

 

 原作と同じく、少なからず教師としてのプライドは持っているようだ。

 だが、そんなのは俺にとって邪魔だ。

 

「何が教師の端くれですか。生徒のおちんぽをいやらしくおねだりする淫乱教師がよく言いますね」

 

 侮蔑をこめた視線を送りながら、乳房をぎゅっと握り潰す。

 

「ひぎぃぃいいっ!?」

「そんなことを言っても説得力ないんですよ。ねえ先生?」

「や、やめ……はああぁぁんっ!」

「喘ぎながら言われてもね。ほらこっちも」

 

 次にクリトリスを捻りあげる。

 

「いひいいぃぃぃぃっ!」

 

 すると身体を仰け反りながら、豪快に潮を吹き始めた。

 

「は、はひぃっ!?」

「凄いですね。こんな潮吹く女初めて見ましたよ」

 

 もちろん嘘である。一之瀬の方が豪快に潮を吹いている。

 

「と、止まって……止まってえぇぇっ!」

 

 星之宮先生の願いもむなしく、股間から放出される透明な液体は、一向に止む気配はない。

 

 彼女がマゾなのはわかっていた。

 昨日も乱暴に胸を揉んだり、乳首とクリトリスを引っ張ったりしたが、抵抗されることはなかった。

 また年下の俺をリードすることもなく、ただ俺に責められるだけだった。

 そして彼女がマゾだと確信したのは今日。

 星之宮先生は何回か俺にセックスで屈したような発言をしていた。その時の表情はまるでマゾ牝豚の堀北のようだった。

 このことから俺は星之宮先生がマゾだと確信したのだ。 

 

 結局潮吹きが収まったのは、それから2分後のことだった。

 

「ああぁ……いやぁ……」

「豪快にイきましたね。これなら俺の息子もお役御免ですね」

 

 俺は秘所に宛がってた肉棒を、ゆっくりと離した。

 

「あっ……」

「残念ですけど交渉決裂ですね。……先生みたいな美人を抱けて嬉しかったです」

「か、上里くん……」

「これからは今まで通り、普通に先生と生徒としてよろしくお願いします」

「ま、待って……っ!」

 

 軽く頭を下げてから、ベッドから離れようとした瞬間、星之宮先生が腰に足を絡めてきた。

 

「何ですか?」

「あ、その……」

 

 星之宮先生は言葉を続けようとするが、口ごもってしまう。

 どうせ発情送り(ハートリジェクター)には勝てないんだから、さっさと本音を言ってほしいものだ。

 

「離してくれません? 先生が抱けないから、これから他の女の子とエッチしようと思うんで」

「……っ」

 

 俺の言葉に、悲し気な表情を見せる星之宮先生。

 そんな顔を見せるということは、星之宮先生も少なからず独占欲があったということか。

 

「……わ、わかった。教えるから……」

「え?」

「私が知ってること全部教えるからっ! だから……だからぁ……挿入()れてぇ……」

「……交渉成立ですね」

 

 やっと落ちた。

 それに言質も取った。

 念のためICレコーダーを持ってきてよかった。

 

「成立ぅ……成立だからぁ……おちんぽぉ……っ!」

「わかりましたよ。それじゃ……挿入()れてあげますっ!」

「んっ、んんんぅ……おちんぽぉ、きたぁ……」

 

 星之宮先生の濡れそぼった入り口に肉棒を押しあてると、ひとりでに口を開き亀頭を呑み込んでいく。

 たっぷりと濡れた膣は入り口をくぐらせるだけにとどまらず、そのまま最奥まで俺を導こうとしていた。

 

「はやくぅ……奥まで……きてぇ……」

 

 ねっとりと絡みつく膣内の感触が、俺を誘っているようだ。

 

「あはぁぁ……ゾクゾク、してきちゃったぁ……」

 

 ゆっくりとペニスの隅々まで味わい尽くそうと、時間をかけて奥まで呑み込んでいった。

 

「奥まで入りましたね」

「そ、そうねぇ……。ね、早く早くぅ……っ!」

「何がですか?」

「そんなの……ピストンに決まってるじゃない……」

 

 星之宮先生は我慢できないのか、自分で腰を動かし始めた。

 

「取引は挿入するだけですよ。俺は一言も動かすとは言ってないですけど」

「そ、そんなの……」

「動いてほしいですか?」

「欲しい……っ! 動いてほしいのぉ……っ!」

「なら先生にお願いがあるんですけど」

「聞くっ! 何でも言うこと聞くからっ! ポイントも好きなだけあげるっ! だから……早くぅ……!」

 

 この瞬間、星之宮先生の教師としてのプライドは完全になくなった。

 今の彼女は、快楽を貪るただの牝だ。

 

「約束ですよ」

 

 俺は腰に力を入れ、よく濡れた膣穴へピストンをお見舞いし始めた。

 

「あぁぁんっ! はっあっ! ふぁああんっ!」

 

 肉棒が牝穴を撹拌し始めると、星之宮先生はさっそく甲高い声をあげて、淫らによがり喘ぐ。

 

「あはぁぁっ! 奥が気持ちイイッ! オマンコの奥に亀頭がぶつかるの、たまらないぃ! ふぁっ、はああぁんっ!」

「まだ始めたばかりなのに、凄い反応ですね……!」

「あぁんっ、しかたないじゃないっ! ふぁっ、あんっ、気持ちよすぎるんだからぁ……!」

 

 星之宮先生の膣内は俺のペニスをしっかり包み込み、積極的に動いて快感を与えてくれる。

 

「ひゃああんっ! オチンポ、気持ちいいっ! んふぁっ、あんっ!」

 

 肉棒全体にくまなく伝わる刺激に、俺は睾丸がざわつくほどの気持ちよさを味わう。

 牝の本能を剥きだしにした柔肉のうねりに快感を煽られ、興奮がうなぎ登りに上がっていく。

 俺は抽送速度を上げ、星之宮先生の膣穴を更に強くペニスで掘削していく。

 

「きゃはぁあぁっ! はっあんッ! オチンポ激しいっ! 硬いよぉおッ!」

 

 激しくなったピストンと興奮でより硬度を増す肉棒の感触に、星之宮先生は嬉しそうに声をあげ、身体を跳ねさせる。

 

「はあぁっ、あうんっ! お腹の中っ、えぐれそうっ! んはっ、ああぁあっ!」

「先生、エロすぎ」

「あぁっ、これぇ……! この勃起オチンポぉっ! わたしをダメにするぅっ!」

 

 俺の肉棒の反り勃具合から、絶頂させられることを強く意識して、星之宮先生はますます興奮を強め、自ら腰を押しつけてくる。

 

「はぁんっ! このたくましいのでっ、はやくぅ! んんっ! はやく精液注入してえぇっ!」

「いいですよ……!」

 

 俺に中出しされることをここまでねだってくる星之宮先生の姿に、女を牝へ堕とした実感が湧き上がってくる。

 そして同時に、その愉悦がそのまま、星之宮先生の膣内に精を満たしたいという欲求にかわり、射精感となって腰の奥で膨らんでいく。

 

「んぁああッ! あっ! はぁあンッ! ビクビク跳ねてっ、膨らんでぇっ……!」

「そろそろ射精()しますよっ!」

 

 宣言し、抽送にスパートをかけて射精感をさらに高めていく。

 

「あひいぃぃっ! んぁっあっ! 中出しぃっ! 種付けしてもらえるぅっ!」

「だからエロすぎだって」

「オチンポいっぱいしごいてっ、射精してぇっ! ずんずん突いてぇっ! わたしのオマンコにぃっ! はひィィンッ!」

 

 激しくなるピストンの快感に反応し、星之宮先生の膣穴もリズミカルに締まってきた。

 淫肉から与えられる心地いい刺激に、俺はだんだんと腰が重くなっていくのを感じる。

 

「わたしもっ! わたしもイっちゃうっ! 射精されたら絶対イッちゃうっ!」

「そうですかっ、なら一緒にイきますか!」

 

 射精に合わせて星之宮先生をイかせるために、ペニスを突き入れる角度を変えて、膣の内側からクリトリスを刺激するようにえぐっていく。

 

「あひぃぃっ! オマンコッ、ほじられて感じるっ!」

 

 中出しへの期待と、迫る絶頂感が星之宮先生をより興奮させ、肉棒をしごく膣肉の動きがますます活発になっていく。

 

「あぁあアッ! イクッ! イクぅうッ!」

 

 言葉と牝穴の両方で精液を求める星之宮先生に、膨らみ続けた興奮は限界を迎えた。

 

「あはぁあああアアアアァッ!」

 

 肉棒を子宮口に密着させて直接精液を注ぎ入れると、星之宮先生はその官能に嬌声を張りあげて絶頂に達した。

 

「はぁあんっ! 精液ぃっ! 子宮に注がれてるぅっ!」

「まだ出ますよ……!」

 

 アクメを受けた膣肉で肉棒が締めつけられ、俺は快感を味わいながら、精液を星之宮先生の牝器官へ吐き出し続ける。

 

「んふぅうっ! はぁっ、あぁあっ! ザーメン嬉しい! もっと子宮の隅々まで頂戴っ!」

 

 星之宮先生ははしたなくザーメンをねだる言葉を吐きながら、ペニスからもっと精液を搾ろうと膣穴を蠢かせ、噴き出す子種汁を子宮口で呑み干していく。

 俺は子宮口へ亀頭を押しつけたまま、最奥へ届くように精液を勢いよく放った。

 

「んひゃぁぁああんっ!」

「はぁ……ふぅ……」

「はぁっ、はぁっ……お腹、あつぅい……。焼けちゃいそう……」

 

 射精が止み、同時にアクメから抜けた星之宮先生は、膣内に溜まる精液の感触を悦びながら、荒くなった呼吸を落ち着かせていく。

 

「あぅんっ……。お腹の奥、いっぱい精液溜まってる……」

「先生の締めつけ具合がやばかったので。たっぷり出ちゃいました」

「嬉しい……」

「でも、まだ終わりじゃないですよ。俺が一発だけじゃ満足できないことは知ってるでしょ」

 

 昨日は5発しか射精出来なかったんだ。

 今日は昨日の分も吐き出さないとすっきりしない。

 

「……うん。してぇ」

「先生のこと、壊しちゃうかもしれませんよ」

「いいわよ、私のこと壊して。上里くんのオチンポで壊して……!」

「後悔しないでくださいね」

 

 俺は星之宮先生の要望に応えるため、一日かけて彼女を壊すことにした。

 気絶しても無理やり起こして欲望を吐き出し続けよう。

 それが彼女の望みなのだから。

 

 

☆☆☆

 

 

 星之宮先生を壊し始めてから三時間後。

 俺は彼女の膣穴に、最低でも二桁は欲望を吐き出していた。

 昨日と違って、限界がきても、彼女に泣いて懇願されることはなかった。

 だが体力のなさは相変わらずで、五回戦を過ぎたあたりから毎回気絶するようになった。その都度、頬を叩いたり、刺激を与えて意識を覚醒させた。

 それを続けていたら、とうとう星之宮先生がぶっ壊れてしまった。

 

「ひぃぅ……あひぃ……ひひぃ……」

 

 星之宮先生は完全に意識が飛んでしまい、刺激を与えても反応がない。

 妖しい笑みを浮かべながら喘ぎをこぼすだけだ。

 

「ふぅ……ま、これだけすれば仕方ないか」

 

 俺は深く息を吐き、幸せそうに余韻に浸る牝教師の姿を眺める。

 

(こんな姿の星之宮先生を見たら、一之瀬はどう思うんだろうか)

 

 教え子に何度も絶頂させられ、見事なアヘ顔を晒している教師。

 顔面に涙、鼻水、涎。股間からは精液、愛液、尿と体液がオンパレードになっている。

 

(でも、一之瀬もセックス終わるとこんな顔してたな)

 

 担任と教え子も、母娘のように似ているのかもしれない。

 ただ似てるのは下品な顔だけで、性癖は似ていない。

 一之瀬は星之宮先生ほどマゾじゃない……と思う。

 

「とりあえずシャワー浴びるか」

 

 俺は壊れた星之宮先生を放置して、浴室に向かった。

 彼女もいい大人なので、放っておいても、勝手に自分で起きるだろう。

 

 シャワーを浴び終えて部屋に戻ると、星之宮先生は完全に熟睡していた。

 両目をしっかりと閉じ、安らかに眠っているのがひと目でわかる。

 

「あ、起きたら情報を教えてもらわないと」

 

 そのために、挿入を我慢してまで星之宮先生と交渉したのだ。

 本当に彼女の下半身が緩くてよかった。

 それと星之宮先生はマゾなので、セックスの最中に虐めてストレス発散できるかもしれない。

 

(今のところストレスは溜まってないけど)

 

 抱いてから二日目で、あれほど性癖を曝け出してくれるとは思わなかった。

 あの堀北だって数ヶ月かかったのに。

 ……星之宮先生は、堀北以上のマゾなんだろうか。

 もしそうなら、俺もSMについて勉強しなければならない。帰ったらグーグ○先生に聞いてみよう。

 

「しかし暇だな」

 

 星之宮先生が起きるまで、帰らないつもりだが、その先生が起きる気配はまったくない。

 先生の部屋には、俺の好きな漫画やラノベが置いてないので、暇で仕方ない。

 

「……軽く掃除してやるか」

 

 せめて足の踏み場くらいは作っておきたい。

 そう思い手と足を動かしていると、山ほどの服に隠れていた箱を見つけた。

 

「なんだ?」

 

 女性の部屋には似つかわしくないデザインの箱だった。

 なぜかその箱に惹きつけられ、俺は恐る恐る箱を開けてみた。するとそこには……。

 

「……なるほど。やっぱり星之宮先生はマゾだわ」

 

 エロゲでよく見るアダルトグッズが大量に入っていた。

 相手を気持ちよくさせるモノ、痛めつけるモノなど色んな種類のアダルトグッズが格納されていた。

 俺はそれらを拝借して、試験が終わったら堀北に試してみようと、心の中で決めたのだった。




次回から無人島試験編です!


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25話 堀北鈴音と洞窟

無人島編スタートです!


 八月上旬。二週間にも及ぶ豪華旅行が始まった。ただし豪華旅行といっても、中身は二つの特別試験が行われるのだが……。

 俺は豪華客船のデッキで絶景を眺めていた。

 

「凄い景色だね……!」

 

 隣に立つ佐倉が興奮気味に海を見ていた。

 そんな佐倉は、先日のデートと同じく、眼鏡をかけず、髪を下ろした状態で旅行に参加していた。

 そのおかげで、船上で佐倉は多くの生徒から声をかけられていた。中にはいきなり告白する輩もいたほどだ。

 原作より早めに成長している佐倉だが、この状況に対応するにはまだ難しい状態だ。そのため俺は佐倉と一緒に行動していた。

 堀北は風邪気味のため部屋で休んでいるが、風邪薬を飲ませているので、無人島に着く頃には、原作より症状は軽くなっているはずだ。

 

「もしプライベートで旅行するなら何十万もかかるよね?」

「だろうな。俺みたいな平民には払える額じゃない」

 

 転生前で一番遠出した旅行先がディズ○ーランドだった俺には、クルージングの旅などありえない。

 

「佐倉はグラビアの撮影で海外に行ったことあるのか?」

「ないよ。新人の私が海外に行けるわけないよ……」

「あの写真集は国内で撮影したのか」

「うん、沖縄だよ」

 

 南国っぽいからハワイやグアムだと思ってた。

 

「上里くんは沖縄行ったことある?」

「ない。そもそもプライベートで関東から出たことないからな」

「そ、そうなんだ……」

 

 関東圏外に出たのは中学と高校の修学旅行のみ。

 なんだか悲しくなってきた……。

 

「それより……大丈夫か?」

 

 佐倉がグラビアアイドルの雫と同一人物だと、大半の生徒に知られている。

 現在も男子たちから、佐倉に熱い視線が送られている状態だ。

 

「う、うん……。上里くんと一緒だから……大丈夫だよ」

 

 ちょこんと俺の制服の袖を掴む佐倉。

 真っ赤な顔と緩んだ口で、俺を見つめる佐倉が可愛くてしょうがない。

 思わず抱きしめそうになったが、そんなことしたら男子どもに殺されるのでやめておいた。

 

「あんま無理するなよ」

「うん、上里くんは大丈夫?」

「大丈夫だ」

 

 本当は大丈夫じゃない。

 同室の三宅からの話だと、俺は一之瀬と佐倉に手を出している女たらしだと思われてるらしい。

 他の生徒とすれ違うたびに睨まれてしまう。

 

(予想はしてたけど、けっこうきついな)

 

 佐倉とデートをしたときに、いずれこうなることは予想していた。

 一之瀬の彼氏だと思われてる男子が、他の女子とデートをしたのだ。

 事情を知らない人から見れば、俺が浮気してると勘違いするのは仕方がないことだ。

 

(冷静に考えれば、浮気相手とケヤキモールでデートするわけないんだけどな)

 

 本当に浮気するなら、星之宮先生みたいに部屋でしか会わないようにする。

 その星之宮先生から仕入れた情報によると、イベントは原作通りに行われるようだ。俺が知らない範囲だと、三月に今年度最後の特別試験があるとのことだった。恐らくその特別試験が原作10巻で行われるイベントだったのだろう。

 

(しかし星之宮先生を落とせるとは思わなかったな)

 

 トラブルから星之宮先生を発情させてしまったが、無事に便利な駒にすることができた。

 星之宮先生を壊した日。彼女は約束通り、自分が知ってる情報をすべて俺に教えてくれた。ちなみにポイントの譲渡は断った。大量のポイントは喉から手が出るほど欲しいが、先生から譲り受けるのは危険すぎる。原作7巻で一之瀬が大量にポイントを所持していることに対して学校側が調べた描写があった。つまり学校側はログを確認して、誰からポイントを譲渡されたのか調べることができるということだ。なので俺は星之宮先生からの申し出を断ることにした。

 

 そんな教師失格の星之宮先生は、堀北以上のマゾ牝豚だった。

 箱に格納されていたアダルトグッズは、すべて星之宮先生が使われるモノだった。

 星之宮先生によると、性癖が原因で、彼氏が出来てもすぐに逃げられるとのことだった。

 俺は堀北で慣れていたので、アダルトグッズを見ても、星之宮先生を拒絶することはなかった。

 あれから星之宮先生を抱いていないが、次に抱くときは、道具を使うことを約束している。

 

(堀北に使う前に、星之宮先生で試させてもらおう)

 

 そんなことを考えてると、後ろから池と櫛田の会話が聞こえてきた。

 池が、櫛田に名前呼びしていいか質問をしている。

 名前呼び。

 そういえば俺は、堀北、佐倉、一之瀬をいまだに名字で呼んでいる。

 そろそろ名前で呼んでもいいかもしれない。

 

「なあ佐倉」

「なに?」

「そろそろ名前で呼んでもいいか?」

「ふぇっ!?」

 

 佐倉が変な声をあげた。そんなに驚くことだろうか。

 

「駄目か?」

「だ、駄目じゃないっ、駄目じゃないよっ!」

「それじゃ今日から愛里って呼ぶから。愛里は俺のことご主人様って呼んでくれ」

「ご主人様っ!?」

「冗談だ。歩夢でいい」

 

 冗談だけど、いつか愛里にメイドのコスプレをさせて、ご主人様って呼んでもらいたい。

 メイド服の愛里にご奉仕プレイをさせて……。

 

「むふふ」

 

 気づくと、俺は妄想に酔いしれて、気味悪い笑みを浮かべていた。

 

「あ、あゆ……あゆ……」

 

 焦って愛里を見ると、キュウリウオ目に分類される魚を連呼していた。

 

「愛里」

「は、はひっ!」

 

 俺は名前呼びで恥ずかしがる愛里を後押しするため、アドバイスを授けることにした。

 

「名前呼びくらいで恥ずかしがってどうする。俺と愛里はもっと恥ずかしいことをしまくってるじゃないか」

「そ、それは……」

「それを考えれば、名前呼びなんて大したことないだろ」

「そうかもしれない……。えっと、それじゃ……あゆ……む……くん」

「よく呼べました」

 

 愛里といちゃいちゃしていると、いつの間にか船は無人島の周りを回り始めていた。

 慌てて綾小路の様子を伺うと、いつものポーカーフェイスで無人島を観察している。

 俺も綾小路に倣って島を観察し始める。ここで特典で得た視力2.0が役に立った。

 そのうちアナウンスが流れ、生徒たちは部屋へ戻っていった。

 

 

☆☆☆

 

 

「鈴音、体調は大丈夫か?」

「え? 今なんて……?」

「体調は大丈夫かって言ったんだけど」

「その前よ。私のことを鈴音って……」

 

 そういえば鈴音に名前呼びにすることを説明していなかった。

 

「いや、付き合いも長いからそろそろ名前で呼ぼうと思って。嫌だったか?」

「いいえ、嬉しいわ。それじゃ私も歩夢くんって呼ぶことにするわね」

「ああ。……それで風邪は?」

「少し怠いけど問題ないわ。熱も36度7分まで下がったから」

 

 よかった。これなら試験中にダウンすることもないだろう。

 原作だと鈴音は、綾小路に利用されたり、伊吹に喧嘩で負けたりするなど酷い目にあっていたからな……。

 後はリーダーにさせなければ、鈴音が酷い目にあうフラグはすべて折れるだろう。

 

「あ、歩夢くん……!」

 

 愛里が震えながら俺の名前を呼んだ。

 もしかして佐倉も風邪を引いてしまったのか。

 

「歩夢くん……?」

「ひっ」

 

 鈴音が、愛里を軽く睨む。

 まるで蛇に睨まれた蛙のようだ。

 

「私だけじゃなくて佐倉さんも名前で呼んでるのね」

「あ、ああ……。怒ってる?」

「別に。私が怒る理由なんてないもの」

 

 なら愛里を睨むのをやめようか。

 あまりの恐怖で失禁しそうな雰囲気だ。

 

「愛里、どうした?」

「えっと、歩夢くんの近くにいたくて……」

「そ、そうか……」

 

 愛里は凄いな。鈴音の目の前でそんなことが言えるなんて。

 

「お邪魔だったかな……?」

「そんなことないわ。彼の近くにいたいのでしょう。ならいればいいじゃない」

 

 俺ではなく、鈴音が愛里の質問に答える。

 

「もちろん私も彼の傍にいるけれど」

 

 鈴音が俺の左腕に抱きついてきた。

 右腕じゃなくてよかった。ここで発情させたら大変なことになっていた。

 発情させるのは、無人島で洞窟など人気のないヤリ場を見つけてからだ。

 セックス大好きな三人のことだ。アフターピルをばれないように無人島へ持ち込むことだろう。

 

「あ、あうぅ……」

 

 やや好戦的な鈴音にひるんでしまう愛里。

 さすがに人前で抱きつく勇気はまだないか。

 

「なるほど、修羅場か」

「おもしろーい」

 

 近くにいる三宅と長谷部が呟いた。

 面白がるんじゃない。俺も初めての経験でドキドキしてるんだ。

 一学期は教室で鈴音も愛里も必要以上に絡んでこなかった。帆波はそもそもクラスが違う。

 だからヒロイン同士が絡むことはなかったんだが……。

 

「うっうー」

 

 グラビアからアイドルにジョブチェンジした愛里がピタッとくっついてきた。

 結局、二人とも下船するまで俺から離れることはなかった。

 

 俺たちDクラスが下船し、点呼が終わると特別試験の説明がされた。

 説明中に帆波と星之宮先生からの視線が痛かった。違うクラスなんだから絡めないのは仕方ないじゃないか。

 先生からの説明が終わると、ポイントの使用について議論が行われた。

 そして、トイレの購入について男女間で言い争いが起こった。原作よりクラスポイントがあるので、言い争いは起きないかと楽観視していたが、やはりDクラスはDクラスだった。

 暫らく静観していたが、いつまでたっても言い争いが終わらないので、俺は平田と女子のフォローに入った。フォローと言っても、反対派の池に、賛成しないとテスト勉強を見てやらないと脅しただけだが。結局池が折れたことにより無事にトイレを購入することができた。

 

 ようやく議論が終わった俺たちは、ベースキャンプ地を探すため、森の中を移動していた。

 

「本当に佐倉が雫なんだな」

「う、うん……」

 

 俺は三宅、愛里、鈴音の四人でグループの後方を歩いてる。

 どうやら三宅は雫のファンだったらしい。

 

「上里は前から知ってたのか?」

「ああ、すぐに分かったぞ」

「そうだったのか」

 

 俺も原作読んでなければわからなかったかもしれない。

 

「あ、あの……あの時は本当にありがとう」

 

 愛里が改めて三宅にお礼を言った。

 三宅と須藤には、愛里のストーカーを撃退した際に協力をしてもらっている。

 

「いいや。佐倉も大変だったな」

「うん。でもみんなが助けてくれたから」

「彼女、なにかあったの?」

 

 鈴音が俺に訊ねる。

 

「ちょっとな。それより体調は大丈夫か?」

「ええ、問題ないわ。歩夢くんに荷物も持ってもらっているし」

 

 俺は鈴音の体調を考慮して、彼女の荷物を抱えて歩いている。

 ちなみにテントは平田ではなく、須藤が運んでいる。このままいけば原作より早く成長できるだろう。

 

「後でお礼するから」

 

 鈴音が耳元で囁く。

 鈴音のことなので、恐らく奉仕でもしてくれるのだろう。

 

 ある程度移動した俺たちDクラスは、本格的にベースキャンプ地を探索するため、3人4チームで行動することになった。

 俺は愛里と綾小路の組分けになった。鈴音は体調を考慮して休ませることにした。

 ここでも原作通り、Aクラスのスポット及び葛城と弥彦のやり取りを見ることができた。

 

 午後3時過ぎ。ベースキャンプ地を決めたDクラスだが、俺にとって面倒な状況になってしまった。

 なんと俺がリーダーに任命されてしまったのだ。

 俺も平田と軽井沢と同じように目立つと思うのだが、クラスメイトから、責任感があること、面倒見がいいこと、好感度が低いとのことでリーダーにされてしまったわけだ。好感度低いのは関係ないだろ……。

 不本意だがリーダーが決まり、購入するアイテムも決まり、テントも4つ設置し終えたので、俺は休憩することにした。

 

「リーダー面倒くさい」

「そうね。でもあなたが適任だと思うわ」

 

 ベースキャンプ地から少し離れた場所で、俺は鈴音の膝枕を堪能している。

 どうやらこれが鈴音が言っていたお礼らしい。

 

「それにしても一週間は長いわね」

「そうだな……」

 

 冷房がガンガン効いた部屋が懐かしい。

 これから一週間クラスメイトと寝食を共にすると思うと鬱になる。

 

「ねえ、少し経ったら探索してみない?」

「なにを?」

「セックスできる場所を」

 

 本当にこの子はエッチなんだから。

 まぁ鈴音が一週間もセックスを我慢できるとは思ってなかったけど。

 

「そうだな。鈴音は変態だから一週間も我慢できないもんな」

「ええ、誰かさんのせいで変態にさせられたもの」

「誰かさんって誰だろうな」

「私が膝枕している人よ」

 

 俺でした。

 思えば鈴音を抱いてから四ヶ月経っているのか。あっという間だったな……。

 

「それよりアフターピルは持ってきたのか?」

「当たり前じゃない」

「荷物検査でばれなかったのか」

「ええ。……あそこに入れてたから」

 

 変態さんがここにいる。

 まさか膣内に入れて持ち込むとは思わなかった。

 だから下船する時、歩き方がおかしかったのか。

 

「安心して。消毒してから入れたから」

「お、おう……」

「ただクリップや鼻フックを持ち込めなかったのは残念だったわ」

 

 悔しそうに唇を噛む鈴音。

 やはりおまえがナンバーワン(の変態)だ。

 

 

☆☆☆

 

 

「ひゃひいいぃ! ああン、すごいっ! 最初からこんなに激しくぅぅ……きゃあんっ!」

 

 鈴音と一緒にヤリ場を探してから一時間後。

 無事に洞窟を発見した俺たちは、そのまま行為に及んでいた。

 俺は鈴音の両手を壁につかせ、立ちバックの状態で犯している。

 

「あんま声出すと人が来ちゃうぞ!」

 

 遠慮なく膣奥へ向けてペニスを強く突き込み、子宮をグニグニと押し潰すと、鈴音は最初から官能を全開にして妖しく喘ぎだした。

 

「だ、だってぇっ! こんなの無理ぃっ! ひゃああアッ! いひぃぃっ!」

「そんなに気持ちいいか?」

「きもひいぃっ! オマンコの奥をゴリってえぐられるのぉっ、たまらなく感じちゃうのおぉぉっ!」

 

 すると鈴音は自らも尻を前後に振り、肉棒を膣洞の奥へと積極的に迎え入れてきた。

 可愛らしい尻がプルプルと揺れ動くたび、牝穴は肉棒を根元まで咥え込み、品のない粘ついた音を大きく響かせる。

 

「いやらしい腰使いだな」

「ひゃああんッ! あ、歩夢くんに気持ちよくなってもらいたくてぇっ! はひぃぃっ!」

「そっか……!」

 

 突き込むたびに角度が変わる複雑なピストンに加え、媚肉がペニスを歓迎するようにグニグニと柔らかくうねってしごいてきて、心地よい刺激を与えてくる。

 

「んああああんっ! ひぅぅぅううんっ! 亀頭っ、オマンコに食い込んでぇっ! ふひぃぃンッ!」

「人が来ても知らないからな!」

「あぁんっ! オマンコの中でオチンポ暴れてるぅっ! きゃはぁあああっ! 歩夢くんのオチンポ好きいいぃっ!」

 

 肉棒への思いを告げ、与えられる心地を次々口にする鈴音は、自らの言葉に興奮を強めているらしく、ヒダまでもうねらせてペニスに絡みつけてきた。

 

「きゃはぁあああんっ! ああんっ! 大きいっ! はぅうんっ!」

 

 膣内でビクンと跳ね上がり、猛る反応に鈴音は嬉々とした声を漏らしてくる。

 

「うお……!」

 

 肉棒を柔肉でねぶり回すような膣穴の具合のよさに加え、淫らな腰振りも加速したことで快感が倍増し、俺は思わず呻きをこぼす。

 

「んふぅぅっ! はふっ、うぅんっ! 歩夢くんも気持ちいい……?」

「ああ、思いっきりしごかれてたまらない……!」

「あンッ、あひゃぁああ! 嬉しいっ!」

「だからお返ししてやる」

「はふっ、はひぃぃぃ! オマンコ擦れるの強いぃぃっ! 気持ちいいのぉぉぉ!」

 

 官能が増すことで鈴音の表情はいっそう蕩け、甲高いよがり声を立て続けにあげては、セックスの快楽に悶える。

 膣穴はいっそう締まり具合がよくなり、リズミカルに収縮してペニスに喰らいついてくる様は、鈴音の高ぶりを如実に表している。

 

「はひゃひいいぃ! あぁああっ! それすごいっ! 亀頭がスケベ肉えぐってるぅゥッ!」

 

 膣奥めがけてペニスを勢いよく突き入れると、牝器官全体に快感が響くようで、背筋を震わせながら歓喜してよがっていく。

 

「きゃああんっ! どうしよう、もうイクぅっ!」

「イっていいぞ、俺もそろそろイきそうだっ!」

 

 抽送によって増大する快感は確実に牝の身体を絶頂へと導き、鈴音は官能に高ぶっていく。

 

「そろそろ射精()すぞ!」

「だ、だひてぇ……! 子宮にいっぱいだひてええぇぇぇっ!」

「く……!」

「きゃひいいぃぃぃぃぃぃぃんっ!」

 

 ペニスから放たれる熱い精液の噴射を受け、鈴音は歓喜の声をあげる。

 

「あひいいぃぃっ! 子宮に熱いの出てるっ! んおぉぉっ、あぁおおおっ!」

 

 野外でセックスしてる影響か、鈴音がいつもより興奮しているように感じる。

 

「ひぐぅううっ!? 全部、子宮に入ってるうぅっ!」

 

 膣肉は出された精液を漏らさないように、必死で締めつけている。

 

(しまった。洗濯のことを考えると外に出した方がよかったかもしれない)

 

 今さら遅いので仕方ないけど。

 鈴音を見下ろすと、快感に酔いしれてるのか、全身が痙攣している。

 

「んはぁぁぁッ……ふはぁぁっ、はぁァッ……!」

 

 長く続いた膣穴への射精がようやく終わると、鈴音は身体からぐったりと力を抜き、色気のある吐息を漏らした。

 

「はうううぅぅ……お腹ぁ、熱い……」

「初日からやっちゃったな」

「ええ……初日から子宮が膨れちゃってるぅぅ……」

 

 こりゃ駄目だ。完全にトリップしている。

 集合時間までまだ時間もあるので、それまでに復活するだろう。

 

「ふぁぁぁぁぁぁぁっ……」

 

 ペニスを引き抜くと、膣内に溜まっていた精液が一気にドププッとこぼれ出てきた。

 

「ああぁぁ……だめぇ……私の精液がぁ……」

「おいおい」

 

 鈴音が地面に落ちた精液をすくい上げようとしたので、俺は腕を掴んで止めさせた。

 

「精液ぃ……歩夢くんのくれた精液ぃ……」

「精液ならまたあげるから。とりあえず休めって」

 

 近くに鈴音の下着とジャージ下が置かれているが、精液はかかっていないようだ。

 俺は捲りあげていた鈴音の上着とブラを元に戻し、彼女を寝かせつけた。

 

「そういえば伊吹はどうなったんだろ」

 

 原作通り山内と綾小路が発見したのだろうか。

 あまり関わりたくないが、龍園にどんな目にあわされてるのか正直気になる。

 龍園が原作より容赦ないので、酷い目にあっていないといいけど。

 

 だが俺の不安は的中してしまう。

 原作より酷い怪我を負わされた伊吹を見るのは、今から一時間後のことだった。




久しぶりに堀北のノーマルプレイやったかもしれない!
これからヒロイン同士が絡んできます!


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26話 一之瀬帆波と廃屋

今回は軽井沢が出番多め!


 上機嫌の鈴音と一緒にベースキャンプ地に戻ると、伊吹澪がキャンプ地から少し離れたところで座ってるのがわかった。

 やはりこの世界でもDクラスにスパイとして送り込まれたようだ。

 鈴音と別れてテントに戻ろうとすると、綾小路が話しかけてきた。

 

「上里、ちょっといいか?」

「ああ」

 

 嫌な予感がするがここで駄目だとは言えない。だって俺がテントに戻るだけなのは明らかだから。

 

「気づいてると思うがCクラスの伊吹って女子を保護している。クラスでトラブルがあったようで追い出されたらしい」

「トラブル?」

「詳しくはわからん。ただ頬と腕に痣があった」

 

 頬だけじゃなくて腕にも痣があるのか……。

 やっぱり龍園はリョナラーだったか。

 

「そうか。なんで俺に報告したんだ?」

「平田がいないから、上里に報告するのが適切だと思った」

 

 なるほど。綾小路の中では俺は副官扱いなのか。

 

「ちなみにスパイの可能性は?」

「オレに聞かれても困る」

「そうだな。……念のため伊吹を発見した場所を教えてくれないか?」

「わかった」

 

 俺は綾小路に連れられて、伊吹を発見した場所に向かった。

 そこには木の枝に手拭いが巻かれており、地面には一度土を掘り起こしたような跡が見られた。

 綾小路に有能だと思われても困ることはなさそうなので、俺は綾小路に手伝ってもらい、土を掘り起こした。

 すると鞄が埋められており、鞄を開けると、中にはトランシーバーがしまわれていた。

 

「トランシーバーね……」

「怪しいものが出てきたな」

「そうだな」

 

 綾小路が言うとおり、クラスから追い出された伊吹がトランシーバーを隠しているなんて怪しすぎる。

 いや、俺は伊吹がスパイだってわかってるんだけどね。念のため確認しておかないと怖いからね。

 

「帰ったら平田に相談するよ。後は俺に任せてくれ」

「ああ。他言無用の方がいいか?」

「そうだな」

 

 さっきから綾小路が、俺を品定めしているような気がする。

 俺は女の子たちとセックスするので忙しいから、利用しないでね。

 

 午後5時を回った頃、クラスのリーダーである平田が戻ってきた。

 平田に女子たちが群がるが、俺はそれを無視して、平田と軽井沢をキャンプ地から少し離れた場所に連れてきた。

 

「僕たちに話ってなんだい?」

「山内たちが、クラスから追い出されたCクラスの伊吹をキャンプ地に連れてきた」

「クラスから追い出された?」

「クラスでトラブルがあったらしい。顔と腕に痣があるようだ」

「……そうなんだ」

 

 優しい性格の平田なら、伊吹をスパイだと疑うことなく受け入れるだろう。

 

「痣って……」

 

 元虐められっ子の軽井沢は思うところがあるようで、顔色が悪くなっている。

 

「ただ俺の予想だが、伊吹はスパイだと思う」

「え……?」

「スパイって……マジ?」

 

 平田と軽井沢が驚愕の表情を浮かべた。

 俺は伊吹を発見した場所にトランシーバーが隠されていたこと、それを埋めた場所がわかるように木の枝に手拭いで目印らしきものがあったことを説明した。

 

「た、確かにクラスから追い出されたのにトランシーバーを持ってるって怪しすぎだし……」

「軽井沢の言うとおりだ。Cクラスのリーダーである龍園は手段を選ばない生徒のようで、顔と腕の痣も同情を引くために怪我を負わせた可能性が高い」

「だよねっ」

 

 軽井沢は俺の伊吹スパイ説を信じてくれているようだ。

 

「だったら伊吹さんを追い出さなきゃだめっしょ」

「……いや、追い出さない」

「え? スパイなのに? 意味がわかんないんだけど……」

「たとえ伊吹がスパイだしても、平田の性格上、怪我をしている女子を追い出すことなんて出来ないんじゃないか?」

 

 俺の問いかけに、平田が目を丸くした。

 

「……そうだね、僕には伊吹さんを追い出すことはできない」

「でもスパイなんでしょ?」

「うん、その可能性は高いと思うんだけどね……」

 

 軽井沢に押され気味の平田。

 ここで平田をフォローしておこう。

 

「大丈夫だ。ようは俺がリーダーだってばれなければいんだ」

「確かにそうだけど……」

「万が一俺がリーダーだとばれても、策は考えてある」

 

 俺は平田と軽井沢に、伊吹に俺がリーダーだとばれたら、仮病でリタイアをして、他の生徒にリーダーを代わってもらうことを説明した。

 また、クラスポイントは減ってしまうが、Cクラスがリーダー当てを間違えれば、Cクラスのクラスポイント減り、より逆転しやすくなることも合わせて説明したところ、軽井沢が納得してくれた。

 

「とりあえず伊吹がスパイであることは、他の生徒たちには言わないでおこう」

「そうだね。余計な混乱は招きたくない」

「わかった。あたしも誰にも言わないようにする」

 

 二人とも物分かりがよくて助かる。

 これが池や山内なら二倍は説明に時間を要していただろう。

 

「それと伊吹がクラスを混乱させるために、何かしら仕掛けてくる可能性もある。トラブルが起きた場合は、大事にしない方がいい」

 

 これは軽井沢が下着を盗まれた時の予防線だ。

 男女間で亀裂が入ると面倒なので、事前に防いでおきたい。

 

「上里くんの言うとおりだね」

「後は俺が伊吹がスパイだって気づいたことは内密に。説明が必要になった際は平田が気づいたことにしてくれ」

「なぜだい?」

「あまり目立ちたくない。それに今後のクラス同士の戦いを考えると、俺みたいに暗躍する生徒がいた方が都合がいいと思う」

「わかったよ。それじゃそろそろ戻ろうか」

「そうだな」

 

 気づけば10分以上話し込んでいた。

 平田を先頭に俺たちはベースキャンプ地に戻るべく歩き出した。

 

「あ、あのさ」

「ん?」

 

 軽井沢が俺の袖を掴んで立ち止まる。

 平田は気づいてないようで、どんどん先に進んでいる。

 

「上里くんって……けっこうできる人だったんだね」

「今さら気づいたか」

 

 Sシステムについて説明してやっただろうが。

 まぁそれからは勉強くらいしか活躍してなかったから仕方ないけど。

 

「自分で言う?」

「事実だからな。それより頼んだぞ。軽井沢は女子のリーダーなんだから」

「別にリーダーのつもりはないんだけど」

 

 そう言いながら、軽井沢は満更でもなさそうな顔をした。

 やっぱりこいつ可愛いな。作戦変更して軽井沢にも手を出してしまおうか。……いや、綾小路に龍園を倒してもらうためにもここは我慢だ。

 その後、軽井沢と二人でベースキャンプ地に戻ると、今度は友達の彼女に手を出したのかと、一部の男子から非難されてしまった。

 

 俺が非難されてるなか、平田と軽井沢が伊吹に話しかけているのがわかった。

 近づいて三人の会話を聞くと、伊吹がツンデレ対応をしていた。

 ツンデレじゃなくて俺はデレデレの方が好きだな。

 そんなことを思いながら、三人のやり取りを見てると、伊吹と目が合ってしまった。

 ……うん、原作より確実に痛々しい様子だ。

 俺は目を逸らして、愛しの愛里の下に向かった。

 そのまま夕食ができるまで、俺は愛里と雑談を楽しんだ。

 

 夕食後。平田が高円寺の姿を見かけないことに気づく。

 高円寺は原作通り仮病でリタイアをしていた。

 

(そういえば高円寺と絡んだことないな)

 

 高円寺は一番何を考えてるのかわからないキャラだと思う。

 俺が知ってるのは、運動と勉強ができること、あそこが大きいことくらいだ。

 いずれDクラスの戦力になってくれるといいんだが……。

 

 

☆☆☆

 

 

 翌朝。初めてテントで一夜を過ごしたが、テント下に大量のビニールを敷いたおかげで、思ったより快適に過ごせた。

 これは原作でBクラスが対策したアイデアだ。

 川で顔を洗っていると、軽井沢が声をかけてきた。

 

「おはよ」

「おはようさん」

 

 軽井沢は周りに人がいないかを確認し、俺の耳元に顔を近づけた。

 

「言われたとおりに伊吹さんの鞄を調べたんだけど」

 

 昨晩。俺は軽井沢に伊吹の鞄を漁るようお願いをしていた。

 断られるかと思ったが、あっさり引き受けてくれた。

 

「なにか怪しいもの入っていたか?」

「うん、デジカメが入ってた」

 

 これも原作通りだ。もしかしたら軽井沢より先に綾小路が鞄を漁っているのかもしれない。

 

「そっか、わかった。ありがとな」

「ううん。……デジカメのことは平田くんに話さない方がいいんでしょ?」

「ああ、勝手に他人の鞄を漁ったら怒られそうだし」

「平田くんは真面目すぎるところあるしね……」

 

 軽井沢がため息をつく。

 暇だからこいつを少しからかってみよう。

 

「そういえば平田と軽井沢って付き合い長いのに、まだ名字で呼び合ってんだな?」

「あ……え、えっと……それは……」

「お互い奥手なのか?」

「そ、そうなのっ! あたしも平田くんも奥手なのっ!」

 

 寝起きのせいかもしれないが、ボロ出しすぎだろ。

 これ以上は笑いをこらえることができなさそうので、話題を変えることにした。

 

「あのさ、堀北ってテントだとどんな感じだ?」

「堀北さん? 教室と同じだけど」

「そっか」

 

 鈴音は完全に俺に依存しちゃってるからな……。

 俺以外の人間をジャガイモにしか思ってなさそう。

 

「上里くんって堀北さんと仲良いよね?」

「そうだな」

 

 仲良いどころじゃないんだけどな。俺と鈴音がセックスしまくりだと言ったら、うぶな軽井沢が気絶しそうだ。

 

「一之瀬さんと佐倉さんとも仲良いでしょ」

「そうだな」

「誰と付き合ってんの?」

「誰とも付き合ってない」

「本当に?」

「本当」

 

 だって全員セフレだもの。

 俺たちは、セックスなフレンズなんだね。

 

「ふーん」

「信じてなさそうだな」

「まぁね。それじゃあたし先に戻るから」

「ああ、それとCクラスの偵察もよろしくな」

「わかってる」

 

 軽井沢はポニーテールをなびかせ踵を返す。

 

(軽井沢ってけっこう言うこと聞いてくれるんだよな)

 

 原作だと鈴音と綾小路がCクラスに偵察しに行ったが、龍園と関わりたくないので、平田と軽井沢に偵察してもらうようお願いをした。

 俺は一人でBクラスに偵察及び帆波に会いにいくとしよう。

 

 テントに戻ると、平田からBクラスの神崎が偵察に来ていたと報告があった。

 俺は神崎とまったく絡んでないが、今のところ問題はないだろう。

 

 朝の点呼を終えた俺たちは自由行動へと移った。

 さっそく帆波に会いにいこうとしたところ、Cクラスの小宮と近藤が俺の前に立ちはだかるようにやって来た。

 俺は一瞬立ち止まるも、時間の無駄なので二人をスルーして、愛しの帆波の下に向かった。

 

 30分後。俺はBクラスのベースキャンプ地を見つけられず、森の中を彷徨っていた。

 原作だと神崎が綾小路に場所を教えてくれていたが、読者の俺が場所まで覚えているはずもなく、こうして無駄に体力を消耗しているわけだ。

 

「失敗した。これなら川で水浴びでもすればよかった……」

 

 今からキャンプ地に戻って、鈴音を誘って水浴びでもするか迷う。

 鈴音は風邪気味だったが、昨日は普通にセックスしたので、熱は完全に下がっただろう。

 

(早くビキニ姿の鈴音と戯れたい)

 

 旅行の二日前に、俺は鈴音に白いビキニをプレゼントしている。

 ケヤキモールに二人で買い物しに行ったところ、イラストで見たことある水着が売っていたので、すぐに試着させた。

 試着室で鈴音の白いビキニ姿を見たが、最高だった。

 これがエロゲだったら、俺は試着室で鈴音を犯していたと思う。

 

「……馬鹿なこと考えてないで、戻るか」

 

 Bクラスのキャンプ地は見つけられそうにない。

 来た道を戻ろうしたとき、背後から足音が聞こえた。

 振り返るとそこには……。

 

「上里くん……?」

 

 愛しの帆波の姿があった。

 

「こんなところでどうしたの?」

「いや、帆波に会いにいこうとしたんだが、Bクラスのキャンプ地を見つけられなくて……」

「わ、私にっ……!? それに帆波って……」

 

 喜んだり、驚いたり、とコロコロ表情が変わる帆波。

 

「そろそろ名前で呼ぼうかと思って。駄目か?」

「ううん、嬉しい。私も歩夢くんって呼んでいいかな……?」

「もちろん」

「歩夢くんっ!」

 

 帆波が俺の名前を呼びながら、抱きついてきた。

 炎天下でも帆波からはいい匂いがする。

 

「歩夢くんから会いに来てくれたなんて嬉しいっ!」

「そんなに喜んでもらえて俺も嬉しいぞ」

「昨日は全然話せなかったから、寂しかったんだよ……?」

「それは悪かった」

 

 頬を膨らませながら見上げてくる帆波に謝った。

 

「ううん、こうして二人きりになれたからいいよ」

 

 帆波の俺を抱きしめる力が強くなる。

 俺も左手を帆波の腰に回して、ぎゅっと彼女を抱きしめる。

 お互いが力強く抱きしめたことにより、帆波の爆乳が変形するぐらい押し潰されているのがわかる。

 このまま右手で触れてしまおうかと思ったが、森林ではまずいと思い、踏みとどまった。

 

「帆波は何でこんなところにいたんだ?」

「自由時間だったから、一人で探索しようと思って」

「一人は危ないんじゃないか?」

「だって……もし歩夢くんと会えたら、一人の方が都合がいいと思ったから……」

 

 帆波は蕩けた表情で俺を見つめてくる。

 このままキスだけでもしようとした瞬間、帆波が覚悟を決めたような面持ちで口を開いた。

 

「あ、あのねっ」

「どうした?」

「私、午前中いっぱいは自由時間なんだ」

「そっか。俺も同じだ」

「よかった……。それで提案なんだけどね……」

「提案……?」

 

 帆波からの提案は俺にとって魅力的なものだった。

 結局帆波は俺が思ってるよりエッチな子に育ってしまったようだ。

 

 

☆☆☆

 

 

「こんなところがあったのか」

 

 俺は帆波に案内されて廃屋に来ていた。

 無人島に廃屋があるなんて知らなかった。原作でも描写はなかったはずだ。

 俺と帆波は畳に腰を下ろして、屋内を見渡している。

 

「たまたま見つけてね。ここなら外から見られないし」

「そんなに俺とエッチしたかったのか?」

「あっ…………」

 

 互いの身体が密着すると帆波は小さく身震いして、消え入りそうな声を漏らす。

 

「あぅぅ……うぅぅぅ……」

 

 ほんのり潤んでいる瞳はまっすぐに俺を見つめ、これからすることに期待感を抱いているような、妖艶さを孕んでいる。

 

「帆波って男を誘うエロい顔してるよな」

「うぅぅ……私、そんなエロい顔なんて、してないもん……」

 

 俺のからかいに羞恥を煽られ、帆波の顔が紅潮してくる。

 

「ふーん。帆波」

「な、なに……?」

「たまには帆波からキスしてくれない?」

「私からっ!?」

「そう。ほれはよはよっ!」

「んん、わかったぁ……」

 

 下された命令に帆波はわずかに目を伏せつつも、すぐに羞恥を振り切るように顔を近づけてきた。

 

「はむぅ、ちゅっ……! んぷっ、れろぉっ……!」

 

 唇を突きだして口づけてきたかと思うと、桃色の小さな舌を伸ばし、軽く開いていた俺の口に差し込んでくる。

 口内へと潜りこんでくる柔らかな舌の感触、そして唾液の甘さがじんわりと伝わってきて、俺はゾクゾクと背筋を震わせた。

 

「ちゅっ、れるっ、んむぅ! あふぅっ、はふぅっ……じゅむっ!」

「んぢゅっ、じゅるっ!」

 

 帆波の小さな舌が唇のラインを沿うように撫でてきて、表面に絡んでいる唾液を優しく塗り込んでくる。

 そうかと思えば口内に入り込んできて、舌の根まで舐め回し、ねちょねちょと大胆にしゃぶりつく。

 

「んあぁっ、ちゅるぅっ……はむぅっ、れろっ! ふぅっ……歩夢くんっ! ちゅぅっ、んんっ!」

「ぷはっ……帆波のキス気持ちいいな」

「ほんと? 嬉しい……。歩夢くんの口も気持ちいいよぉ……はむっ、ぢゅるっ!」

 

 感想を漏らすたびに帆波の声には艶が混じってきて、どんどん陶然とした様子になっていく。

 

「ちゅうっ……れりゅっ! はむっ、ふぅぅっ! あぁっ、ぢゅうぅっ! キスぅ、気持ちいいよぉ……」

 

 キスをさせているうちに帆波は次第に表情を蕩けさせ、舌の動きをより積極的にさせてきた。

 

「あぷっ、じゅぅっ! んろぉっ、はぷぅっ! んんっ、ふあぁっ!」

 

 口づけに夢中になるあまりか、呼吸も荒くさせながら、せわしなく動く舌で俺の口の隅々まで舐めて貪ろうとする。

 

(そろそろやりますか)

 

 俺と帆波の口が離れる。

 キスもいいけど、そろそろ愚息の出番だ。

 

「はむっ! ちゅぅぅっ……! んぅううっ……」

 

 そう思った矢先、帆波はすぐに顔を寄せ、舌をねじ込んできて再びキスをした。

 

「むむぅっ!?」

「んぅう、もっとぉ! もっとキスするのぉ! はっ、りゅるっ! じゅむぅっ、れろっ!」

 

 帆波は一瞬でも口が離れたことを惜しみ、もう離すまいとばかりに舌を情熱的にねっとりと絡みつかせる。

 どんどんエッチになっていく帆波に、俺は興奮を隠せないでいた。

 

「じゅるっ、んくっ……! こくんっ! むはぁっ、あふっ、ごくっ、んむっ」

 

 舌に溜めた唾液を口内へ送り込むと、帆波はそれを嫌がることなく、積極的に喉を鳴らして飲み下す。

 

「ごくんっ、はふっ、んちゅぅっ! こくっ、んぐっ……! ふぁぁぁっ、あぁっ、ちゅぅ!」

 

 唾液を送るたびに帆波の身体はぞくりと震え、呼吸のペースが熱っぽく乱れていき、頬の赤みもどんどん増していく。

 そのうえ、太腿を擦り合わせ、腰までモジモジとさせて、あからさまに発情を露わにする。

 

「んくっ、こくんっ! ふあぁぁっ、ああっ! キスしてたらあそこが熱くなってきちゃったよぉ……」

 

 キスによってかなり興奮し、蕩けていっている帆波の姿に獣欲を煽られ、俺はいよいよ我慢ができなくなってくる。

 

「帆波、そろそろいいだろ?」

「ふぁぁっ……うん……歩夢くんとセックスぅ……」

 

 その言葉を待っていたと言わんばかりに、帆波は蕩けきった顔で期待感いっぱいの声をこぼした。

 俺は帆波を仰向けに寝かせると、上着とブラを捲りあげ、ジャージ下と下着を脱がせた。

 

「いくぞ」

「……うん」

「よっと!」

「あひゃあぁあああぁァァンッ!」

 

 膨張した肉棒を膣穴深くまで埋めると、挿入の快感に帆波は高らかに喜悦の声をあげ、俺の肩を掴んで縋りついてきた。

 

「いきなり大きく喘ぎ声あげやがって……ばれたらどうするんだ?」

「ああっ、あんっ! んふぅぅっ……! だってぇ、気持ちいいだもぉんっ!」

 

 指摘されて恥ずかしがるでもなく慌てるでもなく、帆波は心から嬉しそうに返してくる。

 

「これぇ、歩夢くんのずっと欲しかったのぉ! 昨日からずっと我慢してたんだよぉっ……」

「ははっ、帆波は発情しまくりだな」

 

 ちなみに旅行前日に帆波とはセックスをしている。

 つまり中一日しか空いてないのにもかかわらず、帆波は俺の肉棒を欲しがっていたことになる。

 いやらしい身体をしている女は性欲が強いのかもしれない。

 

「きゃあぁああっ、あぁっ、はぁぁんっ! あんっ、いいぃっ、オチンポされるのいいよぉおっ!」

 

 腰を前後させて牝穴をペニスでほじり始めると、さっそく帆波は声を弾ませ、表情に快楽を滲ませる。

 帆波の肉壺はすっかりほぐれており、奥まで淫汁で満ちていて、抽送のたびに、ぐじゅりと卑猥な水音がたつ。

 

「はぅぅぅ……! 気持ちいいよぉっ! んっ、あぁっ! んひいぃぃっ!」

 

 帆波の媚肉はせわしなく蠢いてペニスをねぶり回してくる。

 ただでさえ気持ちのいい帆波の膣穴が、より具合がよくなって、俺の快感をも膨らませていく。

 

「はうぅぅぅっ……!?」

 

 ラストスパートをかけようとしたところ、それほど離れていない場所から話し声が近づいてくるのが聞こえてきて、帆波の表情が緊張感に強張る。

 俺も一旦抽送を止めて息を潜め、突然やってきた危機に冷や汗を流す。

 

「い、今の……人の声だよね? もしかして聞こえちゃった……!?」

「まだわからない……」

 

 俺と帆波は繋がったまま、外の様子を伺う。

 

「ど、どうしよう……。こんなところ見られたら退学になっちゃう……」

 

 この状況に帆波もすっかり狼狽してしまい、俺の肩を掴む手にもいっそう力を込めてくる。

 帆波の言うとおり、こんなところを見られたら退学だろうな。

 

(仕方ないな)

 

 帆波もこの通り怯えてるし、盛り上がっていたところで惜しいが、この場は大人しく身を引いた方がいいだろう。

 

「あうぅぅ……見られちゃうぅぅ……ふぅっ、んっ……! あっ、ひぁぁぁっ」

 

 撤退を告げようかと思ったその時、帆波はゆっくりと腰をくねらせ、膣肉をペニスに擦りつけてきた。

 

「おいっ! 帆波……! 腰を動かすなっ……!」

「あ、あぅ、どうしよう、歩夢くんっ……! 止まらないよぉ……。見られそうなのに、よくなっちゃうぅっ……!」

「…………は?」

「怖くて怖くてたまらないのにぃ、ふぁっ、あぁっ! セックスっ、やめられないよぉ……! ひゃあぁ、オマンコ止まらないのぉぉっ……」

 

 強烈な羞恥がむしろ帆波の官能を呼び起こしたようで、牝穴はいっそう熱く蕩けて締まりを強くし、柔壁がねっとりとペニスに絡みついてくる。

 俺は帆波を犯したい欲望を抑え、耳を澄ませる。

 すると話し声が徐々に遠くなっていることがわかった。

 

「あ、歩夢くん……」

 

 帆波が涙と涎を垂らしながら、抽送をおねだりしてくる。

 話し声は聞こえなくなった。

 恐らく大丈夫だろう。

 普段の俺ならここで中断するのだが、俺も帆波と同じようにこの状況に興奮してしまっているのかもしれない。

 

「いくぞ」

 

 気づけば、俺は止めていた抽送を再開させ、ペースも先ほどより速めていた。

 

「ひぅっ、んあぁっ! はうぅっ、激しっ……! あぁぁっ! これっ、声出ちゃうっ!」

「安心しろ。多分いなくなってる」

「ほ、ほんと……? なら声出しちゃっていいよね! ひゃひいいぃ!」

 

 人がいなくなったことに安心したのか、大きく嬌声を上げる帆波。

 

「ひゃあぁぁっ! あぁっ、きゃうぅっ! んひぃぃっ!」

 

 色欲に狂い乱れる帆波の様子に、俺も高ぶりが加速し、抽送を激しくする。

 

「ひあぁっ、ああぁぁっ! あんっ、ひぃぃんっ……! ばれちゃうかもしれないのにぃ、私いけない子だよぉ!」

「そうだな、人がいても腰を動かしたからな! 帆波は変態で淫乱だよ! こんなのが学級委員長だなんてBクラスの生徒が可哀相だなっ!」

「ふぇぇっ、あうぅ! ごめんなさいぃっ……! でもセックスやめられないよぉっ! いけないことでもっ、いっぱいしたいよぉぉ!」

 

 自分を貶めながら帆波はますます興奮を募らせ、肉欲にまみれた牝の顔を見せて喘ぐ。

 

「このまま射精()すぞ……!」

「きゃああぁっ! 出してぇっ! オマンコの中ぁっ! たくさん出してぇっ!」

 

 俺は膣内射精を宣言すると、抽送にスパートをかけ、自身と帆波の快感を同時に強めていく。

 

「ひゃああぁっ! ダメぇ、もうイッちゃうぅっ! あふぁぁっ、イッちゃうぅぅっ!」

「イッてもいいけど声は抑えてろよ……! もしかしたら人が戻ってきてるかもしれないからな!」

「うぅぅ、我慢するぅっ! ばれるのやだぁっ! ひゃぁっ! あふぅぅ、イクぅっ、オマンコイッちゃうぅぅ!」

 

 よがりっぱなしの帆波の姿を楽しみつつ、俺はペニスを激しく前後させていく。

 

「イクぅっ、んっ! あふぁぁっ! イクぅっ! 歩夢くん、もうイクよぉっ! ひあぁっ、あぁぁっ!」

射精()る……!」

 

 放出の瞬間が見えた俺は腰を強く突き出して、ひときわ深く肉体を膣穴へ埋めていった。

 

「むふぅぅぅうううぅぅぅっ!」

 

 一番奥で興奮が爆ぜて、子宮へ精液がドッと流れ込んでいき、胎内を満たされる衝撃で帆波は絶頂へと飛ばされる。

 それと同時に帆波は口を固く閉じ、溢れ出そうになった絶叫を必死に抑えて、なんとかくぐもった嬌声を漏らすに留めた。

 

「ひぃぃんっ、イクっ! んんんっ! 中出しでイッちゃってるぅっ!」

「くっ……!」

「これ見られたら絶対変態って思われちゃうっ! こんなとこで赤ちゃん作ってるだもんっ!」

「帆波は十分変態だよ」

 

 膣内射精でアクメに達し、はしたなく肉悦に浸る帆波をからかい、俺は牝穴へと子種汁を注ぎ続ける。

 かなり高揚した結果、精液は勢いも量も衰えず、そしていっこうに止まる気配も見せることなく、帆波の子宮にどんどん溜まっていく。

 

「くひぃいいっ、精液たっぷり来てるよぉ……!」

「もうそろそろ出し終わるからな……!」

「あむぅううううぅぅぅっ!」

 

 ようやく帆波の膣内に欲望を吐き終えた。

 気づくと、帆波の腹が大量の精液により若干膨らんでいるのがわかった。 

 

「ふぁぁぁ……。あふぅぅ……ひうぅ、んぁぁっ……」

 

 絶頂から抜けた帆波は脱力し、腹を若干膨らせたまま虚ろな様子で余韻に浸る。

 その姿は卑猥極まりなく、俺は嬉しそうに蕩ける帆波を眺め、射精の解放感と愉悦に、薄笑みを浮かべた。

 

「本当帆波はいやらしい子になったな」

「あうぅぅ、ふぇぇぇっ……。はへぇ、あぁぁ……」

 

 帆波は俺のからかいに応えることもできず、しばし言葉にならない声を嬉しそうに漏らしていた。




一之瀬は変態ってことです!


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27話 一之瀬帆波と青姦

まさか二話連続の一之瀬!


 帆波に廃屋に連れてこられてから二時間が経った。

 昨日は鈴音と一発しかしていなかったので、溜まった性欲を帆波にぶちまけた。

 膣内に三発、口に二発。合計五発。おかげで大分すっきりした。

 俺を廃屋まで誘った帆波も満足していると思う。

 ちなみに帆波に大きく喘がれると困るので、下着を帆波の口に押し込んだ状態で性交し続けた。

 そんな帆波は、行為を終えてから甘えるように俺の左腕に抱きついて、頭を肩に乗せている。

 

「BクラスもCクラスの生徒を保護してるのか」

 

 話題はCクラスを追い出された生徒二人だ。

 俺が伊吹を保護していることを話したところ、帆波もBクラスで金田を保護しているとのことだった。

 もちろん俺は金田がBクラスに保護されていることは知っていた。

 

「うん、さすがに放っておけなくてね」

 

 金田も伊吹と同じく頬と腕に痣があったようで、帆波はすぐに保護したらしい。

 伊吹も金田も、スパイの役割を与えられたことを考えると、龍園にそれなりに信頼されているのかもしれない。

 

「でも怪しいね。DクラスもCクラスの生徒を保護してるって……」

 

 伊吹がスパイだと教える前に帆波がそんなことを言った。

 勘が鋭い。

 確かに都合よく違うクラスで一人ずつCクラスの生徒を保護しているのは奇妙だ。

 もちろん偶然の可能性もあるが、今は特別試験中だ。よく考えればリーダーを見つけるために送り込まれたスパイと思うのは当然のことだろう。

 

 俺は伊吹がスパイであることを説明した。

 伊吹を発見した場所にトランシーバーが隠されていたこと、平田の指示で軽井沢が鞄を漁るとデジカメが入っていたことなど、一部ねつ造しながら話した。

 

「金田もスパイの可能性が高い。金田を発見した場所を調べたほうがいい」

「わかった。……でもなんで教えてくれたの?」

「なんでとは?」

「だって特別試験なんだよ? 私たち争ってるんだよ?」

 

 それはごもっともな意見だ。

 帆波は敵に情けをかけられたと思ってるのかもしれない。

 

「そうだな。でも帆波は特別試験を争ってる俺を廃屋に連れ込んで、セックスをしたわけなんだが?」

「うっ……。そ、それは……」

 

 まさにブーメラン。

 帆波の言い分が正しいなら、彼女は戦いのさなかに、敵を誘って、あまつさえ性交するリーダーとしてありえない行為を働いている。

 

「俺のクラスは今のところBクラスと争うつもりはない」

「そうなの……?」

「平田が言ってた。Bクラスとは協力関係を続けていきたいって」

「そうなんだ」

 

 これもねつ造だ。平田は一言もそんなことを言ってない。俺が帆波と争いたくないだけだ。

 ただBクラスと協力関係を続けるのは、平田も賛成してくれるだろう。

 お互いのクラスにとって、共通の敵が一致しているのだから。

 

「……うん、わかった。私もDクラスとはむやみに争いたくない。Dクラスと協力関係を続けることは、クラスのみんなにも私から言っておくね」

「ああ、よろしく頼む」

「うんっ」

「それじゃ話もまとまったところで」

「あっ」

 

 俺は帆波を股の間に座らせ、背後から抱きしめた。

 

「最後に一発しよっか」

「んぁっ」

 

 そして上着越しに帆波の豊満な胸を鷲掴みにする。

 

「午前中は自由時間だから、まだ時間あるよな?」

「あ、あるけど……んんぅ……するの?」

「帆波はしたくないか?」

 

 丸く円を描くように優しく胸を揉みながら問う。

 

「……し、したい……はぁんっ!?」

 

 そのまま背面座位で、俺は帆波の極上の肉体を貪った。

 精液と愛液と唾液が染みこんだ下着を穿くのを嫌がってたので、帆波にノーパンで帰ったらどうかと提案したところ、怒られてしまった。

 気を利かせて言ってあげたのに、酷い女だ。

 俺は別れ際に帆波を発情送り(ハートリジェクター)で発情させてから、Dクラスのベースキャンプ地に戻った。

 

 

☆☆☆

 

 

「気持ちいいな」

「そうね」

 

 ベースキャンプ地に戻った俺は、昼食を済ませてから、猛暑をしのぐため、川に身体を浸かっている。

 隣には白いビキニを着た鈴音がいる。

 

「愛里も入ったらいいのに」

 

 大きめの岩に座って俺たちを眺めている愛里に声をかける。

 

「み、水着持ってきてないから……」

「そっか」

 

 俺の前以外では極力水着を着たくないと言っていたので仕方ないか。

 それに愛里が水着になったら、綾小路と平田以外の男子のあそこが大変なことになりそうだ。

 

「私のことは気にしないでいいから、楽しんでね」

 

 天使のような微笑みを浮かべる愛里。

 思わず顔がにやけてしまう。

 すると鈴音が不機嫌そうな表情で腕を引っ張ってきた。

 

「少し泳ぎましょう」

「こんな浅いところで?」

「ええ。最近運動不足気味だから」

「……わかった」

 

 嫉妬する鈴音も可愛いな。

 それに身体の傷も癒えて、綺麗な身体に戻っている。

 やはり綺麗な身体の鈴音には白いビキニが映える。

 

 俺と鈴音は30分ほど泳ぎに勤しんだ。

 川でセックスするのも悪くないと思ったが、さすがにクラスメイトの前でするつもりはないので、妄想で我慢した。

 

 すっかり川を満喫した俺がテントに戻ろうとすると、食料調達から戻ってきた平田と軽井沢に声をかけられた。

 食料調達中に、偶然Aクラスのキャンプ地を見つけたようだが、ガードが固くて、様子が全く伺えなかったとのことだった。

 報告中に、やたら軽井沢の視線が気になった。

 もしかして平田から俺に乗り換えようとしているのかしら。

 駄目だぞ。

 お前が乗り換えるのはホワイトルーム出身のチート野郎だ。

 

 午後七時。愛里と鈴音の三人で夕食を頂いてると、櫛田がやって来た。

 どうやらまだ鈴音と仲良くなるのを諦めていないらしい。

 当然、原作以上に尖っている鈴音に相手にされず、櫛田は王たちがいるグループに戻っていった。

 

 午後八時の点呼を終えると、クラスの大半はテントでくつろぐようになっている。

 悪い噂(ほぼ事実)が立っている俺だったが、テントの面子は俺と関わる男子が多かったので、居心地は悪くなかった。

 程よい距離感を保っている綾小路と三宅。俺を信頼してくれてる平田。なぜか俺に尊敬の眼差しを送る池と山内。メントレ中の須藤。特に害がない沖谷。

 こんな面子で俺はテント内を過ごしている。

 

「ちょっとトイレ行ってくる」

 

 三宅と雑談中に猛烈な尿意に襲われた俺はトイレに向かった。

 設置されたトイレは洋式で、小便でも座ってするタイプの俺にはありがたかった。

 やはりトイレを購入したのは間違いじゃなかったんだ。

 すっきりしてトイレから出ると、このキャンプ地でイレギュラーな存在である生徒と出くわした。

 伊吹澪。

 Cクラスからスパイとして送り込まれた格闘大好き少女だ。

 俺は伊吹に関わるつもりはないので、スルーして通り過ぎようとしたところ、声をかけられてしまった。

 

「あ、あのさ」

 

 なんで俺に声をかけてくるんだよ。

 ここは俺以外の人間に声をかけたと思ってそのままスルーするか。

 駄目だ。この状況で、それは通用しない。

 しょうがない。

 

「なんだ?」

「あんたが私を保護するよう平田に進言してくれたんでしょ」

 

 おかしいな。

 俺っていつの間に平田にそんなことを進言したんだ。

 ……したな。思いっきりしたわ。

 むしろ反対する軽井沢を説得したまである。

 

「……決めたのは平田だ」

「そうだけど……一応お礼言っておこうと思って。ありがと」

「どういたしまして?」

「なんで疑問形なの?」

 

 お前とのやり取りにドキドキしてるからだよ。

 なんでこのタイミングで俺に接触してきたんだ。

 

「いや」

「そう。本当はもっと早く言おうと思ったんだけどさ、いつも近くに女子がいたから声が掛けづらくて……」

 

 鈴音と愛里のことか。

 確かにテント以外だとその二人と一緒にいることが多い。

 

「気にしなくていい。それよりCクラスは大変だな」

「……まぁね」

 

 どうやら伊吹は俺に好感を持ってくれてるようだ。

 ここで龍園の情報を少しでも引き出してみるか。

 

「えっと、お前らのクラスのリーダーはやばい奴だって聞いたんだけど……実際どうなんだ?」

「やばい奴だってことは間違いない。実際私も殴られてるわけだしね」

「だよな……。歪んだ性癖を持ってるのがリーダーだなんて可哀相に」

 

 俺は未だに頬の腫れがひかない伊吹を憐れむ。

 

「……は? せ、性癖って……あんた、何言ってんのっ!?」

「いや、可愛い女の子を殴るのが趣味なんて、歪んだ性癖以外の何でもないだろ」

 

 俺も鈴音と星之宮先生の身体を傷つけたり、愛里と帆波のお尻を叩いたりしてるが、それは同意の下であり、お互い気持ちよくなっている。

 だが龍園のそれは違う。

 快感を得てるのは龍園だけだ。

 

「か、可愛い……? 私が……?」

「そうだけど」

「へ、変なこと言うなっ! 帰るっ!」

「あ、おいっ」

 

 伊吹は声を荒げると、そのままテントに戻ってしまった。

 いきなり怒り出すなんて女のヒスは怖い。

 それとも生理なのだろうか。

 

「思ったより情報が聞き出せなかったな」

 

 きっと綾小路なら、俺の十倍以上は情報を聞き出せたんだろうな。

 

「仕方ない。俺もテントに戻るか」

 

 伊吹に続いて、俺もテントに戻ろうとすると、森の中で光があるのが見えた。

 他クラスの偵察だろうか。

 それにしては時間が遅すぎる。

 俺は恐る恐る光に近づく。

 

「うわっ」

 

 俺の顔がライトに照らされる。

 直後に、俺の身体に衝撃が走った。

 どうやらタックルされたようだ。

 なんとか踏みとどまり、タックルした人物を突き飛ばす。

 

「きゃっ」

「え」

 

 俺にタックルした人物は女子だったようだ。

 ゆっくり倒れた人物に近づく。

 

「……帆波か?」

 

 午前中に抱いたばかりの帆波だった。

 

「あ、歩夢くん」

 

 涙混じりの声で俺の名前を呼ぶ帆波。

 

「突き飛ばして悪かった」

 

 左手で帆波の腕を掴み起き上がらせる。

 

(そういえば帆波を発情させたんだった)

 

 すると帆波は身体の疼きが収まらず、俺の肉棒を求めて、わざわざDクラスのキャンプ地にやって来たわけか。

 

「わ、わたひ……我慢できなくて……」

 

 半日以上も発情に抗った帆波は心も身体も限界だった。

 涙と鼻水と涎が垂れている。

 息も荒くなっている。

 目も完全に蕩けている。

 

(帆波を発情させたのはうかつだったな)

 

 ムカついて、帆波を発情させてしまった器の小さい自分を情けなく思う。

 それに帆波を夜の森の中を一人で歩かせてしまった。

 彼女を危険な目に晒してしまったことに、罪悪感を覚える。

 

「歩夢く……ん……わたひ……わたひ……」

「……わかった。少し離れた場所に行こうか」

 

 今から洞窟や廃屋に行くのは危険だろう。

 ならば危険だが、離れた場所で、帆波が喘がないように性交するしかない。

 

 

☆☆☆

 

 

「ここら辺でいいだろ」

 

 私は歩夢くんに腕を掴まれた状態で、Dクラスのベースキャンプ地から離れた森の中に連れてこられた。

 無人島なので灯りがあるはずもなく、辺りは真っ暗だ。

 本来なら恐怖を感じる状況だけど、今の私はセックスのことしか考えられなかった。

 

 午前中に歩夢くんとたっぷり愛し合ったのに、彼と別れてからずっとあそこが疼いて仕方なかった。

 今すぐに彼にもう一度抱かれたい。

 そんな欲求を抑えながら、学級委員長である私はBクラスのみんなに指示をしながら過ごした。

 

 歩夢くんにアドバイスされたとおり、金田くんを保護した場所を調べたところ、土の中にトランシーバーが埋まっているのがわかった。

 金田くんがCクラスから送り込まれたスパイであることは確実なものとなった。

 神崎くんと相談し、金田くんを追放することはせずに、リーダーが誰であるかばれないようやり過ごすことにした。

 

 夕食前になり、私のあそこが限界を迎えた。

 私は我慢出来ずにベースキャンプ地から離れたところに行き、疼いて仕方ないあそこを激しく指で弄った。

 気持ちよかったけれど、身体の疼きは増すばかりだった。

 もう彼のおちんぽを入れてもらわないと疼きは治まらない。

 そう思った私は点呼を終えると、同じテントの子にトイレに行くと嘘をついて、Dクラスのキャンプ地に向かった。

 場所は神崎くんに訊いていたので、迷うことなく辿り着くことができた。

 

 Dクラスのキャンプ地に着くと、運がいいことにすぐに彼を見つけることができた。

 彼が目に入った瞬間、思いが爆発し、気づけば彼に抱きついていた。

 彼は私だとわからなかったようで、私は突き飛ばされてしまった。

 抱きついたのが私だとわかると、彼はすぐに私を起こしてくれた。

 そして私はすぐに彼を求めた。

 彼はすぐに私が求めていることを気づいてくれて、こうして人が来ないような場所に連れて来てくれたのだ。

 

「歩夢くん……わたし、あそこが疼いて仕方なくて……」

「エッチしたいのか?」

「したいっ! 歩夢くんのおちんぽ欲しいよぉ……!」

 

 恥も外聞もかなぐり捨てて、彼の肉棒を求める。

 

「わかった。どれどれ」

「やぁっ」

 

 彼があそこの濡れ具合を確かめるように、下着の中に手を突っ込んできた。

 

「ぐちょぐちょだな」

「そうなの……もうぐちょぐちょだから……早く……」

 

 もはや私の下着は役割を果たしていなかった。

 実際に見てはいないけれど、穿いてる感触で、下着が愛液で染みだらけになっていることはわかっていた。

 もしかしたらおしっこも漏れてしまってるかもしれない。

 

「そうだな。これなら愛撫しなくてもいいな」

「あんっ」

 

 下着ごとジャージを下ろされる。

 そのまま彼は私を樹木に押しつけた。

 

「いたっ」

「悪い。でも地面でやるわけにはいかないから我慢してくれ」

「うん、する。我慢するから……おちんぽ早くぅ……」

 

 暗闇で見えないだろうけど、少しでも彼が挿入しやすいように、自分で性器をくぱぁと広げた。

 エッチな汁がどんどん垂れていくのがわかる。

 本当に私ははしたない女だ。

 

「わかってるよ。それと……!」

「んぐっ!?」

 

 歩夢くんの手により私の口が塞がれる。その勢いのまま、後頭部を樹木に押しつけられた。

 デート帰りにエレベーターで犯された時と同じ状態だ。

 その時と違って、今回は私が求めてるんだけど……。

 

「帆波は喘ぎ声が大きいから。声が聞こえないようにな」

「むぐ……!」

 

 確かにこんなところでいつもみたいに喘いだら他の人たちに聞こえてしまう。

 歩夢くんは私を気遣って口を塞いでくれている。

 それなのに私はレイプされてる感じがして、いつもより興奮してしまった。

 

挿入()れるぞ」

「んんっ……!」

 

 彼が肉棒を私のおまんこに宛がう。

 そして一気に膣奥まで挿入された。

 

「んぐううぅぅううぅぅっ!?」

 

 ずっとこれを待ってた。

 彼と別れてから、おちんぽが欲しくて欲しくてたまらなかった。

 我慢していた時間が長かったせいか、私は挿入されただけで絶頂してしまった。

 

「ん……んぶぅ……んぼぉ……」

「うおっ……!?」

 

 気づくと私は潮とおしっこを吹いていた。

 暗くて見えないけど、どうやら彼にかかってしまったらしい。

 

「ん゛んっ! んぶぅっ!」

 

 挿入されただけで失禁するなんて、私はなんて下品な女なんだろう。

 私は涙を流しながら、彼に謝罪をした。

 彼に口を塞がれているので、私の言葉は彼に届いていないけど、申し訳なく思っているのは伝わったようだ。

 

「気にしなくていい。それより動かしていいか?」

 

 絶頂したばかりなのに動かれたらおかしくなる。

 そんなことはわかっていたのに、私はためらいもなく頷いた。

 

「それじゃ人が来ないうちにすませるぞ」

「んぐ……!」

 

 直後に、彼の容赦ないピストンが始まった。

 すっかり彼専用にされた私のおまんこは、彼の激しいピストンを痛みもなく受け入れる。

 

「むぐぅっ! んごぉっ! んぼおおぉぉっ!」

 

 小さな絶頂と大きな絶頂を繰り返され、下品な声が塞がれた口から漏れる。

 

「あんま優しく出来ないけど勘弁な」

 

 確かに彼の言うとおり、優しさのかけらもない荒々しいセックスだ。

 突かれる度に、後頭部と背中が樹木に擦れて痛い。

 けれどその痛みは、おまんこから感じる快感にすぐに支配される。

 

 もう今の私はおちんぽのことしか考えられない。

 特別試験が行われていること。

 野外でセックスをしていること。

 それらを忘れて、私はただ彼に与えられる快感に浸っていた。

 

「帆波、そろそろ射精()すぞ……!」

「ぐっ――おぶっ……ん、ぐっ、……んぐぉっ!」

 

 もうすぐ子宮に彼の精液が注入される。

 歩夢くんは、腰の動きをさらに激しくして、私の膣内に欲望を吐き出そうとする。

 

「一応念のためなっ!」

「ぐっ……ぐぶっ!?」

 

 歩夢くんの私の口を塞ぐ手の力が強くなった。

 少し息苦しい。

 でもこれも私のためなんだ。

 私の喘ぎ声が漏れないようにしてくれている。

 

「ぐっ、ぐぶっ……お、おごっ……!」

「うぐ……射精()る!」

「ん゛ぼおおぉぉおおぉぉっ!?」

 

 歩夢くんのおちんぽがポンプのように蠢き、子宮に精液を吐き出していく。

 

「帆波……!」

「あぐっ……あっ……あぁ……」

 

 あまりの快感に意識が飛びそうになる。

 子宮が大好きな人の精液で満たされていく。

 私は彼の射精が終わるまで、幸福感に浸っていた。

 

「ふぁ……あゆ……む……くん……」

 

 やがて射精を終えると、彼は私の口を塞いでた手を退かしてくれた。

 

「痛くなかったか?」

「だいじょ……ぶ……だよ……」

 

 本当は少し痛かった。

 もしかしたら背中に擦り傷が出来ているかもしれない。

 でもそんなのはどうでもいい。

 彼は私を満たすために、こんな危険なところで、私を抱いてくれたのだ。

 

「ごめんね。午前中も抱いてもらったのに……またこんな……」

 

 徐々に快楽の余韻が薄れていくと、自分の性欲の強さに嫌気が差す。

 

「さすがに引くよね……。こんなエッチな女の子なんて……」

「引かないぞ。俺はエッチな女の子好きだから」

「ほんとに……?」

「本当だ」

 

 嬉しい。

 こんなエッチでどうしようもない私を、彼は受け入れてくれる。

 

「ありがとう」

「どういたしまして。すぐにBクラスのところに帰るか?」

「……ううん、もう少し歩夢くんと一緒にいたい。……いいかな?」

「いいぞ」

 

 彼の肉棒が私のおまんこから抜かれた。

 すると膣内に溜まっていた精液がどろどろと垂れていった。

 この量なら、午前中みたいにお腹が少しは膨らんでるかもしれない。

 私はそれが妊娠しているみたいで、嬉しく思ってしまった。

 

「座るか」

「うん」

 

 私は彼の股の間に収まるように座った。

 すると彼は後ろから私を優しく抱きしめてくれる。

 私と彼は無言のまま、身を寄せ合いながら、夜空を眺めていた。

 

 気づくと彼は私を抱きしめながら眠っていた。

 

「もう……あっ」

 

 あそこが再び疼いてしまった。

 セックスしたばかりなのに、私の身体はどうなってるんだろう。

 

 彼に抱かれるたびに自分がどんどんエッチになっていくのはわかっていた。

 最初は怖かった。

 自分が自分でなくなっていくような気がしたから。

 でも気づいたら、私はそんな自分を受け入れていた。

 

 今じゃ毎日抱いてくれないと満足できなくなっている。

 彼には私以外にも身体を重ねてる子がいるので、毎日は無理なのはわかっている。

 それでも私の身体は彼を求めてしまう。

 彼に抱かれない日は、彼のことを思って自分を慰めている。

 現実では彼にされないようなことを妄想しながら自慰をすることもある。

 まぁ青姦は現実になっちゃったけど……。

 

「歩夢くん」

 

 愛しの彼の名前を呼ぶ。

 当然彼は寝ているので返事はない。

 

「歩夢くん、起きて。エッチしよ」

 

 彼には悪いけれど、私が満足するまで付き合ってもらわないと。

 この調子だと、私のお腹がもっと膨らむまで精液を出してくれないと満足できなさそうだ。

 

「……ん……?」

「ごめんね。また歩夢くんのおちんぽ欲しくなっちゃった」

 

 私たちはそのまま森の中で愛し合い続けた。

 代償に私の背中が傷だらけになってしまったけど後悔はない。

 ただクラスメイトに言い訳をするのは大変そうだ。




愛里はまだ青姦する度胸がないのです!


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28話 佐倉愛里の奉仕

成長した佐倉が積極的になります!


 翌日の早朝。俺は帆波をBクラスのキャンプ地の近くまで送っていった。

 別れるまで、母性溢れる顔で、大量の精液によって膨らんだお腹をやたらと擦っていたのが気になる。 

 アフターピルは飲んでくれているのだろうか。

 中出ししまくってる俺が心配するのもアレなんだが……。

 

 Dクラスのキャンプ地に戻ると、軽井沢に声をかけられた。

 

「どこ行ってたの?」

「散歩だよ」

「こんな朝早く?」

「まだ涼しい時間帯だからこそだよ。軽井沢こそまだ4時半なのに起きるの早いな」

 

 見た目からして朝弱そうなのに、なんでこんな時間に起きてるんだ。

 

「あんま寝れなくて……」

「やっぱテントは寝辛いか?」

「まぁね。やっぱエアコンないときついし」

「だよな」

 

 俺は陸上部出身で暑さに慣れてるからいいけど、軽井沢は部活の経験なさそうだもんな。

 

「平田に頼んで扇風機でも買ったらどうだ?」

「でも他の男子が怒るでしょ」

「そこは平田が説得してくれるだろ」

「そういうのなら上里くんのほうが得意なんじゃない?」

 

 やっぱり平田から俺にシフトチェンジしようとしてるなこの女。

 伊吹がスパイだと軽井沢にまで教えたのは失敗だったかも。

 でも下着を盗まれるときのことを考えるとな……。

 

「どうだろうな」

「よろしくねっ」

 

 よろしくされちゃったよ。

 仕方ない。伊吹の件で色々と協力してもらったし、ここは期待に応えてやるか。

 

「わかった。平田と一緒に男子を説得しておく」

「マジ? やったっ!」

 

 こうして見ると、とても酷い虐めを受けていた子には見えないな。

 軽井沢と親しくなったら、原作では書かれてないえぐい虐めの内容を教えてくれるのだろうか。

 脇腹の傷も気になる。

 発情させて裸にさせれば嫌でも見ることになるが……って駄目だ。軽井沢に手を出すのはアウトだ。

 

「それより伊吹の様子はどうだ?」

「綾小路くんとたまに話すくらいで、基本は一人でいる感じ。怪しい行動も見当たらない」

 

 よく見てるな。

 やっぱ軽井沢は有能だ。

 

「そっか。引き続き監視よろしく」

「そっちも扇風機よろしくね」

「わかってるよ」

 

 俺は朝食の時間まで軽井沢と雑談をして過ごした。

 岩に座った時に距離が近かった気がするが、気のせいだろう。

 

 昼前に俺は食料捜しのため、ベースキャンプを離れて森の中に入った。

 面子は鈴音、愛里、綾小路の四人。

 俺と綾小路は食料が見つかった時のために、鞄を持参して出発した。

 適当に歩いてると、トウモロコシ畑を発見した。

 原作と違ってAクラスの葛城と弥彦とは遭遇しなかったが、特に影響はないだろう。

 俺と綾小路は大量に鞄に詰めて、ベースキャンプに戻った。

 大量のトウモロコシを発見したことにより、俺と綾小路は少しだけヒーロー扱いされた。

 

 

☆☆☆

 

 

「ふぁっ……歩夢くんの、もうこんなに硬くなってる」

 

 昼食を食べ終えた俺は、愛里を連れて、新たに発見した洞窟に足を運んでいた。

 無人島に来てから鈴音と帆波は抱いたが、愛里はまだ抱いていなかったので、今日あたりエッチしようと思っていたわけだ。

 愛里は騎乗位の体位で、肉棒を呑み込むように、ゆっくりと腰を下ろしていった。

 

「ん、んんっ、くぅっ、はぁ……はぁあ……久しぶりの歩夢くんの、おっきいよぉ……!」

「そうか?」

 

 愛里の膣内は、既に熱くしっとりと濡れていた。

 肉壁はひっきりなしにぞわぞわと蠢いて、俺の肉棒を甘く締めつける。

 

「ん、んんっ、歩夢くぅん、もう、全部、入っちゃたよぉ……私のおしり、歩夢くんのお腹に、ぴったりくっついちゃってる……」

「ああ、愛里に全部咥えられちゃったな」

「うん……歩夢くんは、じっとしててね? 私が全部してあげたいから……」

「いいのか?」

「だって歩夢くん、午前中トウモロコシ運んで疲れたでしょ。だから私が気持ちよくするから……」

 

 愛里はそう言うと、硬さを確かめるように腰をゆっくりと上下に動かしだした。

 動かすたびに、体操着とブラを捲られて露出している愛里の爆乳がプルンプルン揺れる。

 

「え、えっと……これ気持ちいいかな……?」

 

 亀頭を愛里の奥に擦りつけるように、ゆっくりと腰を振った。

 

「ああ、気持ちいいぞ」

「よかったぁ。私も気持ちいいよぉ……」

 

 肉棒の先がぐりぐりされて、愛里のおまんこに絡みつく。

 

「歩夢くん、キスしてもいいかな? キスしながらエッチしたい……」

「いいぞ。愛里からしてくれるか?」

「わ、私からっ!?」

「そうだ」

「……それじゃ、いっぱいするね……ん、ちゅうっ……んんっ」

 

 柔らかな唇が重ねられる。同時に淫らに動く腰。

 久しぶりの愛里の口づけと膣内は気持ちよすぎる。

 

「ふぁ……っ、ちゅぅぅ、ん、んぐ」

 

 キスをしながら、腰は擦り合わせるように動く。

 愛里の潤んだ膣壁は、俺のモノをねっとりと包み込んでいる。

 

「んぐ……はぁ、ぁぁ……」

「はぁ……んっ、んんっ……じゅる、ちゅうっ、んちゅぅ……あむ、ん、んん……」

 

 身体を密着させながら、愛里は腰を振って俺のモノを、ぬるぬるとしごきあげていく。

 

「うお……愛里、凄いな……!」

「だ、だって、久しぶりに抱いてもらったから……」

「久しぶりって言っても五日ぶりくらいだろ」

「五日もエッチしてないもん……!」

 

 愛里も性欲が強くなっているようだ。

 それに青姦するまでエッチになっている。

 

「だから、いっぱいエッチして、歩夢くんのおちんぽ、思い出すの……!」

 

 愛里の動きが次第に激しくなっていって、どんどん絶頂感が込み上げてくる。

 

「愛里、そんな激しくされると……」

「んんっ、いいよ。歩夢くん……私の中で、たくさん精液出して……!」

 

 愛里は、腰を振りながら、さらにねっとりとカリ首を締めつけてくる。

 

「んはぁっ、んひぃっ! 歩夢くんのが、ごりごりって中で擦れて……!」

 

 愛里は喜悦の表情で、肉棒を膣壁に擦り続ける。

 

「ふあぁぁぁっ! も、もう、イきそう……。歩夢くんの、気持ちよすぎちゃう……」

「はぁ……俺ももう駄目だ。射精()すぞ……!」

「うんっ、出してっ! 私も、もうイっちゃうからっ! 歩夢くんも一緒に……ああぁぁぁんっ!」

 

 とうとう射精感が限界を迎えた。

 

「い、いく……!」

「ふぁぁぁぁぁっ! ん、くぅぅぅぅぅぅっ!」

 

 絶頂を迎えた俺は、愛里の膣内に熱い精液を解き放っていく。

 

「はぁっ……歩夢くんの精液で、私の中、いっぱいにされちゃってる……」

 

 昨日も沢山射精したというのに、精液が愛里の子宮を支配していく。

 

「はひぃっ、いひぃっ! 熱いっ! お腹熱いよおぉぉっ!」

 

 愛里がグラビアアイドルらしからぬ下品な顔を晒しながら嬌声をあげる。

 俺はそんな愛里をもっと下品な顔にしたい欲求に駆られ、揺れ続けている爆乳を思いっきり鷲掴みした。

 

「ひゃああぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 絶頂しているにもかかわらず、新たな快感を与えられた愛里は、野外でしていることを忘れたかのように、大きく歓喜の声をあげた。

 

「お、おっぱい、だめぇ……イってるのにぃ……」

「こんなエッチな身体をしている愛里が悪い」

「ふぇ……わ、わたひぃ……?」

「そうだ」

 

 あまりの気持ちのよさに呂律が回らなくなっている愛里。

 口の端から涎を垂らし続けている。

 

「愛里、涎が垂れてるから口塞いでやる」

「むぐぅ……!?」

 

 強引に唇を引き寄せ、愛里の口内を愛撫する。

 

「んんっ、じゅる、んぢゅぅぅぅ……れろれろ……ん、ぢゅぷぅ……」

 

 愛里は俺の唾液を吸いながら、熱くぬるぬるした舌で、お返しをしてくる。

 俺たちはそのまま唇を貪り合った。

 

「それじゃ次は俺が愛里を気持ちよくしてやる」

「う、うん……」

 

 愛里を立たせて、壁に手を付かせる。

 ここは洞窟なので、必然的に体位は騎乗位か立ちバックになってしまう。

 

「いくぞ」

「きて」

「ん……!」

 

 愛里の大きな尻をしっかり掴み、膣奥まで一気に挿入した。

 

「あひいいぃぃぃぃぃぃっ!?」

「そんな大きい声出しちゃ駄目だろ。それとも愛里は他の人に見られたいのか?」

「ち、ちがっ……ひゃひいいぃ!」

 

 ピストンしながら言葉責めをする。

 俺は愛里の大きな胸と尻を交互に揉みながら、犯し続けた。

 久しぶりの愛里の身体だったので、夕方まで愛里の子宮を虐め続けた。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は午後五時。

 愛里の身体を貪りつくした俺は、長時間立ちバックをさせたせいで足がガクガクしている彼女を何とか歩かせてベースキャンプに戻っていた。

 夕食前なので何人かの女子がトウモロコシなど調達した食材を調理していた。

 鈴音も料理当番のようで、明らかに嫌そうな顔をしながら調理をしている。

 俺は生まれたての小鹿状態の愛里をテントで休ませてから、一人の少女に声をかけた。

 

「よう」

「……なんか用?」

 

 不愛想な態度をとる伊吹。

 おかしいな。俺に感謝してるはずなのに、何でそんな態度をとるんだろうか。

 

「伊吹に一つ言い忘れていたがあって」

「なに?」

「金田って男子知ってるか?」

「一応クラスメイトだけど……金田がどうしかしたの?」

 

 さすがにここで、「誰それ?」とは言わないか。

 

「金田もクラスから追い出されたらしい」

「金田が?」

「ああ、今はBクラスで保護されている」

「そうなんだ……」

 

 まるで今知ったかのような反応を見せる伊吹。

 龍園にスパイとして抜擢されただけある。

 

「もし伊吹が一人で心細かったら、金田をここに連れてこようか?」

「いい。私、金田と話したことないから意味ないと思う……」

「そっか、すまん。余計なお節介だったな」

「べ、別にお節介だとは思ってないからっ」

 

 なんだか伊吹の機嫌がよくなってきたぞ。

 セックス中以外の女の子ってよくわからないな。

 

「ならよかった。それとよかったら明日一緒に食料捜しに行かないか?」

「私が?」

「ずっとここにいても退屈だろ」

「……わかった。Dクラスには助けられた恩もあるから、手伝う」

 

 これで明日は伊吹を直接監視できる。それとCクラスの情報も聞き出せるかもしれない。

 俺が知りたい情報とは、原作で描写がない情報。

 特別試験については原作の知識だけで十分だ。

 せっかくよう実の世界に転生したので、原作を読んでいてもわからないことを知りたい。

 

 伊吹の参加を取り付けた俺は、平田に扇風機の件を報告しに行った。

 心優しい平田はもちろん購入に反対はしなかった。

 その後に平田が男子を集めて、扇風機を購入することを相談した。

 予想通り幸村や池など一部の男子は反対したが、俺が「だから女子にモテないんだよ」と指摘したところ、幸村以外に反対する男子はいなくなった。

 うちのクラスの男子が単純すぎる件。

 ちなみに幸村は平田が粘り強く説得してくれた。

 無事に扇風機を購入し、女子たちのテントに持っていったところ、とても感謝されたのは言うまでもない。

 

 女子たちが調理を終え、購入した食事と合わせて夕食がクラス全員と伊吹に配られる。

 俺はみんなと少し離れたところで、鈴音と二人で夕食を美味しく頂いていた。

 

「鈴音が調理したから美味しいな」

「ふふ、ありがとう」

 

 とても嫌そうな顔しながら調理してたけどね。

 

「寮に戻ったら、また作ってあげるから」

「楽しみにしてる」

「ええ。それより歩夢くんに聞きたいことがあるのだけれど」

「なんだ?」

 

 引っ掻きとスパンキングはまだ禁止だぞ。

 船に戻ったら一緒にプールで遊ぶ予定なんだから。

 

「伊吹さんとよく話してるようだけど……」

「ああ、伊吹ね。ちょっとCクラスの情報を得ようと思ってな」

「……そう。ならいいいのだけど」

「もしかして、俺が伊吹に手を出してると思ったか?」

「……っ」

 

 図星か。

 演技力は伊吹の圧勝だな。

 

「さすがに会って二日目の女子に手を出したりはしないから」

「……時間が経てば、手を出すと言ってるようなものだけれど」

「未来のことはわからない」

 

 伊吹以外にもセックスしたい女子が沢山いるからな。

 

「確かに未来のことはわからないわね。でも……」

 

 鈴音が俯きながら、自身の下腹部を擦る。

 帆波もやってたけど、女子の間で流行ってるのだろうか。

 

「お腹どうかしたのか?」

「……何でもないわ」

「そうか」

「今はね」

 

 最後の一言は聞き取れなかった。

 まぁ鈴音は初日も精液と一緒にアフターピルを飲んでたから大丈夫だろう。

 そのうち俺のおしっこと一緒に飲みそうで怖い。

 

「歩夢くん、明日は時間あるかしら?」

「うーん、午前中はCクラスの偵察、午後は食料捜しをする予定だ」

「そ、そう……」

 

 俺の返答を聞いて、落胆する鈴音。

 そんなに俺とエッチしたかったのか。

 

「ただ食料捜しも一、二時間で終わらせる予定だから、三時以降は時間あるぞ」

「本当?」

「あ、ああ……」

「ならまた一緒に洞窟に行きましょう」

「正しくは洞窟にセックスしに行こう、だろ?」

「きゃっ」

 

 周りに見えないように左手で鈴音のお尻を揉む。

 

「んぁ……だ、だめぇ……」

「ここなら見えないから大丈夫だぞ」

「そ、そうじゃなくて……え、エッチしたくなっちゃう……」

「なら我慢しろ」

「そんなの無理……。歩夢くんに触られたらエッチな気分になってしまうもの……はひぃっ!」

 

 鈴音が可愛らしい嬌声をあげる。

 

「お、お願い……やめて……明日、私を好きにしていいから……」

「鈴音ならいつも好きにしてるけど」

「あひぃっ!?」

 

 大分暗くなってきたので、勇気を出して、鈴音の胸を鷲掴みにする。

 

「んはぁ……あぁぁ……だ、だめぇ……」

 

 上着越しに乳房を揉み続けると、鈴音の顔が蕩け、息も荒くなっていった。

 

(声大きくなりそうだから、ここらへんでやめておくか)

 

 鈴音を快感から解放させる。

 右手では触っていないので、発情したとしても我慢できるレベルのはずだ。

 

「はぁ、はぁ……もう……こんなところで……」

「悪い。鈴音を見てると虐めたくなるんだよ」

「なら明日はたっぷり虐めてね……?」

「ああ」

 

 無人島に来てから毎日エッチしてるな俺。

 その前に期末テストが終わってからエッチしない日がないんだけど……。

 

「うーん」

「どうしたの?」

「自分で自分(の性欲)が怖くなってきた」

「え」

 

 転生前は月一のソープだけだったのに。

 やはりよう実のヒロインたちが可愛すぎるのがいけないんだな。

 あの可愛さで俺の本来の性欲が引き出されたんだろう。

 つまり俺が絶倫なのは鈴音たちのせい。

 

「なので明日はたっぷりお仕置きしてやる」

「な、なぜ……? 嬉しいからいいのだけれど」

 

 念のため寮に帰ったら神様に聞いてみよう。

 転生して精力が増してないかどうかを。




気づいたら一之瀬にお漏らし属性がついていた
本当は橘先輩につける予定だったのに


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29話 伊吹澪の恩返し

龍園いつ出そうか迷ってます!


 無人島生活四日目。

 俺はCクラスの様子を知るべく浜辺近くまでやってきた。予想通りその場所は誰一人おらず閑散としていた。

 

「いやーびっくりだよね、ほんと」

 

 その光景を見つめていると、後ろからやって来たお漏らしっ娘に声をかけられた。

 

「歩夢くんも偵察?」

「一応。午後まで暇だし」

 

 振り返るとそこには帆波と神崎が立っていた。

 

「そっか。そういえば歩夢くんって神崎くんとは初めてだったりする?」

「そうだな」

「Bクラスの神崎隆二だ。よろしく頼む」

「Dクラスの上里歩夢。よろしく」

 

 帆波と噂が立っているので、Bクラスの面々にどう思われてるか不安だったが、表情を見る限り神崎は俺のことを悪く思ってなさそうだ。

 

「もう全然人がいないね。神崎くんの言った通り、リタイア作戦みたいだね」

 

 帆波が残念そうにため息をついた。

 

「本当にポイント使い切っちゃったんだね。褒められることじゃないけど、結構凄いよね」

「ポイントを使い切っても秘策があるのかもな」

「私たちのクラスにスパイを送り込んでるからね」

 

 帆波には俺ではなく平田が伊吹がスパイであることを見抜いたと説明している。

 

「そういえば上里が金田のことも教えてくれたんだったな。感謝する」

 

 ご丁寧に頭を下げる神崎。

 

「頭下げる必要ないから。お互い協力関係を結んでるわけだし、これくらい当たり前だろ」

「そうか。そう言ってくれると助かる」

「おう」

「一之瀬、俺は先に帰らせてもらう」

「もう帰っちゃうの?」

「ああ、上里に挨拶も出来たし、これ以上ここにいても意味がないからな」

「そっか、私はもう少しここにいるね」

「気をつけて帰れよ」

 

 神崎はそう言うと、踵を返した。

 もしかして俺と帆波に気を使ってくれたんだろうか。

 

「私と歩夢くんに気を使ってくれたのかな?」

「俺も同じことを思った」

「えへへ、一緒だねっ」

 

 神崎がいなくなったのを確認し、帆波が俺の腕に抱きついてきた。

 

「適当にどっか座るか?」

「うん」

 

 俺たちは近くにある流木に腰を下ろした。ちなみに帆波は腕にくっついたままだ。

 

「背中の傷は大丈夫か?」

「そのうち消えると思うよ」

「……悪かったな」

「なんで謝るの?」

「帆波を傷つけちゃったし……。それに船に戻っても水着着れないだろ」

 

 せっかく帆波に水着を買ったのに……。

 性欲お化けになりつつある自分が嫌になってくる。

 

「私から求めたんだから気にしなくていいのに。それに歩夢くんになら傷つけられてもいいから」

「なんでだよ」

「好きだから」

「……っ」

 

 正常な状態の帆波に言われると照れちゃうな。

 

「大好きな歩夢くんになら何をされてもいいと思ってるよ」

「そっか……」

「うんっ!」

 

 帆波って本当に恋愛に積極的なんだな。

 原作でも綾小路に積極的にアプローチしてるのかもしれない。

 

「むしろ謝るのは私の方だよね」

「俺に思いっきりおしっこをかけたからか?」

「す、ストレートに言わないでよ……」

「帆波って潮吹きも凄いけど、排尿も凄いんだな」

「~~~~~~っ」

 

 無言で俺の肩をポコポコ殴ってきた。

 殴るたびに大きく揺れる胸。

 まさに眼福。

 

「悪い悪い、そんな怒るなよ」

「歩夢くんはもう少しデリカシーを持って欲しい」

「だから悪かったって。お詫びにプレゼントするから」

「え……? プレゼントくれるの……?」

「ああ」

 

 ここで俺の悪い癖が出てしまった。

 

「お漏らししちゃう帆波に紙おむつをプレゼントしてあげよう」

 

 直後に、左腕に衝撃が走った。

 帆波が怒りの表情で俺の腕を本気で殴ってくる。

 涙を流してるので、結構傷ついてるようだ。

 

 俺は憤怒する帆波を何とか宥めた。

 そして二人で廃屋に行き、仲直りセックスをした。

 帆波も午前中いっぱいは自由時間だったようで、お昼までたっぷり彼女の子宮に精液を注ぎ続けた。

 本当は顔射もしたかったが、中出し以外は駄目だと言われたので、すべて膣内に射精した。

 

 昼食を食べ終えると、俺は伊吹と二人で食料捜しに行った。

 大した食料は見つけられなかったが、伊吹から原作では知りえない情報を教えてもらった。

 やはり龍園は原作より残酷で容赦がない男になっていた。

 命令に逆らう者、任務に失敗した者は男女関係なく制裁を受けるらしい。

 本当かどうかはわからないが、伊吹も龍園の命令に逆らって、アルベルトにリンチされたこともあるとのことだった。

 

(もしかして、伊吹がこのままDクラスのリーダーを見つけることができなかったら、制裁を受けることになるんじゃ……)

 

 原作と違い、このままリーダーを隠し通して、AクラスとCクラスのリーダーを当てて勝利するパターン。

 原作通りに、伊吹にわざとリーダーを見破らせてから、リーダーを変更して、AクラスとCクラスのリーダーを当てて勝利するパターン。

 俺は特別試験で二通りの勝ち方を想定していた。

 

 伊吹の身を案じて、原作通りに勝利するか。

 伊吹を無視して、原作とは違った方法で勝利するか。

 

(もう少し考えるか)

 

 隣を歩く伊吹をチラッと見る。

 この伊吹は、悲惨な目にあってるせいか、原作より若干しおらしい。

 本人は気づいてないと思うが、ため息をつく数も多い。

 明らかに精神的に参ってる雰囲気を醸し出してる。

 

 原作では伊吹は龍園の仲間って感じがしたが、ここではただの駒でしかなさそうだ。

 

「どうかしたの?」

「いや、今日は食料が見つけられなかったなって」

「仕方ないでしょ。毎日見つかるもんでもないだろうし」

「だよな」

 

 伊吹の言う通りだ。ここは諦めて、食料は他の奴らに期待しよう。

 俺と伊吹は食料捜しを切り上げ、ベースキャンプに戻った。

 

 

☆☆☆

 

 

「ふはあああぁ! あひぃんっ……! そんな吸っちゃ……ひはぁあああんっ!」

 

 ベースキャンプに戻り、一休みしてから鈴音と一緒に洞窟に向かった。

 特別試験初日以来、鈴音を抱いていなかったので、激しく求めあった。

 道具がないせいか、寮でするより、野外でした方が普通のセックスが出来てるような気がする。

 

「きゃああん! おっぱいすごくヒリヒリしてるぅ……!」

 

 三回戦目の今は、鈴音が俺に覆いかぶさり、鈴音の乳首を吸いながら尻を揉んでいた。

 容赦なく乳首へと与えられる責めに鈴音は身悶え、悩ましい声で悲鳴をあげた。

 

「ああん、歩夢くん……ッ、強いわ……ふはっ……あはああぁっ!」

 

 ますます強くなる乳首への刺激に鈴音は、首を左右に振りながら、切なそうな喘ぎを漏らす。

 

「鈴音、感じまくってるな。凄い硬くなってる」

「んふぅぅウンッ、だってぇ……歩夢くんにされてるのに……ひはあぁっ! 感じないわけないでしょ」

「そうだな……!」

「ひゃぁああああああんっ!」

 

 吸引から舌を噛む責めに変えたとたんに、鈴音は大きな嬌声をあげた。

 明らかに淫蕩な様子になったのを感じ取り、俺は気分をよくしてニンマリとした。

 

「やぁあああんっ、あああっ! 噛まれるのいいっ! 気持ちいいのおぉぉっ!」

「知ってるよ」

「……ぁあああんっ! そ、それいい! 噛まれるとぉっ、いっぱい感じちゃう! ふああぁ、ひゃあああんっ!」

 

 痛みによって鈴音は高揚感に包まれていき、吐息が徐々に悩ましいものへと変わっていく。

 

「はひいいいんっ! ああんっ! おっぱいどんどんよくなっていくのぉぉぉ!」

 

 募った官能で再度淫欲に火がついたようで、鈴音は愛撫に対し、喜悦に染まった反応を示してくる。

 

「じゃあ今度はこうしてやるか」

 

 鈴音の淫らさに苦笑いしつつ、勃起した乳首を噛みながら思いっきり引っ張った。

 

「ひゃああああんっ! これ、すごっ、すごぉおおおおおいっ!」

 

 勃起する乳豆に一回り強い刺激を受け、鈴音は嬌声を上げながら身体を揺すった。

 

「あ、あひいいんっ! そ、それ気持ちいいっ! 噛まれながら引っ張られるの感じちゃう!」

 

 俺は鈴音の反応を楽しみながら、左右の乳首を噛み続けた。

 

「ひいいっ、もうダメえええっ、ふぁああああんっ! イッちゃうぅ! 乳首だけでイッちゃうぅぅぅ!」

 

 変態マゾの鈴音が乳首を噛むだけで絶頂するのはわかっていた。

 俺は止めとばかりに、噛みちぎる勢いで、上顎と下顎に力を入れ、鈴音の乳首に激痛を与えた。

 

「いひいいぃぃぃいいいぃぃぃっ!」

 

 股間から勢いよく潮を噴き散らして絶頂に達した鈴音は、浅ましい淫声を張りあげ、乳房を揺すって悶え喜ぶ。

 

「ふひぃぃ、あはぁぁぁ……いひ……」

 

 やがて鈴音の身体が痙攣しだした。

 顔を見ると、いつもと同じように、下品な牝豚の表情になっている。

 

「絶頂してるところ悪いけど、そろそろ挿入させてもらうぞ」

「あ、あひぃ……ま、まっれぇ……」

「待たない」

「お、おねが……す、すこしらけぇ……も、もう少しれぇ治まるかりゃ……」

 

 呂律が回らない状態で挿入を止めるよう懇願する鈴音。

 そんなことをされても俺にとっては逆効果だ。

 

「はいはい。つまり挿入してほしいってわけだ」

「ち、ちが―――んほおおぉぉぉぉおおっ!?」

 

 鈴音の言葉を無視して、強引に挿入する。

 絶頂しているので、当然あそこはぐしょぐしょの状態でスムーズに挿入できた。

 後は鈴音の膣内に欲望を吐き出せばいいだけだ。

 その結果鈴音が壊れようが壊れまいが関係ない。

 

 

☆☆☆

 

 

 五日目の朝。予想通り軽井沢の下着が盗まれた。だが原作にあった男子の荷物検査というイベントは行われていない。

 なぜなら被害者である軽井沢以外に知っているのが俺と平田の二人だけだからだ。

 

 五時過ぎに起床し、朝シャンを浴びようとしたところ、青ざめた顔の軽井沢に声をかけられた。

 そこで下着が盗まれた報告を受けたというわけだ。

 俺の忠告通り大事にならないように努めてくれたのは助かった。

 ただ下着を盗まれるというのは本人にとって大変ショックな出来事だったようで、号泣する軽井沢を宥めるのは大変だった。

 もしかしたら虐めのトラウマを思い出してしまったのかもしれない。

 軽井沢を宥めた後に、俺から平田にこの件を報告した。

 

「やっぱり犯人って伊吹さんかな?」

 

 食料捜しという名目で俺と軽井沢はベースキャンプから離れた森の中で話していた。ちなみに平田は他の連中と食料捜しに行っている。

 軽井沢は震えた声で、犯人を推測する。

 

「軽井沢の言う通り、伊吹の可能性が高いと思う」

「でも男子の可能性も……」

 

 少しでも安心させるために、伊吹が犯人であると断言するような言い方をしたが、本人はそうは決めつけられないようだ。

 

「もしうちのクラスの男子が犯人なら、軽井沢じゃなくて櫛田の下着を盗むと思う」

「……ちょっとそれどういう意味?」

 

 癇に障ったのか、睨みながら訪ねてくる。

 

「軽井沢だってわかってるだろ。一番人気があるのが櫛田だって」

「そ、それはわかってるけど……でもさ……!」

「確かに軽井沢は可愛い」

「か、かわっ……!?」

「でも男子はギャルより清楚系が好きなんだ」

「か、可愛いって……」

 

 ちょっと俺の話聞いてます?

 軽井沢は顔を赤くしてぶつぶつ何かを言っている。

 

「一応、あたし彼氏がいるから……そういうの困るっていうか……」

「おい、俺の話を聞け」

「あうっ」

 

 人の話を聞かないギャルにチョップをかました。

 

「い、痛いんだけどっ!?」

「人の話を聞かない方が悪い」

「こういうのってDVって言うんじゃないの?」

「ち、ちげぇし……!」

 

 その単語を聞くとドキッとするからやめてほしい。

 鈴音と星之宮先生を虐めてる俺にとって聞きたくない単語だ。

 

「とりあえず俺の話を聞いてくれ」

「うん」

「被害者である軽井沢は納得しないだろうけど、静観してくれないか?」

「このまま泣き寝入りしろってこと?」

 

 元虐められっ子のくせに、基本強気なんだよなこの子……。

 ちょっと面倒くさい。

 

「一応伊吹が犯人だって証明できるよう努力はするから」

「……わかった」

 

 渋々納得する軽井沢。

 

「ちゃんとあたしの下着取り返してよね」

 

 俺が取り返していいのかよ。

 今の軽井沢の顔を見る限り、大分落ち着いたようだ。

 先ほどわざと怒らせたのは正解だったな。

 

「等価交換で俺の下着をやろうか」

「………………は?」

「じ、冗談だ。そんな怖い顔しないでくれ……。とりあえずベースキャンプに戻るか」

「うん」

 

 少し元気を取り戻した軽井沢を連れてベースキャンプに戻る。

 戻った際に鈴音と愛里が俺をジト目で見ていたが気のせいだろう。

 

 

☆☆☆

 

 

「ごめん。私のせいで……」

「気にするな」

 

 その日の夕方。俺と伊吹は、とある洞窟で雨をしのいでいた。

 

「でも私が足を踏み外さなきゃ」

「それを今さら言っても仕方ないだろ」

 

 なぜ俺と伊吹が洞窟にいるかというと、話は30分前に遡る。

 

 昨日と同じく、俺と伊吹は二人で食料探索をしていた。

 伊吹は少しだけ俺に気を許したようで、軽く雑談をしながら森の中を歩いていた。

 それが仇になった。

 会話に夢中になってしまった伊吹が、傾斜のきつい崖で足を踏み外してしまったのだ。

 隣にいた俺はとっさに伊吹の腕を掴んだが、そのまま二人で崖を転げ落ちてしまった。

 幸い草木がクッションとなり、二人ともかすり傷程度で大きな怪我はしなかった。

 お互い無事であることを確認し、ベースキャンプに戻ろうとしたところで、急に雨が振りだした。

 俺と伊吹は、近くにあった洞窟に避難し、雨が止むまで洞窟で待機することにしたのだ。

 

「それよりお互い怪我がなくてよかったな。一瞬死ぬかと思ったぞ」

 

 恐らく10メートルはあったと思う。

 もしかしたら原作で綾小路が鈴音と一緒に落下した場所なのかもしれない。

 

「私も。てか本当にあんた大丈夫なの?」

「なんでそんなこと聞くんだ?」

「だ、だって……私を庇おうとして……だ、抱きしめてくれてたし……。頭とか打ってたら大変でしょ」

 

 そうなんだ。

 咄嗟に伊吹を助けようとしたため、伊吹を両腕でしっかり抱きしめた状態で転げ落ちてしまった。

 つまり伊吹は発情しているのだ。

 今のところ頬を紅潮させている程度だが、いずれ俺を求めてくるだろう。

 

「そりゃ伊吹は女の子だからな。怪我なんてしてほしくないし」

「そ、そっか……」

 

 本当は龍園が失脚するまで伊吹に手を出したくはなかった。

 けれどこうなってしまっては仕方ない。

 リスクはあるが、伊吹を抱いてしまおう。

 可能ならば俺のスパイになってもらう。

 

「ありがと……。こんな女の子扱いされたの初めてかも……」

 

 伊吹と二人で行動して分かったことがいくつかある。

 まずは龍園を本気で嫌っていること。原作より扱いが酷いため、原作以上に龍園を嫌悪しているようだ。

 それと自分が置かれている立場に悲観していること。ため息の数が多いし、時折虚ろな目をしている。精神的に参ってる様子だ。

 そして最後は女の子扱いに慣れていないこと。恐らく幼少時から男子と一緒に武術を習っていたのが影響しているのだと思う。

 俺が女の子扱いすると、軽口は叩くが、どこか嬉しそうな顔をしていたのが印象的だった。

 

「そんなに可愛いのに?」

「あんた、よくそんなこと言えるわね」

「俺は事実を言ってるまでだからな」

「……っ」

 

 褒められるのに慣れていないのか、顔を真っ赤にして俯いてしまった。

 それに内股でもじもじしている。

 照れ隠しじゃなくて、発情が原因のようだ。

 

「あ、あのさ……」

「なんだ?」

「その……馬鹿なことを言うんだけどさ」

「ああ」

「あんたには借りがあるから、今のうちに返そうと思って」

 

 そうきたか。

 助けてくれたお礼に、私のことを好きにしていいってパターンか。

 いや、伊吹がそんなこと言うわけないか。

 

「そっか。それで何をしてくれるんだ?」

「今のわたしは何もない。端末もないからポイントも譲渡できないし、何かを奢ることも、買ってやることもできない」

「そうだな」

「だ、だからさ……その……私を……」

 

 発情してしまった美少女が近づいてきて、俺にぴたっとくっつく。

 彼女の息が荒くなっているのがわかる。

 見下ろすと顔は蕩けていて、あいかわらず内股でもじもじしている。

 

「す、す、す、好きに……好きにしていいから……!」

 

 本当に言いやがった。

 あの伊吹澪が、話し始めて三日の男子に身を委ねようとしている。

 

「好きにしていいって……つまりお前を抱いていいってことか?」

「そ、そうだよっ!」

 

 はっきり言葉にされたのが恥ずかしかったようで、声を荒げて伊吹が答えた。

 

「そっか。でもいいのか? 伊吹も俺の噂を知っているだろ」

「知ってる。でもあんたと付き合おうとは思ってないから。だからあんたに女がいようがいまいが、私には関係ない」

「お、おう……」

 

 ならば美味しく頂くとしよう。

 女子にここまで言わせて、抱かないというのは万死に値する。

 俺は伊吹澪を抱く。

 そしてセックスの虜にさせてやる。

 俺は震えてる彼女を抱き寄せ、優しく口づけをした。




伊吹のエッチシーンは次回です!


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30話 伊吹澪の処女喪失

船上でセックスするの大変そうだ……


「ん……んちゅ……」

 

 伊吹の肩を掴み、優しくキスをする。

 恐らくファーストキスなのだろう。伊吹の全身が震えているのが唇や両手から伝わってくる。

 

「……んん……」

 

 軽く触れるようなキスを何度か繰り返す。

 そして徐々に唇で触れ合う時間を長くしていった。

 

「んむっ……ふぁ……」

 

 発情している影響か、伊吹がキスに夢中になっている。

 唇を離すたびに切なそうな表情をするので、普段不愛想な伊吹とのギャップがたまらない。

 

「伊吹、舌入れるぞ」

「ちゅ……ん……え……?」

 

 軽いキスだけじゃ満足できなくなった俺は、伊吹の口内に舌を侵入させた。

 

「むぐっ……!?」

 

 初めて味わうであろう口内を犯される感触に戸惑ったのか、伊吹の目が見開いた。

 

「んむむ……んっ、んぶぅ……!」

 

 初めて触れる伊吹の内側の部分。口腔の粘膜の感触がぬるりと心地いい。

 伊吹は俺にされるがままになると思ったが、必死に俺の舌に絡めてこようとしたり、唾液を交換しようとしたり、一生懸命応えようとしていた。

 

「ぷはっ……はぁはぁ……」

「息苦しかったか?」

「べ、別に……。これくらい大したことないし……」

 

 息切れしながら、強気な発言をする伊吹。

 俺はそんな彼女に苦笑いしながら、ジャージの上着を脱いで地面に敷いた。

 

「伊吹も上着を脱いで地面に敷いてくれ」

「なんで?」

「直だとあそこに黴菌が入るかもしれないから」

「そ、そうなんだ……。わかった」

 

 伊吹は自分が大切に扱われてるとわかれば、素直に言うことを聞いてくれる。

 これなら思ったより簡単に伊吹をスパイにさせることができるかもしれない。

 

「これでいいの?」

「ああ」

「あっ」

 

 脱いだばかりの上着を下敷きにするように伊吹を優しく押し倒す。

 

「怖くなったらすぐに言ってくれよ」

「別に怖くないから」

「そっか」

 

 泥だらけの体操着を捲ると、可愛らしいピンクのブラが現れた。

 スポブラをしているのかと勝手に予想していたので意外だ。

 しかしそんな可愛らしいブラより、目に入ってしまうモノがある。

 

「酷いでしょ」

 

 伊吹の痣は頬と腕だけではなかった。

 上半身のいたるところに痣が見受けられる。

 

「これも龍園にやられたのか?」

「龍園とアルベルトね。船上であいつの命令に逆らったらこの様になったわけ」

「容赦ないな」

 

 まさか龍園だけでなく、アルベルトもリョナラーだったとは……。

 Cクラスの闇は海よりも深い。

 

「気持ち悪いから、隠した方がいいでしょ」

「いや、気持ち悪いとは思わない。だからこのままやるぞ」

「……好きにすれば」

 

 伊吹の了承を得てブラも上に捲った。

 

「っ……」

 

 恥ずかしいのか伊吹が顔を横に向けた。

 俺は発展途上の彼女の慎ましい胸を抑え込んだ。

 

「んぁっ」

 

 予想通り全部手のひらで覆い込めてしまう。

 俺は胸が大きい女が好きだが、貧乳も悪くない。

 なんか育てがいがあるような気がする。

 

「…………んぅ…………!」

 

 丁寧に愛撫し続けると、伊吹は指をぐっと握り込み、声をこぼさないように唇を噛みしめてた。

 その初心な反応を見るのは久しぶりだった。

 堀北たちはすっかりセックスに慣れてしまったので、快感を与えれば素直に喘いでくれる。

 最近関係を持った星之宮先生は、そもそも経験者なうえ、ドМだったので論外だ。

 

「んくぅ……んん……!」

 

 慣れない感覚に必死に耐える伊吹が可愛くて仕方ない。

 もっとその顔を見てみたい。

 そんな欲求に駆られた俺は、伊吹の胸の突起を思いっきり摘まんで揉みつぶした。

 

「ひぁっ、んはぁっ」

 

 痣だらけの腰を跳ね上がらせて反応する伊吹。

 

「い、痛いってばっ! もう少し優しくしなさいよ……!」

 

 涙目で伊吹が睨んできた。

 どうやら俺の悪い癖がでてしまったようだ。

 

「そうだな、悪かった。これでいいか?」

「ひゃひっ!?」

 

 乳首をくすぐるように指の腹で弄る。

 これなら痛みは感じないだろう。

 俺はもう片方の乳を揉みだした。

 

「んふぅ……ふぁ……あぁ……」

 

 ようやく快楽を受け入れたのか、伊吹が甘い声をあげだした。

 触れればささやかな弾力を感じさせる乳房。

 その肉を揉み解すように愛撫する。

 

「んぁっ、はぁんっ、んんっ!」

 

 伊吹の嬌声が大きくなるにつれて乳首も硬くなっている。

 愛撫に慣れたのか、乳首を摘まんだり、揉み潰したりしても非難の声はあがらない。

 

「乳首凄い勃起してるぞ」

「い、言うなっ……!」

 

 さすがに感じてる顔を見られるのはまだ恥ずかしいようでそっぽを向いたままだ。

 伊吹の蕩け顔を見たい欲求に駆られるが、無理やり顔を向けさせても怒られそうなので、俺はそのまま乳房と突起物に快感を与え続けた。

 

「んはぁっ、んひぃっ!」

「気持ちいいだろ?」

「う、うるさ―――んん~~~~~~~っ!」

 

 両方の乳首を強めに捻ると、伊吹は歯を食いしばりながら身体を仰け反らせた。

 どうやら今の責めで絶頂したようだ。

 

「ふあぁ……んはぁ……」

「イったのか?」

「し、知らないっ! はひぃ、ひぃっ」

 

 息切れしながら伊吹の身体が痙攣している。

 絶頂したのは明らかだが、負けず嫌いの伊吹は認めようとしない。

 

「こんなの初めてで……わかんないわよ……」

 

 違った。

 初めて絶頂したようで、アクメの感覚に戸惑っているだけだ。

 

「そっか、初めてじゃわかんないよな」

 

 絶頂したということは、あそこも準備万端だろう。

 俺は伊吹のジャージ下と下着を順番に脱がせた。

 

「やっぱりぐちょぐちょに濡れてるな」

「み、見るなぁ……」

 

 伊吹の綺麗な足を広げさせると、愛液たっぷりの性器が丸見えになった。

 抵抗されるかと思ったが、伊吹は顔を両手で覆い隠すだけだった。

 

「これだけ濡れていれば十分だろう。挿入()れるぞ」

「え? 入れるって……ひぃっ!?」

 

 俺の肉棒を目の当たりにして、伊吹が小さな悲鳴をあげた。

 

「嘘でしょ? そ、そんなものが私の中に入るの……」

 

 伊吹が恐怖で怯えている。

 そんな顔されると、興奮して乱暴にしちゃいそうだからやめてほしい。

 

「無理でしょ……そんなの入るわけない……」

「落ち着け、伊吹」

 

 嗜虐心を抑えて、伊吹に優しく語りかける。

 

「女の人のあそこは赤ちゃんを産んでも壊れないだろ」

「急に何を言ってんの……?」

「つまり赤ちゃんを産んでも平気なら、それより小さいちんこを入れても問題ないってことだ」

「そ、そういうもんなの……?」

「そういうもんだ」

 

 性知識が乏しいのでこれくらいしか語ることができない。

 だが効果は十分だったようで、伊吹は覚悟を決めた顔つきになっている。

 

「わかった。入れていい」

「優しくするから。無理だったらすぐに言うんだぞ」

「うん」

「ゆっくりやると痛みが長引くから、一気に入れるぞ」

「わ、わかった……」

 

 未知の痛みに不安を感じているのが伊吹の顔を見てわかる。

 

「いくぞ」

「っ……」

 

 俺は伊吹の股間に勃起したペニスを押し当てて、一気に腰を突き出した。

 

「あぎいいぃぃいいぃぃっ!」

 

 伊吹は挿入された途端に、大きな悲鳴をあげて身悶える。

 結合部を見下ろすと、伊吹の純潔を奪った証である破瓜の血が溢れだしていた。

 

「うっ……痛いっ……いだいぃぃぃっ!」

 

 苦痛を訴える伊吹。

 伊吹ほどじゃないが俺も痛いほどに肉棒が締めつけられている。

 

「いだぃ……こんな……痛いなんて……」

 

 伊吹はあまりの激痛に涙を流しながら嘆く。

 

「痛みが収まるまで動かないでおくから」

「当たり前でしょっ! こんな状態で動かれたら私死ぬからっ!」

 

 気遣ったのに怒られてしまった。

 ちょっとムッとしたがここは我慢だ。

 

「うっ……んんっ……くっ! ああっ……」

 

 必死に痛みに耐える伊吹を見下ろしながら、俺は彼女のマンコの感触を味わっていく。

 挿入しているだけでも伊吹のマンコは十分に気持ちがいい。

 息づくように蠢いて、俺のペニスをしゃぶっている感じだ。

 

「あっ……はぁん……こ、これがあんたの……」

「どうした?」

「な、なんでもないっ!」

 

 伊吹は否定したが、俺は小さく喘いだのを聞き逃さなかった。

 痛みに慣れてきたようなので、とりあえずゆっくり腰を前後に振り始めた。

 

「ちょ、ちょっと! 動いちゃっ! あっ、ああっ!?」

 

 俺の腰がゆっくりと前後するたびに、伊吹はやはり痛そうな感じで、悲鳴にも似た声をあげた。

 それと同時に俺のペニスを咥え込んだ膣内が強く締まる。

 

「くっ……凄い締まりだ……」

「んんっ、あん、んぁっ」

「まだ痛むか?」

「これくらい……もう大丈夫だから……」

 

 その言葉が強がりということはすぐにわかった。

 だが伊吹がそう言っているので、俺は少しずつ腰の動きを速めていった。

 

「んあぁっ! ちょ、ちょっと! や、優しくしてくれるって言ったのにっ! あっ、あぁんっ!」

「これでも優しくしてるほうだぞ」

「ならいいけど……んくぅっ、うぁんっ!」

 

 俺は高まる興奮に合わせて、強く締まる伊吹の膣内を突き上げまくった。

 

「あんっ! あっ! あああっ! な、なにこれ……ひゃああぁっ!」

 

 ペニスの出し入れが、徐々にスムーズになってくる。

 それが何故なのかすぐにわかった。

 愛液が大量に分泌されている。

 挿入する前も十分濡れていたが、今はそれの比じゃない。

 結合部から赤色が混じった愛液が泡を作りながら溢れている。

 

「伊吹、濡れすぎだろ」

「ば、馬鹿っ……恥ずかしいからやめて……んひゃっ、あぁぁんっ!」

 

 まるで抉るようなペニスに、伊吹が淫らに身悶えていく。

 そのたびに伊吹のあそこが淫乱な汁で一杯になる。

 

「気持ちいいぞ、伊吹っ!」

 

 俺は気持ちの昂ぶりのままに、腰の動きを激しくさせていく。

 

「あっ、あんっ、ちょ、ちょっと! そんな激しくしちゃ……ひっ、んひぃぃっ!」

 

 抽送が激しくなるにつれ、伊吹が淫乱な表情になってきた。

 そんな表情にそそられて、何度も腰を振ってしまう。

 

「あひぃっ! は、激しいっ! あうっ! あああぁぁっ!」

 

 俺が高まるほどに伊吹の声も荒くなっていった。

 

「いっ、イクっ! イッちゃうっ! あんっ! はあぁぁぁんっ!」

「くぅぅ、締めつけすぎだって……!」

 

 伊吹が喜悦の声をあげるたびに、膣の締まりが強くなる一方だ。

 まるで搾り取られるような感覚に、俺も一気に高まってしまう。

 

「そろそろ射精()すぞ!」

「あっ、あぁっ! イクぅっ! んっ! んあぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 耐え切れずに俺は大きく腰を突き出してそのまま膣内に射精した。

 

「やっ、あぁぁんっ! 中に……熱いのが出てるっ!?」

 

 俺が射精()すほどに伊吹のあそこは、もっと欲しがるように吸いついてくる。

 

「まだ射精()る……!」

「んひっ! はひぃっ! まだ出てっ……あっ、ああぁぁぁんっ!」

 

 あまりの気持ちよさに俺は伊吹の処女マンコに何度も射精を繰り返した。

 中出しするたびに伊吹は身体をビクビクと跳ねさせて身悶えていく。

 

「す、すご……こんなに出るんだ……あっ、ああっ!」

「ふぅ……」

 

 たっぷりと射精した俺は、ゆっくりと腰を引き、果てたペニスを伊吹の膣から抜いた。

 

「んぁぁ……はぁん……あふっ……はひぅ……」

 

 蓋を失った伊吹のマンコから大量の精液がドロリと溢れ出してくる。

 白濁したその液体には、赤い血が混ざっていた。

 

「気持ちよかったぞ、伊吹」

「……んん……」

 

 俺に処女を捧げてくれた美少女の頭を撫でる。

 伊吹は快感の余韻に浸っているのか、反応はなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

「なんで中に出したの?」

 

 発情が収まった伊吹が俺を咎めるように訊ねる。

 

「伊吹の膣内が気持ちよかったから。後悔はしてない」

「あんたね……!」

 

 伊吹は初めてだったので、俺も外に出そうと思っていた。

 けれど伊吹の膣内のあまりの気持ちよさに、気づいたら中出ししていた。

 

「妊娠したらどうすんのっ!? 責任取ってくれるわけっ!?」

「一応アフターピルあるから、それ飲めば大丈夫だ」

「なんでそんなもの持ってるわけ……って聞くのも野暮か」

 

 どうやら察してくれたらしい。

 俺はアフターピルをポケットから取り出して伊吹に渡した。

 

「これいつ飲めばいいの?」

「確か72時間以内だったはず」

「あ、っそ」

 

 伊吹はため息をつきながらアフターピルを自身のポケットにしまった。

 

「まだ雨降ってるな」

「そうね。もう少し雨宿りするの?」

「そうだな。まだ時間も余裕あるし」

「そう」

 

 伊吹の処女を頂いたし、そろそろ本題に入るか。

 

「なぁ伊吹」

「なに?」

「これやるよ」

 

 俺は自身の名前が刻まれているカードを伊吹に手渡した。

 

「ち、ちょっと、何よこれっ!?」

「俺がDクラスのリーダーだ」

「……は?」

「これが必要なんだろ」

「あ、あんた急に何を言って……」

 

 俺の予想だにしない行動に動揺する伊吹。

 美少女の動揺する姿はそそられる。

 

「伊吹、お前は龍園が送り込んだスパイなんだろ」

「っ……」

「全部知ってる。お前がデジカメやトランシーバーを持ってることもな」

「な、なんで……」

「ちなみに気づいたのは俺じゃなくて平田だ。うちのリーダーは優秀だろ?」

 

 再び平田を利用させてもらう。

 この世界の伊吹なら龍園に俺のことを言わないと思うが、念のためだ。

 

「はぁ、そっか。私がスパイだって気づいてたわけね」

「ああ、平田は最初から伊吹がスパイだって気づいてた」

「ふーん、甘ちゃんに見えるけど、思ったより頭切れるんだ」

「まぁな」

「なんであんたが偉そうにしてるわけ……」

 

 だって気づいたの俺だから。原作の知識を活かしてるだけなんだが。

 

「それでなんで私にカードを渡すわけ? 私がスパイだって知ってるのに……」

「そりゃ伊吹に酷い目にあってほしくないからに決まってるだろ」

「……っ」

「お前の身体を見てれば、龍園に虐げられてることは嘘じゃないってわかる。もしDクラスのリーダーを見抜けなかったら、制裁を受けるんだろ?」

「……うん」

 

 やはりこの世界の龍園は危険だ。

 Dクラスに配属されてよかったと心から思う。

 

「だからこれを持っていけば制裁を受けずにすむわけだ」

「そうだけど……あんたはどうするの?」

「俺?」

「こんなこと知られたらクラスメイトから非難されるでしょ。それでいいわけ?」

「なんだ俺の心配してくれてるのか」

「ち、ちがっ……。またあんたに借りを作りたくないだけだからっ!」

 

 はいはいツンデレ乙。

 一人くらいツンデレヒロインいてもいいよね。

 

「その点は大丈夫だ。平田が秘策を練っている」

「あんた、平田を信頼しすぎじゃない?」

「頼れるリーダーだからな」

 

 呆れ顔の伊吹に答える。

 平田は俺の有能な隠れ蓑なんだ。

 

「あ、そう。……それじゃお言葉に甘えて受け取っておく」

「ああ」

「ありがと」

 

 頬を紅潮させながらぶっきらぼうにお礼の言葉を述べる。

 そんな伊吹が可愛くて仕方ない。

 気づいたら俺は伊吹を抱きしめてた。

 

「ちょ、ちょっとっ!」

「まだ時間あるし、もう一回くらいいいだろ?」

「もう一回って……」

 

 最後にもう一度伊吹を抱いておきたい。

 決して俺の精液を注入された伊吹を、龍園の前に立たせたい、という邪な狙いではない。

 

「駄目か……?」

「だ、駄目じゃ……ない……」

 

 この状況なら伊吹は断れないとわかっていた。

 俺に最大限に優しくされ、伊吹の心は満たされているはずだ。

 そんな俺のお願いを伊吹が断るわけがない。

 

「それじゃ二回戦目行こうか」

「あんっ」

 

 俺は天候が回復するまで伊吹の身体を貪った。

 二回目ということもあり、先ほどより明らかに大きく喘ぐようになった。

 特に乳首を吸ったり噛んだりすると一際大きな反応を見せた。

 どうやら鈴音と一緒で乳首が性感帯らしい。

 ちなみに二回戦も、伊吹の膣内に欲望を吐き出した。

 冗談で精液と一緒にアフターピルを飲ませようとしたらぶん殴られた。

 俺って成長しないな……。

 

 雨が止んだことを確認して俺たちはベースキャンプに戻った。

 

 せっかくセックスにはまりつつある伊吹を抱けなくなるのは残念だが、特別試験が終われば機会はあるだろう。

 目標は10月までに伊吹を俺のスパイにすること。

 あの伊吹が快楽に溺れてくれるか不安はあるが、俺の発情送り(ハートリジェクター)なら不可能も可能にしてくれるはずだ。




久しぶりに初心な反応のエッチシーン書けました!
一之瀬も変態になりつつあるから、伊吹と佐倉が頼り!


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31話 伊吹澪の制服

もう少しで原作3巻分が終了!


 俺はベースキャンプに戻るとすぐに伊吹に自身がリーダーであると告げたことを平田に報告した。

 伊吹の境遇を説明した為、特に非難されることはなかった。むしろ褒められたまである。

 俺が平田に報告してる間に伊吹はデジカメでカードを撮影していた。原作では故障していたが、この世界では無事だったようだ。

 軽井沢の下着も回収してある。誰とまでは教えてくれなかったが、女子の鞄に入れていたようだ。なぜ男子ではなく女子の鞄に入れたのか訊いたところ、女子の方が陰湿だから男子の鞄に入れるより自分が疑われる可能性が低くなると思ったらしい。

 

「龍園に報告したのか?」

「まだ。夕方に無線で連絡する予定」

「そっか」

「あのさ……」

「ん?」

「本当にいいの?」

 

 不安そうな表情で伊吹が訊ねる。

 

「ああ、伊吹がこれ以上傷つけられるの嫌だし」

「……そう」

「それより伊吹も約束守ってくれよ」

「わかってる」

 

 俺は伊吹とある約束をした。

 それは龍園に必要以上に逆らわないことだ。

 伊吹は龍園の命令に素直に従うのが癪に障るので、制裁を受けるとわかっていても、命令される度に逆らっていたようだ。

 なので俺はカードを撮影させるかわりに、これからは自分の身体を大切にするよう約束させた。

 龍園の命令に逆らわず、なるべく制裁を受けないよう行動させるのだ。

 俺の提案に伊吹は即決してくれた。今日一日で伊吹の信頼を大分得られたと思う。

 

「武術を嗜んでいたとしても伊吹は女の子なんだから」

「だからわかってるってば!」

 

 声を荒げるも顔を見れば照れているのがすぐにわかる。

 頬を紅潮させながらそっぽを向く伊吹。

 本当に可愛いなこいつ。

 

「特別試験が終わったら連絡先交換しような」

「……うん」

「龍園にばれないように気をつけないとな」

「そうね」

 

 龍園は原作でもクラスメイトの携帯をチェックしていたから、伊吹とやり取りをする際は着信もメールも都度削除してもらう必要があるだろう。電話帳も違う名前で登録してもらった方がいいかも。

 

(面倒くさいけど仕方ないな)

 

 もし龍園に、伊吹が俺と連絡を取り合ってることを知られたら、伊吹は制裁を受け、俺も目をつけられてしまうだろう。それだけは避けたい。

 

「それじゃ俺はテントに戻る」

「あっ」

「どうした?」

「な、なんでもない……」

 

 伊吹はほんの少しだけ切なそうな表情をした。

 この場で押し倒してしまいそうだからやめてほしい。

 

「寮に戻ったら好きなだけエッチしてやる」

「はっ……!?」

「じゃーな」

「変態っ!」

 

 俺が変態なんて、自分が一番わかってるよ。

 だって無人島で毎日セックスしてるからね。

 

 夕食の時間。俺は鈴音と愛里に、翌日の夕方にリタイアすることを告げた。初めは動揺していた二人だったが、伊吹の境遇以外をかいつまんで説明したところ、納得してくれたようだ。

 俺がリタイアすると知っているのは、平田、軽井沢、鈴音、愛里、三宅の五人だ。三宅に説明した理由は、体調不良を理由にリタイアする予定なので、船まで付き添ってもらうためだ。

 結局、原作と同じ勝ち方になってしまうが仕方ない。

 

 翌日の午前五時。早起きしてシャワーを浴び終えると、シャワー室の前で軽井沢が立っていた。どうやら俺を待っていたようだ。

 

「上里くん、おはよ」

「おはよう。今日も早いな」

「それはお互いさまでしょ」

「そうだな。それで俺に何か用か?」

「昨日のお礼を言おうと思って。昨日はあんま話せなかったじゃん」

 

 確かに昨日は伊吹、鈴音、愛里と誰かしら俺の傍にいた。空気を読める天才の軽井沢が話しかけられなかったわけだ。

 

「下着取り返してくれてありがと」

「どういたしまして」

「……一応訊いておくけど、見てないでしょうね?」

「ああ、見てない。軽井沢の熊さんパンツなんて見てない」

「そっか、見てないんだ。……って、あたしそんなダサい下着なんて穿かないんだけどっ!?」

「冗談だし」

 

 たまに漫画で見ることあるけど、熊さんパンツを穿くJKなんているのだろうか。

 

「まったく……。それで三宅くんは新しいリーダーになるのを引き受けてくれたの?」

「渋々な」

 

 三宅には船までの付き添いとは別に、お願い事があった。

 俺の代わりにリーダーになってもらうことだ。

 なるべく事情を知っている生徒がいいと思ったので、船まで付き添ってくれる三宅に決めた。三宅なら俺を船まで送り届けた際に、新しいカードを先生から受け取れるはずなので、一番効率がいいと思った。

 

「そうなんだ。伊吹さんはもう行ったんだよね?」

「ああ、今頃船に戻って快適な生活を送ってるんじゃないか」

「なんかムカついてきた。こっちは真面目に無人島生活してるのにっ」

 

 軽井沢の気持ちもわかる。

 華のJKが一週間近くも無人島で生活しているのだ。色々とストレスが溜まっていることだろう。

 

「それももう少しの辛抱だ」

「まぁね。このまま何もトラブルが起きなきゃいいんだけど」

「大丈夫だろう。なにかあっても平田が解決してくれるさ」

「……」

 

 自分の彼氏をよいしょされたのに、軽井沢は浮かない顔だ。

 

「平田くんより……上里くんの方が頼りになると思う」

「え?」

「あ、あのさ……あたし……」

 

 やばい。平田から俺にチェンジする気でいやがる。

 

「あたしね……実は……」

 

 このままでは軽井沢の寄生先になってしまう。

 どうにか回避しようと脳みそを振り絞っていると、背後から元気な声が聞こえてきた。

 

「おっす! 今日も爽やかな朝だぜ!」

 

 メンタルトレーニング中の須藤だ。

 珍しく須藤が役に立ってくれた。

 

「おはようさん。それより軽井沢は俺に話したいことがあるのか?」

「う、ううんっ! やっぱなんでもない。それじゃあたしテントに戻るからっ!」

 

 これで一安心だ。

 綾小路がお前を落とすまで、もう少し平田に頼っててくれ。

 

「軽井沢、急にどうしたんだ?」

「さぁな。それより須藤もシャワーを浴びたらどうだ?」

「そうだな、身体を綺麗にして、心も綺麗にしてやるぜ!」

 

 何を言ってるのかよくわからない。

 ただ原作より確実に成長しているので、このままいけば体育祭でも問題は起こさないだろう。

 

 

☆☆☆

 

 

「久しぶりのベッドだ」

 

 時刻は夜の九時過ぎ。俺は予定通りにリタイアをして、豪華客船の一室でくつろいでいた。

 腹痛を理由にリタイアした俺だが、もちろん仮病なので身体に異常はまったくない。

 

 俺は部屋に戻ると、すぐにシャワーを浴びた。無人島で使用していたシャワーとは水圧がまったく違う。

 久しぶりの快適なシャワーを浴びれたので、気分がよくなった俺は鼻歌を歌いながら10分以上も浴室にこもってしまった。

 

「ふかふかだ」

 

 テントでも寝れるには寝れたが、寝心地はお世辞でもいいとは言えなかった。

 一週間ぶりのふかふかのベッドは、俺を眠りの世界に誘う。

 

(もう寝ちゃおうかな)

 

 一週間続いた無人島生活が終わり、気が抜けたのか、疲れがどっと出た。

 毎日セックスしていたので、体力には自信があったつもりだったが、気づかないうちに疲れが溜まっていたようだ。

 

「いや、その前に飯でも食べるか」

 

 腹痛を理由にリタイアしたのに、すぐに飯を食べると仮病だとばれてしまう。だがリタイアしてしまえばどうでもいい。

 俺は部屋を後にして、レストランに向かった。

 

 店内に入ると、俺以外誰も客がいなかったが仕方ないだろう。

 現在船上にいる生徒は俺、高円寺、坂柳、龍園以外のCクラスの生徒だ。

 さらに時刻は夜九時半を回っており、夕食には遅い時間帯だ。

 

(でも客一人だと落ち着かないんだよな)

 

 店員にステーキセットを注文すると、10分ほどで料理が運ばれてきた。

 久しぶりに食べるお肉は最高だった。

 食事を済ませ、レストランを後にすると伊吹と遭遇した。

 

「よう」

「な、なんであんたがここにいるのっ!?」

 

 伊吹は俺が船上にいることに驚いていた。

 俺は伊吹にリタイアしたこと、俺の代わりに別の生徒がリーダーになったことを説明した。もちろん平田の指示であることも加えて。

 

「なるほど。あんたが言ってた秘策ってこれだったんだ」

「そう。これなら伊吹は制裁を受けないし、Dクラスも負けない」

 

 結果発表で間抜けな声を出す龍園を見れないのは残念だ。

 

「そっか、龍園は無様に負けるわけね」

「そういうことだ。嬉しいだろ」

「そうね。龍園が船に戻ってくるのが少し楽しみになったかも」

「負け犬の面を拝んでやれ」

 

 俺がそう言うと、伊吹は笑みを浮かべて頷いた。

 

「それじゃ俺はそろそろ部屋に戻る」

「え」

「ここに長居して、伊吹と話してるのを他の生徒に見られるわけにはいかないからな」

「……まぁ、そうなるわよね」

 

 Cクラスは不良が多いので、夜更かしする生徒も多いだろう。

 俺と伊吹が談笑しているところを見られたら、龍園に報告されるに決まっている。

 

「もしよかったら俺の部屋に来るか?」

「あんたの部屋……?」

「ああ。俺しかいないから二人きりになれるぞ」

「ふ、二人きりって……」

 

 俺との情事を思い出したのか、急に伊吹の頬が紅潮した。

 今日はゆっくり寝ようとしたが、どうせ明日もゆっくり寝れるのだ。制服姿の伊吹を抱いておくのも悪くない。

 

「どうする?」

 

 

☆☆☆

 

 

「んんっ、あん、んぁっ!」

「伊吹、気持ちいいぞ……!」

 

 あれから俺は伊吹を部屋に連れ込んで、制服を着せたまま、バックで激しく犯していた。

 伊吹は小ぶりな尻を突き出し、抽送されるたびに卑猥な声をあげる。

 

「んっ! んんんっ! あっ……あぁんっ!」

 

 伊吹の口から可愛らしい喘ぎ声に煽られて、俺は腰を振り続ける。

 ペニスにぴったりと吸いついてくる伊吹の陰部は、あまりにも気持ちよくて、つい抽送が激しくなってしまう。

 

「はぁんっ! あひゃっ! そんなに激しくっ!? あんっ! あっ、ああっ!」

「激しい方が気持ちいいだろ」

「そ、そんなこと……んあぁぁぁっ!」

 

 少しはセックスに慣れたのか、伊吹の嬌声は洞窟で抱いた時よりも明らかに大きくなっている。

 

「もうすこし優しく……あぁんっ! 奥まで突かれて……あひぃっ!?」

 

 時折切ない表情をしながら伊吹が振り返ってくる。

 それがたまらなくて、俺は欲望の赴くままに、何度も伊吹を突き上げていった。

 

「はぁんっ! あんっ! あっ、あぁっ! あはぁんっ!」

 

 俺が突き上げる程に伊吹の陰部は締め付けを強くさせてくる。

 その締まりに俺のペニスはドクンドクンと強く脈動した。

 

「くっ……!」

 

 射精感が高まっていく。

 それでも俺はその衝動を抑えて、腰を振り続けた。

 

「あはぁんっ! は、激しすぎだってばっ……! んくっ! んひぃっ!」

 

 絶頂が近づいてきているのか、伊吹のあそこの締めつけが強くなってきた。

 まるで俺のペニスから精液を搾り取ろうとしている感じた。

 

「あっ、あぁんっ! あんっ! そんなに奥まで突いちゃっ!」

「うぉっ!」

 

 乱れる伊吹を何度も突き上げていくと、肉壁が強く絡みついてきて強く締め上げてきた。

 その締まりに俺は我慢できなくなってしまう。

 

「で、射精()る……うっ、ううっ……」

「あっ! あぁぁぁぁんっ! んぁっ! あっ、あああぁぁぁぁぁっ!」

 

 俺がたまらず腰を突き出し、射精をすると、伊吹は悲鳴のような声をあげながら激しく身体を痙攣させた。

 それと同時に俺のペニスを伊吹のあそこがさらに強く締めつけてきた。

 

「うぉ……きつっ!」

「ひっ、ひいっ! ひゃああああんっ!」

 

 たまらず俺は何度も伊吹の膣内に射精を続けてしまう。

 

「あっ、あぁ……出しすぎだってば……」

 

 俺が大量に放出した精液が伊吹のあそこから溢れ出て滴り落ちる。

 

「それだけ伊吹の膣内が気持ちよかったってことだ」

「ば、馬鹿じゃ……ない……の……あぁぁぁ……」

 

 伊吹はすっかり蕩けた表情を浮かべ、身体を小刻みに痙攣させる。

 その度に濡れたあそこも小さく震えた。

 心地の良い締めつけに俺のペニスはビクビクと跳ねるが、これ以上精液は出ない。

 それでも俺は伊吹の膣内にペニスを挿入したまま、その感触をしばしの間味わっていた。

 

 

☆☆☆

 

 

「最悪。制服のままエッチさせるなんて……」

 

 シャワーを浴び終えた伊吹が部屋に戻ってくるなり、俺に非難の目を向けた。

 別に制服は汚れてないからいいじゃないか。

 

「仕方ないだろ。制服の方が興奮するんだから」

「あんた変態じゃないの」

「今ごろ気づいたか。それに変態は伊吹もだろ?」

「はぁ? なんで私が変態なわけっ!?」

 

 まるで心外だと言わんばかりに、伊吹が俺に食ってかかる。

 

「だって洞窟で俺を誘ってきたじゃないか」

「あ、あれは……」

「初体験が青姦な伊吹が一番変態だと思う」

「う、うるさいっ!」

「そんな怒るなよ。可愛いオマンコが台無しだぞ」

「マジで意味がわからないから」

 

 今度は呆れられてしまった。

 なんかセックス後の俺って好感度下がりまくってるような気がする。

 

「ようは伊吹の制服姿は最高だってことだ」

「あっ、そ」

「すごい可愛い」

「……」

 

 褒められて恥ずかしくなったのか、伊吹が黙ってしまった。

 顔は真っ赤で、今にも沸騰しそうだ。

 

「また制服のままエッチさせてくれ」

「……考えておく」

 

 チョロいぞ伊吹。

 褒めれば何でも言うこと聞いてくれそうな勢いである。

 

「それじゃそろそろ寝るか」

「わかった。私は部屋に戻るから」

「戻らなくていいから。一緒に寝よう」

 

 部屋を出ようとする伊吹の腕を掴む。

 

「で、でも……」

「早朝に部屋を出ればばれないって。な?」

「……わかった」

 

 俺は伊吹を抱き枕にして、久しぶりのベッドで熟睡した。

 寝ている間に伊吹を右手で触ってしまい、翌朝も彼女を抱いたのは言うまでもない。




4巻分は一気にすっ飛ばすかも!


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32話 星之宮知恵は欲求不満

原作3巻分完了!
今回は珍しく平田視点から!


 8月7日。長くも短い無人島での生活がついに終わりを迎える。

 僕たちDクラスは大きなトラブルもなく、程ほどに楽しみながら過ごせたと思う。

 強いていうならCクラスから送り込まれたスパイである伊吹さんを迎え入れてしまったことだ。

 けれど問題はない。

 上里くんが適切な対策を僕と軽井沢さんに伝えてくれたからだ。

 その上里くんはDクラスを勝利に導くためリタイアをしておりこの場にはいない。

 

「上里ってなんでリタイアしたんだ?」

「オレに聞かれてもわからん」

 

 近くで須藤くんと綾小路くんが彼の話をしていた。

 彼がリタイアした理由を知っているのは僕、軽井沢さん、堀北さん、佐倉さん、三宅くんの五人だけだ。

 

「二人ともお疲れ様」

 

 僕は彼らに労いの言葉を掛けながら、スポーツドリンクを注いだコップを渡した。

 

「おう、平田もお疲れさんっ!」

 

 須藤くんが爽やかな笑みを浮かべながら応えた。

 僕は須藤くんに嫌われていると思っていたので、笑顔でやり取りができるなんて思いもしなかった。

 どうやら上里くんにメンタルを鍛えるようアドバイスを受けたようで、須藤くんなりに努力しているらしい。

 メンタルトレーニングの効果は抜群だったと思う。

 須藤くんはトラブルを起こすどころか、率先して力仕事を引き受けてくれて、生徒同士のいざこざにも仲裁に入ってくれた。

 今じゃ須藤くんはDクラスの大きな戦力になっている。

 

「おーい、須藤!」

「わりぃ、池たちが呼んでるから俺は失礼するぜ」

「うん、またね」

 

 須藤くんが去ったことにより、綾小路くんと二人になった。

 

「綾小路くん、この一週間いろいろありがとう。本当に助かったよ」

「お礼を言うのはこっちだ。クラスに馴染めないオレをフォローしてくれて助かった」

「そんなことないよ」

 

 彼はそんなことを言うが僕はそうは思わない。上里くん、須藤くん、池くん、山内くん、櫛田さんとよく話しているし、他の生徒とも声をかけられればしっかり応対をしている。

 

「早く結果を知りたいね」

「自信ありそうだな」

「まぁね」

 

 龍園くんを遠巻きに見ながら綾小路くんと会話を続けた。その視線に気づいたのかこちらを振り返った。

 そしてゆっくりと距離を詰めてくる。恐らく僕たちに安い挑発をするつもりなんだろう。

 

「よう平田」

「やぁ龍園くん。君はリタイアしてなかったんだね」

「それより二股野郎はどこだ」

「上里くんなら昨日の段階でリタイアしたよ。ここにはいない」

「あん?」

 

 直後に、拡声器のスイッチが入る音が砂浜に走った。

 Aクラスの担任である真嶋先生が現れ、特別試験の結果を発表する旨を伝えた。

 

「失禁しないで、ちゃんと現実を受け止めろよ?」

「君こそ紙おむつは穿いてるのかな」

 

 普段の僕なら絶対にやらない対応。

 これは上里くんからの指示だ。

 龍園くんは「失禁するな」が決め台詞なようで、彼から決め台詞を言われたら、こう対応するよう言われていた。

 ちょっと下品なやり取りなので、恥ずかしさが込み上げてくる。

 

「意外と挑発に乗るタイプなんだな」

「そうでもないよ。それよりCクラスは0ポイントなのに自信があるようだね」

「ああ。この試験の追加ルールは覚えているか?」

「クラスのリーダーを当てることを言ってるんだよね」

「そうだ。俺は紙に書いたぜ? おまえらDクラスのリーダーの名前をな」

 

 そんなことは知っている。

 だが龍園くんが書いたのは、昨日の時点でのリーダーの名前だ。

 

「ではこれより特別試験の順位を発表する。最下位は――――Cクラスの0ポイント」

「……0だと?」

 

 龍園くんはショックを受けたというより、事態が理解できない様子だ。

 僕はそれを見て、ほんの少しだけ笑いそうになってしまった。

 真嶋先生は淡々と発表を続けていった。

 3位はAクラスの120ポイント。2位はBクラスの160ポイント。

 そして1位は僕たちDクラスの225ポイントだった。

 

(やったよ、上里くん。僕たち1位をとったよ)

 

 この事態に上里くんのリタイアの理由を知る5人以外の生徒たちは混乱していた。

 Aクラスでは葛城くんがクラスメイトに取り囲まれている。

 隣に立つ龍園くんは固まったままだ。

 

「平田くん、やったね!」

 

 軽井沢さんが満面の笑みを浮かべながら隣にやってきた。

 

「うん、計算通りだね」

「……計算通りだと?」

 

 僕の言葉に龍園くんが反応した。

 

「そうだよ。僕はすべて知っていたんだ」

「何を言ってやがる?」

「そのままの意味だよ。君がAクラスの葛城くんと結託してることも、DクラスとBクラスにスパイを送り込んだこともね」

「っ……!?」

「こんな浅はかな方法で僕たちに勝てると思わない方がいい。それじゃまた」

 

 僕は軽井沢さんを連れて船に向かい歩き出した。

 龍園くんは黙って見送るだけだった。

 

 

☆☆☆

 

 

「ようお疲れさん」

 

 俺は船のデッキで、Dクラスの面々を迎え入れた。

 隣には既に鈴音と愛里が立っていた。

 

「お疲れ様。無事に1位が取れたよ」

「だろうな。平田たちの顔を見ればわかるよ」

 

 無事に原作通りの結果が得られた。

 俺は部屋に戻ってから平田に各クラスのポイントを含めた詳細の結果を訊いた。

 Bクラスのポイントが原作より多かったが、恐らく俺たちと同じ方法を選んだのだろう。

 

「それで龍園の様子は?」

「事態が理解出来ていない様子だったよ」

「そっか」

 

 まぁ龍園のことだからすぐに敗因に気づくだろう。

 これで伊吹に八つ当たりをしなきゃいいんだけど……。

 

「これで順調にいけば2学期からCクラスだね」

「そうだな」

 

 だが特別試験はもう一つ行われる。

 無人島試験は原作通り1位にしたが、船上試験はどうするべきか。

 やろうと思えば船上試験でも1位をとって、いきなりAクラスになることも可能だ。

 だがこれにはリスクがある。

 あまりにも原作と違う結果になると、これからの展開が原作と異なる可能性が高くなる。

 現に龍園は原作よりも残酷で容赦ない男になっている。

 星之宮先生から情報を仕入れることはできるが……。

 

(ここは原作通り龍園に勝たせた方がいいかもしれない)

 

 目先の結果にとらわれて、自身の利点を殺すことは愚かな行為だ。

 俺の武器は発情送り(ハートリジェクター)と原作9巻までの知識。

 いきなりAクラスになれば、坂柳からも標的にされるに違いない。

 今のDクラスじゃAクラスに勝てるとは思えない。

 

「待たせた。風呂空いたぞ」

 

 綾小路が浴室から出てきた。

 ちなみにもう一人のルームメイトである三宅は、一番最初にシャワーを浴びて、すでに眠りについている。

 

「ありがとう。それじゃシャワー浴びてくるね」

「ああ」

 

 平田はバスタオルを片手に浴室に入っていった。

 平田もシャワーの水圧の違いに感動することだろう。

 

「平田となんの話をしてたんだ?」

「試験の詳細を聞いてたんだ」

「そうか。今回は平田様様だったな」

「ああ。本当頼りになるリーダーだよ」

 

 クラスメイトのほとんどが今回の勝利の立役者が平田だと思っている。

 龍園にやたらと絡ませたのも、ヘイトが平田にだけ向くようにするためだ。

 元々Aクラスでもおかしくないスペックを持つ平田だから、彼が勝利の立役者であることを疑う者はいない。

 だがしかし……。

 

「そうだな。だがオレはお前も頼りになると思っているぞ」

 

 綾小路にばれてるような気がする。

 茶柱先生あたりが余計なこと言ってそう。

 

「まぁな。俺って基本高スペックだから」

「よく自分で言えるな」

 

 君たちより精神年齢が3年上だからね。

 勉強もやり直しをしているだけだから、高得点出せるし。

 それでも綾小路と比べたら味噌っかすなんだろうけど。

 

「ちょっと外に行ってくる」

「わかった」

 

 このタイミングで綾小路と二人きりはまずい気がする。

 俺は逃げるように部屋を後にした。

 

 

☆☆☆

 

 

「あぁっ! はっ、あッヒンッ! オマンコの奥、突いてきて気持ちいいっ!」

 

 俺は保健室代わりに割り当てされた一室で星之宮先生と性交をしている。

 壁に手をついて尻を突き出してきた星之宮先生の膣穴に抽送を繰り返す。

 

(どうしてこうなった)

 

 部屋を出た俺はすぐに星之宮先生に捕まった。

 彼女から特別試験の情報を教えるという名目で、この部屋に連れ込まれた。

 星之宮先生は船上試験の概要を説明すると、すぐに俺を求めてきた。

 どうやら二週間近く放置されて、溜まっていたらしい。

 誰か生徒がやってこないか心配だったが、この時間で来なければ後は来ないとのことだった。

 また先生方も夜まで休み時間になっており、見回りにくることもないそうだ。

 

「はぅンッ、すごいっ……すごぉいっ! 二週間ぶりのオチンポで埋められてっ、幸せぇっ!」

「そんなに幸せなんですか」

「幸せよぉっ! 上里くんのオチンポでオマンコほじくり返される感じッ、たまらないのぉッ!」

 

 星之宮先生は抽送が開始されるや否や、甲高い声をめいっぱい響かせてよがりだした。

 亀頭が膣奥に届くたびに背筋がビクッと震え、媚肉が引き締まって強くペニスを締めてくる。

 

「オマンコの壁にオチンポ擦れるのっ、すごく気持ちいいよぉっ!」

「本当に先生は淫乱な教師ですね」

 

 俺は挿入に角度をつけてより強く膣肉との摩擦が怒るように肉棒を突き込み、膣穴全体を掻きむしっていく。

 

「あひぃぃんっ! 気持ちいいところにいっぱい擦れるぅっ!」

 

 俺と遭遇するまで先生の顔をしていた淫乱な牝豚が、よがり喜びながら自らを犯すペニスをたっぷり感じようとしてくる。

 

「久しぶりの星之宮先生のまんこ、気持ちいいですよ……!」

「あはぁっ! う、嬉しいっ! 上里くんも気持ちよくなってくれて嬉しいのぉっ!」

「そうですかっ!」

「ひあぁぁぁんっ! 子宮っ、キツいのきたぁ!」

 

 ピストンを加速させつつ、子宮を深く突き上げると、星之宮先生は腰を震わせ、背筋を引きつらせた。

 

「はひぃっ、あぁんっ! 子宮っ、オチンポで叩かれてるぅっ! 強すぎて潰れちゃうっ!」

「もっと叩いてあげますね」

 

 亀頭に伝わる肉感的な弾力を楽しみながら、俺は執拗に膣奥を深く突き込み、子宮を責め抜く。

 

「ひぃんっ! これぇ、もうイっちゃうっ! んぁあっ、子宮突かれてイっちゃうっ!」

 

 二週間ぶりの快感のせいか、なかなか早い絶頂だ。

 膣内が収縮し、細かく痙攣し始めてきたのを感じる。

 

「あぁっ、イクッ! オマンコでイクッ!」

 

 俺は下腹部を勢いよく星之宮先生の尻へ叩きつけ、子宮を抉るように突き上げた。

 

「あはぁぁぁぁあアアァァアアアっ!」

 

 星之宮先生は絶頂と同時にはばかることなく嬌声をあげ、目の前の壁に勢いよく潮を噴きかけた。

 

「あひぃぃ! これぇっ! 潮噴きアクメ気持ちいいのぉっ!」

「壁にかかりまくってるじゃないですか」

「はひィインッ! 潮止まらないよぉおおっ!」

「もっとイキまくっていいですよ」

 

 俺は星之宮先生がもっと気持ちよく潮を噴けるよう、ペニスの先端を子宮口に宛がい、こじ開けるように押し込んでいく。

 

「あひゃあぁっ! ああぁっ! 子宮っ、グリグリ抉られて効くぅっ!」

 

 なおも噴き散らして潮で壁も床も濡らし、牝のはしたない絶叫を響かせながら、星之宮先生は絶頂の快感に浸り続ける。

 強い快感に俺の身体も高ぶっていき、星之宮先生の全力の締めつけに負けないくらい、ペニスは硬さを増していった。

 

「はぁんっ! あぁぁっ! もっと噴いちゃうッ! 潮噴いちゃうぅぅぅっ!」

 

 獣欲をたぎらせるペニスでなおも犯されて、星之宮先生は色っぽい声でよがり鳴き、腰を痙攣させながらしばらく潮を噴き続けた。

 やがて絶頂から抜けた星之宮先生はうっとりと目を細め、潮噴きアクメの余韻に浸る。

 

「それじゃ次は俺が満足する番ですね」

 

 絶頂直後の敏感な膣穴を蹂躙するべく、脱力する星之宮先生の尻を強く掴み、激しい抽送を見舞ってやった。

 

「あひぃぃぃいいいぃぃいいッ!」

 

 まだ震えの残る膣穴を獰猛なピストンで責められ、星之宮先生の口から甘い絶叫がほとばしり出てくる。

 

「ひゃあぁっ! ふぁあんっ! オチンポ強いっ! オマンコ、今すごく敏感なのにぃっ!」

「そんなの知らないですよっ!」

「はひいいいんっ!?」

 

 強烈すぎる官能に身悶える星之宮先生を、俺は容赦なく責め抜き、膣奥まで亀頭を打ちこんでいく。

 

「ひゃいぃいいんっ! そこぉっ! 子宮ダメぇっ! 頭真っ白になるぅうっ!」

「駄目じゃないですよ……!」

「ひぃっ、ひぃいんっ! 今子宮叩かれたらぁっ! おかしくなっちゃうぐらいイキそうなのぉおっ!」

「そいつはいいことを聞きましたね」

 

 俺は腰に力を入れて牝穴深くまで肉棒を突き込み、子宮口へ亀頭を思いっきり叩きつけた。

 

「きっひぃぃいいぃんっ! ダメェ! ダメェェッ!」

「だから駄目じゃないですって!」

「気持ちよすぎて壊れちゃうぅっ! 子宮よすぎるぅっ! 子宮もオマンコも壊れるうぅっ!」

 

 星之宮先生は髪を振り乱してよがり、暴力的に跳ね上がった快楽に浸る。

 彼女の反応が大きくなると膣内のうねりが強くなり、粘膜が波を打って肉棒をしごいてくる。

 

「あひぃっ! 子宮感じるっ! お腹からビリビリって気持ちいいのがくるっ!」

 

 俺は子宮へ狙いを定めると肉棒を膣奥へ向けて突き込み、容赦なく再びの絶頂を促す。

 

「あひぃぃっ! すごいぃっ! 気持ちイイッ! オチンポぉッ! オチンポで突かれてイッちゃう! アクメするぅっ!」

「もう少しで射精()しますよっ!」

 

 俺は膣内射精を宣言すると、亀頭でGスポットを抉りにかかる。

 

「くっひあぁぁああぁっ! そこっ! そこ、すごく感じちゃう所ぉっ! また潮噴いちゃうぅっ!

「また潮噴きですか。本当に好きですねそれ」

 

 俺はますます狭くなる膣肉の具合を堪能しながら、肉棒でGスポットを擦りあげ、互いの身体を絶頂へと導いていく。

 

「あひゃあぁんっ! ズボズボされるの、頭に響くぅっ! 子宮も頭も感じすぎて壊れるぅぅっ! わたし壊れちゃうぅううンッ!」

「壊れてもいいですよ! 壊れても使ってあげますから!」

「つ、使ってええぇぇっ! わたしの壊れたオマンコ使ってええぇぇぇぇっ!」

「うお……っ!」

 

 俺はペニスを強く突き込み。ほぐれた子宮口に思いっきり亀頭をめり込ませた。

 

「あひゃぁぁあああぁァァアアアッ!」

 

 膣内射精の凄まじい快感によって星之宮先生は喜悦に満ちた表情で絶叫を響かせ、同時に絶頂に達して豪快に潮を噴き放った。

 

「おおぉっひぃいっ! すごいぃっ! 潮っすごいぃっ! 出すぎちゃってるぅっ! オマンコ壊れちゃったぁぁああんっ!」

 

 まるで壊れた蛇口のように潮を噴き続ける一方で、子宮口は絶えず亀頭に吸いつき、ひたすら吐き出される精液を呑み込んでいく。

 

「はぁおおぉっ! んおおぉぉおっ! もうダメェっ! 潮噴きも精液も止まらないぃっ! イクの終わらなくて、死んじゃうぅっ!」

「これで最後ですよ……!」

 

 俺は子宮内壁へと叩きつけるように、とびきり濃度の高いザーメンをまとめて吐き出した。

 

「あひぃぃいいぃイイィィイイッ!」

「うぐ……! ふぁ……」

「アひぃ……。ひゃぁ、へぇっ……」

 

 射精が終わると、絶頂から解放された星之宮先生はぐったりとなりながら、幸せそうに呻き声を漏らした。

 脱力したために膣穴の締めつけが少し軽くなり、腰をピクピクと痙攣させている。

 

「アヘぇっ……。んぅぅっ、うひぃ……」

 

 肉棒を抜くと、星之宮先生はそのまま床に崩れ落ちた。

 尻を突き出した状態で、だらしない呻き声をあげる姿が、惨めすぎて嗜虐心がくすぐられる。

 

「星之宮先生、聞こえますか?」

「ひぁぁ……。あひぃっ、うあぁぁ……」

 

 しっかりとした反応がこない。

 どうやら絶頂し過ぎて気絶してしまったようだ。

 

(船上であることを考えると、もうセックスするのは難しいよな)

 

 ならば一週間分の性欲を吐き出してしまおう。

 星之宮先生には悪いけど、俺が満足するまで付き合ってもらう。

 早朝に伊吹とセックスしたが、二度寝したので、体力はたっぷりある。

 

「んぎいいぃぃぃぃぃぃぃっ!?」

 

 俺は星之宮先生の腰を掴み、再び膣穴に挿入した。

 すると星之宮先生が獣のような嬌声をあげた。

 

「先生、もう少し色っぽい声あげてくれません?」

「い、いひぃ……な、なんれぇ……き、気絶してたのに……」

「そんなの知りません。先生から誘ったんだから最後まで付き合ってくださいね」

「ら、らめぇ……ひんじゃ……う……ひんじゃうわよぉ……」

「人間そんな簡単に死にませんよ。ほら、しっかり起きて!」

 

 星之宮先生の白くて綺麗なお尻を思いっきり叩いた。

 

「いひいいいいぃぃぃいいいぃぃぃっ!?」

「それくらい大きな声が出せれば問題ないですね。それじゃいきますよ」

「あ……あぁ……」

 

 それから二時間、俺は星之宮先生を犯しまくった。

 あいかわらず体力がない淫乱教師で困ったが、気絶するたびに、尻を叩いて無理やり意識を覚醒させた。

 そのおかげでお尻が真っ赤になってしまったが、毎回気絶する星之宮先生が悪い。




星之宮先生は保健医なので保健室代わりの部屋でやれました!


