【艦これ】色んな鎮守府の日常【SS】 (大キャバクラ)
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色んな鎮守府の日常
1話・セクハラ艦娘達の居る鎮守府 ☆


怖いねぇ…



〜鎮守府内・応接間〜

 

提督「…」ビクビク

 

長門「提督?どうしたのだ?」ニヤニヤ

 

提督「いや、何でもないよ…」ニコ…

 

大将「○○くん、辛そうだね?また日を改めようかな?」

 

提督「い、いえ!そんな何度も大将殿のお手を煩わせる訳には…!」アセアセ

 

大将「ふむ…ならば話を進めよう、先も言った通り、ここ最近は深海共の動きも穏やかになりつつある…」

 

大将「我々が奪還した海域も徐々に拡大し、我が国も順調にかつての豊かさを取り戻しつつある。」

 

大将「だからこそだ、かつての英霊が教えてくれたように慢心せず、今は更に気を引き締める時なのだ…」

 

提督「あの…それはつまり…」

 

大将「勝って兜の何とやら…だ、君の希望に応える事は大本営としても、現在は出来そうにない…今は1人でも多くの、君のような有能な提督が必要なのだ…よってこの辞表を受け取る事は出来ない、申し訳ないが、もう少しだけ御国の為にその身を捧げてくれ…」フカブカ

 

提督「そんな大将殿!お顔をお上げくださひゃっ…!」ビクゥ

 

大将「??、先程から、調子でも悪そうだな…済まない…君への負担に気が付いていなかったようだね…」

 

大将「せめてもの詫びとして、しばらくの間は大本営からの任務を軽減する処置を取らせよう」

 

提督「あ、ありがとうございます…!」

 

長門「そうだぞ提督、大将殿のお言葉に甘えて、暫くは体を休めるといい…」ニヤ

 

大将「提督想いの佳い艦娘を持ったな、○○くん。では済まないが、私はこれで失礼するよ。十分に体を休めて欲しい…」

 

提督(!!どうにかして大将殿にこの鎮守府の現状を!)

 

提督「た、大将殿!お見送り致します!」

 

提督(艦娘の居ない所で…!)

 

大将「よいよい、体も不調であろう、部屋の外に大和を待たせておる、気持ちだけ受け取っておこう」

 

提督「し、しかし…」

 

鹿島「では私が大将さんを門までお送り致します」

 

大将「む、そうか、ではよろしく頼むよ」

 

鹿島「はい、それでは、長門さん、提督さんをお願いしますね…♪大将さん、こちらへ…」ニヤ

 

長門「あぁ、任せておけ…」ニヤ

 

提督(ぁ…うそ…)

 

提督「」ガクガク

 

バタン

 

 

 

 

 

長門「…」

 

長門「提督、酷いじゃないか…私達に黙ってこんな物を大本営に送りつけるなんて…」 つ辞表

 

提督「う、うん…その事は、本当にごめん…」ブルブル

 

長門「どうしたのだ…そんなに怯えて…可愛そうに…」スゥ…

 

長門「この長門が付いているぞ?…♪」サワ…

 

提督「ひっ…!そ、それを止めて…ください…」フルフル

 

長門「それとは何かな…?そんな言い方じゃあ、私が提督に酷いことをしているみたいではないか…?」サワサワ

 

提督「ふぁ…や、やめ「でたっぴょん!」ガチャッ!

 

長門「…卯月か…ここは応接間だぞ?今だから良いものの、客人が居たらどうする?」ギロ

 

卯月「ふっふーん、ちゃんと居なくなったのを確認したぴょん!」

 

卯月「それよりそれより〜…」じろじろ

 

卯月「長門さんばっかりずるいぴょん!うーちゃんも司令官に触りたいぴょん!」

 

長門「ふ…愛されているな提督…これで分かったろう?ここがお前の居場所なのだ…」ボソボソ

 

提督「み、耳元で囁かないでっ…!」ゾクゾク

 

卯月「しれいかぁ〜ん、覚悟するぴょんっ!」カサ

 

卯月「何か踏んだぴょん?」つ辞表

 

卯月「…」

 

 

 

卯月「司令官、これ、何…?」くしゃ…

 

 

 

提督「いや、何でも無いよっ!」

 

提督(卯月にだけはバレちゃダメだっ…!)

 

提督「こ、こんな仕事をしているだろ?いざという時にすぐに 長門「先日提督が大本営に提出したようだ」

 

提督「な、長門…!?」

 

長門「…」ニヤ

 

卯月「ふぅん…」

 

卯月「うーちゃん、今とっても悲しいぴょん…怒ってるぴょん…もういつもみたいな遊びじゃ許してあげないぴょん」スゥ…

 

長門「…ちょっと待て卯月」

 

卯月「…邪魔するぴょん?」ギロ

 

長門「ここだと道具も何も無い、音も響く…いつもの部屋で…な?」ニヤ

 

卯月「…」ニヤ

 

卯月「そうだったぴょん!じゃ、司令官持ってくぴょん」ギュウ

 

提督(力、強くて…い、痛い…!)

 

提督「やめ、は、はなせ…!」バタバタ

 

卯月「力でうーちゃん達に敵うわけ無いぴょん!覚悟するぴょん」ズルズル

 

提督「な、ながt バタン

 

……

 

長門「提督…貴方は何があってもここから逃がさんぞ…」

 

長門「私達には貴方が必要なのだ…」ニヤ

 

 

先日、僕は大本営に辞表を出した。

特に任務で失敗したとか、轟沈を出したとか、艦娘に弾劾されたとか、そう言う訳ではない。単純に僕が、これ以上提督を続けていく事に限界を感じたからだ。

初めは本当に小さな出来事だった。MVPを取った艦娘に、抱き締めて欲しいと言われたのだ。それくらいで大切な艦娘に応えられるのなら、安いものだ、そう思い希望通り抱き締めた。そしてそれを聞いた他の艦娘達が、自分にも、と、次々と要求をしてきた。僕は出来る限り艦娘達の要望に応えた。

だけど、これが、いけなかったんだと思う…。

艦娘達の希望は日を追うごとにエスカレートしていった。

私はこんな事をしてもらった。じゃあ私はこれをしてもらおう、と、年頃の女の子が、まるで友達同士で自慢し競い合う様に僕を使っていった。

そして気が付いた時には、僕に自由は無かった。

僕の側には必ず誰か1人、艦娘が居て、買ってもらったばかりの人形の様にベタベタと触り、体を擦り付けてきた。

艦娘だって世間では兵器だ何だと言われてはいるが、一緒に過ごしている僕たち提督からすれば、特別な力を持っただけの、1人の女の子だ、それも端から端まで皆美しい。男の僕からしたら、そんな艦娘に抱き締められたり触られたりすると、当然反応してしまう所がある。

ある日、それを空母の子に見られてしまった。

その日から駆逐艦(卯月を除く)や海防艦を除く艦娘達は、今までの行為に加え、重点的にそこを責める様にエスカレートしていった。

そしてとうとう僕にも限界がやってきた。

こんな所にいたら、いつか自分は取り返しのつかない事を艦娘達にしてしまう。そこで僕はまず、大淀を通じて大本営に辞表を出した。しかし、一週間、二週間と過ぎても大本営からの返事は来なかった。僕は流石におかしいと思い、大淀に尋ねた。すると

 

「あぁ、あれですか、もうあんな冗談はやめてくださいね?」ジト

 

「流石の私も、心臓が止まる想いでしたよ…」ニコ

 

僕の胸に顔を埋めながらこんな事を言った。

僕は直感した。大淀を通じてじゃ決して大本営に届くことは無い。

だから僕は、定期的に査察に来る憲兵に辞表を渡し、大本営へ届けるように伝えた。

それが3日前の事。

そしてさっき大本営から、僕の鎮守府のある戦線を統括する大将が訪問してきた。結果はまぁ…あの通りだったけど…。

…もう一つ気掛かりな事がある。

最近、艦娘達の目から光が消えてしまいそうな気がするんだ。

前までは僕が誰かといると、他の子は羨ましそうな目で見てきたり、茶化してきたり、それなりに賑やかだった。

だけど最近ではそんな事は無く、僕が誰かといると恨めしそうな目で見つめ、一切茶化したりしようとしない。

大将はあぁ行ったけど僕はもう本当に限界だ。こうなったら脱走でもしないと、僕はもう…

 

バシャッ!!

 

提督「!ッケホッ!ゴホッ!」ビショビショ

 

卯月「しれいかぁ〜ん、眠るのはまだ早いぴょん、今は一五○○だぴょん」

 

提督「こ、ここは…?」キョロキョロ

 

〜執務室隣・暗室〜

 

卯月「ショックで忘れたぴょん?うーちゃんのくすぐり刑、そんなに凄かったのかなぁ〜?」ワキワキ

 

提督「あ、あ、…!」ガタガタ

 

提督(そうだ…僕はあの後…気絶するまで卯月にくすぐられて…)

 

提督「う、卯月…離して…」ガクガク

 

卯月「司令官のその顔、うーちゃんとっても大好きだぴょん♪」ペロ

 

提督(ひ…顔を…!)ゾク

 

提督「卯月、お願いだからもう許してくれ…」

 

卯月「う〜ん…」

 

卯月「嫌ぴょん」

 

提督「そんな…」

 

卯月「うーちゃん達を置いてどこか行こうとした司令官はぁ〜…」

 

卯月「まだまだお仕置きが必要だぴょん♪」コショコショ

 

提督「あ…ぐっ…くく…あっははは!やめ、やめて!あはは!」

 

提督(馬乗りされて動けない…!?く、苦しい…!誰か助けて…!)

 

卯月「ここが一番辛そうだぴょん!」コショコショ

 

提督「くふふっ…ひゃ、もう、…あはは!や、やだぁ!やだやだ!…ぁははは!」ポロポロ

 

卯月「司令官の涙も美味しいぴょん…//」ぺろぺろ

 

提督「卯月…も、もう…」ポロポロ

 

提督(うぅ…ベタベタして気持ち悪い…)グス

 

卯月「まだまだぴょん!それそれ〜♪」コショコショ

 

提督「あっははは!!っひゅ…っ…!」

 

提督(ぁ…息…!吸えな…!)バタバタ

 

卯月「…」コショコショ

 

提督「ははっ、は、…カヒュっ…けほっ…」ビクン

 

卯月「おっと、また飛んじゃうぴょん」パッ

 

 

ガチャ

 

鹿島「卯月ちゃん、そろそろ演習の時間ですよ…」ニコ

 

卯月「むぅ…まだまだ遊び足りないぴょん」

 

鹿島「演習が終わってから…ね?」

 

卯月「ぶー…」

 

鹿島「提督?」チラッ

 

提督「けほっ、…あ、あぁ、すまない…執務室に戻るよ…」ヨロ

 

卯月「…」グイッ

 

提督「あっ…」ドサ

 

卯月「司令官、まだお仕置きは終わってないぴょん、演習の間は許すぴょん」ボソ

 

提督「…」ゾク

 

鹿島「ほらほら、卯月ちゃん、行きますよ!」パン

 

鹿島「それでは提督さん、また…♪」ニコ

 

バタン

 

提督「…」スク…

 

提督「逃げるなら…今しか、ない…!」

 

ガチャッ…

 

提督「…」キョロキョロ

 

提督「」サササ!

 

提督(今の時間、駆逐艦は演習、軽巡は大半が遠征の筈…)

 

提督(戦艦、空母、重巡は大体が寮で待機…近くを通りさえしなければ…)

 

 

 

 

 

「あれ?提督?何コソコソしてんのよ?」

 

 

提督「ひっ…!」ビクッ!

 

川内「そ、そんなに驚かなくていいじゃん…」シュン

 

提督「あ、あぁ、ごめんな…」

 

提督(川内か…あれ…?川内って今夜戦前で寝てる筈じゃ…?)

 

提督(ま、まぁ川内は比較的まともだから安心だ…)

 

提督(でも卯月みたいな事があるかも…念の為確認しておこう…)

 

提督「なぁ川内、長門に合わなかったか…?」

 

川内「んー?会ってないよ?どうしたの?」

 

提督「そ、そうか、なら、良いんだ…ありがとうな…」スタスタ

 

川内「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川内「会ってないけど無線で提督を逃がすなって聞いたよ」

 

 

提督「」ピタ

 

川内「…」ニコニコ

 

提督「はっ…ぇ…!?」ガタガタ

 

 

 

川内「…ねぇ提督、私達を置いてどこへ行く気だったの?」ツカツカ

 

 

川内「あたしさー、長門さんから無線聞いた時、目の前が真っ暗になったんだよね…」ブルブル

 

川内「…提督、私達の部屋、行こ…?」

 

提督「…」ブルブル

 

提督(じ、冗談じゃない…そこに行ったらもう二度と…!)

 

川内「提督、何で何も言わないの…?」スゥ…

 

提督「やっ…来るなっ…」パシッ

 

提督「あっ…」

 

川内「…」

 

提督「ご、ごめ「何であたしから逃げるの?」

 

提督「!」ビク

 

川内「…」

 

川内「あ!鬼ごっこだね!?じゃあ10数えれば良いのね!?」

 

川内「島風ほど速くないけど、あたしだって軽巡だからね!」

 

提督(…え…?)

 

川内「速力はそこそこ自信があるんだ!」ニコ

 

川内「じゃあいくよ!」

 

 

川内「捕まえたら卯月よりすごいことするから」

 

 

提督「…え?」

 

提督(これ、止めさせなきゃ…!)

 

提督「川内、ちが「いーち」」

 

提督「せ、せんだ「にーい」」

 

提督(ダメだ、とにかく今は逃げないと!)

 

提督「…!」ダダダ

 

 

 

…………………

…………10

 

 

 

川内「絶対逃がさないから」ボソッ

 

タッタッタッ…

 

 

〜工廠裏〜

 

提督「はぁ…はぁ…」

 

提督「まずい…長門の奴、無線で鎮守府中に…俺の事を…」

 

提督「これじゃ何処へ行っても、川内みたいに…」ゾク

 

提督「何とか見つからない様に…」コソコソ

 

 

〜鎮守府正門前〜

 

提督「う、うわぁ…予想はしてたけど…」

 

 

提督…絶対に捕まえますわ…

酷いよ…提督… 司令官…

ゾロゾロ

 

 

提督「深海棲艦も真っ青だよ…」

 

提督「!」

 

提督「塀は…?」チラ

 

提督「高圧電流…か…」テクテク

 

 

 

 

「おい、止まれ」スチャ

 

 

 

 

提督「ひっ」

 

提督(刀…!?く、首に…!)

 

天龍「ふふ…怖いか?怖いだろうなぁ…」

 

天龍「でも俺達はもっと怖かったんだぞ…お前がどこか消えてしまう…そう思っただけでな…」ワナワナ

 

提督「…」ゴクリ

 

天龍「駆逐艦のガキどもが長門の無線を聞いた時、泣き喚く奴、怒る奴、物に当たる奴…」

 

天龍「とにかく色々な反応だったよ…でも俺がいつまでも怯えてちゃいけねぇだろ?」

 

提督「…」じり…

 

天龍「だからよ、ガキどもに言ったんだ」チャキ

 

提督(い、痛…!)ブルブル

 

天龍「提督の野郎を捕まえて俺達だけのおもちゃにしよう…ってな」

 

天龍「お前ら、もういいぞ」

 

 

 

 

 

駆逐艦s「…」ザザッ

 

 

提督「…!?」

 

提督(そんな…今は演習じゃ…?)

 

 

 

 

 

鹿島「じゃあ皆さん!今日の演習は提督さんをぜっっったいに逃がさないよう、執務室まで連れて行くという内容です♪」

 

 

 

神通「MVPの方は特別に提督と2人きりになる事を許可します…」

 

 

 

天龍「おっと、俺ばっかりがお前を独り占めしちゃあガキどもに恨まれちまうな…」パッ

 

 

 

提督「み、皆待って…!」ドサッ

 

 

 

 

 

神通「全艦…突撃用意!!」

 

 

 

 

駆逐艦s「…!」ダッ

 

 

提督「ひっ…!」スクッ!タタタ

 

 

……………

………

 

 

 

 

神通「…天龍さん…」ギロ

 

天龍「…あ?」

 

神通「貴女、私の提督の首に、傷をつけましたね…!?」ギロ

 

天龍「…お前の…だと…?言うじゃねぇか…おい…」スラァ

 

鹿島「まぁまぁお二人とも、まずは提督さんを捕まえないと、誰のものにもなれませんよ?♪」

 

天龍「チッ…」チャキン

 

神通「…」

 

鹿島「さぁ、私達も追いかけましょう♪」

 

 

 

 

 

 

鹿島(”私の"提督さんです。失礼しちゃいますね♪)

 

 

 

 

 

 

 

〜裏庭〜

 

提督(まさかもう…皆こんな状態になってるなんて…!)タッタッタッ

 

提督(この鎮守府には…安全な場所は…もう…)ポロポロ

 

 

提督「…!」

 

 

提督(そうだ!)

 

提督(前に卯月が鎮守府の囲いの壁に穴開けたって言ってたよな!?確か3号館の…)タッタッ

 

提督(業者さんの修理はまだ…!)

 

提督(あ、あった…)フルフル

 

 

 

 

 

 

川内「見つけたよ」ガサ

 

 

 

 

川内「今ならここしか無いと思ってね〜♪」

 

提督「!!!」

 

提督(ぎ、艤装を展開してる!?)

 

提督「せ、川内、鎮守府内で、艤装を出しちゃだめだろ…?」ブルブル

 

川内「でも非常時はいいんだよねっ?」ニコ

 

川内「もー、提督ってば以外と見つからないんだもん。少し本気出しちゃったよ」ツカツカ

 

提督(こいつにはもう…何を言っても…)

 

提督「悪いな、川内…僕は…」ジリジリ

 

提督「少し、お前達と離れる必要があるみたいだよ!」サササ!

 

川内「あっ!ちょっと提督!」ガチン!

 

川内(艤装が引っかかって…!?)

 

提督「」タッタッタッ

 

……

 

川内「うそ…そんな…行かないで…提督…」

 

 

 

〜鎮守府近海浜辺〜

 

提督「ふぅ…ここまで来ればもう…」

 

提督「これで僕も脱走兵かぁ…見つかったら極刑…かなぁ…」

 

提督「でも結局あの鎮守府に居ても…遠くない内に…」ブルブル

 

提督「やめやめ!まずは田舎に帰ろう!うん!」

 

 

 

???「…」じー

 

 

 

 

 

半年後

 

 

 

 

 

〜山奥の村〜

 

提督「ふぅ…自給自足も悪くないね…」

 

提督「そろそろここの生活も慣れてきたかなぁ…」

 

提督「でも大本営からの追っ手も来ないな…普通こんなもんなのかな…?」

 

提督「まぁ来ないに越した事は無いけどさ…」

 

提督「さ、帰って夕食にしよう…まさかウサギが取れるとは、僕もついてるなぁ!」

 

 

 

「ウサギを食べるなんて、酷いぴょん!」

 

 

 

提督「へ?」くるっ

 

卯月「…」ニコニコ

 

提督「ぁ…ぇ、…卯月…?」

 

 

長門「全く、貴方という人は…酷いではないか、半年も我々を放っておくなんて…」

 

 

提督「な、がと、…?」

 

 

鹿島「もう!大変だったんですよ!提督さんが不在な事を半年間も大本営に誤魔化すのは!」プンプン

 

 

提督「ぇ、ぇ…?」

 

 

川内「つっかまーえたっ」ギュウ

 

 

提督「ひっ…!川内…!?」ビクビク

 

長門「さぁ帰るぞ提督、皆、貴方と会いたがっている」ニコ

 

提督「…ぅ…ぁ、…そんな…」ポロポロ

 

 

卯月「司令官、泣くほど嬉しいぴょん?」

 

卯月「うーちゃん達も司令官と離れて寂しかったぴょん!」ウルウル

 

卯月「でももう大丈夫ぴょん!今度はもう…」

 

 

 

卯月「一生離さないぴょん」

 

 

 

僕はもう、ダメみたいです。

 




うーちゃんは恐ろしい((((;゚Д゚)))))))


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2話・むっつり提督の居る鎮守府

かけ足です


執務室

 

提督「さーて今日の演習相手の候補は〜…げっ伊勢改二に武蔵改二がいるなぁ…なんでそんなひでぇ事すんの〜?…随伴は…?よし!正規空母と重巡か!」

 

提督「えー館内放送、提督です。本日最初の演習はゴーヤを旗艦にハチ、イク、イムヤの編成で出撃、○九○○に演習開始とする為その前に潜水艦sは執務室へ集合。皆今日も頑張りましょう!以上です。」

 

食堂

 

イク「やったのね!戦果を挙げて提督のご褒美期待するのね!」

 

イムヤ「最近私達演習での出番多いわね」

 

ゴーヤ「ゴーヤ達が出れば資材も少なくて済むでち。」

 

ハチ「まぁ、提督の役に立てて悪い気はしませんね…♪」

 

執務室〜○八四五〜

 

提督「お、集まったな。じゃあ今日の演習内容を伝える。相手の編成は伊勢改二を旗艦とした武蔵改二、二航戦改二、摩耶鳥海改二だ。」

 

ハチ「随分重い編成ですね…」

 

提督「まぁな…だからこそお前たち潜水艦の出番だ。頼んだぞ!」

 

イク「スナイパー魂が滾るのね!」

 

提督「ただ心配なのが伊勢が水上爆撃機を飛ばしてくる可能性が十分ある事だ。ハチ、イク、ゴーヤは二式水戦を運用してくれ。」

 

8.19.58「了解!」

 

イムヤ「まぁこればっかりは私は仕方ないわね」

 

提督「イムヤ以外は水戦を積む関係でどうしても魚雷が減るからな、主な雷撃は任せたぞ、イムヤ」

 

イムヤ「司令官が言うんじゃ仕方ないわね♪イムヤにお任せ!」

 

提督「あぁ!よし!じゃあそろそろ相手方も準備してる頃だろう!総員、抜錨せよ!」

 

執務室〜一○○○〜

 

提督「すまない…すまない…」

 

ゴーヤ「うぅ…直してくだち…」

 

イク「ボロボロなのね…」 ハチ「」イムヤ「いたた…」

 

提督「まさか演習場に行くまでに相手が編成を変えてるとはな…よりによってジョンストンとリベッチオかよ…日本の誇りは何処へ…!」

 

提督「皆ごめんな…千歳と千代田も入れるべきだったな…あと出来れば早く着替えてな…」

 

イク「あっ今イクを見たのね!でも提督が良いなら…見てても良いのね…♪」

 

提督「じゃあ触ってもよろしいか?」

 

イク「うーん…いいのね…♪」

 

イムヤ「馬鹿なこと言ってないで早く着替に行くわよ!司令官も調子に乗らない!じゃあ司令官、また後で報告書持ってくるわね、それじゃ!」バタン!

 

提督「くっ…!」

 

提督「はぁ…最近演習潜水艦作戦の勝率が下がってるな…前みたいにオール戦艦編成の艦隊も見かけないし、海防艦やジョンストンが発見されてから更に勝ちづらくなったな…どうしたものか…」

 

長門「話しは聞かせてもらったぞ!」バァン!

 

提督「!!」

 

長門「答えは簡単だ!我々戦艦を使えばいい!」

 

提督「!!!」

 

長門「堅い装甲!巨大な主砲!後部甲板!それにこいつは魚雷も撃てるんだぞ!」

 

ビスマルク「ちょ、引っ張らないでくれるかしら!」プルン

 

長門「我々は空母にも巡洋艦にも、駆逐艦にもなれるぞ!」フフン

 

提督「ほ、本当だ!(ビスマルクの乳揺れ!)…って無し無し、いちいち演習でお前ら使ってたら資材にガソリン付けて燃やすようなものだぞ、それに演習は駆逐隊とか低レベルの子を優先的に育てたり、資材節約も兼ねてるからなぁ…本末転倒だ…済まんな」

 

長門「むぅ……………………………………

出撃!!出撃したい!出撃したいぞーーー!!!」バタバタプルンプルン

 

提督「あぁまた始まった!陸奥は!?クソ、居ないか!ビスマルク!長門を連れてってくれ!(乳が…!)」

 

ビスマルク「え、何これ…」

 

提督「長門はやたら出撃したがるんだ!こら!止めなさい長門!痛ッ!?それで出れないと分かるとこのザマだ!人間の俺じゃとても力で敵わん!抑えてくれビスマルク!」

 

ビスマルク「しょうがないわね…ほら、立ちなさい長門、ビッグセブンの名折れよ!」

 

長門「う、うるさい!私は出撃するまでここを動かんぞ!!」キーッ!!

 

提督「あぁもう!立たんか!」グイッ

 

長門「キャッ///おい!今胸を触ったな!?///」

 

ビスマルク「サイテーね」

 

提督「クソッ…!!この状況でもやっぱバレるか…!」

 

長門「憲兵殿に知られたら事だなぁ?んん〜〜??」

 

ビスマルク「サイテーね」

 

長門「この後の演習なり海域なりに出撃させてくれたら黙ってやらんこともないぞ?んん〜?」

 

提督「よし分かった…」

 

提督「丁度川内からも希望が出てたしな、夜戦演習でどうだ…?」

 

長門「ふっ…問題無い…このビッグセブンに任せておけ!」

 

提督「あと、さっき胸触ったのはどうかご内密に…」

 

ビスマルク「あなた小狡いわね」

 

長門「まぁ元より気にはしてないぞ、心配するな。行くぞビスマルク、用は済んだ。」

 

ビスマルク「貴方魚雷の売り込みの為に私を利用したんじゃ無いでしょうね?」

 

長門「そんな事は無いさ!提督は胸が好きだからな!お前がいれば押しに弱くなるのだ!アッハッハッハッハ!」バタン

 

提督「」

 

提督「また甘やかしてしまった…でも長門が暴れた時に揺れた乳とビスマルクのあの冷めた目…お釣りが来るしまぁいいやな!」

 

コンコン

 

提督「いいぞー」

 

ガチャ

 

陸奥「陸奥よ♪」

 

提督「おぉ、どうした?」

 

陸奥「第2艦隊が遠征から戻ったわ。今日はバケツ2個持って帰ったみたい♪」

 

提督「お、いいねぇ〜、じゃ、第2艦隊には報告書は後で良いから、今はゆっくり休むよう伝えてくれ」

 

陸奥「は〜い♪」

 

陸奥「…」じー

 

提督「…」カキカキ

 

提督「…?どうした?下がっても良いぞ…?」

 

陸奥「あら、あらあら♪」

 

提督「ど、どうした?」オロオロ

 

陸奥「ふふっ…提督ったら、私と話すときは胸じゃなくて目を見て欲しいわ…♪」

 

提督「あ…いや…すまん!」

 

陸奥「あら、貴方になら、制服の下も見せても良いのよ…♡」しゅる…

 

提督「あ、あんまりからかうな、ほら、行った行った!」チラチラ

 

陸奥「あらあら♪じゃ、下がるわね…」

 

ガチャ

 

提督「ふぅ…すっごいドキドキした…」バクバク

 

ガチャ

 

陸奥「あ、そうそう提督、この陸奥、いつでも部屋で待ってるわね…♪」ヒョコ

 

バタン

 

提督「…」

 

提督「…」ドキドキ

 

提督「…あぁ〜!本当に行っちゃうぜマジで〜!」ジタジタ

 

提督「でも艦娘に手を出したら後々言われるからなぁ〜…」ピタ

 

提督「最悪、提督解任かも…?」ブルッ

 

提督「でもあんな事言われたら…堪んないな…」

 

提督「今日あたり街に行くかぁ〜…」ハァ

 

コンコン

 

鈴谷「ちーっす提督ー!居るー?」ガチャ

 

提督「こら、返事を待たずに入らない」めっ

 

鈴谷「ごめんごめん〜」

 

鈴谷「さっき陸奥さんが出てくるの見えたからさー」

 

鈴谷「陸奥さんと何話してたの?」キョロキョロ

 

提督「特になんでも無いよ。遠征の報告とか」

 

鈴谷「ふぅん…」

 

鈴谷「他にはー?」

 

提督「やけに食い下がるな…何も無いって、からかわれただけ」

 

鈴谷「…提督ぅ〜、嘘は良く無いなぁ〜!」

 

提督「え、え?」

 

鈴谷「こんなに陸奥さんの匂いがして、何も無いわけないじゃんってこと!」バン!

 

提督「デケぇ声出すな!」ビクッ

 

鈴谷「で、本当は何してたのん?」ニコ

 

提督「何もしてないって、第一何かしてたらな、お前見てこんな事になってないわけだが!!」ビン!!

 

鈴谷「ちょ///」

 

提督「どうする?ナニする?」ツカツカ

 

鈴谷「来ないでって///もー!」タタタ

 

ガチャバタン

 

提督「…」

 

提督「何て事だ…あまつさえ鈴谷に見せつけるなんて…」

 

提督「まぁズボンの上からだし、最悪シワがどうのこうの言えば…」

 

 

〜談話室〜

 

鈴谷「本当だし〜、鈴谷、提督のナニ見たし触ったし!」

 

五十鈴「なぁ〜んか嘘くさいわ」

 

鈴谷「何とでも良いなって〜、提督ったら鈴谷見て興奮しちゃって…可愛いかったなぁ〜!」

 

名取「はぅ…提督さん…やっぱり積極的な子の方が…」ゴクリ

 

鈴谷「ま、提督は大きい胸が大好きだから、名取なんかこうされちゃうぞ〜!うりゃあー!」モミモミ

 

名取「ひゃあっ///やめて下さい〜!//」

 

五十鈴「名取ってば浴衣の時ずーっと提督の近くに居たわよね、中破した時もなかなか入渠しなかったし、案外積極的じゃないかしら?」ニヤニヤ

 

名取「そ、そんな事無いよぅ…///」

 

鈴谷「この乳で提督を誘惑してるのか〜!」モミモミ

 

名取「やぁ〜!///」

 

 

陸奥「あらあら、楽しそうなお話ねぇ…お姉さんも混ぜてくれないかしら?」

 

鈴谷「陸奥さん…!」じっ

 

陸奥「あら、どうしたの?提督のナニを触った鈴谷ちゃん?♪」

 

鈴谷「っ!」ドキっ

 

陸奥「その話、お姉さんにも詳しく聞かせてちょうだい?」

 

鈴谷「」

 

 

〜執務室〜

 

提督「…!」

 

提督「今、談話室が熱い…!そんな気がする…!」

 

妖精「」ヨウカンクレー

 

提督「おっと、ほいよ」

 

妖精「」アリガトナ!

 

妖精「」スィー…

 

提督「しっかし不思議な生き物だこと…」

 

提督「そろそろ鎮守府の見回りでもすっかぁ〜」

 

 

〜廊下〜

 

提督「ふんふふ〜ん」テクテク

 

提督「お、鎮守府が綺麗だと思ったら、やっぱり君のお陰か!」ナデナデ

 

曙「さ、触んな!変態提督!///」

 

提督「そ、そんな言い方しなくても…」パッ

 

曙「あっ…と、とにかく今は掃除の邪魔よ!終わったら、褒めなさいよね!///」フン

 

提督「はは…そうするよ」ニコ

 

 

〜工廠〜

 

提督「いや〜やってるか明石、夕張〜!」

 

明石「あ!提督!装備の改修に成功しました!」ぷるん

 

提督「う、うむ!流石は明石!」

 

提督(見回りの目的の一つはタンクトップ明石を見る為である事を…艦娘達は知らない…)

 

夕張「提督ー!こっちも新兵装のデータ、取れましたよ!取り敢えず巡洋艦クラスが使うには問題なさそうです!」ストン

 

提督「お、夕張もありがとうな」ナデナデ

 

夕張「ん…///」

 

提督(さて…同じタンクトップ…どこで差が付いた…)

 

夕張「!」ババッ

 

提督「」ビクっ

 

夕張「…」じっ

 

提督(胸を隠して…一体どうした…?)

 

夕張「提督、失礼な事考えてません…?」じと…

 

提督「い、いや何も?じゃあ、こ、これで失礼するよ!」タタッ

 

 

明石「どうしたの夕張?」ぷるん

 

夕張「…」

 

夕張「明石さんには分からない事です!」ツーン

 

明石「ちょっとー!何よもー!」

 

 

〜廊下〜

 

提督「いやぁ〜バレた!ありゃ100%バレた!」

 

提督「工廠行き辛くなっちゃったねぇ…」ハァ

 

「提督ーー!」ダダダ

 

提督「ん?どうした鈴谷」

 

鈴谷「提督!今すぐ提督の主砲出して!ほら早く!」グイグイ

 

提督「は、はぁ!?お前何言ってんの!?」

 

鈴谷「さっき触った時みたいにさぁ!ほらほら!」グイグイ

 

提督「ちょっ!触らせてねぇし!何ならズボンのままだし!」

 

 

陸奥「あら♪やっぱり…鈴谷ちゃん、嘘はダメよっ♪」

 

鈴谷「…!」

 

陸奥「そ・れ・に…」ツカツカ

 

陸奥「提督は今、私の胸に興味いっぱいよ…♪」ギュウ…

 

陸奥「そうよね…?提督…♡」むにむに

 

提督「はい!」

 

鈴谷「ちょっと提督!」

 

提督「…ごめん鈴谷…おっぱいには勝てなかったよ…」

 

鈴谷「な、なら鈴谷の胸触らせてあげてもいいんですけど!?」グイ

 

提督「…!!」

 

「ちょーっと待つのね!!」

 

 

提督「お、お前は!」

 

 

イク「提督…イクの胸は…嫌い…なの…?」むに…

 

提督「大好き!」キャッキャッ

 

イク「良かったの…♪」ギュッ

 

陸奥「あら…流石の私も嫉妬しちゃうわね…!」

 

 

「私達も混ぜてもらおう!」「いたっ!離しなさい!」

 

 

鈴谷「長門さん!ビスマルクさん!」ギリッ

 

長門「提督…1日5回、出撃させてくれれば、私達の身体、貴方の好きにしても良いのだぞ?」フフン

 

ビスマルク「ちょっと!それ私も入ってないかしら!」

 

提督「あ、あぁ…何だ…この光は…」

 

「もちろん私よね?」「鈴谷に決まってるっしょ!?」「提督さん!な、名取にも…//」「何だか楽しそうね、瑞鶴」「とんでもない規律の艦隊ね!」 ゾロゾロゾロゾロ

 

……………

………

……

 

 

提督「…はっ!」ぱち

 

提督「夢か…って裸だし…」むにゅっ…

 

提督「…ん?」むにむに

 

「あぁ、おはよう…提督…」にこ

 

ー完ー

 




最後の誰かはお好みで


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3話・パパラッチ提督の居る鎮守府(青葉)

艦娘寮〜外〜

 

提督「おっし!天津風と島風のお昼寝シーン激写!」パシャッ

 

青葉「何々!?どうしたんですか!?スクープですか!?」

 

提督「おっと!お前にゃ教えてやんねー!自分のネタは自分で探しな!」スタタタ!

 

青葉「くぅ〜!このまま青葉も負けてられませんね!」

 

衣笠「ちょっと!あんた達が張り合うと私達のプライバシー無くなるんだけど!」

 

青葉「青葉を止めないでください…!同じジャーナリズム魂を持つ者同士の戦いです…!!」

 

衣笠「はぁ…程々にしてよね…今度皆んなに迷惑かけたら古鷹からも言ってもらうからね!」

 

青葉「それだけは!!」

 

衣笠「自業自得よ♪」

 

〜物陰〜

 

提督「ふむ…青葉は古鷹に弱いのか…こりゃあ良いネタになりそうだなぁおい!」

 

古鷹「何してるんですか提督?」

 

提督「ひゃあ!?って古鷹か…あんまり人を脅かすもんじゃ無いぜ?」

 

古鷹「提督が駆逐艦の寮の近くでコソコソしてたから…」

 

提督「うっ…」

 

古鷹「他の子も可哀想ですけど、もし青葉を悲しませたら…私、どうなっちゃうか分かりませんよ…?ねぇ、提督?」

 

提督「そ、そうだな、じゃあ俺はこれで…」

 

古鷹「その前に、その胸ポケットのペン、貸してください?」

 

提督「え…?そりゃ一体どうして…?(これは俺の命!ICレコーダー内蔵のペンと知って居るのか!?)」

 

古鷹「素敵なペンだなぁって…今度ペンを買う時の参考に…」

 

提督「あぁ…それなら…」ホイ

 

古鷹「ありがとうございます!」ポチー

 

提督(あぁ!そんな長押ししたら今までの消えちゃう!)

 

古鷹「お返ししますね♪あと、程々にしてくださいね?」メッ

 

提督「はい…」

 

古鷹「じゃあ私は行きますね♪」

 

提督「はは、またな…」

 

青葉「どうやら古鷹に釘を刺されたようですね?司令官!」

 

提督「あぁ〜!もう今日は止め!執務だ執務!溜まってんぞおい!」

 

青葉「ま、頑張って下さいね〜!」

 

提督「おぅお前も来るんだよ、1人だけ逃げるな、秘書艦様?」ガシッ

 

青葉「ゔぇっ!?」

 

提督「今日は…夜警隊が帰るまでに終わらせたいな…」

 

青葉「そんなぁ」

 

〜○三○○〜

 

提督「はー終わった!あと3時間で総員起こしかぁ〜…あ、青葉は今日は非番な、衣笠に秘書艦変わってもらうからゆっくり休んでくれよ…俺は仮眠とるから…ほな…」

 

青葉「良いですよ司令官!青葉は大丈夫です!それに秘書艦は青葉の仕事ですから!」

 

提督「でも…」

 

青葉「それにこんな時間まで起きてたんです!青葉も仮眠とって、それでそのまま今日の分は早く終わらせちゃいましょう!」

 

青葉「青葉も司令官と居たいですし…」ボソッ

 

提督「おまっ///そんな恥ずかしいことを!//」

 

青葉「今のは普通聞こえない所ですよ!!//忘れて下さい!//」

 

提督「こ、ここに入ってるからなぁ!//」ペン

 

青葉「それを渡せー!//」グイグイ

 

提督「嫌だ絶対渡さない!!」

ドンッ!うるさいでち!そとでやるのね!

 

提督・青葉「「…寝ますか…」」

 

〜○六○○〜

 

パッパパッパパッパパッパパッパパッパパー

 

提督「!」ガバッ

 

青葉「ん〜…」むくっ…

 

提督「ほら早く目ぇ覚ませ〜…」ウトウト

 

青葉「ふぁい…やっぱきついですねぇ〜…」

 

提督「…やっぱり今日は休んでも構わんぞ?」

 

青葉「いえいえ、やると言った以上しっかりと…」

 

提督「そっか…じゃあ支度して飯行くか…」

 

青葉「は〜い」

 

食堂

ガヤガヤ

また同伴出勤? 提督さん… 良いなぁ〜…

 

提督「今日は〜…ぶっかけ飯か、長門と武蔵が当番か…」

 

青葉「おぉ!全員の当番を把握してるんですか!?」

 

提督「ふっ、皆のことは誰よりも分かってるさ、そんな物把握しなくても…な?」

 

青葉「ほぇ〜…流石司令官!…って長門さんと武蔵さんあそこで食べてますけど!」

チラッ

武蔵「?」長門「?」

 

提督「何ぃ!?じゃあ今日の当番は?」

 

青葉「さっき取りに行きましたけど鳳翔さんでしたよ」

 

提督「鳳翔さん?にしては今日の朝飯は簡素だな…青葉…?」

 

青葉「…えぇ…怪しいですね…でもいくら司令官でもスクープは譲りませんよ…?」

 

提督「それはこちらのセリフだg「お隣よろしいでしょうか?」」

 

提督「ん?」クルッ

 

榛名 ニコニコ

 

提督「あぁ構わんぞ、お、金剛たちも一緒か」

 

金剛「テートク〜!青葉ばっかりじゃなくて私達にも構って欲しいネー!」

 

提督「すまんすまん、青葉とはやたら話が合ってな!」ダキッ

 

青葉「うぇ…!?///」ダカレ

 

比叡「ひえー!ひえー!」

 

榛名「め、目の前で惚気ないでくださいっ!榛名にも…」

 

霧島「金剛お姉様!気をしっかり!」

 

金剛「」

 

金剛「…っは!そういう所ネー!たまにはワタシ達も秘書艦にして欲しいデース!」

 

提督「秘書艦になりたいとは変わってるなぁ…」

 

青葉「ダメですっ!秘書艦は青葉の席です〜!」

 

金剛「むぅ〜!青葉だけズルいデース!」

 

榛名「は、榛名も秘書艦になりたいですっ!」

 

霧島「司令、秘書艦は意外と人気なんですよ?」

 

提督「そうなのか?ん〜…」

 

比叡「私は遠慮しますね、体を動かさないと眠くなってしまいます!」

 

提督「お前は…まぁ秘書艦の事は考えとくよ」

 

金剛「あとワタシの写真も撮って欲しいネー!あんな写真やこんな写真まで希望に応えるヨー!」

 

提督「本当か!?」ガタッ

 

榛名「榛名も大丈夫です!」

 

提督「よりどりみどり…」

 

霧島「お姉様、榛名、はしたないですよ」

 

金剛「じゃあテートク〜!秘書艦と写真、待ってるネ!」

 

比叡「あっ待って下さいお姉様!まだ食べてるんですよ〜!」ガツガツ

 

比叡「ゴクッ!…それでは司令!また!」タッタッタッ

 

提督「嵐のような姉妹だなぁ〜…ん?」

 

青葉「…」ムス〜

 

提督「ど、どうした青葉?ほれほれ!」プニプニ

 

青葉「ちょ//.もう!司令官はチヤホヤされて嬉しそうですねぇ!」

 

提督「まったく、モテる男は辛いぜ!」

 

青葉「…秘書艦、変えちゃうんですか…?」

 

提督「いやぁ…金剛にはああ言ったけどなぁ…やっぱり青葉といると気も楽だし、ずっと任せてきたからこれからも任せられるしなぁ…それに…」チラッ

 

青葉「?」ニコ

 

提督「何でもないっ//」ぷいっ

 

青葉「何で顔逸らすんですか!もっと青葉を見て下さい〜!」ガシ

 

提督「やめろぉ!今はダメダメ!無理!」

 

青葉「もぉ〜!」

 

廊下

 

金剛「…」榛名「…」

 

金剛「はぁ…分かってはいたけど勝ち目は無さそうデス…」

 

霧島「お姉様…」

 

比叡「お姉様!比叡が居ますよ!元気出して下さい!」

 

金剛「…そうネー!ワタシにはこんなに可愛い妹達がいるネ!」ダキッ

 

比叡「ひえー!//」

 

金剛「さぁ、今日は妙高達の部屋に行って飲みショウ!非番の特権ネ!」

 

〜〜〜〜〜〜〜

 

執務室

 

青葉「司令官ー!金剛さん達が妙高さんの部屋で酒盛りして暴れてるらしいですよ!」

 

提督「でかしたぞ青葉!ただ俺に教えたのは愚策だったな!情報はスピードが命!そういうのは自分だけ知っとくもんだ!」ズダダダダ

 

青葉「あぁ!書類が!ってもう居ない!?ん?これは…ケッコンカッコカリ…!?」

 

提督「カメラカメラ!」ガチャ

 

提督「ん…?あ、青葉…それ…」

 

青葉「司令官…青葉、見ちゃいました!これは今年1番のスクープじゃないですか!お相手は!?」

 

提督「バカっ返せ!」

 

青葉「言ってくれるまで返しませんよ〜!」ヒラヒラ

 

提督「くっ…我が秘書艦ながら恐ろしい…!」

 

青葉「それでそれで!?お相手は誰ですか〜!?」

 

提督「…ほら、これ」

 

青葉「ん?このペンは?」

 

提督「本当はこんな感じで渡したくは無かったが…当の本人に取られたんじゃたまらんな…」

 

提督「…青葉、お前が好きだ。これからも秘書艦としてだけじゃなく、妻としても俺と居て欲しい。もちろん強制はしない、嫌だったらそこに名前は書いてくれなくても 青葉「ふむふむ」カキカキ

 

提督「って最後まで聞けよ!真面目な感じだったのに!」

 

青葉「青葉もっ!青葉も司令官とずっと一緒が良いに決まってるじゃないですか!もう絶対司令官の側を離れませんよ!独占です!ここは青葉の特等席です!」ダキッ

 

提督「ははっ…これからもよろしくな、青葉」ナデナデ

 

青葉「はいっ!」

 

執務室外

 

衣笠「えっ、何か綺麗にくっついたわね」

 

古鷹「青葉も幸せそうで良かった…」

 

衣笠「はぁ〜何か苦いものが飲みたいな〜」

 

古鷹「妙高さん達の部屋に行く?」

 

衣笠「そうね!」 古鷹「ふふっ」

 

後日

 

この度、提督日記と青葉新聞は合併し、鎮守府日報となりました。長い間ご愛読いただきありがとうございました。これからも鎮守府日報として、皆様に愛されるよう、気になる記事をまとめていきたいと思います。どうかよろしくお願い致します。

 

ー完ー




あまりパパラッチしてませんね
書きたいもの書けたんで満足…かな?


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4話・技術者提督の居る鎮守府(明石)

〜工廠〜

 

明石「提督、あれ取ってくれません?」カチカチ

 

提督「ほいよ」スッ

 

明石「ありがとうございます」パシッ

 

明石「それにしても提督も変わってますね〜。自らも艤装のメンテナンスをしたいなんて」

 

提督「そうか〜?機械いじりは男のロマンだと思うが…それに俺の大切な艦娘の命とも言える艤装だ、最高責任者が少し手を入れるくらい大丈夫だと思うぞ」カチャカチャ

 

明石「まぁ私も楽だから大歓迎ですけどね!」

 

提督「そりゃ良かった」

 

提督「ん?何だこりゃ、タービンが真っ黒じゃねぇか!」

 

明石「あ〜多分島風ちゃんですね〜、あの子目一杯タービン回すのでよく整備で預かるんですよ」

 

提督「成る程、でもこれじゃいざ回避するって時に焼き付いて動けませんってなったら大変だよな…後で言っとくか」

 

明石「それは怖いですね」

 

提督「こうして皆の癖も分かるんだ、やっぱり艤装を整備して損は無いよ、ん?スパナが合わんな…こりゃインチネジか」

 

明石「それアイオワさんの艤装ですね、トルクスとインチは2番の棚ですよ」

 

提督「そうか、我儘言うつもりは無いが規格はミリで合わせて欲しいもんだねぇ…」ゴソゴソ

 

日向「おや、やっているな提督」

 

提督「おぉ日向か、甲板の整備は終わってるぞ。」

 

日向「そうか、有難いな」

 

提督「お前艦載機飛ばしすぎじゃ無いか?カタパルトの磨耗が凄いぞ」

 

日向「そうか?瑞雲を放って突撃をするのが今我々の流行りだが…」

 

提督「あぁ〜成る程、弾着観測か、それじゃしょうがないな」

 

日向「いや?瑞雲を放って瑞雲を突撃させるんだ。これなら一航戦二航戦にも負けないぞ」

 

提督「おまっ、何つー使い方だよ!何か報告書のボーキ申請数多いなって思ってたんだが!」

 

日向「まぁ、そうなるな(笑)」

 

提督「程々にしてくれ…」

 

日向「最上の育成が終わったら検討しよう、じゃ」スタスタ

 

提督「思わぬ航空事情を知ってしまったな…」

 

明石「まぁまぁ、日向さんも最近戦果を上げ続けてますし、良いんじゃないですか?」ハハハ

 

提督「むぅ…日向もそれで高揚してるし良いか〜」

 

摩耶「よっ!提督!頼んでた物は出来たかー?」

 

提督「おぉ!出来てるぞ!ほれ、25mm三連装機銃だ」

 

摩耶「やったなぁ!これで集中配備できるぜ!サンキューな!」

 

提督「おーう!また何かあったら言えよー」

 

提督「お、もうこんな時間か!昼飯どうする?」

 

明石「食堂に行きましょう!今日はハヤシライスですって!」

 

提督「良いね〜、じゃあ行こっか」

阿賀野「あっ!提督!阿賀野とお昼、行こう?」

 

提督「いや、今日は…」チラッ

 

明石「私は大丈夫ですよ!大淀と行きますので!」

 

提督「そ、そうか、悪いな…」

 

阿賀野「阿賀野、提督と一緒で嬉しいわ!」ギュッ

 

提督「そ、そんなにくっつくな!」テクテク

 

 

 

 

明石「…」

 

明石「はぁ…提督とお昼行きたかったなぁ…でも私みたいな工作艦が独り占めして良い人じゃないよね…ただでさえ昼間は一緒に居られるし、それで充分よ、充分…」

大淀「何してるの?」ヒョコ

 

明石「わひゃあ!?大淀!急に話しかけないでよー!もー!」

 

大淀「ごめんなさいね、何か乙女の悩みが聞こえたから」

 

明石「ちょっ!?聞いてたの!?」

 

大淀「お昼行きたかったなぁ…からバッチリ聞いてたわ」

 

明石「無し無し!忘れてぇ!!」ワタワタ

 

大淀「いいえ、忘れられないわ、同じゼロから提督を支えてきた親友だもの!その気持ちは無しにしちゃダメ!」

 

明石「大淀…」

 

大淀「だからね明石、一緒に悩ませて?」

 

明石「大淀ー!!」ガバッ

 

大淀「うんうん(明石可愛いわぁ、提督にあげるのが勿体ない…)」

 

明石「でも私、ここの皆に比べて何も出来ないよ…海に出ればすぐ大破するし、敵に攻撃も当てられないし…」

 

大淀「はぁ…じゃあね、私達は装備改修も、泊地修理も出来ないわよ?それに酒保の管理だって出来るのは貴女しか居ないのよ?」

 

明石「でも私オイル臭いし…きっと提督も私の事…」

 

大淀「何とも思ってなかったら貴女は練度35で止まってると思うし、工廠に貴女とずっと篭ってると思えないけど?」

 

明石「うぅ…」(練度98)

 

明石「でも大淀は練度最大だし、艦隊には私より可愛い子も、女の子らしい子も…私は…」

 

大淀「じゃあ私が提督にケッコン申し込んでみようかしら?」

 

明石「それはダメぇ!」

 

大淀「あら、何でかしら〜?」

 

大淀「貴女も提督が好きなら気持ちを伝えるべきよ!(明石にここまで考えさせるなんて、恨みますよ提督…)」

 

明石「うぅ…」

 

提督「戻ったぞ明石!」ギギー

 

大淀「あら提督、整備も良いですけど書類も仕上げて下さいね♪それじゃ」スタスタ

 

提督「うっ…!」

 

明石「提督…あの…」

 

提督「お、明石!午後の演習、旗艦やってくれないか?缶と機銃積んでさ」

 

明石「うぇえ!?何で私が!?」

 

提督「頼む!護衛に金剛達と加賀をつけるからさ!な!?」

 

明石「うー…私何も出来ませんよ…?」

 

提督「大丈夫大丈夫!終わったら今度こそ一緒に間宮さん所行こう!奢るから!」

 

明石「それなら良いですけど…」

 

提督「よし!じゃあ港へ行こう!皆んなも待ってるはずだから」グイっ

 

明石「あっ…///」

 

〜港〜

 

提督「よし!皆んな揃ったな!では総員!抜錨せよ!」

 

明石達「!」ビシッ

 

提督「帽を振れー!って、俺だけか」バサバサ

 

明石達「」バサバサスイー

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜執務室〜

 

提督「うーん、終わりが見えん」カキカキ

 

大淀「提督、演習に出てた第1艦隊より入電です。S勝利しましたが明石が大破判定、同時に最高練度に達したとの報告です。(いよいよね、明石…)」

 

提督「!! そ、そうか!」ソワソワ

 

提督「…」ソワソワ

 

大淀「はぁ…港、行かないんですか?」

 

提督「書類が…」

 

大淀「少しなら手伝うので良いですよ」

 

提督「そうか!ありがとな!」ズダダダダ

 

大淀「ってもう居ないし…」

 

〜港〜

 

提督「」ソワソワウロウロ

 

提督「!」

 

提督「おーい!明石ー!」フリフリ

 

艦隊「ワタシモイルネー!!」フリフリ

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

提督「いや〜しかしすごいペイントだな明石(苦笑)」

 

明石「本当ですよもー!私に缶積んでも限度がありますよ!」フキフキ

 

提督「すまんすまん、で、最高練度になったんだってな?」ソワソワ

 

明石「はい…そうですね…(あれ?もしかして…//)」

 

提督「いいか明石、これから言うことを聞いて欲しいんだ」ドキドキ

 

明石「は、はい//」

 

提督「あのな、あの、明石からしたら凄く迷惑な話かもしれないが、明石の事が好きなんだ!」

 

明石「はぃ…/////」

 

提督「何も無いこの鎮守府から電や大淀、そしてお前と過ごしてきて、今や前線を担う大規模な鎮守府にまで成長した、もちろん、俺1人じゃなく皆のおかげなんだが…」

 

提督「それでな、そうする中で気付いたらお前の事ばかり考えていた、その弾けるような笑顔、改修する時の真剣な顔、お前の全てに惹かれたんだ」

 

明石「///」

 

提督「そして俺は何か話すきっかけと思い、元々趣味だった機械いじりを足がかりに工廠へ通った…それからのお前と過ごした日々は本当に楽しかったよ…だからさ明石、これからも俺と一緒に鎮守府を…じゃなくて装備…あれ…?あぁもう!明石!ずっと前から好きです!俺とケッコンして下さい!!」バッ

 

明石「わ、私、長門さんみたいに強く無いですよ?」

 

提督「良いんだ」

 

明石「電ちゃんみたいに可愛らしく無いですよ」

 

提督「充分可愛いさ」

 

明石「私、あの…」ポロポロ

 

提督「お前より綺麗で、可愛らしくて、素晴らしい女性を俺は知らないよ」ダキッ

 

明石「私も大好きです!提督ぅ〜!!」ポロポロ

 

提督「嬉しいよ、明石…!」ポロポロ

 

〜工廠裏〜

 

大淀「ふぅ、長かったですね〜」

 

加賀「こんな所にいたら精神に悪いわ、見届けたなら早く去りましょう」

 

長門「ふっ…盗み聞きも悪趣味だしな…む?大人しいな金剛?」

 

金剛「提督が明石以外を見てないのは誰にでも分かりマース!提督と明石が幸せならそれでオッケーネ!」

 

大淀「鳳翔さん所行きません?今日は飲みましょうよ」

 

加賀「流石に気分が高揚します」

 

長門「なら武蔵も誘わんとな」

 

金剛「ワタシは妹達を連れてくるネー!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ある鎮守府には工作艦とケッコンした提督が居る。

その提督も工作艦同様艤装を整備でき、夫婦の鎮守府は後に大本営直属の開発廠となり、多くの新装備を開発し戦争に貢献したと言うが、それはまた今度の話………

 

ー完ー




先日、2年越しに初の明石が来てくれました。
椅子から転げ落ちて土下座して喜びました。


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5話・不幸夫婦の居る鎮守府(扶桑)

今回も短めです


〜鎮守府近海、浜辺〜

 

提督「はぁ…海はどうしてこんなに青いのに…」ザザーン…

 

山城「…義兄様、こんな所に居たんですね」

 

提督「ん、山城か…今は放っておいてくれ…」

 

山城「駄目ですよ、姉様1人に仕事押し付けないでください」

 

提督「はぁ…また扶桑を悲しませてしまった…」

 

山城「じゃあ早く姉様を慰めてあげてください。行きますよ」スタスタ

 

 

〜執務室〜

 

扶桑「はぁ…空はどうしてあんなに青いのに…」

 

時雨「…今度は何があったの?」

 

扶桑「私が提督の望む装備を開発出来なかったのよ…」

 

時雨「…提督は何て言ってたの?(提督は自分が悪いとか言ってそうだね…)」

 

扶桑「扶桑は悪くない、運が悪い俺のせいだって…」

 

扶桑「あの人は優しいから、そう言ったのよ…きっともう私に愛想を尽かしているに違いないわ…」グスっ

 

扶桑「どうしましょう時雨ぇ…」ポロポロ

 

時雨「大丈夫だよ扶桑、提督は、絶対扶桑を嫌ったりなんかしないよ…」ヨシヨシ

 

ガチャ

 

山城「義兄様を連れてきま…って姉様!?どうしたので「扶桑!どうした!?」

 

提督「どこか痛いのか!?何かされたのか!?」ダキッ

 

扶桑「いいえ提督…扶桑、貴方の期待に応えられないなら、もう消えてしまいたくて…」ポロポロ

 

提督「そんな…消えるなんて言わないでくれ…」ポロポロ

 

提督「お前だけが俺の生きる希望なんだ…」ヒシッ

 

扶桑「あっ…//、提督…、扶桑、ここに居ますね…」ギュッ

 

山城「はぁ…目の前で惚気られるなんて…不幸だわ…」

 

時雨「…まったくだね」

 

提督「じゃあ扶桑、もう一回だけ、建造するか…?」

 

扶桑「はい、て、提督と一緒なら…」

 

提督「一緒に決まってるだろう?」ナデナデ

 

扶桑「はぃ…///」ギュッ

 

提督「じゃ、今度こそビスマルク出してくるから、仕上げた書類に不備が無いかだけ確認してくれ、山城」ポン

 

山城「それくらいなら構わないですけど…」

 

提督「ありがとうな!行くぞ、扶桑!」ギュッ

 

扶桑「お伴します、提督…」ギュッ

 

バタン

 

山城時雨「…ねぇ」

 

時雨「あっ、良いよ」

 

山城「悪いわね、ねぇ時雨、あの二人、半年前からビスマルク建造しようとしてるけど、秘書艦が姉様じゃいつまでも出ないんじゃないかしら?」

 

時雨「ボクも同じ事言おうとしたよ…実際提督にも言ったんだ、そしたらさ……

…………………

…………

……

〜2ヶ月前〜

提督「クソッ!また武蔵の艤装だ!」ガシャン

 

扶桑「これで16回目ですね…、提督…艦娘本体は顕現しますか…?」

 

提督「いや…武蔵は1人で充分だろう…艤装は伊勢の近代化改修に回してくれ…」

 

提督「ごめんな扶桑…今回も頑張ってくれたのに…」

 

扶桑「いえ…私が悪いんです…建造妖精さんにちゃんとお願いすれば…」

 

時雨「ちょっといいかい?2人とも」

 

提督「時雨…どうかしたのか…?」

 

時雨「いや、提督、秘書艦をレーベにしてみたらどうかな?同じドイツ艦だし、実際他の鎮守府の報告書でも、ビスマルクは秘書艦がドイツ艦の時に確認されているんだ」

 

扶桑「時雨…いくら貴女でも私と提督の仲を割くのは見過ごせないわよ…!」ワナワナ

 

時雨「い、いや、そういう訳じゃないんだ!」アセアセ

 

時雨「ただ、ボクも2人の力になりたくて…」ウル

 

扶桑「時雨…貴女みたいな良い子に私は何て事を…」フルフル

 

提督「ありがとうな時雨…でも、もう少しだけ2人でやってみるよ…」ナデナデ

 

時雨「ん…//、じゃあ、お邪魔したね、頑張ってね」フリフリ

 

提督「いい子だな時雨は…」

 

扶桑「えぇ…私達も、いつかあんな子が欲しいですね…って、私ったら何を…!?///」

 

提督「そ、そうだな///」

 

〜工廠裏〜

 

時雨「これじゃ当分ビスマルクは来そうにないね…」

 

………………

…………

……

〜現在〜

時雨「って事があってね…」

 

山城「大変だったわね時雨…色々と…」

 

時雨「うん…ねぇ、何とかならないかなぁ…?」

 

山城「その様子じゃ、秘書艦の事ばっかりは…ねぇ?」

時雨山城「はぁ…」

 

レーベ「僕の話をしてるの?」ガチャ

 

時雨山城「!!」

 

 

〜工廠〜

 

提督「」

 

扶桑「」

 

扶桑「…っは!提督、提督!」ユサユサ

 

提督「ん、おぉ扶桑、今日も綺麗だよ…」

 

扶桑「まぁ…提督も素敵…ってそうじゃなくて!」

提督「?、あぁー!建造は!?」

 

扶桑「もう、一緒に見たじゃないですか…」

 

提督「あぁぁ…しおい、か…」

 

扶桑「…えぇ…42回目ですね…」

 

提督「そうか…艦娘は顕現してくれなくて良い…艤装は…そうだな、時雨の近代化改修に回そう…」

 

扶桑「分かりました…はぁ…空はどうして…」

 

提督「もう…やめようか…ビスマルクだって本当に強くなるまでに時間かかるって言うし…」

 

扶桑「そんな…提督、申し訳ございません…私が至らないばっかりに…」ウルウル

 

提督「良いんだよ…俺には扶桑という素晴らしい妻が居るのに欲をかいたのがいけなかったんだ…」ギュッ

 

扶桑「提督…」ヒシッ

 

レーベ「ビスマルクが来るって?」ヒョコ

 

提督「おぉレーベ…ごめんな…ビスマルクは来なかったよ…」

 

扶桑「ごめんなさい…楽しみにしてくれてたのに…」

 

レーベ「うーん、提督、一回僕に建造させてよ!」オネガイッ

 

提督「あぁ…良いぞ…イベントも終わったしな…」

 

扶桑「貴女の手を煩わせてしまって、ごめんなさいね…」

 

レーベ「ううん、僕もビスマルクに会いたいんだ!僕で良かったらいくらでも手伝うよ!」

 

提督「良い子だなぁ…レーベは…」ウルっ

 

扶桑「えぇ、本当に…」

 

レーベ「よーし!頑張るよ!」

 

レーベ「ペラペラ(ドイツ語)」

 

妖精達「」ウンウン

 

レーベ「うん!ありがとう!」

 

妖精達「」マカセナッ

 

レーベ「提督!高速建造材は使っても良いかい!?」

 

提督「お、おう、どうしたんだそんなに…」

 

レーベ「ふふーん、お楽しみだよっ♪」

 

扶桑「?」

 

レーベ「よいしょっ」ゴォーー

 

建造機「」シュー

 

レーベ「じゃ、開けるよ!」ガチャ!

 

提督「?見たことない艤装だな…これは、意外と小さ…って金剛型か…?」

 

扶桑「それにしては大きいような…」

 

レーベ「もう!何言ってるのさ!ビスマルクの艤装だよ!」

 

提督扶桑「!!??」

 

提督「ほほほ本当か!?なぁ!?」ユサユサ

 

扶桑「嘘じゃないわよね!?、ねぇ!??」ユサユサ

 

レーベ「うん本当だよ!痛いよー!」ガクガク

 

提督扶桑「ごめん!(ごめんなさい!)」

 

レーベ「提督っ!艦娘を顕現しても良いかい!?」

 

提督「もちろんだ!なぁ扶桑!」

 

扶桑「えぇ、もちろんよ!」

 

レーベ「じゃあ、妖精さんお願い!」

 

妖精「」ヨシキタ!

 

パアァァァ

 

ビスマルク「」

 

ビスマルク「…」パチッ

 

ビスマルク「グーテンターク!私はビスマルク型戦艦のネームシップ、ビスマルク!よおく覚えておくのよ!」フフン

 

提督「やった…やったぁ…」ポロポロ

 

扶桑「提督…」ポロポロ

 

ビスマルク「あら、泣いて喜ぶなんて、よっぽど私に会いたかったのね?良いのよ?もっと喜んでも!」

 

レーベ「やったー!おかえり!ビスマルク!」ダキッ

 

ビスマルク「あら、レーベじゃない!ただいま!久しぶりね!」ダキッ

 

提督「あぁ…扶桑、海が青いな…」

 

扶桑「えぇ…空もこんなに青くて…」

 

提督扶桑「いい日だなぁ(ですね)…」

 

ビスマルク「そんなに嬉しい何て、早速私に惚れてしまったのかしら?」

 

時雨「あはは…それは無いと思うよ…?」ヒョコ

 

山城「えぇそうね」ヒョコ

 

ビスマルク「あら?なんでかしら?」

 

時雨山城「だって」

 

提督「幸せだな、扶桑…」ギュッ

 

扶桑「私も…提督と居られて、幸せです…」ギュッ

 

ビスマルク「はぁ…随分と規律の緩んだ艦隊ね!」

 

時雨「まぁまぁ、今は許してあげてよ」

 

レーベ「そうだ!ビスマルク、僕がこの鎮守府を案内するよ!」

 

ビスマルク「あら、じゃあ頼もうかしら?」

 

山城「そういう事らしいです、義兄様、姉様、私達はこの子達について行きます…って、聞いてないわよね…はぁ…不幸だわ…」

 

提督「扶桑は綺麗だなぁ…」

 

扶桑「私の心も…提督に…」

 

ー完ー




山城に義兄様って言われたいだけでした


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6話・エリート坊ちゃま提督の居る鎮守府(熊野)

いつもよりすこーしだけ、長いです


〜執務室〜

 

提督「ふむ…今日も平和で何より…紅茶も美味である…」

 

熊野「あら提督、この紅茶、熊野が淹れてあげましてよ?」

 

提督「おやおや、また腕を上げたのかい熊野?まぁでも僕には敵わないだろうね、なんたって僕は何でもこなすエリーt「ちょっと提督ー!」」

 

提督「どうしたんだい鈴谷?三隈も一緒か、それにしてもレディーがそんなに慌てる何て…」

 

熊野「そうですわ鈴谷、この鎮守府の流儀は、如何なる時も優雅たれ…そうでしたわね、提督?」

 

鈴谷「ちょっ、そんなん今は良いからさー!夕張が大量の資材を無駄遣いしてデカいテーブル作ってるんですけど!」

 

提督「あぁその事か…それは僕が頼んだのだよ、この鎮守府にも漸く余裕が出来たからね…支給品の粗末なテーブルじゃあ折角の間宮の食事も魅力が半減…そうだろう?」

 

熊野「えぇ…流石は提督ですわ…艦隊の士気も急上間違いなし、ですわね…」コト

 

鈴谷「えー…、でも今の資源の半分も使うのは流石にやりすぎっしょ提督!」

 

鈴谷「三隈姉も何か言ってやってよ!」

 

三隈「提督、私、今最高に感動してましてよ…提督が三隈達の事を考えてくれていた事でしたのね…!」キラキラ

 

鈴谷「もー三隈姉まで!」プンプン

 

提督「よいよい…それに資材なら父上に相談すれば何とでもなろ…僕達は戦果も練度も、全国的にトップクラス…心配は無いさ」

 

熊野「でも提督、資材の半分を使ったって、私今知りましてよ?話しではそれぞれ500ずつではなくて…?」ゴゴゴ

 

提督「…」ダッシュ

 

熊野「提督…この熊野から逃げようなんて…提督も何か勘違されているのではなくって…?」スタスタ

 

鈴谷「あはは…」

 

熊野「そうそう鈴谷、夕張は他に何と…?」くるっ

 

鈴谷「え…いやぁ…夕張って言うか明石って言うか…?」アセアセ

 

三隈「明石さんはネジ20個で椅子を改修していましたわね」キラキラ

 

熊野「そう…ふふふ…提督…聞きたい事は沢山ありましてよ…?」バタン

 

鈴谷「あそこは黙ってようよ!三隈姉!」

 

三隈「あら、どうせすぐにバレますわ♪」

 

鈴谷「それもそうだけどさぁ…」ハァ…

 

 

〜廊下〜

 

提督「ふぅ…ここまで来れば熊野も「御機嫌よう」

 

提督「」ビクッ

 

暁「レディーを見て怯えるなんて、司令官も失礼しちゃうわ!」プンスカ

 

提督「おやおや、すまないね、小さきレディーよ」ナデナデ

 

暁「小さくなんかなーい!」プンプン

 

提督「ふふ…」

 

暁「ところで司令官はこんな所で何をしているのかしら?」ムス

 

提督「いやなに、艦隊の様子を見て回るのも僕の務めだからね」

 

暁「なら丁度良かったわ!これから第六駆逐隊のみんなでおやつを食べるのよ?司令官も一緒にどうかしら?」ワクワク

 

提督「それは君達の部屋かな?」

 

暁「?そうよ?」

 

提督「是非ご一緒しようかな、ではレディー、お手をどうぞ」

 

暁「エスコート頼むわね//」

 

熊野「あっ!提督!見つけましたわ!」

 

提督「おっと、急いだ方がよろしいかな」ガバッ

 

暁「ちょ、ちょっと!(お姫様抱っこ!?///)」

 

提督「すまない熊野、レディーとの約束があるのでな」ダダダ

 

暁「///」ギュッ

 

熊野「ちょ、速い…!」ゼェゼェ

 

 

〜第六の部屋〜

 

コンコンコン

 

雷「暁かしら?」

 

電「やっと帰ってきたのです!」

 

ガチャ

 

提督with暁「やぁ、お邪魔してもよろしいかな?」 「もうおろしなさいよぉ…///」

 

電「はわわ!暁ちゃん真っ赤っかなのです!」

 

響「あれは流石に気の毒だね」

 

雷「ちょっと暁ずるーい!」

 

電「でも、何で司令官さんも一緒なのです??」

 

提督「ふふ…こちらのレディーに招待されてね」

 

暁「そ、そうよ!殿方を誘うのも立派なレディーよ!」エッヘン

 

響「(抱っこされながら威張ってる)」 雷「(抱っこされながら威張ってるわ!)」

 

電「抱っこされながら威張ってるのです!」

 

暁「!!//も、もうおろしても良いわよ?//」

 

提督「ふふ…ではレディー、足元に気をつけて…」ストン

 

暁「ありがとう…///」

 

雷「待っててね司令官!すぐに用意するわね!」

 

提督「おや、もう少し遅く来るべきだったかな?」

 

響「大丈夫だよ司令官、雷はきっと司令官にも自分の頑張りを見て欲しいのさ」

 

雷「ちょっと響!余計な事言わないの!」カチャカチャ

 

電「司令官さんはこっちなのです!」ポンポン

 

提督「ではお言葉に甘えて…」ストン

 

電「司令官さんと一緒に居るのは久しぶりなのです!」ギュッ

 

暁「ちょっと電!くっつきすぎよ!」ギュッ

 

提督「ふふ…最近は大規模作戦もあったからね…でも輸送作戦、皆良く頑張ってくれたね…」ナデナデ

 

電「電の本気を見せたのです!」フンス

 

響「司令官の作戦のおかげさ」スリスリ

 

雷「はーい!用意出来たわよっ…って皆ずるいわ!」テテテ

 

提督「ありがとう雷、やっぱり君は頼りになるなぁ」ナデナデ

 

雷「そうでしょ司令官!もーっと私に頼っても良いのよ?」

 

電「雷ちゃんとっても嬉しそうなのです!」

 

雷「//じ、じゃあ皆用意は出来たわね?いただきます!」

 

提督暁響電「いただきます!」

 

提督「ふむ…中々の美味…」サクサク

 

響「私達で焼いたクッキーだよ」

 

電「電も頑張ったのです!」サクサク

 

暁「わ、私も作ったんだから!」

 

雷「このブタさんが暁の作ったクッキーよ!」

 

暁「うさぎよ!失礼しちゃうわ!」プンプン

 

提督「ふふ…皆の性格がよく出てると思うよ…」シミジミ

 

暁「そうかしら…?」

 

提督「あぁ、暁のクッキーも、うさぎにしては形こそ完璧では無いが何度も形を整えようとした跡があるね、そういう頑張り屋さんな所が暁らしくて僕は好きだよ…」クス

 

暁「ま、まぁ当然よ!//」

 

電「照れてるのです!」

 

コンコンコン

「こちらに提督はいらして?」

 

提督「おっと、じゃあ僕は失礼するよ」

 

雷「ちょっと司令官!そっちは窓よ!?」

 

提督「ふふん、僕の身体能力は並みじゃないさ…」シュバッ

 

提督「」ストッ

 

電「ほわ〜//かっこいいのです!//」パチパチ

 

提督「邪魔してすまなかったね!後でまた来るよ!」タッタッタッ

 

ガチャ

熊野「提督!?もう!また逃しましたわ!」

 

暁「熊野さん、レディーは大声を上げないものよ!」

 

熊野「オホン//、あら、そうでしたわね」

 

響「司令官がどうかしたのかい?」

 

熊野「あの方はまた鎮守府の資源を…って早く追いかけなきゃですわ!ごめんあそばせ!」タッタッタッ

 

雷「もう、司令官ったら、資源が足りないなら私が遠征に行ってあげるのに!」

 

響「いや、多分そういう事じゃないと思うな…」

 

雷「??」

 

 

〜工廠〜

 

提督「失礼、夕張と明石は居るかな?」

 

妖精達「」アッチ!

 

提督「ありがとう、素敵な妖精さん、お礼に第六クッキーをどうぞ…」スッ

 

妖精達「」ワーイ

 

 

夕張「あっ!提督!注文の品、もう少しで出来ますよー!」

 

提督「見てもよろしいかな?」

 

夕張「もちろん!さぁ、こっちですよ!」

 

ジャーン!キラキラ!

 

提督「おぉ!これは素晴らしい!」

 

提督「随所に施されたシルバーの装飾、荘厳であるがどこか安らぎを与えてくれる木材の質感…完璧だ…」スリスリ

 

夕張「私達も頑張った甲斐がありました!」

 

妖精達「」ドウヨ!

 

明石「提督ー!椅子はもう出来てますよ!」

 

シャナリ…キラキラ

 

提督「美しい…」

 

提督「テーブルが王であるならばこの椅子はさながら女王の様…優しく背中を包む慈愛の心地…うむ…大義であるぞ!」フカフカ

 

明石「喜んでくれて良かったです!」キラキラ

 

明石「食堂への搬入はどうしますか??」

 

提督「うむ…夕張、テーブルは後どれくらいかな?」

 

夕張「うーん、2時間もあれば出来るかなー?」

 

提督「ふむ、ならば夕食前の○六○○に搬入を頼めるかな?妖精さんも、お願い出来るかい?」

 

妖精達「」ガッテンダ!

 

提督「ふふ…楽しみにしているよ…」スタスタ

 

熊野「漸く見つけましたわ…!」ハァハァ ガシッ

 

提督「く、熊野…!」タジ…

 

熊野「提督、熊野、怒っていましてよ…?」

 

提督「す、済まない…ただ、皆の鎮守府をより快適にしたかっただけなのだ」アセアセ

 

熊野「それにしては随分と、提督のご趣味が過ぎることですわね?」

 

提督「うっ…」

 

熊野「はぁ…もう良いですわ…でも、次は熊野に本当の事を言って下さらないと、拗ねてしまいましてよ?」

 

熊野「それにしても私、疲れてしまいました…執務室までエスコートしてくださるかしら…?」チラ

 

提督「お、お安い御用さ!さぁ、お手をどうぞ…」スッ

 

熊野「あら、暁のようにはいきませんのね?」

 

提督「…ここから大分距離があるのだが…」

 

熊野「…」ツーン

 

提督「はぁ…揺れますよ、お嬢様…しっかりお掴まり下さいね」ダキッ

 

熊野「えぇ…良くってよ…♪」ギュッ

 

 

夕張明石「」ポカーン

 

夕張「何だったの…」

 

 

〜執務室〜

 

提督「ふむ、こんな所か…」

 

熊野「あら、今日1日分の執務をもう仕上げる何て、相変わらずお早い事…」

 

提督「僕にかかればこんなものさ…」フフン

 

ガチャ!

鈴谷「ちーっす!提督ー!そろそろ夜ご飯だよー!」

 

提督「ではそろそろ行こうか…ほら、熊野…」スッ

 

熊野「??」

 

提督「おや、今回はお姫様抱っこでは無くてよろしいのかな?」クスッ

 

鈴谷「えぇー!?熊野ってばそんな事してもらってたのー!」

 

熊野「て、提督!鈴谷の前で、意地が悪いですわ!」

 

提督「おっと済まないね…まぁ行こうか…」スタスタ

 

鈴谷「ちょっと熊野!聞き捨てならないんですけど!」

 

熊野「///勘弁してほしいですわー!」タッタッタッ

 

 

〜食堂〜

 

皆「」ポカーン…

 

提督「ふふ…凄いであろう…これが新しい食堂よ…」

 

雪風「しれぇ!椅子がフカフカです!」ポンポン

 

瑞鳳「あ!このテーブルちっちゃく天山が描かれてる!」

 

えーうそー!あっ!みてみて!これ朧のカニじゃない!?ホントだー!うさぎキタコレ!

ワイワイワイワイ

 

提督「皆喜んでくれたようで何より…」フフン

 

熊野「ま、まぁ、提督にしてはお洒落なインテリアですのね」ソワソワ

 

提督「僕はセンスもピカイチだからね…」クスッ

 

提督「さぁ皆!そろそろ食事が出来る!席につこう!」

 

はーい!

 

間宮「こんな立派な机に似合う料理じゃなくて何だかお恥ずかしいですね//」

 

提督「いやいや、間宮の料理は最高さ、テーブルの方が見劣りしないか心配だよ…」フフッ

 

間宮「提督ってばお上手ですね//」

 

熊野「そうですわ、私達が頑張れるのも、美味しい料理があってこそですわ!」

 

 

提督「では皆、席に着いたかな?じゃあ…阿武隈!号令を頼むぞ!」

 

阿武隈「えぇー!わ、私…」ワタワタ

 

阿武隈「うぅ…じ、じゃあ、皆さん、いただきます!」

 

いただきまーす!まーす!

おいしー!わーわー

 

熊野「何だかいつもより皆楽しそうですわね?」

 

提督「そうだろう?作って損は無かったろう?」フフン

 

熊野「えぇ、そうですわね…」クスッ

 

暁「あ!司令官!暁が一緒に食べてあげても良いわよ!」

 

提督「ふふ…じゃあご一緒してもらおうかな…」

 

電もいるのですー!暁ばっかりずるいわ!

提督ー!ワタシもー!ひぇー!

 

ー完ー




こんな溶鉱炉祭りがあっても、良いじゃない?


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7話・ロリコン提督の居る鎮守府(睦月)

今回も少し長めです
一部、提督達にとって辛い描写があるかもしれません
でもバッドエンドでは無いです


〜とある鎮守府〜

 

黒提督「おい!こんな遠征も満足にこなせないかッ!」バシン!

 

睦月「ごめんなさい!ごめんなさい!」ポロポロ

 

黒提督「ふん!貴様には補給は無しだ!」ドカッ

 

睦月「ふぇぇ…ごめんなさぁい…」グスグス

 

黒提督「…」ジロジロ

 

黒提督「…」ニヤ

 

黒提督「こっちへ来い!」グイ

 

睦月「いやぁ!許してください!」バタバタ

 

黒提督「えぇい!大人しくしろ!妹達も同じ目に合わせたいか!」バシッ!

 

睦月「ッ!」ヒリヒリ

 

黒提督「ふん…」

 

黒提督「今度この海域の中将殿が我が鎮守府に訪問なさる…」サワ

 

睦月「ゃ…」ビクっ

 

黒提督「その方は貴様の様な幼子が大変好きでなぁ…」ニヤ

 

黒提督「接待次第では私を佐官から引き上げてくれるかもしれんのだ」サワサワ

 

睦月「…?」ビクビク

 

黒提督「貴様、その方の接待をしろ」ギロ

 

黒提督「貴様の働き次第では悪いようにはせん…妹達にもな…」ニヤァ

 

睦月「ほ、本当ですか…?」ビクビク

 

黒提督「あぁ…」

 

睦月「が、頑張ります!」

 

黒提督「だがそれすら満足に出来ないなら…」

 

黒提督「貴様ら睦月型は1人残さず解体だ」

 

睦月「っ!」

 

黒提督「期待しているぞ…」ニヤ

 

 

睦月達は、この人の言う事に逆らえません…。

少しでも抵抗しようとすると、皆の妹や姉を引き合いに出されて、脅されてしまいます。

曙ちゃんはそれでも逆らって、綾波型はみんな、解体されて、海軍から去りました…。

そんな事があってから皆は、前よりももっと提督の言う事を聞くようになりました。

睦月も、妹達を人質に取られています…。

艦娘は、提督という人間の道具に過ぎないのでしょうか…?

だれか…睦月達を、助けて下さい…

 

 

………………

…………

……

 

〜ロリコンの鎮守府〜

 

大淀「提督、いい加減任務を再開してください」

 

提督「ばかっ!時津風達を見守っているのが分からんのか!」

 

提督「これだからおばさんは…」ハァ

 

大淀「」ピキッ

 

 

提督「お!そこだいけ!よっしゃー!」パチパチ

 

提督「いやぁ…駆逐艦のビーチバレー…眼福だなぁ…」

 

大淀「提督!終わったなら執務に戻りますよ!」イライラ

 

提督「まったく…この後の片付けも楽しみだったのに…」

 

大淀「もう十分でしょう!?大体貴方は…」ガミガミ

 

提督「はいはい」

 

提督(くそ…無駄に出世しなきゃ良かったな…まさか大本営から任務専属艦娘の大淀が着任するとは…)

 

提督(はぁ…昔みたいに駆逐艦と遊びながら執務したい…)

 

大淀「聞いているのですか!?」クワッ!

 

提督「あぁー!もう嫌だぁー!」ダバダバ

 

大淀「あっ!こら!」

 

大淀「全く……!?」ダッ!

 

「提督!そっちは駆逐艦寮ですよー!?」

 

……………

………

 

〜執務室〜

 

提督「うっ…うっ…」

 

大淀「もう!いい歳した大の男が泣かないでください!」

 

提督「っ…ぐす…」カキ…カキ…

 

大淀(あ…任務はちゃんとやるんですね…)

 

提督「…?なんだこれ?」ヒョイ

 

大淀「今度貴方が訪問する鎮守府の予定ですよ」

 

提督「えぇ!?そんなん聞いて無いのだが!」

 

大淀「いいえ、言いました」キッパリ

 

大淀「大方、上の空で聞いていなかったんじゃ無いですか?」フフン

 

提督「こんの…」

 

提督「はぁ…まぁいいや…予定だと〜…27日、明日か…」

 

提督「明日ぁ!?」ガタ!

 

大淀「っ」ビクっ

 

提督「おい!明日は鎮守府マラソン大会じゃないかよ!」

 

提督「この日の為にコツコツコツコツ予定を調整して」

 

提督「やっと艦隊が全員フリーになるというに!!」

 

大淀「じゃあ訪問の予定も調整すべきだったのでは?」シレっ

 

提督「そんな…ねぇ大淀さん…何とか…何とかならないの…?」ウルウル

 

大淀「うっ…な、なりません!それに、急に予定を変更したら下の者に示しがつきませんよ!」

 

提督「う、うわぁーー!」ダダダダ

 

ガチャバタン!

 

大淀「ちょっと提督!」

 

「きゃあっ!あ!提督!かけっこですね!?負けませんよ!」「あぁ!俺も負けないぞ!」

タッタッタッ

 

 

 

 

大淀「……もう!」

 

………………

…………

……

 

〜次の日〜

 

〜鎮守府正面〜

 

提督「くそ…何でこんな日にわざわざ男の所へ行かなきゃならないんだよ…」ブツブツ

 

大淀「ほら、いつまでもボヤいてないで、迎えが来ましたよ」

 

 

 

黒い車「」ガチャ

 

黒い車「」ブーン

 

 

 

 

〜車内〜

 

黒提督「これはこれは!中将殿!」

 

提督「貴様!遅いぞ!」

 

黒提督「も、申し訳ございません!」

 

大淀「ほら、いつまでも怒ってないで…」

 

大淀「…?」

 

睦月「…」

 

大淀(睦月ちゃんってこんなに大人しい子だったかしら?)

 

黒提督(おい…言われた通りにしないと…な…?)コソコソ

 

睦月「…っ!」

 

睦月「ち、中将さん!鎮守府に着いたら、睦月がご案内しても良いですか!?」

 

提督「おぉ!それは何とも魅力的な提案だ!ぜひお願いするよ!」ニコ

 

睦月「ありがとうございます!」ダキッ!

 

提督「何という…」ホワー

 

黒提督「…」ニヤ…

 

大淀(ふむ…)

 

………………

…………

……

 

〜黒鎮守府〜

 

提督「じゃあ俺は睦月ちゃんと鎮守府内を見て回るから、大淀は少佐くんから大まかな説明を聞いておいてくれ」

 

提督「じゃ、行こうか、睦月ちゃん」ギュッ

 

睦月(っ!)ビク

 

睦月「はいっ!」ギュッ

 

大淀「了解です」

 

 

 

黒提督「では大淀さん、こちらへ」

 

大淀「はい」

 

大淀(さっきからすれ違う艦娘達に覇気が無いわね…)

 

大淀(ここの提督を見て怯えてる子もいるわ…)

 

大淀(それにさっきの睦月ちゃんの態度…噂の通り、これはもうブラック確定かしら?)テクテク

 

 

〜黒鎮守府・工廠〜

 

睦月「ここが睦月達の鎮守府の工廠です!ここでは皆補給を受けたり、艤装を整備したりするんです!」

 

提督「ほほう!大体は他とあまり変わらないな、ん?」ツカツカ

 

睦月「…?」ビク

 

 

 

 

提督「これは素晴らしい!補給レーンがまるで新品のようだ!」

 

 

 

睦月「あ、あの…それは、ですね…」ワタワタ

 

睦月(あんまり使わせて貰った事が無いから…!どうしよう…!?)

 

提督「言わなくても分かる…君達の管理の賜物だな!」

 

睦月「!そ、そうなんです!睦月達、ちゃんと掃除も整備もしてるんですっ!」

 

提督「補給は大事…そこを大切にするとは…」

 

提督「偉いなぁ…」しみじみ

 

睦月「そんな、当たり前の事ですよ!」ほっ…

 

提督「では、次の所を案内してくれるかな?」

 

睦月「了解です!」

 

睦月(この人、さっきから睦月の事を人間みたいに触れてくれる…悪い人じゃ…無いのかなぁ…?)

 

……………

………

……

 

〜黒鎮守府・執務室〜

 

黒提督「〜〜という訳です。」

 

大淀「ふむふむ…」

 

黒提督「どうでしょう?我が艦隊のこれまでの活躍は?」

 

大淀「素晴らしいですね、着任して間もないのに、ここまで海域を広げるとは…、さぞかし艦娘からの信頼も厚い事でしょう」じっ

 

黒提督「っ!」

 

黒提督「そ、そんな、私などまだまだですよ…」

 

大淀(おかしいわ…こんな短期間でここまでの戦果を稼げる筈が無い…だとすればこの書類の偽造…?いや、これを最終的に仕上げるのは大本営に居る一部の大淀…私達が見落とす筈は無いわ…)

 

大淀(偽造では無いとしたら…どれだけの艦娘達が苦労を…)チラ

 

黒提督「…っ」ビク

 

大淀「分かりました、では提督が戻るまでの間、これからの方向もお聞かせ頂けますか?」ニコ

 

黒提督「」ほっ…

 

黒提督「まず私達は〜〜…」

 

大淀(提督、この鎮守府、真っ黒ですよ!)

 

 

 

〜黒鎮守府・廊下〜

 

提督「いやぁ〜、それにしても睦月ちゃんは可愛いねぇ〜」ナデナデ

 

睦月「っ…」ビク

 

睦月(人に頭を撫でられたの…はじめてかも…)

 

提督「おっとごめんよ!」アセアセ

 

提督「うちの子達にもしてるから、つい癖で…」

 

睦月(でも睦月が、頑張らないと…皆が…!)

 

睦月「ううん!いいんです!もっと褒めるがよいぞ♪」

 

提督「睦月ちゃん…」キュン

 

 

睦月「さ、着きましたよ中将殿!」

 

提督「お、ここで最後か」

 

 

〜艦娘寮〜

 

提督「ここは…寮かな?」

 

睦月「はい!中へどうぞ!」

 

提督「ではお邪魔しようかな」

 

睦月「…」ギュッ

 

睦月(…)

 

提督「…?」ギュッ

 

〜〜〜

 

睦月「こ、ここが睦月の部屋です…」

 

 

提督「?そ、そうか」

 

 

睦月「中将さん…中へどうぞ…」

 

ギィ…

 

 

提督「いや、流石に中までは入らない「…っ!」ドサ

 

睦月「中将さん…」

 

 

睦月「…」シュル…

 

睦月(…こう…かな…)

 

提督「睦月…ちゃん…?」

 

提督(くそっ!艦娘の力で押さえつけられたら動けん…!)

 

睦月(睦月が頑張れば大丈夫、睦月が頑張れば皆助かる…)

 

睦月「…」ブツブツ

 

提督「睦月ちゃん、馬鹿な事は止めるんむっ…っ!」ジタバタ

 

睦月「…んっ」チュウゥ

 

 

提督「ぷはっ…!冗談が過ぎるぞ…!」

 

 

 

睦月「…っ睦月がっ!!」ポロ…

 

 

 

提督「…!」

 

睦月「睦月がお姉ちゃんだから、頑張らないと…」にこ…

 

提督(泣いて…!)

 

睦月「だから、中将さん…睦月と…」ぷち…ぷち…

 

提督(こんな時でも仰角最大かよ…鎮まれ…!俺の主砲!)

 

 

 

〜黒鎮守府・執務室〜

 

黒提督(そろそろか…)ニヤ

 

大淀「それにしても遅いですね…提督…」

 

黒提督「あ、あぁそうですね…そんなに大きな鎮守府では無いのですが…」アセアセ

 

大淀「ちょっと探しに行きますね」

 

黒提督「あ、いや、睦月に頼んでるのでもうすぐ来ると思いますよっ!?」

 

大淀「そ、そうですか…」

 

 

大淀(提督…貴方まさか…)

 

 

黒提督(ビビらせやがって…艦娘の分際で…!)

 

黒提督(だがもうすぐ俺も将官…睦月の部屋に仕掛けたカメラ映像を憲兵に提出すれば)

 

黒提督(変態中将の悪行を止めたとして元帥の目にも溜まるだろう…犠牲になってもらうぞ…ロリコン野郎が…!)クク…

 

 

大淀(…提督…!)

 

 

〜睦月の部屋〜

 

睦月「中将さん…」

 

提督「止めるんだ睦月ちゃん、それ以上したら一生後悔するぞ!」

 

睦月「睦月は…今中将さんに、尽くさないと、一生後悔するから…」

 

睦月「…」さわっ…

 

提督「くぅっ…!」ビクン

 

睦月「睦月、初めてだけど…頑張るから…」

 

提督「や、やめ「動くな!!」ガチャッ!

 

提督睦月「!?」

 

バタバタ ドドド!

「おい!艦娘を保護しろ!」「はっ!」

 

 

睦月「やめっ!離してっ!」バタバタ 「大丈夫!もう大丈夫だから!」

 

 

「おい!この変態野郎!覚悟しやがれ!」バキッ

 

 

提督「あだだだ!まだ何もしてないって!!」ギチギチ

 

提督「ってお前は!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

憲兵「よう、また会ったな」

 

 

 

 

〜黒鎮守府・執務室〜

 

黒提督(くくっ…笑いが抑えられん…)ニヤニヤ

 

大淀(本当にまずいわ…!何としても提督の所へ「失礼します!」ガチャ

 

ゾロゾロ

 

大淀「け、憲兵…?」

 

黒提督(ん?まだ通報していないが…そうか、睦月の奴、意外と使えるようだな…!一芝居打つか…)ニヤ

 

黒提督「ど、どうしたのですか!?一体…」

 

憲兵「この男が貴殿の艦娘に猥褻行為を働こうとしていてな」グイっ

 

提督「ちょっ!痛っ!まだ何もしてねぇよ!」

 

黒提督「中将殿…貴方、私の艦娘達に何て事を…!」ワナワナ

 

大淀(や、やっぱり…!)

 

提督「クソが…!」

 

黒提督「憲兵殿!早くそいつをこの鎮守府から連行したください!見損ないましたよ!中じょ 憲兵「というのは建前の話ですな」

 

黒提督「…は?」

 

大淀「…?」

 

提督「チッ…早く離せ!」

 

憲兵「おっと、済まんな」パッ

 

憲兵「いやなに、最近この男をダシに使って何やら不穏な動きをする提督が多いのでな…現にこいつが訪問した鎮守府では、こいつにハニートラップを仕掛けようとする輩の多い事…」

 

憲兵「まぁ引っかかるこいつも大概、大馬鹿者ではあるがな…」

 

大淀「…」じっ

 

提督「うっ…」タジ

 

提督「こ、今回は無理矢理だし…」

 

憲兵「…」

 

 

憲兵「そこで今回我々は、こいつがここに訪問するという情報を大本営より聞きつけ、張り込んでいたわけだ」

 

憲兵「そうしたら案の定、こいつが艦娘に襲われていたと…」

 

ガチャッ!

 

「失礼します!」

「鎮守府内の艦娘達への聞き取り、完了しました!」

「こちらが、調査書です!」

「こりゃ酷い…」

 

憲兵「ご苦労、ふむ…」

 

憲兵「…」

 

憲兵「黒提督殿…やはり連行するのは貴様のようだな…?」ギロ

 

憲兵「この馬鹿へのハニートラップだけであれば売春紛いの罪で済んだものを…」ツカツカ

 

憲兵「艦娘に暴力を振るうとは…これらが事実であれば貴様…不敬罪であるぞッ!!」ダン!

 

黒提督「ひっ…!?」ゾワ

 

黒提督「ち、ちょっと待ってくれ!睦月!おい!どういう事だ!?睦月を出せ!!」

 

黒提督「この男は俺の艦娘に暴行を働いたんだ!なぁ!?睦月!!」

 

黒提督(こうなったら、あの変態野郎も道連れだ…!)

 

憲兵「…」チラ

 

睦月「…」ブルブル

 

黒提督「おい!睦月!お前はこの男に襲われたんだろ!?なぁ!!」

 

睦月「…」フルフル

 

 

 

黒提督「何か…何とか言えよっ!!」ドカッ

 

 

 

睦月「っ!」ドサ

 

黒提督「はぁ…はぁ………、あっ…」

 

憲兵「!?」

 

提督「てめぇ!睦月ちゃんに何て事を!」

 

 

憲兵「ッ貴様!!おい!現行犯だ!こいつを捕えろ!」

 

「はっ!」「おい!観念しろ!」バキッドカッ

 

黒提督「…っ」ボロっ…

 

黒提督「…おい…」ギロ

 

睦月「ひっ…」ビク

 

睦月「…む、睦月は…中将さんに…」

 

睦月「睦月はぁ…」ポロポロ

 

提督「もういいんだよ…睦月ちゃん…」ダキっ

 

睦月「…っ」ジワ…

 

睦月「ぅぁ…中将さ…ごめ、ごめんなさい、…ごめんなさぁぁぁい…!」ポロポロ ギュッ

 

提督「よしよし…」ギュッ

 

憲兵「…」チラ

 

憲兵「どうやら今は話を聞けそうにないですなぁ」

 

黒提督「くそ…くそがぁぁぁぁぁぁぁ!!!」バタバタ

 

憲兵「おい!そいつを連れて行け!」

 

「暴れるな!」バキッ「この外道っ!」ドスッ!

「おら!さっさと歩け!」

 

黒提督「睦月ぃぃぃぃ!!!絶対許さねぇからなぁぁ!」

 

睦月「ひっ…」ブルブル

 

「黙れこのやろっ!」ドン

黒提督「ぅ…」ガク

 

「失礼いたしました」「我々はこれで」

 

バタン

 

 

 

提督「怖かったね…睦月ちゃん…」ナデナデ

 

睦月「ひっく…ひっく…」ギュウ…

 

憲兵「…」

 

憲兵「中将殿、後でお話、よろしいかな?」

 

提督「お前に話す事なんてねーよ!俺をダシにしたのはてめぇらかっ!」

 

憲兵「ふっ…その事に関しては、まぁ、すまないな…」

 

大淀「まぁまぁ提督、少しでしょうし、ね?」

 

提督「チッ…」チラ

 

睦月「ぐすぐす…」?

 

提督「はぁ…睦月ちゃんだけが今の俺の癒しだよ…」ギュッ

 

睦月「ぐすっ…ち、中将さん…//」ギュッ…

 

 

憲兵「…」

 

憲兵「やはりこいつも捕らえようか?帝国海軍の恥め…」

 

大淀「…(苦笑)」

 

……………

…………

……

 

あの後、睦月達の提督は憲兵さんに連れて行かれ、軍法会議にかけられたそうです。そして憲兵さん達の調書により、艦娘に酷いことをしていた事や、偉い人にお金を貰っていた事もバレだそうです。後で憲兵さんに聞いたら、

 

「あいつは陛下からの賜り物である艦娘を粗末に扱っていたからな、罪状に不敬罪も追加されたよ」

 

「それに提督を解任されて軍からも追放…そこから先は我々憲兵ではなく、特高の奴らが張り切っていたからよく分からんがな…もう二度と外に出てくる事は無いだろう」

 

と言っていました。

睦月達の鎮守府には、あそこがトラウマになっていた子も居たみたいで、鎮守府自体が解体されて、艦隊はそれぞれ別の鎮守府に異動する事になりました。

睦月達姉妹は、あの中将さんが取り計らってくれたみたいで、また姉妹一緒に過ごす事が決まったようです。

でもしばらくはカウンセリングとか、また訓練とか、色々やり直さなきゃいけないみたいで、大本営の明石さんも、私達を見て泣きそうな顔をしちゃいました。

でもいつまでもくよくよしてないで、頑張らないとなのです…。

 

 

 

 

〜2ヶ月後〜

 

 

今日は新しく配属される鎮守府に皆で挨拶に行くんです。

前の鎮守府に近い所らしいけど、今度の提督は、怖い人じゃ無いといいなぁ…

 

 

 

 

コンコンコン

 

「どうぞ」

 

ガチャ!

 

睦月「失礼します!」

 

睦月「睦月型一番艦睦月、以下10隻!本日より着任致します!妹共々、よろしくお願い致します!」ビシ

 

睦月型一同「」ビシ!

 

 

 

 

 

提督「うん、これからよろしくね、睦月ちゃん」ニコ

 

 

 

睦月「…中将さん…!?」ウル

 

提督「ふ…今は大将さ…」

 

睦月「中将さぁぁん!!」ダキ

 

提督「おっと!」ヨシヨシ

 

睦月「…♪」

 

「睦月ちゃん知ってるの?」「何だかバカそうな司令官だぴょん」

「羨ましくなんかない…です…」「何だかこの部屋可愛いね!」ワーワー

 

 

睦月達、もしかしたら他のみんなよりも1番良い鎮守府に着任したみたいです。

これからどんな楽しい事があるんだろう?

睦月、艦娘として、生まれて初めて幸せですっ!

 

ー完ー




睦月ちゃん可愛いですよね
大発も詰めるし


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8話・カツで大勝利した提督の居る鎮守府(足柄)

グレンラガン、名作ですよね
具体的な戦闘シーンは、技術不足な為勘弁…
あばよ的な展開は無いです
超駆け足です


〜鎮守府正面海域〜

 

見渡す限り敵、敵、敵、姫から鬼からイ級まで…

 

 

 

「海の光は全て敵…か」

 

「提督、相手に取って不足は無いわ!奴らを水平線ごと薙ぎ払ってやるんだから!」

 

「私達に任せなさいな!!」

 

「…」

 

「…もう!貴方が私達を信じなくてどうするの!?全員、貴方を信じて戦って来たのよ!?」

 

「…!そうだな…よし…」

 

「皆…よく聞いてくれ…」

 

 

「これから先は地獄かもしれない…いや、地獄の方がマシ…そんな戦場に君達を送り出してしまう事を許してくれ…」

 

「俺は何が起こっても此処から離れない、最期まで皆を指揮するつもりだ…!」

 

「だから皆…絶対に、誰一人欠ける事無く、勝って還ってくるんだ!」

 

 

 

「よく言ったわ提督、それじゃあ、全艦!準備はいい!?ここに誰が居るのか、奴らの記憶に刻み込んでやるのよ!!」

 

 

 

 

 

「全艦隊!抜錨よ!!」

 

 

 

「暁の水平線に、勝利を刻むのだッ!!」

 

 

 

 

 

 

かつて、深海棲艦との戦い史上最も熾烈を極めた戦闘が、日の本の鼻先で行われていた。

これは、その作戦において大勝利を収めた提督と、彼を信じて勝利した重巡洋艦の、始まりの物語である…

 

 

 

 

 

 

 

 

〜提督私室・クローゼットの中〜

 

 

提督「…」

 

 

「提督ー!どこ行ったのー!?」バタバタ

「いた!?」 「い、いいえ…」

「ほら提督!隠れてないで出て来なさーい!!」

 

タッタッタッ…

 

 

提督「…」

 

提督「行ったか…?」

 

提督「ふぅ…」ガチャ

 

 

 

〜提督私室〜

 

 

提督「あー疲れた」ポキポキ

 

提督「流石の俺もあんなにカツばっかり食えねぇなぁ…」フゥ

 

 

 

 

 

ー3ヶ月前ー

 

パァァァ

 

 

足柄「足柄よ!砲雷撃戦が得意なの!」

 

 

提督「お、おい五月雨!何か大人な女性が来たぞ!」

 

五月雨「重巡洋艦ですよ!提督!」

 

提督「重巡…?那珂ちゃんとは違うのか…?」

 

那珂「那珂ちゃんはー、軽巡だからあんな重い装備持てないの♪」キャハッ

 

 

足柄「あなた提督の癖に重巡もしらないの?」

 

 

提督「うっ…」グサ

 

足柄「まぁ、百聞は一見に如かずよね!早く実戦に出してもらえないかしら!」

 

足柄「戦場が!勝利が!私を呼んでいるわ!!」

 

提督「ま、まぁ最初は慣れる為に正面海域に出てもらうし…」

 

提督「五月雨、那珂ちゃん、足柄さんを頼むぞ」

 

五月雨「はい!」那珂「はーい♪」

 

足柄「見てなさい提督!」

 

 

足柄「貴方に最高の勝利を与えるわ!」

 

 

…………

……

 

 

 

ー現在ー

 

提督「足柄さん本当に強かったなぁ…」

 

……

足柄『第一戦速!砲雷撃!よーい、てーっ!!』ズドォン!!

 

イ級『ウボァア!』critical!!129!

 

那珂『ちょっとー!旗艦は那珂ちゃんっ…ってすごーい!』

 

足柄『私足柄が居るんだもの!当然の結果よね!大勝利ー!』キャッキャッ

 

五月雨『ほぇー…』ポカーン

 

 

〜双眼鏡〜

提督「す、すげー…」ポカーン

 

………

 

提督「そこから足柄さんには欠かさず出てもらってるけど…」

 

提督「足柄さん帰ってくるたびに勝利のカツを揚げるんだもん…」

 

提督「いくら俺が若いって言ってもそんな食えないよ…」

 

提督「そういや扶桑さんと結婚した先輩…元気かなぁ…」チラッ

 

 

 

窓「」ドンドン!

 

 

 

足柄『提督!やっぱりここにいたのね!』ドンドン!

 

 

 

提督「ひぃっ!」ダダダ

 

足柄『あ!待ちなさい提督!お残しは許さないわよー!』

 

………

……

 

〜グラウンド〜

 

足柄「さぁ提督!食べた後は運動よ!」

 

提督「うぷ…っ!」ノロノロ

 

 

足柄「提督!貴方も男ならキビキビしなさいな!それにそんなヒョロヒョロじゃ、いざという時に勝利を逃すわよ!?」

 

提督「待って足柄さん…!出ちゃう…出ちゃうから…!」

 

足柄「もう!だらしないわねぇ!先行ってるわよ!」

 

提督「ひどい…」ノロノロ

 

 

 

 

那珂「提督、最近足柄さんばっかりで妬けちゃうなぁ…」じーっ

 

五月雨「?」モグモグ

 

 

 

カツを食べては運動し、運動してはカツを食べ…

まるで腹ペコの高校球児のような生活が続いた…そして…

 

 

 

 

 

 

 

〜一年後〜

 

提督「ん?大本営から?これは…改装計画…?誰のだろう…」

 

提督「お、おぉ…!」

 

 

提督「足柄さん!見てくれよこれ!!」ペラ

 

足柄「何かしら?」ペラ

 

 

 

足柄「こ、これは…!」ワナワナ

 

 

提督「ど、どうかな!?」

 

 

足柄「…こう…!」プルプル

 

 

提督「…へ?」

 

 

 

 

足柄「最高よ!提督!ついに、ついに私にもこの時が来たのね!?」ダキッ

 

 

 

提督「へぁっ!ちょっと足柄さん!///」

 

足柄「早速実装しましょう!?」グイッ タタタタッ!

 

提督「早いよ足柄さぁん!」ズルズル

 

 

 

 

〜工廠〜

 

 

 

 

足柄改二「どうかしら!?」ジャーン

 

 

 

提督「綺麗だ…」

 

 

足柄「へっ!?///」

 

提督「あ、いや!すごく強そうだよ!ほら!二号砲がこんなに!//」

 

足柄「そ、そうよね!?//」

 

 

足柄「漲ってきたわぁ…!ねぇ!?試し撃ちしても良いかしら!?」

 

提督「うん!早速訓練場へ行こう!」グイッ

 

足柄「ち、ちょっと!1人で行けるわよ!//」

 

提督「あ、ごめん!」パッ

 

 

足柄「良いのよ!それにしても私が引っ張られるなんて、貴方も立派になったわねぇ!」しみじみ

 

提督「そうかなぁ…?」

 

 

足柄「そうよ!」

 

足柄「初めて会った時は、何てヒョロヒョロした男かと思ったわ!」

 

提督「えぇ…」

 

足柄「それが今じゃこんなにガッシリして…私のおかげね!」ドヤ

 

提督「…うん!」

 

提督「これからもよろしく頼むよ!」

 

 

足柄「任せなさい!」エッヘン

 

 

 

 

五月雨「居ましたよ!那珂ちゃんさん!」

 

那珂「あっ!提督!大本営からお仕事のご連絡が届いてるよ!」

 

提督「お、そうか、ありがとう那珂ちゃん」

 

那珂「いいよー!じゃ、那珂ちゃん演習に行ってくるね♪」テテテ

 

 

五月雨「わぁ!足柄さんすっごく綺麗ですねー!」

 

足柄「そ、そうかしら?//」

 

五月雨「はい!」

 

足柄「ま、まぁ悪い気はしないわね!」チラ

 

提督「…」ぼー

 

 

足柄(もう!提督ったら見とれちゃって可愛いわね!)ニコニコ

 

 

 

提督「っは!」

 

提督「さ、五月雨も演習じゃないか?」

 

五月雨「あぁ!そうでした!」

 

五月雨「那珂ちゃんさん待ってぇー!」タタタズテッ…タタタ

 

足柄「あら、危ないわね」クスッ

 

 

提督「ごめん足柄さん、大本営からの連絡が来てるみたいなんだ…」

 

提督「執務室へ行ってもいいかい…?」

 

足柄「もう、しょうがないわねぇ…私は先に行ってるから、早く行きなさいな?」ヤレヤレ

 

提督「本当にごめんね!必ず行くから!」タッタッタッ

 

 

足柄「大本営と直接やり取りするなんて、本当に…立派になったわねぇ…」グスッ

 

 

〜執務室〜

 

提督「はい…はい…え!?」

 

大将『まぁ驚くのも無理はない…深海棲艦にとっては君達の鎮守府に攻め入るメリットは無い…筈だった』

 

大将『だが先日そちらの近海で石油が出るエリアが発見されたね?』

 

提督「えぇ…ですが、ごく僅かなはずです!あんな所…」

 

大将『それはまだ本格的な作業が始まっていないからだ…奴らが君達の鎮守府へ侵攻し、足掛かりとして大規模侵攻をしてくる可能性は十分にありえる…』

 

提督「…っ」ゴクリ

 

大将『今はまだ、奴らは本格的に動いてはいないが、大本営も逐一動向を見るつもりだ…出来る限りのバックアップをしよう』

 

提督「あ、ありがとうございます!」

 

大将『では、これからより一層、気を引き締めて頼むよ!』

 

提督「はい!」

 

大将『』ガチャ

 

提督「この近くに…」

 

提督「…」

 

提督「しっかりしなきゃ!」パンパン

 

 

 

 

ー鎮守府内ー

 

ピンポンパンポーン

ジジ…

提督『先程大本営より、当海域における石油産出地点を巡り、深海棲艦が我が鎮守府を足掛かりとし、大規模侵攻を開始するするのでは無いかという事が示唆された。現在、近海哨戒にあたっている警備隊及び夜警隊は警戒を厳とし、その他艦娘も出撃及び遠征の際には十分警戒し任務を遂行されたし。』

ブツ…

ポンポンポンポーン

 

「暁ちゃん怖いのー?」「こ、怖くないし!」「北上さんこわいですぅー!」「ふふ…やっと俺の出番か…?」「天龍ちゃん遠征行くわよ?」ガヤガヤ

 

 

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「ふぅ…こればかりは慣れないねぇ…」

 

 

提督「あっ!足柄さんの所行かないと!」

 

ガチャバタン!

 

 

 

 

〜訓練場〜

 

 

提督「足柄さぁ〜ん!」フリフリ

 

 

 

足柄「あら提督!遅いじゃない!」

 

提督「ごめん、色々あって…」

 

足柄「まぁいいわ!それよりも見てよこの装備!最高よ!」ガシャン

 

 

提督「そうだね…」

 

提督「それなら、どんな敵でも、勝てそうだね…」

 

提督「…」

 

 

 

足柄「…」

 

 

 

足柄「…心配なのかしら?」

 

 

 

提督「!…まぁ…ね…」

 

 

提督「いつまでもこうして、足柄さんや艦隊の皆と楽しく過ごせると思ってたけど…」

 

 

提督「実際、本格的に戦うって事を考えると…」

 

提督「ちょっと…怖くなっちゃうよ」にこ

 

 

 

足柄「…」

 

 

 

足柄「…甘いわね…!」

 

 

 

 

足柄「ウジウジ悩むのはやめなさい!貴方も軍人でしょう!?」ギロ

 

 

 

 

 

提督「っ」ビク

 

 

足柄「やっとしっかりして来たと思ったのに…」ハァ

 

 

提督「…」

 

 

 

足柄「私達は戦う為に生まれて来たのよ?」

 

足柄「海行かば水漬く屍…山行かば草生す屍…長閑には死なじ…」

 

足柄「それが私達が最初に生まれた時代の美徳とされたわ!」

 

 

 

提督「…」

 

 

足柄「でもね…人の姿になって貴方と出会って…妙高姉さんや他の皆ともお話出来て…」

 

足柄「いざとなったら国の為に捨てると思ってたこの命…」

 

足柄「貴方の為に失いたくないって思っちゃったの…」

 

 

足柄「…さっきの放送でもう一回、覚悟が出来たのに…」ジワ

 

 

 

足柄「貴方がそんなんじゃ…私もまだ、安心して任せられないじゃない…!」ポロポロ

 

 

提督「!」

 

 

提督(何をしているんだ俺は…!)

 

提督(ここが狙われると分かって一番怖いのは…海で戦っている艦娘達じゃないかっ…!)

 

 

 

提督「ごめんよ、足柄さん…」ギュッ…

 

 

提督「俺に全部任せて…とは言えないけど、皆が安心して背中を任せられるように、俺も、もっともっと頑張るから!」

 

 

足柄「…」

 

提督「だから…もう一回、俺を信じて…!」

 

 

 

足柄「…臭いわ…」

 

提督「…え?」

 

 

足柄「臭いって言ってるのよ!よく今時そんな歯が浮くようなセリフ言えるわね!」

 

提督「そんな…」

 

 

足柄「でも、貴方が言うんじゃ、仕方ないわね!」

 

 

 

足柄「私の背中、預けてあげる…♪」ギュッ

 

 

提督「…そっか」

 

足柄「さ、見苦しい所見せちゃったわね!まだまだ試し撃ちするわよ!微調整も終わってないんだから!」ニコ

 

提督「っ」ドキッ

 

提督「ははは…やっぱり足柄さん、綺麗だなぁ…」

 

足柄「な、何言ってるのかしら!//」

 

 

 

 

提督「…」

 

提督(よし!)

 

提督「足柄さん!」スッ

 

足柄「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督「俺と、ケッコンしてくれませんか?」

 

 

 

足柄「?」

 

足柄「…!?///」

 

足柄「き、気でも触れたの!?私よりもケッコンに相応しい子は大勢居るわ!」

 

 

足柄「大和とか、武蔵とか!長門や扶桑!あ、赤城だって!私より大きな艦である必要があるわ!」

 

足柄「私とケッコンしても大したメリットなんて無いのよ!?」

 

足柄「改二と言っても重巡の燃費なんて大した事無いし!今のままでも十分敵の攻撃は当たらないわ!?」

 

 

足柄「第一それは現状ひとつしか 提督「そうじゃ無いんだ!」

 

 

 

足柄「っ」ビクッ

 

足柄「な、何よ…」

 

提督「燃費とか、戦闘力とか、そんなんじゃ無いんだ…」

 

提督「もっと単純なんだ、俺にとってのケッコンは…」

 

 

 

 

 

 

提督「ただ、足柄さんが、好きなんだ…」

 

 

 

 

 

足柄「ぇ…?」

 

 

提督「い、嫌だったかな…」チラ

 

 

足柄「…」

 

 

 

 

 

 

 

足柄「…馬鹿ね、今は戦時中よ…?戦力増強の、勝利のチャンスなのよ…?」

 

 

 

 

提督「うん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

足柄「色恋で相手を決めるなんて、大馬鹿のする事よ!!」ダキッ

 

 

 

 

提督「ぐふっ…!」ヒシッ

 

 

 

 

足柄「嫌なわけないじゃない!」ギュー

 

 

 

 

提督「い、痛いよ足柄さん…!」

 

足柄「じゃあもっと鍛える事ね♪」

 

提督「厳しいな…」ニコ

 

足柄「♪」

 

 

 

 

それから俺たちは、今まで以上に勝利を重ねた。連戦連勝、向かう所敵なし。

同期の提督の中では、最も多くの勝利を勝ち取り、最も多くの海域を奪還する事に成功した。

それが奴らにとって更に焦る結果となったのだろう…

 

 

 

 

 

〜1年後・夏〜

 

 

 

〜鎮守府正面海域・夜〜

 

 

 

 

 

 

深海棲艦隊「…」ゾロゾロ

 

 

 

 

 

 

奴らは、我々の偵察機による哨戒も関係ないといった様子で、今までに類を見ない数で俺達の元へ押し寄せた。

数えるのも馬鹿らしい、そんな数。

 

 

見渡す限り敵、敵、敵…

 

海の光は全て敵…

 

俺は、自分を信じてくれる艦娘達を信じ、海へ送り出した。

 

 

鎮守府に爆撃を受けながら、無線越しに艦娘の悲鳴を聞きながら、指示を出す。傍受されていようと、もはや意味を成さない。

 

 

 

深海棲艦はそれ程、狂ったように暴れているのだから…

 

 

 

鎮守府への爆撃が収まったころ…朝が訪れ、また夜が訪れた。

 

無線はとうに破壊され、もはや指揮においては何の意味も成さない。

 

送れる信号は単純な音、帰ってくるのも単純な音。

 

生存確認の意味しか成さない。

 

 

皆は無事でいるのか、それだけが心配であった。

 

 

 

 

 

 

 

〜鎮守府正面・母港〜

 

 

 

提督「…」テク…テク…

 

 

 

 

 

提督「あっ!!」ジワ

 

 

 

 

 

提督「おぉーーい!!おぉーい!!」ブンブン

 

 

 

 

 

 

 

 

艦隊「!!」ブンブン

 

 

 

 

 

 

足柄「っ!!、提督ーー!!やったわーー!!大勝利よーーっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督「よかった…よかった」ポロポロ

 

 

 

 

 

 

ザザーン

 

足柄「あら、まだ泣いてるのかしら?提督?」サスサス

 

提督「たって…ぇぐっ…」グスッ

 

足柄「もう、泣き虫ねぇ…私達を信じてくれた、貴方を信じたから勝てたのよ?」

 

提督「う、うぅ…」グスッ

 

 

 

足柄「ほら、しっかりする!司令官がそんなんでどうするのかしら!」バシッ

 

 

 

「提督さん、足柄さんの前だとすぐ泣くっぽい!」「私に頼ってもいいのに…」ワーワー

 

 

 

那珂「はぁーぁ、那珂ちゃんも頑張ったのになー?」

 

提督「那珂ちゃんも、そんなボロボロになるまで…ごめんなぁ…」

 

 

 

那珂「っ///て、提督は見ちゃダメだよー!」ササッ

 

 

五月雨「今日のご飯は何かなー!?」

 

足柄「うーん…今日の夕飯は…」

 

提督(あっ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

足柄「勝利のカツよ!!」

 

 

 

 

ーーー足柄さんと一緒なら…

 

ーーー提督と一緒なら…

 

 

どんな波濤も超えられるーーーどんな勝利も掴んでみせる。

 

今、水平線の向こうに見える、海の光は全て星。

そんな星の光が、いつまでも彼等を照らしていた。

 

 

これは、ある一人の英雄と、彼を支えた一隻の巡洋艦の、物語…。

 

ー完ー




無理矢理エンドで申し訳ないです。
最初のグレンラガンやりたかっただけなんだ…


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9話・ストーカー艦娘の居る鎮守府 ☆

ブラウザ版では桃の節句…始まりましたね
月初でEO海域…リセットされましたね
アーケードではイベント…きますね

という訳で、忙しくなるので少し投稿ペース落ちます…
ごめんね


〜提督私室・真夜中〜

 

???「…」コソコソ

 

提督「…zzz」

 

???「…」モゾモゾ

 

提督「ん……zzz」

 

???「!?」ピタ

 

???「…」

 

???「…」スーッ…スルン…

 

???「…!」パァ

 

???「…♪」

 

ササササ!

カチャ…パタン…

 

 

提督「…んん…?」ムクッ…

 

提督「…?」

 

提督「…zzz」

 

 

 

 

〜食堂・朝〜

 

瑞鶴「はぁ!?」

 

瑞鶴「提督さんの下着が盗まれた!?」

 

周囲の艦娘「!?」

 

 

 

提督「バカっ!声が大きい!」

 

提督「それに盗まれたなんて言ってないよ!」コソコソ

 

瑞鶴「でもあるはずの物が無いんでしょ?」

 

瑞鶴「ま、大方自分で何処かやっちゃったんじゃないの?」

 

提督「やっぱりそうかなぁ…?でもちゃんと履いて寝たんだけどなぁ…」

 

瑞鶴「ま、まさか履いてたのに無くなってたの…?」

 

提督「そうなんだよ…寝ぼけて脱いだのかな…?」

 

提督「それに最近、よく物が無くなるんだ…」

 

瑞鶴「ふぅん…」

 

瑞鶴(ちょっと、とんでもない変態がこの鎮守府に居るじゃない!)

 

瑞鶴(下着を獲るのは協定違反よ…!?それに寝ている提督さんから脱がす何て、一歩間違えれば提督さんが食べられちゃってたじゃない!)

 

瑞鶴(これは慎重に動かないとマズそうね…)

 

瑞鶴「ま、もう一度部屋でよく探す事ね」

 

提督「うん…そうするよ…」

 

 

時津風「しれー!ご飯食べたらかくれんぼしよー!」グイグイ

 

提督「おいおい、時津風はこの後遠征だろ?遊ぶのはその後で、な?」

 

時津風「むぅ…」

 

 

瑞鶴(時津風か…いつも提督さんの後ろをついて回って、何かにつけて遊ぼうとするわ…でも流石にこの子じゃ無いわよね…)

 

 

 

時津風「…」テテテ

 

 

 

 

 

 

 

時津風「瑞鶴さん、あんまり探らない方が貴女の為ですよ」ボソ

 

 

瑞鶴「っ!?」

 

提督「?どうした時津風?」

 

時津風「何でもなーい、じゃあ約束だからね!しれー!」パタパタ

 

提督「おーう」

 

提督「じゃあ俺達も執務室へ戻るとするか、瑞鶴?」

 

 

瑞鶴(何て事なの…まさか時津風が…!?)

 

瑞鶴(…いや、決め付けは良く無いわ…それに探るなって一体どういう…)

 

提督「瑞鶴?」

 

瑞鶴「!、な、なぁに?提督さん?」

 

提督「いやほら、俺達も戻ろうって」

 

瑞鶴「あ、あぁそうね!」バタバタ

 

提督「?」

 

 

〜執務室〜

 

提督「うーん…サブ島がなかなか突破出来ないなぁ…」

 

瑞鶴「私は支援艦隊としてしか行けないから何とも言えないわね」

 

提督「はぁ…」

 

瑞鶴「気分転換に編成を変えてみたら?」

 

提督「あー、やってみるかな?」

 

瑞鶴「それと作戦を変えてみるのも一つの手よ?」

 

提督「そうか…じゃあここを…〜」

 

瑞鶴(執務室に来るまでに色んな子に会ったけど…)

 

………

 

陽炎『あ!司令!って、なんだか浮かない顔ね?』

黒潮『何や司令はん、ウチと遊びたいんか?』

雪風『しれぇ!時津風見ませんでしたぁ?』

天津風『あら、あなた、今日も違う子を連れているのね?』

不知火『不知火の顔に何か?』

 

……

………

 

瑞鶴(あの中に犯人は居なさそうね…)

 

「…かく…」

 

瑞鶴(でも何か引っかかるような…?)

 

 

提督「瑞鶴っ」

 

 

瑞鶴「!!、提督さんなに!?」

 

 

提督「おぅ」ビクッ

 

提督「瑞鶴大丈夫か?今日のお前なんか変だぞ?」

 

瑞鶴「な、何でもないよ!」

 

提督「そうか?熱でもあるんじゃないのか?」おでこピトッ

 

瑞鶴「て、提督さん何してるの!?///.」

 

提督「うーん、熱は無さそうだけど…」

 

瑞鶴「…///」

 

提督「調子悪かったらちゃんと言えよ?」

 

瑞鶴「も、目標!母校執務室の提督!やっちゃって!///」

 

提督「何でっ!?」

 

ギャーギャー…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「…」ギリッ

 

 

 

〜午後〜

 

瑞鶴「あっ、提督さん」

 

提督「ん?」

 

瑞鶴「瑞鶴、ちょっと休憩してもいい?」

 

提督「おー、良いぞ」

 

提督「俺も少し休むよ」

 

瑞鶴「ありがとっ」

 

瑞鶴「じゃあちょっと出るね」

 

提督「はいはい」

 

バタン

 

 

 

〜廊下〜

 

陽炎「あ、瑞鶴さん、これからですか?」

 

瑞鶴「えぇそうよ、って貴女も出るんでしょ?」

 

陽炎「はい、朝の事も気になりますし…」

 

瑞鶴「そうね…」

 

陽炎「あ!いけない!」

 

瑞鶴「どうしたの??」

 

陽炎「妹達も連れてこなくちゃ!」

 

陽炎「先に行ってて下さい!」タッタッタッ

 

瑞鶴「はーい」

 

瑞鶴(とりあえず下着の件は今日の会合で探るしかないか…)

 

 

 

〜艦娘寮・大談話室〜

 

長門「皆集まったな?」

 

「みんないるー?」 「朝潮型!点呼!」 「天津風まだなの!?おそーい!」 「陽炎達いなくない?」 ガヤガヤ

 

天龍「…陽炎型がまだ来てねぇな」

 

長門「む…来るまで待つか」

 

川内「どんな事話すか大体分かってるだろうし、始めちゃっていいんじゃない?」

 

長門「いやしかしこういった場では…」

 

瑞鶴「長門さん、瑞鶴、早めに戻らなきゃ…」

 

長門「そうか、仕方ない…」

 

 

 

 

 

長門「これより第39回、提督攻略会議を始める!」

 

艦娘達「!」ビシ

 

長門「陸奥、今会議の議題を」

 

陸奥「はぁい♪皆もう知ってるだろうけど、提督の下着が盗まれたそうよ」

 

陸奥「この件に関しては、今日の秘書官の瑞鶴ちゃんに話してもらった方が良さそうね?」

 

 

瑞鶴「はい、今日、提督さんと朝食を食べていた時の事です」

 

「はい!」

 

長門「?どうした、朝潮」

 

 

朝潮「瑞鶴さんが司令官と朝食を食べたと言いますが、それは条約第十八条三項の『提督から誘われない限りご飯を共にしてはいけない』に反している疑いがあります!どうなんですか!?」

 

「あー確かに…」「これだから五航戦は…」「この七面鳥…」

「甲板胸…」

 

長門「む、そうか、どうなんだ瑞鶴?」

 

瑞鶴「ち、ちょっと待ってよ!瑞鶴から誘ったとでも言うの!?」

 

瑞鶴(言いたい放題じゃない…!)プルプル

 

翔鶴「どうなの?瑞鶴…?」じっ

 

瑞鶴「うっ…、私からは誘ってないわ、提督さんが行こうって言い出したのよ」

 

長門「だそうだ、他はあるか?朝潮」

 

朝潮「いいえ、ありがとうございました!」

 

長門「スムーズに進めるために本題に集中しよう、気になる点は手元の用紙に書いておいてくれ」

 

長門「それで、どうしたのだ?」

 

瑞鶴「うん、あのね…〜」

 

ー食堂の会話へ…ー

 

瑞鶴「…という訳よ」

 

「そんな…」「提督の貞操までピンチだったん?」「許しませんわ…」「うわ熊野顔真っ赤!」

ドヨドヨドヨ

 

長門「何…だと…」

 

陸奥「あらあらあら…」

 

瑞鶴「提督さんはそこまで気にしてなかったけど、これは由々しき事態よ!犯人は協定をいくつも違反したわ!」

 

「正確には8つです!」「細かっ…」

 

長門「皆動揺する気持ちは分かる、ただこれらの情報だけではとても犯人が特定出来ない」

 

長門「念の為聞いておこう、提督の下着を盗んだものは誰だ?」

 

シーン…

 

長門「出る訳無いか…」ウーン

 

 

 

天龍「さっきから黙って見てりゃ…」

 

天龍「提督が自分の不注意で無くしただけかもしれねぇんだろ?」

 

天龍「いつもの会議に比べて不確かな要素が多すぎる…」

 

天龍「俺らはここで抜けるぜ、おい、第三艦隊は遠征の準備だ」

 

「はーい」「まだ確かめたい事もあるのにー」 ワーワー

 

 

朝潮「待ってください!」

 

 

天龍「あぁ?」

 

 

朝潮「本当は天龍さん、貴女なんじゃ無いですか?」

 

天龍「はぁ!?俺は何もしてねぇよ!夜はぐっすりだっつーの!なぁ龍田!?」

 

龍田「あら〜、私は天龍ちゃんより早く寝ちゃうから分からないわ〜♪」

 

天龍「お、おい…」

 

 

朝潮「それに天龍さん、貴女、4ヶ月と14日前の、司令官のコップを使った事件の犯人ですよね!?」

 

「そういえばそうだ!」「怖い…」「しらじらしいっぽい!」

 

天龍「あ、あれは事故だったじゃねぇか!第一 長門「静粛に!」パン

 

シーン…

 

長門「天龍の事はまた後で話そう。今は提督の下着の件の方が重大、そうだろう?」

 

長門「時間も頃合いだ。天龍も言ったように鼠輸送に行く者は出撃の準備をせよ」

 

長門「それ以外で質問のある者はいるか?」

 

「絶対天龍さんです…」ブツブツ 「もうやめなってー」「疲れたー」

 

長門「無いようだな、では総員、持ち場に戻れ、本日の会議は以上とする。解散!」

ザワザワ

「結局陽炎達来なかったねー」「黒潮やー!」「あっはは!赤城さん似てるー!」

 

 

 

〜廊下〜

 

瑞鶴「やばっ!結構時間使っちゃった!」

 

翔鶴「ねぇ瑞鶴…」

 

瑞鶴「なぁに?翔鶴姉?」

 

翔鶴「貴女は、誰がやったと思う?」

 

瑞鶴「うーん…分からないや…それに私も天龍の言ってた通り、提督さんが自分で無くした可能性もあると思うんだよね」

 

翔鶴「そう…見つかるといいわね…」

 

瑞鶴「そうだね…ってヤバいじゃない!翔鶴姉、また後でね!」タッタッタッ

 

 

翔鶴「…瑞鶴…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「翔鶴さん」

 

 

翔鶴「!!」ビクッ

 

翔鶴(だ、誰!?)くるっ

 

 

時津風「…」ニコニコ

 

 

翔鶴「あら、時津風ちゃん」ホッ

 

翔鶴「どうしたの?」

 

 

時津風「ちょっと耳かしてー?」

 

翔鶴「?」

 

時津風「…」ボソボソ

 

 

 

翔鶴「…っ!?」

 

 

時津風「…」ニヤ…

 

 

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「ふんふふーん」カキカキ

 

 

バァン!

 

瑞鶴「提督さんごめん!遅れました!」

 

提督「良いよ良いよ、ゆっくり休めた?」

 

瑞鶴「うん!」

 

瑞鶴(一気に疲れたわ…心が…)

 

提督「じゃあ建造見に行こっか」

 

瑞鶴「はーい」

 

瑞鶴(結局会議でも分からなかったわね…やっぱり天龍の言う通り…提督さんが…?)

 

瑞鶴(ほんとにそうだったら楽なのになー?)チラ

 

提督「?」ニコ

 

瑞鶴「っ///」

 

瑞鶴(もう!パンツ無くした間抜けな癖にっ!///)

 

 

〜工廠〜

 

瑞鶴「えっと〜…うん、特にいつもと変わらないね、敷波に木曾に潮の艤装っと…」

 

瑞鶴「提督さーん!艦娘は顕現しなくて良いでしょー?」

 

提督「おーう!木曽の艤装は近代化改修に使うから、他二つは解体しといてくれー!」

 

瑞鶴「はーい!」

 

 

 

時津風「しれー!やっと見つけたー!約束したのにー!」ぷくー

 

提督「あっ!すまん時津風!」

 

時津風「はやく来てよねー!雪風達も待ってるからー!」

 

提督「わかったー!」

 

 

 

時津風「…」チラ

 

瑞鶴「…?」

 

瑞鶴「…何?」

 

時津風「…」ニヤ

 

瑞鶴「っ」ゾワ

 

 

時津風「しれー!先行ってるよー!」タッタッタッ

 

「おーう」

 

瑞鶴(さっきから何なのあの子!?まさか本当に犯人じゃないわよねぇ!?意味深過ぎるんだけど!?)

 

瑞鶴(…うん?そういえばさっき会議で陽炎型の子達結局来なかったわよね…?それに提督さんと食堂から執務室へ向かうまで会った子は全員陽炎型…?)

 

瑞鶴(時津風も陽炎型…何か関係があるの…?)

 

 

『貴女の為になりませんよ』

 

瑞鶴(…っ!!)ぶんぶん

 

瑞鶴(私の為じゃない、提督さんの為に、瑞鶴が犯人を探さなきゃ!)

 

 

 

提督「じゃあ瑞鶴!俺ちょっと時津風達と隠密行動訓練してくるわ!」

 

瑞鶴「かくれんぼでしょ?」ハァ

 

瑞鶴「解体任務はやっておくから、気にしないで良いわよ?」

 

提督「すまんな!じゃ!」タッタッタッ

 

 

瑞鶴(まずはどうするか考えないとね…)

 

瑞鶴(夜に盗まれるんでしょ?なら普通に考えて提督さんの部屋で待ち伏せすれば犯人なんてすぐわかるんじゃないの?)

 

瑞鶴(なぁんだ、簡単ね…)

 

瑞鶴(取り敢えず今日あたり待ってみようかな?)

 

 

 

 

 

 

 

???「…」

 

 

 

〜執務室・夜〜 二二◯◯

 

提督「じゃあ今日一日ありがとうな、瑞鶴」

 

瑞鶴「うん!提督さんおやすみ!」

 

提督「あぁ、おやすみ」

 

パタン

 

瑞鶴(いよいよね…)コソコソ

 

ー2時間後ー

 

瑞鶴(来ないわね…それに瑞鶴もなんだか眠く…)zzz

 

 

???「…」ススス

 

カチャン…

 

 

ー30分後ー

 

瑞鶴「っは!」ブンブン

 

瑞鶴「いけないいけない、起きなきゃ…」

 

 

カチャ…

 

瑞鶴「へ?」

 

 

 

???「!?」ダッ

 

 

 

瑞鶴「ま、待ちなさい…!」ヨロ

 

瑞鶴(は、速い…!それに常夜灯で顔がよく見えない…! )

 

瑞鶴(皆に伝えなきゃ…!)

 

瑞鶴(艦隊!起きて!我、犯人を発見、現在追跡中!)ツーツツー…

 

 

???「っ!!!」ダダダ

 

瑞鶴「バレたっ…!」

 

瑞鶴(でも犯人が誰だか分からない以上無線封鎖できないわ…!)

 

 

 

〜工廠・倉庫〜

 

???「はぁ…っ…はぁ…!」

 

長門「止まれ!」ガシャン

 

???「っ!」ピタ

 

艦娘達「…」ゾロゾロ

 

長門「もう何処へも逃げられない!大人しく捕まってもらうぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長門「翔鶴!」

 

 

 

 

翔鶴「くっ…」

 

 

瑞鶴「翔鶴姉…なんで…」

 

翔鶴「…こんな運の無い私にも、譲れないものがあるのよ…瑞鶴」

 

翔鶴「でも、とうとうバレちゃったわねぇ…」フゥ…

 

翔鶴「もう終わりにしましょう…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔鶴「時津風ちゃん…」

 

 

艦娘達「!?」

 

「そういえば時津風は!?」「いないよー」「ってか陽炎型また居なくない??」「そういえば…」 ドヨドヨ

 

 

翔鶴「時津風ちゃん、もう諦めましょう…」

 

 

時津風「…」ひょこっ

 

 

「本当に居た!?」「時津風…」「どういう事?」

 

 

陽炎「あっ!時津風!あんた何やってんの!?」

 

不知火達「やっと見つけました」バタバタ

 

時津風「…」

 

 

陽炎「皆ごめんなさい!この子にずっとやめるよう言って見張ってたんだけど…」

 

 

陽炎「姉の私達の責任よ!罰するなら私を罰して!!」ドゲザ

 

 

時津風「っ…」ジワ

 

 

時津風「ご、ごめんなさぁい陽炎おねえちゃあん!!」ポロポロ

 

 

 

 

長門「翔鶴、時津風、色々と聞きたい事がある。詳しく話してもらえるかな?」

 

 

翔鶴「はい…私たちは、最初はお互い何も知らず、別々に提督の私物をくすねていました…」

 

 

翔鶴「でもある日、いつものように提督の私室へ侵入したら…」

 

 

 

時津風「翔鶴さんと鉢合わせてしまったんです…」

 

 

艦娘達「…」

 

 

時津風「それで、お互い秘密にするようにしよって…」

 

翔鶴「2人で協力すれば、より大物が狙えるから…」

 

「大物って…」 「一理ある」「えぇっ!?」

 

 

長門「でも何故、よりによって会議のある今日、再び提督の部屋へ侵入したのだ?」

 

時津風「私が…翔鶴さんに言っ 翔鶴「私が時津風ちゃんを誘ったんです。」

 

 

時津風「ぇ…?」

 

翔鶴「会議のあったその日に、わざわざ出向くような子は居ないだろう…そう思い実行したんです…」

 

時津風「ち、違うんです!私が…」ポロポロ

 

翔鶴「いいのよ時津風ちゃん…」

 

 

長門「…そういう事にしておこう…」

 

 

翔鶴「私達が使用した提督の物は、今日も返したわ…いつもそうしてるもの…」

 

時津風「っ…っ…」グスグス

 

「使用した…?」「変態キタコレ…」ザワザワ

 

 

瑞鶴「だ、だからって、寝ている提督さんのパンツを取ったらダメじゃない!」

 

 

翔鶴・時津風「!?」

 

 

翔鶴「ま、待って瑞鶴!私は提督の下着は取ってないわ!タオルとか靴下とか…」

 

時津風「わ、私も取ってません…」

 

「嘘つきー!」「よこせー!」「大潮!あんたさっきから!」「靴下どうやって使うんだー!」

ギャーギャー

 

 

 

加賀「待ってちょうだい」スッ

 

シーン…

 

加賀「五航戦の素直な方は、バカな方と違って嘘をつく子じゃないわ」

 

「たしかに」「先輩を貶める卑しい女らぎ…」「!?」

 

翔鶴「加賀さん…」

 

 

瑞鶴(解せないわ…!)

 

 

瑞鶴「ってそれじゃあ、結局話は振り出しじゃない!」

 

 

 

長門「いや、その心配は無い」

 

 

 

長門「先程、ある艦娘達からこんな物が提出された」つ提督のパンツ

 

 

艦娘達「!!?!?!?」

 

「ちょっと狡いよ長門さん!」「よこせー!」「よこせー!」「!?」

 

???「…」コソコソ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長門「何処へ行く、朝潮」

 

朝潮「っ!」

 

 

 

 

 

長門「いや」

 

 

長門「なぜお前のような者がこんな事をした、朝潮」

 

「えぇ!?」「嘘でしょ!?」「朝潮ちゃん!?大潮ちゃんじゃなくて!?」「それ!どーん!」「いたっ!ごめんて!」

 

 

 

朝潮「な、なんで…それ…」ガクガク

 

「「私達よ」」

 

朝潮「!」

 

 

 

朝潮「霞…満潮…どうして…」ブルブル

 

霞「夜中に抜け出して、帰って来たと思ったらクズの匂いをプンプンさせて、気付かないとでも思ってるのかしら?」

 

 

満潮「それに私達は、姉が罪を黙っている事を見過ごせる程鬼じゃ無いわ」

 

 

 

朝潮「…」ガタガタ

 

長門「…朝潮…話してくれ…真面目なお前が何故…」

 

 

 

 

朝潮「…」

 

 

朝潮「…もう…我慢できなかったんですよ…」ワナワナ

 

 

艦娘達「…!?」

 

 

 

 

 

朝潮「皆さんはっ!条約がなんだとか言いながらっ!」

 

 

 

 

朝潮「そんなもの守らないで!結局司令官と楽しそうにベタベタして!」ジワ

 

 

 

 

 

 

朝潮「私だけ真面目に条約を守って!」

 

 

 

朝潮「馬鹿みたいじゃ無いですか…」ポロポロ

 

 

 

「朝潮ちゃん…」「ごめんね…」「溜まってた…って…やつなのかにゃ…」

 

 

 

長門「朝潮…申し訳なかった…私達にも、非があったんだな…」ギュ…

 

 

 

朝潮「うわぁぁぁん!」ボロボロ

 

 

……………

………

……

 

 

 

 

 

こうして、提督さんの下着盗難事件の結末は、意外な展開で幕を閉じました…

あの後、皆も深く反省し、条約などというものは撤廃され、それぞれが自由に提督さんと関わる権利が得られました。

でもその後の鎮守府は、条約撤廃前とあんまり変わりません。

皆朝潮ちゃんに遠慮してるんだと思います。

だって…

 

 

朝潮「司令官!朝潮、司令官と同衾したいのですが!」

 

提督「い、いや、流石にそれはダメだよ」

 

朝潮「どうしてですか!じゃあお風呂は良いんですか!?」

 

 

提督「ダメに決まってるだろ!おい…皆なんとかしてくれよ…」

 

「気の済むまでやらせてあげてー」「いつまで続くのかしら…」

 

 

提督「そんな…」

 

朝潮「司令官!はやく行きますよ!」ギューっ

 

 

あんなに楽しそうな朝潮ちゃん、誰も見た事無いからです。

でもやっぱり、ちょっと妬けちゃうなぁ…

 

 

瑞鶴「むぅ…」

 

翔鶴「嫉妬してはダメよ瑞鶴、今は我慢よ…」

 

加賀「あら、五航戦の泥棒の方も分別は弁えるのね」

 

翔鶴「も、もう!加賀さん!」

 

 

 

時津風「いいもん!しれーと一回同じお布団で寝たもん!」

 

陽炎「はぁ!?」ガタッ

 

不知火「」ピキ

 

 

天津風「どうせあの人が寝てる隙によ」

 

陽炎「なぁんだ…」

 

時津風「むむむ…!」

 

時津風「時津風もしれーと遊びたぁーい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝潮(まさか、こうも簡単に事が進むとは…)

 

朝潮(ふふ、皆さんもあまいですね…作戦成功の鍵は、計画を練る事ですよ…♪)ギュッ

 

ー完ー




朝潮は絶対みんなの様子見ながら嫉妬してる


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10話・幻を見た提督の居る鎮守府(ヲ級)


ろおぉ…



この季節が来るたびに思い出す。

とても儚く、泡沫の夢と消えたあの夏の出来事を。

とても優しい瞳をした、彼女の事を。

 

 

 

 

 

 

〜提督・少年時代〜

 

提督「ばあちゃん!海行ってくるー!」

 

婆「気をつけるんだよ」

 

提督「うん!行こう!妖精さん!」

 

妖精「」オウ!

 

バタバタバタ

 

 

婆「はて…?妖精とはなんじゃ?まぁ、ええか…」お茶ズズ

 

 

俺はある日突然、妖精が見えるようになった。村の者に話しても誰も信じてはくれない。だから俺はそのうち、その事を話す事は無くなった。だけど見えてしまうのはしょうがない…俺は常にくっついてくる妖精と、行動を共にしていた。

 

 

 

 

〜婆宅・近くの浜辺〜

 

ザザーン…

 

提督「お、おばけ…?」ツンツン

 

ヲ級「…ヲ…」ピクっ

 

提督「ひっ!」

 

提督「妖精さん、見える…?」

 

妖精「」コクリ

 

提督「じゃあ…おばけじゃ…無いのかな…?」ツンツン

 

 

ヲ級「ヲッ!!」ガバッ!

 

提督「ひぃぃぃ!」ズダダダ

 

 

 

ヲ級「…っ…」ヨロ…ヨロ…

 

 

 

提督「…」ひょこっ

 

提督(怪我してるの…?)

 

提督「妖精さん…治せる…?」コソコソ

 

妖精「」コクリ

 

提督「な、治してあげてっ!」

 

妖精「」イヤ、アレニハチカヅイチャダメダ

 

提督「何で…?」

 

妖精「」アレハマボロシダ、ワスレロ

 

提督「そんなっ!とっても痛そうだよ!妖精さん!」

 

 

 

ヲ級「っ…ヲ…っ…」ツーツツー…

 

 

妖精「」マズイ!ナカマヲヨンダ!ニゲルゾ!

 

提督「ダメだよ!」ピタ

 

 

提督「困ってる人は助けなさいって、ばあちゃん言ってた!」タッタッタッ

 

妖精「」ショウネン!?

 

 

「ねぇ!大丈夫!?怪我してるの!?」

 

「!?…っヲッっ…!!ヲッっ!」

 

「大丈夫だからね!ほら!」

 

 

 

妖精「」…ヤレヤレ

スィーっ…

 

「あっ!ありがとう妖精さん!」

 

「ヲッ…ヲ…」

 

 

俺と妖精さんは、浜辺に打ち上げられたヲ級の手当てをした。自分のことながら、命知らずなガキだったよ…

 

………

……

 

 

ヲ級「ヲッキュ!」

 

提督「ヲッキュ?変わった名前だね!」

 

ヲ級「」ブンブン

 

 

ヲ級「ヲッキュ!!」

 

 

提督「?ヲッキュでしょ?どうしたの?ヲッキュ!」

 

ヲ級「っ」バシバシ

 

提督「あはは!痛いってば!」

 

 

妖精「」ダ、ダイジョウブカ

 

 

ヲ級は日に日に状態が良くなっていた。それからも俺と妖精さんはヲ級に会いに行った。ヲ級は喋る事こそ出来なかったが、俺には何となく、彼女が何を言っているのか分かる…気がした。

 

 

 

 

〜釣り場〜

 

ヲ級「ヲーッ!」ブンブン

 

巨大魚「」

 

 

提督「あっ!すごーい!でかい魚だねー!」

 

ヲ級「ヲッ!」エッヘン

 

 

提督「あ!かかった!」

 

提督「俺も負けてられないな!とりゃっ!」ヒュッ!

 

 

提督「ちぇー、今時長靴かよー」

 

ヲ級「♪」クスクス

 

 

巨大魚「」ツンツン

 

妖精「」コレクッテイイノ?

 

ヲ級「!ヲッ」ダメっ

 

 

 

〜裏山〜

 

提督「へっへーん!こっちでは負けないもんね!」

 

カブトムシ「」ワサワサ

 

 

ヲ級「ヲ…ヲォ…」ビクビク

 

提督「?どうしたの?カブトムシだよっ」ず

いっ

 

 

ヲ級「ヲーっ!!」ピュー

 

妖精「」ハヤイ、サスガクウボ

 

 

提督「あっ!ヲッキュ!」

 

提督「?クウボって?」

 

妖精「」イヤ、ナンデモナイ

 

提督「?」

 

 

提督「あ!待ってよヲッキュー!」パタパタ

 

 

妖精「」…

 

 

 

ヲ級と会った日から俺たちは毎日のように遊んだ。海で、山で…

自分に姉が出来たようで、俺自身もはしゃいでいたんだろう。とにかく、それは楽しい日々を過ごしたよ。

 

 

〜浜辺・夕方〜

 

提督「はぁ〜…疲れたー!」ノビー

 

ヲ級「ヲッ!」グイグイ

 

提督「なぁに?ヲッキュ?」

 

ヲ級「ヲッ!ヲッ!」

 

提督「わ、分かんないよー…」

 

 

提督「ヲッキュともお話し出来たら良いのにな…」

 

ヲ級「ヲ…」しゅん…

 

提督「ご、ごめん!」

 

ヲ級「…」

 

 

ヲ級「ヲッ!」アゲル

 

提督「?」ウケトリ

 

提督「わぁ!綺麗だねー!」

 

 

貝殻のペンダント「」キラキラ

 

 

提督「大切にするよ!」

 

 

ヲ級「ヲッ!」ニコ

 

提督「っ」///

 

ヲ級「?」

 

 

妖精「」ワタシノハー?

 

ヲ級「ヲッ」ナイ

 

妖精「」ガーン

 

……

 

 

提督「あっいた!ヲッキュ!」タッタッタッ

 

 

ヲ級「?」

 

提督「はい!この前のお返し!」

 

ヲ級「ヲッ!」

 

提督「髪につけてあげるね!」ヨイショ

 

ヲ級「ヲ?」

 

提督「ほら!」

 

鏡ジャーン

 

ヲ級「ヲヲ!」キラキラ

 

提督「ばあちゃんに教えてもらったんだ!コチョウソウって言うんだって!」

 

ヲ級「ヲ?」

 

提督「あなたと一緒にって花言葉だってさ!」

 

 

提督「俺たち、いつまでも一緒にいようね!」

 

提督「約束っ!」にこっ

 

ヲ級「ヲっ…」

 

 

ヲ級「ヲーっ!///」バシバシ

 

提督「痛いって!あはは!」

 

妖精「」ショウライガタノシミダナ! ヤレヤレ

 

 

 

俺は、この楽しい日々はいつまでも続くと思っていた。

妖精がいて、ヲ級がいて…

しかし現実はそうもいかなかったらしい。

忘れもしない…あの日が来た時、俺達の永遠は幻となって消えた。

 

 

 

 

〜浜辺〜

 

提督「じゃあね!ヲッキュ!また明日!」

 

ヲ級「ヲー♪」フリフリ

 

 

 

 

 

 

ブーン…

 

 

 

ヲ級「?」

 

 

 

 

 

ヲ級「!?」

 

妖精「っ!?」

 

 

 

ヲ級「ヲッ!!」ガバッ!

 

提督「うへっ!」ドサ

 

妖精「」マズイ!

 

 

深海艦戦「」ババババババ!

 

 

ヲ級「ヲッ!」キッ!

 

妖精「」オイ!アレ…

 

 

ヲ級「っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南方棲戦姫「迎えに来たわよ…ヲ級…」ニヤ…

 

 

 

………

……

 

妖精「」オキロ! パチパチ

 

提督「う〜ん…」

 

 

提督「はっ!」

 

提督「ヲッキュ!?」キョロキョロ

 

妖精「」ココカラニゲルゾ!

 

提督「ヲッキュは!?」

 

 

妖精「」アッチ!

 

 

 

 

 

 

 

 

〜海上〜

 

南方「ごめんなさいね…貴女からの信号に気付かなくて…」

 

ヲ級「…」

 

南方「でも何日も音沙汰の無かった貴女も貴女よ?全く…」

 

南方「それにしてもちょうど良かったわぁ…」

 

ヲ級「…?」

 

 

 

 

 

南方「ここの島…私達の新しい棲地にぴったりねぇ…」ニヤァ…

 

 

ヲ級「…!?」

 

 

ヲ級「ヲッ!ヲッ!」グイ

 

南方「あら、そんな事無いわ?周りは山に囲まれているし…岬も見張り台にちょうど良いわ…」

 

 

ヲ級「ヲー!ヲー!」ブンブン

 

 

南方「どうしたの?そんなにここが嫌かしら?あら…?」

 

南方「…その髪飾り…とっても素敵ねぇ…」

 

 

ヲ級「ヲ!?」ササッ

 

 

 

南方「まさか貴女、あの人間に手懐けられでもしたのかしら?」

 

ヲ級「っ…」

 

 

南方「やめなさい?あの子もいずれ、この海を汚しても平気な顔をするのよ?」

 

 

 

 

 

南方「今の内に処分する方がいいわ…」

 

 

 

ヲ級「ヲッ!っー!」ゴン!!

 

 

 

南方「痛っ…」イラ

 

ヲ級「ヲ…」オロ…

 

 

 

 

南方「貴女…そんな物を付けて…人間にでもなったつもりかしら…!?」ギロッ

 

 

 

ヲ級「っ…!」ゾワ

 

南方「良いわ…目を覚まさせてあげる…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南方「こんなもの…」スッ

 

 

髪飾り「」ブチっ…

 

ヲ級「ヲ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南方「穢らわしい…」ポイッ

 

ぽちゃん…

 

 

 

ヲ級「ヲー!っヲッっ…」バシャバシャ

 

 

 

 

 

南方「そんな物、探すのはやめなさい?」ゲシっ

 

 

 

 

 

 

ヲ級「ヲっ」バシャン!

 

 

ヲ級「っ!!」キッ

 

 

 

 

南方「何…その目は…?」

 

 

 

 

 

ヲ級「ユル…サナイ…!」ワナワナ

 

 

 

 

 

 

ヲ級「コ…ロス…!」ギロッ

 

 

 

南方(この子、体が黄色く…?)

 

 

 

南方「へぇ…面白いじゃない…」ニヤ

 

 

 

 

南方「近頃、しょぼい奴らばかりで退屈してたのよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南方「イラッシャイ…カンゲイスルワネェ…?」ゴゴゴ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜浜辺〜

 

提督「妖精さん!ヲッキュが!ヲッキュが!」

 

 

 

妖精(南方相手じゃ、エリートになってもキツイだろうな…)

 

 

 

 

 

提督「ねぇ!ヲッキュが撃たれて…あぁ!助けてあげてよ!誰かっ!!」

 

 

 

妖精「」…

 

 

 

〜海上〜

 

 

南方「諦めなさい?私の砲撃はホンモノよ?」ユラァ

 

 

 

 

 

ヲ級「ヲッっ…」ヨロ…

 

 

 

 

南方「私相手に制空権も取れないないなんて…貴女空母として失格ね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南方「もう、要らないわ」ガシャン

 

 

 

ヲ級「ヲ…」

 

 

 

 

 

 

 

ヲ級(サヨナラ…ショウネン…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖精「おりゃー!」ドシーン

 

南方「っ…」ヨロ

 

 

ヲ級「っ!」

 

妖精「」ワタシヲツカエ!

 

 

 

 

南方「…」

 

南方「あらぁ?貴女艦娘の仲間じゃないの?良いのかしら?そんな事して…」

 

 

 

妖精「」コマケェコタァイインダヨ!

 

 

ヲ級「ヲ…」ヨロ

 

 

妖精「」カンサイキヲミセロ!

 

 

ヲ級「ヲ…?」ホイ

 

 

 

 

妖精(相変わらず趣味の悪いデザイン…だが基本的な構造は変わらないな、コクピットは…ここか!)

 

妖精「」ヨイショ

 

ヲ級艦戦&艦攻&艦爆「」パァァ…

 

シュウゥ…

 

ヲ級航空隊(熟練)≫ キラキラ

 

 

 

 

 

 

 

 

ヲ級「っ…!?」ドクン

 

 

 

 

ヲ級「ヲヲ!…!」メラメラ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南方(この子…目が青くなったわ…!?)

 

 

 

 

南方「…あ!」

 

 

 

 

南方「貴女はっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

妖精「」ダイイチジコウゲキタイ!ハッカンハジメ!

 

ヲ級艦戦&艦攻&艦爆(熟練)「」バラバラバラバラ

シュッ!シュッ!シュッ!

 

 

 

 

 

critical!ドゴォン!

 

 

 

 

 

南方「い、痛っ!?」

 

南方(まさか…熟練搭乗員…!?)

 

 

 

 

 

 

 

妖精「」ヤロウドモ!メニモノミセテヤレ!

 

ヲ級観戦&艦攻(熟練)ウォオォオォ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖精(すまない少年…私は自分の使命を果たす事に決めたよ…)

 

 

 

ヲ級「ヲッ!ヲッ!」シュっ

 

 

 

妖精「了解!雷撃隊!派手にキメるぜッ!!」

 

ヲ級艦攻隊「」ババババババ

シュボッ

 

ボボボボボ…

 

スーーーー…

 

 

 

南方「まずっ!?とりかz」

 

 

 

 

チュドーーーン!!!

 

 

 

 

 

 

 

〜浜辺〜

 

提督「妖精さんまで…いなくなっちゃった…」

 

 

提督「!?」

 

 

 

 

提督「ヲッキュ!?妖精さん!?い、行かなきゃっ…」ジャバジャバ

 

 

 

爺さん「これボウズ!服のまま海へ行ったらいかん!」

 

提督「あっ!隣のおっちゃん!あれ!ヲッキュがっ妖精さんがぁっ!」

 

 

爺さん「あぁん?」

 

 

 

爺さん「!?これは大変じゃ!!」

 

爺さん「ボウズ!家へ戻ってろ!」

 

 

爺さん「くそっ何で鎮守府は辺境には無いんじゃっ…!!」タッタッタッ

 

 

 

 

提督「ヲッキュ…妖精さん…!」ポロポロ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜海上〜

 

南方「ちょこまかと…」

 

 

南方「仰角最大…全主砲、薙ぎ払え…!」ドドォン

 

妖精「」マズイ!アッチハ…!

 

 

三式弾「」バッ!

 

 

ヲ級艦爆隊「グォォ…」ヒュウゥゥ…ボチャン!

 

 

妖精(爆撃隊…全滅か…!)

 

 

妖精「」ライゲキタイ!キメロ!ミチハヒラク!

 

 

 

ヲ級艦攻隊「」ブゥゥゥゥ…シュッ…

 

三式弾「」ババッ

 

 

 

ヲ級艦攻隊「ギ…」 ボチャン

 

 

 

 

妖精(全滅…)

 

 

スーー…

 

妖精(…!!)

 

 

妖精(あの雷跡は…そうか…よくやった…!)

 

 

ボボボボボ…

 

スーーーー

 

 

 

 

 

ドオォオォン!!

 

南方「っ!?」ぐらっ…

 

 

南方(マズイ…傾斜復元…不能…!)

 

スーー…

 

ドン…ドガァアァン!!!

 

 

 

南方「…」モクモク

 

 

妖精「」マダ…!?

 

 

 

南方(大破)「ふふ…ふふふ…」

 

 

 

 

 

 

南方「私が…ここまでやられるとはね…」

 

 

 

南方「…」ドオン!

 

 

 

 

 

ヲ級「ッ!!」

 

 

ヲ級(大破)「ヲッ…」ボロッ

 

 

 

妖精「!」

 

妖精(マズイな…ヲ級ももう発着艦は無理か…今出ている私達で最後…)ブーン…

 

 

 

 

南方「ふふ…今ので主砲は弾切れよ…私も…貴女達も…もう無力に等しいわぁ…」

 

 

ヲ級・妖精「っ…」

 

 

 

 

南方「だけど…これ…知ってるかしらぁ…?」シュ…

 

ボボボボボ…

 

 

 

妖精(魚雷っ…!?)

 

 

 

スーーーー…

 

ヲ級「ヲ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドン…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーヲ級 撃沈ー

 

 

 

 

 

〜海底〜

 

 

 

ゴボ…

 

 

 

 

ヲ級(マタ…シズンダ…)

 

 

 

 

 

ヲ級(アレハ…カミカザリ…?)

 

 

 

ヲ級(トドケ…)ぐぐ…

 

 

パシ…

 

 

ヲ級(ヨカッタ…)ギュっ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヲ級(ゴメンナサイ…ヤクソク…ダメ…ミタイ…)

 

 

ヲ級(ショウネン…アリガトウ…)にこ…

 

 

 

ドカァン!!!

 

 

 

 

〜海上〜

 

バシャァン…

 

 

妖精(ヲ級っ!…)

 

 

妖精(私達も還る艦を喪った…か…)

 

 

妖精(こうなったら…やる事はただ一つ…)

 

 

妖精(熟練搭乗員の誇りを見せてやる…!)

 

 

妖精(少年…君と過ごした日々は…忘れないぞ…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヲ級艦戦隊「」バラバラバラバラ!!

ギュウゥゥゥゥゥゥゥッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南方「逆巻きに急降下…ねぇ…お前達はいつもそう…」

 

 

南方「勝ち目がないと分かると、自らの命を捨ててでも一矢報いようとする…馬鹿ねぇ…あの日だって…そんな事しなくても…生きていれば…」

 

 

 

 

 

 

南方「流石の私も…これじゃあ…防ぎきれないわ…」クスッ

 

 

 

 

 

 

南方「はぁ…私達も…あんな時代に生まれていなければ…こんな姿に…」

 

 

 

 

 

 

ヒュウウウゥゥゥゥ…

 

 

南方「総員…退去…速やかに…艦を離れるのよ…」

 

 

チュドーーーン!!!

 

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜浜辺〜

 

提督「うそ…ヲッキュ…?妖精さん…?」ボーゼン

 

 

 

 

 

「大丈夫か!?」スイーっ

 

「扶桑!山城!第二支援艦隊は近海の警備にあたれ!」

 

「少年、もう大丈夫だ!この長門が来たいじょ 提督「ヲッキュがぁっ!!」ポロポロ

 

 

「ヲッキュ…?あぁ、ヲ級か、安心しろ!ヲ級だろうが何だろうが、我々が蹴散らしてくれる!」

 

 

提督「ちがう…違うよ…」ポロポロ

 

「な、泣くな…」アセアセ

 

「あらあら、どうしたの?ボク?」

 

 

提督「ヲッキュも…妖精さんも…いなくなっちゃった…」ポロポロ

 

 

「妖精…?な、長門、この子まさか…」

 

「なに…?」

 

「長門さーん、南方棲戦姫なんて何処にも居ないっぽい?」

 

「おかしいな…確かに連絡があったのだが…」

 

「ねぇ長門、この子、保護した方が良いのかしら?」

 

 

「あぁ、適性を持った者だ、大本営へ連絡するぞ」

 

「はぁい」

 

……………

………

……

 

 

こうして、誰も知らない戦いは、誰も知らないうちに幕を下ろした。

誰に話しても、この話は爺さんしか信じてはくれない。

俺は熱中症で幻覚でも見ていたんだろうということになった。

俺もこの夏の出来事は、夢だったんだと思うようになった。

 

そしてどうやら妖精が見えるというのは、ごく稀にいる提督の資質を持つ者に限られた能力らしく、俺はこの後大本営の養成所へ半ば強制的に入所する事になった。

勉強する事は妖精さんやヲ級と遊んでいた経験もあってか、殆どすんなりと頭に入ってきた。

士官学校入学後は意見の対立で教官や同期と衝突する事もあったけど、俺は今現在まで自分の信念は変えていない。

 

「深海棲艦も艦娘も人間も、皆が笑って暮らせる世界」

 

俺はそんな世界に憧れる。

あの日の幻がもし本当の事だったなら、深海棲艦も悪い奴ばかりでは無いと思うんだ。

 

 

…………

……

 

 

 

 

〜現在〜

 

提督「あっづ〜…」

 

漣「しっかりして下さいご主人さま!」ユサユサ

 

提督「クーラー…」

 

漣「欲しければ戦果を上げましょう、新米少佐殿?」ニコッ

 

提督「くそ…」ポロっ

 

 

漣「あっ、何か落ちましたよ?」ハイ

 

提督「おぉすまんな」

 

漣「綺麗なペンダントですねー!」

 

提督「そうだろ?」

 

漣「どこで買ったんです?」

 

 

提督「いや、昔大切な人にもらった…そんな気がするんだ」

 

漣「ふぅん…」

 

 

コンコンコン

 

 

提督「どうぞー」

 

龍驤「艦隊が帰投したでー!」

 

龍驤「敵の空母も撃沈して、任務も達成や!これで正規空母の保有許可も下りたなぁ!」

 

漣「さすがです!」パチパチ

 

提督「…そうか」

 

龍驤「何やきみぃ、あんまり喜んでないなぁ?」

 

提督「…そうかな?」

 

龍驤「元気出し!そろそろ大本営から赤城が来るはずやで!」

 

提督「えぇ…今は資材が厳しいんじゃ…?」

 

 

コンコンコン

 

龍驤「お、来たで」

 

提督「くっ…ど、どうぞ」

 

ガチャ

 

「失礼します」

 

 

赤城「一航戦、赤城!本日より当鎮守府に着任致します!」ビシッ

 

 

提督「おぉ、本当だ」

 

龍驤「な?ウチの言った通りや」

 

赤城「空母機動部隊を編成するなら、私にお任せくださいませ。」ぺこり

 

 

提督「龍驤もこんな感じでだな…」

 

 

龍驤「おぉ!赤城!」

 

提督「聞けよ…」ガク

 

 

 

 

龍驤「可愛い髪飾りやなぁ!どこで買うたん?」

 

 

 

 

提督「…!?」

 

 

 

 

赤城「あぁ…これですか…」

 

 

赤城「ふふ…昔、大切な人に貰った…そんな気がするんです」ニコ

 

 

龍驤「ほぇー」

 

 

提督「っ…そうか…」

 

 

赤城「はい」にこ

 

赤城「あ、この花、コチョウソウって言うらしいんですよ。 花言葉は確か…」

 

 

 

 

 

 

提督・赤城「「あなたと一緒に…」」

 

提督「…かな?」

 

赤城「…えぇ」ニコ

 

 

 

龍驤「んー?」

 

 

龍驤「おぉ!!流石大本営から来た空母やで!艦載機の熟練度もバッチリやね!」

 

赤城「そうでしょうか?」クスッ

 

 

 

 

 

 

艦載機妖精「」ヨウ!

 

提督「…」

 

 

 

妖精「」ワスレタトハイワセン! ドヤ

 

 

提督「…」

 

 

 

赤城「提督、どうしたのですか?」フフ

 

 

 

 

提督「いや、何でも無いさ…」

 

 

 

 

ただ…

 

 

 

 

「なんだか、君と話すのは、とっても久しぶりな気がするよ…」

 

 

 

 

「…いいえ、私がこうして貴方とお喋りできるのは、今日が初めてですよ?」

 

 

 

 

「…そうか」

 

 

 

 

「そうだったな…」クス

 

 

「これからもよろしくな、赤城」にこ

 

 

 

 

「はい」ニコ

 

 

誰も信じてはくれなかったけど

あの日、

彼女が守った島があった。

彼女が守った誇りがあった。

彼女達に守られた、俺が居た。

それらは決して、幻では無かった。

 

あの夏、海に消えていった彼女は

思い出と変わらない優しい瞳で、再び僕に微笑んだ。




ツ級に艦載機全滅させられては育て…
うぅん、奥が深いゲームだ…でも髪の毛は持って行かないで…


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11話・甘えんぼ提督の居る鎮守府

〜食堂〜

 

陸奥「はい、あ〜ん♪」

 

提督「あむっ…ん〜!」

 

陸奥「美味しい?提督?」

 

提督「美味しい!」キャッキャッ

 

陸奥「あら♪良かった…♡」ギュ…

 

提督「陸奥…」ジー

 

陸奥「提督…」ジー

 

榛名「提督…こちらにも…向いてください…」ぐいっ…ギュ…

 

提督「は、榛名ぁ…」

 

陸奥「あらあら…」

 

矢矧「提督、私も食べさせてあげるわ…ほら、来なさい…?」

 

提督「あ、あぁ…」ふら…

 

高雄「あら、提督はこの高雄が食べさせてあげますわ…」ギュ…

 

提督「あ、あ、…」

 

「あらあら、選り取りみどりねぇ…?」「うふふ…可愛らしいお方…」

キャッキャッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕立「…」じー…

 

夕立「提督さん…夕立達にも構って欲しいっぽい!」むー

 

時雨「流石に…寂しいね…」

 

霞「はぁ…無駄よ、あのクズは大人っぽい子にしか興味は無いわ」

 

夕立「そ、そんなこと…」チラ

 

 

 

 

 

提督「あ、あ…お姉さんが1人…お姉さんが2人…いっぱい見えるー!」キャッキャッ

 

陸奥「あら…私だけじゃダメなの…?」ウルウル

 

榛名「提督…榛名だけを…」ギュ…

 

キャッキャッ

 

 

 

 

 

夕立「あるっぽい…」ズーン

 

浦風「…」スッ…

 

時雨「…浦風、何処へ行くの…?」

 

浦風「…」コツコツ…

 

 

 

 

 

 

提督「」キャッキャッ

 

浦風「提督…」

 

提督「ん?」くるっ

 

浦風「ウチに甘えてもええんよ?♪」ギュ…

 

提督「ふえたふえた!」キャッキャ

 

浦風「素敵じゃねぇ…」ナデナデ

 

キャッキャッ

 

 

 

 

 

 

 

 

夕立「!?」

 

時雨「!?」

 

霞「!?」

 

夕立「う、裏切り者っぽい!」

 

霞「アイツ…強かな女だこと!」

 

時雨「…」

 

夕立「時雨、どうしたの?」

 

時雨「…」ブツブツ…

 

夕立「し、時雨ちょっと怖いっぽい…」

 

時雨「ちょっと、席を外すよ」スタスタ

 

夕立・霞「?」

 

 

 

 

〜1時間後〜

 

夕立「あ!しぐ…れ…?」

 

霞「アンタそれ…!」

 

時雨改二「ちょっと、サーモンまで出撃して来たよ」キラキラ

 

夕立「えー!すごいっぽい!」

 

霞「た、単艦ってアンタ何考えて…」

 

時雨「じゃ、ボクは子供と遊んでるほど暇じゃ無いんだ、またね」スタスタ

 

霞「!?」

 

 

 

 

 

「提督、ボクも混ぜてよ」「おぉ、し、時雨…?」「うん、提督の時雨だよ」「そ、そうかそうか!おいで!」「ふふ…」

「あらぁ…妬けちゃうわぁ…」

キャッキャッ

 

 

 

 

 

夕立・霞「…」ボーゼン

 

 

夕立「…こうなったら手を打つっぽい!」

 

霞「…どうする気よ?」

 

夕立「あのね…」

 

……

 

作戦はこう。主力のお姉さん達の艦隊が出撃している間、提督さんは執務室で1人っぽい!だから…

 

 

コンコンコン

 

提督「どうぞー」

 

霞「失礼するわね」

 

提督「?どうしたんだ?霞」カキカキ

 

霞「司令官、最近私達にめっきり構わなくなったわね」

 

提督「…」ピタ

 

提督「…そうか?」カキカキ

 

霞「…そうよ」

 

霞「まだここが小さかった頃、私も司令官も、分からない事が多くて…」

 

提督「…」カキカキ

 

霞「あなたに強く当たっちゃった事もあったわ…」

 

霞「ねぇ…その手を止めて…」

 

霞「もっと私を見てよ…」ウルウル

 

提督「なっ…」ドキ

 

霞(こんな感じ…よね…?)

 

 

霞はいつも提督さんに冷たくしてるっぽい!そんな霞が提督さんに甘えようとしたら、提督さんもきっと隙ができるはず!

それを利用して、一気に畳み掛ければ提督さんなんてイチコロっぽい!

 

 

霞(それにしても、こんなに恥ずかしいなんて…!)

 

霞(クズはどうなの…?)

 

 

提督「か、霞…」じー

 

霞(…)

 

霞(ま、まぁ今のところ順調、かしら?///)

 

霞「でも…最近あなたの側に居るのは…陸奥さんとか榛名さんとか、優しくて大人っぽい大型艦の人ばっかりで…」

 

霞「私達みたいな駆逐艦じゃ…ダメなの…?」ウルウル ギュッ

 

提督「…」

 

霞(あ、あれ?流石におかしかったかしら?)

 

提督「そんなわけないじゃ無いか!霞ー!」ギュー

 

霞(っ!?)

 

霞(な、なにこれぇ…っ///)

 

提督「ごめんなぁ…そうだよな…俺も提督なら艦隊全員にもしっかり相手してあげなきゃいけなかったのに…」ナデナデ

 

提督「ごめんなぁっ!」ギュー

 

霞(も、もう!やってらんないったら///)

 

提督「霞ぃ〜…」ギュー

 

霞「も、もう…」ナデナデ

 

霞(陸奥さん達は…こうしてたわよね…?)

 

提督「ふぁ…」トローン

 

霞(な、何よこいつ…いい大人が…こんな顔…)

 

霞「…」ナデナデ

 

霞(だらしないったら…)

 

霞「…♪」

 

 

ガチャ

 

「霞、よくやったっぽい!」

 

霞「あら、やっと来たのね」

 

駆逐艦s「…」ゾロゾロ

 

「ほ、本当に夕立ちゃんの言った通り…」「私も…司令官に…」

ワラワラ

 

提督「な、なんらお前たち…」ほわ〜…

 

夕立「提督さんはもう夕立達のものっぽい!」

 

夕立「観念するっぽい!」

 

提督「…?」

 

提督「あ…駆逐艦がいっぱいだぁ…」キラキラ

 

ワーワーワーワー

 

 

………

……

 

 

〜執務室・外〜

 

陸奥「ふぅ…意外と手こずったわね…」ボロ

 

高雄「ふふ…わざと攻撃を受けたのでは?」ボロ

 

陸奥「あら…?貴女こそ…♪」

 

高雄「さぁ?どうでしょう?♪」

 

榛名「榛名も…当たれば良かったです…提督…」シュン

 

陸奥「あらあら、貴女はMVPを取ったのだから…1番褒めてもらえるわよ…?♪」

 

榛名「っ!そ、そうでしょうか…?」

 

矢矧「ま、今日は譲るわ」

 

陸奥「じゃあ、そろそろ入りましょう?」

 

時雨「うん?ねぇ陸奥、執務室の中がなんだか…」

 

 

執務室<キャッキャッ

 

 

浦風「なんじゃ?阿賀野でもおるのか?」

 

陸奥「…」

 

矢矧「阿賀野姉は今遠征に出てるはずよ…?」

 

陸奥「今鎮守府には駆逐艦の子達が待機してると思うけど…」

 

浦風「うぅん?誰じゃろ?」

 

 

執務室 < 提督さんもっと寄るっぽい!

このクソ提督!そこは…っぁっ…//

 

 

陸奥達「!?」

 

陸奥「ど、どういう事…!?」

 

高雄「提督は私達に甘えるようじっくり調教したはずですわ!?」

 

時雨・浦風「!?」

 

高雄「あっ!いけな…」

 

時雨「高雄さん…どういう事?」

 

浦風「しっかり説明してもらうけぇの…」

 

高雄「そ、それは…」

 

陸奥「あらあら、怖い子達…、貴女達もおかげで美味しい汁が吸えたでしょう?」

 

時雨・浦風「う…!」

 

榛名「そんな事で喧嘩している場合ではありません!」

 

矢矧「そうよ、手遅れになるわよ!?」

 

陸奥「そ、そうね」

 

 

コンコンコン

陸奥「提督、貴方の陸奥よ?入っていいかしら?」

 

 

シーン…

 

陸奥「おかしいわ…」

 

矢矧「いつもなら陸奥さんの声ですぐに開くのに…」

 

榛名「提督っ、榛名です!榛名、MVPをとりました!」ドンドン

 

シーン…

 

陸奥「提督!?いるわよね!?入るわよ!」ガチャ!

 

陸奥「っ!?」ガチャガチャ

 

時雨「どうしたの…?」

 

陸奥「鍵が…!?」

 

高雄「何ですって!?」

 

高雄「っ提督!開けてください!」ドンドンガチャガチャ

 

榛名「そんな…」ガク

 

………

……

 

〜執務室〜

 

ドンドン!

「貴方の高雄です!!提督!」

 

 

夕立「ふふ…無駄っぽい…」

 

提督「んぅ…?たか…お…?」モゾ…

 

天津風「ひゃあんっ♪もう、あなたっ、急に動かないで…」ギュ…

 

提督「ぁ…」

 

夕立「提督さんは、ここで大人しくしてればいいっぽい」ボソボソ

 

提督「」ゾクゾク

 

霞「そうよ、司令官は私達が居ないと何も出来ないんだから…」ギュー

 

夕立「霞も、すっかりハマってるっぽい…♪」

 

霞「もう、からかわないでちょうだい///」

 

夕立「ふふ…」

 

提督「あ、あ、あ、…」ギュー

 

 

…………

……

 

 

 

〜執務室・外〜

 

陸奥「ダメだわ…提督…」ガク

 

時雨「こんな事なら…改二になんか…」バタ

 

高雄「時雨ちゃん…」

 

榛名「榛名…もう…限界です…」シュウゥゥン

 

矢矧「ち、ちょっと!こんな所で艤装を出したら…」

 

榛名「大丈夫です」ニコ

 

矢矧「っ」ゾク

 

陸奥「ダメよ榛名ちゃん」

 

榛名「…」キッ

 

陸奥「一人で頑張ろうとしちゃ…」ニヤ

 

陸奥「…」シュウゥゥン

 

榛名「榛名、感激です」ニコ

 

浦風「陸奥さんまで…」

 

 

………

……

 

 

〜執務室〜

 

提督「ままぁ」ギュー

 

雷「よしよし、司令官は偉いわねぇ」ナデナデ

 

「次私ー」「私もー」「しれー」

ワイワイ

 

夕立(もう提督さんは、夕立達無しじゃダメダメっぽい!)

 

 

ゴッ…ガッ…

 

夕立「?」

 

ドゴォッ…バキッ…

 

夕立「か、霞…ちょっと…」

 

霞「いい子いい…っ!?」ナデ… ピタ

 

 

 

陸奥の腕「」ブンブン

 

バキッ!メリメリッ!ドカッ!!

 

陸奥「ふん!」バギィ!!

 

パラパラ…

 

霞「嘘…」

 

駆逐艦s「!」

 

「いやぁ!」「提督!こちらへ!」「司令官を隠して!」「」

ギャーギャー

 

 

陸奥「あら、あらあらあら♪」

 

陸奥「ダメじゃない…お子様がこんなことしちゃ…」

 

榛名「えぇ…榛名の提督に手を出したのは誰でしょう?」ギロ

 

駆逐艦s「」ブルブル

 

榛名「全員…ですか…」ワナワナ

 

 

 

 

 

榛名「榛名、大丈夫じゃないです」スゥ…

 

榛名「全砲門…」ス…

 

陸奥「あら、流石にそれはダメよ」めっ

 

榛名「っ!」ギロ

 

陸奥「…」ギロ

 

榛名「…」しゅん

 

陸奥「…」

 

陸奥「さて、貴女達、何でこんな事したのかしら?お姉さんにちゃんと教えてね?」

 

駆逐艦s「…」

 

陸奥「あら?黙ってちゃ分からないわよ?」

 

夕立「…」スッ

 

陸奥「?夕立ちゃん?」

 

夕立「夕立達も…提督さんと遊びたかったっぽい…」ジワ

 

夕立「でもいつも陸奥さん達ばっかり提督さんと遊んでて…」

 

夕立「夕立だって提督さんと、提督さんとっ…!」ウルウル

 

陸奥「あら…ごめんなさいね…」ギュ…

 

霞「我慢の限界だったのよ!私達だってこのクズといっぱい話したり、ご飯食べたり…」

 

霞「アンタ達だけズルいじゃないのよ!」

 

駆逐艦s「…」グスっグスっ…

 

榛名「みんな…」

 

陸奥「ごめんね…貴女達の気持ちも考えるべきだったわね…」

 

 

 

「すまなかった!」

 

艦娘達「!!」

 

提督「そうか…」

 

提督「みんな…そんなに俺なんかの事を…」

 

陸奥「あら、気づいてなかったなんて、間抜けねぇ…」ハァ

 

提督「ごめんな、俺、ちょっと周りが見えてなかったよ…」ナデナデ

 

霞「ん…//」

 

提督「ほら、夕立も、みんなもおいで…」

 

艦娘達「うわーん!」ダダダ

 

「提督ー!寂しかったよー!」「もうこんなことやめてー!」

ワイワイ

 

提督「はは…俺ってこんなに慕われてたんだな…」

 

高雄「ふふ、馬鹿め、と言って差し上げますわ♪」

 

提督「手厳しい…」フッ…

 

時雨「提督、こっちも…」

 

浦風「そうじゃそうじゃ!」

 

「こっちだよー!」「いやいやこっちー!」「ちょっとズルいわよ!?」キャーキャー

 

提督「今いくよ…」ニコ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督(計画通り…!)ニヤ

 

 

 

長かった!戦艦とか巡洋艦とかの子達は素直な子ばっかりで遠慮なく甘えられたけど…

霞をはじめとした一部駆逐艦は何かツンツンしてるんだもん…

そういうのも嫌いじゃないけど、やっぱり堂々と甘えたいよね…

お、吹雪、そこはあんまり触るなよ?

うん、それで高雄達の策略にハマったふりをして待ってみたけど、中々アクションが来ないからもう止めようと思ってたらまさかこんな事になるなんて、な?

加賀、俺の手をあてがうな…って柔らかっ…

ふふふ…有能な軍人は相手に手の内を見せない事だよ…

何はともあれこの艦隊全員が俺に懐いてるみたいで良かった。

あ、時津風、だからそこはだめ…ん…

こら酒匂、耳は舐めるなっ…

ん?何か皆、目がおかしくない…?こんな感じだっけ?

もっとこう…って長門?そんな尻を強く掴んじゃっ…ぁっ…

ちょ、誰、羽交い締めにされたら動けな…っ!?

 

え…?皆…様子が…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

艦娘達(計画通り…)ニヤァ…

 

 

ー完ー




時には素直に甘えたい
今度は何日か開くと思います


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12話・妄想艦娘達の居る鎮守府 ☆

4-5禿げる


〜執務室〜

 

神通「提督、本日の任務の書類です…」

 

提督「お、今日は神通か。ありがとう」

 

提督「さぁ今日も始めるか〜」ポキポキ

 

神通「お伴します…」

 

提督「頼むよ」にこ

 

提督「最初の任務は〜…」

 

提督「!?」

 

提督「神通…これ…本当?」ペラ

 

神通「はい…大本営からですので間違いは無いかと…」

 

提督「うそ…それにしてもこれは…」

 

 

書類【神通を懐胎せよ】

 

 

提督「ち、ちょっと大本営に確認…」ガッ

 

神通「…」ガシッ

 

提督「神通…?」

 

神通「そんな事しなくてもすぐに終わりますので大丈夫です…」にこ

 

提督「じ、神通…!」ぐぐぐ…

 

提督(またこれか…この前は榛名、その前は衣笠…!どうなってんだ…!?)

 

神通「提督…ケッコンした男女…次にする事はもう一つしかありません…」にこ

 

提督(し、してねぇ…!第一練度99も居ないだろ…!)

 

提督「神通…分かった…では支度もあるから、先にシャワーを済ませてくれないか…?」

 

神通「…分かりました」パッ

 

提督「じゃあ俺は準備して…」

 

神通「あ、あの…」グイ

 

提督「な、何だ…?」

 

神通「提督も…一緒に…」ウルウル

 

提督「うっ…」

 

提督(鬼の目にも涙…堪らんな…っていかん!)

 

提督「神通…楽しみは取っておきたいんだ…分かってくれるか…?」

 

神通「提督…///」

 

神通「分かりました…この神通、体を清めて参ります…!」

 

提督「あぁ、頼むよ」

 

神通「では提督…少々お待ちを…」

 

バタン

 

 

提督「…」

 

提督「はーっ!どうなってんだ一体っ!?」

 

提督「ケッコンカッコカリ書類の配布候補にこの鎮守府が選ばれた途端…」

 

提督「ってそんな事言ってる場合じゃないな…神通が来る前にここから出ないと…」スタスタ

 

ガチャ

 

 

〜廊下〜

 

提督「あ、任務の書類も持ってくりゃ良かった…まぁ午後には神通も落ち着くだろう…」

 

「提督!」

 

提督「ん?」くるっ

 

大和「」にこにこ

 

提督「おぉ、大和か」

 

大和「はい、貴方の大和です♪」

 

提督「ど、どうしたんだ?」

 

提督(確かに俺のだけど…何かニュアンスが…)

 

大和「提督、次の作戦海域について相談したい事があるのですが…」

 

提督「そうか、ではここでは無くどこか…」

 

提督(執務室…はマズイよなぁ…)

 

大和「大和達の部屋はどうでしょうか?」

 

提督「い、良いのか?男が入っても…」

 

大和「はい、武蔵も提督と話したがっていましたし…」

 

提督「そうか…ではお邪魔するよ」

 

大和「はい♪」ニヤ

 

提督「…?」

 

 

 

 

〜大和型の部屋〜

 

提督「お邪魔しまー…」

 

武蔵「待っていたぞ、提督よ」

 

大和「さ、提督、こちらへ」

 

提督「あぁ、すまないね」ヨイショ

 

武蔵「…提督、冗談は好かんぞ?」

 

提督「へ?」

 

大和「いいのよ武蔵、大和がこうすれば…」スタスタ

 

大和「ね?」ストン

 

 

大和ー提督ー武蔵

 

 

武蔵「ふっ…そうだな」ムギュ

 

提督「む、武蔵…?」

 

大和「提督、大和も居ますよ?」ムギュ

 

提督「あの…作戦についてじゃ…」

 

武蔵「そうだったな、では始めるとしようか」

 

提督「あぁ、この海図によると〜…」

 

 

 

ー1時間後ー

 

大和「…」ムギュムギュ

 

提督「…」

 

武蔵「…」ギュウギュウ

 

提督(あ、暑い…てかこいつら話聞いてるのか…?)

 

提督「や、大和に武蔵…?話、聞いてるか…?」

 

大和「はい、新婚旅行は珊瑚諸島沖ですよね?」

 

武蔵「提督も好きモノだな…南の島で私達を同時に食らおうなどと…」

 

提督「いやそんな事…」

 

提督(な、なんだそれ!)ビックリ

 

大和「提督…」サワ…

 

提督「大和?流石にそれはダメだぞ…?」

 

武蔵「ふふ…言い出したのは提督だぞ…?」サワ

 

提督「あぅ…」

 

提督(こ、このままじゃ食われる!)

 

武蔵「子供の名前は…信濃でいいな…」フゥー

 

提督「」ゾクゾク

 

大和「大和、もう我慢出来ません!」ガシッ

 

武蔵「さて、この武蔵も参ろうか!」ヌギ…

 

提督(ほ、本当にマズイ…!!)

 

 

 

???「提督、こちらへ!」コソコソ

 

提督(床下から…?)

 

提督「うぉわ!!」スポン!

 

床「」くるっパタン

 

 

シーン…

 

 

武蔵「…」ピキピキ

 

大和「武蔵…我を忘れてはダメよ?こんな事が出来るのはあいつしか居ないのだから早く追い詰めて地獄の底の底に縛り付けてあげるのそれから」ブツブツ

 

武蔵「落ち着け、大和…」

 

武蔵「我々の夫に手を出すとは…舐められたものだな…」

 

武蔵「ほら、追うぞ、大和」ガシ

 

大和「それで舌を抜いてあげて自分で食べてもらうのそれから…〜」スタスタ

 

……

 

 

 

〜工廠〜

 

提督「いやぁ助かったよ明石」

 

明石「これくらい当然ですよー!」

 

提督「それにしてもここ最近皆んな急に目の色変ったよな」

 

明石「あ〜、ケッコンカッコカリが現実的になりましたからね〜」

 

提督「やっぱ原因はそれだよなぁ…」

 

明石「ま、カッコカリと言ってもケッコンですからね」

 

明石「女の子は憧れますよ」

 

提督「そういうものか…」

 

明石「早く誰にするか決めてあげて下さいね?最近艦娘同士での小競り合いも頻発して私も忙しいんですよ」

 

提督「そんな事が…すまんな明石…」

 

 

明石「良いんですって!夫を影で支えるのが良き妻の役目ですから!」エッヘン

 

提督「…へ?妻…?」

 

明石「もう、この前市役所に婚姻届出しに行ったじゃないですかぁ!」

 

提督(何を言ってるんだこいつは…)

 

明石「俺に明石の格納庫を整備させてくれって…情熱的だったなぁ…」キラキラ

 

提督(え、俺くっそ下品じゃん…そんな事言わんのだが…)

 

明石「まぁ、他の子はカッコカリなのであまり強くは言いませんが、あんまり浮ついた事をしちゃダメですよ?」めっ

 

明石「それと今日は…早く帰ってくださいね…?そろそろ私達の子供を…って、私ったら何を!」テレテレ

 

提督「あ、あぁ、分かったよ、じゃあ俺はこれで…」

 

明石「はーい!」

 

 

〜廊下〜

 

提督「え、えらいこっちゃ…まさか明石までもが…」

 

提督「でも早く相手決めろって…まだ書類もなければ練度99も居ないのに気が早すぎだろ…?」

 

夕張「あ!いたいた!提督ー!」タッタッタッ

 

提督「ん?お、夕張か」

 

夕張「提督!酷いじゃないですかぁ!」

 

提督「へ?何が?」

 

夕張「もう!これですよ!ずぅっと部屋で待ってたのに!」カチッ

 

ICレコーダー 提督「夕張 俺と ケッ こん し テ くれ」

 

夕張「ほら!自分からケッコンしてって言っておいて姿も見せないなんて!」プンプン

 

提督「おぉ…おぉ…」

 

提督(こえぇぇ!て、提督ロイドじゃんよ!俺そんな事言ってないよ!?)

 

夕張「でももういいです、離しませんから?」にこ

 

提督「いやでも夕張?執務があるから今はお前の部屋には行けないよ…」

 

夕張「?私の部屋でやればいいんじゃないですか?」

 

提督「いやほら…機密書類もあるだろ?そんなホイホイ持ち歩いたら…」

 

夕張「提督…」ギュ…

 

夕張「提督は私と仕事、どちらが大事ですか…?」ウルウル

 

提督(ず、ズルいだろそれは!こうなったら…)

 

提督「それは執務だよ」

 

夕張「!?」

 

夕張「ど、どういう事ですか!?」ユサユサ

 

提督「あわわっ!ゆ、夕張と一緒に居るには仕事もしないとっ!」

 

提督「クビになったらもう、こうして話す事も出来ないだろっ…?」

 

夕張「はっ!」ピタ

 

夕張「提督…私の為に…!」

 

夕張「わかりました!」

 

提督「そうか!分かってくれたか!」

 

夕張「はい!ですから私の部屋に来てください!」

 

提督「!?」

 

提督「じ、じゃあすぐ行くから、待っててくれ…」

 

提督(夕張ちゃん理解力0だよぉ…着任した頃はもっと良い子だったのに…)グス

 

夕張「はいっ♪すぐですよ?」タッタッタッ

 

 

 

提督「はぁ…こういう俺の態度もダメだよなぁ…」

 

提督「昼になったら誘ってあげよう…」スタスタ

 

 

「姉様!大丈夫ですか!?」「ちょっとめまいが…」

 

提督「…?」

 

提督「扶桑に山城?どうしたんだ一体…」

 

 

山城「提督っ」キッ!

