ToLOVEるの世界に降り立った狼 (シャチ猫)
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第一話

今回新しいToLOVEるの作品を書くことにしました。

それではどうぞ。


俺は鈴村海翔。いわゆる転生者というものだ。

ある日、車に轢かれそうな親子を助け、車との衝撃で気絶した。

目を覚めると、全く知らない家のベッドで寝ていた。思わず、「知らない天井だ」と言ってしまった。とりあえず、ベッドから降りて家を探索して、リビングに行くと剣、ライター、箱、手紙が置かれていた。

手紙を手に取って読んだら、俺の置かれている状況が書かれていた。

曰く神様が俺が親子を助けた褒美として、特典付きで転生させることにしたそうで、

その特典が転生前俺が好きだった牙狼の力で、それもオリジナル魔戒騎士の力で

他にも生活に困らないくらいのお金、その他もろもろの学校の手続きをしてくれたそうだ。

詳しいことは、箱に入っている魔導具にと書かれていた。

読み終えたら、手紙が溶けるように消えた。

俺は手紙の通り箱を開けたそこには女性の顔をしたストラップのようなものがあった。

魔導具が目を開けて、俺に話しかけてきた。

魔導具は自分をラルヴァと名乗り、詳しい事情を俺に話した。

ここは≪ToLOVEる≫の世界だそうで、俺は明々後日から小学校に行くそうだ。

小学校?と疑問に思ったが、ふと自分の体を見ると小さくなっていた。

マジかよ・・・・また、小学校から始まるのか・・・・

しかも、≪ToLOVEる≫って、俺タイトルくらいしか知らないけど・・・。大丈夫かな?

まあ、ここでグチグチ言っても仕方ない。とりあえず、第二の人生がんばりますか。

俺はそう決意した。

 

 

 

 

 

 

 

「転生してから、もう4年か・・・・」

 

『早いものね』

 

あれから4年、俺は中学3年生つまり15歳になった。

2回目の学生生活は、懐かしさもあってかなり充実になっている。

魔戒剣も自在に操れるようになって、実践はまだだが何回か訓練として鎧を召喚したことがあり、鎧の能力も扱えることもできた。

修行はラルヴァにつけてもらった。それはそれは厳しい修行だった。

何度死ぬ思いしたか。でも、俺は必死に喰らいつき自分の鎧をものにした。

地下にあるグラウ竜の牙も最初は1本でもダメだったが、今では4本同時に打ち合えることもできた。

本当に、ラルヴァには感謝してもしきれないよ。最高の相棒だよ。

 

『どうしたの?』

 

「いや、俺成長したなって思ってさ」

 

『自分で言う?まあでも、確かにあなたは成長したわね。鎧の力を十二分に発揮できるようになったし』

 

「お前のおかげだよ。本当にありがとな」

 

『ふふ、ありがとう』

 

俺は制服の胸ポケットにつけてあるラルヴァに感謝の言葉を言った。

 

ちなみに、ラルヴァは普段はストラップとして学校のカバンにつけてあるが、外出するときにストラップを持ち歩いていると、怪しまれるから他の形態としてネックレスとバッチの状態となる。これも神様の計らいである。これのおかげで、周りから怪しまれることなくラルヴァを連れていける。

 

 

「海翔-っ」

 

「海翔君っ」

 

すると、俺を呼ぶ声がしたので振り向いたら3人の美少女がこちらに向かってきていた。

1人は、襟足が肩まで伸びている狐色のショートカットで黄土色の瞳の美少女【結城梨子】、

もう1人は、長く腰まで伸びたストレートの黒髪でリコと同じ黄土色の瞳の美少女【古手川唯】

最後の1人は、青紫色のショートヘアーで前髪を赤いヘアピンを2つで留めている美少女【西蓮寺春菜】である。

リコと唯は小学校からの付き合いで、いわゆる幼馴染である。どうやって知り合ったのかは、ここでは省略するがほぼ同じ時期に出会った。ちなみに、順番は唯、リコである。

リコと唯は小学校は違ったが、その頃から友達である。理由は、俺はリコと同じ小学校で

その帰り道たまたま唯と出会った。俺と唯は、よく休日に遊んでいた。なので、平日に会うのは滅多になかったが、その日は日程がかぶっていた。

その出会いから、俺と唯の休日にリコとリコの妹の美柑ちゃんが加わった。

美柑ちゃんのことは、また追々話すとしよう。

そして、春菜とは、中学で出会って、ちょっとした事件がきっかけで知り合った。

以降俺達4人は一緒によく行動をしている。

 

「もう探したよ。教室にもいなかったから」

 

「ええ、黙って帰っちゃったかと思ったじゃない」

 

リコと唯が軽くジト目になって俺に言った。春菜は苦笑いをしていた。

2人の様子から見て、俺をかなり探してたらしい。俺は苦笑いをしながら言った。

 

「ごめんごめん。ただもうこの学校ともさよならかと思って校舎をもう一度見てたんだ」

 

そう、この中学校とは今日でさよならである。

なぜなら、今日は卒業式であるからだ。中学生生活はあっという間に終わってしまった。

俺の中の中学生生活は、大半が修行と勉強、あとリコと唯と春菜との遊びである。

長かったようで短かった3年であった。

 

「そうだね、何かあっという間だったね」

 

「そうね。3年って意外に早かったわね」

 

リコと唯は俺と同じように校舎の方向を見ながら、そう言った。

今年の春から、高校生になる。何が待ってるか分からないからな。気を引き締めないとな。

それから、クラスの集合写真やクラスの男子たちや女子たちと写真撮影をして、3人で帰っているとき、リコが言ってきた。

 

「そうだ。今夜うちで卒業祝いをしようと思ってるけど、海翔と唯うち来る?」

 

リコがうちでご飯を食べないかという誘いをしてきた。

 

「ごめんなさい。私今夜家族と外食する予定が入っているから、行けれないわ」

 

「私も友達と食事に行く約束があるから」

 

だが、唯と春奈は予定があるらしく、リコの誘いを申し訳なさそうに断った。

 

「そっか、ならしょうがないな」

 

「本当にごめんなさい」

 

「ごめんね」

 

「いいよいいよ、気にしてないから。それで、海翔はどうする?」

 

「じゃあ、俺はお邪魔させてもらおうかな」

 

この後何もないし、久しぶりにリコと美柑ちゃんのご飯も食べたいしね

 

「じゃあ、後でうちに来てね」

 

「ああ、分かった。」

 

リコに約束をして、そのまま歩いていくと、唯と春奈が俺たち別れ、俺もリコと別れて家につき着替えてから、結城邸に行った。

結城邸に着き、インターホンを鳴らすと、リコが迎えてくれた。

 

「いらっしゃい、海翔。さ、上がって」

 

「ああ、お邪魔するな」

 

リコに案内されてリビングに着いた。

 

「あっ、海翔兄ぃ、いらっしゃい」

 

「おう、お邪魔するな、美柑ちゃん」

 

リビングにいたのは、ダークブラウンのロングヘア―をヘアゴムで髪をトップで束ねてリコと同じ黄土色の瞳でリコの妹の【結城美柑】ちゃんがいた。

美柑ちゃんは今年小学5年生に進級する。つまり、11歳である。

美柑ちゃんは11歳なのに、とてもしっかりしていて、両親が共働きで家に帰れないほど忙しく、リコも部活で平日休日ともに忙しいので、代わりに料理や掃除を行っている。

 

「ごめんな、美柑ちゃん。俺の分まで用意しちゃって」

 

「全然大丈夫だよ。それに、海翔兄ぃと一緒に食べれてうれしいし」

 

美柑ちゃんが満面の笑顔でそう言った。

美柑ちゃん・・・・天使だ・・・・。

その後、美柑ちゃんお手製の料理を3人で食べた。やっぱり、美柑ちゃんの料理はうまいな。

結城邸で晩飯を食べ終えたあと、少し休んで家に帰宅した。

 

俺は家についたら、まず朝の洗い物をして、風呂に入り、寝る準備をした。

ちなみに、俺には両親が転生した直後からいない。神様曰く俺の両親は俺が小さいときに事故でなくなっていることになってるらしい。

知ったときは、寂しい気持ちになったがラルヴァがいたから、そんな気持ちはなくなった。

 

「やっぱり誰かと一緒に食べるのは楽しいな」

 

『そうね。あなたすごくうれしそうな顔してわよ』

 

「そうか?」

 

いつの間にか顔に出ていたらしい。そんなことを言うラルヴァもうれしそうだ。

 

「さて、もう寝るか。おやすみ、ラルヴァ」

 

『おやすみなさい。ラルヴァ』

 

ラルヴァにそう言って、俺は眠りについた。

 




いかがだったでしょうか。

前の作品の幼少期をすっ飛ばして、書きました。

ちなみに、前の作品をどうするかはまだ決めていません。

それでは、次回お楽しみに。


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第二話*

第二話です。

今回はとうとう濡れ場シーンです。

いやあ、自分の考えを文字に書くことがこんなにも難しかったとは・・・

それでは、どうぞ


中学の卒業をして春休みになったある日、大勢の中学生が≪彩南高校≫にいた。

俺とリコと唯と春菜もそこにいる。

その理由は・・・・入試の合格発表があるからだ。

俺たち4人は、彩南高校に受験を決めていて春休みに入って1週間くらいたった時に入試あを行った。俺は今まで勉強したことをこの入試にぶつけた。3人も同じ気持ちだろう。

 

そして、運命の合格発表の日。彩南高校の合格者の数字が書いてある紙がパネルに貼られている。俺たちは、自分の数字を探していると・・・・。

 

「お、あった」

 

俺の数字があった。

 

「あ、私のもあった!!」

 

「私のも!!」

 

「やった、私も!!」

 

リコと唯と春菜の数字もあった。

 

「やったね、唯、春菜!!」

 

「ええ、リコさん!!」

 

「うん!!」

 

3人は手を取り合って喜んでいた。

誰一人欠けることなく、無事高校に入学できるってわけだ。

 

『(おめでとう、海翔)』

 

「(ありがとう、ラルヴァ。お前のおかげだよ)」

 

ラルヴァは修行だけでなく、勉強のサポートもしてくれた。勉強時間もちゃんと確保してくたおかげで、授業の内容に遅れることなくちゃんとできた。

何から何まで本当にラルヴァのおかげだよ。俺は最高の相棒をもったな。

 

「海翔もよかったね!!」

 

「ああ、これで4人仲良く高校生になれるってわけだ」

 

リコと唯と春菜が本当にうれしそうにうなずいた。

その顔を見たら、こっちも笑顔になる。・・・・よしっ。

 

「じゃあさ、今日うちに寄っていくか?」

 

「「「えっ?」」」

 

「入学祝いで俺が晩飯作ってやるよ」

 

「そんな・・・・いいの?」

 

唯が済まなそうな顔をして聞いてきた。

 

「ああ、いいぞ」

 

「じゃあ・・・・行こうかな」

 

「私もいいかな」

 

リコと唯が少し考えた後、俺の誘いを了承した。春菜は申し訳なそうな顔をしていた。

 

「あ、ごめんなさい。今日家族と食事に行く約束しちゃったから、無理なの」

 

「それなら、仕方ないな。分かった、また別の機会に誘うね」

 

「うん、本当にごめんなさい」

 

「大丈夫だから。よしっ、じゃあ今日は帰るか」

 

帰って今日の夕飯のために、食材を買わなくちゃいけないからな。

 

「うん。あっ、じゃあさ・・・・」

 

リコが顔を赤くしながら、俺に言ってきた。

 

「きょ、今日さ・・・・泊まっても、いいかな・・・・?」

 

「え?」

 

「入学祝いだし海翔と一緒に祝いたいしさ・・・・」

 

「わ、私もいいかな。海翔君の家に行っても」

 

リコが俺の家に泊まって行きたいと言ったら、唯もそれに乗っかる感じで泊まりたいと言ってきた。俺は全然構わないけど、珍しいな。最近は泊まるどころか家に遊びに来てもいないからな。

 

「いいけど、急にどうした?」

 

俺が聞くと、リコと唯の顔が赤くなった

 

「ひ、久しぶりに・・・・アレ・・・・したいなって」

 

リコが小声でそう言った。

なるほど・・・・だから、顔を赤くしているんだな。

唯も赤くなっているのは、さっきリコと一緒に決めたんだろう。

 

「唯も?」

 

「・・・・う、うん・・・・」

 

唯もゆっくり頷いた。

春菜は俺たちが集まって話していることに、首をかしげていた。

 

「分かった。じゃあ、帰って準備をするよ。夕方ぐらいになったらうちに来て」

 

俺がそう言うと2人は、赤い顔のままうなずいた。

そして、3人はここで別れてそれぞれの家に帰って行った。。俺は、食材を買うためにスーパーに行って少し多く買い物をした。家に戻り、買ってきた食材を冷蔵庫に入れているときにインターホンがなった。出てみると、リコと唯が荷物をもって玄関に立っていた。

 

「いらっしゃい。待ってたよ」

 

「「お、お邪魔します」」

 

俺は2人を家に上がらせて、リビングで待ってるように言った。俺は、3人分の晩飯を作りそれをテーブルに置き、2人に座らせた。

「それじゃあ、いただきます」

 

「「いただきます」」

 

リコと唯が俺が作った晩飯を食べた。

 

「どうかな、味は?」

 

「すごく、おいしいよ。ねえ、唯?」

 

「ええ、久しぶりに海翔君のご飯食べたけど、やっぱりおいしいわ」

 

「そうか、ならよかった。そう言えば、2人とも許可取れたんだね」

 

「うん、私は海翔君の家だから大丈夫って言ってくれたから」

 

「こっちも同じかな。ただ、美柑がちょっと不機嫌になったけど」

 

「あ~、そうなのか」

 

美柑ちゃんに悪いことしちゃったな。

 

「だから、今度デートって言ってたよ」

 

「ああ、喜んでさせていただきますって言っておいてくれ」

そんな会話をしながら、晩飯を食べた。食べ終えた後、テレビを見ながらまったりと過ごした。1時間くらいテレビを見たあと、時計を見るとそろそろいい時間になった。

 

「2人ともお風呂わいているから、どっちか先に入っていいよ」

 

「う、うん・・・・じゃ、じゃあ私から」

 

俺がお風呂入るよう促すと、リコが顔を赤くしながらお風呂場に行った。

20分後くらいにリコが寝間着になってリビングに帰ってきた。

 

「お、リコお帰り。湯加減どうだった」

 

「う、うん。丁度良かったよ」

 

「それは良かった。じゃあ、次唯行ってきていいよ」

 

「じゃ、じゃあお先に・・・・」

 

唯がそそくさとお風呂場に行った。また、20分後くらいに唯が帰ってきた。

 

「お、唯上がったな。じゃあ、俺も行ってくるから先に部屋に行ってて」

 

「「う、うん・・・・」」

 

俺がそう言うと、2人は顔を赤くしながら、2階に行った。俺はお風呂に入り終え、寝間着に着替え、2階の自分の部屋に行くと、2人はベッドの縁に座っていた。

 

「待った?」

 

「う、ううん全然」

 

リコが顔を赤くしながら、そう言った。

 

「じゃあ、始めるか」

 

「「う、うん」」

 

俺は、2人の間に座るとまず左に座っているリコを抱き寄せ、リコの唇にキスをした。

 

「んっ、ちゅっ、んっ、ふぅ・・・・」

 

リコの唇はとても柔らかくプルプルとしていて、俺はもっと堪能したくリコの唇に甘噛みをした。リコも負けじと俺に唇を押し付けてくる。

いつしか、俺達のキスは舌を絡めるキスになっていた。

 

「ちゅっ、んむ・・・あむ、くちゅ・・・」

 

お互いの唾液を交換し合いながら、俺は右手でリコの胸を寝間着の上から揉んでいた。

リコの胸は、15歳という割には大きく揉むたびに指が沈むがくっと押し返しくる。

リコは俺が胸を揉むたびに、感じているのかビクッと体を震わせる。

 

「んんっ!、んっ、んむ、ちゅる、ん!・・・」

 

リコの胸を揉みながらキスを続けていると、右側側から服が引っ張る感覚がした。

俺は右に向こうとリコの唇をはなす。その時、互いの口にかけていた糸が垂れて落ちた。

 

「ねえ・・・私にも・・・」

 

見ると、唯が物欲しそうにこちらに熱い視線を向けていた。

 

「ごめんごめん、じゃあ次唯にね」

 

そう言って、俺は唯にキスをした。

 

「んッ、んちゅ・・・あむっ・・・」

 

唯の唇はリコのものと負けないくらいの弾力で、とてもプルプルしていた。

リコと違い唯は俺に唇を押し付けてきた。俺はそれを拒むことなく唯の唇を受け入れた。

そして、唯とも舌を絡めた。こちらも、積極的に絡めてきて、俺も唯の舌を堪能した。

俺はリコと同じように、胸を揉んだ。

唯の胸は、リコより大きくとても揉み応えがあった。唯はリコと同じくらい感じやすく、ビクッビクッと感じながらも、俺とのキスを続けた。

 

「唯って積極的だな」

 

俺は一旦キスをやめ、唯に少し意地悪そうに言った。

 

「あ、あなたのせいなんだらね。私をこんなハ、ハレンチにしたのは・・・」

 

恥ずかしそうに俺に言ってきた。

 

「そうか?」

 

「そ、そうよ!だ、だから責任とってよね・・・?」

 

唯は俺に

 

「2人とも上の寝間着を脱いで」

 

「うぅ・・・えっち」

 

「あ、あなたって、本当にハレンチな人なんだから・・・」

 

2人は色々言っているが、拒むことなく上の寝間着とブラを脱いで、生の胸を出した。

2人とも形が整った乳房で、しかも巨乳なのでとても柔らかそうに揺れていた。さらに、ピンクの乳首がピンッとなっていて、それがさらに俺は滾った。

 

「ど、どう海翔?」

 

「きれいだよ、2人とも」

 

「あ、あんまりジロジロ見ないで・・・」

 

2人は顔を真っ赤にしながらも、隠すことはなかった。

俺はまず後ろからリコの両方の胸を触った。さっき寝間着の上から揉んだ時とは比べ物にならないくらい柔らかく、とてもふわふわとしていた。

 

「あっ、ふう、んんっ、はぁ」

 

リコは胸が揉まれるたびに、顔を赤くしながらキス以上に感じていた。

さらに、乳首をつまんだり、人差し指の腹で押したりした。

リコはさらに感じて、喘ぎ声が大きくなった。

俺は我慢できずに乳首をしゃぶりついた。舌で乳首をコロコロと転がすように舐めたり、甘噛みなどをした。

 

「んんっ!、あっ、はぅ、くぅうッ・・・!」

 

リコは乳首も刺激されたのでさっき以上の快感を感じていた。

俺は唯の胸も堪能したく、リコの胸から離れた。リコは、寂しそうな顔をしたが、すぐに戻ると言って頭を撫でベッドに横に寝かした。

 

俺はすぐに唯の後ろに周り胸を揉んだ。

 

「あっ、ふぁ、あぁん、んっ」

 

唯の胸は、リコ以上の弾力で揉んだらどこまでも指が沈むような、だが中から押し返すような感触がした。

俺はその感触をもっと堪能したくて、強めに揉んだ。すると、唯はもっと甘い喘ぎ声を出した。その声を聞きながら、唯の乳首をリコと同じようにしゃぶりついた。

案の定、唯はもっと乱れた。

 

「んっ、だめぇ・・・あうっ」

 

俺は唯の胸から口を離し、リコのとなりに寝かした。

2人とも快感でうつろな目をしながら、はぁはぁと息が乱れていた。

俺はその姿にさらに興奮した。

 

「下の寝間着脱がすよ?」

 

俺は2人の許可を聞かずに、脱がした。リコはオレンジ色の、唯は薄水色のショーツを履いていた。2人のショーツの上から、秘部を触った。触ってみると、くちゅりと濡れていた。

 

「2人とも濡れてるよ。胸触られて興奮したのかな?」

 

「や、やだぁ・・・」

「そ、そんな、こと言わないで・・・」

 

リコと唯は俺の問いに目をそらしながら、言った。

 

「じゃあ今度はこれを脱がすよ」

 

「えっ、あっ、ちょ・・・」

 

「ま、待ってぇ・・・」

 

俺はまたも2人の言葉を無視して脱がした。その際、ショーツと秘部の間に糸が引いていた。脱がし終えて、2人の秘部を見た。リコは狐色の、唯は黒の陰毛が薄く生えていた。

俺はリコの秘部に顔を近づけ、左手で唯の秘部を触った。

 

リコの秘部は、愛液で濡れていてムワッといやらしい匂いが鼻を包んだ。

一方、唯のはこちらも濡れていて秘部の筋にそってなぞるように触った。

そして、俺はリコの秘部をなめ、唯の秘部に左の中指を入れた。

 

「そ、そんな、ところ、き、汚いよぅ・・・・あうっ」

 

「そんな、んっ、さ、触れたら、あっ、あうっ」

 

俺が秘部を愛撫をする度に、リコは太ももを俺の頭に挟んできた。

俺は空いている右手の人差し指と親指で割れ目を開き、膣中に舌をねじ込んでそのまま舐めまわした。その度に、愛液がどんどん出てきて、さらに愛撫した。

対して、唯のは中指を入れたら、膣内がぎゅうぎゅうと押し付けてきたが、俺は負けじと指を出し入れしたり、中で指をくの字に曲げたりと刺激した。

 

俺は、ラストスパートをかけた。唯に入れる指を人差し指追加して、2本で激しく出し入れし、リコのクリ〇リスを強めに吸った。

 

「あっ!あっ!だめぇ!イクッ、イクゥゥッ!!」

 

「ああっ!あっ!ダメぇぇぇぇっ!!」

 

2人は体を弓なりにしながらイッたようで、2人ともプシャッと愛液が飛び散って、俺の指と顔を濡らした。

2人を見ると、はあっはあっと絶頂の余韻に浸っている。胸が大きく上下に動き、それに合わせて秘部が開閉していた。

 

俺はその姿に我慢ができずにズボンをパンツごと脱いで、俺のモノを出す。

そそり立つ俺のモノにリコと唯が息を呑んだ。

 

「海翔君の・・・・やっぱり、大きいね」

 

「ああ、2人があまりにも可愛いからな。こうなったんだ」

 

「そ、そうなんだ・・・・」

 

俺は肉棒をまずリコの秘部に近づけた。

 

「いくぞ、リコ」

 

「う、うん。きて・・・・」

 

亀頭を秘部割れ目に当て、ゆっくり挿入した。

 

「入って・・・・く、る・・・・」

 

そして、一番深いところまで入って、リコと繋がった。

 

「リコの膣内、すげぇ温かい」

 

「う、動いて・・・・」

 

俺は、リコのお願いを聞き、リコの腰を持ってゆっくり動いた。

 

「あっ、ふぁ、はぁ、あぁ」

 

久しぶりのリコの膣内はとても気持ちがよく、愛液でぬるぬるなのに出し入れする度にギュッギュッと締め付けてくる。

その感覚がとても快感で、俺は突くスピードを速くした。

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

「あっ!あっ!あん!」

 

「リコ・・・!リコ・・・!リコ・・・!」

 

「海翔ぉ・・・!海翔ぉ・・・!」

 

俺たちは互いの名前を呼びながら、セックスを続けた。俺が突くたびに、リコの巨乳がぷるんぷるん揺れていて、それを見て俺はさらに欲情した。

 

「リコッ、イクっ!」

 

「私もっ、イ、イッちゃう!」

 

「リコッ、うっ!」

 

ビュッビュッビュルルルルルッ!

