ゲゲゲの鬼太郎〜信仰なき神々の襲来〜 (NW)
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妖怪と神々が目覚めた日〜前編〜

N「さて…四作品目頑張るぞー!」


---東京某所---

とあるビルの上、そこには青年と女性と思わしき二人組が人間を見下ろしていた。そして一人の青年を見据えると「ほぅ…」と目を細めた。

「…潤華(じゅんか)。」

「わかってるよ。んじゃ。」

潤華と呼ばれた白シャツにロングスカート、黒のブレザー姿の黒髪の女性は突如空間に扉を出現させ、そこに入って行けばその扉は閉まり、その空間から消えた。残された赤髪の青年はしばらく一人の青年を見つめてから…

「ふん…世間知らず(ただの馬鹿)か…」

そう呟いてから忽然と姿を消した。まるで元からそこに姿が無かったかの様に…

 

 

 

---???---

人間界では突如現れた赤く禍々しい木の事で持ちきりになっていた。新種のウイルス、生物兵器、宇宙人の策略…さまざまな説があったがとある場所で全く別の説を唱える少年がいた。

「だからぁ…妖怪の仕業だってば!」

「だーかーらー…妖怪なんて居るはずねぇだろ?」

中学生と見られる青年が一人、小学生と思われる少年が二人、そこで歩いていた。赤く禍々しい木は妖怪の仕業説を唱えた少年、裕太は少しばかり涙目だった、恐らく信じてもらえない事に涙目になったのだろう。

「ちょっと!そこのお二人さん!」

「げっ!?でかマナだ!」

「ちょっ!」

ズビシッ!そんな痛々しい擬音がつきそうなレベルの強烈なチョップが中学生の青年の頭に入った。何故か中学生の青年の頭とチョップした犬山 まなという少女の手からは煙が出ている。中学生の青年は頭を抑えながら涙目で言葉を吐き捨てた。

「ってか、まなには関係ねぇだろ!」

「関係あるよ、お隣さんだもん。」

この後、まなは裕太から妖怪ポストの存在を知り、その妖怪ポストへ入れた。ちなみにその時、中学生の青年、蒼馬が机にされていたのはいうまでもない。

 

そしてまなは幽霊族の末裔、ゲゲゲの鬼太郎と出会いその赤い木は妖怪の仕業であることがわかり、主犯の妖怪、のびあがりがいると思われる地下へ向かった。

 

 

 

---地下---

ゲゲゲの鬼太郎は警戒しながらあたりを見回していた。すると突然なにかが発射される音がした。

「のびあがりじゃ!」

目玉の親父がそう叫ぶと緑色のくねくねした未確認生命体が鬼太郎たちの方へ飛んできた。しかしその体には黒い触手の様な物が絡み付いていてのびあがりを時々壁に打ち付けていた。

「父さん!あの黒い触手はなんですか!」

「分からん………あんな黒い触手を持った妖怪など見た事ないのぅ…」

すると柱の陰からひとりの女性が現れる。その背後からは黒い触手が伸びていた。そしてその女性の手には真っ黒な扇子が握られていた。

「ふふふ♪人に害為す妖怪さん♪あっそびっましょ?」

その女性が黒い石を握りつぶしたと思えば影の翼が現れ、足は地から離れた。そして彼女は鬼太郎たちを見て口を開いた。

「あらぁ…ゲゲゲの鬼太郎さんがお出ましかぁ…まぁ…いっか♪」




N「さて、昼食を作って再び養生に戻ろう…」


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妖怪と神々が目覚めた日〜後編〜

今日はバレンタインですねぇ…
皆さんチョコは貰えましたか?
私はチョコレートを自分に買いました。
貰ってません。
皆さんに幸あれ!


