緋弾のアリア もう一人の遠山 (丸尾)
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キャラ紹介

オリジナルキャラの遠山金八と斎藤健吾と渡辺亮太の紹介


遠山金八

キンジの従弟

クラス・・・2-A 

学科・・・強襲科Sランク

性格・・・社交的で男女ともに友達が多い

得物・・・Cz75,デザートイーグル,グロック18C,ベレッタM93R(全て,セミオート,3点バースト,フルオート可)コルト・シングル・アクション・アーミー,刀,バタフライナイフ

HSSの発動条件・・・得物を持っていて集中しているとき

          仲間がやられたとき

斎藤健吾

クラス・・・2-A

学科・・・狙撃科Aランク(元強襲科Aランク)

性格・・・真面目だがノリもよい

得物・・・グロック17,L96A1,M4カービン(グロックとM4カービンはセミオート,3点バースト,フルオート可)

特技・・・どんな鍵でも開けられる

 

渡辺亮太

クラス2-B

学科・・・探偵科Aランク(元強襲科Aランク)

性格・・・明るくムードメーカー

得物・・・AKS-74U,コルト・パイソン

特技・・・気配を完全に消せる

 

今井杏

クラス1-A

学科・・・強襲科Aランク

性格・・・元気がよく皆のまとめ役

得物・・・ベレッタM92F二丁(セミオート、フルオート可)

金八の戦徒(アミカ)

 

高橋南

クラス1-A

学科・・・狙撃科Bランク

性格・・・冷静で知り合いでないとほぼ無口

得物・・・MP7,SR-25

健吾の戦徒

 

里山由紀

クラス1-C

学科・・・通信科Bランク

性格・・・あがり症で人見知りしやすい

得物・・・P90

亮太の戦徒

 

新島秋峰

クラス2-C

学科・・・強襲科Sランク(一年のころは衛生科、インターンのときは救護科どちらもSランク)

性格・・・優しく、けがをしている人を見るとすぐ手当てをしようとする

得物・・・FAMAS、ワルサー P99(FAMAS,ワルサーP99どちらもセミオート、フルオート可)

新島八重の子孫



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プロローグ

「おーい、起きろ」

 

 

 

そうして遠山金八こと俺はルームメイトに起こされた

 

「おはよう健吾」

 

「ああ、おはよう」

 

俺を起こしてくれたのが狙撃科の斎藤健吾だ

 

「亮太を起こしてきてくれないか」

 

「分かった起こして行く」

 

「それじゃあよろしく」

 

とキッチンの方に言った。そして金八は

 

「おーい、亮太起きろー」

 

ともう一人のルームメイト探偵科の渡辺亮太を起こそうとする

 

「・・・・・・」

 

だが、なかなか起きないので

 

「起きろって!」

 

「ぐはっ!」

 

言い勢いよく腹を殴る。すると亮太は飛び上がりながら

 

「いきなり何しやがる!」

 

といきなり怒鳴ってきた

 

「だってなかなか起きないんだもん」

 

「『起きないんだもん』じゃねぇ!」

 

そう俺たちが騒いでると

 

「なあ、遊んでないで早く着替えて来てくれないか?」

 

と健吾が扉越しから言ってきた

 

金八「わかった」

 

亮太「OK」

 

と言って俺と亮太はベットのある部屋を出て自分の小部屋で着替えてキッチンの隣にあるテーブルに座った。そのテーブルには焼き魚とみそ汁と白米が置いてある。

 

金八「ありがとう、健吾」

 

と俺がお礼を言う。この部屋は最初に起きた人が他の二人を起こし朝飯を作るのが誰からと分からないがやるようになっていた。

 

「いや別にいいさ、それよりも早く食べよう」

 

「そうだな」

俺がそう言うと

 

「「「いただきます」」」

 

3人で声をそろえて食べ始めた。

そして3人とも食べ終えた所を見計らい、

 

「「「ごちそうさまでした」」」

 

終わりも3人そろえて言う

 

「それじゃ学校に行こうか」

 

と健吾言ったが

 

「あ、健吾今日は亮太と一緒に行ってくれ」

 

「?、もうだれかと行く予定があったのか?」

 

と健吾に聞かれたが

 

「いやキンジと一緒にいこうかなと」

 

「ん?遠山と行くのか、分かった今日は亮太と二人で登校するよ」

 

「んじゃ、先に行ってるぞー」

 

と亮太と健吾が部屋を出て行った。

 

「それじゃ、キンジの部屋に行くか」

 

そうして俺も部屋を出た。



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プロローグ その2

『ピンポーン』

 

金八の従兄弟のキンジは

チャイムが鳴る音で目が覚めた。

 

「誰だよ、こんな朝早くから・・・」

 

キンジはトランクス一丁で寝ていた

 

時間は、まだ6:50分

 

キンジはワイシャツをはおり武偵高の制服のズボンをはいて玄関に向かった

そしてドアののぞき穴から外を見ると

 

「金八かよ・・・」

 

そしてキンジはドアを開けた。

 

 

 

 

「おはよう」

 

俺は挨拶をした

 

「おはよう・・・」

 

キンジは眠そうに挨拶した

 

「なんだ、まだ寝てたのか」

 

「まだ7時にもなってねーぞ、もう少し寝ててもいいだろ」

 

「いいだろ今日くらい早く起きても」

 

「とりあえず上がれ」

 

「じゃまするぞ」

 

そうしてキンジの部屋で10分ほどしゃべっていると

 

『……ピン、ポーン……』

 

慎ましいチャイムの音がした。

俺はチャイムを押した人物に心当たりがあったので

 

「キンジこのチャイムの仕方は…」

 

「ああ、多分あいつだ」

 

「やっぱり」

 

と言うと二人はドアの前に行きキンジが

 

「……う゛」

 

ドアののぞき穴から見てドアの前に立つ人を見て声を出した。

声を出した後ドアを開けドアの前にいる女子の名前を出した

 

「白雪」

 

白雪と呼ばれた女子は名前は星伽白雪(ほとぎしらゆき)

コンパクトを使っていたのかコンパクトを閉じてキンジをみると

 

「キンちゃん!」

 

顔を明るくしながらキンジの昔のあだ名でよんだ

 

「キンちゃんはやめろっていっただろ」

 

「あっ……ごっ、ごめんね。でも私……キンちゃんのこと考えてたから、キンちゃんをみてたらつい、あっ、私またキンちゃんって、ごっ、ごめんねキンちゃん、あっ」

 

白雪は顔を蒼白にしてどんどん穴にはまっていっていた

 

キンジも呆れていて文句も言う気も失せていた。

 

俺はひどい会話を見てとりあえず、

 

「白雪、おはよう」

 

と挨拶した。すると

 

「あ、おはよう金八君居たの?」

 

と、言われてしまった。

見ての通り白雪はキンジにたいして周りが見えなくなるほどの好意を持っている。だが、肝心のキンジは白雪の好意に気づいていない。そしてその好意は度を超えていてキンジの周りに居る女子には容赦なく攻撃する、ヤンデレだ。

一様、キンジ、俺、白雪の3人は幼馴染だ

 

とりあえず、キンジは白雪を部屋の中に上げた。

 

「白雪、ここは一様男子寮だ、軽々しくくるなよ」

 

とキンジが注意する。

 

「あ、あの。でも私、昨日まで伊勢神宮に行ってて……キンちゃんのお世話、何もできなかったから」

 

「しなくてもいい」

 

「……で、でも………すん……ぐす」

 

「あー、分かった分かったから!」

 

白雪が泣きそうになったのを見てキンジが自分の言ったことを取り消した。

また空気が悪くなったので俺は、

 

「白雪はどうして来たんだ?」

 

と白雪に用件を聞いた

 

「これを持ってきたの」

 

と言いキンジに重箱を渡した。中は豪華な料理だった。

 

「これ、作るの大変じゃなかったか?」

 

とキンジが聞くと

 

「少し早起きしただけだから。キンちゃん春休みの間コンビニのお弁当しか食べてないとおもったから…」

 

「そんなのお前に関係ないだろ」

 

と言いつつ実際コンビニ弁当しか食ってないだろと俺は思っていた

 

そして白雪がむいたミカンを食べながらキンジは

 

「いつも、ありがとな」

 

と言うと白雪はとてもうれしそうにしていた

ついでに三つ指ついて頭も下げていた。

 

「白雪なんで頭下げてるんだ?」

 

とキンジがきくと

 

「キンちゃんがお礼を言ってくれたから……」

 

と白雪が言いキンジが白雪の方を向くと何を思ったかいきなり目をそらしていた。

 

「ごちそうさま」

 

とキンジが言い立ちあがると白雪が重箱を片づけ終わり学ランを持っていた。それを

 

「キンちゃん、はい、防弾制服」

 

キンジが学ランをはおり終わると

 

またも白雪がキンジのベレッタM92を持ってきた。そしてキンジが

 

「白雪、先に行ってろ」

 

「う、うん」

 

そして白雪がいった後キンジはパソコン、金八はTVを見ていて時間が7:55になったとき俺が

 

「おい、キンジそろそろ行こうぜ」

 

「ああ、これじゃバスに間に合わないな自転車で行くぞ」

 

「分かった」

 

 

そして二人はバスに乗らなかったことを悔やむことになった。



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第一弾

「その チャリには 爆弾 が 仕掛けて ありやがります」

 

俺とキンジがもうすぐ学校につく所で脅迫文が妙なこえで聞こえた。

 

「チャリを 降りやがったり 減速 させやがると 爆発 しやがります」

 

爆弾と不吉な単語が出てきたから俺は周りを見ると

 

「キンジ、後ろを見ろ」

 

「なんだよ金八・・・」

 

キンジが後ろを見ると絶句したのか黙ってしまった。

俺たちの後ろからセグウェイと呼ばれる乗り物にスピーカーと自動銃座にはUZIがこちらに銃口を向けていた。それも2台も

 

「やばいな、金八…」

 

「ああ…」

 

「金八、爆弾どこにあった?」

 

「サドルの裏だ」

 

「俺もだ」

 

爆弾はサドルの裏に仕掛けてあったらしい

 

「キンジ、とにかく人のいない第二グラウンドに行くぞ」

 

「分かった」

 

 

 

 

 

 

二人は第二グラウンドに入った。

 

「二人はきついな…」

 

俺はつぶやいた

 

「どうした、金八」

 

「俺一人なら助かるが二人はきついと思ってな、安心しろお前を見捨てたり死ねーよ」

 

見捨てないと言ったが二人助かるのはさすがにきつい。ケータイを使うにもさっきケータイ使っても爆発するって言ってたしさてどうするかと思っていたら

 

「お、おい金八!」

 

「どうした?」

 

