やめないか (フーリーアー)
しおりを挟む

「召喚」

ほんのちょっぴりライダーネタを入れています。

作者の知識的にこの人とあとがきで言及する『あるキャラ』が戦わせられる限界です。

それでも良ければどうぞ。


2019/1/26 臓現のセリフを変更、宝具2に記述を追加


 薄暗い夜の蔵でした。男が二人いました。

 一人は老人でした。しわだらけの顔に、杖を持ち、もう一人の男から少し離れた後ろに立っていました。

 もう一人は若い男でした。その空間の中央に描かれた魔法陣のようなものの中央に立っていました。しかし彼はひどく衰弱していました。その髪は白く染まり、左目の虹彩は黄色く変色、左腕と左足は硬直して動かないようでした。さらに顔の左半分も硬直していました。

 

 察しのいい(注・原作欄に書いてあった書籍を読んだ・アニメを見た)皆さんはお分かりでしょう。これは1994年(推定)、日本は冬木市、聖杯戦争における『始まりの御三家』に数えられる「間桐家」の支配者たる老人『間桐 臓現』と第四次聖杯戦争における当家からのマスター『間桐 雁屋』その二人による『英霊』(サーヴァント)召喚シーンです。雁屋はこの家で地獄のような魔術の調練を受けた愛する人の娘間桐(旧姓遠坂)桜を元の家に帰すために臓現の地獄のような蟲責めを一年間耐えてこの場にいるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし悲しいかな、彼はこの聖杯戦争に『勝てない』運命がほぼ決まっています。それもそのはずです。

 ネタバレになってしまいますが彼が召喚するサーヴァントは『ランスロット卿』(サー・ランスロット)、触媒は不明ですが、雁屋は臓現の口車に乗せられて彼をバーサーカーで召喚してしまいます。バーサーカーというクラスは理性を代償に自信のステータスを大幅に上げる『狂化』が長所ですが、それは魔力が十分にある場合のお話。雁屋は短期間で魔術師になるために無茶をして、魔力も他より少ない状況、どうしてまともに戦えるのでしょうか。もうおもちゃです。完全に臓現のおもちゃにされてます。

 

 ダメ押しに他陣営のサーヴァントは半分格上(=王。うち一騎は元上司)、残りのうち一陣営とは相性最悪です。こんなんでどうやって勝てと言うんですか。ライド○○イヤー単独でム〇キとクロ○○倒せと言うようなもんですよ。

 

 臓現は恐らく『雁屋は死なないがギリギリまで苦しむ。しかし他陣営には絶対に勝てそうにない。かつサーヴァント側から自分に余計なことができない』という条件のもとこのサーヴァントをバーサーカーで召喚させる手はずを整えてきたのでしょう。

 

 嗚呼、雁屋おじさんは召喚の呪文を唱え切ろうとしています。このままではさっき語ったことの焼き増しです。

 

 しかしそれはこのまま事が進んだらの話。ここからでも状況は巻き返せるのです。

 

 具体的には二通り。

 

 一つは『狂化』をEXランクにしてしまうと言うもの。こうすることで完全な理性があるかは別として意思疎通ができるバーサーカー(例・アメリカのとある婦長、頼光ママ)が召喚できます。しかしそれは雁屋おじさんの魔力的に無理です。

 

 もう一つが臓現が教えた『バーサーカーを確定で召喚する裏技』を使わないというもの。しかしこれは臓現に怪しまれてしまう上に成功率も100パーセントではありません。ではどうすればいいのか。それは!

 

 「来たれ、天秤の守り手ょ―「やめないか」え?」

 

 それはギリギリでした。最後の「よ」を言い切るか言い切らないかでした。

 

 「あなたにどんな事情があるのかは知りませんが、そんな体では勝てる戦いにも勝てません。休める部屋に行って安静にしていてください」

 

 「んなっ、あんた…」

 

 でも、そこに「彼」は来ました。階段を下りてきました。やたら響く声でその召喚を止めさせました。

 手に触れたものを自分の宝具にする力なんてありません。自分の正体を隠す霧もありません。だから臓現には予想外の事態でしたが、「彼」は自分の脅威足りえないと判断しました。

 でも、彼は強いです。

 

 「ご老人、あなたもこんな薄暗いところにいてはいけない。日光に当たらなければいくらカルシウムをとっても骨が作られず、脆くなっていってしまう」

 

 「余計なお世話じゃ」

 

 彼は白い詰襟の学生服を着た身長の高い男した。精悍な顔つきの彼は日本刀を持っていました。ちなみにこの作品のタグにある『ある作品』の中に、帯刀している人物は一人だけです。一人いれば十分です。今、彼の前を一羽の白いハトが通りました。ただ、ここは地下の蟲蔵の中のはずです。どうやって入ってきたオイ。

