くるみちゃんてぃーえす! (カモシカ)
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はじまり

取り敢えず思いついたことを書いてみる。次話は明日か明後日にあげます。

この作品はご都合主義、オリキャラ、原作キャラの性転換などの要素を含みます。お気をつけください。


 恵飛須沢胡桃は平凡な()()である。

 得意なことは短距離走。成績は良くもなく悪くもなく。綺麗な幼馴染みなんて居ないし、得意の短距離走だって全国を狙えるレベルじゃない。なんてことは無い、女の子っぽい名前がちょっとしたコンプレックスなだけの、普通のありふれた少年だ。

 

 しかし、そのありふれた日常も終わりを告げるのかもしれない。

 

「恵比須沢くん、手伝わせちゃってごめんね」

「い、いやいや、女の子が一人であんな大荷物を持ってたら、さ。常識的な男子としては手伝わざるを得ないと言うか、なんというか・・・・・・」

「なにそれ、ふふ」

 

 なんと、なんとなんとなんと!あの、『園芸部の女神』こと若狭悠里さんと二人きりて廊下を歩いているのだ!

 

「でも、ありがとうね」

「いやいや、気にすんなよ」

 

 ・・・・・・。

 さて、どうしたものか。さっぱり会話が続かない。

 

 結局その日は、会話が盛り上がることも無く屋上に着いてしまった。

 

 

 

 ****

 

 

 

「恵比須沢!自己ベスト更新だ!」

「・・・・・・うしっ」

 

 今日も部活。そりゃあ来週は大会だから当たり前だ。今日までの記録で選手が決まるのでみんな気合が入っている。俺もその一人だ。

 

「おめっとさん」

「お前まだ速くなんのかよ」

 

 長身色黒通称ボブの田中、メガネで神経質そうな見た目の大野と順番にハイタッチを交わす。俺は三年の中でも速い方だ。

 

「疾風ダッシュ!」

「正義の鉄拳(物理)!」

 

 某超次元サッカーの必殺技を繰り出す高橋には返礼を。具体的にはカウンターの拳だ。

 

「おいお前ら!遊んでる暇があるなら走り込みでもしてろ!お前ら四人とも校庭十周!」

『すみませーん!』

 

 どうやらふざけすぎたようだ。コーチがお怒りである。大会前で殺気立ってるから当たり前だ。

 

「おい、お前らのせいでとばっちり喰らったじゃねえかよ」

「いやーすまんすまん。後でジュース奢ってやるよ」

「黙って走れ!二十周にされたいか!」

『すみませーん!!』

 

 

 

 

「いやー、どっかのナッツ類のせいでヘトヘトだぜ。俺はコーラな」

「まったくだよ。僕は胡桃とハイタッチしただけなのに。あ、MAXコーヒーでいいよ」

「俺に至っては殴られた上に校庭十周だぜ?理不尽だろ。ドクペで手を打とう」

「いや、お前はふざけてきた側だろ。図々しいぞ。ていうかお前よくあんなの飲めるな。あとナッツ類言うな」

 

 疾風野郎(高橋)に奢るいわれはねえ。

 

「うるせえ女神と二人っきりで廊下を歩いてた裏切り者に拒否権は無いんだよ!」

「「なんだと!?」」

「おま、どっから見てたんだよ!・・・・・・あ」

 

 しまったと口に手を当てるも時既に遅し。体は剣で出来ているとか言い出した田中に、メガネをキラーンと輝かせ定規を十字に構える大野、そして背後にスタンド的なサムシングを出しそうな高橋。殺る気マックスだ。

 

「お、落ち着けお前ら。あれは別に女神と特別仲が良いとかじゃ無くてただ単に女神が大荷物を一人で持ってたから手伝っただけであってだな」

「言い訳無用!UBW(アンリミテッドブレイドワークス)(物理)!」

「死ね!化物(フリークス)が!」

「化身、アームド!」

「ジュース買ってきまーす!」

 

