Fate/ the over-riser (ho9tocraft)
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Fate/Stay Night[Foreigners' Feel] Stage1「始まりは白髪赤眼の少女と共に」

 前作、前々作と、駄文が多い作品を書いた結果、あまり評価されなかった「スーパーロボット大戦Ir」シリーズ。
 そんな作品の、鹿目まどか(新姓神城まどか)サイドの続編ということになってしまいましたが、そこは勘弁してください。それしか案がないんです。
 さて。
 前書きということで、色々うp主の「この作品を書くきっかけ」とか「何故最初に『ジェミニオン・レイVSアルティメットまどか』の案が思いついたのか?」というのを、説明させて頂きます。
 まず、今作品を書こうと思ったきっかけは、三代目至高神となり、死亡ルートを確定させづらくなったまどかの行先を決めるためです。
 かなり身勝手な話ではありますが、友人にこの話を切り出したら「面白そうだから死亡ルートで」と言われたので書いた次第です。
 なんか鬱な展開が描かれていたらしいFate/StayNightを、個人的な展開で書かせてもらおうと思いました。それでここに至ります。
 彼女のクラスはフォーリナーですが、習得スキルはオリジナルになります。厳密には、「オリジナル構成」ですけど。
 え?誰がマスターかって?
 そんなの、決まっているじゃないか。
 まぁ、それも含めて本編を見てもらいたいですね。
 ルート的には?
 この次元にルートもクソもないですよ、読者さん。
 さて、スタンド『夢幻の射手』はどうなのか?スタンドの投影能力はどうなのか?と思いますよね?
 引き継がせていただきました。
 至高神サマだからね仕方ないね。
 ちなみにステータスも変更です。
【パワー:256GJ スピード:A 持続力:A 精密動作性:A 成長性:B 射程距離:∞】
 主に、成長性がダウンしていて、射程距離が伸びてますね。遂に遠隔自動操縦型の本領発揮ですよ。
 物語の都合上、バーサーカー/ヘラクレスも仲間としているので、単独行動があると思っていて下さい。
 まどかの投影魔術は、あらすじでも述べたとおり、完コピです。魔術回路どうなってんだ問題?まどかが魔術回路使うわけ無いだろう?
 投影魔術でも次元力を行使します。
 クー・フーリンの悩みの種が確実に増えた。

 コホン。
 何がともあれ、まどかは生前の能力(『夢幻の射手』、『慈悲深き救済者』、『創造(トレース)』)に加え、投影魔術を習得した状態で参戦します。
 アーチャーや士郎とはガチ対決することになりますね。
 あの禁呪も使えますよ。

 身体は剣でできていた。
 血潮は鉄で、心は硝子。
 幾度の戦場を超えて、不敗。
 たった一度の敗走もなく、たった一度の優越もなし。
 遺子はまた1人。剣の丘で剣を創る。
 故に、その生涯に意味は非ず。
 ―――けれど。
 偽りの身体は。
 きっと、無限の剣でできていた―――。


 私の名前は、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。

 とりあえず、次の聖杯戦争の為に、バーサーカーを召喚しようと試していたわけなんだけど…。

 眼の前に現れた女性を見た途端、えっ、ってなったの。どこをどう見たって、バーサーカーじゃないんだ。

「………問おう」

そんな彼女が、口を開いたんだ。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 引っ張られる感覚に、***は抵抗していた。

 いや、「抵抗していた」のではない。

 ***は、自身を引っ張っていた糸を引っ張り返して、「選んでいた」のだ。

(凛じゃない)

召喚しようとしていたやつは、結構いた。

 でも、彼女じゃないと駄目だ。

(士郎でもない)

***が求めしマスター、それは、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。

(辿り着け、彼女のもとに…!)

イリヤのもとに、***は向かった。

(呼んでるんだ、彼女の魂が…!)

しかし、それを阻む英霊が多数いた。

 それを跳ね除け、***は向かう。

「うおおおおああああ!!」

そして、辿り着いた。

 そして、糸を、掴んだ。

 

 目を開けると、そこにはイリヤが居た。

「バーサーカー…、じゃない…?」

意中のクラス以外を引き当てたせいか、イリヤは困惑していた。だが、体中に赤い線が走っていた。令呪だ。

 それを見て確信した***―――、否、神城まどかは、自ずから口を開く。

「問おう。貴女が私のマスターか?」

彼女の真紅の瞳が、イリヤの真紅の瞳を見据えた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「まさか…。貴女が噂に聞くエクストラクラスだったなんてね」

とイリヤは言った。

 彼女のクラス、フォーリナーは、外なる神と契約した、もしくは異次元の力を保有した『化け物じみた』クラスだ。

 それ故、バーサーカー程ではないが、狂気に陥りやすいクラスとも言える。

 恐らく、まどかは『超次元世界に居たこと』『英雄クラスの活躍をしたこと』『スフィアとスタンドという、「外なる神」が持っていそうな能力及びアイテムを、狂うことなく行使・使役したこと』などの点が評価され、フォーリナークラスに適正を持った英霊と認められたのだろう。

 そして、恐るるなかれ、ステータス解禁だ。

 

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【元ネタ】???

【クラス】フォーリナー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力A 耐久★ 敏捷EX 魔力EX 幸運B 宝具★

【クラス別スキル】領域外の生命:EX、神性:EX

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独行動:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:A 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。*********の宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:★ 最大捕捉:1〜2、出力低下覚悟で∞

 投影のバチモンだが、EXランク。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 とある人物に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないと******を引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 

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 ステータスを見たイリヤは固まった。主に単独行動のステータスに目を見張った。

 EX(規格外)。

 それに、弱体無効化の能力、オールキャンセラー。

「い、一体どこの英雄よ、こんな気違いじみたステータス、初めて見たよ?!」

驚きでイリヤは完全に硬直していた。

 まどかも「なんじゃこりゃ」という表情だった。

 これがもし、適性がある『アーチャー』や『キャスター』、『ルーラー』だったらどうなっていたことか…。想像したくもない。

 唯一想像できること。それは、スキル壊滅だろう。

 女神の神核やオールキャンセラーは残るだろうと考えて、三代目至高神はバニシングするだろう。

 『アーチャー』や『キャスター』の状態で使える宝具は、恐らくこの中にはないだろう。

 『ルーラー』なら、第1宝具だけなら使えるだろうが、第2・第3宝具となると訳が違う。

 …つまり、フルスペック発揮には『フォーリナー』である必要があったわけだ。

「そこまで驚かないで頂きたい。

 マスター、あえて言わせてもらうが、私への魔力供給は不要だ。

 単独行動があるからな」

とまどかは言った。

 イリヤは首を傾げていた。流石に「その理屈はおかしい」と言いたそうな顔をイリヤはしていたので、まどかは詳しく説明を始めた。

「単独行動というスキルは、本来『魔力供給なしでも一定期間だけなら活動できる』というものだ。

 だけど、私の場合は訳が違う。

 両肩部と両膝に埋め込まれた『スフィア』から発生する次元力をコンバートして魔力を得ることで、自給自足を行うことができるってわけだ」

「何それ、デタラメじゃない」

とイリヤは反論した。

「その『デタラメ』の塊が、貴女がバーサーカーを召喚しようとして垂らした糸に捕まった存在、つまり私ってわけさ…」

その反論に、まどかは苦もなく答えた。

 呆れの音が入っていたが、イリヤは気にしなかった。

「そして、これから起こるであろう聖杯戦争も、私の手によってデタラメだらけになるってわけだ」

まどかは言った。

 規格外の英霊召喚に、イリヤはまだ戸惑っていた…が。

 魔力コストを無視できると考えた途端、ある考えに思い至ったのだ。

「それって、改めてバーサーカーの召喚ができるってこと?」

とイリヤは言った。

「そういう事になる。

 だが、私のように『貴女を求めて強い意志で糸に捕まる英霊』もいるかもしれない。

 次は慎重に、ね」

忠告するように、まどかは言った。

 使用人と思われる女性たちも、かなり戸惑った様子だったが、そんな事はまどかは気にしなかったし、やろうと思えばゴリ押しで彼女等を従えることも可能だ。

 次元力を消耗してしまうためにクールタイムが必要なのが欠点だが。

「分かった。やってみる」

そして、イリヤは日を改めて召喚を行うことにした。

 ただでさえ升な英霊であるまどかだが、彼女のいた『超次元世界』には神を乗っ取った人間(=ヒビキ・カミシロ)とか、世界を創った男(ハーケン・ブロウニング)とか、無敵のレッテルを貼られた研究者(=空条承太郎)とか、真実に到達させない能力を持ったギャング組織のボス(=ジョルノ・ジョバァーナ)とかもいるから、彼女ごとき『ただの雛』でしかないのだ。

 主に蒼き魔神(=グランゾン及びネオ・グランゾン)が馬鹿みたいに強いからだが。

 

 そして、翌日。

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

 降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

 閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

 繰り返すつどに五度。

 ただ、満たされる刻を破却する。

 ―――告げる。

 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

 聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。

 誓いを此処に。

 我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。

 されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。

 我はその鎖を手繰る者――。

 汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

イリヤが詠唱していく。媒体はまどか召喚時に消耗されなかった『ヘラクレスの斧剣』。

 そして、イリヤが待っていた『ヘラクレス』が召喚される。

「■■■■■■■■ーーー!!」

『ヘラクレス』は雄叫びを上げる。

 そして、当然の権利の如く、『ヘラクレス』はイリヤにひざまずく。

 だが、ここからが大変だった。

 まず、3mはあろう巨体。

 そして、激しい戦闘訓練。

「森から自力で帰ってこい」

などという特訓まであった。

 イリヤ曰く、森―――「アインツベルンの森」には凶暴な獣がいるらしい。

 その獣に襲われても、力づくで帰ってこい、というのだ。

 ―――ふざけている。

 そう彼女は思った。

 

「痛い!痛い痛い痛い痛い痛い痛い、痛い!」

案の定、イリヤは襲われた。

 噛み付いているのは、狼だ。縄張りに入られたと思って、攻撃してきたのだろう。

「まったく…。狼相手にこんなものは使いたくないのだがな」

と言って、まどかは死後に解放された「投影魔術」を行使した。

「投影―――開始(トレース、オン)。

 『天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)』」

まどかが投影したもの―――、それは日本神話に伝わる、伝説の剣。

 天叢雲剣。

 ここで、宝具のステータスを見てみよう。

 

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『天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)』

ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:2m程度 最大捕捉:2〜9人

 三種の神器における武の象徴、八岐大蛇の尾より出でし神剣。

 安徳天皇と共に壇ノ浦に沈んだ竜王の剣にして、八岐大蛇の分霊である。

 水の魔力を常に溢れさせており、刀身に纏うことで不可視となっている。

 この魔力によって中空に雲状の門を設置、開放することで八条の濁流を召喚し、八岐大蛇の神威である莫大な水量を操作することで、あらゆるものを洗い流す。

 まどかが投影したものだが、本来の投影魔術より精度が上がっているため、ランクアップしている。

 エミヤや衛宮士郎が投影したら良くてB+だろう。

 

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 ―――そう、まどかは後に草薙剣と呼ばれる神剣を投影せしめたのだ。

「マスター、旦那。ここは私に任せて、傷を癒せ」

剣の柄で適度に狼の急所を突き、狼とイリヤを引き剥がす。

 そして、中段の構えで狼と対峙する。

「グルァァァァァ!」

狼は吠えながら噛み付いてきた。それに合わせるように、まどかは天叢雲剣を振るう。

 一閃。

 必要最低限の消耗で、まどかは狼を倒した。

 だが。

「グルルルルルルル…」

狼はまだいた。

「マスター、この数の狼は捌ききれない!魔力の負荷を承知で、旦那を前線に出すんだ!」

とまどかは叫んだ。

 イリヤも応じて、「やっちゃえ、バーサーカー!」と言って攻めていった。

「■■■■■■■■■■■■ーーーーー!!」

旦那ことヘラクレスはうなりながら、狼を一掃する。

 まどかはまどかで、天叢雲剣を量子化させて虚空に消し、新たに武器―――元を辿ればジェニオン・ガイの大型武装ユニットたる宝具、『欺く道(ビルレスト)』を投影して、狼数匹を纏めてぶちのめす。

 やっぱり『欺く道』のステータス見たいよなぁ?!

 

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『欺く道(ビルレスト)』

ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:1 最大捕捉:不明

 機動兵器・ジェニオン・ガイが有する大型武装ユニット。これを用いた戦術だけです粗方片付くが、下記の宝具に繋ぐこともできる。

 

『吼えろ、破壊の杖(ヴァナルガンド)』

ランク:A+ 種別:対城宝具 レンジ:1〜3 最大捕捉:1以上?

 『欺く道』を使用した対城宝具。

 全面についたパイルバンカーで城の天守閣ごと兵を叩きのめす、荒業。

 それが宝具と化したモノ。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 そんな宝具を、まどかは苦もなくぶっ放す。

 これで消費0だ。イリヤはやっぱり升を引き当ててしまったのだ。

 そして、イリヤは軽傷のまま、戦闘を終えた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「おかえりなさいませ、イリヤスフィール様」

メイド―――セラとリーゼリットがそう言って、勝者の帰還を歓迎した。

 まどかのような、「未来に生きた人間」にとっては、こういうのは生きづらいのだが、この時代では、まだまどかの抱えし精神障害、『高機能自閉症』は見つかっていない。

 まだ『発達障害』という名称しかない世の中だ。

 これを見たまどかが恐怖心を抱いたのは、恐らくマスターであるイリヤ以外には、分かってはいない…、だろう。

 ―――参った。

 いきなり、対外恐怖で参った。

「夕食の用意ができております故、すぐ食堂に行かれればと思います」

とセラが言った。

 未来が視える。そこにあるのは絶望。

 何としても、まどかはこのトラウマを跳ね除けなければならなかった。

「分かったわ、セラ。

 フォーリナーは私の部屋で待ってて。バーサーカーは一緒に来てくれるかな?」

とイリヤは言った。

 行った先で、まどかは死んだ後の世界での、『天の杯』との会話を思い出す。

 彼女は、確かにこう言った。

 ―――愚かな私を、罰してほしいな。

(分かっている。誰よりも、私が分かっている。マスターの願いは叶える。でも、マスターの寿命は伸ばす。

 待っていろ、英雄王。

 貴方が生きていた概念とは異なる力、『是・未来拓く開闢の剣』で、私は貴方を倒す!

 首を洗って待っているんだな…!)

そこでまどかの意識は途絶えた。冷たい床の上で眠ってしまったようだ。

 

 …数時間後。

「――――――!―――、―――リナー!」

誰かが、自分を起こそうとしている。

 まどかの意識は未だ沈んだままだ。

 だが、声は徐々に大きくなって、そして鮮明になっていく。

「―――リナー!ちょっと、起きてってば!フォーリナー!」

重たい瞼を開けて、まどかは声の主を視認する。

「ん…?」

「もう、床で寝るなんて。本当に、やめてよね…」

心配性なのか、悲哀を感じさせる声音でイリヤが言っていた。

「だが、マスターのベッドを使うわけにもいかないし…」

とまどかは言った。

 流石に、2日連続召喚は、イリヤにとっても相当の負荷だった。

「く、うぅ…」

「そういうのを考えて私は床で寝てたのよ…」

寝ぼけた脳を働かせながら、まどかはイリヤをベッドに寝かせた。

 

 翌日。

 聖杯戦争、勃発。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 その日、まどかはアインツベルン城の外郭で、投影で出したPSG−1を構えていた。

 そして、スタンドの投影で出した、ミスタのセックス・ピストルズを『ま改造』したものを展開していた。

 時刻はよく分からない。

 空の暗さから考えて、真夜中だろう。

 狙うは1点。

(射線は通っているぞ、衛宮士郎)

まどかはマスターたるイリヤスフィールの狙う敵を、しっかり狙っていた。

 何故、GNライフルビットⅡとかを使わないのか…、だって?

 決まっている。『目立つから』だ。

 ビーム兵器じゃ目立つ。だからアウト。

(神経を研ぎ澄ませ…)

まどかはひたすらに念じる。

 そして、引き金を引く。

『行くぞNo.2!狙うは衛宮士郎だ!』

セックス・ピストルズのNo.1とNo.2を銃弾に乗せ、目標めがけて放つ。

 銃弾には、予めスタンドの投影で展開したゴールド・エクスペリエンスで触れている。

 マスターの復讐相手を「殺りはしない」。だが、「他の相手に傷つけさせはしない」。

 その結論が、狙撃だ。

 ゴールド・エクスペリエンスは物に触れる必要がある。故に、ビーム兵器は駄目なのだ。

 …ビームは物じゃない。光線だ。

 そして、『着弾(マークインターセプト)』数秒前に、まどかは叫ぶ。

「ゴールド・エクスペリエンスッ!」

瞬間、銃弾は木の根っことなった。そしてそれは士郎に向かって伸びていき、絡め取る。

 他の英霊が諦めれば解除だ。

 しかし、やっぱり駄犬は攻撃した。

 ここでゴールド・エクスペリエンスの能力を振り返ってみよう。「生命を与え、それらに帰巣本能と防衛本能を植え付ける能力」だ。

 駄犬―――ランサーが使いし槍は、呪いの朱槍ことゲイボルグ。因果逆転の呪いがあり、心臓を必中で狙うという。

 そして、ゲイボルグに貫かれた心臓は、呪いのせいで、どんな方法であれ回復できない。

 狙うは心臓、一撃必中の槍。

 そんな槍が、ゴールド・エクスペリエンスで生み出された木の根っこに刺さるのだ。もう想像できよう。

 ―――植え付けられた防衛本能に従って、与えられるはずのダメージを打撃ダメージとしてそっくりそのまま跳ね返すのだから。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 遥か彼方から飛んできた弾丸が、目の前の少年に当たる寸前に、木の根っこへと変化し、少年を絡め取る。

「お前がやったのか?アーチャー」

とランサーは言った。

 アーチャーは驚愕していた。

 アレは、見紛うことがない。

 英霊になる前に、アーチャーはサブカルも嗜んでいた。それで読んだ漫画の中には、ジョジョの奇妙な冒険もあったのだから。

 そして、『生命を与える能力』といえば、やはりアレしかなかろう。

「ランサー、俺は銃なんてあまり扱ってない。だから、誰かが遠距離から撃ったのだろう」

アーチャーはその結論を懐きながら言った。

 この年、西暦2004年は、ジョジョの奇妙な冒険はストーンオーシャンまでしかない。

 アーチャーが死した時代である、西暦20XX年には、ジョジョの奇妙な冒険はとうの昔に完結していた。

 2004年の時点である、『生命を与える能力と』といえば、アーチャーが知りうるどんな能力バトル系作品を見ても、1つしかない。

 『ゴールド・エクスペリエンス』。

 だが、本体のジョルノ・ジョバァーナは架空の人物のはずだ。

 そこでアーチャーは矛盾に気づいた。

 おかしい、と。

「そんな馬鹿な、ここから見えない距離から撃ってきただぁ?!弓兵であるお前しか有り得んだろうが?!」

とランサーは言っていた。

「スタンド能力なんて、俺は持ってないよ、ランサー。

 凛、用心していたほうがいい。あの少年を絡め取っている木の根を攻撃したのならば、その時点で即再起不能だ。

 ランサーも気をつけろ」

この場にいる全員に、アーチャーは警告する。

 ―――だがランサーは聞く耳持たず、朱槍を木の根に刺した。

「ぐぼぁっ?!」

「やっぱりな」

ダメージがそっくりそのまま跳ね返り、ランサーは仰け反って尻餅をつく。

「な…、何だぁ?!ゲイボルグを刺したら、ダメージが跳ね返ってきたぞおおおお?!」

ランサーが戸惑いながらも言った。

「アレは、ジョジョの奇妙な冒険のスタンド能力!狙撃してきた奴が、『ゴールド・エクスペリエンス』を保持しているぞ!」

アーチャーは再び警告する。

「ゴールド・エクスペリエンス?黄金体験?

 何だそりゃ?その『ジョジョの奇妙な冒険』っていう伝記に伝わる『スタンド能力』っていうのは分かったが、その『ゴールド・エクスペリエンス』っていうのはなんなんだ?」

流石に疑問に思ったのか、ランサーが質問してきた。

「とにかくヤヴァイと思っていてくれ。レクイエムになったら死ぬことも出来なくなるからな」

とアーチャーは言った。

「とにかく、『撤退しろボケ』って狙撃してきた奴は言いたいのか。

 まあいい、その『ゴールド・エクスペリエンス』に免じて、退いてやるよ」

とランサーは言った。そして跳び去った。

「やれやれ、あとはあの少年がどうなるか、だが。

 とりあえず俺は引っ込んでるぞ」

とアーチャーは言って、霊体化した。

 そして、木の根は消えた。

 

「いっててて。一体何だったんだ?ありゃ」

と士郎は言いながら、帰路についた。

 そして、家についた途端、何者かに襲われた。

「わりぃな小僧、ここで始末させてもらうぞ」

ランサーだ。

 士郎は逃げる。土蔵に逃げ、木刀を構え、ランサーのゲイボルグを受け止める。

「なんなんだよお前、いきなり人の家に押しかけてきて…!」

と士郎は言った。しかし、ランサーは何も言わない。

 そして、ゲイボルグが右腕を少し斬る。

 血が出る。

 そして、その血が眠れる剣の鞘を目覚めさせ、彼の転換の日となった。

「何ッ、セイバーだと?!」

ランサーは現れた剣士に驚き、撤退していった。

「問おう。貴方が私のマスターか?」

士郎はその日、運命に出会った。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 これが全ての始まり。

 偶然から生じた「型破り」が、蝶の羽ばたきが起こした竜巻となって、世界を変えていく。

 次回、「攻めるアインツベルン」。

 秩序の降臨者の手によって、決められた運命は狂っていく。



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Stage2「攻めるアインツベルン」

 いきなりお気に入り2だとお?!Fateって、やべー。
 奈須きのこ先生強え。


〜前回のあらすじ〜

 イリヤ、文字通りのチートを手に入れる。

 まどか、早速士郎を攻撃する。

 

〜推奨BGM〜

 THE BATTLE OF STRANGERS(機動戦士ガンダム00)

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 士郎は聖杯戦争の説明を受けていた。

 外道麻婆神父として名高い、言峰綺礼から。

 そして、外へ出た。

「―――ッ?!」

士郎の本能が、目の前にいる少女と、隣りにいる女性に警鐘を鳴らしている。

「話は終わった?お兄ちゃん」

と白髪赤眼の少女は言った。

 士郎の本能は「逃げろ」と宣う。

 だが、どういう訳か、逃げられなかった。

 まるで、足を縛られているかのような―――。

「どうせ、貴方達はここで死ぬ事になるのだから」

と少女は続ける。

「やっちゃえぇぇーーー!バーサーカー、フォーリナー!」

「了解、目標を破壊する!」

と女性は言った。そして、一瞬で遠坂凛に近づいた。

 

「やっちゃえぇぇーーー!バーサーカー、フォーリナー!」

イリヤの号令に、まどかは「了解、目標を破壊する!」と言って接敵した。

 狙うは大将首、つまりマスターだ。

「危ない、マスター!」

咄嗟にアーチャーが霊体化を解除して彼女を庇う、が。

 それを狙っていたのがこのフォーリナーだ。

「投影―――、開始(トレース、オン)。

 空中浮遊開始、位置動作は全手動操作!

 全投影工程完了(セット)、GNライフルビットⅡ&GNホルスタービット、14セット!」

隠し持っていた切り札を、まどかは使用する。

 面食らったのか、アーチャーは苦い顔をしていた。

 無理もない。

 彼は『原典を知っていて』、まどかは『その原典の機体の武器を直接見た』のだから。

「薙ぎ払え、バスターキャノンッ!」

勝手に命名した、文字で表すならば◇◇◇を、アーチャーに対してぶっ放す。

「確証はないが、使ってみる他ないな。

 I am the bone of my sword.

 『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』!」

アーチャーが7枚の花弁を持つ盾を展開する。だが、よーく考えてほしい。

 元のガンダムサバーニャのこれは、大量のELSを1度に多数薙ぎ払っていた、宝具的な観点からすれば『対軍宝具』である。

 たかが『熾天覆う七つの円環』程度に、防げるような代物ではないのは明白だ。

 だが、7枚目が「むっちゃ硬い」のは、前世での特異点Fにて、まどかは経験済みだった。

 それよりももっと硬い盾をまどかは持ってるけど。

「フッ、面白い。

 ならばこういうものはどうかな?

 ―――トランザム」

まどかが、GNライフルビットⅡが、GNホルスタービットが、赤みを帯びる。

 そして、放出される粒子ビームの威力も、これまで以上のものになる。

「ぐっ…、『熾天覆う七つの円環』を真っ向から叩き割る気か…!」

アーチャーは唸る。アドヴェントのような声が、まどかにとって「うざったい声」以外の何物でもなかった。

「黙れ、『御使い』」

至高神としての本能が、アーチャーに警鐘を鳴らし、まどかの殺意を高めていく。

「『御使い』?!まさか、フォーリナー、お前…!」

まどかの正体に気づいたのだろう、アーチャーは唸った。だが、『そんなこと、どうだっていい』のが、今のまどかだった。

 アーチャーを破壊する。

 ただそれだけでいい。

 …それだけでいいのだが、アーチャーという野郎は、『熾天覆う七つの円環』を『壊れた幻想』して難を逃れやがった。

(ちっ、面倒くさい)

トランザムを途中解除し、ステータスの1ランクダウンに悩まされながら、まどかは次のものを投影する。

 ついでに、アレも使った。

 『天国の極限』なしの、アレだ。

「身体は剣でできている。

 血潮は鉄で、心は硝子。

 幾度の戦場を超えて、不敗。

 たった一度の敗走もなく、たった一度の優越もなし。

 遺子はまた1人。剣の丘で剣を創る。

 故に、その生涯に意味は非ず。

 ―――けれど。

 偽りの身体は。

 きっと、無限の剣でできていた―――」

固有結界の展開を要するものを、まどかは投影する。

「固有結界、『無限の剣製』」

まどかは、それを展開した。

 割れた惑星、割れた惑星の周囲に漂う魔法陣のようなもの。

 淀んだ空間。

 その空間という空間に浮遊する、無限とも言うべき剣の数々。

 まどかがいるところには、本来地球がある。それは、今は無い。

 まどかが持った心像風景は、『今は』神話の果ての再現。

 勇猛な多元世界の勇者達が集いしこの空間には、今はもうどの勇者であれ、存在しない。

 在るのはここで散った至高神の行く先。

「馬鹿な、こんな空間すら、固有結界で再現できるとは…」

アーチャーが感嘆した。

 再現度はこれでもかというくらいに高いだろう。

 だが、在るべき星がない。

 それに、アーチャーは気づくことはない。気づくことすらままならない。

「ここに在る武器の数々は、嘗てこの世界で覇を競った英雄たちの武器だけだ。

 だが、この武器の数々には、担い手の技量が詰まっている。私はこれらを扱える。

 故に使おう―――、ツムカリムラマサ―――草薙剣―――否、天叢雲剣をぉぉぉぉ!!」

取り出したるは、古の神剣。

 それを、中段の構えで持つ。

 ―――これがしっくり来る。

 アーチャーは干将・莫耶を構えて、防御する。

 しかし。

「何止まってるの」

瞬きした直後、後ろから声が聞こえた。

 持っていた干将・莫耶は砕け散っていた。

 そして、腹部には切り傷。

 たった100ミリ秒のうちに、アーチャーは腹部を斬られたのだ。

「か…はっ…」

アーチャーは倒れる。しかし、まどかは「目的を果たしていない」。

「では、逝ってもらいましょうか。

 貴方達の存在を、この宇宙から抹消してあげます」

淡々と告げ、まどかは手の中に光球―――縮退星を投影する。

「眠りなさい。

 ………縮退砲、発射!」

そして、そのままの勢いで縮退星を放つ。

 縮退星は爆ぜ、暴風となり、アーチャーを嬲っていく。

 これを地球上で放ったらどうなるか、想像できるだろう。

 ウィキペディアから、超新星爆発の項目を引っ張ってこよう。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 超新星爆発が発生すると、強烈なガンマ線が周囲に一斉に放たれる。

 このガンマ線の威力は凄まじく、超新星爆発を起こした恒星から半径5光年以内の惑星表面に住む生命体は絶滅し、25光年以内の惑星に住む生命体は半数が死に、50光年以内の惑星に住む生命体は壊滅的な打撃を受けるとされる。

 ガンマ線は地表を容赦なく汚染して生命体が住めない環境にしてしまい、そこから地表に生命体が住めるようになる環境に戻るまでには数年を要すると言われている。

 しかし、地下深くにすむバクテリアなどの下等生物は直接的影響はほぼなく、生き残ることが出来る。

 

 ―――ウィキペディア内ページ「超新星」より

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 お分かりいただけただろうか?

 そもそも縮退星は、太陽クラスのサイズで起こるヘリウム燃焼過程なる恒星の燃焼過程や、太陽の7〜8倍程度の恒星で起こる炭素燃焼過程にて発生し、超新星爆発を起こす(炭素爆燃型超新星という)際に発生する減少たる『フェルミ縮退』によって成り立った恒星のことを言うのだ。

 こんなもの人類が食らったら、少なくとも太陽系壊滅だろう。

 めっちゃ離れていても生命体はガンマ線によって壊滅的な被害を被るというのに、ネオ・グランゾンは余裕の表情でぶっ放しているのだ。

 異次元に転送して地球そのものの被害は避けているようだが。

 それを投影してみせたこのフォーリナーもえげつない。

 アーチャーは成す術無く喰らって、大ダメージを負ったようだ。

 Q.つまり、どういうことだってばよ?

 A.「アーチャーが死んだ!」「この人でなし!」

 …並大抵の弓兵ならこの始末だ。これを耐えたアーチャーは、やっぱり強い。

「今のは…うごぇ、縮退砲か…?」

さっきの大技で固有結界は解除された。

 そして、ボロボロになったアーチャーを、凛は見つけ、「あ、アーチャー?!」とか言っている。

 意味ない事をしているが、声援と受け取ったまどかだった。

 さっきの出力でもまどかの次元力の消耗はほぼ0に等しかった。

 ならば、『旦那』とまどかから呼ばれているバーサーカーことヘラクレスの援護に向かってもいいだろう。

「■■■■■■■■■■ーーー!!」

ヘラクレスは雄叫びを上げ、斧剣をセイバーに叩きつけるが、まどかは気づいていた。

 2回、セイバーに殺されている。

「旦那、下がれ!」

ステータスダウンが戻ったまどかがヘラクレスに下がるように言った。

 意味を悟ったのか、ヘラクレスは下がった。

「投影―――、開始(トレース、オン)。

 ソードメイス!」

まどかは瞬時に展開したソードメイスをセイバーめがけてぶん投げる。

「ぐぅぅぅぅぅ!」

直撃。まぁ、当然だが。

 この一撃には、『直撃』を掛けていた。

 何が『直撃』だァ?!…って?

 『精神コマンド』ですよ『精神コマンド』。

 まどかは精神コマンド『直撃』を以て、セイバーの回避効果とも取れる切り払いを無効化した。

 この精神コマンドは、まどかが意志の励起によって、ゴリ押しで再現した代物だ。

 『やけにゴリ押しが好きなまどかだな』、って?何のための憑依タグだと思っていやがる。

 ちなみに第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇に準じて、習得数は最大5個としている。

 まどかが覚えている精神コマンドは、『直感+』『先見』『直撃』『期待』『勇気』と言ったところか。

 何がともあれ、精神コマンド『直撃』を使ったまどかはソードメイスぶん投げてセイバーの切り払いを無効化して直撃させた、ということだ。

「下がっててくれ、マスター、バーサーカー。ここからは私がやろう」

とまどかは言った。

「任せたよ」

と言って、イリヤとバーサーカーは観戦に徹した。

「投影―――、開始(トレース、オン)。

 投影―――、装填(トリガー、オフ)。

 全投影工程完了(セット)、GNソードⅢ!」

まどかは右腕に、切っ先が緑色のものでできたバスタードソードを展開する。

 そして、再びトランザムを使用する。

「ちっ、シロウ、下がって!」

セイバーはマスターに言った。

 ここで、まどかが使用した精神コマンドを言おう。『直感+』、『勇気』だ。必中が重複発動しているが、気にしてはいけない。

「トランザムライザー!!」

まどかはGNソードⅢから粒子ビームを「大気圏ギリギリまで」放つ。

 セイバーは「どこを狙っているんですか?私はここですよ」と言った。油断しやがった。

 ライザーソードは、こっからが恐ろしいというのに。

「位置報告ありがとさん。じゃあ死ね」

まどかは苦もなく粒子ビームを振り下ろす。

 ここでセイバーは―――騎士王アルトリア・ペンドラゴンは気づいた。

 この大技が、自身の宝具である『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』に匹敵することに。

 だが、切り札である宝具は、迂闊に撃てない。

「っ!!」

セイバーは『風王結界』に包まれた剣を構えて、防御の体制を取る。

「言ったはずだ、『死ね』と。

 ここでこの大技の属性を教えてやろう。

 P・ALLだ。

 つまり、『移動後であっても普通に撃てて、全体に攻撃する』大技なんだよ」

とまどかは言った。セイバーは迫りくるビームを見ながら、疑問符を浮かべた。

「貴女達、ツインユニットでしょう?

 だったら貴女のマスターも含まれるっての」

まどかはそう言った。

 スーパーロボット大戦では、小隊制を採用していると、ALL武器と呼ばれる武器が存在していたりする。

 ここで使っているライザーソードは、参戦した作品のいずれであっても、単体出撃だった為に、ALL武器ではなかった。

 しかし、ライザーソードを冠したダブルオークアンタの武器『トランザムライザーソード』はどうだろうか?

 第3次Zでは、ALL武器だった。それに、機動戦士ガンダム00劇中ではライザーソードで敵部隊を薙ぎ払っている描写すらある。

 これを考えれば、必然的に『ALL武器』となり得るのだ。

 つまり。

 セイバーをタゲる(対象にする)=サブの士郎もタゲられる、ということだ。

「なんでさああああああああああああああ!」

攻撃に巻き込まれた士郎は絶叫した。

「シロウーーーーーー!!」

セイバーも我を忘れてマスターの名を叫ぶ。

 相手は「回避」を選択したようだ。「防御」を両者ともに選べば、確死の回避はできただろう。

 しかし彼女らは『回避』を選んだ。ここで『直感+』の効果を思い出してほしい。

 『自小隊に「必中」「ひらめき」を掛ける』である。

 たとえ『敵命中率半減』である回避を選んだとしても、『必中』の名の通り、必ず当たる。

(セイバー、貴女の今回の戦闘の敗因はたった1つだ。

 たった1つのシンプルな答えだ…。

 「貴女は回避を選んだ」。

 たったそれだけだ…)

数秒後、そこには倒壊した教会と、こんがりと焼けたセイバーと士郎がいた。

「何事ッ?!」

表に出てきた金ピカことギルガメッシュが言った。

「あぁ、後始末がああああ」

言峰綺礼は完全に固まっていた。

「( ゚д゚)」

遠坂凛&アーチャーコンビは目が点になっていて。

「やったね、フォーリナー!」

イリヤは満面の笑みでまどかに抱きついていて。

「オオオオオオオオオオオオーーー!!」

バーサーカーは勝利の雄叫びを上げた。

「な、なんという…」

凛は言った。

「戦略兵器だ…。勝ち目がない…。

 アレでも宝具じゃないのが恐ろしい…」

アーチャーは元ネタを知っているが故に頭をピクピクさせていた。

 士郎とセイバーはギャグマンガの如く、痙攣している。

「なん…でさ………がくり」

「何故…アレが…、宝具じゃ…ないんですか…、アー…チャー………がくり」

2人は仲良く気絶した。

「仲良いんですねぇ、貴女達。

 両方揃って『回避選択』ですか。

 馬鹿ですか?

 何か盾でも投影して、防御するっていう手段は無かったんですか?」

呆れ果てて、まどかはボヤいた。

 そして、同時に、「何故そうしたのか」に気づいた。

「あ、そうか。貴女第2宝具がなかったんだったね」

とまどかは言った。

 まどかの言う第2宝具―――『全て遠き理想郷』は、今は衛宮士郎の中にある。

 つまり使用不可能。防御の宝具は使えない。

 次挑んできたとしても、恐らくまどかが勝つだろう。

「もうそろそろ夜明けの頃合いだろう。

 マスター、帰ろうか」

と言って、まどかは自身を霊体化させた。

 バーサーカーも何も言わずに霊体化した。

 イリヤは満足げな表情で、帰っていった。

 

「ちょっとアーチャー、あの宝具知ってる口ぶりじゃないの。

 アレは何なの?!」

と凛はアーチャーを問いただした。

「あの宝具、我(オレ)も知りたい。聞かせてもらえるか?アーチャー」

と、金ピカも近づいてきて、会話に割り込んできた。

「リン、ギルガメッシュ…。

 1つ言っておこう。ありゃ『ネタバレ』だ」

とアーチャーは言った。

 メメタァ!

 空間にそんな擬音が響いたのは、別の話。

「何よ、ネタバレって!

 そんなこと言われたら余計気になるじゃないの!!」

…と、凛に逆ギレされたのと、ギルガメッシュがすごくしょぼくれた表情を見せたので、アーチャーは仕方なく話し始めた。

「アレは、近い将来公開されるアニメの武器だ。

 何故彼女があんなものを扱えるのかは知らないが、彼女の出した『まともな宝具』は、日本神話に伝わる『天叢雲剣』だけだ。

 恐らく、彼女の正体はかなり先に明らかになる存在が英霊となったものだろう」

とアーチャーは言った。

「アニメ?!それってサブカルじゃないの!

 ねぇアーチャー、いい加減真名教えなさいよ!」

「あだだだだだ、覚えてないって言っただろぉぉぉぉぉ!!」

それが原因で、マスターである凛に蹴られた。

「アニメは見たが、あんなもの見たことないぞ、我は。

 ス○ー○○ト○レ○カーか何かをぶん回したのか?」

とギルガメッシュが言った。

 ―――もっと近いのはセイバーの約束された勝利の剣です。

「だいたい合ってるぞ、ギルガメッシュ」

立ち上がったアーチャーが言った。

「「ビシガシグッグッ」」

「何やってるのよ貴方達、アホなの?」

あっ凛死んだ、とアーチャーに思わせることを、凛は言った。

「誰が馬鹿か!英雄王なのだから馬鹿なわけなかろう!!」

とギルガメッシュが言った。

 

 翌日、ギルガメッシュは霊核を破壊されて敗退したという。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 そんなギルガメッシュを殺ったのは、アーチャーでもセイバーでもバーサーカーでもなく、フォーリナー、つまりまどかである。

 ギルガメッシュの敗因は、倒壊した教会の修理に王の財宝を用いていたこと、それによって発生した圧倒的な隙である。

 アーチャーならこう言っていただろう。

「またフォーリナーか」

と。

 何を言うまい、まどかの『夢幻の射手』の時間停止―――否、時粒子減速によって動きを封じられた上、投影によって召喚された天叢雲剣で一刀両断されたのだから、

「建築手伝ってたらいつの間にか死んでたンゴwww」

ぐらいにしかわからなかっただろう。

 霊核の破壊による消滅は、時間停止中にも発生する。

 故に、言峰綺礼に認識されないまま、ギルガメッシュは消滅した。

 ―――消滅までの数秒間を、時間停止で費やしたのだから。

 ギルガメッシュが完全に消滅した後、まどかは霊体化、撤退。

 そして、時は動き出し、数十分後に言峰他が建築資材不足に気づいたのだ。

 おまけに、これまで組み上げてきたものも、ギルガメッシュ消滅によってパァになった。

 完璧な撲殺計画を立てたのは、無論まどか。

 それにゴーサインを出したのはイリヤなのだが…、これでイリヤの死因その1は消えた。

 そして、その日の昼間。

「来たぞ、イリヤ!」

士郎が叫ぶ。その横にセイバー、アーチャー、凛が並ぶ。

 士郎と凛は同盟を結んだようだ。

「昨日こてんぱんに打ち負かしてくれたんだ、今度は勝たせてもらおうか!」

と士郎は言った。

「うるさいねぇ、お兄ちゃん。

 こっちだって本気だすよ」

とイリヤはふてくされた表情を見せながら言った。

「アーチャーを頼むよ、フォーリナー!バーサーカーはあのセイバーを!」

とイリヤは指示を出した。

「任せなさい」

とまどかが言い、

「■■■■■■■■■■■ーーー!!」

とヘラクレスが叫んだ。

 ゴングは鳴らされた。

「早速だけど、第4宝具、開演!」

まどかは不可視のバリアを展開する。それは、イリヤを、ヘラクレスを包む。

 フォーリナーであるまどか固有の対人宝具、『主守る次元の盾(D・フォルト)』。

 その盾を貫くには、次元を裂く宝具が必要になる。

 それを可能とするのは、この聖杯戦争に於いてはギルガメッシュが持っていた『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』のみ。

 そのギルガメッシュは、今や英霊の座に還ってこの世にいない。

「フォーリナーが何をしたか知らんが、まずは色々とまずいことがわかっているヘラクレスからだ!」

と言って、アーチャーは『偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)』を放つ。

 しかし、それはヘラクレスの近くで壁にぶつかったかのように静止した。

「私の第4宝具、『主守る次元の盾』は、半径3m圏内にいる味方に次元障壁を付与する宝具だ。

 故に、『次元を裂く宝具』でなければ、一切のダメージを与えない無敵の障壁となる。

 『今は遥か理想の城(ロード・キャメロット)』を上回る防壁を展開できる、ディアボロス・エクス・マキナの4号機に搭載されていたものの応用編」

とまどかは言った。アーチャーは固まった。

「これで私達の勝ちは確定した。

 お前の負けだ。

 死に際に見せてやろう、私の第1・第3宝具を。

 だが先に、私の身体強化が優先だ」

と、まどかは続けて言った。そして、左手を前に出し、構える。

『我は至高の存在なり。

 身体は硝子で、心は鋼鉄。

 幾度の戦場で、不敗。

 翡翠の翼で空を舞い、弱者に慈悲を、愚者に神罰を。

 総ては己の信ずる平穏の世界の為に。

 それでもなお、我は、人という型に収まり続けた。

 その様を、人はこう呼ぶ。

 「慈悲深き救済者」と―――!』

まどかが隠してきた『ハイパーモード』。

 それが具現化した。

 脚部が機械的なものへと変容し。

 背部から翡翠色をした光の翼が2対生える。

 絶対特権、『慈悲深き救済者(マーシフル・サルベーション)』。

「全ての慈悲を、ここで私が担う」

とまどかは言った。

「だが、その力の使い道は、人殺しと見たが?」

とアーチャーは言った。

 確かに、まどかがこれを使う時は大概は『敵に対するせめてもの慈悲』として、『ひと思いに叩き斬る』というものしかなかった。

 だが、そうでなかったときもある。

 まどかは目を閉じ、『あの世界』の娘に思いを馳せる。

 彼女に対しては―――『親として与えられる「愛」という名の慈悲』で使っていた。

 それを思い出す。

「見誤ったな、アーチャー。その挑発、乗らせてもらおう」

とまどかは言って、再び詠唱を開始した。

 

〜BGM変更:瞳の中の明日(第3次スーパーロボット大戦Z)〜

 

『体は剣でできている。

 血潮は鉄で、心は硝子。

 幾度の戦場を越えて、不敗。

 たった一度の敗走もなく、無限に来たる明日を望む。

 遺子はまたひとり。剣の丘で全てを創る。

 まだ見ぬ明日、それを望む心のままに。

 故に我が生涯に意味は非ず。

 けれど、明日に思いを託す。

 偽りの体は、それでも、無限の剣でできていた!』

詠唱と共に、地面が割れ、空間も裂けていく。

 そして、現れたのは、天頂に太陽が在りし、雪原。その雪原に、剣が立っている。

「これは…、固有結界?」

アーチャーは思わぬ光景に恐れ慄いた。

「これが、神話の果ての『無限の剣製』の向こう側。

 無限の可能性、それが織り成す雪がつもり、雪原となった、夢に溢れた光景。

 今はもう、全て遠き理想郷。

 禁呪、固有結界。

 第1宝具、『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』」

天獄戦争の全てを見てきたから、地獄を見てきたからこそ展開できる、『夢見る女が形作る心像(ココロノカタチ)』。

 それが、剣製として、形を成したのだ。

「そして見せよう。第3宝具を」

そして、その世界から取り出したるは、2振りの大剣―――GNソードⅤ・バスターライフルモードとGNソードⅣフルセイバー・ランチャーモードだ。

「世界は暗黒に包まれ、蛮族が勇者と崇められし世へと移り変わる。

 それを防ぎたるは、外なる神の加護を受けし降臨者の神剣。

 赤き光は人の心の光に移り変わり、邪な者共を一掃する。

 蛮族共に、一撃必殺の神罰を与えん!

 『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』!!」

赤く光ったまどかが、アーチャーの斜め上に粒子ビームを放つ。

 そしてそれを、ライザーソードの要領で下におろしていく。

 森羅万象、相対性理論を覆し、次元を切り裂く『対界宝具の更に先』。

 『対次元宝具』。

 防げるものならば、防いでみせろ!

「ならば…!

 I am the bone of my sword.

 全てを防げ、『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』!」

アーチャーは出せる全てを以て、防御に徹する。

 しかし、たかが『結界宝具』に、『対次元宝具』は防げなかった。

 秒刻みで、花弁が散っていく。

 そして、最後の1枚も、2秒で散った。

「くっ、私の負けか、文字通り、その宝具は次元を断つ剣のようだ。

 次元を断って、未来を拓く。

 それがお前の、フォーリナーのやり方、か」

そう言って、アーチャーは何も言わずに散っていった。

 

 フォーリナーがアーチャーを一刀両断する一方、バーサーカーは命を10個も削られ、ピンチに陥っていた。

「負けないで…、バーサーカー…!」

とイリヤは祈った。その時である。

「?!離れて、シロウ!」

セイバーが、共に剣を取って戦っていた士郎を弾き飛ばした。

「がああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!」

いつの間にか、イリヤ達は剣の雪原の中にいて。

 遥か遠方から粒子ビームをぶっ放すフォーリナーの姿が在った。

 彼女がアーチャーに対して放った『無限の剣製・天国の極限』を拡張し、『是・未来拓く開闢の剣』をセイバーめがけて振るったのだ。

「どぉおぉりゃああああああ!!」

振るわれた神剣は、セイバーを撤退させるのに十分な出力(だが20%)を持っていた。

 そして、トランザム限界時間を、迎えた。

「………」

まどかは無言で慈悲深き救済者を途中解除する。

 英霊の体になってから、次元力を酷使しても悪影響が出なくなった。だから、次元力からGN粒子へのコンバートを行ったのだ。

「そんな…。『負け』、だなんて…」

凛は、結局使わなかった令呪を見ながら言った。

「くっ…、ここまで、やるとは…。不覚を…、取られました…」

膝をついたセイバーが言った。

「セイバー、出直してこい。

 その時に、また手合わせしてやろう」

とまどかは言った。

 イリヤが不満そうな顔でこっちを睨んできたが、「戦略だ」とまどかは言って決して害意があるわけじゃないと伝えた。

 波乱のままに、まどかはアインツベルン家全勝を捧げた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 イリヤを生かす為。

 世界を守る為。

 己が持つ牙を使い分け、突き進む。

 次回、「槍兵と暗殺者と魔法使い」。

 天翔る竜の如く、降臨者は空を舞う。




 \まどか無双/
 はい、ギルガメッシュとアーチャーが消滅です。
 正体明かさぬまま消えたよエミヤ…。


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Material1

 没ネタ披露。後悔はしていない。


※台本方式になります。ご注意ください。

※この世界での聖杯戦争の歴史もあるよ!

※イリヤの事情もあるよ!

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

まどか「何このコーナー」

イリヤ「背後事情がフォーリナーだけしか語られてなかったので」

まどか「そういう理由で?!」

イリヤ「という訳でどうぞー」

 

①この世界での歴代聖杯戦争

 

イリヤ「これ気になるでしょ」

まどか「もう勝手にしてくれ…」

ホワイトボードに貼り付けられた台紙を見せるイリヤ。それを呆然と眺めるフォーリナーことまどかだった。

 

・第1次聖杯戦争

 原作と変わらない。という訳で説明は原作に任せた。

・第2次聖杯戦争

 原作と変わらない。という訳で(ry

・第3次聖杯戦争

 アインツベルンが召喚したのはアヴェンジャー・アンリマユ。ただしアンリマユ頑張った。

 8日間頑張ったけど初手敗退なので聖杯汚染。

・第4次聖杯戦争

 切嗣、アルトリア(通常)召喚したけど序盤で敗退。でも言峰とか打倒した。

 アイリ死亡は変わらず。ただし、死因はキャス狐による殴打(所謂『燃えるゴミは月・水・金』)。

 切嗣は聖杯の泥を浴びてないが、聖杯を持ち帰らなかったことによってアインツベルンから勘当されてイリヤ救出叶わず。

・第5次聖杯戦争(今ここ)

 チート鯖のまどかをイリヤが引き当てたため、アインツベルンが勝ち確に。

 

まどか「チート扱いかよ」

イリヤ「ママの死に方もえげつないね…」

まどか「というかまだジョルノ5歳だろ?!せいぜい星屑十字軍しか起こってないだろ?!

 キャス狐おかしいだろ、ラッシュの掛け声は無駄無駄だったのか?!」

 

②第5次聖杯戦争でのサーヴァント一覧

 

まどか「何だかんだでアーチャー屠ってたから忘れとったわ」

イリヤ「せめて真名明かさせたげてよぉ…」

まどか「そこの席でハンカチ噛んでぐぬぬしてる魔術師がどうかしてるな」

凛「ぐぬぬ…」

イリヤ「まぁ負け組はおいておいて、とっとと見ていきましょうか!」

イリヤはホワイトボードを再び出す。そこに貼られたでかい台紙を見せる。

 

セイバー:騎士王アルトリア・ペンドラゴン

アーチャー:英霊エミヤ、英雄王ギルガメッシュの2名

ランサー:■ー・■ーリ■

アサシン:■■木■■郎

ライダー:■■■ー■

キャスター:蒼い■■■■(原作から変更・ス■■■■■■ト大戦■■シ■■ズより出典)

真キャスター:■■■■■■ー■・■■■・■■■■■■■

バーサーカー:ヘラクレス

フォーリナー:神城まどか

■ー■ー:■■■■・■■■

 

まどか「おいちょっと待て」

イリヤ「キャスターの枠!キャスターの枠がメ■■アさんじゃない!!」

アルトリア「敵陣営で名バレしているの、本編中では私だけじゃないですか?今のところ」

士郎「ちょっとセイバー!敵なんだぞ相手は!」

まどか「こういうところじゃ無礼講だっての」

士郎「え、そ、そうなんですか」

まどか「それに、ここは『観察者側の次元』だから、どれだけ言っていようが本編には影響ないから(メメタァ)」

イリヤ「それに、名バレしている英霊以外殆ど文字化けしてるじゃないの」

士郎「確かに、■が邪魔だな…」

霊体化してたエミヤ「なんで俺は速攻でやられた?!なんで?!」

まどか「ボードみろボード」

 

Q.なんでアーチャーは速攻でやられた?

A.①まどかが直感と勇気を突っ込んでた。

 ②その上アーチャーは鉄壁+防御でパーペキだった。

 ③でもまどかの第3宝具の威力がパネェだけだった。

 ④だから死んだ。

 

エミヤ「な…、な…。

 なんでさああああああ!!」

イリヤ「資金おいしいです(満面の笑み)」

アルトリア「D・D・D・D・C」

まどか「何故お前がそれ(いともたやすく行われるえげつない行為)を知っているんだ」

アルトリア「私がギャグ系Fateで出演できていて、その回で登場してなかったタイミングでジョジョをファントムブラッドから読んでました(完全なるキャラ崩壊)」

まどか「ぶっ?!」

イリヤ「それに、真キャスターが嫌な予感しかしないのよねー」

まどか「ポルナレフ状態になるなよ?少なくとも私はキャスターの時点でなりそうで怖い」

エミヤ「セイバーオルタとか出ないのか(ボソッ)」

まどか「あ、HFじゃないからないよ(唐突な原作ネタバレ)」

 

③まどかが投影できる武器防具

 

エミヤ「俺はこれが気になった」

士郎「俺もー」

イリヤ「仲良いですねぇお兄ちゃん達は(苛立ち)」

まどか「今度は私のターンかよ?!」

まどかはさっと武器を並べる。

 

 天叢雲剣

 欺く道(ビルレスト)

 是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)

 ■■■ク■■グ■■ブ

 次元力の剣の柄(『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』に必要)

 干将・莫耶(使わないけど投影できる)

 ゲイ・ボルグ

 是・■■す■■(■イ■■イ■ズ・ブ■■ド■■■ス)

 乖離剣エア(使わないけど投影できる)

 幸運と勇気(ラックとプラック)の剣

 ■■イ■■ド

 GNソードⅢ

 GNソードⅣフルセイバー

 GNソードⅤ

 GNソードビット

 GNライフルビットⅡ

 GNホルスタービット

 GNシ■ー■■ト

 ダ■ル■ー■■■ー

 GNカタール

 GNソードⅡロング

 GNソードⅡショート

 GNソードⅡブラスト

 GNバスターソードⅡ

 GNバスターソードⅢ

 約束された勝利の剣

 勝利すべき黄金の剣

 ■−L■■■セイ■ー

 天■■下■■剣

 S・Z・Oソード

 ナ■■■■ス・■■バー

 6装填のリボルバー銃(ダブルアクション式)

 PSG−1

 R−■■Nパ■■ド メ■■ジェ■■■ダーモード

 虞■刀

 ソードメイス

 超■■メイス

 救済の弓

 偽・偽・螺旋剣(カラドボルグⅢ。使わないけど投影できる)

(まどかが見せたものはこれだけ)

 

エミヤ「歩く武器庫だ、こんなもの」

イリヤ「文字化け、相変わらずあるのね…」

士郎「原典!原典どれ?!」

アルトリア「神造兵器すら投影できるとは」

ギルガメッシュ「うそー、エアまで投影できるのかー?!」

青い槍兵「ゲイ・ボルグ投影できるのか?!」

いつの間にか金ピカと死にまくる青タイツが加わっていた。

まどか「あとは防具か。熾天覆う七つの円環に、GNシールド(ダブルオークアンタ)、GNフィールドくらいかな?」

エミヤ「歩く武器庫め…」

ギルガメッシュ「気づかぬうちにヤラレチャッタして本当に良かった…」

まどか「のほほんと近づいてきた奴に背後から刺されて死んだんだぞ?!その死に方で良かったのか、英雄王?!」

ギルガメッシュ「時間停止使えるお前が言うな(泣)」

 

④各サーヴァントの触媒

 

アルトリア「私は自分のはなんとなーく把握してるのですが」

ギルガメッシュ「…はぁ」

イリヤ「それじゃあ張り切って行きましょー」

イリヤはホワイトボードに貼り付けられていたこれまでの紙を引っ剥がして、その裏にあった紙を見せる。

 

セイバー:士郎の中にあったある宝具

ランサー:■■■伝来の、■■■ナ■・■■■が刻まれたイヤリング

アーチャー(エミヤ):エミヤが所持している、凛が士郎を救うために使ったペンダント

アサシン:柳■■の山門

ライダー:■■■との共通性

キャスター:■■■ーロ■■■大戦■■■のソフト

真キャスター:カ■イ■■■ッキ(ル■ー)

バーサーカー:ヘラクレス神殿の礎である斧剣

フォーリナー:イリヤの「先天性白皮症」と、「若いまま死ぬ」という運命、「生きたい」という魂の叫び。

■ー■ー:該当人物が使用していた旗。

 

イリヤ「こうして見ると、フォーリナー引き当てたのは奇跡だったのね」

まどか「………(真キャスターの項目を見て笑いを堪えている)」

アルトリア「………(恥ずかしさのあまり硬直している)」

エミヤ「おいランサー、なんであんなに文字化けしてるんだ?」

青い槍兵「知るか」

ギルガメッシュ「第4次聖杯戦争から生きていたでござる」

 

⑤まどかの出典

 

青い槍兵「テメェどこの英霊だ!」

まどか「12年程度待たんか!」

イリヤ「じゅ、じゅうにねんんんんん?!」

 

〜BGM:崩壊方程式〜

 

イリヤ「どう足掻いても私見れないじゃないのおおおおおおお!!」

エミヤ「BGM!BGMが借金王のテーマになってる!と、止めろ!腹が、腹が痛いから!」

凛「12年は長いって、フォーリナー。

 一体いつ生まれたのよ」

まどか「教えたくもないし、教える義理がないッ!」

士郎「いや、ここで出典を整理してみようぜ?」

と士郎がホワイトボードの紙を指差す。

 アルトリア・ペンドラゴンは「アーサー王物語」。

 英雄王ギルガメッシュは「ギルガメッシュ叙事詩」。

 エミヤは…、いや、何も言うまい。

 ヘラクレスは「ギリシャ神話」。

 とまぁ、こんな感じで「出どころ」があるのだ。

青い槍兵「だが、フォーリナーのステータス欄をイリヤの嬢ちゃんが確認しても、現れる文字は『???(はてなみっつ)』。

 フォーリナー、こりゃどういうことだ?」

まどか「ノーコメントで」

イリヤ(ここで黙秘権発動?!令呪使ってでも喋らせるよ?!)

まどか(ヒントは言うから)

エミヤ「ノーヒントか?」

まどか「ヒントは言わせてもらうよ。

 『魔法少女の行き着く先を否定しようとした少女の成れの果て』、『辿り着いた場所は太極と呼ばれしモノの行き着く先』、『傍に立つ者を従えし人間』。

 これでどっかの誰かには分かるだろう」

エミヤ「OK、疑念が確信に変わった(ガタッ)」

ギルガメッシュ「えっ」

青い槍兵「えっ」

アルトリア「えっ」

士郎「えっ」

凛「えっ」

イリヤ「凄い…( ゚д゚)」

エミヤ(■■■■■■■■■■■(自主規制)と■■■■■■■■■■■■■■■■■(自主規制(2回目))と■■■■■■■■■■■■■■■■■■(自主規制(3回目))だな?)

まどか(正解。流石は現代人生まれの英霊だね)

ギルガメッシュ「今全部の音声が銃声に聞こえたんだが?!」

エミヤ「ニヤリ」

ギルガメッシュ「一体何を言ったんだ、アーチャー」

エミヤ「こいつ…、まじでヤバイ英霊だからな?フォーリナーなのが頷けるよ」

アルトリア「それは本当なのですか?アーチャー」

エミヤ「難癖■■■■■■■■■■■■(自主規制)とかいう■■■■■■(自主規制)の亜種を持ってるからな」

凛「また銃声?!」

士郎「アーチャーがピー音が鳴る会話するなんて…」

マスター達(イリヤ除く)は驚愕で固まっていた。

イリヤ「アーチャーの変態」

エミヤ「卑猥な言葉は言ってないぞイリヤあああああああ?!」

イリヤの言葉に狼狽するエミヤ。

 その後もエミヤのマシンガントークは続く。

エミヤ「大体、さっきの投影武器見ただろ?!ダブルオークアンタはともかく、■■■■■■ー■■(自主規制)の武器とか、■■■■・■■■■■(自主規制)の武器とか平然と投影してたぞ?!しかも人間用のサイズで?!」

まどか(また銃声だよ…)

アルトリア「アーチャー、絶対卑猥な言葉言ってますよね?!」

エミヤ「言ってねぇ!」

ギルガメッシュ「卑猥云々はともかく、アーチャー、お前の言葉が途中で銃声に聞こえるんだって!!」

 

⑥イリヤは小聖杯?

 

イリヤ「チッ、チッ、チッ、Yes,I am!チッ、チッ、チッ」

アルトリア「ジョジョネタお疲れ様です」

ギルガメッシュ「アヴドゥルとはまた妙なものを狙ったなぁ」

 

⑦黒アイリとかユーブスタクハイトとか

 

まどか「いたね、そいつら」

イリヤ「情報リテラシーマジ大事」

エミヤ「劇中では語られてないので言わせてもらおう。まどか召喚後に正しい第4次聖杯戦争の結果をまどかから聞いていた」

士郎「でも俺への復讐は変わらんのだろ?」

イリヤ(満面の笑み)

アルトリア「ドンマイです、シロウ」

凛「あぁ、サーヴァントから死刑宣告されてるぅぅ!!」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 どうも、HFで登場するけど今回はそんなことない真アサシンです。

 なんでこんなところに介入するかって?いやぁ、マスターに「お前のマスターである俺の気持ちを代弁してこい」と言われてしまいましてね…。

 いや、まぁ、そういう事なんですよ。

 という訳で、オミット組によるメタ介入コーナーですよ、っと。

「司会は第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇主人公のヒビキ・カミシロと!」

 解説は私、真アサシンことハサン・サッバーハ(呪腕のハサン)がお送りいたします!