 

 「え、まさか…」

 

 「ほぅ。まさかこのような者が英霊の座に登録されていようとは…」

 

 ぱっと見ただの侵入者ですが、雁屋は≪マスターとしての力で≫、臓現は《熟練の魔術師としての力で》、彼が只者でないことを見抜いていました。そして臓現が口を開きます。

 

 「かっかっか。よりによってこんな無名の若造を召喚してしまうとは。雁屋、おぬしも災難じゃのう」

 

 「バーサーカーで召喚できただけまだマシ、か…」

 

 そう。彼はサーヴァントだったのです。しかし、二人は召喚のインパクトが強すぎたが故にいくつかのことを見落としています。

 一つは目の前の男はどう見ても東洋の人間だが、聖杯戦争における英霊召喚に東洋の英霊は召喚されないということ。

 二つ目は、

 

 「私は静という者です。この度、バーサーカーのクラスを得てこの聖杯戦争に呼ばれました。間桐雁屋さん、あなたがマスターですね?」

 

 《教えてもいないマスターの名前を把握し、断定形で確認してきたこと》

 《魔法陣から出てこなかったこと》

 《年上かもしれない相手に容赦なく栄養講座を始めたこと》

 

 こんなことを平然とやってのけるサーヴァントが並み以下なわけがないということです。

 

 

 

 

 

 これは悲劇ではない。

 

 とある『正義の味方を自称する者』がいろいろやらして最後にハッピーエンドを迎えようとする物語である。

 

 繰り返す、これは悲劇ではない。

 

 




【名前】 静
【性別】 男
【身長/体重】 不明だがいい体格
【ステータス】 筋力C 耐久C 敏捷C 魔力E 幸運A 宝具E()
【クラススキル】狂化??
本来は理性と言語能力と引き換えにステータスを上昇させるもの。
しかし、このバーサーカーはこの効果を放棄することでマスターの魔力消費を減らすものに変化させている。その代償として、宝具を発動させる時まで本来の人格が封印される。
      「中略」

【宝具2】「抑止召喚」
 バーサーカーは歴史的にも特異的なサーヴァントであり、それが宝具や固有スキルにも反映されている。故に世界に与える影響が群を抜いて大きく、故に制御が必要である。
 バーサーカーの奇行が一定の基準を超えたとき、Aランクの単独行動を持つ『バーサーカーに敵意を持つ』サーヴァントを必要に応じて召喚する。
 バーサーカー召喚時に常時行動が可能なサーヴァントをこの宝具で呼び出す。
 両方の場合において魔力は聖杯が負担する。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

前回あんな宝具を先に出した理由

この作品は静のステータス完成を目標にしています。

(前回言ったのは)この二人やなかったんや…







 今回公開可能な情報

・宝具1

・固有スキル「ギャグ補正」

・同じく「偽真名」
(全てEX)


 雁屋おじさんが静を召喚したその時。

 

 同じ世界の『四か所』で――

 

 「さて、霊基盤を確認しよう。今日は時臣君が英霊召喚を行うが全部で何騎になっただろう…ん?クラスの無い英霊がこことドイツに一騎ずつだと?まあいい。無視しよう」

 

 同じ世界の『四か所』で『五騎』の英霊が召喚され、その数分後にもう一騎増えました。

 

 「ここに…あの男が…………………………………静倒す」

 

 一騎確定です。

 

 A S A R B      N(2)

―――――――――――――――――――

 

 「あなたが私のマスターですね?」

 

 そう白い青年―静に尋ねられた雁屋おじさんは、

 

 「ああ、そうだ。俺がお前のマスターだ」と答えました。そんなおじさんに静は、

 

 「では、落ち着けるところで話をしましょう」と雁屋おじさんを担いで蟲蔵から出ていきました。では、ここから雁屋おじさんの自室までです。

 

 「あれ?わしのこと無視?」

 

―――――――――――――――――――

 

 「あの時はあのような言葉づかいであなたを止めてしまい申し訳ありません、マスター。逸るのは良くないとわかっていますが、お聞きします。あなたが聖杯にかける願いとは何ですか?」

 

 間桐邸の廊下で静がいきなり切り出しました。いつも冷静、有言実行な静にしては珍しいですね。対して背負われている雁屋おじさんは、

 