「あ、あれ!」

 

とキンジが指差した方をみると

 

グラウンド近くの女子寮の屋上に武偵高の制服を着ていた少女が立っていた。

 

「確かあいつは…」

 

俺は見たことのある少女だった。そしてその少女のことを思い出そうとしていると、その少女はパラグラーダーを使って飛んだ。キンジは、

 

「バッ、バカ。来るな!。この自転車には爆弾が」

 

とキンジが止めようとするが、間に合わない。そしてその少女は、

 

「ほらそこのバカ二人、さっさと頭下げなさい!」

 

そして俺たちが頭を下げるよりも早く大型拳銃ガバメントを撃ちセグウェイを破壊した。悪条件が多い中あのセグウェイ当てるなんてかなりの腕前だ。彼女ならキンジを助けられると思って俺は

 

「おい、そいつを頼んだぞ」

 

といい近くの海に向かい勢いをつけて自転車を乗り捨てた、自転車についていた爆弾が爆発して海水が少し飛んできた。だがそんなのは無視してグラウンドに戻るとグラウンドには誰もいないが体育館倉庫が開いていたので近ずくと、跳び箱の中でキンジが少女にたたかれていた。その光景をみた俺は

 

「お前ら何してるんだ?」

 

とあきれた声を出してると嫌な音がしたので倉庫の中に隠れると銃弾が飛んできた。

 

「うっ!まだいたのね!」

 

と言うと少女は拳銃を取り出して発砲した。俺が外をみるとさっきの乗り物と同じものが12台も来ていた

 

「『いた』って、何がだ?」

 

キンジがきくと少女が

 

「あのヘンな二輪!『武偵殺し』のオモチャよ!」

 

「武偵殺しだと!?」

 

俺は驚いた。確か、武偵殺しは捕まったはずだ。けど武偵殺しとおんなじ手口を使っているのは確かだ

 

「あんたたちも撃ちなさい!これじゃあ火力負けする!」

 

と言ったので俺も撃とうと思ったらセグウェイは離れて行ってしまった

 

「やったか?」

 

キンジが聞くと

 

「射程範囲外に追い払っただけ、またすぐにくるわ!」

 

「強い子だ。それでも上出来だよ」

 

と急に少女に優しくなった。

 

「おいキンジ、12台だ俺が5台やる」

 

「分かった」

 

と返事をしながらきんじは

 

「ご褒美にちょっとだけ、お姫様だっこをしてあげるよ」

 

といい少女をお姫様だっこしながら立った。そしてだっこされている少女は顔を真っ赤にしていた。

 

そしてキンジが少女を倉庫の端のマットに座らせたのをみて

 

「キンジ、行くぞ!」

 

「ああ!」

 

そういっておれとキンジは倉庫を飛び出した。

 

 

 

 

キンジは右のUZI7台、俺は左のUZI5台に向かっていった。

キンジは銃弾を体をそらしてかわしベレッタをフルオートで7発撃ったその7発は1発ずつUZIの銃口に向かっていき7台全て破壊した。

 

そして俺は5台のUZIにむかってデザートイーグルを撃ち7発で4台破壊した。

最後の1台は俺に向かって撃ってきたが全て横に移動してかわしCz75を3発撃って破壊した。

 

「終わったなキンジ」

 

「ああ」

 

そしてキンジは少女の近くに行っていた。なぜか跳び箱の中に入りなおしていてキンジのことをびっくりした表情でみていた。だがすぐに怒った表情になった。

 

「あんなオモチャ一人でも片づけられたわ、これは本当よ、本当の本当」

 

一人じゃあ火力負けするって言ってたろと俺は思った。

 

「それに今でさっきの件をうやむやにしようったって、そうはいかないから!あれは強制猥褻!レッキとした犯罪よ!」

 

少女は睨んでいた、そして俺はキンジを軽蔑の眼差しで見た。

 

「キンジお前……」

 

「アリア、金八、誤解だ………」

 

跳び箱の中でごそごそしているがなかなか出てこないキンジは何を思ったか自分のベルトを投げ入れた。

そして俺は

 

「アリア?………あっ!」

 

俺は少女のことを思い出した。

 

「あれは不可抗力ってやつだ理解してほしい」

 

「あ、あれがふかこうりょくですって!?」

 

ホックが壊れていたのかキンジのベルトを着けて出てきた

 

予想以上に小さかったのかキンジがびっくりしていた。

 

「ハ、ハッキリと……あんた……!」

 

「あ、あたしが気絶してるスキにふ、服を、ぬ、ぬぬ、脱がそうとしてたじゃないっ!」

 

「そ、そそ、それに、む、むむむ」

 

「胸、みてたぁあああっ!これは事実!強猥の現行犯!」

 

言う度にアリアは顔を真っ赤にしていく。自分で言って赤くするなら言うなよ

そしてキンジに、

 

「お前は、この危機的状況の中で何をしてるんだ……」

 

と言い俺は呆れるしかなかった

 

「あんたいったい!なにする!つもりだったのよ!せ、せ、責任取んなさいよ!」

 

「よしアリア、冷静に考えよう。いいか。俺は高校生、それも今日から二年だ中学生を脱がすわけないよ。」

 

「ばか!キンジ!」

 

あわてて俺は修正しようとしたら

 

「あたしは中学生じゃない!!」

 

「ごめんねインターンで入った小学生だったんだね、すごいねアリアちゃんは」

 

「おいキンジ、アリア中学生でも小学生でもない!」

 

俺は、また修正しようと思ったけどあきらめた簡単だそれはアリアが

 

「 あ た し は 高 二 だ 」

 

と言ってキレたからだ

 

「ま、待て!」

 

アリアはキンジに向かってガバメントを撃った。

だがキンジは接近しながらかわして組み合うような姿勢にした

俺は、たぶんキンジは徒手格闘で勝つことじゃないとわかっていた。

案の定キンジを投げ飛ばした。そしてキンジは受身を取ってそのまま外に出た。

 

「逃げられないわよ!あたしは逃走する犯人を逃がしたことは!一度も!ない!―――――あ、あれ?あれれ、あれ?」

 

アリアはスカートの中を探していたがないようだ。俺はその姿をみて再装填しようとしてると思ったので

 

「マガジンだったらキンジが持ってると思うぞ」

 

と言うとキンジは隠し持っていたマガジンを出した。そして、あ、そこらへんに適当に投げた。

 

弾がなくなって無意味になった。銃を上下にぶんぶん振っていた。あーあ、これはさらに怒ったな。

 

「もう!ゆるさない!ひざまずいて泣いて謝っても、許さない!」

 

アリアは拳銃をしまい小太刀を2本抜いた。そしてキンジを狙って突きを放つがキンジは後ろに転がり突きをかわした

 

「強猥男は神妙に―――――っわぉきゃっ!?」

 

開いた距離を詰めようとしてまえにでたら真後ろに倒れた。簡単だ、さっき奪ったマガジンの弾をとって空のマガジンをすててマガジンを見ている瞬間に弾をばら撒いたのだ。

 

「こ、このッ……みゃおきゃっ!」

 

だめだな怒って冷静じゃなくなってる。

逃げるなら今だなと思ってるとキンジはもう逃げていた。

そうして二人は逃げていった。

 

「この卑怯者!でっかい風穴―――――あけてやるんだからぁ」

 

この捨て台詞を聞き流しながら。

 

 

 

これが犯罪者に名前だけで恐れられる鬼武偵になる神埼・H・アリアとキンジと俺の3人が始めてあった日である

 

「おい、キンジ!待ってくれ!」

 

「待てると思うか!」



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第二弾

「「失礼しました」」

 

 

今日の事件をキンジと共に報告し廊下を歩いているとキンジがため息をついた。

 

「どうした?キンジ」

 

「いや、あれを使ったから」

 

「あー…」

 

あれとは、さっきのスーパーモードのことだ。ヒステリアモードといい、まあ簡単に説明すると性的に興奮すると身体能力が上がったり頭がよくなったりする。

そして女子に優しくなる。理由はもともとヒステリアモードは子孫を残そうとして女子にかっこよくみせるためだからだ。ヒステリアモードにキンジはトラウマ

を覚え使いたくないのだ。とくに女子の前では

 

「でもあれは不可抗力なんだろ?」

 

「ああ…」

 

「ま、アリアに目つけられないようにな」

 

そう言って俺たちは教室に向かった。

 

 

 

 

 

 

「キンジ、金八、おっはよーう」

 

「おはよう、武藤」

 

「おはよう…」

 

武藤剛気が俺たちに挨拶したので俺とキンジは挨拶し返した。俺は普通に挨拶したが、キンジはヒステリアモードを使ったことで鬱々と感じで挨拶したので武藤は何を勘違いしたか

 

「どうした?キンジ、星伽さんと違うクラスで落ち込んでるのか?」

 

それはお前だろと俺は思ったが武藤が可哀想になるので言わなかった。

 

「おはよう、遠山」

 

「おはよう…」

 

健吾も同じクラスでキンジに挨拶したが武藤のときと変わらなかったので

 

「金八、遠山はどうしたんだ?」

 

「登校中にちょっとあってな…」

 

「?」

 

もっと聞きたそうにしたが

 

「は~い、皆さん席についてください」

 

担任の高天原ゆとりがきたので聞きたそうにしてたがあきらめてくれた

 

「うふふ。じゃあまずは去年の3学期に転入してきたかわいい子に自己紹介してもらいましょう。」

 

 

 

 

そして神埼・H・アリアが教室に入ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生、あたしはあいつの隣に座りたい」

 

 

その言葉を聞いたクラスの皆は絶句してキンジの方を見て歓声が上がった。

そしてキンジは椅子から転げ落ちた。そしてキンジの隣に座っていた武藤が、

 

「よ……良かったなキンジ!お前にも春が来たみたいだぞ!先生、俺、転入生の人と席代わりますよ!」

 

といい武藤は空いている席に移動していった。

 

「あらあら。最近の子は積極的ねぇー。じゃあさっき武藤君が座ってたところがあなたの席ね。」

 

先生が言うと周りから拍手喝采が始まった。そしてアリアがキンジの席に近づくと

 

「キンジ、これ。さっきのベルト」

 

とキンジに体育館で借りたベルトを返した。だが渡すタイミング間違ったなと俺は思った。

 

「理子分かった!キー君フラグばっきばきに立ってる!」

 

とキンジの隣、アリアの座る所の反対に座っている峰理子が騒ぎだした。理子は情報を集める時は優秀だが色々と馬鹿だ。

 

「キー君ベルトしてない、そしてそのベルトを転入生が持っている。その謎が推理できたよ!」

 

と理子がいい、

 

「キー君は彼女の前でベルトをとる何らかの行為をした!そして、彼女の部屋にベルトを忘れてきた!つまり二人は―――熱々の恋愛中なんだよ!」

 

と事実とは全くかけ離れた推理をした。そしてここは武偵高周りの奴らは

 

「キ、キンジがこんなカワイイ子といつの間に!?」「影の薄い奴だと思ったのに!」「女の子どころか他人に興味無さそうなくせに、裏でそんなことを!?」

「フケツ!」

 

クラスの連中は顔見知りが多いけど初日からこんなに息が合うなんて、と俺が思ってると、

 

 

 

ずぎゅぎゅん!