「俺オミットだよオミット。

 まぁ俺『超次元世界』の住民だし?仕方ないと言われれば仕方ないんだけどな」

でも武器はしっかり参戦してますねぇ。

 さっきは文字化けしてましたが、メタ時空の私達なら理解できましょう?

「あぁ。フルアクセルグレイブだ。あと次元力の剣の柄も超次元世界生まれの武器だな」

次元力って、原理の力って言われますよね?

 フォーリナーは何から出してるんですか?気合ですか?

「『スフィア』っていう、黄道12星座に対応した12個の宝玉がまどかの―――フォーリナーの体に埋め込まれていてだな、それから次元力を引き出してるんだな。

 その次元力を魔力に変換することで、現界に必要な魔力を補っているんだろうな。

 あの様子だと全盛期と同じで、補って余りある状態なんだろうな、ハハハ」

ハハハ…、なんつー理論だ。

「褒め言葉として受け取っておくぜ」

で、フォーリナーこと神城まどかの出典は、結局何だったんですかね?

 アーチャーが当てていたようですが、何故銃声のせいで聞こえなかったので…。

「ハハハ、それはエミヤに聞いてくれ」

貴方でも分からないんですか?!

「いや、『フォーリナーがあいつだ』ってことはわかるんだがな、絶対にそうとは限らないのさ」

つまり確証はない、と。

「そういう事になるなー」

さて、フォーリナーの宝具の解説を行っていきましょうか!

 まず、第1宝具『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』!厳密には固有結界だけども、攻撃に転用すれば対軍宝具にもなり得る宝具だな!

 次に、第2宝具『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』!連撃を叩き込むタイプの対人宝具だな!

「俺の搭乗機、ジェミニオン・レイの最強武装の名を冠していて、前作での特異点Fで『絶望断つ禁忌の向こうにある希望(ジ・オーバーライザー・アーク)』という対界宝具もどきを撃たせてもらったぞ!」

そ、そうですか…。

 更に、第3宝具『是・希望拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』!これはアーチャーことエミヤを屠った宝具だな!

「ダブルオークアンタの最強武装を、威力をそのままに人間用の宝具として投影したようだな。GNソードⅣフルセイバーのランチャーモードすら使っていやがるのだから、威力は桁違い。対界宝具クラスになるのも頷けるな」

この宝具は彼女自身は『対次元宝具』と称してますね。

 対結界宝具とは何が違うか?それは、レベルですよ。

 攻撃対象に干渉できるレベルが桁違いなんですよ。ええ。

 対結界宝具だと、「結界を突き破る」程度しか発揮できませんね。

 しかし、対次元宝具なら?

 次元の壁を突き破る用途で使われるので、理論上は『全て遠き理想郷(アヴァロン)』も突破できますね。

「おまけに、固有結界の突破もできちまうという恐ろしいものもあるんだな」

それ自体は第4次聖杯戦争でイスカンダルの固有結界である『王の軍勢』を突破する為にギルガメッシュが『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』で固有結界を裂いてましたね。

「さて、第4宝具は『主守る次元の盾』なのだが、これは次元獣やジェニオン、ジェミニア、魔神化マシュの霊基外骨格が使ってた『D・フォルト』と原理を同じくする対人宝具だな」

ターゲットの量が多いですが、これは広域バリアと同じ意味と捉えていいんですね?

「まぁ、そうなるな」

でも原作(第2次スーパーロボット大戦Z及び第3次スーパーロボット大戦Z)ではD・フォルトは広域バリアじゃなかったんですよね?ということは、もしや…。

「D・フォルトを広域バリアにできたのは、他ならぬまどかの努力だ。新型霊基外骨格にも広域バリア版D・フォルトは積まれてるからな」

でもまどかはフォーリナーですよね。シールダーじゃないですよね?それなのに、何故防御用の宝具を?

 …いや、愚問でしたね。ヘラクレスが『十二の試練(ゴッド・ハンド)』を持っているように、まどかだって何らかの防御用の宝具を持っていてもおかしくはない。

 その典型例、ということでしょう?

「まあな。

 さて次は、没ネタ紹介だ。

 実は第1話投稿の時点で没ネタが多かったのさ」

それを紹介していきます!

①まどか=セイヴァー

「これは、フォーリナーのほうが適正あるんじゃねぇか?という理由で没」

 まぁ、3度も世界救ってるから救世主でも変わりないんだけどもー。

②まどか=ビーストⅣ/R

「LRつけたれと思った作者だったが流石にフォウくんが可哀想なので没」

ちなみにこのLR、エクスバインタイプL/Rとほぼ同じ理屈です。

 ラプチャーとかいう意味があるビーストⅢ/RのRとは違うんですねぇ。

「でもこいつの前の世代はどっちかをビーストⅦにする予定はある。Ⅷもいるけどそれはリヨぐだ子」

③イリヤがバーサーカーを召喚しようとするけど出てきたのはセイヴァークラスのダブルオークアンタフルセイバー

「ただでさえ強い鬼畜ロリをこれ以上強くしてどうするという理由で没」

ちなみにこうなった場合はヘラクレスorパンナコッタ・フーゴがバーサーカーになるんですよね、コレ。

「フーゴはパープル・ヘイズ・ディストーション設定なので当然却下、ヘラクレスはこのパターンだとタイガーころしあむ状態になるのでまぁ却下ってわけだ」

④バーサーカーがヘラクレスじゃなくてガンダム・バルバトスルプス

「③とほぼ意を同じくする理由で没。あとバルバトスという名前そのものが『魔神柱』とか言うやつだから…」

まぁ、名前がアレなので、ねぇ。

⑤HFルート

「キャスターがワンパンで死ぬので却下。黒桜とかセイバーオルタはマジ勘弁してくれ(※ヒビキはPSVita版をやった事があるので母親以上のトラウマになっている)。

 あと主人公が死ぬから没」

⑥UBWルート

 これは主人公死亡があるので当然アウトですねぇ。

「あとエミヤが大人げないから没」

⑦セイバールート

「諸事情によりギルガメッシュが呆気なく終わったので回避されたルートって訳だな」

まどかが大人げなく時間停止使ったのが悪いんですけどねぇ。

「性質的には近いってイメージだな。でもイリヤが若くして死ぬ訳じゃないので自然と没になった」

カンペ:タイガー道場もオミットされているのでロリブルマもオミットですね

「お、そうだな」

⑧イリヤルート

「アレHFルート解体してから作らなきゃいけないから無理なんや…」

まぁ、原作者も無理と言ってたから却下確定ですよ。初っ端からイリヤルートはやらないって決まってる。でも性質的にはイリヤ主人公なので似てるっていうね…。

⑨ホロウアタラクシアに繋ぐルート

「エミヤが第3宝具でぶっ殺されたのとバゼットを出す理由がない上に、そっからはまどかの出番という出番が消えるので没」

リミットゼロオーバーは出していいんじゃなかろうな。

「アレはプリヤや千子村正のネタバレだろーが?!」

⑩フォーリナー以外のエクストラクラスにシールダーを採用する

 これは、対象者の年齢を考えれば分かりますねぇ。

「3〜4歳の幼女を戦場に駆り出す魔術師がいたら外道と言ってやる!」

⑪フォーリナー以外のエクストラクラスにビーストを採用する

「えぇ、メタ時空のアイツらと話したけど全員拒否られたよ。うん。ついでに『ヒビキシスベシフォーウ!』なんて言われてリアルダイレクトアタック食らったよ、もう…」

などと司会が申しておりますが、ビースト出したらそれはそれでどうかと思ったのでキャンセルした訳ですね。

⑫フォーリナー以外のエクストラクラスにアルターエゴを採用する

「シトナイ出したら平行世界の法則で自動的にイリヤがアバるので没」

これらを踏まえて、■ー■ーに決まった訳ですね。

「という訳で、ここまで決まってますよアピールさせて頂きました」

まぁ、まだこういう回は息抜きに作らせてもらいますけどね…。

「まぁそう言う訳だ。よろしく頼む」

…まったく、マスターもマスターで無茶言いますねぇ…。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

『サーヴァントステータス(現時点での)』

 

・フォーリナー:神城まどか

【元ネタ】???

【クラス】フォーリナー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力A 耐久★ 敏捷EX 魔力EX 幸運B 宝具★

【クラス別スキル】領域外の生命:EX、神性:EX

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独行動:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:A 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。*********の宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:★ 最大捕捉:1〜2、出力低下覚悟で∞

 投影のバチモンだが、EXランク。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 とある人物に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないと******を引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 

・セイヴァー:ダブルオークアンタフルセイバー

【元ネタ】機動戦士ガンダム00V戦記

【クラス】セイヴァー

【マスター】???→藤■■■

【真名】ダブルオークアンタフルセイバー

【性別】男(人格ベースは)

【身長・体重】18.5m・??t

【属性】混沌・善

【ステータス】筋力A 耐久A 敏捷B 魔力C 幸運E 宝具★

【クラス別スキル】カリスマ:EX、対英雄:EX

【固有スキル】

 単独顕現:EX(GN粒子を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる。これを持つということは、つまり…?)

 オールキャンセラー:★(またお前か)

 陣地作成:A(自分に有利な陣地を作成する)

【宝具】

『未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード)』

ランク:★ 種別:対界宝具? レンジ:無限の可能性あり 最大捕捉:1〜2

 まどかの『是・未来拓く開闢の剣』の本来の形態。

『掃滅せよ、果てなき天の獄炎を(エンド・オブ・ヘブン)』

ランク:D 種別:対結界宝具 レンジ:70以上1万未満 最大捕捉:1〜9

【Weapon】

GNソードⅤ、GNソードⅣフルセイバー、GNソードビット、GNガンブレイド

【解説】

 ある機動兵器がパイロットの魂と融合して生まれた、セイヴァーの疑似サーヴァント。

 放棄以前はまどかとも共闘していた。

 知名度補正は受けられないので素のステータスである。

 

・バーサーカー:パンナコッタ・フーゴ

【元ネタ】ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風

【クラス】バーサーカー

【マスター】???

【真名】パンナコッタ・フーゴ

【性別】男

【身長・体重】???cm・??kg

【属性】混沌・悪

【ステータス】筋力B++ 耐久A++ 敏捷B+ 魔力E 幸運E 宝具A

【クラス別スキル】狂化:E

【固有スキル】

 オールキャンセラー:★(狂ってるから持ってる)

【宝具】

『捻れし殺人ウイルス(パープル・ヘイズ・ディストーション)』

ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:5 最大捕捉:1

 厳密にはスタンド。

【Weapon】

徒手空拳

【解説】

 イタリアの、あるギャング組織のメンバーのスタンド使い。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 

・バーサーカー:ガンダム・バルバトスルプス

【元ネタ】機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ

【クラス】バーサーカー

【マスター】???

【真名】ガンダム・バルバトスルプス

【性別】男(人格ベースは)

【身長・体重】??m・??t

【属性】秩序・中庸

【ステータス】筋力A 耐久A 敏捷A 魔力D 幸運D 宝具−

【クラス別スキル】狂化:A

【固有スキル】

 阿頼耶識システム:A(闘争本能で動く)

 単独顕現:A(またお前か)

【宝具】

 諸事情により、宝具は所持していない。

【Weapon】

ソードメイス、滑空砲

【解説】

 戦乱を生き、そして経年劣化で放棄された、ある人物の魂を持つ兵器。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。



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Stage3「槍兵と暗殺者と魔法使いと」

 イング氏出演。
 でも殺される。


〜前回のあらすじ〜

 初手で士郎と凛を倒したフォーリナー・神城まどかは、バーサーカー・ヘラクレスと共に一度帰宅する。

 その際、フォーリナーは聖堂教会の復旧作業に勤しんでいたギルガメッシュを時間停止を用いて暗殺。

 翌日の戦いで、アーチャー・英霊エミヤを『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』と『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』の連続使用で撃破。返す刀でセイバーを追撃・撤退に追い込む。

 物語は、まだ始まったばかりだ。だが、短期決戦で終わりそうな聖杯戦争だった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 リーゼリットとセラの送り出しを受け、まどかはイリヤを抱きかかえて空を舞う。

 先日使用した、『慈悲深き救済者(マーシフル・サルベーション)』で空中を文字通り飛行しているのだ。

「高っ」

イリヤは下を見ながら言った。

 まどかは、この時時速40kmである場所に向かっていた。

 柳洞寺。

 そこに、敵意を感じたからだ。

「降下するよ」

と言って、まどかは自由落下を開始した。

 そのまま落下すると、足首をくじいて(アシクビヲクジキマシター)そのまま死ぬのがオチだ。

 だが、まどかはそんなヘマはしない。

 『主守る次元の盾』をフル活用し、着陸時にかかる衝撃を無効化。

 更に、背後に投影したガンダム・バルバトスルプスレクスのテイルブレードを地面に食い込ませて一気に減速させつつ、前面にGNソードビットを展開して抉れた地面から出てきた石の塊を粉砕した。

 そして、柳洞寺の山門に到着したのである。

「よお、嬢ちゃん達。さっきの芸当からして、魔術師かサーヴァントだな?

 ここは通さねぇようにマスターに言われててなぁ、お前たちをのうのうと通すわけには行かねぇんだよ」

とサムライ姿の男が言った。

 まどかには一発で彼の真名が分かった。

 流石は『知りたがる山羊のスフィア』と言ったところか。

 どこぞの次元でどっかの初見殺し食らった弓兵に「歩く武器庫」と称された彼女だが、『知りたがる山羊のスフィア』の持つ、「知識の収集」のスフィア・アクトの影響で、「歩く図書館」とまで言われるほどになっていた。

 『彼女が寝ていても』『不要なものとか豆知識まで』情報が集まってくるのが、まどか自身が「これはちょっとまずくないか?」と思う点だろう。

 さて、話を戻そう。

 かの男の真名は「佐々木小次郎」、クラスは「アサシン」のようだ。

「貴方、よっぽど剣の腕に自身があるようだけど…、『そのままだと死ぬぞ』?」

とまどかは彼に対して警鐘を鳴らした。

 それもそのはず、彼女等の背後からはセイバー陣営―――遠坂凛と衛宮士郎、騎士王アルトリア・ペンドラゴンが接近していたのだから。

「来たか、セイバー」

まどかはアルトリアに向かずに言った。

「感づくのが早いお方なんですね、貴女は」

と言いながら、セイバーは『風王結界(インビジブル・エア)』を纏った聖剣エクスカリバーを構えてきた。

 それと数ミリ秒違うタイミングで、まどかはGNライフルビットⅡとGNホルスタービットを投影・展開し、乱れ撃ちの陣形を取った。

 更に、まどかはイリヤに指示を出し、ヘラクレスの霊体化を解除させた。

 おまけと言わんばかりに、まどかは持ち前のスタンド、『夢幻の射手』ことフレキシブル・サジタリウスを展開していた。

『主よ、どうすれば?』

と『夢幻の射手』が言って、命令を乞う。

 まどかは「とりあえず待機」と伝えた。

 『夢幻の射手』はアルトリアを睨み続けた。

「侵入者がいると聞いたから、何事かと思ったら…、なんだ、サーヴァントか」

柳洞寺の建物から、ナニカが現れる。

 それを捉え、真名を暴露させた瞬間、まどかは途端に凍り付いた。

 見覚えがあったからだ。

 蒼い装甲に、背部に備えられた巨大な剣。

 バイザーのついたツインアイに、特徴的なトゲトゲしたもの。

 そして、その声音。

(まさか…!)

まどかが知らない訳がなかった。

 否、知らないほうが逆におかしかった。

 真名、エグゼクスバイン。

 クラス、キャスター。

 魂だけになったイング・ウィッシュが、機体を己の肉体として同化して英霊となり、『ルーン文字の魔術師』として降臨したのだ。

「ちっ、よりにも寄ってこいつと戦うのか、クソッ!」

まどかはキレた。

 最も戦いたくない相手―――だが天敵という訳ではない相手―――と、一戦を交えることが気に入らなかったからだ。

「スライダー、アクティブ!」

相手から仕掛けてきた。

 迎撃しようと、まどかが背後に向けていたGNライフルビットⅡ14基とGNホルスタービット14基を前面に展開しようとした、その時である。

「おっと待ちな、先にこれを撃たせてもらうぜ!」

初日でまどかが投影したゴールド・エクスペリエンスの被害に遭った、ランサーことクー・フーリンが、槍を投擲する構えで展開していた。

「『突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)』!」

そして、投げた!

「ちょっと待て!ランサー、アイツはひらめきを―――、完全回避を使っているんだ!!」

まどかは叫んだ。

 予想通り、エグゼクスバインはひらりと必中のはずの『突き穿つ死翔の槍』を躱した。

「外した?!」

着地しながらクー・フーリンが言った。

「いや…、違う。『躱した』んだ。

 咄嗟の閃きと、高い念動力だけで、必中の呪いを無効化してみせた」

まどかは即座に解説した。

 精神コマンド「必中」の効果を思い出してみよう。

 『ある効果』さえなければ文字通り『必中』だ。

 その『ある効果』とは、同じ精神コマンドである「ひらめき」だ。

 ひらめきは『1回だけ、「必中がかかっていても」完全回避する』という、一種のチート能力だ。

 それを、エグゼクスバインは使用した。

 そして、「必中」の呪いを持つ『突き穿つ死翔の槍』をひらめきの効果だけで回避した。

 彼は索敵に念動力を行使していたのだから、流石にクー・フーリンと言えどもここまでの予測はできなかったか。

 まどかとエグゼクスバイン、両者の手の内の1つである精神コマンドは、『読めていた』。

「貴方達の出る幕じゃない。ここは、彼と同等の絶対権限を持つ私に任せて」

とまどかは言った。

 イリヤとヘラクレスは頷いた。

 士郎とアルトリアも、『精神コマンドの強大さ』は把握していた為、頷いた。

「ちょっと、なんで貴女が指図するのよ!」

凛が歯向かってきたが、クー・フーリンが凛を諭すように、

「あの嬢ちゃんに任せておきな。

 『突き穿つ死翔の槍』が躱されるほどってことは、相当ヤバイ相手なんだ。

 セイバーが頷いたってことは、よっぽどヤバイのだろうな」

と言った。

 凛は仕方無しに頷いた。

「ならばそこのアサシンを叩いてもらっていいかな?」

とまどかは言った。

「セイバー、頼む」

「了解です、シロウ」

剣士が、佐々木小次郎の前に立ちふさがった。

 そして、まどかはエグゼクスバインの眼前に立った。

「何日ぶりかしらね、キャスター」

とまどかは言った。

「そっちこそ、何故ここにいる?

 貴女の居場所は、ここではないはずだ」

エグゼクスバインは疑問を呈してまどかを睨む。

「死んで英霊になったからここにいるんじゃないの。

 貴方だってそうでしょうが。

 貴方だって、あの世界で散って、英霊になった。

 それに、貴方の持つ剣は、魔女メディアの宝具である『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』と同じ能力を持っているようね」

とまどかは言った。

 全て、『知りたがる山羊のスフィア』から出てきた情報だが―――、この世界に現れたときも、聖杯戦争に必要な情報が『知りたがる山羊のスフィア』から流れてきた。

「聖杯戦争で会ったからには仕方ありませんね。

 スライダー、アクティブ!オープンブレード!」

エグゼクスバインが仕掛けてきた。

「第4宝具、開演!

 投影―――、開始(トレース、オン)。

 GNソードⅣフルセイバー!!」

それに応じるように、まどかは『主守る次元の盾』を展開し、背後に向けていたGNライフルビットⅡ14基とGNホルスタービット14基を全面に出した。

 投影で背部からGNソードⅣ本体を懸架する為のアームを出し、GNソードⅣ本体を懸架する。

 V字を構成していたGNガンブレイドを1個切り離し、まどかはそれを使ってエグゼクスバインを攻撃した。

 機動兵器(へいき)と至高神(へいき)が、互いの維持をかけてぶつかり合った。

 

 一方、アルトリアは小次郎と対峙していた。

「セイバーが相手ですかい。

 いいぜ、かかってきやがれ!俺の名は佐々木小次郎!いざ尋常に勝負!」

小次郎は言った。

 アルトリアは突っ込んでいった。

「はぁっ!!」

だが、セイバー如きのチャージでは、アサシンである彼には敵うことを知らず。

「『燕返し』」

『風王結界』を貫通する一撃を、アルトリアに食らわせた。

 アルトリアはギャグアニメのキャラクターのように吹っ飛ばされ、階段の角に背中を強打してしまう。

「うぐぅ…」

アルトリアは痛みで悶絶する。

「セイバー!」

士郎の呼びかけに応じる気力も、一瞬で削がれた。

 騎士王アルトリア・ペンドラゴンという「TSUBAME」を、返す刃で一撃の元に気絶させ得る力を持った、刀の奥義。

 燕ならざる「TSUBAME」を斬った「NOUMIN」が彼なのだから、当然といえば当然か。

「まだ…、だ…!」

アルトリアは痛みを堪えながら立ち上がり、聖剣エクスカリバーを包み隠す『風王結界』を解除する。

 聖剣エクスカリバーを天に向け構え、念じる。そして、彼女は叫ぶ。

「『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』!!」

1戦闘につき1回しか、原則として発動できない「切り札」。

 宝具、『約束された勝利の剣』。

 それを、アルトリアは使用した。

 ―――の、だが。

「『夢幻の射手・天国の極限』!」

何故か、魔力消費という形で帰ってくるはずのデメリットが無効化された。

 どういうわけか?

 それは、射程無限の遠隔自動操縦型スタンドである、『夢幻の射手』をまどかがアルトリアに対して憑依させていたからだ。

 イリヤもヘラクレスも知覚できていなかった。

 パット見でも、深く見ても、「まどかが次元力で約束された勝利の剣の負荷を受け持った」という情報を得られないからだ。

 静かすぎるのに、非常に激しい効果を持ったスタンド能力。

 秘奥義、『夢幻の射手・天国の極限(フレキシブル・サジタリウス・オーバーヘブン)』。

 その秘奥義が有する、「事象制御による『真実』の『上書き』」の能力を、まどかは「セイバーが宝具を撃った時」という引き金を以て発動した。

「まさか、セイバーが騎士王サマだったとは、な…。

 畏れ入ったぜ…」

小次郎の霊基は、破壊されていた。

 小次郎は、遺言を託すかのように、アルトリアに言った。

「じゃあな、アーサー王!縁があったら、また正々堂々と戦おうぜ!」

そして、小次郎は光になって消えた。

「…殺られた、か」

クー・フーリンが言った。

「しかし、アレはなんなんだ?

 ビームを撃ち合っているようにしか見えないぜ…」

「■■■■■■■■(特別意訳:そうだな。にしては、互角のようだ…。手詰まりでも起こしているのか?)…」

クー・フーリンの苦言に続き、ヘラクレスも考えるように唸った。

 士郎は、アルトリアの衝撃の事実に困惑しきっていた。

 凛は凛で、眼前で繰り広げられる、文明レベルが違う争いに、「何よ、アレ…」と言っているのだった。

 

 互いが互いを牽制し合うように、エグゼクスバインとまどかは戦っていた。

「納得行かないな、貴女が投影魔術を行使するなんて!」

と言って、エグゼクスバインは残り2基となったT−LINKスライダーをまどかに向かわせる。

 それを、まどかは『主守る次元の盾』を用いて防ぎ切る。

「納得行かない?

 だったら、私の経歴を考えろって言わせてもらう…よっ!」

返す刃で吶喊してくるエグゼクスバインのT−LINKセイバーをGNソードⅣフルセイバーで切り払い、回避する。

 そしてそのまま、剣戟に発展する。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「うぉぉぉぉぁぁぁぁ!!」

数分間に渡る剣戟の後、押し勝ったのは、まどかだった。

「だぁぁぁぁりゃぁぁぁぁ!!」

まどかが、T−LINKセイバーを弾き飛ばして、エグゼクスバインの装甲にGNソードⅣフルセイバーの切っ先を食い込ませる。

「ぐおおおおおお!!」

それを引き抜くエグゼクスバインだったが、寸分違わず、

「『壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)』、発動」

まどかがGNソードⅣフルセイバーを炸裂弾に変えて爆破した。

 装甲が抉れ、心臓たるトロニウムエンジンが剥き出しになったエグゼクスバインを追撃するように、まどかが天叢雲剣を投影して接敵する。

 狙うはトロニウムエンジン(心臓)、一撃必中。彼女は、天叢雲剣を彼の心臓に突き立てんとする。

「見えていた!宝具展開!」

寸分違わず、エグゼクスバインは念動フィールドを発動して防御してくる。

 そして、まどかを地面へと蹴り落とす。

「来い、『超重力衝撃砲(ブラックホール・バスターキャノン)』!

 凶鳥の眷属、その真の力を、見せてやる!」

そして亜空間から呼び出した『超重力衝撃砲』を以て、まどかを殲滅せんとする。

「堕ちたな、キャスター。

 私がフォーリナーなのを忘れたのか?」

と言って、まどかはGNソードⅤ・バスターライフルモードとGNソードⅣフルセイバー・ランチャーモードを構える。

「世界は暗黒に包まれ、蛮族が勇者と崇められし世へと移り変わる。

 それを防ぎたるは、外なる神の加護を受けし降臨者の神剣。

 赤き光は人の心の光に移り変わり、邪な者共を一掃する。

 蛮族共に、一撃必殺の神罰を与えん!

 止めだ、キャスター!喰らえ、『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』!!」

マイクロブラックホールに立ち向かうように、まどかも宝具をぶっ放す。

 この時、観測される重力波は恐ろしい事になっていただろう。

 だが、この時点で重力波観測装置はまだ建造中のものが多く(LIGOとかはあるけど)、正確な確認ができないはずだ。

 それに、ブラックホール1個ではほとんど重力波は発生し得ない。

「超重獄に、墜ちろぉぉぉぉぉ!!」

エグゼクスバインが、

「だああああああああああああ!!」

まどかが、叫ぶ。

 その想いに応えたのは、ブラックホールではなく、長大なビームサーベル。

 ブラックホールをその次元ごと切り裂き、エグゼクスバインのトロニウムエンジンに、霊基に、食い込んだ。

 霊基を喰らうように、圧縮GN粒子はエグゼクスバインを溶かしていく。

「………それが、貴女の答えですか。フォーリナー、いいえ、『カナメマドカ』さん…」

満足したかのように、エグゼクスバインは塵も残さず消滅した。

 敵の消滅を確認し、宝具発動が終了する。

 エグゼクスバインが、まどかの嘗ての名を言った。

「………」

静寂が、まどか達を包む。

 あの名前は、まどかにしか聞こえなかった。

(あのエグゼクスバインは、本当に『私の居た世界の』エグゼクスバインなんだろうか…。

 一瞬垣間見えた彼の記憶は、どこをどう見ても、『私の知る』エグゼクスバイン、いいえ、イング・ウィッシュではなかった…。

 並行世界では、イングは、誰かと結ばれていたのか…?)

まどかは深く考え込んだ。

 その隙を狙ったクー・フーリンが、ゲイ・ボルクを持って突っ込んできた。

「力尽きたか。

 ならばその心臓、貰い受ける!」

「しまっ―――!」

まどかは焦った。

 しかし、宝具発動のデメリットのせいで、体は思うように動かない。

 『主守る次元の盾』を出そうと考えはした。だが―――、間に合わない。

 ヘラクレスも、この距離では間に合わない。

「―――っ!」

ならば、できることは1つだけだった。

 この状態でもフル稼働でき、即座に展開できる『切り札』―――、それは、『夢幻の射手』。

 まどかは直撃まであとコンマ数秒のタイミングで、『夢幻の射手』でクー・フーリンの得物をがっしり掴んだ。

「なっ…」

ゲイ・ボルクは、クー・フーリンに見えない『ナニカ』に止められた。

(こいつ、体力が少ないくせに、止めてきやがった…!)

クー・フーリンは、その事実に驚愕した。

 ケルト神話の英雄といえども、『異星のウイルスに抗体を持ったおかげで生成された能力』と『手にすれば基本的に狂気に陥る12の宝玉』を同時に行使して『単独行動:EX』を持っている『降臨者』には敵わなかった。

「はぁ、はぁ、はぁ…。

 …『主守る次元の盾』…!」

少し回復した次元力を用いて、まどかは『主守る次元の盾』を再展開する。

 クー・フーリンは「フッ、やるな」と言っていた。

「投影―――、開始(トレース、オン)。

 基底骨子、変更開始(ブートストラップ、コンバート、スタート)。

 投影―――、装填(トリガー、オフ)。

 基底骨子、変更終了(ブートストラップ、コンバート、コンプリート)。

 最適化、開始(オプティマイゼーション、スタート)」

まどかは、気絶しそうな面持ちで、ボロボロの右手を天に掲げる。

 まどかが投影するのは、嘗て自分を打倒し、華奢な少女として「有害な部分を除去してくれた」、ある男の愛機。

 その、最終最高の形態。

 まどかが死した今もなお、特異点を飛び回っているであろう、蒼い機神。

 天獄戦争を終結せしめて、まどかの脚部を支えるまでになった、ある機動兵器。

 超時空修復のカナメ―――、その名は―――!

「最適化、完了(オプティマイゼーション、コンプリート)。

 全投影工程完了、『是・禁忌の向こうにある希望』(セット、ジェミニオン・レイ・ブレイドワークス)!!」

まどかが投影するのは、ジェミニオン・レイの『秘剣』としての部分。

 しかし、まどかの姿は大幅に変化していた。

 背部には、大型のウイングユニットが展開され、人ならざるものであることを指し示していた。

 そして、彼女の頭部を除く体全体を、ジェミニオン・レイの装甲が包んでいた。

「まだ宝具を撃てる体力があったとはな!

 いいぜ、撃ってやる!

 『突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)』!」

いい笑顔で、クー・フーリンは槍を投げた。

 呪いの朱槍を止めることは、喩え「事象制御による『真実』の『上書き』」を以て立ち向かったとしても、迎撃は不可能。

 無駄なことはしない。

「奴を喰らえ、ハウンド」

まどかは、両肩にくっついていたモノに対して言った。

 モノは次元力を纏って狼の頭となり、クー・フーリンに喰らいつく。

 『降臨者』にとって、槍兵は獲物でも何でもない、ただの兵士だ。

 故に、まどかはハウンドの認識を事象制御で弄り、クー・フーリンを狂戦士として誤認させていた。

 『降臨者』にとって、狂戦士は恰好の獲物だった。

 故に、クー・フーリンを狂戦士と誤認した猟犬は、呪いの朱槍を無視して、クー・フーリンに喰らいつく。

 呪いの朱槍は、まどかに直撃する―――はずだった。

「I am the bone of my sword.(我が骨子よ、捻れ狂え)。

 全て防ぐ最硬の盾―――、『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』!」

その槍は、『ま改造』された『熾天覆う七つの円環』に止められた。

 クー・フーリンは、猟犬を防御のルーン1つで防ぎきった。

 ―――それがただの『猟犬』だったのならば、確かに防御のルーンだけで防げただろう。

 喰らいつくのをやめたと思いきや、戯れて黒い孔を空間に穿った。

 そこから現れたのは、天叢雲剣を投影した、白髪赤目の、機巧の『降臨者』の英霊。

 クー・フーリンはゲイ・ボルクを手元に戻そうとする。

 しかし、間に合わない。

 クー・フーリンは抵抗すらできず、まどかの拳が彼に食い込んだ。

 その次に、脇腹に天叢雲剣が食い込んだ。

 そして、空中に吹っ飛ばされた。

 猟犬が追撃をかける。

 当然、クー・フーリンは防御のルーンでこれを防ぐ。

 だが、まどかはそれを良しとしなかった。

 猟犬のうちの一方をポータルとして、自身を転移させ、天叢雲剣を叩きつける。

 だが、それはクー・フーリンのゲイ・ボルクで防がれる。

「ヘッ、見切ったぜ」

とクー・フーリンは軽口を叩く。

「『壊れた幻想』、奴を潰せ」

まどかは天叢雲剣を炸裂弾に変えて爆破した。

 クー・フーリンは爆破直前に天叢雲剣を槍で切り払った為、事なきを得た。

 しかし、まどかはクー・フーリンの真下に居た。

 そして、クー・フーリンは下から蹴り上げられた。

 猟犬が、最後の追撃をかける。

 がぶり、がぶりと食らった後、クー・フーリンはエネルギーの暴発に巻き込まれた。

 そして、猟犬は地上に降りたまどかの両肩に収まった。

「戦技、『ハウンドペネトレイター』。

 ほぼ再現できたって感じか…」

まどかは投影を解除しながら言った。

「フッ、面白いもんを見させてもらったぜ、嬢ちゃん。

 まさか、嬢ちゃんがフォーリナーのサーヴァントだとは思ってもなかったが、さっきのキャスターとの戦闘で確信したぜ」

とクー・フーリンは言った。

 彼の全身はボロボロだった。

「次会うときは、今度こそ一撃で仕留めてやる。覚悟しておくんだな、フォーリナー!」

と言って、クー・フーリンは撤退した。

 まどかはその場に座り込んでしまった。

「彼女を今襲うのは、ちょっと憚られますね。ここは、退きましょう。

 いいですね?リン、シロウ」

と言って、アルトリアは凛と士郎と共に階段を降り始めた。

「大丈夫?フォーリナー」

イリヤが傍に近寄ってきた。

「………」

だが、言葉を紡ぐのも厳しすぎて。

 まどかは、そのまま気絶した。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 まどかが目を覚ましたのは、それから10時間経った、午前11時。

「良かった、目を覚ましたんだね」

イリヤが心配そうな目で見ていた。

 まどかはそれを見て、申し訳なさを感じた。

「ごめんなさい、マスター。

 貴女の手を、煩わせてしまった…」

とまどかは言った。

「しばらく、休んでて。

 貴女は、頑張りすぎよ」

とイリヤが言ってきた。

 「頑張りすぎ」。

 確かに、そうかもしれないと思ったまどかだった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 まどかは、自らに関わる事情を、全て話す。

 次回、「A Foreigner's Feel」。

 か弱き少女が何故英霊の座に収まったのか。

 それが、明かされる。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

『サーヴァントステータス(新規)』

 

・キャスター:エグゼクスバイン

【元ネタ】スーパーロボット大戦OGシリーズ

【クラス】キャスター

【マスター】???→葛木宗一郎

【真名】エグゼクスバイン

【性別】男(人格は)

【身長・体重】200cm・??t

【属性】秩序・中庸

【ステータス】筋力A 耐久A 敏捷B 魔力EX 幸運C+ 宝具EX

【クラス別スキル】陣地作成:A 道具作成:A

【固有スキル】

 凶鳥は3度蘇る:EX(劣化版『十二の試練』。残機3)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 フルブロック:★(全デバフ無効)

【宝具】

『念動接続/破戒すべき全ての符(T−LINKセイバー)』

ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1〜7 最大捕捉:1〜5

 攻撃力が強化された『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』。

『超重力衝撃砲(ブラックホール・バスターキャノン)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:3〜9 最大捕捉:1

 重力砲。

【Weapon】

ロシュセイバー

フォトン・ライフルS

シシオウブレード

T−LINKスライダー/レボリューター

【解説】

 PTX−DEX。

 凶鳥(ヒュッケバイン)の眷属。

 レイオスプラン『EXH計画』の名の下に、開発されたエクスバインシリーズの1号機の改修機。

 その機体に、魂だけになったイング・ウィッシュが宿ったもの。それが、今の『英霊エグゼクスバイン』である。




 脱落者:エグゼクスバイン………キャスター


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Stage4「A Foreigner's Feel」

 長くなってしまった…。
 てごわかった…。
 読者「作者シスベシフォーウ!」
 ドフォーウ!
 何だよ、蹴るなよ!!


〜前回のあらすじ〜

 ネタがないので簡単に言わせてもらおう。

 小次郎が死んだ!アサシン、リタイア!

 エグゼクスバインが撃墜された!まどかの人でなし!キャスター、リタイア!

 クー・フーリンが負けた!でもリタイアじゃない!

 そして力の使いすぎでまどかが倒れた!

 以上!

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 時間が過ぎていく。

 どんどん時間が過ぎていく。

 こうはしていられないというのに、彼女の立つ気力が沸かず、彼女はベッドで眠っている。

 ―――どうしてこうなった、とまどかは考える。

 だが、結論はただの因果応報だった。

 疲弊しきっているのに、クー・フーリンのゲイ・ボルクをスタンドで止めるまではいいとして、何故投影魔術で『是・禁忌の向こうにある希望』なんて切ってしまったのか。

 彼女自身理解出来なかった。

 しかし、彼女の肉体は知っていた。

 生き抜こうとする彼女の生命の大車輪が、彼女の直感をプッシュしたのだ。

 ―――まるで若かりし頃のジョセフ・ジョースターじゃないか…、と頭を悩ませながら、重たい身体をゴリ押しで起こす。

 時刻は―――、午前5時。

 まだイリヤは寝ている。

 アレから、1週間は経過した。

 次元力のチャージは完了していたが、何故か怠い。

 理由は、まどかは大体把握していた。

 超次元世界での、『寝たらなかなか起きない』という、『どうでもいい逸話』が、再現されたのである。

(さて、リーゼリットとかは確実に食事の支度をしているでしょうから、私は私でヘラクレスと見張りを交代しましょうかね)

そう思ったまどかは、重たい腰を上げて、イリヤの部屋から退出しようとした。

「待って、フォーリナー」

それを制止するものが、1人。

 まどかのマスターたる、イリヤだ。

「貴女に、訊きたいことがあるの。

 貴女は、どこの英霊なの?

 やたらめったら私を守ろうとして、それで貴女が傷ついてばかりで…」

とイリヤは聞いてきた。

 数ヶ月前は全身に令呪が走っていたが、今となっては前腕部にビッシリ3画ある程度だ。

「逆に訊かせてもらえる?

 私はこれまでに、アーチャー、ギルガメッシュ、キャスターを打倒せしめた。そして、かのセイバーはアサシンを倒した。

 その魂は、貴女の体に入っているかな?」

まどかは、3日前から気になっていたことを訊いた。

 一気に4人も死んで、残りはライダー、セイバー、バーサーカー、そしてフォーリナーになった…、はずだ。

 だが。

 イリヤが弱っていない。

 その事象は、怪しい点だった。

「そういえば…、確かに、私の体にある小聖杯に、何もないような…」

とイリヤは言った。

 やはりか、とまどかは思う。

 アインツベルンの聖杯を、誰かが奪った。

 もしくは、それよりも優先順位の高い聖杯が現れた。

 そうとしか、『三代目至高神』が『降臨者』の型枠に収まった(明示的キャストがされた)だけの英霊には、考えられないレベルの大事件だった。

「さて、私の真名を言おうか。

 私の名は神城まどか。

 こことは別の、機械文明が発達した世界の生まれの、『三代目至高神』と呼ばれた英霊だ」

まどかは、真名を言った。

 イリヤは即座に出典を検索し始めた。

 北欧神話―――、違う。

 ギリシャ神話―――、違う。

 ケルト神話―――、違う。

 日本神話―――、天叢雲剣を使っていたが、アレは投影によって生み出した贋作を、魔術的な方法で強化したものだ。だから違う。

 そうしているうちに、まどかが口を開いた。

「………出典探しているところ悪いけど。

 私はアーチャーと同じで、出典がない英霊なんだ。

 正確には、出典が『まだ足りない』英霊。

 2015年まで生きられたのならば、出典がはっきりするでしょうが…、なにゆえ、貴女は…」

途中から、苦しげな表情を呈し始めたまどかが悲しげな表情と、辛そうな視線を以て、イリヤを見た。

 イリヤは、普段強気だったフォーリナーを見て、「え…」と言った。

 珍しく、フォーリナーが弱気になっている。

 召喚した日にリーゼリット達に見せた恐怖とはまた別の、忌避に似たような感情。

 イリヤは、彼女を励ますように言った。

「大丈夫…。貴女が、私に『あの時の力』を使って、人並みに寿命を延長してくれれば、それでいい。

 だから、その点については心配しないで」

「………」

しかし、彼女の表情は曇ったままだ。

 そんな時だった。

「ふあああああ?!」

イリヤの魔力がいきなり減り出した。

 驚きではしたない声が出る。

「マスター?!」

尻もちをつきかけるイリヤを、『夢幻の射手』で咄嗟に庇うまどか。

 かあああああ、と赤面していくイリヤの表情を見るのは確かに楽しいが、そうは言っていられなかった。

 魔力が減り始める、ということは、大概の場合は「バーサーカーが侵入者を見つけて戦っている」と言うことになる。

 つまり、だ。

「行こう」

「うん、フォーリナー」

バーサーカーのところまで走れえええええ!朝食は抜きだあああああ!…ということである。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

ヘラクレスは、目の前の蛇に対して、斧剣を振るう。

 しかし、蛇は素早い動きで軽々と躱す。

 そして、蛇の持つ釘に刺される―――、その筈だったタイミングで。

「GNライフルビットⅡ14基、斉射!!」

桜色の光芒が、背後から飛んできて。

 光芒のうちの2本が、蛇に食いついた。

「ちっ、噂のフォーリナーか…」

蛇が言った。

 まどかが視認するやいなや、真名などを暴露させていく。

「ライダー…、真名はメドゥーサか」

とまどかが言った。

 メドゥーサの後ろには、マスターと思しき存在が居た。

 紫髪の少女。

 まどかは、即座に『知りたがる山羊のスフィア』で、彼女の名を調べる。

 間桐桜。

 マキリ・サクラ、とも言えるその名を確認したまどかは、静かにメドゥーサを見る。

「石化の魔眼を持つ英霊と戦えるとは、思ってもなかったよ。

 だが、私に立ちはだかった以上、相当の覚悟をしていると見た!」

とまどかは言って、投影を開始する。

「投影―――、開始(トレース、オン)。

 基底骨子、変換開始(ブートストラップ、コンバート、スタート)」

メドゥーサが仕掛けてくる。

 だが、気にしない。

 何故なら、まどかには、『主守る次元の盾』があるからだ。

「投影―――、装填(トリガー、オフ)。

 基底骨子、変換終了(ブートストラップ、コンバート、コンプリート)」

メドゥーサががむしゃらに釘で自分を突くが、肉に食い込まずに、その5センチ程度前に体を覆うように展開された次元断層に阻まれる。

 詠唱中のまどかは、たしかに無防備。

 だが、防御用の宝具に気を回せないわけではない。

 だから『主守る次元の盾』を使った。

「最適化、開始(オプティマイゼーション、スタート)」

「硬いな、だが、その小細工も、それで終わりだ!」

メドゥーサが、ゴリ押しで次元断層を突き破る。

 しかし、スタンドによって釘が掴まれ、防がれる。

 ―――まどかが投影するもの。それは、先のキャスター戦と同じ、『自らを殺して救った鋼の救世主』。

 機械仕掛けの悪魔の発展系。

「最適化、完了(オプティマイゼーション、コンプリート)。

 全投影工程完了、『是・禁忌の向こうにある希望』(セット、ジェミニオン・レイ・ブレイドワークス)。

 フルアクセルグレイブ、展開」

ディアボロス・エクス・マキナ3号機、その真名をジェミニオン・レイという。

 そして、その機体が有する第1宝具を、まどかは装填した。

「全ては流れるままに…。フルアクセルグレイブ、セット…!

 『因果消滅式/幻想大剣・天魔失墜(バルムンク・エリミネーション)』!!」

そして、その真名を解放する。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『因果消滅式/幻想大剣・天魔失墜(バルムンク・エリミネーション)』

ランク:EX 種別:対城宝具 レンジ:1〜45 最大捕捉:人間ならば1000人、対兵器で500機

 竜殺しの英霊の宝具を機動兵器に反映したかのような、一撃必殺クラスの宝具。

 1発1発が宝具として組み込まれているが、止めに放つグレイブ投擲とヘルヘイム発射、圧殺はただの技に過ぎない。

 神造兵器同様、アーチャーや衛宮士郎には投影できない宝具である。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ライダー!」

桜がメドゥーサに指示した。だが、時既に遅し。

 まどかのフルアクセルグレイブの切っ先は、既にメドゥーサの肩に到達していた!

 数回斬りかかり、1発1発を当てていく。

 そして、左腕のフルアクセルグレイブを鞘に納め、槍に変形させた右腕のフルアクセルグレイブでメドゥーサを突いていく。

「ぐうううううう!!」

メドゥーサは悶える。だが、本当の苦痛はここからだった。

 まどかが、メドゥーサの腹をぶち抜いて、突き抜けていったのだ!

「か…はっ…」

とどめとまでは行かなかったのか、そのまままどかの攻撃は終了した。

 間一髪生き残ったメドゥーサは、腹を押さえながら、立ち上がる。

 そして、どこからか呼び出したペガサスに乗って、吶喊してくる!

「ちっ、宝具か…」

まどかはそう言った。

「『騎英の手綱(ベルレフォーン)』!!」

メドゥーサが突っ込んでくる。

 だが、まどかは冷静に、『時を止めた』。

 ドゥーン…。

 時粒子が完全に止まったのを確認して、まどかは投影を解除する。

 元の姿に戻ったまどかは、すかさずGNソードⅤ・バスターライフルモードとGNソードⅣフルセイバー・ランチャーモードをメドゥーサに向けて構える。

「『石化の魔眼』を使わず、宝具で攻める…。

 いい判断だ、メドゥーサ。

 だが、ここまでは見切れてなかったようだな…!」

と言って、まどかは時間停止を解除する。

 メドゥーサは、0秒で衣替えを果たしたまどかを見て、驚愕した。

 そして、まどかは『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』を展開して時間を防ぎながら、詠唱する。

「世界は暗黒に包まれ、蛮族が勇者と崇められし世へと移り変わる。

 それを防ぎたるは、外なる神の加護を受けし降臨者の神剣。

 赤き光は人の心の光に移り変わり、邪な者共を一掃する。

 蛮族共に、一撃必殺の神罰を与えん!

 『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』!!」

まどかは第3宝具を行使した。

 しかし、『騎英の手綱』の吶喊を軽減することは叶わず。

 両者の宝具は、痛み分けという形で直撃した。

 爆炎と共に、爆煙が上がる。

 それからイリヤを守るように、ヘラクレスがイリヤの前に立つ。

「■■■■■■■■■■■■■ーーーー?!」

ヘラクレスが悶える。

 通常ではあり得ないレベルの熱量と、風速。

 それが一気に放出されたせいで、ヘラクレスが『十二の試練』を貫通したダメージを負っていた。

「■■■■■■■■■■ーーーー!!」

ヘラクレスが吼えて、斧剣を振り下ろし、爆煙を切り払う。

 そして、イリヤは、残酷な事実を見る。

 ここまでの戦いで部位欠損を『どれだけ傷つこうが』起こさなかったまどかが、右手首を失うダメージを負っている。

 それに、体のあちこちが傷つき、服もズタボロになっていた。

 左手に握っていたGNソードⅤは、GNソードビットは消滅していたが、GNソードⅤ本体は残っていた。

「成程、貴方の体には、初期化段階で再生能力が備わっていたのね」

メドゥーサが言った。

「初期化段階って言うな、ライダー。

 というかだな…。

 誰がうまいこと言えと言った!

 そもそも初期化段階っていつのことを指してやがるんだ、言え!」

キレるようにまどかが言った。

 ここまで言うのは、イリヤですら見たことがない。

 ―――イリヤは知る由もない。

 これが、まどかが生前居た世界で当たり前のように有していた、「目的達成の為なら殺す事も厭わない」という意志―――、人呼んで、「漆黒の意思」であることを。

「貴女の魔術回復が、恐ろしい事になっていたからですよ。

 こんな能力を持つなんて、キャスター以外にあり得ない。

 でも貴女は『領域外の生命』を持っている。

 だから、エクストラクラスだと分かったんですよ」

とメドゥーサは言った。

 メドゥーサは、霊核が半壊していた。

 一方のまどかは、無傷―――否、損傷を修復していた。

 次元力は、『原理の力』と呼ばれる、強力な力だ。

 波紋エネルギーだろうと、感情エネルギーだろうと―――、否、如何なるエネルギーであれ、尽く凌駕していく『全エネルギーの源の力』。

 これを会得するということは、会得者は根源に到達し、指パッチンだけで森羅万象を塗り替えることができるという事の証明。

 まどかは、『天獄戦争』と呼ばれる、多元世界の終焉と、超次元世界の開闢の大戦争にて、「死亡し、シュウ・シラカワの蘇生魔法(第三魔法亜種)によって蘇生した」ことによって、同じく消滅する筈だった8個のスフィアと同化し、復活を遂げる事ができた。

 そこから、第3次世界大戦中に『傷だらけの獅子』を手に入れ。

 アイズオブヘブン戦役にて初代至高神こと至高神ソルによって賜った三種の神器と、各スフィア搭載機に搭載されていた『いがみ合う双子』『悲しみの乙女』『揺れる天秤』をその身に宿し。

 『円環の理』を作り上げたことによって開いた孔をスフィアで塞ぎ、三代目至高神になったのだ。

 そして、今。

 まどかは『至高神ソルの力』と『スタンド能力』が外なる神の能力として認められたのか、『降臨者』のクラスに収まっている。

 これが、『型破り(ルールブレイカー)』で『異質(オーバースペック)』な『降臨者(フォーリナー)』の過去。

 外の世界の森羅万象を司りし、『真祖』にもなり得る『機械仕掛けの悪魔、その番外機』。

 DEM−EX−01「三代目至高神」。

 『神』を殺す為の神。

 それが、イリヤが召喚した、規格外の英霊の正体だった。

 『原理の力』を使って、まどかは失った部位を一瞬で再生する。

「………」

何も言わず、まどかはただ敵を睨む。

 メドゥーサは怯まず、次の行動に移ろうとする―――、が。

「何をしておる、サクラ。

 たかがフォーリナー如きに、後れをとるでない」

年老いた男の声が、辺りを木霊した。

 その、介入者を、まどかは見る。

「お祖父様!」

桜が謝罪する。

「何、心配するでない。

 既に策はある」

と男は言った。そして、手札を見せた。

 ―――年端もいかない幼女の姿をした、まどかからしてみれば吐き気を催すような服装。

 ―――その手に握られた、2つの星が連星のごとく円の中を回り、左右非対称になっている杖(ステッキ)。

(チッ、吐き気を催すような野郎が出てきやがった…。アレと殺り合えってか。

 こちとら次元力を結構削がれてんだよ、バカ野郎)

ここまで、よく『いがみ合う双子』と『知りたがる山羊』の2つ分の次元力回路だけでやっていけたな、と、熟思うまどかだった。

 残る次元力回路は10。

 魔術回路に換算して、1600。

 出力自体はx^12(フルドライブ)だが、流量を制限していた為に、瞬間出力が足りずに『騎英の手綱』のバリア貫通を許可してしまったのだろう。

 ―――だったら、どうする?

「真名、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。クラスはキャスターか。

 さしずめ真キャスターと言ったところか…。

 悪いな、ライダー。いやメドゥーサ。

 あんたに対しては、本気を出せていなかったようだ」

まどかはメドゥーサに詫びを入れ、真キャスターに振り返る。

「見せてやろう。

 メドゥーサのマスターの祖父と、そのサーヴァントよ。

 私の持つ、第2の段階を」

とまどかは言った。

 英霊・神城まどかには、英霊になってから、抑止力によって、『三代目至高神としての能力に対する安全装置』が掛けられていた。

 これは任意解除可能だが、1戦闘につき1回のみで、途中施錠不可という諸刃の剣だった。

 スパロボみたいに例えるならば、GAIモードやスフィア発動、NT−Dみたいなものだ。

 そして、1度使えばクールダウンに1週間を要する。そして、極端な出力低下が発生し、戦闘不可能になるというデメリットしかない。

 その分、メリットもある。

 宝具の能力上昇だ。

 具体的には、ランクを10程度上げて測定不能にし、レンジを無限にし、威力を数十倍にするものだ。

 そして、神話礼装『空の盃』を使用できるようになる。

 真キャスターに使うくらいなら、デメリットはないだろう。

「『十二の封印(シール・トゥエルブ)』、接続開始(コンタクト、スタート)。

 第4宝具、開演」

まどかは『主守る次元の盾』を速攻で展開する。

 真キャスターが、仕掛ける。

「砲撃(フォイア)!」

ステッキから放たれたビーム弾は、集中展開されたD・フォルトによって防がれる。

 たかが『砲撃』。威力は知れている。

 これを突破するには、『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』クラスの大技が必要になる。宝具では、突破を赦さない。

 そう、『宝具では』駄目なのだ。

 ここで、これまで秘密にされていた『主守る次元の盾』の情報を開示しよう。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3x圏内にいる全味方に付与する。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 お分かりいただけただろうか。

 彼女は、英霊としては規格外の耐久を持っているのである。

 とにかく、硬いったらありゃしない。

「砲撃!砲撃ァ!!」

とにかく真キャスターは乱射してくるが、残念ながら、次元断層を突破することは叶わない。

 無限の回転とかが乗っていれば楽に突破できただろうが…、それでも表面抉るのが限界だろう。

「『是は、物事の区別をつけるための戦いである』。リ・ブラスタT、『揺れる天秤』承認。

 『是は、耐える戦いである』。ガンレオン・マグナ、『傷だらけの獅子』承認。

 次元力回路、5番、7番開放。神話礼装、解禁。

 次元力出力、コンプリート。

 …行くぞ」

まどかは思い切って手を前面に出す。

 限界を、超える。

『体は剣でできている。

 血潮は鉄で、心は硝子』

まどかに釈された魔術。

 それは、■■■■。

 真キャスターが使うカレイドの魔法少女の魔術ではなく、衛宮士郎の投影魔術に極限まで性質が似た、別の何か。

 だが、それを発展させることで、■■■■は投影魔術をインクルードした。

 それは、『霊子』を書き換え、かくあるべきを『変える』魔術。

 英霊だから見つからない、ただそれだけの利点があるから活かせる、『次元力の科学の最奥から成った魔術』。

 ―――『霊子(エーテル)との同調』。

 それをこの世界の『魔術』の言葉を借りて言うなれば―――『虚数魔術』。

 まどかは『虚数魔術』を基本骨子とし、『投影魔術』を術式の内部及び引き金に転用することで、オリジナルよりも性能の高い贋作を投影できていたのである。

『幾度の戦場を越えて、不敗』

真キャスターがビーム砲を使う。

「砲撃(フォイア)!」

しかし、まどかの前面に展開されたGNフィールドに阻まれる。

『たった一度の敗走もなく、希望も絶望も越えた明日を望む。

 担い手はここにひとり、神話の果てで鉄を打つ』

詠唱は続く。だが『無限の剣製』とも、その発展形とも違う詠唱だ。

「斬撃(シュナイデン)!」

真キャスターはめげずにビームの刃を放つ。

 GNフィールドが突破される。

 しかし、斬撃はD・フォルトによって防がれる。

「あーもう!なんで傷一つつかないのよー!」

真キャスターが唸る。

 ―――うるさいなぁ、神話礼装が出せねぇだろうが。

 ―――黙って見てろよ。真キャスター!

『ならば我が生涯に意味は不要ず。

 この身体は、きっと、「夢幻」の剣でできていた!!』

まどかが詠唱を完了する。

 そして、真キャスターが見たものは、言い伝えにおける、『神話の果てにいるとされる人造神』そのものだった。

 輝く装甲。

 露出した翡翠色の半球。

 そして、頭部に生えた天使の輪のような角。

 これが、『空の盃』。

 『二代目至高神』こと至高神Zが持っていた姿形を、『虚数』より『身体装甲』として引き出したもの。

 通常は『十二の封印』によって、心像風景の奥深くの、ブラックボックスの中に隠された、彼女の負の側面。

 『夢幻』の剣と彼女が称したように、この神話礼装は『虚数』から出てきた『夢幻』でしかない。

 まどかは本来、至高神ソルのような姿にはなれないからだ。

「神話礼装、『空の盃』。

 天の杯、地の朔月の次の、『第3の小聖杯』にして、『完成された小聖杯』であるモノ。

 『許可申請型願望器』。

 私が許す限りの奇蹟を、ここで起こそう」

まどかは言った。

 本来、『至高神』の力は、誰かを真化融合の境地に至らせる為に使うものだ。

 だが、英霊である今のまどかにとって、そんなことは世界の理に従うことよりも優先度が低い事象だった。

 英霊神城まどかにとって、『至高神』の力は―――、

(守るべきものを守り、救うべきものを救う力だ)

まどかは考えた。

 そして、数秒の沈黙の後に。

 まどかが動き出した。

「投影―――、開始(トレース、オン)」

投影魔術をトリガーとした『霊子との同調』がある以上、まどかはそれを使い続ける。

「『皇家の真剣』、インフィニティ・キャリバー!」

それで投影するのは、グランティード・ドラコデウスの必殺剣。

 『皇家の真剣』とか、『無窮の剣』とか言われている、インフィニティ・キャリバーだ。

 身の丈の4倍以上はあるその剣を、ちっこい真キャスターめがけて振るう。

「ちっ…」

真キャスターが舌打ちして、防御結界を展開する。

 ここで思い出してほしいのは、インフィニティ・キャリバーの特殊属性だ。

 バリア貫通があるのだ。

 つまり、防御結界という『バリア』を貫通できる。

「ガッ?!」

防御結界は衝撃を吸収しきれず、真キャスターはインフィニティ・キャリバーの直撃を食らった。

(何故、防げないの?!)

真キャスターは考える。

 何故、物理攻撃を防げる防御結界を、衝撃すら吸収させずにすり抜けてきたのか、を。

 だが、これは武器の能力にあって、決して真キャスターが油断していたとかいうわけではない。

 ―――単純に、相性が悪かっただけだ。

「せぇぇぇぇぇぇりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

目の前の敵は、気合いを入れながら、上半身と下半身を分けようとすべく、翡翠色の剣の刃を肉に食い込ませていく。

「ッ!」

真キャスターは急速離脱を行い、食い込んだ刃をゴリ押しで引き離し、距離を取った。

「キャスター、早くフォーリナーを仕留めろ」

男がそう言っている。

 男―――、間桐臓硯は冷酷で残忍だ。

 だが契約したのはサーヴァントたる彼女だ。

 決して臓硯のせいではない。

「…宝具を使うのか?キャスター」

まどかは牽制がてら、訊いた。

 真キャスターは力を振り絞った。

 身体はボロボロだ。ついさっきのインフィニティ・キャリバーの刃をモロに食らったせいで、脇腹には裂傷ができている。

 そこから血のような何かも出ている。

 ―――ここで決着を付けなければ、死ぬことになる。

 一方のまどかも、開放した次元力回路からの次元力で生成したインフィニティ・キャリバーを喪失していて、第3宝具もまだクールタイムの中だった為に、決め手に欠けていた。

「投影―――、開始(トレース、オン)」

だが、神造兵器を投影できるまどかは、まだ技が残っていた。

「乖離剣、エア」

まどかは金ピカことギルガメッシュの宝具を投影する。

 決着を、付ける。

『原初を語る。

 天地は分かれ無は開闢を言祝ぐ。

 世界を裂くは我が乖離剣』

「私はもう、何も諦めない!」

両者が同時に、宝具を展開する。

『星々を回す渦、天上の地獄とは創世前夜の終着よ』

『筋系、血管系、リンパ系、神経系、疑似魔術回路変換、完了!』

どっかの漫画のように、覇気が天へと登っていく。

 真キャスターの覇気は桃色。

 フォーリナーの覇気は翡翠色。

『死を以て鎮まるがいい…!』

「これが私の全て…!」

真キャスターは更に上へ。

 まどかは大気圏ギリギリへ。

 両者は高みに昇り、宝具をぶっ放す。

『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!!』

「多元重奏飽和砲撃(クウィンテットフォイア)!!」

次元斬と極太の魔力砲が、上空1000mで激突する。

 まどかの次元力は、真キャスターの魔力を上回ってはいた。

 だが、真キャスターの気合いによる補正は、彼女にとって無視できないものへと変化していた。

「もっとだ、もっと次元力を回せ!これじゃあ奴は倒せねぇ!」

まどかは叫ぶ。

 霊子に訴えかけ、次元力の出力をオーバードライブ並みに上げる。

「はああああああああああああああああ!!」

律儀にも、真キャスターも出力をガンガン上げていっていた。

 真キャスターの宝具である『多元重奏飽和砲撃』は、対人宝具と肩書上はなっているが、実際はフォーリナー・神城まどかの第3宝具である『是・未来拓く開闢の剣』同様、対次元宝具というべき「弾数無限の時空震動弾」と言われるべき宝具である。

 故に、対界宝具であるギルガメッシュの宝具の『天地乖離す開闢の星』では防ぎきれない。

 ―――逆に考えるんだ、躱してしまえばいいんだと。

 当たらなければ震動は起こり得ない。

 故に、まどかは『直感+』『勇気』を行使していた。

 ひらめきがある以上、『多元重奏飽和砲撃』は絶対に当たらない!