 「俺は聖杯にかける願いは何もない。あの子を―桜ちゃんを葵さんのもとに帰す。その条件として臓現に聖杯を渡す。その過程で遠坂時臣を殺す。そのためにお前を呼んだ」こんなトゲトゲしい答えを返しました。まあ自分の呼びだした聖杯戦争を共に戦う相棒(サーヴァント)があまりにも奇妙だからそうなるかもしれませんね。

 

 「奇妙で悪かったな作者」オイ静、あまりそういうこと言うんじゃない。

 

 「失礼しました、マスター。今のは私の『不可能を可能にするスキル』です。階段から現れたのも、あなたが魔力供給において苦しんでいないのもそれです。それは置いておいて、マスター、その願い、具体的には『臓現に聖杯』から『臣を殺す。』までですが、お勧めできません」さすが静。読点(注・文の終わりにつける『。』のこと)も含めて始めと終わりをきっちり五字ずつ取って引用しました。優等生は伊達ではありませんね。

 

 さらに続けます。

 

 「貴方が聖杯を渡そうとする臓現という男、あの時あなたの後ろにいたご老人のことでしょうが、すさまじい邪念を感じました。間違いなく危険人物です。あなたが臓現に聖杯を渡せば、あの男はあなたを用済みとして殺し、あなたが助けようとしているその桜ちゃんに危害を加えるでしょう」おぉ、あの短い時間でそこまで見抜くとは。

 

 静はさらに続けます。

 

 「時臣、葵さん、桜ちゃんという人物については実際にあったことがないので何とも言えませんが、おそらく何かやむにやまれぬ裏の事情があったのでしょう。まずはそれを聞いてからでも遅くはありません」さらによさげな提案です。主の考えなしなヤケを止めさせるとは、なんと素晴らしいんでしょう。

 

 「すまなかった、バーサーカー。そうだな、あいつは気に入らないが、緊急事態になるとなにかやらかす奴なんだ。もしかしたら緊急事態に当たるだけの何かがあったかもしれない。確かにあいつには話を聞いたほうがいいかもしれない」雁屋おじさんも素直になりましたね。

 

 ただ静は、

 

 「この姿の時は静と呼んでいただいたほうがありがたいです。そして私も雁屋様と呼ばせていただきたいのですがよろしいでしょうか?私がサーヴァントであると他に知られるか否かで私の宝具の効果に大きく影響します。外出が必要となった際も刀だけ霊体化させれば怪しまれません。そのせいで他にはない制限を設けられてしまっているのですが…」悔しそうに、しかし要求はしっかりと出します。

 

 というか召喚直後にすべき対話がほとんど終わりました。そして静は英霊としては無名なので…

 

 「お、オイ静どこへ行くんだ?」

 

体を反転させてもと来た道を戻り始めました。

この雁屋おじさんの言葉は紛れもない了承の証でした。今から臓g…変換がめんどくさいのでここから蟲爺で行きます…蟲爺に宝具を開帳しに行きます。

 

 その数時間後、

雁屋おじさんと蟲爺は自分たちが呼び出したサーヴァントの強さとそれを召喚したこの空間に眠る縁の根強さを思い知りました。

 

―――――――――――――――――――

 

 さて、ここで私『     』による解説だ。詰め詰めになるがお付き合いいただきたい。

皆さんお気づきだと思うが、このバーサーカーはマスターの魔力負担を減らす長所の代わりに奇行を重ねることによって敵を増やす短所があるサーヴァントだ。ここまでの中で彼は『静としてしか奇行を行っていない』、『サーヴァント二騎を召喚する必要がある分の奇行を行った』ことになっている。つまり、「静」に敵意を持つ二騎のクラスを持たないサーヴァントが前回公開された宝具で召喚されることになる。だがちょっと待ってほしい。彼ほどの好青年がそれほどの敵を何人も作るだろうか?一人いれば十分じゃないか?

 

 そう、もし『敵意を持つ英霊が座からいなくなれば』、彼に深い縁を持つものが召喚されるのだ。

こんな風に―――

 

―――――――――――――――――――

 

 

 

 『あの日』から時間は進みます。そこはドイツ、年季を感じさせる壮大な城―「アインツベルン城」―の広大な庭。一組の男女がそこから外に出ていきます。

 

 女のほうは『アイリスフィール・フォン・アインツベルン』。この家の血を継ぐ人間である証の銀髪を伸ばした、とても美しい女性でした。しかし彼女は此度の聖杯戦争で負けた英霊の魂をその身に封じ、命を犠牲に聖杯を降臨させることを運命づけられた人造人間、ホムンクルスでした。

 男のほうは、『衛宮 切嗣』。黒髪の男でした。以上用紙についての説明終わり。しかしその正体は、魔術師が嫌う科学関係の武装を使って人道に反しすぎた魔術師を暗殺する『魔術師殺し』でした。過去には正義の味方を目指していたとか。