「あらぁ…ゲゲゲの鬼太郎さんがお出ましかぁ…まぁ…いっか♪」

のびあがりと戦っていた白シャツにロングスカート、黒のブレザー姿の黒髪の女性は鬼太郎を見て楽しそうに微笑む。その笑みはまるで戦闘を楽しんでいるような笑みだった。そして鬼太郎は小さな声で自らの父親に声をかける

「父さん…あの女性は…」

「わからぬ…妖怪にあんなのいた覚えないんじゃ…」

鬼太郎と目玉親父が二人でそんな話をしていると女性は宙を舞いながら華麗にのびあがりのビームらしきものを避けていく。そして手に持っていた黒い扇をのびあがりに振り抜けばのびあがりの眼から妖気が漏れる。のびあがりは堪らず地上に逃げると女性は落ち着いた様子で地に足を降ろした。

「あーあ…逃げられちゃった…♪」

「ちょっと…!」

文句を言おうとしたまなを鬼太郎が止めた。

「……なんで…無茶した?」

「…なんの…事かな?」

まなも冷静になって見てみると鬼太郎に歩み寄る女性ほ足取りはフラフラとしており、額には冷や汗が浮かんでいる。少し歩くと糸が切れた操り人形の様に前に倒れる。それを鬼太郎が上手く受け止めた。

「この人…なんで無茶を…」

「…とにかく、どこか落ち着ける所で休ませよう…」

そして鬼太郎とまなはその女性を連れてまなの自宅へ向かった。

まなの自宅へたどり着いたまなは家に誰もいない事を確認して女性をベットに寝かせると鬼太郎と共に再び地下に向かった。

 

 

 

 

 

 

しばらくして潤華は目を覚ました。そして感覚を確認すると辺りを見回す。そこが誰の部屋かわからなかったが突然現れた者によって思考を停止することになった。

「…………」

「樹ュ…肖ュ天ァ…」

「うん…そっか…じゃあにあとは翼鳳(よくほう)にお願いって伝えて。」

「出ュ↑機ァ@」

鳴き声のかわりに謎のノイズを発する紫目の鴉はそのまま窓をすり抜けて遠くへ飛んで行った。そして潤華はもう少し寝ようと体を倒した。

 

 

 

「…さん…………さん!…お姉さん!」

「んぇ?」

潤華が目を覚ますとそこには癖のある茶髪の少女がお盆の上に乗っていたおにぎりとお茶を机に置いていた。

「大丈夫ですか?」

「うん、貴女、お名前は?」

「私は犬山まなです。貴女は?」

「私は潤華。信仰なき神の一人よ。」

この後、まなと潤華はレインの交換をして別れた。

 

 

ーーー

 

 

「翼鳳、どう?終わった?」

「あぁ、しかしゲゲゲの鬼太郎が謎の人物に射抜かれた。」

「…………無事?」

「無事だ、しかしなんでだろうな…」

「…わかんないよ…」

その後、二人はとある人物に判断を仰ぐ為にその場から姿を消したのであった。




鴉のノイズ翻訳↓
「樹ュ…肖ュ天ァ…」=翼鳳様が心配してる。

「出ュ↑機ァ@」=わかった、ご武運を。


明日はチョコ貰えるかな…と愚かな希望を持って私は寝ます。


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戦慄!見上げ入道vs白髪の女〜前編〜

《とある橋の下》

「んぅ……」

そこで白髪の少女は眠っていた。ホームレスのようだがやけに服が綺麗な為酒を飲みすぎて酔い潰れたように見えなくもないだろう、しかしねごとはなく、安らかな寝息を立てている為酔いつぶれたわけでもないだろう。その少女は橋桁に頭をぶつけると頭を抑えながら目を覚ました。

「くぅっ……痛い…」

「おねーさん!おはよー!」

「うん、おはよう。」

近所の子供らしき少年がやって来て笑顔で挨拶されれば彼女も笑顔で手を振る。

「んぅ…今日は電池組のライブか…何も無いと良いけどなぁ…」

彼女は近くに置いている髑髏の仮面をつけてその場を去った。

 

 

---

 

 

夜、まなはテレビのニュースを見て潤華に連絡を入れた。

「まなちゃん、どうしたの?」

「潤姉さん!これ見て!」

まなのスマホの画面に映っていたのは電池組のライブ会場でライブの参加者が全員連絡が取れなくなっているというニュースだった。

「……これは…」

潤華は口笛を吹くと鴉が潤華の肩に乗った。

「翼鳳にこのニュースの事を伝えて、現地集合!」

『苦ァ都苦螺奈☆』

鴉は謎のノイズを発すると飛翔した。潤華はそれを見届けてからライブ会場へと向かった。

 