「え…?!」

真キャスターは、当たった感覚がないことに気づいた。そして、相手が既に宝具の展開をやめていることにも、また。

「次にお前は、『何故当たっていないの!』という!」

「何故当たっていないの!

 …ハッ?!」

真キャスターは後ろを見た。

 そこには、フォーリナーが―――神城まどかが居た。

「霊子に訴え、かくあるべきを書き換え、回避に最適な軌道を割り出して回避したのさ…。

 そして、転移でここに移ったってわけさ」

とまどかは言った。

 突然のジョジョネタに加えて、掌を返したかのような種明かしに困惑する真キャスター。

「それがどうしたって言うのよ!」

真キャスターは怒鳴った。

 だがまどかは気にも留めない。

「次にお前が言う台詞は、『躱したとしても衝撃は伝わっているはず!』だ!」

「躱したとしても衝撃は伝わっているはず!

 …ヘアッ?!」

また読まれた。

 また、考えていることを読まれた。

 真キャスターは、泣きそうな状態になっていた。

「なんで、なんで私の言いたいことが分かるの?!」

真キャスターは涙ながらに叫んだ。

 まどかは何も答えなかった。

 ただ、静かに、光の矢を番えた弓を構えていただけだった。

「答えなさいよ!」

と真キャスターは怒鳴った。

 もう彼女の精神はボロボロだ。

「終わりだ、並行世界のイリヤスフィール・フォン・アインツベルン!

 お前の―――、いや、貴女の最大の弱点は、突発的な現象に対応できないってことだ!」

まどかの救済の弓から、光の矢が放たれた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 地上で見守っていたイリヤは、臓硯の出してきた手札の容姿に驚いていた。

 ほぼ自分に類似していたからだ。

「真名、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。クラスはキャスターか。

 さしずめ真キャスターと言ったところか…。

 悪いな、ライダー。いやメドゥーサ。

 あんたに対しては、本気を出せていなかったようだ」

数分前のフォーリナーの発言から、イリヤは推察する。

 身長はほぼ自分と同じと言っても問題はないだろう。

 だが、年齢は?

 もし見た目通りの年齢だとしたら、答えは10〜11歳だ。

 そうでないなら、自分の年齢と同じ18歳。

 ―――後者じゃないと信じたいイリヤがいた。

(な に よ、あの恰好!

 天の衣ならともかく、あの恰好、完全に魔法少女のそれじゃないの!

 恥ずかしくて見れたものじゃないわ!)

内心でブチギレながらイリヤは心の中で叫んだ。

 あんな、人を侮辱するような英霊は、さっさと座に還して下さい。

 そう思ってしまうイリヤだった。

 そして、出た結論は、奇しくもまどかの発言と同じだった。

(並行世界の私、か)

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 真キャスターは落下していく。

 重力に従い、地表へと落下していく。

 そして、まどかが地表に転移するのと時を同じくして、真キャスターは地面と強く激突した。

 サーヴァントだから肉片になることはなかったとはいえ、流石にグキ、という音はした。

「…呆気ないね」

神話礼装の限界時間を迎え、元の恰好に戻ったまどかが言った。

 真キャスターは何とか立ち上がったが、ふらついていた。

 ―――こいつはもう、そう長くはないだろう。

 そう考えることが容易かった。

 真キャスターは逃げるように霊体化した。

「…さて、アインツベルンの聖杯を奪った外道は誰かな?」

とまどかは言った。

 臓硯は肩を震わせ始めた。

 恐怖で震えているのではない。

 笑っている。嘲笑するように笑っている。

「何がおかしい?」

まどかは言った。

「サーヴァント風情が、何を言うかと思ったら、そんな事か…。

 ああ、お前の予想通り、私が、アインツベルンの聖杯を奪ったのだよ!」

臓硯は嘲笑うように言った。

 イリヤが憤ったように前に躍り出ようとするが、まどかによって遮られた。

「イリヤ。

 彼奴は、恐らくマキリの杯を大成させるために貴女の聖杯を奪ったんだと考えられる。

 今ここで動いたら、間違いなく返り討ちに遭って、死ぬ。

 だから、今は動かないでおきましょう」

とまどかは言った。

 時に、逃げるのも戦略としては役に立つ。

 まどかは即座に、『知りたがる山羊のスフィア』でマキリの杯を検索する。

 そして、反応が、目の前に、1つ。

 それを知覚した途端、まどかは舌打ちした。

「外道だな、老人。

 貴方にとって、子孫はモノか」

とまどかは言った。

 だったら、容赦せずに殺すが、相手の令呪は満タンだった。

 3画、全部揃っている。

(―――相手は霊体化した英霊イリヤを即座に出せる。

 次元力回路はもう閉まってて、3番(=『いがみ合う双子』)と10番(=『知りたがる山羊』)しか開いていない。

 そして、『空の盃』はこの戦闘では使えない…。

 どうする?

 令呪を以て命じてくれれば、ゴリ押しで再発動は可能だが…、いかんせんメリットがないからな…)

まどかは熟考する。

 しかし、答えは得られなかった。

「令呪を以て命ずる。

 宝具を使え、キャスター」

臓硯は令呪を切った。

 真キャスターが霊体化を解除して現れ、再び宝具を展開する。

「くっ…!」

部隊的な意味では、陣営全体を小隊として考えて、『直感+』を使えば躱せるのでどうということはない…。

 だが、今度は地面に向かって撃つ。その時の被害は甚大だ。

(どうする?!)

まどかは策を練る。

「あーもう!

 令呪を以て命ずる!

 バーサーカー!フォーリナーを庇って!」

イリヤが、まどかが結論に至る前に、令呪を切った。

「■■■■、■■■■■■■■■■■!!」

バーサーカーがまどかの前に躍り出る!

(援護防御させたあああああ?!)

流石に、まどかでも想定できなかった事態だった。

「『多元重奏飽和砲撃(クウィンテットフォイア)』!!」

魔力砲がブッパされる。

 しかし、流石は耐久A、対次元宝具だったけどなんともないぜ!

 ヘラクレスは余裕の表情で耐えてみせた。

 ―――そんな彼が、意味ありげな表情でまどかを見る。

「大丈夫か?フォーリナー」

ヘラクレスがそう言っているように、まどかには見えた。

「『騎英の手綱(ベルレフォーン)』!!」

直後に、メドゥーサの宝具が真キャスターにダイレクトヒットして、真キャスターは撤退を余儀なくされた。

 

 この後、士郎達セイバー陣営が来たが…。

「『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』!!」

「喰らえ、天下無敵の…、一撃必殺砲!!」

あろうことか、R−GUNパワード・メタルジェノサイダーモードを投影したまどかの『天上天下一撃必殺砲・改』によって、セイバーはかるーくあしらわれたのだった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ついにワカメが登場する。

 次回、「ワカメと救国の聖処女」

 ワカメ×ルーラー=エンゲル係数急上昇。




 まどかは神造兵器すら投影出来てしまうのです。でもそれは『霊子との同調』ありきだからなのです。(メタ時空のセツナ(キャプテン・アース)談)


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Material2

 ギ ャ グ 回 で す。
 よろしくおねがいします。


〜注意〜

 本編とは関係ない番外編です。

 台本形式になります。

 タイガー道場の成分が含まれています。

 メタ発言、他作品に首突っ込むなどのメタ介入があります。

 マテリアルって言っているけど完全にネタ回です。

 それでも良い方、むしろ歓迎する方は、熟読を。

 苦手な方は、精神コマンド『鉄壁』を以てかるーく読んでくださればありがたいです。

 1件でもUAあれば励みになります。

 それでは、ゆっくりしていってね!

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

まどか「またかよ…。またこのメタ全開コーナーかよおおおおおお!!」

青い槍兵→クー・フーリン「カンペが『息抜きさせてくれ…』って言ってるからしゃーない」

小次郎「Fateには麻雀で聖杯戦争してる世界もあるというから、まぁ、いいんじゃないかぁ?!」

イリヤ「本編で真面目にやってる人達がヤケになってるー!!」

クー・フーリン「というかだな、まどか。

 前回の答え合わせが『まだ出典ねぇ!』って何だよー、俺でもわけわからんかったぞー」

アルトリア「まーさっさとはじめましょうかー(棒)」

 

1.分岐の数々

イリヤ「タイトル消化!」

まどか「はいはい、ホワイトボード、ホワイトボード」

 

・第4次聖杯戦争でセイバー陣営がイリヤ誕生後にラナウェイ

→プリズマ☆イリヤへ。タイガー道場にはつながらない。

・第4次聖杯戦争中にイチローがレーザービームを放つ

→人類滅亡なのでタイガー道場送り。「こんなの運ゲーだ!」とタイガー。

・切嗣が出したサーヴァントがアルトリア以外

→第4次聖杯戦争ではタイガー道場にはならない。第5次聖杯戦争でアルトリア引けなかった士郎が死ぬので、ここでタイガー道場。

 「キリツグのせいだからしょうがない」とロリブルマ。

・士郎が出したサーヴァントがアルトリア以外

→フォーリナー戦で(ジークフリートorアルテラ以外のセイバーの場合)タイガー道場送り。

 アルテラだったらアインツベルン城に殴り込みに行った場合にタイガー道場送り。

 ジークフリートならまだ耐える。

 タイガー道場ではタイガーが「士郎運なさすぎー」と行ってしまう。DEAD END。

・イリヤがまどかを引き当てていないorまどかが超次元世界で生存

→原作と同じ展開になるが、ルートは強制的にUBWになる。

・メドゥーサ戦でまどかが敗退

→以下の展開になる。

①メドゥーサ&英霊イリヤVSヘラクレス。

 多元重奏飽和砲撃が強いのでヘラクレスが敗退する。

②メドゥーサと英霊イリヤが殺し合う。

 当然対次元宝具を持つ英霊イリヤが勝つ。

③英霊イリヤとアルトリアもしくはジークフリートが殺し合う。

 アルトリアの場合はアルトリア敗退によってその後の展開がカットされタイガー道場行き。

 ただBADでもDEADでもないEND。

 ジークフリートはこのルートのバージョンの鉄心ENDになる。

 聖杯そのものは破壊される。

 ジークフリートは何故か現界したままになるので、鉄心ENDそのものよりは幾分かマシ。

④(ジークフリートのみ)数年後、イチローのレーザービームによって人類滅亡。タイガー道場行き。

 …以上。

 タイガー道場ではアルトリアの場合のみ「ある意味普通の結末かも、しれないね」とタイガー。お咎めなし。ただしヘタレアルトリア。

 ジークフリートの場合のみ「新都行ってれば死なずに済んだかもね」とロリブルマ。お咎めあり。ヘタレアルトリアならぬヘタレジークフリート。「すまない…、こればっかりはどうしようもなかった…。本当にすまない…」

・ヘラクレスが何にも遭遇しない

→クー・フーリンが夜中に来る。

 勝てはするけどイリヤが最終的に第3魔法に至って死ぬのでDEAD END。

・真キャスター戦でまどかが神話礼装を使わない

→まどかが負けるので、以下の展開になる。

①英霊イリヤとメドゥーサ、ヘラクレスが殺し合う。

 対次元宝具を持つ英霊イリヤが勝つ。

②英霊イリヤとアルトリアもしくはジークフリートが殺し合う。

 宝具を撃てなかった英霊イリヤが負けるので、セイバー陣営が勝つ。

③漁夫の利を狙ったクー・フーリンがセイバー陣営を攻撃する。

 対処に成功し、クー・フーリンも敗退するが、マキリの杯が完成して大聖杯が起動する。

 黒桜降臨。

④黒桜を説得するかしないかで分岐。

 する場合は概ねHFルートトゥルーエンドに類似したエンディングになるが、現界しているのはアルトリアorジークフリート。

 イリヤは死ぬ。

 BADでもDEADでもないENDだが、所謂メリーバッドエンド。

 しない場合は過程をぶっ飛ばしてタイガー道場送り。

 …以上。

 タイガー道場では「桜殺すな、馬鹿者!」とロリブルマ。

・セイバー陣営にまどかが負ける

→この後ヘラクレスと戦って、セイバー陣営が勝利する。

 あくまで主役はバーサーカー陣営なので、BAD END。

 タイガー道場でのお咎めはなし。

 

 …なお、本編ではタイガー道場には到達しないので、結果的にオミットされたものとなっている(概念そのものはある)。

 

イリヤ「アイエエエ?!黒桜?!黒桜ナンデ?!」

士郎「俺のサーヴァント、ジークフリートの可能性すらあったのか」

アルトリア「原作通りで良かったー」

 

2.没ネタ!第2弾

 

ギルガメッシュ「でたぁ」

エミヤ「やると思った…」

エグゼクスバイン「………」

イリヤ「ホワイトボード!」

まどか「メタ時空に片足つっこむのは前作だけで良かったのに…」

 

・キャスターがメディアさん

まどか「セイバーがルルブレされる。却下」

エグゼクスバイン「僕の宝具にもルールブレイカーありますが…?」

イリヤ「劇中での描写の通り、貴方はフォーリナーとの一騎打ちで忙しかったので…」

 

・キャスター戦で開幕『天地乖離す開闢の星』

エミヤ「こ れ は ひ ど い(大草原予測可能回避不可能)」

ギルガメッシュ「我の!我の宝具だから開幕ブッパはやめんかあああああ!!」

まどか「(ランク上がってるけど)あれでも贋作なんですけどー」

ギルガメッシュ「でも完全にMAPWだったじゃねぇか!」

メドゥーサ「もうやだこの英雄王」

桜「思いっきりキャラブレイクしてますねぇ」

凛「メタ時空だから仕方ない」

 

・ワカメもフォーリナーを持つ(ただし葛飾北斎)

まどか「やめてー、やめてーそれだけはー(悲鳴)!」

北斎「呼んだか?」

まどか「呼んでないっす」

士郎「流石にフォーリナー×2はきちいだろ」

イリヤ「ちなみに謎のヒロインXXは中の人と外の人的な意味でアウト、アビゲイル・ウィリアムズはステータスダウンが異常なレベルで発生するのでアウト。

 北斎が安全圏だったわけだね」

凛「私がサーヴァント再召喚するってのはアリですか?」

 

・凛が新たにサーヴァントを召喚する

まどか「実はそれも考えてたんだよ、うん。

 でも没らしいよ」

クー・フーリン「何故だ?!」

ギルガメッシュ「あー、予想だが、エクストラクラス引いちまうとか?」

イリヤ「そうじゃないんだよなぁ、案の中にはあったけど」

言峰「ここで、解説をしよう。

 召喚は1人につき、1回の聖杯戦争に於いて1回しか行えないものだ。

 だから、基本的には無理なのだが、凛の場合ゴリ押しでやりそうという、作者の先入観があった訳だ」

士郎「言峰、あんたまだ出番ねぇって」

クー・フーリン「メタ時空だから」

士郎「アッハイ」

言峰「召喚するとしたら、確率的に高いのはアーチャーとシールダーとアルターエゴとセイヴァーだ。

 だが、ここで問題が発生する。

 アーチャーはどう考えても宝具撃ったら自滅する人しか出ない。

 シールダーは…、普通のサーヴァントとしては、某円卓の災厄の席に立った人しかいない。

 だがその人はとある少女の肉体で少女を人質にされたせいで立往生している。

 アルターエゴは色々とヤバイのしかいない。

 セイヴァーは確定している英霊2騎のうち、片方は出たら聖杯戦争がおじゃんになり、もう片方はアルトリア(もしくはジークフリート)に勝ち目がない上にどっかの誰かさんに召喚されるのが確定している。

 だから『無理じゃね?』ってなったのだそうな」

アルトリア「解説ご苦労さまです」

言峰「だって、カニファンで鍛えられたもん。

 仕方ないじゃないか…」

クー・フーリン「カニファン…、ランサーが死んだ…、聖杯くん…、ウッ頭が」

 

・真キャスターが朔月美遊

イリヤ「こ れ は ひ ど い(白目)」

まどか「聖杯戦争の意味ー」

ギルガメッシュ「美遊、お前はキャスターやない。セイヴァーや(白目)」

クー・フーリン「待て待て待て待て!なんでお前ら気絶してんの?!」

士郎「勝てない(白目)」

エミヤ「ノー!それだけは勘弁してくれー(マジの悲鳴)!」

エグゼクスバイン「勝てない…」

小次郎「何そのTSUBAME」

 

・真キャスターがマーリン

全員「マーリンシスベシフォーウ!!」

アヴァロンにいるマーリン「あ、ありのまま 今起こったことを話すよ!

 『この会場の全員が僕を糾弾した』。

 な、何を言っているのか分からないと思うが、僕も何をされたのかわからなかった…。

 頭がどうにかなりそうだった…。

 催眠術とか洗脳とか、そんなちゃちなもんじゃあ断じてない…。

 もっとおそろ…、ってなんで君がここにいるんだいキャスパリーグ!」

アヴァロンに殴り込んだフォウくん「フォウフォウ。

 フォウフォウフォウ。

 フォウフォウフォーウ!!

 マーリンシスベシフォーウ!!」

アヴァロンにいるマーリン「ドフォーウ!!」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

サーヴァントステータス(現時点で判明している(半)オリジナルサーヴァント)

 

・フォーリナー:神城まどか

【元ネタ】???

【クラス】フォーリナー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力A 耐久★ 敏捷EX 魔力EX 幸運B 宝具★

【クラス別スキル】領域外の生命:EX、神性:EX

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独行動:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:A 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。*********の宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:★ 最大捕捉:1〜2、出力低下覚悟で∞

 投影のバチモンだが、EXランク。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3x圏内にいる全味方に付与する。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 とある人物に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないと******を引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 まどか「まだネタバラシの時じゃない…」

 

・キャスター:エグゼクスバイン

【元ネタ】スーパーロボット大戦OGシリーズ

【クラス】キャスター

【マスター】???→葛木宗一郎

【真名】エグゼクスバイン

【性別】男(人格は)

【身長・体重】200cm・??t

【属性】秩序・中庸

【ステータス】筋力A 耐久A 敏捷B 魔力EX 幸運C+ 宝具EX

【クラス別スキル】陣地作成:A 道具作成:A

【固有スキル】

 凶鳥は3度蘇る:EX(劣化版『十二の試練』。残機3)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 フルブロック:★(全デバフ無効)

【宝具】

『念動接続/破戒すべき全ての符(T−LINKセイバー)』

ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1〜7 最大捕捉:1〜5

 攻撃力が強化された『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』。

『超重力衝撃砲(ブラックホール・バスターキャノン)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:3〜9 最大捕捉:1

 重力砲。

【Weapon】

ロシュセイバー

フォトン・ライフルS

シシオウブレード

T−LINKスライダー/レボリューター

【解説】

 PTX−DEX。

 凶鳥(ヒュッケバイン)の眷属。

 レイオスプラン『EXH計画』の名の下に、開発されたエクスバインシリーズの1号機の改修機。

 その機体に、魂だけになったイング・ウィッシュが宿ったもの。それが、今の『英霊エグゼクスバイン』である。

 イング「………どうしてこうなった!?」

 

(以下没ネタ)

・セイバー:英霊ジェミニオン・レイ

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇

【クラス】セイバー

【マスター】衛■■■

【真名】ジェミニオン・レイ

【性別】男(人格は)

【身長・体重】200cm・97.8t

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力★ 耐久★ 敏捷EX 魔力A 幸運E+ 宝具★

【クラス別スキル】対魔力:EX、騎乗:E+

【固有スキル】

 単独顕現:EX

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:EX(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

【宝具】

『因果消滅式/幻想大剣・天魔失墜(バルムンク・エリミネーション)』

ランク:EX 種別:対城宝具 レンジ:1〜45 最大捕捉:人間ならば1000人、対兵器で500機

 竜殺しの英霊の宝具を機動兵器に反映したかのような、一撃必殺クラスの宝具。

 1発1発が宝具として組み込まれているが、止めに放つグレイブ投擲とヘルヘイム発射、圧殺はただの技に過ぎない。

 神造兵器同様、アーチャーや衛宮士郎には投影できない宝具である。

『絶望断つ禁忌の向こうにある希望(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:★ 種別:対界宝具? レンジ:1〜2 最大捕捉:1

 ジェミニオン・レイを象徴する武器。

 食らったら、相手は確実に死ぬ。

 まどかの宝具とは当て字が違うが、モデルはほぼ一緒である。唯一の違いは神に対する特攻効果だろうか。

『虚数投影魔術(霊子との同調)』

ランク:★ 種別:対城宝具 レンジ:★ 最大捕捉:★

 彼自身理解できていない宝具。

 分かっていることは1つ。条件を満たせば味方全体に効果を発揮する常時発動型の宝具だということ。

 そして、その効果で、クリティカルしやすくなっていることも、大体は把握している。

【Weapon】

フルアクセルグレイブ

ニトロハーケン

ハウンド

次元力の剣の柄

【解説】

 ヒビキ・カミシロが英霊となった姿。

 素体が素体の為、アルターエゴの素質がある。

 適性クラスは、セイバー、アルターエゴの他に、アサシン、バーサーカー、セイヴァー、フォーリナー、シールダーがある。

 バーサーカーになったとしても、理性は失われない。

 ヒビキ「だーれに召喚されたんでしょうねー」

 まどか「絶対衛宮家だろ…」

 

・キャスター:朔月美遊

【元ネタ】Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ及びFate/Grand Order『魔法少女紀行〜プリズマ☆コーズ〜』

【クラス】キャスター

【マスター】???→間桐臓硯or藤■■■

【真名】朔月美遊

【性別】女

【身長・体重】134cm・30kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力E 耐久D+ 敏捷C 魔力EX 幸運B+ 宝具EX

【クラス別スキル】諸事情によりなし。

【固有スキル】

 単独顕現:B(ビーストやマーリンなどとは違って練度が足りない)

 魔術:A(一通り使える)

 無限の魔力供給:B

 愉快型魔術礼装(妹):A

 少女の意地:A

 神稚児の願い:EX

 オールキャンセラー:E(全デバフ無効。だが彼女は使いこなせていない為、ガンドを無効化できる程度)

【宝具】

『星天を照らせ地の朔月(星に願いを)』

ランク:EX 種別:対次元宝具(極小規模) レンジ:不明 最大捕捉:推定無限

 自らに秘められたある性質を一時的に制御し、限定的に願望を実現させる。 

【Weapon】

カレイドステッキ・マジカルサファイア

【解説】

 神稚児で、ある世界のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンに相当する少女。

 本来のスペックから少しだけ底上げされているが、使用実感はスパロボで言うところの修理機。

 つまり、速攻で2軍送りされる英霊。

 イリヤ「どちら様ですか?」

 美遊(絶句)

 

・セイヴァー:神城まどか(セイヴァー)

【元ネタ】???

【クラス】セイヴァー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷B 魔力C 幸運B 宝具★

【クラス別スキル】対英雄:EX、カリスマ:B−

【固有スキル】

 三代目至高神:B(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える。セイヴァーの場合、ランクが下がる)

 単独顕現:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる。セイヴァーの場合、行動ではなく顕現)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 投影魔術:A++

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 フレキシブル・サジタリウス:A(スタンド『夢幻の射手』。act4まで使用可)

【宝具】

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。*********の宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:★ 最大捕捉:1〜2、出力低下覚悟で∞

 投影のバチモンだが、EXランク。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3x圏内にいる全味方に付与する。

『偽・天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュⅡ)』

ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:不明 

最大捕捉:不明

 英雄王ギルガメッシュの『天地乖離す開闢の星』をアレンジした宝具。ただでさえ強力な宝具が、余計強くなった。

【Weapon】

救済の弓

PSG−1

GNソードⅤ(人間大サイズ)

【解説】

 とある人物に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないと******を引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 実はこういう案もあった。

 見てもらえば分かる通り、本来のスペックからダウンしている。

 まどか「なってたまるか!スタンドがロクに使えんからパスだ!」

 

・セイバー:ジークフリート(※すまないさん改)

【元ネタ】ニーベルンゲンの歌

【クラス】セイバー

【マスター】衛宮士郎

【真名】ジークフリート

【性別】男

【身長・体重】190cm・80kg

【属性】混沌・善

【ステータス】筋力B+ 耐久A 敏捷B 魔力C 幸運E 宝具A

【クラス別スキル】対魔力:−、騎乗:B

【固有スキル】

 黄金律:A

 仕切り直し:A

 竜殺し:A++

 オールキャンセラー:A(全デバフ無効。美遊と同様、まだ使いこなせていないが、後述する常時発動型の宝具のお陰でEX相当にブーストされている)

【宝具】

『幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)』

ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1〜50 最大捕捉:500人

 ジークフリートの剣、バルムンク。

 ジェミニオン・レイの宝具の元となった宝具でもある。

『悪竜の血鎧(アーマー・オブ・ファヴニール)』

ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:− 最大捕捉:1人(使用者)

 悪竜の血を浴びることで得た常時発動型の宝具。Bランク以下の物理攻撃と魔術を完全に無効化し、更にAランク以上の攻撃でもその威力を大幅に減少させ、Bランク分の防御数値を差し引いたダメージとして計上する。

【Weapon】

バルムンク

【解説】

 通称すまないさん。

 FGOにて謎のヒロインXにカリバーされてアバった経験あり(FGO『セイバーウォーズ』より)。

 何故かオールキャンセラーまで持っているが、その理由は定かではない。

 まどかには(声質的な意味(中の人ネタ的な意味)で)不評である。

 アドヴェント「悪い」

 ジークフリート「すまない…。アドヴェント声ですまない…」

 まどか(無言の腹パン)

 2人「「ぐえっ」」

 

・セイバー:ダブルオークアンタフルセイバー

【元ネタ】機動戦士ガンダム00V戦記

【クラス】セイバー

【マスター】???

【真名】ダブルオークアンタフルセイバー

【性別】男(人格ベースは)

【身長・体重】18.5m・??t

【属性】混沌・善

【ステータス】筋力A 耐久A 敏捷B 魔力A 幸運A 宝具★

【クラス別スキル】対魔力:EX、騎乗:−

【固有スキル】

 単独顕現:EX(GN粒子を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる。これを持つということは、つまり…?)

 オールキャンセラー:★(またお前か)

 陣地作成:A(自分に有利な陣地を作成する)

【宝具】

『未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード)』

ランク:★ 種別:対界宝具? レンジ:無限の可能性あり 最大捕捉:1〜2

 まどかの『是・未来拓く開闢の剣』の本来の形態。

 セイバークラスではこの宝具しかない。

【Weapon】

GNソードⅤ、GNソードⅣフルセイバー、GNソードビット、GNガンブレイド

【解説】

 ある機動兵器がパイロットの魂と融合して生まれた、セイヴァーの疑似サーヴァントのセイバークラス版。

 放棄以前はまどかとも共闘していた。

 知名度補正は受けられないので素のステータスである。

 …セイバークラスの彼は謎のヒロインXにカリバーされてアバった経験あり。アルトリア顔じゃないのに…。むしろガンダムなのに…。

 クアンタ「何故カリバーされた」

 フォウ「フォーウ(特別意訳:セイバークラスだからじゃなーい?)」

 アルテラ「私もカリバーされました…。『EXTELLA』で青セイバーに」

 クアンタ「それは聞いてねぇ!」




 最後は設定資料らしくサーヴァントステータスまとめたけどやっぱりネタに走らないとやってらんねぇぜ!
 …すまない…。


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Stage5「ワカメと救国の聖処女」

Q.何故遅くなった。
A.気力50だったからやる気が湧かなかったでござる。
遅くなりました。理由は最初のQ&Aのとおりです。
というわけで、どうぞー


〜前回のあらすじ〜

 『無限の剣製・天国の極限』。

 『是・未来拓く開闢の剣』。

 『主守る次元の盾』。

 そして、「神話礼装『空の盃』」。

 宝具は3つ見せられた。

 神話礼装も放たれた。

 だが、マスターであるイリヤが把握している宝具のうち、まだ1つ見せられていないものがある。

 更に、まどかには、封印された宝具もある。

 ライダーを跳ね除け、真キャスターをも弾いた彼女は、セイバーを軽くあしらった。

 ここまで、勝利を収め続けたアインツベルン陣営。しかし、本当の苦難はここからだった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜注意〜

 あなたの知ってるジャンヌが出てきません。精神コマンド『鉄壁』と『不屈』を併用して耐えてください。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 翌日の、夕方。

 日が地平線の向こう側に行った頃。

 災厄は、アインツベルン城に来訪した。

 災厄の名は、間桐慎二。

 魔術回路を持たない、ただの一般人だ。

 この聖杯戦争では、ルーラーを使役する逸般人だが。

 ルーラーがいるという話は、まどかの偵察によって把握していた。

 しかし、誰だという観点は、全く理解していなかった。対象が霊体化していたからだ。

「よお、アインツベルンの嬢ちゃんと、噂に名高い英傑のフォーリナーさん?」

罵るように、開口一口目から慎二は言ってきた。

(こいつの犠牲者は、誰だ?)

まどかは推測し始めた。

 こいつのサーヴァントがルーラーなのは分かった。だが、誰がこいつのサーヴァントになったのだろうか。

 天草四郎時貞?考えられない。

 マルタ?嘘だろおい。

 始皇帝?勝てる気がしないからやめてくれ。

 何がともあれ、まどかは、今も霊体化しているルーラーの真名を看破しようとした。

 しかし、霊体化しているせいなのか、返ってくる解は「NULL」。

 ―――答えは出ない。

 ―――参照できない。

 一体、誰がこいつのサーヴァントなのだろうか―――。

「それで?何でルーラー持ちの貴方がここまで来たの?」

イリヤが不思議そーな面持ちで、皮肉を込めた口調を以て、慎二に訊いた。

 慎二は、何も言わなかった。

「下って、マスター。あと、バーサーカーを出す準備をしてくれないかな?」

とまどかは言った。

 慎二は笑い出した。

「クッククク…、アッハハハ!!

 単独でルーラーに挑むのかよぉ、フォーリナー!

 お前は馬鹿だよ!『ヨグ=ソトース』は何も言わなかったのかよ、あぁん?!」

慎二はまどかを馬鹿にした。

 ―――ざけるな。

「お前に加護をくれてる外なる神は、運命だと思って突き放したのかぁ?!えぇん!?!」

 ―――ふざけるな。

 まどかはそう思って、慎二にGNライフルビットⅡを突きつけた。

「何のつもりだよ、フォーリナー。

 お得意の空飛ぶ金属からレーザー撃ってマスター殺しするのか?」

慎二は彼女を挑発した。

 まどかは、こいつを見たときに、「気に入らない」と思っていた。

 彼の卓越した挑発スキルは、まどかが生前夫と認めた男の、ヒビキ・カミシロによく似ていて。

 声音は、ティエリア・アーデによく似ていた。

 故に思う。

(ふざけるな)

と。

「………」

慎二の問いには、沈黙で返した。

 図星ではない。牽制だ。

 アヴェンジャーもびっくりの殺意が込められた沈黙だ。ワカメ程度では死ぬ。

 だが、ワカメは笑っていた。

「クク…。イェスかよ、バーカ。

 だったら見せてやるよ、僕のサーヴァントをよぉ!」

とワカメは言った。

(こいつ、魔術師でもないのにサーヴァントと契約していたのか?

 まさか…)

まどかは瞬時に相手を推察する。

 出てくる可能性があるとすれば、ルーラーで単独顕現を有する鬼畜だ。

(ルーラーにいたか?単独顕現持ってるやつ)

まどかは、『知りたがる山羊のスフィア』で英霊間のネットワークにあるライブラリに接続する。

 そこで、ある情報に行き着く。

 『紅■■■女』。

 文字化けしすぎていて、さっぱり分からない状態だった。

(ユスティーツァさんこいつだれですか)

瞬時に思った言葉がこれである。

 ―――ユスティーツァ・リズライヒ・フォン・アインツベルンだっけか。

 冬木の聖杯の素材は。

 まどかという「歩く武器庫になり得る歩く図書館」が、その答えに行き着く。

 それはともかく、何故ユスティーツァに縋ったのかは、本人すら把握していなかった。

「来い、『ルーラー』!」

と言って、慎二は彼女を呼び出した。

 ―――言うまでもなく、まどかとの相性は『最悪』だった。

 最悪通り越して『ロンギヌスの槍』と揶揄できるレベルだが。

「う…」

「フォーリナー?!」

頭を抱えるまどかを、イリヤが気遣った。

 そして、イリヤは彼女のステータスを見る。

 ―――洒落にならない能力ばっかり詰まっていた。オールキャンセラーあった。最悪だ。

「下がってて、マスター。

 こいつは―――、今は倒せない」

とまどかは言った。

 だが、食い止めはする。

「マスター、指示を」

ルーラーが言った。

 慎二は堪えきれぬ禍福に口を歪めながら、

「潰せ(Crash her)」

と言った。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ここで、まどかが何故このルーラーに敵わないのか説明しよう。

 まどかの第4宝具、『主守る次元の盾(D・フォルト)』は、確かにランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3x圏内にいる全味方に付与することができる。

 だが、相手は聖人。

 神の力を駆使する事ができる英霊がなりやすい『ルーラー』のクラスのサーヴァントだ。

 ―――もうお分かりいただけただろう。

 神の力―――即ち『次元力』を、こいつは使えるのだ。

 使われたら、即死もまだ安いくらいだ。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「そこっ!」

ルーラーが、旗を槍のように使って刺突してくる。

 まどかは、迂闊に攻撃もできなかった。

「…ッ!」

まどかは彼女の真名を把握していた。

 真名をジャンヌ・ダルクという。確かに、こいつはルーラーになり得るだろう。

 相手だってまどかの真名を把握している。

 おまけに、両者ともに未来が見えていて、膠着状態に陥っている状態だ。

「ええい、令呪を以て命ずる!フォーリナーを殺せ、ルーラー!」

慎二は焦ったのか、令呪を行使してジャンヌの能力を上昇させる。

 イリヤの令呪は、2画残っている。

 故に、令呪を使ってくれれば、宝具を放つことが、まどかはできる。

 しかし。

(クッ、あと30秒…!)

その宝具を撃つ暇すら無かった。

 投影魔術は使用不可能。

 故に第1宝具も使用不可能。第2宝具も条件を満たしていないため使用不可能で、第3宝具は使えはするが、霊基が耐えきれずに死ぬ運命だ。第4宝具も、使ったら相手に次元力を吸われる危険性もあるので実質戦力外。

 『夢幻の射手』も、『天国の極限』行使に膨大な次元力を行使する為、使えない。

 時間停止も、使えて1秒だ。何もできない。

(あと、15秒…)

このタイマーは、次元力切れまでのカウント。

 神話礼装『空の盃』の使用後、身体の維持の為に『夢幻の射手・天国の極限』を行使していた。

 それ故か、次元力がアホみたいに消耗されていき、今底をつこうとしていたのだ。

 故に、前述の理由と併せて、徒手空拳でルーラーに挑んでいた。

 まどかは、彼女の旗を掴んで、地面に叩きつけた。

(時間…切れ…、か……よ………、クソッ………)

まどかの意識が途絶え、旗をがっちりと掴んだまま、地面に寝転がった。

「呆気ないですね、フォーリナー。

 自らの意志で彼女を選んだというのに、貴女はここで脱落ですか。

 なら、さようなら」

ジャンヌがそう言って、旗で彼女を振り払い、そのまま突っ込んで、胸部に刺そうとした、が。

 それを遮る黒い影が、1つ。

 鈍い感覚が、ジャンヌの右腕を、胴体を伝わり、脳に届く。

 そこにあったのは、黒い巨体。

 その右腕には、石斧剣が握られていた。

「え…?!」

慎二(マスター)の命令を、ジャンヌの目的を妨害するサーヴァントが、1騎。

 バーサーカー、ヘラクレスだった。

「ルーラーをしのいで、バーサーカー!」

イリヤが命令する。ヘラクレスが吼える。

 ヘラクレスは石斧剣を、彼女の旗に叩きつける。

「うぐぅ…!」

重量に押し負け、旗が腕から離れる。

 ジャンヌは更に、ヘラクレス渾身のナッコォを食らった。さしずめT−LINKブレードナックル(※バンプレイオスの武器)と言ったところか。

 ジャンヌはそのまま、近くの木にぶつけられる。

「何やってんだルーラー!早くフォーリナーをぶちのめせ!バーサーカーは無視で構わん!」

慎二が命令する。

 ―――次元力チャージ率、10%―――

 ヘラクレスは、ただ時間を稼ぐ。『十二の試練』を酷使して、ジャンヌに抗う。

 ―――ヘラクレスは、本能的に確信していた。

 フォーリナーは、ただエネルギー切れになっているだけだ、と。

「…グゥゥゥゥ」

ヘラクレスは唸って、ジャンヌを威嚇する。

 ジャンヌは、まだ立ち上がってくる。

 ―――食いちぎってやろうか?

 ―――貴様は我らにとって、障壁のしの字もない存在だ。

 ―――早く去れ、ルーラーとそのマスター。

 ヘラクレスは唸り1回でジャンヌと慎二を威嚇した。

「ハァッ!!」

ジャンヌが旗をぶつけてくるが、『十二の試練』によってダメージは無効化される。

 ジャンヌたちの行動に怒り心頭に発したヘラクレスは、石斧剣を強く握った。

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

イリヤもなんとなく意味を理解してしまうような、そんな発言に戦いたのは、やっぱりジャンヌだった。

「ひっ…!」

 そして、ヘラクレスは、狂化の影響で使えないはずの宝具を使った。

「■■■■■!!」

100連撃の斬撃。

 それを、ジャンヌに叩き込む。

 ジャンヌの急所という急所に、入念に石斧剣を当て、切り裂いていく。

「あれは…」

イリヤは、ヘラクレスが繰り出した宝具を理解した。

「『射殺す百頭(ナインライブズ)』…!仲間を守りたい一心で、狂化の束縛を無視して放ったと言うの…!??」

イリヤは「ありえない」と考える。

 ―――だが、直感的に理解していたイリヤがいた。

 理由は簡単だ。

 長らく、次元力を取り扱う英霊である神城まどかと一緒にいたから、「他者を理解し、共に歩む」という真理に、気づかぬうちに到達していたのだ。

 そして、その真理は、まどかの基本的な方針だった。

「頑張って、バーサーカー」

「■■■■■■■■■■■■■■■■ーーーーーーーーーー!!」

真理に至ったのならば、真化の日も近い。

 イリヤには、『扉』を押し開く『意志の力』があるのだから。

 ヘラクレスが狙いをつけて突撃する。

 霊子の力の具現である精神コマンドが、彼にかかっている。

 直撃、突撃、必中、ひらめき、不屈、鉄壁、闘志、努力、幸運、信念、集中、覚醒、熱血、修行、加速、連撃、同調、狙撃、魂、ド根性。

 これでもか、と言うぐらいに、霊子はヘラクレスを支援していた。

「■■■、■■■■■ーーーーーー!!」

ヘラクレスはジャンヌに再び『射殺す百頭』を行使する。

 精神コマンドがかかっているため、与えられるダメージは通常よりもえげつないものになっているだろう。

「■■■■■■■■■■■■■■!!」

斬撃のラッシュ。

 どっかで見たようなラッシュ演出で、ただひたすらにオラオララッシュ(?)をジャンヌ・ダルクに叩き込む。

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

ジャンヌの肉がひしゃげていく。

 ヘラクレスの「ルーラーぜってぇ許さねぇ」という本能が、『射殺す百頭』の限界を、超える!!

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

その斬撃は、とうに1000を越えていた。

 しかし、ヘラクレスは本能のままに、ラッシュをジャンヌに叩き込む!!

「ウリャアアアアアアアアアアアアアア!!」

ラッシュは2000を越し、3000の壁を突き破り、4000の断層を越えて、今、5000に迫ろうとしていた!!

 こんなに食らったルーラーのクラスを借りた吐き気を催す邪悪の言う言葉は、1つッ!

「ヤッダアアアアバアアアアアアアアア!!」

女性らしからぬ―――、というか、チョコラータのような悲鳴を上げたジャンヌは、ヘラクレスに許してもらえず…。

「ウォオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアア!!」

イリヤですら耳を塞ぐような咆哮とともに、更にジャンヌにラッシュを叩き込むッ!

 そのラッシュ数、何と10000!

 ジョルノでも到達不能である領域に、最強の戦士は踏み込んだのであるッ!

「ウォアァッ!!」

ヘラクレスが1万撃目を打ち込んだ後、ジャンヌは物凄い勢いで慎二にぶつかった。

「ウォオオオオオオオオオオオ!!」

勝利の雄叫びを、ヘラクレスは上げた。

「う…、ぐ…」

ジャンヌは全身に走る激痛に耐えながら、慎二の上から転がるようにどいた。

「る…、ルーラー…。お、お前…、バーサーカーにフルボッコにされたのか…?」

慎二が言った。

 ヘラクレスはただ、威嚇するように『立ち去れ』と言いたげな視線で彼らを見つめる。

「恥ずかしながら…。あのバーサーカーは、侮っては…、いけ…ま…せ…ん…」

そう言い残して、ジャンヌは逃げるように霊体化した。

「立ち去れ、って言いたいんだろ、バーサーカー。そういうことなんだろ?おぉん?!」

慎二はキレながら言った。

 ヘラクレスは何も言わない。

 ただ睨むだけだ。

「ここはお前の顔に免じて、撤退してやるよ。

 だがな!次に会った時は、今度こそ倒してやるよ!クソがっ!」

と言って、慎二はアインツベルン城を立ち去った。

 ヘラクレスは逃げていく彼を追わなかった。

 ここまで、イリヤの令呪使用数1画である。

 これを考えると、ヘラクレスもまどかも、それこそ「骨の髄まで砕けるくらいに」頑張ってきたのだ。

(まどかに魔力を供給してあげなくちゃ、ね)

とイリヤは思った。

 …本来、まどかには魔力供給は必要ない。だが、今のまどかは「魔力」という触媒がない状態に陥っていた。

 だったら供給しなきゃならない。

 ヘラクレスにまどかを担いでもらって、アインツベルン城内に戻った。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

『ウフ、ウフフフフ』

少女の声が、まどかの脳内を木霊する。

『神話礼装を使ったせいで、次元力切れを起こすなんて。ホント、どうかしてるよね』

少女はまどかを嘲笑う。

(それがどうした。本来、神話礼装は1回使ったら座に還るものなんだぞ。耐えれただけマシだと思いなさいよ)

まどかは少女に正論を叩きつける。

 しかし、少女は笑い続ける。

『英雄王ギルガメッシュを倒したのはまだいいのさ。真キャスター、いや、英霊イリヤスフィール・フォン・アインツベルンを捌ききれなかった。

 それって、変だよね?』

少女は嘲笑うようにまどかを責める。

 アレには原因がある。

 あっちが即死攻撃ぶっ放してきたからだ。

(変じゃない。私の実力が、2手及んでなかっただけだよ)

苦笑しながらまどかは少女に言った。

 少女は『なーんだ、手抜いたわけじゃないんだ』と言った。

 その声音は、どこか物寂しさを感じさせるものがあった。

(どうしたの?『妹を救えた』環いろは。

 貴女らしくないじゃないの)

まどかは物寂しさを感じさせる声音でぶつくさ言い続ける少女の真名を言い当てながら、嘲笑するように言った。

 まどかの知る、『狂化してアインストヴォルフになった環いろは』ではなく、基本の世界線の『魔法少女にならない環いろは』でもない、『魔法少女になって、環ういという妹を救えた環いろは』が、さっきまで自分を嘲笑っていたのだ。

 まどかは逆に嘲笑ってやれる。

『私を殺した貴女にはわからないでしょうね。

 何故、私が貴女を笑えるのか』

といろはは言った。

 理由は分かるわけがない。

 分かりたくもない―――。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ある降臨者の話をしよう。

 その降臨者は、ある事件までは両親の愛を受けて、健やかに育っていた。

 しかし、悲劇は降臨者の目前へと躍り出た。

 ■■■市への、■■■■■襲来。

 ■■■■■は、降臨者の両親を殺した。

 そして、■■■の家族に匿われ、数ヶ月を過ごした。

 そして、魔女の集会の名を冠する■■の襲撃の時に、彼女はある存在になった。

 ―――■■■■だ。

 ■■■■になった降臨者は、たった一撃でその■■を殺した。

 そして、概念『■■■■』に変生しかけたタイミングで、超国家組織に潰された。

 そして、復活した日に一定期間の記憶を代償に『使えば狂気に陥る、12の宝玉』を手に入れた。

 そして、その力に目をつけた■■■■■、その首領の■■■■・■■■■に拘束され、無理強い―――ご存知、凌辱レイプ―――をされた。

 しかし、相手の子種が着床することはなかった。『立■■■る射■のス■■ア』の能力で、そういう現象が発生しない状態になっていたのだ。

 そして、脱走した先で、降臨者は自分を1度殺し、今や生活の支えになっている超国家組織に保護された。

 後の名をZEUXIASと言う。

 降臨者はそこに所属する形で、■■■■■大戦を勝ち抜いた。

 ■■■■■大戦に続く形で起こった■■■戦役で、彼女は『■■■■■神』としての能力に目覚め、■■■■使いのある青年と共に■■に到達した■■■を打倒した。

 その後、降臨者はある男と結ばれ、4人の子供を授かった。

 ■城■が■、■城■介、■城■ノ、■城春■の4人は、降臨者とその配偶者の愛を受けて、幸福に満ち溢れた生活を送った。

 だが、■■■■■■■■事案によって、降臨者は危機に瀕した。

 最終的に勝利を収めたが、■■■世界の全ての生命からの応援がなかったら、確実に■錦■ー■■・■イに敗北し、脱落していたことだろう。

 そして、特異点Xにて、ある女性と相討ちになる形で死亡した。

 ―――配偶者と子供たちに、未来を託して。

 

 これが、降臨者(フォーリナー)、神城まどかの生前の逸話。

 今のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンが知らない、『彼女を、英霊と定義するための逸話』そのもの。

 弱者に慈悲を与え、愚者―――人類に対する敵対者に対しては神罰―――もとい、制裁を加え、打倒していった『■■■世界の英雄』。

 こんな彼女を、人はこう呼んだそうな。

 『慈悲深き救済者』、ってね。

 ―――え、いきなり出てきたお前は何者だ、って?

 やだなぁ、知らないなんてとんでもない。

 僕は花の魔術師、マーリン。

 こうやって、アヴァロンから世界を見させてもらってるよ。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 士郎は、いつも通り鍛錬をしていた。

 その際、いつも思い浮かべることがある。

 ―――イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと、そのサーヴァントたちだ。

 そのうち、女性の方―――フォーリナーは、一撃一撃が重く、そして『非常に強い』。

 アイツに勝つには、アーチャーが使っていた投影魔術を完璧にせねばならない。

 その為に、毎日土蔵に嵌まり込んでは剣を投影し、凛やアルトリアに見てもらっている状態だ。

 今日投影したものは、ビームが出せないエクスカリバー、つまり『永久に遥か黄金の剣(エクスカリバー・イマージュ)』である。

 精度は50%と厳しいし、成功確率も45%とシビアだが、「投影しなきゃ勝てるものにも勝てねぇぞゴルァ」と思っているときは、大抵成功する。

 これまでに、ほぼ100%の確率で投影できたものがある。

 『干将・莫耶』及び『干将・莫耶オーバーエッジ』、『グラム』、『バルムンク』、『勝利すべき黄金の剣(カリバーン。とはいえ確率は75%程度)』、『是・射殺す百頭(ナインライブズブレイドワークス)』、『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』だ。

 確率は低いとはいえ、魔女メディアの『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』やローランやヘクトールの『絶世の名剣(デュランダル)』を、超がつくほどの低確率かつ膨大な魔力消費込みでまどかが投影していた『GNソードⅤ』を投影できる。

「ぜぇ…、ぜぇ…」

とはいえ、『永久に遥か黄金の剣』は流石にきつかったようだ。

 …凛からの魔力供給込みでこれである。当の凛もへばっている。

「仲良く修練かね?衛宮士郎」

不意に、いやーな奴の声が耳朶を叩いた。

 外道麻婆神父とか、令呪を嫌がらせにしか使えない病とか散々なまでに言われている、言峰綺礼神父だ。

「何の用よ、言峰神父」

と凛がすっごいいやそーな顔をして言った。

 ついでに言おう、霊体化もせずにクー・フーリンが神父の隣に居る。

「あぁ、ランサーは気にしないでくれ。借り物のサーヴァントだからな」

とか言峰は言ってるが、クー・フーリン当人はクーラーボックス持たされてて「霊体化できねぇ」と言いたげな表情だったし、アルトリアもいやそーな表情を見せていた。

「近くの港で鯵が釣れた。大漁だ。これを周りに分けて回っているのだが…、食うか?」

と言峰は言った。

 ここで、この場にいる2人と1騎は悟った。

 クー・フーリンに何があったのか、を。

 あぁ、あまりにも残酷な令呪を使われたのだろう。

「えっと、あのー、神父?

 まさか、ランサーに令呪を使って釣りさせたのか?」

と士郎は言った。

 あの外道麻婆神父ならやりそうだ。

 原作UBWルートでは、こいつは「令呪を以て命ずる。自害せよ、ランサー」なんて命じた野郎だ。何をするか分かったもんじゃない(メタ)。

 士郎はクー・フーリンをじーっと見る。

「坊主、わりぃが違うぜ。

 俺が巻き込んだんだ」

―――その返答は3人の予想の斜め上どころか、崖が生成されるレベルの角度の上を行くものだった。

 サーヴァントの趣味嗜好に振り回されるマスター、そのマスターがあの外道麻婆神父と考えれば―――、「ドンマイ」のドの字も出ないオチだろう。

 しかし、言峰の左手を見ると、令呪が1画しか無かった。

「えーっと、ランサー?それじゃあ言峰神父の令呪があと1画しかないことの辻褄が合わないわよ?」

と凛が言った。

 クー・フーリンはアハハ、と苦笑した。

「れ、令呪を以て命じたのさ…。『鰺を30匹釣れ』って…。

 そうしたら、見事に30匹釣り上げてみせたのだから、私の対抗心に火がついて…。

 40匹釣ってたら、ランサーは60匹釣り上げてた…。

 ア、アハハ、アハハハハ…」

と言峰は言った。滝汗掻いていた…。

 それを見たアルトリアは、ポルナレフ状態になっていたのだ。

(彼を倒す前に纏めておきます!

 私達は今、ランサーの趣味嗜好の片鱗を、ほんのちょっぴりですが、味わわせられました。

 い…いや、味わわせられた、と言うよりは、全くもって理解を超えていたのですが…。

 あ、ありのまま、今起こったことを、纏めます!

 「ランサーに令呪を使って釣りをさせたと思ったら、マスターがランサーに巻き込まれて釣りをさせられ、挙句令呪を1画使わされた」。

 な、何を言っているか分からないと思いますが、ランサーは苦笑していて、リンもシロウも硬直してました…。

 頭がどうにかなりそうですよこれ…。

 現実逃避とか天元突破とか、そんなチャチなものじゃあ断じてないでしょう…。

 もっと恐ろしい、アングラーのサーヴァントとしての側面を味わわせられました…)

…クー・フーリンの意外な一面を見せつけられたセイバー陣営は、この日の晩御飯が鯵の塩焼きになったそうな。

 アルトリアも、士郎も、凛も、なんか疲れた状態で、1日が終わった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 まどかは目覚め、真キャスターとの決戦に臨む。

 次回、「立ち上がるは、反抗心」。

「フォ〜、フォウ?(特別意訳:なーに言ってんだオマエ?)」

 ぐわあああああああああ!!おのれえええええ、キャスパリーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーグ!!

 キーボード押すなああああ!!あーーーーーーーー!!マグマダイブしちまったじゃねぇかああああああああ!!




 クラフターなメタ時空のマーリンでした。
 ただし俺はスマホのスペックの関係でFGOはやってねぇ!
 マーリンシスベシフォーウは知ってるけど!!
 カルデアの頼もしいランナーが出てくるのはいつになるやら。


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Stage6「立ち上がるは、反抗心」

 前作はヘラクレスがジョルノになってた。ネタに走ってしまってすまない…。


〜前回のあらすじ〜

 まどかが時間切れで倒れたから怒り心頭のヘラクレスが狂化の制約を振り切って『射殺す百頭』をワカメ陣営に行使。

 更に、限界を超えた1万撃をジャンヌに食らわせて、撤退に追い込んだ。

 ヒートアップしたのか、ヘラクレスは「ウリャアアアアアアアアアアアアアアア」なんて言っていた。

 一方、言峰はクー・フーリンのアングラーのサーヴァントとしての側面に振り回されて、鰺を大量に釣り上げてしまったため、周り(衛宮士郎含む)に配っていた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「んにゅ…」

情けない声を上げながら、まどかは目を覚まして起き上がった。

 何故か彼女は全裸だったが、理由はなんとなく理解できていた。

 ―――魔力供給で、なんかやったのだろう。

 ―――イリヤが。

 そもそも、まどかは魔力供給の必要はない。次元力というリソースで、体を維持できるからだ。

 しかし、神話礼装『空の盃』を使用した際は訳が違う。

 触媒として転用できる次元力すらごっそり持っていかれるため、まどかは必然的にぶっ倒れてしまうのだ。

 戦闘が起こらないのならば、次元力の臨時回路を開放して、触媒に回すという手段が取れるのだが…。

 今回はそう行かなかったのだ。

(しっかし、マスターめ…。魔力のパスを開放するのかよ…)

まどかは考える。

 何故全裸でやったのか、を。

 恐らくだが、彼女には羞恥心が少しだけ欠けているからだろう。

(…まあ、マスターらしいから、いいか)

とまどかは思って、マスターの嗜好についてそれ以上考えるのをやめた。

 まどかは次元力の回路を確認する。

 1番、閉鎖。

 認証により開放待機状態に移行可能。

 2番、閉鎖。

 認証により開放待機状態に移行可能。

 3番、開放待機中。

 4番、閉鎖。

 認証により開放待機状態に移行可能。

 5番、開放待機中。

 6番、閉鎖。

 認証により開放待機状態に移行可能。

 7番、開放待機中。

 8番、閉鎖。

 認証により開放待機状態に移行可能。

 9番、閉鎖。

 認証により開放待機状態に移行可能。

 10番、開放状態。

 次元力出力量、身体負荷共に異常なし。

 11番、閉鎖。

 認証により開放待機状態に移行可能。

 12番、閉鎖。

 認証により開放待機状態に移行可能。

(はぁ…、これは参ったな…)

片方しか動いていなかったので、まどかは次元力回路の開放を行った。

「次元力回路、3番開放。次元力出力をフルドライブに」

出力を上げる。

 体に異常な負荷がかかることなく、正常にフルドライブに到達する。

 何故ここまでクオータードライブで稼働していたのかが不思議だ。

 …12乗した上で4分の1してるので、結局出力がエグいのだが。

 とはいえ、エネルギー流量は通常の4分の1なので、フルドライブにしておいた方のがマシという事実がある。

「次元力抽出量、安定。…はぁ、なんでこうなるんだよぉ」

自業自得なのは理解してるけど。

 閑話休題。

 イリヤはもう起きているようだが…、うん、よく分かんないけどあのクソジジイの気配がする。

 とりあえず、腹が減っているのだが…、どうしようか。

 

▶だめでござる。敵が迫っているのに飯は食ってられぬ。

▷腹が減っては戦は出来ぬ。

(※解説:黒三角のほうが正史になります。普通の三角は、詳しくは書きませんがイリヤが死ぬのでデッドエンドになります)

 

「ええい、流るままよ…。

 とにかく、外を見てくるか…」

と言いながら、まどかはセラ達が作り置きしてくれていた鶏の照り焼きを数切れスタンドに持たせて、玄関から飛び出した。

 外では、まだ戦闘が勃発していなかった。

 とはいえ、アインツベルンの森に蟲爺と英霊イリヤが侵入していた。

「接触まであと4分程度は掛かりそうだな…。こっちで殲滅しておくか」

まどかは、病み上がりで宝具の威力が1ランク落ちている状態だったが、それでも突っ込んでいった。

「…ッ」

さっきから、『慈悲深き救済者』を使用しているため、次元力の負荷は凄まじい事になっている。

 まどかはざっと分析する。

(神造兵器の投影は現在は乖離剣エアと天の鎖以外不可能。

 そしてランクは本来のものから1ランク下がるから、『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』を使えたとしてもランクはB+が限界だろう…。

 第3宝具は問題なく使用可能、第1宝具は、ここまで使用した次元力の関係で実質使用不可能。

 第2宝具も一応可能だが、連発は困難を極めるだろう…。

 戦闘開始時には『慈悲深き救済者』の解除が必須になるか…)

いや、痛すぎるな…、とっておきが移動バンクになってしまうっていう事実が。

 そう思うまどかだった。

(とはいえ、『創造』が使えるのが有り難いな。

 アレが使えるだけマシといったところか…。

 よし、あのチートスタンド2つで対応しよう)

悪巧みとも取れる考えで、まどかは『黄金体験の鎮魂歌(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム)』と『回り続ける無限の爪弾(タスク【牙】act4)』を投影した。

 投影魔術を使わなければ、『慈悲深き救済者』の解除をせずに済むからだ。

 ここで、まどかが使用できる武器をリストアップしよう。

 生前に彼女の夫から教わっていたジークンドーに、いつでもどこでも召喚できる■■の弓、『夢幻の射手』の拳によるオラオララッシュ、『黄金体験の鎮魂歌(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム)』の拳による無駄無駄ラッシュ、『回り続ける無限の爪弾(タスク【牙】act4)』の爪弾、精神コマンド。

 たったこれだけで、間桐臓硯の真キャスターこと英霊イリヤを打倒せねばならないのだ。

 だが、第4宝具を展開し続けられれば、勝てる。

「見つけたぞ、真キャスター!!」

騎兵の回転を維持しながら、まどかは啖呵を切って第4宝具を展開しつつ、爪弾を3発発射する。

「今更新しい武器を取り出してきたんだ、でも無駄だよ!フォイア!!」

爪弾を撃ち落とそうと、英霊イリヤは魔力砲を撃ってくる。

 相変わらず極太だ。が、ここで『黄金体験の鎮魂歌(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム)』の能力が発動する。

 周囲の行動の意志の力、つまりは霊子に干渉した『黄金体験の鎮魂歌(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム)』は、意志の力をゼロにする!

 つまりは、だ。

 砲撃が『されていない』ことになったのだ。

 厳密には、英霊イリヤが砲撃『する』という『真実』に到達しなくなったために、砲撃が無効化された。

「え…?!」

驚くのも無理はない。

 『黄金体験の鎮魂歌(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム)』は、確実に英霊イリヤを狙っているのだから。

 だが、英霊(サーヴァント)をこれで殺しても、人間をこれで殺したときと同じ能力が発生するわけではない。

 ―――英霊(サーヴァント)の場合、生死の境界が曖昧すぎるために、『黄金体験の鎮魂歌(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム)』が干渉しきれないのだ。

 故に、この場で確実に殺せるスタンド能力が必要不可欠になる。

 『黄金体験の鎮魂歌(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム)』は、「回避版の『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』」としての運用しかできない。

 絶対に殺す=絶対に敗退させる手段は、まどかが知るものとしては2つ。

 『炸裂する鉄球の無限回転(ボール・ブレイカー)』か『回り続ける無限の爪弾(タスク【牙】act4)』だけだ。

 今回は確実性を求めて、『回り続ける無限の爪弾(タスク【牙】act4)』を選んだ。

 爪を消耗する事になるが、そこは『慈悲深き救済者』による再生速度のオーバーブーストを以て対応する。

『チュ…チュミチュミ、チュミミーン』

当のスタンドも、スタンバイ完了のようだ。

 とはいえ、開幕3発を外したのは痛かった。

 英霊イリヤを円の中心とした周回軌道に乗ったまどかは、即座に再生を行う。

「驚くのも無理はないぞ、真キャスター!