 

「あぁぁぁぁァァァァァ!!」

 

今まで以上の締め付けについに、リコの中に、ドロドロの精液を流し込んだ。

リコは弓なりに体をしならせビクッビクッと痙攣しながら絶頂していたが、グデッとベッドに倒れ込んだ。俺は、少しの間繋がったまま快感の余韻に浸っていたが、唯ともセックスをするため、リコの秘部から俺のモノを抜いた。すると、秘部から俺が射精した精液が流れ出ていた。

 

「海翔君・・・わ、私にも・・・」

 

唯の方を見ると、唯が自分で秘部を広げてねだっていた。

唯の乱れた姿を見て、俺のモノはさらに固くなった。

 

「ああ、唯、入れるぞ」

 

俺のモノを今度は唯の秘部に入れた。唯の膣内もリコと同じくらいの締め付けで始めから

早く動いてしまう。

 

「あっ!ああっ」

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

「唯のもすげぇ気持ちいい・・・!」

 

「あっ!あん!あぁんっ!か、海翔君ッ!」

 

唯が俺に手を伸ばしてきたので、俺は唯を抱きしめた。唯の腕は俺の首に、足は激しくピストンしている腰に巻き付いた。

抱きついているので、俺の胸板が唯の巨乳を押し潰していて、その感覚も快感でさらに早く腰を動かした。

 

「んちゅう、あむ、んうぅ」

 

その状態で舌を絡めたキスをした。その間も俺は腰を動かし続けた。

 

「唯っ!も、もうっ・・・!」

 

「わ、私も、き、きちゃう・・・ッ!」

 

「出るッ・・・!」

 

「ああっ、あぁぁぁッ!!」

 

唯の膣内の一番奥にも射精した。リコで1回出したのに俺の勢いは変わらずにいた。

ようやく勢いが止まったところで、唯の秘部から抜いた。

俺はリコと唯の間に寝転んだ。

 

「はぁ・・・はぁ・・・海翔、君・・気持ち・・よかった」

 

「俺もだよ。唯。リコも気持ち良かったよ」

 

「わ、私も・・・良かったよ」

 

リコと唯が幸せそうな顔をして言った。

その顔を見て、ふと2人に言ってしまった。

 

「なあ、2人はこれでいいのか」

 

「えっ?」

 

「どういうこと?」

 

俺は2人に手を出してしまった。本来は1人にしなくちゃいけないのに、2人を抱いてしまった。後悔はしていないが、自分がやったことがどれほどクズなことか分かっている。

俺はスケベを通り越して、下種な女好きの変態である。

 

「高校に行ったらもっと他の女子と関係をもってしまうかもしれない。そしたら・・・」

 

「「海翔(君)」」

 

リコと唯が俺の腕にそれぞれ抱き着いた。

 

「そんなに自分を責めないで。私たちは合意の上で関係をもったのよ」

 

「そうよ。あなたは確かにハレンチな人だけど誰よりも優しい人だから私たちの他にもあなたを好きになる人がいるかもしれないけど、私たちはそれでもいいと思ってるの」

 

リコと唯が真っ直ぐな瞳で俺を見て言った。俺はその顔を見て言葉を失った。

 

「それに、海翔は自分が思っているほど女好きじゃないよ」

 

「え?」

 

俺はリコの言ったことに驚いた。

 

「リコさんの言う通りよ。あなたは、ちゃんと相手の本質をみて判断してるから、海翔君が好きになる人は絶対に信頼できる人って信じているわ」

 

リコと唯が微笑みながら言った。

2人ともそんな風に俺のことを思っていたのか。俺は思わず涙ぐんでしまいそうになった。

こんな最低な俺を好きになってくれていることに、俺は2人を抱きしめた。

 

「俺はお前たちの信頼を裏切らせることはしない。絶対に」

 

「うん」

 

「私たちは海翔君を信じているから」

 

絶対に俺はこの2人を何があっても不幸にさせない。

俺はそう固く決意して、2人を強く抱きしめた。

 

「ね、ねぇ、海翔・・・」

 

「ん?どうした?」

 

「さっきから、海翔君のが、お、大きくなってる・・・」

 

不謹慎にも俺のモノがまた硬さを取り戻していた。それを見て、リコと唯が顔を赤くしながら、俺に言った。

 

「か、海翔もう1回する・・・?」

 

リコが赤くしたまま誘ってきた。唯も同じ気持ちなのか俺に物欲しそうな視線を向けていた。

 

「2人はもう1回したいか?」

 

「えっ!?えっと・・・」

 

「そ、その・・・」

 

俺はそう言うと、2人はうつむいて黙ってしまった。

可愛いなぁ、もう!!

 

「冗談だよ」

 

「も、もう・・・!!」

 

「い、意地悪しないでよ、もう・・・」

 

2人は可愛らしく俺を睨んだ。

 

「ごめんごめん、じゃあシよっか」

 

「あっ・・・」

 

「んっ・・・」

 

俺は2人をもう一度抱き寄せた。

俺たちは、明け方までヤり続けた。

 




いかがだったでしょうか。

何分エロは初めて書くので、分かりにくかったりしているかもしれません。

もし、そうなっていたら大変申し訳ございません。

それでは、次回お楽しみに。


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第三話

日間ランキング3位・・・

これも皆様のおかげです。

本当にありがとうございます!!

これからも、応援よろしくお願いします!!

それでは、どうぞ


次の日の朝、俺は目を覚ました。ふと、起き上がろうとすると両腕に重みを感じた。

右を見るとリコが、左を見ると唯が生まれたままの姿で俺の腕を枕代わりにして寝ていた。

その寝顔はとても幸せそうに微笑んでいた。

俺はその寝顔を見て、ふっと俺も微笑んで頭を撫でた。

撫で続けていたら、2人とも瞼が震え、きれいな瞳があらわれた。

2人におはようとあいさつをして、しばらく俺たちはまどろんでいた。

その間も俺は2人の頭を撫で続けていた。

 

しばらくして、そろそろお腹がすいたので、2人にそろそろ朝食をとろうと提案した。

2人は分かったと言ってベッドの上で体を伸ばしてから、降りて持ってきた服に着替えた。

俺はその様子をまじまじと見ていた。

こちらに背中を向けて着替えていたで、尻が丸見えだ。

2人とも形のいい白桃のような尻をしていて、触ったら胸同様に柔らかそうだった。

リコは薄桃色、唯は白色のショーツを履いた。その姿は、俺から見ればすごく官能的で非常にそそった。そして、ブラをして私服に着替えて、俺の方を見ると俺のいやらしい視線に気づいたようで、

 

「えっち・・・」

 

「あ、朝からハレンチなんだから・・・」

 

顔をすこし赤くしながら、こちらに軽くジト目にこちらを見ていた。

 

「ごめんごめん。お詫びにできる範囲で何でもするから」

 

「「何でも?」」

 

「おう、何でも」

 

「じゃ、じゃあ後で私と唯の買い物に付き合って」

 

「おう、いいぞ」

 

俺はリコと唯に買い物をする約束をして、朝食を作るために1階に降りた。

朝食を作り、3人で食べ終えた後は出掛けるまで、まだ時間があったので3人でソファに座り、またまどろんでいた。真ん中に俺が、右にリコ、左に唯が座り2人は俺の肩に頭を置いていた。俺は2人の肩を抱き寄せていた。

 

そんなまったりとした時間を過ごしていると、出かける時間になった。名残惜しいが俺達は買い物に出かけた。

街に行き、まず日用品を買いその他諸々の買い物をした。

そして、最後に行きたい所があると、顔を赤くしたリコと唯が言った。

なぜ顔を赤くしていたのか、その時は分からなかったが、目的地についてようやく分かった。

その場所はーーーーーーーー

 

 

 

 

 

下着屋(ランジェリーショップ)だった。

 

 

 

 

 

なるほど、確かにこれは顔赤くなるな。いくら、恋人同士でも下着屋に一緒に入るのは勇気がいるな。ちなみに、俺はあまり動揺してはいない。リコと唯の下着姿を見るなんて、しょっちゅうだし。それに、セックスまでするぐらいだからな。

だが、内心どんな下着をつけてくるのか、楽しみにしていた。

 

「あ、あれ?あまり、驚いていないね」

 

「まあな。2人の下着なんてよく見てるし。それに、それ以上のこともしてるしな」

 

リコが俺の表情が変わっていないことに気付いたのか、疑問に思って俺に尋ねたが、俺が答えると、リコと唯が耳まで赤くしてうつむいた。

俺は2人に声をかけて、中に入っていった。

リコと唯が店員さんに尋ね、店員さんの案内に従って売り場に向かった。

俺は2人が着替えているので、その前で待っている。

ちなみに、男は俺1人だけで店員さんにちょっと見られた。まあ、俺は気にしていなかったが。

 

「ど、どうかな?」

 

「に、似合う?」

 

そして、2人が着替え終わったのかカーテンが開かれた。

リコはオレンジのワンピースタイプで少し透けていて、エロい。

唯は黒のブラに黒のガーターベルト付きのショーツである。普段の唯の下着とのギャップがあってとても色っぽい。

 

「ああ、2人ともすごく似合ってるよ」

 

「ほ、本当に?」

 

「あ、ありがとう」

 

そうして他にも着て俺に見せた。どれも2人に似合っていて、結局最初に着たものを買って下着屋をあとにした。

その後、昼食を食べ、俺の家に戻った。リコと唯はまだ帰るには、時間があると朝と同じようにソファに座った。昼食を食べたせいもあってか眠くなり、俺達はそのまま昼寝をしてしまった。気が付いたら、2時間くらい経っていて、窓の外を見たらオレンジ色になっていた。

ふと、リコと唯の顔を見たら、あどけない寝顔をしていた。

可愛いな。ずっと見ていたい。俺はそんなことを思っていたが、時間も時間なので2人を起こすことにした。2人は寝ぼけたようすで、まだぼーっとしていたが、俺が夕方になったと言ったら、2人は一気に意識が覚醒して慌てて荷物をまとめた。

 

「じゃあね、海翔!!」

 

「また、今度!!」

 

「ああ、またな」

 

リコと唯が俺にさよならのあいさつをすると、焦った様子ですぐに出て行った。

さて、俺も腹減ったし、食べるか。

そう思って俺は晩飯を作り、それを食べた後、風呂に入いり、眠りについた。

 




いかがだったでしょうか。

今回は短めになってしまって申し訳ございません。

次から原作に突入したいと思っております。

それでは、次回お楽しみに。


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設定

今更ですがオリ主設定です。

それと、主要ヒロイン紹介です。

ネタバレになるかもです。

それでは、どうぞ。


鈴村海翔

 

・容姿

 黒髪のイケメン

 髪型は≪牙狼≫に出てくる山刀翼の髪型

 

・誕生日

 8月3日

 

・特典

 オリジナル魔戒騎士の力及び魔戒剣

 (※形状は≪NARUTO疾風伝≫のうちはサスケの武器・草薙の剣)

 魔導火のライター・・・火の色は紫色

 魔導具ラルヴァ

 飛焔・・・小型なクナイ

 生活に困らないくらいのお金

 

・性格

 車に轢かれそうな親子を助けたところ、神がその行いを評価しその褒美として≪ToLOVEる≫の世界に転生してもらったが、本人は≪ToLOVEる≫の知識がない。

 優しく困っている人がいたら男女問わず助ける。人を外見だけで判断していなく、その人の内面も見て判断している。

 結城リコと古手川唯とは小学校からの付き合いでまた恋人の関係でもある。

 2人との関係をもったことは後悔はしていないが、自分のやったことが最低なことであることは自覚している。

 そのため、彩南高校に入ったら、もっと他の女子と関係をもってしまうかもしれないと、恐れている。

 

・オリジナル魔戒騎士の詳細

  瞬神騎士・施狼(しゅんじんきし・セロ)

   青藍色の鎧。魔戒剣は変化前とほぼ変わらない瞬神剣となる。

   鎧の形状は、≪牙狼・魔戒ノ花≫に出てくる幻影騎士・吼狼に似ている。

   ただし、耳の部分が固定されていて胸の部分が平たくなっている。

   固有能力として、火・水・風・雷・氷の技を使う。

   技は、≪NARUTO≫に出てくる術をモチーフとしている。

 

 

・魔導具ラルヴァ

 女性の顔を模したストラップのような魔導具。大人の女性のような声をしている。

 厳しくも優しい性格をしている。

 可変型の魔道具で、普段は通学カバンにつけているが、買い物などに行くときは

 ネックレスに変わる。

 また、魔戒剣を取り出すこともできる。

 (周りからは突然剣が現れた光景になる。)

 

 

 

 

 

 

主要ヒロイン

1.結城リコ

  第1ヒロイン。

  海翔とは小学校からの付き合いで、その頃に唯とも出会って以来友達である。

  性格は原作とほぼ同じだが、ラッキースケベはない。

  海翔とは中学2年生くらいに恋人になった。唯とも関係をもっていることは認めている。

  また、海翔がハーレムを作ることは許可している。

  海翔がむやみやたらに女子に手をださないと信じている。

 

2.古手川唯

  第2ヒロイン。

  海翔とは小学校からの付き合いで、その頃リコと美柑とも出会って以来友達である。

  最初は原作のように規則には厳しいかったが、海翔と出会ってだいぶ柔らかくなった。

  海翔とは中学2年生くらいに恋人になった。リコと関係をもっていることは認めている。

  また、リコ同様海翔がハーレムを作ることは許可している。

  リコ同様海翔を信じている。




いかがだったでしょうか。

次回ようやく原作突入です。

それでは、次回お楽しみに。


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第四話

第四話です。

今回から原作突入です。

それでは、どうぞ。


三人称side

床が石で敷き詰められていて、石の柱が4本立てられていた。そこは武道場のような場所であった。周りは暗く何も見えなかった。

 

その場所の中心に15歳くらいの黒髪の男、鈴村海翔がいた。

 

海翔の左手には、白い鞘に入った刀を握っていた。しかし、その刀には拵がない変わった刀だった。

海翔は刀を目の前まで持っていき、右手で柄を掴みゆっくり抜刀した。その刀は、日本刀のように片刃だが直刀になっていた。右手には刀、左手には鞘が握られていた。

 

海翔の周りには、巨大なギロチンのような刃が振り子のようにあちこちに飛び回っていた。

それも4本飛び回っていた。

その時、1本が男に向かっていた。海翔は、鞘を落としジャンプをして躱した。着地してその直後にまた別の刀が2本迫っていた。男はそれに向かっていき、1本を華麗に躱し、もう1本も躱した。残り2本が前後から迫ってきて、今度は飛び上がり空中で側転のように1回転して着地した。

背中に刃が迫ってきた。海翔は、振り向き刀ではじき返した。3本続けて来て、蹴りや刀ではじき返した。その後も、刀やアクロバティックな動きで刀と格闘していた。

最後に4本が一気に海翔に迫ってきた。海翔は足元に落ちていた鞘をすくい上げそれを左手でキャッチをした。刃で2本、鞘で2本受け止めた。

 

「はぁっ!!」

 

海翔は叫ぶと、その場で一回転をして4本すべてはじき返した。

しばらくその場で構えていたが、刃は向かってきては来なかった。

海翔は構えを解くと、ふぅーと息を吐き、刀を鞘に収めた。

 

 

 

「ふぅー」

 

俺は、刀を収めた後、また息を吐いた。

 

『お疲れさま、海翔』

 

左胸についているバッチ状態になっているラルヴァから労いの言葉をいただいた。

 

「ありがとう、ラルヴァ」

 

俺はラルヴァからの言葉に感謝の言葉を返した。

 

俺の朝は大体グラウ竜の牙を使っての修行を行っている。もちろん、最初から使ってはいなくて、最初のころは≪牙狼 蒼哭ノ魔竜≫に出てくる木人形を相手にしていた。

修行開始の頃は、ボコボコにやられた。意外にも力が強く押し負けたり、片方の腕を押さえていたら、もう片方の腕でやられたと散々な結果だった。

だが、めげずに喰らいつき小学6年くらいになってようやく互角になった。

そして、中学1年くらいにグラウ竜の牙と使った修行に移った。最初は1本から始めたが、木人形以上に力が強く何度も吹き飛ばされた。しかも本物の刃なので、斬られそうになったこともあった。本当に危なかった。何度死ぬ思いしたか。

だが、木人形の時以上にがんばり1本打ち合えることができた。そして、2本3本と本数を増やして最終的に4本全部打ち合えるまでになった。

 

『さっ、そろそろ時間だからシャワー浴びてきなさい』

 

今までの修行を振り返っていると、ラルヴァに言われて時計を見てみると現在は、午前6時を指していた。俺は武道場を出て、汗を流し、朝食を作り食べた。

 

今日から彩南高校が始まるが、俺にとっては2回目の高校生活である。

どうなることやら。

朝食を食べ終え、部屋に戻りハンガーにかけてあった制服を着た。

ちなみに、高校の手続きは神様がやってくれた。

ご都合主義ってすごいな。

 

鞄にラルヴァをつけて家を出た。学校へ行く道中に、4人の女子とあった。

リコ、唯、春菜、美柑ちゃんである。

リコ、美柑ちゃんとは小学校から、唯、春奈とは中学校から朝一緒に登校していている。

 

「おはよう、4人とも」

 

「あ、おはよう、海翔」

 

「海翔君、おはよう」

 

「おはよう、鈴村君」

 

「海翔兄ぃ、おはよう」

 

4人にあいさつをして、そのまま談笑をしながら歩いて行った。

途中で美柑ちゃんと別れ、3人で高校へ向かった。

 

高校へ行くと玄関口に新入生と進級する人でごった返していた。彼らはクラス分けの張り紙に集まっていた。

 

「やっぱり多いな」

 

「どうする?人が減るまでここで待つ?」

 

「でも、しばらく減りそうもないよ?」

 

「困ったわね・・・」

 

俺達がどうするか悩んでいた時に俺に声をかけた人がいた。

 

「おーいっ、海翔!」

 

見ると、ツンツンとした髪をして猿のような顔をした【猿山ケンイチ】が向かってきた。

実は、こいつも中学からの付き合いである。

 

「おう、猿山、おはよう」

 

「おう、おはよう。3人もおはよう」

 

「おはよう、猿山」

 

「おはよう、猿山君」

 

「おはよう、猿山君。ところで、海翔君に用事があるんでしょ?」

 

「おっ、そうだった。海翔、お前俺と同じクラスだったぞ。あと、3人も」

 

「マジで?」

 

猿山の言葉に俺は驚いた。俺たち4人は中学からのクラスが一緒になっている。

リコと唯は中学1年から、春菜は中学2年から一緒のクラスだ。

つまり、リコと唯は今年で4年、春菜は3年同じということになる。

すげえな。中々ないぞ、4年連続って。

 

「すげえな。連続で同じクラスって中々ないぞ」

 

猿山も同じ思いなのか、俺達に言った。

 

「確かに、ずっと一緒だよね。海翔と唯は特に」

 

「そうね。でも、私はうれしいわよ」

 

「私もみんなと一緒でうれしいよ」

 