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33話 伊吹澪と逢瀬

自分で読み返してみたけど堀北が変態になりすぎた……


 無人島での特別試験が終わってから三日が過ぎた。俺は平穏な日々を過ごしていた。

 鈴音と一緒にプールで泳いだり、愛里や帆波と娯楽施設で遊んだり、伊吹と人気のない場所でキスしたり青春を謳歌している。ちなみに伊吹は龍園から制裁を受けなかった。これからは大人しく龍園の言うことを聞いて、己を大事にしてもらいたいものだ。

 セックスも三日していないが、特に欲求が爆発することもない。三日もセックスをしないのは、鈴音を抱けなくなった時期以来だ。

 

(船上だからセックスしなくても特に不満もなく過ごせていれるのかも)

 

 船上では娯楽施設が数多くあり、アニメ鑑賞やラノベを読まなくても、暇つぶしが出来ている。

 ここがいつもの学校の敷地であれば、欲求が爆発していたかもしれない。

 

「上里、俺と二人でランチしていいのか?」

 

 テーブルの反対側に座っている三宅が訊ねる。

 三宅の言う通り、俺は珍しく男二人でレストランに来ていた。

 目的は三宅との親交を深める為だ。

 今でも仲はいい方だと思うが、よく話す程度の間柄に過ぎない。

 いずれ三宅には、平田に続く俺の協力者になってもらいたいので、こうしてコミュニケーションを取っている。

 

「大丈夫だ。鈴音と愛里と帆波には言ってあるし」

「三人の女子に報告しないといけないのか……」

 

 事後報告でもいいけど、鈴音と愛里は必ず飯に誘ってくるからね。

 帆波はクラスメイトとの付き合いもあるが、たまに俺を飯に誘ってくるので、帆波にも三宅とランチに行くことを報告した。

 

「三宅は長谷部と仲良いよな」

「今度は長谷部を落とすのか?」

「ち、違うわいっ!」

 

 いずれ美味しく頂きたいと思うが、まだ手をだすつもりはない。

 それより三宅は俺のことを何だと思ってるんだ……。

 

「長谷部とは気が合うんだよ。お互い一人が好きだし」

「俺も一人が好きだぞ」

「嘘つけ」

「本当だって。元々はアニメ好きの根暗な少年なんだぞ」

「なぜ自慢げに言ってるんだよ……」

 

 三宅があきれ顔で突っ込んできた。

 本当のことだから仕方ないじゃないか。

 転生前も二浪パイセンがいなかったら、予備校でも一人ぼっちだったかもしれない。

 そういえば二浪パイセンがソープに連れてってくれたから、橘先輩に似たあの子と出会うことが出来たんだよな。

 ありがとう二浪パイセン。

 

「来年の一月から弓道のアニメ始まるから、よかったら見てくれよな!」

 

 スポーツアニメは好きなので、最終話まで見たかった……。

 でもこの世界でもよう実以外の作品は放送されているので、一月までの我慢だ。

 

「なんで孫悟○風に宣伝してるんだよ」

「ブルーベリー○イ!」

「わかさ生○! やらせんじゃねえよ」

「勝手に三宅がやってるんだよな」

 

 思ったより三宅はノリがいいみたいだ。

 これなら思ったより早く仲良くなれるかもしれない。

 

「それより食べ終わったら部屋に戻るか?」

「そうだな。どこも人が多いから、部屋が一番落ち着く」

 

 三宅は人が多い場所が苦手らしい。

 夜になれば特別試験の集まりがあるので、午後はゆっくりした方がいいだろう。

 

 部屋に戻るとすぐに学校からメールが届いた。

 中身を確認すると、特別試験が開始されること、本日18時までに2階204号室に集合するよう書いてあった。

 俺の記憶が確かなら、綾小路が割り当てられた兎さんグループと同じ時間だ。

 

(綾小路と一緒のグループはいいけど、俺がいたら軽井沢が優待者じゃなくなるんじゃないか)

 

 他のクラスの面子も原作と同じなら、優待者は俺になってしまう。

 軽井沢と綾小路の関係に影響がないか心配だ。

 そんな俺の不安は的中してしまった。

 まずメール受信後に、鈴音と愛里から電話があり、二人とも俺と同じ兎さんグループであることが判明した。

 鈴音は原作ではエースが集まるグループだったが、この世界ではあまり活躍していないので、違うグループに割り当てされたようだ。

 さらに軽井沢からも着信があり、彼女も俺と同じ兎さんグループであることがわかった。

 つまり綾小路と軽井沢の接点はなくしてしまったわけだ。

 

「どうすっぺ……」

 

 俺はトイレの個室で頭を抱えてうなだれていた。

 このままでは軽井沢が綾小路に救われなくなってしまう。

 ただでさえ平田から俺にチェンジしようとしている危うい状況なのに……。

 

(ここは覚悟を決めて、軽井沢は俺が救おうか)

 

 でも龍園に喧嘩で勝てる姿が想像できない。

 暴力以外なら自信はあるが、喧嘩をしたことがない俺が龍園に勝てるわけがない。

 長距離走で決着をつける展開にならないだろうか。

 ならないよな……。

 

「はぁ」

 

 ため息しかでない。

 こんな時にチートな特典が当たってたら楽だったのに……。

 まぁ発情送り(ハートリジェクター)もチートなんだが。

 

「とりあえず様子見だな」

 

 過ぎたことを気にしても仕方ない。

 現状をどう打破していくか考えよう。

 俺は心を落ち着かせてから個室を後にした。

 うっかりトイレを流し忘れたのに気づいたのは、三宅がトイレに入った後だった。

 

 

☆☆☆

 

 

 学校からの呼び出しを受けた俺は、鈴音と愛里を連れて2階フロアに足を踏み入れる。指定時刻まで10分あるので、ここで時間を潰すことにした。

 

「なんだか他のクラスの人が多いね」

 

 愛里の言う通り、フロアにはDクラス以外の生徒が多く見受けられた。恐らく俺たちと同じく学校からの呼び出しに応じているのだろう。

 

「早く特別試験なんて終わらせて、くつろぎたいわね」

「そうだな」

 

 鈴音がため息を零しながら本音を語った。

 俺も他のクラスの生徒とあまり関わりたくないので早く試験を終わらせたい。

 だが原作から乖離してしまうので、今回は我慢だ。

 

「上里くんっ!」

 

 背後から俺を呼ぶ声が聞こえた。

 声の主は軽井沢だ。

 

「軽井沢か。早いな」

「まぁね」

 

 原作では遅刻してやって来たが、10分前行動とは感心だ。

 この軽井沢なら真鍋とトラブルを起こさないだろう。

 

「部屋に入らないの?」

「そうだな」

 

 フロアにいても男子どもから殺意を放たれるだけのようなので、予定を早めて部屋に入ることにした。

 入室してからは原作通りだった。

 Aクラスの担任の真嶋先生が特別試験の説明を行い、軽井沢がくだらない質問をする。

 真嶋先生の説明を聞いてもいまいち理解しきれていない軽井沢には、俺が後ほど説明することになった。

 また他のクラスの兎さんグループの面子は恐らく原作通りだと思う。恐らくというのは、一部の面子しか覚えていないからだ。

 メンバーリストは鈴音が暗記してくれたようなので、後で紙に書いてもらうことにした。

 

 自室に戻った俺は、平田に特別試験の内容とグループのメンバーを報告した。

 今回の試験は勝つつもりはないが、他のグループの面子が気になるので、把握したら俺にも報告するようお願いをした。

 ちなみに兎さんグループの優待者は軽井沢だった。

 軽井沢が優待者であるとばれないよう気をつける必要がある。

 

 20時半前になり、平田から一緒に指定の場所まで行かないか誘われたが、きっぱりと断った。

 ついていったら龍園と接触するのは確実だからね。

 

 平田がいなくなってからは、綾小路と三宅の三人でトランプで遊んだ。

 ババ抜き、七並べ、ポーカーと久々にトランプゲームを満喫した。

 

「それじゃ俺はちょっと用があるから」

 

 綾小路と三宅に声をかけ、俺は部屋を後にした。

 向かう場所は人気のない非常階段。俺はここに一人の少女を呼び出していた。

 

「……遅い」

「悪い。トランプで遊んでたら遅れた」

 

 不満げな表情で俺を睨む美少女。

 Cクラスの伊吹澪だ。

 

「あっ、そ。それで私に何の用?」

「用がなくちゃ呼び出しちゃいけないのか?」

「っ……」

 

 伊吹は何で呼び出されたかわかっているはずだ。

 なぜなら三日連続で、俺と伊吹はこの場所でいちゃいちゃしているからだ。

 本人に言ったら否定するだろうが、抱き合ったり、キスしたりしているので、いちゃいちゃで間違いない。

 

(今日は壁ドンで胸キュンさせてみよう)

 

 伊吹と逢瀬してから気づいたことがある。

 彼女は少女漫画によくあるシチュエーションが好みだ。

 女の子扱いされるのが大好きな伊吹に、色々試してみたところ、その答えに辿り着いた。

 

「あ、ちょ、ちょっと……」

 

 伊吹を壁際まで追い込む。

 

「なんで近づいてんのよ……」

「なんでだろうな」

 

 右手で勢いよく壁ドンをした。

 直後に、右手の中指に激痛が走った。

 

「いだっ……!」

 

 どうやら角度が悪かったようで、突き指してしまったみたいだ。

 思わぬ痛みにより、俺のテンションがだだ下がりになる。

 

「何してんの? 大丈夫っ!?」

「大丈夫じゃない……。痛い……」

 

 伊吹が慌てて俺の右手を取った。

 武道を嗜んでたので、怪我の具合がわかるのだろうか。

 

「馬鹿じゃないの」

「……」

 

 返す言葉がない。

 壁ドンしようとして突き指するなんて恥ずかしすぎる。

 

「軽い突き指だから冷やせば大丈夫だと思う。もし痛みが続くようなら先生に言って治療してもらった方がいい」

「そ、そうか。わかった」

「……ちょっと待ってて」

「ん……?」

 

 伊吹はそう言うと、非常階段から出て行ってしまった。

 待ってるよう言われたので、大人しく待つことにする。

 5分ほどすると、ハンカチを持った伊吹が戻ってきた。

 

「冷水で濡らしたハンカチだからこれで十分だと思うけど」

「……ありがと」

「別に……」

 

 お礼を言われて恥ずかしかったようで、そっぽを向いてしまう。

 少し経つと痛みが引いてきてるのがわかった。

 

「もう大丈夫だと思う」

「そう。……もう部屋に戻る?」

 

 スマホで時刻を見ると22時近くになっていた。

 確かにそろそろ部屋に戻った方がいいだろう。

 けれどまだ伊吹の唇を味わっていない。

 

「もう少しここにいるか」

「あっ……」

 

 左だけで伊吹を抱き寄せる。

 密着したことにより、彼女のいい香りが十分に感じとれる。

 

「こ、こんなことして……人が来たらどうすんの……」

「昨日も一昨日も来なかっただろ」

「そうだけど……」

「それに時間差で非常階段から出てるんだから大丈夫だろ」

 

 念のため階数も変えている。

 ここまで徹底すれば他の生徒たちにはわからないと思う。

 

「……ならいいけど」

「伊吹、キスをしよう」

「勝手にすれば」

「ああ。勝手にさせてもらう」

 

 それから10分間。俺は伊吹の唇を貪った。

 何回も唇を重ねてるうちに、伊吹からも積極的に舌を絡めてくれるようになった。

 お尻を揉んでも怒られなくなった。

 彼女の嬌声を聞きながらのキスは最高だった。

 また初心な反応をしてくれるのもたまらない。

 伊吹が俺にだけ見せる女の顔。

 それが見たくて俺は毎日伊吹を呼び出しているのだ。

 

 

☆☆☆

 

 

「ん……んぅっ……んぁ……」

 

 同室のみんなが寝静まり返るなか、私――堀北鈴音はトイレで自分を慰めていた。

 無人島の特別試験が終わってから三日が経つけれど、船に戻ってから一度も彼に抱かれていない。

 無人島と違ってセックスができる場所がないので仕方ないけれど、性欲は溜まる一方だった。

 だから私は深夜にトイレにこもって性欲処理することにした。

 

「はぁん……うぁ……ひぃぁ……」

 

 愛しの彼にいたぶられる自分を妄想しながら、二本の指で膣内を激しく掻き乱す。

 妄想で彼に痛めつけられるたびに、愛液が増していくのがわかる。

 

「ん……お尻ぃ……気持ちいい……」

 

 前の穴を自身の指で快感を与え、後ろの穴はウォシュレットで快感を与える。

 力んでお尻の穴を広げ、冷たい水を注入させる。

 彼にアナルを開発されてしまった私は、このウォシュレットを使ったオナニーが癖になってしまった。

 もちろん彼に抱かれる日はオナニーはしない。

 けれど彼が私以外の女と関係を持つようになったので、彼に抱かれない日は、こうして自分を慰めているのだ。

 

「んぉ……おぉ……んほぉ……」

 

 ウォシュレットを止めて、親指でアナルをほじくる。

 私は両穴同時に気持ちよくなってしまい、小声だが下品な声をあげてしまった。

 

(マンコとケツマンコ同時いい……いい……!)

 

 次に彼とセックスする時にしてもらおう。

 きっと突かれながら、ケツマンコを弄られたら、最高潮に果ててしまうだろう。

 いつも以上に下品な顔を彼に晒してしまうかもしれない。

 でも私はそれでいい。

 むしろそれを望んでいる。

 

「んぎぃ……ふごぉ……」

 

 愛液がたっぷり付着した指を鼻の穴に突っ込む。

 

「ふぐぅ……ぶひぃ……ふごっ……」

 

 鏡がないからわからないけれど、鼻の両穴に指を奥まで突っ込んでいるので、見事な豚鼻になっていると思う。

 私は彼に見られているのを想像しながら、鼻とお尻の穴を激しく弄った。

 

「んんっ、あぉっ、ぶひゃっ」

 

 鼻水が垂れてきているのがわかる。

 下品極まりない牝豚の私は鼻水なんて気にならない。

 

「んごぉ……おぉ……あひぃっ!」

 

 軽く絶頂してしまった。

 鼻なのかお尻なのかわからないが、痙攣しているので、絶頂したのは間違いない。

 

「そろそろ出なきゃ」

 

 長時間トイレにい続けると怪しまれる。

 私はペーパーとウォシュレットで、身体の一部を綺麗にしてから部屋に戻った。




伊吹ってパンツ見せながら戦うから卑怯だと思います!


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34話 軽井沢恵のトラブル

五等分の花嫁凄い人気ですね!


 朝食の時間。俺は生徒たちの間で人気のバイキングレストランで朝食を取っていた。みんなはビュッフェというけれど、言い辛いので俺はバイキングレストランと言っている。

 同じテーブルには鈴音と愛里がいる。俺の左隣に鈴音が座り、真正面に愛里が座っている。

 なぜこのお店で朝食を取っているかというと、龍園と接触しないためだ。原作だと『ブルーオーシャン』というカフェで鈴音と綾小路が龍園に絡まれていたので、こっちのお店を選択した。決して朝からハンバーグが食べたかったわけじゃない。

 

「歩夢くん、野菜も食べないと駄目よ」

 

 俺の皿を見た鈴音が小言を言う。

 

「朝から野菜食べると身体に悪いんだ」

「そうなのっ!?」

「佐倉さん、騙されないで。彼の嘘に決まってるでしょ」

「嘘なんだ……」

 

 愛里は騙されやすい性格だな。

 今度性知識で嘘をついてみよう。

 

「歩夢くん、聞いているの?」

「わかったよ。野菜も食べるから」

 

 俺はため息をつきながら、席を立った。

 野菜が並ばれているところに行くと、健康志向が高そうな生徒たちが笑顔で野菜を皿に盛りつけていた。

 

(こいつら味覚がおかしいんじゃないか)

 

 そういえば野菜専門のバイキングもあるらしい。

 野菜嫌いの俺からしたら狂気の沙汰だ。

 

「歩夢くん、おはようっ」

 

 背後から聞き慣れた声がした。

 

「帆波か。おはようさん」

「今日はこっちで朝食なんだね」

「ああ」

 

 『ブルーオーシャン』だと龍園が来ちゃうからね。

 

「今日から特別試験が始まるね」

「そうだな」

「私と一緒のグループなの知ってる?」

「知ってるよ。よろしくな」

「こちらこそだよ」

「俺はてっきり帆波は竜グループだと思ったよ」

 

 昨晩に平田から全グループのメンバーを教えてもらった。

 エース格が集まる竜グループのメンバーは鈴音以外は原作通りだったと思う。

 その鈴音の代わりだが、なんと―――――綾小路だった。

 このグループに組み込まれたことから、綾小路が茶柱先生に脅迫されたのは明らかだ。

 

「買いかぶりすぎだよ。それに私は兎グループでよかったと思ってるよ」

「俺と一緒だから?」

「うん」

 

 顔を赤くしながら帆波が答えた。

 淫乱な帆波もいいけど、初心な感じの帆波もたまらない。

 

「たとえ特別試験でも、歩夢くんと一緒にいれるから嬉しい」

「そっか。俺も嬉しいぞ」

「一緒だねっ」

「そうだな」

 

 もう少し帆波と話していたいが、周りの視線がきつくなってきたので、俺は席に戻ることにした。

 結局朝食の時間に龍園に絡まれることはなかった。

 俺の選択は正しかったのだ。

 

 

☆☆☆

 

 

 午後一時になり、一回目のグループディスカッションが始まった。

 原作と同じく椅子が円のように並ばれており、俺の左隣が軽井沢、右隣が鈴音となっている。愛里は鈴音の右隣だ。

 鈴音と愛里が両隣になるよう座ろうとしたところ、軽井沢に腕を引っ張られ、強引に彼女の隣に座らされてしまった。

 どうやら俺は原作でいう町田ポジションになりそうだ。

 

「はいちゅうもーく。大体の名前はわかってるけど、学校からの指示もあったことだし、自己紹介はしたほうがいいと思うな。初めて顔を合わせる人もいるだろうし」

 

 帆波が立ち上がって仕切り始めた。

 帆波がリーダーっぽいことしてるのを見るのは、合同勉強会以来だ。

 凛々しい彼女の姿を見てると、とても失禁しながらセックスする少女と同一人物だと思えない。

 

 帆波の提案に、Aクラスの町田が不満を言っていたが、結局、全員自己紹介をすることになった。

 その後も原作通りの展開が続いた。

 帆波がグループ全員で結果1を追い求めないかと提案したり、町田がAクラスは全員沈黙を貫くと宣言したり、帆波がそのAクラスの狙いを言い当てたりした。

 

「なんかだるいね」

 

 帆波と町田のやり取りを見ながら、軽井沢が呟いた。

 

「無人島と違って冷房が効いてるだけマシだろ」

「そうなんだけどさ……。じっとしてるの苦手なんだよね」

「俺もだ」

 

 次回から暇つぶし用に持参したラノベを持ち込もうかな。

 でもブックカバーがないから、周りの人たちに引かれちゃうかも。

 

「ねえ歩夢くん」

「どうした鈴音」

「話し合いが終わったら、ダーツでも行かない?」

「いいけど……鈴音から誘うなんて珍しいな」

 

 鈴音が娯楽施設に俺を誘うのは初めてかもしれない。プールも俺が誘ったし、俺と遊ぶ時以外は部屋でずっと読書してるようだし。

 

「たまにはね」

「えー、いいな。あたしも行っていい?」

 

 俺と鈴音の話を聞いていた軽井沢が、参加を希望してきた。

 

「なぜあなたと一緒に遊ばないといけないのかしら?」

「クラスメイトなんだからいいじゃん」

「別に同じクラスだからといって、遊ぶ道理はないと思うのだけれど」

「平田くんも誘うからさ。ダブルデートなんてどう?」

「だ、ダブルデート……」

 

 デートという単語を聞いて、鈴音の反応が変わった。

 

「……仕方ないわね。今回だけよ」

「堀北さん、ありがとう。上里くんも一緒に楽しもうねっ」

「あ、ああ……」

 

 チョロイ。チョロ過ぎるぞ鈴音……。

 そんなに俺とデートしたかったのか。

 

「あう……」

 

 そんな俺たちの様子を見て、愛里が落ち込んでいる。

 昔の愛里ならそのまま諦めていただろうが、この世界線の愛里は違う。

 

「あ、歩夢くんっ!」

「どうした?」

「今日の夕食二人で食べようっ!」

「……いいぞ」

「あ、ありがとっ」

 

 大勢の前で異性を食事に誘うなんて、昔や原作の愛里ならできないことだ。

 すっかり成長しちゃって……。

 

「歩夢くんたちもお喋りしてないで、話し合いに参加して欲しいんだけどっ」

 

 いつの間にか町田との話が終わったようで、帆波が咎めるように言ってきた。

 

「悪い」

「申し訳ないわね」

「ご、ごめんなさい……」

「ごめんねー」

 

 Dクラス全員で謝罪をするが、申し訳なさを感じられるのは愛里一人だけだった。

 

(そろそろ真鍋が軽井沢に絡んでくる時間だがどうなんだろう)

 

 原作だと帆波と町田の話が終わるタイミングで、真鍋が軽井沢に話しかけていた。

 この世界の軽井沢は原作より尖ってないようなので、他クラスの生徒と問題は起こしてないように見えるが。

 

「ねえ軽井沢さんだっけ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

 

 真鍋が軽井沢に話しかけた。

 どうやらこれも原作通りに進むようだ。

 

「なに」

「私の勘違いじゃなかったらなんだけど……もしかして夏休み前にリカと揉めた?」

「なにそれ、リカって誰よ」

「私たちと同じクラスの子でメガネかけてるんだけど。お団子頭の。覚えない?」

「お団子頭なんて生徒会書記の人しかわかんないんだけど」

 

 さすが橘先輩。

 後輩にお団子頭のイメージが定着してますよ。

 

「私たちリカに聞いたんだよね。Dクラスの軽井沢って子に、食堂で割り込まれて足を踏まれたって」

「……知らないし。それがあたしだって証拠あるわけ?」

「それを確認してるの。もし軽井沢さんならリカに謝ってほしいの。リカって全部自分で抱えちゃうタイプだから私たちがなんとかしてあげないといけないから」

 

 今思うと余計なお世話だと思う。

 そういえば8巻で真鍋だけイラストなかったな。

 

「面倒くさっ」

 

 軽井沢のぼやきを聞いた真鍋が苛立ったように軽井沢に携帯のカメラを向ける。

 

「リカに確認してもらうけどいい? いいよね、軽井沢さんじゃないなら問題ないでしょ」

「ちょっとやめてくんないっ!?」

「いいでしょ」

「嫌だってば……。上里くんもなんか言ってよ」

 

 ここで俺にくるのかよ……。

 しかも両手で俺の袖を引っ張ってるし。

 軽井沢が密着したせいで、鈴音と愛里と帆波と伊吹からの視線が痛い。

 

「あー……写真を撮るなら事務所通してからにしてくれない?」

「は……?」

「この子うちの大事な商品なんで」

「何言ってんの。それに上里くんには関係ないでしょ」

 

 やっぱり通じなかったか。

 隣の軽井沢を見ると呆れた顔をしていた。

 お前のために頑張ってるのにそんな顔するんじゃないよ。

 ひん剥いて古傷晒してやるぞ。

 

「俺が関係ないなら真鍋も関係ないだろ」

「なんでよ。私たちはリカの友達なんだから関係あるに決まってるじゃない」

「なら俺も軽井沢の友達だから関係あるな」

「くっ……」

 

 女子って口強いイメージだったけど、真鍋は弱いな。

 これならこのまま勝てそうだ。

 

「そもそもリカって子は、軽井沢からの謝罪を求めてるのか?」

「え」

「本当は真鍋たちが盛り上がってるだけじゃないのか」

「そ、それは……」

「こういうのはまず本人が何を望んでいるのかが大切なんだぞ。周りが勝手に物事を進めるのが一番よくない」

 

 確か3月のライオンでそんなことを言っていたような気がする。

 

「とりあえずこの話はこれでおしまいだな。帆波、話を再開していいぞ」

「え、う、うん……!」

 

 きまったな。

 華麗に真鍋を論破してやったぜ。

 

「上里くん」

 

 軽井沢が俺の裾を掴んで話しかけてきた。

 

「どうした?」

「あ、ありがと」

「ああ」

 

 乙女な顔をした軽井沢が、すぐにそっぽを向いてしまう。

 やべえ、可愛すぎだろ。

 

 一時間が経過した。アナウンスが流れて解散可能な状態となった。

 結局話にまとまりが生まれることはなかった。

 

「それじゃ後は好きにやってくれ」

 

 Aクラスの面々が固まって部屋を後にした。

 

「一応、話し合いの場はあと五回作れるし、ひとまず今回は解散しよっか」

 

 帆波がさっぱりした声でそう言った。

 直後にCクラスの生徒たちが部屋を後にする。

 部屋を出る際の真鍋の苦虫を噛み潰したよう顔が印象的だった。

 

(俺も帰るか。最後までクールに決めるか)

 

 華麗に立ち上がり、ドアに向かう。

 

「あ、上里くん、待って。あっ」

 

 慌てて立ち上がる軽井沢だが、座っていた時に足が痺れたのか前のめりになる。

 

「がっ……!」

 

 倒れるのを防ごうとしたため、ふらついた軽井沢の頭が俺の顎に勢いよくヒットした。

 脳が揺れて、身体が動かなくなり、立てなくなってしまう。

 

「ご、ごめんっ! 大丈夫っ!?」

 

 軽井沢が謝りながら崩れ落ちる俺を支えた。

 

「か、身体が動かない……」

「え、マジっ!? ど、どうしよう……」

「軽井沢さん、落ち着いて。一時的に動けなくなってるだけよ」

 

 武道を嗜んでいただけあって鈴音は冷静だった。

 

「そ、そうなの……?」

「ええ。だから後は私に任せなさい」

「わ、私も肩貸すよっ!」

「念のため保健室に連れてった方がいいんじゃない?」

 

 鈴音に続いて、愛里と帆波も駆け寄ってきた。

 情けないところを見せてしまったが、これもこれで悪くない。

 俺は美少女四人に付き添われて保健室に向かった。

 

 

☆☆☆

 

 

「ん……んちゅ……んんっ……」

 

 その日の午後十時。今日も俺は伊吹を非常階段に呼び出し、彼女の唇を貪っていた。

 

「んはぁ……んむっ……ちゅっ……」

 

 すっかりキスに慣れた伊吹が、俺の舌を愛おしそうに自身の舌で絡めてくる。

 上の口だけでもいやらしい水音が聞こえる。

 

「んぁ……あっ……だめだってば……」

「誰も来ないから大丈夫だろ」

 

 スカートの中に手を突っ込み、伊吹の小ぶりなお尻を左手だけで揉みしだく。

 

(本当は右手も使いたいけど、さすがにここでセックスはリスクが高すぎる)

 

 お尻を揉んでいる指に力を入れるたびに、伊吹が淫らな声をあげる。

 さらに唇を離すと、前のめりになって口づけを求めてくる。

 今の伊吹を表すなら、接吻中毒といっても過言じゃないだろう。

 

「あむぅ……ちゅぅ……ぢゅる……」

「んむぅ……んっ……」

 

 グループディスカッションの時の不愛想な伊吹とは違う。

 完全に牝の顔になってしまってる彼女を堪能しながら、唇と尻を貪る。

 

「ぷはっ……は、激しすぎ……だってば……」

「それは伊吹もだろ」

「ち、ちがっ……わ、私は……」

 

 実際に壁に追いやられてるのは俺だ。

 伊吹は俺に身を預けて、されるがままになっている。

 

「何が違うんだ?」

「あっ……あんっ……つ、強いっ……!」

 

 本来はキスまでという約束だったが、尻を揉まれても拒絶しない。

 今の発言だって、もう少し優しく揉んでほしいって意味だろう。

 

「悪い。もう少し優しくだな」

「……そ、そうよ……。私だって女の子なんだから……もう少し優しく……」

「十分優しくしてるつもりなんだけど」

「それは知ってるけど……はぁんっ!?」

 

 左手をお尻から股間に移動させる。

 そして下着越しに人差し指と中指で陰部を擦りつける。

 

「ちょっ……ど、どこ触って……ひゃひぃっ!」

「嫌だったら拒絶していいんだぞ」

 

 徐々に愛液が下着に染み込んでいるのが指先から伝わってくる。

 

「い、嫌じゃない……けど……人が……来た……らぁ……あぁぁんっ!」

「伊吹が声上げるのを我慢すれば大丈夫だぞ」

「そ、そんな……んくっ……んん……むぁっ……!」

 

 俺がそう言うと、伊吹は歯を食いしばって嬌声をあげるのを我慢し始めた。

 健気な彼女を見て、指の動きが激しくなってしまう。

 

「んん゛っ! あふぅ……やぁ……ひゃぁ……っ!」

「イっていいぞ」

「ふぁ……ひぃんっ! んぁぁぁぁんっ!」

「ほらイけっ!」

 

 伊吹の両脚がガクガク震え始めた。

 絶頂寸前のところで、絶頂するよう命令する。

 

「はぁぁぁぁ――――むぐうううぅぅぅっ!」

 

 大声を出しそうだったので、口づけで彼女の口を物理的に塞いだ。

 股間からは下着を伝わって、愛液が垂れ始めている。

 伊吹は口づけをされながら、絶頂の余韻に浸っていた。

 

 伊吹が絶頂してから5分。

 彼女は不機嫌な表情で、非常階段に腰を下ろしていた。

 

「そんな怒るなよ」

「別に怒ってないっ!」

「いや怒ってるだろ」

 

 キスまでの約束だったのに、手マンまでされて、絶頂させられたのだ。

 伊吹が怒るのも仕方ない。

 

「……やりすぎだから」

「やっぱ怒ってるじゃん」

「呆れてるだけだから」

「なにに?」

「あんたの性欲に」

「いや、本番してないから性欲満たせてないし」

 

 あくまで伊吹を気持ちよくしただけだ。

 俺はそんな彼女を見て興奮したが、性欲を満たしたわけじゃない。

 

「ほ、本番なんて出来るわけないでしょっ!?」

「そうなんだよな。……どっかいい場所知らない?」

「私に聞かれても知らないに決まってるでしょ」

「だよな……」

 

 早くピストンされて喘いでる伊吹が見たいんだけど。

 そんなことを言ったら、顔を真っ赤にした伊吹に蹴られてしまった。

 

(今日はやたらと美少女にダメージを与えられるな)

 

 そんなことを思いながら、彼女の蹴りを数発受けた後に、再び伊吹の唇と尻を堪能した。

 二人が部屋に戻ったのは日付が変わったころだった。




軽井沢とやるなら古傷上書きプレイですね!


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35話 軽井沢恵の過去

何か右手に不思議な力が宿ってる主人公って右腕を切り落とされるのが多いと思います!
上条さんとヴォイド王子しか知らないけど……


 特別試験二日目。俺は早めに朝食を済ませて、自室で平田と試験について話し合っていた。

 最初は昨晩に試験を終わらせてしまった高円寺について話していたが、彼について話をしても意味がないため、早々に違う話に切り替えた。

 

「今のところうちのクラスの優待者は櫛田さんと南くんの二人だね」

 

 昨晩、平田にDクラスの優待者が誰か調べるようお願いをしたところ、平田はクラスメイト全員に呼びかけ、櫛田と南の二人から自身が優待者だと申告があったらしい。

 優待者の法則は原作と変わらないようだ。

 ちなみに星之宮先生には試験の内容だけを訊いており、優待者までは確認しなかった。

 理由はまだ原作知識を活かせる範囲だからだ。

 

「となると軽井沢も優待者になるな」

「なんでだい?」

 

 俺は平田に優待者の法則を説明した。

 データがDクラスの生徒三人だけなので、心許ないが原作を知っている俺が言うので間違いない。

 もちろん転生者であることは平田に言えないので、説明に突っ込んでくると思ったが、どうやら平田の俺への信頼は非常に高いようで、あっさり信じてくれた。

 

「それじゃこの法則に従えば、全グループの優待者がわかるってことだね」

「そうだな。ただ今回の試験は勝たない方がいいと思う」

「え……?」

 

 俺の発言に平田がきょとんとする。

 ちょっとなに言ってるかわからないって顔だ。

 

「他のクラスの優待者を全員当てればAクラスに上がれる可能性は高いだろう」

「うん」

「だが俺たちにはまだ早すぎる」

「時期尚早ってことかい?」

「ああ。ただでさえうちのクラスはお調子者が多い。追われる立場になるのは早いと思うんだ」

 

 平田は真剣な表情で俺の話を聞き続ける。

 やっぱりイケメンはどんな表情もイケメンだ。

 

「ようは卒業するまでにAクラスに上がればいいんだ。これから特別試験は何回もある。だから今回はうちのクラスの優待者を守ることだけ考えないか?」

「……そうだね。確かに上里くんの言う通りだ。ここでAクラスに上がったら、他のクラスからのプレッシャーが強くなるのは間違いない」

「そうだな。現時点で俺たちDクラスが総力戦でA、Bクラスに勝てるとは思えない」

「Cクラスには勝てると思ってるのかい?」

「ああ。Cには勝てる」

「そっか」

 

 何が面白かったのはわからないが、平田が笑みを浮かべて頷いた。

 

「わかった。今回は上里くんの指示に従うよ」

「指示じゃないんだけどな……」

「このことは僕たちだけに留めておくかい?」

「いや、軽井沢と鈴音と愛里と三宅には言っておこう」

「軽井沢さんと堀北さんはわかるけど、佐倉さんと三宅くんにも?」

「その二人も口が堅い。それに三宅にはこれから色々と協力してもらいたいからな」

「なるほど。だから最近、三宅くんと親しくしてるんだね」

「そういうこと。まぁ一緒にいて落ち着くからってこともあるけどな」

 

 原作で綾小路が三宅と親しくしているの理由がわかった気がする。

 それに元不良が弓道部に所属しているのもウケる。

 

「それじゃ話も終わったことだし、俺は適当にぶらついてくるよ」

「わかった。僕は二度寝でもしようかな」

「平田でも二度寝するんだな」

「まぁね」

 

 無人島試験からリーダーとして頑張っているので、けっこうお疲れなのかもしれない。

 安らかに眠ってくれ。

 

 

☆☆☆

 

 

 午後一時になり、三回目のグループディスカッションが始まった。

 今回は軽井沢から席を離れるために鈴音と愛里を連れて30分前に入室した。

 開始五分前に軽井沢が入室すると、案の定すぐに俺を探し始めた。

 俺の両隣の席が埋まっていることがわかると、一瞬落胆した表情を見せたが、軽井沢は椅子をずらして、なんと―――俺の後ろに座りやがった。

 完全に俺を盾として利用してやがる……。

 俺は盾じゃなくて竿の勇者なんだけどな。

 

「堀北さん、何の本を読んでるの?」

「シェイクスピアのテンペストよ」

「なんだか難しそうな本だね」

 

 鈴音と愛里が普通にお喋りをしている。

 原作ではあまり見られない光景に、少しだけ感動してしまった。

 それより話し合い中に読書とは、参加する気ゼロだな……。

 

「うわっ、手札最悪じゃん」

「ばれるから言うなよ」

 

 そんな俺は絶対に負けられない戦いに参戦している。

 原作通り、帆波がトランプを持ってきて、信頼関係を深めるために大富豪に興じているわけだ。

 軽井沢は俺の後ろで、余計なことを言いながらゲームを見ている。

 

「あ、ごめんごめん」

「軽井沢って名字だから、やっぱり口が軽いのか?」

「名字は関係ないでしょ。それにあたしは口軽くないから」

 

 知っている。軽井沢は龍園にいたぶられても、綾小路の名前を出さなかった芯の強い少女だ。

 だからこそ俺じゃなくて綾小路に寄生して欲しかったんだけどな……。

 

 結局ゲームを変えながら、解散可能なアナウンスが流れるまで、トランプゲームを堪能してしまった。

 次回は人生ゲームをしてみたいが、さすがに旅行にボードを持参している生徒はいないだろう。

 俺たちがトランプを片付けてる間に、Aクラスはそそくさと退室していった。

 Aクラスに続いて、伊吹と真鍋たちCクラスの面々も退室した。

 昨日は伊吹を怒らせてしまったので、今日は彼女を呼び出すのはやめておくことにした。

 

「歩夢くん、よかったら一緒に葛城くんに会いにいかない?」

 

 俺も続けて部屋を出ようとしたところ、帆波に呼び止められた。

 

「なんで葛城に会いにいくんだ?」

「このままAクラスに逃げ切りを許すわけにはいかないから」

 

 ここでも原作通りの展開になった。

 ただ俺はこの誘いを断らなければならない。

 帆波についていったら、龍園と接触するのは確実だからだ。

 

「悪い。俺は遠慮しておく」

「そっか……。わかった。それじゃまたねっ」

「ああ」

 

 少しだけ切なそうな表情を見せたが、納得してくれたようだ。

 悲しい思いをさせてしまったので、今夜は帆波を呼び出そう。

 もちろんエッチはできないが、帆波はいちゃつくのが好きなので、喜んでくれるはずだ。

 

 俺は退室すると鈴音、愛里、軽井沢の三人を自室まで連れてきた。

 そして優待者の法則がわかったこと。今回の試験は勝利を目指さないことを説明した。

 鈴音と愛里はすぐに納得してくれたが、軽井沢はクラスポイントが欲しかったようで、ぶーぶー文句を言っていたが、最終的には納得してくれた。

 

「ていうかさ、優待者の法則を見つけたってことは……あたしが優待者だって知ってるわけよね?」

 

 軽井沢が念のため確かめるように訊ねた。

 

「そうだ。だから今回の試験はお前を守ることに全力を尽くす」

「なっ……!?」

 

 なぜそこで顔を赤くするんだ。

 文脈からわかるだろうが。

 それに鈴音も愛里も俺を睨まないでほしい。

 

「軽井沢は普段通りに振る舞えばいい。鈴音と愛里も普段通りでいいから」

「ええ」

「う、うんっ」

「とりあえず注意するのは帆波だな。AクラスとCクラスは問題ないだろう」

 

 もしかしたら綾小路がやってた携帯入れ替え作戦もする必要があるかもしれない。

 うろ覚えなので何とか思い出さないと……。

 

「そうかしら? 彼女なら簡単に騙せそうだけれど」

「確かに人はいいが、観察力には優れている。普段の様子に騙されない方がいい」

 

 本性はセックス大好きな爆乳ガールだからね。

 露出、お漏らし、イラマチオ好きと属性も沢山ついている。

 

「そう」

 

 俺の回答に不満げな表情を浮かべる鈴音。

 他の女を褒めたのは気に入らないんだな。

 

「それじゃ夜のディスカッションも頑張ろう」

 

 そのまま解散しようとしたが、なぜか三人とも部屋から出て行かず、そのままくつろぎだしてしまった。

 綾小路と三宅が部屋に戻った時の、気まずそうな表情が忘れられない。

 二人には申し訳ないことをした。

 

 

☆☆☆

 

 

 夜の特別試験が始まる一時間前。俺はハンバーグの唄を歌いながら、いつもの指定されている部屋に入室した。

 一番乗りだと思っていたが、なんと俺より早く入室した人物がいた。

 

「今の歌なに?」

 

 軽井沢恵。

 原作のメインヒロインポジションにいる見た目ビッチだが、純情系処女ガールだ。

 

「どうやら聞かれてしまったようだな。ならお前を始末するしかない」

「こわっ……!?」

 

 俺は恥ずかしさのあまり妙なことを口走ってしまう。

 

「……なんでこんな早いんだよ。まだ一時間もあるんだぞ」

「平田くんに、上里くんがもう部屋に向かったって聞いたから」

「ストーカーかよ。怖い」

「ち、違うしっ!」

 

 俺の冗談に真顔で否定する軽井沢。

 意外にお前が重いのは知ってるんだぞ。

 

「上里くんに話があったらあたしも早く来ただけだからっ」

「俺に話?」

「うん」

 

 もしかして自分の過去を打ち明けるつもりなのだろうか。

 この部屋には俺と軽井沢の二人しかいないので逃げ道はない。

 

「実はあたしと平田くんは付き合ってないの」

 

 軽井沢が語りだした。

 小学生から中学を卒業するまで酷い虐めにあったこと。考えられる虐めは全部受けてきたこと。地元から離れるためにこの学校に入学したこと。そして高校では中学と同じ目に遭わないように、平田に恋人のフリをしてもらい、カーストトップの地位についたこと。

 

「驚いた?」

 

 中学時代の出来事を思い出したのだろう。顔を青くした軽井沢が訊ねる。

 

「少しな」

「少しだけなんだ」

「お前と平田が本当に付き合ってるのか疑ってはいたからな」

「え? な、なんで……っ!?」

 

 今度は慌てた様子で軽井沢が訊ねた。

 

「付き合って三ヶ月以上たつのにお互いに名字呼びだからだよ」

「あっ」

「さすがにおかしいだろ」

「も、もしかして……他の人たちも疑ってたりする……?」

「勘がいいやつは疑ってるかもな。ただうちのクラスは俺以外はいないんじゃないか」

「そ、そっか……」

 

 一番勘がよさそうな鈴音は俺以外に興味ないからね。

 後は意外とゴシップ好きの長谷部が疑ってる可能性があるな。

 

「それで俺に何をして欲しいんだ? 虐めを受けないよう守ってほしいのか?」

「そうよ」

「平田の彼女という地位だけじゃ不安なのか?」

「……平田くんはみんなに優しい人だから。場合によってはあたしを守ってくれない可能性があるし」

 

 平田のことをよく見てるな。

 実際原作でも、軽井沢に非があった真鍋たちとのいざこざには介入しなかった。

 

「なるほど。けど俺もお前だけに優しいわけじゃないぞ」

「それはわかってる。でも平田くんより上里くんの方が頼りになるし……」

「頼りになるって言われても、腕っぷしは弱いぞ。喧嘩したことないし」

「別にいい。だって昨日は真鍋さんを論破してたじゃん」

「あれは真鍋たちが低能なだけだろ」

「それでも女子に口で勝った。うちのクラスの男子じゃ女子に口で勝てるのは上里くんと平田くんくらいだと思う」

 

 平田だけじゃなくてクラスの男子全員を見てるのか。

 平田を寄生先にしたのも、慎重に慎重を重ねた結果なのだろう。

 

「そうか」

「それでどうなの。あたしのこと守ってくれるの?」

 

 とうとうここまで来てしまった。

 転生当初は軽井沢に寄生されるとは思ってなかった。

 美少女たちと楽しくエッチ出来ればいいと思っていた。

 俺に綾小路の代わりが務まるのだろうか。

 無理だ。俺と綾小路じゃスペックが違いすぎる。

 だがそんな俺でも軽井沢を虐めから守ってやることはできる。

 幸いこの世界の軽井沢は、原作ほど高圧的じゃない。真鍋が絡んできたのも、やっかみが原因だろう。

 

「そうだな……」

 

 改めて軽井沢を見る。

 やっぱり可愛い。それに見てるとちょいちょい虐めたくなってしまう。

 もし俺が断ったら他の男子に寄生するのだろうか。それとも平田に寄生し続けるのか。

 そんな未来を考えてみたが、なんだか面白くない気分になった。

 恐らく軽井沢と親しくなるにつれて、それなりに彼女に愛着が湧いてしまったのかもしれない。

 ならば俺の答えは……。

 

「わかった。お前を守ってやる」

「……本当にいいの?」

「お前がお願いしてきたんだろ」

「そうだけど……」

「ただ平田の彼女役はしばらくは続けろよ。彼氏と別れてすぐに他の男と親しくなってるなんて、女子たちの反感を買うだけだ」

「そんなのわかってるし」

「あくまで俺は友達だ。幸い俺は平田と親しい方だから、彼氏の友達と親しくなれる彼女ってことにすればいい」

「な、なるほど」

 

 そのまま俺と軽井沢はこれからの関係性について話し合った。

 人前で二人きりで会わないこと。他人に高圧的な態度をとらないこと。虐めから守る対価として特別試験の際は俺に協力することなどだ。

 

「えっと、それじゃよろしくねっ」

 

 軽井沢が右手を差し出す。

 俺はそれを左手で握り締めた。

 

「なんで左手なの?」

「俺の王の右手はそんな安いものじゃないんだよ」

「え、きもっ」

「おいやめろ」

 

 女子から言われて傷つくワード一位を言うな。

 小学生の頃に好きな子の前でかっこつけたくて、教室にいた毛虫を素手で握り潰した時に、好きな子から気持ち悪いと言われたのを思い出してしまった。

 

「平田くんにはあたしから言っておくから」

「わかった」

 

 こうして俺は軽井沢を虐めから守るナイト役を担うことになった。

 本当は右手で握手して、彼女を抱きたかったが、船上ではセックスするのが難しいので、彼女を抱くのは寮に戻ってから、じっくりタイミングを伺って抱くことにした。

 

 

☆☆☆

 

 

「あんっ、んぁっ、やぁんっ!」

 

 深夜の最上階の非常階段。

 誰も来ないであろう場所、時間帯で最高級の美少女が胸を揉みしだかれていた。

 

「やっぱり帆波の胸はブレザー越しでも柔らかいな」

「やぁ……こんな強く揉まれたら声出ちゃう……あふんっ!」

 

 揉まれているのは一之瀬帆波。そんな彼女の爆乳を堪能しているのが俺だ。

 

「それじゃ弱くするか?」

「だ、だめぇ……弱くされたら……感じなくなっちゃう……」

 

 俺は夜の11時頃に帆波をこの場所に呼び出した。ちなみに伊吹を呼び出した場所とは違う階数である。同じ階数だとなんだか罪悪感を感じてしまうので、違う階数の非常階段に帆波を呼び出した。

 

「感じるのはいいけど、あまり大きな声は出すなよ」

「……ん……んんっ……がんばる……っ……」

 

 最初はいちゃいちゃしていただけだったが、帆波がこれでもかというくらいに爆乳を押し付けてくるので、つい胸を揉んでしまった。

 帆波もそれでスイッチが入ったようで、途中まででいいからエッチすることになってしまった。

 

「暑いからそれ脱いじゃえば?」

「うん……そうする……」

 

 俺に言われるがままに帆波がブレザーを脱ぎだした。

 その際に彼女の大きな二つの果実が激しく揺れるのを俺は見逃さなかった。

 

「脱いだよ」

「そうだな」

「んぁんっ……!」

 

 ブラウス越しに彼女の胸を乱暴に揉みしだく。

 

「は、はげし……んぁっ、んふぅ、あぁぁぁんっ!」

「だから声大きいって」

「だ、だって……あひぃ……んおぉっ!?」

 

 胸の先端部分を指で押し潰すと、帆波が新たな嬌声を上げた。

 乳首が押し潰される快感に酔いしれたのか、帆波の顔は完全に蕩けている。

 

「乳首、潰されちゃ……はぁんっ、んくっ、んひぃっ!」

 

 さすがに左手だけで弄るのが限界に近付いてきた。

 

「歩夢くぅん……両方のおっぱい……虐めてほしいよぉ……」

 

 帆波も右手を使うのをご所望である。

 ここで発情送り(ハートリジェクター)を使用していいのだろうか。

 

「歩夢……く……ん……」

「わかった。両方たっぷり虐めてやる」

 

 久しぶりに見る帆波のエロい表情で、俺の覚悟は脆くも崩れ落ちてしまった。

 

「それと……最後までしたいんだけどいいか?」

「うん……んぁっ……私も……最後まで……ふぁっ……したい……」

 

 快楽に酔いしれてる帆波の了承を得た俺は、久しぶりに彼女の膣内を堪能することにした。

 だがまずは彼女の豊満な乳房をたっぷり味わうことにしよう。




一之瀬とのエッチシーンは次回に続きます!


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36話 一之瀬帆波は淫乱

花粉症で鼻と目が酷い!


「んっ……。好きにしていいよ」

 

 両腕を頭の後ろで組み、乳房を捧げ物のように差し出しながら、帆波が言ってくる。

 ちなみに人が来てもすぐに着れるように、ブラウスとブラは捲っただけで、完全には脱がせていない状態だ。

 

「もう乳首がいやらしく勃起してるな」

 

 先端にある乳首はすでにはしたなく勃起しており、上向きにツンと尖って、その存在を主張している。

 

「だって、歩夢くんが沢山揉んでくれたから……」

「そうだな」

「そうだよ」

「なら次はこうしてやるっ!」

 

 俺は顔を寄せて薄桃色の乳首にしゃぶりついた。

 

「んぁあッ! はぁああアンッ!」

 

 勃起した乳首に勢いよくしゃぶりつかれ、帆波は色っぽい声をあげて肢体をくねらせて、艶やかによがりだす。

 

「あぁんっ! 歩夢くん、がっつきすぎだよぉ」

「んむぐっ、じゅるっ」

 

 久しぶりに味わう帆波の乳首は、格別だった。

 俺は夢中になって乳首全体に吸い付いてしまう。

 

「ひぅんっ、んぅぅっ! ふぁあァッ!」

 

 俺は舌で乳輪をくすぐるように舐め、プニプニとした肉感を堪能する。

 さらに、舌の腹で乳首を上下に舐めて、独特の弾力を楽しみながら、全体を吸って責めた。

 

「ふあぁっ、気持ちいいぃっ……! はぅぅッ、あふぅンッ!」

 

 欲望のままに舐めしゃぶる行為に帆波は声を抑えられず、背筋を小刻みに震わせ続け、快感を口にして乱れる。

 乳首は脈を打ちながらどんどん熱を帯びている。

 俺は舌でそれを感じることで、より愉悦を覚える。

 

「あぁンッ、はふっ! 歩夢くんってっ……私のおっぱい好きだよねっ……!」

「そんなの好きにきまってるだろっ」

「あぁんっ、嬉しいっ! はぅんっ、きゃんっ! もっとおっぱい弄ってぇっ!」

 

 俺の回答に帆波は得心した様子で、うっとりしながらそう呟いては顔をだらしなく緩ませて、ますます乳首への快感に浸る。

 そんな帆波の堕ちきった様を愉快に思いながら、俺は硬く勃起した乳首をねぶり回し、満足感を貪ってやろうと強く吸いたてる。

 

「はぁんっ! あぁっ、いいっ! 乳首、どんどん敏感になってくよぉっ……!」

「ったく、さっきから声大きいぞ。むぐっ……!」

「だ、だってぇ……こんな吸われたらっ! 乳首っ、イッちゃいそうっ!」

 

 帆波の絶頂が近いという告白に俺は興奮し、乳首の刺激だけで絶頂させてやるべく、責めを苛烈にしていく。

 

「ああ~~っ! はひっ、んあぁぁぁっ! ひぃんっ、ひゃあぁぁっ!」

 

 卑猥な音が鳴るほど吸引しながら、唇で軽く噛んでひたす乳首を嬲る。

 

「んんっ、イクぅっ! これ、もう駄目だよぉっ! イクぅっ! イクぅうっ!」

「いいぞ、イっちゃえっ」

 

 アクメを訴えてくる帆波を思い切り飛ばしてやるべく、ビクビクと震える乳首へ歯を立て、思いっきり噛んでやった。

 

「きゃひいいぃぃいいぃぃっ!」

 

 絶頂に達した帆波が、蕩けきった甘い声をほとばしらせる。

 

「ふぁっ、はひぃ……。ほんとに、乳首だけで……イっちゃったぁ……」

 

 帆波が荒い呼吸を繰り返しながら、虚ろな瞳でぼんやりと見つめてくる。

 

「……案外人が来ないもんだな」

 

 帆波が大きく嬌声を上げたので、だれか来ると思ったが、今のところ誰も来る様子はない。

 もしかしたら思ったより非常口のドアが防音しっかりしてるのかもしれない。

 

「そ、そうだね。な、ならさ……」

「ん?」

「おちんぽでも……声出しても……だ、大丈夫……だよね……?」

「……多分」

 

 本当に帆波は外でするのが好きだな。

 どんどん変態になっていく帆波に呆れつつも、愉悦を感じてしまう。

 

「それじゃしよ……?」

「わかったわかった」

 

 絶頂したばかりなのに帆波は早々に挿入をねだり、壁に手をついてスカートを捲り尻をこちらに突き出してきた。

 指示していないのに、俺の好きな立ちバックの体勢になるとは……。

 

「歩夢くん、これしたいんだよね?」

「そうだな。よくわかったな」

「私、歩夢くんのことなら何でもわかるからっ」

「そっか」

「うん。……ねぇ、早く入れて。もうオマンコびちょびちょだから大丈夫だよっ」

 

 帆波の言う通りすでに十分なほど濡れている。

 染みだらけのクロッチをずらして、勃起した肉棒を一気に挿入した。

 

「あッふあぁぁぁあああっ!」

 

 肉棒が一気に膣奥まで埋まっていくと、帆波は喜悦いっぱいの叫び声を非常階段に響かせた。

 

「おいおい、声大きすぎだろ」

「だって……オチンポされるの気持ちいいから……」

「そんなに気持ちいいのか?」

「うん。……はうぅ、んふあぁっ! 気持ちよすぎて幸せぇぇっ……」

 

 やはり帆波は他人に見られてしまうスリルで相当高ぶっているらしく、挿入しただけで完全にトリップしているようだ。

 先ほど嬲りつくした乳首も勃起したままで、実にいやらしく、いい眺めになっている。

 

「ならもっと気持ちよくしてやる」

「うん、してぇっ! 思いっきりしてほしいよぉっ!」

 

 素直に快感を求めてくる帆波の態度に肉欲を沸かせ、俺は力強く抽送を始めた。

 

「んんっ! ふぁっあっアッ! あぁっ、いいよぉっ! オチンポいっぱい感じちゃうっ!」

 

 望み通りの荒々しい抜き差しに、華奢な身体が激しく揺さぶられるが、帆波はその抽送をただ喜び、可愛らしく喘ぐ。

 かなり激しくピストンしているので、愛液が掻き出されて飛び散っていき、牝穴をほじくる音も大胆に鳴り響く。

 

「あいかわらずマンコが大洪水だな。濡れてない時なんてないんじゃないか」

「やぁぁっ、いじわる言わないでっ! あぁぁっ、ひあぁっ!」

「それにこんなところではしたなく喘いじゃって。今の帆波はどう見ても淫乱の変態だぞ」

「あぁぁっ、ヘンタイぃっ……! きゃっ、あふぅっ! 私、ヘンタイ……!」

 

 恥じらいや困惑を返してくる帆波だが、そうして辱められることを喜んでいるのは、この反応を見る限り明らかだ。

 

「はぅぅっ……ひぁんっ! 歩夢くんのいじわるぅ! いじめちゃヤダよぉっ……! んはぁっ、あふんっ!」

「喜んでるくせに何言ってるんだか……ん?」

 

 帆波の柔肉がペニスを締めてくるのはいつものことだが、こちらが狙ってもいないのにGスポットのあたりに亀頭が導かれていく。

 

「ひあぁッ! あふぅっ……! ゴリってぶつかるぅっ! こうしたらっ、はっ、あぁっ……! いいとこ当たるのぉ! きゃあぁんっ!」

 

 その理由は、結合部に目をやれば明確だった。

 帆波が自ら肉悦を求めて、卑猥に尻をクネクネと動かしているのだ。

 

「自分から尻を振ってるのか。本当に淫乱じゃないか」

「あぁんっ、私やらしくなってるよぉっ!」

「そうだな。帆波はどんどんエッチな子になってるよ」

「で、でもそれでいいのぉ……。歩夢くんがエッチな女の子好きだった言ってくれたからぁ……!」

 

 そういえば前に言ったな。

 だから帆波はここ最近変態に近づいていってるのか。

 

「恥ずかしいことしてるのっ、わかってるけどぉ! はひっ、あひぃぃっ! 歩夢くんに好かれたいからぁっ!」

 

 帆波は自身の思いを告げながら、その間も尻を振るのを止めずに、快楽のままに喘ぎ続ける。

 こんなに俺のことを思って、派手によがる様を見せてくるなんて、すごく興奮させられる。

 

「ああ、エッチな女の子は好きだ。だから……帆波をもっとエッチな女にしてやるっ!」

「きゃあぁんっ! ああぁぁッ、ふあぁァッ……! オチンポいいぃっ! 気持ちよすぎるよぉっ!」

 

 腰を繰り返し激しく打ち付けると、帆波の背筋が艶めかしく反り、甘ったるい嬌声もどんどん高くなっていく。

 

「あぁぁっ、いいっ! そこぉっ……! オチンポ突かれたいところっ、当たってるよぉっ……!」

 

 加速する抽送に合わせて、帆波は自ら腰を振り、快感のスポットに肉棒を誘おうとする。

 

「オチンポっ、オチンポっ! あっ、あぁぁっ! 今度は、すっごい気持ちいいところにぃっ! 当たってぇっ!」

「ははっ、このドスケベさんめ」

 

 帆波がこちらに向けて差し出すように尻を振ってくるのに合わせ、俺は迎え撃つように腰を強く突き出す。

 

「はっふぁぁああああぁっ!」

 

 亀頭がGスポットを深々とえぐり、それを受けた帆波はたちまち絶頂に達して、身体を引きつらせながら喜悦の声色で叫んだ。

 

「はふぅっ、あぅっ、今のっ、今のすごぉいっ! ふぁぁん、頭の中真っ白になっちゃったぁっ!」

 

 狙いは上手くいったようだ。

 膣穴がアクメによってペニスをぎゅっと締めつけてきて、俺も強烈な官能を煽られる。

 

「ねぇ、もっとしてぇっ。今のまた欲しいっ! 歩夢くん、オマンコ突いてぇ!」

 

 絶頂に飛んだ帆波は息を荒げながら尻を振り、恥じらいを捨てて次の一撃をねだってくる。

 

「ああ、いいぞ」

 

 肉棒が軋むのではと思うほどのあの狂おしい圧搾をまた味わって俺も高ぶりたい。

 再び帆波の弱点に亀頭を当てるため、タイミングを合わせて腰を突き出した。

 

「あぁぁッ、もっとぉっ! あんっ、オチンポぉっ!」

「ほらよっ!」

「ひゃひいいぃぃいいっ! これぇっ、また頭真っ白になっひゃったよぉっ!」

 

 かなり乱暴で激しいピストンにもかかわらず、帆波の反応は喜びに満ちていて、肌に汗をうっすら浮かべ、ただ肉悦に浸っている。

 弱点を継続して突かれているからか、帆波の身体が震え始めた。

 

「きゃっ、あひゃあぁっ! はぁんっ! またオチンポでイッひゃうぅ!」

「いいぞ、イケっ!」

「うんっ! もうイクぅっ! イクイクイクイクっ!」

「俺もイキそうだ。このまま射精()すぞっ!」

「ひあぁぁっ、だひてっ! オマンコにいっぱいだひてぇぇっ!」

 

 甘ったるい声でのおねだりに、欲望がグンと膨らんでいき、本能のままに俺は仕上げの一撃を深く突き込んだ。

 そして帆波のトロトロなオマンコに精液をぶちまけた。

 

「はひゃあああああァァァンッ!」

 

 勃起ペニスから怒涛の勢いで噴き出す精液を、最奥の子宮へとドクドクと流し込まれる刺激に帆波も絶頂を迎えた。

 帆波は注がれる精液を受け止めて続けて、甘い声をあげ続けた。

 

「あっひぃいいっ、子宮ザーメンでいっぱぁいっ! あぁぁっ、すごいよぉっ!」

 

 やがて精液の放出が止まり、同時に絶頂を終えた帆波は息も絶え絶えになっていた。

 

「ふぁぁぁ……。あふぁぁぁ、あぁ……。お腹、あったかぁい……」

「帆波、気持ちよかったぞ。これも帆波が変態になったおかげだな」

「あん……。私も満足だよぉっ……。歩夢くんとセックス、すごい気持ちよかったぁ……」

 

 からかうように褒めたのに、帆波は嬉しそうに笑って返した。

 

 

☆☆☆

 

 

 珍しく一回で満足した俺たちは、身を寄せ合い階段に腰を下ろしていた。

 

「人来なかったね」

「そうだな。帆波の喘ぎ声が大きすぎるから誰か来ると思ったんだけどな」

 

 嘘である。

 本当は途中から帆波とのセックスに夢中になってしまい、非常階段でしているのを忘れていた。

 

「そ、そんなに大きかったかな……?」

「大きかった。でも意外に防音がしっかりしてるのかもな」

「……そうだよね。だからあれくらい声出しても大丈夫ってことだよねっ」

 

 まさかまたここでセックスする気なのか。

 

「あのね……歩夢くんがよかったらなんだけど……またここでエッチしたいなって」

 

 どうやら帆波は完全に変態さんになってしまったようだ。

 

「だめかな……?」

「いいぞ。でも次はもう少し声抑えろよ」

「声はどうしても出ちゃうから。……だから歩夢くんに塞いでほしい」

「俺に?」

「うん。無人島の時みたいに」

 

 無人島の時みたいな時にか。

 あれは樹木に後頭部を押し付けて、大分荒々しかったんだが……。

 

「でもあれって結構苦しかったんじゃないのか?」

「まぁ、ね。でも……歩夢くんになら苦しくされてもいいから」

 

 再び蕩けた表情で帆波が見つめてくる。

 

「それに背中も痛かっただろ。俺が言うのもなんだけど、あれってレイプされてる感じしなかったか?」

「したよ。でもそれが逆にいいっていうかっ」

 

 えへへと顔を赤くしながらも嬉しそうに答える帆波。

 この子もドМでしたか。

 

「……帆波ってマゾなんだな」

「うぅぅ……。やっぱり私ってマゾなんだ……」

 

 今度は落ち込んだ様子で俯いてしまった。

 

「自分で気づいてたのか……?」

「……うん」

「そっか」

「で、でもでもっ! 歩夢くんに対してだけだからっ! 他の男の子に同じことされても嫌なだけだからねっ!」

「わかってるよ。帆波は俺のモノだからな」

 

 一之瀬帆波は俺だけのモノだ。

 綾小路にも南雲パイセンにも渡さない。

 

「あうぅ……。嬉しい……!」

 

 喜びを爆発させた帆波が抱きついてきた。もちろんおっぱいを押しつけながら。

 

「私は歩夢くんのモノ」

「そうだ」

「だ、だったら……次は歩夢くんがしたいことしていいからね……」

「俺がしたいこと?」

「うん。歩夢くんがしたいこと全部、私でして欲しい」

 

 俺がしたいことか。

 ちょっと変態プレイが入ってるんだがいいのだろうか。

 

「前にも言ったけど、私、歩夢くんにならなにされてもいいから。だから気にせず私の身体で歩夢くんの欲望を満たして欲しい」

「わかった。そうさせてもらうよ」

「うんっ。……それとね」

「どうした?」

「あ、あのねっ」

「おう」

「私がもっと……エッチな女の子になっても、傍に置かせてくれる……?」

 

 不安げに瞳を揺らしながら帆波が訊ねた。

 帆波はこれから先、自分が変態になっていくのがわかっているのかもしれない。

 

「もちろん」

 

 俺がそう答えると、帆波の俺を抱きしめる力が強くなった。

 俺も頭を撫でていた左手を下ろし、ぎゅっと帆波を抱きしめる。

 

「もう少しここにいるか?」

「うん。ていうか朝までいたいかも」

 

 さすがに朝までは無理だが、帆波の気持ちに応えるべく、深夜三時まで俺は帆波を愛でた。

 そして俺は帆波とある約束をした。

 それは寮に戻ったら帆波にお仕置きをすることだ。

 本人はまた万引きのことを引きずりそうだからと言っていたが、単純に俺に虐められたいのだろう。

 もちろん俺は了承した。

 帰ったら帆波をお仕置き兼調教をするのが楽しみで仕方ない。




一之瀬とのエッチだけで終わってしまった……


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37話 伊吹澪は不機嫌

伊吹は貴重なツンデレキャラ!


 特別試験が始まって三日目。今日はインターバルで試験はお休みだ。

 帆波とのアレの影響で睡眠不足な俺は、お昼まで熟睡していた。

 11時半になると平田に起こされ、昼食を取るべく、一緒にバイキングレストランに向かった。

 

 バイキングレストランは本日も大盛況で、店内には大勢の生徒の姿が見受けられた。

 

「朝からハンバーグなんて最高だな」

「もうお昼だけどね」

 

 苦笑いしながら平田が突っ込んでくる。

 

「それより誘っておいてなんだけど、先約はなかったのかい?」

「ないぞ。午後からは遊ぶ予定だけど」

 

 鈴音と愛里からランチに誘われていたが、何時に起きれるかわからなかったので、断っていたのだ。

 その代わりに二人と午後から遊ぶ予定になっている。

 

「そっか」

「平田こそ彼女を放っておいていいのか?」

「問題ないよ。それに上里くんは事情を知ってるしね」

 

 軽井沢は俺に宣言したとおり、俺に平田とは偽の恋人であると打ち明けたことを平田に報告していた。

 報告を受けた平田は、俺が帆波に会う直前に「軽井沢さんを頼んだよ」と言ってきた。

 違う女の子といちゃいちゃする前に、そんなこと言わないでほしかった。

 

「それでこれからはどうするんだ?」

「しばらくは彼氏役を続けるつもりだよ」

 

 周りの席に聞こえないように小声で平田が言う。

 

「正しい判断だ」

「恐らくそのうち軽井沢さんから関係を解消するよう言われるだろうけどね」

「……かもな」

 

 原作でも軽井沢は9巻で平田と別れたことを周りに言っていた。

 もしかしたらそれより早く言うかもしれないな。

 

「そうなったら平田に告白する女子が殺到するんじゃないか」

「そんなことはないと思うよ」

 

 そんなことあると思う。

 カッコいい男子ランキングで2位だったし。

 フリーになれば平田を狙っていた女子たちが動きだすのは間違いない。

 

「僕なんかより上里くんの方がモテるんじゃないかな」

「そうでもないんだよな」

 

 俺が関係を持っているのは、発情送り(ハートリジェクター)を使用して抱いた女しかいない。

 帆波と愛里は俺に好意を持っていてくれたようだけど、鈴音、星之宮先生、伊吹は発情送り(ハートリジェクター)がなければ関係を持つことはなかっただろう。

 

「それより平田のグループはどうなんだよ」

「初日から状況は変わってないよ。AクラスとCクラスは話し合いを拒否したままだね」

 

 ちなみに原作通り龍園から怪しいお誘いはあったのことだった。

 龍園はすでに櫛田から優待者の情報を得ているだろう。

 

「兎グループはどうなんだい?」

「トランプばかりしてる」

「それは楽しそうだね」

「帆波が色々と気を使ってくれてるんだよ」

 

 やばい。帆波の名前を口に出したら、昨晩の乱れた姿を思い出してしまった。

 今日もあの場所で帆波とやることになるのだろうか。

 

「上里くんの彼女さんだね」

「おーい」

「ごめんごめん。少しからかってみたくなっただけだよ」

 

 俺と帆波は付き合っていない。ほとんどの生徒が俺たちが恋人だと思っている。

 そのおかげで、鈴音と愛里とも関係を持っている俺は、生徒たちから女たらしだと言われているのだ。

 

「でもこの試験中にカップルが沢山出来たみたいだよ」

「そうなのか」

「うん」

 

 無人島、豪華客船という特殊な場所が気持ちを昂らせているのかもしれない。

 

「……うちのクラスにもいるのか?」

「Dクラスにはいないんじゃないかな。ただ綾小路くんと櫛田さんが仲良いというのは訊いてるよ」

「綾小路と櫛田か」

 

 原作と違って鈴音と絡まないので、綾小路が交流を持つ女子は櫛田しかいない。

 そのため櫛田が原作の鈴音ポジションになっているようだ。

 確か原作で綾小路と鈴音は付き合ってると疑っている生徒がいたはずだ。

 

「お似合いかもな」

「上里くんもそう思うかい? 実は僕もそう思ってるんだ」

「平田もか」

「うん。綾小路くんと話す時だけ、櫛田さんがちょっと違うような気がするんだよね」

 

 平田も観察力が鋭いな……。

 もしかして原作よりスペック高くなってらっしゃる?

 

「なるほど。三宅と長谷部も仲が良いけど、どう思う?」

「そうだね……気心の知れた関係だとは思うよ」

 

 本当に観察力が鋭い。

 もしかしてそのうち櫛田がクラスを裏切ってることも気づくんじゃないか。

 

 

☆☆☆

 

 

「二人とも歌わないのか?」

 

 時刻は午後一時半。俺は鈴音と愛里の三人でカラオケに来ていた。

 俺たちは店員に四人が妥当な大きさの部屋に案内されたのだが、二人とも歌うつもりがないらいし。

 入室してからずっと俺の腕に抱きついている。ちなみに右手は触れないように細心の注意を払っている。

 

「ええ。カラオケに興味はないもの」

 

 右隣の変態さんがきっぱり言った。

 

「私も歌うより、こうして歩夢くんとくっついてたいな」

 

 元人気グラドルさんが顔を赤くしながら爆乳を押し付けてくる。

 

「歩夢くんは歌ってもいいのよ。私はあなたの歌声が聴ければ満足だから」

「わ、私も歩夢くんの歌聴いてみたいかもっ」

「……なら離れてくれない? マイクが持てないんだけど」

「駄目よ」

「嫌ですっ」

「……」

 

 俺に歌わす気ないじゃないか……。

 この状況が最高だからいいけど。

 

「そういえば二人とも昼飯はどうしたんだ?」

「カフェで一人で食べたわ」

「11時ごろにビュッフェに行って、一人で食べたよ」

 

 二人ともあいかわらずぼっちだった。

 愛里はクラスメイトと会話はするからいいけど、鈴音はまったくしない。俺がいる時だけ愛里と少し話す程度だ。

 

「そういえばあなたは平田くんと食べていたわね」

「ああ。熟睡してた俺を起こしてくれたんだ。そのまま一緒にお昼を食べた感じで」

「……そう」

 

 結局俺たちは一曲も歌うことなく、退店の時間を迎えてしまった。

 二時間もずっと抱きつかれたのは初めてだ。

 暫らく両腕に二人の胸の感触が残ったままだった。

 

 カラオケを後にした俺たちは、夕食まで船内デートを楽しんだ。

 他の生徒とすれ違うたびに、睨まれたり、舌打ちされたのは少し傷ついたが、楽しい時間を過ごせた。

 

 夕食はそのまま三人で済ませた。

 夕食中に帆波からお誘いのメールが来た時はやばかった。何故やばかったというと、帆波の自撮り写真が添付されてたからだ。それも谷間をアピールしたエッチな写真を。危うくジュースを吹いてしまうところだった。

 そんな帆波とは夜の11時に、昨日と同じ場所で会うことになった。

 帆波はBクラスのリーダーなのに、特別試験最終日前日にセックスなんかしてていいのだろうか。

 俺はあの極上の身体を好きに出来るのでウェルカムなんだが。

 

 夜の九時になり、俺は非常階段に足を運んでいた。

 帆波との約束より二時間も早いのに、ここに来た理由。

 それは……。

 

「来てくれたんだ」

「そりゃ呼び出されたら来るさ」

 

 伊吹と会うためだった。

 いつもは俺が呼び出す側だが、今日は珍しく伊吹が俺を呼び出したのだ。

 

「そう」

「伊吹から誘ってくれるなんて珍しいな」

「別にいいでしょ。何か文句あるわけ?」

「ないけど」

 

 相変わらずのツンツンぶりである。

 

「それより昨日は何で私を呼び出さなかったわけ?」

「え」

「早く答えなさいよ」

 

 もしかして呼び出されなくて寂しかったのか。

 あの伊吹澪が。

 

「一昨日やり過ぎて伊吹に怒られただろ」

「うん」

「だから昨日は控えようかと思ったんだよ」

「……そうなんだ」

 

 俺の返答に満足したのか、不機嫌さはなくなっているようだ。

 心なしかすっきりした顔をしている。

 

「もしかして俺に呼び出されなくて寂しかったか?」

「は、はぁっ!?」

「伊吹も可愛いところあるな」

「そ、そんなこと一言も言ってないでしょっ!」

 

 必死に否定するが伊吹の顔は真っ赤だ。

 

「本当にお前は可愛いよ」

 

 そろりそろりと伊吹に近づき、ゆっくりと右手で壁ドンをする。

 これなら突き指もしないはずだ。

 

「な、なに……?」

「何って顔を近づけたらやることは一つだろ」

「むぐっ……!?」

 

 動揺する伊吹の顎を左手で掴み、強引に口づけを交わした。

 

「ん……んぐぅ……んんっ……」

 

 二日ぶりに伊吹とキスをしたが、相変わらずいい反応をしてくれる。

 伊吹は震えながらも、口づけどころか舌で口内を犯されるのも受け入れている。

 

「んちゅ……ぢゅる……んぶぅ……」

「はぁ……んんっ……」

 

 やがて伊吹も自ら舌を絡ませてきた。

 ひたすらお互いに口内を貪り続ける。

 徐々にいやらしい水音が非常階段に鳴り響いた。

 

「んはっ……あんた、いつも激しいのよ……」

 

 俺を軽く睨みながら伊吹が非難する。

 だが唾液が糸を引いており、妙にエロスを感じてしまい、陶酔してしまいそうになる。

 

「仕方ないだろ。伊吹が可愛いんだから」

「か、可愛いって……言い過ぎだから……」

「本当のことだろ」

「はぁんっ……!?」

 

 左手をスカートの中に入れ、小ぶりなお尻を鷲掴みすると、伊吹が淫らな声をあげた。

 

「この小さなお尻も可愛いぞ」

「な、なにを……んぁっ、あぁぁっ、やぁっ……!」

 

 伊吹の嬌声を聞き続けると、性的興奮が高まってきた。

 帆波とやってもばれなかったし、このまま伊吹を頂いてしまおう。

 

 右手もスカートの中に突っ込み、伊吹のショーツのクロッチを人差し指と中指でぐいっと押した。

 

「や、やめっ……ひゃんっ!?」

「今日はこのまま最後までするか」

「最後まで……って……ふぁっ……んぁぁぁぁんっ!」

 

 股間をショーツ越しに指で擦ると、伊吹は大きな嬌声をあげる。

 そのまま指で擦り続け、あそこを愛液でぐしょぐしょにさせた。

 

「下着もびしょ濡れだな」

「だ、誰のせいだと思って……」

 

 息を荒くしながら再び伊吹が俺を睨む。

 

「いいよな。最後までして」

「……勝手にして」

 

 伊吹の了承を得たので、俺は彼女を最上階の非常階段まで連れていった。

 

「上まで来た意味あるの?」

「こっちの方が人来なさそうだから」

「あ、っそ」

 

 俺はツンとした表情の伊吹を仰向けに寝かせ、両足を抱え上げると、グッとそのまま押し倒していく。

 

「何て恰好させるの……恥ずかしい……」

 

 まんぐり返しの体勢に、伊吹の顔が真っ赤に染まっていく。

 俺はそんな彼女をお構いなしに、スカートを捲り、ショーツを剥ぎ取った。

 

「伊吹、あそこが丸見えだぞ」

「いちいち言うな……!」

 

 剥き出しの女の部分を見られる恥ずかしさに、伊吹が身をよじる。

 しかし、俺に押さえつけられるような体勢なので、思うように身体を動かせない。

 

「この格好のまま挿入()れるからな」

 

 既に反り返り青筋を脈打たせている肉棒を、ピンク色の肉ヒダに擦りつける。

 

「ひゃぅっ!? こ、こんな格好で入れられたら……」

「このまま奥まで入れて突きまくるからな」

「はぅっ……、ひっ……はぁ、はぁっ……あぁっ……」

 

 俺に突かれることを想像したのか、伊吹が身を震わせながら、股間から蜜汁を溢れ出させた。

 

「もう挿入()れて欲しいか?」

「す、好きにすればいい……っ」

 

 意地を張ったように言い返してくる伊吹だが、さっきよりも瞳が濡れている。

 

「それじゃ好きにさせてもらう」

 

 伊吹に宣言すると同時に、開いた花裂へと肉傘を押し当てる。

 

「くぅっ……ひっ、ぃんっ! はぁぁっ、あっ、あんっ、はぁ、はふゥウン」

 

 俺は物欲しそうな伊吹の顔を見下ろしながら、蜜汁を溢れ出させながら、ゆっくりと肉棒を埋め込んでいく。

 

「はぁっ、んぅ……ふぇ? えぁ……あぁ……くぅぅっ、んっ、んぁああ」

 

 緩やかに挿入させる。

 亀頭が花裂の中にめり込むと、そこで一度動きを止める。

 動きを止めた俺に、戸惑ったような顔で伊吹が見つめてくる。

 

「もっと入れてほしいか?」

「はぁ、はぁっ……好きにすればいいって……言った……!」

「そうだったな」

 

 焦らすように、ゆっくりとまた肉棒を埋め込んでいく。

 

「あっ、はぁん、はぁっ、くぅっ……んぅっ、ふぅぅっ、あふぅぅん」

 

 媚肉を優しく撫でられるような刺激に、伊吹が甘い鼻声を漏らす。

 

「お、奥まで入れるんじゃなかったの……?」

「たまにはゆっくりもいいかなと思って」

「そ、そう……んぁ……はふぅ……あぁぁ……」

 

 本人は認めないだろうけど、伊吹が膣奥まで肉棒を欲しがっているのは明らかだ。

 

「それじゃ奥までいくぞ」

「ひゃぅぅンンッ! あっ……ぁあ……ひゃひいいぃぃいいっ!」

 

 子宮を一気に貫通する勢いで肉棒を埋め込む。

 グッと体重を乗せていくと、伊吹の口から一瞬驚きの声が、そしてそのすぐ後に歓喜の叫びが飛び出してくる。

 

「奥まで入ったぞ。気持ちいだろ?」

「あ、あんま見ないで……あぁっ、はぅっ……ぁああっ!」

「嫌だ」

 

 子宮口を突きながら、媚肉を力強く擦っていく。

 

「んふっ! はぅっ、はぅぅっ……こんな格好……あぁ、イヤ……ぁあっ!」

 

 焦らされていた分、解き放たれた悦楽は伊吹をトロトロに蕩けさせていくようだった。

 

「気持ちいいぞ伊吹!」

「んふゥッ!? ひぃんっ、くひぃんっ……そ、そこ……!」

「ここか? こうやって擦られるのが気持ちいいのか?」

「き、気持ちよくぅっ、あああっ! あぁっ! あっ! んぁっ!」

「気持ちいいみたいだな」

「こ、声がっ、うああっ、声がぁ……あんっ! んああ! ひあぁんっ!」

「そんな声出してたら外に聞こえてるかも」

 

 昨日の帆波とのセックスでも誰も来なかったから、伊吹のボリュームなら問題はないだろう。

 ただ伊吹を虐めたい衝動に駆られ、つい嘘をついてしまった。

 

「そ、そんな……んっ……んぅぅぅっ!」」

 

 理性を取り戻した伊吹が、きゅっと唇を噛みしめる。

 そんな伊吹を容赦なく責め立てるべく、肉竿の抽送を激しくする。

 大きく腰をグラインドさせ、結合部から蜜汁を掻き出した後、すぐにまた子宮口をこじ開けるように貫いていく。

 

「あひっ! いひいいぃぃいいぃぃっ! 出ちゃうってばっ! 声、出ちゃうってぇぇええぇぇっ!」

 

 制御できなくなった歓喜の叫びが、建物の中へと響き渡る。

 

「すっごくエロいぞ伊吹」

「ふひぃ、ふひぃん……はぁっ、あふっ!?」

 

 ビクッ、ビクッと跳ねる腰の動きが短間隔になり、肉壁の収縮が強くなる。

 

「そんなっ……突っ込んだら、奥まで入るぅっ……ひぃっ!?」

 

 深く突きたてられた肉棒が、ゴリッ、ゴリッと子宮口をこじ開けようとする。

 子宮の中へと亀頭がめり込みそうになる亀梨さんに、全身を痙攣させながら絶頂を迎えようとする伊吹。

 

「やばい、そろそろイキそうだ」

「わ、私も……もう……げんか……いぃぃぃぃっ!?」

 

 絶頂へ導くべく、胸を鷲掴みにしながら、深く肉棒を突き入れた。

 するとあまりの快楽に伊吹の言葉が途切れた。

 

「はぁっ、はひィィンッ……あぁっ! イクぅっ……も、もうイクぅううっ!」

 

 伊吹が喜悦の叫びを放ちながら、絶頂が近いことを宣言した。

 

射精()すぞっ!」

 

 膣穴が肉棒を強烈に締め付けて、射精感が一気に限界を迎えてしまった。

 

「うぉ……っ!」

「んぁぁああぁぁああぁああっ!」

 

 噴き出す精液が、子宮の中へと流れ込む。

 種付けされる悦びの声を伊吹があげる。

 

「な、なかにぃ……たくさん入っ……てぇ……!」

 

 昨晩も帆波に大量に精液を吐き出したにもかかわらず、精液の勢いが衰えることがない。

 

「あぁぁっ! 熱いっ! お腹ぁ、熱いっ!」

 

 大量の精液を注ぎ込まれ、伊吹が淫乱な声をあげ続ける。

 

「はぁ……出した出した」

「んくぅ……はぁ……ふぁ……あひぃ……」

 

 やっと精液ポンプが止まった。

 明らかに異常な量の精液を注ぎ込まれてしまった伊吹だが、下腹部が少し膨らんだ状態で虚空を眺めている。

 どうやら久しぶりの絶頂で意識が飛んでいるようだ。

 

「伊吹、気持ちよかったぞ」

 

 期待以上の下品な顔を見せてくれたお礼に、伊吹の頬にキスをプレゼントした。

 だが彼女の反応はなく、やがて完全に意識を手放してしまった。

 

 

☆☆☆

 

 

「ふぅ、今日はやり過ぎたな」

 

 時刻は深夜2時。今日は一晩で二人の美少女を抱いた。

 一人目は伊吹澪。

 彼女は一発やっただけで気絶してしまい、帆波が来る前に起きてくれるか心配だったが、気絶してすぐに目覚めたので助かった。

 少し膨らんだ下腹部を見て、「妊娠しちゃう」と言った時の伊吹は最高に可愛かった。

 ちなみに気絶してる時に、伊吹の蕩けた顔を撮影したのは本人には言ってない。言ったら絶対蹴られてしまうだろう。

 

 二人目は一之瀬帆波。

 帆波とは昨晩もセックスをしたが、人が来そうな場所でするのにはまってしまったようで、今日は帆波から誘われた。

 昨日は爆乳ばかりを責めたので、今日はオマンコを責め続けた。

 今日の帆波も最高にエロかった。

 特に潮を噴きながらも、激しく手マンをされ続けた時の帆波の顔は下品の極みだった。

 さらに愛液だらけになった俺の指を愛おしそうに舐める帆波もたまらなかった。

 

「どこに行ってたんだい?」

 

 足音を立てずに入室したが、平田に気づかれてしまった。

 

「ちょっと遊んでた」

「……程ほどにね」

「ああ」

 

 察してくれたらしい。

 平田はこれ以上俺に訊ねてくることはなかった。




次回で原作4巻分終わりですかね!


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38話 軽井沢恵と間接キス

原作4巻分終了!


 試験最終日に突入した。俺は無人島の時と変わらずセックスばかりしてる気がする。

 個室が割り当てられていないので、セックスする機会はないと思っていたが、まさか非常階段が穴場スポットだったとは。

 ただし鈴音と愛里を抱いていないので、寮に帰ったら二人を優先して抱きたいと思う。

 

「あちゃー! また負けちゃったー!」

 

 帆波が残ったトランプを撒き散らすように目の前に倒れ込む。

 俺たち兎さんグループは、5回目の話し合いを迎えても、トランプで遊んでいた。Aクラスは初回から変わらずだんまりを決め込んでいる。真鍋たちは軽井沢にちょっかいをだす様子はない。

 つまり平和な時間が続いているのだ。

 

「まだ時間あるしもう一回しよっか」

 

 帆波が一位で抜けた俺を見ながら言った。

 ちなみに帆波はババ抜きが苦手なようで、一度も一位抜けをしていない。

 

「そうだな」

 

 結局最後のゲームも帆波がビリだった。

 

「一之瀬さん、弱すぎじゃない?」

 

 今回からトランプゲームに参加した軽井沢が挑発するように言う。

 

「うーん、そうなのかも……」

「あたしが思うに、顔に出すぎなのよね」

「そうなのっ!?」

 

 帆波と軽井沢が普通に会話をしている。

 原作では見ない光景なので新鮮に感じる。

 

「ババ抜きには向いてないかもね」

「私、ババ抜きで勝ったこと数回しかないんだよねー」

 

 暫らく帆波と軽井沢の会話を聴いてると、試験開始一時間経過のアナウンスが流れた。

 Aクラス、Cクラスと順に退室していく。

 

「それじゃ俺たちも帰るか」

 

 鈴音、愛里、軽井沢に声をかけ、俺たちも部屋を後にした。

 これで残る試験は一回。

 俺は軽井沢を連れて、原作と同じ展開になっても乗り切れるように携帯ショップに向かった。

 

 

☆☆☆

 

 

「ねえ、これで大丈夫なの?」

「多分」

「多分って……」

 

 携帯ショップで用事を済ませた俺と軽井沢はカフェで一休みしていた。

 軽井沢は優待者であることを隠したまま、試験を終えられるか不安なようだ。

 

「勝負事に絶対はないからな。でも大丈夫だろう」

「……わかった。上里くんを信じる」

「それよりコーヒー飲んでくれない?」

「え」

「かっこつけて頼んでみたけど、苦くて飲めない」

「……」

 

 ミルクを沢山入れてみたけど駄目だった。

 これじゃ純喫茶で、マスターが入れてくれる美味しいコーヒーを啜りながら、読書をするという俺の目標が達成できそうにない。

 

「む、無理っ!」

「なんで?」

「だ、だって……か、か、か……間接……キス……」

 

 今にも消えてしまいそうな声で軽井沢が言葉を振り絞る。

 

「それくらい気にしなくても」

「気にするってばっ!」

 

 やはりこの子は純情だな。

 精液を美味しそうに飲んでくれる鈴音とは大違いだ。

 

「仕方ない。頑張って飲み切るか」

「残せばいいんじゃないの?」

「作ってくれた人に悪いだろ」

「そ、そうだけど……」

 

 俺はさらにミルクと砂糖を足して、なんとか飲み切った。

 次に来店した時は、かっこつけずに、ココアを頼もう。

 

「ごめん。お待たせ」

 

 俺がコーヒーを飲み終えたタイミングで、平田がやって来た。

 理由はもちろん俺と軽井沢が、人目に付く場所で二人きりにならない為だ。先ほどの携帯ショップは周りに人が誰もいなかったので、平田を誘わず、二人で用事を済ませたのだ。

 平田は店員にアイスコーヒーを注文すると、俺と向かい合うように腰を下ろした。

 

「さっそく本題に入ろうか。僕たち竜グループは、今のところ順調だよ」

「俺たちは相変わらずトランプで遊んでるので、順調といえるのかはよくわからない状況だ」

「最終日もトランプで遊んでるんだ」

 

 意外そうな顔で平田が応えた。

 

「まぁな。ただ最後の試験では、誰かが動くだろうから、気をつけないとな」

「そっか。お互い優待者を守れるといいね」

「だな」

「軽井沢さんも大丈夫?」

「うん。あたしも一緒にトランプで遊んじゃってるし」

「他のクラスの人と仲良くなるのはいいことだよね」

 

 確かにそれはいいことだ。だが平田の竜グループは、そんな雰囲気じゃないだろう。唯一話せるとしたら神崎くらいだ。

 

(本当に竜グループじゃなくてよかった)

 

 特別試験最終日を迎えたが、今のところ龍園と接触していない。

 さらに伊吹と日を増すごとに深い関係を築いている。

 この調子なら二学期早々に伊吹をスパイとして利用できるかもしれない。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は午後四時。俺は愛里に呼び出されてデッキに足を運んでいた。

 デッキから目に飛び込んでくる景色は、どこまでも続く高い空と碧い海。

 俺と愛里は、その素敵な景色を共有して楽しんでいた。

 

「本当に綺麗だね」

「そうだな。でも愛里の方が綺麗だぞ」

「あ、ありがと……」

 

 俺は事実を言ったまでだが、愛里は照れた様子で俯いてしまう。

 愛里も、伊吹のようにいつまでも初心でいてほしいものだ。

 

「あ、あのねっ」

「ん?」

「寮に戻ったら、歩夢くんの部屋に行っていい……?」

「もちろん。俺も愛里を誘おうと思っていたところだ」

「ほんとっ!?」

「本当。帰ったら荷物置いて俺の部屋に来るか?」

「うん」

 

 これで帰宅してすぐに愛里を抱ける。

 そういえば特別試験が始まってから愛里の水着姿を一度も見ていない。

 帰ったら水着を着てもらって、エッチしよう。

 人気のグラビアアイドルの水着姿を独り占めできる優越感に浸りながらのセックスは最高だ。

 

「ふふふ」

「ひっ」

 

 なんか悲鳴が聞こえたような気がしたが、気のせいだろう。

 景色を満喫した俺は、愛里を連れて部屋に戻った。

 

「帰ってきたのか。……佐倉も一緒か」

 

 部屋にいたのは三宅一人だけだった。

 他の二人の所在を確認したところ、平田は軽井沢、綾小路は櫛田と遊びに行ったとのことだった。

 原作以上に綾小路と櫛田が仲良くなっている。

 もしかして櫛田ルートに入ってるパターンなのだろうか。

 綾小路が戻ってきたら、探りを入れてみよう。

 

「ご、ごめんね。お邪魔だったかな?」

「いや、そういう意味で言ったわけじゃないんだ。むしろ俺が邪魔じゃないか?」

「そんなことないよっ」

 

 三宅の問いに、慌てて否定する愛里。

 他人と話すのが苦手な愛里だが、三宅とはそれなりに話せる。三宅はストーカー撃退の恩人でもあるので、愛里も他の人より気を許してるのかもしれない。

 

「そうか。ならいいんだが」

「それより三宅のグループはどんな感じだ?」

「Aクラス以外の面子で探り合ってるな」

「つまり初日から変わらずか」

 

 どのグループもAクラスは話し合いに参加していない。

 保守派の葛城らしい戦法だ。だから坂柳と対立して負けてしまうんだけどね。

 

「愛里も座ったらどうだ?」

「う、うんっ」

 

 突っ立ったままの愛里に座るよう促すと、恐る恐る俺の隣に腰を下ろした。

 そのまま俺たちは試験開始まで雑談をして時間を潰した。

 三宅との関係も順調に深まっていると思う。

 

 午後五時半になり、俺は指定された部屋に向かうべく、自室を後にした。

 

「遅いっ」

 

 部屋を出るとすぐに軽井沢が文句を言ってきた。

 どうやら平田に俺が部屋を出る時間を訊いて、外で待機していたようだ。

 

「出る直前にトイレに行って遅くなったんだよ」

「そうなんだ」

「つーか今日も俺をストーカーしたのか」

「だからストーカーじゃないってばっ!」

 

 軽井沢が顔を真っ赤にして否定する。

 

「試験場所に向かう途中で真鍋さんたちに遭遇したら嫌じゃん」

「もう大丈夫だと思うんだけどな」

「いいから上里くんはあたしと一緒に行くの。あたしを守ってくれる約束でしょ」

 

 確かに約束はしたけど、何回も待ち伏せされると怖いんだよ。

 もし軽井沢と付き合ったら、束縛が激しそうだ。

 軽井沢が重たい女であることは、原作を読んで薄々感じていた。

 

「わかった。それじゃ行くか」

「うん」

 

 歩き出すと、軽井沢は適度な距離を保ってついてくる。

 ここでべったりしないのが、軽井沢らしい。

 

「今回で最後だから訊いておきたいんだけど」

「なんだ?」

「上里くんって伊吹さんと仲良かったりする?」

「……なんでそう思った?」

「時折伊吹さんが上里くんの方を見るから」

 

 マジでよく人を見てるな。

 勉強はできないけど、スペック高いぞ軽井沢。

 

「無人島で少し話したからな」

「それだけじゃないと思う」

「それだけじゃないとは?」

「なんていうんだろう……。伊吹さんらしくない表情で上里くんを見てるっていうか……」

 

 あの部屋で伊吹が俺をそんな表情で見てたのか。

 全然気づかなかった……。

 やばいな。伊吹に注意しないと、龍園に勘付かれるかもしれない。

 

「そうか。……確かに伊吹とは仲良くしてる」

「隠さないんだ……?」

「ここで嘘をついて、お前の信用をなくしたくない」

「っ……」

 

 軽井沢は口が堅いから大丈夫だろう。

 新たな寄生先の俺が困ることはしないはずだ。

 

「だからそういうことを言うのは……」

「ん?」

 

 横を向くと、軽井沢の頬が紅潮していた。

 急にどうしたんだ。

 

「顔が赤いぞ。夏風邪か?」

「ち、違うしっ。気にしなくていいから!」

「そうか」

 

 軽井沢が照れるような発言をしただろうか。覚えがない。

 試験場所に到着するまで、軽井沢の頬は紅潮したままだった。

 

 

☆☆☆

 

 

 三日間に及んだ特別試験が終了した。

 俺たち兎さんグループは、原作通りの結果になった。SIMカード入れ替え作戦が上手くいき、Aクラスの森重が裏切ってくれた。

 これにより軽井沢は50万ポイント、Dクラスはクラスポイントを50獲得したことになる。

 

「今回は歩夢くんにしてやられちゃったね」

 

 原作の綾小路と同じく、試験終了後すぐに退室しようとしたところ、帆波に呼び止められてしまった。

 

「優待者は軽井沢さんでしょ?」

「正解。よくわかったな」

「だって軽井沢さんの様子がいつもと違ったからね」

「優待者がわかってたのなら、なんで裏切らなかったんだ?」

「うーん、優待者がBクラスにいなかった時点で、どこかのクラスに裏切らせることしか考えてなかったから」

「なるほど」

 

 やはり帆波の作戦も原作通りだったか。

 

「ちなみに優待者の法則はわかっていたのか?」

「優待者の法則?」

 

 俺はキョトンとする帆波に、優待者の法則について説明した。

 帆波は他グループのBクラスの優待者を把握していなかったようで、その考えに辿り着けなかったらしい。

 

「そいうことだったんだね」

「データが三人しかないから心許ないんだけどな」

「でも私はそれで合ってると思うよ」

 

 直後に、俺たちのスマホにメールの通知音が鳴り響いた。それも短時間に四回もだ。

 

「これ、どういうこと……?」

「多分、龍園がクラスメイトに裏切らせたんじゃないか?」

「龍園くんがっ!?」

「ああ」

「龍園くんも優待者の法則を知っていたということ?」

「可能性としては考えてたかもしれないけど、恐らく他クラスから優待者の情報を仕入れたんじゃないかと思う」

 

 例えば櫛田とか。それと櫛田。あと櫛田。

 

「なんでそう思うの?」

「もし優待者の法則を信じてたなら、他クラスの優待者のグループで裏切らせるはずだろ」

「そ、そっか……。あ、あれ……?」

「どうした?」

「なんで歩夢くんは、他のグループの子たちを裏切らせなかったの?」

 

 帆波が首を傾げながら訊ねる。

 

「平田の方針で、今回の試験は勝ちにいかなかったんだ」

「……なんで?」

「うちのクラスはお調子者が多いから、今回の試験で完全勝利してAクラスになったら後々痛い目を見ると思ったようだ」

「そ、そうなんだ……」

 

 ちなみに平田に、龍園が絡んできたら、同じことを言うようにお願いをしている。

 今回の勝利は龍園に譲ったが、調子に乗らせるつもりはない。

 伊吹を傷つけたせめてもの報いを受けてもらう。

 

「それじゃ帰るか」

「あ、待ってっ」

 

 部屋を出ようとしたところ、再び腕を掴まれてしまった。

 まさかここでセックスするつもりじゃないだろうな。

 さすがに試験会場で行うにはリスクが高すぎるぞ……。

 

「あ、あのね……」

「おう」

「今日も……いい……?」

「試験が終わったばかりなのに、帆波は元気だな」

「うっ……。そ、それは……」

 

 Bクラスの学級委員長の顔から、一瞬で牝の顔に変わった。

 

「いいぞ。いつもの場所に12時で」

「うん」

「あ、そうだ。敗者の帆波に一つ命令しようかな」

「え……?」

 

 俺は露出癖のある帆波が喜ぶ指示を出した。

 旅行最終日くらい、変わったプレイをしてもいいだろう。

 

 

☆☆☆

 

 

 午後11時間近のカフェは大盛況を見せていた。

 俺は上里に言われた通り、平田、軽井沢の三人で四人用のテーブル席に座っていた。

 

「ごめんね、三宅くん。付き合せちゃって」

「気にしなくていい。上里には見返りに勉強を教えてもらうことになったからな」

 

 俺はお世辞にも勉強が得意とはいえない。

 一学期は赤点こそなかったが、難易度が高くなっていく二学期以降は、一人でテストを乗り切れる自信がなかった。

 なので上里のお願いを聞くかわりに、勉強を教えてもらうことにした。

 

「三宅くんって勉強苦手だったっけ?」

「少なくとも軽井沢よりは苦手じゃないな」

「なにそれっ! 失礼なんですけどっ!」

 

 心なしか軽井沢が丸くなったような気がする。いや、体型のことじゃなくて。

 一学期の頃は、男子に対して近寄りがたい雰囲気を醸し出していたような……。

 

「よう」

 

 上里の予想通り、四人目の来訪者が現れた。

 

「もうすぐ結果発表だが手ごたえはあったのか?」

「今回はまったく」

 

 龍園の問いに、平田が笑顔で答えた。

 

「そっちは随分と余裕そうだね」

「クク。そうでなきゃわざわざ出向いたりしないさ」

「それはご苦労様。でも僕たちと一緒に結果発表を見ても、前回と同様に不快になるだけだと思うよ」

「あん?」

「なにせ僕たちDクラスは、今回の試験で勝つ気がなかったからね」

「おいおい、発表前から負け惜しみかよ」

 

 嘲笑う龍園に、平田が一枚の紙を渡した。

 

「なんだ?」

「これに全グループの優待者が書いてある。本当かどうかはCクラスの優待者を見ればわかるよ。龍園くんことだからクラス内の優待者は把握してるんだよね」

「……」

 

 平田から渡された紙を受け取り、すぐさま龍園が確認する。

 すると、龍園の顔から一気に笑みが消えた。

 

「……どういうことだ?」

「簡単な話だ。お前たちが弱くて相手にならないからハンデを与えてやったんだよ」

 

 平田の代わりに、俺が龍園の問いに答えた。

 龍園を出来るだけ挑発すること。

 これが上里にお願いされたことだ。

 確かにこれは平田のキャラじゃない。俺のキャラでもないんだけどな……。

 

「なんだと?」

 

 直後に、時刻は11時を迎え、一斉にスマホにメールが届いた。

 正直、メールは殆ど使用していないので、ライ○で届けてくれるとありがたい。

 

「竜グループは結果1か。やるじゃないか」

 

 龍園を称賛する。もちろん皮肉だ。

 

「竜グループの優待者は櫛田だったか?」

「そうだね。龍園くんも優待者の法則に辿り着いたのかな?」

「それならCクラスはもっとポイントを得てるだろ。もしかしてうちのクラスに裏切り者がいて、情報を得たのかもしれないぞ」

「っ……!?」

 

 俺の「裏切り者」という言葉に、龍園が動揺したのがわかった。

 信じたくなかったが、上里の言った通り、Dクラスに龍園と手を組んでる奴がいるらしい。

 

「僕はDクラスのみんなを信じたいな」

「平田の気持ちもわかる。ただ仕方なく裏切ってる可能性もあるぞ」

「というと?」

「例えば脅されたりとかな」

「それは……何とかして助けないといけない」

 

 固まる龍園を無視して、俺と平田の会話が続く。

 軽井沢はさっきから呆けている。どうやら俺たちのやり取りについていけないようだ。

 やがて龍園は、俺たちに睨みを利かせて、去って行った。

 

 

☆☆☆

 

 

「あ、歩夢くん。お待たせ……」

 

 日付が変わる頃。帆波がモジモジしながら待ち合わせ場所にやって来た。

 ただ部屋から非常階段まで来ただけというのに、羞恥の念が全身にみなぎっている。

 

「ああ。ちゃんと穿かないできたか?」

「う、うん……」

 

 帆波が羞恥に染まっている理由。

 それは下着を脱がせた状態で来させたからだ。

 

「それじゃ見せて」

「え……?」

「早く」

「じ、自分で……見せないと駄目……?」

 

 すがるような表情で帆波が訊ねる。

 

「駄目」

「うぅぅ……」

「早くしないとエッチしてやらないぞ」

「わ、わかったっ。わかったから……!」

 

 セックスができなくなる。

 たったそれだけで帆波は、俺の言うことを何でも聞く奴隷になってしまう。

 

「……こ、これで……いい……?」

 

 帆波がゆっくりとスカートをたくし上げた。

 すると綺麗に生え揃えている陰毛と性器があらわになる。

 

「いいぞ。暫くそのままで」

「ちょ、ちょっと待ってっ! なんでスマホ取り出してるのっ!?」

「そんなの撮影するために決まってるだろ」

「だ、駄目だよっ!」

 

 頑なに撮影を拒絶する帆波。

 だがそんな帆波を黙らせる魔法の言葉がある。

 

「駄目じゃない。これはお仕置きだから」

「お、お仕置き……」

「そうだ。寮に戻ってからもしてあげるけど、旅行中にもしておこうと思ってな」

「でも……」

「帆波からお願いしてきたんだろ。それを拒絶するなんて酷いんじゃないか」

「あ、あぅ……」

 

 徐々に言い返せなくなった帆波の大きな瞳に涙が溜まっていく。

 

「お仕置きなんだから帆波が嫌がることしないとだろ」

「……わかった」

 

 とうとう帆波が降参した。

 俺は、股間を晒して涙を浮かべる帆波を何十枚も撮影した。

 美少女が泣きながら自身の局部を晒す惨めな姿を見て、嗜虐心がくすぐられてしまう。

 

「さてと」

 

 撮影を終えた俺はスマホをポケットにしまい、帆波に近づく。

 

「もういいの……?」

「ああ、撮影は終わりだ。ただスカートはそのままな」

「……はい」

 

 羞恥心からか震える帆波の全身を視姦する。

 そして右手の指で陰毛を弄りだした。

 

「あっ」

「綺麗に生え揃ってるな。旅行中もお手入れしたのか?」

「し、した……。んぁ……歩夢くんに……いつ見られても……いいようにぃ……」

「そっか。帆波はいい子だな」

 

 陰毛を指の間に挟んで擦ったり、引っ張ったりした。

 帆波は陰毛に刺激を与える度に、可愛らしい嬌声をあげる。

 

「やぁ……はぁん……んんっ……あぁ……」

「陰毛だけで喘ぐんだな。帆波って陰毛も性感帯なの?」

「ち、ちがっ……いたっ……!」

 

 嘘を吐いた罰として陰毛と一本引っこ抜いた。

 

「嘘ついちゃ駄目だろ。こんな喘いでるのに」

「ご、ごめんな……さい……ぬ、抜くのは……」

 

 息を荒くして、これ以上抜かないよう懇願する帆波。

 

「わかった。それじゃそろそろこっちで遊ばせてもらうな」

 

 すでに大量の愛液を放出している陰部に、右手の人差し指と中指を挿入した。

 

「あああぁぁぁんっ!」

「凄い濡れてるな。ノーパンで歩いて興奮したんだ」

「や、やらぁ……言わないれぇ……」

 

 指を出し入れするたびに、糸を引くほどトロトロな愛液を出す帆波。

 

「ほら見てみろよ。帆波のマン汁、糸引いてるぞ」

「や、やだっ……!」

 

 愛液がたっぷりと付着した指を見せつけると、帆波は頬を紅潮させながら目を背けた。

 俺は帆波をもっと虐めたくなり、強引に二本の指を、彼女の口内に突っ込んだ。

 

「んぐっ……!?」

「ほらほら、帆波のマン汁で汚れたんだから綺麗にしてよ」

「んぶぅ……むぶっ……んんっ……!」

 

 最初は口内を犯されるままだったが、やがて自分から奉仕しだした。

 

「んちゅ……じゅる……じゅぷっ……」

「そうそう。ちゃんと綺麗するんだぞ」

「……んぶぅ……ふぁい……ぢゅるっ……」

「ん……?」

 

 俺の腹に何か擦れたような感触がしたので、見下ろしてみると、帆波の左腕だった。

 なんと帆波は、左手でオナニーをし始めたのだ。

 

「おいおい、我慢できなくなったのか」

「あむっ……じゅるるっ……んぶぉ……!」

 

 指を奉仕しながら力強く頷く帆波。

 そんなエロい姿を見せられたら、俺のあそこが我慢できなくなってしまうじゃないか。

 

「帆波、そろそろ―――――」

 

 俺がベルトを外そうとした瞬間だった。

 

「ねえ、本当にここでするの?」

「大丈夫だって。誰も来ないから」

 

 まさかの来訪者到来である。

 どうやら下の非常口から階段を使って登ってきてるようだ。

 俺は急いで帆波の口から指を抜き、オナニーを止めさせて、非常口から通路に戻った。

 

「はぁはぁ……危なかった……」

 

 まさか俺たち以外にもあそこでエッチするカップルがいたとは……。

 しかしまずい。既に帆波に右手で触っている。

 つまり帆波は発情している状態だ。本番をしないと発情が解消されないのだ。

 

「帆波」

「ふぁい」

 

 駄目だ。すっかり出来上がってる。

 

「仕方ない。リスクは高まるがあそこでするしかない」

 

 俺は帆波を連れて、多目的トイレに向かった。

 非常階段が使われないとなると、やれる場所はそこしかない。

 結局、多目的トイレでもばれることはなかった。

 しかし、トイレという場所が帆波の欲望を全開させてしまったのか、本番中に絶頂した帆波におしっこをかけられてしまった。

 俺は旅行最終日をジャージで過ごす羽目になってしまったのだった。




4.5巻分はほぼオリジナルでセックス三昧なります!


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39話 神様と面談

久しぶりの愛里のエッチシーンありです!


 二週間にも及んだ旅行(半分以上は特別試験)が終わった。

 豪華客船は午前九時には港に着いてしまい、最終日のイベントは朝食だけで終わってしまった。朝食を食べ終えるとすぐに下船を促され大型バスに乗り込み、豪華客船との別れを惜しむ間もなく学校へとバスは走り出した。30分ほどで目的地に到着し、俺たちは日常へ戻ってきた。

 

「疲れたな」

 

 学校に到着してから30分。俺は自室でくつろいでいた。

 やはり慣れ親しんだ家城は落ち着く。

 

「洗濯物は愛里にやってもらおう」

 

 一時間後には愛里が部屋にやってくることになっている。

 約束した時は寮に戻ったらすぐに来ると言っていたが、女の子なので色々と準備があるのだろう。

 昼食も夕食も愛里に作ってもらおう。

 疲れたので今日はセックス以外何もする気が起きない。

 

 非常に濃厚な時間を過ごした。

 無人島でヒロインたちと青姦をしたり、伊吹と関係を持つようになったりした。

 船上では伊吹と恋人のような甘い時間を過ごしたり、帆波におしっこをかけられたり、軽井沢を綾小路ルートから脱線させたりした。

 

 軽井沢が綾小路と関係を持つことは今後もないだろう。

 その影響で今後は原作と違う展開になる可能性もあるが、イベントが原作通りなら何とかなるはずだ。

 幸い綾小路は茶柱先生から脅迫されているようなので、影で色々と動いてくれると思う。

 

 問題は龍園だ。

 伊吹の証言と体中の痣から、原作より非情な人間になっていることは確かだ。

 体育祭や期末テストでは原作以上の仕掛けをしてくることも十分あり得る。

 今のところ俺が暗躍していることはばれていない。

 さらに伊吹も俺の言うことを聞いてくれるようになったので、そのうち自分からCクラスの情報を教えてくれるかもしれない。

 このままいけば、対処は出来るだろう。

 後は龍園をどうやって潰すかだ。

 これはゆっくり考えていくしかない。

 

 龍園より問題なのは、次に誰を狙うかだ。

 今の好感度からすると軽井沢が妥当だろう。だが軽井沢を抱くのはもう少し先だ。軽井沢は自分が女として見られること、必要とされることが嬉しいようなので、綾小路のように彼女を利用して、俺に依存させてから抱くことにしよう。

 となると次に狙うとすれば橘先輩だ。

 橘先輩とは夏休み中に遊ぶ約束をしているので、何回かデートを重ねてから、発情送り(ハートリジェクター)を使用する。

 軽井沢、橘先輩以外にも抱きたい女はいるが、一気に増やしたらヒロインたちとの関係が破たんしそうだ。

 ゆっくりゆっくり増やしていけばいい。

 

「さて、愛里が来るまでなにするか」

「なら私と話をしましょう」

「うわっ!?」

 

 急に目の前に神様が現れた。

 俺は驚きのあまり、ベッドから転げ落ちてしまった。

 

「いたっ……」

「だ、大丈夫ですかっ!?」

「はい。……それよりどうしたんですか?」

 

 転生してから電話で話したことはあるものの、直接お会いするのは初めてだ。

 もちろん神様なので、転生先に現れることに対しては疑問に思うことはない。俺が知りたいのは転生先に来た理由だ。

 

「定期面談に来ました」

「定期面談……ですか?」

「はい」

 

 そのまま神様は定期面談について説明し始めた。

 神様たちは、自身が担当している転生者に対して、半年に一回は面談を行わないといけないルールがあるらしい。

 転生者の行動はログで確認できるようだが、やはり直接顔を合わせることが大事らしい。

 神様は俺以外にも担当している転生者がいるみたいで、この後も違う世界に面談に向かうようだ。

 

「ちなみに次の面談場所は五等分の花嫁ですね」

「五等分の花嫁ですか。死んじゃったからアニメ3話しか見れなかったな……」

 

 二浪パイセンは三女押しだったが、俺は長女が好きだったな。

 

「ただその転生者の人が苦労しててですね……」

「といいますと?」

「特典が下痢になりにくい、深爪にならない、幻想殺し(イマジンブレイカー)なんですよね」

「どれもその転生先じゃ役に立たない特典ばかりじゃないですか! それに幻想殺し(イマジンブレイカー)以外の特典がかわいそうすぎる!」

 

 幻想殺し(イマジンブレイカー)は羨ましいけど、異能がない世界じゃ何の意味もないからな。

 やるとしたら右腕切断して、龍を出現させるだけか。

 それで姉妹たちを落とせるとは思えないけど……。

 

「それは本人の運がなかったので……。でも頑張って長女と恋人になれたんですよ」

「それは凄いっ!」

「ただそのおかげで、軟禁されてしまってるんですが」

「……」

 

 やはり一花はヤンデレだったか。いや、原作読んでたから知ってたけどね。

 

「それじゃ定期面談を始めますね」

「はい」

 

 神様は俺の健康状態、人間関係、将来の夢などいくつか質問をして来た。

 なんだか中学校で行った三者面談を思い出す。

 

「正直にお答えいただきありがとうございました。上里さんは問題なさそうですね」

「ありがとうございます。……問題があったらどうなってたんですか?」

「特に何も」

「おいっ!」

「し、仕方ないじゃないですか。非常時以外は神様は転生先に干渉しちゃ駄目なんですから……」

 

 それはそうか。神様が介入したら世界そのものが歪んじゃいそうだ。

 

「……ちなみに非常時というのは?」

「そうですね……例えば転生者が特典を悪用して人を殺めたりとかですかね」

「なるほど……」

「基本は善人を転生させてるので、案件は少ないのですが、どうしても大きな力を持つと人格が変わってしまう人がいるんですよね」

 

 これは俺も他人事じゃないな。

 例えば戦闘がメインの世界に転生して、強力な力を与えられたら、調子に乗る可能性は高いだろう。そして最期は力に溺れてしまい、本物の主人公や英雄に負けてしまうのだ。

 

「暗い話はここまでにしましょう。実は今回上里さんに会いに来た理由は面談以外にもあるんです」

「他にもあるんですか?」

「はい。上里さんのご家族の近況を伝えようと思いまして」

「……教えてくれるんですか?」

「そうですよ」

 

 これはありがたい。もう俺が家族に会うことはないけれど、元気で過ごしてくれているかどうか気になっていた。

 

「3年前までは禁止されていたのですが、転生者からの要望の多さと、教えても転生前の世界に影響はないということで、定期面談の時に伝えることになったんですよ」

「それはいいですね」

「早速教えますね。まず上里さんのお父様ですが……」

 

 俺に陸上を教えてくれた父さん。

 休日はよく美浦トレーニングセン○ーに連れていってくれたっけ。

 美浦トレ○ンが茨城のディズニー○ンドだと嘘つかれてたのが懐かしい。

 

「上里さんが亡くなった直後にシベリア支社に転勤になりました」

「シベリアっ!?」

「支店長として頑張っていますね」

「そ、そうですか……」

 

 支店長なら左遷じゃないのか……。

 

「続いてお母様ですね。上里さんのお母様は、上里さんが亡くなられてから病に倒れまして……」

「え」

 

 嘘だろ。あの健康しか取り柄がない母さんが……。

 

「復活してからは元気に専業主婦として頑張っております」

「おいっ!」

「最期に上里さんが一番気になっているであろうお兄様ですが……」

 

 引きこもりのクズ兄貴か。

 相変わらず引きこもってるんだろうか……。

 

「見事引きこもりを脱出して、ドライバーとして働いています」

「あ、あの兄貴が働いてるんですか……?」

「はい」

 

 嘘だろ。あのクズで女たらしでどうしようもない兄貴が……。

 

「デリヘル嬢を送迎するドライバーとして頑張っています」

「……ん?」

「ただそのデリヘル嬢たちを喰いまくっているようでして……」

 

 やはり引きこもりを脱出しようがクズはクズだった。

 ……いや、俺も人のことは言えないな。

 

「そうですか。教えてくれてありがとうございました」

「いえ。それじゃ私は次の転生先に向かいますので」

「はい」

「あっ……!?」

 

 神様は自身のスマホを見ると、目を見開き、大きな声をあげた。

 

「どうしたんです?」

「先ほど言っていた軟禁されている彼なのですが、ヒロインの子に逆レイプされてます!」

「お、おう……」

「なのでレイプが終わるまで、ここでゆっくりさせて頂きます」

「助けてやれよっ!」

 

 一花の愛が重い……。

 俺のヒロインたちは逆レイプするほどの重い女がいなくてよかった。

 

「転生者が悪事をしているわけではないので、干渉出来ないんです」

「そ、そうでしたね……」

「なので上里さん!」

「はい」

「レイプが終わるまで、一緒にマリオ○ートでもして遊びませんか?」

 

 神様はにっこり笑うと、明らかにゲーム機が入らないであろう小さな鞄から6○とソフトを取り出した。

 

「……いいですよ。でも愛里が来るのでそれまでには帰ってくださいね」

「そこは安心してください。上里さん以外は私の姿が見えないので」

「どこも安心できないですよ! ポルターガイスト現象だと思われるじゃないですか!」

 

 愛里から見たらコントローラが宙に浮いて、勝手にボタンが押されてるのだ。

 ホラー以外のなにものでもない。

 

「そうですね……。しょうがないので上里さんとその子のエッチを静かに見てます」

「見るなよ! もう帰れよ!」

 

 結局、神様はマリオ○ートで10分遊んでから次の転生先に向かった。

 名も知らない転生者。

 ヤンデレヒロインが相手で大変だろうけど、頑張ってくれ。

 

 

☆☆☆

 

 

「ご馳走様」

「お粗末さまでした」

 

 久しぶりに食べた愛里の肉じゃがは最高に美味しかった。

 

 神様が返ってから10分後に愛里が部屋にやって来た。

 愛里はすぐに昼食を作ってくれた。昼食を食べ終えると、俺たちは昼寝をした。思ったより疲れが溜まっていたようで二人とも熟睡してしまい、起きたのは夕方5時を過ぎた頃だった。

 

 愛里は起きてすぐに夕食を調理し、俺は旅行中に録画したアニメを鑑賞した。

 転生前に一度は見たアニメばかりだったが、やはり面白いものは面白い。

 

「洗い物は俺がするよ」

 

 さすがに洗い物くらいはした方がいいだろう。

 

「私がするから大丈夫だよ?」

「いや、愛里には俺が洗い物をしてる間に水着に着替えて欲しいんだ」

 

 そのために愛里を呼んだんだから。

 旅行中に一度も見れなかった愛里の水着姿を堪能するのだ。

 

「そ、そんなに私の水着姿見たいの……?」

「見たいっ!」

「そこまで言ってくれるなら」

 

 愛里は嬉しかったようで、上機嫌で浴室へと消えていった。

 

 洗い物を終えてくつろいでると、水着姿の愛里が戻ってきた。

 

「お、お待たせ……」

 

 水着は初めて見るオレンジの明るいデザインの紐ビキニだった。

 俺は今すぐにでも紐を解きたい衝動を抑え、愛里をベッドに座らせた。

 

「相変わらず綺麗だな」

「そ、そうかな……?」

「そうだよ」

 

 俺は肯定しながら愛里を思いっきり抱きしめた。

 それにより愛里の乳房が、自身の身体と俺の胸板に挟まれてサンドイッチ状態になる。

 愛里の乳房は水着越しでもわかるくらい、柔らかく、歪な形に変形しているのが感触でわかる。

 

「あっ……」

「久しぶりに愛里が抱ける」

「う、うん。私も久しぶりに歩夢くんに抱いて貰えて嬉しいよ」

 

 愛里は俺の胸に顔を埋め、素直な気持ちを伝えてくれる。

 それが嬉しくて、思わず抱きしめる力が強くなってしまった。

 

「あ、歩夢くん……。少し苦しい……」

「悪い。つい嬉しくて」

「そうなんだ……。歩夢くんが嬉しいと、私も嬉しいっ!」

「んっ……!?」

 

 愛里が俺の唇を奪ってきた。

 

「んんっ……んちゅ……んっ……」

 

 久しぶりに身体を重ねることに興奮しているのか、いきなり舌を入れてきた。

 当然俺は愛里のそれを受け入れ、いやらしいほどに舌が絡み合う。

 

「んぶっ……ちゅっ……じゅるっ……」

 

 実際は数分だと思われるが、俺たちは時間を忘れてお互いの唇を貪り合った。

 

「んはっ……あ、歩夢くん……」

「どうした?」

「私、歩夢くんの欲しいっ」

 

 口の端で涎を垂らしながら、愛里が俺を押し倒した。

 

「随分と積極的だな」

「だ、だってっ! 久しぶりだからっ!」

「そうだな」

「ぬ、脱がしちゃうね……?」

 

 俺の回答を待たずに、愛里が俺のズボンを下着ごと脱がした。

 たまには脱がされるのも悪くないかもしれない。

 

「おいおい、もう入れるのか?」

「大丈夫だよ。もう濡れてるから」

 

 息を荒くしながら愛里が答えた。

 そして愛里は水着のボトムをずらすと、両手繋ぎをしながら反り返るペニスを割れ目で挟み込むように俺の上に跨った。

 

「入れていいよね……?」

「いいぞ」

 

 俺の返事を聞いた愛里は嬉しそうに、勃起したペニスを秘所へと宛がった。

 

「んっ……あっ……あふっ……」

 

 そのままゆっくりと腰を下ろして、生のペニスを受け入れていく。

 

「はぁっ……えへへ……もう全部、入っちゃった……」

 

 太股に当たる愛里の尻の柔らかさと、生ぬるい媚肉の感触に、俺はうっとりと息を吐く。

 

「ふあ、あぁ……あっ、んっ、はぁっ……ふあっ!」

 

 愛里は繋いだ手をぎゅっと強く握り締めて、ゆっくりと腰を振り始める。

 

「はぁっ……やっぱり、歩夢くんのおちんぽって、すごい……」

「そりゃどうも」

 

 腰を浮かせる度に濡れた肉壁がねっとりとペニスに絡みつき、背筋にゾクッとするような快感が走る。

 

「んぁ……気持ちいい……気持ちいいよぉ……」

 

 初めのうちは愛里も、久しぶりに繋がる感触を味わうようにゆっくりと腰を動かしていたが……。

 

「はぁ……あっ……んっ、んんんつ……あっ、はぁっ……!」

 

 次第にどちらからともなく、腰を動かしてお互いを求め合っていた。

 

「はぁ……あんっ……ふぅんっ……あぁっ、はぁんっ……!」

 

 すでに愛里はセックスの主導権を握っていたことを忘れて、一週間ぶりに味わう快感を貪りつくそうとしている。

 

「あっ、はぁっ……歩夢くん、歩夢くんっ……!」

「愛里……!」

「はぁっ……んっ……ふふ……歩夢くんのおちんぽ、私のナカで、ビクビクしてる……!」

「ばれたか」

「もう、出ちゃいそうなんだよね……? 我慢しなくて、良いんだよ……?」

 

 射精が近いことを悟ると、愛里は甘く優しく囁きながら、嬉々として腰の動きを早めてくる。

 

「あっ、あんっ……いっぱい、ナカに欲しいなっ……! おまんこの奥に、沢山っ……!」

「ああ、沢山出してやる。愛里が嫌がってもな」

「嫌がるわけないよ。歩夢くんの精液、全部搾り取りたいもんっ」

 

 愛里は蕩けた顔をしながら、ペニスを激しく生膣で扱く。

 

「ふふふ……歩夢くん、ちゅーしたい。ちゅーしながらイキたいよっ」

「わかったよ。それじゃ、舌出して」

「はぁいっ」

 

 愛里が快感に身悶える俺の舌を強く吸いながら、熱く潤った媚肉で肉竿を締め上げてくる。

 

「んっ……ちゅっ……んっ、ふぅっ……はぁっ……ふぅ……」

(やばっ、もう射精()そうだ……!)

 

 腰の奥から込み上げてくる強烈な射精感は、もはや抑えようがなかった。

 

「んっ……んんっ~~~~~~~っ!!」

 

 限界を迎えた俺の肉竿から、大量の精液が愛里の膣内に注入されていく。

 

「ふあっ……んんっ……射精、きたぁ……! お腹の奥に、じわって、熱いのが広がって……!」

 

 愛里は絶頂に身体を震わせながら、ぎゅっと俺の手を強く握っていた。

 

「はぁ……ふぅっ……んっ……中出し、気持ちいいよぉ……。全部、おまんこの中に出してね……」

「もちろん」

 

 愛里は子宮口に亀頭を擦りつけて、膣内射精に感じ入っている。

 

「んっ……ふぅ……すっごく、気持ちよかったよ……」

「俺もだ。でも愛里もわかってるだろ?」

「……うん。まだまだ出したりないんだよね?」

「そうだ」

 

 繋がったまま身体を起こして、対面座位の体勢になる。

 

「あっ……奥まで刺さって……っ!」

「愛里が頑張ってくれたからな。次は俺が頑張る番だ」

「うん、頑張って私を気持ちよくしてね?」

「久しぶりの愛里の身体だからな。手加減出来ないぞ?」

「しなくていい。歩夢くんの好きにしていいから」

 

 愛里の了承を得ると、俺はすぐに抽送を始めた。

 水着姿の愛里に興奮しないわけがなく、俺は何度も何度も愛里の身体や膣奥に精液を吐き出した。

 それでも愛里の水着はずれてはいたものの、脱衣されることなく、グラビアアイドルの雫の姿を保っていた。

 

「んはぁ……あぁ……あ……ひぃ……」

 

 時計を見ると日付が変わる頃だった。

 俺に身体を貪りつくされてしまった愛里は、満足げな表情で天井を眺めている。

 

「愛里、シャワー浴びるか?」

「ん……んぁ……おぁ……」

「駄目だこりゃ」

 

 どうやら意識が飛んでいるようだ。

 久しぶりだから張り切りすぎたかもしれないが後悔はしていない。

 

「しょうがない」

 

 俺は精液まみれの愛里を抱きかかえ、風呂場に向かった。

 精液は出し尽くしたと思っていたが、愛里の身体を洗ってる途中で興奮してしまい、ほぼ気絶している愛里を犯してしまった。

 愛里はずっとレイプ目をしたままだったので、嗜虐心が芽生えてしまったのが原因だろう。

 少しだけ自分の性癖に罪悪感を感じながら、俺は愛里を抱き枕にして眠りについた。




ヒロインデータベース

名前:佐倉(さくら)愛里(あいり)
クラス:Dクラス
学籍番号:S01T004738
部活動:無所属
誕生日:10月15日
身長:153cm
スリーサイズ:B96(F)/W60/H90

テクニック:C+
知識:D+
体力:B-
おっぱい:S
お尻:S
締まり:A
変態度:D-


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40話 堀北鈴音と読書

堀北のニーソは最高だと思うんです!


 特別試験終了から二日後。俺は鈴音と二人で学校の図書室に来ていた。

 目的はもちろん本を借りるためだ。

 鈴音に一般小説も読み始めたことを伝えたところ、お勧めの本を紹介してくれるとのことで、猛暑の中、俺たちは制服を着用して学校に足を運んだのだ。

 

「読みやすいなら荻○浩、有○浩、伊坂○太郎、知念○希人あたりがお勧めかしら」

 

 鈴音が何冊か本を棚から取り出してテーブルの上に並べた。

 

「全部文庫本なんだな」

「ええ。ラノベに慣れてるのなら、文庫本の方が読みやすいかと思って」

「確かに単行本は重たくて読みづらそうなイメージだ」

「慣れればそんなことはないのだけれどね」

 

 ラノベも文庫しか読まなかった。単行本には何故か抵抗を感じてしまう。

 

「お、映画化してる作品もあるじゃないか」

「どれも有名な作家だもの」

「なるほど」

 

 図書室の本は最大一週間まで借りられるので、鈴音が取り出してくれた五冊すべてを借りることにした。

 一日一冊は読めると思うので、すべて借りても問題ないだろう。

 

「これで歩夢くんに合えば、同じ作者の別の作品を借りればいいと思うわ」

「そうだな」

 

 俺と鈴音はこのまま図書室で読書をすることにした。

 どうやら鈴音もこの暑さにはまいったようで、しばらく図書室で涼みたいとのことだ。

 ちなみに懸念していた椎名だが、今日は見かけなかった。さすがに読書の虫である椎名も毎日は通わないか。

 

「鈴音は何を読むんだ?」

「アガサ・クリ○ティの『オリエント急○の殺人』よ」

「作者は聞いたことあるな」

 

 確か某京都アニメー○ョン制作のアニメで聞いた覚えがある。

 

「1934年の作品だから80年以上前になるわね」

「そんな古いのか」

「もっと古い作品もあるわよ。今度読んでみる?」

「何か難しそうだから遠慮しておくよ」

 

 俺には敷居が高そうだ。

 

「そう、残念」

 

 鈴音がくすっと笑い、読書を再開する。

 俺も視線を本に戻して、物語に集中した。

 

 俺たちはそのまま読書に集中し、気づけば時計の針は午後0時を指していた。

 

「歩夢くん、読み終わった?」

「ああ。ちょうど読み終わったところだ」

「そう。もうお昼だし、そろそろ出ましょうか」

「そうだな。帰りにどこかで食べてくか」

「ええ」

 

 借りた文庫本を鞄にしまい立ち上がる。周りを見渡したところ、俺たち以外に生徒はいなかった。入室した時は何人かいたが、みな昼食を済ませに行ったようだ。

 

「鈴音は食べたいものあるか?」

「歩夢くんかしら」

「それは夜まで待ってくれ」

 

 クールな表情で下ネタを放つ鈴音。

 クラスメイトが、鈴音の本性を知ったら、びっくりしすぎて腰を抜かしそうだ。

 特に櫛田が知ったらどう反応するか見てみたい。

 

「わかったわ。ただ夜になったら壊れるまで抱いてね」

「……そのつもりだ」

 

 鈴音とは旅行の一週間前から激しいプレイを控えていた。

 それは綺麗な身体での水着姿を見るためだ。

 俺と鈴音のセックスは荒々しくて、いつも鈴音の身体が傷ついてしまう。

 鈴音はドMなので、傷跡が残ると、非常に幸せそうな顔をする。

 なので鈴音は期待しているのだ。久しぶりの激しいセックスを。

 

「楽しみにしてるわ」

「俺もだよ」

 

 少しだけ鈴音の淫乱な姿を想像しながら、ケヤキモールに向かった。

 モール内は私服の生徒たちの姿が数多く見受けられる。制服でいるのは俺と鈴音くらいだ。

 

「ハンバーグ食べたいから、ステーキレストランでいいか?」

「もちろん。相変わらずハンバーグが好きなのね」

「当たり前だろ」

 

 夜に備えて体力もつけておかないといけないからね。

 お店に入り、すぐに店員に席まで案内された。

 俺はハンバーグセット、鈴音はロブステーキを注文した。

 この暑さでも鈴音の食欲は衰えていないようだ。

 

「300グラムか。結構食べるな」

「夜に備えて体力をつけておかなきゃいけないもの」

 

 俺と同じことを考えてるよこの子。

 俺も鈴音も似た者同士ってことか。性癖は真逆だけど。

 

「歩夢くんは250グラムで足りるの?」

「サイドメニューのポテトも頼んだからな。このお店、ポテトの量が多いんだよ」

「ポテトならハンバーグについてくるじゃない」

「それだけじゃ足りないんだよ」

「子供ね」

 

 自立するまで子供なんだよ。男キャラは老けてる奴が多いけど。

 

「うるさい」

「ふふ、それくらいで怒らないの」

「別に怒ってないから。ただ夜になったら覚えてやがれ。泣くまで虐めてやる」

「うん、虐めて」

 

 急に牝の表情になる鈴音。

 もしかして俺、言わされた……?

 

「沢山、虐めてね」

 

 テーブルの上に乗せていた俺の右手をぎゅっと両手で握る。

 昼間からそんな色っぽい雰囲気を醸し出さないでほしい。

 

 

☆☆☆

 

 

「ひィンッ!? くうっ、……ぁあ、また玄関で……んっ、クゥゥンッ」

 

 昼食を終えた俺たちはすぐに俺の部屋に帰宅した。

 本当は本屋など行きたいところもあったのだが、鈴音がレストランで俺の右手に触れてしまい、発情したままだったので、仕方なくまっすぐ帰宅したのだ。

 発情した鈴音は、エレベーターに乗り込むとすぐに俺に口づけしてきた。4階に辿り着くまでの短い時間だったが、俺たちはお互いの唇を貪り合った。

 

 そんなことをされたら俺も興奮してしまうのは自然の摂理だ。

 部屋に入るとすぐに俺は鈴音を押し倒した。

 鈴音は俺に腰を持ち上げられ、下腹部が丸見えになる恥ずかしい体勢になっている。

 

「自分で足を抱えるんだ。もっとよく見えるようにな」

「ふぁっ!? わ、わかったわ……」

 

 羞恥の声を漏らしながらも、鈴音は言われるがままに膝の裏を両手で抱え、グッと下腹部を突き出してくる。

 俺は染みだらけのショーツを剥ぎ取った。

 

「マンコ丸見えだな」

「あぁ……こんな格好で……あそこを……」

 

 卑猥な体勢に興奮する鈴音。

 肉芽は充血し肉筋は腫れぼったくなっている。

 

「もう濡れてるんだな」

 

 軽く肉ヒダを指の腹でなぞると、ヌルリとした汁が指に絡みついてくる。

 

「くひっ!? はぁ、はぅっ、はぁっ、んっ……んァアンッ!」

 

 既に敏感になっているようで、ビクッと腰を跳ねさせ鈴音が嬌声を放つ。

 

「はぁっ、あぁ、ひぃんっ!? あぁ、歩夢くんの息がかかって……」

「気持ちいいか?」

「気持ちいいっ! でも、もっと……っ!」

「わかってる。もっと気持ちよくさせてやる」

 

 俺はピンク色の媚肉に、舌腹を押しつけながら舐めあげる。

 

「くひィィンッ!? はぅっ、ふひっ!? いぃっ、はぁっ、あひぃぃんっ!」

 

 ザラリとした舌の感触を感じた瞬間、肉壺が蜜汁をトプトプと溢れ出させる。

 耳に心地よい悦びの声を聞きながら、肉ヒダへ唾液をまぶしていく。

 

「ふっ、ふぅっ、はひっ、ひぃんっ!」

 

 ゆっくりとした舌の動きを、お腹をくねらせながら受け入れる鈴音。

 鈴音は熱い息を漏らしながら、グッと下腹部を突き上げ、肉弁を俺の顔へと無意識のうちに押し付けてくる。

 俺はピンク色の肉裂を丹念に舐めながら、舌先で充血した肉芽の皮を剥いでいく。

 

「くひゅぅっ!? へぁっ、はひィィッ! あはぁあああんっ!」

 

 ツンツンと肉芽をつくと、ビクビクッと身体を震わせながら反応する。

 

「鈴音から発情した牝の匂いがするな」

「んはぁ……わ、私……牝豚だから……んひぃぃっ!」

「そうだな。クリトリスも勃起しまくりだもんな」

 

 自己主張するように勃起した肉芽を、軽く唇でついばみ、歯を立てる。

 

「へぁああっ!? あひゅぅうっ! くひィイイインンッ!」

 

 鈴音は一際大きな声を上げると同時に、突き上げた下腹部をブルブルと痙攣させる。

 軽くイッてしまったのか、半開きの唇からはタラタラと涎が垂れ流れていた。

 

「もうイッたのか」

「くぅっ、んっ、んひぃんっ……!」

 

 蕩けた顔で頷き、絶頂したことを認める鈴音。

 

「ちゃんと口で言ってくれないと。お仕置きだな」

「ひゃうっ!? そ、そこはぁっ……!?」

 

 鈴音がアナルを浣腸してきたことは知っていた。

 俺は都合よく蜜汁が、肛門を濡らしていたのを見て、蜜汁を指に絡みつけて、肛門をほぐすように指を突き入れた。

 

「締めつけ凄いな」

「お、お尻ムズムズするぅっ! き、きもぢいいぃっ……!」

 

 異物の侵入に、腸壁がうねりながら活発に蠢き始める。

 

「んちゅっ、れろっ、これはどうだ?」

「はぁっ、はひっ!? ぃぃっ、お、おしりっ……ひぃっ!?」

 

 陰部を舐めながら、腸肉に指の腹を擦りつけて、一気に半ばまで指を引き抜く。

 絡みつく腸肉ごと引き出すような抜き出しに、鈴音が尻穴をギュッと窄めてくる。

 

「抜かれると気持ちいいだろ?」

 

 入口付近の秘肉を指でほじりながら、鈴音へと視線を向ける。

 

「き、きもぢいい……もっと、もっとじてぇっ……!」

「もちろんそのつもりだ。ほら、身体の力抜いて」

「はぅっ、ふぅ、ひぃんっ、はぁ、はぁ、んぅっ」

 

 言われるままに、鈴音が身体から力を抜く。

 

「かはァアッ!? な、なんでぇ……!? 奥っ……キタぁあああっ!?」

 

 尻穴が緩んだ隙を突き、またスブリッと指を埋め込む。

 完全に不意打ちを食らった鈴音が、顔を蕩けさせながら嬌声を放つ。

 

「マン汁が凄いことになってるな」

 

 尻穴を突かれ窄められる事を悦ぶかのように、とめどなく蜜汁が溢れだす。

 

「あぁ、ひっ、あぁぁああ!? くぅぅっ……お、奥っ……んあぁぁぁんっ!」

 

 腸肉の粘膜が熱を発し、トロリとした汁を滲ませてくる。

 腸汁が潤滑油となり指に絡みつき、肉壁を収縮させる。

 強く指が締めつけられているのを感じながら、再び肉壁を引き出すように指を抜いていく。

 

「あ゛ぁっ!? はぅっ、くひィンッ! ひっ、ぃいっ、はひィィンッ!」

 

 抽送されることによる快感に、鈴音は何度も軽く絶頂してしまっている。

 ピンク色の肉ヒダをうねらせ、もの欲しそうに蜜汁を垂らす膣口。

 クリトリスも弄って欲しいとプルプルと震えっぱなしになっていた。

 むせかえるような牝の匂いを充満させる膣穴を舐め回しながら、尻穴に指を抽送する。

 

「はぅっ!? くっ、んひィンッ! ひぃんっ、ふひぃっ!?」

 

 尻穴を窄められることで鈴音が感じまくることはわかっている。

 喜悦に溺れさせるべく、肛門をしっかりとほぐしこねていく。

 

「あぁ、ゴリゴリぃっ……だ、ダメぇ……ひっ!? 肛門っ、外まで出すの……ダメぇええっ!」

 

 指の抜き出しと共に、ブッ、ブッとガス音が聞こえてくる。

 

「おいおい、おならかよ。やっぱり鈴音は牝豚だな」

「あ、あぁ……聞かないでっ! うっ、くひっ!? あひィィンッ!」

「なら音が鳴らないようにしないとな」

「きひィィンッ!? うっ、へぁっ!? はへぇえっ! いひィィンンッ!」

 

 勢いのいい突き入れに、鈴音が大きく声を放つ。

 

「このままイカせるぞ」

 

 尻穴を弄りながら、肉ヒダをべろべろと舌腹で舐めあげる。

 滲み出た腸汁でヌルヌルになった尻穴は、スムーズに抽送を受け入れるようになり始めていた。

 

「ケツマンコすごい喜んでるな」

「おふぅっ!? うっ、くひィィンッ! ひぃっ、はぁっ、んぁあっ!」

 

 腸肉が柔らかくほぐされ、波打つようにうねり指を奥へと引き込もうとする。

 ぬめりつく熱い肉の感触を味わいながら、グリグリと窄めていく。

 

「ふぁっ!? くひィィンッ……だ、ダメ……! 頭の中が……真っ白になるっ……!」

「なってもいいんだぞ」

「くほぉぉっ!? ひっ、ひぁっ、はふぅぅ……んぎひぃっ!」

「イクの手伝ってやる」

「んひぃぃっ!? くひっ! あぁっ! うぁあああああああっ!」

 

 十分すぎるほどに敏感になっている肉芽を、グッと舌腹で押しつける。

 その強い快感に歓喜の叫びを上げ、尻穴を締める鈴音。

 

「そ、そこっ……うっ!? くひぃ、か、感じすぎるぅっ……!」

 

 クリトリスへの強烈な刺激に、尻穴を窄められていることを、一瞬忘れているようだった。

 そんな鈴音に、尻穴を意識させるべく、強く腸肉を刺激する。

 

「くはぁっ!? うっ、はふぅっ! ひぃっ、いぃっ! んひひィィィイイッ!」

「イカせるぞっ!」

 

 俺はそう宣言すると、強めにクリトリスを噛んだ。

 

「うひィィッ! く、クリトリス、か、噛んでぇっ……!」

「イッてるだろ?」

「んふ――っ!? ふひっ、ふひひィィンッ! クリ噛みとお尻れ……わたひぃぃっ、はへぇェエっ!?」

 

 イキまくる快感は、鈴音の理性を決壊させ、喜悦の底へと沈みこませていく。

 

「よし。もっとイカせてやるからな」

「しょ、しょんなっ……はひぃっ!? ふっ、ふひぃ、い、イキすぎておかしくなりゅ!」

「鈴音はもう十分おかしいから気にするな」

 

 鈴音はすでに壊れている。

 現に悦びにだらしなく蕩けている顔をしている。

 

 俺はそのまま小さな絶頂を導き続け、鈴音の限界が来るのを待った。

 

「ひぃっ、無理ぃ……! もう無理っ……いひぃいいい!」

「無理じゃないだろ」

「ちょっひょ待っへぇ! ら、らめっ……ほんとに無理らろぉ……!」

「何言ってるかわかんないんだけど」

 

 鈴音の限界が近づいているのがわかった。

 俺は思いっきりイカせるべく、噛み千切る勢いで肉芽を噛んだ。

 

「うひぃっ! あ゛ぁ―――――――っ! あひひぃいいいいいいいっ!」

 

 絶叫と共に、透明の汁が噴水のように噴き上がる。

 

「で、出ひゃったぁ! しゅごいのがぁあああああっ!」

 

 最高のオーガズムを味わう鈴音が、腰を跳ねさせながらイキまくる。

 俺は止めをさすべく、強い力で噛んだままクリトリスを手前に思いっきり引っ張った。

 

「ひゃひいいいぃぃいいぃぃぃっ!」

 

 尻穴をギュッとしめ、膣肉をヒクつかせながら、快楽を貪る牝豚がこの日一番の絶叫を発した。

 

「あ、あひっ、おぉ……き、気持ちよしゅぎへ……蕩けひゃうぅぅ……」

 

 素直に快感を認め、絶頂していることを告げてくる。

 白目を剥き、呂律の回らない言葉で喋る姿は、下品極まりない。

 

「こんだけ絶頂したんなら、本番はしなくていいよな」

「だ、だめぇ……ちんぽぉ……ちんぽもぉ……ほぢぃ……!」

「そんなに欲しいのか?」

「ほぢいぃっ……! ちょうだい……おちんぽぉ……ちょうだいっ……!」

「……わかった。それじゃ部屋に行くか」

 

 

☆☆☆

 

 

「んはぁっ! くひぃっ! あぁっ! またイクッ!」

「ほらイッちまえっ!」

「イクイクイクイクっ!」

「くっ……このっ!」

「イグウウゥゥゥゥゥゥゥゥっ!」

 

 帰宅してから三時間が経った。

 あれから俺と鈴音は久しぶりに獣のようなセックスに没頭していた。

 

「あ゛ぁ……あがっ……きひぃっ……」

 

 膣内に欲望を吐き出された鈴音が、虚ろな目をしながらうめき声をあげる。

 

「ほら、呆けてないでやるぞ」

「ひぎいいぃぃぃぃっ!?」

 

 意識を覚醒させるために乳首を挟んでいる金属クリップを思いっきり引っ張る。

 金属クリップは両乳首、クリトリス、両耳、脇とあらゆる箇所につけられていた。

 俺が知らない間に追加で購入していたようだ。

 

「早く起きろって」

「んぎいいぃぃいいぃぃぃぃっ!」

 

 いつまでたっても動かない鈴音を強引に四つん這いにさせる。

 そして尻を突き出させ、引っ掻き傷だらけの尻を平手で叩いた。

 

「何回気絶してるんだよ」

「あ、あぅ……んぉ……あぁ……」

「鈴音が言ったんだぞ。沢山虐めてほしいって」

「ごめんな……さ……いひいいぃぃぃぃんっ!?」

 

 鈴音の謝罪の言葉を聞き入れる前に、再びスパンキングをする。

 白くて綺麗だった鈴音の尻が、傷だらけになることに愉悦を感じている俺は容赦なくスパンキングを続けた。

 

「ひ、ぎゅ……こ、壊れりゅ……わたひぃ……壊れ……りゅ……」

 

 スパンキング地獄を抜け出せた鈴音が弱弱しく発した。

 どうやらこの牝豚は自覚がないらしい。

 

「だから何回も言ってるだろ、お前はとっくに壊れてるんだよ」

 

 俺は鈴音の希望通り、彼女の身体をいたぶり続けた。

 乳房は噛み傷と引っ掻き傷だらけになり、お尻は異常なほど腫れ上がっていた。

 また舌を噛んだことにより、鈴音の薄いピンク色の唇からは血が垂れている。

 他人から見れば鈴音はレイプの被害者にしか見えないだろう。

 けれど、そんな悲惨な状態でも、鈴音の顔は幸せに満ち足りていた。




ヒロインデータベース

名前:堀北(ほりきた)鈴音(すずね)
クラス:Dクラス
学籍番号:S01T004752
部活動:無所属
誕生日:2月15日
身長:156cm
スリーサイズ:B79(D)/W54/H79

テクニック:B
知識:B+
体力:A
おっぱい:B-
お尻:A-
締まり:S
変態度:A+


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41話 伊吹澪の絶頂

春アニメがどんどん終わっていきますな……


 8月某日。夏休みに入ってから3週間が過ぎたが、相変わらず俺はヒロインたちとセックス三昧の日々を過ごしている。

 特別試験が終了してからは愛里、鈴音と身体を重ねた。

 俺が密かに狙っている橘先輩とは、着実に親交を深めている。二日に一回は連絡を交わし、今日は二人でデートをした。映画鑑賞、ウィンドウショッピング、ボウリングなど内容も充実していたと思う。

 久しぶりに運動をしたので、今日は早く寝よう。

 ついさっきまでそう思っていた。

 

「んっ、んっ、んんっ……」

 

 それをさせてくれない、甘い唇がすぐ目の前にある。

 俺と伊吹はベッドの上で向き合っている。

 伊吹は俺の背中に腕を回し、さっきから何度となく唇を重ね、少し休んでは唇を重ねてくる。

 

「んむむ……んっ、んんっ……ふぁ……」

 

 伊吹から連絡があったのは30分前だった。

 旅行から学校に戻ってきて、一度も連絡しない俺に不満があったのだろう。口は出さなかったものの、伊吹の顔を見てすぐにわかった。

 これは俺の失策だ。

 伊吹はCクラスで原作より酷い状況に置かれている。龍園たちからはいたぶられ、強気な性格が災いして女子たちからは嫌われ、クラスでは浮いた存在になっているのだ。

 豪華客船で抱いた時に「この学校に来たのを後悔していた」と伊吹は言っていた。

 そんな彼女の心の拠り所が俺だ。

 恐らく伊吹は心の拠り所が失われる不安に駆られたのだと思う。

 

「んちゅ……んんっ……ぢゅるっ……」

 

 離さんとばかりにギュッと俺を抱きしめてくる。

 

「ぷはっ……はぁ、はぁ……」

「いきなり激しいな」

「う、うるさい……。あんたからもしてよ……」

 

 伊吹の目はとろんとしていて、つい吸い込まれそうになる。

 

「わかったよ」

 

 彼女の肩を掴み、甘くて、とろりととろけそうな柔らかい唇に押しつける。

 俺は伊吹が満足するまで、甘くて気持ちいい接吻をし続けた。

 

「ん、ふぁ……」

「そろそろいいだろ」

「……うん」

 

 俺は唇を離すと、伊吹をベッドの上にころんと横にさせた。

 ベッドに横になった伊吹は、上着がめくれておへそが見え、スカートの裾も乱れて、ほっそりとした太ももがあらわになっている。

 俺は、思わずごくりとつばを呑み込んでします。

 そういえば伊吹の私服姿を見るのは初めてだった。

 

「んっ……んむっ……ああっ……!」

 

 俺は興奮を抑えきれず、伊吹にキスしながら、上着を捲り、ブラ越しに胸をふわっと揉み始める。

 

「可愛い下着だな。俺のためにつけてくれたのか?」

「ち、ちがっ……あんっ、んぁっ……!」

 

 伊吹のブラは可愛らしいデザインの青色のブラだった。

 特別試験中に見たことがないブラだったので、もしかしたら俺に見せるために、新しく買ってくれたのかと妄想してしまう。

 本人がすぐに否定してきたので、黙らせるために、胸を揉んでいる手に力を入れる。

 伊吹は俺のためにブラを買った。

 それが事実なのだ。

 

「それそろ直で気持ちよくしてやる」

 

 ブラ越しの感触を堪能した俺は、ブラを上にずらし、乳房をあらわにする。

 小さめの乳輪に、ちょっぴり尖った突起がついている。

 

「んっ、あっ……いきなり吸っちゃっ……!?」

 

 すぐにその乳首にむしゃぶりついた。

 おっぱい全体を口内に頬張り、舌先で乳首を舐め回し、ちゅうちゅうと音を立てて吸い上げる。

 

「んはぁ、あんっ……ち、乳首ぃ……ひゃひぃっ!」

 

 伊吹はおっぱいにむしゃぶりついている俺の頭を抱え、身体をよじっている。

 俺は夢中になって伊吹のおっぱいを心ゆくまで味わい、乱れていたスカートを捲りあげ、遠慮せずにショーツの中に手を突っ込んだ。

 

「濡れまくってるな」

「うるさ……んはぁっ! あ、あんたがしつこくおっぱいを……んんっ!」

「うるさいのはお前だろ」

 

 とろとろのオマンコを指で掻きまわすと、伊吹が大きな嬌声をあげた。

 掻きまわすたびに、面白いように愛液が溢れ、すぐにシーツに大きな染みが作られた。

 

「うぁっ、あぁっ、だ、だめっ……! イッちゃう……!」

「好きなだけイッていいぞ」

「んあぁぁぁっ! だ、だめっ、だめっ、だめっ!」

 

 指の抽送を激しくすると、伊吹は身体をのけ反りながら、絶頂が近いことを悟った。

 

「ほらイケっ!」

「んひゃぁぁぁぁぁんっ!」

 

 直後に、豪快に潮を噴きながら伊吹が絶頂に達した。

 いつもならそこで絶頂する姿を見るだけだが、この日の俺は違った。

 

「んああぁぁぁ―――ちょ、イッてるっ! イッてるってばっ!?」

「知ってるよ。だからもっとイカせてやるんだよ」

「むりむりむりぃ! 止めてっ! 止めなさいよっ!」

「駄目だ」

 

 絶頂しているからか、身体を動かせない伊吹は制止することができない。

 

「お願いっ! お願いだからぁっ! ああああぁぁぁぁっ!」

「ほら、もっと潮吹けるだろ」

「あひぃっ! ひぃぁっ! んおぉぉっ! うあぁぁっ!」

 

 かぶりを振りながら必死に懇願する伊吹を無視して、激しくオマンコを指で掻き乱し続ける。

 3分ほど経っただろうか。ようやく潮吹きの勢いが衰えてきた。

 伊吹は息を切らし、痙攣しながら小さな嬌声をあげ続けている。

 

「もう終わりか」

「ひぃ、ひぃ……はぁ、はぁ……」

「それじゃ止めに」

「んぁっ!?」

 

 これ以上責められないだろうと油断していた伊吹が、目を見開きながら自身の股間を見つめた。

 

「最後にもう一回イケ!」

「ひゃひいいいぃぃいいぃぃぃっ!」

 

 クリトリスを指の腹で抓ると、最後の灯火のように、尋常ではない勢いで潮を吹き出した。

 

「最後に凄いのきたな、伊吹」

「ひぃ……あぁぁ……おぉ……」

「……やり過ぎたか」

 

 とうとう伊吹が失神してしまった。

 特別試験中に豪華客船の非常階段で抱いた時も気絶していたので、伊吹は絶頂すると気絶してしまうタイプなのかもしれない。

 気絶させるときは場所を考えないといけないな。

 

「起きる前に写真撮っておくか」

 

 セックス中に女の子が気絶してしまう。

 転生前の俺なら確実に慌てていただろう。それがこの落ち着きよう。自分で自分が怖くなってきた。

 

「よし。こんなもんだろ」

 

 涙と鼻水だらけの伊吹のアヘ顔を連写モードで50枚ほど撮影した。

 順調にヒロインたちのアヘ顔コレクションが出来つつある。

 

「本当は伊吹の処女を奪った時も撮りたかったんだけどな」

 

 無人島なのでスマホを持ち込めなかったのが残念だ。

 処女喪失なんて一生に一度しかないのに。

 

「まぁ、今さら文句言ってもしょうがないんだけどね」

 

 改めて果てている伊吹を見下ろす。

 今まで、伊吹とは甘いセックスしかしなかったが、今回は激しく責め続けた。

 

 自分の欲望に忠実なセックス。

 伊吹を一切気遣わないセックス。

 

 伊吹が俺と恋人のような甘いセックスを望んでいるのは知っている。

 だから今までは伊吹に合わせて身体を重ねたのだ。

 けれど今日は無理だった。

 

 理由は橘先輩だ。

 

 今日一日橘先輩とデートをして、彼女を見るたびに、虐めたい衝動に何度駆られたことか。

 恐らく原作8巻の彼女の泣き顔が原因だ。

 もちろん肉体関係を持っていない段階で、そんな非道な行いは出来ない。

 

 その欲望を伊吹にぶちまけてしまった。

 彼女が泣きながら懇願する姿を見て、背中にゾクゾクするものを感じた。

 恐らく伊吹が起きてからも、俺は彼女を容赦なく責めるだろう。

 けれど問題はない。

 

 伊吹は俺に依存している。

 

 この学校で伊吹の味方は俺しかいない。

 さらに伊吹は間違いなく俺に好意を持っている。

 だから伊吹に激しいプレイをしても、文句は言われるかもしれないが、俺から離れることはないだろう。

 もちろん伊吹の好きな甘いセックスもし続ける。

 けれどたまには今回のような強引なセックスもしたい。

 伊吹のような強気な女の子を屈服させるのがたまらないのだ。

 

「んっ……」

 

 伊吹が目を覚ますようだ。

 ならば早速俺の欲望を受け止めてもらおう。

 

 

☆☆☆

 

 

「あっあっ……ひいいぃん……!」

 

 伊吹が目を覚ましてから2時間が経過した。

 予想通り、伊吹は起きてすぐに俺を非難してきた。

 だが涙目で睨む伊吹に見惚れてしまい、彼女の言葉はまったく耳に入らなかった。

 さすがにずっと伊吹を鑑賞するわけにはいかないので、とりあえず「お前が可愛いから虐めたくなった」と言ったところ、すぐに許してくれた。

 伊吹も右手の影響で発情していたので、早く俺の肉棒を欲しかったのも、すぐに許してくれた理由の一つかもしれない。

 

 それから俺はずっと伊吹を抱き続けている。

 

「ひうう! あん、だめ、激しい! ああん、そんなにされたら……また……はひいいぃンン!」

 

 全身精液まみれの伊吹が首を振りながら淫らな声をあげる。

 

「またイッてもいいんだぞ!」

「あひいいぃん! やあっ、もうだめええぇ!」

 

 伊吹は二桁は絶頂しているはずだ。

 俺は射精するたびに体位を変えて、彼女の膣内を犯し続けている。

 今は正常位で、しっかりと伊吹を抱えて抽送をしている。

 

「あああぁ!? い、いやッ! いやいやいやぁ! ぁひいいっ!」

「全然嫌そうに見えないけどな」

 

 伊吹は言葉では抵抗するも、身体はすっかり快楽を受け入れている。現に伊吹は両足を俺の腰に回して、離れないようホールドしていた。

 

「ふぁッ! あぁあンッ! やあん、そこはだめ……あはあん!?」

 

 クリトリスをしこりながら、抽送の速度をあげる。

 ぬちょぬちょと愛液の音が大きく鳴り響く。

 

「また中にたっぷり出してやるからな!」

「ひいい!? ひいいい!? あっ、んぁっ、あああぁっ!」

「ちゃんと受け止めろよ!」

 

 締まりのいい膣肉にペニスをしごかれ続け、俺も限界が近づいていた。

 

「はひぃぃんっ! んおぉぉっ! そ、外に出してっ! またお腹膨れちゃうから! あそこも壊れるってばっ!」

「嫌だ」

 

 俺は伊吹の哀願を一蹴し、高速ピストンを繰り出して膣壁の凸凹を抉り抜く。

 

「そら射精()すぞ!」

「ひはああああああああっ!」

 

 牝穴深く叩きつけられる熱い精液に、伊吹は全身を引きつらせ、悲鳴を張りあげて煩悶する。

 

「うあッ! あっ、ああああぁッ! また熱いのが中に入ってくるぅっ!」

 

 ドクドクと濃厚な子種汁を大量射精され、伊吹を尻をくねらせる。

 

「あっ……はう……んぐっ……えぅっ……」

「ふぅ……出した出した」

 

 俺はようやく射精を終え、絶頂し尽くした伊吹を見下ろす。

 膣内に収まりきらなかった精液が結合部から卑猥な音をたてて漏れ出してくるのは何度見ても刺激的な眺めだ。

 

「伊吹、最高に気持ちよかったぞ」

「う……うう……あんた、また中に出して……」

「お前も中に出されて気持ちよかっただろ」

「そ、そうだけど……お腹、熱いんだってば……」

 

 膣内をザーメンで満たされ、伊吹はその熱さと重みを感じてぐったりしながら、涙を浮かべる。

 

「もう少し優しくしなさいよ……」

「仕方ないだろ。さっきも言ったけど、伊吹が可愛いのがいけないんだ」

「だ、だからって……。こんなこと何度もされたら……あそこが壊れちゃう……」

 

 涙声で伊吹が訴えてくる。

 その姿があまりに可愛く思えて、俺は精液まみれの伊吹を起き上がらせ、ぎゅっと抱きしめた。

 

「ちょ、ちょっとっ!?」

「悪い。あまりにも伊吹が可愛すぎて」

「なっ……!?」

 

 何度も俺に可愛いと言われてる伊吹だが、いまだに褒められると照れてしまう。

 

「あ、あんたにも精液ついちゃうんだけど……」

「別にいいよ。それより今は伊吹を感じていたいからな」

「ば、馬鹿じゃないのっ……」

 

 伊吹はそう言いながら、俺の腰に腕を回して、身を委ねてきた。

 

 結局、いい雰囲気になってしまった俺たちは浴室で、伊吹の好きな甘いセックスをした。

 驚いたのは伊吹が自分からフェラを申し出てくれたことだ。

 初めてのフェラだったので、気持ちよくはなかったが、懸命に俺の肉棒をしゃぶる伊吹の姿は最高だった。

 

 

☆☆☆

 

 

「なあ、明日一緒に映画見ないか?」

 

 シャワーを浴び終えた俺たちは、二人揃ってベッドに横たわっていた。

 

「いいけど……何か借りてきたわけ?」

「いや、映画館で見るんだけど」

「は……?」

 

 俺の回答を聞いて、伊吹が怪訝な顔をする。

 

「なに言ってんの? 私とあんたが一緒にいるのを見られるのはまずいんでしょ」

「そうだな。龍園にばれたら大変なことになるからな」

「それがわかってるのなら、そんな冗談はやめて」

 

 からかわれると思ったのか、伊吹が俺を睨んできた。

 

「冗談じゃない。龍園にばれずに、俺と伊吹が一緒に映画館で映画を観れる方法があるんだよ」

「意味わかんない……」

「たまたま席が隣同士だったってことにすればいいんだ」

「そ、それって……」

「あらかじめネットで席を予約しておいた。一緒に映画館には行けないけど、これなら一緒に映画を観ることが出来る」

 

 俺の作戦はこうだ。

 公開されて間もない映画を、ネットで座席指定する。上映時間はなるべく席が埋まっている時間帯。これなら空いてる席が少なく、たまたま俺と伊吹が隣同士になっても疑う人はいないはずだ。逆に空いてる席が多い映画や時間帯だと、疑われる可能性が高くなる。

 

「ほら、これ伊吹が見たかった映画だろ」

 

 俺はスマホを操作して、映画情報のページを表示させた。

 

「……うん」

「明日、一緒に観よう」

「観る」

 

 伊吹は他のヒロインたちと違って、交遊するのに制限がかかる。

 俺と親しくしていることを龍園に知られたら、伊吹が今より悲惨な状況に陥るのは間違いない。

 せっかく痣だらけだった身体も綺麗になったんだ。これ以上伊吹に傷を負わせたくない。

 

「明日は映画館デートだな」

「で、デートって……」

 

 『デート』という単語を聞いて、伊吹の頬が紅潮した。

 

「それじゃ明日のデートに備えてそろそろ寝るか」

「……わかった」

 

 そのまま俺たちは抱き合いながら眠りについた。

 案の定、寝てる間に右手で触れてしまい、出掛ける前に伊吹を抱くことになってしまった。

 

 翌日。俺たちは時間差で映画館に向かった。

 ネットでわかっていたが、公開されたばかりの映画ということもあり、劇場はほぼ満席だった。

 先に伊吹を座らせ、俺は上映5分前とギリギリの時間に席に座った。

 劇場で俺たちに会話はなかったが、ずっと手を握り合っていた。

 

 上映が終わり、伊吹の横顔を見ると、大粒の涙を流しているのがわかった。

 それは映画に感動したからじゃないのは明らかだった。

 なぜなら俺たちが見た映画は、感動要素一切なしのコメディ映画だったからだ。

 

 その日の夜。

 俺は伊吹を部屋に招き入れた。

 

「あ、あのさ……」

「ん?」

 

 お互い服を脱いでいるタイミングで、伊吹が声をかけてきた。

 

「好きにしていいから」

「え」

「き、昨日みたいに……私のこと……好きにしていいからっ!」

 

 その言葉を聞いた俺は、本能のままに伊吹を抱いた。

 たまに憎まれ口を叩くものの、身体はすっかり俺の言いなりになっていた。

 何度も絶頂させても、吐きそうになるまでイラマチオをさせても、アナルを指で弄っても、伊吹は全て受け入れてくれた。

 

 この日も俺は深夜まで伊吹に欲望を吐き続けた。

 シャワーを浴び、髪を乾かし、寝る準備が出来たのは深夜2時を過ぎた頃だった。

 

「ねえ」

「ん?」

 

 俺の腕枕で寝ている伊吹が、指でつんつんしてきた。

 

「あんたに言いたいことがあって」

「どうした?」

「私、龍園―――ううん、Cクラスが嫌い。大っ嫌いっ!」

「あ、ああ……」

 

 そんなの知ってるよ。だからお前は俺に依存するんだ。

 

「だからさ……わ、私……あんたの味方になるからっ」

「味方って?」

「うちのクラスの情報をあんたに教える」

 

 伊吹が自分からスパイを買ってくれるとは。

 俺は伊吹からの予想外の言葉に、反応が遅れてしまった。

 

「……いいのか?」

「いい。クラスの奴らより……あ、あんたのほうが……大切だから……」

「そうか。でも無理はするなよ」

「うん」

 

 伊吹は恋する乙女の表情で返事をした。

 

(思ったより伊吹がちょろかったのがアレだが、着実に戦力が増えつつあるな)

 

 伊吹は絶対認めないだろうが、もう彼女は俺の言いなりのようなものだ。

 きっと俺の命令ならば、何でも言うことを聞いてくれるだろう。

 もちろん自分が大切にされていると思っていることが条件だが。

 

「あのさ、もう一回しない?」

「シャワー浴びたのにいいのか?」

「いい。どうせあんたもやり足りないんでしょ?」

「……そうだな」

 

 俺は再び伊吹と身体を重ねた。

 けれどさっきまでとは違い、カップルが行うじゃれ合いながらのセックスだった。

 そんなセックスに伊吹は満足してくれたようで、絶頂し終えると、安らかな顔で眠っていた。

 

 翌朝。すっかり上機嫌の伊吹に、椎名ひよりのことを訊ねると、一気に不機嫌になってしまった。

 どうやら伊吹は俺が思っていたより独占欲が強かったようだ。

 結局、椎名のことは教えてくれなかった。




ヒロインデータベース

名前:伊吹(いぶき)(みお)
クラス:Cクラス
学籍番号:S01T004714
部活動:無所属
誕生日:7月27日
身長:159cm
スリーサイズ:B73(B)/W54/H78

テクニック:D-
知識:D+
体力:A+
おっぱい:C-
お尻:C+
締まり:S
変態度:D-


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42話 椎名ひよりと接触

やっとひよりの出番がきた!


 伊吹が帰ってから二時間後。予想外の訪問者がやって来た。

 

「へー、けっこう片づけてるんだ」

 

 他人の部屋を遠慮なくジロジロ見るポニーテールの美少女。

 

「何のようだよ、軽井沢」

 

 軽井沢恵。

 先週の特別試験から俺に寄生した女だ。

 

「打ち合わせしようかと思って」

「なんの?」

「あたしのこれからについて」

 

 軽井沢恵育成計画でも始めさせるつもりなのだろうか。

 

「お前の立ち振る舞いってことか?」

「そう」

 

 この世界の軽井沢は、クラスメイトからポイントも借りてないし、原作ほど高圧的じゃないので問題ないと思うが……。

 

「特に今のままで問題ないと思うけど」

「ほんとに?」

「ああ。……隠れて悪いことでもしてるのか?」

「してないわよっ!」

 

 大声で否定する軽井沢。そんな反応されたら疑われてしまうぞ。

 

「一応、うまくやってるつもりだし。今のところ人間関係でトラブルも起きてないから」

「なら問題ないじゃないか」

「そ、そうなんだけどさ……。ほら、平田くんの件もあるじゃない……」

 

 軽井沢と平田は付き合っていることになっている。

 だが実際は付き合っておらず、これから恋心が芽生えることもないとのことだった。

 

「恋人のふりを続けるんじゃないのか?」

「……二学期中に別れることにしようかと思って」

「どうして?」

 

 このまま平田の彼女を演じていた方が安全だろう。

 もちろん平田を好きな女子から妬まれるだろうが、クラスのリーダーの彼女という地位を捨てるほどのものではない。

 

「あたしのことは上里くんが守ってくれるわけじゃん」

「そうだな」

「なのに平田くんを利用したままでいいのかと思って。ほら、このままじゃ平田くんに彼女も出来ないだろうし」

「そりゃそうだよな」

 

 平田も健全な男子高校生なら恋愛の一つや二つはしたいと思うはずだ。

 

「あたしと違って本当に平田くんを好きな子たちにも悪いし……。だから二学期中に今の関係を終わらせようと思ってる」

「そっか。軽井沢がそうしたいならすればいい」

「反対しないんだ?」

「お前が決めたことだからな。確かに平田のことを考えたら、そうした方がいいだろう」

「だ、だよねっ」

 

 軽井沢は安堵した様子で息を吐いた。

 

「上里くんはどうすんの?」

「なにが?」

「えっと……女の子たちとの関係」

 

 軽井沢は訊きにくかったようで、目を逸らしながら訊ねた。

 

「このまま続けるつもりだけど」

「そ、そうなんだ……。なんか、3年の橘先輩にも手を出してるって噂があるんだけど……」

「デートはしたな」

「したんだ……」

 

 この狭い敷地の中では男女二人で出掛けるだけですぐに噂になる。

 そういえば橘先輩とデート中に、綾小路と櫛田が一緒に歩いてるのを見かけたな。

 

「心配しなくていい。約束通り俺はお前を守る。だから俺の女性関係を気にする必要はないぞ」

「気になるに決まってるじゃん……」

 

 軽井沢が呟いた。

 その声は小さすぎて、よく聞き取れなかった。

 

「まぁ、いっか。平田くんと別れたことになったら、あたしの買い物にも付き合ってよね」

「なんでだよ」

「あたしを守ってくれるんでしょ?」

 

 なんでそこで約束が出てくるんだ。考えろ。元浪人生の脳みそを振り絞って考えるんだ。

 

「……なるほど。つまりナンパから守れってことか!」

「え」

「軽井沢は可愛いからナンパされやすい。だから一緒にいてほしいんだな」

「な、な、なっ……」

 

 今日は推理が冴えてるぜ。

 ドヤ顔で軽井沢を見ると、彼女は顔を真っ赤にして、口をパクパクしていた。

 もしかして可愛いって言われて照れてるのだろうか。

 よし、このまま弄ってみるか。

 

「ほんとお前可愛いよな。きっと虐めてたやつらもお前の可愛さに嫉妬したんだろ」

「ちょ、な、なに言ってんのっ!?」

「可愛いと色々大変だな」

「や、やめてよっ!」

 

 涙目になってきたので、軽井沢弄りはこの辺でやめておこう。

 

「女の子の心を弄ぶとかマジ最悪」

 

 涙目で睨むのやめてほしい。もっと虐めたくなっちゃうから。

 

「悪かったよ」

「お詫びに今度なんか奢ってよね」

「俺よりお前の方がポイント持ってるだろうが」

 

 軽井沢は特別試験で50万ポイントを獲得している。俺より金持ちなのだ。

 

「それはそれ。これはこれ」

「はぁ、わかったよ」

「やった、約束だからね?」

「はいはい」

 

 すっかり上機嫌になった軽井沢は、この後に友達と約束があるとのことで、鼻歌を歌いながら帰っていった。

 この調子なら近いうちに軽井沢を抱けそうだ。

 

 

☆☆☆

 

 

「暇だな」

 

 時刻は午後二時。今日は珍しく夜まで予定が入っていない。

 鈴音のお勧めの本も一気に読んでしまった。

 

「怠いけど、図書室に行って本でも借りるとするか」

 

 猛暑の中、外出は控えたいところだが、このまま暇を弄ぶのも苦痛だ。

 俺は制服に着替えて、図書室に向かった。

 

「暑い……」

 

 この日は気温が38度を超えると朝のニュースで見た。

 文句を言いながら、10分ほど歩くと、ようやく目的地に辿り着いた。

 校舎に入り、ローファーから上履きに履き替え、図書室へ向かう。

 

(案の定誰もいないな)

 

 図書室に入ると、そこはエアコンの風音だけが聞こえる静かな世界だった。

 生徒は俺以外誰もおらず、まるで貸しきり状態だ。

 

(エアコンつけっぱなしで来たけど、暫くここで涼むとするか)

 

 司書に本を返却してから、目当ての文庫を物色する。

 鈴音のお勧めの本は全て当たりだったので、同じ作者の別作品を中心にレンタルした。

 俺は四人用のテーブル席に腰を下ろし、早速本を読み始めた。

 

 暫くして一人の生徒が図書室に入室して来た。

 その生徒は、少しくすんだ銀髪で、ミステリアスな雰囲気を醸し出している。

 椎名ひより。

 俺が警戒しているCクラスの美少女だ。

 椎名は入室すると、ハンカチで汗を拭きながら、受付に向かい、本を返却した。

 どうやら司書とは顔なじみのようで、そのまま雑談を始めた。

 

(やっぱり可愛いな)

 

 椎名は、よう実には珍しいおっとりタイプの美少女だ。

 胸は大きくないが、非常に魅力的なお尻をしている。

 これは原作7巻の表紙を見た俺の感想だ。

 外見も魅力的だが、内面も魅力的だ。

 8巻の合宿ではリーダーシップを発揮していたし、9巻では悪い噂が広まっていた帆波を心配していた。

 さらに綾小路ともそこそこ仲が良い。

 いずれ彼女がメインの話を読んでみたいと思っていた。

 

「文学少女いい」

 

 鈴音も文学少女だが、今は変態のイメージが強い。

 朝起きて俺の足の指を舐めているのを見た時は、さすがに引いてしまった。

 それでも可愛いから、そのまま押し倒してしまったが……。

 

「上里歩夢くんですよね」

「え」

 

 いきなり名前を呼ばれたので、間抜けな声を上げてしまった。

 

「こうして話すのは初めてですね。Cクラスの椎名ひよりと申します」

 

 いつの間にか椎名が俺の近くに立っていた。

 鈴音の変態行為を思い出していたせいで、椎名が近づいてきたことに気づけなかった。

 これも鈴音が変態のせいだ。

 本当に困った牝豚だ。

 

「あの……」

 

 俺が現実逃避していると、椎名が再び声をかける。

 

「あ、悪い」

「いえ。実は前から上里くんと話してみたいと思っていたんです」

「俺と?」

「はい。本屋でよく見かけたので、私と同じで本が好きなのかと思いまして」

 

 本屋で椎名に見られていたのか。まったく気づかなかったな……。

 てことは、エロい表紙のラノベを物色してるのも見られてたってことか。

 恥ずかしい!

 

「そ、そうだな。ただ俺が好きなのはラノベだから、椎名が読んでる本とは違うと思うぞ」

「私が愛読してる本をご存知なんですか?」

「いや、手に持ってるだろ」

「そうでした」

 

 椎名はどこか抜けた笑顔で答えた。

 この子、天然の香りしかしないぞ……。

 

「一般小説読み始めたのも最近だし」

「そうなんですね。でもライトノベルでしたっけ?」

「あ、ああ……」

「ライトノベルも以前から興味があったんです。よかったら私とお話しませんか?」

「え」

「Cクラスには小説を好む人がいなくて、話し相手がいないんです」

 

 それは知ってる。

 Cクラス全員を把握しているわけではないが、明らかに読書しそうな生徒は見受けられない。

 

「そうだな……」

 

 椎名とお近づきになれるのはあり難いが、時期尚早だ。

 だがここで断ってしまっては、龍園が失脚してから、椎名と親交を深めるのに支障をきたす。

 なにより龍園に目をつけられたくない。

 ボス退治は綾小路に任せて、俺は女の子といちゃいちゃしていたいのだ。

 

「気持ちは嬉しいんだが……龍園に怒られないか?」

「そうですね、上里くんの仰る通りです。他クラスの生徒と親交を深めているのが知られたら、龍園くんの怒りを買うでしょう」

「だよな」

 

 どうやらこのまま引き下がってくれそうだ。

 

「なのでばれないように仲良くしてくれませんか?」

 

 駄目だったか……。

 原作でもそうだったけど、意外と本能に忠実だよな、この子。

 

「ばれないようにね」

「はい。私は静かな場所を好みますので、校舎でも誰も来ないような場所を知っています」

「隠れて本について語り合うってわけか」

 

 それはそれで楽しそうだ。

 

「わかった。椎名がそこまで言ってくれるなら、俺と仲良くして欲しい」

「本当ですか?」

「ああ。ただし俺もクラスメイトに、Cクラスの生徒と仲良くしているのがばれたらやばいので、そこら辺は理解してくれ」

「もちろんです」

 

 こうして俺と椎名ひよりは友人関係になった。

 俺たちは連絡先を交換し、二時間ほどお互いのお気に入りの作品について語り合った。

 

「もう16時か。そろそろ帰るか」

「そうですね。今日は楽しかったです」

「俺もだよ。近いうちにさっき勧めたラノベ貸すから」

「ありがとうございます。私もいくつか見繕っておきますね」

「ああ」

 

 念のため時間差で図書室から退室することにした。

 レディースファースト精神で、椎名を先に帰らせる。

 椎名の後ろ姿を見届けると、黒いブラが透けて見えるのがわかった。

 

(意外と大人っぽい下着をしてるんだな)

 

 指摘しようか迷ってるうちに、退室してしまったので、椎名に透けブラを指摘することが出来なかった。

 池や山内あたりが見たら大騒ぎしそうだな、と思いながら俺も帰る準備をし始めた。

 

 

☆☆☆

 

 

「あぁんっ! んぁっ! はぁんっ!」

 

 日付が変わる頃。俺は部屋の主である帆波を後ろから激しく犯していた。

 四つん這いになり、尻を突き出した状態の彼女は、突かれる度に、豊満な乳房を揺らし、喜悦の声をあげている。

 

「はっ……はぁあんっ! すごい、すごい! んひぃぃっ!?」

 

 ペシンとお尻を叩く。帆波の綺麗で柔らかな尻肉がプルンと震える。

 一週間ぶりに帆波の身体を好き放題出来ることに興奮を覚える。

 

「奥まで入れるぞ」

 

 亜熱帯状態のまんこの最奥まで肉棒をねじ込んだ。

 

「んほぉおおっ! 歩夢くんのおちんちんっ! おまんこの奥まで入ってるよおぉっ!」

「帆波、下品だな」

「だ、だって……欲しかったのぉおお! ずっと我慢してたんだからあぁっ! んはぁっ! 動いてぇっ! もっと動いてぇえっ!」

「言われなくてもっ!」

 

 帆波の腰を両手で掴み、力強くピストンを再開する。

 

「あんっ、ひいぁっ! んぁ、ぁああ! き、気持ちいひぃいっ! あひいいぃぃっ!」

 

 奥を何度も突くと、帆波は言葉にならない声で喘ぎ続ける。

 突くほどに帆波のマンコからだらだらと愛液が溢れ、摩擦力を奪い、ピストンを加速させる。

 

「あぁぁんっ、おちんちんいいっ……はひぃ、あがぁっ、んにぃぃっ!」

 

 腰を上下にくねらせながら帆波が身悶える。

 

「あがぁっ! あっ! ひぁっ! きひいいぃぃっ!」

「そんな大声出したら隣の部屋に聞こえちゃうんじゃないか?」

「いいっ! 聞こえていいかりゃっ! もっと突いてええぇぇっ!」

 

 快楽に溺れてしまった帆波が絶叫する。

 学生寮は防音がしっかりしてるので、隣の部屋に聞こえることはないが、セックスのことしか頭にない帆波の思考回路はぶっ飛んでいるようだ。

 

「わかったよっ!」

 

 激しいピストンを続ける。

 帆波の獣のような喘ぎ声をBGMにし、大きなお尻や乳房を堪能しながら突き続ける。

 突き続ける間、帆波は小さな絶頂を繰り返した。

 

「んぎいいぃぃっ、イクぅ、イクぅ、イクぅっううう!」

 

 絶頂と同時に、ビクンと帆波の腰が高下する。

 

「またイったのか? イキすぎだぞ。……この辺でやめておくか?」

 

 肉棒を抜き、びしょびしょになった割れ目に肉棒の先を擦りつける。

 

「ふぅ、ふぅ、ふぅ……んんぅ! や、やぁっ! ちょうだい、ちょうだいっ! ほし、ほしいっ! おちんぽほしいのぉぉおっ!」

「帆波は欲張りだな。それじゃ入れてあげるよ」

「あがっ! あがああっ……ひぃっ、すご、おちんぽすごっ……いひぃっ、うあああっ!」

 

 愛液でぐっしょり濡れる割れ目に肉棒を一気に突き刺すと、大量の潮を噴いた。

 口を大きく開けたまま、唸るような声で身悶える口からは、だらだらと涎が垂れ、枕が染みだらけになる。

 奥を突いてやると、子宮口がぎゅっと亀頭を締めつけ、膣壁をうねうねと脈打ちながら絶妙な具合で攻めてくる。

 

「ひはっ! んぁ、あぁ……おっ、んぉ……ひぃん、あひっ、あひゃぁぁぁっ!」

 

 久しぶりの快楽に帆波は完全に正気を失っていた。

 頭を掴み振り向かせると、涙と鼻水と涎が垂れまくる帆波の下品な顔が現れた。

 

「汚い顔してるな、帆波」

 

 だがそんな下品な顔に俺はどうしようもないほどに興奮してしまう。

 帆波も本能なのか、俺の腰の動きに自ら腰を合わせてくる。

 

「くっ……帆波のまんこ、やっぱり最高だな。もうイキそうだっ!」

「あひぃいっ! ぁおぁああん……ひぎぃ……! もっろぉ……もっろ突いへぇ……はぁ、はぁ……いっぱい……んんっ!」

「本当に帆波は欲張りだな」

 

 再び帆波の細い腰を掴み、ずんずんと子宮を突く。突くたびにぐちゅぐちゅと卑猥な水音が立ち、愛液が肉棒の滑りをさらに快活にした。

 

「あはぁあっ、んがぁひぃ……いぐ、いぐ、いぐっ……んおぉぉっ!」

 

 快楽に溺れ、虚ろな目で、叫ぶような悦楽の声を帆波があげる。

 

「またイッたのか。でも俺はまだイッてないから続けるぞ」

「あぐぅううっ! あ、あ、イク、またイッちゃう……ぁ、ぁ、ぁあああああああっ!」

 

 腰を激しく痙攣させながら、帆波が身悶える。

 快楽の余韻に身体を震わせる帆波を強く抱きしめながら、あそこを壊す勢いで強く突き続ける。

 

「ぁがああっ、あひっ、あひいい! おかひくなるっ……! 気持ちよすぎておかひくなっちゃうよぉっ!」

「おかしくしてほしいんだろ!」

 

 射精感が高まり、限界が迫っていることに気づく。

 俺は欲望をぶちまけるべく、ラストスパートをかける。

 

「ひぃい! ひぃいいい! しゅ、しゅごいよぉ! 歩夢くんのスゴイっ、壊れひゃ……ぅうっ! おまんこ壊れちゃうよぉぉっ!」

「うぐ……っ!」

「んあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 帆波が絶頂するのと同時に、大量の精液が放出される。

 次々に帆波のまんこに白濁液が注入されていく。

 

「はぁ、はぁ」

「あぁ……歩夢くんの精液ぃ……いっぱぁい……」

 

 精液を出し終えると、帆波は幸せに満ち満ちた表情で下腹部を撫で始めた。

 

「余韻に浸ってるところ悪いけど、二回戦始めるぞ」

「んぁ……? いいよぉ……歩夢くんの精液、もっとちょうらぁい……」

「ああ。明日のお仕置きだからな、今日は沢山中に出してやる」

 

 俺は久しぶりの帆波の肉体を一晩中堪能した。

 帆波も溜まっていたようで、珍しく気絶しないで、最後まで付き合ってくれた。

 帆波がますます下品になっていたが、旅行中に青姦した影響なのは間違いないだろう。

 

 そんな下品な女になりつつある帆波を、俺は明日お仕置きをする。

 お仕置きのせいで、帆波がもっと下品になったらどうしようかと不安はあるが、今さら止められない。

 俺も帆波もすっかりその気になっているのだ。

 だから明日は後先考えず、帆波をお仕置きする。

 俺はそう心に決めて寝床についた。




次は一之瀬をお仕置きです!


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43話 一之瀬帆波をお仕置き

今回はお仕置きプレイです!


 翌朝。俺は軽快な包丁の音や味噌汁の香りで目覚めた。

 キッチンに目を向けると、裸エプロンの帆波が楽しそうに料理をしている。

 

(やばい。襲いたい)

 

 むしろここで襲わないのはマナー違反じゃないだろうか。

 だってあんな美少女がお尻丸出しで料理しているのだ。健全な男子なら後ろからチンポを入れたくなるのは自然の摂理だ。

 

「あ、起きたんだ」

「ああ」

「おはようっ」

「おはようさん」

 

 無邪気な笑顔を振る舞う帆波。昨晩見せてくれた下品な顔が嘘のように思える。

 

「もう少しで朝食出来るから着替えて待っててね」

「わかった」

 

 パンツ一丁から部屋着に着替える。テレビをつけると朝の情報番組が放送されていた。

 料理がくるまでテレビを見て時間を潰そうかと思ったが、帆波の裸エプロンが気になって仕方ない。

 むっちり巨乳な女の子が裸エプロンでキッチンに立ち、自慢のエロい横乳を露出させているせいで、俺の息子がビンビンである。

 

 五分ほどして、帆波が料理を運んできた。

 献立は焼き魚、煮物、味噌汁、ご飯、まさに昔ながらの日本の朝食だ。

 

「朝から気合入ってるな」

「だって歩夢くんに美味しいごはん食べてもらいたいから」

「そ、そっか……」

 

 帆波は本当に健気でいい子だな。

 そんな子に俺はお仕置きをするのか……。

 普通なら罪悪感を感じるだろうが、逆に高揚感が高まってきた。

 

(やっぱり俺ってクズ兄貴の弟なんだな)

 

 もしかして見た目は完全にいい人そうな父親もクズだったのだろうか。

 兄弟揃ってこんなクズに育つなんて、上里家は大丈夫かな。

 転生したので、いまさら俺にはどうすることも出来ないが……。

 

「歩夢くん、食べないの?」

「あ、ああ。食べるよ、いただきます」

「うん、召し上がれっ」

 

 朝からこんなに食べられるか不安だったが、一気に平らげてしまった。

 それほど帆波の料理は美味しかった。

 料理も上手くて、身体も美味いなんて最高じゃないか。

 

「よかった、全部食べてくれたんだね」

「そりゃこんなに美味しかったらな」

「ありがと。凄い嬉しい」

 

 帆波は満面の笑みを浮かべると、片づけを始めた。

 俺も手伝おうとしたが、そのままくつろいでるよう言われたので、テレビを見るふりして帆波のエロい身体を見ることにした。

 

(駄目だ、我慢出来ない!)

