その幻想笑ってるね? (サワラ先輩)
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その幻想笑ってるね?
最後やっつけだけどね
幻想郷…
そこは神々が恋した楽園…
そこは忘れられた幻想が集まる場所…
そこは誰にも邪魔
ここは、そんな忘れられた“者”たちのある一夏の話…
ミーンミンミンミン
ここは博麗神社、幻想郷にいるものなら誰もが知っている神社である。
今そこに住んでいるのは、博麗霊夢。代々続いてきた博霊の巫女として、彼女は、半ば相棒のような霧雨魔理沙と幻想郷で起こる異変と称する様々なトラブルを解決している。
異変と言うのは、
ある程度の力を持った妖怪が一定の被害を及ぼすようなことをしたり、
あるいは人里の者達が死に至るほどの危険性があるものだが、ここでは前者の方が断然多い、
なぜなら後者は下級の妖怪や“一部”のちょっとおかしい人間しかしないことがほとんどで、出来事が起こる前にそこの有力な妖怪や地域の元締め等がにらみを効かせることが多く、そもそも起こらないのだ。
しかし、そんなことはたまにしか起こらず、ちょっとした妖怪同士の喧嘩や人間のアクシデントを解決したりして生計を立てていた。
まあそんなこともあり、博麗霊夢は幻想郷の人間から大妖怪までお世話になったり、大体認知されている。
朝、まだ空に紺色が残っている頃、博麗霊夢は目を覚まし、見回りの準備をしていた。
ここまでは平和だった…
しかし、朝と昼の間頃、異変が起こった。
ガタガタッ…ブォン…
耳を済まさないと聴こえない位の小ささで音がした。
待て、この音は何処かで聞いたことがあるぞ、と博麗霊夢は頭の中で引っ掛かった。
確か…魔理沙の家で聞いた気が…そうだ!外の乗り物
の音が聞けるあの円盤!電車っていうやつd…
『もお~何なのよここ~』
妙に耳に残るような声、それと同時に前の森から杖を持った女性が歩いてくる、
その歩く姿は、まるで自分がこの世の中心と言わんばかりで、見るものに威圧感を与える。
突然女性は歩く足を止め、霊夢を見つけて立ち止まる。
『!?』
急に見られたので、
霊夢は突然のことに驚き、つい警戒してしまう。
『…か?』
『え?何?』
女性が何かいったが、霊夢は女性のいったことを
うまく聞き取れず、つい聞き返す。
『あんたがここにつれてきたのかッ!?』
女性は激昂し、感情を顕にし、さらに霊夢を捲し立てる、
『いっとくけどねぇ、あんたよりわたしゃねぇ…よっぽどいきてんのよ!
発言から気をつけなさい!』
その煽りに、元々気が長い方ではない霊夢は、
単純にキレてしまった。
『ここでは実力が全て、弾幕で勝負しなさい!あんたのその口が本当か確かめたげるわ!』
意外にも、女性はそれに乗った。
『いいじゃない、最近の若者に年功序列ってのを教えてあげるわよ!』
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空中で二人はにらみ合い、今にも闘いが始まりそうだ。
二人の間には、火花が見えそうだ。
『じゃああなたからで良いわよ。どうせ外来人でしょ?』
『いい心構えね。じゃあいかせてもらうわ。』
女性は息を吸い、いきなり高らかにスペルカード宣言をする
«迷符»+鉄蛇ノ恐怖+!
弾幕がまるで魔理沙の持っていた本に載っていた乗り物、電車のように連なっており、追尾してくる。
『クッ!』
避けるためつい夢想封印を使ってしまう
それを見て女性は口角を上げ早口で捲し立ててくる
『あなたその調子で大丈夫かしら?』
『そっちこそ!』
闘いは佳境を迎える…
かと思ったら…
お客様…困りますよ…
何処かから警察のようだが何処か違う格好をした男が現れた。
そして女性をつれてこうとするが…
『うるさい!触るな!』
杖で殴ろうとする、すると…
『ちょっと一回外でよう!』
この一言で女性は消えた。いや、何処かへ飛んだというような感じだった。
『いやはや失礼。博麗さん、お客様へのサービスは忘れないので、ご安心ください。』
そう言い残して男は消えた。
あとには何もない静けさだけが残り、静寂で支配される
『何なのよ…あいつ』
博麗霊夢はモヤモヤしながら寝た。
疲れた…
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