 

 

 

アリアがガバメントを抜いて撃った。

 

「れ、恋愛なんて……くだらない!

 

立っていた理子は着席して、周りは静まり返った。

 

「全員覚えておきなさい!そういう馬鹿なことを言う奴には」

 

「風穴開けるわよ!」

 

アリアが転入初日にはじめて武偵高に言った言葉に皆な絶句していた。



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第三弾

俺はアリアがあいさつした後の昼休み逃げるようにして学食で昼飯をくっていた

理由はキンジがアリアのことで質問攻めになりそうなのに逃げたのだ。そして従兄弟の俺だと何か知ってると思われて質問される前に逃げたのだ。そして俺が昼飯を食っていると

 

「よお、金八一人で昼飯か?」

 

と後ろから知っている声が聞こえた。そして俺が後ろを向くと、健吾、亮太、武藤と不知火亮がいた。そして四人とも自分の昼飯を持っていて俺の隣や反対側に座った。

 

「それで、金八キンジと転入生の恋愛について教えてくれよ」

 

そう武藤に聞かれたので俺は四人に今日のキャリジャック事件のことを話した。当然ヒステリアモード関係を抜きにして。

 

「なるほどね、そうゆう訳だったんだ」

 

と不知火が初めに納得して、そしてすぐ皆も納得してくれた。

 

「でも、じゃあなんで遠山君の隣がいいって言い出したのかな?金八君はは何か知ってる?」

 

俺は皆から金八と呼ばれている理由は遠山が二人いるからだ。そして俺は何も知らないので

 

「さあ、俺は何も知らないぞ?」

 

「じゃあ、ホントに付き合ってるとかか?」

 

武藤がさらに聞いてくるが

 

「さあ、その可能性もあるがたぶんないだろ」

 

「なんでだ?」

 

と今日の出来事を知らない亮太は分からなかったが、同じクラスの三人はかなり俺の言葉に納得していた。俺はほかの三人に亮太に説明させて、俺は先に食い終わり教室に先に戻った。

 

 

 

 

 

その日の夕方、俺と健吾と亮太はキンジの部屋の前に来ていた。

 

「キンジ、いるか?」

 

「ああ、開いてるから入ってきていいぞ」

 

「じゃまするぞ」

 

と俺がいい、三人でキンジの部屋に入った。四人でしゃべっていると当然のようにアリアの話になった。

 

「なあ、神埼とは、どうゆう関係なんだ?」

 

「あ、そうそう俺も聞きたい。B組でも話題になってたぞ」

 

亮太は二年B組だがB組でもキンジとアリアのことは騒ぎになっていたらしい。

だが、これはB組だけでなく学校全体で噂になっていたらしい。二人に聞かれたキンジは、脱力しながら今日のチャリジャックの全てを話した。

そしてヒステリアモードを使ったことも教えた。健吾と亮太はキンジがヒステリアモードと呼んでいる体質を知っているのだ。知った経緯は健吾が探偵科の亮太にキンジの力の秘密を調べてくれと言いキンジのことを調べてキンジや俺の体質を二人で知ったのだ。

 

「へー、なるほど」

 

「朝のチャリジャック事件の被害者は二人だったのか」

 

と二人とも納得したらしい。ちなみに俺が昼休みに亮太と健吾に教えなかったのは武藤と不知火がいたからだ。二人はヒステリアモードについて知らないからなるべく秘密にしたいのだ。

 

 

 

ピンポーン。

 

 

 

そんな話をしているとチャイムがなった。だがキンジは出る気配がないので俺が

 

「いいのか?出なくて」

 

と聞くと

 

「いいだろ別にでなくても」

 

 

 

ピンポンピンポーン。

 

 

 

今度は健吾が

 

「出なくていいのか?」

 

「めんどいから居留守でいいだろ」

 

 

 

ピポピポピポピポピピピピピピピピピンポーン。

 

 

 

何度もチャイムを押しているのでキンジは居留守を諦めたのか玄関に向かっていった。俺は何度もチャイムを押している人物を見ようと玄関を見たら、

 

「か、神埼!?」

 

俺はキンジの部屋に押し掛けてきた人物を見て驚いた。そしてどんどん部屋の中に入って行った「なんだ、どうした?」といってこっちきた健吾と亮太も入ってきた人物に驚いていた。そして部屋をみたアリアはキンジに向かって

 

 

 

 

「――――――キンジ。あんた、あたしのドレイになりなさい!」

 

 

 

とアリアはとんでもないことを言い出した。



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第四弾

『あたしのドレイになりなさい』

 

ととんでもない言葉を放ったアリアを見て俺達四人は固まった。

そしてそんな俺たち四人を気にせずにソファーに座って

 

「コーヒー!エスプレッソ・ルンゴ・ドッピオ!砂糖はカンナ!一分以内!」

 

と人の部屋で偉そうに言った

 

 

 

 

 

 

キンジが仕方ない様子でアリアにインスタントコーヒーをだしたが

 

「これホントにコーヒー?」

 

とインスタントコーヒーを知らないようだ。

 

「それしかないんだから有難く飲めよ」

 

と言いキンジも自分の分をのんだ。俺たち三人もキンジの入れたコーヒーを飲んだ。そしてインスタントコーヒーを飲んだアリアの反応は

 

「変な味。ギリシャコーヒーに似てる…んーでも違う」

 

「味なんかいいだろ。それよりだ」

 

とキンジが言いだしたので俺たち三人はアリアとキンジの会話に耳を傾けた。

 

「今朝助けてくれたことには感謝している。それにお前を怒らすようなことを言ってしまったことは謝る。でも、だからってなんでここに押し掛けてくる」

 

そういったキンジにアリアは目だけをキンジに向け

 

「分かんないの?」

 

「分かるかよ」

 

「あんたならとっくに分かってると思ったのに。んー……でもそのうち思い当たるでしょ。まあいいわ」

 

良くはないだろとキンジや俺たちは思った。

 

「おなかすいた」

 

といきなり話題を変えてきた。

 

「なんか食べ物ないの?」

 

とキンジに聞いたがコンビニ弁当や白雪に作ってきてもらっているキンジの部屋には食べ物は基本何もない。

 

「ねーよ」

 

「ないわけないでしょ。あんた普段なにたべてんのよ」

 

「食い物は下のコンビニだ」

 

「こんびに?ああ、あの小さなスーパーね。じゃあ、いきましょ」

 

「じゃあってなんでじゃあなんだよ」

 

「ばかね。食べ物を買いに行くのよ。もう夕食の時間でしょ」

 

二人の会話を聞いていて俺は

 

「なあ。あの二人の会話噛み合ってないよな…」

 

と健吾と亮太に言うと

 

「ああ…」

 

「もうなんか、キンジの話が無視されてる気がする」

 

と俺たち三人がこそこそしていると二人が夕飯を買いに出て行こうとしたので、俺たちも夕飯をかいにコンビニに行った。

そして俺たちとキンジは弁当を買ってきたがアリアはももまんと呼ばれるあんまんを買い占めてキンジの部屋に戻った。

 

「……ていうかな、ドレイってなんだ。どうゆう意味だ?」

 

とキンジが聞くと

 

「強襲科であたしのパーティーに入りなさい。そこで一緒に武偵活動するの」

 

「ああ、ドレイって相棒(パートナー)のことか」

 

「でもなんでドレイなんだ?」

 

と俺が納得しかけたが健吾の新たな疑問を考えていると

 

「何言ってんだ。俺は強襲科がイヤで、武偵高でマトモな探偵科に転科したんだ。そして俺は一般高校に転校しようとしてるんだ。なのによりによってあのトチ狂った所に戻るなんて――――――ムリだ」

 

と従兄弟にトチ狂った所に居ると言われた俺は肩を落として落ち込んでいると

 

「あたしの嫌いな言葉があるわ」

 

「うわっ、人の話聞いてないよ…」

 

と亮太が小さくつぶやいた

 

「ムリ、疲れた、面倒くさい。この三つは、人間の持つ可能性押しとどめる言葉あたしの前で二度と言わないで。」

 

そう言うと最後のももまんを食べた。

 

「キンジのポジションは―――――フロントね」

 

「良くない。そもそもなんで俺なんだ」

 

「ま、確かにEランクをパーティーに入れようとするやつはいないだろうな特別な奴を除いて」

 

「朝にやらかしちまったからな、その特別に入るな」

 

ヒステリアモードをつかって

 

「さっきからキンジ質問ばかりで子供みたい」

 

「人の話を聞かないお前の方が子供だけどな」

 

と亮太がぼそっとつぶやいたら、銃声がなった。アリアが亮太に向かって発砲したのだ。亮太は口を閉ざしてしまった。

 

「とにかく帰ってくれ。俺は一人になりたいんだ」

 

「じゃあ俺たちも出た方がいいのか?」

 

健吾は小さくつぶやいた

 

「まあ、そのうちね」

 

「そのうちっていつだよ」

 

「キンジが強襲科でパーティーにはいるまで」

 

「でももう夜だぞ」

 

「なにがなんでも入ってもらうわ。私には時間がないの。うんと言わないなら―――――――」

 

「いわねーよ。なら?どうするつもりだ。やってみろ」

 

キンジがそう言うとアリアは睨みながら。

 

「言わないなら、泊って行くから」

 

「うわっ、キンジの奴ドンマイだろ女が泊るとか」

 

「だがほんとにあの女は泊るつもりだと思うぞ?」

 

「なんでそこまでパーティーを組みたがるんだ?」

 

と会話してると

 

「―――――――――――――戻ってくるな!」

 

とキンジがいつの間にか部屋を追い出されていった。

 

「遠山の方が追い出されていったぞ?」

 

「じゃ、俺たちも自分たちの部屋に戻るか」

 

「そうだな」

 

と俺たちが外に出ようとすると、アリアが何かに気づいたように

 

「あんた遠山金八よね」

 

「そうだが?」

 

「あんたもあたしのドレイになりなさい」

 

うわっ、俺もかよ。

 

「あんたは、今も強襲科のSランクでしょ」

 

「そうだ」

 

「だったら――――」

 

「断る」

 