 

 恐る恐る洗い物をしている帆波に近づく。

 ただワンルームのキッチンは狭く、すぐに気づかれてしまった。

 

「どうしたの?」

「トイレだよ。一緒に入るか?」

「入らないよっ!」

 

 帆波は「もう」と言いながら、洗い物を再開した。

 俺は作戦を変更して、一度トイレに入ってから、後ろから帆波に抱きつくことにした。

 3分ほどトイレに籠り、無防備な帆波を後ろから捕まえた。

 

「きゃっ!?」

「悪い、もう我慢出来ない」

「あ、歩夢くん……洗い物してるのに……もぉ……」

 

 口ではそう言っても、全然嫌がる様子はない。

 

「帆波も嫌じゃないんだろ」

 

 エプロン越しに、たわわに実ったおっぱいを揉みしだく。

 

「あんっ……」

 

 帆波は熱っぽい吐息を零して、ゆっくりお尻を突き出してきた。

 

「もう乳首立ってる。帆波も朝からやりたかったんだろ」

「う、うん……んぁ……したかった……」

「だよな。じゃなきゃ裸エプロンなんてしないもんな」

「んんっ……そうだよ。歩夢くんに……んひぃ……犯されたかったからぁ……裸エプロンしたの……ひゃんっ!」

 

 帆波が嬉しいことを言ってくれるので、つい乳房を揉む力が強くなる。

 

「はぁん……もっと強く揉んでぇ……」

「痛くないのか?」

「んふぅ……痛いのがいいの……」

「わかったよ」

 

 俺は愛撫とは程遠い、力任せに帆波の乳房を犯した。

 明らかに痛みを感じてるだろうに、帆波は甘い声をあげ続けている。

 

「んはぁっ!」

 

 おっぱりを堪能したので、帆波の股間を確認したところ、案の定マンコはぐしょぐしょだった。

 いつの間にか床に、愛液の小さな水たまりが出来ていた。

 

「こんだけ濡れてたら大丈夫だな。挿入()れるぞ」

「うん、きてぇっ」

 

 帆波の安産型の大きなお尻を掴み、肉棒を陰部に宛がう。

 そして膣奥まで一気に挿入した。

 

「んはああぁぁぁぁっ!」

「帆波のマン汁のおかげで、スムーズに奥まで入ったぞ」

「うぁ……一気にぃ……奥まれぇ……」

 

 立ちバックで挿入している為、帆波の顔は見えないが、すでに下品な顔をしているのは声を聞いてすぐにわかった。

 

「いくぞ」

 

 俺はすぐに腰を前後に激しく動かし始める。

 

「あんっ、あっ、いきなりっ、激しいひぃんっ!」

「そりゃ帆波がこんなエロい格好してたら激しくなるだろ」

「う、嬉しいっ! んはぁっ! もっと、もっと、私に興奮してぇっ!」

 

 そんなの今さらだ。

 俺は初めて抱いた時から帆波に興奮しっぱなしだ。

 

「んっ、んぁっ、あひいっ、んほぉっ!」

 

 徐々に帆波の喘ぎが可愛らしいものから下品なものに変わっていった。

 

「こっちも弄ってやる」

 

 エプロンの中に手を突っ込み、勃起している両乳首を指の腹で捻る。

 

「いひィィンンッ! ち、乳首ぃっ! いいよぉっ!」

「なにがいいんだ?」

「乳首ぃっ! 捻られるの気持ちいいのぉっ!」

「こんな痛くしてるのに?」

「それがいいのぉっ! 歩夢くんに痛くされるの好きいいぃぃっ!」

 

 帆波の一言で俺の嗜虐心は一気に膨張し、乳首を引きちぎりそうな勢いで捻った。

 

「ひぎいいぃぃぃぃっ!?」

 

 直後に、帆波の全身が、がくん、がくんと大きく揺れた。

 どうやら絶頂に達したらしい。

 

「また帆波だけイッちゃたのか。いつも俺より早くイクよな」

「あ、あはぁ……ご、ごめんなひゃい……」

「この後のお仕置き、覚悟しておけよ」

 

 本来なら今日はお仕置きが終わるまでセックスはしない予定だった。

 帆波の裸エプロンが俺の計画を狂わせた。

 たっぷりお仕置きしないとなんだよ!

 

「あ、あぁ……お、お仕置きぃ……うれひぃ……」

 

 一度絶頂しただけで、帆波は呂律が回らなくなっていた。

 帆波も裸エプロンで犯されているシチュエーションに興奮しているのだろうか。

 

「ま、今はたっぷり可愛がってやる」

 

 乳房を両手でがっしり掴み、ピストンを再開する。

 

「あぅぁっ! い、イッたばかりにゃのにぃっ! 激じいぃぃっ!」

「そんなの帆波の勝手だろ。俺はまだ一回もイッてないんだよ」

「んにゃっ! またすぐイッちゃうっ! イキっぱなしになっぢゃうっ!」

「いいじゃないか。どうせお仕置きが始まったら絶頂は出来なくなるんだから」

 

 お仕置きなので、帆波が気持ちよくなることはやらないつもりだ。

 今回は徹底的に帆波を辱める。

 こんな本能に任せて喘いでいられるのも今だけだ。

 

「んほぉっ! そ、そごっ、気持ちよすぎりゅっ!」

「ここかっ! ほらっ!」

「あ゛ぁ……! いぐっ! いぎゅぅっ! う゛ああぁぁぁぁっ!」

 

 その後も帆波は何度も絶頂したが、俺はお構いなくピストンを続けた。

 そして帆波の絶頂が二桁を超えたころ、ようやく俺も絶頂に達した。

 朝一とは思えないほど、大量の精液が帆波の膣穴に注入されていく。

 もちろん裸エプロンの帆波に対し、一発で満足するわけがなく、俺は射精を繰り返した。

 

 

☆☆☆

 

 

「ほ、本当にここでするの……?」

「ああ」

 

 午後二時。俺は帆波を全裸の状態で、浴室に立たせていた。

 そんな帆波の足元には洗面ボウルが置かれている。

 

「浴室でおしっこなんて恥ずかしいよ……」

 

 そう。今回のお仕置きは風呂場で排尿させることだ。

 セックス中に失禁することが多い帆波だが、俺の前で排尿はしたことがない。

 自ら体外に尿を放出する行為で、帆波を辱めるのが目的だ。

 

「なに言ってんだよ。エッチ中に何度もおしっこしてるだろ」

「あれは違うよっ!」

「何が違うんだ?」

「あ、あれは……私の意思じゃないもん……」

 

 だろうな。もし、自分の意思で俺におしっこぶっかけてたら、いくら帆波でも引っ叩いてたかもしれない。

 

「そうか」

「そうだよ……」

「なら思いっきり帆波を辱めることが出来るわけだ」

「っ……」

 

 今回も帆波から望んだお仕置きだ。

 彼女が嫌がろうが、俺はお仕置きを実行する。

 

「帆波、頭の後ろで手を組んで、ガニ股になるんだ」

「……え?」

「早くしろ」

「え、えっと……ガニ股って……」

「いいから早くするんだっ!」

「ひっ!?」

 

 俺の命令に戸惑う帆波。そんな帆波に俺は一喝する。

 

「す、する。するから……そんな怒らないでよ……」

 

 帆波は涙を浮かべながら、指示された体勢になった。

 美少女のみっともなく股間をさらすガニ股ポーズはそそるものがある。

 

「帆波、もっと腰を落とすんだ」

「う、うん……」

「よし。それじゃこの桶におしっこをするんだ」

 

 おしっこがかかるであろう位置に桶をずらして命令する。

 

「お、桶におしっこって……そんな……」

「昼飯の時にあれだけ水分を取ったんだ。すぐに出るだろ」

 

 俺は昼飯を食べ終えた帆波に、ミネラルウオーターを大量に飲ませた。

 それから二時間が経過したが、一度も用を足してないので、膀胱がパンパンのはずだ。

 

「うぅ……で、でも……」

「帆波、これはお仕置きなんだ。お前が望んだことなんだぞ」

「ご、ごめんなさい……」

「謝らなくていいから、さっさとおしっこを出せ」

「は、はい……うぐっ……ぐすっ……」

 

 俺の冷たい言葉に、とうとう帆波は涙を流し始めた。

 泣いてる帆波を抱きしめたい衝動を抑え、俺はスマホで帆波を撮影し始めた。

 

「や、やだっ! 撮らないでっ!」

「いや、撮らせてもらう。これもお仕置きだ」

「そ、そんなぁ……やだ……やだよぉ……」

「もっと嫌がっていいぞ。じゃないとお仕置きをする意味がないからな」

「あ、あぅ……うぁ……」

 

 撮影を阻止することを諦めた帆波が、両目を瞑り、股間に力を入れた。

 

「んっ……んんっ……」

 

 やがてちょろちょろと尿道から液体が垂れてきた。

 帆波のおしっこは最初ポタポタと真下に流れたが、しかしすぐに前に向かって綺麗な放物線を描いた。桶にバチャバチャと当たる音が、浴室に響く。

 

「あっ……あぁ……おしっこ……歩夢くんに見られてるぅ……」

「凄い勢いだな」

「やぁ……言わないでぇ……」

 

 帆波の排尿は勢いが衰えることなく、桶に黄色い液体が溜まっていく。

 

「止まらない……おしっこ、止まらないよぉ……」

 

 おしっこもそうだが、帆波の涙も止まらない。

 想い人に排尿を見られてることに、帆波はひどい羞恥心に襲われているのだろう。

 

「んぁ……はぁん……うぁ……」

 

 時折色っぽい声をあげるが、もしかして感じているのか。

 もし感じてるならお仕置きの意味がなくなる。

 

(おしっこが止まったら、あそこが濡れてるか確認するか)

 

 30秒ほど経ち、とうとう排尿の勢いが衰えてきた。

 

「んふぅ……はぁ、はぁ……」

 

 そして、完全に尿が止まった。

 帆波は息を荒げながら、桶に溜まった自身の尿を見下ろす。

 

「わ、私……こんなにおしっこを……」

「ああ、凄かったぞ。桶からおしっこが溢れそうだ。それより……」

「え」

 

 俺はガニ股のままの帆波に近づき、陰部に指を宛がった。

 

「あ、歩夢くんっ!?」

「マンコが濡れてないかチェックするだけだよ」

「そんな……濡れてなんて……んはぁっ!」

 

 マンコに触れた瞬間にわかった。

 帆波の陰部は無色透明で粘性のある液体が分泌されていた。

 

「帆波、俺におしっこするところ見られて興奮してたんだな」

「ち、ちがっ……!」

「なにが違うんだ。マンコをこんなに濡らして」

 

 愛液塗れの指を帆波に見せつける。

 指を開くと、いやらしく糸を引いてるのがわかった。

 

「あ、そ、そんなぁ……」

「時折喘いでたからまさかとは思ったんだよな」

 

 帆波は他人に排尿を見られて興奮する変態だった。

 

「これじゃお仕置きの意味がないじゃないか。どうしてくれるんだよ」

 

 俺は半開きになっている帆波の口に、愛液塗れの指を突っ込んだ。

 

「んぶっ……!?」

「帆波が変態すぎて、お仕置きしても意味がないんだけど」

「もぶぅ……ん゛べん……なぁい……」

「なに言ってるかわかんないんだけど」

「おぶっ! んぶぶっ! んぶううぅぅっ!?」

 

 俺はそのまま帆波の口内を犯した。

 帆波は申し訳ない気持ちで一杯だったのか、吐き気に耐えながら、俺の蛮行を受け入れている。

 

「ぶはっ……はぁ、はぁ……げほっ……おえぇっ!」

「さて、どうしたもんかな」

 

 俺の指から解放され、むせ返る帆波を無視して、次のお仕置きを考える。

 イラマチオ、スパンキングをしても、帆波はドМだから喜ぶだけだ。

 

(まいったな。発情させて放置ってのも前にやったしな)

 

 鈴音も帆波も変態だから、お仕置きを考えるのも大変だ。

 

「うげぇっ、げえぇっ!」

「そうだ」

 

 蹲ってむせ返してる帆波を見下ろして、次のお仕置きを思いついた。

 

「帆波、正座」

「んぶ……はい……」

 

 帆波は素直に俺の前で正座し、申し訳なさそうな表情で俺を見上げた。

 

「続けてお仕置きするぞ。いいな?」

「は、はい……わかりました……」

「いい子だ。それじゃ目をつぶってくれ」

「はい」

 

 帆波は言われた通りに両目を閉じた。

 俺は帆波に気づかれないように、おしっこが溜まった桶を持ち上げる。

 そして帆波の頭の上にそれを持っていく。

 

「よし。目を開けていいぞ」

 

 刹那、俺は帆波の頭から尿をぶっかけた。

 

「え」

 

 一気に帆波にかけたため、バシャバシャと尿を弾く音が鳴り響く。

 帆波はあまりの出来事にフリーズしているようだ。

 

「どうだ? 自分の尿をぶっかけられるのは」

「う、嘘……」

「嘘じゃない。自分でもわかるだろ」

「あ……あぁぁ……いやあああぁぁぁっ!」

 

 俺に問われ、ようやく自分が尿をかけられたことに気づく帆波。

 俺はそのまま帆波の心を抉る言葉を放つ。

 

「今の帆波、アンモニア臭いぞ」

「いやっ! いやっ! やああぁぁぁっ!」

 

 さすがに変態の帆波でも、尿をぶっかけられたことはショックのようだ。

 少しやり過ぎたかもしれないと思ったが、お仕置きなので仕方がないと割り切る。

 

 その後、泣きわめく帆波に容赦なくシャワーを浴びせた。

 俺は老廃物だらけになってしまった帆波の身体を丁寧に洗った。

 

 身体を洗い終えた頃には帆波は泣き止んでいた。

 さすがに怒られると思ったが、逆に帆波に謝られてしまった。

 もちろん俺は彼女の謝罪を受け入れ、お仕置きに耐えたご褒美として、再び帆波を抱いた。

 

 昨日から合わせれば何発射精したかわからない。

 二人とも限界を迎えた頃には、夕方になっていた。

 

「昨日、今日で、歩夢くんの子種、たくさん貰っちゃった」

「あはは、そうだな」

 

 俺たちはベッドの上で横になり抱き合っている。

 

「これだけ出されたら妊娠してもしょうがないよね」

「え」

 

 今不穏なワードが聴こえたような……。

 いや、避妊具を着けない俺が言える義理じゃないんだけど。

 

「冗談だよ。ちゃんとアフターピル飲んでるから安心して」

「あ、ああ……」

「でも最近のアフターピルって凄いんだね。これを開発したカプセルコーポレーションは大儲けしただろうね」

「だろうな」

 

 なんか聞いたことある会社のような。

 

「歩夢くん」

「どうした?」

「あのね、また私をお仕置きしてくれる……?」

 

 蕩けた表情で帆波が訊ねる。

 この子はそんなに俺にお仕置きされたいのか。

 

「いいけど……また泣かすかもしれないぞ」

「いいよ」

「いいのかよ」

「前にも言ったけど、私は歩夢くんになら、何をされてもいいから」

 

 帆波は俺のことを好きすぎるだろ。

 嬉しすぎて、また息子が元気になりそうだ。

 

「そっか」

「でもね……」

「でも?」

「もう少し……歩夢くんの時間を私にくれると嬉しいな……」

「……善処する」

「うんっ!」

 

 セフレが増えたことにより、鈴音と愛里と帆波とエッチする回数が減っているのは事実だ。

 三人とも口に出さないだけで、不満に思っていたんだろう。

 これからは、今まで以上にうまくやっていかないと。




ヒロインデータベース

名前:一之瀬(いちのせ)帆波(ほなみ)
クラス:Bクラス
学籍番号:S01T004620
部活動:調理部
誕生日:7月20日
身長:159cm
スリーサイズ:B95(F)/W61/H91

テクニック:B
知識:B
体力:A
おっぱい:S
お尻:S
締まり:A+
変態度:A


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44話 橘茜とデート

今回は珍しく転生前の話も少しだけあります!


「歩夢くん、今月も来てくれたんだっ!」

「どうも」

 

 俺は今懐かしい夢を見ている。

 場所はとある風俗店の一室。

 転生前に俺が月一ペースで通っていたお店だ。

 

「今日も親のすねかじって来ちゃった」

「あはは、浪人生だから仕方ないよ」

「そうそう。浪人生だから風俗に行くお金を親に出してもらうのも仕方ない」

「相変わらずクズ発言するね~」

 

 俺のブラックジョークに愛想よく笑ってくれるのは、このお店でナンバーワンの子だ。

 転生前は気づかなかったが、橘茜に激似の彼女に俺ははまってしまい、月一でお世話になっていた。

 

「それじゃ早速しよっか」

「よろしく」

 

 初めて来店した時は童貞だったこともあり、凄く緊張したが、半年も通えば慣れるものだ。

 セックスも彼女がリードしてくれるおかげで、スムーズに行えるようになってきた。

 彼女は必ずフェラかパイズリで射精した後に本番を行う。本来なら俺がいつも選んでる90分コースは、2発までなのだが、彼女はいつもサービスしてくれて毎回3発も俺の欲望を吐き出させてくれた。

 

「歩夢くんの……今日も濃いね……」

 

 彼女はいつもうっとりした様子で俺の精液を呑んでいた。ちなみにこの『ごっくんプレイ』も追加で二千円かかるのだが、彼女はこれもサービスしてくれていた。

 

「そろそろ歩夢くんの入れちゃおうか。生でしちゃう?」

「いや、駄目でしょ」

「部屋には監視カメラないから大丈夫だよ」

「いや、ばれたらお店の人に殺されちゃうから」

「ふふ、ざんね~ん。それじゃ口でつけてあげるね」

 

 通いだして三ヶ月を過ぎた頃から、彼女は冗談を言うようになった。

 最初は本気で言ってると思ったのだが、すぐに引いてくれるので、俺はたちの悪い冗談だと判断した。

 

「あんっ、んぁっ、やぁっ、はぁんっ!」

「うぐ……っ!」

 

 転生前の俺は早漏の部類だったと思う。……いや、プロ相手なんだからすぐに射精させられてしまうのは当たり前か。

 とにかく彼女しか経験がなかった俺は、彼女のテクで絶頂されまくっていたのだ。

 

「うぁっ……はぁ、はぁ……今日も沢山出してくれたね……」

「そ、そりゃ……」

「ねえ、キスしよ」

 

 彼女は射精後に、繋がったままキスをするのが好きだった。

 そのままいちゃいちゃ過ごすのが、いつの間にか習慣になっていたのだ。

 彼女いない歴=年齢の俺を彼女は気遣ってくれて、恋人のような甘い時間を過ごさせてくれているのだと俺は思っていた。

 

「ねえねえ、歩夢くん」

「なに?」

「今日はいいニュースがあるんだよ」

「いいニュースって?」

「実は貯金が500万溜まったんだ~」

 

 彼女は自慢げに鞄から取り出した通帳を見せつける。

 

「おいおい、客にそんなの見せていいのかよ」

「歩夢くんだからいいの~。ね、凄いでしょ?」

「凄いね。彼氏の借金を返すだけじゃなくて、こんなに貯金出来るなんて」

「でしょでしょっ! もっと褒めてっ!」

 

 彼女が全裸のまま俺に抱きついてくる。

 胸板に彼女の美乳が押しつけられて、俺の息子が反応してしまうので、正直止めて欲しいと俺はいつも思ってた。

 

「それとこれもっ!」

「うん、大分目立たなくなってるな」

「でしょ。これなら半袖着ても大丈夫だよね」

 

 彼女の手首と腕には無数のリストカットの跡がある。

 俺が通った当初はリストカットをしていたが、通いだして三ヶ月を過ぎた頃はしなくなったと彼女は言っていた。

 自傷行為を止めた彼女は、ファンデーションで傷跡を隠していたが、俺がネットで調べて病院で治療できると教えたところ、すぐに病院に通いだした。

 

「そうだな」

「これも歩夢くんが教えてくれたおかげだね」

「いや、調べたらすぐにわかることだし」

「そうだけど……わたし、馬鹿だからさ……」

 

 そうだ。彼女は馬鹿な女だった。馬鹿で、不幸で、どうしようもない哀れな女だった。

 

 彼女が女優を目指して秋田から上京したのは高校を卒業してすぐのことだった。

 高校のミスコンでグランプリに選ばれた彼女は、同級生から女優になれるともてはやされ、大学進学をやめて上京した。ちなみに親からは勘当されたらしい。

 

 彼女はバイトに励みながら、大小とわず色んな劇団のオーディションを受け続けた。

 けれど演技経験がない彼女が受かるわけもなく、オーディションに落ち続ける日々を送ってしまう。

 また彼女はドジ属性があるようで、バイト先でもいつも怒られたらしい。

 そんな憔悴しきった彼女に近寄ったのが俺の兄貴以上のクズ野郎だった。

 心の拠り所を欲していた彼女はすぐにクズ野郎に依存するようになってしまった。

 最初は優しかったようだが、すぐに本性を現したようで、付き合って一ヶ月が経った頃には暴力を振るわれるようなったらしい。

 彼女が稼いだお金をギャンブルで使い、お金がない時は彼女に暴力を振るい、彼女が少しでも文句を言おうものなら、一晩中リンチされたとのことだった。

 結局、そのクズ野郎は借金を彼女に押し付けて行方をくらませてしまった。

 

 彼女は200万の借金の保証人になってしまった。

 当然フリーターの彼女に返済できる財力があるわけもなく、借金のカタにソープに堕とされてしまった。

 

 いまだに何故、彼女が俺に過去を語ってくれたのかわからない。

 もしかしたら年の近い俺に自分の苦しみを知って欲しかったのだろうか。

 転生してしまった今では確認することも出来ない。

 

「でも元カレには一つだけ感謝してることがあるんだよね」

「あんなクズ野郎に?」

「うん。だってこのお店で働いてなかったら、歩夢くんと出会えなかったでしょ」

「……それ、他の客にも言ってるんだろ」

「言ってないよ~!」

 

 この時は、一瞬ときめいてしまった。

 危うく風俗嬢に恋してしまうところだった。

 

「信じてくれないと、またリスカしちゃうよ~?」

「いや、駄目だから。可愛い子が傷つくの見たくないから」

「……うん」

 

 この子は容姿を褒めるとすぐに顔を赤くしていた。

 風俗嬢なんだから色んな客に可愛いと褒められているだろうに。

 

「私、可愛いかな」

「可愛いだろ。自分の顔、鏡で見たことある?」

「あるよっ!」

 

 俺たちは行為を終えると、終わりの時間が来るまで、こうしたくだらない会話をしながら楽しい時間を過ごしていた。

 

「それじゃ時間だしそろそろ帰るよ」

「え、もう?」

「もう90分近いし」

「……私がお金出すからもう少しいようよ……」

 

 服を着ようとする俺に背後から彼女が抱きついた。

 

「駄目だって。ばれたらお店の人に怒られるでしょ」

「そうだけど……」

「また来月来るから」

 

 そうだ。これは俺が最後にお店に通った時だ。

 

「本当に?」

「ああ」

「わかった。また第四土曜日に来てくれるんだよね?」

「今のところは」

「待ってる」

 

 これが彼女がナンバーワンと言われる所以だろう。

 切ない表情で、こんなことを言われたら、通い続けるに決まっているじゃないか。

 

「歩夢くん、あのね……」

「ん?」

「次来た時に大事なお話をするから……だから絶対来てねっ」

「わかった」

 

 彼女が愛おしそうにお腹を擦っているのが印象的だった。

 結局、俺は餅を喉に詰まらせて死んでしまい、彼女との約束を果たすことはできなかった。

 彼女は俺に何を話したかったんだろう。

 俺はアニメと彼女が気がかりだった。

 

 直後に、視界が暗転する。

 どうやら懐かしい夢も終わりを迎えたようだ。

 

「……ん……」

 

 ゆっくりと目を開ける。

 そこには見慣れた天井がある。

 転生した俺の住処である高度育成高等学校の学生寮の一室だ。

 

「まったくなんて夢見てるんだか」

 

 今日は橘先輩とデートだ。

 だから橘先輩に激似の彼女が夢に出てきたのだろう。

 

「……気にしたって仕方ない。とりあえずシャワー浴びるか」

 

 夏休み終了まであと四日。

 今日は橘先輩を落とす予定だ。

 そして橘先輩を美味しく頂かせてもらう。

 

 

☆☆☆

 

 

「すみません、お待たせしました」

「いえ、俺も今来たところです」

 

 待ち合わせ場所であるケヤキモールの入口。

 真面目な橘先輩は約束の15分前に必ず来るので、俺は20分前に到着するよう早めに待ち合わせ場所に向かった。

 

「今日も私服可愛いですね」

「そ、そうですか……。あ、ありがとうございます……」

 

 橘先輩はTシャツにミニスカートとシンプルな恰好をしており、すらりとした白くて美しい脚を惜しげもなくさらしている。

 

「それじゃいきましょうか」

「は、はいっ」

 

 想い人ではない男子に褒められて、すぐに照れてしまう橘先輩。

 チョロ過ぎて心配してしまうレベルである。

 

「とりあえずお昼まで適当にお店をまわりましょう」

「そうですね」

 

 今日の予定はお昼までウィンドウショッピング。昼食を済ませた後は映画鑑賞する予定だ。

 映画館で伊吹と鉢合わせしないか不安だが、人前では声をかけないよう指示をしているので問題ないだろう。

 問題があるとすれば、伊吹が不機嫌になることくらいだ。

 

 ケヤキモールに入り、雑貨屋、本屋、家電量販店と様々なジャンルのお店を見て回った。

 雑貨屋では軽井沢、本屋では椎名、家電量販店では長谷部と遭遇した。

 軽井沢は俺と橘先輩を見ると不機嫌な表情になり声をかけずに去って行った。

 椎名はいつもの無表情な顔つきで、俺と橘先輩を見つめ、暫くすると本選びを再開していた。

 長谷部はおもちゃを与えられた子供のような笑みを浮かべ、俺たちに話しかけてきた。

 

「今日はやけにクラスメイトと遭遇します」

「そうなんですか。長谷部さん以外にも見かけたんですね」

 

 ウィンドウショッピングを終えた俺たちは、昼食を取るためにファミレスに来ていた。

 橘先輩はこのお店のナポリタンが好物のようで、熱心に俺に勧めてきた。

 本当はハンバーグを注文したかったが、橘先輩のご機嫌を取るため、俺もナポリタンを注文した。

 

「私はまったく会いませんでしたね」

「やはり3年生なので、Aクラスでも受験勉強とかしてるんですかね?」

「してる人もいますね。Bクラスに落ちる可能性もあるわけですから」

 

 卒業までAクラスが確約しているなら、受験勉強は必要ない。

 だがこの学校は確約などしてくれない。

 実力至上主義なのだ。

 そんな学校で、俺は先生や先輩から情報を仕入れようとしてるわけだけど。

 

「ですよね。橘先輩は進路決まってるんですか?」

「大学に進学しようかと思っています。まだ進学先は決めてませんが」

「やっぱり高卒で就職する人は少ないんですかね?」

「どうでしょう。やりたいことが決まってる人は就職するかもしれませんが」

 

 俺は料理が運ばれてくるまで、橘先輩に質問をし続け、それなりの情報を得ることが出来た。

 

「あ、美味しいです」

「本当ですか?  お口に合ってよかったですっ」

 

 橘先輩のお勧めのナポリタンは絶品だった。

 パスタならペペロンチーノ派の俺だが、このナポリタンなら週一で食べてもいいと思える。

 俺は橘先輩のペースに合わせて、ナポリタンを食べ終えた。

 この女性の食事のペースに合わせるテクは、愛里や帆波とデートを重ねるうちに身につけたモノだ。

 

(ナポリタンも食べ終えたことだし、そろそろ攻めるとするか)

 

 今日の目的は橘先輩を堕とすことだ。

 好きな人がいるヒロインを落とすのは初めてなので、やや緊張している。

 

「橘先輩、今さらなんですけど俺と二人で出掛けて大丈夫なんですか?」

「え? どういう意味ですか?」

「ほら、橘先輩って堀北会長が好きじゃないですか」

「っ……!?」

 

 俺の発言に目を見開く橘先輩。

 もしかしてばれてないと思っていたのだろうか。

 

「だから好きな男がいるのに、他の男と出掛けて大丈夫なのかと思って」

「~~~~~~っ!」

 

 さらに追い打ちをかけると、橘先輩を顔を真っ赤にして、目に涙を浮かべ始めた。

 やっぱりこの先輩を見てると、虐めたくなってくる。

 

「そ、それはですね……あの、その……あぅ……」

 

 本当に堀北兄のこと好きなんだな。この反応を見ればすぐにわかる。

 

「すみません。踏み込み過ぎましたかね」

「い、いえ。そんなことは……」

「いや、俺のせいで橘先輩と堀北会長が上手くいかなかったら嫌だなと思いまして」

「……大丈夫ですよ。私と堀北会長がそんな仲になることなんてありえませんから……」

 

 橘先輩の表情が明るさを失った。

 

「そうですか。俺はお似合いだと思いますけど」

「そんなことないです。私なんかが会長と釣り合うわけないじゃないですか」

 

 どうやら堀北会長に相当コンプレックスを抱いてるようだ。

 

「私はいつも会長に迷惑を掛けてばかりですので……。だからこんな私が堀北会長の恋人になれるわけないんです……」

「そうですか……。すみませんでした」

「上里くんが謝る必要なんてありませんよ。私を心配して言ってくれたわけですから」

 

 橘先輩は作り笑いで応える。

 こんな切ない笑顔を見せられると、余計虐めたくなるからやめてほしい。

 

「この話は終わりにして、そろそろ映画館に行きませんか」

「そうですね。もう時間ですし行きましょうか」

「はいっ」

 

 

☆☆☆

 

 

「私、この映画見たかったんです」

「原作小説読んでましたもんね」

「はい。覚えてくれてたんですね」

「もちろん」

 

 上映5分前。伊吹の時と同様にネットで座席指定をしており、俺たちは固定された椅子に座っていた。ちなみに橘先輩は俺の右隣の席である。

 

「それよりやっぱ恋愛映画ってカップルが多いんですね」

 

 館内には多数のカップルがいちゃいちゃしながら上映を待ちわびている。……いちゃいちゃしてるから待ちわびてはいないのか。むしろ上映なんかしないで、このままいちゃいちゃしてようぜと思えるほどいちゃつきまくってやがる。

 

「そ、そうですね……」

「これは風紀委員の出番では?」

「うちの学校に風紀委員はありませんよ」

「そうだったのか……」

 

 そういえば原作でも風紀委員は見なかったな。

 学校側は敷地内に多数の監視カメラがあるので、風紀委員がいなくても、風紀は乱れないと思っているのだろうか。

 もしそうなら、それは甘い考えだ。

 なぜなら俺を筆頭に風紀を乱す奴らは大勢いるからだ。

 むしろ風紀を乱さないと存在をアピールすることが出来ない生徒がいるまである。

 

「あ、そろそろ始まりますよ」

 

 直後に、館内が暗転した。

 それから俺と橘先輩は上映が終わるまで、会話をすることはなかった。

 上映中に俺がしたことは一つ。

 右手で橘先輩に触れたことだ。

 ひじ掛けに乗せていた橘先輩の左手に、誤って右手を重ねてしまった体で発情送り(ハートリジェクター)を発動させた。

 

「先輩、そろそろ帰りましょうか」

「え、あ……ふぇっ!?」

「そろそろ帰りますよ」

「ぁ……はひ……」

 

 橘先輩の顔を見て、間違いなく発情していることがわかった。

 後は彼女から求めてくるのを待つだけだ。

 

 帰り道。

 橘先輩は発情に抗いながら、帰路に就く。

 息を切らしながら歩き、時折色っぽい声をあげる。

 どうやら鈴音よりは忍耐力があるようだ。

 

「そ、それじゃ……私はこれで……」

「はい、今日はありがとうございました」

「いえ。私こそ……」

「また遊んでくださいね」

「もちろんですっ」

 

 結局、寮に着くまでに橘先輩が求めてくることはなかった。

 だが焦りはない。

 なぜなら発情送り(ハートリジェクター)が発動しているからだ。

 あの伊吹澪さえも、発情送り(ハートリジェクター)ですぐに股を開いた強力な能力。

 

「しかし別れてから二時間か。思ったより粘るな」

 

 橘先輩と別れてから二時間が経過した。

 まだ橘先輩からの連絡はない。

 今頃必死に体の疼きに堪えているのだろう。

 

「もしかして明日になったりして」

 

 別に明日になっても問題はない。

 元々、今日、明日の二日間で橘先輩を落とそうと思っていた。

 

「ま、気長に待つか」

 

 スマホをテーブルに置いた瞬間、電話を知らせる着信音が鳴り響いた。

 発信者はもちろん橘茜だ。

 

 橘茜も発情送り(ハートリジェクター)に勝てなかった。

 5分後には牝の表情を俺に見せてくれるだろう。

 そして明日にはセックスの虜になっているはずだ。

 俺は下衆な笑みを浮かべながら、橘先輩の電話に応答した。




橘先輩の処女は次回散ります!


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45話 橘茜の処女喪失

風俗嬢の反響が思ったよりあってびっくりしました!


「こんな時間に押しかけてすみません」

 

 着信があってから5分後。橘先輩が部屋にやって来た。

 彼女を客用のクッションに座らせ、俺たちはテーブルを挟んで向かい合っている。

 発情送り(ハートリジェクター)の影響で発情している橘先輩は、頬が紅潮しており、もじもじと内股を招り合わせている。

 

「いえいえ。それより俺に話って何です?」

「そ、それは……」

 

 俺が訊ねると橘先輩は顔を背けた。

 きっと恥ずかしくて仕方ないのだろう。

 なにせさっきまでデートしていた後輩に発情して体の疼きが収まらないのだから。

 

「なんか顔が赤いですよ。もしかして夏風邪ですか?」

「ち、違いますっ!」

「本当ですか?」

「本当ですっ! 私はいたって健康ですのでっ!」

 

 あたふたする橘先輩が可愛すぎる件。

 堀北会長にもそんな顔を見せているのだろうか。

 

「ならいいんですけど」

「取り乱してすみません……」

「いえ。取り乱す橘先輩が見れてラッキーでした」

「な、なんでラッキーなんですか……?」

「そりゃ可愛いからに決まってるじゃないですか」

「なっ……!?」

 

 ますます橘先輩の頬が紅潮していく。

 褒めるだけでこんな顔を赤くしたら、セックスする時どうなっちゃうんだよ。

 

「からかわないでください……」

「からかってないですよ。俺は本当のことを言ってるだけなので」

「か、上里くん……」

 

 俺が本気で言ってることが伝わったのか、橘先輩の目がとろんとしてきた。

 

「それで話って?」

「は、はい……あの……」

「もしかして俺に言い辛いことですか?」

「…………はい」

 

 俺の問いに素直に頷く。

 どうやら発情してから抱くまでに相当時間がかかりそうだ。

 

「わかりました。言い辛かったら無理に言わなくていいですよ」

「っ……」

「ただ、俺は橘先輩に何を言われても引いたりしませんので、話してくれると嬉しいです」

 

 これだけ言えば、素直に打ち明けてくれると思うんだがどうだろうか。

 

「ほ、本当ですか……?」

「本当ですよ」

「私のこと……気持ち悪いと思ったりしませんか……?」

「絶対しません」

 

 橘先輩みたいな可愛い子に、セックスしたいと言われて引く男子がいるなら、そいつは間違いなくインポかゲイだ。

 

「ほ、本当に引かないでくださいね……?」

「だからしませんって」

「あ、あの……私……私……」

 

 頑張れ橘先輩。

 俺を求めてくれればすぐに気持ちよくさせてあげますから。

 

「上里くんのことが……好きなのかもしれないんです……っ!」

「俺のことが?」

「上里くんと別れてから……身体がおかしいんですっ!」

「おかしいとは?」

「そ、それは……その……えっと……」

 

 涙を浮かべ言いよどむ橘先輩。

 そんな姿を見せられたら虐めたくなってしまう。

 

「あ、あ、あそこが……疼いてしまうんです……」

 

 とうとう橘先輩がぶちまけてくれた。

 真面目な子のエロい言葉はそそられるな。

 

「そうですか」

「き、気持ち悪いですよね……。後輩にこんなことを言うなんて……」

 

 自己嫌悪に陥ったようで、橘先輩は涙を流し始めた。

 今の彼女は心と身体のバランスが人生で一番おかしくなっているはずだ。

 きっと発情送り(ハートリジェクター)がなければ、理性が本能に勝っていたのだろう。

 だが発情送り(ハートリジェクター)に抗うことは出来ない。

 右手で触れられた時点で、橘先輩の結末は決まっているのだ。

 

「気持ち悪いなんて思ってませんよ。さっきも言ったじゃないですか」

「で、ですがっ……!」

「橘先輩みたいな可愛い子に、そんなことを言ってもらえて嬉しいです」

「……本当ですか?」

「本当ですよ」

 

 俺の答えに安堵したようで、橘先輩の顔から緊張感が薄れた。

 

「でも橘先輩は堀北会長が好きなんじゃないんですか?」

「そ、それはっ……!」

 

 橘先輩は堀北会長が好きだ。

 そんなの読者全員が知っている。

 

「橘先輩の気持ちは嬉しいです。けど一時的な感情なら流されない方がいい。絶対後悔しますよ」

 

 ここでも先輩を気遣う優しい後輩を演じる。

 真面目な橘先輩は、自分のことを思ってくれていると勘違いし、ますます俺への好感度が上がるはずだ。

 本当にちょろい先輩で助かる。

 

「私もそう思いました。けれど……上里くんのことがずっと頭から離れないんです!」

 

 今のは少しドキッとした。

 これがただのラブコメなら、俺たちが結ばれてハッピーエンドになるんだろうな。

 だが俺はすでに複数のヒロインに手を出している。

 橘先輩には悪いけど、先輩もセフレの一人になってもらうしかない。

 

「自分が間違っていることはわかってますっ! けど駄目なんですっ! 身体が疼いて疼いて仕方ないんですっ!」

 

 気持ちが抑えられないのか、橘先輩が四つん這いで近寄ってきた。

 

「お願いします……私を抱いてくださいっ……」

 

 そして至近距離で俺を求めた。

 俺の目の前にすっかり牝の表情をした橘先輩の顔がある。

 初めて見る彼女のだらしない顔に、俺の愚息が硬くなっているのがわかる。

 

「……わかりました」

「あっ」

 

 発情している橘先輩を息が止まるほど、ギュッと抱きしめる

 

「後で後悔しても知りませんからね」

「はい……んっ!?」

 

 抱擁してそのまま唇を重ねる。橘先輩は触れるだけのキスだというのに、びくりと細い肩を跳ねさせ、俺を上目遣いに凝視する。

 

「もしかして初めてでした?」

「……はい」

 

 俺の問いに色っぽい表情をしながら橘先輩が答えた。

 キスが初めてということは、処女確定だ。

 処女を抱くのはこれで五度目なので、上手くリードしなければ。

 

「……すみません」

「謝らないでください……。私から求めたんですから……」

「そうでしたね。それじゃもっとしていいですか?」

「お、お願いします……」

 

 再び橘先輩の唇を奪う。

 今度は触れるだけでなく、唇と唇が溶接したようにしっかりとくっつける。

 

「ん……んんっ……」

「んっ……んちゅ……」

 

 驚くほど柔らかな唇の感触が伝わってくる。

 暫らく橘先輩の唇の感触を味わい、唇で唇をこじ開けて、探しあてた舌を舌で絡める。

 

「んはっ……んぅ……んんっ……」

 

 すると橘先輩は、腕を首にまわし、自分からも舌を絡めてきた。

 思ったより性には素直なようだ。

 

「はふぅ……じゅる……むはぁっ……」

 

 息苦しいだろうに唇から一向に離れない。

 初めてのキスでこんな長時間濃厚に絡み合うのは初めてだ。

 積極的な橘先輩のキスに興奮していまい、俺は乱暴に彼女の口内を犯し始めた。

 

「んぶぅっ! ん゛んっ! んうぅぅっ!」

 

 彼女の歯茎、綺麗な並んだ歯、吸い付くような舌を舐めたり噛んだりする。

 刺激を与える度に、彼女は荒く熱のこもった息を洩らす。

 

「むはっ……、はぁ、はぁ……」

 

 とうとう限界がきたのか、橘先輩の唇が離れた。

 すっかり互いの唾液だらけになった口内。

 橘先輩の唇の端から涎が垂れている。

 

「息苦しかったですか?」

「す、少し……。でも凄いです……こんな……」

「俺もこんな熱いキスは初めてですよ」

 

 人生で一番濃厚なキスをしたかもしれない。

 初めてのキスでこれなら、俺たちはこれから先どんなキスをしてしまうんだろう。

 

「そろそろベッドに移動しましょうか」

「は、はい……」

 

 橘先輩を抱き上げ、ベッドに座らせる。

 そのまま上着とブラを脱がし、橘先輩の柔らかな乳房を揉んでいく。

 

「んぁっ」

 

 弾力のある橘先輩の乳房をゆっくり捏ねるように揉みしだく動きに合わせて、橘先輩が甘い声を漏らす。

 乳房から手を離し、下着越しにそっと大陰唇をなぞる。ゆるゆると下着の下の膨らみを撫でると、橘先輩の身体がぴんくっと跳ねる。

 

「あっ! そ、そこは駄目ですっ……!」

「今さら止めれないですよ」

「あっぁあ……だ、駄目なんです……んぁっ……ふぁっ……」

 

 喘いでるが本気で嫌がってるようで、足を閉じてくる。

 あそこを見られるのそんなに恥ずかしいのだろうか。

 俺は橘先輩を辱めたい気持ちが強くなり、嫌がる彼女を無視して下着を剥ぎ取った。

 

「あっ、ああぁ……」

 

 陰部がよく見えるよう足を広げさせると、そこにはグロテスクなものが現れる。

 

「み、見ないで下さい……」

 

 橘先輩が両手で顔を覆い隠した。

 そんな彼女のあそこは、全体的に黒ずんでおり、ビラビラは他のヒロインたちと比べると明らかに大きかった。

 

「橘先輩」

「ち、違うんですっ! これは一人でしてたらどんどん黒くなってしまってっ……!」

 

 どうやらあそこを見られて非処女だと思われたと勘違いしてるようだ。

 転生前の俺なら勘違いしてたかもしれないが、性知識に関してはグーグ○先生に沢山訊いており、この黒ずみの原因がセックスやオナニーのし過ぎではないことは知っている。

 

「大丈夫ですよ。これは処女でも黒い人いますから」

「し、信じてくれるんですか……?」

「当たり前じゃないですか。だから顔見せて下さいよ」

 

 顔を覆い隠している両手を退かせると、涙を流してる橘先輩の顔が現れる。

 

「か、上里くん……」

「でも俺以外の男子が見たら引くかもしれませんね」

「っ……!」

「でも俺は引きません。むしろ興奮してきました」

「え……んはぁっ!?」

 

 俺は橘先輩の股間に顔を埋めると、マンコを指で広げて膣内を覗き込む。

 

「やあ! そんな広げて、見ちゃ……駄目です……」

 

 嫌がる台詞を言うが、今度は本気で嫌がってないようだ。その証拠に、俺を払いのけたりしない。

 

「まぁまぁ。俺に身を任せてください」

 

 言いながら指でほじる。キスと乳房責めで相当興奮していたようで、ヌルヌルした粘液が零れている。

 

「あ……ぁあ……んふぅ……あひぃ……」

「もっとエッチな声出して下さいよ」

 

 指先で割れ目をなぞると、先端にあるクリトリスがぴくんっと震える。

 

「はぁああんっ! んぅ……あぁ……クリトリスにぃ……か、上里くんの息がかかって……んんぅ……」

「息だけでこんなにひくつくんですね。橘先輩って結構エッチだったりします?」

 

 軽くクリトリスに息を吹きかけるだけで、軽く絶頂したんじゃないかと思うくらいビクビクと腰を震わせる。

 

「ち、ちがっ……あぅっ……ひぃぁっ……」

「先輩、もっと気持ちよくしてあげますから、自分で広げてくださいよ」

「そんなこと……」

「気持ちよくなりたくないんですか?」

「うぅ……ん……わ、わかりました……」

 

 観念したのか、橘先輩は指でマンコを開き、見せつけるように腰を突き出す。

 

「へえ、膣内は綺麗ですね。表面のグロマンコとは大違いだ」

「ぐ、グロっ……!? 酷いです……」

「事実なんだから仕方ないでしょ。でも俺は橘先輩のグロマンコ好きですよ」

「本当ですか……?」

「じゃなきゃこんなことしませんよ」

 

 大きくて黒い小陰唇のビラビラを甘噛みする。

 

「はぁっあああんっ!」

 

 橘先輩のコンプレックスを解消させるため、そのままグロテスクな部分を責め続ける。

 

「信じてくれました?」

 

 軽く絶頂したところで、訊ねる。

 これだけ愛撫してあげたなら、信じてくれるだろう。

 

「は、はひ……し、信じます……」

「よかったです。それじゃ次はこっちですね」

 

 愛液を絡めた指でクリトリスを撫でてやる。指の動きに合わせてビクビクと橘先輩が腰を震わせる。

 

「ひゃひぃんっ!?」

「凄い反応ですね。先輩はここが弱いのかな?」

「ひぁん、ぁん、だめですっ、あ、あ、んうぅぅっ!」

 

 指の腹で軽く抓ると、絶頂してしまった。

 橘先輩は非常に感度が良い。

 

「ここ気持ちいいんですね。もっと気持ちよくしてあげます」

「きゃふぅうう! んっ! んんぅうう! だ、駄目れすっ! それらめっ……!」

「駄目じゃないでしょう」

「んぁうあうああ! あぁぁ……! ひぃ、す、凄い……気持ち……いぃいい!」

「ほらほら!」

 

 指の腹でこねくり回すと、面白いように橘先輩は喘いでくれる。

 

「ひぁっ、あっ、あっ……ひぃい! イっちゃいます! イっちゃう!」

「思い切りイってください!」

 

 止めにクリトリスを思いっきり引っ張りあげる。

 

「んひゃああぁぁぁぁぁっ!」

 

 橘先輩が絶叫しながら派手にイった。

 腰がビクンビクンと跳ねるたび、股間から大量に潮が吹き出し。顔に盛大にぶっかけられる。

 

「うわっ」

「うあぁぁっ! ごめんなさいっ! ごめんなさいいぃぃっ!」

 

 潮を噴きながら謝罪をする橘先輩は、とても滑稽に見えた。

 

「ひぃんっ、止まらないですっ! おしっこ止まらないれすっ!」

 

 潮噴きとおしっこを勘違いしている。

 面白いので俺はそのまま黙っておくことにした。

 

「ひっく、あうっ。すみません、わたし……わたしぃ……」

「別にいいですよ。失禁するほど気持ちよかったってことですから」

「お、怒ってないですか……?」

「怒ってないですよ。こんなことで怒るわけないじゃないですか」

 

 後輩におしっこをぶっかけたと勘違いしている橘先輩は、申し訳ない気持ちで一杯だ。

 

「それよりあそこが限界なんで、そろそろ挿入()れてもいいですか?」

「……お願いします」

 

 絶頂したばかりなので本当は休みたいと思っているだろうに、俺におしっこをぶっかけた罪悪感から挿入を受け入れる橘先輩。

 

「それじゃ橘先輩の初めて、頂きますね」

 

 すっかり性交の用意を済ませている陰部に肉棒を宛がう。

 

「あ……あぁ……」

 

 俺の肉棒を目の当たりにして、橘先輩の綺麗な顔が恐怖に歪む。

 

「相当痛いと思いますけど我慢して下さいね」

「あ、あの……少し待っ―――いっ、ひぁあああっ……!?」

 

 勢いよくみなぎった肉棒を肉穴に突き入れた瞬間、橘先輩の口から悲鳴があがった。

 

「おお、凄いきつきつで狭いですけど、気持ちいいですよ」

「あ゛ぁぁぁぁっ! 痛いっ! 痛いですううぅぅっ!」

「もう少し我慢して下さい。中途半端に止める方が痛いようなので」

「そ、そんなっ……!? ひぎいいぃぃぃぃっ!?」

 

 狂おしい圧迫感と、ぬめりきった清純な膣肉の感触を味わいながら、腰を突き出して、肉棒をすべて埋め込んでいく。

 

「あっ、ぎぃ……いひぃぃっ!?」

 

 乱暴に処女膜を引き裂いた感触が亀頭の先に走り、それと同時に深い挿入感に橘先輩が無様な喚き声をほとばしらせる。

 

「橘先輩、処女膜破られたのわかります?」

「ひっ、ぐぅぅ……おぉぉ、くひぃぃ……! い、痛いっ! 痛いぃぃ! こんな……こんな痛いなんてぇ……」

 

 結合部からは、処女を散らした証である鮮血が愛液に混じって穴から溢れている。

 

「痛い……いだぁい……いだいれすぅ……」

 

 予想以上の激痛により橘先輩が搾り出すような悲痛な声をあげ続けている。

 

「いだい……上里くん……いだぁい……」

「すみません。でも一気に挿入した方が痛みは少ないと聞いていたので」

「ひっぐ……うぐぅ……そ、そうなんですか……?」

「はい。暫くこのままでいますので、痛みが引いたら教えて下さい」

「わ、わかりました……」

 

 橘先輩は痛みに耐えるべく俺にギュッと抱きつく。

 

「はぁ、はぁ……ふぅ、ふぅ……」

 

 痛みを消し去るように、荒くなった息を整える。

 5分ほどして、橘先輩が言葉を発した。

 

「あ、あの……多分、大丈夫です……」

「本当ですか?」

「はい」

「それじゃ動きますけど……いいですか?」

「……はい」

 

 橘先輩の了承を得た俺は抽送を開始する。

 

「あひっ……いっ、きひぃぃいい!?」

「どうです?」

「あきぃぃ、い、痛いですっ!」

「……やめますか?」

「だ、大丈夫……です……痛みもマシになってきましたので……いだぁっ!」

 

 明らかに痛みを感じてるが、俺の肉棒が暴走しそうなので、お言葉に甘えて突き上げる。

 処女穴特有の締めつけと肉感を味わっていく。

 

「いきぃぃい! うぁっ、はひっ、んぎぎぎ……あぐっ!?」

 

 俺の突き入れにいまだに痛苦しか感じていないのか、歯を軋ませながら橘先輩がもがき喚く。

 そんな姿に背徳感が盛り上がり、俺は腰を叩きつけて肉洞を抉っていく。

 

「ぐっ、ぎひぃぃい! うあぁぁっ!」

「少し速くしますよ」

「え……きひぃぃいい!? んはぁっ! あううっ!」

 

 より過酷になる抽送に、橘先輩は苦悶に喘ぐも、膣穴をさらに収縮させるほどに力を込めて俺の責めに耐えようとする。

 

「んぎっ……いっ、ひぐぅうぅ……! あぅ、ぎひううッ!」

「お……?」

 

 穴自体のキツさは相変わらずだが、抽送が徐々にスムーズになっている感覚がある。

 

「もしかして感じてます?」

「ふぇっ……!? はうっ、くひぃぃ……!」

「愛液の量が増えてるみたいですよ」

「そ、そんなこと、言われても……いあぁっ、んひぃっ!」

 

 橘先輩の喘ぎから痛苦が消えていく。

 そのままピストンを続けると喜悦の声をあげるようになった。

 

「ひぁっ……はあぁんっ! んにぃっ! やぁんっ!」

「先輩、気持ちいいですよ!」

「わ、私も気持ち……いひぃぃっ!?」

「もっと激しくしますね」

「だ、駄目ですっ! 激しくしないでくださいっ!」

 

 今以上の快感に襲われるのが怖いようで、橘先輩が懇願する。

 

「無理です」

 

 橘先輩の懇願を一蹴し、抽送をより激しくする。

 

「ふああっ、はぅ! ひうぅ! だ、駄目っ! は、激しすぎますっ!」

「先輩がいけないんですよ。こんな気持ちよくしてくれるから」

「わ、私のせい……んひっ! ひぁああ! お、お願いしますっ……ゆっくりっ……!」

「だから無理ですって」

 

 射精感を高めるべく腰を打ち続ける。

 また橘先輩を再び絶頂に導くべく、無防備になっている両乳首を抓る。

 

「んにいいぃぃっ!?」

「はは、乳首凄い硬くなってますね」

「ち、ちくびぃ……だめれすっ……!」

 

 かぶりを振りながら快感に耐える橘先輩。

 

「だ、駄目駄目っ! おかひくなっちゃ……いぁ……ああぁぁぁっ!」

 

 そんな言葉と裏腹に、橘先輩は快楽を貪る牝の顔をしている。

 俺は抽送を最高速にして牝穴をほじりにほじって、快感の渦巻く肉棒を扱いていく。

 

「あひぃっ! ひぃぁっ! イクっ! イっちゃいますっ!」

「くっ……射精()しますよ!」

「は、はひぃん! 出してくださいっ! 私の膣内にだひてっ!」

 

 膣内に豪快に精が撃ち放たれる。

 

「ひッあああぁぁぁぁあああッ!」

 

 同時に白濁で生殖器官を蹂躙された橘先輩が背中を引きつらせて悲鳴に似た喘ぎを甲走らせる。

 

「やあぁぁぁっ! 熱いっ! 熱いですうぅぅぅ!」

 

 射精の勢いは衰えることなく、次々に膣穴に精液を注ぎ込む。

 

「はぁ……出し切りましたよ」

「うぁ……はぁ……んくぅ……」

 

 肉棒を膣穴から引き抜くと、だらだらと赤色が混じった精液が垂れる。

 橘先輩の黒ずんだ陰部と相まって、まるで何十発も出されたような光景に見える。

 

「橘先輩、どうでした?」

「それは……その……」

「気持ちよかったですか?」

「……はい、気持ち……よかったです」

 

 処女を失った橘先輩だが、快楽は素直に受け入れてくれたようだ。

 これなら彼女をセフレにするのも時間の問題だ。

 

 

☆☆☆

 

 

「私、なんてことを……」

 

 行為を終えた俺たちは順にシャワーを浴びて、色んな体液塗れの身体を綺麗に洗い流した。

 俺が部屋に戻ると、先にシャワーを浴びた橘先輩が自己嫌悪に陥っていた。

 

「大切な後輩に手を出してしまうなんて……」

「橘先輩」

 

 震えてる彼女を後ろからそっと抱きしめる。

 

「か、上里くんっ!?」

「そんな落ち込まないで下さいよ。俺は橘先輩とエッチが出来て幸せですよ」

「ふ、ふぇっ!?」

 

 本当にこの先輩はチョロイな。

 もっと甘い言葉を投げかけたらポイントをすべて渡してくれそうなまである。

 

「で、でも私は……」

「好きな人がいるのに他の男に身体を許してしまった、とか思ってたりします?」

「っ……!」

「図星ですか」

 

 今の言葉は、真面目な橘先輩の胸に突き刺さったはずだ。

 俺は容赦なく彼女の心を抉る言葉を投げ続ける。

 

「確かに客観的に見たら橘先輩は最低ですよね」

「……っ」

「好きな男がいるのに、他の男に股を開くんですもん。ヤリマンって言われても仕方ないですよ」

「そんな……酷いっ……!」

 

 涙を浮かべ俺に非難の目を向ける。

 

「でも気にしなくていいんですよ。俺も橘先輩と同じで最低な人間だから」

「……ど、どういうことですか……?」

「実は俺は色んな女の子に手を出してるんですよ」

「………………え?」

 

 俺は橘先輩に鈴音たちとセフレになっていることを説明した。

 

「で、でも……前に訊いた時は付き合っていないって……」

「付き合ってはないですよ。彼女たちはセフレですから」

「せ、セフレ……」

 

 慕っている後輩の正体に橘先輩は驚きを隠せない。

 

「失望しました?」

「……いえ。私も最低な人間ですから。……上里くんを非難する資格ありません」

「そうですか」

「すみません。そろそろ帰らせて頂きます」

「もう帰っちゃうんですか?」

 

 帰ろうとする橘先輩を引き留める。

 

(引き止めなくてもすぐに俺を求めてくるんだけどな)

 

 理由は簡単。さっきから右手で橘先輩に触れているからだ。

 彼女は発情したまま、俺の話を聞いていたのだ。

 

「もう夜遅いですし……」

「夏休みだからいいじゃないですか。ほらっ!」

「きゃっ!」

 

 橘先輩の腕を掴んで、引きずるようにベッドに放り投げる。

 

「いたぁ……な、なにを……」

「まだまだ夜は長いんですから。もう一回しましょうよ」

「も、もう一回って……」

 

 戸惑う橘先輩に覆いかぶさり、快楽に誘う。

 

「橘先輩だって一回だけじゃ満足してないんでしょ」

「そんなことは……」

「堀北会長がしてくれないこと……してあげますよ」

「あっ……」

 

 ここで俺を受け入れれば、橘先輩は俺から離れなくなる。

 真面目な彼女は自分を許すことが出来ず、堀北会長に想いを告げぬまま、一方通行の恋を終わらせる。

 そして最低な自分を受け入れてくれた俺に縋るようになる。

 さらに徐々にセックスに溺れさせ、俺に依存するようにさせる。

 発情送り(ハートリジェクター)を利用した、想い人がいる女を落とす最低最悪の方法だ。

 

「先輩、やりましょ?」

 

 再び誘惑すると、橘先輩は俺の腰に足を絡めてきた。

 

「素直な橘先輩、好きですよ」

 

 橘先輩は一晩でセックスの虜になってしまった。

 押しに弱い彼女は、恥ずかしい体勢で突かれることも、避妊具を着けないことも、膣内に射精されることも、すべて許してしまった。

 さらに堀北会長への想いを捨てきれないのか、時折見せる彼を思う橘先輩の表情に嗜虐心をそそられ、号泣するまで彼女を責め続けた。

 朝日を迎えた頃には、彼女の全身は精液と愛液塗れになっていた。




なんか上里が物凄いペースで成長しているような気がする……


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46話 橘茜の葛藤

橘書記と藤原書記は同じ声でしたね!


「上里くん、起きて下さい」

「……ん……」

 

 翌朝。処女を喪失したばかりの橘先輩に体を揺らされて起床した。

 全裸の俺と違い、橘先輩は昨日着ていた私服を着衣している。

 

「もう6時ですよ」

「……まだ6時じゃないですか」

 

 深夜2時までセックスをしていたので、まだ4時間しか寝ていない。

 橘先輩は早起きしたようで、シャワーを浴び終えているのが少々湿らせた髪を見てわかった。

 

「夏休みだからって寝過ぎはよくないですよ」

「いや、昨日は深夜までセックスしていましたし」

「そ、それはっ……」

 

 昨晩の情事を思い出したのか、橘先輩の頬が一気に紅潮した。

 

「と、とにかく起きて下さい。私は自室に戻りますので」

「もう帰っちゃうんですか?」

「今日は生徒会の仕事があるんです」

「そうですか」

 

 夏休みまでお仕事とはご苦労様です。

 橘先輩は立派な社畜になれそうだ。

 

「ちなみに何時まで仕事なんです?」

「恐らく午前中には終わると思いますが」

「それじゃ待ってますね」

「え」

 

 俺がそう言うと、橘先輩はキョトンとしてしまった。

 

「今日もセックスしましょうよ」

 

 優しく彼女を抱きしめて、耳元で囁く。

 

「だ、駄目ですっ!」

「なんでですか?」

「さ、昨晩は私がどうかしてたんです……。付き合ってもないのに肉体関係を持つなんて……」

 

 真面目な橘先輩はセフレという関係が許せないらしい。

 

「そんなこと言わないで下さいよ。あれだけ気持ちよさそうにしてたじゃないですか」

「だ、駄目なものは駄目なんですっ!」

「あっ」

 

 顔を赤くしながら俺から逃れる橘先輩。

 朝一だからか本能より理性が勝っているようだ。

 

「とにかく帰りますので」

「わかりました。またしたくなったら連絡下さいね」

「っ……。お邪魔しました!」

 

 橘先輩は俺を睨み付け、部屋を出て行ってしまった。

 さすがに今のは不快にしたかもしれない。

 だが問題はない。

 すでに右手で橘先輩に触れている。

 つまり発情送り(ハートリジェクター)が発動し、橘先輩は発情している状態だ。

 

「午後まで持つかね」

 

 橘先輩は発情したまま生徒会の仕事に従事しなければならない。

 俺の肉棒を考えながら、大好きな堀北会長と一緒に仕事をする橘先輩はどんな気持ちになるのだろう。

 きっと罪悪感に苛まれたまま仕事をするに違いない。

 そして再び自己嫌悪に陥った橘先輩を抱けるわけだ。

 

「楽しみだな」

 

 なんで橘先輩だと、こうも嗜虐心が湧いてしまうのだろう。

 橘先輩の顔を見てると、どうしても虐めたくなってしまう。

 もしかしたら彼女は魔性の女なのかもしれない。

 男の嗜虐心を刺激する女。

 

「もしかしてあの子の元カレも俺と同じ気持ちだったのかな」

 

 転生前に俺がクズ野郎と認定した風俗嬢の元カレ。

 彼女のお金を使いこみ、日常的に暴力を振るい、最後は借金を押し付けて逃げた最低最悪な野郎だ。

 初めてその話を聴いた時は、現実にそんなクズ野郎がいるんだと思った。

 

「いや、さすがに俺もあそこまでクズじゃないはずだ」

 

 考えを振り払い、俺も汚れた身体を洗い流すべく浴室に向かった。

 

 

☆☆☆

 

 

 私はひどく後悔していた。

 彼氏でもない男子に処女を捧げてしまったのだ。

 しかも私には好きな人がいる。

 堀北会長だ。

 生徒会に所属してからずっと好きだった。

 もちろん私が堀北会長と釣り合うとは思っていない。

 けれど思うだけなら自由だ。

 だから私は恋人ではなくても、彼の近くにいれるだけでよかった。

 書記として彼の役に立てるのが、私のささやかな幸せだった。

 

 私の学校生活は順調だったと思う。

 クラスは一年時からAクラスをキープし、大きなトラブルもなく生徒会活動も続けている。

 さらに最近は下級生に友人が出来た。

 

 きっかけは私だった。

 階段を踏み外してしまった私は、その子を巻き込んで転げ落ちてしまった。

 幸い私はその子がクッション代わりになってくれたおかげで、かすり傷で済んだけれど、その子は頭を打ってしまい気絶していた。

 結局、その子も大事にいたらずにすんだけれど、一歩間違えればその子に大怪我を負わせていたかもしれない。

 私は泣きながらその子に謝った。

 その子はすぐに許してくれた。

 なんて優しい子なんだろうと思った。

 これがきっかけで私はその子と交流を持つようになった。

 

 上里歩夢くん。

 私の大切な後輩。

 

 けれど私は上里くんに欲情してしまい、そのまま男女の関係になった。

 もちろん上里くんを恨んだりはしていない。

 だって求めたのは私の方だから。

 好きな人がいるのに、違う男子に欲情してしまった。

 私はなんて最低なんだろう。

 もっと最低なのは、彼とのセックスにはまってしまったことだ。

 

 最初は痛くて仕方なかった。

 けれど途中から気持ちよくなってしまい、深夜までセックスをし続けた。

 彼は容赦なく私を責め続けた。

 コンプレックスであるあそこも中傷された。

 なのに私は文句も言えず、快楽に溺れるだけだった。

 

「はぁ」

 

 私は生徒会室でデスクワークをしている。

 今日は二学期のイベントの資料作成だ。

 資料作成は得意なので、いつもなら終わっててもおかしくない時間だ。

 なのに半分も仕事が終わっていない。

 理由はわかっている。

 

(上里くん……)

 

 原因は彼だ。

 正確には彼に欲情している私だけれど。

 深夜まで抱かれていたのに、またあそこが疼いて仕方ない。

 

(なんで、私……こんな……)

 

 私はこんなエッチな女だったのだろうか。

 確かに堀北会長を思って毎晩自慰はしていた。

 けれど神聖な生徒会で欲情することはなかった。

 なのに。

 それなのに。

 今朝からずっと上里くんの肉棒が欲しくてたまらない。

 

 今でも堀北会長のことが好きだ。

 けれど想うのは上里くんのことばかり。

 彼のことを思うと、余計にあそこが濡れるのがわかる。

 

(駄目……はしたなさすぎる……)

 

 近くには堀北会長もいる。

 今日は私と堀北会長の二人だ。

 

「橘、大丈夫か?」

「えっ……!?」

「朝から顔が赤い。それに歩き方もぎこちない」

「あ、えっと……」

「体調が悪いなら帰った方がいい。この量なら後は俺一人で終わらせることが出来る」

 

 堀北会長が私を気遣ってくれた。

 私は申し訳ない気持ちで一杯になってしまう。

 

「だ、大丈夫ですっ! ただ寝不足なだけなのでっ!」

「そうか。無理はするなよ」

「はいっ」

 

 それから一時間半。

 私は体の疼きに耐えながら、なんとか生徒会の仕事を終えた。

 

「なんで……こんなに濡れて……」

 

 生徒会の仕事を終えた私は真っ先に女子トイレの個室に向かった。

 便座に座り下着を確認すると、案の定びしょびしょに濡れていた。

 もちろん陰部を弄ったりしていない。

 トラブルで何かを擦りつけたりもしていない。

 上里くんを思っただけ。

 たったそれだけで私のあそこは大量に愛液を分泌していた。

 

「これじゃ変態みたい……」

 

 ショックだった。

 自分が異性を思うだけであそこを濡らしてしまう女だったなんて。

 こんな女を堀北会長が相手にしてくれるわけがない。

 けれど上里くんなら……。

 私のコンプレックスである陰部を受け入れてくれた上里くんなら……。

 こんな変態になってしまった私を受け入れてくれるはず。

 

「……って私は何を考えてっ!」

 

 邪念を振り払うように、かぶりを振った。

 きっと処女を失ったばかりで、おかしくなっているだけだ。

 時間が経てば、疼きも治まるに決まってる。

 けれど私の考えは甘かった。

 帰宅中も身体の疼きは増すばかりだった。

 そして気づけば私は彼の部屋の前に立っていた。

 

 

☆☆☆

 

 

「結局、橘先輩もセックスしたかったんですね」

 

 橘先輩が俺の部屋に戻ってきたのは昼過ぎだった。

 あれだけセックスを拒否したのに、橘先輩は再び俺を求めてきた。

 恥を忍んでセックスを要求する橘先輩を見るのは愉悦だ。

 

「それは……」

 

 発情送り(ハートリジェクター)の影響で発情していることを知らない彼女は、自分を情けなく思っているだろう。

 

「でもすみません。この後予定が入ってるので」

「そ、そんなっ!?」

 

 俺の返事に激しく動揺する橘先輩。

 

「朝は誘ってくれたじゃないですか!?」

「ですけどそれを断ったのは橘先輩でしょ」

「っ……」

 

 もちろん予定があるのは嘘である。

 ただ橘先輩の困った顔が見たかっただけだ。

 

「だから今日は帰ってもらってもいいですか?」

 

 俺がそう言うと、橘先輩は俯いてしまった。

 泣き顔を見られたくないのだろうか。

 

「……お、お願い……します……」

「はい?」

「が、我慢出来ないんです……だから……私を……抱いてください……」

 

 橘先輩は体を震わせながら懇願する。

 

「そんなに俺に抱いて欲しいんですか?」

「……っ。は、はい……」

「それじゃ俺とセックスがしたいって言ってください」

「え」

「言ってくれたら抱いてあげます」

 

 もう少し虐めていたいが、そろそろ息子が限界だ。

 早く制服姿の橘茜を抱けと股間が叫んでいる。

 

「わ、わかりました……言います……」

「もちろん顔を向けてですよ」

「……はい」

 

 橘先輩がゆっくり顔を上げる。

 そしてすっかり牝の表情になった彼女が弱々しく口を開く。

 

「か、上里くんと……セックスが……したい……です……」

「……」

「私と……セックスして下さい……」

 

 哀願する彼女を見て俺の理性は吹き飛んでしまった。

 気づけば橘先輩を押し倒していた。

 

「きゃっ」

「よく言えました。それじゃ抱いてあげますね」

 

 その場で押し倒されたことに困惑する橘先輩。

 俺はスカートをまくり上げ、ショーツを剥ぎ取り、足を抱えて左右に広げる。

 

「うわ、凄いですね。昨日よりグロくなってる」

 

 橘先輩の陰部はぷっくら膨れ上がっており、昨日よりグロテスクなモノになっていた。

 

「あ……いやぁ……」

「自分から誘っておいて嫌はないでしょう」

 

 愛液塗れのマンコを指でなぞる。

 

「んぁっ」

「これだけ濡れてればすぐに挿入しても大丈夫ですね」

 

 ハーフパンツを下着ごと下ろし、フル勃起した肉棒を陰部に宛がう。

 

「あ……は、早く……」

「わかってますよっ!」

「はああぁぁぁんっ!?」

 

 膣奥まで一気に挿入した。

 直後に、橘先輩の淫乱な声を部屋中に響く。

 

「うあ……あぁ……ひぃぁ……」

「……もしかして入れただけでイッちゃったんですか?」

「は、はひぃ……す、すみま……せ……ん……」

 

 五時間以上も発情に耐えていたのだから仕方ないか。

 しかしこの調子で大丈夫だろうか。

 最低でも十発は彼女の膣内に射精したい。

 

(まぁ、なんとかなるか)

 

 体力がない愛里も二桁近くは耐えられるのだ。

 愛里より体力がありそうな橘先輩なら問題ないだろう。

 

 

☆☆☆

 

 

「ひぃぁっ! んはぁっ! やぁんっ!」

 

 セックスを始めてから二時間。

 俺は容赦なく橘先輩を責め続けていた。

 

「これ、掴みやすいですね! バックでする時に最適かも!」

「んおっ! そ、そんなところ……掴まないでください……ひゃひぃんっ!?」

 

 彼女の綺麗にまとまった両サイドのお団子を掴みながらバックで激しく抽送する。

 目の前の全身鏡に卑猥な体勢で喘ぐ彼女の姿が映る。

 俺は橘先輩が下を向くたびに、お団子使い、顔を上げさせている。

 もちろん鏡に彼女の下品な顔を常に映させるためだ。

 

「ひぃっ! ひぅ、こ、こんな激し……っ、んぅううっ! あんっ、んぁっ!」

 

 膣穴に肉棒を打ちこむたびに、橘先輩はわめき散らした。

 

「んっひぃイイッ! やめっ、やめてぇえっ!」

「やめるわけないでしょ」

「だめですぅっ! これ以上イッったらおかしくなっちゃいますぅっ!」

 

 既に二桁は絶頂している橘先輩が限界を訴える。

 俺は肉棒がきつく締めつけられ、竿の芯が広がっていくような心地よい快楽が肉棒から腰を突き抜けていく。

 

「だったらさらにイカせてあげますよ」

「んぁあっ。そっ、そんなぁっ!? 無理ですぅぅっ……!」

 

 弱りきった橘先輩を痛快な気分で見下ろしながら、肥大化したクリトリスを指の腹で強めに掴んだ。

 

「んっひゃあァアアッ!? そこはっ、んひぃいっ! そこはだめぇえっ!」

 

 敬語を使うのを忘れ、快楽から逃れようとする。

 

「さっきイッたばかりなのにっ、そんなにされたらっ、はぁんっ! はひゅっ、んっ、んふぁああっ!?」

 

 俺はその嬌声を聴きながら、敏感なGスポットを肉竿で抉りつつ、自らの射精衝動も高めていく。

 

「ひぐぅうっ! いっ、イクッ、イクイクゥゥッ! またイッちゃいますぅぅうぅっ!」

 

 絶頂の中でさらなる高みへと上り詰め、全身を激しく引きつらせながら何度も嬌声を張りあげ、橘先輩のよがり具合が次第に狂乱じみてくる。

 

「俺もそろそろイきそうですっ!」

 

 そんな橘先輩の痴態と、アクメに窄まる肉穴による快感で、俺の射精衝動も限界へと差し迫ってきた。

 

「ひゃひっ、んんぁあッ! んひっ、だめっ、敏感なとこっ、突かれたらっ、あぁっ、ひぁっ、あっはぁああっ!」

「駄目駄目うるさいですよ」

 

 橘先輩の尻肉を軽く叩く。

 

「んっひぃぃぃっ!?」

「お、良い反応ですね」

「無理っ、もう無理れすぅぅっ! イキますっ! イッちゃいますぅぅっ!」

「くっ……射精()しますよ!」

「ひゃっはぁあアアァアアアアアアンッ!?」

 

 子宮口に肉棒を食い込ませながら精液を吐き出した瞬間、橘先輩の身体が大きく反り返り、勢いよく大量の潮を噴き出しながら、甲高く絶叫した。

 

「はぁアアッ、熱いっ、子宮が精液で熱いですっ!」

 

 子宮を精液で満たされる快感と潮噴きアクメの衝撃に狂い、喚くようにしてよがり喘ぐ。

 

「はっ、はへっ……はぁっ……あへぇ……ぁぁ……」

 

 十発近く精液を注ぎ込まれ、橘先輩は気力も体力も潰えたようだ。

 肩で息をして、荒い呼吸を整えることもできず、甘ったるい呻き声を零しながら、フラフラと頭を揺らす。

 そしてそのまま意識を手放した。

 

 橘先輩が目覚めたのはそれから30分後だった。

 

「酷いです……何度も無理だって言ったのに……」

「酷いのは橘先輩でしょ」

「な、なんでですか!?」

 

 心外だとばかりに声を張り上げる橘先輩。

 

「だって橘先輩から求めてきたわけでしょ。なら最後まで付き合うのが礼儀なんじゃないですか?」

「た、確かにそうかもしれません……」

 

 信じちゃったよ。本当にこの先輩はチョロイな。

 

「で、ですが男性と女性とでは体力の差があるのは事実なわけで……」

「でも持ったじゃないですか」

「持ってないです! 体力の限界を迎えてました!」

 

 それは事実だろう。

 現に橘先輩は起き上がれないでいる。

 

「でも気持ちよかったでしょ?」

「…………はい」

「何度もやれば体力も自然とつきますよ。だからこれからもエッチしましょうね」

 

 さて橘先輩はどう返すやら。

 

「……わかりました」

「よかった。橘先輩もエッチが好きになってくれて」

 

 ぎゅっと橘先輩を抱きしめる。

 そうだ。セフレになった記念にもう一発やろう。

 

「それじゃ最後にもう一回しましょうか」

「ひぃっ!? もう勘弁してくださいっ!」

 

 嫌がる橘先輩だが、俺に右手で触れられているため、再び欲望の捌け口になってしまった。




ヒロインデータベース

名前:(たちばな)(あかね)
クラス:Aクラス
学籍番号:不明
部活動:無所属
誕生日:不明
身長:155cm
スリーサイズ:B80(C)/W60/H82

テクニック:D-
知識:C+
体力:C+
おっぱい:B-
お尻:B+
締まり:A-
変態度:D-


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47話 星之宮知恵の誠意

久しぶりに星之宮の出番です!


 翌日の午前10時。

 俺は憔悴しきった橘先輩を帰らせ、椎名ひよりに会いに行っていた。

 もちろん場所は図書室。

 椎名にとっての楽園だ。

 

「おはようございます」

「おはようさん」

 

 俺は先に到着していた椎名に挨拶を交わし、真正面に座る。

 そして俺は持参した紙袋を椎名に渡した。

 

「これ、前に言ってたラノベ」

「ありがとうございます」

 

 俺は椎名にラノベを貸す約束をしていた。

 

「私も何冊かお勧めの本を持ってきました」

 

 椎名もやや小さめの紙袋を鞄から取り出した。

 

「推理小説です。上里くんに合えばいいんですが」

「読みやすいの選んでくれたんだろ。多分大丈夫じゃないか」

「だといいのですが」

「俺のは学園青春ラブコメなんだけど」

 

 本当は禁書を貸そうかと思ったがいきなり40冊以上発刊されている作品はきついと思ったので、10冊以下の作品を用意した。

 

「ラブコメですか」

「椎名には新鮮かと思って」

「そうですね。これで全巻ですか?」

「ああ。まだ完結はしてないけどな」

 

 椎名が気に入ってくれれば他の作品も貸してあげよう。

 そのうち漫画やアニメをお勧めするのもいいかもしれない。

 

「あ、そうだ。持ち帰る時はこっちの紙袋に入れ替えてくれ」

 

 紙袋の中から違うデザインの紙袋を取り出す。

 

「なぜですか?」

「同じ柄の紙袋だと俺と椎名の関係が怪しまれるかと思ったから」

 

 もし俺が持ってきた紙袋を椎名が持っていたら絶対に怪しまれる。

 

「……なるほど。上里くんは慎重な性格をしてるのですね」

「まぁな」

 

 これなら俺が持ってきた紙袋だとばれることはないだろう。

 椎名の紙袋は小さいサイズなので鞄に入るから問題なし。

 

「お気遣いありがとうございます」

「いや」

 

 目的は済んだが俺たちはお昼まで本について語り合った。

 椎名は珍しく、自分から積極的に話題を広げるようなトーンで言葉を放っていたのが印象的だった。

 やはり本に関しては饒舌になるらしい。

 好きなことになった時の椎名の表情は、キラキラしていて魅力的だった。

 

「もうこんな時間ですか」

 

 壁時計を見ると12時を過ぎた頃だった。

 

「そろそろ帰るか」

「はい。本当ならこのまま昼食でもお誘いしたいところなのですが……」

「それは無理だな」

「ですね。それではお先に失礼させていただきます」

「ああ、またな」

 

 椎名は今日も汗の影響で透けブラだった。

 これで二回目だ。

 もしかしたら誘っているのだろうか……。

 椎名に限ってそれはないか。

 

「俺も帰るか」

 

 椎名が図書室を後にしてから5分。

 椎名から借りた小説を鞄にしまい、下駄箱に向かう。

 夏休みの学校も冷房はガンガン効いており、ブレザーを着ていてもちょうどいい位だ。

 

「あ、上里くん発見~」

 

 いきなり左腕に柔らかい感触を感じる。

 

「どうも」

「やっほ~。元気してた?」

「はい、先生も元気そうですね」

 

 星之宮先生とは特別試験以来顔を合わせていなかった。

 たまに連絡は来ていて、特別試験の後処理で忙しいと愚痴を吐いていた。

 

「まぁね~」

「それよりここ学校ですよ。生徒の腕に抱きつくのはやばいんじゃないんですか?」

「ここは監視カメラがないから大丈夫よ~。それよりこっちに来て」

 

 腕を引っ張られ人気のない場所に連れていかれる。

 この先生はもう少し危機感を持って欲しい。

 

「なんですか?」

 

 さすがに人気のない場所でも、誰も来ないとは限らない。

 俺は早く要件を訊きだし、帰宅しようとする。

 

「今日この後って暇?」

「すみません。予定が入ってます」

 

 これは事実だ。今日は珍しい人物と遊ぶ約束をしていた。

 綾小路だ。

 櫛田との仲を探りたく、綾小路を遊びに誘ったところ、秒で了承を貰った。

 

「予定って私より大事なこと~?」

 

 なんか面倒くさい女を演じてきやがった。

 

「数少ない同性の友人なので」

「そこをなんとかならない?」

「うーん」

「……あのね、上里くんにいい話があるの」

 

 耳元で星之宮先生が囁く。

 もしかして原作じゃ描かれなかった内容なのだろうか。

 

「どんな話ですか?」

「それは……私の部屋で、ね?」

 

 どうやら彼女を抱かないと教えてくれないようだ。

 

「……わかりました。何時に行けばいいんですか?」

「この後すぐ。いつも通り変装してきてね」

「了解です」

 

 綾小路は悪いが、遊ぶのは明日に延期してもらおう。

 

「好きなだけ道具使っていいからね」

 

 胸を押しつけながら星之宮先生が妖艶に囁いた。

 彼女の部屋にはあらゆるアダルトグッズが置かれている。

 ヒロインたちに使うかどうか迷ったが、使わないことにした。

 アダルトグッズなんて使ったら、ヒロインたちに教師に手を出していることがばれる可能性が高くなるからだ。

 アダルトグッズは18歳以上ではないと購入ができない。

 そもそも敷地内に販売されていないので、通販や敷地外で購入が可能な人物に限られる。

 つまり俺がアダルトグッズを持っていたら、一番接点を持つ大人である教師から譲り受けたのは明白である。

 

「いいんですか?」

「いいわよ~。もちろん君のオチンポで私を絶頂させてからだけどね」

「そうですか。星之宮先生はすぐに絶頂するので楽勝ですね」

 

 俺はそう言い、彼女の胸を右手で乱暴に鷲掴みする。

 

「んぁっ!?」

「それじゃ先に帰りますね。また後で」

「も、もう……」

 

 星之宮先生は、一瞬で牝の表情になっていた。

 発情送り(ハートリジェクター)の影響か、乱暴に胸を揉まれたからか。

 ドMの彼女が相手だと原因が分かりづらい。

 

 

☆☆☆

 

 

「お邪魔します」

「いらっしゃい~」

 

 星之宮先生の部屋に上がるとすぐに抱きつかれた。

 

「遅いわよ。ずっと待ってたんだから~」

「これでも急いで来たんですけどね」

 

 星之宮先生と別れてからまだ30分しか経っていない。

 よほど発情していたのだろう。

 息が相当荒くなっており、抱きつきながら股間を俺の脚に擦りつけている。

 

「ねえ、早くしよ?」

「分かりました。それより先にいい話を教えてくれません?」

 

 セックスが始まったら長くなりそうなので先に訊いておきたい。

 

「あー、あれね。……実は嘘なのよね」

「……え?」

「だ、だってこうでもしないと抱いてくれないじゃない。だから嘘ついちゃった」

 

 星之宮先生がペロっと舌を出しながら悪びれる様子もなく言う。

 

「嘘だったんですか?」

 

 せっかく綾小路との約束を延期してまで来たっていうのに……。

 

「ごめんね~」

「っ……」

 

 普段の調子で謝罪の言葉を放つ星之宮先生にイラッとしてきた。

 抱いてほしいなら素直にそう言ってくれればよかったのに。

 もちろんこれくらいで切れるつもりはないが、先生には少し痛い目にあってもらおう。

 これからもこの調子では俺が困る。

 

「……帰ります」

「え」

 

 発情している牝教師を引き離し踵を返す。

 

「ま、待ってっ!」

 

 予想通り俺を引き止める星之宮先生。

 背中に柔らかい感触が伝わってくるが我慢だ。

 

「そ、そんな怒らなくてもいいじゃない。ね……?」

「すみません。俺、人に嘘つかれるのが一番嫌いなんですよね」

「あ……」

「だから今日は帰ります」

 

 ドアノブに手をかけた瞬間、星之宮先生が回り込んできた。

 俺が怒るのは予想外だったようで、表情に焦りの色が見える。

 

「ご、ごめんなさいっ! 謝るからっ! だから帰らないでっ!」

 

 あそこが相当疼いてるようで、内股を擦りながら必死に謝る星之宮先生の姿を見て、笑いそうになってしまう。

 

「もう嘘もつかないからっ! 上里くんを怒らせるようなことはしないからっ!」

「どうしようかな」

「お願いよ……あ、朝まで私の身体好きにしていいから……ね?」

 

 上着とスカートを捲り、下着を晒しだした。

 こんな姿を見たらBクラスの生徒たちが発狂するのは間違いないだろう。

 

「それじゃ誠意を見せてくれませんか?」

「誠意……?」

「はい」

 

 さて、星之宮先生はどんな対応をしてくるだろうか。

 セックスのことしか頭にない馬鹿女だから、フェラで奉仕でもしてきそうだな。

 

「それじゃ」

 

 星之宮先生はそう言うと、俺の足元に跪いた。

 もしかして土下座でもするのだろうか。

 だが俺の予想はすぐに裏切られた。

 

「れろっ……んちゅ……じゅるっ……」

「……何してるんです?」

「え? せ、誠意を見せろって言うから……靴を舐めて綺麗にしようかと思って……」

 

 予想を超える彼女の対応に絶句する。

 まさかギャグ漫画以外で靴舐めを見れるとは思わなかった。

 某超能力主人公の父親が靴舐めで会社の上司に媚びを売っていたのを思い出す。

 

「え、えへへ……綺麗にするからね……れろ……」

 

 一か月以上も洗っていない汚れた靴を愛おしそうに舐める星之宮先生。

 呆気にとられていたが、自ら人権を損なう行為をする彼女を見て喜悦してしまう。

 

 星之宮先生はそのまま俺の靴を舐め続ける。

 涎を垂らし、汚れ全体に行きわたるように舐め回す姿は惨めそのものだ。

 時折、媚びた目つきで俺を見上げてくるが、無表情で見下ろすとすぐに靴舐めを再開した。

 

「ど、どう……? 誠意伝わった……?」

 

 左右の靴を5分ずつ舐め終えると、星之宮先生が訊ねた。

 

「……そうですね。伝わりましたよ」

「それじゃ」

「はい、抱いてあげます」

 

 

☆☆☆

 

 

「きゃああっ! あひっ、あひぃ! ひいいっ! またイッちゃうっ! きゃひいいいぃぃ!」

 

 あれから二時間が経過した。

 俺は星之宮先生の誠意に答え、彼女を満足させるべく激しく責め続けている。

 すでに五発も精液を膣内に注入しているが、当然俺は限界に達していない。

 

「まだ射精しますよ!」

「ひいいいっ! あっあああああぁ!」

 

 そんな俺とは反対に、星之宮先生は官能の限界。絶頂し過ぎて咆哮し続けている。

 

「んおっ! うあぁぁぁっ! イクっ! イッちゃうぅぅぅっ!」

「ほら、イけっ!」

 

 肥大化したクリトリスを思いっきり捻りつぶす。

 

「ひゃひいいいいぃっ!?」

 

 その瞬間。膣穴に大量の精液が注入される。

 星之宮先生はアクメに突き抜け、けたたましい声をあげた。

 

「あっ……あん、い、いやぁ……あああぁ……」

 

 温かな粘液が胎内を満たしていくのを、身体を痙攣させながら感じる星之宮先生。

 

「はう、うっ、あ、だ、だめぇ……」

「ん?」

「あはあぁぁぁ……」

 

 アクメのエクスタシーに恍惚とした星之宮先生は、勢いあまって失禁し、はしたない音を立てて金色の排泄液をベッドにぶちまける。

 知らない間に、たっぷり膀胱に尿を溜め込んでいたようで、大量のおしっこを撒き散らし、ベッドのシーツをびしょ濡れにして、アンモニア臭い湯気を濛々と湧き上がらせた。

 

「あぅぅっ……はぁはぁ……あはぁ……」

「星之宮先生、なんてザマなんですか……」

「んぁっ!」

 

 俺は星之宮先生を面罵しながら、射精し終えたペニスを膣から抜いた。

 

「イキながら小便を漏らすなんて、とんだ変態ですね」

「あうぅ、言わないでぇ……」

「そんな先生にはお仕置きをしないとですね」

「あっ……してぇ! お仕置きぃ! 失禁する無様な牝教師にお仕置きしてぇ!」

 

 担任も学級委員長もお漏らしして、お仕置き好きとは……。

 Bクラスは終わってるのかもしれない。

 

「それじゃ約束通り道具使わせてもらっていいですか?」

「も、もちろんよぉ! 使ってぇ! 沢山使って私を壊してぇ……!」

「……いいんですね」

 

 俺はお望み通り、星之宮先生を壊すことにした。

 きっと彼女は後悔することだろう。

 自分を壊してほしいと安易なお願いをしたことを。

 

 

☆☆☆

 

 

「んぐあああぁ! ごおおおおおおぉ!?」

 

 ボールギャグを噛まされた惨めな状態で、悲痛な呻き声を上ずらせる。

 しかも私は、四肢の自由を剥奪され、動けない生肉人形と化して、性の玩具たちの嬲りものにされていた。

 

(ああぁ、だめぇっ……これだめ! 死んじゃう! イキすぎて死んじゃうぅぅぅ!)

 

 ひりつく性感スポットに浴びる限度を超えた快楽責めに、自由にならない四肢をばたつかせて、私は暴れた。

 

 上里くんは私をテーブルに拘束すると、身体中に玩具を装着した。

 乳首とクリトリスには、クリップとローターが一体になった邪悪な玩具を。

 アナルとヴァギナにはいくつかのローターを乱暴に突っ込まれた末、それぞれに対応した蠢くタイプのバイブを挿入された。

 すべて私が買ったものだけど……。

 その上で、上里くんは容赦なくそれぞれのスイッチを入れ、無情にも部屋を出て行ってしまったのだった。

 

「んぐぅおおおおぉ! んごごごおおおぉ!」

 

 私は玩具たちの無機質な責めに全身の性感帯をただひたすらいたぶられて、際限のない絶頂を繰り返す。

 

(ああ、やだ! またイッちゃう! これだめ刺激が強い強い強い強い! イッちゃう! イクイクイク!)

 

 再び絶頂が私を襲う。

 

「んぼおおおぉぉぉ!!」

 

 玩具たちは私が絶頂したからといって、止まってはくれない。

 

「ぎょえええええええっ!」

 

 地獄のような連続アクメを決めさせられ、もはや人のものとも思えない、壊れきった叫び声を上げる。

 いったいこれで何度目の絶頂になるのかも、もはや判然としなかった。

 それでも玩具たちは、なおも私を嬲り続ける。

 不気味な振動音を響かせて狂ったように震えては、乳首を、クリトリスを、割れ目の奥を、肛門を、残酷極まりない快楽責めで抉り立てる。

 

「ん゛おおおぉぉぉ! お゛お゛ああぁぁぁっ!」

 

 ボールギャグのせいで開きっぱなしにさせられた口から、粘度の高い涎が糸を引いて飛び散った。

 手を、足を、テーブルに張りつけられた胴体を、狂ったように揺さぶって、またも迫りくる悪魔のような恍惚感に狂乱する。

 

(まだイッぢゃう! これほんどわだし死ぬうううう! イキすぎて死んぢゃうううう!)

 

 発情しっぱなしの肉体に、またもアクメの大波が襲いかかろうとしている。

 甘酸っぱい疼きが、クリトリスを、乳首を、ジンジンと拍動させ、ほじくり返される膣奥や肛門を、排泄欲求の数百倍もの快美感で恍惚とさせる。

 

「んぎょおおおおぉぉぉぉ!?」

 

 尿をぶちまけながら絶頂を全身を駆け巡る。

 

(壊してと言ったけど本当に壊されるなんて……)

 

 私の目に狂いはなかった。

 女性相手にここまで酷いことを出来る男性がいるなんて……。

 やっぱり上里くんは最高だ。

 私のご主人様にぴったりの男性だ。

 

 私はずっと探していた。

 

 私を性処理の道具のように扱ってくれて。

 私を嬲ってくれて。

 私を暴力で支配してくれて。

 私を淫乱な牝豚にしてくれる。

 

 そんなご主人様を探していたのだ。

 

(でも上里くんの性奴隷になる前に本当に壊れちゃうかも……)

 

 快楽地獄がここまでのものとは思わなかった。

 先ほどから絶頂直後に失神しかけるが、上里くんの手先である残酷な玩具たちは、新たな快楽を私に与えて、気を失うのを許してくれない。

 

(あああ、きもぢい゛い゛のおおお! きもぢい゛い゛い゛い゛! まだイグ! まだイッぢゃうううう!)

 

 涎を、愛液を、おしっこを、恥も外聞もなくあっちの穴からこっちの穴から撒き散らしては、心の中で狂ったような絶叫をする。

 心と身体がズタズタに引き裂かれ、身体はまたもじわじわと、蕩けるような快美感一色に染まっていく。

 

「んぼお゛お゛お゛ぉぉぉぉぉ!!」

 

 テーブルの脚をガタガタと暴れさせ、またも私は天空高く突き抜ける。

 そして私は生まれて初めて脳みそがおかしくなっていくのを感じた。




次回も続きます!


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48話 星之宮知恵は性奴隷

11巻の表紙きましたね!
みーちゃん可愛い!


「先生、戻りましたよ」

 

 星之宮先生の部屋に戻った俺は、玄関ドアの内鍵をかけ、放置した彼女の様子を伺った。

 

「ぶへっ……ぶへぁ……ぐごぉぉぉ……」

「うわっ、凄い顔してますね……」

 

 絶頂しすぎて白目を剥いて気を失っている星之宮先生をスマホで撮影する。

 予定より遅く戻ったため、ローターやバイブの電池はすでに尽き、すべての玩具が停止していた。

 玩具たちが活動を停止するまで絶頂の無間地獄を味わわされた星之宮先生が、どんな気持ちで俺の帰りを持ち続けていたかと思うと、胸のすくような痛快な気分になる。

 もちろん星之宮先生の苦しみは、俺が戻ってきたところで終わるわけじゃないけど。

 

「あーあ、小便をこんなに撒き散らして」

 

 辺り一面に小便らしき液体が飛び散っている。

 部屋の中いっぱいに籠る、甘酸っぱさいっぱいの異様な臭いに今さらのような顔をしかめ、俺は星之宮先生の股間に目を向けた。

 さまざまな体液で見るも無残なほど汚れた無力な牝教師のそこには、なおもずっぽりとバイブが突き刺さっている。

 俺は灯りを点けると、身体を屈めて星之宮先生の口からボールギャグを、マンコからバイブを抜いた。

 

「くさ……」

 

 ぽっかりと穴が開いたようになった星之宮先生の膣肉は、中からドロドロと愛液の残滓をお漏らしし、ヒクンヒクンと蠕動した。

 

「まあ、今日は何発も精液ぶちまけたからな。掃除でもしてあげるかな」

 

 いいことを思いついたと、俺は洗面所に向かい、星之宮先生の歯ブラシを持って戻ってくる。

 

「んっ……ぐえっ……ほへぇぇ……おおおっ……」

「それにしてもよく寝入ってるな」

 

 俺は星之宮先生の寝顔のあまりの不細工さに笑いが込み上げ、寝入る彼女の膣肉に、ゆっくりと歯ブラシを近づけた。

 そして……。

 

「―――ぎゃひいいいぃぃっ!?」

「あ、目が覚めましたか」

「ひいいいぃ!? な、なにっ!? なになになにぃぃっ!?」

 

 星之宮先生が目を剥いて悲鳴を引きつらせる。

 過敏な膣壁に、歯ブラシをじょりじょりと擦りつけたが、予想以上の反応をしてくれる。

 

「ひいい!? いや、そ、それ……ぎゃああぁ!? 刺激、強すぎるぅぅ! むりいいぃ!」

「なに言ってるんですか。俺は歯ブラシを使って、綺麗にしてあげてるんですよ」

「ふぎいいっ!? んぎゃぎゃぎゃああぁ!?」

 

 星之宮先生は卒倒せんばかりになって、激しく暴れた。

 彼女のあそこは玩具たちに一日中イカされ続けたため、赤く充血してしまっている。

 そのせいでさらに敏感を増した繊細な粘膜を、歯ブラシで磨かれてはたまったものではないだろう。

 

「ひいぎぎぎいぃ!? ああ、いやああぁぁ! もうやめれっ! むりむりぃ! ぎゃあああ!」

「ありゃ? マンコ汁が次から次へと出てきますよ?」

 

 星之宮先生の陰部は、俺が小躍りするほど大量の愛液を、しぶく勢いで噴き散らしてしまう。

 そんな彼女のいやらしいすぎる膣の蠢きに、俺は嬲る手の動きをさらに激しくする。

 

「ぎひいいいぃ! ぎっひひひいいぃぃ!」

「今まで一番反応してるんじゃないんですか。これでクリトリスにやったらどうなるんですかね?」

「―――ひいいっ!?」

 

 星之宮先生の顔が恐怖一色に染まる。

 

「ふぎゃはあああああっ!?」

 

 星之宮先生は腰を振り、俺の責めから逃れようとしたが、無情にもクリトリスに、割れ目の中以上の激しさで歯ブラシを擦りつけられてしまう。

 

「ひゃひいいいぃ! ぎひいいいいぃ!」

 

 あまりに激烈なその刺激に、星之宮先生は文字通りテーブルの上で暴れ狂い、テーブルと一緒に跳ね躍る。

 

「うあ゛あ゛あああぁぁぁぁぁっ!」

「イキましたか。反応がよくて楽しいですよ」

 

 俺は容赦なくクリトリスを責め続ける。

 

「んっぎょおおおぉ! んおおおおぉぉっ!」

「イキまくりですね。もっとイッてみてくださいよ」

「ぐおっふぉふぉふおおおおっ!」

 

 さらに責めると、星之宮先生は潮を撒き散らしながら絶叫した。

 

「ごげはあぁ……!?」

「少し擦るごとに派手に絶頂するなんて。本当に先生は変態ですね」

「あああぁんっ……」

 

 星之宮先生を歯ブラシ責めから解放させる。

 それでも星之宮先生ははしたない、恍惚痙攣をやめられないでいる。

 

「それじゃ玩具責めに耐えたご褒美にチンポを入れてあげますね」

「はぁはぁ……あうう……えっ?」

 

 

☆☆☆

 

 

「いきますよっ!」

「ぎゃっはははあああああっ!」

「凄いな。愛液だらけで奥までスムーズに入った」

「ひいいっ!? はひいいいいっ!?」

 

 歯ブラシの蹂躙がやっと終わったかと思ったのも束の間、今度は乱暴に、猛るペニスが膣奥深く突きこまれた。

 いつものように勃起した逞しい肉棒が、子宮を潰して止まったかと思うと、激しい抜き差しで膣内を往復する。

 

「ふひっ! ふひいいっ! ああ、やめれっ! もうやめれええぇ! ぎひいいぃぃ!」」

「お、今日はいつも以上に締まりますね。玩具が止まって、チンポが恋しくなってましたか?」

 

 上里くんは興奮した声を上げ、しゃくる動きで腰を振って、膣奥まで極太を叩きこむ。

 

「ひいい!? そんな……本当に無理なのおぉぉ! やめれえぇぇっ!」

「やめるわけないでしょ!」

「んぎょおおおおぉ!」

 

 再び大きな絶頂が私を襲った。

 

「イきましたか。今日だけで何回イってるんです?」

 

 彼は質問しながらも容赦なく私を犯し続ける。

 

「ひいいい! うあああっ! や、やめて! もうイクのは無理! 死ぬっ! ほんとうに死ぬううう!」

「セックスで死ぬわけないでしょ!」

「あはああぁぁぁ……」

 

 またも私は絶頂してしまった。

 抽送されるだけでイってしまう。

 私の身体は完全に壊れてしまっていた。

 

「またイって……。ま、やめるつもりはないんですけどね」

「んにいぃぃっ! んぎゅうおおおおうっ!」

 

 女性にあるまじき声を発しながら私は絶頂し続ける。

 

「んおぉぉ! ぐっひひひひひいいいっ!」

 

 歯ブラシで擦られた腫れ上がった膣は、こんなになっても――いや、こんなにされてしまったからこそ余計に感度を増し、上里くんの責めに、私は苦もなく感じてしまう。

 

「ぎゃあああ! ひぎょぎょおおっ! ごれだめわだじおがじくなるうぅぅぅっ!」

「何言ってるかわかりませんよ!」

「んぎゃひいいぃぃぃぃ!」

「ほら、もっとイってください!」

「あああ!? これ死ぬっ! 本当にじぬううううっ! チンポらめっ! マンコグチョグチョらめらめらめえええっ! あ゛あ゛あ゛あ゛っ!」

 

 またも私は脳みそが溶けるような感覚に襲われる。

 

「そろそろ俺もイきますよ!」

「ぎゃあああ! あぎゃぎゃあああぁ!」

 

 意識を吹っ飛ばせることと残酷な覚醒を交互に繰り返し、言葉にならない声を放ち、私は狂ったように獣になる。

 赤く腫れあがる淫肉が上里くんのカリ首でサディスティックに掻き毟られ、さらにジンジンと極悪に疼いた。

 

「ああ、イグウウゥゥ! またイッぢゃう! これまたわだじイグイグイグウウゥ!」

「サービスしてあげますねっ!」

「あぐあ゛あ゛あ゛ぁぁぁっ!?」

 

 上里くんは射精と同時に、私のクリトリスを捻り潰し、膣を強烈に締めつけさせた。

 

「はううっ……あっ、ああぁん、いやあぁ……あああぁ……」

 

 媚肉と同様、赤く腫れあがっていたクリトリスは悲鳴のような疼きとともに、ヒクンヒクンと痙攣し、そのたび私は火を噴くような恍惚感に襲われる。

 

「あっ……そんな、こと、されちゃったら……あっ、あああぁ……」

  

 お腹の底にドロドロと、上里くんの排泄した白濁液が、怖ろしい速さで溜まっていく。

 私はまたもビクビクと絶頂痙攣を決めながら、精も根も尽き果てて、ゆっくりと意識を手放していった。

 

「はうっ、もう……らめっ……あひぃ……」

「あーあ、気絶しちゃった」

 

 

☆☆☆

 

 

 星之宮先生が意識を取り戻したのは二時間後のことだった。

 俺は彼女が気絶してる間に部屋の掃除を行った。

 アダルトグッズはよくわからなかったが、台所洗剤で洗ってみた。もし洗い方が違っていたら彼女にやらせよう。

 

「本当に死ぬと思ったわ~」

 

 星之宮先生はベッドで横になり、体力回復に努めていた。

 

「本当に君って容赦ないのね」

「先生が壊してほしいって言ったので」

「だとしてあそこまでする人なんていないわよ~」

 

 おかしいな。エロ同人やエロゲだともっと酷いことする人はいるんだけどな。

 二浪パイセンが持っていた鬼畜凌辱系の同人誌の影響だろうか。

 

「……でも嬉しかったでしょ?」

「それは……」

 

 星之宮先生は変態だ。

 確かに行為中は嫌がっていたが、心の底では喜んでいたはずだ。

 だって彼女はセックスをするためだけに、靴まで舐める牝豚なのだから。

 

「素直に言わないともう虐めてあげませんよ」

「あっ……」

「どうなんです?」

「う、嬉しかった……嬉しかったわ……」

 

 やっぱり。

 あんなことをされても悦びを感じてしまうなんて。

 

「やっと、私のご主人様を見つけたと思った……」

「ご主人様?」

 

 星之宮先生は語りだした。

 学生の頃から奴隷願望があったが、寄ってくるのはノーマルな性癖の男ばかりで、長続きしなかったこと。

 相手がいないため、被虐願望は道具を使いながら妄想で叶えていたこと。

 今日の放置プレイで、俺が理想の相手だと確信したこと。

 

「だからね……私を上里くんの性奴隷にして欲しいの……」

 

 おっふ。こんなエロゲ展開になるなんて思わなかった。

 そもそも星之宮先生を性奴隷にして俺は何をすればいいんだろうか。

 

「先生を性奴隷にして俺は何をすればいいんですかね?」

「何でもいいのよ。君のやりたいことをすればいいの」

「俺のやりたいこと」

「そう。君が望めばいつでもどこでも私を抱いていいし、セックス以外のことも何でもしていいの」

「セックス以外のことって?」

「例えば君がストレス溜まってる時に、私をサンドバッグ代わりにして殴ったりとか」

「いや、暴力を振るうつもりはないですけど!?」

 

 やべえ。この人、正真正銘のドMだ。

 あの鈴音だってここまで言わないぞ。

 

「……そう。でもしたくなったらいつでも言ってね~」

「考えておきます」

 

 俺はセックスで虐めるくらいでいいんだけどな……。

 

「とりあえずシャワー浴びません?」

「そうね~」

「正直、小便臭くてたまらないんですよね」

「わ、私……?」

「先生しかいないでしょ」

 

 部屋は綺麗にしてある。シーツも先生を放置した時に洗濯してある。

 

「女性に向かって小便臭いって言うなんて……。やっぱり上里くんは鬼畜ね……」

「いいから浴室に行きますよ」

「は~い」

 

 この後、浴室で星之宮先生が挑発してきたので、足がガクガクになるまでバックで犯しまくった。

 恐らく犯されたいから俺を挑発したのだろう。

 それだけならいつものことだが、途中で俺がトイレに行こうとすると、星之宮先生が飲尿プレイを求めてきた。

 少し前の俺なら抵抗はあったが、帆波に小便をぶっかけたこともあり、彼女の望み通り小便を飲ませてやった。

 もちろん呑み切れるわけがなく、大量に零してしまったため、お仕置きとして嘔吐するまでイラマチオをした。

 イラマチオ好きまで一緒なんて、帆波と星之宮先生は仲良すぎだろ。

 

 

☆☆☆

 

 

 星之宮先生の部屋を後にした俺は真っ先に公衆トイレに向かった。

 目的は変装を解くためだ。

 せっかく変装をしたのに、そのまま寮に戻ったら意味がない。

 伊達眼鏡を外し、着替えを鞄にしまう。

 

「さて、ファミレスでも行くか」

 

 時刻は夜の七時半。

 星之宮先生の部屋で夕食を食べようかと思ったが、冷蔵庫の中には酒しかなく、俺も彼女も料理は苦手な為、今夜は外食することにした。

 

 ファミレスに入ると、意外な人物と遭遇した。

 

「上里くんじゃん。久しぶり」

「久しぶり、長谷部」

 

 長谷部波瑠加。

 クラスメイトで、友人はいるが独りを好む、巨乳美少女だ。

 

「珍しく一人なんだ」

「そうなんだよ。長谷部は相変わらずだな」

「まぁね。よかったら一緒に食べない?」

「いいのか? 長谷部って目立つの好きじゃないだろ」

 

 原作6巻で教室内で目立つのを嫌がっていた描写があったのを思い出す。

 はっきりものを言うタイプなので、女子から嫌われてるのかもしれん。

 

「そうだけど、ここ教室じゃないし」

「なるほど。それじゃお言葉に甘えて」

 

 店員に席を移動したことを伝え、料理を注文する。

 長谷部はミラノ風ドリ○を美味しそうに食していた。

 

「今日は誰も夕食作ってくれなかったんだ?」

「誰もってどういう意味だよ……」

「そのままの意味だけど」

 

 やっぱりこいつも可愛いな。

 でも長谷部は理想が高いから俺じゃ無理そうだな。

 そもそも黒い噂が回っている俺なんて眼中すらなさそうだ。

 

「長谷部はよく来るのか?」

「うん、料理苦手だし」

「だろうな」

「今のは失礼じゃない?」

 

 俺と長谷部はファミレスで二時間ほど談笑して過ごした。

 長谷部は特別試験以降誰とも遊ばず、一人で夏休みを過ごしていたようだ。

 俺はヒロインたちとセックスしまくっていたが、もちろん長谷部には言っていない。

 また、長谷部は俺に興味はあったようだが、教室内で話しかけると目立ってしまうため、周りに人がいないのを見計らって声をかけようとしたらしい。

 

 俺たちは連絡先を交換し、お店を後にした。

 寮までの道中、俺は長谷部のクラスメイトに対する愚痴を聴かされまくったが、思ったより楽しかった。

 帰り道だけで俺と長谷部の距離はぐんと縮まったと思う。

 やはり人の悪口は、仲良くなれる有効なツールなのは間違いなかった。




ヒロインデータベース

名前:星之宮(ほしのみや)知恵(ちえ)
身長:155cm
スリーサイズ:B78(C)/W56/H78

テクニック:A+
知識:S
体力:D-
おっぱい:C+
お尻:B+
締まり:A+
変態度:S


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49話 堀北鈴音の絶頂

堀北だけどノーマルセックスです!


 八月下旬。今日は鈴音と一日過ごすことになっている。

 鈴音は他のヒロインたちと違い、外出を好まず、お家でまったりするのが好きな女の子だ。

 

 帆波の部屋で一夜を明かした俺は早朝に自室に帰宅した。

 最近、帆波とセックスする時は、決まって彼女の部屋にすることにしている。

 理由は帆波がセックス中にお漏らしをするからだ。どうやら排尿しながら突かれることにはまってしまったようで、昨晩もおしっこと潮を撒き散らしながら派手に絶頂していた。

 原作では無邪気な天使が売り文句だったのに、なぜ変態ヒロインになってしまったのだろうか……。

 まぁ、一番の変態は星之宮先生なんだが。

 

 先日、星之宮先生は俺の性奴隷になった。

 元々、被虐願望があった彼女は俺の放置プレイで完全に目覚めてしまったようで、毎日玩具を使用したオナニー動画を俺に送ってくるようになった。

 先生から生徒に連絡するのは危険だと思ったが、教師の携帯がチェックされることはないらしい。しかし心配性な俺は動画をすぐにSDカードに保存し、星之宮先生からのメールはすぐに削除している。

 昨日は冗談半分でローターを装着して学校に行くよう命令したところ、本当にローターをクリトリスにつけて学校に行ってしまった。しかも常時電源がオンの状態だったそうだ。

 何でも言うことを聞いてくれるのは嬉しいが、やり過ぎないように注意しなければならない。

 

 その星之宮先生に続いて変態なのが鈴音だ。

 鈴音は転生して最初に抱いたヒロインで、愛里をゲットするまでは、二ヶ月間毎日鈴音を抱いていた。

 素人で初めての相手だった鈴音には、色んなプレイを試した。

 噛みつきプレイ、アナルセックス、鼻フック、首絞めなど高校生が行ってはいけないプレイばかりした結果、鈴音はドМになってしまった。

 変態度は星之宮先生が上だが、鼻フックをすると豚の鳴き真似をする鈴音も相当な変態だ。

 普段の鈴音は原作と同じ佇まいなので、変態な鈴音とのギャップにいつもやられてしまう。

 

「もう少しで出来るから待っていてちょうだい」

「わかった」

 

 そんな鈴音は俺の部屋で昼食を調理中だ。

 今日の彼女のファッションは、白いチュニックとデニムのショートパンツで、とても似合っている。

 さらに調理中のため、ポニーテールにしており、うなじがたまらない。

 俺は欲望を抑えながら、鈴音の料理を待っていた。

 

「お待たせ」

 

 調理を終えた鈴音が次々に料理を運んでくる。

 野菜炒め、納豆ご飯、味噌汁と俺の健康に気遣ったメニューだ。

 

「野菜炒めか……」

 

 野菜嫌いな俺には好ましくない料理だ。

 

「そんな顔しないで。歩夢くんが食べれるように味付けをしているから」

「ほ、本当に……?」

「ええ」

 

 いつも鈴音には苦労をかけている。

 鈴音以外にも愛里、帆波も野菜が食べやすいよう工夫をしてくれている。

 

「いつも悪いな」

「気にしないで。あなたの健康のためだもの」

「健康か」

「もうあなた一人の身体じゃないのだから」

 

 愛しそうに自身の腹を撫でる鈴音。

 

「なぜお腹を撫でながら言う?」

「冗談よ」

 

 冗談に見えないからやめてほしい。

 俺がコンドームをつけてセックスすればいい話なんだけど。

 

「それより食べましょう。料理が冷めてしまうわ」

「そうだな。頂きます」

「どうぞ召し上がれ」

 

 10分後。テーブルには空になった食器が並んでいた。

 鈴音が調理した野菜炒めは、野菜嫌いな俺でも美味しいと思えるほどだった。

 

「ご馳走様でした」

「お粗末さま。美味しかった?」

「ああ」

「そう。……よかった」

 

 俺の感想を聞いて、安堵する鈴音。

 鈴音の料理を一度もまずいと思ったことがないので、そんな不安がることはないんだけどな。

 

「食器洗ってくるからくつろいでて」

「俺も手伝うぞ」

「大丈夫。歩夢くんはアニメでも見ていてちょうだい」

「……わかった」

 

 いつもこうだ。

 鈴音に限らず、俺に料理を作ってくれるヒロインたちは俺に家事をさせてくれない。

 鈴音も、愛里も、帆波も、俺を甘やかす。

 家事だけじゃない。

 耳かき、爪切り、風呂上がりのドライヤー、登校日のネクタイ締め、などご奉仕され放題である。

 

(そんなに俺って駄目男に見られてるのだろうか)

 

 元国立大を目指した浪人生ということもあり、学業は優秀だ。運動も元陸上部なので得意分野だ。ちなみに5キロ14分台前半の記録を残した県内でも有数のランナーだった。怪我で高三の夏前に引退しちゃったけど。

 

(そういえば駅伝アニメが始まるまで一ヶ月とちょっとか)

 

 この世界のアニメやラノベは、よう実以外は転生前の世界と同じで、アニメの放送スケジュールも一致している。

 現在は転生前に視聴済みのアニメばかりだが、来年の一月になれば未視聴のアニメが見れることになる。

 

(なんだかオラ、ワクワクしてきたぞ!)

 

 新しいアニメを見れるだけでテンションが上がってしまう俺。

 

「なんだか楽しそうな顔してるわね」

 

 洗い物を終えた鈴音が、俺の隣に腰を下ろす。

 

「これからのことを考えたら楽しみで」

「二学期のこと?」

「そうだな」

 

 嘘です。二学期の学校生活も楽しみだけど、アニメのことを考えていました。

 そういえば運動会はどうなるんだろう。

 この世界の鈴音は、原作と違ってクラスに貢献しておらず、龍園に目をつけられていない。

 しかし、櫛田は鈴音を退学させようと暗躍しているはず。

 その櫛田だが、綾小路と一緒に行動することが多い。

 もしかして綾小路が櫛田を攻略しているのだろうか。

 先日、綾小路と遊んだが、俺なんかがチート野郎から情報を訊きだせるわけがなく、ただ青春を満喫して一日が終わってしまった。

 

(そのおかげで綾小路と親密になれたからいいか)

 

 俺が親しくしている同性のクラスメイトは、平田、三宅、綾小路、認めたくないが須藤の四人だ。

 その中で俺が暗躍していることを知っているのは平田と三宅の二人。……多分、綾小路にもばれているんだろうけど。

 男子に嫌われている俺と親しくしてくれる貴重な友人たち。

 卒業までいい関係が続くよう頑張らなければ。

 

「また学校が始まると思うと憂鬱だわ」

「おい」

 

 鈴音は俺以外の人間と関わらないようにしているが、学校が始まれば嫌でもクラスメイトと関わらなければならない。

 

「Aクラスを目指してるんだから頑張ろうぜ」

「そうね。なんとしてもAクラスになってもらわないと」

 

 俺のせいでまったく成長していない鈴音だが、Aクラスを狙っている点は原作と変わらない。

 あれだけ俺に依存していても、ブラコンなのは変わらないんだな。

 

「歩夢くんは進路は考えたりしてるのかしら?」

「急にどうした?」

「……少し気になったのよ」

「そうか」

 

 ヒロインたちを抱くことしか頭になかったので、進路は白紙の状態である。

 

「まだ決めてないな」

「……そう」

「鈴音は?」

「私は決めているわ」

「進学か?」

「内緒よ」

 

 鈴音は人差し指を口の前に当てて、妖艶に微笑んだ。

 

「ケチ」

「歩夢くんの進路が決まったら教えてあげるわ」

「なら二年後だな」

 

 遅くても高三の夏までには決めておきたい。

 Aクラスになれなかったことを考えて、受験勉強もした方がいいだろう。

 

「二年なんてあっという間なんだろうなー」

 

 俺はドサッとベッドに仰向けになる。

 鈴音もつられて仰向けになり、ぴたっと俺に寄り添う。

 

「そうかもしれないわね。だから今の時間を大切にしましょう」

「そうだな。……それより何で胸を押しつけてくるの?」

「言わなくてもわかるでしょう?」

「昼間から盛るなよ」

「今さらじゃない」

「……だよな」

 

 本当に今さらだ。

 俺と鈴音は昼夜問わずセックスしまくっている。

 ただ今日はまったりしたかった。

 けれど鈴音を責めるつもりはない。

 鈴音とは一週間近くセックスをしていないので、彼女が欲求不満なのはわかっていた。

 本当は調理中に犯して欲しかったのだろう。

 なぜそう思ったか。

 それは調理中に鈴音が何度も俺を物欲しそうな目で見てきたからだ。

 だがまったりしたかった俺は気づかないふりをした。

 

「抱いて」

「わかったよ」

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は午後八時。本来ならまったりするはずだったが、鈴音が夕食を作りだすまでセックスし続けてしまった。

 セックスを所望した鈴音は、足をガクガクさせながら、なんとか夕食を作り終えた。

 夕食を食べ終え、くつろいでいると、洗い物を終えた鈴音が部屋に戻ってきた。―――俺を刺激する格好で。

 

「なんでスクール水着姿なんだ?」

「あなたが喜んでくれると思って」

 

 鈴音は俺を喜ばすために、わざわざ水着を用意してきたのか。

 

「どうかしら?」

 

 テーブルに手をつき、腰をくねらせる鈴音。

 どうやら挑発しているようだ。

 

「興奮した」

「嬉しい……ひゃぅっ!?」

 

 お尻に食い込んだ水着をくいっと引っ張りあげると、鈴音が可愛らしい声を放つ。

 

「アンッ、あふぅん……ひぅぅんっ!」

「すっごい感じまくってるな。もしかしてオナニーしてたのか?」

 

 水着を食い込ませながら引っ張るたびに、鈴音が甘い声を上げ、お尻をぐいっと突き出してくる。

 肉ヒダを擦られる刺激に、クチュッ、クチュッと秘所からはいやらしい水音が立ち始めた。

 

「はぁっ、んっ、はぅっ、んふぅぅっ」

 

 肉筋から滲み出た蜜汁が、ツツッと内股を伝って垂れ落ちていく。

 

「こんなに濡れてるなら大丈夫かな」

 

 肉棒を取り出し、先走り汁の溢れ出る亀頭を軽く尻肉へと擦りつける。

 

「はぁっ……んぁ……ぁああ……歩夢くんの匂いが……」

「準備万端みたいだからこのまま入れるぞ」

 

 完全に発情している鈴音はテーブルに手をついたまま、膝を震わせお尻を突き出してくる。

 その丸いお尻をギュムッと鷲掴みにする。

 

「んひィンッ! ひっ、ひぅっ!? あぁっ、はぁっ、あぅぅっ、あふゥゥンンッ!」

 

 水着の股布をずり避け、肉棒を濡れそぼった膣穴へとねじ込んでいく。

 男根を迎え入れる準備を万全に整えていた膣肉は、熱く蕩け蜜汁をたっぷりと満たしていた。

 肉傘が花裂を押し広げ、めり込んでいくにつれ、ブチュッ、ブチュッと蜜汁が飛沫を立てて溢れ出てくる。

 

「はぅっ!? くふゥゥンッ……ぁアンッ!」

「やっぱ鈴音の水着姿は最高だな」

「ひっ!? ィンッ! ふひィィンッ!」

 

 柔らかく蕩けた膣肉を一擦りされる度に、鈴音が歓喜の声をあげる。

 

「奥まで入れるぞ」

 

 鈴音が一番感じる場所。

 子宮口まで肉棒を送り込むべく、膣道を押し広げていく。

 

「あぁああっ! ひぃっ、くっ、ひィンッ! 奥までぇ……ぅうっ! あひィイインッ!」

 

 ズブリッと根元まで肉棒が埋め込まれると、肉胴全体に、柔らかくなった媚肉が絡みついてくる。

 肉傘を押し潰すような心地よい圧迫感。

 膣穴全体で男根を貪りながら、鈴音が貫かれた衝撃に全身を震わせる。

 

「ふぅっ、ひっ、ぃんっ、はぁぁ、はぁっ、はふぅぅっ、入ったぁっ、全部ぅ……あぁあっ」

「こっちも弄ってやるからな」

 

 薄い水着に包まれた丸い乳房を掴むと、グイッ、グイッと子宮を軽く圧迫する。

 

「ひゃぅっ!? はっ、アァンッ! ひっ、ひぃんっ!」

「もう乳首が勃起してるぞ」

 

 水着を持ち上げるようにしてツンッとそそり立っている突起。

 それを指で軽く摘まむ。

 

「はひィンッ! ふひっ、ひっ、くひィィンッ! へぁっ! へぁああああっ!」

 

 膣穴をキュゥッと締めながら、はしたない叫びを放つ。

 

「相変わらず大きな声を出すなー」

「うっ、あぅっ、はぅぅんっ……乳首っ、うぁ……摘まむからぁ……! 敏感になっちゃうのにっ……ひぃんっ!」

「だったらやめるか?」

 

 膣奥にねじ込んだままの肉棒を、肉壁に擦りつけ、鈴音の耳元で囁きかける。

 

「やめないでぇ……! もっと弄ってぇ……!」

「わかった」

 

 両乳首をぎゅっと掴むと、鈴音は自ら丸いヒップを突き出してくる。

 

「やたら積極的だな。それとも無意識か」

 

 俺は大きく腰をグラインドさせ、一気にトップスピードへともっていく。

 

「ひゃぅっ!? あぁあっ! くぅっ、ひぃん、あひっ!? あぁ、そんなっ、激しく……ぅうっ!?」

 

 その激しい抽送に、堪らず顔を仰け反らせる鈴音。

 蜜汁の飛沫を立たせながら、丸い尻に下腹部を何度も叩きつける。

 

「んひっ!? あひっ! ひぃ! あぁ、チンポっ、あふんっ……大きくなってくぅっ!」

「鈴音、もっと締めろ!」

「んくゥウッ! し、締めてるっ……でもっ、でもぉ……チンポで擦られるとぉっ、うふっ、んんっ……力、入らなくなるぅ!」

 

 エラ首で膣肉を擦られる快感に、膝をガクガクと震わせ、今にもへたり込みそうになる。

 

「大丈夫だ。おっぱいを揉みながらちゃんと立たせてやる」

 

 崩れ落ちそうになる鈴音を、肉棒で串刺しにながら支えると、ゴツンッと子宮口に亀頭が接吻してしまう。

 

「んひぃいっ! あぁっ、キスされたっ……!? マンコの奥ぅっ……チンポでチュッチュされた、あぁああああ! いひィイイイイイッ!」

 

 子宮口を亀頭でキスされた衝撃に、鈴音が軽く絶頂を迎える。

 

「また鈴音だけイッたな」

 

 ブルッ、ブルッと腰を震わせ、大量の蜜汁を滴り落とす膣奥で、子宮口に亀頭を押し当てたまま動きを止める。

 

「はぁっ、ふひぃぃっ、仕方ないじゃない……んっ! チンポキスされるとぉ……マンコ気持ちよすぎて……あひぃっ!? 我慢出来ないっ」

「しょうがない、それじゃイかせまくるぞ」

 

 腰砕けになりそうになっている鈴音を肉棒で支えたまま、激しい抽送を再開する。

 

「はぅっ!? はぅうんっ! イ、イクッ! イッちゃう! こんなの続けられたらぁ……イキまくっちゃぅううっ!」

「イッてもいいから、もっとマンコ締めろ!」

「んん―――っ! ん゛ぅ――――っ! ふぅっ、ひぅぅっ! ん゛ぅ―――――――っ!」

 

 絶頂に弛緩する体に力を込め、鈴音が膣肉を必死に収縮させる。

 

「ふ、膨らんできたぁ……チンポの先っちょっ、パンパンっ……うンンンッ!」

「お、締めつけがキツくなってきたぞ!」

「ひぃっ!? 直接チンポキスされひゃぅとっ……あぁ、んぁぁあああっ!」

「されちゃうとなんだ?」

「イクっ! イクぅううううっ!」

 

 何度も軽く達する鈴音の身体の奥で、強烈な疼きが大きくなっていく。

 ギュゥッ、ギュゥッと搾り取るように強くなる膣肉の締めつけ。

 牝の本能のままに子宮が精液を欲するのか、咥え込んだ男根から精液を搾り取ろうとしている。

 

「ひゥウッ!? はひぃっ……ぃいいっ! んひっ、んひィインッ! んひぃいいんんっ!」

「はぁっ、出そうだ……!」

 

 パンパンと尻肉を打ちながら、絶頂が近づいてきてることを鈴音に告げる。

 

「分かるぅっ、チンポっ……先が膨らんで……あぁっ! あぁああっ! で、出そうになってるぅううっ!」

「鈴音、一緒にイクぞ!」

「い、イクッ……歩夢くんと一緒にぃっ……キメるぅぉっ! ひっ、ぃいっ! あぁあああっ!」

 

 ズンッと腰を突き出すと同時に、最深部へと肉棒をねじ込む。

 亀頭が子宮口にぶち当たり、お互いに吸いついたまま離れなくなる。

 

「あ゛ぁああっ! チンポぉ、子宮ぅっ、当たってる……ぅううううっ!」

 

 子宮口にキスをしたまま、圧迫を加え、入口を少しずつこじ開けていく。

 

「このまま出すぞ……!」

「あひっ!? だひてっ! 生でザーメン出してぇっ!」

「くぉ……!」

「ひっ!? ひぃっ! いっイクっ! イクぅうううううっ!」

 

 肉胴に絡みつかれた膣肉をしごき上げられながら、濃厚な搾りたてザーメンを注ぎ込む。

 

「んひィッ! ふひぃぃっ……イクッ……イクぅぅっ……イグぅううううう!」

 

 絶頂を迎え、鈴音がイキ声を思い切り放った。

 

「んひぃっ……くふっ! マンコも子宮もっ、ザーメンタンクにされてりゅぅ!」

 

 キュッと締めつけながら、精液を搾り取り、膣穴一杯に白濁液を溜め込んでいく。

 

「んぉっ!」

「はひっ!? 動かさないでぇ……チンポ汁出しながら、オマンコ突くの反則っ……!」

「鈴音のオマンコが、奥に引き込んでいくんだよ」

 

 子宮内まで咥えこもうとするかのような、膣肉の動き。

 肉棒を引きずり込まれる快感に、また先端が膨らんでいく。

 

「んひッ!? そ、そんなっ……またっ、出すのっ!?」

「ああ!」

「あぁっ、チンポぉ……ドクドク膨らんでぇっ……!」

「子宮にもっと詰め込むぞ!」

「らっ、らめぇええっ! 子宮破れひゃうからぁぁ……!」

 

 新たな精液をぶちまけようと発射体勢に入った肉棒に気づき、鈴音は信じられないと頭を振る。

 

「だっ、出されてイッちゃう……チンポ汁漬けにされてぇ……っ、イッちゃうぅうっ!」

 

 精液を注ぎ込まれる事を待ちかねるように、膣肉がうねり肉幹をしごく。

 圧迫されながら擦られる快感に抗えなくなると……。

 

「いくぞ……!」

「ぎっ!? ぐぅぅっ! かはぁっ!? はぅっ、あひぃぃいいぃぃっ!」

 

 お腹を膨らませる程の怒涛の勢いで噴き出す精液によって、鈴音が咆哮する。

 歓喜の叫びを放つ開きっぱなしの口から涎を垂らし、快楽を貪り、子宮を精液で満たしていく。

 

「イッくぅうううっ! イクイククぅ―――――っ!」

「うぉ……!」

「またお腹大きくなってるぅ、チンポ汁でぇっ! ふひぃっ!? んはぁアアアアアアアッ!」

 

 膨らんだお腹を見て、精液漬けにされていることを改めて確認した鈴音は女の悦びをむき出しにしながら快楽を貪り続ける。

 

「ひィィっ!? まだ出てるぅ……!? こんらっ、出されたら……! イキっぱなしになりゅぅぅぅッ!」

「なっていいぞ! 全部子宮に出すからな!」

 

 精液の湖と化した膣穴の中で、亀頭をピタリと子宮口に押し当てる。

 噴き出す精液がすべて出終えるまで、子宮口から精液を注ぎ込む。

 

「ひぃっ!? うっ、はひィィンッ……へぁああっ、はへぇ……うひぃぃんっ!」

 

 ビクッ、ビクッと何度も腰を震わせ、絶頂を貪る鈴音が荒々しく息を吐き、丸いお尻をくねらせる。

 

「もうっ、勘弁してぇ……! おほっ、お腹ぁっ……苦し……ふひぃぃ、はふぅぅぅっ……」

「鈴音のマンコ最高に気持ちよかったぞ」

「はぁ、はひぃぃん……よ、よかったぁ……けど……もう……らめぇ……」

 

 そのまま鈴音は意識を手放してしまった。

 一週間ぶりのセックスだったが、ここまで絶頂させたので、当人も満足しているだろう。

 その後、暇になった俺は膨らんだ鈴音のお腹を押して、マンコからザーメンが出るのを楽しんだ。

 




次は風俗嬢の結末でもやろうかと!


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50話 風俗嬢の星間飛行

風俗嬢のイメージは黒髪の橘先輩だと思ってください笑


 私が彼が亡くなったことを知ったのは三月に入った頃だった。

 毎月来店してくれた彼が二月は来てくれなかった。

 心配になった私はたまたま来店していた彼の先輩に訊いたところ、一月に彼が亡くなったことを教えてくれた。

 

 頭が真っ白になった。

 

 彼の悲報を訊いてからのことは覚えていない。気づいたら自宅に戻っていた。

 

 そしてその日から私は自宅に引きこもった。

 お店から電話が何度もあったけど、鬱陶しくなってスマホの電源を切り、接触を絶った。

 ちなみにショックで引きこもったわけではない。

 だって私は彼の死を実感出来なかったから。

 彼の死を実感できたのは一週間後のことだった。

 気づくと鞄にメモが一枚入っていた。どうやら彼の先輩が渡してくれたらしい。

 メモには彼のお墓があるお寺の住所が記載されていた。

 彼の先輩は風俗嬢の私に気遣って、自宅ではなくお寺の住所を教えてくれたのだろう。

 風俗嬢の私が彼のお家に行けるわけがないもの。

 

 私は雨の中傘もささずに彼のお墓に向かった。

 きっと酷い冗談だ。

 彼が私に悪戯をしている。

 そう自分に言い聞かせながら歩き続けた。

 

 お寺に到着してから10分かけて、ようやく彼のお墓を見つけることが出来た。

 墓誌に刻まれた彼の名前を見た瞬間――――私は彼がこの世にいなくなったことを認識した。

 私は彼のお墓の前でみっともなく泣き崩れた。

 どのくらい泣いていたかわからない。

 涙が枯れると私はお寺を後にした。

 

 そして―――私は自ら命を絶った。

 

 彼がいない世界で生きていても仕方ない。

 彼がいる世界に一秒でも早く逝きたい。

 どこでもいいから彼と一緒にいたい。

 

 そんな私に、マンションの屋上から飛び降りるのにためらいはなかった。

 きっとすぐに彼と会える。そう思っていた私だけれど……。

 

「こ、ここはどこなの……?」

 

 私は気がついたら知らない部屋にいた。

 窓もドアもない。壁一面真っ白な部屋。

 

「ここはあの世に行くための前室みたいなものですよ」

「ひゃっ!?」

 

 いきなり目の前に女性が現れた。

 しかもとてつもない美人だ。

 私も容姿にそれなりに自信があるけれど、レベルが違う。

 

「始めまして、○○○○さん」

「は、初めまして……?」

 

 なんで私の名前を知ってるんだろう。

 そもそも彼女は誰なんだろう。

 それにここはどこなの。

 沢山の疑問が一気に押し寄せる。

 

「私は神です」

「………………え?」

 

 神と名乗った女性は戸惑う私に丁寧に説明してくれた。

 ここは現世とあの世の境であること。

 私が自殺した理由を知っていること。

 そして私のこれからを神様が案内してくれることを。

 

「そうですか……私、死ねたんですね」

「はい、即死でしたよ。まぁ、50階以上あるマンションの屋上から飛び降りたんですから、死なない方がおかしいですよね」

「は、はい……」

 

 私の死体は酷いことになってるんだろうなぁ。原形もとどめてないかも……。

 

「あ、あの……」

「何ですか?」

「神様に訊きたいことがあるんですけど」

 

 彼女が神様なら絶対訊かなければならないことがある。

 

「私が答えられることなら」

「ありがとうございます。一月に上里歩夢くんっていう男性が来ませんでしたか?」

 

 彼が今どこにいるのか知りたい。

 現世では一緒になれなかったけど、せめてあの世では一緒になりたい。

 そのために私は命を絶ったのだから。

 

「来ましたよ」

「本当ですか!?」

「はい」

「歩夢くんは今どこにいるんですかっ!?」

「……それを教えることはできません」

「そ、そんなっ……。お願いします! 教えて下さいっ!」

 

 私は懇願し続けたが、神様が答えてくれることはなかった。

 

「どうしても……駄目なんですか……?」

「申し訳ございません。ルールですので」

「っ……」

 

 一瞬、絶望しかけたが私はすぐに気持ちを切り替えた。

 なら自分で彼を探すしかない。

 恐らく彼ほどの善人なら天国にいっているはず。

 なら私も天国にいければ、いつか彼と出会えるはずだ。

 

「……わかりました。なら私がこれからどうなるのか教えて頂けますか」

 

 風俗に堕ちてしまった私だけれど悪行を働いたことはない。

 だから私は天国にいけるはず。

 

「そうですね。○○さんは地獄行きの予定です」

「な、なんでですかっ! 私、悪いことなんてしてませんっ!」

「悪いことをしていない? いやいや、してますよね」

「ひっ」

 

 優しかった神様の表情が冷酷で残酷なモノに一変した。

 神様はゆっくり私に近づき、お腹を指差した。

 

「あなた、自分の子供を殺しましたよね?」

「……っ!」

「身籠ってることをわかっていながら、自殺したんですよね?」

「そ、それは……」

 

 そうだ。私は彼の子供を身籠っていた。

 彼とはお店でしかセックスしていない。セックスどころかお店以外で会ったこともない。

 ならなぜ妊娠出来たのか。

 そんなの簡単。

 コンドームに穴を空けていたからだ。

 

「愛しの彼の子供をあなたは殺したんですよ」

「だ、だって……仕方ないじゃないですかっ! 彼がいないのに私が子供と二人で生きていけるわけがないんですからっ!」

 

 私が妊娠した理由。

 それは彼と一緒にいたかったから。

 優しい彼なら、身籠った私を自分の女にしてくれると思った。

 だから私は彼と性交するたびに、コンドームに穴を空けていた。

 

「……そんなに彼のことを愛してたんですね。自分の子供を殺してまで」

「やめてくださいっ! 殺しただなんて言わないでっ!」

 

 これ以上神様の言葉を聴きたくない。

 私は両手で両耳を塞いだ。

 

「……すみません。少し言いすぎましたね」

「え…………?」

「あなたの人生を考えれば、命を落としたのは仕方ないと思います。けれど私も神様なので……子供をみちづれにした母親に説教をしないといけないんですよ。ちなみに地獄行きも嘘です」

 

 気づくと神様の元の優しい顔に戻っていた。

 そして私を抱きしめてくれた。

 

「21年間、よく頑張りました」

 

 その言葉を聴いた瞬間、眼からは涙が止めどなく流れて来た。

 

「すみませんでした……。みっともない姿を見せてしまって……」

「いえ、私は神様なので。気にしないでください」

「は、はぁ……」

 

 今日の私は号泣してばかりだ。

 涙はとっくに枯れたと思っていたけれど、意外と水分残っていたんだ。

 

「さて、まだ定時まで時間があることですし、上里さんのこと聴かせてくれますか?」

「よ、喜んでっ!」

 

 私は神様に彼との出会いから話し始めた。

 私が彼に興味を持ったのは、彼の膝に手術跡があったからだ。

 自分の腕や手首にリストカットの跡があったからか、わからないけれど、私は彼の痛々しい手術跡に惹かれるように見入ってしまった。

 そんな私の視線に気づいた彼は、元陸上部で長距離ランナーであったこと、高三の夏前に大怪我で手術をしたこと、手術は成功したがランナーに戻れなくなったことを教えてくれた。

 想定外の重たい過去話を話させてしまった私は彼に謝った。

 優しい彼は怒ることなく、逆に私のリストカットの跡について訊いてきた。

 

「やっぱり上里さんって面白いですね」

 

 神様がケラケラ笑っている。

 確かに初対面の女の子にリストカットについて訊いてくる男性は珍しい。

 実際、たくさんのお客さんが私を指名してくれたけど、痛々しいリストカットの跡について訊いてくる人は誰もいなかった。

 そんなの当たり前だ。

 お客さんは性欲を満たすために来店している。

 メンヘラ女の重たい話なんて聴きたくないに決まっている。

 中には傷跡を気味悪がって、二度と指名してこないお客さんもいた。

 なのに彼は遠慮なく訊いてきた。

 そして、可愛いのに勿体ない、と言ってくれたのだ。

 もしかしたらこの時から私は彼のことを好きになっていたのかもしれない。

 

 数分雑談をしてから私は仕事をし始めた。

 彼は風俗が初めてだったようで、私が仕事モードになってから、酷く緊張していたのをよく覚えている。

 可愛かったなぁ……。

 あそこは可愛くなかったけど。

 あんな大きいの初めて見た。

 あそこが壊れるかと思ったけど、痛みはまったくなかった。

 むしろプロの私が、素人の彼に気持ちよくしてもらっているようだった。

 

「さすが上里さん。現世でも大活躍だったんですね」

 

 もしかして神様は彼のあそこのサイズを知ってるのだろうか。

 少し気になったけれど、私はそのまま話を続けた。

 

 彼に褒められた私だけれど、自傷癖が簡単に治るわけがなく、暫くは彼に痛々しい傷跡を晒してしまっていた。

 私の自傷癖が治ったのは、彼と出会って三ヶ月が過ぎた頃だった。

 克服できた理由は単純。

 彼の悲しい顔を見たくなかったから。

 そう思うだけで、自然と自分の身体を大事にすることが出来るようになった。

 すると彼は、リストカットの跡を治療が出来る病院を紹介してくれた。

 嬉しかった。

 馬鹿でどうしようもない私のためにここまでしてくれるなんて。

 

 この頃から私は彼の彼女になりたいと思うようになった。

 

 風俗嬢の私と浪人生の彼。

 そんな二人がどうすれば一緒になれるのか本気で考えた。

 馬鹿な私は妊娠すれば彼と結婚できると思い、コンドームに穴を空けるようになった。

 私が妊娠すれば、彼は就職して、私と赤ちゃんと一緒になってくれると思った。

 もちろん浪人生の彼がすぐに就職できるとは思わない。

 だから私は沢山貯金をするために仕事を頑張ることにした。

 目標は500万。

 これくらいあれば二人とも仕事をしなくても一年間は暮らしていけるはず。

 一年あれば彼も就職が決まり、贅沢をしなければ三人で暮らしていけると思った。

 

 一月の上旬。

 私は彼の子供を身籠ることに成功した。

 貯金も500万に達した。

 本当はすぐにお店をやめたかったけれど、契約が3月まであったので、残り二ヶ月間は仕事を頑張ることにした。

 彼には二月に来店した時にすべてを告げようとした。

 私が彼を好きなこと、彼の子供を身籠ったこと、同棲する資金が溜まっていること。

 4月になれば彼との幸せな生活が始まる。

 そう思っていたのに……。

 彼は―――――19歳の若さでこの世を旅立ってしまった。

 

「そ、そんなに上里さんのこと好きだったんですね……」

 

 神様が若干引いてるような気がするけど、気のせいだよね。

 

「はい、愛してますっ!」

「そ、そうですか……」

 

 早く会いたい。

 彼に会って、私がどれだけ彼のことを愛してるのか言いたい。

 それと彼の大好きな星間飛行を聴かせてあげたい。

 彼が好きだった曲を、私はカラオケで猛練習した。

 アニメは興味なかったけれど、彼の為に頑張ったのだ。

 

「おっと、定時が近くなってきましたので、本題に戻りますね」

「はい」

「あなたには選択肢が与えられます」

「選択肢ですか?」

「はい」

 

 どういうことだろう。

 人間って死んだら天国か地獄に行くだけだと思っていた。もちろん決定権は神様が持っている。

 死者が天国行きか、地獄行きか、決められるってことかな?

 

「まず天国行きです」

「はい」

「もう一つは人生をやり直すことです」

「や、やり直す……?」

 

 神様は私が理解できるよう、やり直しについて説明してくれた。

 私や彼が死んだ世界線とは違う世界に行き、人生をやり直すようだ。

 またやり直しポイントというものがあり、ゲームでいうとセーブポイントと同じとのことだった。

 私のやり直しポイントは以下の通りだった。

 

 ①高三の夏休み

 ②風俗嬢になった時

 ③彼と出会った時

 

 どれも私にとってターニングポイントだ。

 

「さて、どうしますか?」

「そんなの決まってます。3番の彼と出会った時に戻してください」

 

 一刻も早く彼と会いたい私にとって、迷う余地なし。

 

「い、いいんですか? 1番に戻れば不幸にならずにすむんですよ……?」

「そうですね、1番に戻れば両親に勘当されることもなく、平和に暮らしていけるかもしれません」

「そうですよ」

「でも私にとって彼がすべてなんです。家族に勘当されてもいい、同級生に後ろ指を指されてもいい、元カレに借金を背負わされてもいい、傷だらけの身体に戻ってもいい……彼と一緒になれるなら問題ないです」

「……彼以外の男に抱かれることになるんですよ?」

「それも我慢します」

 

 本当は嫌だけれど。

 もう彼以外の男に抱かれなくなんてない。

 でも彼と一緒になるためなら私は頑張れる。

 

「たとえ不幸でも、悲劇でも構わない……彼と生きていきたいんです」

「……わかりました。これ以上は何も言いません」

「ありがとうございます」

「ただ……彼と一緒になるために子供を利用しちゃ駄目ですよ?」

 

 痛いところつかれちゃった。

 

「が、頑張ります……!」

「はい、頑張って下さい。それでは新しい世界線にお送りしますね」

「もうですか?」

「もう定時五分前なので」

「そうですか……」

 

 残業嫌いなんだ。

 神様も人間と変わらないんだと思うと、自然と笑みがこぼれた。

 

「よい人生を送ってください」

「ありがとうございます」

「さよなら、○○さん」

 

 私は光に包まれた。

 感覚で、違う世界線に送られているのだとわかった。

 そう思った直後に、私はかつての職場にいた。

 予想より早くやってこれたようだ。

 すぐにスマホで日時を確認した。

 8月20日。

 彼と出会った日だ。

 

 念のため身体も確認した。

 腕と手首には生々しい傷跡が多数あった。

 

(そういえば前日に切ったばかりだったんだっけ)

 

 もっと綺麗な身体で彼と会いたかったけど仕方ない。

 神様に頂いたチャンス。

 妊娠に頼らないで彼の彼女になってみせる。

 

 

☆☆☆

 

 

 それから一年が過ぎた。

 私は風俗店をやめて、飲食店のウエイトレスとして働いている。

 収入は激減したけれど、幸福度は激増した。

 

「今日はバイト休みなの?」

 

 だって愛しの彼が隣にいるんだもん。

 

「うん、そうだよ。歩夢も休みでしょ?」

「そりゃ日曜だし」

「あはは、だよね」

 

 私は無事に彼と一緒になることが出来た。

 この世界での彼も優しくて、私のことを真剣に思ってくれた。

 唯一違うのは、彼が死ななかったことだけ。

 私は彼を死なせないために、餅を食べないよう必死に説得した。

 

 そしてお店を辞めてから私は彼に告白をした。

 彼は私の愛を受け止めてくれた。

 彼は実家を出て、私のアパートに住むようになった。

 受験に落ちて二浪確実だった彼は、大学進学を諦めて、就職をした。

 各々の収入は低いけれど、二人で暮らしていけるくらいのお金はある。

 少額だけれど貯金も出来ている。

 

「天気もいいし、出掛ける?」

「そうだな……映画でも見に行くか」

「行くっ!」

 

 同棲して五ヶ月。

 私たちは幸せに暮らしている。

 間違いだらけの道を歩んできた私だけれど、すべてはこの時のためだったと思うと、不思議と自分の人生を誇れるような気持ちになった。

 

「映画見終わったら、カラオケでも寄るか」

「いいね。またあれ聴かせてあげるね」

「楽しみにしてるよ」

 

 神様ありがとうございました。

 私は幸せを掴むことが出来ました。

 約束通り子供も利用していません。

 利用はしてないけれど……。

 

「歩夢」

「なに?」

「帰ったら大事な話があるんだ」

「今じゃ駄目なの?」

「駄目」

 

 結ばれてから出来た子供なら問題ないですよね?




次回からは原作5巻分です!


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51話 伊吹澪はスパイ

よう実のエロ同人増えないかな……


 9月1日。長かった夏休みが終わり、今日から二学期が始まる。

 多くの生徒が憂鬱であろうこの日、俺は一ヶ月後に行われる体育祭に向けて、早朝から走り込みをしていた。

 転生してからセックスしか激しい運動をしていなかったため、体力は現役の頃と比べると大分落ちていたが、焦りはなかった。

 

(まぁ、一ヶ月毎朝10キロ走れば、体育祭で活躍できるくらいには戻るだろう)

 

 あくまで目的は体育祭で結果を出すことだ。長距離界のスタミナモンスターどもと渡り合うためではない。

 

「ただいま」

「おかえりなさい」

 

 自室に帰ると、エプロン姿の愛里が迎えてくれた。

 なぜ早朝に愛里が部屋にいるかというと、昨晩セックスしていたからに決まっている。

 いつもなら深夜まで抱いていたが、今日から走り込みをするため、23時には二人とも就寝した。

 いつもより早い時間に情事が終わったことに、愛里が疑問に思っていたので、理由はもちろん説明してある。

 

「早かったね」

「10キロしか走ってないからな」

「10キロもっ!?」

 

 愛里が距離を聴いて驚いている。

 そうか、愛里は運動音痴だから10キロなんてマラソン大会でしか走らない距離なんだろう。なら驚くのも無理ないか。

 

「一応、元陸上部だから」

「そ、そっか。そうだよねっ」

「ああ、汗かいたからシャワー浴びてくる」

「うん、朝食もう少しで出来るからね」

「ありがとう」

 

 愛里と関係を持ってから約三ヶ月。

 夫婦のようなやり取りも自然と出来るようになった。

 

「ご馳走様」

「お粗末さまでした」

 

 時刻は7時。シャワーを浴び終えた俺はすぐに愛里が作ってくれた朝食を頂いた。

 献立は鯖の胡麻焼きと昨晩の残り物である煮物。

 愛里は、俺からのリクエストで和食を用意してくれた。

 

「美味しかったぞ」

「ありがとうっ」

 

 俺の方こそありがとうなんだけどね。

 家事が駄目な俺をいつも支えてくれてありがとうね。

 

「この借りは体で返すからな」

「な、なに言ってるのっ!?」

「はは、冗談じゃないぞ」

「は、はぅ……」

 

 愛里は顔を真っ赤にして俯いてしまった。

 エッチの時は大胆なのに、それ以外は相変わらずだ。

 

「え、えっと……洗い物が終わったら帰るね」

「わかった」

 

 その後、洗い物を終えた愛里を感謝の意を込めて抱きしめた。右手は触れないようにして。

 愛里は10分ほどいちゃいちゃしてから帰宅した。

 

 

☆☆☆

 

 

 我が学校は二学期初日から午後まで授業がある。正直、だるいと思ったが、午後の授業は二時間ホームルームだったので、なんとか乗り越えられそうだ。

 午後一時間目のホームルームでは茶柱先生が体育祭について説明をした。

 原作と違い、俺たちはCクラスになったので、体育祭は白組としてBクラスと組むことになった。

 ルールはうろ覚えだが、原作と相違はないと思う。

 茶柱先生は説明を終えると、残りの授業時間を自由時間に割り当てるとあり難いお告げをしてくれた。

 

「歩夢くん、二人三脚に出ましょう」

 

 刹那。鈴音が勧誘してきた。

 それを見た綾小路、長谷部、三宅が苦笑いをしている。

 

「いいけど」

「ありがとう。二人で頑張りましょう」

「クラスで頑張りたいんだけどな」

 

 相変わらず俺以外の生徒に興味がない鈴音。

 夏休みも特別試験以外では俺以外の生徒と会わなかったらしい。

 鈴音に夏休みに何をしたか訊ねたら、勉強とセックスしか回答しなかった。

 体育祭を機に、他の生徒とも少しは関わってほしいところだ。

 

「鈴音の脚なら合同リレーも出たほうがいいんじゃないか?」

「歩夢くんは出るつもりなのかしら?」

「俺より足が速い人が三人以上いなければ」

 

 一学期に行われたスポーツテストで行われた50メートル走では、高円寺が一番速かった。次に須藤、俺、平田の順だ。本気を出せば綾小路が一番なんだろうけど。

 

「そう。なら私も出るわ」

「ま、出れるかどうかはこれからの話し合いによるけどな」

 

 原作読んだ限りだと、俺も鈴音も問題なく推薦参加種目に出場できるだろう。

 問題は龍園が何を仕掛けてくるか。

 原作通りなら鈴音に限っては問題ない。鈴音にDクラスの生徒に注意するよう忠告すればいいだけだ。

 参加表の流出については、平田に相談して、ダミーの参加表を作ればいいか。

 

「問題ないわ。私たちより優れてる生徒なんていないもの」

「お、おう……」

 

 確かにこのクラスに限れば、鈴音より優れた女子生徒はいないだろう。コミュニケーション能力を除けば……。

 

「上里くん、ちょっといいかな?」

 

 平田が俺を呼んできた。

 間違いなく体育祭の打ち合わせだろう。

 

「今行くよ」

「いってらっしゃい」

「い、いってきます……」

 

 鈴音が優しい微笑みで俺の背中を押した。

 二人の時間を邪魔されたことに、平田に対して負の感情を向けるかと思ったが、思ったより鈴音は大人になってくれたようだ。

 

 午後二時間目のホームルームは全学年の顔合わせが行われた。

 体育館に400名以上の生徒が集められ、暑苦しくてしょうがなかった。

 しかも堀北会長と南雲パイセンが俺を見ていたような気がした。

 やっぱり大切な妹と、狙っていた後輩と親しくしている俺を面白く思ってないんだろうな。

 それと多数の男子から殺意が込められた視線を向けられたが、それはもう慣れた。

 

 白組の総指揮を執る生徒の挨拶が終わると、Bクラスの生徒たちがそろりそろりと集まってきた。

 

「また共闘することになったけど、よろしくね。力を合わせて頑張ろうねっ」

「こちらの方こそよろしく、一之瀬さん」

 

 帆波と平田が協力していくことを表明しあう。

 二人とも頼れるクラスのリーダーだ。

 片方がお漏らしセックス大好きな変態だとは誰も思わないだろうな……。

 

(鈴音もそうだけど、帆波も普段とエッチ中のギャップがたまらないな)

 

 俺は鈴音と帆波の痴態を思い出しながら、二人のやり取りを眺めていた。

 

「またBクラスと手を組むのね」

「……不満か?」

「別に」

 

 明らかに不満そうな顔をする鈴音。

 Bクラスというより、帆波と協力関係になることが面白くないんだろうな。

 特別試験で鈴音は愛里と一緒に行動したけど、帆波とは接触しなかった。

 

(もしかして俺の知らないところで、やり合ったりしてるんだろうか)

 

 女は男が思ってるより怖い生き物だと、二浪パイセンが言っていた。ソースが未来日記、ハッピーシュガーライフ、スクイズと全部二次元だから信用性はないんだが……。

 

(ここも二次元といえば、二次元なんだよな)

 

 原作ではヤンデレキャラはいなかった。櫛田が片鱗を見せたくらいだ。

 

「歩夢くんもよろしくねっ」

 

 いつの間にか帆波が俺の目の前に来ていた。

 しかもあろうことか右手で握手を求めてきた。

 

「よろしく」

 

 俺はそれを左手で握り返す。

 ここで帆波を発情させるわけにはいかない。

 今晩は伊吹の相手をしなければならないからだ。

 

「……なんで左手なの?」

「なんとなく。別にどっちの手でもいいだろ」

「そうだけど」

 

 頬を膨らませながら左手で握手し合う俺たち。

 鈴音はいつの間にかいなくなっていた。

 

(そんなに帆波のことが嫌いなのか)

 

 悪いのは俺なんだけどね。

 好きな男が他の女と仲良く喋ってたら面白くないに決まってるよな。

 

「ありゃ、向こうは大変そうだね」

 

 帆波が右方を見た。

 龍園と葛城が対峙していた。

 坂柳は椅子に座って静観している。

 原作通り体育祭は葛城がAクラスの指揮を執るようだ。

 

「そうだな。自滅してくれるとありがたい」

「それは言っちゃ駄目だよ」

 

 暫らく眺めてると、龍園の指示の下Dクラスの生徒全員が引き上げていく。

 伊吹と椎名が俺に視線を向けたが、一瞬だったので龍園にはばれていないだろう。ちなみにその龍園は平田と俺を一睨して体育館を後にした。

 

 挨拶が終わり、帆波はクラスメイトの下に戻っていった。

 するとすぐに鈴音が俺の隣に戻ってきた。

 

「あいかわらずDクラスは異端ね」

「そうだな」

「今回は勝たせるつもりはないのでしょう?」

「もちろん」

 

 体育祭、期末テストとDクラスに完全勝利してやるぜ。

 ただ龍園をどうやってフェードアウトさせるかが問題だ。

 原作と違って軽井沢が狙われる可能性も低いだろうし。

 

「そろそろ教室に戻るか」

「そうね」

 

 教室に向かう道中、軽井沢に絡まれたせいで、鈴音が一気に不機嫌になってしまった。

 軽井沢は鈴音の殺気を感じてるにもかかわらず、俺に絡み続けた。

 ちなみに会話はバラエティ番組の感想という、クソどうでもいい内容だった。

 

 

☆☆☆

 

 

 その日の夜。俺は伊吹を部屋に招き入れた。

 俺からお願いしたわけじゃないが、伊吹はDクラスの情報を報告してくれた。

 詳細は不明だが、龍園が体育祭でCクラスに勝利する秘策があると明言したらしい。

 龍園が言う秘策は、恐らく櫛田のことだろう。

 これで原作と同じ展開になると予想出来る。

 俺は貴重な情報をくれた伊吹を愛でるため、全裸でまんぐり返しの格好にさせていた。

 

「ま、またこんな格好させて……」

 

 恥ずかしいのか伊吹は抵抗をみせる。

 俺は強引に押さえ込み、そのまま伊吹のマンコに反り返ったペニスを押し当てた。

 

「もうそんな大きくなってっ……」

 

 俺のペニスがマンコに食い込むと、伊吹は羞恥と興奮に身悶えていく。

 

「いくぞ」

「きゃあっ! ちょ、ちょっと……やっ……」

 

 形ばかりの抵抗を見せる伊吹の中へとペニスを挿入していく。

 股間が丸出しの伊吹は恥ずかしそうに顔を赤らめる。

 マンコどころか肛門まで丸見えなので当然かもしれない。

 でもそれがまた何とも言えず、俺を興奮させた。

 股間ではペニスが大きく膨らんで脈打ってくる。

 

「やっ……こんな格好でするなんて……恥ずかしいってばっ……!」

「前回はもっと恥ずかしいことしただろ」

「そうだけど……あんっ、あぁんっ……んんっ……ああぁぁぁ……」

 

 伊吹が羞恥に悶える程に俺のペニスは剛直していく。

 

「んああっ……あっ、あんっ……んぁっ……」

 

 俺の腰がゆっくり動き始めると伊吹の口からは淫らな声が溢れ始めた。

 そんな伊吹の姿に興奮して、俺はゆっくりとした抽送を繰り返す。

 

「わ、私……こんな恥ずかしい格好で……あんたに……んんっ! んはぁっ……奥まで入って……ひぃんっ!」

「伊吹、いいぞ……」

「んぁっ、はぁんっ……いい……き、気持ちいい」

 

 締めつけてくる感覚とゾロリゾロリと擦れる膣壁は俺を高まらせる。

 

「俺もすごく気持ちいいぞ」

「あんっ……ふぁっ……も、もっと……んおぉっ!」

 

 ついつい腰が前に出ると、その度に伊吹が可愛い声をあげる。

 おかげで俺の興奮はさらに高まって、徐々に腰の動きが激しくなっていった。

 

「あんっ……あぁんっ……お、奥にっ……くるぅ!」

 

 抽送を続けているうちに、伊吹も羞恥心よりも興奮が高まったのか、いやらしく喘ぎ悶えていく。

 それと同時にマンコがねっとりと濡れていった。

 俺はその感触を楽しむように、何度も腰を前後に振る。

 

「はひぃっ……あっ、あぁぁっ、んはぁぁっ!」

 

 反り返ったペニスが奥に届くたびに、伊吹のマンコが強く吸いついてきて気持ちがいい。

 伊吹もすっかり感じてきたのか、エッチな声を溢れさせる。

 

「あっ、はぁんっ、いい……も、もっと! もっとしてぇ!」

「ああ、してやるっ!」

「あ、暴れてるっ!? 私の中であんたのがビクンビクンしてるっ! あぁんっ! あっ! うあぁぁぁっ!」

「うおっ……」

 

 徐々に下品になっていく伊吹の顔に興奮して、俺は腰の動きを激しくさせていった。

 

「んっ! んんっ! やっ、あぁんっ! そんなにしちゃっ! はぁんっ! あっ、ひぎゅっ!」

 

 俺の抽送に伊吹はたまらず淫らに悶えいやらしい声をあげていく。

 

「あんっ! あぅぁっ! 奥に当たるぅ! ひっ、ひぃんっ!」

「くっ……うぉ……」

 

 俺が抽送するたびに、伊吹の身体は何度も小さく跳ねる。

 

「あんたのが凄い暴れてるのぉ! わたしの中で! あっ! あああっ! あはぁんっ! あひぃっ!」

 

 伊吹が派手に悶えて喘ぐ程に、膣の締まりは強くなる一方だ。

 おまけにマンコが濡れまくりで、たまらない。

 

「凄いぐちゅぐちゅになってるな」

 

 昂揚感に任せて何度も伊吹を奥まで貫いていく。

 

「ひっ、ひいっ! 激しいっ! あっ、ああっ! ひあぁっ!」

 

 伊吹が激しく悶えていく姿に俺はさらにピストンを加速させ何度も腰を叩きつける。

 

「あんっ! あぁぁっ! そんな奥まで……掻き回しちゃだめぇぇっ!」

 

 伊吹はかなり感じてるようで、俺が深く貫く度にグチュグチュと淫らな音が股間から溢れ出る。

 しかも音だけでなく、愛液までマンコから溢れ出して、伊吹の身体を滴り落ちていった。

 

「い、いいっ! 凄い気持ちいいっ! あっ、んひぃっ!」

 

 抽送を繰り返すほどに俺は確実に、込み上げてくる感覚が強くなってきた。

 もう我慢汁は止めどなく溢れ出て、ペニスは何度も膣内で脈打つ。

 

「す、すごひっ! 奥まで抉ってっ! んああっ! はぁんっ! こんな激しいのっ……も、もうイクッ……イクッ……!」

「俺もイキそうだっ!」

「んああっ! そんなに激しくしちゃっ! わたしっ!」

 

 俺はラストスパートをかけるように、腰の動きを加速させる。

 

「ひっ、ひぃんっ! 奥をずんずんされちゃっ、わたしぃっ!」

 

 激しい抽送に伊吹は悲鳴のような声をあげながら、マンコを強く何度も貫かれる。

 その抽送に伊吹のあそこは締まる一方で、俺のペニスを締めつけ擦りあげてくる。

 濡れた膣内の舐めあげてくるような感触に俺は一気に高まった。

 

「そろそろ射精()そうだ……!」

「んああっ! 出してぇ! 奥にいっぱい出してぇ! わたしもイクっ! もうイクからっ! んはぁぁっ!」

 

 そんな伊吹の言葉に俺のペニスは大きく反り返ったまま跳ねる。

 

「ひっ、ひああっ! こ、こんなっ……すごいっ! あはぁんっ! わたしもうっ、もうダメっ! あぁぁぁぁっ!」

 

 伊吹のマンコは俺のペニスから精液を搾りとろうとするように、強く吸いついてきた。

 そんな締めつけに俺は何度も腰を突き出していく。

 

「あんっ! あぁんっ! いいっ! 気持ちいいっ! すごいぃっ! あはぁんっ!」

「うぐ……っ!」

「も、もうだめっ! わたしっ! ひっ、ひいっ! あはぁぁぁんっ!」

 

 伊吹が激しく悶えて声をあげる程に、締めつけは強くなってきた。

 そんな締まりに俺は限界を迎える。

 

射精()る……!」

 

 中出しを要求されていたが、伊吹の顔を汚したい欲望に駆られ、ペニスを膣内から抜いて、伊吹の顔を目がけて射精した。

 

「んあああっ! はぁんっ! いっ、いくうううぅぅぅぅっ!」

 

 抜いた時にマンコを抉ったのが効いたようで、伊吹は俺が射精したと同時に絶頂に達した。

 

「きゃっ……!?」

「はぁ、はぁ……うぐ……」

 

 残さないように伊吹の綺麗な顔に次々と精液をぶちまける。

 

「あぶっ、口の中にっ……!?」

 

 激しく喘いで口を開けていたので、伊吹の口内に精液が入ってしまったようだ。

 全部出し終えた頃には、伊吹の顔面は精液まみれになっていた。

 

「あ、あんたねぇ……」

「悪い、お前の綺麗な顔を汚したくなった」

「っ……べ、別にいいけど、かけるなら前もって言いなさいよっ」

 

 褒められて満更でもない様子の伊吹。

 本当にこいつはチョロイな。

 

「伊吹」

「どうせ一発じゃ足りないって言うんでしょ。分かってるわよ」

「さすが伊吹。話が早い」

 

 そのまま二時間ほど俺は伊吹の身体を貪った。

 セックス中は何でも言うことを聞いてくれるようになったので、鼻に射精してみたところ、激怒されてしまったが、愛でればすぐに機嫌はよくなった。

 その後も目、耳と順に射精を試みた。その度に伊吹に怒られたが、抱きしめて優しい言葉をかければ許してくれることがわかったので、これからも色んな場所に射精してみたいと思う。




そのうち伊吹がスパイしてることが龍園にばれちゃったりして……


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52話 佐倉愛里のパイズリ

11巻もうすぐ発売ですね!


 一ヶ月後に開催される体育祭に向け本格的な準備が始まった。週に一度設けられる二時間のホームルームは自由に使って構わないということで、平田が率先して動いた。

 まず決めなければならないのが、参加種目の順番と推薦競技の参加者だ。原作では綾小路の指示で軽井沢が能力制で決めることに反対した為、若干揉めたがこの世界ではすんなりと能力制に決まった。

 

 その日の放課後。俺は軽井沢、平田、三宅の四人で喫茶店のテーブルを囲んでいた。

 

「僕たちを呼び出した理由は体育祭のことだよね?」

「もちろん」

 

 平田の問いに即答する。

 

「夏休みの特別試験でクラスに裏切者がいるって言っただろ」

「そうだね」

「その対策を講じようと思って」

 

 間違いなく櫛田がCクラスの参加表の情報を龍園に伝えるはずだ。

 俺は櫛田が裏切り者であることをふせて、対策法を平田たちに説明した。

 対策は簡単。クラスメイトに種目に出る順番が出鱈目な参加表を提示し、茶柱先生には正式な順番が記入された参加表を提出させる。クラスメイトは混乱するだろうが、平田と軽井沢が謝れば問題ないだろう。

 

「対策法はわかったけどさ、それより裏切り者を見つける方がいいんじゃないの?」

 

 軽井沢が尤もな意見を出した。

 

「そうだな。でも犯人捜しは平田が嫌がると思って」

「……そうだね」

「平田くん、甘すぎじゃない?」

「そうかもしれない。けれど僕は一人の生徒をつるし上げるようなことはしたくないんだ」

「それが原因で試験に負けたらどうするわけ?」

「それは……」

 

 軽井沢と平田の雰囲気が険悪になっていく。

 三宅が何とかしろと視線で訴えてくる。

 

「軽井沢」

「なに?」

「お前の気持ちはよくわかる。けど、裏切り者が龍園に脅されてる可能性もあるからな。その生徒が危険な目に合わない為にも、無理な犯人捜しはやめた方がいいと思う」

「危険な目って……?」

「暴力だよ。無人島試験の時の伊吹を思い出せ」

「っ……」

 

 これは元虐められっ子の軽井沢に効いたはずだ。

 俺のせいで龍園がどんどん危険人物だと思われているが、事実なので仕方ない。

 

「……わかった」

「いい子だ」

 

 引き下がってくれた軽井沢の頭を撫でる。

 

「ちょっとやめてよっ!?」

「あ、悪い」

 

 頬を紅潮させた軽井沢が俺の左手を叩いた。

 

「お前、人の彼女になにしてるんだよ……」

「あはは……」

 

 呆れる三宅と苦笑いの平田。

 確かに今のは俺の失態だ。

 

「平田も悪かったな」

「ううん」

「まったく……もう……」

 

 軽井沢がぶつぶつ言ってる。

 こいつ、見た目に反して純情すぎる。そこが可愛いんだけど。

 

 

☆☆☆

 

 

 翌日の体育の時間。平田が原作通り握力測定器を入手してきた。

 測定する際に、綾小路が高校生の平均値を訊いてきたので、70くらいと答えたところ、チート野郎は70.5の記録を出した。

 本当に常識知らずなんだなと改めて認識した。

 測定の結果、四方綱引きの参加者は須藤、綾小路、平田、三宅の四人となった。ちなみに俺の握力は50.5だった。

 また、須藤はメンタルトレーニングの効果が出ているようで、高圧的な態度や短気は改善されているようだ。これなら本番で行方不明になることもないだろう。

 

 平田はこの日のうちに、暫定的だが推薦種目の参加者と全員参加種目の順番を決めた。

 俺は借り物競争、男女混合二人三脚、三学年合同リレーの推薦種目に参加することになった。

 

「歩夢くん、私も借り物競争に参加することになっちゃった……」

 

 グラウンドから教室に戻る途中、愛里が涙目で話しかけてきた。

 

「どうしよう……」

「じゃんけんだから仕方ないだろ」

「そうだけど……走るの苦手だし……」

「借り物競争は運だから。そこまで気にする必要はないと思うぞ」

「そ、そうかな……?」

「ああ」

 

 愛里は運動音痴だ。それだけ豊かなメロンを二つも持っていたら仕方ない。

 愛里もそうだが、帆波、長谷部、櫛田の四人は走ったら上半身が大変なことになりそうだ。

 当日は次々に種目を行われるので、他の種目をゆっくり観戦出来ないのが残念だ。

 

「そうだよね……うん、私、頑張るねっ」

「おう」

「歩夢くんは沢山出るんだね」

「三種目だけだぞ。須藤は全種目出るし」

 

 Cクラスで全種目参加するのは須藤だけだ。本番で結果を残せれば、須藤の評価も高まるだろう。

 

「全種目出たら死んじゃいそう……」

「そうか? 愛里もそれなりに体力ついたんじゃないか?」

「え……?」

「ほら、夜に沢山運動してるだろ」

「ふぇ……っ!?」

 

 耳元で囁くと、愛里の顔が一気に赤くなった。

 

「な、なに言ってるの……っ!」

「そこまで恥ずかしがらなくても」

「だ、だってぇ……」

 

 周りの生徒を気にする愛里。

 結局、愛里は教室に到着するまで顔が赤いままだった。

 

 

☆☆☆

 

 

 次のホームルームからは本番に向けて自主的に練習していくことが決まった。

 ジャージに着替えてグラウンドに出ると、教室から顔を覗かせる他クラスの生徒が見受けられた。

 偵察目的かと思ったが、生徒たちの視線を辿ると、半数は愛里目当てであることがわかった。

 グラビアアイドル雫の人気は健在である。

 

 俺は綾小路と三宅の三人で軽めのランニングに徹した。

 元陸上部ということもあり、三宅から助言を求められたので、正しいランニングフォームのレクチャーをしたところ、他の生徒たちも聴いていたようで、順番に教えることになってしまった。

 レクチャーする際に、佐藤と軽井沢に危うく右手に触れられそうなったが、間一髪防ぐことができた。

 なお、女子でランニング中に一番おっぱいが揺れたのは愛里で、次点が櫛田だった。期待していた長谷部が欠席したのが悔やまれる。

 

 翌日以降も自分の練習をこなしながら、クラスメイトにレクチャーする日々が続いた。

 原作にて、二人三脚の練習で小野寺と揉めた鈴音だが、相手にペースを合わせるよう指示をしたので問題は起きなかった。対価として鼻フックをつけさせて調教することになってしまったが仕方ない。

 鼻フックプレイは、つけすぎると鼻穴が変形してしまうとネットに載っていたので、月一のペースで行うようにしているのだが、鈴音は不満のようだ。

 

「堀北が心配か?」

 

 鈴音を見守っていると、二人三脚のパートナーである綾小路が声をかけてきた。

 

「そこそこな」

「堀北は上里以外の生徒と話さないからな」

「そうなんだよな……」

 

 体育祭の練習のおかげで最低限の会話はするようになったようだが……。

 

「鈴音のことは置いておいて、俺たちも練習するか」

「わかった」

 

 綾小路が俺のペースに合わせてくれたおかげで、とても走り易かった。

 彼とのコンビなら一着を狙えるだろう。

 ちなみに原作で綾小路とコンビを組んだ平田は、三宅と組んでいた。

 

(平田と三宅もいいコンビだな)

 

 相性がいいのか、平田の相手に合わせる能力が高いのかわからないが、この二人も一着を狙えそうだ。

 須藤は池と組んでいるが、原作でも一着だったので問題ないだろう。

 これに高円寺が加わってくれれば、学年で一位も狙えると思うんだけどな……。

 

(そういえば俺って高円寺と話したことないな)

 

 関わると面倒なことになりそうなので、高円寺は龍園と同様に避けてきた。

 原作9巻までは大きな活躍をしていなかったが、スペックは綾小路の次に高いと俺は思っている。

 いつか高円寺の本気が見える時が来るのだろうか。

 それは原作者のみぞ知る。

 

 

☆☆☆

 

 

 9月半ば。体育祭まで早くも二週間を切った。俺たちは本番に向け日々練習に励んでいる。

 もちろん練習だけでなく、ヒロインたちとのセックスにも励んでいた。

 鈴音とは約束通り鼻フックプレイ。帆波とは恒例の排尿セックス。愛里や伊吹とはいちゃラブセックス。星之宮先生とは調教プレイ。橘先輩には言葉責めプレイ。

 まだ肉体関係を持っていないヒロインとも関係は良好だ。

 椎名とは逢瀬を重ね、小説やアニメの話で親交を深めた。軽井沢は俺の指示を素直に聞いてくれるようになった。長谷部にはあゆむーとよくわからないあだ名で呼ばれるようになった。

 

 さらに櫛田の裏切り対策も順調だ。

 伊吹が日々Dクラスの情報を報告してくれるので助かった。伊吹が無理していないか不安だったが、本人曰く問題ないとのことだった。

 

 今日も伊吹からの報告を確認し終えた俺は愛里にパイズリをしてもらっていた。

 グラビアで使用したビキニを着てもらい、暫くは水着姿の愛里を貪ったが、現在はおっぱいを露出させて、たわわに実ったそれで奉仕させている。

 

「だ、だめだよ……そんなに、強く擦っちゃ……うぁ、おちんぽが熱くて……エラが引っかかっちゃう……」

 

 胸の谷間に、そそり立った肉棒を強引に潜り込ませる。

 膨らみの隙間を縫うようにして、勢いよく竿を上下させる。

 

「あふ、んうぅっ! はぁ、はぁっ……なんだか、強く擦れて、痺れちゃう……あふぅっ!」

「痛いなら愛里が動いてみてくれ」

「うん、わかった……よいしょっ」

 

 愛里が自分で胸を動かす。

 両方からおっぱいを寄せあげると、挟み込んだ肉棒をゆっくりしごく。

 

「あぁ、やっぱり、歩夢くんの太くて大きい……」

「そ、そうか」

 

 うっとりした表情で愛里が言う。

 

「はぁっ、はぁ、んっ、んふぅっ……私のおっぱいで、いっぱい気持ちよくなってねっ……はぁ、はふぅっ」

 

 肉棒がビクビクと震えながら谷間で暴れる。

 カウパーがドロリと滲んで、谷間に溜まっていく。

 鈴口から漏れてくる先走りのおかげで、胸がしごいてるうちに、滑りがよくなってきたようだ。

 

「はぁあっ、んぁ、んはぁあっ……歩夢くんのおちんぽ、大好き……」

「俺も愛里のおっぱい大好きだぞ」

「ありがと……はぁ、はぅうっ! 感じちゃうっ、んぁ、ふぁっ、おっぱいが、谷間がジリジリ熱くなってるっ!」

 

 愛里の素肌を滑る肉棒。

 膨らみ、脈打つ様子が間近に見えて、愛里は火照って身体をさらに熱くする。

 

「うぉっ……射精()る!」

「んはぁっ!? 来た、んぁあっ、ふぁああっ!」

 

 胸で爆ぜた白濁液が、出口を求めて隙間から迸る。

 

「ぷぁっ、はふぅっ! 精液が顔にも、身体にも……あついっ……あついよぉっ!」

 

 両胸に挟まれていた鈴口から、谷間に流れ、愛里の顔や身体に勢いよく噴き漏れた。

 

「んぁあっ! 熱いの、まだビュルビュル出て……うぁ、ああっ! だめ、オチンポ逃げちゃうっ……んふぅっ!」

 

 愛里は震える身体を押し当てて、精液ごと挟み込む。

 まだまだ、この汁の感触を味わっていたいようだ。

 

「愛里っ!」

「きゃうっ!?」

 

 欲望を吐き終えたが、精液塗れの愛里を見て、すぐに愚息が再度覚醒する。

 

 

☆☆☆

 

 

 パイズリで歩夢くんを満足させたと思ったら、私はベッドに押し倒されてしまった。

 彼のあそこが元気なままなのがすぐにわかった。

 

「あ、歩夢くん……?」

「悪い、一発じゃ満足できないわ」

 

 彼が一発で満足出来ないのは知ってる。

 だから抱かれるつもりだったんだけど、歩夢くんは私のおっぱいに夢中のようだった。

 

「またおっぱい使いたいの?」

「そうだ」

「そ、それじゃ……お好きにどうぞ……んぅ、はふうっ……」

 

 歩夢くんに問いている間に、大好きな彼のオチンポの臭いに、息が荒くなってしまった。

 

「それじゃ遠慮なく」

「あ……んぁっ、やぁんっ! あぁ、んはぁあっ!?」

 

 歩夢くんがオチンポに汁を塗り付ける。

 根元から裏のスジまで、たっぷり精液をまぶしつけると、私の左胸にオチンポを滑らせた。

 

「あぁ、もっとオチンポで擦って……んあぁっ!」

 

 先っぽから熱く、濃いものを滲ませて、精液のローションと混ざり合うカウパー汁。

 歩夢くんは息を荒く吐いては、オチンポの刺激に震える胸を、たっぷりと玩んでくれる。

 汗の混ざった精液を擦り付けると、ヌルヌルと小気味よく雁首でこね回す。

 

「んぁあっ! ザーメンローション、いっぱいついてる……オチンポで、カウパーごと擦り付けられて……はふぅっ、ひゃぁんっ!」

 

 胸を弄られ、愛撫され、悦び喘ぎを漏らしていた。

 乳首まで勃起をさせて、喘ぎ盛ってしまっている。

 垂直に突き当てるだけじゃなく、横にも滑らせ、竿を、エラを撫でつけてきた。

 

「ぅはあ、ぁはあぁっ! あっついオチンポ汁、おっぱいに、たっぷりついてる……んはぁっ、すんっ……ザーメン、もっと欲しいよっ……」

 

 粘りついた汁にまみれて、どちらの胸もいやらしく濡れていた。

 息を吸い、汁の臭いを嗅ぎながら、軽い絶頂を楽しむ。

 

「んぅ、んふぅっ! きちゃう、ゾクゾクしちゃう……。乳首まで、ビリって痺れて……ぁあ、んはぁっ、いい、いいっ……」

 

 軽く息を継ぐだけでも、汁の熱気とイカ臭い匂いが、鼻をくすぐる。

 

「ふあ、んはぁっ、あ、あぁあっ! いい、気持ちいいっ! 勃起オチンポ、ゴリゴリ当たって、しつこく擦れて……うぁあっ!」

「また射精()すぞ……!」

「んはぁああっ! あ、ぅぁ、あっつぅうっ! んふぅっ!」

 

 たっぷりと汁をまぶされている素肌に向けて、再び精液が降りかかる。

 先ほど以上の勢いで、次々と私の身体を精液に犯されていく。

 

「あぁ、熱い、歩夢くんの熱いザーメン、すごいよぉっ……!」

 

 絶頂に合わせて打ちあがり、あたりに振り撒かれるザーメン。

 

「ふぁ、んはぁ、いっぱいかかってる……ぁ、んぁっ! 胸も顔も……はふっ、んはぁあっ!」

 

 オチンポの脈動を、汁を目で追い、息を荒くしてしまう。

 飛沫の熱さと、吹きこぼれていく感触とが、身体の芯をざわめかせる。

 一度やにどの律動ではおさまらず、絶え間なく噴き上げている。

 素肌には、なおも多量の精液が浴びせられていた。

 

 私は精液塗れのまま、二時間ほど抱かれ続けた。

 早朝に走り込みをしているからか、以前より彼の精力が増してるような気がする。

 私は絶頂しながら気を失ってしまった。



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53話 椎名ひよりと逢瀬

ひよりのお尻は叩きがいがありそうですね!
それとアンケートにご協力ありがとうございます!