 

提督「う…」タジ…

 

山城「どうしたのですって!?姉様をこんなにして…」ツカツカ

 

扶桑「いいのよ…山城…もう治ったわ…」

 

山城「姉様…」

 

扶桑「提督…ご迷惑をお掛けしました…」

 

提督「ど、どうしたんだ…?やけに具合が悪そうだぞ?」

 

扶桑「えぇ…でも…幸せな事なんです…」

 

提督「…?」

 

 

 

扶桑「私と貴方の子が元気に育っている証ですから…」サスサス

 

山城「私のみならず姉様にまで…!本当にケダモノですね!」

 

扶桑「山城、そんなに大声を出すと、あなたの子にも障るわよ?」

 

山城「姉様…私とこの子の心配まで…」サスサス

 

扶桑「提督…私達は少し休みますね…?」

 

山城「貴方も夫である事、父である事を自覚してくださいね?」

 

スタスタスタ…

 

 

提督「え、えぇ…今までの子より1番進んでるじゃん…」

 

提督「俺子持ちになっちゃったよ…」

 

提督「これ早めに対策しないとだめだよな…よし」

 

 

〜館内放送〜

ピンポンパンポ〜ン

提督『こちら提督です。皆さんにどうしても伝えたい事があります。もう分かっていると思うけど、ケッコンカッコカリの事についてです。詳しい話はあだっ!や、やめ!んむっ』

ブツッ

 

シーン…

 

「提督…?」「大変よ…私の旦那が…」「何言ってるの?私のでしょ?」「言うとる場合かーッ」

 

 

長門「マズいな…提督が執務室で何者かに襲われている…」

 

 

長門「艦隊!狼狽えるな!」カッ

 

艦娘達「!!」

 

長門「まずは提督の救出を最優先とするのだ!」

 

長門「襲撃したのが我々の誰かだとすれば問題は少ないが…深海棲艦の可能性もある。各自注意を払い現場へ向かうのだ!」

 

艦娘達「了解っ!」バタバタバタ

 

………

……

 

 

〜執務室〜

 

提督「ん〜んむ〜っ」ジタバタ

 

神通「〜♪」チューっ

 

提督(息が…っ!)

 

提督「んっ!」グイッ!

 

神通「っ♪」ちゅポン

 

提督「ぷはっ…はぁ…はぁ…じ、じんんぅ〜!」チュウゥ

 

神通「ん…♪」ぷはっ

 

神通「提督…少し遅すぎですよ…?」

 

神通「ですがこうして来て下さったので…あまり咎めませんが…」ギュ…

 

神通「さぁ提督…本日の懐胎任務…始めましょう…♪」

 

提督「神通…その事について、俺は皆んなに話さなければいけない事がある!だから…」

 

神通「私達が夫婦となった事ですよね…?ならばここに来る皆さんに見せてあげましょう…夫婦の交わりを…」サワ…

 

提督「おっふ!ダメだ神通…っ!そこは…!」

 

 

バタァン!!

 

長門「さぁ!観念しろ!」

 

艦娘達「」ゾロゾロ

 

 

提督「みんな…」

 

神通「…」ギロ

 

駆逐艦s「ひっ…!」ブルブル

 

 

神通「皆さん…ふふ…そんなに私達夫婦の交わりが見たいのですか…」

 

神通「いいでしょう…これは演習ではなく…実戦です!」キッ

 

「神通さん!やめて下さい!」「ちょっと見たいっぽい…」ボソ

「はぁ!?」「提督になんて事!」「妻は私だわ」

ガヤガヤ

 

 

長門「鎮まれいッ!!」

 

長門「神通!水雷戦隊を率いるお前ともあろう者が情けないぞ!その様な色欲に支配されるなどとッ!!」

 

 

 

ドゴォン!!

 

長門「!?」

 

艦娘達「!?」ザワザワ

 

 

モクモクモク…

 

 

 

 

 

武蔵「けほっ…!大和、やりすぎじゃないか?」

 

大和「武蔵、これくらいがちょうどいいのよ」

 

 

長門「大和に武蔵!お前達何をしている!」

 

武蔵「なぁに、新婚旅行の準備が整ったのでな…」フッ…

E:サングラス・アロハシャツ・浮輪・スーツケース

 

大和「えぇ、旦那様を迎えに来たのよ」

E:赤まむし・赤まむし・赤まむし・すけすけネグリジェ

 

「大和さん夜戦特化っぽい…」「武蔵さん綺麗…」「私もあの装備で戦艦に…!?」「なれないよ」

 

 

長門「はぁ…馬鹿が2人増えたな…」

 

 

武蔵「神通!提督を離してもらおうか!」

 

神通「っ!」キッ!

 

神通「この方は私の夫です!渡すわけには参りません!」ギュ

 

提督(誰のものでも無いナリィ…)

 

武蔵「その事について相談だが…」ボソボソ

 

 

神通「っ!?」

 

神通「〜〜!//////」

 

神通「あ、あの…その…///」

 

武蔵「どうだ?」ニヤ

 

神通「ふ、不束者ですが…よろしくお願いします…///」

 

提督「な、何を…」

 

大和「武蔵…また増やしたの…?」ギロ

 

武蔵「そう怖い顔をするな大和…こうすれば争いは起きないさ…」

 

大和「もう…」むすっ

 

提督「だから何を…」

 

武蔵「そう期待するな提督よ…これからわかるさ…」

 

提督「期待って…」

 

 

武蔵「皆、聞いて欲しい!」

 

艦娘達「?」ザワザワ

 

武蔵「我々はこれから提督と珊瑚諸島沖へ新婚旅行に行く!」

 

武蔵「そこでは南国の開放的な空の下で提督とあんな事やこんな事…提督も好きモノでな、先程海域の攻略と称して我々の部屋でその様な計画を豪語していたのだ!」

 

 

武蔵「どうだ?私達ついて来る者はいないか?」

 

提督(そんな話してねぇ!)

 

 

「えっ?それは魅力的だけど…」「でもあそこの海域って…」

 

 

長門「待ってくれ、珊瑚諸島沖はまだ攻略出来ていないはずだが?その様な場所で…その…」

 

長門「スケベな事をするのは危険すぎるぞ!」

 

大和「心配ないですよ、先程、榛名さんと五航戦を基幹とする部隊が掃討作戦に出撃しました。」

 

武蔵「そして敵を撃滅し、現在は最適な島を見つけ明石と夕張を中心に設備の設営をしているとのことだ…」

 

「これだから五航戦は…」「あら、加賀さん嬉しそう」「先輩と南の島で…」

 

 

武蔵「そこで改めて提案する、珊瑚諸島沖へ行かないか?」

 

「行くっぽい!」「提督ー!これは速いのはダメだよー?」「つ、ついにあなたと私の子が…」「私も赤まむしー!」

 

 

提督「ちょっとまって!みんなどうしたんだ!俺はそんな事をするなんて一言も!」

 

提督「ほら、長門も何か…」

 

長門「…」

 

提督「な、長門…?」

 

長門「提督…皆ここまで貴方について来たんだ…沖ノ島を超えアルフォンシーノを超え…」

 

長門「そしてついに先程南方海域も半分攻略したのだ…」

 

提督「それは…」

 

長門「少しくらい褒美を欲するのは…悪い事か…?」

 

提督「で、でもそんな風紀を乱すような事は出来ん!」

 

長門「なぁに…我々が黙っていれば憲兵に感付かれる事も無いさ…」ギュ

 

武蔵「提督よ…悪いようにはせんぞ…」ペロ…

 

提督「ひぅっ…!や、やめんか!」

 

 

「提督さん…」「提督…」「司令官…」「あなた…」「はぁ…はぁ…」

ワラワラワゾロゾロ

 

 

 

 

 

 

 

 

大和「さ、行きましょう?私達の楽園へ…」にこ

 

提督「あっ…」ガシ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜5年後〜

 

「あなたー?今日はスコールが来そうだから洗濯物早めにしまっておいて下さいねー?」

 

「おーう」

 

「ぱぱー」「お父様ー」「まいかぜと踊ろー?」「父上…わたしも…」

 

「こらこら、後で遊んであげるから、お母さん達のお手伝いをしなさい?」

 

「はーい」「やーだー」「かしまっ!わがままいわない!」「ふえぇ…」

 

「やれやれ…」

 

 

 

珊瑚諸島沖のとある島…

新たに泊地を立ち上げた1人の男と、その男を慕う艦娘達…

そしてその子供達が居た…

近づく者は容赦無い艦砲射撃により形すら残さないという…

深海棲艦は誰一人近付こうとせず、現在は南方海域を中心として徐々に人類の海域が拡大しているという…

 

ー完ー




今年も菱餅無いんですね


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13話・キモータ提督の居る鎮守府

アーケード版のゲージ全く削らなくて金が減る



〜鎮守府・廊下〜

 

提督「うおぉぉ!那☆珂☆ちゃん!那☆珂☆ちゃん!」ハァハァ!

 

那珂「提督キモいのっ!♪」キャハ

 

提督「ありがとうございますっ!」

 

提督「あっ!そろそろ執務しなきゃ!那珂ちゃん!また後で!」タタッ!

 

那珂「もう、那珂ちゃんだけを見ててよねっ?」ハァ

 

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「ただいまぁっ!」

 

秋雲「提督遅い!期日までに仕上がらないじゃないのよ!」

 

提督「おぅふ、すまないでござる秋雲氏!」

 

提督「那珂ちゃんの路上ライブに夢中で…」

 

秋雲「はいはい何時もの事ね、じゃあはい、これ仕上げといて」ペラ

 

提督「これは手厳しいっ!」ペチン

 

提督「な、こ、これは!」

 

秋雲「ふふーん、どうよ?」

 

提督「秋雲氏、これは過激すぎではござらんか!?」

 

 

紙『鹿島中破&タコ』

 

 

秋雲「提督〜、今時一般向けなんて流行らないよ?やっぱ時代は成人向けよ!」

 

提督「…そんな事は無いと思うが…いやはや拙者とした事が…」

 

秋雲「うんそう!エロは大切だよね〜♪」ウヘ

 

提督「秋雲氏、女子がしていい顔を逸脱しておりますぞ!」

 

 

バタァン!

 

提督「何奴っ」

 

千代田「ちょっと提督!聞きたい事があるんだけど!?」

 

提督「な、なんぞ?」

 

千代田「千歳お姉の下着が一枚足りないの!何か知ってるでしょう!?」

 

提督「そそそそんな事知るわけ無いでござる!」

 

千代田「嘘よ!こんな事するの提督しか居ないんだから!」

 

提督「言い掛かりも甚だしいでござる!秋雲氏!言ってやって!」

 

秋雲「んぁ?あ〜提督は昨日から私と新刊書いてるから〜そんな暇ないと思いますよ?」

 

提督「そうだそうだ!」

 

千代田「むむむ…!」チラ

 

 

千代田「!」

 

千代田「ちょっと!なんてもの描いてるのよ!?」

 

提督「!!」

 

提督「秋雲氏!隠すでござる!」

 

秋雲「え〜!だめだめ!まだ乾いてないんだから!」

 

提督「何たることだ…!」

 

千代田「ち、千歳お姉に言いつけちゃうんだから!」

 

バタン!

 

 

提督「…」

 

提督「これで拙者も希代の変態でござる…」

 

秋雲「あー大丈夫だと思うよ?」

 

提督「…?」

 

秋雲「提督がキモいのは皆知ってるし、てかほら、さっさと仕上げる!」

 

提督「うぅ…心の盟友が冷たいでござる…」カキカキ

 

秋雲(髪も整えて口調もしっかりすればマシになるんだろうけどねぇ〜、ござるとか何年前のオタクよ…)カキカキ

 

 

コンコンコン

 

提督「誰ぞ?」

 

カチャ

 

千歳「千歳です。提督、先程は千代田がご迷惑をお掛けしました…」

 

提督「良いよ…これも拙者の日頃の行いのせいでござる…」

 

千歳「そんな提督…自分を卑下しないで…」ギュ…

 

提督「千歳殿…」

 

 

千代田「あ!居た!お姉!ってこの変態!千歳お姉に近づくな!」

 

提督「げぇ!千代田!」

 

千歳「千代田!提督になんて事言うの!」めっ!

 

千代田「うぅ…でもお姉!この変態がお姉の下着を…」

 

千歳「なぜ貴女が私の下着の数を把握してるのかしら?」

 

千代田「う…!」タジ

 

提督「それは千代田が千歳殿の洗濯物も洗っているからでござろ」カキカキ

 

千代田「!」

 

千代田「そ、そうよ!お姉の分も洗濯してるんだから!」

 

千歳「洗濯は主計科妖精さんの仕事だと思うけど…」

 

千代田「それは…」

 

提督「洗濯物を取りに行くのは各自の仕事でござろ、それはそうと千歳殿はバシーで補給艦撃滅では?」

 

千歳「あ!いけない!千代田、疑ってごめんなさいね!」タッタッタッ

 

バタン

 

 

千代田「…」

 

提督「秋雲氏、そのペン貸してほしいでござる」

 

秋雲「はいはい」ホイ

 

千代田「提督、あの…」

 

提督「なぁに、拙者、百合は大歓迎でござるよ」

 

提督「その為なら千歳殿に嘘をつく…泣いて馬謖を斬る決断でござった…!」

 

秋雲「千代田さーん、後で詳しく聞かせてー?」

 

秋雲「姉妹物も結構捗るのよ〜♪」

 

千代田「もう!少しでも感謝しようとした私が馬鹿みたい!」

 

千代田「…ありがと」ボソ

 

提督「ん?」ピタ

 

千代田「何でもない!またね!」

 

バタン

 

 

提督「ツンデレでござるな」

 

秋雲「よかったね〜デレてもらえて」

 

提督「いやぁそれ程でも」

 

秋雲「あ!」

 

提督「!」ビク

 

秋雲「夕張さんと対潜哨戒だったわ!」ガタ

 

提督「むむ!任務を忘れるとは何事かぁ〜!」ユサユサ

 

秋雲「ぐえぇ〜!お許し…ってそんな事言ってる場合じゃないでしょ!行ってくるかんね!」

 

提督「武運長久を祈るでござる!」ビシィ!

 

秋雲「はいはい」

 

バタン

 

 

提督「…」チラチラ

 

提督「そろそろ髪も伸びてきたでござるな…ロクに前も見えんでござる」

 

提督「間宮殿に切ってもらうか…」スクっ

 

鈴谷「提督ー!いるー?」ガチャ

 

提督「あ、す、鈴谷殿…」

 

鈴谷「んー?どうしたの提督ー?」

 

提督(鈴谷殿は拙者の苦手とする艦娘の1人でござる…今時JKとは縁の無いむさ苦しい学生時代でござったからなぁ…)シミジミ

 

提督「な、何でも無いでござるよ、それより鈴谷殿は何故ここに?」

 

鈴谷「あ!そうだった!ねぇ提督!これから熊野とスマブラやるんだけど来ない?」

 

提督「いや、拙者は…」

 

提督(女人の部屋でスマブラとは…あまつさえ鈴谷殿と熊野氏の部屋…!一歩間違えれば憲兵にしょっぴかれるでござる…!)

 

鈴谷「いいじゃぁ〜ん!ほら早く!」グイグイ

 

提督「せ、拙者これから髪を切ろうと…」

 

鈴谷「んー?」チラ

 

鈴谷「いいっていいって、そのままでさ!」

 

鈴谷「ほら早く行くよ!」

 

提督「そんな拙者な…」ズルズル

 

鈴谷(提督が髪切ったら意外とかっこいいのバレちゃうじゃん!)

 

………

……

 

鈴熊の部屋

 

熊野「そんな…あ、ありえませんわ…」

 

提督「ふ…熊野氏…リトルマックを舐めてもらっちゃ困りますぞ…」

 

提督「いくら爆弾を投げようと懐に入ればこちらのもの!」

 

テレビ「そのベルトはお前が付けてるのが1番だ!」

 

熊野「あぁ…私のリンクが…」

 

鈴谷「まぁまぁ、次は鈴谷!いっくよー!」ゲッコウガ…

 

提督「むむっ!これは激戦がよそ…う…」

 

提督(な、何ということだ!鈴谷殿のぱ、ぱ、パン)

 

鈴谷(見てる見てる♪提督チョロすぎ♪)

 

提督「あぁ!帰ってこれない!」

 

熊野「ジャンプは崖下まで取っておくものですわ!」

 

提督「ぐぬぬ…!」

 

提督(それにしても…これは目に毒でござるぅ〜!)チラチラ

 

鈴谷「♪」カチカチ

 

熊野「?」チラ

 

熊野「!」ハッ

 

熊野(す、鈴谷ったらなんて事を…!?その下着は見せパンですの…?)

 

熊野(く、熊野も…って私とした事がお下品ですわ!)

 

提督「うぉわぁ!なんでぇー!」オゥリャッ!

 

熊野「!?」

 

鈴谷「あ〜あ〜、KOパンチ空振りで落ちてやんの〜!」キャッキャッ

 

提督(くぅ〜拙者のバカ!色香に惑わされおってからに!)

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「ねぇ提督、次はもっと面白いゲーム、しない?」

 

提督「む?エアライドでござるか?マリパでござるか?」

 

提督「あいにく拙者キューブより64の方が…」

 

 

鈴谷「乳首当てゲームだよ」

 

提督「は?」

 

鈴谷「乳首当てゲーム!」

 

 

 

 

提督「そ、そんな事しちゃダメでござるぅ〜!」バタバタ

 

バタン!

 

鈴谷「あ!提督!」

 

鈴谷「刺激が強すぎたかぁ〜♪」ケラケラ

 

熊野「鈴谷、あまり提督をからかうのは感心しませんわよ?」

 

鈴谷「だって〜!提督可愛いんだもん!」

 

熊野「はぁ…それに鈴谷、下着を見せるのは度がすぎていますわ?」

 

鈴谷「…へ?」

 

熊野「もう、しらじらしいですわ?自分が負けたく無いからと…」

 

鈴谷「ち、ちょっと待って!?下着…?」

 

熊野「あら、わざとじゃなかったんですの?」

 

熊野「提督が目のやり場に困っていましたわよ」

 

鈴谷「い、いやぁーー!!///」布団潜り

 

熊野「鈴谷!?」

 

鈴谷(ま、まさか甲板ニーソじゃなくてパンツ見られてたの!?///テンション下がる〜!///)

 

鈴谷(それで乳首当てゲームとか…鈴谷ただの痴女じゃん!もう〜!///)ジタバタ

 

熊野「もう!埃が舞いますわ!」

 

………

……

 

 

〜廊下〜

 

提督「まさか今時の女子があんな事を言うとは…日本は安泰でござるな…」

 

提督「ぐふふ…今日のおかずでござるな」ニチャア…

 

「おかずですか!?」

 

提督「!!」

 

提督「い、いや!これはその…」

 

赤城「今日のおかずについて詳しく聞かせて下さい!」キラキラ

 

提督(聞かれていたのか!?これは素直に言うしか無いのか…!?)

 

提督「す、すず「鯖の味噌煮ですよ、赤城さん」

 

提督「!!」

 

飛龍「付け合わせはお浸しって、当番の酒匂ちゃんが張り切っていましたよ?」

 

赤城「まぁ!上々ね!」スタスタ

 

提督「飛龍氏…!」

 

飛龍「提督、あまりエッチなのはだめですよ?」めっ

 

提督「恩に着るでござる!」

 

飛龍「いいっていいって、それより、例の本は出来てる…?」コソコソ

 

提督「あぁ、何やら秋雲氏が張り切っていたアレでござるか」

 

提督「今日中には仕上がると思うでござるよ?」

 

飛龍「やった♪待ってますね♪」

 

飛龍「じゃあ、私はこれで!」スタスタ

 

提督「はいはい」

 

提督(それにしても山口中将×南雲中将の本とは…流石の拙者でも理解に苦しむでござるよ…)むむむ

 

明石「提督〜!」

 

提督「むむ?どうしたでござるか?明石殿」

 

明石「ちょっと来てくださいよー、この前買ったガンプラが酷くってー」

 

提督「どれどれ」

 

 

〜工廠〜

 

明石「ほら、これ」

 

つHGペイルライダー

 

提督「こ、これは激レアのプレバン限定品ではござらんか!!」

 

提督「お、おいくら…?」

 

明石「尼で9000円もしましたよ…」

 

提督「9000…それで、このキットのどこに不満が…?」

 

明石「そうそう、ほらこれ!」

 

箱開封

 

提督「特におかしな点は…」ガサガサ

 

提督「むむ!」

 

提督「これは!」

 

提督「白い部分が殆どシールではござらんか!」

 

明石「でしょ〜?もう嫌になっちゃいますよ〜…」

 

提督「最近のキットにしては中々の…シールドも1枚形成の色分け無しでござるか」

 

明石「そうなんですよ!それで提督…」

 

提督「な、なんぞ?」

 

明石「夕張も出ちゃってるし、マスキング手伝って欲しいなーって…」

 

提督「はぁ…しょうがないでござるな!可愛い部下のため、ひと肌脱ぐでござるよ!」

 

明石「ありがとうございますっ!」

 

提督「ではまずはサフで…〜」

 

〜2時間後〜

 

提督「これで大まかな色分けは出来たでござるな!後は乾くのを待とうぞ!」

 

明石「いやー!助かりました!」

 

提督「なんのなんの!む、こんな時間か!」

 

提督「拙者秋雲氏の迎えに行ってくるでござるよ!」

 

明石「ありがとうございましたー!」フリフリ

 

提督「おーう!」タッタッタッ

 

 

明石「〜♪」

 

大淀「随分嬉しそうね?」

 

明石「!!」ビク

 

明石「お、大淀っ!?」

 

大淀「何か良いことでもあったのかしら?」

 

明石「な、何でも無いからっ!あっち行ってないと塗料付くわよ?」シッシッ

 

大淀「ふふ♪こわいこわい」テテテ

 

明石「ふぅ…」パチ…パチ…

 

明石「…♪」

 

 

〜鎮守府・港〜

 

提督「お!おかえりー!」ブンブン

 

秋雲「ただいま〜、あー疲れたー、帰ったらお風呂入るわ〜!」

 

夕張「提督、本日も異常無しですよっ!」

 

提督「うむ、ご苦労!」

 

提督「2人ともしっかり休むでござる」

 

「「はーい」」

 

提督「そうだ、秋雲氏、飛龍氏から本の催促が出ていたでござるよ?」

 

秋雲「あぁ〜、もう出来てるから、裏の棚から探して、ボードの飛龍さんとこに丸つけて渡しといて〜、お風呂行ってくるわ〜」

 

提督「はいはい」

 

 

〜執務室〜

 

提督「確かここに…」カサカサ

 

提督「お、これでござるな、飛龍…っと」キュキュ

 

提督「それにしても…何ともな表紙でござる…」

 

ガチャバタン

 

 

〜艦娘寮・廊下〜

 

提督「飛龍氏の部屋は〜…」テクテク

 

「何してんのよこのキモ提督!!」

 

提督「!」ゾクゾク

 

提督「ありがとうございますっ!」ペコ

 

曙「そんなんだからキモ提督なのよ!」

 

提督「く…逆らえない己が憎い…!」

 

曙「…で、どこいくつもりなの?」

 

提督「これから飛龍氏の部屋に行こうかと…」

 

曙「っ…ふ、ふーん、キモ提督が艦娘寮を一人でうろついてたら皆が怯えるじゃない!!」

 

提督「むむ!拙者とした事がデリカシーに欠けていたとは…!」

 

曙「わ、私が付いてあげてもいいわよっ!?」クワッ!

 

提督「それは有難い!ぜひお願いするでござる!」

 

曙「か、感謝することね!」ギュ

 

提督「曙殿、手を繋ぐ必要は…」アセアセ

 

曙「き、キモ提督が発情して暴れたら大変でしょ!?これは首輪の代わりよ!」

 

提督「おぅふ、拙者は犬でござるかっ、あ、ありがとうございますっ!」

 

曙「ほんとキモいんだから!ほら、行くわよ!」スタスタ

 

曙「♪」

 

テクテク

 

 

〜飛龍の部屋の前〜

 

提督「では曙殿、助かったでござるよ」

 

曙「ふん!わざわざ私が付き添ってあげたんだから!感謝しなさいよね!」にこにこ

 

提督「やはり曙殿は怒った顔より笑った顔の方が可愛いでござるよ」にこ

 

曙「なっ!///」

 

提督「お礼に今度…「こ、こっちみんな!このクソ提督!!」

 

提督「なんと!?」

 

曙「〜っ///」タッタッタッ

 

 

提督「行ってしまわれた…うむ、ツンデレは正義」

 

飛龍「提督?誰か居ました?」ガチャ

 

提督「おぉ飛龍氏、先程曙殿と一緒に居たのでござるが…」

 

飛龍「あ〜成る程、大体分かりました」

 

提督「で、これでござる」つ黒袋

 

飛龍「やったー!ありがと!」受け取り

 

提督「また何かあったら拙者か秋雲氏に言うでござるよ」

 

飛龍「うん!」

 

提督「では拙者はこれで、ノシ!」テクテク

 

飛龍「は〜い」フリフリ

 

飛龍「ノシって口に出すんだ…蒼龍に教えてあげよっ♪」バタン

 

 

〜綾波型の部屋〜

 

曙「〜♪」にこにこ

 

潮「曙ちゃん楽しそう…」

 

曙「!?は、はぁ!?」

 

漣「どうせご主人様絡みでござるよ」

 

敷波「あんた口調移ってるよ」ポリポリ

 

曙「も、もう!こっちみんな〜っ!//」ボフッ

 

綾波「あぁ!せっかくお布団畳んだのにっ」

 

朧「いいな〜」

 

 

〜廊下〜

 

提督「ふぃー、歩いたら疲れたでござるなぁ…」

 

提督「はて、当初の目的を忘れているような…?」

 

提督「忘れるという事はきっと大した事無いでござるな」スタスタ

 

島風「あっ!提督ぅー!」タタタ!

 

提督「おや、島風殿!」

 

島風「かけっこしよー?負けませんよ!」ギュ

 

提督「魅力的ではござるが生憎拙者今は疲れているのでござるよ…」

 

島風「えーいいじゃんしましょうよー!」グイグイ

 

提督「むむむ…」ユサユサ

 

提督「!」

 

提督「そうだ島風殿!天津風殿を誘ってはどうだろう!きっと拙者より楽しめるでござるよ!」

 

島風「私は提督としたいのー!」

 

島風「ねぇしようよー!」

 

時津風「あ!しれー!」テテテ

 

提督「な、なんでござる?時津風殿…」

 

提督(増えてしまったでござる…)

 

時津風「ねぇしれー!時津風と遊ぼー?」グイグイ

 

島風「もう!私が先だからね!」

 

時津風「えーいいじゃん島風も遊ぼー!」

 

島風「私はかけっこしたいのー!」

 

島風&時津風「むー…」

 

時津風「しれー!」 島風「提督ぅー!」

 

提督「そう言われましても拙者…」

 

「あ!いた!」

 

天津風「貴女達こんな所で何してるの!?」

 

天津風「輸送船団の護衛でしょっ!早く行くわよ!」ぷんぶん

 

天津風「それと2人して提督を困らせないのっ!」

 

島風&時津風「…」

 

島風「やだー!」タタタ!

 

時津風「鬼ごっこだー!」タタタ!

 

天津風「ちょ、嘘でしょ!?」

 

天津風「待ちなさいっ!」タタタ!

 

 

提督「ふぅ…仲が良いようで何よりでござる」

 

提督「今度駆逐艦と遊ぶ時間も設けた方が良いでござるなぁ」ぐふふ

 

瑞鶴「なーにキモい事言ってんのよ?」

 

提督「ず、瑞鶴殿っ…!」

 

瑞鶴「提督さん駆逐艦みたいな子が好きなの?」じっ

 

提督「う…ま、まぁ人間誰しも可愛いものは好きでござるよ」

 

瑞鶴「ふーん…」

 

瑞鶴「そうなんだ!」にこっ

 

提督「笑顔が怖いでござるぞ…」

 

瑞鶴「ちょ…まあいいわ?」

 

瑞鶴「じゃねっ!提督さん!」スタスタ

 

 

提督「ふぅ…爆撃されないか心配でござるよ…」

 

 

 

〜空母寮〜

 

瑞鶴「〜♪〜♪」

 

加賀「ご機嫌ね、五航戦」

 

瑞鶴「げ、加賀さん…」

 

加賀「この後は訓練よ?早く支度しなさい?」

 

瑞鶴「…」じー

 

加賀「?」ぷるんっ

 

瑞鶴「ふっ…」ニヤ

 

加賀「!?」

 

瑞鶴「ま、加賀さんも頑張る事ね♪」スタスタ

 

瑞鶴(提督さんはあんな駄肉より…♪)

 

 

加賀「何なのかしら…」

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「提督が執務室に帰投したでござる!」ビシィ!

 

秋雲「もう提督遅い!」

 

秋雲「いったい何してたのよー!?」

 

提督「いやまぁ色々でござるよ!」

 

秋雲「ほら早く仕上げて仕上げて!」ズイズイ

 

提督「ぐえぇ〜お許し〜!」

 

秋雲「名取さんの依頼と榛名さんの依頼!あ、あとさっき追加で千代田さんの依頼も入ったんだかんね!」

 

提督「げぇ…また忙しくなるでござるな…」

 

秋雲「分かったらちゃっちゃとやる!」ゲシゲシ

 

提督「ありがとうございます!ありがとうございます!」

 

秋雲「もう!ほんとキモいんだから!」

 

提督「くぅ〜!心の盟友が厳しいでござる!」

 

 

 

…………

皆こんな拙者にも今日も優しかったでござる。

拙者こんなだけど多くの艦娘に支えられながら本日も平和な1日となりそうでござるよ。

いつか平和な世になって、この子達が楽しく暮らせるようになる事を願うでござるよ。

ー提督日記ー

 

秋雲「…」ペラ

 

秋雲「全く…日記の中でもござるとか…」にこにこ

 

「あぁ!秋雲氏!何してるでござる!拙者の忍法帖を!」

 

秋雲「げっ、逃げるでござる〜♪」タタタ!

 

「それを読まれるのは流石の拙者も恥ずかしいでござるよ〜!」

 

 

 

ーつづく?ー




オタクというより武士っぽいでござる


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14話・納涼な鎮守府

割と長めです
艦娘達がひたすら怖がるだけですね


ある夏の日、一連の悲劇は鬼怒の一言から始まった…

 

 

〜執務室〜

 

鬼怒「おーい提督ぅー!」パタパタ

 

提督「ん?」

 

鬼怒「私達もカレー大会しようよー!」

 

提督「あー、やめとけやめとけ」

 

鬼怒「えー!」

 

提督「あぁ言うのはな?大体やらせなんだって。楽しそうに見えるけど準備とか面倒だろ?」

 

鬼怒「そ、そんなことないもん!」

 

提督「そうかぁ?」

 

鬼怒「そうだよ!」

 

提督「うーん…」

 

 

比叡「話は聞かせてもらいましたよ!司令!」ガチャ!!

 

 

提督「出たなっ!」

 

提督「カレー大会あったとしてもお前は出さんぞ!」

 

 

鬼怒「!」

 

鬼怒「ま、まさかアニメみたいに本当にメシマズ!?」キラキラ

 

比叡「そ、そんな事無いですよ!」

 

提督「いや、比叡の飯は普通に美味いぞ?大体な、御召艦が不味いなんてのはありえんだろ」

 

鬼怒「えー、何かがっかりしちゃうなー」じと

 

比叡「ひえー!そんな目で見ないでよ!」

 

鬼怒「でもそれじゃあ何で比叡さんを出してあげないの?」

 

提督「あー…」

 

提督「比叡が一人勝ちする未来しか見えないからなぁ…比叡お前、駆逐艦の子相手に手加減できるか?」

 

比叡「とんでもない!勝負はいつでも気合入れて行きますよ!」フンス

 

提督「な?」

 

鬼怒「う〜…」

 

鬼怒「でも何かみんなで楽しいことしたいよー!ねぇー!」ユサユサ

 

提督「うーん…」

 

比叡「あ!じゃあ肝試しとかどうですか!?」

 

比叡「この前テレビで見たんですよ!学校とか病院とか廃墟とか!」

 

鬼怒「でもそんな所行ってる暇無いよ?」

 

提督「えー、じゃあここで?」

 

鬼怒「いいねー!」

 

提督「でも準備とかな〜…」

 

比叡「それは私達でバッチリやりますよ!」

 

比叡(暗闇で金剛お姉様と…)ニヤ

 

鬼怒「そうそう!ね、いいでしょー!」

 

提督「うーん…」

 

 

提督「しょうがない!いつもお前達には世話になってるしな!やるか!」

 

比叡&鬼怒「やったー!」わーわー

 

………

……

 

 

 

 

ー講堂ー

 

「話って何だろー?」「作戦?」「それなら出撃する人だけでよくない?」ザワザワ

 

提督「お、みんな集まったな?」

 

提督「さっき比叡と鬼怒から提案があったんだけどな?この鎮守府全体を使って肝試ししようって、どう?」

 

「いいんじゃなーい?」「こ、怖くないし」「もちろん夜だよね!?」ワイワイ

 

 

 

「ま、待ってくれ!」

 

 

提督「どうした長門?」

 

長門「我々は海を守るのが仕事だぞ!遊んでなんかいられるか!」

 

提督「そう言われるとなぁ…」

 

長門「どうしてもと言うなら私は哨戒に出るぞ!」

 

提督「うーん…みんなで決めようと思ったけどなぁ…」

 

 

陸奥「あら、長門いつも駆逐艦の子と遊んでるじゃない?」

 

 

長門「よ、余計な事は言うな陸奥!」

 

陸奥「長門…貴女まさか…」

 

提督「?」

 

 

 

陸奥「怖いの?」

 

長門「!!そそそそんなわけ無いだろう!?」くわっ!

 

陸奥「あら、じゃあ良いじゃない?ね、みんな?」

 

「長門さんおねがーい!」「長門さん!」「楽しみー」

 

 

長門「くっ…」

 

長門「ま、まぁ私とてビッグセブンの1人だ…部下の要望に応えるのも…!」

 

陸奥「決まりね♪」

 

提督「お、そうか!」

 

提督「じゃあ後は皆で決めてくれ!」

 

「えー!」「提督はー!?」「一緒に決めようよー!」

 

提督「まぁまぁ、こう言うのはな、俺みたいに責任者とか上司が居ない方が面白くなるんだよ」

 

提督「実害が出ない範囲で自由に決めてくれよ」

 

 

「提督!」

 

提督「鬼怒?どうした?」

 

鬼怒「皆提督とも一緒にやりたいんだよー!だからやろうよー!」

 

 

提督「うーん…じゃあ深く干渉しない程度で参加しようかな?」

 

「やったー!」「て、提督と…夜…」「ちょっと鼻血…」

 

比叡「では私達で内容を決めましょう!」

 

鬼怒「まずは驚かす役も必要だよねー!」

 

長門「!」

 

長門(も、もしかすると脅かし役になれば怖い思いをせず済むのでは…!?)

 

 

長門「この長門が引き受け

 

陸奥「誰か来るまでずっと一人よ?」

 

るのはやめてこおう」ストン…

 

 

比叡「?」

 

鬼怒「誰かやるー?」

 

 

磯風「私が引き受けよう」ガタ

 

鬼怒「いいの?」

 

磯風「ふふ…身の毛もよだつホラーを提供しよう…」ニヤ

 

鬼怒「じゃあ決まり!」

 

比叡「あと4人は欲しいわね」

 

浦風「ウチがやってもええんよ?」

 

浦風「磯風だけじゃ心配じゃけぇ」

 

磯風「なっ!失礼な!」

 

鬼怒「ありがとー!」

 

谷風「かぁーっ!谷風さんも出てやるかぁ?」

 

浜風「そう言う事なら仕方ないですね、私も出ましょう」

 

磯風「何だお前たちは!」

 

比叡「あと1人ー…」

 

シーン…

 

艦娘達(提督と回りたい…)(提督とワンチャン…)(誰か出て…!)

 

比叡「うーん…」

 

鬼怒「じゃあくじ引きだねー」

 

………

 

 

 

鬼怒「皆持ったー?」

 

鬼怒「じゃあねー、赤い丸のついた番号の人!」

 

シーン…

 

 

 

提督「あ、俺だ」

 

「!?」「!?」「!?」ガタガタ!

 

「な、何で提督が!?」「嘘でしょしれー!?」「鬼怒てめぇ!」

ギャーギャー

 

比叡「ひえぇー!お、落ち着いてー!」

 

金剛「比叡!ワタシは姉として情けないデース!」ヨヨヨ

 

比叡「ひえぇ〜!」グス

 

提督「まあまあ、決まっちゃったものは、な?」

 

金剛「むー!納得いかないネー!」

 

そうだそうだー! わーわー

 

鬼怒「…!」

 

 

鬼怒「じゃあ最後までクリアした人は提督にご褒美もらえるようにしようよー!」

 

提督「ちょ!?」

 

鬼怒「おねがーい!」ウルウル

 

提督「うっ…!」

 

提督「しょうがない…いい「やったネー!絶対クリアするデース!」

 

やったー! わーい!

 

提督「…」

 

浜風「は、図らずも提督と…!」

 

浦風「棚ぼたじゃね!」

 

提督「よし!やるからには精一杯やるぞ!」

 

谷風「ビビり上がらせてやんぜぇ!」

 

磯風「司令、この磯風に任せておけ」ドヤ

 

比叡「ルートは鎮守府正面の門から、艦娘寮、裏庭、最後に執務室を通るのはどうでしょう!」

 

提督「いいんじゃないか?」

 

 

鬼怒「じゃあ十七駆と提督は別室で作戦会議しててよ!」

 

比叡「後は私達でペア組んだりルール決めます!」

 

磯風「了解した。では司令、行こうか」グイ

 

提督「引っ張るなって…」

 

艦娘達「…」じと…

 

 

磯風「…」ニヤ

スタスタ

 

「磯風のやつ…」 「ちょっと顔とスタイルが良いからって…! 」 「偽セイバー…! 」ボソボソ

 

バタン…

 

 

比叡「じ、じゃあまずペアを決めようか!」

 

大井「私北上さんとが良いです!」

 

鬼怒「えー!せっかくだし、くじ引きしようよー!たまには違う人とも楽しもうよ!」

 

 

大井「はぁ!?」

 

大井「わ、私は良いのよ!?でも北上さんの意思まで無視するのは許さないわ!ねぇ!?北上さん!」

 

 

北上「んー?私は誰でもいいよー?」

 

大井「そんな…北上さんは…誰とでも繋がる…!?」

 

大井「も、もう一回言って 阿武隈「何言ってるんですかー!」

 

 

金剛「ハイハイ愉快な仲間達、早く決めまショー」パンパン

 

金剛「こうなったら誰でもいいネー、とっとと決めてとっとと帰るネ」

 

比叡「金剛お姉様…そんな投げやりになって…うぅっ…」グス

 

 

鬼怒「っと…」ごそごそ

 

鬼怒「できたー!はい!くじだよ!同じ番号の人で組んでね!」

 

くじ箱「」ドサ

 

………

……

 

比叡「大体決まった?引いてない子は居ない?」

 

「いないよー 」 「ひいたー? 」「私誰だろー?」

ザワザワ

 

 

鬼怒「じゃあまずはー…1番のペアの人!」

 

 

 

ーチーム1ー

 

陸奥「あら、私ね」

 

阿武隈「わ、私です…」

 

陸奥「よろしくね♪」

 

阿武隈「は、はいぃ…」

 

阿武隈(どうしよう…あんまり喋ったこと無いよう…)

 

 

 

鬼怒「じゃあ次は2番!」

 

 

 

ーチーム2ー

 

北上「私かー」

 

島風「私だー!」

 

島風「北上さん遅いと置いてっちゃうからね!」

 

北上「あぁ…ウザいのに当たっちゃったなー…」

 

島風「ウザくなーい!」ぷんぷん

 

大井「島風ちゃん?私と変わりましょう?」

 

鬼怒「だ、ダメだよー!公平に守ろう!」

 

大井「チッ…」ブツブツ

 

 

 

比叡「じゃあ次は3番!私ですね!」

 

 

 

ーチーム3ー

 

金剛「あ、ワタシネー」

 

比叡「こ、金剛お姉様!?よろしくお願いします!」

 

金剛「ハイ、よろしくお願いしマス」ペコ

 

比叡「つ、冷たい…」

 

 

鬼怒「4番は私だよ!誰ー?」

 

 

 

ーチーム4ー

 

霞「私ね」

 

鬼怒「よろしくねー!」

 

霞「…不安だわ」

 

鬼怒「えー!?」

 

 

比叡「じゃあ5番の人…」グス

 

 

 

ーチーム5ー

 

暁「暁ね!」

 

川内「お、暁?よろしくー!」

 

暁(川内さんなら夜に慣れてるから頼れるかも…!)

 

川内「くぅー!楽しみね!」

 

暁「そ、そうかしら?」

 

 

鬼怒「続いて6番!」

 

 

 

ーチーム6ー

 

日向「遂に出番だな」

 

清霜「やった!戦艦の人と一緒!」

 

日向「ま、共に参ろう」

 

清霜「うん!」キラキラ

 

 

鬼怒「次7番ー!」

 

 

 

ーチーム7ー

 

球磨「球磨だクマー」

 

大井「姉さん…」

 

球磨「大井も7番くま?頑張るクマー!」

 

大井「何でここで姉妹なのに北上さんとじゃ無いのよ…」ブツブツ

 

 

比叡「続いて8番は誰でしょう?」

 

 

 

ーチーム8ー

 

天津風「あら、いい数字ね」

 

時津風「やったー!天津風だー!」

 

天津風「よろしくね」にこ

 

 

鬼怒「9番はー?」

 

 

 

ーチーム9ー

 

天龍&木曾「俺達だな」バサッ!

 

「な、何あの2人…」 「カッコつけてる…」 「感性が怖い…」

 

天龍「バケモンだろうが何だろうが」

 

木曾「臆する俺達じゃあないぜ…」フッ…

 

 

鬼怒「ラ、ラスト10番!」

 

 

 

ーチーム10ー

 

舞風「あー!てことは長門さん?」

 

長門「あぁ…よろしくな…」

 

舞風「最後ってことは長門遊べるわねー!」

 

長門「!!」

 

 

 

鬼怒「皆決まったねー!」

 

鬼怒「じゃ、ルールはどうしよっか!」

 

 

阿武隈「ラ、ライトは…?」

 

川内「え、ダメに決まってんじゃん」

 

北上「そうねー、折角だし真っ暗がいいよねー」

 

阿武隈「うぅ…」

 

鬼怒「じゃあライトは禁止ね!あ、もちろん艤装出して探照灯もダメ!」

 

 

比叡「途中リタイアとかどうする?」

 

日向「なに、私達とて艦娘…意識を失うまで戦うさ…」

 

陸奥「気絶って事?そんな子居るかしら?」

 

比叡「どうだろう…まぁペアが気絶してもおんぶして一緒にゴールすればいいんじゃない?」

 

大井「何をすればゴールなのかしら?」

 

川内「前テレビで見たのはお札を最後に置いてたよ」

 

霞「ベタベタじゃない?」

 

川内「そう言うのが良いんだって!」

 

比叡「でもお札何て…あ!」

 

 

比叡「私達で適当に作れば良いんじゃない!?」

 

「妥当だねー 」 「怖いの作ろー 」 ワイワイ

 

 

 

 

 

長門「…」ワナワナ

 

 

長門「ならん!」くわっ!

 

艦娘達「」ビク!

 

長門「偽物を作って怒りでも買ったらどうする気だ!!」

 

陸奥「あら、誰の?」

 

 

長門「ゆ、幽霊に決まっているだろ!」

 

長門「こ、こう言うのはふざけるのが1番良くないと言っていたぞ!偽物はならん!絶対ならんのだ!」フルフル

 

陸奥「もう…しょうがないわね…」

 

鬼怒「うーん…」

 

清霜「あ!じゃあこの五円玉は!わかりやすいよ!」

 

長門「む…しかし霊とご縁がついて…」

 

陸奥「そんなわけ無いじゃない?五円をそこに置いて、ご縁もそれきりにするって考えれば?」

 

長門「そ、そうだな…しょうがない…」

 

比叡「決まりましたー?」

 

鬼怒「うん!五円玉を…じゃあ〜…」

 

日向「門で配って提督の机の上の箱に入れる…これだな」

 

鬼怒「じゃあそれ!決まったね!」

 

鬼怒「あ!こんな時間!」

 

鬼怒「皆これから出撃とかもあると思うから、その人達以外は少しずつ準備しよー!」

 

はーい

 

 

 

ガチャ

 

提督「おーい、こっちは大体まとまったぞー」

 

 

磯風「ふ…気絶する者が出るかもな…」

 

長門「!?」

 

谷風「そんな訳無いっしょ!皆海に出てもっと怖い思いしてんだしさ!」

 

「そりゃそっか!」「まぁお楽しみ会みたいなものだしねー!」

あははは!

 

 

長門「」カタカタ

 

 

 

 

 

 

 

 

そして時は来た…

 

 

 

〜三日後〜

 

提督「じゃあ俺達は持ち場に着くぞ」

 

磯風「第十七駆逐隊、出撃だ!」

 

「「「おー!」」」

 

 

………

……

 

 

 

 

鬼怒「提督たちは準備出来たかな?」

 

 

ツーツツツー…

 

比叡「あ!磯風から入電!出来たって!」

 

鬼怒「じゃあ皆!この五円玉を持ってね!」

 

「はーい」

 

 

比叡「じゃあまずは1番のペア!」

 

陸奥「ほら、阿武隈ちゃん、行くわよ?」

 

阿武隈「はい…」

 

鬼怒「行ってらっしゃーい!」

 

 

 

………

……

 

 

〜チーム1 in 艦娘寮〜

 

阿武隈(ど、どうしよう…陸奥さんと話すこと無いよう…)

 

陸奥「…」

 

陸奥「…こうして貴女と居ると、あの第一艦隊を思い出すわね…」

 

阿武隈「は、はい…」

 

陸奥「私は貴女の前に沈んじゃったけど…何度も空襲を切り抜けたんだってね?すごいじゃない」にこ

 

阿武隈「!」

 

 

阿武隈「そ、そうなんですよ!潮ちゃんとか霞ちゃんにも助けてもらって…」

 

阿武隈「特に潮ちゃんには頭が上がりませんから!」

 

陸奥「あら♪そうなの?」クス

 

阿武隈「はい!最期までお世話になって!」

 

陸奥「あらあら♪」

 

 

 

おばけ1(谷風)「うぼぁ!!」バサバサ!

 

陸奥「きゃあ!?」ビク!

 

阿武隈「ひゃあ!」

 

陸奥「び、びっくりする系なのね…いたた…」

 

阿武隈「む、陸奥さん…」

 

阿武隈「…」ギュ…

 

 

阿武隈「ここから先は阿武隈が先陣を切ります!」ブルブル

 

陸奥「でも貴女も…」

 

阿武隈「長門さんや陸奥さん達の道を開くのが、第1水雷戦隊の役目ですから!」

 

陸奥「…ふふ」

 

陸奥「懐かしいわね」クス

 

陸奥「じゃあまたお願いするわ?」

 

阿武隈「阿武隈、ご期待に応えます!」ビシ

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜正門〜

 

「きゃあ!?」「ひゃあ!」

 

長門「っ」ビク

 

長門「あ、あの陸奥が…」ガタガタ

 

舞風「?長門さんどうしたん?」

 

長門「な、何でもないぞ…」にこ

 

鬼怒「始まったねー!」

 

「うわー」「ドキドキしてきた…」「あれ?暁どうしたの?」「な、何でもないし」ブルブル

ワイワイ

 

比叡「そろそろ2番目行っとく?」

 

鬼怒「そうだね!じゃあ北上さんと島風!」

 

島風「北上さん早くー!」グイグイ

 

北上「ちょっと引っ張んないでよー」ケラケラ

 

 

大井「あのガキ…北上さんに…」ブツブツ

 

球磨「落ち着けクマー」

 

鬼怒「行ってらっしゃーい!」

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム2 in 艦娘寮〜

 

島風「ほらほら早く!1番にゴールしよー!」グイグイ

 

北上「そんなに急いでもさー」

 

 

 

おばけ1「うぼぁ!!ーんぬぅうぅ!!」バサッ!!

 

 

島風「ひゃん!?」ドサ

 

北上「あっはは!ほらねー?」

 

北上「それにしても良く出来てるねー?」グイグイ

 

おばけ1「!?」

 

 

おばけ1「うぼぁーーっ」タッタッタッ

 

 

北上「ありゃー、逃げちゃった」

 

 

北上「…じゃあ行こっか?」

 

島風「…」グス

 

北上「ち、ちょっと泣かないでよー」

 

島風「な、泣いてないもん!」ぐしぐし

 

北上「はいはい、ほら行くよ?」ギュ

 

島風「うん…」ギュ…

 

トボトボ…

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム1 in 裏庭〜

 

陸奥「後ろからも来てるわね…」

 

阿武隈「はいぃ…」ブルブル

 

陸奥「ちょっと貴女大丈夫?」

 

阿武隈「だ、大丈夫です!」ブルブル

 

陸奥「…それにしてもここ…雰囲気変わるわねぇ…」

 

阿武隈「こんな時間に出歩いたこと無いですよぅ…」

 

 

 

おばけ2(浦風)「あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″」

のそ…のそ…

 

阿武隈「ひゃああぁ…!」

 

陸奥「っ…!」ゴク…

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜正門〜

 

比叡「お、お姉様…?私達の番ですよ…?」

 

金剛「あ、ハイ、行きまショウ」テクテク

 

比叡「ひえー…」トボトボ

 

 

鬼怒「な、なんか可哀想ね」

 

霞「そうかしら?」

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム3 in 艦娘寮〜

 

比叡「お姉様〜…あ、腕組みましょうよ!」

 

金剛「そんな事したらいざという時対応出来ないネー」

 

比叡「そんなぁ…」

 

 

 

おばけ1「うばぁわ!!」ガバ!

 

金剛「!」

 

 

金剛「きゃー!怖いヨー!!!」ギュッ!!

 

おばけ1「うぐっ!?」

 

おばけ1(何だってんだ!?何で谷風さん抱きつかれてるわけ!?)

 

金剛「きゃー!」ムギュムギュ

 

金剛「…」ムギュムギュ

 

 

金剛「…shit」ボソ

 

金剛「これは提督じゃ無いネ」パッ

 

おばけ1「っ」ドサ

 

金剛「比叡、次のエリアに行きまショウ」スタスタ

 

比叡「…」ポカーン

 

比叡「はっ!ま、待ってくださいお姉様ー!」タッタッタッ

 

 

 

 

おばけ1(何なのさぁ…)

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜正門〜

 

「きゃー!!」

 

長門「ひぃっ!」ガタガタ

 

長門(こ、金剛まで…)

 

舞風「早く行きたいわね!長門さん!」キラキラ

 

長門「あ、あぁ…」

 

 

鬼怒「じゃあ霞ちゃん行こっか!」

 

霞「あんた、驚きすぎて私まで巻き込まないでよね」ギュ

 

鬼怒「あっ!」

 

鬼怒「もう霞ちゃんてば可愛いー!」ギュ

 

霞「黙りなさい!///」

 

川内「行ってらっしゃーい!」

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム1 in 執務室前廊下〜

 

阿武隈「ひいぃ…」ギュ

 

陸奥「あらあら、そんなに怯えて…」

 

阿武隈「ご、ごめんなしゃぁ…」カタカタ

 

 

 

おばけ3(浜風)「いたい…痛いよ…助けてぇぇえええ!!!」バタバタバタ

 

阿武隈「きゃああぁぁ!」ギュー!

 

陸奥「きゃー♪」

 

タッタッタッ

 

 

阿武隈「も、もう少しで執務室です!早くこんな事終わりに」くるっ

 

 

 

ゾンビ磯風「がぁーー!」ダダダ

 

阿武隈「…」

 

 

 

 

 

阿武隈「…あは♪」パタン

 

陸奥「ちよっと…阿武隈ちゃん?」ペチペチ

 

陸奥「あらあら…困ったわね…」

 

陸奥「っ…よいしょっと…」オンブ

 

阿武隈「」ぶらぶら

 

陸奥「もう…私の護衛じゃなかったのかしら?」クス

 

テクテク

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム2 in 裏庭〜

 

カサ…

 

島風「っ!」ギュッ

 

ジジ…

 

島風「!!!」ジワ

 

北上「もう、そんなにくっ付いたら歩けないよ?」

 

島風「…うん…」ギュ

 

北上「全く…これだから駆逐艦は…」

 

北上「ほら、1番早くゴールするんでしょ?北上様が付いてあげてるんだからさ〜」

 

島風「で、でも…」

 

 

 

おばけ2「じま″がぜ〜っ…」ずり…ずり…

 

島風「ぃ…」ビク

 

島風「いやぁ…!」ジワ

 

北上「…しょうがないなぁ…」ダキッ

 

島風「おぅっ!?」ふわ

 

北上「ほら逃げるよー!」タッタッタッ

 

島風「!?」ぶらぶら

 

島風「き、北上さん!パンツ出ちゃうから〜!///」

 

北上「知らないよー!島風持った方がはやーい!」ケラケラ

 

 

島風「わ、私の方が速いですよ!!離してー!」ばたばた

 

北上「あっははは!」

 

タッタッタッ…

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム4 in 艦娘寮〜

 

鬼怒「どんなだろうねー!?」ワクワク

 

霞「し、知らない!」プイっ

 

鬼怒「早く出てこないかなー!」

 

 

 

おばけ1「うぼぁ!!あっわぅあー!」ガタガタ!!

 

鬼怒「きゃー!許してー!」キャッキャッ

 

霞「いやぁ!くるなぁ!!」

 

霞「も、もう行くわよ!?」グイグイ

 

 

 

おばけ1「だゃあぁ!」

 

鬼怒「ひやぁぁ!」

 

霞「いやぁぁ!!」バタバタ

 

鬼怒「あ!霞ちゃーん!」タッタッタッ

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜正門〜

 

川内「暁!準備はいい!?」

 

暁「と、当然よ!」

 

川内「よし!」

 

川内「我、夜戦に突入!続け続けーい!!」タッタッタッ

 

暁「ま、待ちなさいよー!」

 

 

清霜「行ってらっしゃい!」

 

………

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム4 in 裏庭〜

 

おばけ2「だず…げ…でぇぇぇ…」ずりっ…ずりっ…

 

金剛「きゃ!!」ズダダダ

 

 

おばけ2(!?な、なんじゃ!こっちに来とる!)

 

おばけ2(衝突だけは避けるけぇ!取舵一杯じゃ!)ササッ

 

金剛「っ」ギュン

 

おばけ2(!?いかん…っ)

 

ガシッ!!

 

 

金剛「怖いヨー!ワタシだってか弱い女の子ネー!おばけは怖いネー!」ギュウゥ…

 

おばけ2(怖いなら何で抱きつくんじゃぁ…)ギュムギュム

 

比叡「ひえぇ!お姉様それおばけぇぇ!」キャー

 

金剛「…」ギュウギュウ

 

金剛「また外れネ…」ボソ

 

 

金剛「提督…どこデスカー…?」ユラァ…

 

おばけ2(ひっ…!)

 

比叡「今のお姉様…まるで…」ゴクリ

 

おばけ2(だ、誰よりも化けもんじみとるわぁ…)カタカタ

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム1 in 執務室〜

 

陸奥「失礼しまーす…」コソコソ

 

陸奥「あの箱に入れるのね?」

 

 

あぶ…く…ま……

 

陸奥「あら、阿武隈ちゃんは気絶中よ?」

 

 

ゴースト(提督)「…やれやれ…」スゥ…

 

陸奥「あらあら、雰囲気台無しね♪」

 

ゴースト「す、すまん…」

 

陸奥「これでクリアよね?」

 

ゴースト「あぁ、こっちのドアから正門に出るといい」

 

陸奥「優しいおばけね」クス

 

 

 

ゴースト「お前達に付いて行くゾォォ…っ!」ユラァ

 

陸奥「ふふ、怖い怖い♪じゃあね♪」フリフリ

 

バタン

 

ゴースト「俺、向いてないんか…?」

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム5 in 艦娘寮〜

 

暁「川内さんもっとゆっくり…!」

 

川内「あーはいはい」

 

暁「…」

 

暁「川内さんは夜が怖くないの…?」

 

川内「ん?もちろん!だって川内だよ!?夜戦命だよー!」

 

暁「ふ、ふーん…」

 

川内「なに暁?もしかして夜は嫌い?」

 

暁「き、嫌いじゃないけど…好きでもないわ…いい思い出がないもの…」

 

川内「ま、あんな事があっちゃあねー…」

 

暁「…」

 

 

川内「でも探照灯を照らし続けたのは良い事だよ?」

 

暁「そ、それで沈んでだら意味無いじゃない…」

 

川内「暁、どんなにレーダーやソナーが発達してもね、最後に頼るのは自分の目なんだよ?」

 

暁「…?」

 

川内「んー…例えばさ」

 

 

川内「暁はおばけとか本当に見た事ある?」

 

暁「な、無いわよ…」

 

川内「じゃあおばけなんていないよ!それは心のレーダーが捉えた魚影って思いなよ!」ニコ

 

暁「…なにそれ」クス

 

トントン

 

 

暁「?なに川内さん?」

 

川内「んー?どうしたの?」

 

暁「今暁の肩を叩かなかった?」

 

川内「いや?」

 

暁「…」くるっ

 

 

 

 

おばけ1「うびょああぁぁぁ!!!」ワサワサ

 

 

暁「せ」

 

暁「川内さんの嘘つきーー!!」

 

暁「おばけいるし!!やっぱり夜こわいし!!」ダダダ

 

川内「あ!ちょっと!1人じゃクリアにならないよ!」タッタッタッ

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム4 in 裏庭〜

 

霞「ちょっとあんたくっつきすぎ!」

 

鬼怒「えー、じゃあ離れよ」

 

霞「ち、ちょっと!」

 

鬼怒「ふふーん」

 

霞「もう知らないったら!」スタスタ

 

 

 

おばけ2「ぁが…あ″あ″あ″あ″」ズルズル

 

霞「ひっ…!」ブルブル

 

鬼怒「きゃあー!」

 

霞「っ!」ビク

 

霞「お、大声出さないでよ!ど、どうせ磯風か浦か…」ガシ

 

 

 

 

 

おばけ2「んぁぁぁ…」ギュウゥ

 

 

霞「」

 

霞「いやぁぁぁ!!」ブンブン

 

おばけ2「っ」ドサ

 

霞「もうやあぁぁぁっ!!」タッタッタッ

 

鬼怒「もー!またー!?」

 

タッタッタッ…

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム2 in 廊下〜

 

島風「そろそろ下ろしてよー!」

 

北上「まー疲れたからねー」ストン

 

島風「もう!北上さん遅い!」

 

北上「そっかー」

 

 

島風「…でも…」

 

島風「ありがとうございました…」

 

 

北上「良いって良いってー、それより、ほら」

 

島風「…?」くるっ

 

 

 

おばけ3「何で…あなた…だけ…うわぁぁぁぁああああ!」ススス

 

島風「ひゃあ!?」タタッ

 

 

 

ゾンビ磯風「ま″あぁぁぁ!」ガバ

 

島風「ぃっ…!!!」ビクビク!!

 

北上「おぉ、コンボだ」

 

おばけ3&ゾンビ「…」のしっ…のしっ…

 

 

 

島風「も、もうやだぁーーー!!!」タッタッタッ

 

 

 

北上「ありゃ…追いつけるかなー…」スタスタ

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜正門〜

 

陸奥「はぁい、ただいま」

 

阿武隈「」ぶらぶら

 

長門「む、陸奥!大丈夫か!?」

 

長門「!!」

 

長門「あ、阿武隈…!?」ガクガク

 

陸奥「ふふ…この子ったら自分だって怖いくせに張り切っちゃって…」

 

陸奥「…でもあの頃みたいに勇敢でかっこよかったわよ♪」

 

長門「そ、そうか…」

 

長門(気絶者が出て居るではないか…!!)

 

 

日向「成る程、そろそろ私達の出番か」

 

清霜「うん!行きましょう!」

 

日向「あぁ」

 

 

球磨「武運を祈るクマー」ふりふり

 

長門(護国の英霊よ…私を救ってくれ…)

 

………

……

 

〜〜〜〜

 

〜チーム6 in 艦娘寮〜

 

清霜「…」じー

 

日向「どうした?私の顔に何かついてるのか?」

 

清霜「う、ううん!日向さん戦艦だけど長門さんとは違うって聞いたから…」

 

日向「あぁ、確かに長門や陸奥とは違うな」

 

日向「私は奴らに比べ火力は劣る」

 

清霜「そ、そうなんだ…」しゅん

 

日向「だが失望するなよ?」

 

日向「長門や陸奥には出来ない事を出来るのだぞ」

 

清霜「…?」

 

 

日向「艦載機を放ち突撃…これだ」

 

清霜「でも長門さんも飛行機飛ばせるよ…?」

 

日向「ふふ…それはただの偵察機…私達が扱うのは…」

 

 

 

日向「爆撃機だ!」

 

清霜「!!」

 

日向「どうだ?驚いたか?私達は戦艦でありながら航空争いにも参加出来る…そして制空権を確保した後にする事は1つ…」

 

清霜「…」ゴクリ

 

 

日向「弾着観測により巨大な主砲から放たれる弾丸を…相手に確実にねじ込んでやるのさ」ふっ

 

清霜「!!」パァ

 

清霜「す、凄いです!」

 

清霜「その話聞いたら清霜ももっと戦艦になりたくなりました!」

 

日向「…」

 

日向「ただの戦艦でいいのか?」

 

清霜「?」

 

日向「さっきも言ったろう?長門達が空母が居なければ出来ない事を、私は1人で出来るんだぞ?」

 

清霜「!」

 

日向「そう…私は航空戦艦だ」ドヤ

 

清霜「き、清霜も航空戦艦になりたい!」キャッキャッ

 

日向「まずは航空駆逐艦からステップアップだな…」ふふ

 

 

清霜「どうすれば おばけ1「ぎょあぁ!!」になれるんですか!?」

 

 

 

おばけ1「!?」

 

日向「む、よく聞こえなかったな」

 

清霜「どうすれば航空駆逐艦になれるんですか!?」

 

 

日向「あぁ、まずは おばけ1「うぼぁ!!」の運用だな」

 

 

おばけ1(ぇ…?)

 

 

清霜「な、何の運用…?」

 

 

おばけ1「わぁぁ!!」バサバサ

 

 

日向「むぅ…先程から邪魔が入るな…」

 

日向「ふっ」ガシ

 

おばけ1「え!?」ふわ

 

 

日向「済まないな、今は待ってくれ」ストン

 

おばけ1「」キョトン

 

 

日向「さて、航空駆逐艦だが〜…」

 

清霜「はい!」

 

スタスタ

 

 

 

 

おばけ1「…グスっ…」

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム3 in 廊下〜

 

金剛「どこデス…」ブツブツ

 

比叡「お姉様…」ふらふら

 

 

 

おばけ3「だず、げで…あぁぁぁあああ!!」タタタ!

 

 

金剛「…」

 

 

 

金剛「お前は声からして違うネ」ギロ

 

おばけ3「っ」ビク

 

 

 

ゾンビ磯風「ぎえぇぇ」

 

比叡「えっ」

 

比叡(磯風ちゃんゾンビって…1人だけ雰囲気違うじゃない…)

 

 

金剛「」無視

スタスタ

 

 

おばけ3&ゾンビ「…」ズーン

 

比叡「…」

 

 

比叡「ひ、ひえぇー!怖いよー!来ないでー!!」タタタ!

 

 

おばけ3「!ま、までぇええ!」

 

ゾンビ磯風「!、うがぁぁ!」

 

「ひえぇー!」キャッキャッ

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム5 in 裏庭〜

 

川内「ちょっと暁〜」

 

暁「ふん!レディに嘘をつくなんて!」

 

川内「嘘じゃないってばー!」

 

ガササ!

 

暁「!!」ダキ

 

川内「おっと!んん〜?どうしたの〜?」ニヤニヤ

 

暁「な、何でもないし!」ギュウ

 

 

 

おばけ2「うあああああ…っ!!」ずる…ずる…

 

暁「!?」

 

暁「いやぁぁ…」ガクガク

 

川内「こ、こうして見ると不気味ね…」

 

暁「川内さんっ!早く逃げるわよ!」

 

川内「り、了解っ」

 

タッタッタッ

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム2 in 執務室〜

 

北上「お?これかー」

 

島風「あったー!」チャリーン

 

 

 

ゴースト「だあぁ!!」バサバサ

 

 

島風「きゃあ!」

 

北上「あれ、提督?」

 

ゴースト「!?」

 

島風「も、もう!脅かさないでよ!」

 

 

 

ゴースト「うぱーーーー!」

 

 

島風「きゃん!?」ビク

 

北上「あはは!二度も引っかからないでよー」

 

島風「も、もういいもん!」

 

北上「出口は〜…あったあった」ガチャ

 

北上「ほら行くよー」

 

島風「ふ、ふん!」ぷんぷん

 

バタン…

 

 

ゴースト「…」

 

 

キイィ…

 

ゴースト「!」コソコソ

 

 

「お姉様ありましたよ!箱です!」

 

「一体何処にいるネー…」

 

 

 

 

比叡「この中にっ…と」チャリン

 

金剛「これでフィニッシュ?はぁ…とんだ茶番ネ」トボトボ

 

 

 

ゴースト「わぁあぁー!!」ガバ

 

 

 

金剛「!!!」

 

 

金剛「…」ニタアァ…

 

ゴースト「っ…?」ゾク

 

 

 

 

比叡「に、逃げてぇー!!!」

 

 

ダダダダダダダ!

 

ドシン!

 

金剛「怖いネーーー!!!ワタシおばけ怖いネーー!!」ダキッ!ギュウゥ

 

ゴースト「うぐっ!や、やめっ」ムギュウゥ

 

金剛「はあぁ…ここまで怖かったネー!今日は1人じゃ眠れないヨー!」スリスリスリスリ

 

ゴースト「ぬ」

 

 

ゴースト「ぬわーーっっ!!」ジタバタ

 

比叡「ひえぇー!ひえぇー!」

 

ゴースト「こ、金剛やめろっ!」

 

 

金剛「は!」

 

金剛「提督…?その声は提督…?」

 

比叡(な、なんて白々しい…)

 

ゴースト「あぁ…怖がらせてごめんな…そんなに怖がるなんて…」ナデナデ

 

金剛「ん…///ワタシ怖かったヨ…」スリスリ

 

ゴースト「でもこれでゴールだ…ほら、出口はあっちだ」

 

金剛「もっと…」

 

ゴースト「次が来るだろ?クリア報酬はあるから…今はな?」

 

金剛「…」キラキラ

 

金剛「分かったネ!ここまでにするデース!」

 

金剛「比叡!行きまショー!」

 

比叡「は、はい!」

 

バタン

 

 

ゴースト「やっぱり俺の仮装は怖かったんだな!」キラキラ

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜正門〜

 

球磨「あ、2組同時に帰ったクマ」

 

陸奥「こんな事もあるのね?」

 

 

北上「ただいまー」

 

島風「…」トボトボ

 

金剛「♪」キラキラ

 

比叡「ただいま!」

 

 

長門「!!」

 

長門(なぜ金剛は戦意高揚している!?ま、まさか…あまりの恐怖におかしく…)

 

天津風「ちょっと島風、あなた目が真っ赤よ…?」

 

時津風「大丈夫ー?」よしよし

 

島風「!」

 

島風「泣いてないもん!」ぐしぐし

 

 

長門(あんなに意気込んでいた島風まで…)ガクガク

 

天龍「オレ様よりこえーのかー?」ニヤニヤ

 

木曾「お前は大して怖くない」

 

天龍「てめぇ…」

 

木曾「次は大井姉達だろ?」

 

 

大井(せっかく北上さんの泣き顔が見られると思ったのに…!)ギリ

 

木曾「大井姉?」

 

大井「!そうね、姉さん、行くわよ」

 

球磨「待ちくたびれたクマー!」

 

長門「気を付けろよ…」

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム4 in 廊下〜

 

おばけ3「が、ずみ″ぃ……い″だい″よ″ぉぉぉおお!!」ズルズル

 

霞「!!っ」ジワ

 

鬼怒「きゃー!♪」

 

 

 

ゾンビ磯風「あーむっ」ガブ

 

霞「!!!」

 

霞「ぃゃ…」ポロポロ

 

 

 

霞「私…グスっ…ゾンビになりたくないぃーー!」ウワーン!

 

鬼怒「か、霞ちゃん!?」

 

 

ゾンビ磯風「あぅあぅ」ガブガブ

 

霞「ふえぇーーん!!」ポロポロ

タタタタ!

 

おばけ3「…」オロオロ

 

鬼怒「霞ちゃーん!!」

 

 

ドンドンドン!

 

霞「ふえぇ!!ひぐっ…開けてよー!クズ!いるんでしょ!?あ、開けなさいよぉ!」

ガチャガチャ

 

 

ゾンビ磯風「うばあぁ…」ズルズル

 

霞「いやぁぁ!」ガチャガチャガチャ

 

 

ガチャッ!

 

霞「うぇっ!」ドサ

 

 

〜チーム4 in 執務室〜

 

 

 

霞「ぐすっ…」キョロキョロ

 

 

ガチャ!

 

霞「ひっ!!」ビクゥ!

 

 

鬼怒「もー驚かないでよー!」

 

霞「お、驚いてなんかないわよ!大体なんであんたはもっと早く付いてこないのよ!」ギャーギャー

 

鬼怒「まーまー!ほら、あそこに五円玉入れたら終わりだよ!」

 

霞「っ…」

 

霞「き、来なさい!」ぐい

 

鬼怒「はいはい♪」

 

 

霞「っ…」そーっ…

 

チャリン

 

シーン…

 

霞「も、もう終わりよね!?帰るわよ!」

 

鬼怒「でもどこから帰るんだろう」

 

霞「あ、あんた知らないの!?」

 

 

 

ゴースト「ふぶぁ〜…」サワサワ

 

霞「ちょっと!やめ…な…」

 

 

 

ゴースト「うわぁ!!!」ファッ!!

 

 

 

 

 

霞「ぁ…」ぺたん

 

 

 

 

 

 

霞「」ガクッ…

 

鬼怒「霞ちゃん!?」ユサユサ

 

鬼怒「もー!霞ちゃん気絶しちゃったよー!」

 

ゴースト「…」

 

 

ゴースト「…い、一応クリアだな…」

 

鬼怒「もー!!」

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム5 in 廊下〜

 

「もー!霞ちゃん…!」

 

 

暁「!」

 

川内「!」

 

暁「執務室からだわ…!」

 

川内「何があるんだろー」ワクワク

 

暁「何よもう!早く行くわよ!」

 

 

ダダダダダ

 

 

暁「ひぅっ!」ビク

 

シーン…

 

暁「な、何も居ないじゃない!」

 

川内「暁…?よ、よく自分の目で…」

 

暁「へ?」キョロキョ…ロ

 

 

 

ゾンビ磯風&おばけ3「…」ニヤァ

 

ゾンビ磯風「ばう!」ガブ

 

 

暁「ひゃあぁぁ!!」ダダダ

 

ごつんっ

 

暁「っ!」ドサ

 

暁「いたた…川内さん…?」

 

 

 

おばけ3「ばぁ!!!」ガシッ!!

 

 

 

暁「うぐっ…」ジワ

 

 

 

 

 

 

 

暁「ゆ、許さないんだからぁぁぁ!!」E:探照灯 ピカーー!!

 

 

 

 

 

 

川内「ちょ、暁それダメー!!」

 

ゾンビ磯風&おばけ3「うっ!?」マブシ

 

 

 

 

 

妖精「」ペナルティ! ピピー!

 

 

 

暁「…へ?」

 

川内「もう…」

 

ゾンビ磯風「暁、失格だぞ」ぽん

 

暁「うそ…」へたり

 

暁「せ、せっかくここまで来たのに〜!!」ばたばた

 

川内「まぁ頑張ったでしょ」ケラケラ

 

ガチャ

 

 

ゴースト「お、誰が失格だ?」ヒョコ

 

暁「っ!!」

 

暁「いやぁぁぁ!!」タッタッタッ

 

川内「ちょっと暁!?」

 

 

「そっちは元来た方だよー!」

 

タッタッタッ

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム6 in 裏庭〜

 

おばけ2(無視はこたえるけぇ…)ぐす

 

 

日向「まぁ、大体のポイントはこんな感じだな」

 

清霜「へぇー!」キラキラ

 

 

「いやぁぁぁ!帰るぅぅぅ!」

 

「暁ー!待ってー!!」

 

 

日向「それで次のステップだが…」

 

どしーん!!

 

日向「おっ?」ヨロ

 

ドサッ

 

暁「う〜ん…」ミ☆

 

清霜「あれ?暁ちゃん?」

 

川内「ご、ごめんねー…ちょっと暁には刺激が強すぎたみたいで…」

 

川内「あーあー、起きないねこりゃ」ぺちぺち

 

川内「抱えて行くしかないわね〜」ヨイショ

 

川内「あ、お邪魔したね!頑張ってね!」タッタッタッ

 

 

清霜「?何の刺激が強いんだろう?」

 

日向「さぁ…」

 

清霜「?」

 

清霜「あれ?私達どこに向かってるんですか?」

 

日向「確か執務室に用があったような…」

 

清霜「…?」

 

 

 

おばけ2「わぁー!っ…」

 

 

日向「何だ!?」ビク

 

日向「…」!

 

日向「思い出したぞ」

 

 

日向「肝試しだな」

 

清霜「!」ハッ

 

清霜「そうでした!じゃあ早くゴールしないと!提督にカタパルトお願いするんだった!」

 

日向「まぁ、そうなるな」スタスタ

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム7 in 艦娘寮〜

 

大井「はぁー、北上さんとが良かったわ」

 

球磨「まぁ拗ねるなくま、姉ちゃんがついてるクマー」

 

大井「もう…」

 

 

 

おばけ1「ぱぁぁっ!!」ダキッ

 

大井「ひゃあ!?」

 

球磨「あはは!可愛い声だクマ!」ケラケラ

 

大井「もう!姉さん!?」

 

 

 

おばけ1「あぱあぁー!!」ダキッ

 

球磨「ゔぉー!?」ビク

 

 

大井&おばけ1「!?」

 

 

大井「な、何よ今の声…」プルプル

 

球磨「な、何でも無いクマ!//」

 

 

球磨「早く来ないと置いてくクマーっ!」スタスタ

 

大井「ゔぉー!」

 

球磨「な!?舐めるなクマー!//」ぷんぷん

 

スタスタ

 

 

 

 

おばけ1「っ…っ…」プルプル

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜正門〜

 

陸奥「あら、霞ちゃん達帰って来たわよ?」

 

鬼怒「ただいまー!」

 

鬼怒「ふぅ、疲れたー!」

 

北上「あれ?霞も阿武隈みたいに気絶したの?」

 

鬼怒「途中までは何とか頑張ってたけどねー、提督に脅かされて倒れちゃった」

 

北上「あっはっは!なにそれー」

 

 

長門「…」プルプル

 

 

 

 

天津風「あら、川内さん?」

 

 

川内「艦隊帰投ーっ!」

 

時津風「何で入口から出て来たのー?」

 

川内「いやー…」

 

暁「」しーん

 

陸奥「あらあら、暁ちゃんまで?」

 

川内「まぁね…それにしても暁が探照灯使っちゃってさー、失格だよー」

あはははは!

 

長門(わ、笑い事ではないぞ!暁は子供っぽいとは言えメリハリはしっかり出来ているんだ!その暁が艤装を出すなど…!!)

 

長門「」ダラダラ

 

舞風「な、長門さんすごい汗だよ?」

 

長門「!!」

 

 

長門「あ、暑いからなっ」にこ

 

舞風「そーお?」

 

 

陸奥(もう夜中で肌寒いわよ長門…)

 

天津風「そろそろ私達かしら?」

 

時津風「楽しみだねー!」ウキウキ

 

天津風「あなたも気絶しないでね?」

 

時津風「しないよー!」

 

天津風「じゃあ、行ってくるわね」

 

長門「き、気をつけるんだぞ!」

 

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム6 in 廊下〜

 

シーン…

 

テクテク

 

日向「…」

 

清霜「…」

 

 

日向&清霜(冷静になると怖い!)

 

 

日向「き、清霜?来てるいるか?」

 

清霜「…うん…」ギュ

 

ザザ…

 

清霜「!」日向「!」

 

 

日向「な、なに、庭の葉音だろう…」

 

清霜「う、うん…」

 

こけっ

 

清霜「いたっ!」ドサ

 

日向「大丈夫か…?」

 

清霜「えへへ…何かにつまづいちゃった…」ヨロ

 

 

日向「ひっ」

 

清霜「…?」

 

日向「し、下…」

 

 

おばけ3「いだぁぁぁぁいぃぃ!」ワサワサ

 

清霜「ひゃー!?」

 

 

日向「っ…」

 

日向「清霜、掴まれ!」ギュ

 

日向「行くぞ!」グイ

 

日向「…清霜?」グイグイ

 

 

ゾンビ磯風「きしゃぁぁ」ガブガブ

 

 

 

日向「…」

 

 

 

日向「…」フラ…

 

 

清霜「ひ、日向さん!」ガシ

 

清霜「しっかりー…!」ぐぐぐ

 

清霜(お、重いぃ…!)プルプル

 

 

 

 

日向「っは!」

 

日向「私としたことが…!」スタ!

 

 

日向「逃げるぞ!執務室は目の前だ!」

 

清霜「うん!」

 

タッタッタッ

 

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム7 in 裏庭〜

 

球磨「大井、もっと寄るクマ」

 

大井「流石に暑いです」

 

球磨「仕方ないクマ、これが最善策クマ」ギュウ

 

大井「はぁ…これが北上さんだったら…」ギュ

 

ガサガサ!

 

 

 

おばけ2「うで…返してぇぇ…!」ズルっ…ズルっ…

 

 

球磨「ゔぉっ…!」チラ…

 

 

大井「っ…」プルプル

 

球磨「…!」

 

 

球磨「笑うなクマー!ゔぉーー!!」ダダダ

 

大井「きゃあぁぁ!?」

 

 

おばけ2「ぁぁぁぁあああ!!」

 

 

 

「きゃあー!」「ゔぉー!!」

 

キャッキャッ

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム8 in 艦娘寮〜

 

「ゔぉー!」

 

天津風&時津風「!!」

 

 

天津風「く、熊が出たのかしら…?」

 

時津風「うえぇ…」

 

 

 

ヒタ…ヒタ…

 

 

時津風「!」

 

時津風「あ、天津風ぇ…」ブルブル

 

天津風「っ…大丈夫…大丈夫よ…」ギュ…ガタガタ

 

 

 

おばけ1「」ヌゥ…

 

天津風「ひゃあん!」

 

時津風「い、いやぁー!」ぱたぱた

 

天津風「!?」

 

天津風「お、おいてかないでよ!」

 

天津風「っ…!」ドサ

 

 

 

おばけ1「きゅうぅぅ!」ユラユラ

 

 

天津風「こ、こないで…っ!」ガクガク

 

おばけ1「」のろ…のろ…

 

天津風「っ…!」ギュ…

 

 

タッタッタッ!

 

時津風「あ、天津風に近づくなー!」どしん!

 

おばけ1「いったぁ!?」ドサッ

 

 

時津風「天津風、行くよー!」

 

天津風「!」

 

天津風「わ、分かったわ!」すく…

 

 

 

おばけ1「まぁてぇえぇ!」

 

「「きゃーー!!」」

 

タッタッタッ

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム6 in 執務室〜

 

日向「この箱に五円玉を…?」

 

清霜「そ、そうだね…」

 

清霜「…っ」チャリン

 

 

日向&清霜「!」身構え

 

日向「…」

 

シーン

 

清霜「ほっ…何も無いね!」

 

日向「そうだな…帰るか…」ソソクサ

 

ふぁさ

 

日向「なんだ…?」

 

清霜「ど、どうしたの?」

 

日向「いや、気のせ 「どぅあぁぁぁぁぁ!!!」

 

日向「ひっ」

 

清霜「きゃー!」

 

 

ゴースト「ここ…から…かえさん…」

 

 

日向「!」

 

日向「な、何だ提督か…」

 

清霜「良かった…」

 

ゴースト「!?」

 

 

 

ゴースト「うおぉおぉ!!」ガバー!

 

 

日向「提督、無事任務は達成だ、報酬を期待しているぞ」スタスタ

 

清霜「清霜もバッチリよ!またね!」スタスタ

 

バタン…

 

 

ゴースト「うぉぉ…」

 

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜正門〜

 

日向「帰ったぞ」

 

清霜「怖かったー!」

 

金剛「ネクストは誰ネー?」

 

 

 

天龍「行くぜ」バッ

 

木曾「あぁ」バッ

 

 

艦娘達(うわぁ…)

 

 

清霜「行ってらっしゃーい!」

 

長門「清霜…?」コソコソ

 

清霜「!」

 

清霜「なぁに?」

 

長門「日向の様子はどうだった…?」

 

長門(日向は不動を体現したような戦艦だ…流石に…)

 

 

清霜「もうねー!最後は2人して怖がっちゃったー!ね、日向さん!」

 

日向「はは…恥ずかしい話しだがな、声を抑えるのに必死だったぞ」

 

日向「でもまぁ、長門からすれば子供騙しに過ぎんだろう…」

 

 

長門「」

 

 

長門(だれか…だれか助けて…!!)

 

陸奥(長門大丈夫かしら…)

 

舞風「?」

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム9 in 艦娘寮〜

 

天龍「おいおい、ちゃっちい飾り付けだなぁ?」

 

天龍(こいつと居りゃあ大丈夫だろ…)

 

 

木曾「まったくだな!」

 

木曾(天龍は普段から怖がらせる側だからな、大丈夫…)

 

 

天龍「オレ様を怖がらせたけりゃあよ〜…」

 

 

天龍「うっ」

 

 

木曾「どうした?」くるっ

 

 

木曾「」

 

 

 

 

 

おばけ1「ひひひひひひ」カサカサカサカサ

 

 

天龍「た」

 

木曾「」

 

 

 

天龍「退避ーーーー!!!」

 

 

木曾「…っ!」フラ…

 

天龍「木曾!?」

 

天龍「おい行くぞ!やべえって!」ガシ

 

 

木曾「っ、あ、あぁ…」ヨロ

 

 

木曾「わ、わりぃ…腰抜けちまった…」ガクガク

 

天龍「はぁ!?」

 

「ひゃひゃひゃ!」

 

木曾「っ!」ゾワ

 

 

 

おばけ1「ひゃひゃひゃひゃひゃ!!」ズダダダ

 

 

天龍「」ビクゥ!

 

 

天龍「ひゃあぁ…くるなぁ…!」ガクガク

 

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム7 in 廊下〜

 

大井「何か後ろが騒がしいわね」

 

球磨「木曾がビビリだからどうせ騒いでるクマ」

 

 

 

おばけ3「ゔぉーー!!!」ガバ

球磨「ゔぉー!?」ビクゥ

 

 

大井「木曾の事言えないじゃない」クス

 

球磨「うるさいクマ!」

 

大井「はぁ…もうすぐそこよ?早く行きましょう」

 

 

 

ゾンビ磯風「あ″…あ″…あ″」のそのそ

 

大井「っ」ビク

 

球磨「大井もビビってるクマ」

 

大井「は、早く行くわよ!」

 

 

 

ガチャ

 

 

 

〜チーム7 in 執務室〜

 

大井「…あれね」

 

球磨「あれだクマ」

 

 

大井「姉さん、はい」つ五円玉

 

球磨「お前が行くクマ、姉ちゃん疲れたクマ」

 

大井「私も疲れてますよ…」ぐぐぐ

 

球磨「押し付けるなクマーっ…!」イヤイヤ

 

 

大井「…」

 

球磨「…」

 

大井「もう行きましょう…」

 

球磨「球磨も一緒に行くクマ…」

 

 

チャリン…

 

大井&球磨「…」ビクビク

 

 

 

ゴースト「うぉあーーー!!」ガバ

 

大井「ひっ」

 

球磨「うっ」

 

 

 

ゴースト「あばぁぁ!」

 

大井「も、もういいですよ…」ビクビク

 

球磨「勘弁してくれクマ…」

 

 

 

ゴースト「…」

 

 

ゴースト「…出口」ユビサシ

 

 

大井「助かるわ…」スタスタ

 

球磨「眠いクマ…」スタスタ

 

 

バタン

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム8 in 裏庭〜

 

天津風「時津風…来てる…?」ギュ

 

時津風「うん…」ビクビク

 

天津風「離れちゃダメだからね…?」

 

時津風「うん…」

 

バサバサ!

 

 

天津風「っ!」ビク

 

 

天津風「と、時津風!大丈夫!?」

 

「うん」

 

天津風「よかった…早く行くわよ…?」

 

「うん」

 

天津風「…時津風…?」

 

 

 

 

おばけ2「うん」ニタァ

 

天津風「」

 

 

天津風「いやぁぁぁぁ!!!」

 

天津風「と」

 

天津風「時津風どこぉぉ!」キョロキョロ

 

 

 

「ふぇーん!天津風ー!」

 

天津風「時津風!?いるの!?」

 

天津風「ま、待ってなさい!」ガサガサ

 

天津風「もういやぁ…」グス

 

 

 

時津風「ふえぇ…」グスグス

 

天津風「!」

 

天津風「いた!よかった!」ダキッ

 

時津風「天津風ぇぇ…!」ギュー

 

天津風「こんな所早く抜けるわよ!」

 

時津風「うん…」

 

 

 

おばけ2「いかせる…わけ…なかろう…がぁ…」ずりずり

 

 

天津風「いやぁぁ!時津風きてぇぇ!」たたた!

 

時津風「きゃぁぁ!!やめてぇぇぇ!」ギュー

 

タッタッタッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天龍「お、おい…今の…」

 

木曾「あぁ…当然だがここにもいるな…」ゴクリ

 

天龍「っ…」

 

 

木曾「…」チラ

 

 

天龍「な、何だよ?」

 

木曾「いや…お前今すげえ怖がってる顔だよ…」

 

天龍「…っ…お前もな…」

 

 

木曾&天龍「はぁ…」ブルブル

 

 

ごそ…

 

木曾「!」

 

天龍「っ!」

 

 

 

バサバサバサバサ…

 

 

木曾「ぃゃっ…」

 

天龍「…」ビク

 

天龍「と、鳥だよ…」

 

木曾「そうか…//」

 

 

 

「あ″あ″…あ″あ″…私の…腕…」

 

 

 

天龍「!?」

 

木曾「ひぃ…」ブルブル

 

 

 

おばけ2「どぉこおぉぉぉぉ!?」ガサガサガサ!!

 

 

天龍「出たぁぁ!あぁぁぁぁ!」ダバダバ

 

木曾「ま、待ってくれー!」ズテッ

 

木曾「いたっ!うぐぅ…ぐすっ…!ま、待ってぇぇぇ!!」タッタッタッ

 

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜正門〜

 

北上「おー!大井っちおつかれー」ふりふり

 

北上「姉貴もおつかれー」

 

 

大井「!!」

 

大井「北上さん!」キラキラ

 

球磨「もう少しで死ぬとこだったクマー!」ゔぉー

 

鬼怒「次の組でラストだねー!」

 

長門「」ビク

 

舞風「長門さん行く?」

 

 

長門「あ、あぁ…その前にトイレに…」

 

舞風「はーい」

 

 

 

〜トイレ〜

 

長門(な、何を恐れているんだ長門!お前は連合艦隊旗艦を務めた戦艦長門だろう!?)

 

長門(こんな子供騙しの行事ごときあの時代の苦しみに比べれば足元にも及ばない筈だろう!?)

 

 

 

「出たぁぁ!あぁぁぁぁ!」

 

長門「!?」ビク

 

長門「て、天龍…?」

 

 

 

「待ってぇぇぇ!!」

 

長門「木曾…!?」

 

長門(あ、あの2人までもが…!?)

 

 

………

……

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜チーム8 in 廊下〜

 

時津風「うえぇ…もう帰るぅ…しれー…ぐすっ…」

 

天津風「な、泣かないでよぉ…」ブルブル

 

 

 

「あぁぁぁぁ!ダメだぁぁぁ!」

 

天津風「!」ビク

 

 

 

「俺を置いてくなぁぁぁ!!」

 

時津風「ひぐっ…」ビクゥ

 

天津風「て、天龍さん!?」

 

 

天龍「あぁぁ!…って天津風か…?」ピタ

 

 

木曾「き、急に止まるなぁっ!」ズテッ

 

木曾「くそっ…」

 

 

時津風「木曾さぁん!怖かったよーっ!!」ガシ

 

天津風「天龍さんっ…!」ギュウゥ

 

 

天龍「お、おう…」

 

木曾「お、俺達が来たからには…」

 

 

 

おばけ3「いぃだぁぁぁい!いだいいだいいだぁぁい!」ジタバタ

 

 

天龍「うぐ…」

 

天津風「っ」ビクビク ギュー

 

木曾「ひぅ…こ、こわくなんかにゃ…!」

 

 

時津風「…」ギュー

 

とんとん…

 

時津風「うぅ…?」

 

 

グイグイ!

 

 

時津風「!?」

 

時津風「や、やだぁ!」バタバタ

 

 

木曾「!?」

 

 

時津風「誰ぇ!?離してぇぇ!」ビエーン

 

 

ゾンビ磯風「あばぁ」ガブ

 

 

時津風「いやぁぁぁぁ!!やだやだぁ!!」

 

天龍「い、磯風やめ」

 

 

おばけ3「ばぁ」ニタァ

 

天龍「かひゅっ…」

 

天津風「いやっ…!」

 

 

木曾「っ!」

 

木曾「執務室だ!執務室がゴールだ!」

 

 

木曾「時津風掴まれぇ!どりゃぁぁ!」ズダダダ

 

時津風「やぁぁぁ!」ギュウゥ

 

木曾「天龍!天津風を連れて来い!!」

 

 

天龍「っあぁ!天津風!背中に乗れ!」

 

天津風「」コクコク

 

天龍「よし!うおぉぉ!!」

 

 

おばけ3「までぇぇ!!」

 

ゾンビ磯風「あわぁ…」ズルズル

 

 

ガチャ!バタン!

 

 

 

〜チーム8&9 in 執務室〜

 

木曾「はぁーっ!はぁーっ!」

 

天龍「お、お前、ビビりすぎ…」ガクガク

 

木曾「うるさい…お前もな…」

 

天龍「くっ…くふ…」

 

木曾「ふっ…」

 

 

天津風「も、もう五円玉入れて帰りましょ!」

 

時津風「もう十分だよぉぉ…」グスグス

 

 

木曾「ふぅ…そうだな…」

 

天龍「あれか…」チラ

 

木曾「入れた途端何か来るのか…?」

 

天龍「可能性はあるな…」

 

天津風「…」ギュ…

 

時津風「っ」ギュ…

 

 

天龍「仕方ない…入れるか…」

 

木曾「天津風、同時に入れるぞ…」

 

天津風「うん…」

 

 

チャリチャリン…

 

天龍「…」

 

木曾「…」

 

時津風「…」

 

天津風「…」

 

 

 

キィ…キィ…キィ…

 

4人「!!」

 

 

 

あ…まつ…か…ぜぇ…

 

天津風「」ビク

 

天津風「あ、あなたなの…?で、出て来てよぉ!!」

 

 

 

ゴースト「んーー!!んーー!!」ブンブン

 

 

天龍「ひゃぁ…」ブルブル

 

木曾「ぶ、不気味だ…」

 

 

 

時津風「びゃぁぁ!しれーがおかしくなっだぁぁ!!」ボロボロ

 

ゴースト「!?」

 

ゴースト「え、演技だから!」

 

 

時津風「!」パァ

 

時津風「しれー!」

 

天龍「こ、この馬鹿!全然怖くねぇぞ!」

 

木曾「あ、あぁ!弱すぎる!」

 

 

 

ゴースト「うぅ…」

 

ゴースト「と、とにかくゴールだ…出口はあそこだ…」

 

 

天龍「ふん!」

 

木曾「…」スタスタ

 

時津風「もう帰るー!」タタタ

 

天津風「あ、待ちなさい!」

 

 

バタン

 

 

 

ゴースト「次でラストか…長門も多分ビビらないよなぁ…」

 

ガチャ

 

ゾンビ磯風「司令、次は長門だぞ」

 

おばけ3「とびきり怖くしないと返り討ちにあいますよ?」

 

ゴースト「そうだなぁ…」

 

ゴースト「よし、谷風と浦風に打電、思いつく限りの物と演技でラストを飾るぞ」

 

おばけ3「了解です」ツーツツー…

 

 

 

〜艦娘寮〜

 

おばけ1「ふむふむ…よしきた!これをこうして…」ガサガサ

 

 

 

〜裏庭〜

 

おばけ2「うーん…そうじゃ!最後じゃけぇこれを派手に使うか!」

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

〜正門〜

 

長門「」ブルブル

 

舞風「長門さん大丈夫?」

 

長門「あ、あぁ、武者震いだ…」

 

陸奥「長門…頑張ってね…」

 

 

天龍「おーい!艦隊が帰投したぜー!」

 

木曾「…」トボトボ

 

島風「天津風たち遅ーい!」

 

天津風「しょ、しょうがないじゃない!」

 

時津風「怖かったもんねー?」

 

天龍「お、次は長門か?まぁ、お前なら怖くねぇだろうよ」ぽん

 

木曾「こ、子ども騙しが過ぎたからな、驚いたフリをしてやったぜ」

 

 

長門「っ」ほっ…

 

長門(そういう事だったのか!)

 

 

長門「では、行って来る!」

 

舞風「行ってくんねー!」フリフリ

 

 

「行ってらっしゃーい」 「まぁ長門さんだし大丈夫でしょー」「球磨は寝るクマ」「最後までいなきゃダメですよ」

ワイワイ

 

長門「い、行くぞ」

 

舞風「行くわよー!」

 

………

……

 

 

〜チーム10 in 艦娘寮〜

 

てく…てく…

 

長門「舞風、来ているか…?」

 

舞風「うーん!」

 

舞風「あ!」

 

長門「」ビク

 

長門「ど、どうした…?」

 

舞風「ほら!あそこの窓!誰だろー?」ユビサシ

 

長門「っ…」チラ

 

長門「な、何も居ないぞ…?」

 

舞風「あれ?本当だ…」

 

長門「さ、先を急ごう…」

 

 

 

シャリ…シャリ…

 

長門「ひっ…!」ピク

 

舞風「!」ワクワク

 

 

 

おばけ1「うん…うん…うん…」ブンブンブンブン

スーーーーっ…

 

 

長門「」

 

舞風「ひっ」

 

長門(な、ななな何で首を振りながらちちち近づいてぇぇ!)ブルブル

 

 

おばけ1「うん」ピタ

 

長門「っ…?」ビクビク

 

舞風「こ、怖いわね…」ギュ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おばけ1「うんっ!うんっ!うんっ!」ブンブンブンブンブンブン!!!

 

 

 

長門「」

 

長門「ぁ…」フラ

 

長門(ダメだ…すまない舞風…)チラ

 

 

舞風「ひゃあぁ…!」ビクビク

 

 

長門「っ!」

 

 

長門(何をしている長門!こんなザマではビッグセブンの名折れだぞ!)ダン!

 

長門「ま、舞風、行くぞ!」ガシ

 

舞風「!うん!」ギュ

 

長門「うおぉぉ!」ダダダ

 

 

 

 

 

 

 

おばけ1「あははは!!あははは!!」ダダダ

 

長門「っ」ゾワゾワ

 

舞風「きゃーっ!♪」

 

長門「!」

 

長門「あった!出口だ!一気に裏庭も駆け抜けるぞ!」

 

 

ガチャ!

 

長門「!?」

 

舞風「どうしたん??」

 

 

長門「」サー…

 

 

長門「あ、開かない!っ、開かないんだっ!」ガチャガチャ

 

 

 

 

 

「きゃっははははは!!」バァン!パァン!

 

長門「ひぃぃぃ!!」

 

舞風「!」

 

舞風「長門さんこれ引くんだよ!」

 

 

長門「はっ!そうだったな!」

 

ガチャ!キィ…

 

長門「あ、開いた…」ヘタリ

 

舞風「長門さん早く!」グイグイ

 

長門「あ、あぁ!」

 

タッタッタッ…

 

 

 

 

 

バタン…

 

 

おばけ1「かぁー!逃げられちまったぁ!」

 

おばけ1「こちら谷風ー!エリア1突破されたぁ!浦風後は頼むわー!」ツーツツー…

 

 

 

〜チーム10 in 裏庭〜

 

 

 

ツーツツー…

 

おばけ2(! よし!後は任せとき!止めちゃるけぇの!)

 

 

 

 

 

「うおぉぉ!駆け抜けろ舞風!!」

 

「きゃー!♪」ズテッ

 

ドサッ

 

舞風「いったーい!?」

 

長門「大丈夫か!?」サッ

 

舞風「まぁねー…」ヨロ

 

長門「そうか…ならはやく」

 

 

グイグイ

 

 

長門「っ!!」ゾワ

 

舞風「んー?どうしたの?」

 

 

グイグイ

 

 

長門「な、何でも無いぞ…振り向かずに行くぞ…」ドキドキ

 

舞風「うん?」

 

 

グイグイ

 

 

長門「ひっ」ブルブル

 

ガシ

 

ヨジ…ヨジ…

 

長門(せ、背中を登っている…!?)

 

 

タラー…

 

長門「これは…?」ヌル

 

長門「血…?」ブルブル

 

長門「っ…!はぁ…はぁ…」ビクビク

 

舞風「だ、大丈夫?長門さん…?」

 

長門「あぁ…だいじょ

 

 

おばけ2「あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″!!!」ヨジヨジ

 

長門「ぎやぁぁぁああっ!!」バタバタ

 

舞風「うぇっ!?」

 

長門「背中の取ってぇぇぇ!!」ぶんぶん!

 

おばけ2(絶対に離さん…!)ギュウゥ

 

 

 

おばけ2「だずげでぇぇぇえええ!!!」

 

長門「あぁぁ!!いやだぁぁ!」バタバタ

 

 

舞風「す、すごい…」

 

舞風(長門さんもだけどあれで離れない子もすごい…!)ゴクリ

 

 

長門「うわぁぁ!」ぶんぶん

 

おばけ2(っいかん!離れ…っ!)パッ

 

ドサッ

 

長門「はぁー、はぁー、…!」ウルウル

 

おばけ2(もう一度!)カサカサカサ!

 

 

長門「ひいぃ!く、来るなぁぁ!」

 

長門「舞風ぇぇ!早くぅぅ!!」

 

舞風「長門さんこっち!」タッタッタッ

 

長門「ど、どこだー!?見えんぞー!?」

 

舞風「あ!そっちは!」

 

 

長門「へぶっ!」ドシン

 

おばけ2(うぐっ!)

 

 

おばけ2(こ、これはチャンスじゃ!)ギュウゥ

 

長門「ひっ!!」

 

長門「も、もうやめてくれぇ…!」ジワ

 

おばけ2「ウチの…腕…がえじでよぉぉぉ!!」グリグリ

 

長門「ひゃぁぁぁっ…!」

 

 

グイ!ドサ!

 

おばけ2「っ!」ドサ

 

おばけ2(だ、誰じゃ!?)

 

 

舞風「な、長門さん!早く!」グイグイ

 

長門「うぅ…ありがとうっ…!ありがとう…!」

 

タッタッタッ…

 

 

 

 

 

 

おばけ2「ウチもここまでじゃね…まぁ楽しかったしええな!」

 

ツーツツー…

 

おばけ2「…うん、そっち行ったけぇ、派手にかましちゃれ!」

 

 

 

〜チーム10 in 廊下〜

 

 

 

おばけ3「…どう?」

 

ゾンビ磯風「こちらへ来るぞ」

 

おばけ3「そう…」

 

ゾンビ磯風「この磯風…身の毛もよだつホラーを提供しよう…!」ニヤ

 

………

……

 

 

長門「この廊下を抜ければ…」

 

舞風「あ!ねー長門さん!舞風が五円玉入れてもいい?」

 

長門「あぁ…構わんぞ」

 

舞風「やったー!」

 

 

 

ボウ…

 

 

 

 

ゾンビ磯風「」ニタァ

 

 

 

 

舞風&長門「!?」

 

ゾンビ磯風(ふふふ…顔の下からライトを照らす…シンプルだが怖かろう!)

 

 

 

長門(な、何だ…?確かに怖いが…それだけだ…)ビクビク

 

舞風(磯風1人だけゾンビって…今までの様子からすると幽霊屋敷の設定じゃ無いの?)

 

 

 

 

ゾンビ磯風「うがぁ!」ガチガチ!

 

 

長門「くっ…!」

 

舞風「と、通れないね…」ジリ

 

 

トントン

 

 

舞風「ん?」くるっ

 

長門「ど、どうした?」

 

舞風「んー、誰かに肩を?あれ?」

 

長門「1、2、3、…あと1人居るはずだが…?」

 

 

 

 

ギュウウゥゥ…

 

長門「ひぐっ!?」

 

長門(な、何で私だけぇ…!?)ぐぐぐ

 

舞風「ひいぃ!おばけー!♪」

 

 

長門「っ!?」そーっ…

 

 

 

 

 

 

 

おばけ3「あ…ぁ…」白目 ギュウウゥゥ

 

 

長門「ふひゅっ…」

 

舞風「きゃあー!怖すぎぃーん!♪」キャッキャッ

 

ガブ

 

舞風「いたぁ!」

 

ゾンビ磯風「あばぁ…」ガブ

 

舞風「ちょ、磯風やめてぇ!」

 

ゾンビ磯風「がゔぁー!」ガブガブ

 

舞風「くすぐったいって!もー!」

 

 

 

長門「ぁ…ぁ…」ピクピク

 

おばけ3(長門さん…あと少しで気絶ですね…?)ギュウゥ…

 

長門「は、はなしぇぇ…!」ブルブル

 

おばけ3(皆さん提督にご褒美貰えてズルイです…ここで落とします!)

 

 

おばけ3「あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″」ぐりんぐりん

 

長門「ぅ…」フラ

 

 

舞風「ダメ長門さん気絶しちゃ!クリア出来ないぞー!」ぐぐぐ

 

磯風「がぶがぶ」ズルズル

 

 

 

 

長門「っは!」

 

 

長門「よく考えれば皆仲間じゃないか!」

 

 

 

おばけ3「くっ…!」

 

磯風「なに…?」

 

 

舞風「あ!磯風も戻ってるじゃーん!」キャッキャッ

 

磯風「は!私とした事が…!」

 

 

ゾンビ磯風「うぁぁぁ…」フラフラ

 

長門「ふ…この長門、仲間に怯えるなど、ありえないのだ!」

 

長門「行くぞ舞風!」

 

舞風「はいはーい!」テテテ

 

 

 

 

 

 

 

おばけ3「うぅ…」

 

磯風「我々の敗北だな…ふふ…この磯風のホラーを切り抜けたんだ…クリアはすぐそこだな…」

 

おばけ3(この子がゾンビじゃなければなぁ…)

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜

 

 

〜チーム10 in 執務室〜

 

 

 

長門「よし、舞風、このままゴールだ」

 

 

ダァン!

 

 

長門「!?」 舞風「え!?」

 

 

ドドドド!!

 

 

長門「ひっ!」ブル

 

舞風「こ、こう来たかぁ…」ビクビク

 

 

ゴースト(くく…長門め…普段から任務だ出撃だとうるさいからな…ここで決める!)

 

 

バシッ!

 

 

長門「…」ふるふる…

 

 

舞風「な、長門さん…?」

 

 

長門「つ、ついに…」

 

舞風「…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長門「霊の怒りを買ってしまったのだ…!!」ブルブル

 

 

舞風(えぇーっ…)

 

 

 

長門「これは陸奥に見せられた映画で言っていた…!ラップ現象とやらだ…!」

 

 

ミシッ…

 

 

長門「!!、ほ、ほら、もうやめにしよう…!謝って帰るんだ…!」

 

舞風「まぁまぁ…あそこに五円玉入れるだけだってばー…」

 

舞風「終わってから謝ろ…?」

 

長門「お、おい…本当に大丈夫だろうな…!そんなこと言って…!」

 

舞風「大丈夫ですって〜皆知ってる人なんですから」コソコソ

 

長門「むぅ…」

 

 

ガサ

 

 

長門「ま、舞風!大丈夫か!?」ギュウゥ

 

舞風「ちょ、痛いってばー!」

 

長門「なぁここら辺で…」

 

舞風「せっかくここまで来たのに〜!」

 

 

 

なが…と… ぉ…ーぃ……

 

 

 

長門&舞風「!?」

 

 

ギュウゥゥゥ…

 

長門「」

 

舞風「あ!これこれ!長門さん、五円玉を…って」

 

 

 

 

 

 

 

長門「」しーん…

 

舞風「ええぇぇ!」

 

舞風「ちょっとここまで来て気絶しないでよー!」ユサユサ

 

 

 

 

舞風「長門さぁーーん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長門&舞風、失格!!

 

 

 

鎮守府肝試し大会、全チーム終了!

 

 

 

〜講堂〜

 

ワイワイ

 

提督「いやー、何とか終わったなー!」

 

鬼怒「ね!楽しかったなー!」

 

霞「冗談じゃないわよ!全く楽しくなんてなかったわよ!」

 

鬼怒「へー?」ニヤニヤ

 

霞「ふ、ふん!//」

 

 

金剛「提督ぅー、本当にワタシ怖かったネー!我を忘れてしまったデース!」

 

提督「あぁ、あれな、まさか俺に抱き着くとはなぁ!」

 

 

浦風(そういう事だったんか…おかしいと思うたんじゃ…)

 

 

天龍「まさか長門が気絶して肝心の五円玉が見つからないとはなぁ!」

 

長門「い、言うな…」

 

舞風「あー、あの時もらっとけばよかったー」

 

舞風「そうすれば私だけでも入れてたのにー!」

 

提督「まぁまぁ…」

 

 

提督「あ、そういや誰が1番怖かった!?」

 

日向「私は西棟の窓に居た幽霊だな」

 

清霜「あ、あれ怖かったですね!」

 

提督「お!いいねー!皆んなは?」

 

陸奥「私も実は西棟のおばけが怖かったわ、一際リアルだったもの♪」

 

金剛「そんなの居ましたカ?ワタシは提督の仮装が一番ネ!」

 

提督「金剛…」ジーン…

 

比叡「居ましたよお姉様!窓にぼんやりと!あれどうやってたんですか?」

 

提督「うーん、俺は執務室担当だからなぁ…磯風達に聞いてくれ」

 

暁「きっと、ぷろじぇくしょん?まっぴんぐ!よ!」エッヘン

 

川内「あれかー、でもうちにそんな機材あるの?」

 

浦風「ウチは裏庭じゃけぇよう分からんなぁ、谷風知っとんか?」

 

谷風「谷風は艦娘寮だからねぇ、磯風じゃないのかい?」

 

天龍「磯風といえば、何であいつだけゾンビなんだ?」

 

北上「ねー?あれだけジャンルちがうよねー」ケラケラ

 

提督「俺たちで止めたんだが聞く耳持たずでな…」

 

谷風「なぁーにが最高のホラーだい?スリラーかってんだ!」

 

球磨「でも大井はあそこでビビってたクマ、あと多分木曾もビビってたクマ」

 

大井「ちょっと姉さん!?私はゾンビじゃなくてビックリする系に弱いだけですから!」

 

木曾「お、俺もビビってなんかないぞ!全く…」ブツブツ

 

 

 

磯風「お、集まっているな」

 

磯風「箱を回収して来たぞ」

 

浜風「改めて歩くと不気味でしたよ」

 

提督「お、ご苦労」

 

提督「クリアしたのは何組だっけ?」

 

磯風「暁チームと長門チーム以外だな」

 

提督「てことは8組か…」チャリチャリ…

 

 

提督「あれ?一枚多いな」

 

提督「誰か二枚入れた?」

 

「入れたー?」「入れてないよー」「変なのー」

 

提督「うーん…」

 

鬼怒「私はちゃんと1組に一枚ずつ配ったよ?」

 

提督「…ま、いっか!」

 

「なにそれー!」「ちゃんと数えたー?」

 

提督「長門舞風と暁川内以外ゴールだろ?それでいいじゃない!」ドヤ

 

天津風「随分適当ね…」

 

金剛「ご褒美期待してるネー!」

 

暁「く、悔しくなんかないんだから!」

 

長門「済まない…舞風よ…」

 

舞風「いいっていいってー!楽しかったからねー!」

 

提督「そういえば磯風、一番怖かったのはお前じゃ無かったらしいぞ」ニヤニヤ

 

磯風「ば、バカな!?」

 

 

 

提督「なんと!西棟の幽霊役の浜風だ!」

 

磯風「…何だと?」

 

浜風「え?」

 

提督「あれ?浜風は西棟で幽霊役してたんだろ?」

 

浜風「私は磯風と一緒に執務室前の廊下を担当して居ましたよ」

 

磯風「その通りだぞ」

 

提督「へ?皆どういう事?」

 

舞風「えー?それおかしくない?だって西棟に居たよ?艦娘寮の窓からバッチリ見えたもん」

 

長門「私は見逃したがな」

 

清霜「清霜も日向さんと一緒に見ましたよ?」

 

川内「そんなのいた?」

 

暁「し、知らないわよ」

 

暁(ずっと目を瞑ってたわ…)

 

陸奥「おかしいわね…確かに誰か居たのだけれど…」

 

「どういう事…?」「わかんなーい」ドヨドヨ

 

 

磯風「ははーん、さてはこの磯風達に仕返しのつもりだな?」

 

磯風「第一、艦娘寮から西棟なんて距離があり過ぎるだろう?」

 

磯風「いくら艦娘で夜目に慣れるからといっても無理があるぞ?」ニヤニヤ

 

 

舞風「で、でもくっきり見えたんだってば!」

 

「私もー」「ねー」「長門さん…?」

 

長門「…」プルプル

 

磯風「おや?嘘がバレてしまったのか?」

 

長門「いや…」

 

長門「私は見ていない…しかし皆の言っていることが事実であれば…」

 

 

 

 

 

 

 

長門「我々は霊の怒りを買ってしまったのだ…!」

 

舞風「えぇー!長門さんそればっかりじゃーん!」

 

長門「現に磯風も言ったろう!?本来なら西棟の様子など測距儀や熟練見張員でも呼ばなければ見えん距離なのだ…!しかし暁以外は艤装を出していない…!」

 

暁「うぐ…!」

 

艦娘達「…」シーン

 

長門「それに前にテレビで見た事がある…」

 

艦娘達(テレビの情報多くない…?)

 

 

 

 

 

長門「霊というものはどんなに離れていてもくっきりと見えると…!」ブルブル

 

艦娘達「っ…!」サーッ…

 

 

提督「な、長門…ここら辺で…」

 

 

 

 

 

 

長門「我々は怒りを買ってしまったのだ!」くわっ!

 

駆逐艦s「きゃー!」いやー!こわいよー!

 

 

 

 

木曾「くくく球磨姉!今日は一緒に寝てやるよ!」

 

球磨「え、暑いからいいクマ」

 

木曾「たくしょうがねぇなぁ球磨姉は、大井姉、布団の移動手伝ってくれ」

 

天龍「お、オレも一緒に寝てやるぜ、こ、怖いんだろ?」ブルブル

 

大井「まったく…」

 

球磨「やれやれクマ」

 

 

清霜「…」ギュ…

 

日向「ま、まぁ、私の部屋、来るか?」

 

清霜「うん…」

 

 

暁「川内さんの嘘つきー!き、今日は罰として一緒に寝ないと許さないんだからっ!」ギュ

 

川内「もう、自分では見て無いんでしょ?」

 

暁「う、うるさーい!」

 

 

北上「あっはは!みんな怖がるねぇ〜、ま、そんな事があった方が涼しくなるよね〜」

 

島風「…北上さん…」

 

北上「あれ?どうしたん?」

 

島風「あの…」

 

 

北上「あ、布団なら予備があるから持って来なくてもいいよー」にこ

 

島風「!」

 

北上「あたしはちょっとお花摘んでくるからね〜先に行ってて〜」ひらひら

 

島風「うん!」テテテ

 

 

 

鬼怒「霞ちゃんはどうするの?」ニヤニヤ

 

霞「し、知らないったら!」ぷい

 

鬼怒「…はぁ、寂しいなぁー!」

 

鬼怒「今日は比叡さん達と一緒に寝ようかな…?」チラ

 

霞「っ…」

 

霞「わ、私も連れて行きなさいよ!?元々あんたが肝試しなんて言わなければねぇ!〜…」ガミガミ

 

鬼怒「こわいこわい!」にこにこ

 

 

提督「な、なぁ陸奥…俺と…」

 

陸奥「あら、いいの?♡」ジュル

 

提督「や、やめとく…」

 

提督(もっと怖い事になりそうだ…)

 

阿武隈「む、陸奥さぁん…」

 

陸奥「あらあら、私の部屋、来る?」

 

阿武隈「は、はいぃ…」

 

 

 

提督「こんご…」

 

金剛「!」ぐるん!

 

提督「ひっ」

 

提督「何でもないぞ…」

 

提督(襲われたら洒落にならん…)

 

くいくい

 

提督「ん?」

 

時津風「しれー…」

 

天津風「…」

 

提督「な、何だ?」

 

時津風「怖いから一緒に寝ていい…?」

 

天津風「お願いよ…」ウルウル

 

提督「あ、あぁ!いいぞ!」

 

長門「ま、待て!提督がいたいけな駆逐艦に手を出さぬよう見張るものが居ないとな!?」

 

提督「そ、そうだな」

 

長門「時津風に天津風よ、この長門に任せておけ!」

 

 

 

磯風「どうだ?私達も久々に姉妹で眠るか?」

 

浦風「ええよ?」

 

谷風「じゃあ谷風さんも行くかぁー」

 

浜風「し、しょうがないですね、私も…」

 

 

………

……

 

 

 

 

 

こうして、第1回鎮守府肝試し大会は無事?幕を下ろした。

皆が見たという幽霊は果たして本物だったのか否か…

それは誰にも分からないが、この鎮守府で肝試し大会が行われる事は二度と無かったという…

 

ー完ー




アーケードの渾作戦、始まりましたね。

深海春雨ちゃんの魚雷カットインが悪質で絶賛足止めくらってます


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15話・危ない艦娘の居る鎮守府(電) ☆

一部胸糞かもです。
でもバッドでは無いですね


 

提督「え、えらいところに着任してしまった…」

 

廃墟「」ヒュウゥゥ…

 

 

どうも、提督です。

先日無事に士官学校を卒業し、艦隊指揮の許可が降りました。

成績はそこまで良いと言うわけではありませんでしたが、課題や試験は余裕を持ってクリアしたはずです。

これで俺も夢の提督!

海の平和も艦娘の心も掴むぞ!…っと思っていましたが、どうやら大本営と運命は俺の事が嫌いみたいです。

鎮守府って学校の社会科見学や研修、テレビで見た感じだと、最新の設備が整っている素敵な赤レンガ造りの建物ばかりだと思ってましたけど…

こんな鎮守府もあるんですね。

 

提督「何だねこれは…まるで廃墟…ってか廃墟そのもじゃない…?」

 

提督「とりあえず中に入ってみるか…」ソーっ

 

 

ー提督が鎮守府に着任しましたー

 

 

提督「って自分で言っても虚しい…」

 

提督「あれー?先輩が鎮守府に入った時はそんな天の声が聞こえてたのに…」

 

提督「まさか俺、提督の許可出てない!?」

 

提督「ってそんなわけ…」

 

 

「誰なのです…?」

 

提督「」

 

 

多分お化けです。

こんな所に人がいる訳ありません。

それかお化けじゃなくてもまともな人じゃないです。

俺は、えらい所に足を踏み入れてしまいました。

 

 

電「起きてください…」ペチペチ

 

提督「うぅん…」

 

電「しょうがないのです…えいっ!」ツネ

 

提督「ひゃう!?」ガバッ

 

電「あ!やっと起きたのです!」

 

提督「お、俺の乳首…」ヒリヒリ

 

電「?人間もそこが起動スイッチなのです?」

 

何と言う事だ…

艦娘に起動スイッチがあったなんて…

それにまさか艦娘は乳首が起動ス「冗談なのです」

 

提督「!?」

 

電「起動スイッチなんて無いのです、ほぼ人間と同じなのです」にぱっ

 

提督「そ、そうだよな…」

 

提督「君は?」

 

電「はじめましてなのです!」

 

 

電「暁型四番艦、電なのです!」

 

電「あなたの初期艦なのです!」フンス

 

提督「え、初期艦って選べるんじゃ…?」

 

電「司令官さんは、電じゃ嫌なのです…?」ウルウル

 

提督「うっ…!」

 

提督「いや、よろしく頼むよ!」

 

電「はいなのです!」

 

 

どうやら初期艦はこの電ちゃんらしい。

着任前に叢雲を申請したはずだけど…?

 

 

提督「で、電ちゃん。」

 

電「はいなのです」

 

提督「ここは鎮守府…で合ってるよね…?」

 

電「もちろんなのです」

 

提督「そうか…いやてっきりただの廃墟かと…」

 

電「ご、ごめんなさいなのです!電がしっかりしてないから…」

 

提督「い、いや、電ちゃんは悪くない…と思うよ?」

 

 

電ちゃんが悪い?何を言っているんだ…

 

 

電「いいえ…電は司令官さんが来る前にしっかり掃除をしてお出迎えしようとしたのですが…」

 

電「ゴキさんが出てきて、つい艤装を出してしまったのです。」

 

電「あ、安心して下さいなのです!ゴキさんはこの通りなのです!」ぺしゃっ

 

ゴキさん「」しーん…

 

提督「」

 

 

なんてこった…えらい所にえらい艦娘が居ました…

多分この電ちゃんは激情に身を任せてしまう子だと思います…

電ちゃんや五月雨はドジっ子属性ありと学校で習ったけど…

これは度を越しているというか…

 

 

提督「い、いやぁ、電ちゃんは偉い…?なぁ…あはは…」ナデナデ

 

電「えへへ…司令官さんにもっと褒めてもらうよう頑張るのです!」フンス

 

提督「程々にな…?」

 

………

……

 

こうして俺たちの艦隊勤務が始まりました。

まずは鎮守府を立て直さないとな…

 

 

提督「さて電ちゃん、このままじゃ俺も君も寝る場所が無い」

 

提督「まずは執務室と寮をどうにかしようか」

 

電「了解っなのです!」びしっ

 

提督「うん、いい返事だ」

 

提督「建造妖精さんと家具職人さんの力を借りよう」

 

提督「妖精さーん!」パンパン

 

妖精「」ヨンダー?

 

提督「妖精さん、電ちゃんに付いて寮を立て直してくれ」

 

提督「こっちの妖精さんは俺と執務室を建てよう」

 

妖精「」ガッテンダー

 

電「はいなのです!」

 

提督「じゃあ散開っ!」

 

………

……

 

 

〜5時間後〜

 

提督「ふーっ、大工しに海軍入ったわけじゃないんだが…」

 

提督「それにしても妖精さんすごいなー!あっという間に執務室完成!?」

 

妖精「」マカセロッテンダー

 

提督「何かお礼は…」ゴソゴソ

 

提督「これしかない…」乾パン

 

妖精「」ヨコセー

 

提督「はいはい」ポイ

 

提督「電ちゃんの方は終わってるかなぁ」

 

提督「また大変な事になってないと良いけど…」

 

 

 

 

〜寮建設地〜

 

提督「」

 

電「はわわっ!司令官さん!」ガシャン

 

提督「ちょ、砲をむけるなっ!」アセアセ

 

電「ご、ごめんなさいなのです!」

 

提督「落ち着いて、艤装をしまって、な?」

 

電「はい…」シュウゥン…

 

提督「さて、これはまた…」

 

 

更地「」

 

 

提督「更地になっちゃった!」

 

電「電はダメダメなのです…」しゅん…

 

提督「流石にこれは…今度はどうしたんだい?」

 

電「ムカデさんが居たのです…」

 

提督「ム、ムカデ?」

 

電「はいなのです…あ、ちゃんと仕留めたのですっ」ポイ

 

ムカデさん「」ぺしゃっ

 

提督「ひぃっ」

 

電「これでもう安心なのです!」フンス

 

提督「で、でもこれじゃ電ちゃんの寝る所が…」チラ

 

 

夕日「やぁ」

 

 

提督「もう日も暮れるし…今日は執務室で一緒に寝るかい…?」

 

電「!」

 

電「はいなのです!」ニヤ

 

提督「…?」

 

提督「ま、まぁ、そんなに広くないけど…」

 

電「電は大丈夫なのです!」

 

提督「あ!そういえば!」

 

電「?」

 

提督「建造任務とかやらなきゃじゃないの!?」

 

電「炉も壊してしまったのです」

 

提督「え?」

 

 

電「炉も壊してしまったのです」

 

提督「」

 

………

……

 

 

まずい事になりました。

着任初日に建造施設を壊して、新しい設備を申請するなんて大本営から何言われるか分かったものではありません。

なのでしばらくは隠す事にします…

 

 

 

 

〜夜・執務室〜

 

提督「い、電ちゃん?くっつきすぎ…」

 

電「寒いのです…司令官さんは嫌なのです…?」ウルっ

 

提督「いや…でも…」

 

電「じゃあいいのです!えいっ」ギュウー

 

提督「電ちゃん!?」

 

……

 

 

艦娘は出会った時から人懐っこいとは習いましたが…ここまでとは…

やはり現場で働かないと分かることも分からないという事でしょうか?

 

 

 

〜次の日〜

 

提督「…本当にいいの?」

 

電「はいなのです!よろしくおねがいしますのです!」ぺこっ

 

提督「い、いやぁ…」

 

 

流石に出撃しないのはマズいという事で、今日は正面海域に練習航海する事になったんですが…

そうなると艦娘寮の建設も止まってしまうので、どうしようかと話して居た所

 

電『電は司令官さんのお部屋で大丈夫なのです!』

 

との事だったので、そういうことになりました。

でも流石に女の子が1人男の部屋って言うのは…

 

電「いいのですっ!」

 

提督「!?」

 

 

!?まさか心を…?ってそんなわけないか…

 

 

電「…」ニヤ

 

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「うぅん…電ちゃん大丈夫かなぁ…」カリカリ

 

提督「また我を失ってないと良いけど…」

 

提督「まさかそれで隙を突かれて轟沈しちゃいましたっ…って事は流石に…」ブルっ

 

提督「まぁ無いよな…」カリカリ

 

提督「それに海域に出れば新しい子を連れてくるかもしれないし…」

 

 

ガチャ…

 

提督「ん?」くるっ

 

 

 

 

〜正面海域〜

 

電「…」ドォン!

 

イ級「オワァ!」critical!342!

 

電「…」スイーっ…

 

パァ…キラキラ…

 

電「これは…」

 

響の艤装「」キラキラ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電「こんなもの要らないのです」ポイっ

 

電「早く司令官さんの所に帰るのですっ♪」スイーっ…

 

 

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「き、君は…!?」

 

 

叢雲「あ、あんたが司令官…?」ボロっ…

 

提督「あ、あぁそうだが…って君はまさか叢雲…?」

 

叢雲「そうよ…」ドサ…

 

提督「!?」

 

提督「だ、大丈夫か!?どうしてこんなに…?」アセアセ

 

叢雲「っ…わ、悪い事は…言わないわ…はやく…はやくここから逃げなさい…?」

 

提督「ど、どうして…」

 

叢雲「…」ガクッ

 

提督「む、叢雲っ!?おいっ…」ユサユサ

 

叢雲「…」

 

提督「息はしてる…」

 

提督「待ってろ!今ドックに連れてくからっ!」オンブ

 

タッタッタッ…

 

 

 

 

 

〜港〜

 

電「帰投したのです〜♪」

 

電「はやく会いたいのです〜♪」

 

 

 

 

 

〜執務室前〜

 

コンコン

電「艦隊が母港に帰投したのです!」

 

シーン…

 

電「…?」

 

電「司令官さん…?」ガチャ…

 

電「ど、どこ行ったのでしょう?」

 

 

電「っ!?」スンスン

 

 

 

 

 

 

 

電「あの女の臭いがするのです」

 

電「仕留めきれてなかったのですか」スゥ…

 

 

 

 

 

 

〜ドック〜

 

提督「そんな…ドックまで…?」

 

叢雲「…ん…」パチ

 

提督「お、起きたか!すまん!入居施設に来たんだが…」

 

叢雲「無駄よ…あいつが…壊して…いなづ「あぁ、こんな所に居たのです。」

 

叢雲「っ…」

 

電「司令官さん、ダメなのです。勝手にどこか行っちゃ」

【挿絵表示】

 

 

提督「い、電ちゃん!大変なんだ!ほら!叢雲がこんなに怪我して…」

 

叢雲「は、はやく逃げなさいっ!」

 

提督「!?」

 

電「司令官さん、残念ながらその子はもう大破してるのです」

 

提督「え…?」

 

電「大破した子はもう治らないのです。解体しなければいけないのです。」

 

叢雲「アンタ…好き勝手言ってくれるわね…っ!」ムクっ…

 

提督「い、電ちゃん…俺も一応軍学校を出ているんだ…」

 

提督「大破した艦は入渠させなきゃ…」

 

 

電「ダメなのです。」

 

電「ここには電と司令官さんしか居ちゃダメなのです。」

 

電「その子は不純物なのです。ゴキさんやムカデさんと一緒なのです。」

 

電「だから司令官さん」

 

 

 

 

 

電「はやく電の所に来るのです」にこ

 

 

提督「っ」ゾク

 

提督「いや…ダメだ…大破した艦を捨て置く事はできない…」

 

提督「それに電ちゃん、君は少し頭を冷やした方がいい」

 

提督「さ、叢雲、背中に

 

ドォンッ!!

 

提督「!?」

 

電「電の所に来るのです」にこ

 

叢雲「アンタさっきから…やりたい放題ね…」スクっ…

 

提督「む、叢雲っ、大丈夫なのか…」

 

叢雲「ちょっと…肩借りるわね…」すっ…

 

電「っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

電「気安く電の司令官さんに触るなッ!!!」ダン!

 

提督「!?」

 

叢雲「…」

 

 

電「司令官さんに触っていいのは電だけなのです。命令を聞いていいのも電だけ…ケ、ケッコンしていいのも電だけなのです!」

 

提督「電ちゃん、さっきから何を…」

 

叢雲「…」

 

叢雲「…!」

 

叢雲「その艤装番号…あ、貴女まさか…」

 

電「…」

 

提督「…?」

 

叢雲「よく見るのよ…アンタも学校出たんでしょ…」

 

提督「…」

 

提督「っ!?」

 

提督「い、電ちゃん…電ちゃんの艤装番号…何で赤枠なの…?轟沈した艦娘の艤装にしか…登録抹消の印は出ないはずだぞ…?」

 

提督「ま、まさか幽霊…?」

 

電「…」

 

 

 

 

電「幽霊では無いのです。でも電は確かに轟沈“したこと”になってるのです。」

 

提督・叢雲「!?」

 

 

電「司令官さん、電のこと、覚えてませんか…?」

 

提督「えっ…」

 

電「覚えてる訳無いのです…電は数ある電の中の1人に過ぎないのですから…」

 

提督「ち、ちょっと待ってくれ…君は一体…」

 

電「電の元の所属は…柱島第12鎮守府なのです…」

 

叢雲「柱島第12鎮守府ですって…?」

 

提督「…?」

 

提督「あっ!君は…」

 

………

……

 

 

 

 

 

〜提督・学生時代〜

 

提督「うぉ!俺柱島の鎮守府かよ!」

 

友達「うわぁ気の毒ぅー!俺呉だわぁー!」

 

友達2「お前だけずりぃよ!俺も柱島…魔窟じゃんよ〜!」

 

友達「日頃の行いがモノを言うんだな!」

 

提督「ま、まぁ研修だしそこまでしごかれねぇよ!」

 

友達2「だといいけど…」

 

 

 

 

〜柱島研修〜

 

黒提督「ま、学校でも厳しくされてるだろう?ここでは休暇…という訳にはいかないが、それなりにくつろいでくれ」

 

提督「ありがとうございますっ!」ビシ

 

提督(大当たりだぜおい!)

 

 

コンコンガチャ

 

 

 

電「し、司令官さん…遠征の報告書なのです…」ビクビク

 

黒提督「あぁ、そこに置いとけ」にこ

 

電「っ…」ほっ

 

電「じ、じゃあ電は、これで…」ササッ

 

バタン

 

 

 

黒提督「ふむ…」ヨミヨミ

 

 

 

黒提督「提督くん、ここで待って居てはくれないかな?ちょっと用事が出来たのでな」

 

提督「?、分かりました!」

 

黒提督「助かるよ」ニコ

 

バタン

 

 

 

提督「艦娘かぁ〜、初めて見た…普通の女の子じゃん!」

 

提督「プルプル震えてチワワみたいで可愛かったなぁー!」

 

 

 

 

 

 

〜30分後〜

 

提督「え、先輩遅くね?」

 

ガチャっ

 

 

黒提督「提督くん、待たせたね、ちょっと立て込んでしまって」

 

提督「いえいえそんな!って先輩!その手…」

 

黒提督「?」

 

 

 

黒提督「あ、あぁ!ちょっとそこで転んでしまってね!」カクシ

 

黒提督「いやぁ、無様な所見られてしまったな!」

 

提督「そんな事無いですよ!大丈夫ですか!?」

 

黒提督「手当をするから、その間は鎮守府を好きに回るといい!」

 

提督「は、はい…?」

 

 

黒提督「ほらほら、たくさん学びなさいっ」シッシッ

 

提督「じゃあ失礼しますっ!」

 

バタン

 

 

 

 

 

黒提督「くそ…」フキフキ

 

 

 

 

 

〜廊下〜

 

提督「すげ〜!鎮守府ってマジで綺麗ー!流石ハイテクが集結する施設だなぁ…」

 

 

 

グスっ…グス…

 

提督「おん?」キョロキョロ

 

電「ごめんなさい…ごめんなさい…」グスグス

 

提督「ど、どうしたの…?」

 

電「っ!!」ビク

 

提督「ちょ、君、その顔…」

 

電「こ、これは電が自分で転んじゃっただけなのです!」グシグシ

 

提督「それにしては顔ばっかり…」

 

電「電はドジだから顔から転んじゃうのですっ」

 

提督「で、でも入渠しないとダメだよ!」

 

電「!?いいのです!電が自分でやったことなのです!」

 

提督「いや、俺先輩に言ってくるよ!」タッタッタッ

 

電「あ…そんな…ダメなのです…」ブルブル

 

 

 

〜執務室〜

 

ガチャ!

 

提督「先輩っ!」

 

黒提督「っ!?」

 

睦月「っ」グス

 

 

提督「?」

 

黒提督「ど、どうした提督くん」

 

睦月「む、睦月はこれで…」ササッ

 

ガチャン

 

 

 

提督「あっ、先輩!駆逐艦の…茶髪のちっちゃい子が転んで顔に怪我してますよ!入渠の必要があると考えます!」

 

黒提督「っそうか…よし、許可しよう」ニコ

 

黒提督「君が連れて行ってあげてくれ」

 

提督「了解しました!」

 

提督「失礼しました!」

 

バタン

 

 

 

 

 

黒提督「どいつもこいつも…だが俺ももうすぐ…」ニヤ

 

 

 

 

 

〜廊下〜

 

提督「えっと…あ!いたいた!」

 

電「っ!」

 

提督「えっと…君の名前なんだっけ?」

 

電「…電なのです…」

 

提督「そうか、電ちゃん、入渠の許可が出たよ!さぁ行こう!」グイッ

 

電「そんな、電なんが入渠しちゃダメなのです…」

 

提督「大丈夫大丈夫、許可は出てるからさ、ほら!」ギュ…

 

電「あっ…」

 

艦娘達「…」

いいなぁ… いたいよ… 私も…

 

電「っ…」フルフル

 

……

 

柱島の第12鎮守府はまさにブラック鎮守府を絵に描いたような所だったのです。

出撃や遠征で少しでも司令官の期待通りの戦果を挙げられないと殴られたり、補給も入渠もさせてもらえなかったり…大型艦の方達は夜の相手をさせられる事もあったそうなのです…

そんな時に研修に来た学生の司令官さんは、まさに電にとって白馬の王子様みたいだったのです…

地獄みたいな日々の中で、電は少しだけ救われた気がしたのです…

学生の司令官さんが居る間は電達は暴力を振るわれなかったり、ご飯も補給ももらえたり…電は少しだけ幸せだったのです。

何より、人間として、女の子として電達を扱ってくれたのが、とてもとても嬉しかったのです。

そしてある日…

 

………

……

 

提督「電ちゃんは可愛いなぁ!」ナデナデ

 

電「ほ、褒めすぎなのです///」

 

提督「俺も鎮守府を持ったら、電ちゃんみたいな子を初期艦にするよ!」ニコ

 

電「っ…」ズキ

 

電「その時は、その電にもよろしくなのです!」にこ

 

……

 

電は悔しかったのです。こんな所にいるより貴方の鎮守府に行きたかった、貴方の下で戦いたかった…

でもそれは絶対に叶わない願いなのです。なら、この日々をたくさん楽しもう…電はそう思ったのです。

ですがある日、電達の司令官さんは悪い事がバレて憲兵さんに連れていかれました。

司令官さんも覚えているのです?

研修はそこで中止になりましたよね?

そうなのです、そんな事があったのです…

鎮守府は解体されて、電も違う鎮守府に転属になりました。

電の新しい司令官さんは優しい人でした。

ですけど電は…貴方の優しさに触れた電はどうしても貴方の鎮守府に行きたかったのです…

そこで電は皆に頼んで、轟沈した事にしてもらいました…

新しい司令官さんが本当に悲しんでくれた事については申し訳ないと思っていますが…

その鎮守府の大淀さんはずっと反対していましたが、最後にはちゃんと分かってくれました。

電は大淀さんに頼んで、貴方の着任予定の鎮守府を聞いて…電もそこの鎮守府の初期艦として希望を出させてもらいました。

ですが…

 

 

 

 

 

〜現在〜

 

電「司令官さんが選んだのは、そこにいる叢雲ちゃんだったのです。」

 

提督「そんな…事が…」

 

叢雲「…」

 

電「…司令官さん、どうして電を選んでくれなかったのですか?」

 

提督「…」

 

電「電は司令官さんが叢雲ちゃんを選んだと知った時、胸の中にどす黒いモノが生まれてきた感覚になったのです…」

 

電「だから司令官さんがここに来る前に、叢雲ちゃんを…」

 

叢雲「随分おっかない訪問者だったわ…」ヨロ…

 

提督「電ちゃん…」

 

 

電「でも、もうバレちゃったのです…こんな悪い事をした電はスパイじゃないか拷問された後に解体か、実験に使われるだけなのです…」

 

電「だけど電は…司令官さんを好きな電のままで終わりたいのです」にこ

 

提督「っ…」

 

 

 

電「司令官さん、電は、司令官さんの事が大好きだったのです!」にこ

 

電「こんな電にも優しくしてくれて、ありがとうございましたなのです!」ジャキッ

 

 

提督「っ!!」

 

提督「馬鹿な事は止めるんだ電ちゃん!」

 

提督「そんなことしたら…」

 

 

電「こんな電にもまだ優しいのですね、最期まで、ありがとうなのです…」スッ…

 

提督「電ちゃ ズドォン!!

 

提督「っ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電「」ドサッ…

 

提督「あ…そ、そんな…電ちゃん…」

 

提督「電ちゃん…」ジワ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

叢雲「はぁ…馬鹿な子ね…」シュゥゥ…

 

提督「!」

 

提督「ど、どういう…」

 

 

ジャキン…

叢雲「安心しなさい…急所は外したわ…艦娘だから簡単には死なないはずよ…」

 

叢雲「それとドック…はやく…作りなさい…」ドサッ

 

提督「っ」

 

 

提督「妖精さん!ここに来て!」

 

妖精「」ドシター

 

提督「妖精さん!ここ!ドック作るよ!」

 

妖精「」ガッテンダー

 

提督「他の妖精さんは2人の応急処置を!それから…」

 

…………

……

 

 

 

 

 

〜2日後〜

 

電「…」ぱち

 

提督「あっ!電ちゃん!分かる!?」

 

電「…」むく…

 

提督「電ちゃん…?」

 

電「司令官さん…?」

 

提督「あぁ!そうだぞ!分かるか!?」

 

電「…きっと…これは夢なのです…」

 

電「じゃないと司令官さんも死んでしまった事になってしまうのです…!」

 

 

提督「夢じゃないよ電ちゃん…司令官はここにいるよ…」ギュ…

 

電「っ…」ジワ

 

電「ダメなのです…電は悪い子なのです…司令官さんに抱きしめてもらえる価値なんて無いのです…」ポロポロ

 

提督「いや、良いんだよ…」ナデナデ

 

提督「元はと言えば俺と先輩のせいで電ちゃんが苦しんでしまったんだから…」

 

電「そんなっ…でも電は叢雲ちゃんを…」

 

 

 

 

 

叢雲「本当よ、全く…」

 

電「…」グスっ

 

叢雲「いくら事情があったって、同士討ちはご法度よ?」

 

電「ごめんなさいなのです…!」ポロポロ

 

提督「まぁ叢雲…」オロオロ

 

叢雲「アンタも司令官なら、そこの所はキッチリしなさい?」

 

提督「う…」

 

電「っ…っ…」グスグス

 

叢雲「…」

 

 

叢雲「はぁ…貴女、一体練度いくつよ?私が手も足も出ないなんて相当じゃないの?」

 

電「…」グスっ

 

 

 

 

電「…99なのです…」

 

提督「!?」

 

叢雲「は、はぁ!?そんな子がここにいたらチートじゃない!」

 

提督「ほ、本当かい電ちゃん!?」ガシッ

 

電「っ…」コクリ

 

 

提督「…なぁ叢雲…」

 

叢雲「な、何よ…?」

 

提督「設備もない資材もない…」

 

 

 

提督「こんな鎮守府、初期からハンデ抱えすぎじゃないか?」

 

叢雲「アンタまさか…」

 

 

提督「少しくらい…アドバンテージがあっても…ねぇ?」

 

叢雲「じ、冗談じゃないわ!?そこの電は私を殺そうとしたのよ!?」

 

電「っ…」

 

叢雲「そんな奴と一緒だなんて、いつまた寝首を掻かれるか…!」

 

提督「大丈夫だって!電ちゃんは俺がずっと見張ってるから!」

 

 

 

 

提督「電ちゃん!これからずっと俺の部屋で過ごしてもらうけど、大丈夫!?」

 

電「そんな…///」

 

電「ダメなのです!そんな事…///」

 

提督「電ちゃん!お願い…」ギュ…

 

電「あっ…///」

 

電「…」ちら…

 

叢雲「…」

 

提督「む、叢雲ぉ…」ウルウル

 

叢雲「はぁ…えらい所に着任したわね…好きになさい…」

 

提督「や、やったー!電ちゃん!これからよろしくね!」にこ

 

電「そんな…電には…電にはもったいない幸せなのです…」ぐす

 

叢雲「えぇそうよ、しっかり反省なさい!」

 

叢雲「今度私に何かしようとしたら…」

 

叢雲「許さないわよ?」ギロ

 

電「っ…はいなのです…」コクリ

 

 

叢雲「はぁ…馬鹿みたい…私はまた休むわよ」

 

叢雲「司令官、アンタその子、ちゃんと見張っててよね」

 

バタン

 

 

 

 

提督「…」

 

電「…司令官さん…」

 

提督「…何かな?」

 

電「電は…ここに…司令官さんと一緒に居ても良いのです…?」

 

提督「あぁ…大丈夫だよ…たださっきも言った通り、しばらくは俺の部屋で過ごしてもらう事になってしまうが…」

 

電「そんな事…」グスグス

 

提督「そ、そんなに嫌だったか…?」

 

電「違うのです…ぐすっ…そんな幸せを受けてしまったら…きっと…」ポロポロ

 

提督「…?」

 

………

……

 

司令官さんはこんな電にも優しく居場所をくれたのです。

轟沈した事についても、この海域の大将さんにしっかりと事情を説明する事になりました。その時は…

 

大将「そうか…電ちゃんは沈んだわけじゃなかったんだね…」グスグス

 

提督「はい、あの、大将、私がしっかりと管理しますので、電ちゃんはどうか…」

 

大将「馬鹿者っ!」ピシャ

 

提督「あだっ!」

 

大将「管理するなどと…電ちゃんはモノでは無く艦娘だ!その様な言葉はだめだよ?」

 

提督「は、はい!」

 

大将「うん、分かったら良いよ、後のことは大淀がやっておくから。電ちゃんの事は…頼んだよ?」

 

提督「了解です!」ピシ

 

大将「あ、そうだ、この後鎮守府マラソン大会があるんだが電ちゃんも…」

 

大淀「提督?」

 

………

……

 

こんな事があったそうです。

やっぱり電の選んだ司令官さんは優しくて素敵な人なのです。

あんなに悪い事をした電がこんな所にいたら、いつかバチが当たってしまうのです。なら、その時まで精一杯この幸せをもらうのです。

あ、そういえば…

 

 

 

 

電「何で司令官さんは、電を選ばなかったのですか?あの時は電みたいな子を選ぶって…」

 

提督「えっ?」ギク

 

提督(い、言えない…報告書で見た叢雲改二の写真で素直に主砲が反応しただなんて…)

 

提督「い、電ちゃんを選んでしまったら、君を思い出して寂しくなってしまうと思ったからだよ…」

 

提督「君より素敵な電ちゃんは他には居ないと思ったからね…」ナデナデ

 

電「ふぁ…司令官さん…」ギュ…

 

電「…」

 

提督「電ちゃん…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電「電、嘘は嫌いなのです」ニコ

 

提督「」

 

 

えらい所に着任してしまいました。

廃墟みたいな鎮守府だったり暴走する艦娘だったり…

大本営と運命は俺の事が嫌いみたいです。

あ、でも…

電ちゃんだけは、俺の事が好きみたいです。

 

ー完ー




皆さんの選んだ初期艦は本当にその子でしたか?


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16話・怖い艦娘の居る鎮守府(天龍)

アケイベで天龍が頑張ってくれたので記念に


〜工廠〜

 

提督「確か吹雪は全部30で良いって言ってたよな…」かちゃかちゃ

 

提督「これでいいのか?」

 

ゴンゴンゴン…

 

 

 

船渠「」プシュウゥゥン…

 

妖精「」デキタヨ!

 

ガシャン…

 

天龍「…」ぱち

 

天龍「オレの名は天龍…ふふふ、怖いか?」ニヤ

 

 

 

提督「…」

 

提督「こ、こえぇ!」ブルブル

 

 

天龍「くくっ…そうかぁ?」ニヤニヤ

 

提督(何だあの鋭い眼光!携えた刀!眼帯!怖っ…!)

 

提督「ど、どうも…この鎮守府の提督ですっ…新米ですがよろしくお願いします!」ドキドキ

 

天龍「ふぅん…、ま、オレも今生まれたばっかだからよ」

 

天龍「仲良くしようぜぇ?」ニヤ

 

提督「は、はい!」ブルッ

 

提督「て、天龍さんは艦種は何ですか…?巡洋艦?まさか…戦艦…?」

 

天龍(おいおい、オレの艦種も知らねぇほどのルーキーか?…いっちょかましてやるか♪)

 

天龍「お前…」ギロ

 

提督「ひっ!」

 

天龍「オレを巡洋艦だとか戦艦だとか、お前たちの枠組みで語るんじゃねぇよ…今お前の目の前に居るのは…」

 

 

 

天龍「この天龍様、だぜ?」ドヤ

 

提督「ひゃあぁ…」ガクガク

 

天龍(ふっ…決まったな…)

 

 

吹雪「いたいた!司令官!初めての建造達成しましたねー!」テテテ

 

天龍「ん?」

 

吹雪「あ、初めまして!特型駆逐艦の吹雪です!」ペコ

 

天龍「ふ…よろしくな」ニヤ

 

吹雪「?」

 

吹雪「はいっ!よろしくお願いします!」

 

 

提督「吹雪〜…艦娘ってお前みたいなのばっかじゃないんだな…」

 

吹雪「もう!どういう事ですか司令官!」

 

提督「だってほら…」チラ

 

 

天龍「くくく…」ニヤニヤ

 

 

提督「あんなに刀を舐めるように見て…怖い人も居るんだなって…」

 

吹雪「そうですかね〜…?」

 

吹雪「まぁでもこれで正面海域に行けますね!」

 

提督「そ、そうだな!じゃあ準備してもらえるか!」

 

吹雪「はい!」

 

提督「て、天龍さん…」

 

天龍「何だ?」

 

提督「あ、あの、出撃を…」

 

天龍「やっとオレの出番か…!いいぜ…」

 

天龍「天龍!水雷戦隊、出撃するぜ!」バッ!

 

 

提督「…」

 

提督「か、かっこいい…」キラキラ

 

天龍「ふっ…おい、そこのちっこいのも行くぜ?」スタスタ

 

吹雪「あ!ちょっと待ってくださいよ〜!」テテテ

 

 

 

提督「これで勝てる…!とんでもないレア艦を建造してしまった…!!」

 

 

 

 

ー30分後ー

 

吹雪「司令官!天龍さん凄いですよ!MVPですよ!」ボロっ

 

天龍「当たり前だろ!オレが1番つえーんだからよ!」ドヤ!

 

提督「は、はいっ!」キラキラ

 

 

提督「ってその前に吹雪は補給と入渠な!」

 

吹雪「うぅ…派手にやられちゃいました…」テクテク

 

提督「天龍さんも補給を済ませてください!」

 

天龍「おう、いただくぜ」スタスタ

 

 

提督「やっぱり俺の見込んだ通り…!」

 

 

 

 

 

 

ー5分後ー

 

〜執務室〜

 

ダダダダ!!!

 

提督「…?」カキカキ

 

 

バタァン!!

 

天龍「おい提督!どうなっていやがる!!」グイッ!

 

提督「ひっ!」

 

天龍「石炭が何処にもねぇじゃねーか!!」

 

提督「せ、石炭…?」

 

天龍「そうだよ!オレの艤装は石炭と重油の混燃式だろーがよ!!」バン

 

提督「そ、そうなんですか…!?」ビクビク

 

天龍「あぁん?まさかお前、知らずにこのオレ様を運用したのか?」

 

提督「ご、ごめんなさい!」

 

天龍「ったくしょーがねぇなー!」

 

天龍「補給できねぇと次の出撃も危ういしなぁ…」

 

 

提督「あっ!」ガサガサ

 

天龍「?」

 

提督「天龍さん!ありましたよ!天龍型の燃料補給の手順書!」ペラ

 

天龍「お?ふむふむ」ヨミヨミ

 

提督「どうですか…?」

 

天龍「大体分かったぜ…」

 

天龍「妖精さん!」

 

妖精「」ナンダー

 

天龍「俺の艤装に石炭入れてくんねーか?」

 

妖精「」イイゼー

 

コーン…コーン…コーン…

 

……

 

天龍「助かるぜ!」

 

提督「出来ました!?」

 

天龍「おう!これでまた出撃出来るぜ!」

 

提督「よ、よかった…」ほっ

 

提督「それにしても石炭が必要だなんて…初めて知りました…」

 

天龍「ま、それがオレ達天龍型の強さの秘訣だからよ」ニヤ

 

提督「ほぇー…」

 

 

コンコンコン

 

提督「どうぞ!」

 

吹雪「司令官!入渠が完了しました!」

 

提督「そうか!」

 

提督「!」ヒラメキ

 

提督「吹雪、補給は済んだか?」

 

吹雪「あっ!まだでした!」

 

吹雪「ちょっと行ってきますね!」

 

提督「大丈夫!ここで済ませちゃいな!」

 

 

 

 

 

提督「妖精さん!吹雪にも石炭お願いします!」

 

 

天龍&吹雪&妖精「!?」

 

吹雪「ち、ちょっと待ってください司令官!」ワタワタ

 

吹雪「私石炭なんて燃やせませんよ!」

 

提督「え…?パワーアップ的なやつじゃ…?」

 

妖精「」デキネー

 

提督「ど、どういう…」

 

 

吹雪「そんなもの入れたら機関が爆発しちゃいます!」プンプン

 

提督「そ、そんな危険なものだったのか…」

 

 

天龍「だから言ったろ?」ポン

 

提督「…?」

 

 

 

天龍「あれはオレ達天龍型しか扱えない代物…ってな」ニヤ

 

提督「そんな危険なものを敢えて…」

 

提督「やっぱり凄いですよ天龍さん!」

 

天龍「ふふん」ドヤ

 

吹雪「…」

 

吹雪(単に缶の構造が古いんじゃ…)

 

 

 

………

……

 

 

〜執務室〜

 

提督「天龍型って言いますと、天龍さんの他にも姉妹が居るんです?」カキカキ

 

天龍「そうだなぁ…あの時は妹の龍田も居たが…オレの方が先に沈んじまったからなぁ…」シミジミ

 

提督「そ、そうなんですね…」

 

提督(天龍さんになんて事を!俺の馬鹿っ!)

 

天龍「ま、今度は沈まねぇよ!」

 

天龍「龍田が来たら姉妹共よろしくな!」ニカッ

 

提督「はい!」

 

吹雪「司令官、次の作戦はどうしますか?」

 

提督「そうだなぁ…鎮守府近海の制海権も完璧にしたいしなぁ…」ペラ

 

天龍「ま、次もこのオレ様に任せな」ドヤ

 

提督「はい!」

 

吹雪「じゃあまた出撃しますね!」

 

提督「あ、見送るよ!」

 

 

 

〜鎮守府・港〜

 

提督「では、出航用意!」ビシ!

 

天龍「おう!水雷戦隊!出撃するぜ!」

 

吹雪「行って来まーす!」フリフリ

 

提督「行ってらっしゃい!」

 

スイーっ…

 

 

 

提督「ふぅ…それにしても龍田さんってどんな人なんだろう…天龍さんの妹って事は…」

 

 

龍田『おうおうおうおう!龍田様のお通りだ!』ヅカヅカ

 

龍田『あ?何だおめー!ブン殴るぞ!!』ドカッ

 

 

提督「っ」ブルッ

 

提督「こ、怖い人じゃないといいなぁ…」

 

提督「あ!建造の報告書まとめないと!」タタッ

 

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「これをここに書いて…あっ間違えた…」ケシケシ

 

妖精「」ヨクミロー

 

提督「…?」

 

提督「えっ!?」

 

提督「これそもそも用紙違うの!?まさか全部やり直し…!?」

 

妖精「」ガンバレー

 

提督「はぁ…提督って大変だなぁ…」

 

………

……

 

提督「…」カキカキ

 

提督「一度書いたものをまた書くのは辛いなぁ…」

 

提督「あっ、そろそろ天龍さん達帰って来るかな?」

 

提督「出迎えしよ」テクテク

 

 

 

 

〜港〜

 

天龍「おう!艦隊が帰投したぜ!」

 

吹雪「司令官!今度は上手くやりましたよ!」小破

 

提督「そうか!よくやった!」ナデナデ

 

 

 

提督「ところで…天龍さんの持ってるそれは…?」

 

天龍「ん?あぁこれか」ガシャン

 

天龍「戦闘の後に海に浮かんできたんだよ」

 

天龍「オレの艤装と形は似てるが電探と武器の形が違うからなぁ…」

 

吹雪「工廠で艦娘を呼べば良いんじゃないですか?」

 

天龍「ま、そうだよな」

 

提督「じゃあ行きましょう!」

 

吹雪「はい!あ、私入渠してもいいですか?」

 

提督「そうだったね、妖精さん、吹雪についてもらえるかな?」

 

妖精「」イイゾー

 

提督「じゃ、ゆっくり体を休めてね!」

 

吹雪「はい!」テテテ

 

 

提督「じゃあ…?」

 

 

 

天龍「…」ジロジロ

 

提督(天龍さん…あんなに艤装を見つめて…は!まさかあの薙刀を分捕って二刀流…!?)

 

天龍「なぁ提督…」

 

提督「は、はい!」

 

 

天龍「これ、龍田かもしれねぇ」

 

提督「!!」

 

天龍「何となくな…そんな気がするんだよ」

 

 

提督(はわわ!ま、まさか龍田さんまでこんなにすぐに…っ!!)

 

 

龍田『おらぁ!!』バキッ

 

 

提督(でも怖い…けど…俺だけこんなに最初からレア艦ばかり出して…周りから恨まれないかな…?)

 

天龍「ま、工廠に行ってみようぜ」スタスタ

 

提督「は、はい…」

 

 

 

〜工廠〜

 

船渠「」プシュウゥゥン…

 

妖精「」ドウ?

 

龍田「…」ぱちっ

 

龍田「初めまして、龍田だよ〜天龍ちゃんがご迷惑かけてないかな〜?」

 

 

天龍「龍田!!」ダキッ

 

龍田「あら〜!天龍ちゃん久しぶりね〜」

 

天龍「やっぱりお前だったんだな!」

 

龍田「うふふ…また会えるなんて…」

 

提督(な、何だ…天龍さんの妹っていうから怖い人かと思ったら…優しそうなお姉さんじゃないか!)ほっ

 

龍田「あら?貴方が提督かしら〜?」

 

提督「はい!よろしくお願いします!」ペコ

 

天龍「こいつ新人だからよ!」ヘッドロック!

 

提督「うわぁ!?」

 

天龍「仲良くしてやろうぜ?」グリグリ

 

提督「あわわ!」

 

提督(天龍さん!む、胸がっ…!//)

 

 

 

龍田「…」

 

 

 

提督「…?」

 

 

龍田「よろしくね〜♪」

 

天龍「じゃあ俺はまた補給済ませるぜ!」

 

提督「はいっ!」

 

天龍「次の作戦も考えとけよ〜!」タッタッタッ

 

提督「はーい!」

 

 

提督「さて、龍田さん!」くるっ

 

 

 

 

シャキ…

 

 

 

提督「ひぃっ!!」ピタ

 

提督(く、首に刃が…!?)

 

 

 

龍田「提督、随分天龍ちゃんと仲良しさんみたいですね〜」チャキ

 

提督「は、はいぃ…」ブルブル

 

龍田「でも天龍ちゃんに手を出しちゃダメよ〜?」

 

龍田「あ、もちろん私にもお触りは禁止ですよ〜?」

 

提督「っ」コクコク

 

 

龍田「良い子ですね〜♪」スッ…

 

提督「はぁ…っ…!」ヘタリ…

 

龍田「じゃあ私は天龍ちゃんと、この施設を見て回るわね〜?」

 

龍田「提督、これからよろしくお願いするわぁ〜♪」ニヤァ…

 

テクテクテク…

 

 

 

提督「はぁっ…はぁっ…」ブルブル

 

 

提督「こ、怖かったよぉ…」ポロポロ

 

 

吹雪「あっ!司令官…って何泣いてるんですか!?」

 

提督「吹雪…」

 

吹雪「は、はい?」

 

提督「天龍さんに手を出したり、龍田さんに触ったりしたらダメだぞ…?」

 

吹雪「えぇ…」

 

………

……

 

 

 

 

〜数ヵ月後〜

 

天龍「なぁ提督、この鎮守府も最初に比べたら大所帯になったよなぁ?」

 

提督「え?まぁそうですね〜」

 

天龍「でもなぁ〜…」

 

「わぁ!如月ちゃんの髪サラサラ〜!」「ボクと将棋でやり合うの?」「この靴ちょっときついっぽい〜」

ワイワイ

 

天龍「オレと龍田以外全員駆逐艦じゃあよ〜」

 

提督「そうですよね…バシー島ギリギリでしたもんね…」

 

天龍「あぁ!?オレ様が肉を切らせて骨を断ったんだよ!ギリギリじゃねぇっつうの!」グリグリ

 

提督「ちょ、やめてくださいよ!//」チラ

 

 

龍田「…♪」ゴゴゴ

 

提督「て、天龍さんそろそろ…」

 

天龍「何だよ!ひ弱だなぁ!」ケラケラ

 

吹雪「でも司令官、そろそろ大型艦の人も必要じゃないんですか?」

 

提督「重巡とか戦艦って事…?でも天龍さんと龍田さんが居るし…」

 

龍田「あら〜、随分と信頼してくださるのね〜」

 

提督「そ、そりゃまぁ…」

 

天龍「だけどオレ達だけじゃ最近厳しいのも事実だぜ?」

 

提督「て、天龍さんで厳しいとはこの先いったい…」

 

天龍「ま、お前とオレと龍田が居れば怖いもの無しだけどな!」ガシッ!

 

提督「天龍さん…」ぽー

 

龍田「…提督?」

 

提督「あ、な、何でもないです!」

 

吹雪「もう!私達も居るんですからね!」

 

………

……

 

 

ー工廠ー

 

提督「天龍さんはあぁ言ってくれたけど…」

 

提督「天龍さん達に頼りすぎだよなぁ…今日の建造任務、ちょっと奮発するか!」

 

提督「えーと…」 250/30/200/30

 

提督「い、意外と使うなぁ…でもこれで!」ガシャン!

 

船渠「カチカチカチカチ」

 

 

提督「1時間半か…長いなぁ…よし!」

 

提督「妖精さん!これ使えます?」つ高速建造材

 

妖精「」オウヨ!

 

提督「じゃあお願いします!」

 

 

船渠「」プシュウゥゥン

 

提督「ど、どんな子かな…」

 

妖精「」アケルヨー

 

艤装「」ガシャン…

 

提督「これは…天龍さんより少し大きい…?」

 

 

天龍「おう!提督!何したんだー?」ツカツカ

 

提督「あ!天龍さん!新しい艦を作ってみようかと…」

 

天龍「この!オレという奴が居ながらよー!」ガシッ

 

提督「天龍さぁん!ちょっと!」ムギュムギュ

 

天龍「で、どんな奴なんだ?新入りは」パッ

 

提督「っとと…」ヨロ

 

提督「何か天龍さんより大きいかもしれないんですよねー」

 

天龍「て事は重巡か戦艦か?もしかすると空母かもしんねーな!」

 

天龍「呼んでみようぜ!」ワクワク

 

提督「っはい!妖精さん!お願いします。」

 

妖精「」ウオォ!

 

 

 

パアァァァ…

 

 

摩耶「…」ぱち

 

摩耶「よ!あたし摩耶ってんだ!よろしくな!」ピッ

 

提督「よろしく!」

 

提督(元気そうで可愛い子じゃ無いか!)

 

天龍「おぉ、名前は聞いたことあるぜ」

 

 

天龍「確かハリネズミって聞いたが…意外と大したことなさそうだなぁおい」ニヤ

 

 

摩耶「」ピク

 

摩耶「今何て言った…?」

 

天龍「弱そうだって言ったんだ、何だ?通信室まで貧弱か?」

 

 

 

摩耶「あぁん!?お前、あたしを怒らせちまったな!」ズイ

 

 

提督「っ!?」ビク

 

天龍「おぉ、怖いねぇ…」ニヤニヤ

 

摩耶「お前…その余裕そうな顔涙で歪めてやるぜ!かかってきな!」

 

天龍「望むところだ!」ガッ

 

龍田「天龍ちゃん?あんまりはしゃぐのはだめよ〜?」ガシッ

 

 

天龍「ったくよ…おい新入り、命拾いしたな」

 

摩耶「それはお前だろ?」

 

天龍「…」

 

摩耶「何だよ?図星でビビってんのか?」

 

 

天龍「そんだけ言えりゃ十分だなぁ!」

 

摩耶「なに…?」

 

天龍「提督!こいつを第1艦隊に…っておい、何してんだ?」

 

 

 

 

提督「」ブルブル

 

龍田「あら〜そんなに隅っこで小さくなって…」よしよし

 

提督(ま、まさか摩耶さんがこんな人だったなんて…!)

 

摩耶「何か頼りなさそうな野郎だなー!あはは!」バシッ

 

提督「うぐっ!」

 

提督(い、いてぇ!)

 

 

天龍「提督、こいつをオレの第1艦隊の随伴艦にしてえ!」

 

提督「っ」コクコク

 

摩耶「はぁ!?軽巡のお前よりあたしが旗艦の方がいいだろ!?」

 

天龍「お前は練度が俺より低いだろ?色々教えてやんぜ〜?」ニヤニヤ

 

摩耶「チッ!クソが!」

 

提督「じ、じゃあ摩耶さんも近海で天龍さんについて…」

 

天龍「ほらほら、提督も言ってる事だしよ?仲良くしようぜ?」

 

摩耶「…」

 

摩耶「…けっ、旧式が…」ボソっ

 

天龍「!!」

 

天龍「てめぇ!」

 

摩耶「悔しかったらついて来やがれってんだ!」ピュー

 

摩耶「あ、お前の缶じゃここまで速度出ねぇなぁ!」ケラケラ

 

摩耶「先に港行ってるぜー!」

 

タッタッタッ

 

 

天龍「…」プルプル

 

龍田「天龍ちゃんダメよ〜?仲間は大切にしないと、ね?」

 

天龍「で、でもよ…」

 

龍田「だーめ♪」めっ

 

天龍「くっ…!おい!提督!」

 

提督「」ビク!

 

提督「は、はい!」

 

 

天龍「あいつの練習航海終わったらツラ貸せよ?」ギロ

 

提督「」

 

龍田「天龍ちゃんあんまり提督を虐めちゃ嫌よ?」

 

天龍「ふん…じゃあ行ってくるぜ」スタスタ

 

 

提督「こ、殺される…!天龍さんに殺されちゃいますよぉ!」

 

龍田「そんなことは無いと思いますよ〜?」

 

龍田「天龍ちゃん提督の事すごい気に入ってますから〜♪」ニコニコ

 

提督「た、龍田さん笑顔が怖いです…」

 

龍田「あら〜♪」ニコニコ

 

提督「ひっ」

 

………

……

 

 

 

 

〜鎮守府・港〜

 

 

 

提督「そろそろかなぁ…」

 

提督「また喧嘩して大変な事になってなきゃ良いけど…」

 

 

 

「そんでよ〜…」「そいつは傑作だなぁ!」

「あっはっは!」「お前話がわかるやつだなぁ!」

 

 

 

提督「…?」

 

 

天龍「お、提督早いなぁ!艦隊が帰投したぜー!」

 

摩耶「どうだ!あたしがMVPだぜ!」ビシ

 

天龍「今回は自信つけさせるためにお前に譲ってやったぜ」ヤレヤレ

 

摩耶「そういう事にしといてやるかー」ケラケラ

 

 

提督「おかえり!随分仲良くなりましたね!」

 

天龍「だろ〜?こいつ意外と良いやつだぜ?」

 

摩耶「ったりめーだろ!あたしは摩耶様だぜ!」ドヤ

 

 

提督「無事なようで良かったです!では2人とも補給を済ませてくださいね!」

 

提督「じゃあ俺はこれで!」スタスタ

 

 

天龍「おっと提督、約束忘れてねぇか?」ガシッ!

 

提督「っ」ギク

 

摩耶「なんだなんだー?」

 

天龍「お前は向こう行ってな?ちょっと話す事があるからよ」

 

摩耶「ケチくせーなー!先行ってるぜー?」スタスタ

 

 

 

 

天龍「…行ったか」

 

天龍「なぁ提督」

 

提督「な、なんでしょう…?」フルフル

 

 

天龍「オレと龍田を第1艦隊から外さねぇか?」

 

 

提督「…え?」

 

提督「ど、どういう事ですか天龍さん!」

 

天龍「そのままの意味だ、改装する前に外した方がいい」

 

提督「ちょっと待ってくださいよ!天龍さん達を外したら…」

 

天龍「まぁ聞けよ」ビシ

 

提督「あたっ…」

 

 

天龍「オレ達天龍型はな?進水した当時は世界水準を超えた新鋭艦だったんだ」

 

提督「…?」

 

天龍「だがその後に出てきた特型駆逐艦…例えば吹雪や漣だな?そいつらや球磨型にあっという間に追い越され、気付けば旧式になっていたんだ」

 

天龍「それは艦娘になった今でも変わらねぇときた」

 

天龍「吹雪達はどんどん力をつけて来やがる」

 

天龍「それにさっき摩耶と海に出て実感したよ、あいつはオレより火力も速力も何倍もある。あいつは強い!流石は高雄型巡洋艦だってな!」ニッ

 

提督「…」

 

天龍「だけどな、オレと龍田だってあいつらより燃費と航続距離は良いんだぜ?他の鎮守府じゃあオレ達は遠征に使われてるんだよ」

 

天龍「だがそれも改装するとメリットが消えちまう」

 

天龍「だからよ、提督」ポン

 

 

天龍「その前にオレ達を外せ」

 

 

提督「…」

 

 

天龍「どうした?旧型を使わずに済んでせいせいするだろ?」ケラケラ

 

 

提督「い、嫌です!」キッ!

 

天龍「はぁ!?」

 

提督「天龍さん達は外したくありません!」

 

 

天龍「おい!オレ達を使ってたんじゃこれから先苦しくなるんだぞ!?分かってんのか!?」グイッ!

 

提督「ぐっ…!ぜ、絶対にやですっ!」ブルブル

 

 

天龍「このっ…!」スッ

 

提督「天龍さんはそれでいいんですか!?」

 

天龍「っ!」ピタ

 

提督「天龍さんは自分が前線に出る事をいつでも望んでいたじゃないですか!」

 

 

提督「なのに自分から外せだなんて…そんなの俺の好きな天龍さんじゃないですよ!!」

 

 

天龍「は、はぁ!?」

 

提督「俺の好きな天龍さんは!強くて、カッコよくて、怒ると怖くて!でも皆んなには意外と優しくて…」

 

提督「そんな天龍さんが大好きだったんですよ!!」ガシッ

 

天龍「な、なに言ってんだお前!!//」

 

 

提督「それに天龍さんに出てもらわないと…まだまだ不安ですよ!だから…天龍さんを外すのは…嫌です!」ウルウル

 

天龍「て、提督…」

 

天龍「…」

 

 

提督「お願いしますよぉ…天龍さんじゃないと…怖いんですよ…」ギュ…

 

天龍「…」

 

 

天龍「ったく弱虫だなぁお前は!!」グリグリ

 

提督「…っ」

 

天龍「そんなにオレの力が必要かぁ!?」

 

提督「は、はい!」

 

天龍「ふ…お前がそんなんじゃまだまだ前線から引けねぇなぁ!おい!」

 

 

天龍「良いぜ…お前もこの艦隊も、天龍様に任せろ!死ぬまで戦わせてもらうからなぁ!」ニヤ

 

提督「天龍さん!」ダキッ

 

天龍「っ」ドキ

 

天龍「おいおい、今日は随分積極的だなぁ?」

 

提督「あ、す、すみません!」パッ

 

天龍「ま、良いぜ?あんな熱い告白されちゃあオレも黙ってる訳にはいかねぇからよ!」

 

提督「こ、告白?」

 

天龍「あ?散々好きだなんだ言ってただろうが!」

 

 

天龍「望み通りお前の女になってやるよ!」ニカッ

 

提督「え」

 

天龍「まだまだケッコンには遠いけどよ!ま、頑張ろうぜ!お前とオレが居りゃあ練度99なんてすぐだろうよ!」ガシッ!

 

提督「ぇ?」

 

天龍「じゃ、オレは補給行ってくるぜ!お、龍田何してんだ?ま、いっか」

 

 

提督「え」くるっ

 

 

 

龍田「うふふ」ゴゴゴ

 

 

 

天龍「オレの男に手ぇ出すんじゃねぇぞー?」ケラケラ

 

スタスタスタ…

 

 

 

提督「た、龍田さん…」ブルブル

 

龍田「あら〜、なぁに?提督?」

 

提督「あ、あの!こんなつもりじゃ…」

 

龍田「そんな事言って…天龍ちゃんを悲しませちゃダメよ〜?」スチャ

 

提督「ひっ…!」

 

龍田「これから楽しくなりそうね〜…」

 

 

 

 

 

 

龍田「お義兄ちゃん?」ゴゴゴ…

 

 

 

提督「あっ…」

 

 

…………

……

 

 

…その後、艦隊は規模も練度も上昇し、制海権は着実に拡大していった。旧式のレッテルを物ともしない天龍型の活躍は、いつしか他の艦娘達の憧れとなっていた…

 

 

〜鎮守府・港〜

 

天龍「うぉー!北方はさみーなおい!」

 

天龍「お前らちゃんと風呂入れよー?」

 

吹雪「っくしょん!!ゔ〜…ほら行くよみんな〜」

 

「はーい!」「あー寒かったー」 ゾロゾロ

 

 

天龍「?提督が居ねぇなぁ」キョロキョロ

 

天龍「ったく婚約者が帰ったってのによー…」とぼとぼ

 

 

提督「おーい!」タッタッタッ

 

天龍「!」

 

天龍「お、遅ぇぞ!」ぷんぷん

 

提督「ごめんなさい!」

 

天龍「ふん!」

 

 

提督「て、天龍さん!遂に改二計画書が出ましたよ!」

 

天龍「あぁ?誰だ?長良か?名取か?」

 

提督「天龍さんですよ!ほら!」ペラ

 

天龍「…」まじまじ

 

 

天龍「つ、遂にオレが…本気を出す時が来たみてぇだなぁ」ニヤ

 

天龍「提督、ちょっとドック借りるぜ」スタスタ

 

 

提督「あ!待ってくださいよー!」

 

 

 

 

〜工廠〜

 

天龍改二「どうだ!」ぷるん

 

提督「す、すごい…」ごくり

 

提督(め、目のやり場に困るなぁ…)

 

天龍「ちょっと胸部装甲が邪魔くせぇよな?」たぷたぷ

 

天龍「ん?おい、何見てんだ?」にやにや

 

提督「あ、ご、ごめんなさい!」そらし

 

天龍「おいおい、オレとお前の仲じゃねぇか、触っても良いんだぜ?ほらほら!」ズイズイ

 

提督「や、やめてくださいよぉ!///」アセアセ

 

 

天龍「何だ…お前の好みじゃねぇのか…」しゅん

 

提督「いや…その…」

 

提督「今の天龍さんも…凄く良いですっ!」

 

天龍「!」

 

天龍「そうかー!そうだよなぁ〜!」にこにこ

 

 

摩耶改二「お!お前やっと改二かよ!」スタスタ

 

摩耶「ってお前!高角砲すげーな!くれよ!」キラキラ

 

天龍「誰がやるか!」

 

木曾改二「今頃改二とは…遅ぇな、ちゃっちゃとやれよ!ってか?」ケラケラ

 

天龍「木曾お前…!」

 

天龍「まぁ、お前らに遅れとっちまったけどよ!これで主力だって胸張れるだろ!」

 

摩耶「うぉ!お前胸まででっかくなったなぁ!愛宕姉よりデカくねぇか!」

 

木曾「大井姉よりもデカイな」

 

天龍「提督はこれが好きみてぇでよ、な?」ダキ

 

提督「うわぁっ!//」

 

摩耶「あ!提督に何してんだお前!そ、そういう事はだな!//」

 

木曾「やれやれ…」

 

 

龍田「あら〜天龍ちゃんカッコよくなったわね〜」

 

提督「あ!龍田さんも改装計画書出てますよ!」ギュムギュム

 

龍田「まぁ!それは嬉しいですね〜」

 

龍田「ところで、私の前でその格好は何のつもりですか〜♪」にこ

 

提督「!!天龍さん、あ、あの!」

 

天龍「んだよ?もっとしてほしいのか〜?」ニヤニヤ

 

提督「そ、そういう事じゃなくて…!」

 

龍田「うふふ…♪」

 

 

摩耶「クソ…天龍のやつ!いい気になりやがって…!あたしだって提督と…!」

 

木曾「まぁ落ち着け、チャンスはそのうちあるさ」ポン

 

天龍「チャンスなんてねぇぞー?」ニヤ

 

摩耶「ふん!言ってろってんだ!」

 

摩耶「クソが!あたしのパクリが!」スタスタ

 

木曾「提督、俺達はこれで失礼するぜ?」

 

提督「あぁ、じゃあな!」

 

 

提督「天龍さん…そろそろ…あの…」

 

天龍「ん?あぁ」パッ

 

天龍「またして欲しくなったら頼めよな?」ニヤ

 

提督「か、からかわないで下さいよ!」

 

天龍「じゃ、俺は少し休むぜ、またな!」

 

提督「はい!」

 

スタスタ…

 

 

 

龍田「天龍ちゃんに抱きしめられて嬉しかったですか〜?お義兄ちゃん?」

 

提督「た、龍田さん!いい加減その呼び方はやめてくださいよー!」

 

龍田「あら〜何でかしらお義兄ちゃん?」

 

提督「も、もういいです!」

 

龍田「いやだ〜お義兄ちゃん怖〜い♪」

 

提督「もう!」

 

龍田「うふふ♪」

 

………

……

 

 

 

ーそして遂に…ー

 

 

天龍「おい提督!サブ島突破したぜ!」

 

提督「やったーー!!」

 

木曾「お前が大破しまくるから永遠に無理だと思ってたがな」

 

天龍「何だと!?」

 

摩耶「ほんとだぜ全く」

 

天龍「お前まで!」

 

吹雪「まぁまぁ、何はともあれ良かったじゃないですかー!」

 

龍田「天龍ちゃんも途中で練度が最高になって…喜んでたわね〜」

 

天龍「まぁな、ずっと待ってたからよ!」

 

摩耶「何の事だ?」

 

天龍「何だ?知らなかったのか?」

 

 

天龍「オレとこいつは将来を誓い合ってんだぜ!」ガシッ!

 

天龍「ケッコンカッコカリもすぐだな!」

 

提督「えっと…」

 

摩耶「はぁ!?おい!どういう事だよ!」

 

提督「あ、いや、その…」オロオロ

 

龍田「どうしたの、お義兄ちゃん?」ニコ

 

提督「た、龍田さん!それはみんなの前では…!」

 

木曾「ま、まぁ俺はとっくに気付いていたけどな」

 

摩耶「んだよ!あたしだけかよ!知らなかったのは!」ぷんぷん

 

吹雪「」ポカーン

 

吹雪「いや、初耳ですよ!?」

 

天龍「そういうわけでみんなこれからも俺達夫婦をよろしくな!」ニッ

 

摩耶「納得いかねーぞ!おい提督!」

 

提督「ふ、不束者ですがよろしくお願いします…」

 

木曾「天龍お前、それ以上燃費良くなってどうすんだ?」ニヤニヤ

 

 

天龍「あぁ?うーん…こいつとの夜戦が長くなっちまうな!」ケラケラ

 

摩耶「て、てめぇ!///」

 

提督「///」

 

摩耶「お前も嬉しそうな顔すんな!畜生!」ダダダ

 

提督「あっ、摩耶…」

 

木曾「今はそっとしておいてやれ?」

 

木曾「今日は飲むか、吹雪、お前もどうだ?」

 

吹雪「わ、私飲めませんよぉ!」

 

木曾「まぁまぁ、2人にしてやろうぜ?」ガシッ

 

吹雪「えぇ〜!!」ズルズル

 

龍田「じゃあ私も失礼するわね〜」テクテク

 

 

 

 

 

天龍「…」

 

提督「…」

 

天龍「なぁ提督…」

 

提督「な、何ですか…?」

 

天龍「こんなオレをずっと使ってくれてありがとな!」

 

提督「!」

 

提督「はい!これからもよろしくお願いしますよ!」

 

天龍「おいおい、もう夫婦なんだからよ、敬語は無しにしようぜ?」

 

提督「え、でも…」

 

天龍「妻のオレの言う事が聞けねぇのかー!?」グリグリ

 

提督「て、天龍さん!//」

 

天龍「ほら、言ってくれよ!」

 

提督「う、じゃあ…」

 

提督「こ、これからもよろしくな!天龍!//」

 

天龍「!」

 

 

 

 

 

 

天龍「おう!任せろ!何たってオレが1番つえーんだからよ!」にこ

 

 

………

……

 

ー物陰ー

 

木曾「早々に尻に敷かれてるな」やれやれ

 

龍田「あら〜昔からよ?」

 

摩耶「…」

 

吹雪「ま、摩耶さんも元気出してください!」

 

木曾「ほら、球磨姉達の部屋で愚痴くらい聞いてやるぜ?な?」

 

摩耶「…今夜は寝かさねぇからな!覚悟しろよ!」

 

木曾「俺にそっちの気はねぇぞ?大井姉に頼んでくれ」

 

摩耶「そ、そういう意味じゃねぇよ!」

 

龍田「私は良いわよ〜?」ポン

 

摩耶「…へ…?」

 

吹雪「あはは…」

 

 

 

怖いけど怖くないちょっと怖い軽巡洋艦と、怖がりな提督のお話でした…

 

ー完ー




天龍大好きです。


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17話・ムラムラ艦娘の居る鎮守府※

少しエッチです
嫌な方は飛ばして下さい


ある春の日、これから提督としての人生を始めようとする男が1人、そこを訪れた…

 

 

新任提督(以下提督)「ここが噂の南方戦線の要…!!」

 

 

でかい鎮守府「」どーん!

 

 

提督「…!」

 

提督「よし、気合い入れて行くぞ!」

 

テクテク…

 

 

〜鎮守府〜

 

 

…提督が鎮守府に着任しました…

 

 

提督「うおっ!」ビク

 

提督「ほ、本当に聞こえるんだなぁ…」

 

 

タタタタ!

 

提督「!」

 

吹雪「はじめまして司令官!」ビシ!

 

提督「あ、ああ!」

 

提督「初めまして!」ビシ

 

吹雪「へ〜!貴方が新しい司令官なんですね〜!」ジロジロ

 

提督「もう情報が…?」

 

吹雪「えぇ!」

 

吹雪「みんなずーっと楽しみにしてましたから!」

 

提督(ぷ、プレッシャーが…)

 

提督「…そうか!よろしくな!」

 

吹雪「はい!」にこ

 

吹雪「さ、司令官!執務室へご案内しますよ!」グイ

 

提督「あぁ、頼むよ!」

 

吹雪「もう皆待ってますので!」

 

提督「何と…待たせてしまったようで悪いな…」

 

吹雪「いえいえ、良いんですよ!だってこれからたくさん…」

 

提督「…?」

 

吹雪「あ、野暮ですね!さ、早く早く!」

 

提督「あ、あぁ…」

 

スタスタ…

 

 

 

〜執務室〜

 

ガチャ!

 

吹雪「司令官を連れてきました!」

 

艦娘達「!」ゾロゾロ

 

提督(こ、こんなに…?)

 

提督「ど、どうも、今日からこの鎮守府を預かる提督の○○です!」

 

提督「よろしくお願いします!」ビシ

 

艦娘達「」ビシ!

 

 

ツカツカ

 

翔鶴「へぇ…貴方が…そうなんですねぇ…」ジロジロ

 

提督「そ、そうだが…」

 

日向「随分若いな?」

 

伊勢「ここを任されるって事は大体話しは聞いてるでしょ?」

 

伊勢「腕はどうなのさ?」

 

提督「じ、自慢じゃ無いが学校時代はそれなりに成績を…」

 

伊勢「?」

 

伊勢「そうじゃなくて…」

 

伊勢「あっちの方だよ〜」ニヤニヤ

 

提督「あ、あっち?」

 

伊勢「そうそう、どうなの?」

 

提督(…指揮の事かな…?)

 

提督「…経験は浅いが学生時代には何度か深海棲艦の虚をついて…」

 

 

艦娘達「!?」ザワザワ

 

「とんでもない雑食…?」「期待できそう…」「早く私も…」

 

伊勢「し、深海棲艦と…!?」

 

提督「中々手強かったが…」

 

伊勢「そ、そうなのね…」

 

日向「ふぅん…」ジロジロ

 

伊勢「…」じーっ…

 

提督「…?」

 

日向「ま、期待しているぞ?」

 

提督「あぁ…」

 

 

名取「…」チラチラ

 

提督「ど、どうした…?」

 

名取「い、いえ!私は何でも…」スス…

 

提督「そうか…」

 

提督(まぁ…こんな卒業したての若造じゃ信頼も無いよな…)シュン

 

足柄「ねぇ」

 

提督「?」

 

 

足柄「彼女とかって居るのかしら?」

 

艦娘達「」ザワ…

 

提督「!?」

 

提督「い、いや!生憎恋愛とは程遠い学生時代を…」

 

足柄「へぇ…」ジロジロ

 

提督(一体なんなんだ…!?)

 

足柄「じゃ、そこら辺はわだかまりも無いわね!」にこ

 

提督「…?」

 

足柄「今日からよろしくね?」

 

提督「こちらこそ…?」

 

吹雪「じゃあ皆さん!紹介も終わった事ですし各自持ち場に戻りましょう!」

 

艦娘達「はーい」ゾロゾロ

 

吹雪「司令官!この鎮守府の案内をしますが、よろしいでしょうか?」

 

提督「そうだな…よろしくな!」

 

吹雪「はい!」

 

 

…………

……

 

 

〜案内中〜

 

吹雪「ここは入渠ドックですね〜」

 

提督「ふむ…ってお風呂じゃ無いか!」

 

 

赤城「あら、貴方が新しい提督ですか?」

 

提督「そうだ…って…!」

 

提督(タ、タオル一枚!?)アセアセ

 

赤城「ふふ…」ニヤ

 

加賀「先程は行けなくてごめんなさいね、私達入渠が長いので」

 

提督「そ、そうか、じゃあ俺はこれで…」ソソクサ

 

 

吹雪「?」

 

提督「吹雪?早く行くぞ…?」

 

吹雪「あ、今は良いんですね?」

 

提督「…?」

 

赤城「あら、残念ね」

 

加賀「私達はいつでも待ってるわ?」

 

提督「?」

 

吹雪「じゃあ次行きましょうか!」

 

 

………

……

 

吹雪「ここは工廠です!ドックの隣にある事でスムーズな行動が可能なんですよ!」

 

提督「へぇ〜!」

 

 

「あ!」

 

パタパタ

 

明石「ようこそ!」

 

提督「お邪魔してます!」

 

明石「そんな事無いですよ?さぁ、こちらへ…」グイッ

 

提督「お、何があるんだ…?」

 

提督「!?」

 

 

提督「べ、ベッド?」

 

明石「じゃあ早速寝ましょうか!」

 

提督「い、いや…今は寝る必要は…」

 

 

夕張「あー!明石さんずるいですよー!」タッタッタッ

 

提督「君は…?」

 

夕張「遅れました!兵装実験軽巡の夕張です!」

 

提督「あぁ、よろしく!」

 

夕張「もう!明石さん私も呼んで下さいよー!」

 

明石「ごめんってー!」

 

夕張「じゃ、提督!早く早く!」グイ

 

提督「いや!今は寝ることよりも大切な事があるから!」

 

吹雪「?」

 

吹雪「良いんじゃ無いですか?」

 

提督「え!?」

 

明石「そうですよ!」

 

夕張「ほらほら〜!」グイグイ

 

提督(何でこんな昼間から寝なきゃいけないんだ!?)

 

提督「ま、また今度にするよ!」パッ

 

夕張「むぅ…残念ですね…」

 

明石「あの、必ず来て下さいね?」

 

提督「ど、努力するよ…」

 

吹雪「じゃあ次行きます?」

 

提督「あぁ、頼むよ…」スタスタ

 

 

 

 

 

夕張「今はそんな気分じゃ無いんですかね?」

 

明石「うーん…ま、そのうち来るわよね?」

 

 

…………

……

 

吹雪「ここでは皆んな補給以外でご飯を食べるんですよ!」

 

提督「へー!」

 

提督「お!いい匂い〜!」

 

 

鳳翔「ふふ…そうですか?」

 

提督「へ?」くるっ

 

鳳翔「こんにちは、軽空母の鳳翔です」

 

提督「あ、あぁ!初めまして!提督です!」

 

鳳翔「いつでもいらして下さいね?」にこ

 

提督「!」ドキっ

 

提督「も、もちろん!今晩お邪魔しても…」

 

吹雪「!」

 

鳳翔「まぁ!私は今からでも構いませんよ♪」

 

提督「そ、そうですか?では早速…」

 

鳳翔「さ、こちらへ」

 

テクテク…

 

 

寝室「」しーん…

 

 

提督(な、何でまた…?ご飯じゃないの…?)

 

提督「あの、鳳翔さん…?」

 

 

鳳翔「はぁ…はぁ…」ギラギラ

 

提督「!?」

 

鳳翔「は、早くしませんか…?」ギュ…

 

提督「あ、生憎今は寝る気分じゃ…」

 

鳳翔「そんな…」ウル

 

鳳翔「もう…私…我慢が…」ギュウゥ…

 

提督「っ」ゴクリ

 

提督(何でこんな煽情的に…!?)

 

提督「す、すみません!俺はこれで!」

 

タタタ!

 

 

鳳翔「ぁ…」しゅん

 

吹雪「…」

 

鳳翔「私って…魅力無いのでしょうか…?」ウルウル

 

吹雪「!?」

 

吹雪「そ、そんな事無いですよぅ!」ワタワタ

 

鳳翔「でも…」くすん

 

吹雪「司令官も色々見て回った後に来てくれますよきっと!」

 

鳳翔「そうかしら…?」

 

吹雪「はいっ!」

 

鳳翔「…」

 

鳳翔「ありがとう、吹雪ちゃん」にこ

 

吹雪「!」パァ

 

鳳翔「さ、ご飯の支度を進めましょう!」

 

吹雪「楽しみにしてます!」

 

 

………

……

 

 

 

 

 

その後も提督は様々な鎮守府内の施設を案内された。そして再び執務室へと戻ってきた…

 

 

〜執務室〜

 

提督「うわぁー!疲れたーっ!」ぐでー

 

吹雪「…」

 

吹雪(まさかここに来るまで誰とも…どういう事でしょう…?)

 

 

提督「うーん…」

 

提督(やけに睡眠を勧められたな…)

 

提督「なあ、ここの艦娘って皆寝不足か…?」

 

吹雪「?」

 

吹雪「そんな事無いですよ?」

 

 

提督「そうか…」

 

吹雪「はい」

 

吹雪「それにしても司令官って結構女性への理想が高いです?」

 

提督「いや、そんな事は無いと思うぞ?」

 

吹雪「またまた〜」

 

提督「ほんとほんと、むしろ縁がなさ過ぎて理想は低いぞ?」

 

吹雪「うーん…だったら何で…」ブツブツ

 

 

提督「そういや、二階の奥にあったドアの中さ、見せて貰ってないけどあれは何だい?」

 

吹雪「もう、分かってるくせに〜♪」

 

提督「いや…全く見当が…」

 

吹雪「…?」

 

吹雪「あ、そういう事ですね!分かりました!」

 

提督「え…?」

 

吹雪「司令官、今日会った艦娘の中で誰と会いたいですか?」

 

提督「ち、ちょっと待って!どういう…」

 

吹雪「いいからいいから!ほら!」

 

提督「う、うーん…」

 

提督「明石さんとか夕張…かなぁ?」

 

提督「また会いに来てって言われたし…」

 

吹雪「分かりました!」ツーツツー…

 

 

………

 

ガチャ!!

 

明石「待ってましたー!」

 

夕張「もう待ちきれませんよ!」

 

明石&夕張「さぁ!早く!」キラキラ

 

提督「ま、待ってくれ!一体どういう事なんだ!」

 

吹雪「もう、あの部屋に入りたいんですよね!?」

 

吹雪「今回はその2人が教えてくれますよ!」

 

提督「へ?」

 

明石「さあ行きますよ!」グイ!

 

提督「ちょっと…!」

 

夕張「いつまでとぼけるんですか!早く!」グイグイ

 

提督「あぁっ、吹雪ー!」ズルズル

 

バタン!