リコと唯と春菜は一緒のクラスで喜びあっていた。今まで一緒に行動をしていからな。ここで、違うクラスだと悲しくなる。まあだからと言って、関係が変わってくるなんて絶対にあり得ないことだが。

そして、俺達は猿山から教室を教えてもらいその場所に向かった。教室を見てみると、知らない顔をした人が友達であろう人と会話をしていた。おそらく、他校の人たちだろう。

入学初日から話しかける勇気は俺にはない。まあ徐々に仲良くするか。

その後、入学式が始まるまで俺たちは会話をしていた。

 

時間が過ぎ入学式真っ只中。俺はつまらない校長の話を聞いていた。

校長の人相は、サングラスに蝶ネクタイ、派手な柄のスーツ、小柄で肥満体系であった。

ここまではいいのだが、俺がもっとも気になったのは、髪型である。横髪が角のように尖っていて、てっぺんがはげている。

あの髪は自分でセットしているのだろうか。うーむ、不思議だ。

そんな思いにふけっていると、入学式が終わった。

その後は、教室に戻り担任の先生から明日からの日程を聞き、今日の学校は終わった。

午前中で終わったので、この後どうするかリコ、唯、春菜に聞いたら、3人とも予定がないとのことなので、遊ぶことにした。

 

俺達は一旦帰宅し、待ち合わせをした。

待ち合わせの場所に行ってみると、美柑ちゃんもいた。小学校も午前中で終わりだったみたいで、リコが誘ったようだ。美柑ちゃんが一緒に言ってもいい?と聞いたので、俺はもちろんいいよと言った。

 

俺達はまずファストフード店で昼食を食べ、その後ショッピングをしたりゲームセンターでクレーンゲームやシューティングゲームなどをして遊んだ。最後に5人でプリクラを撮った。それぞれ受け取って、今日は帰宅しようとした。

 

帰り道に唯と春菜が別れ、そして結城姉妹とも別れ、家に着いた。

俺は晩飯を食べ、風呂に入り、寝る準備をした。

ベッドに寝転びしばらく天井を見ていた。

 

「明日から本格的な高校生活が始まるのか・・・どうなることやら」

 

『あなたなら大丈夫よ。何て言ったって、あなたは魔戒騎士なんだから』

 

「ありがとな」

 

明日から気を引き締めないとな。

俺はそう思い、目を閉じた。

 




いかがだったでしょうか。

これからリコと唯以外のヒロインをどうやって主人公君に惚れさせるか構想中です。
それにともない、エロシーンも現在考え中です。

それでは、次回お楽しみに。


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第五話

第五話です。

今回は戦闘描写があります。




彩南高校に入学して1週間が経った。この間の俺の生活は、中学と何も変わらない生活を送っている。

授業も前世の高校と変わらない、まさにありふれた日常である。

余談だが俺と唯は部活に入っていないが、リコと春菜は部活に入っている。リコがサッカー部、春菜がテニス部に所属している。

リコは、元々サッカーが好きで中学校もサッカー部に所属していた。リコ本人も高校で女子でもサッカーができるならやりたいと言っていた。

そして、幸運にも彩南高校には女子サッカー部があったので、リコは迷わず入部届をだしたらしい。

春菜は、運動が苦手らしく中学のときも文化系の料理部に所属していた。彩南高校にも料理部があったので、てっきり料理部に入部するかと思ったら、運動系のテニス部に入部した時は驚いた。後から、訳を聞くも内緒とはぐらかされた。

なぜなんだ?俺は疑問に思ったが、どの部活に入るかは本人の自由なので追求はしなかった。

一方の俺と唯は、どの部活がいいかまだ悩んでいる。ただ、この高校は部活に入るかは個人の自由なので、唯は分からないが俺は入るつもりはない。修行もあるしね。

 

 

 

 

 

まあ、そんな生活をしている俺だが今日は何だか変な感じがした。何かは分からないが何かが起こるような、そんな感じがした。

 

「なんだろうな。この感じは」

 

『魔戒騎士の勘かもしれないわね。用心しておきなさい』

 

「ああ、分かっている。」

 

俺は表面上はいつもと変わらない顔をしたが、内心では周囲に警戒をしていた。

だが、特に何も起こらずに放課後になった。俺の気のせいだったか?

 

「海翔、どうしたの?」

 

俺はしばらく考え込んでいると、リコが話しかけてきた。

 

「いや、何でもない。それより、どうした?」

 

「私、今日部活ないから帰り一緒にどうかなって」

 

「唯と春菜は?」

 

「唯は用事があるみたいで、春菜は部活があるって先に出てったよ」

 

「そうか、じゃあ帰るか」

 

俺はリコと一緒に帰ることにした。ただ、警戒はまだしていが。

その道中で、リコが家に寄っていかないか聞いてきた。

久しぶりに美柑ちゃんの料理が食べたいと思っていたので、俺は寄っていくと答えた。

そうして、結城邸に着いた。

 

「ただいま、美柑」

 

「お帰りーリコ。あっ、海翔兄ぃいらっしゃい」

 

「おう、お邪魔するな美柑ちゃん」

 

リコに連れられリビングに行くと、美柑ちゃんが雑誌を読みながらポテチを食べていた。

 

「あっ、リコ、今日もお父さん帰り遅くなるってさ」

 

「そうなんだ」

 

才培さん、相変わらず忙しいんだな。

結城姉妹の父、結城才培さんは人気の漫画家で複数の漫画を同時に連載している。そのため、いつも自分のスタジオで缶詰状態で、家に帰らないことが圧倒的に多い。

それは、母親も言えることである。

結城姉妹の母、結城林檎さんはファッションデザイナー兼モデルのプロデューサーで普段は海外で生活をしているため、才培さん以上に家に帰ることがない。と言うより、日本に帰ってくること自体が少ない。

だから、この結城邸には基本リコと美柑の姉妹しかいない。

まあたまに俺が泊まりに行くがあるが。

 

 

そんなこんなで、俺は美柑ちゃんとリコの料理をごちそうしてもらった。

頻度は少ないがリコも料理を作ることがある。リコの料理は美柑ちゃんの料理と甲乙つけがたい。それくらい、おいしい料理である。

3人で晩飯を食べた後、食休みとしてリコと美柑ちゃんと会話を楽しんだ。

小1時間くらいしたときに、そろそろ帰ろうと結城姉妹にあいさつをして結城邸を後にした。家に帰ろうとしたが、シャー芯がないことを思い出し、コンビニに立ち寄った。

 

 

 

 

リコside

今日の晩御飯は、海翔を誘って3人で食べた。今日は私も料理を作り、海翔に振舞った。

普段あまり料理は作らないが、海翔を喜ばすためにたまに作ってる。

海翔は私の料理を、とてもおいしいって言ってくれる。うれしいなぁ・・・。

でも、やっぱり美柑の料理には敵わないなぁ。

晩御飯を食べ終わり、3人でまどろんでいた。1時間くらい経ったときに、海翔がそろそろ帰ると言った。明日も学校があるからね。私は無理に引き留めることしなかった。

 

海翔が帰ったあと、私はお風呂に入った。

 

「ふぅ~・・・いいお湯だなぁ~」

 

やっぱりお風呂はいいな。今日の疲れが抜けていく。

私は足を伸ばしてリラックスをしていると、突然浴槽から―――――――――

 

 

_______ボコボコッ

_______バチバチッ!!

 

 

「ん?」

 

空気の泡みたのが現れ、それと同時に電気がはしるような音もした。

 

「な、何?まさかお風呂壊れた?」

 

私は不気味がっていると―――――――――

 

 

 

ボッ!!!!!

 

 

 

 

「キャッ!!!?」

 

浴槽が突然爆発した!!?突然のことで、私が混乱していると

 

 

 

「んーっ、脱出成功!」

 

 

 

女の子の声が聞こえた。よく見ると、私と同い年くらいのピンクのロングヘアーでスタイルがいい全裸の女の子がいた。

どうやって現れたの?何で浴槽から現れた?て言うか何で全裸?

色々な疑問が頭にめぐった。

 

「ん?」

 

女の子が私に気付いたのか、首を傾げ私を見る。

 

「リコッ、スゴい音したけどどうしたの!?」

 

リビングまで爆発音が響いたらしく美柑がお風呂場にやってきた。

私は、はっと目覚めた。何がどうなってるのか分からないけど、とりあえず女の子に事情を聴くためにバスタオルを貸すことにした。

私は浴槽から出てドアを開けた。そこには美柑がいた。

 

「リコッ、どうしたの!?」

 

「美柑、バスタオル取って!お風呂に裸の女の子が急に現れたの」

 

「・・・は?」

 

美柑は何言ってんだコイツ?と言いたげな顔をした。

私だって自分がおかしなこと言ってることくらい分かっているけど、事実なんだからしょうがないじゃん!!

 

「だから浴槽に女の子がいるんだって!」

 

「・・・誰もいないけど」

 

「えっ?」

 

私は美柑に言われて浴槽を見ると、さっきの女の子がいなくなっていた。

あ、あれ!?確かにいたはずだけど・・・

 

「リコ・・・そろそろ妄想と現実を区別つけようね。妹として恥ずかしいから」

 

美柑が小悪魔的な笑みで私に言って、お風呂場から出て行った。

 

その後、体をふき、髪を乾かし、寝間着に着替えて2階の自分の部屋に向かった。

 

「おかしいな、確かに見たんだけどなぁ・・・」

 

さっきの出来事に不思議に思っていながら、自分の部屋に入ったら―――――――――

 

 

 

 

「あっ、タオル借りてるよ」

 

 

 

さっきの女の子がバスタオルを体に巻いてベッドに座っていた。

私は驚きで、ドアまで後ずさった。

 

「あ、あなた誰!?」

 

「私?私ララ」

 

「ラ、ララ?ていうことは、外国人?」

 

「ううん、デビルーク星から来たの」

 

「ていうことは・・・宇宙人!?」

 

「まあそーゆーことになるね――地球から見たら」

 

宇宙人・・・・にわかに信じがたいが、お風呂からいきなり現れるなんて人間ができることじゃないし・・・・

 

「あれ?もしかして信じていない?じゃあホラ、これ見てよ!」

 

私の顔を察したのか、ララと名乗った女の子はこちらにお尻を向けてきた。そこには、尾てい骨あたりから悪魔をほうふつさせる尻尾が生えていた。

 

「ね?地球人にはないでしょ?尻尾♡」

 

「た、確かにないけど・・・・」

 

やっぱり宇宙人なんだ・・・・うん、そういうことで理解しよう。

 

「そ、それで何でお風呂場に現れたの?そもそも何で地球に来たの?」

 

私が聞くとララは笑顔で答えてくれた。

お風呂場に現れたのは、ララの左手首にウサギのような生き物のブレストレットで名前は≪ぴょんぴょんワープくん≫というララの発明品らしい。行き先は指定できないが短距離でワープができるらしい。それを使って宇宙船から逃げたところ、たまたまうちのお風呂にワープしたらしい。

そして逃げた理由は、追手から逃げるためらしく、地球までくれば安全だと思ったが追手の船がもう少しで連れ去られる寸前でブレスレットを使って、今に至る・・・・ということらしい。

それにしても、何で追手から追われてるんだろう。

私が追われる理由を聞こうとしたら、窓から何かがやってきた。

 

『ご無事でしたかララ様―――っ!!』

 

「ペケ!」

 

ペケと呼ばれた人形みたいなものはララのもとへ飛び込んでいき、ララも気づいたのか笑顔で抱き留めた。

 

「よかったーー!!ペケも無事に脱出できたのね!」

 

『ハイ!船がまだ地球の大気圏を出てなくて幸いでした!』

 

ララとペケはお互い無事だったことが嬉しかったのか、抱き合いながら喜び合っていた。

すると、ペケは私に気付いたのか、ララに私のことを聞いていた。

 

『ララ様、あちらの女性の地球人は?』

 

「この家の住人だよ。そー言えばまだ名前聞いてなかったね」

 

そ、そう言えば、まだ私の名前言ってなかったね。

 

「私は、リコ。結城リコだよ」

 

「ふーーん、このコはペケ。私が作った“万能コスチュームロボット”なの」

 

『ハジメマシテ』

 

あの人形みたいなものロボットだったの・・・・それにコスチュームってことは・・・・

そう思っていると、ララがバスタオルを脱いでペケによろしくーと言ったら、ペケが光始めた。私はまぶしくて目をつぶってしまった。光が止んで目を開けたら、裸だったララが体のラインがハッキリわかる服を着ていた。

 

「じゃーん!!どう?ステキでしょリコ?」

 

「ど、どうと言われても・・・・」

 

あんな恥ずかしい服よく惜しげもなく見せれるなんて・・・・

わ、私だったら海翔の前でしか見せれない。と言うより、海翔しか見せない。

何てことを思っていると、ペケがララに尋ねていた。

 

『時にララ様これからどうなさるおつもりで?』

 

「それなんだけどぉ私ちょっと考えがあるんだ♡―――」

 

ララがペケに答えようとした時_____

 

 

 

 

ザッ!!!

 

 

 

「!!!」

 

「な、何!!?」

 

 

突然サングラスに黒服のスーツ姿の男2人組が窓から入ってきた。

 

「全く困ったお方だ。地球を出るまであなた様の手足をしばって自由を封じておくべきだった・・・・」

 

「・・・・ペケ」

 

『はっ、ハイ!』

 

「私言ったよね?くれぐれも尾行には気をつけてって」

 

『・・・・ハイ』

 

「も―――!!このマヌケロボ!!」

 

『ゴメンナサイ・・・・』

 

何やらララが騒いでいるなか、私は男2人組を見ていた。

もしかして、この2人がララが言っていた、追手・・・・す、すごく強そう・・・・

すると、1人の男がララの腕をつかんだ。

 

「さあ行きましょう!!」

 

「いやっ!!はなして!!」

 

男がララを無理矢理つれと行こうとしている。

・・・・なんで私の部屋でこんなシリアスな展開しているの?しかも土足だし・・・・

正直関わりたくない・・・・でも・・・・

 

「いや!!もうはなしてよ!!」

 

「我儘いわずに、さあ早くっ!?」

 

私はララを掴んでいる腕にサッカーボールを当て窓からララを連れて逃げた。

 

「こっち!!」

 

「リコ!?」

 

そのまま走り続けた。

 

「リコ、どうして?」

 

「わかんないよ!!でも女の子が目の前でさらわれる状況になったら、黙って見過ごすなんてできないよ!!」

 

走り続けたいたら、目の前にトラックが落ちてきた。

後ろを見てみると、さっきの男2人がいた。な、何ていう怪力・・・・!!

どうしよう!?逃げ道がふさがれちゃった!!

 

「ララ様・・・・いい加減おやめください・・・・」

 

 

 

 

 

 

「家出など!!」

 

 

 

 

・・・・・家出?

 

 

 

 

「やーよ!!私もうコリゴリなの!!毎日毎日お見合いばっかり!!」

 

 

 

・・・・・・・・えぇ~~~~~!!?い、家出!!?

 

私は予想のはるか斜め上のいく理由に驚いた。

ていうことは・・・・私は家出の助けをしちゃった?

 

「しかし、ララ様これはお父上の意思なのです」

 

「それがいやだって言ってるのよ!!」

 

私が驚き中に、黒服とララが言い争っていた。

 

「そこの地球人、お前も我々のジャマをするのか?」

 

「えっ、い、いや・・・その・・・」

 

「女性に手を上げるのは不本意だが・・・すこし眠ってもらおう」

 

黒服の1人が私の前まで一気に走ってきた。

 

「リコ!!!」

 

「え―――」

 

男の拳が迫ってきたが、突然のことで私は動けなかった。

 

 

ああ・・・私・・・もうダメだ・・・・

思わず目をつむった。

 

 

 

その時_______

 

 

 

「ハアッ!!」

 

 

「グオッ!?」

 

 

 

「・・・・え?」

 

来るであろう衝撃が来ないから、おそるおそる見てみたら_____

 

 

 

 

 

「大丈夫か?リコ」

 

 

 

 

 

「海翔・・・・?」

 

 

 

私の恋人、海翔が立っていた。

リコside out

 

 

 

シャー芯をコンビニで買ってその帰り道、ラルヴァが突然言ってきた。

 

『海翔、すごいスピードで何かが来るわ!!』

 

「ッ!!」

 

俺はすぐに身構えた。すると、目の前をリコと誰かが横切った。

 

「リコ?こんな時間に何を」

 

そのすぐ後に黒服を着た男2人がリコが行った方向に走り去った。

俺はすぐにいやな予感がしたので、全速力で後を追った。

追い付いたら、黒服の男がリコに拳を振り上げて攻撃するところだった。

俺はすぐさまジャンプして黒服の男を飛び蹴りして蹴り飛ばした。

 

「ハアッ!!」

 

 

「グオッ!?」

 

 

男はもう1人の男の方まで飛んだ。

 

「大丈夫か?リコ」

 

「海翔・・・・?」

 

俺がリコに安否を確認すると、リコが俺に抱き着いてきた。

 

「怖かった・・・・もうダメかと思った・・・・」

 

リコは震えて泣いていた。

 

「もう大丈夫だ」

 

俺は安心させるように頭を撫でた。そうしていると、男が起き上がってきた。

 

「き、貴様何者だ!?」

 

結構強く蹴ったつもりだか・・・・起き上がるのが早いな。どうやら普通の人間ではないな。

 

「リコ下がってろ」

 

「で、でも海翔危ないよ!?」

 

俺はまた安心させるようにリコの頭を撫でた。

 

「俺は大丈夫だ。安心しろ」

 

そう言って俺はリコの頭から手を離し、男2人組と対人した。

 

「俺の大切な人を傷つけようとしたんだ。覚悟しろ」

 

「ふん、お前も邪魔するなら容赦しない!!」

 

さっき蹴り飛ばした男が俺に向かって右パンチをしてきた。

俺はそのパンチを躱しがら空きになったボディに左パンチ、左わき腹に右パンチを食らわせた。男はひるんだが、その後もパンチをしてきて今度は左右からのラッシュできた。

そのパンチを左右の腕でガードし続け、何発目かの右ストレートのパンチをしてきた時に、ガードをせずに躱して右手首を掴んでそのまま引いた。男が体制が崩れたところに、鳩尾あたりに肘鉄を食らわせた。

 

「ハアッ!!」

 

「グッ!!」

 

男はのけぞったが、俺はまだ右手首を離していなくて、もう一度こちら側に引いて離した。

止めとして、相手の顔面の横に右回し蹴りした。

 

「ハアッ!!」

 

「グアッ!!」

 

男はそのまま横に飛んで行った。その直後、もう1人の男がかかと落としをしてきたが、俺は大きくバク宙をして空中で3回転しながら直地して構えた。

 

 

 

リコside

「すごい・・・・」

 

海翔があの2人組に挑むなんて無茶だと思ってた。でも、実際は互角に戦っている。ううん、圧倒している。現に今1人倒したところだった。

海翔ってあんなに強かったんだ。

 

「ねえ、リコ。あの人ってすごく強いね!」

 

「うん・・・私も今初めて知ったけど・・・・」

 

海翔・・・・どうか無事でいて・・・・

リコside end

 

 

 

もう1人の男が近づいてきて、俺に蹴りを仕掛けてきた。俺も蹴りで対抗した。男は今度は顔面に蹴りを入れてきたが、俺はそれを腕で防ぎ男のボディに右ストレートを食らわせたが逆に捕まえられてしまい、男が空いている左手でパンチをしてきたが、俺も左手でパンチを防いでいた。そして、俺は相手のパンチを左手で受け止めて右足を相手の鳩尾に蹴りを入れて、左足を相手の顎にめがけて蹴り上げた。ゲフッと男がのけぞりその衝撃で右手が解放されてそのままバク宙で着地した。男は顎を押さえてひるんでいた。

俺は男の方に走っていき、男も俺に気付いたのか痛みを抑えた様子でこちらに走ってきた。

男が右ストレートでパンチをしてきたので、それを躱し男の懐までいきこちらも右ストレートのパンチを打った。

 

「ハァッ!!」

 

「グフッ!!」

 

男はそのままさっき倒した男の所まで吹っ飛んだ。

2人はもはや満身創痍でハァハァと肩で大きく息を吐いていた。対して俺は、さしてダメージを受けていない。

 

「まだやるか?」

 

俺は殺気を込めながら構えた。

 

「クッ・・・・!今日の所は退いてやる。だが!次は王室親衛隊隊長のザスティン様が来られる!それまでに命乞いの練習でもするんだな!!」

 

そう言って男たちは去っていた。

俺は構えを解いた。初めての実践だったがまあまあ強かったな。

 

『(と言っても、魔戒剣を使うまでもない相手だったわね)』

 

「(まあそうだな)」

 

だが、あいつらザスティンとかいうやつが来るって言ってたな。言った内容から察するにあいつらの上司が来るのか。まあどんな奴だろうが、相手してやるがな。

 

「海翔ー!!」

 

呼ばれて後ろに向くと、リコとピンクのロングヘアーで変な服を着た美少女がやって来た。

 

「海翔ケガはない!?」

 

「大丈夫だよ。ほら、この通り」

 

「良かったぁ・・・・」

 

俺にケガがないことに安心したのかホッとした表情をした。

すると、ピンクの女の子が俺に詰め寄ってきた。

 

「あなたってすごく強いんだね!地球人ってあんなに強いの?」

 

「そういうわけじゃないよ。それより、君は何者なんだい?」

 

「私はララ!デビルーク星から来たの!」

 

「デビルーク星?君は宇宙人ってこと?」

 

「うん!」

 

宇宙人とは驚いた。見た目は人間の美少女なのに。

・・・・そうだ。アレを試そう。

そう思って俺は、魔導ライターを出した。

 

「ララ、今からこのライターに火をつけるからじーっと見てくれ」

 

「?わかった」

 

俺はララの目の前でライターと着火させる。紫の炎が揺らいでいる。

すると、ララの瞳に変化が現れた。きれいな緑の瞳から炎の色と同じような紫の色に変わり魔導の文字が浮かび上がった。だが、ホラーの刻印とは違った魔導の文字だった。

 

「ひ、瞳に変な文字が・・・」

 

それを見てリコが驚いていた。

瞳に変化があった。つまり、この子は地球人ひいては人間ではない、という証拠だ。

 

「確かに君は宇宙人のようだね」

 

確認し終えたので、魔導火をけしてライターをしまった。

 

「ねえねえ、それ何!?あなたの発明品!?」

 

ララが興味津々に俺に詰め寄った。

 

「これについてはまた今度話すよ。それより、リコはそろそろ帰った方がいい。明日も学校があるからな」

 

「えっ、じゃあララはどうするの?」

 

「今日は一旦俺の家に泊まらせる。ララ、事情は俺の家に着いてから聞かせてもらうぞ」

 

「OK!」

 

ララは笑顔で俺の提案を了承した。

そうして俺はリコを結城邸に送って、ララを連れて俺の家に帰った。

そして、現在俺の部屋。ベッドの縁にララが座って、その正面に椅子に座っている俺。

 

「そう言えば名乗ってなかったな。俺は鈴村海翔。よろしくな」

 

「じゃあ私も!私はララ・サタリン・デビルーク!この子はペケ!」

 

『ハジメマシテ』

 

ララが改めて自己紹介し頭の上にいる帽子も紹介してくれた。

ていうか、あの帽子生きてたんだな。

 

「じゃあ、改めて聞くな。何でリコと一緒にいたんだ?」

 

「えーっと、それはね・・・・」

 

ララから事の顛末を聴いた。

・・・・家出・・・・ねぇ・・・・。思いっきり家庭の事情じゃないか。

それにしても見合い話ってことはかなり身分が上ってことか?