 愛里を精液塗れにした翌日の夜。俺は寮の屋上で椎名ひよりと密会していた。

 夏休み中は生徒が登校していないこともあり、図書室で親交を深めていたが、2学期になり図書室も人の目につくことになったので、俺と椎名は寮の屋上で密会を重ねている。

 

「今日も体育祭の練習で疲れました」

 

 椎名がフェンスに寄りかかりながら、ため息をつく。

 

「椎名は運動嫌いだもんな」

「そうですね。体育の授業が一番嫌いです」

 

 椎名は勉強は得意だが、運動が苦手だ。

 俺が早朝に走り込みをしていることを伝えたところ、なぜ苦行を課しているのかと訊ねられたほどだ。

 

「一番好きな教科は現代文か?」

「そうですね。上里くんはなんの教科が好きなのですか?」

「俺も現代文かな」

 

 俺と椎名の話題の9割は創作物だが、こうして世間話もしたりする。

 

「一緒ですね」

「だな」

 

 椎名は他愛もない会話にも笑みを浮かべるようになった。

 以前、椎名に交流関係を訊いたところ、友人は俺しかいないと告げられた。クラスに友人はいないことは知っていたが、茶道部の部員とも必要最小限の会話しかしないとのことだった。

 

「おっと、もうこんな時間か。そろそろお開きにするか」

 

 スマホを見ると夜の10時を過ぎていた。11時には寝る生活をしているので、部屋に戻ってシャワーを浴びたり、歯磨きをしなければならない。

 

「そうですね……」

「どうした?」

 

 椎名が浮かない顔をしている。

 

「あの……よかったら今から上里くんの部屋に行かせてもらえませんか?」

「俺の部屋に?」

「は、はい……」

 

 遅い時間に異性の部屋に上がりたいなんて、椎名は意外と肉食系だったのか。

 冗談は置いておいて、恐らくもう少し俺と話していたいのだろう。

 

「でもな……」

 

 この時間帯なら外出している生徒も少ないので、椎名が俺の部屋に入るところを見られることはないかもしれない。ただ見られる可能性はゼロじゃない。

 

「……そうですよね。すみません、我儘を言ってしまって……」

「いや……」

 

 そんな悲しそうな顔をしないでほしい。

 そんな顔をされたら俺は……。

 

「わかった、少しだけならいいぞ」

「本当ですか……?」

「ああ、この時間帯なら見られる心配もないだろうし」

 

 心配ありまくり。ただこれくらい言わないと椎名が気を遣ってしまう。

 

「ありがとうございますっ」

「でも俺の部屋なんて漫画とラノベくらいしか面白いのないぞ」

「それがいいんです」

 

 だよね。そう答えるのはわかってたよ。

 現在、椎名は漫画、ラノベ、アニメを開拓中だ。

 

「それじゃ行くか」

「はい」

 

 念のためエレベーターを使わずに4階に降りようとしたが、椎名の体力がないため、素直にエレベーターを使った。

 エレベーターから降りる際は、廊下に誰もいないか確認してから、降りたのは言うまでもない。

 

 無事に部屋に辿り着くと、椎名は早速本棚に食いついた。

 

「色々ありますね。見てもいいですか?」

「いいよ」

 

 まるで玩具を与えられた子供のような目をする椎名。

 俺は麦茶を飲みながら、そんな椎名を鑑賞していた。

 

「よかったら貸すぞ」

「本当ですか?」

「ああ」

「ありがとうございますっ」

 

 本に関しては感情を豊かにする。

 そんな椎名を眺めるのは楽しかった。

 

「それじゃ借りさせて頂きます」

「あいよ」

 

 椎名が10冊以上見せてきたので、俺は紙袋を渡して、それに入れて持ち帰るよう言った。

 

「そういえば週末に上里くんが教えてくれたアニメを見ましたよ」

「もう見たのか?」

「はい、休日は読書と勉強しかすることがないですから」

 

 一般人がこれを聞いたら、なんて悲しい休日を送っているJKなんだろうと哀れむんだろう。

 だが椎名はこれで幸せなのだ。

 俺も転生前は休日にアニメ鑑賞や読書をするだけで幸せだった。転生後だってそれらにセックスが加わっただけだ。

 

「とても面白かったです」

「気に入ってくれたようでなによりだ」

 

 これでつまらなかったと言われたら、大変申し訳ない気持ちになっていたところだ。

 

「世界観が独特でよかったです」

「そうだな。俺も再放送も全話見たくらいはまったからな」

「ふふ、龍園くんは犯罪係数が300オーバーしてそうですね」

 

 うちのクラスにはどんな犯罪を犯しても犯罪係数が上がらない人間がいそうだけどね。

 

「2期と劇場版もあるからよかったら見てくれ」

「はい。他にもおすすめがあったら教えて下さいね」

「もちろん」

 

 椎名は30分ほど談笑し、自室に戻っていった。

 心配性な俺は自分でエレベーターを呼び、中に誰もいないことを確認してから椎名を部屋から出して、エレベーターに乗らせた。

 

 その日は、別れ際に椎名のおやすみなさいと言った笑顔が、脳裏にこびりついて中々寝付けなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

 体育祭の一週間前の休日。ケヤキモールにある書店に向かおうとしたところ、綾小路と櫛田に出くわした。

 二人にデートか訊ねたところ、櫛田がきっぱりと否定した。

 櫛田の即答に少しだけ残念そうな綾小路に再度訊いたところ、他クラスの偵察だと答えが返ってきた。

 そういえばそんなイベントがあったな。

 原作5巻は、綾小路が他生徒に注目されたり、軽井沢が綾小路を名前で呼んだり、坂柳が登場したりとなかなか面白い展開が続いたと記憶している。

 まぁ、それらより須藤にイライラした方が記憶してるんだけどね。

 

「よかったら上里も一緒に行かないか?」

「悪い、今日は用事があるんだ」

 

 せっかくの綾小路からの誘いを断ってしまった。

 だが仕方ない。今日は愛読してるシリーズの新刊の発売日だし、夜には橘先輩が部屋に来ることになっている。

 

 処女を奪い、二日連続で身体を重ねてから、俺と橘先輩の関係は続いている。

 生徒会長以外の男性に求めてしまい罪悪感に苛まれながらも、快楽に抗えない橘先輩を抱くのは、最高に気持ちがいい。

 いつも言葉責めをして泣かしてしまうが、それでも橘先輩は俺を求めてくる。

 今日はどうやって泣かせようか。

 

「そうか、わかった」

「悪いな。それじゃまたな」

「ああ」

「またね、上里くんっ」

 

 櫛田の私服姿を初めて見たかもしれない。櫛田の私服は、巨乳をアピールする清楚だけどエッチなコーデだった。

 

 綾小路たちと別れてから一時間後。

 目的の新刊を購入した俺は、フードコートで少し早い昼食を頂いていた。

 普段ならファーストフードを注文するところだが、体育祭が近いので、パスタを注文した。

 

「あれ、あゆむーだ」

 

 パスタを食べ終える寸前、愛里と巨乳クイーンの座を争う美少女が声をかけてきた。

 

「長谷部か」

「やほー」

 

 長谷部波瑠加。最近仲良くなったクラスメイトだ。

 先ほどの櫛田の私服もエッチだったが、長谷部の私服はもっとエッチだった。

 白いTシャツにショートパンツとシンプルな恰好をしているのに、制服よりおっぱいの主張が凄い。

 

「一人で何してるの?」

 

 長谷部は問いながら、テーブルを挟んだ向かいの席に腰を下ろした。

 

「本屋で買い物。今はちょっと早いランチ」

「そっか。あゆむーって読書家だったもんね」

「長谷部も一人で買い物か?」

「うん、冬服を買いにね」

「まだ9月だぞ?」

「いやいや、もう9月だから。冬服買うならこの時期でしょ」

「そういうもんなのか……」

 

 俺は11月に入ってから冬服買ってたぞ。

 二浪パイセンなんて年中半袖だったし。

 

「あゆむーはリア充なのにファッションに疎いんだね」

「リア充は関係ないだろ」

「そうかな?」

「そうだよ」

 

 俺のことはリア充じゃなくてセク充と言ってほしい。

 セックス充実。略してセク充。

 

「ガールフレンドたちとデートしなくていいの?」

「毎週してるわけじゃないから」

「ふーん。……ならこれから私とデートしない?」

「デートというより、荷物持ちをさせたいんだろ?」

「ありゃ、ばれちゃった」

 

 冗談で言ったのに、本当だったのかよ。

 王の右手を持つ俺に荷物持ちをさせるなんていい度胸してるじゃないか。

 

「まぁ、荷物持ちもそうなんだけど……もう一つ理由があってさ」

「なんだ?」

「ナンパ避けになってほしいんだよね」

「……なるほど。今日は何回されたんだ?」

「二回だよ」

 

 時刻は午前11時。ケヤキモールは10時開店だから、1時間以内で2回もナンパされたのか。

 

「長谷部はよくナンパされるのか?」

「ちょくちょくね」

 

 原作では描写がなかったが、やはり美少女はナンパされるものなんだな。

 それに長谷部は一人が多いから、複数でいる美少女より声がかけやすいのだろう。

 

「美少女も大変だな」

「まぁね。……あれ? 私口説かれてる?」

「してないから。事実を言っただけ」

 

 よう実は可愛い子が多すぎなんだよね。Cクラスなら佐藤、松下も美少女の部類に入る。王も小動物みたいで可愛い。小野寺は名字が可愛い。

 

「あゆむーって平気でそういうこと言えるタイプなんだ」

「三宅は言わないのか?」

「みやっちが言うと思う?」

「言わないな」

「でしょ」

 

 長谷部が冷静を装っているが、若干頬が紅くなっている。

 もしかして俺が思ってるより、好感度が高かったりするのかも。

 

「それで返事は?」

「いいよ、付き合うよ」

「ほんと? ありがとー」

 

 長谷部の買い物は午後三時まで続いた。

 荷物持ち兼ナンパ避けに俺を利用した長谷部だったが、俺がトイレに行ってる間にナンパをされていた。

 初めて見る生のナンパを見ていたところ、俺が戻ってきたことに気づいた長谷部が駆け寄ってきて、「もうおそ~い」と言いながら、左腕に抱きついてきた。それを見たナンパ野郎はすぐに消えていった。

 服越しだったが、長谷部のおっぱいは非常に柔らかかった。

 いつか生で揉みたいものだ。

 

 長谷部から買い物に付き合ってくれたお礼に夕食を奢ると言われたが、橘先輩の手料理を頂く予定なので丁重に断った。

 お礼なら身体で払ってほしいところだが、まだ友人関係の長谷部に言えるはずもなく、彼女の部屋の前まで荷物持ちを全うし、彼女と別れた。

 

 

☆☆☆

 

 

 長谷部と別れてすぐに橘先輩が部屋に来た。

 夕食まで時間があるので、早速抱こうとしたが、すぐにカレーを作り始めたので断念した。

 

 午後6時半。橘先輩の愛情がたっぷりこもったカレーを美味しく頂いた。

 橘先輩も俺が野菜嫌いなのを知っているので、カレーなら食べやすいと思って、作ってくれたらしい。

 いつも泣かせてるのに、こんなに優しくしてくれる橘先輩に感無量だ。

 

 お礼に今日も徹底的に虐めてあげよう。

 そう思った俺は橘先輩をトイレに連れ込んだ。

 俺は便座に座り、橘先輩は足元に跪かせる。

 狭い空間で行為を行うことに、最初は戸惑っていたが、肉棒を晒して、右手で彼女に触れたところ、すぐに恍惚としたような吐息を漏らして、肉棒を舐め始めた。

 

「んっ……はぁ……あ……んんっ……ん……」

 

 ぬるぬるした、橘先輩の気持ちいい舌の感覚が、肉棒に伝わってくる。

 顔を寄せ、息を荒く漏らしながら、橘先輩は俺の肉棒をしゃぶっている。

 

「ちゃんと気持ちよくさせてくださいね」

「んんっ……わかり……まひた……、んんっ……んぶぅっ……」

「お、いいですよ」

「んぶっ……んんっ、んっ……んむっ……んぅううっ……」

 

 眉を寄せながら、橘先輩は俺の肉棒をしゃぶり尽くしていく。

 肉棒の全部が、橘先輩の唾液まみれの口内に沈む。

 そのまま橘先輩は懸命に奉仕し続けた。

 けれど処女を卒業したばかりで、フェラの経験も少ない彼女が、俺を満足させるはずもない。

 

「んぷっ……ぷぁっ……はぁ、はぁ……」

 

 橘先輩の口からペニスが離れる。

 その口から、だらんと萎びたペニスが垂れた。

 勃ち上がっていたモノは、いつの間にか柔らかくなっていた。

 それを見て、橘先輩は困ったように呟く。

 

「ご、ごめんなさい……私……ちゃんと……出来なくて……」

 

 上目遣い+困り顔の橘先輩を見て、嗜虐心がくすぐられていくのがわかった。

 

「……いいですよ、俺がしてあげますから」

「え……?」

 

 俺は橘先輩の頭を両手で掴み、ゆっくり息を吐いた。

 

「ごふぅうううっ!?」

 

 萎えたモノを橘先輩の口内に、強引に押し込んでいく。

 

「おぐっ、おっ、んぐっ、んんっ、んぐぐぅううぅっ!」

「俺がレクチャーしてあげますから」

「んっ、んぐっ、んっ、んぅううっ、んっ、んんんん~~~~~っ!?」

 

 気づくと俺の肉棒は、いつの間にか硬さを取り戻していた。

 俺は夢中になって、橘先輩の髪を掴み、腰を振り立てていた。

 

「んぶっ、んぐっ、んぐぐぅぅぅっ、んむっ、んむむぅうううっ!」

「ほら、もっと奥まで……!」

「んんんんんっ! んっ、んん~~~っ、んんんん~~~~っ!」

 

 橘先輩の目から、涙が滲んでくる。

 時折白目を剥きながら、橘先輩は懸命に息をしようとしていた。

 ピクピク開閉する喉奥にペニスの先端をねじ込んで、俺は背筋を震わせる。

 

「んぶっ! んぼおおぉぉぉぉっ!?」

 

 ボロボロ涙を零しながら、橘先輩は口の端から粘ついた泡を垂らして喘ぎ泣く。

 

「はぶっ、んっ、んぶっ、んぐっ、おぶっ、おぐぅぅうっ、んぶっ!」

 

 ゴツゴツと、硬い喉奥に先端が当たる。

 時折、角度によって、先端がそこからゴリっと、硬い喉に擦れる。

 その感覚に、ビリビリと腰がわななく。

 

「橘先輩が下手なのが悪いんですよ」

「ふぐっ、んっ、んごっ、んんっ、んぐっ、んんんんっ!」

 

 激しい、猛烈な挿出。

 そのたびに、橘先輩の口の端から、泡立った唾液が飛んだ。

 

「ほぶっ、んっ、んっ、んんんっ、んっ、んんんん~~~~っ!」

「ほら、ちゃんと奉仕して下さいよ」

 

 ペニスをこね回される感覚。

 それは脳髄まで一気に突き上がり、うっとりするような甘さで弾けた。

 

「んぶっ、んっ、んぶぶぅううっ、んぐっ、んぅうううっ!」

 

 橘先輩の口をめがけて、激しく、乱暴に突き入れていく。

 やがて高揚感が、俺の全身を満たしていった。

 

「うぉ……いい感じですよっ!」

「んんんんっ、んぐっ、んっ、んんっ、んぅうぅぅうううっ!」

 

 苦しみに喘ぐ橘先輩の無様な顔。

 それを見下ろしていると、ゾクゾク背筋が震える。

 そして、肉棒が絶頂に達した。

 

「んぐぅうぅぅうぅっ! んっ、んぶっ、んっ、んんっ、んぅううぅぅぅっ!」

「はぁ、はぁ……」

 

 橘先輩の口内を精液が容赦なく襲っていく。

 

「ふぐっ……んぐぐっ、んぐっ……んぐぐっ……んっ……んんっ……!」

 

 橘先輩の身体は俺の足元で、ビクッ、ビクッと痙攣している。

 

「ごふっ! げほっ、げほっ、げほっ、げぇっ、げほっ!」

 

 射精を終え、口からペニスを抜き出すと、橘先輩は激しくむせ返った。

 喉を鳴らして、必死になって空気を吸い込もうとする。

 

「げっ、げほっ、おげぇっ、げほっ……」

 

 汚い音を喉奥から出しながら、橘先輩は身体を前に屈ませると……

 

「げぇえぇえっ、げぼっ、げぇええぇえっ!」

 

 突然、喉奥から大量の胃液を、橘先輩は吐き戻し始めた。

 これくらいで吐かないでほしい。帆波はもっときついのされても吐かなかったのに。

 

「げぼっ、んげっ、げほっ、げぇっ、げぇえぇっ……!」

 

 ビチャッ、ビチャッと音を立てながら、嘔吐物が床に飛び散っていく。

 

「あーあ、こんなに汚しちゃって……」

「んげぇ、おぇえっ……す、すびばぜん……げほっ……」

 

 乱暴に口内を犯されたにもかかわらず、健気に謝る橘先輩。

 そんな態度が俺の嗜虐心をくすぐらせているのを彼女はわかっていない。

 

「俺のあそこも、橘先輩の服もゲロ塗れなので、洗濯してる間にシャワー浴びましょうか」

「は、はぃ゛……」

 

 イラマチオから解放されたことに安堵する橘先輩。

 その顔は、涙や鼻水、胃液だらけで、とても汚かった。

 

 浴室でも俺は容赦なく橘先輩の口内を犯した。

 肉棒欲しさに、懸命にイラマチオに耐える橘先輩を見るのは、愉悦だった。

 

 シャワーを浴び終えた後は部屋で優しく抱いてあげた。

 橘先輩はどんなに乱暴にしても、どんなに酷い言葉でなじっても、最後に優しく抱けば許してくれるのだ。

 俺はそんな橘先輩の将来が不安でしょうがなかった。




橘先輩はこれがハードマックスです
これ以上はないのでご安心を!


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54話 軽井沢恵は可愛い

今回は軽井沢ヒロイン回です!


 様々な練習を日々重ね、ついに体育祭まで一週間を切った。

 参加表は作戦通りにダミーのものをクラスメイトに発表し、正式な参加表を茶柱先生に提出した。提出後に平田と軽井沢からクラスメイトに謝罪も行っている。クラスのリーダー二人からの謝罪を受け入れない生徒はいなかった。

 そして今日もCクラスは体育祭に向けて汗をかいていた。

 

「100メートル、タイムは12秒35か」

 

 俺を含め短距離走で好成績を残せそうな生徒たちは、100メートルのタイムを計っている。

 タイムは須藤が11秒80、平田が12秒55なので、クラスでは俺が2番目に足が速いことになる。

 恐らくこのタイムなら柴田と当たらなければ一着は取れるだろう。

 

「結構速いじゃん」

 

 タイムを計ってくれた軽井沢が声をかけてきた。

 

「俺の専門は長距離なんだ。距離が一桁足りない」

「いや、距離が一桁増えたらマラソン大会になっちゃうし」

「俺はマラソン大会の方がいいんだよ」

 

 確か原作8巻でマラソンのイベントがあったはず。

 マラソン大会こそが、この学校で俺が一番輝けるイベントになるだろう。

 

「あたし、マラソン嫌い」

「軽井沢はそもそも運動が嫌いだろ」

「まぁ、好きではないけど」

 

 軽井沢と話してると、10分休憩に入ったので、そのまま駄弁ることにした。

 鈴音と愛里がこちらの様子を伺っているが、二人とも軽井沢が苦手なので、寄ってはこないだろう。

 

「でも騎馬戦は騎手するんだろ」

「あたしが一番小柄だったからね」

「怪我しないようにしろよ」

 

 よくよく考えると女子たちに騎馬戦をやらせるのはどうなんだろうか。

 危険なため騎馬戦を行わない学校もあるっていうのに、この学校は時代遅れな感じが否めない。

 実力主義をうたう国立学校なら、もっとオリジナリティ溢れる競技を考えてほしいものだ。

 

「な、なに? 心配してくれてるの……?」

「当たり前だろ。可愛い顔に傷ついたらどうするんだよ」

「か、可愛いってっ……!?」

 

 綾小路も原作の地の文で言ってたが、軽井沢は整った容姿をしている。つまり可愛い。

 けれど、中学時代の苛めのせいで、同級生から容姿を褒められることはなかったのだろう。

 だから俺に容姿を褒められるとテンパってしまう。

 

「か、からかわないでよっ!」

「からかってないから。もっと自分の容姿に自信持てよ」

「だ、だって……あたし……」

 

 軽井沢の表情が暗く陰る。

 もしかしたら中学時代を思い出させてしまったかもしれない。

 これ以上言ったら軽井沢の古傷を抉ることになるだろう。

 だが彼女に自信を少し持たせるためにも俺はあえて言う。

 

「あのさ、中学時代になに言われたかわからないけど、お前が可愛いのは事実だ」

「ほ、本当にそう思ってる……?」

「思ってるよ。そもそも俺は可愛い子としか話さないんだ」

 

 もちろん嘘である。趣味が合えば容姿なんて関係なく女子とも友達になりたいと思ってる。

 ただクラスには博士しかアニオタがいないんだよな……。

 

「なにそれ、最低じゃん」

 

 軽井沢がクスッと笑った。

 原作ではシリアス多めのヒロインだったが、この世界ではノーサンキューなんだよね。

 

「平田だって、お前がブスだったら、彼氏役を断ってたかもしれないぞ」

「それはないでしょ」

「ないか」

 

 軽井沢が、ジャイ子や花沢さんみたいな容姿でも、平田は受け入れてくれただろう。

 俺は絶対嫌だけどね。

 

 

☆☆☆

 

 

「急に押しかけてきてどうしたんだよ?」

 

 夜の8時。体育祭が近いので、今日は誰ともやらずにゆっくりしようとしていたら、軽井沢が部屋にやって来た。

 放課後に買い物をしていたようで、部屋着の俺とは違い、軽井沢は制服姿のままだ。

 

「実は上里くんに相談ていうか……報告することがあって……」

「なに?」

 

 思いつめた顔をしているので、俺は真面目に応対することにした。

 せっかく練習中に笑顔にさせたのに、誰がまた軽井沢を暗い表情にさせてるんだよ。

 

「放課後にケヤキモールで買い物してたんだけど、Dクラスの女子に絡まれちゃって……」

 

 軽井沢がトラブルの内容を語りだした。

 放課後、珍しく佐藤のグループとケヤキモールで買い物をしていたら、軽井沢本人がDクラスの女子と肩がぶつかってしまい、絡まれてしまったこと。

 軽井沢からすると、Dクラスの女子がわざと肩をぶつけてきたように見えたこと。

 たまたま通りかかった三宅が仲裁に入って、大事にならずにすんだとのことだった。

 

「なるほど。お前にぶつかった女子って真鍋じゃないんだよな?」

「うん、知らない女子だった」

「そうか」

「……もしかして真鍋さんに言われて、あたしに嫌がらせをしたのかな?」

 

 不安そうな顔で軽井沢が呟く。

 

「いや、それはないだろ」

「なんで言い切れるわけ?」

「俺の仕入れた情報だと真鍋は友人が少ないらしい。数少ない友人が特別試験で同じグループだった女子たちだ」

「誰から仕入れてるのよ?」

「それは企業秘密だ。だから友人でもない女子が、真鍋の言うことを聞くわけがない」

 

 この情報が伊吹から仕入れた情報だ。

 真鍋は高飛車な態度で、殆どの女子からウザがられてるらしい。

 

「そ、そっか……」

「恐らく突発的な嫌がらせだろ。軽井沢を狙ったわけじゃないと思う」

「それは上里くんの推測?」

「そうだ。ただBクラスも龍園に、ちょくちょく嫌がらせを受けてたと聞いてる」

「……つまりBクラスの代わりに、あたしたちのクラスが標的に代わったってこと?」

「多分な。Dクラスは龍園の独裁政権だ。龍園が何かしら指示をしたのかもしれない」

 

 これはあくまで推測。

 原作では軽井沢は綾小路に協力したことにより、龍園から狙われることになるが、現時点ではノーマークのはずだ。

 

「それじゃあまり気にしなくていいわけ?」

「ああ」

 

 俺の推測を聴いて、ひと安心する軽井沢。

 

「もし軽井沢が狙われるようなら、約束通り俺が守るから安心しろ」

「う、うん……」

 

 軽井沢の頬が一気に赤く染まっていく。

 今ので好感度が大分上がっただろう。

 軽井沢は数秒俯くと、顔を上げて、自分の胸に手を添えて、弱弱しく口を開いた。

 

「あ、あたしのこと、守ってね……?」

 

 直後に、電撃に打たれる感覚に陥った。

 可愛すぎる。今のは反則だろ。

 俺の経験値が転生前のままだったら、抱きしめてたところだった。

 

「お、おう……」

「約束だからね」

「わ、わかってるよ……」

 

 なんで俺が動揺してるんだよ。

 さすがメインヒロインってわけか。

 凄まじい破壊力だったぜ。

 

「そ、それじゃ……あたし、帰るから……」

「わかった」

 

 軽井沢も言ってて、恥ずかしくなったのか、頬を染めたまま帰り支度を始めた。

 玄関までついていき、ローファーを穿く軽井沢の後ろ姿を見つめる。

 すると屈んだ瞬間に、ピンク色の下着が見えた。

 お洒落に気を遣う軽井沢は、下着もお洒落だった。

 

「お、おやすみ……」

「まだ9時前だけどな」

「べ、別にいいでしょっ!」

「そんな怒るなよ」

「怒ってないからっ!」

「はいはい。また明日な」

「……うん」

 

 この時、俺は失敗を犯してしまった。

 俺の彼女でも、セフレでもない軽井沢をそのまま見送ってしまったのだ。

 

「あれ? 軽井沢さん?」

「く、櫛田さんっ!?」

 

 軽井沢が俺の部屋から出るのを櫛田に見られてしまった。

 

(しまった! やっちまった!)

 

 普段の俺なら、俺が先に廊下に出て、人がいないか確認してから軽井沢を部屋から出させただろう。

 だが軽井沢にドキマギしてた俺は、それを怠ってしまった。

 結果、最も見られたくない人物に見られることになってしまった。

 

「なんで軽井沢さんが上里くんの部屋に?」

 

 だが慌てることはない。こういう時に、なんて答えればいいかは考えている。

 

「あー、実は平田くんのことで相談に乗ってもらってたんだよね」

「平田くん?」

「うん。実は最近あたしら上手くいってなくて……。だから平田くんとクラスで一番仲良しの上里くんに相談に乗ってもらってたわけ」

 

 さすが軽井沢。

 俺が考えてた答えより違和感なく対応出来てるじゃないか。

 

「そうだったんだ」

「一応、平田くんには内緒でお願いね?」

「もちろん」

「櫛田さんはなんでここにいるの?」

 

 間違いなく綾小路の部屋に上がろうとしたんだろう。

 ただ櫛田が素直に答えるかどうか。

 

「私は綾小路くんに用があってね」

「綾小路くんに?」

「うん」

「そういえば櫛田さんって綾小路くんと最近仲が良いよね。……もしかして?」

「それはないよ。私と綾小路くんはただの友達だから」

 

 またしても断言されてしまった綾小路。

 本人がいなくてよかった。

 

「そっか。変なこと訊いてごめんね」

「ううん、私こそ疑ってごめんなさい」

「全然大丈夫だから。こんな時間に男子の部屋に出入りしてたら疑われるのは当たり前だし」

 

 なんとかやり過ごせそうだ。

 今度、軽井沢に何か奢ってやるか。

 

「それじゃあたしは部屋に戻るから。上里くん、今日はありがと」

「ああ、平田と仲良くな」

「わかってる。櫛田さんもバイバイ」

「うん、また明日」

 

 そのまま軽井沢はエレベーターに乗り、自室に帰っていった。

 

「それじゃ俺も部屋に戻るわ」

「ちょっと待って」

 

 踵を返した瞬間、櫛田に上着を掴まれた。

 普段ならドキドキする瞬間だが、今は怖くて仕方ない。

 

「……何だよ?」

「実は上里くんにも用があったんだ」

「俺に?」

「うん、私と一緒に綾小路くんの部屋に来てくれる?」

「……わかった」

 

 つまり綾小路が俺に話があるっていうことか。

 もしかして俺が暗躍してることがばれてしまったか。

 俺は動悸を感じながら、綾小路の部屋に上がった。

 

 

☆☆☆

 

 

 自室に帰宅したあたしはすぐに浴室に向かった。

 シャワーで身体全体を綺麗に洗い流し、浴室から出ると、脱衣所に設置されている洗面台の鏡にあたしの全裸が映る。

 スタイルにはそこそこ自信がある。

 けれどそれを台無しにしてしまう醜いモノがあたしの身体にある。

 左脇腹の生々しい傷跡。

 あたしを切り裂いた刃物は、あたしの身体に一生のトラウマを植え付けた。

 

「こんなの見たら、絶対引かれるわよね」

 

 そんなことを呟いたが、あたしに全裸を見せる予定の人はいない。

 ただ可能性があるとすれば一人。

 指示されたことをこなせば、よくやったと褒めてくれる人。

 害虫扱いされたあたしを可愛いと言ってくれた人。

 たかが体育祭であたしが傷つくことを心配してくれた人。

 あたしの仕草や動作に、可愛い反応をしてくれる人。

 

 その人の名前は上里歩夢くん。

 あたしのクラスメイトだ。

 

 あたしは入学してすぐに自分を守るために平田くんに寄生した。

 結果は上々で、あたしは中学時代からは考えられない、トップカーストの地位を得ることになった。

 学年でも人気の彼氏を持つあたしに、逆らう同級生は一人もいなかった。

 もちろん同級生に反感を買わないように、高圧的な態度はなるべく控えた。

 トップカーストの人間が、少しのきっかけで、カースト底辺の人間に成り下がることをあたしは知っている。

 

 平田くんを偽彼氏にしたけれど、入学当初から上里くんのことは気になっていった。

 最初は堀北さん、綾小路くんのような根暗な生徒と仲良くする変わったイケメンだと思った。

 そんな彼の印象が変わったのは、入学してから二週間が過ぎた頃だった。

 彼はいきなりSシステムについてあたしたちに説明をした。

 クラスの誰もが知らない情報を持っている彼に、あたしは強い興味を持つようになった。

 その後も、テスト勉強でクラスメイトの面倒を見たり、特別試験で結果を出したりなど、あたしの中で彼の株は急上昇した。

 

 そんなわけであたしは彼と積極的に接触するようにした。

 

 結果、あたしは平田くんから上里くんに寄生先を変えることになった。

 理由はいくつかあるけど、一番の理由は、あたしを女の子として見てくれたことだ。

 

 平田くんと偽の恋人を4ヶ月以上続けているけれど、彼があたしに手を出すことは一度もなかった。

 もちろん平田くんが、そんなことする人だとは思っていない。

 しかし、あたしだって年頃の女だ。

 人前で恋人アピールするために、腕に抱きついたり、手を握ったりなど色々頑張った。

 頑張ったけど――平田くんは一度もあたしのことを異性として意識してくれなかった。

 ただ、上里くんは違った。

 あたしを一人の女の子として見てくれる。

 面と向かって可愛いと言ってくれる。

 今日だって何回も可愛いと言ってくれた。

 

 われながら単純だと思う。

 

 容姿を褒められたくらいで寄生先を変えてしまうなんて。

 入学当初は青春も友達もいらないと思っていた。

 大切なのは自分自身を守ること。

 けれど、クラスメイトと過ごして、思い出してしまった。

 虐められる前の、楽しかった学生生活を。

 

 あたしは欲張ってしまった。

 

 自分自身を守りつつ、楽しい学校生活を送ることを。

 そして―――恋人がいる生活を。

 

 上里くんには何人も仲がいい女子がいる。

 堀北さん、佐倉さん、一之瀬さん、生徒会の橘先輩、最近噂になっている長谷部さん。

 全員がトップクラスの美少女だ。

 

「あたしが勝てるわけないよね」

 

 みんな、あたしより美人でスタイルだっていい。

 あたしが堀北さんたちに勝てるところなんて一つもない。

 

 だからあたしは上里くんの指示を忠実にこなすようにした。

 彼にあたしが有能な人間だとわからせるために、あたしは彼の犬になっている。

 これが同性だったなら、あたしはただのパシリに見えるだろう。

 でもそれでいい。

 大切なのは、あたしが必要だと思ってもらうこと。

 そうすれば―――古傷を負ったあたしを女にしてくれるかもしれない。

 

「……んっ……」

 

 気づくと、あたしのあそこにお湯ではない液体が溢れていた。

 指ですくってみると、それは無色透明で粘性のあるモノだった。

 

「やだ、あたし、また……」

 

 彼を意識してから、あたしは何度も自分を慰めている。

 

「んぁ……んんっ……あぁ……」

 

 指を出し入れするたびに、くちゅくちゅといやらしい音が鳴り響く。

 オナニー。

 これもあたしのトラウマを思い出すモノだ。

 あたしは考えられるいじめは全部受けてきた。中には性的なものを含まれている。幸いレイプはされなかったけど、人前でオナニーをさせられたこともある。

 さすがにその時はみっともなく泣いてしまった。

 だからあたしは自らオナニーをすることはなかった。

 けど、最近のあたしは二日に一回はそれをしている。

 

「はぁん……んはっ……うぁっ……」

 

 人前でさせられた時は、殴られたり、蹴られたりしたので、痛い思い出しかない。

 だからあたしは知らなかった。

 気になる異性を思いながら、あそこを弄ると、こんなに気持ちよくなることを。

 オナニーってこんな気持ちいいものだったんだ。

 

「あんっ……いく、いくっ……!」

 

 せっかくシャワーを浴びたのに、股から太腿が愛液で汚れていく。

 あたしはそんなのをお構いなしに、絶頂するために、乱暴に指を出し入れする。

 

「んああああぁぁぁぁぁっ!」

 

 直後に、あたしは激しく絶頂した。

 足がもつれ、洗面台に寄りかかってしまう。

 

「んっ……はぁ、はぁ……」

 

 息を荒くしながら、ゆっくりと顔を上げる。

 洗面台の鏡には、いやらしい顔をしたあたしが映っていた。

 

「は、はは……あたしって、こんな顔できるんだ……」

 

 こんな顔を見たら彼はどう思うだろうか。

 劣情してくれるだろうか。

 してくれたら嬉しい。

 喜んで処女を捧げる。

 

 寄生虫で。

 醜い傷跡持ちで。

 中身も醜くて。

 

 そんなあたしを彼は抱いてくれるだろうか。

 

 そんな疑問を持ちながら、愛液だらけの下半身を洗い流すため、あたしは浴室に戻った。




原作よりエロくて乙女チックかもしれないです!


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55話 櫛田桔梗の誘惑

綾小路と櫛田の出番多めです!


「こんな時間にすまないな」

 

 綾小路の部屋に招かれた俺が客用のクッションに腰を下ろすと、綾小路が詫びを入れる。

 やや緊張してる俺と違い、櫛田は慣れてるようで、俺の隣に腰を下ろした。

 

「まだ9時前だから大丈夫だ」

「そうか」

「それで俺に話ってなんだ?」

 

 教室の綾小路とは雰囲気が大違いだ。

 これがこいつの本当の姿なのだろうか。

 

「単刀直入に言おう。Aクラスになるためにオレたちに協力してくれないか?」

 

 やはり綾小路も暗躍していたか。

 これで茶柱先生に脅されていることが確信できた。

 それと綾小路はオレ"たち"と言った。つまり櫛田と協力関係を結んでるということだ。

 

「綾小路くん、いきなりすぎるよ。ちゃんと説明しないと」

「……そうだな。オレは諸事情でAクラスにならないといけなくなった。櫛田にも協力して貰っている」

「強制的にだけどね」

「え」

 

 強制的に櫛田を利用しているのか。

 いつの間に櫛田を従えたんだ……。

 

「櫛田、余計なことは言わなくていい」

「はーい」

「えっと、もう少し具体的に教えてくれないか?」

「わかった。オレはAクラス入りを目指してるが、あまり目立ちたくない」

 

 そこは原作と変わらないのね。

 だが綾小路は失態を犯している。

 

「言いにくいが、すでに綾小路は目立っているぞ」

「確かにそうかもね」

「……どういうことだ?」

 

 まさか本人が気づいてないと思わなかった。

 

「いや、人気者の櫛田と二人で行動することが多いだろ」

「そうだな」

「人気者って照れちゃうな~」

「人気者と一緒にいるってことは、それだけで注目されるということだ」

「っ……」

 

 これはホワイトルーム育ちが原因で、綾小路に一般常識が欠けていることが原因だろう。

 原作と違って、鈴音ではなく櫛田を利用したことが仇になったな。

 

「綾小路の言葉から推測すると、俺を隠れ蓑にしたかったんだろ?」

 

 俺が平田をそうしてるように。

 これじゃ隠れ蓑のループだな。

 

「そういうことだ」

「そうか。……でもなんで俺なんだ?」

「それはだな」

 

 綾小路が説明しだした。

 Sシステムを暴いてから俺に注目していたこと。それから俺を観察するようになり、優秀な生徒と評価してくれたらしい。

 俺が暗躍していたことも薄々気づいていたようだ。

 

「上里が平田を利用していると確信したのは前回のホームルームだ」

「ホームルーム?」

「ああ。平田と軽井沢が体育祭の種目の順番が変わったことを説明しただろ」

「そうだな」

「クラスの誰もが驚いてるなか、お前だけが動揺していなかった」

 

 嘘でしょ。一応、目を見開いて驚いたフリしていたというのに……。

 

「目を見開いていたが、演技だとすぐにわかった」

 

 やだ。俺って演技の才能なさすぎ。

 櫛田のマン汁でも飲んだ方がいいかもしれない。

 

「今回、種目の順番を入れ替えたのはクラスに裏切者がいると確信したからだろ」

「……」

 

 おいおい、裏切り者が近くにいるのに言っていいのかよ。

 

「そう怖い顔をするな。追及するつもりはない」

「……そうか」

「だからオレたちに協力してほしい」

「そうだな……」

 

 綾小路と協力関係になれるなんて、こっちからお願いしたいくらいだ。

 ただ櫛田の存在が怖いんだよな。

 

「もしかして私のことで悩んでる?」

「は?」

「とぼけなくたっていいよ。どうせ堀北さんから聞いてるんだよね」

 

 腹黒女が勘違いしてくれてるぞ。

 この世界の鈴音は、櫛田のことをまったく覚えていなかったぞ。

 

「どこまで聞いてるの?」

 

 だがここは櫛田の勘違いに乗ってみよう。

 原作でも知りえない情報が手に入るかもしれない。

 

「クラスを崩壊させたとこまで」

「……そっか、そこまで知ってたんだ」

「まぁな。つーか、綾小路の前で言っていいのか?」

「問題ないよ。一応、協力関係だし」

「協力者だからって過去まで明かす必要はないだろ」

「確かにそうかもしれないね。でも知ってもらってた方が楽だったから」

「楽ねぇ」

 

 余計に演技をしなくていいって意味だろうか。

 綾小路は、俺と櫛田のやり取りを静観している。

 

「ちなみに裏切者は櫛田だぞ」

 

 静観してると思ったら、とんでもないことぶちまけちゃったよ。

 

「ま、マジかよっ!?」

「上里くん、演技下手すぎ。その様子だと上里くんもわかってたんだ」

「……」

 

 くそ、綾小路の前だから緊張して本領発揮できない。

 俺の本領が何なのかわかってないけど。

 

「凄いね。綾小路くん並に頭が切れる人いたんだ」

「だから言っただろ。上里は優秀だと」

 

 いや、綾小路と俺じゃ帆波と伊吹の胸囲くらい差があるんだが。

 

「綾小路、櫛田が裏切者だとわかってて協力させてるのか?」

「ああ。オレが櫛田と組んだのは、すでに龍園と協力関係を結んだあとだった」

「龍園と?」

「うん、うちのクラスの情報を色々流してるの」

 

 この子、笑顔でとんでもないこと言っちゃってるよ。

 

「今も龍園と組んでるのか?」

「そうだよ。ただ今回は上里くんのせいで失敗しちゃったけどね」

「参加表か」

「そう。龍園くん、悔しがってたよ」

 

 まずいな。俺が暗躍してること、龍園に知られてるんじゃないか。

 

「それは見てみたかったな。それで綾小路は、Dクラスの情報を教えてもらってるのか?」

「いや」

「教えてもらってないのか?」

「ああ」

 

 てっきり櫛田にダブルスパイのようなことをさせてると思ったんだが違ったようだ。

 

「私が教えようとしても、まだ早いって言うんだよね」

「まだ早い?」

「現時点で必要はないということだ」

 

 俺だったらすぐに訊いちゃうけどね。

 

「んで、櫛田はいつまで龍園と手を組むの?」

「うーん、龍園くんが使えなくなるまでかな」

「悪女だ」

「悪女って酷いよ。それに綾小路くんだって許可してくれてるんだから」

「……そうなの?」

「そうだ」

「余裕だよね。オレと龍園、どちらが強者なのか見極めろって言うんだもん」

 

 やだ、カッコいい。

 俺もいつかそんな台詞言ってみたい。

 

「だから私は二人に協力してるんだ」

「なるほど。……それじゃ肝心なこと訊いていいか?」

「なに?」

「なんで櫛田はクラスを裏切ってるんだ?」

 

 理由は知ってる。鈴音を退学させたいからだ。

 だが綾小路も櫛田の過去を知ってる。それなのに櫛田は綾小路に協力している。――いや、させられているのか。

 

「そんなの上里くんなら、言わなくてもわかるんじゃないかな?」

「まぁな」

「さすが上里くん。そんな私がいるから、綾小路くんに協力するのを渋ってるんだよね」

「そうだ」

 

 櫛田がいなければオールグリーンなんだ。

 なんで綾小路にも協力してるんだよ。

 

「そこは安心していいぞ」

 

 綾小路が俺を見据えて言う。

 

「櫛田じゃオレと上里に勝てない。つまり堀北を退学させることはできない」

「……っ。言ってくれるね、綾小路くんっ」

「オレ、上里と櫛田の実力差を客観的に見たまでだ」

「ほんと、ムカつく」

 

 おや、一気に険悪な雰囲気になってきたぞ。

 そろそろ帰っていいかな。

 

「だから気にせずにオレたちに協力してくれないか?」

 

 櫛田をコケにしてるのに、仲間だと認めてはいるのか。

 よくわからないやつだな。

 

「……わかった」

「よろしく頼む」

「こちらこそ」

 

 綾小路とガッチリ右手で握手を交わす。

 櫛田は不機嫌なまま、俺たちを眺めていた。

 

 

☆☆☆

 

 

「疲れた」

 

 30分後。綾小路と協力関係を結んだ俺は廊下でためていた息を吐いた。

 綾小路の協力者になった俺だが、隠れ蓑になるつもりはない。龍園に情報がいってるかもしれないが、今まで通り暗躍路線を貫くつもりだ。

 綾小路も俺を通して平田に隠れ蓑になってもらうつもりのようだ。

 平田の心労が絶えなさそうだが、リーダーなので頑張ってもらいたい。

 

「緊張するよね」

「そうだな」

 

 一緒に綾小路の部屋を後にした櫛田が声をかける。

 

「私も最初は震えちゃったもん」

「怖くてか?」

「うん、正直今も怖いと思ってる」

 

 櫛田が綾小路の部屋で普段よりテンションが高めだったのは緊張を隠すためのものだったのか。

 やっぱり原作主人公は格が違うな。

 

「それじゃ俺は部屋に戻るから」

「あ、待ってっ」

 

 先ほどと同じように、櫛田に上着を掴まれてしまった。

 

「実は上里くんに話があるんだ」

「話ならさっき言えばよかっただろ」

「綾小路くんには聞かせたくない話なの」

「……来週でいい?」

 

 嫌な予感しかしない。

 早く自分の部屋に帰れよ腹黒女。

 

「駄目。ほら、入ろ入ろっ」

「おい、押すな!」

 

 結局、櫛田は強引に俺の部屋に上がり込んできた。

 靴を脱ごうとすると、背後から柔らかい感触が俺を襲った。

 

「……何のつもりだ?」

 

 俺に抱きついてる櫛田に問う。

 

「上里くんに私の協力者になってほしいの」

「さっき綾小路と手を組んだばかりなんだが」

「だから綾小路くんには内緒で」

「断る」

「そんなことを言わずに。もし私に協力してくれるなら……私のこと好きにしていいよ……?」

 

 これが転生直後だったら了承してただろう。

 だが今の俺に色仕掛けは通用しない。

 

「堀北さんより私の方が気持ちいいよ」

 

 馬鹿め。鈴音のあそこの締まり具合は最高なんだぞ。

 

「悪いな。俺は櫛田と組むつもりはない」

「……ふーん、そうなんだ」

「だから帰ってくれないか」

「わかった。遅くまでごめんねっ」

 

 櫛田は表情を一瞬で切り替え、いつもの笑顔で部屋から出ていった。

 しかし、展開がベタすぎる。いくら櫛田とはいえ、あんな安っぽい手を考えるだろうか。

 

「もしかして綾小路の指示か?」

 

 俺がハニートラップに引っかからないか試したのかもしれない。

 俺は疑問を抱いたまま、浴室に向かった。

 

 

☆☆☆

 

 

「んぁっ、はぁんっ、激しいっ!」

 

 櫛田と別れてから一時間後。

 俺は鈴音を呼び出し、極上の締まりを正常位で感じていた。

 

「あんっ、あぁんっ、凄いっ! 奥まで抉られてっ!」

 

 櫛田に鈴音を馬鹿にされたように思えた俺は、無性に鈴音を抱きたくなり、彼女を呼び出した。

 鈴音からすぐに返信があり、お互い風呂上がりだったこともあり、すぐにベッドインした。

 

「鈴音、お前のあそこは最高だよ!」

「あひぃっ、あぅぁっ、う、嬉しいっ! もっと私のあそこ使ってぇっ!」

「ああ、そのつもりだ……!」

 

 二ヶ月間毎日抱いてた頃と比べると、明らかに身体を重ねる回数は減ってしまった。

 きっと鈴音も不満に思ってるだろう。

 だから俺はお詫びの気持ちも込めて、鈴音の美しい身体を誠心誠意貪りつくす。

 

「うぉ……! もう出そうだ……!」

「んはぁっ、あんっ、出して! 奥にいっぱい出してっ!」

 

 今までに何度鈴音の膣内に射精したかわからない。

 少なくとも三桁はいってるはずだ。

 それでも俺が鈴音の身体に飽きることはない。

 

「んひぃっ、あぁ……きちゃう、きちゃうぅぅぅぅっ!」

 

 白目を剥きながら絶頂の準備を迎える鈴音。

 それに伴い射精感も限界を迎える。

 

「鈴音、出すぞ……! ぬおっ……!」

「んひゃあああああぁぁぁぁぁっ!」

 

 肉棒から精液が発射され、鈴音の膣内に大量の白濁液が一気に溜まっていく。

 

「いぐ、いぐ、いっひゃうううぅぅぅっ!」

 

 鈴音は恍惚に紅潮したメス顔といえる表情で、淫らな声を部屋中に響かせる。

 

「んぉ……ふぅ……」

「あはぁ……はひゅ……ふぁ……」

 

 精液をすべて出し終えると、鈴音はアヘった様子で、舌を垂らして、意識を手放そうとする。

 この顔も何度見たかわからない。

 学校ではクールな鈴音の、俺にしか見せない下品な顔。

 そんな顔を見せられて、俺の愚息が元気を取り戻す。

 失神寸前の鈴音はそれに気づかない。

 俺は体位を変えるため、肉棒を抜き、鈴音を四つん這いにさせる。

 

「んはぁ……はぇ……うぇ……」

「鈴音、また入れるぞ」

 

 尻肉を掴み、膣奥まで挿入し、子宮と肉棒を再会させる。

 

「んにいいいいぃぃぃぃぃぃっ!?」

 

 直後に、鈴音が獣のように絶叫する。

 俺は櫛田の言葉を振り払うように、鈴音を抱き続けた。

 体育祭に向けてコンディションを整えていたが、鈴音の身体に負けてしまった俺は早朝まで欲望を吐き出し続けた。




原点回帰で堀北を抱きました!


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56話 一之瀬帆波のハンデ

いよいよ体育祭が開幕!


 ついにこの日がやって来た。転生後初めての体育祭。ジャージを身にまとった生徒たちが行進する。

 開会式では3年A組の生徒が開会宣言を行ってた。ちなみにグラウンド周辺には、見物客の姿がチラホラ見られた。敷地内には生徒の父兄は入れないので、施設で働いてる大人だろう。

 学校の教師たちは真剣な眼差しで生徒たちの様子を伺っている。笑顔を振りまいてるのは星之宮先生ただ一人だけだ。

 性奴隷になった星之宮先生は、あろうことかBクラスの参加表の情報を教えてくれた。

 

(最低な教師だな)

 

 おかげで短距離走で柴田と同組になることを避けられたからよかったけど。

 ちなみにBクラスの情報を手に入れたことは、誰にも言っていない。言ったら面倒なことになりそうなので、平田たちには黙っておくことにした。さすがに綾小路も俺が星之宮先生と繋がってることは分からないはずだ。

 

「用意周到ね。結果判定用のカメラまで設置されてる」

「あいかわらずお金かけてるな」

「そうね」

「それより長いな」

 

 特に校長の話が長い。校長の舌が絶好調である。

 周りを見渡すと、俺と同じくうんざり顔の生徒たちが見受けられる。

 

「歩夢くん、お願いがあるのだけれど」

「なんだ?」

「もし全種目1位を取れたら、ご褒美が欲しいの」

「ご褒美?」

「ええ。逆に歩夢くんも全種目1位を取れたら、ご褒美をあげるわ」

 

 鈴音のことだからエロいこと要求してきそうだ。

 まだ俺たちが手を出していないSMプレイを求めてくるのだろうか。

 

「いいぞ」

「約束よ」

「ああ」

 

 でも鈴音だしいいか。

 鈴音のおかげで俺のセックス経験値が上がりまくりである。

 性技や道具の使い方なら、綾小路や堀北会長に勝てそうだ。

 

 鈴音とお喋りをして開会式の時間を潰した俺は、100メートル走に参加するためグラウンドに向かった。

 競技は全て1年生から行われる。これも原作通りだ。俺の出番はラストの10組目。クラスメイトの勇姿を見終えてから出番が来ることになる。

 Cクラスで1位が取れそうな生徒は俺、須藤、平田、三宅の4人。綾小路は本気を出さないだろうし、高円寺は不参加だった気がする。

 

「いきなり須藤か」

 

 隣に立つ三宅が呟く。

 須藤の足の速さはよく知っているので、三宅も心配してなさそうだ。

 案の定、須藤はぶっちぎりの1位でゴールした。須藤の他にも平田、三宅も1位でゴールイン。

 

(多分、原作より結果がよくなってるよな)

 

 原作で生徒全員が描写されていないので、須藤や平田以外の生徒の成績が分からないが、恐らく原作より好成績を残してるはずだ。

 とうとう俺の出番がやって来た。競技を終えたクラスメイトから声援を受け、スタートラインに立つ。

 スタートの合図が鳴り、ゴールに向かって駆けだす。同組の生徒を気にせず、夢中で走った。

 結果、須藤ほどではないが、大差で1位をもぎ取ることができた。

 

 1年男子の出番が終わり、すぐに1年女子の100メートル走が始まる。

 列の順番を見ると鈴音と伊吹は別の組のようだ。原作と違って伊吹は鈴音にライバル意識を持っていないので、同組でどんな反応するか見てみたかったが、こればかりは仕方ない。

 ちなみに鈴音と伊吹はぶっりぎりの1位だった。愛里は5位、帆波、軽井沢は3位、椎名は7位の成績を残した。

 だが俺が注目していたのは順位だけじゃない。

 愛里、帆波、櫛田、長谷部の巨乳ヒロインたちのおっぱいの揺れ具合だ。

 残念ながら愛里と長谷部は上下ジャージだったため、そこまで揺れていなかった。帆波と櫛田は上着が体操着だったので、見事な揺れ具合を披露してくれた。

 

 2種目の競技はハードル。100メートル走以上におっぱいが揺れる競技だ。

 チラッと愛里と長谷部を見るが、相変わらずジャージの上着を着たままだ。

 

(くそったれ! 生のおっぱいを見てる愛里ならともなく、長谷部の揺れるおっぱいが見たかったのに!)

 

 3日間セックスをしていないので、俺の思考がエロ一色になっている。

 もう少し競技に集中した方がいいと思ったが、身体が軽く感じる。もしかしたら俺は禁欲すると調子がよくなるのかもしれない。

 俺は長谷部のおっぱいのことを考えながら、ハードルを跳び続け、無事に勃起することなく1位でフィニッシュした。

 

 次の競技は『棒倒し』だ。荒々しく危険な競技なので、俺は安全地帯で頑張ってるふりをすることにした。

 須藤が龍園の挑発に乗らないか不安だが、メンタルを改善した須藤を信じよう。

 競技が始まると、一斉に殺意を向けられたような気がするが、気のせいだと思いたい。

 俺は博士の背中に隠れて棒を死守する演技をする。博士の背中にすっぽり隠れているので、AD連合の生徒たちに俺の姿は見えないはずだ。

 

「上里殿、拙者を盾にするのはやめてほしいのでござるが」

「博士は盾の勇者だろ! 頑張るんだ!」

「ふひっ!? 拙者、いつから異世界に転生したでござるか!?」

 

 博士とアニメネタで盛り上がってるうちに競技が終了してしまった。

 1戦目は俺たち白組の敗北。

 2戦目は須藤、三宅、柴田の活躍もあり白組の勝利。

 そして勝敗を決する3戦目。メンタルを改善した須藤が覚醒したようで、気づいたら白組の勝利で終えていた。

 

 続いて女子による玉入れが行われる。

 男子は棒倒しで、女子が玉入れか。これは男女差別じゃないだろうか。それとも女子に棒倒しをさせるとエッチなことを連想してしまうので、学校側が配慮したのかもしれない。でも玉入れも響きはエロいからな。

 

「よくわからないな」

 

 俺の頭が一番わからない。

 少し冷静になった方がいいかもしれない。

 

(深呼吸でもするか)

 

 俺が深呼吸をし始めると、須藤が近づいて来た。

 そして、なぜか俺と一緒に深呼吸をし始めた。

 

「……なんで一緒に深呼吸してるんだよ?」

「上里もメントレしてるんだろ。だから一緒にやろうかなと思ってな」

 

 違うから。……いや、心を落ち着かせようとしてるから合ってるのか。

 でも一緒に深呼吸とか恥ずかしいからやめてほしい。

 

「僕もやろうかな」

「平田がやるなら俺たちもやるか」

「神崎、俺たちもやろうぜ!」

「え」

 

 BクラスとCクラスの男子(一部を除く)による集団深呼吸が始まった。

 当然、赤組に奇異の目で見られる。

 

「あん? 新興宗教か?」

 

 龍園たちが俺たちを嘲笑う。

 うるさい、負け犬は黙ってろ。

 俺は心の中で言い返してやった。

 

 次の競技は綱引き。

 相手にアルベルトがいるのでこれも苦戦を強いられると思ったが、集団深呼吸が影響したのか不明だが、BC連合は息の合ったパフォーマンスを披露し、AD連合に圧勝した。

 

「やっぱりメントレは最高だぜ!」

 

 ますます須藤がメンタルトレーニングにはまっていたのは言うまでもない。

 

 

☆☆☆

 

 

「女子の障害物競争が始まったか」

 

 原作ではこの競技で鈴音は龍園の罠にはまってしまう。

 櫛田が龍園と組んでるので、鈴音潰しは実行されてると思うが、順番が原作と違うので、相手に恵まれた鈴音は全種目1位の成績を残している。

 念のため伊吹に、龍園が個人的に潰そうとしている生徒がいないか訊いたが、知らないとの回答だった。

 なので、この競技で鈴音を転倒に巻き込もうとするDクラスの生徒がどちらなのかわからない。

 だが心配はしていない。

 鈴音には競技中に話しかけられても徹底的に無視するよう指示をしている。

 

「堀北さんが心配かい?」

「少しだけ」

 

 平田の問いに答える。

 

「あ、堀北さんの番だね」

 

 平田と並んだままレースを見守る。

 結局、トラブルもなく鈴音は1位でゴールインした。

 俺はすぐに競技を終えた鈴音の元へ向かった。

 

「お疲れさん」

「ありがとう。今のところ全種目1位よ」

「知ってる。それよりレース中におかしいことはなかったか?」

「特になかったけれど」

 

 そうか。鈴音はDクラスの生徒二人に大差をつけていた。あの状態じゃ名前を呼んでも鈴音に声が届くはずがない。

 

「っ……」

 

 刹那。背中に殺気を感じた俺が振り向くと、龍園が俺と鈴音を睨んでいた。

 

「どうしたの?」

「いや、何でもない」

 

 俺以外に興味がない鈴音は龍園の殺気に気づいてないようだ。

 

「次の競技もDクラスには気をつけろよ」

「ええ」

 

 午前の残りの競技は二人三脚、騎馬戦、200メートル走の3種目。この競技を終えれば鈴音潰しの心配はなくなるだろう。

 

「本当に私のことが心配なのね」

「ああ、心配だよ」

「……ありがとう。嬉しいわ」

 

 急に乙女な表情をする鈴音。

 

「好きよ、歩夢くん」

「お、おう……」

「私のこと見ていてね」

 

 鈴音はそう言って、テントに戻っていった。

 いくら小声とはいえ、大勢との生徒がいる前ではやめてほしい。

 

「堀北さんと何話してたの?」

 

 心を落ち着かせてると軽井沢がやって来た。

 

「Dクラスの生徒にちょっかい出されてないか訊いただけだ」

「……ほんとに?」

「なんで疑ってるんだよ?」

「だって、堀北さん……乙女な顔をしてたから」

 

 乙女な顔とは、恋する少女の顔のことだろうか。

 確かに頬を染めてたけれども。

 

「本当はいちゃついてたんじゃないの?」

「体育祭中にするわけないだろ」

「……どうだか」

 

 今日はやけにつっかかってくるな。

 もしかして女の子の日なのだろうか。

 

「それより、あたし、障害物競争1位だったんだけど」

「見てたよ。おめでとさん」

「……うん」

「昼休憩までもう少しだから頑張ろうな」

「分かってる」

 

 俺に褒められて照れたのか頬を紅潮させる軽井沢。

 

「怪我しないようにな」

「……分かってるってば」

 

 ますます頬を赤くする。

 こんな調子じゃ、エッチの時は、顔がりんごみたいになってそう。

 

 

☆☆☆

 

 

 10分間の休憩時間になり、各々トイレや水分補給を行う。

 俺は愛里が膝をすりむいてしまったので、絆創膏を貰うために保健室に向かった。

 

「あれ? 歩夢くん?」

 

 校舎に入るとすぐに帆波と遭遇した。

 

「帆波か。お疲れ」

「お疲れ様。休憩時間に校舎に入って、どうしたの?」

「クラスメイトが膝を擦りむいてしまってな。絆創膏を貰いにいくところだ」

「そうなんだ。私も一緒だよ」

 

 目的は一緒だったか。

 帆波に怪我がないようでよかった。

 

「それじゃ一緒に行くか」

「うんっ」

 

 俺たちは話しながら保健室に向かう。

 話題は体育祭のことばかりだ。

 

「歩夢くん、このままならクラス別最優秀生徒に選ばれるんじゃない?」

「どうだろうな……。ライバルが多いからな……」

 

 柴田、平田、須藤、三宅とライバルは多数いる。

 綾小路が本気を出せば楽勝なんろうだけど。

 

「確かにうちのクラスの柴田くんは運動神経抜群だからね」

「あいつ、足速いよな」

「そうだね。確か1年で一番足が速いらしいよ」

「マジか」

 

 星之宮先生からBクラスの情報を貰っててよかった。

 今度お礼に好きなプレイをしてあげよう。

 鈴音以上に激しいことを要求されそうだけど、それくらいしてあげないと可哀相だ。

 

「帆波は3位と4位が多いな」

「私、運動は普通だから」

「それにハンデもあるからな」

「ハンデ?」

「おっぱい」

「っ……」

 

 周りに誰もいないことを確認してから、お漏らし少女をからかう。

 巨乳を指摘された帆波は涙目で俺を睨んでいる。

 

「歩夢くんは本当エッチなんだからっ」

「帆波に言われたくないな」

「わ、私は普段はエッチじゃないからっ……」

「セックスの時は変態だもんな」

「う、うるさいよっ!」

 

 可愛らしく猫パンチで腕を殴ってくる。

 はたから見たらカップルがいちゃついてるようにしか見えないだろう。

 俺と帆波は保健室に着くまでじゃれ合った。




珍しく堀北がヒロインしてます!


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57話 長谷部波瑠加と昼休憩

もうすぐ11巻発売ですね!


「んっ……んちゅっ……じゅるっ……」

 

 絆創膏を保健室に貰いに行った帰り。

 俺は帆波と濃厚なキスをしていた。

 

「ふぁ……歩夢くん……ちゅっ……」

 

 絆創膏が手に入り、愛里の元にすぐに戻ろうとしたところ、帆波に人気のない場所まで連れ込まれた。

 帆波はすぐに俺に抱きつき、唇を押し当ててきた。

 そのまま俺たちは舌と舌を絡め、唾液の交換を絶え間なく続けている。

 だが休憩時間は10分しかない。名残惜しいがそろそろ終わりにしなければならない。

 

「ぷはぁっ……帆波、そろそろ……」

「もう少し……」

 

 唇を離しても、帆波はキスをやめようとしない。

 右手で触れてないが、ディープキスのおかげですっかり蕩けた顔になっている。

 

「休憩時間が終わる。帰るぞ」

「で、でも……!」

「週末にデートするんだから我慢しろ」

「うっ……。わ、わかった……」

 

 やっと帆波が離れてくれた。

 もう少し密着されていたら俺の方がやばかった。

 3日間、セックスもオナニーもしていないのである。そんな状態で帆波のエロい身体に密着されたら盛ってしまう。

 

「体育祭中に盛るなよ」

「だ、だって……」

 

 帆波とは一週間セックスしていないので、彼女も我慢出来なかったのだろう。

 聞いた話によると、帆波は俺とセックスしない日は毎日オナニーしているという。

 そんな性欲全開な女が、一週間もセックスをしていなかったら欲求不満になるのは当たり前だ。ただ、帆波が危険な行為をしたことには違いない。なので俺は帆波にしなければならないことがある。

 

「今度、お仕置きするからな」

「……うん♡」

 

 『お仕置き』というワードを聞いただけで、喜びが隠せない帆波。

 Bクラスは担任も学級委員長も変態でどうしようもないクラスだ。

 

「ほら行くぞ」

「わかった」

 

 帆波を歩くよう促すと、俺の左腕に抱きついてきた。

 

「人が来るまでいいよね?」

「……しょうがないな」

 

 帆波は校舎を出るまでくっついたままだった。

 お漏らし女の牛のような乳房をたっぷり味わってしまったので、午後の競技もおっぱいに目がいってしまいそうだ。

 

 

☆☆☆

 

 

 休憩時間が終わると競技の順番が一時的に逆転し、女子騎馬戦が始まった。1年女子全員がグラウンドの中央に集まる。

 巨乳組で騎手を務めるのは帆波一人だけだった。愛里も、長谷部も、櫛田も騎馬役でつまらない。

 

(とりあえず鈴音と軽井沢が怪我しないように祈るか)

 

 お祈りをしながら観戦してると、またしても須藤が俺の真似をしてきた。つられてCクラスの他の男子たちもお祈りをし始める。

 またしても新興宗教のような構図になってしまった。

 だがお祈りが効いたのか、白組は負けてしまったが、けが人はゼロだった。

 

「やっぱお祈りは最高だぜ!」

 

 須藤が興奮して何か言ってるが俺には聞こえない。

 

「ごめんなさい。負けてしまったわ」

「気にするなよ」

 

 鈴音が落ち込んだ様子で戻ってきた。

 原作と同じように鈴音は多数の騎馬に囲まれてしまい、粘ったものの、ハチマキを取られてしまった。

 

「歩夢くん、頑張ってね」

「怪我しない程度にな」

 

 鈴音にそう言い、グラウンド中央に向かう。

 騎馬戦も怪我がしやすいので、参加したくなかったが、あろうことか俺は騎手に選ばれてしまった。騎馬役は中央に博士、右方に池、左方に山内と落ちこぼれ組が俺を支える。

 きっと誰も俺たちには期待していないだろう。だが俺には作戦がある。

 

「博士、作戦通り頼むぞ」

「任せれよ! 拙者の未元物質(ドロドロ汗)で蹴散らしてくれたるわ!」

 

 作戦は簡単だ。口調がおかしくなってる博士のドロドロした臭いがきつそうな汗を撒き散らしながら戦う。

 男子同士とはいえ、博士の汗は嫌がるはずだ。

 

「池も山内も頼むぞ。もし生き残れたら彼女ができるようアドバイスを送ってやる」

「マジかよっ!?」

「約束だぞ? 池も博士も証人だからな!」

 

 池と山内のやる気も念のため出させておく。

 

「よし、行こう!」

 

 平田の号令とともに白組の騎馬が赤組へと突撃していく。

 先頭を切ったのは平田が騎手を務める騎馬だ。須藤、綾小路、三宅とCクラスの力自慢が集まったエース格だ。

 俺たちは安全に後方からゆっくり攻めることにした。

 

「うーん、やっぱ騎馬戦って野蛮だよな」

「今さらでござるか?」

「だって男同士の騎馬戦って誰得だよ」

「確かにそうでござるが」

「女子の騎馬戦も巨乳の騎手は帆波くらいしかいなかったからな」

「上里殿、今日は下ネタが多いでござるな」

 

 だって三日も禁欲してるんだから仕方ないじゃないか。

 池も山内も普段より下ネタが多い俺に戸惑っているようだ。

 

「悪い悪い。とりあえず騎馬戦に集中するか」

 

 前方を見ると、平田、柴田、神崎の騎馬を中心に次々と赤組の騎馬を蹴散らしているのがわかった。

 これなら何もしなくても勝てるかもしれない。

 

「もらった!」

 

 赤組の騎馬が向かってきた。

 

「博士」

「了解でござる! 未元物質(ドロドロ汗)!」

「ひぃっ!?」

 

 博士の凶器に相手の騎馬たちは俺たちから離れていく。

 気づけば俺たちの周りには誰もいなくなっていた。

 

「おい、味方も俺たちから離れていってるぞ」

「え……?」

 

 池に指摘され、周りを見渡してみると、確かに味方まで俺たちから距離を取っていた。

 

「そんなに拙者の汗は臭いでござるか……?」

 

 博士の悲しい問いに答える者は誰もいなかった。

 誰も近寄ってこないので、帆波のお仕置きデートプランを考えることにした。

 1分ほど経っただろうか。気づくと生き残ってるのは俺と龍園の騎馬のみになっていた。

 

「上里殿、どうすることでござるか?」

 

 優勢だったのにみんなやられてしまったのか。

 恐らくアルベルトが原因だろう。あんな巨体は反則だよ……。

 

「行くしかないだろ」

 

 もちろん俺が龍園に勝てるとは思っていない。だが俺たちには博士の未元物質(ドロドロ汗)がある。騎馬戦は一人じゃなく四人で強い方が勝つんだ。それを龍園にわからせてやる。

 

「よう。こうして話すのは初めてだな」

 

 龍園の騎馬に近づくと、邪悪な笑みを浮かべながら話しかけてきた。

 

「そうだな。そんなに俺と話したかったのか」

 

 舐められないよう余裕の表情で返す。内心はガクガクブルブルしているが……。

 

「そうだな。お前にはいいようにやられてきたからな」

「なんのことだ?」

「とぼけんじゃねぇよ」

 

 やはり櫛田は俺の情報を龍園に流してやがったか。

 余計なことをしやがって! あの退学候補ヒロインが!

 

「まぁいい。お前とは今度じっくり話してやるよ」

「結構です」

「テメェ! 龍園さんに喧嘩売ってんのか!?」

 

 騎馬を務める石崎が吠えてきた。

 

「博士」

未元物質(ドロドロ汗)!」

「わぷっ!?」

 

 博士の未元物質(ドロドロ汗)が石崎の顔にかかる。

 

「テメェ、何しやがる!?」

「悪いな。俺の愛馬は凶暴なんだ」

「拙者はガンダムヴァサーゴではないでござるよ」

「博士は俺のネタ拾いすぎだろ」

 

 これで博士が美少女だったら文句なしだったのに。

 

「おい、ふざけてないでかかってこいよ」

「……そうだな。そろそろ真剣にやるか」

 

 俺は覚悟を決め、博士の頬に両手を当てた。

 

「……なにしてやがる?」

 

 龍園が怪訝な表情で訊ねる。

 これはお前に勝つための最終奥義だ。

 博士の未元物質(ドロドロ汗)は龍園の顔まで届かない。なので俺の手に直接、未元物質(ドロドロ汗)を付着させて、龍園に攻撃する。

 龍園は嫌悪感により、動きが鈍くなるはず。

 

「これが俺の作戦―――――」

 

 作戦名を明かそうとした瞬間、試合終了の合図が鳴ってしまった。

 

「…………あれ?」

 

 どうやら喋ってるうちに試合時間の3分を過ぎてしまったらしい。

 これじゃ俺が博士の汗を触ったのが無駄じゃないか。

 これも龍園が話しかけてくるからだ。卑怯な奴め。

 

「くそ、覚えてやがれ」

「あん?」

 

 俺は龍園に捨て台詞を吐いて、その場を後にした。

 そして、すぐに手を洗いに行った。

 

 

☆☆☆

 

 

 手洗いをしていると軽井沢が声をかけてきた。

 

「ねえ歩夢」

「なんだよ? てかなんで下の名前で呼び捨てなんだよ?」

「なんでって……平田くんも下の名前で呼ぶようにしたから。だから歩夢って呼ぼうと思って……駄目だった?」

 

 上目遣いで不安そうに訊ねる軽井沢。

 

「まぁいいけど。なら俺も下の名前で呼んだ方がいいか?」

「す、好きにすればいいじゃないっ!」

「なんでそこで照れるんだよ」

「照れてないしっ!」

 

 きっと俺の下の名前を言うのに苦悶したんだろうな。

 本当に可愛いやつめ。

 

「そうか。恵がそう言うなら信じるよ」

「っ……! き、急に下の名前で呼ぶのやめてよっ!」

「えー……」

 

 なんて理不尽な。しかも急じゃないし。お前自身が許可してるからね。

 

「それより俺に用があったんじゃないのか?」

「あ、そうだった。さっきの騎馬戦、堀北さん狙われてたわよね?」

「そうだな。単純にエース格を潰したかったんだろ」

「それならいいんだけど……」

 

 恵もやたらと勘がいいな。

 あれは龍園の指示で鈴音を潰しにかかったのだろう。

 

「恵は怪我なかったか?」

「え、う、うん……」

「どれどれ」

「ひゃっ!?」

 

 恵の綺麗な顔に傷がついてないか顔を近づけて確認する。

 

「ち、近いっ! 近いってばっ!」

「うるさい、黙ってろ」

「うっ……。は、はい……」

 

 強い口調で命令すると、恵は素直に従った。

 もしかして恵は強引にされるのが好きなタイプだったりして。

 

「大丈夫そうだな」

「だ、だから大丈夫だって言ってんじゃん……」

「そうだな。そろそろ戻るか」

「う、うん……」

 

 その後、顔を真っ赤にした恵は何があったのかとクラスメイトの女子たちに心配されていた。

 俺は時間差で戻ったので、疑いの目を向けられることはなかった。

 

 午前最後の種目である200メートル走が始まった。

 グラウンドに集まると、平田と龍園が話しているのが見えた。

 

「上里は行かなくていいのか?」

 

 二人のやり取りを眺めてると、三宅が話しかけてきた。

 

「俺が行く必要ないだろ。それに俺は龍園嫌いだから」

「いや、嫌いって……」

「あいつは女の子を殴って興奮する特殊性癖を持ってるんだ」

「…………え?」

「だから変態には近づきたくないんだ」

「た、確かに変態には近づきたくないな……」

 

 伊吹も椎名も、今は龍園に手を出されていないが、いつ暴力を振るわれるか心配だ。

 だから龍園を早く潰してくれ、綾小路。

 

「まったく変態ばっかりでおかしな学校だな」

「……龍園以外にも変態がいるのか?」

「ノーコメントで」

 

 うっかり口が滑ってしまった。

 ドMクール女子、お漏らし大好き学級委員長、被虐大好き教師と少なくとも三人はいるが、口外するつもりはない。俺だけが知ってればいい。

 

 三宅と駄弁ってるうちに、俺の番がやって来た。

 100メートル走より距離が長いこともあり、危なげなく一着でゴールした。

 このままいけば、本当にクラス別最優秀生徒を狙えるかもしれない。

 

 

☆☆☆

 

 

 午前最後の種目が終わり、昼休憩となった。俺は無料で支給される敷地外から取り寄せた高級弁当を受け取り、鈴音と愛里と一緒に適当な場所を陣取りブルーシートを敷いて昼食を取ることにした。

 

「僕たちも一緒していいかな?」

 

 蓋を開けて食べ始めようとしたところ、平田と恵が現れた。

 

「いいぞ」

「ど、どうぞ……」

「……」

 

 即答した俺と違い、戸惑い気味の愛里に、ガン無視の鈴音。

 

「あ、ありがとう……」

 

 平田は苦笑いしながら腰を下ろす。

 恵も歓迎されていないことは気づいてるようだが、平田の隣に座った。

 

「午前の種目は順調にポイントを獲得できたね」

「そうだな。予想より多くポイントを稼げてるかもしれない」

 

 平田は順調な結果にご満悦なようだ。

 

「学年だけなら白組が勝ってると思う。後は上級生だな」

「白組の上級生って頼りにならなくない?」

「それな」

 

 恵の意見に賛同する。

 2,3年は赤組が圧倒的で、このままでは白組の勝利は難しいだろう。

 

「やっぱAクラスとの差があるって感じ?」

「顔が分からないから赤組で誰がAクラスなのかわからない」

「あ、そっか」

 

 堀北会長と南雲パイセンと橘先輩と朝比奈先輩しかわからない。

 

「白組の勝利は難しいかもしれないけど、ベストを尽くすしかないね」

「平田の言う通りだな」

 

 さっきから鈴音と愛里が一言も喋らない。

 それに気づいてか平田と軽井沢は食べ終わったらどこかに行ってしまった。

 

「ふぅ、緊張した……」

「そんなに苦手か」

「悪い人じゃないと思うんだけど……」

 

 原作の影響か、愛里の恵に対する苦手意識は相当なもののようだ。

 

「まったくなぜあんな人たちと食事を共にしないといけないのかしら」

「そう言うなよ」

 

 鈴音は不満を隠そうとしない。

 鈴音の不機嫌オーラで、愛里がますます萎縮してしまう。

 俺たちの昼食は微妙な雰囲気のまま終わってしまった。

 

 昼食を食べ終えた俺は気分転換をするために一人でぶらぶらと歩いていた。

 人気のない場所をいくつか探すも、どこもカップルがいちゃいちゃしていて、居辛そうなのですぐに撤退した。

 5分ほど探索すると、とある生徒が一人で寂しく食事をしている姿が目に入った。

 

「よう」

「あ、あゆむーじゃん」

 

 長谷部波瑠加。最近仲良くなったクラスメイトだ。

 

「お疲れ様。一人なの?」

「ああ。適当にぶらぶらしてる」

「寂しい人だね」

「長谷部もな」

 

 長谷部は友達はいるが、基本的に一人を好む。

 特に親しい生徒は俺と三宅の二人だが、もちろんいつも一緒にいることはない。

 

「私は一人が好きだからいいの」

「知ってる」

「でもあゆむーと一緒にいると、また噂されちゃうかもねー」

 

 荷物持ちとナンパ避けとして買い物に付き合ってから、長谷部は俺の新しいガールフレンドとして噂されているのだ。

 

「……悪かったな」

「あゆむーが謝る必要ないって。私が買い物に付き合うようお願いしたんだから」

「でも目立つの嫌いだろ」

「そうだけど……質問されるくらいで、嫌な目にあってるわけじゃないから大丈夫」

「ならいいけど」

「それより隣座らない?」

 

 ベンチに座ってる長谷部が端っこに寄り、俺が座れるようスペースを空けた。

 

「それじゃ」

 

 二人掛けのベンチのようで、すんなりと座ることができた。

 

「あゆむーはもうお昼食べたの?」

「ああ。雰囲気が悪かったから急いで食べてきた」

 

 俺は昼食時の出来事を長谷部に説明した。

 

「あはは、軽井沢さんが来たらそうなるに決まってるじゃん。堀北さんも佐倉さんも軽井沢さんが苦手なのわかるでしょ?」

「そうなんだけど。長谷部はどうなんだ?」

「私は普通かな。必要以上に仲良くしようとも思わないけど」

「長谷部と仲良い女子っていないもんな」

「お、はっきし言うね~」

 

 肘で俺の腕をグリグリしてくる。

 まったく痛くないが、胸が気になり、やられてる箇所と胸を交互に見てしまう。

 

「ま、事実だからいいんだけどね」

「そっか」

「うん。それに一部の女子に嫌われてるのも知ってるし」

「そ、そうなのか……」

「私って付き合い悪い方だからさ」

「それ以外にも理由があるんじゃないか?」

「例えば?」

「長谷部が可愛いから嫉妬してるとか?」

「っ……」

 

 原作では出番は少ないが、容姿だけならトップクラスの美少女だ。それに胸も大きい。目の下のほくろもエロい。

 

「ほんと、あゆむーってはっきり言うよね」

「だめ?」

「駄目じゃないけど……」

「つーか、可愛いとか言われ慣れてるもんじゃないの?」

 

 実際、長谷部はケヤキモールでナンパをされていた。ナンパ師も声をかける時に容姿を褒めてるはずだ。

 

「どうだろうね」

 

 笑ってはぐらかす長谷部。その笑顔はどこか悲し気に見えた。もしかしたら友人関係でトラブルがあり、一人を好むようになったのだろうか。

 

「まぁ、深くは訊かないでおく」

「ありがと」

「どういたしまして」

「お礼にから揚げ一個あげる」

「え?」

「はい、あーん」

 

 から揚げを箸で掴み、口元に差し出してきた。

 

「頂きます」

 

 俺はすぐにから揚げを口の中に入れる。高級弁当のから揚げだけあって美味しい。

 

「躊躇なく食べるねー」

「あーんくらいで照れると思うなよ」

 

 俺はヒロインたちともっと恥ずかしいことをしてるからね。

 

「……なんか面白くなーい」

「そんなことを言われてもな」

 

 俺の反応に明らかに不満を示す長谷部。

 先ほど俺に可愛いと言われて照れていたので、やり返したかったのだろう。

 

「じゃあ、これは……?」

 

 長谷部は周りを見渡し、誰もいないことを確認すると、左腕に抱きついてきた。しかも腕を谷間に挟むサービス付きだ。

 

「柔らかくて最高」

「あゆむーが変態さんになってる!」

「それなら腕を谷間に挟ませる長谷部も変態だろ」

 

 長谷部が爆乳を武器にしてくるとは思わなかった。しかも恋人でもない男相手に。

 

「私は変態じゃないから。これはあゆむーを照れさせたいだけだし」

「俺を照れさせたかったらもっと身体を張るしかないぞ」

「うーん、あゆむーが強敵すぎる……」

 

 長谷部は諦めたのか、俺の腕を極上の感触から解放させる。もっと抱きついてていいのに。

 

「ご馳走様でした」

「お粗末さま……って違くない!?」

「細かいことはいいんだよ。それよりそろそろ戻ろうぜ」

「うん」

 

 長谷部のおっぱいの感触に浸りながら俺は昼休憩を終えた。

 長谷部と二人で戻ってきたので、男子たちから質問攻めされたが、おっぱいの感触に浸りすぎてあまり覚えていない。

 

 

☆☆☆

 

 

 チャイムが鳴り、体育祭後半戦が開始。推薦競技の時間を迎えた。

 残された4つの競技はクラス内から選ばれた精鋭たちが出場することになる。借り物競争だけはじゃんけんだったけど。

 

 競技前に審判たちからの説明を受けて準備に入る。

 

「よう」

 

 隣に立った龍園から声をかけられた。これから頻繁に絡まれるのか思うと憂鬱になる。

 

「昼休憩はよろしくやってたようだな」

「……見てたのかよ」

「長谷部だったか。いい身体してる女じゃねぇか」

「俺もそう思う」

「あ?」

 

 龍園は長谷部を利用して俺を挑発したつもりのようだが、長谷部がいい身体をしているのは事実なので素直に同意した。

 

「お前もおっぱい好きなのか」

「は、とんだエロガキだな」

「女をいたぶって興奮する変態には言われたくないな」

「……あ?」

 

 さっきからメンチ切りすぎだろ。ちなみに俺が龍園に強気でいれるのは、ここが体育祭の場だからだ。さすがの龍園もここで暴力を振るったりはしない。

 

「ま、お互い頑張ろうぜ。じゃーな」

「ちっ」

 

 龍園から離れて須藤の近くに行く。

 

「龍園と何話してたんだ?」

「おっぱいについて」

「……お前ら、仲良かったのか?」

 

 そんなわけないだろ。今日まで話したことなかったし。

 

「それより競技は始まるぞ」

「おう!」

「借り物競争は運だからな。負けても癇癪起こすなよ」

「安心しろ。昼休憩中もメントレしまくってたぜ!」

「そ、そうか……」

 

 昼休憩くらいは休憩しろよ。いつか須藤がメンタリストになりそうで怖い。

 

「みんな、苦戦してるな」

 

 参加者全員がチェンジしまくっている。よほど借りるのが難しいものが紙に書いてあったんだろう。

 

「俺は簡単なのが当たるといいな」

 

 日頃の行いがよかったのか俺の願いは叶った。

 俺が箱から引いた紙には『異性のジャージ(上着)』と記載があった。Cクラスでジャージの上着を着ていたのは愛里と長谷部の二人。しかし愛里は借り物競争に参加中のため、長谷部から借りることにした。

 他の生徒たちは難易度が高かったようで、俺は一着でゴールすることが出来た。

 

「あゆむー、上着返して」

 

 クラスの元に戻ると、すぐに長谷部が催促してきた。

 

「……暑いからそのままでいいんじゃないか?」

「あゆむー、怒るよ?」

「ごめんなさい」

 

 怒る長谷部も見たかったが、素直に上着を返した。

 ジャージの上着を纏うことにより、長谷部の爆乳が再び保護されてしまった。

 残念だが、長谷部を抱く日までおさらばだ。

 さよならおっぱい。

 

「あゆむーのエッチ」

 

 長谷部が耳元で囁く。

 

「男はみんなそうだよ」

「うん、知ってる」

 

 知ってるならわざわざ言うな。

 それに距離が近い。いい匂いがするからもっとくっつけ。

 

「次の競技も頑張ってね」

「ああ」

 

 長谷部は俺にエールを送ると離れていった。

 

「お前ら、いつの間にそんな仲良くなったんだ?」

 

 三宅が不思議そうな顔で訊ねる。

 俺と噂になった長谷部だが、三宅は彼女と仲が良いので、俺が荷物持ち兼ナンパ避けに利用されたことは知っている。

 

「最近だな」

「そうか。目立つのが嫌いな長谷部が人前であんなに絡むなんてな」

「俺もびっくりしてる」

 

 恐らく長谷部は俺に好意を持っている。きっかけはわからないが、理想が高い彼女の御眼鏡に適ったようだ。

 もしかしたら恵より早く抱けるかもしれない。

 サバサバ系女子の長谷部が、どんな淫らな顔を見せてくれるのか、今から楽しみだ。




ようやく龍園と初絡みでした!
長谷部が本格参戦な感じです!


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58話 櫛田桔梗の怒り

原作5巻分終わりです!


 借り物競争が終了し、推薦競技2種目めの四方綱引きが開始した。

 原作と違い、須藤がさぼっていないのでベストメンバーで挑んだ我らCクラスは2位の結果を出した。綾小路が本気を出せば1位を取れただろうが、実力を隠したまま体育祭を終えることになりそうだ。

 競技が終わり、クラスの元に戻る際に須藤が龍園に絡まれていた。遠くにいたので聞こえなかったが、恐らく挑発されたのだろう。原作の須藤なら激おこぷんぷん丸になっただろうが、メントレしまくっている須藤に龍園の挑発は効かなかった。

 

「次はいよいよ男女混合二人三脚ね」

 

 鈴音が鼻息を荒くして準備に取り掛かる。

 

「目指すは1位のみよ」

「あいよ。……それよりグラウンドに入る前に足を結ぶ必要はないんじゃないか?」

「これは一秒でも長く足を結んで連携を高めるためよ」

「そ、そうか……」

 

 ならさっきからおっぱいを押し当ててるのも連携を高めるためなのだろうか。

 

「行きましょう、歩夢くん」

「ああ」

 

 男女混合二人三脚に参加する生徒たちがグラウンドに集まる。

 Bクラスを見ると、帆波の姿はなかった。原作では柴田と組んでいたのでどうなるかと思ったがひと安心。

 

「歩夢くん、約束は覚えてるわよね?」

「全種目1位だったらご褒美だろ」

「ええ。今のところ全部1位よ」

「知ってる」

「個人種目は終わったけれど、この男女混合二人三脚もカウントしていいわ」

「いいのか?」

「ええ。だって私たちが負けるはずないもの」

 

 凄い自信だな。確かに俺たちは練習で負け知らずだったけど。

 

「油断は大敵だぞ」

「油断も過信もしてないわ。これは確信よ」

 

 転生してから鈴音が一番カッコよく見える。

 

「そっか。……そろそろ俺たちの番だ」

「ええ。勝つわよ」

「ああ」

 

 今思うとこれが学校のイベントでの俺と鈴音の初めての共同作業になる。

 スタートの合図が鳴ると、俺たちは息の合った走りで、どんどん他のペアを突き放していった。途中で鈴音が俺の腕におっぱいを擦りつけて喘ぐトラブルはあったが、2位以下に大差をつけて1位でゴールをした。

 

「鈴音、あのな……」

 

 右手で触れてないのに競技中に発情した鈴音に呆れる俺。

 

「ご、ごめんなさい……。歩夢くんと密着してたら興奮してしまって……」

「本当、鈴音って変態だな」

「自覚はあるわ」

「いや、そんな凛々しい顔で言われても」

 

 俺のセフレが変態で堂々としている件。

 

「ま、1位でゴール出来たからいいけど」

「やはり私たちの圧勝だったわね」

「そうだな」

 

 結局、男女混合二人三脚で1位を取れたCクラスの生徒は俺と鈴音ペアのみだった。

 点数計算をしてないのでわからないが、学年順位は拮抗してるかもしれない。

 

 

☆☆☆

 

 

 後半戦の最後、この体育祭を締めくくる1200メートルリレーが始まろうとしていた。

 この競技は上級生も入り混じるので、堀北会長と南雲パイセンに絡まれないように気をつけなければならない。

 

(二人は原作と同じ順番かな)

 

 俺は1番手なので上級生二人に絡まれることはなさそうだ。ちなみにCクラスの順番は俺、平田、鈴音、櫛田、小野寺、須藤の順だ。

 

(あれ? 綾小路がリレー出ないと佐藤のフラグ立たなくなるんじゃないか?)

 

 佐藤が綾小路に惚れたきっかけはリレーの活躍を見たからだ。つまりリレーを走らないと佐藤が綾小路に惚れることがなくなる。

 

(でもフラれてたからいいか)

 

 一時期は佐藤の人気が上昇するかと思ったが、8巻と9巻では出番がほぼなかった。10巻以降に出番があるかもしれないが、死んでしまった俺にそれを確認するすべはない。

 

「上里くん任せたよ!」

 

 そう叫ぶ平田に合わせて櫛田たちも黄色い声援をコースに入る俺に飛ばす。1年生は若干有利に出来てるようで、Dクラスが最も内側で、3年のAクラスが一番外側だ。Cクラスは内側から2番目だった。

 また、3年生は女子が3人もいるので、スタートの優位性は圧倒的だと思われる。

 白組としての勝利はほぼ絶望的だが、せめて学年順位で1位を取りたい。

 陣営を見ると愛里、恵、長谷部が心配そうな顔で見ている。

 

(これがマラソンなら1位になれると断言できるんだけどな)

 

 マラソンは年明けの合宿まで我慢しよう。今はリレーに集中だ。

 気持ちを切り替えスタートに備える。

 そして最後の種目である1200メートルリレーが始まった。

 俺はスタートを告げる音と共に、好スタートを切る。一歩目から他の生徒を出し抜き、混戦に巻き込まれ位置取りに苦労する生徒たちをどんどん突き放していく。

 運も味方したことにより、2位に10メートル以上の差をつけて、バトンを平田に託す。

 

「後はよろしく」

 

 俺からバトンを受け取った平田は1位をキープしたまま、第3走者の鈴音にバトンを繋げる。ここから他クラスの逆襲が始まり、鈴音は1位のまま櫛田にバトンを回すもリードは明らかに詰められていた。

 

「お疲れさん」

「はぁはぁ……え、ええ……」

 

 息切れする鈴音を労う。

 

「1位をキープしたまま繋いだんだ。凄いじゃないか」

「あ、ありがとう……」

 

 これなら原作より上の順位でゴール出来るかもしれない。

 櫛田を見ると、真面目に走ってるようで、巨乳を揺らしながら小野寺にバトンを繋ぐ。この時点でリードはほぼなくなり、直後に上級生の男子に抜き去られてしまった。

 

(後は須藤がどれだけ頑張れるかだな)

 

 とうとうアンカーの須藤にバトンが回る。5番手でバトンを受け取った須藤は一気に加速して、リードを許す他クラスの生徒にプレッシャーを与える。

 

「須藤くん、頑張ってー!」

 

 陣営から珍しく須藤に黄色い声援が飛ぶ。そのおかげか、須藤がさらに加速したように見えた。

 もしかしたら原作の綾小路並に速いんじゃないか。

 そう思わせるくらい須藤の走りは圧倒的だった。

 

 

☆☆☆

 

 

「お疲れ様」

 

 競技を終えて戻ると恵が、労ってきた。

 

「俺じゃなくて平田を労った方がいいんじゃないか?」

「洋介くんはみんなに囲まれてるから」

 

 恵が指さした方を見ると、大勢の女子に囲まれた平田の姿が目に入った。

 彼女がいるのにあの人気ぶり。さすが聖人平田である。

 

「でも一応彼女だろ」

「別にいいし。それでどうなの?」

「なにが?」

「学年で1位は取れそうなわけ?」

「わからない。俺もポイントの計算なんてしてないからな」

「あ、っそ」

 

 自分から訊いておいて、そのそっけない返しはどうなのか。

 

「用件はそれだけか?」

「そうだけど。……用件がないと話しかけちゃいけないわけ?」

「そんなこと言ってないだろ」

「そういう風に聞こえた」

 

 恵が面倒くさくなってる件。

 

「悪かったよ。レースで疲れてるからそっけなくしてしまった」

「あ、そっか……。ごめん……」

 

 素直に謝る恵。根はいい子なんだよな。ちなみに疲れてるのは嘘。これくらいで疲れるやわな俺じゃないんだよね。

 

「あたし、洋介くんのところ行ってくるから」

「あいよ」

 

 わざわざ言わなくてもいいんだけどね。

 

「歩夢くん、お疲れ様っ」

 

 恵に続いて、愛里が話しかけてきた。恵がいなくなるのを待ってたんだろう。

 

「ありがとう。愛里もお疲れ様」

「う、うん。……怪我とかしてない?」

「大丈夫だぞ」

「そっか。ならよかった」

 

 満面の笑みを浮かべる愛里。

 見る者を魅了するその笑顔に癒される。

 

「あ、そろそろ結果が発表されるみたいだよ」

「それじゃ行くか」

 

 愛里と、いつの間にか背後にいた鈴音と三人で電光掲示板に向かう。

 閉会式と共に、結果が発表される運びとなっている。

 

「……負けちゃったね」

 

 結果は赤組の勝利。これはわかっていたことなので驚きは特にない。

 

「肝心なのは学年順位ね」

「鈴音の言う通りだな」

 

 その肝心なクラス別総合得点と順位が電光掲示板に表示された。

 

 1位 1年Bクラス

 2位 1年Cクラス

 3位 1年Dクラス

 4位 1年Aクラス

 

「1位は取れなかったか……」

 

 総合力で上回るBクラスに軍配が上がった。やはり一人欠席者(高円寺)を出してしまったのが痛かった。

 またクラスポイントも白組が負けてしまったため100ポイントも引かれることになる。

 Bクラスに上がるのは次回に持ち越しだ。

 

「ま、こんなもんか」

「そうね。私たちはよくやったわ」

「みんなよくやったと思うぞ」

 

 本気の綾小路と高円寺を抜いてこの順位だ。十二分に誇っていいだろう。茶柱先生も満足してくれてると思う。

 結果が分かったので、元の場所に戻ろうとしたところ、鈴音に腕を掴まれる。

 

「まだ学年別最優秀選手の発表が残ってるわ」

「あ、そうだった」

 

 すっかり忘れてた。

 どうせ柴田だろうけど、淡い期待を抱き結果発表を待つ。

 

 1年最優秀賞 Cクラス 上里歩夢

 

 予想外の結果が発表された。

 

「ありゃ」

「歩夢くん、おめでとう」

「おめでとうっ」

「あ、ありがと……」

 

 鈴音、愛里が祝福してくれる。てっきり柴田だと思っていたので、驚きが隠せない。

 

「柴田くんは2位の競技が2つあったからね。個人種目が全部1位の上里くんの方がポイントが高かったんだね」

 

 平田が俺の疑問を解消した。

 何も言ってないのに、よくわかったな。

 

「そういうことか」

「上里くん、おめでとう」

「ありがとさん」

 

 その後、クラスメイトに次々と祝福された。俺を嫌ってそうな男子も祝福してきたが、きっとボーナスポイント目当てだろう。もちろんそいつらに奢るつもりはない。

 

 

☆☆☆

 

 

「上里くん、おめでとうございます」

「ありがとう、椎名」

 

 その日の夜。俺は椎名と寮の屋上で密会していた。

 どうやら学年別最優秀選手に選ばれた俺を祝いたかったようで、一時間前に連絡があったのだ。

 

「これで本がたくさん買えますね」

「そ、そうだな……」

 

 学年別最優秀選手に選ばれたことにより、1万プライベートポイントが付与されている。

 

「羨ましいです。私は全種目7位以下だったので……」

「あー、椎名は運動が苦手だからな」

 

 確か最下位になると1000プライベートポイントが没収されるはず。椎名のポイントは大丈夫だろうか。

 

「おかげで3000ポイントを失うことになりました……」

 

 3つも最下位を取ってたよ……。

 

「そ、そっか……。残念だったな」

「はい。3000ポイントあれば、小説が4冊は買えましたし……」

 

 どこまでも小説基準なんだなこの子は。

 

「でも過ぎたことを気にしても仕方ありません。次回以降の特別試験で頑張ることにします」

「学力の試験なら余裕だろ」

「余裕ではありませんが、自信はあります」

「それならまずは中間テストだな」

 

 二週間後には中間テストが始まる。俺は通常の勉強会以外に、三宅に個人で勉強を教えなければならない。以前、協力してもらったのでその対価だ。

 

「そうですね。お互いに頑張りましょう」

「ああ」

「中間テストが終わったら、また面白いアニメを教えて下さいね」

「もちろんだ」

 

 30分ほど談笑して、椎名と別れた俺が部屋に戻ると玄関ドアの前で座り込んでる美少女がいた。

 

「あ、やっと帰ってきた」

 

 櫛田桔梗。綾小路の協力者でクラスの裏切者だ。さらに俺が暗躍していることを龍園にリークしたクソアマである。

 

「どこ行ってたの? メッセージ送ったのに返信もないし」

「スマホを部屋に置き忘れたんだよ」

 

 嘘である。本当はサイレントにしていて通知に気づかなかっただけだ。

 

「もしかして最近仲良くしてる長谷部さんと会ってきたのかな?」

「どうだろうな」

「私とも仲良くしてくれると嬉しいんだけどなー」

 

 魅惑の笑みを浮かべてすり寄ってくる櫛田。

 池や山内ならともかくこれくらいで俺が照れると思うなよ。

 

「それは櫛田次第だな」

「つまり身体を差し出せば仲良くしてくれるってことかな?」

「いや、裏切りを止めればって意味だよ。何なの? 欲求不満なの?」

「ち、違うよっ!」

 

 櫛田が慌てて否定する。原作1巻でも綾小路にビッチと言われてマジ切れしてたし、櫛田は思ったよりエロに耐性がないのかもしれない。

 

「それより何の用だよ? 綾小路の部屋に行った帰りか?」

「綾小路くんは関係ないよ。上里くんに用があってきたの」

「そうか。なら部屋入るか?」

「入れてくれるの?」

「拒否しても、どうせこの前みたいに無理やり上がり込むんだろ」

「そうだね」

 

 俺は肯定した櫛田を部屋に上がらせ、客用のクッションに座らせた。

 櫛田は薄めのパーカーにショートパンツと生足を惜しげもなく晒している。

 

「あ、そうだ。学年別最優秀選手に選ばれたんだよね。おめでとう」

「どうも」

 

 櫛田のような美少女に祝ってもらうのはありがたいことだが、椎名に祝ってもらった時の方が100倍嬉しかった。

 

「それで俺に用って?」

「うん、そろそろ龍園くんに見切りをつけようと思って」

「鈴音を退学させるのを諦めたってことか?」

「諦めてはないよ。龍園くんを見限るだけ」

 

 原作では6巻まで櫛田は龍園に協力していたが、体育祭で見切りをつけたのだろうか。

 

「ただ後一回。後一回だけ龍園くんに協力する。それでだめだったら違う方法を考える」

「……なんで俺に教えるんだ?」

「上里くんの実力を見極めたいからかな?」

「なんで疑問形なんだよ。それに俺の実力を測りたいなら言わない方がよかったと思うんだが」

「それはね……上里くんに信用されたいからだよ」

 

 四つん這いになり谷間を見せながら櫛田が言った。

 

「裏切り者のくせに信用されたいとか……矛盾しすぎだろ」

「あはは、そうかもね」

「それに俺に媚びを売っても、櫛田に協力することはあり得ないぞ」

「知ってる。上里くんは堀北さんのこと大好きだもんね」

 

 大好きなんだろうな。転生してから初めて抱いたヒロインだし、鈴音とならずっと一緒にいてもいいと思ってる。他のヒロインにも思ってるんだが……。

 

「堀北さんだけじゃないよね。佐倉さん、帆波ちゃん、長谷部さんもそうかな」

「……どうだろうな」

「ほんと、上里くんって女たらしだよね」

「俺に信用されたいんじゃないの? なんで俺をディスってるの?」

 

 女たらしなのは認めるが、裏切者には言われたくない。

 

「ディスってるわけじゃないよ。褒めてるんだよ」

「本当かよ」

「本当だよ。……だから私のことも好きになってほしいな」

 

 パーカーのチャックを下ろして、より谷間を強調する櫛田。オレンジのブラも見えており、思春期の男子なら押し倒しても仕方ない状況だ。

 

「あのさ、俺に色仕掛けは通用しないぞ。櫛田より素敵な女の子に囲まれてるし」

「……なにそれ? 私が堀北さんより下だって言いたいの?」

 

 一瞬で闇櫛田にチェンジした。さっきまでの天使のような微笑みは何処に。

 

「だとしたら?」

「上里くんは女を見る目がないね。あんな女より私の方がいいに決まってるよ」

 

 徐々に櫛田の本性が露わになっていく。

 このまま彼女のプライドを傷つけてみよう。

 

「ふーん。おっと、鈴音からメッセージだ」

「っ……」

「それで、櫛田が鈴音に勝ってるところってなんだ?」

 

 スマホを弄りながら問う。

 

「全部に決まってるじゃん」

「そうか? 櫛田が鈴音に勝ってる部分って胸の大きさくらいじゃないか?」

「っ……!?」

 

 ただその胸の大きさも愛里、帆波、長谷部には適わない。

 そういえば櫛田は一番になれなかったから、承認欲求を満たすことに依存したんだった。

 

「ま、胸も櫛田より大きい生徒は沢山いるからな」

「だ、だから……?」

「つまり櫛田は美少女だけど、一番可愛いってわけじゃないってことだ」

 

 直後に、櫛田が殴りかかってきた。

 

「おっと」

「くっ、この……っ!」

 

 喧嘩の経験がない俺だが、女子のパンチくらいは軽くいなせる。

 俺は櫛田の右腕を左手で掴んで離さない。

 

「暴力はよくないぞ。それに今どき暴力系ヒロインは流行らない」

「うるさいっ! アンタが私を馬鹿にするからっ……!」

「馬鹿にはしてない。事実を言っただけだ」

「だからそれがムカつくって言ってるのっ!」

 

 俺が言葉を放つたびに、櫛田の自尊心が傷つけられていく。

 

「そう怒るなよ。そこそこ可愛い顔が台無しだぞ」

「~~~~~~っ!」

「ほら、笑って笑って」

 

 怒りがマックスに達してる櫛田を撮影する。―――していた。

 

「ちょっ、何してるの!? 撮らないでっ!」

「もう保存しちゃった」

「消して……!」

「嫌だ」

「このっ……!」

 

 ヒロインのアヘ顔コレクションとは別のフォルダに保存しなければ。

 アヘ顔見ていて、いきなり怒り顔が表示されたら萎えちゃいそうだ。

 

「落ち着けよ。別にこれを使って脅すつもりはない」

「なに脅すって? 私が怒ってるところを撮影した写真か動画くらいで脅せると思ってるの?」

「確かにそれじゃ脅しには使えないな。だが櫛田が自分が裏切者だと自白してる動画ならどう思う?」

「…………え?」

 

 櫛田の顔が赤から青に一気に染まった。

 

「そんなのありえない……。上里くんは、部屋に入ってからスマホをすぐに弄ってなかったはず……」

「いや、俺はすぐに弄ったぞ」

「だ、だって……スマホを部屋に置き忘れたんだよね……?」

「あれは嘘だ」

「う、嘘……?」

「返信が面倒くさいから無視してたと言ったら怒られそうだったから。スマホはずっとポケットに入ってた」

「っ……」

 

 まさかこんなに上手くいくとはね。

 櫛田相手に何かいい材料が手に入ればと思い、櫛田を部屋に上げてすぐにスマホの動画アプリを起動した。会話の部分はスマホをフローリングに置いていたので音声のみとなるが十分だろう。

 それに櫛田を怒らせたのも作戦が上手くいった要因の一つだ。

 普段の櫛田なら、自身の怒ってる姿など撮影させる隙を与えなかったはず。

 

「そんなこの世の終わりみたいな顔するなって。クラスメイトにばらすつもりはない」

「……何が目的なの?」

「鈴音を退学させるのを諦めろ。それだけ約束してくれればいい」

「……無理って言ったら?」

「櫛田が言うわけないよな。今まで築き上げたクラスメイトからの信頼を失うのと、鈴音がいる恐怖と不安に耐えること。どっちを選ぶか自分でもわかってるだろ」

「…………わかった。堀北さんを退学させるのは諦める」

「言質取ったぞ」

 

 綾小路は、櫛田が俺たちに勝てるわけがないので安心しろって言ってたけど、何が起きるかわからないからな。

 綾小路だって、いつ俺を見限るかわからない。

 保険は多いに越したことはないのだ。

 

「最悪」

「そう言うなよ。それと嘘ついてごめんな」

「嘘って……?」

「櫛田がそこそこ可愛いって言ったことだよ。本当は超可愛いと思ってるから」

「なっ……!?」

 

 櫛田が腹黒ヒロインじゃなければ、とっくに発情送り(ハートリジェクター)を使って抱いていたはずだ。

 

「それにエロい身体してるよな。さっきの谷間アピールは最高だった」

「へ、変態っ!」

 

 櫛田が肩にパンチして来た。

 油断していたのでモロに喰らってしまう。

 

「痛い……」

「馬鹿なことを言うからだよっ!」

「なんで怒るんだよ……。褒めてるだろうが……」

「そんな褒め方されても嬉しくないよっ!」

「でも事実だから仕方ないだろ。それに櫛田はとあるランキングで1位なんだぞ」

「ランキングって……?」

「1年男子のオナペットランキングで1位なんだって」

 

 1学期の中間テスト前に、池と山内から聞いたことがある。2位は帆波、3位が長谷部だった。

 

「お、オナペットって……」

「よかったな、お前がナンバーワンだ」

「……」

「ちなみに鈴音は9位。櫛田の圧勝だ」

 

 大嫌いな鈴音に勝ったんだ。これで櫛田の心も少しは晴れたんじゃないだろうか。

 

「1位がキープできるよう俺も応援してるぞ」

「~~~~~っ!」

 

 おかしい。櫛田が再びお怒りになってらっしゃる。

 

「し……死ねっ……!!」

「ぶふっ!?」

 

 櫛田が俺の顔面にクッションをぶん投げてきた。

 

「いたた……」

「もう帰るからっ……!」

 

 憤怒の化身なった櫛田は乱暴にドアを開けて部屋を後にした。

 

「さすがにオナペットランキングはなかったか」

 

 今日は一日下ネタばかりだった。

 禁欲が続くと言動がおかしくなるらしい。

 俺は正常に戻るために、伊吹を呼び出して、二時間ほど身体を重ねた。




次回は一之瀬と調教デートです!


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59話 一之瀬帆波の羞恥

一之瀬の調教デート回です!
11巻も面白かったですね!


 体育祭が終わり、初めての休日。今日は待ちに待った帆波とのデートだ。

 エレベーターで1階に降りると、待ち合わせ場所であるエントランスに帆波の姿があった。

 

「おはようさん」

「歩夢くん、お、おはよう……」

 

 帆波のコーデは花柄のミニ丈ワンピース。俺が以前買ってあげた服だ。

 

「顔が赤いぞ。どうしたんだ?」

「うっ。い、意地悪……」

 

 帆波は顔を赤くし、スカート丈を摘まみながら、もじもじしている。

 俺は帆波が赤面している理由を知っている。

 

「ちゃんと穿かないできたか?」

 

 俺の問いにゆっくり頷く帆波。

 そう。俺は帆波にブラもショーツも身につけないよう命令している。

 今日はお仕置きを兼ねたデートだ。

 

「どれどれ」

「だ、だめっ!」

 

 ショーツを穿いていないか確認するためにスカートを捲ろうとすると、帆波が慌てて止める。

 

「こ、ここじゃ駄目だよ……」

「ふーん、ここ以外ならいいんだ?」

「そ、それは……」

 

 帆波は羞恥に顔をさらに赤くさせて恥じらう。

 

「つーか、これはお仕置きなんだから帆波に拒否権はないぞ?」

「っ……。で、でもここは監視カメラがあるから……」

 

 涙を浮かべて懇願する帆波。

 もちろん俺も監視カメラがあるところでいかがわしい行為をするつもりはない。

 

「わかってる。そろそろ行こうか」

「う、うんっ!」

 

 左手を差し出すと、帆波は嬉しそうに右手で握ってきた。

 俺たちは恋人繋ぎをしながらケヤキモールに向かった。

 

 体育祭が終わり初めての休日ということもあり、ケヤキモールは大勢との客で賑わっている。

 俺たちのようにデートをする生徒、複数人で楽しそうにお喋りをしながら歩く生徒、そんな生徒たちを恨めしそうに見つめる博士。

 

(絶対心の中でリア充爆発しろと思ってるよな)

 

 博士とは、体育祭中にアニメネタで盛り上がり、以前より距離が縮まったと思う。なので声をかけようとしたが、博士は俺の隣にいる帆波を見て去って行ってしまった。

 

「今の外村くんだよね?」

「ああ」

「行っちゃったね」

「だな」

「もしかして私たちに気を遣ったのかな?」

「……だろうな」

 

 きっと博士には俺と帆波が眩しく映ったのだろう。その気持ちはよくわかるぞ。俺も転生前は出先でカップルを見るたびに心の中で愚痴吐いてたからな。

 

「まだ時間に余裕はあるけど映画館に行くか」

 

 今日のデートは、映画鑑賞、ランチ、ウィンドウショッピング、カラオケを予定している。もちろん純粋にデートを楽しむつもりはない。

 

「帆波、行くぞ」

「うん」

 

 帆波の手を引いて歩き出す。

 映画館は2階にあるので、エスカレートかエレベーターに乗る必要がある。

 

「あ、歩夢くん」

「どうした?」

「あの、今日はエレベーターで上がらない……?」

 

 俺たちはいつもケヤキモールの2階に上がる時はエスカレーターを使っている。理由は出入りしている正面入り口の一番近くにあるからだ。

 

「駄目だ」

「うっ……。わかった……」

 

 エスカレーターに乗るとすぐに帆波は俺の前に行こうとするがそれを防ぐ。

 

「俺の後ろに乗ってるんだ」

「で、でもっ……」

「でもなんだ?」

「う、後ろに乗ってる人に見られちゃうかも……」

「かもしれないな」

 

 帆波のワンピースの丈は制服のスカートより短いので、角度によっては見られてしまう可能性はあるだろう。

 もちろん他人に帆波のスカートの中を見せるつもりはないので、その時はすぐに俺が背後に移動するつもりだ。

 だがそれを帆波に教えるつもりはない。教えてしまったらお仕置きの意味がなくなってしまう。

 

「か、かもしれないってっ……!」

「帆波、そんな動いたら余計に見えちゃうかもしれないぞ」

「ひっ……!」

 

 指摘されすぐに動作を停止する。

 

「ほら、他のお客さんもエスカレーターに乗ってきたぞ」

「あ、だ、駄目……」

「子供連れだ。子供は背が小さいから、帆波のスカートの中が見やすいだろうな」

 

 3歳くらいだと思われる幼児が俺と帆波をまじまじと見上げている。

 帆波を辱めるために言ったが、本当に帆波のあそこを見られてしまってるかもしれない。

 

(子供ならいっか)

 

 さすがに幼児相手に嫉妬するほど小さくはない。

 

「ほら、振り返って見てみろよ」

「あぅ……。ほ、本当だ……私のこと見てる……」

 

 もちろん特に意味もなく帆波を見てる可能性もある。むしろ幼児ならそっちの方が可能性は高いだろう。

 けれど帆波は、幼児の純粋な瞳で自分のあそこを見られていると思い込んでいる。

 

「もしかしたら母親に言うかもな」

「え? な、なにを……?」

 

 息が若干乱れてる帆波が問う。

 

「あのお姉ちゃん、パンツ穿いてないよって」

「~~~~~~~っ!」

「そしたら、帆波はあの母親にノーパンでデートする変態だって思われるんだろうな」

「あ……あぁ……」

「ここに買い物に来てるってことは、敷地内で働いてる人だろう。直接顔を合わせることもあるかもな」

「い、いや……」

 

 俺に言われたことを想像しているのか、帆波は内股をこすり合わせている。

 

「帆波」

「ひゃいっ!?」

 

 耳元で囁くと、帆波はビクッと肩を震わせて俺の顔を見上げる。

 どうやら無意識に内股をこすり合わせていたようだ。

 

「もう2階に着いたぞ」

 

 帆波の手を引いて、エスカレーターから降りる。

 帆波を見ていた幼児は3階に上がっていった。

 

「さっき想像して興奮してただろ」

「そ、そんなことっ……」

「帆波は変態だな。幼児もネタに使うんだもんな」

「ち、ちがっ……」

「そんな淫乱な帆波にまたお仕置きしないとな」

「お、お仕置き……」

 

 恐らく帆波もわかってるだろう。映画を観るためだけに映画館に連れて来られたのではないと。

 

「もし嫌だったら映画はやめてもいいぞ」

 

 ここで帆波に選択肢を与える。

 これは帆波が断るわけないと、わかっているから提案出来たのだ。

 無人島の廃屋と森の中、豪華客船の非常階段と、帆波は他人に見られてしまう場所でセックスすると部屋でするより盛り上がっていた。さらに帆波にはお仕置き願望がある。

 そんな彼女が映画館で辱められるのを断るわけがない。

 

「や、やめない……♡」

「うん、わかってた」

 

 一之瀬帆波はどうしようもない変態に成り下がっているのだ。

 

 

☆☆☆

 

 

 俺と帆波は映画館に入ると飲み物だけ購入してネットで座席指定したカップルシートに座った。

 カップルシートでも色んなタイプがあるが、ケヤキモールの映画館ではソファになっており、カップルシート毎に仕切りが設置されている。

 これはもういかがわしいことをして下さいと言ってるようなものだ。

 

「私、カップルシート初めて」

「俺もだよ」

 

 伊吹と一緒に映画鑑賞した時は通常の座席だった。

 

「上映までまだ10分もあるな。トイレ行ってくる」

「うん、いってらっしゃい」

「帆波は大丈夫か?」

「大丈夫だよ」

 

 上映中に尿意に襲われないよう俺はすっきりしてきた。

 

「おかえり」

「ただいま。……あれ? また飲み物買ったのか?」

「うん、喉乾いちゃって」

「そんなに飲んでトイレ大丈夫かよ?」

「大丈夫だって。さすがに私もここでお漏らししたりしないから」

 

 映画館じゃなくて俺の部屋でもお漏らしはして欲しくないんだけどね。

 以前、セックス中に帆波が豪快におしっこを撒き散らし新品のクッションを駄目にしたことがある。

 あの時は少し切れてしまい、スパンキングをしまくった。

 

 帆波と駄弁ってると館内の照明が切れる。

 お馴染みの映画鑑賞中の注意事項が流れ、新作映画の予告が始まる。

 そして10分ほどして映画本編が始まった。

 ちなみに映画は真剣に観るつもりはなかったので、B級ホラー映画を選んだ。

 

(つまらない)

 

 40分ほど経過したが今のところ苦痛でしかない。

 こんなB級映画を楽しめるのは某暗部組織の窒素少女くらいだろう。

 

(そろそろ始めるか)

 

 俺はそっと帆波の太ももに左手を置いた。

 

 

☆☆☆

 

 

 映画が始まって40分。とうとう歩夢くんのお仕置きが始まった。

 

「んっ……」

 

 歩夢くんは遠慮なく私の太ももをまさぐり始める。

 

「あ、歩夢くん……」

 

 愛しの彼の名前を呼ぶが反応はない。

 きっと歩夢くんもわかってるんだ。

 私がこうされることを望んでいることを。

 

「んぁっ……ふぅ……」

 

 彼はすぐにスカートの中に手を入れず、太ももばかりを愛撫する。

 くすぐったいだけかと思ったけど、気持ちいい。特に太ももの付け根を揉まれると感じちゃう。

 

「あっ……そこ……だめぇ……」

「ここが気持ちいいんだ?」

「き、気持ちいい……」

「太ももで感じちゃうなんて、帆波は本当に変態だね」

「や、やだ……言わないで……」

 

 彼に変態と罵られてあそこが疼く。

 太ももの付け根も気持ちいいけど、早くあそこを弄って欲しい。

 

「もしかしてもう濡れてるのか?」

「やっ……捲らないで……」

 

 スカートの中に手を入れると思ったけど、彼は丈が短いスカートを捲って私の下半身を露出させた。

 

「そ、そんな……見られちゃうよ……」

「誰も見てないって。何のためのカップルシートだと思ってんの」

「で、でも……んふぅっ……」

 

 彼は容赦なく指を私のあそこに挿入してきた。

 

「もう濡れてるじゃん」

「んふっ……ふっ……あんっ……」

 

 彼は水音が鳴らないようにゆっくり指を出し入れする。

 ゆっくりされてるのに、いつものように感じてしまう。

 原因はわかってる。

 大勢の人がいるところでしてるからだ。

 私はそんなシチュエーションに興奮してしまっている。

 

「んんっ……シートが汚れちゃう……」

 

 指を出し入れされる度に愛液が垂れていくのがわかる。

 このままだと映画が終わる頃には大きな染みができちゃう。

 普段の私なら公共の場を汚すことなんてありえない。

 でも彼の命令には逆らえない。

 ううん。違う。

 彼が与えてくれる快楽に抗えないんだ。

 

「ひゃうっ」

 

 私のあそこがトロトロになって満足したのか、今度はクリトリスを摘まれる。

 

「帆波、脚開け」

「う、うん……」

 

 彼の指示に従って脚を広げ、性器をさらけ出す格好になる。

 

「もっと」

「わかった……」

 

 勃起したクリトリスを弄られながら、両足をシートに乗せて、M字開脚の体勢になる。

 

「いい子だ」

「あっ♡ 歩夢くん♡ はぁっ♡」

 

 指の腹で私のクリトリスを押し潰したり、引っ張ったり、捻ったりする。

 その度にどうしようもない快楽が全身を駆け巡る。

 

(だめっ! これ口押さえてないと大声出ちゃうやつだっ!)

 

 ここが彼か私の部屋なら思いっきり喘いでいた。それくらい私は感じてしまっている。

 

「大声で喘ぐなよ。ばれたら帆波を置いて帰るからな」

 

 彼がそんなことをしないってわかってる。

 わかってるのに、つい妄想してしまう。

 上映が終わり館内に照明が戻って、お客さんに私が両足を広げて濡れ濡れオマンコをさらけ出してる姿を見られてしまうことを。

 

「や、やだっ♡ それだめっ♡ 私がエッチな子だってみんなにばれちゃう♡」

 

 手で口元を押さえて喘ぎ声を必死に我慢する。

 彼の責めは映画が終わるまで続いた。

 案の定、シートには愛液で大きな染みが出来ていた。

 

「あ、あぅ……どうしよう……」

「すぐに乾くだろ。そんな気にするなよ」

「う、うん……」

 

 私はお手洗いであそこを綺麗にしてから映画館を後にした。

 ちなみに愛液塗れになった彼の指は私が上映中にしゃぶって綺麗にした。

 上映中に上下の口を犯してくるなんて、歩夢くんはやっぱり変態だ。

 でもそんなところも好き。

 もっと私にエッチなことをして欲しい。

 そしてエッチになっていく私を好きになって欲しい。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は11時50分。映画を観終えた俺たちは昼食を取るためにイタリアンレストランに来ている。

 このお店の特徴は、カーテンで仕切られてる半個室で一目を気にせず、ゆっくりできるところだ。

 お店に入ってから5分ほどで店員を呼び、料理をオーダーした。

 

「凄いね、ここ。高いんじゃないの?」

「少しだけな」

 

 帆波の言うとおりファミレスやファーストフード店より値段は高い。

 ただ無駄遣いはしていないので、たまには来れるくらいポイントに余裕はある。

 

「帆波」

「なに?」

「脚広げて」

「え……?」

 

 命令を聞いてキョトンとする帆波。

 

「ま、まって……。ここでもするの……?」

「当たり前だろ。何のために半個室のお店を選んだと思ってんだ」

「か、カーテンの下から見られたりしない……?」

「足元しか見れないから大丈夫だろ」

「そ、そっか……。でも店員さんが料理を運んでからでも……」

「いいから早く開けって」

「うっ……。は、はい……」

 

 帆波は諦めたようで素直に脚を広げた。

 俺は靴を脱ぎ、映画館でトロトロになった帆波のおまんこに右足を押し当てる。

 

「んくっ……あ、足でっ……」

「ここでも大声出すなよ」

 

 愛液で靴下が汚れるのを気にせず、グリグリとオマンコを刺激する。

 

「んんっ……んふっ……あっ……」

 

 喘ぎ声を出さないように耐える帆波。

 そんな彼女の姿を見て、性器を虐めている足につい力が入ってしまう。

 

「あくっ……は、激しいっ……」

「凄いな。足の指でも愛液が溢れてるのが分かるぞ」

「やっ……言わないでっ……」

 

 テーブルの下を覗いてないので、俺は手探りで帆波のオマンコを攻め立てる。

 

(そろそろ入れてみるか)

 

 膣口を探り当て、右足の親指を強引に挿入した。

 

「あひぃっ!」

「帆波、声が大きいぞ」

「っ……。ご、ごめんなさいっ……」

「そんなに気持ちよかったか?」

 

 親指を挿入しただけで、膣内を掻き乱してるわけではない。

 それなのに帆波の反応は絶頂に近いものだった。

 恐らく飲食店で行為をしていること、足の指で女の大事な部分を弄られてることに興奮してるのだろう。

 

「き、気持ちいい。気持ちいいよ♡」

「足の指で弄られてるのに?」

「う、うん……。歩夢くんの足で私のあそこが……はぁんっ♡」

「感じまくりだな」

 

 このお店の料理が運ばれる平均時間は10分。

 店員が来るまでこのまま帆波を気持ちよくさせてやる。

 

「イクときは申告しろよ。もちろん小声でな」

「う、うん♡ わかったぁ♡」

 

 帆波は俺にされるがままに快楽に身を委ねた。

 爪でクリトリスを刺激したり、足であそこを踏み潰したりすると帆波は素直に絶頂することを申告してきた。

 

「またイッちゃう♡ イク♡」

「もう何度目だよ」

「歩夢くんの足でイクっ♡ イかされちゃう♡」

「ほらイけ」

「んっ~~~~~~~♡」

 

 足の付け根を膣内にねじ込むと帆波は喘ぎ声を出さないよう両手で口元を抑えながら絶頂した。

 直後に、足音が近づいてくるのがわかった。

 俺は急いで足を帆波のあそこから抜いた。

 

「帆波、店員さん来たぞ」

「う、嘘っ!? やだっ、早いよっ!」

 

 帆波も慌てて捲れていたスカートを戻し、牝顔から普段の顔に戻す。

 涎が口の端から垂れているが面白いので黙っておこう。

 

 料理が運ばれてからはお仕置きはせずに食事に集中した。

 

 もちろん食事を終えてからは再び帆波のあそこを徹底的に責めた。

 帆波が両手で口元を抑えるだけでは不安だったのか、ナプキンを口に含んで喘ぎ声を出すのを我慢する姿は愉悦だった。




次回は調教デートの続きと排尿セックスです!


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60話 一之瀬帆波は肉便器

やりたいこと全部詰め込んだら1万4000文字もいってしまった……


 ランチ、ウィンドウショッピングを終えた俺たちはケヤキモール内にあるゲームセンターに足を運んだ。

 俺は帆波とデートすると毎回ゲームセンターに寄っている。

 

「今日は帆波のエロプリクラ撮るぞ」

「え? え、エロって……?」

 

 質問する帆波を無視して色々なプリクラ機を物色して、全身が撮れるプリクラ機に帆波を連れ込んだ。

 

「帆波、脱いで」

 

 中に入りすぐに帆波に全裸になるよう命令をする。

 

「ま、待って……。脱いだら全裸になっちゃうよ……」

 

 帆波の身に纏ってるものは花柄のミニワンピのみ。ブラもショーツも身につけてないので、ワンピを脱げば必然的に全裸になる。

 さすがの帆波もここで全裸になるのは抵抗があるようだ。

 

「だから全裸になれって言ってるんだよ」

「っ……」

「早くしないと人が来ちゃうぞ」

 

 敷地内でプリクラ機が設置されてるのはこのゲームセンターのみ。

 今は俺たち以外にプリクラを撮ろうとする客はいないが、いつ他の客が来てもおかしくはない。

 

「わ、わかった……」

 

 帆波は自分に拒否権がないのをわかっているので、諦めてワンピースを脱ぎだした。

 俺はその間にポイント精算をして、プリクラ機を操作する。

 

「ぬ、脱いだよ……」

「それじゃワンピ寄こして」

「はい……」

 

 素直に俺にワンピを渡す帆波。その顔はイタリアンレストランで悪戯した時より赤くなっている。中は見えないと言ってもビニールのカーテンで隠してあるだけなので、隙間からは中が少し見えるようになっているので、下から覗かれたら終わりだ。

 

「うん。やっぱり帆波はエロい身体してるよな」

「あ、ありがと……」

 

 俺とセフレになる前だったら素直にお礼なんて言えなかっただろう。

 

「そんな帆波の身体を綺麗に撮らないといけないよな」

「え? きゃっ!?」

 

 全裸の帆波を抱きかかえ、強制的にM字開脚にさせる。

 

「や、やだっ! これ恥ずかしいよっ!」

「うるさい。それより機械を操作してくれ。俺は両手塞がって操作できないから」

「あ、歩夢くん……」

 

 許しを請うような目で俺を見つめる帆波。

 付き合いが長いんだからいい加減気づいてほしい。

 そんなことをしても逆効果だってことを。

 

「早くしろよ。じゃないとこのまま置いてくぞ」

「そんなっ……」

「帆波」

「わ、わかった……。操作するから置いていかないで……」

 

 帆波は涙目になり、手を震わせながらプリクラ機を操作しだした。

 

「帆波、笑顔だぞ」

「うん……」

「それと両手はピースな」

「わかった……。あ、間違えちゃった……」

 

 両手が震えているため上手く操作ができない帆波。

 

「なにやってんだよ」

「ご、ごめんなさい……。そんな怒らないで……」

 

 怒気を含んだ声で言うと、帆波の震えが酷くなる。

 もちろん怒ってるわけではない。帆波を精神的に追い詰めてるだけだ。

 痛いことをしてもドMの帆波は喜ぶだけなので、精神攻撃をしないとお仕置きにならないのだ。

 それに……。

 

発情送り(ハートリジェクター)が発動してるからか、愛液が垂れてるな)

 

 両手で抱きかかえてるので、帆波は発情してしまっている。

 精神的に追い詰められながらもあそこを濡らしてしまってる帆波はますます自分を変態だと思うだろう。

 

「ねえ、次プリクラ撮ろうよ」

「いいね。撮ろう撮ろう!」

 

 帆波がもたついてる間に他の客が来てしまった。

 

「ひっ!? 来ちゃった。来ちゃったよっ……!?」

「だな」

 

 他の客が来たことにより帆波は激しく動揺する。

 俺も動揺したが、さすがに乱入はしてこないと思うと、心を落ち着かせることができた。

 

「だから早くしないと」

「う、うん……! うん……!」

 

 なんとか撮影のところまで操作が終わり、機械の声がカウントダウンを始める。

 

「帆波、笑顔でピースだぞ」

「わ、わかってるよ……」

 

 帆波は引きつりながらも笑顔を作り、両手を上げてピースサインを作ってみせた。

 

「それじゃ次は椅子に足を置いて、ガニ股になるんだ」

「ま、まだするの……?」

「当たり前だ。もう1回撮影できるんだから違うポーズにしないと面白くないだろ」

「うぅぅ……。わかったぁ……」

 

 泣きながら俺の命令に従う帆波。

 

「マンコも突き出せよ」

「は、はい……」

 

 俺は帆波を足を広げてガニ股になって腰を落とし、少し腰を前に突き出す様な格好にさせる。

 

「後はマンコがよく見えるようにするんだ」

「ひっく……ぐすっ……」

「早くしろって」

「ひぎぃっ!」

 

 涙をぽろぽろと流す帆波の大きなお尻を容赦なく叩く。

 

「す、するから……。叩かないでよぉ……」

 

 右手で涙を拭い、左手で性器を大きく広げる。

 

「これも笑顔でピースしながら撮るんだぞ」

「ひぐっ……片手塞がってるから出来ないよぉ……ぐずっ……」

「片手でピースできるだろ。また叩かれたいの?」

「ご、ごめんなさいっ!」

 

 よほどお尻を叩かれたくないのか、肩をびくっと振るわせると、素直に右手でピースをする帆波。

 

「ほら笑顔笑顔」

「うぁ……ひっぐ……はい……」

 

 涙と鼻水と愛液を垂らし、笑顔でピースをしながら性器を晒す。

 そんな滑稽な帆波を見れば、肉棒が硬くなるのは必然だった。

 

「お、終わった……」

 

 撮影が終わり、安堵する帆波。

 

「終わったな。それより気づいてるか?」

「え?」

「さっきからずっと愛液垂れ流してるぞ」

「っ……」

 

 その反応。やはり気づいてたか。

 そりゃ太ももを伝わって床に落ちてるんだ。気づかないはずないよね。

 

「こんなことさせられてあそこを濡らすなんて、帆波は終わってるな」

「あ、あぁ……んぁっ!」

「ほらこんなに粘ついてる」

 

 人差し指と中指でオマンコから愛液をすくう。

 発情送り(ハートリジェクター)を知らない帆波は、自身の特殊性癖で興奮していると思っている。

 

「あ、ちが……歩夢く……ん……」

 

 変態だと思われたくないのか、声を震わせながら否定してくる。

 もっと帆波を虐めていたいが、そろそろプリクラに落書きをしなければならない。

 落書きブースに移動しようとしたところ、帆波が俺の腕を力強く掴んだ。

 

「どうした?」

「ふ、服を……」

「あっ」

 

 すっかり忘れてた。ワンピースを返すと、帆波はマッハで着衣した。

 帆波はそのままお手洗いに行ってしまった。きっと泣きながら身体の疼きが治まるようにオナニーをするのだろう。だがそれでは発情は解消されない。俺とセックスをしないと 発情送り(ハートリジェクター)の効果は消えないのだ。

 俺は一人落書きブースに移動して、帆波の下品極まりないプリクラに落書きをしていく。ちなみに落書きの内容は『俺専用肉便器』『何でも言うことを聞くお漏らし女』『変態学級委員長』などエロゲ丸出しの内容で、とても帆波に見せられないものになった。

 

 

☆☆☆

 

 

「なんで……おさまらないよ……」

 

 歩夢くんのお仕置きを終えた私は愛液塗れのあそこを処理するためにトイレに駆け込んだ。

 最初はペーパーで拭いていたが、疼きは一向におさまらず、気づけば指であそこを掻き乱していた。

 

「んふぅ……あっ……あんっ……」

 

 こんなに激しくオナニーしてるのに、あそこからエッチな汁が出続ける。

 

(私の身体おかしくなっちゃってるよ……)

 

 ここまで身体が火照ってるのは無人島以来だ。

 あの時はどんなにオナニーをしても疼きがおさまらず、歩夢くんに抱いてもらったらおさまった。

 今回も歩夢くんに抱いてもらえば疼きはおさまると思う。

 けれど今の彼にそんなお願いをしたら、どんな酷い命令をされるかわからない。

 

 朝から彼とデートをしている私だが、行く先々で彼に辱められている。

 映画館、イタリアンレストランではあそこを弄られた。

 ゲームセンターではプリクラ機で全裸にさせられ、卑猥なプリクラを撮らされた。

 カーテンを挟んだ向こう側に人がいるのに私は全裸にさせられたのだ。

 それがどんなに怖かったか。

 どんなに興奮したか。

 

(これじゃセフレというより性奴隷だよね)

 

 処女を失って数ヶ月しか経ってないのに、私は物凄いスピードでエッチな子になっている。

 今日のような調教で興奮するだけじゃない。

 イラマチオで窒息してるのに感じたり、お尻を叩かれて喘いだり、ピストンをされながら失禁をして絶頂をしてしまう。

 私は歩夢くんによってすっかりエッチな子―――変態になってしまった。

 

(こんな姿をクラスメイトに見られたら軽蔑されちゃうよね)

 

 声を押し殺しながら乳首やクリトリスを摘まんだり、激しく指を抽送しながら大切な友達を思う。

 クラスメイトのみんなはこんな私を見たら拒絶するだろう。

 当たり前だ。

 私がみんなの立場だったらそうしちゃうもん。

 こんな変態でどうしようもない私を受け入れてくれる人なんて彼しかいない。

 

「んくっ♡ んおっ♡ あぁっ♡」

 

 便器に愛液がどんどん垂れていく。

 快楽を貪っても貪っても止まらない淫らな液体。

 

(あっ……だめっ……!)

 

 無意識で尿道を弄ってしまい、排尿しそうになるが必死に抑える。

 

(せっかく我慢してたんだもん。歩夢くんとセックスするまで我慢しないと)

 

 セックス中に失禁するなんて始めは恥ずかしくて仕方なかった。

 けれど回数を重ねると、快楽が羞恥を上回った。

 今では彼に突かれるたびに失禁――排尿をするのが癖になっている。

 そんな排尿セックスをして一度だけ彼に怒られたことがある。

 彼の新しいクッションに思いっきりおしっこをかけてしまい、怒鳴られながらお尻をスパンキングされたのだ。

 あの時は申し訳ない気持ちで一杯だったけど、お尻を叩かれて絶頂して潮を噴いてしまった。

 あれからだ。

 私はどうしようもない変態だと自覚したのは。

 

(あぁ……ここに歩夢くんがいたら……思いっきり排尿セックスできるのに……)

 

 立ちバックで突かれながら、便器に向かって排尿をする自分を想像する。

 便器におしっこが収まれば褒めてもらい、外したらお仕置きをされる。

 私はおしっこが下手くそだから、きっとお仕置きされてしまうだろう。

 そんな妄想オナニーをしていたら、気づけばトイレに駆け込んでから15分が経っていた。

 

(やばっ。そろそろ帰らないと)

 

 あそこを見下ろすと、相変わらず下品な汁が垂れている。

 仕方ない。

 酷い命令をされるかもしれないけど、セックスをお願いしよう。

 私は愛液を垂らしながら彼の元に向かった。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は午後3時。俺は帆波との調教デートを切り上げ、彼女の部屋に上がっている。

 発情送り(ハートリジェクター)で発情してしまった帆波はトイレの個室で15分もオナニーをしていたが、身体の疼きが一向におさまらなかったため、デートを切り上げて自分を抱くようお願いをしてきた。

 帆波は俺がただでお願いを聞いてくれると思わなかったようで、ノーパンで学校に行くことを取引材料にした。

 もともとただでお願いを聞いてあげるつもりだったが、帆波が提示した条件を飲み、デートを切り上げることにした。

 もちろん帆波は発情しっぱなしで、愛液を垂れ流しながら、なんとか寮まで辿り着くことができた。途中に白波と遭遇してしまい、帆波が絶望的な表情になったのは面白かった。結局、発情した帆波を見た白波が具合が悪いと勘違いをしてくれたおかげで乗り切ることができた。

 

「やっとついたぁ……。歩夢くん、おちんぽ、おちんぽちょうだぁい……」

 

 部屋に上がるとすぐに帆波が肉棒を要求してきた。

 

「シャワーを浴びてからの方がいいんじゃないか?」

「シャワーなんていい! 早く歩夢くんのおちんぽが欲しいの!」

 

 鬼気迫る表情でせがむ帆波。

 普段の帆波しか知らない人は狂気を感じるだろう。

 

「わかった。それじゃ服を脱いで」

「うんっ!」

 

 ワンピを脱ぎ全裸になる帆波。

 俺も全裸になりベッドに腰を下ろす。

 そして勃起した肉棒を見せつけながら帆波を誘う。

 

「今日は鏡で帆波の下品な姿を見ながらしようかな」

「わ、わかった♡」

 

 帆波は俺に背中を向けるようにして腰を下ろす。

 そして自らペニスを挿入していった。

 

「あぁっ♡ 入ってきてる♡ 歩夢くんのおちんぽ入ってきてるよぉ♡」

 

 挿入しただけで帆波は恍惚の表情を浮かべた。

 帆波は俺と何十回も背面座位をしているので、ピストンがしやすいように床に両足をつけるのもわかっている。

 

「んにいいいぃぃぃぃぃぃっ♡」

 

 奥深くまで挿入すると帆波が痙攣しながら激しく喘いだ。

 

「あぁ……んはぁっ♡ あはぁっ♡」

「なんだ、挿入しただけでイッちゃったのか?」

「あ、あはは♡ イッひゃったぁ♡ 挿入されただけでイッひゃいましたぁ♡」

 

 朝からずっと調教されていた影響だろう。

 帆波の身体は今までで一番絶頂しやすくなっているようだ。

 

「そっか。でも俺が満足できないから動かすぞ」

「う、うんっ♡ おちんぽでおまんこズボズボしてぇっ♡」

 

 セックス開始から呂律が回らない状態で淫語を連発する帆波。

 いつもは途中からこんな感じになるのに、初めからド淫乱になっているのは初めてだ。

 

「ほらっ」

「あひゃあああぁぁぁっ♡」

 

 ゆっくり抽送しただけでこの反応。

 今日は長く帆波の淫らな姿を見られそうだ。

 

「あひっ♡ 最初から凄すぎるよぉ♡ これじゃおまんこ駄目になっひゃう♡」

「おまんこの前に頭がもう駄目になってるんじゃないか?」

「し、しょんなぁ……いひぃっ♡ 歩夢くん、酷いよぉ♡」

 

 今の帆波を見れば100人中100人が頭がおかしくなってると言うだろう。

 

「いいから突かれてろよっ!」

「ひぁっ!? はひィィンッ♡」

 

 コツンッと子宮の壁に亀頭が当たり、その衝撃にブルッと帆波が大きく体を震わせる。

 スタートから淫乱度マックスの帆波だが、俺も肉棒全体を包み込む熱く蕩けた秘肉の感触に、喜悦の汁が亀頭から零れ出る。

 何度かピストンを繰り返し、俺は両手を腰から重力に逆らう二つの大きな肉に移動させる。

 

「ひゃぅっ♡ お、おっぱひぃっ♡」

 

 膣穴を満たされた悦びに浸る帆波の意識を、乳房に向けるべく、指先に力を入れる。

 

「あぁ、ぃいっ……気持ちィイッ♡」

 

 乳肉への柔らかな刺激に、帆波が白い肌をくねらせ汗の玉を滴らせる。

 乳肉を揉みしだかれる快感に反応するように、締まってくる膣穴。

 

「帆波、おっぱい大きくなったんじゃないか?」

 

 形良いボリュームたっぷりの乳房を揉みしだきながら、帆波に囁きかける。

 

「はぅっ、うぅ……歩夢くんが沢山揉んでくれたからぁ……♡」

「おっぱいが大きくになるにつれて、変態になってるよな?」

 

 ガッツリと肉棒を咥え込み喜悦を貪る帆波に、からかうように声をかける。

 

「はひぃ、くふぅぅ、それは……歩夢くんのせいだよぉ♡」

「俺の?」

「そうだよぉ♡ このスケベチンポにハメられたらっ、変態になっひゃうもんっ……! くひィィンッ♡」

 

 身を任せるだけで我慢出来なくなってきたのか、帆波は身体をくねらせながら自ら動いた。

 

「ふぅっ、くひっ、ぃんっ……あぁ、チンポぉ♡ 歩夢くん、もっと突いてぇ♡ お話もいいけどぉ、もっとズボズボしてほしいよぉ……♡」

「しょうがないな。分かったよ……!」

 

 要望に応えほんの少しだけ抽送を速くする。

 いつもと同じくらい激しくしてしまったら、今の帆波では耐えられないだろう。

 

「ふひぃっ!? いぃっ♡ 歩夢くんの本気ピストンきひゃぁっ♡」

 

 やはり帆波の身体はおかしくなっている。

 こんな緩いピストンを本気だと思うほど、彼女の身体は異変を起こしている。

 

(ま、時間が経てば戻るだろ)

 

 俺は気にせずに、両手に力を入れて、乳房にも快感を与える。

 

「はぁっ、ひィンッ♡ お、おっぱいもきひゃってるぅっ♡」

「何がきてるんだ?」

「わ、わかんにゃいっ……! なんか、凄いの……んほぉっ♡ これやばいっ♡」

「自分でもわかんないのかよ……!」

「くひゅゥゥゥゥゥゥゥッ♡」

 

 また帆波が絶頂してしまった。

 潮は噴いていないが、鏡に映った帆波の顔を見ればすぐにわかる。

 白目を剥き、鼻水と涙を垂れ流し、舌をだらんと出している。

 セックスを始めて5分も経ってないのに、もう何時間も抱かれた顔をしている。

 

「またイッひゃったぁ♡ あはぁ♡ 歩夢くんのしゅごいよぉ♡」

「まだ潮吹きしてないよな。ならちゃんと絶頂させないとな」

「うん♡ 激しくイかせてぇ♡」

 

 俺は帆波の要望に応えるため、ピストンを再開させた。

 下品な帆波を長く見るため、緩やかなピストンを繰り返す。

 帆波は10秒に一回のペースで絶頂したが、潮を噴くことはなかった。

 やはりいつもと同じ速度でしなければ潮噴きしないのか疑問に思っていると、帆波が大きく叫んだ。

 

「あっ! くるっ! くるくるくるくるっ!」

 

 とうとう潮噴きするのかと思った瞬間、帆波の股間から黄色い液体が放出された。

 

「はっ、はひィィッ♡ おひっこ、きたぁっ♡」

「またかよっ!」

「あはぁっ♡ で、出たぁ……ひっ!? くひぃっ、おしっこ出たぁ……はっ、はひィイッ♡」

 

 ちょろちょろ放出された尿はどんどん勢いを増し、豪快に撒き散らす。

 俺はピストンを止めるか迷うも、鏡に映る帆波の顔を見て、そのまま続けることにした。

 

「そ、それぇっ……おひっこしながら、突かれるの……ぃいっ♡」

 

 帆波はずっとこれを待っていたのだろう。

 潮噴きを我慢して、突かれながら排尿するこの瞬間を。

 そういえば今日のデート中に帆波がトイレに行ったのは一回だけだった。それも発情してからだ。

 もしかしてこの時のためにおしっこを我慢していたのだろうか。

 もしそうなら帆波は正真正銘の変態だ。

 

「あはぁっ♡ 気持ぢいいっ♡ おひっこしながら突かれるの、気持ぢいいよおおぉぉっ♡」

「そんなに気持ちいのかよ?」

「気持ぢいい♡ 排尿セックス、気持ぢいいよおおぉぉっ♡」

 

 自分の部屋が尿で汚されていくのを気にする様子もなく、帆波は豪快におしっこを部屋中にまき散らし続ける。

 ベッドはもちろん、テーブル、座椅子、クッションなどが黄色い液体に浸食されていく。

 

(あ、俺の洋服がっ……!?)

 

 座椅子にかけてあった俺の洋服も帆波のおしっこの餌食になってしまった。

 あれ先週買ったばかりの服なのに……。

 

「帆波、そろそろ止めろ」

「はへェエエッ♡ えひっ♡ おっ、おひぃぃいっ♡ あはァアアアンッ♡」

 

 駄目だ。帆波は完全に排尿セックスでトリップしてしまっている。

 こうなってはおしっこが止まるまで待つしかないだろう。

 

 帆波の排尿は3分近く続いた。

 どれだけおしっこを我慢していたのだろうか。

 

「あはぁっ♡ おひっこ……止まっひゃったぁ……え、えへへ♡」

 

 人の服を汚したにも関わらず、満足げな表情を浮かべる帆波。

 さすがにその顔にはイラっとしてしまう。

 

「帆波、目を覚ませ」

 

 帆波を正気に戻すため、乳首を引っ張った。

 

「ひぎいいぃぃぃぃぃっ!?」

 

 急な痛みを与えられた帆波が叫んだ。

 

「ち、乳首ぃ……いひゃいよぉ……」

「……」

「でも気持ひいい♡」

 

 痛みを与えたが、帆波はトリップしたままだった。

 仕方ないので正気に戻るまで、乳首を痛めつけることにした。

 

「この馬鹿女がっ……!」

 

 俺は怒りに任せ、引き千切れそうなくらい乳首を捻る。

 

「あぎいぃ! い、いひゃいっ!」

「痛いのが好きなんだろ?」

 

 徐々に力を入れ、完全に勃起した二つの乳首を捻り続ける。

 

「す、好きらけど……とれひゃうっ♡ 乳首、とれひゃうからぁ♡」

「こんなの取れてもいいだろ。どうせ勃起するしか能がないんだ」

 

 激痛を与えてるはずなのに恍惚した表情のままの帆波。

 

「だ、だめっ♡ 乳首、だめなのぉっ♡」

「なんで駄目なんだよ?」

「あ、赤ひゃん……赤ひゃんに、おっぱいあげられなくなっひゃうからぁ……」

 

 ここでまさかの赤ちゃん発言。

 帆波はまだ正気に戻っていないのだろうか。

 

「……赤ちゃんね。帆波は赤ちゃん欲しいんだ?」

「欲しいっ♡ 赤ひゃん欲しいのぉ♡」

「そっか。誰の赤ちゃんが欲しいんだ?」

「歩夢くんっ♡ 私と歩夢くんの赤ひゃん♡ 二人の赤ひゃん欲しい♡」

 

 帆波の衝撃発言に一瞬放心してしまった。

 これは真剣に言ってるのか、トリップしてるから勢いで言ってるのかわからない。

 ただ真剣に言ってるのだとしても俺の心には響かない。

 普段の帆波に言われたなら心に響いたと思う。

 だが絶頂し過ぎてアヘ顔の排尿女に言われても嗜虐心がくすぐられるだけだ。

 

「そうだったんだ。でも帆波は赤ちゃん作っちゃ駄目だろ」

「な、なんれっ……!? なんれだめなのっ……!?」

 

 俺の発言に目を見開き問い詰める帆波。

 

「だって……こんなおしっこ撒き散らしながらセックスする女が母親なんて子供が可哀相だろ」

「あっ……あぁ……」

 

 ようやく部屋の惨状に気づいたようだ。

 さらに俺に母親失格の烙印を押され、絶望的な表情を浮かべる。

 先ほどまでのアヘ顔とは大違いだ。

 

「帆波はこれのためにずっとおしっこを我慢してたんだろ」

「あ、その……」

「どんだけ下品なんだよ、お前は」

 

 帆波の心をへし折るため精神的に追い込む。

 

「帆波みたいな下品な女なんて、肉便器で十分だろ」

「に、肉便器……?」

「そうだよ」

 

 まさかプリクラに書いた言葉を本人に言うとは思わなかった。

 けどここまできてしまったら止まらない。

 帆波には一度痛い目にあってもらう。

 

「今日から帆波は俺の肉便器な」

「や、やら……肉便器なんて、やらよぉ……!」

 

 帆波は呂律が回らない状態で拒絶する。

 

「駄目だ。帆波は肉便器だ」

「や、やらぁ……! ゆるひてっ、ゆるひてっ!」

「そんなに肉便器になるの嫌なのか?」

 

 俺の問いに必死に頷く帆波。

 呂律が回っておらず、涙を流すその姿はまるで幼児退行したように見える。

 

「それじゃゲームしようか」

「げ、ゲーム……?」

「ああ。俺が射精するまで帆波が一度もイかなかったら肉便器は取り下げてやる。一度でも絶頂したら肉便器確定だ」

「い、一度も……」

「どうする?」

 

 普段の帆波ならこんな分が悪い勝負に乗ってこないだろう。

 だが発情した帆波は違う。

 快楽最優先の彼女の知能は猿並に落ちてしまう。

 

「や、やる……。やるよ……」

「よし、それじゃ早速始めようか」

 

 俺と帆波は繋がったままので、すぐに始められる。

 しかし帆波も愚かな女になったものだ。

 さっきまで10秒に一回絶頂していたことをもう忘れている。

 そんな帆波が俺に勝てるわけがない。

 

 

☆☆☆

 

 

「ィひイッ! ひっ、んぁっ! くひィィンッ!」

 

 ゲームが始まってから10分が経った。

 勝負は俺の圧勝で終わった。

 

「あへぇっ! とめでぇ! もうとめでええぇぇっ!」

 

 開始30秒で歯を食いしばった。

 開始60秒で喘ぎだした。

 開始90秒で潮を噴き始めた。

 

 そして開始2分で帆波は絶頂した。

 

「くひっ!? んひィィッ! へぁっ、へふゥゥゥンッ!」

 

 鏡には負け犬になった無様な美少女の姿が映し出されている。

 帆波は負けが確定してから8分間も下品な顔を晒しながら下から突き上げられている。

 

「じゃあ認めるか? 自分が肉便器だってことを?」

 

 負けは確定したのに帆波はなかなか肉便器になることを認めなかった。

 だがそれも限界。

 10分近く絶頂し続けている帆波は身も心も瀕死寸前だ。

 

「み、認めりゅっ! 認めりゅからぁっ! とめでえ゛え゛ぇぇぇぇぇっ!」

「なら言うんだ。自分は俺の肉便器だと」

「い、言うっ! 言うからあ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!」

「さっさと言うんだ」

 

 咆哮する帆波に促す。

 

「わ、わだひはぁ……歩夢くんのぉ……肉便器、れずううぅぅ……!」

 

 とうとう帆波が肉便器であることを認めた。

 

「い、言っだっ! 言っだからとめでええぇぇっ! おちんぽとめでええええ!」

「そうだな。……けど駄目だ」

 

 俺は緩やかにしていたピストンを加速させる。

 

「な、なんれっ!? んぎひぃっ! なんれ激ひくなっでるのっ!? んほぉっ! わだひ、言ったっ! 肉便器だって言ったよっ!?」

「確かに言ったな。けど帆波はひとつ勘違いしてないか?」

「か、勘違ひィィンっ!? あぎゃはぁぁぁっ!」

「肉便器の言うことなんて聞くわけないだろ」

 

 本当に馬鹿な女だ。

 付き合いが長いんだから俺が約束を守るわけないのわかってただろうに。

 

「し、しょんなぁ……へぅっ!? ひぃぃぃいっ!」

「肉便器になった記念だ。今までで一番気持ちよくさせてやる」

「あ、やら……やらぁ……」

 

 恐怖で染まる帆波の顔に、俺の愚息はどうしようもないくらい反応してしまった。

 

 

☆☆☆

 

 

「ひゃべええぇぇっ、ひゃべっ、でっ、あっ、あがっ、はがああぁぁ……っ!!」

 

 帆波が肉便器になってから一時間が経過した。

 絶頂し続けてる帆波は気絶と覚醒を繰り返している。

 痙攣しっぱなしの身体と、咆哮し続けてる喉が心配だが、肉便器の心配をする必要などないと自分に言い聞かせた。

 

「歩夢くん、もうひゃべ、ひゃべでえ゛え゛ぇぇぇぇっ!」

 

 様々な体位で帆波をイかし続けて、今は一周回って背面座位に戻っている。

 突き上げるたびに、爆乳が激しく揺れる。

 

「ひんらうっ、ひんっ、らうぅううううっ!」

「またそれか。何回言ってるんだよ」

 

 帆波は何度も死んでしまうと泣き叫んでいる。

 絶頂し過ぎて死ぬなんてありえないと思うが、帆波は必死に快楽に抗おうとしている。

 

「それにそう言ってるけど、本当はもっと気持ちよくなりたいんだろ?」

 

 俺は射精するとすぐに右手で帆波の乳房を鷲掴みしている。

 つまり帆波は発情し続けている。

 恐らく身体は快楽を求め、心は拒絶しているのだろう。

 だから言葉では快楽を拒絶しても、身体は受け入れているのだ。

 

「そ、そんなこと……あっ! あぁあああっ! ひぃいいぃい~~~っ!」

 

 帆波は否定しようとするが、すぐに絶頂してしまい最後まで言い切れない。

 

「ひぃああぁぁっ! うあ゛あ゛ぁぁぁぁっ! んお゛おおぉぉぉぉっ!」

「帆波、酷い顔してるぞ」

 

 唾をダラダラ垂らし、白目剥きのアヘ顔を永遠と鏡に映し続けている。

 まさに美少女顔面大崩壊だ。

 

「あ゛あ゛あ゛あぁぁぁぁぁぁ! ちんぼ、ちんぼらべええぇぇぇぇっ!」

 

 酷いのは顔面崩壊アヘ顔だけじゃない。

 最初はかん高い声でセクシーにあえいでいたのに、絶頂し過ぎると、獣のような叫び声をあげ出してしまう。

 いくら美少女でもこんな下品な姿を晒したらドン引きしてしまうだろう。

 

(俺は逆に興奮するんだけどね)

 

 みんなに天使のような笑顔を振る舞い、同性からも絶大な人気を誇る帆波。

 そんな彼女が、小便を撒き散らしながら叫んだり、 挿入されると獣のような声で喘ぎまくり、白目をむいたアヘ顔でイキまくるのだ。

 これで興奮しないわけがない。

 そう思うと自然と抽送がより激しくなった。

 

「ひぎイイィィッ!? まだ激じくなっでりゅっ!?」

「あれが本気だと思うなよ! いつもこれくらい激しくしてるだろ!」

「ひぁああぁっ! あっ、あっ、あああぁああっ……!」

 

 俺は猛烈なピストンで帆波を最上級の絶頂へ導こうとする。

 帆波はかぶりを振りながら、悲鳴を上げた。

 

「ひぎぃいいっ、ひぃっ、ひぎゃああああぁぁぁぁっ!」

「もう少しで射精()してやるぞ……!」

「ひぎぃいいっ! あっ、しゅごしゅぎりゅううぅっ!! おがひいっ、これ、おがひいよぉぉぉおおっ!」

 

 狂人のように叫ぶ帆波。

 それが俺の射精感を一気に高めた。

 

射精()すぞ、帆波……!」

 

 上半身も快感を与えるように、乳房を鷲掴みして握り潰す勢いで力を入れる。

 

「ひぎゃぁあああああっ! あっ、あっ、はひっ、ひぁあぁああぁあぁぁっ!」

 

 咆哮する帆波の膣内に、大量の精液が注ぎ込まれる。

 五発目だというのに、凄まじい勢いで帆波の子宮タンクが子種で溜まっていく、

  

「ひイイィィンッ! し、子宮破裂しひゃうっ! 破裂しひゃうよぉっ!」

 

 ピストンが終わったのに帆波の頭はぶっ壊れたままのようだ。

 その後も射精が終わるまで、帆波は叫び続けた。

 

「ふぅ……出し切ったな……」

「あぅ……うっ……」

 

 精液を出し終えると、帆波の身体が痙攣しだした。

 

「うあ……あひぃ……ひひっ……」 

「おい、大丈夫か?」

 

 声をかけるも反応がない。俺の声は届いてないようで、帆波は呻きながら気味の悪い笑みを浮かべ始めた。

 

「い、いひっ……こわれ……ひゃったぁ……」

「ん?」

「わたひ……かんれんにぃ……こわれ……あっ……」

 

 直後に、帆波は事が切れたように失神してしまった。

 

「うわ、不細工な面してるな」

 

 完全に白目を剥いて涎を垂らしながら失神する帆波。

 俺はゆっくり肉棒を抜き、床に寝かせた。

 

「うーん、後処理は帆波に任せるか」

 

 帆波が小便を撒き散らしたせいで、室内は悲惨な状態だ。

 これは部屋を汚した張本人に責任をもって掃除してもらおう。

 俺は失神している帆波を放置して、シャワーを浴びるため浴室に向かった。

 

 

☆☆☆

 

 

 目を覚ますと時刻は午後七時を過ぎていた。

 部屋は暗くなっており、歩夢くんの姿はなかった。

 起きあがろうとしたところ、床が濡れていたせいで滑ってしまい思いっきり転倒してしまった私は部屋が濡れている原因を思い出した。

 床を濡らしている液体は全て私のおしっこだ。

 今日も我慢できずに排尿セックスをしてしまい、おしっこを撒き散らしてしまったのだ。

 

(歩夢くん、私を放置して帰っちゃったんだ)

 

 悲しいけど仕方ない。

 歩夢くんは注意してくれたのに、快感に負けた私は聞こえないふりをして、排尿し続けてしまった。

 彼の新しい服も汚してしまった。

 それが原因で彼の怒りを買ってしまった。

 

 私は絶頂し過ぎてしまい、精神状態がおかしくなっていた。

 

(私、とんでもないこと言っちゃった……)

 

 私の密かな思いをぶちまけてしまった。

 私の思い。

 それは歩夢くんの赤ちゃんを身籠ることだ。

 

 昔から私は子供が好きだった。

 妹の面倒を見ていたからかもしれないけど、子供を見ると幸せな気持ちになれる。

 だから親戚の集まりで、まだ小さい従兄弟と会うのは楽しみでしかなかった。

 

 だからかな。

 歩夢くんと身体を重ねるたびに、彼の子供を欲しがるようになってしまった。

 私と歩夢くんの赤ちゃん。

 もちろん現実的ではないことはわかってる。

 私も彼も学生だし、そもそも私たちは恋人ではない。

 身体を重ねるだけの関係。

 でも私は彼が好き。

 愛してる。

 ずっと一緒にいたい。

 だから彼と一緒になれたら赤ちゃんが出来ればいいなと思っていた。

 

 けれどその願いは叶わないかもしれない。

 私は彼の肉便器に成り下がってしまった。

 彼との勝負に負けた私は絶頂し過ぎる恐怖に負けてしまい、肉便器になることを受け入れてしまったのだ。

 結局、肉便器の私の願いなんて聞いてくれるはずがなく、限界を超えるまで抱かれちゃったんだけど。

 

(セフレから恋人になるどころか、肉便器になってしまうなんて……)

 

 私はこれから彼の性欲処理するだけの女になってしまうのだろうか。

 デートをしたり、一緒に勉強をしたり、恋人のような時間を過ごすことはできないのだろうか。

 

「ひっぐ、ぐずっ、うぁ……」

 

 そう思うと涙が込み上げた。

 嫌だ。

 肉便器なんて嫌だ。

 卒業するまで高望みしないから、今までの関係に戻りたい。

 

「歩夢くん……やだよぉ……」

 

 涙が止まらない。

 こんなに泣くのは、歩夢くんに過去を打ち明けた以来だ。

 

 なんで彼の言うことを聞かなかったのだろう。

 なんで排尿セックスなんてはまっちゃったんだろう。

 後悔が胸に込み上げる。

 

 30分ほど経っただろうか。涙も枯れて部屋の隅っこで後悔に打ちひしがれてると、ドアが開く音がした。

 

「あ、歩夢くん……?」

「帆波、起きたのか」

「歩夢ぐん……ううぅ……」

 

 彼の顔を見た瞬間、出し切ったと思っていた涙が流れた。

 

「歩夢くん……!」

 

 私は泣きながら彼に抱きついた。

 

「ごめんなさい! ごめんなさい!」

「え……? 帆波……?」

 

 彼はいきなり抱きつかれて戸惑っているようだけど、私は言葉を続けた。

 

「もうしないからっ! 排尿セックス我慢するからっ! だから……っ!」

「だ、だから……?」

「私が肉便器だってこと、取り消してほしいっ……!」

「いいけど」

「え……?」

 

 あまりに素っ気ない回答に耳を疑う。

 

「い、いいの……? あんなことをしたのに許してくれるの……?」

「次から気をつけてくれれば」

「セックス中におしっこしちゃう女だよ……?」

「俺のものを汚さなければ問題ないぞ」

「き、嫌いになったりしないの……?」

 

 歩夢くんはエッチな女の子が好きだと言ったけど、私の場合はエッチを通り越して下品な女になっている。

 

「まさか。俺は帆波の下品な姿見るの好きだし」

「っ……」

 

 よかった。

 彼に嫌われていなかったんだ。

 私はこのままでいていいんだ。

 

「よ、よかったぁ……よかったよぉ……」

「泣きすぎだろ」

「だってぇ……」

 

 肩を震わせる私を彼は優しく抱きしめてくれた。

 

「しばらくこのままでいい……?」

「……いいよ」

 

 私たちは何十分も抱きしめあった。

 彼の温もりを感じながら、愛を深めた。

 

(やっぱり歩夢くんの赤ちゃん欲しい)

 

 そのためには他の女の子たちに勝って、彼の恋人にならなければならない。

 ライバルは可愛い子ばかりで手ごわいけど、頑張ろう。

 頑張って歩夢くんの恋人になるんだ。

 そして私と歩夢くんの赤ちゃんを作るんだ。

 

「そういえば、なんで戻ってきてくれたの?」

 

 彼の温もりを十分に感じた私はお掃除をしながら彼に訊ねた。

 

「いや、そろそろ起きたかなと思って」

「心配してくれたんだ?」

「ま、まぁな……」

「……怪しい」

「うっ」

 

 私のことを心配してくれたのは間違いない。けどそれだけじゃないはず。

 

「……もしかして夕食目当てだったり?」

「そ、それはどうかな……?」

 

 ジト目の私に見つめられ、歩夢くんの目が泳ぐ。

 

「ふふ、別に怒ってないよ」

「そうなのか?」

「うん。私の料理が食べたかったってことだもんね。嬉しい」

 

 歩夢くんは知らないだろうね。

 歩夢くんに料理を食べてもらうのがどれだけ嬉しいか。

 彼のためなら体調が悪くても料理を作りたくなってしまう。

 

「えっと、掃除とシャワーを済ませたら作るから……後一時間くらい我慢出来る?」

「多分」

「それじゃ……部屋に戻ってる?」

 

 私のお部屋はおしっこ塗れなので、くつろいで待つのは嫌だろうな……。

 

「いや、ここで待つよ」

「いいの?」

「ああ。全裸で掃除する帆波を見るのも楽しいから」

「もう……」

 

 本当に歩夢くんは変態だ。

 そんな彼を好きな私も変態だ。

 受け入れよう。

 歩夢くんが好きだと言ってくれた変態な私を。

 これからもっと変態で下品な女に成り下がるかもしれない。

 いつか友達にバレて離れていってしまうかもしれない。

 けどそれでもいい。

 歩夢くんさえいれば、私は生きていける。

 

「あ、それよりアフターピル飲んだか?」

「まだだけど。夕食食べてからでも大丈夫だよね?」

「ああ」

「大丈夫。ちゃんと飲むから安心してよ」

 

 歩夢くんはいつも生なので、私がアフターピルを飲んで避妊をしている。

 昔のアフターピルは薬局で買えなかったり、副作用が重かったりしたようだけど、今はそんなことはない。

 

「そっか」

 

 もしアフターピルを飲まなければ、歩夢くんの赤ちゃんが出来やすくなるんだ。

 

「……って私、なに考えてるのっ」

「どうした?」

「ううんっ、なんでもないよっ!?」

 

 馬鹿なことを考えてないで掃除しよう。

 高校生なのに妊娠しちゃ駄目にきまってる。

 私も彼も学生なのに、3人で暮らしていけるわけがない。

 

 でもそれが可能なら?

 歩夢くんに私と赤ちゃんを養える財力があったとしたら?

 学校を辞めて彼と一緒になるのも悪くないのではないだろうか。

 

(駄目だよ。それじゃお母さんに迷惑を掛けちゃう)

 

 私はお母さんに楽をさせるためにこの学校に入ったのだ。

 妊娠して退学なんてしたら、またお母さんを悲しませることになる。

 いくら歩夢くんが好きだからって、そんなこと出来るわけがない。

 

(そんなことより掃除だよ。早く歩夢くんに料理を作ってあげないと)

 

 私は邪念を振り払い。掃除を再開した。




次回は中間テストの話やりますよ!
長谷部がメインですな!


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61話 長谷部波瑠加と勉強会

R18作品なのにエッチシーンがある回より日常回の方がUAが多いのはなんでだろう……


 10月中旬。次期の生徒会を担うメンバーを決める総選挙が行われ、新旧生徒会の交代式が行われた。

 次期生徒会長には原作通り南雲パイセンが選ばれた。スピーチで革命を起こすやら言って二年生が盛り上がっててうるさかった。

 

 その日の放課後。人気のない場所で椎名と一時間ほど雑談してから下駄箱に向かうと堀北会長に遭遇した。

 会釈して通り過ぎようとすると、堀北会長に声をかけられてしまった。

 

「お前が上里か」

 

 転生して半年。ずっと避けてきたのにとうとう絡まれてしまったよ。

 鈴音のことを言われるのか、橘先輩のことを言われるのか、ドキドキしながら振り返る。

 

「そ、そうですけど……」

「こうして話すのは初めてだな」

「そ、そうですね。それじゃ俺はこれで」

「待て」

 

 そそくさと帰ろうとしたが失敗した。

 

「そんな邪険にするな。悪いようにはしない」

「……本当ですか?」

「ああ。少し付き合ってくれないか?」

「……はい」

 

 思ったより穏やかな表情をしていたのでつい了承してしまった。

 そのまま堀北会長にケヤキモール内にある喫茶店まで連れてこられた。

 

「好きなのを頼んでいい」

「奢りですか?」

「そうだ」

「ありがとうございます。それじゃオレンジジュースで」

「……コーヒーじゃないのか?」

「苦くて飲めないので……」

 

 何度かチャレンジしたけど無理だった。砂糖を沢山入れても美味しいと思えなかった。

 転生しても俺の舌はお子様のままだったのだ。

 

「ふっ、そうか」

 

 絶対馬鹿にされた。

 別にコーヒーが飲めなくてもいいじゃないか。飲みすぎだってよくないんだぞ。

 オーダーすると店員はすぐにオレンジジュースとコーヒーを持ってきた。

 

「それじゃゴチになります」

「ああ」

「……美味いっ!?」

 

 これは果汁100%のストレートタイプだ。

 自称オレンジジュースソムリエの俺にはすぐにわかる。

 喫茶店のオレンジジュースもけっこう美味しいんだな。

 

「そんなに美味しいのか?」

「はい。敷地内ならナンバーワンかもしれません」

「……そうか。やはりお前は面白い男だな」

「え? 俺馬鹿にされてます?」

「いや、馬鹿にはしてない」

 

 オレンジジュースの感想を言っただけで面白いなんて初めて言われたんだけど。

 

「……それで俺に話って何です?」

「そうだな……鈴音は元気か?」

 

 橘先輩ではなく最愛の妹のことだったか。

 

「元気ですけど……話したりしてないんですか?」

「ああ。入学してから一度もな」

「そ、そうなんですか……」

 

 原作と違って一度も接触してなかったのか。

 俺とのセックスにはまって兄貴のことは後回しにしてまったのだろうか。

 

「お前は鈴音と仲良くしてるようだな」

「そうですね。多分クラスで一番仲良いと思います」

 

 鈴音はあそこの締まりが最高なフレンズなんだね!