 そして二人の左の手の薬指には、夫婦の証たる指輪がはめられています。

 二人は、これから一度分かれて聖杯戦争のために冬木市に行くのです。切嗣はセイバーのマスターとして、アイリスフィールは聖杯の器としてかつ、切嗣が立てた作戦を実行するために『偽・セイバーのマスター』として。

 

 そんな二人を屋内から見ている人がいました。長い銀髪を持つ少女でした。『イリヤスフィール・フォン・アインツベルン』、今年で八歳の子です。

 そんな彼女を見つめる気配がありました。背筋を伸ばした銀髪の老婆でした。どこかで見たことがある気がします。何処ででしょうね。しかし、近くのイリヤスフィール(以後イリヤ)に比べてその姿はぼんやりしていました。老婆がイリヤに問います。

 

 「止めないのですか?」

 

 その問いはまだ幼い少女のことを思ってのことでしょうか。イリヤは答えました。

 

 「今は私がそばにいることをを、パパは望んでいないから」

 

 「もう二度と会えないとしても?」

 

 「そうだとしても、止めたら私がパパを信じていないみたいじゃない。だから、これから強くなって、もしパパが私を迎えに来れなかったとしても私のほうからパパに会いにいけるようにするの」

 

 どうやら、老婆が心配しなくともイリヤは大丈夫だったようです。しかしその答えを聞いた瞬間、二人が身にまとう雰囲気が変わりました。

 

 「では、切嗣さんを探しに行けるだけの強さを身に着けるために今日も訓練をしましょうか。体重はもう十分でしょうからそろそろ銃の扱いを学びましょう」

 

 間違いなくあの人です。案の定サーヴァントになってました。彼女が出てくるなんていったいどこの誰の仕業でしょうね。

 

 「はい――『師匠』」

 

 今、イリヤの未来が明るくなった気がしました。

 

 

 

 




【宝具1】?????? ランクEX 対人宝具 レンジ1

 バーサーカーの固有結界。
厳密にはバーサーカーの所持する、本来の人格、刀、衣装、とそれを収納する物体。
スポーツバッグに入れて持ち運ぶ時と地中に埋まっているときがある。基準は謎。また、これらはバーサーカーのギャグ補正を100パーセント活用することができる。
その他は謎。認識阻害の効果があるらしい。

【固有スキル】ギャグ補正 ランクEX
 ありとあらゆる事象が「不可能なまま」可能になるスキル。ただし、自らの体内で莫大な神秘を生成してそれをぶつけるだけというあまりにも雑なメカニズムのため、自分以外に反映させることはほぼ不可能。
     
【固有スキル】 偽真名   ランクEX
 解釈や周囲の評価、『こことは別の世界(惑星)での逸話』によってきわめて大量の真名を持つ場合に発現。自分のマスター以外のマスターに英霊の座に登録された真名以外の『過去に自分のことを指した』名前を示す。
 EXランクともなると相手には文字化けが起こっているように見えるレベル。

 今回出てきたクラスなしのサーヴァント、いったい何山・何々・何太郎と誰のおばあちゃんなんだ…


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

奴ら颯爽登場!!

今回中途半端です。 お許しください!(何かのスイッチを押す音)

 前回投稿
 ↓
 設定ミスに気づく
 ↓
 切り抜け方を思いつく(ヒント:前回ラスト)
 ↓
 実行する←今ここ


 

 そして闇が生まれた。

 

「突然ですが、ここからは私、『                    』が作者に変わりましてお伝えいたします」

 

 闇の中から女性の声が聞こえた。

 

「皆様お気づきでしょうか?前ページ中に存在するミスを」

 

 女性は美しい声で語った。物語の中の人物のような声でありながら、その台詞はこちら側(げんじつ)から語っているかのようだった。

 

「整理しましょう。前回の作者のミスは、

 

1・セイバーは霊体化できないはずなのに出発時にマスターと一緒にいない

2・切嗣はアイリが出発する数日前にアインツベルン城を出発、日本入りしているはずだということ

 

の二つのはずです。拾い損ないはあるかもしれませんが、今回気づけたのはこの二つだけでした」

 

 「皆様、此度のこの事態は予定調和です。ヒントは、前回不自然な登場をした『ある方』です」

 

 その言葉を最後に、空間は完全な闇となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  S A R | R A B C | N(2)

 

 

 

 

聖堂協会の一室で――

 

「私の王は最強だ。何物にも負けない。目下の問題は衛宮切嗣だが…綺礼、監視はどうだ?」

 