 貴女は、既に、私の仕掛けた罠にはまっているのだからな!」

と言って、まどかは■■の弓を召喚する。

 ■■の弓は、久々の娑婆で嬉しそうだった。

 擬人法のように見えるが、実際に弓に宿った霊子が言っているので仕方ない。

「久々の娑婆だな、私の弓。

 真名、開帳。魔法少女の未来を、絶望で終わらせたりはしない」

まどかは弓に光の矢を番える。

 真キャスターはバリアを展開して防御する。

 穿つは心臓、狙いは一点。

「『救済の弓(プルウィア・マギカ)』よッ、お前の出る舞台が整ったぞ!!」

そして、まどかの咆哮と共に、救済の弓は英霊イリヤのバリアを突き破った。

 英霊イリヤは完全に焦っていた。

 無理はない。生前では黒化ギルガメッシュの『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』から放たれたランクA相当の宝具ですら刺さるだけで終わりだったという英霊イリヤのバリア。

 そうだというのに、たった1撃で集中展開していたバリアを何の補強もされていない硝子をハンマーで思いっきり叩き割るようなイメージでパリンと割ってしまったのだから。

「思い知ったか、真キャスター。

 私とて、1回目の死の直前には魔法少女になっていた。

 だが、因果の拘束力が強すぎて、一瞬で神霊クラスに登りつめてしまったけどな。

 『女神の神核』がその名残だ」

まどかは、瞳に宿る漆黒の意志を燃やし、心を剣(てつ)にして、そう言った。

 英霊イリヤは反論した。

「それがどうしたっていうのよ!

 魔法少女はどんな人であれ、悪くないじゃないの!」

 

〜BGM変更:禁忌という名の希望〜

 

「絶望という禁忌の中であれ、その向こう側には希望がある。

 逆に、絶望こそが希望になる時だってある。

 魔法少女は、全体的に、絶望に触れずに希望だけを抱いて生きている。

 貴女も、私と同じ、半端者だったという事なのだろうな!」

とまどかは言った。

 これを聞いたイリヤは激怒したのか、ツヴァイフォームを行使してきた。

 宝具で決める気だ。

「彼女を止めろ、『黄金体験の鎮魂歌(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム)』」

まどかは投影していた『黄金体験の鎮魂歌(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム)』に接敵させた。

『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、無駄ァッ!』

ソレは英霊イリヤにラッシュを叩き込み、宝具発動を無効化した。

 そして、締めの一撃で地面に叩き落とした。

「うぅ…」

英霊イリヤは、ボロボロになりながらも立ち上がる。

「結局、私や貴女のような魔法少女は半端者。勇気のゆの字も知らぬ屍生人(ゾンビ)だったってわけだな」

まどかはその場に止まりながら言った。

「そんな訳ない!魔法少女が屍生人なんて、私は信じない!

 細部が異なるけど、その弓を持ってるってことは、貴女、鹿目まどかでしょ!」

と英霊イリヤは言った。

 その世界にもし『魔法少女まどか☆マギカ』が存在するのならば、真名バレしやすいか。

「だが、貴女は知らないようだな。何故私が、太極になったのかを!!」

そう言ったまどかは、『十二の封印』にアクセスした。

「『十二の封印(シール・トゥエルブ)』、接続開始(コンタクト・スタート)。

 クールタイム制約に『夢幻の射手』行使、無効化。

 『いがみ合う双子のスフィア(マスターコード)』開放、『十二の封印(シール・トゥエルブ)』、完全開放!」

まどかは、全次元力回路を開放した。

 魔術回路に換算して1920本になる、12本の次元力回路を解放し、次元力をフルに引き出す。

「『回り続ける無限の爪弾(タスク【牙】act4)』!!」

まどかは飛翔し、騎兵の回転を発生させ、爪弾を放った。

 英霊イリヤは『黄金体験の鎮魂歌(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム)』の影響で怯んで動けなくなっていた。

 今がチャンスだった。

 爪弾は迷うことなく英霊イリヤに着弾した、が、英霊イリヤは最後の悪あがきをする。

「ルビー、物質保護!」

『お任せあれー』

カレイドステッキが、角錐型のバリアを展開する、が。

 原作を見れば分かると思うが、タスクact4はD4Cラブトレインのバリアを貫通している。つまり…。

『チュミミーン!!』

バキリとも言わせず、爪弾は英霊イリヤに直撃する。

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!』

無限の回転は、殺意を以て英霊イリヤに直撃した。

 一撃で、英霊イリヤの霊核は破壊された。

 たった一撃だ。

「ごめんなさい…、マスターさん…」

と言って、英霊イリヤは光の塵と化して消滅した。

 まどかは、更に間桐臓硯を狙う。

「阿阿阿、なんとも恐ろしい外道じゃよ。

 フォーリナー、真キャスターのみならず、そのマスターすら狙うとは、これまた恐ろしいのぉ」

と笑っている蟲爺に、怒り心頭のまどかはスタンドでぶん殴った。

「貴方のせいで、どれだけの人間が犠牲になったと思っているんだ!この………、ド畜生がああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

英霊になった小さき太極は、500年以上生きた蟲爺こと、間桐臓硯―――マキリ・ゾォルケンを、彼という魂そのものを許さなかった。

「噴唹唹唹唹唹唹唹唹唹唹唹!!」

256GJという超出力の攻撃は、マキリ・ゾォルケンをどんどん肉片に変えていく。

 だが、それでも殺しきる気で、まどかは殴り続ける。

「貴方が、死ぬまで、殴るのをやめない!!」

とにかく、マキリ・ゾォルケンを殺す。

「ぐぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

マキリ・ゾォルケンは最終的に、近くの大木にぶつけられた。

 まどかはとどめを刺そうと、宝具を開帳する。

「第2宝具、真名開帳。

 其れは全ての希望、全ての明日の根源を紡ぐ希望の剣なり」

まどかは、亜空間から次元力の剣の柄を転送してくる。

「絶望渦巻く世の中に垂らされし一筋の希望に、人々は縋る。

 その希望が残酷な結末を与えるものであれ、希望通りの未来を拓くものであれ、世界は真実として受け入れる」

その次元力の剣の柄を握り、刀身部分を展開する。

「これが私の辿り着いた『真実』だ…!

 『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』!!

 喰らい尽くせ、絶望(オワリ)をおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

放たれた光は、『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』の如く。

 陽光は、優しくまどかを祝福し、激しくマキリ・ゾォルケンを糾弾する。

 放たれた光はマキリ・ゾォルケンを食べるように呑み込み、肉を、目を、内臓を、骨を焼いていく。

「はおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお…!」

どっかの霊帝と同じ断末魔を上げ、マキリ・ゾォルケンは光の中に消えた―――ように思われた。

 まどかは、マキリ・ゾォルケンの中の蟲が飛び去っていくのを目撃した。

(やはり、逃したか…)

立ち昇る光を見たまどかは、それをバックに立ち去った。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 一方、イリヤとヘラクレスは森の中を散歩していた。

 一応警備も兼ねているのだが、ソレはまどかは知り得なかった。

 まどかがマキリ・ゾォルケンに『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』を放ったタイミングで、イリヤ達は戦闘に気づいた。

「行こう、バーサーカー」

とイリヤは言うと、ヘラクレスは彼女を肩に載せた。

 そして、肉だるまと英雄王に言われた経験のある英霊は、光の柱のある場所に向かった。

 数分かかってそこに辿り着いたが、そこには敵も何もいなかった。

「何が…、あったの…?」

イリヤはそう言って、辺りを見回した。

 侵入者に対して、メイド2人が対応したのだろうか?

 真偽を確認するために、イリヤとヘラクレスはアインツベルン城に戻った。

 

 英霊イリヤスフィール・フォン・アインツベルン/真キャスター―――完全敗北、敗退。

 間桐臓硯―――生死不明。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 城内には、まどかが居た。

 どうやら、イリヤ達とは別ルートで警備を行っていたらしい。

 そこで、イリヤ達の後ろ、歩いて4分のところにいた間桐臓硯と真キャスターこと英霊イリヤスフィール・フォン・アインツベルンを撃破したのだという。

「で、なんで『十二の封印(シール・トゥエルブ)』が解けてるのよ」

とイリヤはまどかに訊いた。

 まどかは「何故それを知っているんだ」と思ったが、正直に「封印を解いた」と言った。

「この封印は、こちら側から解除可能な代物なんだ。

 原子力発電所があるでしょう?

 それで、スフィアと次元力回路を『燃料棒』とするならば、『十二の封印(シール・トゥエルブ)』は『制御棒』ってかんじなの」

とまどかなりにわかりやすく説明した。

 わかりやすく説明した…、の、だが…。

 イリヤの頭の上には、はてなマークが浮かんでいた。どうやらわからないらしい。

「原子力発電所って、何?」

と、イリヤは言った。

 この時代にもあるはずなのだが…。

 やれやれ、と言いたい気分になったまどかは、『知りたがる山羊のスフィア』を以て原子力発電所とは何かを見せた。

 イリヤは…原子力発電自体は知っていた、というオチだったが。それを行う場所が原子力発電所だと言うことを、まどかは伝えた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜ステータス情報が更新されました〜

 

○サーヴァントステータス

 

・フォーリナー:神城まどか

【元ネタ】第■次■ー■ー■■■■大戦■■■篇、魔■■女■■■☆■■カ、ジョジョの奇妙な冒険■■■■■■■■

【クラス】フォーリナー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力A 耐久★ 敏捷EX 魔力EX 幸運B 宝具★

【クラス別スキル】領域外の生命:EX、神性:EX

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独行動:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:A 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。自身に最も関わりの深い機動兵器の宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:★ 最大捕捉:1〜2、出力低下覚悟で∞

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3x圏内にいる全味方に付与する。

『最■■を■ぐ、■果を■えて■■■つ■■の■■(■ニ■■■ム・■■■・シ■■■ィ■■ス■■)』

ランク:★ 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:★ 最大捕捉:★

 ■■の■としてのまどかの逸話と、■■■ソ■の逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、■■■■■を打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 ■■■■という女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は■■。

 つまり、超次元世界における■■の■が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「■■■ソ■」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 

・ルーラー:ジャンヌ・ダルク

【元ネタ】史実

【クラス】ルーラー

【マスター】間桐慎二

【真名】ジャンヌ・ダルク

【性別】女

【身長・体重】159cm・44kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力C 耐久A++ 敏捷A 魔力B 幸運C 宝具A+++

【クラス別スキル】真名看破:B、聖人:B、神明裁決:A、啓示:A

【固有スキル】

 単独顕現:EX(慎二の魔力の低さに対応すべく取得)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

【宝具】

『我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)』

ランク:A 種別:結界宝具 レンジ:1〜10 最大捕捉:???

 旗による絶対防御宝具。

『紅蓮の聖女(ラ・ピュセル)』

ランク:★ 種別:対次元宝具(中規模) レンジ:??? 最大捕捉:???

 「主よ、この身を委ねます―――」と唱える事で真名解放される、炎を具現化した聖剣。

 本来は特攻宝具なのだが、フォーリナーこと神城まどかの存在のせいで、対次元宝具に昇華された上に、自爆効果がバニシングしている。

【Weapon】

 旗

 聖カトリーヌの剣

【解説】

 オルレアンの聖処女。

 色々強化補正を食らっているが、これはまどかの存在に呼応しているため。

 彼女の第1宝具とまどかの第3・第5宝具との相性は最悪だが、彼女の第2宝具はまどかの第4宝具を貫通しうる力を持つ。

 

・キャスター:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ版)

【元ネタ】Fate/ kaleid liner プリズマ☆イリヤ

【クラス】キャスター

【マスター】間桐臓硯

【真名】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【性別】女

【身長・体重】133cm・29kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力E 耐久C+ 敏捷D 魔力A+ 幸運A 宝具A+

【クラス別スキル】諸事情により保持していない。

【固有スキル】

 対魔力:B(魔法への対抗能力。まどかが大魔術を撃ったら確実に死んでいた)

 無限の魔力供給:C(マジカルルビーからの魔力供給出力のレベルを示すスキル)

 愉快型魔術礼装:A(カレイドステッキ・マジカルルビーのこと)

 自然の嬰児:B(イリヤと英霊イリヤが並行世界の同一人物であることを指し示すスキル)

 あやしい薬:A(ルビー自家製強化回復薬のこと。嫌な予感しかしない)

【宝具】

『多元重奏飽和砲撃(クヴィンテットフォイア)』

ランク:A+ 種別:対人宝具? レンジ:1〜100 最大捕捉:1人

 

【Weapon】

カレイドステッキ・マジカルルビー

【解説】

 英霊と化した、並行世界のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンその人。

 ひょんなことから『魔法少女プリズマ☆イリヤ』(カレイドルビー・プリズマイリヤ)となり、クラスカード回収任務に勤しむ。

 最終的にある人物の世界をその人物ごと救うという、まどかもびっくりの偉業を成し遂げたことが抑止力に認められ、『英霊』の仲間入りを果たした。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 アイリスフィール・フォン・アインツベルンと衛宮切嗣の努力によって、別ルートを辿って第4次聖杯戦争がなかったことになったイフの世界のイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。

 だが、それが原因で、西暦2■■■年にある私設武装組織による武力介入が発生してしまった為に、異聞帯(ロストベルト)となってしまった。

 そこまでの期間を、観測者はこう名付けた。

 「Fate/ kaleid liner プリズマ☆イリヤ」と。

 

○キャラクター紹介

衛宮士郎

 正義の味方を目指す男。

 ひょんなことから聖杯戦争に参戦する。

・騎士王アルトリア・ペンドラゴン

 アーサー王。一説ではキャスパリーグ(魔獣フォウくん(?))に殺された、とも言われている。

 腹ペコ王とも言われている。

遠坂凛

 遠坂家現当主。

 御三家として聖杯戦争に参戦する。

 茶化すと無言のナッコォが飛んでくる。

・エミヤ

 どっかの誰かさんの理想の果て。

 まどかの宝具の錆にされた。

間桐桜

 間桐家次期当主。

 御三家として聖杯戦争に参戦する。

 マキリの杯としての機能がある為、存在が安定しない。

・メドゥーサ

 石化の魔眼を使ってくるアイツ。創作での蛮族のメドゥーサの名前の元ネタにもなっている(ゴルゴーンとは別枠のこともある)。

 まどかの第3宝具によって霊核を半分壊された。

間桐慎二

 間桐家のおぼっちゃま。

 魔術師でもないのに、ルーラーであるジャンヌを従えている。

 最近の悩みはジャンヌの存在による「エンゲル係数の増大」。

・ジャンヌ・ダルク

 オルレアンの聖処女。まどかの天敵。

 ルーラーなのでその気になればまどかに自害を命じられるのだが、オールキャンセラーを持っているので弾かれてしまう。

 なのでまどか用の令呪は使い切っている。

間桐臓硯

 蟲爺。しぶとい。

 あとめっちゃうざい。

・英霊イリヤ

 カレイドルビー・プリズマイリヤ。

 小学生のほうのイリヤスフィール・フォン・アインツベルンである。

 鬼畜ロリ呼ばわりされているイリヤスフィール・フォン・アインツベルンからは「恥ずかしい」と思われている。

 まどかの投影したタスクact4の無限の回転を受けて英霊の座に強制送還された。

葛木宗一郎

 音沙汰なし。

 原作通り、学園で教師をやっていると思われる。

・エグゼクスバイン

 イーグレット・イング。

 まどかの宝具で速攻で殺された。

・佐々木小次郎

 TSUBAMEを斬ったNOUMIN。

 アルトリアに負け、敗退。

言峰綺礼

 クー・フーリンに振り回されたり、ギルガメッシュに振り回されたりと散々な目に遭っている外道麻婆神父。

・クー・フーリン

 借り物のサーヴァント。

 ただしアングラーのサーヴァントとしての側面で言峰を振り回す。

・英雄王ギルガメッシュ

 第4次聖杯戦争の生存者。

 …愉悦部の代表格なのだが、まどかにアゾられて敗退。

 しかも時間停止まで使われた。

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

 主人公。

 第3魔法の完成を狙って、聖杯戦争に参戦する。…のだが、召喚したのが魔力コストゼロのフォーリナーだった。

 それを逆に利用してルールブレイクし、ヘラクレスを召喚した。

・神城まどか

 前作までの『スーパーロボット大戦Ir』の主人公的存在。

 ある人物に刺されて死亡した後、並行世界のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンの手によって英霊になった。

 『三代目至高神』と呼ばれたら萎える。

・ヘラクレス

 イリヤの代名詞。タイころのような雰囲気すらある…。



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Stage7「揺れるのは、判断力」

〜前回のあらすじ〜

 フォウフォウ(フォーリナーが封印破りやがったよ…)。

 フォウフォウフォウ(これを教えたの、どこの誰なんでしょうかねぇ…)。

「え…、ちょっとまってキャスパリーグ。ここ前回のあらすじのコーナーだよ?」

 フォウフォウフォーウ(どうせマーリンが教えたんだろ?だったら、こうだ)!

 マーリンシスベシフォーウ!

「ドフォーウ?!?!?!

 ちょっとまってって言っただろキャスパリーグ!!何で待たないんだ!!」

 フォ〜、フォウ?(特別意訳:な~に言ってんだオマエ?)

「ぐああああああああっ!!おのれ、キャスパリーーーーーーーーーーーーーーグッ!!」

(マーリンは顔面を蹴られて落下した)

 フォーウ(それでは今回も、ゆっくりしていってね)!

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 これから起こったことは、まどかの『三代目至高神:A』による未来予測でも判定できなかった事態だ。

 い、いや、予測できなかったと言うよりは、まどかのマスターに対する印象が変わったと言うべきなんだろうが…。

「新都に行きます」

唐突に、イリヤがそう言い出した。

「マスター、貴女は何を言っているんだ。

 危ないじゃないか」

とまどかは言った。

 危ないという理由は、「新都が敵の陣地だから」という理由から来るものである。

 だけどここでヘラクレスに狂化がかかっているのが仇になった。

(くっそ、こいつ頷いてやがる…!

 おのれヘラクレスゥゥゥゥゥゥ!!)

だん、とテーブルを強く叩いたまどか。

 だが、流石にテーブルが壊れるとか、そんなあったらアインツベルン家に被害が出るような事はなかった。

 …まどかが責任持ってクレイジー・ダイヤモンド投影すれば修復できるけども。

「えーっと、そのー、………フォーリナー?」

イリヤが困った顔をして此方をじーっと見てくる。

 まどかにはそれが辛くて仕方なかった。

「あーちくしょう、行ってやるよ…。ただし、ヘラクレスは玄関先で迎撃準備させておいて。

 今日は本当にいやーな予感しかしないから」

とまどかは言って、霊体化した。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 なっがーい時間(大嘘)をかけて、イリヤ達は新都に着いた。そこで、イリヤは色々買い始めた。

 …2004年だから、そう大したものがある訳ないと、思っていたまどかなのだが…。

 どういう訳か、スーパー魔法少女大戦なるゲームがバ■プ■■トから発売されていて。

 しかも対応ハードがPS2で。

 ゲームシステムがスーパーロボット大戦Vと第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇を統合したようなシステムになっている、という、なんというか、洒落にならない何かを見た気がしたのだった。

 しかもイリヤは購入している始末。

「リズがこれのDVDが欲しいって言ってたなー」

とか言いながら、『魔法少女マジカル☆メディア』なるタイトルのアニメ(全年齢向けだけど男向けと思われる)を購入したり(最新巻だったけど)。

 まどかが生前見たアイツ(フォウくん)の人形を購入したり…、と、なんだかんだでイリヤはショッピングを楽しんでいた。

 おまけと言わんばかりに、イリヤはPCのパーツを購入していた。

 しかも当時ハイエンドと言わしめたグラフィックボード(まどかが投影できるグラフィックボードであるGTX1080Tiよりは性能が低い。というか比較したら一目瞭然なレベルで低いったらありゃしない)。

 しかもマイクラをポチりやがったよ、マスター。

(………)

思わずイリヤの財布を見る。

 そして『知りたがる山羊のスフィア』でここまでの費用を見る。

 現在の所持金は125万円。

 スーパー魔法少女大戦で1万円。

 変なアニメのDVDで5000円。

 フォウくん人形で5000円。

 グラボで18万円。

 ここまでの費用、なんと20万円(マイクラ含まず)。

 人形の値段が高すぎるとか、色々突っ込みたいところはまどかにはあった。

 だが、それ以上に、『霊体化』という壁が痛かった。

 おーのーってまどかは言いたかった。

 でも公衆の前で太極が現れるのは色々な意味で拙い。

(………………………う)

今はただ、我慢することしかできない。

 だが、心のなかで、まどかはこれだけは言いたかった。

(このやろおおおおおおおおおおおおう!!)

心のなかで空しく悲鳴が木霊した。

 だがイリヤの買物は止まらないッ!!

 

『で、どうしてこうなった』

数分後、昼飯を食っているイリヤに、まどかは話しかけた。

 イリヤが買ったのは、スーパー魔法少女大戦、第2次スーパーロボット大戦α(惜しいところ突くけどまどかの出典はこれじゃない)、フォウくん人形、『魔法少女マジカル☆メディア』の最新巻(DVD)、『魔法少女リ■■■な■■』の最新巻(DVD)、グラフィックボード(N■I■■A製、E■■A発売)、■ン■ルのCPU(■o■e■Q■■d)、メモリカード4GB、マイクラ。

『合計30万円とか、貴女金に無頓着なの?』

思わずまどかは訊いた。

 守銭奴とも取れる性格の持ち主になっていた(神城まどか45歳時点)まどかは、頭を抱えていた。

 流石にこの量の出費は痛い。痛すぎる。

 そんな事を話していたら、まどかは『敵』を見つけてしまった。

『イリヤ、見ないふりをしているんだ』

とまどかは言った。

 敵―――間桐慎二(ワカメ)とジャンヌ・ダルクが近くにいる。

 念の為、防御策を取ることにした。

『フレキシブル・サジタリウス!』

スタンドで、時間を止める。

 その隙に実体化する。

「やれやれ、こんなところで宝具を撃ちたくなかったんだがな…。

 『主守る次元の盾(D・フォルト)』よ、私達を守れ」

と言って、まどかは第4宝具『主守る次元の盾(D・フォルト)』を展開する。

 こうすれば、大抵の宝具は通らなくなる。

 大抵は、だ。

「気付かれると拙い。霊体化して…、と」

まどかは速攻で霊体化して、時間停止を解除する。

『時は動き出す』

時が動き出したときには、まどかとイリヤには次元断層が付与されている。

「何したのよ」

とイリヤが訊いてきたので『第4宝具使ったー』と答えた。

 時間停止中だったからバレてはいない。

 時間停止中だったからバレてはいない。

 『夢幻の射手』による時間停止中だったから『マスター以外にはバレてはいない』。

 大事なことなので3回言いました。

「…そ」

そしてこの反応である…。

 昼食を終え、代金を支払い(出費:30万5000円)、イリヤ達は食事処から出た。

「こんなところで何をしているのかね、イリヤスフィール」

出た先で、ばったり外道麻婆神父に出会ってしまった。

 外道麻婆神父とは、言峰綺礼のことである。

「何って…、趣味に耽ってただけだけど?」

とイリヤは言った。

 確かに、趣味に耽ってたという点では的を射ている。

 …出費がやたらと嵩んでいるのを除けば。

「じゃあ何故、サーヴァントがついてきているんだね?霊体化して気づかれないようにしているらしいが」

と言峰は言った。

 フォーリナーがさっき施した次元断層がバレたか。

 そう考えるイリヤを余所に、言峰はイリヤに接近する。

「マキリの杯が間もなく完成する。君にはその制御回路になってもらう」

と言峰は言った。

 イリヤはその考えに拒絶の意を示し、荷物をしっかり持って走り出した。

「フォーリナー、転移を!」

『分かった。次元力出力上昇、120%!』

まどかは新都に行くときも使った転移(量子テレポーテーション)を使った。

 言峰がクー・フーリンを実体化させた瞬間、イリヤの姿がなくなった。

「あの英霊、実体化していなくても支援系の能力は使えるのか…」

と言峰は言った。

「おい、マスター。イリヤスフィール達を追うか?」

とクー・フーリンが訊いてきたので、言峰はそれに答えた。

「追跡しろ。絶対に逃がすな。あと私もついていく」

と言峰は言った。

 

 転移先は、アインツベルン城だった。

 イリヤは、今何が起こったのか分からなかった。

 イリヤが把握している、まどかの能力は、というと。

 ①スタンドによる時間停止及び事象制御。

 ②真作以上の性能を有する贋作の投影。機動兵器の武器の投影もできる(その気になればビームサーベルも作れるらしい)。

 ③固有結界の展開。『無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス・ツヴァイ)』及び第1宝具『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』。

 ④神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)の展開。

 ⑤次元力回路のオンオフ、及び『十二の封印(シール・トゥエルブ)』なる、抑止力によって召喚時にかけられる制御棒の解除。

 そして、この能力。

(もうわけわ―――)

もうわけわからんと思いかけた瞬間、ピロン、と通知が入る。

『ステータス情報が更新されました。

 キーアイテム「スーパーロボット大戦」の購入により、出典データが判明しました。

 また、封印されていた第5宝具の存在が明らかになりました』

と書かれていた通知を見て、イリヤは「へ?」と思った。

 確かに、これまで、彼女の出典(元ネタ)を参照しようとすると必ず「???」が返ってきた。それが変わったというのか。

 恐る恐る、イリヤはデータを確認する。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇、魔法少女まどか☆マギカ、ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】フォーリナー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力A 耐久★ 敏捷EX 魔力EX 幸運B 宝具★

【クラス別スキル】領域外の生命:EX、神性:EX

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独行動:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:A 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。ジェミニオン・レイの宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:★ 最大捕捉:1〜2、出力低下覚悟で∞

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

『最果てを紡ぐ、■■を■■て■■断つ■■の閃光(■■■■■■・■■■・■■ー■■■■■■ー)』

ランク:★ 種別:対■■宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:★ 最大捕捉:★

 封印されていた第5宝具。

 ■■■■としてのまどかの逸話と、至高神ソルの逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、ビーストⅦを打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 ■■■■という女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は鹿目。

 つまり、超次元世界における■■■■が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「至高神ソル」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 ―――神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)について

 『拡張されし超越』。

 彼女が人間でない事を示す、1億2000万年前に存在したと彼女の時代で語られた、「至高神ソル」と呼ばれるシステムの片鱗。

 その姿を模した礼装が、この『空の盃(イノチノイミシル、ツクラレシカミ)』である。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「フォーリナー、貴女、一体何を隠しているの?」

とイリヤは訊いた。

「そういうと思った。

 だから、よく聞いていてほしい。

 私が、人ならざる存在でも、貴女は許すのかな?マスター」

と、まどかは言った。

 まどかは、『自身の望む真実に必ず到達する』能力を持ちつつも、『他人にあまり自分を知られたくない』という性格になっていた。

 イリヤはそのことを悟ったのだろう、ただでさえ白い顔面が青ざめていた。

「い…、いいわ、フォーリナー。この際だから、全部明かして」

と、イリヤは言った。動揺していた。だが、それを無視してまどかは話し始めた。

「まず最初に、私は、生前『三代目至高神』という『完成された小聖杯』と言える存在になっていたの。そこに至るまでの過程を、簡単に説明しようか」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 フォーリナーである神城まどかにとっては過去(きのう)の出来事で、イリヤ達にとっては未来(あす)の出来事である、そんな話。

 カナメマドカは、時獄戦役まではただの少女として、弟のタツヤや両親と一緒に暮らしていた。

 時獄戦役でデイモーンの攻撃によって両親を失ったカナメ姉弟は、マドカの親友の家に保護された。

 そして、天獄戦争の折にマドカは魔法少女なる存在になった。

 未来の彼女たる神城まどかが英霊イリヤを嫌悪していたのは、この事案に由来する。

 世界を壊し、作り直す力を手に入れたマドカは、世界を壊させない超国家軍事組織、Z−BLUEと対峙した。

 結果は、ジェミニオン・レイのジ・オーバーライザー・アークを受けて『死亡』だ。

 しかし、ここでそのまま成仏することなく、マドカは生きた。

 シュウ・シラカワという、位相の異なる世界の出身の魔術師が講師した『死者蘇生魔術』によって、マドカは蘇ったのだ。

 記憶を失って。

 

 そして4年が経過し、高校生になったマドカは、第3次世界大戦という戦いに巻き込まれる。

 『Ir世界』なる異世界より来た異世界人との戦いだ。

 そこで、マドカは敵に『オモチャとして』拘束されたが、復活時に入手していた8個のスフィアの力を以て、敵陣より脱出。

 そのままZ−BLUE改めZEUXIASのメンバーとして、キョーカ・ラピデム率いる供花連合国と戦った。

 そして、狂った環いろはを打倒して、第3次世界大戦は終結した。終結時にはマドカは23歳だった。

 

 それから程なくして、アイズオブヘブン戦役なる戦いが始まった。

 これも異世界絡みだが、まどか曰く「並行世界どうしが天柱で結ばれた世界だから仕方ない」とのこと。

 マギウスの翼及びエンブリオ・イブ(環うい、幸福な魔女とも)を殲滅した後、天国に到達したDIO率いる敵軍団を倒していった。

 ここで、マドカは『三代目至高神』になったが、『人間宣言』を行って奇妙ないざこざを回避した。

 そして戦後、マドカは自身を打倒したジェミニオン・レイのパイロット、ヒビキ・カミシロと結ばれ、4人の子供を儲けた。

 

 ここまでが、『無銘の救済姫』から『至高神ソルの担い手』へ至る、カナメマドカの旅路。

 ここから、ヒビキ・カミシロと結ばれ『神城まどか』になり、人類の裏切り者の女性に刺殺されるまでの―――、哀しい末路が語られる。

 

 まず、エンリコ・プッチをまどかは打倒・殺害した。吐き気を催す邪悪であるプッチは、打倒されて然るべきだった。

 その数年後、彼女の次女が17歳のとき、事態は動いた。

 極錦バースト・レイ率いる『武装惑星国家猫国猫民解放軍』による地球侵攻。

 その軍団を打倒せしめたのは、やはり彼女だった。

 しかし、器としては小さすぎる肉体に、全並行世界の人々の願いを詰め込んだ反動で、まどかの肉体は持って20年となった。

 それを逆手に取って、まどかはマシュ・キリエライトを救済した。これが、最期の救済だった。

 寿命を入れ替えた反動で、彼女の肉体は持って3年となった。

 そして、特異点F(炎上汚染都市冬木)にレイシフトした彼女は、最期にフリスクと呼ばれる人類の裏切り者の女性を殺害し、同時に彼女に殺害される形で果てた。

 死の間際、まどかは未来(みえないあす)に自身の力(神性)を託した。

 

 そして、どういう訳か、並行世界のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンにその力を見込まれて英霊の座に登録され、託したはずの力も改めて付与されて、座で第5次聖杯戦争を待っていたらしい。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 これが、『三代目至高神』で、『無銘の救済姫』である、神城まどかというフォーリナーの逸話。

 もし、何かが違っていたのならば、彼女は原罪のⅡになっていたのかもしれない。

 何故なら、彼女は結局の所、地球に住まう人類を愛するが為に、『至高神』すなわち『地母神』になっていたのだから。

「凄いのね、フォーリナーは」

苦しげな表情で、イリヤは言う。

 英霊イリヤとは違う『魔法少女』になった神城まどかは、全ての魔法少女を救うためにその魂を費やした。

「英霊になった以上、私がやるべきことは1つだ。

 命令をくれないか、マスター。

 敵が―――、言峰綺礼とクー・フーリンが来ている」

まどかは英霊として、イリヤに命令を乞う。

 イリヤは悩んだ。

 本当に、こんな儚き少女が英霊をやっていていいのか、と。

 1機のホムンクルス(つくられたいのち)ではなく、1人の人間(うまれたいのち)として、悩んだ。

 そして、結論に至った。

「敵を迎撃して。フォーリナー…、いや、鹿目まどか!」

と、イリヤは命令を下す。

「任された」

とまどかは言った。

 そしてまどかは、アインツベルン城の扉を開けて出ていった。

 ヘラクレスも伴って。

 

(そうだ、私は、『鹿目まどか』だった。

 これまで、黒歴史として封じていたが、確かに、『鹿目まどか』としての人生を謳歌していた。

 だったら、それを使わない手はない。

 …『神城まどか』(私)は、『鹿目まどか』(基本骨子)から成り立った『剣』(黄金体験の鎮魂歌)なのだから)

と、まどかは考えた。

 その眼には、翡翠色の光が灯っていた。

「そっちから出てきたか、フォーリナー、バーサーカー!」

とクー・フーリンは言った。

 今なら、第5宝具『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』を使えば、クー・フーリンを完封できる上に、言峰綺礼を倒せる。

 だが…。

「ここでは、お前には『終わりに向かう力』は使わない。

 アレは聖杯戦争を通して4回までしか使えないからな」

とまどかは言った。

 ああ見えて、第5宝具は抑止力の影響を受けやすい宝具だ。

 ボコスカ撃てていたら、多元世界が完成してしまう。

 だから、4回しか撃てない。

「なら、死んでもらうぜ!」

と言って、クー・フーリンは槍を突き出してきた。まどかは軽く躱し、詠唱し始めた。

 

〜BGM変更:裏切り者のレクイエム〜

 

『其れは全ての魔、全ての刃、全ての打を防ぐ次元の拒絶!

 身体が滅びた時、祈りも消え果てるだろう!

 顕現せよ…、『主守る次元の盾(D・フォルト)』!!』

主(イリヤ)と仲間(ヘラクレス)を守る、史上最強の次元の盾。

 ATフィールド(心の壁)やヘラクレスの宝具『十二の試練(ゴッドハンド)』を上回り、『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』を同時に行使すれば相乗効果でより硬くなる、彼女の『鉄心』の逸話が次元の壁となって現実化した宝具。

 それにより、ヘラクレスとまどかは無敵となる。

「■■■■■■■■■■ーーーー!!」

ヘラクレスは吼えて、言峰綺礼を狙って突っ込む。

「そうは問屋が―――、うおああああああ!!」

クー・フーリンが進路阻害をしようとするが、まどかが人間大サイズのダブルオークアンタフルセイバーを投影し、それをクー・フーリンに吶喊させて進行ルートを90度曲げる。

 続いてまどかは『回り続ける無限の爪弾(タスク【牙】act4)』を投影し、クー・フーリンに5発爪弾を放つ。

 空中に打ち上げられたクー・フーリンは、爪弾こそ回避したが、畳み掛けるように接敵したダブルオークアンタフルセイバーのGNソードⅣフルセイバーの斬撃を食らい、更にまどかの『救済の弓(プルヴィア・マギカ)』の光の矢の直撃を受けた。

「ぐぅっ…!」

クー・フーリンは仰け反る。

「投影、開始(トレース、オン)!」

まどかは更に機動兵器を投影する。

「ここに来たれ、リ・ブラスタT!」

リ・ブラスタT。

 まどかの『揺れる天秤のスフィア』に関連のある機動兵器。

 それを召喚した。

「チッ、喰らいやがれ…!」

と言って、クー・フーリンは槍を投げる体勢に入る。

「『突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)』!」

案の定、宝具だった。

 だが、関係ない。

「I am the bone of my sword.

 我を守れ、『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』!」

『主守る次元の盾(D・フォルト)』で強化された『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』を投影し、投げボルグを防ぐ。

『体は剣でできている。

 血潮は鉄で、心は硝子。

 幾度の戦場を越えて、不敗。

 たった一度の敗走もなく、無限に来たる明日を望む。

 遺子はまたひとり。剣の丘で全てを創る。

 まだ見ぬ明日、それを望む心のままに。

 故に我が生涯に意味は非ず。

 けれど、明日に思いを託す。

 偽りの体は、それでも、無限の剣でできていた!』

立て続けに、『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』を発動し、クー・フーリンを固有結界内に誘い込む。

「もうお前には出口はなくなった…!」

まどかは投げボルグを止めきって投げ捨て、究極の1に『光り輝く無限の武器』で対抗する。

 クー・フーリンはクッと笑い始めた。

「出口が無いなら、作り出せばいいんだぜ!」

と彼は言った。だが、そうはさせない。

 ―――逃さない。

 ―――ここで必ず、仕留める…!

「シフト、ヴァナルガンド…!」

まどかは『欺く道(ビルレスト)』を投影し、そこから砲撃を開始する。

 ランサークラス特有の敏捷の高さで、砲撃が避けられる。

 だが、これは牽制に過ぎない。

「『破壊の杖』の名を冠する一撃を喰らいやがれ、クー・フーリン!」

まどかは即座に、クー・フーリンの懐に飛び込み、『欺く道(ビルレスト)』を突きつける。

「こいつで…、終わりだああああああッ!!」

パイルバンカーの要領でクー・フーリンの身体に衝撃を加えていく。

「ぐおぉぉぉぉぉ?!」

衝撃で吹っ飛ばされたクー・フーリンを追撃するように、GNシザービット24基が、GNライフルビットⅡ14基が一斉に攻撃する。

 更に、まどかはカーボン製の弓と『偽・偽・螺旋剣(カラドボルグⅢ)』をぶっ放し、クー・フーリンを傷つけていく。

「『天の鎖(エルキドゥ)』!」

空中で『天の鎖』を用いてクー・フーリンを拘束し、更に右手にAX−99 RAPTORを投影する。

 その次にSPIGOTを投影し、出力を全開にする。

『その一撃はある男への手向けとして。

 その一撃は未来への水先案内として。

 今、奴よりも速く撃ち抜かん!』

まどかはこの大技の真名を開放する。

「『揺れる天秤、折れぬ意志(ジ・アンブレイカブル・フルクラム)』!決める…!!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『揺れる天秤、折れぬ意志(ジ・アンブレイカブル・フルクラム)』

ランク:A+++ 種別:対人宝具 レンジ:2〜10 最大捕捉:1

 リ・ブラスタTの宝具。

 敵をただ狙い撃つ、シンプルな宝具。

 元々はA++。

 リ・ブラスタTの魂の代名詞である「コインドロップシステム」は廃されている。

 …廃されているはずなのだが、幻聴なのか、『揺れる天秤のスフィア』の記憶なのかは不明だが、まどかには「チャリーン」という音が聞こえるらしい。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 銃口から放たれた光が、リング状のSPIGOTを通過し、特殊な形状のSPIGOTにあたって3つに別れ、捻れて螺旋を描きながら1つの極細ビームになる。

 だが、其れは人間サイズの敵を灼くのに十分な太さと熱量を保持していた。

 クー・フーリンにビームが直撃し、爆発と時空震動が起きる。

 起きた時空震動に『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』はギリギリ耐え、雪が解けて地面に生えた芝生が姿を表す。

 爆発によって生じた熱が雪を解かし、埋まっていた芝生を見せる。

「―――――――――あ」

クー・フーリンは、『天の鎖(エルキドゥ)』に拘束されたまま、気絶していた。

 まどかはこの隙を逃さなかった。

「眠れ、地の底で。

 『回り続ける無限の爪弾(タスク【牙】act4)』!」

まどかは、『王手(チェック)』を『詰み(チェックメイト)』に変える為に、爪弾を2発放った。

 ダブルタップ。

 相手を確実に殺す為の銃の撃ち方だ。

 それを、爪弾で実行した。

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!!』

迷うことなく爪弾はクー・フーリンに直撃し、タスクact4による怒涛のオラオララッシュによって『無限の回転』が入った。

 クー・フーリンは自身の霊核をタスクact4に破壊され、敗退した。

 

 一方の言峰も、ヘラクレスに中華拳法で対抗していたが、ヘラクレスに『射殺す百頭(ナインライブズ)』というカードを切られ、敗北、そのまま死亡した。

 

 クー・フーリン/ランサー、敗退。

 言峰綺礼、死亡。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ジャンヌ・ダルク及び間桐慎二との訣別の時来たれり。

 そして、『夢幻の射手・天国の極限』の真髄が火を吹く。

 次回、「太極」。

 訣別の時来たれり、其は世界を手放す者。



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Stage8「太極」

ステナイ編はネタ切れでござる…。
というわけで次章の予告も行ったよ。許せ…。
あとメタ時空のゲーティアさんがメターイ話を前回のあらすじでしてまっせ。


〜前回のあらすじ〜

 イリヤと共に新都に行った『降臨者(フォーリナー)』のサーヴァント、神城まどかは、意外すぎるマスター一家の趣味に翻弄される。

 そして、その新都で遭遇したランサー陣営から逃げるために、まどかは量子テレポートを行使する。

 そして、ありったけ真実を明かした後、彼女はクー・フーリンを『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』を行使して打倒した。

 

 ここで、彼女のステータス、その全てを明かそう。もちろん、封印されていた第5宝具も含めて、だ。

 

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇、魔法少女まどか☆マギカ、ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】フォーリナー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力A 耐久★ 敏捷EX 魔力EX 幸運B 宝具★

【クラス別スキル】領域外の生命:EX、神性:EX

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独行動:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:A 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。ジェミニオン・レイの宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:★ 最大捕捉:1〜2、出力低下覚悟で∞

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:★ 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:★ 最大捕捉:★

 円環の理としてのまどかの逸話と、至高神ソルの逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、ビーストⅦを打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は鹿目。

 つまり、超次元世界における円環の理が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「至高神ソル」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 ―――神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)について

 『拡張されし超越』。

 彼女が人間でない事を示す、1億2000万年前に存在したと彼女の時代で語られた、「至高神ソル」と呼ばれるシステムの片鱗。

 その姿を模した礼装が、この『空の盃(イノチノイミシル、ツクラレシカミ)』である。

 

 それでは、この物語の終わりヘ向かう旅路の扉を、開こうか。

 我が名はゲーティア。人理焼却式、魔神王、ゲーティアである。

「フォーウ(特別意訳:なーにやってんだオマエ?)!」

 だって俺、今回出られないんだもん。出る予定ないもん。

 神城まどかは、中の人的にはティアマトなのに。何故だ。中の人がジョセフで悪かったなコンチクショー!

 そういう理由があるから仕方ないだろキャスパリーグ…。許せ…。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ランサー陣営を撃退した昼下り。

 言峰綺礼の遺体を、まどかが投影した『魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)』で焼却し、その後に平穏を過ごしていた。

 しかし、敵襲は待ってくれないもので。

 ルーラー陣営―――、もとい、間桐慎二とジャンヌ・ダルクが襲来した。

 

「元気にしてたか?イリヤスフィール!」

と慎二が嘲笑うように言った。

 まどかは、いつの間にか『空の盃』を発動していた。

「フッ…、お陰様で」

とイリヤは性に合わない笑みを浮かべて言った。

 まどかはじっと、ルーラーを見つめる。

「ジジイの真キャスターもやられたしよぉ、もう後は俺が粘るしかないよなぁ!

 行くぞ、フォーリナー、バーサーカー!

 お前らの勝ち(価値)を、俺達が握りつぶしてやるぜえええ!!」

決戦が、始まった。

 

〜BGM変更:瞳の中の明日〜

 

「はぁっ!」

ジャンヌが旗を振り下ろしてくる。

 だが、まどかは『夢幻の射手』の右腕で旗を掴む。

「それが、貴女の本気ですか。

 やっと見せてくれたというのならば、こちらも倒し甲斐があります!」

とジャンヌは言った。

 ジャンヌがやけに強気だが、まどかが『空の盃』を切った以上、『許可申請型願望機』の機能でほぼまどかの勝ちが確定している。

「甘い」

まどかは超大型メイスを投影し、ジャンヌの旗に叩きつける。

 彼女の狙いが分かっていたジャンヌは、即刻旗を引っ込める。

「『紅蓮の聖女(ラ・ピュセル)』使えよ、戯けが。

 こっちだって、まだ隠している宝具がある」

と言って、まどかは『回り続ける無限の爪弾(タスク【牙】act4)』を投影し、背後でスタンバイさせる。

 更に、亜空間より『救済の弓(プルヴィア・マギカ)』を召喚し、光の矢を番える。

「そっちもその気ですか。

 ならばいいでしょう」

とジャンヌは言って、祈る姿勢になった。

「我が心は我が内側で熱し、思い続けるほどに燃ゆる。

 我が終わりは此処に。我が命数を此処に。我が命の儚さを此処に。

 我が生は無に等しく、影のように彷徨い歩く。

 我が弓は頼めず、我が剣もまた我を救えず。

 残された唯一の物を以て、彼の歩みを守らせ給え。

 主よ、この身を委ねます―――」

「全ての祈りは私の元に。全ての願いは世界の元に。

 全ての悪は私の光の下に裁かれ、この世全ての願いの元に敷かれる。

 無限に来たる明日は未だ瞳の中。

 視えない未来(明日)に、無限の可能性を賭けて―――」

両者は一撃に全てを懸ける。

「『紅蓮の聖女(ラ・ピュセル)』!」

「『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』!」

まどかの対次元宝具とジャンヌの対次元宝具(元は特攻宝具)が、両者に牙を剥く。

 だが、規模がでかかったのはまどかの方だ。

 時空の歪みを食らったジャンヌの動きが鈍くなる。

「な…にが…?!」

ジャンヌは状況を確認し始めた。

 ―――身体が一気に熱くなり、頭が回らなくなっていた、といえば分かるだろうか。

 真冬に、ジャンヌは皆さんご存知熱中症を、スキルでオールキャンセラーがあるにもかかわらず、発症したのだ。

 ―――ただし、これはあくまでルーラーだからこうなっただけだ。

 本来ならば、まどかの宝具『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』は、食らったらまどかが抱いていた殺意のレベルに応じて効果が変わる。

 まず共通して発生するのは、幻覚。

 幻覚で宇宙の終焉が垣間見えるのだ。レベル0ではここで止まる。

 そして、レベル1で部位破損が発生する。何の衝撃も加えられずに、ランダムに選ばれた部位がポロッと落ちるのだ。

 レベル2で、部位破損の代わりに『無限の回転』が発生する。タスクact4のあの効果が発生するのだ。

 レベル3で、上記効果に加えてエミヤオルタの『無限の剣製(アンリミテッドロストワークス)』と同じ効果が発生する。ただし見える固有結界は『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』に同じ。

 レベル4で、対象の肉体の内部で時空震動が発生する。

 そして、最後のレベルであるレベル5にて、これら全ての能力に加え、アカシックレコードからの抹消能力が付与される。

 レベル5は対人類悪専用の能力である為、実質レベル4が限界だ。

 まどかは今回、レベル0で発動した。

 これでも彼女にとっては全力なのだが、流石にレベル4はデメリットが大きすぎる(自爆宝具として有名な『流星一条(ステラ)』とほぼ同じ能力だから)ため、使わなかった。

「あ…な……た………は………、一体………、どこの………英霊………な………の………?」

気絶しそうな声音で、ジャンヌが聞いてきた。

「外部から来た、世界の守護者だ」

と言って、まどかはジャンヌに無限の回転を撃ち込んだ。

 ジャンヌ・ダルクは、この一撃によって敗退した。

「…鎮まれ、オルレアンの裁定者。

 もし再び相見えることがあるのならば、そのときは…、戦友(とも)として戦おう」

狼煙のように登っていく光の粒子を見ながら、まどかは独り呟いた。

 

「ルーラーは負けたみたいだね、シンジ」

とイリヤは言った。

 ルーラー―――、ジャンヌ・ダルクは、神城まどかの第5宝具によって致命傷を負い、あのクー・フーリンを負かした爪弾によって霊核を破壊され、倒された。

「…そうだな。後は任せるよ。

 どうか…、妹を、桜を救ってくれ」

と慎二は言って、ここを立ち去った。

 辺りを、静寂が満たし始めた。

「お兄さんは本当に馬鹿だね」

そんな時、厄介者の声がした。

 そこには、『マキリの杯』間桐桜が居たのだから。

「間桐…、桜………!」

苦虫を噛み潰したような表情で、イリヤと合流したまどかは唸る。

 桜の口元は、彼女自身が抱いたただならぬ禍福に歪んでいた。

 そして、それは『彼女が黒桜と化している』ことを示すものだった。

 

〜BGM変更:Fate-Grand Order(BGM)〜

 

 間桐桜。

 彼女の定義は、根本からバグっている。

「フォーリナーは、本当に愚かなんですね。

 たった4回しか使えない、『円環の理』の力を、ルーラー如きに使うなんて。

 おじいさまも馬鹿笑いしてますよ」

と黒桜は言った。

 まどかは、投影で手帳を出し、彼女の所業の全てを書き出した。

 ブーストアップと『知りたがる山羊のスフィア』によるオーバーブーストも込みである。

 そして、最後まで書き終えたとき、まどかはバグった黒桜にその紙を渡した。

 投影宝具、『ツケの領収証』である(読みはそのまま「ツケのりょうしゅうしょう」)。

 それを読んだ黒桜は、顔色がどんどん悪くなっていった。

 そのツケの領収証に書いたものは…。

 

 18禁版「Fate/stay night」のHeaven's Feelルートの桜及び黒桜の発言全てである。

 更に、「ホロウアタラクシア」「タイガーころしあむ」「Zero」「Grand Order(パールヴァティー)」によるオーバーブーストまで入っている。

 

「いや何やったのよ」

とイリヤに言われた。

 ―――令呪を使われたくないので、まどかは種明かしを行った。

 アレの元ネタは、ジョジョの奇妙な冒険スターダストクルセイダースの空条承太郎が、鋼入りのダンに対して行ったオラオララッシュの後の『つけの領収証だぜ』というセリフである。

 何故これを投影できたのか、彼女自身理解できていない。正直な話、『奇跡』以外の何物でもなかった。現物は見たことがないからだ。

 『空条承太郎』を『霊子との同調』にかけたら、なぜかできあがっていた。

「つまり、サクラを見て無性に腹が立ったから有効打になりうるものを投影したら手帳が出てきて、それに所業を書いて渡したってこと?」

とイリヤに再質問された。

「え、あ、まぁ…、そうだけど」

とまどかは言った。

 まぁそうなんだよ。参ったことに。

「なによこれええええええええ!!」

と黒桜は悲鳴を上げた。

 この世界では剪定された事象であるセイバールート、UBWルート、HFルートのうち、もっとえげつないHFルートの逸話の数々が記された『ツケの領収証』は、『自己強制証明(セルフ・ギアス・スクロール)』よりももっとえげつない束縛力を有する。

 数ある並行世界のうちの1つの『間桐桜』、つまり『バグってない間桐桜』の所業が書かれたものだ。あのゲーティアさんやティアマトさん、キアラさんやフォウくんにも同じ手法が通用する。

 ただし、まどかの場合はこの宝具は『武器ではない』とされている為、ランクが1個下がる。

「あ、あわわわわ」

(チャンス………!)

まどかは『夢幻の射手』を黒桜のそばにいるメドゥーサに気づかれぬように、メドゥーサの背後に忍び寄らせた。

「『夢幻の射手』、『天国の極限』ッ!!」

そして、まどかは点火した。

 『夢幻の射手』はメドゥーサの霊核の定義を上書きし、『メドゥーサは来る前に何者かに奈落に突き落とされた』と定義した。

 そして、メドゥーサは何もできずに、光の粒子になって消滅した。

「え…」

黒桜はポカーンとしていた。

 自分のサーヴァントを失った。

 原因は、フォーリナーだ。

 フォーリナーが何かした。

 許せない。

 許せない。

 許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない………!!

「許さない…!」

直後、黒桜は遂にバグっただけで済んだ魂を狂わせた。

「ついに狂ったか、間桐桜!

 いや…、ついに顕界したか、『この世全ての悪(アンリマユ)』!」

まどかは翡翠の光を放つ双眸を、黒桜―――否、『この世全ての悪(アンリマユ)』に向けた。

 この世全ての悪は、ケタケタ笑いながらまどかを見る。

 自らのヨリシロになり得る英霊。

「グシャアアアアアア!!」

それを喰らおうと、この世全ての悪は黒桜の使い魔を寄越してきた。

 しかし、干渉しても干渉しても、全く攻撃が入らない。これでは喰えない。

「『主守る次元の盾(D・フォルト)』だ…。

 お前の攻撃は宝具ですらないから、一切通じないぞ」

とまどかは言った。

「ヴァアアアアアアアア!!」

この世全ての悪―――、というか、黒桜本体が飛んできた。

「『回り続ける無限の爪弾(タスク【牙】act4)』!」

それを狙ったまどかは、後ろにいつの間にかいたマキリ・ゾォルケンを狙い撃った。

「オオオ?!」

『チュミミーン!』

爪弾は直撃した。後は、マキリ・ゾォルケンが逝くのを待つだけだ。

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!』

「ぐぼああああああああ!!」

マキリ・ゾォルケンは、無限の回転によって葬られた。

 ギュルギュルギュル、と爪弾がマキリ・ゾォルケンの肉体を粉砕していく。

 これで死んだ人間の遺体は、虚無の空間に送られ、ほんの数マイクロ秒で素粒子レベルに分解される。

 それでも、ある程度は粉砕せねばならない。

 だから、爪弾はマキリ・ゾォルケンを生きたまま粉砕している。

「オ、オオオ!オオオオオ!!」

ゾォルケンは悲鳴を上げている。

「早くあの世に行って、今まで誑した女と、ユスティーツァ、手駒として使ってきた人間たちに謝ってこい、蟲の糞爺。

 いや………、魔獣マキリ・ゾォルケン!」

とまどかは言った。

 だが、マキリ・ゾォルケンは未だに踏ん張る。

「またあの宝具を食らいたいのか?」

と、まどかは彼を一喝した。

「永遠なんて目指すものじゃない。

 第3魔法を目指す人間をマスターに持ってるが、マスターとお前は違う。

 マスターは是非もなく目指しているが、お前はただ欲望のままに永遠を目指している。

 永遠にいいものなんてない。

 それが、不老不死を持った経験があり、その最期にそれを返上した、ちっぽけな至高神の結論だ」

と言った。

「オ、オオアアアアアア!!」

未だに抵抗しようとする彼に、まどかはとどめを刺した。

 サクッと、彼の体の中心部にある刻印蟲を、天叢雲剣で刺し殺す。

「だが…。

 今まで、生きていたことに、無価値なんて評価は下さない。

 今まで生きていてくれて、ありがとう。

 だからもう、さようなら」

とん、と。

 マキリ・ゾォルケンの肉体を押し、死んだマキリ・ゾォルケンという存在を無限の回転の中に押し込んでいく。

 肉体は粉砕されて、虚無の空間に送られた。

 残ったのは、魂。

「魂だけでもこの世に残ろうとするとは、ね。

 でも、もう貴方はこの世にいてはいけない。

 子孫を守る守護霊として、あの世で見守っていてください」

と、優しくまどかは魂を導く。

 魂は天に登っていき、浄化された。

「さようなら、間桐臓硯。

 生まれ変わって、普通の魔術師になってください」

と、まどかは言った。

 誰もが神々しく思うそれを、この世全ての悪は憎んだ。

「フザケルナアアアアアアア!!」

ソイツはヘラクレスを喰おうとするが、まどかが事前に展開していた『主守る次元の盾(D・フォルト)』によって防がれた。

「フォーリナアアアアアアア!!」

八つ当たりする形で、ソイツはまどかに食らいつこうとする。

「無駄なことをするな、『この世全ての悪(アンリマユ)』。

 馬鹿馬鹿しいぞ、それ。

 私の第4宝具を突破したいなら、しっかり装備を整えてくるんだな。

 狂人じみたことをしても、ダメージは通らないぞ」

とまどかは言った。

 この世全ての悪は撤退した。

「マスター、戻ったら魔力供給を頼む」

そしてこのオチである。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

・セイヴァー・ジ・オーバーライザー:神城まどか(プリズマ☆イリヤ編予告)

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇、魔法少女まどか☆マギカ、ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】セイヴァー・ジ・オーバーライザー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力B 耐久A+++ 敏捷A+ 魔力A+++ 幸運A+++ 宝具B+

【クラス別スキル】対英雄:A++、カリスマ:A+++

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独顕現:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 太極のオーバーライザー:EX(セイヴァー・ジ・オーバーライザーとして召喚されたためにこれが登録されている)

 魔術:EX(一通り使える。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術回復:EX(瀕死から全快はお手の物。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:B 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。ジェミニオン・レイの宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:A〜EX 種別:対次元宝具(超大規模・精密動作型) レンジ:★ 最大捕捉:1〜40、ランクA相当に下げて1〜1.2億

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:EX 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:2〜25 最大捕捉:惑星単位で5

 円環の理としてのまどかの逸話と、至高神ソルの逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、ビーストⅦを打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は鹿目。

 つまり、超次元世界における円環の理が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「至高神ソル」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 ―――神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)について

 『拡張されし超越』。

 彼女が人間でない事を示す、1億2000万年前に存在したと彼女の時代で語られた、「至高神ソル」と呼ばれるシステムの片鱗。

 その姿を模した礼装が、この『空の盃(イノチノイミシル、ツクラレシカミ)』である。

 ―――プリヤ時空で専用クラスなわけ

 美遊・エーデルフェルト―――というか朔月美遊の特異性に反応した抑止力が、セイヴァークラスの適正があるまどかを普通の英霊として召喚した。

 しかし、ただのセイヴァーでは出力不足だった。

 故に、まどかには英霊ジェミニオン・レイのスキルが付与されている。

 太極のオーバーライザー、それは彼女自身に巣食うジェミニオン・レイの力の片鱗。

 ―――スキル『太極のオーバーライザー』について

 味方全体の気力を上げ、気力の限界値を+150する。また、クリティカルしやすくなる。

 FGO的に言えば。

 味方全体に『NP上昇(限界値まで)』『全回復ガッツ付与(9ターン/11回)』『バスターアップ(6ターン)』『クイックアップ(6ターン)』『スター獲得(25個)』、『自身の宝具の威力アップ(36ターン、上昇率150%)』というバランスブレイカーである。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 次回、「アムブリエル・ジ・オーバーライザー」。

「イリヤを、頼む」




次章はセイヴァー・ジ・オーバーライザーという特殊クラスでイクゾー!


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Stage9「アムブリエル・ジ・オーバーライザー」&第一章エピローグ

〜前回のあらすじ〜

 ジャンヌ倒した!

 メドゥーサ倒した!

 黒桜が本格的に覚醒した!

 臓硯が死んだ!

 以上!

 

 ジャンヌ・ダルク/ルーラー、完全敗北、敗退。

 間桐慎二、生還、再起不能。

 メドゥーサ/ライダー、敗退。

 間桐臓硯、死亡。

 

フォウくん「フォーウ(少ない)」

ゲーティア「虚しい」

ティアマト「………(和んでいる)」

キアラさん「でも空の盃行使してましたね。

 それでは、駄文ですが今回も宜しくお願いしますね」

アンデルセン「俺を見るな!

 ああ、もう!言えばいいんだろ?!

 それじゃあ、ゆっくりしていってね!」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 翌日。

 イリヤ達は円蔵山の内部の大空洞に来ていた。

 ヘラクレスは、入口でばったり会ってしまったセイバー陣営と戦闘をしている。

 そして、聖杯の光の元には、黒桜が居た。

「ウフフフフ、フハハハハ!

 ツイニ来タカ、フォーリナートソノマスターヨ!」

と黒桜が―――、否、『この世全ての悪(アンリマユ)』が言った。

 イリヤはじっとソイツを見た。

「アレが、聖杯を汚染した奴の正体なんだね、まどか」

とイリヤは言った。

 まどかは首肯した。

「『この世全ての悪(アンリマユ)』は、第3次聖杯戦争で、アインツベルン家が切り札として召喚した、『復讐者』のアンリマユがトリガーなんだ。

 『この世全ての悪(アンリマユ)』を間桐桜から切り離せれば、私達の勝ちだ。

 だが、私はそれを行える宝具を投影することができない。

 だから、アレは衛宮士郎と遠坂凛に任せようと思う」

とまどかは言った。

 アレは、まどかにはどうしようもない。

 アレが支配している間桐桜の使い魔と、アレを同時に相手取りながら、間桐桜を解放しろ、なんてことはできない。

「投影、開始(トレース、オン)」

だから、まどかはアレの注意を引くことに徹することにした。

 まどかが投影するのは、ある機動兵器。

 チャリーンだのCDSだのでお馴染みの、あの機動兵器である。

「抑止の輪より来たれ、天秤の担い手よ…!

 来い、『再始動する天秤の体験(リ・ブラスタT)』!」

虚空にゲートを開き、人間大サイズに縮小したリ・ブラスタTを呼び出す。

 機動兵器版『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』も、相当量の次元力を使えば確かに(投影だからランクが1下がるとはいえ)可能だ。

 だが、あまりにも面倒くさいので、彼女はやらない。

「投影、開始(トレース、オン)」

更に、他の機体を投影する。

「私の想いに応え、抑止の輪より来たれ、不退転の英雄よ…!