 

 

 

 

吹雪「ふぅ…やっと新しい司令官が来てくれました…」

 

吹雪「これで皆さん暫くは困らないかな?」

 

吹雪「私も早くっ…♪」

 

 

………

……

 

 

 

〜廊下〜

 

提督「明石さんっ!どういう事なんだっ!?」ズルズル

 

明石「提督も人が悪いですねー!」

 

夕張「焦らされるのは慣れて無いんですが!」

 

提督「は…?」

 

提督(さっきから意味がさっぱり分からんぞ!?)

 

明石「〜♪」

 

 

夕張「さ、着きましたよ!」

 

 

謎の部屋「…」

 

 

提督(いやだから…ここは何だ…!?)

 

 

日向「お、早速か?私も混ぜてくれないか?」ひょこ

 

 

明石「ダメです!後にしてくださいっ!」

 

夕張「そうですよ!前々回だってすぐダメにして…」

 

日向「むぅ…!」

 

日向「味見だけ…」

 

明石「前回もそんな事言ってましたね?」

 

夕張「そうです!諦めてください!」

 

日向「!」

 

日向「…出涸らしは好きじゃないが…まぁいいか…」

 

提督(出涸らし…?)

 

日向「私の分もとっておいてくれよ?」スタスタ

 

 

明石「どうですかねー?」ニヤニヤ

 

夕張「ねー?」にこ

 

提督「…?」

 

明石「まぁ、提督次第ですよ♪」

 

提督「へ?」

 

夕張「ほらほら!」ズルズル

 

バタン

 

 

 

 

 

〜室内〜

 

提督「何だ…ここ…」

 

提督(むせ返るようなこの匂いは…!?)

 

 

明石「さ、提督!脱いで脱いで!」グイグイ

 

提督「!?」

 

提督「ちょ!やめてくれ!」いやいや

 

夕張「もう!意地が悪いですよ!」

 

提督「さ、さっきから何だお前達っ!」

 

 

明石「もう!んっ!」あむっ

 

提督「んむっ!?」

 

明石「んぅ…♪」ちゅーっ

 

 

夕張「あ!また明石さんが先!?」

 

提督(何だこいつらは!?)

 

提督「んん〜っ!」バタバタ

 

明石「〜っ♪」ギュウゥ…

 

 

明石「ぷはっ♪」

 

提督「っ…!」

 

 

夕張「次は私ですよー!」

 

夕張「ん…っ!」ちゅうっ…!

 

提督「!?んぅ〜っ!」

 

夕張「はむっ…ん…」ぺろぺろ

 

提督「あぅ…っ…」

 

 

明石「あ!もう準備オーケーですねっ!」サワサワ

 

提督「!?」

 

提督「さ、触るなぁっ…!」びくん

 

提督(や、やばいっ!)

 

夕張「♪」カチャカチャ

 

提督「ぬ、脱がさないでくれっ…!」グイグイ

 

夕張「ほら早くっ」すーっ

 

提督「あぁ…っ!?」ボロン

 

 

主砲「」ビキッ…!!

 

 

明石「っ!」ゴク…

 

夕張「はぁ…♡」

 

夕張(お、大きいっ…♪)ドキドキ

 

明石「今までで1番じゃない…?」ソワソワ

 

夕張「う、うん」ギラギラ

 

提督「頼むからやめてくれっ…」

 

明石「何言ってるんですか…♪」

 

夕張「まだとぼける気ですかっ…新米でわざわざこんな鎮守府に来て…♡」ギュ…

 

提督「え…?」

 

明石「提督っ…」

 

 

 

 

明石「これからずぅーっと…♡」ギュウ…

 

夕張「私達と楽しみましょ…♪」ちゅっ…

 

 

…………

………

……

 

 

 

 

〜5時間後〜

 

 

〜執務室〜

 

吹雪「司令官遅いな〜…」

 

吹雪「あ!まさかまた…!?」

 

吹雪「もう!いつも最初の人がダメにしちゃうんだから!」プンプン

 

吹雪「…」スタスタ

 

 

 

〜謎の部屋〜

 

コンコンコン!

 

吹雪「明石さん!また司令官をダメにしちゃったんですかー!」

 

吹雪「これで何度目ですかー!」

 

 

あっ…♪ん…っ

 

 

吹雪「!?」

 

吹雪(うそ…?まさか…!)

 

吹雪「開けますよっ!」

 

ガチャ!

 

 

 

提督「あ、明石さんっ…また…!」

 

明石「あぅっ…♪提督っ…ん…」

 

明石「いいですよっ…!もっといっぱい下さいっ♡」ユサユサ

 

夕張「ふぅーっ…ふぅーっ…!」ドキドキ

 

提督「明石さん…っ!」

 

明石「あっ…♪提督ぅっ…!」ビクビク

 

提督「くぅっ…っ!」ビクン!

 

夕張「つ、次また私とっ!」ぐい

 

 

 

吹雪「」ポカーン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吹雪(や、やったやったやったぁっ♡)

 

吹雪(こんな司令官初めてですっ♪)

 

 

 

夕張「ぁ…やぁん…♪」ぬる…

 

提督「…!」ビク

 

明石「はぁっ…はぁっ…」ピクピク

 

 

夕張「んっ!提督っ…提督ぅっ…♡」ぐりぐり

 

提督「あっ…!夕張っ…!」

 

 

吹雪「…」ドキドキ

 

提督「!」

 

提督(吹雪!)

 

提督「ふ、吹雪っ!助けてっ!」

 

 

吹雪「わ、私もっ…♡」ぬぎぬぎ

 

 

提督「!?」

 

吹雪「司令官っ…♪」

 

吹雪「こんな司令官初めてですぅっ!何時間使ってもダメにならないなんてっ!♪」

 

提督「ふ、吹雪っ…!」

 

 

夕張「提督っ…ぁ…き、キスもぉっ…!」ちゅーっ

 

提督「んむっ!?」

 

夕張「はむ…ん…♡」

 

 

 

吹雪「は、はやくぅ…っ!」

 

 

明石「ねぇ、今回の提督は…」

 

吹雪「えぇ…何があっても離しません…♪」

 

 

………

……

 

 

 

 

 

 

ー三日後ー

 

 

〜大本営〜

 

大将「ふぅ…これで人事の件は終わりかな?」

 

大淀「えぇ」

 

大淀「…ん?」

 

大淀「て、提督!大変です!」

 

大将「?」

 

 

大淀「あの鎮守府に何も知らない新人が!」ペラ

 

大将「な、何だと!?」ガタ!

 

ヨミヨミ…

 

大将「…よりによって彼か…!」

 

 

大将「いきなりあんな所に送られたんじゃ、ただでさえ少ない優秀な提督が減ってしまうぞ!」

 

大淀「至急連絡を取ります!」バタバタ

 

 

 

大将「頼む…!無事で居てくれ…!」

 

 

 

………

……

 

 

 

 

 

 

〜鎮守府・謎の部屋〜

 

日向「ん…っ!はぁ…♡」ぱちゅっ…ぱちゅ…っ

 

提督「ひ、日向さんっ…!もうこれ以上はっ…!」

 

日向「まだまだ…始めたばかりじゃないか…ん…」

 

提督「そんな事言って…もうずっと…っ」ビク

 

日向「おや…♡また出すのか…?」

 

提督「に、妊娠しちゃいますよぉ…っ!」ビクビク

 

日向「今更外で出したところで…ぁ…もう遅いぞ…♪」ゆさゆさ

 

提督「あっ…日向さんっ…!」ビクンっ!

 

日向「っ!」

 

日向「ぁ…くぅ…♡」びくん!

 

提督「はぁ…はぁ…」

 

 

さわさわ…

 

提督「はぅっ…!?」ぞわわー…

 

 

名取「あ、あの…提督さん…そろそろ私にも…」にゅる…

 

提督「い、いや…もう…!」ビク

 

名取「そんな事言わずに…」ちゅる…

 

提督「ひぅっ…!」

 

提督(…もう…何日目だ…?)

 

 

足柄「ちょっと名取?貴女もう昨日十分に楽しんだでしょ?」

 

名取「!」

 

名取「な、何でそれを…」

 

足柄「あんな大きい声出して…誰だって気づくわ?」

 

名取「〜///」カァーっ

 

足柄「ほら、どいてどいて!」

 

名取「きゃっ…」ころん

 

 

足柄「提督?まだまだ今日は長いわよ?」にこ

 

提督「ひっ…!」

 

提督(だ、誰か助けて…!)

 

 

足柄「はぁ…♡やっぱ凄いわぁ…♪」さわ…

 

 

………

……

 

 

 

 

〜執務室〜

 

吹雪「もう!皆さんばっかり!司令官が解放されないから私達が執務しなきゃじゃないですか!」カキカキ

 

吹雪「もう今日はとことん可愛がってあげるんだから…!」ガシガシ

 

白雪「それにしても大本営もやっといい物を寄越しましたよね」カリカリ

 

吹雪「まぁ、そうね!今までの司令官はみんな半日でダメになるか辞めちゃったからね!」

 

白雪「ふふ…私もまたしたいです…♪」

 

吹雪「あぁ!ずるいよぉっ!」

 

ジリリリリン!

 

白雪「吹雪ちゃん?」

 

吹雪「はいはい」ガチャ

 

 

吹雪「もしもし、こちらブイン前線基地です」

 

大淀『こちら大本営、大淀です』

 

吹雪「あ、大淀さん!今回の件はありがとうございましたぁ!」

 

大淀『…?』

 

大淀『あの、3日前そちらに配属された司令官の事で電話したのですが…』

 

大淀『〇〇提督は…?』

 

 

吹雪「今皆んなで楽しんでますよ!」

 

大淀『!?』

 

吹雪「もう!最初からあのような方を下さいよー!」

 

吹雪「皆んな溜まってた所為で中々司令官を離してくれないんですからね!」

 

大淀『そんな…』

 

吹雪「お陰で任務を私達でこなしてますよー!少しは減らして下さい!」

 

大淀『あの…その事なのですが、こちらの手違いで本来の予定と違う司令官を配属してしまいまして…』

 

 

 

吹雪「…はぁ?」

 

大淀『』ビク

 

大淀『で、ですから…新任の方に貴女達を任せる事はでk』

 

吹雪「大淀さん」

 

大淀『は、はい…』

 

 

吹雪「私達の新しい司令官はあの人で構いません」

 

大淀『!?』

 

大淀『だ、ダメですよ!あの人は柱島の鎮守府で経験を積んでから…』

 

吹雪「チッ…」

 

大淀『だ、大本営にですね…』ビクビク…

 

 

吹雪「大淀さん、あんないい物、手放すわけ無いじゃないですか?」

 

大淀『で、でも…』

 

 

吹雪「それに今まで半日も保たないヘタレな奴ばっかり寄越して、悪かったとか思わないんですか?」

 

大淀『…!』

 

吹雪「何回新しい司令官を申請しても左遷されて来たような男だったり…まるでダメな司令官ばかりだったじゃないですか?」

 

吹雪「この前来たの何てなんですかあれは?」

 

吹雪「『僕もうこんな提督辞めるぅ〜!』って、ガキですか?」

 

吹雪「まぁその後日向さんが出なくなるまで使い切ってましたけど」ケラケラ

 

大淀『し、仕方ないじゃないですかっ!貴女達がそんな事ばかりしてるから…!』

 

大淀『一部に噂が広がって…そこに行きたがる方なんてよっぽどの変わり者やもう後が無い方しか居ないんですよ!』

 

吹雪「…」

 

 

吹雪「…今の司令官は、どうしても返さなきゃダメですか?」

 

大淀『!』

 

大淀『えぇ、彼はこれからの海軍を担うべき人材となる方です。成績も、艦隊指揮の手腕も…学生時代から高い評価を受けていました。』

 

吹雪「…」

 

大淀『ですので貴女達の鎮守府で、他と同様にまた使い潰されてしまうのは大本営としても絶対に見過ごす事が出来ません』

 

 

大淀『吹雪さん…どうか、わかって下さい…』

 

大淀『代わりの司令官でしたらまた…』

 

 

吹雪「はぁ…」

 

大淀「…?」

 

 

吹雪「…もうこんな基地捨てちゃおっかなー?」

 

大淀『!?』

 

吹雪「今の司令官が居ないならこんな不便な島なんて私達は要らないんですけど?」

 

 

大淀『そ、それだけは!』

 

吹雪「じゃあこのままでいいですよね?」

 

 

吹雪「もうこの話は終わりにしましょう?」

 

大淀『あの…!』

 

吹雪「では、大将さんにお伝え下さい」

 

 

吹雪「私達は今回の人事に満足してます、艦隊の士気も上がり南方の防衛戦も確実となりました、ありがとうございます…と」

 

大淀『ふ、吹雪さ』

 

ガチャン!

 

 

 

吹雪「ふぅ…」

 

白雪「…何やら不穏な気配がしたのですが…?」

 

吹雪「大丈夫だよ?」

 

吹雪「変な事言ってたけど大淀さんも納得してくれたから」にこ

 

白雪「…そうですか」にこ

 

 

………

……

 

 

 

 

〜大本営〜

 

大淀「あの…提督…」

 

大将「おぉ、柱島へ移ってくれるか!?」

 

大淀「ダメでした…」

 

大将「!」

 

大淀「あちらの艦娘達が大変気に入ってしまったようで…」

 

大将「!?」

 

大将「なんて事だ…」

 

大将「いっそ強制的に…」ぶつぶつ

 

大淀「あの…吹雪さんに半ば脅される様に…その…」

 

大将「?」

 

 

大淀「あの提督が居ないなら基地を捨てると…」

 

大将「っ!」

 

大将「そう来たか…」ガク

 

 

大将「新人の提督と南方攻略の為の前進基地…」

 

大将「…」

 

大将「取るなら後者か…」

 

 

大淀「あの…それともう一つ…」

 

大将「…何だ?」

 

 

大淀「今回の人事にとても満足していると…」

 

大将「…」

 

大将「そうか…」

 

 

 

大将(すまない…未来ある若者よ…)

 

 

大将「せめてもの償いだ…彼への支援は他より手厚くしよう…」

 

大淀「…そうですね…」

 

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

ー1年後ー

 

 

 

〜鎮守府・執務室〜

 

 

提督「…っ!」ビク

 

 

提督(はぁ…こんなはずじゃなかったんだけどな…)カリカリ

 

提督「あっ…ほ、鳳翔さんっ…!」ブルっ…

 

 

 

鳳翔「…じゅる…いっぱい…らひてくだひゃい…♡」じゅぽじゅぽ

 

提督「うくっ…!」ビクビクっ!

 

鳳翔「ん…っ!♡」ぴくん

 

提督「あぅ…」

 

鳳翔「んふー…っ♡」

 

鳳翔「っ」ごくん

 

 

提督「鳳翔さん…」

 

鳳翔「提督…次は…♪」ヌギ

 

提督「!」

 

提督「そ、それはダメだ…!」

 

 

 

ガチャ!

 

赤城「私達も!」

 

加賀「混ぜて下さい!」

 

提督「!?」

 

鳳翔「!」

 

鳳翔「もう、ダメですよ?」

 

 

鳳翔「2人ともお腹の子の事も考えなさい?」

 

赤城「うぐっ…!」

 

 

赤城「鳳翔さんだって!」

 

加賀「そ、そうです!」

 

鳳翔「それは…」

 

提督「な、なぁ…」

 

 

提督「鳳翔さんの言う通り、お腹の子も心配だからさ…少し控えようよ…」

 

提督「君達も子供達も、元気でいて欲しいなって…」

 

鳳翔「!」赤城「!」加賀「!」

 

鳳翔「わ、私達の子まで心配してくれるなんて…」ひしっ

 

赤城「提督…そんな事言われたら…私…」ぎゅっ

 

加賀「ますます貴方と…」だきっ

 

提督「う…」

 

提督(逆効果かよ…!?)

 

 

 

瑞鶴「提督さんとの愛の結晶も大切に出来ないなんて、卑しい女だこと」

 

加賀「!」

 

翔鶴「ふふ…一航戦も落ちましたね…」

 

赤城「!?」

 

加賀「ちょっと貴女達…!」

 

翔鶴「私達は自分の欲望よりも提督の身と、この子を大切にする事を第一に考えてますよ?」サスサス

 

加賀「…!」ぷるぷる

 

 

鳳翔「…」くす

 

鳳翔「そんな事言って、翔鶴さんは昨日随分提督とお楽しみだったみたいですね」にこ

 

翔鶴「!?」

 

瑞鶴「し、翔鶴姉!?どういう事!?」

 

翔鶴「ち、違うの瑞鶴!あれはほんの少しのつもりで…」

 

 

鳳翔「3時間以上は少しとは言い難いですが…」

 

翔鶴「っ!」

 

瑞鶴「翔鶴姉!見損なったわ!」

 

翔鶴「瑞鶴…」

 

 

赤城「瑞鶴さん、貴女、姉を責められる立場ですか?」

 

瑞鶴「っ」ドキ

 

瑞鶴(ま、まさか…)

 

赤城「今日の朝、すごく早くに提督の私室から出て来ましたよね?」

 

 

赤城「何故でしょう?」にこ

 

瑞鶴「あっ…あぁ…!」ぷるぷる

 

加賀「ふん…所詮は五航戦ね」にや

 

 

鳳翔「まあまあ、皆さんそんなピリピリしないで…♪」

 

鳳翔「提督は逃げませんから、ね?」

 

加賀「…そうですね」

 

提督「…」

 

赤城「提督?他の方が来ないうちに…♡」ぎゅ…

 

提督「あ、あぁ…」

 

提督(まさか新人の俺が…)

 

提督(こんな所に配属されるなんて…)

 

 

くいくい

 

提督「…?」

 

瑞鶴「て、提督さん…その…」

 

提督「…あぁ」

 

提督「赤城さん達が終わってから…な?」

 

瑞鶴「!」パアァァ!

 

翔鶴「わ、私も…」

 

提督「…いいよ」にこ…

 

翔鶴「っ!♡」ぎゅぅ…

 

 

加賀「ほら、早く離れなさい」

 

赤城「私達の番ですよ」

 

 

ガチャ!

 

伊勢「提督!今だいじょ…って!」

 

伊勢「先を越されてるわ!?」

 

日向「まぁ、後にするか…」しゅん…

 

 

提督「頼む…そうしてくれ…」

 

鳳翔「提督…早くしましょう…?」ウル

 

提督「っ…」ドキドキ

 

加賀「!」

 

加賀(提督は鳳翔さんのような方に弱いのかしら…)

 

 

 

明石「提督ー!」ドタドタ

 

夕張「出来ましたよ!」パタパタ

 

 

提督「?」

 

明石「最近提督の疲れが見え始めてると他の方から意見があったので!」

 

夕張「こんなもの作ってみました!」

 

つ謎の錠剤

 

 

提督「!?」ギョッ!

 

提督(な、なんだあれ!?人間が飲んでも…)

 

明石「大丈夫です!ほらほら!」グイッ!

 

提督「そ、そんな怪しいもの飲めるわけ…!」

 

鳳翔「でしたら私が…」あむっ

 

鳳翔「んーっ…」

 

提督「んぐっ!?」

 

鳳翔「んっ…」ちゅっ…

 

提督(の、飲んでしまった…)

 

 

提督「!?」ドクンッ!

 

 

 

提督「体の底から力が…!?」ギンギン

 

鳳翔「まぁ!」

 

 

明石「!」

 

夕張「成功っ!」

 

 

提督「これは一体…?」

 

明石「間宮さんと伊良湖さんのレシピを参考にしたサプリですよ!」

 

夕張「彼女達にもお礼として顔出してあげてくださいね!」

 

夕張「その薬の効果を知りたがってますから…♪」

 

提督「そうか…」

 

 

鳳翔「提督、もう我慢できませんっ…」ぎゅ…

 

提督「ほ、鳳翔さん…」むらむら

 

鳳翔「早く…ください…」にこ

 

提督「!」

 

提督「鳳翔さん!」ダキッ!!

 

鳳翔「あっ…♡」

 

 

 

 

 

明石「す、すごい…」

 

夕張「まさか性欲まで…?」

 

赤城「これは…上々ね」キラキラ

 

 

日向「あんなものを今見せられては敵わん」ドキドキ

 

日向「私は外すぞ…」

 

ガシ

 

日向「む…?」

 

提督「…日向さん、改二になってから更に可愛くなりましたよね…」じー

 

日向「て、提督…?」

 

鳳翔「もう、私にも構って下さいよぉ…」

 

提督「ごめんごめん、2人まとめては…ダメかな?」

 

 

提督「今は日向さんにも今までのお礼を…」さわ…

 

日向「っ…」ゴク…

 

提督「ほら、日向さん…」ぎゅ…

 

日向「あぅ…」ドキドキ

 

鳳翔「もうっ…」

 

提督「鳳翔さんも忘れたわけじゃないから…」さわ…

 

鳳翔「ん…♪」

 

いちゃいちゃ…

 

 

 

赤城「ちょっと…アレどうするんですか!」

 

加賀「先約を飛ばしてますね」イラ

 

明石「まぁまぁ、ただでさえ高い提督の能力を伸ばしたのでそんなには…」

 

夕張「皆んなにも教えよっか!」

 

瑞鶴「ち、ちょっと!私だって!」

 

翔鶴「そうですよ!」

 

加賀「貴女達は昨日随分可愛がってもらったそうじゃない?少しは我慢することね」

 

瑞鶴「うぐ…!」

 

翔鶴「提督…」

 

 

 

………

……

 

 

〜執務室〜

 

吹雪「結局いつまで経っても変わらないじゃない!」カキカキ

 

吹雪「新海域の情報なんてそんなポンポン出ないよぉ!」

 

白雪「吹雪ちゃん、それについては司令官からの指示書が出てますよ?」

 

吹雪「!」

 

吹雪「…」ヨミヨミ

 

吹雪「これなら行けるね!」

 

白雪「…」にこ

 

吹雪「それでも何なのこの量は!」

 

吹雪「今度から一日の拘束は無しに…」ぶつぶつ

 

白雪「そんな事して艦隊が上手く回りますか?」

 

 

吹雪「…それもそうね」にこ

 

 

後に明石達の作った謎の薬は、多くの提督を救ったとか救っていないとか…

 

ー完ー

 




こんな所絶対行きたくない(大嘘)


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18話・誰も知らない鎮守府

オリジナル設定てんこ盛りです。


〜某鎮守府・執務室〜

 

提督「あぁー!忙しい忙しい!」ガシガシ

 

矢矧「そうかしら?」

 

提督「あたぼうよ!こんな陸のど真ん中で出撃も遠征も無し」

 

提督「なのに何でこんな仕事があるんだ!?」

 

矢矧「しょうがないじゃない」ペラ

 

矢矧「私達にも他とは違う役割ってものがあるんだから」

 

提督「そうだけどさぁ…」

 

 

ガチャ!

 

島風「たっだいまー!」テテテ

 

提督「おう!お疲れー」

 

矢矧「どうだった?」

 

島風「うーん、グレーかなぁ?」

 

提督「じゃ、引き続き様子見って事で」カリカリ

 

島風「はーい!」

 

矢矧「何かされなかった?」

 

島風「何にもー?あ、向こうの長門さんにいやらしい目で見られたかも」

 

矢矧「ちょっと怪しいかしら…?」カキカキ

 

島風「でね、今度間宮の特上羊羹と新型のタービンくれるんだって!」

 

島風「長門さんの部屋に行くの楽しみー!」

 

提督「はい、艦娘までグレーと…」カキカキ

 

提督「島風?行っちゃダメだぞ?」

 

島風「えー!なんでー!」

 

提督「お前が食われちまうぞ」

 

島風「?」

 

矢矧「今度からは高雄でも行かせましょうか」

 

提督「そうだな」

 

提督「はぁ…バカが減らねぇなぁ…」

 

 

 

ここは内陸に存在する大本営直轄の鎮守府である。

多くの提督及び艦娘はその存在を知らず、大本営においても知る者は極僅かである。

数年前、突如として海底より姿を現した深海棲艦。彼女達に対し現代兵器は全く通用せず、人類は資源を、海を、島を、次々に奪われた。

そんな中、同じくして突如姿を現した艦娘達。過去の大戦において没した軍艦の力を宿す彼女達は、唯一深海棲艦に対抗出来る存在として人類に貢献してきた。

しかし戦いの中で新たに浮上した問題がある。

提督と艦娘の軍の風紀を乱すような行動の数々である。

それは提督達の男としての性が引き起こすものか、艦娘達の美しさが引き起こすものかは、当事者達にしか分からぬ事であるが、多くの憲兵隊が動員され海軍は陸軍に醜態を晒す結果となってしまったのだ。

海軍としてもこの様な事態を放置しておく事は沽券にかかわると判断したのだろう。

故に、彼らの様な特殊任務を請け負う鎮守府が設立された。

特にここでは提督によるセクハラ問題や艦娘による売春行為等が示唆された鎮守府へ、高練度の艦娘を身分を隠し新人研修といった名目で派遣し内情を探るのだ。

ここは憲兵が動く前に動く鎮守府。必要であれば海軍内での問題は身内で揉み消す、そんな仕事をこなす彼らの話である。

 

 

 

ーある日ー

 

提督「う〜ん…高雄を派遣させたのは良いけど今度は提督からものすごいアプローチを受けていると…」

 

矢矧「もう黒じゃない?さっさと報告しましょ?」

 

提督「そうだなぁ…」

 

提督「士官学校時代はそんな女好きな奴じゃ無かったんだけどなぁ…」

 

矢矧「あら、同期なの?」

 

提督「まぁね」

 

矢矧「…嫌な仕事ね」

 

提督「…」カリカリ

 

 

コンコンコン

 

提督「いいぞー」

 

ガチャ

 

最上「提督!」

 

提督「どうしたー?」カリカリ

 

最上「僕の行ってる鎮守府だけど!」

 

提督「あぁ、白か?白だな」カキカキ

 

最上「違うよ!真っ黒だよ!」バン

 

提督「また仕事増やしやがって…」

 

提督「何のためにお前を派遣したと…」ケシケシ

 

最上「ちょっと!どういう意味さ!」

 

提督「いいから、何された?」

 

最上「うん、もう大変!艦娘という艦娘に手を出しまくってるんだよ!」

 

最上「艦娘達も元気が無いっていうか…嫌がってるみたいなんだ」

 

提督「ほう…」

 

矢矧「…」カキカキ

 

最上「それで僕も昨日寝てる途中に襲われかけたのさ!」

 

提督「…」ピタ

 

提督「そうか…」カキカキ

 

最上「もう!それだけー!?」

 

提督「まさかお前を襲う男がいるとはな」ケラケラ

 

最上「ちょっと!酷いじゃないか!」ぷんぷん

 

提督「はは…それで、大丈夫だったか?」

 

最上「うん、びっくりして蹴り飛ばしたら肩が外れたみたいで逃げてったよ」

 

提督「やりすぎじゃないか?」カキカキ

 

最上「そうかなぁ…?」

 

提督「ま、ご苦労だったな。ほら、間宮でアイスでも食ってこい」

 

最上「!」キラキラ

 

最上「やったー!」

 

提督「ありがとうな、次の任務まで休んでくれ」

 

最上「うん!じゃあね!」

 

 

バタン

 

提督「…」カキカキ

 

提督「矢矧、これ報告書」ペラ

 

矢矧「預かります」

 

矢矧「…」ペラペラ

 

矢矧「ふふ…やりすぎなのはどちらかしら?」

 

提督「俺の艦娘に手を出そうとしたんだ」

 

提督「少し誇張するくらいいいだろ?」

 

矢矧「少し…ね?」クス

 

 

コンコン

 

提督「次は何だ…」ハァ

 

提督「入ってくれ〜」

 

ガチャ

 

加賀「提督…」ゲッソリ

 

提督「!」

 

矢矧「ど、どうしたの!」

 

ダダダ

 

提督「何かされたのか!?」ギュ

 

加賀「いえ…でもとても疲れたわ…」

 

提督「っ…話してくれるか?」

 

加賀「えぇ…横須賀は酷い有様よ…」

 

 

〜〜〜

〜〜

 

加賀『正規空母加賀です。ご指導よろしくお願いします』

 

横提督『あぁ、よろしくな』にこ

 

赤城『!?』

 

赤城『ちょっと貴女!』ツカツカ

 

ガシ

 

加賀『へ?』

 

赤城『私の提督に色目使わないでくれる!?』グイッ!

 

加賀『ひっ…』ビク

 

横提督『お、おい赤城!』パシ

 

赤城『っ』

 

横提督『すまないな…いきなり…』

 

加賀『だ、大丈夫です…』

 

 

赤城『…』ブツブツ

 

 

赤城『加賀さん』ギロ

 

加賀『は、はい…』

 

 

赤城『これからよろしくね?』ニコォ

 

加賀『』

 

〜〜

〜〜〜

 

 

加賀「赤城さんだけじゃなく他の子達も同じよ…」

 

提督「そ、そうか」

 

加賀「酷く疲れたわ…」

 

提督「ありがとうな…」

 

加賀「いえ…少し休みますね…」トボ…トボ…

 

バタン

 

 

提督「そっちかー…」

 

矢矧「どうするの?」

 

提督「艦娘側からじゃ手を出しにくいなぁ…」

 

提督「問題は…無い…?」

 

矢矧「グレーかしらね?」

 

提督「うーん…」

 

提督「艦娘の提督に対する感情が高まり任務への支障、及び提督への実害が発生するリスクありとでも書いといて」

 

矢矧「そんな所ね…」カキカキ

 

提督「そうだな…経過観察で」

 

矢矧「分かったわ」

 

 

ジリリリリン!

 

提督「うわ…」

 

提督「矢矧ぃ…」チラ

 

矢矧「ダメよ?自分で出なさい」カキカキ

 

提督「くそ…」

 

 

 

ガチャ

提督「はい、特務三課です」

 

元帥『こちら元帥である』

 

提督「…どういったご連絡で?」

 

元帥『困るよ君ぃ…呉の鎮守府で憲兵沙汰になったそうじゃ無いか?』

 

提督「え?呉ですか?」

 

元帥『そうだ。提督による艦娘への非人道的な労働環境を

 

提督「あ、それうちじゃ無いですね」

 

元帥『へ?』

 

提督「鎮守府のブラック運営担当は特務一課です」

 

元帥『そうじゃったか?』

 

提督「はい、うちら三課は淫行取り締まりですね」

 

元帥『もう年じゃからなぁ』

 

提督「いえいえ、まだまだお若いですよ」

 

提督(急にジジイぶりやがって…!)

 

元帥『そうかね?まぁすまんの』

 

提督「あ、一課の番号わかります?」

 

元帥『そんなもんわかるぞ!』

 

元帥『まぁ君らも頑張ってくれたまえ』ガチャン

 

 

提督「あのジジイ…!」

 

矢矧「どうしたの?」

 

提督「はぁ…」

 

提督「一課が取りこぼして憲兵が動いたらしい」

 

矢矧「人ごとじゃ無いわね」

 

提督「あぁ、うちも気を引き締めないと」

 

 

ジリリリリン!

 

提督「今度は誰だ?」ガチャ

 

提督「はいこちら特務三課」

 

元帥『あ、すまんの、また三課じゃったか』ガチャン

 

 

提督「…」プルプル

 

矢矧「ふふ…」

 

 

………

……

 

 

〜月初め〜

 

ガチャ

 

矢矧「ほら、持ってきたわよ」ドッサリ

 

提督「は?」

 

矢矧「は?じゃないわ」

 

矢矧「怪しい所のリストよ」

 

提督「これ全部の泊地じゃなくて?」パラパラ

 

矢矧「男と女がいれば疑惑も出てくるわ」

 

提督「つまり全部と…」ヨミヨミ

 

矢矧「そうなるわね」

 

提督「大体は白だから、目につくもんだけピックアップして…ん?」ペラ

 

提督「また岩川基地だなぁ?」

 

矢矧「今度はどうしたのかしら?」

 

提督「岩川の瑞鶴が執務室を爆撃したと…」

 

提督「ま、いつもの事か」ポイ

 

矢矧「目を逸らさないで?ちゃんとした問題よ」拾い

 

提督「最早マンスリーと化してるが…」

 

矢矧「でもちゃんと確認しないとダメよ?」

 

提督「はぁ…うーちゃんを呼んでくれ」

 

矢矧「分かったわ」ツーツツー…

 

……

 

バタン!

 

卯月「出たぴょん!」ぴょん!

 

提督「わぁ!」

 

矢矧「はいはい」

 

提督「ノリがわるいなぁ」

 

提督「じゃあうーちゃん、岩川へGOだ!」

 

卯月「え〜またですかぁ〜?」

 

提督「すまないな、これも任務だ」

 

卯月「う〜…分かったぴょん」てくてく

 

提督「帰ったら遊んでやるから」カリカリ

 

卯月「!」パァ

 

卯月「卯月出撃で〜す!」タタタ!

 

バタン

 

 

………

……

 

 

〜岩川基地〜

 

卯月「研修生の駆逐艦、卯月ですぴょん!」ビシ

 

岩提督「む…また君か」

 

卯月「卯月だって好きで来てるわけじゃないぴょん!」

 

岩提督「何だか瑞鶴の爆撃は君が来る前兆ではないか?」

 

卯月「そうですか〜?」

 

 

瑞鶴「あ!提督さん!そんな子供にまで手を出す気!?」

 

岩提督「!!」

 

岩提督「そんなわけ無かろうが!いい加減にせぇよ瑞鶴!」

 

瑞鶴「散々私を弄んでおいて…」プルプル

 

卯月「」ピク

 

卯月「そうなのですかぴょん?」ジ…

 

岩提督「そんなわけ無いだろう!」

 

瑞鶴「はぁ!?何言ってんのよ!大体この前のデートだってねぇ!〜…」

 

岩提督「それはお前が店員の男に〜…!」

 

ギャーギャー

 

 

 

卯月(また始まったぴょん)

 

卯月(爆撃の原因は痴話喧嘩…っと)カキカキ

 

……

 

 

 

〜鎮守府〜

 

卯月「戻ったぴょん!」

 

提督「おう、痴話喧嘩か?」

 

卯月「そうだぴょん!」

 

卯月「はい!これ!」ペラ

 

提督「ありがとな」

 

卯月「しれいか〜ん、何して遊ぶぴょん!?」

 

提督「うーちゃんが決めていいぞー」ナデナデ

 

卯月「えーっとね〜」ワクワク

 

 

ドタドタドタ!

 

バタァン!

 

矢矧「提督!」

 

提督「!?」

 

提督「どうした?」

 

 

矢矧「舞鶴に行ってる榛名から救助信号が出たわ!」

 

提督「何!?」ガタ

 

卯月「!」

 

提督「内容は!?」

 

矢矧「『助けてください』…それだけよ!」

 

提督「くそ!うーちゃん、すまないがまた今度だ!」

 

卯月「ぴょん!」

 

提督「矢矧!ここから舞鶴までどの位だ!?」

 

矢矧「私だと大体1時間半ね」

 

 

ガチャ!

 

島風「私が曳航すれば1時間で着くよ!」

 

提督「本当か!?」

 

島風「うん!」

 

提督「よし!曵いてくれ!」

 

矢矧「私は引き続き信号が無いか確認するわ!」

 

提督「頼んだ!」

 

島風「じゃあ港で待ってるよ!」タタタ!

 

 

提督「一体何が…!?」タッタッタッ

 

………

……

 

 

 

 

 

〜舞鶴鎮守府・1時間前〜

 

 

榛名「流石お姉様です!」

 

金剛「当然ネー!」

 

榛名(ここもいつも通り提督がグレーですね…)

 

 

榛名「あ、榛名そろそろ自分の鎮守府に戻らないと…」

 

金剛「oh!最後に紅茶でもどうデスカー?」

 

榛名「…そうですね!頂きます!」

 

金剛「じゃあ少し待ってるネ!すぐ用意するネ!」

 

カチャカチャ

 

……

 

金剛「おまたせしマシタ!」カチャ

 

榛名「わぁ!いい匂いです!」

 

金剛「そうでショ!茶葉が違うネ!」

 

榛名「ではいただきます!」コクコク

 

金剛「…」

 

榛名「?」

 

榛名「お姉さまは飲まないのれ…す…か…?」ビク

 

榛名(っ!?呂律が回らない!?)

 

金剛「sorryネ…榛名…」

 

榛名「お姉…さま…?」

 

榛名(ぁ…榛名…すごく眠いです…)

 

榛名「」パタン

 

 

金剛「榛名…」

 

ガチャ

 

 

舞提督「上手くいったみたいだな?」

 

金剛「っ」キッ!

 

舞提督「そう怖い顔するな」

 

舞提督「ほら、お前とはまた違って…」

 

榛名「…zz」

 

 

舞提督「随分可愛い顔だよなぁ?」ニヤ

 

金剛「…他の鎮守府の子に手を出したら捕まるネ…」

 

舞提督「ふん…相手は新米少佐だろ?」

 

舞提督「そんなもん幾らでも揉み消せるさ」

 

 

グイッ

 

榛名「…ん…」

 

 

舞提督「…」

 

舞提督「金剛、私の部屋に運んでおけ」

 

金剛「…」

 

舞提督「余計な事はするなよ?」スタスタ

 

バタン

 

 

金剛「…」

 

榛名「…zz」

 

金剛「やっぱりこんな事間違ってるネ…」

 

ゴソゴソ

 

金剛「あった…大体ワタシと同じネ…」

 

ピピ…

 

ツーツツー…

 

金剛「これで榛名の提督に連絡が行ったはずネ…」

 

 

金剛「早く来ないと…貴方の榛名が危ないネ…」

 

 

………

……

 

 

 

 

〜移動中〜

 

ザザザ!

 

ガン!

 

島風「っ!」

 

島風(水深が浅くて石があたるなぁ…)

 

ゴン!

 

 

提督「お、おい!島風大丈夫か!?」

 

島風「うん!頑張ればもっと出せるよ!」

 

提督「いや、狭いから危ないぞ!」

 

島風「平気平気!慣れてるから!」キュイィィィン…

 

グン!

 

 

提督「うぉ!く、首が持ってかれるうぅぅ!」

 

島風「あははは!!」バシャシャシャシャ!!

 

 

人々(艦娘が川走ってる…)

 

 

 

………

……

 

 

 

〜舞鶴〜

 

舞提督「お前に似ていい体だよなぁ?」サワサワ

 

榛名「ん…zz」

 

金剛「提督…」

 

金剛「これが最期デス、本当にするんですカ?」

 

 

舞提督「当たり前だろ?何のために新人を受け入れてると思ったんだお前は」

 

金剛「…っ」

 

舞提督「服もお前と同じで脱がしやすいなぁ?」スルスル

 

 

榛名「…」パチ

 

舞提督「お、流石に起きたか」ニヤニヤ

 

金剛「…」

 

榛名「え…?え…!?」キョロキョロ

 

 

舞提督「ほら、金剛は出てけ」シッシッ

 

金剛「ごめんなさい…榛名…」バタン

 

 

榛名「お姉様!?どういう事ですか!?」

 

榛名「!?」

 

榛名(縛られてる!?)

 

榛名(提督に連絡を………え…?)

 

舞提督「お、アンテナも外してくれたみたいだな」

 

舞提督「じゃあこれから楽しもうや」

 

 

舞提督「一生ここに居たくなるぜ?」ニヤ

 

榛名「いや…」ガクガク

 

 

 

 

 

 

〜舞鶴鎮守府・正面海域〜

 

提督「!」

 

提督「島風!3時の方向にイ級が一隻!」

 

島風「もう魚雷撃ってるよー!」

 

スーッ…

 

ドン!

 

イ級「ほげえぇ!!」critical! 124!

 

 

提督「ったく…イ級が野放しって…」

 

島風「ロクな哨戒もしてないんだね!」

 

ザザザ!

 

……

 

 

 

〜舞鶴鎮守府〜

 

島風「とうちゃーく!!」

 

提督「げほっ!」

 

提督「お前の煤で喉がいてぇぞ!」

 

島風「しょうがないよ!だって速いもん!」

 

 

提督「ま、ありがとな!」

 

提督「じゃあ行くぞ!」タッタッタッ!

 

島風「うん!」タタタ!

 

 

 

 

 

〜舞鎮・提督私室〜

 

舞提督「どうだ?」モミモミ

 

榛名「いや!やめてぇ!」バタバタ

 

舞提督「チッ…」

 

舞提督「静かにしろ!」バキ!

 

榛名「うぐっ!?」

 

舞提督「また食らいたいか?」スッ…

 

榛名「…」フルフル

 

舞提督「そうだよ、大人しくしてりゃいいんだよ」グイッ

 

榛名「やだぁ…」

 

舞提督「くく…」

 

榛名「…提督っ…」グス

 

舞提督「そんな奴の事なんかすぐに忘れるだろうよ」

 

 

 

バタァン!!

 

舞提督「っ」

 

榛名「!?」

 

舞提督「金剛か?」

 

舞提督「てめぇ…何してんだ?」くるっ

 

 

 

提督「はぁ…はぁ…」プルプル

 

 

舞提督「…」

 

舞提督「貴様、誰だ?」

 

舞提督「まぁいい、処罰は後で下すから、今は出て行け」

 

 

榛名「て、提督っ!」ジワ

 

提督「榛名!無事か!」タタ!

 

 

舞提督「!」

 

榛名「榛名…怖かったです…」グス

 

提督「今解いてやるからな!」

 

 

舞提督「ふ…」

 

舞提督「これはこれは、榛名の提督だったのか」

 

舞提督「金剛、なぜこんな奴を入れた?」

 

 

金剛「…っ」ボロ

 

島風「陸で私に勝てるわけ無いのにー!」キラキラ

 

 

舞提督「え…?」

 

提督「ロクに演習も出撃もせず艦娘と酒色にふけってばかり…」

 

提督「そんな奴の艦娘にはうちの島風は負けんぞ」

 

 

金剛「」ドサ

 

舞提督「ふん、こんな新人にすら負けるとは…使えん女だ」

 

 

ツカツカ

 

舞提督「貴様、上官に逆らってタダで済むと思うなよ?」

 

提督「…」

 

舞提督「貴様の出世は無いと思うんだな」

 

 

提督「ふふ…」

 

島風「提督ぅ、この人目がおかしいの?」

 

 

舞提督「…なに?」

 

 

提督「いやぁ、怖いですなぁ」ケラケラ

 

舞提督「っ貴様!」イラ

 

 

提督「この制服に付いてる階級章が見えないか?」ズイ

 

舞提督「!?」

 

 

提督「あ、俺の榛名にしか目が行ってないか?」

 

榛名(俺の榛名…//)

 

 

舞提督「ぁ…」タラ…

 

舞提督(桜が3つ…!?)ガクガク

 

 

提督「上官に逆らうと出世は無いか…」

 

提督「いい事言うじゃない?」

 

 

島風「人の艦娘を盗ったらどろぼう!」ゲシ

 

舞提督「がはっ!」ドサ

 

 

提督「こら!足が汚れるぞ?」

 

島風「ごめーん!」

 

 

舞提督「も、申し訳ありませんでした大将殿!」ドゲザ

 

提督「…」

 

舞提督「す、全てはそこの金剛に唆された事なのです!」

 

提督「ほほう」

 

金剛「…っ」

 

金剛(そんな…)

 

提督「そうなのかな?」ズイ

 

金剛(榛名を危険な目に合わせたのはワタシデス…) フルフル

 

 

金剛「…」コク

 

舞提督「…」ほっ

 

 

提督「分かった、二人とも連行する」

 

舞提督「!?」

 

提督「島風、拘束せよ」

 

島風「もうしたよー!」

 

提督「流石速い!」ナデナデ

 

島風「ふふーん」

 

 

舞提督「ま、待ってください!」

 

提督「言い訳なら大本営で聞こう」

 

提督「まぁ、お前のしている事は以前から榛名の報告書で分かってるからな」

 

提督「それに榛名に手を出そうとした時点で許す気は無いから」

 

舞提督「」ゾ…

 

 

提督「多分君クビだよ」

 

提督「その後は特高に可愛がってもらえ」にこ

 

舞提督「」

 

 

金剛「…」

 

提督「そこの金剛もこいつに加担したとして解体だから」

 

島風「ほらほら!さっさと行くよ!」グイッ!

 

舞提督「うぅ…」トボトボ

 

金剛「…」トボトボ

 

 

榛名「お姉様…本当なのですか…?」

 

金剛「…そうネ」

 

金剛「榛名と榛名の提督、ごめんなさいデス」ペコ

 

 

金剛「榛名、ダメな姉でsorryネ」ニコ

 

島風「金剛さっさと歩いて!」グイッ!

 

スタスタ…

 

榛名「お姉様…」

 

………

……

 

 

 

〜大本営〜

 

提督「いやぁ済まないな榛名、こんな仕事ばっかり」

 

榛名「いえ、榛名は大丈夫です…」

 

島風「でもあんな風になってよく救助信号出せましたねー!」

 

榛名「?」

 

榛名「榛名は出してないですよ?」

 

提督「え?」

 

榛名「そういえば提督はどうして榛名が危ないと分かったのですか?」

 

提督「そりゃお前から…」

 

 

提督「!」

 

提督「まさか…!」

 

タタタ!

 

榛名「提督っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

………

……

 

〜大本営・解体工廠〜

 

 

 

 

カーン!カーン!カーン!

 

 

 

 

 

 

 

整備兵「よし次ー!」

 

 

金剛「…」

 

金剛(これで最後ネ…)

 

 

金剛「お願いしマス…」スッ

 

 

整備兵「…まぁ…」

 

整備兵「何があったかは知らんが殺す訳じゃ無いからな」

 

金剛「…」

 

整備兵「艤装を解体すれば何も分からん内に君は消えるさ」

 

整備兵「ほら、ここに艤装を置いて」

 

金剛「はい…」

 

 

 

扉「」バァン!

 

 

提督「おい!そこの金剛!」

 

金剛「…?」

 

整備兵「げ、またあんたか」

 

提督「済まんな、ちょっと聞きたい事があるからよ!」

 

整備兵「早くして下さいよ?」

 

提督「分かった分かった」

 

 

提督「なぁお前、榛名のアンテナで俺らに信号打っただろ?」

 

金剛「…」

 

提督「榛名が自分じゃ出してないって言ってたからな」

 

金剛「…」

 

提督「…」

 

提督「ありがとうな、金剛」

 

 

金剛「…直接薬を盛ったのはワタシデス」

 

提督「…」

 

 

金剛「でもやっぱり…」

 

金剛「榛名という艦娘はワタシにとって大切な妹デス…」

 

金剛「それに榛名から貴方の事は聞いてマシタ…」

 

金剛「貴方が榛名をどれだけ大切にしているかも、榛名がどれだけ貴方を想っているかも…」

 

金剛「そんな榛名をあのクズに好きにさせたく無かったのデス」

 

提督「…」

 

金剛「だから…貴方に信号を出しマシタ」

 

提督「そうか…」

 

 

金剛「あの、榛名の提督」

 

提督「…なんだ?」

 

金剛「あの子をこれからも大切にしてあげて下さいネ!」

 

提督「…もちろんさ」

 

提督「榛名は俺の大切な艦娘だから」

 

金剛「…」にこ

 

提督「ところで…」

 

提督「お前、あの提督をどう思う?」

 

金剛「…」

 

 

金剛「あんなの、死ねばいいと思ってマス」

 

金剛「確かにワタシ達は…提督の道具デス…」

 

金剛「でも感情も感覚もありマス。そんな艦娘に嫌な事を強要する奴はアイツに限らず死んで欲しいと思ってマス」

 

提督「なるほど…」

 

 

整備兵「…もう時間無いですよ?」

 

提督「分かった…」

 

金剛「では…ご迷惑をお掛けしマシタ…」ペコ

 

 

提督「…なぁ金剛」

 

金剛「…?」

 

提督「うちの鎮守府に来てみないか?」

 

金剛「!?」

 

整備兵「!」

 

金剛「だ、ダメデス!ワタシは罰を受けるべきデス!」

 

 

提督「そうか…」

 

提督「じゃあ俺の鎮守府で1年、働いてくれ」

 

金剛「!」

 

提督「そこから残るか解体されるかは自分で決めろ」グイッ

 

金剛「っ…!」

 

提督「懲役1年、しっかり働いてもらうぞ」

 

金剛「うぅ…」

 

 

整備兵「ちょっと!」ツカツカ

 

整備兵「大将さん!」

 

整備兵「最初からそうして下さいよ!こっちにも予定があるんですからね!」

 

提督「すまんすまん!」

 

整備兵「ったく…」

 

整備兵「矢矧さんに島風ちゃんに…これで貸しが10ですよ」

 

提督「まぁまぁ、上に給料上げるよう言っとくからさ!」

 

整備兵「!」

 

 

整備兵「一生ついて行きます!!」ビシ

 

提督「男に言われても嬉しくねぇぞ」

 

 

提督「ほら、金剛行くぞ」

 

金剛「…」トボトボ

 

 

 

 

 

〜外〜

 

島風「あ!提督ぅー!」

 

 

島風「あれー!」

 

榛名「お姉様!?」

 

 

提督「仲間が加わったぞ!仲良くしてやってくれ!」

 

金剛「…」

 

提督「榛名のアンテナで信号を出してくれたそうだ」ナデナデ

 

金剛「ぁ…」ビク

 

榛名「お姉様!やっぱり信号を出したのは貴女なのですね!」ギュ

 

金剛「っ…ワタシは…」

 

榛名「ありがとうございます!」

 

金剛「そんな…お礼なんて…」ジワ

 

提督「ほら、皆んな帰るぞ」

 

 

提督「金剛も、これからよろしくな」にこ

 

金剛「ぁぅ…//」

 

榛名「…」じーっ…

 

榛名(はっ!)

 

榛名(いくらお姉様でも…譲れません!)

 

島風「ねぇお腹すいたー!」

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー1年後ー

 

 

 

 

 

バタン!

 

金剛「帰ったネー!」

 

提督「おう、ご苦労!」

 

提督「大丈夫だったか?」

 

金剛「酷いセクハラ親父だったネ!」

 

金剛「もう心がボロボロネ!」

 

提督「よし、黒と…」カキカキ

 

 

提督「辛かったな、おいで」

 

金剛「て、提督ぅー!」スリスリ

 

榛名「お姉様!榛名は大丈夫じゃありません!」

 

矢矧「提督、岩川基地に行ってる卯月から報告よ?」

 

 

ガチャ

提督「うーちゃんどうしたー?」

 

卯月『司令官、もうここに来る必要は無さそうだぴょん!』

 

提督「お、本当か!」

 

卯月『あの2人やっとケッコンしたぴょん!そしたら瑞鶴さんもかなり丸くなったぴょん!』

 

提督「よっしゃ!もうほぼ問題なしだな!」

 

提督「よくやったうーちゃん!早く帰っておいで!」

 

卯月『はいぴょん!』

ガチャ

 

 

提督「ふぅ…」

 

矢矧「良かったわね」

 

提督「おう」

 

 

提督「あ、そういえば」

 

矢矧「?」

 

提督「金剛がウチに来てもう1年か」

 

 

金剛「…」ピク

 

提督「どうする金剛?残るか?解t 金剛「残るに決まってるネー!」

 

提督「そ、そうか」

 

金剛「あの…提督、これからも…」

 

 

金剛「ワタシを置いてくれマスカ…?」

 

提督「何だ、そんなの…」

 

提督「当たり前だろ?」にこ

 

提督「お前も大切なうちの艦娘だからな」

 

金剛「!」パァ

 

金剛「提督ぅー!大好きネー!」ギュッ!

 

提督「うぉっ!」

 

榛名「!お姉様!くっつきすぎです!」

 

ワイワイ…

 

 

島風「…矢矧さん」

 

矢矧「ふふ…ここの鎮守府もマークされてるのかしらね?」クス

 

 

……

 

ここは憲兵にも他鎮守府にも知られず密かに行動する、特殊任務を請け負った鎮守府である。

 

貴方が今日も艦娘達と戯れたり、つついたり、中破状態で放置すると新人研修としてどこからとも無く正義の艦娘がやって来るかもしれない。

 

私情を挟まないだけ、憲兵に捕まった方がマシかもしれない。

 

奴らが来るぞ…

 

 

 

ー完ー

 




艦娘って川もいけるんですかね


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19話・武闘派空母の居る鎮守府(一航戦)

暖かくなって参りました!


〜工廠〜

 

カチャカチャカチャ…

 

ポン!

 

 

7.7mm機銃「」パァァ

 

 

提督「あ!まーた機銃だよ!」

 

赤城「良いじゃないですか、3つ集めればバケツ1つ貰えますよ」

 

提督「にしてもボーキ200消費してこれは痛い…」

 

提督「烈風とか流星出ないの?」

 

赤城「…」?

 

赤城「烈風…?知らない子ですね」

 

提督「えぇ…この前がっつり積んでたじゃん…」

 

提督「流石に烈風2つじゃそろそろキツイよー」

 

赤城「確かに…52艦戦で取れる制空も最近限界ですね…」

 

提督「はぁ…」

 

赤城「まぁ提督、そう気を落とさないで下さい」

 

赤城「私と加賀さんが居れば旧式の戦闘機でも制空権なんて勝ち取ってみせますよ!」

 

提督「…」

 

提督「はは…赤城さんは頼もしいな」にこ

 

赤城「はい!」

 

 

 

 

バタァン!

 

大淀「提督!」

 

提督「!」 赤城「!」

 

大淀「哨戒に出ていた瑞鳳さん達が空母機動部隊と会敵!現在交戦中との事です!」

 

提督「!!」

 

 

提督「よし!赤城さん!」

 

赤城「はい!」

 

提督「加賀さんと共に出撃!一航戦の誇りを見せてやれ!」

 

赤城「分かりました!」ビシ

 

提督「…そうだな、大淀は五十鈴に時雨、島風と摩耶に打電!」

 

大淀「はい!」

 

提督「第一航空戦隊に随伴し対潜及び対空戦闘要員として備えよ!」

 

大淀「了解です!」ビシ

 

ツーツツー…

 

赤城「一航戦赤城、出ます!」

 

タッタッタッ…

 

 

 

提督「頼むぞ…!」

 

…………

……

 

 

〜30分後〜

 

〜執務室〜

 

提督「…」カリカリ

 

大淀「…」カリカリ

 

大淀「!」ハッ

 

大淀「提督!赤城さんより入電です!」

 

提督「何と?」

 

大淀「それが… 」

 

 

 

赤城『エリツに航空隊全部落とされちゃいました』テヘ

 

大淀「との事です!」

 

提督「なぁにぃぃ!?」ガタ!

 

ガザザ…

 

大淀「あ、加賀さんから無線が入りました」

 

ジジ…

加賀「提督?私達も頑張ったのだけれど艦戦隊は全滅したわ、続いて艦攻隊もやられました。」

 

加賀「まさに敵にとっては私達など鎧袖一触ね」ドヤ

ブチ…

 

提督「」

 

提督「あいつは何で誇らしげなんだ…!」

 

 

 

〜モーレイ海〜

 

赤城「…加賀さん」

 

加賀「えぇ、行きます」

 

赤城「まぁ、勇敢ねぇ」

 

摩耶「お、おい!空母は後ろに…」

 

加賀「鎧袖一触よ、心配いらないわ!」ドシュッ!!

 

 

 

ヲ級「っ!?」

 

加賀「烈風隊の仇っ!」ジャキ

 

ズドォン!

 

ヲ級「」撃沈

 

 

ツ級「!」

 

赤城「余所見はダメですよ。」

 

ツ級「!?」ビク

 

赤城「貴女が私の子達を…」スゥ…

 

ツ級「っ…」ゴクリ

 

ドォン!ドォン!ドォン!

 

ツ級「ガ…」撃沈!

 

 

深海棲艦達「!!」

 

深海棲艦達「ヴォォオオオオ!!!」ガチャガチャガチャ!

 

 

赤城「あら、まだまだ大勢いますねぇ」

 

加賀「次弾装填、完了です」ガコン

 

 

摩耶達「」ポカーン

 

摩耶「は!」

 

摩耶「お、おい!瑞鳳!一航戦に直掩機出せ!」

 

瑞鳳「!」

 

瑞鳳「う、うん!」

 

瑞鳳「さぁ、やるわよ!」ビシュッ!!

 

 

 

 

赤城「すごいですね、あんなに触接して…」

 

加賀「えぇ、瑞鳳、また腕を上げたわね」

 

赤城「…」

 

赤城「飛行機…何か忘れてるような…」

 

加賀「?」

 

………

……

 

 

〜執務室〜

 

大淀「そろそろ艦隊が帰ってきますよ?」

 

提督「くぅ…!クヨクヨ言ってもしょうがないか!」

 

 

 

 

ガチャ

 

 

赤城「一航戦赤城、帰投しました!」大破

 

加賀「一航戦加賀、帰投です」中破

 

 

提督「えぇー…」

 

瑞鳳「提督っ!瑞鳳の航空隊が活躍したのよ!」キラキラ

 

提督「そうか、瑞鳳は偉いなぁ…」ナデナデ

 

瑞鳳「えへへ…」

 

提督「とりあえず赤城さんと加賀さん、何故そうなった…?」

 

赤城「はい、私と加賀さんは瑞鳳さん達の戦闘海域に入る前に艦戦隊、艦攻隊を発艦しました」

 

加賀「でもその子達はツ級の機銃、ヲ級の艦戦に撃ち落とされたわ。逆に摩耶はヲ級の艦載機を撃墜していたのだけれど」

 

提督「…ふむふむ」メモメモ

 

赤城「なので私達も黙ってはいられないと思い」

 

加賀「突撃しました」

 

提督「…ん?」ピタ

 

提督「突撃…?」

 

赤城「はい」

 

提督「あ、艦爆隊がってこと?」

 

 

 

赤城「あ、やっと思い出しました!」

 

赤城「艦爆隊も積んでいましたね、加賀さん」

 

加賀「そうね、提督、全滅していなかったわ」ドヤ

 

 

彗星「」無傷

 

 

瑞鳳「かわいいー」キャッキャッ

 

提督「ち、ちょっと待ってまさか…」

 

 

赤城「艦爆隊はそもそも発艦していません」E:15.5cm三連装副砲

 

加賀「すっかり艦載機は全滅したと思っていたわ」E:15.5cm三連装副砲

 

提督「」

 

提督「突撃ってまさか…」

 

摩耶「あたし達が止めたのによー?空母は下がってなってな」

 

赤城「あら、私だって元は巡洋戦艦ですよ?」

 

加賀「えぇ、ちなみに私は改長門型超弩級戦艦よ」

 

提督「戦艦としての戦闘経験は…?」

 

赤城「無いですが?」

 

加賀「はぁ…呆れたものね、提督なら自分の艦娘の過去くらい知っておいて欲しいものだわ」

 

提督「このっ…!!」

 

 

提督「はぁ…」

 

提督「…それで中距離までホイホイと出しゃばって大破に中破と」

 

赤城「提督?私達はしっかり至近距離まで接近しましたよ?」

 

加賀「えぇ、恥ずかしい話、中距離だと当てる自信が無かったわ」テレ

 

提督「恥ずべき話はもっと前の段階にあると思うよ…?」

 

赤城「?」

 

加賀「あの、提督?」

 

提督「ん?」

 

 

加賀「私は貴方の為にこんなにボロボロになったのよ?褒めて欲しいのだけれど//」

 

提督「くぅ〜…、出来れば航空攻撃で頑張って欲しかった…」

 

加賀「副砲を積んでいるから搭載数に限りはあるわ」

 

提督「!」

 

提督「おいまさか!」

 

赤城「どうしました?」

 

提督「2人とも装備を見せてくれるか?」

 

加賀「流石に恥ずかしいわ…」

 

 

加賀「ほら、私の体よく見なさい?//」ヌギ

 

提督「うぉ!」メソラシ

 

赤城「加賀さん、はしたないですよ?」

 

提督「か、勘弁してくれ!」

 

 

赤城「装備はこんな感じです」

E:彗星 E:97艦攻 E:15.5cm三連装副砲 E:烈風

 

加賀「私はこうです」

E:彗星 E:97艦攻 E:15.5cm三連装副砲 E:烈風

 

 

提督「そ」

 

 

提督「そりゃあ全滅するわなぁ!」バン!

 

加賀「」ビク

 

加賀「心臓に悪いわ?」

 

提督「何で2人とも貴重な烈風を最後に積んだ挙句1番艦載機積める所に副砲載せてんの!?」

 

提督「せめて副砲は最後に積んでくれよー!」

 

赤城「それじゃ弾を積めないじゃないですか!」バン!

 

提督「良いんだよ!?そもそも弾は使わなくて良いんだよ!?」

 

加賀「ふ、2人も落ち着いて…」オロオロ

 

提督「いや加賀さん、特に貴女は酷い!そこに副砲積んだら艦載機は半分しか積めないよ!」

 

提督「瑞鳳の方が搭載数多くなっちまうよ…!」

 

瑞鳳「褒めてくれるのー?」スリスリ

 

提督「あぁ、瑞鳳は偉いぞ」ナデナデ

 

加賀「!?」

 

加賀「瑞鳳!そこをどきなさい!」グイグイ

 

瑞鳳「やー!」ギュウゥ

 

提督「こら加賀さん!良い加減にしなさい!」

 

提督「もう一航戦の2人は補給を済ませたら今日は入渠!いいね?」

 

赤城「提督、もう一つ報告がありました」

 

提督「ん?」

 

加賀「主に私が撃沈したヲ級の沈んだ後からこんな物が」

 

何かの艤装「」キラキラ

 

赤城「あら、削ったのは私ですよ?」

 

加賀「ここは譲れません」

 

提督「もういいって…まぁ、ご苦労」

 

提督「後で妖精さんに艦娘出してもらうから、行きなさい」

 

赤城「では失礼しますね?」

 

加賀「提督、今晩寝室に何時でしたか?」

 

提督「うん、何時でもないよ?」

 

加賀「そんな!」

 

赤城「加賀さん、行きますよ」グイ

 

加賀「は、離して!」ズルズル

 

瑞鳳「じゃあ私達も行くわね?」

 

提督「おう、お前らもゆっくり休んでな?」

 

艦娘達「はーい」ゾロゾロ

 

 

バタン

 

提督「ふぃー…またか…」

 

大淀「提督?いい加減あの2人にもキツく言ったらどうです?甘やかしすぎだと思います」

 

提督「…」

 

提督「いや…ちゃんと目的はこなしてくれるんだ」

 

提督「大破してしまうのは見ていて痛々しいけど…でもそんな姿でも戦意高揚しているあの2人を見ると強く叱る気にもなれないよ…」

 

大淀「はぁ…相変わらずあの2人には甘いんですね」

 

提督「うっ…」

 

提督「まぁ…新米の頃からお世話になってるしな…」

 

大淀「ふぅん…」

 

コンコンコン!

 

提督「お?誰だー?」

 

ガチャ!

 

夕張「提督!新しい艤装が出たんだって!?加賀さんに聞きましたよ!」

 

提督「おぉ、後で持っていこうと思ってたんだ」ガシャン

 

夕張「あ、それですね!」

 

提督「そうそう、これ飛行甲板か?」クイクイ

 

夕張「そうですねー、まぁ空母でしょうね!」

 

提督「うわぁ…もう積んであげる飛行機ないよぉ…」

 

夕張「無いなら作りましょ?ね?」ニコ

 

提督「くっ…!」

 

夕張「じゃあほら!行きましょう工廠へ!」

 

提督「いやさっきの出撃の申請書が…」

 

大淀「もう仕上げました」メガネクイッ

 

提督「うわ!流石!」

 

大淀「期待していますよ?」

 

提督「え…何を…?」

 

大淀「ふふ…私はこれで…」

 

バタン

 

提督「え…」

 

夕張「ま、まぁ終わったのなら工廠行きましょう!」グイグイ

 

提督「うん…」スタスタ

 

…………

……

 

〜工廠〜

 

パアァァ…

 

飛龍「!」パチ

 

飛龍「飛龍です!空母戦ならお任せ!どんな苦境でも戦えます!」グッ!

 

提督「よろしく、ここの鎮守府を任されている者だ!君の着任を心より歓迎するよ」

 

飛龍「はい!」

 

提督「さて、いきなりで済まないが…」

 

提督「君は戦闘において空母とはどのような役割があると考える?」

 

飛龍「どんな役割ですか…?うーん…やっぱり艦載機を飛ばして制空権を確保、爆撃や雷撃で攻撃ですかね?」

 

提督「!」

 

提督「そうだよね!うん!やっぱ空母はそうでなきゃね!」

 

飛龍「?」

 

提督「ありがとう!君が来てくれて本当に嬉しいよ!」

 

提督「部屋は一航戦達の隣が空いてるからそこを使ってくれ!」

 

飛龍「え!?」

 

飛龍「ま、まさか…赤城さんと加賀さんが…!?」

 

提督「うん!…あ」

 

提督「も、もしかして嫌か…?」

 

飛龍「とんでもない!あの2人にはお世話になりましたから!早く会いたいです!」

 

提督「そうか!そりゃ良かった!」

 

提督「ではこれから宜しく頼むよ!今日はもう演習も出撃も無いから、ゆっくりしてくれ」

 

飛龍「はい!よろしくおねがいします!」にこ

 

 

〜艦娘寮〜

 

飛龍「ここよね…?よし!」

 

コンコンコン!

 

飛龍「第二航空戦隊、飛龍です!」

 

シーン…

 

飛龍「あ、あれ?」

 

コンコンコン!

 

飛龍「赤城さん!加賀さん!いらっしゃいますか?」

 

シーン…

 

飛龍「あれー…?」

 

 

「赤城さんと加賀さんなら入渠中ですよ?」

 

飛龍「あ、そうなんですか…って」

 

飛龍「貴女は…?」

 

 

榛名「申し遅れました、金剛型戦艦の三番艦榛名です!」ビシ

 

飛龍「貴女が榛名!?」

 

飛龍「どうも!第二航空戦隊の飛龍です!」ビシ

 

榛名「まぁ!飛龍さんだったのですね!」

 

飛龍「うん!久しぶり!こんなに可愛くなってるなんてね!」

 

榛名「あ、ありがとうございます!」

 

飛龍「あの時はお世話になりました!」

 

榛名「い、いえ、そんな…榛名はお役に立てなくて…」

 

飛龍「貴女達が居たから最期まで戦えたのよ!きっと多聞丸も感謝しているわ!」

 

榛名「うぅ…」

 

飛龍「あ、そういえば一航戦の2人は入渠中って言ったわね?どこにドックが?」

 

榛名「そうですね、では鎮守府の案内も致しましょう!」

 

飛龍「じゃあ、よろしくね!」

 

榛名「はい!」にこ

 

………

……

 

榛名「それで、ここがドックです!」

 

〜入渠ドック〜

 

飛龍「へぇ〜!室内なんだー!」

 

榛名「えぇ、今は人の姿ですからね」クス

 

飛龍「そっかー!」

 

 

「そうですね、ですからあそこでは…」「ふむ…参考になります…」

 

 

飛龍「!!」

 

飛龍(もしかして…一航戦のお二人…!?)

 

飛龍「ね、ねぇ!榛名ちゃん!入っても良いのかな!?」

 

榛名「ど、どうでしょうか…声をかけてみないことには…」

 

トントントン!

 

飛龍「お邪魔してもよろしいでしょうか!?」

 

「ええ、構いませんよ」 「誰でしょう?」

 

ガララ!

 

飛龍「第二航空戦隊の飛りゅ…ってえぇぇ!?」

 

加賀「どうしたのかしら?」ザバ

 

赤城「加賀さん?いくらお風呂だからといっても隠しましょう?」

 

飛龍「うぅ…//」

 

飛龍(マッパの人が加賀さん…?)

 

加賀「失礼したわね、で、どなたかしら?」

 

飛龍「!」

 

飛龍「はい!第二航空戦隊基艦の飛龍です!」ビシ

 

赤城「あら!こんにちは、一航戦の赤城です」ペコ

 

加賀「同じく加賀です」ペコ

 

飛龍「再びお会いできて光栄です!」

 

赤城「こちらこそ」にこ

 

加賀「霧島から聞いたわ?貴女最期まで頑張ったのね。私の子達もお世話になったわ」ペコ

 

飛龍「いえいえ!お二人の艦載機達こそ私に協力していただいて感謝です!」

 

加賀「まぁ、それなりに期待はしているわ」

 

赤城「ふふ、加賀さんがこう言う時はとても期待しているのよ」

 

飛龍「わぁ!ありがとうございます!」

 

加賀「頑張りなさい?//」

 

赤城「ではまたお会いしましょう?」

 

飛龍「はい!では、失礼しました!」

 

ガララ!

 

 

飛龍「艦娘になっても良い人そうで良かったー!」

 

榛名「えぇ、この鎮守府であの方々にお世話になっていない子は少ないですから」ニコ

 

飛龍「へー!」

 

榛名「ただ…」

 

飛龍「?」

 

榛名「あ、ごめんなさい!何でも無いです!」

 

飛龍「そう?」

 

榛名「えぇ、一度あの2人と訓練すればどんな方かもっと良く分かりますよ?」

 

飛龍「楽しみ〜!」

 

………

……

 

ー2時間後ー

 

榛名「鎮守府内の施設はこんな所ですね!」

 

飛龍「うん!ありがとね!助かったわ!」

 

榛名「はい!また何か分からないことがあったら榛名でも、他の方でも聞いて下さいね!」

 

飛龍「うん!」

 

榛名「では榛名はこれで!」

 

飛龍「ありがとねー!」フリフリ

 

 

提督「お、飛龍さん、今空いてるかな?」

 

飛龍「あ、提督!はい、空いてますよ?」

 

提督「よかった!じゃあ装備について説明しようか!」

 

飛龍「装備、ですか?」

 

提督「うん、皆意外と最初は戸惑うそうなんだ。艦だった頃は自分では装備を選んだりしていなかったでしょ?」

 

飛龍「あ、確かに…どうやってこの姿で装備を?」

 

提督「そうだね…この鎮守府では局面以外では基本的に装備は皆の好きに選んでもらっているんだが…」

 

提督「例えば空母だったら艦載機、戦艦だったら主砲や副砲とかね」

 

飛龍「うんうん、そこは昔と変わらないんですねー」

 

提督「あぁ、だが数に限りがあってな?艦だった頃の長門だったら主砲は4基、副砲は18基、その他も機銃やら高角砲やら多く積んでたろ?」

 

飛龍「そうですね」

 

提督「ただ艦娘となった今は合計四つの装備しか持てないそうなんだ。主砲二つ、副砲一つ、後は偵察機か電探どちらか…と言った具合にな?」

 

飛龍「へー…え!?じゃあ艦載機も4機!?」

 

提督「それがな、空母の場合は積む順番によって搭載数こそ変わるが基本的に航空隊として搭載可能だ」

 

提督「戦闘機が20、雷撃機が20、…と言った感じだ」

 

飛龍「良かったー…」ほっ

 

提督「大体はこんな感じかな?後は工廠の改装ドックにある装備品の中から好きなのを選べば整備妖精さんがやってくれるから、また時間が出来たら寄ってみるといいよ!」

 

飛龍「はい!ありがとうございました!」

 

提督「おう!じゃあ明日は一航戦の2人に君の指導を頼むから、今日はゆっくりしてくれ!」

 

飛龍「はい!」ビシ

 

提督「じゃあ俺は執務もあるので、失礼するよ!」

 

飛龍「はーい!」

 

 

飛龍「…よし!頑張ろう!」

 

………

……

 

〜翌日〜

 

〜訓練場〜

 

赤城「では飛龍さん、演習を始めますよ」

 

飛龍「はい!」

 

加賀「頑張りなさい」

 

飛龍「よ、よろしくお願いします!」ビシ

 

飛龍「えっと弓を…」ワタワタ

 

赤城「こうですよ」クイ

 

飛龍「は、はい!」キリキリ

 

加賀「もっと肩を落として力を抜いて」

 

赤城「そう、そこで指を!」

 

飛龍「っ!」ビシュン!

 

矢「」ヒュウゥ…ポチャ

 

飛龍「あ、あれ?」

 

赤城「ふふ、懐かしいですね加賀さん」

 

加賀「えぇ、最初は皆こうだから、自信を無くしちゃダメよ?」

 

飛龍「うぅ…」

 

赤城「さ、まだまだやりますよ」

 

 

〜3時間後〜

 

提督「飛龍さんはどうだろう?」

 

大淀「まだ訓練中では?」

 

提督「見に行ってみようか!」

 

大淀「私はここで待ちますよ」

 

提督「う…」

 

提督「いつもすまんな」

 

大淀「いえいえ」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜訓練場〜

 

「へりゃあぁ!!」「そこです飛龍さん!」ガヤガヤ

 

提督「お、やってるな!」タタタ

 

 

 

 

飛龍「っ!」ドォン!

 

加賀「もっと速く!15万馬力の缶が泣くわよ!!」

 

飛龍(もっと速く…速く!)ゴオォォ!!

 

赤城「!」

 

赤城(タービンの音が…変わった…!)ニヤ

 

赤城「飛龍さん!今です!よく狙って!!」

 

飛龍「!そこ!当たって!!」ドォン!!

 

的「」バコォン!!critical!123!

 

 

標的群、撃滅!!

 

 

飛龍「はぁ…はぁ…」

 

 

飛龍「つ、疲れたー!」バシャ

 

 

 

加賀「よくやりました。これで貴女も立派な空母よ」パチパチ

 

赤城「飛龍さん、今日はこの辺にしましょう。」

 

飛龍「は、はい…」ゼエゼエ

 

赤城「上々ね!」グッ

 

飛龍「はい!」

 

 

 

 

提督「」

 

提督(え…?何で機銃と副砲しか使ってないの…!?)

 

 

 

赤城「今日のご飯は何でしょうね?」スタスタ

 

加賀「鳳翔さんに聞いてみましょう」

 

飛龍「あっ、待ってくださいよぅ!」

 

 

提督「ち、ちょっと待って!!」

 

空母達「?」

 

提督「一体何の訓練してたの…?」

 

赤城「何って…」

 

加賀「副砲と機銃による射撃訓練です」

 

飛龍「疲れましたー!」

 

提督「いやいや!何で!?艦載機の発着艦じゃないの!?」

 

赤城「えぇ、最初はそうだったのですがつい熱が入ってしまい…」

 

加賀「提督、私は後輩の育成を頑張ったわ?褒めて欲しいのだけれど」スリスリ

 

提督「ちょ、くっつくな!」

 

飛龍「わぁ!加賀さん可愛い!」

 

加賀「当然よ」ドヤ

 

提督「飛龍さんも空母の役割は艦載機を…って言ってくれたじゃないか!!」

 

飛龍「いやぁ、そうだと思ってたんですけどね〜」

 

E:副砲 E:副砲 E:機銃 E:彩雲

 

飛龍「どうです!?この新しい私は!」

 

提督「摩耶もびっくりのハリネズミっぷりだぁ…」

 

提督「そして申し訳程度の艦載機が偵察機じゃないか!」

 

加賀「砲撃戦ではT字有利ですよ」

 

赤城「えぇ、これで彼女も立派な空母です」

 

飛龍「やったぁ!蒼龍が居たら自慢したいです!」

 

提督「空母とは一体…」ガク

 

 

 

提督「…」チラ

 

 

赤城「飛龍さんかっこよかったですよ」

 

飛龍「わぁ!嬉しいです!」

 

加賀「私達と同じ南雲部隊の中核だもの、当然よ」

 

キャッキャッ

 

 

提督「ま…いいか…」トボトボ

 

 

 

〜夕刻〜

 

食堂

 

提督「いやぁ、今日はびっくりしたなぁ」モグモグ

 

榛名「どうしたのですか?」

 

提督「新しく来た飛龍さんて居るだろう?その子の訓練を一航戦の2人に頼んだらさぁ…」

 

榛名「あ、大体分かりました」にこ

 

提督「分かってしまうのが悲しいな…」

 

 

「ですから、それは無理ですよ!」 「どうしてですか!?」「ここは譲れません!」 ガヤガヤ

 

提督「!?」

 

榛名「ど、どうしたのでしょう…?」オドオド

 

 

ツカツカ

 

提督「おい!夕張!飯時に喧嘩はいかんぞ!」ズイ

 

夕張「あ、提督!この2人に提督からも言ってあげてよ!」

 

 

加賀「提督、この軽巡が私達の権利を剥奪するわ!」

 

赤城「えぇ!装備を使わせてくれないんです!」

 

提督「…ふむ、夕張、どういう事だ?」

 

夕張「ち、ちょっと待ってよ!権利も何も…」

 

 

加賀「何で20cm連装砲を積ませてくれないの!?」ダン!

 

赤城「副砲じゃ物足りません!!」ズイ!

 

加賀「第一あの頃は積めてたじゃ無いですか!」

 

夕張「うぅぅ…」ぐすん

 

 

提督「ちょっと待て」

 

提督「加賀さん、赤城さん?」

 

加賀「はい?」

 

赤城「何でしょう」ムス

 

提督「これで何回目かわからないけどもう一度言うぞ?」

 

 

提督「今の空母に主砲は積めない」

 

加賀「そ…んな…」

 

赤城「…うそ…」

 

提督「その猿芝居も何回目か…」

 

提督「とにかく、夕張を困らせるな」

 

提督「夕張、もっと毅然とした態度でいいんだぞ?」ナデナデ

 

夕張「…//」

 

加賀「!?」ガタ

 

提督「…」キッ!

 

加賀「…」シュン

 

赤城「加賀さん…諦めましょう…」

 

提督「…」

 

提督「まぁ…副砲を積んで欲しい訳じゃないけどさ…」

 

提督「常識的な範囲での運用なら大目に見るから、な?」ナデナデ

 

加賀「…」

 

赤城「まぁ、加賀さん嬉しそう!」

 

加賀「流石に気分が高揚します」

 

提督「じゃあ説教は終わり!飯が冷めちまう!」

 

加賀「提督、今夜は何時に?」

 

提督「何時でも無いよ」にこ

 

加賀「!?」

 

赤城「加賀さん、提督は人間なのだから無理矢理にでも 提督「ダメだから!」くわっ!

 

………

……

 

 

〜数ヶ月後〜

 

加賀「五航戦!もっと腰を入れて!」

 

瑞鶴「この!」ドォン!ドォン!

 

的「」 miss! miss!

 

加賀「ダメダメね」

 

瑞鶴「…」

 

加賀「何かしら?」

 

瑞鶴「あー!もう頭来た!何で空母の私がこんな事しなきゃいけないわけ!?」ガシャン

 

加賀「…」

 

加賀「空母だからよ」

 

瑞鶴「はぁ?」

 

加賀「貴女もいずれ分かる時が来るわ」

 

瑞鶴「…」

 

瑞鶴「こんなもの使わなくたって、近付く前にアウトレンジで撃滅してやるんだから!」ギャーギャー

 

瑞鶴「ふん!」スタスタ

 

 

加賀「…」

 

赤城「加賀さん…あの子もきっと分かってくれます…」

 

加賀「赤城さん…」グス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督「あ、瑞鶴?分からなくて良いからな?」

 

瑞鶴「な!?見てたの?」

 

提督「あぁ、あの2人に空母の指導を任せるといつもあぁなるからな」

 

瑞鶴「何とかしなさいよ…慣れない装備でもう腕がガクガクよ」

 

提督「済まないな…ただあの2人は艦載機運用の腕も確かなんだ…根気強く指導を受けてくれ…」

 

瑞鶴「…まぁ…いいわ?でも見るなら提督さんも止めてよね?」

 

提督「努力しよう」

 

 

 

蒼龍「あ!瑞鶴ちゃーん!」タタッ

 

瑞鶴「!」

 

瑞鶴「何ですか?」

 

蒼龍「飛龍と一緒にさっきの訓練見てたんだけどさぁ…」

 

瑞鶴「あ…酷いと思いません!?」

 

蒼龍「だよね!?見てて可哀想になっちゃった!」

 

瑞鶴「蒼龍さぁん…」ジワ

 

蒼龍「15.5cm三連装なんて戦艦の武装だよ!」

 

瑞鶴「そうですよ!私達空母は艦載機を…」

 

 

 

蒼龍「やっぱり15.2cm単装副砲よね!?ほら!小さくて持ちやすい!」ズイズイ

 

 

瑞鶴「」プルプル

 

 

瑞鶴「いやぁぁぁぁ!!!」タッタッタッ…

 

蒼龍「あぁ!?まってー!!」

 

 

 

提督「瑞鶴…」ほろり

 

………

……

 

 

 

〜同日・作戦中〜

 

〜珊瑚諸島沖〜

 

翔鶴「瑞鶴?いつまでも拗ねていてはダメよ?」

 

瑞鶴「…」

 

翔鶴「加賀さんも貴女が嫌いで厳しくしてるわけじゃ無いのよ」

 

瑞鶴「…うん…」

 

 

千代田「!」

 

千代田「千代田艦載機、敵艦発見です!」

 

翔鶴「!瑞鶴、準備はいい?」

 

瑞鶴「任せて翔鶴姉!」キリキリ

 

瑞鶴「アウトレンジで…決めたいわね!」ビシュッ!!

 

 

………

……

 

 

翔鶴「ちょうど拮抗してるわね…!」

 

秋雲「あ!翔鶴さん危ない!」ガバ

 

翔鶴「っ!」

 

ドゴォン!

 

秋雲「いたた…」中破

 

翔鶴「秋雲ちゃん大丈夫!?」

 

秋雲「んぁ…平気平気〜…」ボロっ…

 

秋雲「まったく…倍返ししてやるんだから…」ブツブツ

 

翔鶴「ごめんなさいね…」

 

翔鶴(マズイわ…どんどん接近されて…)

 

ビスマルク「翔鶴、瑞鶴!直掩の飛行機足りないわよ!?」ドォン!ドォン!

 

翔鶴「!」

 

翔鶴「今発艦し…」

 

ズドォン!

 

翔鶴「きゃあ!」中破!

 

 

 

翔鶴「か、艦載機発着艦…困難です…」ボロ

 

 

瑞鶴「翔鶴姉っ!」

 

瑞鶴「お、朧!私は良いから翔鶴姉と秋雲の護衛に回って!」

 

朧「っ!はい!」スイー

 

瑞鶴「ビスマルクさん!直掩隊出します!」

 

ビスマルク「頼むわ!三式弾撃ち方やめ!」ガコン

 

瑞鶴「っ!」ビシュッ!!

 

ブウゥゥゥン…

 

 

 

ツ級「!」ニヤ

 

バラララ!!

 

 

 

瑞鶴隊「」ボォォ…ボチャボチャ

 

 

瑞鶴「うそ…」

 

ビスマルク「!やってくれたわね…!」

 

ビスマルク「徹甲弾装填!アイツの忌々しい腕にぶち込んでやるのよ!」ガコガコン!

 

 

ビスマルク「ファイア!!」ドォン!

 

 

ツ級「グゥ…!!」撃沈!!

 

瑞鶴「もう一回!発艦はじめ…って…!?」

 

ドォン!

 

瑞鶴「!」ドゴ!

 

 

瑞鶴「そんな…うそよ…」中破

 

 

ネ級「…」バシャバシャ!

 

千代田「!」

 

千代田「瑞鶴さん下がって!!」

 

 

瑞鶴「っ…」スイー

 

ネ級「フフ…」ガシャン

 

瑞鶴「!?」

 

朧「瑞鶴さぁん!!」

 

瑞鶴(い、嫌…!もう沈みたくないよ…!!)

 

 

15.5cm三連装副砲「」カチャ…

 

 

瑞鶴「!これは…」

 

 

〜〜

加賀『いい?私達は航空戦においては中破したら置物よ』

 

加賀『は?幸運の女神が付いてる…?』

 

加賀『いいからこれを持ちなさい、女神よりも頼りになるわ』グイグイ

〜〜

 

 

ネ級「クク…」ニヤ

 

瑞鶴「こんなに近くまで来て…貴女、慢心したわね」ガチャン!

 

ネ級「!?」サッ!

 

瑞鶴「この距離じゃ、避けれないわよ」

 

ドゴォン!!

 

HIT!32!!

 

ネ級「っ!」中破

 

ネ級「っ…」スイーッ…

 

 

瑞鶴「逃すかっ!」ドォン!ドォン!

 

ネ級「っ」miss!miss!

 

瑞鶴「当たってよ…!」カチンカチン

 

 

ビスマルク「瑞鶴、ここから先は私の出番よ…ファイア!」ドゴォン

 

ボカァン!

 

ネ級「ウァ…!」撃沈!!

 

 

千代田「ふぅ…」

 

ビスマルク「とりあえずこんな所かしらね」

 

瑞鶴「…」

 

千代田「…」チラ

 

千代田「空母が二隻中破に駆逐艦が一隻中破か…」

 

翔鶴「装備の軽い艦戦隊しか発艦出来ません…」

 

 

 

〜無線〜

提督「…よし、分かった」

 

提督「これ以上進んでも被害が増えるだけだ」

 

提督「翔鶴に瑞鶴、皆もよく頑張った!ここは退こう!」

〜〜

 

 

瑞鶴「く…」

 

翔鶴「瑞鶴…帰るわよ…帰ればまた来られるから…」

 

ビスマルク「あら、いい事言うわね」

 

秋雲「あー!カタパルトまでまた遠のいたー!」

 

朧「あ、秋雲!」アセアセ

 

千代田「じゃあ被害艦を護衛しながら行きますよ」

 

………

……

 

 

〜港〜

 

提督「お、帰ったな…」

 

加賀「…」ソワソワ

 

赤城「もう、加賀さんは心配性ですね」

 

 

 

 

瑞鶴「…艦隊、帰投したわ…」

 

加賀「!」

 

 

テクテク…

加賀「五航戦、酷い有様ね」

 

瑞鶴「…!」

 

翔鶴「か、加賀さん!」

 

瑞鶴「…ふん」

 

加賀「…」

 

瑞鶴「…これ、返すわ…」ガシャ つ副砲

 

加賀「…」マジマジ

 

加賀(発砲した後が…)

 

瑞鶴「や、役に立たない事は無かったわ…」

 

加賀「…そう」にこ

 

瑞鶴「っ」

 

瑞鶴「別に使いたくて使ったんじゃないから!仕方なかったのよ!!」

 

加賀「分かったから、早く入渠しなさい?」

 

瑞鶴「ふ、ふん!」スタスタ

 

翔鶴「…」ペコ

 

スタスタ

 

 

赤城「ふふ…加賀さん嬉しそうですね」

 

加賀「そんな事無いです」

 

加賀「提督?五航戦が沈まなかったのは私の指導のお陰だと思うのだけれど」ススス

 

提督「瑞鶴が悪の道に進まなきゃ良いけどな…」

 

加賀「失礼なお方…」ギュ…

 

提督「…って加賀さん!こら!絡みつくんじゃない!」ぐぐぐ

 

赤城「じゃあ、私は艦載機の整備をしてきますね?」テクテク

 

提督「あ!ちょっと!加賀さんも連れてって!」

 

加賀「…」スリスリスリスリ

 

 

………

……

 

〜数週間後〜

 

〜工廠〜

 

瑞鶴「〜♪」カチャカチャ

 

加賀「五航戦、そこ、グリス少ないわよ」

 

瑞鶴「いいのいいの、このトリガーの渋みが威力アップなんだって」

 

加賀「そんなオカルトチューン、誰に聞いたのかしら…」ハァ

 

瑞鶴「ちょ、オカルトじゃ…」

 

翔鶴「瑞鶴、装填数の表示が多いステッカーいる?」ペラ

 

瑞鶴「うん!」

 

加賀「そんなものまで…」

 

 

飛龍「出来たぁ!!」

 

41cm連装副砲「」ジャーン

 

加賀「!?」

 

瑞鶴「な、なにこれ…流石に…」

 

蒼龍「これは…主砲でしょ」

 

飛龍「見る目がないなぁ〜!ちゃんと副砲だって!」

 

赤城「その砲身どこで手に入れたんです?」

 

飛龍「長門さんが改二になったから古い装備くれたんです!」

 

加賀「さ、早速提督に…」

 

 

提督「ダメです」

 

空母達「!?」

 

提督「それどう見ても主砲だろ!」

 

提督「なぁ?」

 

妖精「」ウンウン

 

飛龍「そんなぁ…」

 

瑞鶴「なぁんだ、期待して損したー」

 

加賀「提督、私は止めたのよ?偉いでしょう?」ススス…

 

提督「最初から見てたから」サッ

 

加賀「っ!?」ヨロ

 

赤城「提督、なぜこちらへ?」

 

提督「おっと、忘れる所だった」

 

 

提督「ほら、五航戦は出撃!二航戦は支援艦隊で出て!」

 

二・五航戦「はい!」タッタッタッ

 

加賀「私は提督の側に?」

 

提督「違うぞ」

 

赤城「何でしょう…?」

 

提督「…」

 

提督「ほら、挨拶挨拶」パシ

 

ガンビア「…」ヒョコ

 

加賀「!」

 

赤城「まぁ!お人形さんみたいですね!」

 

ガンビア「ハ、ハロー…」

 

提督「アメリカから来た空母だ。一応留学だから変な事教えるなよ?」

 

加賀「ふぅん…」ジロジロ

 

ガンビア「what…?」ビクビク

 

 

加賀「その弱気な態度と強気な胸で提督にすり寄ったのね!?」ズイ!

 

ガンビア「!?」

 

ガンビア「ち、違います〜!」ワタワタ

 

提督「こら!早速絡まない!」ペシ

 

加賀「提督、貴方は日本人なのだから日本人とケッコンすべきよ。そう、わた 提督「赤城さん、ガンビアに艦載機の稽古つけてもらえるか?」

 

加賀「!!」

 

赤城「ええ、構いませんよ」

 

ガンビア「よ、よろしくお願いします…」

 

提督「加賀さんも、よろしくな」ワシワシ

 

ガンビア「うぅ…」チラ

 

 

加賀「…ふん」スタスタ

 

ガンビア「あぅ…」オロオロ

 

提督「ちょ、加賀さん!」

 

 

 

 

加賀「…」くるっ

 

加賀「そこのメリケン、日本の空母の戦い方、その身に叩き込んであげるわ。付いて来なさい」ゴゴゴ

 

ガンビア「!」

 

ガンビア「yes!mam!」ビシ

 

 

提督「…」

 

提督(すまんガンビアよ…一航戦がたまに見せる発着艦を覚えてくれ…!)

 

 

その後、留学期間を終え故郷へ帰ったガンビアは、仲間達に日本での一航戦流戦闘術を広めた…かどうかは、また別の話…

 

ー完ー




何気に空母って少ないですよね


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20話・病んだ艦娘達の居る鎮守府 ☆※

たまにはこういうのも




ー鎮守府・夕刻ー

 

 

〜執務室〜

 

提督「な、なぁ青葉?」

 

青葉「何ですかー?」ぎゅー…

 

提督「トイレに行きたいなって…」

 

青葉「良いですよー?」ぎゅうぅ…

 

提督「っ…」

 

提督「は、離してくれるとありがたいんだが…」

 

青葉「良いじゃないですかー」むぎゅむぎゅ

 

提督「でもこれじゃ…」

 

青葉「むぅ…」

 

パッ

 

提督「あ、ありがとうな…」

 

青葉「すぐ戻って下さいね?」

 

提督「あぁ…すぐ戻るよ…」

 

バタン…

 

 

 

 

 

〜鎮守府・中庭〜

 

 

ガサガサ…

 

提督「」キョロキョロ

 

 

提督「っ!」ブン!

 

提督(頼む…!)

 

 

〜塀の外〜

 

 

ヒュー…

 

メモ帳「」ポス

 

 

 

「ん?」

 

「これは…」ペラ

 

 

 

「え…!?」

 

 

 

これを読んでいる人が居るのならば、ここではない近くの鎮守府もしくは軍令部まで知らせて欲しい。

ここの艦娘達は様子がおかしい。

自分の大切な部下である為この様な言葉は使いたくはないが、狂っているのだ。ここに居たら私はいずれ艦娘達によって手をかけられ、殺されてしまうだろう。

そうなると艦娘達は解体されてしまう。

そうなる前に、どうかこの手記を軍関係者に渡して欲しい。

どうか、お願いします。

 

ーーーー横須賀第8鎮守府提督・○○小将

 

………………

…………

……

 

 

 

〜鎮守府庭〜

 

提督(大丈夫…きっと誰かが…!)コソコソ

 

 

 

 

鈴谷「あれ?提督じゃん?」

 

提督「!?」ビク

 

鈴谷「1人で外出ちゃダメでしょ?」

 

提督「…!」ジリ…

 

提督「っ」ダッ!

 

 

鈴谷「おっと!」ガシッ!

 

提督「う…!」

 

鈴谷「ねぇ…鈴谷に会ったのがそんなに嫌かなぁ?」

 

提督「そ、そんな事…ない…」

 

鈴谷「はぁ…」

 

鈴谷「まぁいいや」

 

鈴谷「んで、何してたの?」

 

提督「な、何でも無いぞ!ただ夜風に…」

 

 

鈴谷「へー」

 

提督「本当にごめんなさい…も、もう戻るよ…」

 

 

鈴谷「っ」グイッ!

 

 

提督「うぐっ!」ドサ

 

 

鈴谷「提督〜、嘘は良くないなぁ〜」ケラケラ

 

提督「す、鈴谷?」

 

鈴谷「ダメじゃん提督〜」

 

 

鈴谷「ねぇ」にこ

 

 

鈴谷「どうやって執務室から抜け出したの?」グイ

 

提督「ぐっ…」

 

提督「と、トイレのついでだよ…!」

 

鈴谷「ふぅん…」

 

鈴谷(今度からトイレの時にも見張りが必要かな?)

 

提督「す、鈴谷…苦しいぞ…!」ぐぐぐ

 

鈴谷「…」ギュウゥ…

 

提督(まずい…!?首が…!)ギリギリ

 

 

鈴谷「」ゾクゾク

 

 

提督「た、頼むから…」

 

鈴谷「えー?」ギュウゥ…

 

提督「鈴谷ぁ…!」

 

 

鈴谷「…」パッ

 

提督「っ…」ドサ

 

提督「げほっ!けほっ…!」

 

 

鈴谷「提督、鈴谷に他に言うことは?」

 

提督「…」

 

提督「そ、外に出てごめんなさい…」

 

提督「もうしないので…許して下さい…」ふるふる…

 

 

鈴谷「…」ガシ

 

 

提督「…?」ビクビク

 

 

鈴谷「…」じー…

 

鈴谷「ま、今は許してあげましょう!」

 

提督「!」ほっ…

 

鈴谷「その代わり…」

 

 

 

鈴谷「これからまた鈴谷達の部屋に来て?」にこ

 

提督「っ…」ゾク

 

 

鈴谷「ほら、行くよ」ダキ

 

提督「ほ、本当に悪かったから…」

 

鈴谷「じゃあいっぱいしようねー♪」

 

提督「す、鈴谷…!」ズルズル

 

 

 

………

……

 

 

 

 

 

 

鈴谷「熊野ー!提督連れて来たよー!」

 

 

〜部屋の中〜

 

熊野「!?」

 

熊野「ち、ちょっと待ってくださるかしら!?」

 

バタバタ

 

熊野(いきなりだなんて聞いていませんわ!?)

 

 

 

鈴谷「熊野ー!入るよー!」

 

ガチャッ!

 

熊野「あぁっ!酷いですわ!」

 

 

熊野「!!!」

 

熊野「す、鈴谷?提督をそんな風に…」

 

鈴谷「あぁこれ?いいのいいの」

 

鈴谷「また勝手に1人で出歩いてたんだから」グイっ

 

提督「うぐっ…」

 

熊野「て、提督だって自由にする権利はありますわ…!」

 

 

熊野「今すぐその手を離してくださるかしら…?」ワナワナ

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「はいはい、分かったから」パッ

 

提督「っ…」ドサ

 

熊野「!」タタっ

 

熊野「提督っ!大丈夫ですの!?」ギュ

 

熊野「痛い事をされたらいつでも熊野に言うんですのよ!?」

 

提督「あ、ありがとな…」

 

鈴谷「そんな鈴谷を鬼みたいに言わないでよー?」

 

熊野「…」

 

熊野「提督…嫌ならもう帰ってもいいですわ…?」

 

熊野「貴方のお顔を見れただけで、この熊野は満足ですわ?」

 

提督「!」

 

提督「そ、そうか!じゃあ…」

 

 

鈴谷「はぁ!?帰すわけないじゃん!?」ダン!

 

提督「っ!?」ビク

 

鈴谷「熊野もそんな気取っちゃってさぁ!?」

 

鈴谷「昼間からずーっと提督と会いたいだの何だの…」

 

熊野「す、鈴谷!」

 

提督「そ、そうか…」

 

熊野「私は…そんな事…」

 

提督「う、嬉しい…かな…?」

 

熊野「提督…」ポッ

 

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「じゃ、熊野は今日はいいみたいだから」

 

鈴谷「鈴谷が美味しく頂くかな?」

 

鈴谷「ほら、熊野は出てって」

 

熊野「っ…」

 

熊野「そんな…」

 

 

提督「た、頼む鈴谷っ…」

 

提督「どうせなら最初は…熊野と…」

 

熊野「!」

 

鈴谷「…」イラ

 

鈴谷(やっぱり連れてくるんじゃなかったかな…?)

 

鈴谷「…」

 

提督「す、鈴谷…?」ビクビク

 

鈴谷「…すぐ終わらせてよ?」

 

熊野「!」

 

熊野「て、提督?本当によろしいんですの…?」

 

提督「あ、あぁ…熊野とだったら…」

 

熊野「提督…」きゅん

 

鈴谷「…それどういう意味かなぁ?」ズイっ

 

提督「あ、あの…」

 

熊野「そのままの意味ですわ?」ぎゅう…

 

鈴谷「!」

 

提督「…」

 

熊野「提督…嬉しいですわ…?」

 

熊野「この熊野の身体…提督の好きにしてくださいまし…」しゅる…

 

提督「っ」ドキ

 

 

熊野「愛していますわ…提督…」

 

 

………

……

 

 

 

 

 

ー2時間後ー

 

 

 

熊野「あ…もっと…もっとですわ…」ギュ…

 

提督「く、熊野…もう…!」

 

熊野「あら…ん…っ、提督…ぁ…」ぴくん

 

熊野「…っ」ユサユサ

 

提督「くっ…!」

 

熊野「はぁ…はぁ…」にゅるにゅる…

 

提督「!」

 

提督「あっ…!熊野っ…離れろ…!!」ビクビク

 

熊野「い、イヤですわ…!」ぎゅうぅ

 

提督「…!?」

 

熊野「んっ…!」ビクン

 

提督「っ…」ビクっ…

 

 

熊野「ぁ…提督ぅ…」スリスリ

 

提督「っ…はぁ…熊野…」

 

提督「ダメじゃないか…こんな…」

 

熊野「はぁ…気持ち良かったですわ…」ギュ…

 

熊野「でも…もっと…」

 

提督(ま、まだ!?)

 

提督(こうなると長くなってしまう…!)

 

 

提督「す、鈴谷っ…ん…!」

 

熊野「ん…」ちゅうぅ…

 

熊野「今は熊野だけを…」

 

提督「んぅ…!」

 

熊野「はむ…ちゅる…提督ぅ…」ジュル…

 

 

 

鈴谷「」イラ…

 

鈴谷(相変わらず見ててイライラするな〜)

 

鈴谷(そんなイチャイチャして…何が楽しいんだろ?)

 

 

 

 

熊野「んむ…提督…」サワ…

 

提督「ん…」

 

提督(ま、また…!?)

 

鈴谷「っ…」

 

鈴谷「はいはい、じゃあ今日はこの辺にしようか」グイ

 

提督「ぷはっ…」

 

熊野「あんっ」ドサ

 

熊野「ひ、酷いですわ!」

 

鈴谷「まぁまぁ、明日も時間はあるからさぁ?」

 

 

鈴谷「今度は一日中しようよ?ね?」

 

熊野「むぅ…」

 

熊野「仕方ないですわ…」

 

 

提督「ありがとう…鈴谷…」

 

鈴谷「じゃあ提督の部屋まで送るよ」グイ

 

提督「ひ、一人で行けるから…」ヨロ

 

 

鈴谷「ダメに決まってんじゃん」にこ

 

提督「…」

 

熊野「提督っ、最後にもう一度…」グイ

 

鈴谷「…」

 

提督「…」

 

 

熊野「ん…」ちゅ

 

提督「んむ…」

 

熊野「…」ちゅうぅ

 

熊野「提督ぅ…ん…」

 

提督「熊野…」ぎゅ…

 

熊野「…♪」ぎゅう…

 

イチャイチャ

 

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「チッ…」

 

鈴谷「ほら、行くよ!」グイ

 

熊野「あ…」

 

提督「…じゃあな、熊野…」

 

 

バタン

 

 

 

 

 

〜廊下〜

 

鈴谷(熊野もまだまだ甘いな〜)

 

 

鈴谷(もっと痛めつければ楽しくなるのに…)

 

 

提督「…」テクテク

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「…ねぇ、提督?」

 

提督「な、なんだ…?」

 

 

 

鈴谷「熊野に優しくされて気持ちよかった?」ニヤニヤ

 

提督「っ!」

 

提督「そ、そんな事…」

 

 

鈴谷「だよねぇ!?」ズイ

 

 

提督「!?」ビク

 

 

鈴谷「提督はさぁ…」スッ…

 

 

バチン!!

 

提督「うっ…!」ヒリヒリ

 

 

鈴谷「こっちの方が良いよね!」ドカ!

 

 

鈴谷「ねぇ!?」ゲシ

 

 

 

提督「痛いっ…や、やめてくれ…!」ブルブル

 

鈴谷「…」スッ…

 

提督「…ぐす…す、鈴谷ぁ…」ビクビク

 

 

鈴谷「!」ピタ…

 

鈴谷「はぁ…♡」ゾクゾク

 

鈴谷(やっぱ提督はこの顔だよぉ…♪)

 

 

鈴谷「ほら…まだまだ行くよ…!」ガシ

 

提督「ひっ…」

 

 

 

 

 

 

青葉「あぁ!!やっと見つけましたぁ!!」

 

提督「あ、青葉っ!」

 

青葉「もうー!どうやって抜け出したんですか!!」

 

鈴谷(なんだ青葉か…)

 

鈴谷「ダメじゃん青葉、ちゃんと見張ってなきゃ」

 

青葉「いやぁ〜、この前皆であれだけ言い聞かせたから大丈夫だと思ったんですよね〜」

 

鈴谷「こら、そういう慢心は良くないなぁ!」

 

青葉「えへへ…」チラ

 

提督「…?」

 

 

青葉「司令官!今度から貴方の行動はトイレもお風呂も全部見張ることに決めました!」ビシ

 

提督「!?」

 

提督「お、おい!いくらなんでも 鈴谷「ま、当然の結果じゃん?」

 

青葉「嬉しいですよね?青葉達とずぅーっと居られて!」ギュウ…

 

 

青葉「嬉しいですよね!?」グイ

 

提督「や、やめろ!」パシ

 

 

青葉「へ?」ピタ

 

 

 

 

 

青葉「や…」

 

 

青葉「やめろ…?」ワナワナ

 

 

鈴谷(うわ、地雷踏んだ♪)

 

鈴谷「あーあ、鈴谷知らない」タッタッタッ

 

 

 

青葉「…」ワナワナ

 

提督「青葉…?」

 

 

青葉「…」スゥ

 

シュ…

 

提督「っ青

 

ドカッ!!

 

提督「っごほっ!!」

 

青葉「っ…」ゲシ!

 

提督「うぐぅ…っ!」

 

青葉「っ…!!」バキッ!!

 

提督「あぅっ…!!」ゴロゴロ

 

 

青葉「何言ってるんですか??」ツカツカ

 

提督「っ」ずりずり

 

青葉「やめるわけ無いじゃないですかっ」バキ!

 

提督「うぐっ…!」ドサ

 

ツー…

 

提督(は、鼻血が…)

 

提督「あ、青葉っ!血が出て…」

 

提督「!?」

 

 

青葉「!!」ダダ!

 

ガシ!

 

提督「は、離せ…!」ぐぐぐ

 

 

青葉「はぁ…!はぁ…!」ギュウゥ

 

 

提督「ひっ!」

 

青葉「司令官の…血…」はぁはぁ

 

ぺろ…

 

 

青葉「ん…」

 

青葉「美味しい…」ギラギラ

 

 

 

提督「…っ!青葉っ…」

 

提督「お願いだから…」

 

青葉「…」ぺろぺろ

 

提督「もう…許して…」

 

青葉「」ゾクゾク

 

 

 

青葉「も、もう我慢の限界ですっ!」グイ

 

テクテク

 

提督「っ」ズルズル

 

青葉「しれ、司令官っ」

 

 

青葉「貴方が、い、いけないんですよ…」ドキドキ

 

 

青葉「そんな子犬みたいな目で…」ギュウゥ…

 

 

提督「ちょっ…もうあんな事言わないから…!」ジタバタ

 

青葉「…衣笠も居るかな…」ブツブツ

 

提督「あ、青葉…!」ブルブル

 

………

……

 

 

 

〜青葉型の部屋の前〜

 

青葉「さ、着きましたよ」

 

 

青葉「司令官、今夜は朝まで青葉達と遊びましょ?」にこぉ

 

提督「いや…もう…」ブルブル

 

キィ…

 

 

衣笠「あ、提督?」

 

青葉「ほら、入れ」どん

 

提督「っうわ!」ドサ

 

 

青葉「さ、早くはじめましょ?」にこ

 

 

バタン!!

 

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

〜次の朝〜

 

 

提督「…」ムク

 

 

青葉「…zzz」ギュ…

 

衣笠「…z」ヒシッ

 

提督(暑い…離れないと…)ぐぐ…

 

提督(俺の制服は…?)キョロキョロ

 

 

制服「」ビチャァ

 

提督「…」

 

提督(あれじゃあ着れないか…)

 

 

コンコンコン

 

「青葉いるー?」

 

提督「!!」

 

提督(まずい!こんな格好じゃ…)

 

 

「…?」

 

「提督の匂い…!?」

 

 

 

ドンドンドン!

 

「あ、開けろっ!」

 

ドンドン!

 

「っ青葉!!開けろ!!」

 

 

青葉「…んぅ…」ムク

 

衣笠「うるさいわね…」

 

提督「あ、青葉、何か着る物をっ!」

 

青葉「今更いいじゃないですかぁ…」にこ

 

 

衣笠「はいはーい、今開けるね」テテテ

 

提督「あっ!衣笠っ!?」

 

 

ガチャ

 

 

千代田「ちょっと青葉!あんた達…って」

 

千代田「な、何してるのよ!?」ダン!

 

青葉「まぁまぁ、そう怒らないでくださいよー」

 

青葉「司令官がびっくりしちゃうじゃないですか」ギュ

 

提督「お、おい…」

 

千代田「ちょっと提督?」

 

 

 

千代田「何で青葉達の部屋に居たの?」スゥ

 

千代田「何で千代田達じゃないの??」ズイ

 

提督「む、無理矢理 衣笠「あー激しかったなー!」ノビー

 

提督「!?」

 

千代田「っ!!」

 

青葉「千代田さんも、青葉達の使った後で良ければ使います?」トン

 

提督「うぐっ」ドサ

 

千代田「ちょっと!?」

 

青葉「ほら司令官、次の子が使いたいって言ってますよ?」ニヤ

 

千代田「…」

 

千代田「提督、千代田の上着でよければ着なさい」パサ

 

提督「!」

 

提督「あ、ありがとう!」ゴソゴソ

 

 

青葉「で、どうするんです?」

 

千代田「…」

 

千代田「貴女達の後っていうのは気に食わないけど、貰っていくわ」グイ

 

提督「え!?」

 

提督(千代田はマズい!!)ビク

 

千代田「ほら、行くわよ」

 

提督「あっ、き、衣笠!助けて!」ズルズル

 

衣笠「提督、どうせまた逃げようとしたんでしょ?」

 

提督「ち、違うっ!!」

 

 

衣笠「ちゃんと躾けてもらってね〜♪」

 

提督「!?」

 

 

千代田「大人しくしなさい!」ズルズル

 

提督「嫌だ!青葉!」

 

バタン

 

 

衣笠「はぁ…」

 

衣笠「提督も中々しぶといわね」

 

青葉「うん、これに懲りていい加減私達のものだって理解してほしいよね」

 

………

……

 

 

 

ズルズル

 

提督「ち、千代田!離してくれ!なあ!?」バタバタ

 

千代田「離すわけないじゃない」

 

千代田「それに昨日鈴谷から聞いたわ」

 

提督「え…?」

 

千代田「提督が外に出てたって」ピタ

 

提督「ち、違う!たまには外の空気だって」

 

 

千代田「必要ない!!」ダン!

 

提督「っ」ビク

 

千代田「貴方には私達だけが居ればいい…、私達には貴方だけが居ればいい…!!」ギロ

 

提督「」ビク

 

提督「で、でも…」

 

千代田「提督…まだ自分の立場が分かってないのね!」

 

提督「た、立場って…」

 

千代田「まぁいいわ、とっとと来なさい!」グイ

 

提督「ぐ…っ!」

 

提督「千代田っ…お前はこんな子じゃ…!」

 

 

千代田「…」イラ

 

 

千代田「はぁ…もういいわ?ここでするから」

 

提督「は…!?」

 

千代田「提督が…悪いんだからね…」ヌギヌギ

 

提督「ば、馬鹿!駆逐艦の子だって…」

 

千代田「貴方も脱ぎなさい」ギロ

 

提督「絶対ダメだ!千代田!」

 

 

千代田「…」ドカッ!

 

提督「ぐはっ…!」ドサ

 

 

ツカツカ

 

提督「く、来るな…!」ガタガタ

 

 

千代田「怖がってる提督…」ズイ

 

 

 

千代田「いい顔…」ウットリ

 

提督「ひぃっ…」ブルブル

 

 

 

 

 

加賀「何をしているの!」

 

 

提督「!」

 

千代田「…」

 

千代田「あぁ…加賀さん」

 

千代田「見ればわかるでしょう?提督を躾けているのよ」

 

加賀「っ!」

 

加賀「提督は貴女達のペットじゃないのよ!?」

 

加賀「今すぐ提督から離れなさい!」

 

千代田「は?」

 

千代田「嫌ですよ」ギュウゥ

 

提督「ぐぁ…ち、千代田っ…!痛い…!」ぐぐぐ

 

加賀「そう…」

 

 

加賀「なら力づくでも貴女を止めるわ」ス…

 

千代田「…」ギュウ…

 

提督「か、加賀…!」

 

キリキリ…

 

加賀「っ…」

 

加賀(マズイわね…提督に当たってしまうわ…)

 

提督「同士討ちは…ダメだぞ…!」ぐぐぐ

 

加賀「そんなこと言ってる場合じゃ…」

 

 

提督「俺はいいから…」

 

 

提督「なぁ…千代田…お前に従うよ…」

 

千代田「…」ニヤ

 

加賀「提督っ!?」

 

提督「良いんだ…お前達がこんな事で傷付くのは…見たくない…」

 

提督「千代田、行こう…」

 

 

千代田「最初からそうしなさい?」

 

千代田「加賀さん?ありがとうございました」にこ

 

加賀「な…っ!」

 

千代田「ほら、私達の部屋に行くわよ」グイ

 

提督「っ…」トボトボ

 

千代田「…」チラ

 

加賀「…」

 

 

 

 

加賀「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ちとちよの部屋〜

 

千歳「んふ…提督…」ギュ…

 

提督「く…」

 

 

千歳「何で昨日は私達じゃなかったのかしら?」

 

ギュウゥ…

 

提督「だ、だからそれは…っ!」

 

ミシッ…

 

提督(体がっ…!)

 

千歳「…♪」

 

 

提督「千歳…もうやめてくれ…」ポロポロ

 

千歳「ふふ…提督…泣き顔も可愛い…」ギュ…

 

提督「うぐ…!」

 

千代田「お姉、甘やかしすぎよ!」

 

千歳「そう?」

 

 

千代田「もっとこう…!」ギュウゥっ…

 

提督「!?」ギリギリ…

 

提督「い、痛い痛い!!」

 

提督「千代田っ!やめてくれぇっ!!」

 

 

千歳「まぁ…♡こんなに…」ウットリ

 

千代田「ね?提督のここも悦んでるわ♡」サワ…

 

提督の主砲「!」

 

提督「っ…」

 

提督「た、頼む…もうやめてくれ…お願いだから…」

 

千歳「だーめ」ちゅ

 

千歳「昨日は青葉さん達といっぱいしたんでしょ…?」

 

千代田「提督、本番はこれからじゃない…♪」ぺろ

 

提督「そんな…」

 

 

千歳「次はもっと…」

 

千代田「気持ちいいこと…しよ?」フー

 

提督「」ゾワ…

 

提督(こ、こんな鎮守府なんかに居たら…)

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

 

〜食堂〜

 

鈴谷「それいいじゃ〜ん!」キラキラ

 

加賀「えぇ、提督は仲間同士での争いを嫌うもの」

 

加賀「だから私が千代田に攻撃しようとしたら…」

 

 

加賀「大人しく千代田に従っていたわ」にこ

 

鈴谷「へ〜!そんなことなってんだ〜」

 

加賀「えぇ、だからおそらく今頃お楽しみ中よ」

 

鈴谷「それにしても加賀さんやるじゃーん!そんな事考えるなんて!」

 

加賀「貴女にも見せてあげたかったわ?」

 

 

加賀「提督のあの…全てを諦め犯される覚悟したような顔…」ウットリ…

 

鈴谷「」じゅる

 

鈴谷「い、いいなぁー!次また鈴谷行きたーい!」

 

加賀「貴女の後だと提督が血塗れじゃない。最後にしてほしいのだけれど」

 

鈴谷「えー!最後だと提督ろくに反応してくれないんだもん!」

 

加賀「なら程々にすることね」

 

鈴谷「えー」

 

加賀「ふふ…」

 

 

 

 

 

 

ー夕方ー

 

〜廊下〜

 

提督(やっと解放された…)トボ…トボ…

 

提督(もう…誰にも会いたくない…)

 

 

提督「っ」ズキ

 

提督(くそ…千代田の奴思いっきり…)

 

提督「痛…っ」ヨロ

 

 

熊野「…提督?」

 

提督「!」ビク

 

提督「熊野か…」

 

熊野「そんなに怯えて…」

 

提督「…」

 

提督「ごめんな…」にこ…

 

熊野「…」

 

 

熊野(熊野達のせいで…こんなに弱々しく…)ズキ…

 

熊野「あの…熊野の部屋で休んでもよろしくてよ…?」きゅ…

 

提督「…」

 

熊野「提督…」うるうる

 

提督「…わかった…」

 

熊野「!」パァ

 

熊野「そ、それでは早速来てくださいまし!」ぐいぐい

 

提督「!」

 

提督「ま、待ってくれ!」

 

提督「もしかして鈴谷も…?」

 

熊野「鈴谷は今は加賀さんと居ますわ?」

 

提督「っ、そうか…」ほっ

 

熊野「ですので熊野だけと…//」

 

提督「っ!」ドキ

 

熊野「提督…」くい…

 

提督「あぁ…」

 

スタスタ…

 

 

 

 

 

 

バタン

 

〜鈴熊の部屋〜

 

熊野「提督っ!」ダキッ

 

提督「おっと」ぎゅ…

 

熊野「熊野…もう我慢できませんわ…?」スリスリ

 

提督「熊野…」

 

熊野「貴方が誰かに痛めつけられるのは…もう見たくありませんの…」

 

 

熊野「熊野だけが提督を独り占め出来たらいいのに…」

 

提督「…」

 

熊野「提督…」ぎゅ…

 

熊野「私と居る時だけは…どうか日々の苦痛を忘れてくださいまし…」

 

提督「…!」ジワ

 

提督「ありがとうな…」ナデナデ

 

熊野「あ…提督…」ぴくん

 

 

提督「お前と加賀だけが俺の支えだよ…」

 

熊野「」ピク

 

 

熊野「提督…?」

 

提督「どうした?」

 

熊野「今は熊野の事だけを考えてくださるかしら…?」きゅ…

 

提督「ご、ごめん」

 

熊野「それに加賀さんは…」

 

提督「?」

 

 

熊野「あまり信用しない方が良いですわ…?」

 

提督「…?」

 

提督「どういう事だ…?」

 

熊野「…そのままの意味ですわ?」

 

熊野「そんな事より、早くしないと鈴谷が帰って来ますわ!」

 

提督「そうだな…」

 

提督(加賀…)

 

 

熊野「提督、宜しければ、最後に…」すっ…

 

提督「あ、あぁ…」すっ

 

 

熊野「はむっ…」ちゅう…

 

提督「ん…」

 

熊野「ふぁ…んちゅ…」

 

提督「…」

 

熊野「提督っ…♡ぁむっ…ちゅ…」ぺろぺろ

 

提督「っ…」ドキドキ

 

 

熊野「んっ…!」ガバ

 

提督「…!」ドサ

 

熊野「はぁ…提督…」しゅる…

 

提督「熊野…」さわ…

 

熊野「ぁん…♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴谷「何してんのー?」

 

 

提督「っ!?」ビク!

 

熊野「す、鈴谷…」

 

鈴谷「水臭いじゃん熊野〜!」ツカツカ

 

 

鈴谷「そういう事なら鈴谷も呼んでよー」ズイ

 

熊野「…」

 

鈴谷「ねぇってばー」

 

 

熊野「…嫌ですわ」

 

鈴谷「っ」イラ

 

鈴谷「はぁーっ…」

 

 

 

鈴谷「提督?鈴谷も提督と遊びたいなって」にこ

 

提督「」ゾク

 

提督「い、いや…これは…」

 

鈴谷「なに?そんなつもりは無かったとか言うわけ?」

 

 

鈴谷「こんなにガチガチにしてさぁ!」ゲシ

 

提督「〜っ!!」

 

熊野「!!」

 

鈴谷「痛い!?ねぇ!?」ゲシゲシ!

 

提督「ぐっ…!うぐ…!!」

 

熊野「す、鈴谷!もう見過ごせませんわ!?」ガシッ!

 

グイッ!

 

鈴谷「っ…」

 

熊野「…」ギロ

 

鈴谷「…なに?」

 

熊野「今までは黙っていましたが…」ワナワナ

 

 

熊野「もう我慢の限界ですわ!」

 

鈴谷「はー?何のー?」ケラケラ

 

 

熊野「」イラ

 

 

バキッ!!

 

 

鈴谷「っ!」ドサ

 

提督「!?」

 

提督「く、熊野やめろ!」ガシ

 

熊野「止めないでくださいまし!」バタバタ

 

提督「俺の事はいいからっ!熊野っ!」

 

鈴谷「いたた…」

 

熊野「私の提督を…!いつもいつも痛めつけて…」ジワ

 

提督「熊野…」

 

鈴谷「…」

 

熊野「あんまりですわ…」ポロポロ…

 

提督「!」

 

提督(俺の為に…!)

 

提督「ありがとな…」ぎゅ…

 

熊野「…」ぐすぐす

 

提督「こんな俺なんかの為に…」ナデナデ

 

熊野「提督…」きゅ…

 

 

鈴谷「…」イライラ

 

提督「もう執務室へ帰るよ…」

 

熊野「そんな…」

 

提督「また来るからさ…」ナデ…

 

熊野「…」

 

 

提督「じゃあな…」

 

提督「鈴谷とも仲直りするんだぞ…?」

 

 

熊野「…」鈴谷「…」

 

バタン…

 

 

 

 

鈴谷「…」チラ

 

熊野「…」ツーン

 

鈴谷(あちゃー…)

 

鈴谷「く、熊野さぁ…」

 

熊野「…」

 

熊野「ふん!」ぷいっ

 

鈴谷「!」

 

鈴谷(参ったな〜…熊野も居てくれないと提督の反応が弱くなるんだけどな〜…)

 

鈴谷「ねぇ熊野ってば〜」ぐいぐい

 

熊野「もう貴女と居る時は提督と会いたくありませんわ」ツーン

 

鈴谷「!」

 

鈴谷「良いの〜?そんな事言って…」

 

熊野「…?」

 

鈴谷「もう鈴谷から提督を誘ってあげないよ?」

 

熊野「!!」

 

熊野「い、いいですわっ」

 

熊野「今日も自分からお誘いしましたもの!」

 

鈴谷「えー!淑女がそんな事していいの〜?」

 

熊野「…!」

 

 

鈴谷「提督は多分熊野がビッチになっちゃったと思ってるんじゃない?」

 

熊野「!?」

 

熊野「そ、そんな事ありませんわ!?」

 

鈴谷「でも自分から誘ってさ〜、まさにそれじゃん?」ケラケラ

 

熊野「そんな…」

 

鈴谷「だからあんまり自分から誘うのは良くないよ?」

 

熊野「…」

 

鈴谷「また鈴谷から誘ってあげるからさ、ね?」

 

鈴谷「鈴谷だったらそう言う事しても自然でしょ?こういうのは姉に任せときなって!」

 

熊野「…」

 

熊野(く、悔しいですわ…!)

 

熊野「分かりましたわ…」

 

鈴谷「!」

 

 

鈴谷「そうそう!それで良いの!」にこ

 

………

……

 

 

 

 

〜廊下〜

 

提督「…」スタスタ

 

 

五十鈴「あら、提督?今日も冴えない顔してるわね?」ニヤニヤ

 

提督「っ」ビク

 

五十鈴「」ゾクゾク…

 

五十鈴「何で私を見て怯えるわけ?」ガシ

 

提督「そ、そんなつもりは…」ブルブル

 

五十鈴「また嘘ばっかり…」スッ…

 

五十鈴「その癖治してあげるから、私達の部屋に来なさい?」グイッ

 

提督「!?」

 

提督「こ、これからやる事があるんだっ」

 

五十鈴「はぁ?何言ってるの?」

 

五十鈴「…また嘘…」ワナワナ

 

五十鈴「貴方にはやる事なんて無いじゃない!?」ガシ

 

五十鈴「貴方の周りの事は、任務だってご飯だって…ぜーんぶ五十鈴達がやってるじゃない!?」ドン!

 

提督「っ…」ビク

 

提督(お前らが勝手にやってるんだろうが…!)

 

五十鈴「何回も嘘つかれて…頭に来たわ?」

 

五十鈴「気分じゃ無いけど名取も呼ぼうかしら?」ニヤ

 

提督「…ぇ?」

 

五十鈴「あの子昨日からずーっと提督の事考えながら1人でしてたから…ねぇ?そんな名取に本人を合わせてあげたら…」

 

五十鈴「どうなっちゃうのかしら?」にこ

 

提督「っ…」

 

提督(じ、冗談じゃない!?この前だって3日間も離してくれなくて…!それが原因でまた鈴谷達に責められて…!)ガタガタ

 

五十鈴「ほら、早く来なさい?」ガシ

 

提督「いや…」ブルブル

 

 

長良「五十鈴ー!演習ー!」タッタッタッ!

 

五十鈴「!」

 

五十鈴「そうだったわ!」パッ

 

提督「っ…」ほっ…

 

五十鈴「提督、演習が終わったら五十鈴達の部屋に来てね?」ズイ

 

提督「…」

 

五十鈴「“話したい事”がたくさんあるから」にこ

 

提督「な、なんで…」

 

 

長良「五十鈴早くー!」

 

五十鈴「今行くわー!」タッタッタッ…

 

 

提督「…」トボトボ

 

提督(俺が何したって言うんだ…)

 

提督(五十鈴だって前はあんな子じゃ…)

 

 

加賀(…今ね)こそこそ

 

 

加賀「提督、大丈夫ですか!?」ガシ

 

提督「ひっ!?」ビク

 

加賀「提督、私です、加賀ですよ!」

 

提督「…加賀か…」ジワ

 

加賀「提督!?そんなに…」

 

提督「あ…いや、すまんな…」ゴシゴシ

 

加賀「やっぱり千代田を…!!」

 

提督「い、いいんだ!俺は大丈夫だからっ!」

 

加賀「提督…」

 

提督(こんな加賀が信頼出来ないわけ無いじゃないか…)

 

提督「はは…情けないなぁ…」ジワ…

 

加賀「」ゾクゾク

 

提督「加賀と居ると安心して…」ポロポロ

 

 

 

加賀「」ハァハァ…

 

 

 

加賀(提督…そんな、泣き顔なんて見せられたら私…)

 

 

 

加賀(気分が高揚してしまいます)

 

 

提督「…か、加賀…?」

 

加賀「!」ジュル

 

加賀「な、何でしょう!?」

 

提督「だ、大丈夫か?」

 

加賀「えぇ、私も提督の境遇を考えると…」

 

提督「す、すまないな、こんな話を…」

 

 

加賀「あの…宜しければ私の部屋に…」クイ…

 

提督「…え?」

 

加賀「これ以上貴方が辛い思いをするのは見たくありません…」ウルウル

 

提督「加賀…」

 

提督「ありがとう加賀…」

 

提督「でも大丈夫…もう少しなんだ…」

 

加賀「…?」

 

提督(加賀なら大丈夫だろう…)

 

提督「加賀だから話すけどな…」

 

提督「実は…」

 

 

 

提督「助けを求めるメモを昨日鎮守府の外に投げたんだ」

 

 

加賀「!?」

 

提督「電話だったり手紙だとその日の秘書官に絶対止められるだろ?だから〜…」

 

加賀「…」

 

加賀(ま、まさか昨日鈴谷が外で提督を見たのは…!?)サー…

 

 

提督「ここら辺は他の鎮守府とは違い人通りもある」

 

加賀「…」ブツブツ

 

提督「だから絶対誰かしらが見つけてくれるはずなんだ!」

 

 

加賀「…」

 

提督「…?」

 

 

加賀「そうね、良かったわ。」にこ

 

 

加賀「私は少し用事を思い出したので」スタスタ

 

加賀(皆に知らせなくては…!)

 

 

 

提督「あっ…」

 

提督「加賀…?」

 

 

 

 

 

〜鈴熊の部屋〜

 

鈴谷「でねー」

 

熊野「もう!いい加減にして欲しいですわ!」

 

鈴谷「いいじゃーん、でね、提督ってば首締めながらするとね〜」

 

熊野「…」むす…

 

 

ドンドンドン!

 

鈴谷「?」

 

熊野「誰ですの?」

 

 

「鈴谷!加賀よ!大変な事になってるわ!」ドンドン!

 

鈴谷「ど、どうしたの!?」ガチャ

 

 

加賀「鈴谷!提督が鎮守府の外にsosの文書を…」

 

 

加賀「…って、あら?」

 

熊野「鈴谷ならもう飛び出して行きましたわ」

 

加賀「…そう…」

 

熊野「そ、それよりも加賀さん…」

 

熊野「その話、熊野にも話してくださる…?」ブルブル

 

加賀「えぇ、さっき提督から直接…」

 

………

……

 

 

 

 

 

〜執務室〜

 

ガチャッ!!

 

鈴谷「どこ!?提督っ…!」

 

 

青葉「!」ガサガサ

 

鈴谷「あ!青葉!提督は!?」

 

青葉「それが青葉達も今探していまして!」

 

 

鈴谷「…チッ」イラ

 

 

 

鈴谷「あんたさぁ!昨日常に見張るって言ったよねぇ!?」グイ

 

 

青葉「青葉だってずっと暇な訳じゃないんですよ!」パシッ!

 

 

鈴谷「っ、もういいわ、早く探して!」

 

青葉「分かってますよ!」タッタッタッ

 

 

鈴谷「提督…居なくならないで…!」タッタッタッ…

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

〜鎮守府・倉庫の隠し部屋〜

 

提督「助けが来るまでここに居よう…」

 

提督「もう限界だ…」

 

 

 

提督「はぁ…前は楽しかったなぁ…」

 

 

〜〜〜

〜〜

 

鈴谷『提督!鈴谷またMVPだよ!うんと褒めてね!』キラキラ

 

提督『あぁ!偉いぞ!次もこの調子で頼むな!』

 

千代田『提督?私はいいけどお姉も褒めてあげて!』

 

千歳『いいのよ千代田』

 

提督『すまんすまん!千歳も改装してからもよく活躍するな!感謝してるぞ!』

 

衣笠『提督!青葉がまた!』

 

提督『はは、しょうがないなぁ!』

 

〜〜

〜〜〜

 

 

提督「…」ジワ

 

提督「っ」ぐしぐし

 

 

「提督ー!?どこー!?」

 

提督「」ビク

 

「今のうちに出て来なさーい!」

 

提督「っ…」ブルブル

 

「今なら罰も軽いからさー!ほら!早く出てこーい!」タッタッタッ…

 

提督「…」ブルブル

 

提督「行ったかな…」

 

 

 

「んー?」 「どうしたんですの?」

 

 

 

 

「この辺から提督の匂いがする」

 

 

提督「っ」ゾク

 

提督(ヤバイ…!てかなんで匂いまで…!?)

 

ガチャ

 

提督「!!!」

 

ガサガサ

 

鈴谷「あれー、この中かなー?」

 

熊野「流石にこんな所には居ませんわ」

 

鈴谷「絶対居る気がするんだけど…」

 

熊野「でも隠れる所なんて…」

 

 

提督「…」ゴク…

 

 

鈴谷「あー!」

 

 

提督「」ビク

 

鈴谷「見て熊野!これ提督に使おうよ!」つ錆びた包丁

 

熊野「もう!変な病気になったらどうするんですの!?」

 

鈴谷「うっ…それはマズイね…」カラン

 

 

提督(一体何を…!?)ガクガク

 

 

熊野「けほ!埃っぽいですわ!」

 

鈴谷「うーん…出よっかー…」

 

バタン…

 

 

提督「…」

 

提督「よかった…」ほっ

 

提督(いま鎮守府はどうなってるんだ…?)

 

提督「…てかここに居たら助けが来ても分からなくないか…?」

 

提督(加賀に頼むか…?でもどうやって…)

 

提督「!」

 

提督(この倉庫に旧軍の電鍵が無かったか…!?)

 

提督「よし…」コソコソ

 

カチャ…

 

提督「」キョロキョロ

 

ササ!

 

ガサガサ…

 

電鍵「」キラ

 

提督(あった!!)

 

カチャカチャ…

 

〜〜〜

 

提督(こんな感じで繋ぐんだっけ…?)

 

提督(まだ使えるか…?)トン…トントン…

 

提督(どこでもいい…誰かこの音を聞いてくれ…!)

 

………

……

 

 

 

 

 

〜提督私室〜

 

ゴソゴソ…

 

五十鈴「ん?」ピク

 

長良「どうしたの?」

 

五十鈴「…」

 

五十鈴「すごく弱い短波が…」

 

長良「えぇ!?まさかスパイの放送じゃないの!?」

 

五十鈴「!?」

 

五十鈴「やだ!気持ち悪い!」ブチ

 

 

長良「そんな事より早く提督探そうよー!」

 

五十鈴「そうね」

 

長良「提督見つけたら何する?」

 

五十鈴「う〜ん…」

 

長良「多すぎて選べないか!」

 

五十鈴「ふふ…」ニヤ

 

………

……

 

 

〜司令室〜

 

-・ ・・ --- ・-・・ -・ ---・- -・-- ・-・-- 

 

 

加賀「!!」明石「!!」

 

明石「これは…!?」カチカチ

 

加賀「明石!古い信号よ!こんな音が出せるのは…!」

 

明石「えぇ!」

 

加賀「この音を今すぐ逆探知して!」

 

 

明石「もうやってます!」

 

カタカタ

 

 

加賀「早く!」

 

明石「っ出ました!座標出します!」ピッ

 

ブゥン…

 

 

加賀「!」

 

加賀「ここは…」

 

 

 

 

 

 

〜鎮守府正門〜

 

千代田「…」

 

千歳「…」ブルブル

 

千代田(こんなに怯えて…提督の奴…)ギリ

 

千代田「お姉…大丈夫だよ…提督はきっと…」

 

 

 

千歳「…ぷふ…」プルプル

 

 

千代田「お、お姉…?」

 

千歳「ふふふ…あっはははははっ!!」ゲラゲラ

 

千代田「…!」ゾワ…

 

 

千歳「ねぇ千代田!?」ガシ

 

千代田「な、なに…?」

 

 

千歳「提督には…もっともっと躾が必要よねぇ…?」ユラァ…

 

 

千代田「っ!」

 

千代田(こ、こんなお姉見たことが…)

 

 

千歳「千代田?」ギロ

 

千代田「!」ビク

 

千代田「も、もちろん!」

 

千歳「そうよねぇ!?」

 

千歳「ふふ…」

 

千歳「絶対逃がさないんだから…」ブツブツ

 

 

 

 

門「」ガラガラガラ…

 

ちとちよ「!!」

 

 

大淀「今週の任務持ってきましたよー…って」

 

大淀「あれ?どうしたんです?」

 

 

千歳「ちょっと緊急事態が…」

 

千代田「大淀さん!大変よ!提督が〜…」

 

 

 

大淀「あぁ、それなら大丈夫ですよ」にこ

 

ちとちよ「え!?」

 

 

 

 

 

 

〜倉庫〜

 

提督「っ誰か…」ツーツツー…

 

電鍵「」パキッ

 

提督「…ん?」

 

提督「…」パチパチ

 

電鍵「」シーン…

 

提督「くそ…流石に古すぎたか…」

 

提督「あんな短時間じゃ…いたずら扱いで終わりだよな…」

 

 

ガチャ

 

提督「!?」

 

 

加賀「…」

 

提督「なんだ…加賀か…」ほっ…

 

 

加賀「提督、助けに来ました」

 

提督「!」

 

提督「そうか!」

 

提督「ありがとう!加賀!」

 

加賀「えぇ」にこ

 

提督「悪いんだが、外から助けが来た時は俺がここに居ることを伝えて欲しいんだ」

 

 

加賀「…」

 

 

提督「…どうした?」

 

加賀「メモを拾った方が助けを連れてきましたよ」

 

提督「!!」

 

 

提督「そうか!!良かった!」

 

加賀「えぇ」

 

提督「さっそく案内を!」

 

 

加賀「もうそこに来ているわ?」にこ

 

提督「…」ジワ

 

提督「加賀…」

 

提督「ありがとうな…本当に…」ギュ…

 

加賀「さぁ、こんな埃っぽい所は出ましょう」

 

提督「あぁ…」

 

スタスタ…

 

 

 

 

 

 

 

大淀「あ、提督!」テテテ

 

艦娘達「」ゾロゾロ

 

 

 

提督「…え?」ピタ

 

 

 

提督「か、加賀…?一体…」ビクビク

 

 

 

加賀「ですから、メモを拾った方を連れてきました」

 

 

加賀「大淀がメモを拾ってくれたそうです」にこにこ

 

 

提督「は…?…え…?」

 

 

大淀「昨日大本営に先週分の報告書を提出する時にですね、こんなものを拾ったんですよ」つ提督の手帳

 

提督「!」

 

提督「そ、それは…!」ガタガタ

 

 

大淀「まぁ読んだ時はびっくりしましたが…」

 

 

大淀「こんな事を考えてるんですね?」ペラペラ

 

大淀「私達は狂ってる…と」

 

手帳「」グシャ

 

 

大淀「私狂ってますか?」にこ

 

提督「…」

 

大淀「」イラ

 

大淀「何か言ったらどうですか?」グイッ

 

提督「っ…」

 

提督「ご、ごめん…」

 

 

鈴谷「はぁ…」ツカツカ

 

提督「」ビク

 

 

鈴谷「提督〜」

 

鈴谷「もうそれ聞き飽きたよ〜!」ゲシ

 

提督「っ!」ドサ

 

 

千歳「ねぇ、もう何処へも行けないよう首輪でも付けましょうよ」

 

艦娘達「いいねー」「いっそ足取っちゃえば?」「目潰せばいいんじゃない?」

 

千歳「!」

 

千歳「皆いい事考えますね」ニヤ

 

 

提督「!?」

 

 

提督「ほ、本当に悪かったから!もうこんな事しないから!!」

 

提督「だから!」

 

 

青葉「信用出来ませんねー!」

 

青葉「腕はー…」

 

衣笠「無いと遊びにくいわよ?」

 

青葉「は!」

 

青葉「そうでした!」

 

 

鈴谷「じゃあ足かな?要らないよね」

 

提督「!!」

 

 

提督「うそだろ…?なぁ…」

 

提督「か、加賀!?助けくれ!」

 

加賀「…ごめんなさいね、でも我慢すればすぐよ」にこ

 

提督「は…?」

 

 

大淀「明石、居る?」

 

明石「はいはい」ツカツカ

 

明石「急に注文されたんですが、バッチリですよ」

 

 

注射器「」

 

 

提督「な、なんだよそれ…」ガクガク

 

明石「高速修復材を何倍にも薄めたやつですよ?」

 

明石「他にも色々入ってますが」ツカツカ

 

 

提督「っ…」

 

明石「これさえ打っとけば痛みや出血で死ぬなんて事はないですよ?」

 

 

明石「あ、切断時の痛みはもちろん感じますが」にこ

 

提督「!!」

 

提督(冗談じゃない!)

 

提督「や、やめてくれ!」バタバタ

 

 

 

鈴谷「ほら、みんなおさえてー」グイ

 

「はーい」「最後に足触っとこー」「これくれるの?」

ワラワラ

 

提督「ひっ…!」ぐぐぐ…

 

プス…

 

提督「いたっ…!」

 

 

 

明石「はい、これで完了!」

 

熊野「も、もういいんですの?」

 

明石「バッチリ!」

 

熊野「そう…」

 

 

熊野「提督…」

 

提督「熊野…頼む…助けてくれ…」

 

熊野「…」

 

熊野「私…貴方がここから居なくなると考えただけで…悲しみや怒り…その他にもよくわからない感情が急に押し寄せて来ましたのよ…?」

 

提督「そ、それは…」

 

熊野「それをごめんの一言で済まそうと…」ワナワナ

 

提督「ほ、本当にごめん!熊野達の気持ちも考えず…」

 

熊野「もういいですわ?」にこ

 

熊野「なぜこんなに苦しいか、先程ようやく分かりましたの」

 

提督「…?」

 

 

熊野「私も狂っていたのですから…」にこぉ

 

提督「ひっ…!」

 

熊野「…鈴谷、これ使ってみますわ?」つ錆びた包丁

 

提督「!?」

 

 

鈴谷「げ…それダメって自分で…」

 

明石「あ、致命的な菌とかは出なかったので大丈夫ですよ?」

 

鈴谷「えー!じゃあ鈴谷使いたーい!」

 

熊野「後で貸しますわ」にこ

 

熊野「さぁ提督、これが終わったら目一杯優しくしてあげますわ…?」

 

熊野「少しだけ我慢してくださいまし…」ツカツカ

 

 

提督「く、熊野っ!お前は狂ってなんかないよ!!お前だけが俺に優しくしてくれただろ!?なぁ!?」ガタガタ

 

 

熊野「ふふ…」

 

熊野「提督?」シャキ…

 

提督「」ガタガタ

 

 

熊野「!!」

 

熊野「まぁ…そんなに怯えて…//」

 

 

熊野「痛いですが、貴方のした事に対しての罰ですわ?」

 

提督「や…」ポロポロ

 

 

熊野「」ゾクゾク

 

 

熊野「はぁ…本当に…」

 

熊野「可愛らしいお方…」ウットリ

 

 

「早くー!」「次は私とお姉だからねー!」「青葉、撮ってる?」「もちろん!」

 

 

熊野「では…」

 

熊野「いきますわよ?」スッ…

 

 

………

……

 

 

 

 

 

〜〜〜

〜〜

 

 

「提督!鈴谷MVPだよ!」

 

「あぁ、偉いぞ」

 

「お姉も褒めてあげて!」

 

「そうだな…」

 

「提督!また青葉が!」

 

「はは…懲りないなぁ…」

 

 

………

……

 

……俺は幸せだった頃の鎮守府を再び手に入れた…

 

…あの後明石に作ってもらった義足は、誰かの許可無しで鎮守府外へ出ると、凍りついたように固まってしまう。

 

…らしい

 

もはや外へ出ようとも思わなくなってしまった…

 

次は手か?目か?…それとも命を取られるかもしれない…

 

皆俺がここから出る事は決して出来ないと思い、心に余裕が出来たのだろう…

 

だが、これで良かったのか…?

 

いや、考えるのはやめようか…

 

やっと元に戻ったんだ…

 

 

ん?

 

新しい任務…?これは…

 

 

提督「ケッコンカッコカリ…?」

 

 

艦娘達「…」ピク

 

 

 

 

ー完ー




こうなる前に逃げよう


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21話・誘拐犯の居た鎮守府(神通) ☆※

後半空気違います
遅くなって申し訳なかったです


〜鎮守府・廊下〜

 

いつもと変わらぬ夜、逃げる者と追う者が、そこに居た…

 

 

提督「はぁ…!っ…はぁっ…!」タッタッタッ

 

島風「あっ!提督ぅー!かけっこですね!?」タタタ!

 

提督「!!」

 

提督「すまん島風っ!今だけは勘弁してくれっ!」ピュー

 

島風「は、はやーい!」

 

 

 

 

提督「ここまで来ればっ…!」

 

提督「…っ!」

 

ガシ

 

提督「!?」ビク

 

 

 

 

 

 

 

 

神通「捕まえました…提督…」

 

 

 

提督「うわぁ!?」ドサ

 

神通「あっ…」

 

提督(離れたっ…!)

 

 

提督「っ…!」タタタ!

 

神通「…」ツカツカ

 

 

神通「提督…こちらへ…」

 

提督「なぁ頼むよ!本当にっ!」ジリジリ

 

神通「大丈夫です…今夜は優しくしますから…」ススス…

 

提督「ひぃっ!」ピタ

 

提督「!?」

 

提督(壁…!?)

 

神通「油断しましたね…」

 

 

神通「そこは行き止まりです」ピト

 

提督「あ…ぁ…!」ガタガタ

 

神通「さぁ…」ガシ

 

提督「はぅ…!」

 

 

神通「夜はまだまだこれからですよ」にこぉ

 

提督「」

 

 

…………

………

……

 

 

 

ー夜戦演習中…ー

 

提督「はぁ…はぁ…じ、神通…」

 

神通「…?」

 

提督「もう…明日もあるし…今日は…」

 

神通「そんな…」ぎゅ…

 

神通「まだ…足りません…」

 

提督「そんな事言ったって…俺も最近寝不足で…」

 

神通「…では、せめてこのまま一緒に寝ても…」

 

提督「そ、それくらいなら…」

 

 

提督(大丈夫だよな…?)

 

 

 

 

ー就寝中ー

 

提督「ん…」ピク

 

提督「…?」パチ

 

じゅる…ちゅぷ…

 

提督「ぅ…!?」ビクビク

 

ばさっ

 

神通「んむっ…提督っ…」ちゅぽ…

 

提督「!?」

 

提督(やっぱりこんな事に…!)

 

提督「い、いい加減にしてくれよっ…!」ぐぐぐ…

 

神通「や…!」

 

神通「離しません…っ!」ぎゅうぅ…

 

提督「くっ…!」

 

提督(どこにこんな力が…)

 

提督「はぁ…」

 

神通「提督…あの…」

 

提督「…?」

 

神通「口だけでは…我慢できません…」しゅる…

 

提督「も、もうやめようって…!」

 

神通「嫌です…」ウルウル

 

提督「っ…」

 

神通「もう一度だけ…愛して下さい…」きゅ…

 

提督「…はぁ…」

 

提督「本当に…一回だけだからな…?」

 

神通「!」

 

神通「はいっ…♪」にこ

 

提督(…俺も甘いな…)

 

………

……

 

 

 

 

〜次の日・執務室〜

 

提督「…」ぼーっ…

 

那珂「…」カリカリ

 

那珂「…」チラ

 

提督「…」ぼーっ…

 

那珂「…はぁ…」

 

那珂「提督っ!」

 

提督「…」ぼーっ…

 

那珂「もう!提督ってばー!」ユサユサ

 

提督「…」ぼーっ

 

提督「…はっ!」ビク

 

那珂「ねぇー!ぼーっとしてないで少しは任務進めてよー!」

 

提督「!」

 

提督「あ、あぁ、すまんすまん…」カリカリ…

 

那珂「もう…」

 

提督「…」カリ…カリ…

 

那珂「…!」

 

那珂「ちょっと!それ補給艦撃滅の報告書だよっ!?」

 

那珂「第五戦隊の任務はこっちの紙ー!」ペシペシ

 

提督「…?」チラ

 

提督「!、な、なんて事だ…」

 

那珂「ちょっと大丈夫…?」

 

提督「すまんな…那珂ちゃん…」

 

提督「今は酷く疲れているんだ…」うつらうつら

 

那珂「また神通ちゃんと…?」

 

提督「う…」グラ

 

提督「」バタン

 

那珂「!」

 

那珂「もー!しっかりしてよー!」ユサユサ

 

 

 

 

 

ーその日の夕方ー

 

〜川内型の部屋〜

 

 

那珂「〜でねー、提督ってば任務中なのに寝ちゃったんだよー!」

 

川内「それはちょっと問題ね〜」

 

那珂「でしょー!?川内ちゃんからも神通ちゃんに言ってよー!」

 

川内「いやぁ、いつも言ってるんだけどさぁ…」

 

那珂「何も変わってないじゃん!」ぷんぷん

 

カチャ

 

那珂「?」

 

キイ…

 

 

神通「只今戻りました…」ツヤツヤ

 

那珂「!」

 

那珂「ど、どこに行ってたの…?」

 

那珂(まさかこんなに早くから!?)

 

神通「ちょっと演習に…」

 

那珂「そ、そうなんだ…」

 

那珂(絶対嘘じゃん…)

 

川内「…」

 

川内「神通さ〜、提督と夜戦するのは良いけど任務に支障が無いようにね?」

 

神通「!」

 

神通「姉さん…そんなこと言って私と提督の仲を…」ワナワナ

 

川内「ちょ、そんな訳ないじゃない!」

 

那珂「で、でも神通ちゃん、このままじゃいつか提督がミスして、クビになっちゃうよ?」

 

神通「!」

 

神通「そ、そんな事になったら…」ブルブル

 

神通「…」ガタガタ

 

那珂「神通ちゃん…?」

 

 

神通「ぃゃ…」じわ

 

那珂&川内「!!」

 

 

神通「提督…いなくならないで…」ポロポロ

 

那珂「だ、大丈夫だって!」

 

那珂「ただ提督と…その…//」

 

川内「夜戦する頻度下げればいいんだって!」

 

那珂「そ、そうそう!」

 

神通「…」ブツブツ

 

川内「ちょっと神通…?」

 

神通「…分かりました…」

 

神通「今後…提督との逢引は控えます…」

 

那珂「!」

 

川内「…」

 

川内「まぁ程々にね〜」

 

 

那珂(これで解決したのかな…?)

 

 

 

 

ー次の日ー

 

提督「…」パチ

 

提督(こんなに眠る事が出来たのはいつぶりだろうか…)

 

提督(身体に疲れも残っていない…神通もやっと分かってくれたのか!)

 

コンコンコン…

 

提督「」ビク

 

提督「だ、誰だ…?」

 

「提督…神通です…」

 

提督「!」

 

提督(まさか昨日の分を今から!?)

 

提督「な、なんの用だ…?」

 

「あの…提督のお顔を一目だけでも…」

 

提督「…?」

 

提督(どういう事だ…?何時もなら問答無用で押し入って…)

 

提督「入るだけなら良いぞ…?」

 

「失礼します…」

 

カチャ…

 

提督「じんつ…」

 

提督「!?」

 

 

目が真っ赤な神通「提督…お元気そうで…何よりです…」にこ

 

提督「あ、あぁ…」

 

提督(な、泣いていたのか…?)

 

提督「お、おい…」

 

神通「では…提督…失礼しました…」フラフラ…

 

ガチャ…

 

 

提督「何という事だ…あんな神通見た事が…」

 

 

 

〜廊下〜

 

神通(提督…いつもより調子が良さそうでした…)

 

神通(やっぱり…私が提督の負担に…)

 

神通「…」フラフラ

 

愛宕「!」

 

 

愛宕「ちょっと神通ちゃん?どうしたの?」

 

神通「愛宕さん…」チラ

 

神通「何でもありません…」フラフラ

 

愛宕「嘘はダメよ?そんな顔して…」

 

愛宕「あ!まさか提督に何かされたの?」

 

神通「っ…」ピク

 

神通「な、何もされていません…」

 

神通「ただ…私が…」

 

愛宕「いいのよ…話して楽になりましょう?」ぽん

 

神通「…」コク

 

………

……

 

 

神通「…という訳なんです…」グス

 

愛宕「」ポカーン

 

愛宕(や、夜戦は最低1日10回…?)

 

愛宕(男の人ってそんなに続くものなの…?//)

 

神通「それで…昨日は提督にも合わず…それが辛くて…」ウルウル

 

愛宕「そ、そうね…でも、何も夜戦だけが男女の付き合いじゃないと思うわ…?」

 

神通「…」

 

愛宕「会えなくて辛いのなら、一緒に居るだけでもいいんじゃないの?」

 

神通「でもそれじゃ…その…」

 

愛宕「…?」

 

神通「提督と居ると…体が火照ってしまって…」

 

神通「自分を抑える事が…出来ないんです…//」もじもじ

 

愛宕「そ、そうなのね…」

 

愛宕(そんなにすごいのかしら…?)

 

神通「それに…提督と繋がっている時は…自分が本当に愛されていると感じるんです…」

 

 

神通「だって…」

 

神通「だって私は皆さんから…提督を奪う様な事を…」ポロポロ

 

愛宕「!」

 

神通「姉さんだって…那珂ちゃんだって…提督の事を…」

 

神通「それに愛宕さんだって…!」

 

愛宕「…奪われたなんて…思った事無いわ?」ぎゅ

 

神通「っ…」ぐすぐす

 

愛宕「確かに…提督を好きな子も居るわね、でもね?」

 

愛宕「貴女が提督をどれだけ愛しているか…提督が貴女をどれだけ大切にしているか…」

 

愛宕「ここに居る子なら皆知っているわよ?」にこ

 

神通「うぅ…」

 

愛宕「最初から一緒に提督を支えてきたじゃない!」

 

愛宕「だから自分に自信を持ちなさい?」

 

愛宕「綺麗なお顔が台無しよ?」ふきふき

 

神通「愛宕さん…」

 

愛宕「ほら、笑顔を見せて!」

 

愛宕「ぱんぱかぱーん!」にこ

 

神通「!」

 

神通「…ふふ」にこ

 

愛宕「!」

 

愛宕「いい顔になったわね♪」

 

神通「ありがとうございました…」

 

愛宕「良いのよ!また困ったことがあったら相談くらい乗ってあげるわ?」

 

神通「はい…よろしくお願いします…」にこ

 

 

…………

………

……

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「…」カリカリ

 

那珂「…」カリカリ

 

提督「はぁ…」

 

那珂「もう、ため息ばっかり!」

 

那珂「幸せが逃げてくよー!」

 

提督「はぁ…幸せか…」

 

提督(神通…どうしたんだ一体…)

 

那珂「…神通ちゃんの事?」

 

提督「」ギク

 

提督「やっぱり分かるか…?」

 

那珂「うん…あのね…」

 

 

〜那珂ちゃん説明中〜

 

 

提督「そうか…」

 

那珂「うん…神通ちゃんもそれで控えるって…」

 

提督「…」

 

提督「…そういう事なら、俺も体を休めようかな」ふぅ

 

提督(良かった…神通に嫌われた訳じゃ無いんだな…)

 

那珂「そうだね…任務も溜まってるし!」

 

提督「う…!」

 

………

……

 

 

ー3日後ー

 

〜執務室〜

 

提督(神通…最近会っていないな…)

 

提督(まさか本当に愛想を尽かされた…?)

 

提督(いや…神通が俺の事を考えてくれている結果じゃないか!)

 

提督(任務を進めないと!)

 

提督「」カキカキ

 

那珂「…」チラ

 

那珂(提督…神通ちゃんの事考えてる顔してる…)

 

那珂(相変わらず妬けちゃうなー…)

 

 

 

 

 

ー1週間後ー

 

 

〜執務室〜

 

提督「任務が捗るわ〜!」カキカキ

 

川内「良いねー!」

 

提督「体内時計のリズムも調子良くなってきたのかな?」

 

川内「ふむふむ」

 

川内「あ!じゃあ私今日夜戦したい!」

 

提督「おう!良いぞ良いぞ!」カキカキ

 

川内「やったー!提督大好きー!」ダキ

 

提督「こらこら、くっつくなー?」

 

川内「良いじゃん良いじゃんー!」ムギュムギュ

 

提督「お、おい、いい加減に…」

 

 

川内「神通ともご無沙汰でしょー?」ニヤ

 

提督「…え?」

 

川内「どう?あっちの方の夜戦も…」

 

川内「誰にも言わないからさ〜」スッ…

 

提督「だ、ダメに決まってるだろっ!」

 

提督「俺には神通が居るんだっ!」

 

川内「…」

 

 

川内「ま、冗談だけどねー!」にこ

 

提督「か、からかうな!」

 

川内「ふふーん」

 

川内(やっぱり私じゃダメよね…)

 

 

 

 

 

〜執務室前〜

 

神通(今日まで我慢しました…)

 

神通(だから…今日くらいは…///)

 

神通「…」ドキドキ

 

 

 

 

「夜戦したい!」

 

「良いぞ良いぞ!」

 

「提督大好きー!」

 

 

神通「!!!」

 

神通「うそ…ね、姉さん…?」ガタ

 

神通(で、でも姉さんの事だから夜戦といっても…)

 

 

「神通ともご無沙汰でしょー?」

 

 

神通「ぁ…」ぺたん

 

神通「…」

 

神通(まさか…姉さん達が私に提督との逢引を控えるように言ってきたのは…)

 

 

 

 

神通(そう…だったのですね…)

 

 

神通「…」フラ…フラ…

 

 

那珂「あ!神通ちゃーん!」テテテ

 

神通「」ブツブツ

 

那珂「…?」

 

神通「…」チラ

 

那珂「じ、神通ちゃん…?」

 

神通「…那珂ちゃん」

 

那珂「な、何?」

 

 

神通「許さない…から…」ギロ

 

那珂「ひっ!?」

 

神通「そういう事だったのね…」ジリジリ

 

那珂「な、何のこと!?那珂ちゃん分からないよっ!」

 

神通「白々しい…」

 

神通「私から…大切な宝物を…奪っておいて…」ワナワナ

 

那珂「ほ、本当に分からないってば!」アセアセ

 

神通「なら…分かるまで…その身に刻んであげます…」スーっ…

 

那珂「!?」

 

那珂(に、逃げなきゃ…!!)

 

那珂「っ!」ダッ!

 

 

ざくっ…

 

 

那珂「え…?」

 

那珂「い、痛いっ!?」

 

 

神通「…」ツカツカ

 

神通「大丈夫…狙ったのは足だから…」

 

神通「那珂ちゃん…」

 

那珂「」ガタガタ

 

神通「ちゃんと私に…説明して?」にこ

 

………

……

 

 

 

 

 

 

ー3時間後ー

 

 

那珂「」シーン…

 

神通「また…気絶しちゃいました…」ゲシ

 

那珂「」ピク

 

神通「結局何も教えてくれませんね…」

 

神通「…」

 

神通(提督にも…直接聞かなきゃ…)

 

スタスタ…

 

 

 

 

 

川内「やっせんーやっせんー♪」てくてく

 

川内「!」

 

川内「ちょっと那珂ー!廊下で寝ちゃ…」

 

 

那珂「」

 

川内「ど、どうしたのよ!!」ゆさゆさ

 

那珂「ぁぅ…」

 

 

川内「っ!?」

 

川内(酷い…足にこんな太い釘を…何本も…)

 

川内「あ、明石さんの所に連れてってあげるからねっ!」

 

………

……

 

 

〜渡り廊下〜

 

提督(今日くらいは神通と…)

 

提督(本当に嫌われてなきゃ良いけど…)

 

 

バチッ

 

 

提督「!?」ビクン!!

 

提督「なっ…なんっ…!」ドサ

 

 

バチバチッ

 

提督「」ビクビクン!!

 

提督「ぅ…」ガク

 

 

 

 

神通「…」

 

神通「本当に…こんなもの使って大丈夫だったのでしょうか…?」

 

つスタンガン

 

 

神通「夕張さんで試せば良かった…」

 

神通「とりあえず提督を運ばないと…」

 

提督「」

 

ズルズル…

 

 

 

…………

………

……

 

 

 

 

 

提督「ん…」パチ

 

提督「…?」

 

提督「あれ…?俺何で…」

 

鎖「」ジャラ…

 

提督「え…!?」

 

ガチャガチャッ!

 

提督「まさか…深海棲艦に捕まった…!?」

 

 

「やっと目が覚めましたね…」コツン…コツン…

 

提督「!」

 

提督「この声…」

 

提督「神通か…?」

 

 

神通「はい…」にこ

 

提督「よ、良かった…」ほっ

 

提督「神通、どうやら手足が動かないようにされているんだ…」

 

神通「…」

 

提督「これ…解除出来ないか…?」ジャラ

 

神通「あの…」

 

神通「その前に私からも…お願いが…」

 

提督「…?」

 

神通「私と会っていない間…」

 

神通「姉さんと…那珂ちゃんと…何をしていたのか…」

 

神通「何を話していたのか…詳しく教えて頂けませんか…?」

 

提督「…?」

 

提督「ど、どういう事だ…?」

 

神通「那珂ちゃんにも聞いたのですが…泣き叫ぶばかりで話してくれなくて…」

 

提督「!?」

 

提督(泣き叫ぶ…?)

 

提督「じ、神通?何で那珂ちゃんが泣き叫ぶんだ…?」

 

神通「だって…普通に聞いても絶対に教えてくれないじゃないですか…」

 

神通「ですので…嘘をつく度に、足に釘を打ち付けてあげたんです…」

 

提督「は…?」

 

提督(釘…?)

 

提督「く、釘って何だよ…?」

 

 

神通「あっ…」

 

神通「心配しなくても大丈夫です…」

 

神通「提督が本当の事を仰って頂けるのなら…」

 

 

神通「この釘を使う事は無いでしょうから」

 

五寸釘「」ドサッ

 

提督「ひ…!?」ビク

 

神通「では提督…まずは1週間前の…私と会ったあの後の事から…」

 

 

神通「1時間毎にあった事を話して下さい…」にこ…

 

提督「!?」

 

提督「そ、そんなの覚えているわけ…」ガクガク

 

神通「っ…」ズキ…

 

神通「…い、一個目の…嘘…」

 

提督「え…?」

 

神通「私に隠そうとしている事があるから…」

 

 

神通「分からないなんて嘘をつくんですよね…?」ワナワナ

 

提督「ま、待ってくれっ!本当にそんな詳しく…!」

 

提督(1週間前の俺は何をしていた…!?)

 

 

神通「…っ」

 

神通「今…私から目を逸らしましたね…」

 

提督「っ!?」

 

神通「提督が私以外を見るなんて…嘘です…」プルプル

 

神通「二個です…まずは…親指と小指に…」カチャ…

 

提督「!!」

 

提督(不味いっ!?)

 

提督「じ、神通っ!気に障ったのなら謝るからっ!!」

 

提督「だからそんな…」

 

神通「大丈夫です…なら嘘はこれきりにしましょう…」

 

神通「この二本を打てば…もう嘘なんてつく気にはなりませんから…」にこ

 

提督「」ガタガタ

 

 

…………

………

……

 

 

 

 

〜工廠〜

 

明石「随分深いわね…」ピッ…

 

那珂「いっ…!?」ビクン

 

那珂「い、痛いよぉっ!」ガバっ

 

明石「あっ、起きましたね」

 

川内「っ!」

 

 

川内「那珂っ!」ダキ!

 

那珂「!」

 

那珂「川内ちゃん…?」

 

川内「那珂…貴女…足にびっしり釘が刺さったまま倒れてたんだよ…?」

 

 

那珂「!!!」

 

那珂「ぁ…」

 

川内「?」

 

 

那珂「あああぁぁぁぁぁっ!!!」バタバタ

 

川内「!?」

 

那珂「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!」

 

那珂「もう嘘はつきませんっ!」ポロポロ

 

那珂「許して下さいっ!誰かっ!助けて下さい!!」バタバタ

 

 

川内「ち、ちょっと落ち着いてっ!!」

 

明石「夕張っ!鎮静剤持ってきてっ!」

 

夕張「はい!」

 

……

 

 

明石「ふぅ…」カチャ…

 

明石「後何本ですかー…?」

 

川内「…」

 

川内「20本以上はあるね〜…」

 

明石「20本…」

 

明石「それにしてもさっきの那珂ちゃん…一体何が…?」

 

川内「…」

 

川内(とりあえず神通にも知らせないとマズイわね…)

 

 

 

 

〜謎の部屋〜

 

カンっ…カンっ…カンっ…

 

提督「いぎっ…!?」ズキズキ

 

神通「っ!っ!」ガン!ガン!

 

提督「じ、神通っ…!」

 

提督「もう…やめてくれ…頼むから…」ポロポロ

 

神通「っ…」ガン!

 

提督「うぐっ…!」

 

神通「提督…本当の事を…言ってくださるだけで良いんです…」

 

神通「何で私に…嘘なんかつくのですか…」

 

提督「だから…全部本当の事なんだよ…」

 

神通「っ…」

 

グサっ!

 

提督「うっ…!?」

 

提督「じ、神通っ…!!」ブルブル

 

神通「…貴方が嘘ばかり吐くから…」

 

神通「もう釘が無くなってしまいました…」

 

提督「…っ」

 

提督(神通…どうしてしまったんだ…)

 

神通「新しいものを持ってきます…」スッ…

 

提督「!?」

 

提督(何とかして止めないと!)

 

提督「じ、神通っ!もうやめにしようっ!」

 

提督「こんな事する神通は見たくないっ!!」

 

神通「…」

 

 

提督「こんな神通は…嫌だっ!!」

 

神通「っ…」ビク

 

神通「…そう…ですか…」

 

 

神通「今までで1番の嘘…ですね…」

 

神通「分かりました…」

 

神通「こんな事だけはしたくなかったのですが…」すっ…

 

提督「…?」ビクビク

 

提督(ま、まさかあれは…)

 

神通「貴方が…素直な良い子になるまで…」

 

神通「これで折檻して差し上げます…」

 

 

海軍精神注入棒「」ずん…

 

 

提督「っ!?」

 

神通「大丈夫です…私達二水戦はこれの扱いには昔から慣れています…」

 

神通「骨に当たる事はありませんから…」

 

提督「や、やめてくれ…!」ブルブル

 

神通「それはこちらのセリフです…」

 

神通「愛する人から嘘をつき続けられる身にもなって下さい…!」

 

 

神通「嘘をつく悪い子には…躾が必要です…っ!」ブンッ!

 

バシッ!!

 

提督「っ〜〜!!!」

 

提督(い、いてぇっ!!?)

 

神通「まだまだ…これからですっ!」ブンッ!

 

バシッ!

 

提督「はぐっ…っ!!」

 

提督(こ、こんなの何発も耐えられないっ…!)

 

バシッ!

 

提督「うぐぁっ!!?」

 

神通「っ…」

 

神通「そんなに大きな声が出てたら…ここに居ることがバレてしまいます…」

 

神通「だから提督…これで口を塞ぎますね…」

 

ガムテープ「」ビッ

 

提督「っ…」

 

神通「貴方が悪いのですからね…」ビーッ

 

提督「んぐ…」ペタペタ

 

神通「これでまた出来ますね…」

 

提督「…っ」ジワ…

 

神通「…」ズキ…

 

神通「大丈夫です…これが終わったら…」

 

神通「また夫婦の営みをしましょう…」

 

神通「誰にも邪魔されない所で…」

 

 

神通「この世の終わりが来るまで…」にこ

 

提督「」ブルブル

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

ー1年後ー

 

〜喫茶店〜

 

川内「どう?神通、人間の暮らしには慣れた?」

 

神通「はい…」

 

川内「そう…」

 

川内「あ、那珂がね、やっと落ち着くようになってきたんだー」

 

神通「それは…よかったですね…」

 

川内「うん…」

 

川内「ねぇ…提督…まだ見つかって無いんだってね…」

 

神通「…」

 

川内「あっ、ご、ごめんねっ!」

 

川内「でも…もう…探してるのは私達だけになっちゃった…」

 

神通「いいんです…私ももう…提督は…」

 

川内「!!」

 

川内「な、何言ってるのよ!?探せばきっと見つかるって!!」

 

神通「もう…辛いんです…」

 

神通「それに…私にも今は夫が居ます…」

 

神通「あの人の事を考えるのは…」

 

川内「っ…!」

 

川内「…」

 

川内「そう…っ」

 

川内「でも…私はまだ…探し続けるから…」

 

神通「姉さん…」

 

川内「きっと見つかるから…だから…」

 

 

ピピピッ

 

川内「!」

 

神通「?」

 

川内「っ、ごめん!」

 

川内「私出撃しなきゃだからっ!」

 

神通「そうでしたか…」

 

川内「また会おうね…」

 

川内「今度は…提督も…那珂も…みんなでさ…」

 

神通「…」

 

神通「…はい」にこ

 

川内「じゃあ…行くね…」

 

神通「姉さん…武運長久を…」ビシ

 

川内「うん!」ビシ

 

タッタッタッ…

 

 

神通「ふぅ…」

 

神通「私もそろそろ家に…」

 

神通「あ…今日はカレーにしましょうか…」

 

スタスタ…

 

…………

……

 

 

 

 

 

 

〜神通の家〜

 

ガチャっ

 

バタン…

 

神通「…」てくてく

 

 

「神通…なのか…?」

 

神通「はい…」

 

「ど、どこだ…?頼む…教えてくれ…」

 

神通「私はここにいます…提督…」ぎゅ…

 

提督「あぁ…良かった…神通…」ぎゅうぅ

 

神通「…♪」

 

神通「提督…今日私が出掛けている間、何をしていましたか…?」

 

提督「何も…していなかった…」

 

神通「…」

 

提督「お前が居ないと…何もする気にならなくて…」

 

提督「神通と離れてしまうと俺には何も残らないから…」

 

神通「…辛かったですね…」ナデナデ

 

神通「でももう大丈夫です…」ぎゅうぅ

 

神通「私はここに居ますので…」

 

提督「神通…」

 

提督「っ…うぐっ…」

 

神通「…?」

 

神通「どうしました…?」

 

提督「す、すまない…また泣きそうに…」

 

神通「大丈夫ですよ…貴方の神通はここに居ます…」ぎゅ…

 

提督「…目が無くても涙は出るんだな…」グスッ

 

神通「…」

 

 

神通「…それは私に対する当てつけでしょうか…?」

 

提督「!?」

 

提督「ち、違うっ!そんなつもりじゃっ!」

 

神通「…」

 

神通「提督、今日も躾が必要みたいですね」

 

提督「ひっ…!ほ、本当に違うんだ…っ!だから頼むから…」ブルブル

 

神通「…」パッ

 

提督「あっ…」ドサ

 

提督「じ、神通…?」

 

提督「見捨てないで…どこに居るんだ…っ?」キョロキョロ

 

神通「…」

 

提督「返事をしてくれっ…」

 

提督「神通…」ゴンっ

 

提督「いたっ…!」

 

提督「神通っ!ほ、本当にお前が居ないと…」ガン

 

提督「っ…、あちこちに身体をぶつけて…っ」

 

神通「…」スタスタ

 

神通「しばらく反省していて下さい…」

 

ガチャ…

 

バタン

 

 

提督「ぁ…」

 

提督「また…1人…?」ガタガタ

 

提督「ごめんなさい…っ…」ブルブル

 

 

…………

……

 

 

 

 

 

 

ー2時間後ー

 

 

提督「…」ブツブツ

 

ガチャ…

 

提督「!!」

 

提督「神通!?神通だよな!?」

 

神通「…」

 

提督「もうあんな事言わないからっ!だから俺の側に来てくれっ!」

 

提督「お前に触れてないと気が狂いそうになるんだよ…!」

 

神通「…」

 

神通「…分かりました」

 

神通「もうあんな事…言わないで下さいね…」ギュ…

 

提督「!!」

 

提督「神通っ!」ぎゅうぅ

 

提督「あぁ…本当に神通だ…」さわさわ

 

神通「ん…♪」

 

神通「提督…ご飯をお持ちしましたよ…?」

 

提督「この匂いは…!」

 

神通「えぇ…カレーです…」

 

神通「また食べさせてあげますので…座りましょう…」

 

提督「あぁ…」

 

………

……

 

 

神通「…」ぱくっ

 

神通「」もぐもぐ

 

神通「んっ…」ちゅう…

 

提督「あむっ…」ちゅ

 

提督「」もぐ…

 

提督「っ、美味しいよ…神通…」

 

神通「良かったです…」

 

神通「次、行きますね…」

 

提督「」あーん

 

神通「…」ぱくっ

 

 

………

……

 

 

ー数ヶ月後ー

 

 

〜鎮守府〜

 

川内「ふぅ…」

 

川内「那珂ー、そっちは片付いたー?」

 

那珂「はーい」

 

川内「どれどれ…って全然じゃん!」

 

那珂「えへへ…こんなもの見つけちゃって…」

 

つアルバム

 

川内「あー!懐かしー!」

 

那珂「この頃は楽しかったね…」

 

那珂「提督が居て…神通ちゃんも居て…」

 

川内「そうね…」ペラ

 

川内「あ、これ今度神通にも見せてあげようよ!」

 

那珂「うん!」

 

那珂「きっと喜ぶよ!」

 

 

………

……

 

 

 

 

ー数日後ー

 

那珂「ねぇ、何も言わないで神通ちゃんの家に来て大丈夫なの…?」

 

川内「大丈夫だって!」

 

ぴんぽーん…

 

「はーい」

 

川内「神通ー!那珂も連れて来たよー!」

 

「!?」

 

「ね、姉さん…!?何でここに…!?」

 

川内「良いもの見つけたからさー!届けに来たんだよー!」

 

「っ…」

 

「少し待っていて下さい」

 

川内「はいはい」

 

 

ー10分後ー

 

 

ガチャ

 

神通「…お待たせしました…」

 

川内「おー!久々ーっ」

 

那珂「神通ちゃん!久し…ぶ…り…!?」

 

 

那珂「っ…」ドクン…ドクン…

 

那珂(な、何で神通ちゃんに会った途端に…!?)

 

川内「?」

 

川内「那珂?どうしたの?」

 

神通「…」

 

 

那珂「なっ…なんでも…はぁ…っ、…ないよ…っ!」ダラダラ

 

川内「ち、ちょっとっ!凄い汗だよ!?」

 

川内「神通っ!那珂が横になれるように何か…」

 

川内「神通…?」

 

 

神通「…」シラー…

 

 

川内(何…あの目…)ぞく…

 

川内(まるでゴミでも見てるみたいな…)

 

那珂「!」

 

那珂(あ、あの目っ…また…痛い事…)ガタガタガタ

 

 

那珂「…うぁ…」ばたん

 

川内「那珂!?ちょっと!」ゆさゆさ

 

那珂「」

 

川内「神通っ!那珂を家に入れてあげてっ!」

 

神通「…」

 

神通「申し訳ありませんが…現在家には…」

 

川内「っ!」

 

川内「何言ってるのよ!妹が大変な事になってんのよ!?」ガシ

 

神通「っ…」

 

神通「離して…ください…」

 

川内「那珂を助けるまで離さないっ…!」ぐぐぐ

 

神通「…っ!」バタバタ

 

川内「艦娘の力には敵わないでしょ…!」ぐいっ

 

川内「お願いよ…那珂を助けて…」

 

神通「ダメです…!」

 

 

「神通っ!どこに行ったんだ!?今日は何も悪い事はしてないだろうっ!?」

 

「早く俺の側に来てくれぇっ!」

 

 

川内「!?」

 

神通「!!!」

 

川内「今の…神通の旦那さんでしょ…?」

 

神通「ち、違います…!」

 

川内「じゃあ誰よ!?嘘つかないでよっ!!」

 

 

川内「旦那さんっ!神通の妹が大変なのっ!」

 

川内「中に入れさせて下さいっ!」ドンドン

 

神通「や、やめてっ!!」

 

川内「旦那さんっ!お願いしますっ!」

 

 

「…せ、川内か…?」

 

 

川内「な!?」

 

神通「ぁ…」

 

「妹って事は…那珂ちゃん…?」

 

川内「な、何で知って…」

 

 

神通「姉さん…帰って…下さい…!」どんっ

 

川内「っ…」ドサ

 

神通「今…絶対に家へ入れる訳にはいかないんです…」

 

川内(何で私達の事…?)

 

川内(軍の関係者以外は解体後の艦娘なんて…)

 

 

川内「!!」

 

 

神通「姉さん…那珂ちゃんは眠っているだけです…どうか…」

 

川内「…ねぇ」

 

神通「…」

 

川内「貴女の旦那さんってもしかして…」

 

神通「…っ」

 

 

川内「提督…なの…?」ギロ

 

神通「ち、違いますっ!」

 

神通「第一提督は失踪したじゃないですかっ…!」

 

川内「貴女が隠していればそうなるわよね…!?」

 

神通「違いますっ!もう帰って下さいっ!」ぐいっ

 

川内「っ…!!」ぶんっ!

 

バキッ

 

神通「ぁっ…」ドサ

 

 

「神通っ!頼むっ!早く来てくれっ!」

 

 

神通「提…督…」

 

川内「神通、ちょっと確認するだけだから」ツカツカ

 

神通「やめ…て…」ずり…

 

川内「…」ゲシ

 

神通「っ…」ガク

 

ガチャ

 

 

提督「じ、神通かっ!?」オロオロ

 

川内「っ!!」

 

 

ダキッ

 

提督「!?、ど、どうしたっ!?」

 

川内「提督っ…!」ぎゅうぅ

 

提督「神通…やっと来てくれた…」ギュ

 

川内「じ、神通じゃ…」

 

提督「あぁ…神通…っ…」ぎゅうぅ

 

川内(提督…目が…っ…)

 

川内「!」

 

川内(今なら…私が…)

 

川内(…)

 

川内「提督…」

 

提督「な、何だ…?」

 

川内「…」

 

 

川内「神通は…ここに居ますよ…」

 

提督「あぁ…ありがとうな…」

 

川内「さっき…姉さんと那珂ちゃんが来ていたんですよ…」

 

提督「!」

 

提督「そうか!懐かしいなぁ…」

 

川内「でも…出撃をしなければいけないので帰ってしまいました…」

 

提督「残念だな…」

 

川内「はい…」

 

提督「まぁ…会ってもこんな姿じゃな…」

 

川内「いえ…そんな事っ…きっとっ…」

 

川内「ふ、2人もっ…ひぐっ…提督にっ…っ!」ポロポロ

 

提督「っ!す、すまない神通っ!もうこんな事言わないからっ!」

 

川内「っ…!」

 

川内「うわぁぁっ!提督ーっ!」ぎゅうぅ

 

提督「神通!?」

 

川内「ごめんねぇぇっ!気付けなくてごめんねぇっ!」ぐすぐす

 

川内「こんな姿になるまで見つけられなくてごめんなさぁぁぁいっ!!」

 

提督「神通…?」

 

川内「憲兵を呼んであげるからっ!だからまた提督にっ…!」

 

 

ゴン…

 

川内「!?」

 

ガンッ

 

川内「あぐ…っ」ドサ

 

 

川内「…?」チラ

 

 

 

 

神通「はぁっ…はぁっ…」

 

川内「じん…つ…」

 

神通「っよくもっ…私の声でっ!」ガンッ!

 

神通「提督にっ!!」ドゴッ

 

神通「っ!!」バキッ

 

川内「や…め…」ボロボロ

 

神通「悪魔っ!悪魔めっ!!」ドカッバキッ!!

 

川内「ぁぅ…」ガク

 

 

川内「」

 

神通「はぁ…はぁ…!」ワナワナ

 

提督「…?」

 

神通「提督っ…はぁ…っ、もう大丈夫です…」

 

神通「貴方を誑かす悪い悪魔は退治しましたっ…!」

 

提督「あ、悪魔…?」

 

提督「それより神通…?一体何が…?」

 

神通「だ、大丈夫ですっ…!貴方は私の事だけ考えていれば…!」ぎゅ…

 

提督「ぁ…」

 

神通「提督…今は…眠っていて下さい…」ぎゅうぅ…!

 

提督「っ…」

 

かくん…

 

 

神通「…」

 

神通「さて…」

 

 

 

 

神通「那珂ちゃん…?」くるっ

 

那珂「」ピク

 

神通「とっくに起きていますよね…?」

 

那珂「」シーン…

 

神通「…」

 

神通「…釘…まだありましたっけ…?」ツカツカ

 

那珂「ひっ!?」ガバッ

 

神通「…」

 

那珂「ぁ…あぅ…」ガタガタ

 

神通「那珂ちゃん…今日見た事は…分かりますよね…!?」ギロ

 

那珂「っ…」

 

神通「もしこの事を誰かに言ったり…また姉さんを連れて来たりしたら…」

 

神通「貴女の…その顔も…もっと大事な所も…」

 

 

神通「全部…全部…壊すから…」ぐいっ

 

那珂「っ!」こくこく

 

神通「…」パッ

 

那珂「いっ…」ドサ

 

神通「じゃあ那珂ちゃん…」

 

神通「この女を連れて帰って…」ゲシ

 

川内「」ごろ…

 

那珂「は、はいぃ…!」ブルブル

 

神通「もう二度と…来ないでね…」

 

那珂「じ、神通ちゃ」

 

バタン!!

 

 

那珂「あっ…」

 

那珂「神通ちゃん…っ…」

 

 

…………

……

 

 

 

 

 

ー1年後ー

 

〜鎮守府〜

 

 

川内「はぁ〜、近頃夜戦も少ないわね〜」

 

那珂「そうだねー」

 

川内「神通元気かな〜?」

 

那珂「っ…」

 

那珂「げ、元気だって!たまに手紙が来てるじゃん!」

 

川内「でも会いたいよね〜」

 

那珂「い、忙しいから会えないよっ」

 

川内「はぁ〜…」

 

那珂「でも…いつかまた会えるよ…3人で…」

 

川内「そうだね〜…」

 

 

 

 

 

あの後…

川内ちゃんは目を覚ましたらあの時の記憶がありませんでした…

そこで…敵の砲撃が直撃して気を失っていたという事にしました…

神通ちゃんからの手紙は私の自作自演です…

神通ちゃんは今、旦那さんの仕事に付いて行き、世界中を飛び回っているという事にしています…

そうすれば…会えない理由にもなるよね…

でも川内ちゃん…あの提督の記憶がすっぽり抜けてるんです…

幸か不幸か…でも私は…きっと川内ちゃんも、その方が幸せなんだと思います…

でも…提督も含めた4人で…また集まりたかったな…

 

 

 

………

……

 

 

 

 

 

提督「…」

 

神通「提督…ご飯ですよ…?」

 

提督「…」

 

神通「提督…?」

 

提督「お、おぉ、神通か…」

 

神通「提督…何を考えていたのですか…?」

 

提督「いや…また昔みたいにさ…みんなで集まりたかったなって…」

 

神通「そうですか…」

 

提督「でも今は…神通が居てくれるだけで充分だよ…」ぎゅ…

 

神通「…」

 

神通「…♪」ギュ…

 

 

ー完ー




新しい戦艦ほすぅ
また暫く空いてしまいます


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22話・ねつ造艦娘の居る鎮守府(青葉)☆

短めですな!



青葉「で、司令官、どっちにします??」

 

大量の写真「」バサっ

 

目の前に出されたのは身に覚えのない合成写真達

そのどれもが俺が非人道的な事をしている決定的瞬間を捉えた様な物ばかり…

 

提督「…」ゴクリ

 

現在、恐らく我が人生において最も重要な決断の時である。

提督を辞め青葉と共に普通の人間として生きるか、この捏造スクープを世間に公表され後ろ指を刺されながら極悪提督として生きて行くか…

 

青葉「ねぇ司令官、青葉と一緒に軍を抜けましょうよ〜」

 

青葉「ケッコンだってしたじゃないですか〜!」

 

提督「け、ケッコンとは言ってもあれはステータス強化の為でお前だけとじゃないし…」

 

青葉「あー、そんな事言っちゃうんだ」バン

 

提督「…」ビク

 

青葉「これが広まったら司令官、もう誰からも相手にされなくなっちゃうって分かってますよねぇ??」ペラ

 

提督(クソ…!何で俺がこんな捏造写真なんぞに…!)

 

青葉「分かったら、ね?青葉と一緒に、田舎で農業でもやりながら暮らしましょうよ!」

 

青葉「子供は3人くらい欲しいですけど、司令官がもっと欲しいなら…//って青葉ったら何を//」ソワソワ

 

提督「俺が辞めたとして、今ここにいる艦娘達はどうするんだ…」

 

提督「こう言っては自惚れかもしれないが…皆んな少なからず俺の事を…」

 

青葉「無いですよ?」

 

提督「…え?」

 

青葉「あれ?司令官まさかご存知ないのかしら?」

 

 

青葉「皆んな司令官が居ない所では司令官の事を悪く言ってるんですよ??」

【挿絵表示】

 

 

提督「…!?」ズキ

 

提督「う、嘘だろ…?」

 

青葉「いいえ?本当ですよ?例えばそうですね…」

 

青葉「榛名さんとか」チラ

 

提督「!」ドキ

 

提督「は、榛名が…!?」

 

青葉「」ニヤ

 

青葉「えぇ、一番酷い事言ってましたね〜!」

 

青葉「多分司令官が今思い浮かべた悪口は全部言ってるのでは無いでしょうか!」ケラケラ

 

提督「そんな…」

 

青葉「まぁ、榛名さんだけじゃ無いので!」

 

青葉「青葉以外の艦娘は全員ですかね!」

 

提督「あ、青葉は…」

 

青葉「だからずっと言ってるじゃないですかぁ!司令官と添い遂げたいと思う位には想っているつもりですよ!」にこ

 

提督「ほ、本当か…?」

 

提督(いや…俺の写真を捏造するような奴だ…全部嘘かもしれん…!)

 

 

パリン!!

 

 

提督「!?」

 

青葉「!」

 

提督(て、敵襲か!?)

 

 

ガラガラ!

 

 

摩耶「うわーやべぇ!流れ弾が…って提督!ケガはねぇか!?」ダダダ

 

青葉「…」ピキ

 

提督(摩耶か…演習中か…?)

 

摩耶「んだよ!生きてたんだなぁ!」ほっ

 

提督「!」ドキ

 

提督(まさか…!)

 

摩耶「アタシの弾で死んじまったかと思ったぜ!」

 

摩耶「ま、その方が面白かったかもなぁ!」ケラケラ

 

摩耶(何でこんな事しか言えねぇんだよ…クソが)

 

提督(や、やっぱり俺の事なんて…)サー…

 

青葉「!」ニヤ

 

青葉「ほら、摩耶さん!演習中なんですよね?司令官は大丈夫なので戻られては?」

 

摩耶「おう!」スタスタ

 

バタン

 

 

 

 

青葉「…ね?」くるっ

 

提督「」ガタガタ

 

青葉「彼女達、とうとう命を狙いに来ましたよね?」スタスタ

 

青葉「こんな所にいたら明日まで命があるかわかりませんねぇ?」にこにこ

 

提督「でも…!」

 

青葉「司令官…」ギュ…

 

提督「…?」

 

青葉「青葉は…司令官にまだまだ元気で居て欲しいから…」ウルウル

 

提督「!」

 

提督(もしかしたら…青葉の言う事は全部本当かもしれない…摩耶が俺の命を狙って来たように…他の子も…)

 

提督「だ、だけど辞めるにしても…」

 

青葉「大丈夫ですって!司令官は嫌われてるんですから、急に辞めても喜ばれるだけですよ!」

 

提督「そ、そうか…」ズキ

 

青葉「あ、もちろん青葉だけは司令官の事が大好きですけどね!♪」ギュー!

 

提督「うぐ…//」

 

提督(確かに…田舎で青葉と暮らすのも…良いかもしれないな…)

 

青葉「むふ〜♪」スリスリ

 

提督(明るいし…裏表の無い子だし…何よりたった1人俺の事を…)

 

提督「…よし、俺、提督辞めるよ」

 

青葉「!!!」キラキラ

 

青葉「言いましたね!?もう撤回は出来ませんからね!?」

 

青葉「青葉もこれから艤装解体して、それから…〜」

 

 

…俺が提督を辞めると発表した時、気の毒な程悲しむ者や、泣いて撤回を懇願する者も居た。

…しかしそれらが演技だと知っているからか、不思議な事に心は痛まなかった。

そして俺は今、海から離れた内陸の山中にある集落で青葉とひっそり暮らしている。

…俺はこの村から出る事が出来ない。

…青葉が捏造したあの写真が世間に流出したのだ。青葉が鎮守府を去る前、艦娘達に強奪されたらしい…

青葉は泣いて謝ったが、今の俺には青葉さえ居てくれれば…それで良い…

 

 

青葉(思ったより簡単に事が進んで良かったですね。最初からチョロそうな人だと思ってましたが…♪)

 

青葉(でもここに囲っておけば悪い虫が付く事もなく、ずぅーっと司令官と暮らせますよね!)

 

ー完ー



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23話・襲われた提督の居る鎮守府(睦月) ☆

短めですな!



 

〜鎮守府・旧舎〜

 

提督(最近どこに居ても誰かの視線を感じる…!)

 

提督(まぁ、犯人は分かっているんだけどな…)

 

提督(はぁ、そこの角を曲がると確実に会うぞ…)

 

くるっ

 

 

睦月「およ?司令官?こんな所で何してるんですか?」ぱたぱた

 

提督(それはこっちのセリフだよ…)

 

提督「…また偶然会ったな」

 

睦月「司令官と偶然ばったりなんて睦月感激〜!」ぎゅっ

 

提督「はぁ…」

 

ここは取り壊しが決まっている旧舎、偶然艦娘と会う事は無いはずなのだ…!

 

 

提督「俺は建物の老朽化が進み過ぎていないか見回っているだけだ、あまりにも酷いようではな…」

 

睦月「ふむふむ!」

 

提督「…で、」

 

提督「君は何故ここにいるのかな?」

 

睦月「どうしても聞きたいのですか??」

【挿絵表示】

 

 

睦月「聞いたら最後!睦月はもう誰にも止められませんよ〜!?」

 

提督「…?」

 

提督「な、何をするつもりだ…?」ジリジリ

 

睦月「それは〜…」

 

 

 

睦月「司令官を睦月のカキタレにしてあげるのだ〜!」ガバッ

 

提督「!?」ビク

 

提督「ちょっ!何だお前!」ドサ

 

睦月「むっふっふっ〜!こうすれば司令官は動けないのです!」ガシッ

 

提督「は、離せ!」バタバタ

 

睦月「司令官〜、こんな駆逐艦相手に手も足も出ませんか〜?」にやにや

 

提督「当たり前だろう!艦娘のお前と俺じゃ力に差がありすぎる…っ!」ぐぐぐ

 

睦月「んふふ〜」にやにや

 

睦月「…」ズイッ

 

提督「ひっ」ビク

 

睦月「んっ♪」ちゅっ

 

提督「お、おい!」

 

睦月「ねぇ司令官〜、もし今この瞬間を誰かに見られてたらどうしましょう?」

 

提督「え…?」

 

睦月「例えば〜…」うーん

 

 

睦月「陸奥さんとかぁ〜?」

 

提督「!?」

 

提督「む、陸奥は関係ないだろう!?」

 

提督(こいつ…何で急に陸奥の名前を…!?)

 

睦月「およ?ムキになっちゃうのですか〜!?」

 

提督「い、いい加減にしてくれ!そして早く俺から降りろ!」バタバタ

 

睦月「きゃぁっ!?」ぐらぐら

 

提督(!?、擦れてヤバイ!)

 

睦月「あっ…」ぴくん

 

睦月「んやぁ…!」ぴくぴく

 

提督「くっ…」ドキ

 

提督(こいつ…ガキの癖になんて声を…!)

 

睦月「はぁ…はぁ…」スリスリ

 

睦月「しれぇかぁん…♡」

 

提督「!?」ビク

 

提督(や、ヤバイ…!バレるな…バレるな…!)