 

「なあ見合いってことは、ララは貴族か何かか?」

 

「うん。私デビルーク星の第一王女なんだ」

 

『デビルーク星というのは銀河を束ねる宇宙一の王族のことです』

 

なるほどね。王族となると見合い話がたくさんあるのは宇宙人でも同じなのか。

俺がそんなことを思っていると、ふと時計を見たら、11時を指そうとした。

 

「今日はもう遅い。部屋を用意するからそこで寝てくれ」

 

「うん。分かった」

 

俺はララに来客用の部屋に案内して、眠りについた。

 




いかがだったでしょうか。

戦闘描写かなり難しくて分かりにくい描写だったら申し訳ございません。

あと今回魔導火を使いました。
ホラーを探知できるなら宇宙人も探知できるはずと勝手に解釈しました(笑)

それでは、次回お楽しみに。


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第六話

第六話です

今回やっと・・・・です。

それでは、どうぞ。


宇宙人の追手を倒してララをかくまった日の翌日の朝。ピピピッと目覚まし時計の音で俺は目を覚ました。いつもはその前に起きるのだが、今日は深い眠りについていたようだ。

俺は目覚ましを止めるために右腕を動かそうとしたが、重みがあって動かない。

不思議に思って右腕を見たら、ララが俺の腕をしっかりと掴んで幸せそうに寝ていた。

・・・・俺はちゃんと部屋に案内したはずだが何でいる?しかも全裸だし。

 

「んーーっ、あっ、おはよう海翔」

 

「おはよう。それより、何でここにいる?それと何で裸なんだ?」

 

「うーん、昨日の夜寝ぼけてこっちにきちゃった」

 

『いつもララ様のコスチュームでいるのは大変なのです!』

 

ララの言っていることはともかく、ペケの言い分は知ったこっちゃない。

 

「あっ、そうだ。今日は出かけなきゃ、ペケ!」

 

『ハイ』

 

ララがペケに声をかけると、昨日と同じ服装になって窓から出ようとした。

 

「じゃあね、海翔。私ちょっと出かけてくるね」

 

そう言うと、窓から出て空に飛んで行った。

 

「・・・・ラルヴァ何で俺に言わなかった?」

 

『敵意がなかったし。何より本当に寝ぼけていただけだったしね』

 

「それでも俺に言ってくれよ」

 

『それにあなたは魔戒騎士よ。本来はあなたが気付くべきなのよ』

 

そう言われるとぐうの音も出ない。俺も気を抜きすぎだな。

とりあえず、学校へ行くための準備をしますか。

俺は朝食を食べ、制服に着替えて、家を出た。

登校していると、4人の姿が見えた。

 

「おはよう海翔君」

 

「おはよう海翔兄ぃ」

 

「おはよう鈴村君」

 

「ああ、おはよう」

 

「お、おはよう、海翔」

 

「ああ、おはよう、みんな」

 

唯、美柑ちゃん、春菜は普通にあいさつをしてきたが、リコだけはどこかぎこちないあいさつをしてきた。一緒に行っていたが、リコが小さな声で話しかけてきた。

 

「ねぇ、昨日のこと・・・・」

 

「ああ、そのことは放課後に話そう」

 

リコにララのことは放課後に話すことを約束した。

その後、学校に着きいつも通りの学校生活を送った。

 

 

 

 

ララside

「あれが海翔が行ってる≪学校」ってトコね♬」

 

私は海翔の家を出てから、少しこの星のことを調べたあと海翔の家に帰ってたら、海翔がいなかったから、探したら海翔がいる建物を見つけた。よく見たら、リコもいた。

 

『ララ様、これからどうするおつもりですか?』

 

「うーん、どうしよっかな」

 

とりあえず、海翔が帰ってくるまで海翔の家に戻ろうかな。

 

「ペケ戻るよ」

 

『分かりました』

 

私たちは海翔の家に戻った。

飛んでいる間、昨日のことを思い出していた。初めて会ったのに私をパパの追手から一緒に逃げてくれたリコ。それと事情を知らないのに追手を倒してくれた海翔。

海翔の戦う姿・・・・

 

「カッコよかったなぁ・・・・」

 

昨日の戦う姿を思い出すたびに、胸がポカポカする。

何だろ、この気持ち?

ララside end

 

 

 

 

時間があっという間に放課後になった。

帰りはリコも春菜も部活がないということで、4人で帰った。

それぞれの帰り道に帰ったあと、リコと俺の家で漫画を読んでいるララを連れて河原に行った。そして、リコにララから昨日のことを話した。

 

「見合い話が嫌で家出・・・」

 

「そういうことだ」

 

リコは何ともいえない顔をしていた。リコは家出のことは聞いていたが、その理由までは知らなかったらしい。

 

「リコ昨日は助けてくれてありがとう!」

 

「い、いや別にいいよ」

 

「海翔もありがとう!」

 

「俺は大丈夫だよ。それよりララは今後どうするつもりだ?」

 

「それはね――――」

 

「ララ様っ!!」

 

「ザスティン!!」

 

突然男の叫び声が聞こえた。

その声の方を見てると、銀髪のロングヘアーも美青年がいた。

・・・・・・・ただし見た目で台無しになっているのだが。

コスプレのような鎧を身にまとっていて、なぜか右足は犬に噛まれていた。

 

「フフ・・・全く苦労しましたよ。警官に捕まるわ、犬に追いかけられるわ、道に迷うわ・・・これだから発展途上惑星は・・・」

 

いや、全ておいてお前のせいだと思うのだが・・・・。

そんな骨のような鎧を着てれば、不審者に見間違えるに決まっている。

道に迷ったのは初めて来たであろう地球の地理を調べていなかったせいであろう。

犬は・・・・知らん。

 

「しかし!!それもここまで!!さぁ私と共にデビルーク星へ帰りましょう!!ララ様!!」

 

「ベーーーだっ、私帰らないもんね!」

 

ザスティンと呼ばれた男がララに帰ろうというが、ララはあっかんべーをしながら拒否をしていた。

ていうか、あいつがザスティンか。見た目じゃ弱そうだが。

 

「ん?そこにいる黒髪の地球人、貴様がブワッツとマウルを倒したやつだな?」

 

ザスティンが俺と目が合うと、俺に話しかけてきた。

ブワッツ?マウル?・・・・ああ、昨日の男2人組か。どっちがどっちかは分からないが。

 

「まあそうだな。それがどうした?」

 

「私の部下を倒した落とし前をここでつけてやる!そして貴様を倒してララ様を連れ戻す!!」

 

そう言って、柄しかない剣を取り出した。そしてその剣からブゥン…..と光輝く刃が現れた。

なるほど、俺に引導を渡しに来たか・・・・。

いいぜ、そっちがその気なら。

 

「相手してやる」

 

「ちょ、ちょっと海翔!?あの男って昨日の男たちの上司なんだよね!?大丈夫なの!?」

 

リコがすごく慌てた様子で俺に詰め寄った。

俺は昨日と同じくリコの頭を右手で優しく撫でた。

 

「俺は大丈夫だ。安心しろ」

 

「で、でも相手は剣を持ってるんだよ!?」

 

確かに今の俺は丸腰だ。丸腰で得物を持っている相手に挑むのは愚の骨頂だな。

だから、こちらも使うとする。

 

「(ラルヴァ魔戒剣を)」

 

『(ええ、任せて)』

 

ラルヴァに頼むと、左手に魔戒剣が突然現れた。

 

「か、海翔それは・・・・?」

 

「俺の武器だ。それよりここから離れてろ」

 

「ララ様もお下がりください」

 

リコとララが離れたのを見て、俺とザスティンが向かい合ってにらみ合った。

 

「貴様、名は何という?」

 

「鈴村海翔だ」

 

「では海翔とやら、覚悟しろ!!」

 

ザスティンが叫ぶと一気に俺に近づき剣を振り下ろした。

俺は冷静にその剣を魔戒剣で受け止める。

 

そのまま鍔迫り合いをしていたが、俺は力を込めてザスティンを吹き飛ばした。ザスティンはすぐに体制をなおして、また剣を振るってきた。俺も負けじと剣を振るった。

キンキンッと剣と剣がぶつかり合う音が響いた。

しばらくぶつかり合って俺はザスティンの剣を力強くはじかせ、ボディに蹴りを入れた。

そのまま後ろにバク宙をして着地した。

 

「中々やるな海翔とやら!!」

 

「お前もな」

 

「だが、それもこれで終わりだ!!」

 

ザスティンが叫ぶと剣を高く上げると、剣の輝きが増していた。

どうやら大技が来るようだ。

 

『(海翔来るわよ!!)』

 

「(ああ、分かっている!!)」

 

俺も魔戒剣を高く振り上げた。だが、俺はザスティンと違い円を描いた。

描き終えたと同時に、ザスティンからの斬撃がこちらに向かってきた。

 

 

 

_________ズカァァァンッッッ!!!

 

 

 

 

 

 

リコside

「海翔っ!!!!」

 

私とララは海翔とザスティンという男との戦いを見ていた。昨日と同じように互角に戦っていた。

けど、ザスティンが海翔に斬撃みたいなものを放った。

その直後、海翔がいたところからすごい音と砂煙が舞い上がっていた。

 

そんな・・・・海翔・・・・

 

「なかなかやるヤツだったが、これで終わりだ」

 

 

 

 

私は崩れ落ちた。大丈夫だって言ったのに・・・・

私は悲しみで心がいっぱいになり、涙を流していた。

 

 

 

 

 

 

 

「だれが終わりだって?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・え?」

 

 

 

 

突然海翔の声が聞こえた。思わず見ると、砂煙が晴れてきた。

そこにいたのは_________

 

 

 

濃い青色みたいな色をしていて頭部が狼みたいな顔をしていた人が立っていた。

リコside end

 

 

 

どうやら間に合ったみたいだな。

 

「何ぃぃぃぃ!?」

 

「カッコいい!!」

 

俺が鎧を纏うと、ザスティンが驚きララが目を輝かせていた。

 

「か、海翔・・・・?」

 

リコが戸惑った様子で俺に話しかけてきた。

 

「そ、その姿は・・・・?」

 

「あとで答えるから待ってろ」

 

リコにそう言うと、ザスティンに体を向けた。

 

「貴様何者だ!?本当に地球人か!?」

 

「俺は生粋の地球人だ。この力は異世界のだがな」

 

「異世界だと!?そんな力聞いたことがない!!」

 

「私も聞いたことないよ」

 

 

 

 

そう、こことは違う世界。

 

 

 

人知れず闇の中で生き異形の魔物から人々を守る者の力_____

 

 

 

 

「改めて名乗ろう。俺は鈴村海翔」

 

 

 

_____その者たちは

 

 

 

 

「又の名を_____」

 

 

 

 

 

_______人々からこう呼ばれている

 

 

 

 

「瞬神騎士・施狼だっ!!」

 

 

______GARUUUUU

 

 

 

 

 

 

___________魔戒騎士、と

 

 

 

「しゅんじん」

 

「きし」

 

「セロ・・・・?」

 

ザスティン、ララ、リコが首を傾げた。

 

 

 

99.9、99.8、99.7、99.6.....

 

 

 

魔導刻がどんどん減っていく。はやくしないとな。

 

「初めての実践だ。練習台になってもらうぞ」

 

「何をごちゃごちゃ言ってる!!姿が変わったからって調子になるな!!」

 

ザスティンは俺に向かって斬りかかってきた。

俺は構えることなく、ザスティンに向かって歩いた。

 

「ハアッ!!」

 

ザスティンの剣が肩に当たったが鎧には全く傷がつかなかった。

 

「バ、バカな!!このイマジンソードでも傷つかないだと!?」

 

「悪いがこのソウルメタルの鎧はそんな剣じゃ傷つけることはできない!!」

 

俺はザスティンにパンチを食らわせた。鎧を纏ったパンチは素手より遥かに強くザスティンを遠くに殴り飛ばした。

 

「グォッ!?」

 

地面に倒れたザスティンだったが、すぐに起き上がった。

俺は魔戒剣と形状がほぼ変わってない≪瞬神剣≫を構え、力を込めた。

すると、刀身から水が現れた。

 

「ハァッ!!」

 

そのまま横一線に剣を振るうと、刀身の水が龍の形に変わりザスティンに向かっていった。

 

『グオォォォォッ!!』

 

「何!?グアッ!!」

 

水龍がザスティンに襲い掛かる。ザスティンは剣で必死に対抗している。

俺の≪施狼の鎧≫の能力は、火・水・風・雷・氷の力を使うことができる。

使うこなすのに苦労したがな。

 

ザスティンが水龍を倒しこちらに走り込んできて、瞬神剣を振るった。

 

「オオォォォォッ!!」

 

「ハアッ!!」

 

ギンッ!!!!

 

互いの剣がぶつかり衝撃が周りに響いた。

 

「なぜだ!?なぜ貴様は邪魔をする!?貴様には関係ない話のはずだ!!」

 

「確かにララの事情は俺には関係ないな」

 

「なら、なぜだ!?」

 

「俺が助けたいと思ったからだ」

 

「何・・・・ッ!?」

 

「事情はどうあれララの眼には助けてほしいと本気で願ってた。ならば、俺はその思いに応えるためにこの剣を、力を使う!!」

 

俺は再び瞬神剣に力を込めた。今度は紫の炎を出した。ザスティンはまずいと思ったのか、下がろうが俺の方が早かった。

 

「止めだ!!ハァァァァァッ!!」

 

「グアアアアアアアッ!?」

 

紫の炎の斬撃をザスティンに放った。ザスティンはそのまま大きく吹っ飛んだ。

俺は炎を振り払うように瞬神剣を下した。

 

 

 

0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.0

 

 

 

 

魔導刻が0になったので鎧が解除された。瞬神剣も元の魔戒剣に戻った。

すると、リコとララがこちらに来た。

 

「海翔大丈夫?」

 

「ああ、大丈夫だ。」

 

「あの男の人は?」

 

「それも大丈夫だ。手加減したからな」

 

「あ、あれで手加減?」

 

リコとそんな会話をしていると、ララが話しかけてきた。

しかも、妙にときめいている様子で。

 

「海翔・・・・ありがとう。さっき海翔がザスティンに言ってたこと、すごくうれしかった

。」

 

「私今の生活が本当に嫌で自由に生きたくて逃げ出してきて。そんな私を追手から守ってくれた」

 

「あの時は自分の気持ちがよく分からなかったけど、今ははっきり分かる」

 

「私・・・海翔となら本当に結婚してもいいと思う」

 

「ううん、結婚したい!!」

 

・・・・・・・・は?

確かに助けたいと思って助けたけど・・・・。

まさか俺・・・・・また女子に惚れられた?

リコもすごく驚いた顔をしている。

 

「・・・・負けたよ、地球人」

 

いつの間にか復活していたザスティンが涙を流していた。

 

「お前が言ったあの言葉に私は心を打たれた」

 

「他者を助けるその優しき心、そしてそれに見合う強さを兼ね備えているお前ならララ様を必ず守ってくれると私は今この瞬間確信した!」

 

「宇宙に数多いる候補者共が納得するかはわからぬが、デビルーク王には私から報告しよう」

 

「ララ様を必ず守ってくれる騎士がこの地球にはおる」

 

「それがお前である・と!!」

 

そう言ってザスティンが涙を流したまま、去っていった。

・・・・犬に噛まれてまま。

 

「えへへー、よろしくね海翔♡」

 

ララが笑顔で俺に抱き着いてきた。リコは急展開すぎて固まってしまった。

 

俺・・・・高校に入ってさっそく1人堕としてしまった・・・・。

 

『(前途多難ね。まっ、がんばりなさい。応援してるから)』

 

ラルヴァのとどめに等しい言葉に俺はうなだれてしまった。

 




いかがだったでしょうか。

今回やっと鎧が登場しました。

ララを惚れさせるのに、かなり強引になってしました。
不快と感じた方は申し訳ございません。

ちなみに、GARUUUUUは今回だけにしたいとおもっています。


それでは、次回お楽しみに。


今回使用した技のモチーフ
水遁・水龍弾


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第七話

第七話です。


それではどうぞ。


ララから求婚された翌日の朝。初めて鎧を使って戦闘を行ったので、今日も深い眠りについてしまった。そして、案の定起きたら俺の横でララが寝ていた。まあパジャマは着ているがな。と言っても、俺のパジャマを貸しているが。

 

「おい、ララ。起きろ」

 

「ん~~~?海翔~~~?」

 

俺がララを起こすとララはまだ寝ぼけているためか、俺の体を捕まえてまたベッドに引きづり込んだ。

こいつ・・・・。

俺はララの額に軽くデコピンをした。

 

「痛っ!?」

 

「やっぱ起きてたか・・・・」

 

何となくそんな感じがしたから、俺は無理やりララを起こした。

 

「うぅ~~、痛いよ海翔」

 

額を抑えながら、涙目になり可愛らしく頬を膨らませて、怒ってますとアピールをしていた。

 

「今日も俺は学校に行かなきゃならん。だから、早く起きろ」

 

「あっ、そうだ。私も今日も出かけなくちゃ!」

 

ララがそう言うと、俺のパジャマを脱いだ。

こいつは人前で裸になることに抵抗がないのか?