 来い、『幼生の双子(ジェニオン)』、『革新の破壊者(ダブルオーライザー)』、『栄光の星の乙女(バルゴラ・グローリーS)』!」

まどかは縁のある機体群を呼び出す。

 ダブルオーライザー、ジェニオン、バルゴラ・グローリーS。

 全て、多元世界の開闢と終焉にまつわる逸話を持った機体だ。

「ソンナ贋作英霊ヲ呼ビ出シタトコロデ…」

と言って、『この世全ての悪(アンリマユ)』は使い魔2体を向かわせる。

「殺れ、ジェニオン」

まどかが号令を出すと、ジェニオンは吶喊し、使い魔2体をずたずたに引き裂いた。

 これが、多元世界の機動兵器の実力だ。

 たかが使い魔ごとき、たった一撃で屠れてしまう。

「分からないか?こいつらは確かに贋作。

 贋物だ。だがな。

 偽物にだって自我はあるし、殺意はある。それに、劣化していても確かな実力はある。

 こいつらを贔屓にする気はない。だが、お前の実力は侮れない。

 行くぞ『この世全ての悪(アンリマユ)』。

 魔力の貯蔵は十分か?」

とまどかは言って、『この世全ての悪(アンリマユ)』を挑発した。

 『この世全ての悪(アンリマユ)』は激怒した。

「思イ上ガッタナ、フォーリナーノ分際デ!」

と『この世全ての悪(アンリマユ)』は言った。

 まどかがこれから行うのは、時間稼ぎだ。

 ヘラクレスには悪いが、衛宮士郎の経験値になってもらおう。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「■■■■■■■ーーーー!!」

ヘラクレスは衛宮士郎に斧剣を振るう。

 士郎はしっかりと回避する。そして、投影した『永久に遥か黄金の剣(エクスカリバー・イマージュ)』をヘラクレスに刺す。

 ダメージが入る。

 ヘラクレスが唸る。

「はぁっ、ぜりゃぁっ!うおぉぉぉ!!」

次々と、士郎は『勝利すべき黄金の剣(カリバーン)』や『是・転輪する勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン・ブレイドワークス)』など、強力な武器を投影しては、ヘラクレスに突き刺していく。

 今や、士郎が投影できる武器はまどかに並んでいた。

「■■■■■■■ーーーー?!」

そして、その武器の性能は、真作と肩を並べていた。

「投影、開始(トレース、オン)」

士郎は更に投影していく。

「全投影連続層写(ソードバレル・フルオープン)!食らえええええええ!!」

ズドドドドドドドドドド!!

 ヘラクレスに、士郎の『無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)』内の武器が殺到していく。

 復活する度にリスキルされ、再び復活せんとするヘラクレスだった。

 だが、先程の『永久に遥か黄金の剣(エクスカリバー・イマージュ)』や『勝利すべき黄金の剣(カリバーン)』などがヘラクレスの残機を抉り取っており、この一撃で敗退した。

 

 ヘラクレス/バーサーカー、敗退。

 

「やりましたね、シロウ」

とアルトリアが言った。

「だが、なんか勝った気がしないんだよなー」

と士郎が言った。至極真っ当な意見です。

 これからアルトリアがまどかと一戦交えるのだから。

「行きましょう」

「ああ」

「そうね」

後ろで支援魔術をブッパしまくっていた凛と合流して、3人は円蔵山の大空洞に入った。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「ヤルナ、贋作者」

と、『この世全ての悪(アンリマユ)』が言った。

「お前はそれで終わりか、『この世全ての悪(アンリマユ)』。

 私はまだ余裕だ。次元力回路を全門開けておいて正解だった」

とまどかは言った。

「フフフ、オマエハ見通シガ甘イナ」

と『この世全ての悪(アンリマユ)』は言って、後ろの大聖杯を起動した。

「サア、ドウスル?」

「どうするも糞もない。

 来るべき客が来た。お前はそこで見ていればいい」

とまどかは言った。

 そして、来るべき客―――、騎士王アルトリア・ペンドラゴンと対峙した。

「遂に、この時が来たのですね」

とアルトリアが言った。

 その表情は、キリッとしていた。毅然とした態度で、アルトリアはまどかを見つめる。

「私は世界と訣別した身だ。

 だが、それは私の居た世界での話だ。

 騎士王アルトリア・ペンドラゴン。

 貴女を、今ここで終わらせる」

と、まどかは言った。

 大聖杯の起動によって、大空洞は崩壊を開始した。

 衛宮切嗣が生前仕掛けたブービートラップが発動したのだ。

「来い、騎士王。

 いや…、少女アルトリア。

 ひとりの人間として、私に抗え」

それを気にせず、まどかは言った。

 そして、アルトリア・ペンドラゴンと、神城まどかの、無意味な戦いが始まった。

 

「せい!」

アルトリアが、『風王結界(インビジブル・エア)』に包まれたエクスカリバーを叩きつける。

 それを、まどかは天叢雲剣で往なす。

「たかが少女。されど少女。

 貴女の爆発力は、私のそれを凌駕しているだろう…」

そして、そのままエクスカリバーを踏み込みだけで弾き飛ばす。

 まどかは、この戦いの結末が見えていた。

 例えアルトリアが勝ち、聖杯を手にしても、彼女はそのままでは呪われてしまう。

 だから、『救済』を生前所持していたまどかが、大聖杯に巣食う『この世全ての悪(アンリマユ)』を浄化せねばならない。

「だが、貴女は律儀すぎる。

 それが仇となって、私に負ける!」

そして、嘗てジェミニオン・レイがセイバー・オルタにやったように、エクスカリバーを破壊する。

「な…!」

アルトリアは驚愕する。

 星の光によって鍛えられたはずの聖剣を、たった一回の白羽取りで叩き折るのだから。

「この一撃を以て訣別の儀としよう」

と言って、まどかは『救済の弓』を取り出す。

 そして、『空の盃』を発動する。

『終焉は拒絶する。有は希望を言祝ぐ。絶望を断つは我が救済の光。

 星々を集えし文明の光、それは最果てへと向かう。最果てを紡ぎし永久の救済よ、今ここに再誕の儀とする…!』

呪詛を言祝ぎ、救済の弓のリミッターを解除する。

『死を以て償うがいい。

 『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』!

 消えろ、アルトリアァァァァァァァ!!』

まどかは、レベル3の『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』を放った。

 『主人公』(衛宮士郎)の『サーヴァント』(アルトリア・ペンドラゴン)を、ここで終わらせる為に。

 アルトリアの呪われた運命を、まどかの知るありったけの希望で打ち砕く為に。

 まどかは、残り3発の殲滅特化型対次元宝具を行使した。

 当然、アルトリアは、宝具を破壊されているために、何もできなかった。

 直撃した光の矢が、アルトリアに食い込み。

 アルトリアの体から、『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』が、彼女の肉体を食い破るように現れ。

 ほんの一瞬だが、『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』が発動し。

 その後、彼女は光の粒子となって消滅した。

「セイバァァァァァァァァ!!」

士郎は配偶者を事故で亡くした男のように泣き叫んだ。

「泣いている場合ではない。

 貴方には、やるべきことがある。

 ―――間桐桜を救ってきなさい」

と、まどかは言った。

 士郎は「後でお前は必ず倒す!」と言って、黒桜―――『この世全ての悪(アンリマユ)』のところに向かった。

 まどかは、聖杯に向かって弓を構え、光の矢を番えた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「さくらあああああああ!!」

士郎は必死になって走り、『この世全ての悪(アンリマユ)』の前に立った。

「せん…、ぱい…?」

士郎を視認した途端、『この世全ての悪(アンリマユ)』の盤石体制は崩壊し、心の底に沈んでいた『間桐桜』が顔を出す。

「おしおきだ。きついの行くから、歯を食いしばれ」

と士郎は言って、投影した『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』で黒桜を斬った。

「せん…ぱい………!

 ごめんなさい…、ごめんなさい………!」

そして、封じられていた自我が復活し、『マキリ・サクラ』は『間桐桜(まとうさくら)』になった。

 士郎の胸に埋まり、泣きじゃくる桜を撫でながら、士郎は言った。

「帰ろう桜。そんなヤツとは縁を切れ」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 士郎が桜を解放した頃、まどかは穢れた聖杯を狙っていた。

「全ての祈りは私の元に。全ての願いは世界の元に。

 全ての悪は私の光の下に裁かれ、この世全ての願いの元に敷かれる。

 無限に来たる明日は未だ瞳の中。

 視えない未来(明日)に、無限の可能性を賭けて―――!

 『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』!」

光の矢を、聖杯めがけて放つ。

『死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね』

聖杯から情報が流れ込んでくる。

「そんな事言ってたら、世の中寂しくなるぞ、アンリマユ」

諭すように、まどかは浄化を嫌がるアンリマユに言った。

「英霊なんだよ、貴方も。

 だから、さ。

 希望に満ち溢れた未来を、貴方は見守っていてほしい」

『み…、らい…?』

まどかの言葉に、アンリマユが反応する。

「ああ、未来だ。

 貴方の毛嫌いする呪術はまだ残っているが、それは単にその地域の迷信故なんだ。

 貴方のせいじゃない。

 その迷信を言った馬鹿野郎のせいなんだ。

 だから、貴方には、希望に満ち溢れた、この世界の未来を、見守っていてほしい」

とまどかは言った。

 アンリマユは苦笑するように笑い始めた。

『フォーリナーのくせに、お前さんはこの星の明日を願うのかよ。

 ホント、おかしな降臨者だな。

 いいぜ、見守ってやる。

 その言葉、責任持てよ』

とアンリマユが言って、大聖杯から呪いという名の色が抜け、浄化された。

「…さようなら、アンリマユ。

 また、どこかで…」

とまどかは言った。

 ―――その言葉、責任持てよ。

 その言葉が、脳内を木霊していた。

 

〜BGM変更:EMIYA #LEGACY〜

 

「辿り着いたぞ、フォーリナー!」

士郎が、桜を抱えてまどかの前に立った。

 これで、憂いはなくなった。

「マスター、残りの令呪全てを使って、士郎を試させるように命じてくれないかな?

 彼なら、確実にマスターを守ることができるでしょう。だが、私が彼を試せていない。

 だから、試させてほしい」

とまどかは言った。

 イリヤは戸惑っていた。

 ヘラクレスを捨て駒に使った事によって生じた罪悪感が、彼女を苛んでいた。

「私は、貴女の傀儡(サーヴァント)です。

 …貴女の声で、聞かせてほしい」

とまどかは言った。

 ―――イリヤは、それを聞いて、覚悟を決めた。暗闇の荒野に進むべき道を切り開いた。

「…令呪を以て命ずる。

 私の守護者を作って、まどか。

 更に令呪を以て命ずる。

 第5宝具を使って、シロウを試して」

とイリヤは言って、そのまま浄化された大聖杯のところに向かった。

 まどかは正面を向いて、士郎を見つめる。

「だそうだ。

 衛宮士郎。もし、貴女の義理の姉を、衛宮切嗣の実の子を、―――イリヤスフィール・フォン・アインツベルンを守る自信があるのならば、私を倒してみせるんだな。

 特別に第4宝具は使わないでやる。

 来い、士郎」

とまどかは言って、左手を前面に出した。

 士郎はフッと笑った。

「イリヤが、俺の姉、か。

 だったら、女を守る男として、弟であっても守らなきゃいけないな。

 勘違いしていた。

 俺の剣製っていうのは、『剣を作る』ことじゃない。

 自分の心を、形にすることだけだった」

と言って、士郎も右手を前面に出す。

「「体は剣でできている。

 血潮は鉄で、心は硝子。

 幾度の戦場を超えて腐敗。

 ただ一度の敗走もなく、ただ一度の勝利もなし。

 担い手はここに独り、剣の丘で鉄を打つ。

 ならば我が生涯に意味は不要ず」」

彼らがやることは、同じ。

 そう、同じなのだ…。

「この体は、無限の剣でできていた!」「この体は、『夢幻』の『武器(つるぎ)』で出来ていた…!」

両者は、同時に固有結界を展開する。

 そして映し出されたのは、士郎側は『赤い空に、剣が刺さった荒野』。まどか側は『草木が生い茂り、ありとあらゆる武器が刺さった、平穏に見えて物騒な結界』。

「そうだ、剣を作るんじゃない。

 俺は『無限に剣を内包した世界』を作る。

 それが、衛宮士郎に赦された魔術だった。

 ―――行くぞ、救済姫(きゅうさいき)。

 次元力とやらの貯蔵は十分か」

と士郎が言う。

「それが貴方の結界か。

 条件は同じ。後は技量で勝負するだけ、か」

とまどかは呟く。

 そして、最後の戦いが始まった。

 

〜BGM変更:エミヤ UBW Extended〜

 

 剣と剣がぶつかり、両者が砕けていく。

 まどかは飛行して、直撃弾を回避している。

「他のサーヴァントが相手なら、こんな世界を作ったところで太刀打ち出来ないさ。

 だが、剣に特化している俺が…」

と言って、地上に降りてきたまどかと鍔競り合いをしていた士郎が、天叢雲剣を以て天叢雲剣を制する。

「一歩先を往く!」

そして、まどかの天叢雲剣を砕く。

 まどかはフッと笑った。

 彼を過小評価していた訳ではないし、過大評価していた訳ではないのだが、思った以上に成長している士郎を見て感動していた。

「貴方には、全身全霊で相手をするのが相応しいようだ。

 ならば、その期待に応えよう…!」

まどかはそう言った。

 まどかは両手にフルアクセルグレイブを持った。

 士郎に投影は不可能。

「うおおおおおお!!」

干将莫耶オーバーエッジを投影した士郎は、そのまままどかに突撃する。

 3回、士郎は彼女と剣戟し、即座にヒット&アウェイの要領で離脱する。

「これはどうかな」

と言って、まどかはGNライフルビットⅡを士郎の周囲に展開する。

 一斉射撃後、地面が割れる。

「………ほう………、そう来たか」

即座に天を仰ぎ、まどかは士郎を視認する。

「『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』………!」

まどかは天に向かってGNライフルビットⅡを乱射する。

 士郎はそれを、限界まで『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』で防御する。

 まどかは喜々とした表情で『救済の弓(プルヴィア・マギカ)』を亜空間から取り出す。

 そして、矢を番える。

「うおおおおおお!!」

士郎は干将を振るい、まどかの左腕を切り飛ばす。

「………ッ!」

まどかは痛みに悶る。

 しかし、その程度ではまどかは倒れない。

「まだだ…、まだ、終わってたまるかあああああああああ!!」

まどかは叫び、右手に乖離剣エアを握る。

「原初は語る。

 天地は別れ、無は開闢を言祝ぐ…!」

詠唱が始まる。

 だが、衛宮士郎という男は、その程度では揺らがない。

「世界を裂くは我が乖離剣。

 星々を回す渦、天上の地獄とは創世前夜の祝着よ…!」

「逃がすかああああああああ!」

士郎が莫耶を携えて吶喊してくる。

 それに構っている暇はない。

「死を以て鎮まるがいい、衛宮士郎!『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』!!」

対界宝具という毒を以て、毒(士郎の『無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)』)を制する。

 それが、第5宝具を封じられたまどかにできる方法だった。

 しかし、衛宮士郎は止まらない。止まる気配を見せない。

 回避に最適な軌道を通って、まどかに着実に接近している。

「うおおおおおおぁぁぁぁぁぁぁ!!」

莫耶の切っ先がスフィア2個に直撃し、傷つけられる。

「流石は、錬鉄の英雄だ…。

 これなら、貴方に託すことができよう…」

と言いつつも、まだ足掻く。

「まだやるのかああああああ!!」

士郎は乖離剣エアを弾き飛ばす。しかし、まどかの手には既にGNソードⅤ・バスターライフルモードが握られていた。

「世界は暗黒に包まれ、蛮族が勇者と崇められし世へと移り変わる…。

 それを防ぎたるは、外なる神の加護を受けし降臨者の神剣。

 赤き光は人の心の光に移り変わり、邪な者共を一掃する…。

 零距離、もらった…。食らえ、士郎!

 『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』!!」

第3宝具を放ったまどかは、これに耐えているかを確認する。

「なっ…!」

そこには、何もいなかった。

 慌ててまどかは上を見る。

 そこには、『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』を再展開した士郎が居た。

 そして、その左手には、『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』が握られていた。

「束ねるは星の息吹、輝ける命の奔流…!」

士郎のその言葉を聞いた瞬間、まどかの顔は青ざめた。

(まさか、真名解放?!)

「受けろ…、『約束された(エクス)』…」

地面に『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』を犠牲にしながら着地した士郎が、剣を振り抜く。

「『勝利の剣(カリバー)』ァァァ!!」

瞬間、光が爆ぜた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 崩壊していく大空洞の、大聖杯の付近に、彼女らは居た。

「魔力切れとは…、下らない末路だ…。

 だけど…、それは修練が足りないからだと思う…。

 認めよう…。貴方が…、イリヤを守るに相応しい………カハッ…!」

とまどかは言って、右手に持っていたGNソードⅤ・ライフルモードを杖代わりに立つ。

「行き…な…さい…。

 イリヤを…、頼む………から………」

かろうじて立てているまどかを見た士郎は、苦し紛れに言った。

「いや…、お前の勝ちだよ、フォーリナー。

 俺の剣製じゃあ、イリヤは守れっこない…」

「それは…、どう…かな…」

不敵に、まどかは笑った。

 士郎はまどかの現状を、やっと把握した。

「な…?!」

士郎は固まった。

 まどかが、光の粒子になりかけていた。

「早く行って…。

 私が…、座に還る前に…」

と、まどかは言った。

 士郎は頭を下げ、「俺の姉を守ってくれてありがとうございました」と一礼し、ボロボロの体を無理矢理動かして、イリヤのもとに向かった。

「さて…、イリヤの…出した…結論を…、見させてもらいましょうか…、ね………」

剣は塵と化して消滅した。

 支えを失ったまどかは、とりあえず座って、結末を見ることにした。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 イリヤは、いつもの恰好で大聖杯の前に立っていた。

 その手には、天の衣。

 これを着て、『天の杯(ヘブンズフィール)』に至れば、アインツベルンの悲願は達成される。

 しかし、ここでイリヤはまどかの信条を思い出していた。

 ―――不老不死にいいものはない、だったか。

 それがあったため、イリヤは悩んでいた。

 ―――本当に、『天の杯(ヘブンズフィール)』の先に、望む明日はあるのか?

 そんな時だった。

「イリヤ」

自分を呼ぶ声がした。

 シロウだ。

 まどかと死闘を繰り広げたのか、全身がボロボロだった。

「帰ろう、イリヤ。

 アインツベルン家が何を考えているかは知らないけど、今はもうそんな事なんてどうでもいいんだ。

 アイツに、『イリヤを頼む』って言われちゃったしさ」

とシロウは言う。

 シロウを信じて、まどかの信条に従えば、アインツベルン家からは勘当されるだろう。

 だが、イリヤもまた、アインツベルン家の一員。

 本当にそうしていいのか、という点で迷っているのだ。

「シロウ。

 本当に、私の面倒を見てくれるの?

 キリツグみたいに、勘当された影響で道半ばで放り投げずに?」

とイリヤは訊いた。

 シロウは頷きながら、

「任せろ。アイツに…、フォーリナーに託されたからな」

と言った。

 イリヤはそれでも、『天の杯(ヘブンズフィール)』を諦めきれなかった。

 そんな時だった。

『悩むのは人間の性だが、もう貴女は『天の杯(ヘブンズフィール)』の領域に全身が突っ込んでいるんだから気にするな』

という、まどかの声が響いたと思ったら、持っていたはずの天の衣が消失していた。

「え…」

イリヤは驚愕していた。

 シロウは「アイツ…、カッコつけやがって」と言いながら、聖杯に願った。

「イリヤの寿命が伸びますように。

 イリヤがこれから、普通の人として生きられますように」

それは、聖杯が無垢に戻ったためにできる願い。

 他人を想い、元々抱いていた理想を捨てることにした今の衛宮士郎だからこそできる願い。

 それを、大聖杯は代償を無しとして叶えた。

 

 やっぱり、私はお節介だな。イリヤに最後まで託せば良かったのに。

 でも、イリヤは判断力が少し低い。

 だから、天の衣はボッシュートさせてもらったよ。

 ユーブスタクハイトには悪いけど、『天の杯(ヘブンズフィール)』は彼女自身が歪む原因になりかねないからね。

 …時間か。

 イリヤ、幸せになるんだよ―――。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Fate/stay night[Foreigners' Feel] Epilogue

 

 13年後。

 衛宮邸で、ある女性がゲーム機で遊んでいた。

 PS3というこの時代となっては古いゲーム機だが、それでも彼女は構わない。

 一応、弟がPS4を買ってはいる。

 ただ、テレビが1台しかない影響で、彼女が独占している状態だ。

「イリヤ、昼ご飯できたぞー」

「はーい」

弟に呼ばれる。

 彼女―――イリヤスフィール・フォン・アインツベルン―――現名衛宮藍里(えみやあいり)、アイリスフィール・フォン・アインツベルンとの混同回避の為、イリヤを呼称として使用する―――は、台所に向かった。

 何故、13年も経過しているのにも関わらず、イリヤが死んでいない上に藍里を襲名し、人理焼却が起こっていないのか。

 その理由は、色々ある。

 まず、イリヤが死んでいない理由。

 それは、13年前の無銘の英霊の「『天の杯(ヘブンズフィール)』の領域に全身が突っ込んでいる」という発言にある。

 実は、これはその無銘の英霊の努力の成果だった。詳しくは言えないが、イリヤは知らぬ間に『天の杯(ヘブンズフィール)』が使えるようになっていて、気付かぬ内に『天の杯(ヘブンズフィール)』の実行例となっていたのだ。

 とはいえ、肉体はあと150年しか持たない(『天の杯(ヘブンズフィール)』によって細胞の老化が遅くなった)が。

 魔術協会からなんか言われる―――というか、封印指定を食らってもおかしくなったのだが、そこは遠坂と間桐が頑張った。

 そして、無かった戸籍を作る際に、ある事実に気づいた。

「えぇ?!」

肉体が成長しているのだ。10歳で成長止まってた筈なのに。

 それも、当時19歳だったのに対し、18歳相当の肉体になっていた。

 これはもう、無銘の英霊がある方法で仕組んだのだが。

 それに、士郎が聖杯に願ったのが某マイクラModのニトロディーゼル燃料のようにブーストされた可能性もある。

 次に、藍里を襲名したわけ。

 これは、父親の衛宮切嗣と、母親のアイリスフィール・フォン・アインツベルンへの感謝ありきである。

 最後に、人理焼却が発生していない理由。

 これは簡単だ。

 あの聖杯戦争の9年後、イリヤが27歳のときに、レフ・ライノール氏が自害したのだ。

 遺言は、「おめでとう、第一の獣は君達の手によって倒された」であったという。

 

 話を、現時点に戻そう。

 イリヤは出された昼ご飯を、セラとリーゼリットと一緒に食べた。

 彼女らは、イリヤがある事情でアインツベルン家から勘当された際に、「従うべきはイリヤである」としてついてきたのだ。

 リーゼリットに至っては、リモコン権の争奪戦になったりする。主に藤ねえやイリヤと。

 で、今イリヤがやっているゲームは、というと。

 

 無銘の英霊の出典とされる、第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇の最終話、「果てなき世界」である。しかも5周目。

 

 セラからは「どれだけジェミニオン・レイが好きなんですかあなたはあああああ」という悲鳴が上がったりした。

 実際強いからしゃーない。

 ゲーム中で至高神Zが5回目の死を迎えようとしている頃、士郎は洗い物をしていた。

 その時、ちょくちょく思うことがある。

 ―――セイバーは幸せになったのだろうか、と。

 まぁ、今は気にしないことにしているが。

(無銘の英霊さんへ。

 イリヤは今も、幸せに過ごせていますよ)

今はここに居ない、名もなき英霊に、思いを馳せた。

 

 イリヤの部屋には、こんなものが飾ってある。

 木の枝に結晶と大きな蕾がついたような杖だ。

 だが、これの本質は弓にある。

 

 ―――そう、これはその無銘の英霊の召喚触媒である。

 

 円蔵山の大空洞の入口跡に、それは落ちていたという。

 

 拾ってきたものの名前は―――。

 

(第一章 Fate/stay night [Foreigners' Feel] 完)



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Fate/kaleid liner override [a savior's smug] Stage10「万華の星」

 休みましたよ。休みましたよ!ええ!
 活動報告で予告しましたよ!
 でも月曜日には書き始めてましたよええ!
 という訳でプリヤ篇行ってみよう。
 行くぞ、読者!精神ポイント(SP)の貯蔵は十分か?!


Fate/kaleid liner override [a savior's smug] Prologue

 

 第5次聖杯戦争から400年が経過した。

 その聖杯戦争から10年後に、聖杯解体戦争なる戦い―――、いや、内輪揉めがあったらしいのだが、当事者ではない『私』には分からぬことだ。

 先の聖杯戦争での暴れっぷりから、原罪と理をふっかけられたが、抑止力曰く「どう使うかは貴女次第」だそうだ。

 原罪のEX―――『真化』。

 何で理がこれなんだ、と、『私』は思う。

 Ⅰは『憐憫』、Ⅱは『回帰』、Ⅲは『愛欲』、Ⅳは『比較』。というかⅣはあのモフモフで『マーリンシスベシフォーウ』と言ったアイツだ。

 なのに、何で私はEXで『真化』なんだよコラァ!と殴り込みに行った事だってある。

 結論から言おう。

 生前の『人間宣言』の秘話が人類悪扱いされたらしい。これまでは保留にしてたようだが。

 だとしても、ソルなどの所業からⅦになってもおかしくなかったはずだ。

 そう思って、暇な200年を過ごしていた。

「召喚先が決まったよ」

と、抑止力が言うまでは。

 そして召喚された先は、月の聖杯戦争。

 岸波白野、だっけか?

 彼女をマスターとして、聖杯戦争を勝ち上がった。

 おかしいだろって?

 あぁ、そりゃそうだろう。だがこの時のクラスはアーチャーだ。スペック低下がきつかったよ。ちくせう。

 だけど、何とか勝ち抜いた。セイヴァー・覚者をぶちのめした。

 だが、ムーンセルは聖杯戦争の勝者すら消すようだ。

「ふざけんな、バカAI。勝者は消すものじゃなくて、讃えるものだろうが」

ということで、ムーンセルをハッキングして月と地球の交流を断った上に、優勝したマスターの削除も無効化した。

「私にできるのはここまでだ。あとは貴女が決めるんだ。

 生きるために戦いなさい」

と言って、『私』は英霊の座に還った。

 とまぁ、こんな感じで月の聖杯戦争の最後のクソッタレな呪いもぶっ壊してEXTELLAに繋げたわけだが…、なんかやりすぎた。

 そして、のうのうと200年を過ごしたわけだ。あーあ、クソ眠いなぁ。

 ………。

 ………………。

 ………………………。

 で。

「召喚先が決まりましたー」

200年振りの、英霊召喚である。

「アラヤ、とりあえず召喚先を言って」

嫌な予感がして、『私』は抑止力に召喚先を訊いた。

「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤの世界だね。黒化英霊ではなく、通常の英霊として召喚されるよ」

と抑止力。

 おかしいと思ったそこの君達。『私』だってそう思った。君達の思考回路は正常だ。

 プリヤ時空行きが決まった英霊は、黒化するという謎のジンクスがあった。

 黒化がありえないと思われていた、あの征服王イスカンダルですら、あの世界に行ったら黒化したという。

「黒化したらあの世界がどうなっても知らんぞ」

と『私』は言った。

 黒化したらまずいわけ。

 それは、言うまでもなく………………、黒化後に『ADVENT BEAST(人類悪顕現)』することだ。

 彼女の場合、ほんの12時間もあれば世界を破壊できてしまう。終焉の獣とされるビーストⅦはたった数分だが。

 もっとも、彼女は『1つに融合してしまう為に滅ぶ』のだが(故に融合解除すればリペアが効く)。

 ビーストⅦのほうがもっとタチが悪い。あっちの場合、片っ端から素粒子レベルで破壊していくからだ。

「ダイジョブダイジョブ、超特殊なエクストラクラスで召喚されるから」

と抑止力が言った。

 Q.超特殊なエクストラクラスで召喚されると抑止力が言っている。どう思った?

 A.なんかヤダ!嫌な予感しかしない!

 泣きたいです。ええ。『私』がこう思ったのは人類悪指定されて以来初めてじゃないかな?

「クラスは?」

一応訊いてみる…。

「セイヴァー・ジ・オーバーライザーだよー」

と抑止力が言った。

 良かった…、被害が最小限で済む…。

 さてと。

「それじゃあ、行こうか…」

『私』こと、神城まどかは歩き出した。

 

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは、いつも通りの生活を送っていた。

 朝、兄に起こされ。

 学校に行って、友達とワイワイはしゃいで。それでも真面目に授業を受けて。

 夜に寝る。

 そんな毎日を送っていた。

 送っていた、のだが………。

「なに、これ…」

突然、左手甲に現れた変な赤いタトゥー(?)に、イリヤはまず最初は驚いた。

 次に、イリヤはヘンテコなステッキと出会った。

『魔法少女になりませんかー?』

「どうせ魔女になるんでしょ!ヤダ!」

『そんな虚淵ティックな魔法少女にはなりませんよー』

とりあえず、そのヘンテコステッキと口論になった。

 で。

「どうしてこうなった!」

ヘンテコステッキの口車に乗せられて魔法少女になった挙句、イリヤは遠坂凛という女性の奴隷(サーヴァント)にされた。

 そしてその日、運命に出会う。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 辺りが非常に暗い。

 深夜だろうか。しかし、人気がなさ過ぎる。

 まどかは目を覚まし、ステータス情報を確認していく。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇、魔法少女まどか☆マギカ、ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】セイヴァー・ジ・オーバーライザー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力B 耐久A+++ 敏捷A+ 魔力A+++ 幸運A+++ 宝具B+

【クラス別スキル】対英雄:A++、カリスマ:A+++

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独顕現:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 太極のオーバーライザー:EX(セイヴァー・ジ・オーバーライザーとして召喚されたためにこれが登録されている)

 魔術:EX(一通り使える。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術回復:EX(瀕死から全快はお手の物。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:B 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。ジェミニオン・レイの宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:A〜EX 種別:対次元宝具(超大規模・精密動作型) レンジ:★ 最大捕捉:1〜40、ランクA相当に下げて1〜1.2億

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:EX 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:2〜25 最大捕捉:惑星単位で5

 円環の理としてのまどかの逸話と、至高神ソルの逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、ビーストⅦを打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は鹿目。

 つまり、超次元世界における円環の理が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「至高神ソル」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 ―――神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)について

 『拡張されし超越』。

 彼女が人間でない事を示す、1億2000万年前に存在したと彼女の時代で語られた、「至高神ソル」と呼ばれるシステムの片鱗。

 その姿を模した礼装が、この『空の盃(イノチノイミシル、ツクラレシカミ)』である。

 ―――プリヤ時空で専用クラスなわけ

 美遊・エーデルフェルト―――というか朔月美遊の特異性に反応した抑止力が、セイヴァークラスの適正があるまどかを普通の英霊として召喚した。

 しかし、ただのセイヴァーでは出力不足だった。

 故に、まどかには英霊ジェミニオン・レイのスキルが付与されている。

 太極のオーバーライザー、それは彼女自身に巣食うジェミニオン・レイの力の片鱗。

 ―――スキル『太極のオーバーライザー』について

 味方全体の気力を上げ、気力の限界値を+150する。また、クリティカルしやすくなる。

 FGO的に言えば。

 味方全体に『NP上昇(限界値まで)』『全回復ガッツ付与(9ターン/11回)』『バスターアップ(6ターン)』『クイックアップ(6ターン)』『スター獲得(25個)』、『自身の宝具の威力アップ(36ターン、上昇率150%)』というバランスブレイカーである。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ぐっ、宝具がガタ下がりね…」

とまどかは言った。そして、位置情報も把握した。

 日本の冬木市だ。

 そして、その冬木市の住宅街に、まどかはいた。

 ―――だったら何故、こんなに少ない?

 まどかは考える。

 次元力によって、召喚された瞬間からレーダーが起動している。

 そのレーダーは高性能で、建築物の内部にいる人物さえ捉えられるのだ。

 しかし、映っている人物は1人。

(誰だ…?)

まどかはそっと動き始めた。

 

 遠坂凛は、大師父より、クラスカード回収任務をルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトと共に受けていた。

 しかし、遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトは犬猿の仲では言い表せないくらいに仲が悪い。

 故に、大師父から支給されたカレイドステッキを使って、任務をすっぽかしてまで、凛はルヴィアと喧嘩した。

 結果、カレイドステッキに見限られた。

「生身でクラスカード回収しろって言うのも、なかなかめんどくさいねぇ」

と凛は言った。

 そう言って、鏡面界を歩いて数分。

 チャキッ。

 背後で拳銃を握る音がした。

「………?!」

カレイドステッキによって鏡面界に入ることができたとはいえ、流石に背後を取られるとは思ってもなかった。

「さっきからレーダーに映ってて、うざかったんだ。一体何のつもりだ?」

と、背後を取った存在が言った。

 黒化英霊は、知能を殆ど持たないと言う。

 しかし、後ろの存在は、喋る上に、感情も籠もっていた。

「何者、なの?」

と凛は言った。

「しがない英霊だ。

 名を語るまでもない。

 この世界から脱出したい。勿論、貴女への敵対は、そちらが仕掛けてこない限りはしない」

と、名も知らぬ英霊は言った。

 名も知らぬ英霊は銃を下ろした。

 凛は警戒を解いて後ろを見た。

「始めまして、かな?

 私にとっては、400年振り、と言いたいところだけどね」

と、名も知らぬ英霊―――少女の英霊は言った。

 凛は固まった。しかし数秒後、驚愕は殺意に変わった。

「クラスカードをよこせえええええ!!」

「敵対するのかよ、畜生!

 召喚直後にちょっと動いただけで戦闘とか考えてもねぇよ!」

と少女は悲鳴を上げながら武器を投影した。

 さっきの銃―――GNガンブレイドも、投影武器だ。

「ウォォォォォォォォォ!」

狼みたいに吠えながら突っ込んでくる凛に、少女は呆れながら、

「少し頭冷やそうか。

 原初を語る。元素は混ざり、固まり…。

 万象を織り成す星を生む!

 死して拝せよ…、『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』!」

ギャグ補正が思いっきり掛かって、天の理でも対人であれば急所を突いて気絶させた位の加害で済む宝具をぶっ放した。

「ぎゃああああああ!!」

凛は鏡面界の崩壊に後押しされる形で、強制的に通常世界に転移させられた。

 同時に、少女は乖離剣エアによるオーバーブーストを以て、次元の裂け目に飛び込んだ。

 

 通常世界に何とか転移できた少女―――まどかは、ボロボロになった凛を見た。

「お、覚えてなさいよ…!通常世界に出られたから、速攻であのアホステッキを探さなきゃ」

と言って、凛はダッシュで立ち去った。

 まどかははぁ、と言いながら、魔力のパスの追跡や、レーダー観測などを行った。

「―――そこか」

と言って、まどかはレーダーに映った赤い点を見た。

 そこに、予めマーキングした青い点―――遠坂凛が接近している。

「投影、開始(トレース、オン)。

 追え、ガンダムハルート!」

まどかは、そこに向かって偵察機―――ガンダムハルートを飛ばした。

「ついでだ…。感知量は多いほうがいいからな…。

 創造、開始(トレース、オン)。

 来い、『エアロスミス』!」

更に、生物から吐き出される二酸化炭素を感知するエアロスミスを飛ばす。

 更にこの後、実寸大のザンライザーを投影し、赤い点のある地点に向かった。

 ステルスは有りだ。

 数分後、探知距離の長いガンダムハルートが赤い点で示された対象を発見。続いて『エアロスミス』がそれを発見した。

 それを受けて、まどかはザンライザーの上から飛び降りた(ここまで、Fate/Zeroのバーサーカーと同じ方法で操縦していた)。

 直線距離で、およそ1km。

 まどかは迷うことなく量子テレポートを敢行した。

 

「いい?これからあなたは魔法少女になって、クラスカードを―――」

集めるのよ、と凛が少女に言いかけた時………。

 介入者が約1名ほど。

「蛮神の心臓を吐くか、頁を剥ぎ取られるか、どちらか選びやがれええええええ!!」

どこかで聞き覚えのある台詞を吐きながら、少女が天から緑色のロングソードをぶん回しながら突っ込んできた。

「うわぁっ?!」

「ほえ?!」

当事者2名は驚愕していた。

 空から白髪の少女が降ってくるとは、誰ひとり思うまい。

「お前さぁ、強制勧誘とかねぇだろ」

と少女―――まどかは言った。

 そして、まどかは凛と相対していた少女の左手に秘められたものを見た。そして彼女はあることを確信した。

「なぁ、ちびっ子。

 貴女が私のマスターか?」

とまどかはその少女に訊いた。

 少女は目を白黒させていた。

 まどかは「無理はないよ。突然だからね」と言って、凛に向き直った。

「このちびっ子のサーヴァント、セイヴァー・ジ・オーバーライザーだ。マスターを無理矢理連れ回そうって言うなら、先に私を倒せ」

とまどかは言った。

 凛は固まっていた。

(この子、本物の英霊だったっていうの?!

 文献でしか聞いたことがない聖杯戦争で、参加資格を持った魔術師によって召喚されるという、あの―――?!)

と凛は思った。そして、聞かなければいけないと凛は思った。

「詳しい話を聞かせてよね!」

 

Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

 

Stage1(全体Stage10)「万華の星」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 少女の名はイリヤスフィール・フォン・アインツベルンだったこと。

 偶発的、というよりは―――バカレイドステッキ、マジカルルビーによって引き起こされた事態であることが判明した。

 そして、回ってきたまどかのターン。

「抑止力が直々に顕現させたって言えば分かるかな?」

とまどかは言った。

 イリヤは常に頭にはてなマークを浮かべていて、凛は頭を抱えて「あー成程えげつない対応の仕方ねー」と言っていた。

 

 セイヴァー・ジ・オーバーライザーというクラスは、セイヴァークラスの亜種クラス(サブクラス、セイヴァークラスをスーパークラスとしたクラス)である。

 これに至るための条件は、『救世主(savior)』になりつつ、矛盾を超越する必要がある。

「で、貴女どうやって矛盾を超越しながら救世主になったのよ」

と凛は訊いた。訊きたいことだらけだっただろう、が…。

「ノーコメントで」

まどかは流石に過去を話すわけにはいかなかった。

 過去を話す。

 それは即ち、並行世界のイリヤの話をすることになる。

 それがまどかにとってどれほど辛いことか、どれほどこの世界のイリヤが傷つくか、想像に容易いからだ。

 また、彼女が通常の英霊ではないことを明言することになるから、彼女本人が嫌なのだ。

「この世界の理では、私という存在を測ることは不可能だろう」

と、まどかは言った。

 

 そして、翌日の午後10時。

 遠坂凛、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、セイヴァー・ジ・オーバーライザーは、クラスカードという強大な力を持つカードを回収する任務を開始した。

『ジャンプ!』

ルビーの掛け声と共に、一行は鏡面界に転移した。

 何故、ここでまどかはワープ及び単独顕現を使用しないのか。

 それには訳がある。

 まず、ワープは彼女の場合、空間転移と次元転移の2種類ある。両方とも駄目だ。

 空間転移は規模が小さすぎる。

 次元転移は、位相が異なるだけだと使用できない。

 次に、単独顕現。

 これは、単に現実世界でしか使えないからだ。

 召喚先が鏡面界だったのは、まどかも抑止力も想定外の事態だった。

 しかし、まどかには「投影」や「スタンド能力のトレース」という力がある。そして、それを成す『夢幻の射手』がある。

 だから、開幕『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』という大ポカをやった。結果オーライだったが。

「■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

と、黒化英霊が言った。

 まどかは、もし自分があんな状態だったらと思うと、ゾッとした。

「魔力を回せマスター!最終最高の宝具を、ここで放つ!」

とまどかは言った。開幕ブッパは得意分野だ。

『魔力をセイヴァーに装填、完了!』

ルビーから供給された魔力が、イリヤを通じてイリヤの魔力として、まどかに充填される。

「全ての祈りは私の元に。全ての願いは世界の元に。

 全ての悪は私の光の下に裁かれ、この世全ての願いの元に敷かれる。

 無限に来たる明日は未だ瞳の中。

 視えない未来(明日)に、無限の可能性を賭けて―――!

 『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』!」

まどかは、黒化英霊に無限の光の矢を放つ。

 黒化英霊は、いきなり放たれた宝具に困惑した様子だった。

「?!?!?!」

無限の光の矢は、黒化英霊を食らい付くしていく。しかし、一発で即死とまではいかない。

 レベル0なら確かにこの程度だ。

 レベル5なんて、制約が多すぎる。だがその分高威力であるのは確かだ。

 ―――人類悪特効。その代わり、自身に即死付与。

 字面で表すならばこうなるだろう。

 だが、魔力が少ない人間が彼女のマスターだったのならば、即死効果はマスターにも行く。

「■■■■■■■■■■■■■■■■■?!」

セイヴァー・ジ・オーバーライザーの攻撃が直撃したのか、黒化英霊は悶え苦しむ。

 そして、黒化英霊は思いっきり隙を見せる。

「我が骨子は捻れ狂う…!」

とどめを刺そうとした途端。

「クラスカード『ランサー』、限定展開(インクルード)」

少女の声が響いた。

 まどかは即座に、攻撃対象をその介入者に切り替え、『回り続ける無限の回転(タスク【牙】act4)』を投影し、黄金の回転を発生させる。

「『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』!」

「act4!」

発生は同時。爪弾も、まどかの『夢幻の射手』によって因果を逆転させて放っている。

「■■■■■■■■■■■■■■ーーー!!」

『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』によって黒化英霊が死んだのと、

『チュミミーン!』

「ヒィッ?!」

爪弾が当たって少女がオラオラされたのも、同時だった。

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!』

タスクact4の攻撃が直撃し、少女にはある命令が下される。

「こ、これ…、どうぞ…」

と、少女はまどかにライダーのクラスカードを渡す。

 渡されたのを確認して、まどかは『無限の逆回転』を少女に撃ち込む。

「凛、クラスカードは回収したぞ」

と言って、凛にクラスカードを渡す。

 凛はキョトンとしていた。しかし、宿敵の姿を見るやいなや―――。

「ルーヴィーアー!!」

凛は発狂した。

 そして始まったケンカ。

 イリヤもマジカルルビーも先程まどかが爪弾を撃ち込んだ少女も、その少女が持っていたステッキも、介入しなかった。

「なぁ、マスター」

冷や汗をかきながら、まどかはイリヤに訊いた。

「第3宝具使って凛とルヴィアっていうやつ止めていいかな?」

「駄目です」

即答かよ。

 …まぁ、第3宝具である『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』って対界宝具〜対次元宝具(小規模・殲滅特化型)だから、ダメ出しされるのも仕方ないのだが。

 まどかは実力行使もキャンセルした。

 開幕2日で、まどかはギャグ時空の恐ろしさを体験した。

 ―――体験したというよりは、彼女自身の理解を超す何かがあったのだが…。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 〜おまけ〜

「私を倒したところで、終わったと思うなよ…!」

とメドゥーサ(今回の黒化英霊(と書いて犠牲者と読む))が言った。

 しかし、まどかはまだ殴り足りなかった。

 美味しいところをルヴィアの手先(仮称)に奪われたのだから、殴り足りないに決まっている。

「メドゥーサ、腹くくれ。

 しばらく殴らせろ…」

とまどかは言った。

 数秒後………。

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ、オラァッ!』

そこには、怒涛のオラオララッシュを食らい、顔面が腫れまくったメドゥーサの姿が。

 そして、周りには虚影の塵とか蛮神の心臓とか、多くのぐだーずが喜びそうな素材が合計120個ほど落ちていた。

 少なくとも3回はメドゥーサは殺された事になる(再臨素材をドロップ品と仮定するならば)。

「いたた…、流石に殴りすぎですよ…」

とメドゥーサが言った。

 でも多くのぐだーずは魔神柱達(主に管制塔バルバトス)に対してこの仕打ちを行った。

「OK」

とまどかは言った。

 だが言い切った訳ではない。

 メドゥーサは嬉しそうな表情を浮かべた、が。

「You can choose to kill or be killed, fucking bastard(殺るか殺られるか、どちらか選べ、クソ野郎)」

まどかのこの発言で、メドゥーサは一瞬で顔面蒼白になった。

 そして、何度も殴られて、素材(この世界での使い道はない)を落とさせられていく内に、メドゥーサは思った。

(私は…、何回死ぬんだ…?

 次は、ど…、どこから………、い、いつ、襲ってくるんだ…?私は、私は…!)

そして、まどかが満足して立ち去ってから数分後に来たイリヤを見たメドゥーサが言った。

「私のそばに近寄るなああああああーーーーーーーー!!」

と。

(あ、ありのまま、今起こった事を話すよ!

 「メドゥーサの様子を伺いに来たら『そばに近寄るな』と叫ばれた」。

 な、何を言っているのか、分からないと思うけど、私だって何が起こったのか分からなかったよ…。

 頭がどうにかなりそうだった…。

 GER状態とか採集決戦とか、そんなチャチな物じゃないと思う。

 もっと恐ろしい、『殺したかっただけで死んでほしくはなかった』というパワーワードの片鱗を味わったよ…)

イリヤはたちまちポルナレフ状態になった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 キャスターを、初見で、たった1日でぶちのめす?!

 次回、『面制圧という名のゴリ押し』!

「いやー、ゴリ押しって、いいよね!」

ちょっとセイヴァー、何言ってるの?!



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Extra Stage.1「ふっざけんなああああ!!」

まどかが200年前に体験した苦行。その一端を、番外編として紹介します。


 この物語は、私が『月の裏側』に行っていた時の話を元に書き上げたものだ。

 正直に言って、思い出したくもないのだが、気にしないでくれ。

 とりあえず、疑問にある程度は応えよう。

 『何故、アーチャーが無銘ではないのか』、だろう?

 彼の名誉の為に言っておくが、無銘はあの世界で活動するにあたってつけられた名だ。

 つまり、あの世界では真名が『無銘』になっているだけで、『エミヤ』なのだ………、と、思う。

 実際はまた別の、『正義の味方』を志した人間で、あの世界にしか召喚されないだけなのかもしれない。

 一応、私もあの世界では出典作品が全てなかったせいで、『無銘』という扱いだった。

 次に、ステータス。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

【元ネタ】なし

【クラス】アーチャー

【マスター】岸波白野(女)

【真名】無銘

【性別】女

【身長・体重】147cm・48kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力C 耐久B+ 敏捷B 魔力C+ 幸運C 宝具A

【クラス別スキル】単独行動:A、対魔力:E(マイナス値があれば-EX)

【固有スキル】

 ■■■■■■:A(詳細不明。名称も文字化けして見えない)

 領域外の生命:EX(詳細不明)

 神性:EX

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:A(殆どの呪いを解くことができる。電脳空間であるSE.RA.FH.ではほぼ死に能力だが)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 ■■■■■■・■■■■■■:B(詳細不明)

【宝具】

『無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)』

ランク:E〜A+++ 種別:該当なし(固有結界) レンジ:測定不能 最大捕捉:測定不能

 ?????

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクB以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

 SE.RA.FH.では死に宝具。

『絶望断つ希望の閃光(ラスト・マギア)』

ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:1〜9 最大捕捉:1〜128

 第3宝具。その能力は計り知れない。

 彼女の宝具の中で唯一、人類悪(終焉の獣)を打倒できる宝具である。

 アーチャー時には最低出力のもの(レベル0)しか使えない。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:★ 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:★ 最大捕捉:★

 真の第3宝具。ムーンセルによって、この宝具の代わりに上記の宝具が付与されている。

 一発でも撃ったらSE.RA.FH.の破壊すら引き起こしかねない、至高の一撃。

 一応、本来の聖杯戦争でも上記の宝具は召喚される際に選ばれる可能性があった。

【Weapon】

 詳細不明。

【解説】

 詳細不明。

 ―――過去について

 真名を「無銘」という。

 名もなき地母神。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 弱体化しまくったよ馬鹿野郎!

 しかも前の聖杯戦争の記憶が引き継げなかった!ちくせう。

 とまぁ、こんな感じでクソ雑魚英霊になった訳だけども。

 リストにもある通り、どこぞの人理焼却式と同じで、第3宝具は偽装登録ですよ。

 いやー、本当にやなこった。

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

 番外編第1回「Fate/EXTRA CCC override〜ふっざけんなああああ!!〜」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜BBの悪ふざけ〜

 

 BBという英霊(?)がいる。

 ソイツは、簡単に言ってしまえば『健康管理AI』である間桐桜の分霊だ。

 ソイツが時折開く『BBチャンネル』とやらで、私達はサクラ迷宮のボスを確認する。

 確認する、の、だが…。

「残り物で…」

とBBが言った際に嫌な予感がした。

 エリザベート・バートリー。

 3回目の登場である。

「「そんなに何度も出てきて恥ずかしくねぇのかお前は!!」」

…と、私と白野は叫んだ。

 そして現地で。

「帰れ」

と私が言ってしまうほどだった。

 そして、ソイツを完膚なきまでに叩きのめした挙句、チートAIと謂われるBBにどっかで見たような方法(メール大量転送&送信)で負荷を与えて処理速度を遅くし、対応を遅らせたのだった。

 白野―――というか、ザビ子がこの戦術の元ネタを知っていて、本当に助かったのは言わずもがな。

 

〜ジナコと無銘〜

 

「ロックロックロック!

 超厳重な鍵をかけてボクのターンエンド!

 もう誰もジナコさんの姿は見えないッス!」

とか言いながら、ジナコ=カリギリは扉に鍵をかける。

 GNソードビットの投影が出来なかったら、ここで死んでいた。

 絶対死んでいたと思う。うん。

 そういう自信しかなかったよ、この時の私には。

 そして―――、私は彼女が嫌いだ。同時にジナコは私が嫌いだ。

 所謂同族嫌悪というやつか…、と考えた事もあるが、多分違うだろう。

 凛に解析してもらったのだが、私の声の波形とジナコの声の波形は、90%以上合致する。

 故に、同じような声の持ち主同士で嫌っているのだ。

「お前ら仲いいな!」

とザビ子に言われたが、知るかンなもん。

 アレか?!スパロボ恒例中の人ネタか?!

 私にもその手番が回ってきてしまったのかーーーッ?!

 ―――広義的な中の人ネタはあったのだが、「スーパーロボット大戦」がないこの世界では通用しない。虚しい。

 しかし、ジナコはチーターだ。

 とりあえずシバくことにしよう。

 そうしよう。

「カルナァァァァァァァ!!とりあえず不穏な考えを抱いているこのアーチャーをこの世界から消し去って!」

とジナコは言った。

 死亡フラグ回収乙、と私は思ったよ。うん。

 だってこれ、ボールに憑依したマッドネットが単騎で至高神Zに挑むのと同じ意味だよ?

 無謀にも程があるでしょう…。

「ハイ乙」

と言って、私は戦闘させるまでもなく、カルナとかいうランサーを再起不能にした。

 ―――一応補足するが、これ、ギルガメッシュと同じで難易度:チートである。

 私が単に強すぎただけ、と言えば分かるだろうか?

 いや、無理に分からなくてもいいのだが。

 そしてあのエロ尼の力を借りて、ジナコの精神に軽く制裁を加えたのだが。

 しかし…、何度見ても吐き気を催すな、アレは…。

 英霊の座に居た時も何度も見直したが…、遠坂凛であれ、ラニ=Ⅷであれ、メルトリリスであれ、パッションリップであれ。

 吐き気を催すナニカがあった。

 特に、パッションリップ。

 ポルナレフ状態になりましたよええ。あまりにもアレ過ぎて。…はぁ、なんでこんな役を私に押し付けたんだアラヤ…。

 

〜第3宝具、開演〜

 時はこの時から遡って、ザビ子が私の宝具を開放しようとしていた時のこと。

 バカみたいにセキュリティウォールを突破して、ボロボロになった彼女を見て、堪えられなくなった。

 そして、私は介入してきたBBの前に立ち塞がった。

「来て、アーチャー!」

なんて言いやがるから、私の宝具は解放されたわけだ。

「終焉を語る。

 全ての願いは世界の元に。

 抑止の輪にて願いは叶い、全ての悪を敷く陽光(ひかり)と化す。

 担い手はここに居らず。

 遺子は既に消え果てた。

 終わりに向かう旅路の果てに、人は無限の可能性を見る。

 さぁ、汝の願いを言うといい…!不敬!

 これが無限の可能性(明日)だ!『絶望断つ希望の閃光(ラスト・マギア)』!」

これが、偽・第3宝具の口上だ。

 放たれる光は、迷うことなく攻性プログラムに食らいつく。

 アーチャークラスの真の第3宝具『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』よりは威力が低い。

 だが、発生までの時間は、1〜2秒程早い。

「?!?!?!」

攻性プログラムは撃破された。

 私も、この宝具はあまり使いたくなかった。

 本音を言うならば、対次元宝具である真の第3宝具『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』を使いたかった。

 だが…、今は、その時ではなかった。

 

〜表側への帰還、そして〜

 

 表側への帰還は、困難を極めた。

 まず、間桐桜の分霊であるBBを殺さなければならない、というところだ。

 しかし、そんな事をしたらどうなるのか…、考えたくもなかった。

「システムの不正終了を確認しました。リブートします。

 異状の原因であるサクラシステムを破棄。稼働中のサクラシステムを検索―――発見。接続します」

ムーンセル・オートマトンがリブートした。

 私には、数分後に来る未来が見えた。

 

 欲望が解放された人類が、互いに欲望のままに秩序を破壊する様。

 

 そして、1週間も立たぬうちに、人類が滅亡する未来が。

 

「ムーンセル再起動―――成功しました。前サクラシステムが凍結していた、人類への干渉を始めます。

 前サクラシステムが消滅したことで、進行速度は20%上昇。

 文明の崩壊まで、5日に短縮できる見込みです」

無機質な声が、空間を木霊する。

 私の堪忍袋の緒は、ムーンセルの暴虐によって切断された。

「どうあっても、どのような結末であっても、BBは私達を殺す気なんだな…!

 やはり、真の第3宝具が封じられているのが仇となったか…!」

と私はその時言った。

 しかし、本当にBBをぶちのめして、勝つことができるのか…?

 そう思った。

 ザビ子はその結論に至っていたようだ。

 BBは倒れた。

 ムーンセル・オートマトンとの接続は途切れた。

 それなのに、ムーンセル・オートマトンは人類への干渉を継続しようとしている。

 やはり、黒幕がいる。

 実は、私はスキル『■■■■■■』を使用して、別の並行世界を観測していた。

 そこでは、黒幕としてエロ尼こと殺生院キアラ―――並行世界ではビーストⅢ/Rと称される獣が、私達に立ちはだかっていた。

 嫌な予感は的中したよ、この時は。

 女の勘というよりは、本来隠蔽はされないスキル『三代目至高神』の直感能力が、それを予見していたからだ。

 流石に「文字化けしている能力で確認した」なんて、恥ずかしさで悶え死にそうなくらい恥ずかしくて言えないので、女の勘とさせてもらっているが。

「くっ、あ…。

 駄目、させない………!ムーンセルを自由にはさせない………!」

と、BBが言った。

(こいつ、まだ生きてやがるのか…!)

と私は思ったとも。ええ。

 のっそりと起き上がりながら、BBは「私も、消えない…。ムーンセルなんかに、消されはしない…。消えるなら…、ムーンセルも、一緒に………!」と言って、自分に喝を入れていた。

 その後、少しばかり何かを言っていたが、私には聞こえなかった。

「成程、間桐桜と挿げ替えたのか…!

 私がアレ(ムーンセル・オートマトン)だったとしたら、確かにそれを行っている…!」

と私は言った。

 私(無銘の英霊)と禁忌の向こうにある希望(ジェミニオン・レイ)が因子を同じくする系列機であるのと同様に、BBと間桐桜は健康管理AIの系列機。

 更に、彼女らは型式番号の最後の番号が違うだけの同型機…!

(纏めて潰さなければ駄目だったか、クソッ)

と私は思った。そして、ザビ子も「BBを倒したのは無駄だったのか…?!」と思っていた。

 が。

『いいえ、いいえ!皆さんの努力は無駄じゃありません!』

突然、間桐桜の声が空間を木霊した。

『BBが倒れたことで、私はやっと、侵食プログラムに直接干渉できるようになりました!』

などと供述しており。いや、今になって干渉できた、っていうのは分かるんだ。

 何と言うかだな…。遅い。遅すぎる。

 そして、何だかんだあって…。

 

 

 

 

 

 私は、月の表側のマイルームに居た。

「………」

そして、混濁した意識の中、ふと見えた、『ステータス情報が更新されました』の文字。

 寝ぼけているのか、頭の回転が非常に遅くて。

 体の次元力回路すら、いがみ合う双子しか動作していなかった………。

 そんな事を気にせず。

 私は、ステータス情報を確認した………。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

【元ネタ】なし

【クラス】アーチャー

【マスター】岸波白野(女)

【真名】無銘

【性別】女

【身長・体重】147cm・48kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力C 耐久B+ 敏捷B 魔力C+ 幸運C 宝具A

【クラス別スキル】単独行動:A、対魔力:E(マイナス値があれば-EX)

【固有スキル】

 ■■■■■■:A(詳細不明。名称も文字化けして見えない)

 領域外の生命:EX(詳細不明)

 神性:EX

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:A(殆どの呪いを解くことができる。電脳空間であるSE.RA.FH.ではほぼ死に能力だが)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 ■■■■■■・■■■■■■:B(詳細不明)

 路傍の石の救世主:EX(月の裏側での出来事の成果を鑑みて、ムーンセルによって付与された、称号的な能力。第3宝具の威力を倍増させる)

【宝具】

『無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)』

ランク:E〜A+++ 種別:該当なし(固有結界) レンジ:測定不能 最大捕捉:測定不能

 ?????

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクB以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

 SE.RA.FH.では死に宝具。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:★ 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:★ 最大捕捉:★

 第3宝具。ムーンセルによって、この宝具の代わりに『絶望断つ希望の閃光(ラスト・マギア)』がこれまで付与されていた。

 一発でも撃ったらSE.RA.FH.の破壊すら引き起こしかねない、至高の一撃。

 月の裏側での出来事の成果を鑑みて、使用が許諾された。

【Weapon】

 詳細不明。

【解説】

 詳細不明。

 ―――過去について

 真名を「無銘」という。

 名もなき地母神。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「―――ら」

不意に、私はこう言ってしまった。

「まとう、さくら。

 どこかの世界の月の裏側で、私が救えなかった、唯一の少女」

意識は未だ混濁していた。

 だが、『路傍の石の救世主』という文字に、私はどこか焦がれていた。

 そして、私は倒れたという岸波白野の元に向かった。

「ねぇ、アーチャー。

 貴女は、一体何を知っているの?」

と、ザビ子に訊かれた。

 恐らく、月の裏側の一件について訊いているのだろう。だが………。

 私には、間桐桜という名前しか、その一件で知っている単語は無かった。

「間桐桜。

 その名前しか、覚えていない」

と、私は正直に答えた。

 

 そして、聖杯戦争を勝ち抜いていき。

 

 

 

「名もなき英霊よ。貴様は、何だ?」

と訊いてくるセイヴァー・覚者に、

「只の、天秤の担い手だ」

と答えてやって、開幕『最果てを紡ぐ、絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』ブッパという方法で覚者をぶちのめして。

 かくして、私達は月の聖杯戦争の勝者となった。

 

 

 

 

 

 しかし、ムーンセルはザビ子を消そうとした。

「愚かな事をするんじゃない、ムーンセル・オートマトン。

 勝者は消すものじゃなくて、讃えるものだろうが。いい加減にしろ」

と、私は言って、ムーンセル・オートマトンをハッキングした。そして、削除の中断とか、岸波白野の再構成とか、そういうのを行った。

 

 

 

 

 

 

 

 ビル街を一望できる展望台で、私とザビ子は対談していたよ。最後は。

「ねぇ、本当にここで終わり?」

とザビ子が訊いた。私は、やるべきことをやり切ったから、もう終わりで十分だった。

「人間っていうのは、人との別れでより一層心が鍛えられるものだよ。

 私は、過去に両親をテロで失った時に、鍛えられた。

 貴女の心は脆弱すぎる。もっと、他のサーヴァントと一緒に、この電脳世界を歩くといいだろう」

と私は言って、消えゆく体を無理矢理動かしていった。

「おめでとう、岸波白野。

 番外の人類悪は、貴女達の手によって倒された。

 そして、さようなら。

 また、どこかで会えるといいですね」

と言って、私は瞼を閉じた………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、今に至るわけだ。

 

〜無銘とエミヤ〜

 

 実は、こんな事もあったんだ。

 所謂、因縁の対決って奴だね。うん。

 遠坂凛(冬木の機械音痴の方がベース?)が英霊エミヤを引っ提げて、空間の歪みの中にいたんだ。

「こんなものまで用意するとは…。ムーンセルも配慮するなぁ」

と私は言ったよ。言ってやったよ、ちくせう。

 で、とりあえずフルボッコにしてやった。

 『絶望断つ希望の閃光(ラスト・マギア)』の方だよ、そりゃ。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 えー、結論から言われてもらいますと、だ。

 ふっざけんなアラヤァァァァ!ですよえぇ。

 身長がちっこくなり、その上性能低下ってどうかしてるだろオイ!