 

睦月「…?」サスサス

 

提督「ふぐ…!」びくん

 

睦月「…」にたぁ

 

 

睦月「 司令官ったら酷いんだぁ〜、駆逐艦に跨がられて興奮しちゃう変態さんの癖に〜、嫌がる演技までしてたなんて〜!」にたにた

 

提督「ち、違う!」

 

睦月「じゃあ〜」

 

睦月「これはなぁに?」ツー…

 

提督「ひっ!?」びくびく

 

睦月「…はぁ…変態過ぎて呆れちゃうのね…」

 

提督「だ、だから違うって…!」

 

睦月「ねぇ…」

 

 

 

 

 

 

睦月「陸奥さん?」にこ

 

提督「…は?」くるっ

 

 

 

 

 

陸奥「…」ブルブル

 

提督「む、陸奥!?」

 

提督「いつからそこに!?」

 

陸奥「…貴方が睦月ちゃんを揺すっているところからよ」ギロ

 

提督「ち、違う!本当に違うんだ!」

 

提督「睦月が無理矢理っ!」

 

 

 

睦月「…」

 

 

 

 

睦月「ふえぇん…酷いよぉ…」しくしく

 

提督「!?」

 

睦月「し、司令官がこういうのが好きだって言うからぁ…睦月教えられた通りにちゃんとやったのに〜…!」ポロポロ

 

提督「お、おいっ!?本当にいい加減に…」

 

陸奥「最低…」ボソ

 

提督「!!」

 

陸奥「私達もう終わりね…」くるっ

 

提督「むっ、陸奥っ!待ってくれっ!」バタバタ

 

提督「睦月っ!降りろっ!」

 

睦月「ふえぇ…離してよぉ…」ぎゅうぅ

 

提督「!?」

 

提督(こ、この角度じゃ本当に俺が…!)

 

提督「このやろっ…!」

 

陸奥「…楽しそうね」にこ

 

提督「っ…」

 

陸奥「…」スタスタ

 

提督「陸奥っ!陸奥うぅーー!!」

 

陸奥「…」スタスタ

 

 

 

バタン

 

 

 

 

提督「ぁ…」

 

睦月「…」

 

提督「そんな…」

 

睦月「…♪」

 

睦月「司令官かわいそ〜…」スリスリ

 

提督「…」

 

睦月「婚約者さんの前で睦月みたいな駆逐艦相手に興奮しちゃったばっかりに…」ぎゅうぅ

 

提督「っ…」

 

睦月「そんなに駆逐艦が好きならぁ〜、睦月が毎日、お相手してあげようか?」

 

睦月「睦月、司令官になら何だってされても良いよ♡」ちゅっ

 

睦月「この唇も、この体も〜、ぜーんぶ司令官の好きにして良いんだよ…?」にこ

 

提督「…」

 

提督「陸奥…」ボソ

 

睦月「っ…」ムス

 

睦月「やっぱやーめた!」ガシッ

 

提督「…?」ビク

 

睦月「最初の計画通り、司令官は一生睦月のカキタレにしよっ!」モゾモゾ

 

睦月「睦月の事妊娠させてみんなからも変態扱いされちゃえば良いんだよ!」

 

提督「っ、やめてくれっ!」

 

睦月「…」サワサワ

 

提督「ほ、ほんとにやめろよ?」ぴく

 

睦月「そう言われて止まるなんて!睦月はそんないい子じゃないですよ〜だ!」ゴソゴソ

 

提督「へ!?」

 

睦月「この時をず〜っと待ってたのです!さぁ司令官!準備はいいかにゃ〜!?」ギラギラ

 

提督(あ、いかん…!)

 

 

睦月「いただきますっ!」

 

 

〜〜〜〜

〜〜〜

 

 

「…変態」

 

「司令官…近寄らないで…」

 

「あんた子供まで…」

 

 

提督「…」

 

睦月「〜♪」スリスリ

 

ー完ー




睦月ちゃんには気をつけよう!


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24話・脅され提督のいる鎮守府(川内) ☆

川内を甘やかすのはやめようね



川内「おはよう提督ー!」にっ

 

川内「ん?元気無いねぇー!おはよう!提督っ!」

 

川内「んー、ほら、笑顔だよ笑顔!」むにむに

 

…今は夜だよな

最近よく川内に会う。

同じ鎮守府に所属しているから会うのは当然だが、他の艦娘に比べると頻度が桁違いに多い。

所構わずこいつは出没する。

そう、ここは男子トイレなのだ。

俺が執務室に居ないとなるとここか食堂…飯時でもなければここに居ると踏んで来たのだろう。

 

川内「提督ー、今日は夜戦するの!?しないの!?」

 

川内「ねぇー!何か言ってってば〜!」ゆさゆさ

 

提督「昨日夜戦で弾薬使い果たして進撃出来なくなったバカが居るらしいからな」

 

川内「な!?」

 

提督「しばらく夜戦は無しだ、バカめ」

 

川内「ひっどー!」

 

提督「あんな事じゃいつまでたっても攻略出来ん、サーモンまで待て」

 

提督「あそこなら夜間作戦が…」

 

川内「やーだー!夜戦ー!」ユサユサ

 

提督「ば、バカっ!揺らすんじゃねぇ!」

 

提督「いいからとっとと早く出て行け!」

 

川内「いーや、提督が夜戦するって言うまで動かない!」えっへん

 

提督「はぁ…」

 

どうやら川内という艦娘は夜戦を好むらしく、夜になると活発になる。まるでカブトムシのような艦娘だ。

そんなに好きなら夜戦をさせてやろうと、甘やかした結果がこれだ。

夜戦を求める頻度が日に日にエスカレートしていき、しまいには所構わず俺を追い回すようにまでなってしまったのだ。

 

川内「ねぇお願いだよー!」

 

提督「嫌だね」

 

川内「良いじゃん提督〜!」

 

川内「むーっ…あっ!ほら、みてみて!」

 

提督「…」チラ

 

…川内が胸をチラ見せしている。

最近こいつはこの手の誘惑が増えている。やめさせようとしているのだが…

 

川内「むふふ〜、どう?夜戦させてくれる?」チラチラ

 

外の男に同じ事をしたら100%夜戦させてくれるだろうよ。

お前の期待する夜戦かどうかは保証出来ないがな。

 

提督「ダメなものはダメだ」

 

提督「それとそんな事をする奴の言う事は聞いてやらん」ぷいっ

 

川内「そ、そんな〜!」がくっ

 

提督「ほら、分かったらさっさと出て行け」しっしっ

 

提督「女が居たら出るもんも出ないだろうが」

 

川内「…」

 

提督「…」

 

やけに大人しいな…

言う事聞く気になったのか?

いつもならここからまた何分も…

 

パシャ

 

 

提督「…?」

 

川内「ょっ…」ゲシ

 

提督「おっと!?」ドサ

 

川内「…」パシャパシャ

 

と、撮られているのか!?写って無いよな!?とっさに隠したし写っては…

 

川内「…」にやにや

 

提督「な、何をしている」

 

川内「はい、これ」ぱっ

 

ガッツリ写ってた。

俺の主砲が、しかも放水している所まで…

 

川内「うわ〜!これ恥ずかしいね〜!」

 

川内「面白いし皆にも見せていい?」

 

提督「ダメに決まっているだろう!この変態野郎!」

 

提督「早くそのカメラを渡せ!叩き壊してやる!」

 

川内「い・や・よ!」むー!

 

川内「元はと言えば提督が夜戦させてくれないのが悪いんじゃん!」

 

提督「だからと言ってそれはダメだろう!」

 

提督「いいか、上官の命令に背いたり軍隊の規律を乱す事は…」くどくど

 

川内「…ぷふっ…」

 

提督「…何がおかしい」ギロ

 

川内「いやぁ〜、こんな姿を晒した人間の言う事は立派ですなぁ〜」ぱっ

 

提督「〜!」イラァ

 

提督「ってめぇ調子乗ってんじゃ」

 

川内「調子乗んないでね、提督」じっ

 

提督「…は…?」

 

川内「この写真広めたら今の威厳ある提督像なんて簡単に崩れるよね」

 

川内「そしたらさ、今より言う事聞かなくなっちゃう子も当然いるわけよ」

 

提督「ふ、ふん…そんなのお前に無理矢理撮られたと言えば…」

 

川内「じゃあこれは?」

 

スッ…

 

川内「んっ♪」ちゅっ

 

提督「!?」

 

提督「な、何して」

 

ガシッ

 

川内「はむっ…じゅる…ぁむ…」ちゅうぅ

 

提督「や、やめっんむ!?」

 

提督(急に何だ…!?)バタバタ

 

ぎゅうぅ…

 

川内「ん…じっとして…!んちゅ…」

 

川内「ほら…あむ…ほれで…ちゅる…」

 

パシャ

 

提督「!?」

 

川内「んっ♡」ぱっ

 

川内「ふふ…」

 

川内「ど、どう?」

 

川内「この写真は言い逃れ出来ないよねぇ!?」

 

提督「川内…てめぇ…!」

 

川内「これ憲兵さんに見せたらどうなるんだろ」

 

提督「…!!!」

 

川内「あ、待って、もうひとつ!ちょっと手借りるよ」ガシッ

 

提督「!?」

 

提督「は、離せ…!」

 

川内「えいっ!」

 

むにゅっ

 

提督「なっ…!?」

 

川内「ぁ…ほら…どう?以外と柔らかいでしょ…?」むにゅむにゅ

 

川内「私実は姉妹で一番大きかったり…へへ…」

 

提督「お、お前さっきから何して…」びくびく

 

パシャッ!

 

提督「!!」

 

川内「くふふ…」

 

川内「ばーか」

 

川内「私最後の方は手なんて離してたよ」

 

提督「う、嘘だ!」

 

川内「見る?ほら…」カチカチ

 

提督「そ、そんな…」ごく…

 

川内「そんなに私のおっぱい揉みたかったぁ?」にやにや

 

川内「あ!もしかしてさっきのチラ見せの時も興奮してたんでしょ〜!」ズイッ

 

提督「そ、そんなわけあるか!」

 

川内「ま、いいよいいよ」

 

 

川内「この写真全部憲兵さんに出すからさ」にこ

 

提督「…!?」

 

提督「お、おい…冗談だよな…」

 

川内「さぁ?」

 

川内「これが冗談になるかどうかは提督次第じゃない?」

 

提督「俺…次第…?」

 

川内「うん!私の言う事ぜぇーんぶ聞いてくれたら良いよ!バラさないであげる!」

 

提督「…何だよ」

 

川内「おぉ!聞いてくれるのね!?」ガシッ

 

提督「き、聞くとは言って 川内「聞かなきゃお前は終わりなんだよ」

 

提督「っ…」ゾッ

 

川内「ね?」にこ

 

川内「そうそう、大人しく聞いてりゃいいの」

 

川内「じゃあ、言ってくね!」

 

川内「まずは〜…うん、やっぱり毎日夜戦したいなぁ〜」

 

提督「ま、待ってくれ…そんなに夜戦が続けばこの鎮守府の資材が…」

 

川内「あぁ、大丈夫よ?だって私が言ってるのは違う方の夜戦だもん!」

 

提督「は…?」

 

川内「セックスだよ、セックス!」

 

提督「な、何言って…」

 

川内「これから毎日なかよししようね!」にこ

 

提督「お、お前…!」

 

川内「次はね〜…うーん…」むむむ

 

提督「…」

 

川内「思いつかないや!後から追加してくね!」

 

川内「じゃあ早速始めよっか!夜戦!」ぐいっ

 

提督「い、いや…」ビク

 

川内「だめだめ!ほら早く来てよね!」

 

提督「ま、待て…!」

 

川内「ふっふ〜ん♪」にこにこ

 

提督「引きずるな…!」ズルズル

 

提督「!!」

 

提督(た、高雄だ!あいつに助けを求めれば事情を分かってくれるはず…!)

 

提督「高雄っ!高雄ーっ!」

 

川内「…」ピタ

 

高雄「まぁ、どうしま…」

 

提督「頼む!助けてくれ!こいつに脅されて…」

 

川内「いいの…高雄さん…?」ボソ

 

高雄「…!!」

 

高雄「い、今は忙しいので、失礼します!」たったったっ…

 

提督「え、嘘…」

 

川内「…ねぇ」

 

提督「」びく

 

川内「どういうつもりかなぁ?」

 

提督「い、いやぁ…」ビクビク

 

川内「もしかして助けてくれるとでも思っちゃった?」

 

川内「それ、無駄だから」

 

提督「な、何でだよ…?」

 

川内「だってさぁ、ここの艦娘ね…」

 

川内「みーんな私に逆らえないんだもん!」にこ

 

提督「!?」

 

川内「さっきの高雄さんだって皆に知られたくない事あるし〜、あ!長門さんだってあぁ見えてすごい秘密あるんだよねぇ〜」

 

川内「皆提督とおんなじ!」

 

川内「誰も私に逆らえないっ!」にこにこ

 

川内「だから誰も提督を助ける余裕なんて無いのっ!」

 

提督「そんな…」

 

川内「だからさ、提督」

 

川内「黙って私の言う事聞いてよ、ね?」

 

川内「そうすれば悪いようにはしないから」

 

川内「それに、もう提督は私の物なんだからさぁ」にこ

 

提督「…っ」

 

川内「あ、こう見えて私、自分のものは大切にするんだ〜」

 

川内「大丈夫だよっ!私も提督の事大好きだもん!」ギュっ

 

川内「提督も私の事大好きだもんねっ!」

 

川内「幸せになろうね!提督っ!」ちゅっ

 

 

 

 

 

〜1ヶ月後〜

 

提督「っ…」タッタッタッ…

 

あれから俺は1ヶ月もの間、川内の部屋に監禁され続けていた。

しかし今日、近海に敵影が現れたことにより川内含め艦娘達が一斉に出撃。こうして逃げ出すチャンスが出来たのだ。

 

提督「はぁっ…!早く…外に出ないと奴が来ちまう…!」

 

 

川内「やぁ!」サッ

 

提督「!?」ドテッ

 

川内「えへへ〜来ちまったよ提督ぅ〜」ギュ

 

提督「な、何でお前ここに…!?」ブルブル

 

川内「私が居ないと提督どうするのかな〜って思って出撃したふりしてずーっと見てたんだ〜!」スリスリ

 

提督「そんな…!」

 

川内「可愛いね提督〜!私から逃げられるわけないのに!」ぐぐぐ…

 

提督「川内っ…い、痛い…!」

 

川内「ねぇチューしよっ!ねぇ!ほら!」んー

 

提督「す、するわけ無いだろ!」

 

川内「あ、いいんだ〜へぇ〜…」

 

提督「!」

 

提督(ちくしょう…またこれか…!)

 

提督「…ごめんなさい…してください…」

 

川内「うん!いいよ!」パァッ

 

川内「提督私には逆らっちゃダメだもんね!」

 

川内「それにほら!」サワ

 

提督「!」ビク

 

川内「ずっと気づいてたけどぉ〜、提督私を見るたびに興奮してるでしょ!」にこ

 

提督「ち、ちが…」

 

川内「いいのいいの!毎晩夜戦してればこうもなるわよね!条件反射ってやつ?」

 

川内「もう提督は私無しじゃいられないんだね」ぎゅうぅ

 

提督「…」

 

川内「ねぇ…ここで…したいよ…」スリスリ

 

提督「だ、誰か来たらどうする」

 

川内「誰も来ないように言ってあるから」

 

川内「はやくぅ…」ちゅっ

 

提督「くっ…」

 

川内「今日は朝までしよっ!ちょっとでも提督と離れちゃったから私も我慢出来ないんだ」

 

川内「えへへ、私も提督が居ないともうダメダメだね〜」

 

川内「ずーっとこのまま2人だけで気持ちよくなろ?提督♡」

 

…俺は身も心も、川内に支配されてしまったようだ

 

 

ー完ー




甘やかしている子は、甘やかすのをやめようね


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25話・逃げられない提督の居た鎮守府(山城) ☆

やんこれですな


元提督(以下提督)「ふぅ、こんなもんかな」

 

提督「そろそろ引き上げるか…」スクッ

 

提督「…?家の前に…人…?」

 

 

提督「こ、こんにちは」

 

女「!」

 

女(以下記者)「こんな時間に失礼します、〇〇新聞の記者ですが少しお話を…」

 

提督「記者さんが俺に何を…」

 

記者「昨今の海軍の風紀に関する問題についてお話を伺いたくて…」

 

提督「俺はもう軍属では無いですが…?」

 

記者「しかし以前提督をされていたのですよね?艦娘と一番近く接するという事は〜…」

 

提督(艦娘と一番近い…か…)

 

…俺は以前、提督だった。

今は実家のある田舎に戻り、両親も亡くなってしまった為俺が家を、農家を継いだ。

辞めた理由ですか?そうだな…何かやらかしたとか、クビになったとかでは無い。

俺はあいつから逃げたんだ…

 

 

 

〜3年前〜

 

提督「頼むっ!俺とケッコンして下さい!」ゲザァ

 

山城「ふ、ふん!何回来ても無駄ですよ!」

 

山城「私には姉様が居るんですからね!」

 

提督「頼むっ…!」ずりずり

 

扶桑「山城…提督がここまで頼んでるのだから…ほら、頭が削れそうよ…」オロオロ

 

山城「ね、姉様!?どうしてここに…!?」

 

扶桑「貴女が素直になれるようにと思って…」

 

山城「なっ!?」カァー

 

山城「ほ、本心ですっ!こんな男の事なんて何とも思っていません!!」

 

提督「そんな!?」ガーン

 

提督「や、山城ぉ…」ジワ

 

山城「あっ…」しゅん

 

扶桑「提督、山城は本心で言ったのではありませんから、許してあげて下さい」にこ

 

山城「…」

 

提督「そ、そうなのか山城…?」

 

山城「…知りませんっ」ぷいっ

 

提督「扶桑ぉ…」

 

扶桑「山城っ、そんな山城は、嫌いよ?」めっ

 

山城「」絶句

 

 

こんなやりとりが数回続き、遂に俺と山城は結ばれた。

今思えば、山城とケッコンするまでの時が一番幸せだったのかもしれないな…

山城はケッコンしてから日を追うごとに俺への態度が変わっていったんだ。

最初は少しおかしいなと思うくらいだった。その時に気付いていれば、少しは変わっていたのかもしれないな…

ん?どんな事があったかって?そうだな…

 

 

山城「て、提督…これは何ですか?」 つチョコ

 

提督「あぁ、榛名が俺にって」

 

提督「今日はバレンタインだろ?だから…」

 

山城「っ…わ……す…」

 

提督「?どうした?山し…」

 

 

山城「そんなことは分かってますっ!!」ダン

 

提督「」ビク

 

山城「良いですか!?貴方は私の夫ですよ!?」グイッ

 

山城「なのに何でっ!!こんな!!ものをっ!!」ぐしゃぐしゃ

 

提督「お、おい…」

 

山城「貴方…まさか榛名さんと…浮気してないでしょうねぇ…!?」ワナワナ

 

提督「す、するわけ無いだろ!?俺は山城一筋で…」

 

山城「っ!」

 

提督「!?」ぐらっ

 

山城「本当でしょうね…?その言葉…」

 

山城「嘘だったら許さないんだから…!」ぎゅうぅっ!

 

提督「あ、当たり前だろ?」ビクビク

 

提督(痛い痛い痛いっ!力入れすぎだろ!?)

 

山城「…♪」ぎゅうぅ

 

 

俺は確かに山城を愛していた。だが山城は、俺が山城を愛する以上に俺を愛していたのだと思う。そんな山城の愛は、俺にとっては重すぎたんだ…

バレンタインの一件以来、山城は四六時中俺にくっ付いて歩くようになった。俺が他の艦娘に目を向けようものなら繋いだ手に力を込める。止むを得ず話しをしようものならその場で怒声を上げる…

俺達夫婦は、鎮守府で腫れ物のように扱われるようになってしまった…

そのような状態では艦隊指揮はおろか簡単な任務すらままならなくなってしまい、俺は提督を辞めようと心に決めた。

勿論山城にはこの事は伝えられる訳もない。

水面下で辞職の準備をしながら、山城を無理矢理説得し出撃させた後、後の事は扶桑に引き継ぎ、俺は鎮守府を後にした…

扶桑に全てを押し付けるようにして逃げ出した事は…本当に申し訳無いと思っている…

 

〜現在〜

 

提督「情け無い話だろう…軍人ともあろうものが…妻が怖くて軍から逃げたんだからな」

 

記者「…そうですね」

 

提督「俺から出来る話はこれくらいかな」

 

提督「何かの参考になれば良いが…」

 

記者「その山城さんは今どうされてると思いますか?」

 

提督「…知らないな…まぁ、3年も前の事だ…こんな男の事なんて忘れてるだろうよ」

 

記者「そうですかね…話を聞く限りそう簡単に忘れるような人では無いと思いますが…」

 

記者「自分を捨てた事に激しく憤りを感じているかもしれませんよ?今も貴方を探しているのでは?」

 

記者「きっと見つかったら何処かへ監禁されてもおかしく無いですよね」

 

記者「こんな誰も来ないような場所で見つかったら、山城さんはタガが外れてしまうでしょうね」

 

提督「こ、怖い事言うな…」

 

記者「同じ女だから分かるんです」

 

提督「そ、そうですか…」

 

記者「…それと最後に良いですか?」

 

提督「何でしょう?」

 

記者「山城さんは貴方が山城さん以外の他の女性、艦娘と接する事を禁止していましたよね?私と話しても良かったのですか?」

 

提督「いやぁ、流石にもう関係無いからね…」

 

記者「別の女と話すなと言っていませんでしたか?どうなんですか?きっと言っていた筈では?」

 

提督「い、いやぁ、どうなんでしょう」

 

提督「でももう昔の話ですから、良いんじゃないかな…」

 

記者「…」

 

提督「?」

 

提督「どうかしました?」

 

記者「…良くないですよ」ボソ

 

提督「…?」

 

記者「か…」

 

記者「、関係ない…っですって…?」プルプル

 

提督「あ、あの…」

 

机「」バンッ!!

 

提督「」ビク

 

記者「はぁ…っ!はぁ…っ!」ギロ

 

提督「っ…」ゾク

 

提督(…まさかな)

 

記者「私が…あれからどんな気持ちで…!!!」ワナワナ

 

提督「…」

 

記者「姉様も振り切って…!!艤装も捨てて…!!」

 

記者「貴方への想いだけで…ここまで来たのに…!!」ブルブル

 

記者「…なのに貴方は私に気付きもしない…!一体どれだけ私をバカにしているの…!?答えなさい…!!!答えるのよッ!!!」ギリ…!

 

提督(あぁ…)

 

提督「…」

 

気付かないようにしてた…

この女に会った時、そんな訳無いと思い込みたかった…

この声を聞いた時、絶対に違うと思いたかった…

 

記者「ねぇ」ギロ

【挿絵表示】

 

 

この目を見た時、山城じゃないと思えなかった

 

 

山城「貴方はどうして私から逃げたの…?」

 

山城「ねぇ」

 

山城「ねぇ」スッ

 

 

提督「っ…」ゴク…

 

提督(逃げなくては…)タタッ

 

山城「…」カチン

 

 

山城「ふふ…ふ…ふふふ…くふふ…」ニヤニヤ

 

山城「ふふふ…待って、提督」ツカツカ

 

 

提督「っ…」ササッ

 

提督In押し入れ(や、やばい…咄嗟に隠れたけどこんな所すぐに…)

 

山城「ふふ…不幸だわぁ…」

 

山城「3年かけて見つけたのに…また見失っちゃったぁ…」

 

山城「提督〜、どこにいるんですか〜?」ガンッ!!

 

提督(ひっ…襖を叩いてる…!?)ブルブル

 

山城「まさかこんな所には居ないわよね?」ドカッ!バンッ!!

 

山城「提督ぅ…もう私の負けですからぁ…ねぇ」ゴンッ!ドゴッ

 

提督(…)ガタガタ

 

ドンっ…ドカッ…ボゴッ…

 

提督(っ…)

 

シーン…

 

提督(…?)チラ

 

提督(あ、穴が……)

 

提督(…!!!)ゾッ

 

 

 

 

山城「みぃつけたぁ」にたぁ

 

 

 

 

提督「ひっ…」ガタガタ

 

襖「」バキッ

 

山城「ふふ…今度はすぐに見つけたぁ…」ガシッ

 

提督「うぐっ…!」

 

山城「…」ずりずり

 

山城「ねぇ…提督…っ…」

 

ぶんっ

 

提督「ぐあっ!」バキッ

 

ドサ…

 

提督「はぁ…はぁ…」

 

提督(足が…動かねぇ…っ!)

 

山城「…」

 

山城「っ!」ガバッ

 

提督「うっ…」どっ

 

山城「…」じーっ

 

山城「ねぇ…貴方はこの3年間…どう過ごしてたの…?」ユラァ

 

山城「貴方はこの3年間…私がどんな思いで過ごしてたか想像出来るかしら…?」グイッ!

 

提督「ほ、本当にすまないと思って…」ビク

 

山城「ふーっ…ふーっ…」ギラギラ

 

提督(こ、この目の時はやばい…!)ずりずり

 

山城「もう…絶対に逃がさないんだからっ…」ガシィ

 

提督「ひっ」

 

山城「ごく、っ、…はぁ…はぁ…」たらー…

 

提督「うくっ…」

 

提督(涎が顔に…っ!)ブンブン

 

山城「っ…」ぎゅっ

 

山城「う、動くなぁ…!」ガシ

 

提督「や、やめ…!?」

 

山城「じっとしてなさい…!!」ズイッ

 

山城「んっ!」ちゅうぅ

 

提督「!?」

 

山城「ふぅ…!はむ…!」ぐぐぐ…

 

提督(やばい…頭抑え込まられて…!)

 

山城「んふーっ…んふーっ…!」ぐちゅぐちゅ

 

提督(い、息が出来ん…!)ばたばた

 

山城「くふふっ…はむっ…ぷちゅ…」にたにた

 

提督「…」ぞっ…

 

山城「っ…」ちゅぱっ

 

山城「はぁ…はぁ…」ギロ

 

提督「すまない…山城…」

 

提督「お前から逃げた事…本当に…」

 

山城「そんな言葉信じないわ…」ギロ

 

提督「…」

 

山城「二度と逃がさない…!貴方だけ幸せになるなんて絶対に許さない…!!」ボソボソ

 

提督「…っ」

 

山城「貴方の隣に私が居ないなんて絶対に許さない…私から離れるなんて絶対に許さない…」ブツブツ

 

山城「貴方の目に私が映らないなんて耐えられない…っ!」ジワ…

 

提督「山城…」

 

山城「どこに行っても捕まえてやる…どこに逃げたって引き摺り出してやる…!」ぎゅうぅっ!

 

提督「ぐぅっ…!」

 

山城「私以外を見るなんて絶対に許さないんだから…!!!」ポロポロ

 

………

……

 

 

 

 

提督「はぁっ!」ガバ

 

提督「はぁっ…はぁっ…夢か…?」

 

 

 

「ねぇ、誰と話してるのよ…」もぞ…

 

提督「」ビク

 

「…また私以外に目を向けてたの…!?」

 

提督「ち、違っ…んむっ」

 

「んっ…いいわ…今日もその身にたっぷりと刻んであげる…」ギュッ

 

 

山城「今の私がどれだけ幸せなのか…」にこ

 

 

今日も俺達のケッコン生活は続いてゆく…

俺は山城とケッコンして幸せだったのだろうか…

答えは分からない…

山城の暴力的な愛を受け止めきれるその日が訪れるまで…

 

ー完ー




なか卯コラボの時の山城が一番好きなんだ


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26話・男達の鎮守府 ☆

艦娘はあんま出ないかも?
一応ヤンこれで


ここは、様々な者から逃れた元提督達が力を合わせて生活する小さな小さな集落…

艦娘達から少しでも離れようと、山間部にひっそりと作られた所である…

彼等は自身の居場所に関する情報が一切漏れ出さないよう、外界との関わりを一切絶っているのである…

 

これは、そんな男達の物語である…

 

 

〜ある日〜

 

提督「よっ!」

 

提督2「ひぃぃっ!!」ザザザッ!

 

提督「うぉっ」ビク

 

提督2「て、てめぇ!脅かすんじゃねぇ!」

 

提督「そんな怒らなくても…」

 

提督3「未だに摩耶が怖いのか?」

 

提督2「当たり前だろっ!その名前二度と出すなよ!」

 

提督「すまんな…」

 

提督2「で、何だよ?」

 

提督「あぁ、そこの川で鮎が獲れたんだよ!」

 

提督3「鮎か…」

 

提督3「鯛にカレイ…マグロにカツオ…海の魚が食いたいな…」

 

提督「無理言うなよ…海に出たらこっちが獲られちまう…」

 

提督達「」ブルッ…

 

カンカンカンカンカンカン!!!

 

提督達「!?」

 

 

見張提督「人が来たぞー!!」カンカン

 

ザワザワ

 

「見つかったのか!?」 「ごめんなさいごめんなさい…」 「いやあぁぁぁ!!」

 

提督「お、落ち着けみんな!」

 

提督3「まだあいつらだとは限らんだろう!」

 

提督「おーい!男かー!?女かー!?」

 

 

見張「あれはー…男!男だー!!」

 

提督達「」ほっ…

 

「何だよ…」「ビビらせやがって…」「最上…」「ひぃっ!!」

 

 

 

〜外〜

 

男「はぁ…はぁ…」ボロボロ

 

男「ここまで来れば…もう…」ドサ

 

男「うぅ…zz」

 

 

ガサガサ

 

提督「おぉ、本当に人だ」

 

提督2「おい、こんなのほっとこうぜ?俺達の居場所がバレるリスクが…」

 

提督3「冷たいなぁ…」チラ

 

提督3「ん?」

 

提督「どうした?」

 

提督3「こいつ、随分と汚いが…」ツンツン

 

提督2「…あぁ、そういう事ね…」

 

提督「…士官用の二種軍装か…」

 

提督3「こいつも提督だったのか…」

 

提督2「しょうがねぇ、助けてやるかぁ…」

 

提督「そうだね…」ヨイショ

 

提督「随分軽いな…」

 

提督2「海からここに来るまで飲まず食わずだったんだろうよ」

 

提督「そんなに追い詰められて…」

 

提督3「あいつら…許せないな…」

 

提督「…行こう」

 

………

……

 

 

〜集落・提督の家〜

 

男「…zz」

 

提督「…zz」

 

男「…」パチ

 

男「ここは…?」

 

提督3「気が付いたか?」

 

男「!?」ビク

 

提督2「お前、提督だろ?誰から逃げてきた?」ニヤニヤ

 

男「あ、貴方達は誰ですか…?」

 

提督3「俺達も元は提督だよ」

 

提督2「今は無職だけどなー」ケラケラ

 

男「そうなんですか…」

 

男「…僕も提督なんです…」

 

提督2「そんなもん服見りゃ分かるよ、まぁきったねぇけどな」

 

提督3「それで、所属はどこだ?」

 

男「…呉の…第2鎮守府です…」

 

提督2「ん?呉の第2…」

 

提督3(…提督の鎮守府じゃないか?)

 

提督2「なぁ、提督3よ?」

 

提督3「あぁ、起こすか」

 

男「…?」

 

提督3「おい、提督、起きろ」ユサユサ

 

提督「うぅん…」

 

提督2「ラッパ鳴らすべ」

 

提督3「やめとけ、鎮守府中がパニックになる」

 

提督2「おいっ!起きろ提督っ!」ゲシ

 

提督「いってぇ!」ガバ

 

提督「お?」キョロキョロ

 

提督「おぉ!君起きたんだね!」

 

男「は、はい…」

 

提督「良かった良かった、じゃあとりあえず寝ようか」

 

提督3「こいつ、呉の第2だってさ」

 

提督「…」ピタ

 

提督2「お前もそこの出身だよなぁ?」

 

男「え…!?そうなんですか!?」

 

提督「…昔の話だ、今はここが俺の居場所さ」

 

男「まさか…◯◯提督って…」

 

提督「あぁ…俺だな…」

 

提督3「そんなに有名人なのか?」

 

男「有名人も何も…貴方のせいで…僕は…」ガタガタ

 

提督2「おいおい、ここには怖いもんなんて誰も居ないぜ?」

 

提督「…」

 

男「あ、貴方を連れて帰らないと…」ブルブル

 

提督「すまないね、新米君」

 

提督「俺は戻るつもりなんて無い」

 

男「そんな…」

 

提督「…」

 

男「は、榛名さんに殺される…」ポロポロ

 

提督「…」ビク

 

提督(…まだ…執着するのか…榛名…)

 

提督3「…きみ、一体何をされたのだ…?」

 

男「…◯◯さんの後に僕が着任して…でも皆僕を提督だなんて認めないと迫害され続けて…」ジワ

 

提督「…」

 

男「いよいよ…殺される位虐められて…でも…榛名さんが…」

 

提督2「…」ゴクリ…

 

男「◯◯さんを連れて帰ったら…生きていても良いって…」ボロボロ

 

提督(すぐに逃げ出せば良かったものの…それ程恐怖を抱いていたのだな…)

 

男「うぅ…」

 

提督「…大丈夫さ、ここは理由は違えど君のように艦娘から逃れてきた者達が集っている…」

 

男「…」

 

提督3「あぁ、はぐれ者ばっかりの場所さ」

 

提督2「見つかるわけ無いぜ!ここに居ればなぁ!」バシッ

 

男「いでっ!」

 

提督「今日からここは君の居場所だ、ゆっくりすると良いよ」

 

男「は、はい!」

 

 

テテテ

 

提督「?」

 

妖精「」テテテ

 

提督(妖精さんか…久しく見て…な…!?)

 

 

提督2「お!ダズル砲の妖精さんじゃねぇか!」

 

提督2「妖精さんなんて久しぶりに見たよなー!」

 

提督3「…!?」チラ

 

提督2「ほら、おいでー!羊羹だぞー」

 

妖精「」プイッ

 

テテテ…

 

提督2「あぁ、行っちまっ…」

 

提督「逃すなッ!!」ダダダ

 

提督2「」ビク

 

提督3「追え!あいつだけは逃すな!」

 

提督2「んだよ妖精相手に…」

 

提督「バカ言ってんじゃねぇ!何で装備も無いのにダズル砲の妖精が居るか考えろッ!!」

 

提督3「おい!見失うぞ!」

 

提督2「…?」

 

提督2「…あぁーーーっ!!!」

 

男「」ビク

 

提督2「やべぇよ提督っ!あいつはやべぇよ!!」

 

提督「だからさっきから…」

 

提督3「行ってしまったな…」

 

男「あ、あの…」

 

提督「…」

 

提督3(こいつに付いて来たのか…)

 

提督2「…会議だな」

 

提督「あぁ…」

 

 

…………

……

 

 

「うん、うん…まぁ!榛名、感激です!」

 

「ありがとうございます、妖精さん!」

 

「あんなクズでも少しは榛名達の役に立つのですね!」

 

「取り敢えず許してあげましょうか!」にこ

 

「え…他にも男の人たちが…?どういう事でしょう…?」

 

………

……

 

 

〜集落〜

 

ザワザワ…

 

「悪魔だ…」 「疫病神め…」 「チッ…」

 

提督「皆んな、この新米君に罪は無い、当たるのはお門違いだぞ」

 

男「ごめんなさい…ごめんなさい…」ブルブル

 

提督2「お前ら男の癖にグチグチうっせーよ!」

 

提督2「しょうがねぇだろうが付いて来ちまったもんはよぉ!」

 

提督3「少し抑えろ」パシッ

 

提督3「皆んな、ただ付いて来ただけの可能性もある」

 

提督3「彼女達は気まぐれだからな、本当にこの男にくっついていただけかもしれん」

 

「でも装備妖精だぞ…」 「最悪提督を生贄に…」 「おい、聞こえるぞ…!」

 

 

提督「…俺は構わん」

 

提督達「!」

 

提督「けじめを付けろという事かもしれんな…」

 

提督「恐らく狙いは俺1人だ…俺だけでも…」

 

提督2「バカ、俺達は仲間だろ?」

 

提督3「ここを捨てて移動でもするか?」クスッ

 

「そろそろそんな時期ですね…」「俺も付いて行こうかな…」

 

ザワザワ

 

提督3「…皆んなの反応は悪くないな」

 

提督2「けっ…調子の良い奴らだぜ」

 

提督「それくらいが丁度良いだろ?」

 

提督「じゃあ皆んな、明日だ」

 

提督「明日にはここの集落を捨てる」

 

提督達「…」

 

提督「各自、用意せよ」

 

提督達「」ビシ

 

………

……

 

 

 

〜その日の夜〜

 

提督2「うぅ〜あぢー…」

 

提督2「んで俺が重いもんばっかりよぉ〜…」

 

「よっ!」

 

提督2「…」イラァ

 

提督2「おい提督よぉ…俺をからかいに来るほどてめぇの作業は楽なんかよ!?あぁ!?」くるっ

 

 

 

 

 

摩耶「よっ、提督!」にこ

 

提督2「…っ」

 

 

提督2「…お、お前っ……!」

 

摩耶「…」ツカツカ

 

提督2「な、何で…ここ、ここに…っ!?」ガタガタ

 

摩耶「あぁ、呉の榛名が教えてくれてな?」

 

摩耶「嘘みてーな話だなーって思いながら来たら」

 

摩耶「本当に提督が居たからアタシもびっくりしてんだよな〜」ズイッ

 

提督2「っ…!」ブンッ!

 

摩耶「ん?」パシッ

 

提督2「くっ…」

 

摩耶「お前、相変わらず手がはえーなー?」ケラケラ

 

提督2「は、離せ…」ぐぐぐ…

 

摩耶「あっはは!離すわけねーだろうが!」ぐぐぐっ!

 

提督2(だ、ダメだっ…敵わねぇ…!)

 

提督2「頼む…帰ってくれ…」

 

摩耶「ん?いいぜ?」

 

摩耶「お前も一緒になぁ?」

 

提督2「俺はお前達の所には…帰らねぇ…!」

 

摩耶「やれやれ…分からず屋だなぁ、お前は」

 

摩耶「なぁ?」ボッ

 

ドムっ

 

提督2「あぅっ…」フラ…

 

提督2「てめぇ…!」

 

摩耶「お!こんな山ん中で過ごしてたから少しはタフになったんじゃねぇか!?」ブン

 

バキっ

 

摩耶「おい!」ボゴッ!

 

提督2「」

 

ドサ…

 

摩耶「ったくよー…」ぐいっ

 

摩耶「もっと部屋の鍵を頑丈に…」ブツブツ

 

提督2(すまねぇ…!提督達…!警報も出せずに…)ズルズル…

 

摩耶「じゃ、帰るか、提督!」にこっ

 

ー提督2、轟沈ー

 

 

 

 

 

〜畑〜

 

提督3「まだ花も咲いてないか…」

 

提督3「…最後まで育ててやれなくてごめんな…」

 

提督3「…」

 

提督3「…なぁ、居るんだろう?」

 

提督3「お前達は何で俺達に執着するんだ?」

 

 

 

 

武蔵「ふ…流石に気付いていたか…」

 

武蔵「…そうだな、提督ならば誰でも良いと言うわけでは無い」

 

提督3「…」

 

武蔵「惚れた男がお前だったという事、それだけだな、相棒よ」

 

提督3「俺をどうする気だ?」

 

武蔵「?」

 

武蔵「おかしな事を聞くのだな?わざわざ言う事か?」

 

武蔵「それとも…」

 

武蔵「また1から教えてやらねばダメか?」

 

提督3「…いや、分かったよ」

 

提督3「帰ろうか…武蔵」

 

武蔵「あぁ」にこ

 

闇夜に悠然と立つ武蔵は、まさに鬼の形相を浮かべて佇んで居たのだろう。

口調こそ穏やかだが、それは確かに怒気を孕んでいた。

自分の意志と反する返答があれば、どうなってしまうか分からない…

そんな気配を漂わせながら問答を繰り返した結果…

俺は武蔵と共に闇に消えた。

 

ー提督3、轟沈ー

 

 

 

 

〜提督の家〜

 

提督「さて、新しい場所だが君も来るかい?」

 

男「も、もちろんです!僕はまだ死にたく無い…」

 

提督「…すまないな、俺の所為で…」

 

提督「君にまでコソコソ逃げ隠れするような生活を…」

 

男「そんな…」

 

提督「…明日に備えて今日はもう眠ろう…」

 

提督「君はこのままこの部屋で眠ると良い…」

 

提督「俺は少し夜風に当たってから眠るとするよ」

 

男「はい、ありがとうございます…」

 

提督「じゃ、またな」

 

バタン

 

 

提督「ふぅ…提督2は荷造りは終えたのかな…」

 

……

 

提督「…」

 

荒れた部屋「」

 

提督「…」

 

提督「すまない…友よ…」

 

 

 

提督「…!?」ゾッ…

 

 

榛名「提督っ!」

 

提督「…」

 

提督「やはり来ていたか…」

 

榛名「はいっ!あのクズに榛名の妖精さんを付けたら見事提督を発見しました♪」

 

榛名「既に交流のある鎮守府の艦娘には連絡済みなのですが、その他の鎮守府には連絡してません!」

 

榛名「どうしますか?提督?」にこ

 

提督「…」

 

提督「なぁ、もし俺がこのまま帰ると言ったら…」

 

提督「ここに居る他の奴らは見逃してくれるのか?」

 

榛名「はい!もちろんですっ!榛名は見逃します!」

 

提督「…そうか」

 

提督「なら…仕方ない…」

 

榛名「!」ぱあぁ

 

榛名「そうと決まれば早く帰りましょうっ!提督っ!」ぎゅっ

 

提督「あぁ…」

 

提督(新人君…艦娘との付き合い方は…よく考えろよ…)

 

〜〜〜〜

〜〜

 

 

〜〜

〜〜

 

 

〜5年後〜

 

提督「…」カリカリ

 

提督「ふぅ…」

 

この頃僕は思い出す…あの日消えて行った提督達を…百鬼夜行のように襲撃して来た艦娘たちの事を…

あの後、艦娘達が集落に押し掛け他の提督達を1人残らず攫って行った…

提督達の断末魔のような叫びに反して、艦娘達の黄色い叫びはまさに異様な状況を生み出していた…

 

僕は提督を辞めようとしたけど、1人では生きて行ける筈もなく街に繰り出した所を憲兵に見つかり海軍に連れ戻されてしまった。

そして再び提督として海を守る仕事をしている。

僕はあの日、艦娘の怖さを嫌という程知ってしまった…

過度に近づき過ぎないよう、あの提督達のようになってしまわないよう、心掛けて日々艦隊指揮を執っている…

 

コンコン

 

提督「…どうぞ」

 

ガチャ…

 

名取「提督さん…あの…」

 

提督「どうしたのかな?」

 

名取「あ、あの…その…」カァ〜!

 

提督「…」

 

名取「ひゃぁぁ…し、失礼しますっ!」バタン!

 

外「」どうだったのよ名取! 恥ずかしくて何も言えないよう…

キャッキャッ…

 

 

提督「…はぁ…」カリカリ

 

どうやら、こちらが近付かなくても向こうから近づいてくるようだ。

僕が彼等のようになってしまうのは…時間の問題かもしれない…

 

 

〜名取の部屋〜

 

隠しカメラ「」ジー…

 

名取「提督さぁん…」ぼー…

 

 

ー完ー




いやだねぇ…


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27話・調教する艦娘のいる鎮守府(ビスマルク) ☆

ビスマルクには気をつけよう!



〜ビスマルクの部屋〜

 

ビスマルク「さぁて、もうそろそろかしら?」

 

提督「…」ギロ

 

ビスマルク「…まだまだだったみたいね」

 

ビスマルク「オイゲン、5よ」チラ

 

プリンツ「はいっ!お姉様!」ポチ

 

提督「ふぅ…!」ビクビク

 

提督「う…!ぐあぁぁぁっ!!」ビリビリ!!

 

ビスマルク「もうこんな事されるのは嫌でしょう?嫌よねぇ!?」

 

提督「ぐっ…俺は、あぁぁあぁぁ!!」

 

ビスマルク「私の物になると言いなさい!頷くのよっ!!」

 

提督「お、俺には…長門が ビスマルク「オイゲン、6」

 

プリンツ「はーい!」カチカチ

 

バチバチバチッ!!

 

提督「!?」

 

提督「うがぁぁぉぁ!!!」ビキビキ

 

提督(き、筋肉がっ言う事聞かねぇっ!!骨が砕けちまう!!)

 

ビスマルク「ふふ…奪ってやる…」ブツブツ

 

提督「あっ!!うぁあっ!!」メシッ…

 

提督(も、もう嫌だ…!誰か…助けてくれ…!)

 

ビスマルク「…まだあんな女の事を考える余裕があるかしら?」

 

提督「い、いい!もういいから!」バチッ

 

提督「だから助けて…!!」ビリビリ

 

ビスマルク「…」

 

ビスマルク「ストップよ、オイゲン」スッ

 

提督「!」

 

提督「あ、ありがとう…ありがとう…!」がくがく

 

プリンツ「えー!もう少し良いじゃないですかー!」

 

提督「!?」

 

プリンツ「まだきっとナガートの事考えてますよー!」

 

提督「そ、そんな訳ないだろ!?もう十分ビスマルクがどれ程俺を想っているか分かったからさ!」

 

ビスマルク「あら!」

 

ビスマルク「嬉しい事言うじゃない」フフン

 

プリンツ「むー!」ぷくー

 

提督「だ、だからさ…もう、これ外してくれないか…?」ガチャ…

 

ビスマルク「じゃあ最後に確認するわね?」にこ

 

ビスマルク「貴方の最愛の人はだれかしら?」

 

提督「も、勿論ビスマルクに決まっているだろう!」

 

提督(すまん長門…今だけは許してくれ…!)ギリ…

 

プリンツ「」ぴく

 

プリンツ「あー!こいつ今歯ぎしりしましたぁー!」

 

ビスマルク「え?」

 

提督「!?」

 

プリンツ「ギリって聞こえましたよ!ギリって!」キャッキャッ

 

ビスマルク「貴方…まだなぁんにも分かっていないのね…!」ギロ

 

提督「ち、違うっ!ほら、これだよ!この拘束具の音じゃないのか!?なあ!」ガチャガチャ!

 

プリンツ「んー、全然違いますよ!」

 

プリンツ「だってここから音が聞こえましたもん!」ぴと

 

提督「そ、そんな…!」

 

ビスマルク「はぁ…どうせ長門の事でも考えてたんでしょう」

 

ビスマルク「そうよ、あの女も貴方と同じ目に会えばいいのよ!」

 

提督「!?」

 

提督「ま、待ってくれ!」ガチャ!

 

ビスマルク「あら、どうしたの?」

 

ビスマルク「貴方の心を改めさせるよりあの女を壊した方が早いもの」

 

ビスマルク「プリンツ、長門を連れて来なさい」

 

プリンツ「はーい!」ててて

 

提督「や、やめろ!!」ガチャガチャ

 

プリンツ「むー!」ぴた

 

ビスマルク「そんなにあの女が傷つくのはいや?」

 

提督「決まってるだろ…あいつは俺の…」

 

ビスマルク「っ!」ビュッ!

 

バチン!

 

提督「うぐっ!」ジンジン

 

ビスマルク「」ブルブル

 

 

ビスマルク「あ、貴方…貴方が私を選んでさえくれればねぇ…!!」ワナワナ

 

提督「ひっ…!」ビク

 

ビスマルク「こんな…こんな事だってしなくて済んだのよ…!!」ポロポロ

 

提督「ビスマルク…」

 

プリンツ「お姉様…」ウルウル

 

提督(今ならもしかしたら…)

 

提督「ビスマルク…お前の気持ちは本当に嬉しい…」

 

ビスマルク「…」ぐすぐす

 

提督「お前みたいな美人にこんな事される程想われているなんてな…」

 

提督「だがな…俺は…この鎮守府を最初から共に支えてくれた長門が好きなんだ…」

 

ビスマルク「うぅ…」

 

提督「無理矢理こんな事をされてお前を愛そうとしても…どうしても長門の事を考えてしまう」

 

提督「それはお前に対しても…長門に対しても…失礼だと思うんだよ…」

 

ビスマルク「そんな…」

 

提督「だからビスマルク…早くこの椅子から ビスマルク「まだ何にも変わってなんかいなかったのね」

 

提督「…?」

 

ビスマルク「少しはそのバカみたいな考えから変わっていると思ったのに」

 

提督「ビスマルク…?」

 

ビスマルク「オイゲン、アレ使うわよ」

 

プリンツ「はい!」ガチャ

 

プリンツ「提督!これ付けますね!」にこ

 

ガチャ

 

提督「な、何だよ…これ…!」

 

ビスマルク「頭にも電気流すのよ、電気」

 

ビスマルク「脳に直接流した方がいいでしょ?」にこ

 

プリンツ「流石お姉様です!」キラキラ

 

提督「や、やめてくれ…!!」

 

ビスマルク「もうちょっと上手く行くと思ったけれど…」

 

ビスマルク「まぁ、ちょっとでも期待した私の誤算ね」

 

ビスマルク「いいわ、もう私しか見えないようにしてあげる」

 

提督「…」ガタガタ

 

ビスマルク「貴方が心の底から私と居たいと思えなくちゃ意味がないものね」なでなで

 

ビスマルク「可哀想…怯えているのね…」ぎゅうぅ…

 

ビスマルク「でも大丈夫よ…もう2度と怖い思いなんてしないように、脳に直接教えてあげるんだから」なでなで

 

 

ビスマルク「オイゲン、今度は最初から電流最大よ」ぱっ

 

プリンツ「!」わくわく

 

プリンツ「了解です!お姉様っ!」ビシ

 

提督「ま、待ってくれ!そんな事したら死んじまうだろ!?」

 

ビスマルク「大丈夫よ!プリンツは貴方の事が嫌いだもの」

 

提督「ど、どういう事だ…?」

 

プリンツ「死んじゃったらもう苦しむ顔見れないですから!上手くやりますよ!」にこ

 

ビスマルク「ふふ…期待しなさい?」にこ

 

提督「そんな…」

 

ビスマルク「じゃ、早速始めてちょうだい?」

 

プリンツ「はーい!」カチカチカチ!

 

〜〜〜〜

〜〜〜

 

 

 

ー半日後ー

 

長門「むぅ…今日はケッコン記念日だと言うのに遅いではないか」

 

長門「折角陸奥にも料理を教えてもらったのに…」ブツブツ

 

 

ガチャ

 

 

長門「!」

 

長門「提督!遅いぞ!」

 

くるっ

 

長門「一体どこで…な…に…」

 

 

ビスマルク「あら、人の旦那を叱るなんて」

 

ビスマルク「怖い女だこと」

 

長門「は…?」

 

ビスマルク「ほら、提督?あれは誰かしら?」

 

提督「…?」

 

提督「いや…知らんな」

 

ビスマルク「知る必要なんて無いのよ」

 

ビスマルク「貴方には私がいるもの」ギュッ

 

提督「ビスマルク…」ギュ…

 

プリンツ「ぐぬぬ…!」

 

 

長門「な、何を…しているのだ…?」プルプル

 

長門「提督から…離れてくれないか…?」ヨロ…

 

ビスマルク「嫌よ」

 

ビスマルク「この人は私の夫だもの」

 

ビスマルク「それに貴方の事なんて知らないそうよ?」

 

プリンツ「この男は嫌いだけどお姉様が幸せならプリンツは幸せです!」

 

ビスマルク「あら、ありがとう」

 

長門「お前たち…一体何の話をしている…?」

 

長門「提督は…私の夫ではないか…」

 

 

提督「…そうなのか…?ビスマルク…?」

 

ビスマルク「そんな訳ないじゃない!」

 

ビスマルク「貴方の妻は後にも先にも私でしょ!?」ガシッ

 

提督「そ、そうだよな…」

 

提督(何だこの胸のざわつきは…?)

 

 

長門「そんな…嘘…嘘だ…」ブツブツ

 

ビスマルク「嘘じゃないわよ?夢でも見ていたのかしら」はぁ

 

ビスマルク「提督、オイゲン、さっさと行くわよ」

 

提督「あ、あぁ」

 

プリンツ「はーい♪」

 

てくてく…

 

 

長門「提督…行くな…行かないでくれ…」ぽろぽろ

 

提督「…」てくてく

 

ビスマルク「提督、早くなさい?」ギュっ

 

提督「あぁ」

 

プリンツ「あー!ずるいですよー!私もー!」ギュ

 

ビスマルク「ふふ…まるで娘が出来たみたいね」

 

ビスマルク「あなた?」

 

提督「…あぁ」にこ

 

 

ー完ー




ワガママで理不尽なビスマルクに癇癪起こされたい


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28話・見られた提督の居る鎮守府

雪風には気をつけよう!


〜廊下〜

 

雪風「司令まだ起きてるかなー…明日の遠征聞くの忘れちゃいました…」

 

雪風「!」

 

雪風「電気付いてますね!」

 

雪風「しれぇー…」カチャ…

 

 

 

 

提督「はぁっ…五十鈴っ…」ビクビク

 

五十鈴「っ…んむっ…」じゅぽじゅぽ

 

提督「あぅ、で、出るっ…!」

 

五十鈴「んっ…♡」

 

 

 

 

 

 

 

ドアの隙間ーー

 

雪風「し、司令が食べられてます…!」ガタガタ

 

雪風「五十鈴さんがしれぇを食べてますーっ!!」ドタドタ

 

 

提督&五十鈴「!!?!?!」

 

………

……

 

 

〜翌日〜

 

ザワザワ…

 

提督「…」

 

五十鈴「…」

 

提督「なぁ、五十鈴」

 

五十鈴「…何よ」

 

提督「何だか提督を辞めたい気分だよ」

 

五十鈴「奇遇ね、私も艤装解体しようと工廠へ行こうと思ってたわ」

 

 

雪風「あ!しれぇ!!」ぱたぱた

 

提督「!!」

 

提督「お、おう、どうした雪風…」

 

雪風「大丈夫でしたか!?痛くないですか!?」ぱしぱし

 

提督「大丈夫だよ…」

 

時津風「五十鈴さん、しれーって美味しいのー!?」

 

五十鈴「」

 

提督「お、俺は大丈夫だからさ、ほら、2人とも遠征だろ?」

 

提督「今日は早くしないと波が出てくるから…」

 

雪風「司令!困ったらいつでも雪風が相談に乗りますからね!」

 

時津風「時津風もしれー食べたーい!」スリスリ

 

提督「こ、こら!」

 

五十鈴「っ」キッ

 

提督「ムキになるなよ!」ボソボソ

 

五十鈴「…」

 

時津風「じゃーねーしれー!」ぱたぱた

 

雪風「明石さんにも言っときましたから!何かあっても大丈夫ですよー!」ぱたぱた

 

 

提督「あはは…」

 

五十鈴「…終わったわ」

 

 

「おやおや」

 

提督「…?」

 

 

青葉「これはこれは!食べられた司令官と食べた五十鈴さんではないですかぁー!」ニヤニヤ

 

五十鈴「アンタ、死にたいのかしら」

 

青葉「とんでもない!」

 

青葉「青葉は司令官を心配しているんです!」うるうる

 

青葉「司令官、大丈夫ですか!?痛くなかったですか!?生きたまま食べられるなんて…」

 

提督「…」

 

青葉「どこを食べられたんですか!?ナニを食べられたんですかぁー!?」

 

青葉「五十鈴さん!司令官のお味を一言!さぁ!さぁ!」ずいっ

 

五十鈴「…あぁもううるさいっ!アンタいい加減に…」

 

青葉「それじゃ司令官!続きは今日の夕刊で!」ぴゅー…

 

 

提督「…」

 

五十鈴「…ちょっと」ギロ

 

五十鈴「何で部屋に鍵かけなかったわけ!?」

 

提督「そんな事言ったって…」

 

五十鈴「アンタのせいで終わりよっ!もういやぁ!」

 

提督「お前が突然押し掛けて来たんだろう!?そもそも執務室でする事じゃ…」

 

提督「…」アッ

 

五十鈴「…?」

 

五十鈴「」ハッ

 

 

長良「」にやにや

 

由良「」にやにや

 

五十鈴「あ、アンタ達見せもんじゃないのよ!!」ギャーギャー

 

長良「別に見ようと思って無いけど…ねえ?」にや

 

由良「ふふ…」

 

名取「あっ!五十鈴っ」

 

五十鈴「…何よ」

 

名取「あぁ言う事する時はちゃんと鍵かけなきゃダメだよっ…!」

 

名取「駆逐艦の子達には少し刺激が強いんだから…それから〜…」

 

長良「」クスクス

 

由良「」クスクス

 

五十鈴「〜!」ブルブル

 

五十鈴「ぜ、全部アンタの所為よーっ!!」バチィン

 

提督「ぶへっ!?」ドサ

 

五十鈴「もう知らない!笑いたけりゃ笑えば良いわっ!!」

 

五十鈴「ふん!」ずかずか

 

提督「あっ!おい五十鈴っ!」タッタッタッ…

 

 

名取「五十鈴…どうしたんだろう…?」

 

長良「あっははは!」ゲラゲラ

 

由良「名取姉さんあれは可哀想ですよ」クスクス

 

名取「ふえぇ?」

 

………

……

 

 

〜港〜

 

提督「なぁ、いい加減機嫌直せよ」つんつん

 

五十鈴「…ふん」

 

提督「見られたのは不味いけどさぁ…俺達ケッコンしてるんだから堂々とすれば良いんじゃ無いのか?」

 

提督「駆逐艦の子達には何とか上手いこと誤魔化してさ〜…」

 

五十鈴「みんな私達を笑ってるんだわ…!」

 

提督「あれは茶化してるだけだって!普段真面目な五十鈴が…あぁ言うことしてたって物珍しさもあるだろうしさ?」

 

五十鈴「…」

 

提督「それに昨日の五十鈴、すごく可愛かったぞ」ぎゅ

 

五十鈴「よ、よくそんな事今言えるわね!」

 

提督「恥ずかしく無いぞ!事実を言ったまでだ」

 

五十鈴「はぁ…バカみたい…」

 

提督「バカで結構、ほら、飯の時間だぞ」

 

五十鈴「食堂…行きたく無いわね」

 

 

 

〜食堂〜

 

雪風「あ!司令!五十鈴さん!」ててて

 

五十鈴「うっ…」

 

雪風「勘違いしてごめんなさいでした!」

 

提督「…?」

 

雪風「大人のキスはあぁやってするんですね!」

 

時津風「長良さんに聞いたよ〜!」

 

雪風「五十鈴さんがしれぇにひどい事なんてするわけ無いのに…ごめんなさい!」

 

提督「な、何言って…」

 

五十鈴「そうよ」

 

提督「!?」

 

五十鈴「でもあまり人に言っちゃダメよ?雪風や時津風が本当に好きな人が出来た時にだけしてあげなさい」

 

雪風「はい!」

 

提督「お、お前…」

 

五十鈴「何か良い感じに勘違いしてるんだからほっときなさい」ヒソヒソ

 

時津風「じゃあ時津風もしれーとしたーい!」

 

五十鈴「ダメよ」ペシン

 

時津風「えー!時津風もしれーの事好きだもん!」

 

五十鈴「大人になってからって言ったでしょ?」

 

陸奥「あら、じゃあ私は良いのかしら?」ひょこ

 

五十鈴「うぇ!?そ、それは…」チラ

 

時津風「…」ジー

 

五十鈴「ダメよっ、提督も相手の事が好きじゃないと…」

 

提督「あ、あぁ」

 

陸奥「あら…私の事は嫌い…?」ぎゅ…

 

提督「いやそんな…//」

 

五十鈴「ちょっと!離れなさい!」

 

時津風「時津風もー」ぎゅーっ

 

五十鈴「アンタ達いい加減にしなさいっ!」

 

………

……

 

 

〜執務室〜

 

提督「ふぅ…何はともあれ有耶無耶になって良かったな」

 

五十鈴「ちっとも良くなんか無いわよ」

 

五十鈴「陸奥さんにデレデレしちゃって…」ブツブツ

 

提督「なんだよヤキモチか?本当に可愛いな五十鈴は」にこ

 

五十鈴「…ふん」

 

提督「…」ぎゅ…

 

五十鈴「…♪」

 

提督「五十鈴…愛してるよ…」

 

五十鈴「…あら、私もよ…」ちゅっ

 

………

……

 

 

 

雪風「ふえーっ!司令の部屋に双眼鏡忘れちゃいましたー!」ばたばた

 

ガチャ

 

雪風「しれぇ!雪風の双眼…きょ…」パチリ

 

 

 

提督「…」ピタ

 

五十鈴「あっ…ちょっと、何で止め…」チラ

 

 

 

雪風「」ガタガタ

 

雪風「し、司令が五十鈴さんをいじめてます…!」

 

 

提督「ち、違うからな…?落ち着け雪風…この事は…」

 

 

 

雪風「司令が五十鈴さんにマウント取って虐めてますーっ!!」

 

バタン

 

バタバタバタ…

 

 

提督「…あはは」

 

五十鈴「」ピクピク

 

五十鈴「だから何で鍵かけなかったのよーー!!!」

 

 

〜鎮守府内・至る所〜

 

雪風「しれぇが五十鈴さんを〜…」ニヤニヤ

 

ー完ー




気をつけよう!


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29話・言いなり提督のいる鎮守府(長陸奥) ☆

いやだねぇ…



提督「長門さん…あの…」

 

長門「どうしたのだ?」

 

提督「そろそろ…えっと…」

 

長門「ダメだ」

 

長門「心配するな、執務なら私も陸奥もしっかりと遂行している…」

 

提督「で、でも…」

 

長門「お前はこのまま私の腕の中に居れば良いのだ…」ぎゅうぅ

 

提督「い、痛っ…」ビク

 

長門「その痛みは私の愛の印だぞ、提督」ミシッ

 

提督「ほ、本当に離して…っ!」ぐぐぐ

 

長門「だからダメだと言っただろう」

 

長門「この腕からお前を離せば何処かへ行ってしまう事は想像に易い」

 

長門「だからお前を離す訳には…」チラ

 

提督「うぐっ…」ウルウル

 

長門「…」

 

長門「…」ムラムラ…

 

長門「誘っているのか、提督」ぎゅうぅ

 

提督「さ、誘ってなんか無いよ…!」

 

長門「いや、お前は私を誘っている、もう我慢の限界だぞ、提督」

 

提督「痛い痛いっ!長門さんやめてぇ!」ばたばた

 

長門「っ…!」

 

 

長門「大人しくしろっ!!」ビリビリ

 

提督「ひっ」ビク

 

長門「いいか!?よく聞いておけ!!」

 

長門「うだつの上がらない貴様の鎮守府を立て直したのは誰だ!?B勝利以上の無い作戦からここまで引き上げてやったのは誰だ!?デイリー任務以外でも任務が遂行出来ているのはどうしてだ!?」

 

提督「…」

 

長門「答えろっ!!!提督ッ!!!」

 

提督「っ」ビク

 

提督「な、長門さんのおかげです…」ビクビク

 

 

長門「そうだな…」にこ

 

提督「…」ほっ

 

長門「お前は私が居なければ何も出来ない屑なのだ…大人しく私に従っていれば良いのだ…提督…」ナデナデ…

【挿絵表示】

 

 

提督「…」

 

提督「…はい」

 

長門「提督…愛しているぞ…」さわさわ

 

提督「はい…」

 

長門「…このまましても良いか?」しゅる…

 

提督「お願い…します…」

 

長門「ふふ…可愛いな…提督…」ちゅっ

 

………

……

 

 

 

翌日

 

ー長門出撃中ー

 

陸奥「あら…長門ったらそんな事言ってたの?」

 

提督「うん…すごく怖かったよ…」

 

陸奥「よく我慢したわね、偉い偉い…♪」ナデナデ

 

提督「陸奥さぁん…」

 

陸奥「でも自分の立場をわきまえない提督にも問題があるわね?」

 

提督「…?」

 

陸奥「だって私達が居ないと貴方は何も出来ないじゃない」

 

陸奥「違うかしら?」

 

提督「で、でも僕だって…」

 

陸奥「あら、

 

 

 

 

 

 

 

…口答えする気?」ギロ

 

提督「」ビク

 

陸奥「貴方、何様のつもりよ?」ぐいっ

 

提督「ご、ごめんなさい!」

 

陸奥「謝ったって許してあげないわ」

 

陸奥「さっきから貴方から長門の臭いがしてずーっとイライラしてたのよ」

 

提督「そんな…」ビクビク

 

陸奥「私長門とするなって言ったわよねぇ?」

 

陸奥「何で約束守れないのかしら?ねぇ?」ズイッ

 

提督「あ、あの時は本当に怖くて…」

 

陸奥「ふぅん…」

 

陸奥「じゃあ…」

 

提督「…?」

 

陸奥「私から長門に言っておくわ?」

 

陸奥「提督は長門が怖いから嫌々セックスしてたって」

 

提督「」

 

陸奥「大丈夫よ…怖かったんだもんね…可哀想…」ナデナデ

 

陸奥「きっと長門も分かってくれるわ…」

 

提督「あ、あの…それだけは…言わないで…」

 

陸奥「心配しないで…私が守ってあげる…」

 

提督「っ…」

 

陸奥「でも…」

 

 

陸奥「明日から3日間、遠征に行かなきゃなの…」

 

 

 

陸奥「ごめんねぇ」にやぁ

 

 

提督「!?」

 

提督「ほ、本当にごめんなさい!陸奥さんとの約束は破りません!」

 

提督「だから長門さんには言わないでくださいっ!お願いしますっ!」ポロポロ

 

陸奥「」きゅん

 

陸奥「くふ…」にたにた

 

陸奥「もう…しょうがないわねぇ…」

 

陸奥「大好きな提督の頼みだから、聴いてあげる♡」

 

提督「!」パァ

 

提督「ありがとう!」

 

陸奥「ふふ…」

 

陸奥「ねぇ…」さわ…

 

提督「ぁ…」ビク

 

陸奥「私の部屋…来なさい?」

 

提督「…」

 

陸奥「どうしたの?これから朝まで、いっぱい…ね…?」すりすり

 

陸奥「大丈夫…私は長門と違って優しくするわ…♪」

【挿絵表示】

 

 

陸奥「知ってるでしょ…♡」ちゅっ

 

提督「…」コクリ

 

陸奥「ふふ…良い子ね…」ぎゅっ…

 

…………

………

 

 

翌日

 

ー陸奥遠征中ー

 

長門「提督、寂しかったぞ、お前と離れて」ぎゅうぅ!

 

提督「はい…」

 

長門「お前も寂しかったのだろう?」

 

提督「…はい」

 

長門「だから仕方の無い事なのか?」

 

提督「…?」

 

 

 

 

長門「こんなに陸奥の臭いがするのは、私と離れて寂しかったからなのか?」

 

提督「」ビク

 

提督(そんな…昨日念入りに洗ったのに…!?)

 

長門「陸奥が帰ってくるのは確か3日後か…」ブツブツ

 

長門「提督」

 

提督「な、何ですか…?」

 

長門「3日間、眠れると思うなよ?」

 

長門「私との約束を破った貴様には少し灸を据えてやらねばならん」

 

長門「あれ程陸奥と関係を持つなと言ったのになぁ…」呆れ

 

提督「…」

 

長門「私も昨日の出撃で少し溜まっていてな…」

 

長門「お前にとってはキツいかもしれんが、我慢してくれ」にこ

 

提督「…お願いします…」ぶるぶる

 

長門「本当に可愛いな…お前は…♡」ぎゅうぅ…

 

………

……

 

 

 

3日後

 

ー港ー

 

長門「む、帰還したな」

 

陸奥「あら、お出迎えありがとう」にこ

 

長門「なに、これから中部海域まで出撃するからな」

 

陸奥「あら、2日はかかるわね」

 

長門「そうだな」

 

 

陸奥「で、どうだったの?」

 

長門「ふふ…3日間楽しませて貰ったよ」

 

陸奥「あら、ズルい」

 

長門「提督のやつ、今頃必死に体を洗っているのだろうな」にや

 

陸奥「あらあら…本当に可愛いわね…♪」

 

陸奥「いくら隠そうとしても無駄なのに…♪」

 

長門「あまり虐めてやるなよ?」にやにや

 

陸奥「えぇ…提督が約束を守っていればね…」にこ

 

長門「ふふ…そうだな…」にや

 

長門「私も約束をして来たのだから、破らせないようにしてやってくれよ?」にやにや

 

陸奥「ふふふ…」

 

………

……

 

 

陸奥「ただいま提督…」

 

陸奥「私に会えなくて寂しかった…?」

 

陸奥「長門には何もされなかったかしら?」

 

陸奥「あら…?」

 

 

 

 

陸奥「また約束、守れなかったのねぇ…」にたぁ

 

 

ー完ー

 

 




長門と陸奥はいいよなぁ


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30話・開き直り提督の居る鎮守府(霞)

赤ちゃんがあっあっあ



〜執務室〜

 

提督「…」カリカリ

 

ガチャ

 

提督「…」チラ

 

艦娘達「」ゾロゾロ

 

提督「お前達…そんな大勢でどうした」

 

霞「…もう限界よ」

 

長門「提督、お前を拘束する」

 

提督「…!?」

 

霞「みんな!かかれ!」ビシ

 

提督「な、何をs」

 

ワーワー…

 

 

〜艦娘寮・談話室〜

 

そしてそこには、1人の男が鎮守府中の艦娘に包囲、拘束され佇んでいた…

 

提督「お前達…俺を縛り付けてどうする気だ…」ギロ

 

霞「…」ツカツカ

 

霞「っ!」

 

パチーンッ!

 

提督「っ…」ヒリヒリ

 

提督「…」ギロ

 

霞「…何よその目は」

 

 

霞「そんな目向けて良いんだっけ!?え!?」グイィ

 

提督「いぃででで!!」

 

提督「は、はなひぇ〜!」

 

霞「…ふん!」パッ

 

提督「うぐっ…」

 

提督「良いか…俺はどんな事をされようとも屈しない…それが栄光の帝国海軍の…」

 

 

時津風「ねぇ何でこの下着泥棒こんな偉そうなのー?」

 

陸奥「多分頑張り過ぎたのよ…可哀想よね…」ヨヨヨ

 

 

提督「ふっ…」

 

霞「アンタ自分が何したか分かってる!?この変態!」

 

提督「…決まりだな」

 

霞「な、何よ…?」

 

提督「今日のオカズはてめぇで決まりだって言ったんだよ霞ぃッ!!」

 

霞「」ビク

 

提督「今日お前は俺の妄想の中で俺を罵りながら顔面に跨るんだよッ!覚悟しろ霞ッ!」くわっ

 

 

霞「…」ジワ

 

提督「その泣きそうな顔も良いなぁ!?お前をオカズにすると決めたからにはお前の一挙手一投足をじっくり見させて貰うぞ霞ッ!」

 

霞「うえぇ…」ボロボロ…

 

提督「!!!」ガタタッ!

 

霞「ひっ」

 

提督「あぁ…可愛いよ霞…いつもの勝気な顔も…今の顔ももう食べちゃいt」

 

バキッ!

 

提督「ぐえっ」

 

天龍「き、キメェんだよお前!」

 

天龍「少しは反省しろよなぁ!?」

 

提督「天龍…お前散々俺に犯されといて…よく言うぜ?」

 

天龍「は、はぁ?」

 

提督「一昨日なんて女の顔でおねだりまでしやがってよぉ?」

 

天龍「そ、そんな事してねぇだろうが!」

 

提督「当たり前だっ!!」ビリビリ

 

艦娘達「」ビク

 

提督「良いか!!今俺は妄想の話をしてるんだよ!誰が現実の話なんて言ったか!!」

 

天龍「」

 

提督「クソっ…一昨日のお前は素直で従順な女だったのによ」ケッ

 

長門「…もういい…」ぎゅっ…

 

提督「な、何をするっ!」

 

長門「提督…もう良いのだ…」ナデナデ

 

提督「…」

 

長門「私達もお前に頼り過ぎていたのだな…たまには休息も…」

 

提督「離せゴリラ女!」

 

長門「」

 

提督「お前で抜いたことは一度も無いねっ!下がれ下がれ!」

 

長門「」

 

提督「はぁ…陸奥、昨日みたいに優しく抱きしめてくれ…」

 

陸奥「…え?」

 

提督「昨日あんなに優しくしてくれてよぉ…俺はもう癒されたよ…」ポロポロ

 

陸奥「な、何の事よ?」

 

提督「…お前、本当に陸奥か?」

 

陸奥「当たり前じゃない!」

 

提督「…?」

 

陸奥「そんな顔されても…」

 

提督「…?」

 

霞「あ、アンタねぇ!妄言撒き散らすのも大概にしなさいったら!」グスッ

 

霞「一体どうしちゃったのよ!」

 

提督「…霞」

 

霞「…?」ぐすぐす

 

提督「もう少し大人っぽい下着の方が良いと思うぞ」にへら

 

霞「!?」

 

霞「もういやぁ!」

 

長門「思ったより重症だな…」

 

天龍「どうしちまったんだ…」

 

漣「本物のクズですわ!」

 

提督「おーい誰か!早く縄解いてくれ!」

 

提督「早く執務室に行って抜きたいんだが!」ガタガタ

 

艦娘達「!?」ぎゃーぎゃー!

 

長波「歯ァ食いしばれッ!!」ドゴッ

 

提督「あふっ!」ドサ

 

提督「…zz」

 

長門「や、やり過ぎでは?」

 

長波「こんくらいがちょうど良いんだよ」

 

長波「それにしても何でこうなっちまったんだろうなぁ…」

 

霞「…」

 

霞「きっと…疲れ過ぎたのよ…」

 

艦娘達「…」

 

霞「だってそうでしょっ」

 

霞「皆んなこのクズが優しいからって…任務以外の事でも相談したり…遊んでみたり…こっそり隣で寝てみたり…」

 

天龍(最後の何だ?)

 

長門「最後のは何だ?」

 

霞「と、とにかく!こいつには休息が必要よ!」

 

陸奥「そう言われるとそうかもしれないわね…」

 

霞「皆んな、自分の事は自分でやるのよ!」

 

 

それから…目を覚ました提督は以前の優しい提督に戻っており、艦娘達は安堵した…

そして艦娘達は今までより提督へ接しない事を心掛けた…それでも多いくらいではあるのだが…

各自思う所がありながらも我慢しているのであった…

 

ただ1人を除いて…

 

 

〜ある夜・提督私室〜

 

キィ…

 

コソコソ

 

スッ…

 

 

 

 

 

霞「こればっかりは…やめられないわね…」モゾモゾ

 

提督「うぅ…zz」

 

霞「何でこんなクズの癖に安心感があるのかしら…」ピト

 

霞「〜♪」クンクン

 

 

提督を休息させようと威張り散らした本人は…全くその気は無かったのだ…

少女は夜になると当然のように寝室へ現れ…一通り堪能したら姿を消す…

なぜ少女はこれを止められないか…それは提督の就寝中の癖によるものだろう…

 

 

霞「…そろそろかしら…?」スリスリ

 

提督「…zz」ぎゅっ

 

霞(き、来たぁっ)

 

霞「〜♪♪」ぎゅっ

 

 

提督は抱き枕を愛用していた事もあり、就寝中は無意識の内に隣の程よいサイズのものに抱きつく習性があるのだ…難儀だねぇ…

 

 

霞(こ、このクズ〜っ♡)スンスン

 

霞(クズのせいで私だって疲れるじゃないの!)

 

霞(私は悪くなんか無いわ…!このクズが全部悪いのよっ!)

 

霞(って…考え事してたら…眠く…)

 

霞(今日も補給できたしそろそろ…)ぐっ

 

霞(…?今日はやけに力が入ってるわね…)ぐっ…ぐっ…!

 

霞(…ふぅ、下から抜けようかしら)

 

霞(…っ、ぬ、抜けない…)

 

霞「ふっ…!んっ…!」ぐいっ、ぐいっ

 

霞(ち、ちょっと間を置こうかしら)

 

〜30分後〜

 

霞(ダメ…これ以上こいつの匂い嗅いでたら何でも良くなっちゃう…)

 

霞(そろそろ大丈夫よね?)

 

霞「っ…!」ぐっ

 

霞(な、なんでよ!?こいつ本当に寝てるのかしら!?)

 

霞(寝てないと困るけどいつまでもこれじゃぁ…)ぶるっ

 

霞(と、トイレにも行きたいし…)

 

霞(早く抜けないと!)ぐいっ!ぐいっ!

 

霞(…)チラ

 

提督「…zz」

 

霞「ふっ!んいぃ…!」ぐぐっ

 

霞「っはぁ、はぁ…!」

 

霞(は、離しなさいよぉ…!)うるうる

 

霞(出れないって考えたらだんだんトイレに…)

 

霞(そろそろ本当に早く出ないとまずいのよぉ!)ぐいっ!ぐいっ!

 

霞(!?)

 

提督「…zz」ぎゅうぅ

 

霞(だ、だめぇ!そこ強く押したらだめぇ!?)ゾクゾク

 

霞(は、離してぇ!?)バタバタ

 

霞(もうバレてもいい!最悪転んで布団に飛び込んだとか言えば…)

 

提督「…ふぅーっ…zz」

 

霞「ひんっ!?」ぞわわ〜…

 

霞(耳に息がぁ…)へなへな…

 

霞「あ…」

 

ジワァ…

 

霞(や、やだぁ…)

 

霞(あは…もう…終わったわ…)こてん

 

 

提督「…!?」

 

提督「お、おいっ!トイレならそう言えよ!?」ボソボソ

 

霞「!?」

 

霞「ぎ、ぎやぁぁぁぁぁぁ!!!!」バタバタ

 

提督「へぶっ」げしっ

 

提督「お、お落ち着けっ、なっ!あだっ!」

 

霞「変態っ!クズっ!!どくずっ!!ロリコンっ!」ゲシッゲシッ

 

提督「か、勝手に布団入って来といてこのやろっ!」

 

 

バタァン!

 

長門「何事だ!」

 

艦娘達「」ゾロゾロ

 

霞「ひやぁぁ!」ガタガタ

 

提督「あふ…」ピクピク

 

長門「陸奥、霞を頼む、私は提督に聞かねばならん事がある」コキコキ

 

陸奥「あら、良いけどちゃんと事実を確認しないとダメよ?」

 

 

〜1時間後〜

 

霞「うぐっ…えぐっ…」ポロポロ

 

提督「その…すまん…」

 

陸奥「成る程ねぇ…それで提督は意地悪のつもりで…」

 

長門「…」

 

漣「ご主人様、いつも霞はご主人様に抱きついてるんですか?」

 

提督「い、いや…いつもは気付いたら腕の中に居るからな…俺の就寝中の癖だろうな…」

 

長門「それで今日は寝たふりをして霞に抱きついてみたと…」

 

提督「はい…」

 

漣「ん?」

 

漣「それっておかしくねぇ?だってそれただのセクハラじゃん」

 

提督「!?」

 

霞「そ、そうよ…!」ワナワナ

 

霞「あ、あんたの所為でねぇ…私はぁ…!!」ブルブル

 

提督「お、お前が怒るのはおかしい話だからな!?そもそも来なけりゃ良いじゃんって事だからな!?な!?」

 

霞「うるさい…」ユラァ

 

霞「もうあんな姿見られたんじゃあ…何でも構わないわよ…」ズリ…ズリ…

 

提督「ひいぃ!」

 

提督「な、長門止めてくれ!」

 

長門「か、霞、そもそもお前も…」

 

霞「そこの下着泥棒を渡せぇ…」

 

長門「はい、どうぞ」スス…

 

提督「おい!負けんな!」

 

陸奥「霞ちゃん?そこまでよ?」めっ

 

陸奥「ここでムキになるだけ皆んなの記憶に残るのよ?早い所寝て、明日に備えましょう?ね?」にこ

 

霞「…あんただって司令官の部屋で…」

 

陸奥「あら」

 

提督「!?」

 

陸奥「あらあら?あら?」とてとて

 

ガチャッ

 

バタン

 

提督「お、俺の部屋で何してんだぁー!?」

 

霞「あんた達…見せもんじゃないのよ…!!」ワナワナ

 

艦娘達「」ビク

 

ゾロゾロ…バタン!!

 

シーン…

 

提督「嘘でしょ」

 

霞「…」ズイッ

 

提督「ひやぁぁ…」

 

霞「…」ポス…

 

提督「ぁぁ…?」

 

霞「…っ」ぎゅっ…

 

霞「っ、ひっ…ぐすっ…」ポスっ…ポスっ…

 

提督「霞…」

 

霞「せっ…責任っ…取りなさいよぉっ…えぐっ…」

 

提督「…」

 

提督(何のだよ…)ナデナデ

 

霞「ぐすっ…ぐすっ…」

 

提督「…済まなかったな…よく考えなくても俺も大人げなかったよ…」

 

霞「…」

 

提督「今日の事は忘れるからさ…はい、もう終わり、おやすみって事で…」スッ…

 

霞「…忘れさせないったら…」ボソ

 

提督「…?」

 

霞「あんな恥ずかしい姿見た癖に…!」ガシッ

 

提督「!」

 

ぐいっ!

 

ドサ

 

提督(知ってる天井だぁ…)

 

霞「…」ジー

 

提督「霞?」

 

霞「あたし…責任取れって言ったわよね…」

 

提督「あ、あぁ…」

 

霞「…」

 

提督「そ、そうだな…あ、そうだ!休みとかどうだ!」

 

提督「朝潮型に2日くらい休みをあげるから!たまには姉妹で…」

 

霞「要らない」

 

提督「そ、そっか」

 

霞「何かくれるのね」

 

提督「それで気が済むなら…」

 

霞「…」じーっ

 

提督「…」

 

提督(な、なんだよ…見てないで何か言ってくれ…)

 

提督「そ、それにしてもこの季節やっぱ夜も暑いよな」

 

提督「お前も俺に跨ってるけど暑いだろ?ほら、降りた降りた!」

 

霞「アンタ、こうして欲しいって言ってたじゃない」

 

提督「そ、そんな事…」

 

提督(何故知ってる…?)

 

霞「…」じー…

 

提督「か、霞?」

 

 

霞「…アンタにする」

 

提督「な、何を…?」

 

霞「貰うもの、アンタにする」ジー

 

提督「は…?」

 

霞「そうした方がアンタも責任取りやすいでしょ、分かりやすいでしょ」

 

提督「いや、余計わからん…」

 

霞「あっそ、でももう決めたから」ガバッ

 

 

 

うわぁぁぁ!!

 

 

………

……

 

 

「ちょっと!洗濯のシワは伸ばして干す!何度言えば分かるのよ!」

 

「うへぇ…」

 

「何なのその態度は!!こっち来なさい!」

 

パチーン!

 

陸奥「あらあら…相変わらず大変そうね…」

 

長門「まさか霞がなぁ…」

 

長波「人ってもんは分からないよなぁ?」

 

漣「人生の墓場乙!」

 

 

 

霞「ちょっと!そっちは下着!タオルはこっちでしょ!」

 

提督「うぃ…」パンッ

 

霞「そう、シワも伸ばしてね」

 

ピク…

 

霞「あっ、動いたかも…」

 

提督「何!?ほ、本当か!?」ドタドタ

 

霞「お父さんはクズだからびっくりしちゃうね〜…」サスサス

 

提督「か、霞ぃ…」

 

霞「〜♪」にこにこ

 

ー完ー




夏も終わりですなぁ…


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31話・襲う艦娘の居る鎮守府 ☆※

チョコモナカジャンボだ


〜執務室〜

 

提督「ふあ〜…」のびー

 

提督「ここら辺にしとくか…」

 

榛名「そうですね」にこ

 

提督「榛名、今日もありがとうな」

 

榛名「いえ…提督の為なら…」

 

提督「榛名…」ぎゅ…

 

榛名「…♪」

 

提督「じゃあ、僕はもう寝るよ…」

 

榛名「はい♪」

 

提督「また明日、榛名」ナデ…

 

榛名「お休みなさい、提督♪」ちゅっ

 

 

………

……

 

 

〜提督私室〜

 

提督「…zz」

 

ガチャ…

 

 

「へへ…良く寝てらぁ…」

 

「しっ!静かにしろ…」ボソボソ

 

「くく…」

 

ごそごそ…

 

ぐいっ

 

提督「うぅ…?」ぱち

 

提督「…?」

 

提督「お前達…どうしたんだ…?」

 

 

天龍「おい、起きたぞ」

 

摩耶「心配すんな、ほら、あれ使え」

 

木曾「あぁ」ぐいっ

 

提督「…もごっ!?」

 

摩耶「あっはは!これでもう声出せねぇなぁ!」

 

提督「…!」ギロ

 

天龍「なんだよその目はよぉ?」

 

木曾「これからオレ達と気持ちいい事するってのになぁ」

 

提督「!?」

 

摩耶「おら!早く脱がすぜ、お前達体抑えてろっ!」ぐいぐい

 

提督「っ!」バタバタ

 

バキッ

 

提督「っ…」

 

木曾「じっとしてろ?な?」にこ

 

天龍「おいおい、あんまり傷つけんなよ?」けらけら

 

摩耶「よっ…と」

 

摩耶「ははっ!今のお前最高だなぁ!」パシャパシャ

 

提督「!?」

 

提督「んーっ!んーっ!」バタバタ

 

木曾「じっとしてろって言っただろうが!」ドゴッ

 

提督「っ!!…っ…」くた…

 

摩耶「おい天龍、手足縛っとけ」

 

天龍「おう、任せろ」

 

提督「っ…」うるうる

 

天龍「…」

 

天龍「おい、提督の目見ろよ」

 

木曾「…」

 

摩耶「…」

 

天龍「提督、そんな目されたらよ」

 

木曾「オレ達を余計にその気にさせるだけだぜ?なぁ」

 

提督「っ…」ポロポロ

 

摩耶「あぁもう我慢できねぇ!!とっとと縛っとけ!」スルスル

 

天龍「あっ!何脱いでんだよ!オレが先だろ!?」

 

摩耶「アタシから先に行くぜ!」ぐいっ

 

提督「…っ」

 

摩耶「!」

 

木曾「どうしたんだ?」

 

摩耶「こいつ嫌がってるくせによぉ…身体は正直だなぁ!」

 

天龍「すげぇな…」ごくり

 

天龍「早く終わらせろよ?」

 

摩耶「そりゃ分からねぇな」くちゅ…

 

提督「もごっ!〜っ!」ぐっ…

 

摩耶「んっ…」

 

摩耶「はぁ…ほら、入っちまったぜ…?提督…♡」

 

提督「ん〜っ!」ぐいぐい

 

摩耶「あっ…ん…」

 

天龍「すげぇ!自分から腰振ってるようにしか見えねぇよなぁ!」

 

木曾「ふふ…そうだな」

 

摩耶「ふぅ…おい…カメラ…あっ…回しとけ…」ぴくん

 

木曾「もう回ってるぞ」

 

摩耶「〜♪」

 

天龍「あ〜早くオレもやりてー!」

 

提督「っ!!」びくびく

 

摩耶「お?もう出るのか…?」ゆさゆさ

 

提督「んっ!んぐっ〜!」ぶんぶん

 

摩耶「へへっ…バーカ…離れる訳ねぇだろうが」ぎゅ…

 

提督「っ…」びくん!!

 

摩耶「んっ…はぁ…」ぞく

 

天龍「おい、次オレだからな」しゅる…

 

木曾(すげぇ乳だな…)ごく…

 

摩耶「しょうがねぇなぁ…」にゅる…

 

摩耶「!、こんなに出しやがって…♡」たらー…

 

天龍「オレは摩耶みてぇに優しくしねーからな?」ずいっ

 

天龍「覚悟しとけよ?」にこ

 

提督「…」ポロポロ

 

木曾「」きゅん

 

摩耶「ま、夜は長いからな、まだまだ楽しもうぜ」

 

………

……

 

ー5時間後ー

 

提督「」ひゅーっ…ひゅーっ…

 

木曾「ふぅ…そろそろ終わりにするか?」

 

摩耶「そうだな、死んじまうなぁ」

 

天龍「え〜もっとやろうぜ?」

 

木曾「安心しろって、ここに全部入ってるからな」

 

摩耶「そうだな」

 

天龍「チッ…しょうがねぇなぁ」

 

摩耶「おい、提督」

 

摩耶「このカメラの中身バラされたくねーだろ?」

 

提督「…」

 

摩耶「また来るからな」

 

天龍「分かったか?いつでも相手しろよな」

 

木曾「くく…」

 

スタスタ

 

バタン

 

………

……

 

 

〜翌日〜

 

〜執務室〜

 

提督「…」ぼーっ

 

榛名「提督…どうされたのですか…?」

 

提督「あ、あぁ…」

 

提督「何でもないよ…」にこ…

 

榛名「…?」

 

コンコンコン

 

提督「?」

 

提督「どうぞ…」

 

ガチャ!

 

 

摩耶「おう、入るぜ」にやにや

 

提督「!!」ビク

 

提督「ど、どうしたんだ…一体…」

 

榛名「…?」

 

摩耶「あぁ、ちょっと夜戦の事で話があってなぁ」にや

 

提督「…」

 

摩耶「装備の確認もあるしちょっと工廠まで来てくれねぇか?」

 

提督「それは…」チラ

 

提督(榛名…助けて…)

 

榛名「?」

 

榛名「榛名は構いませんよ?」

 

摩耶「あぁ、榛名さんは大丈夫だぜ?デイリーの報告書もあるみたいだしな?」

 

榛名「…そうですね!提督、どうぞ行って来てください!」

 

提督「!」

 

榛名「榛名、提督の為にもここで待機してます!」フンス

 

摩耶「良い嫁を持ったなぁ、提督よぉ?」にやにや

 

提督「…っ」

 

榛名「…///」テレテレ

 

摩耶「じゃ、提督借りてくぜ」にこ

 

榛名「はいっ!行ってらっしゃい!」にこ

 

提督「…」トボトボ

 

バタン

 

 

 

 

〜工廠裏〜

 

摩耶「なぁ、何でさっさと付いて来なかったんだよ?」

 

提督「…」

 

木曾「黙ってちゃ分からないぞ?」

 

天龍「まぁいいや、ほら、とっととズボン脱げ」

 

提督「…」

 

摩耶「何やってんだ早くしろ」

 

摩耶「そんなに榛名にバラされてーか?これをよぉ…」ペラ

 

提督「!!」

 

スルスル…

 

木曾「お、言う事聞くようになったじゃねぇか」

 

天龍「今度榛名にも見せようぜ」

 

提督「そ、それだけは!やめてくれ…」

 

摩耶「だったら早くすんだよ!」

 

摩耶「あんまり遅くなると怪しまれるだろ?な?」

 

提督「っ…」

 

天龍「お、昨日の事思い出してきたか?」

 

木曾「もう勃ってんのか」

 

提督「…しょうがないだろ…生理現象だよ…」

 

摩耶「…♡」

 

摩耶「は、はやくしようぜ!なぁ!」スリスリ

 

提督「…」

 

木曾「オレも準備しとくか…♡」

 

………

……

 

 

 

〜別の日〜

 

〜執務室〜

 

榛名「…」かきかき

 

ガチャ

 

提督「…ただいま」

 

榛名「おかえりなさい、提督」にこ

 

提督「っ…」

 

榛名「どうしたのですか?」

 

提督「いや…何でもないよ…」

 

提督「そろそろお昼だろう…一緒に食堂行こうか…」

 

榛名「あっ…ごめんなさい!」

 

提督「?」

 

榛名「今日は金剛お姉様の部屋で食べるんです…」

 

提督「そうか…行っておいで」にこ

 

榛名「はい!また午後に会いましょう!」

 

提督「あぁ」

 

バタン…

 

提督「ここに…居ようかな…」

 

ガチャ

 

提督「」ビク

 

 

木曾「おい、飯行くぞ」

 

提督「い、いや俺は…」

 

天龍「あ?早くしろよ」ペラペラ

 

提督「っ…」

 

摩耶「とっとと行こうぜ」ガシ

 

摩耶「あ、その前に」にや

 

木曾「…?あぁ、あれか」

 

提督「…?」

 

 

〜食堂〜

 

提督「…」もくもく

 

天龍「何か喋れよ、おい」

 

提督「…」

 

摩耶「んだよ?アタシらと飯食うのがそんなに嫌か?」

 

木曾「どうなんだよ?」かちっ

 

提督「っ!」びくぅ

 

天龍「声出したら変人だと思われるぜ?」にやにや

 

摩耶「もっと強くしようぜ」かちかち

 

提督「あぅっ…!ふっ…!」びくびく

 

天龍「必死に我慢してんなぁ…♡」ぺろ

 

摩耶「ほら、早く飯食っちゃえよ」にやにや

 

提督「くそ…!」びくん

 

提督「はぅっ…っ!」ビクビク

 

天龍「」ゴクリ…

 

天龍「なんかお前見てたらムラムラしてきたな…」

 

木曾「あー、オレも」

 

提督「…」

 

天龍「ダメだ、飯食ったらオレの部屋な」ぐいっ

 

摩耶「もちろん来るよな?提督」

 

木曾「くく…楽しみだな…」にや

 

提督「…」

 

摩耶「榛名には適当言っとけよ?」

 

天龍「いつもこれじゃ怪しまれるからな」

 

提督「くっ…」

 

 

 

あの日以来、僕はこの3人に脅され、犯され続けてきた…

あれこれ理由を付けては呼び出された…

終わりの見えない日々が続き、僕の心はボロボロになっていくのが分かった…

そしてこの日、いつもと変わらない変わってしまった日常の中で、事件が起こった。

 

 

〜執務室〜

 

 

提督「はあっ…はぁ…!」パンパン

 

木曾「あっ…そこっ…♡んっ…」

 

天龍「提督も大分乗り気になって来たなぁ?」

 

摩耶「そうだな!そろそろいいだろ!」ピピッ…

 

提督「…?」

 

木曾「おい…止まるなよぉ…」ふりふり

 

提督「うっ…!」ぎゅっ…

 

 

ドア「」ガチャ

 

提督「!?」

 

摩耶「おう!来たか!こんな感じだぜ?」にやにや

 

天龍「もう自分から腰振っちまうような男になったな」

 

摩耶「お前もこんな夫を持っちまって大変だなぁ?」

 

 

 

摩耶「なぁ、榛名?」

 

 

榛名「て、提督…」

 

 

 

提督「!っ、は、榛名っ!?」

 

提督「見るなっ!見ないでくれぇっ!」

 

木曾「〜♡」ぎゅっ

 

提督「あっ…!くっ…で、出る…っ…」

 

榛名「…」

 

摩耶「どうだ?」

 

榛名「…」ブルブル

 

天龍「ふふ…」

 

 

 

榛名「さ、最高ですぅ…♡」うっとり

 

 

提督「え…!?」

 

 

榛名「いつものビデオなんかで見るよりずっと素敵です…提督…」

 

摩耶「喜んでくれたか!やったなぁ!」

 

提督「は…?え…?」

 

榛名「流石摩耶さんです!天龍さんも木曾さんも…」

 

榛名「ありがとうございます♡」にこ

 

天龍「ふ…礼はこいつの体で…な?」

 

榛名「はいっ!ぜひ♪」

 

提督「ち、ちょっと待ってくれ…一体…」ガタガタ

 

木曾「あぁ…もう言っても良いんじゃないか?」

 

摩耶「良いのか?榛名さん」

 

榛名「じゃあ…榛名から言いますね」にこ

 

提督「…?」

 

榛名「提督はあの日、この3人に襲われましたよね?」

 

提督「あ、あぁ…何で知って…」

 

 

榛名「榛名が摩耶さん達にお願いしたからですっ!」キラキラ

 

 

提督「…!?」

 

榛名「榛名は提督の全てが見たいんです…榛名に笑いかけてくれるお顔も…榛名と一緒に居る時の提督も大好きです…執務や指揮を執っている時の真剣なお顔も大好きです…でも…」

 

榛名「榛名と居る時の提督は正の感情しかありません…それじゃあダメなんです…」

 

榛名「誰かに犯されて…逃げ場もなくて…榛名に必死に隠しながら犯される提督も見て見たかったんです!」にこ

 

榛名「この3ヶ月、榛名に秘密にしながら必死に耐えて来て…助けを求めようにも求められなくて…榛名への申し訳なさで隠れて泣いてしまう提督の心情を想像すると…すっごく…♡」うっとり

 

提督「っ…」ぞわっ…

 

摩耶「ったく…相変わらずだなお前は…」やれやれ

 

摩耶「お前もこんな嫁持って大変だな?」ぽん

 

提督「榛名が…嘘だ…」ブツブツ

 

天龍「なぁ、引き続きオレ達で使っても良いんだろ?」

 

榛名「えぇ、もちろん!」

 

榛名「あ!でもちょっと待って下さい!」

 

榛名「今度は駆逐艦の子達にも…」にへら

 

榛名「無垢な子供だと思ってたのに気付けばただ快楽をぶつける為だけに貪られて…その時提督はどんな顔するんでしょうか…」にやにや

 

提督「そんな…榛名…」ブルブル

 

提督「お前は…そんな子じゃ…」

 

榛名「あぁっ!そのお顔…すっごく素敵です…」

 

提督「榛名…」ジワ

 

木曾「心配無い、これからもオレ達と楽しくやろうぜ?」

 

木曾「なぁ?」にや

 

榛名「ふふ…♡」

 

榛名「愛しています…提督…♡」ちゅっ…

 

榛名「これからは榛名だけでなく鎮守府中の子に可愛がって貰いましょう」にこ

 

僕の榛名は…大丈夫じゃない子だったようです…

 

ー完ー




ありゃ〜


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32話・貞操逆転した鎮守府 ☆※

流行りに乗っかる提督の鑑


〜執務室〜

 

提督「…」ボー

 

大本営からの連絡「〜昨今の艦娘による男性提督へのセクシュアルハラスメントについて〜」

 

提督「…」ボー

 

提督「」ハッ

 

提督「いやいや、何だこれ?」

 

提督「艦娘が提督にセクハラ?普通逆だろうが、誤植かな?大本営もこんなミスするのか…」

 

提督(昨日も大和つついたし…翔鶴を中破で少し放置して秘書艦にしたし…俺もいつかこんな事例に乗っかるのかな…)

 

 

コンコン

ガチャ

 

提督「?」

 

大和「あ、もう起きてたのですね」

 

大和「何でも無いです、それじゃ」にこ

 

バタン

 

提督「…何だあいつ」

 

 

〜廊下〜

 

大和(ちょっと露骨過ぎたかしら?いつもなら無防備な提督が見れたのに…)

 

大和(っていけない…いつまでもこんな事してたら憲兵に捕まっちゃうわ…)

 

 

〜執務室〜

 

提督「朝飯でも行くか〜…」てくてく

 

………

……

 

 

〜食堂〜

 

提督「すごい混みようだな、相変わらず」ぎゅうぎゅう

 

「ちょっと瑞鶴、押さないで!?」

 

「ごめん翔鶴姉!わざとじゃ無いの!」

 

ぎゅうっ

 

提督「うぐ…翔鶴…っ!押すなっ…」

 

翔鶴「ご、ごめんなさい!でも私も居場所が…」ぎゅうぎゅう

 

瑞鶴「…チッ」ボソ

 

翔鶴(悪いわね瑞鶴、これも戦いなの)

 

提督「…?」

 

提督(股に違和感が…?)チラ

 

吹雪「ごめんなさい司令官!身動きが取れないんです!」ハァハァ

 

提督「お、お前顔埋めてんじゃねぇか!大丈夫か!?」

 

提督(ヤバイ!これラバウルであった憲兵事案だ!俺最悪捕まるんじゃ…)

 

 

艦娘達「!?!?」

 

ザワザワ…

 

「最低…」「変態…」「死ねなのです」

 

長門「…」ズカズカ

 

提督(提督…楽しかったな…みんな今までありがとう)

 

長門「」ガシ

 

提督「…?」

 

長門「吹雪、ちょっと来てもらおうか」ぐい

 

吹雪「うぇへへぇ…」〜☆

 

長門「…」ズルズル

 

 

提督「…あれ?」

 

瑞鶴「提督さん!大丈夫だった!?何もされてないよねぇ!?」

 

翔鶴「本当、無防備にも程があります!男性である事を自覚して下さいっ!」

 

提督「は…?」

 

瑞鶴「あのまま襲われてても、きっと誰も助けるどころか殆どの子は加勢しちゃうのよ?(多分…人の事言えないなぁ)」

 

翔鶴「そうです…女は狼ですから…(ここで淑女アピールすれば…)」

 

提督「…」

 

提督(まさか…)

 

………

……

 

あの後朝食を食べた俺は、執務室へ戻り過去の資料や書籍を読み漁った。

どうやらここは、男女の貞操観念及び価値観が逆転した世界であるようだ。

艦娘達から見られるたびに余所余所しさを感じる…

なかなか寂しいな…

さて、どうするか…

 

提督(う〜ん…)

 

提督(とりあえず執務をしなければならない事には変わらんな。今日の秘書艦は…)チラ

 

提督「ん?」

 

提督「おかしい…予定表はどこだ?」ガサガサ

 

コンコン

 

提督「いいぞー」

 

ガチャ

 

大和「提督、お茶をお持ちしましたよ」にこ

 

提督「おお、てことは大和が秘書艦か」

 

大和「提督、そのネタ古いですよ?」くす

 

提督「え?」

 

大和「秘書艦制度なんて、とっくに廃止されてるじゃないですか」

 

提督「そ、そうだったか?」

 

大和「?」

 

大和「数年前から各地の鎮守府で秘書艦が襲いかかるなど暴走、男性提督の居る鎮守府では提督の身を守る為に2人きりにしない事にしたって…」

 

大和「大本営からの報告があって廃止されたじゃないですか」くす

 

提督「そ、そうか、そうだったな…」

 

提督(凄いな…まるで逆だ…)

 

大和「…どうしても秘書艦制度が必要と言うなら」

 

 

大和「それは全て自己責任ですから」にこ

 

 

提督「」ゾクッ

 

提督「は、はは…」

 

大和「では、大和はこれで」

 

バタン

 

提督「…ふーっ…」

 

提督「あの目…完全に獲物を狙う獣の目だったな…」

 

提督(よく考えてみれば…娯楽の無い男子校に若い女が1人居るのと変わらない状況だよな…今って…)

 

提督「こわっ」

 

提督(てことはこの量の書類を1人で裁くのか…なかなかどうして骨が折れる)

 

ごそ…

 

提督「…?」

 

提督(何だ…?)

 

スタスタ…

 

「ぴょーーんっ!!」びょいんっ

 

提督「うわっ!?」どさ

 

卯月「むっふっふ〜!司令官ドッキリ大成功だぴょん!」ドヤ

 

提督「何だ…卯月か…」

 

卯月「しれいか〜ん!突撃!覚悟するぴょん!」どむっ

 

提督「うっ!」

 

卯月「〜♪」スリスリ

 

提督(この感じ…懐かしいな…お前は変わらないでいてくれたのか)ナデナデ

 

 

卯月「はぁ…はぁ…///」ギラギラ

 

提督「」

 

提督(ひえぇ…)

 

卯月(うーちゃん子どもっぽいから許されるぴょん…このまま司令官と…)スリスリ

 

「そこまでだ!」

 

提督&卯月「!!」

 

武蔵「卯月、ちょっと来てもらおうか」ガシ

 

卯月「!?う、うーちゃん何も悪い事してないぴょん!離せ〜っ!」バタバタ

 

武蔵「子どもだからと大目に見ていたが…とんだバカが見つかってしまったなぁ?」

 

卯月「な、何の事…?」

 

卯月(ましゃか…)

 

武蔵「こいつが教えてくれたよ」ぐいっ

 

時津風「うーちゃん…えぐっ…ごめんなさいっ…」

 

卯月「時津風ちゃん!?」ダダダ

 

提督(時津風服ボロボロ過ぎだろ…何されたんだよ…)

 

武蔵「提督、これから話す事は男性のお前にはショックかもしれないが…」

 

提督「な、何だ…?」

 

武蔵「こいつらはな…子どものフリをしてお前の部屋に入る度に下着を盗んでいたのだぞ」

 

提督「」

 

卯月「ふえぇ…」ぐす

 

時津風「ぐすっ…ぐすっ…」

 

提督(うーん…頭を抱えてしまうな…)

 

武蔵「こんな奴はここには置いておけん、いっそ更生施設へ…」

 

卯月「!?」

 

時津風「っ…」

 

提督「ま、待て待て!」

 

武蔵「情けは無用だ」

 

提督「全然気にしてないから!な!」

 

提督「ほら、卯月も時津風も反省してるよな!?もうこんな事するなよ!」

 

卯月「…」こくこく

 

時津風「はい…」

 

武蔵「…後悔しても知らんぞ」

 

バタン

 

〜廊下〜

 

武蔵「提督は意外と寛容な様だな…」ニヤ

 

武蔵「くく…覚悟しておけ…」ペロ…

 

 

〜執務室〜

 

提督「…ふぅ」チラ

 

卯月「…」

 

時津風「…」

 

提督「なぁ」

 

卯月&時津風「」ビク

 

卯月「ご、ごめんなさぁい!」ペコペコ

 

時津風「ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!」

 

提督「いや、いいよ…」

 

提督(俺もよくドックに忍び込んで下着盗ってたしな)

 

提督「俺で良かったらいつでも相手するからさ(遊びの)、あんま気にすんな」にこ

 

卯月(ま、まさか相手するって…!)

 

時津風(しれー!)

 

卯月「そ、そんな事言われたらうーちゃん…」ドキドキ

 

時津風「はぁ…はぁ…」

 

提督「あ、あれ…?」

 

卯月(目の前に…食べても良いごちそうが…)

 

時津風(これはもう…良いんだよね!?)

 

提督「お、お前達近くないか?」アセアセ

 

卯月「しれいかぁん…」じりじり

 

時津風「はっ…はっ…//」じり…

 

提督「ま、まって

 

ガバッ

 

 

………

……

 

 

提督「う…あぅ…」ピクピク

 

卯月「や、やっちゃったぴょん…」ツヤツヤ

 

時津風「ど、どーしよー…」ツヤツヤ

 

提督「お、お前達…」ヨロ

 

卯月「っ…」ジワ

 

時津風「ご、ごめんなさいっ!許してくださいっ!」ぎゅうぅ

 

卯月「う、うーちゃんも悪かったぴょん!解体でもなんでも…」

 

提督「大丈夫だったか…?」ナデ…

 

卯月「…?」ぐす

 

時津風「っ…っ…?」ボロボロ

 

提督「初めては痛かっただろう…」

 

卯月「!」

 

時津風(何でこんな私達を心配してっ…)

 

提督「もっと自分の身体を…大事に…」ぱた…

 

卯月「し、しれいかぁーーん!!」うわーん

 

時津風「いやぁぁ!!しれぇぇええ!!」ボロボロ

 

提督「…」

 

提督(最初はびっくりしたが…)

 

 

提督(なかなかどうして悪くない)ニヤリ

 

………

……

 

あの一件以来、駆逐艦達の間で俺は簡単にヤらせてくれると話題になった。卯月は秘密にしていたらしいが、時津風の方が口を滑らせてしまったらしい。

無理もない、男子中学生として考えたら自分の初体験を自慢するのはそんなに珍しい事ではないだろう。

 

 

綾波「し、司令官っ綾波も…その…きょ、今日もっ!」

 

綾波「えっ!?そ、そんなぁ…」ウルウル

 

 

時には焦らし…

 

 

満潮「ば、バカじゃないの!?」

 

満潮「アンタがそう言うならしてあげても…って行かないでっ!お願いします!悪かったから!謝るからっ!」

 

満潮「ねぇってばぁ!」ジワ

 

 

時には小悪魔のようにからかい…

 

 

漣「た、たまんねぇ〜!」

 

漣「…え?み、見るだけですか…?お触りは…?…NGですか…」

 

 

様々な事をして来た。

普通ならこちらが土下座しても出来ない事…

この世界では俺は艦娘達を意のままに操る事が出来る!!

…そう思ってた。

今日が来るまでは…

 

 

〜執務室〜

 

武蔵「聞いたぞ、提督よ」

 

提督「む?」

 

武蔵「貴様、駆逐艦どもに好き勝手させているらしいな?」

 

提督「…そんな事か」

 

武蔵「何…?」

 

提督「お前も俺に興味があるのか?」にや

 

武蔵「…」

 

提督「お前さえ良ければ、ヤらせてやっても良いぞ?」ニヤ

 

武蔵「貴様…」

 

提督「ふ…憲兵には秘密にしておいてやるよ…」

 

武蔵「あまり女を舐めてると痛い目に合うぞ」ガッ

 

提督「!?」

 

武蔵「くく…どうした…?」

 

提督「は、離せ…っ」バタバタ

 

武蔵「さっきまでの威勢は何処に行った…?」ニヤニヤ

 

武蔵「男の癖に女に勝てるとでも思っていたか!!」

 

提督「っ…」ゾワ

 

提督(こ、これヤバイんじゃ…)

 

武蔵「ふふ…その顔…実にそそられるな…提督よ…」にたぁ

 

提督「ひっ…!」

 

武蔵「最近街に行く事も出来なかったからなぁ…」チラ

 

武蔵「お望み通り貴様を使ってやるとしようか…」ペロ

 

提督「ま、まって…」

 

武蔵「どうした…?今更撤回しようなんて考えちゃいないだろうなぁ?」

 

提督「け、憲兵が黙っちゃいないぞっ」ガタガタ

 

武蔵「ふむ…それは怖いな…」

 

武蔵「なぁ?」

 

 

憲兵(女)「全くでありますな」

 

提督「!?」

 

提督(い、いつの間に!?…待てよ…?)

 

提督「…」ニヤ

 

提督「け、憲兵さん!この艦娘が俺に暴行を…」

 

憲兵「…」じろじろ

 

憲兵「悪くないですな」

 

提督「あ、あの…」

 

武蔵「ふふ…受け取れ…」スッ

 

憲兵「…」くしゃ…

 

提督「な、何でお金…」

 

憲兵「武蔵殿、お裾分けも楽しみにしていますぞ?」ニヤ

 

武蔵「あぁ…」ニヤ

 

バタン

 

提督「うそ…」

 

武蔵「さて…憲兵が…何と言っていたかな?」

 

提督「い、いや…その…」

 

武蔵「提督よ」

 

提督「」ビク

 

武蔵「女を舐めるどどうなるか…まだ言っていなかったな?」

 

提督「…?」

 

武蔵「おい、もう入っても良いぞ」

 

ガチャっ

 

戦艦娘「」ゾロゾロ

 

提督「え…」

 

武蔵「これから駆逐艦に加え我々戦艦も相手をしてもらおうではないか」

 

提督「こ、これは…」

 

大和「ふふ…楽しみですねぇ?提督?」にこ

 

提督「た、助けて…」

 

大和「?」

 

大和「提督、こうなったのは全て貴方の行いです」にこにこ

 

大和「詰まる所…自己責任ですね」ぽん

 

提督「…っ」

 

武蔵「我々は駆逐艦のように甘くないぞ」

 

提督「ま、待ってくれ…」ぶるぶる

 

武蔵「そうか、まだ足りないか」

 

提督「え…?」

 

武蔵「戦艦だけでは足りないか…空母、巡洋艦も呼んでみようか」

 

提督「っやめ…」

 

武蔵「良かったな提督、好きなだけ私達艦娘達と遊べるぞ」

 

提督「」

 

武蔵「この女所帯の中のただ1人の男として、覚悟するんだな、提督よ」

 

武蔵「貴様は今から私達に犯されるためだけの存在となった。月月火水木金金、海の男に休みは無いと…よく言ったものだなぁ?」ペロ…

 

提督「ひぃっ…」ブルブル

 

武蔵「これからしっかりと働いてもらうぞ」

 

 

逆転したこの世界でなら…艦娘と好きだけ…って思ってたけど…

艦娘達に好きなだけされるだけでした…

 

ー完ー

 




やったぜ


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33話・歪んだ鎮守府の日常

この鎮守府、歪みます



提督「やめろ…」

 

ドゴォン!!

 

提督「頼む…辞めてくれ…」

 

ドカァンン!!!

 

バラバラバラバラ… ヒュー…

 

提督「どうしちまったんだお前達…」

 

 

 

………

……

 

 

 

〜鎮守府・外〜

 

提督「…で、どうすんのこれ」

 

青葉「えへ♡」

 

 

鎮守府「」ぐちゃあ…

 

 

提督「えへ♡、じゃねぇよ!お前のせいで鎮守府歪んじまったじゃねぇか!」

 

青葉「まぁまぁ司令官!怒っても鎮守府は元に戻らないんですし!」

 

青葉「ここは陸上演習場でキャンプといきましょうや!」

 

ガラガラ!!

 

「きゃー!」「逃げてー!」「演習場がぁ!」

 

瓦礫「」どしゃぁ…

 

提督「はい、演習場終わり」

 

青葉「そんなぁ…」

 

提督「何でこんな馬鹿な艦娘を持っちまったんだよ俺は…」

 

提督「いっそ青葉を解体でもするか!」にこ

 

青葉「工廠が無事だとでも?」にこ

 

提督「くぅ〜…」

 

提督「こんなんどうすりゃ良いんだよ…」

 

……

………

 

〜1日前〜

 

青葉「司令官!青葉聞いちゃいました!」バタン

 

提督「おう、何がだ?」

 

提督(どうせくだらん事よのう)ズズ…

 

青葉「ケッコンカッコカリ任務を遂行するんですって!?」

 

提督「」ブーッ!!

 

青葉「うひゃあ!汚いなぁーもう!」

 

提督「お、お前何でそんな極秘事項を!」

 

青葉「扶桑さんが喜んでましたよ!」フキフキ

 

 

扶桑『あのね、あのね、提督が私を旗艦にオリョール出撃の許可をくれたの、これはもう、そういう事よね!ねぇ!?』

 

 

青葉「遂に初のケッコン艦ですねぇ!」ワクワク

 

提督(こうなるから絶対喋るなって言ったのに…)

 

青葉「くぅ〜!司令官も隅に置けないですねぇ!この色男めっ!」

 

青葉「正妻艦は扶桑さんって事で記事にしても良いですかね?」

 

提督「待て待て!1番最初にレベル99になったから任務を受けるだけだから!とりあえずもらえる物は貰っとけ精神だからな!」

 

提督「それにケッコンする気なんて無いし俺は…」

 

ドサ…

 

提督「?」

 

青葉「?」

 

 

扶桑「そん…な…」ガタガタ

 

 

提督「ふ、扶桑!?」

 

扶桑「っ…」ダッ…

 

提督「あ…」

 

青葉「あーあ」

 

青葉「司令官の所為だー」シラー

 

提督「お前なぁ…」

 

提督「って扶桑、何を落としたんだ?」

 

 

嫁入り道具一式「」ドサ…

 

提督「あぁ…」

 

青葉「良い奥さんじゃないですか!何してんですか司令官!」

 

提督「お、俺のせいだってのか!?」

 

提督「第一嫁じゃねぇ!」

 

 

「その通りネー!」

 

提督「!」

 

青葉「おぉ!」

 

金剛「提督とケッコンするのは、私デース!」キラ

 

青葉「流石レベル98!」

 

金剛「提督は嫁入り前の私を傷つけないように扶桑に出撃させる気デース!」

 

金剛「そしてもらった書類一式を私に…私に…!」ドキドキ

 

提督「いや、そんな気も無いからな」

 

金剛「!?!?」

 

提督「何なら金剛、演習でとっとと練度上げてオリョール行ってくれるか?扶桑があんな感じじゃなぁ…」

 

金剛「…」

 

提督「…金剛?」

 

金剛「…」ジワ

 

青葉「あーあ」

 

青葉「司令官のs びえぇぇぇぇぇぇ!!!!

 

提督&青葉「!?」

 

金剛「でーどぐのばがぁぁぁぁ〜!!!!」ダダダダ…

 

提督「こ、金剛!」

 

青葉「」

 

提督「おいどうすんだよ!」

 

青葉「いや司令官も何ナチュラルにひどい事言ってるんですか!」

 

青葉「普通あの状態の女の子にあの言葉は言わないですよ!」

 

提督「む、むぅ…」

 

 

ガチャ

 

加賀「呼んだかしら?」

 

提督「呼んで無いです…」

 

青葉「!!」

 

加賀「勘違いした戦艦2人が敢え無く玉砕していましたが…」

 

加賀「提督、もう少し待って頂ければ私がオリョールに行くわ?」

 

提督「お!本当か!」

 

提督「レベルは97だけどまぁすぐだろう!」

 

加賀「ふふ…」

 

加賀「ところで、式はいつになるのかしら?」

 

提督「え?式?」

 

加賀「とぼけないで頂戴?ケッコン式よ」

 

青葉「あっ、元戦艦も勘違いしてたかー…」

 

提督「いやだからそういうのじゃなくてな」

 

加賀「じゃあどういうのかしら?」

 

提督「あのな、…」

 

〜〜

 

加賀「…」

 

提督「一応貰えるなら貰っておきたいだろ?だから頼むよー、今は加賀しか…」

 

加賀「…」グス

 

提督「!?」

 

青葉「!!」パシャ

 

加賀「…」トボトボ…

 

バタン

 

提督「」

 

青葉「うわぁ…」

 

提督「え…みた?あんな悲しそうな顔するんだね…」

 

青葉「司令官のせいじゃん…」

 

提督「う…」

 

提督「てかお前写真撮ったな?」

 

青葉「知りませんよ、それより3人も振るなんて…」

 

提督「しょうがないだろ…まだその時じゃ無いんだよ…」

 

青葉「ふぅん…」

 

提督「はぁ…書類一式まで遠のいたなぁ…」

 

青葉「実際ケッコンとか興味無いんですか?」

 

提督「…所詮任務だからな」

 

提督「効果としても燃費やら回避やら…それなら強い子にってなるけど…」

 

青葉「…」

 

提督「大本営も何でこんな名前にしたんだろうな」

 

青葉「ふむふむ」

 

青葉「じゃ、青葉はこれで!」ピュー

 

提督「あ!くれぐれも今日の事は…ってもう居ないか…」

 

 

〜本日〜

 

 

提督「ん〜っ!ん〜っ!」バタバタ

 

山城「誰が声出して良いって言いました!?えぇ!?」ピシャアン!!

 

提督「ンンッ!!」ビクン

 

比叡「ひえ〜!山城さん甘過ぎですよー!」

 

赤城「伊達男…3人の艦娘を振る…ねぇ…?」ギロ

 

提督(青葉め…!変な見出しで新聞作りやがってぇぇ!!)

 

 

山城「あぁ…こんな男に振り回されて…可哀想な姉様…!」ピシャアン!ピシャアン!

 

提督「っ…っ…」

 

比叡「司令!まだまだ終わらないので!気合い!入れてください!」バシッ

 

提督「」

 

赤城「ふふ…加賀さんを泣かせた罪は重いですよ…?」

 

 

ガラガラ!

 

4人「!」

 

扶桑「や、山城!?何をしているのっ!?」

 

山城「安心して下さい姉様、この男に折檻を…」

 

扶桑「そう…」ほっ

 

提督「!?」

 

金剛「や、やめるネー!」

 

比叡「金剛お姉様!どうして司令を庇うのですかっ!」

 

赤城「そうですよ!この男はケッコンする気なんて…」

 

加賀「赤城さん、これを見て」ペラ

 

赤城「…!!!」

 

山城「こ、これは!!」

 

比叡「…」チラ

 

 

新聞「提督『1番強い艦娘とケッコンする』」

 

提督『やっぱりケッコンのメリットは性能の向上ですね、1番強いやつを1番強くする、これ以外の選択肢は無いと思いますはい。』

 

 

提督(そんな小学生みたいな発想してねぇぞ俺は!)ぶんぶん

 

山城「…なら姉様が1番じゃ無いかしら?」

 

扶桑「!」

 

扶桑「そ、そうよね!?山城もそう思うわよね!?」

 

山城「はい!」

 

山城「提督もそう思うでしょ?」ギロ

 

提督「もがもが」ふるふる

 

山城「何とか言いなさい!」ピシャアン!

 

提督(と、とって!口のやつとって!)ビクン!

 

扶桑「おかしいわね…山城、もっと…」

 

提督(ひいぃ!!)

 

 

金剛「暴力に訴える姉妹は怖いヨー」

 

金剛「真の強さは優しさネ」にこ

 

扶桑「!」

 

山城「はぁ?」

 

比叡「流石です!金剛お姉様!柔能く剛を制すですね!」

 

扶桑「山城、やめなさい、みっともない」

 

山城「そんな、姉様!?」

 

扶桑「提督、こんな暴力欠陥戦艦に虐められてさぞお辛かったでしょう」ウルウル

 

山城「姉様…!」ボロボロ

 

扶桑「扶桑はいつでも貴方の…」

 

提督(ふーん…)しらー

 

金剛「oh!都合の良い女ネ!」

 

金剛「弱い艦娘はよく吠えると言った事デスネ!」

 

比叡「ハッハー!言えてますねお姉様!」

 

提督(お前何だよその笑い方…)

 

扶桑型&金剛比叡「」ギャーギャー

 

提督(…あれ?)

 

提督(赤城と加賀は?)

 

ガチャ

 

加賀「艦隊が帰投したわ」

 

提督「!?」

 

赤城「ほら、挨拶して?」

 

 

海風「改白露型一番艦の海風です!どうぞ、よろしくお願いします!」ぺこ

 

 

提督(な、何か見た事ない子がふえてる!)

 

加賀「ふふ、あんな所を彷徨っているなんて危ない子ね」

 

赤城「さ、早く補給も済ませなさい?」にこ

 

海風「はいっ!」テテテ

 

金剛「いったい何処に行って…」

 

扶桑(…おかしいわ、あんな駆逐艦近海で見た事なんて…)

 

山城「…まさか」プルプル

 

赤城「えぇ、でも私達一航戦にとってはただの散歩道ですから」ニヤ

 

 

加賀「たまにはKW環礁以外にも行きたいものです…」ニヤ

 

扶桑型&金剛比叡「」ピシャアッ!!

 

提督(す、すげぇな!)

 

扶桑「あ、あぁ…!」ガタガタ

 

山城「」ガタガタ

 

扶桑「山城…?」ブルブル

 

山城「シャッ…シャッ…シャッ…」

 

扶桑「」ビク

 

提督(あっ…)

 

金剛(あっ…)

 

山城「いや…」

 

山城「もう夜戦カットインはいやぁぁぁ!!!」ダダダ

 

扶桑「」ガタガタ

 

バタン

 

 

加賀「全く…」

 

赤城「姉妹仲良く出撃するから下ルートに逸れるんですよ」ニタァ

 

加賀「はぁ…それにしても、強すぎるのも困り者ね」チラ

 

提督()ビク

 

提督(な、何だ…まさか加賀なりのアピールか?)

 

提督(だが俺は強い艦娘がどうのなんて…)

 

比叡「ふ、ふん!たかだかEO海域で威張られても困ります!」

 

比叡「貴女達前回の大規模作戦、間違えて前段作戦で出撃して肝心な時に出られなかった癖に!」

 

金剛「そうネ!とんだ恥さらしデース!」ケッ

 

提督(比叡、金剛、その罵倒は俺に効く)

 

提督(赤城、加賀、決戦前に札付きにして済まんかった)ペコ

 

加賀「くっ…」

 

赤城「くっ…」

 

提督(済まんかった…)

 

扶桑「…ふふ…っ…」

 

提督(どうした扶桑…?)

 

扶桑「…もう、決めてしまいましょうか…」

 

金剛「…」

 

加賀「…」

 

扶桑「このままじゃ埒が明かないもの…」ゆらり

 

金剛「…望むところネ」

 

加賀「…鎧袖一触よ」

 

提督(ま、まさか)

 

比叡「お姉様が出るなら私も…」ぐっ

 

金剛「比叡」スッ…

 

比叡「!」

 

金剛「これは私達の戦いネ」

 

比叡「そ、そんな…」

 

提督(何か始まる…!)ばたばた

 

金剛「心配しなくても、私が1番デース!」にこ

 

加賀「ふふ…それはどうかしら?」スチャ…

 

扶桑「えぇ…改装された扶桑型の力…見せてあげる…!」ガコンッ

 

提督(ヤバイぞこれ!)ぶんぶん

 

提督(外れた!)ファサ…

 

提督「おいっ!やめ

 

ドゴオォォン…

 

提督「ひいぃ!」ゴロゴロ

 

金剛「hit!イェーイ!」

 

シュウゥ…

 

扶桑「ふふ…ふふふ…」スタスタ

 

金剛「なっ…」

 

扶桑「扶桑型の装甲なんて…有って無い様な物よ!」大破

 

提督「勘弁してくれや!」

 

扶桑「主砲、副砲…撃てーッ!!」ドォン

 

金剛「キャアァァ!」小破

 

金剛「っ…、まだまだネ!」

 

ブウゥゥゥゥン…バラバラバラバラ…

 

扶桑「!」ダッ

 

金剛「…?」

 

 

加賀「第一次攻撃隊、発艦済みよ」

 

ヒュウゥゥ…ドゴオォォン

 

金剛「…shit!」中破

 

提督(ヤバイ!ガチの戦闘だわこれ!)

 

提督(巻き込まれたら死ぬやつ…)

 

ドカァン!!

 

……

………

 

〜冒頭へ〜

 

………

……

 

提督「やめてくれよ…」

 

ガシっ

 

フワッ…

 

提督(…?)

 

青葉「お待たせしました司令官!」タッタッタッ

 

提督「お、お前っ」

 

青葉「まぁまぁ、説教は後にしてここから離れますね!」

 

提督「このやろっ!このやろっ!」ぶんぶん

 

青葉「へっへーん、暴れても手出しできませんねー!」

 

提督「お前絶対後で…」

 

提督「って青葉危ない!」

 

青葉「へ?」

 

徹甲弾「」ヒュルルル…

 

提督(あんなもん巡洋艦が食らったら木っ端微塵だろ!?)

 

ガンッ!

 

青葉「あだっ!」ゴチン

 

提督「!?」

 

青葉「いった〜…顔面直撃ですよもー!」ヒリヒリ

 

提督「お、おい…」

 

青葉「?って、爆発しないんですねこれ!たぶん信管腐ってますよ!」

 

青葉「さ、早く逃げますよ!」ぐいっ

 

提督「青葉…?」

 

青葉「たぶん訓練場が無事かもしれませんねぇ!」タッタッタッ

 

ヒュウゥゥ…

 

提督「あっ!!」

 

青葉「?」

 

提督「爆撃の流れ弾がっ!!」

 

提督(ふ、二百五十キロ爆弾…!こ、今度こそ終わっ…)

 

ガンッ!

 

青葉「うへっ!」ゴチン

 

提督「!!?!?」

 

青葉「舌噛んだぁ〜…」ジンジン

 

提督「お、お前どうなって…」

 

青葉「あぁ…たんこぶ出来ちゃった…」スリスリ

 

青葉「?」

 

青葉「うわぁ!?ば、爆弾!」ひょいっ

 

青葉「よっ!」ぽいっ

 

ヒュウゥゥ…ボォン!!

 

提督「」

 

青葉「あ、危なかったぁ…」ウルウル

 

青葉「?」

 

青葉「どうしました?司令官!」

 

提督「い、いや、お前さ…」

 

ドカァァン

 

青葉「!!!」

 

提督「うお!?」

 

「逃げてー!」「傾いてるってー!」ギャーギャー

 

提督「ち、鎮守府が…歪んじまって…」

 

「誰だ当てやがったのはー!」「よそでやれー!」

 

………

……

 

こうして、3人の提督を巡る戦いは鎮守府の崩壊という形で幕を閉じた。

しばらくは修復が終わるまで掘っ建て小屋に住むしか無くなってしまった。

それでも以前と変わらずここは騒がしい。

 

金剛「結局私が一番だったヨー!ね!テートク!」

 

扶桑「あの徹甲弾さえ外れていなければ…!」

 

金剛「あんなの、味方に使うなんてどうかしてるデース!」

 

提督「…」

 

加賀「何を言っているの」

 

加賀「金剛、貴女最初の爆撃で中破したくせによく言うわね」

 

金剛「うぐ…」

 

加賀「最後の1発が当たっていたら、貴女轟沈よ?」くす

 

提督「…」

 

青葉「はぇー…みんな凄いですねぇ…」カキカキ

 

提督「…」

 

扶桑「て、提督…結局、誰が一番…」

 

加賀「もちろん私よね?」

 

金剛「違うネー!私デース!」フンス

 

青葉「おぉ!青葉も司令官の見解を聞きたいところですねぇ!」

 

青葉「さぁ司令官!この鎮守府で1番強い艦娘は!?」ズイッ

 

 

提督(お前だよ)

 

ー完ー




お前だよ


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34話・ショタ提督の居る鎮守府(榛名) ☆※

若くして戦場に駆り出されて…
提督も不安よな

榛名、動きます



 

提督「…」カキカキ

 

提督(…)チラ

 

 

「…!」ササッ

 

最近やたらと視線を感じる。

犯人は分かっている…榛名さんだ。

 

 

榛名「…」ジー…

 

 

…数年前、突如として海底から姿を現した深海棲艦。

艦娘のおかげで失われた海域を奪還する事に成功しているが、依然として彼等が消える気配は無い。

そればかりか以前にも増して姫や鬼の種類も増え、大規模作戦の難易度も年々上昇している。

そんな中、士官学校に居た訓練生達は海へと駆り出され、ベテラン提督達が管理する海域の中で小さな鎮守府に着任させられた。

大本営曰く、陸で座って学ぶより現場で実際に経験を積んだ方が将校を育てるのに適している。

 

…との事らしいが、僕は知っている…

僕と一緒に入った頭の良い子は、そのまま大本営に残った。

僕達は一部では捨て駒とか、落ちこぼれとか…色々言われてるらしい。

ベテラン提督の取り逃がした深海棲艦や、目の届かない所の海上警備を行うのが主な仕事だ。

 

 

提督(榛名さん喋ってくれないからなぁ…)

 

提督(それに…なんだか最近榛名さん怖いんだよなぁ…)

 

提督(僕が若いからって気付かれてないとでも思ってるのかな…?)チラ

 

 

榛名「…」じーっ

 

 

提督()ゾクッ

 

提督(え…目があったよね…何で隠れてくれないの…?)ビク

 

 

榛名「…」じーっ

 

 

榛名が着任した鎮守府は、とても小さな鎮守府でした。

艦娘は各艦種それぞれ1隻ずつの保有枠しかない、とても小さな鎮守府…

おまけに小さな提督が指揮を執るところです。

こんな小さな子供を戦闘に巻き込むなんて、大本営は何を考えているのでしょうか?

海へ出るのは榛名達の役割とはいえ、敵艦載機一機で壊滅してしまうようなこんな鎮守府に提督を1人にするなんて、榛名、許せません!

榛名が頑張ってお守りしないと…

それに最近提督はキョロキョロと何かに怯えてるみたい…

でも大丈夫です!榛名がしっかりと見守ってあげますから!

 

 

ガチャ

 

榛名「…」ツカツカ

 

提督「!?」ビク

 

提督「は、榛名さん?どうしたの…?」ビクビク

 

 

て、提督が榛名に話しかけてくれましたぁ!

嬉しい、嬉しいですっ!!

 

 

つ、遂に入って来た!?

何、一体なんで…?

 

 

榛名「…」じーっ

 

提督(えっ…)ぶるっ…

 

榛名「…」じーっ

 

提督(い、嫌だなぁ…)ウル

 

提督(中将さんに相談しよう…)

 

提督「ちょっと席を外すね…?」すくっ

 

榛名「!」ササっ

 

提督「…?」ビク

 

提督「と、通れないよ…?」

 

提督「…」くるっ

 

榛名「っ…」ササッ

 

提督「やっ…」ジワ

 

 

提督、お一人で出歩くのは危険です!

榛名もお供します!

【挿絵表示】

 

 

 

榛名「はぁ…はぁ…」ジリジリ

 

提督「…っ」

 

提督(や、やだぁ…この人怖い…!)ぶるぶる

 

提督「ど、どいてっ!」ダッ

 

榛名「!」ササッ!

 

提督「あぅっ!」どしんっ

 

榛名「!」バッ

 

榛名「♪」ぎゅうぅ

 

提督「ひっ!?」

 

提督(こ、怖いよっ!僕が何をしたって言うの!?)バタバタ

 

榛名「ん…♪」ぎゅう…

 

提督「はぁっ…はぁっ…!」

 

提督「っ!」ぐりぐり

 

提督「っぷはっ!」すぽん

 

提督「やっ…」タタッ

 

榛名「あっ…」

 

榛名「っ…」ガシっ

 

提督「は、離してっ」ひょいっ

 

するっ

 

提督(な、何なのさ…!?)ウルウル

 

タッタッタッ…

 

 

 

 

榛名「…」ポツーン

 

榛名「…」ふるふる

 

 

た、大変です!提督が目を潤わせて何かに怯えるように何処かへ行こうとしてます!

榛名、許せません!

きっと大本営か上の提督から何か言われたのでしょう!

榛名がお守りしないと!榛名が助けてあげないと!

提督が大丈夫じゃなくなってしまいます!

 

 

榛名「…」ツカツカ

 

提督「!?」ビク

 

提督「な、何でっ…!?」タタ

 

 

こ、怖い!僕榛名さんを怒らせちゃったのかな!?

今までは見られてるだけだったのに…

あんな事される何て…

それに、怖い顔で追いかけてきてる!

でもこんな狭い鎮守府じゃ逃げ場なんて…

 

 

提督「!」

 

提督(そうだ!満潮ちゃんの部屋に入れてもらおう!)

 

提督(それで満潮ちゃんに無線で中将さんに助けを呼んでもらって…)

 

提督「っ…」ダダダ

 

提督「み、満潮ちゃん!開けてっ!」ダンダン!

 

榛名「!」

 

 

なるほど!普段から仲の良い?満潮さんに助けを求めようとしていたのですね!

もう…榛名を頼ってもいいのに…

でも!満潮さんなら安心で

 

 

「開けるわけないでしょ!」

 

榛名「」カチン

 

提督「お願いだよっ!ここを…」

 

「もう!ウザい!」

 

提督「そんな…」ジワ

 

提督「っ…」タタッ…

 

 

〜満潮の部屋〜

 

満潮「…はぁ…せっかく司令官が来てくれたのに…」

 

満潮「私って何でこんななのよ…」グス

 

ドア「」ドカァン!!

 

満潮「!?」

 

「覚えておきなさい…」ダン!!

 

満潮「な、何よ…?」ブルブル

 

 

 

〜廊下〜

 

榛名「…」タッタッ…

 

榛名(満潮さん、貴方も提督の敵なのですね)スゥ

 

榛名(やっぱり、やっぱり榛名が提督を助けてあげないと…)

 

 

提督「はぁっ…はぁっ…!」

 

提督(ここから裏庭に抜ければ…)

 

提督「!?」

 

提督(な、何で塞がれて…)

 

提督(あ…)

 

 

〜昨日〜

 

利根「うむ、これで台風対策もバッチリじゃ」カンカン

 

提督「ありがとう!」

 

……

 

提督「わ、忘れて

 

ガシ

 

提督「っ!」ドキ

 

榛名「…」ぐいっ

 

 

提督、もう大丈夫です

榛名が提督を

 

 

提督「や、やめてよっ」ばたばた

 

パッ

 

提督(は、離れた)

 

 

だ、だめっ…!

榛名から離れたら提督の周りは危険でいっぱいですっ!

 

 

榛名「っ」ぐいっ

 

提督「やっ」ぶんっ

 

提督(お、おかしいよっ!絶対おかしいよっ!)タタッ

 

 

そんな…

提督をお守り出来るのは…

提督を守れるのは榛名だけなのにっ!!!!!!

 

 

榛名「っ!」タッタッタッ

 

提督「や、やだぁ!」

 

提督「!!」

 

提督(こ、ここも行き止まりっ)ピタ

 

榛名「…」ツカツカ

 

提督「窓はっ」チラッ

 

 

利根『窓は板でしっかりと補強するのじゃ!』コンコン

 

 

提督「だ、だめだぁ」

 

榛名「…」じーっ

 

提督(目の前に!?ど、どうしようっ)

 

榛名「」がば

 

提督「うっ!」どしん

 

提督「は、榛名さん…やめてぇっ…!」ぐぐっ

 

 

ごめんなさい提督…

でも提督をお守りするのが榛名の役目…

 

 

提督(こんな壁に押さえつけられて…僕男子なのにっ…)ばたばた

 

提督(女の子1人にも勝てないなんてっ…)

 

榛名「」ズイッ

 

提督(ひっ!顔、ち、近…)

 

榛名「…」スッ

 

榛名(提督…近くで見てもやっぱり可愛らしいお顔…)サワ…

 

榛名(こんな可愛らしい方を虐める何て…許せません!!)キッ

 

提督()ゾクッ

 

提督(このままじゃ…まさか…こ、殺される…!?)

 

 

提督「な、何か言えよぉっ!怖いんだよぉっ!」ばたばた

 

提督「離してっ!もうやだっ!」ぶんぶんっ

 

榛名「っ…」ズキ

 

パッ

 

提督「っ」ダダダ

 

榛名「ぁ…」

 

ごめんなさい提督…

ですがこの榛名…提督をお守りする為なら…嫌われても構いません…!

 

 

提督「もうダメだ…!非常口からでるしか…」

 

榛名「はぁっ、はぁっ、」タタタ

 

 

この手を伸ばせばっ

提督に届…

 

スカッ

 

提督(ひっ!?もうこんなに近くに…!?)

 

 

次は…必ず…っ

 

榛名「っ…」スッ

 

 

コケッ

 

提督「ぁ…っ」ドテ

 

 

提督(うそ…)ジワ

 

榛名「!?」たたた

 

あぁ!!提督が転んでしまいました!何て滑りの悪い床でしょう!

提督を傷つけるものは榛名が許しません!!

こんな鎮守府を作るなんて!!やっぱり大本営は敵ですっ!!!

そ、それよりも提督にお怪我が無いかしっかり見てあげないと!

 

 

提督「やだっ…やだぁっ…!」ずりずり

 

榛名「」ガバッ

 

提督「ひっ」

 

榛名「…」じーっ

 

提督「」ビクビク

 

提督(上に乗られたら…振りほどけないよ…っ)

 

榛名「」ずいっ

 

提督(な、何されるの…?)ウルウル

 

榛名「…」じろじろ

 

提督(い、言うしかないっ…)キッ

 

提督「は、榛名さん…」ブルブル

 

榛名「…?」じーっ

 

提督「ぉ、お願い…だから…」ポロポロ

 

 

提督「何も…しないで…?」にこ

 

榛名「」ぷつん

 

 

あ、あぁぁぁぁぁっ!!

あああぁぁぁぁああぁぁあぁぁ!!!!

…あぁ…提督…何て可愛らしいのでしょう…

あぁ…何て愛おしいのでしょう…

そんな事言われてしまったら…

 

ーーー榛名、大丈夫じゃないですーーー

 

 

榛名「っ…」じゅる

 

提督「ひっ」

 

榛名「…」ぎゅうぅ…!

 

提督「っ…」

 

榛名「ちゅっ」

 

提督「んぐっ…」

 

榛名(可愛いっ!可愛いっ!可愛い…提督…可愛いっ!)ハァハァ

 

榛名(こんなに可愛いのだから、す、少しくらい味見しても…)

 

榛名「はむっ…」ちゅっ

 

提督「!?」

 

提督(な、何でこんな事するの!?)

 

提督「んんっ!んーっ!」ジタジタ

 

ガシっ

 

榛名「んっ…ぢゅっ…ぁむっ」ぎゅうぅ

 

提督「やらぁ…」ウルウル

 

提督(き、気持ち悪いよぉ…)ドキドキ

 

榛名「はぁ…はぁ…」ぺろぺろ

 

榛名「ぢゅるっ…ちゅっ…はむっ…」にたぁ

 

提督(ひっ…)ぞわぁ

 

榛名「ふふ…んちゅっ…」

 

 

〜1時間後〜

 

榛名「〜っ」ちゅーっ…

 

提督(い、息ができな)ぶるぶる

 

提督「んん〜っ!」ばたばた

 

榛名「っ…」ちゅぱっ

 

提督「ぷはっ!はぁ!も、もうんぐっ」

 

榛名「んっ…ちゅっ…」

 

提督「や、やだっ、んむっ」ぐっ…

 

榛名「はぁ…んぢゅっ、ん…」

 

榛名「…ちゅっ…ちゅっ…」ぎゅうぅ

 

提督(もうやだぁ…)ベトベト

 

提督(満潮ちゃん…利根さん…誰か助けて…)くた…

 

榛名「!!」

 

提督から力が抜けてしまいました!

これはもう!榛名を受け入れてくれるという事ですね!

榛名、感激です!

大丈夫です!榛名、提督の全てを愛します!

早速榛名と提督の愛の巣へお連れしますね!!

 

榛名「ふぅ…ふぅ…」ドキドキ

 

榛名「っ…」スクッ

 

提督(お、終わったの…?もう大丈夫だよね…?)ヨロ…

 

ガシっ

 

フワッ

 

提督(え…?)

 

榛名「…」ぎゅっ

 

榛名「…」ツカツカ

 

提督(ど、どこへ連れてくの…?)

 

提督(!?)

 

 

あぁ…こんな事ならちゃんとお部屋を片付けておけば良かったです…

でも急に榛名のお部屋に来ようとする提督が悪いのですからね…

見られても仕方ないですねっ!

 

 

榛名「」ズンズン

 

提督(こっちって榛名さんの部屋…?)

 

提督(や、やだやだぁ!あんな離れに入れられたらっ…!)ばたばた

 

榛名「♪」ぎゅっ

 

 

まぁ!提督もこんなに喜んでくれてる!

早く榛名のお部屋に行きたいのですね!

榛名も提督ともっとも〜っと〝仲良く″なりたいですっ!

大丈夫ですよ提督、榛名のお部屋は皆んなの部屋から離れた所にありますから…

提督が榛名と何をしても気付かれる事はありません!

 

 

提督「下ろしてぇ…っ」

 

榛名「〜♪」

 

 

ガチャ

 

〜榛名の部屋〜

 

提督(ひっ!?)

 

 

部屋中に…僕の写真…?

 

 

榛名「?」にこ

 

榛名「〜♪」ぎゅうぅ

 

提督「」ガタガタ

 

 

まぁっ!提督…子犬みたいに震えて…可愛い♡

 

 

榛名「♡」ちゅっ

 

提督「ひっ」ジワ

 

提督(さ、逆らったら…何されるか分からない…)ぶるぶる

 

カチャッ

 

誰も入ってこないように鍵もかけて…

 

榛名「…」

 

提督(こんな所に…と、閉じ込められちゃった…)

 

ぽふん

 

榛名のベッド…臭くないでしょうか…?

ここのところ干す時間も無かったから心配です…

 

提督(ベッドに下ろして…今度は何を…?)ビクビク

 

榛名「」スッ

 

榛名「…」ちゅっ

 

提督(ひっ…またぁ…!?)ゾワゾワ

 

とりあえずさっきの続きをしましょうか♪

まだまだ提督を味わいたいです!

 

榛名「♪」ぎゅうぅ

 

提督(っ…)

 

提督(もう…嫌だ!)キッ

 

提督「榛名さん!いい加減にし

 

榛名「ちゅむっ…あむっ」ちゅーっ

 

提督(!?)ばたばた

 

榛名「じゅるっ!はむっ!ん…」ぢゅーっ

 

提督(さっきと全然違うっ!?)

 

 

て、提督が大きな声で榛名を呼んでくれましたぁ!

これはもう、大丈夫って事ですよね!?

提督は榛名だけの…榛名専用のキス人形になりたいという事ですよね!?

可愛い可愛い提督本人も、榛名の大好きなこれくしょんに入れてあげなきゃっ!

榛名、もう止まれません!!

 

 

榛名「んっ…ぢゅっ…」ぎゅうぅ!!

 

提督「い″っ…!!」メシッ

 

榛名「はぁ…はぁ…」ギラギラ

 

提督「」ゾクッ

 

榛名「くふっ」にたぁ

 

榛名「ちゅっ」

 

 

僕は…榛名さんに捕まってしまいました…

 

 

〜後日〜

 

提督「…」そ〜…

 

榛名「zz」すぅすぅ

 

提督(もう…こんな暮らし耐えられない…僕は榛名さんのおもちゃじゃないんだ…!)こそこそ

 

提督「…」ガチャ…

 

提督(…)キィ…

 

ガッ

 

提督(!?)

 

提督(な、何で…ドアがつっかえてるの…?)ガチャ…ガチャ…

 

 

 

榛名「何…しているのですか…?」スッ

 

提督「」びくぅ!

 

提督(ば、バレた…っ)カタカタ

 

榛名「…」ツカツカ

 

提督「も、もうやめてぇっ!」ささっ

 

榛名「…」ツカツカ

 

ふふ…部屋の隅っこで小さくなって…可愛い…

でも逃げようとしたのは…ちっとも可愛くありません…

もう逃げられないようにしてしまいましょう…

 

榛名「…」ぐいっ

 

提督「やっ…」

 

スル…スル…

 

提督「っ!?」

 

提督「やだっ!脱がさないでっ…!」ぐいぐい

 

榛名「…」ぎゅっ

 

提督「んぐっ…」

 

榛名「…」ぎゅうぅ!!

 

提督「いたぁ…っごめんなさぁぃ…っ」へたぁ

 

榛名「…」スルスル

 

提督「うぅ…」

 

榛名「…」にこ

 

提督からお洋服を没収してしまえば、もう逃げられませんよね

提督は榛名のモノなんですから、絶対にここに居なきゃいけないんですよ?

 

榛名「…♪」

 

提督「さ、寒いよ…ごめんなさい…っ」カタカタ

 

榛名「!」

 

榛名「」しゅるしゅる

 

提督「な、何して…//」

 

まぁ!寒いのであれば、榛名も服を脱いで抱き合えば解決ですね!

大丈夫です!榛名がこれから提督のお布団になりますね!

榛名、これでも体温が高いのです!

 

榛名「…」パサ…

 

提督「な、何で脱いで…」

 

榛名「ふふ…」ぎゅっ

 

提督「っ//」

 

榛名「…♡」むにゅぅ

 

提督(や、柔らかいっ、これ…ダメになっちゃうかも…っ)

 

榛名「…」ちゅっ

 

提督(この状況でそんな事しないでぇ…っ)ぴくん

 

あ、もう身体と心で縛り付けちゃいましょうか…

もうここから出ようとも思えなくなるくらい…

榛名が居なきゃ1人じゃなぁんにも出来なくなっちゃうようにしちゃえば良いんですね…

 

榛名「…♡」ハァハァ

 

提督「ひっ」

 

 

今度こそ僕は…榛名さんにロックオンされました…

 

ー完ー




ショタ提督も不安よなぁ…


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35話・肉食系艦娘の居る鎮守府 ☆

衣笠さんにおまかせ


〜執務室〜

 

提督「ここはこうで…」カキカキ

 

「だーれだ?」ぎゅっ

 

提督「…はぁ」

 

提督「衣笠だろ?」

 

ぱっ

 

衣笠「あったり〜♪」にこ

 

衣笠「見事当てた提督には〜…」ちゅっ

 

衣笠「はいっ!衣笠さんからのご褒美ですっ!♪」

 

提督「おう」

 

衣笠「じゃ、この図面通り出撃してくるね〜」フリフリ

 

提督「気を付けろよ〜」

 

バタン

 

 

提督「ふぅ…」カキカキ

 

ガチャ

 

提督「む?」ピタ

 

時雨「提督、やっぱりここに居たんだね」

 

時雨「提督には失望したよ…」やれやれ

 

提督「お、おい…俺が何をしたって言うんだ?」

 

時雨「僕の部屋からあれ程出ちゃダメって言ったのにさ…」

 

提督「何だ、そんな事か」カキカキ

 

提督「俺はお前の物でも何でも無いからな、無理な相談だ」

 

時雨「…」

 

提督「ただ少しなら一緒に居てやれない事もな

 

時雨「う、うるさい!」バン

 

提督「お前なぁ…」

 

時雨「僕が部屋から出るなって言ったら出るなぁっ!」ぐいぐい

 

提督「はぁ…」ゆさゆさ

 

ガチャ

 

提督「もう…今度は誰だよぉ…」チラ

 

榛名「榛名、参上致しましたぁ!」ピシ

 

提督「おぉ、榛名か…」

 

時雨「で、出てってよぉ!今提督と話ししてたんだから!」

 

榛名「?お話は続けて頂いても構いませんよ?」

 

時雨「だ、だからぁ…」

 

榛名「榛名は提督とお昼寝する為に来ただけですから!」にこ

 

提督「へぇ!?」

 

時雨「何なのさそれっ!」

 

榛名「榛名、提督と一緒に居ると…何だか心がぽかぽかして…」

 

榛名「すごく…幸せな気分になれるんです!」

 

時雨「ず、ずるいじゃ無いか!それなら僕だって…」

 

時雨「提督!僕の言う事を聞かなかったんだから…って、えぇ〜!」

 

榛名「?」

 

時雨「ど、何処にも居ないじゃ無いか!」

 

榛名「まぁ!いつの間に!」

 

時雨「うぅ〜、榛名さんのせいだよっ!」

 

榛名「?」

 

時雨「むうぅ〜っ!」ジタジタ…

 

………

……

 

 

〜廊下〜

 

提督「はぁ…榛名の奴、自分が何言ってるか分かってんのか?」てくてく

 

提督「丁度良い、どこかで休憩でもするか…」

 

くいっ

 

提督「ん?」チラ

 

名取「…」

 

提督「…」

 

提督「…名取?袖を離してはくれないか?」

 

名取「一緒にご飯食べてくれますか…?」

 

提督「あ、あぁ、そんな事か」

 

提督「俺は構わないぞ?」

 

名取「やったぁ…!」キラキラ

 

名取「じゃあ…私の部屋に…どうぞ…」ぐいっ

 

提督「いや、食堂で良いじゃないか…?」

 

名取「来るのっ…!」ぐぐっ…

 

提督「お前どこにそんな力が…!」

 

提督「分かった行くよもう…」

 

名取「…♪」ひしっ

 

………

……

 

 

〜名取の部屋〜

 

提督「…」

 

名取「…」ムスッ

 

提督(名取がこちらにスプーンを突き出したまま何分経ったろうか…)

 

名取「うぅ…早く食べてよぉ…」ずいっ

 

提督(やはり俺に食べさせようとしていたのか…)

 

提督「は、恥ずかしくないか?」

 

名取「恥ずかしくないもん…」

 

名取「早くしないと冷めちゃうでしょぉ…」

 

提督「くっ…」

 

提督(仕方ない…いつまでもこうしている訳には…!)

 

提督「あ、あーん…」

 

名取「!」パアァ

 

名取「はいっ、あーん♪」

 

提督「んぐっ…うん、美味いな…」にこ

 

名取「じゃあじゃあ、次は私に…お願いします…」んー

 

提督「!?」

 

 

………

……

 

〜廊下〜

 

スタスタ

 

提督「結局お互いの食事を全て食べさせあってしまった…」

 

提督「名取…最初はもっと内気な子だったのになぁ…」

 

ダダダ…

 

ドシンッ

 

「おうっ!?」

 

提督「うおっ!?」ドサ

 

 

島風「いったーい!!」

 

提督「お前なぁ、ちゃんと前を…」

 

島風「もう!ちゃんと前見て歩いてよね!提督!!」

 

提督「こいつ…」

 

島風「!」

 

島風「提督もする!?隠れ鬼!!」

 

提督「いや俺はこれから執務が」

 

島風「ダメ!早くやりますよ!」ぐいっ

 

提督「おう!?」ずりずり

 

〜ロッカー〜

 

島風「ほら、天津風に見つかっちゃうから隠れるよっ!」ごそごそ

 

提督「こんなとこ入るのか…?」

 

島風「早く入ってってばー!」ぐいぐい

 

島風「私も入るんだからね!」

 

提督「いやこれ俺が入ったら島風が…」

 

島風「わがまま言わないで!」

 

提督「おわっ!?」

 

島風「ほら、つめて下さい!」ギュウギュウ

 

提督「うへぇ…苦しい…」

 

島風「閉めますよ、音立てないでよね!」バタム!

 

………

……

 

ー30分後ー

 

提督「な、なぁ島風…そろそろ厳しくないか…?」ムシムシ

 

島風「はぁ…はぁ…///」

 

提督「おい、なんか言えよ…!?」ボソボソ

 

島風「ん…♡」きゅん

 

島風「提督ぅ…//」ひしっ

 

提督「いい加減暑いんだが…」

 

提督(マズイな…どっちか確実にぶっ倒れる…)

 

提督「ち、ちょっと体勢変えよう…」

 

島風「ひゃん…!?」びくん

 

島風「急に動かないで下さいよぉ…」

 

提督「そんな事言ったって…」ボソボソ

 

島風「ひゃあぁ…!」ビクビク

 

提督「変な声出すな…!?」ガクッ

 

ガラガラ!

 

提督「おわ!?」ドサ

 

島風「おうっ!?」ドサ

 

提督「出ちまったな…」

 

提督「それにしても天津風はいったい何処に…」

 

島風「…//し、知らなーい」ぴゅー

 

提督「あ、おい!」

 

タッタッタッ…

 

提督「ったく…」トボトボ

 

提督「!」

 

 

提督「おーい!天津風ー」

 

天津風「?」ててて

 

天津風「あら、どうしたの?」

 

提督「島風なら向こう行ったぞー」

 

提督(くく…勝手に巻き込んだ仕返しだぜ!島風め!)

 

天津風「あら、そうなの」

 

天津風「島風も誘って間宮さんの所でも行こうかしら」

 

提督「?」

 

提督「もう隠れ鬼はやめたのか?」

 

天津風「え?島風なら貴方と遊ぶって言ってたから私達とは遊んで無いわよ?」

 

提督「へ…?」

 

天津風「貴方達だけで遊んでたんでしょ?」

 

提督「…」

 

天津風「ほんと、一緒に寝たり、仲良いのね」くす

 

提督(なんじゃそりゃあ!?)

 

天津風「じゃ、探してくるわね」ふりふり

 

提督「お、おう」

 

提督(島風…最近遭遇頻度が高かったり体を擦り付けられたりと気になってはいたが…)

 

 

「居ました、赤城さん」

 

「まぁ!やりましたね加賀さん」

 

提督「?」

 

赤城「提督、ちょっとお話ししたい事があるのですが…」中破

 

加賀「一緒に来て欲しいのだけれど…」中破

 

提督「あぁ、構わないがとりあえず入渠したらどうだ…?」

 

赤城「じゃあ、行きましょうか」ガシ

 

加賀「えぇ」ぐいっ

 

提督「えぇ…」ずりずり…

 

………

……

 

〜ドック〜

 

赤城「そこで私は〜…」

 

加賀「ふふ…流石赤城さんね…」

 

提督(何だこの状況は…)

 

提督(何で俺は一航戦と風呂に入ってんだ!?)ちゃぽーん

 

提督「お、おい、もう良いだろ?上がるぞ俺はぁ!」

 

加賀「待ちなさい」ぎゅっ

 

提督「ふおぉ!?」ドキ

 

赤城「加賀さん、上々ね」

 

加賀「やります」

 

提督「やりますってお前!」

 

加賀「まだ話は終わって無いでしょう?」

 

提督「いやさっきから話ししてるのお前達だけじゃないか」

 

赤城「ここまでしても察しないなんて…」ペロ…

 

提督「ひいぃ!?」ゾク

 

加賀「!」

 

加賀「赤城さん、ずるいわ」

 

赤城「あら、加賀さんもすれば良いじゃないですか?」

 

加賀「それもそうね」ペロペロ

 

提督「な、何やってんだおま」

 

 

「何をやっているのだお前達は!!」ガラガラ!!

 

提督「!!」

 

加賀「出たわね」

 

赤城「くっ…」

 

長門「そんなふしだらな事をして恥ずかしくないのか!?」

 

提督「いいぞもっとやれ!」

 

長門「英霊達はお前達にふしだらをさせる為に散ったのではない!」

 

加賀「…」

 

赤城「あぅ…」

 

長門「ほら、分かったら出て行くのだ!もうとっくに修理は済んでいる筈だ!」

 

一航戦「…」トボトボ

 

提督「ふぅ…俺も…」

 

長門「提督はそこで待っていてくれ」

 

提督「?」

 

長門「少し話しにくい事態が発生してな…少し待って欲しい」

 

提督「あぁ、いいぞ」

 

長門「有り難い…」しゅる…

 

長門「話しにくいとは言ったが…この長門に関する事なのだ…」しゅるしゅる

 

提督「…?」

 

長門「最近どうも提督と話したり目があったりすると…何というか胸が熱くなるのだ…」ぱさ

 

長門「戦闘でもここまで胸が高鳴った事は無い…」

 

提督(何かヤバくないか?)

 

長門「なぁ提督…この感情は誰にぶつければ良いのだろうか…」

 

ぺた…ぺた…

 

提督「おい、止まれよ?今俺に近づいても何の解決にもならんからな?」

 

長門「ここで提督を逃す方がダメなのだ…」

 

ぺた…ぺた…

 

提督「ひいぃ…」

 

提督「ひえぇ!」ザバァ

 

タッタッタッ…

 

 

長門「…」ポツーン…

 

長門「ふふ…この長門…標的は必ず撃沈させてみせるぞ…」ニヤァ

 

………

……

 

〜廊下〜

 

時津風(しれーをびっくりさせてやろー!)わくわく

 

提督「やばいよぉ…ここの艦娘絶対やばいってぇ…」タッタッタッ

 

時津風(きたきたー♪)そわそわ

 

提督「異動…いやいっそもう提督から離れて…」ブツブツ

 

時津風(…え…)

 

提督「俺には素質が無かったのかもな、もう限界だ…」トボトボ

 

スッ…

 

提督「」ビク

 

提督「な、何だ時津風か…悪いが今は遊んでやる時間は」

 

時津風「しれー」

 

提督「?」

 

時津風「どこにも行かないよね?ねぇ?」ずいっ…

 

提督「な、何の事かな?」

 

時津風「とぼけないでよしれー」てくてく

 

提督「!」

 

提督(時津風までおかしくなったのか!?)

 

提督「く、来るな…」タジ…

 

時津風「…」ピタ

 

提督「し、執務が終わったらゆっくり話そ、な?」

 

時津風「…」

 

提督「おいおい…」

 

時津風「…」ツカツカ

 

提督「ひぃっ!」

 

ダダダ

 

 

時津風「しれー…」ボソ

 

時津風「みんなに…言わなきゃ…」

 

カチッ…

ツーツツー…

 

 

………

……

 

 

〜執務室前〜

 

提督「ひいぃ!」ズテッ

 

提督「いてて…」

 

提督「異動とか言ってる場合じゃねぇなこれぇ!」

 

提督「とっとと荷物まとめて大本営に…」ガチャ

 

 

大淀「あ、提督!任務放り出してどこに行ってたのですか!」

 

提督「あ、あぁ、すまんすまん!」

 

提督「すぐ終わらせるから外で待っていてくれ!」

 

大淀「まったく…」スタスタ

 

バタン

 

提督「ふぅ…」

 

提督「荷物と言っても殆どが支給品だからなぁ…」ガサガサ

 

提督「親父の時計と…ってこれだけなのか俺の私物は」

 

提督「皆との写真…要らないな」

 

提督「身軽でいいや!早い所こんな場所…」

 

バタン!!

 

大淀「はぁ…はぁ…」

 

提督「!?」

 

提督「に、任務なら終わらせるからちょっと待ってて…」

 

大淀「嘘です…終わらせる気なんて無いでしょう…!?」ワナワナ

 

提督「ほ、本当だって!ほら、まずは建造だろ?工廠に…」スクッ

 

大淀「どこへ行く気ですか?」ガシッ

 

提督「…?」

 

大淀「別の鎮守府ですか?大本営ですか?それとも全く関係の無いところですか!?」くわっ!!

 

大淀「時津風ちゃんが教えてくれなければ逃す所でしたよ、提督…!」ぐぐぐ

 

提督「離してくれぇ…!」

 

提督(まさかバレてたのか…!)

 

提督「ま、また時津風のいたずらか何かだろう?こんな良い職場から離れる訳ないじゃないか!」

 

大淀「あ、そう、みんなの前でも言ってあげてください?」

 

提督「ふぇ?」

 

ガチャ

 

 

艦娘達「」ゾロゾロ

 

提督「な、何だお前達!」ビク

 

艦娘「」わらわら…

 

提督「か、囲むなっ!何のつもりだよお前達は!?」

 

時雨「酷いじゃないか提督、何もかも放り出して行こうとするなんて」

 

提督「ひっ…」

 

榛名「提督?榛名は大丈夫です??」ガシッ

 

提督「大丈夫じゃないぞ俺はぁ…」ガタガタ

 

島風「提督ぅー、次は何して遊びますかー?」ぎゅ

 

提督「このっ…!?」

 

赤城「ほら、たまには私を食べても良いんですよ…?ふふ…」

 

提督「み、皆んなして掴んだら動けないだろ…!?」

 

加賀「…」ムンズッ

 

提督「おふっ!!」

 

長門「やめんかっ!!」バシッ

 

加賀「痛いわ」ヒリヒリ

 

時津風「しれー、もう何処にも行けないねー」にこ

 

提督「…」

 

提督「ふざけるな…」ワナワナ

 

艦娘達「…」

 

提督「俺が気付いていないとでも思ってたのかよ…!?」

 

提督「ストーカー紛いの行為の数々…!」

 

提督「い、今までおm」

 

提督「んぐ!?」

 

提督(何か詰められた!?)もごもご

 

大淀「はい、大声出すのはやめましょう?ね?」にこ

 

大淀「時間はまだたっぷりあるのですから…」

 

時雨「そうだね、僕も色々話したいし…」

 

 

バタム!!

 

衣笠「ただいまー!!…って司令官!?どうしたのそんな格好で!?」

 

提督「むぐぅ!!もごもご!」バタバタ

 

大淀「気にしないで下さい、これは提督のケジメの為に…」

 

衣笠「ほっとけるわけないじゃない!」

 

衣笠「提督っ!大丈夫!?痛い事されてない!?」パシッ

 

提督「ぷはっ!助かったぞ!衣笠!」

 

艦娘達「…」

 

衣笠「一体何があったの…?」

 

提督「…実は…」

 

〜〜〜〜

〜〜〜

 

提督「…という訳なんだ…」

 

衣笠「…」

 

大淀「どうします?衣笠さん」

 

時雨「こんな事聞いたら仕方ない事だよね?」

 

提督「っ…」

 

衣笠「…いえ、司令官の意思を尊重するべきよ」

 

艦娘達「!!?!?」

 

提督「!」

 

衣笠「司令官、私は司令官の選択にいつも従って来たわ!そこに間違いなんて無かったもの」

 

提督「…」

 

衣笠「だから今度も、司令官が、ここを去ると言うのなら…」ジワ

 

提督「…!」

 

衣笠「ぐすっ…っ、わたっ、私はっ…えぐっ…」ボロボロ

 

提督「…衣笠…」

 

提督「…」

 

提督(確かに今まで危険は無かったし…もう少し様子を…)

 

提督「…分かった、もう少しだけ、続けさせてくれ…」

 

衣笠「!」パァ

 

時雨「ほ、本当かい!?」

 

大淀「…」

 

提督「ごめんな皆んな…」

 

ワーワー…

 

 

 

〜その夜〜

 

衣笠「全く皆んなバカじゃない?あんなにグイグイ行ったら司令官参っちゃうじゃない!」

 

時雨「うぅ…」

 

榛名「で、でも榛名は…」

 

衣笠「もう、衣笠さんがあんな演技しなくてもいいくらいになってよね!」ぷんぷん

 

大淀「でも助かりました衣笠さん!」

 

時津風「良かったー…」

 

赤城「でもこれからどうするんですか?」

 

加賀「ええ、またすぐに気が変わるかも…」

 

衣笠「心配要らないわ」

 

衣笠「一生気が変わらないようにしてあげれば良いのよ」

 

島風「そんな事出来るのー?」

 

衣笠「簡単よ」

 

 

衣笠「子供作るのよ、子供」

 

島風「〜//」ボフン

 

名取「し、島風ちゃんタービンが…!」

 

衣笠「誰でも良いわ、司令官をここに縛りつけるのよ」

 

衣笠「ふふ…」

 

 

提督は無事海軍に永久就職する事になるのだが…それはまた別の機会に…

 

ー完ー




あぁっ!犠牲者が増えるっ!


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36話・左遷艦娘の居る鎮守府(島風)

悪役艦娘注意


 

島風「…」てくてく

 

「やっと出てくんだってね…」

 

島風「…」てくてく

 

「居なくなって清々するわね」

 

島風「っ…」てくてく

 

「なんであんな子がウチにいたのかしら」

 

 

島風「…」

 

島風「…お世話になりました」ぺこ

 

シーン…

 

島風「…」うるっ

 

島風「っ」ごしごし

 

島風「…っ」ダッ

 

 

 

ワイワイ…

 

 

〜とある浜辺〜

 

島風「はぁ…とうとう追い出されちゃったー…」

 

島風「新しい鎮守府でも厄介者になっちゃうのかな…」ウル

 

島風「私はただ…」

 

「ちょっと独り言が多くないかなぁ?」

 

島風「!」びくぅ!

 

島風「お、おじさん誰っ」

 

男「おじさんか…もうそんな歳かぁ…」しみじみ

 

島風「…不審者はつーほーしますよ」じと

 

男「そ、それは勘弁だな」

 

男「だがそっちにも問題があるぞ?人が気持ち良く寝てたのにブツブツと…」

 

島風「お、おじさんには関係なーい!」

 

男「…そりゃ悪かったなぁ」

 

男「じゃ、おじさんは家に帰るから、紐パンツのお嬢ちゃんも気を付けて帰りな」てくてく

 

島風「!?」バッ

 

男「」ケラケラ

 

島風「へ、変態!///」プンプン

 

島風(もう…何で私だけこんな制服っ…!)

 

………

……

 

〜鎮守府…?〜

 

島風「え…ここで会ってるよね…?」

 

小屋「」

 

島風「これ少し大きい倉庫とかじゃないの…?」キョロキョロ

 

「おや?道に迷ったのかな?」

 

島風「い、いえ、そんなことは…」チラ

 

島風「あ、あぁーーっ!!」

 

男「相変わらず元気だねぇ」

 

島風「不審者の変態おじさんじゃん!」サッ

 

男「何も隠れなくてもいいだろ?」

 

島風「何でこんな所にいるのっ!」

 

男「何でって言われても…ここが俺の家だから…かな?」

 

島風「うわぁ」

 

男「そんな乞食を見るような目を向けないでくれ」

 

男「これでも住みやすいんだぜ?」

 

島風「ふーん…」しらー

 

男「…嘘じゃねぇぞ」

 

島風「どうでもいいや」

 

島風「おじさん、ここら辺に詳しい?」

 

男「まぁ、それなりにはな」

 

島風「じゃあさ、舞鶴の第8…」

 

「ちょっと!!どこをほっつき歩いてたのっ!!」バタァン!!

 

島風「!?」

 

男「あぁ、すまんすまん」

 

 

ビスマルク「すまんで済んだら警察は要らないのよっ!」

 

天津風「あら、もしかして島風?」

 

島風(か、艦娘…!?)

 

ビスマルク「!!」ハッ

 

ビスマルク「あ、貴方ねぇ…!!」ワナワナ

 

ビスマルク「子供誘拐してくるってどういう事よ!?」

 

男「誘拐してないよ、何か居ただけ」

 

ビスマルク「嘘おっしゃい!何よ!?少し相手してあげないだけで子供に手出そうって事!?言っておくけどね!〜」ギャーギャー

 

男「…」チラ

 

島風「な、何ですか」

 

天津風「…」ヤレヤレ

 

男「…」ヤレヤレ

 

男「…」てくてく

 

ぎゅっ…

 

ビスマルク「大体貴方はねぇ!ってちょっと!や、やめなさっ…」

 

男「ビスマルク、済まなかったな」

 

男「何も言わずに朝から居なくなって…」

 

ビスマルク「…それだけ?」

 

男「…愛してるよ、ビスマルク」ぎゅっ…

 

ビスマルク「ふ、ふん!」ぎゅうぅ…

 

ビスマルク「〜♪」

 

島風「」ポカーン

 

天津風「よくやるわよね…」

 

島風「何あれ…」

 

島風「あ、あのっ!」

 

男「あぁ、すまんな、何だい?」

 

島風「何で艦娘が…?」

 

男「あぁ…だってここは…」

 

 

この見るからに倉庫な小さな建物は、私の新しい鎮守府でした。

 

 

提督「と言っても艦娘はビスマルクと天津風と君だけなんだけどさ」

 

天津風「よろしくね」

 

ビスマルク「貴女、若いからってこの人を奪おうとしても私がゆるさ

 

島風「こんなおじさん好きじゃないもんっ!」

 

ビスマルク「」カチン

 

提督「ビスマルク」スッ

 

ビスマルク「…覚えときなさい」

 

島風「…ふんっ!」

 

天津風「島風もビスマルクさんを挑発しないの」

 

島風「だ、だって…」

 

提督「困ったもんよのう」

 

提督「でもこれで艦娘も増えたし、任務も楽になるだろう」

 

ビスマルク「楽…楽ですって!?こんなガキンチョ1人に何が出来るって言うのよ!!貴方楽天的過ぎるのよっ!!いい!?よく聞きなさいな!ただでさえこの鎮守府はねぇ〜…」ギャーギャー

 

天津風「あぁもううるさいっ!」

 

ビスマルク&天津風「」ぎゃーぎゃー

 

提督「ま、気楽にいこうな、島風ちゃん?」

 

島風「…」

 

ビスマルク「ちょっと!ちゃんと聞きなさいっ!!」バシッ

 

提督「あっ」ドサ

 

……

 

ー夜ー

 

提督「すまん島風ちゃん、狭くて…」

 

島風「おじさんくさーい」

 

天津風「もう歳なのよ」

 

島風「確かにー!」

 

提督「それは流石に傷つくかな」

 

ビスマルク「ちょっと!ガキンチョ達により過ぎよ!もっとこっち来なさい!」ぐいっ

 

提督「暑いだろうが」

 

島風「私島風!ガキンチョじゃなーい!」

 

ビスマルク「どうでもいいわよそんなの!」

 

天津風「もう!いい加減にしなさいっ!貴方も黙ってないで止めなさいよっ!」

 

提督「そうだぞ、暑いぞビスマルク」

 

ビスマルク「暑くないわよ!」

 

島風「〜zz」

 

天津風「〜zz」

 

提督「寝るの速いなこの子達」

 

ビスマルク「!」

 

ビスマルク「…」

 

提督「じゃ、俺も寝るかな」

 

提督「お休みビスマルク…」

 

ビスマルク「待ちなさい」

 

提督「?」

 

ビスマルク「今日…貴方が居ない間…すごく寂しかったのよ」

 

提督「あぁ…本当にごめんな…」

 

ビスマルク「それだけで済ますつもり…?」

 

提督「…」

 

ビスマルク「ねぇ…」サワ…

 

提督「…もう2人だけじゃ無いんだぞ」

 

ビスマルク「いいじゃない…お願い…」キュ…

 

提督「…静かにな…?」ちゅっ

 

ビスマルク「〜♡」

 

イチャイチャ…

 

島風(起きてるしっ!)

 

天津風「///」

 

……

 

 

ー次の日ー

 

ビスマルク「よく寝たわ!」

 

ビスマルク「何よ貴方達、朝から辛気臭いわね?どうしたのよ」

 

提督「ううん…何でもないさ」

 

島風(ビスマルクうるさすぎ…)

 

天津風「…」ぼーっ

 

提督「今日は…うん、予定は無いな」

 

提督「一応近海警備って事で」

 

天津風「はーい」

 

ビスマルク「つまんないわね」

 

島風(はぁ…前は常に前戦に居たのになぁ…)

 

ビスマルク「警備しながら訓練でもしようかしら」

 

天津風「あら、相手するわよ?」

 

ビスマルク「当然よ!」

 

島風「わ、私も…」

 

ビスマルク「…しょうがないわね」

 

ビスマルク「水雷戦のやり方でも教えてあげようかしら?」

 

島風「え?」

 

島風「び、ビスマルク戦艦でしょ?」くすくす

 

島風「戦艦が水雷戦なんて出来るわけないじゃーん!」ケラケラ

 

天津風「島風、あのね…」

 

ビスマルク「このガキ本当に生意気ね」

 

天津風「もう!遮らないでよ!」

 

ビスマルク「悪いわね天津風、黙っていられなかったの」

 

ビスマルク「提督、今日の予定は変更よ」

 

ビスマルク「この子と演習するわ」ガシ

 

島風「えっ!?」

 

提督「ちゃんと警備もしろよー?」

 

島風「もう!本当に大人げなーい!」

 

ビスマルク「大人げなくて結構、舐めるんじゃ無いわよ」

 

島風「…」ムカ

 

ビスマルク「天津風は手を出さないで頂戴?お願いよ?」

 

天津風「大丈夫かしら…」

 

 

〜演習場〜

 

ビスマルク「さて…何をして痛めつけてやろうかしら」

 

島風「ふん!おばさんは悩んでればいいじゃん!どんどん攻撃してくよー!」

 

ビスマルク「は、はぁぁ!?おばさん!?よくもこの私に向かっておばさんなんて言ってくれたわね!?言っておくけどね!貴女みたいなまだ毛も生え揃ってないガキより私の方が…っ!?」

 

ドォン

 

ビスマルク「きゃっ!?」hit!9!

 

島風「うーん…やっぱ戦艦は硬いなぁ…」

 

島風「5連装酸素魚雷!行っ↑ちゃっ↓てー↑っ!」ボシッ…

 

ビスマルク「や、やってくれたわね…!!」プルプル

 

ビスマルク「舐めんじゃ無いわよっ!!」ボシッ

 

島風「?」

 

島風(今何したの…?)

 

スゥーっ…

 

島風「あ、あれ?何で魚雷が返ってきて…」

 

島風「!?」

 

島風(…違うっ!これ酸素魚雷じゃないっ!!)

 

島風「ま、待って

 

ドオォン

 

 

島風「ひゃんっ!?」中破

 

ビスマルク「ぷふっ…何よその格好…」

 

島風「…」プルプル

 

ビスマルク「まるで痴女じゃない!おまけに魚雷も撃てなくなっちゃって…あー可哀想!」

 

ビスマルク「それに比べて私はまだまだ魚雷も主砲も使えるわよ?」

 

ビスマルク「ねぇ、どんな気分かしら!」にやにや

 

天津風「っ!」シャーッ!

 

天津風「ビスマルク!そこまでよ!」

 

ビスマルク「ふんっ!」ぷいっ

 

天津風「島風も何で挑発するような事…」

 

島風「うわぁーん!くそばばぁが虐めるーっ!」

 

ビスマルク「」

 

島風「ばーか!あほ!死んじゃえっ!」ばしゃっばしゃっ

 

ビスマルク「ち、ちょっと!水かけるのはやめなさい!」

 

天津風「きゃっ!?やめなさいっ!」

 

島風「天津風もばーかばーか!」ばしゃっばしゃっ

 

天津風「島風っ!」

 

ビスマルク「ちょ、いい加減に」

 

島風「うわぁ!また怒った!」ギュイィン…キリ…キリ…!!

 

ビスマルク(この音…何…?)

 

天津風「!!」

 

島風「捕まえたければどうぞ!おばさんは追いつけないと思うけど!」にこ

 

天津風「し、島風ダメっ!タービン止めて…っ」

 

 

島風「…?」

 

ドシュッ…

 

 

 

ボン…!!プス…

 

島風「…」ぼしゅっ!…ぼしゅっ…キュウゥン…カラカラカラ…

 

ビスマルク「…」

 

天津風「あぁ…もう!」

 

島風「…」

 

ビスマルク「…」ガシ

 

島風「…じ、じゃあ…先に港に戻ってるね…?」カタカタ

 

ビスマルク「あら、良いのよ?おばさんと一緒に帰りましょ?」にこ

 

島風「」

 

………

……

 

提督「そりゃあ災難だったなぁ」

 

島風「ごべんなさい…」

 

ビスマルク「ふん!」

 

天津風「ちょっと…」

 

提督「でも島風ちゃんもおばさんを虐めちゃあいけないよ?」

 

ビスマルク「貴方どういうつもりよ!」ぷんぷん

 

島風「ふぁい…」

 

艦本式タービン「」ボロっ

 

島風「…」ジワ

 

島風「…ぐすっ…わだじの…タービン…っ…」ボロボロ

 

天津風「…」

 

ビスマルク「…」

 

 

……

 

ー次の日ー

 

ビスマルク「さ、今日も警備に出るわよ」

 

島風「うん…」

 

ビスマルク「ちょっと、随伴艦がそんなんじゃ士気が下がるわ」

 

島風「ごめんなさい…」

 

ビスマルク「全く…」

 

天津風「無理も無いわよ…」

 

次の日、その次の日も島風は落ち込む一方であった。

 

 

ビスマルク(確かに…島風という艦娘の命、アイデンティティーとも言えるタービンがオシャカになったんじゃあ、無理もないわね)

 

ビスマルク(ふん!いい気味じゃない、散々私を馬鹿にしたんだから)チラ

 

島風「…」いじいじ

 

島風「…」

 

天津風「大丈夫…?」なでなで

 

島風「っ…」うるっ

 

ビスマルク(はぁ…見てるだけで気が滅入っちゃうわね)

 

ビスマルク(…これは艦隊の士気の為よ、島風の為なんかじゃないわよ…)ぐっ…

 

 

ー次の日ー

 

提督「どうしたビスマルク、急に炉に火を入れて…」

 

ビスマルク「良いから、黙って戦艦一隻分の資源寄越しなさい」

 

提督「これはまた随分と急だな…」

 

ビスマルク「うるさいわね!早く持って来なさい!」

 

提督「…はいはい」

 

 

〜〜〜

 

ビスマルク「さぁ、開けるわよ」プシュウ…

 

提督「…」ワクワク

 

 

霧島「マイク音量大丈夫?」

 

ビスマルク「…」ほっ

 

ビスマルク(とりあえず戦艦ね…良かった…)

 

提督「えー、霧島かぁ…」

 

提督「どうせなら長門とかさぁ…」

 

霧島「ひ、酷い方ですねぇ」

 

ビスマルク「貴方がちょっとケチるからよ」

 

提督「くっ…」

 

ビスマルク「突然だけど霧島、沖ノ島に行く準備をしなさい」

 

霧島「え!?」

 

ビスマルク「提督、天津風にも声をかけておいて頂戴」

 

提督「いいけど…」

 

ビスマルク「やらなきゃいけない任務があるの、早く行くわよ」

 

霧島「ま、待って下さい!突然言われてもまだそこの海域の戦況分析も何も…」

 

ビスマルク「早くしなさい」ギロ

 

霧島「ど、どうなっても知りませんよ…」

 

提督「ビスマルク、どうしたんだ急に」

 

ビスマルク「貴方はこの書類に達成済みのサインでもしておきなさい」ペラ

 

提督「…主力戦艦戦隊抜錨せよ…?」

 

ビスマルク「じゃ、行って来るわね」

 

霧島「ひ、引っ張らないで下さい歩けます!」

 

バタン

 

 

提督「急に任務をやり出すなんて…何かアイツにメリットあるのか?」ヨミヨミ

 

提督「報酬あるのか…あっ…」

 

提督「…なるほど」チラ

 

島風「…」ぼー…

 

提督「…そういうところが好きなんだよなぁ…」にこにこ

 

 

………

……

 

ー半日後ー

 

ビスマルク「提督、帰ったわ」大破

 

霧島「か、帰りました…」小破

 

天津風「久々に仕事したわね…」小破

 

島風「!?」

 

提督「!?大丈夫か!?」

 

ビスマルク「作戦は成功よ」

 

ビスマルク「さっさと書類提出しなさい、私はドックに行くから、早く書類出すのよ、分かったわね」ヨロヨロ

 

提督「わ、分かった」

 

ビスマルク「…danke」にこ

 

ガチャ…

 

 

提督「天津風?ビスマルクは一体…」

 

天津風「全く…もう少しで轟沈よ!」

 

提督「そんなにか…霧島さんは何か見たかい?」

 

霧島「わ、分かりません…私もこの身体になってなにぶん初めての戦闘でして…」カタカタ

 

霧島「私の至近距離で爆発していた時もあったのでビスマルクさんが代わりに攻撃を受けていた可能性も…」

 

天津風「ほんと…昔から変わらないわよ…」

 

提督「…バカだなぁ…もう少し理由を言ってくれれば戦力も補充したのに…」

 

霧島「自分だってもう…ギリギリなのに…私達を庇ってくれて…」

 

霧島「私達が被弾した時なんて…彼女すごく…」

 

提督「そうか…実はな…」

 

〜〜〜

〜〜

 

霧島「…それでビスマルクさんは…」

 

提督「…あぁ」

 

提督「すごく、佳い女だろ?」にこ

 

……

 

ー3日後ー

 

ビスマルク「ほら、今日は他鎮守府との演習よ」

 

島風「はい…」

 

天津風「…」

 

霧島「はい!」

 

ビスマルク「ちゃんと装備も確認してね」

 

島風「…」ガチャガチャ

 

島風「!!!」

 

島風「こ、これ…」

 

強化型艦本式缶「」キラキラ

 

霧島「まぁ!」

 

天津風「あっ!」

 

ビスマルク「さっさと装備なさい、日が暮れるわよ」

 

島風「い、いいの…?」

 

ビスマルク「貴女バカかしら?それを装備出来るのは天津風以外だと現状貴女しか居ないじゃない!天津風はもう持ってるのよ!なに?それとも解体してうちの資源に…」

 

島風「ありがとう!ビスマルクさん!」にこ

 

島風「大事に使うからっ!」キラキラ

 

ビスマルク「!」

 

ビスマルク「…」

 

ビスマルク「っ…//」くいっ

 

天津風「照れてるの?」じろじろ

 

ビスマルク「や、やめてっ//」ぷいっ

 

霧島「ふふ…」

 

提督「ビスマルク、そんなに帽子深く被ったら前見えないぞ」にや

 

ビスマルク「う、うるさい!先に行ってるわ!ガキ共とメガネはさっさと付いて来なさいっ!!」シューッ…

 

島風「うん!」

 

天津風「〜♪」ガチャ

 

霧島「め、メガネ…」

 

キュイィン!!ゴォー…

 

天津風「あら、いい音ね…」しみじみ

 

島風「機関ばっちり…!」

 

ドシュウン…!!

 

島風「は、はやーい!!」

 

 

ビスマルク「ちょっと先行し過ぎよ!」

 

島風「ふふーん、着いて来れるー?」にこ

 

天津風「望むところよっ!」キュイィン…!!

 

ビスマルク「…伊達に高速戦艦やってないわよ!」ニヤ

 

霧島「私達では流石に無理では?」

 

 

〜鎮守府〜

 

提督「そろそろ着いたかな?」

 

……

 

ザザー…

 

天津風「はぁっ…身体が火照って…//」ぱたぱた

 

ビスマルク「調子に乗って飛ばすからよ」

 

天津風「しょうがないじゃないっ、やっとスピードで張り合える相手が…」

 

島風(何か見覚えのある…)

 

島風「!」

 

島風「ここ…まさか…」

 

ビスマルク「?」

 

霧島「どうしたのかしら?」

 

島風「わ、私が前…居た、ところ…」

 

天津風「こんな事あるのね…」

 

ビスマルク「ふぅん…随分立派ね」

 

霧島「格が違くないですか?」メガネくいっ

 

天津風「赤煉瓦が素敵ね…」

 

ビスマルク「あの男にも作らせようかしら」

 

ビスマルク「あぁそう、霧島、貴女練度が1番低いのだから意味深に笑っていなさい」

 

霧島「え…?」

 

ビスマルク「貴女ガタイが良いからそれだけで相手は怖がって近づかないわ」

 

霧島「…」

 

霧島「くく…」メガネくいっ

 

天津風「えぇ…」

 

………

……

 

 

島風「あっ…」

 

島風(や、やっぱり…)

 

鹿島「あら?どこかで見た事のある駆逐艦ですね?」

 

満潮「あぁ、何?まさかそいつまたうちで世話するの?」

 

島風「…!」

 

漣「お荷物キタコレ!」

 

吹雪「まぁまぁ、その子だってここよりいい鎮守府に行ったのでしょうからこんな所には帰らないと思いますよ、何たって速くて優秀なんですから」

 

鹿島「ふふ…そうでしたね…その子もやっと

 

ビスマルク「島風よ」

 

島風「っ…」

 

満潮「はぁ?」

 

ビスマルク「この子、島風って言う名前があるのよ」

 

吹雪「は?そうだったんですか??」

 

漣「酷すぎ〜」ケラケラ

 

島風「…」じわ

 

天津風「このっ…!」

 

ビスマルク「…」スッ

 

天津風「…この手を退けなさい」ギロ

 

ビスマルク「今はダメよ」

 

天津風「…」

 

島風「…」

 

ビスマルク「この子の名前、思い出したからしら?」

 

吹雪「あぁっ!そういえばそんな名前でしたね、大丈夫です!思い出しましたから!」ニヤニヤ

 

ビスマルク「あらそう、良かったわ?てっきり名前すら覚えられない人達ばかりかと思ったわ?」

 

吹雪「いえいえ、ご心配なさらず」にこ

 

ビスマルク「心配なんてしてないわ?磯波さん?」にこ

 

吹雪「」カチン

 

島風「ぷっ…」

 

漣「…」ぷるぷる

 

吹雪「ふ、吹雪…です…」プルプル

 

ビスマルク「えぇ?聞こえないわ磯波さん、もう一度言ってくださる?」

 

吹雪「吹雪です!吹雪型1番艦の吹雪です!!」

 

ビスマルク「あら!ごめんなさい!顔が似てるからつい!」ハッ

 

吹雪「あんな芋と一緒にすんなぁぁっ!!」

 

漣「ぎゃははははっ!」ゲラゲラ

 

吹雪「笑うなぁぁっ!!」

 

ビスマルク「私達から見れば貴女も充分芋よ、ねぇ?」

 

鹿島「えっ!?」

 

吹雪「…!」ジロ

 

鹿島「あ、あはは…」

 

満潮「さっきから何よアンタは!落ちこぼれ艦隊の癖して!」

 

天津風「」カチン

 

ビスマルク「あら、それはどうかしらねぇ?」

 

ビスマルク「ここには貴女達を除いて超優秀な艦娘しか居ないはずだけど…」キョロキョロ

 

ビスマルク「そうでしょ?島風?天津風?霧島?」

 

天津風「えぇ、そうね」

 

島風「…」

 

霧島「くく…」

 

ビスマルク「どうなのかしら、島風?」

 

島風「…本当ですよ」

 

霧島「…」

 

島風「この鎮守府に居る奴全員おそーい!誰も付いて来れなかったもんねー!」

 

吹雪「…!!」

 

鹿島「…」イラ

 

満潮「アンタねぇ…!」ワナワナ

 

漣「…」ピク

 

ビスマルク「あら、やっぱり優秀なのは私達だけなのね」

 

ビスマルク「という事で早速始めましょうか、演習」

 

霧島「何で煽るだけ煽るんですかねぇ…」

 

天津風「これくらいがちょうどいいのよ」

 

島風「…ふふ」

 

……

 

ビスマルク「何だ…やっぱり弱いじゃない」

 

吹雪「戦艦2隻は…反則…!」ズシャ

 

霧島「ふふ…」メガネくいっ

 

ビスマルク「果たして練度3の霧島の砲撃が、最大練度の貴女達に当たってたのかしら?」

 

鹿島「くっ…」ボロっ…

 

霧島「ふふふ…」くいっ

 

ビスマルク「私に至っては攻撃してないし、私達戦艦は数に入れなくて良いわよ?」

 

ビスマルク「貴女達はね、島風と天津風にやられたのよ」

 

満潮「うぐ…」

 

島風「…」

 

島風「私が…」

 

天津風「はぁ…はぁ…っ」ぽたぽた

 

ビスマルク「天津風、これで汗拭きなさい」つハンカチ

 

天津風「ありがとう…」

 

ビスマルク「良くやったじゃない島風、帰りにグミ買ってあげるわ」

 

島風「私グミきらーい」

 

満潮「ありえないわよ!」

 

島風「!」

 

満潮「そんな左遷された奴にっ!私達が負けるなんてありえないんだから!!」

 

島風「っ…」

 

ビスマルク「…」

 

満潮「何なのよ…速い速いって…皆んなも相当ウザがってたわよね!?」

 

満潮「速いってだけで司令官から可愛がられて…どうせそんな格好して司令官の愛人にでもなってたんでしょ!新しい鎮守府でもどうせ愛人してるんじゃないの!?」

 

満潮「スピード以外取り柄の無いアンタなんて…誰も相手にしちゃいなかったのよ!!早く居なくなれって思ってたのよ!!」

 

島風「うぐっ…!」ポロポロ

 

天津風「ちょっと貴女っ!!言い掛かりも…」

 

 

ビスマルク「ねぇ、満潮さん」

 

満潮「何よ…」ビク

 

ビスマルク「貴女、40ノット出せるかしら」

 

満潮「だ、出せるわけ無いじゃない」

 

ビスマルク「貴女は?」

 

鹿島「…」ふるふる

 

ビスマルク「吹雪さんは?」

 

吹雪「…無理です」

 

ビスマルク「あな

 

漣「無理ですな…」

 

 

ビスマルク「…誰も出せないじゃない、40ノット」

 

満潮「だ、だから何よ…」

 

満潮「そんなに速度出したって…意味ないじゃない…ただのバカよ!」

 

満潮「そこにいるアンタにも言ってるのよ!」

 

天津風「っ…」

 

ビスマルク「…いい?この島風って子はね、40ノット出せるのよ」

 

島風「…」

 

ビスマルク「天津風もそれに近い速度が出せるのよ」

 

ビスマルク「高速で走れるのよ!回避出来るのよ!」

 

ビスマルク「それしか取り柄が無い…?」

 

ビスマルク「それで良いじゃない!誰か島風に砲撃を当てられたかしら!?」

 

満潮「!」

 

ビスマルク「誰か天津風に魚雷でも当てる事が出来たかしら!」

 

吹雪「…」

 

ビスマルク「覚えておきなさい、貴女達が何と言おうと、決して島風には追いつけない」

 

ビスマルク「貴女達じゃ、島風1人にだって勝てやしないわよ」

 

ビスマルク「この子に文句言いたいなら、この子に追いついてから言いなさい」

 

島風「…」ぐすぐす

 

ビスマルク「…行くわよ、島風、天津風、霧島」

 

……

 

ザザー…

 

島風「ありがとう…っ…」

 

天津風「ふぅ…久々に目一杯機関を回したわね…」

 

ビスマルク「良いのよ、あんな所もう忘れなさい」

 

ビスマルク「今の貴女の居場所は、あそこよ」にこ

 

島風「…うん!」

 

 

〜〜〜

〜〜

 

提督「おう、戻ったか」

 

提督「どうだった?」

 

ビスマルク「疲れたわよ!何で急に演習の予定なんて入れるわけ!?」

 

提督「いやぁ…ギリギリ鎮守府として活動するためのノルマがさぁ…」

 

ビスマルク「ふん!早くお風呂作りなさい!」

 

提督「はいはい…」

 

提督「あ、島風」

 

島風「なぁに?」

 

提督「お前達島風向けに大本営から新型タービンの試験依頼が来てるんだが…」

 

提督「参加すればそのまま新型高温高圧缶もらえるらしいぞー」

 

島風「ふーん」

 

提督「どうする?」

 

島風「いらなーい」

 

ビスマルク「!?」

 

天津風「!?」

 

提督「本当かー?」

 

ビスマルク「ちょっと!何考えてるのよ!新兵装よ!しかも貴女の大好きなタービンよ!?」

 

島風「いいもん、私にはこれがあるから」ぎゅっ…

 

ビスマルク「っ…」

 

島風「私はこのタービンが1番好きだもん」にこ

 

提督「ひゅーっ」

 

ビスマルク「…後悔だけはするんじゃ無いわよ」ツカツカ

 

天津風「あら、嬉しいくせに」ててて

 

 

提督「…」

 

提督「見た!?ビスマルクのあの嬉しそうな顔…」

 

島風「?」

 

「うるさいっ!」

 

提督「ふふ…」

 

「島風ー!早く来ないと冷めるわよ!」

 

島風「はーい!」ててて

 

提督「よく休むんだぞ」

 

提督「はぁ、今日も平和で何より…」

 

霧島「…」ガサガサ

 

霧島「司令、任務が滞ってるようですね」

 

霧島「今まで何をしていたのですか?」メガネくいっ

 

提督「え?いや…海見たり…散歩したり…」

 

霧島「はぁ…これからはビスマルクさんに代わって私が管理しますね」

 

提督「そんな…」

 

霧島「さ、まずひとつ、行くわよ〜!」

 

提督「お手柔らかに頼む…」

 

「霧島!貴女秘書艦気取ってんじゃ無いわよ!」

 

霧島「!」

 

ザバァ!ヒタヒタ!