 

『(あなたは裸を見るどころか、一線を越えたじゃない。しかも2人も)』

 

「(いや、まあそうなんだけど)」

 

ラルヴァから厳しいツッコミを入れられた。

ララがペケを使ってあの白いコスチュームに着替えるとまた窓から飛び立とうとしていた。

 

「じゃあね、海翔」

 

ララは空へと飛び立った。

俺は思わずため息が出てしまった。

その後、朝食を食べいつもの4人と登校をした。

 

「どうしたの、海翔君?」

 

「何だか疲れてる様子だけど」

 

「大丈夫海翔兄ぃ?」

 

唯、春菜、美柑ちゃんが俺の顔を見て心配の声をかけてきた。どうやら、顔に出てしまったようだ。リコは事情を知っているため何も言ってこないがその目は3人同様心配する目をしていた。

 

「いや、大丈夫だ。何でもないよ」

 

俺はそう3人に声をかけ、そのまま学校へ行った。

教室に着き黒板をふと見ると、俺の苗字と春菜の苗字が書かれていた。

マジか・・・・。こんな疲れている時に日直とか・・・・。

まあ気の知れた春菜と一緒にやるから別にいいけど。

 

「あっ鈴村君。朝言いそびれちゃったけど今日一緒に日直だね」

 

春菜が学級日誌を持って俺に話しかけてきた。

 

「悪いな。日誌を任せちゃって」

 

「ううん、これぐらい平気だよ。それより本当に大丈夫?」

 

「そんなに疲れた顔してたか?」

 

「うん。いつもより元気がない顔してから」

 

マジかよ・・・・。俺顔に出すぎだろ。

 

「心配してありがとな。でも、本当に俺は大丈夫だ」

 

俺は笑いながら春菜に言った。

これからは心配かけないようにしなきゃな。

 

「う、うん・・・それなら良かった」

 

春菜は顔を赤くしながら納得した。

 

その後も授業が終わったら黒板を消したり移動教室だったらカギを取りに行くなど無難に日直の仕事をこなした。

そして、放課後。クラスの連中は部活に行ったり先に帰っていったりといない。

リコと唯も同じである。だがら、今教室にいるのは俺と春菜だけである。

春菜は日誌を、俺は教室の後ろにあった花瓶の水を変えていた。

 

「よし、これで終了」

 

俺は水を入れ替えた花瓶を元の位置に戻した時、窓を閉めようとしていた春菜が話しかけてきた。

 

「そういえばさ・・・・」

 

「ん?」

 

「中学の頃私と鈴村君が一緒に日直をやったことがあったよね」

 

「ああ、あったな」

 

「その日に鈴村君とリコさんと唯さんと仲良くなったよね」

 

「あ~、あの事件でか」

 

俺は春菜と中学2年の時に同じクラスになった。俺と春菜が日直になったその日に、リコが花壇を荒らしたという濡れ衣を着せられた。俺と唯は小学校からの付き合いなのでリコがそんなことは絶対しないとかばった。その時に、俺たちと一緒にかばったのが春菜だった。

それが春菜と仲良くなるきっかけであった。結局犯人は近所の野良犬であった。

それから春菜と一緒に行動するようになって、リコと唯と春菜はそれぞれ名前で呼び合うほど仲が良くなった。

だが、俺は仲良くなったが春菜からはいまだ苗字で呼ばれている。

 

「あの事件は最悪だったな。クラスの奴ら一方的にリコがやったって決めつけて」

 

「でも、鈴村君と唯さんは最後までリコさんがやってないってかばってたよね」

 

「春菜もだろ?」

 

「うん。リコさんがそんなことするはずないって信じていたから」

 

あの時の春菜はとてもまっすぐな目をしていた。

 

「あの時の春菜を見て俺は春菜はとても友達思いだってわかったよ」

 

「えっ?」

 

「春菜はとても優しい心の持ち主だ」

 

俺が春菜にそう言った。

春菜は顔を赤くしてうつむいた。

 

「す、鈴村君もすごく優しくて素敵な人だと思うよ」

 

「ん?そうか。ありがとな」

 

「う、うん。じゃ、じゃあゴミ捨ててくるね」

 

春菜は慌てた様子でゴミ箱を持って去ろうとした。

だが、扉のレール部分に足を引っ掛けてしまって転びそうになった。

 

「危ない!」

 

俺はすぐに春菜の傍に行き、後ろから抱きしめる形になってしまった。

ゴミが廊下に散らばってしまったが、俺と春菜はそれに気づかずに見つめ合った。

俺ははっとなって、春菜を解放した。

 

「わ、悪い。助けるとはいえ、抱きしめる形になって」

 

「う、ううん。助けてくれて・・・ありがと」

 

春菜は顔を赤くなって照れている様子だが、微笑みながら俺に感謝の言葉を言った。

その笑みに俺はドキッとなった。

 

「鈴村君、ゴミ捨て手伝ってくれる?」

 

「ああ、もちろんだ」

 

2人で散らばったゴミを拾い集め、焼却炉に持って行った。

 

日直の仕事が終わり2人で帰っていた。

そういえば、春菜と2人きりで帰るなんて久しぶりだ。

 

「じゃあ、私こっちだから」

 

「ああ、また明日な」

 

春菜といつもの別れ道で別れようとした、その時

 

 

 

 

「か、海翔君・・・・!」

 

 

 

 

 

春菜が俺を苗字ではなく名前で呼んだ。

 

「こ、これから海翔君って呼んで・・・・いい?」

 

春菜が顔を真っ赤にして聞いてきた。

俺は少し驚いたが、すぐに笑顔になって言った。

 

「ああ、もちろんだ」

 

春菜はうれしそな顔になった。

 

「じゃあな、春菜」

 

「う、うん、じゃあね海翔君」

 

そう言って俺たちは今度こそ別れた。

 

 

 

 

春菜side

鈴村君改め海翔君と別れて家に帰り、ベッドで横になった。

さっきの海翔君の言葉が思い浮かぶ。

 

 

『あの時の春菜を見て俺は春菜はとても友達思いだってわかったよ』

 

『春菜はとても優しい心の持ち主だ』

 

 

思い出しただけで、顔が赤くなる。

あの事件から私は海翔君のことが気になっていた。

それがきっかけでリコさんや唯さん、そして海翔君と仲良くなって一緒に遊ぶようになった。

そして、一緒に行動していくにつれて、海翔君のことを目で追うようになった。

意識するようになって、海翔君は困っている人がいたら手を差し伸べる優しい人だと分かった。私自身も何回か助けられたことがあった。その度に胸がドキドキした。

この気持ちが何なのかハッキリとは分からなかった。

 

でも。

今日私が転びそうになった時、私を抱きしめた。

その時の海翔君の顔を見た瞬間、自分の気持ちに気付いた。

 

 

 

ああ、そうか私、海翔君の事______

 

 

 

 

 

 

______好きなんだ

 

 

 

春菜side end

 

 

 

「おいしーっ!地球の食べ物っておいしーんだね海翔?」

 

「そう言われるとうれしいよ」

 

俺の目の前には俺の料理をおいしそうに食べているララがいた。

そんなララの姿を見て俺は思い出していた。

それは_________

 

 

 

~~~~回想~~~~~

「で、ザスティン話ってなんだ?」

 

春菜と別れ家に帰ろうとした時、ザスティンに声を掛けられて公園の一目のつかない茂みの奥に連れられた。

 

「海翔。君にララ様のお父上、デビルーク王直々のメッセージを持ってきた」

 

「ララの父親って確かにデビルーク星の王族のトップって人だろ」

 

「そうだ。銀河を統一し宇宙の頂点に立った偉大な方だ。では、心して聴くように」

 

ザスティンは宝石のついた謎の物体を取り出した。

すると、宝石から声が聞こえた。

 

[よォ、鈴村海翔。話はザスティンから聞いてるぜ]

人を威圧させるような男の声が聞こえた。

 

[てめぇをララの婚約者の1人として認めてやるぜ]

 

やっぱりそういう話か・・・・。

 

[地球人は貧弱らしいがな・・・あのララが初めて好意を抱いた程の男だ]

 

[それにデビルーク星最強の剣士のザスティンを倒すほどの力を持っていると聞いた]

 

[お前がどれほどの器なのか・・・期待している]

 

何だか話がデカくなってきたな・・・・

 

[いずれ俺もララとのことでお前と直接話をつけにいく。その時までララを必ず守り抜け]

 

[もし出来なかったら・・・・わかってるな?]

 

[じゃあな]

 

そうして宝石の輝きがなくなった。どうやら話は以上のようだ。

なるほど・・・要約すると。

 

「つまり、ララを守り抜けなかったり期待に応えれなかったら俺の命はないっということか」

 

「それだけではない。この惑星諸共滅ぼすつもりだ」

 

なんと・・・・。地球の運命まで背負ってしまった・・・・。

全く親バカなんだか短気なんだか・・・・。

 

そうしてザスティンと別れ、今度こそ家に帰った。

~~~~回想終了~~~~~

 

 

 

全く本当に大事になってしまったな。

まあ助けたこと自体に後悔はないがな。

 

そうして、晩飯を食べ終え俺とララはリビングで話をしていた。

 

「それで、お前はここに住むつもりか?」

 

「うん!だって婚約者だから一緒の家に住むのは当然でしょ?」

 

そのことに関してはまだ何も言っていないのだが・・・・。

 

『(でも、この子本気であなたのこと好きみたいよ)』

 

だよなぁ・・・・。まだ会って間もないのだが、ララの性格が十分すぎるほど分かった。ララは裏表がない。だがら、俺のことを本気で好きになっている。

つまり、リコと唯に言わないといけないのだが・・・・。

リコはともかく唯にはどう切り出そうか・・・・。

唯にララのこと紹介してララは宇宙人だって言っても、信じてもらえないだろうし。

どうしたものか・・・・。

 

「あっそれと私も明日からガッコに行くから」

 

・・・・は?

またもや突拍子もないことを言った。

 

「学校に行くって・・・・手続きとかどうしたんだ?」

 

「この間ガッコのコーチョーって人にお願いしたら」

 

【かわいいのでOK!】

 

「―――って!」

 

あの校長・・・・。

適当すぎるだろ。それ校長として大丈夫なのか?

 

「何で学校に行くことにしたんだ?」

 

「だって海翔のそばにいたかったもん」

 

ララが頬をポッと赤くして微笑みながら言った。

そんな顔されたら強く言えない。

 

「はぁ・・・分かった。これからよろしくな」

 

「うん!」

 

ララは満面の笑みで頷いた。

 

 

まあこれからのことはまた考えればいいか。

 




いかがだったでしょうか。

今回も強引に春菜には主人公君のこと好きになってもらいました。
不快に感じた方は申し訳ございません。

それでは、次回お楽しみに。

PS
追加設定をしました。


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第八話

第八話です。

それではどうぞ。


翌日の朝。

例のごとく、ララが俺の部屋で寝ていた。もう驚きはしない。ていうか、半分諦めている。

ララを起こし、朝食を食べ、ララと一緒に出掛けた。

ちなみに、制服はペケが作っている。

 

「~~~~~~♪」

 

「楽しそうだな」

 

「だって海翔と一緒にいれるもん♪」

 

ララが満面の笑みで言った。相変わらずの天真爛漫な性格だな。

ララの言葉に俺は笑みを浮かべた。

 

そのままララと歩いていると、リコと美柑ちゃんと春菜がいた。

 

「あっリコ~!」

 

ララはリコの姿を見るとリコの名前を叫んだ。

 

「ラ、ララ?」

 

リコはララの姿を見て驚いていた。

 

「どうしてララがいるの?」

 

「今日から私もガッコに通うんだ!」

 

「えぇ!?」

 

いきなり通うなんて言われたら、だれでも驚くよな。

 

「おはよう、みんな」

 

「か、海翔、どういうこと!?」

 

「まあ落ち着け」

 

「ねえ海翔君、この娘は?」

 

一方、美柑ちゃんと春菜はララの事がさっきから気になっていたようで春菜が俺に聞いてきた。

 

「この子はララ。今日からうちにホームステイしている外国人だ」

 

ララの正体がバレないようにするため、事前にララには外国人ということにしてある。

 

「そ、そうなんだ。私は西蓮寺春菜。よろしくね」

 

「私はリコの妹の結城美柑です。よろしくお願いします」

 

「よろしくね!春菜、美柑!」

 

春菜、美柑ちゃんとララは互いに自己紹介をした。

そのまま4人で学校に向かった。ララは春菜と美柑ちゃんと話していた。

一方の俺とリコはララのことを話していた。

 

「ねえ、ララって本気で海翔の家に住むの?」

 

「まあな。ところで唯は?」

 

「日直で先に行ったよ」

 

「そうか。まあ詳しい話は休み時間に話すよ」

 

そして美柑ちゃんは自分の学校に行って、俺たちは彩南高校に着いた。

リコと春菜は教室に行き、俺はララを職員室に案内し、教室に行った。

 

「おはよう、海翔君。ちょっと遅かったわね」

 

「おはよう、唯。ちょっとな」

 

登校の時にいなかった唯にあいさつをした。

そうして、朝礼の時間になった。

 

「えーーー突然ですが、転校生を紹介します。入りなさい君」

 

「ハーイ!!」

 

先生に呼ばれてララが教室に入ってきた。

 

「ララ・サタリン・デビルークです!よろしくね!」

 

ララがクラスメイトに自己紹介とした。終わった後ララは俺と目があって、手を振った。

俺は軽くうなずいた。

 

「お、おい。あの転校生鈴村と仲良さそうだぞ」

 

「くそ、リコちゃん、春菜ちゃん、唯ちゃんとも仲いいのに」

 

「イケメンが・・・・」

 

周りの男子が俺に妬みみたいな視線を向けながら小言を言ってきた。

 

そうして、ホームルームが終わりその後の午前の授業が終わり昼休み。

俺とララとリコは屋上に行った。

俺はリコになぜここにいるのか説明した。

 

「海翔が婚約者って本気だったんだ・・・・」

 

「まあな。どうやら本気で俺の事好きみたいらしい」

 

「えっ・・・・じゃあ・・・」

 

「ああ。もう1人増えるかもだ」

 

俺とリコは小声で話し合った。

 

「?ねえ何話してるの?」

 

「いや、何でもない」

 

俺とリコが話し合っているのを見てララが不思議そうに声をかけた。

俺は一旦リコとの話をやめて、ララに体を向けた。

 

「そういうことだ。リコ、ララが宇宙人ってことは内緒な」

 

「う、うん。宇宙人ってバレたら大騒ぎになるからね」

 

『リコ殿、事はそんな単純ではありません。ララ様はデビルーク星のプリンセス。

公になれば命を狙われる可能性もあります』

 

そういえば、ララの父親が俺のことは全宇宙に知れ渡っているって言ってたっけ。

じゃあ今この瞬間もやばいってことか。

と言っても、俺も周囲を警戒してるし、ラルヴァもいるからな。

 

『まあザスティンを倒した海翔殿なら並みの奴らが来ても大丈夫だと思いますが』

 

「そうだよ、海翔はすごく強い騎士なんだから!えっと・・・・なんだっけ?」

 

「瞬神騎士・施狼か」

 

「そうそれ!」

 

「そういえば、それって何なの?」

 

リコが施狼のことを聞いてきた。そう言えば、詳しい説明してなかったな。

 

「施狼の説明する前にみんなに紹介したいやつがいる」

 

そう言って、俺はラルヴァをリコとララに見せた。

 

「それ海翔がずっと持ってるストラップ」

 

2人がまじまじと見ているとラルヴァがしゃべった。

 

『初めまして、2人とも。私はラルヴァ。海翔の相棒よ』

 

リコは今までストラップだと思ってたものが、まさかしゃべるなど夢にも思ってなかったから、目を大きく見開いていた。

ララはとてもキラキラ目を輝かせていた。

 

「す、ストラップがしゃべった!!?」

 

「すごーい!どうなってるの!?」

 

『ララ、それについてはノーコメントね。リコ、宇宙人を見たのに何をそんなに驚くの?』

 

「だ、だって、ストラップがしゃべるなんて・・・・」

 

まあ普通に考えればストラップがしゃべるなんて有り得ないな。

 

「そういうことだ。これからもラルヴァをよろしくな」

 

「う、うん」

 

「よろしくねラルヴァ!」

 

『よろしくお願いします。ラルヴァ殿』

 

3人がそれぞれラルヴァにあいさつした。

 

「さて、施狼のことだな。あの鎧は俺の家に元々あるものだ」

 

「元々?でもこの前異世界の力って言ってたよね?」

 

「ああ、ラルヴァが言うにはラルヴァと施狼は別の世界から来たんだ」

 

「べ、別の世界!?」

 

「ああ、信じられないと思うが」

 

実はこの世界に転生しました、なんて言えないからラルヴァと相談してかなり無理やりな話をでっち上げた。

 

『私も気がついたらこの世界にいたの。何でこの世界に来てしまったのかは私自身今でも分からないわ』

 

「そしてある時俺がラルヴァを家で見つけ、ラルヴァに指導してもらって今に至るということだ」

 

俺とラルヴァの説明を聞いてリコは呆然としていた。いきなり、異世界の話をされても何言ってんだってことになるよな。

でも、この話で押し通すしかない。

一方ララは、ふーんと言って納得している様子だった。自分で言うのも何だが、こんな話信じられるわけがないと思うのだが。

 

「施狼のことはどうかくれぐれも他の連中に言わないようにな」

 

「わ、分かった」

 

「うん!」

 

『分かりました』

 

3人に施狼のことを他言しないよう頼むと了解してくれた。

 

 

 

キーーンコーーンカーーンコーーン

 

 

 

ちょうどいいタイミングでチャイムがなった。

 

「よし、それじゃあ教室に戻るか」

 

俺たちは教室に戻ろうとした。ララが先に行ってその後ろに俺とリコがいた。

 

「ねえ・・・・唯には・・・・」

 

「俺から話をする」

 

そうした会話をして教室に向かった。

その後も何も問題も起きずに、午後の授業が終わった。

放課後になり、クラスの連中は部活に行ったり帰宅したりしていた。リコも部活に行ったため、教室にはもういない。

 

そんな時先生が春菜と唯に声をかけた。

 

「あ、そだ。西連寺君。君学級委員だよね?ララ君に学校の部活の案内を頼みたいのだが、いい?」

 

「あ・・・・ハイ」

 

「古手川君。西連寺君1人じゃあ大変だから一緒にお願いできるか?」

 

「分かりました」

 

先生は春菜と唯にララに学校案内を頼んだ。

 

「古手川唯よ。よろしくね」

 

「よろしくっ唯、春菜」

 

3人が教室から出て行こうとした時ララが言った。

 

「ねぇ海翔も一緒に行こうよ!」

 

俺のことを誘った。

まあこの後何もないし、いいか。

俺はララの誘いに乗った。

 

そうして、4人で学校中を紹介した。

 

「――――で、ここは化学部」

 

「へーーっ」

 

「ここの教室もそうだけで、勝手に入っちゃだめだからね」

 

「分かった!」

 

春菜、唯が部活とそのための場所を案内していた。

俺はただついてきているだけだが。

 

「海翔君、春菜さん」

 

「ん?」

 

「どしたの?」

 

「ララさんについてるシッポってアクセサリー?」

 

「そうじゃ・・・・ないかな?本物なわけないと思うけど」

 

「そうよね。だったら、注意しないと」

 

まずい。唯がシッポのことをララに注意しようとしてた。

俺は慌てて唯に話しかけた

 

「唯、ララのシッポのことは目をつむってくれないか?」

 

「何でよ?」

 

「あのシッポ、かなりお気に入りみたいだからさ」

 

「だからって・・・・」

 

「頼む!この通り!」

 

俺は必死に唯に頼んだ。

 

「・・・・分かったわ。今回だけ特別に目をつむってあげるわ」

 

「ありがとう、唯!今度なにかで埋め合わせするよ」

 

唯は諦めたようにため息をしながら、俺の頼みを聞いてくれた。

良かった。今春菜と唯に宇宙人ってバレたら大変なことになるからな。

その後、無事にララに部活を紹介し終え、4人で帰っていった。

 

家に着いて晩飯を作り、2人で食べた。

その後も、リビングでテレビを見ていた。しばらく、見ていたら、ララがとんでもないことを言った。

 

「海翔―っ、ご飯も食べたことだし、一緒におフロ入ろー」

 

「は?」

 

俺は思わず言ってしまった。何言ってんだコイツ?

 

「俺は男だぞ?」

 

「私おフロ入るときも侍女が大勢いたし、それに私と海翔って婚約者でしょ?」

 

だから裸でいるのに抵抗がないのか・・・・。

いや、大勢いたって同性の侍女だろ?男じゃないじゃん。いくら婚約者だからって早すぎじゃないか。しかも正確には婚約者〈候補〉だし。

それに、リコと唯のこともあるから一緒に入るなんてできない。

 

「ララ済まんが、今日は1人で入ってくれないか?」

 

「えーーっ?」

 

ララが不満そうな顔をした。何でそんな顔をする?