 と言う顎髭を生やした男性『遠坂 時臣』と、

 

「順調です。新都方面を歩いては拠点のビジネスホテルに戻るを繰り返しているようです。ただ…」

 

 カソック姿の神父『言峰 綺礼』の、

 

「ただ?」

 

「今日()()()()()アインツベルンの女を伴って日本に入国したという知らせが入ってきました」

 

「………………………………………………………………………………………………は?」

 

 こんな感じの会話が繰り広げられたとか、広げられなかったとか。

 

―――――――

 

 冬木市とは遠いN空港にて。

 

 「本当にこれでよかったのかしら?切嗣」

 

 「()()()()()()()()()()、アイリ。しかし、この手紙は誰のものなのか…」

 

 衛宮切嗣の容姿をした少女のものの声の主の手には、

 

 『剣を振る英霊()()()()()・ペンドラゴンよ、真なる主の姿でN空港より日本に降り立つが良し。』とブリテンの言語で書かれ、その下半分は破られていました。

 

 

―――――――

 

 冬木市は深山町、とあるビジネスホテルの一室にて、衛宮切嗣は協力者の『久宇 舞也』と共にため息をついていた。

 

 「何なんだ、この手紙は…」

 

 切嗣が指す「これ」とは、上半分を破られた手紙であり、そこには

 

 『衛宮切嗣へ、愛する妻の、娘の、平和のことを想うならば聖杯の中身を調べられたし。』

 

 と達筆な日本語で書かれたものでした。

 

―――――――

 

 S A R | A R B C | N(2)

 

 その数日後―剣組が日本入りしたその日で無いのはF空港から降りなかったから移動で一日使っただけであり、決して観光していたわけではない―第四次聖杯戦争における7クラスのサーヴァントがすべて冬木市入りし、その夜セイバーとランサーの決闘から命がけの戦いが始まりました。ちなみにアサシンですが、原作と同じくアーチャーに倒されたことになってます。まあアサシンが道中で帯刀した犬耳とリンゴを頭につけた怪しい男にうっかり短刀を投げたところ、サーヴァントでも何でもない一般人だったみたいで聖堂協会の人たちが後処理に追われたことぐらいしか変更点がないのでばっさりカットでいいでしょうね。

 

            「これは――」

 

 今変な声が上から聞こえましたが、誰も反応していません。

 

 状況ですが、セイバーはランサー『ディルムッド・オディナ』の宝具『必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)』によって左手の親指の自由を封じられ、両手で剣が振れない状態。そこにライダー(自称イスカンダル)がマスター『ウェイバー・ベルベット』を引き連れ真名を明かしながら乱入&両陣営を勧誘、アーチャーもいつの間にか現れ、四つ巴、一触即発の状況です。

 

            「無辜の冬木市民が――」

 

 また聞こえた変な声を無視して、街灯の上にアーチャーがこんな発言をしました。

 

 「狂犬が…誰の許しを得て(オレ)を見「ピンチだな!」グホォォッ!」訂正、()()()()()()()()()に蹴り飛ばされ中断させられました。

 

 「無辜の冬木市民、およびその生活がピンチの時!」

 

 その男はついさっきまでアーチャーが立っていた場所に立っていました。白いマントをつけていました。その中も白、学ランと呼ばれる服装で、腰には一本の刀。目元はマスクで覆われており、その上には黒髪、そして白い犬耳を着け、その間にはリンゴ。

 

 「今一人の騎士が天空の彼方より舞い降りる!」

 

 ここまでの前口上を述べる主を肉眼で見ていた全員、遠くからこっそり敵マスターを狙っていた衛宮切嗣、ランサーの様子見のため魔術で監視していたマスター『ケイネス・エルメロイ・アーチボルト』、そしてなぜか生きているアサシンと感覚共有している言峰綺礼は揃ってこう思いました。

 

 ―――――誰だこいつ。と。

 

 「私の名は!」

 

 真名まで言うのかよ.