「鬼太郎!」

「まな?それにこの前の…」

「どうも〜♪」

潤華と鬼太郎達が自己紹介を終えると鬼太郎からどうやって入るか悩んでいるという話があった。

「それなら任せて。」

潤華は空間に扉を出現させて鬼太郎達を放り込んで自らも中に入ってから扉を閉めた。扉の先にあったのはドームの中だった。そしてそこの中にいたのは大きな僧服を着た一つ目の妖怪。

「…………見上げ入道…」

まな達は突然後ろから声が聞こえれば振り返る。そこには全身黒ずくめの服に赤い髪をした青年が腕を組みながら煙草を吸っていた。

「彼は私の幼馴染の翼鳳(よくほう)っていうの。」

翼鳳(よくほう)だ。宜しく。」

ライブ会場では見上げ入道が鬼太郎たちとは全く違う方向を向いていた。そこには白髪を揺らしている少女が銃を構えていた。

「おい!そこの人間!危ないぞ!」

翼鳳が注意を促すもその少女は鬼太郎達を見て嫌そうな顔をして胸ポケットに入っている紙に何かを書き込んでその紙を銃弾に詰め込んだかと思えばまなに向けて撃った。その銃弾はそのまままなの後ろの壁にめりこんだ。

「きゃっ!?」

「危なっ!?」

まなと潤華は思わず尻餅をついた。その銃弾は真っ二つに割れ、中から点と線が書かれていた。

 

『・・- -・--・ -・-・- ・- ・-・-・- --・-・ ・・ -・・- -・ ・・ ・-・・ ・・・ ・-・・ -・--- --・ ・-・ -・-・- ・- 』

 

「これは…何?」

まなは全く分かっていない様子で頭を傾げた。

「モールス信号ね。翼鳳、読める?」

「…『うるさい、じゃまだからかえりなさい。』と書いてある。」

 

翼鳳はいとも簡単にモールス信号をよみといた




『苦ァ都苦螺奈☆』
→「わかりました!」


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戦慄!見上げ入道vs白髪の女〜後編〜

「…『うるさい、じゃまだからかえりなさい。』と書いてある。」

翼鳳がモールス信号を読むと猫娘は怒って身を乗り出し、白髪の少女に怒鳴り散らした。

「なぁっ!?そこの貴女っ!邪魔ってあんたねぇ!」

その時、猫娘に反論しようとした白髪の少女は見上げ入道によって手のひらで弾き飛ばされてしまった。そのまま白髪の少女は苦しそうな表情をうかべていた。

「ぐぅっ!?かはっ…………」

「ぁっ!ニャァァァァッ…………!」

猫娘はスピードを上げて見上げ入道に斬りかかれば思わぬ攻撃に見上げ入道は怯む。

「目を瞑りなさい!そこの猫女ぁっ!」

「ニャッ!?わかったわ!」

白髪の少女がそう叫べば見上げ入道の目元に向けて弾丸を放つ、それと同時に猫娘が目を瞑ればその弾丸は閃光となって見上げ入道の瞳を焼いた。

「グァァァァァッ!!!???」

するとまなは息を大きく吸い込んでこれでもかというほどに叫んだ。

「『見上げ入道見越したりぃぃぃぃぃぃっ!!!』」

まながそう叫べば見上げ入道は断末魔をあげつつ消滅した。それと同時に身長の約2倍もある銃を持った白髪の少女は観客席の部分から華麗に飛び降りて着地、まな達の方へ銃を粒子化しながら歩み寄れば猫娘の前で意識を失い、そのまま糸の切れた操り人形のように倒れ込み、猫娘にキャッチされた。そのあと、しばらく白髪の少女が目を覚ます事はなかった。出血は無かった為、猫娘達はそのままその少女を潤華の回廊内に休ませることにした。

 

 

 