 

ビスマルク「そいつの秘書艦はねぇ!〜」全裸

 

天津風「ち、ちょっといい加減に…」びしゃびしゃ

 

提督&霧島「!?」

 

島風「うわぁ!床びちょびちょ!」

 

ビスマルク「…」ハッ

 

提督「風呂上がったら掃除な」

 

ビスマルク「天津風、貴女やっときなさい」

 

天津風「冗談じゃないわよっ!」

 

ぎゃーぎゃー…

 

 

提督「今日も賑やかだな…」

 

島風「うん…でも…」

 

提督「良いところだろ?」

 

島風「…うん!」にこ

【挿絵表示】

 

 

ー缶ー




ビスコ本当好き


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37話・ステルス提督の居る鎮守府 ※

透け透け要素あまり無し
みじか〜い


提督「つ、遂に出来た…!」

 

透明スーツ「」

 

提督「これで…これで漸く艦娘達の苦しむ姿を見ないで済む…ッ!」ふるふる

 

提督「早速着てみよう…」ごそごそ

 

提督「!!」

 

提督「す、すごい…本当に透明に…」

 

提督「…よし、これで…」ぐっ

 

 

〜港〜

 

漣「あーあー、出撃だってのにご主人様来ないですね〜」

 

時雨「しょうがないさ…提督だっていつも暇じゃないんだ…」

 

朝潮「皆さん、時間です、行きますよ」

 

皆「はーい…」

 

提督(俺はここにいるぞ漣…済まない…ここだけは我慢してくれ…!)

 

提督(っ!)グンッ!

 

提督(い、いたたたっ!?縛るところ変えりゃ良かったか…!?)ザババ

 

 

漣「…?」ゴゥン…ブウゥン…

 

時雨「どうしたんだい?」

 

漣「何か…機関不調…?加速が鈍い気が…」

 

時雨「ふうん…放っとくと危ないから、帰ったら見てもらうかい?」

 

漣「そだねー」

 

提督(漣…大丈夫…俺を引っ張ってるだけだから…)

 

 

〜敵棲地〜

 

漣「それにしても何でこの棲地を経由するんですかねぇ?」

 

時雨「さぁ…提督にも考えがあるんだよ、きっと…」

 

朝潮「皆さん!臨戦態勢をとりますよ!」

 

漣「!」

 

 

タ級「」ニヤァ

 

時雨「腕が鳴るね…!」ニヤ

 

ドォン…ゴォン…!

 

 

提督「よし…今だっ!」パッ

 

 

漣「っ!?」ガクンっ!

 

時雨「漣っ!大丈夫かい!?」

 

漣「だ、大丈夫っ!寧ろ好調〜!」ギュウゥン

 

 

〜棲地・敵泊地〜

 

提督「…」ジャバジャバ…

 

提督(普通ならこんな敵棲地に潜入なんて出来ない…)

 

提督(だが今の俺にはこのスーツがある…)

 

提督(覚悟しろ深海棲艦ども…お前らの秘密…暴いてやる!今日がテメェらの最期の日だ!!)

 

………

……

 

 

〜泊地・浜辺〜

 

透明スーツ「」ズタズタ

 

ぬちゅっ…ぷちゅっ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軽巡棲鬼「っ♡っ!♡」ぬるっ、ぬるっ

 

 

提督「あっ、くそっ…!や、やめっ、あっあぁっ…!」びくっ

 

軽巡「キャハッ♡」びくん

 

提督「て、てめっ…さっさと離れろっ…!」ぐいぐい

 

軽巡「!」

 

軽巡「っ♡」ぬぬぬっ!

 

提督「うぉぉっ!?」ぞくぞくっ

 

軽巡「ふーっ…ふーっ…♡」ぴくぴく

 

軽巡「♡」スリスリ

 

提督「くっ…!」

 

 

タ級「軽巡棲鬼、こんな所で…!?」

 

タ級「貴様っ!軽巡棲鬼に何をした!?」

 

提督「!?」

 

提督(た、タ級!?ヤバイ殺される!!)

 

軽巡「!!」ふるふる

 

軽巡「!」ぎゅっ…

 

提督「よ、よせっ!」ギギ…

 

タ級「!」

 

タ級「…ふむ…そういう事か…」

 

提督「…?」

 

 

タ級「新たな資源と言うわけだな…」にたぁ

 

提督(資源…!?)

 

提督「な、何を言っている!!」

 

軽巡「〜♪」こくこく

 

提督「さっさとこいつを俺から!」

 

ずぷぷ…

 

提督「あぁぁ!?」

 

軽巡「〜♡」ちゅっちゅっ

 

タ級「でかしたぞ軽巡棲鬼…」

 

タ級「貴様ら…今年の夏も派手に暴れ回ってくれたからな…」

 

提督「…そ、それはっ!お前達が攻めてくるから反抗してるだけでっ…!」びくっびくっ

 

タ級「ふん、海を汚す奴等が何を言うか…ともかく貴様らのおかげで我々も数が減ってしまった…」

 

 

タ級「減ってしまった同胞は…増やさねばなるまい…?」にたぁ

 

提督「…ど、どう言う事だ…?」

 

軽巡「こういうっ…事よ…♡」きゅうぅっ!

 

提督「っ!?」ぞぞぞっ

 

軽巡「〜っ♡」にぱぁ

 

提督(ま、また出るっ!?)びくびくっ

 

提督「!」

 

提督「ま、まさかっ…」

 

 

ネ級・チ級・ヲ級・泊地棲鬼・港湾棲姫・その他大勢「」ズララー…

 

提督「ひぃっ!?」

 

 

タ級「ふふ…提督が鎮守府に着任しました…♡」

 

〜じ、えんどってね〜




イベント終了の裏では新たなイベントの準備が…


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38話・発情艦娘の居る鎮守府(天津風) ☆※

おん!


 

提督「…」てくてく

 

天津風「…」こそこそ

 

提督「…はぁ」てくてく

 

天津風「…」こそこそ

 

提督(…どうしたものか)

 

提督(取り敢えずスピード上げるか)ツカツカツカ

 

天津風「!」サササ

 

提督(ってやっぱり付いてくるよな)

 

提督「」くるっ

 

天津風「ふぇ!?」ぴたっ

 

提督「よう、どうした天津風?」

 

天津風「あ、あら偶然ねっ、こんな所で…」オドオド

 

提督(もうちょっと上手く取り繕ってくれ…)

 

提督「…そうだな、お前はどこに向かってるんだ?」

 

天津風「わ、私っ?えーっと…」

 

提督「…」

 

天津風「え、えっと…」おどおど

 

提督「…すまん、羽黒と約束があるんだ」

 

天津風「っ…」

 

提督「用なら後で聴くから、またな」ツカツカ

 

天津風「…」

 

天津風「…」こそこそ

 

提督「!」

 

提督(嘘だろ…)

 

提督「おい、天津風!」

 

天津風「ひゃっ!」びく

 

提督「さっきからこそこそ…付いて来ないでくれるか?」

 

天津風「…」

 

提督「俺には羽黒が居るんだよ…お前にばかり構ってはいられない…」

 

天津風「っ…」

 

提督「…」ツカツカ

 

タタタっ

 

ぎゅっ…

 

提督「っ」

 

天津風「…」ぎゅうぅ

 

提督「…離してくれ」

 

天津風「いやっ…」

 

天津風「なんで…なんで私じゃないの…っ?」

 

天津風「ずっと一緒に戦ってきたじゃないっ…」

 

天津風「羽黒さんよりもずーっと昔から私が居たじゃないっ!」

 

天津風「どうして…」ぐすぐす

 

提督「…」

 

提督「…羽黒に惚れたからだよ」

 

天津風「…」

 

提督「…ごめんな」なで…

 

提督「お前の気持ちに気付かなかった訳じゃない…」

 

提督「お前が俺に尽くそうとしてくれる姿もずっと見てきた…」

 

提督「だが天津風、お前はまだまだ子供なんだよ」

 

天津風「…」

 

提督「娘が父親を好きになるのと同じ…」

 

提督「いつか大人になれば、お前には俺よりも良い男が手を差し伸べて来る筈さ」

 

提督「お前程の良い女は居ないからな、俺が保証するよ」

 

天津風「じ、じゃあっ」

 

提督「だからな、お前のその想いは、いつか来る相手に向けてやれ」

 

天津風「いや…そんなの…絶対嫌よ…」ぐすぐす

 

提督「ごめんな…天津風…」なでなで

 

天津風「…ねぇ、あなた…」うるうる

 

提督「なんだ?」

 

天津風「諦めるために…せめてキスして…お願いよ…」ぎゅ…

 

提督「…」

 

提督「…」すっ…

 

天津風「ん…」ちゅっ

 

提督「…」

 

提督「…」すっ

 

提督「本当にごめんn」

 

 

 

ぐいっ

 

 

 

提督「っ!?」

 

天津風「っ」むちゅっ

 

天津風「はむっ!んっ、んちゅっ…」ぢゅーっ

 

提督「おいっ!?や、やめっ…」

 

天津風「んふーっ…んふーっ…!」ちゅっちゅっ

 

提督(だ、騙されたのか!?)ぐっ…!

 

天津風「ぷはっ、あむっ…んぢゅっ…」

 

提督「んん〜っ!」ぐいぐい

 

天津風「う、動かないでっ!」ぎゅうぅ

 

天津風「ん…っちゅっ、ぷはっ」

 

天津風「はぁ…はぁ…!」

 

提督「お、お前っ、もうよせ…!」

 

天津風「だ、だめっ、やっぱり諦められないっ!」ぎゅうぅ

 

提督「だ、だから…」

 

天津風「もう全然っ!我慢出来ないっ!♡」はぁはぁ

【挿絵表示】

 

 

天津風「え、エッチしよっ!?ねぇっ!すぐ終わらせるからっ!」ぐいぐい

 

提督「!?」

 

提督「自分が何言ってるか分かってるのか!?」

 

天津風「あ、当たり前じゃないっ!?早くしてよっ!?」

 

提督「いい加減にしろっ!」カッ

 

天津風「う、うるさいっ!!」かぷっ

 

提督「んむっ!?」

 

天津風「はぁ…はぁ!♡」むちゅっ

 

天津風「ねぇ!どうせ、こ、興奮してるんでしょ!?」

 

天津風「すぐだから!すぐ入れて終わりっ、それ以上しないから!」

 

提督「嘘つけっ!お前そんな状態でっ…!」

 

天津風「そしたら本当に!本っっ当に諦めるからっ!」

 

天津風「は、早くぬ、脱いでっ、脱がすわよっ!?良いわよね!?」

 

提督「引っ張んなっ…!!」

 

天津風「!」

 

天津風「ほ、ほらっ!やっぱり興奮してるじゃないっ!」

 

天津風「こ、この変態っ!♡」ハァハァ

 

天津風「羽黒さんが知ったら泣いちゃうっ、絶対別れちゃうっ!」

 

天津風「そしたら、あ、あなたには私しか居なくなっちゃうっ!」

 

天津風「わ、別れろっ!」

 

提督「ふ、ふざけんな…!?」

 

提督「さっきから大人しくしてりゃっ…!」

 

天津風「あとパンツ1枚だけっ!ほ、ほら!絶対興奮してるっ!」

 

天津風「あはっ♡、わ、私でっ、私とキスして興奮してるっ!」

 

天津風「ぬ、脱がすからねっ!?大人しくしてよっ!?」こしゅこしゅ

 

提督「お前っ…!」びくん

 

天津風「も、もし私が大声出したら憲兵が飛んでくるからっ!あなたは言い逃れ出来ないっ!ふふっ!、し、従ってよっ、絶対!」

 

提督「!?」

 

天津風「ほ、本当に脱がすからっ!」ずるっ

 

提督「あっ!?」ボロン

 

天津風「!!!」

 

天津風「あはぁ♡」

 

天津風「や、やっぱり興奮してるじゃないっ!!♡」

 

天津風「何で嫌がるフリなんかしてるのよっ!このロリコンっ!♡」

 

提督「うぐ…!」

 

提督「も、もう負けだよっ!」

 

提督「お前で興奮しちまったのは認めるよ!」

 

天津風「♡♡♡」ぴくん

 

提督「だからこれ以上は無し!本当に取り返しが付かないぞ!」

 

提督「今日の事は忘れるから!」

 

天津風「は、はぁ!?忘れるわけないでしょっ!?」

 

天津風「は、早く続きするのよっ!」ぐいっ

 

天津風「すぐだからっ!すぐ終わらせるわっ!」

 

提督「だから!」

 

天津風「ちょっと!ちょっとだけ!」

 

提督「何がちょっとだよ!」

 

天津風「ねぇ!ちょっとだけ!本当にちょっとだけっ!」ハァハァ

 

提督「うおぉ!やめろぉぉ!」ぐぐぐ

 

天津風「むぐっ、すぐ、すぐ終わるからっ!ねっ!?」スルスル

 

提督「上まで脱がすんじゃねぇ…!」ぐっ…

 

天津風「い、いいじゃないっ、ね!?本当だったらお金払っても出来ないんだからっ!」

 

天津風「大人しくしろぉっ!」ぎゅうぅ

 

提督「うぐぅ…!」

 

天津風「わ、私は駆逐艦天津風なのよっ!?嬉しいでしょっ!?」ぐいぐい

 

天津風「ロリコンの癖に、い、意地張るなっ!」

 

提督「それとこれは違うだろ…!?」

 

天津風「もうっ、ワガママ言わないの!!本当にちょっとだけなんだからっ!」ガシ

 

天津風「嫌なわけないでしょ!?」ぐぐぐ…!

 

提督「くっ…!」ブルブル

 

天津風「ひっ♡し、下もっ、キスしてる♡」たら…

 

天津風「あと少しっ♡あと少しっ!♡」ぐりぐり

 

提督「…っ、もうっ…!」プルプル

 

提督(す、すげぇ馬鹿力…!)

 

提督(やっぱ人間じゃ艦娘には…っ)がくん

 

天津風「んあっ!?」ぬちゅ

 

提督「はぅっ!?」びくうっ!

 

天津風「ひゃあぁ♡」ぎゅうぅ

 

提督「ほ、ほらっ…!すぐなんだろっ…!?早く抜けっ!」ぐいぐい

 

天津風「はっ♡はっ♡あ″っ♡」ぬりゅぬりゅ

 

提督「や、やばいだろっ…これはっ…!」

 

天津風「すきっ♡だいすきぃ♡」ぽー

 

提督「っ」ドキ

 

天津風「あ、あなたぁ♡きすっ、きすもぉっ♡」んちゅっ

 

提督「んぶっ!?」びくびく

 

天津風「ぁはあぁ♡さ、最高ぉ♡」うっとり

 

天津風「あんな根暗女にっ♡絶対渡さないんだからっ♡」ぱちゅっぱちゅっ!

 

提督「うおっ!?」

 

天津風「ほらっ♡絶対っ♡私の方が気持ちよく出来るっ♡」

 

天津風「あはっ♡んあっ…♡」

 

天津風「あ、赤ちゃんつくろっ?♡ねっ?♡すぐ出来るからっ♡」

 

提督「!?」

 

天津風「すぐ♡もうすぐ♡」ぐちゅぐちゅ

 

提督「や、やばっ」びくびく

 

天津風「もう離さないっ♡何が何でも私のものっ♡あなたも赤ちゃんもぜーんぶ♡」

 

提督「ぁ…」どくっ…

 

天津風「き、きゃぁぁっ♡♡!!」

 

天津風「げ、ゲームおーばー!♡あなたの、ま、負けっ!♡負けちゃったっ♡」スリスリ

 

提督「あぅ…っ…」びくんっびくんっ…

 

天津風「〜♡」ぬりゅ…

 

天津風「羽黒なんかより良いでしょっ♡変態♡」

 

天津風「あはっ♡本当にばか♡逃げようと思えばいくらでも逃げられたのに♡」スリスリ

 

提督「…」

 

天津風「でももう逃げられないっ♡絶対許さないっ!♡あなたは私のものって決まっちゃったから♡」ぎゅ…

 

提督「くそ…」

 

天津風「い、言う事聞かなかったら襲われたって憲兵に言うからっ♡」

 

提督「っ…」

 

 

天津風「大好きよ♡あなた♡」ちゅっ

 

 

ー艦ー




情に流されるのは、やめようね!


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39話・逃げ切ったら賞金の鎮守府 ☆

あっ!小林製薬!


〜某日・執務室〜

 

提督「…」カキカキ

 

 

大淀「何してるんですか?」ひょこっ

 

提督「っ!?」ガサガサ

 

提督「何でもないよ!」

 

提督「入るならノックくらいだなぁ…」

 

大淀「ふふ…やましい事でもあるんですか?」くすっ

 

提督「そんな事は無いけど…」

 

大淀「ちょっとお話しがあってですね」

 

提督「何だい?」

 

大淀「提督、100万円欲しくないですか?」

 

提督「どうした急に?欲しいに決まってるだろ」

 

大淀「こんなものが大本営から来てますが」ぴら

 

提督「ん?」

 

提督「こ、これは…!!」ガタガタ

 

 

「艦娘から逃げ切れたら100万円!!」

 

提督「こんな任務やるに決まってるだろ!!」ガタッ

 

大淀「でもほら、注意書きには捕まった場合何されても文句は言えないって…」

 

提督「こ、殺されるのか…?」

 

大淀「流石にそれは…」

 

提督「なら大丈夫!」

 

大淀「じゃあエントリーします?」

 

提督「あぁ!望むところよ!」

 

大淀「やけに自信がありますね」

 

提督「ふっふっふっ…」

 

提督(正直俺は最低10万も貰えれば資金として十分…)

 

提督(あとは山分けする事にして艦娘を買収しよう!!)

 

提督(ちょれぇ…!全くちょれぇぜ大本営さんよぉ…!!)

 

大淀「…」

 

 

〜当日〜

 

大淀「良いですか?この執務室からスタートして、正門を抜ければクリア…らしいです」

 

大淀「それ以外のところから出てもクリアにはならないので注意して下さいね」

 

提督(頼むぞ…結局殆どの艦娘を買収してしまった…だがこれで臨時のボーナスがもらえると考えりゃぁ…)じゅる

 

大淀「では、スタートっ」

 

提督「よしっ!」ダッ…

 

グイッ!

 

提督「っ!?」スッテーン!

 

提督「いっでぇ…!?」

 

大淀「…」

 

提督「な、何すんだよ大淀!」

 

提督「いってぇ〜…」サスサス

 

大淀「…」ガシ

 

提督「な、何だよ」

 

大淀「良いですか?捕まった提督は何されても…」

 

 

大淀「文句が言えないんですよ♡」

 

提督「!?」

 

提督「大淀も対象なのかっ!?」

 

大淀「当たり前じゃないですか」

 

大淀「私のこと何だと思ってたんです??」スンスン

 

提督「っ」ぞくぞく

 

提督「は、離せっ!」ぐぐっ…

 

大淀「力で私に敵うとでも…?」ぎゅうぅ

 

提督「!」

 

提督「そ、そうだ!大淀!五万!五万やる!だから見逃してっ…」

 

大淀「提督」

 

提督「」びくっ

 

大淀「捕まった貴方が悪いんですよ」ずりずり

 

提督「うぉわぁぁあぁぁ!」

 

………

……

 

 

提督「」ゲッソリ

 

提督「ひ、酷い…」

 

大淀「〜♪」ツヤツヤ

 

提督「はぁ…こんな所に伏兵が居たとは…」

 

提督「あーあ…任務失敗…小遣い稼ぎにもならんかったなぁ…」

 

大淀「所で逃げなくて良いんですか?」

 

提督「へ?もう逃げる必要ないだろ?ったくお前の所為で…」ブツブツ

 

大淀「何言ってるんですか?賞金は無くなりましたけど、逃げ切るまでは終わりませんよ?」

 

提督「へぇ??」

 

大淀「ほら、ここに書いてありますよ」

 

提督「…」うわぁ

 

提督(ま、まぁ艦娘達は一応買収したし逃げれるだろ)

 

提督「じゃ…」たたっ

 

大淀「お気をつけて」ふりふり

 

バタン

 

 

ーー…

 

大淀「…通信?」

 

大淀「はい、こちら大淀です」

 

大淀「提督ですか?えぇ、もう捕まえましたけど…」

 

大淀「はい、はい、どうしてそんな事を?」

 

大淀「…へぇ…買収…あの人そんな事してたんですねぇ…」

 

……

 

〜廊下〜

 

提督「まだ捕まった事はバレてないよなぁ…?このまま逃げるぞ俺は…」ソロソロ

 

 

秋津洲「あっ!提督〜!」

 

提督「っ!」びくぅ

 

提督「あ、秋津洲じゃないか…」

 

秋津洲「山分け期待してるかもっ!早く逃げると良いかも!」

 

提督「あ、あぁ!」

 

提督「ありがとうな!頑張るよ!」

 

秋津洲「っ…」

 

秋津洲「…」

 

提督「じゃ!」

 

秋津洲「…待ってほしいかも」

 

提督「ど、どうした?大艇ちゃん用のアクセサリー買うんだろ?ほら、早く逃げないと…」

 

秋津洲「私嘘は嫌いかも」

 

提督「!?」

 

秋津洲「あのね」

 

 

秋津洲「提督が捕まった事はとっくに知ってるかも」

 

提督「な、何で…」

 

秋津洲「提督が正直に話してくれれば見逃すつもりだったかも」

 

秋津洲「私が提督に危害を加える存在だと思われて傷ついたかも」

 

秋津洲「だから…」

 

 

秋津洲「もう許さねぇかもっ!」ガバッ

 

提督「うぉっ!?ま、待ってくれ!悪かった!」どさ

 

提督「さっき開幕で大淀に捕まったんだ!」

 

秋津洲「」ピク

 

提督「それで色々されてもう限界なんだ!頼む!見逃し

 

秋津洲「ますます逃がさないかも!」

 

提督「そんな!」

 

秋津洲「秋津洲で上書きしてやるかも!覚悟してねっ!」

 

提督「うぅゎあぁぁ!!」

 

………

……

 

 

提督「うっ…うっ…!」しくしく

 

秋津洲「やり過ぎたとは思ってないかも!♪」

 

秋津洲「気が向いたらまたお願いするかも!じゃあねっ!」

 

 

提督「ぅ…っくそっ…」ずり…ずり…

 

提督「こんな任務受けるんじゃなかったぁ…っ…」

 

 

イムヤ「ちょっと司令官!どうしたのよ!?」ててて

 

提督「!?」

 

提督「いやぁぁ!!やめて下さいお願いしますぅ!!」ぼろぼろ

 

イムヤ「えぇ…!」

 

イムヤ「ちょっと落ち着いてっ!?私は何もしないわっ!?」

 

提督「ほ、本当か…?」

 

イムヤ「うん、本当よ?おいで…?」

 

提督「…」

 

イムヤ「何されたか分からないけど…私はいつだって司令官の味方なんだから…」

 

提督「いむや…」

 

ぎゅっ…

 

イムヤ「辛かったわね…」

 

イムヤ「でももう大丈夫…」なでなで

 

提督「うっ…うっ…」ぐすっ

 

イムヤ「♪」

 

〜〜〜

 

 

提督「…ありがとう…もう行くよ…」

 

ぐっ…

 

提督「…あれ?離して欲しいなって…」

 

提督「早く逃げないと他の子達が…」

 

イムヤ「うん…分かってる…私はあなたの味方…」ぎゅっ

 

提督「だ、だから…」

 

イムヤ「なーんて」

 

 

イムヤ「う・そ♡」ぎゅむっ

 

提督「っ!?」

 

イムヤ「もうとっっくに捕まってるんでしょ?」にやぁ

 

イムヤ「誰に汚されたの?言いなさい?」

 

提督「つ、捕まってなんか」

 

イムヤ「…」スンスン

 

 

イムヤ「大淀と秋津洲ね」

 

提督「何で知って…」

 

イムヤ「こんなに臭い司令官初めてね」

 

イムヤ「臭くて臭くてたまらないわ」

 

提督「…」

 

イムヤ「こっち来るのよ」ぐいっ

 

提督「ちょっと待って…」

 

イムヤ「…」ぐいっ!

 

提督「うわっ」どてっ

 

ずりずり…

 

バタン…

 

………

……

 

 

ガチャ

 

提督「」ドサ

 

イムヤ「じゃあね司令官」

 

イムヤ「もう捕まるんじゃないわよ?」

 

提督「」

 

イムヤ「もし捕まったらまた…ね?」にや

 

バタン

 

 

提督「…」

 

提督「うぅ…」むくっ

 

提督「うぅ…うわぁぁ…」ぽろぽろ

 

提督「もう嫌だぁ…」ぐずぐず

 

ぴぴぴっ

 

提督「…?」ぽち

 

提督「ぐすっ…だ、誰ですかっ…」

 

大淀『あ、提督、その声の様子だと色々あったみたいですねぇ?』

 

提督「ひっ」

 

大淀『あ、切らないで下さいよ?提督』

 

提督「な、何で…」

 

大淀『貴方にとって悪い話では無いと思うんです』

 

提督「これ以上悪い話は無いだろ…?もう散々だぞ…」

 

大淀『まぁまぁ』

 

大淀『それでですね、今持っていらっしゃる通信機が有りますよね?』

 

提督「あ、あぁ」

 

大淀『電源ボタンの下にあるゼブラ模様のスイッチ押してみて下さい』

 

提督「はぁ」ポチ

 

 

ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!

 

提督「!!?!?」

 

大淀『あ、東棟に居るんですね』

 

提督「だ、騙したなっ!」

 

大淀『艦娘をお金でどうこうしようとする人にはそのくら ブヂッ

 

提督「こ、こんな物っ!」ガシャアッ!

 

ビーッ!!ビーッ!!

 

提督「ひいぃ!?」

 

提督「全然鳴り止まないじゃん…!?」

 

ぎゅむっ

 

提督「うぐっ!?」

 

提督「だ、誰だ!?羽交い締めにしてるのはっ!?」バタバタ

 

ぎゅうぅッ!

 

提督「いたっ!?ごめんなさい!やめて下さいっ!」へたぁ…

 

提督「はぁっ…はぁっ…!」

 

つーっ…さわさわ…

 

提督「ひうっ!?」びくん

 

提督「や、やめてくれぇっ!!」

 

 

 

明石「はぁ…はぁ…///♡」さわさわ

 

提督「誰かぁ…助けてくれ…」

 

明石「心配しなくてもこれから大勢来ますよぅ…♡」ボソボソ

 

提督「〜っ」ぞぞ〜…

 

明石「それまで私と楽しみましょうねぇ…//♡」

 

明石「はむっ♡」ちゅぱっ

 

提督「ひっ」ぞわ

 

提督「も、もう分かったから…お金なら俺のポケットマネーから…」

 

明石「じゃあ1億円」ぱっ

 

提督「へ…?」

 

明石「1億円用意できたら考えてあげますが??」

 

提督「そ、そんな大金あるわけ…」

 

明石「じゃあしょうがないですね」ガバッ

 

提督「ふぉっ!?」どさ

 

明石「んふふっ…」ぺろぺろ

 

提督「」

 

明石「私姉妹艦いないんですよ」

 

明石「でも、母娘艦っていうのもありかなって」かちゃかちゃ

 

提督「!?」

 

提督「お前までっ…!」

 

明石「じゃあ、いただきまぁす」

 

………

……

 

 

提督「」

 

明石「ふふ♡提督、建造任務が終わったから次は懐胎任務ですねぇ♡」サスサス

 

提督「あぅ…」ずりずり…

 

明石「頑張って逃げてくださいね?あなた♡」

 

 

提督「足腰立たねぇ…っ」フラッ

 

提督「もうすぐなんだ…こんな所…っ…」

 

コツコツ…

 

提督「…?」

 

提督「ぁ…」

 

 

鈴谷「…」ニヤニヤ

 

提督「」ガタガタ

 

鈴谷「提督、捕まったんだってね」

 

提督「…」ふるふる

 

鈴谷「嘘ついてもだーめ」

 

鈴谷「契約…白紙になっちゃったね♡」にたぁ

 

提督「っ!」

 

鈴谷「つまり今の提督って何されても文句言えない訳だ」

 

鈴谷「大淀に秋津洲にイムヤに明石…ふむふむ…」じろじろ

 

提督「お願いだから…」

 

鈴谷「ん?」

 

提督「見逃して…後で言う事なら聞くから…キリが無いんだ…このままじゃ…」

 

鈴谷「ん〜…」

 

提督「…」

 

鈴谷「ま、そこまで言うんじゃしょうがない!」

 

提督「!」ぱぁ

 

鈴谷「ほら、もう真っ直ぐ行けば正門だよん」

 

鈴谷「頑張ってね!」

 

提督「ありがとうっ!ありがとうっ!」ぐすぐす

 

提督「お前は本当にいい艦娘だっ…」フラフラ

 

鈴谷「照れるなー//」

 

提督「じゃあ…」

 

 

熊野「通しませんわ」ザッ…

 

提督「!?」ビク

 

熊野「鈴谷、話が違いましてよ」

 

鈴谷「ちょっ、良いじゃん熊野!クリアしたら何でもしてくれるみたいだしさぁ」

 

熊野「それは一度きりでしてよ」

 

鈴谷「!」

 

提督「あ、あの…」

 

熊野「クリアさえしなければ何度でも…何度も…」ぶつぶつ

 

鈴谷「うーん…」

 

提督「っ…」ざっ…ざっ…

 

 

鈴谷「あ、ちょっと待って」ガシ

 

提督「やめろっ…離せっ!」ぶんぶん

 

鈴谷「やっぱり予定変更!」

 

熊野「そう来なくっちゃですわ!」

 

鈴谷「今いい事思い付いたんだよね〜!」

 

熊野「?」

 

鈴谷「鈴谷達の部屋で提督飼おうよ!」

 

熊野「まぁ!」

 

提督「!?」

 

熊野「良い考えですわ!」

 

鈴谷「でしょ〜!」

 

キャッキャッ

 

提督「ま、待ってくれ!」

 

 

「ええ、待ってください」

 

提督「!?」

 

大淀「…」ツカツカ

 

提督「大淀…何でここに…」

 

大淀「独占はダメですよ」

 

鈴谷「えぇ〜」

 

熊野「…」

 

大淀「しょうがないじゃ無いですか?ルールが違いますよ鈴谷さん」

 

提督「…?」

 

提督(ルール…?)

 

大淀「独占はダメって皆んなで決めましたよね?」

 

提督「!」

 

提督「ま、待ってくれ!お前達一体何を…」

 

熊野「あら、気付いていなかったんですの?」

 

大淀「ふふっ…」

 

鈴谷「流石に嘘でしょ?知ってて楽しんでたんだよね?」

 

提督「…?」

 

 

大淀「提督、こんな任務始めからありませんよ」にこ

 

提督「!?」

 

鈴谷「うんうん」

 

大淀「おかしいと思わないんですか?何ですかこのふざけた任務は」ペラペラ

 

大淀「冗談で言ってみたらまさか食いついて来るとは思わなかったですよ」

 

提督「何で…」

 

大淀「そうですね…貴方を私達の物にする為…ですかねぇ?」

 

提督「!!」

 

 

大淀「知らないとでも思ってました?コソコソ辞表を書いてた事」

 

提督「!」

 

大淀「だからここから出す訳にはいかないんですよ」

 

大淀「ふふ…最初からクリアなんて無かったんです」

 

大淀「皆んなこの日まで貴方を犯す気で準備してたんですよ」にこ

 

提督「うそ…」

 

秋津洲「嘘じゃないかも、ぜーんぶ本当の事よ?」

 

提督「…」

 

イムヤ「そうよ、逃す気なんてゼロ」

 

イムヤ「買収されたフリよねぇ」

 

提督「じゃあ…俺は…最初から…」

 

明石「まさか買収しようとしてくるとは思いませんでしたねぇ」

 

明石「笑っちゃいましたよ本当に」

 

提督「っ…」

 

提督「俺はお前達のそういう所が…!」ワナワナ

 

提督「知ってるんだ…俺の私物や着替えが無くなるのもお前達の所為だって…!」

 

明石「へぇ…」ツカツカ

 

提督「」ビク

 

明石「気付いてたんだぁ」

 

提督「や、やめろっ」

 

明石「じゃあもう隠す必要なんて無いんですね」にこ

 

提督「ふ、ふざけるな!こんな所出て行ってやる!」

 

鈴谷「まぁまぁ、落ち着きなよ提督っ」ガシ

 

提督「離せっ!」

 

大淀「まだ分からないんですね?」

 

大淀「最初から逃す気なんてありませんよ」

 

提督「そうだっ、大本営に掛け合ってやる…!お前達がこんな事をしていると知ったら…」

 

大淀「私達を買収…した事も喋りますか?」

 

提督「えっ…」

 

大淀「提督、私達を買いましたね?過程、事情はどうあれ貴方は艦娘にお金を渡した」

 

大淀「私達は貴方と肉体関係を持った…」

 

提督「…」

 

大淀「…あれぇ?」にやぁ

 

大淀「これって買収って言うより売春ですよねぇ?」にたにた

 

提督「ち、ちが…」

 

大淀「何が違うんですか?」ずいっ

 

提督「あれは任務の為で…」

 

大淀「」ピク

 

大淀「嘘の物とはいえ任務達成の為には賄賂を渡すと…」メモメモ

 

提督「や、やめて…っ…」

 

大淀「最初は既成事実で脅そうとしたのですが…」

 

大淀「まさか提督の方から我々の有利に動いてくれるとは思いませんでしたよ」

 

大淀「この一連の事の全ては、貴方をここに囲う為の罠なんですよ」にこ

 

提督「嫌だ…俺は…」

 

イムヤ「いいじゃない司令官、何不自由させないわ」ぎゅっ

 

提督「っ…自由なんて…何処にも…」

 

大淀「ふふ…今更ですか?そうですよ」

 

大淀「これからも私達の為に頑張って下さいね?提督」

 

 

ー完ー




獲ったぜ


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40話・見つかり提督の居る鎮守府(那珂ちゃん)

那珂ちゃ〜ん


〜鎮守府・港〜

 

速吸「はいっ!ここにサインをお願いしますっ!」

 

那珂「はーい♪」カキカキ

 

速吸「ありがとうございます!ではまた来週!」ザザー…

 

那珂「いつもありがとー!」ふりふり

 

 

那珂「さて…」

 

支給品・資材資源「」どっさり

 

那珂「もー!いつも那珂ちゃん1人で運ぶとか意味わかんないっ!」

 

那珂「誰か1人くらい来てくれたっていいじゃん!」ぷんぷん

 

 

提督「…」こそこそ

 

那珂「あっ!提督!手伝いに来てくれたのっ!?」キラキラ

 

提督「うぇっ!?あ、あぁ、まぁそうだな…」

 

那珂「?」

 

提督「…じゃあ那珂ちゃんは燃料と鋼材を工廠に運んでくれるか?」

 

提督「俺は食料品とか軽いもの運ぶから…」

 

那珂「女の子に重いもの持たせる気ー?」

 

提督「しょうがないだろ?俺じゃ何日あっても足りないんだからさ」

 

提督「頼む!那珂ちゃんだから頼めるんだ!」ぱし

 

那珂「!」

 

那珂「もー!しょうがないなぁ!」にこにこ

 

提督「ありがとう!後でカラオケ連れてってやるから!」

 

那珂「!!」パァ

 

那珂「ほんとー!?じゃあ那珂ちゃん全部運んじゃうよっ!」フンス

 

提督「!?」

 

提督「い、いやぁ、大丈夫大丈夫!那珂ちゃんは工廠に持ってくものだけで良いから!」

 

那珂「別にいいのにー」

 

提督「ほら、こうしてる間に日も暮れちまう!手分けして運ぶぞ!」

 

那珂「はーいっ」

 

 

那珂「じゃあこっちのコンテナと〜…」ゴソゴソ

 

那珂「…?」

 

小箱「」ころっ

 

那珂「これなんだろう…?ちっちゃいなぁ…」

 

 

提督「どこだ…?嗜好品扱いじゃ無いのかあれ…?」ゴソゴソ

 

提督「それとも資源…?な訳無いよなぁ…?」

 

那珂「ねー提督っ!」

 

提督「!?」びくっ

 

那珂「あ!ひどーい!那珂ちゃんで喜んでも恐がらないでよねっ!」

 

提督「こ、恐がってなんか無いぞ!?何だ一体…」

 

那珂「こんなのがあったんだけど…これ何かなー?」

 

提督「あっ!」

 

那珂「?」

 

提督「そ、それは…」

 

提督(よりによって那珂ちゃんが…!)

 

那珂「大きさの割にズッシリしてるんだけど…」ふりふり

 

提督(ここで取り繕っても怪しまれるか…よし、ここは…)

 

提督「お、俺も分からないなぁ?取り敢えず俺の机の上に置いておいてくれないかな?」

 

那珂「?」

 

那珂「じゃあ今開ければ良いじゃん!」キラッ

 

提督「!?」

 

提督「い、今は物資を運ぶのが優先だからっ!」アセアセ

 

那珂「…?」じーっ

 

那珂「提督…怪しいですね…」

 

提督「」びくぅ

 

那珂「ほら!提督何かおかしいもん!」

 

提督「ち、ちがうからっ!取り敢えずそれ寄越してっ!」

 

那珂「だめっ!那珂ちゃんますます気になっちゃった!」

 

提督「ちょっ、ほ、本当に!」

 

那珂「あ!まさかまた変なもの買ったんでしょっ!?」

 

那珂「無駄遣いはダメーって言ったじゃん!」

 

提督「うぐっ、む、無駄じゃ…」

 

那珂「もうこれは検閲が必要ですっ、ふさわしく無いモノは鎮守府にいれられませんっ!」ゴソゴソ

 

ベリベリ!

 

提督「ひいぃぃ!!?」

 

提督「や、やめろーッ!!」

 

那珂「ふふーん♪」ごそごそ

 

那珂「出ましたっ!これは〜……!?」

 

那珂「〜っ///」

 

提督「あぁぁ…お、終わった…」がくっ

 

 

オナホ「艦隊のアイドルっ!」

 

那珂「こ、これっ…///」ぱくぱく

 

那珂(な、何でこれっ…那珂ちゃんそっくりな子がっ…)

 

提督(那珂ちゃんパロのオナホが…本人に見つかっちまった…)

 

那珂「て、提督っ…?これ、な、那珂ちゃんっ…」

 

提督「…違う…」

 

那珂「で、でもこれ…//」チラ

 

オナホ「いつでも那珂出しオーケーだよっ!キャハッ☆」

 

那珂(な、なにこれっ!?ってか那珂って書いちゃってるじゃん!)

 

提督「…」ふら…ふら…

 

那珂「提督…?」

 

提督「…」ザバ…ザバ…

 

那珂「ち、ちょっと!何してるの!?」ガシ

 

提督「と、止めるなっ!俺はもう終わりなんだぁっ!」バシャバシャ

 

那珂「お、落ち着いてっ…!?」

 

提督「俺はこれから那珂ちゃんのオナホを買った変態提督として後ろ指を指されるんだ!」

 

提督「そんな生き恥晒して生きるなら俺はここで死ぬゥッ!!」

 

那珂「バカな事言わないのっ!?」

 

提督「那珂ちゃんもこんな奴だって知って幻滅しただろう!?」

 

提督「あぁそうだよ!俺は那珂ちゃんを想像して夜な夜な1人で単艦演習してる様な奴なんだぁ!」

 

那珂「〜っ///」カァ〜!

 

提督「那珂ちゃんもこんな気持ち悪いクソ提督の顔すら見たく無いだろ!?放っておいてくれ…っ!」ザバっ!ザバっ!

 

那珂「っ、」ガシ

 

提督「は、離せっ…!」

 

那珂「…」ぎゅ…

 

提督「!?」

 

那珂「…幻滅してないもん…気持ち悪くなんか無いもん…!」ぎゅうぅ

 

提督「…?」

 

那珂「ちょっとびっくりしたけど…それだけだもん…それに…」

 

那珂「な、那珂ちゃんだって…その…提督を想像して…っ//」真っ赤っ

 

提督「!?」

 

那珂「わ、私達、同じ…だね…?」にこっ

 

提督「嘘…だろ…?」

 

那珂「…」ふるふる

 

那珂「い、いつも提督が席を外す時にね…、提督が使ってたペンで…その…///」もじもじ

 

提督「!」

 

提督(100均のボールペンが家宝になってしまった…)

 

那珂「だからっ!提督は気持ち悪くなんか無いよっ!那珂ちゃん提督の事がっ…!」

 

提督「お、俺も好きだぞ那珂ちゃんっ!!」ぎゅっ

 

那珂「きゃっ!?//」

 

提督「こんなに嬉しい事はない…まさか那珂ちゃんが俺の事を…」ぎゅう

 

那珂「//」

 

那珂「だって那珂ちゃんの事をちゃんと見ててくれるのも…那珂ちゃんに呆れないで相手してくれるのも…提督だけだもん…」ぎゅっ

 

那珂「まだ何も出来なかった那珂ちゃんをここまで育ててくれたのも提督だからっ!」にこっ

 

提督「那珂ちゃん…」じーん…

 

那珂「だ、だからね…提督…」ちらちら

 

提督「…?」

 

那珂「あんなおもちゃじゃなくて…その…」もじもじ

 

提督「」ドキッ

 

 

那珂「那珂ちゃんに…那珂出ししても…良いんだよ…?」

 

提督「うおぉぉぉ!!那珂ちゃんんん!!」ガバァ!

 

那珂「ひゃんっ♡」

 

提督「本当だな!?本当に俺で良いんだな!?」

 

那珂「な、那珂ちゃんは路線変更はしない主義なのですっ」にこっ

 

提督「」きゅん

 

………

……

 

 

摩耶「物資の補給はまだかよー?」ザッザッ

 

隼鷹「酒保がカラカラだねぇ〜」てくてく

 

摩耶「あっ!んだよっ!届いてんじゃ…」

 

隼鷹「どうしたのさ……!?」

 

 

ーコンテナの陰ー

 

提督&那珂「♡♡♡」イチャイチャ

 

 

摩耶「こ、ここにはねぇみてぇだっ//」

 

隼鷹「いいねぇ…」にやにや

 

摩耶「おい、い、行くぞっ!」

 

隼鷹「もうちょっと見てこうよ〜」

 

摩耶「ば、バカ!」

 

隼鷹「んふ〜」にやにや

 

ゾロゾロ…

 

「ねぇ支給まだ〜?」 「那珂ちゃんは〜?」 「提督〜、補充は〜?」

 

摩耶「く、来るなっ!」

 

隼鷹「ん…?」チラ

 

那珂オナホ「」

 

隼鷹「…成る程ねぇ」にや

 

 

ー艦ー




解体解体言ってる人、実際那珂ちゃん目の前にしたら可愛すぎて声出ないと思う


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41話・覗き艦娘の居る鎮守府(曙)

うわぁん



〜執務室〜

 

妖精さん達「」ワーワー

 

家具職人「」ワーワー

 

提督「遂に出来たのか…」じーん…

 

提督「艦娘達は広い風呂で疲れを癒し心も癒し…」

 

提督「所が一方の俺は私室に備え付けられた簡素なシャワールーム…」

 

提督「安らぎを求め入渠ドックを借りた日には…」

 

……

………

 

提督『久々に湯に浸かる事ができる…!』

 

チャプ…

 

提督『あぁ〜…たまらねぇz

 

ガラガラ!

 

提督『!?』ビク

 

曙『!?』

 

曙『な、何してんのよこのクソ提督っ!!出てけっ!!』

 

提督『だ、だって今日は30分だけ貸切って…』

 

曙『うるさい!早く出てけ〜!』バシャバシャ

 

提督『ひぃ〜っ!』ペタペタ…ズテッ

 

ペタペタ…

 

曙『二度とくんな!』ピシャッ!

 

……

 

 

提督「酷い事もあった…」

 

提督「だがそんな思い出も今日で笑い話に変わる…何故なら…」

 

 

温泉檜風呂「」バーン!

 

 

提督「長い事家具コインを貯めた努力が今日実ったのだ…!」ポロポロ…

 

提督「さぁ…俺の愛しき檜風呂よ…俺の疲れを癒し…

 

 

ガチャ!

 

提督「!?」全裸

 

曙「あ、あんた何してんのよ!?」

 

曙「こんな真っ昼間からお酒でも飲んでたんじゃないでしょうねぇ!?」

 

提督「ふざけんなっ!」カッ

 

曙「」ビク

 

提督「ここは俺の空間だ!俺は温泉に入る為に脱いでんだよ!毒にも薬にもなりゃしねぇ曙はとっとと立ち去れィ!!」バァン!

 

曙「はぁぁ!?」グワッ!

 

提督「な、なんだよ…」ビク

 

曙「…」

 

曙「…ふんっ!勝手にすれば!」

 

バタン!

 

提督「…」

 

提督「何だよあいつ!」ぷんぷん

 

提督「ま、うるさい曙も言ってたし勝手にしますかっ!」

 

ちゃぽん!

 

提督「あぁ…!あああ…!!」ブルブル

 

提督「何と気持ちの…何と気持ちの良い風呂だ…!!」ほろり

 

提督「はぁ…日頃の疲れが全て吹き飛んで行く…」

 

提督「執務室に居ても聞こえるギャーギャーうるさい奴等の声も心なしか聞こえないし…」ちゃぷ…

 

 

 

 

 

曙「…」じー 霞「」じー 満潮「」じー ←うるさい奴等

 

 

提督「はぁ…極楽極楽…」かぽーん…

 

 

〜執務室の外〜

 

曙「ね?言った通りでしょ?」ヒソヒソ

 

満潮「ほ、本当だわ…!司令官のあられもない姿が…ね、ねぇ霞っ」

 

霞「うるさい、今集中してんのよ」ガン見

 

曙「いい?これは私達だけの秘密よ」

 

満潮「当然よ!」

 

霞「えぇ」

 

霞「所で、私に良い考えがあるわ?」

 

 

〜執務室〜

 

提督「ふぅ…さ、今日も残り半日頑張ろう!」ザバ

 

ー提督着替え中…ー

 

提督「さてさて…まずは〜…い号作戦だな」ヨミヨミ

 

ガチャっ!

 

提督「何奴っ」

 

霞「司令官大変よっ!!」

 

提督「…?」

 

霞「第二倉庫で喧嘩が…」

 

提督「すぐ行くっ!」ダダダ…

 

バタン

 

 

霞「…」

 

霞「ほらっ!早くしなさい!」

 

ガチャ

 

曙「分かってるわよっ!」E:ペットボトル

 

満潮「ふふ…」E:ペットボトル

 

コポコポ…

 

 

霞「補給は済んだかしら?」E:ペットボトル

 

曙「早く行くわよっ!」

 

満潮「…」じーっ

 

霞「満潮?満タンにしたなら早く…」

 

霞(この子…ペットボトル凝視して…まさか!)

 

満潮「っ…!」ごきゅっ!ごきゅっ!

 

曙&霞「!!」

 

満潮「ぷはぁ…♡」キラキラ

 

曙「戦意…高揚っ…!」

 

霞「わ、私だって…」ごきゅっ!

 

霞「!!」パァ

 

曙「ちょっと、部屋に戻ってからって…」

 

霞「アンタも飲んでみなさい」キラキラ

 

曙「…!」ゴクリ

 

……

 

提督「喧嘩なんて誰もしてなかったぞ…?」てくてく

 

提督「でも霞が嘘を言うわけ無いし…」ブツブツ

 

執務室「」ガチャ

 

提督「まぁ、任務の続きでも…って、どうした?お前達」

 

 

曙「!」

 

霞「な、何勝手に入って来てるのよ!?」

 

提督「ここは俺の執務室だろっ…て、満潮…?」

 

 

満潮「えへ〜♡」ぐで〜…

 

曙「な、なんでも無いわよ!このクソ提督!」隠し

 

提督「なんか様子が…大丈夫か?」

 

霞「アンタに心配される程落ちぶれちゃ居ないわよ!」ササッ

 

提督「いやどう見てもヤバイだろ…」

 

満潮「し、司令官〜…ふひっ」〜☆

 

提督「トランスしちゃってんじゃねぇか!」

 

提督「ヤバイ薬でもやってんじゃ…」

 

霞「う、うるさいっ!退きなさいっ!」ダダダ

 

曙「そうよっ!邪魔よっ!」

 

ダダダ…バタン!!

 

 

提督「何だよ…あいつら…」

 

提督「って任務やらないとっ」アセアセ

 

 

〜廊下〜

 

霞「ちょっと満潮っ!何キマっちゃってんのよっ!」ユサユサ

 

満潮「〜♡」びくんびくん

 

曙「ど、どうするのよっ!?こんなの明石さんに見せても何て言えば…」

 

満潮「もっとぉ〜…もっとぉ…♡」

 

霞「満潮っ!」パチンっ

 

満潮「っ!?」びくっ

 

満潮「…?」ハッ

 

満潮「いっ…たいわねっ!何するのよっ!?」キーッ

 

曙「満潮アンタ大丈夫!?」ぎゅう

 

満潮「は、はぁ!?//」

 

霞「貴女ねぇ、司令官の温泉飲んでトランス状態になってたのよ!」

 

満潮「わ、私が…!?」

 

曙「気付いた時には五杯も飲んでたのよ!?」

 

満潮「!?」

 

霞「…どうやら私達はとんでもない物を見つけてしまったようね」カタカタ

 

 

………

……

 

曙、霞、満潮…この3人は提督の入った温泉の残り湯の虜となっていった…

そして残り湯の肴はもちろん…提督の入浴シーンである…

提督が入浴しなかった日にはわざわざ提督に向かってお茶をこぼしたり…時には予め録画してあった映像を見ながら宴を行った…

しかし今日…残り湯ジャンキー満潮の一言で事態は一変する…

 

 

……

 

提督『はぁ〜…今日もいい日だったぁ…』かぽーん

 

〜執務室の外〜

 

霞「今日はしっかり洗うのね…」ちびちび

 

曙「洗わずに入りなさいよ…」こくっ

 

満潮「…」

 

霞「満潮、アンタ全然飲まないじゃない」

 

曙「どうしたのよ?」

 

ボトッ

 

満潮「…」バシャッ

 

霞「アンタ何してんの!?折角の司令官ジュースが!!」ぺろぺろ

 

曙「もったいないっ!」ズゾゾ

 

満潮「もう…我慢出来ない…」ハァハァ

 

満潮「こんな冷めたのじゃなくて…もっと濃いやつ…もっと司令官に近いやつ…」ブツブツ

 

霞「…?」

 

曙「!!か、霞止めてっ!」

 

霞「え…?」

 

タタッ…

 

ガチャ!!

 

 

提督「!?」

 

満潮「…」にたにた

 

提督「何入って来たんだお前ぇ!?」

 

 

満潮「っ!」ザブン!

 

提督「うわっ!?」

 

満潮「うぇへへ…司令官…」ザブザブ

 

提督「こらっ!満潮!」

 

満潮「♪」ぎゅうぅ

 

提督「!?」

 

満潮「はぁ…はぁ…」ぺろぺろ

 

満潮「ひゃあぁっ♡」びくんびくん

 

提督「お、おいっ!」

 

満潮「はっ…はっ…!」ぴくぴく

 

提督「しっかりしろっ!」ユサユサ

 

満潮「もっと…もっと濃いぃの…っ!♡」スリスリ

 

提督「は、離れるんだ…!」

 

 

曙「…」じーっ

 

霞「…」じーっ

 

提督「お!?」

 

提督「お前達見てないで満潮をどうにかしろっ!」

 

提督「こいつやっぱりヤバイぞ!?」

 

満潮「〜♡」ぺろぺろ

 

提督「ひいぃっ!?」ぞわっ

 

曙「んっ!」ザバァ

 

提督「おいっ!?」

 

霞「うっさい!だまりゃっ!」かぷっ

 

提督「んむっ!?」

 

霞「!?」ぞくぞくっ

 

霞「ぁ…♡」びくっ

 

霞「」ぶくぶく…

 

曙「…!」

 

満潮「ず、ずるいっ、私もっ、私もっ!」ぐいぐい

 

提督「ちょっ、やめっ…!」ぐぐぐ…

 

満潮「あー…」れろ…

 

提督「うわっ!」つるっ

 

満潮「んっ」むちゅっ

 

提督「!」

 

満潮「っ!っ!」ちゅっちゅっ

 

提督「ひぃっ!」

 

提督「あ、曙っ!どうにか…」チラ

 

提督「曙…?」

 

曙「…」じーっ

 

曙「…」にたぁ

 

提督「!!」

 

提督(ここに居たら…食われるっ!)ざばっ

 

ガシ

 

提督「うっ!」

 

霞「逃がさないわよ…」

 

満潮「はぁっ…はぁっ…♡」

 

曙「こんな設備作ったアンタが悪いのよ…」ハァハァ

 

提督「あ…」

 

………

……

 

〜後日〜

 

曙「さ、早くしなさい」

 

提督「待ってくれよ…今日はもう良いだろ…」ヘロヘロ

 

霞「何寝ぼけたこと言ってんのよ」

 

満潮「司令官っ♪司令官っ♪」スリスリ

 

曙「ほら、満潮はもう待ちきれないみたいよ?」

 

提督「ちくしょう…」脱ぎ脱ぎ

 

霞「♡」じろじろ

 

ガチャ

 

叢雲「あら、やってるわね」

 

艦娘達「」わらわら

 

曙「ちょっと!もう入り切らないわよ!?」

 

叢雲「いいじゃない、アンタ達の後で良いのよ、順番ね」

 

霞(教えなければ良かったかも…?)

 

叢雲「司令官、私達がつかえてるんだから、早くしなさいよね」

 

 

提督「…」

 

提督(癒される為に温泉檜風呂を作ったのに…)

 

提督(これじゃあ癒されるどころか更に疲れるだけじゃないか…)

 

提督(はぁ…模様替え…するか…)

 

 

果たして模様替えをしたところで提督の身は休まるのか…

反感を買わせてしまった一部の過激派による強襲作戦が決行されるのだが…そう遠くない話である…

 

ーおわりー




ゆさぶられる白露知ってる?あれ最高


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42話・恐妻家提督の居る鎮守府(高雄) ☆

男達の鎮守府の番外編に、なりまぁす!


鈴谷「それっ♪」ぎゅ

 

提督「お、おい…」

 

鈴谷「いいじゃ〜ん♪」

 

提督「よせって…」テレテレ

 

 

 

高雄「…」むっ

 

ツカツカ…

 

高雄「…」ツカツカ

 

提督「!」ビク

 

鈴谷「高雄さん?ちーっす!」

 

高雄「鈴谷ちゃん?この後は貴女演習では…?」

 

鈴谷「あっ、そうだったー!んじゃ、またね提督〜!」タッタッタッ…

 

高雄「行ってらっしゃ〜い」ふりふり

 

高雄「…」

 

高雄「…」くるっ

 

提督「っ…」カタカタ

 

高雄「あら、そんなに怯えて…どうしたのですか?提督?」

 

提督「いやっ…ち、違っ…」

 

バン!

 

提督「」びくっ

 

高雄「何が違うのでしょう…?」

 

高雄「教えて下さい、何が違うのですか??」ぐっ…

 

提督「…」ブルブル

 

高雄「困りました…話になりませんね…」はぁ

 

高雄「!」

 

高雄「ごめんなさい提督、こんな所じゃ話しにくい事に気付かず…」

 

提督「!」ハッ

 

提督「だ、大丈夫っ!ここ、ここでっ、だ、大丈夫、だからっ…」ビクビク

 

高雄「いいえ…しっかりお話出来る所へご案内して差し上げますわ?」ぐいっ

 

提督「ひっ…や、やめてくれっ…」くらっ…

 

高雄「…立てないのですか?」

 

高雄「使わない足は要るのでしょうか…?」じっ

 

提督「!?」

 

提督「た、立てるからっ…!」すくっ…

 

よろよろ…

 

高雄「…」

 

高雄「さ、早く歩いて下さい?ゆっくり話しましょう?私の部屋で…」

 

 

時津風「あーっ!またしれーと高雄さん手繋いで歩ってるー!」

 

時津風「いいなー!時津風もしれーと手繋ぐーっ!」ててて

 

高雄「…」チラ

 

提督「っ!」ゾク

 

提督「と、時津風、俺と高雄さんはケッコンしてるからっ、手繋いでも良いんだぞ…?」

 

時津風「へぁ?じゃー島風と天津風も手繋いでるって事は…」むむむ

 

 

高雄「時津風ちゃん、港で雪風ちゃん達が帰投する頃だから、お迎えに行ってあげて欲しいな…」

 

時津風「!」

 

時津風「うん!行ってくるーっ!」てててっ

 

 

提督「…」ほっ

 

高雄「…」ぎゅっ!

 

提督「っ、い、いたっ…」めしっ

 

高雄「ふふ…提督…逞しい手…でも…」

 

 

高雄「砕けちゃうかも」メシ…

 

提督「!?」

 

提督「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!」ガクガク

 

高雄「あら、嫌ですわ…そんな事言われても…」

 

提督「部屋に行きますっ!だから…」

 

高雄「…」ぐいっ

 

提督「っ…」

 

ツカツカ…

 

 

ガチャっ

 

バタン!

 

 

 

〜高雄の部屋〜

 

高雄「ほら、全部脱ぎなさい」ギロ

 

提督「う、うん…」ブルブル

 

高雄「…鈴谷ちゃん、可愛いですよねぇ?」

 

提督「」びく

 

高雄「…」

 

提督「そ、そうかな…」

 

高雄「止まらないで、早く脱いで下さい?」

 

提督「っ…」脱ぎ脱ぎ

 

高雄「無視してって言いましたよね?」

 

高雄「時津風ちゃんにまで…どういうつもりですか?」

 

提督「で、でもっ…」

 

高雄「っ!」イラァ

 

高雄「口答えして良いって言いましたか!?悪いのはこの口ですかっ!?」ぐいっ!

 

提督「いひゃっ!?い、いっへまひぇんっ!」

 

高雄「…舌抜かないとダメでしょうか…」ボソ

 

提督「!?」

 

提督「…」ジワ

 

高雄「…」パッ

 

提督「っ!」ドサ

 

高雄「…良いですか?」

 

高雄「貴方はこの高雄の夫なのですよ?」

 

提督「はい…」

 

高雄「なのに何故他の方とお話しする必要があるのでしょうか?」

 

提督「…」

 

高雄「…はぁ」

 

提督「!」

 

提督「か、艦隊をっ維持する為には…こ、コミュニケーションも必要で…っ」カタカタ

 

高雄「その為には妻が不快感を覚えるのは止むを得ないと…」

 

提督「」ビクゥ

 

高雄「はぁ…本当にどうしましょう…また最初から教えて差し上げなければならない事が山積みで…」ブツブツ

 

提督「…っ」ぞくっ

 

提督「…しません」ボソ

 

高雄「はい?」

 

提督「も、もう二度と…他の子と喋ったり…仲良くしたりしません…っ…」

 

高雄「…」

 

高雄「…良いですか?これで3回目ですからね?」

 

高雄「もし次も…約束を破ったりしたら…この高雄、どうなるかわかりませんわ?」

 

提督「は、はい…」

 

高雄「分かったのならもう良いですわ?私も少々貴方を怖がらせてしまいましたし…」

 

提督「…」

 

高雄「ふふ…それじゃあ…飴も必要ですものね…」ピラ

 

提督「っ…」

 

高雄「あら…いつものように舐めてもよろしいのですよ?」ヒラヒラ

 

提督「…」

 

提督「ご、ごめん…今はそんな気分じゃ…」

 

高雄「っ!」グイッ

 

提督「んっ!?」ぶちゅっ

 

高雄「ほら、舐めなさい?」ギロ

 

ぎゅうぅ

 

提督「んふーっ!んふーっ!…!」バタバタ

 

高雄「そんな気分じゃないですって…!?」ぐぐっ…!

 

高雄「ならそんな気分になるように努めなさい…!」

 

提督「〜っ!」

 

高雄「その気になるまでこの足は緩めませんわ?」

 

提督「っ…」

 

ぴちゃ…ぴちゃ…

 

 

高雄「ぁっ…ふふ…そうです…」ぴくん

 

高雄「…んっ…良い子ね…」なでなで

 

提督「っ…っ…」ぺろぺろ

 

高雄「良いですか提督…貴方はこの高雄のモノ…私は貴方のモノ…そこを忘れてしまわないように…」ぎゅ…

 

提督「…うん…」

 

………

……

 

〜別の日〜

 

鈴谷「ねぇ提督っ!」にこっ

 

提督「!」

 

スタスタ

 

鈴谷「ちょっ…」

 

鈴谷「ねぇ提督ってばぁ!」てくてく

 

提督「っ…」スタスタ…

 

鈴谷「ねぇっ!」ガシ

 

提督「…」びく

 

鈴谷「最近さぁ、冷たくない?」

 

提督「…」俯き

 

鈴谷「ほら、何も喋ってくれないし…」

 

鈴谷「美味しいものでも食べれば元気出るって!間宮さんとこ行こー?」ぎゅっ

 

提督「!?」

 

提督「は、離せっ!」ぶんっ

 

鈴谷「きゃっ!?」

 

提督「っ…!」タッタッタッ…

 

 

鈴谷「提督…」

 

 

〜その夜〜

 

高雄「さ、提督…こちらへ…」

 

提督「あ、あのさっ、今日は風呂に入ってからで…」

 

高雄「ダメですわ?これは貴方が不貞を働いていないか確かめる為にも…っ!?」

 

高雄(何…?この臭い…!?)ギロ

 

提督「っ…」サーッ

 

高雄「…」

 

高雄「提督、こちらへ」

 

提督「…」

 

高雄「何をしているのですか?」

 

 

高雄「こちらへ来なさいっ!!」

 

提督「ひっ」ダッ

 

高雄「!」

 

提督「ごめんなさい!ごめんなさいっ!」タッタッタッ…

 

カチャッバタン…

 

高雄「…」ぽつーん

 

高雄「…」すくっ

 

スタスタ…

 

バタン

 

……

 

 

提督「はぁっ…はぁっ…!」タッタッタッ

 

提督「もうダメだ…っ、高雄さんとは一緒に居られないっ…!」

 

提督「何でもいいっ…彼女から離れればどこでもっ…」

 

ガシッ

 

提督「っ!?」ぞくっ

 

提督「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさい!」土下座

 

 

鈴谷「ちょ、どうしたのよ提督っ!?」オロオロ

 

鈴谷「鈴谷怒ってないってばぁ!」

 

提督「!!」

 

提督「す、鈴谷か…」ジワ

 

鈴谷「えぇ〜…泣かないでよぉ…」

 

提督「す、すまん…」ぐしぐし

 

鈴谷「ま、良いけど…」

 

鈴谷「で、何があったか勿論話してくれるよねっ?」にこ

 

提督「…」こくり

 

鈴谷「じゃあさ、鳳翔さんの所でも…」

 

提督「だ、ダメだ!ここじゃダメだっ!」

 

鈴谷「えぇ!?」

 

提督「どこか、此処ではない別の…」

 

 

「あら、何処へ行くのですか?」

 

提督「っ!」サーッ

 

鈴谷「あっ!高雄さん!」

 

高雄「こんな夜更けに…明日も早いのですからもう休みましょう?」にこ

 

鈴谷「それがさー、聞いてよー!提督ってば私に会うなり土下座しちゃってさぁ…」

 

高雄「…」

 

鈴谷「だから何があったか聞こうと思って!」

 

高雄「心配には及びませんわ?提督にはこの高雄が付いていますもの」にこにこ

 

鈴谷「ま、それもそうだねー♪」

 

鈴谷「良かったじゃん提督〜!やっぱ頼るべきは奥さんだよねん」

 

提督「す、鈴谷…違う…違うんだっ…」

 

高雄「さ、提督?お部屋に戻りましょう?」ぎゅっ

 

鈴谷「ひゅーっ!妬けちゃうなぁ〜…」

 

提督「ち、違うんだよ…」

 

高雄「…」にこにこ

 

鈴谷「鈴谷も今日は寝よーっと!じゃねー提督〜」スタスタ

 

カチャッ…バタン

 

 

提督「あっ…鈴谷っ…」

 

高雄「…」

 

高雄「っ!」バチンッ

 

提督「ぅっ…!」ドサ

 

高雄「…」

 

提督「」ガタガタ

 

高雄「あら…そんなに怯えて…自覚はあるのですね?」ギロ

 

提督「ご、ごめっ…

 

高雄「別にいいですわ?聞きたくありませんもの」

 

高雄「さ、私達も行きましょうか?提督」ぐいっ

 

提督「…嫌だ…」ボソ

 

高雄「っ!?」

 

提督「ごめん、高雄さん…俺…高雄さんには…こ、応えられないよ…っごめん…っ」カタカタ

 

高雄「…」

 

高雄「提督、何をしているのですか?早く部屋に行きますわよ?」にこ

 

提督「!?」

 

高雄「大丈夫ですわ…提督は少し疲れ過ぎているのですから…」

 

高雄「また最初から教えて差し上げますわ?」スッ

 

提督「」ガクガク

 

提督「ごめんっ!本当にごめんっ!」

 

タッタッタッ…

 

高雄「ふふ…ふふふ…」ケタケタ

 

 

 

提督(あんな顔見た事無いっ…感情が一切ないような…)

 

提督(ここに居たらいつか本当に…)ブルッ

 

提督(…どうせ死ぬなら…脱走兵になったって…変わらないよな…)

 

提督(高雄さんから離れられるのなら…それでも…)

 

タッタッタッ…

 

………

……

 

〜数ヶ月後〜

 

〜山奥の集落〜

 

提督「こうして俺は逃げたんだ」

 

友提督「ふぅん…後悔とかしてないの?」

 

提督「後悔?してる訳ないだろう?この話聞いても俺があの女に未練が有ると思うか?」

 

提督「お前は嫁艦から逃げて後悔してるのか?」

 

友提督「してる訳無いだろ…」

 

提督「な?」

 

提督「さ、明日は移動だからな…しっかり休もう…」

 

提督「ったく…あの青年が妖精さえ連れて来なければ…」

 

提督「あ、水はちゃんと用意したか?」

 

シーン…

 

提督「ん?友提督…?もう寝たのか?」

 

シーン…

 

提督「…?」

 

…!…!

 

提督「!?、友提督!?」ガサッ

 

 

 

川内「〜♡」ちゅーっ

 

友提督「っ…!」バタバタ

 

 

提督「ひぃっ!?何でここに…艦娘がっ…!?」

 

友提督「っぷはっ、た、助けてっ提督っ!」

 

川内「んふふ〜!提督発見っ!」ガシッ

 

友提督「うわぁぁ!」

 

川内「もう絶対離さないからねっ!♡」ぎゅうぅ

 

提督「と、友っ!やめろ!川内!」

 

川内「…ねぇ、気安く私の名前呼ばないでよね」ギロ

 

提督「っ…」ゾク

 

友提督「提督っ…!頼む…助けて…!」

 

川内「ふっふ〜ん、じゃ、帰ろっか!提督っ!」てくてく

 

友提督「やだっ!離せっ!…おいっ!助けろよ!!提督っ!」

 

友提督「提督〜っ!!」バタバタ

 

「嫌だぁぁー!」

 

 

 

提督「そんな…嘘だろ…?」カタカタ

 

ワーワー…

 

提督「!」

 

提督「外が…まさか…」

 

 

「うわぁぁーー!!」 「離してくれぇぇっ!!」 「待って!話し合っ…うげぇ…!」 「ふみぃ…」

 

 

提督「あ…あぁ…」

 

提督「お、俺もこんな所に居られない…!」くるっ

 

ぽよんっ

 

提督「っ?」

 

提督「…?」

 

提督「!!!」

 

 

高雄「ふふ…やっと見つけましたわ…提督…」ぎゅっ…

 

提督「ひっ」

 

高雄「あぁ…懐かしい匂い…懐かしい感触…確かに私の愛した提督ですわ…」サワサワ

 

高雄「私…あれから考えたのですよ…どうしたらまた提督とやり直す事が出来るか…」ぎゅうぅ

 

提督「っ…」

 

 

高雄「徹底的に私の事しか考えられないようにして差し上げれば提督にとって幸せだと答えが出ましたわ?」にこっ

 

高雄「ふふ…私達も帰りましょうか…」

 

提督「い、嫌だっ…」

 

高雄「嫌じゃなくなりますわ?」

 

高雄「貴方の世界にはこれから…」

 

 

高雄「この高雄しか映らなくなるのですから」にこ

 

ー尾張ー

 




なりまぁす!


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43話・言い掛かり艦娘の居る鎮守府(明石) ☆※

愛、覚えていますか?


〜工廠〜

 

提督「よ、やってるか明石」

 

明石「はい!順調ですよ!」

 

明石「試製51cm、完成済みです!」

 

提督「おお!流石だなぁ!」

 

提督「明石は作るのが得意だなぁ…」シミジミ

 

明石「ふふ…褒めても何も出ませんよ?」にこ

 

提督「十分さ、ありがとうな」

 

明石「はい!」

 

……

 

明石「やっぱり今日も来た…」

 

明石「…」

 

明石「…」にやぁ

 

明石「くふ♡」

 

 

 

ー翌日ー

 

〜提督・巡回中〜

 

提督「ふ〜今日もいい天気…」テクテク

 

提督「最後に工廠にも顔出すか」

 

 

提督「おーい、お疲れ様〜!」

 

明石「〜!」ふりふり

 

提督「皆んな元気で何より…」

 

タタタ!

 

提督「?」くるっ

 

ガシッ

 

提督「?」

 

提督「どうした明石?」

 

明石「はぁ…はぁ…」ゼェゼェ

 

明石「今日も見てましたよね…?」ぎゅ…

 

提督「ん?何を…?」

 

明石「さっきからずーっと私の事見てましたよね…?」

 

提督「あ、あぁ!良い働きぶりだよ!いつもありが

 

明石「何のつもりですか??」

 

明石「どういう事なんですか?」

 

提督「へ…?」

 

明石「もしかして誘ってるんですか?」

 

提督「ちょっと待って、君は一体何を…」

 

明石「そういうの良いですって」

 

明石「今日は何も改修してませんが?」

 

提督「わ、分かってるよ?」

 

明石「用も無いのに」

 

明石「こんな人目につかない所まで来て」

 

明石「私が提督の事しか頭に無いって知ってる癖に」

 

提督「…?」

 

明石「しかもわざわざ1人でこんな所に…」ブツブツ

 

提督(一体どうしたんだ…?)

 

提督「あ、明石…?」

 

明石「…絶対そうよ…困ったなぁ…」ブツブツ

 

提督「し、しかしあれだなっ、最近冷えるから風邪は引くなよ…?」びくびく

 

提督「俺は行くぞ…?」

 

 

明石「ふぅん…そういう事かぁ…」

 

明石「あの、どう思います?この格好」 E:タンクトップ

 

提督「ど、どうって…」

 

明石「んふ」

 

明石「この下、何も着けてないんですよ」ぷる…

 

提督「っ//」サッ

 

明石「くふ♡」にやにや

 

明石「もっと見ても良いんですよ」にたにた

 

提督「どうしたんだ明石…」

 

提督「さ、さっきからお前が何言ってるか分からないぞ…?」

 

提督「とにかく気を付けて働くんだぞ?じゃぁ俺はこれで…」

 

ガシっ

 

提督「っ…」

 

明石「提督、知ってるんですよ」むにゅ

 

明石「わざわざこんな所に1人で来た理由」むにゅむにゅ

 

提督「…いや…」

 

明石「私を提督の女にする為に来たんですよね??そうですよね?」ぎゅうぅ

 

明石「私をもっと提督好みの女にする為に来たんですよね?知ってるんですよ、提督」むに…

 

提督「そんなわけ…」ビク

 

提督(本当に何を言って…)

 

明石「あの、前からおかしいなって思ってたんですよぉ」

 

明石「こんな所に来ても何か提督のメリットになる事なんて無いし」

 

明石「執務室から1番遠いし音はうるさいし」

 

提督「そ、それは提督として艦隊の様子を…」

 

 

明石「それで!!」

 

提督「」ビク

 

明石「この前ようやく分かったんですよねぇ」

 

明石「くふ…あぁ、提督は私を狙ってるんだぁ…って」にたぁ

 

明石「提督は私を自分のものにしたいんだぁ…って…ふふ…」

 

提督「…?」びくびく

 

明石「ここなら人目につかないし大きな音を出しても気付かれないし…」

 

明石「私をモノにする為にわざわざ下見に来てるんだぁって」

 

明石「気付いたんですよぉ」にこにこ

 

提督「そ、そんなわけ…」

 

提督(この状況…結構ヤバい…?)

 

明石「無理しなくて良いんですよ?ほら…」ぴら

 

明石「この身体…提督のモノにしたいんですよねぇ?」

 

提督「!?」

 

提督「や、やめろっ!そういう事は軽々しくするもんじゃない!」

 

明石「ふふ」

 

明石「本当はどうしようもない位喜んでる癖に…♡」むにゅぅ

 

提督「っ!」ぞわ

 

提督「いい加減にしてくれ…、俺はもう帰るぞ!」

 

明石「ダメですよっ」ガシ

 

明石「だめ、絶対だめ」

 

明石「何もしないで帰るなんて」

 

明石「ダメに決まってるじゃないですかぁ」にたぁ

 

提督「!?」

 

明石「分かってるんですよ?提督、私の事好きなんですよね?」

 

明石「私も提督の事大好きなんですよぉ」

 

明石「だからこの身体提督にあげますね?」むにゅう

 

提督「本当に何を言っているんだ明石!」

 

明石「んふ♡」むにゅむにゅ

 

提督「や、やめっ」むにぃ

 

明石「ぁっ♡」ぴくん

 

提督「!?」

 

提督「す、すまん!」アセアセ

 

明石「くふっ」

 

明石「本当に提督は私が好きなんですねぇ…」にこにこ

 

提督「ち、ちがっ…」

 

提督(こいつ…何言っても通用しない…)じり…

 

明石「じゃ、いつまでもここに居てもしょうがないんで」

 

明石「早速行きましょうか」ぐいっ

 

提督「!?」

 

提督「行かないよっ…俺は…!」ぐぐ

 

明石「安心してくださいよぉ」

 

明石「私、作るのは得意ですから」

 

明石「提督が居てくれれば何でも作りますよぉ」

 

提督「っ…」ずるずる

 

提督「は、離してくれ…!」

 

明石「…」ブツブツ

 

提督「」ぞっ…

 

 

 

明石「さ、着きました」

 

カチャ…

 

明石「ようこそ、明石の酒保へ…♡」ぺろ

 

バタン!!

 

 

〜明石の部屋〜

 

提督「明石、こんな事しても他の奴らが気付けばただじゃ済まないぞ…!」

 

明石「やだなぁ、提督から誘ったんじゃないですかぁ」にこにこ

 

提督「くっ…」

 

提督(こいつ…まるで話にならんな…)

 

明石「それに…」チラ

 

提督「…?」

 

明石「このカレンダーだとぉ〜…」

 

明石「明日から1週間、下士官の鎮守府に出向となってるんですよね〜」

 

提督「!」ハッ

 

提督「そ、そうだった!尚更こんな所に居る場合じゃ無いっ!」タッ

 

明石「…」

 

提督「残念だったな明石、お前の好きには…」ガチャ

 

ドアノブ「」バチィッ!!

 

提督「ッ!?!?」

 

提督「い、いってぇ!?」バチッ

 

明石「…」ぷるぷる

 

明石「くふっ…ふふ…」ぷるぷる

 

提督「…!」ギロ

 

明石「で、出られる訳無いじゃ無いですかぁ…ぷふっ…」くすくす

 

提督「明石…ッ!」ズカズカ

 

明石「!」ビク

 

提督「いい加減にしろよっ…!?」グイッ

 

明石「ひゃん♡」びくびく

 

提督「っ…」

 

明石「はぁ…♡はぁ…♡、も、もっとぉ…♡」すりすり

 

提督「この野郎っ…!」ハァ

 

明石「ん…♡だ、大丈夫ですよ提督、相手方には既に断りの報せを入れてますから…」ぎゅうぅ

 

提督「か、勝手にやりやがって…!」

 

明石「なのでこれから1週間、貴方の大好きな明石と、片時も離れる事なく色んなこと出来ますからね…♡」ちゅっ

 

提督「!?」サッ

 

明石「あっ、なんで避けるんですかぁ」むぎゅっ

 

提督「…今日でお前が嫌いになったよ」ボソ

 

明石「…ぇ」ぞわっ…

 

提督「こんな奴だとは思わなかったぞ…明石…」

 

明石「…」

 

提督「俺をお前の物にしたいのなら好きにすれば良い」

 

提督「だがな、俺は何をされようとも決してお前の物にはならんぞ」キッ

 

明石「…へぇ」にたぁ

 

明石「…」ブツブツ

 

提督「…」

 

明石「くふっ…」にたにた

 

明石「…♡」じーっ

 

提督「…?」

 

提督(逆効果だったか…!?)

 

明石「す、好きにして良いんですよね…!?」はぁはぁ

 

提督「…っ、や、やっぱだめ

 

明石「♡」どんっ

 

提督「うぉっ」どさ

 

明石「この日の為に色々作っちゃいましたっ」ポチ

 

ガチャガチャ

 

提督「!?」ガッチリ

 

明石「ほら、これでもう貴方は身動き一つ取れませんねぇ」

 

明石「提督も私の事が好きだと思ってたからこれは使わないと思ってたのですが…」

 

明石「嫌いって言われちゃったかぁ…」じろじろ

 

提督「…」ビクビク

 

明石「でも、これから私の事しか考えられないようにすれば良いんですもんね!」にこ

 

明石「一から刷り込めるなんて逆にラッキー!♪」

 

明石「じゃあ、まずはズボン脱がしますねー♡」ぐいぐい

 

提督「や、やめろっ!」

 

明石「ひひっ…何も出来ないでしょぉ…?」にやにや

 

ずりずり…

 

提督「くそ…っ!」

 

明石「はい、出てきましたぁ♡」つんつん

 

提督「触んな…!」

 

明石「んっ…♡」ちゅっ

 

提督「っ…」ぴくん

 

明石「可愛い…♡」しゅこしゅこ

 

提督「あっ…や、やめっ…」ビクビク

 

明石「あはっ、カチカチ♡」さわさわ

 

明石「…うーん…」

 

提督「…?」

 

明石「そうだっ!良い事思い付きました!」ぽん

 

明石「♪」ぱたぱた

 

ごそごそ…

 

 

明石「じゃーん♡」 つローター

 

提督「な、何を…?」

 

明石「これを先にくくって…」もぞもぞ

 

提督「…!」びくっ

 

明石「ほら、これで完成っ♡」

 

ポチ

 

ヴヴヴ…

 

提督「ひっ!?」ぞわぞわ

 

明石「んふ♡」

 

明石「こんな小さな振動じゃ中々イケないと思います♡」

 

提督「…っ」びく

 

明石「どーしても、イキたくなったらぁ…私が本番、してあげますからねぇ…♡」むちゅっ

 

提督「!」ドキ

 

提督「…ふん、こんなモノ俺には効かなっ…!?」

 

ヴヴヴ!!

 

提督「あっ!ふあっ…っ!?」びくびくっ!

 

明石「くふっ…可愛い♡」カチカチ

 

明石「でも強くしてあげるのは今だけ♡」

 

明石「長くするとイッちゃうから♡」ポチ

 

提督「っ…」

 

明石「素直になればぁ…」ボソボソ

 

提督「」ぞわぁ…

 

明石「私の身体でぇ…もーっと気持ちいい事、してあげる♡」

 

提督「っ…」

 

明石「くふっ♡じゃあ、頑張ってね、提督♡」スタスタ

 

提督「!?お、おいっ!?」

 

バタン

 

提督「こ、このままかよ…!?」びくびく

 

…………

……

 

 

〜3時間後〜

 

明石「ふんふふ〜ん♪」カチャ

 

明石「!」

 

 

提督「あぁ〜っ…!ふわぁぁ…っ!」かくんかくん

 

明石「くふ♡」

 

明石「くふふっ…!可愛いっ…!♡」

 

提督「あ、明石…!?」ビク

 

明石「必死に腰振ろうとしちゃって…そんなにイキたいですかぁ…?」にやにや

 

提督「っ…」キッ

 

提督「ふ、ふざけんな…っ…ぁぅっ…!」

 

明石「ほら、イキたいって言っちゃいましょうよぉ…ねぇ…」さわさわ

 

提督「ぁ…」ぴくん

 

明石「今ならぁ…私で…ねぇ…?♡」

 

提督「い、嫌だ…っ!」ぷいっ

 

明石「えぇ〜寂しい〜…♡」カチカチカチ

 

ヴヴヴヴヴヴ!!!

 

提督「ひっ!?」びくびく!

 

明石「ほら!イけっ!イッちゃえっ!!♡」カチカチ

 

提督「や、やめてくれぇっ!」びくんびくん

 

 

明石「分かりました」ブチッ

 

ピタ…

 

提督「…え…?」ぴく

 

明石「ごめんなさい提督…私嫌な事してましたねぇ…」にたぁ

 

提督「…」

 

明石「じゃあ、拘束も外しますね?」

 

ガチャガチャ

 

提督「…」

 

明石「それじゃ提督、一緒に寝ましょうか」にこ

 

提督「っ…」

 

明石「ほら、こっちこっち」ぽんぽん

 

提督(こいつが寝たら…手で…)ドキドキ

 

明石「ふふ…」

 

ぽふ…

 

明石「提督…?イキたくなったらいつでも言って下さいね…?」くす

 

提督「ふ、ふん」

 

明石「…」むー

 

明石「提督、これ見てください」

 

提督「…?」くるっ

 

ちゅっ

 

提督「!?」ささっ

 

明石「んふ♡」ガシ

 

提督「くっ…」

 

明石「ん…ぁ…んむ…」ぢゅーっ

 

提督「つ…」びくびく

 

提督(さっきから焦らされてばっかで…やけに興奮して…!)ドキドキ

 

明石「はぁっ…はぁっ…ぁむっ…ぷはっ…提督っ…♡」うるうる

 

提督(こいつ…こんなにエロかったか…!?)

 

明石「提督っ…提督ぅ…っ♡」はぁはぁ

 

提督「っ…」すっ

 

明石「あはぁ♡」むにゅっ

 

提督「」もみもみ

 

明石「やぁん♡提督ぅ…♪」ぴくん

 

提督「…!」ハッ

 

バッ

 

明石「あん♡」

 

提督(お、俺は何を…!?)

 

提督「く、くっつくな!あっち向いて寝ろっ!」

 

明石「くふっ♡いつまでその意地が続きますかねぇ…?」さわさわ

 

提督「ふぐっ…!」

 

明石「じゃあ本当に寝ましょうか…」スッ

 

提督(やっとか…やっと自分でイケる…)

 

カチャカチャ

 

提督「お、おいっ!?何して…」ガチャン

 

明石「へぇ?何って…提督の手を手錠で縛ってるんですよ」

 

明石「そうしないと自分でしちゃうでしょう?」にや

 

提督「!?」

 

明石「貴方が絶頂出来るのは私のモノになると決めた時だけですからね♡」

 

提督「このっ…!」ガチャガチャ

 

明石「じゃあ…おやすみなさい…」すやぁ

 

提督「くそっ…くそっ…!」

 

明石「〜♡」

 

その日から明石による焦らしプレイが始まり、提督の主砲は日に日に溜まっていった…

 

 

〜2日後〜

 

提督「や、やめろぉっ…!」びくびく

 

明石「んふふ…どうですかぁ…?気持ちいいでしょぉ…?」

 

明石「これ…私のあそこを再現してみたんですよぉ…♡」

 

ぬぢゅっ…ぬぢゅっ…

 

提督「あっ、あぁぁっ…!」びくっ!

 

明石「!」ピタ

 

提督「っ…」

 

明石「どうしますか?続けますかぁ…?♡」ぬる…

 

提督「…」ふるふる…

 

明石「♡」ちゅぽん

 

提督「ぁっ…」しゅん

 

明石「ふふ…続きは本物で…どうですか…?」さわ…

 

提督「だ、誰がするか…この変態女…っ!」

 

明石「くふ…強がっちゃって…本当可愛い…♡」

 

提督(あと5日…あと5日耐えればいい…!)

 

明石「…」にたぁ

 

 

〜6日後〜

 

明石「♡」ぴた

 

明石「ほらっ、もう言っちゃえっ♡私のものになるって♡」ぺろぺろ

 

提督「〜っ」ぞわぞわ

 

明石「ふふっ…」しゅこしゅこ

 

提督「ひっ…!」びくびくっ!

 

明石「だ〜め♡」ぴた

 

提督「はぁ…はぁ…」

 

提督(ぁぁ…ヤバイ…もう…限界かも…)

 

提督「…」チラ

 

明石「何ですかぁ?」じーっ♡

 

明石「そんな目で見てもぉ…自分でちゃんと言わないと…分からないなぁ…?」

 

提督「っ…」ふいっ

 

明石「ふふ…」

 

明石「ねぇ…もう限界でしょう…こ・こ♡」つんっ

 

提督「あっ」びくん

 

明石「提督…?今一番溜まってるでしょう…?♡」

 

明石「一番溜まってる時に一番気持ちいぃ事ぉ…」

 

明石「しちゃったらどうなるのかなぁ…?♡」さわさわ

 

提督「はぁ…はぁ…!」ドキドキ

 

明石「そうだよねぇ…もう我慢出来ないねぇ…♡」なでなで

 

明石「私のここ、使いたい…?」さわさわ

 

提督「っ…」ごくり

 

明石「くふっ♡そんなに見ちゃやだぁ♡」かくし

 

提督「ぁ…」

 

明石「どうする?使う…ねぇ、使っちゃう…?提督だけのものですよ…?♡」

 

提督「ぁぁ…」

 

提督(使いたい!明石としたい!こいつを俺のものにしたいっ!)ハァハァ!

 

明石「♡」

 

明石「ほら…外してあげる…♡」カチン…

 

手錠「」ガシャンっ…

 

明石「来て♡」

 

提督「」ガバッ!!

 

明石「あっ♡」ドサ

 

提督「はぁ!はぁ!」ごそごそ

 

明石「〜♡」ぴくぴく

 

明石「くふっ♡墜ちたっ♡」

 

明石「好きにして下さい♡提督♡」ちゅっ

 

提督「ハッハッ…!」

 

明石(ほんと…犬みたい…♡)

 

明石「もう…そんなに慌てなくてもこの身体は逃げませんよぅ…」ぴくん

 

明石「一緒に気持ちよくなりましょう…提督…♡」ぎゅうぅ…

 

〜〜〜

〜〜

 

 

そこからの俺は…記憶が無い…

目の前には疲れ果てた明石と…あちこちに飛び散ったお互いの体液…

そして足腰の立たなくなった俺がいる…

ただ一つ分かるのは…

俺は明石に心も身体も…囚われてしまったという事だけだ…

 

 

明石「♡」ぎゅうぅ

 

ー完ー




こわいなり


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44話・時止め提督の居る鎮守府(叢雲) ☆※

奇なる力!



時計「8:24」カチ…カチ…

 

 

提督「」ガバッ!

 

提督「うわぁ!?なんでこんな時間に…!ラッパは鳴ったのかよ…!?」ガサガサ

 

提督「ヤバいって…これ…!あと6分で〇〇中将さんの鎮守府に…!」ガチャチャ

 

提督「あぁ…昇進は無しかぁ…とりあえずダッシュで行って全力で謝ろ…」

 

提督「叢雲にこんな事がバレたらどやされるし…こっそり行くか…」ささっ

 

提督「忘れ物は…無いな…」ガチャッ

 

提督「はぁ…せめて時間が止められたらいいのに…」

 

タタタッ…

 

 

時計「8:24」シーン…

 

 

 

〜中将の鎮守府〜

 

提督「はぁ…はぁ…!」

 

提督「やっぱ怒られてでも叢雲に引っ張ってもらえば良かった…」

 

提督「1時間くらい遅れたんじゃないか…!?」ぞくっ

 

チラ

 

提督「…ん?」

 

腕時計「8:24」

 

提督「クソ…時計まで俺を見放すのかよ…電池だってタダじゃねぇんだぞ…」ブツブツ

 

提督「動けっこのっ」ブンブン

 

時計「8:24」カチッ…カチッ…

 

提督「お?振るんだっけか…?…ってこんな事してる場合じゃ無いなっ!」ダダダ

 

……

 

扉「」ドーン…

 

提督「」ブルブル

 

提督「っ…」コンコンコン…

 

「入りたまえ」

 

提督「…」ガチャ…

 

提督「し、失礼致します…」ちんまり

 

中将「わざわざご苦労」

 

提督「も、ももも申し訳ございません!!」ゲザァ

 

中将「!?」

 

提督「中将殿との大事な約束を…っ!決して忘れていた訳では無いのですがッ!私めの不注意によりっ!」

 

中将「ま、待て待て、どうしたんだ君!」

 

中将「一体何をしたのだね!?」

 

提督「で、ですからっ、約束の時間に…」チラ

 

時計「8:29」カチッ…カチッ…

 

提督「…へ?」

 

中将「私は遅れる事は感心しないが、早く来る分には構わないぞ?」

 

提督「…?」

 

中将「早く来すぎても困りものだが…まぁ顔を上げたまえ」

 

提督「あ、あの…時間…」

 

中将「まだ言うか」

 

中将「予定通りに来て居るのだから構わんと言ったのだよ」

 

提督「…」

 

中将「まぁかけたまえ」スッ

 

提督(どう言う事だ…?)

 

提督「し、失礼します…」

 

中将「では早速だが、近々大規模作戦が〜…」

 

提督(俺は確かに間に合わなかった…筈だよな)

 

提督(それとも元々俺の腕時計がおかしかったのか…それとも掛け時計がおかしいのか…?)

 

提督(何にせよ咎められる事も無く済んで良かったけど…)うーん

 

中将「君、聞いとるか?」チラ

 

提督「は、はいっ!」

 

中将「では続けよう、過去のステビア海では〜…」

 

………

……

 

 

〜外〜

 

提督「やっと終わった…」

 

提督「さて帰るか…あ」

 

提督「そうだった…何も無いのか…歩くかぁ…」とぼとぼ

 

提督「このままじゃ日が暮れちまうよ…」

 

 

叢雲「…」でーん

 

提督「!?」

 

叢雲「…アンタ、いつの間に出向してたのよ」

 

提督「い、いやぁ、ちゃんと時間には出て…」

 

叢雲「嘘仰い!アンタ、ラッパが鳴ってもグースカ寝てたわよねぇ!?」

 

叢雲「今日痛い目見ればその寝坊グセも治ると思って起こさなかったのよ」

 

叢雲「どう?中将にこってり絞られたんでしょう?」くすくす

 

提督「だ、大丈夫だったよ、何とかギリギリ間に合って…」

 

叢雲「…呆れた、嘘までつくなんて、とんだクズね」

 

提督「!」

 

叢雲「ま、良いわ、少しは反省なさい」ガシャっ…

 

機関「」グオォーン…ボボボボボ…

 

提督「あっ!」

 

叢雲「私に内緒で出かけた時みたいに歩いて帰りなさい」

 

提督「まっ、待ってっ!」タタッ

 

叢雲「ふんっ、知らないわよっ、アンタなんか…」バシャシャ…

 

 

提督「止まってくれっ!」

 

 

叢雲「」ピタ

 

提督「っ」ほっ

 

提督「ご、ごめん叢雲…一緒に行くって約束してたもんな…」

 

提督「今度はこんな事無いようにちゃんとするからさ…」

 

叢雲「」しーん…

 

提督「…叢雲?」ツンツン

 

叢雲「」

 

提督「え…ど、どうしたんだよ!?」ゆさゆさ

 

提督「これはタチ悪いぞ!?何か言えよっ!?」

 

 

提督「て言うか動けよ!?何か怖いぞ!?」

 

バシャシャ!!

 

提督「うわっぷ!」

 

叢雲「!?」

 

叢雲「あ、アンタいつの間にくっついてたのよ!?」

 

提督「…」

 

提督(…まさか)

 

叢雲「ちょっとダンマリってわけ!?」ギャーギャー

 

提督「…」

 

提督「と、止まれ…?」

 

叢雲「」ピタ

 

提督「!」

 

提督「こ、これは…!!!」

 

そう、提督は何の因果か時を止められるようになってしまい、そして自らの力を自覚してしまったのだ…

 

………

……

 

 

〜鎮守府〜

 

提督「すごい事だぞこれは…」

 

提督「役立つのは戦況だけじゃ無い…大金持ちになる事だって…下手したら世界を支配する事だって出来る…!!」

 

提督「なんて事だ…」

 

ガチャッ!

 

提督「」ビク

 

叢雲「…」ズカズカ

 

叢雲「…」バン!

 

提督「ど、どうし

 

叢雲「まだ説教は終わって無いのよ」

 

叢雲「いい!?その足りない頭で私の言葉をよく聞きなさい!アンタはタダでさえ指揮能力が他より低いのよ!?」

 

叢雲「それなのに生活態度までそんなんじゃこの先〜…」ガミガミ

 

提督「はい…ごめんなさい…はい…」

 

提督(くそ…何で俺がこんなガキに…常にくっついて来やがって…そんなに俺が嫌ならとっとと見捨てて他に行けば良いじゃねぇか…!)

 

提督(そのくせ異動願い渡しても…)

 

〜〜…叢雲『ふぅん…そうやって逃げるのね、この腰抜け!』ビリビリ!

 

提督(何が腰抜けだよクソ…こっちはお前の為を思って…)チラ

 

叢雲「〜!」ガミガミ

 

提督(うるせぇなぁ…あ、そうだ…こんな奴に構わなけりゃ良いんだよ!俺にはその力があるんだから!)

 

提督「ふふ…」

 

叢雲「!!!」

 

叢雲「な、何笑ってんのよ!!こっちがアンタの為を思って…」

 

提督「止まれィッ!!」

 

叢雲「」ピタ

 

提督「くく…」

 

提督「あーっはっはっはっ!!実に愉快だなぁ!?」

 

提督「悔しけりゃ何か言ってみろよ叢雲ちゃぁん!?」べしべし

 

提督「何も言えねーだろ!?」ケラケラ

 

提督「いつもいつもうるせーんだよ!この小姑が!」

 

提督「こんな奴はてめーの部屋で壁に向かって説教してろってんだ!!白雪辺りに気味悪がられりゃ良いさ!」ダキッ

 

提督「ふん!」ズルズル

 

ふにゅ…

 

提督「」ハッ

 

提督「…」

 

叢雲「」しーん…

 

提督「…」さわ…

 

むにゅ…

 

提督「」ドキッ

 

叢雲「」

 

提督「…っ」ごくり

 

提督(こ、こいつも女だったな…)

 

提督(そ、そうだよ!いつも叢雲の説教に付き合ってんだから少しくらい触っても…)

 

さわさわ…

 

むにっ…ふにゅっ…

 

提督(が、ガキの癖にこんな柔らかいのか…!?)もみもみ

 

提督(…それに)チラ

 

叢雲「」

 

提督(よく見りゃ…すげぇ整った顔してたんだな…)どきどき

 

提督(いつも怒ってばっかだからな…)さわさわ

 

提督(やばい…俺ってロリコンだったのかも…)むに!むにむに!

 

叢雲「」

 

提督(…)キョロキョロ

 

提督(…)ゴクッ…

 

提督(こ、こんな身体してるお前が悪いんだからな…)スーッ

 

叢雲「」ぷるっ…

 

提督(やばっ、我慢出来ないかも…)

 

叢雲「」

 

提督(俺は悪くない…悪くないっ…)かちゃかちゃ

 

提督(こんな大人を挑発する叢雲が悪いんだ!)ガバッ!!

 

………

……

 

提督「はぁ…はぁ…」

 

提督「だ、出し過ぎたか…?」

 

叢雲「」べっとぉ…

 

提督「流石に妊娠…はしないよな…?」

 

提督「…洗っといてやるか…」

 

 

〜2時間後〜

 

叢雲「」ピシッ

 

提督「結局風呂場でも叢雲相手に盛ってしまった…」

 

提督「ごめんよ叢雲…お前の司令官は動かないお前とセックスするロリコンだったよ…」

 

提督「もう…これ限りにしよう…」

 

提督「…動け…」

 

叢雲「アンタの為を思ってっ…!?」びくんびくんっ

 

叢雲「ひ、ひゃぁぁぁっ///」びっくぅ!

 

提督「!?」

 

叢雲「あっ、や、やだっ!やだぁぁ…っ!」ショワァァ…

 

叢雲「み、見るなっ…見ないでよぉっ…!」びくんっ!

 

叢雲「あ、やっ!いっ、ひっ…っ!ぁっ…!」カクカク

 

提督「!!!」ビン!

 

叢雲「はぁっ…はぁっ…!み、見ないでっ…お願いっ…!」ぞくぞく

 

叢雲「やだっ、ま、また来るっ…!来ちゃうっ!や、やぁぁっ!」プシャァァっ!

 

提督「止まれ!」

 

叢雲「」ピタ

 

提督「はぁ!はぁ!ダメだっ!叢雲!叢雲ぉ!」ガバッ!!

 

提督「お前、そんな声も出せるのかっ!このっ!」脱がし脱がし

 

提督「まったくお前って奴は!けしからん艦娘だっ!」

 

提督「何度俺から搾り取る気だよ…!?」ぐちゅっ…

 

………

……

 

それからの提督は…留まることを知る時の中でいくつもの艦娘達と交じりあった…

提督はもう誰にも止められない…何故なら彼は時を止められるのだから…

 

提督「あぁ…でもやっぱりお前が最高だよ叢雲っ…」パンパン

 

叢雲「」ゆさゆさ

 

提督「ごめんなぁ…こんな司令官でごめんなぁ…」びくんっ

 

叢雲「」ピク

 

提督「…!?」ピタ

 

提督「…」

 

提督「今…一瞬動いた…?」

 

叢雲「」

 

提督「い、いや、そんな訳ないよな…」

 

提督「第一動けるんだったらとっくに反抗されて俺なんかミンチだよな…はは…」

 

提督「…」

 

叢雲『やだぁぁ…ひっぐ…』びくんびくん

 

提督「…何してるんだろう…俺…」

 

提督「動けない艦娘に日頃の憂さを晴らしたり…惨めすぎるだろ…」

 

提督「…叢雲だって…最初から俺について来てくれて…」

 

提督「もう本当に止めるか…こんな馬鹿みたいな事…」

 

提督「…」ちゅぽっ

 

叢雲「」びくっ

 

提督「えっ!?」ササッ

 

提督「む、叢雲…?」

 

叢雲「」しーん…

 

提督「…そ、そんな訳無いだろ!俺!この力は俺だけが使える!クズみたいな力だ!」

 

 

提督「“動け″る奴なんて1人もいない世界で使う最低の力だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

叢雲「…止まれ」

 

提督「っ!?」ピタ

 

提督(は…?え…?)

 

提督(な、何で…何が…え…?)

 

叢雲「って顔してるわね」

 

叢雲「あーあ、こんなに出して…」こぽ…

 

叢雲「これ孕んだわよ、絶対、アンタのこども」さすさす

 

提督(え…何だこれ…夢か…?)

 

叢雲「あっ♡きたきたぁっ…」ぞわぞわ

 

叢雲「んっ♡」びくんっ…びくんっっ!

 

叢雲「はっ…あぁ…っ…」

 

叢雲「ふふ…」ぺろ…

 

叢雲「…ねぇ」

 

提督「」びくっ

 

叢雲「アンタ、意識あるんでしょ」

 

叢雲「よく聞こえてるわよねぇ?」さわさわ

 

提督「」ぞくっ

 

叢雲「私だって何でこうなったか分からないわぁ?」

 

叢雲「多分アンタの体液と私の体液が混ざって…粘膜同士が擦れて感染ったんだと思うのだけど…病気みたいに…ふふ…」ぬりゅぬりゅ

 

提督(そんな…馬鹿なっ…)

 

叢雲「最初は何であんな波が来るのかと怖かったわ…?だけどそのうち意識が出てきて…」

 

叢雲「あ、司令官が私を犯してたからこうなったんだって、分かったのよ」ぬりゅっ!ぬりゅっ!

 

提督(うっ!)びゅくっ

 

提督(…?全く気持ちよく無いぞ…?)

 

叢雲「ふふ…分かったかしら?止まってる間は、なーんの感覚も無いの」

 

叢雲「でも…解除された時に…」

 

叢雲「すっっごい波になって押し寄せて来るのよぉ…♡」

 

提督(…!?)

 

叢雲「アンタにもその感覚…味わってもらいたいわぁ…」ちゅこちゅこ!

 

提督(ど、どうすりゃ止められる…!?)

 

叢雲「ねぇ、私が何でいつもアンタにうるさくしてたか分かるかしら?」しゅこしゅこ

 

提督(…っ)

 

叢雲「アンタがどうしようもないくらい好きだったからよ」

 

叢雲「でも私の性格じゃ…ね?」

 

叢雲「だからいつもあんな風になっちゃったってわけ」

 

提督(…)

 

叢雲「だからアンタが私であんな事してるって知った時…信じられないくらい嬉しくて…」

 

提督(叢雲…)

 

叢雲「いつかアンタには私が絶頂した回数分の愛をあげようって思ったのよ」ぬぢゅっ!!

 

びゅくっ

 

提督(…ま、まさか…)

 

たらーっ

 

叢雲「あぁっ!勿体ないっ!」ぺろっ

 

叢雲「あはっ♡美味しっ♡」ぺろぺろ

 

叢雲「はぁ♡あと120回…♡」ぬちゅぬちゅ

 

提督(そ、そんな事したら解除した時…!)

 

叢雲「どうなっちゃうのかしらねぇ?ねぇ、司令官?」にこぉ

 

………

……

 

どびゅっ…

 

提督(あと…どれくらいなんだ…)

 

叢雲「次で最後っ♡あと一回で…私の愛に悶える司令官が見られるわっ!」ぱんっ!ぱん!

 

提督(そんなっ!)

 

叢雲「ねぇっ!愛してるっ!アンタが好きっ!私だけのものっ!」ぬちゅぬちゅ

 

叢雲「あっ♡ねぇっ最後っ!一緒にいくわよっ!?いいわよねっ!?」

 

叢雲「はぁっはぁっ!んっ…!」ぴくっ

 

叢雲「そろそろでしょっ!もうすぐよねっ!?」

 

提督(ぜ、絶対イカないっ!耐えてくれ俺の体っ!)ぞくぞく

 

提督(やばいこの感じは…っ!)ぴく

 

叢雲「!」パァァ

 

提督(あっ!し、しまっt

 

 

叢雲「動きなさい♡司令官♡」

 

 

ー艦ー




止まりし時の中で艦娘達とあれやこれや


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45話・記憶を喪った提督の鎮守府 ※

たまらねぇぜ


〜司令室〜

 

提督「…」

 

ザザ…

 

『くっ…何て硬さなの…!』 『痛っ…また撤退かぁ…』

 

『司令官に申し訳が立ちません…!』

 

 

『司令…ご命令を…』

 

 

提督「…」

 

 

 

 

提督「俺が行く」ガタ

 

『は?』

 

 

大淀「は?」

 

提督「あの野郎ガキだと思って調子乗りやがってクソが…」ブツブツ

 

バタン

 

 

大淀「…え」

 

 

 

 

バタァン!

 

島風「大淀ざぁぁん!!」びえぇ

 

大淀「!?」

 

島風「提督がわだじの連装砲ぢゃんを〜!」ぐすぐす

 

大淀「ど、どうしたの?」なでなで

 

島風「ぐすっ…ぐすっ…」ユビサシ

 

大淀「…?」チラ

 

 

〜窓の外〜

 

提督「行け連装砲ちゃん!北方棲姫にぶっ放したらぁよ!!」

 

連装砲ちゃん「キュッ!!」ザザーー!!

 

 

大淀「何で提督が連装砲ちゃんに乗ってるんですか!?」

 

島風「がえじでよぉ〜!!」びえぇ!

 

ガラガラ!

 

大淀「提督ーー!!」ブンブン

 

大淀「何してるんですか!早く戻りなさーーい!!」

 

 

 

提督「…」チラ

 

提督「行くぞ連装砲ちゃん!北方棲姫にぶっ放したらぁよ!」ビシ

 

連装砲ちゃん「キュキュッ!」シャーー!!

 

提督「暁の水平線に勝利を刻むのだ!!」

 

バシャシャシャ!

 

 

 

大淀「あ!もう!」

 

島風「うわぁぁぁん!」ボロボロ

 

……

 

 

ー半日後ー

 

〜埠頭〜

 

提督「」べしゃっ

 

比叡「もう!死ぬ気ですか司令!」

 

吹雪「私達が通り掛かって無かったら遭難ですよ遭難!」

 

連装砲ちゃん「キュッキュッ!」

 

島風「この泥棒!そのまま死んじゃえば良かったのに!」ぷんぷん

 

黒潮「それは言い過ぎちゃうか?」ケラケラ

 

大淀「本当何考えてるんですか!」

 

提督「」しーん…

 

大淀「…提督?」ゆさゆさ

 

比叡「ん?どうしたの…?」

 

提督「」しーん…

 

大淀「…」そっ…

 

提督「」

 

大淀「ち、ちょっと!やだっ!息してないわ!!」

 

一同「!!?」

 

島風「っ…」じわ

 

島風「やだぁぁ!!提督死んじゃやだぁぁ!!」びえぇ!

 

連装砲ちゃん「キュウゥ!キュッ…」

 

黒潮「ちょい落ち着き!明石はんの所や!今詳しいもんは彼女しかおらん!」

 

比叡「そそそそうね!早く運ばないと!」

 

島風「やだぁぁあぁ!!でーどぐじんじゃやだぁぁ!!!」ブンブン

 

大淀「島風ちゃんも手伝って!早く連れてくわよ!」

 

吹雪「担架持ってきましたぁ!」

 

大淀「さ!早く載せて!」

 

……

 

 

〜工廠〜

 

明石「うぅん…」

 

明石「一応心臓は動いてるけど呼吸止まってたからねぇ…」

 

明石「もしかしたら脳に障害が…」

 

大淀「そんな…」

 

明石「も、もしもの話よ!もしも!」

 

明石「ただ起きてくれるのを待つしか…」チラ

 

提督「…すぅ…すぅ…」

 

大淀「…」

 

 

ー3日後ー

 

明石「ふぅ…提督…貴方が居ないと艦隊が沈んだままですよ…」

 

提督「…」むく

 

明石「!!」

 

明石「提督っ!起きたんですか!?大丈夫ですか!」

 

提督「…」キョロキョロ

 

明石「動かない所は有りませんか!?声は出ますか!目は見えて居ますか!?私の言ってる事は…」

 

 

 

提督「ここは…どこですか…?」

 

明石「えっ…」

 

………

……

 

 

大淀「そんな…嘘よ…」へなへな

 

黒潮「ホンマか…」

 

明石「えぇ…恐らく脳に血流障害が出た事による記憶障害が…」

 

比叡「っ…」

 

島風「…」ふら…ふら…

 

吹雪「島風ちゃん…?」

 

 

島風「ねー提督ー、駆けっこしよ!負けませんよー!」

 

提督「…?」

 

島風「ねーってばー」ゆさゆさ

 

提督「…?」にこ

 

島風「っ…」じわ

 

島風「う、うぅっ…!」ダッ!

 

ダダダ!バタン!!

 

 

比叡「島風ちゃん…」

 

吹雪「無理も無いですよ…」

 

連装砲ちゃん「キュ…」しゅん

 

 

提督「あ、あの…」

 

一同「!!」

 

明石「どうしました!?」

 

提督「僕は何でここに…?」

 

明石「…」

 

大淀「…貴方がこの鎮守府の提督…だからです」

 

提督「…?」

 

吹雪「司令官!吹雪ですっ、覚えていませんか!?」

 

提督「僕にこんな可愛らしい知り合いは居ないと思うんだけど…」

 

吹雪「っ…」じわ

 

明石「吹雪ちゃん…無理に思い出させようとしちゃだめ…」

 

明石「ゆっくり…自然に切っ掛けがあるのを待って…」

 

吹雪「…っ」ダッ

 

明石「吹雪ちゃん…」

 

提督「…ごめん」

 

大淀「…」

 

大淀「あの、…待ってますから…提督…」

 

ゾロゾロ…

 

バタン

 

 

提督「…」

 

明石「私もちょっと用があるので外しますね…」

 

提督「はい…」

 

明石「…」

 

バタン

 

 

提督「…」

 

 

 

提督「…」ニヤ

 

提督(嘘ついた時に島風の反応で引っ込みが付かなくなったがこれはこれで良いな!)

 

提督(丁度良いし一週間位このまま療養しよう!うん!)ニヤニヤ

 

 

連装砲ちゃん「…」ジー

 

 

提督「!」ハッ

 

提督「き、君は不思議だね…」

 

提督「金髪の女の子の所に行かなくて良いのかい…?」

 

連装砲ちゃん「!」

 

連装砲「キュウゥ…?」ジロジロ

 

提督「そんなに見られても…」

 

提督(バレてる…訳ないよな…?)

 

 

ガチャ…

 

提督「!?」

 

 

島風「…」

 

提督「君はさっきの…」

 

連装砲ちゃん「キュっ!キューっ!」ユビサシ

 

島風「…へぇ」

 

 

 

島風「提督…全部演技なんですか?」

 

提督「!?」

 

提督「な、何を言っているんだい?演技って何の事…」

 

島風「…」

 

島風「そうだよね…演技なわけ無いもん…」

 

連装砲ちゃん「…」

 

島風「うぐっ…」じわ

 

提督「…ごめんね…」

 

島風「もう…っ…」

 

 

 

島風「私が婚約者って事も…忘れちゃったんだね…っ…」ぎゅっ…

 

提督「ん?」

 

島風「…?」

 

提督「」ハッ

 

提督「そ、そうだったのか…」

 

提督(これは…どうしたものか…!?)

 

連装砲ちゃん「きゅ…」にやにや

 

提督「ごめん…僕も記憶が…よく分からなくて…」

 

島風「私…初めてだったのに…責任とってくれるって言ってたのに…」ぐすぐす

 

提督(処女航海の事かな?)

 

島風「もう記憶なんて無くていいよ…これからまた…2人だけの思い出作ろ…?」ぎゅう…

 

提督「そ、それは駄目なんじゃ無いかな…僕もちゃんと思い出せるように頑張るよ…」

 

島風「いいもん…提督が生きてるだけで…」

 

島風「ねぇ…今誰も居ないよ…」しゅる…

 

提督「!?」

 

連装砲ちゃん「きゅぁー//」メカクシ

 

島風「私達の新しい思い出…ここから始めよ…?」むに…

 

 

提督「うん!」

 

………

……

 

 

提督「ふぅ…」

 

島風「…」ぷち…ぷち…

 

島風「提督ごめんね…嫌だったよね…」

 

提督「嫌じゃ無いよ、君みたいに可愛い子が僕の婚約者だったなんて…」

 

島風「…//」

 

島風「じ、じゃあ、私は遠征に行かなきゃだからっ」

 

島風「連装砲ちゃん!行くよっ」

 

連装砲ちゃん「キュッ!!」

 

バタン

 

 

提督「」にやにや

 

提督「無知サイコー!!」

 

ガチャ!

 

大淀「どうしました!?」

 

提督「」バッ

 

提督(やべ)

 

提督「ち、ちょっと頭がっ…!」

 

大淀「提督っ…!」ダダっ

 

大淀「大丈夫ですかっ!?」

 

提督「もう、治りそう…っ…」

 

大淀「心配させないで下さいっ、あなた…」

 

提督「…?」

 

大淀「あ、やだっ…つい前の癖で…」

 

提督(あなた…?)

 

提督「癖ってどういう…」

 

大淀「…あなたは覚えて居ないかもしれないけど…私達…ケッコンしていたんです…」ぐすっ

 

提督「!」

 

提督(おいおい…この鎮守府はイメクラか何かか?)

 

大淀「あの時私が止めていれば…!」しくしく

 

提督「だ、大丈夫だよ…記憶は無いけれど…もう一度君の夫に戻れるよう…頑張るから…」

 

大淀「はい…いつまでも…待っています…」きゅ…

 

提督「はは…」

 

大淀「あの…無理な事とは思いますが…もう一度…私を愛して頂けませんか…?」

 

提督「!?」

 

提督「い、いやぁ…僕もよく分からないから…かえって更に悲しい事になると思うよ…?」

 

大淀「いいんです…私が貴方を抱きたいだけ…」さわさわ

 

提督「ひぅっ…!?」

 

大淀「こうすれば…思い出すかもしれませんよ…」するする

 

提督「ぁ、あぁ…」

 

……

 

 

提督「はぁ…はぁ…」

 

大淀「ふふ…思い出しましたか…?」

 

提督「い、いやぁ…全く…」

 

大淀「じゃぁ…」

 

大淀「思い出すまで…何度でも来ますね?」にや

 

提督「あぁ…」

 

バタン

 

 

提督「うおぉ…つ、疲れたぁ…!」ぐでー

 

提督「まさか大淀がなぁ…」

 

提督「うぅん…今の状況悪くは無い…だが取り返しのつかなくなる前に引いた方が…」

 

ガチャッ

 

提督「」サッ

 

提督「君は…」

 

 

吹雪「お父さん…」うるうる

 

提督「!?」

 

提督(そう来たかぁ…)

 

吹雪「本当に私の事…忘れちゃったの…?」

 

提督「あ、あぁ、すまない…僕に君のような娘が居たとは…」

 

吹雪「そうだよね…信じられないよね…」うるうる

 

提督(本当だよ)

 

吹雪「ねぇ…いつものアレしようよ…」すりすり

 

提督「…へ?」ドキ

 

吹雪「お母さんが居なくなってからいつも私がお父さんの相手してたの…本当に覚えてないんだね…」ぐすっ

 

提督「そ、そんな事が…」

 

提督(よく考えるなぁ…)

 

提督「でも僕達は親子なんだろ…?それは流石にダメじゃないかなぁ…?」

 

吹雪「もう…最初はお父さんから始めた事じゃない…♡」

 

提督「そ、そうだったのか…」

 

吹雪「そうだよ…突然後ろから襲われて…私びっくりしたんだから…」ハァハァ

 

提督(こいつ…ここぞとばかりに妄想撒き散らしてんな)

 

吹雪「思い出さなくても良いから…早くしようよぉ…」すりすり

 

提督「ま、待て待て、今の僕じゃ本当に…」ぐぐぐ…

 

提督(流石に身がもたないだろ…!?)

 

吹雪「…そうだよね…今のお父さんからしたらこんな見ず知らずの芋に迫られて…気持ち悪いよね…」

 

提督「!」

 

吹雪「私…待ってるから…」ぐす

 

提督「…」

 

提督「あぁ…ごめん…」

 

提督「でも…君みたいな娘が居たら…きっと世界で一番好きになるよ」

 

吹雪「…優しいんですね、司令官」ボソ

 

バタン…

 

 

提督「ふう…」

 

提督「…ん?司令官?」

 

提督「…まさかな」

 

提督「いやでも…」ブツブツ

 

 

バタァン!

 

比叡「司令!記憶はまだ戻りませんか!?」ズイッ

 

提督「あ、あぁ、生憎まだ何の切っ掛けも…」

 

比叡「…」チラ

 

提督「…?」チラ

 

 

金剛「…」じーっ

 

提督(何をしてるんだあいつは…)

 

比叡「…」コク

 

 

金剛「へ、ヘーイ提督ー」ツカツカ

 

提督「君は…?」

 

金剛「わ、忘れてしまったのデスカー?」メソラシ

 

金剛「あ、貴方の妻デース」プルプル

 

提督「!?」

 

提督(何だこの棒演技は!?)

 

比叡「司令!これでも思い出しませんか!?いいえ、思い出さなくて結構…今ある事実のみを受け入れて下さい!」バァン

 

金剛「そ、そうネー」

 

提督「そうか…」

 

 

金剛「比叡、こんなの本当に上手く行くのデスカ!?」ヒソヒソ

 

比叡「心配いりませんお姉様!新しい記憶を植え付けましょう!」ヒソヒソ

 

提督「」

 

提督「あ、あの…」

 

金剛「!?」

 

金剛「ど、どうしたんデース!?」

 

提督「君が僕の妻というのは…」

 

金剛「あ、それは…えーと…」ハラハラ

 

提督(金剛め…練ってから来るべきだったな)

 

比叡「妻です」

 

提督&金剛「!?」

 

比叡「お姉様は貴方の妻です。奥様です。」

 

比叡「それが以前の貴方達です!」フンス

 

提督「な、なるほど…」チラ

 

金剛「//」フイッ

 

提督(何だその反応は!こっちまで照れるじゃないか!)

 

提督「思い出せるよう頑張るよ…」にこ

 

比叡「」にこ

 

提督「…?」

 

比叡「ではお姉様、司令がお休みできるようここは一旦退きましょう」

 

金剛「そ、そうするネ!//」

 

比叡「では司令、また」

 

比叡「」くるっ E:ゴムハンマー

 

提督「!!」ゾッ

 

バタン

 

 

提督「…」

 

提督「ひえぇ!何で比叡ゴムハンマー持ってんだよ…!?」

 

提督「まさか俺の記憶が戻ってたらあれで…?」ブルっ…

 

提督「い、いや、どこか施設の劣化を直そうとしてるんだそうに違いない!」

 

提督「…」カタカタ

 

提督「こりゃ一週間どころじゃないな…もう記憶戻った事にしないと取り返しつかなくなるな」

 

提督「よし、明石が来た時にでも一芝居打つか」

 

 

カチャ…

 

黒潮「…」そろそろ

 

提督(…もう黒潮でいいか)

 

提督「あのs」

 

黒潮「司令はん、こんなん持って来たで」

 

アルバム「」どっさり

 

提督「!!」

 

黒潮「一緒に見てもええ…?」

 

提督「う、うん…」

 

黒潮「そっか、おおきに」にこ

 

………

……

 

黒潮「でな〜、こん時司令はん全然釣れやんで」

 

提督「はは…」

 

提督(あったなぁ…そんな事も…)

 

黒潮「また皆んなで釣り行こうなぁ?ウチも今度こそ大物釣ったるわっ」

 

提督「そうか…」

 

提督(何やってんだろうなぁ俺…)

 

黒潮「ほな…」スッ

 

提督「…なぁ」

 

黒潮「…?」

 

提督「実は…」

 

ガチャ

 

 

比叡「司令、ちょっといいですか」グイッ

 

提督「っ…?」

 

比叡「司令の記憶を元に戻す方法が見つかりました!」

 

比叡「今すぐ来てください!」

 

提督「だ、だから俺はっ」

 

比叡「大丈夫、すぐに元に戻るので」にこっ

 

提督「いやそうじゃなくて…っ!」

 

比叡「ほら早く!」ズルズル

 

提督「く、黒潮っ!助けてっ…!」

 

黒潮「比叡はん!待ってや!司令はんの様子なんやおかしいわ!」

 

比叡「大丈夫、すぐ戻るからっ」にこ

 

黒潮「ちょ、あんたっ!」ぐいっ

 

比叡「…」ぶんっ

 

黒潮「ぅっ!?」どごっ

 

提督「黒潮っ!?」

 

黒潮「ぅ…司令…はん…堪忍な…」バタ

 

比叡「司令!早く行きましょう!貴方の奥様がお待ちですよ!」

 

提督「比叡…!貴様っ…!」

 

提督「俺は金剛とケッコンなんかしてねぇ…!お前達には悪いが全部演技だったんだよ!!」

 

比叡「いえ、貴方の奥様は金剛お姉様です」

 

比叡「今の貴方は自分が記憶を失った事に気付いていないのです」スッ つゴムハンマー

 

提督「ひっ!?」

 

提督「や、やめろ!」

 

比叡「さ、司令、次に目を覚ませば奥様に会えますよ」ブンッ!

 

提督「っ…!」

 

 

提督「…?」

 

提督「!!」

 

提督「こ、金剛!!」

 

金剛「比叡、もういいネ」ぐぐぐ

 

比叡「お姉様、退いて下さい」

 

比叡「もうすぐでお姉様の願いが叶うのですっ」ぐっ!

 

金剛「そんな事してもワタシは幸せになんてなれないネ!なりたくなんかないデース!!」ぶんっ!

 

比叡「きゃっ!?」どさ

 

金剛「提督!さっきは嘘ついてごめんなさいデース!ワタシは貴方の妻なんかじゃ…!?」

 

提督「いいんだ…!ありがとう…ありがとう…!!」ぎゅうぅ

 

金剛「て、提督ぅ〜っ///」ふにゃぁ

 

提督(生きてる〜!やっぱ嘘なんかつかもんじゃないなぁ…)

 

提督「ごめんな金剛…俺もお前に謝る事があるんだ…」

 

金剛「ふぇ?」

 

提督「お前だけじゃない…皆んなにも謝る事があるんだ…」

 

金剛「…分かったネ、集めるヨー!」ピピッ

 

提督「ありがとうな…」

 

ガチャ

 

島風「金剛さん、話ってな…ってちょっとー!提督から離れてねっ!」

 

大淀「そ、そうです!その人は私の夫で…」

 

島風「は、はぁ!?」

 

大淀「あら、忘れちゃったのかしら?」

 

島風「ち、違うもん!提督は私のこ、婚約者で…」もじもじ

 

 

吹雪「お父さん…」

 

島風&大淀「」ドンビキ

 

黒潮「…」むく

 

黒潮「あっ…いたた…っ」

 

提督「だ、大丈夫かっ!」

 

黒潮「あ…司令はん…大丈夫やったんかぁ…」にこ

 

提督「あぁ…俺の所為でお前まで危険な目に合わせて…すまん!」

 

黒潮「…?」

 

提督「皆んな、すまない!」

 

提督「これから言う事を良く聞いてほしい…」

 

ザワザワ

 

提督「実はな…」

 

〜〜〜

〜〜

 

 

島風「」

 

大淀「」

 

吹雪「〜////」

 

黒潮「良かったなぁ…っ、ほんま…!」ぐすぐす

 

金剛「…」ポカーン

 

比叡「…」ムスッ

 

 

提督「す、済まない!本当に悪かった!!」ゲザァ

 

島風「は、はじめでだっだのにぃ〜〜っ!!」ぶんぶん

 

提督「ありがとう…!ありがとう…!」ぐらぐら

 

大淀「ま、まままさか島風ちゃんともっ!?」くわっ!

 

提督「くっ…!」

 

大淀「節操無しか!クズなんですか!?」ゲシ

 

提督「うぐっ…結果節操無しのクズだった…!」

 

黒潮「…?」

 

吹雪「あの、司令官、明日の遠征はどこでしょう?」

 

提督「!?」

 

吹雪「そろそろ鋼材の備蓄が〜…」

 

提督(吹雪…分かった、俺もあの事は無かったことにするよ…)

 

黒潮「吹雪のお父さんってのは何だったんや?」

 

吹雪「」

 

提督(吹雪…)ほろり

 

金剛「て、提督…?本当に…記憶喪失なんかじゃ無かったのデスカ…?」

 

提督「…あぁ…」

 

金剛「っ…!」ぎゅっ

 

金剛「良かった…ホントに良かったヨー!」ポロポロ

 

提督「金剛…」なで…

 

島風「ぐずっ…ずるい゛〜っ!!」ぐいぐい

 

提督「島風も…ごめんな…」

 

大淀「こ、この浮気者っ!」

 

金剛「浮気なんかじゃ無いデース!そもそも誰のものでも無いネー!」にこ

 

大淀「きー!」

 

提督(え…そんなこと言う奴初めてだぞ…)

 

黒潮「しかし良かったでほんま…どないやっちゅうねん困るでしかしこれ」

 

吹雪「司令官、明日の遠征を…」

 

ガヤガヤ…

 

 

 

比叡「…」

 

比叡(失敗かぁ…)

 

比叡(もっと早く叩いておけば良かったのかな)

 

比叡(そうすれば今頃お姉様と提督が夫婦という事で解決してたのになぁ、油断したなぁ)

 

比叡(あ、そうだ…次は…)

 

 

どうなる事やら…ここの鎮守府が無事、元の関係に戻れたかどうかは皆さんのご想像に…おや?

指輪をはめているのは…

 

ー艦ー




鎮守府で会える奴なら最高や


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46話・下呂提督の居る鎮守府(隼鷹)※

やぁ


〜提督・私室〜

 

「総員!起こーし!!」カンカンカンカン!

 

 

提督「」モゾ…

 

提督「うぅ…つらぁ…」フラ

 

ガチャ

 

提督「…?」チラ

 

 

 

隼鷹「!」

 

隼鷹「あぁ〜提督〜!起きてたんだね〜!」

 

提督「何だ隼鷹、朝っぱらから…」

 

提督「ここには酒なんて無いぞ」

 

隼鷹「失礼しちゃうねぇ〜、わざわざ起こしに来てあげたってのにさ〜!」

 

提督「あぁ、すまんな」

 

提督「だがもう起きてるさ、お前のおかげで頭は痛いがな」

 

隼鷹「男なら酒に強くないとね〜」

 

隼鷹「酔ってすぐ寝ちまうのはどうかと思うよ〜?」

 

提督「むぅ…」

 

隼鷹「そこでどうだい?今夜も…」

 

提督「勘弁してくれ…肝臓がバカになっちまう…」

 

隼鷹「あっはは〜!それもそうだね〜!」

 

隼鷹「じゃ、あたしは戻るね〜」ヒラヒラ

 

提督「あぁ、ありがとうな」

 

バタン

 

提督「はぁ…身体が重い…」ぐてー

 

 

…最近どうも隼鷹が頻繁に晩酌に誘ってくる。

色々な話が聞けるのは有難いが、俺の体は酒に強いわけじゃない。

酔ったらすぐに眠くなり、隼鷹に部屋まで届けてもらうのが毎回の恒例となりつつある。

隼鷹も俺なんかより千歳や飛鷹を誘えば良いものを…

 

 

 

〜後日・艦娘寮談話室〜

 

千歳「はーあ、本当、どうすれば良いのかしら」

 

瑞鳳「千歳さんのアプローチも躱されたんじゃ望み薄ね…」

 

千代田「提督の癖にお姉を…!」

 

飛鷹「今度は何したの?」

 

千歳「それがねぇ…」

 

 

ーーーーー

ーーー

ーー

 

 

 

千歳「ねぇ提督…こんな姿でもMVPだったのよ?」中破

 

提督「そうか」

 

提督「ありがとうな、間宮券を用意しておくから、入渠するといい」

 

千歳「…提督…」スリ…

 

提督「…な、何だ?早く行かないと明日に響くぞ…?」

 

千歳「凄く…疲れたわ…」ギュ…

 

千歳「しばらくこのままで…いいかしら…?」うるうる

 

提督「っ…」ゴクリ

 

千歳(効いてるわね)

 

千歳(提督は艦娘からのお願いに断れない筈…)

 

提督「し、仕方ない…千歳がそれで良いなら良いぞ」

 

千歳「ふふ…嬉しいわ…」ぎゅうぅ

 

提督「」ダラダラ

 

 

 

ー1時間後ー

 

千歳「…」むぎゅむぎゅ

 

提督「なぁ千歳?そろそろドックに…」

 

千歳「でも…」

 

提督「お、俺も執務しないと…」

 

千歳「…」

 

千歳(…今回もダメか…)

 

千歳「分かったわ、ありがとうございました」チラ

 

提督の主砲「」ギン…

 

千歳(はぁ…意地っ張りなのか臆病なのか…)

 

提督「あぁ、ゆっくり休んでくれ」

 

千歳「…えぇ」

 

 

ーー

ーーーー

ーーーーーーー

 

 

 

千歳「こんな感じね…」

 

飛鷹「な、中々大胆な事するのね…」

 

千代田「」

 

飛鷹「もしかして胸の大きい子は好みじゃないのかしら…?」しゅん

 

瑞鳳「!」

 

瑞鳳「じ、じゃあ!」

 

ガチャッ!

 

龍驤「期待したらアカンで瑞鳳!」

 

瑞鳳「り、龍驤さん!」

 

飛鷹「どういう事かしら…?」

 

龍驤「ほら、これ見てみぃ!」バサっ

 

 

エロの本「」どっさり

 

 

千歳「!!」

 

千歳「こ、これは!?」

 

千代田(な、何これ…お姉みたいな人が…こっちは飛鷹さん…?)

 

龍驤「全部提督の秘蔵これくしょんや」

 

龍驤「ほれ、あんたらがそんな生殺しみたいな事するから…」

 

 

龍驤「全部趣味があんたらみたいな女になってしまってんねん!!」バシッ

 

 

千歳「//」

 

飛鷹「は、恥ずかしわね…」

 

瑞鳳「むー!」

 

乳これ「」パラパラ

 

龍驤「何が乳これや!デカけりゃええんかいな!」バシッ

 

千代田「!」ガサガサ

 

千代田(この女の人…私にそっくりじゃない…!?)ドキドキ

 

 

龍驤「だからな、今後はウチらの為にも控えてほしいねん」

 

飛鷹「!?」

 

千歳「そ、そんな!」

 

 

ドア「」ガチャ!

 

 

隼鷹「ひゃっはー!」

 

 

 

みんな「…」シーン

 

隼鷹「…あれ?もしかして遅刻…?」

 

飛鷹「こんな時間に来て!当たり前でしょ!」

 

隼鷹「まぁまぁ〜…」

 

龍驤「ほれ、あんたみたいな女の本もあるで」

 

つエロ本

 

隼鷹「ん〜?」ペラ

 

隼鷹「あっはは!本当だね〜!でもあたしこんなに胸大きいかな?」

 

瑞鳳「…」ギリ

 

龍驤「」ピキ

 

千歳「それで、何してたの?」

 

隼鷹「あぁ、ちょっとね〜」

 

飛鷹「何よ?」

 

千代田「…」スンスン

 

千代田「…こいつ提督の匂いがする!」

 

隼鷹「!!」

 

千歳「ど、どういう事かしら!?」ガタ

 

飛鷹「隼鷹…貴女…」

 

隼鷹「ちょっと待ちなよ〜!あたし何もしてないって!」

 

隼鷹「ただ提督と一杯…ね?」

 

隼鷹「でも提督弱いからさ〜、すぐに潰れちゃって部屋に送って帰って来たんだよ〜」

 

 

みんな「!!!」

 

龍驤(それや!酒や!)

 

千歳(お酒を飲ませて酔わせて…!)

 

飛鷹(ぱっくりと…)

 

千代田「ふ、ふーん」

 

飛鷹「よくやったわね、隼鷹」

 

隼鷹「うん?」

 

千歳「今度提督を誘って軽空母で宴会を開きましょう」

 

隼鷹「!!」

 

隼鷹「いいねいいね〜!」

 

龍驤「ウチは肴になる料理でも作ろうかなぁ?」

 

瑞鳳「あ、私もー!」

 

千代田「私はお姉と一緒にお酒の用意を…」

 

隼鷹「濃いのを頼むぞ〜!」

 

龍驤「当たり前や、それで提督を…」ニヤ

 

千歳「」ニヤ

 

ワイワイ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

榛名「て、提督はお酒に弱い…」

 

榛名「榛名がお守りしなければ…!」スタスタ…

 

 

 

〜後日〜

 

提督「さ、本日も仕事終わり!皆んなお疲れ様!」

 

艦娘達「はーい」ゾロゾロ

 

 

千歳「提督、少しよろしいでしょうか?」

 

提督(げ、また千歳か…)

 

提督「あ、あぁ、何だ?」

 

千歳「この後軽空母の宴会があるのですが…」

 

提督(何だ?わざわざ許可か…?好きにやってくれて構わんのだが…)

 

千歳「提督…」きゅ…

 

提督「うむ、いいぞ」

 

千歳「!」パァ

 

千歳「ではお待ちしていますね!皆んなもう集まってるから!」

 

提督「え!?」

 

千歳「場所は私の部屋よ!早くしてくださいね!」タッタッタッ

 

 

提督「行ってしまった…」

 

提督「まさか宴会の誘いだったとはな」

 

提督「しかしこんな夜更けに宴会とは…」チラ

 

提督「…」

 

提督「凶星が瞬いているな…何事もなければ良いが…」スタスタ…

 

 

 

 

 

 

榛名「」コソコソ

 

ーーーーー

ーーー

 

 

 

〜千歳の部屋〜

 

ガチャ…

 

提督「こ、こんばんわ…」

 

 

千歳「お待ちしてました、提督!」

 

飛鷹「ほら、ここ空いてるわよ?」

 

龍驤「料理はうちらが作ったんやで!」

 

提督「!」

 

提督「おぉ!すごいな!」

 

隼鷹「あぁ〜!提督〜!」フリフリ

 

提督「当たり前だがお前も居るのか」

 

提督(隼鷹と飲むとすぐ潰されるんだよな…)

 

瑞鳳「提督、今日も一日お疲れ様!」

 

提督「お、ありがとうな」なでなで

 

瑞鳳以外「!」

 

瑞鳳「〜♪」

 

千歳「じ、じゃあまずは乾杯しましょうか!」

 

龍驤「どれにするんや?」

 

提督「そうだな、俺は1番弱いやつで…」

 

軽空母達「」ニヤ

 

飛鷹「う〜ん、ならこれかしら?」トクトク

 

提督「?」

 

提督(炭酸…見た目は…コーラか…?)

 

提督「」チラ

 

提督「!」ハッ

 

提督(今気づいた…ボトルのラベルが全部剥がされているのか…?)

 

提督「あ、ありがとうな」

 

飛鷹「」にこ

 

〜〜〜

〜〜

 

 

隼鷹「皆んな盃は持ったね!?」

 

隼鷹「じゃあ乾杯っ!!」

 

皆んな「かんぱーい!」

 

カチーン

 

わいわい

 

 

千歳「」ゴクゴク

 

隼鷹「かぁー!うめぇなぁーっ!」プハー

 

提督「」ゴク…

 

提督「!」

 

提督(これは…濃すぎる…!)

 

龍驤「なんやきみぃ、もっとグイッと飲んでや〜」

 

龍驤「うちが用意したんやで?」ゴクゴク

 

提督「あ、あぁ…」チビチビ

 

 

 

 

千代田(…よし)

 

千代田「ねぇ〜!提督〜?」ぎゅうぅ

 

提督「ち、千代田!?どうした一体!」

 

提督(こいつ一口しか飲んでなくなかったか!?)

 

千歳「!!!」

 

千代田「お姉に手を出したら許さないんだからね〜!」ぎゅうぅ

 

提督「わ、わかったから離れてくれっ!」

 

千代田「私がお姉の代わりになるからぁ〜」べたべた

 

提督「このっ…!」ぐいぐい

 

 

飛鷹(ちょっと千歳!何とかしなさいよ!)ボソボソ

 

瑞鳳(提督の前に千代田さん酔わせてどうするんですか!)ボソボソ

 

千歳(私もこれは予想外で…!)ボソボソ

 

 

千代田(お姉、悪いけどいただきよ!)

 

千歳「ち、千代田?」ぽん

 

千代田「ん〜…?」

 

千歳「提督のご迷惑にならないように…」

 

千代田「え〜?」

 

提督「うぐ…」

 

千代田「これはお姉を提督から守ってるんだから!」ぎゅうぅ

 

提督「そうは言っても…」

 

 

 

千代田「わ、私がお姉の代わりにお嫁さんになったり子供産んだりすれば…」

 

軽空母「!?」

 

 

千代田(そう、あくまでお姉の為という事にすれば…!)

 

提督「!」

 

千歳「な、何言ってるのよ!?」

 

提督「そうだぞ千代田!そういうのはもっとしっかりした人と…」

 

千代田「そ、そうすればお姉は守られるもん!」

 

千代田「仕方なくなんだから!」ぎゅうぅ

 

千歳「こら!千代田っ!」ぐいぐい

 

提督「分かった分かった!千歳には手を出さないから!な!?」

 

千歳「え!?」

 

龍驤「ほー」

 

千代田「むぅ…」

 

提督「もちろん千代田にも手は出さんぞ!安心してくれ!」

 

瑞鳳「千代田さん、そういう事らしいですよ!やりましたね!」にこ

 

千代田「ぐ…!?」

 

千歳「あ、あの!提督!」

 

提督「?」

 

飛鷹「ほら、千歳も向こうで千代田と仲良く飲んでなさい?」にこ

 

龍驤「せやな、姉妹仲良しが1番や!」にこ

 

千歳&千代田「」

 

提督「仲が良いのは良い事だな」

 

千代田「え、ちが…」

 

隼鷹「ほらほら〜2人ともこっち来なよ〜!」ガシ

 

千歳「ち、ちょっと!」

 

千代田「私はそんなつもりじゃ!」

 

隼鷹「良いから良いから〜!」ズルズル

 

 

龍驤(一気に2人か…!)

 

瑞鳳(これは協同作戦に見せかけた…!)

 

飛鷹(サバイバル!)

 

 

提督「う〜ん…」ヨロ

 

飛鷹「!」

 

飛鷹「提督、どうしたの?」

 

提督「いやぁ…酔いが回って…」

 

飛鷹「そ、そう!」

 

龍驤(早ないか!?)

 

瑞鳳「…」

 

瑞鳳「…提督、瑞鳳のお酒だったら少しはマシになるかもよ…?」

 

提督「おー、そうか〜」グビ

 

瑞鳳「!」

 

龍驤(か、間接キスや!)

 

飛鷹「」ギリ

 

提督「うわっ!!甘いっ!!」

 

瑞鳳「」ニヤ

 

龍驤「!?」

 

飛鷹(ちょっと、何したのよ!?)ボソボソ

 

瑞鳳(アルコールの味を誤魔化すためにたっぷり砂糖入れたのよ!)ボソボソ

 

瑞鳳(うんと度数が高いのを飲んでくれたわ!)

 

飛鷹「…!」ゴクリ

 

 

提督「あぁ…なんかさっきより酷く…」フラァ

 

龍驤「あんまり無理せんと、少し休んだ方が良いで」

 

龍驤「ほら、ウチが枕になったるから」ぽんぽん

 

提督「おぉ…すまんな…」くたぁ

 

瑞鳳(ちょっと!瑞鳳の手柄の筈でしょ!)ボソボソ

 

龍驤(大丈夫や)ボソボソ

 

瑞鳳(な、何が…?)ボソ

 

龍驤(大丈夫や)ボソボソ

 

飛鷹(何が大丈夫なのよ…)

 

 

 

ー部屋の外ー

 

榛名「…」

 

榛名「まさかあれほどお酒に弱いなんて…」

 

榛名「誰に襲われても文句言えないじゃないですか…」

 

榛名「やっぱり榛名がお守りしないと…!」メラメラ

 

 

 

 

ー隼鷹サイドー

 

隼鷹「ほらほらぁ〜まだまだあるからさ〜!」ぐいぐい

 

千歳「わ、私はもう流石に…!」フラフラ

 

千代田「」

 

千歳「ほら、千代田なんてとっくに…」

 

隼鷹「ちぇー、せっかく久し振りに皆んなで飲んでるのに…」シュン

 

千歳「隼鷹…」

 

千歳(思えばこうして軽空母の皆んなと飲むのも何ヶ月ぶりくらいかしら…?…そうよね…)

 

 

千歳「そうね!楽しく飲みましょう!」

 

隼鷹「そう来なくっちゃ!はい!」

 

千歳「頂くわ!」ぐいっ

 

 

千歳「!!」カァァァ!

 

隼鷹「…」

 

千歳「なに…これ…」ブルブル

 

隼鷹「…」

 

千歳「隼鷹…?」ぱたん

 

ーーー

ーー

 

 

 

ー1時間後ー

 

龍驤「ほらぁ〜…飛鷹ももっと飲み〜…」ぐでんぐでん

 

飛鷹「いやれすぅ〜」ほわー

 

瑞鳳「提督〜…あれ〜?…」フラフラ

 

提督「zzz…」

 

 

隼鷹「もう皆んな〜、悪酔いし過ぎだよ〜!」

 

龍驤「おぉ…酔ってないんは流石やな隼鷹〜」ヒック

 

隼鷹「ほら、3人ともこの水で少し酔いでも冷ましなって」コト…

 

飛鷹「気が効くわね…」グビ

 

瑞鳳「ありがと〜」ごく

 

龍驤「…」ごく

 

3人「!!?」

 

龍驤「な、なんやこれ…!」

 

飛鷹「カハッ…」バタ

 

瑞鳳「うにゅ〜…」ドサ

 

龍驤「お前たち…!」フラフラ

 

隼鷹「あぁごめん!ごめん!これあたしがいつも飲んでるやつだった!」

 

隼鷹「…」

 

 

龍驤「」

 

隼鷹「って、誰も聞いてないかぁ」にこにこ

 

隼鷹「さてと…」すくっ

 

 

提督「うぅん…zz」

 

隼鷹「また送ってあげるとするかね〜…」ぐいっ

 

 

隼鷹「…」てくてく

 

ーーーー

ーー

 

 

〜提督・私室〜

 

隼鷹「よいしょ、っと」

 

提督「…」ごろん

 

 

 

 

カチャカチャ

 

スルスル…

 

 

隼鷹「さてと…」

 

 

 

隼鷹「乗艦料はいつも通り提督の体で払ってね〜っと…」ニヤニヤ

 

提督「zzz」

 

隼鷹「…」スルスル

 

提督「んん…」

 

隼鷹「」ピク

 

隼鷹「油断大敵だよ〜…」プチ…プチ…

 

 

隼鷹「ご開帳〜♪」

 

提督「」全裸

 

隼鷹「さてさて〜…♪」サワサワ

 

提督「んぅ…」

 

隼鷹「…」ぐりぐり

 

提督「…zz」

 

主砲「」バキッ…

 

隼鷹「おぉ〜…♪」

 

隼鷹(酒も良いけどこっちもいいね〜)

 

隼鷹「はむっ」パク

 

隼鷹「〜♪」じゅぷじゅぷ

 

提督「ぅぅ…」

 

隼鷹(相変わらずこの男は鈍感だね〜)

 

隼鷹(あたしと飲む日は気を付けないとね〜)

 

 

隼鷹(もうすぐパパにしてあげるか〜♪)にこにこ

 

 

ガタッ!

 

隼鷹「」ビクゥ!

 

提督「zzz」

 

隼鷹「…?」

 

隼鷹(な、何…?今の音…)

 

「勝手は…」

 

隼鷹「!?」

 

 

榛名「榛名が、許しません!」ヒソヒソ

 

 

隼鷹「あ、あんたは!」ヒソヒソ

 

榛名「隼鷹さん!何してるんですか一体!」

 

隼鷹「えと…あはは…」

 

榛名「提督はお酒が弱い事を知っておきながらこんな事をするなんて…!」

 

隼鷹「いやぁ…これは…」

 

榛名「言い訳は無用です!」

 

榛名「最近寝起きが悪いと仰っていたのはこの為だったのですね!」プンプン

 

隼鷹「す、すみません…」しゅん

 

榛名「提督の為にも、もうしないと誓って下さいね!」

 

隼鷹「はい…」

 

榛名「はぁ…それでは帰りましょう…」

 

隼鷹「うぅ…」トボトボ

 

 

榛名「もう…」チラ

 

提督「zzz」

 

榛名「お布団も掛けないで…」ぽふぽふ

 

榛名「…?」

 

布団「」もこっ…

 

 

榛名(この盛り上がりは…?)ぽふぽふ

 

榛名「はっ!」

 

榛名(ま、まさか…!)

 

提督「うぅん…zz」ゴロ…

 

榛名(提督…お苦しいのですね…!)

 

榛名(男性は一度こうなると収まりがつかない…お姉様の部屋で読んだ本に書いてありました!)

 

榛名(榛名、全力で提督を邪気からお守りします!)スッ…

 

榛名()さわさわ…

 

提督「…zz」

 

榛名(これは…//イラストとはまた違って…)

 

榛名(ひゃあぁ…)さわさわ

 

「はぁ…」

 

榛名(!?)

 

榛名「」キョロキョロ

 

隼鷹「そんなんじゃ何の解決にもならないよ〜」

 

榛名「!!」

 

榛名「ま、まだ居たのですか!?早く帰って下さい!」

 

隼鷹「あんたもそんなもの大事そうに持っちゃって…」

 

隼鷹「よっぽどソレが好きなんだねぇ」ニヤニヤ

 

榛名「」ハッ

 

榛名「ち、ちが…これは…!」ぱっ

 

隼鷹「良いって良いって〜」きゅっ

 

隼鷹「まずあたしが手本を見せるからさ、その後にやってみるかい?」

 

榛名「///」カァ〜

 

隼鷹「…ひひひ」ニヤニヤ

 

隼鷹「よく見ときな?」ぱくっ

 

榛名「」ドキッ

 

隼鷹「ほおひて…ん…じゅる…」じゅぷじゅぷ

 

隼鷹「からだは動かさずに…んむ…はぁ…」

 

隼鷹「くびらけ…じゅぽ…うごかふと…」じゅぽじゅぽ

 

榛名(す、すごい…あんなに滑らかに…)

 

榛名(あれが…榛名の…中に…)ドキドキ

 

隼鷹「」ニヤ

 

隼鷹「ほら、あんたもやってみな?」ちゅぽん

 

榛名「ぁぅ…///」

 

隼鷹「ほらぁ〜、早くしないと起きちゃうぞ〜?」

 

榛名「で、では…失礼します…///」ぱく…

 

榛名「んん〜!んん〜!」

 

榛名「んぐっ、苦しいです!」

 

隼鷹「下手だねぇ〜」

 

榛名「」カチン

 

榛名「は、榛名だって提督に尽くす事は出来ます!」

 

隼鷹「ふぅ〜ん?」ニヤニヤ

 

榛名「あむっ…んっ…」じゅる…

 

榛名(く、苦しいけど…!提督の為に…!)

 

提督「うぅ…」

 

榛名「…?」

 

榛名(何だかさっきより…)

 

榛名(!?)ビク

 

榛名(き、気持ち悪い…!)

 

榛名「けほっ!」

 

榛名「う、うぇぇ…」ぼたぼた

 

隼鷹「!?」

 

隼鷹「あぁ〜勿体無いって〜!」

 

榛名「いやぁぁ…」ベタベタ

 

隼鷹「全く…」フキフキ

 

榛名「ごめんなさぁい…」

 

隼鷹「…でも初めてにしては悪くなかったかも…?」

 

榛名「ほ、本当ですか!?」

 

隼鷹「ちょ、声が大きいって!」ヒソヒソ

 

榛名「!」チラ

 

提督「zzz」

 

隼鷹「危ない子だねぇ…」

 

榛名「すみません…」

 

隼鷹「今日は慎重にしないとね…」

 

榛名「…?」

 

榛名「ど、どういう事でしょう…?」

 

隼鷹「決まってんじゃん、建造任務だよ」

 

榛名「建造任務…?」

 

隼鷹「あたしもそろそろ我慢出来なくてねぇ…」ヌギヌギ

 

隼鷹「毎晩毎晩機を伺ってたんだけどさ…」パサ…

 

榛名「まさか…」ゴクリ

 

隼鷹「ここまで泥酔した提督は初めてだからねぇ…」にこぉ

 

隼鷹「ひひ、あんたはそこで見てるかい?」

 

榛名「さ、流石にそれはダメですぅ!」

 

榛名「そういう事は、お付き合いして、ケ、ケッコンして…」ごにょごにょ

 

隼鷹「…」

 

隼鷹「あんたはそれで良いのかい?」

 

榛名「え…?」

 

隼鷹「この男にそんな事を期待してたら、いつまで経ってもあたしらはこのまま何も変わりやしないんじゃない?」

 

榛名「…」

 

隼鷹「あんたも心当たりあるかな?いくら押しても引いても、提督には全く効果が無いんだよねぇ」

 

隼鷹「でも寝てる間ならさぁ、本能に従っちゃうのが男なんだよねぇ」にこ

 

隼鷹「ねぇ、あんた達は本当にそんな回りくどい事をして、待ち続ける気かい?」

 

榛名「…」

 

榛名(確かに提督は鈍感で…何人もの艦娘にアプローチされても動じる様子が全く無くて…)

 

榛名(でも…だからといって…!)

 

榛名「は、榛名は…!」

 

隼鷹「うんうん」

 

〜〜〜〜

〜〜〜

〜〜

 

 

 

 

 

ー1ヶ月後ー

 

〜提督私室前〜

 

榛名「あ!隼鷹さん!」

 

隼鷹「お?」

 

 

 

榛名「提督はバッチリ眠っています!榛名じゃんじゃん飲ませて酔わせちゃいました!」

 

隼鷹「そ、そうかい」ヒキ

 

榛名「という事で今日は榛名が先に頂きますね!」

 

榛名「も、もしかしたら朝までかも!」キャッ

 

隼鷹「ま、まぁごゆっくり…」

 

榛名「はい!」

 

ガチャバタン

 

 

隼鷹「…眠れる獅子を起こしてしまったのかねぇ…」ふぅ

 

 

 

 

〜更に一ヶ月後〜

 

提督「」ゲッソリ

 

 

隼鷹「うひゃー…ありゃ悲惨だねぇ…」

 

榛名「」ツヤツヤ

 

隼鷹「な、なぁ、榛名さんよぅ」

 

榛名「はい!なんでしょう?」

 

隼鷹「流石に最近やりすぎじゃないかい…?」

 

榛名「そんな事ありません!今まで榛名の気持ちに応えてくれなかったのですから!」

 

榛名「その分返してもらってるのです!」

 

隼鷹「な、なるほどねぇ…」

 

榛名「そういう隼鷹さんこそ、榛名とそんなに変わらないじゃないですか!」

 

隼鷹「お、バレてたのかい?」

 

榛名「当然です!榛名が部屋に入ると微かに隼鷹さんの香りが…」

 

隼鷹「何だか恥ずかしいねぇ…//」

 

榛名「ふふ…」

 

隼鷹「まぁ、こんな良い事やめられないよねぇ…」ニヤ

 

榛名「えぇ、本当に…」

 

 

「そういう事だったのね」

 

隼鷹&榛名「!!?!?」ビク

 

隼鷹(き、聞かれてた!?)

 

榛名(どこからどこまで…!?)

 

千歳「最近提督の様子が変だと思って周りを観察してたのよ」

 

隼鷹「な、なぁ千歳さん、この事は…」

 

千歳「残念ね、もう遅いわ?」

 

千歳「無線で貴女達の会話を流してたから、そろそろじゃないかしら?」

 

隼鷹「へ…?」

 

ぞろぞろ…

 

榛名「!?」

 

榛名(駆逐艦から戦艦まで…!?)

 

 

千歳「ふふ…」

 

隼鷹「あちゃー…」ガタガタ

 

龍驤「何や隼鷹、おどれビビっとんのか?」

 

隼鷹「い、いやぁ…その…ね?」

 

ガシ

 

榛名「はう!?」くるっ…

 

金剛「どうしたんデース?榛名ー?」にこにこ

 

榛名「」ガタガタ

 

「2人だけで…」 「軍法会議ものでありますな」 「司令官を…!」

 

ザワザワ

 

 

千歳「まぁまぁ皆さん、2人を責めるのは後にしませんか?」パン

 

千歳「先程榛名さんも言ってたように、今提督は熟睡しているようですし…」

 

艦娘達「!」

 

千歳「皆さんもここに来たのは2人を責める為じゃないですよね?」にこ

 

「私!私行きたいです!」 「芋は黙るっぽい!」 「あらあら」

 

千歳「まぁ…」

 

千歳「勿論皆んな行きたいわよね…」

 

千代田「お姉、MVPの子達は?」

 

飛鷹「あ、いいんじゃない?」

 

千歳「そうね、じゃあ〜…」

 

 

ーーーー

ーーー

ーー

 

 

 

〜半月後〜

 

 

提督「あぁ…遂に起き上がれなくなった…」ふらぁ

 

隼鷹「!」

 

千歳「ど、どうしましょう!?」

 

提督「何ヶ月か前から身体が怠かったが…病気のサインだったのかもな…」

 

金剛「…」ジト

 

隼鷹「!?」

 

隼鷹(あんただってここ最近激し過ぎじゃないのさ!)ヒソヒソ

 

金剛「うぐ…!」

 

榛名「大丈夫ですお姉様!今朝例の鎮守府からあるものが届きました!」

 

つ謎の薬

 

金剛「what?」

 

龍驤「ほほう、これが噂の…」

 

榛名「なんでも、間宮さんと伊良湖さんのレシピを参考に調剤しているとか…」

 

 

榛名「さぁ、提督、気休め程度かもしれませんが…」

 

提督「あぁ…済まないな…」ゲッソリ

 

提督「っ」ごくっ

 

提督「!!!」ビクッ

 

艦娘達「!」

 

提督「こ、これは…!?」キラキラ

 

提督(疲労感が全て消し飛び活力が漲る…!あえて言うなら戦意高揚状態ではないか!?)

 

隼鷹「どうだい…?」

 

提督「あぁ、何だか身体が軽く…いや、普通の100倍…の…!?」

 

提督(何だこの光景は…!?久し振りに艦隊をしかと見た…と言ったらおかしいが…いやしかし…)

 

提督「お、お前たち…こんな事言っては失礼かもしれないが…」

 

 

提督「太ったか…?」

 

艦娘達「!?」

 

金剛「し、失礼な事言わないでくだサーイ!」

 

千代田「そうよ!誰の所為だと思ってるのよ!」

 

龍驤「そうやで、なぁ皆んな、この際だからもうええやろ?」

 

提督「…?」

 

榛名「提督、みんな貴方の子ども達ですよ」にこ

 

隼鷹「あたしだって酒はやめてるからなー!」さすさす

 

提督「え!?」

 

提督「いやだって!俺そんな事一度もしてないだろう!?」

 

千歳「確かに覚えは無いかもね、だって…」

 

飛鷹「全部貴方が寝ている間の事だもの」にこ

 

瑞鳳「ねぇパパ?名前は何にする?」さすさす

 

提督「」

 

提督(さ、最近毎日酒を飲まされていたのも…身体がおかしかったのも…全部…!?)ガタガタ

 

榛名「提督、大本営に私たちの代わりの防衛艦隊の派遣を頼んでいますので、ゆっくり子育てに専念できますね!」キラキラ

 

提督「な…」

 

隼鷹「このまま予定日になれば一番最初はあたしだからねー、明石にも見てもらったけど、順調に育ってるってさ!」ニッ!

 

提督「そ、それは何よりだが…」

 

提督(何が何よりだ!俺!)

 

提督(それに浮世離れした話にしか思えん…まさか騙されているのか…?)

 

提督(いや…この子達はそんな下らない冗談は言わない…)

 

提督(艦隊全員を懐胎しました…なんて…大本営になんて言われるのだ…)キリキリ

 

瑞鳳「提督、嫌なの…?」ウルウル

 

提督「!?」

 

瑞鳳「提督が嫌なら…私…堕ろ 提督「それ以上は言うんじゃないぞ」

 

瑞鳳「!」

 

提督「…そんな簡単に言ってはいけないよ」

 

瑞鳳「提督…」

 

提督「お前達は本当に俺なんかで良いのか?」

 

榛名「当たり前じゃ無いですか!」くわっ!

 

榛名「提督が居たからここまで頑張って来られたのです!」

 

隼鷹「そうだねぇ、艦隊がこうなるくらいだから自信持って良いんじゃないの?」

 

提督「…そうか」

 

提督「しかし産休で1年…育児で1年…計2年も艦隊が動かなくなるのは痛いな…」

 

 

伊8「2年間のバカンス…ですよ」にこ

 

提督「!!」

 

艦娘達「!!!」

 

「バカンスじゃん!」「そういえばここ南方だし!」「妊娠しちゃったものは仕方ないよね!」

 

キャーキャー

 

提督(そんな考え方があるとは…!!)

 

 

 

 

提督(そうだよな、運営出来ないものは出来ないからな!)

 

提督「よし!事情が事情だ、大本営からの補給は減る事が予想されるが、親子共々力を合わせて生きてくぞ!」

 

艦娘達「おー!」

 

〜〜〜〜

〜〜〜

〜〜

 

 

 

〜1ヶ月後〜

 

 

ー鎮守府・埠頭ー

 

提督「遂にこの日が来たか、怖いな」

 

千歳「タンカー、接舷します」

 

タンカー「」ボーっ

 

 

速吸「補給艦速吸、到着しました!」ビシ

 

提督「うむ、ご苦労」

 

提督「さて…どれだけ物資が減らされているものか…」ハァ

 

提督(あの時は舞い上がってしまったが…よく考えるととんでもない事になっちまったよな…)

 

隼鷹「!!」

 

隼鷹「ち、ちょっと見てみなよこれよぉ!」

 

提督「…?」

 

提督「こ、これは!?」

 

 

資源・資材・食料・嗜好品「」ドッッサリ

 

 

提督(いや!期待してはダメだ!次の鎮守府の分かもしれん!)

 

速吸「ではここに受け取りのサインをお願いします!」

 

提督「っ…」チラ

 

提督「!!!」

 

提督「って本当に全部ウチの物か!!」くわっ

 

速吸「ひっ」ビク

 

提督「何かの間違いじゃないのか!?」

 

速吸「ま、間違いではありません!ちゃんと妖精さんとも確認したんですからね!」

 

速吸「はい!どうぞっ!」

 

提督「あ、ありがとう…」ペラ

 

速吸「じゃあ私は次の鎮守府に行くので!また来月に!」ビシ

 

タッタッタッ…

 

タンカー「」ボーッボーッ…

 

 

 

提督「ほ、本当に行っちまった…」

 

隼鷹「な、なぁ…この嗜好品の量…」

 

ザワザワ…

 

「何か逆に怖くない…?」「手切れ金キタコレ!」「怖い事言うなよー…」

 

提督「…計画的に使おう…」

 

艦娘達「…」コクリ

 

〜〜〜〜

〜〜

 

 

 

〜大本営〜

 

大淀「提督、件の鎮守府から礼状が届いていますよ」

 

元帥「おぉ、そうかそうか」

 

元帥「喜んでくれたようで何よりじゃ」

 

元帥「これからも元気に過ごしてもらわんとな」にこ

 

大淀「そうですね」にこ

 

元帥「これでまた1人、海軍への永久就職が決まったのう」

 

大淀「えぇ、同じような鎮守府が順調に増えるのも時間の問題かと」

 

元帥「海軍は安泰じゃぁ」

 

大淀「ふふ…」

 

大淀(次はどこの艦娘に発破をかけようかしら?)ニヤ

 

 

 

ー完ー




飲み過ぎには気をつけよう!


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47話・嘘つき司令官の居る鎮守府(卯月) ☆

どうするよ


提督「お、卯月、背中に毛虫付いてんぞー」つつ〜…

 

卯月「!?」ぞわぁ

 

卯月「と、とってとって〜っ!」ぴょんぴょん

 

提督「なんてな」

 

提督「うっそー」ケラケラ

 

卯月「!」

 

卯月「む〜っ!!」

 

卯月「うーちゃんもう許せないぴょん!」

 

提督「何だ?どうするんだ?」

 

卯月「くすぐってやるぴょん!」

 

提督「おーおー、頑張れよ〜」スタスタ

 

卯月「ま、待つぴょんっ!」ててて

 

提督「あ、そこ濡れてるから気を付けろよ」

 

卯月「そんな嘘に引っかかっ!?」ずてっ

 

提督「あっははは!」スタスタ

 

 

卯月「ぐぅ〜っ!!」ワナワナ

 

 

〜睦月型の部屋〜

 

卯月「もう許さないぴょん!」ドン!

 

卯月「今度という今度は頭に来たぴょん!司令官をあっと言わせてやるぴょん!!」

 

睦月「やめなよ〜」

 

如月「でも確かに司令官の言動には困る事も多いわね〜…」

 

如月「そこがあの人の魅力の一つでもあるわぁ…」うっとり

 

卯月「魅力も何も無いぴょん!うーちゃんばっかりからかわれて怒り爆発ぴょん!」

 

皐月「まぁ卯月はからかいやすいのかもねっ!」

 

卯月「冗談じゃ無いぴょんっ!」

 

弥生「もしかして…司令官…卯月の事が…」

 

卯月「…?」

 

 

弥生「好き…なのかも…」

 

睦月型「!!!」

 

卯月「そ、そそそんな訳な、無いぴょんっ!///」

 

睦月「確かに司令官うーちゃんばっかりに構ってるかも!」

 

如月「あらぁ♪」

 

卯月「っ//」

 

皐月「絶対そうだよっ!うん!」

 

弥生「卯月…頑張れっ」ぐっ

 

卯月「や、やぁぁっ///」ててて

 

睦月「うーちゃんも可愛い所あるのねっ!」

 

如月「うふふっ」

 

………

……

 

〜次の日〜

 

卯月「司令官がうーちゃんの事…」ドキドキ

 

卯月「そ、そんな訳無いぴょんっ」ぶんぶんっ

 

卯月「今日こそ司令官をうーちゃんのドッキリで…」

 

 

提督「よ、卯月」ぽん

 

卯月「ひゃっ!」びくっ

 

提督「ん?どうした?」

 

卯月「あっ…あぅ…///」ぱくぱく

 

提督「…卯月?」

 

卯月「ぴゃぁぁっ///」てててっ

 

提督「…?」

 

 

〜ある日〜

 

卯月「うぅ〜ドックにサラシ忘れちゃったぴょん…」てくてく

 

卯月「あるかな〜…」コソ

 

卯月「!!」

 

 

 

提督「…?」つサラシ

 

提督(何だこれ…包帯…?入居したから要らなくなったのかな?)

 

提督(ま、使い終わったなら捨てた方がいいよな)ゴソッ

 

 

卯月「っ///」

 

卯月(う、うーちゃんのサラシ…ポケットに…!!)プルプル

 

卯月「はうぅ///」カ〜っ!

 

 

〜またある日〜

 

卯月「し、司令官にまた話しかけられたぴょんっ、も、もしかして本当にっ…うーちゃんの事…!?///」ドキドキ

 

 

提督『卯月〜、スカートがパンツに入ってんぞ〜』

 

弥生『男の子は…好きな子に…意地悪する…』

 

 

卯月「〜っ//」

 

卯月「し、司令官っ…//」

 

卯月「うーちゃんも…司令官の事…っ…//」

 

ボソ…ボソボソ…

 

卯月「…?」

 

卯月「誰かいるぴょん?」こそっ

 

卯月「!!」

 

 

提督「〜」にこにこ

 

能代「〜♪」ぎゅっ

 

 

卯月「え…」サーッ…

 

卯月「しれ…かん…?」

 

 

提督「じゃ、またな」ちゅっ

 

能代「ふふっ♪」ちゅっ

 

 

卯月「ぁ…」

 

卯月「…」

 

卯月「…」

 

 

………

……

 

 

〜睦月型の部屋〜

 

卯月「…」

 

弥生「卯月…どうしたの…?」

 

睦月「な、なぁんかうーちゃん元気無いよっ…?」

 

如月「一体どうしたのかしら…」

 

卯月「…」

 

皐月「う、卯月、どうしたのさ」

 

卯月「…」すくっ

 

如月「」びくっ

 

卯月「…」てくてく

 

バタン!

 

睦月「…」ポカーン

 

弥生「卯月…」

 

 

 

〜提督私室〜

 

提督「能代…」

 

能代「提督…」ぎゅ…

 

 

ガチャ

 

提督&能代「」びくっ

 

提督「だ、誰だっ!?」ササッ

 

 

卯月「…」

 

提督「卯月…?」

 

能代「だ、ダメじゃない卯月ちゃん…ノックもしないで…」

 

卯月「…嘘つき」

 

提督「な、何だ…?」

 

卯月「司令官…うーちゃんの事…好きって…」

 

提督「!?」

 

能代「ち、ちょっと、どういう事?」

 

提督「卯月?俺はそんな事一言も…」

 

卯月「うーちゃんの事…好きだって…」ブツブツ

 

提督「た、確かに卯月の事は好きだぞ?それがどうした…?」

 

能代「…」

 

卯月「何で…能代さんと…」

 

提督「それは…能代は婚約者だし…」

 

能代「…//」てれっ

 

卯月「っ…!」ギリッ

 

卯月「嘘つきっ…、嘘つきッ!!嘘つきッ!!!」ダン!

 

提督「お、落ち着け卯月っ!?」

 

能代「どうしちゃったのっ!?」

 

卯月「…!」ギロッ

 

能代「」ゾクッ

 

卯月「能代さん…司令官にそんな嘘つかせて…楽しいの…!?」ブルブル

 

能代「は、はぁ?」

 

卯月「司令官はうーちゃんの事が好きなのにっ…!能代さんが脅してるからっ…!!」ワナワナ

 

提督「お、おい…」

 

能代「だ、だから…」

 

卯月「黙れっ!!」

 

卯月「司令官はうーちゃんの事が好きなんだよっ!!お前が司令官を縛ってるんだぁぁ!!」ガッ

 

能代「っ!?」ぐっ

 

提督「卯月やめろっ!」ぐいっ

 

パシッ

 

提督「っ…!」ドサ

 

卯月「司令官待ってるぴょん、こいつ沈めたらうーちゃんが守ってあげるぴょんっ!」にこっ

 

卯月「だから…」ギロ

 

能代「あっ…かはっ…!」ギリギリ

 

卯月「沈んじゃえ…能代っ…!!」ぎゅうぅ!

 

卯月「…そうだよ…司令官はうーちゃんが好きなのに…お前がいるから…!」ぐぐっ!!

 

能代「や、やめっ…卯月…ちゃ…」

 

 

バタンっ!!

 

卯月「…?」チラ

 

 

弥生「卯月っ!何やってるの…!?」

 

卯月「邪魔しないでほしいぴょん」ギロ

 

能代「…!」ぐいっ

 

卯月「!」

 

能代「げほっ!げほっ!っ…!」

 

提督「大丈夫かっ、能代っ!」

 

 

卯月「…」

 

卯月「弥生のせいで、ほら、離しちゃったぴょん」

 

弥生「卯月…!やめろっ…!」ギロ

 

卯月「…やめたら司令官が危ないぴょん」

 

弥生「どうして…!」

 

卯月「司令官は能代に騙されてうーちゃんに嘘しか言えなくなったぴょん」

 

卯月「だからうーちゃんが助けてあげなくちゃいけないぴょん」

 

弥生「っ…!」

 

提督「違う…俺は…」

 

卯月「司令官、能代をこっちに寄越すぴょん、早く沈めないと…」ざっ

 

能代「ひっ…」ガタガタ

 

 

弥生「っ!」

 

バチィン!!

 

卯月「…」ヒリヒリ

 

弥生「卯月っ…貴女自分が何言ってるか…分かる…!?」ぐいっ

 

卯月「…」

 

弥生「今…司令官にとって一番の危険は…卯月…貴女…!!」キッ

 

卯月「…!」

 

卯月「そ、そんな訳無いぴょんっ!うーちゃん司令官を守るためにっ…」チラ

 

 

提督「…」びく

 

能代「…っ」ぎゅうぅ

 

 

卯月「ぁ…ちが、違う…っ…」

 

弥生「卯月…目を覚まして…」

 

卯月「ち、違うっ…うーちゃん…司令官が好きでっ…司令官もうーちゃんが好きでっ…だから…」

 

弥生「っ…」

 

卯月「う、うーちゃん司令官の事が…あれっ…?でもこんな事したらっ…司令官はうーちゃんの事…嫌いに…?」カタカタ

 

卯月「し、司令官、っ、うーちゃん間違って…」

 

提督「卯月…ごめんな…俺には能代が居るんだよ…」

 

卯月「…じゃあ…うーちゃん…最初から…」

 

弥生「卯月…本当に…ごめんなさい…!」ポロポロ

 

卯月「…」カタカタ…

 

卯月「し、しれっ…」サーッ

 

 

卯月「」ドサ

 

弥生「っ卯月!」

 

提督「卯月!しっかりしろ!」

 

能代「…」

 

〜〜〜

〜〜

 

 

〜数日後〜

 

〜工廠〜

 

卯月「ねぇしれぇかぁん、うーちゃん司令官の事大好きだぴょん」すりすり

 

提督「あぁ…俺もだよ、卯月…」なで…

 

卯月「〜♪」

 

卯月「うーちゃんいまとっても幸せぇ♪」ぐりぐり

 

卯月「司令官もうーちゃんとケッコン出来て嬉しいっ?」すりすり

 

提督「あぁ…とっても嬉しいよ」にこ

 

 

明石「…」チラ

 

提督「…」

 

提督「…卯月、薬の時間だぞ?」

 

卯月「あれ苦いから嫌だぴょんっ」ぷいっ

 

提督「卯月…」

 

卯月「!」

 

 

卯月「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさい!そんな目しないほしいぴょんっ!うーちゃん薬飲むぴょんっ!だから見捨てないで欲しいぴょんっ!」ぎゅうぅ

 

提督「だ、大丈夫だ卯月っ、見捨てないからっ…!」ぎゅ…

 

卯月「司令官…」

 

提督「さぁ…これを…」

 

卯月「…分かったぴょん…」ごくっ

 

提督「卯月…大好きだよ…」ぎゅ…

 

卯月「あ…うーちゃん…も…」

 

卯月「…zz」

 

提督「…はぁ…卯月…」なで…

 

明石「…」

 

提督「卯月は…治るのか…」

 

明石「…このような病気は…症状と長く付き合って行くものなんですよ、提督…」

 

提督「…」

 

明石「今より軽くなるか…提督や私達の対応によっては…悪化してしまうかのどちらかです…」

 

提督「卯月…」

 

弥生「司令官…司令官は…悪くない…」

 

弥生「卯月をからかった…わ、私のっ…」ジワ

 

提督「それは違うよ弥生」

 

提督「大丈夫…卯月はきっと…」

 

能代「卯月ちゃん…」

 

提督「能代にも…俺のせいで迷惑かけて…申し訳ない…」

 

能代「い、いいのよっ、私は…」

 

 

提督「…大丈夫…きっと大丈夫…」

 

 

卯月「…しれ…かん…zz」

 

ー艦ー

 




悲しいねぇ…


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48話・ミザリー艦娘の居た鎮守府(扶桑) ☆

ぽぅ


〜町工場〜

 

作業員「おーい◯◯〜!そろそろ昼にしようやー!」カンカン

 

元提督(以下提督)「おーう!」

 

提督「ふぅ…麦茶麦茶…」

 

作業員「そういや、さっきお前の嫁さんが飯持ってきてくれたぞ」

 

提督「!?」ビク

 

作業員「何だよ〜、お前もあんな美人な嫁さん居るんなら紹介しろよな〜」ケラケラ

 

提督「お、俺に嫁は居ねぇぞ…?」

 

作業員「ん?でも確かに◯◯の妻って言ってたしなぁ…お前しか居ないもんなぁ…」ブツブツ

 

提督「どんな女だった…?」

 

作業員「おん?あぁ、長い黒髪でよ、とてつもない美人なんだがどこか幸薄そうというか…儚げと言うか…」

 

提督(ま、まぁ普通に居なくは無いよな…そんな人も…)

 

作業員「あ、あと変わった服着てたな、巫女さんが着るような

 

提督「今すぐその弁当を捨ててくれ!」

 

作業員「はぁ!?」

 

提督「あいつ…とうとうここまで…!」ブツブツ

 

作業員「んだよ…食わないんだったら貰うわ」パクー

 

提督「あっ!やめろバカ!」ぐいぐい!

 

作業員「何すん…う、うめぇ!」キラキラ

 

作業員「うめぇぞこれ!」パクパク

 

提督「…」

 

作業員「お前も勿体ねーことしたなぁ?」もぐもぐ

 

もしゃ…

 

作業員「…?」もしゃっもしゃっ

 

提督「どうした?」

 

作業員「っ!うげぇぇ!」ぼたぼた

 

提督「!!」

 

作業員「ぺっ!なんじゃこりゃあ!」

 

髪の毛「」わさわさ

 

提督「あぁ…だから言ったのに…」

 

作業員「ひいぃ!」

 

作業員「お、お前の嫁さん頭おかしいぞっ!?」カタカタ

 

提督「だから嫁じゃねぇって!」

 

提督「はぁ…また仕事変えるのかよ…」がく

 

作業員「…?」

 

提督「悪い作業員、これ社長に渡しといてくれ」 つ辞表

 

作業員「!?」

 

提督「今まで世話になったな、有給はいいって社長に言っといてくれ」

 

作業員「お、おい!」

 

提督「じゃあな」

 

………

……

 

 

〜夜・アパート〜

 

提督「くそ…何で俺に執着しやがる…!」

 

提督「とりあえずここも怪しいよな…明日には引っ越すか」

 

提督「…」プルルル

 

提督「あ、親父?悪い、軽トラ借りていいか?あぁそうだよ、また暫く家に帰るから、あぁ、頼む」

 

提督「…は?」

 

提督「…親父、お袋にも言っといてくれ」

 

 

 

提督「その女、二度と家に上げるんじゃねぇぞ」

 

提督「結婚どころか婚約すらしてねぇよ、あぁ…あと、軽トラは貸さなくて良いから、暫くそっちには行かねぇ」

 

提督「悪いな振り回しちまって」

 

提督「あぁ、じゃあな、落ち着いたらまた顔見せるから」ガチャ

 

 

提督「…」

 

提督(遂にここまで来たか…ここも確実にバレてんじゃ…)

 

提督(さてどうする…)

 

 

 

カリ…カリカリ…

 

提督「!!」

 

提督「ネズミか…?」

 

ピンポーン…

 

提督「…」

 

ピンポーン…

 

提督「…回覧板…こんな時間じゃないよな」

 

提督「レンズから見るか…」コソッ

 

レンズ「」ジーッ

 

 

 

 

 

 

 

扶桑「」にこにこ

 

提督(焦るな…ベランダから逃げよう)コソコソ

 

カチャカチャ…ガチャッ

 

提督「!?」

 

提督(は…!?え…?)

 

提督「な、何で鍵開けて…」ガシっ

 

提督「!?」

 

 

扶桑「ふふ…やっとお会い出来た…」

 

提督「!」

 

扶桑「…」すんすん

 

提督「っ!」

 

扶桑「提督…!あぁ…提督…!」ぎゅうぅ

 

提督「は、離せっ…!」ぐぐぐっ

 

扶桑「提督…扶桑、貴方にお会い出来て…幸せです…」

 

提督「っ…!」

 

扶桑「お義父様とお義母様にも、ご挨拶は済んでいますので…いつでも私達を迎えて頂けるそうですよ…」にこ…

 

提督「…悪いな扶桑っ…!?うぐぅっ…!!」

 

扶桑「…」ぐぐぐっ…

 

提督「あぐっ…かはっ!…っ!」バタバタ

 

提督(や、やばいっ…!首っ…締まって…)

 

扶桑「…提督…貴方と共に生きる事が叶わないのなら…」

 

扶桑「私は…貴方と共に…ここで死ぬ覚悟です…」ぐぐぐっ!

 

提督「っ!うぐっ…!!」

 

提督「わ、分かった…!扶桑っ…!ごめっ…かはっ!」

 

扶桑「…」ぐっ…!

 

提督「っ…、俺もっ…扶桑と…生きたいっ…だから…っ!」

 

扶桑「!」パァ

 

ドサ

 

提督「はぁ…はぁ…げほっ!」ガクガク

 

扶桑「えぇ…!嬉しいです…提督…!」ぎゅうぅ

 

扶桑「扶桑も…貴方と共に…」ぎゅっ

 

提督「…」

 

扶桑「はぁ…提督…」すっ

 

提督「っ!」

 

扶桑「ん…」ちゅっ

 

提督「くっ…」

 

扶桑「…」

 

扶桑「…提督からは…して下さらないのでしょうか…」スゥ…

 

提督「!」

 

提督「だ、大丈夫、俺も愛してるよ…扶桑…」ちゅっ

 

扶桑「!」ぽっ

 

扶桑「ふふふ…こんな幸せって…有るのですね…」にこ…

 

提督「…」

 

 

扶桑「愛しています…提督…」

 

ー管ー

 




お留守ですか?


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49話・強請り艦娘の居る鎮守府(谷風) ☆※

女はそれを我慢できない


〜廊下〜

 

貼紙「おみせへ あそびに

きてください。

ケーキを つくって

まってます。

ー間宮よりー 」

 

提督「…食わねば」てくてく

 

ビーッ!ビーッ!ビーッ!ビーッ!

 

提督「!!」

 

提督「くそ!敵影か!時間と場所を弁えろよな!」タッタッ!

 

くるっ

 

ドシン!

 

「きゃっ!?」ドサ

 

提督「あたっ!?」ドサッ

 

「いたた…うぅ…」

 

提督「だ、大丈夫か!?すまん!」

 

 

谷風「うぅ…いたいなぁ…」チラッ

 

提督「す、すまん…」アセアセ

 

 

浦風「あぁっ!大丈夫かい谷風!?」タタッ

 

谷風「ううぅ…こいつぁガッテンならねぇよぉ…」チラチラ

 

提督「うっ…ほ、本当にすまない…今日の出撃は良いから…」

 

 

磯風「当たり前だぞ司令」

 

提督「っ…」

 

磯風「ほら、谷風、たてるか?」サッ

 

浦風「うちも肩貸してやるけぇ」

 

谷風「うっ…あぁっ…いってぇなぁ…」ガクッ

 

提督「!」

 

提督「お、俺も手伝って…」

 

 

浜風「大丈夫ですよ提督、私がやります」

 

提督「あ、あぁ…」

 

谷風「ぁー…いたた…」チラ

 

提督「すまん…すまん…」

 

磯風「明石の所へ行くぞ」

 

谷風「っ…っ…」ひょこっひょこっ

 

浦風「びっこひいとんなぁ…足折れとらんとええが…」チラ

 

提督「!!」

 

浜風「それは流石に無いと思いますので、心配はご無用ですよ」

 

提督「そ、そうかっ」

 

磯風「では行ってくるぞ、司令」

 

提督「あぁ…」

 

谷風「あぁ…いたいなぁ…」チラチラ

 

提督「…本当に…済まない…」ぺこっ

 

………

……

 

 

〜3時間後〜

 

〜執務室〜

 

提督「あぁ…気になって執務どころじゃ無いな…」がくっ

 

提督(谷風は大丈夫だろうか…骨折って入渠や修復材で治るのか…?そもそも艦娘が俺とぶつかっただけで折れるものか?…大丈夫だよな…?悪くて捻挫とか…)

 

コンコンコン

 

提督「!」

 

提督「いいぞー…」

 

キィ…

 

浜風「失礼します」

 

提督「お、おぉ…浜風か…ど、どうだ?谷風は…」

 

浜風「提督、大変です」

 

提督「…?」

 

浜風「その…足首の関節が…複雑骨折してるそうで…」

 

提督「なっ!?」

 

浜風「時間と共に谷風も痛みが自制出来なくなっていまして…」

 

提督「そんな…!」ガタガタ

 

浜風「…」

 

 

浜風(磯風、浦風、谷風、聞こえていますか?提督は動揺を隠し切れていない様子です)

 

提督「お、俺が…谷風を…!?」カタカタ

 

提督「そ、そうだっ!高速修復材があるだろ!?あれ何個でも使って良いからっ!だから…」

 

浜風「…」ふるふる

 

提督「ど、どうした…?」

 

浜風「高速修復材でリカバリー出来るのは深海棲艦からの砲撃等のダメージのみで…外傷も無しに使用しても効果は…」

 

提督「嘘だろ…!?」

 

提督「明石!明石にちょっと…」

 

ガシッ

 

浜風「だ、だめです!明石さんは今提督に対して激しく怒っています!」

 

浜風(うわぁ…ちょっと無理があるかも…!?)

 

提督「何だと…!?」

 

浜風(皆さん!ピンチです!明石さんの所に行かれたら嘘がバレます!)ジジ…

 

ガチャ!

 

提督「!」

 

 

磯風「司令!今は明石より谷風に付き添ってやるのが先だろう!?」ガタッ

 

浦風「そうじゃそうじゃ!」

 

浜風「!」ほっ…

 

提督「そ、そうだなっ!」

 

提督「谷風はどこに…」

 

 

谷風「うぅ…」ヨロヨロ

 

提督「へぇ!?」

 

提督(歩けるのか!?)

 

提督「だ、大丈夫か谷風!?足が折れてるって…」

 

谷風「大丈夫じゃないけどさぁ…提督が心配しないようにっ…」にこ…

 

提督「」グサ

 

谷風「ただ…これじゃちょっと…もう出撃できないねぇ…」

 

提督「いい!出撃なんてしなくていいからっ!」

 

提督「完全に治るまで休めて…」

 

浦風「…にしても困ったのう…」

 

提督「…?」

 

浦風「故意でないとはいえ提督が艦娘にケガをし負わせたんがしれたらことじゃなぁ…」

 

提督「だ、大丈夫だから!責任なら幾らでも…」

 

磯風「お前の首で済めば安いな…」フッ…

 

提督「!?」

 

浜風「そうですよ、陛下からの賜り物である艦娘に危害を…」カタカタ

 

提督「ど、どうなる…?」

 

磯風「鎮守府…解体…!!!」ざわ…

 

提督「そんな…」

 

提督(どうする…!?)

 

谷風「だ、大丈夫っ…谷風さんが黙っといてやるよ…」にこっ

 

谷風「皆んなここが好きだから…谷風さんが我慢すりゃあ…」

 

提督「で、でも…」

 

谷風「皆んなと離れたくないからさ…提督も黙ってて…?」

 

提督「そんな…俺のせいでお前にばっかり負担が…!」

 

浜風「大丈夫です、こうなれば私達は一連托生、隠し通しましょう」

 

磯風「あぁ、司令、この事は誰にも言うんじゃないぞ」

 

磯風「大淀になんて知られたら…わかるな?」

 

提督「あぁ…」ごくり

 

浦風「明石さんにもうちらが話つけといてやるけぇ、提督さんは余計なことしたらいけんよ?ボロが出るけぇの」

 

提督「し、しかし俺は谷風にケガをさせてしまった身で…明石にも誤っておかないと…」

 

 

浦風「だから余計な事せんでええんじゃっ!!」カッ

 

提督「」びく

 

浦風「…大丈夫じゃ、うちらに任せとき?な?」にこ

 

提督「っ…」こくり

 

谷風「すまないねぇ…提督…」

 

提督「な、何言ってんだよ…元はと言えば俺が…」ジワ

 

谷風「男が泣いちゃならねぇなぁ…谷風さんがヨシヨシしてやるかぁ…」にこ

 

提督「ううぅ…っ…すまねぇ…!谷風っ…!」ボロボロ

 

提督「…っ、わがった…ぐずっ…大淀や明石にはっ…あまり関わらないようにっ…ずるよっ…!」

 

磯風「あぁ、その方がいい」チラ

 

浜風「えぇ」チラ

 

浦風「そうじゃな…」チラ

 

谷風「…」チラ

 

 

十七駆「…」ニヤリ

 

浜風(まずは前段作戦…攻略ですね)

 

浦風(次はちと難易度が上がるけぇ、気い付けぇ)

 

谷風(かーっ!谷風さん演技上手いねぇっ!役者になれるんじゃないかい!?)

 

磯風(さて、谷風、早速取り掛かるぞ…)にやぁ

 

谷風「はいよぉっ!」

 

提督「!?」びく

 

浦風(ボケェ!何声に出しとんじゃっ!)ギロ

 

谷風「…!」ダラダラ

 

谷風(しまったぁ〜!へまこいちまったねぇ…っ!)