 こんなこと言ったら俺殺されるな……。

 

「お前たちは付き合っているのか?」

 

 嫌な質問が飛んできたよ。

 

「いえ。友達以上恋人未満ってところですかね」

「そうか。あの鈴音に友達以上の存在が出来るとは……」

「俺もあの性格には苦労したので」

 

 転生してすぐに握手を拒否されたのが懐かしい。

 今じゃ自分から挿入をねだってくるからな。

 

「それは悪かった。それでお前以外にも話せる同級生はいるのか?」

「一応いますけど」

 

 鈴音が俺以外で絡むとしたら愛里くらいだな。

 最近は嫉妬してるのか、恵と長谷部をよく睨んでいる。そのうち絡みにいくかもしれない。

 

「やっぱり妹さんのことが心配ですか?」

「いや、鈴音の状況を知りたかっただけだ」

 

 嘘つけこのシスコン。

 どうせ鈴音には俺じゃなくてもっと上を目指してほしいとか思ってるんだろ。

 鈴音はスペックだけじゃなく努力する才能もあるからな。

 

「そういうことにしておきますね」

「ふっ、生意気な後輩だ」

「いや、生意気なのは南雲パイセンと龍園くらいでしょ」

 

 俺をあいつらと一緒にしないでほしい。

 中高6年間陸上部で上下関係を叩きこまれたのだ。

 

「南雲と龍園か。どちらも学校にとって異色の存在だ」

「南雲パイセン、金髪ですもんね」

「そういう意味で言ったんじゃない」

「じ、冗談ですよ……嫌だな……」

 

 堀北会長には冗談が通じないようだ。

 

「南雲が会長になったことにより、お前たち一年にも影響があるだろう。気をつけろ」

「つまり南雲パイセンから大事な妹を守れってことですね」

「殴られたいのか?」

「すみませんでした調子に乗りましたごめんなさい」

 

 これだからこじらせたシスコンは嫌なんだ。

 堀北兄妹は千葉出身に違いない。

 

「冗談は置いといて、妹さんに俺が近づいて何とも思わないんですか?」

「どういう意味だ?」

「いや、堀北会長だって俺の噂は耳に入ってるでしょう?」

 

 表向きは鈴音、愛里、帆波、橘先輩、長谷部の五人に手を出していると思われている。実際は伊吹と星之宮先生にも手を出している。

 

「鈴音が自分で選んだのだろう。俺がとやかく言うつもりはない」

「そうですか」

「あまり妹を悲しませるなよ」

 

 やっぱりシスコンじゃないか。

 本当に素直じゃないんだから。

 堀北会長は絡んでみると思ったより怖くなく、思ったよりシスコンだった。

 

 

☆☆☆

 

 

 中間テストまで二週間を切った。俺たちCクラスは一学期と同様に勉強会を実施することにした。

 講師役は俺と平田の二人。前回と同じく俺は図書室、平田は教室で勉強会を行うことにした。

 それとは別に俺には勉強を見てあげないといけない生徒がいる。

 三宅だ。

 特別試験で協力してもらう代わりに、テスト勉強を見てあげる約束をしたのだ。

 なので前回は午後5時から7時の二時間も勉強会を開いたが、今回は午後4時半から6時までの一時間半にすることにした。

 中間テストなので、範囲も期末より狭いため毎日一時間半勉強すれば十分だろう。

 

「上里くん、今日からよろしくね」

「平田もな」

「お互い赤点の生徒を出さないよう頑張ろう」

「あいよ」

 

 平田とグータッチをする。

 こんなナチュラルに拳を差し出すなんてやはり平田はイケメンだ。

 

「そういえば僕の方だけど、幸村くんが手伝ってくれることになったよ」

「幸村が?」

「特別試験、体育祭と全くクラスの力になれなかったからな」

 

 幸村が話に入り込んできた。

 

「俺が力になれそうなのは勉強くらいだからな。だから平田のサポートを申し出たんだ」

 

 眼鏡をクイッとかけ直す仕草をしながら決め顔で幸村が言った。

 

「ゆきむー……」

「誰がゆきむーだ! 俺を変なあだ名で呼ぶんじゃない!」

 

 原作だと長谷部にそう呼ばれてるんだよ。それをお前は受け入れてるんだぞ。

 

「お互い頑張ろう、ゆきむー」

「だからゆきむーって言うなっ!」

 

 授業開始一分前になったので、照れている幸村を無視して席に戻る。

 振り返ると平田が幸村を宥めてくれていた。

 

 放課後。俺は大所帯で図書室に足を運んだ。

 いつもは人が疎らな場所だが、今日はそれなりに人が多い。

 

「どこに座ろっか?」

 

 クラスの裏切者である櫛田が訊ねた。

 櫛田は成績優秀なので勉強会に参加する必要はないのだが、俺のサポート役で参加してくれた。

 

「あそこでいいだろ」

 

 生徒は多いが、空いてるテーブルがないわけではない。

 俺たちは端っこの比較的人通りも少ないテーブルに座ることにした。ちなみに勉強会の面子は俺、櫛田、恵、佐藤、松下、篠原、池、山内、須藤の9人だ。

 

「今日は数学をやろうか」

 

 講師役が二人しかいないので、各々好きな教科ではなく同じ教科を勉強してもらうことにした。

 

「数学か……あたし、数学嫌いなんだよね」

「だったら尚更勉強しないとな」

「はーい」

 

 やる気があるのかないのかわからない返事をする恵。

 そんな恵はちゃっかり俺の隣をキープしている。

 

「つーか、なんでお前がここにいるんだよ?」

「いちゃわるいわけ?」

「じゃなくて平田の方に参加しなくていいのか?」

「あー、そっちね」

 

 恵は平田の彼女として認識している。

 そんな彼氏の勉強会ではなく、俺の方に参加していて怪しまれないのだろうか。

 

「あたしがいるとみんな遠慮して洋介くんに質問出来なくなっちゃうのよね」

「そうなのか?」

「うん。だからこっちに参加したわけ」

 

 確かにそれならみんなが納得するだろう。

 本当は新たな寄生先の俺と一緒にいたかっただけなんだろうけど。

 

「あたしが赤点とらないようしっかり教えなさいよね」

「なんて偉そうな生徒なんだ……」

 

 まるでエロゲが趣味のJCみたいな言動しやがって。

 そのうち人生相談されたらどうしよう。

 

「ねえねえ、ここわからないんだけど」

 

 左隣の佐藤が密着して質問して来た。

 佐藤は一学期から距離が近いんだよな。

 柔らかくていい匂いがするからいいけど。

 

「あー、ここはだな」

 

 右隣の恵がジト目で見てるような気がするが無視して佐藤に勉強を教える。

 

「なるほどね。やっぱ上里くんて教え方上手いよね」

「従兄弟に勉強教えてたから」

 

 さっきから佐藤のおっぱいが肘に当たってる。

 こういう積極的にアピールする女の子は嫌いじゃない。

 

「ねえ、あたしもわからないところあるんだけど」

「どれどれ」

 

 恵は俺の右側にいるので、右手で触れないように慎重に身体を寄せた。

 

「こ、ここ……」

 

 身体を寄せられて緊張したのか、恵の頬が紅潮している。

 頼むからボロ出さないでくれよ。

 

 

☆☆☆

 

 

「とりあえず今日は終わりにするか。みんなお疲れさん」

 

 18時半になったので、勉強会の終わりを告げる。

 初日の勉強会は順調に終わったと思う。

 女子は俺、男子は櫛田が面倒を見た。また松下は数学が得意だったようで、篠原に丁寧に教えていたのが印象的だった。

 それと人前だったので、櫛田に変に絡まれることなく平和だった。

 

(おっと、三宅にメッセージを送らないと)

 

 予定通り19時に俺の部屋に来るようメッセージを打ってると、恵が話しかけてきた。

 

「誰とメッセージしてんの?」

「三宅だよ」

「あー、歩夢は三宅くんと仲良いもんね」

「そこそこな」

「この後二人で遊ぶの?」

「違う。個人的に三宅に勉強を教えるんだよ」

「なにそれずるくない?」

「三宅には色々協力してもらったからな」

 

 これからも協力してもらいたいので丁寧に勉強を教えなければ。

 

「なるほどね。歩夢は目立ちたくないんだもんね」

「まぁな。だからお前も早く帰れ」

「なにそれ。あたしと一緒にいると目立つと思ってるわけ?」

「そりゃ美少女と二人でいたら目立つだろ。しかも彼氏持ちの設定だし」

「び、美少女って……」

 

 再び顔を赤くする恵。

 これだけ可愛かったら虐められる前はモテてたと思うんだけどな。

 

「ひ、人に聞かれたらどうすんのよっ!」

「いや、俺たち以外誰もいないし」

 

 気づけば図書室に残っているのは俺と恵だけになっていた。

 

「あっ……」

「それよりそろそろ帰るぞ」

「あ、う、うん……」

 

 俺が鞄を持ち歩き出すと、恵は黙って後ろについてきた。

 彼氏持ちの女子と二人で歩くのはどうかと思ったが、廊下に誰もいなかったので下駄箱まで一緒に歩いた。

 

 寮に帰り部屋着に着替える。ちなみに部屋着はパーカーにジャージの田舎ファッションである。

 帰宅して10分ほど経った頃、チャイムが鳴った。

 ドアを開けると、三宅以外に予想外の人物が立っていた。

 

「やほー」

「長谷部?」

 

 長谷部波瑠加。俺が密かに狙っている美少女だ。

 長谷部も三宅も一旦帰宅したようで、二人とも部屋着のような恰好をしている。

 

「悪いな。上里から勉強を教えてもらうことを長谷部に言ったら、自分も参加したいと言ってきてな」

「そうそう。みやっちだけずるいし」

「俺は前から約束してたんだよ」

「ふーん。あゆむー、私もいいかな?」

 

 確か長谷部と三宅は得意不得意の教科が被ってた気がする。

 それなら教え方は同じでいいから楽かな。

 それにこれは長谷部とお近づきになるチャンスだ。

 

「……いいぞ。それじゃ二人とも上がってくれ」

「やった。さすがあゆむー、懐が大きいね」

「悪いな」

 

 三宅は悪くないから謝る必要ないんだけどね。

  

「へー、ここがあゆむーの部屋なんだ」

「普通だろ」

「本棚に置いてあるラノベ以外は普通かな」

「……人の部屋観察してないで勉強するぞ」

「はーい」

「よろしく頼む」

 

 うろ覚えだが二人は文系が苦手だったような……。

 理数系は一学期の期末テストで70点以上叩きだしていたから、文系だけ教えれば問題ないだろ。

 

 それから俺はみっちりと一時間勉強を教えた。

 二人とも基本は出来ているので、二週間勉強すれば70点以上はとれるだろう。

 

「疲れたー」

 

 長谷部はそう言うと、テーブルにうつ伏せた。

 俺は二つの大きな果実が揺れるのを見逃さなかった。

 

「一時間しか勉強してないのに疲れたのかよ」

「だって嫌いな教科だし」

 

 三宅の突っ込みに頬を膨らませながら答える長谷部。

 

「確かに嫌いな教科を勉強するのは疲れると思う」

「だよねー」

「でも一夜漬けで長時間するよりマシだろ」

「た、確かにそうかもしれない」

「だから毎日こつこつ勉強することが大事なんだ」

「なるほどねー」

 

 長距離走も同じだ。勝つために毎日何キロ走ったことだろう。

 

「長谷部、くつろいでないでそろそろ帰るぞ」

「了解でありまーす」

 

 長谷部は可愛らしく敬礼ポーズをしてゆっくり起き上がった。

 

「あれ? あゆむー、どっか出掛けるの?」

「コンビニに夕飯買いに行こうと思って」

「そうなんだ。……私も行こうかな。いい?」

「いいけど。三宅はどうする?」

「俺は夕食作ってあるから遠慮しておく」

 

 三宅って自炊できるのか。なんかカッコいい。

 

「みやっち女子力高いじゃん」

「いや、半年も一人暮らしすれば自炊くらい出来るだろ」

 

 半年も一人暮らしして自炊も出来ない俺ガイル。

 ヒロインたちがキッチンに立たせてくれないから料理する機会はまったくないのだ。

 

「上里、また明日も頼む」

「ああ。またな」

「みやっち、またね」

 

 自室に戻る三宅を見送り、俺と長谷部はコンビニに向かうためエレベーターに乗る。

 

「長谷部は夕食済ませたのか?」

「うん」

「食べてるのかよ。なら俺と一緒にコンビニに行く必要あるか?」

「うーん、あゆむーと一緒にいたいから?」

「そっか」

「うわ、反応うっす。ここは照れるところじゃないの?」

 

 長谷部は「ねえねえ」と言いながら、腕に触れたり、引っ張ったりしてくる。

 

(左側に置いて正解だったな)

 

 体育祭から長谷部はボディタッチが多くなっているので、二人で歩くときは必ず俺の左側を歩かせるようにしている。

 一階に着き、エレベーターから降りると俺が一番会いたくない人物と出くわしてしまった。

 

「よう」

 

 龍園翔。残虐非道なDクラスのリーダーである。

 そんな龍園を見て、長谷部は俺の腕を掴みながら背中に隠れる。

 

「こんな時間にお出かけかよ」

「まぁな」

「今から青姦でもしにいくのか?」

 

 長谷部と青姦か。悪くないけど初めてが野外じゃ長谷部が可哀相すぎる。

 

「うわ、最低……」

「最低なのはこいつだろ。色んな女に手を出してやがるんだからな」

「あ、あんたに関係ないでしょっ」

 

 なぜか長谷部と龍園がトークバトルを繰り広げている。

 

「もしこいつに捨てられたら俺のところに来い。いい思いをさせてやるよ」

「は? 馬鹿じゃないの?」

 

 龍園はクククと笑いながらエレベーターに乗り去って行った。

 学校で絡まれるのは仕方ないが、プライベートで絡まれるのは勘弁してほしい。

 

「もう最悪っ! なんなのアイツっ!」

「あれが龍園の平常モードなんだ。あれくらいで怒ってたらキリないぞ」

「そうだけど……」

「それに怒ってると長谷部の可愛い顔が台無しだぞ」

「……わかった。本当あゆむーは女たらしなんだから」

 

 俺と長谷部は龍園のことを忘れるように他の話題で盛り上がりながらコンビニに向かった。

 

「あゆむー、何食べるの?」

「カップラーメン」

 

 最近食べてなかったので久しぶりに食べようと思う。

 買うのは一個のみ。

 ストックがあるのがばれると鈴音、愛里、帆波、橘先輩から怒られる。

 

「カップラーメン好きなんだ?」

「好き。でも一番好きなのはハンバーグだけどな」

「そうなんだ。それじゃ中間テストが終わったら二人でハンバーグ食べに行かない? 勉強教えてくれたお礼に奢ってあげる」

 

 ナチュラルにデートに誘われてしまった。

 やっぱり俺って長谷部にロックオンされてるよな。

 

「いいぞ。それと奢らなくていい」

「いいの。ただで教えてもらうの心苦しいから」

「長谷部でも心苦しくなるんだ」

「酷ーい。あゆむーが私を苛める」

 

 わざとらしく泣き真似をする長谷部。

 知らない人が見たら彼氏に泣かされてると思われるんだろうな。

 

「泣いたフリしてないでレジに行くぞ」

「……はーい」

「長谷部は何も買わないのか?」

「うん」

 

 本当に俺と一緒にいたかっただけなんだな。

 少し長谷部が愛おしく思えてきた。

 

 その後、勉強道具を取りに戻った長谷部だが、そのまま俺の部屋に居座り、帰宅したのは夜10時を過ぎた頃だった。

 殆どが他愛もない雑談だったが、長谷部は少しだけ中学時代の話をしてくれた。

 俺の予想通り恋愛トラブルで友達と揉めたことがあり、それから独りを好むようになったようだ。

 だから同性より異性の俺や三宅と一緒にいた方が楽らしい。

 やはりCクラスは大小問わず、何かしら問題を抱えている生徒が集められているのかもしれない。



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62話 橘茜の進路

やっと夏目友人帳の映画見ました!
こんな下品な作品書いてますが夏目見て感動する清らかな心も持ってるんです


 中間テストの勉強会が始まって五日が過ぎた。俺たちCクラスはトラブルもなく、テストに向けて順調に進んでいる。

 三馬鹿も真面目に勉強会に参加しているし、櫛田も大人しくしている。

 ヒロインである恵と長谷部の攻略も良好だ。

 Dクラスの情報も伊吹から毎日報告を受けている。どうやら中間テストでは仕掛けてこないらしい。全員真面目にテスト勉強をしているようだ。

 

「上里くん、お風呂湧きましたよ」

 

 今日は金曜日。三宅と長谷部の個別勉強会が終わると、橘先輩が部屋にやって来た。

 生徒会を引退し、時間が余ってるようで、やたらと俺の面倒を見たがるようになった。

 いつもなら長谷部と夜10時位くらいまで駄弁ってるが、今日は橘先輩が来るので早めに帰ってもらった。

 

「ありがとうございます。一緒に入ります?」

「いえ。私は入ってきましたから」

「そうですか」

 

 鼻歌を歌いながら洗い物をしている橘先輩を横目に、一人寂しく浴室に入る俺。

 一週間以上ヒロインたちと一緒にお風呂に入っておらず、今日は橘先輩と洗いっこでもしようと思っていたので残念だ。

 夜も大分涼しくなってきたので、湯船に浸かりしっかり身体を温める。

 部屋に戻ると橘先輩がドライヤーを準備して待っていた。

 

「上里くん、髪の毛を乾かしましょう」

「自分で出来るんですけど」

「いいから私に任せてください」

「は、はぁ……」

 

 なぜか張り切り気味の橘先輩に押され、素直に髪の毛を乾かしてもらう。

 

「ちゃんと洗いましたか?」

「洗いましたよ。俺を何だと思ってるんですか?」

「す、すみません……」

 

 今日の橘先輩はお母さんみたいだ。

 生徒会を引退したので尽くす対象が俺一人になったから、こんなに甘やかしてくるのだろうか。

 

「お詫びとしてもっとおっぱい押し付けてもらってもいいですか?」

 

 先ほどから背中に二つの柔らかい感触を感じている。

 

「だ、駄目ですっ!」

「ケチ」

「ケチとは何ですか!? それに……この後、どうせ弄るんですから……いいじゃないですか……」

 

 顔を真っ赤にしてぼそぼそ喋る橘先輩。

 橘先輩もセックスする気満々だ。

 

「この後ですか。先輩もエッチしたいんですね」

「ち、ちがっ……」

「もしかして先週購入した新しい下着をつけてたりします?」

「なんで知ってるんですかっ!?」

「たまたま見かけたので」

 

 先週の週末。そわそわしながらランジェリーショップに入店する橘先輩を目撃した。

 

「み、見かけたら声をかけてくださいっ!」

「さすがにランジェリーショップに入店するのは勇気がいるので」

「確かにそうですね。すみませんでした」

「いや、謝らなくていいですよ」

 

 橘先輩は本当に真面目なんだから。

 社会人になったら社畜になりそうで心配だ。

  

「そういえばまだランニングは続けてるんですか?」

 

 テレビを見ながらくつろいでると橘先輩が訊ねた。

 

「続けてますよ。これからもスポーツ系の特別試験が行われる可能性もありますし」

「凄いですね」

「元陸上部なので走るのが好きなだけですよ」

「陸上部には入らないんですか?」

「入らないですよ」

 

 実は体育祭が終わってから陸上部にスカウトされたが断った。ヒロインたちとセックスする時間が減るし、日課のランニングだけで十分だからだ。

 

「それより橘先輩って進路決めてるんですか?」

「はい、決めてますよ」

「やっぱり大学進学ですか?」

「いえ。就職です」

 

 これは意外だ。てっきり名門大学に進学すると思っていたのに。

 

「就職ってことは、よほど入りたい企業があるんですか?」

「企業というより場所ですかね」

「場所ですか」

「はい」

 

 地元の企業に勤めたいのだろうか。

 会社の制服姿の橘先輩を見てみたい気もするが……。

 

「後半年でお別れですね」

 

 半年後には橘先輩から学校から去ってしまう。

 彼女が卒業するまでは優先的に抱いた方がいいかもしれない。

 

「……そうですね。上里くんは、私がいなくなったら寂しいですか……?」

「そりゃ寂しいですよ」

「そ、そうですかっ。そうでしたかっ」

 

 答えを訊いて嬉しそうな橘先輩。

 

「だから……今のうちに橘先輩の身体を堪能しないと」

「あっ」

 

 橘先輩をベッドに押し倒し、馬乗りになる。

 

「いいですよね?」

「……はい」

 

 念のため橘先輩を了承を得てから上着を脱がす。

 一つ一つ丁寧にボタンを外すと、赤色の派手なブラが現れた。

 橘先輩は白やピンクなど清楚な感じが多かったので、こんな派手な色の下着は珍しい。

 

「これが先週買った下着ですか?」

「は、はい……。その……やっぱり似合いませんか……?」

 

 不安そうに橘先輩が問う。

 

「いえ。いいと思いますよ」

「あんっ」

 

 いつもならブラを外すところだが、今日はつけたまま揉ませて頂く。

 

「なんだか興奮しました」

「そ、それは……んぁっ……よかった……はぁんっ……ですっ……」

 

 下着といえば、今日は帆波をノーブラノーパンで登校させたな。

 昼休みに屋上に呼び出し監視カメラの死角で、スカートを捲らせて恥ずかしがる帆波を見るのは楽しかった。

 帆波も興奮していたようで、あそこがびしょびしょに濡れていた。

 

「ひぃぁ、ふぁっ……き、気持ちいいです♡」

「もっと気持ちよくしてあげますよ」

 

 指に力を入れて強めに揉みしだく。

 

「ひゃんっ!? か、上里くん、激しいですっ!」

「激しい方が気持ちいいでしょ?」

「そ、そうですけど……ひぃんっ、あっ、んはぁっ!」

 

 乱暴に胸を揉まれて目をとろんとさせる橘先輩。

 生真面目な彼女も素直にエッチな表情を見せてくれるようになった。

 

「そろそろこっちも弄ってあげますね」

 

 とろとろになっているであろうあそこを弄るためにショートパンツを脱がす。

 

「うお、これは凄いですね」

 

 橘先輩はえぐい下着を穿いていた。

 お尻丸見えのTバックで透けている。

 

「可愛い顔してえぐいパンツ穿いてますね」

「あ、その……」

 

 赤色のブラを見てショーツも派手かと思っていたが予想以上だった。

 清楚な橘先輩がこんなエッチな下着を穿いてるなんて興奮してしまう。

 

「いやんっ!?」

 

 両足を広げさせてまじまじとえぐいショーツを視姦する。

 乳房を弄られたため、クロッチには既に染みが出来ていた。

 

「すっごいエロいですよ」

「あはぁんっ! はひィィッ!」

 

 染みが出来てる箇所を人差し指の腹で円を描くように押すと、すぐに染みが広がった。

 

「うああっ、ら、らめれすっ! あ、新しいのに……下着汚れちゃいますっ! あひぃっ♡」

「その割には嬉しそうな顔してますけど」

「そ、そんなことは……あふぅんっ♡ ひゃ、ぁ、っはぁあ♡」

 

 染みを広げさせると、俺はショーツを引っ張りあげて思いっきり食い込ませる。

 

「ふぇっ!? そ、それ駄目ですっ!」

 

 グロマンコが露わになり、必死に食い込ませる俺の右手を抑えようとする橘先輩。

 

「いいじゃないですか。こうした方がもっとエッチですよ」

「や、ぁああん……っ! 下着、破れちゃいますからっ!」

「これくらいで破れたりしないでしょ」

 

 涙目で懇願する橘先輩を見下ろしながら、上げ下げを繰り返し刺激を与え続けた。

 嫌がってた橘先輩だが、身体は正直で、マンコからは大量に愛液が溢れている。

 

「うぐっ……ひ、酷いです……」

「すみません。でも気持ちよかったでしょ?」

「そ、それは……」

 

 認めたくないのか顔を背けた。

 もう少し虐めていたいが、そろそろ俺のあそこが限界だ。

 

「それじゃ挿入()れますよ」

「ぬ、脱がさないんですか……?」

「はい。エロい下着姿の橘先輩を突きたいので」

「え、エロいって……」

 

 そのエロい下着のクロッチを横にずらして、肉棒を宛がい勢いよく挿入した。

 

「んはあああああぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 直後に、絶叫した橘先輩の背中が大きく反りかえった。

 軽く絶頂してしまったようだ。 

 

「もうイッちゃいました?」

「はぁ、はぁ……す、すみません……」

「だから謝る必要ないですよ」

 

 俺の肉棒で絶頂する橘先輩を沢山見たい。

 だから何回も絶頂して欲しい。

 

「で、ですが……上里くんと一緒に……その……イきたかったので……」

「橘先輩……」

 

 橘先輩が健気で可愛すぎる件。

 こんなことを言われたらさすがの俺も嗜虐心が薄れていく。

 

「……わかりました。それじゃ一緒にイきましょう」

「は、はいっ……!」

 

 ゆっくり腰を動かしていく。

 これくらいなら橘先輩もすぐに絶頂はしないだろう。

 

「んくっ、あんっ、んふぁああ♡ ぁはぁああ……っ♡」

 

 顔を見る限り絶頂を我慢してそうではない。

 射精感が高まるまでこのペースでピストンをしよう。

 

「橘先輩の膣内、凄い気持ちいいですよ」

「わ、わたしも、気持ちいいです♡ 上里くんのオチンポ、気持ちいいですっ♡」

 

 あの橘先輩が蕩けた表情で淫語を連発してるよ。

 

「わ、私頑張りますから……だから……もっと私で気持ちよくなって……くださいっ……!」

「頑張らなくていいですよ。十分気持ちいいですから」

 

 そんな嬉しいことを言ってくれるので自然と抽送が速くなってしまう。

 

「んひぅうっ♡ う、嬉しいれすっ♡ っくひゃぁあ……あああっ♡」

 

 天使のような微笑みを浮かべながら嬌声をあげる。

 そのギャップに愚息はますます硬くなっていく。

 

「んぐぅうっ!? は、激しいっ♡ これじゃ、すぐにイっちゃいますっ!」

「俺も我慢するんで、橘先輩も頑張ってくださいっ!」

「は、はひっ! 頑張りますっ! けど……っはぁああん♡」

 

 本能に任せた抽送が襲いかかり、絶頂に耐える橘先輩。

 

「んくぅっ! 上里くん……手を、手を握ってくださいっ! ああうっ!」

「いいですよ……!」

 

 恋人繋ぎで手の指を絡ませて握る。

 

「あ、ありが……んんぅぁああっ♡ はひぃぃぃんっ♡」

 

 お礼を言おうとするも喘いでしまい言葉が途切れる。

 

「んんっひぅうううっ♡ ひぃ、んくぅぁあ♡ ぁああああっ♡」

「くっ……うぉ……」

 

 ぎちぎちと膣壁が肉棒に絡みついており、激しい抽送もあいまって、射精感がどんどん高まっていく。

 

「上里くんっ、私、もうっ♡」

「……俺もです! 射精()しますよ……!」

「は、はいっ♡ 出してくださいっ♡ 私の膣内にいっぱい出してくださいっ♡」

 

 抽送を一気に加速させて欲望をぶちまける準備をする。

 

「ああぁぁぁんっ♡ はぁっ、ひぃっ、あひぃっ♡」

「橘先輩……!」

「んぁっ♡ んぉっ♡ イきますっ♡ イっちゃいますっ♡」

「うお……っ!」

 

 最奥まで届くように腰を突き出す。

 

「ひゃあああああぁぁぁぁぁぁぁんっ!」

 

 いつの間にか下品な顔になった橘先輩が歓喜の声を放った。

 橘先輩の膣内で元気よく肉棒を跳ねさせ、次々と精液を放出させていく。

 

「んはぁぁっ♡ す、凄いれすっ♡ 膣内が上里くんのでいっぱいにぃっ♡」

 

 子宮に精液が溜まっていくことに悦びを感じているのか、橘先輩の整った顔を喜悦の笑みが彩った。

 

「うあぁ……熱い……お腹、熱いれす……♡」

「ふぅふぅ、先輩、最高でしたよ」

「わ、私もれす♡ 上里くん……ちゅっ」

 

 息を切らしながら橘先輩は俺の首に腕を回しキスをする。

 

「んんっ……んちゅっ……」

「んふぅ……ちゅ……じゅるっ……」

 

 俺たちは繋がったまま唇を貪り合った。

 するとすぐに俺の愚息が復活する。

 

「あっ……上里くんのが、大きくなってますッ♡」

「ですね。……いいですか?」

「はいっ♡ 好きにしてくださいっ♡」

 

 まだまだ下着姿の橘先輩を堪能したい俺は全身鏡の前で彼女を立たせた。

 

「あ、あの……私、立ってられるか自信ないんですけど……」

 

 洗面台の前と違い、ここでは寄りかかれるものがない。

 俺に身体を掴まれて後ろから突かれるのを耐えるしかないのだ。

 

「先輩なら大丈夫ですよ」

「そ、そんな根拠ないことを言われても……んひいいいぃぃぃぃっ!?」

 

 不安げな橘先輩をよそに一気に膣奥まで挿入した。

 

「一気に奥まれ……入って……」

「スイッチ入っちゃったので、最初から激しくいきますよ」

「そ、そんな……」

 

 俺はそのまま2時間ほど下着姿の橘先輩に精液を注入し続けた。

 今日の橘先輩は積極的で2回戦目以降は射精後に毎回お掃除フェラをしてくれた。その度に「美味しいれす♡」と感想を言いながら精液を飲む橘先輩は今までで一番エロかった。

 

「橘先輩、今日はどうしたんです?」

「はい?」

 

 時刻は深夜1時を回った頃。俺と橘先輩は汚れた身体を洗い流し、二人で湯船に浸かっていた。寮の湯船は狭いので、俺が橘先輩を抱っこしてる状態だ。

 

「凄いエロかったので」

「うっ……。そ、そうでしたか……?」

「はい」

 

 自覚はなかったのか。

 

「た、多分下着がそうさせたのかもしれないです」

「下着ですか?」

「はい。あれをつけるといつもより積極的になれると言いますか……」

 

 下着は性的興奮だけじゃなく、モチベーションにも影響を与えてくれるようだ。

 

「だ、駄目でしたか……?」

「え?」

「その、エッチな私を……」

「……まさか。最高でしたよ」

 

 真面目な女の子がベッドの上だと乱れちゃうとか俺得すぎる。

 先ほどまでの淫乱な橘先輩の姿を思い出す。

 

「あっ……か、上里くん……当たってます……」

「え……?」

「その……おちんぽが……」

「ありゃ」

 

 出し切ったつもりが、橘先輩がエッチなせいで元気を取り戻してしまった。

 

「その……しますか?」

「いいですか?」

「はい」

 

 橘先輩はそう言うと、立ち上がり壁のタイルに両手をつき、お尻を突き出した。

 

「ど、どうぞ……」

「それじゃ……」

 

 結局、風呂場で一時間程橘先輩を立ちバックで犯し続けた。

 積極的な橘先輩なら許してくれると思い、アナルに指を入れてみたが、怒られてしまった。

 橘先輩とアナルセックスする日はまだまだ先のようだ。

 

 

☆☆☆

 

 

「橘さん、進路希望調査票提出した?」

「はい、しましたよ」

 

 翌週の月曜日。ショートホームルームが終わると隣の席の女子が声をかけてきました。

 

「早いね。期日は今週いっぱいでしょ」

「そうですけど、私は決まってますので」

「やっぱり大学進学?」

 

 確かに私は進学希望だった。

 けれど今は違う。

 

「いいえ。就職です」

「マジ?」

「はい」

「そっか。高三でもうやりたい職業決まったんだ」

 

 職業というより就業場所なんですけどね。

 

「ちなみに訊いてもいい?」

「いいですよ」

 

 別に隠す必要はない。

 私がそこに就職すれば彼も喜んでくれるだろう。

 

「どこなの?」

「この学校の事務員です」

 

 私の第一希望はこの高度育成高等学校の事務員になることです。

 理由は卒業しても彼と離れ離れにならなくてすむから。

 彼と離れたくないためにこの学校で働ける方法を私は考えました。

 Aクラスで卒業すればこの学校に就職できるのは間違いありません。

 ただあくまで就職先を保証されるだけで、職種まで保証されるとは限らないのです。

 教職員だと教員免許を取得するため学校に籍を置いたまま大学に行かされる可能性があるので除外。

 敷地内の職員は職員寮に入寮出来ない可能性があるので除外。

 残ったのは学校の事務員でした。

 事務員なら学校直属の職員になりますので、職員寮にも入れますし、実際に事務員になられた卒業生がいることも確認済です。

 

「き、教師じゃなくて事務員なんだ……」

「事務作業は得意ですので」

 

 これなら彼が卒業するまでこの学校で一緒にいられます。

 それだけじゃないです。

 私が就職して給料を貰えれば、彼に色んなものを買ってあげることができるのです。

 もちろん今もポイントが多くありますので買い与えることはできます。

 ただこれからの試験何が起きるかわからないので、貯金をする必要があるのです。

 

(彼には卒業式の後に言おう)

 

 タイミングは彼の第2ボタンを貰った時がいいかもしれません。

 私の卒業を悲しむ彼を、悲しみから喜びの表情に変えてあげるのです。

 そして感極まった彼が私を抱きしめる。

 生徒たちが見てる前で熱い抱擁を。

 

「え、えへへ……♡」

 

 そのまま熱い口づけを交わしてしまったり。

 卒業後だからポイントに影響はないはず。

 でも彼は在校生だからポイントに影響が出てしまうかもしれません。

 だったら人に見られない屋上で……。

 

「う、ふふふ……♡」

「た、橘さん……?」

「どうした橘?」

 

 女子と堀北くんが何か言ってるけど何でしょう。

 今は私と彼の未来地図を描くのに忙しいので後にして欲しいです。




橘は妄想大好き美少女キャラになりました!
次回は中間テスト編の続きです!


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63話 櫛田桔梗は女王

暑くなってきたから熱中症に気をつけましょう!


 中間テストの3日前の放課後。今日も俺は図書室でクラスメイトに勉強を教えていた。

 二週間前から勉強会を実施したこともあり、半数以上の生徒が過去問で70点以上の高得点を出した。ちなみに過去問は橘先輩におねだりして頂いたものだ。

 また、高得点を出した生徒は自主学習に切り替えさせ、現在、勉強会に参加している生徒は恵、佐藤、三馬鹿、そして講師役の櫛田のみになった。そのため問題児につきっきりで勉強を教えられる環境になっている。

 

「恵はケアレスミスが多いから、解き終わったら全問チェックするんだ」

「ケアレスミスってなに?」

「そんなのもわからないのかよ」

「そんな専門用語わかるわけないじゃない」

 

 専門用語って程のものでもないんだけどな。

 俺は恵が分かり易いように説明した。

 

「そういうことね。日本語で説明してよねっ」

「お前は日本語も怪しいだろうが」

「あたしのこと馬鹿にしてる?」

「いや、お馬鹿さんだろ」

 

 自分で勉強はできない方だって言ってたからね。

 お馬鹿さんだからいまだに勉強会に参加してるわけで。

 

「ムカつく!」

「悔しかったら中間テストでいい点数とるんだな」

「……わかった。もしあたしが全教科50点以上だったら何か奢りなさいよ」

「いや、50点って低すぎだろ」

「低くないし。一学期のあたしの点数知ってるでしょ」

 

 見事に全教科40点から50点以下の点数だったね。

 頭は切れるタイプだから勉強もできると思うんだけどな。

 

「……わかった。パフェでも奢ってやる」

「約束だからね」

 

 ちなみに俺と恵がこんな会話が出来ているのは、佐藤がトイレで席を離れていること、櫛田と三馬鹿は離れた席で勉強しているためだ。

 二学期中に平田と別れる予定だが、恵は平田の彼女として認識されている。こんな会話を聴かれたら俺が友達の彼女に手を出すクズ野郎と思われてしまう。

 

「しかし佐藤遅いな」

 

 もう10分以上離席をしている。

 

「そう? 女子なんてこんなもんでしょ」

「10分もかかるか?」

「じ、女子にそんなこと訊かないでよっ!」

 

 お前が教えてくれようとしたんじゃないか。

 

「そんな怒らなくても……」

「これセクハラだから。わかってる?」

「世知辛い世の中になったもんだ……」

 

 これくらいでセクハラと言われるなんて。

 母親に「今日は残尿で遅くなる」と下ネタ連発していた俺の父親は大丈夫だろうか。

 

「それと佐藤さんの気持ち、気づいてるでしょ?」

「まぁな」

 

 恐らく佐藤は俺に惚れている。

 原作では綾小路に告白して玉砕した佐藤だが、一学期から俺に少なからず好意を持っていることには気づいていた。

 体育祭以降にアピールが積極的になったことから、原作の綾小路のように足の速さに心を奪われてしまったのだろう。

 足が速くてモテるなんて小学生かよ……。

 

「どうすんの?」

「どうもしないけど」

「ふーん。歩夢には彼女が沢山いるもんね」

「彼女ってわけじゃないんだけど」

 

 全員セックスフレンドなんだよね。

 こんなこと言ったら恵が赤面しながら罵倒してくるのは確実なので言わないでおこう。

 

「歩夢に何人も彼女いるのはいいけど……あたしとの約束は守ってよね」

「わかってる」

 

 恵は平田から俺に寄生先を変えた。

 原作の綾小路ポジションを俺が担うことになってしまった。

 

「あ、今のうち報告しておくけど、うちのクラスの女子に関してはDクラスに嫌がらせされてる子はいなかった」

「そっか」

 

 俺は恵にDクラスにちょっかいをかけられている女子がいないか確認をお願いした。

 伊吹の情報でDクラスが大人しくしていることは知っていたが、念のため恵に依頼をしていたのだ。

 

「相変わらず仕事が早いな」

 

 恵に依頼したのは二日前。さすが女子のリーダーである。

 

「まぁね。あたしだし?」

「恵からは他のクラスの女子にちょっかい出してないよな?」

「出してないわよ。ただ……」

「ただ?」

「堀北さんと言い争いしちゃった」

「なんで鈴音と?」

「……言いたくない」

 

 恵に問うとばつが悪そうにそっぽを向いた。

 鈴音と恵は原作でも、この世界でも反りが合わないようだ。

 

 

☆☆☆

 

 

 佐藤が戻ってきたのは離席してから30分後だった。本人の申告によるとトイレで居眠りしたらしい。夜中までテスト勉強をしてるのかと訊ねたところ、少女漫画を一気読みで夜更かしをしたとのことだった。

 この日も予定通り18時に解散し、寮に戻ろうとしたところ櫛田に一緒に帰らないかと誘われた。ちょうど櫛田に訊きたいこともあったので、俺は申し出を受けた。

 

「佐藤さんがいない間、軽井沢さんと盛り上がってたね。なに話してたの?」

 

 学校から寮までの帰り道。隣で歩く櫛田が問う。

 

「他愛もない話だよ」

「本当かな? 軽井沢さん照れてる様子だったし……もしかして他人の彼女に手を出してるのかな?」

「まさか。さすがに他人の彼女にまで手を出すつもりはないぞ」

「でも上里くんは女たらしだからなー」

 

 にやにやしながら俺をディスる腹黒女。

 その笑顔ぶん殴りたい。

 

「うるさいぞオナペット女王(クイーン)

「なっ……!?」

 

 櫛田がこの学校で唯一ナンバーワンになったもの。

 それが一年女子のオナペットランキングだ。

 櫛田は他のクラスにも友達が多く、男子ともグループで外出することがあるようだ。一緒に遊んでるうちに色々と妄想するようになったんだろうな。

 

「マジ最低」

「最低なのはお前を一位に押し上げた男子どもに言ってくれ」

 

 表の櫛田しか知らない人にとって、彼女は最適なオナペットだろう。

 一部のマニアは櫛田の本性を知ってもズリネタにしそうだが。

 

「はぁ……。なんで男子ってキモイ奴らばっかなの?」

「思春期なんだから仕方ないだろ」

「今日だって私の胸ばかり見てくるし……マジ最悪っ!」

「山内か?」

「そう。山内死ねばいいのに」

「死ねは言い過ぎだろ……。それに櫛田にも原因があると思うぞ」

「なんで私に?」

「そりゃ櫛田が可愛いからに決まってるだろ」

「っ……!?」

「ま、俺は櫛田でしたことないけど」

「死ねっ!」

 

 櫛田の右ストレートが炸裂した。俺の肩に30のダメージを与えた。

 

「暴力はやめろ!」

「上里くんが馬鹿なことを言うからだよっ!」

「つまりお前をズリネタにすれば殴られなかったのか?」

「殴ってたよっ!」

 

 どっちの選択肢も殴られるのか……。

 どうすれば櫛田に殴られない世界線になるのだろうか。

 

「上里くん、私の弱み握ってから下ネタ多すぎじゃない?」

「そうか?」

「そうだよ」

「うーん、もしかしたら櫛田が色仕掛けで迫ってきたからかもしれない」

「え……?」

「ほら、抱きついておっぱい押し付けたり、谷間を見せつけたりしてきただろ」

「うっ……」

 

 思い出したのか、櫛田の顔が徐々に赤くなってきた。

 自分から仕掛けたくせに、照れるとは意外と純情なんだな。

 純情ビッチと心の中で呼ぶことにしよう。

 

「あ、あれは……」

「俺と綾小路は理性的だからいいけど、他の男子にしない方がいいぞ。種付けされちゃうから」

「た、種付けっ……!?」

「思春期の男子は夜になれば獣になるんだ」

 

 そういえば綾小路って性欲あるのかな。最初の頃は櫛田や帆波にドキドキしてたけど物語が進むにつれて枯れてるように思えた。

 

「け、獣……」

「ま、好きでもない男子に抱かれないよう気をつけろよ」

「へ、へぇ……裏切者の私でも心配してくれるんだ……?」

「少しは」

「っ……。そ、そうなんだ……」

 

 純情ビッチが照れてらっしゃる。

 もしかして案外チョロかったりするのだろうか。

 櫛田は寮に着くまで黙ったままだった。

 

 

☆☆☆

 

 

「あゆむー、オレンジジュースもらうねー」

「俺のも入れてくれ」

「りょーかい」

 

 夜の9時半。今日も長谷部は俺の部屋に居座っている。

 最初は遠慮しがちだった長谷部だが、何日も俺の部屋に通ったことで慣れたようで、冷蔵庫から飲み物を漁ったり、ベッドでごろごろしたりと、まるで自分の部屋のように過ごしている。

 

「はい、どうぞ」

「ありがと」

 

 勉強で頭を使った後のオレンジジュースは格別だ。100ポイントで購入した物だが、とても美味しく感じる。堀北会長に教えてもらった喫茶店のオレンジジュースには負けるけど。

 

「あゆむーはオレンジジュース好きだね」

「そうだな。ドリンクバーもずっとオレンジジュースだな」

「飽きない?」

「まったく。長谷部は飲み物で何が好きなんだ?」

 

 鈴音なら精液と答えるんだろうな。

 

「うーん……カルピスかな?」

「カルピスか」

 

 俺のカルピス飲んでみないか?

 長谷部なら言っても怒らなさそう。

 

「今、エッチなこと考えたでしょ?」

「少しだけ」

「もう、あゆむーは正直すぎるって」

「友達に嘘はつきたくないんだ」

「かっこつけてるつもりだろうけど、全然かっこよくないからね?」

 

 俺と長谷部は毎日このようなくだらない会話を続けている。

 長谷部は狙っている女だが、もしかしたら一番気を遣わずに会話ができる相手かもしれない。

 

「そういえば篠原さんなんだけど、最近池くんといい感じなんだって。知ってた?」

「知らなかった」

 

 いずれ二人が親しい間柄になるのは知っていたが、原作より関係が進展しているようだ。

 

「犬猿の仲だったのに意外だよね」

「喧嘩するほど仲がいいっていうからな」

「そうだけどさ」

「つーか、長谷部って友達少ないけど、同級生の恋愛事情には興味あるんだな」

「そりゃ私も女子高生だし。恋愛ごとには興味あるって」

  

 芸能人のゴシップも好きそうだ。

 

「そんなもんか」

「そんなもんだよ。ちなみにみやっちって女子に人気あるんだよ」

「そうなの?」

「うん。根暗なだけなのにクールだと思われてるみたい」

「おい友達をディスるな」

 

 三宅は物静かなだけで根暗じゃないだろ。元ヤンキーだったみたいだし。

 

「ごめんなさーい」

 

 明らかに反省していない声色で謝る長谷部。

 

「それよりなんだか眠たくなってきちゃった」

「今日もみっちり勉強したからな。帰って寝たらどうだ?」

「部屋に戻るの面倒くさーい」

「エレベーターですぐだろうが」

 

 同じ建物なので、移動に5分もかからないだろう。

 

「だって面倒くさいだもん」

 

 癇癪を起した子供のようにベッドの上でじたばたし始めた。

 今日の長谷部はミニスカなので、パンツが見えそうになる。

 もっと暴れるんだ。

 

「それじゃまた明日ね」

 

 結局、長谷部のパンツを見えることはなかった。

 

「おい、パーカー返せ」

 

 10月下旬というのに薄着だった長谷部は俺の部屋に上がってすぐにパーカーを拝借していた。

 

「寒いからそのまま貸してよ」

「……わかった」

「ありがと。お礼に私の匂いたっぷりつけて返すね」

「すぐに洗濯するから気を遣わなくていいぞ」

「うわー、相変わらずノリ悪いし」

 

 女子の匂いだけでオナニーするほど飢えちゃいないんだよね。

 

「はいはい。また明日な」

「うん、おやすみ」

 

 長谷部は明らかに大きめのサイズのパーカーを羽織りながら帰っていった。

 ぶかぶかなシルエットが何気に可愛かった。

 

 

☆☆☆

 

 

「うーん、今日も手を出されなかった……」

 

 自分の部屋に戻った私は落ち込んでいた。

 あゆむーの部屋に通いだして二週間近く経つのに、一度も彼に手を出されていない。

 自分の容姿にはそこそこ自信があったので、余計にショックが大きい。

 

「ちょくちょく胸は見てくるから、興味はあるんだと思うんだけど」

 

 あゆむーがたまに私の胸を見てくるのは気づいている。

 昔から胸が大きい私は、男子のいやらしい視線には敏感なのだ。

 

「やっぱり私から迫らないと駄目なのかな……」

 

 私の想い人であるあゆむーは女の子にモテモテだ。

 堀北さん、佐倉さん、一之瀬さん、橘先輩と学校が誇るトップクラスの美少女たちと付き合ってるらしい。

 らしいというのは本人が否定しているからだ。

 ただ本人は否定していても周りは複数の美少女と付き合っている女たらしだと認識している。

 

「はぁ……なんでこんな人好きになっちゃったんだろ」

 

 始めはイケメンなのにアニメオタクという珍しい人だと思うくらいだった。

 その頃は彼を奪い合う女子たちの争いを面白おかしく見ていた。

 特別試験で、共通の友人であるみやっちを通じて、少しだけあゆむーと話すようになった。

 

 彼と急接近したのはケヤキモールで偶然出会ってからだ。

 私はあゆむーに荷物持ちとナンパ避けを兼ねて買い物に付き合うようお願いをした。

 あゆむーはいやな顔一つせず付き合ってくれた。

 

 私は中学時代に友達と恋愛トラブルで軽い虐めにあった。だから私は高校では女子たちとトラブルにならないよう気をつけていた。教室であゆむーに話しかけなかったのも注目されるのが嫌だったからだ。結果、二人で買い物をしているのがみんなにばれてしまい、注目される羽目になってしまった。

 翌登校日から女子たちに質問攻めにあった。

 私はあゆむーの彼女であることを否定したけれど女子たちは質問してきたくせに聞く耳を持たず、私はあゆむーの新しい彼女として認識されるようになってしまった。

 

 私はまた面倒事に巻き込まれると憂鬱になっていたが、そんなことはなかった。

 堀北さんにはたまに睨まれるけどそれだけだ。佐倉さんも一之瀬さんも橘先輩も私に絡んでこなかった。

 私の中学校がたまたま面倒くさい女子が集まっていたのかもしれない。

 そう結論付けた私は積極的にあゆむーに絡むようにした。

 

 あゆむーは不思議な人だった。

 同級生だけど年上に見えたり、年下に見えたりする時がある。

 「今日は風が騒がしいな」など意味が分からないことを言ったりする。

 勉強も運動もできるのに、家事がまったくできない。

 色んな女の子に手を出してるため、他クラスから嫌われているのに堂々としている。

 クラスの男子たちからはモテ神様と崇拝されている。

 

 他に不思議なところが一杯あるけれど、そんなあゆむーと仲良くなるにつれて異性として好きになってしまった。

 私の理想は高かった。

 あゆむーみたいに複数の女子に手を出す人なんて対象外だ。

 対象外だったのに、私は好きになってしまった。

 

 みやっちの個別勉強会に無理やり参加したのもあゆむーと一緒にいたかったからだ。

 みやっちは勘がいい人なので、私があゆむーに気があることを知ってると思う。

 だから勉強会が終わるとすぐに帰って、私とあゆむーを二人っきりにしてくれているんだと思う。

 みやっちには感謝してもしきれない。

 

「みやっちのためにも頑張らないと」

 

 私はあゆむーに勉強を教えてもらったお礼にハンバーグを奢ることになっている。

 勝負はその日だ。

 私の気持ちを素直にぶつけよう。

 それでだめだったら仕方ない。

 あゆむーとは悪友として付き合っていくつもり。

 もしオッケーをもらえたら。

 

「私、どうなっちゃうんだろう……?」

 

 異性と付き合ったことがないので、あゆむーの彼女になった自分が想像出来ない。

 その前に、オッケーをもらえたとしても彼女になれるのだろうか。

 あゆむーが特定の彼女を作らない人なら、告白を受け入れられても友達以上恋人未満の関係になるだけなのかもしれない。

 

「はぁ……前途多難かも……」




軽井沢と長谷部は恋愛に関して正反対な感じかも


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64話 佐倉愛里のラマーズ法

最近なろう系の漫画にはまってます!


 とうとう中間テストの日を迎えた。赤点を取れば即退学のため、高円寺と綾小路を除くた全生徒が朝から真剣な表情をしている。

 赤点候補の三馬鹿、恵、佐藤は勉強会のおかげで、それなりに自信がついたのか、落ち着いた表情をしている。

 

「鈴音は自信満々みたいだな」

 

 隣人の美少女に声をかける。

 

「当たり前じゃない。歩夢くんはどうなのかしら?」

「それなりに」

 

 勉強会を二つもこなしていたので、自分の勉強をする時間は減ってしまったが、全教科90点は取れる自信はある。

 鈴音は一人で黙々とテスト勉強をしていたようなので、学年で一位をとれるかもしれない。

 

「そう。お互い頑張りましょう」

「ああ」

「それと、そろそろご褒美を要求するからよろしくお願いするわ」

「わかった」

 

 鈴音とは体育祭で個人種目が全部一着だった場合にご褒美をあげる約束をしている。

 

「歩夢くんも考えておいてね」

「もう考えてる」

「あら。どんな卑猥なお願いをされるのかしら」

 

 くすくす笑いながら人差し指で頬をなぞった。

 鈴音の上品で華やか仕草に目を奪われる。

 やはり教室の鈴音はベッドの上と違って上品だ。

 

「そこまで卑猥じゃないから」

「それは残念ね」

 

 鈴音のご褒美はきっと下品なお願いなんだろうな。

 回数が減ってる鼻フックや窒息プレイでも求めてきそうだ……。

 

「ひぃひぃ、ふぅ」

 

 ふと愛里に目を向けてみると、スムーズなお産をサポートしてくれる呼吸法をしていた。

 愛里になりに緊張をほぐそうとしているのだろう。

 

 愛里といえば二学期に入ってから10人以上の生徒に告白をされている。

 異常な人数かと思うだろうが、俺は思わない。

 なにせ彼女は元グラビアアイドルの雫なのだから。

 Cクラスにも愛里のファンは大勢いるので、愛里の彼氏だと思われている俺へのヘイトが凄かった。一部の男子からはモテ神としてもてはやされているが、殺意は毎日感じている。

 

「愛里、大丈夫か?」

 

 5分以上ラマーズ法を繰り返しているので、さすがに心配になり愛里の元へ行った。

 

「う、うんっ。大丈夫だよっ」

「落ち着け。赤点をとらなければいいんだ」

「そ、そうだねっ」

「愛里なら大丈夫だ」

「……うん」

 

 ようやく落ち着きを取り戻してくれた。

 愛里は要領が悪いのか、勉強時間に反して成績がよろしくない。だが赤点を取るほど悪くはないので、普段通りの実力を発揮すれば問題ないはずだ。

 

「歩夢くんも頑張ってねっ」

「ありがとう」

 

 愛里を励ましてると茶柱先生が教室に入ってきた。

 彼女が教室にやってくるなりクラスの空気が重たくなる。

 

「それじゃまたな」

 

 愛里に別れを告げて自席に戻る途中で長谷部と目が合った。

 すると長谷部は可愛らしくウインクをしてきたので、俺もウインクを返した。

 

「目にゴミでも入ったの?」

 

 鈴音からはウインクと認識されなかった。

 

「……まぁな」

 

 恥ずかしいので誤魔化した。

 帆波と何回もプリクラ撮影しているので、笑顔はスムーズに作れるようになったが、ウインクはまだまだのようだ。

 

 

☆☆☆

 

 

 中間テスト初日が終わった。ちなみに中間テストは2日に渡って行われる。

 いつもより早い時間に放課後を迎えた教室には、テストの感想を言い合う生徒たちの姿があった。

 感想を言い合う必要性を感じないので俺は早々に教室を後にする。

 すると一人の女子生徒が俺を追いかけてきた。

 

「歩夢っ!」

「……どうした?」

 

 息を切らしながら俺の名前を呼んだのは恵だった。

 そんなに走って俺に大事な用でもあったのだろうか。

 

「帰るの早すぎだから」

「そうか。それで?」

「テストの感想を言おうと思ったんだけど……」

 

 感想じゃなくて確実な点数を知りたいんだけど、そんなことを言ったら怒られそうなので、ここは素直に聞いておこう。

 

「どうだった?」

「多分60点以上は取れたと思う」

「全部?」

「うん」

 

 全教科60点以上なら赤点にはならない。

 やはり二週間に及ぶ勉強会の効果は抜群だ!

 

「そっか。よくやったな」

「ま、まぁねっ。あれだけ勉強見てもらったわけだし?」

「明日もこの調子で頑張れよ」

「当たり前じゃない」

 

 俺に褒められて上機嫌の恵。

 なにこの子。可愛すぎる。持ち帰りたい。

 

「この調子なら期末は80点以上は取れそうだな」

「そ、そう……?」

 

 俺は下駄箱に誰もいないことを確認して、恵を愛でることにした。

 

「ああ。恵は頭が切れるタイプだからな。真面目に勉強すればいい点数を取れると思ってた」

「ま、マジ……?」

「マジ。今度は俺がマンツーマンで教えてやろうか?」

 

 恵を下駄箱に追いやり顔を近づける。

 原作9巻で橋本が恵に壁ドンっぽいことをしていたので、それを真似てみる。

 

「ちょっ、近いっ! 近いってばっ!」

「誰もいないし問題ないだろ」

「はうわっ……!?」

 

 恵の頬や耳が、みるみる赤く染まってゆく。

 

「あ、歩夢……やめっ……」

「……そうだな。そろそろ人が来そうだ」

 

 教室のドアが開く音がしたので恵から離れる。

 

「それじゃまた明日」

「あっ……」

 

 恵がなにか言いたそうな顔をしていたが、無視して学校を後にした。

 からかいすぎたかもしれない。

 明日のテストに影響がないことを祈ろう。

 

 

☆☆☆

 

 

 歩夢が去ってから五分が経った。

 あたしは下駄箱で呆けたままでいる。

 

「な、なんなのあいつ……」

 

 下駄箱で歩夢に迫られてしまった。

 異性にあんな顔を近づけられたのは初めてだ。

 あたしをからかってるのはわかってた。

 わかってたのに―――キスされるのを期待してしまった。

 

(馬鹿じゃないのあたしっ! 絶対いたずらだって気づいてたのにっ!)

 

 こんなところを他の人に見られたら恥ずかしくて死ねる。

 

「えっと、そこどいてもらっていい?」

「え……?」

 

 振り向くと長谷部さんがいた。

 

「靴とれないんだけど」

「あ、ごめんっ!」

 

 どうやらあたしの身体が下駄箱を塞いでたらしい。

 あたしはすぐに退いて謝った。

 

「ううん」

「えっと……長谷部さんも帰るんだ?」

「教室にいても仕方ないしね」

「そっか」

 

 長谷部波瑠加。あたしのクラスメイトで、歩夢の新しい彼女と噂されている子だ。

 うちのクラスは可愛い子が多いけど、その中でも長谷部さんは上位にランクインするほど容姿が整っている。

 それに胸も大きい。

 そういえば歩夢の彼女って、堀北さん以外は全員巨乳だったような気がする。

 

「それじゃ」

「う、うん。またね」

 

 長谷部さんと挨拶を交わしてあたしは教室に戻った。

 するとすぐに森さんが話しかけてきた。

 

「軽井沢さん、どこ行ってたの?」

「うん、ちょっとお手洗いに……」

 

 駆け足で教室を出て行ったので、理由としてはお手洗いがベストだろう。

 ここで歩夢を追いかけにいったと言ったら、あたしが浮気性の女だと思われてしまう。

 

「そうなんだ。凄いダッシュで教室を出て行ったから心配したんだよ」

「ごめんごめん。それじゃ帰ろっか?」

「そだね」

 

 森さんとは一学期から仲良くしている。

 他人の陰口を叩くのが好きなところ以外はいい人だと思う。

 ……いや、陰口叩いてる時点でいい人じゃないわね。

 

 

☆☆☆

 

 

「たのもー」

「長谷部はいつから道場破りになったんだ?」

 

 私は学校から直行であゆむーの部屋に来た。

 一緒に帰ろうと思ったら、私がお手洗いに行ってる間に帰っちゃうんだもん。

 

「上がっていい?」

「いいよ」

「やった。ありがとー」

 

 もう二週間以上も通い詰めてるあゆむーのお部屋。

 

「長谷部も俺に用があったのか?」

「まぁね」

 

 本当は用なんてない。

 ただあゆむーと一緒にいたかっただけだよ。

 

「今日のテストのことか?」

「そうそう。あゆむー先生に報告しておこうと思って」

「そっか。それでどうだった?」

「多分全教科80点以上は取れたと思う」

「凄いじゃん」

 

 私もそう思う。

 

「ただ自己採点が間違ってるかもしれないから、あゆむーにも見てもらおうと思って」

「なるほどね」

「いい?」

「ああ。見せてくれ」

「はーい」

 

 私は鞄から回答を記入した問題用紙を渡した。

 あゆむーは15分ほどかけて私の回答をチェックしてくれた。

 

「……そうだな。現代文が83点、数学が88点、英語が80点、日本史が84点だな」

「やったっ」

 

 あゆむーが採点してくれたなら間違いない。

 こんなに高得点を取れたのは生まれて初めてだ。

 

「よくやったな」

「え」

 

 あゆむーに頭を撫でられた。

 

「……んっ……んん……」

 

 なんだろう。凄く心地よい。

 私はいつの間にか心地好さと気持ち良さにうっとりと目を閉じていた。

 

「明日も頑張れよ」

「あっ」

 

 あゆむーのなでなでタイムが終わってしまった。

 せっかく気持ちよくなってたのに……。

 

「あゆむー」

「ん?」

「もし残りの教科も80点以上だったらまた頭撫でてもらってもいい?」

「い、いいけど……」

 

 よし。あゆむーの言質取った。

 

「言ったね。約束だからね?」

「わかったよ」

「ありがと。それと例の約束なんだけど」

「ハンバーグか?」

「うん。明後日の放課後空いてる?」

 

 あゆむーに勉強を教えてもらったお礼にハンバーグを奢る約束をしている。

 私はその日にあゆむーに告白するつもりだ。

 

「空いてるぞ」

「それじゃ明後日の放課後で確定でオッケー?」

「オッケー。楽しみにしてる」

「私も。それじゃそろそろ帰るね」

「もう帰るのか?」

「おや? おやおや? もしかして私が帰るのが寂しかったりする?」

「うざ」

「女の子にうざいとか酷くない?」

 

 私の悪い癖が出てしまった。

 なんでこうもからかおうとしちゃうんだろう……。

 

「いいから帰って明日に備えろって」

「はーい、かしこまりましたー」

 

 告白当日は控えよう。

 少しだけおしとやかに振る舞おうかな。

 

「じゃーね、あゆむー」

「ああ、また明日な」

 

 大好きな彼に見送られエレベーターに乗り込む私。

 そんなエレベーターの中に――――堀北さんがいた。

 

(うわ、きまずっ)

 

 堀北さんとは一度も話したことがない。

 共通点といえばお互い独りが好きなところ、好きな人が同じところくらいだ。

 

(四階から乗ったから、私があゆむーの部屋にいたことは予想出来るよね)

 

 だからだろう。

 さっきから堀北さんから冷気が凄い。

 教室でもたまに睨まれるけど、密室で二人きりだと圧が違いすぎる。

 

(早く着いてよー……)

 

 結局、堀北さんと別れるまで寒気は治まらなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

「休み時間のたびに山内が報告してくるんだよ。ウザイと思わない?」

 

 家でくつろいでいたら櫛田がやって来た。

 明日は中間テスト最終日だと言うのに、30分以上も愚痴に付き合わされている。

 

「そうだな」

「だよね! 男子で構ってちゃんとか最悪なんだけど!」

 

 最悪なのは俺の気分だわ。

 なんで毎回お前の愚痴に付き合わされてないといけないんだよ……。

 

「櫛田」

「なに?」

「愚痴なら綾小路に吐いたらどうだ?」

「恐怖を感じる人に吐けるわけじゃないでしょ」

「それじゃ龍園は?」

「暴力を振るう人と極力関わりたくない」

 

 思いっきり関わってるじゃないか。

 鈴音を潰す為に協力してるでしょうが……。

 

「だから私の本性を知ってる人で愚痴を吐けるのは上里くんだけなの」

 

 愚痴を吐きたいなら俺の精液を呑み込んでから吐きやがれ。

 

「俺に愚痴を吐く以外にストレス発散方法ないわけ?」

「ないかな。以前は自分の部屋で叫んだりしてたけど、人に聞いてもらった方がすっきりすることに気づいたから」

「他にもストレス発散する方法を考えた方がいいんじゃないか?」

「そうかな?」

「そうだろ。言葉を吐き出すことしかないから、ストレスも溜まりやすいんじゃないか?」

「そうかもね。……それじゃ他になにがあるのかな?」

「オナニー」

「………………え?」

「オナニーだよ」

「な、なに言ってるのかなっ!?」

 

 オナペット女王(クイーン)なのにオナニーに照れてしまうとは。

 

「性欲処理だって立派なストレス発散だろ」

「せ、性欲処理……」

「櫛田だってオナニーしたことがあるだろ?」

「そ、それはあるけど―――ってなに言わせてんのっ!?」

 

 興奮した櫛田が詰め寄ってきた。

 香水をつけてるのかいい匂いがする。

 

「そんな恥ずかしがるなよ。俺は櫛田のために言ってるんだぞ」

「わ、私のためって……」

「もちろん強制じゃない。提案してるだけだ」

 

 櫛田って思ったより単純だからオナニーにはまってくれそうな気がする。

 そのままオナニー中毒になれば、俺の部屋に来ることもなくなるはずだ。

 

「つーか、女子高生なんだからそれなりにオナニーもするだろ」

「そ、そんなの知らないよ……」

「友達と話したりしないのか?」

「する人もいるけど、私の周りにはいないよ。そもそもうちのクラスに彼氏持ちもいないし」

 

 意外だ。てっきり松下あたりは彼氏がいそうな気がしたんだが。

 

「そうだったのか。……もしかして、うちのクラスって処女と童貞ばっかなのか?」

「それはわからないけど……」

「櫛田のくせに知らないのかよ」

「私のくせにってどういう意味っ!?」

「いや、櫛田の取り柄って情報だけだろ」

「なにそれ酷いっ!」

「後は容姿くらいか。それ以外にいいところないだろ」

「上里くんって私のこと嫌いだよねっ!?」

 

 嫌いじゃないけど面倒な女だと思ってる。

 櫛田はオナニーとぶつぶつ言いながら俺の部屋を後にした。

 オナペット女王(クイーン)がオナニーにはまるかどうか。

 それは神のみぞ知るだ。




次回は長谷部とハンバーグデート!


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65話 長谷部波瑠加とハンバーグ

ハンバーグ!


 櫛田にストレス解消法としてオナニーを提案してから二日後。中間テスト結果発表の日を迎えた。

 茶柱先生がやってくると、教室がテスト当日より緊張感に包まれた。

 今回のテストは一学期と違い体育祭での結果が反映されるため、体育祭で結果を残せなかった下位10名には、10点の減点措置が取られることが決まっていた。学年ワーストの一人である博士は全教科10点以上他の生徒より獲得しなければならない。

 茶柱先生は今回の注意事項と赤点の目安を説明すると、試験結果が記載されている大きな紙を黒板に貼りだした。

 結果、原作と同じく俺たちCクラスは一人の赤点者も出すことなく無事に中間テストを乗り切ることができた。

 最も赤点が心配されていた三馬鹿は全教科平均50点以上、恵と佐藤は60点以上獲得しており、赤点を余裕で回避できる結果を残した。

 個別に面倒を見ていた長谷部と三宅も平均80点以上の点数を獲得していた。

 

「歩夢くん、見て」

 

 教え子たちが結果を残してくれたことに安堵してると、鈴音が話しかけてきた。

 

「ん?」

「予想以上の結果が出せたわ」

 

 改めて結果発表の紙を見ると一位に鈴音の名前があった。

 ただ注目すべきはそこじゃない。

 なんと全教科100点満点ではないか。

 

「……凄いな」

「ありがとう」

 

 全教科満点なので学年一位であることは間違いない。

 ちなみにCクラス二位はゆきむー、三位は俺だった。

 ゆきむーは一位を取れなかったことが悔しいようで、歯を食いしばっていた。

 

「歩夢くんも三位おめでとう」

「あ、ありがとう……」

 

 負けるとは思っていたけど、いざ負けると悔しく思ってしまう。

 期末テストはもう少し勉強時間を増やそう。

 

 昼休みになると鈴音は俺を空き教室に連れ出した。

 もしかしてここでセックスを要求してくるのだろうか。

 

「用件は後にして、先にお昼にしましょう」

「そうだな」

 

 鈴音はサンドウィッチ、俺は焼きそばパンとサラダを食す。

 

「鈴音は本当にサンドウィッチが好きだな」

「手軽に食べれるもの。歩夢くんも焼きそばパン好きね」

「ああ。ハンバーグの次に好きだ」

「ちなみに私とハンバーグだったら?」

「鈴音に決まってるだろ」

「……ありがとう」

 

 なにせ二ヶ月間毎日、鈴音の身体を美味しく頂いてたからね。

 俺の回答に鈴音は満足してくれたようで、頬を紅潮させている。

 

「……ねえ、私も焼きそばパン食べたくなったのだけれど、一口くれる?」

「いいぞ」

 

 焼きそばパンを千切ろうとすると鈴音が制止した。

 

「よかったら口移しで食べさせてくれるかしら?」

「……いいけど、興奮して盛ったりしない?」

 

 鈴音に口移しで食べさせたことが何度かあるが、必ず興奮してしまい、そのまま身体を重ねたことが何回もある。

 

「我慢するわ」

「興奮するのは否定しないんだな」

「当たり前でしょ。大好きな人に口移しされるんだもの」

「お、おう……」

 

 乱れてない鈴音に好きとか言われると照れちゃうな。

 

「それじゃ……いくぞ……?」

「ええ」

 

 俺は小さめに千切った焼きそばパンを口にくわえて左手で鈴音を抱き寄せた。

 そしてゆっくりと顔を近づけ、焼きそばパンを鈴音の唇に送った。

 

「んっ……んぐっ……」

 

 鈴音は焼きそばパンを口に含むと、唇を重ねてきた。

 何度か軽いキスを交わすと、舌を絡めさせた。

 我慢すると言っていたが、興奮してしまったようだ。

 

「んんっ……んぶぅ……」

 

 俺たちはパンの味が分からなくなるまで口内を犯し合った。

 

「美味しかったわ」

「俺は味がしなかったぞ」

「したわよ。歩夢くんの唾液の味が」

 

 鈴音は舌なめずりをして妖艶な笑みを浮かべた。

 

「鈴音は俺のなら何でも美味しいと言ってくれそうだな」

「そうね。ザーメンも最初は苦かったけれど、今は美味しく感じるわね」

 

 そうだね。アフターピルをザーメンと一緒に飲んでるもんね。

 精液が似合うって言って、ボコボコにされたのが懐かしいよ。

 

「それよりそろそろ用件を聞いてもいいか?」

「ええ。ご褒美のことなのだけれど……」

「ああ」

 

 さて、鈴音はご褒美になにを求めてくるんだ?

 鼻フックか。窒息プレイか。アナルセックスか。スパンキングか。

 どれも平気でこなせるようになった自分が怖い……。

 

「今度の週末は空いてるかしら?」

「……え?」

「どうなの?」

「あ、空いてるけど……」

「そう。なら二日間私に歩夢くんの時間をくれるかしら?」

 

 つまり週末ずっと一緒にいればいいってことか。

 思ったより簡単なお願いに拍子抜けする。

 

「わかった。二日間鈴音に俺の時間を捧げる」

「……ありがとう。好きよ、歩夢くん」

「……俺も好きだぞ」

「嬉しい」

 

 俺たちは昼休みが終わるまでいちゃいちゃし続けた。

 抱き合ったり、口づけを交わしたり、膝枕をしてもらったり、甘い時間を過ごした。

 驚いたのが、勢いで左手で鈴音の胸を揉んだら、本人に自重するよう注意されてしまった。

 まさか淫乱牝豚の鈴音に自重するよう言われるなんて……。

 

 

☆☆☆

 

 

 その日の放課後。私は学校のトイレの個室に籠もっていた。

 今日は愛しの彼と甘い時間を過ごせた。

 いつもなら、いちゃついてるうちに彼の肉棒を求めてしまう私だが自重することができた。

 

「歩夢くん……」

 

 唇を人差し指でなぞり、彼とのキスを思い出す。

 今日は久しぶりに学校で口移しをしてもらった。

 彼が口移しをしてくれた焼きそばパンは美味しかった。そのままディープキスをしたせいで、ほとんど彼の唾液の味しかしなかったけれど。

 

「ねえねえ、知ってる?」

「なに?」

 

 名前は覚えていないけれどクラスメイトの女子の声が聞こえた。

 

「長谷部さん、上里くんとデートするみたいだよ」

「そうなの?」

「うん。休み時間にどこに行くか話してるの聞こえたし」

「ふーん。でもあの二人って付き合ってるんだからいいんじゃない?」

「長谷部さんは五人目だけどね」

 

 そうだ。私の愛しの彼は、特定の彼女を作らず、私以外の女子とも関係を持っている。

 私が知っているのは佐倉愛里さん、一之瀬帆波さん、橘茜先輩、そして長谷部波瑠加さんの四人。

 でもその人たち以外にも関係を持っている女子がいると私は思っている。

 

「上里くんもよくやるよね」

 

 私もそう思う。

 本当は私以外の女なんて抱いてほしくない。

 恐らく他の女子たちもそう思っているだろう。

 でも彼に嫌われたくないから、束縛することはできない。

 だから私は卒業まで我慢することにした。

 最後に私を選んでくれればいいと思うようにした。

 

 けれど卒業までまだ二年もある。

 

 だから私はご褒美に彼の時間を私にくれるよう要求した。

 これで二日間は彼を独り占めできる。

 一学期の頃のように私だけの歩夢くんになってもらえる。

 

(彼に毎日抱かれていたのが懐かしいわね)

 

 私は二ヶ月間毎日、彼に抱かれていた。

 彼とのセックスにはまってしまった私は、いつの間にか彼の肉棒なしでは生きられない身体にされてしまった。

 でも後悔はしていない。

 むしろ彼には感謝している。

 だって女としての悦びを知ることができたから。

 彼に抱かれると幸せを感じる。

 性に溺れ、性に頼る日々がこんなに幸せだなんて思いもしなかった。

 以前の私なら、今の自分を愚かな女だと卑しめるだろう。

 それでも幸せだと思ってしまうのだから仕方ない。

 

 他の女子たちも私と同じ気持ちなのかもしれない。

 それに彼の肉棒なしでは生きられない身体にされているかもしれない。

 ―――きっとそうなのだろう。

 だから彼が他の女に手を出していても、受け入れて、彼から離れないでいる。

 彼がどこまでもずるい人だと知ったのは夢中になってしまった後。

 だからもう彼から離れることができない。

 長谷部さんも時間が経てば私たちと同じように彼に夢中になるのだろう。

 

「でも最後に隣にいるのは私」

 

 彼は誰にも渡さない。

 新たな命を利用しても私は彼の隣にい続ける。

 

 私は彼が長谷部さんとデートをすることを知っていた。

 午前中の休み時間にクラスメイトが話しているのが聞こえたのだ。

 私はすぐに彼を昼食に誘った。

 そして口移しを理由に彼の唇を奪った。

 私以外の女とデートをする彼に、私の存在を植え付けたかったのだ。

 

「今さら何をしてるのかしらね、私は」

 

 もしかしたら私は長谷部さんに嫉妬をしていたのかもしれない。

 私と同じで独りを好むくせに、人付き合いが上手い彼女を。

 そんな彼女が私の好きな人を好きになる。

 それが許せなかったのかもしれない。

 

「今ごろ二人で仲良く遊んでるのかしら」

 

 そう思うと胸が痛くなる。

 彼に与えられる肉体的な痛みと違って、不快な痛み。

 この痛みが和らぐのは週末になるだろう。

 彼を独り占めできる二日間。

 きっとその頃の私は幸福感に包まれているはず。

 だから我慢しよう。

 

 

☆☆☆

 

 

 午後5時。俺は長谷部と二人でハンバーグに定評があるレストランに来ていた。

 夕食には早い時間だが、テスト終わりで二人とも疲れていたので、遊びもほどほどに早めに食事をとることにした。

 

「前に来たことがあるんだけど、一番美味しかったんだよね」

「来たことがあるのか。なら安心だな」

「うん。ファミレスのハンバーグと比べものにならないくらい美味しいから」

 

 長谷部が絶賛するので期待値がどんどん上昇する。

 俺は一番人気と言われているチーズハンバーグを、長谷部は和風おろしハンバーグを注文した。

 夕方でお客も少なかったため、注文して5分ほどで料理が運ばれてきた。

 

「美味しそうだ」

 

 ハンバーグの上にはもちろんのこと、鉄板全体が真っ白になる位に熱々なチーズがたっぷりだ。

 ひと口大にカットして食べてみると、ハンバーグの外だけではなく中にもチーズたっぷり入っており、口いっぱいにミルキーな美味しさとしっかりとした塩気が広がり、肉汁滴るハンバーグの美味しさも加わって、想像以上の美味さに感動した。

 

「やべえ、最高のハンバーグだ」

「あゆむーが凄い幸せそうな顔してるー」

 

 転生前も含めて人生で一番美味しいハンバーグだ。

 俺はこれに出会うために転生したのかもしれない。

 

「うん、幸せだ」

「あはは、マジで感動しちゃってるじゃん」

 

 俺は最高のハンバーグをじっくり味わいながら食した。

 これは毎日通ってもいいくらいだ。

 ヒロインたちが外食させてくれないから無理だけどね。

 

「美味しかった。ありがとな」

「ううん」

 

 レストランを後にした俺たちは寮に向かっていた。

 もうすぐ11月ということもあり、涼しい風が吹いてくる。

 生足を晒してくれている長谷部は寒そうだ。

 

「あゆむー」

「どうした?」

「このままあゆむーの部屋に寄ってもいい?」

 

 長谷部が珍しく真面目な顔つきでお願いをしてきた。

 

「いいけど」

「ありがと」

 

 長谷部が何をしたいのか大体予想はできる。

 俺は告白されるのだろう。

 

(あれ? 一度も発情させないで告白されるのって初めてじゃないか?)

 

 今までは発情させてから既成事実を作り、ヒロインたちと関係を持つようにしていた。

 もし長谷部が告白をすれば、発情送り(ハートリジェクター)を使用しないで堕ちたヒロイン第一号になる。

 俺は若干緊張しながら帰路に就いた。

 

 10分ほどかけて寮に着いた俺たちはエレベーターで俺の部屋に向かった。

 

「お邪魔しまーす」

「お邪魔されまーす」

「なにそれー」

 

 やっぱり長谷部はノリがいいな。

 伊吹が呆れるボケにもしっかり突っ込んでくれる。

 

「なにか飲むか?」

「ううん、大丈夫」

 

 長谷部をクッションに座らせ、俺はベッドに腰掛ける。

 

「まだ18時か。一緒にアニメでも見るか?」

「……ううん。実はあゆむーに話したいことがあるの。聞いてくれる?」

「ああ」

 

 長谷部は正座のまま俺を真剣な眼差しで見上げる。

 

「えっと、前置きが長いのは嫌いだから単刀直入に言うね」

「お、おう……」

「私はあゆむーのことが好き。大好き。……だから私と付き合ってください」

 

 長谷部はストレートに告白して来た。

 男らしい告白にカッコいいと思ってしまう。

 

「ありがとう。長谷部の気持ちは嬉しい」

 

 本当に嬉しい。発情送り(ハートリジェクター)を使用しなくても俺を好きになってくれた。

 

「……でも長谷部と付き合うことはできない」

「っ……」

 

 俺の答えを聞き、涙ぐむ長谷部。

 初めて見る長谷部の泣き顔に興奮しつつ話を続ける。

 

「理由を言った方がいいよな?」

「……うん」

「俺は特定の彼女を作るつもりはないんだ」

 

 作るとしたら卒業後になる。

 これがファンタジー溢れる異世界ならヒロイン全員を嫁にしたいところだが、よう実は現代の日本と同じだ。

 最終的にヒロインを一人選ばれなければならない。

 だから高校三年間はセフレだけを作り、色んなヒロインとエッチしたいのだ。

 これは転生直後から変わらぬ俺の思いだ。

 

「……やっぱりね」

「そう言うってことは、長谷部も薄々気づいてたんだな」

「そりゃ気づくって。堀北さんも、佐倉さんも、一之瀬さんも恋する乙女の顔をしてるんだもん」

「……失望したか?」

「ううん。これくらいで失望するほど私の気持ちはやわじゃないよ」

「そ、そうか……」

 

 さっきからカッコいいな……。

 長谷部が百合漫画のキャラだったら、同性にモテモテだったろうな。

 

「言いにくいんだけど……あゆむーと堀北さんたちの関係ってセフレだったりする……?」

「そうだ」

「っ……。そ、そうなんだ……」

 

 失望はしてないだろうが、明らかにショックを受けた顔をする長谷部。

 そりゃ好きな人が何人もセフレを作ってたら悲しいよね。

 ごめんね、こんな男を好きにさせちゃって。

 

「そ、それじゃ……セフレなら私と友達以上の関係になってくれるの……?」

「別にセフレじゃなくても、長谷部となら友達以上の関係になるぞ」

「あ、ありがと……。でも堀北さんたちはセフレなんだよね……?」

「そうだ」

 

 これで伊吹、星之宮先生とセフレだって言ったら、仰天するだろうな。

 

「あ、あゆむーは……私のこと抱きたいと思う……?」

「ああ」

「そ、即答するんだ……」

「当たり前だろ。長谷部みたいな美少女を抱きたくないと思う男子がいるはずないだろ」

「あ、あはは……。ちょっと嬉しく思う自分が恥ずかしいかも……」

 

 徐々に長谷部の頬が紅潮していく。

 それに比例して瞳が潤んでいき、男心をくすぐられる。

 

「それで長谷部はどうしたいんだ?」

「え……?」

「もし俺とセフレになりたいなら抱くし、嫌なら今までと同じ関係を続けたいと思う」

「わ、私に決めさせるのっ……!?」

「ああ」

「うわっ、あゆむーって思ったより最低かも……」

 

 自覚はある。

 一歩間違えれば伊藤誠になるかもしれない恐怖もある。

 

「でもそんな最低な人を好きになっちゃったんだよね……」

「そんな最低って連呼しないでくれる?」

 

 自覚はあるけど、言われると傷つくんだよ。

 

「あ、ごめん。あゆむーが最低な男でも好きだよ?」

「だから言うなって」

「ごめんなさーい」

 

 もしかしてわざとシリアスな空気を壊したのだろうか。

 俺もシリアスが続くのは苦手だが、長谷部も同じかもしれない。

 

「それでどうするんだ?」

「……決めた。私をあゆむーのセフレにしてください」

「いいんだな?」

「いいよ。ただ一つだけ言っておくね」

「なんだ?」

「私って男子と付き合ったことがないから、恋愛モードの私がどうなるのかわからないんだよね。だから面倒な女になるかもしれないけど大目に見てくれると嬉しいかも」

「……わかった。善処する」

「ありがと」

 

 長谷部が面倒な女か……。あまり想像できないな。

 

「え、えっと……どうしよっか……?」

「長谷部がいいなら、抱きたいけど……」

「……う、うん。一応、私もそのつもりで家に上がったから……いいんだけど……」

 

 珍しく長谷部が緊張している。

 普段サバサバな長谷部でも処女喪失前は緊張してしまうか。

 

「怖かったらまた今度でいいぞ?」

「こ、怖くないよっ! 怖くないけど……何か緊張しちゃってさ……」

「これから初めてするんだから、緊張するのは当たり前だろ」

「だ、だよね……。そ、それじゃ……あゆむーに任せていい……?」

「いいけど、嫌だったらすぐに言ってくれ」

「……嫌じゃないから言わないよ」

「そっか」

「うん」

「とりあえず隣座るか」

「はーい」

 

 長谷部とベッドに座らせる。

 二人の距離が一気に縮まり、長谷部の緊張度が高まるのがわかった。

 俺は彼女と向かい合い、両肩に手を置いた。

 

「あっ」

 

 そして長谷部の唇を優しく奪った。




次回は長谷部とエッチするだけの話になります!


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66話 長谷部波瑠加の処女喪失

完全な長谷部回です!


 始めて味わう長谷部の唇は驚くほど柔らかな感触だった。

 

「んっ……!」

 

 長谷部は触れるだけのキスだというのに、びくりと細い肩を跳ねさせ、俺を上目遣いに凝視する。

 

「もしかして初めてだった?」

「……うん」

 

 ということは長谷部も処女確定か。

 リアルに何人かと付き合ってるのかと思ってた。

 

「そっか。それじゃ長谷部の初めても貰えるわけだ」

「そうだよ。私の初めて全部あげるんだから……大切にしてよね……?」

「もちろん」

 

 再び触れるだけのキスをする。

 何度か繰り返しキスをすると、長谷部の方からも唇を重ねてきた。

 

「ん……ちゅっ……」

「んんっ……んぶっ……」

「んはっ……あゆむぅ……んちゅっ……」

 

 十二分に長谷部の唇の感触を味わったところで、唇で唇をこじ開けて、探しあてた舌を舌で絡める。

 

「んむっ……!?」

 

 初めて口内を犯される長谷部だったが、戸惑いながらも俺の舌を受け入れて、自分からも舌を絡めようとする。

 

「んちゅ……んはぁ……んんっ……」

 

 発情送り(ハートリジェクター)の影響か、キスに夢中になったのか、理由はわからないが長谷部は腕を俺の首にまわし、ねっとりと唇を押し付ける。

 俺たちは時間が経つのを忘れるほど唇を貪り合い、唾液の交換をし続けた。

 

「ぷはっ……はぁはぁ……」

 

 唇を離すとそこには酔ったように赤い、うっとりした表情の長谷部がいた。

 

「もう……あゆむー、激しすぎるよぉ……」

「悪い。嫌だったか?」

「ううん、嫌なわけないじゃん……」

「だよな。……そろそろ脱がしていいか?」

「あゆむーにお任せします」

 

 俺は長谷部のブレザーを脱がし、優しくベッドに押し倒した。

 

「きゃっ」

 

 可愛らしい悲鳴をあげる長谷部に跨り、ブラウスのボタンを外していく。

 ブラウスをはだけた状態にすると、黒いブラが露わになる。

 

「セクシーな下着つけてるんだな」

「き、今日のために買っちゃった……あはは……」

 

 照れながらも笑顔で答える長谷部。

 

「それは嬉しいな。でもこれも邪魔だな」

 

 とうとう長谷部のおっぱいと対面できる。

 豊満な乳房を生で味わいたい衝動に駆られた俺はせっかく新調してくれたブラを荒々しく捲り上げた。

 

「うお、すげぇな」

「そ、そんなまじまじと見ないでよ……。恥ずかしいって……」

 

 長谷部の乳房は、そのほっそりとした身体に比べるとどきっとするくらい大きく、しっかりしている。

 

「いや、これは見ちゃうだろ。長谷部の生おっぱいだぞ」

「そういえばあゆむーって私の胸をちょくちょく見てたよね……?」

「……ばれてた?」

「ばればれだよ。女の子って胸への視線に敏感なんだよ」

 

 ばればれだったのか……。

 指摘されなかったからばれてないと思ってた。

 

「ごめんなさい」

「謝らなくていいってば……。その……他の男子なら嫌だけど……あゆむーなら見られてもいいから……」

「本当に?」

「……うん」

「じゃあこれからはガン見するっ!」

「馬鹿っ!」

 

 額を軽く叩かれてしまった。

 

「痛いな。お返しだっ……!」

「ひゃんっ!?」

 

 長谷部の柔らかい乳房を揉み込む。

 

「やばいな、これ……」

 

 長谷部のふっくらした重味のある乳房を柔らかく握って見て、云いようのない快感を感じた。

 

「なにがやばいの……んぁっ、ふぁっ!」

「長谷部のおっぱいは最高だってことだよ」

「あっ……ぁぁっ……!」

 

 左右の胸をもみくちゃにすると、長谷部が淫らな声をあげ始めた。

 

「長谷部……!」

「んあっ……い、いたっ……あゆむー、ちょっと痛いかも……」

「あ、悪いっ」

 

 どうやら興奮しすぎて、思ったより指に力が入ってしまったようだ。

 

「あゆむー、そんなに私のおっぱいに興奮しちゃったの……?」

「……した」

「そっか。……えへへ、なら許してあげるっ」

「あ、ありがとう。ちゃんと優しくするから」

 

 なにこの子。可愛すぎるんですけど。

 

「うん。優しくして……?」

「ああ」

「ふぁ……あっ……あんっ……」

 

 俺は壊れ物を扱うように丁寧に豊満な乳房を揉み込んだ。

 長谷部の爆乳は水がたゆんと入っているような感じで、揉み心地が良すぎて感動してしまう。

 

「痛くないか?」

「うん……。あふぅっ、ああっ、んはぁっ」

 

 徐々に長谷部の喘ぎが大きくなっていく。

 

「あ、あゆむー……慣れてきたから……もう少し強く揉んでもいいよ……」

「わかった」

 

 軽く指に力を入れ、大きくて形の良い乳房を揉みしだく。

 揉むたびに歪んだ形になる女性の象徴は卑猥に見えてしまう。

 

「んぁっ、はぁうっ、ふぁっ、あんっ♡」

「気持ちいいか?」

「うん……気持ちいい……んはぁっ♡ ひぃぁっ♡」

 

 乳房を弄られる快感に酔い、喜悦の声を上げる長谷部。

 これだけ感じているなら、もっと強く揉んでも大丈夫だろう。

 

「ひゃひぃんっ♡ き、気持ちいいよぉっ♡ はぁぁんっ♡」

 

 痛みを感じた時より強めに揉んでいるのに、長谷部は喜悦の表情を浮かべたままだ。

 

(そういえば揉むのに夢中で乳首弄ってなかったな)

 

 長谷部の爆乳を揉みしだきながら、突起物を見てみると、驚くほど乳首がビンビンに勃起しているのがわかった。

 俺は右手を乳房から乳首に移動させ、完全に勃起したそれを指の腹で摘んだ。

 

「ひゃああああぁぁぁぁんっ!?」

 

 直後に、長谷部の大きな喘ぎ声が部屋中に鳴り響いた。

 

「あっ……あぇっ……? そ、そこだめぇ……」

 

 この反応を見れば誰でもわかる。

 長谷部は乳首が人一倍弱いのだ。

 

「そっか。ここが気持ちいいんだな?」

 

 長谷部の弱点がわかった俺は徹底的にそこを責めることにした。

 

「あ、あゆむー、やめ……いひいいぃぃっ!?」

 

 長谷部は懇願しようとするも、両乳首を摘まんで引っ張られてしまい、最期まで言い切れなくなる。

 

「凄く硬くなってる」

「あひぃっ! だ、だめっ! お、おかしくなっちゃうっ……!」

「おかしくなっていいぞ」

 

 長谷部を絶頂させたい。

 その一心で俺はビンビンに勃起した突起物を弄り倒す。

 

「あぁ……! やだ、イっちゃう! イっちゃうよっ!!」

 

 長谷部はかぶりを振り絶頂に抗おうとするが、すぐに無駄な抵抗になった。

 

「ほら、イっちゃえ……!」

「きゃひいいいいぃぃぃぃぃぃっ!!」

 

 両乳首を思いっきり捻りあげると、長谷部は一気に絶頂に駆け抜けた。

 

(乳首だけでイきやがった)

 

 始めてみる理性が崩れた長谷部を見て、俺は大いに満足した。

 

「あ……うぁ……はふぅ……」

「大丈夫か……?」

 

 涙と涎を垂らしながら息切れしている長谷部を気遣う。

 

「だ、大丈夫じゃない……やめてって言ったのに……」

 

 軽く睨まれてしまった。

 けれどその睨み顔はまったく怖くなく、男を欲情させる牝の顔をしていた。

 

「でも気持ちよかっただろ?」

「そ、そうだけど……あんなはしたない姿……」

「俺ははしたない長谷部が見れて嬉しかったけど」

 

 むしろもっと乱れさせたい。

 早く俺の肉棒で長谷部を下品な顔にさせたい。

 

「……引いたりしないの?」

「するわけないだろ。俺はエッチな女の子が大好きなんだ」

「え、エッチな女の子って……」

 

 長谷部は照れてるような、呆れてるような、複雑な表情を浮かべている。

 

「それよりそろそろこっちも弄ろうか?」

 

 長谷部の下半身を指差しながら続きをするよう促す。

 

「も、もう……しちゃうの……?」

 

 本番のことを言ってるのだろう。

 長谷部は処女膜を失うことに恐怖を感じているようだった。

 

「そうだな。長谷部が淫らな声をあげるから俺のあそこが限界なんだ」

「わ、私のせいっ……!?」

 

 長谷部の恐怖を和らげるためからかう。

 

「うん」

「み、淫らにさせたのはあゆむーじゃんっ!」

「そうだな。だから長谷部のもっと淫らな姿が見たい」

「うっ……。その言い方は卑怯だよ……」

 

 挿入されることを躊躇っているが、発情送り(ハートリジェクター)が発動しているので、長谷部のあそこは疼いてるはずだ。

 発情送り(ハートリジェクター)には抗えない。

 長谷部は俺に処女を捧げないと、あそこの疼きがおさまることはない。

 

「そんなに怖いのならここまでにしとくか?」

「……ううん。最後までする」

「いいんだな?」

「うん。あゆむーに私の初めて全部捧げるって言ったしね」

「そうだったな」

「ただ……その……」

 

 長谷部が何を言いたいのか俺はすぐにわかった。

 

「痛みに耐えきれなくなったら言ってくれ」

「……うん」

「ま、すぐに挿入するわけじゃないから。とりあえず長谷部のまんこの濡れ具合を確かめないと」

「もう! あゆむーはデリカシーなさすぎだよ!」

「悪い悪い」

「きゃっ!?」

 

 謝りながらスカートを捲るとブラと同じ黒色のショーツが露わになる。

 

「きわどい下着穿いてるんだな」

「う、うるさい……」

 

 愛液で染みだらけになってるであろうショーツを脱がし、脚を広げさせる。

 

「あっ……や、やだ……」

「綺麗だな」

 

 すっきりと綺麗に調った小陰唇・大陰唇、桃のように美しい色合い、ピンクで小粒なクリトリス、芸術的な放物線を描く土手。

 長谷部の局部は全てを兼ね備えているといっても過言じゃなかった。

 

「は、恥ずかしいよ……」

 

 局部をまじまじと見られて、長谷部は両手で顔を覆い隠してしまう。

 

「どれどれ」

「うぁっ……!?」

 

 あそこの濡れ具合を確かめるために左手でくぱぁと局部を広げ、右手の指を二本挿入すると、溜まっている愛液が溢れてきた。

 

「ひぃんっ」

「凄いな。マン汁で洪水してるぞ?」

「や、やだっ……。そんな風に言わないでよ……」

「だって本当のことだし」

「うぅ……あゆむーのばかぁ……」

 

 顔を覆い隠してた両手でぽこぽこ俺の胸板を叩いてくる長谷部。

 涙目で睨まれているが、怖さは皆無で、その幼げな振る舞いに愛しさを感じてしまう。

 

「これだけ濡れてるなら挿入しても大丈夫だな」

 

 長谷部と一つになるため、ズボンとトランクスを脱ぎ、ギンギンに勃起している肉棒を出現させる。

 

「ひっ……」

 

 俺の肉棒を見て、長谷部が小さな悲鳴をあげる。

 

「う、嘘……。これが私の中に入るの……?」

「そうだ。今から長谷部の膣内に入れる」

「そんな大きいの……入る……?」

「入るよ。俺を信じろ」

「……うん」

 

 震える長谷部の局部に肉棒を宛がう。

 長谷部は痛みに耐えるためだろうか、両手でシーツを強く握りしめている。

 

「いくぞ」

「きて、あゆむー」

 

 愛液を分泌し続けている長谷部のあそこに肉棒を埋め込んでいく。

 

「うぐっ……あがっ……!」

「くっ……!」

「ひあぁぁっ! い、いたいっ……! うあ゛ぁぁっ……!」

 

 強靱な肉傘の先端が狭い処女孔を押し広げていく。

 あまりのきつさに俺の肉棒にも痛みが走る。

 

「あ、あゆむー……いだ……ぃ……いだいよぉ……!!」

「や、やめるか……?」

 

 あまりの激痛に悲鳴をあげる長谷部。

 予想以上に痛がってるので、本気で中断することを考えてしまう。

 

「……いぃ……やめないで……あぎぃっ……!?」

「……わかった。続けるぞ」

 

 長谷部は大粒の涙を流しながらゆっくり頷く。

 俺は食い込ませた巨大な怒張にググっと力を入れた。

 

「ひぃ……あぐっ……いだひぃ……」

 

 そして少しでも痛みを感じる時間を少なくするため、指一本ですら窮屈な肉の道を引き裂いて、亀頭を奥までずぶりとはめ込んだ。

 

「ひいい! いたあああああぁぁぁぁぁぁい!!」

 

 長谷部が絶叫した直後、結合部から破瓜の血が流れ始めた。

 

「奥まで入ったぞ」

「お、終わったの……?」

「ああ。長谷部の初めて貰ったぞ」

「そ、そっか……。私の初めて奪ってもらえたんだ……」

 

 苦痛に顔を歪ませながらも、なんとか笑みを浮かべる長谷部。

 そんな顔を見せられたら優しくするしかなくなる。

 

「痛みが引くまでこのままでいるからな」

「うん……。ごめんね……」

「なにが?」

「凄く痛がって……。もう少しスマートにいけると思ったんだけど……」

 

 やはり予想以上の痛みに襲われたのか。

 あれだけ愛液が溢れていたから、少しは痛みが和らぐかと思ったけど、そんな甘くはなかったか。

 

「俺は男だからわからないけど、処女破れるのって相当痛いらしいから仕方ないだろ」

「……うん。凄く痛かった……」

「だろうな」

「だから痛みに耐えた私にご褒美して欲しい」

「いいぞ」

「それじゃ痛みが引くまでなでなでして……?」

「わかった」

 

 俺は痛みが引くまで長谷部の頭を撫で続けた。

 中間テストでも撫でてあげたが、どうやら俺に撫でられるのにはまってしまったようだ。

 時折軽い口づけを交わしながら、痛みが引くのを待つ。

 

「……ん……そろそろいいかも……」

「無理してないか?」

「大丈夫だよ。続き……しよ……?」

 

 俺の首の後ろに手を回して快楽へと誘う長谷部。

 

「よし。動かすぞ」

「……うん」

 

 長谷部と見つめ合いながら、ゆっくり腰を前後させる。

 

「んぁ……あっ……あぁん! あゆむーのが……私の膣内で……動いてる……!」

「うぉ……、凄い締め付けだ……!」

 

 甘美な感触に肉棒が包み込まれ、一気に射精感が高まりそうな予感がしてしまう。

 長谷部の極上の膣内をじっくり味わうため、ゆっくり、ゆっくりとピストンをする。

 

「あはぁ、ひぃっ、んんっ、はぁんっ♡」

 

 先ほどまで痛みで顔を歪めていた長谷部だったが、眉間に皺を寄せて、切なげな表情を浮かべ、目を閉じて快感に集中している。

 

「ぁあああんっ! 気持ちいい! あゆむー、気持ちいいよぉ♡」

「俺も気持ちいいぞ」

 

 美少女の乱れる姿を見下ろしながら、一回一回をゆっくりながらも力強く奥まで打ち込む。

 打ち込むたびに長谷部は喜悦な声をあげる。

 

「ひぁっ……はあぁんっ♡ やぁんっ♡ んおぉっ♡」

 

 すぐに射精しないようにゆっくり動かしていたが、長谷部の顔が徐々にだらしなくなると、それに比例してピストンが無意識に速くなってしまう。

 

「あぁぁんっ♡ あゆむー、はげしい♡」

「悪い、抑えられない……!」

「そんな……んはぁっ♡ 激しすぎて、おかしくなっちゃうよぉっ♡」

「だったらバランスよくこっちも気持ちよくしてやる!」

 

 ピストンするたびに揺れている二つの大きな果実を鷲掴みにする。

 

「んはぁっ♡ ら、乱暴だよ♡ もっと優しく揉んでくれないとっ♡」

 

 そう言いつつも明らかに感じている長谷部。

 初めての快感で麻痺しているのか、力強く胸を揉んでも、嬌声をあげるだけだ。

 

「あひぃっ♡ すごっ……! おっぱいも、あそこも……気持ちよすぎるよっ♡」

 

 長谷部の目からは恐怖の色が完全に消え、代わって淫蕩な欲望の色が混じっている。

 

「もっと気持ちよくしてやるから!」

 

 何度も腰を振って子宮口を亀頭で激しく突く。

 

「ひィッ!? あひっ!? あぁっ、あぁぁ、あヒィンッ♡」

「今の長谷部、凄いエッチな顔してるぞ?」

「や、やめ……みひゃいでぇっ……♡」

「やだ」

 

 目を逸らそうとする長谷部の顔を両手で掴む。

 俺の手から解放された長谷部の爆乳は、獣のような強烈な腰使いのピストンを浴びる度に、形が変形する程たわみ、いやらしい肉音を響かせる。

 

「目を逸らしちゃ駄目だからな」

「う、うん♡ わかったぁ♡」

「いい子だ」

 

 俺は長谷部の腰をしっかりと掴むと、快感の向こう側にいくために、抽送をより激しくする。

 

「ひゃはあぁぁんっ♡ これダメェ♡ イっちゃう♡ ぜったいイっちゃうからぁ♡」

「イっていいんだよ。一緒にイクぞ!」

「んはぁぁっ♡ イク♡ イクイク♡ あゆむーと一緒にイク……♡」

 

 抽送するにつれて、長谷部の喘ぎがどんどん大きくなり、絶頂に近づいているのがわかる。

 

「くぉ……長谷部……!」

「んぁっ♡ んぉっ♡ あひぃっ♡ ひゃひぃぃっ♡」

 

 そして、とうとう俺の肉棒が限界を迎えた。

 

射精()るっ!」

「ああぁぁああぁぁんっ♡」

 

 処女肉に包まれた肉棒から大量の精液が放出される。

 長谷部は絶頂で潮を噴きながら、白濁液を受け入れる。

 

「ふわああぁぁっ♡ あゆむーのが、たくさん入ってきてるっ♡」

 

 子宮に精液を注ぎ込まれることにも甘美な声をあげる長谷部。

 

「やぁんっ♡ すごっ、私の膣内があゆむーの精液で一杯になってる♡」

「くお……」

 

 長谷部の膣壁が肉棒を締め付け離さない。

 まるで搾り取られるように、射精が続いた。

 

「あぁ……あはぁ♡ 凄いね……」

「なにが?」

 

 やがて精液をすべて出し終え、繋がったまま休憩をしていると、長谷部が笑みを浮かべて言った。

 

「セックスってこんな気持ちよかったんだ」

「そうだな。でもそれは俺と長谷部の身体の相性がよかったからだ」

「……そっか。私とあゆむーの身体が……」

 

 今のところヒロイン全員と身体の相性がいいことは黙っておこう。

 

「最初は痛くてやばかったけど、あゆむーに処女を捧げられてよかった」

「俺も長谷部とやれてよかったよ」

「だから言い方っ……!」

 

 繋がったまま怒られてしまった。

 

「だ、だって……長谷部が凄い乱れるから……」

「嘘? 私、そんな乱れてた……?」

「ああ」

 

 思ったより淫らな長谷部が見られてよかったけど、本人はそんな乱れている自覚はなかったようだ。

 

「もし信じられないなら確かめてみるか」

「え……?」

「二回戦、やろうか」

「……う、嘘でしょ……?」

 

 嘘じゃない。

 俺が一発で満足するわけがないんだよね。

 

「本当だ。ほら、硬くなってるだろ?」

「あ、本当に硬くなって……」

「悪いけど責任を取って付き合ってくれ」

「なんで私の責任なのっ!?」

「長谷部の身体がエロイからに決まってるだろ!」

「え……? なんで私が怒られてるの……?」

 

 戸惑う長谷部をよそに俺は彼女を抱き寄せる。

 

「あ、あゆむー……?」

「次は抱き合ったままやろっか」

 

 二回戦目は対面座位。

 この体位なら正常位より奥まで突けるし、長谷部の弱点である乳首を俺の胸板で擦りながら抽送ができる。

 

「いくぞ」

「ちょっ……まっ……ひゃひいいいいぃぃぃぃぃぃっ!?」

 

 その日は五回戦まで長谷部に付き合ってもらった。

 最初は戸惑っていた彼女も快楽に負けて、最後は自ら腰を動かすまでになった。

 制服を汚してしまったのは怒られそうだが、スペアがあるので許してくれるだろう。

 

 五回戦終了後は二人でお風呂に入った。

 長谷部は彼氏と一緒にお風呂に入るのが夢だったようで、終始ご満悦だった。

 いつもなら右手で触ってしまい、風呂場でセックスをするのがお決まりだったが、この日は珍しく右手で触れずに風呂から上がることが出来た。

 

 ベッドに入ったのは夜の11時を過ぎた頃だった。

 俺は右手で触れないよう長谷部を抱き枕にして眠りについた。




次回は長谷部とエッチしつつ日常回です!


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67話 長谷部波瑠加とシャワー

恋愛モードの長谷部の独壇場が続きます!


 翌朝。俺は熟睡している長谷部を起こさないよう静かに日課であるランニングに向かった。

 体育祭のために始めたランニングだが、現在も続けている。俺が知らないスポーツ系の特別試験もこれからあるだろうし、何より走るのが好きなので、苦痛を感じることなく続けていられている。

 そんな日課に向かった俺だが、隣に全裸の爆乳美少女が寝ている状況で襲わなかった自分を褒めたい。

 

 ランニングを終えて部屋に戻ると、ふくれっ面をする長谷部が出迎えた。

 

「あゆむー、どこに行ってたの?」

「日課のランニングだよ」

「ふーん。私を放置して走りに行ってたんだ」

 

 長谷部は自分が放置されたことにお怒りらしい。

 

「ああ。自分で自分を褒めたいよ」

「どういう意味?」

「長谷部のような全裸の美少女が隣に寝ているのに襲わなかったことを」

「っ……」

 

 長谷部の頬が一気に紅潮する。

 

「それより一緒にシャワー浴びないか?」

「え……?」

「汗を流したいんだよ。ほら」

「あっ、ちょっと……」

 

 戸惑う長谷部の腕を右手で掴んで脱衣所に連れ込んだ。

 もちろん長谷部を誘ったのはシャワー以外にも目的がある。

 朝から長谷部とセックスするためだ。

 だから俺はランニング前に長谷部を襲わなかった。

 

「あ、あゆむー、朝からするの……?」

 

 壁に両手を突いた状態で長谷部が振り返りながら訊ねる。

 

「ああ」

「で、でも学校あるよ……?」

「まだ6時半だから大丈夫」

「そうだけど……」

 

 早朝から性交をするのを躊躇う長谷部。

 だが発情送り(ハートリジェクター)が発動しているので、すでにあそこは肉棒を欲しがっているはずだ。

 

「長谷部だってしたいんだろ?」

「んぁっ……!?」

 

 長谷部の発情した陰部に指を這わせる。

 

「ほら、下のお口は素直だぞ」

 

 早くも陰部から愛液が溢れている。

 俺は指で愛液を掬い取り、長谷部に見せつける。

 

「こ、これ違うし……」

「なにが違うんだよ。ほら、確かめてみろって」

「んぶっ!?」

 

 愛液であることを確認させるために、愛液塗れの指を咥えさせる。

 

「昨日何度も舐めたからわかるだろ?」

「むぶぅっ! んぶっ! んんっ!」

「愛液の味がするだろ?」

「んむうっ! んぼぉ! んん゛っ!」

 

 俺の問いに口内を犯されながら勢いよく頷く長谷部。

 

「けほっ! ごほっ!」

 

 指から開放された長谷部が咳き込む。

 ちょっと奥まで挿入しすぎたかもしれない。

 

「大丈夫か?」

「だ、大丈夫……じゃない……」

「悪い」

「あゆむーのばかぁ……。私以外の女の子だったら怒られるんだからね……」

 

 つまり長谷部は怒っていないのか。

 懐がおっぱい並みに大きいな。

 

「ああ。それで長谷部もしたいってことでいいんだよな?」

「……うん」

「それじゃお尻突き出して」

「どうぞ」

 

 俺の指示に素直に従う長谷部。

 安産型のお尻がいやらしく突き出される。

 昨日できなかった立ちバックで抱かせてもらうことにした俺は早速肉棒を宛がった。

 

「んはあああぁぁぁぁっ♡」

 

 一気に根本まで挿入すると、長谷部は欲情に狂った淫らな声をあげた。

 

「長谷部のマンコが濡れ濡れだからスムーズに奥まで入ったぞ」

「ばかぁ♡ いきなり奥まで入れないでよぉ♡」

 

 俺を咎めるも、長谷部の口調には少しも非難めいたものが感じられなかった。

 

「悪い悪い。でもすぐに奥まで突くんだから変わらないだろ……!」

「あぁぁんっ♡」

 

 長谷部のムッチリした尻肉を掴み、腰を前後させる。

 

「んんっ……! っぁ、んっ、あんっ! ぁあ……♡」

「凄いな……。長谷部の膣内、気持ちいいぞ」

「んぁっ♡ はひぃ♡ 嬉しい♡」

 

 じゅくじゅくと粘液が掻き混ぜられる音が熱気が籠もった浴室に響く。

 

「よっ……と!」

「ひっ、はぁんっっ♡ んおっ♡ おぉ……♡」

 

 長谷部の嬌声を聴きながら激しく腰を叩きつけていく。

 亀頭が引っかかる寸前までペニスを抜き、そして勢いよく叩きつけながら、長谷部の反応が良い箇所をぐりぐり責め立てる。

 

「あっ、だめぇ……♡ そ、そこはぁ……はぁんっ♡ んほぉっ♡」

「駄目って言ってる割に感じまくってるようだけど?」

「そ、そこ……気持ちよすぎてぇ……ふああぁぁっ♡」

 

 ぴくぴく身体を痙攣させながら、長谷部が懇願するが、容赦なく肉棒で突きさす。

 

「あヒィィンッ♡ これじゃ……すぐにイッちゃうよぉ♡」

「イッていいぞ。イクのに制限なんてないんだからな……!」

 

 俺は長谷部を絶頂させるため、先ほどからぷるんぷるんと揺れている爆乳を鷲掴みする。

 

「んやあああぁぁぁぁ♡」

 

 両手の指前部に力を入れ、下品なエロ乳に刺激を与えると、長谷部は喜悦の声を大きく響かせた。

 

「やっぱお前のおっぱい最高だわ」

「あ、あひぃっ♡ もう少し……優しく、揉んでくれないとぉ……♡」

「揉んでくれないと?」

「ひゃああぁぁんっ♡ む、胸でもイッちゃう……♡」

「だからイッていいんだって」

 

 そう言えば長谷部の弱点は乳首だったな。

 そろそろイかせるとするか。

 

「で、でもぉ……こんなすぐにぃ……♡」

「大丈夫だ。何度もイかせてやるからさ……!」

「ひぃっ……!?」

 

 両乳首を摘むと長谷部は小さな悲鳴をあげた。

 直感で絶頂させられるのを悟ったのだろう。

 俺は勃起した両乳首を思いっきり捻った。

 

「あ゛ああああぁぁぁぁぁぁっ♡」

 

 刹那。長谷部が潮を噴きながら絶叫した。

 乳首を弄っただけですぐに絶頂する爆乳美少女。

 まるで乳首が絶頂状態になるスイッチのようだ。

 

「あぁ……んぉ……はぁ……」

 

 激しく痙攣しながら息を整えようとする。

 

「気持ちよかっただろ?」

「う、うん……気持ちよすぎて、おかしくなりそうだけど……」

「イってるところ悪いけど、俺がまだイってないから続けるぞ」

「わ、わかった……。きて、あゆむー♡」

 

 てっきり休憩を要求するかと思ったが、淫乱な長谷部は早く肉棒でイかされるのをお望みのようだ。

 

「それじゃ再開するぞ」

「うんっ♡」

 

 勢いよく腰を突き出し、男を欲情させる尻肉に、パンパンッと下腹部を打ちつける。

  

「あっ♡ あふっ♡ ひぃぁっ♡ んぁぁぁッ♡」

 

 絶頂したばかりの長谷部が激しく喘ぐ。

 

「んひぃっ♡ は、激しいよぉっ♡ これ、すぐにイッひゃう♡」

「だろうな。お尻の穴がヒクヒクしてるからわかるぞ」

「うぇっ!? そんなところ見ひゃダメェっ♡」

「丸見えだから仕方ないだろ」

「ひゃうんっ♡ あ、あゆむーの変態ぃ♡ お゛お゛っ♡」

 

 ピストンをすればするほど下品な喘ぎ声でヒステリックなほど感じまくる長谷部。

 彼女の喘ぎが下品になればなるほどに射精感が高まっていく。

 

「あひぃっ♡ んおぉぉっ♡ あぁぁ♡ あヒィンッ♡」」

「そろそろイきそうだ……!」

「んぁっ♡ んぉっ♡ ひゃひぃぃっ♡」

「うぉ……!!」

 

 止めを刺すようにひときわ深く肉体を膣穴へ埋めていく。

 

「んひゃぁぁぁぁぁああんっ♡」

 

 早朝にもかかわらず前日に処女膜を失ったばかりの膣内に精液が勢いよく注ぎ込まれる。

 

「ふぁんっ♡ また、子宮にあゆむーの精液がぁ……溜まっていくよぉ♡」

 

 長谷部は喜悦の声をあげながら、噴き出す子種汁を子宮口で呑み干していく。

 

「あぅ……朝から中出しされひゃったぁ……♡」

「ふぅ、気持ちよかったぞ長谷部」

 

 精液を出し終えた俺は長谷部の頭を撫でながら率直に感想を囁いた。

 

「わ、わたしもぉ、気持ちよかったぁ……♡」

「おっと」

 

 アクメから抜け出し脱力した長谷部を支える。

 

「はぁはぁ……もう足ぃ、限界だよぉ……」

「みたいだな」

 

 気づけば今にも崩れ落ちそうなほど膝をガクガクさせていた。

 それから長谷部が一人で立ち上がれるまで5分ほどかかった。

 

 

☆☆☆

 

 

「なんだか歩きづらい……」

 

 早朝から美少女の肉体を美味しく頂いた俺は長谷部と一緒に学校に向かっている。

 セックスを終えた長谷部はスペアの制服に着替えるため一旦自分の部屋に帰っていった。

 その後、エントランスで待ち合わせをして、今に至る。

 

「腕組みしてるからじゃないか?」

 

 長谷部は他人に見せつけるように寮を出てすぐに腕組みしてきた。

 本人におっぱいが当たってると指摘したが、嬉しそうに「エッチ♡」と言われただけだった。

 

「違うってば。膣に何か挟まっているような感じがするの」

「俺の腕も何か挟まってるような感じがするぞ」

「それは私の胸でしょ!」

「いたっ」

 

 ふざけて言ったら頭を叩かれてしまった。

 

「もう! 私は真面目に言ってるんだからね?」

「悪い悪い。でも処女喪失後はよくあることなんだろ?」

「みたい。早く治るといいんだけど」

 

 ため息をつきながら下半身を見る長谷部。

 

「でも仕方ないよね。私が望んだことなんだし」

「そ、そうだな……」

「それでも初日から五回戦はやり過ぎだと思うんだけど」

「うっ……。お、俺は悪くないぞ? 長谷部の身体がエロイのが悪いんだ」

「はいはい。あゆむーは私の身体に夢中だもんね~?」

「そうそう。何だったら昼休みに一発やるか?」

「やらんわっ!」

 

 再び頭を叩かれてしまう俺。

 何度も俺の頭を叩きやがって……。次にエッチする時はスパンキングしてやるからな。覚えてやがれ。

 

 教室に着くと長谷部はすぐに三宅の席に向かっていった。

 恐らく俺との関係を報告しにいったのだろう。

 三宅が長谷部に気を遣っていたのは気づいていた。

 

「おはよう、歩夢くん」

「おはよう、鈴音」

 

 隣人の鈴音と挨拶を交わす。

 長谷部と一緒に登校したことに何か言われると思ったが、鈴音はそのまま一時間目の準備をし出した。

 

(SHRまで10分ある。トイレに行っておくか)

 

 俺は愛里に挨拶を済ませてからトイレに向かった。

 廊下で複数の殺意が籠った視線を交わしながらトイレに辿り着いた。

 

「やっぱ腕組みしながら登校すると注目されるな」

 

 長谷部は一年男子のオナペットランキングで3位にランクインするほどの人気者だ。

 そんな美少女と腕組みしながら登校したら嫉妬されるに決まっている。

 ただでさえ美少女たちを喰いまくって嫌われてるのだ。

 

「龍園さん、上里の野郎、長谷部といちゃつきながら登校したらしいですよ」

 

 ドアが開く音とともに石崎の声が聴こえた。

 どうやら龍園と連れションのようだ。

 

「あ? そんなのどうでもいいだろうが」

「す、すみません……」

「ま、あいつを潰すのに使えそうではあるかもな」

 

 おいおい。ヒロインを人質にして俺を呼びだすパターンか。

 本気かどうかわからないが、長谷部を含めてヒロインたちに忠告しておいた方がいいな。

 

「そうっすね。それと期末テストでは予定通り仕掛けるんですよね?」

「おい、こんなところで話すな」

「うっ、すみません……」

 

 その後、用を済ました龍園と石崎はトイレを後にした。

 案の定、ドアノブはびしょ濡れだった。

 だからハンドドライヤーを使えよ……。

 

「おはよう、上里くんっ」

 

 トイレを出るとすぐに櫛田に声をかけられた。

 

「あ、オナペット女王(クイーン)だ」

「ぶっ殺すよ?」

「朝から物騒だな」

「上里くんのせいだからねっ!?」

 

 朝からうるさいオナペットだ。

 

「そんな怒るなよ。可愛い顔が台無しだぞ」

「なっ……!?」

「櫛田もトイレか?」

「う、うん。そうだけど……」

 

 念のため周りに誰もいないか確認する。

 

「もしかしてストレス解消でオナニーしてたのか?」

「し、してないよ! 学校でするわけないでしょ!」

 

 必死に否定する櫛田。

 櫛田ってよう実で一番感情が豊かなキャラかもしれない。

 

「いや、冗談だし。そんな動揺しなくても」

「動揺してないから! 上里くんがセクハラするから怒ってるだけだから!」

「そ、そうか……」

 

 なんか怪しい。

 もしかして本当にオナニーにはまってしまったのだろうか。

 

「そうだよ! そ、それより今朝は長谷部さんといちゃいちゃしながら登校したらしいね」

「やっぱ噂になってる?」

「うん。長谷部さんも人気あるからね」

「みたいだな。俺たちのクラスって人気ある女子多くない?」

 

 愛里、櫛田、長谷部、松下は他クラスでも人気があるらしい。鈴音も性格以外は文句なしと風の噂で聞いたことがある。

 

「うーん、どうだろうね」

「一番人気の櫛田さんはどう思いますか?」

「え? わ、私?」

 

 一番人気と言われても嬉しそうな表情する櫛田。

  

「で、でもうちのクラス限らず可愛い子が多い学校だと思うよ」

「だよな」

 

 この学校は名前がわからないモブでも可愛い子が多い。

 最初は茨城と違って都会は可愛い子が多いくらいに思っていたが、櫛田から見ても可愛い子が多いってことは理由は都会というわけではなさそうだ。

 

「理事長の好みとか?」

「顔で選んだってこと……?」

「さあ。でも容姿も実力のうちだし」

「そ、そうかもしれないけど……」

 

 そういえばIS学園も美少女ばかりだったな。

 メインヒロインよりモブの方が好みだった記憶がある。

 

「ま、考えても仕方ないか」

「そうだよ。そろそろ教室に戻らないとチャイムが鳴っちゃうよ」

「だな。行くか」

「うん。あ、上里くんにお願いがあるんだけど」

「やだ」

「何も言ってないよっ!?」

 

 どうせ放課後に俺の部屋で愚痴を吐きたいって話だろ。

 今日は眼鏡をかけた愛里とエッチしまくるから無理だし。

 櫛田は教室に着くまでブーブー文句を垂れていたが無視した。




いつかトモセにセルフ同人書いてもらいたいですね!


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68話 長谷部波瑠加とフレンチキス

長谷部の目の下のほくろエロいですよね!


「んっ……んちゅ……」

 

 昼休みの屋上にて。

 俺は長谷部と唇を貪り合っていた。

 

「ふぁ……あゆむぅ……ぢゅるっ……」

 

 俺の名前を愛おしそうに呼びながら舌を絡める長谷部。

 

「積極的だな、長谷部」

「んんっ、あふぅ、じゅぷっ」

 

 長谷部はあぐらを組んで座る俺の腰に両脚を回し、腕も首の後ろに回している。

 いわゆるだいしゅきホールド状態だ。

 

 昼休みのチャイムが鳴ると長谷部は俺を屋上に連れ出した。

 昼食を食べ終えると長谷部からキスをせがまれた。

 最初は密着しながらキスをしていたが、気づけばだいしゅきホールドの体勢になっていた。

 

「あはっ、あゆむーのあそこ硬くなってる♡」

 

 こんな体勢なので俺の股間が長谷部のお尻に当たっている。

 

「そりゃこれだけキスしたら硬くなるって」

「そうなんだ。キスするだけであゆむーのあそこ硬くなっちゃうんだ?」

 

 蠱惑の笑みを浮かべながら俺を見つめる。

 

「長谷部のあそこも濡れてるんじゃないか?」

「どうだろうね~。ちゅっ、んむぅっ♡」

 

 俺の問いに答えず再び舌を絡めてくる長谷部。

 キスだけじゃなく、爆乳も押し当てられているので、俺の股間が膨張するのは自然の摂理だろう。

 

 俺たちは予鈴が鳴るまでフレンチキスをし続けた。

 舌を絡めたり歯茎や頬の内側を舌でなぞったり、差し込んだ舌を歯や唇で愛撫したり、二人とも欲情するには十分なほど愛し合った。

 

「あゆむー、教室に戻ろう」

「先に行っててくれ」

「……なんで?」

「息子を収めてから戻るから」

 

 俺のあそこは完全に勃起していた。

 これだけキスしたらギンギンに勃起するのは仕方ないと思う。

 ちなみに一番興奮したのは唾液で糸を引く妖艶な長谷部の唇だった。

 

「でも遅刻しちゃうよ?」

 

 小悪魔的な笑みで長谷部が言う。

 

「……わかった。すぐに収める」

 

 このままではみんなの笑いものになってしまう。

 なので俺は裏技を使うことにした。

 

「すぐに収めるってどうするの?」

「簡単だ。萎える妄想をするんだよ」

 

 誰とは言わないが男子同士の濃厚な絡みを妄想する。

 吐き気に耐えながら10秒ほど妄想すると息子は正常モードになっていた。

 

「おぇ……。それじゃ行くか」

「むぅ」

「ん……?」

 

 せっかく歩けるようになったのに長谷部はご不満な様子だ。

 頬を膨らませ俺をジト目で睨んでいる。

 

「どうした?」

「……えいっ!」

 

 何を思ったのか俺の腕に抱きついてきた。

 しかも今朝と同じく腕を胸で挟んでいる。

 

「どうしたんだ?」

「あゆむーのあそこが戻っちゃったから、勃たせようと思って」

「…………は?」

 

 この子はいったい何を考えてるんだろうか。

 俺に笑いものになれと言うのか。

 

「だって私だけ歩きづらいのムカつくじゃん?」

「えー……」

「だからあゆむーも歩きづらくさせようかなって」

「……それだけの為にキスしたのか?」

 

 もしそうなら怖いんだけど。

 

「まさか。あゆむーとキスしたかったのは本当だよ。好きな人と屋上でいちゃいちゃするのは夢だったし」

「そうなのか」

 

 長谷部って憧れのシチュエーションが多いんだよな。

 仲良くなってから意外と乙女チックな性格をしているのがよくわかった。

 

「うん。それでキスしてたらあゆむーのが大きくなったから……その……」

「なるほどね。でも勃起した男子と一緒に歩いてたら長谷部も恥ずかしい思いをするんだけど?」

「……そうだった」

 

 馬鹿かよ。

 勃起した男子と頬を紅潮した女子が一緒に歩いてたら変態だと思われるのは間違いない。

 

「それじゃやめるっ!」

 

 すぐさま俺から離れる長谷部。

 もう少し爆乳の感触を味わいたかったが仕方ない。

 

「帰るぞ」

「はーい」

 

 腕に抱きつくのをやめた長谷部だが、歩き出すと手を繋いできた。

 ちなみに俺は左手で繋いだので、長谷部が発情することはなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

 五時間目の授業はLHR。茶柱先生から一週間後に8教科の問題を散りばめた小テストを実施することが発表された。

 また小テストの結果を基にクラス内の誰かと二人一組のペアを作ること、そのペアで一蓮托生になり期末テストに挑むこと、平均60点以下の科目が一つでもあれば二人とも退学になること、他のクラスに出題される問題を生徒たちで考えること、クラスの結果によりクラスポイントに変動があることも合わせて発表される。

 これは原作6巻と同じ展開だ。

 俺は原作で知ってたし、二週間前に星之宮先生からも聴いていたので、動揺はまったくなかった。

 

 放課後。平田が作戦会議を行いたいと声をかけてきた。

 もちろん俺は了承した。

 

「それじゃ30分後にカラオケでいいかな?」

「わかった。カラオケなら他のクラスに話を聞かれることもないだろう」

「そうだね。それじゃまた後で」

「ああ」

 

 平田は部活を休むことを先輩に報告するため部室に寄ってからカラオケに向かうらしい。

 

「愛里」

「歩夢くん、もう帰る?」

「悪い。小テストの作戦会議で一緒に帰れなくなった」

「…………え?」

 

 今日は愛里と部屋でまったりセックスをする予定だった。

 一緒に帰れないことを告げると、愛里が言葉を失った。

 

「ごめんな」

「う、ううんっ! クラスのためなんだから仕方ないよっ!」

 

 愛里は臆病そうな絶望の色を浮かべた目で、俺の目を見た。

 

「ありがとう。だから先に帰って夕食作っておいてくれない?」

 

 ルームキーを鞄から取り出し愛里に渡す。

 

「え……? えぇぇぇっ!?」

「駄目?」

「ううん、駄目じゃない! 駄目じゃないよ!」

 

 高速で首を横に振る愛里。

 大きな胸が揺れているのは気づいてないだろうな。

 

「歩夢くんがいないのに部屋に上がってもいいの……?」

「もちろん。俺がお願いしてるんだし」

 

 俺がそう言うと、愛里は満面の笑みを浮かべて頷いた。

 

「うんっ!」

 

 愛里の天使のような微笑みに、近くにいた男子たちがおっふを連発する。

 俺もつい30おっふしてしまった。

 さらにあの綾小路もおっふを言いそうになっていた。

 恐るべし佐倉愛里=雫のスマイル。

 

「それじゃ待ってるね!」

「あ、ああ……」

 

 愛里は上機嫌で教室を後にした。

 あんなルンルンに歩いてる愛里を見るのは初めてだ。

 

 20分後。俺は三宅、恵、櫛田を連れてカラオケ店に向かった。

 お店に到着すると、先に着いていた平田が部屋の予約まで済ませていた。

 さすが平田。できる男である。

 

「それじゃ早速始めようか」

 

 部屋に入るなり早速平田が音頭を取る。

 作戦会議は順調に進んだ。

 ペアの法則性は俺が予想し、平田と櫛田が念のため先輩に確認することになった。

 また対戦相手にDクラスを指名することを提案したところ、反対意見はなかった。

 

「上里、一緒に帰らないか?」

 

 作戦会議が終わると、恵の提案でカラオケをすることになった。折角カラオケに入店したのに歌わないのは勿体ないとのことで、二時間ほど俺たちはカラオケで盛り上がった。

 その後、愛しの愛里に一秒でも早く会うため、真っ先に帰ろうとしたところ三宅に声をかけられた。

 

「いいぞ。まっすぐ帰るけど?」

「俺も寄るところはないから大丈夫だ」

「そっか。それじゃまたな」

「先に失礼する」

 

 平田、恵、櫛田に挨拶を済ませてから三宅と二人で帰路に就く。

 

「長谷部から聞いたぞ。友達以上の関係になったらしいな」

「あ、ああ……」

 

 どうしよう。仲良しの長谷部をセフレにされて怒ってるかも……。

 

「これで俺の苦労も少しは報われたわけだ」

「……怒ってないのか?」

「俺が? なんでだ?」

「いや、長谷部と恋人になったわけじゃないから……」

「不健全だと思うが、本人たちが納得してるならいいんじゃないか?」

「そ、そうか……」

 

 そういえば三宅は俺が複数の女子に手を出しているのを知ってて仲良くなったんだった。

 今さら怒りもしないか。

 

「ま、なるべくあいつを悲しませないようにしてくれると助かる」

「もちろん」

 

 セフレがいる時点で悲しませちゃってるけどね。

 

「それと今朝のはどうかと思うぞ」

「あれは長谷部から腕組みしてきたんだよ」

「あいつから?」

「そうだよ。俺が自分からするわけないだろ。これ以上ヘイトを集めたらヘイト王子になっちゃう」

「ヘイト王子ってなんだよ……」

 

 最終的には俺の王の右手が切断されてしまうんだ。

 ふざけて言ってたら久しぶりにギルティクラウンが見たくなってきた。週末に借りにいこうかな。

 

「つーか長谷部からだったのか」

「二人きりの時はいちゃついてきたけど、人前でもいちゃついてくるとは思わなかった」

「そっか。……アイツの性格からすると周りの女子に牽制してるのかもしれないな」

「牽制?」

「そうだ。これ以上、上里に女が増えないように」

「……なるほど」

 

 そういえば女子の近くを通るときだけやたらと胸を押し付けてきたな。

 それが狙いだったのか。

 

「女子って俺たちが思ってるより色々と考えてるんだな」

「みたいだな」

「三宅は彼女作らないのか?」

「……今のところは。そんな余裕もないしな」

「そっか。弓道と勉強命か」

「勉強は命じゃねえよ」

「知ってる」

「だったら言うなよ」

 

 こうして同性の友人と交流を深めるのも悪くない。

 俺と三宅は他愛もない話をしながら寮まで歩き続けた。

 

 

☆☆☆

 

 

「ふんふ~ん♪」

 

 私は鼻歌を歌いながら愛しの彼の部屋で夕食を作っている。

 愛しの彼とは上里歩夢くん。

 私の学校生活を灰色からバラ色に変えてくれた人。

 

 今日は歩夢くんと一緒に帰る予定だったけど諸事情により私一人で帰ることになってしまった。

 一緒に帰れないと告げられた時はショックだったけれど、今は幸福で満ち溢れている。

 なぜなら彼のルームキーを預けられたから。

 先に帰る私に夕食を作って待ってるよう歩夢くんは言った。

 普通なら自分がいない間に他人を部屋に上がらせるのは抵抗があると思う。

 つまり私は歩夢くんに信頼されたのだ。

 

 なんて幸せなんだろう。

 

 彼とは一週間以上エッチしてなかったし、長谷部さんという新しいガールフレンドが出来たりして、最近は落ち込むことが多かったけれど、全部吹き飛んでしまった。

 

「作戦会議って言ってたから遅くなるよね」

 

 平田くんと三宅くんを隠れ蓑にしているので他のクラスには知られていないようだけど、歩夢くんはクラスを引っ張るリーダー的存在だ。

 特別試験などイベントが近くになれば必然的に彼と接する時間は減ってしまう。

 寂しいけれど彼の負担にはなりたくないので我儘は言わないようにしている。

 だから今日は彼にいっぱい甘えたいし、甘えられたい。

 

「お風呂も沸かしてたほうがいいよね」

 

 10月下旬になり、だいぶ涼しくなってきたので、夕食より先にお風呂に入りたいと言うかもしれない。

 私は調理の合間を縫って浴槽の掃除をしてからお風呂を沸かした。

 

「なんだか夫の帰りを待つ奥さんみたい」

 

 歩夢くんと結婚をしたらこんな日が続くのかな。

 私は特にやりたいこともないので、働く歩夢くんを支えられる専業主婦になるのも悪くないかもしれない。

 ―――ううん。彼と結婚したら絶対専業主婦になりたい。

 私の時間を全部彼の為にだけ使いたい。

 贅沢な生活なんてできなくていい。

 彼と一緒に暮らせればそれだけでいい。

 

「愛里、帰ったぞ」

「おかえりなさい、あなた」

 

 帰宅した夫を笑顔で迎える私。

 

「今日も残業で疲れたよ」

 

 夫はため息をつきながら鞄を私に預ける。

 

「お疲れ様。ご飯にする? お風呂にする?」

「……そうだな、愛里にしようかな」

「え? きゃっ!」

 

 夫が私をぎゅっと抱きしめる。

 仕事帰りの夫はいつも甘えん坊さんになるのだ。

 

「だ、駄目だよ……。料理が冷めちゃう……」

「温め直せばいいだろ。それに愛里だって期待してただろ?」

「そ、そんなこと……」

「あるだろ。だって裸エプロンで出迎えてくれたんだから」

「っ……」

 

 だってそれはあなたが命令したから。

 毎晩裸エプロンで出迎えるように言ったのはあなただもん。

 でも押し倒された私は夫のされるがままに身体を蹂躙されてしまう。

 

「え、えへへ♡ だめだよ、歩夢くん♡ 玄関先で犯されちゃ―――いたっ……!」

 

 妄想してたら足の小指を浴室のドアにぶつけてしまった。

 

「いったぁい……」

 

 せっかく歩夢くんとの新婚生活を妄想してたのに……。

 私はあまりの痛さに数分間蹲ってしまった。

 

 30分後。夕食とお風呂の準備を済ませた私は歩夢くんのベッドで横になっていた。

 今日は久しぶりにこのベッドで彼と一緒に寝れる。

 たまにエッチ中に気絶してしまい朝を迎えることもあるけど、今日は歩夢くんにおやすみと言ってから一緒に寝たい。

 

 そんなことを願いながらしばらく横になっていると、ふとネガティブな気分になってしまう。

 

「このベッドで、私以外の女の子たちと寝てたりするんだよね……」

 

 堀北さん、一之瀬さん、橘先輩、長谷部さん。

 私のライバルは強敵揃いだ。

 きっと昔の私ならすぐに諦めて身を引いていたと思う。

 でも今の私は違う。

 歩夢くんの隣を他の女の子に渡したくない。

 だから私は彼の隣に相応しい女の子になれるよう努力している。

 勉強を頑張って、中間テストではクラスで10位以内に入れた。

 苦手な運動も頑張った。体育祭ではどの種目でもビリになることはなかった。

 運動以上に苦手な人付き合いも順調だ。王さん、井の頭さん、三宅くんとは挨拶以外にも会話ができるようになった。

 

 けれど告白を断るのはどうしても慣れない。

 

 伊達眼鏡をやめてから10人以上に告白されている。

 ほとんどがグラビアアイドルである雫のファンの人だった。

 他人の好意を拒絶するのは心苦しい。

 それでも断らないといけない。

 だって私には歩夢くんがいるから。

 きっと彼以上の男性に出会えることはないと思う。

 だから私は歩夢くんと一緒になりたい。

 大した取り柄もなく、弱虫な私だけれど、気持ちだけは他の子たちに負けないつもり。

 それに私にはアドバンテージがある。

 

「これ、今日も着たほうがいいのかな……?」

 

 鞄から水着を取り出す。

 オレンジ色の明るいビキニタイプ。

 これはグラビア撮影で使用していた水着だ。

 歩夢くんも雫のファンだったようで、グラビアで使用していた水着を着るようお願いをしてくる。

 彼曰く全裸より水着の方が興奮するとのことだ。

 

「歩夢くんって、ちょっと変態入ってるよね」

 

 普段はカッコいいのに、私と二人になると欲望が丸出しになる。

 そんなところが可愛いんだけど。

 それと歩夢くんは家事が全くできない。

 だから私は彼の部屋に上がるたびに料理を振る舞い、時間があれば掃除もしている。

 

 私がいないとこの人は駄目なんだ。

 

 そう思ってしまい、気づけば彼に尽くしていた。

 いつしか彼に尽くすのが私の幸せになっていた。

 だからこれからも尽くさせてほしい。

 私は歩夢くんの為ならなんだってできる。

 それくらい私は彼が好き。

 大好き。

 愛してる。

 

 歩夢くんが帰宅したのはそれから10分後のことだった。

 妄想と違って玄関で犯されることはなく、二人で夕食を食べて、二人でお風呂に入った。

 

 今日は水着を要求されることはなかったけれど、眼鏡をかけるようお願いをされた。

 そして眼鏡をかけた私の顔に大量に精液を浴びせた。

 精液が眼鏡にかかった私を見たかったらしい。

 本当に歩夢くんは変態だ。

 でも。

 それでも。

 私の好きな気持ちは止まらない。




久しぶりに愛里視点でやりました!
原作より成長してると思います!


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69話 堀北鈴音とデート

今回は堀北(ノーマル)といちゃちゃデートするお話です!


 週末。俺はこれから二日間、鈴音と過ごすことになる。

 体育祭で結果を残したご褒美に、俺の時間を鈴音に与えることになったのだ。

 最初にこの要望を聞いた時は二日間部屋にこもりセックスし続けるのだと思っていたが、それは俺の勘違いだった。

 現に俺は鈴音とケヤキモールに足を運んでいる。

 

「やはり休日は人が多いわね」

「ここくらいしかデートするところないしな」

 

 高度育成高校のカップルの休日はケヤキモールでデートするか、部屋にこもってセックスするかの二択しかない。

 

「そうね。歩夢くんとデートするのも久しぶりね」

「そうだな」

 

 鈴音は人が多い場所を嫌うので、最近はスーパーに食材を買い出しに行くくらいだった。

 鈴音の手料理を食べて、セックスをする。

 これが俺と鈴音の休日の過ごし方だ。

 

「その服、初めて見るな。最近買ったのか?」

「ええ。……どうかしら?」

「似合ってるよ」

 

 鈴音は黒のチェックワンピにベージュのカーディガンを合わせた清楚系コーデだ。

 

「ありがとう。歩夢くんもカッコいいわよ」

「ど、どうも……」

 

 橘先輩が選んでくれた洋服なので、褒められると後ろめたくなる。

 俺はファッションセンスがないので、自分で選ぶと黒一色になってしまう。

 だから服を購入する時は女子に選んでもらっている。

 そろそろ冬服も購入したいので、何気にお洒落な長谷部にコーデしてもらうか。

 

「最初はゲーセンでいいんだよな?」

「ええ」

 

 今日は鈴音の希望でゲーセン、ランチ、カラオケ、本屋の順で店を回るプランになっている。

 本屋以外は鈴音が興味なさそうな場所だが、俺が好きな場所で遊びたいという鈴音の強い希望である。

 

 ゲーセンに着くと俺はポイントでコインを10枚購入する。

 現金が使用できないこの場所は、1コインが100円となっており、ゲーム機にコインを投入してプレイするシステムになっている。

 

「歩夢くんはいつもどのゲームで遊んでいるのかしら?」

「一番はウイイ○かな」

「確かサッカーゲームだったかしら?」

「そうそう。よく知ってるな」

「兄さんが小学生の時に遊んでいたから」

「堀北会長もゲームするんだな」

「昔はね」

 

 意外だ。ゲームとは無縁の子供時代を過ごしていると思っていた。

 

「鈴音はプレイしたことあるのか?」

「ないわ。ゲームは両親に禁止されていたから」

「兄貴は遊んでたのに?」

「私と違って兄さんは完璧だったから。両親に娯楽を制限されることはなかったわ」

「そうなのか……」

 

 鈴音がここまで拗らせたのは両親が原因かもしれないな。

 鈴音には悪いけど、原作で堀北家の話は掘り下げられていないから、今の情報を訊いて得した気分だ。

 

「それより遊びましょう」

「そうだな。鈴音も一緒にやるぞ」

「ええ」

 

 やはり鈴音はスペックが高く、2試合プレイしただけで、基本的な操作をマスターしていた。

 もちろん経験者の俺が負けることはなかったが、このままやり続ければいずれ負けるだろう。

 

 ウイイ○をプレイし終えた俺たちは格ゲー、レーシングゲーム、UFОキャッチャーをプレイして楽しい時間を過ごした。

 時刻が11時半を迎えたのでランチに行こうとしたところ、鈴音にせがまれてプリクラを撮ることになった。

 プリクラを撮るのは帆波を調教して以来だ。

 

「ねえ、キスしていい?」

 

 機械を操作していると鈴音がそんなお願いをしてきた。

 

「いいぞ」

「ありがとう」

 

 鈴音を辱めることなく、彼女の希望通りにキスをして撮影をした。

 舌を入れられると思ったが、唇が触れ合うだけの軽めのキスだった。

 なんだろう。

 こうしてると鈴音と恋人のような気分になる。

 

「ふふ、好きな人とのキスプリ。やってみたかったのよね」

「そうなのか?」

「ええ。クラスの女子が話しているのを聴いて、興味があったの」

「なるほど」

 

 鈴音もクラスメイトの会話は聴くんだな。

 俺以外に興味なさそうだから、音もシャットアウトしてるのかと思った。

 

「これスマホの待ち受けにしてもいい?」

「そりゃ鈴音のスマホなんだから好きにしていいと思うぞ」

「……そうよね」

 

 俺の回答を聞いて、一瞬悲し気な表情を浮かべる鈴音。

 俺と鈴音が正式な恋人なら「俺も待ち受けにする」と言えるのだが、俺は複数のヒロインに手を出しているので、だれか一人を特別扱いするわけにはいかない。

 俺と鈴音のキスプリを待ち受けにしているのが他のヒロインに見られたらどうなることやら。

 今のところ病んでるヒロインはいないので、大丈夫そうだが、用心するに越したことはない。

 

「それじゃお昼にしましょうか」

「ああ」

 

 向かった場所はケヤキモール内にあるピザ専門店。

 カロリーが高いので鈴音に却下されると思ったが、夜に沢山野菜を食べることを条件に許してくれた。

 なんで俺はヒロインたちに食事の管理をされているのだろう……。

 

 店内に入るとすぐに席を案内された。

 

「思ったより空いてるわね」

「客が俺たち生徒と施設で働く大人しかいないからな」

「そうね。歩夢くんは何を食べるの?」

「俺はマルゲリータかな」

「そう。私は野菜ピザにしようかしら」

 

 ここでも健康に気を遣うのか。

 意識が高いぞ堀北くん。

 

「鈴音は自己管理が徹底してるよな」

「そうかしら?」

「俺から見たらな」

「でも歩夢くんだって毎朝10キロもランニングしてるじゃない」

「あれは走るのは好きなだけだよ」

「それでも凄いわ。さすがに私でも毎朝10キロは厳しいもの」

「そりゃ男と女じゃ体力が違うからな」

「そうね」

 

 鈴音はそう言うが、彼女の運動能力ならすぐに慣れると思う。

 実際、ヒロインで一番体力があるのは鈴音だ。

 最高15回戦まで付き合ってもらったこともある。

 体力がない性奴隷になった牝教師とは大違いだ。

 

「美味しいな」

「そうね」

 

 店員にオーダーしてから5分ほどで料理が運ばれてきた。

 俺は一切れ一切れ味わって食べている。

 

「歩夢くん、口元にチーズがついてるわよ」

「え? どこだ?」

「拭いてあげるからじっとしてて」

「わかった」

 

 鈴音はしょうがないわね、という表情をしながら俺の口元をナプキンで拭う。

 

「とれたわよ」

「悪い」

「ふふ、もう子供なんだから」

 

 クスッと笑い、慈愛溢れる顔つきで俺を見つめる鈴音。

 あれ? 鈴音が可愛いのは知ってたけど、こんなに可愛かったっけ?

 なんだか心臓の鼓動が速くなったような気がする。

 

「それにしても本当に美味しいわね。たまにはピザも悪くないわ」

 

 やはり鈴音の食べ方は上品だ。

 それに食べる時の仕草に色気を感じてしまう。

 鼻フックで豚鼻にされて豚の鳴き真似をする変態と同一人物とは思えない。

 

「歩夢くん、どうかした?」

「い、いやっ! なんでもないっ!」

「そう?」

 

 見つめているのがばれてしまった。

 あれだけ見つめてたらばれるに決まってるか。

 なにせ真正面に座ってるんだもん。

 

「さすがに量が多いわね」

「そうか?」

「ええ。よかったら一切れ食べない?」

「それじゃ頂こうかな」

 

 残すのは勿体ないからね。

 こっちはお金払ってるんだから全部食べないと損だ。

 

「はい、あーん」

「あーん」

 

 鈴音に差し出されたピザを躊躇なく口に咥える俺。

 転生前なら恥ずかしくて、美少女とあーんなんてできなかったが、今の俺は違う。

 鈴音のような特上の美少女にあーんをされても、余裕で対応できるのだ。

 

「美味しい?」

「美味しい」

「まだ半切れ残ってるわよ」

「あーん」

 

 なんだか恋人というより、お母さんと子供に思えてきた……。

 食事中の鈴音は母性溢れるんだよな。

 帰ったら母乳が出るか確かめてみようかな。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は12時半。昼食を食べ終えた俺と鈴音はカラオケに来ていた。

 

「誰かと思えばヤリチン野郎じゃねえか」

 

 ドリンクバーでジュースを注いでると、特殊性癖野郎に声をかけられてしまった。

 龍園はクラスメイトと思われる女子数人といた。

 

「……最悪だ」

「そんな冷たいこと言うなよ。今日は堀北とデートか?」

「……誰?」

 

 鈴音が龍園を一瞥して俺に訊ねる。

 

「俺のこと知らねえのか?」

「ええ。彼以外の男子に興味はないから」

「ククク、そうとう惚れられてるようだな」

「おかげさまで」

 

 自分のことを知らない鈴音に切れるかと思ったが、逆に嬉しそうにしている。

 やっぱ龍園って変わった奴だ。

 

「俺はお前のことを知ってるぜ。堀北鈴音。生徒会長の妹だろ?」

「正確には元生徒会長だけれど」

「そうだったな。まさか元生徒会長の妹が落ちこぼれクラスだとはな」

 

 鈴音を嘲笑う龍園。

 原作の鈴音なら切れただろうけど、この世界の鈴音は違う。

 

「その落ちこぼれクラスに負けてるのはどこのクラスかしら?」

「言ってくれるじゃねぇか」

「私は事実を言ったまでよ。私を不良品扱いしたいなら、私たちより上のクラスになることね」

「……ああ、すぐになってやるよ」

「寝言は寝てから言った方がいいわよ」

 

 鈴音と龍園のやり取りに、Dクラスの女子たちがおろおろしている。

 ちなみに伊吹と椎名はいなかった。

 名前も知らない女子たちだけど、それなりに可愛い。

 もちろん手を出すつもりはないけど。

 

「ククク。俺にここまで言った女はお前が初めてだぜ。上里と一緒に俺が潰してやるよ」

「そう。無駄な努力になるけれど頑張りなさい」

 

 俺とDクラスの女子たちが空気な件。

 会話に入れないのでついオレンジジュースを飲み切ってしまった。

 

「歩夢くん、お部屋に行きましょう」

「ああ」

「おい、もしそいつで満足が出来なかったら俺の部屋まで来い。昇天させてやるよ」

 

 確か龍園もあそこが大きいんだっけ。

 俺とどっちが大きいんだろう。

 合宿の風呂場で見比べてみるか。

 

「あなたの粗チンじゃ無理よ」

 

 龍園の股間を嘲笑いながら見下ろす鈴音。

 俺とDクラスの女子たちは鈴音の強烈な発言に吹き出しそうになってしまう。

 

「行きましょう」

 

 俺は鈴音に腕を引っ張られその場を後にした。

 龍園から殺気を感じられたのは言うまでもない。

 

「せっかくの休日だというのに、不快な人物と出くわしてしまったわ」

「そうだな」

「気分転換をするためにも歌いましょう」

「鈴音も歌うのか?」

「そうだけれど。なぜ?」

「前にカラオケに行った時は歌わなかったから」

 

 俺と鈴音は特別試験中に豪華客船のカラオケに行ったことがある。

 その時は愛里ともいたので三人でカラオケに行ったのだが、二人とも俺の腕に抱きついたままだったので、一曲も歌えなかったのだ。

 

「あの時は佐倉さんがあなたから離れなかったから」

「そ、そうか……」

「そうよ。私だって歌える曲くらいあるわ」

「それじゃ鈴音から歌うか?」

「わかったわ」

 

 鈴音は最近のヒット曲は知らないようで、80~90年代のヒット曲を中心に選曲した。

 もちろん俺はアニソンばかりだ。

 鈴音は知らないだろうに、手拍子をしてくれたり、頑張って盛り上げようとしてくれた。

 そんな健気な鈴音を見て、つい抱きしめてしまう。

 

「あ、歩夢くん……」

「悪い。つい抱きしめたくなった」

「そう。でもここ監視カメラがあるわよ」

「抱き合うくらい問題ないだろ」

「……そうね」

 

 鈴音も俺の背中に腕を回してきた。

 モニターから流れるカラオケチャンネルの音を聴きながら、俺たちは息が止まるほどぎゅっと抱きしめあった。

 

「鈴音」

 

 次に唇で鈴音を感じたいと思い、冴えた美しい鈴音の唇を奪おうとすると、人差し指で止められてしまった。

 

「駄目。夜まで我慢して」

「……プリクラでしてあげたのに」

「そ、それは……。よ、夜になったら好きなだけしていいから……ね?」

「わかったよ。夜まで我慢する」

「ありがとう」

 

 チュッと頬にキスをされた。

 

「……頬はオッケーなのか」

「私からわね。唇同士は夜までお預け」

「了解」

 

 いつもの鈴音なら俺が求めればすぐに受け入れるのに。

 やはり今日の鈴音はいつもと違う。

 心境の変化でもあったのだろうか。

 

 

☆☆☆

 

 

 カラオケで3時間ほど喉を酷使した俺たちは本屋に来ていた。

 会計時に龍園と遭遇するか不安だったが、あれから遭遇することはなかった。

 

「買いたい本は決まっているのか?」

「ええ。図書室に置いていない海外小説よ」

「また難しいそうな本だこと」

「そうでもないわよ。歩夢くんはラノベ?」

「ああ。こっちも図書室に置いてないもんで」

 

 ラノベといえば、椎名に禁書の旧約全巻貸したな。24巻もあるので読み終えるのに相当時間がかかるだろうな。

 本当は巻数が少ない作品を貸そうとしたが、アニメ一期を見て気に入った椎名が全巻貸すようお願いをしてきたんだよな。

 今頃部屋で読んでるんだろうな。

 

「お互い本に出費がかさむわね」

「だな」

 

 なお、一般小説にかんしては図書室で借りるようにしている。

 椎名も図書室にある本をお勧めしてくれるので、ラノベと漫画以外に本でお金を使うことはあまりない。

 

「それじゃ後で合流しよう」

「わかったわ」

 

 鈴音と別れてラノベコーナーに向かう。

 この本屋はそれなりの規模のお店なので、ラノベのラインナップも充実している。

 どの出版社も新刊は全て揃っており、有名シリーズなら多くの在庫を抱えている。

 また、店員にオタクがいるようで、作品を紹介する手書きPОPも素晴らしい。

 

「とりあえず二冊でいいか」

 

 お目当てのラノベを無事に手に入れた俺は鈴音の元に向かったが、海外小説の棚に鈴音の姿はなかった。

 スマホに連絡しようと思ったが、すぐに見つかると思い、店内を回って鈴音を探すことにした。

 3分ほどかけて鈴音を発見した。

 鈴音は珍しく雑誌を立ち読みしていた。

 

「鈴音?」

「っ……!?」

「お待たせ。そっちはもう買ったのか?」

「あ、いや……まだよ」

「そっか。立ち読みしたいならもう少しここにいるか」

「い、いえっ! お目当ての小説は見つかったから会計して帰りましょうっ!」

「あ、ああ……」

 

 俺に見えないよう雑誌を戻す鈴音。

 裏にして戻しても無意味だぞ。

 だってその下の雑誌が表向きになってるんだもん。

 そっか。鈴音も結婚に興味あるのか。

 ゼクシ○って女子高生も読むんだな。




次回はセックスだけどアンケートの結果を踏まえていちゃラブだから安心してくださいね!
次の汚れ役は星之宮先生が引き受けてくれましたので!


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70話 堀北鈴音の狙い

堀北とのいちゃいちゃセックス回です!


「夕食は野菜炒め以外に何が食べたいのかしら?」

「野菜炒めは確定なのか……」

 

 俺と鈴音はデート帰りに行きつけのスーパーに寄っていた。

 このお店は学生に優しい価格になっており、また一部無料の商品が販売されているので、食材の買い出しはここに決まっているのだ。

 

「ええ。約束したわよね?」

「そうですね」

 

 お昼にカロリー高めのピザを食したので、夕食は野菜多めのメニューと鈴音と約束をしていた。

 野菜嫌いの俺だが鈴音は俺が食べやすいよう工夫してくれるので、以前より野菜に対して抵抗感は薄れている。

 

「野菜炒めに肉は入ってるんだよな?」

「ええ」

「うーん、なら魚がいいかな」

「わかった」

 

 俺の希望を訊いた鈴音は次々に食材を俺が持つかごに入れていく。

 

「明日の分も買うから多めになるけどいいかしら?」

「お任せします」

 

 鈴音と二日連続で過ごすことになってる。

 一学期と違いセフレが多くなったので、鈴音と二日連続で過ごすのは久しぶりだ。

 今日はほぼ一日外で過ごしたので、明日は部屋にこもってセックス三昧になるのではと予想している。

 

「そういえばカップラーメンは食べてないわよね?」

「……食べてないぞ」

「怪しい」

 

 ジト目で睨まれる。

 鈴音に限らず俺の食事を管理するヒロインたちにカップラーメンを禁止されている。

 なので部屋にストックを置かず、食べたいときに購入するようにしているのだ。

 

「歩夢くんは私の料理だけ食べればいいのよ」

「まぁ、鈴音の料理は美味しいからな」

「そうでしょう?」

「ああ。でも料理より鈴音の身体の方が美味しいけど」

「知ってるわ」

 

 鈴音が妖艶に微笑む。

 昔は照れていたのに、すっかり下ネタに慣れてしまった。

 

「歩夢くん、片方持つわ」

 

 会計を終え、食材を鈴音が持参したエコバッグに詰め込み終えると、鈴音が左手を差し出してきた。

 

「重たいから二つとも俺が持つぞ」

「駄目よ。それじゃ手が繋げないじゃない」

「なるほど」

「はい」

「重たいから気をつけろよ」

「ええ」

 

 エコバッグの片方を鈴音に渡して手を恋人繋ぎをする。

 鈴音の綺麗な手は絹ハンカチのように頼りないほど柔らかかった。

 

 

☆☆☆

 

 

 夕食を食べ終えた俺はバラエティ番組を見ながらくつろいでいる。

 今日も鈴音の料理は最高だった。

 きっと彼女がいなかったら野菜を美味しいと感じることはなかっただろう。

 そんな鈴音は台所で洗い物をしている。

 先ほどエプロンをつけたポニーテールの鈴音に欲情してしまい、後ろから抱きしめたところ、風呂上がりまで我慢するように言われてしまった。

 

(右手で触れたはずなんだけどな)

 

 カラオケと違いここは俺の部屋なので鈴音を発情させても問題ないので右手でしっかりと触れた。

 鈴音のあそこは俺の肉棒が欲しくてたまらないはずだ。

 なのに鈴音は我慢するよう俺に言った。

 

(まさか何度も発情送り(ハートリジェクター)を使われて耐性がついたのか?)

 

 しかしすぐにその考えを否定した。

 なぜなら鈴音は洗い物をしながら太ももをぎゅっと閉じたり、こすり合わせてもじもじしている。

 

(鈴音はいったい何を考えているのだろう?)

 

 鈴音が完全に堕ちてから、俺を拒絶したことは一度もない。

 すっかり性に素直になった鈴音は欲情すればどこでも俺を求めてくるまである。

 だから俺は発情した鈴音が我慢しているのがどうしても気になってしまう。

 

「……鈴音、洗い物が終わったら一緒に風呂に入らないか?」

「魅力的なお誘いだけれど、先に入ってちょうだい」

 

 断られてしまった。

 風呂場なら失禁を気にせずに思いっきりセックスが出来るのに……。

 

「わかった」

「私も歩夢くんが出たらすぐに入るから」

 

 洗い物を終えた鈴音がバスタオルと寝間着を渡してきた。

 鈴音が何を考えているのか気になるが夜はまだ始まったばかり。

 とりあえず風呂に入って温まろう。

 

 鈴音はドライヤーで俺の髪を乾かしてから風呂に入った。

 髪を乾かすくらい一人で出来るのだが、鈴音曰く乾かし方が悪いらしい。

 

(なんか自分が駄目人間になっていくような気がするな)

 

 もしかしたら鈴音はアマガミの七咲のような駄目男製造機ではないのだろうか。

 鈴音だけじゃない。

 愛里も、帆波も、橘先輩も俺のことを甘やかしすぎな気がする。

 

(そういえば爪切りも、耳かきも最近自分でやってないな)

 

 つい小学生の頃を思い出す。

 あの頃は母親に何でもしてもらっていた。

 クズ兄貴なんて中学生の時にコンドームを買ってもらってたし。

 

 昔のことを思いだしながらベッドでごろごろしていると鈴音が風呂から上がってきた。

 バスタオル一枚を身体に巻いている、俺が興奮する格好で。

 

「お待たせ」

「いや」

 

 やはり鈴音は綺麗だ。

 憎いほど真っ黒で艶のある髪。

 凛々とした大きな目。

 白く透き通った艶かしいまでに美しい顔。

 類まれな美しい肉体。

 

「それじゃいいか?」

「いいに決まってるでしょう」

「……だよな」

 

 さすがにここで拒絶されることはなかったか。

 俺は鈴音の肩に両手を置いて、ゆっくりベッドに押し倒した。

 

「んふ……ふぁ……」

 

 散々焦らされた俺は鈴音の唇を奪いながらバスタオルを脱がした。

 

「んちゅ……あっ……んっ……」

 

 鈴音の柔らかな乳房を揉んでいく。転生直後よりすっかり大きくなった乳房は、あたたかくしっとりとしている。

 弾力のある鈴音の乳房をゆっくり捏ねるように揉みしだく動きに合わせて、鈴音が甘い声を漏らす。

 

「ふぁっ……あぁ……きもち……いい♡」

「知ってるよ」

 

 乳房から手を離し、そっと大陰唇をなぞる。

 

「歩夢くんの手、すごく気持ちいいの♡ あっぁんっ、んぁっ♡」

 

 鈴音の声が艶を帯びていく。指の動きに合わせて大陰唇がふるふると震え、乳房の先端の乳首がピンと充血し勃起していく。

 

「はぁん……ん……歩夢くんも……気持ちよくなって♡」

 

 鈴音が俺のズボンからペニスを取り出して扱き始める。

 

「んっはぁ……ふぁ……おちんちん……すごく熱くなってるわ……」

「そりゃ鈴音のエロい姿見せられたらこうなるって」

 

 顔を近づけて、互いの呼吸を感じながら、鈴音は俺のペニスを、俺は鈴音の性器を、愛撫しあっていく。

 

「あっぁあ……愛液いっぱい溢れて♡ 指でおまんこ弄られるたび、水音がして……んあっ♡」

「ああ、鈴音のおまんこ凄く熱くなってるな」

「んんっ♡ 歩夢くんの……おちんちんだって……先走りで……ぬるぬるしてるわよ……あぁぁんっ♡ 気持ちいいっ♡」

 

 鈴音が喘ぎながら俺に熱っぽい声で快楽を訴える。熱く潤んだ膣穴に入った俺の指を、戦慄きながら何度も締めつける。

 

「はっふぁぁああっ♡ 歩夢くんの指ぃ、キュッって締めつけちゃってるわ……あヒィィン♡」

「ああ、鈴音の手も、俺のあそこをしっかり握っていっぱい擦ってるな」

「んはぁぁっ♡ はぁはぁ、ふぁぁっ。あっぁあぁああんっ♡」

 

 二人で互いの性器を触り合いながら昂っていく。二人の性器を中心にして快楽の熱が全身に回っていく。

 鈴音の全身が火照り、忙しない鈴音の嬌声に乳房が敏感に反応してぷるっぷるっと震える。

 

「きもち、いいっ♡ おちんちんを触ってる手も……指でっ、弄られてるおまんこもっ、おっぱいも……全部気持ちいいのぉっ♡」

 

 鈴音の淫らな声が、俺の中の鈴音を求める気持ちを、ますます強く燃え立たせる。たまらなくなって鈴音に囁きかける。

 

「鈴音、もう挿入()れていいか? 我慢できそうにない」

「ええ……入れて……私の中にぃ……歩夢くんがいっぱい弄ってるぬるぬるおまんこにぃ……はぁはぁ……歩夢くんのおちんちん入れてっ……!」

「ああ……!」

 

 物欲しそうにヒクついている鈴音のおまんこに俺の暴走しかけている肉棒を挿入する。

 

「んっはぁあっ! あぁ……入ってきたぁ♡ おちんちん中に入ってきてる♡」

 

 愛液たっぷりの膣穴をペニスでグチュグチュと擦りながら、鈴音の乳房を揉み、腰を動かしていく。

 

「ふあぁぁああっ♡ おっぱい気持ちいいっ♡ おまんこもっ……おちんちんをいっぱい頬張ってるっ♡」

 

 乳房を揉まれ、膣穴をペニスで貫かれる快感に素直に声をあげ、夢中で鈴音が俺を求めていく。膣穴でキュッとペニスを締めつけながら、心と身体の両方で昂っていく。

 

「ヒィィンっ♡ おっぱいもおまんこもっ……歩夢くんの触ってるところ、全部っ……全部きもちいいっ♡ あぁんっ♡ おちんちん気持ちいいのぉっ……♡」

「鈴音……俺も気持ちいいぞ……!」

「好きっ……大好きぃ……歩夢くんっ……だいすきっ……! ふぁっ、あっ、あんっ♡ ひ、ひぁんっ、ああんっ♡」

 

 鈴音に想いをぶつけられ、嗜虐心ではなく愛おしさが増していく。

 俺は適度なボリュームと弾力のある瑞々しい乳房を揉み、びしょ濡れの膣穴を擦り抜きながら唇を寄せていく。

 

「あっ、歩夢くん……またキスするの……? したい……私も歩夢くんといっぱい……キス……♡」

「鈴音……!」

「んっ……んちゅっ♡ ちゅっ、じゅるっ♡ くちゅっ、んふぅっ、ちゅちゅっ♡」

 

 舌を絡めあいながら深く交わっていく。

 愛液を絶えず分泌し続ける膣穴を猛り切ったペニスで掻き回し、泡立った愛液を結合部から飛び散らせる。

 キスの唾液をかき混ぜ合う音と、結合部の淫乱な水音が、上と下の両方から部屋に響き渡る。

 

「あぁああっ♡ わらひっ、ちゅるっ……も、もうっ……キスまでしたらっ……イッひゃうっ♡ ぢゅるるっ、んちゅっ、んぶぅっ♡」

「俺も……そろそろ射精()そうだ……!」

「ふああぁぁ♡ 一緒に……私と、はひぃっ♡ 歩夢くん、私と一緒にイキたいのぉおっ♡」

 

 ますます深く舌を絡めあい、鈴音のぽってりとした可愛らしい舌を吸い、深々とペニスを突きこみながら俺と鈴音が射精と絶頂へと登りつめていく。

 

「んちゅ……んふぅっ♡ ちゅるっ♡ んっくちゅっ♡ んふっ……ぢゅるっ♡」

 

 激しいキスを貪り合いながら、射精間近のペニスで抽送を加速していく。根本まで深々とペニスを突きこみ、膣奥に亀頭がぶつかった瞬間、膣穴が小刻みに痙攣して強くペニスにしがみつく。

 

「ぷはっぁあっ……んぁっ、はひぃぃんっ♡ あぁぁ……すごいっ♡ おちんちんがっ……あひぃぃんっ♡ オマンコの奥ごちゅごちゅしてるのおぉっ♡」

 

 膣奥の激しいペニスの挿入に、全身をバネのよおうに跳ね上がらせる。

 思わず唇からキスが外れ、絶頂前の忘我の状態で、鈴音が喘ぎ叫ぶ。

 

「あぁぁんっ♡ イクっ……イッちゃうっ♡ キスされてオマンコずぼずぼされてっ……おっぱい揉まれてっ……イッちゃうぅぅっ♡」

「鈴音……んちゅ…!」

「んふっ、ちゅっ♡ ちゅる……んふぁぁっ……あぁああっ♡ ちゅちゅっ、じゅるるっ♡」

 

 再び互いに求めあうように、唇を重ねる。貪欲に舌を深く絡めあい、唾液を飲みあいながら、絶頂の予兆に細かく痙攣し始めた膣穴を射精直前のペニスで何度も何度も突き刺す。

 

「歩夢く……んちゅっ♡ ちゅっちゅるっ♡ じゅるっ、ううぅんっ♡」

(やばい、もう射精()る……!)

「くふぅうぅううっ♡ んぅぅぅふぅぅふ……ふぅぅうううんぅぅぅうっ……♡」

 

 絶頂に激しく収縮する鈴音の膣穴の、奥深くに突きこんだペニスの膨らんだ亀頭の先から、どろどろの白濁液が噴き出していく。

 絶頂と中出しの衝撃と快絶に絡めあう鈴音の舌がビクビクと悶え痙攣するのを、自分で舌であますところなく感じていく。

 

「ぷはぁぁっ! ひあぁああああああああああっ♡」

「鈴音、まだまだ射精()るからな……!」

「出てるぅぅっ! あああああんっ♡ オマンコの中にっ……精液がぁ……! ひゃひいいいいぃぃぃぃぃぃっ♡」

 

 唇が外れ、絶頂の嬌声が長く高く部屋に響かせる。射精のたびに絶頂し激しく収縮する膣穴の奥に、煮えぎった精液を注ぎこんでいく。

 何度も何度も、一回の射精とは思えない大量の精液を、鈴音の子宮にたっぷりと流しこんでいく。

 

「ふぁっ……あんっ♡ あぁ……すごい♡ いっぱい……私の子宮にいっぱい……精液が入ってぇ……♡」

 

 射精が収まると、絶頂の余韻に浸り、膣内の精液の熱さを呟く鈴音が、熱いまなざしを俺に向ける。潤んだ目が俺をじっと見つめる。

 

「んふぅ……歩夢くん……もっとちょうだい……」

「まだやりたいのか?」

「当たり前じゃない……あなたも、私も……一回で満足するわけないでしょう……?」

「そうだけど……今日はあまり乗り気じゃないと思ってたんだ」

 

 夜までお預けくらってしまったからな。

 休日に鈴音と日中に身体を重ねなかったのは久しぶりだ。

 

「違うわよ……。夜まで我慢したのは、歩夢くんの溜まった性欲を一気にぶつけてほしかったから……」

「……そうだったんだ?」

「ええ。久しぶりに歩夢くんと週末を過ごせるから……日中はデートに集中したかったの……」

「なるほど」

「そもそも私の身体は歩夢くんのおちんちんなしじゃ生きられない身体になってるのよ……?」

 

 やっぱり鈴音は変態のままだった。

 

「そうだったな」

「そうよ……だからもっと頂戴……」

「もちろんだ……!」

「ふふ……歩夢くん……好き……大好きよ……私のこと離さないで……ずっと抱きしめてて……」

「鈴音……」

「あっ……歩夢くんのおちんちん……また硬くなってきたわ……私の中で……勃起してる……んふぁぁあっ♡」

 

 射精後も固さを残していたペニスが、鈴音の膣内で再び完全勃起していくのを、膣襞で直に感じた鈴音が悶える。

 

「んじゃ二回戦行くか」

「ええ。私の子宮をもっと歩夢くんの精液で一杯にして」

「わかったよ」

 

 それから俺は鈴音の子宮に10回以上精液を注ぎ込んだ。

 鈴音も日中はそうとう我慢していたようで、一度も気絶することなく、快感に酔いしれていた。

 

 

☆☆☆

 

 

 翌朝の四時。彼より一足先に起きた私は精液塗れの身体をシャワーで洗い流していた。

 

(昨日は凄かった。あんな激しく愛し合うセックスが出来るなんて)

 

 昨日は10回も彼に精液を注ぎ込まれた。

 それもいつもと違い、恋人と行うような激しくも甘いセックス。

 マゾ牝豚の私と、サディスティック王子の彼のセックスはいつも獣のような荒々しいセックスだった。

 私の被虐心と、彼の嗜虐心を満たすため、私はいつもいたぶられながら抱かれていた。

 乳房を引っ掻かれ、お尻を真っ赤に腫れるまで叩かれ、乳首とクリトリスを金属クリップで挟まれ、首を絞められ、激痛を与えられるプレイをしてきた。

 私の要望で、鼻フックで豚鼻になった私が豚の鳴き真似をしながら抱かれるプレイも時折している。

 

 そんなプレイに慣れてしまったので、昨日みたいなセックスで満足できるとは思ってなかった。

 

「たまには悪くないかもしれないわね」

 

 いつも同じプレイだと飽きられてしまう可能性もあるので、昨日のようなセックスも必要だろう。

 現に歩夢くんも満足していたようだし。

 

「あっ……」

 

 シャワーを浴び終えた私は浴室の洗面台で自分の裸体を見る。

 大量の精液で膨らんでいたお腹がもとに戻っている。

 

「なんだか寂しく感じるわね」

 

 昨晩、私は沢山の子種汁を注ぎ込まれ若干だが膨らんだお腹を見て、未来の妊娠した自分を想像していた。

 あれだけ濃厚な子種汁を子宮に注ぎ込まれたのだ。

 アフターピルを飲めるのを止めればすぐに妊娠できそうに思ってしまう。

 

「歩夢くん、あと二年半待っててね」

 

 そうすればあなたの子供を身籠ってあげる。

 だから二人で頑張ってAクラスになりましょう。




息抜きに佐藤がメインヒロインの別作品書こうか迷ってます!
そのうちアンケートとるのでよろしくです!


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71話 軽井沢恵は切れ者

軽井沢の濡れ場は趣向を変えてやろうかと思います!


 翌日の日曜日。予想通り俺と鈴音はセックス漬けの一日を送っていた。

 朝食後に洗い物をしていた鈴音を後ろから犯してから、お互いにスイッチが入ってしまい、身体を貪り合っている。

 昼食は口移しで食べ合い、鈴音の唾液の味しか覚えていない。

 

 今日は昨日と打って変わり、二人とも欲望に忠実だった。

 台所では鈴音のポニーテールの髪を鷲掴みにして後ろからガンガン突いたり、強制イラマチオをした。

 部屋に戻ってからは鈴音の要望で鼻フックをして豚鼻になった彼女を延々と突きまくった。

 昼食後は鈴音の両乳首とクリトリスに金属クリップを挟み、お尻を真っ赤になるまで叩いたり、ネクタイで首を締めながら身体を重ねた。

 

「お゛っ♡ ほお゛ぉ゛ぉ゛お゛♡」

 

 夕方になった現在は、後側位で鈴音の尻穴を犯していた。もちろん事前に浣腸をさせているし、コンドームも装着している。

 

「あ゛ひぃぃぃぃん♡ んほお゛お゛ぉぉぉぉっ♡」

 

 久しぶりに尻穴を使われている鈴音は、獣の様な下品な喘ぎ声でヒステリックなほど感じまくっている。

 もしかしたらネクタイで視覚を奪っているので神経が敏感になっているのかもしれない。

 

「今日は昨日と違って酷い喘ぎだな!」

「んあ゛あ゛ぁぁぁぁぁ♡ ご、ごべんなざいっ……! で、でも……ひああああああああ♡」

「でもなんだよ?」

「ぽ、ポルチオが刺激され続けて……おほっ♡ 身体の芯に響いて……うあ゛あ゛あぁぁぁぁああ゛♡」

 

 そういえば鈴音が以前言っていたな。

 膣は子宮や卵巣で行き止まりだが、直腸はそのまま大腸・胃・口と身体の中心(内臓)に続いているから、膣より身体中に快感が広がると。

 性にも真面目な鈴音が保健体育の教科書にアナルについて記載がないことに文句を言っていたのが懐かしい。

 

「鈴音、そろそろイきそうだ……」

「わ、私も……もう……イグッ♡ イッぢゃうぅぅぅぅっ♡」

 

 アナルに肉棒を挿入してから10分以上経過していた。

 久しぶりのアナルセックスなので、肛門を裂傷しないようピストンではなく揺らしており、膣より絶頂するまで時間がかかった。

 

「うおっ……!」

「あ゛ひゃああああぁぁぁぁっ♡」

 

 コンドーム越しに鈴音のアナルに射精した。

 肛門特有の締めつけで搾り取られるように精液が放出し続ける。

 

「あ、熱いっ♡ 熱いわっ♡ ゴムつけてるのに熱いっ♡」

 

 久しぶりにコンドームをつけたけど、アナルなら結構気持ちよく感じるもんだな。

 やっぱり鈴音はマンコもケツマンコも名器だ。

 

「ね、ねえ……精液飲ませて……♡」

 

 鈴音の肛門から肉棒を抜き、ネクタイを外すと、蕩けた表情をした牝豚がお願いをしてきた。

 

「ほらよ」

「あっ♡ ああぁぁ……♡」

 

 精液たっぷりのコンドームを目の前にかざすと、鈴音は嬉しそうに口を大きく開けた。

 俺は鈴音の顔全体に行きわたるように精液を垂れ流す。

 

「うあ……あはぁ……♡」

 

 声にならない呻きを漏らし、精液を浴びる鈴音は幸せそうに恍惚としている。

 鈴音の綺麗な顔が濃厚な白濁液によって汚れていく。

 

「はぁ……ふぅ……せいへきぃ……♡」

 

 精液がぽたぽたと垂れる音が途切れると、鈴音は待っていたかのように、顔全体に散らばった精液を掻き集め、飲み始めた。

 

「んくっ……んっ、んぐっ……んん゛♡」

 

 男臭い子種汁をくちゃくちゃと咀嚼する鈴音。

 大きな塊を歯で擦り潰して、喉に絡む粘液をひたすら胃に流し込む姿は淫乱そのものだ。

 

「ん……ぷはぁ……! 美味しい♡ 歩夢くんのザーメン、美味しいわ……♡」

「鈴音……!」

「あんっ♡」

 

 ご馳走のように精飲を続ける鈴音に再び欲情した俺は彼女を四つん這いにさせて真っ赤に腫れあがったお尻を突き出させる。

 

「今度はバックで犯してやる」

「あ、きて♡ もっと私のケツマンコを犯して♡」

「ああ……!」

 

 再びコンドームを装着し、乱暴に鈴音のアナルに肉棒を挿入した。

 

「ひぎいいいぃぃぃぃぃぃぃっ!?」

 

 極上の快感を思い出した俺たちは夕食までアナルセックスに没頭した。

 なお、夕食は鈴音の手料理ではなく、コンビニ弁当だった。

 理由はセックスのし過ぎで鈴音が立てなくなってしまったためだ。

 もちろん夕食後も俺たちは身体を貪り合った。

 夕食後は俺のご褒美として、鈴音にミニスカナースのコスプレをしてもらった。

 ナース姿の鈴音に興奮した俺は日付が変わるまで彼女に欲望を吐き出した。

 

 

☆☆☆

 

 

 月曜日のホームルームで平田はクラスメイトに小テストが行われる意味とペアの法則の説明をした。

 そして原作と同じく中間テストの成績下位の10人には小テストで名前だけ書いて提出し0点を取ること、上位10人には85点以上を取ることを指示する。

 極力学力に差がある生徒を組ませることで、平均60点以下にならないよう調整するのだ。

 また、原作よりCクラスの平均点は上がっているので、俺は楽観視していた。

 

 翌日。あっという間に小テストの日を迎えた。

 テストが始まる前に茶柱先生から期末試験では指名通りDクラスと対決することになったことが発表された。

 ちなみにDクラスに出す問題を作成するのは鈴音にお願いをした。

 小テストの問題は比較的簡単なもので、三馬鹿でも60点以上はとれるレベルだったので、調子に乗って真面目に解答していないか不安になったが、作戦通り下位10人は名前だけ書いてテストを終えていたのでほっとした。

 

 小テストは問題なく終了し、翌日の4時間目には早くも返却がされた。

 

「それではこれから期末テストに向けたペアの発表を行う」

 

 茶柱先生が小テストの結果を黒板に貼りだしていく。

 鈴音と池、幸村と山内、平田と須藤、櫛田と博士、松下と井の頭と予想通りのペアが発表されていく。

 予想外だったのは俺のペアだ。

 

「なんで小テストで0点を取ったんだよ?」

 

 昼休み。俺は屋上で期末テストのペアになる恵に問い詰めていた。

 

「お前なら70点は取れただろ?」

「さすがに70点は無理だってば」

 

 恵は飛躍的に学力が上がっており、俺は70点以上は取れると計算していた。

 

「よくて60点台。それじゃ相手のペアと同じくらいの点数になると思って不安だったから0点にしたんだけど……」

「……なるほどね」

 

 そういえば原作でも50から60点台の点数が近い同士のペアは問題になっていたな。

 恵はそれを危惧してわざと0点をとったってことか。

 やはり頭が切れるなこいつ。

 

「お、怒ってる……?」

 

 不安そうに恵が訊ねる。

 

「いや、怒ってない。むしろ感心した」

「そ、そっか……。よかった……」

「ま、俺と恵のペアなら平均点以下にはならないだろ」

「だよね。あたし、歩夢とペアでほっとしたし」

「でもできるだけいい点数を取ってくれよ」

「わかってるってば。60点以上は取れるよう頑張るし」

 

 今の恵の学力なら60点は楽勝だろう。できれば70点以上はとってもらいたいところだ。

 

「んで今回も勉強会行うんでしょ?」

「ああ。今回は俺たちも教室で行う」

「大所帯になりそうだけど大丈夫なわけ?」

「時間を分けて行うから大丈夫だ」

 

 原作と同じく午後4時から午後6時まで行う1部と、部活動組に配慮した午後8時から午後10時の2部に分けて勉強会を実施する。

 帰宅部の俺と櫛田は必然的に1部を担当することになる。

 

「あたしも帰宅部だから1部ってことでいいんでしょ?」

「そうだな」

 

 そういえばうちのクラスって部活動に入ってる生徒はどれくらいいるんだろう。

 あまり興味なかったけど、今回はそれを知るいいチャンスだ。

 つーか、恵に訊けばすぐにわかるか。

 

「なあ」

「なに?」

「うちのクラスで部活動に所属してるのって何人いるんだ?」

 

 恵は俺の質問に正確に答えてくれた。

 さすが女子のリーダー的存在である。

 

「あと10分で昼休み終わるし教室に戻らない?」

「先に行っててくれ」

「なんでよ?」

「彼氏持ちのお前と二人で歩いてたら噂されちゃうだろ?」

 

 二学期中に平田と別れたことにする恵だが、今はまだ平田の彼女として認識されている。

 女たらしに定評がある俺と二人でいるのを見られたら、恵に被害が及ぶ可能性がある。

 

「……問題ないし。ほら帰るよ」

 

 むっとした表情で恵が俺の腕を掴む。

 

「おい、俺はお前のために言ってるんだぞ?」

「だから大丈夫だってば。彼氏の親友と二人で歩くくらい当たり前だから」

「え? そうなの……?」

 

 俺が無知なだけだったのか。

 

「歩夢って考えが古臭いところがあるよね」

「うっ」

 

 だってしょうがないじゃないか。

 転生前は彼女いなかったし、転生後はセフレだけなんだし。

 

「ほら行くよ」

「はいはい」

 

 恵と並んで教室に向かう。

 確かにすれ違う生徒にチラ見される程度で、愛里や帆波と一緒に歩くより視線はきつくない。

 

「あっ」

「どうした?」

「Dクラスの真鍋さんたちがこっち来る……」

「……ああ」

 

 船上で行われた特別試験中に絡まれたので、恵は真鍋たちに苦手意識を持っているようだ。

 ただ、原作と違っていじめを受けていないので、恵がいじめられっ子だったことはばれていないはずだ。

 

「堂々としてろよ」

「う、うん……」

 

 そうは言うものの、すぐに苦手意識を克服することはできずに俺の背中に隠れるように歩いてしまう。

 普段強気な子の弱いところを見ると、保護欲を掻き立てられてしまう。

 結局、真鍋たちは俺と恵に絡むことなく、そのまま通り過ぎていった。

 

「もう大丈夫だぞ」

「うん……。あ、ありがと……」

「どういたしまして。お礼に胸を揉ませろ」

「は、はああぁぁっ!? な、なに言ってんのっ!?」

 

 俺の急な要望に顔を真っ赤にする恵。

 相変わらず下ネタに弱い。

 

「冗談だよ」

「昼間からセクハラとか最悪なんですけどっ!?」

「これも恵を思ってのことなんだ。感謝してくれ」

「するわけないでしょっ!」

 

 これくらい元気なら教室に戻っても大丈夫だろう。

 まったく世話がかかる寄生虫だぜ。

 

「も、揉むんならちゃんと段階踏んでくんないと……」

「……え?」

「な、なんでもないっ!」

 

 小声だったのでなんて言ってるかわからなかった。

 決して難聴スキルが発動したわけじゃない。

 

 

☆☆☆

 

 

 教室に戻ると長谷部と三宅が声をかけてきた。

 

「あゆむー、今回も個別に勉強教えてくれるの?」

「ああ。三宅とはそういう約束だからな」

「だってみやっち。よかったね」

「教えてくれるのは有り難いが、俺がいてもいいのか?」

「なんで?」

 

 長谷部が問う。

 

「いや、邪魔じゃないか?」

「なに言ってんの。みやっちが邪魔なわけないじゃん」

「そうだぞ。さすがの俺も勉強中に長谷部とよろしくやるつもりはないし」

「あゆむー、何言ってんのっ!」

 

 左腕に強烈な一撃を見舞われてしまった。

 どうせばれてるんだからいいじゃないか。

 

「いや、勉強中にされたら困るんだがな」

「みやっちも何言ってんのさっ!」

「わ、悪い……」

「長谷部、そんな怒るなよ。これくらい男子高校生なら普通だから」

 

 ぷんぷんしてる長谷部を宥めるように諭す。

 

「私は女子高生だから。昼間から下ネタはやめてよね」

「池と山内に言っておくよ」

「私はあゆむーに言ってるんです~」

 

 長谷部は怒り方が可愛いな。

 今度エッチ中に悪戯して怒らせてみようかな。

 でも長谷部ってエッチ中は甘えん坊さんになるからな。

 変なことをしても許してくれそう。

 

「ふふふ」

「うわ、あゆむーがきもい……」

「いや、好きな男子にきもいとか言うなよ」

 

 長谷部と三宅が何か言ってるが聞こえない。

 この時の俺は完全に長谷部とのエッチを妄想していた。

 

「それよりもう授業が始まるから席に戻ろうぜ」

「そだね」

 

 気づくと長谷部と三宅は自席に戻っていた。

 そして鈴音と恵が俺を睨んでいた。

 鈴音はわかるけど、恵は抱いてもないのにもう独占欲を持っているのか。

 これは関係を持ったら丁寧に扱わないと面倒なことになりそうだ。

 

 

☆☆☆

 

 

「あんっ♡ あゆむー、激しいよぉ♡」

 

 放課後のクラスの勉強会と、長谷部と三宅の個別勉強会を終えた俺は浴室で長谷部を美味しく頂いていた。

 長谷部の両手を壁につかせ、立ちバックの状態で激しく抽送を繰り返している。

 長谷部の爆乳を鷲掴みにして、上も下も快感を与えながら、二人とも絶頂へと近づいていた。

 

「んはっ♡ 今日もおっぱい、乱暴に揉まれちゃってるぅ♡」

「これでも優しく揉んでるんだけどな」

「嘘だよぉ♡ だってぇ……私のおっぱい、変形しまくってるもぉん♡ あはぁぁっ♡」

「それは長谷部のおっぱいが大きいのがいけないんだろ」

 

 長谷部も、愛里も、帆波も、爆乳は少し指に力を入れただけで変形してしまう。

 綺麗に円を描いている乳房が歪んでいくのを見るのが楽しくて仕方ない。

 

「ま、また私のせいにひてぇ……♡ ああぁぁぁんっ♡ 乳首だめぇっ……♡」

 

 長谷部は乳首が人一倍敏感だ。

 毎回乳首だけで絶頂してしまう。

 今日も乳首だけで3回は潮吹きしている。

 

「んあぁぁぁっ♡ ら、らめぇっ♡ イっちゃう♡ またイっちゃうってばぁ♡」

「俺もそろそろイきそうだ……!」

 

 長谷部の淫らな嬌声のせいで、射精感が一気に高まってしまった。

 処女を失って一週間も経っていない膣内に精液を注ぎ込むべく、よりピストンを加速させる。

 

「んおっ♡ これ、すごっ♡ あゆむー、これ凄すぎだってっ♡ うあああぁぁぁっ♡」

「くっ、射精()すぞ……!」

「アヒィィンッ♡ だひてっ! 私の膣内にたくさんだひてえぇぇぇっ♡」

「うくっ……!」

 

 長谷部の乳房を握りつぶす勢いで指に力を入れ、子宮を貫く勢いで腰を突き出す。

 

「ひぃああああああああああっ♡」

 

 刹那。大量の精液が放出された。

 次々と長谷部の子宮に白濁液が注ぎ込まれていく。

 

「はああんっ♡ お腹に熱いのきたぁ♡ あゆむーの熱いのがきたぁ♡」

 

 長谷部は膣内射精をされる快感に酔いしれている。

 俺は崩れ落ちそうになる長谷部を支えながら、欲望を吐き出し続けた。

 やがてすべての精液を出し終えて、肉棒を長谷部のまんこから抜くと、腰から崩れ落ちてしまった。

 

「あ、あはぁ♡ もうらめぇ……♡ もう限界きちゃったぁ……♡」

 

 心配になって長谷部の顔を覗き込むと、とろけそうなくらい恍惚とした表情を浮かべていた。

 

「長谷部、起きれるか?」

「む、むりぃ……起きれにゃ~い……」

 

 テスト勉強直後なのにやり過ぎたかもしれない。

 もしかしたら今日勉強した内容を忘れてしまってるかも。

 それくらい長谷部は乱れていた。

 

「ま、長谷部から誘ってきたんだし自己責任ってことで」

「ふぇ……? な、なにぃ……?」

「何でもない。シャワー浴びて部屋に戻るぞ。このままじゃ風邪を引くし」

 

 長谷部は部屋に戻るとそのまま寝てしまった。

 俺はそんな長谷部を抱き枕にして就寝した。

 やはり美少女を抱き枕にするのは最高だ。

 長谷部みたいな爆乳ならなおさらだ。




次から話は結構進むと思います!


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72話 伊吹澪をお姫様抱っこ

久しぶりに伊吹の出番です!