「なんだったのかしらね、あの人間。」

「さぁ?あんな妖怪は見たことないし、潤華達も知らないと言っていたようだし。きっと誰かが言ってた…えーっと…」

「能力者ってやつかしら?にしては珍しい髪色ねぇ…」

結局白髪の少女はしばらくして意識を取り戻し、礼を言ってそのままその場を立ち去って行った。信仰なき神の二人組は自分の家へと帰って行った。結局白髪の少女の名前などのいろんなことはわからなかったがまなは気にしていない様子だった。その代わり、猫娘に『猫姉さん』という呼び名が出来上がったのは別の話。

 

 

--------

----

--

 

 

「…………クックック…」

ひとりの青年は不気味な笑みを浮かべながら御札をビリビリにやぶかれた祠の前に仁王立ちしていた。

「これだっ…これが俺の真の力だぁぁぁっ!フハハハハッ!!!!」

「おい、そこな邪神、儂等の計画を手伝うてくれぬか?」

「ケケッ…任せとけ…俺は手前らの仲間になってやろう…クククッ…」

「さぁて…始めましょう?」

「「「「妖怪城に勝るもの無しと我らは誓う!!!」」」」

この日からまなの住む町では子供の行方不明事件が多発しはじめた



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たんたん坊の妖怪城 前編

鬼太郎は猫娘とともにまなと話をしていた。

「…………まな、ありがとう。調べておくよ。」

「うん!」

 

 

 

 

 

鬼太郎と猫娘が捜索をしていると一つの現場の前で白髪の少女が空を見上げていた。

「あれは…………」

「ん…あぁ…ちゃんちゃんこのお兄さんと猫女か…」

「あんたねぇっ…」

猫娘は文句を言おうとしたがその雰囲気を見て口を噤んだ。その少女はあたりが暗い雰囲気で腕には手首をかっ切ろうとしたのか刃物の跡が付いていた。

「…………猫娘よ。覚えておきなさい。」

「…猫娘ね…わかった…」

「…………腕…大丈夫なの…?」

「…………きにしないで。」

白髪の少女はフラフラと歩いて去っていけば鬼太郎と猫娘は視線を合わせてその少女の心配をしつつ調査を進めた。

 

 

 

しばらくすると猫娘にマナから連絡が入り、鬼太郎たちは急いでその場に向かい、妖怪城をみていた。

「…………猫娘…」

「あら…白髪の…」

白髪の少女は突然現れれば銃を持ったままそこにしゃがみ込んだ。

「…人間以外は皆殺しにする。もう躊躇はしない。」

「…やめておけ、妖怪退治は僕の役目だ。それに今の君は精神的に危険だ。」

「…もう…躊躇しないと言ったろう?」

「…………猫娘、もしもの時は彼女を連れて逃げろ。」

「わかったわ。」

鬼太郎はそういうと妖怪城に潜入した。

鬼太郎はたんたん坊と、猫娘と砂かけ婆は二口女と、一反木綿はかまいたちと戦っていたが何度も蘇るたんたん坊達に苦戦を強いられていた。それに途中参加した邪神によってさらに苦戦を強いられていた。

「…私は…もう躊躇しない…貴方も殺す。」

白髪の少女はそう呟けば銃を乱射した。しばらくすると邪神は不利だと感じたのか撤退していた。

「…………」

少女は工作を施して妖怪城の地下に入ればそこには黒い花の巻きついた柱が13本あった。

「ごめんなさい…ごめんなさいっ…」

そこには緑を基調とした服装の少女がへたり込んでおり、黒い花はその少女から生えていた。

「ごめんなさい…せめて三日…三日だけは見逃して下さい…お願いします…」

「…………貴女の願いなんて知ったことじゃないわ。消え失せなさい。それか死ね。」

「…………」

黒い花の少女は弱々しく立ち上がり、妖怪城を去った。

 

 

暫く経ち、鬼太郎たちがたんたん坊を始末し終えればマナの無事も確認でき、一同は安堵した。

「そういえば途中で逃げてる妖怪いたけどあれは…?」

「あと三日だけでも見逃して欲しいって言うから追い返したわ。」

「いい判断だ。妖怪によっては弱ってて、というのもいるらしいからね。」

こうして鬼太郎達は無事に妖怪城にかったのであった



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