 平和で、ありふれた日常。馬鹿な男子高校生の放課後などこんなものだ。ネタに走りすぎな気がするけど・・・・・・。

 それでも、俺はこんな日常が大好きだったし、こんな日々が続いていくのだと、なんの疑いもなく信じていた。そりゃあ進路もバラバラだし、いつかは連絡を取り合うことも無く段々と疎遠になるのかもしれないけど、それは今日明日の事じゃなくて、少なくとも大学を卒業してからの事だと思っていた。

 

 だから、少なくとも、絶対に、あんなふうに別れる事になるだなんて、思ってもいなかったんだ。

 

 

 

『かれら』は、唐突にやって来た。

 

 最初に気づいたのは大野だった。大野は『かれら』に腕を掴まれていた。最初は不審者だと思ったけど、それにしては数が多過ぎる。

 大野を突き飛ばして代わりに田中が『かれら』に噛まれて、倒れて、しばらく痙攣して・・・・・・ゆらりと、起き上がった。

 呆然と座り込む大野に田中が噛み付く。大野がもがいて、倒れて、痙攣して・・・・・・同じように、ゆらりと、起き上がった。

 

 思い起こされるのはゾンビ映画だ。俺は悪趣味だと思ったけど、田中に無理やり引きずられて見せられた記憶がある。今の状況は、まさにその映画に似ていた。

 

「おい、ぼうっとしてんな!校舎の中に逃げ込むぞ!」

「え、あ、ああ。いや、でも、田中と大野が!」

「いいから走れ!」

 

 高橋がグイグイ俺の背中を押した。田中と大野を見捨てるというのは嫌だったけど、俺の中の冷静な部分が俺の足を動かしていた。

 

 どこから入り込んだのか、校舎の中にも『かれら』は居るようだった。

 

「くっそ!これじゃあどこに逃げりゃ良いんだよ!」

「・・・・・・屋上だ!」

 

 進んでも、進まなくても『かれら』が居る。ちらっと校外に視線を向けるも、街の中からも煙が上がっている。とても安全には見えなかった。

 

「それしかねえか」

 

 高橋も同じ結論に達したようだ。あまりもたもたしていたら田中達と同じ事になりそうだった。

 

 校内も酷い有様だった。窓という窓は割れ、赤い液体がそこらじゅうに飛び散っている。・・・・・・ときおり聞こえてくる助けを求める声は聞こえない振りをした。

 

 拾った自在箒で『かれら』を押しのけながら走り続け、どうにかこうにか屋上への階段に辿り着いた。だがほっとしている時間は無い。すぐ後ろに、『かれら』の大群が押し寄せていた。

 

「ラスト、スパート!」

「急げ!」

 

 なんとか屋上の扉に辿り着いた。しかし閉まっている。

 幸い、鍵は空いていたようですぐに開き、高橋と共に転がり込んですぐに閉めた。

 

 屋上には俺たちと同じように呆然とした女子生徒二人に、佐倉先生が居た。

 

 佐倉先生がどうにか混乱から覚めた瞬間、俺の耳には呻き声が聞こえた。『かれら』だ。もはや一刻の猶予も無かった。

 

 俺と高橋はすぐに扉を抑えた。

 

「おい、突っ立ってないで手伝え!死にたいのか!?」

「え、ええ!若狭さんは何か重いものを持ってきて!」

 

 いち早く動いたのは佐倉先生だ。(少なくとも表面上は)落ち着いて指示を出す姿はやけに頼もしかった。

 

 

 

 その後、なんとか『かれら』を凌ぎ、俺たちはその場に座り込んだ。

 

 

 




原作との相違点
・恵飛須沢胡桃(♂)・・・・・・一番の相違点。『先輩』は男なので陸上部に入った理由は普通に走るのが好きだから。
・オリキャラ三人衆・・・・・・『先輩』の代わりに死んでもらう要員。リア友の苗字から取ってます。
・恵飛須沢胡桃(♂)から若狭悠里への淡い憧れ・・・・・・りーさんってあの容姿であの性格じゃ絶対大人気だと思うんですよね。