と、俺もパーティーに入れようとしていたのがわかっていたので言い終わる前に俺は断った。

 

「……何でよ」

 

とキレ気味に聞いてきた。が俺は冷静に

 

「俺はもう組む相手が決まってるんだ、それに人の話を聞かない奴とは俺と合わない」

 

「そんなのやってみなきゃ――――」

 

「今まで何人もお前に似てるやつと組んだが結局だめだった」

 

といってキンジの部屋をでた。

 

 

 

 

 




更新は不定期になると思います


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第五弾

翌日俺は四時間目が終わると

 

「不知火、今日これからどうするんだ」

 

「今日は戦闘訓練の予定だけど」

 

ラッキーと思った俺は

 

「今日の依頼、一緒にいこうぜ」

 

と、これから行こうとしていた依頼に誘った。

 

「何の依頼なんだい」

 

「銀行の警備だ」

 

と言った。一人で行ってもいいんだが二人の方が楽なので不知火を誘ったのだ。

 

「いいよ」

 

「よし、じゃあ準備できたら校門に集合な」

 

「分かったよ」

 

と集合する場所を決めた俺たちは、一旦別れた。

 

 

 

数分後俺が集合場所に向かっていると、

 

「あ、金八先輩」

 

と急に声をかけられたので後ろを向くと

 

「ん?、って杏か」

 

俺に急に声をかけてきたのは俺の戦徒(アミカ)の今井杏だ。

杏は俺の実力を知っていてアミカになりたいと言ってきたのだ。

そして俺は実力が見たいと言って勝負して結果は俺が当然勝ったが杏みたいな戦徒を持ってみたいと思っていたので戦徒にしたのだ。

 

「これから依頼ですか?」

 

「ああ、不知火と一緒にな」

 

と、俺と杏がしゃべっていると

 

「おーい、杏ちゃーん」

 

と杏を呼ぶ声に二人して向くと

 

「あ、あかりちゃん」

 

「杏ちゃんどうしたの急に走り出して、ってこの人は?」

 

と今、杏に話しかけてきたのは間宮あかり、アリアの戦徒だ。そしてこの二人に置いて行かれて今後ろから追いかけてきたのは、火野ライカ、佐々木志乃、高橋南の三人だ。ちなみに南は健吾の戦徒だ。

 

「二人ともどうしたの?」

 

「ほんとだぜ、どうしたんだ?」

 

と南以外の三人は杏が急に走り出したのを驚いておってきたが南は

 

「こんにちは」

 

と普通に挨拶してきた。そしてあかり、ライカ、志乃は俺に普通に挨拶をしてきたの驚いた表情で見ていた。南は知り合い以外にはほとんど無口なので俺に挨拶を普通にしたことに驚いたのだ。そして初対面ばかりの人たちのために俺は

 

「はじめまして遠山金八だ、よろしく」

 

「この人が、あの遠山金八…」

 

とライカは驚いていたが

 

「はじめまして、わたしは――――」

 

「間宮あかりと佐々木志乃と火野ライカだろ」

 

と自己紹介をしようとしたあかりの言葉を遮って三人の名前を言った。そうすると三人とも驚いた顔をした。二年に名前を知られていると思わなかったのだろう

 

「金八先輩はわたしの戦徒なんだよ」

 

「杏からよくお前ら三人の話を聞くからな」

 

「私たちのことは分かったけど南が普通に喋っているのは…」

 

ライカが疑問に思ったことを聞いてきたので

 

「南は、俺の友達の戦徒だから何度も会ってるんだ」

 

と説明すると納得してくれた。

 

「はじめまして、遠山先輩。こうして話すのは初めてですね」

 

「金八でいいぞ、遠山は二人いるからな。それにしても子供同士が顔を合わせるのは初めてだな」

 

と話しているとほかの四人が驚いていた。知り合いの南や戦徒の杏でさえ知り合いだったことを教えていない。

 

「金八先輩は志乃さんと知り合いだったんですか?」

 

「俺たち子供は初対面だけど父親が知り合い同士でな」

 

俺と志乃は父親が同じ仕事押していて父親が知り合いで何度か志乃の話を聞かされていたのだ。志乃の方も同じだ。

 

「それにしてもライカ、金八先輩を見て驚いてたけどどうしたの?」

 

「あかりは一般中学からきたから知らないかもしれないけど遠山キンジ先輩ってゆう金八先輩の従兄弟がいるんだけど入試試験で金八先輩以外の受験者全員と教官五人倒した伝説の男なんだそのキンジ先輩に互角の勝負をしたってゆう先輩だよ」

 

「でも結局負けちゃったけどな、ははは」

 

と俺は笑ったが俺を見ていた五人はビックリしたような表情をしていた。

 

「おっと、もうこんな時間か。これから依頼があるから、じゃあな」

 

「あ、はい。頑張ってきてください」

 

「さようなら」

 

と話を切り上げて不知火との集合場所に向かった。

 

 

 

 

が途中でキンジが依頼を探しているのを見つけた。

 

「よう、キンジ」

 

「金八か……」

 

ほっ、とした表情をした。

 

「噂じゃお前とアリアが同じ部屋から出てきたらしいけどホントに泊ったのか?」

 

「ああ……、ホント迷惑だ……」

 

「これから依頼をうけるのか」

 

「ああ、とにかく対抗策を考える時間がほしいからな。お前も依頼か?」

 

「ああ、銀行の警備だ」

 

「ま、がんばれ」

 

「おまえもな」

 

とキンジと話しをして俺は今度こそ校門に向かった。



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第六弾

俺が校門についた時にはもう不知火は待っていた。

 

「悪い、不知火。後輩たちと話してたら遅れた」

 

「大丈夫だよ、僕も今来たところだから」

 

「それじゃ、行こうぜ」

 

と俺たちは銀行に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「暇だな……」

 

とつぶやいたように俺は暇だった。警備員が一気に三人辞めたので人手不足になったので武偵高に警備員の代わりを頼んだらしい、と依頼のことを考えていると

 

「動くな!!」

 

と声がしたのでその声がした方を向くと銃を持った黒い覆面をした強盗が二人いた。

 

「金八君、どうする?」

 

「俺が二人の持つ銃を撃つから、お前はその後拘束してくれ」

 

「了解」

 

俺と不知火が話し合いをして俺が二人の銃を撃つことにした。

 

「いくぞ」

 

と言い俺はCz75を抜き二人が持つ銃を狙い撃った。

一発づつで二人の持つ銃を破壊した。すると不知火が強盗との距離を詰めて片方の強盗の鳩尾に肘打ちをして気を失わせもう片方は背負い投げをして気を失わせた。

 

「お疲れ、不知火」

 

「金八君もね」

 

「さてと、こいつらを尋問科(ダギュラ)に渡すか」

 

「そうだね」

 

と強盗を俺と不知火は尋問科に任せて依頼で決められた時間まで銀行にいた。

依頼は六時までだ、現在五時五十分なのだが強盗が来たので少し早目に閉めたらしい。

 

「不知火、このままどこかで夕飯でも食べて行かないか?」

 

「いいけど、何食べるつもり?」

 

「そこらへんのレストランでいいだろ」

 

「いいよ」

 

二人でレストランに入って適当に頼み少し早いが夕食をとった。夕食を食い終わるとそのレストランで別れた。

 

「不知火、また明日な」

 

「うん、また明日」

 

 

 

 

翌日俺は教務科(マスターズ)に呼び出された。

 

「失礼します…」

 

教務科は前歴が自衛隊、警察OB、特殊部隊、傭兵、マフィア、殺し屋らしき人物まで多数在籍している

東京武偵高の「3大危険地域」とよばれ他の二つは強襲科と地下倉庫だ。俺も危険地域に入るのは遠慮したいが教務科からの呼び出しがあったのできたのだ。

 

「おう、きたか。こっちにこい」

 

と言ったのは強襲科の教諭の蘭豹(らんぴょう)だちなみにマフィアのボスの愛娘で化け物みたいな人だ

 

「金八、おまえに任務だ」

 

「任務ですか…」

 

優秀な生徒には教務科からの指名があるんだがこれが余程の理由がない限り断れないのだ。そのかわり単位が大幅にもらえて試験免除されるのだ

 

「どんな任務ですか?」

 

「昨日、お前の捕まえた銀行強盗がいるだろ」

 

不知火との依頼のことだ

 

「はい」

 

「そいつらが仲間のアジトをはいたんだ、だけどな」

 

少し間をおいて

 

「Aランクが五人で行ったんだが返り討ちにあったやつらなんだ」

 

「Aランクが五人もいて……」

 

Aランクは優秀な奴らしかいない。その優秀な奴らが五人いてもダメだったなんて

 

「だからSランクの俺にいけと」

 

「ああ」

 

SランクはAランクが束になってかかっても勝てないのだ。Aランクは武偵でもエリートの中に入るがそれに比べSランクは特殊豚一個中隊と対等に戦える強さがある。だからSランクは化け物ぞろいと言われる

 

「だが、一人だときつそうだから他にSランクの奴を―――――」

 

と蘭豹が言いかけたところで俺は

 

「Sランクじゃなくてもいけますよ」

 

と蘭豹にいった

 

「だれのことだ?」

 

「健吾と亮太とその二人の戦徒と俺の戦徒の五人がいればいけます」

 

「そうか。なら、そいつらを連れて行け」

 

学校側としてもSランクを何人も行かせるのはあまり良くないのでAランク以下の奴らを連れて行ってもらった方がいいのだろう

 

「分かりました。失礼しました」

 

と言い俺は任務のために五人を呼びに行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第七弾

蘭豹から依頼をうけた俺は四時間目が終わった後にまず蘭豹にいったメンバーに声をかけに行った。と言っても教務科の呼び出しをうけた後に五人には武装して集まるように言っていたので校門に向かった。

 

「おっ、皆集まってるな」

 

「どうしたんだ?俺たち五人を集めて」

 

健吾は俺に質問してきたが

 

「任務を俺たち六人で行こうと思ってな」

 

「だから、今日と明日の予定を聞いたのか?」

 

「そうだ」

 

もしかしたら二日かかるかもしれないから俺はあらかじめ予定を聞いていたのだ

 

「なんか異論のある奴は居るか?」

 

と俺が聞いても文句はなかった。ある程度なんかあると諦めていたらしい。

 

「任務の内容は移動中に話すからとりあえず俺が車輌科(ロジ)から借りてきた車に乗ってくれ」

 

と俺が歩き出すと五人も俺について歩き出した。

 

 

 

俺が運転する車の中で今回の依頼、強盗の仲間を捕まえることだがAランクが五人もいて返り討ちにあったと言ったとき車の中の空気が変わった。

 