 放課後の教室。今日も俺たちCクラスは期末テストに向けて勉強会を行っていた。

 原作では鈴音に集中力が幼稚園児並と酷評された池と山内は櫛田のおかげで集中して勉強している。

 問題児以外の生徒たちも無駄話をすることなく集中しており、原作より真面目な印象のクラスになっていると思う。

 

「ふぅ、疲れた~」

 

 小休憩に入ると佐藤がため息をついた。

 

「ねえ上里くん。この調子なら大丈夫かな?」

「そうだな。佐藤なら平均で70点は取れるんじゃないか」

 

 佐藤は中学で遊びを覚えるまでは優等生だったので、真面目に勉強をすれば結果を残せる生徒だ。

 

「そっか。上里くんがそういうなら安心だね」

「油断は大敵だけどな」

「うん。ねえ、期末テストが終わったらまたカラオケでも行かない?」

 

 グイッと近づいてきた佐藤が前かがみ、上目遣いでそう聞いてきた。胸元が開いた制服の着こなしをしているので、胸の谷間が視界に入って眼福である。佐藤は着やせするタイプで脱いだらそれなりに大きいのではと予想した。

 

「あ、いいね。あたしも行きたい!」

「え、軽井沢さんも?」

 

 間髪入れずに恵が会話に交じってきた。

 

「うん。洋介くんも誘ってみんなでどう?」

「あ、うん……」

 

 佐藤は俺と二人で行きたかったようで、声のトーンが明らかに下がっていた。

 

「なんの話してるの?」

 

 今度は櫛田が参加してきた。

 どうやらカラオケは大所帯で行くことになりそうだ。

 

 勉強会終了後。恵に呼び出された俺は図書室に来ていた。

 

「ふふっ」

「なに笑ってるの?」

「いや、やっぱり恵が図書室にいるのが不自然で」

 

 何度も勉強会で図書室に来ている恵だが、やはり似合わない。

 ここは椎名、鈴音といった文学少女が相応しい場所である。

 

「なにそれ。あたしが馬鹿だって言いたわけ?」

「違う違う。図書室関係なく恵が馬鹿なのは知ってるから」

「ちょっと!」

「図書室では静かに」

「~~~~~~っ!」

 

 鬼のような形相で恵が睨んでくるがまったく怖くない。

 むしろ涙目になってるので嗜虐心が沸いてしまうまである。

 

「それより俺に話ってなんだ?」

「もう知らない!」

 

 頬を膨らませて恵がそっぽを向いてしまう。

 ちょっといじめすぎたかと思い宥めようとしたところ遠くから熱い視線を感じた。

 視線を感じたほうを見ると椎名がじっと見つめているのが見えた。

 もしかして図書室でうるさくしているので怒っているのだろうか。

 俺はスマホのアプリを起動して、椎名に謝罪のメッセージを送った。

 するとすぐに椎名から返信が来た。

 

『別に怒ってませんよ。ただ仲良さそうにしているので気になっただけです』

 

 俺の交友関係が気になるということは、少しは俺に好意を持ってくれたということだろうか。

 俺はすぐさま返信した。

 

『そっか。クラスメイトの軽井沢だ。期末テストに向けて勉強を教えてるんだ』

『そうなんですね。お疲れ様です。私は一人寂しくテスト勉強をする日々を送っています』

 

 お、おう……。これはなんて返したらいいんだろうか。

 

『そうか。期末テストが終わったら俺の部屋でアニメでも観るか』

 

 とりあえず話題を変えることにした。

 

『是非。楽しみにしていますね。そろそろ帰りますのでまた連絡します』

『ああ、またな』

 

 椎名とのやり取りを終えると、今度は恵が俺を見つめていた。

 

「誰と連絡してたの?」

「……誰でもいいだろ」

「鼻の下伸ばして……馬鹿じゃないの」

「の、伸ばしてないわいっ!」

「ふん、どうだか」

 

 佐藤が俺に絡んでからずっと不機嫌だな。

 嫉妬されるのは嬉しいけど、やる前からこれだと面倒くさいかも。

 

「……話がないなら帰るぞ」

「あ、待ってよっ!」

 

 椅子から立ち上がると慌てて恵が腕を掴んできた。

 

「この後三宅たちにも勉強を教えないといけないんだよ。あんまり時間を無駄にしたくないんだけど」

「うっ……。ご、ごめん……」

「別に怒ってないから。それで話は?」

 

 しおらしくシュンとしている恵に訊ねる。

 

「え、えっと……期末テストが終わったら洋介くんと別れることにしようかと思って……」

「そっか。平田には相談してるのか?」

「うん。歩夢にも報告しようと思って」

「……本当に別れることにしていいのか?」

 

 今の恵のポジションなら、彼氏がいなくなってもいじめを受けたりはしないだろうが、本人は少なからず不安を感じているはずだ。

 

「……大丈夫。何かあったら歩夢に守ってもらうし」

「何もないほうがいいんだけどな」

「そうよね……。でも約束は守ってよね……?」

「わかってるよ」

 

 このままいけば年が明けるまでに恵を抱けるかもしれない。

 その後、寮のエレベーターで恵に壁ドンをして顔を近づけたところ、顔を真っ赤にして慌てていた。

 やはり軽井沢恵は初心である。

 

 

☆☆☆

 

 

 それから一週間が経った。

 期末テストに向けた勉強会は一人の脱落者も出さず毎日行われ、鈴音のテスト問題作成も予定通り進んでおり、俺たちCクラスは順風満帆な日々を送っていた。

 問題があるとすれば佐藤のスキンシップが激しくなったのと、それに対して恵がやきもちを妬くことが多くなったくらいだ。

 

「Cクラスにうちのクラスの協力者がいるみたい」

 

 情事を終えて湯船に入っていると、俺の股の間でお湯に浸かる伊吹が報告した。

 

「龍園が言ってたのか?」

「うん。もちろん名前までは言ってなかったけどね」

 

 原作を9巻まで読破している俺は当然スパイが誰なのか知っている。

 むしろ綾小路と本人から告げられたまである。

 なので伊吹の情報は必要ないのだが、せっかく俺のために報告してくれたので、俺は演技をすることにした。

 

「スパイか……。厄介だな……」

「私が龍園から探ろうか?」

「いや、無理はするな。伊吹に何かあったら嫌だし」

「そうだけど……」

 

 俺に心配されて嬉しいのだろう。伊吹の頬が紅潮してるのがわかる。

 

「問題ない。スパイがいても対策は考えてある」

「そうなんだ。あんたってやっぱ頭が切れるやつなんだ」

「俺より頭が切れるやつなんてたくさんいるけどな」

 

 あくまで俺は原作知識を活かしてるだけ。

 綾小路、鈴音、櫛田、龍園、椎名、帆波、坂柳と俺より優れた生徒は大勢いる。

 

「……私はいないと思うけど」

「買い被りだって」

「あんたがそう言うならいいけど」

「それよりもう一回してもいい?」

「……好きにすれば。さっきからお尻に当たってたから勃起してるのわかってたし」

「だよな」

 

 俺はお湯に浸かりながら伊吹を対面座位で抱いた。

 結合部にお湯が入り、なんとも言えない感触だった。

 

「んああああああんっ♡」

 

 お湯と一緒に精液があそこに注ぎ込まれると、伊吹の大きな嬌声が浴室に響いた。

 よほど気持ちよかったのか、伊吹はだらしないアヘ顔で舌をだらんと出している。

 

「すごい顔してるな、伊吹」

「ちょっ……見るなぁ……っ!」

 

 下品な顔を指摘され、慌てて顔を背ける。

 伊吹のアヘ顔コレクションがスマホに保存されてると知ったら、真っ二つに折られそうだな……。

 

「いいだろ。風呂あがったらまたその顔を晒すことになるんだから」

「は? またする気なのっ!?」

「ああ、今ので最後にしようかと思ったけど、伊吹のエロい顔見たら気が変わった」

「あ、明日も学校あるんだけど……」

「また11時だし大丈夫だろ」

 

 0時に寝れば日課のランニングをこなしても5時間は寝れる。

 伊吹には悪いけどもう少し付き合ってもらおう。

 

「……駄目?」

「……わかった。最後まで付き合うわよ。これでいいんでしょ!?」

「ああ。それじゃベッドに戻ろうか」

「きゃっ!」

 

 本人の了承を得たので、部屋に戻るべく伊吹をお姫様抱っこする。

 

「ちょ、ちょっとっ!」

「なんだよ?」

「恥ずかしいからやめてよっ!」

 

 お姫様抱っこが恥ずかしいのか。もっと恥ずかしいことしてるのに。

 

「大丈夫。俺しか見てないから」

「それが恥ずかしいんだって!」

 

 ぎゃあぎゃあわめく伊吹を無視して部屋に戻った俺はそのまま伊吹を抱いた。

 最初は不満げだった伊吹も、最後は恍惚した表情で気絶した。

 

 

☆☆☆

 

 

 期末テスト一週間前。俺は綾小路、櫛田、恵、佐藤という珍しい組み合わせでケヤキモールにあるカフェに来ていた。

 勉強会を始めてから二週間が経ったが、平日は毎日勉強会を実施していたこともあり、今日は平田の判断で勉強会を中止し休養日にあてることになった。

 ラノベの新刊が出たので放課後になりすぐに帰ろうとしたところ、佐藤にカフェに行かないか誘われてしまった。やんわり断ろうと考えてる間に恵と櫛田も話に乗っかってきてしまい、断りにくい状況になってしまった。男一人だと心細かったので近くにいた綾小路を誘い、珍しい面子でカフェで来ることになったのだ。

 

「勉強会が中止になったのは嬉しいけど、大丈夫なわけ?」

 

 恵が不安そうに訊ねる。

 

「全員が過去問で50点以上取れているから余裕だろ」

 

 今回の過去問も橘先輩から調達した。二年前のBクラスの生徒が作成したテストなので、Dクラスの金田より難易度は高いと思う。その過去問で全員が50点以上取れているので、トラブルが起きない限りは今回も退学者を出さずに済むと思う。

 

「そうだけどさ」

「軽井沢さんは心配しすぎだって。上里くんが言ってるんだから大丈夫だよ」

 

 俺の隣の席を陣取る佐藤が言う。

 原作7.5巻では仲良かった二人だけど、この世界では俺のせいで微妙な関係になりつつある。

 

「櫛田さんもそう思うよね?」

「そうだけど、軽井沢さんの不安になる気持ちもわかるかな」

 

 櫛田が優等生の回答をした。

 心の中では面倒臭いとか思ってるんだろうな。

 

「随分と楽しそうだな。俺も混ぜてくれよ」

「うげっ」

 

 一人の生徒が近づいてきて、全員が警戒心を一気に強める。

 それも無理のない話だ。近づいてきたのが龍園だったからだ。そのすぐ後ろには石崎、小宮、近藤もいる。

 

「テストも近いのに勉強もしないで余裕だな」

「だってよ、綾小路」

「なぜオレに振るんだ……」

 

 だって龍園と極力絡みたくないもの。

 でも大勢の生徒がいて、監視カメラもあるこの場所なら龍園も馬鹿なことはしないだろう。

 なので俺は珍しく龍園たちを挑発することにした。

 

「実際余裕なんだよね。お前たちと違って勉強ができる子が多いから」

「なんだとっ!?」

「うるさいな。君、誰だっけ? 龍園以外雑魚しかいないから覚えてないや」

 

 こんな感じで煽ればいいのだろうか。

 男子相手にあまりやったことがないのでよくわからない。

 

「てめぇ!」

 

 石崎が叫ぶと、騒がしい周囲からも注目を浴びる。

 

「須藤と違って成長してないな。メンタルトレーニングの本を貸してやろうか?」

 

 さらに挑発すると、櫛田と恵と佐藤が心配そうに俺を見つめてくる。

 

「やめろ石崎」

 

 石崎が怒りに任せて俺を殴ろうとしたタイミングで龍園が制止した。

 龍園信じてたぞ。

 

「こんなところで暴力沙汰を起こすつもりか?」

「す、すいません。上里が挑発してきたもので……」

「挑発じゃなくてアドバイスしてあげたんだけど」

「あっ!?」

「石崎」

「すみませんっ!」

「感情だけで走る馬鹿は嫌いじゃないが、今は大人しくしてろ」

「は、はい……」

「そうだ。大人しくしてろ」

「てめぇ……」

 

 煽りすぎたな。

 今度から人気のない場所では背後から襲われないよう気を付けないと。

 

「あまり石崎を虐めるな」

「わかったよ。それで用件は?」

「なあに。見かけたからただ挨拶しただけだ。また近いうちに遊んでやる。またな」

 

 龍園はそう言うと、Dクラス版三馬鹿を連れて去っていった。

 一度静寂に包まれた店内はすぐに活気を取り戻した。

 

「こ、怖かったぁ……」

 

 佐藤が涙目で呟く。

 

「本当よ。歩夢、挑発しすぎだから」

「そうだよ。もう少しで殴られるところだったよ」

 

 恵、櫛田が俺を咎める。

 綾小路はマイペースにコーヒーを飲んでいる。ちなみに俺はコーヒーが飲めないので、ホットミルクを注文していた。

 

「いや、龍園がいたから殴られる心配はなかった」

「なんでよ?」

「龍園は馬鹿じゃない。こんな大勢の前で、ましてや監視カメラがある場所で暴力沙汰は起こさない」

 

 恵の問いに丁寧に答える。

 

「な、なるほどね……」

「それよりそろそろ帰らない?」

「まだ早いってば!」

 

 早く本屋に行って新刊を買いたい。

 だが俺のその願いは叶わず、俺たちはカラオケに行くことになった。

 さらに帰りに櫛田が俺の部屋に寄り、愚痴を吐き出し始めた。

 

「ちゃんと聞いてよ!」

 

 聞き流してると、櫛田が頬を膨らませて睨んできた。

 

「だって興味ないもの」

「はぁっ……!?」

「ストレス発散なら部屋に帰ってオナニーしろって」

「な、なに言ってんのっ……!?」

 

 顔を真っ赤にしながらうろたえる櫛田。

 本当に純情ビッチだなこのオナペット女王(クイーン)は。

 

「上里くん、私にセクハラし過ぎだからね!?」

「山内よりマシだろ」

「た、確かにあの気持ち悪い視線よりマシだけど……」

「ま、櫛田のオナニーは置いておいて」

「置かないで! ていうかそもそもオナニーしてないから!」

 

 嘘だな。表情を見ればわかる。

 そもそも年頃の女子がオナニーをしないはずがない。

 

「龍園とは定期的に接触してるんだよな」

「……う、うん。Dクラスに対する問題の差し替えも指示も変更はないよ」

「そっか」

 

 今回も原作と同じ展開のようだ。

 なら原作通りの対策をすれば問題ないな。

 

「それじゃ引き続き櫛田は龍園に協力してるフリを続けてくれ」

「うん。それと約束は守ってくれてるよね?」

「ああ。櫛田のことは誰にも喋ってない」

 

 櫛田の本性を知ってるのは俺と綾小路の二人だけだ。

 俺は櫛田がクラスを裏切っていることを自白した音声データを持っており、それを取引材料に櫛田を脅して、彼女を駒にしている。

 

「……もし約束を破ったら、あんたを道連れにして退学するから」

「わかってるよ」

 

 久しぶりにブラック櫛田の顔を見た。

 相変わらず迫力あるな。

 

「もし二人とも退学になったら、一緒に暮らしてセックス三昧の日々でも送るか」

「い、一緒に暮らすっ……!?」

 

 そこに反応するんだ。俺的にはセックス三昧のほうに反応してほしかったんだけど。

 

「そ、そ、それって……わ、私と……一緒に……」

「あ、櫛田の身体は好きだけど、中身は好きじゃないから恋人にするつもりはないぞ」

「死ねっ!!」

「ぶふっ!?」

 

 直後に、顔面に鞄が飛んできた。

 まったく暴力的な女はこれだから嫌なんだ。

 櫛田は顔を真っ赤にして、息を切らしながら、逃げるように部屋を後にした。

 

 

☆☆☆

 

 

「もう、心配したんだよ」

 

 櫛田が部屋を去ってから30分後。帆波が部屋にやってきた。

 どうやらカフェでの俺と龍園たちのやり取りを見ていたようで、心配になって俺に連絡をしてきた。

 

「悪い。でも龍園がいたから石崎に殴られることはないと思ったんだ」

「龍園くんは敵なのに信用してるんだね」

「まあな」

 

 敵だからこそ信用できたのかもしれない。

 なにせ敵なので、味方と違い、俺を裏切って寝返る心配はないのだ。

 

「でも無茶しちゃだめだよ?」

 

 制服姿の帆波が俺を優しく抱きしめた。

 

「歩夢くんに何かあったら、いやだからね……?」

「わかったよ」

「約束だよ」

「あいよ」

 

 しばらく抱き合ってると帆波が物欲しそうな目を向けてきたので、そのまま流れるようにセックスをした。

 テスト勉強をしなくていいのか訊ねたところ、そうとう溜まっていたようで、俺とのセックスのほうが大事だと帆波は即答した。

 帆波を抱くのは久しぶりだったので、たっぷり極上の肉体を堪能させて頂いた。

 俺の部屋でのセックスだったので、帆波は排尿しないよう我慢していた。

 

「あんっ♡ やぁっ♡ あひぃんっ♡」

 

 翌朝。裸エプロンで朝食を作っていた帆波を背後から襲った。

 俺はエプロン越しに帆波の爆乳を鷲掴みして、立ちバックで激しく抽送を繰り返している。

 

「はぁんっ♡ あ、歩夢くんっ……朝から激しいよぉ♡ ひゃああんっ♡」

「帆波がそんな恰好で料理してるのが悪いんだぞ」

「し、しょんなぁ……♡ あぁぁぁんっ♡ ら、らめぇっ♡ もうイッちゃうっ♡」

 

 帆波は突かれるたびに喜悦の声を上げ続ける。

 俺は朝勃ちしていたこともあり限界寸前だ。

 

「帆波、射精()すぞ!」

「うああっ♡ だひてっ♡ 歩夢くんのあっついの、たくさん出してぇ♡」

 

 帆波のリクエストに応えるため、より激しく腰を打ちつける。

 

「あひぃっ♡ イク♡ イクイクイク♡ イクぅぅぅぅぅぅっぅ♡」

「うおっ……!」

「ああぁぁああぁぁんっ♡」

 

 帆波の膣内に精液が注ぎ込まれる。

 朝一とは思えない量の子種汁が、帆波の子宮に襲い掛かる。

 

「き、きたぁ♡ 歩夢くんのせいへきぃ、きたあああああっ♡」

 

 中出しされる幸せに、歓喜の声を響かせる帆波。

 

「あふぅ♡ ふぁ……あはぁ……♡」

「気持ちよかったぞ、帆波」

「うん、私もぉ……気持ちよかったぁ……♡」

 

 精液を出し終えると、帆波は中出しの余韻に浸った。

 俺は素直に感想を呟くと、彼女はアヘ顔を晒したまま返した。

 結局、時間ぎりぎりまで俺たちは台所でセックスをし続けたが、仕方ない。

 帆波のような美少女にが裸エプロンで部屋にいられたらそうなる。




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73話 軽井沢恵は寄生虫

アンケートが拮抗していて困惑しております!


 期末テスト三日前。俺は鈴音と一緒に職員室に向かっていた。

 鈴音の手には大きな茶封筒がある。その封筒の中には鈴音が一ヶ月かけて作成したテスト問題が詰まっている"こと"になっている。

 

「一ヶ月間お疲れ様」

「本当に疲れたわ」

 

 さすがの鈴音も一ヶ月黙々とテスト問題を作成するのはきつかったか。

 

「でも歩夢くんのご褒美を楽しみに頑張ったわ」

「そ、そっか……」

 

 鈴音がクラスのためにただで協力してくれるわけがないので、俺は体育祭と同じようにご褒美をテスト問題作成の対価として支払うことにした。

 

「テストが終わったら楽しみにしていてね」

「ああ」

 

 前回のように鈴音のためだけの時間を作るくらいならお安い御用だ。

 

(そういえば俺もご褒美として鈴音にコスプレしてもらったんだよな)

 

 鈴音のミニスカナースのコスプレは最高だった。

 股を開かなければ清純な鈴音に白衣の天使のコスプレは最適だ。

 俺の注射で治療してくださいと言われたときは言葉だけで射精しそうになった……。

 

(次は婦警さんのコスプレしてもらおうかな)

 

 衣装を購入するのにそれなりにポイントがかかるが必要経費だ。

 コンドーム。アフターピル。コスプレ衣装。

 必要経費がセックス関連のものばかりだな……。

 

 そんなふしだらなことを思いながら歩いてると、一人の生徒と鉢合わせした。

 

「よう上里、鈴音」

 

 不敵に笑う龍園が現れた。その手には鈴音と同じ茶封筒が握られている。

 

「勝手に下の名前で呼ばないでくれる?」

「いいじゃねえか」

「嫌よ。私を下の名前で呼んでいいのは彼だけよ」

 

 お兄さんはと突っ込みそうになったが空気を読んで黙っておくことにした。

 

「つれねえな。それより一緒に行こうぜ。お前たちもぎりぎりでの問題文提出だろ?」

「勝手についてくればいいわ」

 

 鈴音は俺の腕をとり、龍園を置き去りにするよう歩き出した。

 

「今回の特別試験でBクラスに少しでも追いつければいいのだけれど」

「そうだな。そのためにはAクラスに頑張ってもらわないとな」

「ククク。Aクラスを応援していいのかよ。Bクラスには愛しの一之瀬がいるだろ?」

 

 帆波の名前が龍園から発された瞬間、鈴音が一気に不機嫌になった。

 

「……特別試験では敵だからいいんだよ」

「おいおい、ひどい奴だな。あっちはお前のこと応援してるんじゃねえのか?」

「帆波はそこまで愚かじゃないぞ」

 

 帆波はセックスが絡まなければ優秀な生徒だ。

 セックスが絡むと理性ゼロの淫乱女に成り下がってしまうが……。

 

 龍園と絡んでるうちに職員室に着いた。

 鈴音は茶柱先生を呼び出して、問題文を提出する。

 龍園のほうも坂上先生を呼び出して問題文を提出していた。

 

「茶柱先生。これが最終稿になります」

「預かろう」

 

 鈴音と茶柱先生のやり取りを龍園が不気味な笑みで見守っている。

 原作では鈴音が茶柱先生と一緒に龍園の罠にかかった演技をしていたが、面倒なので省くことにした。

 茶柱先生にはすでに最終稿を提出している。鈴音がさっき渡したのは偽の問題文だ。

 俺は平田を通して茶柱先生にお願いをしていた。『鈴音が問題文提出の決定権を持っていること』『ほかの誰が来ても受理するフリをすること』を。

 そもそも櫛田も俺の協力者なので原作と同じ展開にしなくてもよかったのが、念のため櫛田にはDクラスが作成した問題文を茶柱先生に提出するようお願いをした。

 

「それでは失礼します。歩夢くん、行きましょう」

「ああ」

 

 俺と鈴音が踵を返すと、背後から龍園の笑い声が聞こえたが、無視してそのまま歩き続けた。

 きっと龍園は作戦がうまくいったと思い込んでいるだろう。

 甘いよ龍園。

 船上の特別試験の発表時にクラスに裏切り者がいることを把握してることは平田と三宅が言っていたはずだ。

 それなのに櫛田を協力者のままで利用し続けている。

 それだけ櫛田への信用が高いのかもしれないが、不安要素はすぐに切り捨てないと駄目だ。

 

「どうやら上手くいったようね」

「ああ」

 

 下駄箱にたどり着くと鈴音が口を開いた。

 

「これでDクラスに退学者が出るといいのだけれど」

「退学でクラスポイントがどれくらい減るかわかるからな」

 

 原作通りならDクラスはたいして勉強をせずに期末テストを迎えるだろう。

 伊吹には必ずテスト勉強をするよう伝えてある。椎名は言わなくても勉強するだろうから伝えていない。

 

「そうね。それより歩夢くん、下駄箱に来てもよかったの?」

「え?」

「今日も勉強会を行うんじゃなかったのかしら?」

「あ、忘れてた!」

 

 作戦が上手くいったのでうっかりしてた。

 今日も教室で勉強会を行うんだった。

 

「教室に戻る。またな」

「ええ。また明日」

 

 いまいちかっこつかないね俺は……。

 鈴音にしかばれなくてよかった。

 

 

☆☆☆

 

 

 とうとう期末テスト初日を迎えた。本日の内容は現代文、英語、日本史、数学の四科目だ。

 玄関から教室へと続く廊下を歩いていると、誰かを待っている様子の恵に会った。

 

「あ、来た。遅いんだけど」

「なんで朝から怒られないといけないんだよ……」

 

 そもそも登校時間まで20分は余裕がある。怒られる筋合いはないんだけどな。

 

「んで俺に何か用か?」

「いや、今日からテストだから……」

 

 不安そうな表情で俺を見つめてくる恵。

 そんな顔を見つめられたら、虐めたくなっちゃうからやめてよね。

 

「俺と恵なら大丈夫だろ」

「そ、そうよねっ……!」

「ああ。俺は90点、恵は70点以上取れるだろうし、退学する可能性はほぼゼロだ」

「うん。あたしと歩夢なら問題ないわよね」

「さっきからそう言ってるでしょ……」

「わ、わかってるわよ……。あ、こっち来てっ!」

「え」

 

 恵は何かに気づいたような顔をすると、俺の腕を掴んで人気のない場所に連れ込んだ。

 

「どうしたんだよ?」

「いや、佐藤さんが来るのが見えたから」

「佐藤?」

「そう。歩夢、佐藤さんに迫られて迷惑してたでしょ?」

「……あー、そうかもな」

 

 でもおっぱいを押し当てられるのは嬉しかった。

 そんなこと言ったら恵が怒るのは間違いないから言わないけど。

 

「だから気を遣ってあんたを逃がしてあげたわけ」

「なるほど……」

「そうよ。感謝しなさいよね」

 

 今にも褒めてほしそうな表情で胸を張る恵。

 まだ時間もあるし緊張をほぐすためにも軽く悪戯をするか。

 

「恵、来い」

「え、な、なに……?」

 

 俺は恵の右手を左手で握って、屋上に連れ出した。

 屋上には監視カメラがあるが、死角が存在するので、そこでなら何をしても問題はない。

 現に帆波を手マンをしたり、橘先輩とキスをしたりしたが、教師陣から注意を受けていない。

 

「お、屋上なんかに連れてきてどうしたのよ……?」

「まだ時間もあるから恵とここでゆっくりしようかと思って」

「あたしと……?」

「ああ。迷惑だったか?」

「べ、別に迷惑なんかじゃ……」

 

 案の定、恵は顔を真っ赤にしてもじもじし出した。

 

「お前は本当に可愛いな」

「え……? きゃっ!」

 

 俺は思いっきり恵を抱きしめた。

 直後に、恵が可愛い悲鳴を上げる。

 

「な、なにしてんのよっ……!?」

「いや、可愛いから抱きしめようと思って」

「だ、抱きしめるって……ここ学校よ! 場所を考えなさいよ!」

「ふーん。違う場所なら抱きしめてもいいのか」

「ふぇっ……!?」

 

 そう指摘されるとより恵の顔が赤くなる。

 完全に茹でタコ状態だ。

 

「ち、ちがっ……。そうじゃなくて、あ、あたしはっ……」

「落ち着けって」

「落ち着けるわけないでしょっ! こ、こんな抱きしめられて……あ、あたし……!」

 

 ほかのヒロインより華奢だけど、やっぱり柔らかい。それにいい匂いもする。恵は女子力が高いからいい香水を使ってるんだろう。

 

「お前、美味しそうな匂いがするな」

「っ……!?」

 

 しまった。いい匂いがすると言おうとしたのに、言い間違えてしまった。

 

「お、美味しそうな匂いって……あ、あんた……」

「悪い。もう離れる」

 

 これ以上は逆効果になりそうだったので、恵から離れようとしたが、離れられない。

 

「……恵?」

 

 原因は恵が俺の腰に腕を回して抱きしめたからだ。

 

「は、離れなくていいっ……! 離れなくていいから……」

「お、おい……」

 

 予想外の恵の反撃に動揺してしまう。

 まさか右手で触れてしまったのか……。

 

「も、もう少し……このままでいさせてよ……」

「……いいのか?」

「あたしがしたいって言ってるの」

「そ、そっか……」

 

 息は荒いが、股間を擦り付けている様子はないので、発情送り(ハートリジェクター)は発動していないようだ。

 そうなると単純に俺と密着していたいということか。

 恵が俺に少なからず好意を抱いてるのは気づいていたので、抱きしめるのは迂闊だったかもしれない。

 

 

☆☆☆

 

 

 あたしはここ最近イラつくことが多かった。

 原因は佐藤さんと歩夢だ。

 テスト勉強中にいちゃつきだす二人にあたしは憤怒していた。

 歩夢にその気はないことは知ってたけど、佐藤さんに胸を押し当てられてまんざらでもない顔をしているのが気に食わなかった。

 あたしには洋介くんの彼女という立場がある。

 だから二人の邪魔をするのは不自然だ。

 けれどあたしは尋常ないほどの嫉妬により佐藤さんの邪魔をし続けた。

 二人で出かける約束をしそうなときも無理やり割り込んだ。

 勉強会後に二人で帰らせないよう、あたしは歩夢が帰るまで教室に居続けた。

 きっと佐藤さんはあたしに不信感を抱いてるだろう。

 

 彼氏がいる女がなぜ自分の邪魔をしてくるのかと。

 

 洋介くんと別れたことになれば、佐藤さんのあたしへの不信感は一気に増すと思う。

 彼氏がいるのに、ほかの男に気がある女だと思われるだろう。

 女子たちに叩かれるかもしれない。

 せっかく半年かけて築き上げたカーストトップの地位が奪われるかもしれない。

 でも。

 それでもいい。

 だってそのまま佐藤さんと歩夢の姿を見ていたら、嫉妬で気が狂いそうになるから。

 こんな気持ちは初めてだ。

 歩夢はあたしの彼氏じゃない。

 それどころかたくさんの女子に手を出している女たらしだ。

 けれどクラスで一番に優秀な生徒だ。

 だからあたしは洋介くんから歩夢に寄生先を変えた。

 そしてそのまま歩夢に恋をしてしまった。

 

 あたしは守ってもらうかわりに、歩夢の頼みごとを何度も引き受けている。

 駒になって、歩夢に尽くしている。

 だから何も尽くしていない佐藤さんが歩夢に迫っているのが気に入らなかった。

 

 長谷部さんもそうだ。

 

 あたしの直感だけど長谷部さんは歩夢と深い仲になったと思う。

 彼女の様子を見ていればわかる。

 長谷部さんが歩夢と仲良くなったのはあたしが彼の駒になった後だ。

 だから長谷部さんにもムカついている。

 あたしのほうが先に歩夢と仲良くなったのに。

 あたしのほうが歩夢のために尽くしているのに。

 あたしより長谷部さんのほうが歩夢と深い仲になっているのが許せなかった。

 

 そんなドス黒い感情のせいで、歩夢にもきつく当たってしまう時期が続いた。

 

 仲違いすることはなかったけど、歩夢への思いは増すばかりだった。

 二日に一回だったオナニーを毎日するようになった。

 歩夢にからかわれた日は激しく自分を慰めた。

 

 害虫だったあたしを女の子として見てくれる歩夢。

 ブスと言い続けられたあたしを可愛いと褒めてくれる歩夢。

 馬鹿なあたしに丁寧に勉強を教えてくれる歩夢。

 

 そんな歩夢があたしを抱きしめてくれた。

 

 いつもの悪戯だってわかってる。

 もしかしたらテストで緊張してるあたしを気遣ってくれたのかもしれない。

 恋人と行うような抱きしめ方じゃないかもしれない。

 

 理由はどうであれ歩夢があたしを抱きしめた。

 

 抱きしめられた直後はパニックになったけど、あたしは歩夢を離さぬようぎゅっと抱きしめ返した。

 

「お、おい……」

 

 歩夢が戸惑ってる。

 でもそんなの知らない。

 あんたがどう思おうが、絶対離さないんだから。

 

「もう少し……このままでいさせてよ……」

「……わかった」

 

 今日は大切な期末テスト初日。

 この日のために一ヶ月も勉強を頑張った。

 だからこんなことをしてる場合じゃない。

 そんなのわかってる。

 歩夢を離したくない。

 ずっと歩夢を感じていたい。

 あたしを感じてほしい。

 

「……まだか?」

「まだ。まだに決まってるでしょ」

 

 何分経ったかわからない。

 歩夢がそんなことを言ってきたので、あたしは拒否した。

 時間ぎりぎりまでこうしてるつもり。

 もし今日が期末テストじゃなければ、授業をさぼって歩夢と抱き合っていたかもしれない。

 それくらい歩夢と抱き合うのは心地がいい。

 

 人に抱きしめられるのは家族以外では初めてだったけど、密着されるのは中学以来だ。

 

 中学の時にプロレスごっこでよく関節技を決められていた。

 最初は泣いて抵抗してたけど、反応することをやめたら、気に入らないからって身体中が痣だらけになるまでリンチされたっけ。

 懐かしい。

 ていうか女子でプロレスごっこって引くよね。

 

 歩夢と一緒にいると中学時代の苦い経験が思い出し笑いできるようになる。

 

 いつか刃物で傷つけられた出来事も思い出し笑いできるようになるのかな。

 出来たらいいな。

 そうしたら傷跡を気にしないで、歩夢に迫られるんだろうな。

 でもさすがの歩夢でもこの傷跡には引いちゃうかな。

 引かれたらどうしよう。

 衝動でリストカットしちゃうかも……。なんて、さすがにこれ以上自分の身体を傷つけるつもりはない。

 歩夢はあたしが傷つくのを見たくないって言ってくれた。

 だから歩夢を裏切るような行為をするつもりはない。

 

「恵、そろそろチャイムが鳴るぞ」

 

 とうとう歩夢と離れる時間がきてしまった。

 

「……わかった」

「遅刻したらやばいから行くぞ」

「うん」

 

 もう少し余韻に浸りたいけどしょうがないよね。

 ……あった。余韻に浸れる方法が。

 

「それじゃ行こっか」

「お、おい……」

 

 あたしは歩夢の左腕に抱き着いた。

 歩夢は迷惑そうな顔をしているが、離れるつもりはない。

 

「さっきのお返しだから」

「……は?」

「歩夢、あたしを抱きしめたでしょ。そのお返し」

「お返しって……」

「チャイムぎりぎりだから人いないから大丈夫だって」

「……いたら離れろよ」

「わかってるわよ」

 

 人がいても離れてやったりしないんだから。

 歩夢に何人も女の子がいようが関係ない。

 歩夢が嫌がろうと寄生し続けてやる。

 

 だってあたしは――――歩夢の寄生虫だから。




やっぱり軽井沢の魅力は重いのと依存性ですよね!


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74話 軽井沢恵は犯されたい

お願いマッスルが頭から離れないです!


 教室に着くと平田が声をかけてきた。ちなみに恵はトイレに寄るとのことで途中で別れている。

 

「おはよう」

「おはよ。……みんな集中してるな」

 

 クラスメイトほぼ全員が冷静に時間を使って最後の確認をしている。

 一学期から行っている勉強会のおかげで、Cクラスはすっかり優等生のクラスに生まれ変わったように見える。

 

「今回もDクラスに勝てるといいね」

「勝つさ。悪いけどDクラスはもう敵じゃない」

 

 三馬鹿でさえ平均で50点以上は取れるようになっている。Dクラスの最底辺であろう石崎たちが50点以上取れるとは思えない。さらに鈴音、幸村、俺、平田は学年でも10位以内を狙える学力がある。

 龍園は作戦が上手くいったと思い、Dクラスの生徒たちに櫛田が提出したであろう問題をやらせているだけだろう。

 テストが始まったら全員慌てることになるんだろうな。

 

「凄い自信だね」

「平田もそう思ってるんだろ?」

「油断はよくないけど……確かにDクラスに脅威は感じなくなったかな」

 

 期末テストが終わったら平田に龍園を挑発してもらうか。

 問題は7巻の展開がどうなるかだ。

 恵は綾小路の駒になってないから龍園に狙われないだろうし、櫛田も龍園に協力することもないし、原作と同じ展開になる要素が見当たらない。

 

(伊吹の情報が頼りになるな)

 

 幸い伊吹がDクラスの情報をくれるので、対策は講じることはできると思う。

 暴力を仕掛けてくるなら綾小路と三宅にお願いをしよう。

 

「それじゃお互い頑張ろう」

「ああ」

 

 平田と別れて自席に向かう。

 隣人の鈴音も最終確認に集中しているようだ。

 

「……おはよう」

「おす」

「遅かったわね」

「ああ。早く来すぎたから屋上で時間を潰してた」

「そう。風邪を引かないように気をつけてね」

「ありがとう」

 

 恵と屋上で温めあってたから風邪の心配はない。

 そういえば恵はまだ教室に来てないようだ。さすがに遅刻はしないだろうが心配になる。

 

「おはよ!」

 

 心配になりドアに目をやるとちょうど恵が入室した。

 頬の赤みは俺といた時より薄くなってるようだ。

 これなら平常心でテストを受けられるだろう。

 

 5分後。茶柱先生が教室にやってきた。

 予鈴が鳴ると全員が勉強道具をロッカーに仕舞った。試験に不必要な道具はロッカーに仕舞うよう義務付けされ、机に残していいのは筆記用具だけになっている。

 茶柱先生が試験のルールや注意事項を説明するが、当然お喋りをしている生徒はいない。全員が裏返しにしているプリントに視線を落としていた。

 程なくしてチャイムが鳴り、試験の開始を告げた。

 

 

☆☆☆

 

 

「Dクラス、二人が退学だって」

 

 期末テスト結果発表日の放課後。俺は櫛田を部屋に呼んでいた。

 俺の作戦通りCクラスはDクラスに勝利した。もちろん俺たちは一人の退学者も出していない。

 

「つまり1ペアが赤点を取ったってことか」

「うん。Dクラスはパニックに陥ってて、龍園くんは荒れてるみたい」

「それは誰からの情報なんだ?」

「Dクラスの友達だよ」

 

 櫛田はよく敵なのに友人関係を築けるよな。

 そことおっぱいだけは尊敬する。

 

「ちなみに男子か?」

「そうだよ。……もしかして嫉妬してる?」

 

 櫛田がにやにやしながら訊ねた。

 

「まさか。クラスの内情を教えてくれるとしたら櫛田にメロメロの男子かと思っただけだ」

「……ふーん。確かに私に好意を抱いてる男子だけど」

「悪女だな」

「上里くんには言われたくないかな」

「なんでだよ」

「だって二人も退学者を出せてるわけだし」

 

 それは勉強を疎かにしたDクラスの生徒たちが悪いのではないだろうか。

 それに特別試験だし退学者が出るのは仕方ない。

 

「もしかして退学した生徒は友達だったか?」

「そうだよ。今日までだけどね」

「あっさりしてるな」

「だって退学したら二度と会うこともないだろうし」

 

 この学校は外部との連絡を遮断しているので、俺たち生徒は敷地外の家族や友人とも接触することができない。

 

「そうだな。利用価値のない友達なんて必要ないもんな」

「そこまでは言ってないよっ!」

「言ってないけど心の中でそう思ってるだろ」

「うっ……。そ、そうだけど……」

 

 やっぱり櫛田は慈悲の心を持たない冷たい人間でした。

 

「それより龍園とは縁を切ったのか?」

「うん。さっきメッセージを送ったよ」

「荒れてるのによく送れたな」

「直接会うよりいいでしょ」

「そうだな」

 

 直接会って協力関係の解消を申し出たら殴られそうだ。

 

「結局、龍園くんより、上里くんと綾小路くんの方が強者だったってことだね」

「俺はどうだろうな」

「謙遜しなくていいと思うよ。実際、龍園くんは上里くんに連敗してるわけだし」

 

 それは原作知識があったからだ。俺が転生者じゃなければ全敗してただろう。

 

「……とりあえず龍園には気をつけろ」

「なんで?」

「二人も退学者を出したんだ。これからはなりふり構わず仕掛けてくるかもしれない」

「そ、それって……」

「裏切り者の櫛田を利用するかもしれないってことだ」

「わ、私を……?」

 

 Cクラスのキーマンは鈴音、恵、櫛田、平田、俺の五人と認識されている可能性が高い。

 この中で龍園が一番利用しやすいのは協力者だった櫛田だ。

 

「櫛田、俺の時みたいに龍園に会話とか録音されたりしてないか?」

「……多分大丈夫だと思う。証拠を残すことはしてないから」

「俺の時は残してたけど」

「あ、あれはっ……!」

 

 櫛田って思ったより感情的だからな。まだ高1の女子だから仕方ないけど。

 

「悪い。証拠がないなら大丈夫か」

「うん。連絡も捨てアドで取ってたから」

「なるほど」

 

 連絡の取り方は綾小路と恵と同じだな。

 俺は椎名と普通にメッセージのやり取りしてるけど大丈夫だろうか……。心配になってきた。

 

「あとは監視カメラがないところで一人で行動しないことだな」

「え、そこまでする必要あるの……?」

「ある。龍園が女子にも容赦ないことは知ってるだろ?」

「そうだけど……」

 

 もしかしたら櫛田が俺に協力していたことがばれるかもしれない。

 そうしたら龍園の怒りは櫛田に向くことになるだろう。

 自分を利用した櫛田に制裁を加える可能性が高い。

 

「……わかった。気をつける」

「ああ。何かあったら綾小路か三宅を頼るんだ」

「そこは俺を頼れって言うところじゃないかな?」

「だって俺、喧嘩弱いし。そもそもしたことないし」

「そ、そうなんだ……」

 

 暴力では俺が龍園に勝てないことに絶対の自信を持っている。

 

「でも女子供には勝てる自信はあるぞ」

「最低だよ!」

 

 鈴音と伊吹には勝てないけどね。武術嗜んでる人に勝てるわけない。

 

「上里くんって将来DV夫になりそうだよね」

「おいやめろ」

「私にけっこうひどいこと言うよね。……もしかして私って精神的DVを受けてるのかな?」

「だからやめろって」

 

 俺が手をあげるのは、合意の上でのプレイのみだ。

 

「冗談だよ。上里くんの困った顔が見たくてつい意地悪しちゃった。ごめんね」

 

 クスクス笑いながら謝る櫛田。

 オナペット女王(クイーン)のくせに生意気な。 

 

「そんな怒らないでよ」

 

 櫛田を睨んでると俺の隣に移動して腕に抱き着いてきた。

 

「これで許してくれる?」

「ブレザー超しじゃ感触がいまいちだ」

「……え?」

「俺を満足させたいなら生じゃないと駄目だ」

「な、生っ……!?」

 

 愛里、帆波、長谷部の極上のおっぱいを生で味わってきた俺に櫛田のブレザー越しのおっぱいじゃ満足できるわけがなかった。

 

「変態っ!」

「胸を押し付けてる櫛田には言われたくないんだけど」

「う、うるさいっ! 本当に上里くんは変態だよっ!」

 

 ぽかぽか左腕を殴ってくる。

 自分から攻めておいて、恥じらって暴力行為に走るのはやめてほしい。

 

「櫛田も将来DV妻になりそうだよな」

「なんでよっ!?」

「俺をよく殴るから」

「それは上里くんがいけないんでしょ!」

「でも暴力はよくない。もう少し他人を思いやる気持ちを持ったほうがいいぞ」

「~~~~~~っ!」

 

 櫛田は顔を真っ赤にして殴るのを止めた。

 きっと心の中で俺を罵倒してるんだろうな。

 

「それより綾小路から指示されてないのか?」

「されてないよ!」

 

 大声で返答をする櫛田。

 顔には憤激の色が漲っているままだ。

 

「そっか。俺もあれから何も指示されてないんだよな」

「私はしばらくは上里くんの言うことを聞くように言われたけど」

「そうなのか……」

 

 まさか綾小路はこのままフェードアウトするつもりじゃないだろうな。

 するなら龍園を倒してからにしてくれ。

 

「それじゃ用も済んだしそろそろ帰るから」

「ああ。何かあったら言ってくれよ。話だけ聞くから」

「聞くだけじゃなくて助けてよ!」

 

 だって龍園の残りの武器は暴力だけじゃん。暴力は俺の分野じゃないし。

 

「……まぁ、善処する」

「する気ないよね?」

「どうだろうな」

「はぁ……もういいや」

 

 一応お客さんなので玄関まで見送ることにした。

 

「それじゃ」

「またな」

 

 櫛田はドアを開け、数秒固まると踵を返し、俺に抱き着いてきた。

 

「…………は?」

「おやすみ!」

 

 櫛田はそう言うと、すぐに離れて帰っていった。

 

「……何だったんだ?」

 

 これもハニートラップだろうか。確かにおっぱいの感触は素晴らしかったが、別れ際にすることでもあるまい。

 だが直後に、櫛田が抱き着いた理由がわかった。

 ドアが閉まるとすぐにインターフォンが鳴った。

 櫛田が忘れ物でもしたのかと思い、ドアを開けると買い物袋を持った恵が立っていた。

 

「……ど、どうした?」

「ちょっとあんたに話があって。上がっていい?」

「おう」

 

 櫛田と入れ替わるように家に来た恵。

 櫛田は恵をからかうために俺に抱き着いたのだろう。

 おそらく櫛田は恵が俺に好意を持っていることに気づいてる。

 

「櫛田さんと会ってたんだ」

 

 恵は玄関で立ったまま呟くように訊ねた。

 

「ああ」

「なんの話してたわけ?」

「他愛のない話だよ。恵には関係のないくだらない内容だ」

 

 龍園やDクラスのことなので、あまり恵に関わらせたくない。

 

「なにそれ。あたし協力者なのに教えてくれないんだ」

「本当に関係のない話なんだよ」

「ふーん。あたしに言えないことなんじゃないの?」

「…………え?」

 

 

☆☆☆

 

 

 歩夢の部屋に来たらとんでもないものを見てしまった。

 櫛田さんが歩夢に抱き着いていた。

 まるであたしに見せびらかすように。

 ――――ううん、絶対そうだ。

 だって櫛田さんはあたしの存在に気がついてた。

 その証拠に、すれ違い際にあたしを見て鼻で笑ってた。

 

 ムカつく。

 

 歩夢は自分の男だってアピールしたつもりなの?

 馬鹿じゃないの。

 あたしだって歩夢と抱き合ったし。

 むしろ歩夢からあたしに迫ってきたし。

 

 せっかくいい気分だったのに、櫛田さんのせいで最悪な気分になってしまった。

 

 歩夢も歩夢だ。

 櫛田さんと何を話してたのか教えてくれない。

 あたしには関係ない話だって。

 他愛のない話なら教えてくれたっていいじゃん。

 

 駄目だ。

 また歩夢にきつく当たってしまいそうだ。

 もし言いすぎちゃったら歩夢に嫌われるかもしれない。

 駄目だわかってるのに、あたしの口は止まらない。

 

「あたしに言えないことなんじゃないの?」

「…………え?」

「もしかして……櫛田さんとも関係を持ってるわけ?」

 

 なんてことを訊いちゃうのあたしは……。

 自分から傷つきにいって馬鹿みたいだ……。

 

「櫛田とは何でもない」

「……本当に?」

「本当だ」

 

 あたしってしつこい女だ。

 歩夢が否定してるんだから信じてあげればいいじゃん。

 絶対面倒な女だって思われてるよ……。

 

「あ、っそ。別に櫛田さんとやっててもいいけどね」

 

 嘘。全然よくない。

 これ以上あたし以外の女と関係を持ってほしくない。

 

「信じてないな」

「当たり前でしょ。歩夢は女たらしなんだから」

 

 きっと今のあたしはきつい表情してるんだろうな。

 こんな性格だから虐められていたのに。

 あたしって全然成長してないんだ……。

 

「俺をディスりに来ただけなら帰ってくれない?」

「帰らないわよ!」

「えー……」

 

 歩夢がすごく困った顔をしてる。

 当たり前だよね。

 こんなヒステリックな女を相手にしてたら、そんな顔になるわよね。

 

「あのさ、本当に櫛田とは何でもないんだって」

「……」

「……わかった。ちゃんと話すから上がってくれ」

「……ここでいい」

「わかった」

 

 歩夢は一呼吸を置いて、語りだした。

 櫛田さんがクラスの裏切り者だったこと。自白の音声データで櫛田さんを脅して利用していること。先ほどはこれからのことについて話し合っていたことを教えてくれた。

 

「櫛田さんが裏切り者だったんだ……」

「ああ。このことは誰にも言うなよ」

「い、言わないわよ……」

「このことは俺しか知らないんだ」

「そ、そんなこと……あたしに言ってよかったわけ……?」

「そりゃ恵を信用してるから」

「っ……!」

 

 歩夢のその言葉を聞いて、あたしは胸を撃ち抜かれた感覚に陥った。

 あたしを信用してくれてる。

 歩夢しか知らないことを、あたしに教えてくれた。

 堀北さんでもなく、佐倉さんでもなく、一之瀬さんでもなく、橘先輩でもなく、長谷部さんでもなく、あたしに教えてくれたんだ。

 そっか。

 あたしって歩夢に信用されてるんだ。

 あたしが歩夢に尽くしてきたことは無駄じゃなかった。

 ちゃんと歩夢に伝わってたんだ。

 

「ふ、ふーん。あたしを信用してるわけね」

「ああ。これは俺と恵だけの秘密だ」

「う、うんっ! うんっ……!」

 

 やばい。

 心臓がバクバクいってる。

 

「おい大丈夫か? 息苦しそうだけど」

「大丈夫っ! 大丈夫だから!」

 

 あたし単純すぎるでしょ。

 歩夢の言葉に一喜一憂しすぎだから。

 でも仕方ないよね。

 だってそれだけ歩夢のことが好きなんだもん。

 

「それより、夕食済ませてたりする?」

「いや、これからだけど」

「それじゃあたしが夕食作ってあげる」

「え……?」

「お邪魔します」

「あ、おいっ……」

 

 今日はテスト勉強を見てくれたお礼に歩夢に手料理を振る舞うつもりだった。

 だからあたしはスーパーで買い物をして歩夢の部屋に来たのだ。

 今思うと前もって言ったほうがよかったかも。

 今回は櫛田さんが帰った後だったからよかったけど、ほかの女の子と鉢合わせしたら修羅場になってたかもしれない。

 しかもあたしは洋介くんの彼女だと思われている。

 次からは前もって歩夢に連絡しよう。

 

「エプロン借りるから」

「……お前って料理できるの?」

「出来るわよ!」

 

 本当歩夢って失礼なところがある。

 あたしは両親が共働きだったので、小学生の頃から自分で夕食を作っていた。

 そういえば中学の時にいじめっ子たちに弁当を作ってくるよう言われて、作って学校に持ってったっけ。

 結局、あたしの目の前でトイレに捨てられて、食べさせられたわけだけど。

 

「あたし、こう見えて料理得意だから」

「そうなのか」

「歩夢は座って待ってて」

「はい」

 

 家族以外に料理を作るのは中学以来だ。

 きっと歩夢は美味しいって言ってくれるんだろうな。

 そのままあたしも美味しく頂いてくれないかな。

 もしくは調理中に襲ってくれてもいいや。

 なんの雑誌だったか忘れちゃったけど、制服にエプロンって男子が興奮する格好だって書いてあった。

 

「あ、歩夢」

「なんだ?」

「なんでもないっ!」

 

 歩夢が襲ってくる気配はなし。

 こうなったらあたしから迫ったほうがいいのかな?

 でも初めては歩夢からのほうがいい。

 多少強引でもいいからあたしを押し倒してほしい。

 歩夢にいつ押し倒されていいように毎日下着に気を遣ってるんだから。

 だから早くあたしを犯してよ歩夢。

 

 

☆☆☆

 

 

 恵が上機嫌に夕食を作っている。しかも制服にエプロン姿で。

 正直襲いたくてたまらない。

 でもまだ平田の彼女という立場なので襲うわけにはいかない。

 それより櫛田に口止めをしなければ。

 もし恵が俺に好意を持っていることがみんなに知られれば、恵の立場が危うくなってしまう。

 

「歩夢、料理できたから一緒に運んでくれない?」

「わかった」

 

 恵が作った夕食は意外にもがっちり和食だった。豚の生姜焼き、大根サラダ、きゅうりのハム巻き、味噌汁、ご飯の献立で香ばしい香りを漂わせている。

 

「いただきます」

「ん」

「……美味しい」

「ほ、ほんとっ!?」

「ああ」

 

 恵が料理が上手いのは本当だった。味付けも俺好みだった。これは鈴音といい勝負かもしれない。

 

「よかったぁ……」

「これだけ美味しいなら毎日食べても飽きなさそうだな」

「そ、そうでしょっ……!」

 

 なんか五つ子の二女とダブって見えたぞ。

 おっぱいの大きさは全然違うけど。

 

 恵は終始俺の食べる姿をにこにこしながら見つめていた。

 見つめられながら食べるの恥ずかしいんだけど、恵の嬉しそうな顔を壊したくなかったので、視線に耐えながら食べ終えた。

 

 食べ終えると俺たちは一緒に洗い物をした。

 やけに恵の距離が近かったので、俺からくっついたら、可愛い悲鳴を上げて皿を落としてしまった。

 本当に可愛いやつめ。

 

 洗い物を終えた俺たちは他愛もない話をして時間を潰した。

 恵が時折もの欲しそうな目を向けてきたが、平田と別れたことになるまでは抱くつもりはないので無視した。

 ただ何もしないのもかわいそうなので、別れ際に軽く抱きしめた。

 すると恵も俺を抱きしめてきた。

 10分ほど抱きしめあって、恵は帰っていった。

 そして就寝する5分前。

 恵からメッセージが届いた。

 内容は簡潔に書かれていた。

 明日、平田と別れる、と。




櫛田って関係を持ったらほかのヒロインに挑発しまくりそう


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75話 櫛田桔梗のオナニー

祝100万UA達成!
みなさんのおかげです!
これからもよろしくお願いします!


 翌日。恵と平田が別れたことはクラス中に知れ渡り、放課後までには他のクラスにも広がることになった。

 イケメンランキング2位の平田が彼女と別れたことはそれなりに大きいニュースだったようで、放課後すぐに帰ろうとしたところ、廊下からCクラスの教室を覗く女子たちの姿があった。

 このままでは教室から出れないので、退いてもらおうと声を掛けたところなぜか逃げられてしまった。逃げた女子の一人が「妊娠しちゃう」と言っていたが空耳だと思いたい。

 

「上里くん、一緒に帰ろうっ」

 

 下駄箱で靴に履き替えてると櫛田が話しかけてきた。

 俺を走って追いかけてきたのか、若干息が乱れていてエロい。

 

「……俺を誘ってるの?」

「そうだけど?」

 

 櫛田は違う意味で捉えてるらしい。知られたらまた変態と罵られるので黙っておこう。

 

「それじゃ一緒に帰るか」

「うん。よかったらカフェに寄ってかない?」

「櫛田の奢りなら」

「なんでよ!」

 

 文句を言っていた櫛田だが、俺に話があったようで、奢ってくれることになった。

 櫛田が連れてきたのは女子に人気のカフェだ。

 

「上里くん、何にする?」

「ホットミルクで」

「コーヒーじゃないんだ?」

「コーヒーは苦くて飲めないんだよ」

「くすっ。お子様だね」

「あそこはお子様じゃないけどな」

「訊いてないよ!」

「櫛田のおっぱいもお子様じゃないな」

「うるさいよ!」

「褒めてあげたのに怒鳴るなよ」

「全然嬉しくないからっ!」

 

 櫛田は最近怒りすぎじゃないだろうか。

 もしかしてストレス発散が上手くいってないのかもしれない。

 

「……もしかしてオナニーが気持ちよくないのか?」

「上里くんは私に殺されたいのかな?」

「いや、俺に被虐趣味はない」

「性癖は訊いてないんだけど……」

「どちらかというと嗜虐趣味だな」

「だから訊いてないってば!」

 

 櫛田とやり取りをしていると店員さんから注意されてしまった。

 まったく店内では静かにしてほしいものだ。

 

「上里くんのせいで注意されちゃったよ……」

「櫛田がうるさいからだろ」

「上里くんが私を怒らせたのが原因でしょ!」

 

 櫛田は頬を膨らませて、私怒ってますアピールをしてくる。

 可愛らしい言動だが、周りにお客さんがいるから猫を被ってるのだろう。

 櫛田が本当に怒ったときはブラック櫛田の顔になるからな。

 

「それより俺に話があるんだろ」

「……うん。軽井沢さんと平田くんのことなんだけど」

「あー、別れたらしいな」

「うん。私の勘だけど……上里くんも絡んでるよね?」

 

 櫛田には恵が俺の部屋から出るところを見られたことがある。

 勘のいい腹黒女なので、それからずっと疑っていたのだろう。

 

「二人に恋愛相談を受けていたからな」

「そういう意味じゃないよ。軽井沢さんって上里くんといい仲だよね?」

「親友の彼女だからな。いい関係を築いてると思うぞ」

「……ふーん、とぼけるんだ?」

 

 櫛田が訝しげに顔を覗き込んでくる。

 

「私、見たんだよ。軽井沢さんが上里くんの部屋に料理を作りにいったところ」

「……そうか」

 

 あの時か。

 もしかして櫛田は恵の姿が見えたから俺を抱きしめてから帰ったのか?

 だとしたら恵に櫛田の本性(一部だが)が知られたことになる。

 クラスのリーダーである恵にそんなリスキーな行為をするのに意味はあったのだろうか。

 櫛田が何を考えてるのかわからなくなってきた。

 

「軽井沢さんは上里くんに好意を抱いてる。私はそう思ってるんだ」

「……俺ってイケメンだからな」

「そうだね」

「……否定しないんだな」

「事実だからね。中身はDV野郎だけど」

「おい」

「事実でしょ。それともう一つ」

 

 人差し指を立てて不敵に笑う櫛田。

 なんだか探偵っぽく見えてきたぞ。

 

「そもそも平田くんと軽井沢さんは付き合ってなかったんじゃないかなと思ってるんだ」

「理由は?」

「二人の距離感かな」

「人前でもイチャイチャしていたと思うぞ」

「そうだね。でも私が知る限りは人前でしかいちゃついてないんだよね」

「人前だけって……。あいつらが二人っきりでいるところを観察したわけじゃないだろ?」

「したよ」

 

 したのかよ。怖い。怖すぎるよこの子。

 

「あ、もちろん盗撮したわけじゃないよ?」

「してたら通報するところだったよ」

「たまにこっそり平田くんと軽井沢さんの後をつけて二人きりでいるところを観察してたんだよね」

「……もしかして平田のストーカー?」

「違うから」

「はい」

 

 ブラック櫛田の顔で否定されてしまった。

 いきなり変身しないでほしい。こっちだって心の準備があるんだから。

 

「私は最初から疑ってたんだ。理由はわからないけど恋人のフリをしてるんじゃないかって。だから二人を観察してたの」

「なるほど」

「本題に戻るけど、二人きりのときは一切いちゃついてなかったの」

 

 そりゃ偽の恋人なんだからいちゃつかないだろうな。

 平田はわからないけど、恵は初心だからてんぱっちゃうだろうし。

 

「それに最近まで名字で呼び合ってたのも疑う理由の一つかな」

 

 やっぱり名前呼びにするのが遅すぎたか。

 付き合って5ヶ月前で名前呼びは遅いよな……。

 

「以上が私の推理かな。合ってる?」

「俺に答えを求めるなよ」

「求めるよ。だって上里くんなら知ってるって信じてるから」

「そんな信用はいらないんだけどな……」

「そんな冷たいこと言わないでよ」

 

 さてこのまま誤魔化すか。……無理だな。櫛田の情報力は半端ない。ここで誤魔化してもいずればれることになるだろう。

 

「……オフレコで頼む」

「もちろん」

 

 俺は恵と平田が恋人のフリを演じていたことを素直に打ち明けた。

 ただ理由を教えるわけにはいかないので、お互いに恋愛トラブルが原因でトラウマを抱えており、異性除けをするために恋人を演じていたと説明した。

 

「そういうことだったんだ」

「ああ。平田は平和主義者だし、軽井沢もなるべく男子と関わりたくなかったようだ」

「確かに平田くんはモテるから女子同士でトラブルは起きそうだよね」

 

 そういえば俺は今のところトラブルは起きてないな。

 ヒロイン同士で喧嘩したって話も聞いてない。

 もしかして俺ってクソ兄貴と一緒で複数の女子と付き合う素質があったのだろうか。

 

「でも二人は別れることにした。それだけ軽井沢さんが上里くんを好きってことだよね」

「……どうだろうな」

「だって平田くんの彼女というステータスを捨ててまで、上里くんと一緒にいたいってことでしょ?」

 

 そう言われると、俺って恵にそうとう愛されてるように聞こえるな。

 

「私じゃ出来ないことだよ」

「櫛田はみんなのアイドルだからな」

「恥ずかしいからやめてよ」

「間違えた。みんなのオナペットだった」

「ぶっ殺すよ」

 

 笑顔で殺人予告をするなよ。

 いつか本当に人を殺しそうで怖いな。

 これからお願い事をするのに怒らせすぎたかもしれない。

 からかうのはお願い事をしてからにすればよかった。

 

「悪い。もう人前でオナペットと言うのはやめるよ」

「二人きりの時もやめてほしいな?」

「それより話が変わるんだが」

「思いっきりぶった切ったね……」

「櫛田にお願いがある」

 

 俺は真剣な表情で櫛田を見つめた。

 

「な、なに……?」

「櫛田って龍園から大量にポイントを貰っていたよな」

「うん。それがどうかしたの?」

「俺に寄越してくれないか?」

 

 

☆☆☆

 

 

 19時半。部活帰りの平田が部屋にやってきた。目的はもちろん恵の話である。

 

「ごめんね。こんな時間にお邪魔しちゃって」

「いや。平田こそ部活終わりで疲れてないか?」

「大丈夫だよ。夕食も済ませてきたしね」

 

 この学校の部活動の活動時間は平日は16時半から18時半までと決まっている。

 筋肉量をアップするには運動後30分以内の食事の摂取が必要なので、部活の活動時間は理にかなっていると言えるだろう。

 

「それで軽井沢さんのことなんだけど」

「ああ。平田から振ったことにしたんだろ?」

「うん」

 

 平田の性格からして自分が振られたことにするかと思ったので驚いてる。

 

「僕が振ったことにしたほうが彼女のためになると思ったんだ」

「恵の?」

「そうだよ。軽井沢さんは僕に振られた女子だ。だからほかの男子と仲良くなっても非難はされづらくなると思ったんだ」

「なるほど」

 

 確かに平田を振って俺に近づくより、振られたことにしたほうが非難の声は少なくなるだろう。

 

「……でもいいのか? フリーになったことで平田に近づく女子が増えると思うぞ」

「どうだろうね」

 

 苦笑いしながら肯定も否定もしない。

 

「でも僕は誰とも付き合うつもりはないよ」

「つまり好きな女子もいないってわけか」

「そうなるね」

 

 平田なら選び放題だろうにもったいない。

 女子高生の肉体は今じゃないと味わえないんだぞ。

 大人になってからだと犯罪になってしまう。

 

「今はクラスのみんなでAクラスに上がることに集中したいんだ」

「平田は俺たちCクラスがAクラスに上がれると信じてるんだな」

「うん。僕たちならA、Bクラスにも勝てると信じてる」

「うっ」

 

 笑顔が眩しい。俺のような汚れた男には眩しすぎる微笑だ。

 

「と、とりあえずA、Bクラスもいいけど、龍園には要注意だな」

「そうだね。彼の性格上諦めることはしないだろうし」

「これからいろいろと仕掛けてくるかもしれない。平田からみんなに忠告しておいてくれ」

「もちろんだよ」

 

 平田は柴田あたりから龍園の手口についていろいろと訊いているだろう。

 俺は伊吹、帆波から情報収集しているので、対策はばっちりだ。

 

「それじゃそろそろ帰るよ」

「ああ」

 

 平田は俺に気を遣ったのか、用件が済むとすぐに帰っていった。

 帰り際に、恵のことをよろしく頼むと言われたが、言われるまでもない。

 恵は綾小路ルートから完全に脱線してしまった。

 だから俺が恵を守るしかないのだ。

 

「……て、言っても龍園から狙われることはないだろうけど」

 

 狙われるとしたら龍園を見限った櫛田が一番可能性が高い。次点で鈴音だ。

 櫛田には忠告済みなので迂闊な行動は取らないと思う。

 

「その櫛田は今頃何をしてるんだろうな」

 

 もしかしてストレス発散のためにオナニーをしてたりして。

 本人は否定していたが、あの焦りようからオナニーを試したのは間違いないだろう。

 俺としてそのままはまってくれれば抱きやすくなるからありがたいんだけど。

 

 

☆☆☆

 

 

「……んっ……はぁ、あんっ♡」

 

 上里くんと別れて部屋に帰った私はストレスを発散させるため自分を慰めていた。

 

「あっ、あんっ……♡ 乳首っ、気持ちいい♡」

 

 私は下着姿で床に座りながら、自らの秘部を指で弄んでは悩ましく身をよじらせている。

 

「あっ、ああぁあッ♡ 声でちゃうっ♡」

 

 私が初めてオナニーをしたのは中二の夏だった。

 興味本位で試した私は思ったより気持ちよくなれず、こんなものかと落胆した覚えがある。

 それからたまに自分を慰めていたけれど、今では毎日淫らな声を上げてしまっている。

 

 原因は上里くんだ。

 

 高校に入学してからの私のストレス発散は大声で愚痴を吐くことだった。

 この学校の寮は防音がしっかりしているので、隣の部屋に聞こえることはない。

 

 だから自室だけでストレスを発散しておけばよかったんだ。

 

 一学期。私は屋上で堀北の悪口を叫んでいた。

 それを目撃した綾小路くんに脅され、私は彼の駒になった。

 あれが私の高校初めての失敗だった。

 

 それから私はクラスのみんなにいい子を演じること、綾小路くんに利用される屈辱でストレスが溜まる一方だった。

 

 二学期。私は綾小路くんを通して上里くんと協力関係を結ぶことになった。

 それからだ。

 彼が私をぞんざいに扱うようになったのは。

 

 彼によると私は一年男子の中で一番の性の対象らしい。

 そんな私を彼はオナペット女王(クイーン)と呼ぶようになった。

 最低だ。

 いくらクラスを裏切ったクズな私だけれど、こんな美少女にオナペット女王(クイーン)はない。

 それ以外には腹黒女だの、外見だけは最高だのと中傷され続けた。

 

 そんな最低な彼からアドバイスされたのがオナニーでストレスを発散することだった。

 

 最初はくだらないと思った。

 性欲を処理するだけで、ストレスはなくなるとは思えなかった。

 

 けれど私の予想は外れた。

 

 試しに彼に犯されることを想像しながらしてみると、大声で叫ぶより明らかにストレスが軽減されたのがわかった。

 

 なんで上里くんに犯されるのを想像したのはわからない。

 きっと一番ムカつく男子だったからだと思う。

 

 それから私はオナニーが日課になった。

 

 オナニーをしていると気持ちよくて頭が真っ白になる。

 快感に集中すると、何もかもどうでもよく思えて気が楽になる。

 

「はふんっ……あっ、やぁん♡ はぁ、ひぅんんっ♡」

 

 指であそこをかき乱すたびに、いやらしい水音が室内に鳴り響く。

 床が愛液だらけになっているけど、それが気にならないほどに私は快感に集中している。

 

「あはっ、ンンッ♡ だめ……気持ちいいよ、どんどん溢れてくる♡ ああっ……ふあぁぁ、これっ、とまらないよ♡」

 

 秘部をいじる指の動きが激しくなっていく。

 左手で乳首を捻り、右手でおまんこをかき乱す。

 

「あひいいいいいいいんっ♡」

 

 私は一気に絶頂まで駆け抜けてしまった。

 気づくと潮を拭いてしまったようで、テーブルもいやらしい液体でびちょびちょだった。

 

「あぁ……はぁ……♡」

 

 まさかこんな乱れた生活を送るとは思わなかった。

 オナニーはあくまで性欲処理。

 なのにいつの間にか私はオナニーをするのがメインになってしまっている。

 学校で授業を受けるより、放課後に友達と遊ぶより、オナニーが一番青春をしている感じがする。

 

(オナニーでこんな気持ちよかったんなら、セックスはどれだけ気持ちいいんだろう?)

 

 初めては痛いって聞くけど本当のところどうなんだろう。

 痛いのは好きじゃない。

 好きじゃないけど……オナニー以上に気持ちよくなれるなら我慢できると思う。

 

「……でも相手がいないよね」

 

 この学校に私に見合った男子はいない。

 ただいるとすれば……

 

「いやいや、ないない! 上里くんはないって!」

 

 彼は外見は好みだけれど、中身は最悪だ。

 いろんな女子に手を出してるし、私のことをぞんざいに扱うし、いいところなんて一つもない。

 けれど一番楽にお話できる相手ではある。

 だって素の私と接してくれる数少ない男子なのだから。

 それに……

 

「けっこう雑に扱われるのも新鮮でいいかも……」

 

 って私は何を考えてるんだろう……。

 これじゃ私が上里くんに好意を持ってるみたいだよ。

 上里くんはあくまでパートナー。

 ……あれ? パートナーって結構親密な関係なんじゃ……。

 

「そういえばなんで私はあの時軽井沢さんを挑発したんだろ……?」

 

 あそこで軽井沢さんを挑発するメリットなんてなかったはず。

 ただ買い物袋を持って幸せそうな顔をしている軽井沢さんを見て不快になったのははっきり覚えている。

 

「……」

 

 よくわからない。

 頭がこんがらがってきた。

 こんなもやもやするのも上里くんのせいだ。

 だから責任を取って、また彼で妄想をさせてもらおう。

 別に彼のことを性の対象として見ているわけじゃない。

 彼で妄想をするのが一番捗る。

 ただそれだけ。

 

 その日。私はオナニーの最長時間を更新した。

 




アンケートの結果、佐藤がメインヒロインのが次に投稿する作品に決まりました!
投票してくれたみなさん、ありがとうございました!


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76話 網倉麻子と接触

久しぶりにウイイ〇にはまってしまい投稿ペースが遅くなってます!


「歩夢くん、起きて。朝だよ」

「ん……」

 

 肩や背中をさすられながら起床すると視界に裸エプロン姿の帆波が映った。

 

「今日もランニングするんでしょ?」

「……ああ」

 

 スマホで時刻を確認すると5時半を回った頃だった。

 帆波たちには雨が降ってなければこの時間に起こすようお願いをしている。

 

「さてと起きるか」

 

 ジャージに着替え、洗顔をしてから準備体操をする。これを怠ってランニングをすると怪我をする可能性が高くなるので十二分に体をほぐす。

 

「今日は一日曇りだって」

「ふーん」

 

 帆波が朝の情報番組に表示されている天気予報を見ながら言う。

 正直、裸エプロンの帆波を襲いたくてしょうがないが、我慢してランニングを終えてから抱くようにしている。

 帆波のエッチな格好は見慣れたが、魅力的な肉体のおかげで毎回息子が反応してしまう。

 

「それじゃ行ってきます」

「いってらっしゃい。ちゅっ」

 

 玄関で軽く口づけを交わすのも日課になった。

 舌を入れそうになるのを我慢をする。入れたらスイッチが入ってしまうのでこれも我慢だ。

 

「あっ……」

 

 唇を離すと帆波が物欲しそうな顔を向けてくるが無視をする。

 玄関を開けると通路にはクラスメイトの姿があった。

 平田洋介。クラスの頼れるリーダーである。

 

「え……?」

 

 その平田は顔を真っ赤にしてこちらを見ている。

 

「きゃああああああっ!」

 

 背後にいる帆波が悲鳴をあげた。

 俺は急いで玄関を閉めた。

 

「お、おっす」

「えっと……」

 

 クラスメイトにとんでもないものを見せてしまった。

 平田は現状が理解できていないのか、挨拶をしても返してこない。

 

「とりあえず今見たことは忘れてくれ」

「う、うん……」

 

 もしかしたら帆波は露出癖があるので興奮してるかもしれないが、平田には黙っててもらうことにした。

 平田もランニングをするために早起きしたようで、俺たちは一緒に走った。

 平田は口が堅いのでお願いをしなくても帆波の裸エプロンは黙っててくれると思ったが、念のため帰りに飲み物を奢った。

 

 部屋に戻ると帆波がうなだれていた。

 

「あぁ……やっちゃったよぉ……」

 

 どうやら平田に裸エプロン姿を見られたのが相当ショックだったようだ。

 あれから40分近く経っているが、調理を始めていないのがその証拠だ。

 

「黙っててくれるようお願いをしたから大丈夫だ」

「でも平田くんって柴田くんと仲良いよね?」

「そうだけど」

「もし柴田くんに知られたら私クラスにいられなくなっちゃうよ……」

 

 平田はそれなりに信用できる人間だが、他人である帆波は平田の人間性がわからない。

 

「裸エプロン委員長ってあだ名をつけられちゃうよ……」

 

 なにそれかっこいい。

 大嘘憑き(オールフィクション)が使えそう。

 

「そんな心配しなくて大丈夫だって」

「でも……」

「むしろ裸エプロンで済んでよかったじゃん。もし排尿セックスしてるところ見られてたら終わってたぞ」

「見せるわけないでしょ!」

 

 そんな怒鳴らなくても。

 せっかく励まそうとしてあげたのに……。 

 少しだけムカついたので朝食後に悲鳴があがるまで帆波を犯しまくった。

 

 

☆☆☆

 

 

「上里、ちょっといいか」

 

 教室に入ると三宅に声を掛けられた。

 

「どうした?」

「少し気になることがあってな」

「気になること?」

「ああ。昨日弓道部に石崎や小宮たちが顔を出してきやがった。見学ってことで先輩たちは許可してたけどよ、ずっと俺を睨んでいてやりづらかったぜ」

 

 これは原作7巻で起こったイベントだ。

 原作と展開が違っているのでどうなるか不安だったが恵と綾小路関連以外は同じイベントが発生するかもしれない。

 

「そっか。おそらく龍園の指示だろうな」

「龍園の?」

「ああ。一学期にBクラスも同じようなことをされているんだ。直接手は出してこないで、こっちが先生に報告できないレベルで絡んでくるみたいだ」

「なるほどな」

「やりづらいだろうが静観してくれ」

「わかった」

 

 三宅は理性的なのでDクラスが直接手を出してこなければ問題ないだろう。

 念のため須藤にも注意を促した。

 

「どしたの?」

 

 長谷部が俺の背中に抱き着きながら訊ねる。

 自室では帆波。教室では長谷部。

 朝から爆乳の感触が味わえて最高だ。

 

「三宅がDクラスの生徒に絡まれたらしい」

「え、みやっち、大丈夫だった?」

「ああ。部活中に睨まれただけだからな」

「そっか。なんか怖いね」

 

 長谷部は何度か龍園に絡まれているので危機感を抱いてるようだ。

 

「先日の特別試験で二人も退学したからな。龍園も焦ってるんじゃないか」

「三宅の言うとおりだな。長谷部も注意してくれ」

「注意って何に注意したらいいの?」

 

 お前の爆乳のせいで爆発しそうな俺の下半身に。

 さすがに教室ではそんなことは言えないので真面目に回答した。

 

「あまり一人で出歩かないようにって、私は友達少ないからね~」

 

 長谷部は基本ぼっちだ。

 鈴音ほどではないが付き合いが悪いので彼女を嫌っている女子たちもいるらしい。

 

「何かあったらあゆむーが守ってくれるよね?」

「喧嘩以外なら任せろ。喧嘩は三宅よろしく」

「俺かよ」

「みやっち、頑張って」

 

 せめて俺に戦闘系のチート能力があればヒロインたちを守れるのに。―――なんてないものねだりをしてもしょうがないので、そっち方面は三宅と綾小路に任せよう。

 

 昼休み。俺は珍しく綾小路と食堂に来ていた。

 食堂には多くの生徒が見受けられ、空いてる席を探すのも一苦労だ。

 

「綾小路は何を頼むんだ?」

「生姜焼き定食だ」

「生姜焼きか。それじゃ俺はとんかつ定食にするか」

 

 券売機には長蛇の列が出来ているので、どの生徒もすぐに食券を買っている。

 俺もこの背後からのプレッシャーを感じて長考する度胸はない。

 

「オレに話ってなんだ?」

 

 昼食を食べながら綾小路が問う。

 

「Dクラスのことだよ」

 

 俺は三宅から聞いたことをそのまま綾小路に伝える。

 そして龍園が暴力を訴えてきたら、俺では役に立たないため協力するようお願いをした。

 

「あまり目立ちたくないんだが」

「気持ちはわかるけど、最近さぼりすぎだろ?」

「それを言われると痛いな」

 

 俺は綾小路と櫛田と協力関係にあるのだが、俺と櫛田ばかり動いており、綾小路はまったくクラスの力になっていないのだ。

 このままフェードアウトするかもしれないので、こうして綾小路に協力するよう依頼することにした。

 

「……わかった。もしオレの力が必要になったら協力しよう」

「本当だな?」

「ああ。ただお前を隠れ蓑にさせてもらうが」

「俺、喧嘩したことないっていろんな人に言ってるんだけど」

「……急に力に目覚めたことにすればいいんじゃないか?」

「そんな中二病な展開でみんなが納得するわけないでしょ……」

 

 俺には女子を発情させる力しかないんだ……。

 そのおかげでセックスしまくりの日々を送れてるわけだが。

 

「あれ? 珍しい組み合わせだね」

「ん?」

 

 いきなり綾小路の隣に女子が座ってきた。

 どこかで見たような気がするが名前が出てこない。

 

「網倉か」

 

 綾小路が女子の名前を口にする。

 そうか、思い出した。帆波と仲がいいポニーテール美少女だ。

 

「おひさー。綾小路くん、元気?」

「それなりにな。今日は一人なのか?」

「そだよ」

「珍しいな」

「だから一緒してもいいかな?」

「オレは構わないが」

 

 綾小路が俺のほうをちらっと見る。

 

「俺もいいけど……」

「ありがとう。私は網倉麻子。帆波ちゃんの親友だよ。よろしくね!」

「よ、よろしく……」

 

 綾小路はいつの間にBクラスの女子と交流していたんだ?

 ただの友達か、櫛田と同じ協力者か。

 

「……綾小路って他のクラスに友達いたんだな」

「まぁな」

「私が困ってたところを助けてくれたんだよね。それからちょくちょく話すようになったの」

「そうなのか」

 

 綾小路が狙って接触したのか、椎名みたいにたまたま関わるようになったのか。

 俺じゃ判断がつかない。

 

「上里くんのことは帆波ちゃんから聞いてるよ」

「そ、そうなのか……」

 

 俺はいろんな女子に手を出してるクズと認識されているので、帆波の親友である網倉にも嫌悪されていると思ったが、特に嫌われてるようには見えない。

 

「イケメンなのにアニオタなんでしょ?」

「別にアニメ好きに容姿は関係ないと思うんだが」

「確かに!」

「綾小路くんは相変わらず読書ばっか?」

「ああ」

「図書室によく通ってるもんね」

「あそこは教室と違って落ち着くからな」

 

 確かにあそこは落ち着く。

 そういえば椎名は綾小路には声を掛けていないだろうか。今度本人に聞いてみよう。

 

「綾小路くん、騒がしいの苦手だもんね」

「苦手ってほどじゃないけどな」

「私は逆に静かな場所が苦手なんだよね」

 

 見るからに活発そうだからな。男女問わず人気ありそう。

 

「なあ」

「なに?」

「さっきから喋ってばかりだけど、ラーメン食べないのか? 麺が伸びちゃうぞ」

「あっ!」

 

 俺に指摘され慌ててラーメンを食べだす網倉。

 食後、網倉と連絡先を交換したが彼女を抱くつもりはない。

 帆波の親友にまで手を出すのはリスクが高すぎる。

 

 

☆☆☆

 

 

 翌日。三宅に続いて須藤がDクラスの生徒に絡まれたと報告を受けた。

 

「廊下で龍園たちにいちゃもんをつけられたんだよ。廊下で歩くのを邪魔しやがって」

「手は出してないよな」

「もちろんだぜ! 目の前で深呼吸をしてやったからな! 全員唖然としてたぜ!」

 

 そりゃするよ。喧嘩を売ってるのに目の前で深呼吸をされたらするにきまってる。

 

「SHRまでまだ5分あるな。ちょっくら精神統一してくるぜ」

 

 須藤はそう言って教室を出ていった。

 まさか須藤に喧嘩をする心配がないと思う日が来るとは……。

 

「彼、何か変なものでも食べたのかしら?」

 

 隣の席で俺と須藤の話を聞いていた鈴音が疑問を投げかける。

 

「いや、メンタルトレーニングの効果だろ」

「……そう。少しは成長したみたいね」

「少しどころじゃないだろ。それより鈴音は大丈夫か?」

「ええ。Dクラスの女子に絡まれたくらいよ」

「絡まれたのかよ!」

「問題ないわ。肩をぶつけられたくらいだもの」

「そっか」

 

 負けず嫌いな鈴音ならやり返しそうだけど我慢したんだな。

 

「お返しに足を踏みつけてやったわ」

 

 思いっきりやり返してたよ……。

 

「私を痛めつけていいのは歩夢くんだけだもの。やられたらやり返さないと気が済まないわ」

「そ、そっか……」

「だから今度は肩を中心的に痛めつけてほしいの」

「お、おう……」

 

 肩を痛めつけるってどんなプレイをすればいいんだろうか。後でグーグ〇先生に聞くとしよう。

 

「それと……」

「なんだ?」

「名前は忘れたけれど、私以外の女子も絡まれていたわ」

「Dクラスの女子にか?」

「ええ」

 

 どうやら龍園が本格的に仕掛けてきたようだ。

 綾小路、三宅、二人の出番はもうすぐだぞ。

 龍園が潰れてくれれば伊吹と椎名と学校でも絡めるようになるから頑張ってくれ。

 

「歩夢くんも気を付けて」

「問題ない。俺には秘密兵器があるからな」

「秘密兵器?」

「ああ」

 

 龍園たちに絡まれても喧嘩にならないように俺はある機器を購入した。

 購入したときに店員に怪訝な顔をされたのが懐かしい。

 

「もしかして三角木馬かしら?」

「どうやってそれで龍園たちを撃退するんだよ!」

 

 教室なのに鈴音が平常運転すぎる。

 

「つーか教室なんだから下ネタは自重しろ」

「それは命令かしら?」

「……そうだよ」

「わかったわ。お願いなら拒否したけれど、命令なら従うしかないわね」

「そうですか……」

 

 普通逆だと思うんだが、マゾで牝豚な鈴音は命令の方が嬉しいようだ。

 

 放課後。平田からの報告によるとクラスの半数以上がDクラスの生徒に絡まれたとのことだった。

 ほとんどが遠目から睨まれたり、軽く肩がぶつかる程度だったようだが、須藤のように罵声を浴びせられた生徒も数名いたようだ。

 その数名の中の一人である軽井沢恵と俺は一緒に下校をしていた。

 

「マジ朝は最悪だったし……」

 

 恵の話によると廊下で真鍋たち数名のDクラスの女子に平田と別れたことをからかわれたらしい。

 俺の忠告を受けていた恵は無視していたが、それが気に食わなかったようで、真鍋たちは恵を大声で中傷したとのことだった。

 

「久しぶりに他人から大声でブスって言われた」

「中学以来か?」

「うん」

 

 客観的に見て恵は美少女だ。ギャル系が苦手な人もいるかもしれないが、大半は恵を見て美少女と評価するだろう。

 

「女の嫉妬は醜いからな」

「……それはあたしが可愛いってこと?」

「そうだよ。何度も言ってるだろ」

「……うん」

 

 頬を紅潮させ恵が密着してきた。

 香水なのか、いい匂いがする。

 

「あのさ……今日部屋に行ってもいい?」

「平田と別れたばかりで大丈夫なのか?」

「大丈夫。あたしは洋介くんに捨てられた女だから」

「そうだったな」

 

 苦笑いしながら自虐する恵。

 平田の思惑通り、恵が俺と絡んでいても、彼女を悪く言う人はいなかった。

 鈴音、愛里、櫛田、長谷部、佐藤の五人が恵を睨んだり、怪訝な目を向けたくらいだ。

 

「だから……いい?」

「いいぞ」

「ほっ……。それとさ、夕食作ってあげようか?」

「お願いします」

「それじゃスーパーに寄るわよ」

「いってらっしゃい」

「歩夢も来るのよ!」

「冗談だよ」

 

 さすがに女子一人で買い物に行かせるほど鬼畜ではない。

 それより恵は俺に抱かれる気満々だな。

 俺から手を出すのを待っているのだろうか。

 確かに恵を抱く気満々だが、俺からは手を出さない。

 俺から手を出してしまったら、恵がより面倒な女になりそうな気がする。

 だから今回も発情送り(ハートリジェクター)を使用して女の方から求めさせる。




次回は軽井沢の初体験です!


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77話 軽井沢恵の処女喪失

11.5巻は予想通り一之瀬が表紙でしたね!


「ご馳走さまでした」

「ん」

 

 スーパーに寄ってから帰宅して二時間後。

 夕食を完食した俺を見て恵は満足そうに皿を下げる。

 洗い物を手伝おうとしたが、やんわりと断られてしまった。

 ヒロインたちは俺をキッチンに立たせてくれない。もしかしたら彼女らは台所は淑女の聖域だと思っているのだろうか。それなら男の俺を頑なにキッチンに立たせないのも理解できる。

 

「歩夢って細いのに食欲あるよね」

 

 恵が洗い物をしながら言ってきた。

 細身なのは長距離走の選手だったので仕方ない。細身だけどそれなりに筋肉はつけてるんだからね。

 

「恵の料理が美味しかったからな」

「ふ、ふ~ん。そうなんだ……」

 

 テレビを見ているので恵の顔は見れないが、声色で恥ずかしがって照れているのがわかる。

 恵の恥ずかしがってる声は普段より一段と可愛い声をしている。

 セックスのときにどんな声を出してくれるのか今から楽しみで仕方ない。

 

「まぁ、あたしの手料理を食べたんだから当たり前よねっ……!」

「そうだな。毎日食べたいくらい美味しかったし」

「~~~~っ!」

 

 最上級の誉め言葉を述べてから恵は黙ってしまい、洗い物に専念した。

 部屋にはテレビの音と洗い物の水音が響いている。

 やがて洗い物を終えた恵が戻ってきた。

 

「洗い物終わった」

「お疲れ様」

「なに見てんの?」

「ガンダム」

「あー、男子ってそういうの好きよね」

 

 正確に言えばポケットの中の戦争だが恵に言ってもわからないだろう。

 なぜ今更古い作品を見ているかというと、博士がガンダムシリーズのDVDを持っていたので借りたのだ。

 

「そういえばパパもガンダム見てたわ」

「……パパ?」

「あ、ちがっ……!」

 

 しまったという顔をする恵。

 恵は両親をパパ・ママと呼んでいたんだな。

 

「ちなみにってパパっていかがわしいほうのパパか?」

「援助交際なんてしてないわよ!」

 

 右腕を思いっきり殴られてしまった。

 櫛田といい、最近のヒロインは暴力的じゃないだろうか。

 

「あたしは処女なんだから!」

 

 続けて殴りかかってきたので右手で恵のパンチを防ぐ。

 

「っ……!」

 

 直後に、恵の頬が紅潮した。

 発情送り(ハートリジェクター)が発動した証拠だ。

 あとは恵が俺を求めてくるのを待つだけだ。

 どうやって恵を右手で触れるか考えていたけど、あっさりと触れてしまった。

 

「暴力よくない」

「ご、ごめん……」

 

 蕩けた表情をしながら謝る恵を見て押し倒したくなるのを我慢する。

 

「それよりアニメに集中しようぜ」

「う、うん……」

 

 いつもならあたしの相手をしろと突っかかってくるが、発情して戸惑っているせいか、素直に言うことを聞いてくれた。

 恵は俺の隣に座ったまま、内股でもじもじしながらテレビに視線を向けた。

 

『嘘だといってよ、バーニィ』

 

 恵が発情してから一時間が経過した。

 恵は時折トイレに行きながらも、俺を求めることなくアニメを見続けている。

 

「あ、あのさ……」

「もう少しで終わるから待っててくれないか?」

「……わかった」

 

 恵には悪いがポケットの中の戦争を最後まで見てから抱かせていただく。

 理由はキリが悪いからだ。

 

「はぁ……あっ……」

 

 隣から色っぽい吐息が聴こえてくる。

 きっと恵は必死にあそこの疼きに耐えているのだろう。

 あともう少し頑張ってくれ。

 そうすれば俺が気持ちよくしてやるから。

 

「やっぱりポケットの中の戦争は最高だな」

 

 全6話視聴が完了した。

 俺は大変満足したが、恵の頭にはまったく内容が入ってないだろう。

 

「もう10時か。そろそろ帰る?」

「え?」

「明日も学校だし、まだ風呂も入ってないだろ」

「あ……」

 

 俺に抱かれる気満々な恵が呆けた声を上げた。

 まさか帰宅を促されるとは思ってもなかったのだろう。

 本当はここまで意地悪をするつもりはなかったのだが、恵を見ていたら虐めたくなってしまった。

 

「アニメも観終わったし帰ったら?」

「っ……!」

 

 そう言った直後に、俺は恵に押し倒されてしまった。

 

「な、なんでっ……!」

 

 恵は馬乗りになり、涙を浮かべながら俺を睨めつける。

 

「なんでそんな意地悪するのよ……!」

「意地悪……?」

「そうよ。あんた、あたしの気持ちわかってるんでしょ!?」

 

 わかってるよ。わかってるからこんな意地悪をしちゃうんだよ。

 

「……わからない」

「っ……」

「言葉にしてくれないと他人の気持ちなんてわかるわけないだろ」

「あ、あんたはっ……!」

「恵は俺に何をして欲しいんだ?」

「あ、あたしの口から言わせる気……?」

「そうだ」

 

 今まで全員そうしてきた。恵だからってそれを変えるつもりはない。

 

「最低っ!」

「俺が最低なのは知ってただろ」

「……知ってた。歩夢が最低なのは知ってたけど……!」

「なら言ってくれない?」

「……わかったわよ! 言えばいいんでしょ! 言えば!」

 

 きっと恵の心はいろんな感情が混ざり合ってぐちゃぐちゃになっているだろう。

 原作の綾小路ほどじゃないけど、俺も恵を精神的に追い詰めてみたかった。

 

「あたしを抱いて!」

 

 精神的に追い込まれても尚、自分の思いを正直にぶちまける恵は綺麗だった。

 

「俺に抱いてほしいのか?」

「そうよ。ずっと思ってた。歩夢に抱かれたいって……」

「……そっか」

「なのにあんたは他の女ばかりに手を出してっ……!」

「長谷部のことか?」

「そうよ。なんであたしより先に長谷部さんを抱いてるのよ! あたしの方が先に仲良くなったのに……!」

 

 教室で恵と長谷部が会話してるの見たことないけど、俺の知らないところでバチバチやりあってたのだろうか。

 

「それにあたしの方が歩夢に尽くしてる!」

「え……?」

「あたし、歩夢に好かれるためにどんな指示も従ってきた! なのに、なんであたしより先にっ……」

 

 恵はとうとう大粒の涙を流し始めた。

 ぽたぽたと俺の上着に涙の雫が落ちてくる。

 

「……あー、悪い。虐めすぎた」

 

 上半身を起こして、恵を優しく抱きしめる。

 

「本当よ。いじめられっ子のあたしをいじめるなんてどれだけ鬼畜なのよ」

「いや、鬼畜ってほどじゃ……」

「うるさい。もっと強く抱きしめなさいよ」

「……わかったよ」

 

 言われた通りにぎゅっと強く恵を抱きしめた。

 

「あっ……」

「痛いか?」

「い、痛くない……!」

 

 発情しているからか、恵は抱きしめられただけで感じているようだ。

 腕に力を入れるたびに甘い声が耳元で聴こえる。

 

 どれくらい抱き合ったかわからない。

 恵のいい匂いが漂い、今にも折れそうなほど華奢な身体を感じている俺はとうとう我慢できなくなった。

 

「歩夢……?」

 

 恵の両肩に手を置いて少し離れると不安そうな表情で見つめてきた。

 

「抱いてほしいんだろ。だから……抱いてやる」

「ひゃんっ!」

 

 ベッドに押し倒し、ブラウス越しに胸を鷲掴みにすると、恵は可愛らしい悲鳴をあげた。

 

「ちょ、いきなり……あんっ」

「求めてきたのは恵からだろ。嫌ならやめるか?」

「い、嫌じゃない……。嫌じゃないからやめないで……んんっ」

 

 恵の胸は鈴音より小さく、伊吹より大きいくらいのサイズだ。

 

「んぁ、あっ……だ、だめっ……!」

 

 ブラウス越しに可愛らしい胸を堪能した俺はブラウスを脱がそうとしたが、恵に止められてしまった。

 

「やっぱり嫌なのか?」

「違う、違うのよ……」

「何が違うんだ?」

「……あたしの裸を見られたら、気持ち悪がられると思って……」

 

 理由は知っている。左脇腹の傷跡のことを言っているのだろう。

 

「恵の裸を見て気持ち悪いと思うわけないだろ」

「……本当に?」

「ああ」

「信じてもいいのね?」

「信じろ」

「……わかった。脱がしていいわよ」

 

 ボタンを丁寧に外していきブラウスを脱がした。

 すると左脇腹に醜い傷跡があらわになった。

 

「……これのことを言ってたのか」

「……」

「これも中学の時にやられたのか?」

「……そうよ。あいつらに一生消えない傷跡をつけられたのよっ……!」

 

 当時のことを思い出したのか。恵の顔を一瞬怒りの表情に満ち溢れた。

 

「よかったら何があったのか詳しく教えてくれないか?」

「……わかった」

 

 恵は当時のことを語りだした。

 下着姿でリンチされていた恵はいつものように殻に閉じこもり、暴行を受けている自分を客観的に見ていたらしい。

 そんな恵の反応が面白くないと思ったいじめの主犯格がナイフを取り出した。

 初めて命の危機を感じた恵は取り乱してしまい、激しく抵抗したが、その際にいじめの主犯格を蹴飛ばしてしまった。

 それに怒りを感じたいじめの主犯格が恵を切りつけた。

 普通なら傷ついた相手を見れば我に返ると思うが、いじめの主犯格は怒りに任せて、必死に許しを請う恵を暴行し続けた。

 

「切りつけた生徒は通報されなかったのか?」

「……うん」

 

 理由はよく漫画であるようなものだった。

 いじめの主犯格は地元で有名なヤクザの一人娘で、恵の両親は報復を恐れて泣き寝入りしたとのことだった。

 

「結局、この傷跡をつけられてからも卒業までいじめは続いたのよね」

 

 思ったより重たい話で、どう返せばいいかわからない。

 

「……どう? こんな醜い傷跡があるあたしでも……抱いてくれる?」

 

 俺は傷跡なんてまったく気にしないが、恵にとっては重要なことだ。

 この傷跡が原因で人前で水着になることも出来ない。

 こんなに可愛くて、スタイルがいいのにかわいそうだ。

 でも哀れんだりしてはいけない。

 

(さて、なんて答えれば恵を俺に依存させることができるだろうか)

 

 綾小路ならなんて答えるだろう。……いや、綾小路の答えを予想して真似ても駄目だ。ここはストレートに気持ちをぶつけよう。

 

「……抱くね。これを見ればわかるだろ」

 

 テントを張っている下半身を指さし、恵の視線を誘導する。

 

「ふぇっ!?」

「傷跡なんて関係ない。俺は恵を抱きたい。これが証拠だ」

「あ、あんた……」

 

 勃起ちんぽで返答されると思わなかった恵が激しく動揺している。

 

「傷跡なんて気にしない。そもそも俺はこれから恵を傷つけるんだぞ」

「あたしを傷つける……?」

「そうだ。これを恵に入れれば、その傷跡が可愛く思えるくらいあそこが傷だらけになる」

「傷だらけ……」

「それに痛みも凄いらしい。……ナイフで切られたときは痛かったか?」

「そりゃ痛いに決まってるでしょ」

「だよな。でもそれより痛いと思うぞ」

 

 恵はほかのヒロインより小柄だ。あそこも小さければ、余計に痛みを感じてしまうだろう。

 

「あ、あの時より痛い……」

 

 恐怖を感じたのか、恵の顔が若干青ざめている。

 少し脅しすぎたかもしれない。

 

「……いいわよ」

「え……?」

「歩夢のそれであたしを痛めつけてよ」

 

 

☆☆☆

 

 

 嬉しかった。

 歩夢はこんな醜い傷跡があるあたしを受け入れてくれた。

 あそこを指さされたときは呆けてしまったけど、勃起している歩夢のあそこを見て、あたしの心は歓喜に満ちた。

 歩夢があたしに興奮してくれている。

 たったそれだけのことで、あたしは女に生まれたことに感謝した。

 

「歩夢のそれであたしを痛めつけて」

 

 歩夢は言った。

 今から歩夢のそれであたしのあそこを傷つけてくれると。

 そしてこの醜い傷がつけられた時より痛みを与えてくれると。

 ずっとコンプレックスだったこの醜い傷跡と痛い思い出。

 

「歩夢のそれで傷跡も痛みも上書きしてよ」

 

 自分で馬鹿なことを言ってるのはわかってる。

 でも言わずにはいられなかった。

 これでやっとあたしも前に進める。

 歩夢に傷物にされて前に進めるんだ。

 

「わかった。脱がすぞ」

「……うん」

 

 あたしはされるがままに着衣を脱がされていく。

 歩夢に見てほしくて購入した新しい下着を見てもらいたかったけど、それは次の機会にしよう。

 今は歩夢に処女を捧げることだけを考えたい。

 

「綺麗だな」

「ありがと」

 

 あたしの全裸を見て歩夢が感想を言う。

 歩夢の言葉一つで幸福度が高まっていく。

 

「十分に濡れてると思うけどもっと濡らすか?」

「いい。そのまま入れてよ」

「……いいのか?」

「うん。濡れてないほうが痛いんでしょ?」

「そうだな」

「ならこのままでいい」

 

 そもそも一時間以上前からあたしのあそこはぐちょぐちょに濡れている。

 何もしていないのにこんな濡れるのは初めてだった。

 きっと歩夢に犯してほしくてたまらなかったんだ。

 だから激しく欲情してしまったんだ。

 

「それと初めてだからって優しくしなくていいから」

「え……?」

「歩夢の欲望を全部受け入れたい」

 

 あたしが初めてだからって気遣って欲しくない。

 歩夢の思うがままにあたしの身体を好きにしてほしい。

 乱暴にされたってかまわない。

 それだけ痛みが増して、あたしの身体に刻まれるんだから。

 

「わかった。容赦しないぞ」

「いいわよ。あたしの身体を好きにしてよ」

「ああ、好きにさせてもらう」

「んっ」

 

 歩夢がズボンを脱ぐと生殖器があらわになった。

 

「っ……」

 

 今から歩夢のおちんぽで処女が奪われる。

 そう思うだけで、心臓が早鐘を打つ。

 不思議と恐怖は感じなかった。

 あたしは歩夢の肉棒に目を奪われていた。

 

挿入()れるぞ」

 

 歩夢はあたしの両足を広げ、いやらしい汁を垂らしている陰部に肉棒が宛がった。

 

「んんっ」

「ゆっくり挿入()れてくからな」

「あっ……ぐぅっ……!」

 

 肉棒を少し埋め込まれただけで激痛が走った。

 歩夢は痛がるあたしを気にするそぶりも見せずにゆっくりと肉棒を突き刺していく。

 

「ひぎぃ……っ! か、は……っ!」

 

 あたしは歯を食いしばり必死に痛みを受け入れる。

 

「限界だったら言えよ」

「だ、だいじょ……あぎぃ……っ! がぁっ……!」

 

 予想以上の痛みにあたしは限界を超えていたと思う。

 でもそれを認めることはしない。

 歩夢が与えてくれる痛みを拒絶したくない。

 

「いだっ……うあ゛……っ!」

 

 歩夢と一つになっている。

 あたしは幸福感に包まれていた。

 こんな幸せを手放すことなんて出来るわけがない。

 

「きっついな」

 

 徐々に膣内が肉棒で埋まっていく。

 あたしのあそこは歩夢の肉棒でぐちゃぐちゃにされている。

 左脇腹の傷跡より醜い傷をつけられていると思うと、激痛に耐えているあそこがきゅんとするのがわかった。

 

「恵、処女膜まで辿り着いたぞ」

「う、うん……」

 

 とうとう奥まで肉棒が辿り着いた。

 これからあたしは歩夢に処女を奪われる。

 一生に一度しか捧げられないものを歩夢に捧げるんだ。

 

「歩夢、あたしの処女を受け取って」

「……ああ」

 

 歩夢はそう返事をすると、腰を奥へと沈み始めた。

 すぐに、ぶつっと音がして、あたしの処女膜が破れた。

 

「ひぎいいぃぃぃぃっ!?」

 

 あまりの激痛で、あたしは大きな悲鳴をあげてしまった。

 

「いだっ……い……。いだぁい……」

 

 歩夢の言ったとおりだった。

 この痛みはナイフで切り付けられた時の比じゃない。

 人生で一番の痛みを感じている。

 これであたしの痛みは上書きされた。

 あたしに一番の痛みを与えくれたのは歩夢。

 一番醜い傷跡をつけてくれたのも歩夢。

 

「どうする? 痛みが治まるまで休憩するか?」

「……しなくていい。動いて……!」

 

 優しさなんていらない。

 あたしを徹底的に痛めつけてほしい。

 

「……わかった」

 

 歩夢はあたしの腰を掴むとゆっくり腰を前後させる。

 

「うくっ、あぁ……がっ……!」

 

 徐々に前後の動きが激しくなっていく。

 突かれるたびに、凄まじい激痛が遡った。

 リアルタイムであたしの痛みが上書きされていく。

 

「ひぎゅっ、んあっ……!」

 

 両胸を乱暴に鷲掴みにされる。

 歩夢の愛撫は乱暴で、あたしに痛み(幸せ)を与えてくれる。

 

「恵のまんこ、きつくて気持ちいいぞ……!」

「ひぃぁっ! あ……くっ……!」

 

 歩夢があたしの膣内で気持ちよくなってくれている。

 なんて嬉しいことを言ってくれるんだろう。

 歩夢はいつもこうだ。

 ほかの男じゃ言ってくれないことをあたしに言ってくれる。

 

「も、もっと、あたしで気持ちよくなって……!」

「そのつもりだよ!」

 

 激しく腰を打ち付けられる。

 処女を失ったばかりの膣内を歩夢の肉棒が乱暴に出入りをする。

 

「あっ、あんっ♡ んぁっ♡ あっ♡」

 

 歩夢に激しくピストンをされるうちに、痛みの代わりに快楽が身体中に駆け巡る。

 もしかしたら脳が誤作動して痛みを快楽に誤認識してるのかもしれない。

 でもそんなのどうでもいい。

 あたしは歩夢に突かれて気持ちよくなっている。

 その事実だけあればいい。

 

「乳首も固くなってるな」

「ひゃんっ!」

 

 勃起した乳首を捻られてしまう。

 

「恵も気持ちよくなってるんだな」

「う、うん……! 歩夢に乱暴にされてあたし気持ちよくなってるっ!」

 

 あたしってセックスだとこんな素直になれるんだ。

 いつもの天邪鬼なあたしが嘘みたい。

 

「だからもっと乱暴にして……!」

 

 歩夢はあたしのお願いに勢いよく頷いてくれる。

 あたしは強制的にМ字開脚をさせられ、いろんな角度からペニスを当てられた。

 そして足を閉じないよう命令した歩夢は、再びあたしの胸を乱暴に弄び始めた。

 

「あひぃっ♡ ぁあああんっ♡ 歩夢、凄い♡ 凄いよこれ♡」

 

 上半身も下半身も快楽に包まれ頭がおかしくなりそうになる。

 麻薬してる人ってこんな感覚に陥ってるのかな。

 もしそうなら麻薬中毒になるのもわかるかもしれない。

 こんな気持ちいいのをやめられるわけがない。

 

 あたしは激しく突かれる間に何度か絶頂してしまった。

 でも歩夢はそんなのお構いなしにあたしの膣内を犯し続けた。

 あたしは自分ばかり絶頂して歩夢に申し訳ないと思った。

 歩夢も早く絶頂してほしい。

 あたしの膣内に欲望を吐き出してほしい。

 だからあたしは絶頂しながらも歩夢の肉棒を受け入れ続けた。

 

「歩夢、あたしまたイっちゃいそう……!」

「……俺もそろそろイきそうだ!」

 

 やっと歩夢も絶頂してくれる。

 歩夢はラストスパートをかけたように、激しく抽送を繰り返す。

 

「ひぁっ♡ あんっ♡ イク♡ イっちゃう♡」

「くっ、恵……!」

「出して! あたしの膣内に出してっ!」

「うおっ……!」

 

 秘所の奥を突き上げられたと感じた直後、精液が膣内に流れ込んできた。

 

「んあああああぁぁぁぁぁぁんっ♡」

 

 あたしははしたなく大きな嬌声をあげてしまった。

 

「やべっ、搾り取られそうだ……!」

「あっ、歩夢のがたくさん入ってきてるっ……!」

 

 あたしの膣内に歩夢の精液が勢いよく注ぎこまれていく。

 射精ってこんな長く続くものなんだ。

 あたしの知ってる射精と全然違う。

 

「あっ……ふぅ……あぁ……」

 

 精液を出し終えた肉棒がゆっくりと膣内から抜かれる。

 寂しく思ったが、快楽と痛みで肉体の限界を超えたあたしは言葉を発する気力もなくなっていた。

 

「恵、気持ちよかったぞ」

「……うん」

「それじゃ続きやろうか」

 

 セックスって一回で終わりじゃないんだ。

 少女漫画だと射精したらピロートークしてたのに……。

 正直、もう一度抱かれる体力はない。

 でも歩夢があたしを求めてくれている。

 だったら拒否することなんてできない。

 

「わかった。好きにしていいわよ」

「ああ、好きにさせてもらう。恵は俺の所有物だからな」

「……っ!」

 

 あたしが歩夢の所有物。

 嬉しい。

 あたしは歩夢の所有物になれたんだ。

 

「恵、四つん這いになってくれ」

「……ん」

 

 言われるがままに四つん這いになり、歩夢を挑発するようにお尻を突き出した。

 経験が少ないあたしでもわかる。

 今からバックで抱かれるんだ。

 

「行くぞ」

「来なさいよ」

 

 あたしは日付が変わるまで歩夢に抱かれ続けた。

 とうに体力の限界を迎えていたけれど、あたしは歩夢に気持ちよくなってもらうため頑張った。

 もちろんあたしも歩夢にたくさん気持ちよくしてもらった。

 特にバックで突かれるのは歩夢に支配されているのが実感できて一番気持ちよかった。

 

 お互い精液や愛液などいろんな液体塗れになってしまったので寝る前に一緒にお風呂に入った。

 浴室でも二人とも興奮してしまいセックスをしてしまった。

 あたしって性欲がある方だと初めて自覚した。

 

 お風呂から上がり、髪を乾かしてから歩夢と一緒にベッドで横になった。

 そしてあたしは中学時代の痛くて苦しい出来事をすべて話した。

 こんなすらすらと話せる日が来るなんて思いもしなかった。

 全部歩夢のおかげだ。

 もうあたしは歩夢がいないと生きていけない。

 死ぬまで歩夢に寄生しないと駄目だ。

 だってあたしは――――寄生虫だから。




今さらながらオリ主の情報です!

オリ主データベース
名前:上里(かみさと) 歩夢(あゆむ)
クラス:1-C
誕生日:1月11日
身長:169センチ
体重:55キロ

-評価-
学力:A-
知性:C+
判断力:B+
身体能力:B+
協調性:B

-転生特典-
①二重になれる
②視力が2.0
発情送り(ハートリジェクター)

次回は処女を捧げられた軽井沢が旋風を巻き起こします!


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78話 軽井沢恵の奉仕

前から告知していた佐藤がメインヒロインの作品も投稿したのでぜひ閲覧してください!

俺のヒロインは佐藤だけかよ!
https://syosetu.org/novel/198670/


「あんっ♡ んぁっ♡ やぁっ♡」

 

 恵の処女を奪った翌朝。俺は台所で彼女を後ろから犯していた。

 

「ちょっ、朝から激しすぎるってっ!」

 

 今朝はあいにくの雨だったため、日課のランニングを断念した俺は恵が作ってくれた朝食を食べた後、洗い物をしていたエプロン姿の恵に欲情してしまい背後から抱きしめた。少しは抵抗されるかと思ったがあっさり受け入れたくれたのでそのまま処女を失ったばかりの膣内を犯している。

 

「恵は激しいほうが好きなんだろ?」

「そ、そうだけど……はぁんっ♡ まだあそこと腰が痛くて……んっ♡」

 

 昨日は恵のリクエストで乱暴に抱いてしまった。

 

「お前が乱暴にしてって言ったんだろ」

 

 恵は中学時代に味わった苦痛を処女喪失の痛みで上書きするよう懇願した。俺は要望通り乱暴に彼女を抱いた。

 

「そ、そうだけど……んひぃっ!?」

 

 頭を鷲掴みして顔を上げさせる。後ろから突いてるので恵の顔は見れないが下品な顔をしているのだろう。

 

「そういえば後ろから突かれるのが好きって言ってたな」

「い、言ってなっ……ひぃぃぃんっ♡」

 

 ピロートーク中の恵は素直だった。俺の質問に何でも答えてくれた。一番気持ちよかった体位を訊いたところバックと恵は答えた。理由は俺に支配されているようでたまらなかったらしい。

 

「そろそろ射精()すぞ……!」

「好きにしなさ……んっ、んふぅぅっ、あひぃぃんっ♡」

 

 俺は腰をより激しく打ち付け恵の傷だらけの膣内に欲望をぶちまけた。

 

「んっ……ぁあああああんんっ♡」

 

 俺に顔を上げさせられている恵は虚空を見つめながら大きな嬌声をあげた。

 立っているのが限界だったのか、両足をガクガクさせながら大量に吐き出される精液を受け止めている。

 

「うぁっ、昨日あんなに出したのに……こんなに出て……」

 

 やっぱり俺って精液の量が多いんだ。うちのクラスは俺と高円寺以外は童貞しかいなさそうなので、龍園が丸くなったら訊いてみるか。

 

「あっ……もう無理ぃ……」

 

 精液を出し終えて肉棒を抜くと、恵が台所に寄りかかりながら、へなへなと崩れ落ちた。

 

「恵、気持ちよかったぞ」

「あ、あんたね……少しは手加減しなさいよ……」

 

 振り向きながら涙目で俺を睨む恵。

 だがその顔はすっかり牝の表情になっていた。

 

「恵、最後に口でしてくれないか?」

「まだ出す気なのっ!?」

「ああ」

 

 恵の牝顔を見たら息子が元気になってしまった。

 

「少し休憩させてよ」

「無理。つーか恵って俺の所有物なんだから聞く必要なかったな」

「あっ……」

「口開けろ」

「……わかった」

 

 所有物と言われて恍惚した表情で俺の肉棒を受け入れる恵。

 

「んぶっ……!?」

 

 

☆☆☆

 

 

 洗い物をしていたら歩夢に後ろから抱きしめられた。

 あたしは抵抗せず、歩夢に言われるがまま、ショーツを脱いでお尻を突き出した。

 そして早朝からはしたない声を出し続けてしまった。

 でも仕方ない。

 だって歩夢が朝からあたしに欲情してくれたんだもん。

 

 歩夢の子種をたくさん注いでもらったあたしの身体は限界だった。

 理由は昨日のセックスだ。

 あたしは中学時代に味わった痛みと傷跡を上書きするために、乱暴に抱くよう歩夢にお願いをした。

 結果、あたしは歩夢に精いっぱいの痛み(幸せ)を与えてもらえた。

 その代償にあたしの身体がボロボロになってしまったけど後悔はしていない。

 むしろ歩夢にボロボロにされて幸せ。

 

「んぶっ……!?」

 

 歩夢もあたしの身体が限界を迎えてるのを知っているはず。

 なのに今度は口で奉仕するよう命じてくる。

 少しだけ休憩させてもらうようお願いをしたけれど却下された。

 そうだよね。

 あたしは歩夢の所有物だもん。

 歩夢はあたしの都合などお構いなしにあたしを好きにしていいんだ。

 だからあたしは言われるがままに彼のたくましい肉棒を受け入れた。

 

「はむっ、じゅぷっ、んっ……」

 

 口に含んで、唾液ごと雁首を吸い上げる。

 先から滲む粘液を啜っては、カウパーで喉を潤す。

 

「はふ、ぷぁっ……ぅぶっ、ぢゅるるっ、大きいよぉ……!」

 

 歩夢が喜ぶように下品な音を立てる。

 フェラチオはまだ2回目だけど、歩夢がどうすれば喜んでくれるかは昨日のフェラチオで大体わかったつもり。

 

「ちゅぱっ、ちゅ、ぢゅぷぷっ……んはぁ!」

 

 あたしに興奮してくれている歩夢の勃起ちんぽの味を、舌触りを楽しみながら、鼻で息を継ぐ。

 

「んぶうぅっ、ふぅぅ……んくっ、んぼぉっ!」

 

 歩夢が喉奥までちんぽを入れてきた。

 

「んぶぅ、ふぅっ、んぐぅっ、ぶぇっ!?」

「やべ、気持ちいい」

「あぐっ、ううっ、んっくん、おぶぅっ!」

 

 亀頭が喉奥をズンズンと突いてくる。

 そのたびにあたしの後頭部がシンク下の収納扉にぶつかる。

 正直、痛くて苦しいけれど抵抗はしない。

 だって歩夢が喜んでくれているから。

 苦しむあたしを見ておちんぽが硬くなっていくのがわかる。

 あたしは歩夢にもっと喜んで貰いたくて、出入りするおちんぽに必死に舌を絡めていく。

 

「んっ! んんっ! あううっ! うっ、ぐぅぅっ!」

 

 歩夢の腰の動きが徐々に速くなっていく。

 勃起した肉棒があたしの舌の上を滑るたびに、先っぽからは汁が溢れ出て脈打った。

 

「うぷっ……うううっ! んぐんぐぅっ!」

 

 私の口内に歩夢の味が広がり、独特の匂いが鼻に抜けていく。

 それだけであたしの頭の中は真っ白になって、意識が飛んでしまいそうになった。

 

「うぁっ、このまま喉奥に射精()すぞ……!」

 

 くらくらしながら喉を犯されるあたしに、歩夢はそう告げると、一気にラストスパートをかけるようにピストンを加速させる。

 

「んぐぅ! んんっ! あうっ! うぶぅぅっ!」

 

 そのあまりに激しい抽送に、あたしは身体をガクガクと震わせながら、精液を吐き出される準備をした。

 

「恵……!」

 

 直後に、喉まで入り込んだ亀頭からドロッとした液体が注ぎ込まれてきた。

 

「んんんんんっ! んぐっ! ううううぅぅぅっ!?」

 

 ドクンドクンと脈打つペニスは、あたしの口の中に根元まで入り込んで大量の精液を放ち続ける。

 喉奥に直接注がれたあたしは、濃いザーメンを喉を鳴らして飲み干していった。

 

 どぴゅどぴゅと迸る精液はあまりにも大量で、気管の方にまで入りこんでしまう。

 途端にあたしは口のものを吐き出して激しくせき込んでしまった。

 

「うぷっ! げおほげほげほげほげほっ!」

「……大丈夫か?」

「だ、だいじょう……ぶふっ! ゴホゴホゴホ!」

 

 あたしはしばらくせき込み続けてしまった。

 

「朝からイラマチオはきつかったか」

「べ、別に……。まだ慣れてないだけだから……」

「そうか?」

「そうよ。だからいつでもしていいから」

 

 歩夢があたしに興奮してくれるならいつでもするつもりだ。

 言われれば学校でもしてあげる。

 

「そっか。それじゃお昼休みにお願いしようかな」

「……いいわよ」

 

 本当に学校でするようお願いをされてしまった。

 

「いいのか!?」

「だからいいって言ってるでしょ。そもそもあたしは歩夢の所有物なんだから拒否権なんてないんでしょ」

「……そうだったな」

 

 あたしは歩夢の所有物だ。

 それを口に出すだけで、胸に温かいものがこみ上げるのを感じる。

 きっとあたしは間違っているんだろう。

 男に所有物扱いされて喜ぶ女なんて少数だ。

 でもあたしはそれでいい。

 それがあたしの幸せなんだから。

 

 

☆☆☆

 

 

「軽井沢さんと上里くんが一緒に登校してるなんて珍しいね」

「そう?」

 

 恵の希望でエントランスで待ち合わせをしていたら櫛田と遭遇してしまった。

 櫛田に一緒に登校しないか誘われたが、恵と先約があることを説明しようとしたところで、恵がやってきた。

 

「あたしと歩夢は深い関係だからね」

「……そうなんだ。平田くんと別れたばかりなのに?」

「うん。あたしって男がいないと駄目なタイプだからさ」

「ふーん」

 

 恵と櫛田の二人は対面してからずっとバチバチやりあっている。

 恵が俺との関係をアピールして櫛田を挑発している状態だ。

 

「それよりそろそろ行かない?」

「そうだね。遅刻しちゃうもんね」

「え? 櫛田さんも一緒に来るの?」

「っ……。同じ学校だからね。駄目かな?」

「歩夢がいいならいいけど」

 

 そこで俺に振らないで!

 恵に見えない角度でブラック櫛田が俺を睨んでるから!

 

「……いいんじゃないか」

「ありがとうっ」

「歩夢、いこ」

 

 恵が俺の左腕に抱きついてきた。

 歩きづらいので勘弁してほしいが、朝から奉仕してもらったので、振り払うことはせずに恵の好きにさせることにした。

 

「……本当に仲が良いんだね」

「だからそう言ってるじゃん。櫛田さんは彼氏作らないの?」

「今はまだいいかな」

「そうなんだ。櫛田さんならすぐに作れそうなのに」

「そんなことないよ」

「そんなことあるって」

 

 女子の会話って怖いな。

 しかもCクラスのトップカーストの二人の会話だからな。

 

「櫛田さんのこと好きな男子って結構いるじゃん。山内くんとか池くんとか」

「二人は仲いい友達だよ」

「向こうはそう思ってないんじゃない?」

「ど、どうだろうねー」

 

 苦笑いする櫛田だが、心眼で見ると般若のような顔をしているに違いない。

 

「あんま櫛田を困らせるな」

「……わかったわよ」

 

 とりあえず櫛田に助け舟を出した。

 これで恵も大人しくなるだろう。

 

「それにしても意外だったなー」

「なにが?」

「軽井沢さんって他人に依存するタイプだったんだね」

「っ……」

「結構メンタル弱かったりするのかな?」

「……そうかもね」

 

 今度は櫛田が恵を攻撃し始めたよ……。

 みんなの人気者櫛田を演じなくていいのかよ。

 

「そうなんだ。なんだか軽井沢さんの新たな一面を見れて嬉しいかもっ」

「っ……!」

 

 櫛田の口撃は下駄箱に着くまで続いた。ちなみに左腕は解放されている。さすがに校舎内で腕組みはまずい。

 

「珍しい組み合わせで登校してきたな」

「まぁな」

 

 自席に座ると三宅がやってきた。

 

「……あんまこれ以上敵を作らないほうがいいぞ」

「なんのことかな?」

「別にいいけどよ。長谷部をあまり悲しませるなよ」

 

 三宅はそう忠告すると自席に戻っていった。

 勘のいい奴なので俺と恵が関係を持ったのに気づいたのかもしれない。

 

(よく俺なんかと友達続けてくれるよな)

 

 俺が三宅だったらとっくに離れているだろう。

 恋愛観は人それぞれだとしても、表向きでは五股している男の友人なんてまっぴらごめんだ。

 

「……ん?」

 

 スマホのバイブが鳴ったので画面を見ると櫛田からメッセージの通知が表示されていた。

 

『放課後部屋に行くから』

 

 これは完全に切れてるな。

 絵文字も顔文字もスタンプも使用していないのが証拠だ。

 きっと恵に対して愚痴を吐きまくるんだろうな。

 

『了解』

 

 すぐに返信すると櫛田と目があった。

 にっこりと笑い俺を見つめてくるが、目が笑っていない。

 その恐怖に満ちた笑顔は俺の目に焼き付いて離れなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

 放課後。宣言通り櫛田が部屋にやってきた。

 

「なんなの、あのクソビッチ」

「いや、ビッチって」

「うるさい! 朝から私を挑発しやがって!」

 

 櫛田がぬいぐるみを殴りながら怒号している。

 ニャンコ先生がかわいそうだからやめてほしい。

 

「櫛田から挑発したんじゃないのか?」

「うっ……」

「……したんだな」

「あ、あれは……」

 

 間違いなく”あの時”だろう。櫛田が玄関で俺を抱きついた日。櫛田が去ってすぐに恵が部屋にやってきた。あの時間差なら間違いなく通路ですれ違っているはずだ。

 

「そ、そんなことより、本当に軽井沢さんと関係持ったの?」

「櫛田には関係ないだろ」

「……持ったんだ」

 

 冷たい目を向ける櫛田。櫛田と俺はセフレじゃないから怒られる筋合いはないんだけどな。

 

「ほんと、上里くんって最低だね」

「その言葉、そのまま返すぞ」

 

 裏切り者がよく言うよ。

 櫛田は俺と綾小路が自分を破滅に追い込める手札を持っていることを自覚したほうがいいと思う。

 

「私のことはいいの。平田くんから何か言われなかったの?」

「別に。そもそも恵を振ったのは平田だからな」

「恵ね……ふーん。名前で呼び合う仲なんだ」

「普通だろ。なんだったら櫛田も名前で呼んでやろうか?」

「結構です!」

 

 しかし桔梗って親はすごい名前を付けたな。

 男に歩夢と未来という可愛らしい名前を付けた両親を超えるかもしれん。

 

「……そっか、平田くんは偽彼氏なんだから言うわけないよね」

「どうだろうな」

「そこははぐらかすんだね」

「そうだな」

 

 櫛田は平田と恵が偽の恋人であったことを見抜いている。

 その実力を他人を陥れることじゃなくて、クラスのために活かしてほしいものだ。

 

「上里くん、明日は私と一緒に登校しようよ」

「なんでだよ」

「軽井沢の悔しがる顔が見たいから」

「理由がストレートすぎるだろ……。トップカースト同士なんだから仲良くしてくれよ……」

 

 ここで恵と櫛田が敵対したらクラスが混乱してしまう。

 

「表面上は仲良くするよ。表面上はね」

「……もうそれでいいよ。それより」

「なに?」

「さっきからパンツ見えてるぞ」

「っ……!?」

「赤って櫛田も派手なパンツ履くんだな」

「変態!」

 

 ニャンコ先生を投げつけてきやがった。

 偉大なこの御方になんてことをするんだ。

 

「やめろ! ニャンコ先生をいじめるな!」

「うるさいっ! この変態っ!」

「健全な男子高校生なんだから女子のパンツは見ちゃうだろ。それに櫛田のような美少女ならなおさらだ」

「ふぇっ……!?」

 

 まさかここで褒められるとは思わなかったのか、櫛田の顔が一気に赤くなった。

 

「山内だったらいいズリネタ手に入ったって喜ぶんだろうな」

「~~~~っ!」

 

 その後、櫛田の怒号は30分以上も続いた。

 盛大に暴れたので上着が乱れてしまい、真っ赤なブラがちらっと見えたのは眼福だった。




軽井沢と櫛田は犬猿の仲に!


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79話 伊吹澪は心配

投稿遅くなりすみません!
理由はウイイ〇とラノベが積んであるからです!


 冬休みが目前に迫ったある日の放課後。

 SHR終了直後に、龍園たちDクラスの武闘派がCクラスの教室にやってきた。

 これまでは遠回しにCクラスの生徒にちょっかいをかけていたが、ついに正面から乗り込んできた。

 

「うちのクラスに何か用かな? 龍園くん」

 

 真っ先に反応したのは平田だった。

 

「同級生のクラスに訪ねちゃいけない理由があるのか? 違うクラスの友人に会いに来るのはよくあることだろ」

「いや、君に友達なんていないじゃないか」

 

 指示を出していないのに平田が龍園を挑発し始めた。

 もしかして無人島試験で相手を挑発させて怒らせることに快感を覚えたのだろうか。

 

「酷いじゃねえか。傷つくぜ」

「冗談はよしてくれ。これくらいで君が傷つくわけないだろ」

「よくわかってるじゃねえか」

 

 龍園は平田を相手しながら、ぐるっと教室内を見渡した。

 標的は俺か櫛田のどちらかだろう。

 俺は綾小路と櫛田に目配せし、こっそり教室を後にした。

 

「おい待て上里。ちょっと面貸せよ」

 

 下駄箱で綾小路と櫛田を待っていると、先に龍園たちがやってきた。

 

「悪いけど先約があるんだ」

 

 進路を塞ぐ石崎に断りを入れる。

 以前は簡単に挑発に乗ってきたが、石崎も少しは成長したようだ。

 

「悪いがその用事は後にしてもらおうか」

 

 両ポケットに手を入れたままの龍園と相対する。

 

「しょうがない。付き合ってやるよ」

「話が早えじゃねえか」

「一つだけ条件がある」

「なんだ」

「友達が二人来るから、それまで待っててもらえるか」

「いいだろう」

 

 数分後。綾小路と櫛田がやってきた。

 

「遅れてごめんっ」

「問題ない。クラスの方は?」

「大丈夫。平田くんがついていかないよう注意してるから」

「そっか」

「桔梗、久しぶりだな」

 

 龍園が嘲笑いながら櫛田を見下ろす。

 

「龍園くん、久しぶり。上里くんに何の用かな?」

「こいつに話があるんだよ」

「それじゃ二人も合流したことだし行くか」

「どこに連れて行く気だ?」

「邪魔されないで話せる場所だよ」

 

 10分後。俺たちはカラオケに足を運んでいた。

 戸惑う石崎たちをよそに俺はスムーズに機種とコースを決める。

 

「時間は一時間で十分だろ。部屋は109号室だ」

「り、龍園さん……?」

「……行くぞ」 

 

 龍園は特に文句も言わずに後をついてきてくれた。

 櫛田と綾小路は龍園たちをカラオケに誘導することを知っていたので、この中で戸惑いが隠せないのは山田、石崎、小宮、近藤の4人だけだった。

 

「それで用件はなんだ?」

 

 ソファに座り、すぐに用件を聞きだした。ちなみに左隣に櫛田、右隣に綾小路が座っている。

 

「簡単なおさらいをしたいのさ」

「おさらいって特別試験のか?」

「それ以外ねえだろ」

「そうだな」

「上里。お前はどこまで把握してやがる?」

「……俺が素直に言うと思うのか?」

「ああ。取引材料はある」

 

 龍園が櫛田を一瞥して笑みを浮かべた。

 

「……櫛田か」

「え……?」

「どうせお前は把握してんだろ。桔梗が裏切り者だってことを」

「っ……」

 

 櫛田は自分が取引材料にされていることに驚きを隠せないでいる。

 綾小路はいつものクールフェイスを保っていた。

 

「……なんだ。桔梗も上里と出来てるのかよ」

 

 気づくと櫛田が震えながら俺の左手を握っていた。

 

「龍園くんには関係ないでしょ」

「そりゃそうだ」

 

 櫛田は否定しなかった。

 ここは俺と出来ていると思われたほうが安全だと思ったのだろう。

 

「……」

 

 櫛田が裏切り者だと告白されても対処できるよう準備はしてある。

 なので取引に応じなくても問題ないのだが、穏便に済ませるために、俺は龍園の提案に応じることにした。

 

「ひゃっ」

「わかった。お前の取引に応じてやる」

 

 櫛田との関係をアピールするために彼女を抱きよせながら回答した。

 Dクラス版三馬鹿の羨ましそうな視線が気持ちいい。

 

 俺は龍園に特別試験で行ってきたことを素直に話した。もちろんヒロインたちとの情事を抜かしてだ。

 龍園は愉快そうに、綾小路は見定めるように、俺を見つめていた。ちなみに櫛田はずっと俺の左手を握っていた。

 

「これで全部話したぞ」

「ああ。これで再認識したぜ」

「再認識?」

「そうだ。お前が極上の獲物だってことがな」

 

 その認識は間違ってるぞ。本当の極上の獲物は俺の右隣に座ってる男だ。

 

「坂柳がいるだろ。それに一之瀬や葛城だって」

「坂柳は強敵だが、一之瀬と葛城は雑魚だろ。眼中にねえよ」

 

 確かに帆波のあそこは雑魚かもしれないが、頭脳戦は雑魚じゃないだろ。

 

「話を聞かせてくれたお礼に忠告してやる」

「ん?」

「俺はお前を徹底的に潰す。だから気を付けろ」

「お礼の意味わかってる?」

「そろそろおいとまするぜ。ここのポイントは払っておいてやる。じゃあな」

 

 龍園はレシートを持ち、石崎たちを連れて部屋を後にした。

 徹底的に潰すということは、暴力も振るうという意味だろう。

 

「……なんで言っちゃったの?」

「なにが?」

「今までの特別試験のこと。これからの特別試験で対応策練られちゃうかもしれないのに」

「櫛田の身の安全を考えたからだけど」

「ふぁっ……!?」

 

 すぐに赤面する櫛田。もしかしてヒロインで一番ちょろいんじゃないだろうか。

 

「どうやらオレが来た意味はなかったようだな」

「そうだな。でも助かったよ。俺一人じゃブルブル震えていただろうから」

 

 ここに綾小路と櫛田を呼んだ理由。

 綾小路は俺のボディーガードとして。櫛田は俺の知らないところで龍園に潰されないために。

 

「想像できないけどな。オレは先に帰る」

「ああ。また何かあったらよろしく」

「またな」

「綾小路くん、またねっ」

 

 

☆☆☆

 

 

「もうそろそろ帰らない?」

「もう少し歌おうよ」

 

 綾小路が帰ってから一時間。俺は櫛田のお願いで、交互に歌っていた。

 

「それともこの後用でもあるの?」

「ないけど」

「ないんだ。……軽井沢さんは?」

「今日は約束していない」

「ふぅん。それじゃ私が上里くんの部屋にお邪魔しても問題ないってわけだね」

 

 蠱惑的な笑みを浮かべる櫛田。

 

「俺の部屋に来て何したいの? セックス?」

「~~~っ!」

「抱いてあげるけど、アフターピル飲んでね」

「上里くんはすぐにセクハラするんだからっ!」

 

 マイクで左腕を殴ってきた。

 やっぱり櫛田はDV気質のある女だ。

 

「いや、櫛田が何をしたいのはよくわからないんだけど」

「私だってわからないよっ!」

「えー……」

 

 それが一番困るんだけど。いっそのこと右手で触れて抱いてしまおうか。

 

「ただ、上里くんの前なら素でいれるから……」

 

 やっぱり男に暴力を振るうのが櫛田の素なのか。

 

「だから一番楽なのかも。……上里くんと一緒にいるのが」

「……俺以外に作る気ないのか?」

「ないよ。これ以上増やしたら私はこの学校にいられなくなる」

「うちのクラスの男子って変態が多いから、櫛田に罵ってもらって喜ぶ男子多いと思うぞ」

「それは無理」

「……だよな」

 

 櫛田はみんなの人気者で、誰からも頼りにされる生徒を演じている。

 それが彼女の生きがいなのだ。

 たとえその反動で頭をかきむしるまでストレスが溜まってもやめられない。

 

 彼女は立派な―――承認要求中毒者だ。

 

 今は俺への愚痴とオナニーでストレスが発散できてるようだが、これから先彼女はどうなるのだろう。

 社会人になれば俺以外に素を晒せる相手を作らないといけない。

 仕事が忙しくて毎日オナニーする元気がなくなるかもしれない。

 

 もしそうなってしまえば彼女は崩壊するだろう。

 

 もしかしたら櫛田はよう実のキャラで一番情緒が不安定なキャラかもしれない。

 隣に座る櫛田を改めてみる。

 彼女はぶつぶつ文句を言いながら、次に歌う曲をデンモクで検索していた。

 

 

☆☆☆

 

 

 龍園たちがCクラスの教室に乗り込んだことはすぐに広まった。

 俺、綾小路、櫛田が龍園たちとカラオケに行ったことも知れ渡ったようで、ヒロインたちから何度も着信があった。

 特に龍園と同じクラスの伊吹は心配で心配でたまらなかったようだ。

 暴行を受けていないことを説明したが、信じられなかったようで、部屋まで直接確かめに来てしまった。

 無傷の俺の顔や身体を見てようやく信じてくれた。

 

「それじゃエッチしようか」

「意味わかんないわよ」

 

 伊吹はそう言いつつも、抵抗することなく俺に衣服を脱がされていく。

 初めて抱いたときは痣だらけだったが、今はシミひとつない綺麗な白い肌になっている。

 優しくベッドに押し倒し、生まれたままの姿の伊吹に覆いかぶさった。

 

「俺との約束を守ってくれてるみたいだな」

「……まぁね。ひゃんっ」

 

 慎ましい胸の膨らみを両手で包み込む。

 

「少しは大きくなったんじゃないか」

「そ、そんなのわからな……んぁっ、はぁんっ」

 

 てのひら全体で包み、暖めるようにゆっくり円を描いた後、今度は下からすくうように揉み上げる。そして揉むたびに指が乳首を刺激させた。

 

「ひぃあっ、んんっ、あんっ♡」

 

 伊吹は耐えきれず淫らな声をあげた。

 

「くぅぁ、ふぁ……あひぃんっ♡」

 

 久しぶりに味わう伊吹の乳房をゆっくり愛撫する。

 いつの間にか、両方の乳首は、持ち主の喜びを表現しようとして、完全に勃起していた。

 

「伊吹、気持ちいいんだ?」

「う、うるさ……あんっ、んぁっ……♡」

 

 素直にならない伊吹にお仕置きとして乳首に爪を立ててみると卑猥な声を上げ始めた。

 俺は伊吹の勃起乳首を舐めたり、吸ったり、甘噛みしたりと一気に攻め立てた。

 

「うぁ……あはっ……ひぃん……」

 

 伊吹は乳首責めだけで絶頂してしまい、数分後には下品な顔を晒していた。

 原作より孤高で冷たい印象を与える伊吹の俺にしか見せない淫らな顔と姿に嫌でも興奮してしまう。

 

「伊吹、舌を出して」

「ふ、ふぁ……んぐっ!?」

 

 口内から僅かに覗かせた伊吹の舌を掴んで引っ張り出した。

 

「あぇ……あぁ……」

 

 絶頂直後だからか、伊吹は蕩けた顔で俺を見上げるだけだった。

 

「伊吹は舌も綺麗だな」

「あぐぅ……あっ……あぁ……」

 

 俺は嗜虐心を満たすために、伊吹のいやらしい舌を指の腹で刺激を与えたり、強めに引っ張ったりする。

 

「へぁ……あぐ……んぅ……」

 

 舌をいいように弄られて、涙と涎をだらだら垂れ流している伊吹の顔は最高に下品だった。

 

「それじゃ今度はこっちを弄らせてもらおうか」

「ふぐっ……!?」

 

 舌を解放してやると、親指を口内に突っ込み、口を横に広げさせた。

 口元を歪ませた伊吹も下品で可愛い。

 

「ひ、ひゃめ……」

「なに言ってるかわからないな」

「あんひゃねぇ……!」

 

 これ以上弄ると怒られそうなので、びしょ濡れのまんこに蓋をすることにした。

 

「きゃっ」

 

 ぐったりした彼女を抱き上げて、勃起した肉棒に伊吹のまんこを宛がう。

 そして一気に伊吹の腰を下ろした。

 

「くっ、はぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 伊吹は子宮を押し上げられ、絶叫に近い嬌声をあげた。

 

「い、いきなりこんな奥まで……」

 

 伊吹は落ちないよう必死に俺にしがみついた。

 

「ちょ、ちょっとっ! ちゃんと支えてよ!」

 

 文句を言い続ける伊吹だが、対面座位はいちゃラブセックスが大好きな彼女が一番好む体位だ。

 キスが常にできるだけではなく、肌と肌の温もりを感じることができる。

 

「わかってるよ」

「ひゃんっ!?」

 

 伊吹の要望を叶えるため、小ぶりなお尻を鷲掴みした。

 

「あんた、強く揉みすぎ……んむぅっ!?」

 

 なおも不満を吐き出す伊吹の口を物理的に塞いだ。

 

「ん……ちゅ……んちゅっ」

 

 キスをされて機嫌がよくなったのか、伊吹はすぐに舌を絡めてきた。

 

「んんっ……ぢゅるっ……んぶぅっ♡」

 

 唇を貪りながら自ら腰を動かし始めた。

 お互いに理性をなくし本能のまま求め合う俺たちは濃厚なキスを繰り返す。

 舌が交じり合うたびに、肉棒が伊吹のオーガズムにより締め付けられる。

 

「キスだけで感じてるのか?」

「うるさい。あんたもでしょ……んぢゅっ♡」

 

 伊吹も随分と性に素直になったものだ。

 あの伊吹澪が快楽を貪るために、唾液が垂れているのも気にせずにキスを求めてくる。

 さらにクリトリスやポルチオを刺激するために卑猥な腰つきを延々と続けている。

 

(やっぱり対面座位だと絶頂しづらいな)

 

 この体位だと伊吹が主導権を握っているため、俺のペースでピストンができない。

 射精が遅くなる分、長時間繋がっていられるのだ。

 伊吹が対面座位を好きなのもそれが理由だろう。

 

(もっと刺激を与えてやるか)

 

 先ほどから軽い絶頂を何度も迎えている伊吹に大きな刺激を与えることにした。

 

「あひいいいぃぃぃぃんっ!?」

 

 上下の口を満足させることに夢中な伊吹の無防備なお尻の穴に右手の親指をねじ込んだ。

 

「お、締まりがよくなったぞ」

「お、お尻ぃ……だめぇ……♡」

「言ってることと表情が違うぞ」

「あっ……あぁんっ♡」

 

 アナルをほじられながらも腰を動かすのを止めない伊吹。

 

「うぁ……あんっ、んおぉっ♡」

 

 お尻の穴で親指を、膣内で肉棒を痛いほど締め付けてくる。

 やがて伊吹は唇を離し、喘ぎ呼吸のまま目を閉じていた。

 

「はぁんっ♡ イク! イクイクイクっ♡」

「俺もイキそうだ……!」

 

 伊吹のあそこの締め付けは、これ以上にないほど強くなっている。

 

「あっ、あぁんっ♡ 出して、奥に出してっ♡」

「ああ、たくさん射精()してやる!」

 

 たまには乱れる美少女を見上げながら絶頂するのもいいものだ。

 俺はそう思いながら、彼女の膣内に欲望を吐き出すために、腰を強く突き上げた。

 

「ひゃああああああああんっ♡」

 

 濃厚な白濁液を吐き出され、伊吹はこの日一番の嬌声をあげた。

 

「あっ、熱いっ♡ お腹が熱い……♡」

 

 伊吹は歓喜の表情で、大量に注ぎ込まれる精液を受け入れた。

 

「気持ちよかったぞ、伊吹」

「ん……はぁ……あはぁ……」

 

 脱力した伊吹が俺に寄りかかってきた。

 すぐに二回戦に移ろうかと思ったが、少しだけ休憩させたほうがいいかもしれない。

 

 その後、5分ほどしてから伊吹の身体を堪能した。

 二回戦からは俺が主導権を握り、伊吹を絶頂し続けさせた。

 久しぶりのセックスだったからか、軽口を叩くものの、伊吹は俺の欲望を全部受け入れてくれた。

 

「ねえ、本当に大丈夫なの?」

 

 時刻は0時半。俺に腕枕をされている伊吹が不安げな表情で見つめてきた。

 

「なにが?」

「龍園たちのこと」

「……大丈夫だろ」

 

 伊吹は入学してからずっと龍園たちに虐げられてきたので、ほかの人より心配するのはわかる。

 正直、俺だって龍園と戦いたくない。

 本当は女の子たちとセックスするだけの生活を送りたい。

 だがここまで原作に介入してしまったので、龍園との戦いは避けられない。

 

(くそ、櫛田が余計なことを言わなければ……!)

 

 龍園に俺のことを話したのは櫛田だ。

 いつか抱いたときに号泣させてやる。

 俺はそう誓い、現状を受け入れることにしたのだ。

 

「私、あんたがいなくなったら嫌だから」

「だから大丈夫だって」

「なら龍園に勝って、私を安心させて」

「頑張るよ」

 

 龍園に勝つのは俺じゃなくて綾小路の予定なんだが、ややこしくなりそうなので黙っておこう。

 

「もしさ、龍園がいなくなれば……人目を気にせずにあんたと出かけられるのかな……」

「……そうだな」

「……うん」

 

 龍園がいなくなれば今より楽しい学校生活が待っている。

 伊吹はそれを希望に今の学校生活を耐えているのかもしれない。

 俺の指示により、大嫌いな龍園の指示を素直に聞くようになった伊吹だが、相当ストレスが溜まっていることだろう。

 だが逆らってリンチされるよりマシだ。

 

「伊吹」

「なに?」

「久しぶりに一緒に映画見るか?」

 

 伊吹と一緒に映画館に行くことはできないが、映画館で一緒に映画を観ることはできる。

 以前と同じくネット予約をして、偶然を装って隣の席になるのだ。

 

「……見る」

「よし。それじゃなんの映画を見るか今から決めるか」

「うん」

 

 翌日から伊吹の俺への依存が深まった。

 なぜわかったか。

 理由は簡単だ。

 メッセージを5分以内に返さないと電話がかかってくるようになったからだ。

 ちなみに伊吹は返信が遅いから怒って電話しているわけではなく、俺が龍園にやられていないか不安になり電話してしまうとのことだ。




誰か伊吹かひよりがメインヒロインの書いてほしいですね!
どっちもエタった作品しかないので……


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80話 椎名ひよりの来訪

2学期が終了します!


 とうとう終業式の日を迎えた。龍園から宣戦布告をされた俺だが被害にあうことはなかった。

 襲われてもいいように秘密兵器を持ち歩いているので、一人で下校しようとしたが、ヒロインたちがそうはさせてくれなかった。日替わりでヒロインたちと登下校をする日々が続いている。

 

「結局龍園くんは何もしてこなかったね」

 

 終業式を行う体育館に向かう途中で櫛田が言った。

 

「今日あたり狙ってくるかもな」

「なら今日は私が一緒に帰るね。いいよね?」

「……帰りに寄るところがあるんだけど」

「付き合うよ」

 

 櫛田も俺を一人で下校させてくれないようだ。

 

「どこに寄るの?」

「本屋」

「ならケヤキモールだね」

 

 学校の敷地内で本屋があるのはケヤキモールだけだ。

 本屋で思い出したが三日前に椎名が久しぶりに俺の部屋にやってきた。

 彼女も俺のことを心配してくれたようで、殴られてないか頬を触られまくった。俺が無事であることを確認した後はいつも通り小説とアニメの話で盛り上がった。

 原作なら綾小路が龍園を潰してくれる日だが、彼らが衝突するのはもう少し先になるだろう。

 

「そのままいろんなお店回らない?」

「櫛田も買いたいものあるの?」

「特にないけど……上里くんとデートがしたくて」

 

 近くにクラスメイトがいるため、櫛田はいつものかわいこちゃんモードで誘ってきた。

 

「駄目かな……?」

 

 あざとく上目遣いでおねだりしてくる。

 俺と綾小路と平田以外の男子ならいちころだろう。それほど櫛田の上目遣いは破壊力がある。

 

「……いいよ」

「やったっ。ありがとう」

 

 先日。何がしたいか自分でもわからないと言っていた櫛田だったが、俺に絡むのは止めてくれない。

 おそらく今日もデート帰りに俺の部屋に来て愚痴を吐いていくのだろう。

 教室を出る前に山内に執拗にデートに誘われていたから、だいぶストレスが溜まっているはずだ。

 

「それよりいいのか?」

「なにが?」

「近くに男子がいるのにデートの誘いなんかして」

「……むしろ男子がいるから誘ってるんだけど?」

「なんで?」

「……ちょっと来て」

 

 櫛田に左腕を掴まれて人気のない場所に誘われる。

 

「ここなら大丈夫かな」

「終業式があるんだからすぐ戻らないと駄目だぞ」

「一分もかからないから。……それで男子たちの前で上里くんを誘った理由だよね?」

「ああ」

「理由は一つしかないよ。山内に見せびらかすため」

 

 そうなんだ。てっきり恵に挑発するためだと思った。

 

「いいのか? 特定の男子を誘ったら、みんなの人気者ポジションを失うかもしれないぞ?」

「それは大丈夫だよ。クラスメイトからの信頼は揺るぎないものになってるし、私を彼女にしようとする男子も山内だけになったから」

「……そうなの?」

「うん。もちろん私に好意を持っている男子は大勢いるけど、本気で私を落とそうとしているのは山内だけ」

「確かに池は篠原といい感じらしいけど……」

「うん。だから山内が私を諦めてくれれば、恋愛トラブルに巻き込まれる可能性はぐっと低くなるんだよ」

「他のクラスの男子は?」

「今はそれどころじゃないと思うよ。誰かさんが活躍してくれたおかげで、ほかのクラスの子たちと遊ぶ機会もめっきり減っちゃったし」

 

 誰かさんっていったい誰だろうな。

 

「それに……」

 

 蠱惑的な笑みを浮かべて近寄ってきた。

 

「上里くんには私を守ってもらわないといけないから」

「……もう龍園はお前を狙わないと思うけど」

「でも可能性はゼロじゃない」

 

 櫛田は「だから」と付け加えて宣言する。

 

「私、上里くんと今まで以上に仲良くするつもりだから……よろしくね」

 

 くすっと小悪魔スマイルを浮かべて言った。

 

「これ以上仲良くって……セフレになるしかないんだけど」

「だからなんでそうなるのっ!」

 

 

☆☆☆

 

 

 櫛田と遅れて体育館に行くと、鈴音、愛里、長谷部、恵に睨まれてしまった。特に恵は櫛田と犬猿の仲なので面白くないだろう。

 終業式が終わったらメッセージで文句を言ってくるかもしれない。

 だが問題ない。

 近いうちに抱いてやればすぐに大人しくなるだろう。

 恵は完全に俺に依存している。

 三日前の昼休みに屋上で恵に奉仕してもらった。もちろんカメラの死角になっているところで、学校側にばれないよう欲望を吐き出させてもらった。

 学校なので恵が吐かないように軽めにイラマチオをさせようとしたが、恵の方から喉奥まで犯すよう懇願してきた。

 一発射精すれば満足すると思ったが、涙を流しながら苦しそうに奉仕する恵の顔に興奮してしまい、三発も口内に精液を注ぎ込んでしまった。

 最初は美味しそうに飲んでいた恵だったが、途中から飲み込むのが苦しくなり、吐き出してしまった。

 恵は俺に怒られると思ったのか、号泣しながら「ごめんなさい」と何度も何度も謝ってきた。

 恵には鈴音や帆波と違って鬼畜なプレイはしていないので、そんな恐れられていると思ってなかったのでショックだった。

 

 二日前の早朝は帆波を空き教室で呼び出して身体を重ねた。

 学校でプレイするシチュエーションに帆波の興奮度はマックスだったようで、声を押し殺しながら何度も絶頂していた。

 ショーツが精液とマン汁で汚れてしまったので、その日はノーパンで授業を受けさせた。

 ショーツを履かないで授業を受ける証拠をちょうだいと言ったら、休み時間のたびにトイレの個室で撮ったであろうスカートを捲し立て股間を晒す写真が送られてきた。

 付き合う前の恋愛に初心な一之瀬帆波は完全に消えてしまった。

 

 昨晩は久しぶりに星之宮先生に呼び出された。新しい情報は原作8巻で行われた合宿だけだった。

 星之宮先生は情報の対価として快楽を要求してきた。しかもお持ちの玩具をすべて使用するフルコースである。何個か使い方がわからない玩具があり困ったが、星之宮先生は絶頂し過ぎて薬物中毒者みたいになっていたので恥をかかなくてすんだ。

 ほかの先生たちにばれないよう早朝に帰ろうとしたところ、たまたまトイレで起きた淫乱教師に捕まってしまった。

 結局、今朝は三回子種汁を星之宮先生に注ぎ込ませてしまった。

 

「今思ったらよくばれないな」

 

 場所は変わり、俺はケヤキモールの休憩スペースで一人休んでいる。

 櫛田はランジェリーショップでお買い物中だ。

 俺も一緒にお店に入るよう言われたときは焦った。

 相当しつこく誘ってきたので、お得意の下ネタで櫛田を怒らせて、一人で店内に入らせることに成功した。

 

「お待たせっ」

 

 10分ほどして櫛田が戻ってきた。

 

「随分早かったな」

「あんまり待たせるのも悪いと思って」

「そっか。エロイ下着は買えたか?」

「うるさいよ!」

 

 顔を真っ赤にした櫛田が紙袋で叩いてきた。

 

「櫛田はオナペット女王なんだから自覚を持たないと」

「そんなことを言ってるのは上里くんだけだからねっ!?」

「うるさい。高校生なんだからもう少し落ち着きを持てよ」

「……本当に殺す」

「すみません、調子に乗りました」

 

 ブラック櫛田が現れたので俺はすぐに謝罪をした。

 普段なら謝らないが、今にも刃物を出しそうな雰囲気だったので、反射的に謝ってしまった。

 

「待ってる間、誰かに絡まれたりしなかった?」

「しないよ。櫛田も心配しすぎだろ」

「だ、だって……。上里くんがやられたら私を守る人がいなくなっちゃうし……」

 

 俺じゃなくて自分の身を案じてるのね。そうだよね。櫛田が他人の心配をするわけがないよね。

 

「そろそろ夕食食べに行こうか?」

「……もう17時半か。少し早いけどそうするか」

「うん」

 

 この日の夕食は敷地内で一番美味しいと評判のラーメン屋ですませた。

 俺は醤油ラーメン、櫛田は塩ラーメンを頼み、二人とも大満足のお味だった。

 

 夕食後は軽くカフェでお茶をして帰宅した。俺はお茶が飲めないからオレンジジュースだったけど。

 案の定櫛田は俺の部屋に来て、溜まったストレスを発散させるため、愚痴を吐きまくった。

 どうやら山内のエロイ視線以外にも、女子同士のトラブルなど、櫛田の悩み事は俺が思ったより多かったらしい。

 

「マジで軽井沢死んでほしい」

 

 今も俺の所有物を呪い殺すようにぶつぶつ言っている。

 

「顔も胸も私より下のくせに勝ち誇った顔しやがって! 堀北よりムカつく!」

 

 さっきから俺のセフレの名前が挙がってる件。

 櫛田をセフレにすると、彼女たちとの関係が崩壊しそうだ。

 やはり櫛田に手を出すのはやめようか躊躇してしまう。

 

「上里くんからもあのギャルに言ってやってよ!」

「何を言えばいいんだよ?」

「私の方が可愛いって! なんだったら身体の相性も私の方が上だって言ってもいいよ!」

「俺と櫛田はやったことないだろ……」

「うっ……。でも私の方が絶対気持ちいいでしょ!」

 

 怒りのせいか、櫛田が下ネタを連発してらっしゃる。

 いつもなら俺に言われて怒るのに。

 

「そんなの抱いてみないとわからないだろ。それよりもう遅いし帰ったらどうだ?」

「明日から冬休みなんだからもう少しいいでしょ」

「お前の愚痴を延々聞かされる俺の身にもなってくれ」

「上里くんだから大丈夫だよ」

「何が大丈夫なんだよ……」

「だって上里くんは丈夫だし」

「俺の何を知ってるんだ!」

 

 こう見えて陸上を始める前は毎年風邪を引いてたんだぞ。

 クズ兄貴にネギをアナルに入れられそうになったのが懐かしく感じる。

 そういえばクズ兄貴は、仕事を続けているのだろうか。

 同僚であるデリヘル嬢を食いまくってるようだけど、ばれて茨城の海に沈められていなければいいけど。

 

「ねえ、小腹空いたからコンビニ行こうよ」

「寒いから嫌だ」

「二人でくっついていれば寒くないよっ」

「でも厚着だとおっぱいの感触がいまいちだし」

「誰がいつ胸を押し付けると言ったのかな?」

「だって櫛田が人より優れてるところって顔とおっぱいだけじゃん」

「~~~~っ!」

 

 10分後。夜のコンビニに美少女を連れた、顔に紅葉マークを作った男子が来店したそうな。

 

 結局、櫛田は22時まで俺の部屋に居続けた。

 さっさと帰ってオナニーでストレス解消をすればいいのだ。

 

「そうだ。あいつが来るから連絡しとかないと」

 

 櫛田を早く帰らせたかった理由。

 それは櫛田以外に狙っている女子が俺の部屋に来る予定があったからだ。

 その女子は諸事情により、ほかの生徒に俺と接触しているところを見られるわけにはいかない。

 

『友達が帰ったから30分後以降ならいつでもいいぞ』

 

 そうメッセージを送信するとすぐに返信がきた。

 

『ご連絡ありがとうございます。それでは23時ごろにお伺いさせていただきます。もちろん誰にも見られないよう気を付けますのでご安心ください』

『わかった』

 

 こんな丁寧口調でメッセージを送ってくるのは一人しかいない。

 椎名ひより。

 1年Dクラスの文学少女で、俺とは小説とアニメを語り合う貴重な友人である。

 

「しかし珍しいな」

 

 椎名が前回俺の部屋に来たのは三日前。いつもなら一週間か二週間おきに俺の部屋に来る椎名だが、今回は間隔が短い。

 もしかしたら椎名も明日から冬休みなので、浮き足立っているのかもしれない。

 

「すみません。お邪魔します」

 

 23時過ぎ。約束の時間に椎名がやってきた。

 私服姿の椎名を見るのは四度目だが、今回はゆるふわサイドテールをしており、いつもと若干雰囲気が違う。

 

「やはり外は寒いですね。もう少し厚着をすればよかったです」

「もう12月下旬だからな。暖房がないと生きていけない」

「それは同意です。特に私のような体力がない女子はエアコンがないと生きていけません」

「体力があっても同じだよ。ホットミルクでも飲むか?」

「ありがとうございます」

 

 お茶もコーヒーも飲めない俺が、凍えてる美少女に提供できるのはホットミルクだけだ。

 

「あれ? 今日は小説持ってきてないんだ?」

 

 椎名は必ずおすすめの小説を持参するのだが、今回は手ブラだった――いや、手ぶらだった。

 

「はい。そんなに私の小説を楽しみに待っててくれたのですね。嬉しいです。ありがとうございます」

「ど、どういたしまして……」

 

 若干会話のテンポがずれるのも椎名の特徴の一つだ。

 

「ふぅ。美味しいです。それに身体が温まります」

 

 ホットミルクをちょびちょび飲みながら椎名は満足そうな表情を浮かべる。

 

「上里くんがだしてくれるホットミルクは、牛乳と砂糖のバランスが絶妙ですね」

「まぁな。それでどうする? この前のアニメの続きでも見るか?」

「魅力的なご提案ですが、それは次の機会にお願いします」

「そっか。それじゃラノベでも読む?」

「それも次の機会に」

 

 なら椎名は何しに来たのだろう。

 俺と椎名から小説とアニメをとったら何も残らないじゃないか。

 

「あまり時間をとらせるのもなんですので単刀直入に言いますね」

「ん?」

 

 椎名は覚悟を決めたような顔をすることはせず、いつのも眠たそうな顔で俺を見据える。

 

「私とセックスしていただけませんか?」




ひよりがなぜセックスを要求したのかは次で説明します!


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81話 椎名ひよりの処女喪失

ひよりが乱れます!


 二学期終了を迎えた夜。俺は文学少女である椎名ひよりから卑猥なお願いをされていた。

 

「私とセックスしていただけませんか?」

 

 あの椎名ひよりが俺とのセックスを望んでいる。

 椎名とは読書友達で親しい間柄ではあるが恋愛感情を持たれるほど好感度は上がっていないはずだ。

 もちろん発情送り(ハートリジェクター)も使用していない。

 なのに椎名は俺との肉体関係を所望している。

 

「……急にどうしたんだ?」

「そうですよね。確かにいきなりこんなお願いをされたら困ってしまいます。私としたことが失礼しました」

 

 律儀に頭を下げて謝罪をする椎名。

 

「それでは順を追って説明しますね」

「あ、ああ……」

 

 椎名と本とアニメ以外の話をする機会は少ないので変な感じがする。

 

「実は見てしまったんです」

「なにを……?」

「上里くんと一之瀬さんがセックスをしているところです」

「っ……!?」

 

 椎名のその言葉に俺は大きく動揺した。

 第三者に帆波とのセックスを見られてしまった。

 最悪の展開が頭の中でよぎってしまう。

 

「安心してください。誰にも言ってませんし、この先言うつもりもありません」

「え、あ……」

 

 椎名の言葉を信じていいのだろうか。

 そもそも俺と帆波のセックスを見て、椎名はなぜセックスするようお願いをしてきたのか。

 いまいち結びつかない。

 

「あの空き教室は私もよく利用しているんです」

 

 俺と帆波が空き教室でセックスをしたのは二日前の早朝。

 椎名に見られたのはその時で間違いない。

 

「そうだったのか」

「はい。監視カメラもありませんのでストレス解消に奇行もできるのでお気に入りの場所なんです」

「奇行……?」

「こう見えてそれなりにストレスが溜まってるんです」

「お、おう……」

 

 奇行については詳しく教えてくれないようだ。

 そのことには触れるなと顔に思いっきり書いてある。

 

「それで俺と帆波のセックスを見て、椎名が俺とセックスをしたいのとどう結びつくんだ?」

「以前からセックスに興味はあったんです」

「小説か?」

「正解です。私が読んできた本で性描写がある作品が多かったので、自然と性に興味を持つようになりました」

 

 あの無表情で性に興味を持っていたのか。

 Dクラスの連中は予想もつかないだろうな。

 

「ただ人並みに興味があっただけなので、恋人を作ったりすることはしませんでした」

「椎名が恋愛していたら驚きだよ」

「そうですか?」

「ああ。だって本以外に興味ないだろ」

「否定はできませんね。ただ今は本以外にも興味はありますよ」

 

 そんな眠たそうな顔で言われても信用できないんだよな。

 

「本題に戻りますね。上里くんと一之瀬さんのセックスを見て……衝撃を受けたんです」

「衝撃……?」

「はい。Bクラスの人気者で学級委員長である一之瀬さんのセックスによがり狂う乱れた姿に……!」

 

 そりゃ衝撃を受けるよな。

 みんなのアイドルである帆波がセックス大好きな変態なんだから。

 

「一之瀬さんは同一人物だと思えないほどに下品な表情をしていました」

「そ、そうか……」

「はい。だから強く興味を持ったんです。あの一之瀬さんをあれほどまでに狂わせてしまうセックスに」

 

 椎名はほかのヒロインと違って俺に恋愛感情は持っていない。

 ただセックスがどんなものか確かめたいだけなのだ。

 肩透かしを食らった気分だが、美少女に求められるのは嫌じゃない。

 

「だから上里くんに私を抱いてほしいんです」

 

 椎名は若干頬を紅潮させて俺をじっと見つめた。

 

「椎名は恋人でもない男に抱かれてもいいのか?」

「はい。恋人を作るつもりはありませんので」

 

 おいおい何を言ってるんだ。

 椎名には恋人がいるだろ。

 小説という名の永遠の恋人が。

 

「あ、上里くんには好意は持っていますよ」

「そうなの?」

「はい。さすがに好意を持たない男子に処女を捧げるつもりはありませんので」

 

 恋愛に興味がなかったんだから処女に決まってるよね。

 

「どうでしょうか?」

 

 椎名の事情はわかった。

 だが信用していいのだろうか。

 龍園の指示でハニートラップを仕掛けているのではないだろうか。

 様々な疑問が浮かんできてしまう。

 

「あの……私が龍園くんの指示で動いてると思ってますか……?」

「えっ!?」

「その反応……図星ですね」

 

 なぜわかったんだ。

 まさか椎名は学園都市第五位だったのか。

 

「安心してください。これは私個人のお願いです……と言っても信用できませんよね」

「いや、信じたいのは山々なんだが……」

「気にしないでください。急にセックスを所望する女子に警戒するのは当たり前ですので」

 

 椎名も自分が非常識なお願いをしているという自覚はあったんだな。

 

「なので上里くんにご提案があります」

「ご提案?」

「はい。セックスをする前に身体検査をしてください。これで私が盗聴器やカメラを仕込んでいないことがわかってもらえると思います」

「身体検査……。椎名、そこまでして俺とセックスがしたいのか?」

「はい。私を抱いていただけませんか?」

 

 まさか帆波のおかげで椎名が抱けることになるとは。

 お礼に帆波の大好きなイラマチオをたくさんしてあげよう。

 

「……わかった。有り難く抱かせてもらう」

「ありがとうございます」

「それじゃ脱がすぞ」

「はい」

 

 椎名を立たせて、衣服を一枚ずつ脱がしていく。

 本当は衣服を着崩れさせて抱きたいが、今回は制服ではないのでよしとする。

 

「綺麗だな」

 

 純白の下着姿になった椎名に見惚れてしまう。

 

「あ、ありがとうございます……」

 

 先ほどまで無表情だった椎名だったが、衣服を脱がす際に右手で触れたので、頬が若干紅潮している。

 

「下着も脱がすぞ」

「……はい」

「フロントホックって……もしかして俺に気を遣ってくれた?」

「はい。フロントホックの方が外しやすいかと思いまして」

「そっか。ありがとう」

「いいえ」

 

 肩ひもを外してからホックを外す。

 椎名の乳房は恵と同じくらいの大きさだったが、形が整ったいい胸をしている。

 さらに美白の乳房に映えるピンク色の乳首は綺麗で美味しそうだ。

 

「あっ」

 

 右手で軽く揉むと椎名が媚を含んだ声を漏らした。

 

「うん、柔らかい」

「んっ……あ、あの……」

「どうした?」

「し、下は脱がさなくていいんですか……?」

 

 胸を揉まれる刺激に耐えながら椎名が問う。

 

「後でいいよ。さすがに椎名もあそこに盗聴器を仕掛けたりしないだろ?」

「そうです……んくっ……ねっ……」

 

 初体験の椎名に痛みを与えないよう優しく乳房を愛撫する。

 続けて左手を彼女の安産型のお尻に添える。

 

「っ……」

 

 立て続けに与えられる刺激に椎名は両目を瞑り耐えようとする。

 

「椎名のお尻って大きいよな」

「す、すみませ……んぅっ……」

「いや、褒めてるんだよ。俺は大きなお尻が好きだから」

 

 巨乳で大きなお尻の女子はいるが、椎名のような控えめな胸で大きなお尻を持つヒロインを抱くのは初めてだ。

 

「そうでしたか……んぁっ!」

 

 徐々に胸を愛撫する右手に力をいれる。

 そして俺の大好物な椎名の大きなお尻を鷲掴みにし、思う存分堪能する。

 

「痛かったら言ってくれ」

「大丈夫です……はぁ、あぅ……!」

 

 俺は刺激を与えるたびに漏れる椎名の甘い声を聴きながら彼女の身体を堪能した。

 

「あっ」

「どうしたんですか?」

「キスをするのを忘れてた」

 

 椎名の美しい裸体に夢中で唇を奪うのを忘れていたことに気付く。

 

「えっと、キスしてもいいか?」

 

 セックスはいいけど、キスが駄目な女を同人誌で見たことがある。

 ないと思うが、念のため椎名に確認と取ると、すぐに了承してもらえた。

 

 俺は椎名をベッドに押し倒し、唇を重ねる。

 椎名の身体は細身の見た目とは裏腹に柔らかくて、いつまでも抱いていたくなる。

 俺たちは抱き合い、何度も唇を重ねあう。

 

「んっ、んむっ、んんっ……んっ、はぁ……上里くん、激しいです……」

 

 そう言いながらも、椎名の方も唇を押しつけてきて、舌を差し込んでくる。

 戸惑いながらも、唇を貪ろうとする椎名が可愛い。

 

「ぷはっ、はぁはぁ……」

「息苦しかったか?」

 

 すっかり気持ちよさで顔を蕩けさせている椎名を見下ろす。

 

「少しだけ……でも凄いです。こんな……キスだけで身体が熱くなるなんて思いもしませんでした……」

 

 キスだけじゃなくて発情送り(ハートリジェクター)の影響もあるんだけどね。

 

「俺と椎名の相性がいいのかもしれないな」

「相性ですか……?」

「ああ。それよりまたこっちを弄らせてもらうぞ」

「はい……? ひゃうっ!?」

 

 いつの間にか勃起しているピンク色の突起物にむしゃぶりついた。

 

「んくっ、あっ、うぁっ……!」

 

 舌先で乳首をぺろぺろと舐め回し、ちゅうちゅうと音を立てて吸い上げる。

 

「はぁ、あっ……ひぃんっ♡」

 

 軽く歯を立ててみると、椎名はなまめかしい声をあげた。

 目を閉じるだけでは快感に耐えられなくなったのか、椎名はおっぱいにむしゃぶりついている俺の頭を抱え、身体をよじりだした。

 俺は夢中になって椎名の美乳を心ゆくまで味わった。

 

「んんっ……!」

 

 そして遠慮せずにショーツの中に手を突っ込む。

 そこはもう―――お漏らしをしているのかと勘違いするくらいに濡れていた。

 

「もう脱がしちゃうか」

 

 下着の役目を果たしていない白い布を脱がす。

 

「椎名、見てみろ。染みだらけだ」

「や、やめてくださいっ……!」

 

 椎名の目の前にびしょ濡れのショーツを見せつけるが、恥ずかしいのかそっぽを向いてしまった。

 

「悪い」

「い、いえ……」

「お詫びにもっと気持ちよくさせてやるからな」

「うぁっ……!?」

 

 椎名のびしょ濡れまんこに指を這わせる。

 

「んんっ♡」

 

 左手で陰毛を弄りながら、右手の人差し指を亜熱帯状態のあそこに入れる。

 

「はぁんっ♡」

 

 膣内がキュッと締まって俺の指が締め付けられる。

 これは息子を挿入したら痛くなりそうだ。

 

「椎名、凄いな。びちょびちょじゃないか」

 

 指を出し入れするたびに愛液が溢れる。

 また、愛液がねばっこくて、納豆のように糸を引く。

 

「糸を引くほど感じてくれてるんだな」

「わ、私は感じている……はぁんっ……のですね……ひぃぁっ♡」

 

 俺は椎名の秘部を手と唇で責め続ける。

 夢中になって椎名を責め続けて、10分ほど経っただろうか。

 椎名が処女なので、あそこをもっと濡れさせようと思い、長いこと椎名の身体を責め続けてしまった。

 椎名の膣内から溢れた愛液はシーツをたっぷり濡らし、その可愛い顔はとろけきっている。

 

「椎名、そろそろ挿入()れてもいいか?」

「はぁはぁ……はぃ……。どうぞ……」

 

 責め続けてる間に椎名は何度も軽く絶頂していた。

 もしかするとヒロインの中で一番絶頂しやすい身体なのかもしれない。

 そんな椎名が肉棒で突かれたらどんな反応を見せてくれるのか。

 俺の息子はフェラが不要なほど完全に勃起していた。

 

「それじゃうつ伏せになってくれ」

「わかりました……」

 

 椎名は言われるがままに、ころんと身体をひっくり返してうつぶせになり、枕に顔を埋めるようにする。

 

「あ、あの……」

「どうした?」

「やはり痛いのでしょうか……?」

 

 ズボンを脱いでいると、椎名はこちらに目を向けずに、そんなことを言った。

 

「そりゃ初めてだから痛いと思うけど」

「……ですよね」

「怖いのか?」

「多少は恐怖を感じています」

「ならやめておくか?」

「……いえ。恐怖を感じておりますが、それ以上に興味が強いので問題ありません」

「わかった。愛撫以上に気持ちよくなれるのは約束する」

「……はい」

「いくぞ」

 

 俺の椎名の大きなお尻を掴み、ゆっくりと肉棒を押し当てて侵入させていく。

 

「あっ、ぎぃっ……!」

「きつすぎだろ……!」

 

 椎名の悲鳴を聴きながら、少しでも痛みを感じる時間を減らすべく、ずぶぶ、と肉棒を侵入し続ける。

 

「うあ゛ぁぁぁぁっ……!!」

 

 処女膜を貫くと、椎名は悲鳴をあげた。

 痛みに耐性がなかったのか、とても椎名が発したとは思えない獣じみた悲鳴だった。

 

 ずぶずぶと肉棒を一番奥まで入れて、少し腰の動きを止めると、そこから純潔を失った証である赤い血が流れてくるのが見えた。

 

「よ、予想以上の痛みですね……あぐっ、うぁ……」

「相当痛かったか?」

「はい……。人生で一番の痛みを感じました……」

「……後悔してないか?」

「いえ。だってこれから気持ちよくしてくれるんですよね?」

「……ああ。とりあえず痛みが引いたら教えてくれ」

「わかりました」

 

 今までのヒロインは俺の息子を見て恐怖していたので、今回はバックで処女を奪ってみたが、椎名相手だったら正常位でも問題なかったようだ。

 

「もう動いて大丈夫ですよ……。上里くん、来てください……」

 

 椎名は枕をぎゅっと抱きしめ、後ろをちらりと見てから、懇願するように言った。

 あまり大丈夫そうに見えないが、早く気持ちよくなりたいのだろう。

 

「んっ、ああっ、ああああああっ!」

 

 俺は椎名の尻を掴みながら、奥へ奥へと肉棒を押し込むようにして腰を振る。

 椎名はよく通る可愛い声をあげながら、膣内でしっかりと締め付けてくる。

 

「上里くん、いきなり激しすぎで……んはぁんっ!」

「気持ちよくなりたいんだろ」

「っ……。そうでした……んんっ、あヒィンっ……!」

 

 椎名は何度も突かれて、ぎしぎしと軋むベッドの上で腰をわずかに浮かせ、こちらにお尻を押しつけてくる。

 

「やんっ、あっ、ああっ、ああんっ♡」

 

 処女特有の締め付けと、椎名の甘ったるい声に興奮を抑えきれず、夢中になって腰を振り続ける。

 それに応えるように椎名の膣内はぎゅっと締まり、息子を絞りあげてくる。

 

「はっ、ああっ♡ こ、これ……頭がおかしくなりそうです……♡」

 

 快感に耐えきれなくなったのか、椎名はかぶりを振りながら、そんなことを言った。

 

「それは気持ちいいってことか?」

「は、はいっ♡ き、気持ちよすぎて頭が変にぃっ♡ んはぁんっ♡」

「まだまだ気持ちよくなるぞ……!」

 

 椎名をさらに気持ちよくさせるべく、ピストンの動きを速める。

 さらに俺の加虐心をくすぐる大きなお尻を軽く叩いた。

 

「んにぃっ……!?」

「どんどん速めるぞ……!」

 

 室内に椎名の甘い声と、二人の繋がった部分からお互いがぶつかりあう音だけが響く。

 

「わ、わかりましたぁ……あっ、ああっ、んあぁっ♡」

「何がわかったんだ?」

「一之瀬さんがっ、あんなにぃ、乱れた理由がぁ……ああぁぁぁぁんっ♡」

 

 椎名が涎を垂らしながらこちらを見た。

 

「こんなぁ♡ 気持ちよくされたらぁ♡ 誰でも淫らになってしまいますっ♡」

「知ってるよ……!」

 

 もしかして椎名ならそこまで乱れることはないかと思ったが――そんなことはなかった。

 結局、椎名も快楽に逆らえない牝だった。

 その証拠に快楽を欲しそうな顔つきで俺を見つめてくる。

 

「椎名、そろそろ出すぞ……!」

「は、はいっ! 出してくださいっ! 私の膣内に……!」

「くっ……!」

 

 快楽を貪る牝に落ちた椎名の顔がきっかけだった。

 一気に射精感が高まった俺はラストスパートをかけるべく激しく腰を打ち付ける。

 

「あっ、ああっ、んぁっ、ああああああっ♡」

 

 すっかり絶頂することに逆らわなくなった椎名は嬌声を上げ続けている。

 

「出すぞっ……!」

 

 俺は椎名のお尻を力強く鷲掴みしながら、欲望を吐き出した。

 

「ふああああぁぁぁぁぁぁっ♡」

 

 どくどくと白濁液が吐き出され、椎名の膣内を埋め尽くしていく。

 椎名は一滴でも漏れないよう、お尻をこれでもかというくらいに押し付けてくる。

 

「ふぅ、す、凄かったです……」

 

 精液をすべて出し終えると、椎名が息を切らしながら感想を述べた。

 

「上里くん、ありがとうございました」

「いや。……それでこれからどうする?」

「そうですね……。上里くんが嫌じゃなければ、これからも抱いてほしいのですが……」

「もちろん。俺もまた椎名を抱きたい」

「嬉しいです。ではこれから私たちはセックスフレンドということですね」

「だな」

 

 恵に続いてまたセックスフレンドが増えた。

 

「それじゃ二回戦行こうか」

「……え?」

「俺は一発じゃ満足出来ないんだ」

 

 椎名は体力がないので疲労困憊しているはずだが、遠慮なく抱かせてもらう。

 

「え、あの……」

「大丈夫。何回か続けていれば椎名も体力がつくから」

「少しだけ休憩を……」

「駄目。それに立て続けにセックスしたらもっと気持ちよくなれるぞ」

「っ……。それは本当ですかっ……!?」

「ああ」

 

 椎名はセックスに対しては、読書と同じようにストイックだ。

 

「だから……いいよな?」

「はい」

 

 その後、俺も椎名もドロドロに溶けあうようにして乱れ続けた。

 何度かシャワーを浴びたりして中断もあったが、気づけば深夜になり、椎名が気絶するまで絡み続けてしまった。




同時に投稿した佐藤ヒロインの完結しました!
https://syosetu.org/novel/198670/

次回作はまたアンケート取るのでご協力をお願いします!

後書きに概要と簡単な流れを説明します!