 

浜風「谷風…無理矢理元気に振舞って…!」

 

谷風「!」

 

谷風「ほ、ほら元気出して皆んな!やだねぇふりじゃないって〜!」

 

提督「うぅっ…!谷風っ!」ポロポロ

 

磯風(貴様…次やったら本当に折ってしまうが、よろしいか?)

 

谷風(あはは…ごめんごめん…)

 

浜風(ほら、ごちゃごちゃ言ってないでやっちゃって下さい)

 

磯風(そうだな)

 

 

磯風「では司令、私達は行くが…」

 

浦風「しばらく谷風と一緒にいてやって欲しいんじゃ」

 

提督「あ、あぁ…俺に出来る事なら何だってするよ…」

 

谷風「…ありがとう…」ぎゅっ

 

提督「!」

 

浜風(チッ)

 

谷風「」ビク

 

浜風「そ、そうですね、じゃ、よろしくお願いします」ツカツカ

 

浦風「頼むわぁ」てくてく

 

磯風「ふ…またな、谷風…

 

バタン…

 

 

提督「…」

 

谷風「な、何か気まずくね…」

 

提督「そ、そんな事ないぞ」

 

谷風「そっか、へへ…」てれてれ

 

提督「」ドキッ

 

谷風「大変な事になっちまったね…」

 

提督「あぁ…」

 

谷風「でもこうして提督と居られるんなら…こうなって良かったかもっ」にこっ

 

提督「っ…//」ドキドキ

 

谷風(チョロすぎぃっ!ちょいとチョロすぎやしないかねぇっ!?)

 

谷風(何だかこっちまで…//)ドキドキ

 

(チッ…谷風、あくまでシナリオ通りですよ、それ以上は絶対 ブチッ

 

谷風(うるさいねぇ…無線封鎖してやろっ)

 

谷風(それに何だか谷風さんっ…//)

 

谷風「ねぇ提督…」

 

提督「な、何だ?」

 

谷風「谷風の事…どう思う…?」うるっ

 

提督「!」ドキッ

 

提督「い、いやぁ…明るくて…元気で、すごく素敵だと思う…」

 

谷風「そ、そっかそっか//」

 

谷風「谷風さんも提督の事…すごく…」うっとり

 

提督「!」

 

提督(ど、どうしたんだ谷風!?まさか俺の事…)ドキドキ

 

谷風(よし、今だね)

 

 

谷風「あっ!?いたたっ!!」

 

提督「!?」

 

提督「大丈夫か谷風っ!」ぎゅっ

 

谷風「ふぅーっ…いたぁ…」

 

谷風「ち、ちょいとさすってくんない…?」スッ

 

提督「あぁ…!俺でいいならいつまでも…」サスサス

 

提督「…!」サスサス

 

提督(こ、これは…!)

 

谷風「ふぅ…ふぅ…///」ぽーっ

 

提督(何だかいやらしい事をしているようなっ…!?)

 

谷風「んっ…いいよぉ…っ…」ぴくん

 

提督「っ…!」ドキドキ

 

谷風(サービスしてやるかぁ…♡)

 

谷風「…」もぞ

 

提督「…?」チラ

 

提督「!!」

 

提督(ぱ、パンチラっ…だと…!?)

 

谷風「ん…はぁ…はぁ…」

 

提督(それに段々色っぽくなって…)ギンギン

 

谷風「…」

 

谷風「提督…辛いん…?」チラ

 

提督「っ!」バッ

 

提督「い、いやっ!すまん!これはその…!」

 

提督(最低かよ…!俺…!怪我させた艦娘に劣情なんて…!)

 

谷風「…」ぎゅ…

 

提督「!」

 

谷風「谷風さんと…よしよし…する…?」うるうる

 

提督「よし…よし…」ごくっ…

 

谷風「提督なら…嬉しい…かな…」にこっ

 

提督「」ぷっつん

 

ガバッ!!

 

谷風「〜♡」

 

………

……

 

 

〜十七駆の部屋〜

 

浦風「まぁうちらの声が聞こえてたら作戦に支障きたすと判断したんじゃろ?」ズズッ

 

浜風「あの女…絶対…」ブツブツ

 

浜風(私がぶつかる予定だったのに…)

 

磯風「まぁ落ち着け、そろそろだろうからな」

 

磯風「ふふ…谷風の足をさする司令を激写…」

 

磯風「司令は完全に私達の言う事しか聞けなくなるな…」ニヤ

 

磯風(そうすればこの艦隊の献立はこの磯風が管理…艦隊の士気も向上間違いなしだな…)にやにや

 

浜風「何してるんですか早く行きますよ」

 

浜風「取り返しが付かなくなったらどうするつもりなんですか」

 

浦風「それは大丈夫じゃな、あの谷風の事じゃからの」

 

磯風「よし、行くぞ」

 

 

 

 

〜執務室前〜

 

磯風「いいか皆の衆、1、2の、3で突撃だ」

 

磯風「そうしたらこの磯風が自慢のキャメラで…」

 

浜風「ごちゃごちゃ言ってないで早くしますよ」カチャ

 

浦風「ま、待ちぃ」ガシ

 

浜風「何してんですか、離してください提督の身に何かあったらどうするんですか」くわっ

 

浦風「あ、あんた行かんほうがええかも…」

 

浜風「はぁ?」

 

「…!」「…♡」「っ…!♡」

 

浜風「…」

 

浜風「何ですか、この声は?」

 

浦風「さ、さぁ…」

 

浜風「足さするだけでこんな声出しますか普通?」

 

磯風「ふ…妹が大人になったんだ、祝ってやるのが私達姉の務めだろう?」にや

 

浜風「う、うわぁぁもごっ!んーっ!」

 

浦風「でけぇ声出したらムードも何も無いじゃろがっ!」ヒソヒソ

 

浜風「んんーっ!!んもごっーっ!!」血の涙

 

磯風「お、その顔頂き」パシャ

 

浜風「んんん…んーーーっ!!!」バタバタ

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「はっ…はっ…!谷風っ…!」

 

谷風「ぁ…提督っ…///」ぎゅっ…

 

谷風「中で…いいから…ね…?」

 

提督「!」

 

提督「さ、流石にそれはっ…」びくびく

 

谷風「…」むっ

 

谷風「っ…!」ぎゅうぅ

 

提督「!?」

 

提督「谷風っ…そろそろ…!」

 

谷風「〜♡」ぎゅうぅ

 

提督「あっ!あぁっ!」びくんっ!

 

谷風「!」

 

谷風「はぁ…♡提督…これ流石に取り返しつかなくね…♡」ぎゅっ

 

提督「…だ、大丈夫…万が一があったら俺がちゃんと責任取るから…」ハァハァ

 

谷風「へへ…」はぁはぁ

 

提督「谷風…」さわ

 

谷風「ん…なに…まだしたいの…?//」

 

提督「だめか…?」さわさわ

 

谷風「もう…最後まで付き合ってやりますかぁ…夜は長いんだしさ♡」

 

提督「はぁっはぁっ!」

 

谷風「♡」

 

谷風(あれ…谷風さん何の為に…?まぁ、いっかぁ…♡)

 

 

ー艦ー

 




かーっ!どうするってんだいっ!


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50話・提督と艦娘の居る鎮守府

ヤマなしオチなし意味なし
でもやっぱ艦これよ!



提督「さ、今日も艦隊勤務の始まりだな」

 

「司令官、本日の秘書艦は私が務めますっ!」ピシッ

 

提督「あぁ、よろしく頼むよ」にこ

 

ガチャ!

 

「提督さーん!一緒に朝ご飯行くっぽーい!」

 

提督「うおっ!?」ドサ

 

「あっ!ちょっと!」

 

「う〜ん♪」ぐりぐり

 

提督「分かった分かった!ほら!皆んな行くぞ!」

 

「はーいっ!」

 

………

……

 

 

提督「よし、作戦も順調だな!よくやった!艦隊帰投せよ!」ザザっ

 

『鎧袖一触よ』 『帰ったら褒めなさい?』 『疲れた〜』

 

提督「最後まで油断するなよ?」

 

『ええ』 『あっ!ちょっと待ちなさいっ!』 『あだっ!』ゴインッ…

 

提督「ふふ…」くすっ

 

提督「…さ、俺は報告書でも準備しとくか」カキカキ

 

提督「…」カキカキ

 

ガチャ!

 

「提督〜!間宮さんとこ行こー?」

 

提督「それは魅力的だがこれから書類を…」

 

「いいじゃ〜ん!ほら、はやくはやくっ!」ぐいっ

 

提督「あっ!こらっ!」

 

「大丈夫ですわ!提督ならすぐにこなせますわっ!」フンス

 

提督「…はぁ、分かった!行くか!」

 

「お、やるじゃーん!」 「今日こそ戦艦パフェを…」

 

………

……

 

提督「ふぅ…満腹満腹…」

 

提督「今度こそ任務を…」スクッ

 

バタン!!

 

提督「!」

 

「ヘーイ提督ー!任務も良いけどさー!私達とティータイムしませんカー!?」

 

提督「ち、ちょっと待ってもうお腹いっぱい…」

 

「ぶぅー!」

 

「司令!お姉様を悲しませないでください!」

 

提督「えぇ…」

 

「大丈夫です!任務ならお手伝い致しますっ!」

 

提督「それはありがたいが…」

 

「ふふ…私も手伝いますよ?5人でこなせばあっという間に…」

 

「ひえぇ!それって私も…!?」

 

「ワタシは提督と居られるなら何でもオッケーネ!」

 

提督「…じゃあ、みんなでお茶でも飲みながらやるか!」

 

「イエース!」 ワーワー

 

………

……

 

提督「ありがとなー!」

 

「困ったらいつでも助けになるネー!」

 

バタン

 

提督「よし!大分進んだぞ!」

 

提督「後は〜…」

 

ガチャッ!

 

「提督ぅー!かけっこしよーっ!」ダダダ

 

提督「あっ!こら!走るな書類が舞う!」バサバサ

 

「ねーしよーよ提督ぅー!」ダダダ

 

「しれー遊ぼー!」びょいんっ

 

提督「!?」ドサ

 

「しれぇ!双眼鏡を見てたらうさぎさんが!」ひょこっ

 

「提督ぅー!」 「しれー!」 「しれぇ!」

 

提督「」

 

………

……

 

提督「やっと行ったか…」ボロっ

 

提督「もうこのまま寝たい…」フラフラ

 

提督「っ!」ブンブン

 

提督「いや、今日の任務は今日しかできない…やるしかないな」

 

ガチャ

 

提督「あぁ…」ゲソッ

 

「ちょっと!この私を見てガッカリするとは良い度胸ね!人がせっかく来てあげたのに!」

 

「ふぇっ!?姉さま!自分から行きたいっていってたじゃないですかぁっ!」

 

「あっちょっとそういう事は言わなくて良いのよ!」

 

提督「…」ニヤニヤ

 

「…ふんっ!何よ!」

 

提督「いやぁ…」

 

「…ところで、夜ご飯の時間よ?今日は何を用意して頂けるのかしら?」

 

提督「えぇっ!?」

 

「あなたまさか…!」

 

「だから行ったじゃないですかぁ!急に行っても何もありませんよぅ…」

 

提督「そ、そうだぞ!」

 

「全く…貴方最近緩んでるんじゃないかしら!?」

 

提督「えぇ…」

 

「わ、私が作ってあげても良いのよっ!?」くわっ

 

「あ!やっと言えましたねお姉様っ!」キラキラ

 

「貴女ちょっとだまりなさい」

 

提督「…頼むよ」にこ

 

「期待しなさい?」フフン 「私も手伝いますー!」キャッキャッ

 

………

……

 

「…で、この時間まで何してたんです?」

 

提督「いやぁ…任務を…ね…?」に、にこ…

 

「ふぅん…その割にはあまり進んでいないような…」ペラ

 

提督「何でかなぁ」

 

「サボってたからですよ!言い訳無用っ!」

 

提督「ひいぃ!ごめんなさいぃぃ!」

 

「…全く…ほら、やりますよ」ペラペラ

 

提督「うぅ…いつもすまねぇ…」カリカリ

 

ガチャ

 

提督「…?」

 

ゾロゾロ

 

「まったくう、水くさいじゃん?提督〜!」

 

「ひ、秘書艦の私も忘れないで下さいよっ!」

 

提督「だってお前すぐどっかに…」

 

「なになにー?手伝うっぽいよー!」フンス

 

「提督、私も手伝うわ?」

 

「提督ぅー!どっちが早く仕上げるか勝負しよー!」バババッ

 

提督「あ!こら!丁寧にっ!」アセアセ

 

「しれぇ!このペン書けません!」ガリガリ

 

提督「それは万年筆だからもっとデリケートに…」

 

「そこデース!」

 

「うわぁっ!見つかっちゃった〜!」キャッキャッ

 

「捕まえたネ!」にこ

 

「提督に飲み物でも用意すればもっと喜ぶネ!一緒に作りまショウ!」

 

「うんっ!しれーに飲み物作るー!」

 

「流石お姉様!小さい子にも活躍の場を…!」

 

「えぇ!感激です!」

 

「お姉様を妻にすれば100%の確率で良妻賢母になりますね」チラ

 

提督「!」ササッ

 

「ほら、ジャーマンブレンドよ、飲みなさい」コトッ

 

「あっ!何してるネ!ズルいデース!」

 

「?、これ私の飲みかけだけど、飲みたかったら飲んでも良いわよ?」スッ

 

提督「!?」

 

「も、もっとダメデース!」

 

「姉さま!私っ!私飲みたいですっ!」ぴょんぴょん

 

ワーワー…

 

 

提督「…」

 

提督「…ふぅ…今日もいい日だなぁ…」

 

「何成し遂げた感出してるんです?早く任務やりますよ」

 

提督「うへぇ…」

 

 

…こうして今日も一日が終わる。

時には賑やかに、時には華やかに…

彼等の活躍は続いてゆく…いつか平和な世界が訪れるその日まで…

さぁ、貴方には貴方の鎮守府があります。

いつも顔を出している貴方にも…

少し放置してしまった貴方にも…

彼女達はいつでも笑顔で貴方を迎えてくれるはずです…

続きのお話は、貴方と貴方の艦娘達とのお話です…

 

 

 

ーーー提督が鎮守府に着任しました!

これより、艦隊の指揮に入ります!ーーー

 

 




艦これ最高!
ありがとうございやした☆


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色んな鎮守府の日常・改
51話・辞めた提督の居る鎮守府 ☆


辞めるとこうなるで



〜半年前〜

 

〜鎮守府・正門〜

 

艦娘達「ぐすっ…ぐすっ…」

 

提督「みんな…今までありがとう…!」

 

陸奥「提督…本当に辞めるのね…?」うるうる

 

提督「…あぁ、本当にお前達には最後まで迷惑かけたな…」

 

陸奥「っ、私達の方こそ…気持ち良く送り出したかったのに…っ…みんなして泣いちゃって…」ボロボロ

 

提督「…」ぎゅ…

 

提督「…みんな…元気でな…」

 

艦娘達「…」

 

 

…俺は元々海軍の提督になれるようなキャリアは無かった。

ただの一兵卒であったのだが戦況は刻一刻と悪化し、俺たちのようなただの軍人も提督となり、指揮を執るよう大本営からの通達により鎮守府を与えられたのだ…

しかし深海棲艦の進撃も落ち着き、各地の艦娘や将校達が熟練となった頃…再び大本営からの通達があった…

軍の縮小化及び人員配置の見直しである

簡単に言えば…俺たちのような一般兵はリストラ、一部鎮守府は解体となると言うことだ…

皆んなと別れるのは寂しいがこれも軍令部の決定だ…

ただ…これで良かったとも思ってしまう自分も居る…

 

………

……

 

 

〜現在〜

 

〜海軍・寮〜

 

提督「あ〜…ようやく体が慣れてきたなここの生活も」コキコキ

 

友提督「はぁ…ちょっと前までは美少女に囲まれてたのによ…今じゃこんな男ばっかの所でさぁ」

 

上官「無駄口叩いてる暇があるんなら武器の手入れでもしたらどうだ!」

 

友「チッ…うっせーな…」

 

上官「き、貴様ぁ〜!」プルプル

 

提督「ま、まぁまぁ!」サッ

 

上官「ふん!明日みっちりシゴいてやるからな!」スタスタ

 

 

提督「お前もな?口に出しちゃいけねぇよ」ポン

 

友「ハッ、あのヒゲ、電ちゃんと離れる時大泣きしたって噂だぜ」

 

提督「」ブホッ

 

友「はぁ…俺もみんなに会いてぇよ…」

 

提督「…そうだな」ふぅ

 

…この頃…俺達軍人の士気は下がる一方だった…

上官の様に常にイライラしている者も居れば、沈みきり周りの空気まで沈ませてしまう者…遂には軍から去る者まで出始めている…

そしてそれは艦娘達にも同じ事が起こっているらしい…

一部鎮守府では新たな提督に対し暴動が起こり、前提督を復職させるまでに至ったとか…

 

…実を言うと俺は艦娘に会いたいかと言われれば…あまり乗り気では無い…

俺自身、恐らく艦娘達と良い関係を築く事が出来て居なかったのでは無いかと思う所が多々あるからだ…

例えば…日常的に発生していたのが私物の盗難、紛失である…

主に制服や食器、歯ブラシや下着など、俺の使っていた物がことごとく何者かによって盗まれてしまうのだ…

そして最もキツかったのは…自身の行動が常に監視されていた事であった…

発覚した際、艦娘を招集したのだが…

 

曙「あ、あんたが信用ならないからよっ!こ、この映像を何に使おうが私達の勝手でしょっ!」ふんっ!

 

…信用ならないか…確かに一般兵だもんな…

その他にも振り返ればキリが無い…思い出すと悲しくなるのでここまでにしよう…

 

 

提督「友ー、寝るぞ電気消してくれー」

 

友「あぁ…?あぁ…」ぼーっ

 

提督「…どうした?」

 

友「いやぁ…実はな?さっき上官が来てな…」

 

提督「なんだ?ブン殴られたのか?」にやにや

 

 

友「ちげえよ…提督に戻らないかって…」

 

提督「!!」

 

友「上官はもう明日には提督として前の鎮守府に復帰するらしい」

 

提督「…」

 

友「何でも自分の鎮守府の艦娘達が一斉に自主解体の申請をしたそうでな、大本営が慌てて上官に復職するよう電報を送って来たんだと」

 

提督「…」

 

友「それでな…俺の鎮守府は上官と同じ舞鶴にあるんだけどな…俺のとこも似たような状況らしいんだわ」

 

提督「そうか…」

 

友「…俺は摩耶と大喧嘩する様に出てきちまったからよ…戻っても何言われるか…」

 

提督「…お前、自分の顔鏡で見てみろよ」

 

友「…?」

 

提督「信じられないくらい嬉しそうな顔してるぞ」

 

友「!!」

 

提督「戻れよ、お前も艦娘が大事なんだろ?」にやにや

 

友「ち、ちげぇよ!」

 

提督「ほらほら、荷造りしろって、手伝うからさ」

 

友「この野郎…!」

 

友「ったく何で俺が…」ブツブツ

 

荷造りゴソゴソ

 

 

コンコンコン

 

提督「?」

 

友「出ろよ〜」

 

提督「なんだ?」ガチャ

 

 

偉い人「…」

 

提督「!!」ビシッ

 

友「へぁっ!?」ビシッ

 

提督「こ、この様なむさ苦しい部屋に何の御用でしょうか!!」

 

偉い人「◯◯くんは君かね?」ジッ

 

提督「は、はい…」

 

偉い人「少し話がある、談話室まで来たまえ」ツカツカ

 

提督「」

 

友「だ、大丈夫かよお前ぇ…」

 

提督「こえぇ…」トボトボ

 

………

……

 

〜談話室〜

 

提督「な、何でしょうか…」

 

偉い人「そう緊張しないでくれ、今日は君に頼みたい事があって来たのだ」

 

提督「…?」

 

偉い人「実は以前君の所属していた鎮守府なのだが…」

 

提督「!」

 

偉い人「艦娘達がどうも新しい提督を受け付けてくれなくてね…」

 

偉い人「君に提督として復帰して頂けないかと思って…」

 

提督「…それは…」

 

偉い人「すまない…提督になれと言ったり辞めろと言ったり…」

 

偉い人「今各地で同じ様な状況が起きている…私達は君達と艦娘の絆を侮っていた様だ…」

 

提督「…申し訳ございません…私は提督に戻るつもりはありません…」

 

偉い人「!?」

 

提督「私は艦娘に信用されておらず…あまり良い関係ではありませんでした…」

 

偉い人「ふむ…」

 

偉い人(では何故あそこの艦娘は新たな提督を拒絶するのだ…?)

 

提督「それで軍を去れと仰るのでしたら私はここから去る覚悟です…」

 

偉い人「…それでは、少し話だけでもお願い出来ないだろうか…?」

 

提督「…」

 

偉い人「現状として艦娘を遊ばせておくのは大本営としても…」

 

提督「話くらいでしたら…」

 

偉い人「そうか、ありがとう…」

 

偉い人「出発は明日の早朝、◯五◯◯だ」

 

提督「は、はい」

 

偉い人「では、よろしく頼むよ…◯◯提督…」スッ…

 

ツカツカ…バタン

 

 

提督「…提督…か…」フーッ

 

………

……

 

 

〜次の日〜

 

〜鎮守府近海〜

 

船「」ブロロ〜、ザバ…

 

偉い人「すまないがここまでだ」

 

提督「?」

 

偉い人「その…私達が行くと威嚇されてしまってな…」

 

提督「えぇ!?」

 

偉い人「君の艦娘って結構過激なのだな…」ヒキッ

 

提督「そ、そんな事はありませんが…」

 

偉い人「では…私達はこれで…」

 

提督「え…?」

 

偉い人「艦娘と話をして提督に戻りたくなるかもしれん、だがもし話し合いだけで終わる様であれば、この番号に電話をしてくれ」スッ 紙

 

偉い人「その時は迎えに来よう」

 

提督「ち、ちょっと待って…だいぶ距離が…」

 

偉い人「なに、若いんだ、手漕ぎボートで十分だろう?」

 

偉い人「それにまさに絶海の孤島…いい鎮守府じゃないか!」

 

偉い人「いい回答を期待しているよ!」

 

船「」ボボボ…ザザーー…

 

 

提督「えぇ…」ポツーン…

 

提督「手漕ぎボートって…」

 

提督「ってこんな所に居たら敵に狙われちまう!」ゴソゴソ!

 

提督「っ!」ギッコッギッコッ…ザザッ…

 

 

 

〜鎮守府〜

 

「あら…性懲りも無くまた来たのね…アイツら…」

 

「今度こそ当てますか?」

 

「…そうね…船ごと粉々に…」

 

「ま、待って!誰か双眼鏡持ってない!?」

 

「え…!?」

 

「あれって…ま、まさか…!!」

 

 

〜海上〜

 

提督「あー…こりゃキツイな…」ギッコッ

 

提督「…でも早くしないと波が…っ!」ギッコッギッコッ

 

ザザーー…バシャシャ

 

提督「…?」

 

提督「あっ!」

 

 

陸奥「提督っ…!」ザザ…

 

 

提督「よ、よう…久し振りだな…」

 

陸奥「…」うるうる

 

提督「す、少し痩せたんじゃないか…?」

 

陸奥「提督…会いたかったんだからっ!」ガバッ

 

提督「っ待て!今お前が乗ったらっ!?」

 

ボート「」ザボン!

 

………

……

 

 

〜鎮守府〜

 

提督「へっくしょん!」

 

提督「うぅ〜…」ガチガチ

 

陸奥「ご、ごめんなさいね…」さすさす

 

提督「大丈夫だけどさ…」チラ

 

艦娘達「…」ズラ〜

 

提督「み、みんなも久し振りだな…」

 

加賀「…提督…帰ってきてくれたのね…」ぎゅうぅ

 

提督「…」

 

陸奥「もう…出て行くなんて言わないでね…?お願いよ…?」うるうる

 

提督「実はな…お前達に話があってここに来たんだ…」

 

加賀「何かしら…」

 

陸奥「…」

 

提督「まず、俺は提督に戻るつもりは無いという事…」

 

陸奥「…」スゥ

 

加賀「…」

 

提督「そしてもう一つ…何故お前達は新しい司令官を…」

 

バタァン!

 

提督「」ビクッ

 

 

曙「はぁ…はぁ…!」ブルブル

 

提督「曙…?」

 

提督(どうした…髪もボサボサで…目の下にもクマが…)

 

曙「戻って来るなら報告くらいしなさいよ…!!」

 

提督「い、いや…だから戻るつもりは…」

 

曙「はぁ!?」ズカズカ

 

加賀「待って」

 

曙「…退きなさいよ」

 

加賀「提督は話があるそうよ」

 

陸奥「えぇ、どうするかは聞いてから判断しましょう?」にこ

 

曙「…フン」

 

提督(どうするか…?判断…?)

 

加賀「それで…何かしら」

 

提督「あ、あぁ…それでお前達が新しい司令官を拒絶する理由を…」

 

陸奥「あら…そんなの簡単よ…」ぎゅうぅ

 

提督「っ…」

 

陸奥「私達の提督は貴方だけだもの…」じーっ

 

提督「だ、だけどお前達は俺の事信用してないって…」チラ

 

曙「」ビクッ

 

加賀「…確かにそうね、信用していないわ」

 

提督「…?」

 

曙「…」

 

 

加賀「だって…貴方が1人の時、何してるか分からないじゃない…」

 

提督「…?」

 

陸奥「そうよね…執務室に居る時やトイレに居る時…お風呂に入る時…寝る時…私達は貴方の全てが見たいんだもの…」にこぉ

 

提督「!?」

 

曙「もしあんたが私達以外の事を考えてたらと思うとゾッとするわ」

 

提督「そ、そんな事で…」

 

曙「はぁ!?そんな事!?」ぐいっ

 

提督「ぐっ…!」

 

陸奥「…今のは聞き捨てならないわね…」ギロ

 

提督「あぐっ…」

 

加賀「提督、貴方は私達の全てです…貴方が居ないのなら…私達も居ないのと同じ…」

 

提督「…」

 

陸奥「ふふ…でも帰ってきてくれたのだから…許してあげる…」

 

加賀「そうね…もう絶対離さないわ…」

 

曙「ほら、この書類にサインしなさい」ドサッ

 

提督「!!」

 

提督「こんな大量のケッコン書類…一体どこで…」

 

加賀「明石が回してくれたわ」

 

提督「お前達…!」

 

陸奥「どう…?またここに着任してくれる…?」

 

提督「…」ジリ…

 

陸奥「…」にこ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陸奥「逃がすなッ!!」

 

艦娘達「…!」

 

提督「っ…!」ダッ

 

加賀「頭に来ました」

 

提督(まさかこいつら…ここまで進んじまってたのか…!)タッタッ

 

提督「うおぉぉ!」ダダダ

 

………

……

 

 

〜武器格納庫〜

 

提督「はぁ…はぁ…っ」

 

提督「これは話し合いどころじゃないな…!」

 

提督「あの人の番号に助けを…」ピッピッ

 

 

「この番号は、現在使われておりません」

 

提督「…」

 

提督「クソ…嵌められたのか…ボートは転覆したし…泳げるわけないよなぁ…」

 

提督「はぁ…」

 

提督(外部に頼るのは忍びないが…こうも言っていられないな…憲兵は…)ピッピッ

 

トゥルルル…

 

ブツン

 

提督「…?」チラ

 

提督「…」

 

提督「圏外か…あいつらジャマーなんてどこで…」

 

 

「私が作りました」

 

提督「っ!」サッ

 

コツ…コツ…

 

 

扶桑「ふふ…提督…」

 

提督「…その運は改修の時に出して欲しかったな…」

 

扶桑「えぇ…もう改修失敗なんてしません…何でも作りますよ…」

 

 

扶桑「貴方の子でも…」にこぉ

 

提督「…悪いな扶桑、俺にその気は無いっ!」ササッ

 

扶桑「っ!」ガッ!

 

提督「へぶっ!」ドサ

 

扶桑「」ガバッ

 

提督「ひぃっ!」

 

扶桑「ふふ…捕まえた…♪」ぎゅうぅ

 

扶桑「んっ…」ちゅっ

 

提督「っ…」

 

扶桑「この扶桑…貴方に恋い焦がれて…もう我慢できません…」シュルシュル…

 

提督「や、やめろっ…!」

 

扶桑「ふふ…身体には自信があるの…」ぎゅ…

 

提督「っ…」ドキ

 

 

「姉様から離れなさいっ!!」ドォン!

 

提督「!?」

 

扶桑「きゃっ!?」ドゴッ

 

山城「…」シュウゥ…

 

扶桑「危ないわね…」キッ

 

山城「提督…今すぐ姉様から離れなさい…!」

 

提督「…山城っ…!」

 

山城「は、早く離れてよ…!」グググ…

 

 

山城「じゃないと私…っ、姉様を…!」ジャコンッ

 

提督「…!?」

 

扶桑「!」

 

扶桑「ふふ…嬉しいわ山城…私よりも大切な人が出来たのね…」

 

扶桑「だけど…」ジャコン…

 

扶桑「この人だけは…貴女にはあげない…っ!」ギロ

 

山城「…!」ゾワッ

 

山城「はぁ…っ、はァ…!」ガタガタ

 

山城「ダメ…姉様お願い…離レて…!私…ジ、自分ヲ抑えらレナイ…」シュウゥ…

 

扶桑「…!?」

 

扶桑「や、山城…?」

 

提督「っ!」ダダダッ

 

 

提督「っ山城!」ダキッ

 

山城「っ…?」

 

扶桑「!」

 

提督「山城!しっかりしろ!」ぎゅうぅ

 

山城「ア…アぁ…提督…」シュウゥ…

 

扶桑「…」

 

提督「山城…大丈夫…大丈夫だから…」なでなで

 

山城「…」ぎゅ…

 

提督「…」

 

山城「…あぁ…不幸だわ…」にこ

 

扶桑「!!」

 

扶桑「も、もう良いんじゃ無いでしょうか…?」

 

山城「…」ぎゅうぅ

 

提督「そうだな…」

 

山城「いえ、ダメですよ」

 

提督「!?」

 

扶桑「山城っ!良い加減にしなさいっ!」ぐいぐいっ

 

山城「い、嫌ですぅ…!」ぎゅうぅ

 

提督「いぃででっ!」

 

 

 

ドタドタドタ!

 

陸奥「居たわ!あそこよ!」

 

曙「ちょっとあんた達っ!何やってくれちゃってるわけ!?」キーッ

 

加賀「頭に来ましたァ!」

 

「ずるーい!」 「ふざけんなァ!」 「返せぇ!」 ギャーギャー

 

 

提督「!?」パッ

 

提督(離れたなっ!)ダダダ

 

山城「あぁっ!?」

 

扶桑「!?」

 

 

陸奥「扶桑山城!そのまま追って!」

 

扶桑「っ行くわよ山城!」

 

山城「は、はいっ!」

 

………

……

 

 

 

〜艦娘寮〜

 

提督「はぁ…!ヤバい…!艦娘の深海棲艦化ってマジだったのか…!」ゼェゼェ

 

提督「…俺はどうしたらいい…!」

 

提督「…あれ?ここって…まさか寮!?」

 

 

「アタリね」

 

「はいっ!」

 

提督「!?」

 

ビスマルク「?どうしたの」

 

提督「っ…!」ダッ…

 

ビスマルク「はぁ…何か言ってほしいわね」

 

プリンツ「うぅん…あ!多分カエルの王子様ですよ姉様!昔読んだ童話にありましたねっ!」

 

ビスマルク「あら、それじゃあお姫様のキスで喋れるようにしてあげないとね」

 

プリンツ「はい!行ってきまs」ガシ

 

プリンツ「ほえ?」

 

ビスマルク「…お姫様は私でしょう??」ミシッ

 

プリンツ「ち、違いますよう!」

 

プリンツ「だって姉様を見たら提督がびっくりして…あっ!姉様は悪い魔女じゃないですか?」にこ

 

ビスマルク「…」ガコン…

 

プリンツ「ふえぇ!?」ワタワタ

 

ビスマルク「魔女はお姫様を手に掛けてこそよね…」にやぁ

 

プリンツ「…」

 

プリンツ「うーん…魔女をやっつけるのは王子様の役目なんだけど…」ガコッ…

 

 

 

ビスマルク&プリンツ「「Feuer!!」」ドォン!!

 

 

提督「ひいぃ!!」

 

 

曙「あっ!ち、ちょっと私の部屋の前でやめてよね!?」

 

陸奥「はぁ…寮は建て直しね…」

 

 

〜物陰〜

 

提督「っ…」コソコソ

 

ガシ

 

提督「!?」

 

 

加賀「何処へ行くのかしら」

 

提督「は、離せっ…!!」バタバタ

 

加賀「ダメよ」ぎゅうぅ

 

提督「痛い痛い!」

 

提督「っ…」

 

提督(一か八か…)

 

提督「…か、加賀…?」

 

加賀「?」

 

提督「その…俺もお前の熱意には負けたよ…だからさ…キスなんて…してみないか…?」

 

加賀「!」ボヒュッ

 

加賀「な、何を言うのいきなりっ!?///」

 

提督「い、いやぁ…久々に会ったら加賀すごく綺麗になってるから…」

 

加賀「〜っ///」

 

提督(よし…相変わらずチョロいな…)

 

加賀「は、早く…しなさい…」もじもじ

 

提督「目を閉じてくれると…その、恥ずかしいからさ…」

 

加賀「分かったわ…」

 

加賀「…っ」んーっ

 

加賀「…」

 

加賀「…」

 

加賀「…」

 

加賀「…?」パチ

 

 

 

 

 

 

提督「」タッタッタッ…

 

 

加賀「…」ポツーン

 

加賀「頭に…来ました…」ユラァ…

 

 

 

〜裏庭〜

 

提督「何とか乗り切れたが…」

 

提督「っ…ここもじきに…」

 

 

「あ!提督っ!」

 

提督「ひぃ!?」ザザザ

 

阿武隈「あっ!酷いですぅ!」ガーン

 

提督「…はぁ…お前を忘れてたよ阿武隈…」ジリジリ

 

阿武隈「でも名前は覚えててくれてますよね!嬉しいですっ!」キャッ

 

提督(…阿武隈は一番の問題児…こいつのお陰で何度苦労した事か…)

 

阿武隈「じゃあ久し振りにお会いした事ですし…」ジリジリ

 

阿武隈「今日こそは阿武隈を抱いてくれますよね!?」ガバッ

 

提督「っ!」ガッ

 

提督「相変わらずだなお前は…!」ぐぐっ

 

阿武隈「はぁ…はぁ…!」ギラギラ

 

提督「ち、近い…っ!」がくっ

 

阿武隈「!?」ぶちゅっ

 

提督「んんっ!?」

 

阿武隈「〜っ♡」ぎゅうぅ

 

阿武隈「ん〜っ!」ちゅっちゅぅ

 

提督「わぷっ!や、やめっ…!」べたべた

 

 

阿武隈「えへっ…えへへっ…」ぐるぐる

 

提督「…?」

 

阿武隈「ぁ…あふぅ…」パタッ…

 

提督「阿武隈…?」

 

 

「…興奮しすぎて気絶したようだな」

 

提督「!」

 

木曾「久し振りだな、提督」

 

提督「あ、あぁ、久し振りだな…」

 

木曾「まったくコイツは…」つんつん

 

提督(木曾とは悪友のような関係だった…こいつは安心だな…)

 

木曾「ったく…お前、半年も何してたんだよ」

 

提督「だ、だから一般兵に戻ってだな…」

 

木曾「…女は出来たのか?」

 

提督「出来るわけないだろ?」ハァ

 

木曾「そ、そうか…よかっ…

 

 

提督「合コンまでしても結局一夜だけでよ、付き合うまでいかねぇなやっぱ」

 

木曾「は?」

 

提督「全く困ったもんだよなぁ」

 

木曾「…おい…一夜だけって…お前…」カタカタ

 

提督「ん?」

 

木曾「…寝たのか…オレ以外の女と…」スゥ

 

提督「そ、そうだが…?」

 

木曾「…」

 

木曾「…殺す」

 

提督「!?」

 

木曾「おい…今すぐその女連れて来い…!その女がお前を誘惑した部分…全部切り落としてやる…!」スチャ…

 

提督(こ、こいつもアウトかぁ…)

 

木曾「…いや…その必要は無いな」

 

提督「…?」

 

木曾「オレがお前を上書きすれば…穢れは落ちる…フフ…簡単だったな…なぁ?」ツカツカ…

 

提督「何が簡単だ木曾!」ダダダっ!

 

木曾「っ!」ガシ

 

提督「ひっ!?」ビク

 

 

木曾「動くなよ?」スラァ…

 

提督「ひいぃ…」

 

木曾「無理やりは好きじゃ無いが…ワガママも言ってられないな…」

 

スル…スル…

 

提督「こ、この…!脱がすなっ…!」ぐいぐい

 

木曾「良いじゃ無いか…オレとお前の仲だ…」

 

木曾「今更恥ずかしがるなよ…」ボソボソ

 

提督「あぅ…」ぞくぞくっ

 

 

陸奥「…」じーっ

 

提督「!!」

 

提督「お、おいっ!見てないで何とか…」

 

 

曙「木曾さん!やっちゃえ!」

 

「やっちゃえ!」 「やっちゃえ!」ワーワー

 

提督「!?」

 

木曾「クク…良いぜ…見せてやるよ…」

 

提督「はわわ…!」

 

木曾「…♡」しゅる…

 

 

ブウゥン…バラバラバラバラ!!

 

木曾「くっ!」どんっ

 

提督「っとと…」ドサッ

 

 

加賀「頭に来ました」バシュッ

 

木曾「っ」サッ

 

木曾「ってめぇ…あと少しで…!」ワナワナ

 

加賀「何?今狙いを定めるので忙しいのだけれど」キリ…キリ…

 

提督「加賀やめろっ!」

 

木曾「はっ!撃ってみろよ!オレにそんな攻撃なんざ効かないねぇ!」ガシャン

 

加賀「…そう」

 

加賀「確かに効かないわね…貴女じゃないもの」バシュッ

 

 

 

 

ネット「」バッ

 

提督「…え?」 捕縛

 

加賀「…とまぁ、こんな感じでいいかしら?」にこっ

 

木曾「…フンッ」

 

陸奥「あらあら…やるわね…」

 

提督「え?え?」もぞもぞ

 

曙「動くだけ無駄よ、そういうのってどんどん絡みつくんだから」にっ

 

提督「!」

 

陸奥「さて…今までの分…しっかり“おはなし”しましょう…」グイッ

 

提督「っ…」

 

キャーキャー…

 

………

……

 

 

〜翌日〜

 

〜大本営〜

 

偉い人「…これで解決だろうか…」

 

偉い人「くぅ…次はどこの鎮守府か…」ガク

 

偉い人(解体した鎮守府も元に戻さねば…軍縮はこの戦争最大の失策であったな…)

 

 

 

〜鎮守府〜

 

提督「も、もう良いだろ…今日はここまでに…」

 

「ふふ…だぁめ♡」

 

「まだ殆どの子は満足していないんだから…」ぎゅ…

 

「私も含めて…ね…?」ちゅっ

 

提督「はぅ…」

 

〜艦〜




恐ろしいねぇ…


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52話・ラブドール提督の居る鎮守府

お り え ん と



提督「ついに届いた…」ガサガサ

 

ラブドール「」

 

提督「うひょ〜!かわえぇ!」スリスリ

 

提督「さっそく…準備の方、入らさせていただきます…」カチャカチャ

 

提督「…」ボロン

 

提督「…盛らさせていただきます」

 

 

……

 

 

〜屋外訓練場〜

 

鹿島「はっ…はっ…」タッタッタッ

 

鹿島「皆さ〜ん…っ、あと3周ですよ〜っ…」

 

雪風「…」ぽけーっ

 

鹿島「雪風ちゃんどうしたの?」ピタ

 

雪風「しれぇがぴょんぴょん跳ねてます…」じーっ

 

鹿島「…?」

 

雪風「でもここからじゃよく見えません!」

 

鹿島「雪風ちゃん、双眼鏡がありますね?」にこ

 

雪風「あっ!そうでしたぁ!」

 

雪風「じゃあ、鹿島せんせぇが先に見ますか?」 つ双眼鏡

 

鹿島「ありがとう…」スチャ

 

鹿島「…」

 

鹿島「…」

 

鹿島「」 双眼鏡「」ポロっ…

 

雪風「あぁっ!双眼鏡がっ!」わたわた

 

雪風「ふぅ…」キャッチ

 

雪風「せんせぇ…?」チラ

 

 

鹿島「…なんで…嘘よ…そんな…」カタカタ

 

鹿島「誰…あの女…」ギリィッ…

 

雪風「っ…?」ビク

 

鹿島「…、……、…」ブツブツブツ

 

鹿島「…」フラ…フラ…

 

 

雪風「どうしちゃったんでしょうか…」

 

……

 

〜その夜・艦娘寮巡洋艦フロア〜

 

矢矧「それはウチの誰かって可能性は無いのかしら?」

 

愛宕「ふふ…だとしたら誰だったのか“確認”しないとね〜…」にこぉ

 

鹿島「…それだったらどれだけ良かったか…」

 

鹿島「い、今思い出しても…あれは確かに外部の女性でした…!」ワナワナ

 

阿賀野「じゃぁ直接確かめようよ!誰とエッチしてたんですか〜って!ね?」

 

矢矧「阿賀野姉はちょっと黙ってて?」にこ

 

阿賀野「ひ、酷いよ矢矧ぃ!」むーっ

 

鹿島「そんな事より…誰が通したのでしょうか…?」

 

愛宕「確かに…ここは小さいとは言え軍事機密が密集しているものね…」

 

鹿島「…しばらくは提督さんの周りをよく見ましょう」

 

皆「…」こくり

 

………

……

 

ー後日ー

 

〜執務室〜

 

提督「…」カリカリ

 

鹿島「…」じーっ

 

提督(な、なんだ…?最近艦娘達が付きっきりだ…)

 

提督(これじゃあ折角買ったかれんちゃんと遊べないではないか…)ムラムラ

 

提督(こうなったら…)

 

提督「鹿島?」

 

鹿島「はい、なんでしょう?」にこっ

 

提督「また駆逐艦の子達を鍛えてやってくれないかな?」

 

鹿島「…」ピピッ

 

提督「あの…鹿島…?」

 

鹿島「はい、了解しましたっ!」ピシッ

 

提督「助かるよ」にこ

 

鹿島「それでは、行ってきますね?」

 

バタン…

 

提督「…ふぅ、かれんちゃんと遊b」

 

ガチャ

 

提督「!?」

 

 

矢矧「提督?任務ならこの矢矧も手伝うわ?」にこ

 

提督「」

 

………

……

 

〜艦娘寮〜

 

鹿島「最近上手いこと一人になろうとしていますね…」

 

矢矧「そうね…売女を呼ぶ魂胆は丸見えね」

 

愛宕「そろそろ溜まって来る頃よね…」はぁ

 

阿賀野「〜zz」

 

矢矧「阿賀野姉っ!ちゃんと聞いてるっ!?」ガシ

 

阿賀野「ふあっ!?き、聞いてるってばぁ〜」

 

矢矧「まったく…」

 

阿賀野「昼間提督と中途半端に寝ちゃったから眠いよぅ…zz」

 

皆「!!?」

 

 

 

〜一方その頃執務室〜

 

提督「かれんちゃぁん!待たせちゃってごめんねぇっ!」さすさす

 

ラブドール「」

 

提督「今日はいっぱい愛してあげるからねぇ…」ぎゅうぅ

 

バタァン!!

 

提督「!?」

 

 

矢矧「提督っ!?阿賀野姉と寝たってどういう…こ…と…」

 

愛宕「…」

 

鹿島「」

 

 

提督「あ、あの、これはだな…?」ビクビク

 

矢矧「…誰」

 

愛宕「ちょっと貴女〜?誰の許可を得て…」グイッ

 

提督「あぁっ!かれんちゃぁん!」

 

ラブドール「」ごとっ

 

鹿島「へ…?」

 

矢矧「」ビクッ

 

愛宕「…」

 

愛宕「提督、これなぁに?」ゴゴゴ…

 

提督「ち、違うんだ!これは…横須賀提督の忘れ物!」

 

提督「そう!そういや忘れてったんだよ!いやぁ〜困ったなあいつも…」ヘラヘラ

 

矢矧「…」

 

愛宕「ふぅん…」

 

鹿島「…」ギリ…

 

提督「あはは…こ、これはあいつに返しとくから、ほら、明日も早いから今日は寝なさい」

 

 

鹿島「っこんなものっ!!」どむっ!

 

ラブドール「」ぼてっ

 

提督「あぁっ!?」

 

提督「何をするだ俺のかれんちゃんに!!」

 

愛宕「♪」ガシ

 

提督「あ、愛宕さん…?」

 

矢矧「…提督?よく見ておきなさい?」スチャ…

 

提督「や、やめろ…やめてくれぇ…!」ふるふる

 

 

矢矧「っ!」ドォン!!

 

ラブドール「」ボロっ

 

鹿島「…」ドォン!!ドォン!!

 

提督「ぬぅわぁぁ!!あぁぁーー!!」バタバタ

 

愛宕「…♪」ぎゅうぅ

 

………

……

 

 

提督「…あぅ…あぅ…」しくしく

 

消し炭「」

 

矢矧「ふぅ…こんなところかしらね」

 

鹿島「はいっ♪悪魔人形は消え去りましたよ、提督さん♪」

 

愛宕「うふふ…もうあんな物買っちゃダメよ…?」

 

提督「…えぅ…かれんちゃ…っ…」ぐすぐす

 

鹿島「…」

 

鹿島「提督さん…」ぎゅ…

 

提督「…?」

 

鹿島「あんな人形なんて買わなくても…私達を必要として頂ければ…いつでもお相手しますよ…?」

 

提督「ふぇ…?」

 

愛宕「その通りよ…皆んな貴方が大好きなんだもの…」にこ

 

提督「…!」

 

矢矧「…人形にこんな事出来るかしら…?」さわ…

 

提督「おっふ♡」びくん

 

鹿島「ふふ…夜戦は私達がご指導致しますよ…?♡」

 

提督「お、お願いします…」

 

………

……

 

〜数ヶ月後〜

 

悪魔人形事件から月日は流れ…

艦娘達には穏やかな日々が訪れた…

しかしそこには…もはや艦娘達のラブドールと化した提督の姿が…

 

 

〜艦娘寮〜

 

名取「も〜!早くして下さいぃ〜!」

 

大和「まっ、待ってっ♡あと少しっ♡」ぬりゅぬりゅ

 

提督「ぉ♡」ぴくぴく

 

名取「〜!」ジタジタ

 

阿賀野「むぅ〜!大和さんズルいよぉ!」

 

艦娘達「まだー?」 「次つっかえてるよー」 「また来たの叢雲?」

 

ワラワラ…

 

 

ここはラブドール提督の居る鎮守府…

今日も明日も…同じ日がやってくる…

 

〜感〜




5億ベリーで買うえ〜〜!


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53話・ショタコン艦娘の居る鎮守府(陸奥)※

しょうがねぇなぁ



〜提督私室〜

 

ショタ提督(以下提督)「んん…」ぱち

 

提督「寒いぃ…」もぞもぞ

 

ひやっ…

 

提督「!」

 

提督「…?」

 

提督「も、もしかしておねしょ…?」さわ…

 

ねとぉ…

 

提督「な、なにこれ…」くんくん

 

提督「え…変な匂い…」

 

ガチャ

 

提督「」ビクッ

 

 

陸奥「はぁい♪提督、朝よ?早く起きましょうね♪」

 

提督「う、うん…」

 

提督(なんかわからないけど…恥ずかしいよ…)もぞ

 

陸奥「…?なにしてるの?」

 

提督「な、何でもないよっ、起きるから外で待っててっ」アセアセ

 

陸奥「だぁめ、この前もそんなこと言って寝ちゃってたでしょう?」

 

陸奥「わざわざ起こしに来てあげたんだから♪」ばさっ

 

提督「やっ…」ビクッ

 

陸奥「あら…?」じーっ

 

提督「見ないでぇ…」もじもじ

 

陸奥「…」スンスン

 

陸奥「…」にたぁ

 

提督「…?」

 

陸奥「あら…あらあら…♪」

 

陸奥「提督…おねしょしちゃったのね…?」ペロ

 

提督「ち、違うよ!おねしょなんてしないよっ!」バッ

 

陸奥「朝はダメよ…」ギシ…

 

陸奥「…」さわさわ

 

提督「あっ…」ぴくん

 

陸奥「ほら…こんなにびちょびちょ…♪」ねとぉ〜…

 

提督「だ、だってこんなにネバネバして…」

 

陸奥「…困ったわねぇ…」

 

提督「…?」

 

陸奥「子どもとは言え司令官がおねしょするようじゃ…私達恥ずかしくて海に出られないわ…」あらあら

 

提督「ご、ごめんなさい…」

 

陸奥「いいのよ…でもおねしょは困るわ…」

 

提督「うぅ…」

 

陸奥「だからぁ…もうおねしょしないように私がそのおしっこ…全部出してあげる…♡」さわ…

 

提督「へ…?」

 

陸奥「ほら、ズボン脱いで…」ぐいっ

 

提督「や、やめてよっ、恥ずかしい…」

 

陸奥「…私達はもっと恥ずかしいのよ…?」スゥ

 

提督「」ビク

 

提督「ごめんなさい…」

 

陸奥「…」ぐいぐい

 

提督「っ…」

 

すーっ…ぽろん

 

陸奥「♪」ちゅこちゅこ

 

提督「あっ…や、やぁ…」ぴくぴく

 

陸奥「あむっ」パク

 

提督「!?」

 

提督「な、何してるのっ!?」

 

陸奥「はむっ…じゅるるっ!ぢゅっ…ぢゅっ…」じゅるじゅる

 

提督「ひあぁぁ…っ!」ビクビク

 

陸奥「んっ…」ちゅぽ

 

陸奥「こうしてストローみたいにおしっこを吸うの…そうすればしばらく白いおしっこは出なくなるのよ…?」にや

 

提督「そ、そうなの…?」

 

陸奥「そうなの」ぱくっ

 

提督「あっ…」ぴくん

 

陸奥「ほら…んっ…早く出しなさい…じゅるっ…」じゅぷっじゅぷっ

 

提督「ふあぁぁっ…っ!」ビクビクっ

 

提督「む、陸奥さん…!何か…!おかしくなっちゃ…っ」びくっ

 

陸奥「〜♡」ぢゅ〜〜っ!!!

 

提督「!?」

 

提督「ぁっ…!んやぁぁっ…!」どくっ…どくっ…

 

陸奥「んふぅ…んふーっ…」ちゅぽ…ちゅぽ…

 

陸奥「…♡」ごくっ

 

提督「ふぅ…ふぅ…」ぽーっ

 

陸奥「んふっ…ほら、全部無くなっちゃった…♪」ぷあっ

 

提督「…」ぽーっ

 

陸奥「ふふ…そんなに気持ち良かった…?これから毎晩…おねしょしないように吸ってあげるからね…♪」ぺろ…

 

提督「…」ぽーっ…

 

陸奥「…♡」なでなで

 

 

陸奥「ほら…ぁ…おっぱい触りながらだとすぐおしっこしたくなるでしょ…?」ぴくん

 

提督「っ…」もみもみ

 

陸奥「ん…♡」ちゅこちゅこ

 

提督「む、陸奥さん…また出ちゃいそう…っ」

 

陸奥「いいのよ…我慢しないでいっぱい出して…♡」ちゅこちゅこ!

 

提督「…!」びくびくっ

 

陸奥「♡」

 

 

その後も陸奥と提督の奇妙なおねしょ矯正塾は続いた…

 

 

〜ある日〜

 

ガチャ!

 

上官提督「おーう!元気してたか〇〇〜!」バッ

 

提督「!」パァァ

 

てててっ

 

提督「上官兄ちゃん久しぶり!」ぎゅっ

 

上官提督「こいつめ…」にこにこ

 

陸奥「…」ムスッ

 

上官「大丈夫か〜?艦娘に虐められてないか〜?」なでなで

 

提督「うん!大丈夫だよっ!」

 

提督「上官兄ちゃんの方こそ加賀さんに虐められてるって聞いたけど…」ウルウル

 

上官「」びく

 

上官「あぁ…そんな事は無い…」(トオイメ

 

提督「そうなんだ!よかった!」

 

陸奥「じゃあ提督…私は少し席を外すわね…?」

 

提督「うん!じゃあね!」

 

上官「…」ペコ

 

…バタン

 

 

提督「上官兄ちゃん今日は何して遊ぶのー!?」

 

上官「あぁ…その前にお前に土産があるんだぞー!」ガサガサ

 

提督「!」パァァ

 

上官「ほら!」 つエロ本

 

提督「!?」

 

上官「いやぁ、お前もガキとは言え女ばっかで溜まってんだろ?」

 

上官「こういうの読んでスッキリしろな?」にやにや

 

提督「…」じーっ

 

提督(す、すごい…おっぱいは見た事あるけど…陸奥さんのもスカートの中こんな風に…?)ドキドキ

 

上官「おうおう見入っちゃって…」にやにや

 

 

 

〜執務室外〜

 

 

陸奥「…」ギリ…ッ

 

 

……

 

 

上官「ま、それは置いといて作戦会議しようぜ作戦会議!」

 

提督「う、うん…」ドキドキ

 

上官「遊ぶのはその後だな!」

 

提督「うんっ!」

 

上官「いい返事だ!ほれ、これが俺の鎮守府の作戦海域な」

 

提督「ひ、広い…」

 

上官「あぁ…だが俺達も敵主力攻略に向けて手薄になっちまう所がある…」カキカキ

 

提督「うん」ヨミヨミ

 

上官「だからお前達訓練生はこういったエリアを〜…」

 

……

 

 

上官「じゃあまたな〜!」

 

提督「うん!ありがとう上官兄ちゃん〜!」ふりふり

 

陸奥「…」ペコ

 

 

「いやぁお待たせ〜」

 

「貴方あの戦艦と浮気…」

 

「してねぇよ!」

 

「口答えする気?頭にきました」

 

「ひぃっ!」

 

 

提督「兄ちゃん可愛そう…」ゾッ…

 

陸奥「ほら、私達も行きましょう…?」にこ

 

提督「う、うん…」

 

………

……

 

 

陸奥「っ!…っ!」ジュポジュポ!!

 

提督「あうっ!む、陸奥さっ…!」びくびく

 

陸奥「んっ…あむっ…!じゅるっ!」

 

提督(き、今日の陸奥さん…なんだか怖い…っ…)

 

陸奥「はーっ…はーっ…んむっ…っ!じゅっ…ぢゅっ!」じゅるるっ

 

提督「あっ…!いっ…っ…!」びくっびくっ

 

陸奥「!!っ〜♡」ぢゅ〜っ!!

 

提督「ふぁ…ぁぁ…」とろ〜…

 

陸奥「♪」

 

陸奥「ふふ…あむっ…ぢゅっ…」くぽくぽ

 

提督「はぁ…はぁ…」ぽーっ

 

陸奥「…気持ち良かった…?提督…」ぎゅっ…

 

提督「う、うん…でも…今日はちょっと怖かった…」ふるふる

 

陸奥「あら…ごめんね…」なでなで

 

提督「ふぁ…」

 

陸奥「…でも、こんな物持ってる提督が悪いのよ…?」

 

エロ本「」バサッ!!

 

提督「」ビクッ

 

陸奥「提督、もうこんな物貰っちゃダメよ…?」ぎゅうぅッ

 

提督「い、いたっ…」ビクッ

 

陸奥「これは悪い本よ…持ってたら憲兵さんに捕まっちゃうわ…」ぎゅうぅ

 

提督「え…」ゾッ…

 

陸奥「提督は子どもだから捕まるだけだけど…」

 

陸奥「…あの上官さんは大人だから…見つかったら殺されちゃうかもしれないわよ…?」

 

提督「…」ジワ

 

陸奥「だからもう貰っちゃダメよ…?あの上官さんのためにも…」ぎゅっ

 

提督「っ!」こくこく

 

陸奥「ふふ…良い子ね…♪」なでなで

 

……

 

ー半年後ー

 

資料「」ペラペラ

 

提督「内地に戻るかここでそのまま提督になるかかぁ…」

 

提督(…もっと皆んなを守れるように…内地に戻って勉強して…偉くなろうかな…)

 

提督(そうしよう!僕も上官兄ちゃんみたいに偉くなって、大きな鎮守府を作ろう!)

 

提督(内地帰投に丸つけて…)カキカキ

 

提督(明日ポストに入れよーっ!)

 

提督「あっ!残ってる任務もやらなくちゃ!」カキカキ!

 

……

 

ガチャ

 

陸奥「提督、お夜食よ?」にこ

 

提督「〜zz」くぅくぅ

 

陸奥「あら…机で寝ちゃって…可愛い…♪」

 

陸奥「ほら、提督、今日はここまでにして…」ゆさゆさ

 

ペラ…

 

陸奥「?」拾い

 

陸奥「勤務地希望調査…?」

 

陸奥「!!!」

 

陸奥「内地…帰投…!?」カタカタ

 

提督「…?」パチ

 

提督「あっ…陸奥さん…」にこ

 

陸奥「…」

 

提督「って!いつのまに寝ちゃってた!」ガバッ

 

陸奥「…」

 

陸奥「…提督…これ…本当…?」ペラ

 

提督「…?」

 

提督「あっ!そうだよ!僕もあっちで勉強して、うんと偉くなるんだ!」

 

陸奥「…」

 

提督「陸奥さんや皆んなともう会えないのは寂しいけど…僕も上官兄ちゃんみたいな立派な司令官に…」

 

陸奥「」ガバッ

 

提督「ふぇっ?」

 

陸奥「ダメ…ダメよ…!絶対ダメ…!」ぎゅうぅ

 

提督「む、陸奥さん…?い、痛いよ…?」

 

陸奥「…」ぎゅうぅっ

 

提督「陸奥さん…?」

 

陸奥「提督…今日はいつもより…もっと気持ちいい事しましょう…?」むにゅ…

【挿絵表示】

 

 

提督「…!」ドキっ

 

 

……

 

陸奥「ほら…ここよ…」

 

提督「」ドキドキ

 

陸奥「何してるの…?嫌なの…?」

 

提督「」ブンブン

 

提督「はぁっ…!はぁっ…!」コスコス

 

陸奥「…♡」ぞくぞくっ

 

陸奥「ふふ…そんなに慌てなくても逃げないわよ…♡」

 

くちゅ…

 

陸奥「んっ…ふふ…ほら…どう…?」にこ

 

提督「ふーっ…ふーっ…」ビクビク

 

陸奥「聞こえてないみたい…♪」

 

提督「はっ…はっ…!」カクカク

 

陸奥「ん…上手上手♪」ぴくんっ

 

提督「あっ…だめっ…もう出ちゃっ…」

 

陸奥「あら…いいのよ、ほら…」キュッ

 

提督「っ…」びゅくっ

 

陸奥「〜っ♡」きゅん

 

陸奥「ふふ…」ぺろ…

 

提督「はぁ…はぁ…」ギンギン

 

陸奥「あらあら…まだ元気なのね…♪」さわさわ

 

くちゅ…

 

提督「っ、あっ…っ!」ぴくっ

 

陸奥「んぅっ…今日はぁ…ずーっと私と…気持ちいい事しましょう…?」ぎゅっ…

 

提督「」こくこくっ

 

陸奥「ふふ…可愛い…」なでなで

 

……

 

 

 

ー数時間後ー

 

陸奥「ふーっ!ふーっ!」ぱちゅっ!ぱぢゅっ!!

 

提督「も、もうやぁっ…!」びくびくっ

 

陸奥「んっ!ダメよっ!ほらっ…男の子でしょっ…っ!♪」ぱちっぱちっ

 

提督「やだっ、やだぁっ…もう気持ちいいのやだぁっ…!」

 

陸奥「ふふ…だぁめっ」ちゅっ♡

 

陸奥「内地になんて行こうとした提督が悪いのよっ♡」ぱちゅっ!ぬりゅっ

 

提督「ごめんなさぁいっ!もう内地なんていかないからぁっ!」

 

陸奥「だめだめっ…んっ…そんなこと言って!」ばぢゅっ!

 

提督「あ″っ!!また出ちゃ、出ちゃうからぁっ!」びくびく

 

陸奥「っ!」パンパンパン!

 

提督「や、やぁぁっ!!」びくびく

 

陸奥「ほらっ!出しちゃえっ!いっちゃえっ!♡」ぱぢゅっ!!ぱぢゅっ!

 

提督「やだっ!やだぁっ!どいてよぉっ!やぁっ!」ふるふる

 

びくん…

 

提督「あっ!あぁっ…っ!?」びゅくっっ…

 

陸奥「♡」

 

陸奥「ふふ…」ぬるっ…

 

提督「はふぅ…あっ…」チカチカ

 

陸奥「どう…?内地に戻る…?」ぬりゅ…

 

提督「!?」ゾッ…

 

提督「ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!もう戻りませんっ!内地なんて行きたくなっ…!?あっ…あぁっ!?」ビクッ

 

陸奥「〜♪」にゅぷっにゅぷっ

 

提督「もう、やだって言ったのにっ…!ごめんなさいしたのにっ…やだぁっ!」

 

陸奥(まだまだこれじゃぁいつか戻りたいって言い出すわね…後何回か身体に教え込んで…♪)ぱんっぱんっ

 

提督「あっ…ひっ…!やだぁ…やだぁ…」ふるふる

 

陸奥「やじゃないのっ…貴方はもうこれ無しじゃ嫌になっちゃうんだから…♡」じゅる…

 

提督「やだぁ…」ぞわっ…

 

陸奥「ふふ…絶対に離さないんだから…♪」

 

ぱちゅっ!ぱちゅっ!…

 

……

 

 

 

陸奥「あらあら…」なでなで

 

提督「♡」スリスリ

 

陸奥「ふふ…出来上がり…♡」にこ

 

 

〜感〜




※擬音はビンタです(怒)


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54話・まんじゅう怖い艦娘の居る鎮守府(夕立)

おん


〜執務室〜

 

夕立「提督さん!提督さん!」

 

提督「おう!」カキカキ

 

夕立「見て見て!夕立、改二になったら目が赤くなっちゃったっぽいよ!」ぱちっぱちっ

 

提督「そうだな!」カキカキ

 

夕立「ほらほらっ!髪の毛も耳みたいっぽい!」ぴこぴこ

 

提督「そうかそうか!偉い!」カキカキ

 

夕立「あっ!そう言えば間宮さんがお祝いパーティーしてくれるっぽい!一緒に行こっ!」

 

提督「それでそれで!」カキカキ

 

夕立「む〜…!提督さん適当っぽい!」

 

提督「そうか!よく頑張った!!」カキカキ

 

夕立「…」

 

提督「…」カキカキ

 

夕立「…」シュバッ

 

提督「!?」

 

提督「こら!大事な書類を…」

 

夕立「返して欲しかったら追いかけるっぽい〜!」タッタッタッ…

 

提督「この…!」

 

提督(ちくしょう…改二になったら少しは落ち着くと思ったら…!)

 

提督「待て夕立ー!」ダダダ

 

………

……

 

〜工廠裏〜

 

夕立「…!」じり…

 

提督「…さぁ、大人しく書類を返すんだ…」にじにじ

 

夕立「嫌っぽいぃ…」じりじり

 

提督「この…」

 

夕立「でも提督さんの癖に夕立に追いつけたのは褒めてあげるっぽい…」

 

提督「…執務中に邪魔するなとは何度も言ってるよな…?良い加減覚えたらどうだ…!?」

 

夕立「そっちこそ良い加減諦めるっぽいぃ…」

 

提督「てめぇ…司令官に向かって何て口を聞きやがる…!」

 

夕立「聞いてるんじゃ無いもん喋ってるんだもん…」

 

提督「人の揚げ足を取るんじゃない!」

 

夕立「…」ニヤ

 

夕立「揚げ足ってどんな足…?」にやぁ

 

提督「そういうのを揚げ足を取るって言うんだよ!」

 

提督「この…!!取っ捕まえてひん剥いて正門に飾ってやるから覚悟しとけ!!」

 

夕立「…そう簡単に捕まる程夕立も甘くは無いっぽいよ!」ダダダっ

 

提督「あっ!こら!良い加減にしろぉ!」

 

夕立「へへーん!提督さんこっちっぽーい!」

 

提督「っくそ…!」

 

提督「…!」

 

提督「…」ニヤ

 

 

 

夕立「〜♪」タッタッタッ…

 

夕立「…」チラ

 

 

提督「…」ポツーン

 

 

夕立「…」むっ

 

夕立「…早く来ないとこれの任務終わらないっぽいよ〜!!」ペラペラ

 

 

提督「…」くるっ…スタスタ

 

 

夕立「!!」

 

夕立「…!」ダダダ!

 

 

ガシッ

 

提督「…」

 

夕立「提督さん酷いっぽい!普通追いかけてくるっぽいよ!」ゆさゆさ

 

提督「あぁ…その必要は無い…」

 

 

提督「そっちから来たんだからなァ!!」ガバッ

 

夕立「!?」

 

夕立「は、離すっぽい!」

 

提督「ほら!返せこらっ!」ぐいぐい

 

夕立「変な所触るなっぽい!」キャッキャッ

 

提督「このっ!」ぐいっ!

 

夕立「ひゃっ//」ぴくっ

 

提督「っ!」

 

夕立「や、やめるっぽい!//」

 

提督「それはこっちのセリフだ!変な声出しやがって!」

 

夕立「へ、変な声なんて出してないっぽい!」

 

提督「嘘つけっ!とにかく返せ!」ぐっ

 

夕立「くぅっ//」ふにゃ

 

提督「い、良い加減にしろよこの!」

 

夕立「良い加減にするのは変態提督さんっぽい!//」

 

提督「…とにかく返してもらう」ガシッ

 

夕立「…?」

 

提督「…」わしゃわしゃ

 

夕立「んやぁぁっ//!?ほ、本当にどこ触ってるっぽいぃっ//」びくびく!

 

提督「くすぐってやるんだよ!この!」わしゃわしゃ

 

夕立「ひゃうぅっ//提督さん手つきいやらしいっぽいっ…//ぁっ…」

 

提督「…?」わしゃわしゃ

 

夕立「んぅ…っ…んっ…っ//」ぴく…びくんっ

 

夕立「はぁ…はぁ…//」とろん…

 

提督「…っ」ドキッ

 

夕立「…//」うるうる

 

提督「…」スッ…

 

夕立「」びくっ

 

夕立「も、もう分かったからぁ…これ返すからぁ…//」ふるふる

 

提督「…」ぱしっ

 

夕立「ぁふぅ…ふぅ…//」ぴくぴく

 

提督「…ほら、帰るぞ」くいっ

 

夕立「う、うん…」ふにゃぁ

 

提督「…」てくてく

 

夕立「…」すりすり

 

提督「く、くっつくなっ」シッシッ

 

夕立「ぽいぃ…♡」スリスリ

 

………

……

 

〜ある日〜

 

夕立「ぽいぃ〜っ!」タッタッタッ

 

提督「この!良い加減にしろ夕立!」ガシッ

 

夕立「!」ドキッ

 

提督「またくすぐるぞ!」

 

夕立「あ、あれ嫌っぽいぃ…」ドキドキ

 

提督「もう許さん、二度と悪さ出来ないようにしてやるからな」ワキワキ

 

夕立「…♡」きゅん

 

……

 

 

夕立「はぅ…はふぅ…♡」ぴくぴく

 

提督「ど、どうだ…もうこんな事するんじゃねぇぞ…」ゼェゼェ

 

夕立「っ」こくこく

 

提督「ったく…」

 

夕立「く、くすぐり怖いっぽいぃ…//」きゅんきゅん

 

提督「だったら二度とやるな、分かったな?」

 

夕立「はいぃ…♡」

【挿絵表示】

 

 

……

 

 

〜またある日〜

 

提督「はぁっ!はぁっ!」タッタッタッ

 

夕立「は、早く捕まえるっぽぃ〜っ…!」ドキドキ

 

提督「くっ…あいつ…」ゼェゼェ

 

夕立「はやくはやくぅ…」ふりふり

 

提督(あれから毎日のようにこんな事しやがる…本当は全く反省どころか、くすぐりも怖くないんじゃないのか…!?)

 

夕立「ゆ、夕立行っちゃうっぽいよ〜…?」

 

提督「何度目だ!良い加減にしろっ!」

 

提督「…もう知らんっ!」ふいっ

 

夕立「!!」

 

夕立「」ダダダ

 

どしっ

 

提督「うおっ!?」

 

 

夕立「ゆ、夕立捕まっちゃったっぽい…//」スリスリ

 

夕立「また変な事されるっぽいぃ…♡」すりすりすりすり

 

提督「っ…!」

 

夕立「…はぁ…はぁ…//」ぎゅうぅ

 

提督「し、知らん!離れろ夕立っ!」ぐぐっ

 

夕立「…!」ぎゅうぅ

 

提督「何のつもりだ夕立ぃ…!」

 

夕立「へ、変な事されるの嫌ぁ…//」ふるふる

 

提督「何もしねぇよ!」

 

夕立「…!」

 

夕立「な、何もされないって分かっちゃったら…夕立また悪さしちゃうっぽいぃ…//」すりすり

 

提督「っ」ドキ

 

夕立「夕立、身体に教えてもらわないとわからないっぽいよぉ…」

 

提督「…」ドキドキ

 

夕立「…提督さん…夕立…くすぐられるの怖いよぉ…」うるうる

 

提督(こいつ…いつもいつも…!もう色々我慢の限界だ…!)

 

提督「…だったら」ぐいっ

 

夕立「っ…//」ごくっ…

 

提督「もっと怖い事教えてやるよ…!」

 

提督「男を挑発する夕立が悪いんだからな…!!」ずいっ

 

夕立「♡」びくっ

 

夕立「いやぁ…提督さん怖いっぽいぃ…♡」はぁはぁ

 

………

……

 

 

〜その後〜

 

時雨「…で、結局君はそのまま止まらなかったんだね」

 

提督「…はい」

 

村雨「うーん…」

 

提督「す、すまん…」

 

時雨「謝るのはそのくっ付いてるのを何とかしてからにして欲しいな…」ジト

 

 

夕立「…♡」すりすり

 

提督「…離れろ夕立…」

 

夕立「嫌っぽいぃ…」ぎゅうぅ

 

提督「…お前全然…くすぐり嫌がってなかったし…」

 

夕立「…!」

 

夕立「い、今は子ども出来ちゃうのが一番怖いっぽいぃ…♡」ぎゅう

 

提督「…」ハァ

 

 

時雨「はぁ…どうする姉さん…」

 

白露「ま、いいんじゃないっ?夕立的には一番良い事じゃないの!?」キラキラ

 

村雨「うぅん…」

 

時雨「そうかなぁ…?」チラ

 

 

提督「…」ゲッソリ

 

夕立「ふぅ…ふぅ…♡」すりすり

 

 

〜缶〜




こりゃ怖い


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55話・風俗通い提督の居る鎮守府 ☆

艦娘りふれ



〜街〜

 

提督「くぅ〜…久々の休みで街へ来たは良いが…やる事無いな…」

 

提督「いかに普段の自分が艦娘ありきの人間だって分かっちまうなぁ…」トボトボ

 

提督「…あいつらにお土産でも探す日にする…か…」チラ

 

 

艦娘くらぶ「」ドーン…

 

 

提督「!!」

 

提督「艦娘くらぶ…だと…!?」

 

提督(噂には聞いた事がある…艦娘の格好したねーちゃんがイイコトしてくれるって…!!)

 

提督「」キョロキョロ

 

提督「…これは艦娘の名誉が踏みにじられていないか確かめねば」

 

提督(そう…あくまで抜き打ちの調査なのだ…!)ドキドキ

 

提督「」ササッ

 

 

キィ…

 

 

「いらっしゃいませー」

 

「本日はどのコースで?」

 

提督「じゃぁ…この恋人コースってやつで…」

 

「希望の艦娘は?」

 

提督「うぅん…」

 

提督(艦娘の図鑑見せられてもな…これじゃあ嬢の顔分かんねぇよ…)

 

提督「…島風で」

 

「はい、恋人コースで島風ちゃんですねー」

 

「待合室にどうぞー」

 

提督「はい…」

 

カチャ…

 

 

提督「…さて…どんな子が来るだろうか」

 

??「おい、お前こんな所で何してんだよ!」ヒソヒソ

 

提督「え?」チラ

 

提督「!!」

 

 

呉の提督「…」

 

提督「お前こそ!」ヒソヒソ

 

呉提督「俺は艦娘達の名誉がだな…」

 

提督「…フン」

 

呉「…何だよ」

 

提督「いや、別に」ニヤニヤ

 

提督「所でお前は誰を?」

 

呉「い、言うわけねぇだろ…!」

 

提督「何だよ教えろよ〜」

 

呉「誰がいうk

 

 

「司令おはようございま〜す、択捉型一番艦の択捉でーす」

 

呉提督「!?」

 

提督「!」

 

択捉嬢「さ、行きますよ」

 

呉提督「き、君が択捉…?」

 

択捉嬢「?そうですけど…」

 

呉提督「よ、よろしくね…」

 

択捉嬢「?、はい、よろしくお願いします」

 

トボトボ…バタン

 

 

提督(えぇ〜…あいつロリコンな上に択捉全然似てねぇし…)

 

提督(もう少し顔くらい似せてやっても…あれじゃ雰囲気もクソも無いな)

 

 

「提督さん、早く行こー!」

 

提督「…」チラ

 

提督「」

 

島風嬢「早く早くー!」

 

提督(お前のようなでかい島風がいるか!)

 

提督(民間人が艦娘見たことないからって好き放題じゃねぇか!)

 

提督「よ、よろしく…」

 

島風嬢「はーい!」

 

………

……

 

島風嬢「提督さん!今日は楽しかったよ!また来てねー!」スッ 名刺

 

提督「う、うん…」

 

 

こうして提督の一日外出は幕を閉じた…

 

 

 

ー鎮守府ー

 

〜執務室〜

 

提督(金の無駄だったな…)

 

島風「提督ぅー!早く任務終わらせてかけっこしましょうよーっ!」ぐりぐり

 

提督「こらこら」

 

提督(あぁ…何て可愛いんだお前は…)ナデナデ

 

島風「〜♪」

 

提督「あ、ちょっと建造見て来るからここをお願いしても良いか?」

 

島風「いいよー!任せて!」

 

提督「すぐ戻るから!」

 

ガチャ…バタン…

 

 

島風「ふふーん♪提督の上着〜♪」くるまり

 

名刺「」カサ…

 

島風「…?」

 

島風「え…何これ…」

 

島風(艦娘くらぶ…?それに島風…?!!こ、これってエッチなお店じゃん…!?)

 

島風(…提督…お休みの日とか言ってこんな所に…)スゥ

 

島風(皆んなにも知らせなきゃ…)

 

………

……

 

〜3日後〜

 

島風「提督ぅー!郵便だよ〜!」

 

提督「お、ありがとな〜」

 

島風「じゃぁ私は遠征に行って来まーす!」てててっ

 

提督「気を付けろよ〜」

 

 

提督「郵便か、特に重要なものは…」カサカサ

 

提督「こ、これは…!!」

 

 

チラシ「出張艦娘ヘルス」

 

 

提督「…いや、また金の無駄かも…」ヨミヨミ

 

提督「!!」

 

提督「嬢の写真…は目元口元が隠れているがかなりクオリティは高いぞ…!?」

 

提督「そうだ!ネットで評判見てみるか!」

 

〜1時間後〜

 

提督「…どこにもサイトが無いな…自分の目で確かめるしか…」

 

提督「いやでも…」ムラムラ悶々

 

提督「よし、来月の休みだな」

 

提督「早速大淀に許可を…それと呼ぶのはここじゃ流石にマズイから外の適当なホテルだな」

 

提督「あぁっ!楽しみだな!」

 

 

 

 

 

 

〜艦娘寮・談話室〜

 

盗聴器「あぁっ!楽しみだな!」

 

 

島風「…聞いたー?」

 

榛名「はい…!」

 

千歳「全く…あの人は…」

 

島風「…誰が呼ばれても、恨みっこ無しですよ!」

 

 

艦娘達「あぁ…楽しみだなぁ…」にやぁ

 

 

 

〜当日〜

 

〜イン・ホテール〜

 

トゥルルル

 

提督「はい、この島風娘でお願いします、はい」

 

ガチャ

 

提督「遂に呼んでしまったな…」

 

提督「この前みたいなハズレじゃないと良いが…」

 

提督「…それにしても料金が随分と…」

 

チラシ「初回無料!艦娘が気に入ったら…!?」

 

提督「…ハズレだな…来ないか、来てもよっぽどやばい子だな」

 

コンコンコン…

 

提督「!!」

 

提督「今開けまーすっ!」

 

ガチャ…

 

 

島風「おうっ!提督ぅー!」

 

島風「ご利用ありがとうございますっ!出張艦娘ヘルスでーすっ!」

 

提督「!?!?!」

 

提督(島風そっくりじゃねぇか!!)

 

提督(こりゃとんでもねぇ…!!)

 

島風「提督、早くベッド行きましょー!」

 

島風「早く早くー!」ぐいぐい

 

提督「あ、あぁ…」

 

提督(やばい…声も口調も似すぎててちょっと罪悪感が…)

 

提督「…」チラ

 

提督(…でもよく見るとコスチュームとか若干違うのな…ちょっとチープかな)

 

……

 

〜3日前〜

 

千歳「いよいよ明後日ね…」

 

島風「ねぇ…バレたりしないかなぁ…」

 

榛名「うぅん…あっ!コスチュームは市販のものを買うのはどうでしょうか!」

 

千歳「?」

 

榛名「いくら提督と言えど流石に私達がいつも着ているこの服では気付くと思うのですが…」

 

千歳「…そうね…コスプレにしちゃこの服はちょっと上質すぎるかも…」

 

島風「うーん…そうですね!じゃあその作戦で!」

 

………

……

 

 

〜現在〜

 

島風「提督ぅ!シャワーいっしょに浴びよー!」スリスリ

 

提督「い、良いんですか?」

 

島風「もう!何言ってるの?そういう事する為に呼んだんでしょー!」

 

提督「そうですけど…」

 

提督(この子本当に成人してるんだろうな…ちょっと怖くなって来たぞ…)

 

島風「…」むーっ

 

島風「こっちから脱がしますよ!ほら早くぅー!」ずるっ

 

提督「!?」

 

島風「あむっ!」パクっ

 

提督「あぁっ!?」びくんっ

 

島風「ふふ…どーお…?かんむふにこんな事されて…」ちゅぽちゅぽ

 

提督「さ、最高です…!!」

 

島風「…♡」

 

………

……

 

 

島風「はぁ…はぁ…」ぴくぴく

 

提督(久し振りにこんな出したな…!)

 

提督「ふぅ…」

 

島風「…どう…満足…?」スリスリ

 

提督「は、はい…本当に艦娘とエッチしてるみたいでしたよ…」

 

島風「ふふ…良かったですっ」

 

提督「…でも本当に君みたい子とこんな事出来てタダなの…?」

 

島風「はいっ!初回はタダですよっ!」

 

提督「大丈夫…?この後怖いお兄さんが出て来たり…」

 

島風「そんな事ありませんよー!」

 

島風「それに〜…私お兄さんの事気に入っちゃったから〜…次も呼んでくれたらタダでいいよっ」ぎゅうぅ

 

提督「!?」

 

提督「ほ、本当!?」

 

提督「でも悪いななんか…」

 

島風「じゃあ〜…デートとかして下さいよ〜!」

 

島風「それでいいよっ!」

 

提督「こ、こっちが金払いたいくらいだよ!」

 

島風「〜♪」スリスリ

 

提督(何だよこのデリヘル…最高じゃねぇか!!!)

 

 

…その後も提督は出張艦娘ヘルスを利用し続けた…

相手が自分の艦娘である事に気付かず…

 

千歳「あぁんっ♡提督っ♡そこっ」ぴくぴく

 

その日中破した艦娘を呼んだり…

 

榛名「はぁ…♡榛名にも補給を…♡」

 

とりあえず自分の鎮守府にいる艦娘は全員呼んだ…

しかし提督の中である感情が芽生え始めた…

 

 

〜ホテル〜

 

提督「はぁ…」

 

島風「どうしたのー?今日は元気無いですねー」

 

提督「あ、あぁ…」

 

提督「…実はな…俺の職場に君達とよく似た子が居て…」

 

島風「…」

 

提督「最近な…その子達を見たり…話しをしたりすると…罪悪感がな」

 

提督「…だから…この店を利用するのは…今日で最後にするよ…」にこ

 

島風「え…」

 

提督「はは…ごめんね、気持ち悪いよな…」

 

提督「今までこんな男の相手してくれてありがとうな…」

 

提督「ほら、これ…」つ封筒

 

島風「…」

 

提督「今まで遊んでもらった分包んで… バシッ

 

封筒「」バサっ…

 

提督「!?」

 

島風「…いらないもん」ブルブル

 

島風「そ、そんなお金貰ったって嬉しく無いもん!!」ダダダ

 

提督「あっ、島風ちゃ…」

 

バタン!

 

提督「…はぁ」

 

………

……

 

 

〜1ヶ月後・鎮守府〜

 

提督「…」カリカリ

 

島風「…」ぼーっ

 

提督「…大丈夫か?最近元気無いぞ…?」

 

島風「な、何でもないよっ!」アセアセ

 

提督(…最近元気が無いのは島風だけじゃ無い…艦隊が沈んでるというか…)

 

提督(うぅん…)

 

島風「…」

 

 

〜その夜・艦娘寮談話室〜

 

艦娘達「…」ぼーっ

 

島風「…このままで…良いんですか…?」

 

千歳「良いわけないじゃない…」

 

榛名「…」ブツブツ

 

島風「…」

 

「強襲…」「そうよ…強襲しましょうよ…」

「なぁんだ…答えは簡単ね…」 ざわざわ

 

榛名「…」にたぁ

 

千歳「ま、待ってみんな…流石にそれは…」

 

島風「良いじゃないですか、強襲作戦」

 

千歳「し、島風ちゃんまで…」

 

島風「千歳さん…良い子ぶるのはもうやめましょう?」ぽん

 

千歳「!!」

 

……

 

 

〜提督・私室〜

 

提督「うぅん…恐らく疲労が原因だろうな…」

 

提督「明日から人員を最小限にして日替わりで…」

 

コンコンコン

 

提督「ん?」

 

提督「誰だ?こんな時間に…」ガチャ

 

 

艦娘達「…」

 

提督「」ビクッ

 

提督「ど、どうしたよ…揃いも揃って…」

 

島風「提督ぅー、出張艦娘ヘルスだよー」にこっ

 

提督「!?」

 

提督「な、何で知って…」ハッ

 

提督(いかん!口に出してしまった…!)

 

島風「ほら早く脱いで」にこにこ

 

島風「私だけじゃないよ?ここにいる子たちみーんな、相手してあげてねっ!」

 

提督「な、何のことだ…」

 

島風「とぼけるなんて酷いですね提督…私達、あんな事やこんな事した仲じゃないですかぁー」

 

提督「…まさか…」ぶるぶる

 

千歳「提督〜?急にお店利用しなくなっちゃうんだもん…寂しいですよそんなの…」ガシッ

 

提督「」ビクッ

 

榛名「ふふ…でも大丈夫です、提督がわざわざ出張拠点にいらっしゃるのですから…」

 

提督「あぅ…そんな…お前たちじゃ…」カタカタ

 

島風「あ、こっちの制服の方が分かりますかー?」つ娘コス

 

提督「!!!」

 

提督「そんな…じゃあ俺がいつも利用してたのは…」

 

島風「…」にこっ

 

 

島風「これからもご利用、お願いしますね?」

 

…こうして提督は…風俗に溺れる事となった…

 

〜簡〜




むやみに入るのはやめよう!


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56話・諜報部員提督の居た鎮守府(時雨) ☆

ぱわーおぶらぶ


〜ある日の執務室〜

 

時雨「提督、頑張って敵を倒したんだ」

 

時雨「うんと褒めてほしいな」スリ…

 

提督「あぁ、偉いぞ時雨、次もこの調子で頼む」なでなで

 

時雨「〜♪」スリスリ

 

提督「…」

 

 

提督(…全く海の連中は腑抜けている)

 

提督(こんな女やガキみたいな奴らを餌にしなきゃ志願する者がいない時点で察するがな)

 

提督(艦娘だかなんだか知らんが…貴様らの情報、我が陸軍に持ち帰らせてもらうぞ…)ニヤ

 

時雨「?」

 

時雨「提督、何か良い事でもあったのかい?」にこ

 

提督「いや、時雨は可愛いなと思ってな…」

 

時雨「!」パアァ

 

時雨「そ、そんな事言われたら照れるじゃないかっ//」ソワソワ

 

提督(…フン、本当にこんな奴らにこの国を任せて良いのか甚だ疑問だな)

 

時雨「…♪」

 

提督「…時雨、そろそろ執務をするから部屋に戻らないか?」

 

時雨「うぅん…名残惜しいけど、そうするね」

 

時雨「じゃあね、提督」にこ

 

ぱたぱた

 

パタン…

 

 

提督「…ふぅ…ここに居ると根性が腐る…」

 

提督「俺もアイツらの様な腑抜けになってしまわないか心配だ…」

 

提督「…」カチャカチャ

 

通信機「」ジジ…

 

提督(今日も特筆して新たな発見無し…艦娘との関係良好、諜報継続と…)パチ…パチ…

 

提督「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時雨「…」

 

……

 

 

〜別の日〜

 

提督「…」ナデナデ

 

時雨「ふふ…くすぐったいよ…♪」すりすり

 

提督(…マズイ…そろそろ進展した報告を送らないと…何されるか…)

 

提督(それに早くここから離脱しないと…いくら俺でも情ってもんが…)

 

時雨「…」

 

時雨「…提督」

 

提督「ん?なんだ?」にこ

 

時雨「提督、僕達艦娘の力の秘密…知りたい?」

 

提督「…!!」

 

提督(…これはまさか…好機なのでは…?)

 

提督「…急に何を言い出すんだ?」

 

時雨「へへ…提督には僕達の秘密を知ってほしくて…」もじもじ

 

提督「…成る程、聞かせて貰えるのならば是非頼みたいな」

 

時雨「それはね…」によによ

 

 

時雨「…愛の力だよ」にこ

 

提督「…そうか」にこ

 

時雨「〜♪」すりすり

 

提督「…」

 

提督(クソ!クソ!!何を言い出すかと思えば愛だと!?)

 

提督(そんな物で戦争に勝てるのか!?そんな物で腹が膨れるのか!!)

 

提督(はっ…こいつら女に期待した俺がバカだったな…)

 

時雨「…」

 

提督「ありがとう時雨…大切な事を教えてくれて…」にこ

 

時雨「うん、いいんだ」ぎゅ…

 

時雨「提督、愛の力って言うのはね…とても不思議なモノなんだ」

 

時雨「ダイヤモンドよりも頑丈で…クリームみたいにフワフワで…」

 

時雨「それは強力で…突然で…」

 

 

時雨「時々残酷なんだ」スゥ

 

提督「…?」

 

 

時雨「っ」ドンッ

 

提督「!?」ドサッ

 

ガバッ…

 

提督「し、時雨…?どうした突然…」

 

時雨「提督…いや…陸軍少佐の方が、君にとっては聞き馴染みがあるのかな」

 

提督「…!!!」ビク

 

時雨「ねぇ、君はこの任務が終わったらここから出て行ってしまうのかい?」

 

提督「な、何の事だ…さっきから、俺は陸軍でもなけりゃここから出るつもりは…」

 

時雨「っ…!」ぶんっ

 

ばきっ…

 

提督「ぅっ…!?」

 

時雨「嘘は困るな、僕を困らせないでよ…提督…」スッ…

 

提督「ち、ちょっと待ってくれ…!」ガクガク

 

提督「嘘なんて一言もっ…っ!?」

 

時雨「…」ぐぐぐ…!!

 

提督「ぁぐ…がはっ…!!」バタバタ

 

時雨「…」ぎゅうぅぅ…!!!

 

提督(まずい…死…)

 

時雨「…いつか消えてしまうなら…僕の手の中で消えてよ…」ぐぐっ…

 

提督「っ!?」

 

提督(こ、こいつ…っ、目がマジだ…っ!)

 

時雨「…」ぎゅうぅ

 

提督「や、やべで…っ!ほ、ほんとの…事…言う…っ!」ブクブク

 

時雨「…」

 

提督「た、たの…む…っ!」

 

時雨「へぇ…スパイってもっとしぶといかと思ってた…」

 

時雨「…」パッ

 

提督「げほっ!!ごほっ!!」ケホケホ

 

提督「ひゅーっ…ひゅーっ…」ガタガタ

 

時雨「早く言ってよ…」スッ…

 

提督「わ、分かったっ!待ってくれ!」

 

時雨「…」

 

提督「…お前の言う通り、俺は陸の者だ…」

 

時雨「…」

 

提督「…俺はお前達の情報を陸軍に流してたんだよ…海軍にばかり目立たれてはこちらとしても護国に務める身としてメンツが立たないからな…」

 

提督「だから俺はここで…」

 

時雨「ねぇ」

 

提督「…?」

 

時雨「僕が知りたいのはそこじゃ無いんだよ、分かんないかなぁ?」

 

時雨「君がここから居なくなるのかどうなのかって事なんだけど…」

 

提督「…」

 

提督「誰か一人にでもバレた時点で引き返すよう言われている」

 

提督「まぁ…戻っても消されるのだろうがな…」

 

提督「…」

 

 

時雨「ふぅん」

 

時雨「なら…今ここで僕が君を殺すよ」ガシャ…

 

提督「っ!」

 

時雨「君が誰かに殺されてしまうくらいなら…僕の手で…」

 

提督「ま、待ってくれ…!!」

 

提督(しまった…!こいつはそういう艦娘だったなっ!?)

 

提督「じ、冗談冗談っ…」アセアセ

 

時雨「…大丈夫、君の居ない世界なんて…僕だってまっぴらさ」

 

時雨「すぐに追いかけるから」にこ

 

提督「っ…」

 

 

 

 

 

 

ズドォン…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜半年後〜

 

 

 

 

 

〜とある海沿いの村〜

 

 

 

時雨「提督…会いたいよ…」ぐす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督「帰ったぞ」

 

時雨「!!」

 

時雨「提督っ!!」てててっ

 

ぎゅっ!

 

提督「おっと…」

 

提督「ただいま、時雨」にこ

 

時雨「うんっ」すりすり

 

時雨「おかえりっ」にこ

 

 

あの後…俺は時雨により砲撃され死んだ…

 

事になった

 

当の時雨は司令官を爆殺したのち錯乱、解体処分された…

 

事になった

 

あの鎮守府の連中が上手く手を回したらしい

海軍め…貴様らはいつもそうして不祥事を隠蔽しているのだな…

国家の恥晒しも良いところだ…

まぁ…一番の恥晒しは…

 

提督「…」なでなで

 

時雨「〜♪」

 

情に流されて軍も階級も捨てた俺かもしれないな…

 

〜感〜




ほぉん!


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57話・ブラック鎮守府の日常(大淀) ※

最近エロティックな話ばかりだったからな
ちょっとここらで落ち着こうかね



提督「ふぅ…この時間で任務全く終わってないってどんだけあんだよ…」カタ…カタ…

 

大淀「本当ですよ、早く終わらせて下さい?」お茶ズズッ

 

提督「このっ…!」

 

提督(はぁ…最近休みも取れてないし…ん?)

 

提督(最近…ってか着任してから5年…俺休みなんかとったか?)

 

提督(確かに祝日は他の鎮守府と共同して譲ったり譲られたり…だがそれで休めても艦娘に構ってばかりで俺自身の休みなんて無くなかったか?)うーん…

 

大淀「何してるんですか手を動かすっ!」

 

提督「うおっ」ビク

 

提督(大本営から任務専属艦娘が来たってロクに手伝ってくれないし…何なら大淀がいることによって任務の量増えたんだが…あぁ…)

 

提督「…休みてぇなぁ」ぼそっ

 

大淀「…!」

 

大淀「ダメですよっ!」くわっ

 

提督「!?」

 

大淀「提督、今のままでは執務の量的に鎮守府の外すら出られない事は確かに分かっています、ですがこの日本が大変な時に提督ともあろう者が休みたいなどと口にする事はどうなのでしょうか…」

 

提督「だったらお前も少しは手伝ってくれよ…」

 

大淀「わ、私はパソコンが苦手なんです!手書きの書類は全部やってるじゃないですかっ!」

 

提督「それ全体の20パーセントくらいじゃねぇか!」

 

提督「俺だって苦手なのに殆どやってるんだが!」

 

大淀「これから上達しますって!」

 

提督「もう5年だぜ?少し慣れ始めてもシステムが更新されてよくわらなくなってさぁ…勘弁してくれよ…」

 

提督「なぁ、いい加減初雪とか漣にも手伝ってもらおうよ…得意だろあの子達…」

 

大淀「だ、大事な書類を駆逐艦の子に任せるのは如何なものかとっ!」

 

提督「他の鎮守府じゃ漣なんて秘書艦やってたりするじゃねぇか!」

 

大淀「ともかくダメなものはダメっ!任務専属艦娘のこの大淀が許可しませんっ!」

 

提督「くっ…!」

 

提督(こいつ…何としても俺に休みを取らせない気だな…!?)

 

提督(よく考えりゃたまの休みも大淀と飯行ったり買い物に付き合ったり…こいつのせいで俺の休みじゃ無くなってる気がする…!)

 

大淀「全く…なんでこんな男のお守りなんて…」ブツブツ

 

提督「…!」

 

提督・大淀「はぁ…」

 

 

………

……

 

〜その日の夜〜

 

提督「クワーッ…やっと終わった…」

 

大淀「そうですか、お疲れ様でした」にこ

 

提督「じゃあ寝るかな」

 

大淀「はい、支度しますね」パタパタ

 

提督「…なぁ、今日もか?」

 

大淀「えぇ、当然ですよ?貴方の身に何かあってからでは遅いのですよ?」

 

提督「…でも俺も子供じゃないんだしさ…自分の身は自分で守るっていうか…」

 

大淀「…艦娘に襲われてもですか?」

 

提督「それは…」

 

 

大淀「良いですか?貴方は駆逐艦の子達にすら力では到底及ばないんです、だから秘書艦である私が貴方と寝る事でしか、危険から身を守る事は出来ないんですよ?」ぎゅうぅ

 

提督「そうか…?」

 

大淀「えぇ、そうですよ」

 

大淀「私だって嫌なのに…」ぎゅうぅ

 

提督「ならこういう時くらい秘書艦変わってもらおうぜ?」

 

提督「例えば金剛とかよ〜…」デレデレ

 

大淀「…」むっ

 

提督「噂によるとあいつ俺の事好きらしいし…何よりお前と違って…」チラ

 

大淀「っ!」サッ

 

提督「あ、流石に戦艦と軽巡比べるのは酷だったか?」にやにや

 

大淀「へ、変態!セクハラですからねセクハラ!憲兵に言いつけますよっ!」くわっ

 

提督「わ、悪かったよ…冗談じゃねぇか…」しゅん

 

大淀「ふんっ」ぷいっ

 

提督「…でもさ、嫌ならやっぱ誰かと変わって貰った方が良いって」

 

大淀「ぜ、絶対にダメです!」

 

大淀「貴方が他の艦娘に変な事しない為の抑止力でもあるのですからねっ!」

 

提督「はぁ…もう分かったよ…さっさと寝るか…」

 

大淀「…はい」

 

 

電気「」パチン…

 

大淀「…」もぞもぞ

 

提督「…」

 

大淀「ちょっと、何してるんですか」

 

提督「あぁ…?」

 

大淀「こっち向いて下さいよ」

 

提督「い、いいだろうがたまには」

 

大淀「ダメに決まってるじゃないですか」

 

大淀「もし貴方が闇討ちされて死んでいてもそっちに向いてることによって発見が遅れるんですよ?」

 

提督「はぁ…」

 

大淀「だからこっちに向いて下さい」

 

大淀「そしてもっと近くに、それこそ間者の入る隙間など無い程密着しないとですからね」

 

提督「分かったよ…」ぎゅっ

 

大淀「!」

 

大淀「はぁ…こんな男のお守りなんて…本当にブラック鎮守府を絵に描いたような所ですよここは…」ぎゅうぅ

 

提督「よく言うぜ」

 

提督(ブラックなのはこっちだよ…)

 

提督(四六時中ひっついてきやがって…飯だって毒味だなんだとか言って全部口移しだし…そんなに心配か?嫌なら俺なんか死んでた方がマシだろって…)

 

大淀「…」じーっ

 

提督「…なんだ?」

 

 

大淀「…提督、貴方の唇に毒が塗られていないか今日から確かめますね」

 

提督「えぇ…なんだそれ」

 

大淀「良いですか?人間は毒程度で死んでしまうのですよ、私達艦娘はせいぜいお腹を下したりするくらいですが…」

 

大淀「それに寝ている時に毒の塗られた唇を舐めることによって提督が死んでしまう可能性はゼロではありません、寧ろ高いです」

 

提督(寝てる間に自分の唇に塗られた毒を舐めて死ぬって…言うほど確率高いか?)

 

提督「じゃあ拭くよ、ティッシュ取って」

 

大淀「何言ってるんですか!ティッシュなんかじゃ取れないに決まってるじゃないですか!」

 

大淀「もう分からず屋ですね!私が取ってあげますからね!」ガシッ

 

提督「うおっ!」

 

大淀「はむっ!じゅるっ!ぢゅちゅーっ!」ちゅぱちゅぱ

 

提督「おまっ!んんっ!」

 

大淀「んちゅっ!んっ!」れろっ

 

提督「!?」

 

大淀「ぷはっ!//」

 

提督「何舌入れてんだよ!口ん中に毒入ったらどうすんだよ!」

 

大淀「だからそれは毒がなくなりましたよって言う合図ですよ!そんな事も分からないのですかっ!?」

 

提督「そ、そっか…」ほっ

 

大淀「もう…こっちだって嫌ですよ…貴方とこんなラブラブの恋人みたいな真似事をしなければいけないなんて…」ぎゅうぅ

 

提督「だから嫌なら他の…」

 

大淀「っ」キッ!

 

提督「」ビク

 

大淀「はぁ…では確認も諸々済みましたし…本当に寝ましょうか」

 

提督(やっと寝れる…)

 

大淀「ほらもっと近づいて」

 

提督「これ以上近づいたら…口までくっつくぞ」

 

大淀「くっ付けて寝ることによって毒が塗られる事を防ぎます」

 

大淀「それに万が一塗られてしまったとしても私が直ぐに気付いて舐め取るので安心です」

 

提督「そうかぁ?」

 

大淀「そうです、ほら」

 

提督「…」ちゅっ

 

大淀「んっ…」ちゅるっ

 

提督「…おやふみ」

 

大淀「…♪」ぎゅっ

 

 

〜次の日〜

 

提督「…喉乾いたな、大淀、お茶〜」くいくい

 

大淀「…それがですね…」

 

提督「ん?」

 

大淀「実は他の鎮守府で飲み物から毒が検出されたとありまして…」

 

提督「なにっ!?」

 

大淀「今度から貴方へお出しする飲み物さえも口移しでないとダメだと思いましてですね…」

 

提督「いや飲み物くらい…なんかあるだろう?ほら、リトマス?なんちゃらみたいなのでさ〜」

 

提督「毒入ってると色が変わる紙みたいな…」

 

大淀「ありません」キッパリ

 

大淀「さ、喉が乾いてるんでしたよね?」

 

提督「そ、そうだけど…」

 

大淀「…」こくっこくっ

 

大淀「…」んーっ

 

提督「…はぁ」

 

ちゅっ

 

大淀「んっ…んちゅっ…」

 

提督「…」ごくっ

 

提督「ぷはっ…」

 

大淀「ほら、大丈夫でしょう?」

 

提督「…これ最初から大丈夫なやつだろ、自分で飲むわ」ぐいっ

 

大淀「っ!こらっ!!」

 

提督「」びくっ

 

大淀「まだ分からないのですか!?私の口で浄化したんですよっ!」

 

提督「マジで!?」

 

大淀「当たり前じゃないですか!でなきゃ貴方はとっくに毒殺されてますよ!」ぷんぷん

 

提督「あ、あぶねぇ…」ふぅ

 

大淀「…まだ喉乾いてるでしょう?」

 

提督「いやもう大丈夫だけどさ…」

 

大淀「あぁ…やっぱり…」がくっ

 

提督「…?」

 

大淀「実は黙っていたのですが…艦娘から口移しで飲み物を飲むと感覚が麻痺してしまうようで…」

 

大淀「実は喉が乾いていることに気付かず脱水で死ぬ提督も少なくないのですよ…」

 

提督「えぇ…」

 

大淀「ですので一回私から飲んでしまったら最低でも2時間おきには私から飲み物を飲まないと…その…」

 

提督「…まさか」

 

大淀「えぇ…死にます」

 

提督「かーっ…すまん、頼んで良いか…?」

 

大淀「はぁ…本当に不本意ですが…良いですよ」

 

提督「すまんな…」

 

大淀「いえいえ…」

 

 

 

〜その日の夜〜

 

〜寝室〜

 

大淀「じゃあ提督、今日も唇に付いた毒を取りますからね」んーっ

 

提督「な、なぁ、やっぱ榛名にも確認してもらったんだけどさ」

 

大淀「は?」

 

提督「なんだよ…、でな?やっぱり唇に毒は付いてないってよ」

 

大淀「は?え?ちょっと待ってください、は?」

 

大淀「そもそも榛名さんはどうやって確認したんですか??」

 

提督「そりゃお前にされた事を話したらよ、榛名が血相変えて自分も確認しなきゃって…」

 

大淀「あーあ…」

 

提督「どうした?」

 

大淀「それ、気遣ってるだけですね…」

 

提督「はぁ?」

 

大淀「良いですか?榛名さんは恐らく貴方を慕っていますね?そんな人に口に毒塗られてますなんて言えませんよ普通」

 

提督「…たしかに」

 

大淀「それと、私も貴方を心配させないように黙っていましたがあの後私はものすごーくお腹が痛くなりました」

 

提督「なにっ!?」

 

大淀「やっぱり塗られてたんですよ…貴方の唇に毒が…」

 

大淀「分かりましたか?榛名さんも同じ目にあった筈です」

 

提督「そんな…!」

 

大淀「分かったのなら二度と他の艦娘に同じ事しないで下さいよ?特に榛名さんには」

 

提督「…」

 

大淀「…まぁ、私としては貴方が死んでしまったら他の鎮守府に派遣されるだけですから別に…本当に本当に何とも思わないのですが」

 

提督「…」

 

大淀「ここにいる艦娘たちは少なからず貴方の事を想っているのでどうしても貴方が死んでしまう事は避けないと…」

 

提督「!」

 

大淀「ですからほら、今日も取りますよ」あーっ

 

提督「た、頼む」ちゅっ

 

大淀「あむっ…んちゅっちゅむっ…」

 

提督「…んっ」

 

大淀「はむっじゅるっ!んっ…ぁむっ…」じゅるるっ

 

大淀「んんっ…」ガシッ

 

提督「っ…」

 

大淀「ぢゅるっ…ぷはっ…んっ…ぢゅっ、ぢゅぢゅーっ!」

 

大淀「はぷっ…んぢゅっ!ちゅっちゅるっ」れろれろ

 

提督「…んむっ」

 

大淀「ぷはっ…」とろーん

 

提督「き、今日は随分と長かったな…」はぁはぁ

 

大淀「…困りましたね…」

 

大淀「今日は塗られている量が多くて…ごく僅かですが貴方自身飲み込んでしまっている可能性があります…」

 

提督「何だと!?」ビクッ

 

大淀「…因みに毒って何処に蓄積されるか知ってます??」

 

提督「…やっぱり肝臓とかか…?」ブルブル

 

大淀「いえ…ここです…」さわっ

 

提督「っ!?」ぴくんっ

 

大淀「ほら、これ毒の影響ですよ…何でこんなにカチカチ何ですか…♡」さわさわ

 

提督「そ、それはさっき大淀が唇の毒を取った時から…あっ…」

 

大淀「やっぱり…」くにゅくにゅ

 

提督「あふっ…や、やめろ…!」びくびく

 

大淀「毒が塗られていた事によって…ほら、こんなに蓄積してパンパンになってしまっているんです…」しゅこしゅこ

 

提督「あうっ…、出そう…っ!」びくびく

 

大淀「!」ピタ

 

提督「…?」

 

大淀「提督、絶対にこの毒はそこら辺に出したりしてはいけませんよ」

 

提督「?」

 

大淀「猛毒がもし捨てられてそれが海や川に流れたら…どうなると思いますか…?」

 

提督「…まさか」

 

大淀「そうです…環境汚染ですよ…」

 

大淀「多くの生物が命を奪われ…そうなると恐らく政府は原因究明にあたるでしょう…そして汚染の原因がここであると分かってしまったら…!」

 

提督「…!」ゴクリ

 

大淀「まず貴方は極刑…そしてここの艦娘たちは拷問や実験…慰安要員としてボロ雑巾のように使われるでしょう…」ホロリ

 

提督「お、俺はどうなってもいい!艦娘達には…!どうか…!」

 

大淀「…でも毒の廃棄はどうしても法律が…」むむむ

 

提督「頼む…大淀の知恵が頼りなんだ…!」ぎゅうぅ

 

大淀「…♡」

 

大淀「あっ!そういえば!」

 

提督「…?」

 

大淀「昨日艦娘の身体は毒に強く簡単には死なないと言いましたよね!?」

 

提督「あ、あぁ」

 

提督「そうか!大淀が飲み込んで…」

 

大淀「…最低ですね、貴方は」

 

提督「!?」

 

大淀「いくら艦娘が毒に強くてもそんな量を飲んでしまっては流石に私も死んでしまいます」

 

提督「す、すまん…」

 

大淀「本当ですよ、よく反省して下さい?」

 

提督「…」しゅん

 

大淀「…ですが私を使おうとした事は素晴らしい気付きですよ」

 

提督「!」

 

大淀「上の口からではダメなんです、だとしたら下の口を使うしかありませんよね?」

 

提督「!?」

 

提督「ま、待ってくれよ、それってただのセッ…

 

大淀「はぁ!?」くわっ

 

提督「!」

 

大淀「誰が貴方とセックスなんてしたいと思うんですか!?」

 

大淀「まるで私が貴方とセックスだのキスだのをする事しか頭に無い女みたいじゃないですか!」

 

大淀「何ですか貴方は!私があの手この手で提督を騙してセックスしようとしてるとでも言いたいのですか!!」

 

提督「あ、あんまり大声でそういう事は…」

 

大淀「果ては貴方を私の虜にして子作りやら何やらするとでも思ってるのですかっ!」

 

大淀「これは毒抜きですよ!毒抜き!何でさっきから説明してるのが分からないのですか!!」カッ

 

提督「す、すまん!」

 

大淀「…全く…ほら、分かったのなら早くセッ…じゃなくて子作…でもなくて毒抜きしますよ」ぎゅっ

 

大淀「早くしないと毒が貴方の身体中に回りますからね」

 

提督「あ、あぁ、頼む…」スッ…

 

にゅるっ…

 

大淀「あんっ♡」

 

大淀「ん…提督…っ、ついでに唇の毒ももっと念入りに取っておきましょうっ♡」

 

提督「わ、分かった」ちゅっ

 

大淀「はむっ♡」ぢゅるっ

 

ぢゅるぢゅるっ!

 

ぬちゅっ…ぬりゅっ…

 

………

……

 

〜朝〜

 

大淀「ふぅ…それにしてもこんなに毒が溜まっていたのですね…」たらーっ…

 

提督「すまん…もう出すのに夢中で…」

 

大淀「本当に最低ですよ貴方は」やれやれ

 

大淀「でもこれも任務専属艦娘の務め…今晩も毒抜きは仕方なくしてあげますからね」はぁ

 

提督「た、頼む…」

 

大淀「えぇ…」

 

大淀「本当にブラックですよ…ここは…♡」

 

提督「…」

 

 

提督(…この毒抜きって方法合ってんのか…?大淀に内緒で榛名にも聞いてみるか…)ハァ

 

ー艦ー




美夜王


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58話・ロリコン艦娘の居る鎮守府(長門と電)※

提督出ません



〜第六の部屋〜

 

電「うぅ…今月も電だけ出撃回数が少ないのです…」

 

電「このままじゃ電は役立たずのお荷物としてここから追い出されてしまうのです…」

 

響「そんな事は無い、電は駆逐艦の中でも練度が1番高いのだから」

 

暁「そうよ!他の子を育てる為には仕方ないのよ、きっと!」

 

電「で、でも電ももっと司令官さんのお役に立ちたいのです…」

 

雷「うーん…」

 

雷「あっ!そうよ!長門さんに相談するのはどうかしら!」

 

電「そ、そんなっ!恐れ多いのですっ!」はわわっ

 

暁「たしかにいいアイデアねっ!」

 

響「秘書艦の長門さんに言えば司令官にも届くかもしれない」

 

電「うぅ…」

 

雷「私が長門さんに頼んであげるわっ!」

 

電「そ、そういう事なら電本人が言った方が良いのです!」

 

暁「それもそうねっ!」

 

電「でも緊張するよぅ…」

 

雷「大丈夫よ!電は初期艦なんだから!」

 

電「!」

 

電「そ、それじゃあ言ってみるのです!」

 

響「頑張るんだ、電」

 

………

……

 

〜廊下〜

 

長門「…」コツ…コツ…

 

電「…」こそっ

 

電「あ、あのっ!」

 

長門「む、どうした電?」

 

電「な、長門さんにお願いがあるのですっ!」

 

長門「ふむ…そうか」じろじろ

 

電「じ、実は…」

 

長門「…ここよりも私の部屋の方が落ち着くだろう」

 

長門「どうだ?私の部屋で話さないか?ジュースもお菓子もあるぞ」

 

電「!」

 

電「で、でも悪いのです…そんな…」

 

長門「なに、構わないさ」にこっ

 

電「うぅ…じゃあお言葉に甘えてお邪魔するのですっ!」

 

長門「あぁ…ゆっくりするといい…」にたぁ

 

 

〜長門の部屋〜

 

長門「さ、好きな所でくつろぐといい」

 

電「はわー…」ぽかーん

 

長門「む、どうした?」

 

電「い、いえっ、すっごく可愛いお部屋なのです!」

 

長門「…すまんな、私らしく無いだろう…」

 

電「そ、そんな事無いのです!」

 

電「ちょっと意外でしたけど…長門さんも可愛ものが好きって知って、何だか親近感が湧くのです!」にぱっ

 

長門「ふふ…そうだな…私は可愛いモノに目がないのだ」チラ

 

電「?」

 

長門「特に…小さなモノとかな…?」にや

 

電「ふぇ…?」

 

長門「…さて、ジュースでも持ってくるか」にこ

 

電「そ、そんな悪いのですっ」

 

長門「なに…普段あまり関わる事が少ないからな…それに電はこの鎮守府では私より先に着任していたのだ…」

 

長門「後輩としてもてなすのが礼儀というものだろう?」

 

電「はわ…」

 

長門「用意が出来るまでくつろぐといい…」

 

電「で、ではお言葉に甘えちゃうのですっ!」にこっ

 

長門「…あぁ」すくっ

 

 

 

長門「…」

 

ジュース「」

 

謎の薬「」サッー…

 

 

 

長門「さて、出来たぞ、電」にこ

 

電「ありがとうなのですっ!」

 

……

 

〜半日後〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電「はーっ!…♡はーっ!…♡」びくんびくん

 

長門「…」にやぁ

 

長門「どうだ?電…」くちゅ…

 

電「ひっ…」びくぅ

 

電「も、もうやめて…っこれ以上電を…電をおかしくしないでほしいのです…っ…」

 

長門「何を言うか、ホイホイと私の部屋に上がり込んだ癖に」

 

電「だっ、だって…ぁ…っこんな事されっ…ひゃっ!?」

 

長門「…」くちゅ…

 

電「や、やめてっ…やだぁ…」ふるふる

 

長門「そうか…」

 

電「っ…」ほっ

 

 

長門「…」ぐちゅっ!ぐちゅっ!

 

電「っ!?」ぞわっ

 

長門「…」ぐちゅぐちゅ!ぬりゅっ!

 

電「ひっ♡ひあぁぁ…っ!やあぁっ…!♡」びくびくっ!!

 

長門「ふふ…電は本当に可愛いな…私のモノにしたい…」ぺろっ…

 

電「んっ…!はぁっ…はぁっ…」ぴくん

 

電「や、やめてくださいっ…女の人同士で…こんな…んむっ!?」

 

長門「あむっ…ぢゅるっ…」ぢゅーっ

 

電「ふぁ…ぁぅっ…んんっ…」

 

長門「っ…」ちゅぱっ

 

長門「まだ分かっていないようだな…女同士だからこそ電はここまで気持ちよくなれるのだぞ…」

 

長門「それに反応を見るにお前は女同士が好きらしいなぁ」さわさわ

 

電「んっ…そ、そんな訳無いのですっ…電は…電はずっと司令官さんの事が…っ」

 

長門「ふむ…ならばその小さい身体に叩き込んでやる」ぎゅうぅ!

 

電「ひっ!?つ、潰れちゃうよぉっ…!」めしっ…

 

長門「はぁ…いい匂いだ…電…」すんすん

 

電「んぅっ…!」ぞくぞくっ

 

長門「もっと気持ちの良い事を教えててやろう、それこそ自分を失ってしまうような…なぁ?」にや

 

電「!?」

 

電「い、いやぁ!もうやぁ!」バタバタ

 

長門「…」ぎゅうぅ

 

電「ひうぅ…っ…!」

 

長門「暴れても無駄だ…分かっているのだぞ…お前の事は…」

 

 

長門「例えば…電の弱い所はここだなぁ?」ぐりりっ!

 

電「いひっ…♡!?」びくんっ!

 

長門「ふふ…」ぐりっぐりっ!

 

電「ひゃっ♡おかひくっ…あひっ♡電おかしくなっちゃうのですっ!もうやめっ♡ひゃあぁっ♡ほ、ほんとに変になっちゃっ♡」びくびくっ

 

長門「ふふ…」スッ

 

電「ぁう…ふぇっ…?」

 

長門「どうした?そんなに物欲しそうな顔をされてもなぁ…」

 

電「っ、ち、違うのですっ!そんな事無いのですっ!」キッ

 

長門「」ぞくっ

 

長門「…そうか…」

 

 

長門「ならばここはもう触らんほうが良いのだな!?」ぐりゅっ!!

 

電「あ″っ〜っ♡♡っ!」びっくぅっ!!

 

長門「どうした電!そんな事ではこの長門から逃げる事は出来ないぞっ!」ぐりゅっ!!ぐりゅりゅっ!!

 

電「っ!♡いぎっ♡っ!っ♡♡」カクカクっ

 

長門「ふっ…自ら腰を振るかっ!もっとして欲しいのか!このっ!」ぐりゅぐりゅ!

 

電「あひっ♡そ、そんな訳っ♡な、無いのれしゅっ♡」

 

長門「おや…ヨダレまで垂らして…」

 

長門「ん…」じゅるっ

 

電「っ…♡」

 

長門「どうだ?私のモノになるか?」さわさわ

 

長門「そうすれば毎日でも遊んでやるぞ?」

 

電「っ」どきっ

 

電「…な、なる訳無いのですっ!」

 

長門「どうしてだ?ここまで気持ちよくさせてやっているのに…」ぐにぃっ

 

電「ひっ!!♡き、気持ちよくなんかっ…あっ♡」

 

長門「まぁ…お前の意思なぞハナから聞く気は無いがな」にやぁ

 

電「っ…」

 

長門「…あぁ…触れば触るほど蜜が溢れてくるなぁ…」じゅるっ

 

電「!?」ぞわっ

 

電「へ、変態さんなのですっ!長門さんはへんたっ…ひゃあぁんっ!?」

 

長門「変態で結構」ベロベロ

 

長門「今日でお前を私のモノにするからな」ぬりゅっ

 

電「あっ…ひゃっ♡」ぴくん

 

長門「お前も変態に身体中遊ばれて嬌声を上げてしまう変態だという事を自覚しろ…」くりっ

 

電「っ♡」

 

長門「はぁ…まさか電が女に弄ばれて悦ぶ変態だったとはな…」

 

電「ち、ちがっ…」

 

長門「まったくお前は悪い子だっ!」くにゅっ!

 

電「〜っ♡」びくぅっ

 

電「ち、違うのですっ…電は…っあはぁっ♡」

 

長門「ふふっ…いい姿だよ…電…」パシャッ

 

電「やだっ…撮らないでぇ…っ」

 

長門「…」ぐりゅっ!!

 

電「〜っ♡!!」チカッ

 

長門「…」ぐりゅっ!!ぐりゅっ!!

 

電「あ″っ♡ひっ♡」ガクガク

 

長門「…」スッ…

 

電「はあっ…はぁっ…」ぐで〜

 

長門「さぁ…夜はまだまだこれからだ…」

 

電「…っ」

 

長門「徹底的にお前を堕としてやるからな…」にたぁ

 

電「ぁ…」

 

電「ぜ、絶対に負けないのですっ…♡」

 

ー艦ー




ながもん!


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59話・主計科提督の居る鎮守府 ☆

レモンかち割りじゃいっ!



〜鎮守府・食堂厨房〜

 

提督「…」トントントン…

 

間宮「あら、おはようございます」にこ

 

提督「おはようございます」

 

間宮「今日もお早いのですね、提督」

 

提督「えぇ、癖みたいなものですから…」ザッ…グツグツ

 

間宮「任務の方は大丈夫なのですか…?」

 

提督「はは…どうなんでしょう…」

 

間宮「なんですかそれ」くすっ

 

提督「…僕はこっちの方が向いていますので…」コトコト…

 

間宮「私達はとても助かりますけど…」

 

 

僕は元々軍の主計科所属でした…

あ、主計科って言うのは料理もそうですけど、その他にも洗濯とかお金の管理とか…まぁ雑務と言ったら雑務ですが…

…立場的に辛い事もありましたけど、皆んなが頼りにしてくれるのって凄くありがたい事なんです。

だから司令官になれと言われた時は…ちょっと怖かったと言うか…今までより仕事の責任感が何倍にも大きくなって…

…でも日本が大変な時に、僕だけわがままを言うって事は出来ないですよね…

与えられた仕事はキッチリこなさないと…

 

 

〜干し場〜

 

提督「ふぅ…今日はいい天気ですね…」パンッ!

 

提督「あっ、ここ破けてる…」チマチマ

 

提督「取り敢えず干してから縫おうかな…」

 

提督「…」 つパンツ

 

 

満潮「ちょっとぉ!」

 

提督「へ?」

 

満潮「何持ってるのよ変態!」

 

提督「ご、ごめんなさいっ!」ペコペコ

 

満潮「そ、そんなに謝らなくても…」

 

提督「僕とした事がデリカシーに欠けて…なにぶん男所帯の中で働いていたものですから…」

 

満潮「それは分かってるけど…」

 

満潮「…私もいっしょに干すから、あんたはこっちの制服の方を干しなさい?」

 

提督「そうですね、では…」

 

 

赤城「あっ!提督!やっと見つけましたよ!」

 

満潮「」チッ

 

提督「赤城さん、どうしたのですか?」

 

赤城「またあれ作って下さいよぉ!ふかし芋にバターを乗っけた…」ほわぁ

 

提督「ふふ…いいですよ、おやつはそれにしましょうか」にこ

 

赤城「」ドキッ

 

赤城「は、はいっ!」キラキラ

 

満潮「…」

 

赤城「それでは、出撃しますねっ!」ビシ

 

提督「えぇ、お気をつけて」帽子フリフリ

 

赤城「〜♪」タッタッタッ

 

 

提督「ふぅ…仕事が増えたので急ぎますか…」

 

満潮「あんた、甘やかしすぎよ」ツーン

 

提督「?」

 

満潮「いつもいつも他の子のお願いばかり聞いて…」ブツブツ

 

提督「…皆んなの喜ぶ顔が一番の報酬ですから」

 

提督「もちろん、満潮さんもですよ?」にこっ

 

満潮「…!//」

 

満潮「よ、よくそんな事恥ずかしげもなく言えるわねっ!?」

 

提督「…?」

 

満潮「まったく…」ブツブツ

 

提督「…」にこにこ

 

………

……

 

〜執務室〜

 

提督「はぁ…どうにもこう言った事は苦手だなぁ…」カリカリ…

 

長門「…まぁ無理もないだろう、ただ私も手伝っているのだ…すぐに終わるさ」ぎゅ…

 

提督「…長門さん、手を握る必要は…」

 

長門「あ、あぁ済まないっ、ちょうど近くにあったもので…」

 

提督「ふふ…僕の手で良かったらいくらでも貸しますよ?」

 

長門「…ふむ、ならば遠慮無く」スッ…

 

ガチャ

 

陸奥「はぁい提督、私も手伝いに来たわよ?」にこ

 

提督「おぉ!それは助かります!」

 

長門「…」ムスッ

 

陸奥「あら、どうしたの長門?」にや

 

長門「…何でもない」

 

提督「あ、あの、喧嘩はやめて下さいね…?」

 

長門「け、喧嘩などするわけないではないかっ!」

 

陸奥「そ、そうよ!」

 

提督「よかった…」ほっ

 

長門「…」チラ

 

陸奥「…」チラ

 

長陸奥「…」ゴゴゴ…

 

提督「…?」ぞくっ

 

 

〜午後・厨房〜

 

提督「〜♪」カチャカチャ

 

カラカラっ!

 

赤城「提督っ!蒸かし芋は出来ましたかぁ!?」中破

 

提督「えぇ…もうすぐ…って、大丈夫ですか赤城さん!?」

 

赤城「私は大丈夫です!早く芋を…」

 

提督「と、取り敢えず入渠してからで…」

 

赤城「そんな事してたら明日になってしまいます!」バン!

 

提督「」ビクッ

 

赤城「入渠はおやつの後で…」ダラダラ

 

提督「わ、分かりました…でも痛い時はすぐに入渠して下さいよ…?」

 

赤城「はいっ!」

 

 

提督「…では、これですね」コト

 

赤城「まぁ!」パアァ

 

提督「最後に切れ目を入れて…」

 

提督「はい、こちらのバターを乗せて完成ですね」そっ…

 

赤城「ありがとうございますっ!」キラキラ

 

赤城「それでは早速…」あーっ…

 

赤城「…!!」チラ

 

提督「…?」フキフキ

 

赤城「な、何を…!?」

 

提督「いえ、バターが付いてしまったので指を拭いているのですが…」

 

赤城「も、勿体ないっ!」ガシッ

 

提督「うぇっ!?」ビク

 

赤城「それくらいだったらせめて舐めてから拭きましょうよ!」ペロペロ

 

提督「あっ!ちょっ…赤城さんっ!?」ぞわ

 

赤城「…」ちゅぱ…ちゅぱ

 

赤城「…」はむはむ

 

提督「も、もう良いですよね…?」

 

赤城「…」じーっ

 

提督「…?」

 

 

赤城「」ガバッ

 

提督「!?」ドサ

 

提督「あ、赤城さん…?」びくびく

 

赤城「提督…」ぽーっ

 

提督「!」ドキッ

 

提督「ちょっ…赤城さん降りて下さっ…んぅ…!?」

 

赤城「…」ちゅっ…

 

赤城「提督…いつも美味しいお料理…ありがとうございます…」しゅるしゅる…

 

赤城「でもたまには…私からもご馳走させて下さい…」ふにゅ…

 

提督「っ//」フイッ

 

赤城「いつものお礼に…今日は私をお召し上がり下さい…」ぱさ…

 

提督「!?」

 

提督「だ、ダメですよこんな事…っ!//」ぐぐっ

 

赤城「ふふ…据え膳は大人しく食べるのが殿方の務めですよ…」さわ

 

提督「や、やめ…」

 

 

 

ゴッ…

 

 

赤城「」ドサ

 

提督「…へ?」

 

 

満潮「はぁ…はぁ…!」ブルブル

 

提督「満潮さん…?」

 

満潮「あんたって本当…!それでも軍人なわけ!?」

 

満潮「簡単に組み伏せられて!バカなのかしら!」プンプン

 

提督「こ、これは…あはは…すみません…」しゅん

 

満潮「…はぁ、もう、二度とこんな事されるんじゃないわよ」

 

 

ドタドタ

 

長門「なんだなんだ!」

 

陸奥「満潮ちゃん!緊急入電なんて一体…」

 

 

赤城「」しーん…

 

長門「なっ!こ、これは!」

 

満潮「そこにはしたない格好で倒れてる空母がこいつに襲い掛かってたのよ」

 

陸奥「〜っ!」ワナワナ

 

提督「い、いや!これは僕も悪いと言うか…」

 

提督「赤城さんを怒らせるような事したのが原因で…」

 

満潮「そんな訳ないでしょ!?」

 

陸奥「…何したの?」

 

提督「指についたバターを拭き取ろうとしたら勿体ないから舐めるって…はは…僕も意識が足りなかったよ…この戦時中無駄なものなんて一つも…」

 

提督「…?」

 

長門「」ブルブル

 

提督「長門さん…?」

 

長門「…ま、まさか…その指…舐めさせたのか…!?」

 

提督「う、うん…」

 

陸奥「…」ギリっ…

 

満潮「この置物空母…!」

 

長門「ず、狡いぞ!私にも…あがっ!」ぐいっ

 

陸奥「提督!消毒しないとっ!わ、私が舐めて…っ」

 

長門「ど、どけっ…陸奥ぅぅっ…!」ぐいぐい

 

陸奥「んん〜っ…!」ぐぐぐっ

 

提督「ど、どうしたんですか二人と…っ!?」

 

満潮「ほんっとにだらしないんだから!何で私が綺麗にしなきゃいけないわけ!?」ぐいっ

 

提督「い、いえっ、頼んでませ…」

 

満潮「ほら早く寄越しなさい…!」ぐぐっ

 

提督「満潮さん…!?」

 

ギャーギャー…

 

 

間宮「ふぅ…夕飯の準備を…」カラカラ

 

間宮「!?」

 

間宮「ちょ、ちょっと!こんな所で何をしてるんですかぁっ!?」

 

伊良湖「えぇっ!?提督さん大丈夫ですかっ!?」

 

提督「あ、あは、ちょっと変な事になっちゃって…」

 

長門「何が変な事か!提督のためではないか!!」ギラギラ

 

提督「ちょ…迫力が…」ヒキッ

 

赤城「」むくっ

 

提督「ひっ…」

 

「提督!」 「司令官っ!!」 「提督ーっ!!」 ギャーギャー…

 

 

間宮「…」プルプル

 

伊良湖「ま、間宮さん…?」

 

 

間宮「い、いい加減にしなさ〜いっ!!」カッ

 

提督「っ!」ビクッ

 

艦娘達「…!」シーン…

 

間宮「もう!ここは食堂ですっ!それに提督は貴女達のおもちゃじゃないんですよっ!」プンプン

 

艦娘達「…」しゅん…

 

提督「ぼ、僕の事は良いですから…だからそんなに…」

 

間宮「良くないですっ!提督も提督で、あんまり優しくするとつけあがられますよっ!」ビシッ

 

提督「は、はい…」

 

間宮「いいですか?そもそもわたし達は…」くどくど…

 

提督(間宮さんって…)

 

艦娘達(怒らせない方が良い人だったのか…)

 

………

……

 

〜後日〜

 

〜食堂〜

 

提督「あ、あの…そんなに寄らなくても…」トントン

 

間宮「いいえっ、こうしておかないといつまたあの子達が好き放題するかわかりませんよっ?」スリスリ

 

提督「そ、それは流石に無いと思うのですが…」チラ

 

 

物陰の赤城「…」じーっ

 

提督「あはは…」

 

提督(あるかもなぁ…)

 

サク…

 

提督「っ?」ズキ

 

提督「あっ…久々にやっちゃったなぁ…」

 

間宮「まぁっ!大変!」ガシ

 

間宮「直ぐに血を止めないと…」ちゅうぅ

 

提督「!?」

 

提督「い、いやっ!こんなのほっとけばすぐに…」

 

間宮「…」ちゅうちゅう

 

提督「あの、…もう流石に…」

 

間宮「…」ちゅーっ

 

提督「ふぁ…」ぞくっ

 

赤城「こらっ!」ガラガラ!

 

間宮「!?」

 

赤城「何してるんですか間宮さん!」

 

間宮「…」

 

赤城「自分であんな事言っておきながら…」

 

間宮「…今度からここの料理は自分で盛り付けるのではなく私が盛り付けようかなぁ…」ボソ

 

赤城「!!」

 

提督「…?」

 

赤城「…許してください」ペコ

 

間宮「…」にこ

 

提督(うわぁ…主計科に嫌われるとこうなるんだよなぁ…)ヒキッ

 

間宮「さ、提督、お料理の続きをしましょう?♪」にこ

 

提督「は、はい」

 

赤城「…」ぐぬぬ

 

間宮「ふふ…こうしてると…なんだか新婚みたいですね…//」スリスリ

 

提督「ま、間宮さんっ!?//」

 

赤城「うぐぅぅぅ!」バタッ

 

提督「あぁっ!赤城さんっ!?」

 

間宮「あら」

 

提督「ちょっと赤城さん!大丈夫でs

 

 

赤城「」ガシッ

 

提督「へぇっ!?」

 

間宮「あっ!こらっ!」

 

赤城「ず、ずるいですずるいですっ!」ブンブン

 

 

赤城「わ、私だって提督と何かいろいろ!何かいろいろしたいんですぅっ!!」ギャーギャー

 

間宮「うわぁ…」ヒキッ

 

提督「そ、そんなぁ…困りますよぉ…」

 

間宮「もう…ちょっと付き合ってあげて下さい…?」にこ

 

赤城「」ギャーギャー

 

提督「はぁ…そうですね…」くすっ

 

 

提督になれと言われた時は不安だったけど…

艦娘に支えられたりして…意外と何とかやっていけるんだなぁ…

 

提督「あっ!赤城さんちょっと!ズボンはマズイですって…っ!」ぐぐぐ

 

赤城「ふ、ふへっ…ふへひっ…」ぐいぐい

 

提督「ちょ…だ、誰かっ…」

 

赤城「ご馳走はもうすぐ…」ハァハァ

 

赤城「」ゾクッ

 

 

間宮「…」にこにこ

 

提督「間宮さぁん…」うるうる

 

赤城「…」に、にこっ

 

間宮「…」にこっ

 

ー艦ー




ぬん!!!


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60話・風俗通い提督の居る鎮守府(呉編・択捉) ☆

55話のアナザーサイドです
知らなくても読めるよう作った…のじゃ!




ーある日の昼下がりー

 

〜執務室〜

 

呉提督(以下提督)「〜♪」ゴソゴソ

 

択捉「司令!新しい書類をお持ち…」

 

択捉「どこかへお出掛けですか??」

 

提督「あぁ、大本営から呼び出されちまってな、少しの間留守を頼むぞ?」ナデナデ

 

択捉「ん…♪」

 

択捉「で、でも一昨日も呼ばれてますよね…?ここ最近頻繁に呼び出されて…その…大丈夫なんでしょうか…?」

 

択捉「択捉達のせいで司令が怒られたり…」うるうる

 

提督「なに、心配無いさ!択捉達が良くやってくれるから、上から褒められてばかりだしな!」ニッ

 

択捉「!」パァ

 

提督「じゃ、ここを任せたぞ?」

 

択捉「はいっ!」

 

ツカツカ…

 

バタン

 

 

択捉「択捉達のおかげ…ですか…♪」によによ

 

択捉「司令の為に、もっと頑張りますっ!」キリッ

 

……

 

 

〜街〜

 

提督「ふぅー!流石にスパン短いかぁ?何か怪しまれちまったかもなぁ」

 

提督「ったく択捉の奴、頼んでもねぇのにチョロチョロとひっついて来るからなぁ…」

 

提督「ま、取り敢えず1発抜いてもらって忘れるか!」ダバダバ

 

 

提督「ピンサロピンサロ〜…お、ここにすっか」ガチャ

 

「お、兄ちゃんまた来たのかい?」

 

提督「おう、景気付けに一発!新人の子は居ないかい?」

 

「最近新人の子は入んねぇなぁ…」ペラペラ

 

提督「じゃあ…またあの子で」

 

「あぁ、××ちゃんだな?…おっと、40分待ちだけどどうする?」

 

提督「ひょえ〜…じゃあ他の…おっちゃんのオススメの子で」

 

「じゃあこの子だな」スッ

 

提督「お、可愛いねぇ、それじゃあその子で頼みますわ」

 

「じゃ、そこで待っててくれ」

 

……

 

〜鎮守府〜

 

〜廊下〜

 

択捉「えっほ、えっほっ」とてとて

 

陸奥「あら、重い物運んで…大丈夫?」

 

択捉「はいっ!…っうわぁ?!」ぐらっ

 

陸奥「!」がしっ

 

択捉「あ、ありがとうございます!」

 

陸奥「ふふ、あまり無理はダメよ?お姉さんも手伝ってあげる♪」

 

択捉「!」

 

陸奥「よいしょ…」

 

択捉「ありがとうございますっ!」にこ

 

「さっき司令が〜…」

 

「あらあら」

 

……

 

 

提督「ふぅ、さっぱりしたぜ!あの子上手いねぇ!」

 

「だろ?他の客からも評判良いんだなこれが」

 

提督「人気が出る前にまた来ないとなぁ」

 

「お、嬉しいねぇ」

 

提督「じゃ、また来るぜ」

 

「おう、枯れねぇようにな」

 

提督「へへっ、あと5件は回ってやるよ!」

 

「相変わらず絶倫だねぇ…」

 

……

 

〜再び街〜

 

提督「さてさて次は〜…ソープ…は最後だろやっぱ」

 

提督「イメクラもなぁ…」チラ

 

提督(学生の頃はどハマりしてたが…この仕事就いて毎日コスプレみたいなの見てるからなぁ…)

 

提督「ん?こんな所に店なんて…」

 

 

艦娘くらぶ「」ドーン

 

提督「…」

 

提督(これは…確か艦娘の格好した嬢が居るって聞いたな)

 

提督(他に行く所も思いつかないし…)

 

提督「ま、入ってみるか」

 

カランカラーン

 

「しゃっせー」

 

提督「ここ本番ありですか?」

 

「ありますよー」

 

提督「げっ…」

 

提督(本番店はいつも最後と決めてんだけどな…)

 

「本番はあくまで追加なんで、良かったらどぞー」

 

提督(違うんだよ兄ちゃん…本番という選択肢がある以上…イチャイチャして興奮して来たら『あ、もうこの子としよう』ってなっちまうだろうが!)

 

提督(そしたら時間的にも今日の風俗探訪記は終了…!またあの鬱陶しい女だらけの職場に帰らないといけなくなる…!)

 

「お客様?」

 

提督(どうする俺…ここは一旦出て他の所へ行くか?だがここら辺の店は踏破してるぞ…宛らフロンティアの消滅と言っても良い…)

 

提督(だが貴重な自分の時間をたった2件の風俗店で終わりにして良いのか…?良くねぇだろ…!最近嘘ついで出て来るのにも限度ってもんがあるぞ…)

 

提督(そもそも外出すること自体貴重だったのにあの択捉とか言うガキが来てから更に気を使うようになっちまって…)

 

提督「…択捉め…」ボソ

 

「むむっ」ピキーン

 

「択捉ちゃんですねー、中待合室へどうぞー!」

 

提督「へ?」

 

「5分ほどで案内できますので、掛けてお待ちくださーい」

 

提督「は、はい」てくてく

 

……

 

〜鎮守府〜

 

択捉「はぁ…司令遅いなぁ…」くりくり

 

択捉「任務も終わらせて行っちゃうし…やる事無いですよぅ…」しゅん

 

択捉「あっ!そうだ!」

 

 

択捉「ここをお掃除して綺麗にすれば、司令はもっと択捉の事を…//」ほわぁ

 

択捉「うん!頑張りますっ!」キリッ

 

……

 

 

〜艦娘くらぶ〜

 

提督「き、君が択捉…?」

 

択捉嬢「そうですけど…」

 

提督(択捉とは似ても似つかないが…まぁセーラーだし女子高生だと思えば良いか)

 

提督「よ、よろしくね…」

 

 

択捉嬢「お兄さん艦娘ははじめてー?」

 

提督「え?あ、まぁそうですね」

 

提督(毎日見てるんだなこれが…)

 

択捉嬢「じゃ、今日はサービスしますね〜」ぬるぬる

 

提督「お、気前が良いですねぇ」

 

提督「あ、その赤髪のウィッグ、取っちゃって良いですよ?」

 

択捉嬢「え?でもこれが無いと…」

 

提督「良いの良いの!お姉さん綺麗だから!」

 

提督(そんなんされたらあのガキがチラつくからな…)

 

択捉嬢「えぇ〜♪お兄さん上手〜♪」

 

択捉嬢「じゃ、外しますね〜、これ蒸れるしズレるし〜…」

 

提督「あはは、そうなんですね」

 

……

 

〜鎮守府〜

 

択捉「〜♪」サッサッ

 

択捉「司令…褒めてくれるかなぁ…♪」

 

マッチ「」ぽてっ

 

択捉「あ、うんしょ…」拾い

 

マッチ「風俗店」

 

択捉「…?」

 

択捉「これ…何でしょうか…?」

 

ガチャ

 

利根「入るぞー」

 

択捉「あ、利根さん!」

 

利根「む、なんじゃ?奴は居らんのか」

 

択捉「はいっ!大本営に出向してるので、択捉が留守を預かって…」

 

利根「んん?一昨日も行ったばかりではないか?」

 

利根「まさか、サボっておるのか!提督の奴め!帰ってきたら我輩が問いただして…ん?」

 

択捉「?」

 

利根「…お主、それを見せてみろ」

 

択捉「このマッチですか?」スッ

 

利根「…間違いないのう、こりゃ風俗店のものじゃな」

 

択捉「ふ、風俗…?」

 

利根「なんじゃ、知らんのか?言うなれば遊郭じゃ」

 

択捉「…!!!」

 

利根「はぁ…身近に我輩の様なナイスバデーがおると言うに…提督はまた風俗に通っとるのか!我輩は情けn」

 

択捉「と、利根さん!またって言うのは…」

 

利根「ん?…そうか、あれはお主が来る前か…」

 

択捉「…」

 

利根「提督の奴は出張へ行くと嘘をついては街へ繰り出し風俗通いをしておったからのう…」しみじみ

 

利根「ま、若い男じゃ、我輩は大目に見ていたのじゃがあまりに頻度が多くなってな…」

 

利根「じゃが直接注意すると、その…なんじゃ、提督もバレてないと思っておるからのう?それに奴を好いておる艦娘も多いからのう…余計な混乱を避けるために我輩が提督の日程を調整してじゃな?」

 

利根「週末にだけ秘密で行けるよう上手い事やってやったのじゃ!」えっへん

 

択捉「…」ふるふる

 

利根「ん?どうしたのじゃ?」

 

択捉「…!」キッ

 

利根「な、なんじゃ?」

 

択捉「司令はっ!択捉の司令は遊郭で遊ぶ様なお方ではありません!」うるうる

 

利根(こ、こりゃ我輩とした事が…!秘書艦じゃからてっきり薄々気付いておるもんじゃと思って話してしまった!)

 

利根「そ、そうじゃな!あくまで我輩の予想じゃ!誰も見てないし提督自身も自ら喋った訳では…」

 

択捉「…」ギロ

 

利根「…」

 

利根(ち、ちくまぁ…)

 

択捉「と、利根さん…!司令は遊郭で遊ぶ様な方ではありません…!二度とその様なふざけた事を…言わないで下さいっ…!!」

 

利根「す、すまんのう…」

 

択捉「…」ブルブル

 

マッチ「」グシャア…

 

……

 

〜艦娘くらぶ〜

 

提督「あ〜!お姉さん上手っすね!」ビクビク

 

択捉嬢「そりゃプロですからね〜」しゅこしゅこ

 

提督「あ、いきそう」

 

択捉嬢「良いですよ〜」しゅこしゅこ

 

提督「うっ…」びゅる!

 

提督「ふぅ…」

 

択捉嬢「…抜いたばっかなのに、まだビンビンですよ?」サワサワ

 

提督(ほら見た事か!俺の息子ったら手だけじゃなく本番を所望してらっしゃる!しょうがねぇ…今回はこの店でラストにするか)

 

提督「…本番ありって聞いたんですけど、オーケーですか?」

 

択捉嬢「!」

 

択捉嬢「もちろん!」にこ

 

提督(かわええ…ここ当たりじゃんよ…)

 

……

 

提督「ふぅ、気持ち良かった〜!」

 

択捉嬢「ふふ、ありがと♪また来てね♪」スッ 名刺

 

提督「絶対来ますよ!」

 

択捉嬢「〜♪」ちゅっ

 

提督(この値段でこの嬢でこのサービス…)

 

提督(拙者、穴場を見つけてしまったか)

 

「ありがとうございまーす」

 

カランカラーン…

 

〜街〜

 

提督「ふぅ…さて帰るか」

 

提督「お、タクシーが丁度…」

 

……

 

〜鎮守府〜

 

〜執務室〜

 

ガチャ…

 

提督「ふぃー…疲れた疲れた」

 

提督「…ん?」

 

 

択捉「…!」

 

択捉「っ」ぐしぐし

 

択捉「司令!おかえりなさいっ!」にぱっ

 

提督「おう、帰ったぞー!」なでなで

 

提督「こんな時間まで待たなくてもいいんだぞ?」

 

択捉「えへへ…誰も司令におかえりって言わなかったら…寂しいと思って…」

 

提督「…そうか」

 

提督「って、どうした?その顔…」

 

択捉「ち、ちょっと寝てしまって…えへへ…」

 

提督「それにしちゃ目が真っ赤で…」

 

択捉「な、なんでもありませんってばぁ!」ふきふき

 

提督「辛い事があったらいつでも言うんだぞ?お前は俺の大切な艦娘なんだからな」なでなで

 

択捉「!!!」

 

択捉(…やっぱり…こんな人が遊郭で遊ぶわけありませんっ!)

 

択捉「〜♪」スリスリ

 

提督「…」

 

提督(はぁ…こいつ見てたら早速あの択捉嬢に会いたくなっちまった…)

 

択捉「司令…」とろーん

 

提督「ん?どうした?」

 

択捉「択捉は…司令を信じてます…」ぎゅうぅ

 

提督「?ありがとうな」なでなで

択捉「…//」

 

……

 

〜次の日〜

 

〜執務室〜

 

提督「…」ムラムラ

 

択捉「司令!お茶です!」コトッ

 

提督「あぁ、頂くよ」にこ

 

提督「うん、択捉の淹れたお茶は美味いよ」

 

択捉「はぅ…//」パァ

 

提督(どうするか…昨日の今日で外出したら流石に怪しまれるか?少し前は利根にバレてた臭いしな…)

 

択捉「司令…♪」ぎゅ…

 

提督(ん?今の秘書艦はこいつだな…ふふ…ガキを騙す事など造作も無いわい!)

 

択捉「その…司令、今日は作戦も少なくとても穏やかですっ、暫くこうしていても、よ、よろしいでしょうかっ!」

 

提督「…」チラ

 

択捉「…?」にこ

 

 

提督「…すまない択捉…今日は横須賀の鎮守府へ出向しなければならないんだ…」なでなで

 

択捉「え…」ズキっ

 

提督「なに、任務も終わってるんだ、帰ったら択捉の淹れてくれたお茶でも飲んで沢山話でもしよう、お土産でお茶菓子も買ってくるからさ」にこ

 

択捉「…!」パァ

 

択捉「はいっ!」にこ

 

提督「じゃ、俺は支度して出掛けるよ、夜には帰るから」

 

択捉「はいっ!択捉、ここを預かりますっ!」ビシッ

 

提督「…」なでなで

 

択捉「…♪」ほわぁ

 

……

 

〜街〜

 

提督「ふ…ちょろいな」スタスタ

 

提督「あれ〜何処らへんだっけ」

 

提督「そうだ、確か名刺に住所が…」ごそごそ

 

提督「ん〜?ねぇなぁ」

 

提督「ま、歩いて探すか」

 

……

 

〜鎮守府〜

 

択捉「えへへ…択捉のお茶…褒めてくれた…」にこにこ

 

択捉「司令…」ぽーっ

 

択捉「そうだ!司令のシャツにアイロンかけて…もっと褒めてもらおうっ」ててて

 

シャツ「」パサッ

 

択捉「司令の匂い…♪」スンスン

 

択捉「司令の…匂い…?」

 

 

択捉(司令…こんな匂いのする香水なんて…使ってたっけ…?)

 

……

 

 

〜艦娘くらぶ〜

 

提督「やっと見つけたぜ〜!」

 

カランカラーン

 

「いらっしゃせー」

 

提督「択捉嬢、2時間」

 

「中でお待ちくださーい」

 

提督「…」スタスタ

 

 

択捉嬢「わっ!また来てくれたの!?嬉しい〜!」

 

提督「いやぁ暇なもんで…」

 

択捉嬢「ありがとう〜、じゃ、お部屋いきましょ〜」

 

提督「おう」

 

……

 

〜鎮守府〜

 

択捉「…ううん!持ってるんだよ、きっと!」

 

択捉「択捉が司令を信じてあげないとっ!利根さんみたいに勘違いする人が増えちゃいますよねっ!」

 

択捉「よいしょっ…」

 

名刺「」パサッ…

 

択捉「?名刺…?」拾い

 

択捉「大本営の方のかな…しまって置い…て…」

 

択捉「艦娘くらぶ…?択捉嬢…?」ペラッ

 

択捉「…っ!!」

 

択捉「な、何で…エッチな格好して私の服着た人が…っ!?」

 

利根『奴は無類の風俗好きじゃからなぁ』

 

利根『放っておくと毎日でも通うのじゃ!』フンス

 

択捉「…」ギリ

 

 

択捉「…違う…違う…」ビリビリ

 

択捉「司令は…そんな所に行かないっ…!そんな汚い人じゃ無いっ…!」ビリっ!!ビリっ!!

 

択捉「…」

 

択捉「えへ…司令は今、横須賀の鎮守府に行っt

 

 

『司令は択捉に嘘をついて遊郭に行った』

 

択捉「っ…」

 

択捉「違う…司令は嘘なんかつかないっ…」

 

『司令は択捉よりも売春婦を優先したんだ』

 

択捉「違う!違うっ!!司令は…司令はっ!!」ガタガタ

 

『司令と関係を持ったのは、偽の択捉なんだ』

 

択捉「ち、違うっ!!やだ!やめてっ…!!」ブンブン

 

『違くない、司令は今、遊郭でそいつと遊んでる』

 

択捉「いい加減にしてっ!そんな訳ないっ!!違う違う違うっ!!!」

 

『司令はお前みたいな子供なんか…相手にしない』

 

択捉「…っ!!」ビクッ

 

択捉「違う…司令は…司令…は…」ふるふる

 

『違くない、司令はお前なんか見てない』

 

択捉「違う…やだぁ…やめてよっ…」

 

 

択捉「司令…違うよね…?択捉だって…司令と…」スゥ

 

択捉「…」

 

……

 

 

〜艦娘くらぶ〜

 

提督「やっぱお姉さん最高〜!」

 

択捉嬢「ふふっ、ありがとう♪」

 

択捉嬢「ねぇ、今度お店の外でも会えないかな?」

 

提督「!!」

 

提督(アフターのお誘いキタァ!!)

 

提督「もちろんだよ!」

 

択捉嬢「わぁ!ありがとう!じゃあ、名刺にお店のとは違う電話番号書いといたから、電話してね!」スッ 名刺

 

提督「あざーす!」

 

……

 

提督「ふぅ…もうこんな時間か…」

 

提督「ん?」

 

菓子屋「」

 

提督「択捉に茶菓子の一つでも…」

 

 

提督「いや、金の無駄だな、択捉には適当言ってお茶飲むのはまた今度にしてもらうか」

 

提督「帰ってとっとと寝るか〜」ふわぁ

 

……

 

〜午前2時・鎮守府〜

 

〜執務室〜

 

キィ…

 

提督「ん?電気消えてるな、ま、こんな時間だし択捉も部屋に戻ったんだろう」

 

電気「」パチっ

 

 

択捉「…」

 

提督「うぉっ!?」びくっ

 

提督「ど、どうした択捉、ほら、もう時間も遅いし部屋に戻った方が…」

 

択捉「…司令!おかえりなさいっ!!お茶を淹れますね!」にこぉ

 

提督「へ…?」

 

択捉「ふふふっ!司令ったら遅いんですから!ここでずーーーっと待ってたんですよっ?」にこにこ

 

提督「い、いや、何言ってるんだ…?」

 

提督「そんなのは明日にして今日はもう…」

 

択捉「はいっ!どうぞ!」カチャっ

 

択捉「明日になったらまたお出掛けするんですよねっ!明日はどちらへ行かれるのですか!?」

 

提督「あ、明日…?うーん…」

 

提督(明日はアフターだが…今から言っといた方が楽か?)

 

提督「明日はまた大本営に…」

 

 

択捉「嘘ですよね!!」

 

択捉「明日も違う択捉の所へ行くんですよねっ!!」にこ

 

提督「な、何の話…」

 

択捉「あっははは!!やっぱり!!やっぱり司令は択捉に嘘ついたっ!!嘘ついた嘘ついたっ!!!あは!あははっ!!」ケタケタ

 

提督「っ!?」

 

択捉「明後日はどうですか!?あっ!!流石に明後日は鎮守府にいるんですかね!?」

 

択捉「うーん、あっ!!でもどうせ気が変わってまた出掛けますよね!!その時は何処のお店に行くんでしょうかっ!!」にこにこ

 

提督「え、択捉…?」

 

提督(ば、バレた上に尋常じゃないぞ…?)

 

択捉「…だから、ほら!!」スッ

 

 

択捉「今飲んでくださいよ」にこっ

 

提督(ここは大人しく従った方が良さそうだな…)

 

提督(それでまた機嫌をとればいくらでも丸め込める…)ズズっ

 

択捉「!!」パァァ

 

提督「うん!おいひいよ!」

 

提督「…?」

 

択捉「ありがとうございますっ!ふふっ!ふふふっ!」にたにた

 

提督「えとろふ?これ、なにを、いれ…たんら…?」ビリビリ

 

提督(喉が…灼けるように熱い…!それに呂律が回らなくなって…!!)

 

択捉「はいっ!司令の嘘を治す薬ですっ!!大丈夫です!司令を治したらもう使わないので!!」

 

提督「な、何をいっれ…」

 

提督(マズイ…!声出す力が…っ身体もだんだん…)

 

択捉「司令!見ててくださいねっ!!択捉、司令の事が大好きなんですっ!!えへっ!言っちゃいましたぁっ!これは嘘なんかじゃ無いですよっ!!!」にこにこ

 

択捉「えへっ!えへへぇ…」しゅるしゅる

 

提督「っ…っ…」スッ

 

択捉「っ!!」ピキッ

 

択捉「何ですかこの手はっ!?」ガシッ!

 

ダン!

 

提督「っ?」

 

択捉「ダメですっ!司令は抵抗なんてしちゃっ!!ダメなんですよっ!?」ガンっ!ガンっ!

 

提督(い、いてぇ…っ!?)

 

択捉「…」にこ

 

択捉「えへへっ、これから、いっぱい、いーっぱい本当の択捉を教えてあげますからねっ!!」

 

択捉「司令の態度によってはちょっと痛い事もあるかもしれないですけど!大丈夫ですっ!その100倍、気持ち良くしてあげますからっ!!」にこっ

 

提督「っ」

 

択捉「えへっ、司令がいつも遊んでる売女なんかよりも、択捉の方が司令の事をずーっとずーっとすきなんですからっ!」

 

択捉「身体は択捉の方が全然子どもだけど…えへ…」

 

択捉「えへへっ…司令!司令っ!」にこにこ

 

……

 

〜後日〜

 

〜執務室〜

 

利根「なんじゃ!最近しょぼくれてばっかりではないか!」

 

提督「あぁ…そうかな…?」

 

利根「ほれ見ろ!覇気が消えとる!」

 

ガチャ!

 

択捉「司令っ!!」にこにこ

 

提督「」ビクッ

 

利根「おーう!なんじゃ択捉か!」

 

択捉「はいっ!司令にお茶をお持ちしました!!」

 

提督「…」

 

利根「愛されとるのう」

 

択捉「…」にこにこ

 

利根「ほれ、後は択捉に任せたぞ!しっかりするんじゃぞ!」

 

バタン…

 

 

択捉「司令!これっ!!」カチャ

 

提督「そ、そこに置いといt」

 

択捉「ほら!司令!!択捉のお茶ですよっ!!」ガシッ

 

提督「や、やめっ…」ぐぐぐ…

 

択捉「っ!何でっ!飲んでくださいよっ…!!」

 

択捉「っ飲んでっ…!ほらっ!!早くっ!!飲んでっ!!司令っ!!!」

 

択捉「飲めっ!!!」ぐいっ!!

 

提督「あがっ…がふっ…」ごくっ

 

択捉「〜♡」

 

提督「も、もう分かったからっ…ごほっ…っ…」

 

択捉「えへへ、ちゃんと鍵かけて置いたので大丈夫ですっ!」

 

提督「っ…もう…やめっ…んぐっ」

 

択捉「〜♪」ちゅーっ…

 

択捉「んふふっ♪あむっ…♪」ちゅっちゅっ

 

提督「くっ…」

 

択捉「…♪」ちゅぱっ

 

択捉「えへっ…司令っ…今…択捉だけを見てる…」ぽーっ

 

択捉「択捉も…司令だけを見てますからね…」じーっ

 

 

択捉「だから…今日もいっぱい!頑張りまょうねっ!!司令!」にこっ

 

〜感〜

 




真面目な子やでぇ


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61話・キスマーク提督の居る鎮守府

こんな体験…あるよね?


〜とある夏〜

 

〜夜・提督私室〜

 

提督「…」イライラ

 

蚊「」プゥ〜ン…ブブ

 

提督「!!」パチッ!!

 

蚊「」プゥ〜ン…

 

提督「んぎぃぃぃっ!!」イライラ!

 

 

提督「はっ!いかんいかん!俺ともあろうものが獣のような声を…」

 

提督「蚊取り線香炊くか…あれ臭いんだよなぁ…」

 

 

シュボッ…

 

……

 

 

〜朝・食堂〜

 

五十鈴「あら、おはよう」

 

提督「あぁ、おはよう」もぐもぐ

 

五十鈴「私達も隣いいかしら?」かちゃ

 

提督「構わんよ」

 

由良「ふふ、ありがとうございますね」にこ

 

五十鈴「あら?貴方どうしたの?首の所赤くなってるわよ?」

 

提督「?」サス…

 

提督「あぁ、これは…」

 

提督「」ハッ

 

提督(五十鈴の事だ…蚊に刺されたなんて言った後には…)

 

 

五十鈴『ほんとダラシないわねぇ!?私の歴代艦長の誰1人とて就寝中に蚊に刺された男は居なかったわ!!』くわっ

 

 

提督(こうなるに違いない…!)

 

提督「な、何でもないぞ」サッ

 

五十鈴「?」

 

五十鈴「ま、いいわ?」

 

由良「…!」じーっ

 

提督「…」もぐもぐ

 

由良「姉さん、ちょっと…」コソッ

 

五十鈴「んー?」もぐもぐ

 

提督「…」カクシカクシ

 

 

由良「…ね?」

 

五十鈴「…」

 

五十鈴「提督、もう一度聞くわよ?その首…」じっ

 

提督「だ、だから何でもないって!」

 

提督「お前達も早く飯食っちまえよ!冷めるぞ!」カチャッ

 

提督「ごちそうさま!」スタスタ

 

 

五十鈴「怪しいわね…」

 

由良「あれって…キスマークよね…ねぇ?」

 

五十鈴「アイツにそんな相手居るなんて思えないけど…」

 

由良「で、でも提督さんいざという時頼りになるし…好きになる子も多いかもしれないし…ね?」

 

五十鈴「なに?あんたまさか提督の事好きなわけ?」にやにや

 

由良「ち、ちち違うよぅ!」

 

五十鈴「ふぅーん」にやにや

 

五十鈴「そんなに心配なら今度一日貼り付いて提督の様子を見たらどう?」

 

由良「…!」

 

五十鈴「ま、どうせあんたの思い過ごしよ」

 

由良「だといいのだけれど…」

 

……

 

〜後日〜

 

提督「…」イライラ

 

 

由良「ね、姉さん…?やっぱりおかしわよ、ね?」

 

五十鈴「…」

 

 

提督(ここの所蚊が増殖して無いか…!?あちこち刺されて痒い痒いなんだが!!)怒

 

由良「提督…?」

 

提督「!」

 

提督「おう、どうした由良?」

 

由良「最近、変わった事…無いですか?」

 

提督「ん?変わった事…」

 

五十鈴「何も無いわよ、こんな鈍チンには…」

 

提督「ちょっ…まぁ…最近全然寝れなくてさぁ…」

 

由良&五十鈴「!!」

 

由良「そ、それは寝かせてもらえない…とか…?」

 

提督「ん〜…まぁ…そうなるなぁ…」

 

提督(蚊の猛攻に耐えて…奴ら寝かせてくれんからなぁ…)

 

五十鈴「い、いつの間にそんな…いつから居たのよ…?」ふるふる

 

提督「いつからって…すげえ昔からじゃないのか?」

 

由良(て、提督さんも覚えてない程昔…!?そんな…)

 

五十鈴「…ふ、ふぅん…そう…」ズーン…

 

由良(あぁっ…姉さんが目に見えて落ち込んでる…!)

 

提督「あ〜…どうせ今日も何処からとも無く入ってくるんだろうなぁ…」

 

五十鈴「…!」

 

由良(えぇっ!?不法侵入なの…!?ねぇっ!?)

 

五十鈴「い、五十鈴に任せれば追い払ってやるわよっ!?」くわっ

 

由良(姉さん…流石に幼馴染さん相手にそれは…)

 

提督「それは本当か!」

 

由良(いいのっ!?)

 

五十鈴「ほ、本当は自分でケリをつけて欲しいけど…し、しょうがないからこの五十鈴が代わりにバシッと…」

 

提督「いやぁ助かる!最近数が増えて厄介なんだなぁこれが!」

 

提督「もう数なんて数えてらんないんだよ!」

 

由良(えぇ〜っ!1人じゃないのぉっ!?)

 

由良(じ、じゃあ提督さんは毎夜毎晩何人もの女の人とっ…!?//)カァ〜ッ

 

五十鈴「ちょっ…嘘みたいな話ね…まぁいいわっ!任せなさいっ!」エッヘン

 

提督「あぁっ!頼むよ!」

 

由良(そんなにいっぱいなら…私が行ってもバレないわよ…ね?)

 

 

〜その夜〜

 

〜提督寝室〜

 

提督「な、なぁ」

 

五十鈴「…なに」

 

提督「そんなくっついて寝る必要は…」

 

五十鈴「し、しょうがないじゃない!こんな狭いベッドで離れろって言うわけっ!?」

 

提督「わ、わかったから大きい声は…」

 

五十鈴「」ピク

 

提督「ったくただでさえ暑いのn

 

五十鈴「」しっ

 

提督「…!」

 

五十鈴「…」ぴこぴこっ

 

五十鈴「電探に影が一つ…来てるわよ…」ボソボソ

 

提督「す、すげえな…あんな小さな標的(蚊)も…」

 

五十鈴「っ窓から!来るわっ!!」ジャキ

 

提督「おぉいっ!そんな物騒なもん出すなっ!?」

 

「っひぃっ!?」ドサッ

 

提督「へ…?」

 

 

五十鈴「貴女!!ここは横須賀第4鎮守府司令官の寝室よっ!毎晩毎晩不法侵入してくれちゃって一体どう…いう…」

 

 

由良「ご、ごめんなさぁい…」カタカタ

 

五十鈴「ゆ、由良ぁ!?一体あんた何して…」ハッ

 

五十鈴「まさか由良が一連の犯人なのねっ…!?」サーッ

 

提督「ちょっとちょっと!一体何なんだよ!」

 

提督「俺にはサッパリ訳が分からんぞ」

 

五十鈴「はぁ?貴方夜な夜な夜這いされてるって言ってたじゃない」

 

提督「言ってねぇよ!」

 

由良「ふえぇ…」

 

五十鈴「ていうか由良、何で貴女がここに忍び込もうとしたわけ?」

 

由良「だって人数もわからない程相手してるなら…私が1人混ざってもバレないと思って…ね…?」

 

五十鈴「!!!」

 

五十鈴(なるほどその手が…)

 

提督「おいおい、さっきから本当に何の話ししてるんだよ」

 

提督「俺が健やかに眠るために蚊を駆除してくれるんじゃないのか?」

 

由良&五十鈴「え?」

 

提督「そんな不思議そうな顔しても…五十鈴だって追い払ってくれるって息巻いてたじゃないか?」

 

五十鈴「…」

 

提督「由良も居るなら2人で追い払ってくれよ?対空戦闘は得意だろ?あっははは!」

 

由良「…」

 

提督「じゃ、俺は寝るから、2人とも頑張ってくれ?おやすみ」がばっ

 

五十鈴「…」チラ

 

由良「…」チラ

 

 

提督「…zz」すやぁ

 

 

〜次の日〜

 

鏡「」

 

提督「うわっ…」

 

提督「なぁ五十鈴!由良っ!」ゆさゆさ

 

五十鈴「何よ…まだラッパ鳴ってないわよ…z」

 

由良「提督さんどうしたんですかぁ…z」

 

提督「どうしたじゃないだろう!?何だよこれ!体中刺されてるんだが!」バッ

 

五十鈴「全く情けないわねぇ…私の歴代艦長の誰一人として就寝中に蚊に刺された男は…zz」

 

提督「くっ…!」

 

提督「おい由良っ!由良っ!」ゆさゆさ

 

由良「〜っ///」

 

提督「えぇっ…照れるところじゃないだろっ!?」

 

由良(昨日あんなことしたからまともに顔見れない…!//)

 

五十鈴「もう煩いわね…今日こそはちゃんと駆除してあげるから…」

 

提督「本当だな?本当に頼むぞ」

 

由良「ゆ、由良も…」

 

提督「ありがてぇ…」

 

 

〜数日後〜

 

〜就寝中〜

 

五十鈴「…zz」すやすや

 

由良「…zz」ぎゅ…

 

提督「…」ぼーっ

 

提督(…気付いたことがいくつかある…)

 

提督(一つ、蚊なんてとっくに居なくなってる。二つ、なのに虫刺されのような痕は日に日に増える一方。三つ、それは全く痒みがない。そして四つ…)

 

五十鈴「…」むくっ

 

提督「!」

 

提督「…zz」

 

提督(今日もか…)

 

五十鈴「はむっ…」ちゅうちゅう

 

提督「…っzz」

 

由良「ずるい…」もぞっ

 

由良「っ」ちゅっ

 

由良「…」ちゅうちゅう

 

提督「」ぞくぞくっ

 

提督(虫刺され等存在せず、この痕はこいつらに付けられていたものだったのだ…)

 

提督(プライドの高い五十鈴の事だ…この事がバレていると知ったら口封じのために俺を滅多打ちにするか自主解体の道を選ぶだろう…)

 

提督(俺は泣き寝入りするしか無いのだ…)

 

 

〜朝〜

 

〜食堂〜

 

提督「…」もぐもぐ

 

長良「わっ、どうしたのその首」

 

提督「あぁ…蚊に刺されてな…」

 

長良「うわ〜痒いねぇ?それ…」

 

提督「あぁ…まったくだ…」

 

 

五十鈴「…」じーっ 由良「…」じーっ

 

 

提督「…お前も気をつけろよ?」

 

長良「うん!キンカン塗っとくから!」

 

提督(キンカンは予防薬じゃねぇよ…)

 

提督(今は蚊に刺されるだけだが…いつかエスカレートしない事を願うばかりである…)

 

 

五十鈴「ねぇ由良…今日から…」ボソボソ

 

由良「えぇっ!?…それは流石に…」もじ

 

五十鈴「大丈夫…バレないわよ…」ぼそっ

 

由良「う、うん…」ドキドキ

 

 

〜間〜

 




提督ならムヒは持っとこうね


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62話・誘惑艦娘達の居る鎮守府 ☆


くノ一みたいな女



提督「…」カキカキ

 

提督(よし…この報告書仕上げたら寝る…この報告書仕上げたら寝る…)カキカキ

 

ガチャ

 

提督(ああぁ…っ)ガクッ

 

 

翔鶴「…」うるうる

 

提督「ど、どうした翔鶴?」

 

翔鶴「提督…」

 

提督「ほら、今日はもう遅いからな、俺もこの報告書仕上げたら寝ようと思ってたんだ」

 

提督「だ、だから君も早く部屋に戻って寝るといい…」ぽん

 

翔鶴「…」ぎゅ…

 

提督「」

 

翔鶴「提督…なんだかこの様な寒い夜は…人肌恋しくて…」ぎゅうぅ

 

提督「そ、そっかそっか、ほら、瑞鶴もいるだろっ?」

 

提督「偶には姉妹一緒に寝たら…」

 

翔鶴「わ、私は提督とっ…」うるうる

 

提督「うっ…」

 

翔鶴「提督…」ぽーっ

 

提督(くっ…!)

 

翔鶴「…っ」ぎゅうぅ

 

提督「き、今日だけだからな?本当に今日だけ…」

 

翔鶴「…!」

 

翔鶴「はいっ!」にこっ

 

 

〜提督・私室〜

 

提督「じゃあ、翔鶴はベッド使っていいから俺は床で…」

 

翔鶴「え…」うるっ

 

提督「!」

 

翔鶴「そんな…」うるうる

 

提督「あ、あぁすまんなっ、人肌恋しかったんだよな、そうだよな…うん…」

 

翔鶴「♪」

 

提督「じゃぁ…寝よっか…」

 

翔鶴「ぁっ…待ってください提督…ちょっと支度を…」しゅるしゅる

 

提督「〜っ」ハァ

 

提督(あぁ…またこのパターンかよぉ…)

 

 

翔鶴「では…提督…」ふぁさっ…

 

翔鶴「準備が整いました…♡」 E:ギリギリネグリジェ

 

提督「っ」ドキ

 

翔鶴「さぁ…ご一緒に…」ぎゅ…

 

提督「あ、あぁ…」

 

………

……

 

〜翌朝〜

 

提督「…」ぼーっ

 

提督(やった…朝だ…何とか耐えてやったぞ…)ぐっ…!

 

 

翔鶴「…」むすっ

 

翔鶴「ね、ねぇ提督…また今夜も…」

 

提督「い、いやぁ!今日は流石に!な!?」くわっ

 

翔鶴「」びくっ

 

翔鶴「…もう」しゅん

 

提督「は、はは…悪いな…」ズキっ

 

 

…諸君お気付きだろうか…この男、極度にお人好しなのだ…

艦娘からのお願いは自分がギリギリの極限状態になるまで断る事が出来ない…

これは、そんな提督の弱みに付け込んだ艦娘達と…弱みに付け込まれた提督の物語である…

 

 

〜執務室〜

 

提督「はぁ…」カキカキ

 

伊19「どうしたの?提督?」すりすり

 

提督「いやぁ…最近色々あって疲れてな…」

 

提督(特にお前みたいな…)チラ

 

伊19「?」中破

 

提督「イク?そろそろ入渠した方が…」

 

伊19「だからぁ〜…」ぎゅっ

 

伊19「提督とじゃないと、イク嫌なのっ」

 

提督「俺は入渠したって意味がないんだぞ…?」

 

伊19「じゃあイクも入渠しな…っ…」ビク

 

提督「ど、どうしたっ!?」

 

伊19「えへへ…大丈夫っ…ちょっと傷むだけなのね…」にこっ

 

提督「っ…」

 

提督「…ほら、ドック行くぞ」ぎゅっ

 

伊19「!」

 

提督「あんまり無理はするなよ…?」

 

伊19「はいなのね…♪」ぎゅうぅ

 

 

…これがいけなかったのだ…何故ならこの光景を一部始終見ていた娘が1人…

 

 

吹雪「…」じーっ

 

 

〜ドック〜

 

提督「じゃあ、しっかり休めよ?」ナデナデ

 

伊19「うんっ!」

 

伊19「あ、今度一緒に入った時はぁ…」

 

伊19「イクが提督に…イイコト…してあげるのねっ♡」ちゅっ

 

提督「っ!?」

 

提督「あんまり大人をからかうんじゃないっ//」

 

伊19「じゃあねっ!ありがとなのね〜っ!」てててっ

 

 

 

提督「はぁ…」くるっ

 

 

吹雪「いたた…」中破

 

提督「!」

 

提督「ふ、吹雪、随分派手にやられたなぁ…」

 

吹雪「うぅ…ごめんなさい司令官…」

 

提督「いやそれは俺は全然…それよか早く入渠しろよ…?」

 

吹雪「こ、こんな状態じゃ服も脱げませんよぅ…」うるうる

 

提督「っそうか、白雪を呼ぼうk

 

吹雪「…」パシッ

 

提督「!?」

 

無線「」カシャーン…

 

提督「え…何して…」

 

吹雪「ご、ごめんなさいっ!ちょっとよろけてしまってっ!」フラフラ

 

提督「な、なんだ…とりあえず白雪に手伝ってもらおうか…」

 

吹雪「…」ぎゅっ

 

提督「吹雪?」

 

吹雪「今すぐ…入渠したいんですよぉ…」うるうる

 

提督「!」

 

吹雪「もう…身体中痛くて痛くて…っ、うぅ…」

 

提督(何やってんだ俺!大事な艦娘より自分の事かよっ!)ぐっ

 

提督「す、すまん!すぐに入渠しようなっ!」

 

吹雪「…♪」にやぁ

 

 

〜脱衣所〜

 

提督「…よし、これでいいかな?」タオルぎゅっ

 

吹雪「ありがとうございますっ」

 

提督「じゃあ…ゆっくり湯に浸かって…」

 

吹雪「えっ…」

 

吹雪「まさかこれから1人…?」

 

提督「そ、そうだろ…?」

 

吹雪「こんなに痛いのに…身体洗うのも…1人…?」

 

提督「さ、流石にそこまでは…」

 

吹雪「…イクちゃんにはやってあげてたのに?」

 

提督「!!」

 

吹雪「酷いですよぉ…同じ艦娘なのに差別なんて…」うるうる

 

提督「ち、違うからなっ!ちょっと準備しようとしただけだからっ」アセアセ

 

吹雪「そうなんですか…よかった」にこ

 

提督「っ…」

 

吹雪「それじゃぁ…早く入りましょう、司令官っ」ぎゅっ

 

提督「あ、あぁ…」

 

〜1時間後〜

 

提督「」ゲッソリ

 

吹雪「♪」ツヤツヤ

 

提督「じ、じゃぁ俺はこれで…」

 

吹雪「はいっ、ありがとうございましたっ!またお願いしますねっ!」にこっ

 

提督「じ、時間があったらな…?」

 

提督「はぁ…早く任務やらなきゃ…また夜遅くなると就寝前に誰が来るか…」くるっ

 

 

 

赤城中破「いたた…加賀さんしっかり…」チラ

 

加賀中破「赤城さんこそ…」チラ

 

提督「」

 

 

ー夜ー

 

〜執務室〜

 

提督「はぁ…」

 

提督「一航戦の入渠に付き合ってしまったら全然終わらん…」

 

提督「明日に…いやそれだと今日の皆んなの戦果までゼロになっちまう…それだけは避けて…」カキカキ…

 

提督「せめて出撃分の報告書だけでも…!」ガリガリ

 

ガチャ

 

提督「…(諦観)」チラ

 

榛名「提督…」

 

提督「…どうした?」

 

榛名「榛名もお手伝い致しますっ」にこ

 

提督「!!」パァ

 

提督「そ、そうか!それはありがたい!」

 

榛名「はいっ!榛名で宜しければ、幾らでも…」

 

提督「ありがとう…ありがとう…!」

 

 

ー2時間後ー

 

提督「お、終わった…」のびー

 

榛名「えぇ!やりましたね提督っ!」にこ

 

提督「榛名のお陰だぞ!」ナデナデ

 

榛名「あ…//」

 

提督「今日はゆっくり休んでくれ、明日も午前中はゆっくり…」

 

榛名「ではお待ち下さい、枕を持ってきますねっ」ててて

 

提督「へっ…?」

 

バタン

 

……

 

ガチャっ

 

提督「」ビク

 

榛名「すみません提督…榛名だけじゃなく…その…」

 

鈴谷「ちーっす!なになにー?お泊まり会って聞いてきたんですけどっ!」

 

提督「いやお泊まり会ってなんだよ、そんな事一言も…」

 

鈴谷「ほほーう…?」

 

提督「そ、それに今日はちょっと…」

 

鈴谷「うぅん…つめればいけそうじゃない?このベッド」ぽふっ

 

榛名「そのようですね」

 

提督「だ、だからな?」

 

鈴谷「じゃあ支度しよっか!」ヌギヌギ

 

榛名「はいっ、そうですねっ!」ヌギヌギ

 

提督「!?」ササッ

 

提督「は、早くしてくれっ」

 

鈴谷「うぅ〜ん?なぁに?提督〜、見てても良いんだよ?ほらほら〜」にやにや

 

榛名「は、榛名も構いません…」ごにょごにょ

 

〜〜

 

鈴谷「さ、おわったよん」

 

榛名「はいっ!」

 

提督「…」チラ

 

提督「!」

 

提督「な、何で下着姿なんだよっ!?」サッ

 

提督「全然終わって…」

 

鈴谷「はぁ?何言ってんのこれが鈴谷の寝る時の格好だしっ」

 

榛名「榛名もそうですよ?」

 

提督「!」

 

提督「そんな…」

 

鈴谷「ほら提督〜さっさと布団入ろうよ〜っ」どんっ

 

提督「っ!」ぼふっ

 

榛名「は、榛名は右で…」ぎゅっ

 

鈴谷「んじゃ、鈴谷は左〜♪」ぎゅっ

 

提督「…」ダラダラ

 

鈴谷「ねね、ちゅーは??ほらっ」んー

 

榛名「あぁっ!榛名もっ!」んー

 

提督「し、しねぇよっ!」サッ

 

鈴谷「ほぉ〜う?鈴谷の方向いちゃう?」にやにや

 

提督「っ…!」くるっ

 

榛名「まぁ!」パァ

 

提督(顔どこに向けりゃ良いんだよっ!?)

 

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「っ」ちゅっ

 

提督「!?鈴谷っ!?」

 

榛名「あぁっ、ずるいっ!」ちゅっ

 

提督「榛名までっ!」

 

鈴谷「ふふ〜ん、どう〜?鈴谷の胸部装甲っ」むにゅむにゅ

 

榛名「そ、それなら榛名の方がっ!戦艦クラスは伊達じゃありませんっ!」むにゅうぅ

 

提督「ちょ、こらっ!」ぐぐっ

 

鈴谷「提督〜」むにゅむにゅ

 

榛名「〜っ!」ぎゅうぅ

 

提督「」

 

………

……

 

〜朝〜

 

提督「…」パチ

 

提督「何だか昨日は酷い目に合った気が…」チラ

 

鈴谷「…zz」全裸

 

榛名「うぅん…zz」全裸

 

提督「うおぅ!?」

 

提督(ま、まさか俺手ぇ出しちまったのか!?いやそんな訳ないよなぁ!?)ガクガク

 

鈴谷「んん…なぁにー提督…ちょっとうるさいよぉ〜」〜zz

 

提督「あぁすまん…って違う違う!」

 

榛名「はぅ…提督…?」ぴくっ

 

榛名「っ、や、やだっ//」ササッ

 

提督「!!」

 

榛名「あ、あのっ!榛名は昨日はちょっと気分が高揚してたと言うかっ、そのっ!普段はあんなに淫らな艦娘じゃありませぇんっ!」ぼふっ

 

提督「!!?!?」

 

鈴谷「へへ〜何言ってんのさ…昨日は鈴谷より激しかった癖に〜」ツンツン

 

榛名「〜っ!//」バタバタ

 

提督(まさか…)

 

 

…その通りである

彼はもう限界だったのだ…魅力的な艦娘に時と場所も選ばず毎夜毎晩誘惑され…自身の忍耐のキャパシティをとうにオーバーしている事も知らず…艦娘の希望に沿った行動をしていたのだ…

 

 

鈴谷「あっ!」

 

提督「」ビク

 

榛名「ふぇ?」

 

鈴谷「何だぁ〜、見られてんじゃん!恥ずかしい〜!//」

 

提督「へぇっ!?」ギョッ

 

 

 

〜ドアの隙間〜

 

翔鶴「…!」ぷくー

 

伊19「…」にやにや

 

吹雪「…」ハァハァ

 

赤城「…」じーっ

 

加賀「…」ぐっ

 

 

バタァン!

 

ドタドタ

 

翔鶴「提督酷いですっ!私の時には一切何もして下さらなかった癖にっ!」ぎゅうぅ

 

加賀「それは五航戦だからよ」

 

赤城「私達は身体の隅々まで洗って頂きましたものね…」ほっこり

 

翔鶴「〜っ!」ぷくーっ

 

提督「い、いやそれはっ」

 

伊19「そういう事なら、イクだってそうなのねっ♪」ぎゅっ

 

吹雪「わ、私もですよぉ〜っ!」

 

提督「だ、だから…」

 

 

鈴谷「おうおう…皆さま一緒にお風呂に入れて良かったですなぁ」にまにま

 

榛名「えぇ、まったく、羨ましいですね」にっこり

 

翔鶴「!!!」

 

赤城「くっ…!」

 

加賀「…頭にきました」

 

伊19「か、勝ち組の余裕なのねっ!イクも提督と…」じりじり

 

吹雪「ズルイですよ司令官っ!何で鈴谷さんと榛名さんだけっ!」

 

提督「いやそれは…えっと…」アセアセ

 

翔鶴「もう直接体に聞いた方が早いですっ!」ヌギヌギ

 

提督「!?」

 

提督「ひいぃっ!」ドタドタ

 

伊19「あっ!待つのねっ!!」ぐいっ

 

ドテッ!

 

提督「あだっ!」

 

 

提督「…!」

 

艦娘達「…」にたぁ

 

 

提督「や…優しく…して下さい…」

 

…もちろん優しくなんかされなかった…

それはもう獣のような貪り方であったと後に彼は語る…

 

〜姦〜

 




らいらぁ!


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63話・ロマン提督の居る鎮守府(漢)


ロ マ ン 砲



〜深夜・工廠〜

 

カーン…カーン…カーン…

 

提督「どうだ?明石」

 

明石「ええ、もう出来ていますよ」ニッ

 

対深海棲艦強襲用パワードスーツ「」

 

提督「!」

 

明石「流石に戦艦程のパワーは出ませんが…旋回性能と回避能力なら空母並みです…!」

 

明石「火力は重巡です、ただ…見てもわかるように巨大化してしまいましたがね…」ヒヒッ

 

明石「それともう一つ…このスーツは大食らいです、それこそ一回の出撃で大和型が3回運用出来る程に…」ニヤァ

 

提督「っ!!」

 

提督「…あぁ…充分じゃねぇか…!これぞ漢のロマンだろうが…!」

 

明石「ふふ…そう言うと思ってましたよ…」

 

提督「…よし、早速これを使って夜間警備に…俺が直々に奴等の元へ殴り込んでやるぜ…!」ぐっ

 

明石「…さっき火力は重巡並みと言いましたね?」

 

提督「あぁ、それがど

 

明石「それはこのスーツには現在…重巡以下の装備を積む事が出来ないからです」

 

提督「!」

 

提督「ま、まさか…!!」カタカタ

 

明石「えぇ…お好きな装備をお選びください…」ニヤァ

 

 

巨砲「」ズララーッ

 

 

明石「どれも私の自信作ですよ…!」

 

提督「…1番デカイのを頼む」

 

明石「!」

 

明石「ふふ…それも言うと思ってましたよ提督…」

 

明石「でしたらこの砲をどうぞ…」スッ…

 

提督「な、なんだよこれ…!砲身がスーツの三倍もあるじゃねぇかッ…!!!」

 

明石「…ただ威力は…ふふ…説明するより見て頂いた方がいいですねぇ…!?」スッ

 

提督「っ!」

 

 

 

 

明石「どぉん!どががーッ!」カチャカチャ

 

提督「ぐわっ…!正面海域が消し炭にっ!」

 

提督「これならばすぐにでも実践運用できる!」ガチャガチャ

 

提督「提督!出撃する!」

 

提督「シュボボボー!」

 

明石「あぁっ!そのスーツのエネルギーパックの最大稼働時間はっ…!」

 

提督「ギュウゥン…なに!もうエネルギーが…!?」

 

 

 

夕張「…2人してこんな夜中に何やってるんですか」

 

提督&明石「!」

 

提督「見てわからんのか、俺用のパワードスーツを試験していたんだよ」

 

明石「因みに私と作りました」

 

夕張「はぁ…いい歳してそんなプラモデルで遊んで楽しいです?」

 

提督「なっ!これはプラモじゃねぇ!れっきとした大人の…」

 

夕張「はいはい、もう寝てください?ここから光が漏れて寝れないのなんのって…」

 

明石「…夕張、嫉妬ね?」

 

夕張「!?」

 

明石「貴女もこれで遊びたいのでしょう」E:プラモデル

 

提督「ははぁん…そう言うことか」にやにや

 

夕張「そ、そんな訳ないじゃない!一緒にしないでよっ!」ふんっ

 

提督「ほら、お前用のスーツ、作って良いんだぞ?」

 

夕張「だ、だから…」

 

明石「動力は…そうね…太陽炉とか…どうかしら…?」にや

 

夕張「っ…」ごくり

 

 

 

 

 

〜1時間後〜

 

提督「すげぇ…セラミックツーローターの多脚駆動で…12000回転の200馬力…」カチャカチャ

 

 

夕張「乗りたいかぁ!提督ッ!」

 

提督「!!」

 

夕張「私用に改良したスーツです、ピーキー過ぎて貴方には無理ですよ」カチャカチャ

 

提督「…乗れるさ」

 

夕張「ブウゥン!ズドドド!バチッ!バチチッ!」ぶんどどー

 

提督「キイィン!ドドド!」ぶんどどー

 

明石「ゴゴォッ!遊んでんじゃねーぞ!提督ぅー!」ぶんどどー

 

キャッキャッ

 

……

 

〜次の日〜

 

〜工廠〜

 

明石「…」カンっ!カンっ!カンっ!

 

 

提督「おーい、明石ー!二式水戦の改修頼むわー…」

 

明石「!」

 

提督「な、なんじゃそりゃあっ!!」

 

 

本物のパワードスーツ「」

 

明石「えへへ…とうとうやってしまいました…」

 

提督「とうとうって…因みに資源資材は…?」

 

明石「鋼材をすこーしと…ネジもほんのちょっと…」びくびく

 

提督「…よし、大淀には黙っとく」

 

明石「あはは…」

 

提督「だがこんなもの作ったって誰が…お前達艤装あるだろ…?」

 

明石「…」

 

明石「…」ユビサシ

 

提督「お、俺か!?」

 

明石「だっていつもスーツ欲しいって…」

 

提督「確かに言ってたけどあれはあくまで…」

 

提督「…」

 

提督「いや…」

 

提督「これぞ男のロマンだよなぁ…!」

 

明石「!」

 

提督「漸く俺も海で戦えるんだな…!!」ぐっ…

 

明石「えぇ…これは貴方のスーツです…どう使うかは貴方次第ですよ、提督」にこ

 

提督「くくっ…滾るぜ…!」

 

提督「早速今日の作戦で使おう…場所は…」

 

 

提督「カレー洋リランカ沖だな…!」

 

………

……

 

 

〜作戦海域〜

 

比叡「えぇ〜っ!本当に司令も!?」

 

提督「おう」ガシャッ

 

榛名「あ、危ないですぅ!」

 

提督「大丈夫さ!察したらすぐ離脱するから!」

 

榛名「そう言う問題じゃなくてっ…」

 

提督「あ、明石!聞くの忘れたが俺は艦種的にどんな扱いになるんだ?」ピピッ

 

『そうですね…排水量で言うと巡洋艦クラスになりますね、火力もですが』

 

提督「だってさ、大丈夫大丈夫!足手まといにはならんよ!」

 

 

ー編成ー

 

比叡ー榛名ー提督ー摩耶ー翔鶴ー瑞鶴

 

 

提督「よし、作戦開始!」

 

比叡「って旗艦は私ですっ!」

 

〜〜〜

〜〜

 

 

提督「じゃあ、羅針盤回すぞ」

 

ジャララーッ…

 

ここ!

 

提督「選択だな、取り敢えずあっちに行くか」スイーっ

 

比叡「ひえぇー!そっちは…」

 

提督「?」

 

摩耶「あっ!バカ!動くな!」

 

 

潜水ソ級「…」ドシュッ

 

提督「うおぉっ!?」サッ

 

瑞鶴「っ!」サッ

 

ドゴッ…

 

翔鶴「きゃあっ!?」小破

 

摩耶「…クソが!」

 

榛名「提督!ここは潜水艦のエリアですっ!早めに抜けましょう!」

 

提督「いや、戦うぞ俺は!爆雷用意!」

 

摩耶「バカか!誰も持ってねぇから逃げんだよ!」ゴンッ

 

提督「いでっ!」

 

摩耶「早く逃げるぞ!」

 

比叡「翔鶴さん!私の近くへ!」

 

翔鶴「は、はいっ!」

 

瑞鶴「大丈夫かなぁ…」

 

……

 

提督「ふぅ、危ないところだったな」フゥ

 

比叡「誰のせいですかねぇ…」

 

瑞鶴「!」

 

瑞鶴「翔鶴姉ぇ!」サッ

 

翔鶴「えぇ!」

 

翔鶴「皆さん!対空戦闘用意ですっ!」

 

摩耶「よっしゃ!」

 

敵艦載機「」ブウゥゥン…

 

提督「げぇっ…なんだあの数は…」

 

摩耶「怖いならアタシの後ろに隠れてな!」ジャキッ

 

 

摩耶「ぶっ殺されてぇかぁっ!?」カットイーーン!!

 

バラララ!!!

 

敵艦載機「ンォォ…」ボボボ…

 

ボチャボチャ

 

摩耶「どうだ!」キラキラ

 

提督「すげぇ…俺も負けてらんねぇよなぁ!!」ガコン

 

魚雷「」スーー…

 

提督「!!!」

 

榛名「あっ!危ないっ!」バッ

 

ドガッ

 

榛名「くっ…!」hit! 9

 

提督「大丈夫か!?俺なんか庇わなくても良いんだぞ!?」

 

榛名「そうは言っても…」

 

瑞鶴「休んでる暇なんか無いわよっ!比叡さん!三式弾から徹甲弾へ!」

 

比叡「もうやってる!」

 

比叡「撃ちます!当たって!!」ドォン!!

 

 

タ級「うぐっ…!」メラメラ ー撃沈ー

 

 

ヲ級「ヲ…」ズイッ

 

提督「…っ」ビク

 

提督「お、俺も…!何か無いのか!」

 

謎のボタン「」

 

提督「!こ、これは!」ポチっ

 

 

第1砲塔「パンッ!」 →花

 

 

ヲ級「」ビクッ

 

提督「!!?!」

 

 

摩耶「オラァあぁぁぁっ!!」ぶんっ!!

 

バキッ!

 

ヲ級「っ!」ズシャッ…

 

 

摩耶「お前!何遊んでんだよ!」

 

提督「遊んでねぇよ!」

 

提督「ちょっと明石!どうなってやがる!」ピピッ

 

『す、すみません!面白いかなぁと思って…』

 

提督「めちゃくちゃゾッとしたぞ!」

 

『明石:ごめんなさぁいっ!』

 

『夕張:トリガーを引きながらレバーを手前に押してくださいっ!』

 

提督「夕張!」

 

『明石:ち、ちょっと!あれはまだ試験もしてなくて…』

 

『夕張:このままじゃ提督が死んじゃいます!どうせ死ぬならデータの一つでも…』

 

提督「おいおいおい!」

 

ヲ級「っ!」バシュッ!