「Aランク五人で返り討ち……」

 

南が他の四人の気持ちを代表してつぶやいた

 

「なんで、Bランクで通信科(コネクト)のわたしが行くんですか……?」

 

と今疑問をぶつけてきたのは里山由紀、亮太の戦徒だ

 

「由紀にはやってもらうことがあるからだ」

 

「なあ、金八」

 

健吾が声をかけてきた

 

「なんだ?」

 

「この任務もしかしてSランク二人以上で行くはずだったんじゃないか?」

 

「ああそうだけど」

 

と俺は当然のようにいった

 

「だったら、俺たちじゃなくてもよかったんじゃないか?」

 

「いや、お前らの方が動きを知っているからこのメンバーにしたんだ」

 

と五人に分かりやすく言った。この六人で何度も依頼をこなしたので動きは大体把握しているのだ

 

「それじゃあ作戦を説明するぞ?まず健吾と南はばらばらの狙撃場所を探す、強盗のいるビルは4階建てだ、情報では昼は居る人数が少ないらしい。狙撃場所を見つけた健吾はビルの裏口のドアを開けてそのドアから亮太が気配を消して侵入し盗聴器を仕掛ける。その後屋上で待機する。そして由紀が盗聴器で情報を得てその情報をもとに俺と杏が突入して健吾と南は援護。そして亮太は屋上に逃げた奴らを逮捕するこの作戦で異論のある奴はいるか?」

 

皆の顔をみるが特に異論はないみたいだ。

 

「何か予想外のことがあったらどうすんだ?」

 

と一番重要な役回りの亮太が聞いてきた

 

「程度によるが俺と杏が突入する」

 

「分かった」

 

「よし、そろそろ着くぞ」

 

と話し合いをしている間にビルの近くの駐車場に着いた。

 

「よし、じゃあさっそく健吾と南は狙撃場所を探してくれ」

 

「「了解」」

 

二人が車から出て行った。



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第八弾

健吾と南が出て行って二十分程すると、

 

「狙撃位置につきました」

 

「俺も同じく狙撃位置についた。これからビルの裏口に向かう」

 

とあらかじめ由紀が通信科から持ってきた通信機から健吾と南から連絡があった

 

「亮太、お前も裏口に向かえ」

 

「りょーかい」

 

と軽い調子で答えた亮太も車を出て行った

 

「杏、俺たちは情報を手に入れた後正面に行くぞ」

 

「分かりました」

 

「由紀、お前は車で盗聴した情報を教えてくれ。そして、もし援護が必要なときにはお前が向かってくれ」

 

「わ、分かりました」

 

「金八、鍵を開けた」

 

「よし。亮太、健吾が狙撃位置に戻ったら中に入って盗聴器を仕掛けてくれ」

 

「分かった」

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

「狙撃位置に戻った」

 

「亮太、くれぐれも気づかれるなよ」

 

「分かってるよ」

 

と言ったあと亮太はビルの中に入って行った

 

 

 

亮太視点

 

(思ったより人はいないな)

 

亮太は一人か二人はビルの中を歩いているのかと思ったが特に誰もいないので

 

(自分の部屋の中にいるのか?)

 

亮太は金八から捕まえた強盗の情報では個人の部屋に基本に居るらしいと情報をもらっていた

 

(まあ、盗聴器を仕掛けやすくて助かった)

 

一様、気配を消して足音をたてないように進んだ

 

 

 

 

(二階もこれでいいかな)

 

亮太は一階と二階にあった部屋に盗聴器を仕掛けて三階に上がろうとすると下から足音が聞こえてきた

 

(やば!…)

 

亮太は急いで三階に上がりたまたま近くにあったトイレに入り、扉に耳をあてていると扉が開く音がした

 

(あ、危なかった……)

 

亮太は音をたてないように扉を開けて三階に盗聴器を仕掛けて四階に上がった

 

(ここが、四階か……)

 

四階には部屋が一つしかない

 

(確か、情報によるとこの部屋にAランク武偵を倒した奴がいるらしいな……)

 

亮太は今までよりも慎重に盗聴器を仕掛けて四階を後にした

 

亮太は四階から屋上に上がると、

 

 

 

金八視点

 

亮太がビルに入った後、亮太からの連絡を待っていると

 

「金八、盗聴器を仕掛け終わったぞ」

 

と通信機から亮太の声が聞こえた

 

「分かった、お疲れさん。そのまま屋上に待機してくれ」

 

「了解」

 

(現在の時刻三時半か…)

 

と、まだ強盗がビルに集まるまで時間があるので

 

「夜までこのまま待機になるぞ」

 

「「「「「了解」」」」」

 

 

 

 

時刻八時半

 

 

 

「どうだ?由紀」

 

俺は由紀に盗聴器から使える情報があるか訊くと

 

「人数は二十一人でAK47とM4A1とP90を持っていて全員防弾チョッキを着ています」

 

「他の武装その数は?」

 

さらに情報があるか訊くが

 

「数は不明です他の武装も不明ですがAランクを倒した強盗はハンドガンを使っているようです銃の種類は不明です」

 

他の武装を持っている可能性があることを考えておかないといけないとおれは少し厳しいと思った

 

「そうか……敵の位置はどうなってる?」

 

「一階に五人、二階に六人、三階に九人、四階に一人です」

 

敵の場所が分かるだけでも良しとしようと俺は思い

 

「健吾と亮太と南も分かったな?」

 

「分かった」

 

「俺も」

 

「私も分かりました」

 

三人の返事を聞き

 

「それじゃあ、そろそろ作戦を開始するぞ」

 

「「「「「了解」」」」」

 

「よし。杏、行くぞ」

 

「分かりました」

 

「由紀の方もいざというときのためにいつでも動けるようにしとけ」

 

「はい」

 

そう言うと俺と杏は車を降りてビルに向かった。

 

 

 

 

 

ビルの前に着くと

 

「見張りは……いないな」

 

「そうですな……」

 

「かなりの自信があるか、それともただの馬鹿か……明らかに前者だろうな」

 

Aランクというエリートを倒して良い気になってる可能性がある

 

「どうします?罠があるかもしれませんよ」

 

罠がある可能性を指摘する杏の言葉に対し俺は

 

「堂々と中に入らせてもらいますか」

 

と、とてつもなく無謀なことを言い出したが

 

「分かりました」

 

と杏は俺の意見に従い俺と杏はビルの中に入った

 

 

 

 

 

ビルの中に入ると

 

「まず一階の奴らを動けなくするぞ」

 

「はい」

 

と言うとまず二人で近くの扉に近づき音をたてないように扉を開けると男が座っていたので俺が後ろから近づいて後ろからいきなり顎を殴り軽い脳震盪を起こさせて意識をなくさせた

 

「杏、お前も他の部屋の二人をできるだけ音を立てずに気絶させたりしてくれ」

 

「分かりました」

 

と言うと杏は隣の部屋に入って行ったので、俺は他の部屋に向かった

 

 

 

 

数分後

 

 

 

「一階の二人を気絶させました」

 

「よし。それじゃあ、二階の奴らを頼めるか?」

 

「分かりました、二階の六人を倒しておきます」

 

「ああ、三階は俺がやるからもし二階の奴らを片づけたら、屋上で亮太と合流して待機しててくれ」

 

「了解です。銃の使用は……」

 

「出来る限り使うな。使うときはサイレンサーをつけて出来る限り音をたてないように使え」

 

「了解しました」

 

「それじゃあ、行くか」

 

「はい」

 

といい俺は三階、杏は二階に向かった

 

 

 

 

 

 

俺は三階に向かうと素早く六人を気絶させたが、一部屋に三人いるのは予想していたが気絶させる前に一人が気づいてしまい

 

「侵入者だ!!」

 

と叫ばれてしまった

 

「っち……」

 

と軽く舌打ちするとCZ75を取り出して三人の腕に向かって発砲をした

 

「っぐ!」

「ぐは!」

「がは!」

 

腕を撃たれた三人は防弾チョッキのおかげで血は出ていないが衝撃をうけて腕を押えて倒れた。しかし、まだ気絶させていないので可哀相だが三人を投げ飛ばし気絶させた

三階を制圧すると二階から杏が駆け上がってきた

 

「大丈夫ですか!?」

 

「ああ。だが、気づかれたから発砲しちまった」

 

「大丈夫です。二階の方は制圧しました」

 

「よし。それじゃあ、屋上で亮太と合流して強盗が逃げないようにしてくれ」

 

「下に逃げたらどうするんですか?」

 

「健吾と南に狙撃してもらう」

 

「分かりました」

 

と言い杏は屋上へ向かっていった

 

「さて、四階の奴を片づけるか」

 

と言い俺は四階の部屋に向かった

 

 

 

 

 

四階の部屋につき、いつでも銃を抜ける状態にして扉を開けた

すると、二十後半の男が立っていた

 

「武偵だ!動くな!」

 

「やあ。いらっしゃい」

 

「あんたが強盗のリーダーか?」

 

「ああ。そうだけど?」

 

「だったら、すぐに投降しろ」

 

「へ~。武偵高のAランクを返りうちにした僕を捕まえるつもり?」

 

「当たり前だ!」

 

「それじゃあ君も返り討ちにしてあげるよ」

 

と言うと銃を抜いて撃ってきた。銃を撃ってくることを予測していた俺は横に移動して避けた

 

(H&K Mk23か…、結構やりにくそうだぞ……)

 

「今のを避けるなんてなかなかやるね……」

 

「なめてかからない方が身のためだぞ?」

 

と言い今度は俺がグロック18Cを抜いて強盗に向かって撃ったがすぐに反応して避けた

 

「射撃のいい腕をしているね」

 

「口の方を動かしていていいのか?」

 

と言っている間にも撃ちあっていると

 

「そろそろ本気を出そうかな」

 

「なに?」

 

と言ったとたんにナイフを出して接近してきた

 

「っく……」

 

急に接近してきたので少し対応が遅れてしまった

 

「どうしたんだい?防戦一方で」

 

「あんた、なかなかやるな・・・」

 

「褒めてくれてありがとう」

 

と会話してる暇はないはずなのに二人は余裕な表情をしていた。だが、そろそろ時間がかけられないと思った俺はナイフの突きを避けて相手を蹴り飛ばした

そして俺はその隙に深呼吸をして集中力を高めて目を閉じてそしてゆっくり目を開けた

 

 

 

そしてヒステリアモードになった

 

 

 

 

ヒステリアモードを使った俺は確実に殺気が強くなった

 

「もう手加減はなしだぜ?」

 

「いきなり殺気が強くなったね。はったりじゃないことを祈るよ」

 