 

「俺たちはまだ出会ったばかりだ。そんな間柄で風呂を一緒に入るなんてダメだ。

だからもっとお互いのことを理解した後で入るべきだ」

 

俺はララにそう言った。

まあ2人の恋人がいる俺が言っても説得力の欠片もないがな。

 

「むーー・・・・分かった」

 

ララがそう言って風呂場に行った。

 

「はぁ・・・」

 

俺は思わずため息が出てしまった。

おそらく、この先も風呂に入ろうと誘われるにちがいない。

早く唯に話さなきゃな。

 




いかがだったでしょうか。

何か自分でも強引な感じがします。
だったら自分で直せって話ですけど(笑)

それでは、次回お楽しみに。


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第九話

第九話です。


今日の朝もいつものメンバーで登校して、現在は体育の時間。

男子と女子で別れており、男子はサッカー、女子は短距離走を行っている。

俺はディフェンスを任されている。近くには猿山もいた。

中々こないなあとぼおーと立っていたら、相手チームがやってきた。

 

「猿山―!鈴村―!絶対にそこで止めろよー!!」

 

「おう、任せとけ!!」

 

味方のチームメンバーが俺たちに指示を出し猿山が意気込む。

さて、俺もやりますか。

俺はボールをもっている相手のオフェンスまで走っていき、相手を通り過ぎた。

 

「はっ、何やってんだ鈴村!!ボールはこっちに・・・・」

 

相手は足元を見るとボールがなかった。

ボールは俺が通り過ぎ際にボールを奪ったのだ。これも魔戒騎士の身体能力でなせる業だ。

俺はそのまま相手チームのゴールに向かった。相手チームのディフェンドが立ちはだかったが、ボールを取られることなくゴールまで近づいた。

そして、渾身のシュートを放ちゴールを決めた。

 

「ふぅーこんなもんか」

 

やっぱスポーツって楽しいな。

俺は自分の陣地に帰って言った。

 

「やったな海翔!」

 

「鈴村すげぇよ!」

 

猿山をはじめとした味方のチームメンバーが俺に賞賛の声を言ってくる。

 

その後も終了時間までサッカーを行った。

 

 

 

三人称side

一方こちらは女子の方。

ララが100m走を行おうとしていた。

スタート地点に構えていてその横にはスターターがいた。

 

「よーい、ドン」

 

「ほっ!」

 

スターターがピストルを鳴らした瞬間、ララは走り出した。

だが、普通の人とはちがいギャウッ!!と砂煙が舞うほどのダッシュをした。

ゴールをしてタイムを計っていた女子が信じられないような顔をして記録を言った。

 

「ひゃ・・・100m・・・・じゅ、10秒09」

 

「うそ?計り間違いでしょ!?」

 

「そ・・・・そうよね」

 

周りの女子は騒然とした。

100mを10秒台で走る人なんて、そうそういないからざわつくのも無理はない。

だから、計り間違いに違いないと思った。

 

ちなみに、高校1年生女子の100m走平均タイムは16.1~18.5秒である。

 

 

「ララさん本当に何者よ?」

 

「アハハハ・・・・」

 

唯もララの走りを見てとてもおどろいた顔をした。リコはララの正体を知っているので引きつった笑いをしていた。

 

『ララ様。どーもまだ力を抑えた方が良さそうです』

 

「む~~~~」

 

騒いでる女子を尻目にペケとララはそんな会話をしていた。今の走りは抑えた方だったらしくそれでもまだ抑えた方がいいとペケがララに言った。

ララは銀河の頂点に立っている王の娘であるから、身体能力がずば抜けて高いのである。

 

「ちょっとーあの娘マジですごくない?ねえー春菜?・・・・春菜?」

 

ウェーブのかかった小麦色のショートカットの美少女【籾岡里紗】が周りの女子と同じ反応して春菜に声をかけた。

しかし、当の本人は全く違う方向を向いて聞いていなかった。

春菜は男子のサッカーの様子をじっと見ていた。正確にはサッカーをしている鈴村を見ていた。

すると、突然______

 

 

ムニュ♡

 

 

「ひゃっ!?」

 

「もーっ、どうしたの春菜?」

 

「最近ボーっとしていること多いよ春菜~~~!!」

 

籾岡が春菜の胸を後ろから鷲掴みした。

それと合わせるかのように黒のツインテールで眼鏡をかけている【沢田未央】がやじる。

 

「さては、好きな男でもできたか?」

 

「わかった佐清先生でしょ?カッコイイもんねー」

 

「そ、そんなんじゃないって~~」

 

籾岡と沢田は春菜がボーっとしていることを好きな男がいるとからかっていた。

春菜は2人のからかいを焦った様子でごまかした。

 

そんなこんなで体育の時間が終わった。

 

「今日はここまで」

 

甘いマスクと爽やかな容姿をした【佐清】が終わりのあいさつをした。

 

「西連寺、今日昼休み部室まで来てくれないか?」

 

「は、はい分かりました。」

 

佐清が西連寺に頼みごとをすると春菜は了承した。

そのまま春菜は着替えるために更衣室に行った。

春菜の後ろ姿を見て、佐清はペロリと上唇をなめ不敵な笑みを浮かべた

三人称side end

 

 

 

体育の時間が終わり昼休み。俺は自分が作った弁当を自分の席で食べようとした。

俺の席にはリコ、唯、ララがいた。

 

「楽しみだな~海翔のお弁当♪」

 

「確かに海翔君の料理っておいしいわね」

 

「うん。海翔って美柑と同じくらい料理うまいよね」

 

「そうか?そう言われるとうれしいよ」

 

4人で食べようとした時、ラルヴァが俺に伝えてきた。

 

『(海翔、不穏な気配を感じるわ)』

 

「(何?どこでだ?)」

 

『(外の部室の方よ)』

 

まさかララを狙る宇宙人か?学校に来てまで狙ってくるとは・・・・。

 

「すまん。俺ちょっと先生に用があったの思い出したから先に食べててくれ」

 

俺は3人にそう言って密かにラルヴァを連れて教室を出て外の部室に急いだ。

ラルヴァの案内に従って来たのはテニスの部室にたどり着いた。

 

「ここか?」

 

『ええ、そうよ』

 

俺は警戒しながらドアを開けた。

そこにいたのは、触手で身体中を絡めらて気を失った春菜がいた。

 

「春菜!?」

 

「ほうー、もう気が付いた。鈴村海翔」

 

春菜の傍らにいた男が振り返りながら俺に言ってきた。

その顔は体育教師の佐清だった。

 

「なんであんたが・・・・まさか」

 

俺は魔導ライターを出して魔導火をつけた。

すると、佐清の瞳がララと全く同じ変化が現れた。

 

「お前宇宙人か」

 

「俺の擬態までも見破るとはな。はぁあぁあァ!」

 

佐清がそう言うと、顔が変化した。

その顔は舌の長い爬虫類みたいな顔になった。あれがあいつの素顔か。

 

『気持ち悪い顔ね』

 

ラルヴァが引いた様子でそう言った。俺もそう思うよ。

 

「そう。俺は佐清の顔を借りただけ。人型に擬態するのは神経使うぜ」

 

お前の事情なんてどうでもいいし、微塵の興味もない。

「それで、お前は春菜をどうするつもりだ?」

 

「この女に用はねぇ。あるのはお前だ、鈴村海翔」

 

「俺?」

 

「そうだ。俺の名はギブ・リー。鈴村海翔、ララから手を引け」

 

なるほど。こいつもララの数ある婚約者候補の1人ってわけか。

 

「じゃなきゃこの女がどうなるか知らねェぞ?」

 

そう言ってギブ・リーが手に持っていたリモコンみたいなものを操作して触手で春菜の上の体操服を破いた。胸は辛うじて見えてはいなかったが、谷間があらわになった。

 

「お次はもっと大変なことになるぜ?フシュー」

 

『何の関係もない人を人質にとって、それでララが振り向くとでも思っているの?』

 

「ふん。ララが振り向く振り向かないは関係ない。俺と結婚する。これは決定事項だ」

 

こいつ・・・・。どこまでも自己中なヤツだな。

俺もクズだが、こいつのやり方は反吐が出る。

俺が久しく抱いていなかった怒りに体が震えている。

 

「さぁどうする?」

 

「どうするだと?そんなもの決まってる」

 

俺はギブ・リーを睨んだ。

 

「貴様を倒す」

 

ギブ・リーがビクッと体を震わせかと思うと、リモコンを操作しようとした。

俺は瞬時にギブ・リーに詰め寄り、リモコンを持っている手首にチョップしてリモコンを手放させ、そのままみぞおちに蹴りを入れた。

 

「グェッ!!」

 

ギブ・リーは壁にぶつかりそのまま気を失った。

すると、だんだん体が小さくなっていった。何だコイツ?

 

「海翔ー♡こんな所にいたんだー♡」

 

「海翔こんなところで何してるの?」

 

そこへララとリコが部室に入ってきた。

 

「ララ、こいつギブ・リーって奴らしいけど知っているか?」

 

「えっギブ・リー?こんな体じゃなかったはずだけど」

 

どうやらララが知っているギブ・リーとは違うらしい。

 

『おや、これはパルケ星人じゃないですか』

 

「何それ?」

 

『優れた擬態能力を持ちますが肉体的には極めてひ弱な種族ですぞ』

 

だから蹴り一発で倒れたのか。どうりで弱いわけだ。

俺が納得していると。

 

「は、春菜!?」

 

リコが春菜の姿を見て驚いていた。

 

「な、何で春菜がこんな風になってるの!?」

 

「それはな__________」

 

俺が事の顛末を話した。

 

「大事なトモダチを人質に使うなんて!だからこいつはキライなんだよ!!」

 

どうやらララは元々こいつのことがキライだったらしい。

 

「こんなやつ早く地球から追放しちゃおう!」

 

ララがそう言ってどこからか出した≪じゃーじゃーワープ君≫なる洋式トイレ型の発明品を出してギブ・リーを流した。

 

「それより春菜をはやく降ろそう。リコ、ララ手伝ってくれ」

 

「わ、分かった」

 

「うん」

 

俺たちは春菜を触手から解放するために、春菜の傍に行った。

 

『気持ち悪い触手ですねー』

 

『同感ね。こんなものまで使うなんて、気色悪い宇宙人だったわね』

 

ペケとラルヴァは嫌悪感を隠すことなく言った。

まあ俺も同じ気持ちだかな。

 

「俺が触手を斬るから、2人で支えてくれ」

 

リコとララが春菜を体を左右で支えて、俺が天井から伸びている触手を魔戒剣で斬った。

そして、春菜をロッカーにもたれさせた。破られた服は、ペケによって修復した。

 

「そう言えば、何で2人は俺を探してたんだ?」

 

「ララが海翔の鞄を見てラルヴァがいないことに気がついて、それで何かあったのかなって思って探したんだよ」

 

なるほど。ララって意外に観察力高いな。

 

「よし、俺は先に教室に戻るから2人で春菜を保健室に連れてってくれ」

 

「えっ?」

 

「貧血で倒れたって言うんだぞ。間違ってもギブ・リーの事は言うなよ」

 

「うんいいけど・・・・海翔は一緒に行かないの?」

 

ララが不思議そうに俺に言った。

 

「3人で付き添いなんて変だろ?それに俺は腹が減ってるから早く食べたいんだ。じゃあな」

 

俺は2人にそう言って部室から出て教室に戻った。教室に戻って弁当を食べた。

 

 

 

 

春菜side

「う・・・んん・・・・」

 

あれ?ここは・・・・。

気がついて目に入ったのは白い天井だった。

 

「あっ春菜?」

 

「目が覚めた?春菜」

 

「リコさん・・・・?ララさん・・・・?」

 

横にはリコさんとララさんがいた。

周りを見ると、保健室にいることが分かった。

私はベッドから上半身だけ起き上がった。

確か佐清先生に呼ばれて部室に言ったら・・・・あれ?その後どうしたんだっけ?

私はそのあとの記憶がないことに疑問を抱いて、私がどうしてここにいるかリコさんとララさんに尋ねた。

 

「私どうしてここに・・・・」

 

「春菜テニス部の部室の近くで倒れていたんだよ」

 

「貧血って先生言ってたよ」

 

「貧血・・・・?」

 

私何で貧血なんて・・・。疲れてるのかな?

 

「リコさんとララさんが私を見つけてくれたの?」

 

「ううん、違うよ」

 

「えっ?じゃあ誰が」

 

「春菜を助けたのは海翔だよ!」

 

「え・・・海翔君が・・・・?」

 

「(ん?“海翔”君?)」

 

海翔君が助けてくれたって聞いて胸がトクン・・・と心臓が高鳴った。

海翔君・・・・やっぱり優しいだね。

私は自然と笑みが浮かんだ。

今度絶対にお礼を言おう。私は心に決意した。

その後ララさんが私が無事だと分かり私に抱き着いて、リコさんがララさんに注意をした。

 

 

 

 

「(まさか春菜も・・・・。もう海翔フラグ立てすぎだよ)」

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、ギブ・リーはザスティンの宇宙船に飛ばされていて風呂に入っていたザスティンの所に現れ、ザスティンが大騒ぎしたのはまた別の話である。

 




いかがだったでしょうか。

ギブ・リーは鎧どころか魔戒剣を使うまでもない相手だと思ったので、今回は徒手空拳にしました。

それでは、次回お楽しみに。


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第十話*

第十話です。

今回はオリジナル回&久々のエロです。

それでは、どうぞ。


「えっ今日唯誕生日なの!?」

 

昼休みで俺といつものメンバーでお弁当を食べているとき、ララが驚いた声をした。

 

「え、ええそうよ」

 

「言ってくれれば、プレゼント用意したのに」

 

「いいわよ、わざわざ。でもありがとう」

 

そう今日は唯の誕生日である。俺とリコ、春菜は知っていたので事前にプレゼントを買っておいてあった。ただ、今日は学校なのでプレゼントは後日渡すことになってある。

なので、朝おめでとうとそれぞれ唯に言った。ララは、何でおめでとうと言ったのか不思議に思っていたのか、昼休みになって俺たちに尋ねた。

そして、今日唯の誕生日と知ったしだいである。

 

「今日ゆいぴーの誕生日なんだ。おめでとー」

 

「おめでとー」

 

話を聞いてきたのか籾岡と沢田がこっちに来て唯に言った。

 

「ありがとう2人共・・・ってそのあだ名やめてって言ったじゃない」

 

籾岡と沢田は仲良くなった女子にあだ名をつけている。ララの場合は≪ララちぃ≫で、リコの場合は≪リコっち≫、唯の場合は≪ゆいぴー≫である。

ちなみに、春菜は≪春菜≫である。

 

「えーっいいじゃん。かわいいし」

 

「そうそう」

 

「だから・・・・はぁ、もういいわ」

 

唯は籾岡と沢田がつけたあだ名があまり気にいっていなくて、前から苦言を言っているのだが、当の2人は直す気がないよう様子である。

そんな2人に諦めたのかため息を出し、あだ名を許可した。

そんな会話をして昼休みが終わった。

 

午後の授業が終わり放課後、今日はリコも春菜は部活があったので俺と唯とララと3人でたわいもない会話をしながら下校していた。

そして、唯との別れ道にさしかかった。

 

「じゃあ私こっちだから」

 

「ああ、じゃあな」

 

「バイバイ、唯!」

 

唯と俺、ララが別れようとした時、唯が俺の耳元で言った来た。

 

「明日の夕方ぐらいにうちに来て」

 

「?ああ、分かった」

 

唯の言葉に疑問を抱きながら頷いた。

 

 

家で晩飯を食い終わり、リビングでくつろいでいた時、ケータイにメールが入った。

(ちなみにケータイは転生した時からあった)

メールの送り主は唯からであった。

メールの内容は、唯の両親は旅行に、兄はサークルの友達の家に泊まりに行った。

両親、兄共に日曜日の昼まで帰ってこない、という内容だった。

 

俺はそのメールの内容を見て、さっきの別れ際の言葉を思い出した。

 

 

『明日の夕方ぐらいにうちに来て』

 

 

そして俺は察した。おそらく、アレ・・・・だな。

だったら、俺が断る理由がない。

明日が楽しみだ。

 

 

 

翌日の夕方。

俺は唯の家に来ている。

ララには今日は用事があって帰りが遅くなると言ってある。なので、今日の晩飯はリコの家で食べてくれてと言い、さらに泊まっていけばとも言った。

たまには女同士でも悪くないだろと言ったら、ララは笑顔で分かったと言った。

リコにそのことを頼んだら、OKと了承してくれた。

 

俺はインターホンを押した。すぐに唯がドアを開けた。

 

「い、いらっしゃい海翔君」

 

「ああ、お邪魔するよ唯」

 

唯は少し顔を赤くしながら俺を招き入れた。

唯と俺はリビングに行き、唯の手料理を食べた。

 

「唯の手料理はおいしいな」

 

「ありがとう。でも海翔君の方がおいしいと思うけど」

 

「そうか?」

 

そんな会話をして食事した。食後はリビングで一緒にテレビを見た。

1時間くらい見てた時、唯が突然テレビを消して俺に顔を向けてきた。

 

「ねぇ・・・海翔君」

 

唯は顔を赤くし目を潤んでこっちを見つめていた。

俺は唯が何が言いたいか一瞬で分かった。俺は何も言わずに唯にキスをした。

 

「んっ、ん、んちゅ」

 

唯の唇は相変わらず柔らかい。思わず甘噛みしてしまう。

そんな唯は一切抵抗しずに俺にされるがままになっている。むしろ俺の唇を俺と同じようについばむようにしてくる。

唇だけのキスをしていうちに、俺は舌を唯の口の中に入れた。唯の舌に絡めて、そのまま吸い上げるようにしゃぶった。

 

「んっ!!んむっ、んんっ、うんぅっ」

 

唯はいきなり舌を吸われてびっくりした様子だったが、唯も俺の舌を絡めてきた。

そのままディープキスをしていると、唯が手で俺の胸を軽く押した。

そして、俺と唯は離れて行った。その間を銀の橋が繋いでいた。

 

「どうした?」

 

「一緒にお風呂にいかない?」

 

唯が俺に誘ってきた。もちろん俺はすぐ了承した。

 

 

 

ところ変わってお風呂場。

俺の上に唯がもたれるように浴槽に入ってる。唯は俺にもたれるように入っていて俺はそんな唯の体を軽くギュッと抱きしめていた。

 

「ふぅー、暖かいな」

 

「そ、そうね・・・・」

 

「唯から誘ったのに何恥ずかしがってんだよ?」

 

「だ、だってひ、久しぶりに海翔君とお風呂入るから・・・・」

 

「まあそうだな」

 

俺と唯が一緒に風呂入るのは実は今回が初めてではない。以前に何回か入ったことがあって、その度にセックスをいている。リコも同じである。

 

「俺はうれしいぞ。唯と一緒に入れて」

 

「わ、私もうれしいよ・・・・」

 

唯は恥ずかしくそうだけどうれしそうな顔をしてこっちに振り向いた。

その顔を見て俺はドキッと心臓が跳ねた。

唯とは今までもセックスをしているが、そのかわいい顔を見るといつも心臓が高鳴る。

 

俺は唯がとても愛おしく感じ、唯にまたキスをした。

今度は最初から唯の舌を絡めた。唯も舌を絡めにきた。

 

「ん、んちゅ、んんっ、はぁんっ、くちゅ」

 

俺はキスがしやすい体制にするため唯をこちらに向けさせた。

その間も俺たちはキスを続けていた。

そして、唯は手を俺の首に、足は俺の足にからめたことでさらに密着した。

そのおかげで唯の巨乳が俺の胸板にムニュとたわむ。

俺は手を唯の尻を揉んだ。唯の尻はとてもやわらかく胸と同じくらいいつまでも揉んでいたくなる。

キスと尻を愛撫していると、俺のモノも限界まで大きくなった。

唯もそれに気が付いたのか、キスをやめた。

 

「海翔君・・・・シよ?」

 

「ああ、俺もシたい」

 

俺と唯は湯船から出て唯が鏡に手をつき俺に尻を向けた。

俺は肉棒を唯の秘部にゆっくり奥まで挿入した。

 

「あぁっ・・・・くあぁつ・・・うぅっ」

 

「唯の膣内・・・すげぇ締め付けだ」

 

俺は唯の腰をつかみ、ゆっくり動かした。

 

「はぁっ・・あぁ・・あんっ」

 

唯の膣内は愛液で濡れ濡れなのに、肉壁がぎゅうぎゅうと押しつぶすかのように締め付けてくる。

その感覚がとても気持ちよく俺は腰を振るスピードを上げた。

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

「あっ!あっ!ああんっ!ああぁっ!」

 

俺の腰が唯の尻に叩きつけるかのように動かすたびに、パンパンと乾いた音が浴室に伝わる。

それと同じように、唯の巨乳がぶるんぶるんと前後に揺れている。

俺は思わず両方鷲掴みした。唯のマシュマロのような胸を揉みしだきながら、先端の乳首をいじったりすると、膣内がもっと締め付けてくる。俺も腰を振るスピードをもっと早めた。

 

「か、海翔っくんっ!んあっ!あくっ!ああっ!」

 

「ああ唯!気持ちいいっ!気持ちいいよっ!」

 

両方の胸を鷲掴みながら腰を動かしていると、俺は熱いものが腰の奥から込みあがってきた。

 

「唯イクっ!イクぞっ!」

 

「わ、私も!も、もうっ!」

 

「ああっ唯!」

 

ドビュビュルビュルルルルル~!!