 

ブウゥゥン…

 

ドゴォン!

 

 

提督「きゃあぁっ!!」中破

 

 

提督「こ、こんな姿になるなんて…//」半裸

 

 

提督「ってふざけてる場合じゃねぇ!まずいぞこれっ…!」チラ

 

ドォン!! バシャッ…! キャー!

 

提督(ダメか…!皆んな各個撃破で精一杯だ…!俺1人のせいで作戦失敗なんて…!)

 

提督「…トリガーを引きながら手前にレバーだな!」ガシャッ

 

『明石:ま、待って!それは本当に何のデータもっ…』

 

提督「こんな状況だ…!何でも試すんだよっ!」ガションッ!

 

 

ガチャガチャガチャ!!

 

ゴッ…!

 

提督「!!」

 

提督「こ、これは…!!」

 

軍艦型になったスーツ「」ゴゴゴ…

 

提督「す、すげぇ!まるでネルソンタッチじゃねぇか!!」

 

『明石:あぁ…やってしまいましたか…』

 

『夕張:おおぉ!最高ですね提督ぅ!』

 

提督「で、これはどうやって操作するんだ!」

 

『夕張:操作方法は変わりません!思う存分やっちゃって下さい!』

 

提督「お、おう!」ガシャッ!

 

提督「よく狙って…!」ジジ…

 

提督「撃ち方、始めィッ!!」ドパァンッ!!

 

 

 

第1砲塔「」粉々

 

提督「ん?」

 

『明石:あぁ…やっぱり…』

 

『夕張:うーん…やっぱり砲塔の位置がズレると弾薬庫との隙間が出来て誘爆するんですね?わっかりましたー!新たな改修箇所発見です!』

 

提督「ゆ、誘爆…?」カタカタ

 

提督「と、取り敢えず元に戻そう、うん」ガショッ

 

スーツ「」シーン…

 

提督「あ、あれ…」ガショっ、がしょっ

 

スーツ「」シーン

 

『夕張:あ、一度軍艦モードになったらこっちで分解しないと戻れないので』

 

提督「嘘だろ…、じゃあこれから砲撃の度に…」

 

『明石:えぇ…どうかっ…ご無事で…ぐすっ…』

 

提督「ええぇぇっ!!」

 

………

……

 

〜戦闘終了〜

 

比叡「ふぅ…いたた…っ、被害状況は…?」中破

 

榛名「はい…榛名は大丈夫なのですが…」小破

 

翔鶴「うぅ…ごめんなさい…」大破

 

瑞鶴「翔鶴姉…」カスダメ

 

摩耶「…クソがっ…っ…」大破寸前

 

 

提督「…」ほぼ全裸

 

比叡「ひえぇっ!変態がこんなところにっ!」

 

提督「うぅ…直してくだち…」ぐすっ

 

榛名「て、提督っ!お身体に傷は有りませんかっ!?」さわさわベタベタ

 

提督「あっ、ちょっと!」びくっ

 

摩耶「…ま、ここは撤退だなぁ…」

 

比叡「そうね…」

 

……

 

〜母港〜

 

〜入渠ドック〜

 

提督「ふいーっ!!戦闘の後の風呂は生き返るなぁ!」

 

摩耶「は、離れろよバカっ!」

 

榛名「提督っ!榛名の活躍、見て頂けましたか!?」キラキラ

 

提督「確かに見てたけどさぁ…俺のスーツが…」

 

瑞鶴「何がスーツよ、主砲から花が咲いたと思ったら艤装がネルソンさんっぽくなっただけじゃない」

 

翔鶴「瑞鶴、あまり言い過ぎてはダメよ?」

 

提督「いやいや、良いよ…確かにその通りだもんなぁ…」

 

比叡「本当ですよっ!気付いたら全裸になっててびっくりしたんですからねっ!」

 

提督「いやぁすまんすまん!」

 

榛名「ところで、提督のあの艤装はどうなさるのですか?」

 

摩耶「確かになぁ?あれじゃもう使い物にならねぇだろ?」

 

提督「そうだなぁ…今回の事でやっぱり俺は陸で指示出す方が性に合ってるとわかったしなぁ…」

 

翔鶴「そうですっ、司令官が戦地に赴いて死んでしまったらどうするんですか」

 

提督「それもそうだな…あのスーツは解体して資源にするか…」

 

瑞鶴「一体あの艤装にどれだけ資源使ったのよ?」

 

提督「」ギクッ

 

提督「…オール30」にこっ

 

榛名「嘘ですねっ」にこっ

 

比叡「ひえぇっ!まさかネジなんて…」

 

提督「使ってない」にこ

 

 

カラカラ!

 

 

夕張「提督っ!言われた通り改装設計図使えば提督スーツ改…が…」

 

提督「…」

 

翔鶴「…ひ、酷いっ!次の設計図で私を改二にしてくれるって…!」ジワ…

 

瑞鶴「翔鶴姉っ!」

 

瑞鶴「提督さんっ!」キッ

 

提督「ち、違うからな!こら夕張!誰が勝手に使って良いと言ったか!」

 

夕張「は、はぁ」

 

摩耶「とんだクソ提督だなぁ?」

 

榛名「…」にこにこ

 

提督「は、榛名?どうした…?」

 

榛名「いえ、金剛お姉様が丙になるのを楽しみにしていたので!」

 

提督「なんだと…!?」

 

比叡「!!」

 

榛名「もちろん、お優しい提督はお姉様の願いを叶えてくれますよね??」

 

提督「ま、また来月に…」

 

比叡「このっ!お姉様が一番でしょうっ!?」グイィッ!

 

提督「ま、待てっ!今の状況でヘッドロックは…あぁっ//」

 

榛名「!!!」

 

摩耶「な、何してんだてめぇぇっ!!///」

 

比叡「…?」ぎゅうぎゅう

 

提督「ふへ…♡」

 

比叡「ひ、ひえぇぇ!?この変態っ!?」バチィン!!

 

提督「えふっ!!」バシャァ

 

榛名「あぁっ!提督っ!」

 

ギャーギャー

 

………

……

 

〜後日・工廠〜

 

提督「やっぱ俺達はこうやっておもちゃで妄想して遊んでる方が気楽でいいよなぁ?」

 

明石「まぁそうですねぇ…資材もバカにならないですし」カチャカチャ

 

提督「あ、後で翔鶴の改装頼むよ」

 

明石「了解です〜」

 

 

夕張「提督〜!言われた通り新春任務達成したらやっぱり勲章がいくつか出ましたけど…」

 

提督「よし!溶かして設計図に変えろ!金剛にはバレないy

 

 

金剛「ワーオ!遂に丙になれるネー!」グッ!

 

提督「」

 

比叡「やりましたねお姉様!」

 

榛名「感激です!」

 

金剛「提督ぅ!サンキューネ!」にこっ

 

提督「あ、あぁ…」にこ

 

 

夕張「はぁ…懲りないですねぇ?」

 

明石「ま、それが漢のロマンってやつなんじゃない?」

 

夕張「ふぅん?こんなに女の子に囲まれてる事も充分なロマンだと思うんだけどなぁ…」

 

明石「ふふ…」

 

 

提督(…諦めねぇ…いつか俺用の艤装を…)

 

ー間ー




いょっ!!


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64話・嵌められショタ提督の鎮守府(飛蒼龍)☆※

想定外の知的生命体
山あり谷ありくぼみあり


〜某日・提督私室前〜

 

蒼龍「…」ごそごそ

 

つ 霧吹き

 

飛龍「…」シュッシュッ…

 

蒼龍の顔に霧吹きで水を吹きかける飛龍…彼女達は一体何を…

 

 

ガチャ

 

ショタ提督(以下提督)「〜」てくてく

 

 

飛龍「!」サッ

 

蒼龍「んんっ…けほっけほっ…」

 

 

提督「ん?」ピタ

 

蒼龍「ごほごほ…」

 

提督「誰か居るの?…って飛龍さん、蒼龍さん?こんな所で何を…」

 

飛龍「あっ、提督」

 

蒼龍「あはは…ちょっと調子悪くて…」けほけほ

 

飛龍「大丈夫?」さすさす

 

提督「お水でも飲む?持ってくるよ…?」

 

蒼龍「うん…ありがとね…」

 

ガチャ…

 

 

飛龍「っ」霧吹きシュッシュッ

 

飛龍「これで…」 つ ホッカイロ

 

蒼龍「…」おでこぴとー

 

飛龍「おでこに当てといて、まだ水かけるから」しゅっしゅっ

 

蒼龍「うん」

 

シュッシュッ… ぴと…

 

 

ガチャ

 

提督「はい、持ってきたよ、大丈夫…?」

 

蒼龍「」ササッ

 

飛龍「提督!さっきよりもちょっと…」

 

蒼龍「けほっけほっ…」

 

提督「ほ、本当だ…」アワアワ

 

提督「今日はゆっくり休んで…?」さすさす

 

蒼龍「はぁ…けほっ…」

 

提督「そ、蒼龍さんすごい汗だね…」

 

飛龍「そうだね…」

 

提督「熱は大丈夫…?」

 

蒼龍「うぅん…ちょっと分かんないかも…」

 

飛龍「私も触ったけど、よく分からなかったよ…」

 

提督「…ちょっとごめんね…?」ぴと

 

提督「っ!」

 

提督「えっ!?熱いよ!?大丈夫っ!?」

 

蒼龍「うぅ…まだ分からないから…ちょっとおでこで測ってみてよ…?」

 

提督「…へ?」

 

蒼龍「はぁ…はぁ…」けほけほ

 

飛龍「ほら、測ってあげて…?」

 

提督「で、でもそんな事しなくても充分わかるよ…?」

 

蒼龍「けほっけほっ!」

 

蒼龍「うぅ…」チラ

 

飛龍「…」チラ

 

提督「…」

 

提督「じゃあ…測るね…?」おでこぴと

 

蒼龍「!」

 

蒼龍「んっ…はぁ…はぁ…//」じーっ

 

提督「やっぱり熱いよ…」

 

蒼龍「…」ちゅっ

 

提督「っ!?」

 

提督「や、何っ…?」ぐいっ

 

蒼龍「ふぅ…ふぅ…」ずいっ

 

提督「っ…」サッ

 

提督「だ、大丈夫…?」ビクビク

 

蒼龍「はぁはぁ…」さわさわ

 

提督「ね、ねぇ、さっきからどこ触って…」

 

蒼龍「ごめん…ちょっとふらふらしちゃって…」さわさわ

 

提督「や、やめ…」ビクッ

 

飛龍「しょうがないじゃん風邪なんだから」

 

蒼龍「はぁ…風邪かなぁ…」がしっ

 

提督「っ…」

 

蒼龍「ほら…ここも…すっごく熱い…」すっ

 

むにゅ…

 

提督「だ、ダメだよっ…!?」ばっ

 

蒼龍「はぁ…はぁ…//」

 

提督(こ、このままじゃ…!)

 

 

提督「う、うん!分かった!」すくっ

 

蒼龍「あっ…」

 

飛龍「…」

 

提督「明石さん呼んでくるから!飛龍さんは蒼龍さんをよく見t

 

 

蒼龍「」しゅばば

 

がしっ!

 

提督「!?」

 

蒼龍「はぁはぁ///」ぎゅうぅ

 

提督「蒼龍さん!?」

 

提督「ひ、飛龍さん!蒼龍さんが何か…っ!?」

 

飛龍「っ!」ぎゅっ!

 

飛龍「だ、大丈夫だからっ、大丈夫だからっ!」ちゅっちゅっ

 

提督「うわっ!?」ビク

 

提督「な、何してるのっ!?やめてよっ…!」ぐぐっ…

 

 

蒼龍「はむっ、ちゅっ」むちゅっ

 

提督「んっ!?」

 

飛龍「はぁはぁ…//」

 

飛龍「もっと…っ」ちゅーっ

 

提督「ふぁっ…んぐっ…!?」

 

提督「や、やめてっ!」ぐいっ

 

蒼龍「っ!」ガシッ

 

ぢゅーっ!

 

提督「んむ〜っ!」バタバタ

 

飛龍「蒼龍そのまま頭抑えて…///」さわさわ

 

提督(何なの…!?この人達っ…!)

 

蒼龍「あむっ…んちゅっ…//」ちゅっちゅっ

 

飛龍「て、提督っ、ちょっとお部屋借りるねっ」ぐいぐいっ

 

提督「っぷはっ!や、やぁっ!いい加減にしてぇっ!」ずりずり

 

蒼龍「しっ!静かにしてっ!」がし!

 

提督「そ、蒼龍さんはさっきから本当にっんむっ!?」

 

蒼龍「はむっ…んっ…」ちゅ

 

提督「んん〜っ!!」バタバタ

 

飛龍「ほらっ、入るよっ、蒼龍、そのまま持っててっ」ずりずり

 

提督「んんっ!待ってっ!やめっ…んっ…むぐっ…」べたべた

 

蒼龍「っ…!」ハァハァ

 

ずるずる…

 

バタン…

 

……

 

〜提督私室〜

 

飛龍「蒼龍っ、ベッドに乗っけるよっ」ぐっ

 

蒼龍「うんっ、せーのっ!」

 

提督「うっ!」ぼふっ

 

提督「こ、こんな事してっ…むぐぅ!?」

 

飛龍「…」ぐいっ

 

提督「んーっ!んーっ!」もごもご

 

飛龍「ごめん!ちょっとだけ静かにしててっ、ね?」にこ

 

提督「…!」ギロ

 

蒼龍「そんな怖い顔しないでって〜!大丈夫だよっ、満足したらやめるからっ」ぎしっ…

 

提督「っ…」ビク

 

蒼龍「ごめんね騙すような事しちゃって…でも私達ももう我慢できなくってさぁ…」

 

飛龍「そうそう、ここって提督以外女の子ばっかじゃない?」

 

飛龍「娯楽もあるには有るけどちょーっと物足りないと言うかぁ…」じろじろ

 

蒼龍「うんうん、私達みたいな年頃の子なんかにはねぇ…」ちら

 

提督「…?」びくびく

 

飛龍「ふふ…もう気付いてるでしょ?ねぇ…」すっ…

 

提督「っ…」サッ

 

がしっ

 

提督「っ!」

 

提督「んん〜っ!」バタバタ

 

蒼龍「おっと!ダメダメっ!これからこれからっ!♡」むにゅぅ…

 

提督「ん〜っ!!」バタバタ

 

飛龍「へへ…蒼龍そのまま抑えてて…♡」しゅるしゅる…

 

提督「っ…」ふいっ

 

飛龍「あぁんひど〜い、ちゃんと見てよぅ、これ…」むにゅっ…

 

提督「っ//」

 

蒼龍「あっ、赤くなってる〜♡可愛い♡」ちゅっちゅっ

 

提督「ぅぅ…っ…//!」

 

飛龍「じゃあ蒼龍、私から頂いちゃってもいいかなぁ?」ぺろぺろ

 

提督「んっ…ふっ…っ!」びくっ

 

蒼龍「やだやだぁっ、私からが良いよぉ…」さわさわ

 

提督「っ…」ピク

 

飛龍「じゃあさ…」むに…

 

蒼龍「うんうん…」ぎゅうぅ…

 

提督「…」

 

 

飛龍「2人で…うぅん…」

 

蒼龍「3人で一緒に…ね…?♡」

 

提督「」カタカタ

 

……

 

〜半日後〜

 

提督「」ぴく…ぴく…

 

飛龍「はぁ♡気持ちよかったぁ…♡」すりすり

 

蒼龍「ねぇ…もっとぉ…♡」ちゅっちゅっ

 

飛龍「流石にこれ以上は提督が可愛そうだってぇ…」くりくり

 

提督「」ぴくっ

 

蒼龍「ん〜…じゃあさぁ…」

 

飛龍「…!」

 

飛龍「うん…良いねぇ、それ…♪」にこぉ

 

………

……

 

〜3日後〜

 

〜執務室〜

 

提督(はぁ…どうしよう…誰かに相談しようにも…女の子に襲われたなんて言えないし…)

 

提督(…いや、こういうのはちゃんと…しっかり相談しないと…だよね…?)

 

がちゃっ

 

提督「ん?」チラ

 

提督「!!!」ガタッ

 

 

飛龍「…」にやにや

 

蒼龍「…♪」にこにこ

 

提督「な、何しに来たの…っ」

 

蒼龍「ちょっとお願いがあって…」スッ

 

提督「こ、来ないでっ!」ガタッ

 

飛龍「えーなんでぇ?」

 

蒼龍「提督も気持ちよかったでしょ〜?ねぇ?」

 

提督「ふ、ふざけないでよ!」

 

飛龍「いいじゃんいいじゃん、ね?ちょっとだけだって」ぎゅ

 

提督「!!」

 

提督「は、離せぇっ…!!」ぐぐっ

 

蒼龍「ね、またしようよ、お願い♡」ちゅっ

 

提督「い、いい加減にしてっ!!もうあんな事しないからねっ!!」キッ

 

飛龍「もう酷いなぁ提督、私達、そんな事した中じゃない?」ぎゅっ

 

提督「ひっ…!?」ビク

 

蒼龍「そうそう、何を今更嫌がってるの??」ぎゅうぅ

 

提督「やめてぇ…っ!」

 

飛龍「…」チラ

 

蒼龍「…」こく

 

蒼龍「提督さぁ、これ見て?」ペラ

 

提督「…?」

 

 

提督のハメ撮り写真「」

 

 

提督「え…?」サーッ…

 

飛龍「あの後ちゃんと現像してさー、苦労したんだから!」

 

蒼龍「そうそう、こんな写真現像してくださいなんて、お店の人に言えないよねぇ!」

 

飛龍「だからちょっと青葉ちゃんに機械借りて出したんだよ、これ!」にこ

 

提督「い、今すぐ捨ててよ!」

 

蒼龍「ダメダメ!これは大事な物なんだから!」

 

飛龍「そうだよっ!?全くもう…」やれやれ

 

提督「っ…」

 

飛龍「ねぇ、もう言いたい事わかるよね?」ずいっ

 

提督「…」

 

蒼龍「あれー?黙っちゃった」ぎゅっ

 

提督「や、やめて」

 

飛龍「ん?そんな事言って良いの?これ皆んなに見せちゃうよ?」ペラペラ

 

提督「か、勝手にしなよ!」

 

提督「僕だって帝国海軍の軍人だからっ…そんな脅しにはっ、ま、負けないからっ…!」カタカタ

 

蒼龍「ふぅん…」ぞくっ

 

飛龍「くぅ〜!かっこいい〜!」きゃっきゃっ

 

 

 

飛龍「じゃ、言われた通り満潮ちゃんにも見せてこよっと!」

 

提督「!?」

 

飛龍「行こ!蒼龍!」にこ

 

蒼龍「うん!そうだね!」にこ

 

 

提督「ま、待って!」がしっ

 

飛龍「あれあれ?提督どうしたの?」にやにや

 

蒼龍「こんな脅しには屈しないんじゃないの?軍人さん?」にやにや

 

提督「…」ぷるぷる

 

提督「み、みっちゃんだけには…」

 

飛龍「えぇ〜?でもさ〜…」

 

 

蒼龍「ねぇ、人に頼む時はちゃんとしよっか?」

 

提督「っ!」

 

提督「…」

 

蒼龍「ほらほら、どうしたの?」

 

提督「お、お願い…みっちゃんだけn

 

 

蒼龍「指揮官の癖に頼み方もわからない?」

 

提督「!!」ビク

 

飛龍「蒼龍こわ〜い」にやにや

 

 

提督「お、お願いします…どうかみっちゃんには…見せないで下さい…」

 

蒼龍「うんうん、じゃあさ、代わりに提督はどうすれば良いのかな?」

 

蒼龍「まさかそれも分からなくないよね?」じろ

 

提督「…っ」

 

飛龍「ほらほら早くっ、言っちゃいなよ?」にこ

 

 

提督「ふ、2人の言う事を…聞くので…お願いします…っ!」

 

蒼龍「うーん…それじゃあ何だか私達が強要してるみたいね…どうしよっか…」

 

提督「…!」

 

提督「…っ、お願いです…、言う事を…聞かせて…っ…」ギリ

 

蒼龍「…」ぞくぞくっ

 

蒼龍「はいっ、分かりました、良いよっ♪」ぎゅっ

 

飛龍「やったぁ!ねね、提督!早速この前の続きしよっ?」ちゅっ

 

提督「き、今日は…」

 

飛龍「あれ〜?蒼龍、こういう時どうしたら良い?」

 

蒼龍「提督、さっき言う事聞くって言ったじゃない?」ぎゅうぅ!

 

提督「い、いたいっ!?」びくっ

 

提督「分かったっ!分かったからっ!」

 

蒼龍「だって♪」にこ

 

飛龍「じゃあ行こっか!場所は今度は私達の部屋で良いよねっ!」

 

蒼龍「うん!良いよ!みんなの部屋からも離れてるし!」

 

提督「…」

 

飛龍「じゃあ提督!これから宜しくねっ!」にこ

 

 

蒼龍「赤ちゃん出来るまで絶対に部屋から出してあげないけど良いよね?」

 

提督「!?」

 

飛龍「大丈夫だって!任務なら私達もやるから!」

 

蒼龍「うんうん!代わり番こで相手してね?時間がある日は3人だけどね?」

 

飛龍「あぁ〜!楽しくなるね!蒼龍!」

 

蒼龍「うん!」

 

蒼龍「ね、提督も楽しみだよね?」にこ

 

……

 

〜5日後〜

 

飛龍「あぁもう!蒼龍!不明機が接近だって!」

 

蒼龍「んっ…んっ…」ゆさゆさ

 

提督「」フラフラ

 

飛龍「蒼龍聞いてる!?しゅーつーげーき!」

 

蒼龍「…もう!」

 

提督「うぅ…」しくしく

 

蒼龍「はぁ…提督、ちょっとお留守番しててね?」

 

飛龍「帰ったらまた可愛がってあげるから!」ちゅっ

 

提督「…」

 

ドタドタ…バタン!

 

提督「…」

 

提督(うぅ…もう嫌だよ…)

 

提督(僕もうここから出られないのかな…)うるっ

 

提督(なんで僕がこんな目に合わなきゃいけないの…?)

 

提督(飛龍さんも蒼龍さんも…本当のお姉ちゃんが出来たみたいですごく嬉しかったのに…)

 

提督「…」チラ

 

提督「!!」

 

提督「そ、そうだ!今なら2人ともいないじゃん!」パァ

 

提督「っ」ダダダ

 

ガチャガチャ!

 

ガチャ!

 

提督「み、みっちゃんの部屋に匿ってもらおう!」

 

タッタッタッ…

 

 

提督「みっちゃんっ、みっちゃん!」コンコン!

 

「…何よー?」

 

提督「僕だよっ!開けてっ!」

 

満潮「もう、一体どうしたのよ?」

 

提督「き、急にごめんね!ちょっとお願いがあって…」

 

満潮「ふぅん…あ、」

 

 

 

満潮「蒼龍さんに飛龍さん?出撃したんじゃ無かったの??」

 

提督「え…?」ビク

 

 

 

 

蒼龍「…」

 

飛龍「…」

 

 

提督「っ」びくぅっ!

 

蒼龍「ちょっと忘れ物、あはは」

 

飛龍「そうそう」

 

蒼龍「そんな事より提督、どうしたの?」

 

提督「」ビク

 

 

飛龍「あ、もしかして満潮ちゃんに例のもの見せるとか?」

 

提督「!!」

 

満潮「?」

 

提督「ち、違うよ…?」チラ

 

提督(お願いだから…見せないで…?)うるうる

 

蒼龍「」ぞくぞくっ

 

飛龍「…」

 

飛龍「あ、そうだ、提督、ちょっと来てもらっても良いかな?装備の確認したいんだけど」

 

提督「…」

 

飛龍「いいかな」ズイッ

 

提督「」ビク

 

飛龍「…」じーっ

 

提督「…うん」

 

蒼龍「じゃ、ちょっと来て」ぐいっ

 

提督(みっちゃん…助けて…?)チラ

 

 

満潮「もう、変な時間に起こさないでよね?」ふあ〜…

 

満潮「じゃ、おやすみ」

 

提督「あっ…」

 

バタン

 

 

飛龍「…」ぐいっ

 

提督「っ…」

 

蒼龍「…」

 

てくてく…

 

 

蒼龍「提督さぁ、何考えてるの?」

 

蒼龍「てか何で部屋から出たの?」

 

提督「と、トイレ…かして欲しくて…えへへ…」ビクビク

 

飛龍「は?」

 

飛龍「部屋にあるじゃん」

 

提督「…っ」バクバク

 

飛龍「何?約束破る気だった?ねぇ」ずいっ

 

提督「…」ふるふる

 

 

提督「も、もう許してぇっ!」ダダダ!

 

蒼龍「っ!」しゅばっ

 

提督「あぅっ!?」どしんっ

 

蒼龍「あーあ…捕まっちゃったねぇ…」ぎゅうぅ

 

蒼龍「良かったぁ…忘れ物に気づいて…」ぺろ

 

提督「ひっ」

 

飛龍「ほら、こっち来な」ぐいっ!

 

提督「い、いたいっ…」

 

 

飛龍「わがまま言うな」ギロ

 

提督「!」ゾワ

 

飛龍「…」ぐいっ

 

蒼龍「ふふ…あんな飛龍久しぶりかも…」ぞくっ

 

 

飛龍「もうね、ダメだね提督、こうしないと」ぐるぐる

 

提督「や、やだっ…痛いよ…?」ビクビク

 

飛龍「知らない、私達が帰るまでこうしてれば?」ギュッ

 

飛龍「お水くらいはあげるから」コト

 

提督「こ、これ…犬用の…」ふるふる

 

飛龍「それなら縛られてても飲めるでしょ」ふいっ

 

飛龍「いこ、蒼龍」にこ

 

蒼龍「うん!じゃ、提督!もう逃げようなんて考えちゃダメだからね?」めっ

 

提督「ま、待っ

 

バタン!

 

……

 

飛龍「ただいまー、提督、いい子にしてた?」ぎゅ…

 

提督「うぅ…」ふるふる

 

飛龍「私だって提督が嫌いであんなことしたんじゃないんだよ?」

 

飛龍「だけど…ごめんね?」にこ

 

提督「…!」

 

提督(良かった…もう怒ってない…)ほっ

 

蒼龍「あ、ほっとした?」

 

提督「ち、違うもんっ…」ふいっ

 

飛龍「ふふ…」にや

 

蒼龍「はぁ…可愛いなぁ…」

 

……

 

 

 

〜15日後〜

 

提督「ひぐぅぅぅっ…!」びくんびくん

 

飛龍「あはっ♡ほらほら我慢しないのっ♡」にゅるっ

 

蒼龍「必死に我慢しちゃって可愛いっ!その顔ぐちゃぐちゃに蕩かしてあげるからねっ♡」はむっ

 

提督「や、やらぁっ…んんっ…っ」とろーん

 

飛龍「はぅ♡なんでこんなに可愛いの〜?私も私も〜!」ぎゅうぅ

 

飛龍「はむっ、んちゅっ…あむっ…」にゅるっにゅるっ

 

提督「んっ…ひぎっ…」びくぅっ!

 

蒼龍「はい提督、そろそろ高速修復剤の時間だよ〜♡」すっ

 

提督「!!」

 

提督「あ、あれやだぁっ!何にもわかんなくなっちゃうのやだぁっ!」ぐぐっ…

 

提督「助けてぇっ…飛龍さん助けてよぉ…っ」

 

飛龍「うん、いいよっ、おいで?」にこ

 

提督「…!」パァ

 

飛龍「怖かったね、提督…」ぎゅうぅ

 

 

飛龍「はい、蒼龍、抑えてるからやっちゃって?」ガシ

 

提督「!?」

 

提督「や、やだっ!離してぇっ…!?」ぐぐぐ

 

飛龍「だーめっ…♡」むにゅうぅ

 

提督「あひっ…!?♡」

 

蒼龍「そう、だめだめ、まだまだ頑張ってね〜?ほら、腕出して?」ぐいっ

 

提督「や、やぁっ!」いやいや

 

飛龍「力抜いて〜」ぐいぃ

 

蒼龍「そ、じっとしてっ」プスッ

 

提督「ひっ」ゾワ

 

蒼龍「はい、これでもうひと頑張り♡」ちゅっ

 

提督「あ、あっ、あ…」カタカタ

 

飛龍「あはっ、すごーい!まだまだ元気だね〜♡」

 

提督「うぅぅ、ううぅ!!」ハッハッ

 

蒼龍「きゃっ!♡ほらほら、んっ…がっつかないで♡」ぴくっ

 

提督「はぁっ、はぁっ、…♡」ちゅっちゅっ

 

蒼龍「んふっ♡」

 

飛龍「やぁん可愛い〜♡」

 

提督「」カクカク

 

……

 

 

〜1ヶ月後〜

 

〜飛龍の部屋〜

 

飛龍「はぁ…♡」

 

提督「…♡」すりすり

 

蒼龍「ふふ…可愛い…」なでなで

 

飛龍「どうする?そろそろやっちゃう?」にやにや

 

蒼龍「そうね…」にや

 

蒼龍「ねね、提督、今の提督の状態をさぁ、満潮ちゃんに見てもらおうよ」

 

蒼龍「女の子に負けちゃった君の姿を見たら、満潮ちゃんびっくりすると思うな」にこ

 

提督「」ビク

 

提督「そ、それだけは嫌だよ…?ねぇ…?」ふるふる

 

蒼龍「あ、いいんだ、ふぅん…」

 

飛龍「もう遊んであげないよ?」さわさわ

 

提督「んっ…」ピク

 

飛龍「ねぇ、どうするの?もうこういう事してあげないんだよ?」にやにや

 

 

提督「そ、それはもっとやだぁ…♡」すりすり

 

飛龍「じゃあ、何すれば良いか分かるよね?」にこ

 

提督「で、でもぉ…」

 

飛龍「ふぅん、もう知らなーい」ふいっ

 

提督「!」

 

提督「そ、そんなぁっ…」

 

飛龍「ふふ…」

 

蒼龍「ほらほら、電話、して?」にこ

 

提督「…」

 

提督「うん…」

 

プルル…

 

提督「あ、もしもし…みっちゃん?うん…久しぶり…」

 

飛龍「…」にや

 

飛龍「」さわさわ

 

提督「んぇっ…!?♡」びくんっ

 

提督「んっ…ふぅっ…なんでも…無いよっ…」はぁはぁ

 

蒼龍「…♪」かぷっ

 

提督「ひゃっ!?♡」

 

蒼龍「…」ちゅぅちゅう

 

提督「ひっ…♡」

 

提督「う、うんっ…ごめんねっ…?ひっ…、ち、ちょっと…」

 

提督「みっちゃんに…んっ…見せたいものがあるんだ…♡」

 

……

 

 

〜廊下〜

 

満潮(司令官、見せたいものって何だろう…?)てくてく

 

満潮(ていうか、アイツ最近姿も見せないで何してるのよ?)

 

満潮(も、もしかして私に告白とか…!?)ドキ

 

満潮(ふ、ふん!良いご身分ねっ!)わくわく

 

満潮(か、考えてあげなくも無いけど…//)

 

ピタ

 

満潮(だけど…この胸騒ぎは一体…)

 

コンコン…

 

 

満潮「満潮よ、司令官、入るわね…?」

 

ガチャ…

 

 

〜艦〜




みっちゃんの脳が粉々や


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65話・ガチストーカーの居る鎮守府(山城)☆


よくある話
短めです


〜ある日〜

 

提督「…まただ」

 

最近どうも執務室の様子が変だ

とても細かいが、ペンや書類の位置、ハンガーの向きなんかが出る前とで変わっている…気がするのだ

気にしようとしなければ気にはならないが、気にしてしまうととても気持ちが悪い…

ウチは秘書艦制度を採用していないので出入りする艦娘も限られるのだ…

 

提督「いい加減カメラでも仕掛けてみるか?なんてな…」ははっ

 

提督「ま、気の所為だよな…?」

 

……

 

〜またある日〜

 

ごそごそ…

 

提督「うん、やっぱおかしいな…」

 

提督「無くなっているものもあれば逆に身に覚えのない物が増えている事がある…」

 

提督「こ、こんな物なんて絶対おかしいだろ…」 つパンツ

 

提督「もういい加減犯人見つけて問い質そう…こういうのが続くと良く無いし…」

 

そして俺は監視カメラをつけたのだった…

既に彼女に監視されているとも知らずに…

 

……

 

〜その後〜

 

〜提督自室〜

 

提督「さてさて、今日も今日とて色々弄られていたが…映像を見てと…」カチッ…ジー…

 

最初は当然何も映らない

なんの変哲も無い執務室が映し出されている…

だが部屋を空けて1時間程したところで意外な人物が…

 

 

提督「…山城…?」

 

そこに居たのは扶桑型超弩級戦艦の二番艦、妹の方、山城だった…

彼女はキョロキョロと周りを見渡し俺の私物を物色して…え…?

 

提督「な、舐めてる…のか…!?」ざわ…

 

提督「お、おい…これ…」

 

そこには俺のペンを舐める山城…

シャツに顔を埋め微動だにしない山城…

ゴミ箱を漁る山城…

 

 

山城『』じーっ

 

こちらを…カメラを見つめる山城…

 

提督「っ!」ゾワッ

 

提督「ま、待て待てっ、偶然だろう!丁度仕掛けたのは本棚の辺り…気になった本があってもおかしくない…おかしくない…よな…」

 

山城『』パクパク

 

山城『』にこっ

 

山城はこちらに向かって何かを言っているようだ

 

提督「!!!」

 

提督「や、やばいっ、絶対バレてる…」

 

山城はその後も執務室をカサカサと物色している…

そして漸く落ち着いた頃…鍵を使い俺の自室へと入り…

って何でここの鍵を…!?

 

提督「お、俺の部屋にまで被害が及んだら洒落にならんぞ…!?」ガタ

 

提督「流石にこの部屋まではカメラなんて仕掛けて無いし何されてるか分かったもんじゃ…」

 

提督「…ん?」チラ

 

カメラに再び目を向けると、山城が俺の自室へ入った数分後の事である…俺自身もこの部屋へと入ってきている…

 

あれ…

つまり、今ここには…

 

提督「…」ごくり

 

提督「…」チラ…

 

 

山城「…」にこぉ

 

山城「」ガバッ

 

〜艦〜

 




ね?言ったでしょ?
もう笑い事じゃないんだよねって事


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66話・狙われた提督のいる鎮守府(名取) ☆

ナトリウム、足りてっか?



ー俺は今、逃げている

 

提督「はぁっ…はぁっ…!」ダダダ

 

 

 

名取「提督さん!提督さんっ!待って下さいぃ〜!」ダバダバ

 

提督「へぇっ!?」

 

提督(艦娘って陸でも速いのか!?全然巻けてねぇぞ!)

 

名取「うぅ〜っ!止まって下さい〜!」

 

提督「と、止まれるかっ…!」

 

提督「っ…!?」ズテッ

 

提督(嘘だろおい…!?)

 

名取「わぁ!」キラキラ

 

提督「ぐふっ!」ごろごろ

 

名取「捕まえました提督さん!」グッ

 

提督「ぜぇ…はぁ…降りろ…名取…っ!」

 

名取「い、嫌です〜!」ぎゅうぅ

 

提督「もう…いい加減にしてくれ…!」

 

提督「ガキじゃないんだからよ…!」

 

名取「ダメです〜!今日も一緒に寝るんです〜!」ギュ

 

名取「約束したじゃないですか!」

 

提督「く…ちくしょう…」

 

提督(恨むぞ…1ヶ月前の俺…)

 

 

そう、1ヶ月前に俺達は娯楽としてホラー映画を見たのだ

これがまた出来の悪い作品でもはやギャグの域に達していた…筈だったのだが名取には相当応えたらしく、一緒に寝る約束をさせられてしまったのだ…

 

 

名取「まだダメなんですからね!」ぷくー

 

名取「提督さん責任取って下さいっ!責任〜!」ユサユサ

 

名取「提督さんのせいで1人じゃ寝れない体になっちゃったんです〜!」

 

提督「お、お前声でかい…!」

 

 

五十鈴「提督、ちょっと話さない?」にこ

 

提督「ひぃ!?」

 

名取「あ!五十鈴!」

 

五十鈴「いつの間にうちの名取を傷モノにしたのかしら?」ゴゴゴ

 

提督「ち、違うわ!」

 

名取「ふえぇん…あんな事しておいて…酷いです〜!」

 

提督「お前は黙っとれ!」

 

五十鈴「あんた、覚悟しとく事ね」プイッ

 

スタスタ

 

 

提督「」

 

名取「うぇぇん…」

 

名取「提督さん酷いよぉ…一緒に寝てよぉ…」ぐすぐす

 

提督「はぁ…本っっ当に今日で最後だからな」

 

名取「!」パァァ

 

名取「はいっ!」にこ

 

提督「!」ドキ

 

提督「…ふん」プイッ

 

名取「?」

 

提督「ほら、行くぞ、さっさと降りろ」

 

名取「うんしょ…」モゾモゾ

 

 

ー名取の部屋ー

 

名取「提督さんもっとこっち!」スリスリ

 

提督「お前な、一緒に寝ればいいんだろ?くっつく必要なんて無いだろ!」

 

名取「だめっ!寄るの!」

 

提督「…寄らん、おやすみ」

 

名取「うぅ〜…!」

 

提督(毎晩毎晩…俺がどんな気持ちで…!?)

 

名取「えいっ」むぎゅ〜

 

名取「えへへ…あったか〜い…♪」にこにこ

 

提督「…」

 

名取「提督さん…ありがとう…」にこ

 

提督「…」

 

名取「おやすみなさい、提督さん…」すやぁ

 

提督「…はぁ」やれやれ

 

提督「おやすみ、名取」なで…

 

名取「〜♪…zzz」

 

〜〜〜

〜〜

 

名取「…」ごそごそ

 

名取「ふふ…」

 

 

 

 

〜次の日〜

 

ー執務室ー

 

提督「く〜、俺も年か〜…」

 

大井「どうしたんですか?急に」

 

提督「寝起きが辛いんだ…」

 

提督「そして起きると顔のベタつきが半端無いんだよ…」

 

大井「…キモッ」ボソ

 

提督「!?」

 

大井「おっさんは近寄らないでくださいな?」しっしっ

 

提督「ひでぇ…」

 

〜〜〜〜

〜〜

 

 

…て、提督さんまた名取以外の子とお話ししてる…!

むぅ〜…やっぱり今日も一緒に寝ないとダメなのかなぁ…?

それかもう直接…はまだ早いかなぁ…

それに提督さん最近ちょっと体がおかしい事に気付いちゃってるよぉ…

もっと慎重にしないと…

…でも今日は大井さんの臭いを消すためだからノーカウントだよね…

明日から気をつけるもん!うん!

じゃあ今日も提督さんと…♡

 

 

名取「て、提督さんっ!あの…」

 

提督「」ダッ

 

名取「ふぇ!?ま、待ってくださいぃ〜!」タッタッタッ

 

提督「勘弁してくれぇ!」

 

名取「それはこっちのセリフですぅ〜!」

 

名取「ひゃん!?」コケッ

 

ドサァ

 

提督「よしっ」ダダダ

 

名取「ふわぁぁん…待ってよぅ…」グス

 

 

タッタッタッ…

 

「ひっく…ひっく…」

 

提督「…」

 

提督「…」ピタ

 

 

思えば…嫌がる名取に無理矢理あんな映画を見せてしまった俺も俺なんだよな…

名取だって艦娘とは言っても普通の女の子で考えたら中高生かそこらだろう…多感な時期に感じた事や見た物が後の人生に影響する事は計り知れない…

それに本当に怖がって居るのだとしたら…

名取が信頼してくれている俺に今、見捨てられたと思ってしまったら…

 

 

スタスタ…

 

 

名取「ふぇぇ…ぐすっ…ひっぐ…」

 

提督「…大丈夫か」すっ

 

 

手を差し伸べて…助けてやらないと…

それが自分のした事に対する責任だよな…

しょうがない…

 

提督「なとr」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガシッッ

 

 

ぐいっ

 

提督「…?」ドサ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

名取「優しい提督さん…大好きぃ…」にこぉ

 

ー完ー




浴衣名取いいよね


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67話・敗北提督の居る鎮守府(川内) ☆※

大判小判がザックザク



〜執務室〜

 

窓「」パリーン!

 

提督「!!!」

 

川内「やぁ!」ニッ

 

提督「あっ…」ゾワ

 

 

提督「っ!」ダッ

 

川内「♡」きゅん

 

シャッ!

 

川内「んふふ〜♪」ガシッ

 

提督「ひっ…!」

 

提督「は、離せっ…っ!?」バタバタ

 

川内「大人しくしろぉ…♪」ぎゅうぅ

 

提督「っ!」がぶっ!

 

川内「あっ!いたっ!?」

 

 

川内「何すんのよっ!?」バキッ

 

提督「っ…」ドサ

 

川内「…」ツカツカ

 

ぐいっ

 

提督「ぅっ…!?」

 

ぐぐぐ…!

 

川内「逃げんな…♡」ぐぐぐっ!

 

提督「あぐっ…っ!かはっ…っ」

 

提督「ぐ、首っ…やめてっ…っ」

 

川内「〜♡」ぐぐぐ…

 

提督「ぁ…かひゅっ…」フラ…

 

川内「ん?」

 

提督「」かくん

 

川内「え〜、もう落ちたの?」

 

川内「おーい」ちょんちょん

 

提督「」がばっ

 

川内「あっ!何よもう!」びくっ

 

 

提督「!」ダダダ…

 

 

川内「…♡」ぞくぞくっ

 

川内「…♪」にやぁ

 

………

……

 

 

 

提督「はぁっ…はぁっ…!」ガクガク

 

 

説明しよう!提督はとある事がきっかけで川内に追い回され、捕まれば犯されてしまうのだ…

…そのきっかけが知りたい?

それは3ヶ月前の事…

 

〜埠頭〜

 

提督「あーくそ!全然釣れねーぞ!」

 

川内「…」ビュッ!

 

チャポっ

 

川内「…」バシャッ

 

川内「うん…全然釣れないね」

 

提督「何だよそのスピード感は!釣れるわけねぇだろ?」ケラケラ

 

川内「うるさいなぁ…」イライラ

 

この日川内は所謂女の子の日であった

普段ならこの程度の茶化しは何ら気には溜めない…

だがこの日は…川内に火を付けるには充分だった…

 

〜執務室〜

 

提督「よっ」ぽいっ

 

紙くず「」ぽてっ

 

川内「…何してるの」

 

提督「ん?あぁ、要らない紙をゴミ箱に…って、いつもの事だろ?」

 

川内「ふぅん…そうなんだ」

 

提督「あ〜…これも要らんな…」ぽいっ

 

川内「…」ポスッ

 

紙くず「」ぽてっ

 

提督「あ、すまん」

 

 

川内「…何で私に当てたの?」

 

提督「すまんすまん、狙った訳じゃないんだ」ヘラヘラ

 

川内「」カチン

 

川内「…いつもいつもそうやって私の事バカにして…楽しい?提督」

 

提督「へ…?」

 

川内「何その顔…」イライラ

 

この時、いつもは微笑ましいとさえ思える提督のひょうきんな笑顔が…川内にとって看過できないものとなっていた…

川内は提督の事が好きであった…

それ故にこの時…普段の提督に対する好意と愛情、そしてそれに気付かない提督への苛立ち、怒り、普段抑えているモノが全て混ざり非常に危険な状況となっていたのだ…

そしてそれらが混ざった結果…提督に対する想いは一つとなった…

それは…

 

 

川内(こいつの人生…めちゃくちゃにしてやろう)

 

怖いねぇ…

 

〜3時間後〜

 

川内「や、やっちゃった…」ハァハァ

 

提督「あぅ…かひゅっ…」ぴくぴく

 

川内「て、提督が悪いんだかんね…」ふるふる

 

川内「でも…ご、ごめん…」スッ

 

提督「ひっ…」

 

川内「」ゾクッ

 

川内「ねぇ…何で謝ってるのにさぁ…そんな目するわけ…!?」

 

提督「ひ、ひいぃっ…」ズリ…ズリ…

 

川内「…っ♡」ゴクリ

 

この提督の行動は川内の嗜虐心をくすぐるには充分だった…

そして川内はこれから…己の肉欲の為だけに提督を屈服させようとするのだった…

わざと逃しては必ず捕まえ、自分からは逃げられないと徹底的に教え込むのが彼女のやり方だ…

 

……

 

〜そして現在〜

 

〜裏庭・物置小屋〜

 

提督「…」ぶるぶる

 

提督(どうしちまったんだ川内…!お前はあんな子じゃなかっただろ…!?)

 

カサ…

 

提督「!!」びくぅ

 

提督「そ、そろそろここもやばいか…?」コソ

 

戸の隙間「」じーっ

 

提督「…居ない…よな…?」じーっ

 

提督(念の為音を立てない様に…)そっ…

 

ふにゅっ

 

提督「…?」

 

ぎゅうぅ…

 

提督「いっ…!?」

 

「…♪」スンスン

 

提督「な、…まさか…っ」ぞくっ

 

 

 

川内「よく隠れるねぇ提督?でも無駄って言ったじゃん?」にこ

 

提督「ひいぃぃっ!?あっち行けぇっ!」ザザザ

 

川内「何処に逃げたって無駄よ?無駄♪」ガシ

 

提督「や、やめてくれぇ…」ヘナヘナ

 

川内「それはこっちのセリフだよぉ、いつまで経っても私から逃げてさぁ?」

 

川内「いい加減降参しなって、負け戦に挑み続けるのは良い指揮官とは言えないねぇ?」ぎゅぅ

 

提督「っ…」

 

川内「ちょっと埃っぽいけどさぁ…ここでするのも悪くないね…♡」ちゅっ

 

提督「ひっ…い、嫌だ…」

 

川内「あ!ほらまたそうやって拒むんだから」

 

川内「〜♡」ぎゅうぅっ

 

提督「うぅ〜っ…っ、く、苦しいっ…」へたぁ

 

川内「ほらぁ、勝てないって分かってるんでしょ?」さすさす

 

提督「くっ…」びくびくっ

 

川内「あは…♡」しゅるしゅる…

 

提督「…!」

 

川内「ねぇ…いいでしょ提督…」むにゅ…

 

提督「や、やめろっ、…」ぞわ

 

川内「提督が悪いんだからね」

 

提督「っ…」

 

川内「さ、始めるよっ、脱いで脱いで〜♪」ぐいぐい

 

提督(ダメだ…!力じゃ敵わねぇ…っ)

 

川内「ふふ…」

 

川内「もう二度と私から逃げない様に…その身体にちゃんと負け癖付けてあげるからね…」

 

………

……

 

川内の宣言通り提督は徹底的に躾けられていった…

どこへ逃げても探し出され犯される…

提督はとうの昔に分かっていた…

川内の言う事を聞いた方が楽になれる…

どうせ逃げられないのだから…

 

 

〜屋根裏〜

 

提督「っ、くぅっ…うっ…っ」ガクガク

 

川内「んふふ〜っ…♡ほら、もう身体は降参してんじゃぁん…っ」ぬりゅぬりゅ

 

川内「んっ…それにしても毎度毎度…よく新しい隠れ場所っ…見つけるよねぇ…」ふぅ

 

提督「っ…」びくっ

 

川内「ふふっ…可愛い…」ぺろ

 

川内「こうするとすぐイっちゃうんだね…♡」にゅるっ…

 

提督「あぁっ…っ!」びくんっ

 

川内「♡」

 

川内「ほら…もうしっかり負け癖ついてる癖に…♡」にゅるっ!にゅるっ!

 

提督「つ、ついてなっ…ぁっ…」びくんびくんっ!

 

川内「んひひっ…♪ずぅーっとこうしてたいなぁ…♡」はぁはぁ

 

提督「ふざけるなっ…っ!」

 

川内「自分の立場が分かってないんだよお前はぁ…♡」ぎゅうぅっ!

 

提督「だ、誰に向かって口聞いてんだっ…!」びくっ

 

川内「…」ぎゅうぅ

 

メシッ…

 

提督「っ」ズキ

 

提督「い、痛いっ!痛い痛い!?」バタバタ

 

川内「…♡」ググっ…!!

 

 

ボキンッ…

 

提督「…え」

 

提督「せ、川内…?」カタカタ

 

 

川内「あーあ…腕折れちゃったじゃん」

 

川内「どうすんの?これ」ぐいっ

 

提督「ま、って、手、手がっ」ガクガク

 

 

川内「ねぇ、折れても続けられるよね?」

 

 

川内「終わったらちゃんと明石さんのところ連れてってあげるからさ、早く続きしよっ」

 

提督「」ガタガタガタ

 

川内「あ!何よー!自分のせいでこうなったんでしょ?」

 

提督「」

 

川内「もー…」

 

川内「んっ♡」むちゅっ

 

提督「っ!?」

 

川内「はむっ…ぢゅるっ…」ちゅぱちゅぱ

 

提督「…っ」びくん

 

川内「ほら…♪」ぱぁ

 

川内「痛さよりも気持ちいい事の方が今は大事だもんね…もう私に負けてんだよ…♡」ぬる…

 

提督「ひっ…」ぞわ

 

提督「お、お前本当に…おかしいよ…っ」

 

川内「今日で楽にしてあげるからさ…っ…んっ…♡」にゅくっ

 

 

川内「提督は何しても私に勝てないって…今日で徹底的に身体に叩き込んで私の物にしてあげるからさぁ…♡」にたぁ

 

〜感〜




衝動的に書いたわ
反省はしてない
やれるだけやったぜ☆川内が


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68話・貞操逆転した鎮守府の日常 (反転)


32話の逆サイドになりゃ



〜提督私室〜

 

起床ラッパ「ぴゃん」

 

 

提督「んぅ…」もぞ…

 

ガチャ!!

 

ドタドタ!!

 

提督「…?」

 

ガバッ!!

 

提督「っ…!?」びくっ

 

卯月「司令官早く起きるぴょん!今日も艦隊勤務始まるぴょん!」ゆさゆさ

 

提督「な、何で部屋に…」ウツラ

 

もぞもぞ

 

提督「ひっ」ビクッ

 

 

時津風「うーちゃんうるさい…zz」もぞ

 

卯月「時津風ちゃんなんで入ってるぴょん!」

 

 

ガチャッ!

 

提督「…!」

 

大和「提督、朝食の準備が出来ましたよ」にこ

 

提督「大和まで…男の部屋に勝手に入るな…?」

 

大和「?」

 

卯月「なーに言ってるぴょん!嬉しい癖にぃ〜!」ぐりぐり

 

時津風「しれー…」ぎゅっ

 

提督「ひっ…」ぞわっ

 

卯月「うーちゃんも司令官と一緒にお布団入ろ〜っ!」もぞもぞ!

 

 

提督「!!」ぞくっ

 

提督「や、やめろ!!」

 

 

卯月「っ…?」

 

時津風「…?」

 

大和「提督…?」

 

提督「ど、どうしたんだお前達…!」

 

提督「ほ、ほら…卯月も時津風も、この事は憲兵には言わないでやるから…早く出て行ってくれ…」

 

卯月「…?」

 

時津風「ふぇ…?」

 

大和「…卯月ちゃん、時津風ちゃん、提督も支度があるのよ、とりあえず出ましょうか?」にこ

 

卯月「ぴょん…」

 

時津風「うぅ…」

 

提督「す、すまんな…」

 

バタン…

 

 

提督「ふぅ…びっくりしたな…」

 

提督「つい大声出したけど…俺も女の子にいきなり近づかれて怖かったし…」

 

提督「ていうか部屋に勝手に入ってくる時点で憲兵沙汰だろ普通…」

 

 

…大変な事である

気付いている方も居るかもしれないが…貞操逆転世界に居た提督が…あの提督と入れ違いに本来私達の良く知る艦これの世界に来てしまったのだ…

恐ろしいねぇ…

 

……

 

 

〜食堂〜

 

提督「…」もぐもぐ

 

瑞鶴「提督さん、今日なんか暗くない?」

 

提督「そ、そうかな…」

 

瑞鶴「そうだよっ、いつももっと下心全開で話しかけてくるじゃない?」

 

提督「!?」

 

瑞鶴「なになに?それで大和さんに怒られたとか?」にやにや

 

提督「そ、そんな事するわけ…」

 

翔鶴「瑞鶴ダメよ?提督に下心何て失礼な言葉は…」

 

瑞鶴「えー、だって本当の事じゃない!」

 

翔鶴「いくら本当でもそれは言わないものよ」にこ

 

提督「…?」

 

提督(なんだこいつら…いつもわざと触ろうとしてきてる癖に…下心あるのはお前達だろ!男はそういう女のいやらしい視線に敏感なんだぞ!)

 

瑞鶴「ま、提督さん元気出してよ!私がハグしてあげるから!」ぎゅっ!

 

提督「!!?!?」びくっ!!

 

翔鶴「こら!はしたないわよ瑞鶴!?」

 

提督「や、やめて…」びくびく

 

提督(な、なんだなんだ!?遂に隠す気すら無いのか!?憲兵にバレたらしょっぴかれるぞお前達!?)

 

提督(それに何より超怖い!まさかとは思ったけど本当にそういう目で見られてるのか!?)

 

提督「は、離せ離せ!」ぶんぶん

 

瑞鶴「どうしたのよ?いつも落ち込んでる時こうすれば0秒で回復してたじゃない」

 

提督「そ、そんな訳無いだろ!?女に急に抱きつかれて嬉しい男なんている訳…」

 

瑞鶴「ふぅん?ま、良いけど、元気出してよね?指揮官がそんなんじゃ艦隊は上手く回らないんだから」にこ

 

翔鶴「えぇ、本当に、心配してしまう子も出てきますから…」

 

提督「う、うん…」

 

提督(お前達のせいで余計に落ち込みそうだよ…本当になんなんだ…)

 

 

「あーっ!!」

 

提督「」ビクッ

 

吹雪「司令官返してくださいよ私のパンツ!」

 

提督「!?」

 

瑞鶴「ちょ、何!?提督さんまさか…!!」

 

吹雪「もう!ドックに入ってる隙に盗まれたんじゃおちおち入渠も出来ませんよぉ!」

 

提督「と、取る訳無いだろ!?」

 

吹雪「いーえ!絶対司令官です!前からいやらしい目で私のスカート見てたの皆んな知ってるんですよ!」

 

吹雪「さ、憲兵に言われたくなかったら返して下さい?」スッ

 

 

提督「…っ」ワナワナ

 

提督「い、良い加減にしろ!!」

 

 

吹雪「ふぇ…?」

 

ざわ…ざわ… なに…? 逆ギレっぽい…?

 

提督「何なんだよお前達はさっきから!?」

 

提督「勝手に部屋に入るわ急に抱きつくわ…」

 

提督「挙げ句の果てには女のパンツを盗んだだと!?」

 

提督「お前達セクハラもいいとこだぞ!!」

 

艦娘達「…」

 

提督「憲兵に言うだ…?勝手にしろ!捕まるのはお前達だからな!」

 

 

武蔵「まぁ落ち着け提督よ」ぎゅ

 

提督「!?」ビクッ

 

武蔵「何やら急におかしな事を言い出すからパーになってしまったのかと心配したぞ」

 

武蔵「疲れて居るならそう言うのも仕事のうちだぞ?」

 

提督「さ、触るな…」カタカタ

 

武蔵「はぁ…そう言えば私がもっと構ってやると思っているのか?」

 

武蔵「安心しろ、その通りだ」にこ

 

提督「…!」

 

武蔵「ほら、お前の大好きな武蔵だぞ…♪」ぎゅうぅ

 

提督「やっ、やめっ…!?」ブルブル

 

武蔵「よしよし…疲れていたんだな…」なでなで

 

提督(き…気持ち悪い…好きでもない女に頭撫でられるとか…)

 

提督「こ、これ以上はほんとに憲兵に言うぞ…!?」

 

武蔵「ふふ…好きにしろ…お前の世迷い言も受け止めてやるさ…」ぎゅ…

 

提督「ひいぃ…」

 

「提督さん疲れてたんだね…」 「ちょっと安心したぴょん!」

 

………

……

 

 

〜夜・提督私室〜

 

提督「こ、こんな所に居たらいつかレイプされちまう…!」

 

提督「取り敢えず大将に報告だな…」

 

プルル

 

ガチャ

 

『何の用かな?』

 

提督「夜遅くに申し訳ございません!実は聞いて頂きたい事が…」

 

『何だね…明日にしてはくれんか…?』

 

提督「そんな!艦娘に関する事なのです!」

 

『ん…?』

 

提督「じ、実は…」

 

ーそして今日あった事を話すー

 

提督「お、お願いします、助けて下さい…こんな所には居られません…」

 

『君…』

 

提督「うぅ…」グス

 

『惚気るのは構わないが時間をわきまえたまえ』ガチャ

 

提督「!?」

 

提督「大将さん!?大将さん!?」

 

ツー…ツー…

 

提督「…!」

 

提督「…海軍は終わってる…!!」

 

提督「部下が助けを求めてるいるのに惚気だと…!?」

 

提督「そんなに自分の管轄で問題が起こるのが嫌かよ…!?」

 

提督「身内に相談した俺がバカだった…最初から憲兵に相談すりゃ良いんだよ!」

 

提督「…」カチッカチッ

 

プルル

 

『はい、こちらラバウル派出所』

 

提督「憲兵さん!助けてください!」

 

『どうされました?』

 

提督「実は艦娘にあんな事やこんな事されてもう限界なんです!」

 

提督「あいつら全員捕まえて下さい!」

 

『…今のが全て本当だとしたら貴方を一時的に拘束し尋問することになりますが…よろしいか?』

 

提督「えぇ!?」

 

提督「ち、ちょっと待って下さいよ!被害者は俺で…」

 

『いくら艦娘側からと言っても淫行の疑いが出てしまうと我々は貴方を加害者として扱わなければならんのですわ』

 

提督「そ、そんな…」

 

『ま、わざわざこんな電話で捕まるのも嫌だろうし今回は艦娘側からという事で大目に見てあげるから』

 

提督「…」

 

『それと鎮守府内での艦娘との関係に困ったらここじゃなく上官やら軍令部やらに ブツッ

 

ツー…ツー…ツー…ツー…

 

提督「…どいつもこいつも…どうしちまったんだこの国は…」

 

提督「男が女に襲われてんだぞ!?助けようともしないどころか犯罪者扱いかよっ!?」

 

 

ガチャッ!

 

大和「提督っ!どうしたのですか!大声をあげて…」

 

提督「ひっ!?ま、また入って来やがって…!!」

 

提督「あっち行け!レイプ魔めっ!」

 

大和「提督!?」

 

バタバタ

 

どうしたのー? またおかしくなったん? 溜まってんすね

 

提督「ひいぃ!?」

 

武蔵「はぁ…今度はどうしたのだ提督よ…」

 

提督「く、来るな!それ以上近づいてみろ…!」

 

武蔵「提督…」ツカツカ

 

提督「っ!?」

 

武蔵「大丈夫だ…安心しろ…私達は何処にも行かん…」ぎゅ…

 

 

提督「っ!!」パァンッ!

 

ざわ…

 

 

武蔵「っ??」ヨロ…

 

提督「はぁ…はぁ…!」ギロ

 

提督「い、いい加減にしろ…!」

 

提督「お前達が悪いんだぞ…!こんなモノ使わせて…!」カチッ…

 

武蔵(…撃った…?撃たれた…?提督に…??)

 

武蔵「…」

 

提督「ば、バケモノめ…どうせ何とも無いんだろ…!」

 

提督「お前達で寄ってたかって俺を慰み者にしようとしてるんだろ!?」

 

提督「だから嫌だったんだよ提督になるのは…!女だけの所に男が一人行けば襲われるに決まってるじゃないか…!!」

 

武蔵「…」ツカツカ

 

提督「っ!」カチッ…

 

武蔵「…お前の気が済むまで撃つといい…私はお前の全てを受け入れよう…」

 

パァン!! パァンッ!!

 

武蔵「んっ…」

 

パァン!!

 

武蔵「良いぞ…提督…」じり…

 

提督「ひっ…」カチッ…

 

武蔵「私達はお前の全てを受け入れてやる…」

 

武蔵「安心しろ」にこ

 

提督「…ふざけるなっ!」カチンッ…

 

提督「っ…!?」カチッ…カチッ…

 

提督「そんな…嘘だろ!?」ジャキッ

 

グイッ!!

 

提督「うぐっ!?」

 

武蔵「ふふ…捕まえたぞ…提督よ…」ぎゅうぅ!!

 

提督「っ!!」メシッ

 

提督「は、離せぇっ…!!」バタバタ

 

武蔵「大丈夫だ…私はここに居る…」ぎゅうぅ

 

提督「っ…!」

 

武蔵「このまま寝るといい…」ぎゅうぅッ!!

 

提督「ぅっ…」

 

カクン…

 

提督「」

 

 

武蔵「…」

 

艦娘達「…」

 

武蔵「…」チラ

 

艦娘達「…」コクッ…

 

 

………

……

 

 

提督「…」パチ…

 

提督「…?」もぞ…

 

鎖「」ジャラ…

 

提督「!?」

 

提督「な、なんだよこれ…」ガチャガチャ

 

 

瑞鶴「あっ!皆んな!提督さん起きたみたい!」

 

武蔵「おはよう、提督」

 

提督「っ」ぞわ

 

提督「な、なんの真似だよ…これ…」

 

卯月「うーちゃんよく分からないけど、司令官がまたさくらん?しないようにって!」

 

提督「っ!?」

 

瑞鶴「もう!心配させないでよね!?ちょっと演技にしちゃ狂気じみてたんだから!」

 

提督「演技なわけ…」

 

武蔵「だがこれでしばらく様子を見て大丈夫そうだったら外してやる」

 

武蔵「なに、心配するなよ?その間世話は交代でしてやるからな」にこ

 

提督「っ…」

 

吹雪「司令官ごめんなさい…私…司令官があそこまで思いつめてるなんて知らなくて…」うるうる

 

吹雪「その…言ってくれればパンツだってあげないわけじゃ…//」ごにょにょ

 

武蔵「そうだな…結局のところお前も溜まっていたんだろう?」にや

 

武蔵「私達だって経験こそ無いがお前の為なら一肌脱いでやる、だから遠慮するな」

 

提督「」

 

武蔵「これからも一つになって頑張ろうじゃないか」にこっ

 

 

提督「…」

 

提督(誰か助けて…)

 

ー怨ー





幸せな者の裏ではこんな事が…


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69話・童貞督の居る鎮守府(鈴熊)※


熊野ちゅき


〜食堂〜

 

鈴谷「でさ〜…」チラ

 

熊野「食べながら話すのは品がなくてよ」もきゅもきゅ

 

 

提督「…」もぐもぐ

 

鈴谷(おっ!提督じゃん!またからかっちゃおうかなぁ〜)にやにや

 

鈴谷「ねぇ熊野…ちょっと…」コソコソ

 

熊野「…」にや

 

 

 

鈴谷「提督っ!」ふりふり

 

提督「!」

 

鈴谷「鈴谷達と一緒にご飯食べよー!」ちょいちょい

 

提督「あー…いいよ俺は」

 

鈴谷「なーに遠慮してんの!ほらほら〜!」

 

熊野「女性の誘いはお受けするのが殿方の務めでしてよ?」にこ

 

提督「そ、そうか」

 

 

鈴谷「でね〜!その時になんて言ったと思う〜?」べたべた

 

提督「はは…」ドキドキ

 

熊野「きゃっ」ビシャ

 

提督「おっ、大丈夫か」

 

熊野「もう…折角洗濯しましたのに…」びちょびちょ

 

提督「ほら、これで拭いた方が…」

 

鈴谷「なに言ってんの!拭いてあげなって!」

 

提督「えぇっ!俺がか!?」

 

鈴谷「当たり前じゃん!」

 

提督「で、でも…」チラ

 

熊野「うぅ…寒いですわ…」ふるふる

 

鈴谷「熊野かわいそー…」ぼそっ

 

提督「…」

 

提督「ふ、拭くぞ…?」

 

ふきふき

 

 

熊野「ぁっ……んっ…っ」ぴくん

 

提督「!」

 

提督「へ、変な声出すなっ」

 

鈴谷「別に出してないでしょ?」

 

鈴谷「あっ、もしかして提督が変な事考えてるとかぁ〜?」にやにや

 

提督「ち、ちげぇよ!」ふきふき

 

熊野「んん…ぁっ…」ぞくぞく

 

提督「こ、こら!いい加減にしろ熊野っ!」

 

熊野「そ、そんな…あんまりですわ…」うるうる

 

提督「!!」ドキッ

 

鈴谷「あーあー!提督いけないんだー!」くすくす

 

提督「あ、いや、違くてっ…」アセアセ

 

熊野「…」じーっ

 

提督「あ、あぅ…」カァ〜ッ

 

熊野「…もう良いですわ」

 

鈴谷「…そだねー」

 

提督「…っ」

 

鈴谷「じゃ、ごちそーさまっ」ガタッ

 

熊野「提督、また…」

 

 

 

鈴谷「ねー熊野、いい事思いついたんだけど…」ヒソヒソ

 

熊野「?」

 

鈴谷「ちょっと今日はいつもより過激に…」

 

熊野「…」

 

……

 

 

〜執務室〜

 

提督「くそ…あいつらいつもいつも俺をからかいやがって…!!」

 

提督「何とか一泡吹かせてやりてぇよ…っ!」

 

コンコンコン

 

提督「!」

 

ガチャ

 

熊野「お邪魔しますわ?」スッ

 

提督「な、何だよ…」

 

熊野「いえ…特にこれと言った要件では無いのですが…」ツカツカ

 

提督「…?」

 

ぎゅっ…

 

提督「!?!?」びくっ

 

熊野「ふふっ…♪さっき熊野の事を凝視して…提督の方が辛抱堪らないのでは無いかと思ってここに参りましたの…」さわさわ

 

提督「は…?!な、なにを…」ぞくぞく

 

熊野「あら…すごい鼓動…♪」ぎゅっ…

 

熊野「ですがこの熊野も…提督と同じでしてよ…」スッ

 

むにゅ…

 

提督「!!」

 

熊野「ほら…//貴方と同じ…胸が高鳴って…///」ドキドキ

 

提督「や、やめろっ///」ふにゅ…

 

熊野「あっ…//」

 

提督「っ!ごめんっ!」

 

熊野「あら…拒む道理など有りませんわ…?この熊野…提督の事をお慕いしておりますもの…//」きゅ…

 

提督「なっ…っ//」

 

熊野「提督…」スッ

 

提督「!」

 

提督(め、目を閉じただと…!?これは…そういう事でオーケーのやつで…!?)

 

提督「く、熊野…」スッ…

 

 

 

バタァン!

 

鈴谷「やっほー!提督ー!チューしようとしてる所悪いけどさー!」

 

提督「」びくっ

 

 

鈴谷「これドッキリだからー!」バァン!

 

 

提督「は…?」

 

熊野「…」

 

鈴谷「もー、提督はからかいやすいね〜♪」ツンツン

 

 

鈴谷「チューなんてしたら子ども出来ちゃうし、そんな事簡単にさせてくれるわけ無いじゃん?」ケラケラ

 

 

提督「ん?」

 

鈴谷「ほんと提督は童貞だなぁー!」ぺちんっ!

 

提督「そ、それは関係ないだろっ!」

 

熊野「鈴谷、ちょっと…」

 

鈴谷「んー?」

 

熊野「この説明は熊野から提督に致しますわ?」

 

熊野「ちょっと部屋の外で待ってて貰ってもよろしくて?」にこ

 

鈴谷「あぁそういう事ねー?いいよん!」

 

鈴谷「じゃ、提督っ!熊野からのネタバラシで泣かないでねー!」キャハハ

 

バタン…

 

 

提督「な、何か情報量が多過ぎて…」

 

熊野「」ガバッ

 

提督「っ?」ドサ

 

熊野「…提督…っ//」

 

提督「ど、どうした熊野…?ドッキリはもう終わりだろっ?」

 

提督「ほ、ほら、鈴谷が待ってるから…」

 

熊野「あんなお子ちゃまは放っといて…大人な私達はもっと大人のお遊びをしましょう…?//」しゅるしゅる

 

提督「っ!?//」

 

熊野「んっ…」ちゅっ

 

提督「ちょ、熊野っ!?」

 

熊野「ふふ…子どもが出来ちゃいますわ…♪」くす

 

提督「ぷっ…」にや

 

熊野「本当は貴方を驚かす為でしたが…私…実は最初からその気になってしまいましたわ…」ぎゅ…

 

提督「…っ」ごくり

 

 

熊野「提督…こんなはしたない熊野は…お嫌いかしら…?」うるうる

 

提督「」ぐいっ

 

熊野「あっ♡」

 

提督「」ハァハァ

 

熊野「〜♪」

 

熊野(鈴谷…悪いですがいただきですわ…♡)

 

 

……

 

 

鈴谷「あれ〜?熊野遅いなぁ?」

 

鈴谷「まさか提督がその気になって無理矢理キスさせられちゃってるんじゃ…!?」カタカタ

 

鈴谷「あ、有りえなくないよね…だって提督童貞だし…!!」

 

鈴谷「でもやけに静かで…抵抗するなら大きな音とか…」

 

ドア「」キィ

 

鈴谷「ちょっと覗いちゃお…」チラ

 

 

提督「…」ハァハァ

 

熊野「〜♡」ぎゅうぅっ

 

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「…ぇ…な、なにあれ…?」

 

鈴谷「何で2人とも裸で…ナメクジみたいに絡まってんの…!?」ふるふる

 

鈴谷「く、熊野も提督も気持ちよさそうだけど…何してんの…あれ…」

 

鈴谷「…」じーっ

 

 

〜執務室〜

 

熊野「あぁっ♡いいですわっ♡」はぁはぁ

 

提督「熊野っ!熊野ぉっ!」

 

熊野「んっ♡」ぴくぅ

 

 

熊野「ふふっ…そこで見てるだけでは…つまらないのではなくて…?鈴谷…♡」

 

 

鈴谷「!!」ドキッ

 

 

提督「ん…なんだ…鈴谷見てたのか…?」

 

熊野「ほら…鈴谷…」

 

キィ…

 

鈴谷「ちょ、み、みみ見てないって!何にも見てないってばぁ!」アセアセ

 

熊野「嘘…ですわね…♪」ぎゅ…

 

鈴谷「く、熊野ぉ…」

 

提督「熊野…流石に嫌がる子には…」

 

鈴谷「…!」

 

熊野「…そうですわね…」にや

 

熊野「鈴谷…失礼致しましたわ…」スッ

 

提督「…」

 

熊野「さ、提督?続きを…」きゅ

 

鈴谷「…」

 

提督「あ、あぁ…」

 

スタスタ…

 

キィ…

 

 

鈴谷「ま、待って!」

 

熊野「!」

 

提督「へ?」

 

鈴谷「す、鈴谷もい、嫌じゃないって言うか…その…」

 

鈴谷「く、熊野が童貞提督に酷いことされないか近くで見てなきゃだしっ!」

 

熊野「ふぅん…」

 

熊野「ですって…提督?」

 

提督「い、いやでも…見られながらって…なんか恥ずかs」

 

鈴谷「!」

 

鈴谷「し、しょうがないなぁ…っ!じゃあ鈴谷もその、相手してあげない…事も無い…から…」カァ〜ッ!

 

熊野「提督?もう勘弁してあげては?」

 

提督「う、うん…」

 

熊野「さ、鈴谷…貴女も一緒に…」

 

提督「その…よろしくな?」ぎゅ

 

鈴谷「ひ、ひゃい…///」

 

鈴谷(あー…鈴谷大人になっちゃうのか〜…)どきどき

 

………

……

 

 

〜数日後〜

 

 

熊野「とぉぉおおぉおぉうっ!!」バタァン!

 

 

提督「んぁっ!?」ガバッ

 

鈴谷「…zz」スゥスゥ

 

熊野「もう!また鈴谷と!?」

 

提督「だ、だってこいつから来るし…」

 

熊野「鈴谷!起きてくださいまし!」パチィン!

 

鈴谷「っいたぁっ!?」

 

鈴谷「ちょっ!熊野ぉ!?」

 

熊野「鈴谷、最近の貴女の行動、度が過ぎていましてよ?」

 

鈴谷「だ、だってぇ…」サワサワ

 

提督「ちょ、あんまり触っ…ぁっ…」

 

熊野「言ってるそばから何ですの!」

 

鈴谷「…♡」ちゅっちゅっ

 

熊野「はぁ…呆れますわ…」

 

提督「呆れてないで助けてくれよ…」

 

熊野「…」

 

熊野「…」ヌギヌギ

 

提督「く、熊野…?」

 

熊野「近頃鈴谷ばかり…私にも構ってくれないと…拗ねてしまいましてよ?」ふにゅ…

 

提督「ちょ…」ビンビン

 

鈴谷「あぁっ!提督まだ出来んのぉ!?」

 

熊野「ふふ…この前まで童貞でしたのに…幸せ者ですわね?提督…」ちゅっ

 

提督「ふぁ…」

 

鈴谷「あーっ!鈴谷の時はそんな顔しなかったしぃ!」

 

熊野「まぁ!これは熊野だけに見せてくれるお顔ですのね?」

 

提督「…」

 

 

熊野「ふふ…もっともっと…私達の知らない提督を見せてもらいたいですわ…♡」さわ…

 

提督「くぅ…」

 

ドッキリから始まった色欲生活…

鈴熊以外にもこの関係がバレて騒ぎになるのはそう遠く無い話…

 

ーお艦ー

 




繰り返し芽吹く一瞬こそ全て


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70話・抗い提督の居る鎮守府(武蔵)☆

お出汁がいっぱい



〜大本営〜

 

「オラッ!キビキビ歩かんかい!」

 

提督「くそ…すぐ戻るからな、天津風…」

 

天津風「あ、あなたぁっ…」うるうる

 

大本営大淀「では、○○中将、こちらへ」スタスタ

 

提督「…」こくり

 

てくてく…

 

俺はこれから1週間、大本営で訓練を受ける事になった。

中将にもなって何故かって…?

 

俺は天津風に手を出してしまったのだぁ!

 

〜大本営・執務室〜

 

元帥「困るよ君ぃ…今の時代色々厳しいんだからさぁ?」ペラ…

 

大将「全くお前ともあろう者が…」ガミガミ

 

 

提督「なっ!こっちだって頑張ってるんだが!毎日毎日戦闘以外でも任務押し付けられても充分やってるじゃないですか!ちょっとくらいいいじゃないですか!それに俺と天津風は愛し合ってるんです!」

 

提督「あなた達には分からないでしょうねぇ!?」バン

 

元帥「ひっ…す、すまんのう…」

 

大将「貴様!逆ギレするなこの馬鹿者!」ゴチン

 

提督「〜っ!!この…!!」ガッ

 

バキッ

 

大将「っ…!、ほう…上官に手をあげるか…その腐った根性、叩き直してやる!!」

 

ドカドカ…

 

元帥「ひいぃ…」

 

バタァン!

 

 

武蔵「何事だ!騒がしいぞ!」

 

長門「喧嘩か!?良い大人の男がみっともないと思わないか!」

 

 

大将「」ゼーゼー

 

提督「」ボロっ

 

元帥「うむ、取り敢えず○○中将、君、その子達に特別指導してもらいなさい…」

 

元帥「すまんのう…こうでもしないと周りに示しがつかんでな…」

 

提督「うぅ…クソ…」

 

長門「ほら立て!」グイッ

 

提督「は、離せクソ女ぁ…」フラ…

 

長門「く、くそ…!?」ワナワナ

 

武蔵「ふふ…最近こういった血の気の多い奴は少なかったからなぁ…」ニヤ

 

武蔵「二度と生意気な口聞けんようにしてやるぞ…」

 

ずりずり…

 

バタン!

 

 

大将「…」ゼーゼー

 

元帥「ふぅ…困ったもんじゃい…」

 

大将「…ふん、彼女達の折檻なら奴も目を覚ますでしょう」

 

……

 

〜大本営・仕置き部屋〜

 

提督「くぅ…離せぇ…!」ギチギチ

 

武蔵「大人しくしろ!」バキッ

 

提督「うぐっ!!」

 

長門「貴様!さっきはよくも私をクソゴリラ扱いしてくれたな!」ゲシッ!!!

 

提督「ぐはっ!?」

 

武蔵「ほぅ…2発耐えるか…」ニヤ

 

武蔵「普通拘束された時点で気絶するか泣いて許しを請うがなぁ…」

 

長門「」バキッ!ドカッ!

 

提督(何だよこれ…もう目眩が…艦娘のパワーで人殴ったらダメだろ…)くらぁ…

 

武蔵「…」ガシ

 

武蔵「おっと、まだくたばるなよ?」

 

武蔵「貴様には教えてやらねばならん事があるからな」ブスッ

 

提督「っ!?」びくっ

 

長門「高速修復材だ、それがあれば死にはしないさ…」にやぁ

 

提督「こ、この…!」

 

長門「どれ、もう2、3発私の鉄拳を食らわせてやろうか」ビキビキ

 

提督「ひっ」びくっ

 

武蔵「ほどほどにな?」ニヤニヤ

 

長門「あぁ…」スッ…

 

……

 

〜2時間後〜

 

提督「ぅ…ぁぅ…」ボロボロ

 

長門「こんな所で良いだろう」

 

武蔵「そうだな、明日もまた指導してやるからな」ヘラヘラ

 

提督「」ガタガタ

 

武蔵「…」ジロジロ

 

長門「…?どうした武蔵、早く行くぞ」

 

武蔵「!あ、あぁ」

 

長門「○○中将、また来るからな」

 

バタン

 

 

提督「くそ…くそ…」

 

提督「こんなの…不当じゃねぇか…」

 

提督「こんな所とっとと抜け出してやる…っ…」

 

ドサ

 

提督「はぁ…はぁ…」

 

提督(ダメだ…足に力が入んねぇ…!)プルプル

 

 

キィ…

 

提督「…?」

 

提督「!!」

 

 

武蔵「…」

 

提督「な、何の用だ…今日はもう良いだろうが…」

 

武蔵「いやぁ…?ちょっと気になってなぁ…」

 

提督「な、何だよ…?」ビクビク

 

武蔵「貴様…なかなか悪くない顔をしているな…」くいっ

 

提督「!?」

 

武蔵「身体つきも…ふむ…しっかりと引き締まっていて…」さわさわ

 

提督「…っ」びくっ

 

武蔵「最近の男にしては悪くないじゃあないか?」ニヤニヤ

 

提督「て、てめぇ…!何気色悪ぃ事言ってんだ…!!」ぐぐ

 

武蔵「暴れるな…!」ぎゅうぅ!

 

提督「うぐっ!?」

 

武蔵「ふふ…どうだ?私のモノにならないか?そうすればもうあんなこt

 

提督「お断りだね…!誰がてめぇみたいな女…の…っ!?」

 

武蔵「…」ぐぐぐっ

 

武蔵「わかった、ならば力づくで手篭めにするまでだな」びりっ!!

 

提督「て、てめぇっ!!」

 

武蔵「なに…案ずるな…壊れない程度に優しくしてやるからな」にやぁ

 

提督「や、やめろっ!お前じゃない…!俺の相手はお前じゃ無いんだ…!!」ぐいっぐいっ

 

武蔵「心配するな…天津風だったか…?あんなガキの事なんてすぐに忘れるさ…」ペロ

 

提督「!!」

 

武蔵「では、参ろうか…提督よ…」にたぁ

 

 

うわぁぁぁぁ…

 

 

 

〜翌日〜

 

提督「…」ボーっ

 

長門「どうした?今日は随分と威勢が悪いな?」ぐいっ

 

提督「…」

 

長門「武蔵、お前もだぞ?」

 

武蔵「あぁ、好きにしてくれ、私は今日は気乗りしないからな」ニヤニヤ

 

長門「」ぞくっ

 

武蔵「今は…なぁ、提督?」にや

 

提督「」びくっ

 

提督「へっ…お前ら2人揃って死んじまえ」

 

武蔵「」ぞくぞくっ

 

長門「…じゃあ、私は遠慮なく」スッ

 

ドカッバキッ

 

 

〜5日後・夜〜

 

長門「くそ…何なのだあの男は…!!まだむしゃくしゃするぞ!」

 

長門「いつまで経っても舐め腐った態度…腹立たしい…!!」イライラ

 

長門「寝る前に1発ぶん殴って…」

 

ギシ…ギシ…

 

長門「?」ソッ

 

 

「もう…やめてくれ…」

 

「何だと?この武蔵は…ん、まだ満足していないぞ…?」

 

ギシ…ギシ…

 

 

長門「」

 

「んぁぁっ…う、上手くなったじゃないかっ♡はぁ…はぁ…♡」

 

「は、離せぇ…!」

 

「そんなに冷たい事言うな…毎晩愛し合っている仲じゃないか…♡」

 

「俺は愛してなんk 、んぐぅっ!?」

 

ちゅ…じゅる…ぢゅっ…

 

長門「」

 

長門「痴れ者め」ボソ

 

ツカツカ…

 

 

〜翌日〜

 

長門「…」

 

武蔵「む?どうした長門?支度しないのか?」

 

長門「」チラ

 

武蔵「〜」ぺたぺた

 

長門「武蔵…何故化粧なんかしているのだ…」

 

武蔵「!」

 

武蔵「ま、前からじゃないか!化粧をする事は女としてのマナーじゃ…」

 

長門「あの男が来てからだな…?」ギロ

 

武蔵「」びくっ

 

長門「毎晩…何をしているのだ貴様らは…」

 

武蔵「…」

 

武蔵「どうした長門、私は何もしていないぞ、第一この武蔵があんな軟弱者に絆されるように見えるか?」

 

長門「軟弱者…か…」

 

長門「中々骨のある、お前好みの男なんじゃないのか?」

 

武蔵「な、何を言っているんだ!」

 

武蔵「全く意味の分からん事を…」ブツブツ

 

長門「なら…今日は貴様があの男を折檻するのだな?」

 

武蔵「!!」

 

武蔵「き、今日は気分じゃ…」

 

長門「ほう?貴様、ここ数日全く気分が乗らんなぁ?」

 

長門「やはりあの男に手懐けられでもしたか?」

 

武蔵「ち、違う!」

 

長門「ふん…どうだかな…」

 

長門「おっと…こんな時間か…」すくっ

 

長門「ほら行くぞ武蔵」にこ

 

武蔵「…」

 

長門「今日こそはあの男を屈服させてやろうじゃないか、武蔵」にこぉ

 

 

〜仕置き部屋〜

 

提督「また来たのか…てめぇら…」ギロ

 

長門「あぁ、貴様を完全に教育するまで何度でも来るぞ?」

 

武蔵「…」

 

長門「ほら、どうした武蔵?」

 

長門「今日は貴様の番だぞ?」ニヤニヤ

 

提督「!」

 

武蔵「…」ふるふる

 

武蔵「く、くらえ!」ぽふっ

 

提督「っ」

 

長門「なんだその腑抜けた拳は…!?」

 

 

長門「それはこうして使うものだぞ!?」バキッ!!

 

提督「うぐっ!?」ドサッ

 

武蔵「…ぁっ」ズキ

 

長門「ほらどうした武蔵!貴様もやれ!」

 

武蔵「…っ、」ふるふる

 

長門「」ティン!

 

長門「ふふ…」

 

長門「わかった…そこで見ていろ…」

 

提督「…?」

 

長門「ふむ…たしかによく見れば悪くない男だなぁ…?」ペロ…

 

武蔵「!!」

 

提督「ひっ…!?き、気持ち悪いんだよお前ぇ!?」

 

長門「…ふ…ふふ…ちゅぱ…」はむはむ

 

提督「」ぞくぞくっ

 

武蔵「や、やめろっ」

 

長門「ん〜?なんだぁ?」さわさわ

 

長門「おっと…服がはだけてしまったなぁ?」さわさわ

 

提督「い、いい加減にしろ…!」ぐいっ

 

長門「ダメだ…お前らの本性を暴くまで私はやめんぞ…」ぎゅうぅ

 

提督「ぐっ…」

 

武蔵「違う!何もしていない!」

 

長門「ならば私がこの男に何しようと文句は無いな?」ぺろぺろ

 

長門「ほれどうした…仰角が上がっているぞ…?」さわさわ

 

提督「くぅ…」びくっ

 

武蔵「や、やめろ…」

 

長門「砲門も開いてみるか…?なぁ…?」スルスル

 

 

武蔵「やめろぉ!それは私の男だぁ!!」ガッ!!

 

長門「うっ!?」ドサ

 

武蔵「大丈夫か!?殴られて痛かったな…こんな女に触られて気持ち悪かったな…」ぎゅうぅ

 

提督「…くっ」

 

長門「…くく」

 

武蔵「…」ギロ

 

長門「武蔵…目を覚ませ…その男はお前のものでも何でもない…」ニヤニヤ

 

武蔵「違う…これは私のものだ…」ぎゅ

 

長門「いいや違う…」

 

長門「その男は一時的に武蔵に身を任せているだけだ…そうすれば1週間、無事に過ごし自分の鎮守府へ帰ることが出来るからなぁ」

 

武蔵「ち、ちがう!」

 

長門「いいや違わない…その男からお前を想う言葉を聞いた事はあるか?その男からお前を求められたか?なぁ!武蔵!」キッ

 

武蔵「」ビクッ

 

提督「…」

 

武蔵「な、なぁ…お前は私を…」

 

提督「…どうせあと1日だ、はっきり言うぞ」

 

 

提督「俺の心は天津風一筋だァ!」キリッ

 

提督「お前達に何されようと俺は耐えてみせるぞ!!」カッ

 

長門「」ニヤ

 

武蔵「…」

 

長門「これで分かっただろう武蔵、お前なぞ最初から愛人未満なのだ…」ぽん

 

 

武蔵「」ガッ

 

長門「うぉっ!?」ドサッ

 

武蔵「出て行け…ここから…」ギロぉ…

 

ぎゅうぅ…

 

長門「む、武蔵…っ、目を…あぐっ…覚ま…せ…」ブルブル

 

武蔵「…」ぎゅうぅ!

 

長門「っ!?、わ、わかったっ!で!出て行くっ!からっ!」バタバタ

 

武蔵「…」ぽいっ

 

長門「うぐっ」ドサッ

 

ガチャバタン!

 

 

長門「武蔵…」

 

〜〜

 

武蔵「なぁ?お前は私のものだろう?」にこ

 

提督「何度も言う、俺は天津風のものだ!」

 

武蔵「と言う事は私は天津風なのか?」

 

提督「お前のようなデカイ天津風が居るか!」

 

武蔵「ふふ…そうだな…」

 

武蔵「さて…どうしたものか…」

 

提督「いいか…俺は何をされても決して屈しない…特にお前みたいなやつにはな!」

 

武蔵「…」

 

武蔵「…そうか」にたぁ

 

 

〜最終日〜

 

元帥「困るよ大将くん…うちの武蔵連れてかれちゃったら戦力が…」

 

大将「まぁまぁいいじゃないですか、武蔵を眠らせておくのももったいない事ですし」

 

大将「それに彼も目を覚まして立派な提督に戻るはずです」

 

提督「か、勘弁してください!1週間だけのはずでは!」

 

大将「貴様がその1週間で更生しなかったのが悪いのと違うんか!えぇ!?」

 

提督「この野郎…!!」ブルブル

 

武蔵「そうだ、貴様が更生すれば私はここへ戻る」うむうむ

 

提督「…」

 

提督(こんな奴…ウチの駆逐艦隊と協力して総スカン状態にしてやる…)キッ

 

武蔵「…」にこ

 

元帥「よし、分かった!では中将くん、武蔵と一緒に帰るのじゃ!」

 

大将「もう二度と来るなよ」ケッ

 

提督「頼まれても来ねぇよ!ジジィに猿が!」スタスタ

 

元帥「じっ…!?」

 

大将「」プルプル

 

……

 

 

〜海上〜

 

提督「…おい」

 

武蔵「なんだ?相棒よ」にこ

 

提督「もう日が暮れるぞ」

 

提督「大本営からウチまで3時間あれば着くはずだろ」

 

武蔵「そうか?」

 

武蔵「おかしいなぁ?羅針盤が壊れているのかぁ?」カチャカチャ

 

提督「」ハァ

 

提督「見せてみろ、ったく…お前は羅針盤の使い方…も…」

 

羅針盤「」シーン…

 

提督「お、おい…羅針盤の妖精さんはどこ行った…!?」

 

武蔵「あぁ…私と反りが合わなくてな…何処かへ行ってしまったよ…」にこ

 

提督「てめぇ!どうするんだよこんな海の真ん中で!」

 

武蔵「騒ぐことか?ほら、あそこを見てみろ」

 

提督「…」チラ

 

武蔵「恐らく旧大戦の前進基地だろう」

 

武蔵「しばらくはあそこで過ごすしかないなぁ?相棒よ?」

 

提督「…お前最初からそれが狙いか」ギロ

 

武蔵「まさか」にた

 

提督「いいか…何度も言うが俺はお前のモノになる気は無い、どんな事があってもだ」

 

武蔵「ふふ…」にたにた

 

提督「…」ぞっ

 

武蔵「大丈夫…貴様は何も心配しなくていい…いずれ全て忘れる…この武蔵以外な…」なでなで

 

提督「っ!」バッ

 

武蔵「ふふ…可愛いなぁ…相棒よ…」すすっ

 

提督「く、来るな!」

 

ぐらぁ…

 

提督「ほ、本当に!転覆しちまう!」

 

武蔵「なに…私が居るさ…こう見えても排水量65000トンの超弩級戦艦だからな…」ペロっ

 

提督「ひっ」

 

バシャァ

 

提督「あぁっ!?」バシャバシャ

 

武蔵「何をしている?安心しろ、足は着くぞ」ぐいっ

 

提督「っ、はぁ、はぁ、」ぱしゃ

 

提督「こ、ここは…いつのまに…」

 

〜廃基地島〜

 

 

武蔵「ここを私達の愛の巣にしようではないか、相棒よ」にこ

 

 

月明かりに照らされた武蔵の顔は心の底から悦びに満ちていた。

だが俺は何があっても…どんな事があっても…こいつに負けたりはしない…そう思いたい…

 

〜缶〜

 




千本!桜!美夜王!


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71話・落ちぶれ提督の居る鎮守府(陸奥)☆

おちぶれてすまん
こいつ陸奥ばっかだな、そう言わずに襲われてくれや


〜〜〜

 

提督「暁の水平線に、勝利を刻むのだっ!!」バッ

 

 

かつて…向かう所敵なしと謳われた指揮官が居た…

 

そう…かつての話…

 

………

……

 

 

〜現在〜

 

提督「な、なぁ、頼むよ…」おずおず

 

大井「誰が言う事なんて聞くもんですか、貴方より駆逐艦の方が良い指揮が執れますから」スタスタ

 

 

提督「はぁ…」

 

提督(やばい…任務が滞りすぎて…このままじゃまた降格させられる…)

 

 

榛名「…」てくてく

 

提督「!」

 

提督「は、榛名っ」

 

榛名「…」ピク

 

提督「榛名、頼みたい任務が…」

 

榛名「榛名は大丈夫じゃないですよ?他の子にお願いします」

 

提督「それが誰も…」

 

榛名「それは残念ですね」にこ

 

提督「だから頼m」

 

榛名「では、これで」スタスタ

 

提督「…」

 

提督「はぁ…」

 

かつて英雄と呼ばれた提督は、ある時を境に戦果が振るわなくなり降格…

その後も大小様々なミスが続き…艦娘達からの信頼も同時に地に落ち…気が付けば既に堕ちるところまで墜ちていたのだ…

 

……

 

提督「はぁ…」

 

「あら、どうしたの?」

 

提督「…?」

 

陸奥「」にこ

 

提督「陸奥さん…」

 

陸奥「最近元気無いんじゃない?」

 

提督「そうかな…いや、そうだろうな…」

 

陸奥「そんなんじゃまたあの子達にそっぽ向かれちゃうわよ?」

 

提督「はは…ごめんな…」

 

提督「陸奥さんも…早く転属するといい…」

 

陸奥「あらあら…」

 

提督「今日阿賀野型が出て行ったよ…これで軽巡はもう…球磨や川内達だけになっちまったな…」

 

陸奥「そう…」

 

提督「なんでこうなったかなぁ…俺…ちゃんとやってたと思うんだけどなぁ…」

 

陸奥「そうね…私がここに来た時…貴方はもっと輝いてたわね…」

 

陸奥「そんな貴方に憧れてわざわざ大本営から来たのに…」

 

提督「うっ…すまんな…」

 

陸奥「ふふ…良いのよ」

 

陸奥「ほらほら、いつまでもこんな所に居ないで、早く作戦立てましょう?私から皆んなに呼びかければ、従ってくれるわよ」にこ

 

提督「…そうか」

 

提督「じゃあやるか!」すくっ

 

陸奥「…」にこ

 

……

 

〜執務室〜

 

提督「…ここは恐らく空襲があるだろう、そこで対空を〜…」

 

陸奥「うん、うん、、」

 

提督「…よし、陸奥さん、この作戦でいこう!」

 

提督「陸奥さんのお陰で最適な案が出たよ!」

 

陸奥「あら、良かった♪」

 

提督「早速このメンバーに召集をかけて、出撃してもらえるか?」

 

陸奥「はぁい」にこ

 

スタスタ…

 

 

この時、提督が立案した作戦はまさに完璧であった…

いや、いつも完璧だった…

 

……

 

 

〜陸奥の部屋〜

 

陸奥「…」

 

陸奥「ふふ…皆んなの疲労度も考えて…配置もまさに適材適所…」

 

陸奥「本当に無駄のない…素敵な内容ね…」

 

 

 

陸奥「でもダメじゃない…」

 

 

陸奥「こんな作戦じゃ…」

 

 

 

 

 

 

陸奥「貴方の好感度が上がっちゃうじゃない…」ビリッ!

 

ぐしゃぐしゃ…

 

………

……

 

 

 

〜作戦終了〜

 

 

ー結果・失敗ー

 

提督「そんな…嘘だろ…」

 

提督「あ、あんなに上手く行くと思って…俺は…」カタカタ

 

ガチャ

 

提督「」ビクッ

 

 

川内「…」ボロボロ

 

提督「せ、川内…すまn」

 

川内「っ!」ぐいっ!

 

提督「うぐっ…」

 

 

川内「あんな作戦でっ!!皆んな沈みかけてっ!!ふざけんじゃないわよっ!!」ぶんっ!

 

提督「っ…」ガシャァッ

 

提督「ごめん…川内…」ふら…

 

提督「何がダメだったか…教えてくれ…」

 

川内「自分の胸に聞いてよね、そんな事」ギロ

 

 

川内「もう、アンタの指示には従わない」

 

バタンっ

 

提督「あっ…」

 

提督「またダメだったのか…」

 

 

ガチャっ

 

提督「…」

 

陸奥「はぁい、提督♪」

 

陸奥「あら、大丈夫?」タタタっ

 

提督「あ、あぁ、良いんだ、俺のせいだから…」

 

陸奥「そんな事無いわよ…」ぎゅっ

 

提督「…俺、もう提督向いてないのかな…」

 

陸奥「…上手くいかなかったのならまた考えましょう?」

 

陸奥「大丈夫、私も一緒に見てあげるから…」にこ

 

提督「陸奥さん…」

 

陸奥「ふふ、お姉さんに任せて?♪」

 

提督「…いつもすまん」

 

陸奥「いいのよ、このくらい…」にこにこ

 

陸奥「それと、報告書は私が預かってから貴方に渡すわね?」

 

提督「あぁ、頼むよ」

 

……

 

 

提督「川内…怒ってたな…」

 

提督「せめて艦隊のみんなに高速修復材を使って…間宮券も配るか…」カキカキ

 

提督「入渠中の子は……ん?」

 

提督「何で…足柄が…?」

 

提督「摩耶はどうした…?」チラ

 

報告書「」

 

提督「陸奥さんの好意には悪いが…今日くらい俺がまとめよう…川内の報告書は…」ペラペラ

 

提督「これだな…」

 

提督「…」ヨミヨミ

 

提督「ん…?」

 

提督「摩耶は出てない…?そんなバカな…対空戦闘は誰が担当したんだ…?」

 

提督「!!!」

 

提督「おかしい…川内以外…編成が違うじゃないか…!?」

 

提督「それにどの子も練度が低い…こ、こんな編成じゃ…」

 

ガチャ

 

提督「」サッ

 

陸奥「はぁい、提督」にこ

 

提督「あ、あぁ、お疲れ様」

 

提督(思わず元に戻してしまった…それにしてもどういう事なんだ…?陸奥さんはしっかりあの作戦を旗艦の川内に伝えてくれたんじゃないのか…?)

 

陸奥「ん〜っ!」のびー

 

陸奥「さて、報告書まとめないと…」カキカキ

 

提督(…いや、疑うのはよそう、もしかしたら俺の作戦という事で…陸奥さんから頼んでも協力してくれなかった子が居たのかもしれない…はは…情けねぇなぁ…)

 

陸奥「提督、今晩空いてるかしら…?」

 

提督「ん?あぁ、時間ならあるぞ?」

 

陸奥「あら♪いいお酒を買ったの、良かったら一杯付き合ってくれない?」にこ

 

提督「おぉ、それは嬉しい誘いだな」

 

提督「だが良いのかな?俺なんかとそんな事してると知られたら周りの子から何か言われたり…」

 

陸奥「なぁに?やましい事なんて無いんだから…それとも…」

 

陸奥「そんな関係になってみる…?♡」チラ

 

提督「…!」

 

提督「ば、バカ言うんじゃ無い、全く…」

 

陸奥「ふふ…じゃあ今晩部屋で待ってるわね?」

 

提督「…あぁ」

 

陸奥「♪」カキカキ

 

………

……

 

陸奥「はい、これ報告書よ、目を通しておいてね?」

 

提督「あぁ、いつも助かるよ…」

 

陸奥「私はこれで失礼するわね?ちゃんと来るのよ?」

 

提督「おう」

 

ドア「」バタン…

 

提督「はぁ…報告書見たくねぇ…」ペラ

 

提督「それに今回は川内以外俺の言う事を聞いてくれなかったという悲しい証になっちまって…」よみよみ

 

提督「…っ!!」

 

提督「ど、どう言う事だ…!?」

 

提督「最初に見た川内の報告書とまるっきり違う…!?編成も当初俺が指定した艦娘で…」

 

提督「陸奥さん…君は一体…」

 

……

 

〜陸奥の部屋〜

 

陸奥「あら、来てくれたのね?嬉しい♪」

 

提督「…」

 

陸奥「どうしたの?あがってもいいのよ??」

 

提督「…陸奥さん、君に聞きたい事があるんだ」

 

陸奥「?」

 

提督「報告書なんだけど…」

 

陸奥「…」

 

提督「君が仕上げてくれる前の…川内の提出した原本を見させてもらったよ」

 

提督「川内以外はメンバーが変わってて…その…皆んな俺の言う事を聞いてくれなかっただけなんだよな…?」

 

陸奥「…」

 

提督「それで陸奥さんは…俺に気を使って当初の作戦が行われたような報告書に改ざんしたんだよな…?」

 

陸奥「…」

 

提督「陸奥さん…?」

 

陸奥「…もういっかぁ」ぼそっ

 

提督「…?」

 

 

陸奥「提督、その事について私からもお話があるの」

 

陸奥「ちょっとこっちへ来てくれない?」にこ

 

提督(何だ…?行けばいいじゃないか…俺…)

 

提督(だけど…行ったらもう…戻れな

 

陸奥「…」ガシ

 

提督「っ」ビク

 

陸奥「大丈夫…ちょっとお話しするだけよ」にこ

 

提督「…」

 

陸奥「ほら、座って座って」

 

陸奥「まずは〜…うーん…私がここに来た時の話からになっちゃうけど、良いかしら?」

 

提督「…?」

 

陸奥「あの頃の貴方、すごく優秀だったわね…上からも…艦娘からも信頼されて…正に向かう所敵なしのエリート将校って感じよね?」

 

陸奥「そんな貴方の艦隊と演習で闘ってたらね…」

 

陸奥「いつのまにか私…貴方に恋してたの」

 

提督「ま、待て待てっ、ちょっと話が急すぎて…」

 

陸奥「聞いて」

 

陸奥「だけど…貴方は私なんて気にも掛けない…ライバルはきっと他にも居る…こんな私じゃ…」

 

提督「…」

 

 

陸奥「貴方が私を見ないなら、私だけしか見えないようにすれば良い…誰も貴方を見なくなれば良い」

 

陸奥「ね?」にこ

 

提督「!!」

 

陸奥「どう?今の貴方を気に掛けているのなんて…私くらいよねぇ?」ずいっ

 

提督「ち、ちょっと待て」

 

陸奥「落ちぶれて艦隊から見放された司令官とその秘書艦…失踪して困るのは誰かしら…?不思議に思うのは誰かしら…?」

 

提督「…!」

 

 

陸奥「ふふ…そんな人誰も…居ないのよ?」

 

 

ガシっっ

 

ガッ…

 

ドサ…

 

………

……

 

 

〜1週間後・鎮守府〜

 

ガヤガヤ…

 

「そういや最近司令見ないね〜」

 

「あ〜、辞めていったらしいよ」

 

「えー!拳銃で自殺したって聞いたよー?」

 

「死体なんてどこにも無いじゃない」

 

「陸奥さんも居なくなっちゃったじゃない」

 

ガヤガヤ…

 

「新しい司令官が来るってー」

 

「今度は優秀とまでは行かなくても普通の人がいいな〜」

 

ワイワイ…

 

一月後…最初の提督が居た痕跡すら無くなり…誰の記憶からも彼は消えて行った…

陸奥の言った通り…彼が失踪した事など…誰が気にかける事でも無かったのだった…

 

 

〜おわりんごのうた〜




てゅわぁぁぁ


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72話・嫌われ提督の居る鎮守府 ☆

嫌いやで


俺は艦娘達から猛烈に嫌われている

何かやらかした?仕事が出来ない?

違う…

そんなボロを出すとか、そういった以前の問題…

着任当初から…嫌われている…

 

〜着任当日〜

 

提督「今日からここを任された〇〇と申します。よろしくお願い致します!」ビシ

 

艦娘達「…」シーン…

 

提督「あ、あれ?」

 

提督(ち、ちょっとシンプル過ぎたかな…)アセ

 

提督「よ、よろしく」にこ

 

艦娘達「」ササッ

 

提督「え、あの…」

 

艦娘達「」ササーッ

 

ゾロゾロ…

 

バタン

 

提督「」ぽつーん

 

提督「一人になっちまった…」

 

…これが俺のこの鎮守府での初日の出来事

自分で思い出して涙がホロホロと…

それからはもう無茶苦茶に落ち込み、枕を濡らした。

これはそんな俺の鎮守府の物語…

……

 

 

〜ある日〜

 

〜執務室〜

 

提督「ふぅ…嫌われてはいるが皆任務はしっかりやってくれて助かるよ…」カキカキ

 

提督「お、今回の出撃で曙が改装可能に…」

 

提督(実装してあげたいけど…恐らく彼女は俺を嫌っている筆頭だ…素直に受け入れてくれるか…)ふーむ

 

提督「いや、これは任務だ任務!好きとか嫌いとか私情は挟まんだろ!」

 

提督「…という事で」ガタ

 

提督「…行くか…艦娘寮…!」

 

何も好き好んで艦娘寮に行く訳ではない。

皆俺に対しては出撃以外では無線封鎖しているため、直接部屋に出向くしか無いのだ。

悲しいだろう?俺だって悲しい。しかもいい歳した男が一人、女の寮に入って行くんだからな。その度に余計嫌われると思うと憂鬱になるよ…

 

提督「はぁ…」スタスタ

 

……

 

 

〜一方その頃・艦娘寮〜

 

〜綾波型の部屋〜

 

 

曙「マズイわ」

 

漣「ですな」

 

朧「曙ちゃん、いつまでもモニターと睨めっこしてないで部屋片付けるわよ。漣ちゃんもイヤホンとって」ガタガタ

 

綾波「し、司令官がっ、ど、どうs」

 

敷波「慌ててる場合じゃないから!早く全部剥がすんだよ!それも!これも!」ドタドタ

 

 

曙「無理よ…」

 

 

曙「こんないっぱいのアイツの写真…」フラ…

 

先日、この鎮守府に新しい司令官が来た。

今まで居た提督は定年を迎え軍を去った。

そして、彼が来た。

私達は絶句した。

その新しい司令官は、ものすごく、かっこよかった…

前まで居たおじさん提督に比べてかなり若いという事を除いても、とてもとてもかっこよかった…

そして…

私達がストーカーになるまで…そう時間はかからなかった…

 

 

敷波「潮〜!早く離しなさい〜!」ぐぐぐ

 

潮「ひやぁぁっ…!やめてくださいぃぃ〜…!」

 

敷波「アンタいい加減にしな!そんな物見られたら口聞いてもらえなくなるんだよ!?」

 

潮「うぅ…!」つ司令官のパンツ

 

朧「敷波ちゃん、その子はもうダメ、潮ちゃんごと押入れに隠して」

 

敷波「…朧さぁ、その両手に持っている小汚い布切れはなんだい?」

 

朧「き、汚くなんかないわ!ちょっと使いすぎて汚れちゃっただけで…」つ司令官のパンツ

 

敷波「はいはい、そのままならアンタも押入れに押し込むからね」

 

 

曙「はやく!はやく剥がして!」

 

綾波「ふえぇ…こんな量の写真剥がしきれないよぅ…」

 

漣「曙、これ、見て」つ提督、風呂上がりの写真

 

曙「おぉ…」

 

曙「って、な、何してるの!アンタふざけるのもいい加減に…」

 

漣「これ、青葉さん、もらった」つ提督、シャワー中の写真

 

曙「おぉ…」

 

敷波「ねぇふざけてるの?おぉ…じゃないんだよ!漣も何でいちいちインディアンみたいな口調になってるのさ!」

 

 

ピンポーン

 

 

綾波「ふえぇもう終わりだよぉ〜」しくしく

 

敷波「っもういいアタシが出る!」

 

敷波「アンタ達絶対部屋から出てこないでよ!?」

 

ガチャバタン!!

 

シーン…

 

曙「敷波大丈夫なの?」

 

漣「無理に決まってね?」

 

 

〜部屋の外〜

 

提督「あ〜…敷波ちゃん…?曙ちゃんに用があるんだけど…」

 

敷波「///」ブルブル

 

提督(う、うわ…顔真っ赤にしてすげぇ怒ってる…しかも震えちゃってるし…)

 

提督「あ、あの…」

 

敷波「ぁ…ぁぅ…///」

 

敷波(あ〜…大見得切って出ちゃったけど…終わったな〜これ…)

 

敷波(だってアタシ免疫無いもんね〜…)

 

提督「曙ちゃんに…」スッ

 

敷波「」ビク

 

 

敷波「こ…来ないでっ///」ササッ

 

提督「」

 

提督(死んじゃおっか)

 

提督「あ、あはは!すまんすまん!いや〜ごめんな急に!」

 

提督「こ、これっ改装計画書!曙ちゃんに渡して、後で工廠に連れてってあげてっ!あ、俺の手渡しだと嫌だよね!?ごめんごめん、ここ入れとくから!」

 

郵便受け「」スコン

 

敷波「あ…」

 

提督「いや〜貴重な休憩時間を俺なんかと話して嫌だったよね!?すぐ消えるから!ごめんね本当!」アハハ

 

提督「じ、じゃあゆっくり休んでっ」ダダダ

 

敷波「ま、待って…」

 

ダダダ

 

「っうわぁ!?」

 

「きゃあぁぁ!?提督!?いやぁぁぁっ!!」タタタッ

 

「ごめん!本当にごめん!すぐ出てくから!」

 

敷波「提督…」

 

 

榛名「さ、さっき提督と急に…何でこんな所に…うぅ…お休みだから髪もボサボサだし…お化粧だって…」くしくし

 

……

 

 

〜執務室〜

 

提督(もうダメかもしれない)

 

提督(このままじゃ俺の精神衛生上良くない…何より皆の為にも良くない…)

 

提督(ここを去るか…)

 

提督(だがまだ1年も勤務していないのに他へ転属したいなんて言っても…聞き入れて貰えるわけないよな…)

 

提督(何か問題でも起これば…問題…)

 

提督(…)

 

 

提督(俺が起こすしかねぇだろうが…!こうなったらとことん嫌われてやる…!)

 

そこからの日々は艦娘に嫌われる事だけを繰り返した…

たとえば昼食時…

 

提督「よう金剛、隣失礼するぞ」ドカッ

 

金剛「ひゃぃっ!?//」ビクッ

 

榛名「は、榛名は違う所でっ」

 

ガシ

 

榛名「!?」

 

提督「なに、たまには一緒に飯でも食おうぜ?」にこ

 

榛名(に、にににこって!榛名にっ!榛名ににこってぇぇ!!)ドクンドクン

 

榛名「〜///」プシュー

 

提督(嫌すぎて気絶したか)

 

提督「…」チラ

 

金剛「…」もきゅもきゅ

 

金剛「…」チラ

 

提督「?」にこ

 

金剛「〜!」バッ

 

金剛(な、何でこっち見てるデース!?た、食べ方おかしいのカナ…?マナーが変…?うぅ…嫌われたく無いネ…)ふるふる

 

提督「金剛」

 

金剛「」ビク

 

提督「さっきから食が進んでいないようだが、好みに合わないか?」

 

提督「戦時中に好き嫌いは良くないなぁ、どれ、俺が食わしてやろう」

 

金剛「ふぇっ!?」ビク

 

ザワザワ!!

 

提督(…一点に視線を集めてしまったな…いやこれはチャンス、お前達、俺のこの行いを上層部に報告し俺を左遷させるが良い!!)

 

提督「ほら、口開けて、」くいっ

 

金剛「っ//」

 

金剛「あ、あー…」

 

提督「ふふ…」スッ

 

金剛「」パクっ

 

提督「美味いか?」にこ

 

金剛(極上ネー)

 

金剛「」バタッ

 

提督(こいつも嫌すぎて気絶、さて、これ左遷で済むかな…)

 

 

「あーあ、今日は何だか食べる気がしないわー」チラチラ

 

「はぁ…暑くてお箸が進まな〜い」チラチラ

 

提督「」ニヤ

 

提督(風…吹いている…確実に…着実に…俺の方へ!!)

 

……

 

〜別の日〜

 

提督「ふむ…デリカシーの無い男は嫌われる様だな」

 

提督「よく居る風呂上がりにパンツ一丁でうろつく親父の様なものか…」

 

提督「やってみるか」

 

……

 

瑞鶴「…でさ〜」てくてく

 

翔鶴「ふふふ…」てくてく

 

翔鶴(?…提督の匂い…?)キョロキョロ

 

翔鶴「っ」ブバッ

 

瑞鶴「!?」

 

瑞鶴「し、翔鶴姉!どうしたの急に鼻血だし…て…」

 

 

提督「よう瑞鶴」パン一

 

瑞鶴「」くらっ…

 

瑞鶴「っ!」ダン

 

瑞鶴(危ない…!一瞬私の乗組員達が川の向こうで帽子を振ってるのが見えたわ!)

 

瑞鶴(翔鶴姉は…もう助からない…何とか私だけでもこの光景を目に焼き付けて…)

 

提督「あっ」こけっ

 

瑞鶴「へ?」

 

ドサっ

 

提督「ってて…すまん瑞鶴、転んじまった」

 

瑞鶴「ちょ、まっ…こ、この格好…」

 

提督「…」じーっ

 

瑞鶴「ゃ…ちょっ、な、何で見て…てか顔近…っ///」

 

提督「いや〜この格好で言うのも何だが瑞鶴、お前綺麗な顔してるな〜」なでなで

 

瑞鶴「」

 

瑞鶴「っ」ブバッ

 

提督「うぉ!?」ビク

 

瑞鶴「」ピクピク

 

提督「…口からでなく鼻から吐血したか…わざと転んで覆いかぶさったのはやり過ぎか?」

 

提督「ん?」

 

ざわざわ…

 

提督「何だお前達、揃いも揃ってどうした?」にやにや

 

「うおぉ…」 「やば…」 「艦娘になって良かった…」

 

提督(何かやたら見てくるな…瑞鶴にした事も含めて本部へ報告する気だな?いいぞその調子だ…!大嫌いな俺を左遷するチャンスだぞ!)

 

「」ヒソヒソ 「」ヒソヒソ…

 

……

 

そして…

 

 

〜1年後〜

 

提督「…」

 

提督(おかしい…あいつら一向に本部へ報告している様子が無いぞ…?)

 

提督(この前なんて…)

 

 

〜この前〜

 

提督「ほれほれ」

 

金剛「…♡」あーん

 

提督(そろそろ訴えても良いんだぞ金剛、無理は体に良く無い)

 

「ちょっと!!いい加減にしてよね!?」バン!

 

提督「!」

 

提督(ききき来たぁーーっ!!)

 

提督「何だ?」にこにこ

 

曙「あ、あんた金剛さんや榛名さんばっかにご飯食べさせてさぁ!」

 

曙「私達には、な、何もしないって言うの!?//」カァ〜

 

提督(…そう言うことか…)ニヤ

 

提督(仲間を庇う…美しい友情じゃないか…だが…お前を含めた姉妹を巻き込んでもまだそう言えるかな?)

 

提督「そうか…そんなに俺の手から飯が食いたいか…曙ちゃん」

 

曙「べ、別にそう言うことじゃ無いけど…//」モジ

 

提督「だがお前だけにするのも酷だし…綾波型全員に…と言うのはどうかな?」ニヤ

 

提督(非道だなぁ俺、姉妹を取るか戦艦の先輩を取るか…)ニヤニヤ

 

曙「そ、そんなの私だけに決m」

 

綾波「ぜ、ぜひっ!」ガタタ

 

漣「ぼのたん良くやった!笹食ってる場合じゃねぇ!」シュババ

 

敷波「わ、私も良いかな…//」

 

朧「や、やった…」ぐっ

 

潮「はわ…はわぁ〜…//」ぽーっ

 

ガヤガヤ

 

提督(な、何だこの反応は!)

 

くいくい

 

提督「?」チラ

 

睦月「て、提督、睦月型も良いかなぁ…?」ウルウル

 

「睦月型なんていつまで経っても終わんないでしょ、ここはこの陽炎達と…」

 

「どっちもどっちじゃない!お子様は黙ってて、ここはまず阿賀野が…」

 

ざわざわ…

曙「」ポカーン

 

提督(ほほう…皆が皆を庇う…俺と言う1人の敵を作り続けた事により団結は確固たるものになっていたようだな…かなり切ないけど…)

 

金剛「…」プルプル

 

金剛「い、良い加減にするデース!この時間は私と提督の時間デース!邪魔する子はお呼びでないネー!」くわっ!

 

曙「」ハッ

 

曙「ふ、ふざけるなー!私達だってもっと色々…何か色々したいんだからぁーー!!」ダバダバ

 

わーわーわーわー

 

……

 

〜現在〜

 

提督(こんな事が有ってから、俺が昼に嫌がらせをするターゲットは日替わりで交代制になった。しかしその日の役目の奴らは皆何故か戦意高揚し、勝手にキラ付け状態になっている…アイスを買う手間が省けるのは良い事だが…)

 

提督(それともう一つ…半裸でうろつく事に関してだ…)

 

提督(これに関しては最近色々とまずい事になって来ている…)

 

提督(前までは半裸で歩けば避けるようにしていた艦娘達だが…一部艦娘達は報復?をするようになって来ている…これは想定外だった…)

 

〜この前〜

 

提督「…」ニヤニヤ

 

スタスタ

 

「きゃっ//」ササッ 「うっ…鼻血…」 「ちょっとあんまり見てるとバレるよ…」ヒソヒソ

 

提督(さぁ畏れろ艦娘達、こんな公然猥褻野郎は左遷決定だよなぁ!?)スタスタ

 

どんっ

 

「きゃっ」

 

提督「っ!?」

 

提督「っとと…」

 

提督(誰だ…?)チラ

 

 

翔鶴「ご、ごめんなさいっ///」下着

 

提督「な、なんっ」

 

提督(し、下着だと!?鎮守府内を下着姿でうろつくのはダメだろって俺もダメか…だ、だけど…)

 

翔鶴「…ふぅ…あ、暑いですね…提督…//」むにゅ

 

翔鶴「一緒に…お部屋で涼みませんか…?私の部屋でも…提督の部屋でも…」ぽーっ

 

提督「」

 

提督(こ、こいつ…あからさまなハニートラップを仕掛けに来たな!?)

 

提督(だが俺が望むのは他の鎮守府への左遷、異動であってブタ箱に異動したいわけじゃないぞ!!)

 

提督「い、いやぁ、今日は遠慮しとk」

 

翔鶴「じ、じゃあ明日は!明日なら良いんですね!?」くわっ

 

提督「あ、明日も…」

 

翔鶴「…」ぎゅ…

 

提督「」

 

翔鶴「提督…いつでも…お待ちしていますね…?」うるうる

 

提督「っ」ドキーン

 

提督「お、おぅ」

 

翔鶴「じゃあ…私はこれで…」にこ

 

提督「…」

 

提督「…はぁ…今は立ち上がれんな…」ギンギン

 

艦娘達「…」じーっ

 

……

 

〜現在〜

 

提督「そんな様子の俺を見て艦娘達は打開策を見つけたのか…次々と翔鶴と同じ事をしてくる…」

 

提督「流石にやり過ぎたと思い半裸でうろつくのをやめたら…奴ら風呂場に乗り込んで来て…はぁ…」

 

提督(もう耐えられる気がしないんだよなぁ…)

 

提督「そしてそれだけじゃ無い…最近は特にエスカレートして服を無理矢理剥ぎ取ろうとする過激派も居る…」

 

提督「流石に嫌がらせが過ぎたか…あそこに居たらいつか間違いが起きてしまう、左遷どころかブタ箱行きだよ」

 

提督「…もう、良いだろう」

 

提督「…」つ部署異動願

 

提督(これを大本営に出そう、きっと上も分かってくれる筈…)すく

 

 

〜1ヶ月後〜

 

提督(さて…上手いこと話が通って今日が最期の日になる訳だが…)

 

提督(飯時で皆も集まっている…言うなら今か…)

 

提督「榛名、もういらないのか?」

 

榛名「ち、違いますっ、勿体無いから少しずつでお願いします…」あーん

 

提督(最期だし…少しくらい言うこと聞いてやるか…)

 

「ちょっと次私〜」 「榛名さんばっかりずるい…」

 

ガヤガヤ…

 

提督「みんな、話がある」

 

艦娘達「!」

 

シーン…

 

提督「みんなにとって嬉しい話しになると思う、静聴してほしい」

 

艦娘達「」ヒソヒソ

 

「ケッコン…」「まさか…」「ついにうちもケッコン許可が…」ヒソヒソ

 

 

提督「今日で俺はここを去る事になった!」

 

提督「皆今まで我慢を強いてきたが、それも今日で終わりだ!ご苦労だった!そしてこれからの武運長久を祈っているぞ!☆」

 

艦娘達「…」シーン

 

提督「ん?どうした?」

 

提督(嬉しすぎて絶句したか?)

 

艦娘達「…」

 

提督(何だ…?この粘つくような視線は…?)ぞくっ

 

提督「じ、じゃあそういう事で…俺は外に迎えを頼んでいるから…」スッ

 

榛名「…」ガシ

 

提督「!!」びくっ

 

榛名「提督、まだご飯、食べていませんよ?」にこ

 

榛名「それと変な冗談は言わない方が良いです」めっ

 

提督「ん?もう耐えなくて良いんだぞ榛名、これから飯は俺の手からじゃなく自分で好きなように食べられるんだ」

 

提督「それに冗談じゃ

 

榛名「…」ダンッ!!

 

提督「」ビクッ

 

榛名「ご飯、食べさせてください?」にこにこ

 

提督「は、榛名…?」カタカタ

 

榛名「座ってください?」にこ

 

提督「う、うん…」

 

提督(な、何だこの展開は…まさか今までの仕返し…おかしくはないが…)

 

曙「ねぇクソ提督、そんなクソみたいにつまらない嘘ついて楽しい?」

 

提督「嘘じゃなくて…」

 

曙「アンタ病気ね」

 

曙「それは虚言っていうちゃんとした病気だから明石さんに診てもらいなさい?治るまでここからでちゃダメよ迷惑だから」

 

明石「あ〜確かに病気ですね〜、しばらく隔離しましょう」

 

提督「お、お前達何言い出すんだ」

 

提督「俺はここから出るんだよ!お前達も俺が居なくなって清々するだろう!?」

 

提督「っどいてくれ!」ぐいぐい

 

「ダメだよ」「力で敵うわけないじゃん」「はーい捕まえた」

 

提督「ひっ…」

 

プス…

 

提督「っ!いたっ……っ…zz」

 

……

 

 

 

〜大本営〜

 

「あ、そういやあそこの鎮守府、迎え行かなくて大丈夫か?」

 

「大丈夫ですよ、どうせ彼なら鎮守府から出ることすら出来ない…いえ、許されないと思いますので」

 

「それもそうか」ケラケラ

 

 

「次の鎮守府なんて決まってもいないですしね」

 

 

プルルルル…

 

「はい、こちら大本営人事課」ガチャ

 

「えぇ…えぇ…なんと…それはさぞお辛かったでしょう…」

 

「…分かりました、貴方の退役の手続きはこちらで行います」

 

「ただ、辞めることは必ず艦娘にお伝え下さい」

 

 

「心配要りません、彼女達は貴方の新たな門出を必ず祝福してくれる筈です」ニヤ

 

ガチャ

 

 

 

〜糸冬〜




良かった…これで辞められる…
艦娘達に取り敢えず報告だな


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73話・許嫁艦娘の居る鎮守府 ☆※

飲んで食って頓死モーゼ



〜廊下〜

 

提督「はぁ…」てくてく

 

 

五十鈴「あら?空気が澱んだと思ったら貴方だったのね?」にや

 

提督「」ビク

 

提督「ご、ごめん!」サササ

 

ガシ

 

五十鈴「まぁ待ちなさいよ、おかげで気分悪くなっちゃったわ?」

 

提督「…」

 

 

五十鈴「分かってるでしょ?責任とるのよ、早くこっち来なさい」ぐいぐい

 

提督「き、今日は本当に執務やらなきゃ…」

 

五十鈴「ふぅん…」

 

 

 

五十鈴「いいわ、中将に言いつけてやるから」ギロ

 

提督「!!」

 

提督「ま、待って!悪かったから…」

 

五十鈴「ふん、知らない」ふいっ

 

スタスタ

 

提督「ご、ごめんってば…」

 

提督「僕が悪かったから!」

 

五十鈴「…次拒んだらどうなるか分かるでしょうね?」

 

提督「う、うん…」

 

五十鈴「ま、良いわ?そんな度胸あるとも思えないし」

 

五十鈴「ほら、早く私の部屋に来なさい」ぐい

 

提督「うん…」トボトボ

 

……

 

僕は五十鈴には逆らえない…

何故なら五十鈴は、僕の直属の上司である□□中将のお気に入りの艦娘だからだ…

ある日、演習後に中将から突然連絡があった…

君に合わせたい艦娘がいる…

悪い子じゃないから一度会ってもらえないか…

…つまり、五十鈴を嫁艦にと差し出して来たのだ…

特に珍しい話ではない…僕のような新米が安全に鎮守府を運営するには、将校のバックアップが必要な事も多い…

将校達からすれば下と共同という事で制海権も確保出来る…

お互いに良好な関係を築けるという風習だ…

実際、僕みたいな凡人の一兵卒が出世するには、こんな方法を取るしかない…

これはそんな僕の話…

 

……

 

五十鈴「はぁ…き、今日も全く気持ち良く無かったわ…♡」

 

五十鈴「下手くそ♡」

 

提督「…ごめん」

 

五十鈴「あんた分かってる?私が中将に言えばあんたなんかすぐに降格、下手すればクビよクビ」

 

提督「…」

 

五十鈴「次はそうならないようにもっと私に尽くしなさい?いいわね?」

 

提督「…うん」

 

五十鈴「はぁ…こんな奴が私の夫になるなんて…」

 

提督「…」

 

……

 

 

〜別の日・執務室〜

 

提督「…」ガチャ

 

 

五十鈴「…」

 

提督「」びくっ

 

提督「い、居たんだ…」

 

五十鈴「えぇ、貴方がフラついている間ずっとね」

 

五十鈴「それで、何処に行ってたの?」ギロ

 

提督「…」

 

五十鈴「何?言えないの?何処行ってたの?」ぐいっ!

 

提督「っ」

 

提督「こ、工廠だよ…」

 

五十鈴「工廠…?何の用があってあんな所行くわけ?」

 

提督「装備の強化とか…改装任務とか…」

 

 

五十鈴「ふぅん…ならもう今日の工廠任務は達成ね?」にこ

 

提督「…」

 

五十鈴「無能な貴方でもたまには仕事やるのね」

 

五十鈴「ところでこの報告書、達成の文字が浮かび上がらないわね?」

 

提督「…」

 

 

五十鈴「おかしいわ?いつもならすぐに文字が浮かび上がるのに」

 

五十鈴「…」

 

提督「…」

 

 

 

五十鈴「黙ってないで正直に話しなさいっ!!」ガッ

 

提督「うぐっ…!」

 

五十鈴「何が任務よ!?本当はあの工作艦に会いに行ってたんでしょう!?」ごん!

 

提督「ち、違うよ…っ」

 

五十鈴「分かってる!?あなたは私の夫になるのよ!?」

 

五十鈴「なのに何で他の女の所に行くわけ!?クビになりたいの!?ねぇ!?」ぎゅうぅ

 

提督「まっ…首…かはっ…」ポロポロ

 

 

五十鈴「」ぞくぞくっ

 

五十鈴「あ、あなたが悪いんだからね…!!」ぎゅうぅ!

 

提督「ごめ…なさい…」ピクピク

 

五十鈴「あんな汚い所二度と行くんじゃないわよ…!分かった…!?」

 

提督「っ…」こくこく

 

五十鈴「…っ、このクズ…!」

 

提督「はぁ…はぁ…」ウルウル

 

五十鈴「…」きゅん

 

 

五十鈴「今日はこのままするわよ…」しゅるしゅる

 

提督「ひっ…」

 

五十鈴「…何してるの鈍臭いわね、早く準備しなさい」

 

提督「はい…」するする…

 

五十鈴「…♡」にた

 

 

五十鈴「い、いい?貴方なんか何の取り柄も無いんだから、嫌だけど…わ、私以外相手なんか居ないんだから…感謝してよね」

 

 

 

〜数日後〜

 

五十鈴「…」じーっ…

 

提督「…」びくびく

 

五十鈴「ねぇ」

 

提督「」びくっ

 

提督「な、何?」

 

五十鈴「何ぼけっとしてんのよ」

 

五十鈴「…私が何言いたいか分かる?」

 

提督「…?」

 

提督(な、なんなんだよ一体…怒らせるような事なんか何も…)

 

五十鈴「はぁ…呆れた」

 

五十鈴「今度のケッコン式だけど〜…」

 

提督(良かった…怒られないみたい…)

 

 

五十鈴「…〜ってちょっと聞いてる?ねぇ?」ベシ

 

提督「いてっ…」

 

五十鈴「それでね〜…」

 

 

〜執務室〜

 

五十鈴「はぁ…やっとケッコンか…」わくわく

 

五十鈴「ま、まぁ…ちょっと強引だったけどうまくいきそうね…」

 

五十鈴(いつも演習で会ってたあいつと遂に…中将に頼んで正解だったわ)

 

五十鈴(で、でも最近の私…態度悪すぎたかしら…?)

 

五十鈴(そ、そんなわけ無いわよね…だってあいつモテなそうだし…ここの艦娘だってあいつの事眼中にないみたいだし…)

 

五十鈴(やっぱりあいつには私しか居ないのよ…)にこにこ

 

五十鈴(…でも…ケッコンしたら少しは素直になりましょう…)

 

 

ガチャ

 

五十鈴「」びくっ

 

 

提督「…」

 

五十鈴「な、なんだ」

 

五十鈴(どうしたのかしら…?)

 

五十鈴「いつまでもボーッとしてないで、任務の1つでも進めたらどう?あ号作戦がそろそろ…」

 

提督「…」

 

五十鈴「…?」

 

 

提督「…五十鈴、大事な話があるんだ」

 

五十鈴「!」

 

五十鈴(な、何かしら…?まさか改まってプロポーズ…?)

 

五十鈴「ふん、はやくしなさいよね?」わくわく

 

 

 

提督「僕、軍を抜けるよ」

 

五十鈴「…へ?」

 

提督「こんな僕の相手をしてくれてありがとう…」

 

提督「君の言うように僕には艦隊指揮のセンスは無いみたい…」

 

提督「これからは僕は僕の人生を…五十鈴は五十鈴の人生を送ってほしい…」

 

 

五十鈴「…」ブルブル

 

提督「今まで迷惑かけて…ごめん…」

 

提督「あ、そうだ、五十鈴からだと言いづらいと思うからさ、僕から中将さんには連絡しておくよ」

 

五十鈴「…」

 

提督「五十鈴に振られて軍を辞めたって事にすれば…」

 

 

五十鈴「…」にこ

 

提督「い、五十鈴…?」

 

五十鈴「はぁ…まったくしょうがないわね貴方は…」

 

 

五十鈴「貴方がここから出て行ってどうやって生きてくつもりなのよ…」はぁ

 

五十鈴「そんな事も考えられないならますます貴方には私が居ないとダメじゃない」

 

提督「いや…」

 

五十鈴「疲れてるんでしょ?今日は優しくしてあげるから、貴方の好きに動いていいわよ?」ぐいっ

 

提督「ちょっ…待って…」

 

提督「も、もう無理にそう言う事もしなくていいから…」ぐぐっ

 

五十鈴「っ」キッ!

 

 

五十鈴「…いいから早く来なさい!」ぐいっ!

 

 

五十鈴「いい!?あんたはねぇ!私が居ないと何も出来ないクズなのよ!?」

 

 

提督「っ」ビク

 

五十鈴「今のあんたがあるのは私のおかげ!ここまでやってこれたのも私のおかげ!全部私のおかげ!!それをわかってるのかしら!?」

 

提督「そんな事…」

 

 

五十鈴「あぁもうイライラする!やっぱり無し!!今日も私の好きにさせてもらうから!!ほら早く来なさい!こっち!!」ぐいっ

 

提督「いてっ…っ!」ズテ

 

五十鈴「チッ…」

 

五十鈴「本当にトロいんだから、もいい!そこから動くんじゃないわよ」ずいっ

 

五十鈴(こいつが居なくなる…?嘘よ…そんな…)

 

五十鈴「…」ぎゅうぅ

 

提督「い、痛いよ…?」

 

五十鈴「…」ぐぐっ

 

五十鈴「ねぇ、女相手に組み伏せられるのってどんな気分?」

 

提督「くっ…や、やめて…!」

 

五十鈴「っ、」バキッ!

 

提督「うぐっ」

 

五十鈴「あは…弱っちい…本当に弱い男…」ぞくぞく

 

五十鈴「今度はどうする?泣く?ねぇ?」にやにや

 

 

提督「ば、バカにするのもいい加減にしろ…っ!」ぐぐっ

 

五十鈴「」ぞわっ

 

五十鈴「はーっ…はーっ…!」

 

 

五十鈴「口の利き方には気をつけなさい…!?」ギロ

提督「っ…」ぞっ…

 

五十鈴「ぁむっ」ちゅっ

 

提督「んぐ…」

 

五十鈴「ふーっ、ふーっ…」ぢゅーっ

 

提督(き、気持ち悪い…っ、誰か助けて…!)

 

 

五十鈴「辞めさせない…辞めさせないわよ絶対…!」

 

 

五十鈴「ふふ…今日は特別よ、コレ、つけなくて良いから」

 

つゴム ぽいっ

 

提督「!?」

 

提督「や、やめて五十鈴!そんな事したらっ」

 

ドカッ

 

ぎゅうぅ

 

提督「うぐぅっ…!」

 

五十鈴「絶対に逃がさない…逃げられないようにしてやるわ…!」

 

 

提督「あぅ…」

 

五十鈴「ふふ…だらしない顔…そんなにいいかしら…ん…」

 

五十鈴「あんたは私が居ないと絶対ダメなんだから…」ぎゅ…

 

提督「くぅ…!」びくびく

 

……

 

五十鈴「はぁ…はぁ…♡」

 

提督「ぅ…うぅ…」

 

五十鈴(こ、これでもうこいつは逃げられないっ!全部私のもの!全部!全部!)

 

五十鈴「こ、こんなに出して…♡責任取らないとどうなるかわかってるの…!?♡」

 

提督「い、五十鈴が無理矢理…!」ずり…

 

提督(これ以上はまずい…本当に取り返しが…っ)

 

がくん

 

提督「っ!?」

 

五十鈴「逃げるな…!♡」ぐりゅっ

 

提督「はぅ…!?」びくん

 

五十鈴「言ったでしょ!?絶対逃げられないようにしてやるって…♡」すりすり

 

提督「は、離せぇ…!」

 

 

五十鈴「ふふ…これからもよろしくね…?旦那様…♡」ちゅっ

 

提督「い、嫌だっ…」

 

五十鈴「何ですって!?」

 

提督「っ!」ぐいっ

 

五十鈴「きゃっ」とさっ

 

 

提督「僕は…僕にはもう、関わらないでくれっ!」

 

五十鈴「ま、まだそんな生意気…」

 

 

提督「っ」ダダダ

 

 

ガチャバタン!

 

 

「ちょっと待ちなさい!」

 

 

提督「はぁっはぁっ!」

 

 

「逃がさないわよ!絶対逃がさないわぁ!」

 

 

提督「っ」ぞくっ

 

提督「…!」タッタッタッ…

 

提督(逃げよう…!どこか…どこか遠くに…!)

 

……

 

 

〜しばらく〜

 

〜でかい鎮守府〜

 

 

五十鈴「ちょっと!まだ見つからないわけ!?」

 

中将「すまんのう…あちこちに頼んどるんだが…」

 

五十鈴「〜っ!」イライラ

 

中将(こりゃ逃げるのも無理ないのう…)

 

 

中将「五十鈴よ…」

 

五十鈴「何よ」

 

 

中将「いくら権力を手に入れても…財を成しても…手に入らないものはあるのう…」

 

 

五十鈴「…ちょっとそれどういう意味よ」

 

 

 

五十鈴「アイツはもう見つからないし私のものにもならないって言いたいわけ!?」ガッ

 

 

中将「ち、違う違う…ふと思っただけじゃ…」しゅん

 

五十鈴「…っ!」バッ

 

中将「いてて…」

 

五十鈴(ふざけるんじゃないわよ…私1人でだって見つけ出して…っ!?)

 

 

五十鈴「うっ…!?」

 

 

ドタドタ…

 

五十鈴「っ!おえぇ…っ!けほっ…ごほっ…」びしゃびしゃ

 

五十鈴「な、なんで急に気持ち悪く…うぇ…っ…」げほげほ

 

 

五十鈴「!」

 

 

五十鈴「ふふふふ…そうね…そういう事ね…っ」にたにた

 

 

五十鈴「ぜ、絶対探さないとね…あなたも会いたいもんね…」

 

 

五十鈴「ふふ…ふふふ…」さすさす

 

中将「ど、どうしたんじゃ五十鈴…」

 

五十鈴「ふふふ…私一人でだって必ず見つけ出して見せるわ…?」にやぁ

 

中将「!」ぞくっ

 

……

 

 

 

〜一年後〜

 

〜アパート〜

 

カツン…カツン…

 

提督「ふぅ…今日も疲れたな〜」

 

提督(やっと今の仕事にも慣れてきたし…今日は飲んじゃおっかな〜!)

 

提督「…」

 

ドア「」カチャ

 

提督「ん?」

 

提督(開いてる…?)キィ…

 

提督(閉め忘れたかな…)

 

提督「…?」すんすん

 

 

提督「お味噌汁の匂いだ…」

 

 

提督「あ…」

 

 

 

五十鈴「あら、お帰りなさい、あなた」

 

 

提督「え、な、なんでっ」

 

提督(え?あれ?五十鈴…?そ、そんなわけ…)

 

五十鈴「なんでって…夫婦だもの」

 

 

五十鈴「ねー?」よしよし

 

なとり「きゃっきゃっ」

 

五十鈴「パパに会えて嬉しいね〜?」にこ

 

なとり「ぱぁ!」キャッキャ

 

提督「え…え…」

 

五十鈴「あら!やっぱり分かるのね!なとり〜」すりすり

 

五十鈴「ほら喜んでるわよ!あなた!」にこにこ

 

提督「い、いや…ちが…」

 

五十鈴「ほらほら、抱っこしてあげて?」すっ

 

なとり「たぁ〜」キャッキャ

 

提督「そ、そんな…」

 

五十鈴「…」

 

提督「っ…」

 

ガシ

 

 

五十鈴「まさか…子ども置いて逃げるわけ無いわよね?」

 

 

五十鈴「パパ?」にこ

 

 

僕の運命は…五十鈴と演習で出会ってしまった時から…こうなる運命だったのかもしれません…

 

〜おわり〜




艦娘の子は同型艦娘派?


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74話・騒がしい鎮守府

魅せられた者たち



〜某日・リンガ泊地〜

 

島風「ねー提督!私もっともっと速くなりたいー!」

 

提督「もう十分だろ?タービンだって二個積んじゃってさ、武器持ててないじゃん現状よ」

 

島風「速くなりたいです!速く速くー!」ゆさゆさ

 

提督「こら!聞かん坊すぎるだろ島風!」

 

島風「うー!」

 

島風「あ!そうだー!明石さんに相談しよー!」ててて

 

提督「おう聞け聞け〜」シッシッ

 

バタン…

 

提督「ふぅ…全く…」カリカリ

 

 

〜工廠〜

 

島風「それでね〜、提督に言っても相手してくれないんですよ!?」プンプン

 

明石「あはは…」

 

明石「今度は一体どうしたの?」

 

島風「それがね…」

 

……

〜さっき〜

 

島風「山城さん遅ーい!」キャッキャッ

 

山城「はいはい」

 

島風「…」むー

 

島風「あっ!扶桑さんだ!扶桑さんおはようござます!」

 

山城「」バッ!!

 

山城「ね、姉様!おはようございます!今日も良い青空で…」

 

山城「姉様…?」キョロキョロ

 

山城「ど、どこに姉様が…」

 

 

島風「山城さん、誰に挨拶してるんですかー?」

 

 

山城「この、、クソガキがぁ!!!」

 

島風「きゃー!山城さん怒りましたね!」

 

島風「でも無理ですよー!わたしには誰も追いつけません!」シューッ

 

島風「疾きこと、島風の如し、です!」キリッ

 

島風「スピードスピード〜♪」シューッ

 

シャッ!!

 

山城「…」

 

島風「!?」

 

島風(回り込まれたの!?何で!?)

 

島風「っ!」シャシャー!

 

山城「…」ギュウゥン!!ゴオォォォォ…!!!

 

島風「な、何でピッタリついてくるの!?セカンダリータービン止まってるのー!?」シャーっ

 

山城「…」ガシッッ

 

島風「ひゃんっ!?」

 

山城「島風、こっち」ぐいっ

 

島風「や、やだぁぁぁ!!」

 

うわぁぁぁ…

 

……

 

島風「て言う事があったんです…」

 

明石「そ、そうなのね…」

 

明石(山城さん…機関以外の艤装全部取ったんだろうな…)

 

明石「でもね島風ちゃん?提督の言う通り、島風ちゃんがこれ以上速くなるのは難しいですよ?」

 

明石「改装もしちゃったし、タービンもスロットいっぱいだし…」

 

島風「そうなの…?」

 

島風「私…もうこれ以上速くならないの…?」うるうる

 

明石「うっ…」

 

明石「で、でも!艤装の力じゃなくて、今度は島風ちゃんの身体能力の方で…」

 

島風「やだやだ!それじゃ島風として速くないじゃないですかー!」

 

島風「艤装も私も速くなきゃ…」

 

明石「うーん…」

 

 

提督「おーい明石ー」

 

提督「頼んでた噴進砲…ってこら島風!」

 

島風「あ!提督ぅー!」ててて

 

提督「お前明石の邪魔するんじゃない!」

 

島風「邪魔してないもん!」

 

提督「明石、こいつの言う事聞かなくていいからな?」グリグリ

 

島風「やーめーてー!」いやいや

 

島風「んー!」パッ

 

 

島風「変態!また私のパンツ引っ張ろうとしてるんですか!」キッ

 

 

提督「…は?」

 

島風「いつもいつもいい加減にして下さい!」たったったっ

 

提督「えちょっとまって」

 

 

明石「…ふーん」

 

提督「い、いや!そんな事してねぇよ!」

 

明石「ふーん」

 

提督「あ、明石〜!」

 

明石「あ、スリットに手を突っ込もうとしないで下さい」ササッ

 

提督「…島風〜ッ!!!」ゴォァ

 

 

島風「お返しですよ」ニヤ

 

島風「はぁ…でももう伸び代ないって分かっちゃったら急にやる気が無くなっちゃったな〜…」てくてく

 

 

「…そんな事、誰が言ったのかしら?」

 

島風「!!」

 

島風「ゆ、夕張さん!」

 

夕張「お待たせ!」

 

夕張「島風ちゃん、人に言われたからって夢を諦めるの?」

 

島風「!」

 

夕張「もっと速くなりたくないの!?」

 

島風「!!」

 

夕張「お姉さんに任せなさい!」ドヤ

 

島風「ゆ、夕張さん!!」パアァ

 

島風「で、でもどうやって…」

 

夕張「簡単よ」

 

夕張「今積んでるタービンあるじゃない?」

 

島風「うんうん!」

 

夕張「いじっちゃお☆」

 

島風「え゛」

 

島風(この前それで清霜ちゃんの砲塔が爆発したって…)カタカタ

 

夕張「ほらほら、お姉さんに貸してみて!」ギラギラ

 

島風「や…やぁ…」ズリズリ

 

夕張「速くなりたいんでしょほら速くお姉さんに貸してみて早く!」ギラギラ

 

島風「やあぁぁ!」

 

……

 

島風「うぅ…ぐす…タービン…壊れちゃった…」ぐすぐす

 

夕張「ち、ちょっと!壊れてないってば!」

 

夕張「ちょっとだけいじっただけ!」

 

島風「…なんか変な計器付いてるもん…」

 

夕張「はぁ…それの良さが分からないなんて可哀想…」

 

夕張「いいわ、ちょっと待っててね?」

 

計器「」ピッピッ

 

島風「…?」

 

夕張「はい、これで海走ってみて?」

 

島風「うん…」

 

島風「…」シューッ…

 

 

島風「何も変わってませんよ?」

 

夕張「じゃあ今度は…」

 

計器「」ピッピッ

 

ブースト圧「1.0」

 

夕張「はい、これでまた走ってみて?」

 

島風「…」ガチャ

 

島風「…」シュッーーーッ

 

島風「っ!?」ぐんっ!!

 

島風「や、ちょっ、な、何こr」

 

機関「」ギュウゥゥンプシュー!!

 

島風「は」

 

島風「はっやーーい!!」パァァ

 

ギュウゥプシューン!キュルル…

 

 

夕張「…ふふん」ニヤ

 

 

夕張「どうだった?」

 

島風「は、速いです!これどうしたんですか!?」キラキラ

 

夕張「簡単よ簡単」

 

夕張「いわゆるブーストアップよ!」

 

夕張「エンジンに送る空気の量を上げたってわけ!」フフン

 

島風「うんうん!すごーい!」←よく分かってない

 

夕張「横に付いてるブーストコントローラーで自由に弄れるから、好きな圧で走ってみるといいわね」

 

島風「へー!」

 

夕張「因みに元々が0.5で、今が1.0ね!」

 

夕張「2.0が限界だけど、そこまで負荷を掛けると機関に良くないからね?」

 

島風「うん!分かったー!」←本当にわかってない

 

島風「早速天津風とかけっこしてきます!夕張さん!ありがとうー!」にこ

 

夕張「どういたしまして」にこ

 

……

 

 

〜海上〜

 

天津風「ふぅ…//」ぽーっ

 

島風「あ!こんな所に居た!天津風!」ビシ

 

天津風「…何かしら?」

 

島風「天津風!私と駆けっこしよー!」

 

天津風「…いいの?さっきまで走り込んでたから、機関も温まって絶好調よ?」ニヤ

 

島風「ふふん…絶対に負けないから」ニヤ

 

天津風「勝負よ島風!」

 

島風「うん!」

 

天津風「付いてらっしゃい!」ドシュッ

 

シューッ

 

天津風「どう?貴女出だしに弱かったわね?」

 

天津風「私がプロトタイプと言っても性能はほぼ互角、巻き返せるかしら!?」シューッ!!

 

 

プシューン…キュルル…

 

ギュオォォォォプシュー…

 

ギュオォォプシューキュルルルル…

 

天津風「…?」チラ

 

島風「天津風!おそーい!!」パシューン!

 

天津風「!?」

 

天津風「す、すごい…」

 

島風(へへー…天津風驚いてる!)

 

島風(もっと驚かせちゃお…)ピッピッ

 

ブースト圧(2.0)

 

島風「っ!?」ギュオォッ!!!

 

島風「やっ!?ちょっ…」パシュッ…

 

 

ぐんっ!!

 

島風「は、はやぁぁぁぁ!?」ギュオォォォォ!!!

 

バシャシャシャシャっ!!

 

天津風「きゃあ!?」びしゃっ

 

島風「あ、天津風これとめてぇぇ!?」ギュオォプシューン!!

 

島風「風がいたぁぁい!?」パシューン!パシューン!

 

天津風「ふつうに止まりなさいよ!?減速よ減速!!」

 

島風「んあぁぁぁぁ!!」ギュオォォォォ!!!

 

……

 

 

〜浜〜

 

扶桑「山城、おにぎりありがとう、すごく美味しいわ?」にこ

 

山城「ね、姉様…!」ポロポロ

 

山城「ま、まだまだあるので沢山食べてください!」

 

扶桑「えぇ、頂くわね」にこ

 

 

「ぁぁぁあああ!!」バシャシャシャシャ

 

扶桑「…?」

 

山城「ん?」

 

島風「どめでぇぇぇ!!」ボロボロ

 

島風「っおぅ!?」バシャッ!

 

島風「いたぁ!?」ゴロゴロゴロ

 

扶桑「…」ザバァ…

 

山城「…」びしゃっ

 

島風「いたいよぉぉ!」

 

島風「…あれ!?止まってる!」パァ

 

島風「よ、良かった…」

 

島風「もうやっぱり夕張さん信じられない!」

 

島風「早くこんなの取ってもら…」ガシ

 

 

山城「…」ギュウゥ…!!!

 

島風「や、山城さん…肩、く、砕けちゃうよ…?」ミシミシ

 

山城「よくも…よくも姉様を…!!!」

 

扶桑「山城っ、私は良いのよっ、ほら、おにぎりだって食べられるわ?」ぱくぱく

 

扶桑(でも…すごくしょっぱくなっちゃったわ…砂も…)ジャリ…

 

山城「姉様…無理して…!このガキ!」ぐいっ

 

山城「こっち来い!」ズルズル

 

島風「やだぁ!私悪くないもん天津風助けてぇぇ!」びえぇ

 

 

「やだぁぁぁ!」

 

扶桑「山城…」ほろり

 

……

 

〜その後〜

 

提督「…で」

 

明石「言いたい事はありますか?」

 

 

夕張「反省してまーす」

 

島風「ひっく…ひっく…」ぐすぐす

 

提督「島風…は今はいいとして夕張!」

 

夕張「はい?」

 

提督「今回島風が砂浜に乗り上げて止まったから良いものの、何処かに激突して沈んでたらどうするつもりだったんだ!」

 

夕張「え…?私は島風ちゃんの夢を叶えてあげたんですが…」

 

夕張「人の夢を叶えるのって…いけない事ですか…?」ウルウル

 

明石「何という綺麗な瞳を…」ハァ

 

提督「はぁ…とにかく、今後駆逐艦の子が無理な改造しようとしても絶対協力するなよ?」

 

夕張「はい…」

 

明石「そうよ、艦種を超えたり、制限を超えた改造はとても危険d」

 

窓「」パリーン!

 

彗星「」ズシャァァ

 

 

磯風「いやぁすまない司令、私の彗星が粗相を」拾い

 

磯風「では失礼する」ツカツカ

 

バタン

 

 

提督「夕張」

 

夕張「は、はい」

 

提督「何であいつが爆撃機運用してるか詳しく」ギロ

 

夕張「あの…それはですね…」

 

夕張「…」チラ

 

 

明石「」ビク

 

提督「…!?」

 

提督「おい…明石…?」

 

明石「な、何もしてません知りませんこんな所に居られません帰ります!」

 

提督「あっ!こら!」ガシ

 

明石「ひぃ!」

 

提督「明石!お前まともだと思ってたけどやっぱりじゃねぇか!」

 

明石「ひゃぁごめんなさい!」

 

明石「だってだって!艦隊が強くなれば良いじゃないですか!そうですよ!何が悪いんですか!?」

 

夕張「そうだそうだ!」

 

提督「開き直るな!」

 

提督「他にも変にいじってないだろうな…!?」

 

島風「」こそこそ

 

 

提督「…島風」

 

 

島風「…」ビク

 

提督「まだ話は終わってないからな?逃げるなよ?」

 

島風「…また私のパンツの話ですか」

 

提督「なっ!ちげぇよ!」

 

提督「と、とにかく!大本営から定められた規定を逸脱する改造の禁止!頼まれて施工した奴も同罪だからな!」

 

明石「そんなぁ」

 

夕張「あんまりですぅ」

 

島風「ふん!ケチ!」

 

提督「何とでも言いなさい」ふふん

 

島風「変態!ロリコン!」

 

明石「インポ!ED!」

 

夕張「え、えっと、…デカチン!」

 

島風「なにそれー?」

 

提督「やっぱ何とでも言うな」

 

島風「ねぇデカチンって何ー?」

 

夕張「デカビタの事よ?」にこ

 

島風「そうなの!?私デカチン大好きー!提督ぅー!デカチン飲みたーい!」キャッキャ

 

明石「くふっ…」プルプル

 

提督「」

 

島風「ねぇ提督デカチン出してくださいよー!いつも演習の後くれるじゃないですかー」ぐいぐい

 

夕張「ぷふっ…」ニヤニヤ

 

提督「お、お前ら良い加減にしろぉ!?」

 

提督「とにかく島風!このタービンは没収な!」

 

島風「やぁ!返してぇっ!」ぴょんぴょん

 

絶対ダメだ!

 

ケチ!デカチン!

 

きゃーきゃー…

 

……

 

〜夜〜

 

提督「はぁ…今日は散々な事があったな…」

 

「おうっ!」ぴょこっ

 

提督「…さて寝るか」

 

島風「ちょっと無視しないでくださいよー!」ぐりぐり

 

提督「お前に関わるとロクな事がない、部屋に戻りなさい」シッシッ

 

島風「あっひどーい!」

 

提督「酷くて結構!これで提督になったんだもんよ」

 

島風「はいはい」

 

島風「でもせっかく夕張さんに改造してもらったのにー」

 

提督「お前な…」

 

島風「タービン返して下さいよ〜」ゆさゆさ

 

提督「ならん!帰れ帰れ!」

 

島風「もう!」

 

提督「明日好きなだけ走ってていいから、今日はもう寝ろ」

 

島風「うー…全然嬉しくないけどいいですよ…」とぼとぼ

 

バタン

 

提督「まったく…」

 

提督「さて俺も寝るか…」

 

 

〜夜中〜

 

ピピピッピピピッ

 

提督「んぉ…?」モゾ…zz

 

ピッ

 

提督「ふぁい…こちら提督…何だこんな夜中に…」

 

川内『提督ヤバイよ!今夜戦してるんだけど島風の機関からすごい音してる!こんなんじゃ敵に悟られty』ブツっ

 

提督「…」ごそごそ

 

提督「はぁ…タービン…無くなってるな」

 

スッ…ピシッ

 

提督「さて…まずは勝手に夜戦してる川内と、再び島風に艤装した夕張と、港を解放した明石の野郎…それと川内に着いてったバカどもに説教だな」

 

 

無線『』ザザっ

 

無線『あちゃ〜敵に見つかった!…え〜と陣形は何にする?』

 

無線『何で私だけ追いかけられてるの〜!?』

 

無線『オラ島風ぇ!ちょろちょろしてっと江風の魚雷当たるぜぇ〜!?』ギャハハ

 

 

提督「…」

 

提督「はぁ…指揮が先か…」ガク…

 

無線『』ザザ

 

提督「旗艦は川内だな!?単縦陣!一気に畳み掛けろ!」

 

「居るのは江風と島風だな!お前達は魚雷でカットイン狙…はぁ!?何で電ちゃんまで着いていっちまったんだ!」

 

「うぉ!?赤城まで居るのかよ!本当に何でだよ!夜戦だぞ!?」

 

ギャーギャー…

 

〜完〜




島風かわヨ


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75話・溶ける艦娘の居る鎮守府 微※

耐えて



提督「今日皆さんに集まって頂いたのは大切なお話があるからです」

 

霞「何よ改まっちゃって気持ち悪い」

 

満潮「ウザいんだけど、早くしてくれる?」

 

曙「そうよ、ほんとクソなの?」

 

提督「…」

 

 

提督「今までお世話になりました」

 

提督「今日で辞めさせていただきます。皆さんお元気で」

 

提督「」ぺこ

 

 

満潮「」

 

霞「」

 

曙「」

 

 

提督「まだここの後任は決まっていないとの事らしいです。暫くは指揮官不在となるそうですが、皆さんなら必ず良い戦果を積み重ねる事が出来ると思います。」

 

提督「では、お元気で」ぺこ

 

スタスタ

 

曙「ち、ちょっと待ちなさいよ」ガシッ

 

提督「」パシッ

 

曙「えっ…」

 

 

提督「触るなクソ女」ギロ

 

曙「」

 

霞「ちょっとアンタ!流石に…」

 

 

提督「黙れクズ」

 

霞「ひっ…」

 

 

満潮「ふ、ぶさけるんじゃないわよいきなり!」ぐいっ!

 

提督「…」ぐいっ

 

ぐいいぃ!

 

満潮「やっ!?いたいっ!?いたいいたい!いたぁい…っ!!」うるうる

 

提督「」パッ

 

 

提督「じゃあなカスども」

 

バタン…

 

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

曙「どぅあぁあぁぁあぁぁぁあああ!!!!」ガバッ!!!

 

 

曙「っはぁ!っはぁっ!」ゼーゼー

 

 

満潮「何ようるさいわね…zz」

 

霞「寝る時くらい静かにしなさいよ…zz」

 

曙「!」

 

曙「ゆ、夢…?」カタカタ

 

曙(それにしても何て夢…)

 

曙(…でも)

 

 

〜ある日〜

 

霞「このクズ!私の好きなジュースが補充されてないじゃない!」

 

提督「ごめんなぁ霞…中々内地に行く暇が無くて…」なでなで

 

霞「んぅ…//…って誤魔化すなこのクズ!」

 

提督「ごめんなぁ…霞…」なでなでなでなで

 

霞「こ、このクズぅっ…//」スリスリ

 

〜〜

 

 

曙「いつもワガママで…」

 

 

〜またある日〜

 

満潮「ちょっと!どうなってるのよこの指揮!」

 

満潮「私達に全滅しろっていいたいの!?あんたバカぁ!?」

 

提督「おかしいな…満潮の助言通りの作戦を書いたのに…」

 

満潮「っ〜///」カァ〜ッ!!!

 

満潮「う、うるさい!うるさいうるさい!!」

 

満潮「あんたの立てた作戦っ!あんたの指揮!私知らない!このバカ!!」

 

提督「ごめんなぁ満潮…」なでなで

 

満潮「ん…ゆ、許さない…っ」

 

提督「ダメな司令官でごめんなぁ…」なでなでなでなで

 

満潮「ぜ、ぜったぃっ…ゆるしゃなぁ…」スリスリ

 

〜〜

 

 

曙「いつも自分勝手で…」

 

 

〜またある日〜

 

曙「あっ!クソ提督!」ててて

 

提督「どうした?」

 

曙「ってこっち見んなぁ!クソ提督!」

 

提督「お、おう…」

 

曙「…霞と満潮にばっか…」ボソ

 

提督「?」

 

曙「…」いじいじ

 

提督「…」

 

提督「…ごめんなぁ…曙…」スッ

 

曙「!」

 

 

提督「なんか肩に糸ついてるぞ」ぽいっ

 

曙「えっ…」

 

提督「じゃ」

 

曙「…」

 

曙「ま、待ちなさいよクソ提督!こらぁ!」ぐいっ!

 

提督「おっと」

 

曙「な、何よそれふざけんじゃないわよ!このっ!このっ!」ぐいぐい

 

提督「ど、どうした曙…」

 

提督「なんか知らんがごめんなぁ…」なでなで

 

曙「!!!」

 

提督「俺には何で曙が怒ってるか分からん…クソな提督でごめんなぁ…ごめんなぁ…」なでなでなでなで

 

曙「!!!!!!!!」とろーん

 

曙「ふひ」

 

〜〜

 

 

曙「こ、このままじゃ…本当に辞めちゃう…?」

 

霞「…何よさっきからブツブツ…」

 

満潮「そうよ…」

 

曙「み、みんなちょっと…あのね…」

 

もぞっ

 

一同「!」

 

 

霞「やっ、…ちょっ…んっ…//」

 

満潮「なに気持ち悪い声出してんのyっ…っ//」びくんっ

 

曙「ち、ちょっとみんな何がっ…ひゃぁっ…//!?」ぴくっ

 

 

提督「…zz」さすさすさす

 

霞「やぁぁ…ダメになるぅぅ…//」とろーん

 

曙「こ、こいつクソ提督の癖に寝相まで…っひゃっ」

 

満潮「」びくんびくん

 

提督「zzz」さすさす

 

曙「い、意識とけりゅ…っ」

 

霞「あ、曙ぉ…っ、アンタが何とかしなさいよぉっ…」

 

曙「む、無理言うな…っ、早くここから出て…部屋に戻るわよ…っ」ぐぐ

 

なでなでなでなでなでなで

 

曙「んにゃぁぁぁ…///」かくん

 

ぽすっ

 

霞「こ、このクズ…!」

 

霞「ま、マズイわよこのままじゃ…もし毎晩寝室に侵入してるのがバレたら…っ、こいつの事、好きだと勘違いされる…っ」

 

なでなでなでなでなでなでなでなで

 

霞「あっ////」とろーん

 

霞「しれぇかん…しれぇかぁん…///」スリスリスリスリ

 

曙「ず、ずるい…!」

 

曙「満潮…!満潮っ」ちょいちょい

 

満潮「!?だめっ//」びくんっ!!

 

曙「え…」

 

満潮「い、今触っちゃ…」

 

なでなでなでなでなでなで

 

満潮「♡〜〜っ!!///」びくびくぅ!

 

満潮「ぁ…はっ…はっ…///」かくかく

 

曙「ず、ずるっ…!?」

 

さわさわ

 

曙「…♡」

 

曙「クソ…提督の…癖に…♡」

 

……

 

 

 

 

〜朝〜

 

提督「…」ぱち

 

提督「ふぁぁ…」もぞ

 

提督「ん?」

 

 

曙「…zz」全裸

 

霞「しれ…zz」全裸

 

満潮「んん…zz」全裸

 

 

提督「え」びっちゃり

 

ー糸冬ー

 




耐えて良かったね


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76話・知ってしまった提督の居る鎮守府 ☆

短いん


提督「ふあ〜…今日はもう終いだな〜…」zz

 

矢矧「ふふ、お疲れ様」

 

提督「おうお疲れ〜」

 

提督「あ、そうだ矢矧、この後…」

 

矢矧「ごめんなさい、今日は外せない用事があるの」

 

矢矧「明日なら幾らでも付き合うわ?」にこ

 

提督「…そうか」

 

提督「じゃ、また明日な」

 

矢矧「えぇ、おやすみ」

 

バタン

 

 

提督「…金曜日」

 

提督「矢矧、お前は毎週何を…」コソコソ

 

 

矢矧「」ツカツカ

 

提督(談話室か…艦娘寮に入るのは忍びないが…気になるもんは気になる…)

 

提督(カーテンにくるまって隠れよう…)

 

 

わいわい

 

矢矧「お待たせ、少し長引いてしまったわ」

 

艦娘達「!!」

 

「待ってました!」 「はやくはやく!」 「今日こそ…!」

 

 

提督(何が始まるんだ?)こそ…

 

 

矢矧「ふふ…まず今日最初の品は…これよ」

 

 

つ提督の汗拭きシート(使用済み)

 

 

提督(!?)

 

艦娘達「おおぉ…」

 

矢矧「女所帯の中で暮らす彼の気遣いと汗がたっぷり染み込んだシート…家具コイン500からスタート」

 

「510!」 「540!」 「580!」「700!」「げっ…」

 

提督(おい…おい!何だよこれ…!?)カタカタ

 

矢矧「700?700より上は居ないかしら?」

 

 

夕張「1000」

 

艦娘達「…!」ザワ…

 

矢矧「せっ…おほん、1000より上は?」

 

シーン…

 

矢矧「居ないわね…落札者、夕張!」

 

夕張「はい、コイン」チャリン

 

矢矧「はい、どうぞ」つ汗拭きシート

 

夕張「やった…このために毎日遠征行ってるようなもんよね…」すりすり

 

提督(こんな事が…毎週…)

 

 

矢矧「はいはい」パンパン

 

矢矧「次の品はとっておきよ?」

 

ワーワー…

 

そこからも次々と俺の私物が競りに出され、落札されていった…

歯ブラシ…寝巻き…座布団…捨てたはずのイヤホンまで…

乗り込んで注意しなければ、お前達何をしているんだ…

そう思う心とは裏腹に、普段の様子からは考えられない程鬼気迫る艦娘の様子に俺は怖気付いて何も出来なかったのだった…

 

〜3時間後〜

 

矢矧「さ、そろそろお開きにしましょう」

 

「そうだねー」 「また遠征頑張ろ」 「負けた…」

 

矢矧「…と、言いたい所なのだけど…今日は最後にもう一つ、とっておきのモノがあるわよ」にや

 

艦娘達「!」

 

矢矧「これは今までで一番…いえ、これからも出てくるものの中で一番のモノよ」

 

艦娘達「…」

 

提督(なんだ…?)

 

矢矧「それは…」ツカツカ

 

提督(!)

 

矢矧「…」

 

提督(まて…まて…っ)ドクドク

 

 

カーテン「」ジャッ!!

 

 

提督「あ…」どさっ

 

艦娘達「!!!」

 

 

矢矧「そう、提督本人よ」

 

提督「!?」

 

矢矧「オークション会場にようこそ提督、最期の品は貴方よ」にこ

 

ワーワー!!!!

 

「絶対手に入れる!!」 「私が!!」 「お、押さないでっ…!?」

 

ドドド!!!

 

提督「ひいっ!?」

 

矢矧「さて、今回は私も参加するわね?」

 

 

提督「ち、ちょっと待て!お前達おかしいぞ!?」

 

提督「何なんだよこれっ!!人の物でオークションとか…」

 

提督「挙句の果てには俺まで競売にかけようとして…」

 

提督「じ、冗談にも程があるぞ…!?」ガタガタ

 

矢矧「あら、冗談だと思ってるのかしら?」

 

矢矧「おかしな事を言うのね」くす

 

提督「お、おかしいのはおま…!?」ぞくっ

 

艦娘達「…」ギラギラ

 

矢矧「ここに来たのが運のツキよ?まぁ、遠からずこうなってはいたと思うのだけれど」にこ

 

提督「い、いや…俺は出る…出ていく…」ずりずり

 

矢矧「あら、商品が逃げられると思っているのかしら?」

 

矢矧「大丈夫よ、みんな物持ちが良いから、大切にしてくれるわ?」

 

提督(な、何でこいつこんなに淡々と…悪い冗談だよな…!?)

 

矢矧「じゃあスタートは…」

 

「45000!!」 「60000!!!」

ザワザワ!

 

矢矧「ふふ…」ニヤ

 

提督「お、お前達やめるんだ!」

 

「うるさい黙れ!」カッ

 

「そうだそうだー!」

 

「76000!」「えぇい10万!」

 

提督「ひっ…」

 

矢矧「どんどん上がってくわね?」

 

矢矧「ほら、彼女達の顔、真剣そのものよ?」

 

提督「…」ガクガク

 

提督(に、逃げなきゃやられる…)

 

提督「ご、ごめんちょっとトイレ…」

 

矢矧「それも売れそうね、ここでしなさい?」

 

提督「!?」

 

艦娘達「!!!」

 

 

矢矧「ふふ、貴方はウチの財産ね」にこ

 

〜感〜




ドバーッ


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77話・いなす提督の居る鎮守府 ☆

ドライブシャフト


〜朝・食堂〜

 

提督「…」ぎゅむぎゅむ

 

加賀「っどきなさい…!」ぐぐぐっ

 

瑞鶴「アンタこそ退きなさいよこの…っ!」ぐぐぐっ

 

加賀「提督の迷惑も考えられないの…!?」ギロ

 

瑞鶴「それはこっちのセリフよ…!」ぐいっ!

 

加賀・瑞鶴「この子(人)の方が迷惑よね(でしょ)!?」くわっ

 

 

提督「2人とも邪魔だから、どいてくれ」無視っ

 

スタスタ

 

加賀「…」

 

瑞鶴「…」

 

……

 

提督「ゆっくり飯も食えねぇや」もぐもぐ

 

「ご一緒してよろしいですか??」

 

提督「ん?」チラ

 

榛名「…」にこ

 

提督「あー…あ、あそこなんて良いんじゃないか?」ユビサシ

 

提督「何も混んでる訳じゃ無いんだ、ここ以外も空いてる所は…

 

榛名「失礼しますね♪」すとん

 

提督「…」はぁ

 

榛名「まぁ!提督も榛名と同じ鮭定食ですね!」にこにこ

 

提督「…そうだな」

 

榛名「榛名達とっても仲良しさんみたいですねっ!」ぎゅっ

 

提督「言うほどか?」

 

榛名「はいっ!ご飯だけじゃなくてほら!」スッ

 

提督「…?」

 

榛名「この指、榛名さっき紙で切っちゃったんです!提督もさっき書類で切ってしまいましたよね!」

 

提督「…」チラ

 

提督(本当だ…自分でも気づかなかったな)

 

榛名「ふふ…榛名達、ほんとうに息ぴったり…」うっとり…

 

提督「そうだな、じゃあ俺は食い終わったから」スッ

 

榛名「っ?」

 

榛名「ま、待ってくださいっ、榛名はまだ…」

 

提督「すまんな、息が合わなくて」スタスタ

 

榛名「!!」

 

 

榛名「…」ポツーン

 

……

 

提督「さて、今日も忙しくなるな…!」

 

朝の光景はこの鎮守府における日常的なほんの一コマに過ぎない。

むしろ今日は落ち着いて居るくらいだ…

朝にアクションを起こさなかった奴らが、この後揃いも揃って来るのだろうな。

気を引き締めないと呑まれてしまう。

いいか、艦娘と接するコツは…とにかく朴念仁を演じる事だ。

 

……

 

〜工廠裏〜

 

提督「〜」たばこスパー…

 

木曾「隣邪魔するぞ」ずいっ

 

提督「…」チラ

 

木曾「ふぅ…」スッ…

 

提督(な、なんだと…!?)

 

 

木曾「…」 つココアシガレット

 

提督「…随分可愛らしいな」

 

木曾「!!」

 

木曾「く、球磨姉が吸わせてくれねーんだよ!」

 

提督「あぁ、辞めとけ、こんなモン百害あって一利無しだ」スパー…

 

木曾「そうか?」

 

提督「あぁ」

 

木曾「…俺は好きだな」

 

木曾「その匂いを嗅ぐとお前の近くに居ると実感できる…」ぽーっ

 

提督「…!」

 

提督(こいつ…男っぽいからそんな事とは無縁だと思っていたが…やはり女か…)

 

提督(厄介な事になる前に…)

 

提督「…」けしけし

 

提督「…じゃあな」スタスタ

 

木曾「あっ!おい待てよ!」

 

提督「演習遅れるなよ〜」スタスタ

 

木曾「くっ…」

 

 

木曾「ん?」チラ

 

灰皿「」

 

木曾「…」もそもそ

 

木曾「これ…アイツの…」

 

木曾「…」ちゅっ

 

木曾「っ!」

 

木曾「うげっ…苦ぁ…」びりびり

 

木曾「…」

 

木曾「…」ちゅっ…

 

……

 

〜廊下〜

 

提督「はぁ…執務室…誰が待ち構えてんだろうなぁ…」

 

提督「…ん?」

 

 

〜執務室前〜

 

霞「…」むすっ

 

 

提督「…よりによって一番厄介な奴だな」

 

提督「気付かれないうちに回れ右しt

 

がしっっ

 

提督「…」

 

霞「ちょっと、まだ任務終わって無いんでしょ」ぐいっ

 

提督「…とっくに終わってる」

 

霞「嘘おっしゃい、アンタ今日全然執務室に入ってないじゃ無い」

 

提督「…何でそんな事知ってんだ?」じっ

 

霞「」ハッ

 

霞「た、たまたまよ!カマかけたんだから!ほんとバカじゃないの!?」きーっ!

 

提督(こりゃまた部屋中チェックしないとな…)

 

霞「ほら!入るわよ!」ぐいぐい

 

提督「いや、まだ外でやる事がある」

 

霞「…何よ…それ…」ふるふる

 

霞「やる事…!?木曾さんとタバコ吸うの!?榛名さんとご飯食べるの!?」くわっ!

 

提督(そんな事まで…)

 

霞「…ダメなんだから…アンタは私と一緒に居なきゃ…」ブツブツ

 

提督「…霞」

 

霞「!!」

 

霞「な、何よ!」わくわく

 

提督「頼む、建造の様子見てきてくれないか」

 

提督「お前にしか頼めないんだ」ぽん

 

霞「!」パァ

 

霞「ふ、ふん!そのくらい自分で行けば!?で、でもしょうがないから見てきてあげる!報告書も間違うといけないから私と書くのよ!?わかった!?」

 

提督「…あぁ」

 

霞「〜♪」ててて

 

 

提督「ふぅ…さて…今のうちに執務室に…」

 

ガチャ

 

〜執務室〜

 

 

榛名「あっ!提督!」にこっ

 

提督「っ?」

 

榛名「提督も霞ちゃんが邪魔だったのですね!榛名達、やっぱり気が合いますね!」

 

提督「お前も早く出て行け」

 

榛名「ひ、酷いですっ!榛名達こんなに仲良しなのにっ」ぎゅうぅ

 

提督「そもそもどうやって入った?ここは鍵がかかってんだぞ」

 

榛名「?」

 

榛名「榛名だって鍵くらい持ってますよ?」チャラ…

 

提督「…渡した覚えは無いんだがな」

 

榛名「もう!さっきからやめて下さい!今は榛名の事だけを考えてくださいっ」ぎゅうぅ

 

提督(ある意味榛名の事だけしか頭にないな…主に防犯対策とか)

 

榛名「提督、榛名寝室の鍵だけは持って無いんです…」サワサワ

 

提督「おいっ」ぐぐっ

 

榛名「それじゃあ夜もお供出来ないじゃないですか、こんなに仲良しなのに」ごそごそ

 

提督「や、やめろっ!」ぐいっ

 

榛名「…」ぐいっ

 

提督「っ!?」

 

むにゅ

 

榛名「ふふ…」にこぉ

 

提督(ま、まずい…っ!ここで終わるのかっ!?)

 

 

榛名「提督、榛名こんなにも提督の事が…っ!?」

 

榛名「!」サッ

 

提督「…?」

 

ドゴォン!

 

シュウゥ…

 

木曾「おい…」ザッ

 

榛名「…」

 

木曾「そいつは俺のモノだ、何してんだ…お前…」ギロ

 

榛名「…」

 

木曾「…おい!聞こえてんのか!」

 

榛名「提督、ここなんだか煩いですね…」

 

提督「…おい」

 

榛名「…蝿でも飛んでるのかなぁ」ボソッ

 

木曾「」カチン

 

 

木曾「墓くらいは作ってやるよ…貴様の首を卒塔婆にしてなぁッ!!」スラァッ!

 

提督「っ!!」ガッ

 

木曾「なっ…!?」

 

提督「大人しくしろコノヤロ…!!!」ぐぐぐっ

 

木曾「離せぇ…!あいつ殺せない…っ!!」バタバタ

 

提督「やめろ木曾っ!少しは頭冷やせっ!」ぎゅうぅ

 

木曾「なっ!//なぁぁっ///」

 

榛名「〜っ!!」むかぁ

 

榛名「き、木曾さんから離れ下さい提督!ばい菌が付きますっ!!」

 

提督「いい加減にしろ榛名!」

 

榛名「」びくっ

 

提督「同じ軍だろ!仲良く出来ねぇのかお前達は!」

 

提督「毎日毎日ケンカばっかしくさりやがって!」ぎゅうぅ

 

木曾「は、はなしぇぇ…!!///」プルプル

 

榛名「ぐうぅ…っ!」ふるふる

 

提督「木曾も!僚艦に刀を向けるとは何事か!!」カッ

 

木曾「〜♡」ブクブク

 

提督「こら!真面目に聞いてんのか!白目向いて遊んでる場合か!」ゆさゆさ

 

木曾「」かくかく

 

榛名「き、気絶してる…」ゴクリ

 

 

「あああぁあぁああぁぁぁっ!!!」

 

提督&榛名「」びくっ

 

 

霞「あ、あんた…っ!何でその腕の中に…私以外の女ぁっ!!」ピクピク

 

提督「か、霞っ?」

 

提督(この状況マズイな…腕の中には木曾、そして榛名に霞が居ると…)

 

提督「お、落ち着け、お前も頭を冷やせ」

 

霞「」ピク

 

提督「ほら、木曾は離した、連れてってやれ」

 

霞「ふぅん…ふふ、珍しくよく喋るのね」

 

榛名「?」

 

霞「あんた今まで私達の事避けて避けて避けて…関わらないようにしてたものね」ツカツカ

 

提督「…近づくな」ササッ

 

どんっ

 

榛名「きゃっ♪」ぎゅっ

 

提督「!?」びくっ

 

霞「」イラ

 

霞「ま、まぁいいわ、榛名さん、絶対にそのクズを離しちゃダメよ」ツカツカ

 

榛名「はい、榛名は離しません!」ぎゅうぅ

 

提督「お、おい!やめろ!」ぐぐっ

 

ツカツカ…

 

霞「…」ピタ

 

提督「な、何だよ…?」

 

霞「ふふ、アンタ、今すごく焦ってるわね」にや

 

提督「っ」

 

霞「昔は楽しかったわね?みんなで仲良く…ご飯食べたり演習したり…その中には必ずアンタも居て…」ぴと

 

霞「だけどいつからから私達の事避けはじめて…」

 

提督「…」

 

榛名「…」

 

霞「ねぇ…また前みたいに…」

 

提督「…ダメだ」

 

霞「!」

 

提督「はっきり言うぞ」

 

 

提督「…俺は…お前達が恐ろしいんだよ」

 

榛名「は、榛名は怖くなんかありません!」

 

提督「いいや、怖いね」

 

提督「最近な、各地の艦娘達の噂が俺の耳にも入ってくるんだよ」

 

提督「指揮官の消息が消えたと思ったら…艦娘に監禁されていただの…退役したにも関わらず追いかけられているだの…」

 

提督「もう一度はっきり言うぞ、お前達が恐ろしい、化物だよ」

 

霞「…」

 

榛名「…」

 

提督「だから俺はお前達と距離を取ることにしたんだ、これからもな」

 

提督「お前達も、もう俺には構わないでくれ」

 

提督「これまでも、これからも、あくまで仕事仲間として、な」

 

霞「…」

 

提督「ほら、分かったらさっさと演習なり遠征なり行ってk

 

 

ゴッ…

 

 

提督「」フラ…

 

提督「」ドサ

 

霞「…」

 

榛名「…」

 

 

木曾「ハァ…ハァ…!」

 

木曾「…っおい…、運ぶぞ…手伝え…」

 

霞「…えぇ」

 

榛名「はい」

 

ずりずり…

 

……

 

 

……

 

提督「…うっ…」ぱち

 

提督「生きてる…ぅ…」ズキ

 

提督「ここは…」

 

 

霞「執務室よ」

 

提督「…」

 

榛名「提督っ」

 

木曾「くく…そんな嬉しそうな顔するなよ…」

 

木曾「これからはもっと仲良くしようぜ、なぁ?」

 

 

提督(…成る程、こいつらも…他所と同じ…怪物だったか)

 

〜感〜




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78話・急造提督の居る鎮守府 ☆?

むむッ!!



〜士官学校?・面接〜

 

今、未来を担う若者が…士官学校の面接を受けようとしていた…

だがそこは…

 

男「ふーっ…笑顔笑顔」ニッ

 

男「えー志望動機は…」ボソボソ

 

男(深海棲艦から国を守る…国の為……国の為………………いや、自分のためか…)

 

 

男(あの日俺から全てを奪った奴らを…)

 

 

 

〜男・幼少期〜

 

ヒュー…ドォン!ドォン!

ガシャァー!!

ぎゃー!ぐえぇ!!

 

幼男「うえぇ…」

 

父「おい!◯◯を連れてここからにげるんだ!!」

 

母「そんな!貴方!」

 

父「良いから早k ぐしゃぁ…

 

 

ル級「…フフ」

 

母「ひっ…」

 

幼男「うっ…うえぇ!!」ビチャビチャ

 

母「◯◯…◯◯…早く逃げるのよ…ここから…」チラ

 

 

タ級「…」ガコッ

 

母「あ」

 

ドシャッ!!

 

母「」

 

幼男「う、うわぁぁぁぁ!!!」

 

ル級「全く人間はうるさいなぁ、すぐに悲鳴をあげる」

 

ル級「どうせすぐ死ぬんだし、殺しはしないよ」

 

幼男「…」ぐいっ

 

ル級「ん?離してよ…」スッ

 

 

幼男「…っ」ギロ

 

ル級「…」ニタァ

 

ル級「へぇ…」ニヤニヤ

 

 

ル級「いいよ…待っててアゲル…」ニヤァ

 

……

 

 

〜現在〜

 

男(…それにしても俺だけか…?)キョロキョロ

 

男(…よく見たらずいぶん古い建物だな…)

 

 

制服の女「…◯◯さん、ですね?」

 

男「!!」

 

男「は、はい!」ビシ

 

制服の女「…こちらへ」ツカツカ

 

男「はい!」

 

男(面接官かな…?随分美人だけど…怖いくらいに色白で…)チラ

 

 

制服の女「…」チラ

 

男「っ…」ソラシ

 

男(なんだこの威圧感…)

 

……

 

制服の女「…では、こちらでお待ち下さい…」

 

男「はい」スッ

 

男(さ、さむっ…!?)

 

男(真夏だよな…?エアコン…?)

 

男(余計緊張してしまう…)

 

 

ガチャ!!

 

 

スーツの女「やぁお待たせお待たせ」ズカズカ

 

男「」ビクッ

 

スーツの女「君が入学希望の子かな!?」

 

男「は、はい

 

スーツの女「こんな人がいつ死ぬかもわからない時代に軍人になりたいなんて君変わってるねぇ?」

 

 

スーツの女「なんで軍人なんかなりたいの?あぁ言わなくても良いようん、うちも人が居ないからねぇ?来た子は取り敢えず合格にしてるんだよね?」

 

男「!?」

 

スーツの女「すぐに指揮官として働いてもらいたいんだ」

 

男「え!?ど、どういう…」

 

スーツの女「我々も時間が無いんだ」にこ

 

スーツの女「ね?そうだろう?あとどれくらい?」チラ

 

制服の女「…奴らが来るまで30分」

 

スーツの女「あぁダメだね、空気読めない人達って嫌だよねぇ?全く…」ブツブツ

 

 

スーツの女「君、今日から提督ね?」にこ

 

男「!?」

 

スーツの女「ほら早く、一緒に来てよ」ぐいっ

 

男「い、いやおかしいですよ!」ぶんっ

 

スーツの女「何がおかしいのかな?なりたかったからここに来たんだよねぇ?」じろ

 

男「そ、それは…」

 

男「というか一体なんなんですか!戦時中だと言ってもまともな教育もなく士官になんてなれる訳ないじゃないですか!」

 

スーツの女「あぁもう人間はギャーギャー煩いな」

 

スーツの女「ま…よく喋るのも今のうちだけか…」ボソ

 

男「…?」

 

 

スーツの女「タ級、早く攫うよ」

 

制服の女「はい」

 

 

男「タ…?」

 

制服の女(以下タ級)「…行きますよ提督」ぐいっ

 

男「ちょ、僕は提督じゃ…」

 

スーツの女「ほらほら遠慮しないで早くしないと海軍が来ちゃうから」

 

男「海軍って…ここも海軍じゃないですか!」

 

タ級「…うるさい」ぐっ…

 

男「もごっ…!?」バタバタ

 

スーツの女「良いね良いね!そのまま海へ行こう!」

 

タ級「」こくり

 

男「んーっ!んーっ!」

 

ぐいっ

 

男「っぷは!」

 

男「ふ、ふざけないで下さい!なんなんですかあなた達は!!」

 

スーツの女「はぁ…」

 

 

 

スーツの女「いい加減黙れよ」ギロ

 

男「っ…」ゾッ

 

タ級「…っ」ビク

 

男(目が光った…?)

 

スーツの女「…」ぐぐ…

 

男「あっ…!?」

 

スーツの女「あんまり煩いとこのまま喉潰しちゃうよ?」

 

男「…!!」フルフル

 

 

スーツの女「…ね?」にこ

 

スーツの女「さ、行こう行こう〜!」ぐいっ

 

……

 

〜海岸〜

 

スーツの女「いいでしょここ?レーダーにかからないんだよね〜」

 

タ級「…」

 

男「っぷはっ」

 

男「な、なんなんですかあなた達は…?」

 

スーツの女「うーん…まぁどっちにしろ君はもううちらのモノだからいっかな?」

 

タ級「…」こくり

 

 

スーツの女「じゃあ見ててね」ヌギヌギ

 

男「はっ!?」サッ

 

男「な、何を急に!?」

 

スーツの女?「はい準備完了」

 

男「…?」チラ

 

 

男「っぁ…」

 

 

ル級「どう?これが私達の姿だよ」

 

タ級「…」

 

ル級「君にこの姿を見せるのは2回目かなぁ?」ニタニタ

 

男「ひっ…こ、来ないでっ…!?」

 

ル級「あはは、相変わらずいい顔するよねぇ?」

 

 

ル級「あの時君の両親を潰した時もそんな顔してたよねぇ!?」ガシッ!!

 

男「は、はなっ、離せっ…」カタカタ

 

ル級「ダメだよ〜あの日からずぅーっとソレが育つのを待ってたんだからさぁ?」

 

男「…?」

 

 

ル級「君さぁ…私達への復讐だけを考えて生きてきてたでしょう?」

 

男「っ」

 

ル級「居るんだぁたまにさぁ…襲撃した所の生き残りの人間でこっち側の適正出ちゃう子がさぁ…」

 

男「適正…?」

 

ル級「言っても分かんないよねぇ、自分じゃ気付くわけ無いもん」

 

 

ル級「でも私達からは丸見え………っほら!!!」ドム!!

 

男「あぅっ!?」ドサ

 

 

ル級「!!」

 

男「な、何するっ…うぇ…」ビシャ

 

 

ル級「あぁ…タ級…見える?この子から出るドス黒いオーラ…」うっとり

 

タ級「…」ニタァ

 

ル級「この子は良い司令官になるよ…私の見込んだ通り…」

 

男「な、何を言って…」

 

ル級「まだ分からない?君は私達の指揮官になるんだよ」

 

 

ル級「あの日からずーっと狙ってたんだぁ…」

 

男「!?」

 

タ級「…全部…この日のため…」

 

男「何で…そんな…」

 

ル級「あぁ良いなぁ良いなぁ…どんどん負のオーラが濃くなってゆく…私でさえむせ返りそうだよぉ…」ハァハァ

 

ル級「大規模作戦で減った分も補充しなきゃだし…早く巣に持って帰ろうかぁ」ガシ

 

タ級「…」ずいっ

 

男「ひっ…」

 

 

ル級「これからヨロシクネ…?テイトクサン?」ニタァ

 

〜終わる〜




タ級好きすぎて笑っちゃうんすよね


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79話・泥棒艦娘の居る鎮守府(扶桑) ☆

沈め掻臥せ戦火の沼に



〜提督着替え中〜

 

提督「げっ…まただよ…」ごそごそ

 

扶桑「どうされたのですか…?」

 

提督「…俺のパンツが無い」

 

扶桑「まぁっ」

 

提督「ったく誰だよそんな物好きはよ〜…タダじゃ無いんだが…」

 

 

 

 

 

 

 

山城「…」壁・_・)ジーッ…

 

 

扶桑「そうですね…こうも頻繁に無くなると、少し怖いかも…」

 

提督「はぁ…気持ち悪いがしょうがない…この差し替えられてたパンツで我慢するか…」

 

 

〜別の日〜

 

〜食事中〜

 

提督「お、美味そう!やっぱり扶桑は流石だなぁ…」

 

扶桑「まぁ//そ、そんな事は…//」てれてれ

 

提督「良い嫁を持ったな俺は…」

 

扶桑「…//」

 

提督「じゃあ、いただきまーす!」カチャ

 

提督「…ん?」

 

扶桑「…どうかしましたか?」

 

提督「これは…」 つ髪の毛「」わしゃ

 

扶桑「ご、ごめんなさいっ!今日は出す前にも確認したのに…」しゅん

 

提督「いやいや!扶桑は悪くないよ!ったく誰だこんな事…」ちょいちょい

 

 

 

 

 

 

山城「…」 壁・_・) ジーッ…

 

 

扶桑「ごめんなさい…」

 

提督「ほらよけたから!食べるぞ!」

 

提督「うん!美味しい!」もぐもぐ

 

扶桑「…//」

 

 

〜別の日〜

 

〜シャワールーム〜

 

提督「ふいー…走った後のシャワーは気持ちいいな」

 

カラカラッ

 

〜脱衣所〜

 

提督「お、扶桑早速洗濯に回してくれたのか!」

 

提督「扶桑〜!タオル汗でびちょびちょだったのにありがとな〜!」

 

カラカラ

 

扶桑「なんでしょう?」

 

提督「あぁ扶桑、タオル、洗濯ありがとうな」

 

扶桑「…?」

 

提督「…」

 

提督「今度はタオルか…」

 

扶桑「ま、まさか…」

 

提督「はぁ…シャワーの音で気付かなかった…」

 

 

 

 

 

 

山城「…」 壁・_・)ジーッ…

 

 

提督「今度は脱衣所も鍵かけとくか…」

 

扶桑「…」

 

 

〜ある日のこと〜

 

〜執務室〜

 

扶桑「〜♪」カキカキ

 

提督「このままじゃいかん!」

 

扶桑「どうしたのですか?」

 

提督「誰だか知らんが人の私物を盗るのは良くない事だ!」

 

提督「今も犯人は俺の事を観察して隙を伺っているに違いない!」

 

 

山城「…」 壁 ・Д・) ハッ…

 

山城「…」 壁 ) …

 

 

提督「今日こそ俺の物を取りに来た時に捕まえてやる!」

 

扶桑「提督…」

 

提督「扶桑、今夜は先に寝ていてくれ、俺は犯人が来るまで待つ」

 

扶桑「そうですか…」

 

扶桑「でしたら、お夜食をお作りしますね」よっ

 

提督「扶桑…ありがとう」ぎゅっ

 

扶桑「//」

 

……

 

扶桑「提督、お気をつけて…」

 

提督「あぁ」

 

 

提督「扶桑の作ってくれるおにぎりは美味いな…」もぐもぐ

 

提督「これを食えば何時間でも働…け…」もぐ…

 

提督「……zz」

 

 

扶桑「ふふ…可愛らしい寝顔…」なで…

 

扶桑「…」スッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山城「姉様」

 

扶桑「」ビクッ

 

扶桑「や、山城?こんな所で何を…」

 

山城「それはこちらのセリフです…」

 

 

山城「姉様、もうこんなことはやめて下さい」

 

扶桑「」ギク

 

扶桑「な、何のことかしら、私、分からないわ…?」

 

 

 

山城「提督の私物を盗んでいるのは、姉様…貴女ですね?」

 

扶桑「はひゅっ」びくびくっ

 

山城「姉様…何でそのような事を…」

 

扶桑「…」

 

山城「姉様が提督に愛されている様子は、いつも物陰から見ていたのでよく分かります…」

 

山城「何をそんなに…」

 

扶桑「ふふ…山城、ケッコンしても、譲れないものはあるの…」

 

扶桑「いえ、ケッコンしたからかも、しれないわね……あの人の全ては私のもの…私の全てもあの人のもの…」

 

扶桑「汗も…唾液も…垢だって…」ギラギラ

 

山城(き、きもい…)ひきっ

 

山城「で、ですがその姉様の愛する提督が困っているじゃありませんか、それは…」

 

扶桑「?」

 

山城「ですから…」

 

扶桑「ふふっ…さっき全てって言ったじゃない…普段頼りになる提督が、私だけに見せてくれる困っている様子…」

 

扶桑「はぁ…///」うっとり

 

山城(姉様…手遅れだったなんて…)

 

山城「…分かりました、姉様がそこまで言うならこの山城、止めはしません」

 

扶桑「ありがとう、助かるわ?」にこ

 

山城「姉様の幸せが、私の幸せですから」

 

扶桑「ふふ…ありがとう山城」なでなで

 

山城「ぅ…//」

 

 

そして…

 

提督「参ったなぁ…色々なものが新しくなるのは良いけどなんだか気持ち悪いよ…」

 

扶桑「今度は一体…?」

 

提督「あぁ、靴下がさぁ…」

 

扶桑「それは困りましたねぇ…」

 

 

山城(姉様…何と白々しい…) 壁´・_・`) ジーッ…

 

提督「まぁもう流石に慣れたから特に気にしないけどな!」

 

扶桑「…」

 

扶桑(…今度はもっと違う刺激で別の提督の一面を…)

 

山城(って顔してるわね…)

 

 

提督「ま、誰だか知らんが負けないようにしなきゃな!」

 

扶桑「」にこ

 

 

〜肝〜




千古不易を謳う王


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80話・メスガキの居る鎮守府(卯月)☆※


怨!怨!怨!