生存者

恵飛須沢胡桃
若狭悠里
丈槍由紀
佐倉慈


感染者

『先輩』
田中遥斗
大野修輔
高橋晃希(潜伏)


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第一夜


ごめんなさい、短めです。


 夜になったら自然に『かれら』が引いて行った。何故だろうか?単に諦めたのか、他の獲物を見つけたのか、それとも───下校した、とか。

 

 分からない。

 分からない。

 

 なんでこんな事が起きたのか。

 壮大なドッキリだったらいいな。映画の撮影かな。それとも俺の夢なのかな。

 

 分からない。

 分からない。

 

 田中と大野(あいつら)が生きてるのか、あるいは、死んで、いるのか。

 本当に屋上は安全なのか。どうすればあいつらの侵入を防げるのか。

 

 分からない。

 分からない。

 

 分からない、けど。

 

「みんな、ちょっといいかしら」

 

 まずは、先生の言う通り、

 

「動ける人は手伝って欲しいの。どこか一つ部屋の安全を確保したいわ」

 

 動かなければ。

 

 

 

 ****

 

 

 

 俺はゴム手袋を着けて、シャベルを握った。

 高橋もゴム手袋を着けて、けど何かを振り回すのは無理だからと、作物用の支柱を数本束ねて持った。それで『かれら』を押しのけるという。腕を、少し怪我しているらしい。取り敢えず若狭さんが持っていた絆創膏を貼った。

 先生はゴム手袋を着けて、スマホのライトと手鏡を持った。

 

 最後まで先生は自分がやるといって聞かなかったけれど、力比べで圧倒して無理矢理シャベルを奪い取った。俺が殺るのが、一番いいからだ。

 先生の悲しそうな、悔しそうな顔が印象的だった。

 

 表情の抜けた丈槍さんと、自分は戦力にならないから丈槍を見ていると言った若狭さんを屋上に残して、俺たち三人は物理実験室を目指した。トイレが隣にあって、しかも理系の高橋が何か良いものを作れるかもしれないからだ。

 

 予想に反して、『かれら』はほとんど居なかった。廊下に二体、女子トイレに一体、物理実験室に一体。男子トイレと物理準備室には居なかった。

 

 高橋が『かれら』の足を払い、俺が踏みつけて、シャベルを突き刺す。首を狙うのが一番いいみたいだ。他のところを突き刺しても────っ!

 

 やめよう。

 

 俺が職員室側を、高橋が教室側を見張っている間に、先生が物理実験室の机を押して運ぶ。バリケードだ。長くて重い机なので、どうにか二つ重ねれば良い壁になる。隙間を椅子で埋めて、固結びで固定した。簡易的なので、明日補強する必要があるだろう。教室側も同じように封鎖した。

 

 階段はもっと簡易的だ。踊り場に机を下ろすのは、音を立てられない現状難しかった。結局は俺が見張っている間に先生と高橋で物理実験室の椅子を並べ、固定。大挙してきたら足止めにもならないだろうが、その間に俺達が屋上に逃げ込めればいい。

 

 最後にもう一度範囲内を隈無く探し、『かれら』が居ないことを確認して、丈槍さんと若狭さんを呼んだ。とは言え何をしたのか見せるだけだ。女性陣には屋上で寝てもらう。現状、屋上が最も安全だから。

 

 丈槍さんはバリケードを見て泣いた。叫ばなかっただけマシだと言うべきなのか、どうか。案の定職員室側から一体寄ってきたが、バリケードを乗り越えてくることは無かった。暫くすると離れていったので、もしかすると『かれら』は夜中は動きが鈍いのかもしれない。

 

 敷布団はカーテンで、掛け布団は新聞紙。それが今夜の寝床だ。どこのホームレスだよ、まったく。

 

 だが、そんなことは言ってられない。床に直に寝なくていいだけマシだろう。

 夕食は無し。確認するまでもなく、誰もそんな気力は無かった。

 

 

 

 ****

 

 

 