 そして、エロ尼ぶん殴れなかったのがしんどいです。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜神城まどかのバリエーションが追加されました〜

〜現在のバリエーションリストを表示します〜

 

神城まどか〔フォーリナー〕

・初登場:第一章 Fate/stay night [Foreigners' Feel]

・クラス:フォーリナー

・マスター:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇、魔法少女まどか☆マギカ、ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】フォーリナー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力A 耐久★ 敏捷EX 魔力EX 幸運B 宝具★

【クラス別スキル】領域外の生命:EX、神性:EX

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独行動:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:A 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。ジェミニオン・レイの宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:★ 最大捕捉:1〜2、出力低下覚悟で∞

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:★ 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:★ 最大捕捉:★

 円環の理としてのまどかの逸話と、至高神ソルの逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、ビーストⅦを打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は鹿目。

 つまり、超次元世界における円環の理が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「至高神ソル」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 ―――神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)について

 『拡張されし超越』。

 彼女が人間でない事を示す、1億2000万年前に存在したと彼女の時代で語られた、「至高神ソル」と呼ばれるシステムの片鱗。

 その姿を模した礼装が、この『空の盃(イノチノイミシル、ツクラレシカミ)』である。

 

神城まどか〔セイヴァー・ジ・オーバーライザー〕

・初登場:第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

・クラス:セイヴァー・ジ・オーバーライザー

・マスター:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇、魔法少女まどか☆マギカ、ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】セイヴァー・ジ・オーバーライザー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力B 耐久A+++ 敏捷A+ 魔力A+++ 幸運A+++ 宝具B+

【クラス別スキル】対英雄:A++、カリスマ:A+++

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独顕現:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 太極のオーバーライザー:EX(セイヴァー・ジ・オーバーライザーとして召喚されたためにこれが登録されている)

 魔術:EX(一通り使える。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術回復:EX(瀕死から全快はお手の物。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:B 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。ジェミニオン・レイの宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:A〜EX 種別:対次元宝具(超大規模・精密動作型) レンジ:★ 最大捕捉:1〜40、ランクA相当に下げて1〜1.2億

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:EX 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:2〜25 最大捕捉:惑星単位で5

 円環の理としてのまどかの逸話と、至高神ソルの逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、ビーストⅦを打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は鹿目。

 つまり、超次元世界における円環の理が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「至高神ソル」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 ―――神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)について

 『拡張されし超越』。

 彼女が人間でない事を示す、1億2000万年前に存在したと彼女の時代で語られた、「至高神ソル」と呼ばれるシステムの片鱗。

 その姿を模した礼装が、この『空の盃(イノチノイミシル、ツクラレシカミ)』である。

 ―――プリヤ時空で専用クラスなわけ

 美遊・エーデルフェルト―――というか朔月美遊の特異性に反応した抑止力が、セイヴァークラスの適正があるまどかを普通の英霊として召喚した。

 しかし、ただのセイヴァーでは出力不足だった。

 故に、まどかには英霊ジェミニオン・レイのスキルが付与されている。

 太極のオーバーライザー、それは彼女自身に巣食うジェミニオン・レイの力の片鱗。

 ―――スキル『太極のオーバーライザー』について

 味方全体の気力を上げ、気力の限界値を+150する。また、クリティカルしやすくなる。

 FGO的に言えば。

 味方全体に『NP上昇(限界値まで)』『全回復ガッツ付与(9ターン/11回)』『バスターアップ(6ターン)』『クイックアップ(6ターン)』『スター獲得(25個)』、『自身の宝具の威力アップ(36ターン、上昇率150%)』というバランスブレイカーである。

 

無銘(女性)

・初登場:番外編 Fate/EXTRA CCC override〜ふっざけんなああああ!!〜

・クラス:アーチャー

・マスター:岸波白野(女性)

・備考:EXTRA世界では、ジョジョの奇妙な冒険、魔法少女まどか☆マギカ、スーパーロボット大戦シリーズが無い関係で真名が『無銘』になっている。

 偽の第3宝具を習得するパターンと真の第3宝具を習得するパターンがある。

 ステータス情報は今回登場した為記載しない。

 

神城まどか〔リリィ〕

・初登場:N/A

・クラス:アーチャー

・マスター:N/A

・ステータス情報

【元ネタ】魔法少女まどか☆マギカ

【クラス】アーチャー

【マスター】不明

【真名】鹿目まどか

【性別】女

【身長・体重】147cm・48kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力D 耐久C 敏捷D 魔力A 幸運E 宝具A

【クラス別スキル】単独行動:EX、対魔力:B

【固有スキル】

 救済の姫:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も少しだけ見える)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

【宝具】

『理超える少女の我儘(プルヴィア☆マギカ)』

ランク:A 種別:対城宝具 レンジ:1〜16 最大捕捉:1〜10

 魔法少女鹿目まどかの魔法。

『その光は流星の如く(シューティングスター)』

ランク:A 種別:対結界宝具 レンジ:★ 最大捕捉:★

 まどかの円環の理としての逸話の再現。条件に達してない為、発動したら自爆する。

【Weapon】

救済の弓

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。その幼年期。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 円環の理になる前の、『魔法少女』鹿目まどか。



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Stage11「面制圧という名のゴリ押し」

今回以降、まどかを言い表すときは



を使います。
急な方針変更、申し訳ありませんでした。
それでは、どうぞ。


〜前回のあらすじ〜

まどか「抑止力によって召喚させられたー」

イリヤ「セイヴァー・ジ・オーバーライザーのマスターにさせられたー」

凛「投影宝具をくらったー」

ルヴィア陣営の少女「爪弾受けてクラスカード奪われたー」

ルヴィア「トオサカ・リン!ドユコトナノ?」

メドゥーサ「被害者ですよろしくおねがいします」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 気が動転しそうな夜が明け、朝になった。

 サーヴァントは本来、睡眠の必要はないのだが、単独顕現を行って顕界している『私』は、イリヤの部屋の床で寝ていた。

 流石にベッドを借りるのは『私』の気分的によろしくないからだ。

 『私』が起きたのは、午前5時30分。

 イリヤはまだ眠っている。

 だが、コイツは起きるのが遅いので、これぐらいに叩き起こさないと駄目だ。

 『私』の―――、『鹿目まどか』としての本能が、そう言っている…!

「起きろぉぉぉぉ!!」

「ひゃあああああああああ?!」

頭が痛くなるような1日が、始まった。

 

 

 

 全てを救うのは誰か。

 それは誰も知る由もない。

 昨日見た少女の、どこか寂しそうな暗い表情には、何が隠されているのか。

 それを知っても、マスターには言えないだろう。

 開闢の時、来たれり。

 

 

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

 Stage2(全体Stage11)「面制圧という名のゴリ押し」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 私こと、神城まどかは、今、穂群原学園初等部に居る。

 何を言っているのか分からない?

 霊体化よ、霊体化。

 いい歳こいた女がこんなところで実体化しっぱなしなんてあり得ますかって。

 いや、アラヤが『プリズマ☆イリヤの世界にレッツゴー』なんて言いやがるのでひやひやしてたのだが、黒化という事態は回避できて良かった。

「転校生を紹介します!」

と、担任の先生―――えーっと、藤村虎?が言った。周りがざわめく。イリヤと私はいやーな予感を察知する。

 ここで転校生と言われると、まどかの場合は何だかんだでトラウマになっている事が多い。

「美遊・エーデルフェルトです」

そして出てきた女児を、この場にいる虎以外の全員が見る。

 そして、私は「後で弄くろう」と思ったことができる。

 彼女を見たときに、私は『三代目至高神』の能力を行使した。

 えーっとだな、スフィアっていうやっべぇものが私の体に埋まってるわけなんだ。

 そのうち、『知りたがる山羊』という、簡単に言ってしまえば『インターネットとデータベースシステムを丸々内包したスパコン』を使って、彼女の情報を仕入れた訳だ。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

【名前】朔月美遊

【性別】女

【属性】秩序・善

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

(何言ってんだアイツ)

と私は思った。

 いや、人前で偽名で通すかよオイ?!

 というか、名前!な・ま・え!!

 完全なるNE☆TA☆BA☆REじゃねぇか!

 紫雲統夜を調べようとしたらトウ=ヤ・シューンと出るのと一緒だぞ…。

 私のSAN値減るだろいい加減にしろ!

 …ちなみに。

 放課のときに美遊の元に生徒がアホみたいに集っていた光景は、嘗て暁美ほむらが見滝原中に転校してきた時に見た光景によく似ていた。

 これがデジャヴュと言うやつか。

 

 で、放課後に。

 イリヤが美遊に爆弾質問を行った。

「クラスカードの回収任務を引き受けた理由って何?」

意訳だけど、こんな感じ。

 で、肝心の美遊本人は、というと。

「貴女は戦わなくてもいい。

 カードの回収は、全部私がやる。

 せめて、貴女は邪魔をしないで」

と答えていた。

 うーわ、出たよ。エリート系キャラ。

 コイツは死にたいらしいな…。

『イリヤ、とりあえず今日の深夜にコイツがいたらぶん殴っていいかな?』

と私は言った。

 キレやすいのは、『神城まどか』としての欠点だ。

 『鹿目まどか』は、今の私ほどキレやすくない。

 むしろ美遊を支える方向に動くだろう。

 

 だが、『神城まどか』は、救えないものを多く見てきた。

 それに絶望してきた。

 だが、絶望を何度も見てきた『神城まどか』は、希望と絶望を超えるという手段を手に入れた。

 

 故に、生半可な魔法少女より。

 相反する感情を超えた(先に絶望している)私が―――、一歩先を行く。

 だから救えるものしか救わない。

 

 そして、帰宅したイリヤと私は。

 マイルームに嵌まり込んで情報共有を行った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

①美遊・エーデルフェルトについて(まどかが発言)

 本名、朔月美遊(さかつきみゆ)。

 平行世界の冬木市の生まれ。

 誕生日はイリヤと重複。

 本来ならば、平行世界の法則によって、似た存在と考えられるイリヤと融合崩壊を起こしてもおかしくない。

②彼女の持つステッキについて(マジカルルビーが発言)

 マジカルルビーの姉妹ステッキ、マジカルサファイア。

 製作者はルビーと同じく、キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ。「当然か」byまどか

 ゼルレッチは、まどかの有する並行世界の行き来(非D4C)以上にヤヴァイ第2魔法『並行世界の運営』を有し、行使できる。

③美遊対策(協議)

 先日の、まどかの投影した『回り続ける無限の爪弾(タスク【牙】act4)』を行使すれば、一方的にルヴィア陣営をハメることが可能。最悪、殺害することもできる。

 また、並行世界から美遊をもうひとり連れてきて、融合崩壊を起こさせるのも可能。

 この場合もまどかが『いともたやすく行われるえげつない行為(D4C)』を投影する必要がある。

 イリヤが捻り潰すのも可能。

 その場合、令呪3画を全て使ってオーバーブーストした砲撃を当てる必要がある。

④ルヴィア対策(協議)

 爪弾、D4C、まどかの第5宝具レベル4のいずれか。

⑤結論

 とりあえずおちょくればいいんじゃね?

 でも美遊にまどかの第5宝具レベル4の撃ち込みは確定。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 そして、夜中の午後10時。

 

「な、何よ」

私の視線を感じ取ったのか、美遊がそう言った。

 本日はキャスター戦だそうな。

 …ジャンプ前に、まどかは第5宝具をぶっ放した。

「え、えええ、な、ななな、何?!

 って、うぎゃあああああああ!!」

勇気直感込みの宝具発動じゃゴルァ。

 美遊―――変換しづらいから以降ミユ―――は、ミユが偽名を使った事に対する処罰を私から受けた。

 私の第5宝具『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』レベル4を処罰として食らって、撃沈した。

 ただし。

 ギャグ補正という、催眠術とか超スピードとか、そんなチャチな物じゃ断じてない、もっと恐ろしいものの、その片鱗を私は味わった。

 まるでどっかのカルデアの頼もしいランナーがリザレクション使ったかのように、ミユは何事もなかったかのように立ち上がった。

「「「「………」」」」

一同沈黙。

 というか、私はポルナレフ状態に陥っていた。

(ミユと殺り合う前に言っておく!私は今、ミユの能力を体験した。

 い…いや、体験したというよりは、全くもって理解を越えていたけど…。

 あ………ありのまま、今起こったことを纏めます…。

 「第5宝具で殺したと思ったら、ノーダメージで復活していた」。

 な、何を言っているのか分からないと思うけど、私だって何が起こったのかさっぱり分からなかった…。

 頭がどうにかなりそうだった…。

 催眠術とか超スピードとか、そんなチャチな物じゃ断じてない。

 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったよ…)

というか、フレンドリーファイア無効か?!

 無効なのか?!

「気は済んだかな。じゃあ、行こうか」

すっごく清々しい笑顔で、ミユが言った。

 貴女のその笑顔、本当に怖いから止めろぉ。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜現在のイリヤ達のステータス〜

 

 とりあえず、今の所のイリヤ達のステータスを、第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇と同じ形式で纏めてみた。

 ただし精神コマンドと技能だけ。

 

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

・精神コマンド

 集中

 ひらめき

 ???

 連撃(未習得)

 ???

・技能

 *自然の嬰児(連続攻撃と3回攻撃の複合?)

 *念動力L6

 底力L5

 *SP回復

 (空枠)

 (空枠)

・まどかのメモ

 あくまで予想なのだが…、何この升?自然の嬰児強くね?

 

美遊・エーデルフェルト

・精神コマンド

 偵察

 分析

 ???

 ???

 絆(未習得)

・技能

 *地の朔月(今の所名前だけ?)

 *神稚児の願い(メドゥーサ戦で効果を発揮していたように思われる)

 (空枠)

 (空枠)

 (空枠)

 (空枠)

・まどかのメモ

 典型的な2軍キャラ。空きスロットには何を入れようか。

 

遠坂凛

・精神コマンド

 直感

 不屈+

 気迫+(未習得)

 ???

 ???

・技能

 援護攻撃L2

 連続攻撃

 カウンターL9

 (空枠)

 (空枠)

 (空枠)

・まどかのメモ

 カウンターL9は有り難い。

 というか、お前が前線出ろ。

 

ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト

・精神コマンド

 鉄壁+

 強襲+

 ???

 ???

 愛(未習得)

・技能

 *強運

 *2回行動

 MB発動

 集束攻撃

 (空枠)

 (空枠)

・まどかのメモ

 なんでお前がMB発動持ってるんだ?!

 というか集束攻撃!完全に1軍ダンサー(別ゲーネタ)じゃねぇか!!

 

神城まどか

・精神コマンド

 直感+

 先見

 連撃(未習得)

 期待(未習得)

 勇気(ミユに対しての制裁の時にゴリ押しで使ったが、未習得。簡単に言ってしまえば、イベント側がまどかにかけた)

・技能

 *小さき太極(4回行動+連続攻撃+再攻撃)

 *強運

 MB発動

 Eセーブ

 (空枠)

 (空枠)

・まどかのメモ

 自己分析を行ったのだが…、Eセーブ初期装備かよ?!なんか違わないか、『知りたがる山羊』?

 え、正しい?うっそだろおい?!

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「■■■■■■■■■■?!」

ジャンプ後、速攻でキャスターが攻めてきた。

 全員に第4宝具『主守る次元の盾(D・フォルト)』をかけて耐久面を万全にしつつ、まどかは投影を開始する。

「私の魂に覚えのある者達よ、私の呼びかけに応えて!」

と、まどかは言った。

 すると、空中に穴が空いた。

 次元転移である。

「ガンダムサバーニャ、召喚に応じ参上した!

 アレを殺れって事だな?」

「ダブルオークアンタフルセイバー、召喚に応じ参上した。

 目標を駆逐する!」

「リ・ブラスタTだ!金落とせ!」

「ガンダムハルート、迎撃行動に移る!」

CB勢とシャッキングが召喚に応じた。

 アレ?私って、借金属性あったっけ…?

 いや、ガンダムハルート、ガンダムサバーニャ、ダブルオークアンタフルセイバーは分かるよ?

 いつも使っている投影武器のオリジナルだから。

 でも、リ・ブラスタTって………、大技の再現しかしてないよね、私?

「キャスターを倒せ!」

「「「「了解!」」」」

まぁいいや、ノリに乗っかってしまえ。

 とはいえ、全部投影で作った贋作英霊だ。

 すぐに乙りかねない。

 私も、手を出すとしよう。

「えーっと、なんか、いっぱい出てきたけど、何?」

とマスターが訊いてきた。

 ごめんね、それは未来で確認してね。

「それは、未来で実際に見てもらったほうが早いと思うけど?」

と、私は言った。

 とりあえず、貴女達も前線に出るんだよ…。

 

〜10分経過〜

 

「■■■■■■■■!!」

キャスターがキレた。

 考えられるパターンは3つ。

 ①攻撃パターン変化。

 ②宝具ブッパ。

 ③何らかのスキルの使用。

「攻撃パターン変わるかもしれないぞー!!」

とまどかは言った。

 多くのMMORPGにて、大ボスは大抵、HP(体力若しくは耐久力)の残量によって攻撃パターンが変化する事が多い。

 そのパターンなら、①。

 溜まった宝具を使用する場合は、②。

 FGOのオーバーゲージシステム同様、残りのHPゲージによってスキルを行使してくるのならば、③。

「■■■■■■■■■■■■!!」

そして、キャスターは攻撃パターンを変えてくると同時に、高速詠唱を使ってきた。

 おぉう、①と③同時かい。

 しかし…。

「乱れ撃つぜぇぇぇぇ!!」

「ノロマな自分を恨みな!」

「全て纏めて片付ける!!」

「狙い撃つぜ、俺も………!」

「砲撃(フォイア)!」

「狙射(シュート)!」

4機の宝具開放(?)と2人の援護射撃によって、キャスターはボッコボコにされていった。

 

〜20分経過〜

 

「「「………」」」

凛&ルヴィア&私、現在進行系で硬直中。

 どうやら前線でキャスターをボッコボコにしてる4機と2人のスイッチが入ってしまったらしく、これまで以上にダメージを与える速度が上昇していた。

「いや、アイツら出しといて何言うんだって話なんだけど…、なんでさ」

面制圧能力が強すぎたか、と私は思った。

 だがこれでも低いほうだ。

 サイフラッシュとかサイコブラスターとかグラビトロンカノンとか、もっと恐ろしいものを私は知っていて、なおかつ投影できてしまう。

 ソレ出してないだけまし―――こう見えてマシなんだよ。

「もっとだ…、もっとよこせキャスター!」

「素材おいてけ!」

「蛮神の心臓を寄越すか、禁断の頁を剥ぎ取られるか、どちらか選べぇぇぇい!!」

「マーリン出ねぇ!」

もうやだこいつら…、揃いも揃ってこれを採集決戦と勘違いしてやがる…。

 というかこの世界じゃこのキャスターはそんなもの落とさねぇよ馬鹿野郎…。

「「クラスカード落とせ」」

そしてカレイドライナーsはこの有様だし…。

 だからここは冠位時間神殿ソロモンじゃねぇから!!

 言っても仕方ねぇことだけど!!

 しかし、もうそろそろEN尽きるだろうな。

「投影、開始(トレース、オン)」

あーあ、前線出られないなーとか思いながら、私はエクサランス・レスキューやらGバンカランやら、補給装置持ちを出した。

 バンプレイオス?

 こいつも補給装置持ちだよ。

「あとヒーラーもいるよなー」

ということでガッデスやらノルス・レイやらを投影、前線に向かわせる。

 ガンレオン・マグナも当然投影―――と、言いたいところだが、現物は1回目の死の前にしか見たことがないので投影不可能。

 代わりにプトレマイオス2改を投影しましたよ。デカ過ぎてアレだった。

 私ですら、「投影って何だっけ」と思ってしまった程だ。

 気にすんな。

 

〜30分経過〜

 

 もうジリ貧だよ、キャスター。

 いや、修理補給の2軍面子は(バンプレイオス外)普通に修理補給してた訳よ。

 バンプレイオスはキャスターに殴りに行きやがった。なんでさ。

「「「もう終わりますねコレ」」」

幻聴として流れる某MMORPGのBGMを無視して、とりあえず現状をありのまま纏めよう。

 

 ①開始9体。うち4体が過剰戦力。

 ②開始10分で黒化キャスターの攻撃パターン変化。

 ③開始20分で採集決戦と化す。まどか、修理補給キャラ投下。

 ④開始30分。もう終わるんだけど…、これ何てカ○ス○○ジ?

 

 なーにこれぇ、と私は思った。

 というか、バンプレイオス!お前補給係や。前線キャラちゃう。

 そして、開始35分。

 キャスター―――メディア、イリヤの斬撃(シュナイデン)にぶった切られて、消滅。クラスカード回収完了―――。

 ここで、私は思った。

 「こいつらにレイドやらせたらどれぐらい乙るんだろう」と。

 

 

 

 だが、そんな私個人の我儘より。

 

 

 

 

 

 イリヤ達に出来上がった、ある問題の解決が最優先だった。

 

 

 

 

 

 

 

 それを自覚していたのは、他ならぬ、私自身だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 翌日の午前9時。土曜日である。

 その時に、私達はエーデルフェルト邸に招かれた。

 そこまではいいんだよ。そこまではね…。

 

 ど う し て こ う な っ た !

 

 誰か助けて。

 誰か、マスターの………、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの狂った趣味嗜好を止めてくれえええええええええ!

 やーーー!!

 同性を性的に襲うなああああ!

 同性愛には何とも思わないけどッ!

 人前で、性的に!同性をッ!襲うことはないでしょうがあああああああああ(悲鳴)!!

 い、いや、人知れずやる分には何の咎めもしないよ!

 しないけど、流石に、これは…。

 ………………………ちらり。

「何でこっちを見るのよ、セイヴァー」

凛の裏切り者ぉぉぉぉぉ!!

 これがギャグ補正というやつか?!

 ギャグ補正というやつなのかぁぁぁぁぁ?!

「セイヴァーにコレ(メイド服)着させてみれば案外似合うかも」

おのれマスター!

 絶っっっっっ対令呪使う気だろぉぉぉぉぉ!

 いいよ、かかってきやがれ!オールキャンセラーで対処してやる!!

 

〜30分後〜

 

「………」

30分後、そこには、なんとか凌ぎきって爆死(乾式灰化?)した私がいた。

 令呪は…、結局………、使われは………しな………かったが………、なん………か………、疲………れ………た………。

 

〜まどか復帰中〜

 

「空を飛びます」

と私は言った。凛とルヴィアは固まっていた。

「「「「え゛?!」」」」

4人揃ってそう言った。でも唯一の例外はいるよね、この場に。

「まぁ、この場でやるのは少々アレなので…」

と言って、私は左手を前に突き出した。

 そして、アレを使う。

「体は剣でできている。

 血潮は鉄で、心は硝子。

 幾度の戦場を越えて、不敗。

 ただ一度の敗走もなく、ただ一度の優越もなし。

 担い手はここに一人、剣の丘で鋼鉄(てつ)を鍛つ。

 ならば我が生涯(いまの在り方)に意味(意義)は求めず。

 この体は、『夢幻』の『武器(つるぎ)』でできていた!」

虚数空間より、光り輝く無限の武器庫を展開する。

 

 そして、展開されるのは、この武器庫を固有結界として展開した―――ありったけの武器を内包した、雪原。

 空は晴れ。

 大地は熱を待つ。

 

 魔術の最奥、固有結界(リアリティ・マーブル)。

「第1宝具、開帳。

 『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』。

 抑止力から直々に召喚された身だ、これの使用も、マスターなどの訓練に使う分には規制はされていない。

 さぁ、訓練開始だ」

と、私は言った。

 

 で、具体的に何をするのか、というと。

「ナッ、ナニヲスルダァーッ!ユルサン!」

「キザムゼ!ハモンノビート!」

「コノクウジョウジョウタロウガジキジキニブチノメス」

「イマオレノコノアタマノコトナンツッタ!」

「オマエガシンジツニトウタツスルコトハケッシテナイ!」

「サイキフノウニナッテモラウ!」

「レッスンファイブハコノタメニ…」

「オラオラアラオラオラオラオラ!」

贋作英霊(歴代ジョジョ)を相手取って、イリヤ達に勝て、という奴である。

「砲撃(フォイア)!」

「狙射(シュート)!」

イリヤ達は応戦する。

 彼女らは善戦はしているだろう。

 しかし、哀しいかな。

 彼女ら、一切飛ぼうとしない。

 私は呆れながら、懐から鞘に仕舞われた天叢雲剣を引っ張り出し…。

 

 

 

 ばっしぃ!と、カレイドライナーsの背中をぶっ叩いた。

 

 

 

「ひぎゃっ…」「いたぁっ…」

当の彼女らが悲鳴を上げた。

「空飛ばなきゃ、ジリ貧だよ?

 それとも、死にたいのかな?」

と、ゲスな顔して私は彼女らを見た。

 彼女らは頭にはてなマークを浮かべていた。

 どうやら、彼女らは只の戦闘訓練だと思っていたらしい。

「贋作英霊だとはいえ、あの人達は原典じゃ一般人よりも非常に強い能力を有しているのよ?

 飛ばなきゃ対処しきれないに決まってるじゃないの…」

と私は言った。

 言ってやったよ、ちくせう。

「そっか、飛べばいいんだ」

とイリヤは言った。

 そして、ふわん、と浮き上がって、ジョジョ達のタゲ取りを開始した。

「「「え゛?!」」」

凛とルヴィアとミユが顔面ピクピクさせながら言った。怒っている、というよりは、驚愕している、といったところか。

「魔法少女って、飛ぶものでしょ?」

「都合(つっっっっっっっっっっっごう)のいい考えをお持ちでいらっしゃったんだなマスターはっっっっっっ!!」

イリヤの発言に私はキレながら言った。

 都合(つごう)良すぎだろ、その考え。

「人は…」

対して、ミユは。

「人は、空を飛べません!!」

というお考えでいらっしゃる。

 流石は完璧超人だな。航空力学やら重力やらという物理法則はマスターしているか。

「イリヤ」

と私は言った。

「何?!」

「終わったら正座な」

と、私は言った。

 とりあえず、こいつにはミユの知る飛行に関する物理法則を叩き込む必要がありそうだ。

 イリヤは混乱していた。

 それが隙を生じ、空条承太郎(贋作)のスタープラチナ・ザ・ワールドを叩き込まれた。

 ドンマイ。

 で、肝心の私も空を飛んでいるわけだが。

 実はこれ、次元力による事象制御の応用で、テスラ・ドライブもどきを背中につけたのと同じ状態にしているのだ。

 謎機関をつけているとはいえ、一応は航空力学・重力・慣性・作用反作用に適った飛行能力となっている。一応ね?!

 デメリットは、次元力の消耗量。

 全体を100%として、4%/分という効率の悪さがある。

 静止していると消費が倍増する。

 だから、たまーに地上に降りる必要があるわけだ。

「ぐっ…、次元力が…」

丁度足りなくなってきたので降りる。

 というわけで、私は今から次元力をチャージする訳だが。

 立ってると回復効率が悪いので座る。

「えーっと、セイヴァー?何座ってるのよ」

と凛に訊かれた。ルヴィアも何だかんだで頷いている。

「お前ら仲い…ぐえっ」

いっでぇ?!殴るなぁぁぁぁぁ。

 傍から見たら仲良く見えるぞお前ら…。

「いてて…。リソースの回復だよ、リソースの回復。

 私の飛行は効率が悪くてね。長くて25分しか持たないんだ」

と私は言った。長くて25分。飛行してから空中に静止しっぱなしだと、12.5分。

 イリヤと比べたら雲泥の差だよ。

 イリヤの場合は無限だからな?!

 前のマスターの岸波白野に羨ましがられた事はあったが、自分から羨ましいと思ったことは英霊の座について以来、あんまりなかったんだぞ?!

 とはいえ、羨ましいのは事実だ。

「えーっと、セイヴァーさん…?」

ミユに話しかけられた。

 見抜かれたか…。

 そう思って、私は対応する。

「さっきまで、一体どうやって飛んでたんですか?」

「イリヤほど『物理法則もあったもんじゃねぇな』って言えるような力は使ってないよー。

 殆どのロボットは空を飛ぶだろ?

 私は、そのロボットを、極一部ではあるけど実際に見てきた。

 それのうち、ヴァイスリッターの飛行能力を投影して飛んでいるわけさ。

 魔法少女云々と言われていた際は、私の場合は飛行というより浮遊だからな」

と私はミユの質問に答えた。おかしいと思うだろ?私の場合は事実なんですこれ。

『え゛?』

マジカルサファイアが言った。

 キャラ変わってんぞ。

 というか声が渋くなってるぞ。

『魔法少女やってたんですか?』

お前らのような感じじゃないけどなー。

「1回目の死の前には。

 私は生前、2回死んでいる身でね。

 1回目には世界を塗り替える力すら手に入れていたよ」

と私は答えた。

 

 皆知っていると思うが、知らない人の為に言っておく。

 神城まどかの旧名は『鹿目まどか』。

 簡潔に言って、『円環の理』という魔法少女救済システムのコアとなった魔法少女だ。

 しかし、私が完全に円環の理のコアとなって世界を変える前に、私は第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇の自軍部隊、『Z-BLUE(Z Busters Link Universe & Earth)』に「神シスベシフォーウ!(意訳)」ということでぶっ殺された。

 ここで1度目の死を迎えて、魔法少女の運命からも逃れられた。

 で、なんでお前復活しているんだよ、って思う方。

 とりあえず某作品の序盤をやってみたほうが早いから。

 鋼龍戦隊に殺されたシュウ・シラカワがなんで復活して鋼龍戦隊に参戦しているんだよ、って言っているようなもんだから。

 

 で、これを聞いた3人は、というと。

「まさか虚○」

と凛が言った。

 メタ読み、いい加減にしろ。

「なんか、そんな作風のキャラ居たような気がするわ…」

とルヴィア。

 とりあえず、その作品の作者を言いやがれ。

「虚○ですね、それ」

とミユが言った。

 流石にこれは口で突っ込もう。

「とりあえずお前ら虚○言うな。というか美遊・エーデルフェルト、お前はどっからその情報を仕入れた」

と、私は突っ込んだ。(※特大ブーメランを突っ込みで言ってます)

 口調は悪いが、やさぐれた後の私はだいたいこんなもんだ。

 というかミユには『ちゃん』とか『さん』とか、そんな語尾をつけて呼ぶほどの愛着はない。

 ただ、私は彼女のある事情を知っている―――というか、『知りたがる山羊』のスフィア・アクトで『知ってしまった』。

 故に、敬意を込めてフルネームで呼んでいる訳だ。

「△○◇で知った」

アッハイ、やっぱりそういうのですか。

 いや、伏せ字だし、私ですらノイズがかかりすぎて聞こえなかったし。

「とはいえ、ヴァイスリッター、ですか…」

おう知っているのかミユ。

 でも、うーん、と言い始めた。

 あ、これ私知ってる。

 『知らないなぁ』って言うやつだ。

「エクセレン・ブロウニングっていう人が乗ってるパーソナルトルーパーですか」

知ってるのかよッ!しかも地味に詳しい?!

 あっ、ライン・ヴァイスリッターって言っても分かるやつだった…?

 凛とルヴィアは置いてけぼりである。

(知ってるのに何故それをイメージしないんだ美遊・エーデルフェルトという少女は…)

そう思いましたよ、私。

『ヴァイスリッターって、あの機動兵器ですか?えーっと、作中でマリオン博士が開発したっていう…』

「それはスーパーロボット大戦OGだ、サファイア」

サファイアの発言に私は突っ込んだ。

 というかどこから手に入れた、その情報。

 い…いや、OG1とかそこら辺辺りは発売されているから、知っていても不思議じゃないのだが…。

 ステッキがゲームできる気がしない。

「………はぁ………」

ぐだぐだした特訓は、イリヤが歴代ジョジョを殲滅するまで続いた。

 そして、イリヤに正座させて、航空力学とかそういう飛行に関する物理法則を教えた。

 予習だと思ってこらえてくれ………。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜おまけ〜

 

「私レイドボスじゃないもん!」

とメディアさんが嘆いていた。

 メディア。裏切りの魔女メディア。

 今回の黒化英霊―――被害者である。

「悪かったな!

 でも、あれだけやらないと全滅してたわ!

 最悪、貴女地面から岩生やして私達殺す気だったろうが!」

反省する気全くないまどかがそこにいた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 イリヤは掘れば掘るほど課題が浮き彫りになる。

 次回、「無銘」。

 「遂にわたしたちの出番か…」

 アチャ子(※Fate二次創作のアレに非ず)は黙ってて。



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Material3

プリズマ☆イリヤ編第一回。


〜サーヴァントステータス紹介〜

 

・神城まどかとそのバリエーション

①フォーリナー(第一章にて登場)

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇、魔法少女まどか☆マギカ、ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】フォーリナー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力A 耐久★ 敏捷EX 魔力EX 幸運B 宝具★

【クラス別スキル】領域外の生命:EX、神性:EX

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独行動:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:A 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。ジェミニオン・レイの宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:★ 最大捕捉:1〜2、出力低下覚悟で∞

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:★ 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:★ 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:★ 最大捕捉:★

 円環の理としてのまどかの逸話と、至高神ソルの逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、ビーストⅦを打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は鹿目。

 つまり、超次元世界における円環の理が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「至高神ソル」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 ―――神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)について

 『拡張されし超越』。

 彼女が人間でない事を示す、1億2000万年前に存在したと彼女の時代で語られた、「至高神ソル」と呼ばれるシステムの片鱗。

 その姿を模した礼装が、この『空の盃(イノチノイミシル、ツクラレシカミ)』である。

 

②セイヴァー・ジ・オーバーライザー(第二章にて登場)

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇、魔法少女まどか☆マギカ、ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】セイヴァー・ジ・オーバーライザー

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力B 耐久A+++ 敏捷A+ 魔力A+++ 幸運A+++ 宝具B+

【クラス別スキル】対英雄:A++、カリスマ:A+++

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独顕現:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 太極のオーバーライザー:EX(セイヴァー・ジ・オーバーライザーとして召喚されたためにこれが登録されている)

 魔術:EX(一通り使える。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術回復:EX(瀕死から全快はお手の物。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:B 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。ジェミニオン・レイの宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:A〜EX 種別:対次元宝具(超大規模・精密動作型) レンジ:★ 最大捕捉:1〜40、ランクA相当に下げて1〜1.2億

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:EX 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:2〜25 最大捕捉:惑星単位で5

 円環の理としてのまどかの逸話と、至高神ソルの逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、ビーストⅦを打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は鹿目。

 つまり、超次元世界における円環の理が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「至高神ソル」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 ―――神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)について

 『拡張されし超越』。

 彼女が人間でない事を示す、1億2000万年前に存在したと彼女の時代で語られた、「至高神ソル」と呼ばれるシステムの片鱗。

 その姿を模した礼装が、この『空の盃(イノチノイミシル、ツクラレシカミ)』である。

 ―――プリヤ時空で専用クラスなわけ

 美遊・エーデルフェルト―――というか朔月美遊の特異性に反応した抑止力が、セイヴァークラスの適正があるまどかを普通の英霊として召喚した。

 しかし、ただのセイヴァーでは出力不足だった。

 故に、まどかには英霊ジェミニオン・レイのスキルが付与されている。

 太極のオーバーライザー、それは彼女自身に巣食うジェミニオン・レイの力の片鱗。

 ―――スキル『太極のオーバーライザー』について

 味方全体の気力を上げ、気力の限界値を+150する。また、クリティカルしやすくなる。

 FGO的に言えば。

 味方全体に『NP上昇(限界値まで)』『全回復ガッツ付与(9ターン/11回)』『バスターアップ(6ターン)』『クイックアップ(6ターン)』『スター獲得(25個)』、『自身の宝具の威力アップ(36ターン、上昇率150%)』というバランスブレイカーである。

 

③アーチャー(無銘〔女性〕/Extra Stage.1「ふっざけんなああああ!!」にて登場)

【元ネタ】なし

【クラス】アーチャー

【マスター】岸波白野(女)

【真名】無銘

【性別】女

【身長・体重】147cm・48kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力C 耐久B+ 敏捷B 魔力C+ 幸運C 宝具A

【クラス別スキル】単独行動:A、対魔力:E(マイナス値があれば-EX)

【固有スキル】

 ■■■■■■:A(詳細不明。名称も文字化けして見えない)

 領域外の生命:EX(詳細不明)

 神性:EX

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:A(殆どの呪いを解くことができる。電脳空間であるSE.RA.FH.ではほぼ死に能力だが)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 ■■■■■■・■■■■■■:B(詳細不明)

 路傍の石の救世主:EX(月の裏側での出来事の成果を鑑みて、ムーンセルによって付与された、称号的な能力。第3宝具の威力を倍増させる)

【宝具】

『無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)』

ランク:E〜A+++ 種別:該当なし(固有結界) レンジ:測定不能 最大捕捉:測定不能

 ?????

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクB以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

 SE.RA.FH.では死に宝具。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:★ 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:★ 最大捕捉:★

 第3宝具。ムーンセルによって、この宝具の代わりに『絶望断つ希望の閃光(ラスト・マギア)』がこれまで付与されていた。

 一発でも撃ったらSE.RA.FH.の破壊すら引き起こしかねない、至高の一撃。

 月の裏側での出来事の成果を鑑みて、使用が許諾された。

【Weapon】

 詳細不明。

【解説】

 詳細不明。

 ―――過去について

 真名を「無銘」という。

 名もなき地母神。

 

④アーチャー(神城まどか・リリィ/現状(Stage11時点)では設定のみ)

【元ネタ】魔法少女まどか☆マギカ

【クラス】アーチャー

【マスター】不明

【真名】鹿目まどか

【性別】女

【身長・体重】147cm・48kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力D 耐久C 敏捷D 魔力A 幸運E 宝具A

【クラス別スキル】単独行動:EX、対魔力:B

【固有スキル】

 救済の姫:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も少しだけ見える)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術:A(一通り使える)

 魔術回復:A(瀕死から全快はお手の物)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

【宝具】

『理超える少女の我儘(プルヴィア☆マギカ)』

ランク:A 種別:対城宝具 レンジ:1〜16 最大捕捉:1〜10

 魔法少女鹿目まどかの魔法。

『その光は流星の如く(シューティングスター)』

ランク:A 種別:対結界宝具 レンジ:★ 最大捕捉:★

 まどかの円環の理としての逸話の再現。条件に達してない為、発動したら自爆する。

【Weapon】

救済の弓

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。その幼年期。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 円環の理になる前の、『魔法少女』鹿目まどか。

 

 

・Extra Stage.1にて登場したサーヴァント

①BB(ムーンキャンサー)

 原作「Fate/EXTRA CCC」とほぼ同じだが、能力の宝具も★。

②エリザベート・バートリー(ランサー及びバーサーカー)

 原作と同じ。

 

 

・Stage11にて登場した贋作英霊(キャスター戦)

①ダブルオークアンタフルセイバー

【元ネタ】機動戦士ガンダム00V戦記

【クラス】セイヴァー

【マスター】なし

【真名】ダブルオークアンタフルセイバー

【性別】男(人格ベースは)

【身長・体重】185cm・145kg

【属性】混沌・善

【ステータス】筋力B 耐久B 敏捷C 魔力D 幸運E(マイナス値があれば−EX) 宝具EX

【クラス別スキル】カリスマ:A、対英雄:A

【固有スキル】

 単独顕現:EX(GN粒子を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる。これを持つということは、つまり…?)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 陣地作成:B(自分に有利な陣地を作成する)

【宝具】

『未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード)』

ランク:EX 種別:対界宝具? レンジ:無限の可能性あり 最大捕捉:1〜2

 まどかの『是・未来拓く開闢の剣』の本来の形態。

『掃滅せよ、果てなき天の獄炎を(エンド・オブ・ヘブン)』

ランク:E 種別:対結界宝具 レンジ:70以上1万未満 最大捕捉:1〜9

 詳細不明。現在解析中。

【Weapon】

GNソードⅤ、GNソードⅣフルセイバー、GNソードビット、GNガンブレイド

【解説】

 ある機動兵器がパイロットの魂と融合して生まれた、セイヴァーの疑似サーヴァント。

 放棄以前はまどかとも共闘していた。

 知名度補正は受けられないので素のステータスである。

 

②ガンダムサバーニャ

【元ネタ】劇場版機動戦士ガンダム00

【クラス】アーチャー

【マスター】なし

【真名】ガンダムサバーニャ

【性別】男(人格ベースは)

【身長・体重】185cm・168kg

【属性】中立・中庸

【ステータス】筋力C 耐久B+ 敏捷C 魔力B 幸運B 宝具A++

【クラス別スキル】単独行動:A、対魔力:B

【固有スキル】

 心眼(偽):A

 陣地作成:A(自分に有利な陣地を作成する)

【宝具】

『光の弾幕、雨あられ(乱れ撃つぜ!)』

ランク:A 種別:対城宝具 レンジ:99 最大捕捉:2〜

 ルビがおかしいが、これで宝具名である。

【Weapon】

GNライフルビットⅡ、GNホルスタービット、GNミサイルポッド

【解説】

 ある機動兵器がパイロットの魂と融合して生まれた、アーチャーの疑似サーヴァント。

 放棄以前はまどかとも共闘していた。

 知名度補正は受けられないので素のステータスである。

 

③ガンダムハルート

【元ネタ】劇場版機動戦士ガンダム00

【クラス】アルターエゴ

【マスター】なし

【真名】ガンダムハルート

【性別】男(人格ベースは)

【身長・体重】195cm・168kg

【属性】混沌・中庸

【ステータス】筋力B 耐久B 敏捷A+ 魔力A 幸運D 宝具B

【クラス別スキル】太極の鞄持ち:A(擬似的な『太極のオーバーライザー』。メルトリリスで言うところのイデス)

【固有スキル】

 単独顕現:EX(GN粒子を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる。これを持つということは、つまり…?)

 魔術回復:B(ザ・ヒーラー)

 対魔力:EX(フルブロック級)

【宝具】

『因果消滅式/堕天使の嗤い声(マルートモード)』

ランク:E〜A+++ 種別:対人宝具 レンジ:無限の可能性あり 最大捕捉:1(自分)

 元はマルートモードという、OSのマルチブートシステム。ステータスアップ。劣化版マーリン。

【Weapon】

GNソードライフル、GNキャノン、GNシザービット、GNミサイルポッド

【解説】

 ある機動兵器がパイロットの魂と融合して生まれた、アルターエゴの疑似サーヴァント。

 放棄以前はまどかとも共闘していた。

 知名度補正は受けられないので素のステータスである。

 

④リ・ブラスタT

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z連獄篇

【クラス】ルーラー

【マスター】なし

【真名】リ・ブラスタT

【性別】男(人格ベースは)

【身長・体重】180cm・180~260kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力B 耐久D 敏捷B+ 魔力D 幸運E 宝具B+

【クラス別スキル】諸事情によりルーラーのスキルを保持していない。

【固有スキル】

 単独顕現:EX

 ド守銭奴:A(敵全体をスタン)

 心眼(偽):A

【宝具】

『揺れる天秤、折れぬ意志(ジ・アンブレイカブル・フルクラム)』

ランク:A++ 種別:対人宝具 レンジ:2〜10 最大捕捉:1

 リ・ブラスタTの宝具。

 敵をただ狙い撃つ、シンプルな宝具。

 リ・ブラスタTの魂の代名詞である「コインドロップシステム」は健在。

【Weapon】

AX-99 RAPTOR、シールドバンカー、SPIGOT

【解説】

 ド守銭奴。借金王。以上。

 

⑤バンプレイオス

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦α

【クラス】セイバー

【マスター】なし

【真名】バンプレイオス

【性別】男(人格ベースは)

【身長・体重】198cm・998kg

【属性】中立・中庸

【ステータス】筋力A 耐久A 敏捷D 魔力A 幸運A 宝具A

【クラス別スキル】騎乗:E、対魔力:A

【固有スキル】

 太極の鞄持ち:A(擬似的な『太極のオーバーライザー』。メルトリリスで言うところのイデス)

 単独顕現:EX

 魔術回復:B(ザ・ヒーラー)

【宝具】

『天上天下念動無双剣・流星斬り(てんじょうてんかねんどうむそうけん・りゅうせいぎり)』

ランク:A+++++ 種別:対次元宝具(推測) レンジ:1〜3 最大捕捉:1

 天上天下ァ!念動無双剣ッ!!流星斬りィ!

【Weapon】

不明。解析中

【解説】

 ある機動兵器がパイロットの魂と融合して生まれた、セイバーの疑似サーヴァント。

 SRXの魂を継ぐ、鋼の戦神。

 知名度補正は受けられないので素のステータスである。

 

⑥ステータスデータが不明な贋作英霊

 ・ダブルオーライザー

 ・バルゴラ・グローリーS

 ・ジェニオン

 ・エクサランス・レスキュー

 ・ノルス・レイ

 ・Gバンカラン

 ・ガッデス

 

・アルトリア・ペンドラゴン〔セイヴァー〕

【元ネタ】アーサー王伝説

【クラス】セイヴァー

【マスター】朔月美遊

【真名】アルトリア・ペンドラゴン

【性別】女

【身長・体重】171cm・42~57kg?

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力C+++ 耐久B+ 敏捷A+ 魔力A+ 幸運B 宝具A+

【クラス別スキル】対英雄:A+、カリスマ:A+

【固有スキル】

 対魔力:C+++

 千里眼:A

 魔力放出:A

 騎乗:A

 最果ての加護:A

 単独行動:EX

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 魔術回復:EX

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 風王結界:C(宝具『風王結界』。純粋にノックバック耐性だが、死に能力である)

【宝具】

『限界を超えた勝利の剣(エクスカリバー・オーバードライブ)』

ランク:A++〜EX 種別:対次元宝具(中規模) レンジ:1〜99(流星一条と同じレンジ) 最大捕捉:16384人

 抑止力が荒ぶった結果、超絶マ改造されたアルトリアの代名詞こと、『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』。

 「もうスパロボでやっていけるよ」とまどかが言ってしまうレベル。

『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』

ランク:A+++ 種別:対人〜対城宝具 レンジ:1〜70 最大捕捉:900人(MAPW時)/2人(ALL時)

 星の聖槍にして星を繋ぎ止める嵐の錨。

 ただし、取り回しが利きやすくなった分、射程が弱体化している。

『全て遠き理想郷(アヴァロン)』

ランク:EX 種別:結界宝具 レンジ:30m程度? 最大捕捉:未計測

 引きこもればエヴァの使徒でも手出しができない結界宝具。

 現状、某MMORPGの回復スキルのような効果しかない。

【Weapon】

エクスカリバー・オーバードライブ

ロンゴミニアド

【解説】

 ぶっちゃけ言うと青セイバーの性格が植え付けられた女神ロンゴミニアド。

 セイバーオルタのドロップ品である『全て遠き理想郷』と、時計塔のとある人物がルヴィア宛に送ってきた危険物こと『最果てに輝ける槍』を触媒として、美遊・エーデルフェルトによって召喚された英霊。

 召喚された瞬間にミユによって『イロモノ』扱いされてしまう。

 エーデルフェルト家のエンゲル係数も、召喚前の倍(収入の全体比で言ったら、アルトリア召喚後で精々10%程度)に増えた。

 アルトリア「初手からイロモノ扱いは酷くないですか、マスター?!」

 

・ここまで登場した、黒化英霊とその死亡ルート

①ライダー:メドゥーサ

 まどかの第5宝具、『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』(レベルは不明)を受けた後、ミユが限定展開した『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』を受けて撃沈した。

②キャスター:メディア

 イリヤ、ミユ、まどかの投影した贋作英霊達によって、採集決戦と同じようにフルボッコにされて撃沈した。

 贋作英霊達は、去り際に揃ってこう言ったらしい。

 「殺したかっただけで死んでほしくはなかった」、と………。

 

・まどかのプロフィール

①神城まどか〔フォーリナー〕/神城まどか〔セイヴァー・ジ・オーバーライザー〕/無銘(女性)

【特技】◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆(文字化けして見えない)

【好きなもの】主に怠惰。真化の導き手としては平和(若しくは共存共栄)。

【嫌いなもの】キュウべぇ、カレイドステッキ、魔法少女、未熟な自分

【天敵】喜びのアドヴェント、マジカルルビー、キュウべぇ、朔月美遊

【聖杯にかける願い】自分を含んだ全ての人類悪の抹消

 

②鹿目まどか

【特技】人助け

【好きなもの】人助け、誰かと共に何かをすること

【嫌いなもの】希望を持たず、絶望だけで世界を変える愚か者

【天敵】ヒビキ・カミシロ、暁美ほむら、クロウ・ブルースト、ランド・トラビス、セツコ・オハラ

【聖杯にかける願い】過去と未来の全ての魔女をこの手で消し去りたい

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜第二章の各登場人物のパイロットステータス(能力値以外)〜

 

神城まどか

・性格:強気

・精神コマンド

 直感+

 先見

 連撃(未習得)

 期待(未習得)

 勇気(ミユに対しての制裁の時にゴリ押しで使ったが、未習得。簡単に言ってしまえば、イベント側がまどかにかけた)

・技能

 *小さき太極(4回行動+連続攻撃+再攻撃)

 *強運

 MB発動

 Eセーブ

 (空枠)

 (空枠)

・メモ

 タゲ取り向きのスペックである。でも援護攻撃には向かない。援護防御も向かない。

 

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

・性格:冷静

・精神コマンド

 集中

 ひらめき

 ???

 連撃(未習得)

 ???

・技能

 *自然の嬰児(連続攻撃と3回攻撃の複合?)

 *念動力L6

 底力L5

 *SP回復

 (空枠)

 (空枠)

・メモ

 火力が高いので、後方から前衛部隊を支援するのが得なスペックとなっている。だが援護攻撃には向かない。

 

朔月美遊

・性格:弱気

・精神コマンド

 偵察

 分析

 ???

 ???

 絆(未習得)

・技能

 *地の朔月(今の所名前だけ?)

 *神稚児の願い(メドゥーサ戦で効果を発揮していたように思われる)

 (空枠)

 (空枠)

 (空枠)

 (空枠)

・メモ

 打たれ弱い。すぐに2軍送りにできる。

 

遠坂凛

・性格:超強気

・精神コマンド

 直感

 不屈+

 気迫+(未習得)

 ???

 ???

・技能

 援護攻撃L2

 連続攻撃

 カウンターL9

 (空枠)

 (空枠)

 (空枠)

・メモ

 援護攻撃枠。でもカウンターと連続攻撃は見逃せない。

 

ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト

・性格:大物

・精神コマンド

 鉄壁+

 強襲+

 ???

 ???

 愛(未習得)

・技能

 *強運

 *2回行動

 MB発動

 集束攻撃

 (空枠)

 (空枠)

・メモ

 本編中にて、まどかに別ゲーネタを引っ提げた発言をされる。

 前線でタウントしてろゴルァ、とはまどかの弁。でもタゲ取りには向かない。

 

アルトリア・ペンドラゴン〔セイヴァー〕

・性格:冷静

・精神コマンド

 直感+

 不屈

 突撃

 ???

 魂(未習得)

・技能

 *指揮官L4(ツヴァイ突入後はL6)

 *アタッカー

 集中力

 SP回復

 (空枠)

 (空枠)

・メモ

 スパロボOGのダンディのようなスペックになりうる。援護攻撃、タゲ取りには向かない。これなんて前線ヒーラー?

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜マスター別の相性関係〜

 

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン→神城まどか:強いフォーリナー

神城まどか→イリヤスフィール・フォン・アインツベルン:救うべき主

岸波白野→神城まどか(無銘):凄い英霊

神城まどか(無銘)→岸波白野:特に何も思わない

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)→神城まどか:胡散臭いけど信頼はできるヒト

神城まどか→イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ):嘗て救った主の別の可能性。でも趣味にはついていけない

 

〜その他の相性関係〜

 

遠坂凛(プリズマ☆イリヤ)→神城まどか:信頼できるサーヴァント

神城まどか→遠坂凛(プリズマ☆イリヤ):私の知っている遠坂凛じゃない…

ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト→神城まどか:トオサカ・リンのサーヴァントのサーヴァント

神城まどか→ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト:信用はしない。信頼は微妙

美遊・エーデルフェルト(朔月美遊)→神城まどか:誰?イリヤの友達?

神城まどか→美遊・エーデルフェルト(朔月美遊):いずれは倒さねばならない敵。この世全ての悪。

神城まどか→鹿目まどか(=過去の自分):未熟だから嫌いだが、恋しい。確かに自分も『鹿目まどか(おろかもの)』だった。



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Stage12「無銘」

まどかの真髄。

UA2000突破!
それだけでも嬉しいというのに、お気に入りが、9件…、だと…?!
いやいや、いやいやいやいや。
第一作ですら連載中は4件程度が限界だったんだ…、幻覚だ…、きっとそうにちがいない………(ガクガクブルブル)


〜前回のあらすじ〜

まどか「面制圧じゃあああ!!」

イリヤ「うおおおおおおお!!」

ミユ「やああああああああ!!」

凛&ルヴィア「「………………」」

(時間経過)

まどか「あいつら…、これ採集決戦(FGOで起きたある事件)じゃないよ…」

凛&ルヴィア「「セイヴァー、貴女は一体何を言っているんだ」」

参加者「「「「殺したかっただけで死んでほしくはなかった」」」」

(時間経過、墓場トーク)

メディア「お疲れ様でーす」

メドゥーサ「採集決戦、辛かったですね」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 無銘という少女の話をするとしよう。

 

 彼女は、年下の少女に仕えている。

 主の趣味嗜好に振り回されながら、彼女は、一応は幸せな生活を送っている。

 

 

 

 だが、彼女は、主の能力を見抜いていた。

 彼女には、封印してあるだけで、何か別のものがあるという事に。

 

 

 

 

 

 そしてそれが、彼女のよく知るある人物と、同じ能力であるということに。

 

 

 

 

 

 

 

 無銘の少女は、今は『神城まどか』として、主―――イリヤスフィール・フォン・アインツベルンに仕えている。

 これは、『呪い』を解く為の、抑止力より選ばれた無銘の少女の旅路。

 その過程で、彼女は呪いのヒントを得る。

 

 

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

 Stage3(全体Stage12)「無銘」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 私は今、小休憩と称してイリヤの趣味に付き合わされている。

(助けてアラヤ)

既に死にかけの私は、この世界の理に助けを求めようとする。

 しかし、この世界の理が、英霊の私情だけで他の英霊を呼んでくれる訳がなく。

 私は、目の前の『地獄』―――、魔法少女マジカル☆ブシドームサシを、「ミユにイリヤの飛行の原典を見せる」という名目で見させられた。同様に、「頭硬すぎ」という名目で、私も巻き込まれたのだ。

 私の固有結界と通常世界の時間のズレがえげつなくてよかった、と私は思う。

 ちなみに私の固有結界内で1時間が経過しても、現実世界では10秒ほどしか過ぎてない。

 また、肉体の成長や空腹の進行、疲労の進行などもスローになる。

 説教などは私の固有結界内でやった。

 だが、流石にテレビは持ち込めないので、固有結界を解除した、という次第だ。

「えへへ………」

「もうやだこのマスター」

「………」

私の知っているイリヤはスパロボヲタク且つハイスペック厨だったよちくしょー!

 しかし、今のマスターのイリヤはまさかの魔法少女ヲタク。

 メタい話、彼女はstay nightからkaleid linerへの落差に困惑していた。

「まぁ、アリなんじゃないかしら?」

と、ゲスい顔をした凛が。

「アリですわね」

と、嘲笑するようにルヴィアが言った。

 お前らぁぁぁぁぁぁぁ!!それでも平行世界でエミヤ従えていた人間かァ?!

「お前ら…、愉悦部の資格あるだろ…。平気で愉悦部入れるだろこの野郎………」

と私は罵言を口にした後、意識を失って昼まで倒れていたらしい。

 

 ………。

 

 

 

 ………………。

 ………………………。

 ………………………………。

 

 

 

 

 

「何をしているんだ。気絶している場合ではないだろう、カミシロ卿」

不意に、そう呼ばれた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 そして、私が「魔法少女アニメを見る」という名の公開処刑を食らって気絶したというハプニングこそあったものの、昼食後に再び固有結界が展開され、戦闘が再開された。

 今度は、レイドボスとの戦闘だ。

 これから、かなりの頻度でレイドボスが出てくるだろうと考えた上での判断だ。

「砲撃(フォイア)!」

「四連狙射(四連シュート)!」

とりあえず、軽い気持ちで出したのが―――、マジンガーZE…ゲフンゲフン、ジェミニオン・レイだ。

 しかし、D・フォルト硬いなオイ。

「全然効いてないじゃないの!!」

と凛が言った。

 そりゃ効くわけないだろう!

「マジの機動兵器を投影したんだ!そりゃダメージ通りにくいって!」

と私は言った。

 おまけに飛んでいるので、イリヤのように飛行しないとまず手が出ない。

「散弾(フォイア)!」

負けじと撃ちまくっているイリヤだが…。

「無駄なことをするな。

 お前の今の実力では、我を越えることは出来ぬ」

(流石に『太極のオーバーライザー』のスキルが鬼畜すぎたか?)

イリヤの砲撃/散弾は全く効いていない。ミユの狙射も全く効いていない。

 そして、ミユが出した結論は。

『ミユさんは、「飛ぶ」のではなく、「跳ぶ」ことにしたのです』

とサファイアが戦闘前に言っていたように、足場を作って飛翔していた。

 そんなミユが、ジェミニオン・レイの胸部めがけて『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』を放つ。心臓はないので必中になるかは不明。

 しかし、心臓の代わり―――『いがみ合う双子のスフィア』ならある。

 呪いの朱槍は迷うことなくジェミニオン・レイの胸部に突き刺さった。

「其処を突くとはいい狙いだ。

 だがな、こちらにも意地があるんだよ!」

とジェミニオン・レイは言って、フルアクセルグレイブを展開した。

「第1宝具が来る!避けろミユ!」

と私は叫んだ。

 しかし、人間の移動速度と、機械じかけの悪魔の神速では、比べ物にならないくらいの違いがあり。

 回避行動を取ったミユの眼前には、既にフルアクセルグレイブの凶刃が迫っていた。

「決める…!」

背後に回り込んだジェミニオン・レイは、そのままミユを爆殺した―――はずだった。

「…?!」

爆煙が晴れたあとの空間には、ミユが居た。

「クラスカード『ランサー』、限定展開(インクルード)!

 『突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)』!」

ミユの反撃の一手(?)で、ジェミニオン・レイは左脚を破壊された。

 私は「やるじゃないの」と呟いた。

 まぁ、確かに、生身で…、というか、RPGで至高神Zをダイナミック解体したやつ(ボン太くん)もいるけど。

 宝具で機動兵器の脚部をバキッと折るのがえげつなかった。

「………………………な?!」

ジェミニオン・レイの体勢が崩れる。

 しかし、ジェミニオン・レイは残る右脚に出力をかけて、再度、空中に飛び上がる。

「クラスカード『キャスター』、限定展開(インクルード)!

 『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』!!」

それを追うように、ミユがキャスターを限定展開して追撃をかける。

「やぁぁっ!!」

「………?!」

ルールブレイカーは直撃。

 しかし、効果は不発。

 ここに来て、ジェミニオン・レイの『いがみ合う双子のスフィア』が、その能力を発揮し始めたのだ。

 そして。

 第2宝具、開放。

「希望と絶望、その先にある未来を、俺は切り拓く。

 この身は禁忌の向こうにある希望だ!