 

「ああっ!はあぁぁぁンっ!!」

 

唯は体をのけぞり、ビクッビクッと痙攣した。足もガクガクと小鹿のように震えていた。

そして絶頂が終わったのか体がくたっとなった。

俺は後ろから支えていたから、倒れることはなかった。繋がったまま絶頂の余韻に浸っていたが、そろそろ体を洗いたいから秘部から肉棒を抜いた。

秘部からは唯の愛液と俺が出した精液が流れ出た。

 

そして、唯をバスチェアに座らせて唯の体を洗ったあと自分の体も洗い最初と同じような体制にして湯船に浸かる。

 

「はぁ・・・はぁ・・・海翔・・君・・・気持ち・・よかった・・・」

 

「俺もだよ・・・唯」

 

唯はトロンとした目をして俺を見た。俺も唯を見つめた。そして、どちらからともなく俺たちはキスをした。互いの舌を絡めたり、唾液を交換したりとさっきと同じような深いキスをした。それにともない、俺のモノも硬さを取り戻した。

 

だが、さすがに風呂場でやり続けるとのぼせてしまう。

名残惜しいが俺は唯は一旦キスとやめた。

 

「唯、これ以上やるとのぼせるから風呂から出よう」

 

「え・・・・う、うん・・・」

 

唯はどことなく寂しそうな顔をした。

俺は少し笑いながら唯に言った。

 

「続きは唯の部屋で・・・な?」

 

俺が言うと唯はピクッと体を震わせ、こくっと頷いた。

いちいちかわいいなぁ~、こいつは。

俺たちは風呂から出て脱衣所で自分の体をふいた。まあ意味ないと思うけど。

 

ふき終わったら、唯の部屋に行った。

部屋に入ってドアを閉めた瞬間、また俺たちは深いキスをした。

 

「んっ、んうぅ、あむっ、あぁん」

 

俺たちはキスをしながら部屋を移動し唯のベッドにたどり着き俺が下になって倒れ込んだ。

その間もディープキスを続けていた。

唯は俺の口から離れると起き上がり俺のモノをそっと手を添えて自分の秘部に当てゆっくり腰を沈めた。

 

「ふぅっ・・・くうぅ・・・」

 

俺のモノが唯のクリ〇リスが俺の恥骨に当たるほど、唯の秘部の最奥まで挿入された。

この体勢だとさっきのバックと違い唯の秘部の暖かさをより深く感じることができる。

そして、唯が手を俺の腹に置きゆっくり腰を上下し始めた。

 

「んんっ・・・ふっううう・・・はあっ・・・」

 

ゆっくり動かしていたが徐々にスピードを速めた。それにともない唯の胸が上下左右に揺れていた。風呂場の時は唯の背中越しにしか見えていなかったが、今は真正面に見えている。

その光景はとてもエロい。巨乳が揺れているのがこんなにエロいとは・・・。

俺はまた両手で胸を鷲掴みした。さっきと変わらない感触だが、俺が揉むたびにグニグニと形が変わる。それがまた官能的で、より強く揉みしだく。

 

「む、胸は・・・だめぇ・・・あぅん・・・」

 

唯はそう言いながらも抵抗はしず、それどころか揉むたびに腰の動きを速くしてきた。

俺はその様子にさらに欲情して、胸を揉みながら、唯の動きに合わせるように腰を突き上げた。

 

「あああっ!はっ!あうっ!ううっん!」

 

俺も動かしてるので、唯の最奥にコツンコツンと当たり膣内がキュッキュッと締まる。

そうしていると、唯が切羽詰まったような声になった。どうやらそろそろイキそうだ。

俺は唯をイかせるために、胸から手を離し唯の腰を持った。そして、ぐいっと引き寄せ俺も同時に突き上げた。

 

「ふあっ!あああぁぁぁっ!」

 

唯が一段喘ぎ声をあげると、そのまま俺の胸に倒れ込んだ。

唯ははぁはぁと息が絶え絶えになって、ぴくっぴくっと体を痙攣せていた。

俺は唯の肩に手を廻して抱きしめた。

しばらくその体勢でいたら、唯がこちらに目を合わせた

 

「海翔君・・・・」

 

唯が俺に熱い視線を向けてきた。唯が何を言いたいか瞬時に理解した。

俺はそのまま唯と熱い夜を過ごした。

 

 

 

 

翌朝、鳥のさえずりで俺は起きた。ふと、視線を下に向けると唯が俺の胸に埋めている。今の体勢を見たら、俺が唯を抱き枕のように抱きしめていた。

だから、こんなに暖かいのか・・・・。俺は抱きしめる力をそっと込めた。それと唯のきれいな黒髪のロングヘアーを梳かすように撫でた。

そうして撫で続けていたら、唯の瞼が震えてきれいな黄土色の瞳が現れた。

 

「おはよう、唯」

 

「おはよう、海翔君」

 

「暑いか?」

 

「ううん、大丈夫。もうちょっとだけいい?」

 

「ああ、いいぞ」

 

俺は唯を抱きなおし、唯も俺の胸にすり寄った。

 

「唯の体温かいぞ」

 

「海翔君もよ」

 

俺は唯の温かさを堪能していたが、ふとララの事を思い出した。

 

「なぁ・・・唯」

 

「何?」

 

「実は唯に伝えなきゃいけないことがあるんだ」

 

「・・・・もしかして、ララさん?」

 

「!?」

 

ど、どうしてそれを!?

 

「やっぱりね、そうだと思った」

 

「何で分かった?」

 

「あなたと何年付き合っていると思っているの?あなたが思っていることなんて分かるわよ」

 

何と・・・・。

 

「ああ、そうだララの事だ。あいつは俺のことが好きなんだ」

 

「ええ、ララさんの普段の生活を見てたら分かったわ」

 

「すまん。はやく言おうと思っていたがなかなか言えなかった」

 

「私はいいけど、リコさんには言ったの?」

 

「ああ、リコは知っている」

 

「そう、なら良かったわ。でもどういう経緯で好きになったの?」

 

「それは・・・・」

 

どう説明する?一層のことララが宇宙人ってこと言うか?いや、言っても信じてくれないだろう。じゃあどう言えば・・・・

俺が悩んでいると、唯がため息を出した。

 

「はぁ・・・分かったわ。今は何も聞かないわ」

 

「唯・・・・」

 

「あなたはハレンチな人だけど、私を絶対に裏切ったりはしないって信じているから」

 

唯はあの時と同じようにまっすぐな目をしていた。

俺は思わず強く抱きしめた。

 

「唯、絶対に事情は話す。それまで待っててくれ」

 

「うん、待ってるから」

 

俺は絶対に唯の信頼を裏切るようなマネは絶対にしない。絶対に。

俺はそう心のなかで決意した。

 

そのまま俺たちは唯の家族が帰って来るまでまどろんでいた。

 

 

 

そして、俺は昼頃唯の家をお暇して、自宅に帰った。家に帰ると、まだララが帰っていなかった。俺は帰ってくる間少し昼寝をした。

目が覚めて窓を見たら、夕方になっていた。どうやら、かなり寝てしまっていた。

その直後、ドアが開く音がして、ララの声が聞こえた。

 

「ただいまー!!」

 

扉からいつものような元気な姿をしたララが入ってきた。

 

「あっ、海翔おかえりー!!」

 

「ああ、ただいま。楽しかったか?」

 

「うん!!誰かとお風呂入るのって久しぶりだったからすごく楽しかった!!」

 

ララが満面の笑みで言った。その笑顔を見て、俺もそうかと笑顔で答えた。

その後、晩飯を作り、食べた。その時、ララが結城邸で何をしたかを聞いていた。

その話すときに終始笑顔で話していた。

晩飯を食べ終わり、俺とララはリビングでテレビを見ていた。

そして、ララが風呂に入ろうとした時、俺はララに言った。

 

「ララ」

 

「何?」

 

「風呂あがったら大事な話がある」

 

「大事な話?」

 

「ああ、俺の部屋に来てくれ」

 

「?分かった」

 

そう言ってララは風呂場に言った。

ララにちゃんと言わないとな、リコと唯との関係。

そして、ララが入り終わり俺も風呂に入った。

 

俺が部屋に行くと、ララが俺のベッドの縁で座っていた。

 

「お待たせ。ペケは?」

 

「ペケは部屋で寝てるよ。それで大事な話って何?」

 

「ああ」

 

俺はララの横に座った。

 

「ララが俺の家で暮らし始めて、ララが俺のことを本気で好きだって分かった」

 

「うん、そうだよ。それで?」

 

「ああ。そのことでお前に伝えなきゃいけないことがある」

 

「実は・・・・俺はリコと唯と恋人関係になっているんだ」

 

「え?」

 

「すまない。隠していたわけじゃないが、どう切り出していいか分からなかった」

 

「本当はもっとはやく言うべきだった。本当にすまん」

 

俺はそう言ってララに頭を下げた。

隠していたわけじゃないって言っているが結果的にはだましていたと同じだ。

許されないと分かっているが、それでも頭を下げた。

 

 

 

 

 

「なーんだ。そうだったんだ」

 

 

 

 

 

だが、聞こえたきたのは、いつもの元気な声だった。

俺は思わず頭を上げた。ララの顔もいつもの笑顔だった。

 

「大事な話って言うから、何だと思ったよー。そっかー、リコと唯もなんだー」

 

「お、お前いいのか?」

 

「ん?何が?」

 

「何がって・・・・俺は2人と恋人なんだぞ?複数の女の子と恋人である自体許されないがそれを俺はお前に言ってなかったんだぞ?」

 

「それでも私は海翔のことが好きだっていう気持ちは変わらないよ!」

 

ララの屈託のない笑顔を見て、言葉を失った。

こいつそこまで俺のことが好きだったんだ。

 

「それに私は海翔に恋人がいても私は海翔と結婚したいって思ってるよ」

 

「は?」

 

俺に恋人がいても結婚したい?どういうことだ?

 

「デビルークの王になればみんな奥さんにできるんだよ」

 

「つまり・・・・一夫多妻制ってことか?」

 

「うん!」

 

まさかこの世に一夫多妻制があるとは・・・・。世界・・いや宇宙は広いな。

 

「でも、お前はそれでいいのか?俺に女が他にいても」

 

「うん。海翔は優しいから絶対にみんな傷つけずに大切にするって信じてるから」

 

ララもリコと唯と同じようなことを言った。

・・・・何でみんな俺をそんなに思ってるんだ?

俺は思わずララに抱きしめた。

 

「ララ・・・・ありがとう。こんな俺をそんなに思ってくれてるなんて」

 

「俺は今ここで言う・・・・俺はお前のことが好きだ」

 

こんなにも俺のことを真っ直ぐ思いをしてくれるララ。

そんなララの事が好きになってしまった。

俺は抱きしめたまま告白した。

俺って・・・・こんなにチョロかったんだ。

 

すると、ララも俺を抱きしめた。

 

「うれしい。うれしいよ海翔」

 

「俺はお前を絶対に悲しませない。絶対に」

 

「うん。私海翔のこと信じているから」

 

俺たちはしばらく抱きしめあった。

そうしていると、俺はララを解放して、ララにキスをした。

ララは驚いた顔をした。

 

「すまん。突然キスして」

 

「う、ううん、大丈夫。ちょっとびっくりしただけ」

 

俺が突然キスをしたから、さすがのララも顔を赤くした。

すると、ララは

 

「ねぇもう1回して?」

 

顔を赤くしたまま言った。俺はもちろん断らずララにキスをした。

 

互いに顔を離して、ララの顔を見ると、ララは幸せそうな顔をして笑っていた。

 

「えへへ、何か胸のあたりがあたたかいな」

 

「俺もだよ」

 

「ねぇ海翔?」

 

「何?」

 

「今日海翔と一緒に寝ていい?」

 

ララがそんなことを言ってきた。

いや、お前こっちの許可を得ずにいつも俺のベッドで寝てんじゃん。

まあそれはいいとして。

ここで断ったらララが泣くかもしれない。

 

「ああ、いいぞ」

 

俺は初めて許可をした。

ララはさっきと同じような笑顔をした。

ベッドに寝転びその横にララも寝転んだ。

 

「えへへ~♪」

 

「暑くないか?」

 

「大丈夫。すごくあったかいよ」

 

「ならよかった」

 

俺はララの温かさを感じながら眠りに落ちた。

 




いかがだったでしょうか。

そろそろエロを入れなきゃと思い、オリジナル回にしました。

あと、ララも今回も強引に恋人にしました。
今まで以上に強引です。
不愉快に感じた方は心よりお詫び申し上げます。

ちなみに、ララとの本番はどうするかはまだ考え中です。


それでは、次回お楽しみに。


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第十一話*

第十一話です。

今回もエロがあります。

それでは、どうぞ。


翌日。

俺は唯とリコにララを正式に俺の恋人になることを話した。リコも唯もこうなることを予想していたそうで、特に驚きはしなかった。

むしろ、まだだったのかという反応だった。

まあそれは置いといて、リコと唯はララを快く迎え入れた。ララもすごくうれしそうな顔をしていた。

ただ、ララにはまだデビルーク王の後継者になるつもりはないと言った。今はまだ候補としているので、ララの父親であるデビルーク王に正式な婚約者ではないからな。それに、いくら一夫多妻制があったとしても、デビルーク王に俺には他に女がいるって伝えなきゃいけない。だから、後継者の話は待ってくれと頼んだ。

ララは分かったと了承してくれた。

 

ララを恋人に迎え入れたある日。俺とララは結城邸で晩飯をごちそうしてもらっていた。

実は、ララもたまに結城邸でご飯をごちそうしてもらっている。

ララは結城姉妹の料理は俺と同じくらいおいしいと言っている。結城姉妹も家族以外で食べるのはにぎやかで楽しいと言っていた。

今日もリコから食べにこないかと誘われたので、ララと一緒に結城邸にお邪魔している。

 

「~~~~♪」

 

「ララさん何だかいつもよりうれしそうに食べるね?何かあったの?」

 

「明日からリンカイガッコだもん♪楽しみだなって思ったらご飯がいつもよりおいしく感じて!」

 

俺たち1年生は明日から2泊3日の臨海学校がある。ララは俺やリコ、唯と他の友達と泊まり行くことがとても楽しみにしていて、俺の部屋で準備をしていた。

ただ、本当に必要なのかって物までかばんに詰めていた。

 

明日のことで盛り上がった食後、俺とララは結城邸のリビングのソファーに座ってでテレビを見ている。俺は何気なくチャンネルを変えたら、ニュースの天気予報が流れていた。

 

〔引き続き台風情報です。大型で強い勢力の台風〇号は速度を速めながら北上し・・・・〕

 

「台風!!?」

 

「本当!?」

 

ララが驚いていると、テレビが聞こえてきたのか、洗い物をしていたリコと美柑もこちらにやってきた。

 

「どうやら今夜にも直撃しそうだな。外の雲行きも怪しくなってきたし」

 

「これだと臨海学校中止になるかもね」

 

リコがそう言った。確かに、この状況だと泳げないから中止せざるを得ないな。

 

「えーーーやだよそんなのーーー!!!せっかく色々準備したのに!!」

 

「そうは言っても台風は自然現象だから、どうしようもないよ」

 

ララがショックの声を上げるが、リコが言った。

確かにリコの言うとおり台風は、自然現象だからどうこうなる問題じゃないな。

リコの言葉に黙っていたが、ララは何か決意したような顔をした。

 

「私が何とかする!!!ペケ、行くよ!」

 

『ハイ』

 

「ちょ、ララ!?」

 

ララはリコの制止も聞かずに、外に飛べ出てしまった。リコもララと一緒に行ってしまった。

そして、俺と美柑だけがいる状況になってしまった。

 

「「・・・・・・・・」」

 

俺と美柑との間に何とも言えない空気が流れた。

 

 

まあ正直ララならどうにかしちゃう気がする。

 

『(私もそう思うわよ)』

 

ラルヴァもそう思うか。

まっ、準備はしてあるから大丈夫だけど。

 

「そだ、美柑ちゃん何かして欲しいことある?」

 

「えっ?」

 

「今日もそうだけど、俺とララによくごちそうしてくれるからさ。そのお礼に俺にできることがあればするよ」

 

「い、いいよ別に。私は好きでやってるんだから」

 

「いいからいいから」

 

まだ小学生なのに家事を1人でがんばってるし、何より明日から数日間この家には1人しかいない。少しでも寂しさを埋めたい。

 

「・・・・ほ、本当に何でもいいの?」

 

「ああ。俺にできることがあれば」

 

そう言うと、美柑ちゃんは顔を赤くしてもじもじしていた。

 

「・・・・じゃ、じゃあ一緒にお風呂入ろ?」

 

美柑ちゃんが俺にそう言った。

・・・・さすがに、これは予想外だった。美柑ちゃんがそんなことを言うとはな。

 

「ひ、久しぶりに・・・・ダメ?」

 

美柑ちゃんが顔を赤くしながらも視線を俺から外さなかった。

 

「ああ、分かったよ」

 

俺は美柑ちゃんのお願いを了承した。

俺はさきに結城邸の浴槽に入っていた。

 

「か、海翔兄ぃ?入るね?」

 

「ああ」

 

美柑ちゃんがそう言うと、風呂のドアを開けた。

美柑ちゃんは髪をタオルで巻いていて、前をタオルで隠していた。

 

「お、お邪魔するね」

 

美柑ちゃんがタオルで隠したまま浴槽に入り、俺に背中を向けてお湯に沈めていった。

小さくてかわいい尻、小さな背中、そしてうなじと順に俺の前に沈んて、俺にもたれかかった。

 

「ぎゅってして」

 

美柑ちゃんがそう言ってきたので、俺は腕を美柑ちゃんの体を抱きしめた。美柑ちゃんも俺の腕を抱きすくめている。

 

「本当に久しぶりだな。美柑ちゃんと入るの」

 

「う、うん」

 

「でも、いきなりどうしたの?一緒に入りたいなんて」

 

「だ、だって海翔兄ぃが何でもお願い聞いてくれるって言ったし、それに・・・・」

 

「それに?」

 

 

 

 

 

「最近リコと唯さんに構いすぎだから・・・・わ、私も海翔兄ぃのこ、恋人・・・・でしょ?」

 

 

そう美柑ちゃんとも俺は恋人関係である。この事は、リコ、唯も知っている。ララにもこの間伝えてある。経緯は、それはまた別の話で。

 

 

「ごめんな、美柑ちゃん。じゃあ、今日は美柑ちゃんを可愛がってあげるね」

 

俺は手を美柑ちゃんの胸に伸ばした。小学生であるため、そこまで膨らみはないがそれでも俺は胸を揉んだ。

 

「んんっ、はぁっ、ん、はっ」

 

美柑ちゃんの胸を揉んでいたら、美柑ちゃんは俺の手を止めた。

 

「?美柑ちゃん?」

 

「海翔兄ぃ・・・・がっかり・・・・した?」

 

「え?」

 

「胸・・・・小さいから」

 

美柑ちゃんがこっちを少し怯えてる様子で見た。

 

「何で?」

 

「だって・・・リコも唯さんも・・・・小学生の時から大きかったから・・・」

 

なるほど、そういうことか。俺は美柑ちゃんが怯えている理由が分かった。

リコと唯は、美柑ちゃんの言う通り小学校の時から本当に小学生?って思うほど大きかった。現在も巨乳と言うほど大きくなっている。

おそらく、美柑ちゃんは俺が胸がないことで俺が離れていくのではと思ってるのだろう。

 

俺はまた美柑ちゃんの体を抱きしめた。

 

「俺は胸が大きくても小さくてもどっちでもいいよ。俺は“美柑ちゃん”が好きだから」

 

俺は安心させるように美柑ちゃんに言った。

 

「よかった・・・・」

 

美柑ちゃんは安心したような笑顔になった。

 

「続きしていい?」

 

「うん・・・・」

 

美柑ちゃんから許可を得たので、再び手を胸に伸ばした。

今度は右手で右胸を揉んで、左手で左胸の乳首をいじった。

左手の親指と人差し指でつまんで、ボタンをひねるようにいじった。

 

「あっ、あっ、乳首はっダメッ、あうっ」

 

俺は胸を愛撫しながら、首筋に埋めてキスをした。

愛撫する度に美柑ちゃんの体がピクッピクッと震えていた。そして、小学生とは思えない官能的な喘ぎ声を発していた。美柑ちゃんが感じている姿と声を聞くと、とても興奮し俺のモノが固くなった。

そしたら、美柑ちゃんが俺の手を止めて俺に顔を向けた。

 

「海翔兄ぃの・・・・お尻に当たってる・・・・」

 

「美柑ちゃんの感じてる姿を見たら、大きくなっちゃった。引いた?」

 

「ううん。むしろ私で興奮してくれて、うれしいよ」

 

美柑ちゃんが顔を赤くしながら微笑んでいる。

美柑ちゃんの顔を見ると、さらに俺のモノが固くなった。

 

「あ、もっと大きなった。・・・・ねぇ海翔兄ぃ・・・・触っていい?」

 

「ああ、いいぞ」

 

俺は浴槽の縁に腰かけた。美柑ちゃんが俺のモノの前に座っていた。

 

「うわぁ・・・・海翔兄ぃの・・・本当に大きい・・・」

 

美柑ちゃんが俺のモノをまじまじと見つめていた。

そして、徐に俺のモノを触った。優しく竿を掴んで、そのまま上下に動かした。

 

「うおっ・・・」

 

「海翔兄ぃどう?」

 

「美柑ちゃん・・・気持ちいいよ・・・」

 

「本当?・・・じゃあもっと気持ちよくしてあげる」

 

そう言うと、美柑ちゃんは俺のモノに顔を近づけた。

 

「んっ、あむ、くちゅ、うむっ、んんっ」

 

亀頭にキスをして、そのまま俺のモノを咥えた。まだ小学生のため、口が小さく俺のモノの先端部分しか咥えられていないが、それでも美柑ちゃんは俺のモノをなめた。

亀頭をなめたり、舌先を割れ目にねじ込んできたりと攻めてくる。

手は竿の部分を両手でつかみ上下に動かしていた。

 

「はぁ・・・美柑っちゃん・・・出るっ・・・」

 

「あむっ、むちゅっ、うん、ひひよ、いっはいらひて、んちゅ」

 

「はぁ、はぁ、うっ!!」

 

「んんんっ!?」

 

美柑ちゃんの口の気持ちよさに、俺は美柑ちゃんの口内に射精した。

俺の射精は美柑ちゃんの口に収まりつかなかったのか、美柑ちゃんの口から離れてしまった。けど、俺の射精は止まらず、美柑ちゃんの顔を白く汚してしまった。

美柑ちゃんの顔は俺のザーメンだらけになり、その顔はとても妖艶であった。

 

「はあ、はぁ、はあ、海翔兄ぃのでいっぱい・・・」

 

美柑ちゃんは目がトロンとして放心状態になっていた。

 

「美柑ちゃん大丈夫?」

 

俺が美柑ちゃんに声をかけると、はっと目覚めた。

 

「ご、ごめん。海翔兄ぃのエッチな液をかけられてぼぉーとしてた」

 

美柑ちゃんがそんなことを言った。

 

「美柑ちゃん、すごく気持ち良かったよ」

 

「ほ、本当?」

 

「うん。だから、今度は俺が気持ちよくしてあげる」

 

「えっ?」

 

「バスチェアに座って」

 

そう言って美柑ちゃんをバスチェアに座らせて、俺は美柑ちゃんの後ろに回った。

美柑ちゃんは内股になっていた。

 

「美柑ちゃん足広げるよ?」

 

「えっ、そ、そんなの恥ずかしいよぉ」

 

そう言いつつも俺が両手で美柑ちゃんの太股をつかみ広げることに、抵抗はしなかった。

俺は後ろから見下ろすように美柑ちゃんの秘部を見た。

美柑ちゃんの秘部は割れ目がはっきり見える恥丘で、いわゆるパイパンだった。

 

俺は左手は太股にを掴んだままにして、右手で秘部を触った。

右手の中指で割れ目をなぞるように触った。上から下に、下からの上にと上下になぞっていくと、美柑ちゃんはまたピクッピクッと感じていた。

 

「は、はぅ、か、海翔兄ぃィ・・・」

 

横目で美柑ちゃんを見た。美柑ちゃんは気持ちよさだが、どこか物足りない顔をしていた。

俺は美柑ちゃんをさらに気持ちよくさせるために、中指を秘部に入れた。

美柑ちゃんの秘部は俺の中指を飲み込もうかというぐらい締め付けてきた。

俺は負けじと指をゆっくり出し入れする。

 

「ああっ、はぁ、うぅん、ああ、あんっ」

 

指を出し入れするたびに、美柑ちゃんがさっきより大きく痙攣する。

美柑ちゃんは口が半開きになり、端からよだれが垂れていた。目もうつろになってきた。

浴室には美柑ちゃんの喘ぎ声と秘部からグチュグチュと粘液がかき乱される音が響いてた。

 

俺は美柑ちゃんをイかせるために、指のスピードを速めた。

 

グチュ、ジュチュ、グチュ、ジュプ!