と続けて思いました。しかし彼らの予想は外れ、

 

 「じゅ「自称『純白の守護者・サモエド仮面』!!覚悟ォォォォォオオオオオ!」んんなっ!」

 

 自己紹介を死角から現れた黒いコートの男に横取りされた挙句、白い男―サモエド仮面―は襲い掛かられました。

 

「正解だ『ワンワン刑事』君!ご褒美にジャーキーを上げよう!」

 

 「結構だっ!」

 

 呆然とする他の者たちを置いてそんなことを言い合いながら、二人は上空で戦いだしました。ワンワン刑事は袖から出した二丁拳銃が、サモエド仮面は刀がそれぞれの得物のようです。

 その時、アクションを起こした陣営が二つありました。

 ライダー陣営がその一つです。

 

 「おいライダー、あいつ等に勧誘はかけないのか?ちなみにボクには奴―もとい白いほうの真名が『ジ・オンリーワン・サモエド・ナイト』ということになっている」

 

 「いや片方を勧誘しようとしたらもう片方に討たれうるだろうが坊主。そもそもアレを御せるというのか?」

 

 「グッ…それでも僕は―「それに―、」?」

 

 そしてもう一方の――

 

 「アーチャーが奴らを殺しに行っているぞ?」

 

 「王の中の王たる我を蹴落として雑種どもの足の踏み場に叩きつけた挙句頭上で私闘を始めるか()()!その罪、万死に値するぞ!」

 

 アーチャーが黄金の波紋を発生させ、その中から現れた二本の矛をサモエド仮面めがけて放ちました。

 

 

                 この続きは待て次回!

 

 

 

 

 

 




これから更新がどんどん遅れていくかもしれません。

期待しないで待っていてください。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

そう、それは不思議な奇跡

 前回中途半端なところで切ってすみません!(今回も微妙とは言えない)

 三千文字目ぐらいを描いたころに、祭りの知らせが私のもとに来た。(いつだよ)

 だから、後半あんなことに…(涙)


 「ふおおっ!」

 

 サモエド仮面は間一髪で撃ち出された武具を刀ではじき返してこれを回避、アーチャーは彼に対し心底不愉快そうな表情を浮かべ、他の人たちは純粋に驚愕する者と新たな強者との闘いに期待する者に別れました。

 

―――――――

 

 アサシンは困惑していた。そう、あの()()()()()()()()()()()()()アサシンがだ。

 と言っても彼はそのアサシン本人ではない。否、今回のアサシンに本人など有ってないようなものである。

今回のアサシンは『百貌のハサン』であり、戦闘能力を分割することで生前の多重人格に肉体を与える力を宝具として所持する。彼もまたその一人であり、すなわちアサシン(ハサン)である。

 話を戻そう。彼はかつて別の自分が殺したはずの白い衣服を身にまとい、頭に林檎を載せた仮面の男―すなわちサモエド仮面―が生きていたこと、サーヴァントとしてその猛威を振るっていることに驚いているのだ。

 『ハサン』は歴史に名を遺す暗殺者としてその実力を証明された英霊である。

 

 その自分―あくまで別の―が殺し損ねた。それが彼を困惑させているわけではない。聖杯戦争という儀式の都合上、何より自分のマスターが仲間をあんな形で使い捨てたことでこういった事態もあり得るだろうと察していた。

 

 ただ納得いかないのだ。なぜ高速で飛来する銃弾を回避できるだけの身体能力を持っておきながら、自分の姿を堂々と表に出し、自分の攻撃をああもあっさり受けたのかが。

 

 敗退したと見せかけて隙を狙うと言うならまだわかる。仲間から奴の死体(ではなかったが)の回収を頼まれ現場に赴いた時も奴の屍がどこにも見当たらなかったため、その奇妙な格好の男はサーヴァントではないかと疑った(まさにその通りだった)が、だとしたら『ハサン』に死んだと確信させたことに納得がいかない。ホントなんなんだこいつ。

 

 そして奴と戦っている黒コートの男も碌なもんじゃない。なんなんだ彼は。

 

 彼は両手に『短機関銃(サブマシンガン)』とか言うのを持って戦っているが、それは英霊に効果があるのか?

 

 もしかしてアレが本当のアサシンだと思われているんじゃないだろうか?

 

 

 

 

 

 

 彼は泣きたくなってきた。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 歴史上において、「英雄」と呼ばれる人物で、重火器を扱う人物は居ないことはないというのが衛宮切嗣の考えだ。ビリー・ザ・キッドが分かりやすい例だろう。

 

 近現代の英雄であるから召喚できるか怪しいが、もし召喚できるとしたらクラスはアーチャーで、それなりに発生するはずの知名度補正とアウトローとして生きてきた実力によって地に足をつけてリボルバーの連射で戦うだろうと想像できる(無論、その速さは人間に追えるものでないとは思うが!)。

 

 だからこそ彼は心の中で断言する。あの黒いコートの男は断じてビリー・ザ・キッドではないと。

 

 二挺の銃を持って戦う――これは別にいいだろう。

 

 空中で自由に体を動かしながら銃を乱射――生前からすれば考えられないだろうがサーヴァントとなって強化された身体能力ならば不可能ではないだろう。

 