 『絶望断つ禁忌の向こうにある希望(ジ・オーバーライザー・アーク)』!」

まどかがいた世界では、宝具もどきだった大技を、ジェミニオン・レイは解放した。

 ミユは全速力で回避しようとしたが、コンマ数秒で追いついてくる悪魔を躱すことはできなかった。

 

 ………。

 ………………。

 ………………………。

 

 そして、時は過ぎていく。

 固有結界内の時間で1時間半ほど経過した時には、ジェミニオン・レイは消え失せていた。

「ハァ、ハァ………」

「ふーっ、ふーっ!」

カレイドライナーsは倒れていた。

 あまりにも強かったジェミニオン・レイを倒せたことへの多幸感はあったが、それ以上に疲労が彼女らを襲っていた。

「お、お疲れ様。というか、流石にきつくないかしら?」

と凛が私に言った。

 この時代、ゆとり教育だからな。こういう時にスパルタ入れていかなきゃ駄目なんだよ。(注:リアルのゆとり教育に対する誹謗中傷ではない)

 ミユですら算数の時に円周率を3と言うレベルだ。

 馬鹿野郎。

 π、数字で言うなら3.14だろうが。

 え、私?

 新多元世紀世界(超次元世界)では当たり前のように3.14159265でしたけど(※小学校で)。

 中学校で数学的帰納法やるレベルである上に、プログラミング必修科目でしたからね。しかもVisual BasicじゃなくてC++(オブジェクト指向プログラミングも必修)。

 高校じゃあPythonとJava、Javascript、JSONは必修でしたよ。PHP?CSS?Sass?HTML?舐めんな。あ、C#とUnityはお帰りください。

 しかも3Dグラフィックまでやらされたからな。OpenGLとDirectXは任せろ。

 

 ※まどかが荒ぶったのでカット。

 

「で、さっきの意図は?」

ルヴィアに訊かれた。

「まず、大規模戦闘の演習。

 レイドとか、これから多くなるでしょうしね。

 逆に訊かせてもらうけど。

 貴女達、円周率って幾つか知ってるかな」

質問に答えると同時に爆弾投下。

 ここで3と言ったら笑ってやる。

「3.1415、ですわね」

とルヴィアが言った。

 うん、合格だ。

「3じゃなかったかしら。ルヴィアのほうがおかしいと思うけど?」

凛がそう言った。

 こいつ自ずから地雷踏み抜いたぞ。

「ゆとり世代乙」(注:リアルのゆとり世代に対して誹謗中傷している訳ではない)

と私は言った。

 ちなみに、『円周率は3』はリアルだと誤報である(ウィキペディアより出典)。

「トオサカ・リン。ゆとり教育の影響をもろに受け過ぎですよ」

とルヴィアが言った。

 情報リテラシーというものをしっかり理解できていれば、恐らく凛は円周率を3.14と答えられただろう。

 ゆとり教育になった原因は何なのだろうか。

 そう思って私は『知りたがる山羊のスフィア』で調べようとしたけれど、答えは出てこなかった。

 検索はノーヒット。

 私の、情報的な、尚且記憶的な頼りの綱である『知りたがる山羊のスフィア』のライブラリにもない。

(アラヤのデータベースにも情報なし?!)

素直にPC買って調べろ、と言ったところか。若しくは、まだデータが出てないか。

 いずれにせよ、クラスカード回収任務を終えて、朔月美遊の監視(抑止力からの命令)をこなさねばならない。

 とりあえず、今は。

「凛、円周率は………、ルヴィアの言う『3.1415』のが、より正確だ」

と言っておこう。

 正確には、『無理数且つ超越数』又は『π』だが。勉強になるので、せめて『π』だけは覚えておこう。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 そして、日も暮れた深夜。

 相手はバーサーカー。

 それに対し、まどかの出した贋作英霊は38体。

 ダブルオークアンタフルセイバー(セイヴァー)、ガンダムサバーニャ(アーチャー)、ガンダムハルート(アルターエゴ)、リ・ブラスタT(ルーラー)、バルゴラ・グローリーS(ランサー)、ジェミニオン・レイ(セイバー)、バンプレイオス(セイバー)、エクサランス・レスキュー(キャスター)、エグゼクスバイン(キャスター)、Gバンカラン(ライダー)、ガッデス(キャスター)、ノルス・レイ(アサシン)、ラフトクランズ・アウルン(アルターエゴ)、その他大勢だ。

 相性的によろしいフォーリナーは、一応エントリーしている(アビーだけ)。

 だけど、エントリーしている贋作英霊達のその殆どは…。

「頁足りねぇ!」

「心臓落とせ!」

「マーリン出ねぇ!」

「歯車足りねぇ!」

「エヌマ・エリシュ!」

「QP足りねぇ!」

この通り、採集決戦と勘違いしていらっしゃる。

 唯一の例外は、ラフトクランズ・アウルン。

「相性は最悪だが、前線張らせてもらうぞ!」

と、大真面目なことを言っている。

 私はこういう人を投影したかったんだ!

 よかった。

 真面目な人が出てよかった(歓喜)!

「「クラスカード落とせ」」

だが、カレイドライナーsはこの有様である。

 流石に私は凛とルヴィアを見た。

「いや、言いたいことは分かってるよ?

 セイヴァー」

と凛が言った。

 含みのある言い方だが、『責任持て』と言いたいのだろう。だが私が責任持てるのは贋作英霊だけだ。

 マスター達のあの言い草は知らぬ。

「ルビーとサファイアが何か耳打ちしたのでしょうね。流石にそこの責任は貴女のせいじゃないですよ、セイヴァー」

ルヴィア…。今回ばかりは感謝しかない…。

 さて、バーサーカーのお出ましだ。

 時刻は22時丁度。

「■■■■■■■■■■■■■■■ーーー!」

戦闘開始だ!

 

〜開始10分〜

 

「■■■■■■■■■■■■■■ーーーー!」

バーサーカー、1回目の死。

 とはいえ、流石に天上天下念動無双剣は捌ききれなかったようだ。

 だってA+++++だぜ?捌ききれるわけがない。しかも普通の英霊としてバンプレイオスが出ていたら、+が1つ増えるか、EXになるんだぜ?

 さすがの『十二の試練(ゴッドハンド)』先輩でも凌ぎきれない。

「■■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

強攻撃が来るか…?!

 そう思って、私は第5宝具の真名偽装を行う。

「第5宝具、真名偽装!

 全ての祈りは私の元に、全ての願いは世界の元に…!

 受けろ、『絶望断つ希望の閃光(ラスト・マギア)』!!」

そして放つ。

 偽・第5宝具『絶望断つ希望の閃光(ラスト・マギア)』。

 私にとっての200年前の、月の聖杯戦争での私―――『無銘(女性)』の、偽・第3宝具。

 少しだけ思い入れのある宝具を、私は使った。

「■■■■■■■■■■■?!」

バーサーカーに直撃。再び死ぬ。

 まだこいつは、戦う気だ!

 

〜開始20分〜

 

「ふぃー、補給が間に合ったー」

と言って、イリヤは補給として出された『ワイバーンの腿肉の丸焼き』を食す。

 美味い美味いと言いながら、イリヤは大胆に肉に齧りつく。

『イリヤさん、意外と大胆なんですね』

とルビーが言う。お前ら、分からないかもしれないが、陣の真ん中辺りだぞ…?

 とはいえ、前衛が頑張っている。

 中衛ではアビーが必死に宝具のチャージ&ディスチャージを行っている。

 あと贋作の諸葛孔明も必死にスキルを使っている。

「美味しいですね、これ。作った人は?」

とミユが言った。戦闘すっぽかしちゃったよ、こいつ………。

「後衛のトロンベ(※アウセンザイター)」

と私は言った。

 私の知識の範囲内で思いつく、スパロボの料理人としてはこいつしかいなかった。

「出たよトロンベ…」

とミユが言った。道理で美味しいわけだ、と言いたげな表情を見せながら、ミユはサファイアを片手に持って魔力弾を放ちながら、肉にがっつく。

 …あっれー?英霊って基本的に食事も睡眠も不要だよなー?

 睡眠は個人的に行っているけど、食事は抜いてるぞ…?

 なんで腹が空いてきたんだ………?

 こんがりと焼けた表面、溢れ出る肉汁…。

 いかん、このまま続けると飯テロになりかねない。

「仕方ないなぁ、トロンベから肉を貰いに行くか…」

と言って、私は肉を貰いに行った。流石の英霊と言えども、腹が減っては戦ができぬ。

 

〜開始30分〜

 

「砲撃(フォイア)!」

「狙射(シュート)!」

ぜイリヤ達は前線に出て戦ってるな。よし。

 ………しかし、後衛の凛とルヴィアは、というと。

「肉おいしい!」

「トロンベ、肉おかわり!」

この始末である。

 よっぽど肉が美味かったようだ…。

 次のレイドも出す他ないか…。

 

 この段階で、バーサーカーは6回死んでいる。

 1回目:天上天下念動無双剣

 2回目:ラスト・マギア

 3回目:刺し穿つ死棘の槍(美遊の限定展開)

 4回目:アビーの宝具か、ガンダムサバーニャの乱れ撃ち(トランザム)

 5回目:ジ・オーバーライザー・アーク

 6回目:ガンダムハルートの宝具

 いずれもランクA以上と(真作では)定義されるものばかりだ。

 

〜開始40分〜

 

 バーサーカー、10回死亡。もう換えの残機は1しかない。この1がなくなったら、いよいよバーサーカーそのものとの対決だ。

「砲撃(フォイア)!!」

「狙射(シュート)!」

カレイドライナーsは魔力弾でバーサーカーを牽制し。

「伸びよ、オルゴナイトの刃よ!」

「超必殺ゥ!天上天下ァ!念動無双剣ッ!」

ラフトクランズ・アウルンとバンプレイオスがタゲ取りを行い。

「『絶望断つ禁忌の向こうにある希望(ジ・オーバーライザー・アーク)』!」

隙を突いてジェミニオン・レイがぶっ放す。

 更に、諸葛孔明とガッデスが宝具のチャージ速度を上げ、後衛の凛とルヴィアが全体に強化魔術を施す。

 私?私は前衛やってますが?

 『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』を何回撃ち込んだことやら。

 

 そして、開始45分。

「『揺れる天秤、折れぬ意志(ジ・アンブレイカブル・フルクラム)』!決める…!」

リ・ブラスタTの宝具が、バーサーカーに直撃した。

「■■■■■■■■■■■■■■■■■ー!」

そして、換えの残機を全て削りきった。

 バーサーカーが吠える。

 そして、バーサーカーがこれまで以上の威力の攻撃をぶちかました。

「『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』………!」

だがそれは、咄嗟に私が展開した盾によって防がれる。

 『十二の試練』が切れたバーサーカーの攻略、開始。

 

〜開始60分〜

 

「全ての祈りは私の元に。全ての願いは世界の元に。

 全ての悪は私の光の下に裁かれ、この世全ての願いの元に敷かれる。

 無限に来たる明日は未だ瞳の中。

 視えない未来(明日)に、無限の可能性を賭けて―――!

 『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』!」

〆は私が頂きましたよ、えぇ…。

「■■■■■■■■■■■■■ーーー!!」

バーサーカーが消滅する。

 イリヤがスライディングでクラスカードを回収する。

 バーサーカーのクラスカード、回収完了。

「終わった、わね」

と凛が言った。

 ルヴィアも、勝利を確信した、の、だが…。

「黒化英霊の反応確認!

 接近しているぞ!」

という、リ・ブラスタTの号令に、2人は我に返った。

 現れたのは―――黒いバイザーをつけて目元を隠し、黒い鎧を付け、黒い剣を持った、金髪の英霊。

「セイバー、オルタナティブ…!」

私だけが、その英霊の正体に気づいた。

 黒化英霊に対しては、『知りたがる山羊のスフィア』を以てしても、真名を含むステータスを知ることは不可能。

 しかし、目の前の黒化英霊が持っている剣や、その容姿などから、私は―――『神城まどか』という英霊は、その正体を見抜いた。

「“騎士王”………、アルトリア・ペンドラゴン………!」

と、私は叫んだ。

 

 そして、戦闘が再開された。

 

〜アルトリア・オルタ戦 開始10分〜

 

 今のところ、まともに撃ち合えているのが、機動力の高いダブルオークアンタフルセイバー、瞬間速度が高いガンダムハルート、生前というか、魂であるアル=ヴァンの技量がえげつないラフトクランズ・アウルン、そして相性がよろしいリ・ブラスタTだけだ。

 私も、マスターであるイリヤも、ミユも、ルヴィアも、凛も、全員疲労困憊だった。

 諸葛孔明とガッデスは、彼らの支援に入っている。

『まどか、このままじゃジリ貧だ!どうにかできないか?!』

と、ラフトクランズ・アウルンが私に言ってきた。

 この状況を覆せる切り札としては、4択である。

 1つ目は投影『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』である。

 しかし、それを使用すると鏡面界の瓦解に繋がる。故に使用不可能。

 2つ目は令呪によるオーバーブーストを以て行使する『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』である。

 確かにこの状況を覆しうるが、令呪1画の消耗は厳しいものがある。

 3つ目は『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』である。

 だが、あの騎士王を倒せるかはわからない。

 4つ目は『空の盃』の行使である。

 しかし、これの行使はセイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、どうなるか想定できていない。

 故に、出す結論は………。

「『夢幻の射手』!!」

時粒子減速による時間停止だ!

 私は1分という短い時間のうちに、限界までアルトリア・オルタに接近し、スタンドの拳をありったけ叩き込む。

「『主守る次元の盾(D・フォルト)』…!」

そして、全員に次元断層を展開して、時間停止を解除する。

「あっがぁ?!」

鈍器で全身を叩かれた感覚に見舞われたアルトリア・オルタは体勢を崩す。

 私は速攻で天叢雲剣を投影し―――。

「ぜりゃあああああああああ!!」

ぐしゃり。胸部にその刀身を突き刺す。

 そして、ぐりっ、と180度天叢雲剣を刺したまま回し―――。

「終わりだぁぁぁぁぁ!!」

アルトリア・オルタを叩き切る………!

「アァァァァァ!!」

絶叫が響く。心臓をぶち抜いたのだ、霊核は無事ではあるまい…。

 だが、まだ、『生きている』………!

「極光は反転する」

ゼロ距離で、アルトリア・オルタは宝具を使った。

「『約束された(エクス…)』」

 どの世界でも、真化の獣を討ち取るのは『約束された勝利の剣』なのか…?

 そう、私は思った。

 

 ―――倒さなきゃ。

『どうやって?』

 ―――倒さなきゃ。

 

不意に、イリヤの問答が聞こえた。

 そして、速攻で私は時間を止める。

「希望と絶望、それを超越した明日を…!」

スキル『太極のオーバーライザー』を行使して、耐える。

「――――――行くぞ」

私は更に『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』を投影し、展開。

 『主守る次元の盾(D・フォルト)』と併せ、これまで以上の防御能力を発揮する。

「時は動き出す…!」

「『勝利の剣(カリバー)』ァァァァァ!!」

アルトリア・オルタはその剣から黒いビームを放つ。

「刹那の願いをこの身に宿し、我は長い時を歩み続ける。

 幾度の受難を越えて、滅することほぼ無し。

 名有りの終焉を我は望まず。

 無銘の明日を我は望む。

 明日の担い手は未来にひとり、神話の果てで鉄を鍛つ。

 ならば我が肢体に意味は非ず。我が屍にその名は要らず。我が生み出した剣に銘は遺さず。

 『全ての生きとし生けるものたちよ、我が結論をご照覧あれ』」

 

 ADVENT BEAST

 真化の導き手、顕現

 

「え…?!」

凛とルヴィアは自らの目を疑った。

 上半身は、大事なところ以外、殆ど隠されていない。更に、背中からは2対の翼が生えていた。

 更に、下半身は神々しい翡翠色の鎧に包まれていて。

 肩部と膝部からは、装甲と思われる何かが生えていた。

「うそ…でしょ…」

ミユは、その姿を知っていた。

 自分が居た世界で、或る人物がその姿を模したモノを着ていたからだ―――。

「神話礼装―――『空の盃』。

 私が、『真化の導き手』として動く際に着込む正装だ」

と私は言った。

 

『どうやって?』

 ―――殺さなきゃ。

 

 どうやら、マスターであるイリヤも、覚醒を遂げたようだ。

 その変化に、誰も気づいていない。

 そして、私のクラスの変化にすら。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇、魔法少女まどか☆マギカ、ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】セイヴァー・ジ・オーバーライザー/ビーストEX(二重召喚)

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力B 耐久A+++ 敏捷A+ 魔力A+++ 幸運A+++ 宝具B+

【クラス別スキル】対英雄:A++、カリスマ:A+++

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独顕現:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 太極のオーバーライザー:EX(セイヴァー・ジ・オーバーライザーとして召喚されたためにこれが登録されている)

 魔術:EX(一通り使える。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術回復:EX(瀕死から全快はお手の物。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:B 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。ジェミニオン・レイの宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:A〜EX 種別:対次元宝具(超大規模・精密動作型) レンジ:★ 最大捕捉:1〜40、ランクA相当に下げて1〜1.2億

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:EX 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:2〜25 最大捕捉:惑星単位で5

 円環の理としてのまどかの逸話と、至高神ソルの逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、ビーストⅦを打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は鹿目。

 つまり、超次元世界における円環の理が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「至高神ソル」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 ―――神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)について

 『拡張されし超越』。

 彼女が人間でない事を示す、1億2000万年前に存在したと彼女の時代で語られた、「至高神ソル」と呼ばれるシステムの片鱗。

 その姿を模した礼装が、この『空の盃(イノチノイミシル、ツクラレシカミ)』である。

 ―――プリヤ時空で専用クラスなわけ

 美遊・エーデルフェルト―――というか朔月美遊の特異性に反応した抑止力が、セイヴァークラスの適正があるまどかを普通の英霊として召喚した。

 しかし、ただのセイヴァーでは出力不足だった。

 故に、まどかには英霊ジェミニオン・レイのスキルが付与されている。

 太極のオーバーライザー、それは彼女自身に巣食うジェミニオン・レイの力の片鱗。

 ―――スキル『太極のオーバーライザー』について

 味方全体の気力を上げ、気力の限界値を+150する。また、クリティカルしやすくなる。

 FGO的に言えば。

 味方全体に『NP上昇(限界値まで)』『全回復ガッツ付与(9ターン/11回)』『バスターアップ(6ターン)』『クイックアップ(6ターン)』『スター獲得(25個)』、『自身の宝具の威力アップ(36ターン、上昇率150%)』というバランスブレイカーである。

 ―――二重召喚時について

 単に、宝具の威力が上がるだけ。

 人類悪としての権能は使用できない。使用もしないし、使用しようとも思わない。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「真化の導き手…」

ミユの居た世界にて、抑止力より召喚された、『他者を理解し、共に歩む』という概念を押し通し、人類をその道に誘う導き手。

 抑止力から生まれた『人類悪』、ビーストEX。『真化の獣』とは、彼女のことである。

 事実、彼女の頭部からは角が生えている。

「夢幻召喚(インストール)」

更に、イリヤもクラスカード『アーチャー』を展開し―――英霊エミヤとなる。

 そして、アルトリア・オルタ対『真化の獣』&『抑止の守護者を受け継ぎし者』という、異常な戦闘が始まった。

 

 ここからは、私でも覚えていない。

 

 

 

 ただ、アルトリア・オルタを倒したときには、元の姿に戻っていた、という。

 あと、エクスカリバーの鞘が、クラスカードと一緒に落ちていたらしい。

 

 

 

 

 

 そこからの記憶はあるので、安心してほしい。ただ、私は感づいていたのだろう。

 イリヤが抱える諸問題に。

 それをミユ達に説明したところ、ドン引きされた。

 酷いよ全く………、いや、『空の盃』が少しばかし破廉恥なのはしょーがないとしても、だ!

 …はぁ。明日から大変だなぁ。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜オマケ 題:墓場トーク〜

 

メディア「いやー、またこの戦術ですか………」

メドゥーサ「これしか脳がないんですかね神城まどかという女性は」

ヘラクレス&アルトリア・オルタ「お疲れ様でーす!」

メディア&メドゥーサ「えぇぇぇぇ?!貴女達も脱落?!」

アルトリア・オルタ「えーっとですね、最終的に『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』の撃ち合いになりまして…。

 それで死にました」

ヘラクレス「レイドでやられたでござる」

ちゃんちゃん。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 覚悟が道を切り開く!

 次回、「混沌の王」。

 覚悟はいいか?私はできている。



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Stage13「術の修練」

〜警告〜
今ステージにはマスターオブエピック(以下MoE)のラスボス的な存在の成分が含まれています。
また、Fate/Grand Order第一部ネタバレ要注意です(以降もこのネタバレが存在します。ご了承ください)。
それでは、どうぞ。


〜前回のあらすじ〜

①バーサーカー戦

まどか「前回と同じ戦法で行こうか」

参加者「「「「行くぜオイ!」」」」

魔法少女s「「クラスカード落とせええ!」」

凛「ノリいいわねアレ」

ルヴィア「お祭り騒ぎに乗ずるとしますか」

トロンベ「補給は任せろ」

バーサーカー「少し…、頭、冷やそうか(ガクガクブルブル)」

 

②セイバー、アルトリア・オルタ戦

イリヤ?「殺さなきゃ(漆黒の意思)」

ミユ「ヒェッ………」

凛「………(気づいていない)」

ルヴィア「………(気づいていない)」

アル=ヴァン(ラフトクランズ・アウルン)「これで勝つる」

ルビー『えぇ………』

サファイア『ナンテコッタイ』

まどか「アルトリア・オルタ、お前を殺す(ADVENT BEAST)」

アルトリア・オルタ「アイエエエ?!人類悪?!人類悪ナンデ?!」

③戦闘終了後

まどか「なんでか知らんけどさっきのアルトリア・オルタ戦全く覚えてないでござる。でもイリヤに問題ありと感づきました。あと全身がくっそ痛い」

ミユ「さっきの怖い…マジ勘弁して…」

イリヤ「………(気絶)」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 目が覚める。午前5時30分。だいたいいつもどおりだ。

 でも、イリヤは目を覚ましていない。

 今日は起こす必要はないだろう。

 手元にある、渡しそびれたクラスカード―――元祖セイバー、“騎士王”アルトリア・ペンドラゴンのカードを見る。

 そして、手元にある綺麗な装飾が施された剣の鞘―――『全て遠き理想郷(アヴァロン)』を見る。

 何故、あのクラスカードからコレが落ちたのだろうか。

 イリヤの両親が持っているのではないのだろうか。

 ―――わからない。並行世界にある『全て遠き理想郷(アヴァロン)』なのかもしれない。

 ならば、さっさと消費しなければいけなかった。

「アル=ヴァン、少し…頼む」

「は…」

昨日のレイド以降も残り、イリヤの2体目のサーヴァントとなった(その分マジカルルビーへの負荷が増えた)ラフトクランズ・アウルンが、まどかの命を承った。

 先日の『ADVENT BEAST』の影響で軋む肉体に鞭を打ちながら、霊体化して外に出た。

 そして、散歩をし始めた。

 暫くは戦闘にはならないだろう。

 少し、日本人として平穏を過ごすのも、悪くはない。

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

 Stage4(全体Stage13)「術の修練」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「38度6分…。かなり熱がありますね…」

とセラが言った。

 

 因みに。

 

 私の存在は、士郎以外のこの家の住民にはバレている。

 士郎にバレるのも時間の問題であるため、『少し前に誰かさん(衛宮切嗣)に召喚された無銘の英霊』とさせてもらった。

 ちなみに衛宮切嗣も何だかんだで承認している。

 まさか、その演技をしているのがイリヤがマスターの『真化の獣』だとは思うまい。

 ただし、聖杯戦争は過去のものになったので、切嗣も「イリヤの子守をしてくれる人が多くなるから嬉しい(意訳)」と言っていた。

 

 閑話休題。

 

「大事を取って、今日は休むとしましょう」

とセラ。

 当のイリヤはぶーたれていた。

「過保護すg…ひぎゃぁ?!」

「休めって言われたんだから休めアホ!」

肩を思いっきり掴んで力を入れる私。

 そして、セラが部屋から出ていき、キッチンの士郎に「私の仕事を奪わないでください!」などと言ってさっさと登校させて、部屋に戻ってきた。

 ちなみにイリヤの熱は私にも影響を及ぼしており、スフィアの出力低下を招いていた。

「学校行くなら完璧なコンディションで行ってください」

と私は言った。

 そして、セラとリーゼリットによる談義が始まった。

「で、どうだったの?」

「恐らく『力』の影響ね」

と2人が話し始めると同時に、私は手元の『全て遠き理想郷(アヴァロン)』の解析を開始した。あと鑑定も。

「イリヤさんの封印が一時的に解けた形跡があったわ。

 10年間蓄積されてきた魔力の一部が解放されたと考えられるわ。問題はその原因ね。

 推測だけど、死の瀬戸際に立たされたと考えられるわ…。何があったのかしら…」

とセラが手を額に当てながら言う。

 私は『全て遠き理想郷(アヴァロン)』の解析鑑定に忙しいから話の趣旨がわかんね。

「考えすぎだってー」

とリズが言った。

 グサッと私の心に槍が刺さる音がする。

 多分刺さったのはゲイ・ボルクかカシウスの槍だろう。

「…セイヴァー・ジ・オーバーライザーやあの機動兵器の件もあります」

「今剣の鞘を調べてるあの子と、昨日来たラフトクランズ・アウルンの事?」

とリズが能天気を押し通そうとする。

 その能天気さが羨ましい。

 畜生、生前に時獄戦役に巻き込まれず、魔法少女にもならなければ、能天気なヤツになれたかもしれないのに…!

「英霊が、何故召喚されたのか」

片方は抑止力のせいで、片方はバーサーカー戦で呼んだ当の本人が滞在決め込んだことによってイリヤをマスターと認めてマジの英霊になったせいです。

 片方は私の自業自得ですけどもう片方はしったこっちゃありません。

 ステータス確認した際に既にマスターとして認められてました(白目)。

「令呪がイリヤさんにあるのもおかしいと思ってましたし、セイヴァー・ジ・オーバーライザーの言うように、彼女とアウルンがイリヤさんをマスターとして認めているようなら大問題ですし…」

「抑止力のせいじゃないの?」

グサッ。

 リズ、余計な事言うんじゃない。

 私が集中できなくなる。

「それはそれで大問題です!というか最近のイリヤさん、私に隠し事してることが多くないですか?!」

「年頃ってことじゃないのー」

お前ら…、うるさい。

 少し部屋から出ていようか。

『チュミミ~ン!』

「「え?」」

この後2人は滅茶苦茶オラオラされた。

 

 で。

『どうしてこうなった!!』

解析完了したと同時に、ピンポーンという音がなる。

 慌てて私は『全て遠き理想郷(アヴァロン)』ごと霊体化して、神秘の守護はできたわけなのだが。

 来たのがメイド服のミユだった。

 もうお分かりいただけただろう。

 この後のオチが。

 パンツ一丁のイリヤが、ミユに後ろから抱きついていたのである。

 そしてログインしたイリヤのクラスメイト約4名はそのカオス極まりない光景を見て硬直。

 私は泣く泣く、ラフトクランズ・アウルン―――アル=ヴァン・ランクス(霊体化済み)が居る物置に入ったわけだ。

 霊体化中は物理法則に従わないのが美味しいところだ。

『嫌な予感はしていた。嫌な予感はしていたのだよ…!』

とアル=ヴァンは言った。

 彼の嫌な予感というものは、騎士としての直感故のものだ。

 ①マスターが学校を休む

 ②誰かは確実に見舞いに来る

 ③最初に見舞いに来たのがミユだった場合、状況によるが大変なことになる

 ④ミユがメイド服だと最悪の事態が発生する(今ココ)

 彼の騎士の直感は、千里眼と見紛うぐらいに命中する。

『②の段階で止められたのならばよかったのだが、何故姿が姿だった為に…ッ!』

『文句はアラヤに言おうか…』

私達は、結局談笑していた。

 だが、両者が実体化していたのならば―――その顔面は青ざめていたと言えるだろう。

「やっ、違うから!ミユのカッコ見て変なスイッチが入ったのは確かだけど!体拭いてもらおうと思っただけだから!」

向こうでイリヤが弁解しているのが聞こえる。

 とはいえパンツ一丁はアウトですマスター。

 で、見舞いに来た奴らが1階に降りたらしく、私達英霊組は揃ってイリヤの部屋に戻ることができたわけだ。

「ただいまー、ってうおっ?!セラが懐かしい恰好してるッ?!」

『『ブッ?!』』

並行世界の成れの果てがカルデアのオカンになってる人が帰ってきた。

 英霊組は揃って吹いた。セラが今着ていると思われる服は、アレしか無いからだ。

 で、色々済んだあとに、いつもの恰好に戻ったセラが部屋に入場してきた。

「とりあえず、イリヤさんに聞かれたらまずいことも色々話すことになりそうなので」

実体化した私が、ベッドに座るイリヤに手を置く。

「『夢幻の射手』、『天国の極限』!」

とりあえず、真実を上書きして寝させた。

「今のは…?」

とセラが訊いた。

 私は嘘偽りなく、「私の、ある一種の固有結界(スタンド)が持つ、「事象制御による『真実』の『上書き』」の能力」と説明した。

 話が終わるまでは、この睡眠は解けない。

 因みに貯蔵していた次元力の15%が持ってかれたのは秘密。抗いすぎだ、マスター。

 おかげで1回の行使における術式構築に通常の5倍ほどの時間がかかったよ畜生。

「アウルン、出てきたらいいんじゃないか?」

と未だに霊体化しているアル=ヴァンを呼ぶ。

 スッ、とラフトクランズ・アウルンが姿を現す。

「マスターは隠しているが、魔術師絡みの事件に巻き込まれている。

 それによって、死に瀕したマスターが、その封印とやらを突破したのだと考えられる」

とアル=ヴァンが言った。

 人間大サイズの機動兵器が流暢な日本語で喋る。これほどシュールな光景は無いだろう。

「魔術師絡みの事件、ねぇ…」

とセラが言った。

 因みに『夢幻の射手・天国の極限』によって、防音措置と部屋の鍵が施されている。なので聞こえない聞かせない聞き見自動失敗の3点ばりができている。

「そして、私の件なのだが。

 その時、彼女を守るためなのか、『真化の導き手』の能力を一時的に開放したら出力が一気にフルになった。

 普通なら25%程度で抑えるのだけど、何故か出力がフルに―――、100%になったらしいよ」

と私は言った。

 そして、隠していたものを見せる。

「そして、その魔術師絡みの事件の戦利品が、これだ」

私は剣の鞘―――本物の、そして、この世界のものと断定された、エクスカリバーの鞘こと『全て遠き理想郷(アヴァロン)』を提示する。

「剣の鞘?!まさか、聖杯戦争か何かが起こっているのですか?!」

とセラが言った。

 いや、そういう訳じゃないんだよ。

「そういう訳じゃないんだよ。うん。

 敵の魔術師からドロップした。

 その魔術師の名前は知らない。そしてそいつはイリヤを殺そうとしていた」

と私は言った。

 言えない。遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトに振り回されているなんて言えない。

「成程、そんなことが…。

 どういった状況で…?」

「流石にそれはノーコメントで。私も記憶が曖昧だから、私個人がどうなったのかぐらいしか当時の状況を把握できていない」

と、セラの質問に私は答えた。

 当時の状況を知れたのは、ロガーの切り忘れというドジ(?!)だからアレなのだが。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 翌日、初等部職員の職員会議の為に、初等部は4時間授業だった。

 で、都合よく帰ってこれた上に、明日から休みという訳ではないので。

「固有結界を使います」

私は高らかにそう宣言した。

 そして、凛、ルヴィア、ミユ、イリヤ、私、アル=ヴァンは、固有結界『無限の剣製・天国の極限』の中に展開された地獄に向かった。

 で、その地獄で10分ほど待たされた。

 

 その地獄は、周り一帯に何もなく、神殿のような作りになっている浮遊島。

 ここまで来たのは、イリヤとミユは自力、凛は私に担がれ、ルヴィアはアル=ヴァンに背負われて行った。

 実のところ、これが見つかったのは昨日だ。固有結界の中に、異物が見つかる形で発見されたのだ。

 アイエエエ?!と言わない私を褒めてほしい。普通なら言っている。

 で、その神殿の奥の方の階段の中ほどで座って待機しているわけだが。

 何が来るかは、正直良くわかっていない。

 少なくとも、それが『天』に関するナニカであることぐらいだ。

 天国に到達したDIOが来たらやばいな、と思っている。

 その為、レイドだろうと考えて、いつもの面子―――だけではなく、エミヤとか乳王とか、そんなやつも出している。

 また、アヴェンジャーであるアンリマユやジャンヌ・ダルク・オルタ、先日のアルトリア・オルタのオルタじゃないほうの修行時代のイフであるアルトリアリリィも居る。

 ライダー枠として、イスカンダルとか水着イシュタルとか投影している。

 おかげで私の次元力はカツカツである。

 さて、じか…ん………だぁぁぁぁ?!

「混沌を満たすは、我が全能の光なり!」

待て待て待て待て!ナンデお前(MoEのロードオブカオス)が居るんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 

〜LoC戦 開始350人〜

 

〜開始5分〜

 

「天地、別れよ!」

 あのデカブツのクラスがやっと分かった。

 キャスターだった。

 魔術しか使ってこなかったから何となく察していたけど、やっぱりか…。

 そして、LoC氏の攻撃パターンが変わったでござる。

 時止めやめてくだせぇ(意識の凍結とか、時止め返しが間に合わない)。

 術鯖の支援魔術と回復魔術が追いついてねぇ。

 

〜開始15分〜

 

「大地よ、育て!」

地面から岩を生やすなバカ野郎。

 というか、痛いです。やめてください死んでしまいます。

「こちとら次元力がカツカツなんだよ、やめろぉ」

と私は言った。

 

〜開始45分経過〜

 

 底力補正というやつの恐ろしさを味わった。

 アレあそこまで強かったのか…。

「命、生まれよ!」

そして後方に卵現る。

 イビルエッグかい。というかそこまで再現されてるのかよ?!

「全ての祈りは私の元に。全ての願いは世界の元に。

 全ての悪は私の光の下に裁かれ、この世全ての願いの元に敷かれる。

 無限に来たる明日は未だ瞳の中。

 視えない未来(明日)に、無限の可能性を賭けて―――!

 『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』!」

堪らず私は宝具ブッパ。

 しかしイビルエッグは割れない。

「弓じゃ壊れんか…」

と私は言った。

 だが。

 単に火力不足だったことが後に判明する。レベル4使ったのに………、何故だ。

「まどか!」

アル=ヴァンが、オルゴナイト・バスカー・ソード(※宝具)を叩き込む。

 しかしヒビが入った様子はない。

「チッ、速さが足りないか…!」

とアル=ヴァンが言った。十分に早いのに、何故壊れない…。

「超必殺!天上天下ァ!念動無双剣!」

バンプレイオス!よくやる!

 しかし卵は割れない!

「希望と絶望、その先にある未来を…!」

私は『太極のオーバーライザー』を行使する。

 そして、今一度、第5宝具を―――。

「全ての祈りは抑止の元に。全ての願いは世界の元に。

 全ての悪は抑止の光の下に裁かれ、この世全ての願いの元に敷かれる。

 無限に来たる明日は我が手に在らず、我が生の先に在らず。

 されど、他の誰かにある、視えない未来(明日)に、無限の可能性を賭けて―――!

 この一射を放ちし後、私の肢体は、即座に砕け散るであろう!

 最果てを紡げ、世界の陽光よ!

 未来は確かに、その先にある!

 我が屍を越えてゆけ…、『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』!」

全身全霊、対人類悪用の段階であるレベル5を行使する。

 それによって、イビルエッグは破壊された。

 しかし…。

「………ぐ、ぅぅ………」

全身にかかる負荷(いたみ)は、流石に耐えきれなかった。

 なぜなら、彼女も人類悪だから。

 自身への被害はかなり抑えられるが、それでも、全身に走る激痛だけは、どうしようもなかった。

 さぁ、覚悟しろよ、外道。

 

〜開始65分〜

 

「この私を…、倒すとは…。

 お前達は…、神を、殺したのだ…!」

外道討伐完了。

 原典じゃあ私が生きていた時代じゃあ20分程度で倒れただろお前?!

 なんでこんなに硬くなってるんだ?!

 そもそもお前アレだろ?!

 ゲームの中のキャラだろ?!

 しかし、まだ第一波。

 カオスはまだ終わらない。

 

 そして次に現れたのは、キャスターのサーヴァント…グランドキャスターでグランドろくでなしじゃないほうの魔術式である。

「我が名はゲーティア!魔術王ソロモンの魔術式である!」

と本人が言った。

 人理焼却式じゃない…、だと…?!

 まぁ、イリヤ達に経験値もぎ取られてボッコボコにされるわけなのだが…。

 

〜ゲーティア戦 開始10分〜

 

「ラフトクランズ・アウルンよ、お前は何を願って顕界した?」

とゲーティアが言った。おおう、煽る煽る。

 こういうところがジョセフ・ジョースターに似てるのかなぁ。

「騎士ではなく、魔術師であるお前には分かるまい。

 願い無くとも、守るべきものがあるのならば顕界せねばならんということが。

 だが、私もまた、仕えるべき王を見誤った経験がある。

 故に、私は…、今のマスターの特訓に付き合っているだけだ!」

と言って、アル=ヴァンは宝具の真名解放を行う(描写されてるものとしては2回目)。

 まぁ、見た目から『ガリガリ君』とか言われてるオルゴナイト・バスカー・ソードなんだけれども。

 

〜BGM変更:The knights of the Fury〜

 

「今こそ見せよう、我が剣の真価を…!」

と言って、手に持つ剣を変化させる。

 そして現れたのは、巨大な剣。

「この大剣、捌くことなど、できぬ!!」

そしてスラスターを吹かせてゲーティアに接敵し、一発ぶちかます。

「ヴォーダの闇へ、落ちよ!

 『異星の機兵の斬山剣(オルゴナイト・バスカー・ソード)』!!」

更に大上段の一撃をゲーティアにぶちかます。

 ゲーティアに宝具が直撃!

「見事だ…」

そしてあっさり死んだ!2回目の太極使った私が馬鹿だった!

 そして、私にやっとアル=ヴァンのステータスが入ってきた。おせーよ。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

【元ネタ】スーパーロボット大戦OG?

【クラス】アルターエゴ

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)

【真名】ラフトクランズ・アウルン

【性別】男(アル=ヴァン・ランクス)

【身長・体重】170cm・85kg

【属性】秩序・中庸

【ステータス】筋力A 耐久A 敏捷A 魔力A+ 幸運B+ 宝具A++

【クラス別スキル】所持していない

【固有スキル】

 領域外の生命:A(元々はフォーリナーのクラススキル。詳細は不明)

 単独顕現:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 魔力放出:A

 ラースエイレム:EX(時間停止。効果は概ね心眼と同じ)

【宝具】

『異星の機兵の斬山剣(オルゴナイト・バスカー・ソード)』

ランク:A 種別:対城宝具 レンジ:1〜45 最大捕捉:1

 バスカーモードの大出力に任せて大剣を振り回して殲滅する宝具。

【Weapon】

オルゴン・キャノン

オルゴン・ライフル/オルゴン・ソード

オルゴン・クロー/クローシールド

【解説】

 プリヤ時空のイリヤの2人目のサーヴァント。ギャグ補正故か、カレイドの魔法少女はサーヴァントを5体まで使役できる。

 とある戦乱で、名を残した機動兵器。

 ラフトクランズの側面の1つに、乗り手の魂が宿った存在。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「ラフトクランズ・アウルン」という。

 ただしそれは器の話で、魂の真名は「アル=ヴァン・ランクス」である。

 異星の生まれの騎士。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 …メタいなぁ。

 うん、メタい。

 

 そして、修練が終わった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 とある喫茶店。

 そこに、ひとりの少女が居た。

 少女はこう言った。

「店主、紅茶を要求します!」

「はいはい、ちょっと待っててくださいね」

と言って、店主はアールグレイの紅茶を出す。

 その少女は、魔術師である。それと同時に、非常に強い霊感を有する。

 故に、『亡霊がいる』気がして、冬木市に向かうことにした。

 故に、これは旅立つ前の休息。

 明日には出立し、冬木市に向かう。

 ―――彼女の名は鹿目菜乃花(なのか)、歳は14歳。

 英霊、神城まどかとその容姿が極限まで似ている魔術師。

 当の本人から見れば、ご先祖様とも言える人間である。

 

 菜乃花の魔術属性は、遠坂凛と同じく、アベレージ・ワンである。

 しかし、魔術特性は違う。

 彼女の魔術特性は、「回復・救済」である。

 これは、かの英霊にも通じるものがあった。

 ヒトを癒し、死の淵から救う。

 これが、彼女『達』のなせる技だった。

 

 菜乃花が冬木市に向かう理由は、実はもう1つある。

 一昨日、キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグに呼び出されたのだ。

「冬木市に7つの魔力塊の反応があった。それを調べ、倒せるなら倒してこい」

と、ゼルレッチに言われたので、サーチアンドデストロイを行うために向かうのだ。

 

 これは、聖杯戦争なき世界での、ちょっとした魔術師どうしの小競り合いの物語。

 サーヴァント達も、イリヤも、ミユも、全員被害者である。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜おまけ〜

 

没ネタその1:プリヤ世界でもまどかはフォーリナー

 空の盃がほぼ死に能力になる。

 ツヴァイで詰む。

 

没ネタその2:プリヤ世界でもまどかはアーチャー(無銘(女性))

 宝具が『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光』になるので、そこの心配はないのだが、黒化するので駄目。

 前任者、もしくは凛とルヴィアが彼女を倒せないので、ロストベルトになる。

 

没ネタその3:抑止力が出したモノが『セイヴァー』だけど…、原作(プリズマ☆イリヤ)の基軸(Fate/stay night)のスタッフが喜びそうなアノ人のコンパチ

 アノ人=アルトリア・ペンドラゴン。

 セイヴァーにした理由は剣と槍を同時に持たせたいから。

 言ってしまえばFGO1部6章の獅子王―――を、通常アルトリアに近い性格に改変した人。

 召喚当時の魂の熱が(イリヤがマスターの場合だと)冷めていそうなので、とりあえず没。

 アルトリアがアルトリア・オルタ見るとか色々ヤバイ。

 因みにMaterial3にもある通り、登場すること自体は決定している。

 

没ネタその4:年代変更

①2015年

 まどかの能力すべてが判明するが、人理焼却のリスクを伴う。

 起こりはしないが(レフ自害ルートである他に、そもそもゲーティアがビーストⅠとして顕現できない)。

 あと後述する設定のせいで到達不可能コードになる危険性がある(原作通りにすると、ではあるが)。

 某SSの設定を採用する気でいるが、彼女を出すのは色々とまずいので、没。

②2002年(=黄金の風ルート)

 ジョルノ居るんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!

 ジョジョとプリヤは同時進行にする設定にしたから、ジョルノ居るんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 まどかがジョルノに会ったらヤヴァイので、没。

③2314年(=イリヤイノベ化ルート)

 ELS『呼んだ?』

 この一言で察せって言うんねん。

 ELS来訪という危機的な状況でギャグコメディはキツイっす。

 流石にルビーもそこは弁えるだろうが…あの性格だからなぁ…。

 意外とありかもしれないけど、没で。

④新多元世紀元年(=天獄戦争ルート)

 論外。

 当時のヒビキ・カミシロとまどかが出会うと大変なことになる(D4Cとかバック・トゥ・ザ・フューチャー的な意味で)。

 

〜鹿目菜乃花(オリジナルキャラクター、で、いいのかコレ?)の設定〜

 

【名前】鹿目菜乃花

【性別】女性

【属性】中立・中庸

【魔術属性】五大元素使い(アベレージ・ワン)

【魔術特性】回復・救済

【好きなもの】人助け、料理

【苦手なもの】アッド、武器の分析、モノの鑑識、宗教

【天敵】この世の物差しで図るのもバカバカしい英霊(=神城まどか)、騎士道を貫き通すやつ(=ラフトクランズ・アウルン)、同じ五大元素使い(アベレージ・ワン)の使い手(=遠坂凛)

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 基本クラス最後の黒化英霊、それは、冠位を持つ星のための兵器だった。

 次回、「晩鐘」。

 聞くが良い、晩鐘は汝の名を指し示した。告死の羽―――首を断つか!

 『死告天使(アズライール)』!




次元力カツカツでもゴリ押しで第5宝具の最終段階をぶっ放すまどかパネェ(お前が言うな)。
あとアル=ヴァン氏を出しました。イリヤがエクストラクラスで固めてやがる…。だがなマジカルルビー、お前へのバツだと思って、堪えてくれ。
そしてオリキャラと言っていいのかよく分からないキャラですが、まどか顔です。髪の毛の色と瞳の色は『ロード・エルメロイII世の事件簿』のグレイさんをベースにさせてもらっていますが。
それでは、残り数話、プリズマ☆イリヤ編を駆け抜けていきましょうか!
行くぞ読者よ、鉄壁や不屈、加速や強襲の貯蔵は十分か?!


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Stage14「晩鐘」

すまない…、“山の翁”が敵ですまない…。
でもCCCエヌマほどじゃないからいいよね?
という訳で。行くぞ読者!精神ポイント(SP)の貯蔵は十分か?!


〜前回のあらすじ〜

まどか「レベル5の『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』がお披露目できてよかった…。でもデメリット多いんだよなぁ…」

アル=ヴァン「ゲーティア絶対赦さねぇ(一刀両断)」

凛「話についていけない」

ルヴィア「イリヤのサーヴァントが増えたでござる」

ミユ「何あの英霊?イリヤの友達?」

イリヤ「気絶明けに私のサーヴァントが増えたでござる、そしてどんどんチート化していってるのでござる」

ルビー『いやー、楽しくなって参りましたねぇ!』

サファイア『姉さんいい加減にしてください!』

ゲーティア「ぱっかーんされちったい。でもカレイドの魔法少女達にはいい刺激になっただろ(ジョセフ立ち)」

 

(???)

菜乃花「そうだ、冬木に行こう」

 

(墓場トーク)

アルトリア・オルタ「固有結界内でレイドか。だが固有結界の持ち主が固まってるのだが」

ヘラクレス「気にするな!(チャージマン研!風)」

メディア「しかもボスはノーザンでもサザンでもインフェルノでもイースタンでもうぇすたんでもなくて悪名高いLDGKですか」

メドゥーサ「どうなるか、見物ですね」

 

〜LoC討伐後〜

 

メディア「誰もリンクデッドしていない…、だと…?!」

メドゥーサ「そもそもオンラインゲームじゃないんですから、彼女の固有結界内の騒動ですからリンクデッド云々が関係ないのでは?

 イリヤ達は…、ほら、何度も乙ってますし」

アルトリア・オルタ「死んでいるではないか?!」

ヘラクレス「気にするな!(チャージマン研!風)」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 それは昨日のこと。

 固有結界を解除した時に、ルヴィアの携帯に電話がかかってきた。

「もしもし」

「もしもし、ロード・エルメロイⅡ世の助手のグレイです」

相手は、ロード・エルメロイⅡ世の助手。

 『あの』エルメロイ教室の教師の助手である。

「あなた達にあるものを送らせていただきました」

「え?えぇ?!」

困惑気味なルヴィアをよそに、お届け物を受け取ったミユがテーブルにドン、と置いたもの。

 それは―――鳥かごのようななにか。

「開封するね」

と私がスタンドの手で触れる。

 すると、鳥かごのようななにかは変化を始める。

「えーっと、送ったもの、とは…?」

とルヴィアが聞く。

 その質問に、フッ、と笑うように、グレイは答える。

「英霊の召喚触媒で、私の魔術礼装の真の姿。

 聖槍、『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』よ」

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

その時、小一時間はルヴィアの悲鳴がエーデルフェルト家に木霊した。

 ミユにもサーヴァントがいたほうがいいと思っていた頃合いだ。

 『全て遠き理想郷(アヴァロン)』に『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』。

 この2つの触媒を使って、あの英霊を召喚できるだろう。

 

 これは、果ての祈りを見出す旅路。

 最後の流星に願う事を、見つけ出す旅。

 

 

 

 これは、少女たちの最果ての紀行である。

 

 

 

 

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

 Stage5(全体Stage14)「晩鐘」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 時は戻り、あの固有結界での騒動から一夜明けた日中。

 アル=ヴァンは、高等部の凛達のクラスに嵌まり込んでいる。

『凛がうっか凛しているのだが…、介入すべきか?』

とアル=ヴァン。

 一体何をやったんだ…。

 私は初等部のイリヤのもとにいる。

 ただし、両者共に霊体化している。

 当然だよね。見られちゃまずいし。

『介入は禁止とする。静観していて』

と私は言った。

 

 さて、私のいる初等部は、というと。

 図工である。

「今日は粘土で色々作ってみましょう!」

そこまでにしておけよ藤村。

 これから、お前は地獄を見る事になるぞ。

 ミユの造る『抽象的な造形物』を、お前は見る事になるぞ。

 イリヤは、足を作り始めていた。

 形状から察するに、ラフトクランズ・アウルンかその他リアルロボットと考えられる。

「ここをこうして、こうやって…」

とイリヤがモノを作っていく。

 素材の色は蒼。

 まさか、と私は思った。

 まどかの知識にある、「蒼い装甲のリアルロボット」は、数機しかいない。

 膝に棘を持つリアルロボットと言われると、もう、アイツしかいない―――。

 サーヴァントとマスターは過去を夢として共有することがあるという。

 その場合、恥ずかし過ぎて悶え死にそうなくらい嫌なのだが―――、イリヤが『視て』しまった可能性がある。

 ―――“凶鳥の眷属”、エグゼクスバイン。

 アレを見たのならば、相当ヤバイ。

『〜〜〜ーーー!!』

当然恥ずかしさで頭がヒートアップした。当然だよね。

「ミユちゃん、これ、何かな?」

「人間という存在の矮小性を観念的に表現してみました」

―――。

 ――――――。

 ―――――――――。

 ――――――――――――は?

 超人の考えることはマジで分からんわ。

 え?お前が言うな?

 少なくとも私はパワーインフレとネタバレ要因なだけで少しは一般人(思考が)の型枠に収まっていると思うのだが?!

 ハァ…。

『地獄(アホども)を見た。

 地獄(凛とルヴィアの喧嘩)を見た。

 地獄(士郎の悲劇)を見た。

 あぁ、地獄とは、こうも簡単に来るものなのだな』

とアル=ヴァンが言った。どうしたんだ…?

『どうした?そっちで何かあったのか?』

と、私は訊いた。

『凛とルヴィアが喧嘩して、それに士郎が巻き込まれて、そして負傷した』

とアル=ヴァンが言った。

 いつもの。

 凛とルヴィアは仲が悪い。

 故に何かと癇癪を起こす。

 そして、今回は怪我人すら出したのだ。

(ハァ、こいつらは、揃って馬鹿なのか…?)

私はそう思うのだった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 そして夕方。

『話したいことがあるんですよ、セイヴァー・ジ・オーバーライザー』

とマジカルルビーに言われたので、イリヤの部屋でソレと対面した。

 私はカレイドステッキの取り扱いはできないんだが?

「で、話とは?

 私とて、暇を持て余しているわけじゃないんだ」

と私は言った。

『私達の創造主である魔法使いの側近のような人であるロード・エルメロイⅡ世の助手のグレイさんから、自分の魔術礼装であるアッドが送られてくる。

 そしてその正体はかのアーサー王が使ったとされる聖槍、ロンゴミニアド。

 おかしいと思いませんか?』

とマジカルルビーが言った。

 お前は何が言いたいんだ。

 いやもう、選択肢は1つしかないのだが。

「それで?私が知っている事(=英霊召喚)をやれ、と?

 馬鹿言うんじゃない。

 マスターはもう2体もサーヴァントを従えているんだぞ。

 キャパシティ不足だし、第一、お前が不利になるだけだろうが。マジカルルビー」

と私は言った。

 魔法少女作成器であるカレイドステッキを、私は許すつもりは毛頭ない。だが、自爆と言っても差し支えない発言も許さない。

 そのスタンスで言った。

「それで?誰がサーヴァントを召喚するんだ?まさか、凛やルヴィアとは言うまい?」

更に私はマジカルルビーに訊いた。

 マジカルルビーは『待ってました!』と言いながら、召喚主(いけにえ)を言った。

『ミユさんです!』

「よしOK、一発ぶちかませ」

ミユだと知ったらGOサインを出すんだよ!

 という訳で。

 翌日に実行することになった。

 

 そして、深夜。

 鏡面界に20時に突入。

 鏡面界全体の送電線に、専用回路を施し、投影した『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の大型試作型陽電子砲をマジカルサファイアにドッキング。

 電線を大量のバッテリーに直結。

 全バッテリーを陽電子砲に直結し、電力を伝える。

 だが、これはあくまでサブ。

 メインは、フルドライブのトロニウムエンジンとブラックホールエンジン(エグゼクスバイン)、オーバードライブのトロニウムエンジン(バンプレイオス)、ツインドライヴシステムの膨大なGN粒子を使用したタービンジェネレーター(ダブルオークアンタフルセイバー)である。

 また、ジェミニオン・レイやバルゴラ・グローリーS、リ・ブラスタTの次元力をコンバートしたメインの超超高圧電圧の電力を超高圧蓄電池に充電。

 やってることを言うと―――、ヤシマ作戦とヤシオリ作戦の同時発生だ。

 必然的に砲撃手はミユになっているが、技量的にミユじゃないと無理な作戦だ。

 なにせ相手は暗殺者のサーヴァント。

 それも、冠位のサーヴァント―――“山の翁”キングハサンである。

 やるには、ゴジラとラミエルを一度にたった一撃でぶっ倒すレベルの大出力が必要になる。

 また、凛・ルヴィアにはリ・ブラスタTにおけるSPIGOTの役回りを担ってもらう事にしている。

 また、“山の翁”の誘導に、ガンダムサバーニャ、ガンダムハルート、ガンダム・バルバトスルプス、ガンダム・グシオンリベイクフルシティ、ガンダム・フラウロス、ガンダム・キマリスヴィダールに担ってもらっている。

 また、ヤシマ作戦のデータを生前見ていた甲斐があった。

 故に、大量の砲台を周辺に設置している。

 発生(popもしくはスポーン)地点はだいたい把握している。なので、後は22時まで待機するだけだ。

「今日も龍肉のステーキだ、よく味わえよ!」

トロンベは今回も健在だ。

 アル=ヴァンは、背部にプロペラントタンクを大量に搭載して長期戦に耐えられるようにしている。

「アル=ヴァンも誘導役だからね。いいね?」

と私は言った。

 アル=ヴァンはこくりと頷いた。

 とはいえ、“山の翁”が出てくるのか…。ここって冬木だよな?アレ?“山の翁”って、ティアマトさん倒すキッカケ作ったアノ人だよな?

「とはいえ、『あの』ヤシマ作戦を模した作戦を思いつくとはね…」

と凛が言った。エヴァ知ってるのかお前…。

 

 

 

 5

 

 

 

 4

 

 

 

 3

 

 

 

 2

 

 

 

 1

 

 

 

 0

 

 

 

〜BGM変更:Bataille Decisive(EM20)〜

 

 時間が来た。黒化“山の翁”が現れる。

「来た、作戦開始!電力チャージ開始!美遊・エーデルフェルトは撃鉄起こせ!」

速攻で指示を飛ばす。

 戦闘、開始だ………!

 

〜開始数秒〜

 

「■■■………」

“山の翁”はガンダム・キマリスヴィダールを弾き飛ばす。すかさず攻撃してきたガンダム・グシオンリベイクフルシティの斧を、大剣で受け止める。

 私はその隙を突いて、『救済の弓(プルヴィア・マギカ)』を行使して重い一撃を食らわせる。

 冠位のサーヴァントは、そう簡単に倒せない―――否、並大抵のサーヴァントでは冠位のサーヴァントの前に立つこともできない。

「我が骨子は捻れ狂う…」

私は『偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)』を投影し、弓を引く。

「『偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)』!」

当たった。だが、“山の翁”にダメージは入っていない。

 太刀を持ったガンダム・バルバトスルプスが接敵する。

 しかし、“山の翁”の着ている鎧によって、太刀は防がれる。

「■■■………?」

そして、“山の翁”は突っかかった3機を薙ぎ払う。

 “山の翁”は、更にガンダム・グシオンリベイクフルシティに接敵し、追撃をかけようとする。

 ガンダム・グシオンリベイクフルシティはシザーシールドで大剣を防ぐ。

 そのまま、ガンダム・グシオンリベイクフルシティは力押しで“山の翁”を組み伏せようとする、が…。

「聞くが良い、晩鐘は汝の名を指し示した。告死の羽―――首を断つか!」

“山の翁”は躊躇なく宝具を撃つ。

 ガンダム・グシオンリベイクフルシティも、それに対抗して、シザーシールドを展開する。

「『亡き弟への供物(シザーシールド)』ォォォ!」

「『死告天使(アズライール)』!」

両者の攻撃は直撃。

 しかし、数秒だけ差が出た。

 ガンダム・グシオンリベイクフルシティの右腕と右サブアームが破壊される。

「まだだ…、まだ、終わってたまるか!」

ガッツで粘るグシオンリベイクフルシティ。

 しかし、私はグシオンリベイクフルシティが持たないのが分かった。

 

〜開始3分〜

 

『チャージが完了しました!

 いつでもどうぞ!』

とマジカルサファイアが言った。

 もうそんなタイミングか…。

「投影、開始(トレース、オン)」

私はあるものを投影する。

 神性あるものを縛る鎖―――。

「『偽・天の鎖(エルキドゥ・ツヴァイ)』!

 奴を拘束しろ!」

それを少し改造したものを、私は投影し、“山の翁”に括り付ける。

「■■■、■■■■■………」

“山の翁”はほう、と言いたげな雰囲気を漂わせながら、突っ込んでくるガンダム・キマリスヴィダールを封じられていない左腕で弾き飛ばす。

「キマリスヴィダール!サバーニャ!ハルート!バルバトスルプス!グシオンリベイクフルシティ!離れて!」

と私は言った。

 そして、私はミユに指示を飛ばす。

「最大出力…、砲射(シュート)!」

大出力陽電子砲から、陽電子と重光子(GN粒子)が混じった粒子ビームが発射される。

 穿つは心臓。狙いは1つ。

 そして、粒子ビームは、迷うことなく“山の翁”に直撃した。

「当てた。けど…」

とミユは言った。

 確かに、当たってはいる。

「第2射、スタンバイ」

と私は言った。念の為、第2射のスタンバイを行う。

 高耐久ヒューズも、とりあえず29個は残っている。

「各砲台、全起動。

 攻撃開始。

 ガンダムサバーニャは“山の翁”の牽制。

 ガンダム・フラウロスはミユの近くでダインスレイヴの発射準備」

私は速攻で指示を飛ばす。

「ツインドライヴシステム、安定稼働確認!」

「砲身冷却最優先!」「TS−DEMON稼働状態をサードステージに維持!」

「クアンタはトランザムの使用を考慮。

 メインリアクター群はエンジン出力上げろ!

 イリヤは作戦失敗時に『夢幻召喚(インストール)』して山の翁と殺り合う準備をしろよ!」

後方の支援系統は第2射のスタンバイを行っている。

 これ(陽電子)を防いだのならば、今度は速度や出力を上げる―――、つまり、仮称『冬木ヤシマ作戦』の角度を上げる他ないのだ。

「ガンダムハルートは粒子供給を開始!」

「了解だ!」

粒子量が足りない可能性を考えて、私は電池と名高いアリオスガンダムの後継機のガンダムハルートを呼ぶ。

「■■■………!」

“山の翁”は『偽・天の鎖』を弾き飛ばそうとする。

 しかし、そうはさせまいと、私が『エコーズact3』を投影し、能力で文字通りの重圧をかける。

「■■■■■■■■■■■■■■■■ーー!」

“山の翁”はそれに抗う。

 それを狙ってのことだ。私は更に重圧を強めていく。

「■■■、■■■………!」

“山の翁”は遂に地に膝をつく。しかし、その眼光には諦めの様子はない。

 ―――やはり、駄目か。

 ―――こうなったら、本当に、第2射に賭ける他ないな…。

 そう私は思った。

『第2射、スタンバイ完了!』

とマジカルサファイアが言った。

「撃て!」

「最大出力…、砲射(シュート)!」

そして、ミユは陽電子砲の引き金を引いた。

 しかし。

「聞くが良い、晩鐘は汝の名を指し示した。告死の羽―――首を断つか!

 『死告天使(アズライール)』!」

陽電子砲の粒子ビームは、“山の翁”の宝具によって一刀両断された。

 たった一射で、陽電子砲を学習した。

「…っ、イリヤ!」

私はイリヤに声をかける。

「ほぇ?」

「アーチャーのクラスカード!