そう言うと銃を俺に撃ってきた。それを見た俺はまずグロック18Cを発砲した。そして俺はコルト・SAA(シングル・アクション・アーミー)、通称ピースメーカーを素早く抜いて撃った。すると強盗の持つH&K Mk23が破壊された。

すると壊れたH&K Mk23の残骸を見て俺の方をみて驚いた表情をしていた

 

「君は何をしたんだ……?」

 

「いや、ただあんたの撃った弾をグロックで弾いただけだぞ?そしてコルト・SAAを撃ってあんたの持つH&K Mk23を破壊しただけだぞ」

 

「な、なんだと……」

 

と言うと強盗は笑みの表情を消して警戒をしてきた。

ちなみにやつが警戒してきた理由はグロック18Cで撃ってきた銃弾を撃って弾いたのだ。そして、コルト・SAAを目に見えない速さで抜き撃ったのだ。そしてその撃った弾がH&K Mk23の銃口に向かっていき破壊したのだ

 

「銃がなければ何もできないと思うなよ!」

 

といいナイフを持って接近し突きをしてきた。が、俺はナイフの突きをよけて顎を殴った。すると脳震盪を起こして倒れた。

 

「なかなか手ごたえのある奴だったな」

 

と俺は思った。さすがはAランクを倒しただけはあった。だが、Sランクには勝てる実力はなかった

 

「杏に亮太、こっちはリーダーを倒した。三階や二階の犯人に手錠をかけておいてくれ」

 

「分かった」

 

「了解です」

 

と言い強盗二十一人に手錠をかけた。

 

「尋問科にひき渡すか」

 

 

 

 

 

亮太と南と共にビルを出ると健吾と南と由紀が来ていた

 

「お疲れ」

 

「お疲れ様です」

 

「お疲れさまでした」

 

「ああ、お疲れさん」

 

「お疲れ」

 

「お疲れ様です」

 

と六人でお互いを労った。

 

「それにしても、なかなか出来る奴だったぞ」

 

「ああ、確かにな」

 

健吾はスコープを覗いて俺の戦闘を見ていたのだ

 

「それにしても、どうしてあんなことになったんだ?」

 

と健吾は疑問をぶつけてきた

 

「あんなこと?」

 

「それは――――――」

 

健吾が言いたいのはグロックで銃弾を弾いたのとコルト・SAAの早撃ちのことだった。健吾に訊かれたので答えると、

 

「お前、そんなことしたのか……」

 

「お前ホントに人間か……?」

 

「さ、さすが金八先輩……」

 

「そんなことができるの……?」

 

「さすがは、Sランク……」

 

と俺のしたことに驚いていた。

 

「まあ、おれもヒステリアモードじゃないとできないけどな」

 

と付け足した。ちなみに健吾と亮太以外にも、杏と南と由紀もヒステリアモードのことを知っているのだ

 

とそんな話をしていると車に着いたので乗るが

 

「ふぁ~……なあ、学校に着くのは明日でもいいか?」

 

ヒステリアモードは神経系、特に脳髄にかなりの負担をかけるので使った後は眠くなるのだ

 

「俺はいいぞ。みんなもそれでいいか?」

 

と健吾が聞くと皆がうなずいたので俺は運転席で寝むらせてもらった5



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第九弾

翌日

 

 

 

 

「………ん?朝か……」

 

目をこすって時計を見ると午前八時を示していた

 

「やばっ!遅刻じゃん!ハァ~……」

 

と落ち込みながら外に出ると

 

「おはよう」

 

「おはよ」

 

「あっ。健吾、亮太。おはよう。悪いな、寝坊しちまって」

 

これから学校に行っても遅刻になるので健吾に謝ると

 

「大丈夫だぞ。HSSを使った反動だろ?」

 

「ああ」

 

そう俺たちが会話していると

 

「あ、金八先輩。おはようございます」

 

「「おはようございます」」

 

「ああ、おはよう。悪いな、お前らにも迷惑掛けて」

 

健吾や亮太に謝ったように俺は後輩たちに謝ると

 

「大丈夫ですよ。ヒステリアモードを使った反動なんですから」

 

と杏がいい南と由紀も頷いた

 

俺がヒステリアモードを使うとその反動で眠ると次の日の朝はなかなか起きられなくなるのだ

 

「それじゃ、学校に行くか」

 

俺がそう言うと皆が頷いて車に乗った

 

 

 

車を学校に向けて走らしていると

 

「それにしても昨日言ってた早撃ちと銃弾を弾く技って詳しくはどうなってんだ?」

 

と昨日の強盗に使った技が気になったのか亮太が聞いてきた

 

「いいぞ、教えてやっても」

 

と俺が了承すると

 

「そんなに簡単に教えてもいいのか?」

 

健吾が驚きながら聞いてきた

 

「別に教えても簡単には対処できないからな」

 

と言うと俺はまず早撃ちの方を説明した

 

「早撃ちの方は『不可視の銃弾(インヴィジビレ)』て言って目にも見えないような速さで撃つ技であえてコルト・SAAで撃つのは装弾数、速射性能、命中率は自動式拳銃(オートマチック)よりはどうしても劣ってしまうが早撃ちは回転弾倉式(リボルバー)の方が適しているからだ。と言ってもヒステリアモードを使っているときの反射神経だからできることだけどな」

 

と言い

 

「銃弾を弾いたのは『銃弾撃ち(ビリヤード)』と言ってその名の通り相手が撃ってきた銃弾を撃ってその銃弾を弾く技のことだ。これもヒステリアモードのときにしか使えないけどな。どうだ、分かったか?」

 

と言うと

 

「どんな技かは理解したけど、いつ思いついたんだ?」

 

「思いついたんじゃなくて見た奴をまねただけだぞ」

 

「へ?いつ見たんだ?」

 

「『銃弾撃ち(ビリヤード)』の方は忘年会でキンジとは違う年上の従兄弟とじいちゃんが撃ちあってるのを見たのと『不可視の銃弾(インヴィジビレ)』は父さんや年上の従兄弟が使っているのを見たときだ」

 

と真似した時のことを言うと

 

「おいおい、忘年会で銃を撃つのかよ……」

 

「お前の祖父が銃を撃つなんて……」

 

「おいおい、何驚いてるんだ?武偵高では銃を撃つなんて日常茶飯事だろうが」

 

俺以外の奴らが驚いていることに俺は呆れた

 

「それにしたって家族の忘年会で銃を撃つ家なんておまえんちぐらいだろ……」

 

「そうか?」

 

健吾「金八、さっき説明した技は遠山の方も使えるのか?」

 

金八「ヒステリアモードだったらな」

 

と一通り説明していると

 

「お、そろそろ学校だぞ?降りられる準備しとけよ?」

 

「あ、ああ」

 

 

 

 

 

校門

 

 

 

 

「どうしたんだ?」

 

校門をくぐると生徒が数名出ていたが異様な雰囲気が漂っていた

 

「おい、何があったんだ?」

 

俺はたまたまクラスメイトがいたので話を聞くと

 

「『武偵殺し』が出たらしい。しかも、今回はバスジャックだ」

 

「なんだと?!」

 

「だれが出た?」

 

健吾は驚いたが俺は冷静に状況を判断するためにさらに訊いた

 

「神埼とキンジとレキだ。神埼は頭部を撃たれたらしい」

 

「なに?!」

 

さすがに俺もかなりの事件の大きさに驚いた

 

「Sランク二人がいてやられたのか・・・・・・」

 

「バスの方は?」

 

「けが人はいたが死者は0だ」

 

「そうか……、アリアの方が心配だな」

 

「神埼は武偵病院に運ばれたらしい」

 

「明日にでも行ってみるか。ありがとう、教えてくれて」

 

「いや、いいさ」

 

そして俺は教務科に強盗のことを話して寮に戻ってその日は休んだ

 

 

 

 



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第十弾

翌日、アリアが目を覚ましたとキンジから連絡があったのでアリアが入院している武偵病院に健吾と亮太と一緒に向けて移動している途中

 

「そう言えばお見舞い何持っていくか…」

 

「ももまんでいいんじゃないか?」

 

「ももまんか……ま、それでいいか」

 

「そこらへんのコンビニで売ってるだろ?」

 

と会話をしてコンビニでももまんを5個ほど買って病院に向かった

 

 

 

病院に着くとちょうどキンジが病院から出てきた

 

「アリアの様子はどうだった?」

 

「ああ、銃弾は額を掠めただけだ。脳震盪を起こしてたが脳内出血は無く外傷だけで済んでいたらしい」

 

「なら、安心だな」

 

「お前はもうお見舞いは済ませたのか」

 

「ああ……」

 

「どうした?」

 

少し暗い表情をしていたキンジに亮太は訊くが

 

「いや、なんでもない」

 

「そうか?」

 

とまだ少し問いたいと思ったが本人がなんでもないと言っていたので亮太はそれ以上は訊かなかった

 

(アリアとの会話でなんかあったのか?)

 

と俺は思ったがキンジにはきかなった

 

「じゃあ、俺は行くな」

 

「ああ、またな」

 

「また明日」

 

「じゃあな」

 

とキンジと俺たちは別れた

 

 

 

キンジと別れて受付でアリアの部屋の場所を聞くとVIP用の個室に居ると言われた

 

「VIPか……」

 

亮太がつぶやいたて

 

「どこかの貴族か?」

 

健吾が考えたが

 

「その可能性が高いだろうな」

 

俺はどうでもいいと思いながらの会話をしながら歩いているとアリアがいるVIP用の個室に着いた

ドアの前に着くと俺はノックをして

 

「金八と健吾と亮太だ」

 

「入りなさい」

 

と言われたので入ると

 

「あんたたちもお見舞い?」

 

と言ってきた

 

「まあ、一様お見舞いした方がいいかなと思ったから」

 

「特に大事にならなくてよかったな」

 

「入院したからどうしたのかと思ったぞ」

 

「こんなかすり傷で入院なんて大げさよ」

 

「とりあえず、はい」

 

と買ってきたももまんを渡した。すると

 

「あんたも、ももまん?」

 

「あんたも、って言うことはキンジもももまんだったのか」

 

と驚いていると

 

「わたしはあいつに期待したのに……現場に連れていけばまた実力を見せてくれると思ったのに……」

 

とアリアは何かを思い出したのかつぶやいた。それに対して俺は

 

「今のあいつはEランクだぞ期待する方が間違っている。もし昔がSランクでも過去の栄光だ、今の力とは関係ない」

 

「でも武偵殺しのオモチャを破壊した時は確かにSランクの実力だったわ!」

 

「ああ、確かにあのときはSランクだっただろうな。でもいつでもどこでもなれるわけじゃないとは考えなかったのか?」

 

「考えたわよ!だから現場に連れて行ったんじゃない!」

 