 袖口から最新式の短機関銃を取り出して連射しながら斬撃を回避――ここだけ出すと途端に訳が分からなくなる。どうして袖口なんだよどうやって仕舞っているんだよ。

 英霊の強さの指標の一つになる『年代の古さが強さと~』の下りはどうした。いや誰も君たちがサーヴァントとは言っていないけど考えたくなるほどだ。

 

 そんなことを考えながらも切嗣は現在戦闘中の二人について冷静に考察する。

 

 まずは黒い方。もしサーヴァントだとしたらクラスは恐らくアサシン。理由はこんな魔術師(キャスター)が自分と師匠以外にいてたまるか。出自不明。無論逸話も不明。どうやって勝てと。遠坂家での『茶番』の一件もあるので断定は危険。後でアイリと合流して確認する必要あり。『ワンワン刑事』で調べてみる必要あり。

 

 そして白い方。こっちもなかなかの危険人物。想定クラスはバーサーカー。理由は以下略。黒いのが『サモエド仮面』、ライダーのマスターは『ジ・オンリーワン・サモエド・ナイト』と呼んでいたが自分が見るとなぜか『出来過ぎ侍』になる。なんだサーヴァントじゃん。装備は刀なのでフェイク扱いは危険。いや東洋禁止どこ行った。

 刀を手で叩くと分裂する。普通に実体化させろよと言いたい。頼むこれが宝具であってくれ。

 さっき舞弥が「いつの間にか足元にラジカセが置いてあってそこから音楽が流れていたので慌てて壊した」という旨の報告があった。彼女は移動させたがラジカセは(自称)サモエド仮面だろう。いろいろ辻褄が合わないがあの男に自分の常識が通用しないのは解っているつもりだ。

 

 ―――――――

 

 そこまで考えた瞬間、衛宮切嗣は思考を中断させられた。

 

 ウェイバー・ベルベットは自身のサーヴァントの予言が正しかったことを理解した。

 

 ケイネス・エルメロイ・アーチボルトは一歩勝利に近づいたことに心の片隅で歓喜した。

 

 間桐雁屋は失神していた。

 

 アサシンは安堵した。

 

 セイバーは驚愕した。

 

 ランサーは嫌悪感を抱いた。

 

 ライダーは冷静に戦略を考えていた。

 

 アーチャーは笑っていた。

 

 ワンワン刑事は微妙そうな顔をした。

 

 サモエド仮面の鼻先数ミリに無数の豪奢な武具が殺到した。

 

 アーチャーがバーサーカーを倒した。誰もがそう思った。真っ赤な液体が空中で爆ぜた。

 

 そこに落ちてきたのは、―――真っ赤な液体だけだった。

 サーヴァントとその主が思い思いに解散したのは、三分後のことでした。

 

 大量のアサシンとしれっと紛れ込んだ黒子が倉庫街の修復を終わらせるのは、五時間後のことでした。

 

 三分と五時間の間に、二騎のサーヴァントが追加で召喚され、一騎のサーヴァントが脱落します。

 

 三分と五時間の間に、遠坂邸の謎の箱から一筋の光が天井を突き破って飛び出し、ドイツ方面に飛んでゆきました。 あれ?

 

――――――――――――――――

 

 雁屋おじさんは不思議な体験をしました。

屋敷の中に自分のサーヴァント()がいないことに気付き、どこで何をしているのかと思って感覚共有を行ったのです。すると、

 

       あれ         おかし

                       俺                       ふし

 

 

 落ちて              うえ?

 

 

 

 

 

 

「雁屋よ…どうした?………………………………えっちょっと待ってまさか死んでないよね?困るよ?儂困っちゃうよ?今もたまに口調が変わってしまう位には貴様のサーヴァントのアレに困らせられとるんじゃよ?あ生きてたよかった」

 

――――――――――――――――

 

 さて!ここからは私『     』が遠い遠いアインツベルンの本拠地の様子をお伝えいたします。

 

 『師匠』さんとイリヤは・・・・・・

 

 「ふむ…スナイパーライフルを使った狙撃の能力は素晴らしいです。問題は反動に耐え切れないところでしょうか」

 

 『あの~ここにフリフリの魔法少女の格好が似合う女の子がいると森のおじいさん(注・その子の先祖。約200歳)に聞いてやってきた愉快型魔術礼装ですが…それらしき子はいらっしゃいますか?』

 

 「おお、丁度いいところに。いきなりですみませんがあなたの装備者が発砲する大型スナイパーライフルのリコイルショックを抑えることは可能ですか?」

 

 『え?あぁ、まぁ…できないことはないと思いますよ?』

 