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82話 椎名ひよりは乱れたい 

某作品がランキングに入ってたから復活したのかと勘違いしました……


 翌朝。とても疲れていたようで、椎名は死んだように寝ている。

 日課であるランニングから帰ってきても、朝食を食べ終えても、椎名は起きる気配を見せなかった。

 起こそうとしても、寝言を呟きながら夢の世界へと戻っていく。

 

「いい加減起きろ!」

 

 昼過ぎになっても起きない椎名にイライラが募った俺は乱暴に彼女を揺すった。

 

「……もう朝ですか……?」

「もう昼過ぎだよ!」

 

 眠い目をこすりながらようやく椎名が夢の世界から現実に帰還した。

 

「私、そんなに寝ていたのですね」

「そうだよ」

「ですが仕方ありません。なぜなら気絶するまで上里くんに抱かれていたのですから」

「うっ……」

 

 昨晩。椎名の処女を頂いた俺は快感を餌にして日付が変わるまで彼女を抱いた。

 途中で何度か休憩をとらせてくれと懇願してきたが、夜通しで身体を交えたほうが気持ちよくなれると説明したところ、身体を差し出してくれた。

 

「わ、悪かった……」

「謝る必要はありませんよ。とても気持ちよかったので」

 

 椎名は優しく微笑んだ。

 

「しかし困りましたね。この時間帯に部屋を出るとクラスメイトに見られてしまう可能性があります」

「そうだな」

 

 本当なら早朝に椎名に帰ってもらうはずだった。

 だがあまりにも気持ちよさそうに寝ているので、そのまま寝かせ続けてしまった。

 

「今日は予定あったりしますか?」

「夜までは特にないけど」

 

 18時過ぎに帆波が夕食を作りに来る予定になっている。

 もちろんセックスをする流れになるだろうから翌朝まで帆波はこの部屋に居続けるだろう。

 

「そうですか。……では今日も私とセックスして頂けますか?」

「いいけど……体は大丈夫なのか?」

「はい。あそこと腰に痛みを感じる程度で問題ありません」

「問題あるんじゃないか?」

「大丈夫です」

「椎名がいいならいいけど」

「ありがとうございます。とりあえずシャワーを浴びてきますね」

「あいよ」

 

 椎名はバスタオルを受け取り全裸のまま浴室に向かった。

 処女を失ったばかりなのに堂々とし過ぎではないだろうか。

 

「さて昼飯でも買ってくるか」

 

 冷蔵庫の中身は飲料水のみ。カップラーメンもストック切れ。椎名に提供できるものが何もない。

 俺は私服に着替えて某牛丼チェーン店に向かった。

 

「上里か。昨日ぶりだな」

「おっす」

 

 店に入ると三宅と遭遇した。

 独りを好む三宅は案の定一人で牛丼を食べていた。

 

「今日は部活休みなのか?」

「午前中練習だった」

「帰りに昼飯を食べているわけか」

「そういうことだ」

 

 三宅は元ヤンキーだが更生して弓道部に所属している。

 腕前は不明だがさぼらず真面目に部活に参加しているようだ。

 

「上里も一人か?」

「ああ。昼食を買いに来た」

「そうか。……そういえば明日長谷部とデートするらしいな」

「まぁね」

 

 明日は午後から長谷部とケヤキモールに行く予定になっている。

 明後日は鈴音、明々後日は愛里、四日後は橘先輩とお部屋デートをする予定だ。

 セックスフレンドが増えたため、一人で過ごす時間があまりない。

 もちろんヒロインたちと過ごす時間は楽しくて気持ちいいのだが、たまには一人でまったり過ごしたいときもある。

 なので三宅を羨ましいと思っていたりする。

 

「三宅は彼女も作らず部活一筋か」

「そうだな」

 

 三宅は女子にそれなりに人気があるのだが彼女は作らないと宣言している。

 

「……ちなみに性欲処理はどうしてるんだ?」

「急に何を言ってんだっ!?」

「いや、みんなどうしてるのか気になっって」

 

 学校の敷地内なので年齢を偽ってエロ本を購入することはできない。

 おかずを手にする方法はネットからダウンロードするしかない。

 俺みたいにスマホに女子の卑猥な写真を保存しているのは南雲パイセンくらいだろう。

 

「そうだな……って言うわけないだろ!」

「……そりゃそうだ」

 

 三宅を怒らせてしまったので俺は逃げるように牛丼を購入してからお店を後にした。

 

 その帰り道で恵と遭遇した。

 森と買い物に行っていたようで、森が用事があるとのことで現地で解散し、一人で帰る途中とのことだった。

 恵から部屋に遊びに行きたいと言われたが、椎名がいるため断ったが、不機嫌そうな顔をしていたので、人気のない場所に連れ込み、抱きしめてキスをしたら機嫌を直してくれた。

 単純なヒロインで助かった。

 

 

☆☆☆

 

 

「あっ、あんっ、はあぁぁんっ♡」

 

 昼食を済ませてから二時間後。

 俺と椎名は対面座位で抱き合いながら交じり合っていた。

 

「んぁっ♡ いいですっ♡ また頭がおかしくなりそうですっ♡」

「昨日処女を失ったばかりなのが嘘みたいに椎名はエロイな!」

「す、すみませんっ! でも気持ちよすぎてっ! あぁっ、ああんっ♡」

 

 椎名の背中をなでまわし、夢中で腰を突きあげる。

 椎名は俺の上で跳ねながら、必死にくらいついてくる。

 

「そろそろ射精()すぞ!」

「は、はいっ♡ また私の膣内に出してくださいっ♡」

「うおっ……!」

「あああぁっ♡ ひいああああああっ♡」

 

 一気に二人駆け上がり、一緒に達した。

 大量の精液が椎名の膣内に注ぎ込まれる。

 

「あっ、凄いです♡ また子種汁を注ぎ込まれてしまいました♡」

「どこでそんな台詞を覚えたんだよ……」

 

 俺によりかかり、脱力しながら荒い呼吸をする椎名に突っ込みを入れる。

 誓って俺が椎名に仕込んだわけではない。

 

「上里くん、キスがしたいです」

「わかったよ」

「んっ、んむっ」

 

 ちゅっちゅっと軽くキスをしていると、不満だったのか椎名が濃厚な口づけをしてきた。

 椎名の頭を掻き抱き、その背をしなるくらいに抱き寄せ、舌を絡ませた。

 すると再び俺の息子が戦闘モードに入る。

 正常位、対面座位の順で抱いていたので、騎乗位をさせるために後ろにゆっくり倒れた。

 俺に抱かれたまま、一緒に倒れて、俺に覆いかぶさる形になった椎名。

 

「あ、あの……」

 

 昨晩は騎乗位をしなかったので、椎名はどうすればいいのかわからないでいる。

 

「こうするんだよ」

 

 俺は、ぐっと椎名の腕を掴み、上半身を無理やり起こさせた。

 

「これは騎乗位というものですか……?」

「そうだ」

「ひぃぁっ!?」

 

 容赦なく下から突き上げると、椎名はその白い喉元をのけぞらせ、喘ぐ。

 

「あくっ、奥まで突き刺さって……♡ あひぃっ♡」

 

 ぐっぐっと、攻める俺に腰を揺らしながらついてくる椎名。

 少し空いた口から、赤い舌がチロチロするのが見えて非常にエロい。

 

「上里くん、これ凄いです……♡ もっと頭がおかしくなっちゃいますっ♡」

 

 自然と指を絡め、蕩けた表情で俺の腰の動きにタイミングを合わせる椎名。

 下から見上げる椎名は淫乱そのものだった。

 

「うあぁぁぁっ♡」

 

 突きあげると、俺の上で跳ね、抑えきれないのか、大きな嬌声を上げる。

 

「はぁっ、んはっ♡ またイってしまいます……♡」

「いいぞ、好きなだけイって……!」

「は、はひぃっ♡ ああっ、イクっ♡ イクぅぅぅぅぅぅぅっ♡」

 

 椎名は絶頂すると同時に、俺と繋いでいた指が離れ、後ろに仰け反った。

 

「はぁ、はぁ、うあぁぁ……」

「それじゃ今度は俺の番だな」

「は、はひぃ……。わ、わかりましたぁ……」

 

 体力もなくなり息切れする椎名。

 昨晩なら休みを懇願しただろうが、俺が射精するまで休憩をとれないことを理解した椎名は容赦ない攻めを素直に受け入れるようになった。

 

「あんっ♡ んぁっ♡ あふぁっ♡」

 

 昇天するべく、スパートをかけると、椎名は真冬にもかかわらず大量の汗をかきながら嬌声を響かせる。

 

「あっ、はぁっ……上里くん、激しいですっ……♡」

 

 椎名ははかない笑みを口元に浮かべる。

 すっかり喜悦の表情しかしなくなった牝を5分ほど突き続けるとようやく射精感が高まった。

 

「また射精()すぞ!」

「お願いしま……はぁんっ♡」

「っお……!」

「んあああぁぁぁぁっ♡」

 

 発達途中の胸を鷲掴みにしながら再び大量の精液が椎名の膣内に溢れ出していく。

 

「うあぁ……♡ 精液がどんどん溜まっていきます……♡」

 

 とうとう体力の限界を超えた椎名が、絶頂に体を震わせながら人形のように俺に倒れ込み、覆い被さった。

 

「あ、あはぁ……♡ また新しいのが知れましたぁ……♡」

 

 新しいのとは騎乗位のことをいっているのだろう。

 文学少女の椎名には珍しく言葉足らずだが、絶頂し過ぎて呂律も回っていないので仕方ない。

 

「椎名、もう終わりにするか?」

 

 二時間ぶっ通してセックスをしていたのでそろそろ解放した方がいいだろう。

 

「す、少しだけ休ませてください」

「少しでいいのか?」

「はい……。次は後ろから突いてほしいです……」

 

 息を切らし耳元で懇願する椎名。

   

「俺としてはもう終わりにしたいんだけど」

 

 まだまだ体力が有り余っている俺だが帆波も抱く予定なので、これ以上椎名の身体を貪る必要はない。

 

「お、お願いします……。また叩いていいですから……」

 

 昨晩。お風呂に入る直前に椎名をバックで突いた際にお尻を叩かせてもらった。

 もちろん初めてのスパンキングだったので、優しく叩いたのだが、痛いのは嫌だと拒絶されてしまった。

 だが帆波がスパンキングが大好物で、いつもそれで絶頂していることを説明したところ、それならと許可をもらい、彼女の大きなお尻を何度も叩かせもらった。

 結局、痛いですと泣き付かれて中断したのだが……。

 

「でも痛いのは嫌じゃないのか?」

「実は……」

 

 椎名曰く何度か叩かれるうちに気持ちよくなりかけたとのことだった。

 俺にやめるよう泣き付いたのは、これ以上気持ちよくなって自我が崩壊するのが怖かったそうだ。

 だが二日間俺に抱かれて絶頂しても自我が崩壊しないことがわかったので、スパンキングを解禁してくれたとのことだった。

 

「ほかにも一之瀬さんがお気に入りのプレイがあったらお願いします」

「いいけど……苦しいものもあるけど大丈夫か?」

「気持ちよくなれるなら問題ありません」

 

 その言葉を聞いて、椎名はマゾというよりセックスに対してストイックなのだと認識した。

 鈴音、帆波、星之宮先生とマゾ属性の女たちとは違う。

 もしかすると椎名が俺をより高みへと導いてくれるかもしれない。

 なんの高みがわからないけど。

 

 

☆☆☆

 

 

「ふぅ。身体が温まります」

 

 上里くんに心身ともに貪りつくされた私は、彼の部屋のお風呂で癒されていました。

 

 昨晩。私は読書友達でもある彼に処女を捧げました。

 彼氏でもない男性に処女を捧げてしまったのです。

 ですが後悔はありません。

 むしろもっと早く彼と身体を重ねればよかったと後悔しています。

 

 理由は―――セックスがこんな気持ちがいいものだとは知らなかったから。

 

 唇、慎ましい胸、女性器を愛撫されるだけでも気持ちよかったのですが、本番はその比ではありませんでした。

 処女を喪失した際は激痛が走りましたが、すぐに快感が身体を駆け巡りました。

 あらゆる体位、角度で私の膣内は彼の肉棒に気絶するまで犯されました。

 

 翌朝。私は彼に起こされても寝たふりをしました。

 理由は彼の部屋を早朝に出たくなかったからです。

 今日も彼の部屋で一日中セックスをしていたかった。

 

 私と彼の関係は他人に知られるわけにはいきません。

 私が所属するDクラスのリーダーである龍園くんは他のクラスの生徒との交流を禁じています。許可されているのは情報収集を命じられている生徒だけです。

 もし私と上里くんが逢瀬していることが知られたら、私は龍園くんたちに暴行され、彼と会うことを禁じられてしまうでしょう。

 

 それは非常に困ります。

 

 唯一の友人であった彼ですが、現在はそれ以上の存在になっています。

 この二日間ですっかりセックスの虜になった私は、彼の肉棒なしでは生きられない身体になっているのかもしれません。

 

 もし彼と会えなくなったら、ほかの男子と身体を重ねられるか?

 

 答えは否です。

 

 現在彼以外に私が好意を抱いている男子はいません。

 龍園くんも読書が趣味のようですが、女子をいたぶる歪んだ性癖の持ち主なので却下です。

 もし龍園くんに抱かれるようになったら、首を絞められたり、胃液が逆流するまでお腹を殴られそうです。

 いつぞやの伊吹さんみたいになりたくはありません。

 

「そういえば最近伊吹さんは龍園くんに逆らわなくなりましたね」

 

 昔は龍園くんに逆らっては彼らに暴行を受けていた伊吹さんですが、現在は大人しく指示に従っているようです。

 何か心変わりでもあったのでしょうか。

 伊吹さんと私は挨拶を交わす程度で親しくはありません。

 そもそも私も伊吹さんもクラスに親しい人物はいません。

 二人ともクラスに居場所を見いだせない浮いた存在になっています。

 ですが私には図書室という安息の地があり、上里くんという素敵な友人がいます。

 伊吹さんにはそういったものがあるでしょうか。

 

「私が気にしても仕方ないですね。それより……」

 

 身体が十分温まり、湯船から出た私は洗面台の鏡に映る自分の裸体と向かいあっていました。

 

「もう少し大きくなったら上里くんは喜んでくれるでしょうか」

 

 慎ましい胸を両手で揉んでみる私。

 上里くんはセックス中に何度も私の胸を鷲掴みにしてましたが、きっと物足りなく思っているでしょう。

 

「もっと魅力的な身体にならないと、上里くんに飽きられてしまうかもしれません」

 

 本人からは聞いていませんが、上里くんには親しい女子が何人もいらっしゃいます。

 おそらく私や一之瀬さんと同じように身体だけの関係を結んでいるのでしょう。

 ならば必然的に身体に魅力がない女子から抱かれる回数が減っていく可能性があります。

 彼にたくさん抱かれるためにも自分を磨く必要があります。

 

「とりあえず牛乳を毎日飲むところから始めてみますか」




次回作のアンケートにご協力ください。
あとがきに簡単なあらすじを書きますので、回答はアンケート機能でお願いします!
候補は3つです!


①ヤンデレ成分も五等分になりませんか?(ヒロイン:一花)※R-18
前回佐藤ヒロインとアンケートをとった作品です。
一花と付き合うことになった転生したオリ主がヤンデレの彼女に振り回されるお話


②ようこそヤンデレ幼馴染がいる教室へ(ヒロイン:櫛田)※R-18
転生特典で櫛田の幼馴染になってしまったオリ主が同じく転生特典の予知夢を使ってBAD ENDを回避していくお話


③実力至上主義の教室は異常(ヒロイン:堀北、松下、なずな)※R-15
なずな先輩の幼馴染のオリ主が綾小路、沖谷、本堂と馬鹿しながら学校生活を満喫していくお話。男子高校生の日常や銀の匙みたいなノリですがイベントもこなしていきます


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83話 一之瀬帆波はかけられたい

櫛田ヒロインの新作投稿しました!

ようこそヤンデレ幼馴染がいる教室へ
https://syosetu.org/novel/202577/

評価、感想ばんばんお願いします!


 12月某日。今日は長谷部とデートをすることになっている。

 長谷部とデートをするのは二週間ぶりだ。恐らく今日は夜まで連れ回されることになるだろう。

 なので午前中は自室でゆっくりしたいところなのだが、それをさせてくれないグラマラスな身体の美少女がいる。

 

「あんっ♡ んぁっ♡ 歩夢くん、朝から激しいっ♡」

 

 朝食後。俺は裸エプロンの帆波の身体を貪っていた。

 帆波の卑猥な姿は何度も見ても、興奮しすぎてチンポがパンパンに勃起してしまう。

 

「ひぃんっ♡ あぁっ、はぁぁんっ♡ あんっ、いいぃっ、後ろから突かれるのいいよぉ♡」

 

 窓際で立ちバックで激しく突かれる帆波が歓喜の声をあげる。

 

「朝から凄い声を出すな。いっそのこと窓開けちゃうか?」

「ら、らめぇっ♡ そんなことされたら学校にいられなくなっひゃうっ♡ んおぉぉぉっ♡」

 

 もちろんそんなことするつもりはない。

 帆波もわかっているだろうけど、露出癖がある彼女は想像してしまうのだ。

 

 実際、昨晩は野外で調教を受けていたのだから。

 

 昨日。深夜に近い時間帯に俺は帆波を寮の非常階段に連れ出した。

 非常階段に着いてすぐにスカートとショーツを脱がせた。

 帆波は上半身はセーター、下半身はブーツのみという他人には見せられない格好になったため、羞恥心で顔を真っ赤にしていた。

 そしてお仕置きという名目で排尿をさせた。

 自分を犯罪者だと自覚している帆波はお仕置きが大好きだ。

 お仕置きと言えばどんな命令にも従ってくれる。

 

「昨日の小便も監視カメラに映ってたら学校にいられなくなっちゃうかもな」

「そ、そんなぁっ……や、やらぁっ! 歩夢くんと一緒にいられなくなるのやらぁっ……!」

 

 冗談だとわかってるだろうに、帆波は泣きそうな顔で振り向いて、見つめてくる。

 

「冗談だよ。悪かったな」

「ほ、本当だよぉ……んっ、あぁっ♡」

「お詫びに壊れるまで気持ちよくしてやる!」

「あひゃあああぁぁぁぁぁっ♡」

 

 しかし昨日はやり過ぎたかもしれない。

 ジョロジョロと勢い良く放尿する様子を撮影していたが、あまりにも長かったので帆波を置いて寮の中に戻ってしまった。

 当然、帆波は「行かないで」と懇願してきたが、絶望顔がもっと見たくて本当に俺は帆波を置き去りにした。

 スカートとショーツをその場に置いていったのは俺の優しさからである。

 小便が止まらなかった帆波は3分ほどして俺を追いかけてきた。

 俺に置いて行かれたことによる悲しみ。

 他人に見つかってしまうかもしれないという恐怖。

 そんな状況で感じてしまう自分への嫌悪感。

 いろんな感情が入り混じった帆波の顔は最高だった。

 その後は、お詫びとして帆波の希望のプレイを叶えてあげた。

 

「ひあぁっ、ああぁぁっ♡ あんっ、ひぃぃんっ……♡」

 

 全身鏡がある方向に顔を向けさせると、鏡には美しい顔が台無しな白目を向いた牝豚が映っていた。

 

「あひっ♡ おっ、いひぃぃいっ♡ ふはああ、あふぅあふぅ、んはああぁっ♡」

 

 やはり帆波のアヘ顔は何度見ても飽きない。

 普段の爽やかな雰囲気を全く感じさせない性に貪欲な牝顔。

 原作では絶対見せないであろう帆波を見れるのは俺だけだ。

 その事実がより肉棒を硬くする。

 

「帆波、気持ちいいぞっ……!」

「わたひもきもぢいいっ♡ きもぢいいよぉぉっ♡ あひぃぃっ♡ しゅごいぃっ♡」

 

 二人とも絶頂が近づいているのがわかる。

 どうせなら同時にイってしまおう。

 帆波の弱点は知り尽くしている。

 

「帆波、そろそろ射精()すぞ!」

「はっ、はひぃっ♡ だひてっ♡ わたしの子宮に、たくざぁぁんっ♡」

 

 俺は揺れ続ける帆波の爆乳を鷲掴み、肉棒でGスポットを擦りあげる。

 

「あひゃあぁんっ♡ 壊れりゅっ♡ ぜったい、おまんこ壊れりゅううぅぅぅっ♡」

「いくぞ……!」

 

 俺は肉棒を強く突き込み。昨晩注入した精液が残ってるであろう子宮口に思いっきり亀頭をめり込ませた。

 

「おおぉっひぃいいいいっっ♡」

 

 帆波の子宮口が絶えず亀頭に吸いつき、ひたすら吐き出される白濁液を呑み込んでいく。

 

「うぉっ……絞り取られる……!」

「んおおぉぉおっ♡ ざ、ザーメン止まらにゃいいいぃぃっ♡」

 

 精液を注入される悦びに帆波が咆哮する。

 この部屋が普通のアパートなら、隣の部屋に聞こえてしまうであろう大音量だ。

 

「これで打ち止めだっ……!」

「あひぃぃイイイぃぃぃぃぃぃっ♡」

 

 止めとばかりに濃厚なザーメンを吐き出した。

 

「あひぃ……ひぃ、ひぃ……」

 

 絶頂地獄から解放された帆波は幸せそうに呻き声を漏らした。

 両足にも限界が来たのか、帆波が崩れ落てしまう。

 前髪を掴み顔をあげさせると、この日一番の、帆波の下品な面が拝めた。

 

 

☆☆☆

 

 

「やっぱり私どんどん変態になってるよ……」

 

 洗濯物を終えた帆波がため息をつきながら呟いた。

 

「だな。昨日のも興奮してたもんな」

「あ、あれはっ……!」

「ぐちょぐちょに濡れてたから否定はできないぞ」

「っ……」

 

 涙目で俺を睨んでくるが全く怖くない。

 

「で、でも……昨日は本当に怖かったんだよ?」

「知ってる。帆波はそれに興奮したんだろ」

「それは……」

 

 帆波が他人に見られてしまうというスリルに興奮するようになったきっかけは何だろう。

 カーテンを開けた状態で窓におっぱいを押し当てながらセックスしたことだろうか。

 それとも無人島の廃屋で人が近くにいる状態で腰を動かしてしまったことだろうか。

 思い当たるふしがありすぎる。

 

「……した」

 

 帆波は消え入るような声で認めた。

 

「興奮しちゃった……。人に見られてしまうと考えるだけであそこが濡れちゃうの……」

「そうなんだ」

「でもねっ、歩夢くん以外の人に見られたくないって思ってるんだよ?」

「本当に?」

「本当だよっ! でもどうしても濡れちゃうのっ。どうしようもないくらいに……」

 

 こればかりは性癖だから仕方ない。

 帆波がこんな変態になってしまったのは俺の責任でもある。

 

「そっか。ますます変態になってくれてるようで嬉しいよ」

「……本当に?」

「ああ。前にも言っただろ。俺はエッチな女の子が好きだって」

「……うん」

「だからもっと変態になってもいいんだぞ」

「これ以上変態になったら引いちゃうんじゃない?」

「大丈夫だよ。さすがにスカトロは引いちゃうけど」

 

 さすがの帆波のスカトロには手を出さないだろう。

 帆波以上の変態である鈴音と星之宮も要求してこないし。

 

「う、うん……。スカトロはないよね……」

「だろ」

「で、でも……おしっこなら、どうかな……?」

「……おしっこをぶっかけられたいの?」

「……はい」

 

 帆波は恥ずかしそうにしながらもしっかりと頷いた。

 

「その、前にお仕置きでおしっこをかけられたでしょ」

「あったな」

「そ、それで……今度は歩夢くんのをぶっかけてほしいなぁって……」

 

 ちらちらこちらを見つめてくる帆波。

 

「でも号泣してなかった?」

「あれはいきなりでびっくりしたからだよ」

「いきなりじゃなかったら泣いてなかったのか」

 

 帆波は俺が思っていた以上の変態だった。

 いずれ鈴音や星之宮先生とナンバーワンを争う逸材かもしれない。

 

「……ちなみに飲んだりはしない?」

「の、飲んだりはしないよっ! ……多分……」

「……」

 

 おしっこ飲まれた後にキスをせがまれたらどうしよう。

 いくら帆波の顔が国宝級でも受け入れられる自信がない。

 

「……わかった。今度してやる」

「うんっ」

 

 放尿プレイを許可されて、この日一番の笑顔を見せる帆波であった。

 

「あとお願いがもう一つあるんだけど」

「なに?」

「……24日か25日って会えたりする?」

 

 クリスマス。転生前の俺には縁がないイベントであった。

 

「なに? クリスマスにおしっこをぶっかけてほしいの?」

「違うよっ!」

 

 怒鳴られてしまった。冗談が通じない牝豚だな。

 

「その、聖なる日だから好きな人と一緒に過ごしたいと思って……駄目かな?」

 

 潤んだ瞳で訴えてくる帆波。

 ちなみにクリスマスに予定は入っている。24日は三宅と綾小路と幸村と遊ぶ予定だ。25日がクラスでクリスマスパーティーをする予定になっている。

 これは俺のセフレ対策だ。セフレを増やし過ぎた俺は、ヒロインたちがクリスマスに付き合うよう言ってくると思ったので事前に予定を入れておいたのだ。

 クラスメイトである鈴音、愛里、長谷部、恵の四人は渋々ながら了承済。橘先輩は23日でデートをすることで許してもらった。星之宮先生、伊吹、椎名は人前で遊べない仲なので問題ない。

 

「うーん……」

 

 ここで帆波だけ特別扱いをしていいものだろうか。

 

「お願い。少しだけでいいから……」

「……わかった」

 

 そんな涙を溜め、上目遣いでお願いされたら、断れるわけない。

  

「ありがとうっ! 歩夢くん、大好きっ」

 

 帆波が嬉しさのあまり抱きついてきた。

 セーター越しでも柔らかいおっぱいの感触に顔がにやけてしまう。

 

「お礼に歩夢くんがしたいことなんでもしていいからね」

「……なんでも?」

「うん。なんでも」

 

 なんでもしていいのか。

 

「私、変態だからどんなお願いをされても引かないよ」

「そっか」

「だからじっくり考えておいてね」

「ああ」

「それと……大きくなってるよ?」

 

 俺の股間に手を置いて、帆波が耳元で囁く。

 

「お昼まで時間あるし……私の身体使う?」

「……そうだな」

 

 帆波の乳房と口内を使用してすっきりさせてもらった。

 パイズリからのイラマチオコースは鉄板になりつつある。

 今日のデートが終わったら長谷部にしてもしてもらおう。

 イラマチオをしたら文句を言われると思うけど、歪んだ長谷部の顔も見てみたい。




ダイレクトマーケティング!
https://syosetu.org/novel/202577/


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84話 長谷部波瑠加とイラマチオ

みなさん台風に気をつけて!
自分は前回車が被害にあいました……


 帆波と別れてから二時間後。待ち合わせ場所に着いた俺はスマホを弄りながら長谷部を待っていた。

 スマホの画面には先ほど撮影したばかりの帆波のアヘ顔が映っている。

 

(今から女子とデートするのに違うの女子のアヘ顔見るなんて俺は何してるんだろうか)

 

 少しだけ自己嫌悪に陥りスマホをポケットにしまった。

 顔をあげると、こちらに向かって歩いてくる長谷部がいた。

 程なくして俺と目が合うと、長谷部は嬉しそうに目を細めた。

 

「あゆむー、おまたせ!」

 

 小走りに距離を詰めてくる長谷部。

 俺は真冬なのにミニスカ生足ブーツの長谷部に心の中で敬礼した。

 

「待った?」

「俺も今来たところだ」

「おや? あゆむーが気遣えるようになってる!?」

「おいこら」

 

 失礼な女だ。俺ほど気遣える人間はいないんだぞ。

 さっきだって帆波にイラマチオした際、吐いてもいいように風呂場でしあげたんだから。

 

「ごめんごめん。それじゃいこっか」

「ああ」

 

 自然に俺の左腕に抱き着く長谷部。

 厚着のためいつもよりおっぱいの感触が足りない。

 

「長谷部は昼飯済ませてきたか?」

「うん。あゆむーは?」

「俺も済ませてきた」

「それじゃ直でカラオケにいこっか」

「そうだな」

 

 クリスマスが近いからといって俺たちのデートはいつもと変わらない。

 外出できる場所が学校の敷地内と決まっているし、クリスマス限定のイルミネーションが飾られているわけでもない。

 長谷部は意外と乙女チックなので、いつもと変わらないデートに不満はないのか疑問に思う。

 

「え、もう宿題終わってるの!?」

 

 ケヤキモール内にあるカラオケ店に入った俺たちはすぐに歌わず談話することにした。

 

「初日に終わらせた」

「あゆむーの裏切り者!」

「その様子だとまだ手つけてないんだな」

「だって面倒くさいんだもん」

 

 長谷部は宿題を期日ぎりぎりで終わらせるタイプに間違いない。

 

「あゆむー、手伝って~」

「嫌だよ面倒くさい」

「おねがーい!」

 

 コートを脱いだ長谷部が豊満な胸を押しつけるように左腕に抱きついてきた。

 長谷部は俺を甘く見てる。

 それくらいのおっぱいの感触で俺が堕ちるわけがない。

 

「何でもするからっ」

「……なんでも?」

「うん。もちろんエッチなお願いも叶えてあげるよ」

「しょうがないな」

 

 即堕ちでした。

 でもこればかりは仕方ない。

 エッチな身体をしている長谷部に何でもすると言われたんだ。

 

「ありがとうっ」

 

 ゆるゆるの胸元からちらっと谷間が見える長谷部。

 ニットのセーターから見える谷間ってこんなエロかったのか。

 

「それじゃ歌おっか」

 

 リモコンを操作する長谷部だが、前がかりになってるので、より谷間が見えてしまう。

 

「最初はこれでしょっ」

 

 曲が流れ始めると長谷部が腕を組んできた。しかも恋人繋ぎまでしている。

 三人くらいが適正な人数の部屋なので狭いのはわかるけど密着しすぎ。

 これじゃ胸をガン見しないと谷間が見えない。

 

「いい加減あゆむーも流行の曲覚えてよ」

 

 今度は肩に頭を乗せてきやがった。

 

「ねえ、聞いてる~?」

 

 相手が俺でよかったな。

 俺と綾小路以外の男子なら長谷部は押し倒されていたところだ。

 

「聞いてるよ。今日は最近の曲も歌うから」

「本当に?」

「本当だよ」

「私の知ってる曲だよね?」

「おそらく」

 

 大人気アイドルの曲だから多分知ってるだろう。

 

「それより歌いづらいから少し離れてくれない?」

「やーだっ」

「両手でマイク持ちたいんだけど……」

 

 片手だとなんか歌いづらいんだよな。

 

「離れないから」

 

 断言されちゃったよ。

 密着されるのは嬉しいけど、今日の長谷部はべったりしすぎだ。

 

「今日はずっとあゆむーとくっつくって決めてるから」

「なんで?」

「あゆむーがクリスマス相手にしてくれないから」

 

 そっか。俺が原因だったか……。

 

「これが私にとってのクリスマスデートだから。好きな人とくっついていたい気持ち……わかってくれるよね?」

「……わかったよ。でも押し倒されても文句言うなよ?」

「うん、言わないよ」

「っ……」

「あゆむーにならいつでも、どこでも押し倒されてもいいから」

 

 俺のセフレが超可愛い。

 今すぐに押し倒したいけど我慢だ。

 長谷部はクリスマスデートを楽しみたいのだ。

 なら夜まで我慢するしかない。

 夜になったら長谷部が泣くまで抱いてやる。

 

 宣言通り長谷部は一日中俺にべったりだった。

 移動中は必ず腕組をしてきた。

 ゲーセンでは俺が一人プレイをすると後ろから抱きついた状態で画面を眺めていた。

 キスプリ撮影時は舌を絡ませての濃厚なキスだった。

 ここまではいい。

 問題は雑貨屋で長谷部へのプレゼントを選んでる時に起きた。

 

「軽井沢さん、ごめんね。あゆむーは私とデート中だから話しかけないでくれる?」

「なっ!?」

 

 店内で俺を見かけた恵が嬉しそうな顔を浮かべて声を掛けてきた。

 もちろん俺は無視することなく挨拶を返したのだが、恵が会話を続けようとすると長谷部がそれを遮断した。

 

「べ、別に声を掛けたっていいでしょ?」

「でも軽井沢さんだって、あゆむーがデート中にほかの女子と話してたら嫌でしょ?」

「た、確かに……」

 

 弱いぞ恵。スクールカーストトップの威厳はどこにいった。

 

「だから軽井沢さんがあゆむーとデート中なら私は話しかけない。だから軽井沢さんも話しかけないでくれるかな?」

「う、うん……」

 

 初めて見るヒロイン同士の戦いは長谷部の圧勝に終わった。

 

「それじゃあたし帰るね……」

「またね、軽井沢さん」

「またな」

 

 恵はとぼとぼとお店を後にする。

 その背中には哀愁が漂っていた。

 

「それじゃお買い物再開だねっ」

 

 

☆☆☆

 

 

「あゆむー、こんなお願いでいいの?」

 

 デートを終えた俺は長谷部を部屋に連れ込んだ。

 その長谷部は裸にセーターのみで、俺の足と足の間に体育座りをしている。

 このエッチな格好は彼女の冬休みの宿題を教える対価となっている。

 

「もちろん」

「裸の方が嬉しいものじゃないの?」

「俺は着崩れしたほうが好きなんだ」

「これは着崩れってレベルじゃないけどね」

 

 本当ならドン・キ〇ーテでサンタの衣装を購入してミニスカサンタになってもらう予定だったが、帆波がミニスカサンタの衣装を購入しているのが見えたので、長谷部には裸にニットのみの格好をしてもらった。

 

「それじゃいただきます」

「馬鹿じゃないの……あんっ」

 

 ニット越しに長谷部の爆乳を揉みしだく。

 もちろん生より感触はよくないものの、十分に弾力が楽しめる柔らかさだ。

 

「あっ、んぁっ、いきなり激しいってば……♡」

「こんなエッチな格好されたら激しくなるだろ」

「させたのはあゆむーでしょ……あひっ、ひゃあんっ♡」

 

 揉み始めてすぐに長谷部は喜悦の声をあげた。

 俺は豊満な乳房を力強く揉みしだいたり、たぷたぷと揺らしたり、たっぷり弄らせてもらった。

 

「乳首勃起してるな」

「こんな弄られたらするに決まってるじゃん!」

 

 ニット越しでもわかるほど二つの突起物は完全に勃起している。

 先端の突起を、人差し指でぴんと弾いた。すると長谷部は大きな嬌声を上げた。

 

「ひっ、やああぁぁっ♡」

「相変わらず乳首弱いな」

 

 薄着越しなのにここまで反応してくれるなんて。

 

「硬くなってるの自分でもわかるよな?」

「う、うるさ……ひぃあっ、ああっ、んはぁんっ♡」

 

 嘘をつく悪い子に乳首捻じりの刑を執行した。

 

「誰がうるさいって?」

「あっ、ああっ、ご、ごめんなさ……いひいいぃぃっ♡」

 

 力強く乳首を引っ張ると長谷部が果ててしまった。

 鏡を見ると、そこには性に従順な牝犬が映っていた。

 

「いったな?」

「い、イったぁ……♡ あゆむーが乳首引っ張るからぁ……♡」

「俺のせいかよ」

「そうだよぉ……。だからもっと気持ちよくしてぇ♡」

「わかってるよ」

 

 セーターの中に両手を突っ込み、生で彼女ご自慢の乳房を味わう。

 

「うぁっ、いい……♡ 気持ちいいよぉっ♡」

 

 人差し指をぐりぐりと乳首にねじ込むように押しこむ。

 指の第一関節までが、ぷにゅり、とやわらかな乳房にめりこむ。ぷにぷにした感触を楽しんでいると、長谷部はいや、いやと首を振りながら喘いだ。

 

「んあぁあぁっ♡ ち、乳首ぃ……気持ちよすぎて頭おかひくなりゅよぉ♡」

「なっていいぞ」

 

 長谷部は乳房を責められただけで3回も絶頂してしまった。

 きっとあそこは愛液でびちょびちょになっているだろう。

 息が切れ切れな彼女を四つん這いにさせる。

 

「やっぱりびちょびちょになってるな」

「や、やらぁ……見ないれぇ……」

 

 そんなお願いは無視して、長谷部の性器を凝視する。

 予想通り次々に愛液がシーツへと垂れていっている。

 これほど濡れているならすぐに挿入しても大丈夫そうだ。

 

挿入()れるぞ」

「うんっ」

 

 長谷部のいやらしい穴に己の肉棹をゆっくり挿入していった。

 

「はぁあっ♡ アンッ♡ あ、あゆむー、アンッ♡ 深いっ♡」

 

 膣奥までペニスを貫かれた喜びを隠せない長谷部。

 

「長谷部の膣内気持ちいいぞ」

「あ、ありがと。私も気持ちいいよぉっ♡」

「もっと気持ちよくしてやるからな」

「うん、してぇっ♡」

 

 長谷部の腰を持って膣をペニスに引き寄せるように動かす。

 

「うあぁぁっ♡ 突かれてるっ♡ 奥まできてるよぉっ♡」

 

 強い突きに長谷部の声が跳び上がり、奥の口がぎゅっと締まる。

 

「んふぁあっ♡ あっ、あっ、あんっ♡」

 

 膣の中はさらに締め付けが強くなり射精感が一気に高まりそうになってしまう。

 

「あゆむー、もっと突いてぇっ♡ 私の中めちゃくちゃにしてええぇぇっ♡」

「……っ」

 

 長谷部のあまりに卑猥な懇願に反応してピストンが激しくなっていく。

 

「あんっ♡ は、はげしっ♡ んっ……んおぉっ♡」

 

 肉を打ち付けるたびにぱんぱんと音が室内に鳴り響く。

 

「あひっ♡ んぁっ♡ あふぁっ♡」

「お尻下がってるぞ」

「ひゃひぃぃぃんっ♡」

 

 時折尻を叩きながら、長谷部の膣穴を後ろから責め続けた。

 肉棒を出し入れするたびに大量の愛液が溢れてくる。

 

「あっ♡ あふっ♡ ひぃんっ♡ んぁぁぁんっ♡」

 

 無意識なのか長谷部が自ら尻をくねらせてきた。

 

「はっ、あぁっ、あぁぁ、あヒィンッ♡」

「いやらしすぎるぞ長谷部……!」

 

 振り向いた長谷部の顔があまりにもエロすぎて俺は限界に達してしまう。

 

射精()すぞ……!」

「だ、出ひてぇっ……! 私の中にたくさん出ひてええぇぇぇぇ……!」

「うぉっ……!」

「うぁっ♡ うぁあああっ♡ あひィイインッ♡」

 

 俺と長谷部は同時に絶頂した。

 怒涛の勢いで精液が噴き出し、膣穴の中を満たしていく。

 

「あはぁ……♡ あゆむーの濃いのがたくさんきてるよぉ……♡」

 

 子宮が精液で満たされていくことに幸せを感じているのかこれ以上にない恍惚な表情を浮かべる長谷部。

 

「なあ、長谷部」

「なぁにぃ……?」

「もう一つ長谷部にしてほしいことがあるんだけど」

「いいよぉ♡ あゆむーのお願いならなんでも聞いてあげるからぁ♡」

「……ありがと」

 

 言質は取った。

 これで長谷部を虐められる。

 

 

☆☆☆

 

 

「ほごっ! おごおおっ! んごぉっ!」

 

 長谷部の言質をとった俺は彼女の喉を犯していた。

 がっちり長谷部の頭を掴み、自ら腰を動かして、彼女の喉奥を肉棒で突きまくる。

 つまり――イラマチオだ。

 

「んぐぐぐっ! おぶっ! んぶぅぅぅ!?」

 

 長谷部は先ほどまでの蕩けた表情とは一変し、目を見開きながら必死に苦痛に耐えている。

 

「長谷部、気持ちいいぞ!」

「んぶっ、んぐっ、んぐぐぅぅぅっ!」

 

 解放を望んでいるのだろう。

 長谷部が涙を滲ませながらずっと見上げている。

 だが俺は容赦なく開閉する喉奥にペニスの先端をねじ込み続ける。

 

「んぶっ! おぐぅぅうっ! おげええぇぇぇ!」

 

 限界に達しそうなのか、今度は手を俺の足を叩いてきた。

 

「俺が出すまで我慢してくれ」

「ん゛ん゛ん゛~~~~っ!」

「もう少しだから頑張れ」

 

 やはり美少女の苦しんでる姿はたまらない。

 だがこれ以上は長谷部がやばそうだ。

 このまま吐かれても汚いので俺は絶頂すべく抽送を激しくする。

 

「んっ、んぶぶぅううっ! んぼええぇぇぇ!」

 

 長谷部の口をめがけて、激しく、乱暴に突き入れる。

 白目を剥きそうになる長谷部だが、あまりの激しさですぐに意識が覚醒される。

 そして俺の息子が限界を迎えた。

 

「全部飲めよ、長谷部!」

「んんっ、んぅうぅぅうううっ!」

「おおっ……!」

 

 苦しみに喘ぐ長谷部の口内に容赦なく白濁液が送られる。

 

「ふぐっ!? んぐぐっ、おぼおおぉぉぉぉっ!」

 

 気管が塞がってしまったのか、足をばたつかせ何かをアピールしている。

 

「あ、もうすぐ出し終わるからな」

「んぶぅぅぅ! んんんっ!」

 

 十秒ほどして射精を終え、口からペニスを抜き出した。

 吐き出すかと思ったが、長谷部は律儀に子種汁を飲み干そうとしている。

 

「んぐぅ……ん゛んっ……」

 

 いつの間にか長谷部の整った顔は涙と鼻水により汚らしいものに変わっていた。

 そして飲み干そうと頑張っていた長谷部だったが……。

 

「お゛え゛ぇぇぇぇ! げぇえ゛えぇぇっ!」

 

 とうとう吐き出してしまった。

 

「おげぇ……え゛ぇ……」

 

 嘔吐物が床に飛び散っていく。

 

「大丈夫か?」

「ご、ごめ……うげぇぇっ……!」

 

 謝ろうとするも再び吐いてしまう。

 泣きながら嘔吐する長谷部を見て少しだけ罪悪感を感じてしまった。

 

 10分後。ようやく落ち着いた長谷部だったが、俺を怒ることはしなかった。

 自分からなんでもすると言ったので、俺は悪くないとのことだった。

 長谷部ってこんな健気だったのか。

 

「あゆむー、聞いてもいい?」

「いいぞ」

 

 そんな健気な長谷部を愛でるため、俺は一緒に湯船に浸かっていた。

 

「さっきのって……ほかの子にもしてるの?」

 

 長谷部がほかのヒロインとのプレイについて聞いてくるの初めてだった。

 特に隠す必要もないので俺は素直に答えた。

 

「そうだな」

「してるんだ……」

「でもしてない子もいるから。長谷部、辛そうだったし今後はしないぞ」

「……ううん、して」

「え」

「ほかの子に負けるのやだから……」

 

 変態度では勝つのは難しいけどな。

 

「わかった。でも無理しなくていいんだぞ?」

「大丈夫。今日は初めてだから吐いちゃったけど……次からは頑張るからっ」

 

 こうして長谷部とセックスするときはイラマチオを必ず行うようになった。

 これならアナルも弄らせてくれそうだ。

 また絶頂した直後にお願いをしてみよう。




次回は伊吹とひよりの3P回です!


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85話 伊吹澪と椎名ひよりは険悪

投稿が遅くなり申し訳ありません!

新作も投稿したのでぜひ見てください!
たくさんのコメントと評価をお待ちしております!

一之瀬帆波との甘い性活
https://syosetu.org/novel/205820/


 冬休みのイベントは順調に消化していった。

 23日は橘先輩とデートをした。場所は毎度おなじみのケヤキモールだったが、楽しい時間を過ごせたと思う。

 夜はもちろん橘先輩を美味しく頂いた。

 俺と何度もセックスしているので、橘先輩も体力がつき始め、7回戦まで付き合ってもらった。

 最後はイラマチオをして、涙とゲロを流す橘先輩を見て、嗜虐心を満足させた。

 

 24日は日中に男子たちと遊びまわった。当初は俺、綾小路、三宅、幸村の四人で遊ぶ予定だったが、平田も暇だったようで五人でクリスマスイブを過ごした。

 ケヤキモールにあるゲーセンやラウンドワ〇で遊んだ後は、俺の部屋で桃〇をプレイした。

 夜になると、帆波が部屋にやって来た。

 帆波は部屋に上がるとすぐに着替えて、ミニスカサンタに衣装をチェンジした。

 エロすぎるサンタコスに興奮した俺は、四時間ぶっ通しで帆波を犯した。

 スマホには無様にアヘ顔を晒しているサンタコスの帆波の画像が100枚上保存されている。

 素敵なコスプレを披露してくれたお礼に、俺は帆波の要望に応え、おしっこをぶっかけてやった。

 うっとり顔でおしっこを浴び続ける帆波を見て、鈴音クラスの変態に進化したと俺は確信した。

 

 25日は正午まで帆波と過ごした。

 日課であるランニングを終わらせ、朝食後に裸エプロンの帆波を抱いた。

 それからは恋人のようにイチャイチャしながら時間を過ごした。

 その際に帆波から甘えた声で、エッチしているところを撮影したいとお願いをされたので、二人で金を出し合ってビデオカメラを購入することにした。

 

 夕方になると、クラスで行われるクリスマスパーティーに向かった。

 会場はカラオケの30人ほどが収容できる大きな部屋で、25人の生徒がパーティーに参加していた。

 俺のセフレである鈴音、愛里、長谷部、恵の四人も参加しており、ずっと俺にまとわりついていた。

 さらに櫛田も参戦し、鈴音や恵を挑発して、宥めるのに苦労した。

 トイレに行こうと部屋から抜け出すと愛里がついてきて、人気のない場所でキスをした。

 あの愛里が大胆にも公共の場でキスを求めてきたのだ。

 原作よりはるかに成長している愛里を見れて嬉しかった。

 

 クリスマスパーティーが終わり、俺は星乃宮先生の部屋に向かった。

 先生を抱くのは三週間ぶりだったので、アダルトグッズを駆使しながら、彼女が気絶するまで責め続けた。

 二つの穴にバイブを突っ込まれ、吸引装置をつけられた乳首とクリトリスが肥大化し、鼻フックで豚鼻にされ、開口具で歯茎まで丸見えにされ、全身みみず腫れの星乃宮先生はマゾ牝豚そのものだった。

 気絶した彼女の傷口にタバスコを注ぎ込み、激痛で目を覚まさせた。これは星乃宮先生の要望だった。自分が気絶したらタバスコを傷口に塗りたくって起こしてほしい、と。

 目覚めた星乃宮先生に俺はある相談をした。

 相談内容は、セフレの一人がスカトロに興味を持ち始めたことだ。

 変態である星乃宮先生は、スカトロ経験があったようで、五人の男性に逃げられてしまったらしい。

 プレイに関しては食糞をしなければ大丈夫と言っていた。

 俺にはレベルが高すぎる話だった。

 

「上里くん、疲れてます?」

 

 27日の深夜。俺は椎名とベッドで絡み合っていた。

 椎名は処女を喪失してから、毎日俺にセックスがしたいとメッセージを送るようになった。

 快楽を知ってしまった椎名は性に積極的だった。

 

「そうだな……」

 

 椎名の膣内に五発は精液を注ぎ込んでいる。

 連日のヒロインたちとのセックス、クラスのイベント、星乃宮先生のスカトロ講座で俺は珍しく疲労が溜まっていた。

 

「今日はもう寝ますか?」

「いいのか?」

「はい。明日も私と過ごしてくれるんですよね?」

「ああ」

「なら構いません。明日もたくさんセックスしてくれるなら我慢します」

「お、おう……」

 

 5発も中だしされてるのにまだ満足していないのか……。

 椎名ってヒロインたちの中で一番体力がなかったと思うんだが、運動とセックスは別物なんだろうか。

 

「よかったら子守唄代わりにフェラをしましょうか?」

「なんでフェラが子守唄代わりなんだよ!?」

「あそこをしゃぶられればうとうとするかと思いまして」

「しないから! 逆に興奮して眠れなくなるから!」

「そうでしたか……」

 

 なんで残念な顔をしてるんだよ。

 お前は大人しい文学少女だっただろう。

 セックスに対して強欲すぎるぞ。

 

「それじゃ私はシャワーを浴びてきますね。顔中が精液でべたべたしてますので」

 

 椎名にお掃除フェラをさせた時に、我慢できずに顔射してしまった。

 

「あいよ」

「あとスマホにメッセージが来てるみたいですよ」

「そうなのか?」

「ランプが緑色になってますので」

 

 俺はスマホにメッセージを受信すると、ランプが緑色に点灯するよう設定していた。

 

「あとで見るからいいや」

「そうですか。それじゃシャワーお借りしますね」

「寒いから湯船も入った方がいいぞ」

「ありがとうございます」

「明日は6時ごろ起こしてくれ」

「わかりました」

 

 椎名が浴室に入るのを見届けたと同時に、俺は眠りの世界に旅立った。

 今日は熟睡できる。

 そう思った俺だったが、修羅場を迎えることになる。

 

「上里くん、起きてください」

「ん……」

 

 椎名に身体を揺さぶられ、目を覚ますと椎名以外の美少女が俺を見下ろしていた。

 

「……なんで伊吹が?」

 

 椎名と伊吹が俺を見ろしている。

 椎名はいつもののほほんとした表情だが、伊吹は明らかに不機嫌な顔をしていた。

 

「……そっか、夢か」

「夢じゃないですよ」

「夢じゃないから」

「…………え?」

 

 夢じゃない。

 ならなんで椎名と伊吹が一緒に俺の部屋にいるんだ。

 寝起きだったせいもあり、俺はパニクってしまった。

 

「あ、え? うえっ!?」

「上里くん、落ち着いてください。説明しますから」

 

 いつの間にかパジャマに着替えた椎名が俺を優しく抱きしめる。

 

「っ……」

 

 伊吹がそんな椎名を親の仇のように睨みつけている。

 

「私が迂闊だったんです……」

 

 椎名の話によると、風呂上がりに髪を乾かしてる際に、来訪を知らせるチャイムが鳴り、つい自分の部屋だと勘違いした椎名は応答してしまい、ドアを開けると伊吹が立っていたそうだ。

 当然、お互いに俺のセフレであることを知らない。

 伊吹は椎名になぜここにいるのか激しく詰め寄り、椎名は素直にセフレであることを説明した。

 自分以外にDクラスの女子を抱いていたことに怒りを覚えた伊吹はそのまま部屋に上がり込み、今に至るとのことだった。

 

「上里くん、すみませんでした」

「いや、椎名が謝ることじゃないぞ。それより伊吹はなんで来たんだ?」

「は? 今から行くってメッセージ送ったけど」

「メッセージ?」

 

 テーブルに置いてあるスマホを取ろうとすると、椎名が代わりに取ってくれた。

 そのやり取りも気に入らないようで、伊吹は小さく舌打ちをしていた。

 

「……本当だ。来てた」

「だから言ったでしょ」

 

 先ほど確認しなかったメッセージの送り主は伊吹だった。

 

「メッセージ送ったのはわかったけど、返信されてないだろ?」

「うっ……」

「普通は了承を得てから来るもんじゃないのか?」

「そ、それは……」

 

 正論を言われてしまい、強気だった伊吹の顔が弱弱しく変化した。

 

「し、仕方ないじゃない! あんたが私を相手にしてくれないんだから!」

 

 伊吹の切実な声が部屋中に鳴り響いた。

 

「メッセージを送ってもいつも返信遅いし……今日だって一時間も待ったのに返信してくれなかった!」

「あ、いや、それは……」

 

 最後に伊吹を抱いたのは10日以上前だ。

 以前の伊吹なら素直な気持ちをぶつけはしなかっただろう。

 すっかり俺に依存してしまった伊吹は、原作と比べて、心も身体もか弱い女の子になってしまっていた。

 

「返信しないのはよくないですよ」

「す、すみません……」

 

 椎名にも怒られてしまった。

 クラスメイトが泣きながら怒ってたら味方してしまうか。

 

「ごめんな、伊吹」

「うるさい」

「ごめんって」

 

 伊吹の機嫌を直すのは簡単だ。

 抱きしめて、褒めてやればいい。

 それだけで機嫌がよくなる。

 

「……顔、どうしたんだ?」

 

 伊吹を抱きしめようと起き上がり、彼女の顔を見ると、左頬が赤く腫れていた。

 

「赤く腫れてますね。……もしかしてまた龍園くんにやられたんですか?」

 

 椎名も心配そうに伊吹を見つめる。

 伊吹が龍園たちに虐げられてきたことを椎名も知っているようだ。

 

「龍園じゃない。ほかの男子たちにやられた」

「なんでやられたんだ?」

「実は……」

 

 伊吹が事の経緯を語りだした。

 映画館の帰りにクラスメイトの男子たちと遭遇してしまい、遊びに誘われたが伊吹はきっぱりと断った。それでも男子たちはしつこく絡んできた。

 問題を起こさぬよう、伊吹は無視を決め込んだが、男子たちはそれが面白くなかったようで、人気のない場所に連れ込み、三人がかりで伊吹を暴行した。

 最初はやり返そうと思ったが、龍園の耳に入ると、面倒なことになるため、伊吹は必死に暴行に耐えたとのことだった。

 

「そんな……酷いです……」

「同情しなくていいから」

 

 椎名の哀れみの言葉を伊吹が一蹴する。

 

「……ごめん。あんたに言われて綺麗な身体でいられるよう頑張ったんだけど……駄目だった」

 

 伊吹が健気すぎてたまらなくなる。

 彼女を暴行した生徒たちに激しい怒りを覚えるが、今は伊吹の心のケアをする方が大切だ。

 

「気にしなくていい。すぐに綺麗になるだろ」

「あっ」

 

 ぎゅっと伊吹のか細い身体を抱きしめる。

 

「……うん」

「それとあんま相手にしてやれなくて悪かった」

「もういいから……。私こそ勝手に来てごめん……」

「俺が返信しなかったのが悪いんだから謝らなくていい」

 

 俺と伊吹は椎名に見つめられながらしばらく抱きしめあっていた。

 

「あ、あのさ……」

「はい?」

「いつまで私たちのこと見てるの?」

 

 伊吹が険しい表情で椎名に問う。

 

「駄目ですか?」

「だ、駄目に決まってるでしょ!」

「でも私の方が先約でしたよ?」

「そ、それはっ……」

「明日も上里くんとセックスする予定です」

「ふぇっ!?」

 

 卑猥な単語を聞いて、伊吹の顔が一瞬で真っ赤になった。

 

「し、椎名、あんた、何言ってんの!?」

「何を驚いてるんですか? 伊吹さんも上里くんのセフレですよね?」

「あ、あぅ……それは……」

 

 椎名に完全にマウントをとられてしまった伊吹。

 

「この時間に来たということは、伊吹さんも上里くんに抱かれに来たということですよね?」

「そ、そうりゃけど……」

 

 あまりの羞恥心で、伊吹の呂律が回らなくなってきている。

 

「私も伊吹さんも上里くんとセックスがしたい」

「いちいち言わなくていいから!」

「困りました。上里くんの身体は一つしかありません」

「聞いてんの!?」

 

 伊吹の突っ込みを完全スルーする椎名。

 すっかり伊吹は椎名のペースに巻き込まれている。

 

「伊吹さんの気持ちもわかりますが、私も次に抱いてもらえる日がわからないので、譲りたくありません」

 

 ごめんね。

 セフレたくさんいるからスケジュール調整が難しいんだ。

 

「あっ、いいことを思いつきました」

「いいこと?」

「はい」

 

 なんか嫌な予感がする。

 

「上里くんに、私と伊吹さんを同時に抱いてもらいましょう」

「…………え?」

「…………はい?」

 

 伊吹と俺に怪訝な顔をされてるに気づかず、椎名は高らかに言った。

 

「私たちで3Pをしましょう」

 

 神様。処女を喪失してから一週間しか経ってない女子が3Pを所望しております。

 この世界のヒロインは変態しかいないんでしょうか。

 俺の心の声を聴いていたら答えて下さい。

 お願いします神様。




次回はいよいよ3Pです!

同時更新しています!

一之瀬帆波との甘い性活
https://syosetu.org/novel/205820/


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86話 伊吹澪と椎名ひよりの絶頂

今期も面白いアニメばかりですが、サイコパス3期が一番好きです!


「あんた、なに言ってんの!?」

 

 3P発言した椎名に伊吹が詰め寄る。

 

「だから上里くんに私と伊吹さんを抱いてもらうと言ってるんです」

「なんでそうなるのよ!?」

「それが一番効率的だと思ったからです」

「っ……」

 

 椎名の性事情に常識は通用しねえ。

 恐らく伊吹では論破されてしまうだろう。

 俺は伊吹に助け舟を出す。

 

「椎名、ちょっといいか」

「なんでしょう?」

「椎名は自分がセックスしているところをほかの人に見られても平気なのか?」

「はい、特に問題ないです」

「そ、そうか……」

 

 椎名は俺と帆波のセックスを覗き見している。

 もしかしたら彼女も他人に見られるセックスに興味を示しているのかもしれない。

 

「3Pか……」

 

 椎名ひよりと伊吹澪。

 美少女だが性格は正反対の二人だ。

 椎名は読書大好きのおっとり系だが、ベッドの上では淫乱になる。

 伊吹は一見クールに見えるが、甘えん坊で、ベッドの上ではなんでも言うことを聞いてくれる従順な女の子だ。

 ……なんか3Pも悪くないと思えてきたぞ。

 

「どうでしょう?」

 

 椎名は俺と伊吹に改めて問う。

 

「……俺はいいぞ」

「は? あんた本気で言ってんの!?」

「ああ、こんな美少女二人を同時に抱けるんだ。悪くないだろ」

「び、美少女ってっ……」

「嬉しいお言葉ありがとうございます」

 

 顔を真っ赤にする伊吹と、律儀にお辞儀をして礼を言う椎名。

 

「伊吹だって俺に抱かれに来たんだろ?」

「そ、そうだけど……」

「だったらしようぜ」

 

 俺は伊吹に発情送り(ハートリジェクター)を使用していることに気付いた。

 クラスメイトに理不尽な暴力を振るわれた伊吹を両手でぎゅっと抱きしめている。

 椎名の3P発言で混乱している伊吹だが、すぐに自分が発情していることに気付くはずだ。

 

「でも……」

 

 それでも羞恥心が本能を勝るのか、なかなか了承しない。

 

「無理にとは言いません。なので私と上里くんのセックスをそこで見ていてください」

 

 そう言いながら椎名がパジャマを脱ぎ始めた。

 夜はブラをつけないタイプのようで、上着のボタンを外すと、白くて綺麗な乳房があらわになる。

 伊吹もいるのに躊躇なくズボンと下着も脱ぎ、椎名は生まれたままの姿になった。

 

「上里くん、お疲れのところ申し訳ございませんが、抱いてください」

「……わかったよ。伊吹、退いてろ」

「あっ」

 

 俺と椎名が始めれば、伊吹も我慢できなくなるだろう。

 伊吹を退かして、椎名を抱き寄せ、乱暴にベッドに押し倒す。

 

「あんっ」

「風呂上がりなのにまたすぐ汚しちまうな」

「ふふ、気にしないでください。気持ちよくしていただけるなら問題ないですから」

「ああ」

 

 呆然とする伊吹をよそ目に、俺は椎名と交わり始める。

 

「あっ、ああっ、んぁっ!」

 

 伊吹に見られて興奮しているのが、椎名の乳首はすでに勃起している。

 

「もう硬くなってるな」

「ひゃんっ! い、いきなり抓らないでください……♡」

「でも抓られるの好きだろ?」

「そ、そうですが……ひぃんっ、そんな強く引っ張ったら……うあぁっ♡」

 

 桜色の突起物を強めに引っ張る。

 椎名の乳房はそこまで大きくないので、乳首を引っ張ると、胸全体を引き寄せる感じがする。

 

「あ、あんたら……」

 

 伊吹は口をパクパクしながら、クラスメイトの痴態を見つめていた。

 

「上里くん、私と……あっ♡ 伊吹さんの胸は……はひんっ♡ どちらが大きいですか?」

「なっ!?」

「そうだな……椎名の方が大きいな」

「そうですか。それはよかっ……ふあっ、つ、強いですっ……♡」

 

 さらに強く引っ張られ、喜悦の声を漏らす椎名。

 伊吹は自分を比較され、少々イラついてるようだ。

 これなら時間の問題だろう。

 

「あむっ」

「ひいいいいんっ♡」

 

 右の乳首を強く捻り、左の乳首を吸い始める。

 

「ああっ、ち、乳首ぃ……そんな強く吸われたらぁ……♡」

 

 長谷部ほどではないが、椎名も乳首が弱点だ。

 このまま乳首を責め続け、椎名を絶頂させる。

 絶頂した椎名を見れば、伊吹も完全に堕ちるだろう。

 

「ちゅばっ、んっ」

「あぁぁんっ♡ く、くすぐったいです……ひいいあっ♡」

 

 乳首を吸いながら伊吹を見ると、いつの間にか股間を弄っていた。

 発情した状態で椎名の淫乱を姿を見て、我慢できないほどあそこが疼きだしたようだ。

 

 俺は入念に椎名の乳首を責め続けた。

 左右交互に吸ったり、引っ張ったり、抓ったりを繰り返す。

 椎名の乳首は硬さを増していき、これ以上にないほど勃起した。

 

(そろそろイかせるか)

 

 椎名を絶頂させるため、歯を立て、左の乳首を思いっきり嚙んだ。

 

「んああああああああんっ♡」

 

 完全に勃起した乳首に、歯を食い込ませられ、椎名は喜悦の声を大きく上げた。

 

「嘘……椎名がイってる……」

 

 伊吹は普段の大人しい椎名しか知らない。

 俺だけしか見せなかった性に溺れた椎名を見て、伊吹は信じられないような顔をしている。

 

「あ、あぁ……♡ すぐイかされてしまいましたぁ……♡」

 

 伊吹が知る文学少女の椎名ひよりは、この部屋にはいない。

 ここにいるのは女の悦びを知り、快楽に溺れた少女だけだ。

 

「椎名、少し休んでろ」

「は、はぃ……」

「伊吹、服を脱いでこっちに来い」

 

 椎名をベッドの端に移動させ、伊吹を誘う。

 

「早くしないと抱いてやらないぞ」

「っ……」

 

 伊吹は戸惑いながらも服を脱ぎ始めた。

 椎名をちらちら見ている。

 俺以外の人間に裸を見せるのに抵抗感があるようだ。

 

「まだかよ」

「い、今いくからっ!」

 

 急かされペースを上げる伊吹。

 どれくらい暴行を受けていたかわからないが、全身に痣ができている。

 初めて抱いた時よりマシだが、それでも痛々しい姿には変わらない。

 

「ぬ、脱いだけど……」

 

 恐る恐る俺の前に立ち、指示を待つ伊吹。

 

「とりあえず横になるか」

「……わかった」

 

 俺の指示に従い、椎名の横に仰向けになる。

 

(うわ、すげえ光景だな)

 

 自分のベッドに美少女が二人並んで寝ている。

 転生前じゃありえない―――まるでエロゲのようなシチュエーションに俺の股間が反応してしまう。

 

(伊吹だけいきなり本番じゃかわいそうだから、あそこを入念に弄ってやるか)

 

 発情した状態で、慰め続けた伊吹のあそこは愛液が垂れ流しになっていた。

 

「すごいな、俺と椎名のセックスを見ただけでこんなに濡らしたんだ」

「そ、そんなんじゃ……」

「伊吹、自分で広げてくれ」

「……わかったわよ」

 

 以前なら拒否するだろう命令も、今の伊吹は素直に従う。

 

「い、伊吹さんがこんな淫らな格好を……」

「う、うるさい。見るなぁ……」

 

 横にいる椎名を睨みつけるも、素直に愛液に濡れたヒダを晒す。

 蒸れた割れ目をパックリと開いて、伊吹は愛おしそうに俺の愚息を眺めている。

 

「このビラビラも、よく伸びるようになったな」

「ちょっ、そんなこと言わなくても……」

 

 意地悪な俺は、わざと椎名の前で伊吹を恥ずかしがらせる。

 

「うるさい、そのまま広げてろ」

「ひゃあぁぁあああぁぁっ!?」

 

 舌で秘割れを大胆に舐めあげると、伊吹がよがり声をあげる。

 

「うあぁぁっ、舐められちゃってるぅっ……! あぁっ!」

 

 椎名の前で花弁を舐められることに伊吹は困惑するも、刺激は心地いいようで甘い声を漏らす。

 

(クラスメイトにボコられたばかりだし、最初だけは優しく責めてやるか)

 

 クラスメイトに暴行され、俺に慰めてもらおうとしたところ、椎名と3Pすることになった伊吹。

 おそらく情緒不安定になってるだろうから、優しく愛撫してあげれば、快楽に集中できるようになるはずだ。

 

「うあぁっ、あぁっ! ダメぇ、椎名も見てるのにぃっ……!」

「私のことは気にしないでください」

「気にするに決まってるでしょっ……! んんっ! あぁんっ!」

 

 突っ込みしたり、喘いだり、忙しそうだ。

 原因は俺と椎名なんだけど。

 

「伊吹、椎名の言うとおりだ。もっとセックスに集中しろよ」

「そ、そんなこと言われても……ひむぅんっ、うあぁっ! あぁぁぁっ!」

「いつもみたいにもっと喘げよ」

 

 甘い声は止まらずに漏れ続けているが、喘ぎにどこか遠慮を感じる。

 

「で、でもぉ……ひあぁっ! んはぁっ!?」

「今は俺だけ見てればいい」

「あ、あんただけ……?」

「そうだ」

 

 椎名にしばらく黙っておくよう視線を送る。

 察してくれたようで、椎名はゆっくりと頷いた。

 

「わ、わかった……あんただけ見てる……」

「それでいい。んじゃ再開するぞ!」

「ひあぁっ! あぅぅっ、ひぁぁぁっ! うぅんっ、ほじっちゃダメぇっ♡」

「ぷはっ、クリがぷっくり膨れてきたな」

 

 続けて舌を、興奮して充血を始めた淫核へと伸ばし、先端部で舐め転がす。

 

「うひゃあぁぁっ♡ あぁっ、やっ、だぁっ……! そこ、強すぎるぅぅっ♡」

 

 快楽に集中し始めたのか、伊吹が蕩けた表情で甘美の声を上げ始めた。

 

「あうぁっ、あぁぁぁ―――っ! クリっ、痺れちゃうってばぁっ♡」

 

 そこまで言うなら違う個所を責めてやろう。

 

「きゃあぁぁっ!? あぁっ、そこもダメぇっ! お、おしっこ出ちゃうぅっ! うあぁぁっ、ふあぁっ♡」

 

 膣口、クリトリス、尿道口と場所を変えて陰部を責めてみると、伊吹は官能の反応を示してくる。

 

「ひぃぃぃんっ♡ ひぅっ、んんっ♡ 舌、ほじるのだめぇぇっ……♡」

 

 牝穴へ浅く舌を差し込んでほじると、膣内への侵入に伊吹の身体が引きつり、艶声を弾む。

 

 奥からは濃い淫汁が止めどなく溢れ続け、口の中に牝の味と匂いがむわっと広がる。

 

(今日くらいは奉仕してあげないとな)

 

 クンニなんて久しくしてなかったけど、伊吹は愛撫されるのが大好きなので、今日は特別サービスで奉仕してやる。

 

「あぅぅっ、あぁっ♡ やっ、あぁぁぁっ♡ きゃうぅっ、んはっ♡ ひぅぅぅっ♡」

 

 しばらく奉仕していると、伊吹の身体が痙攣し出した。

 

「あ、ああっ♡ イク、イクイクイクイクっ♡」

「ならイかせてやる」

 

 椎名は乳首を噛んで絶頂させたので、伊吹はクリトリスを噛んで絶頂させよう。

 俺は椎名の乳首と同じくらいに勃起した伊吹のクリトリスをがぶっと歯を食い込ませた。

 

「あひゃああああああああっ♡」

「わぷっ!?」

 

 伊吹が嬌声をあげたと同時に、絶頂の証でもある潮が豪快に噴き出した。

 それらは容赦なく俺の顔に襲い掛かる。

 

「だ、大丈夫ですか?」

 

 顔を背けると、椎名がティッシュを渡してきた。

 

「だ、大丈夫……」

「ならよかったです。それより……凄いですね、伊吹さん」

「ああ」

 

 よほど気持ちよかったのだろう。

 伊吹は白目を剥き、涙と涎と鼻水を垂らし、身体全体を痙攣させながら、潮を噴き続けている。

 

「うあ゛ぁ……あはぁっ……はひぃっ……」

 

 伊吹は、あれだけ恥ずかしがっていたのに、クラスメイトの前でアヘ顔を晒してしまっている。

 絶頂に身を委ねているため、椎名に鑑賞されていることにも気づいていない。

 

「……椎名、もっと乱れた伊吹を見たくないか?」

「見たいですっ!」

「なら協力してくれ」

「はい、わかりました。ですが……」

「どうした?」

「その、私も最後までしてほしいです……」

 

 内股を擦りながら椎名がおねだりしてくる。

 発情しているので、最後までしないと発情はおさまらない。

 当然、椎名にも最後までしてやるつもりだ。

 

「もちろん。伊吹と同じくらいに淫らにさせてやる」

「ありがとうございます♡」

「それじゃ俺がまんこを責めるから、椎名はアナルを責めてくれ」

「具体的にどうすれば?」

「待ってろ」

 

 潮を噴き終わり、痙攣が治まりだした伊吹を抱きかかえる。

 

「ふ、ふぇ……?」

 

 絶頂したばかりの伊吹は何をされているのはいまいち理解できてないようだ。

 俺は伊吹の腰を掴んだまま仰向けになり、伊吹のあそこに愚息を宛がう。

 

「よいしょっ!」

「ふあああああああっ!?」

 

 そして、一気に奥まで挿入した。

 いわゆる騎乗位だ。

 

「ああっ、そんなぁ……いきなり奥まれぇ……♡」

 

 伊吹の身体がビクンと大きく跳ねた。

 挿入しただけでイッたようで、だらしなく舌を出している。

 腰を掴む手を放すと、伊吹は俺に覆いかぶさってきた。

 上半身を前に倒した態勢になり、伊吹のアナルが無防備になる。

 

「なるほど、こういうことですか」

「そうだ」

「それで私はどんな風に責めればいいのですか?」

「椎名の好きにしていいぞ」

「わかりました」

「…………ぇ? あんたら、何を言っへぇ……?」

 

 理性を失ってる伊吹は、俺と椎名の会話が聞き取れない。

 こんな状態の伊吹を責め続けたら、どうなるのだろう。

 しかも今回は俺一人じゃない。

 伊吹のクラスメイトの椎名もいる。

 椎名と伊吹は、挨拶をする程度の仲だ。

 大して仲良くもないクラスメイトにお尻の穴を犯される伊吹。

 そんな伊吹を俺は愚息で責める。

 伊吹はどんな壊れ方をしてくれるだろう。

 俺は楽しみで仕方なかった。




次回は伊吹→ひよりの順で壊します!
ひよりも上里と伊吹の二人に責められるのでお楽しみに!

堀北、一之瀬、星乃宮先生の変態係数は300オーバーだと思います!


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87話 伊吹澪と椎名ひよりの性欲

3P完結です!


「伊吹、いくぞ」

 

 伊吹の尻肉を鷲掴み、腰を浮かし突き上げるようにして、子宮頚部を刺激させる。

 

「んひあああぁぁぁぁっ!?」

 

 絶頂しっぱなしで男根をぶち込まれた伊吹が大きく喘いだ。

 

「ま、待っれぇ……いま、イキっぱなしだからぁ……」

「知ってるよ」

「だ、だったらぁ……」

 

 目を見開き、口をパクパクさせながら、伊吹が懇願する。

 伊吹も俺との付き合いは長い。

 セックス中にお願いを聞き入れてもらえないことはわかってるはずだ。

 それでも言わずにはいられない。

 それほどオマンコが敏感になってるのだろう。

 

「だからもっと気持ちよくしてやるんだろ」

 

 椎名が弄りやすいようにアナルを広げ、再び突き上げる。

 

「あ゛あ゛あぁぁぁっ!」

「すごい喘ぎだな」

「そうですね、まるで獣みたいです」

 

 俺と椎名に言葉責めされるも、伊吹に反論する余裕はない。

 

「お、お願……ぃ……イ゛ってるから゛ぁっ……」

 

 伊吹は涙と鼻水を垂らしながら無様に懇願し続ける。

 

「わかった。少しだけ突くのは休憩してやる」

「あ、ありが……」

「椎名、アナルを責めろ」

「っ!?」

「わかりました」

 

 俺は伊吹の尻肉をつかみ、肛門のシワを伸ばすように穴を広げている。

 きっと椎名にはアナルが丸見えになってるだろう。

 

「や、やめぇ……くひいぃぃっ!?」

「すんなり指が入りました」

「椎名、抜きな……さ……いよっ……!」

「上里くんの命令ですので」

「うあ゛あぁっ!?」

 

 椎名は指で伊吹の肛門を弄っているようだ。

 

「椎名、伊吹はアナルですぐに絶頂する女だ」

「そうなんですか?」

「ち、ちがっ……」

「だからお前がイカさせてやれ」

「……わかりました」

「ひっ……」

 

 マンコだけでなく、アナルでも絶頂させられる。

 それも俺ではなくクラスメイトの女子に。

 伊吹の顔が恐怖で引きつる。

 俺には見せなかった伊吹の新たな表情に興奮してしまう。

 

 

☆☆☆

 

 

 私は上里くんに言われるがままに伊吹さんの肛門を責めています。

 

「ああ……イヤッ……あああっ……」

 

 普段じゃ聞けない伊吹さんの引きつったような声は新鮮です。

 

「くっ……くうううっ……んひぃっ!」

 

 繊細な蕾を指の腹でやわやわと押しこんでは、爪の先でコリコリと引っかきます。

 まだ指を一本しか入れてないのに、伊吹さんの肛門はヒクついていて、喜んでるように見えました。

 

「椎名ぁ、やめなさいよぉ……」

「だからそれは出来ません」

「んにいいぃぃぃぃっ!?」

 

 もう一本指を入れると、伊吹さんは大きく喘ぎました。

 私は人差し指と中指で、肛門を広げ、直腸壁を引っ掻きます。

 

「おっ、おぁおっ! んぅぅっ……ひ、引っ掻かないでぇ……」

「椎名、気にせずやっていいぞ」

「ちょっ……」

「そのつもりです」

 

 伊吹さんが私を制しようと手を動かしましたが、上里くんがそれを制しました。

 上里くんに両手の自由を奪われ、伊吹さんは悔しそうな顔で私を睨みつけます。

 

「は、離してぇっ……!」

「駄目だ。椎名にアナルでイかされろ」

「あ、あんた以外の……おっほぉっ!」

 

 私に肛門を好き放題弄られ、伊吹さんは下品な喘ぎを発してしまいます。

 そういえば一之瀬さんも下品な声を発してました。

 伊吹さんも肛門を弄り続ければ、もっと下品な声を出してくれるのでしょうか。

 

「はぁぁんっ! ほ、ほんとに、やめぇっ……んおぉっ!」

 

 指二本で肛門を責め続けましたが、伊吹さんの喘ぎが変わることはありませんでした。

 

「椎名、伊吹の肛門を舐めてくれ」

「……わかりました」

「も、もう……やめなさいよぉ……」

 

 いつの間にか伊吹さんは涙声になっていました。

 もっと屈辱を与えたら、伊吹さんはどうなるのでしょう。

 密かに私の中に嗜虐心が芽生え始めた瞬間でした。

 

「伊吹さん、肛門綺麗にしてあげますね♡」

「あぁ……いやぁ……」

 

 唾液をまぶして潤滑を良くし、私は伊吹さんの肛門に舌をねじ入れました。

 排泄器官の内側を、ヌルヌルとしゃぶり、直腸壁を味わいます。

 

「ひぃっ、ひぃンンッ!」

 

 挨拶程度しか話したことがないクラスメイトの肛門に舌を入れている。

 私は性的興奮が増し、あそこから淫らな液が溢れるのを感じました。

 伊吹さんを絶頂させたら、上里くんにたっぷり可愛がってもらいましょう。

 

「はひゃぁっ、あぁあんっ、舌でズボズボするなぁっ♡」

 

 とうとう伊吹さんが快感を受け入れました。

 伊吹さんが上里くんの胸板に顔を埋めているため表情は見えませんが、明らかに喘ぎに喜悦の色が混じってました。 

 

 

☆☆☆

 

 

 伊吹が椎名にアナルを舌で弄られ激しく喘いでいる。

 静観していた俺だったが、もう我慢できない。

 

「伊吹、動かすぞ」

 

 伊吹のくびれた細い腰を掴み、子宮を貫く勢いで突き上げた。

 

「あ゛……か、はっ……!?」

 

 突然の衝撃に、伊吹が悲鳴をあげた。

 

「伊吹、すぐに射精するから我慢しろよ」

「上里くん、動かれたら舌で責めづらくなります」

「なら指で弄ればいいだろ」

「……わかりました」

 

 椎名は不満のようだが、俺の欲望を吐き出すために我慢してもらう。

 

「待っでぇ……。こ、壊れる……本当に、壊れるから……」

 

 だからピストンはやめてほしい。

 伊吹は目でそう訴えかけてくるが、そんなの俺には逆効果だ。

 

「安心しろ。壊れても抱いてやるから」

「ひ、ひぃっ……!?」

「よっ、と!」

「くひィィンッ!?」

 

 抽送を再開すると、膣穴に溜まっていた蜜汁がブチュっと音を立てて噴き出し、俺の下腹部を濡らしていく。

 

「んひっ!? はぁっ、あんっ♡ んぁっ、あひィィンンッ♡」

「す、凄い……伊吹さんが素直に喘いで……」

 

 椎名がなんか感心しているようだが、ピストンに集中している俺は聞き取れなかった。

 

「ひゃああぁぁんっ♡ あんっ♡ あぁあんっ♡」

「伊吹、気持ちいいだろ?」

「き、気持ちいいに決まってるっ♡ こんなに突かれたらぁっ♡ か、感じすぎちゃう♡」

 

 俺は獰猛なピストンで何度も伊吹を下から貫き、快感でうねり荒ぶる媚肉へペニスをがむしゃらに食い込ませる。

 

「んっふぁああぁあっ♡ 深いっ♡ 深すぎて壊れるうぅぅっ♡」

「だから壊れても抱いてやるから大丈夫だって!」

「あひぃいいぃんっ♡ ぜ、絶対だからね……約束を……おぉぉっ♡」

 

 伊吹がぶるっと全身を震わせ、膣穴をひときわ強く窄まらせてきた。

 

「くひいいぃぃぃっ♡ に、二穴同時ぃ……卑怯っ……はぅうううっ♡」

 

 呆けてた椎名だったが、アナル責めを再開したようだ。

 伊吹は蕩けた表情で、快楽を二つの穴で受け止めている。

 俺が壊れても抱くと言ったからか、伊吹の顔や声から、すっかり恐怖は消え失せ、快楽に導かれるままになっている。

 

「んむぅうううんっ、あひいいぃぃっ♡ 感じすぎてぇ……これっ、きちゃうぅ……♡」

 

 どうやら絶頂が近くまで来ているらしい。

 膣穴を強く締めての肉棒しごきとアナル責めはかなりの快感を生んでいるようだ。

 

「もうイっていいぞ、俺もイきそうだからな……!」

 

 俺は伊吹と同時に絶頂すべく、ひときわ強く腰を突き上げ、深々と牝穴を貫いた。

 

「イクッ♡ イクぅううううっ♡」

「すごいです、アナルも締め付けがっ……」

「きゃひひいいいいイイイィィンン♡」

 

 椎名が呟いたと同時に、伊吹がけたたましい嬌声を響かせた。

 凄絶なアクメが全身を駆け巡り、腰をくねくねさせて淫らに悶え喘ぐ。

 

「はひいいぃ♡ 中にザーメンどんどん溜まってぇっ♡」

 

 伊吹のアクメと同時に俺も絶頂に達し、膣内の最奥へ、熱い子種汁を注ぎ込む。

 

「あぁっ♡ だめぇっ♡ イクのとまんないぃっ♡」

 

 伊吹は膣内射精の悦楽に歓喜の声をあげ、さらなる子種汁を求めてグリグリと腰を動かし、膣奥に亀頭を押しつけながら竿の根元を絞めてくる。

 

「伊吹さん、凄いです……こんな……」

 

 椎名は両手で口元を抑えて、伊吹の痴態を見つめていた。

 

「んひぃっ♡ か、身体がぁ……ビクビクがぁ……止まんなひっ……♡」

 

 絶頂と同時だったのかわからないが、伊吹は潮も噴いていた。

 派手に腰を痙攣させ、はしたなく四方へ噴き散らかしていく。

 

「ひはああ……♡ ああん……♡ はぁ、はぁ……んっ、んんっ……♡」

 

 子宮を精液で埋め尽くすほどの射精が終わるころ、伊吹も絶頂から抜けたようで、幸せそうにうっとりと熱い息を吐いた。

 

「や、やっぱり……あんたにイかされる方が気持ちいい……♡」

「そうか?」

「うん、椎名の責めより、あんたのチンポの方がいい……♡」

「それはどうも」

 

 伊吹は完全に蕩けた表情で俺に抱き着いた。

 

「それと、椎名」

「なんですか? 伊吹さん」

「あんた、絶対許さないんだから……あっ……」

 

 伊吹は椎名に恨み節を吐くと、そのまま気を失ってしまった。

 

「気絶しちゃいましたか?」

「だな。責めすぎたみたいだ」

「そうですか。……上里くん、そろそろ私を抱いてくれませんか?」

「ああ、約束だからな」

「はい」

「悪いけど3Pで俺の愚息が完全復活したから、朝までおさまらないかもしれないぞ?」

「構いません。私も伊吹さんのように壊れるまで抱いてほしいと思っていたところですから」

「ならいいか」

「ええ」

 

 伊吹のとろとろマンコから肉棒を抜き、ベッドの端に移動させる。

 

「上里くん、来てください」

「ああ」

 

 椎名は四つん這いになり、大きなお尻を突き上げ、俺を誘った。

 

 

☆☆☆

 

 

「あんっ♡ んんっ♡ んぁっ♡」

 

 伊吹が気絶してから一時間。

 俺と椎名は接続したまま身体を貪り合っていた。

 一時間で五発出しており、今日だけで十発も椎名の中に精液を吐き出している。

 大量の精液を溜め込んだことにより、椎名のお腹は膨らんでおり、清楚な顔立ちとのギャップに燃えてしまう。

 

「あんっ、ひぁっ♡ すごいですっ♡ 突かれるたびにお腹がたぷたぷってぇっ♡」

 

 椎名自身もお腹が膨らんでいることに興奮しているようだ。

 正常位で乳房を鷲掴みにされた状態で突かれている椎名は、お腹を見下ろしながら喜悦の表情を浮かべている。

 

「ああぁっ♡ しかも手錠もされてぇっ♡ あひぃぃんっ♡」

 

 椎名の両手は手錠をはめられ自由を奪われている。

 先ほどまでアイマスクもさせていたが、椎名の淫らな顔が見たかったので、今は外している。

 手錠とアイマスク。

 道具を使われたことにより、椎名の興奮度は最高潮を迎えていた。

 

「んあぁっ♡ こんなに中出しされたの初めてですっ♡ はぁぁんっ♡」

 

 椎名に対して、二桁も射精したのは初めてだ。

 彼女は体力がないので、途中でギブアップするかと思ったが、快楽を受け入れ続けている。

 もちろん発情送り(ハートリジェクター)の影響もあるだろうが、椎名の体力を考えれば驚きだ。

 

「しかも……ひぃぁっ♡ 伊吹さんの隣で……んおぉっ♡ こんなに……イかされてますっ♡」

「ああ、伊吹もこんな淫らな椎名を見たら驚くだろうな!」

「は、はひぃっ♡ 伊吹さんに下品な私を見られちゃいますっ♡」

 

 これで伊吹が目覚めれば椎名はさらに興奮するだろう。

 淫乱具合で言えば、ヒロインで一番かもしれない。

 

「うあぁっ♡ イきますっ♡ またイッてしまいますっ♡」

「いいぞ、今日はイきまくれっ!」

「は、はいぃっ♡ イきまくりますぅっ♡ 壊れるまでイッちゃいますっ♡」

 

 椎名を絶頂させるべく、ピストンの速度が増していく。

 

「んあああぁぁっ♡ 気持ちいいれすっ♡ 気持ちよすぎて飛んじゃいますうぅぅっ♡」

「そろそろ射精()すぞ!」

「出ひてくださいっ♡ 私のおまんこにぃっ♡ 子宮にたくさぁんっ♡」

「くおっ……!」

 

 亀頭を子宮口に食い込ませ、力いっぱい性を放つ。 

 

「ひゃぁあああああああああああっ♡」

 

 椎名は絶頂へと突き抜け、狂ったような喘ぎ声をあげた。

 さらに絶頂と中だしで悦んだのか、豪快に潮を噴き出した。

 

「あひいいぃぃっ♡ し、射精止まらなくてぇっ♡ 潮も止まらないれすっ♡」

 

 俺の愚息は椎名の膣壁に搾り取られ、精液を吐き出し続けている。

 もう十発も出しているというのに、自分ながら化け物じみた性欲だと恐怖してしまう。

 

「あひゃぁああっ♡ こんなにっ♡ たくさんらされてぇっ♡ 子宮が壊れひゃいますっ♡」

「もう壊れてると思うぞ」

「そ、そんらぁっ♡ あぁああぁあっ♡ もうムリれすっ♡ きもひよすぎてぇっ♡ ああぁぁっ♡」

 

 淫らに乱れる椎名。

 そんな彼女に愚息は嫌というほど反応してしまい、精液を吐き出し終えるまで数分かかってしまった。

 

「あひいぃ……♡ はひっ、んぁ、あぁあ……♡ おにゃかぁ……熱いのでいっぱいれす……♡」

 

 椎名は妖艶な笑みを浮かべて、両足を俺の腰に回してくる。

 

「まだヤリたりないのか?」

「は、はひぃっ♡ もっと、もっと抱ひてくだひゃいっ♡」

「もう十分じゃないか?」

「まだれすっ♡ まだ壊れてまひぇんっ♡ 私を壊ひてくだひゃい……♡」

 

 きっと今の椎名の頭の中には帆波と伊吹の下品な姿が再生されているのだろう。

 椎名も二人に負けないほどに下品な姿を晒しているが、となりの芝生は青く見える、ということだろうか。

 ならばリクエストに応えて徹底的に壊してやろう。

 そう口に出そうとした直後だった。

 

「だったら私も手伝ってあげるわよ」

 

 意識を覚醒させた伊吹が起き上がり言った。

 

「い、伊吹ひゃん……?」

「起きたのか」

「まぁね。あれだけ耳元で喘がれたら起きるわよ」

 

 一時間以上起きなかったけどな。

 突っ込んだら殴られそうだから言わないけど。

 

「そうか、それじゃ手伝ってもらうか」

「うん」

「っ……」

「お、お願ひします……」

 

 椎名は気づかなかったのだろうか。

 伊吹が残虐的な笑みを浮かべたことに。

 

「ねえ、好きにしていい?」

「いいぞ、俺は愚息が復活したら突くから」

「わかった。椎名、よろしくね」

「は、はひぃ……」

 

 息も絶え絶えな様子の椎名の笑みがこぼれる。

 伊吹の責めに大きな期待を寄せているようだ。

 

「それじゃ気持ちよくしなさいよ」

 

 そう言うと、伊吹は俺に向かい合うように椎名の顔に跨った。

 そして、精液が溢れてる陰部を椎名の口に押し付けた。

 

「んぶううぅぅっ!?」

 

 突然の顔面騎乗で口を塞がれ椎名が呻く。

 

「さっきはアナルを綺麗にしてもらったから、今度はこっちを綺麗にしなさいよ」

「伊吹、やり返すつもりか?」

「そうだけど……文句ある?」

「いや、ない」

「ん゛ん゛ん゛ぅぅぅっ!」

 

 椎名は文句あるようだが、伊吹に股間を押しつけられているため、うめき声をあげることしかできない。

 

「椎名も文句ないようね」

「……みたいだな」

「んぐっ~~~~~!」

 

 顔面騎乗され、屈辱的なのか、苦しいのかわからないが、椎名は両足をむやみに動かして抵抗している。

 

「あんたが手錠してくれてて助かったわ」

「ドン・〇ホーテで買ったんだ」

「ふぅん、いろいろ売ってるんだ」

「ああ。それより、そろそろ椎名の望みを叶えてあげようぜ」

「……そうね」

 

 ニヤリと伊吹は笑い、両足の踵で椅子と化した椎名のの頭を押さえた。

 踵からつま先までの足裏全体を使い、左右から椎名の側頭部を動かないように固定する。

 

「まだ動かないでね。今椎名の頭が動かないよう固定してるから」

「了解」

「んぐううぅぅぅぅっ!」

 

 呻く椎名を無視して、伊吹は後ろを振り返るように半身になり、片手で椎名の髪の毛を掴んだ。

 それにより、椎名の綺麗な顔は伊吹のお尻の中に埋め込まれ、両側からのお尻の肉で、椎名の顔はピッタリとホールドされる。

 

(椎名、窒息死したりしないよな?)

 

 不安を覚えるが、伊吹もそこまで鬼じゃないだろう。

 それに椎名の要望に応えるために、伊吹のプレイは最適かもしれない。

 恥辱的快感を感じてくれるかもしれない。

 

「んじゃ動くぞ」

「ん゛んっ! んぶぅぅっ!」

「足を動かすな!」

「んぶぃぃっ!?」

 

 太ももを思いっきり叩かれ、椎名が悲鳴をあげた。

 

「あんた、鬼畜ね」

「窒息させてる伊吹には言われたくないな」

「そうかもね」

「だろ。それじゃ動かすからな」

「ええ」

 

 太ももを叩かれたことにより、椎名は足を動かさなくなった。

 次に動かしたときは、限界を迎えたサインだろう。

 そうしたら伊吹を退かせてやればいい。

 

「おぶううぅぅぅぅっ!?」

 

 破壊願望がある椎名の願いを叶えるため、容赦なく肉棒を突き刺す。

 いつもと違った椎名の反応に、愉悦を覚えてしまう。

 

「それじゃ私も動かすから」

「んんんっ~~~~!!」

「んああぁっ」

 

 伊吹はゆっくりと腰を振り始めた。

 生でクンニを見るのは初めてなので、それであっているのかわからないが、伊吹が気持ちよさそうな顔をしているのであっているのだろう。

 俺はクンニに集中する伊吹を見つめながら、男根を突き刺し続ける。

 

「はは、精液と愛液で滑りよすぎだろ」

「んふぅっ♡ あ、あんた、何発出したのよ? あぁっ♡」

「十発くらいか」

「はぁんっ♡ 椎名、死んじゃうんじゃ……んはぁっ……ないの?」

 

 それなら伊吹のクンニの方が死にそうなんだが。

 

「んぶおおぉぉぉっ!?」 

「やばっ、これ気持ちいいっ♡」

 

 おまんこが椎名の顔面に擦れて快感を得る伊吹。

 

「椎名、ちゃんと舐めなさいよ?」

「ん゛おぉぉっ! ん゛ぐぅぅっ!」

 

 上の口も、下の口も、乱暴に塞がられ、抵抗することも禁じられ、椎名は何を感じているのだろうか。

 気持ちよくなっているのか、怒りに震えているのか、俺も伊吹もわからない。

 

「あはっ♡ ひあぁっ♡ これ、いいっ♡」

 

 苦しむ椎名に遠慮することなく、ガンガン腰振りをする伊吹。

 

「伊吹、どんくらいでイきそうだ?」

「もっと激しく擦ればすぐにでも」

「そうか」

 

 椎名の身体全体が痙攣し出した。

 足も再び動き出し、俺にやめるようサインを送っている。

 

「ならそろそろイッてくれ。俺もイきそうだ」

「わかった」

 

 俺も伊吹も絶頂するため、腰の動きを速くする。

 椎名の呻ぎ声が酷くなるが、少しの間我慢してもらう。

 

「あくっ、ひぃっ♡ イク、イクイクっ♡」

「俺もだ! 椎名、伊吹、射精()すぞ!」

「んごお゛ぉぉっ! んぼおぉぉっ!」

 

 椎名は手錠の鎖が擦れる音を響かせ、両足をバタバタさせる。

 

「ねっ、キスしよっ♡」

「ああ」

「んちゅっ、ぢゅっ♡」

 

 伊吹と舌を絡ませながら、抽送を繰り返す。

 激しい口づけを交わしながら、射精感を高めていく。

 

 そんな二人に椎名はただ穴を使われているだけ。

 完全に椎名ひよりはオナホールになってしまった。

 

「ちゅっ、ぢゅるっ♡ んんっ♡」

 

 出し入れしているペニスが大きく膨張する。

 そして伊吹に口を塞がれながら、オナホールに精液が放出された。

 

「くはぁっ、出たぞっ……!」

「んはああっ♡ 私もイクううぅぅぅぅっ♡」

 

 唇が離れ、伊吹の絶頂の叫びをあげた。

 

「んぶあああぁぁぁぁっ!?」

 

 伊吹が潮を噴かした。

 黄色い液体が混じっており、失禁もしてしまったようだ。

 

「椎名、全部飲めよ。汚したらまだ続けるからな」

「だってぇ……。椎名、頑張りなさいよ……」

「んぶぅぅ……ごくっ、んむぅっ……」

 

 よっぽどクンニされたくないのか、椎名は必死に伊吹の愛液と尿を飲もうとする。

 

「んむっ、んんっ……げほっ! ごほっ、お゛ぇっ!」

 

 伊吹が少し腰を浮かすと、椎名が激しくせき込んだ。

 

「伊吹、退いてやれ」

「わかった」

 

 一刻も早く、椎名がどんな顔をしているのか見たくなり、伊吹を退かす。

 

「あ゛ぁぁ……おげぇ、ごふっ……うあ゛ぁ……」

 

 数分ぶりに見た椎名の顔は酷い有様だった。

 白目を剥きかけ、鼻から尿を噴出し、顔面は愛液だらけだ。

 清楚だった顔立ちは見る影もない。

 まるで薬漬けされて犯された女のようだ。

 

「うわ、すごい顔してるわね……」

「そうだな」

 

 俺はアヘ顔コレクションに加えるため、カメラアプリを起動して、椎名の痴態を撮影する。

 

「……あんた、なにしてんの?」

「記念に撮影してるんだ」

「……悪趣味」

「椎名を壊した伊吹には言われたくないんだけど」

 

 伊吹がクンニをしなければ、椎名がこんな酷い顔を見せることはなかっただろう。

 

「うるさい。私、シャワー浴びてくる」

「あいよ。俺はもう少し椎名を撮影してるよ」

「ほどほどにしなさいよ……」

 

 伊吹は呆れ顔でそう言い、浴室へ消えていった。

 

 数分後。ようやく椎名が目を覚ました。

 念願叶って壊された椎名だが、心境はどうなのだろう。

 

「やっと目覚ましたか」

「あ、あの……私は……」

「覚えてないか?」

「い、いえ。伊吹さんに窒息させられて、上里くんに中出しをされて……」

「そうだ」

 

 記憶を辿るように椎名が答える。

 

「それで壊された気分はどうだ?」

「そ、そうですね……正直、苦しくて……死ぬかと思って……それどころじゃありませんでした……」

「……だよな」

 

 さすがに窒息プレイはやり過ぎだった。

 椎名は、鈴音や星乃宮先生みたいに窒息しかけて絶頂するほど変態じゃなかった。

 

「椎名、最後に伊吹の尿とか飲んでたの覚えてるか?」

「は、はい……飲んでる途中で気絶したような……」

「そうだ。それで俺は全部飲み干せと命令したよな」

「…………え?」

「でも椎名は気絶して全部飲まなかった。枕や布団を汚してしまった」

「ま、まさか……」

「汚したらさっきのを続けるって言ったの覚えてるか?」

「ひっ……」

 

 椎名の顔が一気に青ざめる。

 

「す、すみませんっ! もう許してくださいっ!」

「どうしようかな」

「ほ、ほかのことなら何でもしますからっ! お願いしますっ!」

「うーん」

「お願いしますっ! お願いしますっ!」

 

 泣きながら必死に懇願する椎名。

 すっかり嗜虐心を満たされた俺は椎名を優しく抱きしめた。

 風呂上がりの伊吹に見られ、自分も抱きしめるよう言われたのだが、椎名が俺から離れず、伊吹と椎名の言い争いは深夜まで続いた。




次はもっとイチャイチャしたいですね!
次回は軽井沢と調教デートです!


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88話 軽井沢恵とデート 前編

久しぶりに軽井沢メイン回です!
思ったより長くなったので2回に分けて投稿しますが、両方ともエッチシーンはありなのでご安心を!


 伊吹、椎名と乱交をした翌日。俺は恵との待ち合わせ場所に向かっていた。

 同じ寮に住んでるので一緒に行けばいいと思ったのだが、恵は午前中に友人と遊ぶ約束があるようで、ケヤキモールで待ち合わせをすることになっている。

 

「よう」

 

 エレベーターで一階に着くと、綾小路と遭遇した。

 彼は買い物帰りのようで、両手に本屋とスーパーの袋を抱えている。

 

「クリスマスイブ以来だな、綾小路」

「そうだな。今から外出か?」

「ああ、恵とデートなんだ」

「そうか」

「綾小路は俺たち以外と出かけたりしないのか?」

「明日、網倉と出かける約束をしている」

「……そうなのか」

 

 網倉はBクラスの生徒で帆波の友人だ。

 何か弱みを握られて、綾小路に利用をされているのだろう。

 原作でいうと、恵のポジションだ。

 

「なにか失礼なこと考えてないか?」

「考えてない! 考えてないぞ!」

 

 なんでわかったんだ。

 ホワイトルームでは能力開発も行っているのだろうか。

 

「そうか。ならいいんだが……」

「それより冬休みに入って龍園たちに絡まれたりしたか?」

「全くだな」

「そっか。……宣戦布告してきたのに、動く様子がないな」

「そうだな。もしかしたら3学期最初のイベントで仕掛けてくるのかもしれないな」

「なるほど」

 

 全校生徒で行われる合宿か。

 さすがに合宿先ではセックスできるところないよな……。

 俺は我慢できるけど、鈴音や帆波たちは我慢できるか心配だ。

 

「なにか動きがあったら教えてくれ」

「わかった」

「それじゃまたな、綾小路」

「ああ、またな」

 

 綾小路と別れた後、ケヤキモールに向かう途中で、多くの友人と遭遇した。

 部活帰りの平田、メンタルトレーニングをしていた須藤、篠原とデート中の池、眼鏡屋に向かう幸村、とらのあ〇帰りの博士、鬼ごっこをしている山内と本堂。

 今日はクラスメイトとよく会う日だ。

 

「よう、お待たせ」

「遅いっ」

 

 待ち合わせ場所に着くと、恵がふくれっ面で出迎えた。

 

「時間通りだろ」

 

 時刻は待ち合わせ時間の13時ちょうどだ。

 俺が怒られる筋合いはないはずだ。

 

「12時半に待ち合わせって言ったんだけど?」

「…………え?」

「今朝、時間変更のメッセージ送ったんだけど見てないの?」

「……見てない」

「ふぅん、どうせほかの女といちゃついてたんでしょ?」

「まぁな」

 

 今朝は伊吹と椎名に二発ずつ子種汁を与えた。

 前日はハードな内容になってしまったので、今朝は痛みや苦しみがない気持ちいだけのプレイに徹した。

 二人とも四つん這いにさせたり、正常位の伊吹に椎名が覆いかぶさって、二つの穴を上下交互に使ったりと、3Pを満喫した。

 

「歩夢の馬鹿……」

 

 涙目の恵に睨まれてしまった。

 ちょっと今のは選択を間違えたかもしれない。

 だが不機嫌になった恵の対処法はマスターしている。

 

「ちょっとこっち来い」

「な、なによっ……?」

 

 恵の腕をとり、人気のない場所に連れて行く。

 周囲を見渡し、誰もいないことを確認した俺は恵をぎゅっと抱きしめた。

 

「あっ」

 

 恵が艶かしい声を漏らした。

 

「この後はずっと恵と一緒にいるから怒らないでくれ」

「べ、別に怒ってなんか……」

「なら拗ねてるのか?」

「う、うるさいっ……!」

 

 恵に怒鳴り散らされてしまったが、そんな言葉とは裏腹に、恵も俺の背中に腕を回してきた。

 

「会って早々虐めないでよ、馬鹿……」

「ごめんごめん」

「朝まで一緒にいてもらうからね?」

「俺もそのつもりだから安心してくれ」

「……うん♡」

 

 ようやく恵が笑顔を見せてくれた。

 

 それから俺たちは昼食をとるため、ハンバーグレストランに足を運んだ。

 何度もお世話になっているお店で、俺はいつも注文しているチーズハンバーグを頼んだ。

 恵は初めてだったようで、俺と同じメニューとサラダを注文していた。

 すぐに料理が運ばれ、ハンバーグを食べようとしたところ、先にサラダを食べるよう注意された。

 休日まで野菜を食べたくなかったのだが、恵があーんしてきたので、素直に従うことにした。

 

 昼食を済ませると、恵の希望で服屋や雑貨店を歩き回った。

 冬服が3着しかなかったので、恵にコーディネートしていただき、一着だけ購入した。

 お礼に下着をコーディネートしようとしたら、脛を思いっきり蹴られた。

 人の好意を無下にするなんて酷い女だ。

 

 雑貨屋では、恵におねだりをされて、チョーカーをプレゼントした。

 購入すると恵はすぐに装着し、嬉々として鼻歌を歌いながら歩き回っていた。

 俺は首輪とチョーカーの違いがわからず、恵が飼い犬に見えるようになってしまった。

 

 午後3時になり、俺たちはカラオケ店に向かった。

 恵と二人でカラオケに行くのは初めてだったが、J-POPの勉強をしているおかげで、恵が歌う曲の9割はわかった。

 俺は博士に借りた漫画の影響でスラムダンクの主題歌を延々と歌ったが、恵も知っていたようで、女性の曲は恵に歌ってもらった。

 

「ふぅ、結構歌ったな」

「うん」

 

 気づけばカラオケに来てから二時間が経過していた。

 

「フリータイムだっけ?」

「そうだけど」

「それじゃ少し悪戯するか」

「え…………?」

 

 デート中、ずっと恵に悪戯したいと思っていた。

 真冬なのに、ミニスカで生足を晒している恵が悪いのだ。

 そんな恰好をされたら虐めたくなってしまう。

 

「恵、ソファに足を乗せて」

「ま、待って……。ここで……?」

 

 いきなりの命令に戸惑いを隠せない恵。

 

「そうだよ」

「でも……」

 

 恵はドア越しに通路に視線を送る。

 ドアのガラス部分からは死角になって見えないはずだが、恵は見られてしまう不安の恐怖を感じてるらしい。

 

「いいから早くしろ。お前は俺の所有物だろ」

 

 しかし恵がどんなに嫌がろうが関係ない。

 『所有物』

 これを言うだけで、恵は俺の言うことをなんでも聞いてしまう。

 

「わ、わかったわよ……」

 

 恵は俺の所有物であることに幸せを感じている。

 セックス中や寝言で「私は歩夢の所有物」と言うほどだ。

 原作の綾小路以上に、俺は恵を支配していると思う。

 

「股を大きく開いて、脚を曲げろ」

 

 右手で恵の太腿を触れて促す。

 

「……はい」

 

 言われるがままに、恵は股を開いて股間を晒す格好にさせられる。

 М字開脚したことにより、黒色の紐パンが晒されることになった。

 

「へえ、ずいぶん大人っぽい下着穿いてるじゃん」

「あ、歩夢が喜んでくれると思って……」

「俺のため?」

 

 頬を紅潮させ、ゆっくりと頷く恵。

 可愛すぎて鼻血が出そう。

 

「そっか、ありがとう。お礼に気持ちよくしてやる」

「き、気持ちよく……?」

「ああ」

 

 俺はテーブルに置いてあるマイクを手に取って、ヘッド部分を恵の股間に押し当てた。

 

「んんっ、やぁっ」

「下着、濡れちゃうと思うけど我慢してくれよ」

 

 グリグリと下着越しにマイクを押し当てられ、恵はいやいやとかぶりを振る。

 

「あっ、ああっ、んぁっ♡」

「すぐに喘いでくれるんだな」

 

 耳元で囁き、力強くマイクで股間を刺激する。

 

「だめえっ、だっめぇぇ♡」

 

 駄目と言うくせに、恵はしっかりと感じている。

 俺はくるくると円を描くように擦ったり、クリトリスを下着越しに押し潰したり、恵の股間を責め続けた。

 

「いやぁっ、あぁん♡」

「いやって言いながら、顔が蕩けてきてるぞ?」

「あぅっ♡ み、見ないでぇっ♡ はぁんっ♡」

 

 マイク越しでもわかる。恵の下着はもうぐっしょりだ。

 

「気持ちいいか?」

「んぁ♡ き、気持ちいいっ♡ あぁぁっ♡」

「イク時はちゃんと言えよ」

「わ、わかったぁ……♡ んはっ……うぁっ♡」

 

 

☆☆☆

 

 

 あたしはカラオケの部屋で歩夢に辱めを受けていた。

 ソファの上でM字開脚をさせられ、下着越しにマイクを押し当てられている。

 歩夢はマイクをアダルトグッズのように扱い、気持ちいいところを容赦なく攻めてくる。

 もうあたしのあそこはぐしょぐしょで、歩夢のために購入した新しい下着は役目を果たしていない。

 

「あっ、ああぁあッ♡ 気持ちいい、気持ちいいよぉっ♡」

 

 歩夢に乱暴にクリトリスや膣を下着越しに弄られているのだ。

 こんなの気持ちいいに決まっている。

 しかも歩夢はデート中にずっとあたしに欲情してくれていた。

 嬉しすぎる。

 歩夢が生足が好きなのを知ってたから、ミニスカに生足ブーツと気合を入れたコーデでデートに臨んだ。

 ミニスカなのは、歩夢に求められたら、どこでもすぐに穴を使ってもらえるようにだ。

 もしかしてこのままオチンポを挿入されちゃうのかな。

 歩夢のたくましいオチンポで、イかされちゃうかもしれない。

 それを想像すると一気に絶頂に近づいたのがわかった。

 

「ああっ♡ いく、いくっ……♡」

 

 まだイきたくない。

 もっと歩夢にマイクで虐めてもらいたい。

 けれどあたしのオマンコは快感に抗えるほど強くなくて、すぐに絶頂させられることになった。

 

「ぁっ、んぁっ、ぁんんっ♡ い、イクううう♡  んああぁぁぁぁっ♡」

 

 あたしは自分でも驚くほど痙攣して、派手にイッてしまった。

 あまりの気持ちよさと、マイク責めが終わってしまう悲しみに、気づくとあたしは涙を流していた。

 

「あぅ……はぁっ……うあ……」

 

 絶頂したばかりでうまく言葉が発することができないあたしは、歩夢にもっと虐めてほしいと目で訴えた。

 たった一回イッただけで終わりたくない。

 もっとイかせてほしい。

 乱れたあたしを見て、歩夢に興奮してもらいたい。

 その願いが通じたのか、歩夢は次の命令を与えてくれた。

 

「恵、立ってくれ」

 

 あたしは指示された通りに、ソファから床に足を下ろして、歩夢の目の前に立った。

 

「スカート捲って」

「え? スカートを……?」

「そうだよ。早く」

「わ、わかったわよ……」

 

 あたしはゆっくりとミニスカートを捲り上げた。

 当然歩夢にぐしょぐしょの下着を見られることになる。

 

「こうして見ると面積が少ないのがよくわかるな」

 

 歩夢はまじまじとあたしの下着を見つめる。

 

「いつまでこうしてればいいのよ……」

「俺が下ろしていいって言うまで」

「うっ……」

 

 こんなの他人に見られたらあたしが痴女だって思われる。

 あたしは歩夢の命令に従ってるだけなのに……。

 でも歩夢に下着を見てもらえるなら、それでもいいかもしれない。

 歩夢のために買った下着だもん。

 これで歩夢が興奮してくれたら文句なし。

 

「うん、恵は紐パンが似合うな」

「……本当にそう思ってるわけ?」

「思ってる」

「ふ、ふぅん……」

 

 やばい。歩夢に褒められた。

 こんなこと言われたらもう紐パンしか穿けなくなるじゃん。

 

「さて、下着姿も堪能したことだし、そろそろ脱がすぞ」

「……うん」

 

 歩夢は丁寧に両方の紐を解いて、びしょ濡れの下着をテーブルに置いた。

 その間もあたしはずっとミニスカを捲っている。 

 

「あ、歩夢……」

 

 愛液を垂れ流しているあそこを弄ってもらえる。

 そう思ったあたしだったけど、歩夢は思わぬところを弄り始めた。

 

「んっ、んんっ……」

 

 陰毛を指の間に挟まれ、軽く上に引っ張られる。

 

「あっ、やぁっ……」

「けっこう生えてるな。ちゃんと整えてるのか?」

「と、整えてるわよ……んくぅっ!」

 

 あたしはいつでも歩夢に抱かれてもいいように常にアンダーヘアは整えている。

 そもそも面積が少ない紐パンを穿いているのだ。整えないほうがおかしい。

 

「でも多く感じるんだよな。俺が整えてやるよ」

 

 直後に、強引に陰毛を引き抜かれてしまった。

 

「いたっ」

 

 毛根ではなく毛先を抓まれて抜かれたので、それなりの痛みを感じてしまう。

 

「うわ、思ったより縮れているんだな」

「っ……」

 

 歩夢にそんなことを言われ、あたしは恥ずかしさでたまらなくなる。

 

「恵、もっと抜くからな」

「す、少しだけにして……いたいっ!?」

 

 今度は二、三本まとめて抜かれてしまった。

 しかも先ほどより強い力で。

 

「所有物なんだから指図しちゃ駄目だろ」

「あっ……」

 

 あたしは歩夢の所有物。

 だから歩夢はあたしの身体を好き放題していい。

 自分の立場を理解させられ、あたしは幸福感に包まれた。

 

「ご、ごめんなさい♡」

 

 あたしはなまめかしい声で謝った。

 これで歩夢もあたしにスイッチが入ったことに気付いてくれたと思う。

 

「それじゃ続けるぞ」

 

 歩夢はそのままあたしの陰毛を抜き続けた。

 抜かれるたびにあたしは喜悦の声をあげる。

 

「うあっ♡ い、いたいっ♡ んふっ♡」

 

 痛みがすぐに快感に変換され、おまんこの中はいやらしい液体で満たされている。

 

「これくらいでいいか」

「うっ……はぁはぁ……あぁ……」

 

 気づけばテーブルには十数本の陰毛が綺麗に並べられていた。

 

「恵、気持ちよかったか?」

「き、気持ちよかった……♡」

「マン毛抜かれて気持ちよかったんだ?」

「気持ちよかったっ♡ 歩夢にあそこの毛抜かれて、痛いことされて、気持ちよかったっ♡」

 

 あたしはありのままの気持ちを吐露した。

 

「そっか、恵は素直だな。ご褒美にもっと気持ちよくしてやる」

「ひゃああんっ!?」

 

 歩夢は無造作にあたしのぐしょぐしょのあそこに指を突っ込んだ。

 一本だけじゃない。数本の指が膣内に侵入している。

 

「すぐにイかせてやるからな」

 

 歩夢の指が激しく膣内を搔き乱す。

 

「ああぁっ♡ はぁあんっ♡ んひゃぁんっ♡」

 

 くちゅくちゅ卑猥な水音を立てながら性感帯を刺激されてしまい、すぐに限界を迎えてしまう。

 

「あっ、ああっ、だめぇ♡ だめええぇぇぇぇっ♡」

 

 あたしは、はしたなく絶頂してしまった。

 

「んふぅ……♡ あうぁっ!? 待ってっ! イった! イったから!」

「イったからやめるとは言ってないだろ」

「そんなぁっ……ひぃああっ♡ うああぁぁっ♡ あぁぁんっ♡」

 

 絶頂しているのに歩夢はGスポットを刺激続ける。

 

「ひぃっ♡ あひっ♡ ひぃぃっ♡」

「すげぇ、潮が全然止まらないな」

「んぁっ♡ んぉっ♡ あひぃぃっ♡」

 

 あたしは膝をガクガクさせながら、大量の潮をまき散らしている。

 自分の身体を支えていられないほど絶頂しているのに、歩夢の責めは容赦なく続く。

 

「ああぁんっ♡ イってるっ♡ イってるのにぃっ♡」

 

 今にも崩れ落ちそうな身体を気持ちで支える。

 ここで立てなくなったら歩夢の手マンが終わってしまう。

 これ以上イきたくないのに、歩夢の乱暴な愛撫が終わるのは嫌だ。

 あたしの頭の中と身体は矛盾と快感でぐちゃぐちゃだった。

 

「あひぃぃっ♡ イクっ、イグイグイグっ♡」

 

 絶頂を終えては、すぐに次の絶頂がやってくる。

 終わりが見えないイキ地獄にあたしの理性は完全に崩壊した。

 

「あ゛あ゛ぁぁぁっ♡ ひあ゛あ゛あ゛っっっ♡」

 

 あたしの口から獣のような喘ぎ声が出される。

 

「う゛ぅ゛ぅぅっ♡ あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ♡ もうダメぇっ♡ ダメええェェェっ♡」

 

 あたしは快楽地獄により乱れ狂い続けた。

 何分絶頂させられ続けたかわからない。

 歩夢の手マンがピタッと止まり、あたしはそのまま崩れ落ちてしまった。

 

「あ゛っ……う゛ぁ……」

 

 絶頂地獄から抜け出したあたしは、歩夢に抱きかかえられたまま、意識を朦朧とした。

 ここまで壊されたんだ。

 もうエッチな命令は終わりだろう。

 そう思ったあたしだったけれど、それは間違いだった。




軽井沢は絶対紐パンが似合うと思うんですよね!


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89話 軽井沢恵とデート 後編

夜は一気に冷え込みますね!


「もう痙攣はおさまってるな」

 

 意識を回復したあたしはまた立たされていた。

 しかもスカートを捲るよう命じられてるので、陰部を露出させた状態だ。

 

「ま、まだ……するの……?」

「当然だろ」

 

 歩夢の命令はまだ終わらない。

 所有物であるあたしに断る権利はないけれど、またあの絶頂地獄を味わわせられると思うとぞっとする。

 

「安心しろ。次で最後だから」

「ほ、本当……?」

「ああ。しかも内容は簡単だ」

「な、なに……?」

「ドリンクバーに行って、カルピスを持ってきてくれ」

「そんなのでいいの?」

「ああ」

 

 歩夢はあたしにノーパンでドリンクバーに行かせたいのだろう。

 確かにノーパンは恥ずかしいけれど、先ほどの絶頂地獄よりマシだ。

 

「けどこれを膣内に入れた状態でだ」

 

 歩夢はテーブルの上に置いてあったマイクを手に持ち、あたしに見せつけた。

 

「ま、マイク……?」

「ああ、安心しろ。恵が気絶してる間に除菌はしておいたから」

 

 そんな問題じゃない。

 あたしは膣内に異物を挿入したことがない。

 オナニーだって指を入れたり、枕で擦ったりするくらいだ。

 

「は、入るの……?」

「入るだろ」

「でも、太すぎるような……」

 

 ヘッド部分は歩夢のおちんぽより太いと思う。

 

「ん? もしかしてヘッドも挿入されると思ってる?」

「違うわけ……?」

「違うぞ。さすがにヘッド部分まで入れるほど俺も鬼畜じゃないって」

 

 十分鬼畜だと思うけど黙っておこう。

 変に刺激して、ほかの命令もされたら困るし。

 それに早く歩夢の命令をこなして、寮に帰ってセックスがしたい。

 あれだけ絶頂したのに、あたしのあそこは歩夢のオチンポを欲しがっている。

 あたしってこんな性欲強かったんだ……。

 

「それじゃ入れるぞ?」

「……うん」

 

 ヘッド部分を下にして、媚肉を押し広げられ、ゆっくりマイクが膣内に挿入されていく。

 

「んっ、んふっ!」

 

 歩夢のおちんぽと全然違う。

 熱さがまったく感じられない。

 

「んぁああぁっ! ひぁっ、冷たいっ!」

 

 腰はビクビクと大きな痙攣を繰り返し、身体はこわばった状態のままブルブルと震えている。

 

「お、これで行き止まりか」

「んひぃんっ! し、子宮に当たってる……」

 

 子宮口も下りてきて、マイクとキスしている。

 歩夢のおちんぽじゃないのに、あたしの膣内はマイクを受け入れようとしている。

 

「恵はマイクでも感じるんだな」

「だ、だってぇ……んひぃんっ♡ あひぃっ、んくぅっ♡」

 

 いくらマイクとは言え、歩夢にあそこを虐められているのだ。

 異物でも感じてしまうのは仕方ないじゃない。

 きっと歩夢になら何を入れられても感じちゃうと思う。

 

「これで膣内を掻き回したらどうなるんだろうな?」

「あひゅうっ♡ んあぁあっ♡ ま、マイク壊れちゃうわよぉっ……♡」

 

 歩夢はマイクのヘッド部分を持ちながら膣内を乱暴に犯し始めた。

 膣内に溜まっている蜜液が掻き出される感覚や、下品な水音に淫欲が刺激されてしまう。

 

「おっと、壊れたらまずいな」

「そ、そうよ……」

「それじゃ手を放すから、マイクを落とさないようにしろよ」

「……わかったわよ」

 

 あたしはマイクが落ちないよう膣内を締め付ける。

 

「それじゃいってこい」

「……はい」

 

 あたしは下着をつけずに外を歩く羞恥プレイの経験すらないと言うのに、いきなり体内に異物を挿入したまま歩かされてしまう。

 

「んっ、ふぅっ」

「はやくいけって」

「ひゃあんっ!? お尻叩かないで!」

 

 歩夢にお尻を思いきり叩かれ、バイブが抜けそうになる。

 なんて酷い男なんだろう。

 そしてなんであたしはこんなことをされて嬉しく思っちゃうんだろう。

 

 そんなの―――――歩夢が好きだからに決まってる。

 

 あたしは虐められるのは大嫌いだけど、歩夢に女として虐められるのは好きだ。

 歩夢は女としてのあたしをとことん虐めてくれる。

 害虫扱いされてきたあたしにとって、それはとても幸せなことだった。

 その考えがまともじゃないことは、あたしが一番わかってる。

 でも幸せの定義って人それぞれだと思う。

 他人から見たらあたしは男にいいように利用されている女に見えるだろう。

 でも他人の目なんてどうでもいい。

 だってあたしはこれで幸せなんだから。

 

「もう行くから……叩かないでよ……」

 

 嘘。本当はもっと叩いてほしい。

 もっと傷つけられて、あたしが歩夢の所有物だって証が欲しい。

 

「それじゃ行ってきます……」

「ああ」

 

 あたしは深呼吸をしてから部屋のドアをゆっくりと開けた。

 幸い通路には誰もいない。

 マイクのヘッドはスカートで隠れているけど、内股で歩いているのは極力他人に見られたくない。

 

「んくぅ……」

 

 足を擦り合わせるような不自然な歩きでドリンクバーを目指す。

 通常なら30秒ほどでたどり着ける距離だけど、この歩き方じゃ何分かかるかわからない。

 

「ふぅふぅ……」

 

 わずかに震えながら呼吸を整える。

 どろどろの秘所から愛液が腿を伝ってこないか心配しながら、一歩一歩前に進んでいく。

 

(もうマイク壊れてるかも)

 

 もしマイクが抜かれたら、愛液が地面に滴り落ちるのは明らかだ。

 それほどあたしの膣内は愛液で溢れている。

 

「んあぁっ♡ だめ、歩くたびに擦れちゃう……」

 

 少しの振動で、膣壁が擦られてしまう。

 歩夢のおちんぽと違う冷たい感触に違和感が拭いきれない。

 

「はぁ、はぁ……もう少し……」

 

 次の角を曲がればドリンクバーだ。

 日頃の行いがよかったのか、誰とも遭遇することなくたどり着けそうだ。

 

(嘘、なんでこんな……)

 

 ドリンクバーが目に入った瞬間、あたしは絶望してしまった。

 なぜならドリンクバーには、大勢の人たちがいたからだ。

 同じグループじゃない複数の人たちが順番待ちをしている。

 

(これ、けっこう待ってないといけないじゃない……)

 

 他人の前で、あそこにマイクを挿入したまま、順番待ちをしなければならない。

 せめてもの救いが知り合いがいなかったことだ。

 

(お願いだから早く注いでよぉ……)

 

 あたしは顔を見られないよう俯きながら後ろに並んだ。

 幸い自分たちの会話に夢中で、あたしは目に入っていないようだ。

 

「あ、あの……」

「ふぇっ!?」

 

 いきなり前に並んでいる女子に話しかけられた。

 

「な、なに……?」

「顔色悪いようですけど……大丈夫ですか?」

 

 どうやらあたしは他人から心配されるほど顔色が悪いらしい。

 ただマイクが落ちないようあそこを締め付けてるだけなんだけどね。

 

「だ、大丈夫だから……。気にしないで……」

「そうですか……」

 

 アンタが優しいのはわかったから、今だけは放っておいて。

 

(早く戻りたい……)

 

 声をかけた女はちらちらあたしの様子を伺ってきたが、飲み物を注ぎ終えると部屋に戻っていった。

 あたしはカウンターにいる店員の視線を気にしながら、カルピスをコップに注ぎ込んだ。

 あとは帰るだけだ。

 ふと気を抜いた瞬間だった。

 

「っ……」

 

 マイクが抜け落ちそうになった。

 あたしは咄嗟に内腿でマイクを挟んだ。

 おそらく半分以上はマイクが飛び出ている。

 

(ど、どうしよう……。これじゃ歩けないじゃない……)

 

 首を回しカウンターを確認すると店員はこちらを見ていないのがわかった。

 

(やるなら今しかないわよね……)

 

 今なら店員にばれずにマイクを膣奥まで戻すことができる。

 あたしはコップをいったん置いて、空いた右手でマイクを一気に奥まで挿入しなおした。

 

「んんっ♡」

 

 勢いをつけすぎて、子宮口に思いっきり当たり、思わず声が漏れてしまう。

 

(今の聞かれてないよね……?)

 

 恐る恐るカウンターを見ると、店員さんはいなくなっていた。

 

「よ、よかったぁ……」

 

 あたしの痴態を見られなくて安心した。

 愛液も太ももまでしか垂れていない。

 これなら歩夢がいる部屋まで戻れる。

 

(よし、戻らないと。戻って歩夢に褒めてもらわないと)

 

 歩夢は命令を忠実にこなせば褒めてくれる。

 ドMなあたしだけど、褒められるのも大好きだ。

 歩夢に頭を撫でられたり、抱きしめられると、脳が幸福感に包まれる。

 

 結局、歩夢になら何をされても幸せに感じてしまう。

 

(歩夢、今戻るからね。戻ったらたくさん褒めてよね)

 

 もう不安や恐怖は完全に消え去っていた。

 あたしは愛しの彼のもとに幸福感と快感を得ながらゆっくりと歩き続けた。

 

 

☆☆☆

 

 

「おかえり」

「た、ただいま……」

 

 恵が蕩けた表情をしながら部屋に戻ってきた。

 

「はい、カルピス」

「ありがとう」

 

 戦果品であるカルピスを受け取り、俺はすぐに喉を潤した。

 

「マイク、抜け落ちなかったか?」

「一回だけ落ちそうになったけど、大丈夫だったよ」

「そうか」

「歩夢、はい……♡」

 

 指示もしていないのに恵はスカートを捲り上げ、マイクが挿入された陰部を見せつけてきた。

 

「あたし、歩夢の言われた通りにしたよ。人がたくさんいたけど、マイクをあそこに入れたまま頑張ったよ」

「そうか、よくやったな」

 

 明らかに褒めてほしそうな雰囲気を醸し出したので、俺は恵をぎゅっと抱きしめた。

 

「恵はエッチでいい子だな」

「嬉しいっ♡ もっと褒めてっ♡」

「ああ、たっぷり褒めてやるし、たっぷり可愛がってやる」

「そ、それじゃ……」

「寮に戻ってエッチしようか?」

「するっ♡」

 

 俺の問いに、恵が興奮気味に答える。

 発情させてから一時間近く経っている。

 マイクや手マンで絶頂させたが、本番をしないと発情は解消されない。

 

「それじゃ帰るぞ」

「うん。……って歩夢っ」

「なんだ?」

「マイクを掃除しないと……」

「あっ」

 

 愛液塗れのマイクを綺麗に掃除してから俺たちはカラオケを後にした。

 

 

☆☆☆

 

 

「あはあぁっ♡ ひぃぃんっ、あひぃぃぃんっ♡」

 

 寮に戻ってから二時間が経った。

 俺は自室で恵に身体を貪りつくしている。

 

「ひうぅぅううっ♡ ズンズンっ、頭で響くぅっ♡」

 

 まずは玄関先で押し倒し、服を着たまま、バックで犯した。

 膣内いっぱいに精液を注ぎこむと、恵を犬のように四つん這いにしたま、部屋まで移動した。

 そこで恵を全裸にさせ、意識が飛びそうになるまで、何度も何度も勃起チンポで貫いた。

 

 中出しに飽きた俺は途中から恵の身体のあらゆる部分に射精した。

 顔面、耳、口、背中など、綺麗な恵を汚物扱いできるほど白濁液だらけにしてやった。

 

 一番興奮したのは恵のトラウマでもある古傷にオチンポを擦り付けたことだ。

 恵は亀頭で古傷がなぞられるだけで、大量に潮を噴いてしまった。

 恵の古傷さえ性処理に使ってしまい、怒られると思ったが、恵はこれ以上ないほどの性的興奮を感じてしまい、古傷に射精するよう懇願してきた。

 俺は恵の願いを受け入れ、古傷を精液塗れにしてやった。

 

「やぁんっ、いいっ♡ オマンコ感じるぅ♡ ああああっ♡」

 

 現在は浴室で恵を抱いている。

 俺たちは向き合って立ち、恵の片足を持ち上げ、むき出しになった膣口を激しく抽送している。

 

「ふひゃああ♡ こんなの初めてっ♡ すごぉぉいよぉっ♡」

 

 恵は初めて味わう体位に興奮と感動しているようだ

 ピストンで突き上げられると、反動で後ろに倒れそうになるので、俺の首の後ろに手を回してホールドするよう恵に命令している。

 おかげで恵と密着した状態になり、乳首が常に俺の胸板で擦れた状態になる。

 さらに下腹部がクリトリスに擦れて、自然に2点責めをしている。

 恵は常に深い快感を感じてしまい、何度も軽い絶頂を迎えていた。

 

「恵、浴室だからって喘ぎすぎだぞ」

「だってぇ……ああんっ、きゃふぅぅぅんっ♡ むはぁああっ♡ これ気持ちよすぎるぅぅウウ♡」

 

 恵の息がいっそう荒くなり、喘ぎ声も品のないものになっていく。

 

 俺はペニスを突き込む角度に変化をつけ、亀頭で膣壁を引っ掻くように抽送する。

 

「ひぃぃン♡ ああっ、グジュグジュいってるよぉ♡ きゃひぃぃんっ♡」

「なんか犬みたいに喘ぐな」

 

 恵の喘ぎに、小型犬の鳴き声みたいなものが混じってきていた。

 その声が、恵の愛らしい容姿とたまたま着けている首輪とやけに合い、俺は背筋にゾクゾクと淫靡な興奮を走らせる。

 

「首輪もしてるし。恵って犬になりたかったのか?」

「ち、ちがっ……はぅンッ♡ ひゃんっ♡ くううぅぅんっ♡」

「ほら、また犬みたいに鳴いたぞ」

「ひゃあんっ♡ ち、違うからぁっ♡ ヒャうぅんっ♡」

 

 子宮を容赦なく突かれる度に、恵は小型犬が鳴くような声を混ぜ、さらにはしたなく喘ぐ。

 

 快感に対してダイレクトな反応を返し、どんどん乱れていやらしい様をさらしていく恵の姿に、俺は愉悦を覚えて淫欲が強く沸いてくるのを感じた。

 

「ひゃひいいいいんっ♡ きゃうっ♡ きゃふふぅぅんっっ♡」

 

 荒らしいピストンで膣穴を思いっきり掻き回されると、恵はよけいに牝犬じみた喘ぎ声を跳ね上げて、淫らによがり狂う。

 

「あんっ、きゃあんっ♡ うぅんっ♡ きゃひぃぃんっ♡」

 

 乱暴に責めれば責めるほど、恵の痴態からはどんどん品も知性も感じられなくなり、獣と見紛うほどのはしたなさを見せてくる。

 俺は興奮に任せ、ピストンを緩めることなく、快楽を貪るように膣穴を虐め続ける。

 

「ふああっ♡ あたし、犬ぅぅぅ♡ きゃあんっ♡ ひゃひぃぃっ♡」

 

 だんだんと呼吸のペースが乱れだし、腰の辺りをブルブルと不随意に震えさせ始めた。

 

「またイかせてやるぞ!」

「うああんっ♡ イかせて、イカせまくってええぇぇっ♡」

「ああ! 思いっきりイッちまえ!」

 

 俺は恵をアクメに突き抜けさせるべく、力強く肉棒を抽送させてグリグリと牝粘膜を抉りたてていく。

 

「ひぃあああぁっ♡ あっ♡ きゃううんっ♡ イクッ♡ イクッ♡ オマンコイクぅううっ♡」

 

 絶頂へ向けて快感が大きく煽られたようで、恵はさらに激しく身体を痙攣させ、狂ったようにかぶりを振る。

 

「よし、イケっ!」

 

 俺は仕上げに腰を強く打ち付け、恵の子宮を抉って強烈な一撃を与えた。

 

「きゃひひいいイイイイィィッ♡」

 

 絶頂に達した恵は、本物の犬に勝るとも劣らない遠吠えを放ち、アクメの衝撃に悦びよがる。

 

「イクッ♡ イってるよぉぉっ♡ アクメきてるうぅぅっ♡」

「うおっ……!」

 

 絶頂を迎えた膣肉に肉棒を強烈に締めつけられて、俺は腰がズシリと重たくなっていく感覚を味わい、自然と唇の端が吊り上がっていく。

 

「俺が射精するまで耐えろよ!」

「そんなぁっ♡ あぅうんっ♡ 飛ぶぅ♡ 頭飛んじゃうってばぁっ♡」

 

 再び快楽地獄を与えてやろうとピストンにスパートをかけ、精液と愛液が滴り落ちる膣穴を激しくほじり回す。

 絶頂に達している最中の媚肉をペニスで掻きむしられ、暴力的な刺激を受けた恵は悲鳴に似た喘ぎをあげる。

 

「キャィィィンッ、ひぃんっ♡ きゃあううぅぅっ♡」

 

 発情した犬そのもののイキ声をあげる恵の様子を楽しみながら、抽送を繰り返していく。

 

「あひいいぃぃっ♡ 気持ちイイぃぃっ♡ 気持ちいいのが止まんないよォォっ♡」

 

 Gスポットに最速の抽送を見舞ってやると、恵はいっそう激化した快感によがり、身体を跳ね躍らせながら喜悦の声を上げる。

 

 次の絶頂に向かって淫欲を募らせる膣が締まりを強め、ペニスと媚肉の摩擦が過激になることで、俺の方も昂ぶっていってしまう。

 

「あああああっ♡ オチンポでぇっ♡ ゴリゴリされてイクぅっ♡」

 

 いよいよ絶頂の果ての絶頂が間近に迫ってくると、恵の腰がなお小刻みに痙攣し、肉襞のうねりが騒がしくなってきた。

 

「あひんっ♡ くるっ、またきちゃうっ♡ きゃあんっ、ああんっ♡ イクっ、もっとイクっ♡ イッちゃうぅ♡」

「いいぞ! もっとイッてくれ!」

「やぁあああんっ♡ もうイクっ♡ イクイクイクぅ♡ イクうぅぅっ♡」

 

 恵はまたもや俺が射精する前に絶頂してしまう。

 

「ひゃああああああああんっ♡」

 

 アクメの最中、さらに一段階上の激裂な絶頂に達して、恵は身体をガクガクと大きく震わせ、凄絶な噴射音をたてて勢いよく潮を放った。

 

「すげえ潮を噴いてるな! 犬の小便みたいだぞ!」

「し、しょんなぁ……いひいいぃぃっ♡ もうだめぇ、だめええぇぇっ♡ 歩夢もイッてええぇぇぇっ♡」

「ああ、射精()すぞ!」

 

 締まる膣肉にペニスを強くしごかれながらイキ狂う恵を前にして興奮を高めるうちに、ついに俺も臨界点を迎えた。

 

「くひゅゥゥゥゥゥゥゥッ♡」

 

 勢いよく吐き出された精液が豪快に子宮を叩き、ぬめる膣洞を瞬く間に白濁塗れにされて、恵は獣のようなよがり声を浴室中に轟かせた。

 

「ああァッ♡ あたし、種付けされてるぅっ♡ 歩夢に種付けされてるよぉッ♡」

 

 恵は膣内射精でも絶頂に達したらしく、身体の痙攣と派手な潮噴きは一向に止まる気配を見せない。

 

 淫裂から透明な液体が吹き上がるたびに、華奢な背筋をわななかせて、喜びに染まった悲鳴をほとばしらせる。

 恵は俺の射精が終わるまで、種付けされる快感に酔いしれ続けた。

 

「むひぃぃ……♡ ひふっ♡ はぁぁっ、ああぁぁ♡ あふぅ、ひぃぃ……♡」

 

 ようやく俺の射精が終わり、恵も長かった絶頂から解放された。

 もうすっかり息が上がって、呼吸が時折引きつってしまっている。

 あれだけ派手に喘げば当然だろう。

 

「あ、あひぃぃ……♡ すごかったぁ……♡ 歩夢とのセックス、とってもよかったぁ……♡」

「俺もよかったぞ」

「嬉しい……♡ 歩夢、好きぃ、大好きぃぃ♡」

「ありがとう、俺も好きだぞ」

 

 絶頂を駆け抜けた俺たちは抱き合いながら座り込んでしまった。

 

「身体洗ったら湯船に浸かるか?」

「うん……♡ でも動けないからもう少しこのままでいる♡」

 

 牝犬から甘えん坊に切り替わる。

 恵はお風呂から上がるまでずっと密着してきた。

 

 お風呂から上がった俺たちは夕食を済ませていないことを思い出し、寄り添いながらラーメン屋に向かった。

 真冬に食べるラーメンは身体を芯まで温めてくれて、俺たちは幸福感に包まれて帰路につく。

 

 帰宅途中でまた人気のない場所を見つけたので、そこに恵を連れ込んで犯した。

 最初は形ばかりの抵抗を示した恵だったが、従順になる魔法の言葉を放つと、すぐに言うことを聞くようになった。

 声を漏らさないよう下着を口に押し込み、ポニーテールを手綱のように握りながら、立ちバックでガンガン突いた。

 

 寮に帰り、何発か恵に子種汁を与えてから、俺たちは眠りについた。

 寝る直前にチョーカーをつけっぱなしだったので、外さないのか恵に訊ねると、俺の所有物の証だから外さないと言われた。

 それと、恵から古傷に勝る傷跡をつけてほしいと懇願された。

 身体の内側の傷だけじゃ満足できないようで、身体の外側も傷つけてほしいとのことだ。

 さすがに跡が残るほど、傷つけることは出来ないので、速攻で断った。

 恵は残念そうにしていたが、自分の身体を大切にしてほしいものだ。




次回は一之瀬とAV鑑賞です!


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90話 一之瀬帆波とAV鑑賞 前編

これも前からやりたかったネタです!
投稿予約時間を間違えて気づいたときには遅かったです。すみません!


 とある学生寮の一室。一組の若い男女がアダルトビデオを鑑賞しようとしていた。

 男がディスクをプレイヤーにセットし、読み込みが完了すると再生が始まった。

 テレビ画面に『淫乱女子高生記録』とタイトルが表示される。

 数秒ほどタイトルが表示され、女優が映し出される。

 女優はベッドに腰かけており、足元から上半身にかけてカメラがゆっくりアップされていく。

 長くスラリと伸びたロングウェーブの綺麗な髪とクリッとした大きな瞳。二つのボタンで留められたブレザーを押し出す大きな胸。

 顔もスタイルも完ぺきといえる美少女が映し出された。

 女優は緊張しているのか、ぎこちない笑顔をカメラに向けている。

 

『まずお名前から聞いていいかな?』

『い、一之瀬帆波です……』

『帆波ちゃんね、珍しい名前だね』

『よく言われます……』

 

 男優からの質問に笑みを崩さずに女優―――帆波が答える。

 どうやら男優からの質問形式で始まる構成のようだ。

 

『だろうね。それと、スタイルもいいよね。スリーサイズ教えてくれるかな?』

『は、はい……。上から95、61、91です……』

『大きいね! もしかして豊胸してる?』

『し、してないです!』

 

 男優からの質問が心外だったようで、帆波は怒気を含んだ声で反論する。

 

『ごめんごめん、冗談だよ。それにしてもなんでそんな大きいのかな?』

『わ、わかりません……。急に大きくなって……』

『そうなんだ。それじゃどんどんエッチな質問していくから、ちゃんと答えてね』

『わ、わかりました』

『オナニーは週に何回するの?』

『え、えっと……彼に抱かれる日以外は毎日しています……』

『そんなにしてるんだ!? 帆波ちゃんって性欲強いんだね』

『そ、そうかもしれないです……』

 

 帆波はあまりの恥ずかしさに、赤面して俯いてしまった。

 

『じゃあ次の質問ね。初体験はいつ?』

『高一の夏休み前です』

『けっこう早いんだね。最初は痛かった?』

『痛かったです。でもそれ以上に気持ちよかったです』

 

 初体験を思い出してるのか、うっとりした表情で答える帆波。

 

『ふぅん。好きな体位やプレイはある?』

『体位はバックが好きです』

『理由は?』

『か、彼に支配されてる感じがして……他の体位より気持ちよく感じます』

『そうなんだ。帆波ちゃんってМなのかな?』

『は、はい……』

 

 帆波は男優の問いにゆっくりと頷く。

 

『そんなМな帆波ちゃんはどんなプレイが好きなのかな?』

『ば、バックで突かれながらお尻を叩かれるのと、イラマチオが、す、好きです……』

『ドМだね。他にはないの?』

『あ、ありますけど……引かれると思います』

『引かないから答えてよ』

『ほ、本当に引かないですか?』

『ほんとほんと』

『そ、それじゃ答えます……。は、排尿セックスが大好きです……』

『排尿セックスって?』

『お、おしっこをしながら突かれるプレイです……』

 

 帆波は、自分で説明して恥ずかしくなったようで、再び頬を紅潮させる。

 

『おしっこか。見られるのも好きなの?』

『はい……』

『なるほどね。ぶっかけは経験ある?』

『い、一回だけあります』

『一回か。……撮影でもおしっこぶっかけられたい?』

『い、いいんですか……?』

『帆波ちゃんが撮影頑張ってくれたらご褒美にしてあげる』

『あ、ありがとうございます……』

 

 律儀に頭を下げてお礼をする帆波。

 とてもAVに出演するように見えない清楚な美少女なのに、アブノーマルな趣味を持っており、マニアにも受けそうな女優になりそうだ。

 

『それじゃそろそろ始めようか』

『お、お願いします……』

『うん、まずはオナニーをしてくれるかな?』

『わかりました……』

 

 男優に促され、帆波は赤いブレザーを脱ぎだした。

 続いてブラウスのボタンを3つ外し、薄いピンク色のブラを露出させる。

 リボンが直接肌に触れるほど、ブラウスがはだけた状態になる。

 

『可愛いブラだね。ピンク好きなの?』

『はい』

 

 男優の質問に答えながら、両足を床からベッドに移動させ、M字開脚の体勢になる。

 

『カメラに見えるようにもっと脚広げて』

『は、はい……』

 

 指示された通りに両脚を大きく広げ、下着を履いたままであるが、股間を見せつけるような体勢にされてしまう。

 

『は、始めます……んっ……』

 

 帆波は右手をパンツの中に突っ込み、陰部を弄り始めた。

 

『んんっ……はぁっ……』

『いつもなにを想像してオナニーしてるの?』

『んぁ……か、彼に犯されるのを想像して……んぅ……ます……』

 

 パンツの中に入れた指先で小刻みに股間を弄る。

 

『ああぁっ……んっ……はぁんっ♡』

『帆波ちゃん、感じてるね。もう気持ちよくなってるの?』

『は、はぃ……あん、あぁんっ♡ ふぁ……♡』

 

 受け答えをしながら、両目を閉じて快感に没頭していく帆波。

 股間だけじゃ満足できなくなったのか、左手で薄いピンク色のブラをずり上げる。

 帆波はあらわになった豊満な乳房のを揉みだす。

 

『綺麗なおっぱいだね、帆波ちゃん』

『あ、ありが……んっ、や、やあっ♡ ござい……んはぁっ……ます……』

 

 帆波の指の動きが加速していく。

 股間がアップで映され、パンツが指の動きにより激しく揺れているのがよく見える。

 

『んふぅっ♡ はぁぁっ、ああぁぁっ♡』

 

 激しいのは股間だけではない。

 爆乳は強く揉まれており、変形してしまっている。

 よほど気持ちいいのか、帆波は眉間にしわを寄せた官能的な表情になっている。

 快感に集中する表情をアップで撮られるが、帆波は気にしないで自慰に没頭する。

 

『帆波ちゃん、そろそろパンツ脱ごうか?』

『んっ……あぃ……くぅぁっ……♡』

 

 帆波は指示された通りにパンツを脱ぎだした。

 

『帆波ちゃん、しっかりオマンコ見せてね』

『あ、あぃ……♡』

 

 再び股を大きく開いて、指で大陰唇を左右に広げる。

 帆波のあそこは、小陰唇がぷっくら膨らんでおり、透き通ったピンク色をしている。

 

『綺麗なオマンコだね。……うん、たっぷり撮ったし、オナニー再開していいよ』

『は、はひぃ……んぁっ♡ あんっ♡ んはぁっ♡』

 

 勃起した皮むきクリトリスをシコシコと指でしごく。

 クリトリスと同じくらい乳首も勃起しており、帆波は立った乳首を奥に押し込みながらクリクリ揺らす。

 両方の突起物を弄っていると、膣口から愛液が溢れてきた。

 

『マン汁溢れてきたよ』

『は、ぃ……うあっ、あぁぁんっ♡ ひぃああっ♡』

『頭の中で彼氏にどんなことされてるのかな?』

『か、彼にぃ……あぅっ♡ 野外で……調教を……んぉっ♡ されてます……んんっ♡』

『帆波ちゃん、外でするのも好きなんだ』

『す、好きれ……す……ああんっ♡』

 

 帆波の右手の指が膣口に侵入し始める。

 中指の第二関節を折り曲げたり伸ばしたりしながら、ゆっくり沈ませていく。

 指が根元まで入ると、上下にゆっくり動かす。

 

『んあっ、ああんっ♡ あん、ひぃぁんっ♡』

 

 くちゅくちゅといやらしい音を響かせ、指を出し入れする。

 いつの間にか左手は乳房からクリトリスに移動しており、股間だけに快感が集中する。

 

『イク時は言ってね』

 

 返事をする余裕がないのか帆波は頷くだけで、指の動きは激しさを増していく。

 それに比例するように、股間から響く淫らな水音の音量もより激しくなっていく。

 

『ふわぁあっ♡ うんんっ♡ あんっ♡』

 

 激しく指を出し入れし、息を吸うように喘ぎ続ける帆波。

 

『あっ…はんっ♡ あっ…あっ…ダメぇっ♡』

 

 絶頂が近いのか、帆波がかぶり振りだす。

 

『あんっ、ああんっ♡ イキます、イキますぅっ♡』

『いいよ、イッて』

『んぁはぁああああっ♡』

 

 帆波の身体がひときわビクンと大きく跳ねた瞬間、帆波の口からけたたましいばかりの嬌声が上がった。

 

『帆波ちゃん、イッちゃったね?』

『は、はひぃ……イキまひたぁ……♡ んぁ、はぁはぁ……♡』

 

 突き抜けていく快絶に何度も尻を弾ませて乱れる帆波。

 男優に手を退かされ、帆波の股間がアップになる。

 膣口から大量の愛液が滴り、いやらしいほどにヒクついていた。

 

 帆波は火照って紅潮する身体を小刻みに震わせているうちに、徐々に痛烈な感覚が収まってきたらしく、ぐったりと仰向けになった。

 恍惚とした顔で余韻に浸る帆波の顔がアップで10秒ほど映し出され、画面がブラックアウトした。

 

 場面転換すると制服がはだけたままの帆波がベッドに腰かける映像が映し出される。

 休憩を取ったようで、あれだけ乱れていた呼吸が整っている。

 

『さっきは凄かったね』

『す、すみません……』

『謝る必要はないよ。それじゃ今からセックスするんだけど、優しくされるのと、乱暴にされるの、どっちがいい?』

 

 男優は答えがわかっているだろうに、わざわざ帆波に確認をする。

 

『ら、乱暴にされたいです……』

 

 わかりきった回答をする帆波。

 インタビューであれだけドМであることをアピールした彼女が優しいプレイを望むことなどありえない。

 

『わかった。途中で泣いてもやめたりしないからね』

『はい、大丈夫です』

『だろうね、それじゃ……』

 

 男優が帆波の背後に移動する。

 ここで初めて男優が映像に映し出される。

 顔出しはしない方針なのか、狐のお面で隠されていた。

 

『あっ、あんっ!?』

 

 帆波が男優に背後からたっぷり実った乳房を鷲掴みにされる。

 

『凄い柔らかいね』

『うあっ、あぁぁんっ♡ あっ、あんっ♡』

 

 男優が欲望のままに撓わな乳房を握り潰す。

 あれだけ美しい乳房が卑猥なほど歪んだ形になっている。

 帆波は快感に蕩けた艶っぽい表情になっている。

 

『握力いっぱい握りしめてるけど痛くないの?』

『い、痛いですけど……気持ちいいですっ♡』

『そっか、帆波ちゃんはドMだもんね』

『は、はひぃっ♡ だからもっとしてくださいっ♡』

『もちろんだよ』

 

 帆波は乳首が完全に勃起するまで入念に乳房を揉みしだかれた。

 

『なんだか母乳が出そうな気がしてきたよ』

『あくっ♡ で、出ませ……んっ、ひぃあっ♡』

『出ないの?』

『出ないで……す……んっ!?』

 

 男優はいやらしいまでに勃起した乳首を指の腹で摘む。

 

『んっ、んんっ、んぁあっ♡』

 

 勃起乳首をコリコリと指先で弄られて気持ち良さそうな声を上げる帆波。

 

『頑張って出してよ』

『で、出ませ……んっ……からぁ……あぅっ♡』

 

 男優は執拗に帆波の勃起乳首を責める。

 指先でこねたり、弾いたり、引っ張ったりを繰り返していく。

 帆波はされるがままに、快感により顔を歪ませて、淫乱な声を漏らすばかりだ。

 

『本当に母乳出ないね。駄目なおっぱいだね』

『す、すみませ……あんっ……んっ……』

 

 男優の理不尽な言い草にも、マゾ体質だからか帆波は真面目に謝ってしまう。

 

『そんな駄目なおっぱいはこうだ!』

『え……? あぎいいぃぃっ!?』

 

 直後に、帆波の乳首が千切れるくらい引っ張られてしまう。

 

『い、痛っ……あっ、痛いっ……♡』

『痛いの好きなんでしょ?』

『は、はぃ……好きですっ♡ ああんっ♡』

 

 乳首を千切れそうなぐらい引っ張られているにもかかわらず、帆波は確かに快感に酔いしれている。

 男優は乳房と乳首を交互に責め続けた。

 二つの脂肪の塊を上下左右に動かしたり、変形するまで握力を加えて握りつぶす。

 両乳首は角度を変えながら何度も押し潰したり、引っ張ったりを繰り返した。

 

『んっ……はぁはぁ……あっ……♡』

 

 男優の執拗な責めがようやく終わった。

 帆波は蕩けた表情のまま、ハァハァと息を荒くしている。

 

『気持ちよかった?』

『き、気持ちよかったです……』

 

 無防備で荒い息づかいをしながら帆波が答える。

 

『じゃあ、次はこっちを気持ちよくしてあげるからね』

『あっ……』

 

 男優はカメラを手に取ると、帆波をベッドに押し倒して、まんぐり返しの格好をさせた。

 スカートは履いたままだが、重力に逆らえずにめくられており、股間が丸出しになっている。

 

『や、やぁ……』

『すごい恰好だね。恥ずかしくないの?』

『は、恥ずかしいです……』

『もっと恥ずかしい恰好にさせてあげるね』

『え……?』

 

 男優が鞄から手錠を取り出した。

 

『あ、やぁ……』

 

 帆波は抵抗することなく、両手に手錠をかけられてしまう。

 まんぐり返しで手錠拘束された帆波は恥ずかしさに耐えられなくなったのかカメラから顔を背けてしまう。

 

『ちゃんとこっち見るんだよ』

『あうっ!?』

 

 そんな帆波は安産型の大きなお尻を男優に叩かれてしまう。

 

『なに顔背けてんの? やる気あんの?』

『す、すみません……』

 

 撮影開始から初めて怒られたようで、帆波の顔が恐怖で引きつる。

 

『次に顔を背けたら、今度は顔を叩くからね』

『は、はい……。すみませんでした……』

 

 涙を浮かべながら謝罪する帆波。

 よほど怖かったのか、いつの間にか身体が震えていた。

 

『わかってくれたらいいんだよ。俺もあまり帆波ちゃんを叩きたくないからさ』

『はい……』

『恐がらせちゃったお詫びに気持ちよくしてあげるからね』

『お、お願い……します……』

 

 涙目の帆波の顔から、愛液が垂れている陰部がアップで映し出される。

 

『んっ……』

 

 男優は帆波の陰部がよく見えるように、大陰唇や小陰唇など指で広げる。

 女性器全体をこじ開けられたことにより、帆波の尿道、陰唇、膣、肛門が映し出される。

 

『帆波ちゃんのいやしいところ全部見えてるよ』

『や、やぁ……』

『お尻の穴もヒクついてるけど、入れてほしいの?』

『ち、違います……』

『そっか。それは残念だな』

 

 ドМ属性の帆波だが、まだアナルは開発されていないようだ。

 

『それじゃ、おねだりしてみようか?』

『おねだりですか……?』

『そう。何をしてほしいのか言ってごらん?』

『わ、わかりました……』

 

 男優が望む言葉を言わなければ、また叩かれてしまうかもしれない。

 そんなことを思っているのだろう。

 帆波は男優の顔色を伺いながら口を開く。

 

『わ、私のおまんこを……ぐちゃぐちゃに……してください……』

『ちょっと声が小さいな』

『ひっ……』

 

 帆波が小さな悲鳴を漏らした。

 

『もう少し大きな声で言わないと、これ見てくれる人に聞こえないよ』

『ご、ごめんなさっ……』

『それじゃもう一回言ってみようか』

『私のおまんこをっ! ぐちゃぐちゃにしてくださいっ!』

『うん、よく言えたね。それじゃ望み通りぐちゃぐちゃにしてあげるね』

『は、はいっ……ああっ!?』

 

 男優はいきなり右手の人差し指と中指を、帆波の蕩けてる恥部に挿入した。

 

『あぐっ、うあっ……!』

『こんだけ濡れてるんだからこれくらい入るよね?』

『は、はい……んぅ……入ります……ひぎゅっ!』

 

 指の第二関節まで沈められ、激しい抽送が始まった。

 

『くっ、ひぃんっ、あふぅぅっ!』

 

 すでに帆波の膣口は濡れていたためか、すぐにいやらしい水音が鳴り響く。

 

『あぁ♡ ひぃんっ♡ あんっ♡』

『すごいね。マン汁がどんどん溢れてるよ』

 

 男優の言うとおり、指が出し入れされるたびに、愛液が陰部から溢れていく。

 

『あぁぁんっ♡ あっ、あはぁぁんっ♡』

『これじゃすぐにイッちゃうんじゃないの?』

『ひぃっ♡ あひっ♡ ひぃぃっ♡』

 

 気持ちよすぎて余裕がないのか、帆波は男優の問いに答えず、ひたすら喜悦の声を上げている。

 淫靡な水音を立てて手マンされ続け、帆波の反応が大きくなっていく。

 

『あひぃっ♡ く、クリトリスもっ!? んあああっ♡』

 

 男優は激しく膣内を掻き回しながら、空いている親指で勃起したクリトリスを押し潰した。

 帆波は新しい刺激に、枷を外した大きな嬌声を鳴り響かせる。

 

『あぁっ♡ あふっ♡ ひゃぁああっ♡』

『こんな掻き回されて気持ちいいんだ?』

『き、気持ちい……いひぃっ♡ はひゃうっ♡ んおぉぉっ♡』

 

 男優の乱暴すぎる手マン攻めに腰を震わせてよがる帆波。

 ここで男優がもう一本指を挿入した。

 3本の指で膣内を激しく搔き乱され、親指でクリトリスを刺激され、帆波の腰が痙攣し出した。

 

『あぅああっ♡ イぎますっ……イぎますううぅぅっ♡』

『いいぞ、イけ! 派手にイッちまえっ!』

 

 帆波の絶頂宣言に合わせて、男優の指の動きも一層激しくなる。

 

『いぐ、いぐ、いっぐうううぅぅぅっ♡』

 

 刹那。帆波は豪快に潮を噴き出した。

 男優は指の抽送を容赦なく続け、透明な液体が帆波の全身に降りかかる。

 

『あひいいぃぃっ♡ あうぁあっ♡ いひゃあああっ♡』

『ほらほら! もっと出るだろ!』

『はぅぅっ♡ ひぁんっ♡ うああんっ♡』

 

 目を見開きながら、絶え間なく続く絶頂に耐える帆波。

 

『あううぅぅぅっ♡ またイぎます……イぎっ、ますっ……♡』

『さっさとイけ!』

『あひいいいいいぃぃぃぃぃぃっ♡』

 

 30秒ほど続いただろうか、ようやく帆波の潮噴きがおさまった。

 男優の右手は愛液塗れで、ぽたぽたと床に垂れているのが見える。

 カメラに十分に見せつけると、激しく痙攣している帆波の、紺のハイソックスで拭き始めた。

 

『帆波ちゃん、気持ちよかったでしょ?』

『あへぇ……うぁ……ひぃ、ひぃ……』

『ありゃ、気絶しちゃってるよ』

 

 白目をむいて、だらんと舌を出した帆波の顔がアップで映し出された。

 絶頂の代償は大きく、顔には大量の愛液と涙、鼻水、涎が流れており、もはやそこには美少女の面影はなかった。




ハメ撮りですね!


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91話 一之瀬帆波とAV鑑賞 中編

まさかの3話構成になりました!


 場面が切り替わり、跪いて上目遣いの帆波が映し出された。

 頬は紅潮したままだが、端正な顔つきに戻っている。

 

『帆波ちゃん、もう大丈夫?』

『大丈夫です……』

『ならいいけど。まさかアヘ顔まで晒してくれるとは思わなかったよ』

『うっ……』

『すごい不細工な顔してたよ?』

『い、言わないでください……』

 

 先ほどの快楽で顔面崩壊したアヘ顔を指摘され、帆波の頬がさらに紅潮する。

 

『彼にもいつもあんな顔晒してるの?』

『は、はい……』

『彼には引かれたりしないの?』

『ひ、引かれてないと思います……』

『そっか。俺なら不細工すぎて引いちゃうけどな』

『っ……』

 

 男優のあまりの言い草に、帆波は目に涙を浮かべてしまう。

 悔しさも感じているようで、歯を食いしばり、拳をギュッと握りしめる。

 

『まあ、アヘ顔は晒してもいいけど、気絶はしないでよね。撮影が押しちゃうからさ』

『す、すみませんでした……』

『うん、気をつけてね』

『はい』

『それじゃ次は俺を気持ちよくしてもらおうか』

『わかりました』

 

 帆波は仁王立ちをしている男優のズボンに手をかける。

 ズボン、パンツと順に下ろしていく。

 帆波の崩壊アヘ顔をこき下ろした男優だったが、肉棒はガチガチに勃起していた。

 自身の痴態に反応してくれていたことに安堵したのか、帆波の顔つきが穏やかになる。

 

『帆波ちゃんはフェラ上手いの?』

『正直、苦手です……。彼にも下手くそだと言われました……』

『そうなんだ。それじゃ頑張って俺を気持ちよくしてよ』

『が、頑張ります……』

『気持ちよくしてくれたら、イラマチオをしてあげる』

『き、気持ちよくしたら……?』

 

 無条件で喉奥を犯してくれると期待していたのだろう。帆波は聞き返してしまう。

 

『そうだよ。じゃないとフェラ上手くならないでしょ』

『は、はい……』

『それと手錠は外さないから、使うのは口だけだからね』

『わかりました』

 

 手を使わないフェラチオで相手を絶頂させることがどれだけ難しいか、性技に詳しくない帆波は気づいていなかった。

 さらに帆波の一番の武器ともいえる爆乳も使用できない。

 男優は帆波が自身をイかせられないのをわかっているようで、帆波の頭を撫でながらほくそ笑む。

 

『彼氏のオチンポだと思ってしっかり気持ちよくさせるんだよ?』

『はい』

『それじゃ始めようか』

『わかりました……ちゅっ』

 

 帆波は、男優のそれを彼氏の肉棒と思い込んだようで、愛おしそうに見つめながら亀頭に口づけをする。

 

『ちゅっ……んちゅっ……』

 

 まるで恋人と甘いキスをするように、帆波は何度も亀頭に唇を押しつける。

 彼女なりの愛撫なのだろうが、これでは男優を満足させることは出来ない。

 

『んちゅうっ……じゅるっ……』

 

 亀頭の先端にある我慢汁を掬うように舌でれろっと舐め取り始める。

 男優の勃起チンポを愛おしそうに舐めていく帆波。

 視線を、肉棒とカメラに交互に送り、ご奉仕に没頭していく。

 

『あむっ、ちゅっ、んふぅっ』

 

 けれど我慢汁は一向に増えない。

 男優は懸命に奉仕する帆波に何も言わないでいる。

 帆波も相手が反応していないことに気付いたようで、ゆっくり口を開き、亀頭を咥え込み始めた。

 

『んむっ……んぐぅっ……』

 

 亀頭をお口いっぱいに頬張った帆波が上目遣いで見つめる。

 帆波のひざまずいて服従を誓ったかのような姿に嗜虐心が刺激され、頭を掴んで喉奥まで肉棒を突っ込みたい衝動に駆られそうだが、男優は黙って帆波の奉仕を受け続けている。

 

『じゅるるるっ! ちゅっ……ちゅぶっ……!』

 

 いやらしい音を立て、ねっとりと亀頭を吸いたてる。

 男優を悦ばせようと、涙目で献身的にしゃぶり続けるが、男優の亀頭が膨張する様子は見られない。

 

 ひょっとこのように口を肉棒に張り付かせ、汚らしい音を立てながら奉仕を続けるが、男優は一切口を開かない。

 一心不乱に肉棒に吸いついていた帆波だが、男優を満足させられない事実に絶望したのか、うるうるとしながらカメラに視線を送る。

 

『もういいや』

『んぱぁっ!?』

 

 男優に頭を掴まれ、強制的に肉棒から離される帆波。

 

『ほんと下手くそだね、全然気持ちよくなかったよ』

『はぁはぁ……ご、ごめんなさい……』

 

 帆波には口だけで相手をイかせるほどのテクニックはなかった。

 

『これじゃイラマチオはお預けだね』

『そ、そんな……』

 

 喉奥を犯されないことに、帆波は落胆してしまう。

 口元からは唾液と我慢汁が垂れており、余計に惨めに見えてしまう。

 

『なに? そんなにイラマチオしてほしかったの?』

『は、はい……』

『ふぅん。ならまたおねだりしてみる?』

『おねだりしたら……してくれますか?』

『考えてあげてもいいよ』

 

 男優の回答を聞いて、帆波の目に光が宿る。

 

『下品なアヘ顔を晒す帆波ちゃんらしく、下品におねだりしてごらん』

『わ、わかりました……』

 

 再度男優に貶されるも、喉奥を犯されたい一心の帆波は、両眼を閉じて思考を働かせる。

 

『ふ、フェラも満足にできない私のお口を……男優さんの勃起オチンポで、犯してください……』

『どれくらい犯して欲しいの?』

『吐きそうになるくらい……犯して欲しいです……』

『吐きそうになるくらいって、吐かせてもいいわけ?』

『はい』

 

 帆波は覚悟を固めような顔つきで頷く。

 

『……いいよ。そこまで言うならしてあげる』

『あ、ありが―――――おぶぅっ!?』

 

 男優は帆波の頭を左手で掴み、彼女の口内に強引に肉棒を押し込んでいく。

 

『おぐっ、んぉっ、んぐっ!』

『歯をたてるなよ。立てたら引っぱたくからな』

『んっ、んぐぅっ、んぅううっ、んぶぅっ!』

 

 男優は、帆波の綺麗な髪を掴み、腰を振り立てる。

 

『いいぞ、その調子でやれ』

『んぶっ! むぐっ!』

 

 唾液でベットリと濡れた肉棒に、すぐにまた帆波の唇が被さる。帆波は苦悶の表情を浮かべながら、喉を突き破らなければ入らないのではないかと思えるほど深々とペニスを受け入れていた。

 帆波は涙をぽろぽろ流しながら、男優とカメラを見上げている。

 だがこれは彼女が望んだことだ。

 男優は帆波のリクエストに応えたに過ぎない。

 

『むごっ! んごぉっ!』

 

 はたから見れば帆波が男優に無理やり奉仕されているように見えるだろう。

 だが男優と映像を見ているものにはわかる。

 帆波が快感を得ていることに。

 

『ずいぶん気持ちよさそうな顔してるじゃないか』

 

 苦しい表情をしている帆波だが、大きな瞳だけは完全に蕩けていた。

 

『ん゛っん゛っ……おぼぉっ!』

『なんだ、泣くほど嬉しいのか?』

 

 真っ赤な顔して号泣しているかのように涙が止まらない帆波。

 

『んぐっ、ごぉっ……ごあぁっ、んごおぉっ……!』

 

 帆波の口から、聞くに堪えないほど無様な呻き声が漏れてくる。顎に力が入らなくなっているのか、肉棒が引き抜かれるたびに唇から唾液がダラダラと溢れ出ていた。

 悲惨な光景だが、帆波の醜態はこれだけでは収まらなかった。彼女の鼻から僅かながら鼻水が垂れてきたのだ。

 

『ん、んおおぉっ、ごああ……っ!』

『もっと苦しませてやる』

 

 男優はほとんど帆波の喉からぺニスを引き抜かず、喉の中で細かく前後運動を始めた。

 

『んぶぅ~! んぼぉ! ぶう゛う゛ぅぅぅ!!』

 

 男優のやり方は帆波には完全に息継ぎを許さない方法で、帆波はこのままでは完全に窒息してしまう。

 

『むごおぉぉぉっ! むぐっ!』

『どうだ、嬉しいだろ?』

『おごぉっ……おほっ……ごぼっ……!』

 

 帆波は肉棒を喉奥まで突っ込まれながらも、何とか頷いた。

 

『おごっ、ごぼっ、おっ、おおおぉぉぉっ!』

 

 映像ではわからないが、帆波の気道は完全に塞がれていた。

 脳に酸素が回らず、白目を剥きそうになり、帆波に限界が達しそうになった瞬間だった。

 

『がはっ、はぁはぁ……げほっ、ごほっ……はひゅっ……』

 

 肉棒が帆波の喉から外れた。

 帆波はむせ返りながら、必死に空気を吸い込む。

 

『帆波ちゃん、吐かなかったね。凄いじゃん』

『あ、ありが……ごふっ、おげぇっ……ざい……まずぅ……』

『大丈夫そうだからすぐに再開するよ。ほら、口開けて』

『あ、あの……少しだけ休ませてください……』

『自分からイラマチオをお願いしてきたんだろ。なに甘いこと言ってんだよ』

『でも……』

 

 帆波はここまで激しく喉奥を犯されると思わなかったのか。

 蕩けていた瞳はすっかり恐怖の色に染まっていた。

 

『ほら、咥えろ』

『おごおおぉぉっ!?』

 

 再び肉棒が帆波の喉奥まで突き進んだ。

 

『おぶっ、おぼっ、おごぉぉっ!』

『ほら、吐くまでしてほしいんだろ!』

『うごぉっ! おぼえぇっ! ほごぉおっ!』

 

 男優の荒々しい突きに、帆波は目を白黒させる。

 乱雑に肉棒を前後させられると、男優は再び肉棒を喉に突っ込んだままにする。

 

『おぶぅ……んぼおっ……むぐぅ……』

 

 喉を塞がれた苦しみで、帆波の顔は異常なまでに赤くなっていく。

 さらに、涙と鼻水が顔中を濡らし、無様な面を晒している。

 

『ほら、ただ犯されるんじゃなくて舌を動かせよ』

『うぐっぉぇっ……』

 

 蛙が潰されたような声を上げながら、帆波は男優の太腿をタップする。

 もうやめてください、お願いします。

 帆波は大粒の涙を流しながら目で訴えている。

 

『なんだ? もっと苦しませてほしいのか?』

『むぶっ!? んんん~~~~!!』

 

 男優の問いに目を見開く帆波。

 否定するべく首を横に振ろうとするも、頭をがっちり固定されているため、意思を伝えられないでいる。

 男優は陰毛が帆波の鼻の穴に入るほど密着させる。

 

『くぅ、そろそろ出そうだ……』

 

 とうとう男優が絶頂に達しそうになる。

 再び肉棒を前後運動させ、射精感を高めていく。

 

『うぶっ……ぶええっ! げえ゛ぇぇっ! おごごっ!』

 

 男優が絶頂する前に、喉を犯され過ぎた帆波の胃液が逆流した。

 男優の肉棒は胃液に包まれ、帆波の口の隙間から胃液が飛び出した。

 

『お、とうとう吐いたか。滑らかになっていいぞ』

 

 男優は胃液をローション代わりに抽送を活性化させる。

 帆波は肉棒の動きに、顎がガンガン持ち上げられる。

 

『ごもっ! ごももおぉっ! ほごおおぉぉっ!』

 

 胃液を逆流させられ、必死にピストンに耐える帆波。

 綺麗な瞳は裏返しになっており、いつ気絶してもおかしくない。

 

射精()すぞ!』

『んぶうううううぅぅぅぅぅぅっ!?』

 

 大量の精液が発射され、帆波の口内が瞬く間に白濁液で埋め尽くされる。

 口が塞がれているからか、精液は出口を求めて、鼻の両穴から噴き出した。

 

『うわ、汚いな……』

 

 男優は嫌悪感を示し、帆波を肉棒から解放させる。

 

『うぅ……げぇっ……ぇ……うぶっ……おげえぇぇっ!』

 

 帆波は床に突っ伏し、胃液混じりの精液を大量に吐き出した。

 

『お゛ぇ゛……げぇっ、う゛え゛ええぇぇぇっ!』

『おうおう、凄い量だね』

 

 帆波の排出はしばらく続いた。

 すべてを吐き終える頃には、床は精液と嘔吐物であふれていた。

 しかし床にぶち撒かれた液体はそれだけでなかった。

 

『ん……? おいおい、潮噴きまでしてたのかよ』

 

 帆波が跪いていた場所は、大量の愛液により水浸しになっていた。

 

『イラマチオで潮噴きする女なんて初めて見たよ』

『はひゅ、はひゅぅ……す、ずびばせん……』

 

 ようやくまともに呼吸ができるようになった帆波が申し訳なさそうに言う。

 

『謝らなくていいよ』

『は、はい……』

『どのタイミングで潮噴きしたの?』

『お、嘔吐したときです……』

『嘔吐して潮噴きするのかよ。帆波ちゃんはどうしようもない変態だね』

『は、はい……私はどうしようもない……変態……です……』

 

 自身の性癖を再認識させられた帆波。

 男優は性に素直な帆波を愛でるように頭を撫でる。

 

『んっ……』

 

 急に優しくなった男優に戸惑いながらも、気持ちよさそうに目を細める帆波。

 男優は数刻ほど帆波を愛でると、彼女をベッドに仰向けにさせた。

 

『まだ痙攣してるみたいだけどいいよね?』

 

 帆波の身体は度重なる絶頂により痙攣が続いていた。

 

『は、はい……。私――帆波のすぐにイッてしまうダメなおまんこに……おちんぽをください……』

 

 命令されていないのに、両脚を広げて、おねだりをする帆波。

 短期間の撮影で、ドМで変態な牝豚に成り下がってしまったようだ。

 

 男優は愛液が垂れ流し状態の陰部に肉棒を宛がう。

 すぐに挿入はせずに、勃起した亀頭を膣の入り口に擦り付ける。

 

『あっ、ああっ……。は、早く……入れてください……』

『そんなに入れてほしいの?』

『入れてほしいですっ……。お願い……します……』

 

 官能的な表情で挿入を懇願するいやらしい牝豚がカメラに収まる。

 

『いいよ、入れてあげる』

『あぁ……ありがとう……ございます……』

 

 焦らされた膣口にゆっくりと太い肉棒が埋まっていく。

 

『あっ……んはぁ……ああぁぁ……』

『よっと』

『ひゃひいいいいいっ♡』

 

 肉棒が根元まで埋まり切った瞬間、帆波は仰け反りながら淫らな声を上げた。

 

『……おいおい、入れただけでイッたのかよ?』

『あ、あひぃ……♡ イッひゃいましたぁ……♡』

 

 帆波は蕩け顔で素直に絶頂したことを認める。

 

『これじゃ、突いたら、すぐに気絶しちゃうんじゃないか?』

『が、頑張ります……。だから突いてください……』

『頑張る? 違うだろ!』

『ひぎぃっ!』

 

 男優は声を荒げて、帆波の爆乳を平手打ちする。

 

『突かれても気絶しません、って言いきるんだよ!』

『は、はぎぃ!?』

 

 帆波の乳房が左右交互に叩かれていく。

 

『ほら、言ってみろ!』

『つ、突かれても……あぁっ! 気絶しま……いだっ……せんっ……!』

 

 男優は、帆波が言い終わるまで、乳房をひたすら叩き続けた。

 叩くたびに揺れる乳房と、悲痛の表情がとても魅力的に映っていた。

 

『うぅ……いたぁい……ひっぐ……』

 

 赤く腫れるおっぱいが痛々しい帆波。

 

『わかったか?』

『わ、わかりまじたぁ……』

 

 帆波の両目より涙がはらはらと流れる。

 男優は先ほどまでの優しさが嘘だったかのように、帆波を乱暴に扱う。

 

『それじゃ動かすぞ。気絶するなよ』

『は、はひぃ……』

 

 男優は帆波のくびれた腰をしっかり掴み、ゆっくりそして大きく抽送を始めた。

 

『ひっ、はぁんっっ♡ んおっ♡ おぉ……♡』

 

 ぴくぴく身体を痙攣させながら、帆波がさっそく喘いだ。

 結合部が映し出されると、帆波の蜜壺から淫液が湧き出て、抽送するたびに卑猥な音を立てる。

 

『あっ、だめぇ……♡ んあっ、ああんっ♡』

『なにがだめなんだ?』

『すぐに……んおぉっ! イッちゃ……あひいっ! ましゅ……っ♡」

『イッてもいいぞ! 気絶しなければな!』

『し、しょんなぁっ!? ひゃああんっ♡』

 

 男優が腰を打ち付けるたびに、帆波の豊満な乳房が卑猥に揺れる。

 帆波は快感に歪む顔を晒し、ひたすら喘いでる。

 

『うあぁぁっ♡ も、もうだめぇ……イクッ、イキますっ……♡」

『いいぞ、イけ!』

 

 帆波を絶頂させるべく、男優のピストン運動が激しさを増していく。

 

『あっ、あんっ、いくっ♡ いくううううぅぅぅぅぅっ♡』

 

 清楚な美貌に似合わない、獣じみた悲鳴をあげて、帆波が仰け反る。

 

『また潮噴いてるぞ』

『ああっ♡ あひぃっ♡ 止まらなひぃっ♡』

 

 帆波は、豪快に潮をまき散らしながら絶頂の向こうへ突き抜けていく。

 

『この潮吹き女。何回潮を噴けば気がすむんだよ』

『あぎゅっ!? ご、ごめんなさい……♡』

 

 粗相してしまった帆波は、赤く腫れている乳房を叩かれてしまう。

 だが淫乱モードになった帆波にはご褒美だったようで、謝罪の言葉を述べるも、その表情は幸福感に満たされていた。

 

 男優は帆波に四つん這いになるよう指示をする。

 勃起ちんぽを抜かれると、帆波はすぐに四つん這いの姿勢になった。

 カメラを手に持つ男優は帆波の大きなお尻を映している。

 

『そういえば帆波ちゃんってスパンキングだけでイッったことある?』

『な、ないと思います……』

『そっか……ならスパンキングだけでイくか試してみようか』

『え…………?』

『ほら、いくぞ』

『あ、待ってくだ―――――ひぎゃああっ!?』

 

 男優の右手で帆波のお尻に振り落とされた。

 パチン、と大きな音が鳴った。

 帆波のお尻には真っ赤な手形がくっきりと残っている。

 そうとう強い力で叩かれたようだ。

 

『ほら、イッてみろ!』

『ひぎいいぃぃっ! や、やめでくだっ……きゃああぁぁっ!』

 

 男優は帆波の懇願を無視して、容赦なくスパンキングを続けていく。

 帆波は悲痛な叫び声を響かせるが、男優によるスパンキングは鳴り止むことはなく、何度も何度もお尻を叩き続けては罵倒を浴びせる。

 

 男優のスパンキングは5分以上続いた。

 帆波のお尻は、座ったら激痛が走るのがわかるほど、全体が真っ赤に腫れあがっていた。

 

『ほら、これでとどめだ!』

 

 帆波は逝かせるため、男優はありったけの力を込めて、帆波のお尻にぶっ叩いた。

 

『あ゛ああああぁぁぁぁぁぁっ♡』

 

 刹那。帆波が潮を噴きながら絶叫した。

 その悲鳴には明らかに喘ぎが混ざっていた。

 

『本当にスパンキングだけでイきやがった』

『うぁ……あっ……いひぃ……』

 

 帆波の顔がアップで映し出される。

 先ほどまでは悲痛な表情をしていたのに、いつの間にか恍惚とした表情に変わっていた。

 

『帆波ちゃん、休んでる暇ないぞ』

『は、はぃ……』

『よっと』

 

 男優が帆波の顔がアップで映るようカメラを移動させる。

 しっかり固定されたカメラは、帆波の淫乱な表情を映している。

 

『おら、動かすぞ』

『あぎぃっ♡』

 

 男優は真っ赤に腫れあがった帆波の尻肉を鷲掴み、ピストンを開始する。

 

『はああん♡ ああっ♡ あああっ♡』

 

 膣奥を怒張が抉った瞬間、帆波は背中を弓なりにして、歓喜の声を上げた。

 反りあがった上半身の前では、たわわな乳房が別々の意思でも持ったかのように踊り狂った。

 

『凄い反応だな』

 

 帆波の身体がゆっくりと降りていって四つん這いの姿勢に戻るのを確認し、男優はピストンを再開した。

 

『あひっ♡ くうぅぅ、あぁぁんっ♡』

『そんな気持ちいいか?』

『は、はひぃっ♡ 気持ちいい……いひぃっ♡ れすっ!』

 

 犬のポーズのまま、帆波は喘ぎ続けている。

 瞳は溶け落ち、清楚な唇も半開きで、まさに牝犬そのものだ。

 気を失わないよう注意しているようで、時折唇を噛む顔も官能的に映る。

 

『いいっ♡ ああんっ♡ ん゛おっ♡』

 

 あまりの快感に耐えられなかったのか、枕に顔を埋める帆波。

 

『おい、顔埋めるな! あげてろ!』

『んお゛お゛っ♡』

 

 男優に尻肉を叩かれ、帆波は再び顔をあげる。

 下品でみっともない獣のような喘ぎ声をあげる帆波の顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっていた。

 

『ずっとカメラに下品な顔を晒すんだよ。わかった?』

『わ、わがりまじだぁっ♡ おひぃっ♡ お゛おぉっ♡』

 

 男優は激しい腰つきで、帆波の膣襞を容赦なく抉り続ける。

 

『あはぁぁああっ♡』

 

 抽送するたびに揺れていた爆乳を後ろから鷲掴みされる。

 尻肉と同じくスパンキングによって赤く腫れており、激痛を感じているだろうに、帆波は歓喜の声をあげた。

 そのまま男優は二つの脂肪の塊を乱雑に愛撫しながら、膣穴に快楽を与え続ける。

 

 豊満な乳房を堪能すると、男優は帆波のストロベリーブロンドの綺麗な髪を掴んだ。

 

『あぁぁんっ♡ 髪の毛がぁっ……いやぁぁんっ♡』

 

 女の命ともいわれる髪を乱暴に扱われているにもかかわず、帆波は妖艶な笑みを浮かべている。

 男優は後ろに思いっきり髪を引っ張ったり、帆波の口の中に入れたりなど、繰り返す。

 帆波は気持ちよさと痛みの間で快感が高まり、淫乱な牝顔を晒し続けている。

 

『おい、そろそろ射精()すぞ!』

『あんっ♡ んはぁっ♡ だ、出してくださいっ♡ 帆波の淫乱牝まんこに出してくださいっ♡』

 

 帆波は精液を子宮に注ぎ込むよう懇願する。

 男優は髪から腰に両手を移動させ、ラストスパートをかける。

 

『あ゛あ゛ああぁぁっ♡ いくっ♡ いくいくいくいくっ♡』

『おらっ……!』

『あひゃあああああぁぁぁぁぁぁっ♡』

 

 帆波の身体がビクンと大きく反応した。

 子宮に精液を注ぎ込まれ、帆波は心も身体も歓喜に震えていた。

 

『あはぁ……♡ ザーメン、子宮にたくさぁん……♡』

『このまま妊娠しちゃうかもな』

『に、妊娠!? あ、赤ちゃんできちゃう……♡』

 

 絶頂し過ぎて思考回路がまともじゃないのか、男優の冗談にもうっとり顔をする帆波。

 下品な牝豚の顔から結合部に映像が切り替わる。

 男優がゆっくり肉棒を抜くと、子宮におさまりきらなかった精液が溢れ出る。

 相当な量だったようで、帆波の下腹部が少しだけ膨らんでいる。

 

『帆波ちゃん、気持ちよかったよ』

『わ、私も気持ちよかったです……♡』

『そう? けっこう乱暴にしちゃったけど大丈夫だった?』

『大丈夫ですっ♡ 乱暴にされて嬉しかったですっ♡』

『……やっぱり帆波ちゃんって、どうしようもない変態だね』

『はいっ♡ 私―――一之瀬帆波はどうしようもない変態ですっ♡』

 

 帆波は自身の性癖を誇らしげに断言した。

 種付けされた子宮を愛おしそうにお腹越しに撫でながら、帆波はカメラに目線を送り続ける。

 母性溢れる表情をする帆波を映したまま、場面が切り替わった。

 




次回は飲尿とスカトロ描写あるので苦手な人は見ないでくださいね!