「高橋、なんか武器になりそうなのあるか?」

「いや、投げつけるくらいしか使えそうにないな。化学実験室ならともかく物理実験室じゃ、な」

「そうか・・・・・・ま、今の装備でも十分だろ」

 

 俺達は実験室を探索しながら話し合いをしていた。言うまでもなく、この非現実的な状況を生き抜くために。

 

「なあ、これ、何なんだろうな」

「さあ、な。多分感染症だってことしか分からない」

 

 分からないことだらけだった。分かるのは、何も分からないってことだけ。

 

「俺、階段見張ってるからさ、お前は先に休んでくれ」

「おいおい俺も見張るぞ。お前だって疲れてんだろ」

 

 高橋が馬鹿なことを言い出した。こんなことになって単独行動なんてやっていい訳が無い。

 

「大丈夫だよ。一時間したら交代してもらうから」

「でも・・・・・・」

「いいから寝とけ。お前が居なきゃ誰が『かれら』を倒すんだよ」

「・・・・・・一時間したら起こせよ」

 

 高橋の説得に頷かされ、結局高橋と交互に見張りをすることになった。『かれら』は階段が苦手らしいから、椅子を崩して登ってくる音が聞こえてから屋上に逃げ込んでも間に合うだろう。

 今思えば、この時から様子はおかしかったんだ。それに気づいていれば、何処で腕を怪我したのか問いただしていれば、あんな別れをせずに済んだかもしれない。

 

 寝る直前、ちらりと見えた高橋の右手首は、何故かロープで繋がれていた。





高橋晃希・・・・・・インフルエンザの潜伏期間が1週間になるくらい免疫力が強い。傷が治りやすい体質。『人類の希望』になり得るかは不明。


ここおかしいだろ、ってことろがあればご指摘ください。


次話もおそらく二日後になります。


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世界一無責任で最高のヒーロー①

次回投稿は19日もしくは20日になりそうです。


一人称について

俺→胡桃
オレ→高橋

です。


 

 隣で眠る親友を見て思う。

 

 ───多分、オレはもうダメだ。

 

 屋上を目指す道中、胡桃の後ろを走っていたオレは、『かれら』に引っかかれた。曲がり角を飛び出してきた()()にやられたのだ。

 田中や大野は噛まれて感染していたから、引っかかれただけなら大丈夫。そんな訳が無い。

 

 きっと胡桃は気付いていない。

 

 こいつは生来のヒーロー気質だ。困っているやつがいたら助けずにはいられないし、かといって自分を過大評価しないから全部を助けようだなんてしない。ただ、みんなが最低限納得出来る落とし所を作るのだ。

 ただのオタクでしかないオレよりも、ずっと必要な奴だろう。

 

 オレは、そんなことを考えながら生徒手帳に遺言を記す。

 

 

 

 作戦の決行は、明後日の明け方だ。それまで、オレの身体がもってくれることを切に祈る。

 

 

 

 ****

 

 

 

 俺と高橋は約束通り一時間交代で見張りをしていた。ときおり近くまで足音が迫るが、鼻や耳はあくまで人間並みらしく登ってくることは無かった。

 俺も高橋も一度寝てしまったあとは起こされると目が冴えてしまい、結局一時間しか寝ていない。

 

 俺達はその時間を『かれら』の観察に当てた。物理実験室を確保した時もそうだったが、『かれら』は光や物音に反応しているらしい。それに走ってくることも無さそうだ。この分なら、校門を閉鎖すれば敷地内から『かれら』を駆逐することも可能だろう。希望がもてた。

 

 明日───というか今日にすべきことはなんだろうか。取り敢えずは三階を制圧して、階段を封鎖しなければ。

 それと食料と水の確保も急務だろう。やることは沢山ある。

 

 まずは職員室を制圧すべきだろうか、いやいや取り敢えず食堂から食料を取ってこなければ、なんて話し合いながら夜を明かした。

 

 

 

 ****

 

 

 