 

〜執務室〜

 

加賀「提督、いつまでも駆逐艦の子と遊んでないで仕事して欲しいのだけれど」

 

提督「し、しょうがないじゃないか」

 

卯月「しれいかぁ〜ん」すりすり

 

加賀「はぁ…ほどほどに」スタスタ

 

バタン

 

 

提督「…」

 

卯月「…」ぎゅぅ…

 

提督「い、痛いぞ」

 

卯月「ぷぷぷ…しれぇかぁん…」にやにや

 

提督「…」

 

卯月「奥さんの前でもこんなにして…良いと思ってるの〜?」つんつん

 

卯月「ずぅっとうーちゃんのお尻に当たってたぴょん♡」

 

提督「っ…」

 

提督「し、しょうがないだろっ」

 

卯月「っ」ぐりりっ

 

提督「はぅっ…!」びくん

 

卯月「いけないんだ〜!何か言い訳しようとしたぴょん!うーちゃん怒っちゃおっかなぁ〜?」

 

提督「も、もうこんな事やめてくれ…」

 

卯月「ぷっぷくぷ〜、司令官は一生うーちゃんのおもちゃだぴょん!簡単には逃さないっていつも言ってるぴょん」きゃっきゃっ

 

提督「くっ…」

 

卯月「ほらしれぇかん、加賀さんがまた来る前に、うーちゃんと遊ぶぴょん♡」すりすり

 

提督「だめだこんな事…」

 

卯月「こんなにしても拒むなんて相変わらずしれぇかんはダサダサだぴょん♡このロリコン司令官♡」ぐりぐり

 

提督「うっ卯月っ…!」ぴくっ

 

卯月「ほらほら早くぅ…うーちゃんだってもう我慢できないんだぴょん…♡かわいそうなうーちゃんをいっぱい可愛がってほしいぴょん」ぎゅうぅ

 

提督「…っ」はぁはぁ

 

卯月「しれぇかぁん…」うるうる

 

卯月「じゅんび…できちゃってるぴょん…♡」ちゅっ

 

提督「」

 

提督「」ガバッ…

 

卯月「♡」

 

……

 

加賀とケッコンした日、卯月は司令官を襲った。

初めは比較的コソコソとしていたのだが、ある日加賀に見つかりそうになった時、司令官の反応が卯月の嗜虐心をくすぐってしまった。

そこから卯月の行為は日々エスカレートしていった…

 

〜夜・提督寝室〜

 

提督「…zz」

 

加賀「zzz」

 

ギシ…

 

 

卯月「〜♡」すりすり…

 

提督「ん…加賀…zz」

 

卯月「…」むかっ

 

卯月「…」ずりずり

 

 

提督「zz…?」

 

提督「…」ぱちっ

 

提督「!?」ビクッ

 

卯月「ふぁ…んじゅ…ひれぇかぁん…」じゅるじゅる

 

提督「お、おいっ!何しっ…ぁっ…!」ボソボソ

 

卯月「♪」ちゅぽん

 

卯月「うぷぷ…しれぇかんがよく寝てるからぁ、うーちゃん隙ありぃって入ってきちゃったぴょん♪」

 

提督「ふ、ふざけるな!加賀が隣に居るんだぞ…!?」

 

卯月「そんなの気にしないよ〜だ!」

 

卯月「あむっ!」ぱくっ

 

提督「ひっ…!?」びくん

 

卯月「んひひっ…おくひゃんの隣でぇ…じゅるっ…うーちゃんみたいなぁ…こどもにぺろぺろされへ…はぁ…♡…んっ…どんなきもちぃ〜?…んじゅっ♡」

 

提督(っだめだ!ここで耐えなければまた卯月を調子に乗らせるだけ…もっと酷い事になるぞ…!)びくびく

 

提督「ふ、ふん…好きにしろ…ガキが調子に乗って…っ!?」

 

卯月「〜っ♡♡」じゅぽじゅぽ!!

 

提督「ぁぅっ、まっ、まってっ…!?」びくびく

 

卯月「〜じゅっ!じゅるるっ!!」にやにや

 

提督「っくぁ…っ!!わ、分かったからっ!」ガシッ

 

卯月「じゅっ!じゅっ!〜ぢゅ〜〜っ!!」んふーっ

 

 

提督「…っあ…」びくんっ…びくん…

 

卯月「〜〜♡」ちゅる…ちゅる…

 

卯月「♪」ちゅぽっ

 

卯月「〜」くちゅくちゅ

 

卯月「…ぷぁ…みへ〜♡こんらにれた〜♡」たら〜…

 

提督「っ…」ふいっ

 

卯月「っ…♡」ごくん

 

卯月「ぷっぷくぷ〜♡しれぇかんよわぁ〜♡つよがってもけっきょくうーちゃんに勝てないぴょん…♡」

 

卯月「大人しくうーちゃんの言うこと聞いてればいいのにぃ〜♪」すりすり

 

提督「どけ…」

 

卯月「はぁ〜?まだ分からないのぉ?司令官はうーちゃんのおもちゃだっていってるぴょん!」

 

提督「お前な…」

 

卯月「!」

 

卯月「ぷぷ…まだこんなにカチカチなの…♡司令官はもう病気だぴょん!」

 

提督「!?」

 

卯月「ほらほらぁ〜ロリコンしれぇかん?うーちゃんはにげないぴょん♡」くにゅ

 

提督「っ」

 

卯月「自分だけじゃなくてうーちゃんも気持ちよくして欲しいなぁ…♡」しゅりしゅり

 

提督「ふ、ふざけるな…加賀が居るだろうが…っ」ドキドキ

 

卯月「ぷっ…そんな人ほっといてうーちゃんと遊ぶぴょん…」

 

卯月「それにうーちゃん知ってるぴょん♡司令官はもう加賀さんとは気持ちよくなれないって♡」

 

提督「」ギク

 

提督「そ、そんな事…」

 

卯月「んーん、そんな事あるぴょん♪うーちゃんみたいな駆逐艦の体を覚えちゃったしれぇかんはぁ…」むにゅぅ…

 

提督「…」

 

 

卯月「もう…戻れないんだぴょん♡」ぼそぼそ

 

提督「…っ」

 

卯月「ぷぷっ♡」

 

卯月「かわいそうなしれぇか〜ん…うーちゃんとはまだ子供作れないのにぃ…うーちゃんでしか満足できないなんてぇ…」

 

卯月「にんげんとして…いきものとしてダメダメだぴょん♡」すりすり

 

卯月「でも、うーちゃんは優しいからそんな司令官でも満足させてあげるぴょん♡」

 

提督「…」

 

卯月「司令官♡うーちゃんは司令官を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋雲「見捨てたりしないぴょん♡」

 

提督「」

 

加賀「」

 

 

薄い本「メスガキ 卯月に分からせられる本」

 

 

秋雲「どう〜?この新作さぁ、卯月を魔性の艦娘に仕立てる事にしたんだよねぇ〜」

 

提督「お、お前なぁ!」

 

加賀「…不潔」キッ

 

提督「加賀!?」

 

秋雲「そんでさぁ、肖像権とか怖いから一応出演人物に許可取って回ってんのよ〜」

 

提督「許可って…」

 

バタァン!

 

卯月「出たっぴょん!」

 

提督「」ビクッ

 

加賀「…卯月さん、後で話が」ギロ

 

卯月「!?」

 

提督「こ、こら加賀!作り話だろうが」

 

卯月「どうしたんですかぁ…?」

 

秋雲「あぁちょうど良いやぁ!これ見てよ卯月!」ほいっ

 

卯月「?」ペラ

 

卯月「!?」ギョッ

 

卯月「な、何でこれ…」

 

秋雲「今度の新作!出すから許可取ってんの!じゃ、オーケーって事で、よろしく〜」ヒラヒラ

 

バタン…

 

提督「…」

 

加賀「はぁ…全くあの子は…」

 

卯月「ぴょん…」

 

加賀「…そろそろ第3が帰ってくる頃ね…提督、先に港に行ってるわ?」

 

提督「あ、あぁ…」

 

バタン…

 

しーん…

 

提督「…」

 

卯月「司令官」

 

提督「な、なんだ…?」

 

卯月「…♡」

【挿絵表示】

 

 

卯月「まだ気付かれたわけじゃなくてよかったぴょん…♡」ぎゅうぅ

 

提督「…」

 

 

〜完〜




こわ…


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81話・威厳ある提督の居る鎮守府

テン…ソウ…メツ…



ある晴れた日の事…

思い悩む男がそこに居た…

 

 

伊19「ねぇ見てみて〜!イク、またおっきくなったのね!」ぽよっ

 

睦月「司令官はやく任務片付けて睦月達と遊ぼうよ〜」すりすり

 

川内「そんな事より夜戦だよ夜戦!早く夜にしてよ提督〜!」ゆさゆさ

 

ワイワイ…

 

 

提督「威厳が…ほしい…」

 

……

 

 

 

摩耶「はぁ?そんでアタシらの所に来たってのか?」

 

提督「頼むよ〜、何かビシッと引き締まるような…」

 

天龍「そうだなぁ、やっぱこうやってよ…」足ドサッ

 

提督「おぉっ!」

 

天龍「執務室の机の上で足を組んでみろよ?」

 

天龍「ワルッぽいだろ?」ニヤ

 

木曾「行儀が悪いな、球磨姉に絞め殺されるのがオチだ」

 

摩耶「確かになぁ…アタシも高雄姉に見られたらと思うと…」ゾクっ

 

提督「そ、そうなのか」

 

天龍「なんだよオメーらビビりだなぁ?そんな事で海の女が勤まるのかよ?」ケラケラ

 

 

龍田「あら〜、天龍ちゃん何してるのそんな格好して」スッ

 

天龍「ん?なんだよ龍田、そんなにかっk ゴキっ…

 

天龍「」ドサッ…

 

提督「ひ、ひいっ!」

 

摩耶「おぉ…」

 

木曾「ふっ…」カタカタ

 

龍田「お邪魔しました〜」ふりふり

 

天龍「」ズルズル…

 

バタン

 

 

摩耶「ま、あぁなるのがオチだ」

 

提督「そ、そうか…」

 

木曾「あぁ、試してみるってんなら止めねーよ」

 

 

提督「結局何の方法も見つからなかったな」

 

提督「…試してみるか」

 

 

〜執務室〜

 

バタァン

 

大淀「あっ!どこ行ってたんですか提督!」

 

大淀「艦隊が帰ってきて報告書もこんなに溜まってるんですよ!?」ドッサリ

 

提督「…」ツカツカ

 

大淀「…?」

 

提督「ふぅ…」

 

 

提督「ケッ、つまんねー仕事だぜ」足ドサッ

 

大淀「あっこら!机の上で足を組まない!」バシッ

 

提督「いたっ」

 

大淀「ふざけてないで仕事してください!」ガミガミ

 

提督「…」しゅん

 

大淀「落ち込んでる暇があるなら手を動かすっ」ぴしゃ

 

提督「はいぃ…」

 

……

 

〜次の日〜

 

提督「はぁ〜…結局ダメか〜」

 

長門「む、どうした?」

 

提督「…」チラ

 

提督「はぁ…」

 

提督「どんな奴に聞けば威厳を…」てくてく

 

長門「…ほぅ、この長門では威厳が無いと…?」

 

提督「俺は今真剣に悩んでるんだよ」

 

長門「この…!」

 

提督「!?」こけっ

 

ドサッ

 

長門「?どうした?」

 

提督「いててっ」

 

「ぷっぷくぷ〜!かかったぴょんかかったぴょん!」キャッキャッ

 

長門「!」

 

提督「卯月この野郎〜!」

 

卯月「転ぶ瞬間の司令官の間抜けヅラは眼福だぴょん!」

 

長門「こら卯月!仮にも指揮官だぞ!」めっ

 

卯月「全然怖く無いよ〜だ!隙だらけの司令官が悪いぴょん!」ぴょんぴょん

 

長門「なっ…!」

 

提督「あっ待てこら!」

 

卯月「きゃー!逃げるぴょーん!」

 

卯月「追いつけるもんなら追い付いてm むぎゅっ!? ボフッ

 

卯月「む〜!誰だぴょん!うーちゃんの進路を阻む人…は…」

 

 

神通「…?」

 

卯月「びょえぇぇ!?」びょいんっ

 

卯月「ごごご、ごめんなさいぴょん!うーちゃんが悪かったぴょぉぉん!!」ぺこぺこ

 

神通「え、あの…」びくっ

 

卯月「ぴえぇぇ!睦月お姉ちゃぁぁ!弥生ぃぃ!びょえぇぇん!」ダダダ…

 

神通「ぇ…」

 

 

提督「おぉ…」

 

長門「おぉ…」

 

神通「何だったのでしょうか…」

 

提督「師匠って呼んでも良いですか」

 

神通「え、あの、困ります…」

 

長門「…話を聞いてやってくれ…」ハァ

 

 

神通「威厳が欲しい…ですか…」

 

提督「そうなんだよ、あの卯月が見ただけで逃げ出すなんてなぁ」

 

神通「いえそんな…あの子が勝手に…」しゅん

 

長門「何かしたのか?」

 

神通「特に何も…あ」

 

提督「?」

 

神通「前に演習をサボって釣りをしているのを見つけた時に…」

 

……

 

 

卯月『おっさかなおっさかな〜』ちょんちょん

 

神通「卯月ちゃん、ちゃんとやらないと…」

 

卯月「えぇ〜?こんな晴れた日に遊ばないなんて勿体ないぴょん!神通さん達こそバシャバシャ暴れてお魚さんも逃げていい迷惑ぴょん!」

 

神通(これは無理矢理訓練させると演習が嫌いになってしまうかも…)

 

神通(こういう子には、理解を示してあげて…上手く誘導して…)

 

卯月「わかったら神通さんも一緒に釣りするぴょん!」にこ

 

神通(そう、笑顔…笑顔で…大丈夫…姉さんと那珂ちゃんと練習した…笑顔…)

 

卯月「どっちが大物釣れるか勝…負…」

 

 

神通「…」にこ…ッ!!!

 

卯月「」ピシッ

 

卯月「」フラァ…

 

……

 

神通「という事が…」

 

長門(一体どんな顔をしたと言うのだ)

 

提督「睨みで卯月を圧倒か…」

 

神通「ですから睨んだわけでは…」

 

提督「やっぱ威厳に重要なのは目つき顔つきだな」

 

 

提督「ありがとう神通!早速実践してみるぞ!」タタタッ

 

神通「あっ…」

 

長門「全くしょうがない奴だな」ヤレヤレ

 

……

 

〜執務室〜

 

提督「…」キッ

 

大淀「帰ってくるなり何渋い顔してるんですか?」

 

提督「…」ギロ

 

大淀「まぁ、任務進めてくれているので文句は言いませんが」

 

提督「…」カキカキ

 

ガチャ

 

 

文月「あぁ〜、司令官だ〜」とてとて

 

大淀「文月ちゃん、提督の仕事を邪魔しちゃダメですよ?」

 

文月「司令官の膝の上乗る〜」よじよじ

 

提督「…」ギロ

 

文月「ふぁ…司令官の眉毛変な形してる〜」もみもみ

 

提督「!」

 

提督(き、効いてないだと…!?)

 

文月「戻っちゃった…ねぇ〜もっかいさっきのやってぇ〜」ぐにぐに

 

提督「うわっやめろやめろ」ぶんぶん

 

文月「けち…」

 

文月「もういいここで寝るもん…zzz」

 

提督「あっこら!」

 

文月「…zz」スヤァ…

 

提督「…」

 

大淀「さ、仕事を続けてください?」にこ

 

……

 

〜食堂〜

 

提督「はぁ〜…結局神通の方法も効果無し…」

 

榛名「どうしたんですか?」

 

提督「あぁ、今の俺に足りないのは威厳だと思うんだよ」

 

榛名「ふむふむ」

 

提督「それでどうしたら偉そうに、強そうに見えるかって…榛名にこんな話してもしょうがないか…」

 

榛名「!」

 

榛名「榛名、良い考えがありますよ!」

 

提督「?」

 

榛名「榛名達は金剛お姉様をとても信頼し、尊敬しています!」

 

提督「ふむふむ」

 

榛名「それは何故だか分かりますか?」

 

提督「…?」

 

榛名「榛名も一度、この問いについて考えました!」

 

榛名「一体お姉様の何が榛名を惹きつけるのだろう…」

 

 

榛名「お姉様は火力に秀でているわけでも無い…速力ではビスマルクさんに劣る…そして装甲の薄さは巡洋艦並みです!お色気も鹿島さんに遠く及ばない、正直榛名の方が可愛くて強いです!」フンス

 

提督「お前実は金剛の事嫌いだろ」

 

提督「…ハッ」チラ

 

 

金剛「」

 

榛名「ですがそんなお姉様の弱点を全てカバーしきってしまう程の魅力…それは…」

 

提督「…」ゴクリ

 

 

榛名「カタコトの日本語デース!」ドヤ

 

提督「お、おう」

 

榛名「多分榛名はお姉様のその部分を尊敬しているのだと思います!ですから威厳が欲しいのであればカタコトになってみては如何でしょうか!」

 

提督「い、いや…」

 

金剛「…」うるうる

 

提督(可愛い)

 

提督「いや流石に金剛に悪いな」

 

金剛「!」

 

提督「もっと別の方法を探すさ」

 

榛名「そんなぁ」

 

提督「てか榛名?もっと金剛を大事にしろよ?」

 

榛名「?」

 

榛名「榛名はお姉様を大事にしていますよ?ですよねお姉様?」

 

金剛「…」ぷいっ

 

榛名「えぇ!?」ガーン

 

提督「ま、仲良くな」

 

……

 

 

〜那智の部屋の前〜

 

提督「…来てしまった」

 

提督「何だかんだ威厳のある艦娘だからな」

 

コンコンコン

 

提督「那智ー、居るかー?」

 

バタァン!

 

足柄「あぁん?提督〜?」ひっく

 

提督「!?」

 

提督「足柄!?何で那智の部屋に…って酒くさ!」

 

足柄「何よも〜!ほらこっち来て飲みなさいよぉ!?」ぐいぐい

 

提督「っやめろぉ!」

 

 

那智「あん?」ギロ

 

提督「…!」ゾク

 

那智「貴様ぁ…私達の酒が飲めないか…いい根性しているなぁ!?」

 

提督「ひぃ!?お前まで酔ってるのか!妙高姉さん!妹達が…」チラ

 

 

妙高「あれ〜?提督…?//」べろべろ

 

提督「あ、あれ〜…?」

 

 

那智「ほら、来い」にこ

 

提督「」

 

ずりずり…バタン

 

 

ー1時間後ー

 

提督「ヒッ…っだからよぉ〜…」グビグビ

 

那智「うむ…うむ…」こっくり…

 

提督「こら!聞いてるのか那智!」

 

那智「うむ……zz」

 

提督「かぁ〜!なぁ足柄ぁ!俺は威厳が欲しいんだよ威厳がよぉ!」ダン!

 

足柄「うるさいわねぇ〜、威厳なんて男なんだからいくらでも…ハッ」

 

提督「…?」

 

足柄「分かったわ、貴方を男にしてあげる♡」

 

提督「おう頼む頼む!」

 

足柄「妙高姉さん提督を抑えて!」

 

妙高「♡」ガシ

 

提督「おわ!?足柄ぁ〜?何のつもりだよ〜?」

 

妙高「んふ♡」じゅる

 

足柄「さぁて提督の主砲はどんなかしらぁ〜?」ニヤニヤ

 

カチャカチャ

 

提督「!?」ハッ

 

提督「や、やめるんだ足柄!」バタバタ

 

足柄「さぁ〜て…ご•開•帳♡」

 

 

ガチャ!!

 

 

摩耶「提督!分かったぜお前に箔をつける方法がよっ!」

 

 

提督「」

 

足柄「何よ〜邪魔しないれ〜」ヒック

 

摩耶「な、お、お前何やってんだよ!?」

 

摩耶「那智の部屋に行ったって聞いたけど…姉妹まとめて食おうとする変態だったのかぁ!?あぁ!?///」

 

提督「ち、違うんだ摩耶!」

 

提督「俺は那智に威厳の…」

 

摩耶「そこで下着姿でテメェに抱きついてる女に威厳なんかあるわけねぇだろ!?」

 

提督「!?」

 

那智「…zz」ぎゅうぅ

 

提督「っこら那智!離れろ!」ぐぐっ

 

那智「zz…勝って兜の…zz…」

 

提督「ダメだ完全に寝てる…」

 

提督「で、何だ?俺に箔をつける方法って」

 

摩耶「そのままかよ…ま、いいぜ、教えてやるよ!」

 

提督「おぉ、頼む!」

 

 

摩耶「今すぐここで服を脱げ!」にこっ

 

提督「…?」

 

提督「お前何言ってんだ?」

 

摩耶「あん?だからよ〜、アタシ考えたんだよ、要は一人前の男になりゃ箔もつくだろ?」

 

提督「うんうん」

 

摩耶「アタシが一肌脱いで、お前を男にしてやるって言ってんだよ」

 

提督「ほうほう…うーん…」

 

提督「ちょっと待てよ?」

 

摩耶「どうした?」

 

提督「足柄も同じ事言っててな、それで逃げようとしてるわけ」

 

摩耶「…」

 

 

摩耶「」ガバッ

 

ガシィ!

 

提督「何っ!?」

 

摩耶「ったくしょうがねぇ奴だなお前は」ぐぐっ…!

 

提督「っ!」ブルブル

 

提督(まずい!艦娘のパワーもあるが酒が回ってる分余計に力が入らん!)

 

摩耶「あぁ?抵抗しねぇのか?んだよ!やっぱり期待してんじゃねーか♡」ハァハァ

 

提督(してる!抵抗してる!笑っちゃうくらい力が出ねぇ!!)ハハッ

 

 

摩耶「はむっ!」むちゅっ

 

提督「んんっ!?」

 

足柄「私も私も〜!」むちゅー

 

提督「うわっぷ!やめろぉ!」

 

提督「おい誰か正気に戻ってこいつらを…」チラ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神通「…」

 

榛名「…」

 

木曾「…」

 

天龍「…」

 

那智「…」

 

その他大勢「…」

 

 

 

 

 

提督「…」

 

 

提督「ふぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ヒュゴォォォ…

 

 

 

           ーーーーーつづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督「ぁぁぁぁあああああ!!!」ガバッ

 

 

提督「っはぁ!はぁ!」ゼェゼェ

 

 

提督「な、何だ…夢か…?」

 

 

 

摩耶「夢じゃねぇだろ?」ぎゅっ…

 

提督「」

 

摩耶「アタシが男にしてやったんだぜからよ、もっと堂々としろよな?//」

 

提督「なん…だと…」

 

足柄「何言ってんのよ、私よ私!」

 

「私です…」 「もう最後らへん誰がどうなってたかよく分からなかったです!」

 

ワイワイ

 

提督「は…はは…」

 

………

……

 

 

 

 

〜しばらく〜

 

伊19「ねぇ提督〜、またイクに〜…ご褒美欲しいな〜?♡」スリスリ

 

睦月「しれぇかぁん、睦月達の順番はまだぁ〜?」ぎゅうぅ

 

川内「提督っ!夜じゃないけど夜戦しよっ!ねぇ早く〜!」ぐいぐい

 

 

提督「あぁ…威厳が欲しい…」

 

〜艦〜

 




きび団子


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82話・野望提督の居る鎮守府 ☆

食べちゃう



〜春・鎮守府〜

 

提督「くく…遂にこの地へ来たか…!」

 

俺はこの春からここに着任した提督。

 

 

ただ最初にお前達だけには俺の正体を教えてやる。

 

…俺は、

 

 

 

海の底から来た

 

 

 

 

提督「くくく…艦娘の技術…それさえあれば俺達も…」ニヤニヤ

 

 

…ところがもう一つ目的がある…

最近どうも深海の奴らがひっついてくる…

貞操の危機を感じる瞬間が少なく無いので一時的に避難する事にしたのだ

 

 

提督「…誰も居ないよな?」キョロキョロ

 

 

 

タ級「居ますが」

 

提督「おぉ!?」ビクッ

 

タ級「提督、本当に行くのですか?彼女達はとても野蛮です」

 

提督「あ、あぁ、だが安心しろ、この偵察が成功すれば我々もまた強くなる」

 

タ級「では、毎晩こちらの港へいらして下さい」

 

提督「いやダメだ、バレたら洒落にならん」

 

タ級「ですが…心配する者も…」

 

提督「ふ…お前達があんな野蛮な艦娘に攻撃され傷付く様は見たくないからな」なでなで

 

タ級「!!」

 

タ級「…分かりました//」

 

タ級「では提督、艦隊に伝えておきます」

 

タ級「武運長久を…」ビシ

 

提督「あぁ…」ビシ

 

 

…危ない…

何でわざわざ毎晩顔を合わせなきゃならんのだ…

 

さて…仕切り直して…艦隊勤務スタートだ…

 

 

 

〜月日は流れ〜

 

〜倉庫〜

 

提督「…」

 

ドタドタドタ!!

 

提督「」びく

 

「居た!?」 「居ないわ!」 「あぁもう!」

 

ドタドタドタ…

 

提督「ふ…」ガタガタ

 

提督(ふ…ふふ…お、俺とした事が艦娘相手に怯えるわけなかろう…)

 

提督(し、所詮は女子供よ…いざとなれば力づくで…)ぞくっ

 

提督「…?」チラ

 

提督(何者かの視線を感じたが…)じーっ

 

提督(おかしい…さっきまでこの隙間から外の様子が)

 

 

「みぃつけた」

 

提督「ひっ」

 

ガラガラ!ガシッ!

 

提督「は、離せぇ!」

 

「じっとして、ね?」

 

提督「…っ!」キッ

 

 

陸奥「あらあら、そんな怖い顔しないで?」

 

 

陸奥「あなた…♡」ぎゅうぅ

 

提督「や、やめろぉぉ!」

 

「あっ!こんな所に!」 「陸奥さん離して!?」 「ちくしょう!」

 

……

 

彼は油断していた…

深海棲艦に接するように艦娘と関われば過度な干渉を避け、情報収集に専念出来ると考えていたのだ…が、深海棲艦の殆どが彼に惚れている事に彼は気付いて居なかったのだ…

つまり…深海棲艦の氷のような心を溶かした彼の接し方に触れた艦娘が、彼に惚れるのは必然だったのだ…

皮肉にも、深海棲艦から逃れた地で同じ目に遭ってしまっているのだ

 

……

 

〜執務室〜

 

提督「くっ…!俺をこんなにしやがって…!」ギチ…

 

陸奥「あら…今の貴方とっても素敵よ…普段の姿からは考えられない程無防備で…♡」

 

提督「くそ…くそ…」

 

提督(まずい…もう限界だ…あいつらに助けを…?でもどうやって…)

 

提督(…あの暗号を使うか…?だがバレたら俺達は最悪全滅…)

 

陸奥「…ちょっと」

 

提督(…一か八か…だがあいつらにこんな艦娘に好かれてるとバレたら…!?)ぞわっ

 

 

陸奥「ねぇ!聞いてる?」

 

提督「!」

 

陸奥「もう、また上の空!」ぷんぷん

 

陸奥「ケッコン書類だって届いてるのに、皆んな気になって仕方ないんだから…も、もちろん私もよ…?」

 

提督「…」

 

陸奥「…はぁ、まただんまり?」

 

陸奥「そういういけずな所も嫌いじゃないのだけど…♡」ぴと

 

提督「は、離れろ!」ガタガタ!

 

ぐらっ

 

提督「あわぁ!?」

 

陸奥「きゃっ!?」

 

どさっ

 

……

 

 

〜一方その頃・深海〜

 

タ級「…遅い…話だとすぐに帰ってくる筈なのに…」

 

重巡ネ級「そうだね…ね、ねぇ、こっちから様子見に行かない…?」

 

タ級「そ、それはダメだ!提督との約束だから…」

 

雷巡チ級「…でも…いくらなんでも…待てない…」

 

チ級「フラッグシップ級になれる子が…どんどん増えてる…」

 

チ級「タ級…貴方だって…」

 

タ級「!」

 

ネ級「ね、ねぇ、一回だけ、一回だけ提督にあって、これにサインしてもらおうよ…」ペラ

 

 

コンインカッコカリ書類「」

 

ネ級「そうすれば皆んなの気も収まるかも…」

 

タ級「いや…だがしかし…」

 

 

戦艦ル級「タ級、モタモタしてたら奴らに盗られるわよ」

 

タ級「姉さん…」

 

ル級「大丈夫、奴らの鎮守府は出来たばかり…雑魚ばかりよ、見つかっても一隻残らず排除すれば良いだけ…」ニヤ

 

タ級「!」

 

ネ級「タ級さん、私も付いていきます…」

 

チ級「私も…一緒に…」

 

ル級「自慢の妹だけど…姉として心配だから私も行くわ?」

 

タ級「姉さん!皆んな!」

 

タ級「わかった…行きましょう!」キリ

 

タ級(やっと提督とコンイン出来る…やっと…//)にこにこ

 

 

ネ級・チ級・ル級(((こいつら出し抜いて私が最初にサインしてもらおう)))

 

……

 

〜鎮守府〜

 

陸奥(や、やだ…倒れたせいで顔すごく近くに…///)

 

提督「くっ…起こせ!でなけりゃさっさと縄をほどきやがれ!」

 

陸奥「もう、ムードが台無し、でもこのまま…」スッ

 

提督「やめろぉぉ…!」ぐぐ…!

 

 

ビーッビーッビーッビーッ!!!

 

陸奥「!!」バッ

 

提督「」ほっ

 

提督(って待てよ!?あいつらこっちに入って来てるのか!?)

 

陸奥「珍しいわね…いつもはこちらから探さなければ出てこないのに直接出向いてくるなんて…」

 

提督(そりゃ俺が見つからないように言いつけてあるからな)

 

提督「おい、待て、俺が指示出すまで艦娘は全員待機だ」

 

陸奥「何言ってるの!アラートが鳴ってるのよ!このままじゃ基地に上陸…壊滅させられちゃうわ!」

 

提督「俺の命令が聞けんのか!」カッ

 

陸奥「うぐ…」アセ

 

提督「とにかくお前達は待機!艤装もまだ装備するんじゃ…っ!?」

 

ギュウゥ!!

 

提督「あぐ…!?だ、誰…だ…!?」ギチギチ

 

 

神通「…」ギュウゥ…

 

提督「き、きさ…ま…」ガク

 

神通「ご安心ください…少し眠って頂くだけです…」

 

陸奥「神通ちゃん!」

 

神通「いくら提督と言えど従えない時も有ります」

 

神通「それに…夫の道を正すのは妻の役目ですから…」にこ

 

陸奥「」ピキ

 

陸奥「そ、そうね、でもまだケッコンしていないのだかr

 

神通「すぐにしますので、ご心配なく…」

 

陸奥「〜!」

 

陸奥「と、とにかく!もうすぐそこまで来てるはずよ!」

 

神通「…」

 

無線「」ジジ…

 

 

神通「全艦隊、聞こえますか」

 

神通「これより全指揮系統は秘書艦陸奥及び水雷戦隊旗艦神通へ移行」

 

陸奥「…!」

 

 

『総員第1種戦闘配置へ』

 

『繰り返します…総員第1種戦闘配置へ…』

 

 

鈴谷「えぇ〜面倒くさいじゃ〜ん、どうせ鯨かなんかじゃ無いの〜?」

 

扶桑「鈴谷ちゃん、支度よ?」

 

扶桑「勝って提督に良いところを見せるの、そうしたら提督と…提督と…//」

 

鈴谷「あぁはいはい、分かりましたよ〜」てくてく

 

鈴谷「それと!」くるっ

 

扶桑「?」

 

 

鈴谷「良いところ見せるのは鈴谷の役目だから!」ニッ

 

扶桑「まぁっ!」

 

……

 

〜海上〜

 

灯台「」ウーッ!ウーッ!ウーッ!

 

 

 

タ級「…やってしまった」

 

ル級「はぁ…バカな子…」

 

ネ級「タ級さん…」

 

チ級「何で…正面から…来ちゃったの…」

 

タ級「し、しょうがないじゃないかっ!」

 

タ級「あの人の事考えたらただ真っ直ぐ来ちゃって…」

 

ル級・ネ級・チ級(確かに…)

 

タ級「こうなったら…正面突破しかない…!」

 

 

 

神通「鈴谷さん…索敵を続けて下さい…」

 

鈴谷「へへーん…あっちの方に…反応が…」ジジ…

 

 

鈴谷「居るねぇ!どぉりゃあぁー!」ドドォン!!

 

扶桑「鈴谷ちゃん!?」

 

神通「鈴谷さん…早すぎです…勝手な行動は困ります…」

 

陸奥「良いじゃない、艦隊決戦はこうじゃないとね?」

 

 

 

ル級「チ級?」

 

チ級「もう…やってる…」

 

魚雷「」ドシュッドシュ…

 

ル級「流石〜♪」

 

タ級「…!」

 

タ級「撃って来た!単縦陣!艦隊戦よ!」

 

ル級「…」ニヤ

 

ドォン!!ドォン!!ドォン!!!

 

ネ級「観てきて」バシュ…

 

艦載機「」ブウゥゥゥン…

 

 

…艦載機、戻らず…

 

ネ級「だよねー…」

 

チ級「…いい…見えた…」

 

タ級「…腕ガ鳴ルワネ…!」ゴゴ…

 

ル級「ふフ…必ずシズメル…」ゴォ…

 

 

扶桑「敵影捕捉、戦艦2、重巡1、雷巡1よ、航空はこっちが優勢よ」

 

神通「分かりました、扶桑さん、弾着観測をお願いします」

 

神通「陸奥さん、扶桑さんの瑞雲の目、リンク出来ますか?」

 

陸奥「もちろんよ」

 

鈴谷「あちゃー…鈴谷の瑞雲戻らなかったか〜…」

 

鈴谷「ま、そんな時の為の測距儀っしょ!」ジ〜っ

 

扶桑「!鈴谷ちゃん足元!」サッ

 

鈴谷「ん?」

 

魚雷「」スーッ…

 

鈴谷「んおぉぉぉ!?」さっ

 

ズドオン!

 

鈴谷「あ、ありゃ〜…」小破

 

神通「では皆さん…艦隊戦用意…」スッ…

 

 

 

〜一方その頃鎮守府〜

 

提督「…うぅ?」パチ

 

提督「ってて…神通の野郎…絶対沈めてやる…」

 

提督「ってそんな事気にしてる場合じゃねぇ!俺の深海娘達がピンチかもしれん!」

 

たたたっ…

 

 

〜正面海域〜

 

提督「くっ…やはり見えないか…」ジーっ

 

提督「…」キョロキョロ

 

提督(誰も居ないな…)

 

提督「…誰か居るか?」パシャパシャ

 

 

???「キュッ」バシャ

 

提督「おぉ、来たな」

 

イ級「キュッキュッ」スリスリ

 

提督「こらこら」なでなで

 

提督「イ級、警戒域に誰が入って来たか分かるか?」

 

イ級「キュッキュッ」

 

提督「なっ…」

 

提督「…はぁ…あのバカども…」

 

イ級「キュ…」

 

提督「そこまで行くか」

 

イ級「キュッ」

 

……

 

 

 

〜海上〜

 

陸奥「っくぅぅぅ!!」ガシィ!!

 

タ級「っぐっ…!!」ガシィ!!

 

タ級(何故こうなった…!?砲雷撃戦からの肉弾戦だと…!?)ぐぐぐ

 

陸奥「貴女達には…分からないかもしれないけど…っ譲れないものがあるのよぉぉぉ!!!」ゴォッ!!

 

タ級「!」

 

タ級「それは…私達とて同じ…貴様らの屍を乗り越えて…辿り着かなきゃナラなイんダァぁ!!!」ゴォッ!!

 

〜〜

 

 

ル級「貴女…やるわね」ハァハァ

 

扶桑「っ…もう…ボロボロ…でも…」フゥ

 

扶桑「…」ガシャっ…バチャバチャ…

 

ル級「…?貴女バカなのかしら?装甲を捨てるなんて…死にたいのかしら」ガシャン

 

ドォン!!

 

 

扶桑「っ」シュバっ

 

ル級「!?」

 

扶桑「ふふ…扶桑型の装甲なんて…最初から無いのと同じ…」

 

扶桑「なら、捨てて身軽になればいい…」ジャキ

 

ル級「面白いわ…昔を思い出して…気ニ食わナいワね…!」ニタァ

 

〜〜

 

ドォン!パァン!!

 

鈴谷「ちょっタンマタンマ!!」ボロっ

 

ネ級「あぁもう服ボロボロっ!」ボロっ

 

鈴谷「ん?」

 

ネ級「ん?」

 

鈴谷「あんたさぁ」ジロジロ

 

ネ級「…何、艦娘のくせに私の甲板ニーソジロジロ見て」

 

鈴谷「!!」

 

鈴谷「やっぱそれ甲板ニーソなの!?」

 

ネ級「当たり前じゃん?何、撃たれたいの」ジャキッ ドォン!

 

鈴谷「んにゃぁっ!?」ひゅっ

 

鈴谷「あーぁ…分かり合えると思ったのにやっぱダメかぁ〜」ジャコッ

 

ネ級「分かり会いたかったら…お前も沈メ…」シュウゥ…

 

〜〜

 

 

チ級「っ」ゴシャァ

 

神通「…っ」ドシャッ

 

チ級「あと…一撃…っ」ガチャ…

 

神通「当てれば…」ガチャ…

 

チ級「」ボチャ

 

神通「」バチャ

 

神通(…沈むのでしょうか…沈んだら…もう…)

 

神通「提督に…会えないっ…」ギギギっ…

 

チ級(痛い…痛い…提督…)

 

チ級「また…撫でて…ほしい…っ」ギギっ…

 

 

 

 

提督「そこまでぇぇぇぇぇぇえええい!!!」

 

娘達「!?」

 

提督「貴様ら何をしているかぁ!!」カッ

 

陸奥&タ級「それはこっちのセリフ!!」

 

陸奥「え?」 

 

タ級「提督!連絡もせず何をしていたのですか!」

 

提督「しょうがないだろ…暗号がバレたらどうする」

 

ル級「それもそうね…」

 

 

鈴谷「ち、ちょっとまって!!」

 

提督「何だよ」

 

鈴谷「え、あの、何で提督そいつらと喋ってんの…?」ワナワナ

 

 

提督「何でって…ハハッ…お前達にはまだ言って無かったなぁ…?」

 

扶桑「…?」

 

 

提督「俺は…海の底から来たんだよ…!!」フッフッフッ

 

鈴谷「いや答えになってないけど」

 

提督「あぁ?」

 

 

神通「あの…何でその…私達以外の女と親しげに話しているのですか?」ギロ

 

提督「へ?」

 

鈴谷「何?鈴谷イライラしてんだけど?」

 

提督「いやちょっと待てよ、俺、深海提督…」

 

提督「…なぁ?」

 

タ級「なぁ?ではありません、何故艦娘と話しているのですか?」ギロ

 

提督「い、いや…」

 

神通「っまたその女と…!」ギリィ!

 

提督「っ」

 

提督(な、何だこいつら…俺が深海野郎って事はどうでも良いのか!?)

 

提督(艦娘に囚われるくらいなら…えぇいしょうがない!)

 

 

 

提督「…帰る!!」ザブッ

 

 

ガシィ!!!

 

提督「んんっ!?」

 

陸奥「待ってよ」ぐいっ

 

ル級「ちょっと貴女!離しなさい!」ペシッ

 

ネ級「そうだよ!早く帰ってコンインカッコカリの手続きするんだからさぁ!?」

 

 

扶桑「はぁぁぁああ!?」

 

全員「」ビクゥッ!!

 

扶桑「あ、や、やだ…ごめんなさい…」

 

扶桑「あの、嘘はよく無いわ?」

 

チ級「嘘じゃ…無い…この人は…私達の夫…旦那…ダーリン…//」

 

タ級(達…?あれ?私のじゃ無いの?………ハッ!まさかこいつら…普段言うこと聞かないのに今日に限って着いてきたのって…)

 

タ級「て、提督っ!早く帰って“私と”コンインカッコカリするんですよね!?」

 

提督「い、いや…」

 

ネ級「子どもは何人?」

 

提督「いやだから…」

 

扶桑「ままま待ってください待ってください!」ぎゅうぅ

 

鈴谷「そうだよ提督!何言っちゃってんの鈴谷達とケッコンでしょ!?」

 

提督「離せ艦娘…!」ぐぐっ

 

鈴谷「あっ艦娘って言った!鈴谷は鈴谷なんですけど!」

 

ル級「ほらほら皆んな落ち着いて、艦娘の皆さん、私達は貴女達に危害を加えるつもりは無いのでここは大人しく提督を返して、この場を去らさせていただきたいのですが」

 

神通「提督はダメです、貴女達はご自由に帰ってください」

 

タ級「な、何を言っている!この人は元々我々の提督だぞ!?」

 

チ級「貴女達とは…相容れない…」

 

 

陸奥「あら、じゃあこの人の好きなキス…知ってるのかしら?」

 

深海「は?」

 

艦娘「は?」

 

陸奥(あ、あらあら…調子に乗って適当なこと言っちゃった…)

 

提督「してねぇだろ、適当言うな」

 

タ級「いや本当かもしれん、確かめねば」ずいっ

 

提督「お前…」

 

扶桑「わ、私が確かめますっ」

 

 

神通「い、良い加減にしてくださぁい!!」

 

一同「」ビクッ

 

神通「提督が…深海の者だと言う事は承知しました…」

 

神通「深海の皆さんと…提督との間に強い絆がある事も…」ギリ…

 

神通「ですが私達もこの人だけは譲る事は出来ません…」

 

 

神通「どうでしょう、ここは、提督自身にどちらか選んでいただくと言うのは…」

 

提督「おい、勝手に話を進めるn

 

タ級「いいだろう、貴様らには申し訳ないが過ごして来た時間が違う、即答だろうがな」フフン

 

提督「…」

 

タ級「さぁ提督、こいつらに現実を叩きつけてやってください」ワクワク

 

提督「…」

 

タ級「さ、さぁ!」

 

陸奥「あらあら…即答じゃ無かったのかしら?」ニヤニヤ

 

タ級「ど、どうしたんですか提督!我々と共に深海へ帰りましょうっ!」アセアセ

 

陸奥「こんな魅力的な艦娘に囲まれてたんだもの、貴女達のような生気のない女には飽きちゃったんじゃない?」

 

提督「俺は…」

 

ル級「…」

 

 

提督「もう提督辞m…んぐっ!? 鈴谷「なんか聞こえた気がしたけどちょっと待とうか!」ぐぐっ

 

ネ級「そっち押さえててそのままっ!」ぐぐっ

 

提督「離せ艦娘〜っ!ネ級もっ…!」バタバタ

 

 

神通「どうやら話しても分からなそうですね…困りました…」スゥ

 

タ級「提督…貴方には…教えてあげなければならない事があるようです…」メラ…

 

提督(ひぃ!?タ級の目が青く…!?)

 

 

神通「さぁ…」ガシ

 

タ級「行きましょう…」グイッ

 

  

「「提督」」

 

……

…果たして提督を掴み取ったのはどちらの陣営か…

運命は妖精さんのみが知っている事…

ただ…その後この海域周辺は…しばらく艦娘も深海も小さな子を育てている様子が見られたと言う…

 

〜感〜




タ級可愛い


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83話・妄想提督の居る鎮守府

突然行って、びっくりさせたる



……

 

提督「あ、明石っ!夕張!俺が悪かった!悪かったからぁ!」

 

夕張「今更謝られても遅いです」

 

明石「何度も何度も逃げ出して…」

 

明石「あ、その足が悪いんですね?」にこ

 

提督「!!」

 

明石「提督、もう、逃げられないようにするしかありませんね」

 

 

チェンソー「」ヴィイィィン!!ヴゥイィィィンン!!

 

 

提督「や、やめろ!おい!今すぐ離せ!」ぐっ

 

夕張「提督が悪いんですよ、提督が」ぎゅうぅ

 

提督「う、うわぁぁぁぁ!!!」

 

……

 

 

提督「あぁぁジオングになっちまう!」ガタッ

 

 

鈴谷「ん?どしたの提督」ポリポリ

 

提督「くぅ〜…いろいろ考えたが明石も夕張もヤンデレの気があるな…」

 

提督「それでいて目的の為ならどんなエグい手段でも容赦無いとみた…」ブツブツ

 

鈴谷「まぁーた始まった」

 

鈴谷「あ!そうだ!ねぇねぇ、鈴谷はどうなん?」わくわく

 

提督「ん?鈴谷?鈴谷か…」

 

 

 

……

 

鈴谷「提督ぅ、鈴谷とぉ、良いことしない…?♡」

 

提督「するする!」ハァハァ

 

鈴谷「じゃぁ〜、こっち来て♡」くいっ

 

提督「うん!」

 

 

〜路地裏〜

 

怖い人「ようにいちゃん、うちの鈴谷に何か用か?」

 

鈴谷「…」ニヤニヤ

 

 

提督「」

 

怖い人「なんやだんまりかいな」

 

怖い人「おう、鈴谷、何されたか言うてみぃ」

 

 

鈴谷「怖かったよ〜!この男に無理矢理」ぴえん

 

怖い人「あぁ!?おどれ何してくれとんじゃ!!」ぐいぃ!!

 

提督「ひいぃ!?」

 

怖い人「警察呼ばれたく無かったら払うもん払って消えんかい!!」

 

提督「ご、ごめんなさぁぁい!!」チャリンチャリーン

 

鈴谷「ぷっ」

 

 

提督「ひいぃぃ!!」ダダダ

 

……

 

 

提督「お前…こんな奴だったのか」ジロ

 

鈴谷「ちょ、何それありえないんですけど!?」

 

提督「騙しやがって…」

 

鈴谷「てか鈴谷そんな人知らないんですけど!!」

 

提督「これからは距離を置こう」ススッ

 

鈴谷「はぁ!?たかが妄想で距離置かれたんですけど!」

 

ガチャ

 

神通「あ、あの…もう夜ですので静かにして頂きたくて…」

 

提督「あぁすまんすまん、神…つ…」じーっ

 

神通「…?」

 

提督「神通…お前は…」

 

 

 

……

 

神通「もう……終わりですか……」

 

提督「あぁ…すまないな…」

 

神通「…あの…もし…やり直す事が出来るなら…私は…」うるっ

 

提督「神通、大人の恋愛に、やり直しは無いんだ…俺達はここで終わり…終わったんだよ…」

 

神通「そう…ですか…」ポロ…ポロ…

 

神通「っ…っ…」

 

提督「…」

 

神通「ごめっ…なさい…っ恥ずかしながら…涙がっ…っ…」ぐしぐし

 

提督「…じゃあな神通…」すくっ

 

神通「ぅぐっ…待って…ください…ゃだ…やだ…っ!」ぐいっ

 

提督「…」ぐっ

 

神通「あっ…」バタっ

 

提督「…」スタスタ…

 

神通「ゃ…うそ…行かないで…っ…提督っ…提督っ…」ボロボロ

 

……

 

 

鈴谷「」

 

提督「うおぉぉぉぉん!!!神通ぅぅぅ!!!」ぎゅうぅ!!

 

神通「ひゃっ!?//」ビクッ

 

提督「絶対に1人にしないからなぁぁ!!」ぎゅうぅ!!

 

神通「え…あの……はい//」ぎゅっ

 

鈴谷「ちょ、何でぇ!?鈴谷の時と全然違うじゃん!?」

 

提督「美人局は黙っとれ!」カッ!

 

鈴谷「だから違うし!」

 

神通「あ、あのっ!そろそろ、は、恥ずかしぃ…です…////」

 

提督「おぉ、すまんすまん」

 

神通「で、では、もう遅いので、静かにしてくださいっ///」ぴゅーっ

 

バタン

 

 

提督「…可愛いなぁ神通は」

 

鈴谷「ねぇねぇ鈴谷は?」

 

提督「あ?あぁ可愛い可愛い」

 

鈴谷「むー…」

 

鈴谷「あっ!熊野はどう!?熊野!熊野もああ見えてワガママだからねー!」

 

提督「熊野か…」

 

 

……

 

熊野「鈴谷〜、お酒が無くなりましてよ?」

 

鈴谷「えー熊野飲むの早すぎ、もっとゆっくり味わいなよ!」

 

提督「まぁまぁ、ほら、これで追加買ってきてくれ!お釣りは駄賃であげるからさ!」つ一万

 

鈴谷「…はぁ、しょうがないな〜」スタスタ…

 

バタン…

 

提督「…」

 

熊野「…」

 

熊野「やっと…邪魔者がいなくなりましたわね…」ぎゅ

 

提督「あぁ…熊野…」ぎゅっ

 

熊野「はやく…鈴谷が帰ってくる前に…♡」ちゅっ

 

提督「こらこら…熊野はエッチだなぁ…」

 

熊野「ふふ…エッチな乙女はお嫌いかしら…?」にこ

 

提督「そういうの大好きだ!」ガバッ

 

熊野「〜♡」

 

……

 

 

提督「な?」

 

鈴谷「な?じゃないから!何!?熊野の事そんな風に思ってたの!?」

 

提督「いやあいつ絶対に本性こんなだろ、スケベだ」

 

鈴谷「きんもー☆」

 

提督「それは傷つく、やめてくれ」

 

鈴谷「てか鈴谷を邪魔者みたいにしないでほしいんですけど!」

 

提督「何だ?一緒がよかったのか?」ニヤニヤ

 

鈴谷「っち、違うし!//」

 

提督(え、何だその反応…)

 

鈴谷「と、とにかくこの話はここで終了!ざ!えんどってね!」

 

提督「お、おう」

 

鈴谷「てかもう寝るよ?流石にここまで起きてたら明日に響くじゃん?」

 

提督「あ〜…そうだなぁ」

 

提督「じゃ、おやすみ」スタスタ

 

鈴谷「ちょちょちょ!」ぐいっ

 

提督「…」

 

 

鈴谷「誰が一人で寝ていいって言ったん!」

 

提督「き、今日もかよ…」

 

鈴谷「当たり前じゃん!」ぷんぷん

 

提督「…はぁ、今日は?」

 

鈴谷「うーん…学校の先生と生徒は一昨日やったでしょ〜?スチュワーデスも昨日やって〜…」

 

提督(何で俺が鈴谷でロクな妄想が出来ないって…?)

 

 

鈴谷「そうだ!今日は別れを切り出した鈴谷が逆上した提督にそのまま襲われて…ってシチュにしようよ!ねぇ!」キラキラ

 

提督「…そいつはヘビーだな」

 

鈴谷「はぁ?前やった路上で襲われるシチュより軽くない?」

 

鈴谷「んじゃそれで決まり!早くベッド行こー!」ぐいぐい

 

提督「…」フラフラ

 

提督(それは…こいつは自分で俺の妄想を超えてくるからだ…)

 

鈴谷「〜♪」

 

鈴谷「あ!縛ってもいいよ!」にっ

 

提督「はは…」

 

〜感〜




せいせいるてぇぇん☆


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84話・憲兵提督の居る鎮守府 ☆

ハリケーン ハリケーン ハリケーーン


everyday is ザ どしゃ降り〜



〜鎮守府内•詰所〜

 

憲兵「…本日も晴れ…異常なし…っと」カキカキ

 

憲兵「はぁ…今日でこの鎮守府ともお別れか〜」

 

憲兵「僕の任期中何の問題も起こらなくて良かっt

 

 

ガチャッ!!

 

瑞鶴「け、憲兵さん!提督さんが…提督さんが…!!」

 

憲兵「ど、どうしたんですか!?」

 

瑞鶴「とにかくちょっと来てくださいっ!」ぐいっ

 

憲兵「っうわ!?」

 

バタバタ…

 

……

 

 

〜執務室〜

 

山城「無責任にも程があるわよ…全く…」

 

 

ガチャっ

 

瑞鶴「つ、連れてきたわ!」

 

憲兵「っ〜」ゼェゼェ

 

 

 

山城「わざわざすみません、提督が…」

 

憲兵「ど、どうしたんですか…?…ん?」

 

憲兵「見たところ指揮官の姿が見えませんが…」きょろきょろ

 

瑞鶴「そうなんですよ!ほら!これ!」 つ紙

 

憲兵「…?」ヨミヨミ

 

〜書き置き〜

もう、提督という立場に疲れました。

こんな女ばっかの職場じゃ出会いもありません。

普通の女の子に戻ってお嫁に行きます。

後のことは憲兵くんに引き継いであります。

探さないでください、みんな元気でね☆

          〜by 提督〜

 

憲兵「えぇ!?」

 

瑞鶴「全く…提督さんいつかこうなると思ってたけど…」

 

瑞鶴「で!憲兵さん!ここはどうなるんですかね?」

 

憲兵「ぼ、僕に聞かれても…それにここに引き継いでってあるけど…僕何も聞いてませんよ!」

 

山城「はぁ…あの女…」

 

瑞鶴「ま、そうだろうと思ってたわ」

 

瑞鶴「大丈夫ですよ、もう大本営に報告済みなので、代わりの提督が来ると思います」

 

山城「そろそろ大本営から電話が返ってくると思います」

 

プルル…プルル…

 

山城「はぁ、きましたね」ガチャ

 

山城「はい、こちらトラック……へ?」

 

山城「はい、はい…はぁ、…はい…」チラ

 

憲兵「…?」

 

山城「…大丈夫なんですか?それ」

 

山城「…はぁ、そうですか…はい、分かりました」ガチャ

 

山城「…」うーん

 

憲兵「どうしたのですか?」

 

山城「…嬉しいお知らせと悪いお知らせ、どちらから聞きたいですか」

 

憲兵「えぇ…じゃぁ…あの、嬉しい方から…」

 

山城「…貴方、今日を以って階級を大佐に昇格、らしいですよ」

 

憲兵「い、いきなり!?」

 

瑞鶴「憲兵さんって確か少佐だから…二階級特進!?へぇー!すごいじゃない!」

 

山城「殉職の時もね」

 

憲兵「や、やめてくださいよ縁起でもない…」

 

憲兵「で、あの…悪い知らせって…」

 

 

山城「…今日を以って憲兵〇〇大佐をトラック島前進基地の指揮官とする」

 

憲兵「」

 

山城「だそうです」

 

瑞鶴「えぇーー!?」

 

憲兵「え、いや!あの無理ですって!だって僕そもそも陸軍ですし!」

 

憲兵「それに士官学校すら出てないんですよ!?こんな下っ端の」

 

山城「下っ端だからこそ、陸海関係無く飛ばされたのかもしれないわね…」フッ

 

憲兵「そ、そんな…」

 

憲兵「指揮はどうするんですか!提督になるには特別な力が無いとダメと聞きました!僕にはそんな力ありませんよ!?」

 

瑞鶴「…憲兵さんさ、いつも気になってたけど、これ見えますか?」

 

妖精さん「キャッキャッ」

 

憲兵「あぁ、妖精さんですか?子どもの頃から見えて…貴女達と関わるまでずっと幻覚が見えてるのだと思っていましたよ…ってそれは関係が…」

 

山城「大有りですよ、提督の適正は妖精が見えるか、意思の疎通が図れるかくらいのようですし」

 

憲兵「え、そうなんですか!?」

 

妖精さん「ソウダー」

 

山城「…残念ですが、今後ともよろしくお願いします」ぺこ

 

憲兵「そ、そんな…」

 

山城「大本営が言うには、次の指揮官が決定するまでとの事でしたので、そんなに長く無いと思います」

 

憲兵「でも…」

 

瑞鶴「そうそう、それに艦隊指揮ならあの提督さんにも出来たんだから憲兵さんにも出来るわよ、私達も少しずつ教えるから!」

 

憲兵「うぅ…」

 

山城「男のくせにうじうじと…」ボソ

 

憲兵「ご、ごめんなさい…」

 

 

憲兵「じ、じゃぁ…これからよろしくお願いします…」

 

 

提督って言っても1ヶ月とかすぐの間だよな…

任期が伸びたみたいなものか…

ん…?そういやこの鎮守府って憲兵は来るのかな…

もしかして僕1人で2つの役職?

…ま、まぁ…うまくいくでしょ…

 

……

 

〜一年半後〜

 

憲兵(以下提督)「おかしい…全然連絡が無い」

 

提督「そろそろ2年になっちゃうけど…」

 

ガチャ

 

提督「」ビクッ

 

 

時雨「あぁ、ちゃんと居るね」ほっ

 

提督「な、何の用ですか…?」ビクビク

 

時雨「もう、嫌だなぁ…僕をみて怯えないでよ」ツカツカ

 

提督「ひっ」ガタ

 

時雨「一年半も一緒に居るんだからそろそろ慣れて欲しいな」ぎゅっ

 

提督「や、やめてください…僕一応憲兵なんですよ…?」

 

時雨「…♪」ぎゅうぅ

 

提督「え、あの…」

 

 

最近、このような事が多くある

艦娘はスキンシップが多く、だからこそ僕ら憲兵が動く事もある

前までは「何でダメなのに手を出す提督が多いんだろう」と思ってたけど…実際なってみるとこれは…

 

 

時雨「ふふ…提督…♪」すりすり

 

提督「は、離れてくださいっ」ぐぐっ

 

時雨「嫌だよ、3日も遠征に行かされてたんだから」ぎゅうぅ

 

提督(わざわざ遠ざけたのに…!)

 

 

時雨「ん…♡…はぁ…はぁ…♡」すりすり

 

提督(っまたこれだ!)ドキッ

 

提督「時雨さんっ、ちょっと本当に…!」

 

時雨「はぁ…んっ…て、提督…提督っ…♡」すりすり

 

提督「」ドキドキ

 

時雨「…はぁ…♡」とろーん

 

提督「あっ、そ、そうだ!」ガタッ

 

時雨「…」ジロ

 

提督「工廠に行かないとっ、建造建造っ」タタっ

 

バタン…

 

 

シーン…

 

時雨「…ふふ…可愛いなぁ…」

 

時雨「でも早く僕のモノにしないと…取られちゃう」スゥ

 

……

 

 

〜廊下〜

 

提督「あ、危なかった…何なんだよ一体…」

 

提督「あぁもう早く辞めたいよ…っ」

 

 

瑞鶴「あれ?提督さん?」

 

提督「あ、瑞鶴さん」

 

翔鶴「おはようございます」ぺこ

 

提督「翔鶴さんも、おはようございます」

 

瑞鶴「どこ行くの?」

 

提督「あの…」

 

翔鶴「…」じっ…

 

提督(翔鶴さん…?)

 

提督「工廠で建造任務を…」

 

翔鶴「」ほっ

 

瑞鶴「そうなんだ、ねぇ!その後執務室行ってもいい!?」

 

提督「いや…」

 

翔鶴「どうしてですか?」ずいっ

 

提督「いや…あの…」

 

翔鶴「…」じーっ

 

提督「あ、あの…」

 

瑞鶴「なになに隠し事〜?良くないんじゃないそれは!」

 

提督「な、何もないです!大丈夫です…」

 

翔鶴「じゃあすぐに行きますね」にこ

 

瑞鶴「やった〜!」

 

提督「じゃぁ…僕はこれで…」

 

 

 

翔鶴「瑞鶴…聞いてた?」

 

瑞鶴「うん、辞めたいって言ってた」

 

瑞鶴「それにすっごく臭かった」

 

翔鶴「そうね、あんな子どもに取られたんじゃ…」

 

瑞鶴「早く提督さんの部屋に行かないと」

 

翔鶴「ふふ…」

 

……

 

 

〜その頃執務室〜

 

時雨「…どうしたのさ」

 

 

山城「時雨、貴女こそ何でここに居るのかしら」

 

時雨「山城には関係ないじゃないか」フイッ

 

山城「…」ピキ

 

山城「…私は提督に用があって来たのよ」

 

時雨「提督なら今外してるよ、後にしてほしいな」

 

山城「…秘書艦みたいなこと言うのね、今日の秘書艦は私でしょ?」

 

時雨「そうだっけ?いつも提督といるからかな、ごめんね」ニヤ

 

山城「時雨…いい加減最近の貴女の行動は目に余るわ」

 

時雨「全部見て来たみたいなこと言うね、山城…流石ストーカーは一味違うね…」やれやれ

 

山城「」カチン

 

 

縄張り争い、発生中ッ!!

 

 

〜外〜

 

提督「うわ…まただ…また喧嘩になっちゃうよ…」

 

ガチャっ!

 

提督「ちょっとっ!時雨さん!山城さん!」

 

ダダダ

 

ガシッ!!

 

提督「!?」

 

時雨「あぁ提督っ!早く帰ってきてくれなきゃダメじゃないかっ!」ぎゅうぅ

 

山城「っ時雨どきなさい!貴女さっきもそうしてたじゃないっ!」ぎゅうぅ

 

提督「うぅ…く、苦しいっ…!」

 

山城「提督、どこ行ってたんですか、早く姉様を連れてきて下さい」ぎゅうぅ

 

提督「それが中々出なくて…って山城さんは離れて下さいっ」

 

提督(時雨とは比べ物にならない…色々…!)

 

時雨「…」

 

時雨「…」ぎゅうぅ!

 

提督「っし、時雨さん…!?」

 

 

時雨「提督…僕だけを見てよ…」うるうる

 

提督「」ドキッ

 

山城「提督、こっちを見なさい」ガシッ

 

くるっ

 

提督「っ」

 

時雨「て、提督っ…僕の方見てくれなきゃやだ…」ぎゅぅ

 

提督「ふ、2人ともいい加減に…」

 

提督(やばいやばいやばい!)

 

提督(もう、これ自首って形にしてこの鎮守府から抜けないと…捕まるよりひどいことになる…!)

 

時雨「提督っ」 山城「提督」

 

ぎゅむぎゅむ…

 

……

 

 

〜夜〜

 

提督「」ゲッソリ

 

提督「やっと解放された…」

 

提督「結局瑞鶴さんと翔鶴さんも来て色々大変だった…」

 

提督「もう限界…早く自首しよう…」

 

提督「…」プルル…プルル…

 

電話「」ガチャ

 

『はい、こちら南方派出所』

 

提督「あの…トラック島前進基地の〇〇です…」

 

『おぉ!〇〇!久しぶりだなぁ!どうだ提督は』

 

提督「も、もう限界です…艦娘達から色々されて…我慢出来なくて襲ってしまいました…この関係が長引くと良くないので…自首したいです…」

 

提督(これくらい嘘つけば…僕も捕まるだろ…)

 

『あぁ〜…お前トラック島の…前進基地だったよな?』

 

提督「はい…」

 

 

『えーとそこは…お、良かったな、大丈夫だ』

 

提督「へ…?」

 

『何だよ、お前忘れてんのか?前進基地の提督は艦娘とそういう関係になっても大目に見られるって、まぁ…島では娯楽も無いし南方の前進基地に司令官不在ってのはちょっとヤバいからな、大分緩いらしい』

 

提督「!」

 

『俺から海軍の方の上官に伝えといてやるよ、重コン予定って事にしとけば…そうだな、それだと確か支援物資が5割くらい増えるんじゃなかったかな』

 

提督「ち、違うんです!僕はここを辞めたくて…」

 

『あぁ無理無理!こっちも人手足りなくてお前に戻ってきてもらおうと打診したけどさ、向こう聞く耳持たずだわ』

 

『それにお前の鎮守府って元々女の提督だったろ?お前に変わってから戦果とか士気が馬鹿みたいに上がってるって聞いたぞ?やっぱ艦娘と男の提督は相性が良いのかね〜?』

 

提督「そんな…じゃあ…」

 

『ま、一年半も居たら大本営から艦娘の方も情が湧いてるだろって判断されて異動は難しいと思うぞ?』

 

『こっちも新しい憲兵が派遣されて人手は大丈夫だ、心配すんな?色男さんよ』

 

提督「っ…」

 

『じゃ、元気でやれよ?』ガチャ

 

ツー…ツー…

 

 

提督「そんな…これじゃ辞められない…」

 

提督「艦娘と関係を持ったなんて嘘ついても…無駄だったのか…」

 

 

「どう言う事?」

 

提督「」びくぅっ!

 

提督「え、あっ、いや…」アセアセ

 

 

時雨「ねぇ、辞めるってどう言う事かな」ずい

 

提督「ち、違うんですっ!」

 

時雨「違くないよね?最初から聞いてたんだけど…」じろ

 

時雨「僕にもわかるように…納得できる説明が欲しいなぁ、じゃ無いと…」

 

提督「っ…」

 

 

山城「待ちなさい時雨、納得なんか出来なくていいわ」

 

提督「ひっ」

 

山城「どうせこの人…この島から出られないのだから」ニヤ

 

時雨「まぁ、そうなんだけど…」ギロ

 

提督「…」ゴクリ

 

提督(まずいまずいまずい!まさかここの艦娘達がこんな事になるなんて…!これじゃ僕も他の提督たちみたいに…)

 

山城「あ」

 

提督「…?」

 

 

山城「ごめんなさい提督、さっきの電話の内容…全艦に無線で筒抜けでした」

 

提督「え…?」

 

時雨「もう!何してるのさ山城!じっくり出来ないじゃないか!」プンプン

 

山城「こうすれば逃げる気力も無くなるわ、まぁ…逃げる場所なんて無いけれど」

 

時雨「まったく…山城はいつもこうだ…」ブツブツ

 

提督「つ、筒抜けって…」

 

時雨「はぁ…今に大勢来るよ、最初は僕だからね!」ぎゅっ

 

山城「好きにしなさい、最後に上書きしてやるわ」

 

時雨「〜っ!」

 

 

提督「っ!」ダダダ!

 

時雨「へ?」

 

山城「っ待ちなさい!」

 

ガチャバタン!

 

シーン…

 

時雨「…ねぇ」ギロ

 

山城「何で捕まえなかったのかしら」ギロ

 

時雨「全く…山城には失望したよ、それはこっちの…」

 

 

 

ガチャ

 

瑞鶴「ねぇ、これ捕まえたんだけど私からでいいの?」ぐぐっ

 

 

提督「は、離してくださっ…っ…」

 

翔鶴「い、いただきますっ!」キリッ

 

 

時雨「!!」 山城「!!」

 

時雨「だ、だめだめ!僕がさいしょ

 

 

翔鶴「はむっ!」むちゅぅ

 

提督「んんっ!?」

 

 

時雨「ああぁぁあぁぁ!?!?」

 

山城「くっ…」

 

瑞鶴「!?」

 

瑞鶴「翔鶴姉ぇ!?ちょっと離してよ!?」ぐいぐい

 

翔鶴「いつも私ばかり変な目に…っ、たまには良い事だって…!」ぐぐぐ…

 

提督「し、ししし翔鶴さん何、か、か、考えてるんですかぁ!?//」

 

翔鶴「ふ、ふふっふふふっ!」ずいっ

 

提督「ってまた顔を近づけないでぇ…っ!」ぐぐっ

 

 

時雨「うぅ〜!」ジタジタ

 

山城「時雨、諦めなさい」ぽん

 

時雨「や、やだよぉ!何で見てるだけなんて…」

 

山城「大丈夫よ、これからずっと…ね?」

 

時雨「…はぁ」

 

時雨「…そうだね」

 

瑞鶴「ちょっとあれ止めなさいよ〜…」

 

山城「姉を躾けるのは貴女の役目でしょう?」

 

……

 

 

 

〜数ヶ月後〜

 

あれから相変わらず艦娘たちは僕を求めてやってくる

一人一人時間を設定して…

僕の都合なんて関係なしに…

でも、僕の方もただやられっぱなしじゃあない

僕は精神が壊れたフリをして、艦娘達が興味を無くすのを待つ事にした

でも…もう何ヶ月も状況は変わらない…それどころか…

 

時雨「提督っ…」スリスリ

 

時雨「…ちゅっ」

 

提督「…」ぼーっ

 

時雨「ふふっ♡」ぎゅうぅ

 

ガチャ

 

山城「あら、時雨いたの」

 

時雨「なっ!?ちょっと!今は僕の時間でしょ!?」ガバッ

 

時雨「出てってほら早くっ!」ぐいぐい

 

 

山城「…はい、ヒトマルマルマル丁度」

 

山城「出てって頂戴」にこ

 

時雨「ッ!」

 

時雨「山城ぉ〜!!」ギロ

 

山城「ふふ」

 

 

時雨「ふん!いいもん!」

 

ガチャバタン

 

 

山城「子どもの癇癪は見てられないわね」

 

山城「ねぇ?」

 

提督「…」ぼーっ

 

山城「はぁ…良い加減何か言って欲しいけど…」ぎゅっ

 

提督「…」ぼーっ

 

山城「…」

 

 

山城「良いわ…その”演技“、付き合ってあげる」

 

提督「」ギクっ

 

山城「そうやって気が違ったフリをすれば私たちが諦めると思ってるのかしら?」ニヤニヤ

 

提督「っ…」

 

 

山城「無駄よ…本当に気が狂った私達には…演技なんて通用しないんだから」ニヤァ

 

山城「待っててあげるわ…何ヶ月でも…何年でも…」

 

山城「ふふ…」ぎゅうぅ

 

 

もう…艦娘たちに呑まれても…いいですよね…?

 

〜完〜

 

 

 




憲兵スレに見せかけた山城モノと思いきや翔鶴モノに偽装した時雨の話の皮を被った山城END


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ほんとにあった!呪いの鎮守府85 ☆

おことわり

本作品は、投稿された映像をそのままの
状態で紹介しているため、画像の乱れや
ノイズなどが生じる場合がありますが、
あらかじめご了承下さい。

これからご覧になる映像は、
一般投稿者より送られてきた
映像を集めた作品です

ご覧に頂いた後、
不可解な出来事などや、
霊的現象が起きた場合

こちらでは、
その現象について
一切の責任を負いかねます。

本作品は、お払いを済ましております



《箪笥の影》

        投稿者 青葉(仮名)

今や、鎮守府のあらゆる場所に存在する、監視カメラ。

その分、怪異を記録する確率は、高いのかもしれない。

今回紹介するのは、とある鎮守府の執務室に設置された、監視カメラの映像である。

 

提督「…」キョロキョロ

 

提督「…」つエロ本

 

提督「…」シコシコ…

 

投稿者によると、この光景はいつも通りの事であったと言う。

しかし、この映像には、そんな日常の一コマからはかけ離れた、いつも通りでは無い不可解な現象が写り込んでいると言うのだが…

 

提督「…」シコシコ

 

提督「…」シコシコ

 

 

物陰「」満潮・_・)「…」ジーッ

 

提督「…っ」ビクンッ

 

満潮「!」

 

提督「…」つティッシュ

 

提督「…」カサカサ

 

提督「…」ぽいっ

 

満潮「!」サササッ

 

満潮「」はむっ!

おわかり頂けただろうか、もう一度ご覧いただこう

提督の座っている机から見て左方向、武蔵の箪笥が置かれている物陰に提督を見つめる女性の姿が映っている。

 

満潮「…」・_・)ジーッ

 

ひとしきり行為が終わった提督がティッシュをゴミ箱に捨てる瞬間、女性はこの世の者とは思えないスピードで口に咥えて奪い去ったのである。

 

満潮「〜♪」はむはむ

 

これは、普段素直になれない反動が彼女をこの様な奇行に走らせてしまったものである、とでも、言うのだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

《棲みつくもの》

         投稿者 青葉(仮名)

提督「…zz」

 

これは、提督の寝室を撮影したものである。

寝て起きると股間周りや口周りがベタベタになっている…と、提督から投稿者の元に相談があり、あらかじめ設置しておいたカメラにナイトモードをつけたのだと言う。

 

提督「…ん」zz

 

普段通り提督は就寝しているのだが、そこには不可解な現象が映し出されていた。

 

布団「」もぞもぞ

 

提督「…zz」

 

一見提督が寝返りをうっているように見えるのだが、提督の顔の位置は変わっておらず、布団だけが動いているのである。

 

布団「」もぞ!もぞもぞ!

 

提督「…んっ…zz」びくっ

 

 

満潮「…♪」もぞっ

 

満潮「…」くちゅくちゅ

 

満潮「」ごくんっ

 

満潮「〜〜///♪」ぞくぞくっ

 

お分かりいただけただろうか、もう一度ご覧頂こう

提督が眠っていると、突如として布団の動きが激しくなり、落ち着いた所で布団の中から女性が出てきたのである。

 

満潮「…」くちゅくちゅ

 

女性は何やら口の中にものを含んでいるらしいのだが…

 

満潮「」ごくんっ

 

満潮「〜〜///♪」ぞくぞくっ

 

女性は、口の中のものを飲み込む様子を見せた後、この世の者では考えられないほど恍惚な表情を浮かべている。

 

これは、自身の姉や妹が素直に提督に甘えているのに、自分だけ素直になれないこの女性の執念が引き起こしたものである、とでも、言うのだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

《続・棲みつくもの》

 

以前、我々が取材したテープの中には、執務室で自慰にふける提督を見つめる女性や、寝室で提督の布団から出てきた女性の姿を捉えた映像が映っていたものがある。

編集の際にその映像を見ていたスタッフの1人が、気になる事を発見したのであると言う。

 

明石「うーん」

 

青葉「どうしました?」

 

明石「この2つの映像に映っている子なんだけど…同じに見えると言うか…」

 

青葉「ふむふむ」

 

青葉「明石さんは、この映像に映る女の子が同じ子なんじゃ無いかと…」メモメモ

 

明石「うん、多分…なんだけど」

 

 

我々スタッフは、現地に赴き、取材を試みた。

 

青葉「司令官、青葉ですっ」

 

「おう、入れ入れ〜」

 

ガチャ

 

 

提督「…」カキカキ

 

青葉「司令官っ!最近身体の調子が良くないと聞きますが」

 

提督「そうなんだよ…しっかり寝てるはずなんだが起きると妙に疲れて…」ぐてっ

 

青葉「ふむふむ」

 

青葉「一度明石さんに診て頂いては?」

 

提督「それが何回も明石の所に行ってるんだが…その度に疲労が増してて…」

 

青葉「…ん?」

 

提督「はぁ…」カキカキ…

 

 

取材から帰宅した我々は、提督から気になる発言があった為、取材のテープを再び見返したのだが…

 

明石「あ〜…ほら、ここ」

 

青葉「…あーたしかに」

 

取材からの帰り際、箪笥の影を映した映像には、とある女性の姿が映し出されていた。

 

満潮「っ…」ダラダラ

 

額から大粒の汗を流し、生きている者とは思えないほど青白い顔色をしている女性が、映し出されていた。

 

明石「ほら、やっぱり同じかも…」

 

青葉「うーん…言われてみるとたしかに…」

 

明石「…」

 

青葉「どうしました?」

 

明石「スゥー…ちょっと…気分が悪く…」

 

青葉「大丈夫ですか?」

 

明石「…はい、多分…ァー…」

 

スタッフの1人が、映像を見ている途中で気分が悪くなったのだと言う

我々は、これ以上の捜査は危険と判断し、スタッフを帰宅させる事とした。

 

青葉「今日はもう帰ったほうがいいですよ」

 

明石「…そうですね…すみません、お先、失礼します」

 

青葉「気を付けて下さいね?」

 

明石「…」ガチャバタン…

 

 

 

 

 

 

 

《浴室》

         投稿者 不明

 

我々の元に、差出人不明の、何本ものビデオテープが届いた。

ビデオテープには、とある男性の日常生活が淡々と記録されている。

今回は、その中の一本を紹介させて頂く。

そこには、男性が私室に備え付けられている浴室でシャワーを浴びている様子が記録されている。

 

提督「…」ワシャワシャ

 

ジャー…

 

男性は、この鎮守府の提督であると思われる。

 

…お気付きだろうか、この浴室を記録した映像は、通常であれば備え付けられた鏡があるであろう場所から記録されているのだが…

 

提督「〜♪」ジャーっ

 

映像には、それからも延々と男性がシャワーを浴びる様子のみが映し続けられている。

 

一体、誰が、何のために、どの様にしてこの映像を記録したのかは、一切不明である。

また、このテープを送りつけてきた人物は、我々にどのようなメッセージを伝えたかったのだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

《食堂に潜む》

        投稿者 青葉(仮名)

 

提督「お、おい…」

 

青葉「ちょっと照れないで下さいよ〜」あーん

 

これは、とある男女が食堂にて食事をしている風景を記録したものである。このテープの投稿者によると、映像の男性と食事をとっていると、どこからか視線を感じる事が有るのだと言う…

 

提督「ほら、これでいいんだろ?//」あーん

 

青葉「!」

 

青葉「はむっ♪」

 

青葉「ん〜!おいしいですねぇ!」にこ

 

 

満潮「…」° 皿°)ジーーーッ

 

 

提督「ったく…」もぐもぐ

 

青葉「もう一回お願いしますよ〜」イチャイチャ

 

…お分かりいただけただろうか、もう一度ご覧いただこう。

 

青葉「ん〜!おいしいですねぇ!」にこ

 

満潮「…」°皿°)ジーーーッ

 

女性のすぐ後ろに、この世の者とは思えないほど恐ろしい表情で2人を見つめる女性の顔が写っているのである。

自身が素直になれない故に、決して叶うことの無い理想を目の当たりにして、無念の表情を浮かべているのである、とでも、言うのだろうか

 

…次に、このテープと共に送られてきた一枚の写真をご覧頂こう。

 

提督「」アーン

 

満潮「」ハムッ

 

これは、恐らく夜の食堂で撮影されたものである。

映像に映り込んでいた女性と思しき女性が、提督にパフェを食べさせてもらっている様子が写し出されている写真である。

 

この女性の表情をよく見て頂きたい。

この世の幸福を全て掴んだ様な笑顔がお分かりいただけるだろうか。

女性は、どのようにして男性とこの行為まで漕ぎつけたのだろうか…

何らかの弱味を握り、自らの理想を実現させてしまった女性の執念深い姿である、とでも、言うのだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

《終・棲みつくもの》

 

以前、提督の元に取材に行った際、スタッフの1人が気分が悪くなったと言い、そのスタッフを帰宅させた我々だが、件のスタッフと突然連絡がつかなくなったのである。

 

青葉「うーん…おかしいですね…」

 

 

満潮「あんまりこう言う事言いたく無いけど、明石さんってすごく怪しいと思うわ」

 

青葉「うーん…いやそれは流石に…」

 

満潮「あの謎のビデオテープだって、アングルからして工作できる人じゃ無いと出来ないと思うんだけど…」

 

青葉「ふむ…」

 

満潮「あ、そう言えば明石さんの工廠にはカメラ仕掛けてないの?」

 

青葉「!そうでした!」カタカタ

 

我々は、連絡の取れなくなったスタッフの元に設置してあったカメラを使い、過去の映像から手がかりを探す事にしたのだが…

 

 

 

 

これから先に流す映像は、精神に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため、自己の責任にてご鑑賞ください。

 

 

明石「提督?最近調子が悪いと…」

 

提督「そうなんだよ…いくら寝ても寝足りなくて…」

 

明石「うーん…ちょっとこれ、見てもらえます?」つライト

 

提督「あぁ」ジーッ

 

明石「…」カチッカチッ…カチカチッ

 

提督「…」

 

提督「…」ぼーっ

 

明石「提督?」

 

提督「…」

 

明石「聞こえてますか〜」フリフリ

 

提督「…」ぼーっ

 

 

明石「…んふ♡」

 

明石「…」チラ

 

 

明石「青葉?仕掛けるとしたらここら辺かしら?」ジーッ

 

明石「満潮ちゃんも見てるのかな?」

 

明石「ふふ…」ニタ

 

バツンッ…ザーッ…

 

 

ここから先は、不可解な事にノイズや映像の乱れが強く、見ることができなくなっている。

 

青葉「…」スッ 満潮「…」ハァハァ

 

我々取材班は一刻も早く状況を確かめるべく、工廠に向かう事にした。

不思議なライトで提督を惑わす明石、目から光を消す青葉、息を荒くする満潮…一体、彼女達が何を考えているのか、本人達にしか分からない事である。

これから、提督は彼女達の怨念を一身に受け、その身を捧げなくてはならないのである、とでも、言うのだろうか…

 

〜糸冬〜

 




スタッフ失踪しがち


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86話・若返り提督の居る鎮守府


あ゙ら゙い゙だでの゙ジャ゙ヅゥ゙



〜工廠〜

 

明石「できた…できてしまった…」

 

 

退化光線銃「」

 

 

提督「おーい明石ー、改修おわったかー?」

 

明石「改修なんてもんじゃないですよ提督!見てくださいこれ!」

 

提督「ん?鉄砲?」

 

明石「んっふっふ〜、違いますよ、これは退化光線銃です」

 

提督「…おい」

 

提督「俺は流星の改修を頼んだよな…!?あんだけネジも渡して…」

 

提督「」ハッ!

 

 

空のネジ箱「」

 

 

提督「お前…!あの大量のネジは何処いった!?」

 

明石「あぁ、科学の進歩には犠牲はつきものなのですよ」にこ

 

提督「き、貴様ァ!」ガッ

 

明石「おっと!」ガチャ

 

 

明石「くらえ退化ビーム☆」ビビビ

 

提督「ぐあぁぁ!?」ビリビリ!

 

明石「ふふ…」

 

シュウゥゥ…

 

 

幼提督「けほっ!けほっ!」ちんまり

 

明石「!!」

 

 

明石「か、可愛いっ!!」キラキラ

 

幼提督「な、何がどうなって…」

 

幼提督「服が…これは…」ブカブカ

 

明石「やだぁもう可愛いですねぇ!?」ガバッ

 

幼提督「!?」ビクッ

 

幼提督「あ、明石やめろぉ!俺はお前に問いただしたい事が山ほど…っ」

 

明石「ん〜♪いい匂い…」くんくん

 

幼提督(ち、力が入らない!?いや、全力で抵抗しているのに手応えがない…!)

 

明石「他の子に見つかっちゃう前に私の部屋にしまっちゃいましょうね〜♡」ズルズル

 

幼提督「や、やめろぉ!助けてくれ誰か!誰かぁ!」バタバタ

 

 

大淀「」シュタッ

 

幼提督「お、大淀っ」

 

明石「チッ…邪魔者めが…」

 

大淀「提督…任務放り投げてどこで遊んでるかと思ったら…」チラ

 

 

幼提督「助けてぇ…」ウルウル

 

大淀「」

 

大淀「」ハッ

 

大淀(何…あれ…まさか提督の隠し子…?)

 

大淀(な、なんでもいいけどあの子…)

 

幼提督「…?」

 

大淀(あぁぁ!首を傾げないで!そんな容姿でそんな動きをされたら…)

 

 

大淀「私が連れて帰ります」ぐいっ

 

幼提督「!?」

 

明石「ふ、ふざけないでください!」

 

明石「これは私の発明の功績です!提督は私が頂きます!」キリッ

 

大淀「…」

 

大淀(ほぅ…読めましたよ、これは明石による何らかの機械で提督が童子に変えられてしまったと…)

 

大淀(つまりこの子は見た目は童子だけど本当は成人した提督…なら…)

 

 

大淀「食べてしまっても文句はあるまい」ニヤァ

 

幼提督「!?」 明石「!?」

 

幼提督「み、見損なったぞ大淀!」

 

明石「そうです!これは私が最初に頂くんです!」ギュウゥ

 

幼提督「ふざけんなぁぁ…!」ぐぐっ

 

大淀「離しなさい明石ぃぃ!!」ギュウゥ

 

幼提督「っ…」ジワ…

 

大淀「!」 明石「!」

 

 

幼提督「やっ…やめろよぉ…痛いんだよっ…」ポロポロ

 

幼提督(クソっ…感情の抑制がきかない…涙がどんどん出てくる…)

 

大淀「ち、違いますからね提督!?提督を痛めつけるつもりなんてこれっぽちも…」アセアセ

 

明石「そ、そうですっ!私はただ提督と一緒にゲームしたりとかお菓子食べたりとか…」ダラダラ

 

幼提督「知らん…2人とも嫌いだ…」プイッ

 

大淀「」フラァ

 

明石「」ドサッ

 

 

ドア「」バタァン!!

 

金剛「ヘイ明石ー!頼んでたケーキスタンドの修理はどうネー!」

 

金剛「oh!明石大淀!?」

 

金剛「一体何が…」チラ

 

幼提督「…」グスッ

 

金剛「…」ハハァン

 

この時金剛は、倒れている明石大淀、泣いている提督と思しき子どもを見て瞬時に状況を理解した。

進水したのが明治時代という、5つの元号を跨いだが故の洞察力である。

 

金剛「…」にこ

 

金剛「提督、ここで泣いてても仕方ないネ!私達とお茶でもしませんか?」にこ

 

幼提督「…」コク

 

金剛「ワオ!小さくなってもいい子ネー!」

 

……

 

〜金剛型の部屋〜

 

金剛「どうデース!色々あって小さくなってしまいましたが提督デース!」

 

幼提督「すまん…こんな事になってしまって…」ペコ

 

比叡「おぉ!小さい頃の司令ってこんな感じだったんですね〜!」

 

霧島「利発そうな子ですね」

 

比叡「お姉ちゃんと遊ぶ!?」キラキラ

 

幼提督「い、いや、精神までは子どもじゃないし…」

 

金剛「つれない所も可愛いネー!ね、榛名!」

 

 

榛名「ハァ…ハァ…」ドキドキドキドキ

 

霧島「ん?榛名?」

 

幼提督(こ、こいつ!明石や大淀と同じ目をしてる…!)ササッ

 

比叡「あれ?司令どうしたんですか私に隠れて」

 

金剛「榛名は可愛いからネ、とんだシャイボーイデース!」

 

金剛「どうネ榛名!ちっちゃい提督も可愛いでショ!」ウリウリ

 

幼提督「ちょ、くすぐるなっ」

 

榛名「はいっ!今すぐにでもブチ犯しt …!!!」

 

一同「?」

 

榛名(ま、まずいです!つい本音が…)

 

金剛「?ぶちおかし?」

 

榛名「…ぷ、プチお菓子です!スコーンやケーキなどの!一口の!小さいやつ!」

 

比叡「あ〜たしかに!お菓子とかで餌付けしたいかも!」

 

霧島「子どものころからお菓子ばかりだと栄養が〜…」

 

幼提督(何だ…この嫌な予感は…)

 

榛名「そうです…餌付け…あまぁーいあまぁーいお菓子で…一度知ったら何度でも欲しくなってしまうあまぁーいお菓子で…ハァ…提督…ハァハァ…こ、こちらへ…」ギラギラ

 

幼提督「い、いや…」

 

霧島「ふふ…たじろぐ司令を見れるなんて珍しいわね」

 

比叡「あ、そんな事よりお姉様!お茶にしましょうよー!」

 

金剛「ワオ!すっかり忘れてたネ!」

 

金剛「今日は誰が淹れますカ?」

 

 

榛名「私めにお任せを」

 

比叡「わぁ珍しい!」

 

金剛「いつもはワタシの紅茶を飲みたいと言って聞かない榛名が…成長したネー!」

 

霧島「提督、榛名の紅茶はとても美味しいんですよ」にこ

 

幼提督「そうなのか」

 

榛名「ふふ、提督も居るので…とびきりの紅茶を淹れますね…」ニタァ

 

……

 

 

榛名「さぁ!提督!お姉様!お召し上がりください!」

 

金剛「ン〜!いい香りネ!」コクッ

 

霧島「温度も丁度良い…」コクコク

 

比叡「〜♪」ズズ

 

比叡「…?榛名?これ…なんか……」フラッ

 

比叡「…zz」トサッ…

 

幼提督「!?」

 

金剛「もー!行儀が悪いネ比叡!ティータイムの時に寝るなんれ…はれ…?なんだか…ワタシも…」zz

 

幼提督「も、盛りやがったな榛名!?」チラ

 

 

榛名「…zzz」くぅくぅ…

 

幼提督「…へ?」

 

 

霧島「はぁ…やっぱり…」

 

幼提督「き、霧島?」

 

霧島「榛名の様子がおかしいから、私の紅茶と榛名のをすり替えたんですよ」メガネクイッ

 

幼提督「おぉ…」

 

霧島「小さい提督を見た時からフガフガしてるし…ブチ犯すとか言うし…紅茶自分で淹れると言った時は確信しました」クイッ

 

幼提督「あ、ありがとうな…」

 

霧島「いえいえ、そんな事より…」チラ

 

 

榛名「zz…」

 

霧島「お姉様の大切な紅茶を無駄にし、ティータイムを無駄にした責任…どう償って貰おうかしら…?」コキコキ

 

幼提督「ま、まぁまぁ!結果的に助かったし!責めないでやってくれよ!」

 

霧島「いえ、姉妹から祟り神のような者が出たんです、これはケジメとして…」

 

幼提督「そ、そうか…まぁ、とりあえずお茶でも飲んで落ち着きなよ」スッ

 

霧島「ありがとうございます」ゴクッ

 

霧島「さて榛名…まずは鉄拳百…発……zz」

 

幼提督「…」

 

幼提督「…眠れば忘れるだろ」コソッ

 

 

〜廊下〜

 

幼提督「それにしても困ったな…どうしたら元に戻るんだ」てくてく

 

幼提督「やはり明石か…?」ウーン

 

どむっ

 

幼提督「っうわぁ!?」コテッ

 

「あ、あら、ごめんなさい、大丈夫?」

 

「ちょっと貴方!姉様にぶつかるなんて許せないわ!」

 

幼提督「ひぃ!?」

 

 

扶桑「こら、山城?子ども相手に大声はダメよ?」めっ

 

山城「くっ…ですが姉様……ん?」じろ

 

幼提督「…す、すまん…」

 

山城「この憎たらしい顔どこかで…」

 

扶桑「…もしかして、提督の…隠し子…かしら…?」フラァ

 

山城「ね、姉様!お気を確かに!」ガシッ

 

山城「あの男!こんな忌み子をこしらえて…あまつさえ姉様に…!!」ギロ

 

幼提督「ち、違う!俺は提督だ!」バッ

 

山城「何を!」

 

幼提督「あ、明石の作った謎のマシンで〜…」

 

 

扶桑「そ、そう…よかった…」ほっ

 

山城「姉様、もしかしたらあの男に私達に見つかったらそう言うように言われているのかもしれません」

 

幼提督「なっ!本当の事だ!頼む信じてくれ!」

 

扶桑「いえ、山城、この子は確かに提督よ、ほら、ここの鎖骨のところのホクロ、提督と同じ」にこ

 

幼提督(えっ…)

 

山城「ふん、どうですかね、鼠径部にも同様にホクロが有れば信じますが」ジッ

 

幼提督(えっ…なんで知って…)

 

扶桑「…ごめんなさいね、ボク、妹が疑り深くて、ちょっとだけでいいから…お姉さんたちに見せて?…ちょっとだけ…ね?」ススッ…

 

幼提督「く、来るなっ!」

 

ガシッ

 

幼提督「ひっ」

 

山城「何を逃げてるんですか、今なら私達に証拠を見せるだけで仕方なく提督だって認めてあげるんですよ?ほら見せなさい」グイグイ

 

幼提督「うぅっ…!」

 

「そこまでよ!」バッ

 

扶桑山城「!!」

 

幼提督「…?」

 

 

満潮「扶桑、山城、見損なったわよ!そんな小さいガキに迫って何してんだか!」

 

扶桑「み、満潮ちゃん、これは…その…」

 

山城「く…」

 

満潮「司令官も司令官よ!いくら体が縮んだからって男の癖に押されっぱなしじゃダメダメなんだから!」

 

幼提督「はい…」

 

満潮「はぁ…もういいわよ、で、これからどうするの」

 

幼提督「と、とりあえず元に戻ろうかと…」

 

満潮「はぁ!?」カッ

 

幼提督「な、なんだよ…」ビクッ

 

 

満潮「あんたバカぁ!?そんな状況二度と来ないかもしれないわけ!それなのに戻る!?」

 

扶桑「み、満潮ちゃん」

 

満潮「黙ってて!」

 

扶桑「ひゃい…」

 

山城「満潮!貴女いい加減に…」

 

満潮「…司令室の本棚の隠しカメラ」ボソ

 

山城「くっ…!」

 

満潮「司令官、ちょっとこっち来なさい」グイッ

 

幼提督「どこに…」

 

満潮「…」ギロ

 

幼提督「…」

 

 

〜30分後〜

 

満潮「…」てくてく

 

幼提督「…」てくてく

 

幼提督(もう30分くらい歩き回ってるぞ…)

 

幼提督「な、なぁ満潮、同じ所ぐるぐる回って一体何を…」

 

満潮「…」ピタ

 

満潮「…」ボソ

 

幼提督「…?」

 

満潮「…手…とか」ボソボソ

 

幼提督「??」

 

 

満潮「っ!て、手とか繋いで一緒に歩きたいって言ってんの!!//」

 

 

幼提督「!」

 

満潮「い、いつもアンタ、デカいし…大人だし…そんな事言っても子どもが背伸びしてるって思われそうだけど…」

 

満潮「い、今の司令官なら、わ、私と手繋いで歩いてたって普通に見えるでしょっ//」フイッ

 

幼提督「…」

 

幼提督「…間宮さんの所でも行くか」ギュッ

 

満潮「!」

 

満潮「…うん//」コク

 

……

 

満潮「もう変なやつに捕まるんじゃ無いわよ」

 

幼提督「あぁ」

 

満潮「そ、それと、早く元に戻りなさい!今のままでも悪くないけど…」

 

満潮「やっぱりいつもの…」ボソ

 

幼提督「なんだ?」

 

満潮「…ウザい!早く行け!」ゲシ!

 

幼提督「!?」

 

 

〜工廠〜

 

幼提督「やっぱここだよなぁ…」

 

幼提督「…」キョロキョロ

 

 

「あぁ…提督…」フラァ

 

幼提督「!?」

 

明石「かえって…きて…くれた…」フラ…フラ…

 

明石「私の事…嫌いじゃ…ないですよね…」カタカタ

 

幼提督(そ、そんなにダメージデカかったのか…)

 

幼提督(ん?…明石には悪いがこの状況…)

 

明石「提督…何か…言ってください…」

 

 

幼提督「…嫌いだ」

 

明石「ひぃぃ!!!」

 

幼提督「…だけど!」

 

明石「…?」

 

幼提督「もし、元に戻してくれるなら、好きになる…かも」チラ

 

明石「うおぉぉぉぉ!!」カチカチ!!

 

 

明石「戻るビーーーム!!!」ビビビ!!!

 

幼提督「ぐわぁ!?」バリバリ!!

 

…シュウゥ…

 

 

提督「…?」

 

提督「おぉ…おぉ!!!」バッ

 

提督「やっぱこの体だよなぁ!!」

 

 

明石「あの…提督…」

 

提督「ったく困らせやがって!」ギュッ

 

明石「にゃっ!?!」

 

提督「ほら、これでいいか?あか…」

 

 

明石「」

 

提督「失神してる…」

 

 

大淀「提督…その…先程は…」

 

提督「あぁ、もう気にしてないよ、ショタコン大淀」

 

大淀「!?」

 

提督「さて、任務の続きするか〜」

 

提督「オラお前も手伝うんだよ!早く終わらすぞ!」ぐいっ

 

大淀「あっちょっと!」

 

 

「何さっきのすごい光」 「ワオ!戻ってるネー!」

「あぁ…なんて事…」 「もう一回ビームを…」

 

ガヤガヤ…

 

かくして、一連の騒動は幕を閉じた…

事の発端である明石の発明品は破棄された…

 

…事になっている

 

……

 

 

〜その後〜

 

 

明石「…そう簡単に手放すもんですか…もっと改良を加えて…」

 

明石「前回は精神まで退行しなかった分変な知恵があって抵抗されたから…今度は精神にも干渉して…」カチャカチャ

 

 

提督「何してんだ?」

 

明石「ひゃっ!?」ガシャっ

 

提督「!?」

 

提督「お前!それ捨てろって言ったろ!?」

 

明石「い、嫌です!私の可愛い可愛い試作品!」

 

提督「このっ!」

 

明石「や、やむをえん!」ガチャ!

 

提督「!?」

 

 

明石「くらえ!退行ビームver.2☆」ビビビ!

 

提督「ぐ、ぐあぁぁ!!おのれおのれおのれぇぇぇ!!!」バリバリ

 

シュウゥ…

 

 

 

 

 

女提督「っ…ちくしょう…」

 

明石「…は?」

 

女提督「ん…?」

 

女提督「…」ゴソゴソ

 

女提督「…」

 

 

女提督「わ、悪くない」

 

明石「いや悪いですよ!誰得ですか!元に戻しまs

 

 

???「ふんっ!!」バギィ!!

 

光線銃「」粉々

 

明石「…え?」

 

 

 

 

大井「提督、女の子同士ちょっとお話しましょう?」ニッコォォ

 

 

〜艦〜

 




ウーウレサセバトミサタ


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87話・ほんとにあった怖い鎮守府


これは一般の艦娘が体験した
実話を再現したものです

ただし、登場する地名、団体名、
個人名などは、架空もしくは仮名であり
事実とは一切関係ありません



 

凍りつくほど恐ろしい体験が、突然あなたを襲います。

鎮守府の宿舎で、古びた寮で、毎日走る演習場で…

そんな恐怖体験を皆に伝えるのが、提督が率いる通称かん娘クラブ。

 

提督「イワコデジマイワコデジマかん娘五字切り!」

 

浜風「か、皆!」

 

浦風「祷っ!」シャッ

 

谷風「怖〜♪」

 

磯風「無ッ!!」カッ

 

 

提督「弱気!退散!!」ヒュンヒュンヒュン

 

シャリンシャリン!

 

皆「カーーーツ!!!」

 

 

ここが、かん娘クラブ秘密の隠れ家。

艦娘寮だったところを改造したちょっぴり怖い場所です…

この隠れ家に、鎮守府中から寄せられる沢山の手紙…

そこに綴られた、ほんとにあった怖い話の数々…

そんな恐怖郵幽便の中から一体どんな怖い話が飛び出すのでしょうか

 

 

提督「…では、始めよう」キリッ

 

皆んな「「「「はいっ!提督さん!」」」」

 

 

提督「先生、お願いします」チラ

 

扉「」ガララッ

 

 

青葉「…」スッ

 

恐怖の心霊体験を読み解くのは、舞鶴第八鎮守府専属記者の重巡洋艦、青葉先生。自ら艦娘として戦闘を行いながら、スクープやゴシップなどをかき集めるプロフェッショナルである…

 

 

提督「では、今宵一通目の恐怖幽便を読んでみよう」

 

提督「浜風くん」

 

浜風「はい、提督」スッ

 

浜風「これは、私がドックで入渠していた時の出来事です」

 

……

 

『のぞく瞳』

       体験者 浜風(仮名)

 

これは、私がドックで入渠していた時の出来事です…

 

浜風「ふぅ…」

 

その日は、3日間にわたる遠征から帰還した事で疲れも溜まっており、ドックでゆっくりしてから寝ようと思っていました…

 

浜風「そろそろ出ましょうか…」チャポ

 

浜風「ん…肩もだいぶ楽になって…」ふるん…

 

浜風「っ!?」バッ!!

 

浜風「…?」

 

突然、脱衣所の方から何者かの視線を感じました。

ですがもう夜も更け、誰も来る筈はありません。

きっと疲れているだけだろう…そう自分に言い聞かせて、ドックから出る事にしました…

 

〜脱衣所〜

 

浜風「…え」

 

浜風「し、下着が…どこに…?」ガサガサ

 

入渠する前に用意したはずの新しい下着どころか、着用してきた下着すら無いのです。

すると…再びどこからか視線を感じます…

その視線は、故障して使用禁止となっているロッカーから感じ取ることが出来ました…

 

浜風「っ…!」ゴクリ

 

てく…てく…

 

浜風「だ、誰か居るんですか…?卯月ちゃん…?時津風ちゃん…?い、イタズラしてるなら今のうちに…」

 

ガチャ

 

ロッカー「」キィ…

 

 

浜風「…!」

 

 

 

 

ロッカーの中の提督「…」つブラジャー

 

 

浜風「いやぁぁぁあああああ!!?!?」バタァン!!

 

ダダダ…

 

 

…あれは、一体なんだったのでしょうか…

疲れすぎて幻覚を見てしまったのか…それとも…

 

 

 

浜風「いやぁぁああ!!」

 

浦風「げぇ…」

 

谷風「ひぇっ…」ヒキッ

 

磯風「う…」

 

 

谷風「ちょっと提督これは流石に…」チラ

 

浜風「…」ギロ

 

 

提督「諸君静かに!」

 

提督「では、心霊研究を始めよう!」

 

提督「磯風くん」

 

磯風「うむ、アレは浜風の入浴を見ながら浜風の下着を用いて一人でナニをしていた司令だと思うのだが、いかがだろうか?」

 

提督「うん、浜風は、駆逐艦とは思えない程発育した体の持ち主だからな。俺が欲情するのも無理は無いだろう」

 

浜風「ひっ」

 

磯風「先生、この男は、いや私達は一体何をやらされているのか?」

 

青葉「う〜ん、青葉もちょっとこれはドン引きと言うか、明日の新聞のネタを探しに来たのに初っ端から本物の犯罪は予想してなかったですね…」カキカキ

 

 

提督「では、まとめよう!」

 

浜風「…え?」

 

提督「闇を照らす霊訓!」

 

提督「駆逐艦だからと言って、俺が欲情しないとは限らない。浜風のようないやらしい艦娘は俺に覗かれてしまうだろう。もう、諦めよう!」

 

皆んな「…」

 

提督「…はい!提督さん!」

 

谷風「なぁ提督、疲れてるん?」

 

提督「俺は至って健康だぞ」にこ

 

谷風「…」

 

 

提督「…今宵は、恐怖幽便に同封された不吉な心霊写真を鑑定しよう」

 

提督「先生、お願いします」

 

ガララッ

 

瑞鳳「え、なになに?なんか急に呼ばれたんだけど…」

 

不可思議な心霊写真の謎を読み解くのは、瑞鳳先生。強い癒しの力を持つ、卵焼き軽空母。写真に宿る霊体を見抜く…

果たして、写真には何が…

 

提督「どうでしょうか、先生」

 

瑞鳳「えっ?うーん…この写真を見ればいいの?もう…」カサカサ

 

瑞鳳「別に普通の写真…へ…?」

 

瑞鳳「いや…ちょっと…え…?」

 

瑞鳳「提督…これちょっとマズくない…?」カタカタ

 

提督「では先生、心霊写真鑑定房の方へどうぞ」

 

瑞鳳「う、うん…?」

 

霊能力者でさえ恐怖を抱いた写真…

そこには、どんな霊が映し出されているのか…

 

心霊写真鑑定房。かん娘クラブの2階から階段でつながる特別な場所である。

極度に霊感が研ぎ澄まされるこの空間で、霊能研究家は鑑定に集中する。果たして、どんな結果が出るのだろうか…

 

カンカンカン!

 

浦風「うわなんじゃ」

 

浜風「早いですね」

 

提督「早くも心霊写真鑑定房から連絡が入った、瑞鳳先生!どうされましたか?」

 

瑞鳳『今鑑定が終わったところなんだけどぉ…あの…恐ろしい写真です…』ヒキッ

 

瑞鳳『ちょっと手紙読んでみて…?』

 

提督「はい」がさっ

 

…手紙には、こう綴られている。

 

〜投稿者〜

青葉さん(仮名)

とある艦娘の部屋で撮った写真です。

部屋の持ち主には何も無いのですが、この写真を撮ってから気が気でありません。まさか自分も同じような目に遭うのでは無いかと…

この写真に写っている男性は、私のよく知る方のようですが気のせいでしょうか?

 

こちらが、その写真…

何気ない艦娘の部屋で撮った写真…凍りつくような男の様子を、あなたは感じませんか?

 

 

谷風「ぎやぁ!なにこれぇ!」

 

提督「うわぁ!」

 

浦風「は…?は……?」

 

磯風「はっはっは、男の子だな司令」

 

浜風「最低…」

 

浦風の下着箪笥に注目、提督のような男性が、浦風の下着に顔を埋めている。果たして、この霊の正体は…

 

瑞鳳『いやこれ…提督でしょ…』

 

提督「へ〜…」

 

瑞鳳『へ〜…じゃないよ!もう!』

 

提督「彼…は、何をしたかったんでしょうかね?」

 

瑞鳳『し、知るわけないでしょ!自分に聞きなよ!』

 

 

提督「…さて、鑑定も終わった事だし、次の恐怖幽便を読む事にしよう」

 

提督「浦風くん」

 

浦風「…」

 

提督「…はい、提督さん」かさっ

 

提督「これはまだ私が、配属されて間もない頃の出来事です」

 

 

……

 

『案山子』

 

     体験者 浦風(仮名)

 

これは、まだ私が配属されて間もない頃の出来事です…

当時鎮守府は今ほど大きくなく、小さな棟が一つあるだけでした。

 

浦風「ふぅ…なかなか実らんのう」

 

棟の横には提督が趣味の一環として作った畑があり、そこでは艦娘たちが持ち寄った野菜の苗が育てられていました。

鳥たちに育てた野菜が狙われないよう案山子を作り畑に置いていたのですが…

 

浦風「それにしても…」チラ

 

案山子「…」

 

浦風「…不気味じゃのう…」

 

その案山子は作った当初こそ普通の案山子と変わらなかったのですが、日が経つにつれ、雨風にさらされボロボロになってゆき、不気味な雰囲気でした。

 

浦風「ん、もうこんな時間か〜、警備の交代に行かんと」

 

 

案山子「……」

 

 

〜次の日・畑〜

 

浦風「おぉ!なっとるなっとる!」パァァ

 

提督「どうだ浦風、育てるのは楽しいだろう」

 

浦風「うん!ちょっと面倒じゃけ育てた甲斐があるのう!」

 

提督「そうかそうか」

 

ドサッ

 

提督「ん?」

 

浦風「…?」

 

 

案山子「…」

 

提督「なんだ、倒れちまったか」ヨッコショイー

 

提督「これももうボロボロだな、捨てて新しい案山子作るか」

 

浦風「…そうか」

 

こうして、この案山子は廃棄され新しい案山子を作ることとなったのですが…

 

〜その日の夜〜

 

浦風「ん〜!はよ寝て明日も演習じゃぁ〜」フワァ…

 

窓「」どんっ

 

浦風「っ」ビク

 

浦風「な、なんじゃ…?」びくびく

 

浦風「…」そ〜っ…

 

浦風「!?」

 

 

案山子「…」

 

浦風「ひいぃ!?」

 

浦風「な、なんで!?捨てたじゃろさっき!?」

 

浦風「はっ!提督か!あのボケ!ウチにこんな事して笑って楽しんどるんか!」怒

 

浦風「締めちゃるけ待っとれや!」

 

ドタドタバタン!

 

 

案山子「………」

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「ん?どうした浦風?」

 

浦風「どうしたもこうしたもないんじゃ!ウチの部屋の外にあのカカシ置いたじゃろ!」

 

浦風「ウチこう見えてあぁ言うのに弱いんじゃ…頼むからやめてくれぇ…」

 

提督「カカシ…?あれはしっかり捨てたぞ?」

 

浦風「…もうええ!ウチが自分で捨てたる!」ダダダ

 

提督「…?」

 

 

ドア「」バタン

 

浦風「全くあのボケ…悪ふざけがすぎ

 

ドサッ

 

浦風「?」チラ

 

 

案山子「…」

 

 

浦風「ひぃぃいいいああああ!!?!?」

 

 

提督「どうした浦風!」ガチャ!

 

提督「どぅあぁ!?ひ、人か!?」ビクッ

 

浦風「提督ぅ!あれ!あれじゃぁ!捨てたのに来よるんじゃあ!」

 

提督「か、案山子か…」ビクビク

 

提督「だ、大丈夫だ浦風、今度こそ捨てるから…」

 

浦風「はよしてぇ…」ウルウル

 

今度は、提督と一緒に捨てに行くことにしました。

不要になった毛布でくるみ、ガムテープを巻いて捨てました。

これで今度こそ安心…そう思っていました…。

 

〜次の日の夜〜

 

浦風「あ、そうじゃ」

 

浦風「ヨーグルト今日までじゃった…ギリギリのヨーグルトは水が出よるんよ…」トテトテ

 

 

ドサッ…

 

浦風「」ビクッ

 

 

ドサッ

 

浦風「〜っ…!!」ビク

 

浦風「だ、誰じゃ…っウチをからかうんは…も、もう降参じ ドサッ

 

浦風「」ビクッ

 

 

ドサッ

 

浦風「は、はぁっ…はぁっ…っ…」ブルブル

 

浦風「…っ」ごくり

 

浦風「…」くるっ

 

 

シーン…

 

 

浦風「な、なんじゃ、何もおらんのか…」くるっ

 

 

 

案山子「」ゴロンっ

 

 

 

浦風「ひっ」

 

浦風「いやぁぁぁぁあああああ!!!!」

 

……

 

結局あの案山子は、近所にあるお寺で供養をしてもらうことになりました。なぜこのような事が起きたのかは、今となっては知る術がありません…

 

……

……

 

 

谷風「ガチじゃん」ぎゅっ…

 

提督「あ〜有ったなこんな事」

 

浜風「あ、暑いですよ、少し離れてください」ぎゅうぅ

 

提督「それはこっちのセリフだし」

 

浦風「いやぁウチこん時はほんとに参ったんよ…」

 

 

磯風「…?わからんな、カカシに誰か入っていたと言うことか?」

 

皆「…」しーん…

 

 

提督「諸君静かに」

 

提督「では、心霊研究をはじめよう」

 

提督「谷風くん」

 

谷風「はい、提督ぅ〜」

 

谷風「あの案山子には、ここで暮らす皆の良い感情、悪い感情、様々な念が宿ってしまっていると思うんだけど、いかがですか?」

 

提督「うん、古来より、人の形をした物には何かしらの念が宿るとされている。それも大きいほど強力なものに取り憑かれやすいだろう。」

 

谷風「先生、あの案山子は、一体何故あのような行動をしたのですか?」

 

青葉「あの案山子はですね、きっと寂しかったんじゃないかなって…」

 

青葉「今まで、鎮守府の畑を見守ってきたのに汚くなったから捨てられる…まだまだ自分は役に立てるよって、鳥だって害獣だって追い払えるよって、浦風ちゃんを驚かす事で知って欲しかったんじゃないのかな」

 

提督「おぉ〜」

 

浦風「な、なるほど…」

 

青葉「人の形をしているものは、人の思いとか、霊体が宿りやすいんです。人に見立てる事が出来ますから。きっと感情が宿ってしまう事もあるんだと思います。」

 

浜風「ほ、ほんとに心霊研究家みたい…」

 

青葉「えっへん!色んな記事を読んでますので!」

 

案山子の起こした行動は、かつて自分も鎮守府の一員であったという思い。捨てられる話が出始めたため、浦風を驚かし自らがまだ役に立つことを証明したかった。

人の形をしたものには、霊が宿りやすいと言う…

 

 

提督「では、まとめよう!」

 

提督「闇を照らす霊訓」

 

提督「どんなものにも魂が宿る。粗末に扱うとバチが当たります。物は大切にしよう!」

 

皆「はい!提督さん!」

 

 

次週の恐怖体験は…

 

『脱衣所で…』

 

翔鶴「いやぁ!提督が私の下着を!?」

 

提督「はむはむ」

 

瑞鶴「ちょっと何してるの!?離しなさい〜!」

 

提督「ちゅっちゅっ」

 

瑞鶴「いやぁ手についたぁあ!!?」

 

 

『演習場に…!』

 

赤城「女の…人?」

 

木曾「いや、誰も見てないな」

 

赤城「なんで私のご飯が無くなってるの!?」

 

赤城「いやぁぁぁああ!!」

 

……

 

〜鑑〜

 





背後に…


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88話・誤解されショタ提督の居る鎮守府 ☆※


久しいのう




〜執務室〜

 

提督「あついよ摩耶さん」

 

 

摩耶「あぁ?」ぎゅむぎゅむ

 

提督「うぅ…」

 

摩耶「お前なぁ…アタシがただこうして抱き着いてると思うなよ?お前みたいな弱い奴がいt

 

提督「いつ襲われてもいいように守ってくれてるんでしょ?ありがとう」にこ

 

摩耶「!」

 

摩耶「…んだよ」ぎゅうぅ

 

提督「い、いたっ…」

 

摩耶「…」ぎゅうぅ

 

提督「うぅ…」

 

提督「あっそうだ、新しい重巡洋艦の人が来るんだって」

 

摩耶「…アタシはお払い箱か?」ギロ

 

提督「ち、ちがうよ!いつも摩耶さんばっか傷ついて帰ってくるから…一緒に水上打撃に行ける人を…」

 

摩耶「あぁ?お前に心配される程弱くねぇぞ!」

 

提督「うぅ…ご、ごめん…」

 

摩耶「チッ…」

 

提督「…でも本当に…摩耶さんが傷つくのは見たく無いから…だから…」

 

摩耶「…」

 

摩耶「ったくしょうがねぇなぁ…お前ほんとアタシの事ばっかだなぁ?」ニヤニヤ

 

提督「っ//」フイッ

 

摩耶「あん?んだよ!こっち見ろよ!おら!」ぐいっ

 

提督「っ!///」ぐぐっ

 

摩耶「見ーろーよー!」ぎゅうぅ

 

提督「やめてぇぇ…///」

 

摩耶「顔真っ赤じゃねぇか!一丁前な奴だなぁ?」ニヤニヤ

 

提督「し、しょうがないじゃん…」

 

 

ガチャ

 

提督「?」  摩耶「?」

 

 

高雄「こんにちは、本日付でこちらに配属となった高雄です」にこ

 

摩耶「!」

 

高雄「貴方が提督でしょうか?」

 

提督「!」

 

提督「はい!」

 

高雄「ふふ…随分と可愛らしい方ですね」にこ

 

提督「いえそんな…」

 

 

摩耶「何でこんな所に居るんだよ、姉貴」

 

高雄「あら、提督が私を希望したからですわ?」にこ

 

摩耶「はぁ!?」ギロ

 

摩耶「おい!どういう事だよ!提督!」ぐいっ

 

提督「あぅっ…く、来るなら摩耶さんのお姉さんの方が寂しくないかなって思って…」びくっ

 

摩耶「チッ」

 

 

高雄「…」パシン

 

摩耶「いっ…」ビクッ

 

提督「!」

 

高雄「摩耶、子どもに詰め寄るなんて情け無い!」ギロ

 

摩耶「っ…」

 

 

高雄「…提督?怖かったでしょう…辛かったでしょう…」ぎゅっ…

 

提督「え…?」

 

摩耶「お、おい!」

 

高雄「これからはこの高雄が、貴方の身を護って差し上げますわ?」にこ

 

提督「え…いや…」チラ

 

摩耶「ふ、ふざけんな姉貴!おい提督!どうなってんだよ!」

 

提督「高雄さん?僕は大丈夫です、いつものこt

 

高雄「まぁ!こんな可愛らしい提督に摩耶はいつもこのような仕打ちを…姉としてお詫び申し上げます…」

 

摩耶「ちょ、いい加減に…」

 

高雄「提督、ここは危険です、摩耶の居ない所へ」がしっ

 

提督「た、高雄さん!僕は大丈夫!大丈夫ですからっ!」バタバタ

 

高雄「摩耶、反省なさい」

 

バタン!

 

 

摩耶「ぁ…なんだよ…それ…」

 

……

 

それから提督と高雄達の、摩耶への関わりは最低限のものとなった…

 

 

提督「高雄さん、工廠へ行ってくるよ」

 

高雄「あら、今は任務は残っていない筈ですが…」ペラペラ

 

提督「す、少し様子を…」

 

高雄「…ならばこの高雄もお供致しますわ?」にこ

 

提督「大丈夫です…」サッ

 

ガシッ

 

提督「!?」

 

高雄「提督に何かあっては危険ですから」にこ

 

 

 

摩耶「…」もぐもぐ

 

木曾「なにシケた顔してんだよ」もぐもぐ

 

摩耶「うるせぇな…」

 

若葉「そっとしておけ、姉に男を取られて落ち込んでいるんだ」

 

 

摩耶「っ!!」ダン!!

 

シーン…

 

木曾「ビビらせんなよ…」

 

若葉「…すまない」

 

……

 

提督はもちろん摩耶に会う事は許されない…

摩耶は提督に会おうにも同様に高雄に邪魔される…

そんな日々が続いた…

ある日のこと…

 

〜執務室〜

 

提督「…」カキカキ

 

高雄「提督?どうぞ、こちらへ」ポンポン

 

提督「ま、またあれやるの…?」

 

高雄「ふふ、お好きな癖に…」にこ

 

提督「うぅ…//」ぽすっ

 

高雄「今度はどれくらい耐えられるでしょうか?」なでなで

 

高雄「提督…」フゥ…

 

提督「」ぞくぞくっ…

 

 

〜執務室前〜

 

摩耶「くそっ…くそっ…」ツカツカ

 

摩耶「姉貴の奴何のつもりなんだよ…!今日こそ姉貴と話し合って…」

 

 

「ぁ…んん…」

 

摩耶「…?」コソッ

 

「ふふ…だらしない顔…」

 

 

摩耶「な、何してんだ…?」ドクン…

 

「ふぁ…も、もうやめて…」

 

「あら…ならば逃げてみなさい…?深くまで挿入っているから危ないですわ…?」

 

「ず、ずるいよぉ…僕が逃げられないって知っててっ…んぁっ…!」

 

摩耶「…」ドクン…ドクン…

 

「ふふ…摩耶なんかにはこんな事出来ないでしょう…?」

 

「で、出来るよっ!摩耶さんにだってそんなこtっ…ぁっ!や、やめっ!んぁっ!?」

 

「口答えはいけませんわ?」

 

 

摩耶「え…あれ…」ポロ…

 

摩耶「何だ…これ…」ポロ…ポロ…

 

「どう?摩耶なんかよりずっといいでしょう…?」

 

「いいっ!いいからっ!だからもうやめっっ…っんっ!」

 

 

「摩耶さんより高雄さんの方がいいからぁ!!」

 

摩耶「っ…」ボロボロ

 

摩耶(情けねぇなぁ…アタシは…男取られて何も出来なくて…部屋に飛び込んで姉貴の首根っこ掴めばやめさせられるのに…何も出来ねぇなぁ…)

 

 

〜半刻後〜

 

ガチャ

 

高雄「〜♪」

 

摩耶「…」

 

高雄「あら?どうしたの摩耶?」

 

摩耶「…」

 

高雄「…まぁ、いいわ?」スタスタ

 

摩耶「…」

 

 

摩耶「…」スクッ…

 

ツカツカ…バタン…

 

 

〜執務室〜

 

 

ガチャ

 

摩耶「…」ツカツカ

 

提督「…zz」

 

摩耶「…」

 

摩耶「」ガバッ

 

提督「…?」ぱちっ

 

提督「あれ…摩耶さん…?」

 

摩耶「…あぁ」

 

提督「何で…ここに…?」

 

摩耶「お前をアタシのものに出来ないなら…アタシがお前を作ればいい…」スル…

 

提督「…?」

 

摩耶「悪く思うなよ…姉貴が悪い…お前も悪いんだからな…あんな事言って…」スッ

 

提督「…え!?」

 

提督「ま、摩耶さん!?ふ、服っ!」

 

摩耶「こうしねーと出来ねぇだろうが、黙っとけガキが…」ぐいっ

 

提督「んんっ!?」バタバタ

 

摩耶「暴れんなよ…お前らが毎日やってる事じゃねぇか…アタシにも分けろよクソが…なぁ!?」

 

提督「」ビクッ

 

摩耶「へへ…分かりゃいいんだよ…子どもは素直でなくちゃな…」ぬりゅ…

 

提督「んっ…!?」

 

摩耶「いっ……ど、どうだ…あんなアバズレより…鍛えてるからな…っ…」ぐっ…ぐっ…

 

提督「っ///」びくびくっ

 

摩耶「んぁ…提督っ…提督っ…」ぎゅうぅ!

 

提督「っ…」ぎゅうぅ

 

摩耶「キス…キスも…!」ちゅっちゅっ

 

提督「!…はむっ!」

 

摩耶「っ!」きゅん

 

摩耶「お前っ…そうやって姉貴も…このタラシが…んっ…」

 

提督「っぷは!」

 

摩耶「あっ…あっ…」ゆさゆさ

 

提督「摩耶さん!摩耶さん!」

 

摩耶「あぁ…?なんだよ…」

 

提督「っ僕はっ…高雄さんとは…こんな事してないっ!」

 

摩耶「っ!?」

 

提督「摩耶さんっ!信じて…!」

 

摩耶「ば、馬鹿かお前…っ!適当言ってんじゃねぇ!」

 

提督「適当じゃないっ!僕が好きなのは摩耶さんだけだからっ…!」ぎゅうぅ

 

摩耶「んぁっ!?♡」ビクン!

 

提督「っはぁ…はぁ…」ぎゅうぅ

 

摩耶「っ…//」

 

提督「摩耶さん…」

 

摩耶「だっ、だってさっき部屋からお前達のヤラシイ声が…っ」

 

 

提督「あれは…耳かきをされてたんだ…」

 

摩耶「は、はぁ!?」

 

提督「高雄さん…いつもいつも…耳かきしてきて…だんだん癖に…」

 

摩耶「し、信じらんねぇな、耳かきであんな声でねぇだろ…」

 

提督「ほ、本当なんだ!」

 

摩耶「……」

 

提督「…摩耶さん?」

 

摩耶「…じゃあ」ぎゅうぅ

 

提督「んっ…」

 

 

摩耶「アタシが…アタシが…お前の初めての…女なんだな…」ポロ…

 

提督「摩耶さん…」

 

摩耶「ふざけんなっ…てめぇ!…勘違いさせやがってクソが!」ぎゅうぅ

 

提督「っ!?」

 

 

摩耶「今日はこのまま朝まで放さねぇからな!?覚悟しろクソガキがよ!!」ぎゅうぅ

 

提督「あっ//」

 

 

 

〜執務室前〜

 

高雄「あら、何日も見てるだけだったのに…やっと襲いに来たのね」

 

木曾「姉貴ってのは何処でもこえーなぁ…」

 

若葉「全くだ」

 

高雄「ふふ…」

 

若葉「…高雄さん、本当に耳かきだけだったのか…?提督の出す声が尋常じゃ無かったと聞くが…」

 

高雄「あら、耳を貸してごらんなさい?」スッ

 

若葉「!?」こしょしょっ

 

 

若葉「んあっ!?あっ!あぁ〜っ!?♡///」びくんっ!!

 

木曾「!?」

 

高雄「ふふ…耳かきを使えば…もっと凄いわよ?」

 

若葉「わ、悪く…ない…!//」

 

木曾「ひぇ〜…」

 

高雄「…」にこ

 

 

高雄(ふふ…摩耶…せいぜい気をつけなさい…?)

 

高雄(最初は貴方達をからかうつもりだったけど…提督と過ごしてるうちにその気になってしまったのだから…♡)ニタァ

 

 

〜勘〜





うっ!?


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89話•上回る提督達の鎮守府達


まる子、小ネタを詰め合わせる
               の巻



 

この世には様々な鎮守府がある…

だが、これから紹介するのはあくまでも特殊な事例である…

 

 

ーケース1ー

 

〜執務室〜

 

青葉「しれいか〜ん、この写真、心当たりありますぅ?」ニヤニヤ

 

つ提督の自慰現場写真「」

 

提督「い、いつの間に…!?」フルフル

 

青葉「こんなのが鎮守府中に広まっちゃったら…どうなっちゃうんでしょうね?」ニヤニヤ

 

提督「くっ…な、何が望みだ…」キッ

 

青葉「も〜、そんな目で睨まないで下さいよ〜♡」

 

青葉「でもそうですねぇ、提督の体…なんてどうでしょう?」

 

提督「なっ!?」

 

青葉「嫌ならいいんですよ?でも…ねぇ?」ニヤ

 

提督「くそ…!」

 

青葉「まぁまぁ、ちゃんとゴムはしてあげますから♡」

 

提督「…」

 

青葉「ほらほら、早く買ってきて下さい?全部使い切るまで離してあげませんけど♡」

 

提督「っ…」

 

 

提督「は、早くすませろよ…?」

 

青葉「ふふっ、ちゃんと用意し…」

 

青葉「!?」

 

 

提督「ほ、ほら…」つ業務用144個入りコンドーム

 

青葉「」

 

青葉「え、あの…」

 

提督「か、体は好きにできても…心までは自由にできると思うなよ…!」キッ

 

青葉「え、えぇ…」

 

その後青葉は、46個目で泣いて謝り許してもらった。

 

 

 

ーケース2ー

 

〜艦娘寮•榛名の部屋〜

 

榛名「て、提督っ♡提督っ♡」ぎゅうぅ!

 

提督「は、榛名!?」びくっ

 

榛名「榛名っ、もう辛抱たまりませんっ!♡」すりすり

 

提督「お前この為にわざわざ俺をここまで…!」ぐぐっ

 

榛名「提督っ!♡子供っ!子供作りましょ!?♡」

 

榛名「は、榛名提督との子供なら何人でもっ!♡」ハァハァ

 

提督「や、やめろぉ…!」

 

榛名「提督っ♡提督は何人欲しいですかっ!?♡」

 

提督「に、22人っ…!」

 

榛名「へ?」

 

提督「せめて、せめて22人までに…!サッカーで対戦できるまでの人数にしてくれ…!」

 

榛名「に、にじゅ?え…?」

 

提督「くぁ…ち、力が…!」くたぁ

 

榛名「え、榛名もう離してますが…」

 

提督「くそ…子沢山にされちまう…」くたぁ

 

榛名「…」

 

榛名「は、榛名、頑張りますっ」

 

その後榛名は提督を説得し、フットサルチームまでに留めてもらった。

 

 

 

ーケース3ー

 

〜鎮守府•廊下〜

 

山城「提督、貴方いつも私の事見てますね?」

 

提督「え?」

 

山城「なんですか?そんなに私の事が好きですか?」

 

提督「え?え?」オドオド

 

山城「とぼけたって無駄ですよ、食事の時も演習の時も出撃する時もずっとずっとずーーーーっと私の事ばかり見てますよね?私は貴方が私を見てるのを見てますよ」じっ

 

山城「私が提督の事を愛してしまってしまっているのも当然ご存知ですよね?どうしてくれるんですか?」

 

山城「まぁ責任は提督に取ってもらうとして」

 

提督「ちょっ…」

 

山城「ちょじゃないです、ほら、行きますよ提督、仕方ないので嫁艦になってあげます」ぐいっ

 

提督「や、山城っ」

 

山城「なんですか?今更嫌とか言わないですよね…!?」ギロ

 

 

提督「何で俺がお前を四六時中見てるのが分かったんだ…?」

 

山城「えっ」

 

提督「あーあ、バレたかぁ…」

 

提督「朝起きる時も食事の時も歯を磨く時も扶桑と話している時も演習で上手くいかなくてイライラしてる時も入渠の時扶桑より胸が少しだけ大きくなって喜んでいいのか申し訳ないのかわからくなってる時もトイレに入って中々出てこない時は1人で…んん!!

 

山城「ちょっ!て、提督!?何言おうとしてるんです!?///」がしっ

 

提督「っぷは!」

 

山城「や、やっぱり私の事いつもいつも見て…」

 

提督「当たり前じゃないか」

 

提督「お前の事はいつもいつも見てるぞ、そういう目で」

 

提督「山城、バレてしまったなら仕方ない、ほら、俺の部屋に行くぞ」ぐいっ

 

山城「あ、あのっ!」

 

 

〜提督•私室〜

 

山城「えっ、こ、これは…!?」カタカタ

 

提督「ほら、綺麗だろ?壁一面を埋め尽くす山城の写真…」うっとり

 

山城「ひっ」

 

提督「あ!これ!」つ山城人形

 

提督「見てくれよ!これさぁ!ただの人形じゃないんだよ!?この子の髪の毛全部山城ので出来てるんだ!」

 

提督「はぁぁ…でも今日からは本物の山城が俺の部屋に居てくれるからなぁ…ねぇ山城ぉ、これ、浮気になっちゃうのかなぁ?」ずいっ

 

山城「や、やぁ…!」フルフル

 

提督「山城、嫁艦になってくれるんだもんな?」にこ

 

山城「あ、あのっ!そ、その事でちょっと」

 

提督「うわぁ…困惑してる山城…中々見れない顔だぁ…//」

 

山城「ひえぇ…」ガクガク

 

提督「山城、愛してるぞ」ちゅっ

 

山城「えっ…?//」

 

提督「山城」じーっ

 

山城「て、提督…」

 

提督「あぁ…俺の山城…山城っ…」ちゅっちゅっ

 

山城「やぁ…///」フルフル

 

提督「山城…」ぎゅうぅ

 

山城「ふ、不幸だわぁ…//」

 

その後2人は末長く幸せに暮らしましたとさ。

 

 

 

ーケース4ー

 

鳥海「これは…?」つDVD

 

提督が私たちの前から姿を見せなくなって1週間、秘書艦の鳥海の元にあるDVDが届いた…

 

鳥海「と、取り敢えず再生してみましょう…」カチャ

 

〜モニター〜

 

摩耶『鳥海、みてるかぁ?』ニヤニヤ

 

提督『んーっ!んーっ!』

 

 

鳥海「ま、摩耶!?貴女も今どこに…」

 

鳥海「隣にいるのは…提督…!?」

 

 

摩耶『お前が悪いんだからな鳥海?こいつを独り占めしようとしやがって…!』

 

摩耶『まぁいい、これからアタシと提督が愛し合う所をそこで見てな』ニヤニヤ

 

 

鳥海「うそ…!そんなつもりは…摩耶だめっ!やめてっ!」

 

 

〜数時間後〜

 

提督『…』フンフンフンフン

 

摩耶『あっ、みっみろっ、こ、こいつ、自分からっ、あっ!』

 

提督『…』フンフンフンフン

 

摩耶『も、もう鳥海の事なんかっ…あっ』

 

摩耶『お、おまえっ!もう何時間やってっ、んぁっ!?』

 

提督『〜っ』びくん

 

摩耶『ま、また出て…』

 

摩耶『はぁ、はぁ、み、見てるか鳥海…こ、こいつはもうアタシのっ…!?ちょ、お、おまえまた挿れようとしてんじゃ…んぁぁ!?』

 

摩耶『ち、鳥海っ!こ、こいつ、やばっ!あっ!//』

 

摩耶『た、たすけっ ブツっ

 

 

鳥海「だからやめてって言ったのに…」

 

鳥海「んー、これを撮影したのが大体1週間前だとしたら…」

 

鳥海「あと2週間は提督も摩耶も帰ってきませんね…代わりに執務しましょうか…」カキカキ

 

その後、摩耶は深く反省し暫く提督に近づく事は無かった。

 

 

 

ーケース5ー

 

〜執務室〜

 

提督「さて次の任務は〜…」ペラペラ

 

ドア「」コンコン

 

提督「ん?入っていいぞ〜」

 

ドア「」ガチャ

 

提督「どうした〜」ちら

 

提督「…?」

 

 

艦娘達「…」ゾロゾロ

 

提督「な、何だよ…?揃いも揃って…」

 

武蔵「提督よ、いつまで我々を待たせるつもりだ?」

 

提督「ま、待たせる…?」

 

武蔵「ここにいる奴等は私を含め最高練度だ…何が言いたいか…わかるな…?」

 

提督「ま、まさか謀反を…」

 

武蔵「違う!ケッコンカッコカリだ!!いつまでうじうじと悩むつもりだ!!」ぐいっ

 

「そうだそうだ!」「もうやっちゃいましょうよ!」 ワーワー

 

提督「ま、待てお前たちちょっと落ち着けって!」

 

提督「時間はいくらでも…」

 

武蔵「ほう…?この期に及んでまだそのような事を宣うか…」

 

武蔵「まあいい、みんな、計画通り事を進めるぞ」

 

「「「了解!!」」」

 

提督「ち、ちょっ」

 

武蔵「提督…誰が1番か…貴様の身体で判断しろ…」サワサワ

 

武蔵「もっとも…身が保てばの話だがな…♡」ジュル…

 

 

〜8時間後〜

 

艦娘達「///」くたぁ…

 

 

提督「ハァ…ハァ…」ギンギン

 

提督「…」にや

 

武蔵「ひっ」

 

武蔵(ば、ばかな!?全艦隊合わせて150隻は居たんだぞ…!?)

 

提督「武蔵…最後はお前だな…」ギラギラ

 

提督「まさかお前達の方から来るとはな…口説き落とす手間が省けたってもんよ…」

 

武蔵「ひ、ひぃっ」ズリズリ

 

提督「おっと逃げるなよ…?」ガシッ

 

武蔵「ひゃっ…♡」

 

武蔵(か、硬いのが当たって…し、しかも何だこの大きさは…!?♡)

 

武蔵(こんなのが入ってきたら…♡)ドキドキ

 

武蔵「て、提督よっ、分かった、私が悪かったっ…//」

 

武蔵「この続きは後日、ま、また後日に、だな、日を改めっ…ひゃぁ!?♡♡」

 

提督「」ぎゅうう

 

武蔵「!?て、ていとくっ、は、はいっちゃう、これはいっちゃ…っ♡」

 

提督「無責任なこと言うな武蔵…お前が始めた物語だろ…」ぎゅうぅ

 

武蔵「あっ…♡」ドキドキ

 

武蔵「や、やさしk…!?♡//」

 

その後、提督は艦娘全員纏めて嫁にもらったそうな…

 

 

ーケース6ー

 

提督「なんか近頃色んな場所で艦娘と提督のトラブルが増えてるらしいな」

 

熊野「そうなんですの?」

 

提督「あぁ、何でも提督の辞職絡みやケッコン絡みでの事が多いらしい」

 

熊野「まぁ…物騒ですわね…」

 

提督「まぁうちは大丈夫か…俺もそんなに好かれてたりする訳じゃ無さそうだし…」

 

熊野「…」

 

提督「あ、熊野、もう遅いしそろそろ寝るか…だけどその前に…

 

この鎖取ってくれるか?」ジャラ

 

熊野「ダメですわ」

 

熊野「それを外せばあなたは…私たちの元から去るおつもりでしょう…?」

 

提督「まぁもう辞表も出したしな」ふぁ〜…

 

熊野「これのことですの?」つ辞表

 

提督「あっ、お前それ!朝イチで大本営に提出頼んだじゃねぇか!」

 

熊野「こんな物こうですわ!」びりぃ!!

 

提督「はぁ〜、また書かなきゃじゃねぇか…」

 

提督「ただ今日はもう眠いから明日にするか……zzz」

 

熊野「はぁ…」チラ

 

提督「zz…」

 

熊野「この男一体なんなんですの…?」

 

熊野「鈍いなんてもんじゃ有りませんわ…」

 

熊野「ですがいつか必ず…」ニタ

 

結局、3年くらい後に皆んなで懇願して鎮守府に留まってもらった。

 

 

 

この世には様々な鎮守府がある…鎮守府の数だけ物語も存在する…

今日もまた1人…1人と新たなの提督が誕生する…

 

〜完〜

 

 





思いついたネタとか、イイ!と思ったネタとか色々☆


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90話•言い聞かせ艦娘の居る日常(霞)微☆


提督くん無事か!?



 

〜ある日の鎮守府•執務室〜

 

霞「はぁ…こんな書類も満足に仕上げられないわけ?」バサっ

 

提督「す、すまん…俺なりに全力でやってるつもりなんだが…」

 

霞「はぁ?アンタそれしか言えないわけ?こんな奴が司令官なんて本当についてないったら!」

 

霞「もういいわ!今日も私がやっとくから!アンタはとっとと部屋に戻って寝てなさい!」

 

 

ドア「」バタン!!

 

霞「…」

 

 

霞「〜!!」ギュゥゥ

 

霞(なんで!なんで私はあんな事しか言えないのよ!?この内容なら充分じゃない!?なんで、司令官にいつもありがとうの一言すらいえないのよ!?このクズ艦娘!!)ポロポロ

 

霞「…っ」

 

霞(今日もやるしかないじゃない…)

 

 

〜廊下〜

 

提督「はぁ…」トボトボ

 

提督(また霞に迷惑かけてしまうな…)

 

提督(いつも…こんな俺のせいで…)

 

……

 

〜提督寝室〜

 

提督「…zz」

 

ドア「」キィ…

 

 

霞「…」

 

提督「!」

 

提督(はぁ…今日もか…)

 

霞「…」コソコソ

 

提督「…」

 

霞「お、起きてる…?」ジーッ

 

提督(今日はもう顔を合わせられない…寝たふりだ…)

 

霞「おーい…」

 

提督「…zz」

霞「ね、寝てるわね…」コソコソ

 

霞「…」スゥ

 

霞「俺は霞が好き、俺は霞が好き、俺は霞が好き、俺は霞が好き…」ボソボソボソボソ

 

提督「」ゾワワッ!

 

提督(まただ…これ苦手なんだよな…ぞわぞわして…)

 

 

霞「俺は霞を愛してる、俺は霞を愛してる、俺は霞を愛してる」

 

霞(こいつのこと大好きなのに…いつも素直になれなくてこうやって寝てる間に言い聞かせるしかできない…)

 

霞(催眠みたいなものだけど…私のこと…嫌いにならないでよ…)ジワ

 

 

提督(今日はさすがに寝かせてくれないか…?もう何日もこれが続いて精神的にちょっと…)

 

提督「」モゾ

 

霞「!?」ビクッ

 

霞「ね、寝てるわよね…?」

 

提督(何言われるかわからん…とりあえず寝たふりだ…)

 

提督「…zz」

 

霞「…」

 

霞「…」スゥ…

 

 

 

霞「俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き俺は霞が好き…」ボソボソボソボソ

 

提督「〜!」ゾワワァ!

 

霞「俺は霞をあい 提督「か、霞!!」ガバッ

 

霞「ひゃっ!?」びくぅ!

 

提督「そ、そろそろ寝たい、かな…?」

 

霞「あ、あんた起きてたならそうと…」

 

提督「毎晩…こんなことされたんじゃ…」

 

霞「はぁ!?」

 

提督「流石に…迷惑、というか…」

 

霞「め、めい…わく…」サーッ

 

提督「!」

 

提督「いやその!言い方がちょっと悪かったなっ!?」アセアセ

 

 

霞「っ」ダダダ

 

ドア「」ガチャ!バタン!

 

シーン…

 

 

提督「…」

 

提督「…はぁ」

 

……

 

 

その日から…霞は秘書艦から外れ提督の前に姿を見せる事は無くなった…

 

 

〜司令官室〜

 

提督「…」_φ(・_・

 

提督(よし、こんなもんかな)

 

提督「ふぅ、霞ー?ちょっとこの書類なんだけど…」チラ

 

シーン…

 

提督「そうだった…」

 

 

 

〜鎮守府•司令官室前〜

 

霞「…」

 

霞「…」

 

霞(なんて言って入れば良いのよ…あんなことあって…)

 

霞「…」トボ…トボ…

 

「あ!こんな所に!」

 

霞「…?」

 

 

朝潮「霞!あなた今までどこに行ってたの!?」ガシッ

 

霞「っ!」ブン!

 

朝潮「あっ!ちょっと暴れないで!」ギュッ

 

霞「っやめて離してよぉ!!」

 

朝潮「こら!いい加減にしなさい!任務の時くらいしか顔も出さないで!」

 

霞「朝潮姉にはかんけいない!」ジワ

 

朝潮「ちょっ!?あなた何で泣いて…」

 

霞「っー!」ダダダ

 

朝潮「あっ!霞!」

 

霞「」タッタッタッ

 

 

朝潮「霞…」

 

 

〜工廠〜

 

明石「ふぃー、近頃皆んな疲れてるわねー、私も人のこと言えないけど…」カンカン

 

霞「…」

 

明石「うわ!びっくりした!」

 

明石「か、霞ちゃん戻ったなら戻ったって言ってよ〜!」ふぅ

 

霞「…ごめんなさい」

 

明石「それで?提督には会えたの?」

 

霞「…」フルフル

 

明石「…そっか」

 

霞「…っ」じわっ

 

明石「霞ちゃん…」

 

霞「わ、私はねっ…!この鎮守府ができた時からあいつの近くに居たの!あいつが新米だった時から近くに居たの!!」

 

霞「大規模作戦だって通常海域だって…全部全部…司令官と…」ポロポロ

 

明石「…」

 

霞「確かに最近は照れ隠しで強く当たって…でも…私なりに司令官の事…考えて…だけど…そんなんだから…あいつ…私の事迷惑って…」ボロボロ

 

明石「…」ぎゅっ

 

霞「っ」

 

明石「もう、私達の秘書艦がそんなんじゃ艦隊が上手く回らないわよ?」

 

明石「霞ちゃんが提督や皆んなの為にいつも頑張ってたのは全員知ってる…提督が霞ちゃんを信頼してるのも皆んな知ってる」

 

明石「あー、提督は霞ちゃんとくっつくんだなーって皆んな思ってるんだから」

 

霞「〜//」

 

 

明石「そのせいで提督を独占しようとする薬だって作っちゃったバカな艦娘もここに居るのよ?」くすっ

 

 

霞「えぇ…」

 

明石「お姉さんが一緒に行ってあげるから、ね?」にこ

 

霞「…」

 

明石「ほらほらー!提督の所に行くんだから!早く涙拭いて!」

 

霞「…」

 

明石「霞ちゃん?」

 

霞「!、やっぱり私1人で行ってみるわ!」

 

明石「あらそう?」

 

霞「えぇ、迷惑かけて、ごめんなさい」ぺこ

 

明石「いいのよ〜!じゃ、私はまた作業に戻るから!」

 

明石「どうだったかちゃんと聞かせてね!」フリフリ

 

 

霞「…」

 

 

霞「…」ゴソゴソ

 

 

霞「…」ゴソゴソ

 

つ超媚惚薬感度3000倍〜この世で一番強いヤツ〜

 

 

霞「明石さん…その辺に出してちゃ…悪い艦娘に使われちゃうわよ」スタスタ

 

……

 

 

〜夜•司令官室〜

 

提督「今日もこんな時間か…」

 

提督「やばい…1人でやるのってもしかして無謀か…?」

 

提督(大規模作戦の時なんか霞と2人でやって精一杯だったのに…)

 

提督(新しい秘書艦を任命…いや、霞以外にこの仕事分かる子なんて…)

 

提督「…」

 

提督(明日あたり霞に謝って…って、こんな事にならないと霞に声かけようとも思わないなんて…)

 

提督(どんだけ都合が良いんだよ…)

 

 

 

ブスッ

 

 

提督「ぃて!?」びくっ

 

提督「な、なんっ」くるっ

 

 

霞「…」

 

提督「え…?か、かすみ…?」

 

提督「お、俺に何を…」

 

霞「…」スッ

 

提督「っておい!お前何して…」

 

 

霞「っ」ブスッ

 

提督「!?」

 

霞「っ自分に刺すと…痛いわね…!」チュウゥ

 

提督「!?や、やめろ!なんの薬だそれ!?」

 

霞「〜!」

 

提督「か、かすっ〜!? 霞「」ちゅうぅ!!

 

霞「っ//」ぷはっ!

 

提督「お、お前急に何っんんっ!?//」

 

霞「ん〜!///」ぢゅうぅ

 

提督「ぷはっ、霞!?//」

 

霞「あはっ、ほ、惚れ薬よっ!明石さんの作った!感度3000倍のっ!//」

 

提督「なっ!?//」

 

霞「こ、これでもう司令官は私のものっ!//誰にだって渡さないわっ!?//」

 

霞「も、もう絶対!絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対っ!!///私から離れるなっ!!//」ちゅうぅぅ!!

 

提督「ちょっ!?//んん〜っ!//」ビクビク

 

霞「〜っ//」ビクンッ!

 

霞「こ、これから多分っ!もっともっと体が敏感になって…お互いにどっちがどっちか分からないくらい溶け合うのっ//」ドキドキ

 

霞「す、素敵でしょ!?ワクワクするわよねぇ!?//」ハァハァ

 

提督「〜//」ドキドキ

 

提督「か、霞…こんな事しなくても俺は…」

 

 

ドア「」がちゃっ!!

 

明石「提督!?霞ちゃん!?大丈夫ですか!?」ダダダ

 

霞&提督「!?///」ちゅっちゅっ

 

明石「」キョロキョロ

 

 

明石「よ、良かったぁ〜!」

 

 

霞「な、何の用よ!?こんな時に!?こいつはわたしのものっ!誰にも渡さないわよ!!」ぎゅうぅ

 

提督「はぁっ、か、霞くるしっ…!」

 

 

明石「いやぁ〜、超媚惚薬が無くなってたから霞ちゃんが使ったのかと思ったんだけど、その様子じゃ使ってないみたいね」

 

霞「え?」

 

提督「?」

 

明石「わざわざ説明するわけじゃないけど、アレ使うともう1mlでも注射した瞬間から獣みたいになって言葉も喋れなくなっちゃうんだよね…」

 

明石「もうほんとに情欲を貪るだけのマシーンに成り果てるみたいな?いや〜、私も自分を独房に入れて注射後の様子を撮ってたけどあれは酷いわ〜」ケラケラ

 

提督「お前そんなもの…」ゾッ

 

霞「あ、あの…これ…」つ注射器

 

明石「…!?え!使ったの!?」

 

霞「あ、当たり前じゃない…私と…司令官に…一本ずつ…」

 

明石「あ〜…」

 

霞「な、なんかそんなこと言われたら…///またこいつの事…!!//」ハァハァ

 

提督「霞…///」ハァハァ

 

明石「あのね霞ちゃん」

 

 

明石「それお互いにMAXで惚れてると注射しても1ミリも効果ないのよ」

 

霞「!?」提督「!?」

 

明石「大井さんと北上さんで検証済み」ニッ

 

霞「ち、ちょっと感度が上がるとか…」

 

明石「ないです」

 

提督「やたら胸がドキドキするとか…」

 

明石「それもないです…」

 

霞「じ、じゃあ身体がほてって…」

 

明石「本当に何もないわ?」

 

提督「じゃ、じゃぁさっきまでずっと…//」

 

明石「えぇ、薬効いてると思っていちゃいちゃしてただけですね」

 

霞「〜!!!///」カァァ

 

明石「でも良かったんじゃない?提督と仲直りできて!じゃ、何か変な副作用出たら教えて下さいね〜!」てくてく

 

 

ドア「」バタン

 

 

霞「…」

 

提督「…」

 

 

霞「…ねぇ」

 

提督「…なんだ?」

 

霞「い、いつも…あんたにさ…その…」モジモジ

 

 

提督「霞」ぎゅっ

 

霞「ぁ…」

 

提督「こんな俺に着いてきてくれてありがとうな」ぎゅうぅ

 

霞「〜!」ぎゅっ

 

提督「あとあの時…酷いこと言ってごめん」

 

霞「わ、私だっていつももっと酷いこと…」

 

提督「俺も霞の事、ずっと前から…っ ちゅっ

 

霞「〜っ///」ちゅうぅ

 

霞「」ぷはっ

 

霞「い、いいのよそういうのは!口に出さなくても分かるんだからっ!//」

 

提督「霞…」

 

霞「ねぇ//」

 

提督「ん?」

 

 

霞「…続き…しないの…?//」チラ

 

提督「〜っ!」ガバッ

 

霞「あっ♡」

 

………

……

 

 

 

〜工廠〜

 

明石「で、ですからこれは…」

 

山城「やかましい!何万家具コインなのよ!?さっさと寄越しなさい!」ダン!

 

明石「や、山城さんの場合同意のない相手との使用の恐れが…」

 

山城「姉様と私は相思相愛なの!!だから使うの!!!」ダンダン!

 

明石「これは相思相愛の相手には意味が無いと先程から…」

 

山城「ああもうさっきからそれしか言えないんですかこの猿ぅ!」

 

明石「い、一応扶桑さんにも確認して…」

 

山城「そ、そんな事はしなくていいって言ってるでしょう!?」

 

明石「ですが…」

 

山城「〜!」ギャーギャー

 

 

明石「とほほ、もう開発はこりごりですよ」トホホ

 

〜感〜

 




春やねぇ


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やんこれ昔話
昔話・さんまいのおふだ(摩耶) ☆


坊や良い子だねんねしな



昔々、ある鎮守府に鳳翔さんとショタ提督が住んでいました。ある時提督は潮干狩りに行きたくなり、鳳翔さんに頼みました。

 

「浜には摩耶というおそろしい艦娘が出るんです。もし摩耶が出たらこの三人の妖精さんに助けてもらいなさい」

 

そう言って、鳳翔さんは三人の妖精さんをわたし、提督を送り出しました。

 

軍で訓練していたといっても小さな子供ですから、外に出て遊びたいものです。海鳥の声をきいたり、砂浜で水遊びをしながら夢中でアサリを集めます。気がつくと辺りがすっかり暗くなっていました。

 

そして気がつくと鎮守府は向う岸、空ではもうカラスが鳴いています。水平線の向こうでは太陽が沈みかけていました。

 

「困ったなぁ。これじゃ夜までにもどれない。鳳翔さんに怒られちゃうよ」

 

見ると、小屋がぽつんと建っています。提督は助けを求めて、扉を叩きます。

 

中には一人の美しいお姉さんが機銃の整備をしていました。

 

「そうか、こんな海辺を夜中に歩くなんてあぶねぇガキだなぁ。今夜はゆっくり寝て、明日の朝出掛けな」

 

と言って提督を自分の側に座らせます。昼間の疲れが出たのか、提督はうつらうつらと眠ってしまいます。

 

夜中、なんだか首元がかゆくなり目がさめると、ちゅむっとちゅむっと水のような音がします。なんとお姉さんが、提督の首筋に吸い付いていたのです。月明かりに照らされたその横顔を見て、提督はビックリしました。

 

唇はぷっくりと柔らかそうで、艶やかなピンク色をしています。目はまるで太平洋の様に碧く、切れ長でどこか妖艶な雰囲気をまとっています。そして何より目を引くのは、セイラーから覗くマリアナ海溝のような深い谷間です。その姿が月明かりに照らされて、提督の瞳いっぱいに恐ろしくもどこか胸の奥がドキドキするような、そんな姿をうつしています。

 

提督はこれが鳳翔さんの言っていた艦娘だと思い当たります。これは大変だ、逃げようと焦るところに、

 

ガタッ!

 

足を戸だなにひっかけて転んでしまいました。

 

「ったくお前は…ほら、もっとこっち来いよ…なぁ…」

 

摩耶はギラギラとした目を提督に一直線に向けながら、にじり寄ってきます。提督はあわててごまかしました。

 

「摩耶さん、トイレに行きたいです…」

 

「あん?トイレ?めんどくせーなぁ…ちょっと待ってろ」

 

摩耶は提督を縄でぐるぐる巻きにして、トイレに連れていきます。

 

「逃げようなんて思うなよ?逃げたら想像より酷いことしてやるからな?ま、お前なんかじゃあたしから逃げられねーけどな」

 

提督はトイレの中で生きた心地もしません。そういえぱ鳳翔さんがくれた三人の妖精さんがいました。その一人を呼び出して、

 

「妖精さん、身代わりになってください」

 

と柱の近くに放しました。

 

そして縄をほどいて柱にくくりつけ、自分はトイレの窓から逃げます。

 

しばらくして摩耶がたずねます。

 

「おーい、まだかぁ?」

 

提督の代わりに妖精さんが答えます。

 

「まだ、もうちょっとです」

 

しばらくしてまた摩耶が尋ねます。

 

「なぁ、早く出てこいよー」

 

これも妖精さんが答えます。

 

「まだ、もうちょっと」

 

しばらくしてまた摩耶が尋ねます。

 

「おい、いい加減にしろよ?」

 

これも妖精さんが答えます。

 

「まだ、もうちょっと」

 

とうとう頭に来た摩耶は

 

「あぁもうそのままズボン脱いでろ!オラッ!!」

 

トイレの扉を蹴破って中に入ります。すると提督の姿はなく、縄の先は柱に結びつけられていました。

 

「あのガキ…!!めちゃくちゃにしてやるからなぁ!?」

 

摩耶は怒り狂って提督を追いかけます。

 

摩耶がすごい勢いで迫ってくるので、提督は2人目の妖精さんを出して

 

「爆撃隊になれ」とさけびます。

 

するとブウゥーーン!!とものすごい数の彗星が押し寄せて、爆弾を落とす準備をします。でも摩耶も負けてません。空を思いっきり睨み上げて、狙いを定めると一機も残す事なく撃ち落としてしまいました。

 

また摩耶が追ってくるので、提督は3人目の妖精さんを出して

 

「雷撃隊になれ」とさけびます。

 

するとゴォーッとすごい数の流星改が押し寄せて、摩耶を沈めようとします。でも摩耶も負けてません。「ちょうど砲身が冷えて来たところだぜ」とさっきと同じように、いやそれ以上の火力で攻撃隊を撃墜してしまいました。

 

提督が必死に逃げていくと、妖精さんの導きでもあったのでしょうか、勤めていた鎮守府にたどり着きます。

 

提督は夢中でかけこみます。

 

「鳳翔さん助けて、摩耶さんが追ってきます!」

 

「あれほど摩耶には気をつけろと言ったのに…。仕方のない子ですね…まあいいでしょう。ちょっと隠れていて?」

 

そこへドタドタと摩耶が入ってきます。

 

「なぁ鳳翔。ここに提督が逃げ込んだだろ?」

 

「あら、摩耶ちゃん久しぶり。貴女の話は、よく聞いてますよ。有名ですね。」

 

「なに、あたしが有名?」

 

「えぇ、有名も有名。すごく美人で可愛くて強い、この基地の防空も摩耶ちゃんに任せたいって、提督も言っていましたよ?」

 

「んー?あたしそんなに提督と会ってねーぞ…?お前に追い出されてから一度も…」

 

「いやですねぇ人聞きの悪い…。提督はしっかり貴女のこと覚えていますよ?私も貴女に会えて嬉しいです。どうですか?一つ勝負といきませんか?」

 

「あん?勝負?めんどせーなぁ…。大体同士討ちはご法度だろ?だけど、まあ、 そこまで言うなら、やってやらねー事も無いけどよー…」

 

摩耶はあまり乗り気ではありませんが、そこは負けず嫌いの摩耶。勝負に簡単に乗ってしまいました。

 

「勝負と言っても、実弾使ってドンパチやるのは無しですよ?こんな古い軽空母…摩耶さんの攻撃なら一撃で木っ端微塵ですから」

 

「なら…なんだ?」

 

「それは…」

 

鳳翔さんは、自分の膝下で隠れていた提督を引っ張り出すと

 

「うわぁっ!?ほ、鳳翔さんやめてっ!摩耶さんがまだ…んぅ!?」

 

顔を引き寄せて大胆にも口づけをしてしまいました。

提督が息ができずに、そして信頼していた人に裏切られたと言った顔をしながら縋るように摩耶の方を見ると

 

「なんだ、勝負ってそういう事かよ?ならあたしだって負けねぇぞ?」

 

摩耶は提督の顔を自らの方へ向けると思いっきり口づけをしました。しかし様子が変です。ぐちゅぐちゅと摩耶の舌は提督の口の中に入り、提督の舌までも犯してしまいました。

 

「ま、まぁ…なんという見事な技でしょう…。なんだか私まで…。も、もっと何か…」

 

摩耶は得意になってさらに提督の頭を二度と離さんとばかりに抱きかかえると、今度は身体まで絡みつかせてしまいました。

 

「た、たまりません…。あっ鼻血…ズズッ。これは後々まで妄想のネタになりますっ。さ、さあ提督、もっとその溶けそうなお顔を私に見せて…」

 

摩耶は得意になって絡みつき、提督はもはや何が何だかんだ分からなくなってしまい、遂には泣き出してしまいました。

しかし先程から摩耶に口を犯されているので上手く声を出せません。口を開けても直ぐに摩耶が口内を蹂躙してしまうからです。

 

鳳翔さんはその様子を見ながら言いました。

 

「はぁ…やっぱり他の子に抱かせるのも良いですねぇ…」

 

〜終わり〜




熊の子見ていたかくれんぼ


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昔話・あんちんきよひめ(伊良湖) ☆

坊や良い子だ


むかしむかし、南方のトラック泊地というところに若い提督がおりました。

 

提督は毎年はるばる広島の大本営に戦果の報告にでかけます。

 

それはそれはたいへんな道のりです。しかも艦娘は護衛につけず、海路にはきけんな深海棲艦や渦潮も出るので、命がけでした。

 

大本営というところはそれだけの危険をおかしても行かなければいけない、ありがたい場所とされていたのです。

 

さて提督が大本営への道のりの途中、パラオ泊地というところに毎年立ち寄る間宮さんのお店があり、そこの店員さんに、伊良湖という小さな補給艦がいました。

 

伊良湖は提督が大好きで、毎年提督が泊まりにくると、提督さん、提督さんとじゃれつくのでした。

 

そして「いつか提督さんのお嫁にして」と言い、提督も、「ああ、伊良湖をお嫁さんにしてやろう」と言いあっていました。

 

その年も店に提督がやってきました。いつものように提督は食事をしながらトラック泊地の話などを伊良湖に話してきかせ、床につきました。

 

夜更け、提督はほのかな香のかおりと衣擦れの音で目がさめます。ひょいと目を開けると、伊良湖がしゃんと座っております。そして、

 

「提督さん、お約束どおり伊良湖をお嫁にしてください。伊良湖をもらってください」

 

「ちょ、まっ、待て待て、こんな、なんだ。冗談にも程がある」

 

「提督さん、冗談などではありません。伊良湖をお嫁にしてくださるって提督さんずっとおっしゃってたじゃありませんか。」

 

「それは、その…」

 

「提督さん、私のことがお嫌いですか?」

 

「嫌いなんて、とんでもない!」

 

提督はとうとう断りきれず、伊良湖と結婚する約束をかわしてしまいました。

 

次の朝、提督は「大変なことになった」と思いました。自分には大井という嫁艦が居るのです。結婚などとんでもない話です。

 

伊良湖を「お嫁にする」と言ったのは子供あいての軽い言葉にすぎないのです。本気にされては困るのです。

 

すると、「あなた、ごはんですよ」と伊良湖の浮かれた声がします。白米に納豆、あさりの味噌汁、ほうれん草のおひたし、伊良湖はすっかりお嫁さん気分で鼻歌まじりに朝ごはんを並べます。

 

それを見て提督は「逃げよう」と決心します。大本営からの帰りは別の航路を通ることにしました。

 

さて、伊良湖は「結婚する」と言った提督の言葉を信じて待っていましたが、いつまでたっても提督は帰ってきません。

 

そこで連絡船の人たちに聞いてみます。

 

「あの、この船の人の中に、こう、スラッとカッコいい海軍の士官はいませんでしたか?」

 

「ああ、おったおった。その人なら横浜から別の船に乗って帰ってったよ」

 

えっ、まさかと伊良湖は思います。何かの間違いだろうと。

 

でも何人にきいても提督は別の船に乗ったというのです。

 

暗い疑いの気持ちが伊良湖に芽生えます。なんとしても提督さんのお気持ちを確かめないと。伊良湖は艤装の機関を回しました。

 

さて、提督は船旅を楽しんでいましたが、後ろから提督さん!提督さーん!という声がしてビクッとします。

 

振り向くとはるか向こうに伊良湖の姿が。ずっと駆けてきたのでしょうか。髪を振り乱し、割烹着のすそをまくり、必死に追いかけてきます。

 

その姿を見て提督はまずいと思いました。船長に速力を上げるよう要求します。

 

「あっ、なぜ逃げるのです!提督さん!」

 

いよいよ変です。自分の顔を見たとたんに逃げ出すなんて。何かよっぽどの事情があるのか、とにかくわけをききたいと追いかけます。

 

「提督さーん!提督さんー」

 

伊良湖は死に物狂いで追いかけます。追いついてわけを聞きたいのです。でも提督は焦ってこちらを見ながら逃げるばかり。

 

いつか割烹着のすそは擦り切れ、服はびしょびしょ、髪の毛を振り乱し、スゴイ格好で伊良湖は駆けていました。

 

船の人たちは伊良湖の姿を見てギョッとしました。

 

でも伊良湖は補給艦です。いくら伊良湖が全力で走ってもとうてい追いつけません。二人の距離は開く一方。ついに伊良湖は燃料切れで機関停止してしまいます。

 

「あっ、助けて提督さん!?艤装がっ!あぁ…こんな…」

 

海に佇んで助けを求める伊良湖を見て、提督はさすがに哀れになってきました。船長に声をかけ救命ボートを出してもらい、伊良湖のもとへ行き、優しくわけを話します。

 

自分が大井の夫で、どうしてもお嫁を取るわけにはいかないこと、 「結婚してやる」と言ってたのは子供をあやす軽口で本気ではなかったこと、自分などにこだわらないでもきっと今に素敵な男性があらわれるさ、などと話し、

 

「すまなかった!」と頭を下げます。

 

すると……、

 

ガブッ!!

 

伊良湖は提督の肩に噛み付きます。

 

「ひぃいぃ!!?!」

 

慌てて提督は船を出します。伊良湖を引きずったままズルズルと進み、ようやく引きはがすと、大慌てで逃げます。

 

「提督さん、覚悟してくださいよ…!?」

 

逃げる提督。追う伊良湖。どちらも死に物狂いです。

 

すると連絡船が見えてきます。

 

「船長!船を出してください。女に追われてます!」

 

「ははっ、女だ?軍人さん、モテる男はつらいねえ」

 

「違うんです!ほんとマズいんです!」

 

船長さんがひょいと見ると、はるか向こうから血まみれの艦娘が髪の毛を振り乱して何かわけのわからぬことを叫びながら走ってきます。こりゃ、ただごとじゃないと慌てて船を出します。

 

伊良湖が連絡船についた時にはすでに船は最大船速になっていました。

 

ギュイィン

 

伊良湖の機関音が変わりました。

 

しばらくギアがガクガクしていたと思うと、ボワーーと何かものすごく大きな煙が上がってきます。それはまるでわだつみの龍かとばかりに靡いています。

 

なんと伊良湖の執念はみずからの機関を駆逐艦級のものに変えたのです。伊良湖は

 

「提督さんー、提督さんーー!!」

 

とわめきながらゴオーと煙を吐きながら接近しました。

 

「うわあああ」

 

提督を乗せた船は撃沈です。提督はとっさに海に飛び込み命をとりとめましたが、船長さんはどうなったでしょうか。考える暇もなく提督は海を泳ぎわたり、救命ボートにあがり、また逃げます。

 

さて先には見捨てられた前進基地がありました。提督は助けを求めるかのようにを救命ボートを接舷し、

 

「あぁ!あんな女だとは思わなかった!誰か、誰か居ないのか!?」

 

まだそこに居た妖精さんたちはその様子を見てただごとじゃない、これは嘘や冗談ではなかろうということで、提督を地下壕のところにつれていきます。そして扉をふさぎ、その中に提督を隠します。

 

するとドドドー!とスゴイ音がして大地がゆれます。伊良湖がこの島へ向けて艦砲射撃をしているのです。

 

「提督さんー!、どこに隠れたんですかぁー!?」

 

伊良湖は地下壕の扉をぶっ壊して、ズシャーと中に入って来ます。

 

「そこかーーっ」

 

やがて伊良湖は提督が隅で震えているのに気づき、ザァーーッ一直線に向かっていきます。提督は壕の隅でひたすら謝っています。伊良湖はその姿を見るや提督を縄でぐるぐる巻きにして、

 

「…あぁ、愛しの提督さん…もう二度と離れる事は許しません。」

 

しゅるしゅると蛇のように絡みつき、それはそれは愛おしそうに提督の頬を撫でながら言います。

 

こうして提督は捨てられた基地の中で囚われてしまいました。なんとも哀れな話です。

 

今でも提督はこの基地で誰にも見つけてもらえず暮らしているそうな

 

でめたしでめたし




人間っていいな


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昔話・うらしまたろう(夕張)☆

したぁん!



昔昔ある鎮守府に若い提督がおりました。

 

ある日提督が埠頭を歩いていると、なにやら駆逐艦たちが集まっています。

 

見ると、兵装実験軽巡を囲み話し合っています。

 

「だ、だからそんな事無いってー!」

 

「いーや!嘘!そうやって私が遅いからって馬鹿にしてるんでしょっ!」

 

どうやら今日の遠征は失敗だったようです。

その事で夕張は自分の足が遅い事に引け目を感じ卑屈になってしまっているそうです。

 

「こらこら、何をしてるんだ。終わったのなら報告報告。ほら、間宮券やるからアイスでも食ってこい。…まったく夕張も夕張で…って、お前は行かないのか?…まぁ、たしかに足は早い方じゃ無いな。だけどお前にしかできない事もある。これでも結構頼りにしてるんだ、そう卑屈になるな。ん?だからそうじゃなくて、そんなに自分を嫌いになるな、俺はお前の事好きだぞ?…ってどうした?…ほら、アイスでも買ってこい。しっかり仲直りしろよ?」

 

夕張は提督の話をぽかんと聞いていましたが、途中からはもじもじもとしながら聞き、最後にはぴゅーと逃げるように行ってしまいました。

 

数日後、提督が第1艦隊を見送っていると「提督、提督」と後ろから話しかけるものがあります。

 

見ると、それは夕張でした。「提督、いやー、あの時はびっくりしましたよ。でも私も嬉しかったです!」

 

「おお、夕張か。いいっていいって、気にすんな。」

 

「あの時のお礼と言ってはなんですが…どうです?美味しいお茶を頂いたので、私の部屋に来ませんか?」

 

提督は、あぁそれならと、夕張の部屋に行く事にしました。

提督に背を向けた夕張の口は、耳まで裂けているかの様ににんまりと笑っておりました。

 

部屋に入り、夕張の淹れてくれたお茶を飲みながら様々な話をします。そんな時、ふと夕張が言いました。

 

「いやぁ、まさか私達両思いだったなんて、思いもしませんでしたね」

 

はて、提督は何の事かと思い。

夕張に尋ねます。しかし夕張はいかに自分が提督を好きかを語るだけで要領を得ません。提督は適当に相槌をうってその場から逃れようとしましたが、ギラついた目の夕張は、まぁまぁ、あと少し、もうちょっと、と返そうとしてくれません。

 

何時間かして、提督は残っている任務が心配になってきました。今頃大淀が怒っているに違いない、愚痴を聞きながらの執務はもうこりごりだと、ここを出る決意をしました。

 

「な、なぁ、そろそろ任務やらないと…この話はまた今度しような?お前も一回落ち着いた方が良い、また時間がある時でも…」

 

「そうですか。いつまでもここにいてほしいのですが、仕方ありませんね。はい、お土産です。中身は…まぁ何というか、玉手箱って事で!私に会いたくなったら開けてくださいね!そうじゃなければ開けないでください、ね?」

 

提督は、何だそれは、開けちゃダメなら渡すなよ、とも思いましたが一刻も早く帰りたいのです。了承すると、夕張の部屋を後にしました。

 

提督が執務室に帰ると、様子はすっかり変わっていました。

山ほど積まれていた書類は全て達成済みの箱へ、傍らには夜叉のオーラを纏った大淀が鎮座しておりました。

 

提督は途方に暮れ、大淀へありったけの謝罪の言葉を述べ、何とか平手3発と鉄拳7発で許してもらいました。

しばらく意識を失っていた提督でしたが、やがて目を覚ますと、夕張の部屋を去るときに夕張がくれた玉手箱のことを思い出しました。

 

「夕張め、何が玉手箱だくそ…お前のせいでとんでもない目に…」

 

提督がなかばヤケクソで玉手箱を開けますと、ブワーーと白い煙が噴出します。すると、提督の主砲はたちまち仰角最大、胸は張り裂けそうな程激しく脈を打ち始め、鼻息が荒くなりました。中身は強烈な催淫ガスだったのです。残った理性で本能を抑えながら箱の底を見やると、夕張のあられもない姿が記録された1枚の写真がおいてありました。それを見た提督は、もう色々我慢できなくなり、全部こいつのせいだ、全部ブチまけてやると言わんばかりに夕張の部屋を一直線に目指します。

 

夕張はにたにたと監視カメラでその様子を見届けると、しっかりと提督を迎え入れる準備を始めるのでした。

 

〜おしまい〜

 




こわくて草


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昔話・いなばのしろうさぎ ☆

神話だろこれ



むかしむかし、ショートランド泊地というしまに、提督と艦娘達がすんでいました。

提督は、とおくにみえるブイン前線基地のかいがんをみておもいました。

 

「やばいな、寝過ごした。あと20分じゃつかないよな…」

 

今日はブイン基地の提督と大規模作戦打合せの日です。

そこで、提督はかいがんに出て艦娘にいいました。

 

「島風、天津風、お前達と俺のボート、どちらが速いと思うかい?」

 

艦娘はこたえました。

 

「おぅっ!?私たちのほうが速いにきまってますよっ!」

 

「あなた…暑さでついにあたまが…」

 

「そんなら、競争してみるか?まずはお前達の速さがどんなもんか、見てみたいものだなぁ」

 

そこで、艦娘は、タービンを目一杯回して辺りを駆けました。

そのスピードの速いこと、速いこと。

遠くに見えるブイにタッチしてから戻ってくるまで、10秒もかからないほどでした。

提督は、しめしめとおもって、艦娘のせなかの艤装に縄をかけながら、

 

「じゃあ、島風と天津風だったら、どっちが速いかな?」

 

「ブインに先についた方が速いって事にするか!」

 

と、言いました。

 

「ちょ、私は島風のプロトタイプよ?島風の方が速いに決まっ

 

「天津風!私、負けないからねー!」

 

1人は乗り気ではありませんが、紐パンツの艦娘の方はノリノリです。

2人の艦娘による競争が始まりました。

 

そうして、5分もしないうちに、いよいよブイン基地のかいがんに、つくというときに、提督はおもわず、いってしまいました。

 

「いやー速い!島風と天津風をけしかけて正解だったな!これで遅刻しないで済んだぞ!」

 

「は?」

 

それをきいた、ちょっと遅れていた天津風が、提督のボートに乗り込んできて、服をはいでしまいました。

 

そこへ、連絡を受け遅れて後をついてきた五十鈴たちがやってきました。

服をはがれて、丸はだかになっているのをみて、五十鈴がいいました。

 

「あら、服をはがれて可哀想。今日の演習は中止ね、あ、そうだわ、帰って皆んなで回しましょう。」

 

艦娘達は、練度が高くなっているにも関わらず未だケッコン任務を放置している提督に業を煮やし、提督を慰み者にしてやろうとおもったのです。

提督はいわれたとおり、来た道を引き返させられ、鎮守府に着くなり大勢の艦娘達の性処理をさせられる事となってしまいました。

 

そこへ、提督の次に艦隊を取り仕切っている、陸奥という戦艦がやってきました。

この戦艦は、とてもやさしい艦娘です。

 

「あらあら、休む暇も無いって顔してるわね?…うん?今はこうなってから3日目よ?…助けてほしいって?…うーん…とりあえず、皆んな今まで我慢して来たのだから、許してあげて?。そう…ちゃんと皆んなの相手をしてあげるの…そうすれば、もとどおり解放されるわね…」

 

陸奥は、そう提督におしえてあげました。

提督は、いわれたとおり自分の体を使い、今までフラグを折ってきた艦娘達を全力を以って受け止めました。

すると、艦娘達は満足した様子で1人、また1人と帰って行き、提督が休める時間も出てきました。

 

「あらあら、やっと皆んな居なくなったわね…じゃあここから出してあげる…と、言いたいところだけど…ふふ…まだ私は相手してもらって居ないもの…はぁ…皆んなのにおいがついちゃった…一つ一つ消して…私で上書きしないと…」

 

まだまだ始まったばかりのようです。

 

提督はこころからはんせいしました。

 

---おしまい---




始まりと終わり関係なくなっちゃったねぇ…


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昔話・ものぐさたろう

ふんぬ!!


むかしむかし、柱島というところに、ものぐさな提督がおりました。

 

この男はたいへんなものぐさ、つまり怠け者でした。

 

最後に出来た泊地という事で、多くの提督が存在し互いが切磋琢磨する魔境、とも称される柱島であるにも関わらず一年中仕事もせず、執務室の中には最初からあるみかんのダンボールだけ。まともな家具すらないのです。

 

そのくせ頭の中では豪華な机があって、窓からは花火が見える立派な執務室と空想していました。

 

そんなものぐさ提督でしたが、たった一つ、夢中になって取り組んでいるものがありました。歌です。

 

この歌というのは「五・七・五・七・七」の三十一文字の中に自然の美しさやいろいろな気持ちをこめるのです。なかなか難しいものです。

 

艦娘達が一生懸命遠征や出撃といった仕事をしている間、ものぐさ提督は「これだっ!」とか「いや、違うな…」とか一人でブツブツ言ってます。

 

軍装がヨレヨレでも、髪の毛はボサボサでも、全く気にしません。

 

ある秋の日、提督はぼーと空を眺めておりました。朝からずっとです!

 

見かねた扶桑型の二番艦が、

 

「提督、なにをそんな空ばかり見てるんですか?」

 

と話しかけますと、

 

「あーー、雲を見てんだよ。ほら、あの雲。ちぎっておにぎりにして食ったらうまそうじゃねーか。いいよなーあれ」

 

「はぁ…呆れました。そんな食べられもしない雲なんか見たって仕方無いじゃないですか。ほら、私のおにぎりあげますよ…はぁ…こんな男に自分のお昼を…不幸だわ…」

 

「おお、すまんすまん。もぐもぐ…ちょっと塩気が足りねえな」

 

「贅沢言わないでくださいよ」

 

「塩ね…もっと好みに…」

 

何やら山城がボソボソ言っておりますが提督は上の空です。

 

ところがその時ものぐさ提督の目の色が変わります。

 

「できた…できたぞ!」

 

「!?…何ができたんですか?」

 

そこでものぐさ提督は声高らかに、

 

秋風に たなびく雲の けしきより 口にほりこみ 食うにぎりめし

 

と、歌をよむのでした。「できた!できた!傑作だ!」おおはしゃぎです。山城はわけがわからずキョトーンとしてました。

 

とにかく歌だけがだいじで、他はすべて、どうでもいい男でした。

 

しかし艦娘達はなぜかものぐさ提督を憎めませんでした。

 

それどころか、ものぐさ提督に相談事をする艦娘が多いのです。

この日姿を見せたのは、二航戦の橙色の方です。

 

「うぅ…提督聞いてくださいよ。瑞鶴と加賀さんがケンカばかりしてて…」

 

「ほうほう」

 

「昨日なんて、瑞鶴がこのクソ戦艦出てけーっ!って怒鳴りまして…」

 

「ほうほう」

 

「ですが加賀さんも加賀さんで…小娘の癇癪ほど見苦しいものは無いわ、と小馬鹿にして嘲笑うんですよ…」

 

「ほうほう」

 

「第二艦隊はもう…毎日ガタガタです。困ったもんですよ…」

 

「ほーーう、なるほど」

 

「ほうほう」「なるほど」しか言わないのです。マトモに聞いているかどうかもあやしいかんじですが、話の最後には

 

ずいかくが ののしる声に 加賀もまた 怒鳴り散らして 隊はガタガタ

 

と、相談されたことを歌にしてみせるのです。

 

すると相談した飛龍は何かバカバカしいような、拍子抜けしたような、悩んでいた自分がアホに思えてきて、気が楽になって帰っていくのでした。

 

そんなわけで艦娘たちは、まるでお地蔵さんにお供えをするようにものぐさ提督に食べ物を与え、大切に取り扱っておりました。

中には恋の相談として自身の想いを、他の子からの相談として提督に打ち明けるも間接的にフラれてしまう事もあったそうです。

そうした子達は須らく提督のストーカーと化してしまい、相談に来る他の子に危害を加えようとする子も少なくなかったそうです。

 

このものぐさ提督、それぞれの艦娘が「自分だけがこの提督を世話している、きっとこの人は私が居なければどうにもならないのだから私が貰っても誰も文句は言わないだろう」と勘違いされているものですから、後に大変な目にあう事となります。

自身の子供達の世話で大好きな歌を詠む時間が減るのも、そう遠く無いお話です。

 

〜おわり〜




やべぇよやべぇよ…


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昔話・はだかのおうさま

ギンギラギンのギンギラギン


むかしむかし、あるところに、とても洋服好きの提督がいました。

 

 新しい洋服を内地で買っては、それを着て歩くのが提督の楽しみです。

 ある日の事、工作艦と兵装実験艦を名乗る二人のペテン師、いえ、艦娘がやって来て言いました。

 

「そう言えば私達、とても美しい生地を作る事も出来るんですよね。その布とても不思議な布で、それで作った洋服は、おろか者、つまり馬鹿には見えないのです」

 

「は?また性懲りも無く何言ってんだお前らは。いいから今度こそ改修成功させてくれ、頼むよ本当。」

 

提督は、またいつもの事かと2人を適当にあしらいました。

しかし実験艦の方は引き下がりません。

 

「ねー提督?本当に本当なんだってば!嘘じゃないよ?妖精さんと協力して作るんだから」

 

実験艦は、うれしそうに言いました。

 

「うーむ…」

 

(美しい生地か…確かに気になるっちゃ気になる…ただ本当にそんなバカには見えない布とか…裸の王様じゃないんだから…)

 

提督は2人を疑いましたが、嘘だと分かったらまた適当にあしらえば良いと、二人の申し出を受ける事にしました。

 

 二人の艦娘はそれを聞いて悦びました。そして二人の艦娘は服を作るのに必要だと言って、提督のたくさんの参考写真(あんな姿やこんな姿)を撮り、熱心に服を作り始めました。

妖精さんと協力して、本当に作っています。

 

「そういや、どんな服だろう?ジャケットか?ズボンか?」

提督は、その不思議な服がけっこう気になってきました。

 

そこで秘書艦の長門に言いつけて、服がどのくらい出来たかを見に行かせました。

 

 さて、服を見に行った長門ですが、布をおっている二人のそばへ行ってみてビックリです。

 

「???」

 

 何も、見えないのです。

 ゴシゴシ、ゴシゴシ。

 長門は目をこすってみましたが、やはり何も見えません。

 それに気づいた二人は手を休めると、長門に言いました。

 

「どうです、長門さん、見事な布でしょう。もうすぐ出来上がりますので、提督にふさわしい、立派な服に仕上げますよ」

 

「布など無いではないか!何を言っているのだ…!?」

 

 長門はそう言うと、机を叩きました。

 

パサッ!

 

「…!?」

 

「な、何だこれは…何か…ある…!?」コスコス

 

「ふふ、だから言ってるじゃないですか。もうすぐ完成ですよ、この

 

透け透け軍装は!」

 

「透け…透け…だと…!?」

 

しばらく硬直していましたが、二人の恍惚な顔を見た長門は二人の意図を察しました。

あぁ、その手があったかと。

 

「…早く完成させるように」

 

そう言うと長門は、二人には見せないよう振り向いた後に、二人と同じように不敵な笑みを浮かべたのでした。

 

そこで、提督の所へ帰ると、

「見事な布だった。もうすぐ出来上がって、じきにに縫い合わせるそうだ」

と、言いました。

 

「そうか、それほど見事な布か」

 長門が生真面目な艦娘で、嘘を言った事がないので、提督は長門の言葉を信じました。

 そして提督は、その不思議な布を自分でも見たくなり、あくる日、長門を連れて見に行く事にしたのです。

 

 二人が布をおっている部屋に着いた提督は、二人に声をかけました。

「おー二人ともごくろう。で、例の不思議な布は、どこにあるんだ?」

 すると二人は、大きな透明な布を持ち上げて言いました。

 

「提督ぅー!、これこれー!。どうです、なかなか見事な布でしょう!?ついさっき完成したんですよ〜!」

 

「へっ? ・・・」

 

 もちろん何も見えないので、提督は目をゴシゴシとこすりました。

 それを見た二人の艦娘は、少し意地悪く尋ねました。

 

「あの…、まさかとは思うけど、もしかして、この布が見えないなんて…」

 

(み、見えないぞ?長門は…)

 

長門の方を見ると、うむうむと何やらうなずき、何処がどう素晴らしいか二人と言い合っていました。

 

(な、長門には見えるのか…てことは俺は長門より愚か…!?いやバカな!)

 

「提督、実に良い生地だな、早くこれを着た提督の姿が見たいものだ」

 

 その言葉にビクッとして提督は、あわてて言いました。

「あ、あぁ!確かにこれは素晴らしい布だ。う、うん、気にいった!さあ、早くぬってくれ!」

 

 そして次の朝、二人の艦娘が完成した服を届けに来て言いました。

 

「さあ、わたしたちが服をお着せしますから、提督、脱いでくださいよ」

 

ですが提督の目にはやはり服は見えません。

提督はやはり騙されている、長門もグルなんだと冷静に考え三人を怒ろうとしたその時、

 

「ぽーい!提督さん!新しい服ってどれどれー!?あ、これですかー?」

 

駆逐艦が執務室に入ってきました。

駆逐艦はそこにあるらしき服を持つと、提督に近づけて

 

「へー!こうなるんだー!すっごく素敵っぽーい!」

 

と提督にあてがいました。

 

提督は

 

「いやだからな、そろそろいい加減に…!?」

 

言いかけたとき、何かが提督の腕に当たりました。

驚いた提督は、夕立が持っているであろう物をもう一度触ろうとしました。

そして呆然としました。

見えはしないですが、明らかに、夕立は服を持っているのです。

 

(こ、これ…本当に…!?)

 

提督は色んな事が頭の中でぐるぐると回りました。

夕立に見えて俺には見えないのか、てか駆逐艦にすら見えるのに…

これは見えないとか言ったらバカにされるぞ…だって明らかに服あるし…!

 

長門、明石、夕張はその葛藤をニヤニヤしながら眺めています。

もちろん夕立もです。彼女は先程、ご飯を食べていた所この作戦を説明され、快く協力する事に承諾したのでした。

つまり夕立もグルなのです。

 

「さ、提督、早く早く!」

 

 促されるまま裸になった提督に、艦娘達は出来上がったその服を丁寧に着せました。

 着せ終わると、見物に来ていた艦娘たちは、

 

「はぇ〜…すっごい立派…」

 

「本当に。それにしても、見事ですね〜…ふひ…」

 

と、口々に褒め立てました。よだれを垂らしている者も居れば、一点を凝視している者も居ます。

 

「そ、そうか、そんなに良く似合うか。あはははははー」

 

提督は、恥ずかしそうに言いました。

 

「さあ、新しい軍装のうわさを聞いて、他の子達も早く見たがってますよ!すぐに行きましょう!」

 

「ち、ちょっと!待って!こんな格好で…!」

 

「へ?も、もしかして、気に入りませんでした…?」

 

明石が目を潤ませながら上目遣いで聞きます。

その様子を見た他の艦娘は口々に、今の格好すごい好き、だの、ずっとそのままで居て、だの言っています。

そのため提督は、恥ずかしいけど皆んなには見えてるなら、と

 

「す、すまんすまん!気に入ってるよ!さ、行くか!」

と言ってしまいました。

 

はだかの提督

 

 それを見た大勢の艦娘たちは、目を見張りながら、

 

「何て…おほ〜…。とても良くお似合ってますね〜」

 

「さす司令官〜!良くお似合いですね〜!」パシャッ

 

と、言っていました。

 本当は、みんなが見ているのは一糸まとわぬ提督の姿なのですが、そんな事を提督に知られたら、提督は二度とこの服を着ないどころか、皆の前に姿すら見せなくなってしまうかもしれないと思い、今の状況を目に焼き付けようとしました。中にはフィルムに焼き付けている子も居ますが…

 

 その時です。

 提督を見ていた曙は、言いました。

 

「ち、ちょっと!?何やってんのよ変態!!裸じゃないのよ!?何ぶら下げて…ってこっち見んなぁ!?見えてるんだからぁ!?み、皆んなもおかしいんじゃないの!?」

 

曙は遠征から帰ったばかりで、この状況を知らなかったのです。

 

「」

 

提督はプルプルと震え、目には涙が溜まっています。

 

 その様子を見た艦娘達は、これはマズイ、どうにかしないと、と思いました。

ですがそんな思いとは裏腹に、今の提督の姿は艦娘達の嗜虐心を煽ってしまいました。

いつもは頼りになる提督が目に涙を溜め、艦娘達に囲まれて裸で縮こまっている。

艦娘達は…

 

「やっぱり、そうだよな。提督は、どう見ても裸だよなぁ?」

 

「そうね。服着てるっぽいけど、どう見ても裸よね?」

 

「はぁ…可愛い…」ボソッ

 

提督は恥ずかしさのあまり、まっ赤になった顔のまま逃げる様に執務室へ帰ろうとしました。

 

しかし、提督の周りには既に50隻以上の艦娘達が集まってしまっています。どこをどう見ても抜け出せる隙間なんてありません。

それどころか、一人の艦娘が

 

「あぁっ!もう我慢できない!そんな格好して誘っているのかしら!!」

 

と後ろから羽交い締めにする様に襲いかかってしまいました。因みにこの艦娘は、普段はドイツ艦隊を取りまとめている規律に厳しい戦艦ですが、今はそんな面影はありません。

 

それを皮切りにドッと艦娘が雪崩れ込み、提督は艦娘達の波に呑まれてしまいました。

提督が解放されたのはそれから三日後だったそうです。

しかしそれは一時的なもので、その後も提督の意思とは裏腹に、廊下を歩けば誰かに拉致されてしまう状況となってしまいました。

 

自分を取り繕う事は悪い事ではないですが、時には身を滅ぼす事もあると言うお話です。

 

〜おしまい〜




うむ


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