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92話 一之瀬帆波とAV鑑賞 後編

やっぱスカトロシーンはカットしました……
アンケート取るのでご協力くださいな!


 浴室で全裸の帆波が映し出される。

 眩しいばかりに白く研ぎ澄まされた女体は、世の男性が体中むしゃぶりつきたいと思うくらい綺麗だった。

 

『帆波ちゃん、今から何するんだっけ?』

 

 男優が全裸で立つ帆波に問う。

 

『い、今から……おしっこをします……』

『帆波ちゃんの大好きな排尿だね』

『は、はい……』

 

 恥ずかしがる帆波の足元には洗面器が置かれている。

 

『それじゃDVDを見てくれてる人に向けて一言言おうか』

『わ、わかりました……。その……今から私が……お、おしっこをするところを……み、見てください……』

 

 顔を真っ赤にしながらも、カメラから目線を背けずに、帆波は言い切った。

 

『いつでもしていいからね』

『はい……』

 

 帆波が腰を落として開脚する。

 そして、小便が洗面器にいくように照準を合わせた。

 

『またいやらしい恰好してるね』

『い、言わないでください……』

『いやらしい帆波ちゃんにぴったりな大勢だね』

『ひ、酷いです……♡』

 

 男優に貶されるも、明らかに喜悦の表情を浮かべる帆波。

 絶頂から抜けても、帆波は淫乱な牝犬のままのようだ。

 

『そ、それじゃ……いきます……』

 

 帆波は宣言すると、両目を瞑り、股間に力を入れ始めた。

 眉間にしわを寄せ、官能的な表情になりながら尿が排出されるのを待つ。

 

『んっ……』

 

 10秒ほどして、帆波が息だけで踏ん張ると、尿道口から黄色い液体がちょろちょろ放出され始めた。

 

『っん、んんっ♡』

 

 帆波の力を入れる息が漏れると同時に、股間からおしっこが勢いよく発射される。

 

『あっ、ああっ♡ おしっこ出てるぅ……♡』

『すごい勢いだね』

『あぁ……いっぱい出ちゃう……♡』

 

 帆波はずっと我慢していたようで、排尿の勢いは衰えることなく、おしっこを洗面器に溜めていく。

 

『んはぁ……おしっこ、気持ちいいよぉ……♡』

 

 排尿が気持ちいいのか、それをしているところを見られるのが気持ちいいのか。

 帆波は恍惚とした表情で、痴態を晒し続ける。

 

『んふぅっ……ふぁ……あん……』

 

 帆波のおしっこの勢いは少し弱まってきたが、まだちょろちょろと出ている。

 尿道から放出される小便が描く直線は、どんどん下降していき、ようやくおしっこが止まった。

 

『全部出た?』

『ま、まだちょっと残ってます……んはぁっ♡』

 

 帆波はぐっ、ぐっと何回か膀胱に力を入れると、秘所からプシャプシャと残尿が放出された。

 

『あふぅ……ぜんぶ、出ましたぁ……』

 

 うっとりしながら帆波が終わりを告げる。

 帆波のおしっこはダイレクトに洗面器に放たれたが、勢いがありすぎたため、タイルに飛び散っていた。

 

『ずいぶん気持ちよさそうだったね?』

『はい……。さ、撮影されながら、おしっこしたので……気持ちよかったです……♡』

『それだけ気持ちよかったら、俺のおしっこはいらないかな?』

『い、いりますっ……!』

『本当に?』

『はい……。お、お願いですから……私に、おしっこをぶっかけてください……』

 

 瞳を潤ませながら帆波が懇願する。

 

『うーん、どうしようかな』

『お願いします……』

『まあ、帆波ちゃん今回頑張ったからしてあげるよ』

『ありがとうございます……』

 

 帆波は言いながら、正座し、両腕を後ろで組みながら背中を反らし、グイっと胸を突き出した。

 

『い、いつでもどうぞ……♡』

 

 今から小便を浴びさせられることに、胸を躍らせているのは一目瞭然だ。

 男優はペニスを露出させ、尿道口を帆波の顔面に向ける。

 帆波は男優の排尿を今か今かと待ちわびる。

 

『いくよ』

 

 男優が数回肉棒をしごくと、豪快に小便が帆波の顔面を目がけて噴射された。

 

『んぶっ!?』

 

 鼻に当たってしまい、帆波は軽く腰を引いてしまう。

 男優は器用に照準を修正して、額、目、頬、口など、顔面全体にいきわたるよう小便を浴びせていく。

 

『んっ、んぐっ、んっ』

 

 帆波は両目をぎゅっと閉じ、顔面を小便に犯されるままだったが、口に照準を合わせられると、飲尿すべく口を開けてしまう。

 

『んぐっ! んぷぅ! んぐうっ!』

 

 口を開けたまま、小便を飲み込む帆波。

 しかし、男優の小便の勢いはすさまじく、明らかに飲み込むスピードより小便を出す方が速い。

 次々に黄色い液体が、帆波の小さな口から溢れてしまう。

 それでも帆波は幸せそうな表情をしながら小便を飲み込んでいく。

 

『はぁぁっ、んぶっ♡ んぷっ♡ ぷはぁっ♡』

 

 帆波の前髪はおしっこにより濡れ、額にべったりとくっついている。

 口の端には泡ができては弾くのを繰り返しており、帆波の顔面はこれ以上にないほど下品な状態になっていた。

 

 男優は小便の勢いが弱まると、距離を近づけ、帆波の顔面に浴びせ続ける。

 

『あぁ……♡ はぁん……♡』

 

 とうとう男優の小便が打ち止めになった。

 最後の一滴まで浴びせられた帆波は、甘美な表情で甘い息を漏らす。

 

『どう? 満足した?』

『はいっ……。ありがとうございましたぁ……♡』

『どういたしまして』

 

 放尿シャワーを浴び終えた帆波がゆっくり目を開ける。

 そしてカメラに向かって、無邪気な笑みを浮かべて、映像が終了した。

 

 

☆☆☆

 

 

「初めてにしてはよかったんじゃないか?」

 

 俺と帆波は二人でポイントを出し合い購入したビデオカメラで自作AVを撮影した。

 撮影を実行したのが昨日で、今日は午前中いっぱい編集に費やした。

 そうしてやっと完成した映像を二人で鑑賞していた。

 

「う、うん……あっ……」

「もちろんカメラ一台しかないからハメ撮り感は否めないんだけど」

「んはっ、あっ、んんっ」

「手ブレ酷いし、角度もいまいちだったな。まあ、素人だし仕方ないけどさ」

 

 初めての撮影、しかも二人とも素人だ。

 課題がないほうがおかしい。

 

「次はもっとうまく撮りたいな」

「んっ、そうだ……ねぇ……あんっ!」

「帆波、さっきからどうしたんだ?」

「も、もう……意地悪しないでぇ……」

 

 帆波は蕩けた表情で俺の腕を掴んでくる。

 

「歩夢くん、もう我慢できないよぉ……」

 

 帆波はAV鑑賞を始めてからすぐにオナニーをし出した。

 パンツの中に指を突っ込み、延々とまんこを弄り続けていた。

 ちなみに発情送り(ハートリジェクター)は使用していない。

 帆波は勝手に発情して、勝手に自分を慰めだしたのだ。

 

「しょうがないな。風呂場に行くぞ」

「うんっ♡」

 

 今俺たちがいるのは俺の部屋だ。

 だから帆波とセックスする場合は浴室でと決まっている。

 理由は帆波が排尿して部屋を汚してしまうからだ。

 おしっこで床が腐るのは勘弁してほしい。

 なお、帆波の部屋でセックスする場合は場所は問わない。

 なぜなら、俺の部屋じゃないので、いくらでも汚れていいからだ。

 

 やっぱり俺はクズだな……。

 

 

☆☆☆

 

 

「んああっ♡ あああっ♡ あひいいんっ♡」

 

 帆波を風呂場に連れ込んでから一時間が経過した。

 俺は帆波の体が逃げないように後ろから腕を掴まえ、激しく腰を打ち付けている。

 

「あぅあっ♡ あ、歩夢くん……足が……限界でぇ……ひゃああんっ♡」

 

 長時間立ちバックで犯されている帆波の足腰がガクガクしていた。

 最初は壁や浴槽に手を突かせていたが、現在は両腕を俺に捕まれているため、身体を支えるものがなにもない状態だ。

 

「もうダメッ、足に力はいらないよ……はあぁんっ♡」

「だめだ、もう少し頑張れ」

 

 帆波が涙目で懇願するがぶった切る。

 俺は腰を打ち付けながら、先日設置したばかりの大きな鏡を見る。

 鏡には下品な顔つきで、激しく乳揺れする帆波が映っている。

 

「ひっ、ひはぁ♡ はぁあんっ♡ あ、ぁあっ♡」

 

 白目をひん剥きド淫乱なアヘ顔で絶頂しまくる帆波をもっと見ていたい。

 だから帆波のお願いは聞き入ることができない。

 

「んおぉぉっ♡ ぐひぃいっ♡ ひぃ、ひぃいいっ♡」

 

 5分ほど突き続けると、帆波が号泣しながら懇願してきた。

 せっかく腕を掴んで引っ張るピストンで征服感を感じていたのに勘弁してほしい。

 俺はどうしても立ちバックで犯したい気分だったので、帆波の両腕を解放し、鏡に突かせた。

 

「あ、歩夢くん……?」

 

 横になれると思っていたようで、帆波は戸惑いながら俺を振り返る。

 俺は無視して、帆波の上半身を鏡に密着させた。

 

「ふんぎゅっ!?」

 

 顔も鏡に押し付けられ、下品な呻き声をあげる帆波。

 顔は何とか真正面から押し潰れなかったが、豊満な乳房は見事に押し潰され、歪んだ形になっている。

 

「あ、歩夢く……やめへぇ……」

 

 横顔で鏡に押し潰されている帆波が懇願するが、俺の欲望は止まらない。

 

「いくぞ、帆波」

「あひゃああんっ♡ ひぃああっ♡ うおおぁぁっ♡」

 

 帆波の上半身を押しつけながら、激しい抽送を再開する。

 ピストンするたびに、愛液がびちゃびちゃと音を立てて床に吹きこぼれる。

 

 帆波は獣のような喘ぎをあげながら、腰から崩れ落ちそうなのを我慢してピストンに耐えており、その健気な姿に嗜虐心がくすぐられる。

 さらに、鏡に押し付けられて、プニっとなっている横乳もたまらない。

 俺のドス黒い欲望を満たしてくれる帆波の身体をとことん貪りつくしていく。

 

「帆波、そろそろ出すぞ!」

「あ゛ひぃぃぃぃん♡ 出ひでぇっ♡ 早く出ひでええぇぇっ♡」

 

 心身ともに限界を超えている帆波が一刻も早く射精を望んでくる。

 

「うぉっ……!」

「うあ゛あ゛あぁぁぁぁああ゛♡」

 

 帆波の膣奥に、濃厚な搾りたてザーメンが注ぎ込まれる。

 

「あ゛ひぃぃっ♡ イっでるっ♡ イッでるううぅぅっ♡」

 

 絶頂を迎えた帆波の膣が、精液を搾り取り、膣穴一杯に子種汁を溜め込んでいく。

 AVを撮影したときと同じように、帆波のお腹が少し膨らむ。

 帆波は種付けされる快感に、歓喜の声を室内に響かせ続けた。

 

 

☆☆☆

 

 

 その日の夕方。

 歩夢くんと自作AV鑑賞をして、たっぷり種付けされた私は自室に戻っていた。

 この二日間は濃厚な日々だった。

 二人で戸惑いながらAVを撮影したり、二人とも演技に熱が入っていつものエッチより激しくなったり、映像を編集するのに試行錯誤したりした。

 いろいろ大変だったけれど、とても幸せな時間を過ごせた。

 

 次回作の打ち合わせで、歩夢くんから次は水着姿で撮影したいと言われた。

 撮影用に新しい水着を購入しようか迷っちゃう。

 もし購入する場合は歩夢くんに選んでもらおう。

 撮影するのなら彼が選んでくれた水着を着用して挑みたいから。

 

「そ、そろそろ見ようかな……」

 

 テーブルに二枚のディスクが置いてある。

 これは歩夢くんに自作AVをDVDに焼いてもらったものだ。

 一枚は歩夢くんの部屋で鑑賞した完成した映像。

 もう一枚は……。

 

「これ歩夢くんとは一緒に見られないよね……」

 

 このディスクには、私が自ら人間としての尊厳を失った行為が記録されている。

 少し前の私なら嫌悪感を示す行為。

 ううん、今でも感じているかもしれない。

 けれど私は犯してしまった。

 一歩間違えたら、最愛の彼にも見捨てられてしまうおぞましい行為。

 今から再生する映像には、落ちるところまで落ちた女が映し出されている。

 

 人間と呼ぶにはおぞましいほど堕ちてしまった私はその映像を見ながら深夜まで自分を慰め続けた。

 大勢の人が目を背けてしまう映像に、私は性的興奮を感じてしまった。

 ううん、私自身がその行為をしてしまったのだ。

 自ら犯したおぞましい行為の映像を見ながら、淫らな声を上げて快楽を貪る私。

 

『あはぁっ……♡ あはっ……あははっ……』

 

 ディスプレイに映し出される私はとても幸せそうだった。

 

 それを見て私は幸せな気分になってしまう。

 

 もう私は――お母さんが愛してくれた一之瀬帆波に戻れなくなっていた。




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93話 佐倉愛里と元旦

久しぶりの愛里メイン回です!


「歩夢くん、朝だよ。起きて」

 

 馴染みの声が聞こえてくる。

 

「幼稚園遅刻しちゃうよ」

 

 いつから俺は幼稚園児になったんだ。

 俺は需要が高まりつつある男子高校生だぞ。

 女子高生の日常ものは終わったんだ。

 これからは男子高校生の日常ものだ。

 

「……ん……」

「やっと起きた」

 

 ゆっくり目を開けると、特上の美少女が視界に映し出された。

 佐倉愛里。

 元グラビアアイドルで、俺のセフレでもある。

 

「……愛里?」

「うん、愛里だよ。起きて」

 

 おかしい。俺が知ってる愛里より大人びている。

 あどけない顔に反則級のボディが愛里の特徴だったが、顔が大人っぽくなっている。

 

「……愛里だよな?」

「そうだよ。寝ぼけてるの?」

「うーん」

 

 こんな一晩で急激に変化するのだろうか。

 

「パパ、起きた?」

「…………へ?」

 

 パパっていったい誰のことだ。

 もしかして俺のことか?

 俺はどっちの意味でもパパになれるような年齢じゃないぞ。

 それより今の声は誰だよ。

 

「パパ、おはよう!」

 

 いきなり幼女が俺に跨ってきた。

 ピンク色に近い茶髪、大きくクリっとした目、天使のような笑顔。

 将来美少女間違いなしの、この幼女はなんだ?

 

里夢(りむ)、パパに跨っちゃダメって言ってるでしょ」

「はーい」

「……里夢?」

「歩夢くん、本当にどうしたの? 具合でも悪いの?」

 

 愛里が心配そうに顔を覗き込んでくる。

 

「……いや、大丈夫だ」

 

 すべて理解した。

 これは夢だ。

 夢の中で俺と愛里は結婚して、子供に恵まれたんだ。

 そんな幸せな日常を俺は夢見ているんだ。

 現に子供に跨れた時に感触がなかった。

 

「ならいいけど。朝食出来てるから早くリビングに来てね」

「早く来てね!」

「あいよ」

 

 俺が返事をすると、愛里と里夢は寝室から出て行った。

 里夢って俺と愛里の名前からとったんだよな。

 ……なかなかいいセンスしてるじゃないか。

 

「それにしても、まさか正月早々こんな夢を見るなんてな……」

 

 現実世界の今日は元旦だ。

 昨日の大晦日は愛里と一日を過ごした。

 日中はケヤキモールでデートをして、夕方に早めの夕食を食べて、0時前に年越しそばを食べた。

 新年を迎えた俺たちは身体を重ねた。

 積極的になった愛里のパイズリ+バキュームフェラで精液を絞り取られ、そのお返しに膣内に子種汁を注ぎまくった。

 深夜3時までセックスしてたから、愛里も相当疲れているだろう。

 だが豪勢な朝食を作ると意気込んでいたので、俺が起きればテーブルには愛里の手料理が並んでいるはずだ。

 

「大人の愛里と、現実の愛里の朝食をダブルで頂けるのか」

 

 朝食を頂けるのもありがたいけど、夢であれ大人の愛里を見れたのもありがたい。

 子供を産んで強くなったのか、大人の愛里はどこか自信に満ち溢れてるように見えた。

 

「歩夢くん、私そろそろ出るから、里夢のことよろしくね」

「出るってどこに?」

「仕事に決まってるでしょ」

 

 愛里はやだもう、と笑いながら腕を叩いてくる。

 俺たち夫婦は共働きなのか。

 

「……今更だけど愛里ってなんの仕事してるんだっけ?」

「え? ほんとにどうしたの?」

「いいからいいから」

 

 心配そうにする愛里を制して、回答するよう促す。

 

「一応、タレントになるのかな……。もうグラビアは引退したから」

「タレント……。グラビアって高校卒業後に復帰したのか?」

「そうだよ。歩夢くんと相談して決めたんだよ?」

「俺と?」

「うん、二人の結婚資金を貯めるためにお互い仕事を頑張ろうって誓い合ったんだよ」

 

 つまり高校卒業時には俺と愛里は恋人になっていたのか。

 ほかのヒロインに刺されたりしてないだろうか……。

 

「それで二年間頑張って、20歳で結婚したんだよね」

 

 愛里がうっとり顔で説明を続ける。

 

「そ、そうだったな……」

「まさか二年で1000万も貯金できると思わなかった」

「に、二年で1000万!?」

「うん。だから結婚するときは大変だったんだよね」

「そ、そりゃそうだよな……」

 

 そんなに貯金できたってことは愛里は売れっ子だったのだろう。

 事務所はそんな人気グラビアアイドルを20歳で引退などさせるなど愚の骨頂だ。

 

「今思えば怒られてばっかりだったなぁ……」

「そうなのか?」

「そうだよ。歩夢くんとデートしてるところも週刊誌に撮られたし」

「そ、そういえばそういうこともあったな……」

「あの時は大変だったんだから。事務所に脅迫状が届いたり、歩夢くんが私のファンにリンチにあったり……」

「えー……」

 

 俺って相当酷い目にあってたのね……。

 まあ人気グラドルと付き合ってたら嫉妬されるに決まってるよな。

 

「あ、もう時間だから行かなくちゃ。今日は収録一本だけだから14時には帰れると思うから」

「わかった。俺は里夢を幼稚園に送ったら、仕事に行ってくるよ」

「……歩夢くん、何を言ってるの?」

「ん……?」

 

 何かおかしなこと言っただろうか。

 朝早い愛里の代わりに娘を幼稚園に送り届けて職場に向かう。

 共働きが多いこの時代じゃ珍しいことじゃないだろうに。

 

「パパ、無職なのにお仕事するの?」

 

 愛娘から非常宣告をされてしまった。

 

「……え? お、俺って無職なのか?」

「そうだよ。幼稚園で友達が里夢のお父さんは暇そうだねっていつも言ってるよ」

「っ……」

「り、里夢っ!」

「ふぇっ!?」

「パパにそんなこと言っちゃダメでしょ。めっ!」

「ふ、ふぇ……えええええええんっ! ママが怒ったああああぁぁぁぁぁぁ!」

 

 お、俺が無職……?

 愛里が頑張って働いてるのに、俺は無職=専業主夫ってことか。

 だから里夢の送り迎えを俺が担当してるのか。

 

「はは、笑えねえ……」

 

 隣で愛娘が大泣きしてるが、慰める気力がない。

 むしろ俺を慰めてほしい。

 

「あーん、もう……。朝からそんなに泣かないでよ……」

 

 愛里が里夢を抱き上げて慰め始めた。

 俺もその巨乳に埋もれて慰められたい。

 

「愛里、俺も慰めてくれ!」

「きゃっ、歩夢くん!?」

 

 俺は愛里の細い腰にぎゅっと抱き着いた。

 おっぱいは愛娘に取られているので、俺は股間に顔を埋めることにした。

 

「愛里ぃ……」

「あ、あんっ……歩夢くん、だめぇ……」

 

 そうだ。夢なんだから大人の愛里を抱いてしまおう。

 とりあえず里夢を何とか寝かしつけて、愛里とエッチしよう。

 愛里には悪いけど仕事にはいかさずに、このまま部屋にいてもらおう。

 

 そんなドス黒い欲望を吐き出そうとした瞬間――――俺の意識は覚醒した。

 

「…………はっ!?」

 

 知ってる天井だ。

 くそ、大人の愛里を抱く前に起きてしまった。

 俺はなんて無駄な起床をしてしまったんだ……。

 

「おはよう、歩夢くん」

「……おはようさん」

「朝食できてるよ?」

「みたいだな」

 

 予想通りエプロン姿の愛里が次々にテーブルに料理を運んでいた。

 正月料理の定番であるおせち以外にも、なます、だし巻き玉子、筑前煮、砂肝、栗きんとんがテーブルに並べられた。

 

 朝食を食べ終えた俺は炬燵に入ってまったりしていた。

 愛里は鼻歌を歌いながら洗い物をしている。

 

 本来なら神社に初詣をしにいくところだが、あいにく学校の敷地内に神社や寺院はない。

 なので俺は正月はどこにも出かけず、正月の特番とアニメを見ながらまったり過ごし、夜はヒロインたちとセックスしまくると決めていた。

 

(あ、でも一度は外出する必要があるな)

 

 帆波とのAV撮影に使用する道具を購入するため、明日は帆波とケヤキモールに行くことになっている。

 俺も帆波もすっかりAV撮影にはまってしまい、次々とアイディアが沸いてくる。

 ほかのヒロインも撮影してみたいが、カメラは帆波とポイントを出し合って購入したものなので、帆波以外のヒロインにカメラを使うのは帆波に悪い気がする。

 

「歩夢くん、洗い物終わったよ」

「ああ、ありがとう」

 

 洗い物を終えた愛里が隣に座ってきた。

 

「なに見てるの?」

「適当に特番を見てる。愛里は見たい番組あるか?」

「特にないよ」

 

 腕に抱き着き、頭を肩に乗せてくる。

 愛里もずいぶん積極的になったものだ。

 昨日のデート中も人気のない場所でキスを求められた。

 しかも舌を絡め合う本気のキスだ。

 スカートの中に手を突っ込んで、愛里の大きなお尻を揉みながらのフレンチキスは最高だった。

 

「そうか」

「あ、歩夢くんっ」

 

 愛里が何か覚悟を決めたような顔つきで名前を呼んできた。

 

「ん?」

「も、もしやることないなら……」

「やることないなら?」

「え、エッチしよう?」

 

 

☆☆☆

 

 

「きゃあっ」

 

 俺は愛里をベッドに押し倒し、すぐさま上着をはだけさせてブラを捲り、爆乳を晒した。

 

「あぁっ……♡ 歩夢くんのおちんぽ、ビクビクしてる……♡」

 

 その最中も愛里はセックスへの期待感を膨らませ、張り詰めて上向いたままの肉棒をじっと見つめてくる。

 

「……愛里、なんでもうこんなに濡れてんだ?」

 

 パンツを脱がすと、愛里のまんこはすでに愛液でじっとりと濡れており、亀頭を宛がうと早くも入り口が蠢いてくる。

 

「え、えっと……なんでだろう……」

「愛里はなんもしないのにあそこを濡らしちゃう変態なんだな」

「へ、変態じゃないよぉ……」

 

 そういえばさっき俺の右腕に抱きついてたな。

 発情送り(ハートリジェクター)が発動して、あそこをぐちゃぐちゃに濡らしてしまったようだ。

 

「愛里の淫乱まんこにちんぽ入れちゃうぞ」

「い、淫乱じゃないけど入れてぇ……♡」

 

 鈴音や帆波と違って、自分を淫乱や変態と認めない愛里。

 セックスに積極的になったが、まだ初心な部分があるのは可愛らしい。

 俺は背面測位で肉棒を挿入させた。

 

「ひゃああああああんっ♡」

 

 火照った牝粘膜を掻き分けて男根が奥まで侵入し、愛里は甘い嬌声を上げ、背筋を跳ねさせた。

 

「相変わらず凄い締め付けだな」

「はぁあんっ♡ あ、歩夢くんのが太いからだよぉ……ひぁぁっ♡」

「嬉しいこと言ってくれるな。お礼に気持ちよくしてやるからな」

 

 俺は腰を前後に振り、深く強い抽送を開始した。

 

「ひゃあァッ♡ あぁンッ、ふあぁぁぁっ♡ はふぅっ♡ ちんぽでまんこ掻き回されてるゥッ♡」

「たくさん掻き回してやるからな」

「ふあぁぁっ、あふぅっ♡ ちんぽいっぱい擦れるぅ♡」

 

 愛里の膣穴は快感に反応してよくうねって窄まり、たっぷり愛液を分泌して男根に絡みつき、柔らかな圧迫とぬめりを肉竿へと伝えてくる。

 俺は牝穴の心地のすべてを楽しんでやろうと、長いストロークで膣内を往復していく。

 

「ひゃあぁっ♡ あひぃっ、ふあぁぁっ♡ まんこほじられちゃってるよぉっ♡」

 

 抽送の速度を一段上げて牝穴を掘削すると、増幅した官能に愛里が背筋を引きつらせてよがる。

 

「うお、また締め付けが強くなったぞ……!」

「ひぃぃんっ♡ ちんぽ、硬く大きくなってるぅ♡ あぁっ、んはぁあっ♡」

 

 ペニスの勃起具合が増したことを膣穴で敏感に受け止め、愛里は喜悦を露わにして、膣穴をさらに締め付けてくる。

 竿の芯まで柔肉の感触が浸透してくるような心地よさに、俺は思わず息を詰まらせ、ビクビクと脈を打つ肉棒を跳ね上げてしまう。

 

「愛里、やっぱお前最高だよ」

 

 俺はさらに速度を上げて愛里の肉壺を荒々しく突き込んでいく。

 

「んあぁぁっ♡ んっ、ひぃっ♡ チンポ激しいっ♡ ふぁぁっ、あはぁっ♡」

「愛里、一緒にイきたいからイクの我慢しろよ」

「はぁあんっ♡ う、うんっ! 私、我慢するぅっ! 歩夢くんと一緒にぃ……はうぅぅんっ♡」

 

 愛里は俺の命令に素直に従い、絶頂しないよう懸命に力みだした。

 

「はひぃぃぃっ♡ いっぱい締めてるのにぃ、奥まで突かれ続けちゃうよぉっ♡」

 

 ペニスが膣壁をこじ開け、最奥に突き刺さるたびに愛里はよがり声と一緒に官能を口にし、急激に高ぶらされていく肉悦に悶える。

 

「あふぅぅっ♡ はひっ、ヒィィンッ♡ んあぁっ、歩夢くんっ♡」

「まだだ、まだ我慢しろよ!」

「はふっ、んうぅっ♡ チンポ気持ちよすぎるぅぅっ♡ んあぁぁ♡ マンコどんどん熱くなっちゃうっ♡」

「俺の息子も熱くなってるぞ!」

「ひぃんっ、あふぅっ♡ ああっ、ダメええっ♡」

 

 アクメに堪えていた愛里だったが、限界が近いようでかぶりをふりだした。

 

「ひぐっ、うぅぅっ♡ もう我慢できないっ♡ ふぁぁっ♡ イクぅっ、イかされちゃうぅっ♡」

「俺も限界が近いから、もう少し頑張れ!」

「んあぁぁああぁっ♡ あひっ、はうぅぅううぅっ♡ こんな激しいの無理ぃっ♡ 我慢できないぃぃっ♡」

 

 最後の追い込みとばかりに、ピストンにスパートをかけると、膣穴を乱暴に突き込まれて愛里は激しくよがり乱れる。

 

「ひぃっ、イクぅっ♡ ああ――っ♡ だめぇっ、あひぃっ♡ イクぅぅっ♡ イクッ、イッちゃうぅっ♡」

「もう出るぞっ……!」

 

 絶頂寸前の状態を継続させられている膣穴が痙攣し、張り詰めた肉感が竿に絶妙な心地を与えてきて、射精感がみるみる膨らんできた。

 

「くぅっ……!」

「ひおっ、あうぅっ♡ イクぅっ、ふあぁっ♡ イクイクぅっ♡ イッちゃうぅぅっ♡」

 

 最奥への執拗な責めに、愛里はいよいよ耐えきれなくなっているようで、腰がガクガクと震え、呼吸が切迫してきた。

 愛里の高ぶりに合わせるように俺の射精感が強くなっていく。

 

「もうイクぅぅっ♡ 歩夢くぅん、もう限界ぃっ♡ イッちゃうよぉぉっ♡」

「出すぞ、愛里っ!」

「あっひゃあああああぁぁぁぁぁっ♡」

 

 膣内に勢いよく精液が飛び込んだのをきっかけに、耐えに耐えてアクメを迎えた愛里は、歓喜の声を部屋いっぱいに響かせた。

 

「んあぁっ、熱いぃっ♡ 子宮に埋まっていくぅぅっ♡」

 

 アクメの最中にも止まらない膣内射精を次々施され、愛里は強烈な快感を堪能しながら、全身を激しく痙攣させて絶頂を繰り返す。

 

「はへぇっ……♡ ひふっ、あふぅぅっ……♡」

 

 溜まっていたすべての精液を注ぎ終えると、愛里は絶頂から解放されてぐったりと脱力し、完全に蕩けきった表情で甘い呻きを漏らす。

 

「あふぁ……♡ 正月からエッチしちゃったぁ……♡」

「そうだな、でもまだ一発しかしてないぞ?」

「う、うん……♡ でも少し休ませて。朝早かったからぁ……」

「だめだ、俺の愛娘が言うこと聞かなくなってる」

「ま、愛娘……?」

「いや、なんでもないっ」

「……?」

 

 つい夢に出てきたあの子を思い出してしまった。

 俺は恥ずかしさを紛らすため、脱力してる愛里を抱き上げた。

 対面座位だ。

 

「昼食までセックスし続けるぞ」

「そ、そんなぁ……♡ そんなことされたら、昼食作れなくなっちゃうよぉ……♡」

「そうなったら俺が作るよ。ほら動かすぞ」

「あひいいぃぃぃぃっ♡」

 

 こうして俺と愛里の元旦はセックス漬けの一日となった。




次回はまだ一之瀬になりそうです!


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94話 一之瀬帆波のAV鑑賞 前編

AV企画2回目です!


 とある学生寮の一室。PCのモニターにアダルトビデオの映像が表示されていた。

 『淫乱女子高生記録2』とタイトルが数秒表示されると、やがて女優が映し出される。

 女優は照れ笑いでカメラを見ているが、サイドから見えるサイドテールが元気でかわいらしい印象を与えている。

 女優の名前は一之瀬帆波。

 全国屈指の名門校・高度育成高等学校に通う現役の女子高生だ。

 

『今日もよろしくね、帆波ちゃん』

『よろしくお願いします』

『撮影二回目だけど、まだ緊張してる?』

『はい、してます……』

 

 帆波はアイドル級の美少女だ。

 とてもAVに出演しそうに見えない容姿をしているが、男優や前作を鑑賞した者は知っている。

 彼女が清楚に見えてとんでもないドМな牝犬であることを。

 

『その恰好は寝間着かな?』

『はい』

 

 帆波は上下セットであろうグレイのフード付きパーカーとホットパンツを着用している。

 ほどよい肉付きの太ももとふくらはぎに、くぎ付けになりそうだ。

 

『彼の前でもその恰好してるの?』

『そうです』

『ふぅん、そうなんだ。帆波ちゃんが着るとなんでもエッチに見えるよね』

『そ、そんなことないです……』

 

 帆波は頬を紅潮させ俯く。

 中身はどうしようもないほど変態な彼女だが、セックス以外では初心な反応をしてしまう。

 それも一之瀬帆波の魅力の一つと言えるだろう。

 

『撮影してから何か変わったことあった?』

『変わったことですか?』

『うん』

『そうですね……オナニーするときに前作を見るようになりました』

『へえ。自分が抱かれてる映像見てオナってるんだ?』

『はい……変ですか?』

『ううん、変じゃないよ。やっぱり妄想より映像があった方が捗る?』

『そうですね』

『それじゃ今日の作品もいずれおかずにするわけだ』

『はい』

 

 当たり前だと言わんばかりに答える帆波。

 

『だったら今日も乱暴にした方がいいよね?』

『は、はい……♡』

 

 男優の問いに、蠱惑的な笑みを浮かべて答える帆波。

 彼女が優しいだけのセックスでは満足できないことは全員が知っている。

 

『今日も……乱暴に犯してください……』

『わかった。前回より乱暴にしてあげるよ』

『あ、ありがとうございます……』

『とりあえず邪魔そうなパーカー脱いじゃおうか』

『はい』

 

 帆波はベッドに腰かけたままグレイのパーカーのファスナーをゆっくり下ろしていく。

 脱ぎ終えると、白地のタンクトップが現れた。

 どこにでも売ってそうなデザインだが、巨乳を主張するような恰好のため、とても卑猥なものに見えてしまう。

 

『それじゃ一回回ってみてくれる?』

『わかりました』

 

 帆波は立ち上がり、時計回りにゆっくり回っていく。

 胸元の大きく開いたタックトップからおっぱいの谷間、脇からはみ出る横乳、ホットパンツからのぞく白い美脚。

 そのすべてが男の性欲を駆り立てる。

 

『ま、回りました……』

『うん、ありがとう。帆波ちゃん、ブラしてないの?』 

『はい、してません』

『なんで?』

『き、今日は寝間着ですると聞いていたので……』

『なるほどね』

『駄目でしたか……?』

 

 不安そうに男優に訊ねる帆波。

 

『全然。むしろノーブラタンクトップを披露してくれてお礼を言いたいくらいだよ』

『よ、よかったです……』

『さっそくタンクトップ越しにおっぱいを堪能させてもらおうかな』

『はい……』

 

 男優はカメラをテーブルに固定すると、帆波の背後に回り込んで、彼女を自分の膝の上に座らせた。

 

『帆波ちゃんは背面座位は好き?』

『……好きです』

『ドМな帆波ちゃんならそう答えると思ったよ』

『あうっ!?』

 

 男優はタンクトップの上から双球を鷲掴みした。

 有無を言わさず荒々しい態度で揉みしだいていく。

 

『うぐっ』

 

 布越しにギュウッと乳房を鷲掴みにされ、帆波は顔を歪めて痛みのある声を漏らす。

 遠慮がない力で握られ、強く揉まれているのが映像からもわかる。

 

『どう? 痛い?』

『い、痛いです……ひあああっ!』

 

 痛みが快感に変換されず悲鳴をあげる帆波。

 男優の指が動くたびに、乳房の形が変わるのがタンクトップの上からでも分かる。

 左右交互に、強く揉まれる乳房。

 

『ひぐっ、あうっ……』

 

 前回より強い力で握りつぶされているのだろう。

 帆波はあまりの激痛に耐え兼ね、ぽろぽろと涙を流していた。

 

『や、やめてください……。お、おっぱいが千切れちゃいます……』

『これくらいで千切れるわけないでしょ』

『で、でも……あぐぅ!?』

『それと帆波ちゃんのくせに指図するなんて生意気だぞ』

『私、指図なんて……。い、痛いっ……!』

 

 帆波が悲痛に泣け叫ぶ。

 綺麗な顔が悲痛で歪み、絶えず涙が流れ落ちていく。

 

『ドМなんだから早く気持ちよくなりなよ』

『そ、そんなこと言われても……』

『ん……? なんだ、痛い痛い言いながらもちゃんと感じてるじゃん』

 

 何度も執拗に揉まれているうちに、小さな突起が白い布をツンッと押し上げるようになっていた。

 男優の指がタンクトップの上から乳首をつまみ、キュッと捻る。

 

『くああっ!』

 

 捻られた肉突起から痛みが走り、帆波は肩を跳ねさせながら声を漏れ響かせる。

 痛みに耐える姿を見て、男優は楽しそうに笑い声をあげた。

 

『まだ痛い?』

『い、いだいでずっ……!』

『本当に? でも乳首ビンビンに勃ってるよ?』

 

 男優は乳首を捻り続ける。

 帆波の顔が汗で濡れていく。

 やがて男優はタンクトップ越しに帆波の胸をなぶることに満足できなくなったようで、直に乳房をなぶるためにタンクトップを捲り上げた。

 タンクトップを奪われた乳房は、魅力的な弾力のある肉感を示していた。

 帆波の豊満な乳房は、男優の暴力的な愛撫により、全体が真っ赤に腫れあがっていた。

 

『そ、それは……』

『もっと赤く腫れさせたら素直になるかな?』

『ひっ……』

 

 今度はタンクトップ越しではなく直接、男優の手で握られる乳房。

 男優の大きな手でも握り切れないたわわに実った果実。指と指の間から、柔らかい乳肉がこぼれ出る。

 もちろん柔らかいだけでなく、弾力もある。

 深い部分まで指を食い込ませれば、その弾力が指を押し返そうとしてくる。

 男優の指は、もぎ取るかのような勢いで揉みしだいた。

 

『う、あ……くうぅっ!』

 

 帆波の口からは、痛みの色が濃い声が漏れ響く。

 男優は指の力と乳房を揉む勢いをさらに強めた。

 

『うああっ! あぎゅっ!』

 

 帆波の口から響く声の中のある痛みの色は、濃さを増していく。

 胸から乳房をもぎ取るような勢いで揉む。男優の指が乱暴に動くたびに、胸の膨らみはグニグニと面白いように形を変えていく。

 

『早く気持ちよくなれよ』

『ご、ごめんなさ……あ゛あぁぁっ!』

 

 男優の執拗な責めに悲鳴をあげ続けた帆波だったが、数刻ほどして、ようやく色めいた声を上げるようになった。

 

『んぐっ! ふぐぅ! んはぁっ!』

 

 くぐもる声の中に、甘い色が感じられるようになっていく。

 乳房を異常なほど真っ赤に腫れあがらされ、ようやく痛みか快感に変換され始めた。

 

『気持ちよくなった?』

『あうっ、ぐっ! は、はひっ♡』

『今回は時間かかったね』

『ご、ごめんなひゃいっ♡ ひぁぁっ♡』

 

 帆波がかわいい悲鳴をあげながら、仰け反る。

 常人であれば激痛しか感じないであろう乱暴な愛撫に、帆波は嬌声をあげ続ける。

 

『まだ撮影始めたばかりなのに、こんな手間かけさせちゃダメじゃん』

『す、すみませ……んふぅっ♡ んあぁっ♡』

『喘いじゃって。反省してんの?』

『し、してまっ……ひあああっ♡ だ、だめぇっ♡ いく、いくぅっ♡』

 

 乳首を捻り潰され、顔を上に向けて振り乱しながら、絶頂宣言をする帆波。

 

『おら、反省しろ!』

『あっ、あっ、あ゛あ゛あ゛あぁぁぁぁぁぁっ♡』

 

 両乳首を捻り潰されたまま、思いっきり引っ張られ、帆波が獣の咆哮のような喘ぎ声で絶頂を迎えた。

 

『うわ、凄い声を上げたな……』

『あっ、あひぃ……、ううっ……』

 

 帆波は完全に白目を剥き、身体を痙攣させている。

 男優に寄りかかりながら、うめき声をあげ続ける。

 

『帆波ちゃん、イっちゃった?』

『は、はひぃ……イぎまじだぁ……』

『みたいだね。あそこ濡れてるか確認するからホットパンツ脱がすよ』

『うぁい……』

 

 意識が遠のいているのか、アヘ顔を晒してる帆波が何とか返事をした。

 男優は器用にホットパンツを脱がしていく。

 するとびしょびしょに濡れた青色のショーツがあらわになる。

 

『ショーツも脱がすよ』

 

 男優は帆波の返事を待たず、役目を果たせなくなったショーツも脱がすと、見せつけるように愛液が十二分に沁み込んだショーツをカメラの前にかざした。

 

『ほら、びしょ濡れパンツだよ』

『あぅ……』

 

 男優は愛液でねっとり濡れたパンツを帆波の顔に擦りつけた。

 屈辱的な行為をされているのに、帆波はうめき声をあげるだけだ。

 

『まだこいつ気絶しやがった……』

 

 帆波の意識は快楽により飛んでしまっていた。

 男優はそんな帆波の顔に執拗にパンツを擦り続ける。

 顔面を愛液塗れにされた帆波は、綺麗な顔をだらしなく歪ませ、挙句の果てにパンツを頭に被らされてしまう。

 帆波のどうしようもないほどにはしたない姿が20秒ほど映し出され、画面が暗転した。

 

 

☆☆☆

 

 

 画面が切り替わると、正座で座らされている全裸の帆波が映し出された。

 パンツは頭に被っていないが、顔面は愛液塗れのままだ。

 

『お前、何回気絶してんだよ』

『す、すみません……あうっ』

 

 軽く右頬を叩かれる帆波。

 ビンタとも言えないほど力はこもっていないが、説教が効いてるようで、両目を潤わせている。

 

『また撮影が押しちゃうんだけど』

 

 ペシペシ、と帆波の両頬を軽く叩き続ける。

 叩かれる度に帆波は小さな悲鳴をあげる。

 

『前も言ったよね。イクのはいいけど、気絶するなって』

『ほ、本当にすみません……。でも、気持ちよすぎて……』

『言い訳はいいんだよ』

『あぐっ』

 

 今度は頭を叩かれた。

 まるで上司に怒られる社員のようだ。

 

『すぐに白目剥いて気絶しちゃう帆波ちゃんにお仕置きしたいんだけど……いいよね?』

『は、はい……。もちろんです……』

 

 男優の有無を言わせない言い方に帆波は従うしかない。

 

『それじゃ、これを乳首につけてもらうよ』

『そ、それって……』

『洗濯バサミだよ。帆波ちゃんも毎日使ってるでしょ』

 

 男優が取り出したのは、木製の大き目な洗濯バサミだった。

 

『これを乳首に……』

『そうだよ。ゴム紐が取り付けられてるのもわかる?』

『はい……』

『これを今から帆波ちゃんの勃起乳首につけるからね』

『お願いします……』

 

 帆波は男優を見上げながら、胸を突き出した。

 

『何をお願いするんだ?』

『お、お仕置きです……。すぐに気絶しちゃう帆波にお仕置きしてください……』

『よし』

 

 男優は、帆波の乳首全体を洗濯バサミの一番強い箇所で挟んだ。

 

『あぎぃっ』

 

 帆波は思わず声が出てしまい、顔を歪ませる。

 男優は、もう片方の乳首にも同じように洗濯バサミを挟む。

 

『どうだ、痛いか?』

『い、痛いです……。痛いです……』

 

 男優はカメラを移動させ、帆波の乳首をアップで映した。

 女性の性感帯である乳首が挟まれて潰された形がなんとも淫らに映る。

 日常で使われる洗濯バサミが、このようなプレイに使われているギャップが堪らないと思う人間もいるだろう。

 マゾヒストである帆波もその一人のようだ。

 痛みを訴えているが、顔は蕩けてしまっている。

 

『これは?』

『ひぐぅ! 痛いれす……♡』

 

 紐を軽く引っ張られ、同時に乳首も引っ張られる。

 

『痛くて気持ちいいんでしょ?』

『は、はいっ……。痛くて、気持ちいいです……♡』

 

 気絶する前の執拗な乳房責めにより、帆波の乳房と乳首は完全に痛みが快感に変換されるようになっていた。

 

『これならどうだ!』

『あぎいいぃぃっ! い、痛いけど……気持ちいい……♡』

 

 強めに引っ張っても帆波は感じてしまう。

 

『これ気持ちいいと思うの帆波ちゃんくらいじゃないの?』

 

 男優は洗濯バサミの紐を思いきり手繰り寄せる。

 

『ひぐううっ♡ うぎぃっ♡ ひあああっ♡』

『自分でもそう思うだろ?』

『は、はぎぃっ♡ お、思いま……ずっ♡』

 

 訪れた凄まじい痛みと快感に身悶える帆波。

 口の端からはだらしなく涎が垂れているが、下の口からも淫乱な液体が垂れているのは間違いないだろう。

 そう思うほど、帆波は痛みで快楽を貪っていた。

 

『帆波、紐を咥えろ』

『わ、わかりまひたぁ……♡』

『離したら本番なしだからな』

『は、はひぃ……。絶対離しましぇん……』

 

 男優は連結した紐を帆波の口に咥えさせた。

 その長さは絶妙に調整され、咥えると乳首が程よく引っ張られる。

 引っ張られないよう緩めると咥えられず、離さないように強く咥えると乳首が引っ張られる。

 

『んむぅっ♡ んぐぅっ♡』

 

 乳首を虐める洗濯バサミの紐を自ら咥えると帆波の姿は滑稽そのものだった。

 

『帆波、立て』

『んんっ♡』

 

 男優に言われた通り、帆波は洗濯バサミが外れないよう、ゆっくり立ち上がる。

 

『いいか? 絶対離すなよ』

『……んぶぅぅっ!?』

 

 刹那。男優は帆波のマン汁垂れ流しのオマンコに指を突っ込んだ。

 ようやく直接弄られて喜んでいるのか、指を出し入れするたびに愛液が溢れてくる。

 

『んぶっ♡ んんっ♡ んぶぉぉっ♡』

 

 膣内を3本の指で乱暴に掻き回され、絶頂レベルの快感が帆波を襲う。

  

『ん゛ん゛っ♡ んむぅっ♡ ん゛おぉぉっ♡』

『どんどんマン汁溢れてくるよ』

 

 すでに男優の右腕は帆波の愛液塗れになっている。

 その帆波は、ガクガク痙攣しまくり、膝が折れそうなほど感じてしまっていた。

 必死に紐を離さないよう歯を食いしばりながら踏ん張る姿は、まるで用を足す姿のようだ。

 

『イクか? イっちゃうか?』

 

 膣壁を傷つける勢いで搔き乱す男優が問いかける。

 

『んんっ♡ んむおぉっ♡』

 

 洗濯バサミが外れないよう上半身ごと頭を下げる帆波。

 帆波は半分白目を剥いており、すぐにでも絶頂しそうな雰囲気だ。

 男優は抽送の速度を一段上げる。

 

『むごおおぉぉっ♡ んんっ~~~~~っ♡』

 

 帆波の痙攣が激しくなり、愛液も失禁と見間違えるほど大量に放出される。

 

『帆波、紐離していいぞ!』

『っ……! ぷはっ!』

 

 男優の許可を得ると、帆波はすぐに紐を口から離した。

 そして絶頂するべく、下品な声を咆哮させる。

 

『んあ゛あ゛ああぁぁぁぁっ♡ いぐいぐいぐいぐっ♡』

 

 とても女性が出してはいけないような声を発し、かぶりを振る帆波。

 男優は帆波の口から放たれた紐を左手でしっかりと掴む。

 そして――――思いっきり引っ張り、帆波の乳首から外れた。

 

『ぎゃあああああああああっ!!』

 

 あまりの激痛だったのか、それとも快感だったのか、どちらが原因かわからないが、帆波が絶叫した。

 まるで音量が急激に上がったかと勘違いするほど、帆波の絶叫は凄まじかった。

 絶叫が途絶えると、帆波は電源が切れたおもちゃのようにガクンと気を失ってしまった。

 ちょうど後ろにベッドがあったため、頭を床や壁にぶつけることなく、ベッドに上半身を預けた状態になる。

 

『帆波ちゃん、また気絶しちゃったよ……』

 

 先ほどあれだけ説教されたにもかかわらず、帆波は快楽に蕩けきった表情を浮かべて、気を失ってしまう。

 

『うわ、失禁してるし……』

 

 男優がカメラを持ち、気絶した帆波を映す。

 帆波は顔面大崩壊のアヘ顔を晒し、股間からは大量の尿を放出させている。

 その姿はクスリ漬けセックスにはまってしまった女の成れ果てのようだった。




二次元のアヘはオッケーだけどリアルのアヘはダメですね!


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95話 一之瀬帆波のAV鑑賞 中編

また3話構成になってしまいました!


 場面が切り替わり、スクール水着姿の帆波が映し出される。

 帆波はアイマスクで目隠しをされており、さらに開脚椅子に乗せられ手足を拘束されていた。

 両手は後ろに回され、椅子の背に縛りつけられている。足は折り曲げた状態でひざのところを固定し、足首をそれぞれひじ掛けに結びつけられてしまっている。

 

『帆波ちゃん、自分がなんでこんな恰好をさせられてるかわかる?』

『は、はい……。また気絶してしまったからです……』

 

 帆波は先ほどの乳首責めと手マンにより絶頂してしまい、そのまま気を失ってしまった。

 

『そうだね。あれだけ注意したのにまた気絶しちゃうんだもん』

『す、すみません……』

『しかも失禁しながらね。帆波ちゃん、頭はいいのに身体は学習能力ないのかな?』

『そ、そんなことは……』

『あるでしょ。今日だけで二回も気絶してるんだよ?』

『っ……』

『学習能力ないよね?』

「はい……。私の身体は学習能力が……ないです……っ』

 

 男優に揺るぎのない事実を指摘され、帆波は認めるしかない。

 

『うんうん、自分の欠点は認めないと駄目だよね。それと目隠しはなんでされてると思う?』

『え……? わ、わかりません……』

『目隠しは帆波ちゃんのためにしてるんだよ』

『私のため……?』

『そう。すぐにアヘ顔を晒しちゃう帆波ちゃんの不細工な面が見れないようにね』

『ぶ、不細工……』

『さっきのアヘ顔なんて酷かったよ。今までで一番の不細工だった』

『っ……』

 

 絶頂時の容姿を貶され、帆波は悔しそうに唇を噛んだ。

 

『帆波ちゃんだってファンのみんなに顔面崩壊したところなんて見られたくないでしょ?』

『それは……』

『だから感謝してよね』

『……あ、ありがとう……ございます……』

『どういたしまして。それにしても……帆波ちゃんの水着姿、エッチすぎるでしょ』

 

 エロとは無縁で健全なユニフォームではあるスクール水着なのに、帆波が着用しただけで、卑猥なものに見えてしまう。

 

『学校指定の水着かな?』

『そうです』

『それじゃクラスメイトにもスク水姿を見せてるわけだ』

『は、はい……』

『帆波ちゃん、ぜったい男子どものズリネタにされてるよ』

『え……っ?』

『そんなエロイ恰好見せられたらズリネタにされるに決まってるじゃん』

『わ、私がみんなのズリネタに……』

 

 男子たちのおかずにされていることを想像したのか、帆波の頬が紅潮した。

 

『そんなオナペットの帆波ちゃんをスク水姿で虐めちゃうからね』

『はい……。いっぱい、虐めてください……』

 

 男優は懇願する帆波の頭を撫でると、テーブルの上にある文房具を手に取った。

 それは紙を切ったりヒモを切ったりと日常的に欠かせない―――ハサミだ。

 

『んっ』

 

 男優は閉じた状態で刃の部分を帆波の頬に押し当てる。

 当然帆波は視界を遮られているため、何を押し当てられているのかわかっていない。

 

『なんですかこれ……?』

『当ててごらん』

『はい……。冷たくて……硬い……』

 

 男優はハサミの刃の部分を両頬に交互に押し当てていく。

 

『わ、わかりません……』

『本当にわからない?』

『はい』

『それじゃ口開けて』

『わかりました』

 

 男優の指示に従い、帆波は大きく口を開けた。

 男優は一歩間違えれば凶器になりえるそれを口内に侵入させていく。

 

『んぐっ』

 

 帆波の綺麗な白い歯に、刃の部分を順番に当てていく。

 

『んんっ』

 

 すべての歯に押し終えると、舌、歯茎、頬の内側にも刃の部分を触れさせる。

 けれど帆波はまだ何を咥えさせられているのか理解できない。

 

『まだわかんないの?』

『わ、わかりまひぇん……』

『ほらほら』

『んぐぉっ!?』

 

 喉奥までそれを突っ込まれ、えずく帆波。

 口内から引き抜いた刃の部分には帆波の唾液がたっぷり塗られている。

 

『けほっ、ごほっ……』

『わかった?』

 

 男優の問いに首を振る帆波。

 それから男優は帆波の身体中のあらゆるところにハサミを押しつけたが、帆波は首を振るばかりだった。

 

『結局答えられなかったね』

『はい……』

『それじゃお馬鹿な帆波ちゃんに答えを教えてあげるね』

『お願いします……』

『正解は―――ハサミでした!』

『え…………?』

 

 帆波は男優の答えに思わず聞き返してしまう。

 

『は、ハサミ……?』

『そうだよ。さっきまで帆波ちゃんはハサミをしゃぶってたんだよ』

『あっ、いや……』

『ほら、帆波ちゃんの唾液塗れになってるでしょ?』

 

 刃の部分に付着した唾液を帆波の頬に擦りつける。

 

『ひゃうっ! な、何に使うんですか……?』

『帆波ちゃんの恥ずかしいところが見えるように水着に穴をあけるためだよ』

『恥ずかしいところですか……?』

『そう。例えばこことか』

 

 刃の部分の先端を乳頭に押し付ける。

 

『ひぃっ……』

 

 ハサミの先端は丸くなっており、肌にも触れやすくなっているが、視界が遮られている帆波にはそれがわからないため、彼女が恐怖で震え始めた。

 

『おお、帆波ちゃんのおっぱい柔らかいからハサミが埋まっていくね』

 

 ハサミを帆波の豊満な乳房にグリグリと押しつけると、刃の部分が爆乳に埋まっていく。

 

『いや、怖い……やめてください……』

『なら、乳首が見れるように穴を開けたいんだけど、勃起乳首どうにかしてくれない?』

『…………え?』

『このままじゃ乳首ごと切っちゃうよ』

 

 男優は帆波の勃起乳首を水着越しにハサミで挟んだ。

 

『あ、あぅ……やめてください……』

『帆波ちゃんが勃起を抑えれば済む話だよ』

『で、できません……』

『なんでできないの?』

『ひ、ひいぃぃっ!?』

 

 男優は少しだけ挟む力を強くする。

 もちろん男優は帆波の乳首を切るつもりはないが、帆波は乳首を切断させられる恐怖で震えが止まらなくなっているようだ。

 

『理由教えてくれる?』

『こ、興奮……してるからです……っ』

 

 帆波が声を震わせながら答えた。

 

『なんで興奮してるの?』

『め、目隠しされてるのと……拘束されてるからですっ……』

『……それだけ?』

『っ……』

『帆波ちゃんが興奮してるのはそれだけなの?』

『あ、その……』

 

 男優は問い詰めて、帆波を追い込んでいく。

 

『……は、ハサミも……です……』

『声が小さかったからもう一回言って』

『は、ハサミを……押し当てられて……興奮してます……』

 

 男優からは見えていないだろうが、カメラは捉えていた。

 スク水を着た帆波の股間にエッチな染みができていることを。

 

『へえ……これで興奮してるんだ』

 

 乳首を恐怖から解放させ、大きな果実に刃を突き立てる。

 

『ひいいぃぃんっ!?』

『これでも興奮してるんだろ?』

『し、してますっ! してますっ……!』

 

 水着からはみ出さんばかりに盛り上がっている胸の双丘に刃が埋まる。

 帆波はハサミが突き立てられるたびに、喘ぎの混じった悲鳴を漏らした。

 

『ここもハサミを押し当てられたら興奮するのか?』

 

 二つの脂肪を塊をたっぷり虐めると、男優は蜜液により染みができている股間に刃の部分を押し当てる。

 

『あっ、ああっ、うぁあっ!』

『興奮してんの?』

『してます……興奮、してますぅ……!』

 

 水着を突き破る勢いで刃の先端を回転させながら責めると、帆波の喘ぎが大きくなった。

 

『うぅっ、あぅあっ!』

『怖くないの?』

『こ、怖いですけど……興奮しちゃうんですっ……ふあぁぁっ、あふぅっ!』

『これで興奮するなんてさすが帆波ちゃんだね』

『あ、ありがと……ございます……んあぁっ!』

『別に褒めてないんだけどね』

 

 男優は染みだらけになった股間から少し上の部分に刃を突き立てた。

 水着に隠れた勃起クリトリスがある箇所だ。

 

『はうぅぅんっ! だ、だめっ! だめですぅっ!』

『なにが駄目なの? 興奮してるんでしょ』

『ああっ、ああっ、うあああっ!』

『ほらほら』

『ひぃんっ! だめぇっ、だめええぇぇっ!』

 

 帆波の身体が軽く痙攣し出した直後だった。

 

『んっ~~~~~~~~♡』

 

 帆波が歯を食いしばり、身体を軽く跳ねあがらせてしまった。

 

『んふぅっ♡ ふぁ……あう……♡』

『おいおい、またお漏らししちゃったのかよ』

 

 帆波の股間から絶え間なく黄色い液体が流れる。

 短時間で椅子には帆波の尿で作られた池が出来上がった。

 

『ほんと、お漏らし大好きだよね』

『あふっ……♡ ご、ごめんなさい……♡』

『お漏らしはするし、すぐに絶頂して気絶しちゃう。帆波ちゃんのまんこ雑魚すぎない?』

『はひぃ♡ 私のあそこはぁ……すぐにぃ……お漏らしと絶頂しちゃう……雑魚まんこですぅ……♡』

 

 自身の性器を雑魚呼ばわりされたにもかかわらず、帆波は歓喜している。

 

『そんな雑魚まんこの帆波ちゃんに命令。今度、授業中にお漏らしてみてよ』

『そ、それはさすがに……』

 

 従順な性奴隷のような帆波だが、答えを濁らせてしまう。

 なぜなら帆波は、クラスで学級委員長を任されており、リーダー的存在だ。

 そんな彼女が授業中にお漏らしをしたらどうなるだろうか。

 彼女の学校生活が激変するのは間違いないだろう。

 

『いいからやれよ。じゃないと本当に乳首切るぞ』

 

 再び刃が帆波の勃起乳首を襲う。

 

『ひ、ひいいぃぃ……』

『どうする?』

 

 右乳首をハサミで挟まれた状態と問われる。

 これでは脅迫と同じだ。

 

『し、しますっ! 授業中にお漏らしをしますから切らないでぇ……』

『約束だよ』

『はひぃっ! 約束しますっ!』

 

 帆波は可哀そうなくらい必死に頷く。

 

『切るのは水着だけにしておくね』

『ありがとうございます……』

『それじゃ早速切りますか』

 

 男優は乳首と乳輪が見れるようにちょきちょき水着を切っていく。

 

『あぁ……水着、切られてる……♡』

 

 ドМな帆波は水着を切られている状況にうっとりしている。

 

 男優は1分もかからずに、右乳の乳輪と乳首を露出させた。

 そのまま左側も同じように布を切っていく。

 

『うん、これでオッケーかな』

 

 帆波はスクール水着を着ているにもかかわらず、二つの性感帯が丸出しの格好にさせられてしまった。

 

『あ、ありがとうございましたぁ♡』

『どういたしまして。でもまたこっちが残ってるからね』

『あんっ♡』

 

 男優は指で帆波の股間にタッチした。

 性的興奮で昂ぶっているのか、帆波は股間に触れられただけで、淫らな声を出してしまう。

 

『切るからね』

『はぁいっ♡』

 

 丁寧に水着の股間部分をハサミで切る男優。

 帆波は口角をあげながら切り終わるのをじっと待つ。

 

 とうとう帆波の陰部が露出された。

 男優に雑魚扱いされたおまんこは、小便と愛液で汚らしい状態だった。

 

『これからたっぷり虐めてあげるからね』

『は、はひぃっ♡ 私の雑魚まんこをたくさん虐めてくださいっ♡』

『雑魚まんこだけでいいの?』

『ぜ、全部ですぅっ♡ 私の身体全部虐めてください……♡』

『いいよ』

 

 男優はどこからかボトルを取り出すと、蓋を開けて、ローションを帆波の首筋からかけ始めた。

 

『ああっ、温かいっ……♡』

『たくさんぶっかけるからね』

『はいっ♡』

  

 大量のローションが帆波の身体に垂れ続ける。

 水着はもちろん、谷間から中までローションが行き渡り、帆波の首から下はぬるぬるした液体塗れになっている。

 

『すごいですっ……♡』

 

 ローション塗れになった帆波は喜悦の声を上げる。

 性に対し貪欲で、いやらしい牝豚は、今か今かと快感を待ちわびていた。




次回、AVのプレイのアンケートを取るのでご協力ください!


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96話 一之瀬帆波のAV鑑賞 後編

最後に一之瀬の独白があります!
久しぶりに1万字を超えてしまった……


『んああぁぁっ♡』

 

 男優が帆波の乳房を水着越しに鷲掴みにする。

 ローションによりぬるぬるになった水着越しの乳房を、勢いよく揉みしだかれてしまう。

 

『おっぱいまだ腫れてると思うけど痛くないの?』

『痛いですっ♡ 痛くて気持ちいいですっ♡』

『顔を見ればわかるよ。これはどうだ!』

『ひゃうっ♡ はひィィンッ♡』

 

 男優が十本の指に力を入れ、帆波の爆乳が水着越しでもわかるほどに握りこまれた指の形に歪む。

 その歪んだ乳房を見下ろし、帆波は淫らに嬌声をあげる。

 

『お、おっぱい潰れひゃうっ♡』

『じゃあやめようか?』

『やめないでぇっ!』

『じゃあもっと握り潰していい?』

『はいっ♡ 私のおっぱい、握り潰してくださいっ♡』

『了解!』

『ひああぁぁぁっ♡』

 

 男優は帆波の要望に応え、乱暴におっぱいを握り潰し、延々と痛みと快楽を与える。

 帆波の巨大な乳房は乳虐される為だけのモノになっていた。

 

『んはぁっ、はぁん……♡』

 

 帆波の喘ぎと悲鳴を堪能した男優が指の力を抜いた。

 ポワワンとすぐに綺麗な球形に戻ったおっぱいを左右の手で揺する。

 手の平の上で、ポヨンポヨンと円やかな肉が揺れる。

 帆波のバストサイズ95を誇るおっぱいは、両手で包み込めないくらい大きい。

 乗せている男優の手の平の両脇から、柔らかい肉がむっちりとこぼれ落ちるほどだ。

 男優は水着越しでも柔らかく弾むおっぱいの感触をしばらく楽しんだ。

 

『そろそろこっちも虐めてあげるよ』

 

 男優はふわふわの肉を下から優しく揉みあげて、頂上に浮き出た乳輪に指を這わせる。

 色は綺麗なサーモンピンクだ。

 勃起しっぱなしの乳輪をグリグリ押し込むと、帆波の唇から堪え切れない甘い喘ぎ声が漏れた。

 

『……ぁ…あっ♡ あぁ……んん…っ♡』

『帆波ちゃんの乳首、勃起しまくりだね』

『はひぃっ♡ 勃起するしか能がない乳首ですぅっ♡』

『わかってるじゃん』

 

 男優が乳輪から摘まみあげるように指を滑らせ、五本の指で乳首をキュッと引っ張る。

 更に力を入れてキュキュッと引っ張ると、少しずつ乳首が伸びた。

 帆波の乳首は、まだ完全な勃起状態ではなかったようだ。

 

『もっと痛くしてほしい?』

『し、してほしいですっ……♡』

『それじゃ……』

 

 男優は帆波の勃起乳首に思いっきり噛みついた。

 

『ひぎいいぃっ!』

 

 帆波が断末魔のような悲鳴をあげた。

 男優はそんな帆波を構わずに、乳首に歯を食い込ませていく。

 

『痛い、痛いっ……♡ あ゛あぁぁっ♡』

 

 帆波は男優に乳首の中央を噛まれ、ギシギシと歯ぎしりするようにされると、大きな声を上げて仰け反りそうになる。

 

『いい、これ……ジンジンします……♡』

 

 乳首を噛み続けられ、帆波が恍惚とし始めた。

 口から涎を垂らさんとばかりに、椅子に拘束されながらもブルブルと身体を震わせる帆波は、どう見ても淫乱牝豚だった。

 洗濯バサミにより、限界を超えるほどの痛みを味わわされた乳首は、すっかり激痛による快感を覚えるようになってしまった。

 

『あひぃ♡ これ凄いです……ずっとこうされてたい……♡』

 

 帆波はヒクヒクと女体を痙攣させながら、口角をあげながら呟く。

 

『もっと痛いところ噛んであげる』

『ひぎっ!』

 

 今度は乳首の根元を噛まれた。

 中央より深い場所を刺激され、帆波は噛みちぎられるかのような刺激に快感を覚える。

 

『いい♡ 乳首、取れちゃう……♡』

 

 ガクガクと膝が鳴っている帆波の股間から、黄色の液体が流れてむっちりとした内ももを濡らした。あまりの快感で、淫乱牝豚は再び失禁してしまった。

 帆波が失禁してることに気付いた男優が、お仕置きするかのように、千切る勢いで乳首の根元を噛み潰す、

 

『ひぎゃああっ! いい、これ凄い……痛いの、大好きぃ♡』

 

 椅子の上で豊満な女体がびくん、びくんと痙攣した。

 

『イク、イっちゃう、ああ……♡』

 

 天井を仰ぎながら、官能の声を上げる帆波。

 

『イク! イク! う゛あ゛ああぁぁぁぁっ♡』

 

 ビクンと帆波の身体が大きく痙攣した。

 男優が乳首から口を離すと、帆波に絶頂したのかを問う。

 

『い、イきまひたぁ……♡ あああ……♡』

 

 ピクピクと震えながら、帆波は幸せそうな声色で答える。

 帆波の噛まれた乳首は血が滲み、真っ赤に腫れあがり、噛み跡がくっきり残っていた。

 

『なら次はこっちだね』

 

 男優は帆波の失禁まんこを撫でると、手のひらに当たった勃起したクリトリスを、きゅっとすくいあげた。

 

『ひゃんっ♡』

『クリトリスも勃起しまくりだね』

『は、はぃ……♡ クリもたくさん嬲ってください……♡』

『もちろんだよ。ほら!』

『くひぃぃっ!?』

 

 男優が指の腹で帆波の淫核を押し潰すようにクニュクニュし始めた。

 

『はぐぁっ! ひあぁ、んくぅっ!』

『もっと痛くしてあげるからね』

 

 男優は充血して尖った淫核をを力任せにギュゥッと捻り潰していく。

 

『いぎぃッ!』

『どう痛い?』

 

 潰れたカエルみたいな鳴き声を上げた帆波に問う。

 

『い、いだいれず……あはぁっ♡』

 

 男優に与えられる痛みに帆波は満足げだ。

 帆波の反応を見た男優はいったん彼女から離れ、30秒ほどして戻ってきた。

 

『あ、あの……』

 

 男優は片手に何かを持っているのが映った。

 どうやらクリトリスを道具で虐めるようだ。

 

『帆波ちゃんって裁縫とかする?』

『え? しますけど……』

 

 突拍子もない質問に帆波は戸惑いながらも答える。

 

『そっか』

『なんでそんなこと聞いたんですか……?』

『今からクリを虐めるのに裁縫道具を使うからだよ』

『さ、裁縫道具を……?』

『うん。激痛を与えてあげるから期待しててね』

『ちょ、まっ……ひぐぅっ!?』

 

 男優は指先で肥大化したクリトリスを摘まみあげると、器用に糸を巻き付けていく。

 

『きゃあああんっ!』

 

 根元を糸でギチギチに縛り上げられてしまったクリトリスがアップで映される。

 限界まで剥き出しにされていたクリトリスが、根元で結ばれた事により、さらに押し出されるように飛び出てくる。 

 

『うあぁ……痛い、痛すぎるぅ……♡』

『嬉しそうだね」 

 

 男優は結び付けた糸が簡単に解けないかを確かめるために、ピンピンと糸を引っ張る。

 

『ああっ、ああっ、いだぁい……♡』

 

 糸を引くたびに、帆波は涙を流しながら官能の声を上げる。

 さらに電極を差し込まれて電流を流されている蛙の足のように痙攣している。

 

『帆波ちゃん、本当にクリが取れちゃうかもよ?』

『いいです、取れても……千切れてもいい……♡』

『ドМすぎでしょ、帆波ちゃん』

『ひぎいいぃぃっ!』

 

 男優は明るい口調で帆波を嗜むが、紐を引っ張り陰核を縛り上げる。

 帆波の頬は、狂乱のあまり紅潮していた

 クリトリスもピンクから紫色に変色し、ひどい鬱血の様相を見せ始めていた。

 男優は帆波の被虐的な喘ぎを楽しみながら、何度も何度も陰核を縛り上げた。

 

『あひぃ……あ゛あぁ……♡』

 

 拷問に近い責めを耐えた帆波の陰核は限界にまで引き伸ばされ、びくりびくりと活動し、千切れまいと踏ん張っている。

 

『よく頑張ったね。ご褒美に次は気持ちよくしてあげるね』

『あ、あぇ……?』

『これがなんの音かわかる?』

 

 男優は、帆波の耳元で手にした玩具にスイッチを入れる。

 ヴィィィィン、と回転音が鳴り始めた。

 

『わ、わがりまぜん……』

『試したらわかるよ』

 

 振動の音の正体は電動マッサージ器だ。

 本来は健康器具である電マだが、アダルトグッズとして使用されることが多い。

 男優は凶悪な振動音を聞かせ、帆波の鬱血したクリトリスに触れさせた。

 

『あひいいいぃぃぃぃぃぃっ!?』

 

 軽く触れただけなのに、帆波は獣のような悲鳴をあげる。

 被虐に溺れた帆波のクリトリスは、異常なまでに敏感になっていた。

 

『ひはぁ、うぁ……だ、だめぇ……これ凄すぎりゅ……』

『気持ちよかったでしょ。もっと気持ちよくしてあげるからね』

『いや、やめ、やめてくださ―――あひゃぁぁぁぁっ!』

 

 帆波が言い切る前に、男優が電マをクリトリスに押し当てた。

 帆波は懇願することも出来ず、再び絶叫してしまう。

 

『電マの電池が切れるまで気持ちよくしてあげるからね?』

『ひぃっ!?』

 

 先ほどまで激痛で快感を得ていた帆波だったが、純粋な快感を与えられることに恐怖してしまう。

 男優はそんな帆波の反応を見て、ニヤリと笑った。

 

『あああっ! いやぁ! いやぁ! も、もうだめぇ! 外して! もう、あてちゃだめですぅ!』

 

 股間に電マをビッタリと押し付けられ、帆波は絶叫しながら愛液を溢れさせていた。

 既に十分近く、帆波は悲鳴にもにた喘ぎ声を上げ続けている。しかし、許されるどころか、その責めはさらに激しさを増していった。

 

『うぎいいいっ! イクっ! またイクううぅぅ♡ んおおぉぉぉっ♡』

 

 グリグリと押し付けられる電マは、クリトリスを恥骨に押し潰す様に当てがわれ、骨盤ごと激しく揺さぶられていた。

 帆波は電マ+肥大化した勃起の組み合わせによる狂乱するほどの快感にただ喘ぎ続けることしかできない。

 

『ひぎいいいいっ! いぐぅ! まだ、いぐううぅぅ……!』

 

 帆波が十回目の大きな絶頂を迎えた。

 大量の潮が飛び散り、周りや本人たちを汚していく。

 

『ん゛あ゛ぁぁぁっ! イッで、イッでまずううぅぅっ!』

 

 男優は潮噴きする帆波に電マで責め続ける。

 

『ひぃああぁぁっ! んお゛おぉぉぉっ!』

 

 帆波の絶叫と潮は止む気配がない。

 アイマスクで顔の半分が見えないが、きっと恐ろしい形相で叫んでるのは間違いないだろう。

 

『はひっ! ひゃひいいぃぃぃぃ!』

『もっと可愛らしい喘ぎだしてよ』

『む、無理いいぃぃっ! もうらめぇぇっ! ひゃえ、ひゃめてええぇぇっ!』

 

 絶頂を迎えては、すぐに新たな絶頂が迎えにくる。

 延々に続く快楽地獄に帆波の身体は限界だ。

 

『もう許してぇぇっ! 許しでくださぁいぃぃっ!』

『だーめ』

 

 帆波の懇願むなしく、ワレメを押し割る様に電マを捻じ込まれ、激しい振動が敏感な彼女の女性器を蹂躙する。

 

『んにいいいいぃぃぃぃぃっ!』

『ここも気持ちいいだろ?』

『気持ぢいいっ! 気持ぢいけど……あああっ! おひいいぃぃぃっ!』

 

 帆波の快楽地獄は終わらない。

 ようやく解放されたのは20分後だった。

 

 何十回もの絶頂を迎えた帆波は、ちょろちょろ、と情け無く黄金水が床を濡らす。

 

『帆波ちゃん、どうだった?』

『き、きもち……あぁ……あうあぁ……』

 

 意識が朦朧としている帆波は上手く答えれない。

 男優は帆波が意識を手放さないよう、完全に紫色に変色したクリトリスを引き千切りそうな勢いで引っ張った。

 

『ひぎゃああああああっ!』

 

 久しぶりの激痛に帆波が悲鳴をあげた。

 

『起きてるよね? 寝ちゃだめだよ』

『うあぁ……は、はひぃ……』

『おちんぽ、欲しいんでしょ?』

『ほ、欲しいです……おちんぽ、くだひゃい……』

『なら早く元に戻ってね』

『ひ、ひゃい……』

 

 帆波の弱弱しい返すと、鬱血したクリトリス、傷だらけの乳首が順にアップで映し出される。

 最後に鼻水と涙を垂らしている目隠しされたままの帆波の顔が映し出され、暗転した。

 

 すぐにベッドに腰を下ろす帆波と男優が映し出される。

 四肢の自由を得て、クリトリスの緊縛も解かれた帆波だが、アイマスクはされたままだった。

 

『あの、アイマスク取ってもらえませんか?』

『いいけど……ファンの人たちにアヘ顔見られちゃうよ。いいの?』

 

 アヘ顔を映らないよう配慮され、帆波にアイマスクを着用させている。

 絶頂顔を不細工と貶された帆波は、言い返せずに黙って指示に従っていた。

 

『いいんです……。みんなに見てほしいんです……』

『そうなの?』

『はい』

『なら取ってあげるよ』

 

 アイマスクが外され、久方ぶりに帆波の顔が映し出された。

 電マ責めから時間が経ったからか、帆波の顔面は美しい状態を保っている。

 

『それじゃみんなにお願いしようか』

『お願いですか……?』

『今から帆波ちゃんの不細工なアヘ顔見せるんだからお願いしないと駄目でしょ?』

『っ……。わ、わかりました……』

 

 帆波は年頃の女子高生だ。

 いくら撮影だからと言って、何度も不細工と言われるのは辛いだろう。

 帆波は悔しそうに歯を食いしばりながらも承諾した。

 

『み、みなさん……私――帆波の、絶頂で……すぐに顔面崩壊しちゃう……アヘ顔を……見てくださいっ……!』

 

 涙を潤ませながら懇願する帆波。

 

『よし。それじゃ入れるよ』

『はい』

 

 男優は帆波の腰を軽く持ち上げ、背中を向けるようにして肉棒を陰部に宛がう。

 そして照準を合わせ、帆波の腰から両手を離した。

 

『んひいいいぃぃぃぃぃぃっ♡』

 

 重力に従い、帆波の膣はガチガチに勃起した肉棒を埋め込んだ。

 

『かっ、はぁっ……い、いきなり、奥まれぇ……♡』

『ローションのおかげで前回よりスムーズに挿入できたね』

『うぁっ……♡ んぉっ……♡』

 

 挿入されただけで帆波は蕩け顔になり、だらしなく涎を垂らし始めた。

 

『今すぐにでも飛んじゃいそうだね』

『は、はひぃっ♡ もう、飛んじゃいそうれすぅ……♡』

『すぐに飛ばしてあげるよ』

 

 男優は両手で抱きかかえるように、帆波のくびれた腰に手を回し、上半身を密着させた。

 そしてゆっくりと腰を小刻みに動かしだす。

 

『あっ、ああっ、うああっ♡ あぁぁんっ♡』

『気持ちいいでしょ?』

『き、気持ぢいいれすっ♡ ゆっくりなのにぃ……んはぁぁっ♡』

 

 男優のスローセックスのテクニックが凄いのか、帆波のまんこが雑魚すぎるのか、わからないが帆波は白目を剥きかけている。

 

『ならこれはどうかな?』

『ひぃああぁぁっ♡』

 

 帆波の大きなお尻に両手を持っていくと、抽送の速度が一気に増した。

 

『ひゃはああっ♡ あぁあアアン♡ ふぁああああ♡』

『あいかわらずいい締まりだね!』

『あひぃっ♡ オマンコめちゃくちゃにされるぅうう♡』

 

 男優が直線的な突き込みに加え、膣洞を押し広げるように左右に腰を振ると、帆波はさらにいやらしく悶えだす。

 ローション、愛液、小便でドロドロになっている結合部からは、粘液が掻き回される音が響き、白く濁った混合汁があふれ出してきた。

 

『どう? もう顔面崩壊してる?』

『あはあああぁん♡ た、多分してますっ♡ 鏡ないからわからにゃいけど、気持ぢよすぎでぇっ♡』

 

 帆波の予想は当たっていた。

 彼女は半分白目を剥きながら、快楽に身を委ねている。

 

『んはぁあ♡ はぁあんっ♡ オチンポ凄い感じちゃってますぅぅっ♡』

 

 自身のイキ顔が撮影されていることに興奮が強くなっているようで、帆波は息を荒げて、ますますはしたなく快楽を欲してくる。

 男優は腰を回しながら肉棒を突き入れ、さらに激しく膣穴を犯していく。

 

『んひゃああああっ♡ オマンコ、掻き回されるぅっ♡ あひっ、ひぃいっ♡』

 

 粘液の音がさらに下品になるのと同時に、帆波の喘ぎ声もいっそう激しさを増していく。

 

『ふひいいいいいぃ♡ あっ、あっ、あはあぁあっ♡』

『帆波ちゃん、声が下品すぎるよ!』

『ご、ごめんなひゃいっ♡ わ、わたひの下品な声ぇ、抑えてくだひゃいぃっ♡』

『どうやって?』

『き、キスでぇ……♡ ふぁああ♡ キスして、喘ぎを抑えてくださいぃぃっ♡』

『……しょうがないな。アヘ顔の帆波ちゃんとキスしてあげるよ』

『あ、ありが……んむぅっ♡ んはぁああ……♡ ぢゅ……ちゅぱ、ぴちゅ♡』

 

 男優が唇を押しつけると、帆波から舌を伸ばしてきた。

 ちゅぱちゅぱと音を立てて複雑に唇を合わせる二人。

 

『むはぁっ、はぷぅっ♡ んじゅる、れろぉ、ぢゅるるっ♡』

『ぷはっ、もう終わりだよ』

『んはぁぁ♡ そ、そんなぁ……』

『キスしてばかりだとみんなに帆波ちゃんのアヘ顔見てもらえないでしょ?』

『そ、そうでしたぁ……♡ みなさん、ごめんなひゃいっ……♡』

 

 帆波が官能たっぷりの笑顔で謝った。

 

『もっと誠意をもって謝らないと駄目だろ!』

『あひゃああああアアアアアッ♡』

 

 男優が腰をめいっぱい突き上げ、帆波の膣穴を荒々しくほじくる。

 媚肉に亀頭が深くめり込むほどの強いピストンに、帆波は恥ずかしげもなく凄艶な喘ぎを跳ね上げた。

 

『はひいいいぃ♡ こ、これぇっ♡ オチンポ刺さってくるぅ♡』

『帆波ちゃんに優しくしたのは間違いだったね。また乱暴にしてあげるからな』

『あぁああんっ♡ してくださいっ♡ オマンコ乱暴にしてええぇぇっ♡』

 

 膣奥を激しく突かれ、帆波は火照った肢体を震わせ、自分からもユサユサと揺すり動く。

 

『勝手に動くな!』

『あひいいいンンンン♡』

 

 男優が腰を突き上げるたびに激しく揺れていた乳房をギュウッと握りしめる。

 腫れあがっている爆乳を乱暴に鷲掴みされた帆波はアクメに突き抜け、ビクビクと身体を痙攣させて、被虐に悦びながら絶叫を響かせた。

 

『くぉっ……! 痛みで締まりがよくなるなんて、帆波ちゃんはマゾの鏡だよ!』

 

 痛みによる絶頂によって収縮する膣肉に男根を絞られる男優。

 

『んひゃあああっ♡ おっぱい、痛くて気持ちいいぃぃっ♡ もっと握ってくだひゃいっ♡』

『指図するなよ!』

『いひゃああああっ♡』

 

 男優が撓わな乳房を握り潰していく。

 帆波は顔を歪ませながら歓喜の声を上げる。

 

『帆波ちゃんはずっとイってればいいんだよ!』

『はひぃいいいっ♡ イってますっ♡ ずっと、ずっと続いてぇっ♡』

『おら!』

『はひいいいぃ♡ ああん、そこ擦られたらぁっ♡ ヒイイイイィ♡』

 

 Gスポットを擦られたようだ。帆波は身体をくねらせて歓喜しながら淫猥に狂い乱れる。

 

『こっちも虐めてやる!』

『ひゃひぃぃんっ♡ クリもいっひゃうっ♡ おっぱいとクリ同時にいぃっ♡』

 

 加虐のかぎりをつくされた乳房とクリトリスを乱暴に愛撫される。

 男優の抽送はますます激しくなり、帆波は軽い絶頂を続けてしまう。

 

『そろそろ射精()すよ! 帆波ちゃん、両手でピースして!』

『はひいいぃ、わ、わかりまひたぁっ♡』

『ちゃんとした?』

『し、しまひたぁっ♡ だから、出してくだひゃいいぃ♡ いっぱいいっぱい出してええぇ♡』

『どこに射精()して欲しいんだ!?』

『ほ、帆波の雑魚まんこにぃ、出してくださぁああいっ♡』

『ああ、射精()してやる! 派手に顔面崩壊させちまえ!』

『んおぉおおおおオオオオオッ♡』

 

 膣奥に突き立てられたペニスから媚肉を震わせるほどの勢いで精液が放たる。

 中だしの快感に帆波は、潮を豪快に噴き、けたたましい喘ぎ声をあげた。両手は震えながらもピースのポーズを保っている。

 

『ひぃいいいいいいんっ♡ イクぅううう♡ 中だしされでイクぅうう♡』

 

 帆波の潮の勢いは弱まることを知らず、派手に吹き上がって周囲までも濡らしていく。

 男優の精液の勢いも弱まっていないようで、帆波の子宮に子種汁がどんどん溜まっていく。

 

『んほぉおおおおっ♡ 頭の中、飛んじゃううううぅぅぅぅ♡』

『ほら、潮も枯れるまで噴いちまえ!』

『くひひぃいいいっ♡ 精液出しすぎですうぅぅっ♡』

 

 絶頂の波が何度も絶えることなくきているようで、帆波が身体を痙攣させるたびに噴出の勢いが強まり、透明な液体が宙高く舞い散っていく。

 

『もう終わりだ!』

『んふわあああァァァァァァッ♡』

 

 理性を失い快感と被虐の虜になった帆波が絶叫した。

 

『ふはぁあああ……♡ はひっ、はひぃぃぃ……♡』

 

 とうとう帆波の身体が限界を迎えた。

 長時間の調教、頭が狂いそうになるほどの快楽を終えた帆波は完全に息が上がっている。

 男優の指示に従い、帆波は両手でピースをしながら果てた。

 顔面は半分白目を剥き、舌をだらんとだらしなく垂れている。

 

『帆波ちゃん、みんなにお礼を言わないと』

『はひっ……♡』

『言える?』

『い、言えまひゅ……♡』

 

 帆波は息を荒げながらも、カメラを見据える。

 

『み、みなひゃん……帆波のぶ、不細工で……どうしようもない……下品なアヘ顔を……見て頂き……あ、ありがと……ございまひたぁ……♡』

『これでファンも減ったかもね。よっと』

 

 男優は他人事のように言いながら、ヒクヒク痙攣し続ける膣から肉棒を抜いた。

 

『あはぁぁっ……♡』

『ほら、アヘ顔だけじゃなくてこっちも見てもらいな』

『きゃうっ』

 

 男優は帆波の脚を後ろから持ち、両手で太腿の辺りを掴んで持ち上げた。

 背面駅弁の格好で、帆波の陰部をカメラに見せつける。

 

『帆波ちゃん、何を言えばいいかわかるよね?』

『はぃ……♡ みなさん、中だしほやほやの……帆波のおまんこも……見てくだひゃい……♡』

 

 精液が許容量を超えて帆波の陰部から溢れ出ている映像がアップで映し出される。

 30秒ほどそれが映し続けられ、最後に蕩けきった表情の帆波が映る。

 帆波は蠱惑的な笑みを浮かべると、そこで映像が終了した。

 

 

☆☆☆

 

 

「んはぁ……す、凄すぎだよ。これぇ……♡」

 

 私は自室で自作AVを見ながら自分を慰めていた。

 

 この映像は昨日に撮影と編集をしてできたばかりのものだ。

 1枚目と同じく歩夢くんにDVDに焼いてもらい、早朝から自分が抱かれる映像を見ながらオナニーをしていた。

 

「んぐぅっ♡ 痛いよぉ……♡」

 

 右手に持つ紐を引っ張ると三つの突起物に痛みが走った。

 

「痛くて、気持ちよすぎぃ……♡」

 

 紐の先には洗濯バサミが3つ結ばれている。

 それらは両乳首、クリトリスを挟んでおり、歪な形にしていた。

 

 この洗濯バサミは撮影で使ったものだ。

 歩夢くんに譲ってもらった私はすぐに洗濯バサミを一つ追加した。

 これで片手だけで突起物を一気に3つ虐めることができる。

 

「あんっ、いくっ♡ いっちゃうっ♡」

 

 紐を思いっきり引っ張り、性にだらしない身体に激痛と快楽を与える。

 

「いく~~~~~~~~♡」

 

 さらに強く引っ張ると、洗濯バサミが突起物から外れてしまった。

 先ほどより強い痛みを感じ、私は絶頂してしまう。

 潮がパソコンのモニターにかからないよう、とっさに左手でカバーをする。

 

「あふぅ、ふぁ……♡ はぁん……♡」

 

 果てながら時計を見ると11時を過ぎていた。

 8時から自作AVを鑑賞していたので、かれこれ3時間近く繰り返し見ていることになる。

 

「だめ、気持ちいいけど……」

 

 やっぱり歩夢くんにされる方が気持ちいい。

 彼に与えられる痛みは極上の快感に変換される。

 最初は痛くてどうしようもなくても、必ず気持ちよくなる。

 私がドМなのもあるけど、彼が好きだから気持ちよくなれるんだと思う。

 だからどんな痛みも私は快感になってしまう。

 

 おっぱいを真っ赤に腫れあがるまで揉まれるのも。

 乳首を出血するまで噛まれるのも。

 クリトリスを変色するまで緊縛されるのも。

 

 すべてが気持ちよくてたまらない。

 一度知ってしまったら忘れることができないくらいの快感。

 

「あ、そろそろ準備しないと……」

 

 今日は千尋ちゃんたちとランチをする予定になっている。

 正月は元旦は一人で過ごし、二日の昨日は歩夢くんと一緒に過ごした。

 今日は一月三日。今年になって初めてクラスメイトと会うことになる。

 だから今日を楽しみにしてたんだけど……。

 

「だめ、まだあそこが疼いちゃうよ……」

 

 私のおまんこが快感が足りないと要求してくる。

 おまんこだけじゃない。

 乳首も。

 クリトリスも。

 もっと嬲れ、もっと虐めろ、と言ってくる。

 

「どうしよう……」

 

 おそらくこのまま行ったら、身体の疼きに耐えきれずに途中で別れる可能性が高い。

 何回もお手洗いに行くのは千尋ちゃんたちに迷惑だろう。

 だったら……。

 

「……キャンセルした方がいいよね」

 

 私はスマホを取り出し、断りのライ〇を送った。

 適当に嘘の理由をつけて。

 

「最悪だね、私……」

 

 友達に嘘をついてしまった。

 それも優しい嘘じゃない。

 自分を都合よくするための最低の嘘だ。

 

 お母さんに嘘をつかないよう教えられたのに簡単に嘘をついてしまうようになった。

 

 ごめんなさいお母さん。

 またお母さんのこと裏切っちゃった。

 やっぱり私は悪い子だね。

 友達との約束より、性欲を優先しちゃうんだもん。

 きっと今の私を知ったらお母さんはショックを受けるだろうな。

 彼氏でもない人に処女を捧げて、半年も身体を重ねている。

 

「でも仕方ないんだよ、お母さん」

 

 自分が間違ってることをしているのは知っている。

 それでも彼のそばにいたい。

 彼の一番になりたい。

 彼と一緒になれるなら何でもする。

 

 それほどまでに私は歩夢くんのことが好き。

 ううん、愛してる。

 

 だって彼はすべての私を受け入れてくれた。

 

 みんなが頼れるリーダーの一之瀬帆波。

 みんなの期待が重荷になって弱気になってしまう一之瀬帆波。

 私利私欲のため犯罪に走った一之瀬帆波。

 変態でどうしようもないほどのドМな一之瀬帆波。

 

 歩夢くんはすべて受け入れてくれた。

 

 罰してほしい時は罰してくれる。

 元気づけてほしい時は元気を分け合えてくれる。

 愛してほしい時は愛でてくれる。

 

 こんな人、二度と出会えない。

 

 心も身体も完全に歩夢くんに染められてしまった。

 

 私は歩夢くんなしでは―――生きられない。

 

 だから……

 

「歩夢くんは絶対に誰にも渡さないよ」

 

 ライバルが大勢いるのはわかっている。

 みんな可愛くて魅力的な女の子だ。

 でもそんなの関係ない。

 私は正々堂々とあの子たちと戦って、歩夢くんの隣を手に入れるんだ。

 

「歩夢くん……」

 

 私、頑張るから見ていてね。

 絶対君の彼女になってみせるから。

 その時はお母さんと妹に紹介させてね。

 私の大好きな彼氏だって。

 

「歩夢くぅん……♡ あはあああぁん♡」

 

 こうして私は自身の身体を貪りつくした。

 家族や友達に罪悪感を抱きながらのオナニーはいつもより気持ちよかった。




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97話 堀北鈴音と合宿

久しぶりの投稿です!
息抜きで書いたオリジナルに集中してしまいました!

五等分の花嫁の一花ヒロインの投稿しました!
https://syosetu.org/novel/211110/


「んあっ♡ あんっ♡ あぁぁぁっ♡」

 

 3学期が始まって初めての木曜日。

 俺は早朝から鈴音を美味しく頂いていた。

 今日から原作8巻のイベントである特別試験が始まる。

 合宿所でヒロインたちとセックスができない可能性が高いため、俺と鈴音は早起きをして身体を重ねることにしたのだ。

 

「あひぃっ♡ 歩夢くんの注射太すぎるっ♡」

 

 ミニスカナースのコスプレをした鈴音はノリに乗っており、隠語を連発しながら乱れている。

 中身は変態だが、見た目は優等生の鈴音はナース姿が似合っている。

 いつもより大人びた格好の鈴音に俺の欲望は止まらない。

 

「んあぁっ♡ もうだめっ♡ イクっ♡ イッちゃうっ♡」

 

 抽送をするたびに膣内に溜まった精液が溢れてくる。

 起床してから5回も射精しているが、愚息が衰える様子はない。

 けれど出発時刻まで一時間を切っているため、これが最後の一発になるだろう。

 

「鈴音、そろそろ射精()すぞ!」

「はぁぁんっ♡ 出してっ♡ 子宮に精液たくさん注いでぇぇっ♡」

 

 鈴音が両脚を腰に回してきた。

 これは鈴音の癖だ。

 正常位で射精すると高確率で鈴音は両脚を腰に回してくる。

 

「うおっ……!」

 

 合宿が始まればしばらくセックスができないかもしれない。

 そんなことを思いながら、鈴音の子宮に大量の精液を注ぎ込んだ。

 

「ひあああぁぁぁぁぁっ♡」

 

 鈴音が歓喜の声を上げた。

 俺は出会った当初より確実に成長した乳房を鷲掴みしながら、一滴も残さぬよう子種汁を子宮に流し込む。

 

「ひぃあっ♡ 歩夢くんの精液凄いっ♡ また子宮がザーメンで埋め尽くされちゃうっ♡」

 

 種付けされる悦びに震える鈴音。

 昨晩から合計すると10発以上も精液を注ぎこまれた鈴音の下腹部はぷっくら膨れている。

 

「あぁぁぁっ♡ 妊娠しちゃうっ♡ 赤ちゃん出来ちゃう……♡」

「あ、アフターピル飲んでね……?」

 

 まだ高一だから赤ちゃん出来たら困っちゃう。

 さすがに中卒で鈴音と子供を養っていく自信はない。

 どうしても愛里と夫婦になった夢を思い出してしまう。

 

「あふぅ……あはぁ……うあぁ……♡」

 

 アクメが抜けた鈴音が色っぽいうめき声をあげる。

 俺も快楽の余韻に浸りところだが、シャワーを浴びて液体塗れの身体を洗い流さなければならない。

 鈴音に至っては、洗い流すだけでなく、膣内に溜まった精液を搔き乱さないといけない。

 

「鈴音、シャワー浴びるぞ」

「あ、あひぃ……♡」

 

 俺と鈴音が集合場所に到着したのは集合時間の5分前だった。

 それだけで察したのだろう。

 愛里、長谷部、恵、櫛田に睨まれてしまった。

 愛里以外の3人には睨まれるだろうと予想はしてたけど、愛里にまで睨まれるとは思わなかった。

 思ったより気が強くなっている。

 もしかして愛里も俺と同じ夢を見たのだろうか。

  

 

☆☆☆

 

 

 合宿所には大型バスで移動した。今回の特別試験は全校生徒が対象となっており、10台以上のバスが連なる大移動だった。

 移動時間は約3時間と比較的長旅になった。生徒たちはゲームやトランプで遊んだり、読書をしたりなど自由な時間を過ごした。

 俺は博士が持参した鬼滅の刃を読んで時間を潰した。

 移動中に茶柱先生から特別試験の説明があったが、記憶の範囲では原作と相違はなかったと思う。

 

 長旅を終えてようやく目的地に到着した。

 これから一週間お世話になる合宿先は木造の校舎が二つ。全学年を収容するだけあって、大きさは中々のものだった。

 バスから降りる際にスマホを先生に回収され、男女別に整列させられた。

 女子とは校舎が別で、昼休みしか接触ができないので、セックスできる可能性はぐんと低くなった。

 

 全学年の男子生徒が体育館に集められ、違う学年の教師が特別試験の説明を行った。

 グループ決めが開始すると、Aクラスの生徒がすぐに動いた。

 的場という生徒が仕切り、14人からなる一つのグループを形成する。

 他クラスの生徒を一人募集し出す的場たちだったが、当然反発する生徒が多数だった。

 結局、原作と同じく山内が的場たちのグループに加わることになった。

 

 その後、紆余曲折あったが、一年男子は、なんとか6つのグループに分かれることになった。

 俺のグループは以下の面子だ。

 

 Cクラス:俺、綾小路、幸村

 Bクラス:墨田、森山、時任

 Aクラス:弥彦、橋本

 Dクラス:石崎、アルベルト

 

 合計10人のグループだ。

 的場以外のグループは一クラスが12人、ほかクラスが一人ずつの構成なので、俺のグループは明らかに異質だ。

 ただし、龍園と違うグループになれたので、俺は満足している。石崎とアルベルトとは上手くやっていけそうにないが、綾小路がいるので何かあればチート野郎を頼ることにする。

 

「責任者には俺がなる」

 

 リーダーをやりたがる生徒がいなかったので、自ら立候補して俺が責任者になることにした。

 

「いいのか?」

 

 幸村が心配そうに問いかける。

 

「ああ。この面子なら大丈夫だろ」

 

 リーダーシップを発揮する人間は誰もいないし、率先して話を求める人間もいない。

 ならば物事をスムーズに進めるために、俺が責任者になればいい。

 

「そう思うか? 俺は平均点を取れるかも怪しいと思うんだが……」

「大丈夫だって。学力ならゆきむー、運動なら俺がいるだろ」

「だからゆきむーって呼ぶな!」

 

 幸村とそんなやり取りをしながら、学校側にグループ形成の報告をした。

 

「それより問題はエアコンがないことだ」

「ストーブがあっただろ?」

「都会出身の俺にストーブはありえない」

 

 本当は茨城出身の田舎者だけどね。

 むしろストーブなんて懐かしいと思うまである。

 こたつ+ストーブの環境でミカンを食べるのが冬の風物詩だ。

 

「もう少し時間がかかると思ったが、意外と早かったな」

 

 一年全員がグループを早々に作り終えたのを確認し、南雲パイセンが一年男子に声をかけてきた。

 

「おまえたち一年に提案がある。これからすぐに大グループを作らないか?」

「それは今日の夜に決めることじゃないんですか?」

 

 一年を代表して的場が対応した。

 

「それがすぐに小グループがまとまると思っていなかった学校側の配慮だ。小グループはすべて形成されてるんだし、このまま移行してしまった方が得だろ?」

 

 生徒会長にそう提案されたので、ほかの生徒たちは断れるはずもない。

 

「構いませんよね、堀北先輩」

「ああ。こちらもその方が都合がいい」

 

 そのまま二人で話し合いが進み、一年小グループの代表が、上級生のグループを指名していくドラフト制度みたいなもので大グループを構成していく流れになった。

 俺はじゃんけんで一番になり、堀北先輩のグループを指名した。

 

「上里、よろしく頼む」

「こちらこそお願いします」

 

 堀北先輩に丁寧に言われたので、俺も頭を下げて応対した。

 このまま話してると南雲パイセンに絡まれそうだったので、俺はそろりそろりと堀北先輩から距離を置いた。

 案の定、南雲パイセンは堀北先輩に絡みだした。

 どうしても南雲パイセンは堀北先輩と勝負がしたいようで、どちらのグループが高得点を取れるかで勝負することになった。

 個人的な争いに下級生を巻き込まないで欲しいが、南雲パイセンは自己中のヤリチン野郎なので仕方ない。

 それに勝負と偽って、橘先輩を陥れた卑怯者でもあるので、救いようがない。

 俺は夜になったら堀北先輩に警告することにした。

 

 

☆☆☆

 

 

「思ったより酷い部屋だ……」

 

 小グループ別に、寝泊りする部屋に連れてこられた。部屋の中はそれぞれ、木製の2段ベッドが設置されているようで、人数に合わせてそのベッドの数が増減されるようだ。

 

「とりあえずじゃんけんで寝床を決めるか」

「いいぜ」

 

 俺の提案に橋本が賛同する。

 石崎やアルベルトは反発すると思ったが、龍園からの指示なのか大人しくしている。

 

「それじゃ上段頂くぞ」

 

 じゃんけんの結果、上段になったのは俺、石崎、橋本、時任、幸村になった。

 

「悪いな、綾小路」

「じゃんけんの結果だ。気にしなくていい」

 

 俺のベッドの下段は綾小路だ。

 原作でも下段を使ってたし、綾小路は下段を使う運命にあったんだと思う。

 

「なー、上里って何人彼女いるんだ?」

 

 いきなり橋本が疑問を投げかけてきた。

 

「彼女はいない。友達以上彼女未満が少々いる」

「少々どころじゃねえだろ」

「……少々だ」

 

 Bクラスの男子もいるんだからその質問はやめてほしい。

 

「Aクラスの女子には手を出さないのか?」

「出さない」

「なんでだ? うちのクラスの女子もレベル高いぜ」

「うーん、坂柳が怖いから?」

「……なるほど」

 

 俺の回答に橋本は納得したらしい。

 女王様の仲間に手を出すなんて愚かな真似はしない。

 

「上里のほかに彼女いるやつはいないのか?」

「だから彼女じゃないんだよな……」

 

 橋本がみんなに話を振るが、誰一人手を挙げる者はいなかった。

 綾小路が網倉と怪しい関係だが、ここは黙っていた方がいいだろう。

 

「おいおい、誰も彼女いないのかよ」

「そういう橋本はどうなんだよ?」

 

 呆れ顔の橋本に石崎が強い口調で問う。

 

「俺もいないな」

「人のこと言えねえじゃねえか!」

「だな」

 

 軽い口調で橋本が受け流す。

 見た目も口調も軽い感じだが、悪だくみしてそうな感じがするから注意しておこう。

 

 入室してからは自由時間となっているため、各々自由に過ごすことになった。

 俺は30分ほど橋本と談笑してから、堀北先輩と会うために外に出た。

 5分ほどして、堀北先輩がやって来た。

 

「待たせたか?」

「いえ、俺も今来たところです」

「……意外だな。先輩に気が使えるのか」

「おい」

 

 中高6年間陸上部に所属してたんだから、上下関係はしっかりしてるわ。

 この世界では堀北先輩以外は先輩と思ってないけどね。

 だって堀北先輩以外絡んだことないし、これからも絡まなさそうだし。

 ……一人を除いて。

 

「冗談だ。それで話とはなんだ?」

「南雲パイセンに気をつけてください」

「南雲に?」

「はい。勝負とは別になにか企んでるようです」

 

 堀北先輩にはクラスメイトである橘先輩を守ってもらわないといけない。

 ここで俺が守る、と言えたらカッコイイんだだろうけど、現実的に難しい。

 

「……わかった」

「信じるんですか?」

「これでも人を見る目はあるほうでな」

「そうですか」

 

 よかった。ソースとか聞かれたらどうしようかと思ったよ。

 

「上里」

「なんです?」

「お前は南雲のことをどう思う?」

「女の子を所有物扱いするクズ野郎」

 

 ……それ俺じゃねえか。

 でも俺の場合は恵から望んできたわけだし、一方的に物扱いする南雲パイセンとは違うし。

 

「ふっ。そうか」

「あの人に執拗に絡まれて大変ですね」

「そう思うならお前が南雲を潰すか?」

「俺には無理です。……けど南雲パイセンを潰してくれる生徒はいますよ」

 

 うちの綾小路がやってくれる。

 龍園、坂柳、南雲パイセンを潰してくれるのを待ってるぞ主人公。

 

「ほう」

「だから安心して卒業してください」

 

 そういえば堀北先輩は進路どうするんだろう。

 おそらく大学進学するんだろうけど、気になるな。

 

「堀北先輩は進路どうするんですか?」

「大学に進学するつもりだ」

「そうですか」

「橘の進路は聞いているのか?」

「いえ。教えてくれませんでした」

「……なるほど」

 

 その顔つきからするに堀北先輩は知ってると見た。

 どんな進路にせよ、あと3ヶ月で橘先輩とはお別れだ。

 だからたくさんセックスしておかなければならない。

 

「あまりあいつを泣かすなよ」

「泣かしたことは……ありますけど、最近は泣かしてません」

「泣かしたのか……」

 

 だって処女だったし。

 処女喪失は凄い痛いんだから仕方ないじゃないか。

 

「堀北先輩は彼女いないんですか?」

「ああ。現時点では必要ないな」

「そうですか……」

 

 彼女いないなら性処理は一人でしているのだろうか。

 堀北先輩がオナニーするのはあまり想像できないな。

 

「お前は後ろから刺されないよう気をつけたほうがいい」

「……はい」

 

 俺のセフレたちにヤンデレはいないけど、何がきっかけで病むかわからないから気をつけよう。

 

「そろそろ戻るか」

「そうですね」

 

 俺と堀北先輩は談笑しながら部屋に戻った。

 原作より穏やかな雰囲気の堀北先輩に俺は違和感が拭いきれなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

「辛いわね」

 

 一週間に及ぶ特別試験の初日。

 大部屋で寝泊まりすることになった私――堀北鈴音は憂鬱だった。

 関わりたくない人間と一週間も衣食住を共にするのだ。

 歩夢くん以外興味がない私にとっては地獄も同然だ。

 さらに男女が接触できるのは朝食など限られた時間だ。

 無人島試験のように歩夢くんとセックスすることは出来ないだろう。

 だから今朝はぎりぎりまで抱いてもらったのだけど……。

 

(こんな大部屋のトイレではオナニーも満足にできないわね)

 

 私はトイレに籠っている。

 最初は自分を慰めようとしたけれど、喘ぐのを我慢する自信がなかったので、オナニーするのは諦めることにした。

 

(早く歩夢くんとエッチがしたい)

 

 今朝はナースのコスプレをして彼に犯された。

 以前の私なら絶対着ないであろうコスチュームも嫌悪感なく着れるようになった。

 全裸より制服やコスプレでエッチするのが大好きな彼。

 そんな彼に影響されて、私もコスプレに興味を持つようになってしまった。

 今度は婦警のコスプレもいいかもしれない。

 きっと彼は興奮してくれるだろう。

 

(警棒でお尻をスパンキングされながら突かれるのいいかもしれないわね)

 

 歩夢くんと私のセックスは荒々しいものになる。

 お互い欲望の赴くままに身体を貪る。

 おかげで私はマゾに、彼はサドに目覚めてしまった。

 さらに鼻フックなど顔面を崩壊させられるプレイも好きになってしまった。

 自分で言うのはなんだけれど私は整った顔をしている。

 そんな顔を醜いものにされ、犯されるのが私は大好きだ。

 彼は鼻の変形を恐れてたまにしか鼻フックをしてくれない。

 けれど私は彼に黙って週に3回は鼻フックをしながら自分を慰めている。

 全身鏡に映る醜い自分を見つめながら快感に没頭する。

 人生で二番目に幸福な時間だ。

 もちろん一番は歩夢くんに抱かれることだ。

 

(そろそろ戻った方がいいわね)

 

 もう少し彼とのセックスを思い出していたいけれど、すでにトイレに30分も籠っている。

 同部屋になってしまった軽井沢さんあたりが文句を言ってきそうだ。

 

 軽井沢恵。

 

 最近になって歩夢くんのセフレになったであろうクラスメイト。

 もともとは平田くんの彼女だったのに、いつの間にか歩夢くんの女になっていた。

 そんな女と一週間一緒に過ごさなければならない。

 

「……本当、憂鬱だわ」

 

 私はため息を吐きながら、部屋に戻っていった。




久しぶりに話が進みました!
8巻分は男との絡みが多くなりそうです!

オリジナルがあと1,2話投稿したら終わる予定なんで、前から言ってた五等分の花嫁の一花ヒロインのやりたいと思います!


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98話 長谷部波瑠加と約束

よう実新刊まであと20日!
今月はよう実新刊に、超電磁砲4期、ハイキュー4期とそそる作品ばかりですね!

五等分の花嫁の投稿しましたので皆さん感想と評価じゃんじゃんよろしくです!

ヤンデレ成分も五等分になりませんか?
https://syosetu.org/novel/211110/


 朝5時過ぎ。俺はみんなより一時間早く起床し、日課であるランニングをこなした。

 ランニング中に高円寺に絡まれた。

 俺は高円寺が苦手だった。

 なぜならそのキャラゆえに主導権を持っていかれるからだ。

 なので挨拶程度しか話したことがなかったのだが、今朝は交流を深めてしまった。

 高円寺曰く、以前から俺に興味は持っていたようだが、いつも女子と一緒にいたので、彼なりに気を遣って声を掛けなかったらしい。

 

 部屋に戻るとゆきむーに説教されてしまった。

 

「今日からどんな課題が待ってるかわからないんだから、無駄な体力は使わない方がいい」

「大丈夫だって。毎朝10キロ走ってるし」

「毎朝?」

「ああ。ゆきむーもこれを機に走ってみたら?」

「俺がか?」

「うん。足を速くすることは出来ないけど、体力をつけるなら運動神経がなくてもできるぞ」

「……考えておく」

 

 ゆきむーの弱点は運動能力が低いことだ。

 学力はまったく問題ない。むしろCクラスのエースと言えるまである。

 怒りっぽい性格も改善されており、これで体力がつけば大きな欠点がなくなる。

 

「マジで毎朝走ってるのか?」

 

 橋本が着替えながら問いかけた。

 

「ああ」

「走るの好きなのか?」

「そうだな。もともと陸上部で長距離の選手だったんだ」

「それは初耳だぜ」

「5キロ14分10秒で走れるんだぞ」

 

 俺は茨城でトップクラスのランナーだった。

 無理に国立狙わないで、推薦で大学にいけば、箱根駅伝も走れたかもしれない。

 

「そんなに速いのか」

「ああ。もし課題にマラソンがあったら俺に任せてくれ」

 

 うろ覚えだけど課題にマラソンがあったはずだ。

 転生して一番活躍できる機会が訪れる。

 長距離なら綾小路、高円寺、堀北先輩、南雲パイセンにも勝てるはずだ。

 

「おう、期待してるぜ」

 

 そんな俺と橋本の会話を聞きながら、石崎がメモを走らせていた。

 龍園から情報収集するよう指示されてるんだろうけど、今の情報は役に立つのだろうか。

 やっぱり石崎ってお馬鹿さんだ。

 

 着替えを済ませた俺たちはグループの集合場所となる教室に向かった。

 教室には40人前後の人数が集まっており、一年全員が軽く、上級生に朝の挨拶を済ませた。

 ほどなくして教師がやって来て、この後の流れを説明した。

 点呼後に、外の清掃、それが終わったら校舎内の清掃をすることになった。

 

 清掃を終えると座禅の時間となった。

 道場に案内された俺たちはほかのグループと一緒に課題をこなす。

 座禅は毎日朝と夕方に行われる。

 原作では担当に独特の口調を咎められた博士だったが、俺が事前に警告していたため、担当に目をつけられることなく課題をこなしている。

 

 座禅を順調に終えた俺たちは朝食をとるため、昨晩とは違う食堂に向かった。

 初日は学校側から提供されたが、2日目以降はグループ内で調理しなければならない。

 俺を含めて料理に自信がない輩が何人かいたが、学校からの指示なので従うしかない。

 食事のメニューは一汁三菜を基本としたシンプルなものだった。

 食べ盛りの俺たちには明らかに少ない量に、石崎たちは不満を口にしながら食べていた。

 

「調理担当だが、各学年が一回ずつ交代で行うということでどうだ?」

 

 朝食を食べ終えると堀北先輩が提案した。

 元生徒会長である堀北先輩に反対する生徒がいるわけもなく、提案された通り、学年ごとに日替わりで朝食を作ることになった。

 

 

☆☆☆

 

 

「やっぱり集団生活なんて無理~!」

 

 時刻は12時過ぎ。午前の授業を終えた俺は昼食を食べていた。

 隣に座る長谷部が、ぐてっとテーブルに上半身を倒しながら言う。

 

「きついか?」

「うん。もうホームシックになってる」

「学生寮がホームなのもどうかと思うけどな」

「まぁね。でもあゆむーとも少ししか話せないじゃん……」

「そうだな」

 

 一緒にお昼を食べているが、長谷部とは約束をしていたわけじゃない。

 一人で食べていたら、たまたま長谷部と遭遇しただけ。

 ほかのヒロインたちはどのテーブルで食べているかもわからない状況だ。

 

「ねえ、あゆむー」

「なんだ?」

「夜になったら会わない?」

「いいけど……いい場所見つけたのか?」

「別に会って話すだけだよ。外ならどこでもいいじゃん」

「いや、夜に長谷部と会ったら手を出す自信がある」

「どんな自信なの!?」

 

 だって相部屋だからオナニーも出来ない。

 ヒロインたちはどうやって性欲処理しているのだろうか。

 

「まぁ……求めてくれるの嬉しいけどさ……」

 

 頬を紅潮させる長谷部。

 

「あゆむーがしたいならいいよ。でもばれたら……」

「やりやすい場所ならすでに見つけてある」

「……本当に?」

「ああ」

「さすがあゆむー! それじゃ何時に会おっか?」

「23時でどうだ?」

「いいよ。どこで待ち合わせする?」

 

 こうして夜に長谷部と逢瀬することになった。

 高校生は性欲旺盛な猿と同じだ。

 俺たち以外にも逢瀬するカップルはいるはずだ。

 もし鉢合わせたら、お互い黙るよう協定を結べばいい。

 問題は石崎や橋本たちの尾行だ。そいつらは綾小路に任せるとしよう。

 

「それじゃ先に行くね」

「ああ、またな」

「うんっ」

 

 長谷部と別れた俺はしばらくテーブルで休むことにした。

 すると今度は鈴音がやって来た。

 

「やっと見つけたわ……」

 

 息を切らしながら鈴音が隣に座る。

 

「俺を探してたのか?」

「ええ。歩夢くんと話したかったから」

「そっか」

「午後の授業まで30分ある。話す前に食べたほうがいいぞ」

「……そうね」

 

 俺は鈴音が食べ終えるまで、彼女の綺麗な顔を見つめていた。

 

「食べ辛いのだけれど……」

「気にするな」

「そんなに私の顔が好き?」

「好きだぞ」

「……もう、仕方ないわね」

 

 俺の答えに満足したようで、鈴音は顔を綻ばせた。

 10分ほどして朝食を済ませると、鈴音は愚痴を吐きだした。

 同じグループになった恵と衝突しているようで、8割は恵への不満だった。

 

「鈴音と恵は合わないだろうな」

「そうよ。彼女とは以前から合わなかったわ」

「なんで同じグループになったんだ?」

「……私が余り者だったからよ……」

「そ、そうか……」

 

 俺に対しては心も性癖もオープンな鈴音だが、クラスメイトとは上手くいっていない。

 俺以外に会話するのは綾小路、愛里くらいだ。

 

「課題はどうだ?」

「まだ座禅と座学だけだから何とも言えないわね」

「そうだよな」

 

 初日のお昼は鈴音の愚痴を聞いたまま終わってしまった。

 夜になれば長谷部を抱けそうなので、それを支えにして午後の授業も頑張ろうと思う。

 

 午後からは基礎体力作りが始まった。持久走がメインで、最終日には駅伝が行われる。

 課題を聞いたゆきむーの顔が真っ青だったのが面白かった。

 

「はふぅ、はふぅ」

 

 ウォーキングデッ〇のゾンビ状態のゆきむー。最初はそれなりのペースで走っていたが、体力が尽きたようで、今にも死にそうな表情をしている、

 

「ゆきむー、ゆっくりでいいぞ」

「あ、ああ……。ひぃ、ひぃ……」

 

 苦戦するゆきむーだが、ほかの面子は順調に走っている。

 石崎、アルベルトも真面目に走っており、情報がないBクラスの三人もそれなりに体力があるようだ。

 

「幸村は大丈夫か?」

「大丈夫だ。死ぬことはない」

「今にも死にそうな表情をしているが……」

 

 ペースを落とした綾小路が隣に並んできた。

 ちなみに俺は課題の距離をクリアしており、ゆきむーのサポートに徹している。

 

「それにしても上里は速かったな」

「まぁな」

 

 毎朝10キロこなしているのは大きい。

 これで陸上部に入部して、放課後も練習をこなせば、5キロ13分台も夢じゃないかもしれない。

 それくらい俺の調子は良かった。

 

「綾小路、ゆきむーは俺が見てるからペース戻していいぞ」

「わかった」

 

 20分後。俺は瀕死のゆきむーを背負って部屋に戻った。

 




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99話 長谷部波瑠加と青姦

もうすぐ2年生編1巻発売ですね!
新キャラの女子みんな可愛いけど自分は一夏が好みです!


「うぐ……」

 

 午後最後の授業である座禅が終わったが、ゆきむーが崩れてその場で動かなかった。

 

「やっぱり運動不足だと思うぞ」

「そうだな。痛感してる……」

 

 運動が苦手なゆきむーにとってはハードな授業内容になっている。

 ゆきむーは足が痺れて動けないようで、石崎も前のめりになって悶えている。

 男の悶えとか需要がなさすぎる。

 

「綾小路は大丈夫そうだな」

「ああ」

 

 綾小路は涼しい顔で俺と一緒にゆきむーが立ち上がるのを待っている。

 

「しかし暇だな」

「アニメが見れないから不満か?」

「うん」

「上里は本当にアニメが好きなんだな」

「ああ。綾小路にとっての読書みたいなもんだ」

 

 鈴音、綾小路、椎名は俺には敷居が高すぎる小説ばかり読んでいる。

 

「ゆきむーは読書するのか?」

「ひ、暇つぶし程度だ……」

 

 まだ足の痺れが取れないようで、苦い顔をしながら答えるゆきむー。

 

「アニメは?」

「見ないな。小さいころにドラえもん〇を見ていたくらいだ」

「国民的だな。今度おすすめのアニメ貸してあげるよ」

「おすすめの?」

「うん。『スクールデイズ』ってラブコメなんだけど」

「興味ないんだが」

「女の子の気持ちを理解するのにぴったりな作品だぞ」

「……女子の気持ちを理解する必要があるのか?」

「今後、勉強会を開く際にやりやすいかと思って」

「なるほど、一理あるな」

「それじゃ合宿終わったら貸してあげるね」

「ああ」

 

 綾小路がジト目で俺を睨んでくる。

 俺を睨む理由はわかってる。

 以前、綾小路にも嘘をついてスクールデイズを鑑賞させたことがあるからだ。

 

「性格が悪いな」

「性格がいいとは一言も言ってないからな」

 

 

☆☆☆

 

 

 食堂で質素な夕食を食べていると、平田が隣に座ってきた。

 

「やあ、隣いいかな」

「どうぞ」

 

 グループをまとめるのに苦労しているのか、少し疲れた顔をしている。

 

「幸村くんから聞いたよ。リーダーに立候補したんだね」

「俺以外にやってくれそうな人がいなかったからな」

「そうなんだ。調子はどうだい?」

「ぼちぼちだな。俺よりゆきむーが大変そうだ」

「体力を使う授業が多いからね」

「平田はどうだ?」

「順調とは言えないけど、問題ないと思うよ」

「そっか。あまり無理はするなよ」

「ありがとう」

「なにかあったら仲間を頼ればいい」

 

 平田は一人で背負い込む性格をしている。

 俺が一緒のグループならフォローできるが、今回は平田をサポートすることができない。

 

「うん、そうするよ」

「女子の方はどんな感じが聞いてるか?」

「ごめん。女子とはあまり接触できていないんだ」

「そっか。全校生徒がいるし、仕方ないさ」

 

 俺は夜中に長谷部と逢瀬するんだけどね。

 久しぶりのセックスだから暴走しないよう気をつけなければ。

 

「それじゃお先に」

「うん、またね」

 

 俺はトレイを返却口に置き、食堂を後にすると、トラブルがあったのか廊下で数人の男女が集まっているのがわかった。

 

「なにがあったんだ?」

「……上里か」

「三宅じゃん。元気?」

「ああ」

「んで何があったの?」

 

 原作だと山内が坂柳とぶつかって彼女を倒してしまうところだが、坂柳も山内もその場にいなかった。

 赤髪の生徒がうずくまって何かをしているようだが……。

 

「Bクラスの男子が具合が悪かったようで吐いたんだ」

「あらま」

「それを須藤が掃除してる」

「須藤がっ!?」

「ああ」

 

 他人のゲロの後始末をするとか須藤くん優しすぎでしょ。

 これは好感度上がりまくりだぞ。

 

「入学当初じゃ考えられないな」

「全くだ」

「ま、俺も可愛い女子なら掃除するけどな」

「クズだな」

 

 正しくはセフレが吐いたら後処理はするだ。

 実際に橘先輩が嘔吐したときは俺は処理した。

 原因が俺のイラマチオだったからだけど。

 

「それより、こういうのも評価対象になるかもな」

「確かに可能性はあるな」

「ああ。俺は評価対象でもやるつもりはないけど」

「クズだな」

「安心しろ、自覚はある」

「あるなら改善しろ」

 

 俺よりクズがいるから問題ない。

 リョナが性癖の龍園、女の子をモノ扱いする南雲パイセン、綾小路のお父さん。

 まったくクズばかりで嫌になってくる。

 

「善処しない」

「いや、しろよ……」

 

 俺はもう手遅れなんだ。

 俺が何人の女をセフレにしていると思っているんだ。

 もう後戻りは出来ないんだ。

 

 部屋に戻ると橋本が親睦を深めるためトランプに誘ってきた。

 橋本はグループ全員を誘ったが、参加したのは言い出しっぺの橋本を除いて、俺、綾小路、ゆきむーの三人だった。

 俺たちは七並べやババ抜きで一時間ほど時間を潰した。

 ゆきむーは勝負ごとに弱いようで、七割くらい負けていた。

 よほど悔しかったのか、ゆきむーが鞄から将棋盤を取り出して、将棋で勝負を挑んできた。

 結果、将棋もゆきむーが一番多く負け越していた。

 俺がゆきむーに勝てたのは3月のライオンを読んでいたからだろう。

 ちなみに綾小路にはボコボコにされました。

 

 

☆☆☆

 

 

 夜中。俺は同部屋の男子たちに気づかれないよう宿舎から抜け出した。

 誰にもつけられていないことを確認して、俺は無事に長谷部と落ち合うことができた。

 どこか不安げな長谷部の腕を掴み、昼間に見つけたやり場スポットに向かった。

 

「ここなら大丈夫だろ」

 

 俺たち以外にもカップルがいるかと思ったが、誰とも遭遇することなく目的地に到着した。

 

「よくこんなところ見つけたね」

「長谷部とやりたかったからな」

「ばかっ」

 

 俺の右腕を軽く殴った長谷部の拳は震えていた。

 それは寒さからか、不安からかはわからない。

 

「それじゃさっそく」

「ち、ちょっと待って……」

 

 長谷部を壁に追いやり、美味しく頂こうとしたところで、待ったをかけられた。

 

「……なんだよ」

「やっぱりやめない?」

「なんで?」

「だ、誰か来たらやばいじゃん……」

 

 長谷部の懸念はもっともだ。

 もし俺たちが青姦しているところを見られたら停学の可能性が高い。

 さらにこの寒さだ。好き好んで野外でセックスするカップルはいないだろう。

 だが俺の性欲にその常識は通用しない。

 

「大丈夫だって」

 

 右手を長谷部の頬に添える。

 これで発情送り(ハートリジェクター)が発動した。

 

「でも……」

「長谷部はしたくないのか?」

「し、したい……けど……」

 

 直後だった。長谷部は頬を紅潮させ、内股を擦り始めた。

 これで長谷部は完全に堕ちた。

 

「んぐっ!?」

 

 俺は強引に長谷部の唇を奪う。

 

「んっ、んんっ、んむぅ……」

 

 強引に唇を奪われたにもかかわらず、長谷部は抵抗せずに俺を受け入れている。

 

「んっ、ちゅっ、じゅるっ……」

 

 舌を入れると、自分からも舌を絡めてきた。

 俺たちは息切れするまで唇を貪り合った。

 

「ぷはっ……はぁ、はぁ……」

 

 唇を離すと長谷部は蕩けた瞳で見つめてきた。

 性欲に素直ないつもの長谷部の表情だ。

 

「あゆむー、強引だよぉ♡」

「嫌だったか?」

「嫌じゃないよ」

「長谷部ならそう言ってくれると思ったよ」

「あんっ」

 

 見つめ合いながら右手を長谷部の股間に添え、ジャージ越しに擦り始める。

 

「んぁっ……だ、だめぇっ……」

 

 発情した長谷部だが、抵抗するかのように股を閉じようとして右手を挟んでくる。

 

「なんで?」

「じ、ジャージまで濡れちゃうから……」

「いいじゃん」

「だめだよぉ……。濡れたまま部屋に戻ったら怪しまれちゃう……」

 

 長谷部もほかのヒロインと同じく愛液の量が多い。

 このまま陰部を刺激し続ければ、下着は役割を果たせなくなり、ジャージに染みができるだろう。

 

「夜中だから大丈夫だろ」

「や、やぁ……あっ、あんっ、だめだってばぁ……」

 

 抵抗し続ける長谷部だが、小さく喘ぎだした。

 身体が快楽を受け入れ始めた証拠だ。

 

「ジャージ着せたまま弄りたいんだ」

「で、でもぉ……」

「お願い、波瑠加」

「~~~~~~っ!」

 

 ここで初めて名前呼びをする。

 こんなシチュエーションでも、初めての名前呼びは効果があるはずだ。

 

「ひ、卑怯だよっ……!」

「なにが?」

「いきなり名前で呼ぶなんてさっ……」

「だめだったか?」

「だ、駄目じゃない……。駄目じゃないけど……」

 

 弱弱しい声で答える長谷部。

 普段強気な彼女とのギャップに萌える。

 

「……わかった。あゆむーの好きにしていいよ」

「ありがとう、波瑠加」

「……うん」

 

 波瑠加の了承を得た俺は、そのまま股間を弄りだす。

 喘ぎが大きくなりそうだったので、途中からは左手で波瑠加の口を塞ぎ、刺激を与え続けた。

 

「んぐっ♡ んぶぅっ♡ んぉっ♡」

 

 1分ほどで波瑠加が痙攣し始めた。

 激しい愛撫により波瑠加のあそこは愛液でびっしょりになっており、ジャージにまで被害が及んでいた。

 

「んぶぉっ♡ んんっ♡ ん゛んっ♡」

「もうイッていいぞ」

 

 耳元で囁くと、波瑠加の両足がガクガクし始めた。

 

「ん゛ん~~~~~~~~~~っ♡」

 

 刹那。波瑠加は声を押し殺されながら絶頂した。

 両足に限界が来たようで、波瑠加はそのまま崩れ落ちるようにへなへなと座り込んでしまう。

 

「それじゃ次は俺を気持ちよくしてくれ」

 

 ズボンとトランクスを下ろして肉棒を波瑠加の頬に擦りつける。

 

「んはぁ、はぁ……。まって……今、イッたばかりだから……」

「あまり時間がないんだ。ほら早くしてくれ」

「んぶぉっ!?」

 

 強引に小さな口に肉棒を押し込んだ。

 

「んぶぅっ……おぶっ……おげぇっ……」

 

 涙を浮かべながら抗議の目で見上げてくる。

 

「波瑠加、よろしく」

「っ……」

 

 頭を撫でながら名前呼びをすると、波瑠加が肉棒をしゃぶりだした。

 

「んちゅっ……んじゅっ」

「波瑠加の口の中、あったかいな」

「ちゅぅぅ、ん……、じゅるっ」

 

 俺の足に両手を回し、必死にご奉仕する波瑠加。

 

「んぶぅ……んんっ……じゅぼっ!」

「気持ちいいぞ」

「んぐぅっ……んふぅっ……ぢゅるっ!」

 

 二日ぶりのフェラチオに、俺の愚息が数分で限界を迎えそうになる。

 

「あ、やばい。もう出るかも」

「じゅぶっ、じゅるるるっ」

「悪い、波瑠加!」

「ごもぉっ!? ふぐっ……んごぉっ……!」

 

 波瑠加のがっちり頭を掴み、腰を動かして、喉奥を肉棒で突くようにする。

 

「ほごっ! おごぉぉっ! んぶぉっ!」

 

 波瑠加は涙を流しながら、必死に猛烈な吐き気と苦痛に耐えている。

 そんな彼女の健気な姿に嗜虐心がくすぐられ、ますます抽送を激しくなる。

 

「おごっ! ごもっ! んぶええぇぇっ!?」

射精()すぞ」

「もぶうううぅぅぅぅっ!」

 

 波瑠加の口内に二日分の精液を吐き出した。

 大量の白濁液が口内に溜まり、たまらず吐き出そうとしてしまうが、呑み込もうと耐える波瑠加。

 

「むぶっ……んぐっ!」

 

 肉棒を抜くと、波瑠加はすぐに両手で自身の口を塞いだ。

 顔を上向きにして、ゆっくりゆっくり精液を飲み込んでいく。

 

「ごきゅっ……うげぇっ、げほっ、げえぇぇっ!」

「大丈夫か?」

「だ、大丈夫……ごほっ、おぇっ……」

 

 満身創痍な様子の波瑠加だが、あそこの疼きはおさまっていない。

 発情を抑えるには本番をしないといけないのだ。

 

「こ、今回は吐かなかったよ……」

「そうだな。えらいぞ」

「え、えへへ……♡」

「少し休むか?」

「ううん、続きしよう。早くあゆむーのおちんぽ欲しい」

「わかった」

 

 波瑠加を立たせると、壁に両手をつかせ、お尻を突き出させた。

 俺の大すきな立ちバックの体位だ。

 

「波瑠加、これを咥えてくれ」

「もぐっ!?」

 

 喘ぎを防ぐため、俺はハンカチを波瑠加の口に押し込んだ。

 

「下ろすぞ」

 

 ショーツとジャージを下ろすと、愛液塗れの性器があらわになった。

 精液を出したばかりの肉棒を宛がい、膣奥まで一気に挿入した。

 

「んぶううううぅぅぅぅぅぅっ♡」

 

 挿入しただけで絶頂したのか、波瑠加の身体がビクンと反応した。

 

「動かすぞ」

「ふぐぅっ……んぶぅっ……♡」

 

 緩やかなスピードで、膣ヒダの感触を確かめながら、抽送をし始める。

 

「むぐぅっ♡ んんっ♡ ん゛んっ♡ んぶぅっ♡」

 

 絶頂したばかりでピストンされているからか、下品な声が塞いだ口から漏れる。

 俺はまだ愛撫していなかった爆乳を鷲掴み、徐々にピストンを速めていった。

 

「んごぉっ♡ ん、ぐっ、……おぉっ♡」

 

 上着を捲り上げて生のおっぱいを楽しもうと思ったが、さすがに寒すぎると思った俺は衣服越しに波瑠加の爆乳を揉みしだくことにした。

 波瑠加の一番の性感帯である乳首は合宿が終わったら楽しませてもらおう。

 

「んぐっ♡ んぶぅ♡ んぼぉっ♡」

 

 やはり波瑠加のおっぱいは最高だ。

 ジャージ越しでもこんなに柔らかく感じる。

 ぎゅっとおっぱいを握りしめながら、自身も絶頂するべく抽送を激しくする。

 

「んお゛っ♡ お゛おっ♡ あぶぅっ♡」

 

 俺たち以外誰もいない暗闇でパンパンと腰を打ち付ける音が鳴り響く。

 

「んごぉっ♡ んぼおおぉぉっ♡」

「そろそろ出すぞ」

 

 5分ほどで射精感が限界に達する。

 俺は腰の動きをさらに激しくして、絶頂するための準備を整えた。

 

「んごぉっ♡ むぶぉっ♡ あぶぇっ♡」

射精()るっ……!」

「ん゛ぼおおぉぉぉぉっ♡」

 

 波瑠加の子宮に大量の子種汁が注入される。

 先ほどイラマチオで吐き出したばかりなのに、肉棒はポンプのように蠢き、次々に精液を送り続けている。

 

「ん、ぐぅ……♡ んふぅ、はぁ……♡」

「はぁ、全部出たぞ……」

 

 すべての欲望を吐き出した俺は、波瑠加の口に押し込んでいたハンカチを取り除いた。

 

「ぷはっ、はぁはぁ……。うん、たくさん精液出されちゃったぁ……♡」

「気持ちよかったか?」

「見ればわかるでしょ」

「……だよな」

 

 これで明日からの特別試験も頑張れそうだ。

 寒空の中のセックスは思ったよりもきつかったが、気温が低い分、波瑠加の膣内はとても温かかった。

 

 性交を終えた俺たちは10分ほどまったりし、各々の部屋に戻っていった。

 波瑠加は膣内に大量の精液を注入され、ショーツもジャージも愛液で染みだらけの状態で不安がっていたので、失禁したことにすればどうかとアドバイスをしたらぶん殴られた。

 暴力はいけないんだぞ。

 寮に帰ったらたくさん泣かせてやる。




ヒロインデータベース

名前:長谷部(はせべ)波瑠加(はるか)
クラス:Cクラス
学籍番号:S01T004747
部活動:無所属
誕生日:11月5日
身長:不明
スリーサイズ:不明

テクニック:C+
知識:B+
体力:C+
おっぱい:S
お尻:A+
締まり:B+
変態度:C-


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100話 椎名ひよりの尾行

祝100話!
これからもよろしくお願いします!


 特別試験3日目の早朝。俺たちのグループは炊事場で朝食作りをしていた。

 

「クソ眠いっ!」

「俺も眠いぞ」

「俺に話しかけるんじゃねえ!」

 

 石崎に同調したら拒絶されてしまった。

 

「そんなに邪険にしなくても」

「うるせえ! お前は敵だろうが!」

「今は俺がリーダーだぞ」

「ならちゃんと野菜を切りやがれ!」

 

 怒鳴りながら俺がカットした野菜を指差す石崎。

 綾小路とアルベルトに教えてもらいながらカットしたが、二人と比べるとやや不格好な見た目になっている。

 

「料理は苦手なんだ」

「それにしても酷すぎだろ! 俺でももう少しマシに切れるぞ!」

 

 俺って石崎以下だったのか……。

 ショックでフリーズをしているとゆきむーが俺の肩を叩いた。

 

「上里は使い終わった調理器具を洗っててくれ」

 

 まるで戦力外通告を言い渡す首脳陣のように指示するゆきむー。

 

「……わかった」

 

 それから俺は一度も食材に触れなかった。

 今度からヒロインたちの料理を手伝おう。

 そう心に決めた朝だった。

 

 その日の3時間目である道徳の授業。

 3階の窓から外を覗くと、元気よく校庭を走る帆波の姿が飛び込んできた。

 特別試験が始まってから一度も絡んでいないが、元気そうでよかった。

 帆波のグループメンバーにはクラスメイトのみーちゃん、Dクラスの椎名など何人か知っている顔がいた。

 その二人は運動が苦手なため、ほかのメンバーより大幅に遅れており、帆波が励ましながらなんとか走っている状態だ。

 

(椎名にとっては地獄の授業だろうな)

 

 椎名が一番嫌いな授業は体育だ。特に冬はマラソンの授業が多いため、椎名はげんなりしていた。

 帆波も運動は得意じゃないが体力はそれなりにあるらしい。もしかしたら俺とのセックスのおかげかもしれない。

 

(近いうちに帆波にも誘われるかも)

 

 波瑠加と野外でセックスをしたが、ほかのヒロインとはしていない。

 野外で興奮するセフレは帆波、鈴音の二人くらいだろう。

 愛里とは無人島でしたけれどそれっきりだし、橘先輩にはハードルが高いだろう。Dクラスの二人は龍園のことを考えるとリスクが高すぎる。

 恵なら命令すれば抱けそうだが、体力がなさそうだから特別試験に影響が出そうだ。

 星之宮先生は教師だから宿舎も違うので論外だ。

 

 そんな下半身が膨張しそうなことを考えると教師が授業内容を説明しだす。

 道徳の授業では自己紹介を学ぶことになった。

 これから毎日スピーチを行い、『声量』『姿勢』『内容』『伝え方』を上達させるらしい。

 石崎を含めて不満を言う生徒が何人かいたが、堀北先輩に注意されそうなので俺は真面目に授業を受けた。

 

 その日の夕食。綾小路、ゆきむーの3人で食事を取ろうとしたところ、恵と櫛田に捕まってしまった。

 右隣に恵、左隣に櫛田が座っている。一緒に食べるはずだった綾小路とゆきむーはテーブルの向こう側に座っている。

 

「あんた、料理はちゃんとできてるの?」

「……洗い物だけしてる」

「やっぱり。歩夢は料理がまったくできないもんねっ」

「うぐっ……」

 

 勝ち誇ったような顔つきで俺を愚弄する恵。

 

「上里くんは料理苦手なんだ?」

「そうよ。あたしがいないと何もできないんだから」

「軽井沢さんには聞いてないんだけど」

「っ……!」

 

 櫛田が恵にジャブをかます。

 

「それよりそっちの調子はどうなんだ?」

「あたしは問題ないわよ」

「そうだっけ? マラソンの授業でダントツの最下位じゃなかったっけ?」

「なんで櫛田さんが知ってるのよ……。それに最後まで走ったんだから問題ないでしょ」

 

 二人のせいでテーブルの空気が重い。

 綾小路は我関せずを貫き、ゆきむーはなんとかしろと目で訴えてくる。

 

「マラソンは仕方ない。ビリだからってそこまで影響はないだろ」

「で、でしょ!」

「ちなみに私は順調だよ。グループのみんなとも仲良くしてるしね」

「さすが櫛田だな。コミュ力だけなら学年でトップだな」

「えへへ」

 

 櫛田を褒めると、恵が苦虫を噛みつぶしたような顔で睨んでくる。

 

「恵はグループの人たちと上手くやれてるのか?」

「それなりにね」

「Dクラスの女子とも?」

「うん。今のところ絡まれてないし」

「そっか。なんかあったら言えよ」

「……うん。ありがと」

「ちっ」

 

 今度は櫛田が舌打ちをしだした。

 なんでこの二人はここまで険悪な仲になってしまったのだろう。

 

 30分後。夕食を食べ終えたので帰ろうとすると、帆波に声をかけられた。

 

「歩夢くん、もう帰るの?」

「そのつもりだけど」

「そ、そうなんだ……。えっと……」

 

 俺の回答を訊き、言いよどむ帆波。

 帆波が何を言いたいのか顔を見ればすぐにわかる。

 

「少し話すか?」

「うんっ」

 

 俺たちは誰も座っていない一番奥側のテーブルに腰を下ろした。

 

「やっと歩夢くんと話せた」

「全校生徒がいるから見つけるだけでも大変だもんな。調子はどうだ?」

「最初は大変だったけど、何とかやってるよ」

「最初ってグループ決めか?」

「うん。女子は好き嫌いがハッキリしているから。けっこう面倒くさいんだよね」

 

 そういえば原作でも同じことを言っていたな。

 今のグループを決めるのも相当苦労したんだろう。

 

「お疲れさん」

「ありがとう。歩夢くんはどう?」

「料理以外は問題ないぞ」

「あはは、歩夢くんは料理苦手だもんね」

「帆波がさせてくれないんだろ」

 

 原因はお前だ、と言わんばかりにジト目で抗議する。

 

「だ、だって……歩夢くんに手料理食べさせたいから……」

「気持ちはわかるけど、今度は俺にも手伝わせてくれ」

「……考えとくね」

「そこは即答してほしかった」

 

 もしかして台所に俺の居場所は永久にないのだろうか。

 このままじゃ私生活がポンコツな人間になってしまう。

 

「それより龍園くんと接触あったりした?」

「まったく。同じグループのDクラスの男子も大人しいもんだ」

「……そうなんだ。この試験でも仕掛けてこないのかな?」

「かもな。純粋なクラス対抗戦じゃないだろうし、仕掛けるのも難しいんだろう」

「そうだね。……あ、あのさっ」

「なんだ?」

 

 俺が問うと、帆波は声のボリュームを下げて言った。

 

「こ、今夜会わない……?」

「したいの?」

「っ……」

 

 帆波の性欲はヒロインの中でもトップクラスだ。さらに露出癖もあるので、合宿中に青姦するなんて、帆波にとって願ってもない展開だろう。

  

「……したいです」

「いいぞ」

「いいの?」

「ああ。久しぶりに帆波とエッチしたいし」

「ありがとうっ」

 

 帆波が笑顔で俺の両手を握ってきた。

 

(あ、馬鹿。発情送り(ハートリジェクター)が発動しちまったじゃねえか!)

 

 逢瀬をするなら22時以降が理想だ。現在はまだ18時過ぎなので4時間近くある。

 帆波はそんな長時間発情に耐えられるだろうか。

 だが耐えてもらうしかない。

 

「あ、あれ……なんで……?」

 

 帆波は頬を紅潮させ戸惑っている。

 

「それじゃ22時に会おう」

「え? も、もっと早くじゃ駄目……?」

「駄目だ。早すぎると見つかる可能性が高くなる」

「あうっ……」

 

 俺は発情する帆波に待ち合わせ場所を伝えた。

 帆波には身体の疼きを我慢してもらうしかない。

 

(そういえば帆波は椎名と同じグループだったな)

 

 もし椎名に見られたらどうしよう。

 椎名のことなので学校に報告されることはないだろうが、自分も抱くよう要求してくる可能性がある。

 

(でもマラソンでバテバテだったし、消灯時間になったらすぐに寝るか)

 

 合宿中の椎名にそんな余裕はないだろう。

 そう結論づけて俺は帆波と別れて共同部屋に戻っていった。

 

 

☆☆☆

 

 

「一之瀬さん、具合悪そうだけど大丈夫?」

 

 身体の火照りを誤魔化して過ごしているとCクラスの王さんが話しかけてきた。

 王さんは消極的な女の子だけど、椎名さんのおかげでグループに溶け込めることができた。

 今ではそこまで緊張せずに私たちと話してくれている。

 

「なんだか顔が赤いから」

「ありがとう。でも大丈夫」

 

 具合は悪くない。ただ身体が火照って、あそこが疼いているだけ。

 淫乱な私を気遣ってくれることに罪悪感を感じてしまう。

 

「もし風邪気味なら言ってね。風邪薬持ってるから」

「うん。王さんこそ大丈夫? 今日もマラソンで疲れたでしょ?」

「体力は消耗したけど大丈夫だよ」

 

 王さんと椎名さんは運動が苦手で、マラソンではいつも最下位を争っている。

 私も運動は得意ではないけれど、二人に声をかけるくらいの余裕はある。

 

「一之瀬さん、いつも気遣ってくれてありがとう」

「ううん。王さんこそ私を気遣ってくれてありがとう」

 

 王さんは苦労人だ。

 中国から日本にやって来て、日本語を覚えて、英語も日常会話程度なら話せると聞いた。

 なんて凄い子なんだろう。

 素直に尊敬する。

 

「ねえねえ、一之瀬さん」

「ん?」

 

 今度はAクラスの女子が話しかけてきた。

 

「上里くんとは本当に付き合ってないの?」

「付き合ってないよー」

 

 この子は恋愛トークが好きで、毎晩歩夢くんとの関係を訊かれる。

 私と歩夢くんは付き合ってはいないけれど、身体の関係は持っている。

 いわゆるセックスフレンドというものだ。

 

「じゃあ友達以上彼女未満って感じ?」

「うーん、そうなるのかなー」

 

 ただのセックスフレンドだよ。 

 でも私は彼が大好き。愛してる。

 これからもずっと二人でいたい。

 そんな彼への想いが強すぎて、彼と話しただけで、こんなに身体が火照ってるのかもしれない。

 

「そっかー。椎名さんは好きな人いないの?」

「私ですか?」

「うん」

 

 質問攻めの彼女は彼氏がいるらしい。

 羨ましい。

 私も歩夢くんと彼氏彼女の関係になりたい。

 

「好きな人はいませんが、気になる方はいます」

「だれだれ?」

「……内緒です」

 

 ちらっと私を見て答える椎名さん。

 今のはどういう意味だろう。

 もしかして椎名さんも歩夢くんが気になるの?

 でも彼女と歩夢くんが話しているのは見たことがない。

 

「えー。教えてよー」

「駄目です」

「うーん、椎名さんは固いなー」

 

 私は約束の時間になるまで、あそこの疼きに耐えながらガールズトークに耳を傾けた。

 

 

☆☆☆

 

 

「んぐっ♡ んんっ♡ はぁんっ♡」

 

 約束の時間に帆波と落ち合った俺は昨晩に波瑠加を抱いた場所に連れ出した。

 今日も誰とも遭遇せずに、目的地に辿り着くことができ、無事に帆波を虐めている。

 

「んぐっ♡ ん゛ん゛っ♡」

 

 俺たち以外誰もいない静寂の世界で、パンパンと帆波のお尻を叩く音だけが鳴り響く。

 壁に両手をつき、ジャージとショーツを下ろし、お尻を突き出している帆波の尻肉を容赦なく叩いている。

 俺としては早く挿入したいのだが、帆波の強い希望でスパンキングをしているのだ。

 

「帆波、けっこう腫れあがってきたぞ」

「うんっ♡ だからもっと叩いてっ♡」

「これ以上叩いたら座るとき大変なんじゃないか?」

 

 感触て帆波のお尻が腫れあがっているのはわかる。

 ここまで腫れあがったら、座るだけで激痛が走るだろう。

 

「それでいいの。授業中もずっと歩夢くんを感じていたいから」

「俺を?」

「うん。痛みが走るたびに、歩夢くんが与えてくれた痛みなんだって思えると嬉しいの」

 

 とうとう授業中まで痛みを所望するようになってしまった。

 もともと帆波はマゾだったが、AV撮影をしてから一層マゾになったと思う。

 

「……わかったよ」

 

 帆波をここまで堕としたのは俺だ。

 なので責任は取らなければならない。

 帆波が満足するまで痛みを与える。

 

「ひゃんっ♡」

 

 思いっきり真っ赤に腫れあがっているお尻に平手打ちをくらわすと帆波が歓喜の声を上げた。

 

「帆波、声を抑えろ。じゃないと叩いてやんないぞ」

「ご、ごめんなさいっ! 声出さないからもっと叩いてぇ♡」

「よし」

 

 それから10分以上帆波のお尻を叩き続けた。

 帆波は喘がないよう自身の左腕を噛みながら快楽に耐えていた。

 途中から叩くたびに潮を噴くようになった。

 まさかスパンキングだけで絶頂するとは……。

 

「これで打ち止めだ!」

「んぐううぅぅぅ~~~~~~~っ♡」

 

 とどめの一発をくわえると、帆波は派手に絶頂した。

 身体を大きく震わせ、股間から黄色い液体を噴射した。

 両脚は生まれたばかりの小鹿のようにガクガクと震えている。

 

「帆波、俺も気持ちよくなりたいんだけど」

「あ、あへぇ♡ ご、ごめんなひゃい♡」

 

 帆波は謝りながら四つん這いになり、下の口をくぱぁと右手で広げ、挿入を促す。

 

「絶頂したばかりなのに休まなくていいのか?」

「や、休みたいけど……歩夢くんのオチンポも欲しいからぁ♡」

「そっか。本当に帆波は変態だな」

 

 おしっこをちょろちょろ垂らしながらも挿入をせがむ帆波。

 

「そうだよぉ♡ 歩夢くんが私をこんなに変態にしたんだよぉ♡」

「知ってる」

「この特別試験でもみんな私を慕ってくれるけど、私はみんなが思ってる人間じゃないの」

「知ってる。帆波は万引きをする悪い子で、エッチが大好きな淫乱な女だ」

「うん♡ だからお仕置きしてぇ♡」

「お仕置きして反省するのか?」

「するよぉ♡ 子宮で反省するからぁ♡」

 

 早く挿入しろと言わんばかりに、尻を振りだす牝豚。

 

「わかった。……声出すなよ」

「はぁい♡」

 

 帆波の腰をがっしり掴み、肉棒を宛がう。

 そして一気に最奥まで挿入した。

 

「んにいいいいぃぃぃぃぃぃぃっ♡」

 

 直後に、帆波は大きく喘いだ。

 

「馬鹿ッ! 今ので人が来たらどうすんだよ!」

「ご、ごめ――ひゃひいいいいぃぃぃぃ♡」

 

 帆波は完全に自制が効かなくなっていた。

 念のため5分ほど茂みに隠れて誰も来ないことを確認してから、彼女の声が漏れないよう、帆波の下着を口に突っ込ませた。

 そして3発ほど帆波の子宮に子種汁をぶち込んだ。

 

「歩夢くん、ありがとう。これで特別試験も頑張れるよ」

 

 愛おしそうにお腹をすりすり撫でる帆波。

 先ほどまでのアヘ顔が嘘のようだ。

 

「私、先に帰った方がいいんだよね?」

「ああ。一緒に帰ると見つかる可能性が高くなるからな」

「……だよね。それじゃまた明日ね。おやすみ」

「おやすみ」

 

 帆波は鼻歌を歌いながら帰っていった。

 それから10分ほどして俺も帰ろうとしたところ、茂みから誰かが飛び出してきた。

 

「おわっ!?」

 

 俺は驚いて尻餅をついてしまう。

 

「あ、すみません。驚かせてしまいましたか」

「その声は――――椎名か?」

「はい」

 

 なぜ椎名がここにいるのだろう。

 答えは一つ。

 帆波を尾行して、俺たちのセックスを鑑賞していたのだろう。

 

「上里くん、一之瀬さんだけずるいです。私も抱いてください」




そろそろ南雲パイセンと坂柳と絡ませたいですね!


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101話 椎名ひよりと青姦

遅くなりましてごめんなさい!
積んだラノベと幽白やBECKなど古い漫画をたくさん読んでたら時間がありませんでした!

五等分のも投稿しました!
https://syosetu.org/novel/211110/


 帆波と野外でエッチして宿舎に帰ろうとしたら椎名にもおねだりされてしまった。

 

「お願いします上里くん」

 

 椎名は外見とは裏腹にセックスに積極的な女の子だ。

 

「……その前になんで椎名がここにいるんだ?」

「同部屋の一之瀬さんの跡をつけてきました」

「それで俺と帆波がしてるところを見てたんだな」

「はい」

 

 俺と帆波のエッチが見られるのはこれで二回目だ。

 もう帆波とは部屋以外でセックスはしないほうがいいな。

 

「えっと、もうこんな時間だしまた今度にしないか?」

「嫌です。もうあそこが疼いてしょうがないんです」

 

 俺と帆波の性行を見て昂ぶっているのだろう。

 椎名に関しては発情送り(ハートリジェクター)は必要ないな。

 

「それに上里くんも一回だけじゃ満足していないのでは?」

「してないけど寒いし」

「私の膣内は温かいと思います」

「温まるのチンポだけじゃん」

「駄目ですか?」

 

 このままでは落とせないと判断したのか、上目遣いで見てくる椎名。

 

「……わかった」

「ありがとうございます」

 

 女子の上目遣いに弱いんだよな俺……。

  

「でも夜遅いし時間があまりないぞ」

「安心してください。すでにあそこは濡れています」

「なんでだよ!」

「オナニーをしながら一之瀬さんとのエッチを見ていましたので」

「そうっすか……」

 

 俺が呆れていると、椎名はジャージとショーツを下ろし、壁に手をついた。

 

挿入()れてください♡」

「わかった」

 

 蠱惑的な笑みに惹かれて俺もパンツごとジャージを下ろす。

 なんだかんだで俺の息子も戦闘モードに入っていた。

 

「んあっ!」

 

 時間がないので一気に膣奥まで突っ込んだ。

 

「い、いきなり奥まで入れられちゃいました♡」

「悪いけど声出さないように口抑えるからな」

「はい――――んぐっ!」

 

 右手で腰を掴み、左手で口を押さえる。

 椎名は嬌声が人一倍大きいので、こうしないと周りに聞こえてしまう可能性が高いのだ。

 

「一気にいくぞ」

 

 しょっぱなから激しく抽送をする。

 椎名のあそこは宣言通りグチョグチョに濡れており、スムーズにピストンができた。

 

「んっ! んぶっ! んんっ!」

「ぜったい声漏らすなよ」

「あ゛ぃっ! んあ゛! んぶぅっ!」

 

 暗く、静寂な世界で腰を打ち付ける音だけが鳴り響く。

 

 5分ほど激しい抽送を繰り返し、射精感が限界に達する。

 椎名は初めての青姦に興奮しており、何回も軽く絶頂していた。

 

「椎名、射精()すぞ!」

「ん゛ぁいっ! んん゛っ!」

 

 最後は両手で椎名の口を押さえながら膣内に精液を吐き出した。

 

「ん゛ううううぅぅぅぅぅっ♡」

 

 精液を出し終え肉棒を抜くと、椎名は壁に手をついたまま崩れ落ちる。

 

「んはぁっ……♡」

 

 体力がなく、合宿で疲労困憊の椎名は、数分の立ちバックで限界を迎えたようだ。

 息を切らしながら中出しの余韻に浸っている。

 

「よかったです……♡ はぁはぁ、青姦が……こんなに興奮するものとは……♡」

「抱いといて今更だけど明日の試験は大丈夫か?」

「が、頑張ります……」

 

 そりゃ頑張るしかないよね。

 

「少し休んでから帰るか?」

「はい」

 

 椎名は持参したティッシュであそこを拭いてショーツを穿き直し、俺の隣に座る。

 

「上里くんは試験の調子はどうですか?」

「料理以外は問題ない」

「上里くんは不器用ですもんね」

「違う。経験が少ないだけだ」

「それじゃ今度一緒に料理しますか?」

「よろしく頼む」

「わかりました。合宿が終わったら連絡しますね」

「ああ」

 

 今まで家事はヒロインたちに任せていたが、人並み程度に料理は出来たほうだいいだろう。

 

「椎名はマラソン以外は大丈夫そうか?」

「はい。マラソン以外は問題ありません」

「グループの面子とはうまくやれてるのか?」

「一之瀬さんがいますので」

「なるほど」

 

 普段の帆波は他人をまとめるのが得意なリーダータイプの人間だ。

 中身は変態すぎてあれだが、帆波がいればグループの面子からすれば頼りになるだろう。

 

「それと王さんとも仲良くなりました」

「みーちゃんと?」

「はい。彼女は努力家で尊敬できる友人です」

「俺と同じタイプか」

「え」

「え、じゃないよ。俺だって努力家だから」

「そうなんですか?」

「そうだよ。勉強だってしてるし、毎朝10キロ走ってるんだぞ」

 

 綾小路や高円寺と違って才能がない俺は努力しないといけないのだ。

 勉強は前世の貯金があるからいいけど、体力は運動しないとすぐに落ちてしまう。

 

「そういえば龍園も努力はしてるんだろうか?」

「龍園くんですか?」

「ああ。してても人前で努力は見せないタイプなんだろうけど」

「そうでしょうね。私も龍園くんが授業以外で運動や勉強をしているところは見たことがありません」

「だよな」

 

 もし椎名と一緒にいるところを見られたらゲームオーバーだな。

 椎名は伊吹みたいに制裁を受けて、俺はクラスの裏切り者のようにリークされそうだ。

 

「そろそろ帰るか」

「そうですね」

 

 俺と椎名は念のため時間差で宿舎に帰還した。

 

 

☆☆☆

 

 

 試験5日目となる月曜日。今日は午前の授業4時間がすべて運動にあてられる。試験当日に行われる駅伝のコース往復18キロを実際に歩いて走って、午後の授業までに戻ってくるという課題だ。コースがアップダウンの激しい山岳地帯なので、グループのメンバーはグランドとの落差に嘆いている。

 

「いつまで続くんだよこの坂はよぉ。キツすぎだろ」

「石崎はふだんは運動してないのか?」

「うるせえ」

「そんな邪険にしなくても」

 

 石崎が俺を嫌っているのは知っていたが、少しは会話してもいいと思うの。

 

「上里は毎朝10キロは走ってるんだよな」

「ああ」

 

 隣を歩く橋本の問いに答える。

 

「途中でだるくなったりしないのか?」

「走るのは好きだからしない。それに特別試験のことを考えて運動はしていた方がいいだろ」

「それは間違いない」

 

 俺と橋本の会話に、普段運動をしていない石崎とゆきむーが苦い顔をする。

 

「綾小路は運動していないのか?」

「ああ」

「橋本、綾小路は読書好きなんだ」

「へえ」

 

 綾小路の最低限の回答に、会話が弾むよう情報を流す俺。

 

「最近は俺の御勧めで漫画も読んでるんだぞ」

「何を読むんだ?」

「最近はドクターストーンと鬼滅の刃を見た」

「俺も読んでるぜ」

「俺も俺も」

 

 綾小路がきっかけで、Bクラスの森山たちも会話に参加し出した。

 

「ゆきむー、大丈夫か?」

 

 グループ後方でふらつきながら歩いているゆきむーの隣に下がった。

 

「ぜぇぜぇ、問題ない……とは言い切れない」

「だよな。まあ当日は1.2キロ走ればいいから気軽にな」

「それだとほかのやつらに負担がかかるだろ……」

「問題ない。何せ俺以外の面子全員1.2キロしか走らせないつもりだから」

「……それで大丈夫なのか?」

「7キロ半走ればいいだけだろ。楽勝だ」

 

 駅伝は往復18キロあり、生徒は最低1.2キロを走らなければならないルールだ。7キロ半なら真面目に走れば20分もかからないので、俺が走れる分走った方がタイムはよくなるはずだ。

 

「そうか……」

「適材適所ってやつだな。でも合宿が終わったら運動はした方がいいぞ」

「わかってる……」

 

 ゆきむーは途中で吐きそうになりながらも無事にゴールした。

 

 6日目、7日目も石崎に無視されること以外はトラブルもなく順調に合宿を消化していった。

 そして7日目の夕食の時間。俺は食堂を離れ、校舎の隅で堀北先輩、橘先輩と合流していた。

 

「上里、お前の情報のおかげで助かった」

「上里くん、ありがとうございます」

 

 同時にお礼を言う元生徒会コンビ。

 

「まだお礼を言うのは早いですよ。……でもなんとかなりそうなんですね?」

「はい。道連れにはならない成績を残せています」

「仮に橘を道連れにしようとしても、虚偽申告と判断されるだろう」

「よかった」

 

 原作では南雲パイセンの罠にはまり、橘先輩は道連れとしていったんは退学してしまった。

 

「でもまだ油断はしないでくださいね」

「もちろんです。上里くんのためにも絶対退学にはなりません!」

「ククク。試験結果発表時の南雲パイセンの顔が今から楽しみですね」

「悪い顔をしているな上里」

 

 違う世界線とはいえ、橘先輩を泣かしたヤリチン野郎は潰してやる。うちのホワイトルーム出身者がな。

 

「俺は部屋に戻る。上里は橘の相手をしてやれ」

「はい」

「学くん!?」

 

 そうか。生徒会が終わったので橘先輩は堀北先輩を名前呼びしているのか。俺も名前で呼んでみよう。

 

「学先輩、お疲れ様です」

「……まあいいだろう」

 

 よかった。怒られると思った……。

 

 その後、橘先輩と少しだけ雑談をして俺も部屋に戻った。

 本当は人気のない場所でイチャイチャしたかったが、南雲パイセンの親衛隊がいつ見てるかわからないので自重した。

 

 

☆☆☆

 

 

 夜中。橋本がこっそり部屋を出て行ったので俺は綾小路と二人で尾行することにした。

 龍園と密会するかと思ったが、相手は予想外の人物だった。

 

「なんでこんな夜中に密会しないといけないのよ」

「坂柳の命令なんだから仕方ないだろ」

 

 密会相手はAクラスの神室真澄だった。

 会話の内容から坂柳の命令されて、お互いの近況を報告しているようだった。

 

「なんだAクラス同士の密会か。帰ろうぜ綾小路」

「そうだな」

 

 橋本が部屋に帰らないうちに、宿舎に戻ろうとすると、二人の生徒が俺たちの前に立ちはだかった。

 

「1年も、こんな時間に密会か?」

 

 俺たちの前に立ったのは、学先輩と南雲パイセンだった。

 こんなところでヤリチン野郎とエンカウントしちゃったよ……。

 

「あ、どうも。明日も早いんで俺たちはこれで」

「待てよ。確か上里だったか、これから堀北先輩と少し話をするんだが、おまえも混じっていけよ」

 

 ついでに、そっちもと綾小路にも声をかける。

 

「BLは興味ないんでけっこうでーす」

「オレも結構です」

 

 そろりそろりと逃げようとしたが腕を掴まれてしまった。

 

「まあ待て。お前は堀北先輩と親しいよな」

 

 学先輩の妹さんが俺のセフレだから、とは言えないので彼にアイコンタクトを送る。

 

(今から俺の話に合わせてください)

(わかった)

 

 さすが元生徒会長。俺の心を読んでくれた。

 

「俺と学先輩は趣味が一緒なんですよ」

「趣味だと?」

「はい。俺と学先輩はアニオタ仲間なんです」

「っ……!?」

 

 先輩二人が同時に目を見開く。

 南雲パイセンも学先輩がアニオタだったとは初耳だろう。何せ嘘だからな!

 

「ね、学先輩?」

「……あ、ああ。そうだ」

「堀北先輩、アニメが好きだったんすか?」

「……そうだ」

 

 ここで鈴音の名前を出すよりは自分を落とした方がマシだ。

 シスコンの学先輩なら俺の意図をわかってくれるだろう。

 

「会話の8割はアニメと漫画ネタですもんね。早く鬼滅の映画観たいですね」

「そうだな」

「オレも観たい」

「綾小路もか。なら二人で行くか。学先輩はもう卒業してるし」

「ああ」

「え、映画か……。楽しみだな……」

「……」

 

 南雲パイセンが困惑してらっしゃる。

 

「それじゃ夜は鬼が出るんで部屋に戻りますね」

「ああ。今日は頑張れよ」

「はい」

 

 なんとか南雲パイセンから逃げきれた。あとで学先輩から何か言われるだろうが仕方ない。

 

「まさか南雲パイセンと遭遇するなんてびっくりしたな」

「そうだな」

「まったく夜中になんで男の先輩と遭遇しないといけないんだよ」

 

 遭遇する先輩なら橘先輩か朝比奈先輩がよかった。

 

「……あ、そうだ」

「どうした?」

「綾小路は知り合いの先輩はいないのか?」

「……一人いる」

「誰だ?」

「朝比奈なずな」

「っ……」

 

 綾小路はいつの間にか原作通り朝比奈なずなと繋がっていた。

 

「それは南雲パイセンと仲が良いからか?」

「そうだな。今のところいい情報は入っていないが」

「どうやって知り合ったんだ?」

「彼女の落とし物を拾ったのがきっかけだ」

「ふ、ふーん」

 

 もしかして原作の軽井沢みたいに駒にしてないよな。

 Bクラスの網倉は駒になってそうだけど、朝比奈先輩は難易度高そうだし。

 

「それがどうした?」

「いや、なんでもない。俺たちもそろそろ部屋に戻ろう」

「ああ」

 

 ちなみに橋本は俺たちが部屋に戻った5分後に帰ってきた。




原作のひよりは完全に友達ポジションになってしまった……


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102話 堀北鈴音に八つ当たり

原作8巻分終了です!


 林間学校最終日。特別試験によって優劣を決める日がやってきた。試験内容は『禅』『スピーチ』『駅伝』『筆記試験』の4つだ。

 俺たち一年は座禅、筆記試験、駅伝、スピーチの順番で試験を受けることになる。

 

 朝食を済ませた俺たちは座禅場に向かった。

 今朝は特別試験のため清掃が免除されており、すぐに試験が開始されることになっている。

 座禅の試験の採点基準は2つある。道場に入ってからの作法、動作と座禅中の乱れの有無だ。

 石崎を筆頭に不良生徒たちが不安がっていたが、何度も授業を受けていたおかげで、グループ全員問題なく試験を終えることができた。

 

 10分の休憩を終えると、そのまま筆記試験が開始された。

 筆記試験に関しては特筆すべき点はない。

 この林間学校で学んだことが、そのまま問題となっている。

 俺は順調に問題を解いていき、90点は取れていると思う。

 テストが終わると、自己採点をするためグループ全員で集まった。

 石崎は案の定、わからなかった問題が多かったようだが、ゆきむーと綾小路がほぼ満点なので問題ないだろう。

 

 筆記試験の次は俺的にメインイベントとなる駅伝だ。

 グループ全員が一度用意されたバンに乗り込み、教師からルールの再説明を受ける。

 俺たちはルールを念入りに確認し、第一走のゆきむーだけを降ろし出発した。

 俺たちの走る順番は体力に自信がない生徒からだ。ゆきむーが一番手で、次に墨田、アルベルト、時任、石崎、森山、弥彦、橋本、綾小路、俺の順だ。

 俺以外の生徒が最低条件の1.2キロを走り、残りの距離を俺が走りゴールをする作戦だ。

 バトン交代のポイントに着くたびに、次々に生徒がバンから降りていく。

 

「本当に俺たち1.2キロでいいのか?」

 

 前の座席の橋本が心配するように言ってきた。

 

「だから大丈夫だって。俺のタイム教えただろ?」

「……そうだな。今さら心配してもしょうがないよな」

「そうそう。俺を信じやがれ」

「おう」

 

 そんな橋本とも別れた後は、俺もバンから降り、ゴールから7.2キロ前で綾小路がやってくるのを待つ。

 

「絡みたくないやつしかいねえ……」

 

 同じポイントで待つ生徒は龍園、葛城、名も知らないBクラスの生徒だった。

 恐らくアンカーなのは俺だけだろう。

 

「よう」

「うげっ」

 

 離れてストレッチをしていたのに、龍園が近寄ってきやがった。

 

「おいおい、そんな冷たい反応するなよ。悲しいじゃねえか」

「お前に悲しいという感情はない」

「そんなことはねえよ。それよりお前はアンカーじゃないのか?」

「アンカーだけど?」

「マジかよ。一人で7キロ以上走るのか?」

「ああ」

 

 嘲笑いながら確認してくる龍園。

 

「馬鹿にしてるようだけど、長距離なら俺に勝てる生徒はいないと思うぞ」

「ククク。そうとう自信があるようだな」

「おう。俺の長距離はお前にとっての武力だ」

「なるほどな」

「ストレッチするからそろそろ離れてくんない?」

 

 教師が近くにいるから龍園は手を出してこないだろう。

 

「せいぜい頑張れよ」

 

 予想通り龍園は感情がこもってないエールを送り去っていった。

 

「ちょっといいか?」

 

 今度はスキンヘッドが声をかけてきた。

 

「お、おう……」

 

 しかし本当につるつるだな。病気だから同情するけど、一度でいいから触ってみたい。

 

「俺はAクラスの葛城だ」

「俺はCクラスの上里だ」

「知っている。弥彦が世話になってるようだな」

「わざわざ弥彦の状況を確認しに来たのか?」

「そういうわけではない」

 

 頬を赤らめて否定する葛城。大男のツンデレとか誰得だよ。

 

「きもいからそういうのやめて」

「きもっ……!?」

「弥彦は軽口は多いけど、問題なくやってるよ。今日だって真面目に試験に取り組んでいた」

「そ、そうか……」

「一応仲間にはなれていたと思う」

「そうか。教えてくれてありがとう」

「どういたしまして」

 

 素直にお礼を言えるところは好感を持てる。

 そもそも葛城は外見以外は妹を愛する少年だ。これでイケメンだったら人気が出ただろうに、可哀そうな奴だ。恨むなら原作者とトモ〇を恨んでくれ。

 

「どうやら俺が思っていた人物像とは違うようだ」

「俺をどう思ってたんだよ?」

「クラスメイトから女の敵、下半身がだらしない、伊藤誠二世と聞いた」

「そんな悪く言われてたのか!?」

 

 俺を嫌ってる連中は多いのは知っていたが、さすがに伊藤誠二世は酷い。

 

「だが直接話してみてわかった。上里はそこまで悪い人間じゃないようだ」

「わ、わかってくれたなら嬉しいぞ」

「ああ。それではお互い試験を頑張ろう」

「あいよ」

 

 葛城との話を終えると俺は入念にストレッチをする。

 体内時計で40分ほど経った頃、ようやく一人の生徒が姿を見せた。

 しかし綾小路ではなく神崎率いるBクラス中心のグループの生徒だった。それから次々に生徒が到着する。綾小路は原作より下位の5番手だった。恐らくゆきむー、アルベルトなどが足を引っ張たのだろう。

 

「すまん頼んだ」

「おう!」

 

 まったく息切れしていない綾小路からバトンを受け取る。

 駅伝なんだからたすきにしてほしかった、と愚痴を零しながら俺は走り出した。

 俺は先に走る生徒を次々に抜いていった。

 予想通り俺に匹敵するほどのランナーはおらず、5分ほどして先頭走者を抜き去ることに成功した。

 俺たちのグループ以外はアンカーを残していたので、少しだけ不安があったが、勢いそのままに後続を突き放し、2番手に大差をつけて一着でゴールした。

 ゴール地点にはほかの生徒が大量にいたので、長距離で俺に適わないということはアピールできたと思う。

 

 

☆☆☆

 

 

 時刻は17時。特別試験を終えた生徒たちは体育館に集まっていた。

 これから結果発表が行われるが、俺たちのグループは上位間違いなしだろう。問題は上級生のグループが、どれだけの点数次第だ。

 10分ほど待つと、林間学校の責任者が壇上に上がり、男子生徒の退学者は0であることが告げられた。

 

「そうか、退学者はなしか……」

 

 ゆきむーが顔を綻ばせ息を吐いた。

 

「よかったな、ゆきむー」

「だからゆきむーって言うな!」

 

 あだ名をなかなか受け入れないゆきむー。

 責任者は続けて総合1位のグループを発表した。

 結果は原作と同じく堀北先輩のグループだった。これで南雲パイセンとの戦いに勝利したことになる。

 

「1位か。敗北を知りたい」

「あまり調子に乗るな!」

 

 冗談なのにゆきむーが突っ込んできた。

 小姑みたいでうざいが、これも親しくなってきたからだろう。

 

「1位獲得、おめでとうございます堀北先輩、さすがですね」

 

 悔しそうな表情で南雲パイセンが祝辞を述べる。

 

「ありがとう。いろいろ仕掛けたようだが残念だったな」

「……いつから気づいてたんですか?」

「橘を狙ったことか?」

「それしかないでしょう」

 

 本来なら南雲パイセンの息がかかった女子たちが、橘先輩を退学の道連れにする予定だった。

 だが俺からの忠告で、罠に気づいた橘先輩は、自分の採点が減点されないよう振る舞い、一週間を過ごした。

 もともと生徒会に選ばれる高スペックの生徒だ。仕掛けがわかっていれば引っかかることはない。

 

「答える義務はないな。それぐらい自分で考えろ」

「っ……」

 

 顔を歪ませ、歯を食いしばる南雲パイセン。

 ざまあみろ。

 原作で帆波を傷つけたり、橘先輩を泣かした罰だ。

 

「おいどうした、夜神月みたいな顔つきになってるぞ」

 

 橋本が何か言ってるが聞こえない。

 今日は南雲パイセンの表情でご飯3杯はいけるぜ。

 

「そんな顔をするな。俺が卒業しても、お前を楽しませてくれる生徒はいる」

 

 綾小路のことを言ってるのかな?

 楽しませるどころか、破滅へと導いてくれる生徒だぞ。

 

「……へえ。誰なんです?」

「上里歩夢だ」

 

 かみさとあゆむちゃんか。可愛らしい名前だな。きっと美少女に間違いない。

 

「あいつが堀北先輩のお気に入りってわけですか?」

「そうだな」

 

 なんかみんなこっちを見てるような……。

 こんなに注目されたのは、体育祭のリレー以来じゃないか。

 

「おいおい、とんでもないことになったな」

「ああ。橋本が堀北先輩に気に入られてたなんて知らなかった」

「俺じゃねえよ。お前だよ」

 

 あの坊ちゃんめがねええええぇぇぇぇ!

 俺を売りやがった!

 妹のことで少しからかっただけなのに、ずっと根に持ってやがったんだな!

 くっそおおぉぉぉぉ!

 堀北先輩には勝てないから、鈴音に仕返ししてやる!

 

「それと上里曰く、ほかにもお前を潰せる生徒がいるようだ」

「それは面白いですね」

 

 火に油を注いでるんじゃねよおおぉぉぉぉ!

 龍園にも狙われてるのに、南雲パイセンも相手にしないといけないとか、無理ゲーじゃねえか!

 

「上里、来い」

 

 偉そうに俺に命令してんじゃねえぞクソメガネ。

 

「はい、なんでしょう」

 

 笑顔で堀北先輩のもとに向かう俺。

 情けなくて涙が出てきそうだ……。

 

「よう。これから俺を楽しませてくれるんだってな」

「南雲先輩は十分楽しんでるように見えますけど」

「それは堀北先輩がいたからだ。だが4月からはいない」

「なら堀北先輩を追って、飛び級で卒業すればいいのでは?」

「面白いことを言うな」

 

 もうここまできたら覚悟を決めるしかない。

 

「……まあ、仕方ないから相手してあげますよ。堀北先輩以下の南雲先輩が俺の相手になるか疑問ですけど」

「あ?」

「だって南雲先輩が、堀北先輩に勝てるところなんて、一つもないじゃないですか」

「……ほう」

 

 お兄ちゃんを褒められて上機嫌な鈴音が頷いている。

 寮に戻ったら犯しまくってやるから覚悟しとけよ。

 

「とりあえず先に一年で倒さないといけないのがいるんで、高みの見物をして待っててくださいね」

「いいだろう。お前がどのくらいのものか見定めてやる」

「どうも」

 

 どうせ俺に気づかれないように小細工してくるんだろう。

 あんたはそういう人だよ。

 こうなったら朝比奈先輩を寝取ってやろうかな。

 そうしたらもっと悔しがるんだろうな。

 

「よし帰るぞ! 須藤、橋本、綾小路、アルベルト!」

「おう!」

「別にいいけど、俺はAクラスなんだが」

「わかった」

「OK」

 

 ノリで喧嘩強い奴らの名前を呼んでしまったが、ついてきてくれてよかった。

 

「こ、こら! まだ結果発表は全部終わってないぞ!」

「っ……!?」

 

 

☆☆☆

 

 

「この! このこの!」

「あんっ♡ あぁぁぁんっ♡ 激しいっ♡」

 

 寮に戻った俺は鈴音を自室に連れ込みすぐに押し倒した。

 溜まりに溜まった怒りをぶつけるため、濡れてない状態で挿入して少しでも痛みを与えようとしたが、俺に腕を掴まれて押し倒されただけなのに、鈴音のあそこはグチョグチョに濡れていた。

 それならばと、髪の毛を掴んだり、お尻を叩いたり、首を絞めたりしたが、ドМの鈴音は歓喜するだけだった。

 鈴音も林間学校初日以来セックスが出来ていないことや、他人との共同生活に怒りを募らせてたいたようで、何度も中だしをしても、もっと激しく犯して欲しいと懇願してくる。

 

「ひぃああぁっ♡ 歩夢くん、嬲ってっ♡ もっと嬲ってええぇぇぇっ♡」

 

 四つん這いで犯されている鈴音が、想いを獣のように咆哮する。

 

「十分嬲ってるだろう!」

 

 髪の毛はぐしゃぐしゃ、お尻は真っ赤に腫れあがり、首には締めた跡がついている。

 

「ひぎゃあああぁぁぁっ♡ お尻、い゛いぃぃぃぃっ♡」

「そんな気持ちいいのか?」

「気持ぢいいっ♡ お尻叩かれるの、気持ぢいいのおおぉぉっ♡」

 

 鏡に映る鈴音の顔は幸せに満ち溢れている。

 とても兄には見せられない下品な顔をしているが、幸福感が満ち溢れている。

 

「あ゛ひぃぃぃぃん♡ うあ゛あ゛あぁぁぁぁああ゛♡」

「そろそろ射精()すぞ!」

「あひっ!? だひてっ♡ 子宮にザーメンだひてええぇぇぇっ♡」

 

 ちょうど十発目となる精液を、牝豚の子宮に流し込む。

 

「あはああぁぁっ♡ 来てるぅ♡ 精液、きてるううぅぅぅっ♡」

 

 涙と鼻水を流しながら、種付けされる悦びを放つ鈴音。

 とうとう限界が来たのか、射精が終わる直前に、痙攣が激しくなり、鈴音が白目を剥きだした。

 

「あっ……あぁっ♡ いひぃ……へぇぁ……♡」

 

 射精を終えると同時に、鈴音が意識を手放した。

 胸やお尻を叩いたり、肉棒を顔に擦りつけたが、起きる様子はない。

 どうやら完全に気絶してしまったようだ。

 

「とりあえずシャワー浴びるか」

 

 気絶した鈴音だが、右手で俺に触れられているため、起きたらすぐに求めてくるだろう。

 俺も今日は朝まで付き合えそうだ。

 林間学校で鈴音、波瑠加、帆波、椎名とやったが、野外で一発ずつだったため、思ったより性欲が溜まっていたようだ。



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