「だからって現場に着けば実力を出せるとは限らない」

 

と口論していると

 

「おい、神崎も金八も少しは落ち着け」

 

「そうだぞもう少し冷静になれ」

 

と健吾と亮太が止めに入るが

 

「うるさい!」

 

アリアは二人に対して怒鳴るが

 

「そうだな、少しは冷静になるべきか……」

 

と俺は二人の言葉で少しは落ち着いた

 

「おい、最後に聞かせてくれ」

 

「なによ!」

 

「お前、キンジに何を言った?」

 

とキンジに言ったことを聞くと

 

「武偵だったら調べれば!?あたしの事情に比べればあいつの武偵を辞める理由なんて大したことない。って言ったわよ!」

 

「そうか………(キンジからしてみればそっくりそのまま返したいところだっただろうな)」

 

とキンジが武偵を辞める理由を知っている俺は頭のなかで色々考えた

 

「悪かったな。邪魔したな」

 

「お邪魔しました」

 

「それじゃあな」

 

と俺が申し訳なさそうな表情で病室を後にして健吾と亮太も俺の後に続いた

 

 

 

 

「どうしたんだ金八、お前らしくもない」

 

「そうぜ、熱くなるなんて」

 

「悪い、つい。キンジのことを悪く言われてな」

 

「まあ、確かに神埼の方も言いすぎてたな」

 

「いや、俺が熱くなっていったのが悪い」

 

と俺が反省していると

 

「それにしてもキンジが武偵を辞める理由を知ってるのか?」

 

「ああ、知ってるぞ」

 

「へー、そうか。それにしてもなんであんなに辞めたがるんだ?」

 

と亮太がきいてきたがキンジのトラウマに触れることになるのでどうしようか迷っていると

 

「ああ、ムリして教えなくてもいいぜ。あの会話でキンジの嫌なことだってことは分かるから」

 

「いや聞いてもらった方が武偵のことについてキンジのことを分かってもらえるし、武偵を辞めて一般高校に行っても友達として接してくれそうだからな」

 

と二人に言いキンジの兄の金一さんのことを話し始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

キンジには兄がいた。名前は遠山金一(とおやま きんいち)

 

遠山は代々、正義の味方として時代で職業は変わったが弱きもののために戦ってきた。

金一さんも武偵として弱いものを助けてきた。金一さんはキンジや俺の目標だった。キンジも金一さんを目標に武偵高に進んで進学した。

中学ではキンジはいいように利用されたが前向きに生きていたしかし

 

 

 

 

 

 

 

去年の冬、事件が起きた

 

 

 

 

 

 

 

浦賀沖海難事件

日本のクルージング船が沈没し乗客一名が行方不明になった事故だ

その行方不明者の死体も上がらず捜索も打ち切られた

死亡したのは遠山金一、キンジの兄だ

優しかった金一さんは、警察の話では乗員、乗客を船から避難させ自分は逃げ遅れたらしい。

だがその事故の後、乗客たちからの訴訟を恐れたクルージング・イベント会社、焚きつけられた一部の乗客は金一さんを非難した

 

『船に乗り合わせていながら事故を未然に防げなかった無能な武偵』

 

 

 

 

 

 

 

「そしてネットや週刊誌、遺族のキンジへ吐かれた罵詈雑言で武偵、正義の味方は戦って傷ついた挙げ句、死体に石を投げられる損な役回りにしかならないから武偵を辞めるんだ」

 

と少し重めの話を聞いた二人は少し黙っていた

 

(金一さんが非難されなければキンジは武偵を目指していたのだろうか……)

 

キンジは金一さんが非難されて武偵が損な役回りだと思ったから武偵高を辞めると言っているので

 

(金一さんが武偵のまま生きていたら………)

 

と俺が思っていると

 

「金八、俺たちこれから武藤と少し用事があるから先に帰っててくれ」

 

と重い空気の中健吾言ってきた。

 

金八「分かった」

 

と言い武藤との集合場所の方に向かっていく二人を見送ってから寮に戻った



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第十一弾

アリアと口論したことを俺は週末まで引きずりアリアが退院すると聞いた日曜日まで引きずっていた

都合が悪いことに健吾と亮太は依頼を受けて部屋に居なかったので気分転換に外出することにした

 

(――――――と思って出てきたものの……)

 

特に何かすると決めていなかった俺はデパートの本屋で何か面白いものがないかと眺めていると

 

「やあ」

 

という声とともに肩をたたかれた。俺が誰かと思って振り向くと

 

「なんだ、秋峰(あきみね)か」

 

「なんだ、ってひどいなー。せっかく声をかけたのに」

 

今、声をかけてきたのは新島秋峰(にいじま あきみね)『幕末のジャンヌ・ダルク』や『ハンサム・ウーマン』とよばれた新島八重の子孫で強襲科のSランクだ。だが一年のころは衛生科(メディカ)インターンのころは救護科(アンビュラス) のSランクだったのだ

東京武偵高では衛生科や救護科では二、三年でも秋峰の右に出る者はいないと言われるほどだ。なのに、強襲科に転科した理由は教務科でも分からないといわれている

 

「お前、どうしてここにいるんだ?」

 

「なんか、面白い雑誌ないかなと。君の方はどうなの?」

 

「ちょっと気分転換にブラブラしてたらいつの間にかデパートの前に着いたからついでに覗いてみただけだ」

 

「そうなんだ。でも、それにしては少し暗かったよ」

 

うわっ。こいつ俺の表情みてたのかよ

 

「いや、大丈夫だ」

 

「そう?」

 

「ああ、それじゃあ俺は行くな」

 

「うん。またね」

 

と話をして秋峰と別れた

 

 

 

 

秋峰と別れた後、適当に歩いていると新宿警察署からキンジとアリアが出てくるのが見えた。俺はなんで警察署から出てきたのか訊くために近づいた

 

「おい、キンジにアリア」

 

「ん?……金八か……」

 

とキンジは俺に反応したが

 

「…………」

 

アリアは俺の方には反応しなかったが

 

「あんな扱いしていいわけがない!絶対に訴えてやる!」

 

と独り言を言い出した

 

「キンジ何があったんだ?」

 

「それは……アリア……」

 

とアリアに目を向けると

 

「……あんたから言って……」

 

と言った

 

「じつは―――――――――――」

 

と歩きながら神埼かなえのことを聞いた

 

 

 

 

 

「なるほど、ここで『武偵殺し』が出てくるか……」

 

「ああ」

 

と俺がキンジから警察署のことを聞いた。

 

「なるほど、だからアリアは……」

 

と俺とキンジの前を歩くアリアの後ろ姿を見て小さくつぶやいた。そしてしばらく歩くとアリアが急に止まった。

 

(どうした?)

 

と俺は思ったが見てすぐに気がついた。泣いているのだ。

 

「アリア……」

 

キンジが声をかけるが

 

「泣いてない……」

 

と説得力のないことを言った

 

周りからは痴話ゲンカか何かと思われているのかニヤニヤしている人もいた

 

「うあぁああああああああ……ママぁー……ママぁああああぁぁ……」

 

と完全に泣いてしまった。俺とキンジは話しかけることが出来なかった

 



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第十二弾

週明けになっても気分は晴れないまま学校に行くことになった。

教室に入り「おはよう」と俺がいいクラスで登校しているクラスメイトも「おはよう」とあいさつ返してきた。少しクラスメイトと話をして自分の席に着いた。

一般科目が始まっってもキンジの隣の席は誰もいなかった

そのまま一般科目が終わり専門科目の時間になった。俺は強襲科の専用施設に向かった。

 

 

 

今日は時間だけをつぶそうと思いペーパーターゲットの所へ向かうと秋峰がいた。終わるのを見計らってから声をかけた

 

「よお、秋峰」

 

「やあ、金八君。君もきたのかい?」

 

「ああ、時間をつぶそうと思ってな」

 

と言いながら秋峰の隣のペーパーターゲットに向かってグロック18Cをフルオートで撃った。17発撃ちきるとすぐにロングマガジンを装填し、33発も撃ち切った。

 

「さすが、金八君だね」

 

と隣で秋峰が言ってきた。100のところに20発ほど他は90のところに収まっていた。

 

「秋峰、お前も同じだろ」

 

秋峰は100のところに10発他が90のところに収っていた

 

「僕の方はセミオートだったからね。君はグロックでフルオートだったでしょ」

 

「それは平賀のおかげでフルオートでも精度がよくなってるからだろ」

 

平賀 文(ひらが あや)は装備科(アムド)のAランクで平賀源内の子孫だ。本当はSランクの実力があるが違法改造や相場無視の超高額報酬での改造などでAランクになっている。そして改造も少しいい加減で、たまに不良が起こることがある。だがそのことを差し引いてもかなりの腕なので改造を頼む武偵は多い。俺もその一人だ。グロックはフルオートの命中精度が低いが平賀の改造のおかげで命中精度がかなり上がっているのだ

 

「それでも、金八君はすごいよ」

 

「ありがとう」

 

俺は秋峰の称賛を素直に受け取った。

そのまま射撃訓練をして4時になったころで俺は訓練を終了して寮に戻った

 

 

 

 

 

亮太と健吾が二人とも依頼を受けているのでテレビを六時過ぎた後も見ていると携帯が鳴った

誰かと思って電話に出ると

 

「もしもし!」

 

「キンジか。どうしたそんなにあわてて」

 

キンジがあわてた様子で走っているのだろう。少し呼吸に乱れがある

 

「大変なんだ。とにかく羽田空港に来てくれ!」

 

「分かった。だけど、どうしてだ?」

 

「理由は後で話す!だから早く来てくれ!」

 

少し間があったと思ったらすぐに

 

「アリアが殺される!」

 

とキンジが叫んだ瞬間、俺は武装をして急いで外に出て新しく買った自転車で羽田空港に向かった。




キャラ紹介に秋峰を追加しました
ご感想もお待ちしております


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第十三弾

空港に着くとすぐに自転車を降り空港の中でキンジの姿を探した。すると、東京武偵高の制服を着ている男が走っている姿が見えたので走る速度を上げて走っている男の早さに合わせ

 

「キンジ、どこの飛行機にアリアが乗ってるんだ?」

 

「こっちだ」

 

キンジは何か知っているようなので俺はキンジと一緒に走りボーディングブリッジを突っ切りハッチを閉じまりつつある飛行機に飛び込んだ

ハッチが閉じるとフライトアテンダントに

 

「お客様!?失礼ですが、ど、どういう――――――」

 

と驚いているが

 

「武偵だ!離陸を中止しろ!」

 

「同じく武偵だ」

 

俺とキンジは武偵徽章を見せた

 