 ちょっちょっちょっ!なんで学園キノ以外のキャラが召喚されてるのさ。略してなんでさ。

 

 確かサモエド仮面の今回の戦闘のリザルトは…

 

1・上からくるぞぉ!気をつけろぉ!→奇行、アウトで「N」を召喚。

 

2・真名を自ら明かそうとする→聖杯戦争的には奇行。ただし前例があるためアウトではない。

 

3・ワンワン刑事と空中戦(特別な装備なし)→どのサーヴァントも基本は地上戦。よってアウト。「T」召喚。

 

4・刀分裂→切嗣が宝具と判断したのでセーフ。

 

5・まさか…カットされたあれか?え?そもそも『抑止召喚』は静の宝具だろって?フッフッフ…

 

―――――――――――――――

 

 それはアインツベルン陣営が冬木入りした日のこと―――

アイリスフィールとセイバーは冬木氏を超満喫していました。前回「観光していたわけではない」と記述したことを訂正します。

 二人はバイクに乗って海の景色を楽しみ、そこでランサーに勝負を挑まれたのです。

 その前に都心部を散策し、商店街を楽しみました。しかし、土地勘のない二人です。路地裏に近いところで、

 「お~お姉さん達綺麗だね~どう?これから一緒に遊ばない?」

二人組の若い男に声をかけられました。紛れもないナンパです。何処となくちゃらちゃらしていて好青年とは言い難い二人です。当然セイバー達はこの誘いに乗るわけにはいきません。二人はこれから殺し合いに向かうわけですし、それ以前にセイバーは妻子持ち(今この世界にはいないけど)ですし、アイリスフィールも人妻(子持ち)です。今意図的に言い方を変えましたが後者の方がドキッとするのは気のせいでしょうか。

 ともかく二人は断りたいのですが、男たちがどう反応するかが怖いです。多少暴れられてもセイバーは問題ないですが、アイリスフィールはそうもいきません。困っていると、

 

 

                  「やめないか」

 はいきましたこの作品二度目のタイトル回収。静さんです。学キノにおけるいつもの白ラン白ズボン腰に刀。今回はスポーツバッグを持っています。白いハトが彼の目の前をスローで横切りました。

 

 しかしチンピラは気にも留めません。やべぇチンピラってはっきり言っちゃったよ。いえ一瞬ちらっと静のほうを見て何も見なかったかのようにふるまいました。そのままアイリの手首をつかんで路地裏に引っ張ろうとします。というかすでに引きずってます。つかんでいる手首がいつの間にか静のものになっていて、どちらかというと静がついて行っている感じですが。しれっともう一人の男は引っ張られていってます。

 

 男たちは当然驚きます。

「あ?誰だてめぇ?オレに何の用だよ?」

 

 その言葉に対し、静の雰囲気が変わりました。それはまるであの日、蟲蔵にて、かつての蟲爺と対峙したときのようでした。

 

「嫌がる女性を(「マスターから)無理やりどこかに連れ去ろうとするのは(すべて聞きました」)良くない」

 

「だったら?(「それで?)なんだぁてめぇ?(貴様らのような半端ものに?)えぇ?」(何ができるというんじゃ?えぇ?」)

 

「こうします」  (「宝具を開帳します」)

 

 そして静は柏手をパンと一つ叩き、

 

「変身!」(「変身!」)

 

 スポーツバッグを地面において、ジッパーを開き、そして、

服を脱ぎました。すべて。すっぽんぽんです。よいこのみんなはマネしないでね!尚、両足の付け根の部分は謎の光でおおわれています。

 

 そのままスポーツバッグからリンゴが乗った白い犬耳がついた金色の仮面を取り出して装着し、にっこりと二人のチンピラ《臓現》に笑いかけたところで、彼らは「へ、へんたああああああぁぁぁぁぁ!」と叫びながら逃げ出していきました。(臓現は気絶しました。)

 しかし静は止まりません。続いてスポーツバッグから取り出したのは、白シャツ白ラン白パンツ白ズボン。これをこの順番で着て、その次は刀と白マント。装備するとサモエド仮面になりました。

 

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

そうです!静さんはサモエド仮面だったのです!彼はこのまま夜まで冬木市を歩き回り、そして前回のアレに至ったというのです。

 

 




 宝具【サモエド仮面】に関する追記

 サーヴァントととしてのスペックを向上させます。(具体的なステータスは次回)
さらに、宝具開帳(変身)の瞬間を見られない限り『静=サモエド仮面』だと認識させないオマケもあります。これのおかげでアイリもセイバーも彼の正体に気付いていません。
 致命傷も『ある手段』によって無効化できます。そう彼は死んでいません。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 10~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。