「二人とも、おはよう。見張りを押し付けちゃってごめんなさい。本当なら私がやらなきゃいけないのに・・・・・・」

「いやいや、俺達はもうある程度落ち着きましたけど、あの二人はそうも行かないでしょ。心の問題は、腕っ節じゃどうしようもないですから」

「ま、胡桃の言う通りですから、気にしないでください」

 

 女性陣が起きたようだ。眠れたのかは分からないが。

 それにしても先生は余程人ができた教師らしい。頼りがいはあまり無いが、こんな状況では精神的な支えになれる大人はありがたい。

 それに甘えていられる訳では無いが。

 

「あの二人はどうですか?」

「あまり、芳しくないわね。丈槍さんはなんとか落ち着いたけど、若狭さんや私と一緒に居ないとパニックになるわ。今は若狭さんと屋上の片付けをしてもらってるの。体を動かしていたほうが気も紛れるでしょうから」

 

 どうやら、丈槍さんの精神状態はあまり良くないらしい。こんな状況では無理もない事だが・・・・・・はやく、落ち着いて欲しいものだ。

 

「さっきまで胡桃と話し合ってたんですけど、取り敢えず今日の内に三階の安全を確保して、食堂に行くつもりです。いつまでも飯抜きじゃあ心も休まりませんから」

「そう、よね・・・・・・今日は、私が先頭に立つわ。教師として、生徒にやらせるわけには───」

「ダメです」

 

 先生はどうあっても俺たちを矢面に立たせたくないらしい。とても、教師としてはいい人なんだろう。だが───

 

「私、そんなに頼りないかしら・・・・・・?」

「そりゃあ、まあ」

「あ、あはは・・・・・・はい」

 

 如何せん、頼りない。女性だからというのもあるが、一番は力がないことだ。『かれら』は一撃で頭を潰さないと危ない。シャベルを振り回すのは体力が要る。先生では無理だと言わざるを得ないだろう。

 

「そ、そう・・・・・・しょぼーん」

 

 良い、先生なのだが。

 

 

 

「先ずは三階の制圧を完了させ、その後学食を目指す。今日の基本方針はこれだが、何か意見はあるか?」

「方針はそれでいいと思うけど、具体的なルートはどうなるの?」

 

 現在、俺、高橋、先生、若狭さん、丈槍さんの五人で話し合いをしている。情報の共有と見落としがないかの確認が目的だ。丈槍さんは若狭さんに抱きついているだけで、話し合いが出来るような状態では無いのだが・・・・・・かと言って、一人だけ外す訳にもいかないので仕方ない。

 

「先ずはホールに向かって制圧を進めるつもりだ。階段までの安全を確保出来たら、教室の机や椅子を使って階段を封鎖する」

 

 作戦はこうだ。

 先ず、2-Aから順に教室の中の『かれら』を排除し、階段を目指す。階段に着いたら素早くバリケードを作り、安全を確保する。

 その後物理実験室まで戻り、職員室の制圧を開始する。

 職員室の安全を確保出来たら、厨房・学生食堂を制圧する。可能ならば、購買部・図書室も制圧する。

 

「まあ、無理はしないで行くけどな。ちなみに俺が先頭を行くぜ」

「オレは昨日と同じく胡桃のサポートをする。教室に刺股があったと思うから、オレはあれを使うぞ。先生は周囲の警戒をお願いします」

「・・・・・・仕方ない、のよね。わかりました。先生は戦力にならないでしょうから、大人しく警戒してます」

 

 やはり先生は天然気味というか、一つ一つの動作が可愛らしい人だ。ムスッと膨らめた頬がなんともほんわかさせる。

 

「何か質問のあるやつは?・・・・・・いないなら、準備出来次第すぐに出発するぞ。『かれら』が登校してこない内に終わらせる」

「了解!」

「ええ」

 

 こうして、あの日から二日目の、長い長い一日が始まった。




セリフの区別が難しい・・・・・・やっぱり長い間書いてないと書き方も忘れますね。まあ、一つも完結させたことないゴミ作者が何言ってんだって話ですが。



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