「説明している暇はない!早く離陸を中止しろ!」

 

キンジが言うとフライトアテンダントは二階に駆けて行った

するとキンジは全力疾走だったのか疲れて、両膝を落としていた

 

「強襲科を辞めて体力が落ちたな」

 

「ああ……、でもこれで離陸は止め―――――――」

 

と言ったところで飛行機が動き出した

 

「どうして動き出したんだ?」

 

俺がつぶやくと

 

フライトアテンダントが二階から降りてきて

 

「こ、このフェーズでは管制官からの命令でしか離陸は止められないと機長が……」

 

と言いさらに

 

「あなたたち、本当にに武偵なんですか?『止めろなんて、命令はどこからもないと怒られましたよぉ』

 

この話を聞いて、俺は黙っているキンジに

 

「キンジ、俺たちは機長に信用されてない。それに、もう滑走路にに入ってる」

 

俺が言うと、キンジは外を見て滑走路に入ったのを見ると小さくため息をついた

 

 

 

 

ベルト着用サインが消えると俺とキンジはフライトアテンダントにアリアの部屋に案内してもらった

この機体は空飛ぶリゾートと呼ばれる超豪華旅客機で普通の旅客機とは明らかに違った

十二ある部屋の一つに俺とキンジは案内されてキンジがその扉を開けると

 

「あ、あんた達……」

 

「すごいなこれがスィートルームか」

 

と俺が驚いているアリアを余所目に部屋を見回した

 

「さすがリアル貴族だな」

 

キンジがダブルベットの方を見て言うと、アリアは座席から立ち

 

「断りもなく部屋に押しかけるなんて、失礼よ!」

 

とアリアが言うが

 

「お前が言える台詞じゃないだろ」

 

「押しかけるだけじゃなくてさらに泊まるような奴の台詞じゃないな」

 

と俺たちに言われて自覚はあるのだろう、怒ってはいるが黙ってしまう

 

「なんであんた達がついてきてるのよ」

 

「太陽はなんで昇る?月はなぜ輝く?」

 

キンジに台詞をぱくられたアリアは

 

「うるさい!質問に答えないと風穴開けるわよ!」

 

と銃を収めているスカートの裾に手を伸ばして脅してきた。特に隠すことのない俺は

 

「俺はキンジに来いって言われたからきただけだ」

 

俺の答えを聞いたアリアは次はキンジに向かった。キンジは

 

「武偵憲章二条。依頼人との契約は守れ」

 

と言った。俺とアリアは首を傾げていると

 

「強襲科に転科した後、最初に起きた一件だけ事件をお前と解決する約束だ。まだ武偵殺しの事件は解決していない」

 

「俺がいない間にそんな約束してたのか」

 

と俺が驚いていると

 

「なによ!役立たずのくせに!」

 

とアリアは犬歯を向いて怒鳴った

 

「あんたたちのおかげでよくわかったの!どうせ私の隣に居れるパートナーなんて居なかったのよ!世界のどこにも!金八は一回も組んでないのにあたしみたいなの性格のやつとは組まないって言うし!あたしは独唱曲(アリア)よもう武偵殺しでもなんでも一人で戦うわ!」

 

「もっと早くその言葉を言って欲しかったな」

 

キンジは二つある座席の空いているほう座って、外の街をわざとらしく見た

 

「あんたたちロンドンに着いたら日本に帰りなさい!手切れ金代わりにチケット買ってあげるから!もうあんたたちは他人よ!あたしにもう話しかけないで!」

 

「もともと他人だ」

 

「黙りなさい!しゃべるの禁止!」

 

と言うとアリアも自分の座席に座った

 

(俺の座る場所がないんですけど)

 

俺の座るとこがなかったが俺がしゃべることのできる状況ではなかったため俺だけ床に座ることになった

 

 

 

 

 

 

 

東京湾にANA600便がでると機内アナウンスが流れた。内容は台風による気流乱を迂回するため到着が30分ほど遅れるらしい。揺れは大したことはないが

 

 

 

 

ガガガ――――――ン!!

 

と少し大きな雷鳴がなると少しアリアが首を縮めた

 

「怖いのか」

 

「まさか、雷が怖いなんてな」

 

と俺とキンジが声を出すと

 

「こ、怖くなんかないわよ。馬鹿みたい。っていうか話しかけないで。イライラするわ」

 

といった矢先に

 

ガガ―――――ン

 

とまた雷が鳴ったすると

 

「きゃっ」

 

と悲鳴を上げた。そんなアリアを見て俺とキンジは苦笑いをした

 

「へぇー、まさか本当に雷がダメだとはな」

 

「雷が苦手ならベットにでも潜ってればいいだろ?」

 

「うっうるさい!」

 

「チビったら大変だぞ?」

 

「バ、バ、バカ!」

 

とアリアは強がるが

 

 

 

 

 

ガガガ―――――――ン!!

 

と強めの雷鳴が鳴ると座席を離れてベットにもぐってしまった。

 

「お、ラッキー。座席が空いた」

 

とアリアがベットに潜ったことで座席が空いたので俺はアリアが座っていた座席に移動した。そしてベットに潜ったアリアを見てキンジは笑いをこらえていた

 

「アリアー、替えのパンツ持ってきてるか?」

 

「持ってきてなかったら大変だな」

 

と俺とキンジがからかうと

 

「あ、あんたたち覚えておきなさい!風穴開けてやるんだから」

 

とがくがくふるえながら言ってきた

 

 

 

ガガ―――ン!ガガ―――ン!

 

とさらに雷が鳴った

 

「それにしても雷が多くないか?」

 

「雷雲の近くを飛んでるんだろ。運が悪いか機長の操縦がへたなのか」

 

とキンジと話してると

 

「キ、キンジ~~~~」

 

とアリアが涙声でキンジのことを呼びキンジの袖を掴んだ

 

「怯えんなって、テレビでもつけてやるから。金八、リモコンとってくれ」

 

「わかった」

 

と言い近くにあったリモコンをキンジに投げた。その受け取ったリモコンでキンジがテレビをつけチャンネルを回していると

 

『この桜吹雪、見たことがねぇとはいわせねえぜ―!』

 

「おっ。これやってるのか」

 

と今テレビでついているのは俺やキンジの祖先の遠山金四郎を題材とした時代劇だ

 

「ほら、キンジがテレビをつけたぞ。テレビでも見たらどうだ?」

 

「ああ。テレビ見て気を紛らわせよ」

 

俺はキンジのつけた時代劇を見ながらこっそり二人の様子を見た。

するとキンジのほうは震えているアリアの手に自分の手を重ねていた。

俺が心の中で仲がいいなと思っていると

 

 

 

 

 

 

パァン!

 

 

 

 

 

 

と銃声が鳴った。

 

俺が何事だと思って個室の外を見ようとするより早くキンジが動いた。キンジが扉を開け個室を出たので俺も顔だけを外に出すと案の定、通路で機体の中に居る人々が不安げに騒いでいた。すると銃声のした方にあるコクピットの扉が開いていた。

 

「どうなってるんだ!?」

 

とコクピットの中がキンジによって見えないのでキンジに聞くと、どさ、どさと音が鳴った

 

「動くな!」

 

とコクピットの方に向かってキンジが愛銃のベレッタM92Fを抜いて言った。キンジの発言がよくわからなかった俺はキンジで見えなかったコクピットを少し移動して見ると、コクピットにはだれも居らず代わりに廊下にこの機体の機長と副操縦士が横たわっていて、この機体に乗った時に居たアテンダントの女が立っていた。

 

その女はコクピットに引き返しながら

 

「お気を付け下さいで、やがります」

 

と言いながら缶を放り投げてきた

 

「ヤバい!」

 

と思った時にはもう遅かった。投げられた缶はシュウウウと音を立てた。この音はガス缶の音だ。

 

「皆早く部屋に戻って、扉を閉めろ!」

 

とキンジが言いながら俺と部屋から出ようとしていたアリアを部屋に押し戻し扉を閉めた。

その時機体が揺れ機内の照明が消えた。

 



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第十四弾

「大丈夫か!?キンジ、どこか麻痺したり体に異常はないか?」

 

すぐ部屋に戻された俺は、俺たちを部屋に戻して最もガスを吸った可能性が高いキンジに異常がないかを訊くと

 

「大丈夫だ、どこにも異常はない。けど、やっぱり出やがった」

 

「やっぱり?どうゆうことだ。お前は武偵殺しがこの飛行機をジャックすることが分かってたのか!?」

 

俺やアリアが驚いていると

 

「武偵殺しはまずバイクジャック、カージャックと事件を起こしてシージャックである武偵を倒した。そいつは直接対決だ。たぶんな」

 

「どうしてそんなことが分かるんだ?」

 

俺がキンジに質問すると

 

「そのシージャックのときだけアリアは知らなかった。電波、傍受してなかっただろ?」

 

「うん」

 

「シージャックのときは電波を出さなかった。その必要がなかったからだ武偵殺し自身が乗っていた」

 

「キンジ、ちなみにその事件はいつのだ?」

 

なんか記憶にひっかかりがある俺の質問に

 

「去年の浦賀沖海難事故だと思う」

 

その言葉を聞いた俺は

 

「そうか……」

 

少し黙りこむとキンジの推理の続きを考え

 

「そのシージャックのあとに乗り物が小さくなってこの前のチャリジャックの次にバスジャック、バスジャックの次にこのハイジャックか」

 

俺が推理の続きを推測するとキンジはうなずいた

 

「そしてこのハイジャックでシージャックと同じく直接対決しようとしてるんだ」

 

「そしてその狙いは……」

 

と俺が言うとキンジと二人でアリアの方を見た。するとアリアは悔しそうな表情をしていた。

 

「さてこの状況からどうする?」

 

と俺が言ったところで

 

 

 

 

 

 

 

 

ポポーンポポーン――――――――――

 

 

 

 

 

 

という音とともにベルト着用サインが点滅していた。一瞬何かとおもったが

 

「和文モールス………」

 

とアリアが言ったところでおれはすぐ解読ために点滅を見た

 

 

オイデ オイデ イ・ウー ハ テンゴク ダヨ

オイデ オイデ ワタシハ イッカイ ノ バー 二 イルヨ

 

「誘ってやがる……」

 

「だな」

 

「上等よ、風穴開けてやるわ」

 

「俺も行ってやるよ。役に立つかは分からないがな」

 

「いいわ、あんた達なんか来なくても」

 

と言うとまた雷鳴が聞こえた。アリアは一瞬だけ体がこわばった

 

「どうする」

 

キンジが聞くと

 

「か、勝手にすれば」

 

アリアの許可をもらった俺とキンジは顔を見合わせて苦笑いをしながらアリアについて行った



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