 

「あっ!あっ!あっ!あっ!んああぁ!イィッ!」

 

指のスピードと比例するかのように、美柑ちゃんの喘ぎ声が高くなった。

俺は止めをさすように、中指を美柑ちゃんの膣内でグイッと抉るように曲げた。

 

「あああぁぁぁぁぁつ!!」

 

美柑ちゃんが今日一番の喘ぎ声を出し、体をのけぞり激しくイった。

秘部からも愛液が飛び散った。そのおかげで、掌全体に愛液で濡れた。

しばらく、痙攣していると、ふっと力が抜けて俺にもたれかかった。

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

美柑ちゃんは目がうつろに視線がどこに向いているか分からなかったが、俺を見るために顔を上に向けた。俺と目が合うと、俺に顔を近づけてきた。俺も顔を近づけ、美柑ちゃんにキスをした。互いの舌を絡ませ合った。美柑ちゃんの舌を吸ったり、唾液を与えたりと深いキスをした。美柑ちゃんも負けじと俺の舌をちろちろしゃぶったりしてきた。

しばらくディープキスをした後、互いの体をきれいにして、また2人で湯船に入った。

 

「美柑ちゃん気持ちよかった?」

 

「うん、すごくよかった」

また俺は美柑ちゃんの体に腕をまわして抱きしめた。

美柑ちゃんももたれてきた。

 

「ねぇ海翔兄ぃ」

 

「何?」

 

「これからはさ、美柑って呼び捨てにして?」

 

「え?」

 

「海翔兄ぃにそう呼んで欲しいから・・・・ダメ?」

 

美柑ちゃんはそう言って、こっちを見た。

 

「もちろん、いいよ。美柑」

 

「うん、ありがとう」

 

美柑ちゃん改め美柑と呼ぶと、美柑は喜んだ。

俺たちはしばらく湯船に浸かって、あがった。脱衣所には美柑のパジャマと、俺のパジャマがあった。俺は自分の着てきた服を着ようと思っていたが、美柑が今日は泊まってとまたお願いされたので俺は了承してパジャマを着た。

ちなみに、なぜ俺のパジャマがあるかというと、たまに結城邸に泊まりに行くときわざわざ持ってくるのは面倒くさいのではとリコと美柑が言ってきたので、数着下着とパジャマを結城邸に置いているからである。

 

互いに着替え終え、リビングに行きそこで俺は美柑の髪を乾かした。

頭皮を拭くようにタオルで拭き、毛先をタオルで押さえるように水分を取る。次に、ドライヤーで前髪、中間、毛先と順に乾かした。

その間美柑はくすぐったそうに体をよじっていた。

リコもそうだが美柑の髪っていつもきれいだな。何かやっている素振りはないし。どうなってるんだ?そんなことを思っていると、髪が乾いたようだ。終わったと言うと、美柑は笑顔でありがとうと言って、冷蔵庫に行き2本アイスを持ってきた。はいっと俺に1本渡してきたので素直に受け取り、リビングのソファーで美柑と座り同じアイスを食べながら、テレビを見ていた。

 

しばらく見ていると、ずぶ濡れのリコとララが帰ってきた。やっぱり台風のところに行ってきたんだな。とりあえず、リコが先に風呂に入っていき、次にララが入った。

リコがリビングで髪を乾かしているとき、テレビの天気予報が流れた。

 

〔大変珍しい現象です!台風は突如大きくカーブし日本から遠ざかりました!!

私も長年天気予報士をやってきましがこんな現象は初めてで・・・・〕

 

テレビでは衝撃的なことが流れていた。

 

『(やっぱりララの仕業ね)』

 

ラルヴァが冷静に状況を把握した。

 

「ララさんなにしたの?」

 

「う~~~~ん・・・声・・・っていうか、気合で解決したみたいな・・・」

 

それだけの説明で、何となく分かった。

さすが宇宙の帝王の娘。やることが規格外だ。

 

まあ、何はともあれ、明日の臨海学校は無事行くとこができるってことだな。

 

 

 

 

 

翌日の朝。

指定されたバス乗り場に1年生全員と校長がいた。。

 

「さー諸君!!いざ出発ーーーー!!」

 

「おーーーーーーっ!!!」

 

マイク片手に校長が出発の合図をした。それに合わせてララも元気声を出した。

 

さて、何事もない臨海学校だといいがな

 




いかがだったでしょうか。

今回は美柑回となりました。

ちなみに、美柑との本番は今のところ考えてはいません。
今は・・・ですけど。

それでは、次回お楽しみに。


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第十二話

第十二話です。

それでは、どうぞ。


臨海学校に向かって行くバスの中。

俺は猿山の隣に座っている。

 

「海翔、菓子食うか?」

 

「お、サンキュー」

 

猿山から菓子をもらう。

 

他の連中も菓子を交換し合ったり、楽しく雑談している。

ララは春菜の隣に座って楽しく会話していて、唯も友達と楽しく雑談している。

 

やっぱ楽しいな、こういうの。

 

それから時間が過ぎバスが旅館に到着し、バズから降りた俺らは校長を先頭に旅館に入っていった。

入ってきた旅館のエントランスに女将さんと中居さんが出迎えてくれた。

猿山などが美人女将だっ!!と騒いでいた。

 

「高美ちゃーーーん♡会いたかったよーーー♡」

 

校長が高美という女将さんに抱き着こうと走ったら、女将さんは右手で正拳突きの如くパンチし、校長の顔面に突き刺した。

 

「相変わらずつれないなぁ高美ちゃん」

 

「こちらが大広間でーす」

 

鼻血を出している校長を無視し、女将さんは俺たちを≪福寿の間≫と言う大広間に案内した。

大広間で俺たちは座っていて、1番前には先ほど鼻血を出していた校長が何事もなかったかのようにマイクを握ってしゃべっていた。

 

「えーーーー今日から三日間の臨海学校!!みんな自然と大いに触れ合って楽しい思い出を作ってください!!というわけで、今夜さっそく恒例の肝試し大会があります!!お楽しみに~~~~~!!」

 

校長がそう言うと、また女将さんに抱き着こうと飛びついた。

 

「ねぇーーーー高美ちゃん♡」

 

女将さんは今度は左手のアッパーカットを校長にお見舞いした。校長は上に跳ね上がった。

 

「この臨海学校・・・校長があの女将に会いたいための企画なんじゃ・・・?」

 

「ありえるな」

 

俺の言葉にさすがの猿山も頬に汗ながして同調した。

校長のあいさつが物理的に終わり、俺らはそれぞれの部屋に移動した。

部屋には俺、猿山、男2人の4人部屋だった。

 

「んじゃ、さっそく風呂に行くか」

 

「そーだな」

 

猿山の言葉に男の1人が頷いた。俺もそろそろ入りたかったので一緒に入った。

そして、≪男≫と書かれた暖簾をくぐり、浴衣を脱ごうしたら、猿山とクラスの男子が何やら笑っていた。

 

「女子も今頃入ってんだろうな~~~~~」

 

「とすれば、ここは男としてやっておくべきかね?」

 

「何言ってんだお前ら?」

 

まあ大体の予想がついているが。

 

「決まってんだろ_____」

 

 

 

_______ノ・ゾ・キだよ

 

 

 

 

2人声を合わせて俺に言った。やっぱり・・・・。

 

「はぁ・・・勝手にやってろ」

 

俺は2人のことは放っておいて、帯をほどいて浴衣を脱いだ。

 

「「・・・・・」」

 

「・・・・何?」

 

「いや、お前の体ってすげぇなーと思って」

 

「そうか?」

 

「そうだよ。そんな腹筋がきれいに6つに割れてる何て初めて見た」

 

猿山と男子が俺の体を見て、驚嘆している。

自分の体なんて意識したこともなかった。

 

まあそれは置いといて、俺は浴場に入り露天風呂に入った。

辺りを見渡してみると、猿山たちがいなかった。あいつら本当に行きやがったのか。

まあどうでもいいや。

 

「ふぅーーー・・・・」

 

俺は久しぶりの温泉に足を伸ばしていた。

本当にいい湯だな。日頃の疲れが流れていく感じだ。

そんなことを思いながら、俺は温泉を堪能した。

 

しばらく、すると猿山たちが帰ってきた。なにやら沈んだ様子だった。

 

「見つかったのか?」

 

「いや、校長が先に覗きしてた」

 

猿山がそう言うと2人は静かに温泉に入った。そして、それっきり覗きには行かなかった。

 

 

 

 

リコside

私たちは露天風呂で温泉を堪能していた。

久しぶりの温泉・・・・やっぱり温泉っていいなぁ・・・・。

 

「気持ちいぃぃ・・・・」

 

「そうね。確かに気持ちいいわね」

 

隣に座っている唯も私の言葉に同調した。

すぐそばには、ララと未央もいた。

 

「えーーララちぃ肝試し知らないの!?」

 

未央の声に私と唯は反応して、ララと未央の会話に参加した。その声につられて、春菜と里紗も私たちの所にきた。

 

「どうしたの?」

 

「ララちぃが肝だし知らないって言ってさ。でも海外生まれだからしょうがないか」

 

唯が未央に聞くと、ララは肝試しを知らないと言った。

まあ宇宙人だからね、ララは知らなくて当然か。

 

「うん!キモダメシってなんなの?」

 

「まあ分かりやすく言うと、男女ペアで暗い夜道を歩いて目的地を目指すゲームみたいなものだよ」

 

「え?夜道を歩くだけなんて簡単でしょ?」

 

未央の説明にララが疑問の声を出した。確かに歩くだけなら簡単だけど、肝試しはそうはいかないんだよね。

 

「歩くだけじゃなくて、夜道の行く手を阻むオバケたちが_____」

 

「うらめしや~~~ってね・・・・」

 

未央の説明を繋げるかのように、里紗が声を低くして言った。

里紗の言葉に春菜はビクッと体が震えた。そういえば春菜って・・・・。

 

「やめなさいよ。脅かすのは」

 

「あははーごめんごめん。ま、オバケ役はもちろん人だけどね」

 

里紗の言葉に唯が注意した。里紗は笑顔で軽く受け流したけど。

 

「じゃさ、ここの肝試しのジンクス知ってる?」

 

「ジンクス?」

 

未央の言葉を里紗が繰り返した。この旅館にジンクス何てあったんだ。

私も興味がわいた。春菜も唯も同じだったらしく、未央の話を聞いた。

ララは全く聞いていないけど。

 

「なんでもこの臨海学校の肝試しで最後までたどり着けたペアは必ずその後結ばれてカップルになっちゃうんだって!!」

 

「え~~~ウソ~~~!?」

 

「マジだって!!去年も一昨年もこれでカップルが成立したらしいよ!」

 

里紗のマジィ~~~!?ていう言葉に未央は説明した。

ジンクスの話を聞いて、私と唯は目を合わせて苦笑いをした。

私と唯、もう恋人がいるんだよねぇ・・・・。しかも同じ人。

もしペアになったとしても、意味がなくなっちゃう。

それはララにも言えることで、ララも海翔の恋人であるからだ。

最もそれを公にするつもりはなく、ララにも一応釘はさしてある。

 

一方先ほどから鹿威しを興味深そうに見ていたララが、顔だけこちらのほうを向いた

 

「キモダメシっておもしろそーだね、楽しみー」

 

そう言いながら、尻尾をフリフリと揺らしていた。

それを凝視する里紗、未央、唯。

すると、里紗が尻尾のことで未央に話しかけた。

 

「ねぇララちぃの尻尾・・・直に生えてるっポクない?」

 

「まさかァ・・・・きっと海外の巧妙なアクセサリーよ」

 

唯も疑問に思ったのか、私に話しかけたきた。

 

「リコさん・・・・あれ本当にアクセサリー?海翔君もそう言ってたけど、私はそうは思えないわ」

 

「う、うん、あれはアクセサリーだよ。海翔も普段からつけてるって言ってたし」

 

唯の言葉に私はごまかした。宇宙人ってばれちゃまずいからね・・・・。

 

「春菜もそう思うよね?・・・春菜?」

 

未央が同調を求めようと春菜に声をかけたが、春菜はなにやら深刻そうな顔をしてうつむいていた。

すると、里紗が

 

「もーーー何ボーーーーーっとしてんの春菜~~~~~」

 

春菜の後ろに近づき、手を下腹部に当てた。

 

「キャーーーーー!!」

 

春菜は突然のことで叫び声をあげた。

 

「キャハハ春菜びっくりしすぎー」

 

里紗は春菜の反応みてケタケタ笑っていた。

何してる全く・・・・。唯もあきれた様子だった。

 

すると1人の女子が叫び声をあげた。

 

「キャーーーーーのぞきよォーー!!!」

 

叫び声に反応して見ると、桶が積まれているすぐ後ろに水中メガネとシュノーケルとつけた校長がいた。

 

「いや~~私はただ見張りを・・・」

 

何か言ってる校長を無視して、女子は校長をボコボコにした。

 

全く何やってるのあの校長は!?

私の裸を見ていいのは海翔だけ・・・・って私何思ってんの!?

私は自分が思ってることに赤面した。

リコside end

 

 

 

 

風呂に入り終わり、俺たちは外に集まっていた。

 

「さて!!では今から肝試しペアをくじ引きで決めまーす!!」

 

相変わらずのハイテンションで言う校長。ただ顔がパンパンに腫れていた。

どうやら女子の制裁によるダメージが残っているらしい。

 

それにしても肝試しか・・・・。正直俺はさっと寝たいんだが、全員参加らしいのでとりあえず参加している。

 

「各クラス男女それぞれでクジを引き、同じ番号同士がペアでーす!!」

 

校長の話を聞き、俺たちはそれぞれのクラスの所行き、箱の前に1列に並んだ。

周りは次々と決まっていた。

 

「よっしゃ!!結城よろしくな!!」

 

「う、うんよろしくね(本当は海翔と一緒がよかったな)」

 

「古手川よろしく!!」

 

「え、ええよろしく(海翔君とがよかった・・・・)」

 

見ると、リコと唯もペアが決まっていた。そうこうしているうちに、俺の番になった。

引いてみると、13番だった。

 

「あっ、海翔13番なの!?やった私とおんなじぃー♡」

 

声をかけてきたのは、胸元にペケがいたララだった。ララの手には13と書かれた紙が握られていた。

 

「ララも同じ13か?」

 

「うん!!」

 

そうして待ってると、俺たちの番になった。

 

「やっと私たちの番だね!」

 

「ああ」

 

俺が提灯を持ってララと並んで歩いていた。

 

「うわ~真っ暗だー」

 

「この道を500m進んだ先にある神社の境内がゴールだとよ」

 

しばらくララと歩いていると、前から何やら騒ぎ声が聞こえた。

 

「わーーーー!!!」

 

「キャーーーー!!」

 

何だ?俺が不思議がっていると、前から先に行ったヤツらが走ってきた。

 

「おいおい・・・・何がどうなってるんだ」

 

そんなに怖-のか、この先?猿山も必死の形相で走ってきた。

不思議に思っていると、いつの間にかララもいなくなっていた。

 

「全く・・・・ラルヴァ、ララはこの先か?」

 

俺はララの行動に呆れ、ネックレスになっているラルヴァにララの気配を追えるか尋ねた。

 

『ちょっと待って・・・ええ、そうよ』

 

ラルヴァが言うと、俺は道に進んだ。

また、しばらく歩いていると、茂みがガサッと揺れた。

脅し役か?それともララか?と思ってみたら、春菜が座り込んでいた。

 

「春菜?どうした?大・・」

 

大丈夫か?と聞こうとしたら、春菜が抱き着いてきた。

 

「怖い・・・怖いよぉ・・・」

 

そういえば、春菜ってオバケとかそういう類苦手だっけ?

俺は安心させるように頭を撫でた。

 

「もう大丈夫だ。俺がゴールまでついて行くから」

 

「うん・・・」

 

俺は春菜と一緒にゴールに向かった。

 

「猿山と一緒だったのか?」

 

「う、うん。でも、オバケに驚いて私も猿山君も離れ離れになっちゃって」

 

「なるほどな」

 

猿山のやつ・・・・。女の子1人取り残すか?普通。

 

「海翔君はどうして1人なの?」

 

「ララのやつがどこかに行ってな」

 

「そうなんだ・・・・」

 

春菜とそんな会話をしている最中も、春菜は怯えていた。

春菜は早くにもこんな道出たいと思っているはずだ。

 

「春菜目をつむってろ」

 

「えっ?」

 

「怖いんだろ?俺がゴールまで連れて行くから」

 

「あ、ありがとう・・・・」

 

春菜は目をつむって俺の腕をつかんだ。

俺は春菜の歩くペースに合わせて、ゆっくり歩いた。

そうして、歩いているとゴールが見えてきた。

 

「春菜もうすぐゴールだ」

 

「ほ、本当?」

 

「ああ」

 

俺はそのまま歩いて行くと、ララがどこからかひょっこり現れた。

 

「あっ、海翔!春菜も!」

 

「ラ、ララさん?」

 

「お前どこに行ってたんだよ」

 

「オバケ役やってた!なんか楽しそうだったから♪」

 

ララが笑顔で言った。

全くこいつは・・・・。まあこいつが楽しそうしてるからいいか。

 

「ララも一緒に行くぞ」

 

「うん!」

 

ララも途中で加わり、俺たち3人でゴールした。

ゴールには校長と旅館の人がいた。

 

「ゴールおめでとーー!!今年の肝試し大会達成者はキミたちだけだ!!!」

 

「春菜ゴールしたぞ」

 

「ほ、本当?よかったぁ・・・・」

 

春菜にゴールしたと言うと、春菜はおそるおそる目を開けてゴール地点だと分かったとほっと胸を撫で下ろした。

 

「それで俺たちはどうすれば?」

 

「友達を待ってるなり、先に部屋に戻ったりして構わないよ」

 

校長がそう言った。

 

「こう言ってるけど、2人はどうする?」

 

「わ、私は里紗と未央を待とうと思うけど」

 

「私もリコと唯を待つよ」

 

2人はそれぞれ待つために、ここに残るらしい。

 

「じゃあ俺は戻るな。じゃあな、おやすみ」

 

「う、うん。じゃあね」

 

「おやすみー」

 

ララと春菜にあいさつをして俺は先に部屋に行った。

 

 

 

春菜side

途中で猿山君と離れ離れになって森の茂みに座り込んで怖がっていたら、海翔君が現れた。

私は思わず海翔君に抱き着いてしまった。

海翔君は大丈夫って言いながら私の頭を撫でてくれた。

 

そのまま海翔君と一緒にゴールまで歩いたら、海翔君が怖いならゴールまで目をつむれって言ってくれた。私は海翔君の言う通りに目をつむった。

しばらく歩いていたら、ララさんの声がした。海翔君の声を聞くかぎり、ララさんも一緒に行くみたい。

そのまま歩いて行くと、ゴールについた。

ゴールに着いた途端、安心で体の力が一気に抜けたような感じがした。

 

私が里紗と未央を待つと言うと、海翔君が部屋に戻ると言って、旅館の方に行った。

その背中を見ながら、さっきのことを思い出していた。

頭を撫でてくれたり、腕にしがみついても嫌な顔をせずにそのまま連れて行ってくれた。

 

そのことで私は頬が赤くなる。

私怖かったからってあんな恥ずかしいこと・・・・。

でも・・・・すごくうれしかったな・・・・。

 

「春菜顔赤いよ?どうしたの?」

 

「え!?う、ううん何でもないよ!?」

 

ララさんの言葉に私は慌ててごまかした。

 

そのままララさんと一緒にみんなの到着を待った。

春菜side end

 




いかがだったでしょうか。

相変わらずグダグダとなってしまいました。

申し訳ございません。

それでは、次回お楽しみに。


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