 『夢幻召喚(インストール)』して“山の翁”を倒すんだ!」

と、私は一喝するようにイリヤに言った。

 

〜BGM変更:LAST STARDUST(推奨)〜

 

「でも…、あの力は…」

イリヤは躊躇う様子を見せた。

 私は彼女の側に行って、彼女の頬を引っ叩いた。

「………ッ?!」

「巫山戯るな!

 イリヤ、お前が私のマスターなんだよ!

 だったら、やらなければいけない事は1つだけだろうが!!」

と私は言った。

 語調が強くなってしまったが、私は礼儀なんてものと縁が少ない世界の生まれだった。

 だから、私はこうも語調が強くなっていってしまう。

「でも………、でも………!」

イリヤは自らのサーヴァントに一喝されてもなお、ぐずぐずしていた。

「自分の力に誇りを持て!

 そして、生きる為に戦え!

 それが、セイヴァー・ジ・オーバーライザーとして、マスターに言える1つ目と2つ目の助言だ!」

と私は言った。

 最後の流星に願う事は、決めているか?

 私は―――、死者だからな。

 別に願うことはない。

「生きる為に、戦う…?」

とイリヤは首を傾げながら言った。

「そうだ。

 私の世界は、生きる為に戦わなければ、そのまま地獄に落とされる世界だった。

 だから、ぐずぐずしているあなたに言える。

 この後後悔してもいい。

 だから、未来(あした)を掴み取るために、イリヤも戦うんだ。

 美遊・エーデルフェルトだって戦っている。

 お前が戦わなくてどうするんだ、イリヤ」

と私は言った。

 数秒の沈黙の後、背後を粒子ビームが通過していった。陽電子砲の第3射だろう。

 これは直撃したようで、“山の翁”は仰け反っていた。

「食らいやがれ!スーパーギャラクシーキャノン!!」

ガンダム・フラウロスのダインスレイヴも放たれ、“山の翁”に直撃する。

 しかし、“山の翁”は不死身の悪魔の如く、ダインスレイヴの弾丸を引き抜く。

「………行くよ」

とイリヤは言った。

 イリヤはそのまま、“山の翁”の前に立った。

(怖い。怖い…けど…)

自己に鞭を打ち、ステッキを前面に出す。

「………やらなきゃ、皆死んじゃう………」

魔力を、前面にチャージしていく。

「聞くが良い、晩鐘は汝の名を指し示した。告死の羽―――首を断つか!」

“山の翁”は宝具を解放する。

 空条承太郎の言葉を借りれば―――、「西洋のガンマン風に言えば、『抜きな。どちらが早いか試してみようぜ』というやつ」だろう。

「皆を殺させてたまるかァァァ!!

 全力全開の―――、砲撃(フォイア)ァァァッッッ!!」

「『死告天使(アズライール)』!!」

そして、撃ち抜かれた。

 

 

 

 ―――。

 

 

 

 

 

 ――――――。

 

 

 

 

 

 

 

 ―――――――――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 “山の翁”は消滅した。

 クラスカード『アサシン』は回収された。

 しかし、イリヤは火事場のクソ力の影響で、自分の力にビビって戦線離脱してしまった。

 そして、私も、イリヤの火事場のクソ力に巻き込まれ、左腕全体と左足首に大ダメージを負った。具体的には骨折だ。

 更に、私は激痛からか、気絶してしまった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 地獄(時獄戦役)を見た。

 地獄(天獄戦争)を見た。

 地獄(第3次世界大戦)を見た。

 地獄(アイズオブヘブン戦役)を見た。

 地獄(マーシフルモード事案)を見た。

 地獄(特異点F『炎上汚染都市冬木』)を、見た。

 私は何度も、戦争や災害などの地獄を見た。

 だが、私はそれを乗り越えてきた。

 でも、もし………、私がイリヤと同じ年齢だったとしたら。

 私は、十中八九、地獄(現実)から逃げようとするだろう。

『僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ!』

そして、最初の地獄(インキュベーター)を見た。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 目を覚ます。

 いつもどおり、床で寝ていたようだ。

「やっと、目を覚ましましたか。

 冷や汗かきましたよ?ラフトクランズ・アウルンがあなたを担いで帰ってきたときは。

 左腕骨折、左足首骨折。

 一体何やったら英霊が骨折するんですか」

そして、私の隣には、セラとアル=ヴァンが居た。

「イ………リヤ………は………………………?」

激痛に耐えながら、私は口を開く。

 結局、イリヤはどうしたのだろうか。

「イリヤさんは学校に行きました。でも、少しだけ顔が優れてませんでした」

とセラが言った。

 アル=ヴァンはイリヤに「ついてくるな」と言われたらしい。

 令呪は使われたくないので、アル=ヴァンは不服ながらもその命令に従った、とのこと。

「あの、馬鹿野郎………」

私は苦虫を噛み潰したような声で言った。

「あぁ、まだ起きないでください。

 幾ら貴女に魔術回復のスキルがあるからと言っても、骨折を何とかできても激痛だけはどうやったって消せないので…」

とセラは言った。

 骨折は、私が起きたのに気づいたセラと話しているうちに、魔術回復でどうにかした。

「大…丈夫だ………、心配は…いらない…よ………。

 この…程、度で…、へばってたら…、英霊の座に…登録…されて…ない、から………」

私は立ち上がりながら言った。でも、流石に外には出られる気がしない。

 ので、イリヤの部屋に籠って読書でもしていよう。

 今日は何を読もうかな…。

 イリヤの部屋にはこのお年頃向けの本しかない。故に論外だ。

 だから私は、『知りたがる山羊のスフィア』に貯蔵されている本を読むことにした。

 『コーラン』とか『聖書』とか、そういう宗教的なものは貯蔵されていない。

 『Fate/stay night』は…、当時は18禁PCゲームである為、やれない。

 故に私は、文豪の本を読む。

 『人間失格』。

 私にも、ある理由で馴染み深い言葉が題となった小説を読む。

 そして、イリヤが帰ってくるまで、私は次元力で激痛を鎮めながら、『人間失格』をじっくり読んでいた。

 第一の手記を読み終えるかどうかのタイミングで、イリヤが帰ってきた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 翌日。

 今日もイリヤ達は授業だ。だが、今日はアル=ヴァンだけイリヤの授業を見に行っている。

 何故、イリヤにあの能力があるのか。

 調べようとしても、まるで「只の人間ですよー」と言うように、Nullが発生する。

「何故だ…?」

私は原因を調べ始める。

 セラの言う『力の封印』が原因なのか?

 ―――否。

 イリヤに内なる存在が居て、その内なる存在がサーヴァントに提供している情報を制限している?

 ―――否。

 じゃあ、何が原因なんだよ…。

 そうこうしているうちに、イリヤが帰宅した。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 イリヤが風呂に入っている間、私はイリヤの『制御人格』の調査を開始した。

 ミユの証言では、セイバー戦で「なんかおかしかった」という。

 ならば、トラッカーをつけて確認するだけだった。

「これはすごいな…」

仮説は是であった。

 イリヤの『力』には、制御用の人格が据えられている。

 それが暴発する周期があるらしく、その周期とイリヤの全力全開のタイミングがたまたま重なった。

 私が有する『いがみ合う双子のスフィア』のスフィア・アクト『霊子との同調』の影響もあって、本来想定されていた出力を遥かに上回る出力の『砲撃(フォイア)』が発生した………ようである。

 これは、色々と不味い。

「スフィア・アクトはどうにもならないんだよなぁ…」

と私は言った。

 

 そして、イリヤが風呂から上がってきたときに、私はイリヤに訊いた。

「………イリヤってさ、自分の力にビビっているよね?」

「―――ッ?!」

イリヤの顔面は一瞬で青褪めた。

 しかし、私は意見を言うのをやめない。

「私だって、主従関係にある存在なのだから、イリヤの持つ『力』なんだよ?

 ラフトクランズ・アウルンだってそうだ」

と私は言った。

 イリヤは逃げ出そうとしているが、現実を受け止めないと、イリヤが明日に進めない気がした。

 だから、脚部は『夢幻の射手』が固定している。

「―――そんな私達を見て、『怖い』なんて思うかな?」

と、私は言った。

 イリヤは戸惑っているようだけど…、私とイリヤの立ち位置が逆だったらはっきりと『怖い』と言える。

 そんな気がする。

「セイヴァー達だったら、優しいから怖くない。でも、あの力は…」

とイリヤは言った。

 ―――優しくないから、怖い。

 最後の言葉が容易に想像できた。

 私はイリヤをもう一度張り倒す。

「〜〜〜?!」

「巫山戯た発言をするのもいい加減にしろ!

 私達が優しい?

 そんな訳無いだろうが、愚か者。

 英霊っていうのは、その殆どが矛盾を抱いて死んでいっている。

 『ジ・オーバーライザー』である私だって、『明日を望む夢』という名の『希望』と、『無限の地獄を見続けなければならない』という名目の『絶望』を相反させ続けてここまで来た。

 私はたまたま、それを超えられただけ。

 でも、その矛盾が、優しくない馬鹿力を生んでるんだよ。

 少しぐらい理解しろよ、アホ『入りや』」

慣れないダジャレを交えつつも、説教をする。

「何がアホですって?!」

当然マスターは逆上するが、成人に比べたらイリヤの知能なぞ、無知蒙昧(まだ未熟)に過ぎない。

 こんなものだったら、前の前のマスターのほうがまだ知識はあった。

 それ以上に前のマスターのほうがまだ知識はあった。

「とにかく………、イリヤ、お前に言えることは1つしかない。

 自分の『力』と向き合いなさい。

 結局は『力を使った』っていう『現実』と向き合わなきゃならないんだよ」

と私は言った。

 結論を出すのはイリヤ(彼女)であって、私ではない。

 故に、結論を出すまで、待つことにした。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 翌日。

 やはり、休みというものは偉大だな。

 結局、イリヤは「『現実』を受け入れる」という結論を出したが、少し怪しい。

 怪しいので、私は次のクラスカードの回収はやらなくていいと言った。

 というか、中途半端な覚悟でクラスカード回収任務をやろうとするな。

 それで、今日はエーデルフェルト邸にいる訳だが。

『いやー、イリヤさんを突っぱねるとは…。

 流石にセイヴァーはやる事が違いますね!』

とマジカルルビーに言われた。

 プツン、と堪忍袋の緒が切れた私は、マジカルルビーの輪っかのところを思いっきり引っ張った。

『イタタタタタ。痛いですって!』

とマジカルルビーが文句を言ったが、流石に私はキレた。

「私は、あんな中途半端な覚悟で戦場に赴く馬鹿野郎が嫌いなだけだ」

と私は言った。

 未熟な自分―――『鹿目まどか』も、覚悟が足りない馬鹿だった。覚悟が十分になったのは、第3次世界大戦中期から、末期ぐらいだ。

『それで、何するんです?』

とマジカルルビーが訊いてきた。速攻で無視。

 私はミユが出てくるのを確認すると、ルヴィアに広いスペースを提供するように言った。

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

 降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」

で、何をやっているのか、というと。

 英霊召喚である。

「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ(みたせ。みたせ。みたせ。みたせ。みたせ)。

 繰り返すつどに五度。

 ただ、満たされる刻を破却する」

ルヴィアを説得する―――、という工程は、まさかの二つ返事で了承という結末だった為、ミユに召喚方法を伝授した。

 ―――聖杯戦争はないので、『聖杯の〜』の部分が端折られている。

「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

召喚の触媒は、グレイの『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』とアルトリア・オルタが落とした『全て遠き理想郷(アヴァロン)』。

 故に、召喚されるサーヴァントは―――、ただ独り。

 “騎士王”アルトリア・ペンドラゴンである。

 いや、アーサー・ペンドラゴンが出てくるかもしれないけど、そこは多分Fate補正が利くだろう(メメタァ)。

「応えよう。私は貴女のサーヴァント、セイヴァー。聖剣と最果ての槍を以て、貴女の力となる者です」

せいぜいセイバーかランサーだろうと思っていた私が馬鹿野郎だったー!!

 アイエエエ?!獅子王?!獅子王ナンデ?!

「あのー、ニンジャリアリティショックみたいな発作起こしている人が居るのですが。

 マスター、彼女はサーヴァントですか?」

と、アルトリア(?)はミユに訊いた。

 当の本人は原作プリヤでセイバー戦で地中からマジカルサファイアが出てきた時に見せたような表情で硬直している。

 ちなみに私は『ニンジャスレイヤーではNRS時に必ずと言っていいほど発生する』失禁はしていない。

「え、えぇ。ここにはマスターであるイリヤは来てないけど、そうだよ、一応」

とミユは言った。

 アルトリア(?)はデジャヴュすら感じさせる表情で私を見てくる。

 何だよその「鍋!」って言いそうな表情は!

 やめろぉ!

「(聖杯戦争じゃないんですね………)

 えぇっと、抑止力に引っ叩かれて出てきたはいいですけど…、まさか、単に抑止の輪から『呼ばれたから行けや』と言われて出させられて、帰還不能になったやつですか?」

知らんがな。あと性格は青セイバーなんだな。

 そして、ミユが。

「何このイロモノオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

と絶叫した。

「イロモノって酷くないですか?!貴女のサーヴァントですよ!私貴女のサーヴァント!」

ミユに弁解を行うセイヴァーアルトリアだったのだが。

 ①ミユが近寄ってこない。

 ②1歩近づくと3歩遠ざかられる。

 ③後ろを取ろうとするとダッシュで逃げられる。

 ④圧倒的50m走の記録差。追いつけない。

 ⑤\(^o^)/オワタ

 結局、ミユの「セイヴァーアルトリア=イロモノ」という誤認識は次のクラスカード『アルターエゴ』回収までは、変わらなかったのである。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜オマケ〜

 

救トリア「イロモノ扱い酷すぎませんかマスター?!」

ミユ「実際イロモノじゃないですか」

救トリア「何処が?!」

ミユ「■■■■■■■■■みたいなところ」

救トリア「うわーん、私の黒歴史つかないでーーーー!」

ミユ(黒歴史だったのか)

 

まどか「いや待てって言ってるだろ」

イリヤ「行かなきゃ皆やられる」

まどか「クラスカードに?」

イリヤ(こくり)

まどか「心配しすぎだ、だから安心して引っ込んでてくれないか?」

イリヤ「………(漆黒の意思)」

まどか「………急にジョニィ化するのやめてくれませんかねぇ?!」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 次のクラスカードは『アルターエゴ』!ろくでもない奴ばかりだろうから、作戦会議を開かせてもらう!

 殺生院キアラだったらまどかの目的の1つが達成されるんだけどなぁ。

 現実は非情である。

 次回、「第8の黒化英霊」!

 作者は某作品の某人物が好みにどストライクだそうです(自虐)。



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Stage15「第8の黒化英霊」

今回は北朝鮮の問題に触れたりしていますが、該当国を貶めるつもりはありません。ご了承ください。


〜前回のあらすじ〜

グレイさん「ロンゴミニアド送ったったwwwwww」

ルヴィア「イェアァァァァァァァァ(発狂)」

ミユ「ひ、ひぃぃぃぃぃ!」

マジカルルビー『いやー、面白くなってきましたねー』

まどか「………(審議拒否)」

イリヤ「………(絶句)」

凛「………(困惑)」

マジカルサファイア『姉さん自重してください!』

キングハサン「本日の犠牲者だ、盛大に笑うといい!」

アル=ヴァン「何も笑えんからやめろぉ!」

??????(ガクガクブルブル)

救トリア「イロモノ扱いされたー、誰か慰めてー」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 基本クラスの黒化英霊は倒された。

 残るは例外のクラス―――、エクストラクラス『アルターエゴ』の黒化英霊のみ。

 その正体は最初は判明せず。

 しかし、私は可能性が高い英霊の名を知っている。

 ―――メルトリリス。

 恐らく、そいつだと考えた私は、キングプロテアとか沖田総司〔オルタ〕などじゃないことを祈りつつ、面子を選りすぐるのであった。

 

 

 

 拝啓、グレイ様。

 

 英霊召喚の折に、ロンゴミニアドが消費されなかったこと、そして、呼び出した英霊自体がロンゴミニアドを持っていたことを報告します。

 

 この世界では、知名度が低いこともあって、私は素のステータスで粘っています。

 しかし、私は人類に対してその毒牙を剥く気は全くありません。

 そもそも受け持つ理の関係で人類に敵対できません。

 そこはご了承ください。

 

 召喚されたサーヴァントは、エクストラクラス『セイヴァー』のアルトリア・ペンドラゴンでした。

 その彼女は、召喚された際にロンゴミニアドとエクスカリバーを持っていました。

 なので、この手紙と共に、貴女に返却させて頂きます。

 

 クラスカード回収任務は順調であると、ロード・エルメロイⅡ世にお伝え下さい。

 

                  無銘の救世主より

 

 手紙を封筒に入れて封をし、ロンゴミニアドからアッドに戻して、私はグレイさんのもとに送った。

 

 

 

 真名バレ、しないことを願いながら。

 

 

 

 

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

 Stage6(全体Stage15)「第8の黒化英霊」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 エーデルフェルト邸。

 会議室。

「それでは、作戦会議を始めます。

 便宜上、家主である私、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトが仕切ります。

 トオサカ・リンは書類を纏めるのを担当してもらうわ。

 何せ、ここには魔術協会には無縁の『無銘の救世主(神城まどか)』『多重人格の騎士(ラフトクランズ・アウルン/アル=ヴァン・ランクス)』『獅子王(アルトリア・ペンドラゴン〔セイヴァー〕)』『オタク(イリヤスフィール・フォン・アインツベルン)』『抑止力から目の敵にされた少女(美遊・エーデルフェルト)』しかいない。

 だからここでは上下関係は問わないものとするわよ」

とルヴィアが言った。

「推定されるスペックは、こんな感じ」

と言って、私は書類を提示した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

【元ネタ】???

【クラス】アルターエゴ

【マスター】存在しない(黒化英霊)

【真名】メルトリリス

【性別】女

【身長・体重】190cm・53kg

【属性】■■■■■

【ステータス】筋力★ 耐久★ 敏捷★ 魔力★ 幸運★ 宝具★

【クラス別スキル】???

【固有スキル】

 対魔力:B

 騎乗:EX又は★

 単独行動:A〜A+++

 女神の神核:B〜A+

 ハイ・サーヴァント:A〜A+++

 クライム・バレエ:A

 メルトウイルス:EXオーバー

 加虐体質:A

 霊基拡張:A

【宝具】

『弁財天五弦琵琶(サラスヴァティー・メルトアウト)』

ランク:EX 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:1〜★ 最大捕捉:最大出力で7000人

 人を、世界を溶かす対次元宝具。元々は対人宝具だが、黒化英霊と化したことによって出力が上がっている。

【Weapon】

???

【解説】

 詳細不明。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 メルトリリスの推定スペックである。実際にはこれを上回る可能性がある。

「たったこれだけですか?」

とミユが訊いてきた。

「そうだね。たったこれだけ。これ以上になると、一度戦う必要がある」

と私は言った。

 一度戦うという選択肢は、流石に無理だ。

 メルトリリスのスキル、『メルトウイルス』のせいでステータスが弱体化させられる。

 私が用意できる戦力だけで何とかなるかも怪しい。

 そうやって話している時だった。

「はぁ、はぁ、はぁ………」

イリヤが駆け込んできた。

 どうしたのだろうか?自宅で待てと言ったのだが…。

「テレビ!テレビつけて!N○K!」

イリヤが大声で言った。

 …待てよ?今年2004年だろ?

 まさか…。

 ―――と思ったが、よく聞くと外で国民保護サイレン鳴ってるじゃねぇか?!マジで?!

 ―――私の知ってる北朝鮮じゃねぇ!!

「―――ッ!投影、開始(トレース、オン)!」

私はノートパソコンを投影する。

 そして即座に、オーギュスト氏が持ってきたLANケーブルを接続し、ネットに接続する。

 パッと見た、N○Kの公式サイトの見出しには。

『北朝鮮が核弾頭搭載ミサイルを4発発射』

『対象は沖縄、九州、東京、東北と想定』

『Jアラート発令中、速やかに屋内に退避』

と書かれていた。

「…北朝鮮が核ミサイルを発射した?

 迎撃は?」

と私は言った。

 すぐさまテレビを点ける。

「午前11時30分ごろ、北朝鮮がミサイルを4発発射しました。

 対象地域は、沖縄県、鹿児島県、宮崎県、熊本県(中略)、東京都、神奈川県、埼玉県(中略)、福島県です」

とニュースのアナウンサーが言った。

 画面には例の画面が表示されていた。

 しかも画面右下には、かなり広い範囲を黄色のマーキングが点滅している。

 その範囲に、ここ冬木市はどっぷり入っていた。

「流石に第4宝具では放射線までは防ぎきれないんだよなぁ…。でも、やるだけやってみますかね…。

 我らを守れ…、『主守る次元の盾(D・フォルト)』!!」

上空100mに、次元断層が展開される。

 だが―――冬木市全体が限界だ。

 ―――私はイリヤとミユに言った。

「悪い、冬木市全体が限界だ。

 『主守る次元の盾(D・フォルト)』は、本来の射程は3kmだからな…。

 とりあえず観測機飛ばす。

 それに『主守る次元の盾(D・フォルト)』を乗せるから、場合によっては身を挺して防いでもらおうかとも思ったけど、核ミサイルだからな…。

 だから、覚悟してほしい。

 冬木市の周りは、焦土になってるだろうからね…」

と。

 そして、私は生前の記憶を辿り、ありったけの偵察機、及び迎撃機を配備する。

 ダブルオークアンタフルセイバー、ガンダムサバーニャ、ザンライザー、ガンダムハルートの4機を冬木市の北部に、エグゼクスバイン、エクスバインガンナー・タイプL/R、ビルトラプター・シュナーベルを冬木市の南部に。

 ビルトビルガー、ビルトファルケン、量産型ゲシュペンストMk-2改(カイ機)、ハイペリオンを冬木市の西部(深山町)に、ジェミニオン・レイ、リ・ブラスタT、バルゴラ・グローリーS、ゼルガードを冬木市の東部(新都)に展開。

「ミサイル確認、新都方向にまっすぐ突っ込んでくる」

「パーツ分析、すでに弾頭のみである様子」

「霊子の波長から、プルトニウム型核弾頭であると推定される」

「撃墜しますか?」

投影した各機より、情報が伝達される。

 私は新都区画担当の機体群に「回収」を命じた。

「了解、回収作業に移行する」

とジェミニオン・レイが言ったのを皮切りに、4発のうちの1発―――、それが急に減速し始める。

「ジェミニオン・レイがキャッチした、現在弾頭減速作業中」

という報告を、エーデルフェルト邸付近に展開したバンプレイオス、ラフトクランズ・アウルン、エクサランス・レスキュー、アウセンザイターから成る管制部隊が行った。

 ノートパソコンのモニターに映っているレーダー管制システム(イージス艦のそれに近い)に映っている友軍機(ジェミニオン・レイ)と核ミサイル(識別コードはNK-1)は、確かに減速している、が…。

「なにか、おかしくない…?」

とイリヤが言った。

「おかしいですね。

 『かくみさいる』が何かは知りませんが、何か、嫌な予感がします」

救トリアが言った。騎士として兼ね備えた直感故か、『なんかやばい』と感じるらしい。

 ミユからイロモノ扱いされているけど。

「止めたぞ!」

瞬発力のえげつなさが際立ってるジェミニオン・レイがキャッチしてよかった、と私は思った。

 そして、ジェミニオン・レイに解析鑑定をしてもらって、マジの核弾頭かどうかを確認してもらった………。

「この弾頭、北朝鮮が持つ核弾頭にしては強すぎる!」

という、ジェミニオン・レイの報告が入った時は、私は固まった。

 送られたデータは、広島原爆ことリトルボーイを容易く上回る、150キロトンという爆発威力が記されたものだった。

 こんなものがぶっ放されたのだ。

「破壊しよう」

と私は指示を送った。

 数秒後、ハウンドペネトレイター発生に伴う衝撃波がエーデルフェルト邸を襲った。

「破壊完了、残骸は虚空に送ったから多分放射線被曝の心配はないだろう」

とジェミニオン・レイは言った。

 そして、数分後、テレビが色々と情報を伝えた。

 まず、沖縄方面に放たれたものだが―――、展開していたPAC-3によって破壊された。

 核弾頭ではなかったが、ミサイルの残骸による被害が発生した。

 次に、九州方面―――冬木市。

 こちらは、ミサイルは九州上空を通過したと公では説明された。

 ルヴィアが根回ししたのだろう。

 次に、関東地方にぶっ放されたやつは、核弾頭だったと推測されるが、イージスシステムが間に合い、撃墜に成功した様子。

 次に、東北方面に発射されたミサイルだが、核弾頭で、迎撃が間に合わず、直撃した様子。

 最初から狙われたのか、それともただの偶然かは不明だが、福島第一原子力発電所に(言い方が悪いが)クリーンヒットしたらしく、着弾地点は抉れていた。

 イリヤ達はこの日、地獄を見た。

 地獄を見た。

 核戦争という脅威が首元まで迫っているという、現実を思い知らされた。

 私やアル=ヴァンもまた、地獄を見た。

 私達が生きた世界とはまた別の歴史を辿ったことになったイリヤ達の世界の、地獄を見た。

 救トリアもまた、地獄を見た。

 自身が生きた時代の戦争とはまた別の地獄を思い知らされた。

 しかし、彼女らなくして、九州は―――冬木は守れなかった。

 私は、東北を守れなかったことを悔やんで、床を思いっきりぶん殴ってしまった。

 ちなみに、爆発の威力はミニットマンⅢとほぼ同等に増幅されていた。

 その理由は定かではない。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 再開された作戦会議では、イリヤがママ―――アイリスフィール・フォン・アインツベルンに激励されたことを発言した。

 そして、気合上げてイリヤがリビングに行ったら、セラとリズが居てテレビが点けてあり、そのテレビでJ−アラートの発令を知り、ダッシュでエーデルフェルト邸に駆け込んできたらしい。

 もしイリヤの行動がなかったら、と考えると―――十中八九、英霊である私達も含めて、お釈迦になっていただろう。

 そう考えると、頭が少し痛くなる。

「では、作戦会議の続きを始めます。まず、攻撃パターンについてですが…」

とルヴィアが言った。

 攻撃パターンだが、これは私自身わからない。

 『無銘(女性)』時代に殺りあった記録はあるが、記憶ではないのでよくわからない。

『全知全能かと思ってたんですけどー、まさかそんなオチがあったんですかー。期待はずれですねぇ!』

とマジカルルビーが言い放った。

 ちょっと聞き捨てならないですねぇ………(# ゚Д゚)。

 私はマジカルルビーの柄を思いっきりぐにゃぐにゃ曲げて、ダメージを与えていった。

 更に、『夢幻の射手』によってマジカルルビーは殴られた。

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ、オラァッ!!』

怒涛のオラオララッシュを食らったマジカルルビーは『酷くないですか?!』と言ったが―――自業自得だ。こらえてくれ。

 それで、作戦会議は進んでいった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

①メルトリリスの攻撃パターンについて

 私が発言。

 実際に殺りあってみないとわからない。だが、攻撃パターンの中にメルトウイルスを突っ込んでくる可能性が高い。

②『アルターエゴ』の相性について

 アル=ヴァンが発言。

 ルーラーに弱く、フォーリナーに強い。

 その為、(私が投影した贋作英霊の)天草四郎時貞やジャンヌ・ダルクを前線に出す分にはいいが、間違ってもアビゲイル・ウィリアムズや葛飾北斎を前線に出してはいけない。

 また、バーサーカーとは互いに殺し合う(相性が互いに有利になる)関係になる。

 なので、ヘラクレスとかランスロット(狂)とかは絶対に前線に出てはいけない。

③対策として

 まず、フォーリナーとしての相性関係を有する私(まどか)はほぼ戦力外であることが公然となった。

 イリヤの案

〔①前線に三騎士(セイバー、アーチャー、ランサー)を置く

 ②中衛にイリヤ達、キャスター、ライダー、アサシンを配置。

 ③後衛にその他クラス、私(まどか)、凛、ルヴィアを配置。トロンベも当然ここ。

 ④同じアルターエゴであるアル=ヴァンと、救トリアは前線に配置〕

 ミユの案

〔①前線にセイバー、ランサー、ルーラー、救トリア、アル=ヴァンを配置。

  タゲ取り役。できる限りタフな英霊が来てほしい。

 ②中衛にアーチャー、バーサーカー、ライダー、アサシン、私(まどか)、アヴェンジャー、ムーンキャンサーを配置。

  主に射撃で対応してもらう。

 ③後衛にトロンベ、凛、ルヴィア、フォーリナーを配置。

  補給係。入場口近くで陣張ってろ〕

 この2案のうち、私(まどか)が動けるミユの案が採用されたが、イリヤもイリヤでイリヤらしからぬ完璧な陣形(鶴翼の陣)が評価された。

 ミユの案は、先のロードオブカオス戦で使われた、あの配置が参考になっていると考えられる陣形を設定されていた。

 だが今回は、陣形は両方共不採用となっている。

 

 時系列関連も大まかに纏められた。

 ①出現20分前に集合、鏡面界へジャンプ。

 ②鏡面界にて、贋作英霊を展開し、スタンバイさせる。この際に、できる限り前中後衛を分けておく。

 ③出現10分前に、メルトリリス迎撃用のデコイ(砲台、VLS等)をありったけ設置。設置要員の贋作英霊は開始15分前くらいに召喚。

 ④THAAD、PAC-3も最低5基ずつ設置。

 ⑤出現5分前。補給要員第二陣を投影。

 ⑥開戦。

④次に見つかる可能性があるクラスカード

 無し。これが最後。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 といった感じで纏められ、解散となった。22時開戦である為、21時30分ぐらいには集合しておく必要がある。

「イリヤ、来るなら絶対に寝坊するなよ?」

「わかってるよぉー」

ねぼすけであるイリヤに、私は忠告した。

『大丈夫ですよ、イリヤさんはこういう日は寝坊しませんかr―――いだだだだだだ?!』

余計なことを言うマジカルルビーを、私は思いっきり引っ張った。

 大体、凛の話によると、イリヤの魔法少女化の原因はマジカルルビーのせいじゃないか。

 『魔法少女』を毛嫌いしているサーヴァントのマスターが『魔法少女』って結構しんどいんだぞ?!

 頼むから、頼むから…、某「勝利はあたしのためにある!」な主人公のプリズマ☆イリヤにはならないでくれよぉぉぉぉ?!

 

 はぁ。

 別作品の話題を地の文で振ったところで。

 私はどういう訳か、イリヤの部屋の床に突っ伏していた。

 い…、いや、全くもって理解を超えていたのだが…。

 あ、ありのまま、今起こったことを、今目の前にいる者に話すよ?!

 「イリヤが部屋に入ったと思ったら、部屋の中のテレビをつけて報道特別番組を見始めた」

 な…、何を言っているのかわからないと思うけど、確かに、「今起こっていること」を把握するのは重要なんだけど、イリヤの歳を考えるとドン引きしたくなるというか…。

 貪欲とか社会の授業とか、そんなちゃちなものじゃ断じてない…。

 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったよ、うん………。

 で、ニュースでは「福島第一原子力発電所跡地のクレーター」を映し出していた。

 着弾爆破だったらしく、地面が抉れていた。

 いやー、超次元世界でもこの世界でも、核の脅威は変わらないねぇ。

 超次元世界ではそれ以上にB兵器とかC兵器とか時空震動弾が脅威だったけど。

 でも超次元世界じゃツァーリ・ボンバがデザイン段階のもので実戦配備されているレベルなんだ…。

 この世界のほうがマシなんだけれども…。

 北朝鮮の軍事的な発展速度がえげつないでござる。

 飛んだやつはIRBM(中距離弾道ミサイル)だったけど、でも150キロトンって…。

 やっぱり着弾したら肉体(偽りの身体)が無事じゃなかったんだな…。

 しかし、半径20km圏内に避難指示が出ちゃったね、福島。

 …原発事故じゃなくて、北朝鮮がスナイピングしたっていうのが、やっぱり恐ろしい。

 でもこのまま笑ってたら、不謹慎だから、言わなきゃね。

 犠牲者にご冥福をお祈りします。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 アルターエゴ戦まで、残り5日。

 私は、北朝鮮がなぜここまで成長したのかを考えていた。

 思いつく仮説としては、「スパイが優秀な情報を齎した結果、現実世界の2017年レベルの技術力を持った」というものだ。

 また、人工衛星と称したものも、こうのとりレベルのデカさになっている。これを考えるとやっぱりこの線があるのだが…、これだとちょっと疑問になるものがある。

 アレ?JAXA何やってんの?

 情報漏れてるじゃないか。

 と私は思ったが、サイバー攻撃受けたとか、スパイ入ったとかいう情報はネットに上がっていない。

 それ以上に日本は北朝鮮との交通ルートを持っていない。

「マジカルルビー、創造主なら、核弾頭の出力上昇に何を使う?」

と私は気まぐれでマジカルルビーに訊いた。

 いや、知るわけ無いか、と諦めようとしたが。

『多分、魔術でインプロージョン方式の核弾頭の威力を底上げすると思います。着弾したときに、周りのマナを吸収して術式発動、インプロージョン用の火薬の威力を一気に上げて、圧縮出力を底上げするのではないかと』

とマジカルルビーは言った。

 愉快型魔術礼装らしからぬ答えに、私は自分の耳を疑った。

 しかし、圧縮出力の底上げ、ねぇ…。

「でも、いくら高圧になったからって、メインの核が少なければ威力が―――、いや待てよ…?

 150キロトンだろ?ってことは、原爆じゃなくて、水爆なのか?!」

と私は叫んだ。

 だとしたらヤバイ。マジでヤバイ。

 魔術的に威力が底上げされた強化原爆だって言うのならば、なんとなく納得できる、が…。

 水爆ってちょっと待て。これ絶対ロシアが首突っ込んだだろ。

 いやー、社会って怖い。

 領土の為に同じ共産主義国に核ミサイル撃たせるとか―――、汚い。(※本作にロシアを貶めるような意図はありませんが、実際に『部下の国に攻撃させる国』がありそうで怖いです)

『でも、技術力のインフレーション進化には繋がりませんよね…』

とマジカルルビーが言った。

 お前は愉快型魔術礼装して私にぶん殴られてりゃいいんだよ!…と言いたいところだが、ロシアの技術提供があったからと言って、技術力が上がるとは限らない。

「…軍事ドクトリンを上手く推し進めたのか?

 研究をうまいことやったのか?」

と私は言った。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 メルトリリス戦まで、あと4日。

 北朝鮮情勢考えるのがつかれた私は、今霊体化してイリヤの学校にいる。何故って?

 気分転換だよ。

 とはいえ、朝礼で北朝鮮ミサイル案件が出てきた際には冷や汗かかされた。

「黙祷」

校長か教頭か知らないが、男性教諭がそう言った。

 体育館がし~んと静まり返る。

 足音は響かない。

『アル=ヴァン、そっちは?』

と私はアル=ヴァンに訊いた。高等部はどうなんだろうな。

『見事に沈黙している。これが黙祷というやつか』

とアル=ヴァンが言った。ありゃ~、追悼ムードなのかー。

 いや、平然としている私達サーヴァントがおかしいんだけれども!!

 とはいえ、ここま………。

 ちょっと待て、救トリアがマジの黙祷してる。霊体化してるけど。

 人を失うのは、騎士王にとってきつかったようだ。

 単に私達がおかしいだけ。

 おかしいだけなんだ…。

 理由は簡単だ。私とアル=ヴァンは、理不尽すぎる世界を生き抜いてきたせいで、心が腐っているのだ。

(無/の剣製(アンリミテッドロストワークス)と言うべき精神状態ってところなのかな、今の私達は)

と私は思った。

 

 そして、教室に戻っていったときに。

『流石に、辛いですね。死者が出るというのは』

と救トリアが言った。肉体が『女神ロンゴミニアドみたいなナニカ』でも、魂は『アルトリア・ペンドラゴン』だから、魂が熱を帯びている。故にそう言ったのだろう。

『凄いや。黙祷捧げられるなんて…。

 私には出来っこない。精神が腐りきった私には出来っこない…』

と私は言った。

 だけど救トリアは『いつかまた、できるようになりますよ』と言ってくれた。

 ―――その言葉は、私の魂の焚き木となって、魂の炉に焚べられた。

 あの非常事態の後に行われた授業は、国語だった。

「イリヤ、そっちは大丈夫だった?」

とイリヤの友達が言った。

 確かに、生存確認は大事だ。だが―――。

 冬木市全体大丈夫だから。普通に考えてイリヤの親族無事だから!

「大丈夫だよ、怪我はないし」

とイリヤが言った。

 あぁ、こういう学園モノって苦手だ…。

「こらー!無駄話はしないッ!」

と藤村大河が言った。生存確認は大事なんだけど、国語の授業には邪魔だったな。

 よし、今日の夜おちょくろう。

 

 それで、授業後。

「イリヤ、アルターエゴって倒せると思う?」

「いつもどおりやればいいんじゃなーい?」

ミユとイリヤの、一種の作戦会議が始まった。

 昼間の町中を堂々と歩けない私は、聞くだけの立場である。

 そもそも英霊なんて公の場で出したら色々とヤバイから!

「じゃあ、また明日」

「ミユ、またね~!」

そして、家についたのでイリヤとミユは別れた。

 ―――またね~、で済んでしまう程のレベルじゃないくらい近いんですがそれは。

 で、イリヤの部屋で、アル=ヴァンと私は実体化した。

「うーん」ガシャンガシャン

アル=ヴァンが正座する。

 でも、数分後、足が痺れたのか、ガシャンガシャンと音を立てながら立ち上がる。

「あのー、アル=ヴァン?」

と私は言った。

「どうしたのだ?」

「テレビの前の椅子に座ればいいんじゃないの?」

アル=ヴァンがすっとぼけるので、私は助言した、の、だが…。

「椅子の荷重制限以上の体重なのでね、何とかして正座しなければならないのだが…」

とアル=ヴァンが言った。

 ―――左腕のクローシールド外せばいいじゃないか。

 そう思った私だが…。

「まどか、アル=ヴァン、テレビつけるね!」

―――部屋の主、もといマスターがいる限りは念の為シールドを外さないことにした。

 とりあえず私は『ヘブンズ・ドアー』を投影して、アル=ヴァンの体重を一時的に(具体的には、メルトリリス戦まで)80kgにした。

「次のニュースです。北朝鮮の核ミサイルによって破壊された福島第一原子力発電所ですが、近々放射線量の測定に入り、規定未満の数値になり次第、瓦礫の撤去作業を開始するとのことです」

テレビのニュースがそう言った。「近々」っていうだけで、今すぐという訳ではない。

「大変なことになっちゃったね」

とイリヤが言った。

 私はイリヤの頭のてっぺんを叩いた。

「いだっ?!」

「大変なこと―――じゃなくて、戦争よ。宣戦布告されたのよ」

と私は言った。

 セラ達は、アイリスフィール・フォン・アインツベルンと衛宮切嗣に事のあらましを伝えたらしい。

「そうですね、と言うと思いましたか?」

入室してきたセラが言った。

 私は頭を抱えながら、真実を伝えた。

「迎撃したんですか?!

 核ミサイルを?!被曝とかしてません??」

とセラが言った。

 大丈夫だ、被曝なら(太陽から発せられる放射線で)散々しているから。

「核ミサイルから被曝したとか、そういうのは大丈夫。ターミナル・フェイズだったのが少々面倒臭かったけど。

 贋作ジェミニオン・レイにやらせて即終了、よ」

と私は言った。

 セラは「また贋作英霊ですか…」と言いながら、右手を額に当てた。

「イリヤさんの『奴隷(サーヴァント)』やっているなら、もう少しまともな方法でやってくださいよ」

とセラは言った。

 機動兵器の手で止める、なんて、スパロボでは日常茶飯事だ。特に、アクシズ落とし。

 アレなんてリアルロボットだけで押し返したからな…。

「そのまともな方法で、核弾頭が炸裂して、ここら辺一帯が吹き飛んだら、一体どうしていたんだ?

 第4宝具である程度防いでいたとはいえ、放射線による原爆病は防げないんだぞ?」

と私は言った。

 実際には、撃墜『できれば』起爆の心配はないが、核弾頭の心臓―――プルトニウム型の場合はプルトニウムが露出する為、放射能汚染が発生する。

 つまり、受け止めて宝具で文字通り『消滅(Vanishing)』させなければ、冬木市は危なかったのである。

「…なるほど、たとえ英霊であっても核ミサイル直撃は無理、と」

「当然だろうが…」

この後、少しだけ談笑した。

 イリヤが実質的にメサイアになったのが、ちょっとアレだが。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「なるほど、核ミサイルが…ねぇ」

菜乃花はそう言って、カウンターの前にいる喫茶店の店主の話を聞いていた。

 菜乃花が冬木市に来たのは、核ミサイル事件の前日。

 色々と危なかった日である。

「しかし、北朝鮮が核を…、それも3発も撃ったなんて、ねぇ…。

 うち1発は着弾、直撃。

 見事に福島第一原子力発電所を消し飛ばした、と。

 絶対これ、アメリカなりロシアなりに北朝鮮のスパイがいるでしょ。

 明らかに成長しすぎよ」

と菜乃花は言った。

 新聞には、「福島第一原子力発電所、蒸発」「着弾地点から半径20km圏内は避難指示、及び立入禁止」「半径30km圏内は避難勧告」「半径50km圏内は自主避難もしくは外出禁止」などと書かれた見出しが1面を占めていた。

 北朝鮮の核ミサイルは、異常に強化されていた。プルトニウム型核弾頭とは思えないほどの威力を発揮していた。

「速報です。北朝鮮が声明を出しました。

 『貴様らの戦力など、我が国とは比べ物にならない。核保有を認めるならば、第二撃はやらない。認めないならばアメリカ・ハワイに対してICBM、大陸間弾道ミサイルを発射する』とのことです。

 各国の反応です。―――」

ニュースのアナウンサーがそう述べた。

「店主、これどう思う?朝鮮戦争の再開か、第三次世界大戦の勃発か」

と菜乃花は店主に訊いた。

 店主は「さあな。どっちにせよ、いずれ起こると想定されていたよ」と言った。

 陰謀は、今も渦巻いている。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 次回、メルトリリス戦。

 「溶融対剣製」。

 行くぞ、メルトリリス。

 スキルの貯蔵は十分か?



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Stage16「溶融対剣製」

北朝鮮関連の話もちょこっと出るけど前回にも言った通り、貶めるつもりは毛頭ないのでご了承ください。
プリズマ☆イリヤ篇、最終決戦!
プリズマ☆イリヤ篇の最終決戦後を挟んだ後にExtra Stage挟んでから、プリズマ☆イリヤツヴァイ篇に移行させて頂きます(章は変わらず、『Fate/kaleid liner override [a savior's smug]』です)。
駄文が続いてしまいますが、温かい目で見てください。
それでは、どうぞ!


〜前回のあらすじ〜

北朝鮮「日本死すべし慈悲はない(IRBM発射)」

まどか「ふっざけんなああああああああ!全力で止めてやるよ、畜生!」

ジェミニオン・レイ「核ミサイル受け止めて消去したったよ、日本舐めんな」

福島「解せぬ(直撃)」

リ・ブラスタT「あァァァんまりだァァアァ」

イリヤ「私が伝えてなかったら私もまどかもアル=ヴァンも死んでいたって大人げないよぉぉー!」

ミユ「これが戦争ですか…」

凛「あァァァんまりだァァアァ…!」

ルヴィア「おのれ北朝鮮…!危なかったじゃないか…!」

マジカルルビー『核怖いですねぇ…』

マジカルサファイア『他人事じゃないんですよ?!』

 

菜乃花「北朝鮮、いいかげんにしなさいよ。全く…」

 

メルトリリス「野郎、ぶっころしてやぁぁぁぁぁる!!(ヤケ)」

 

〜解説〜

 

・Jアラート

 現実より早く配備が進んだ為、2002年には運用開始された。

・北朝鮮の強さ

 2004年の段階で現実の2018年クラスの強さを誇るとまどかに推定されているが、実際にはそれ以上の強さを有する(少なくとも、福島第一原子力発電所を国内にいくらでも設置できるぐらいにはその力が強くなっている)。

 ただし、NATO+日本>北朝鮮>日本単体というイメージ。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 メルトリリス戦当日の朝。

 私は、夢という形でマスターの―――、イリヤの過去を見た。

 だが、周りの声は全く聞こえず。

 印象に残っていたのは、外で顔を覗かせる、白髪白肌赤目の女性の姿だった。

 その人物が誰か、私には分かった。

 アイリスフィール・フォン・アインツベルンだ。

 何故、彼女が、自らの子をこんな目に合わせたのか。

 それは恐らく、イリヤの中の制御人格が知っているのだろう。

「アイリが真実を語るのは、もう少し先、なのかな…。

 …どんな真実があっても、イリヤはイリヤなんだけどな…。

 でも、私の知るイリヤスフィールではないことは確かだ…。

 『英霊イリヤ』。それに近い…」

と私は呟いた。

 時刻は午前5時。

 まだ、イリヤを叩き起こす時間ではない。

 外は、大雨だった。

 私は肩と膝にあるモノを見る。

 生前、子孫に託した『力』―――、スフィア。

 イリヤには、こんなものを持っているなんて伝えていない。

 

 ―――伝えられない。

 ―――自分の正体がどんな存在なのか、知られたくない。

 ―――でも、きっと、イリヤにはバレているのだろう。

 

 

 

 私は徐に立ち上がり、投影で出した衣服を着る。

 体温調節の難しい体であるため、どうしても生まれたままの姿でないと、放熱が最大効率でできない。

 ―――私は不便な体を無理矢理動かしながら、その礼装を着る。

「私とて、本来は概念となって永久に因果地平の彼方へ消え去る身だったのだけどね…。

 本当に、あの人には感謝しきれない…」

と私は言いながら、各回路の正常動作を確認する。

 肉体の維持管理が生前とほぼ同じであるセイヴァー・ジ・オーバーライザーは、本当に動きづらい。

 だが、それが私本来の在り方なのだ。

 『鹿目まどか』という魔法少女としての在り方ではなく、死や希望と絶望を乗り越えた先に至った女―――、『神城まどか』としての在り方だ。

「美遊・エーデルフェルトを抑止力の名の下に処断する必要は―――なさそうに思えるが…」

そう思いたい私は、必死にミユの「世界を害さない存在である」という仮説を証明するための証拠を探そうとする。

 ―――その証拠は、未だこの場に在らず。

 

 

 

 イリヤを起こす時刻になった。

「イリヤ、今日は土曜日だけど、早起きしなさい」

と私は言った。

「うーん、あと5分」

とイリヤは言った。

 ―――何をやっているんだ、私は。

 私は愚かな自分を嘲笑った。

「いいから、起きなさい」

と私は言う。自嘲も混じったその声音に、イリヤは飛び起きる。

 そこには、滅茶苦茶ラフな恰好をした私が居た。

「―――何やってるの、まどか」

とイリヤは言った。

 寝起きのセリフがそれかい…。

 でも、確かにこんな恰好(上半身が必要最低限のものしかない)ではそう言われるか。

 ―――今日、私は真実を明かす。

 ―――どうせ、バレているんだ。言ったほうがいいに決まっている。

 そう思った私は、真実を話し始めた。

 

 

 

 ―――これは、『未来』を紡ぎ、切り拓く物語である。

 

 

 

 

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

 Stage7(全体Stage16)「溶融対剣製」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 今日は土曜日。故に、学校はない。

 イリヤは、それなのに起こされた事にぶーたれながら、テレビを見ていた。

 N○Kは連日、北朝鮮のミサイル関連のニュースばかりだ。

 しかし、他の局は平常運転に戻っていた。

「連合軍がNATO系の国家で結成されて、明日韓国と共に北朝鮮に侵攻する、ねぇ…」

と私は言った。

 そもそもこんな体験は初めてだ。

 完全に『被害者』として立ち回るなんて事自体、本当に初めてだ。

「でも、私達には関係ないんでしょ?」

とイリヤは言った。

 イリヤの頭にげんこつを加える。

「関係あるに決まってるでしょ…。

 でも、あくまで被害者として、だろうけど、ね………」

と私は言った。

 『被害者』として、ならば―――関係は大アリだ。

「しかし………、こんな時間にコレやってたのかよ」

と私は今映っているテレビの画面を見て言う。

 現在時刻、午前8時35分。

 そして今見ているチャンネルでやっている番組は、「魔法少女マジカル☆ブシドームサシSLASH」。

 ―――もうお分かりであろう。

 現在進行系で、私は生の地獄を体験しているのだ―――ッ!

「………マスター、貴女は最低ですか」

と私は言った。

 イリヤは「最低って何よー!」と言ったのだが………、魔法少女毛嫌いしている英霊に、こんなもの見せるのが悪い。

「大体なぁ、私は『魔法少女』自体が嫌いなんだよ。なっている奴は別として、その概念がちょっと嫌なんだよ」

と私は言った。

 ………いや、『魔女っ子』が嫌かどうか、と言われるとちょっと待てとなるが…、基本的に私は、『魔法少女』という概念は未熟だった頃の私を想起させるから、嫌なのだ…。

 別に『魔法少女』自体に悪気はない。それだけは確かなんだ…。

「えー、魔法少女ってかわいいじゃん」

とイリヤは言う。

 真実は朝飯食う前に全部話したのだが。私が魔法少女アニメを苦とする理由も含めて。

「いや、それと私が魔法少女を毛嫌いしている理由とは全く違うんだよ…」

と私は言う。

 しかし、「それでもかわいいと思うものはかわいいって思うでしょ?」と言う。

 もうヤダこのヲタク…。

 ルルブレして凛に鞍替えしたい…。

「今邪なことを考えたよね?」

「人の心を勝手に読むな!!」

心を読まれた私は悲鳴を上げた。

 この時のアル=ヴァンは件の魔法少女アニメが始まると同時に後ろを見て、見ざる聞かざる言わざるの三猿状態だった。

 この状況を打破する方法―――それは、恐らく「死にものぐるいで耐える」ことぐらい…だろ…う…な………(撃沈)。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 私がなんとか復活した時には午前11時だったでござる。

「イリヤは…、マンガを…読んで…いる……、の…か…?」

と私は呟いた。

 そっと近づいて、私はイリヤの肩を叩いた。

「ほぇ?」

イリヤは後ろを向いた。

「何読んでるの」

と私は言った。

 まぁ、嫌な予感が的中した、とだけ言っておく。

 

 さぁ、いよいよ決戦だ。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 午後9時30分。

 私達は、鏡面界が存在すると考えられる場所に来ていた。

 そこは、400年前に召喚されたあの世界ならば、武家屋敷がある場所だ。

「いよいよ、メルトリリス戦か…」

と私は言った。

『いやー、流石に緊張してきましたねー』

とマジカルルビーが言った。

 説得力がまるでないぞ、愉快型魔術礼装。

『しかし、本当に行けるのでしょうか』

とマジカルサファイアが言った。

 それは私にもわからない。

 少なくとも、作戦失敗したら全滅。

 メルトリリスではなく、アルターエゴの殺生院キアラだった場合、エンカウント直後に確実に全滅する。

「無法を以て有法と為し、無限を以て有限と成す」

私はそう呟いた。

「えっと、まどか?貴女、何言ったの?」

と凛が訊いてきた。

 確か、ジークンドーの理念だ。

 だが、私はそれを狙って言った訳ではない。

「私が生前、夫として認めていた、ある男性の言っていた言葉だよ。

 最も、これはジークンドーの開祖が言った言葉なんだろうけどね…」

と私は言った。

「思い入れ、あるのね」

と凛が言った。

 完全に蚊帳の外になってるルヴィア陣営―――と、救トリアだが、彼女らは彼女らで、気合を入れていた。

 アル=ヴァンに至っては、マテリアライゼーションしたオルゴンライフルを使って素振りしているほどだ。

 気合の入り方がいつもと違う。

『半径10mで反射炉形成!

 鏡界回廊一部反転!ジャンプ!』

そして、開戦20分前。

 私達は、鏡面界―――炉心溶融空間『■■邸』に突入した。

 

 突入後、私達は即座に陣形展開を開始した。

 

 ①敵スポーン地点400mの円周上に、SM−3ブロック2A発射台を設置。

 ②敵スポーン地点380mの円周上に、60口径15.5cm3連装砲を設置、発砲は後衛として配置する沖田総司〔オルタ〕に委任される。

 ③敵スポーン地点320mの本陣側に、THAAD発射台を配置。

 ④敵スポーン地点250mの円周上に、CIWSを設置。イージスシステムはアウセンザイターとヴァングネクス(ルーラー)に集約。

 ⑤敵スポーン地点100mの円周上に、超電磁砲(レールガン)を設置。火器管制はイージスシステムに集約。

 

 以上の工程を以て、メルトリリス討伐陣形の展開が完了した。

『敵出現1分前!

 逝っても後悔はしないように!』

とマジカルサファイアが言った。

 心臓が高鳴る。血流が速くなる。

 高鳴る鼓動に、私は圧倒されそうになった。

 

〜BGM変更:LAST STARDUST(の最後のほう)〜

 

 傷だらけの硝子の心が、忘れかけていた『熱情』を取り戻した瞬間であった。

 戦いに対する、『熱情』。

 その中で、他者を思う『愛』によく似た『熱情』。

「さぁ、リアルガチのスーパーロボット大戦の始まりだ」

と私は言った。

 

 5

 

 

 

 4

 

 

 

 

 

 3

 

 

 

 

 

 

 

 一瞬一瞬が、愛おしく感じる。

 その熱が、刃となって、もうすぐ敵に向けられるのだから。

 その瞬間までの過程が、私には、とても愛おしく感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 0

 

「■■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

咆哮とともに、メルトリリス出現。

 戦闘、開始だ。

 

〜開場53人、開始53人〜

 

 各ミサイルランチャーや、砲台から、スタンダードミサイルやらサードミサイルやら火球やらが飛んでくる。

 それはあくまで牽制に過ぎないが、メルトリリスはそう思わずに片っ端からミサイルを撃墜していく。

 しかし、彼女はその場から動かなかった。

 それが仇となり、彼女のクライム・バレエで捌ききれなかったスタンダードミサイル数発と大量の砲弾を食らう。

 作戦第一段階、陽動だ。

 そして、作戦第二段階、『誘導』が始まった。

 

〜開始5分〜

 

「■■■■■■■■■■■■■■ーーー!!」

激昂したメルトリリスが、露骨に攻撃パターンを変えてきた。

 誘導は、現在救トリアとアル=ヴァンが行っている。

 それに、ちょろちょろ動き回るようになった。

 私は、中衛で射撃に徹している。GNライフルビットⅡ14基。耐えてみせろ…!

「■■■■■■■■■■■■ーーーーー!!」

おっとそのモーションは時間停止だね?

 ならば結構。

「『夢幻の射手(フレキシブル・サジタリウス)』、発現!」

私は時止め返しで時間停止を凌ぐ。

 前線のバンプレイオスを殴ろうとするメルトリリスを、GNソードⅤ・ライフルモードで牽制する。

「■■■■?!」

メルトリリスのターゲットが切り替わる。

「来るか?ならば、こちらも全力で行く!」

私はメルトリリスにGNライフルビットⅡを斉射する。

 ドドドドドーン!

 連続でメルトリリスの周囲が爆ぜる。

 6秒後、メルトリリスの時が止まった。

 対し、私はあと20秒持つ。

「時間停止の持続時間が仇となったな、メルトリリス!」

私は速攻で『夢幻の射手』で殴る。

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ、オラァッ!!』

「時は動き出す」

時間停止が解除された後に、メルトリリスは後方に吹っ飛ばされた。

「■■■■?!」

なんとか踏ん張ったメルトリリスは、忌々しげに目の前の英霊を見る。

「アルターエゴ、メルトリリス。

 お前の美点を悉く凌駕して、私はお前をぶちのめそう」

と私は言った。

 行くぞ、メルトリリス。

 メルトウイルスの貯蔵は十分か―――?!

 

〜開始25分〜

 

 イリヤが動いた。

「自分の力を引き出す………、自分の力を引き出す、か………。

 よし、やってみよう!」

とイリヤが言った。

『お任せあれ!』

とマジカルルビーが言って、半径60cm程度のデカイ球体を生成した。

「二重砲撃(デュアルフォイア)!!」

という掛け声と共に、桃色の球体がすんごい速度で撃ち出された。

 これなんてミドガルズオルム(ジェニオン・ガイの武装)?

「まだまだ…!!全力全開の―――斬撃(シュナイデン)!!」

ステッキの一振りで、10mはあるであろう斬撃の波を生み出す。

 そして、それが一気に加速して、メルトリリスめがけて飛翔する。

「クラスカード『アーチャー』、『夢幻召喚(インストール)』!」

更にイリヤは『アーチャー』を夢幻召喚し、カーボン製の弓と『偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)』を装備する。

 そして『偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)』を番えて矢に変え、メルトリリスにぶっ放す。

「■■■■■■■■■?!」

イリヤの怒涛の連続攻撃を受けて、メルトリリスはメルトウイルスを使用する。が…。

「投影、開始(トレース、オン)!

 『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』ァァァァ!!」

イリヤは咄嗟に『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』を投影して真名解放し、メルトリリスに直撃させ、メルトウイルスを不発にする。

「まだまだ!!

 『アーチャー』、アンインストール!

 ルビー、出力全開!」

速攻でアーチャーのクラスカードをアンインストールし、イリヤはまどかの真実を知ったことで得た大技を使用する。

 何を使うのか?

 イリヤに訊いてください。

 少なくとも私には分かりません。

『仕方ないですねぇ…』

とマジカルルビーが言いながら、魔力をブーストさせる。

 もしかしてもしかしなくても『多元重奏飽和砲撃(クヴィンテットフォイア)』ですか?

 ―――いや、流石にそれはないか。

「これが、私の本気…!」

とイリヤが言ったら―――一気にクロスレンジまで突っ込んでいった?!

 と思ったらマジカルルビーから魔力のビームサーベル出してる!

 しかも斬艦刀並じゃないか!

「チェェェェェェェェェェストォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

と言いながら、イリヤはメルトリリスをぶった斬った。

 斬艦刀・雲耀の太刀。

 なんてマニアックなものを…、と思ったが、そういえば、イリヤが見ている魔法少女アニメって『武士道』の文字が入ってるじゃないか。

 ―――いや、待てよ?

 じゃあなんでジャーマン武士というかゼンガー・ゾンボルトに行き着くんだ?

 イリヤがメイドインジャーマニーだから?

 いやいや、それもありえない気がするな…。

 ともあれ、『正々堂々』を望むゼンガー・ゾンボルト―――ダイゼンガーの大技(というか絶技というか)を再現したことにより、メルトリリスはメルトウイルスを撃てなくなっちまいましたとさ、

 ちゃんちゃん…、なわけあるか。

 これからだよ、これから!

「攻撃パターンが変わるぞー!!」

と私は叫んだ。

 実際、攻撃パターンが変わった。

 戦闘開始時は、メルトウイルス撃って適当に攻撃という戦術もクソもないものだった。

 だが、キルポイントへの誘導が始まって数分経過した開始5分で攻撃パターンが変化した。

 最初のやる気がない攻撃パターンを『第一段階』とするなら、これは『第二段階』。

 でもこれでも全力ではなかった。

 メルトウイルスに頼っていた為、本気であっても全力ではなかった。

 そう考えるとレベルの概念がないスタンダードミサイルとか砲台とか設置して正解だったのだろうな、と私は思った。

 そして、現在は第三段階。

 使えないと考えていた魔術(?)を使って、長時間のダメージオーバータイムを与えてきやがる。

 しかも、第二段階では世界に干渉したのか、雷撃を使ってきている。

 第三段階でも健在。

 時間停止も健在で、ちょくちょく『夢幻の射手』を使わされる。

 一体何度オラオララッシュ加えれば済むんだお前は…。

 しかも足から衝撃波出して、10m位後ろにノックバックさせてきやがる。

 それなんてロードオブカオス?

 しかも、せっかくかけたバフを剥がしてくることもある。

 こいつ…、強いな…。

「■■■■■■■■■■■■■■■■■ー!」

そして時間停止のモーション。

 OK、時止め返しじゃ馬鹿野郎。

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ、オラァッ!』

速攻でオラオララッシュを叩き込む。

 しかし、メルトリリスは華麗に躱す。

 そして、バフ剥がしの効果が入ったブリザード。

「我等の前に………顕現せよ、『主守る次元の盾(D・フォルト)』!」

これはジャストガード必須の『主守る次元の盾(D・フォルト)』じゃないと防ぎきれない。

 危ない危ない。

「■■■■■??」

メルトリリスが何か言おうとしたが、気にせず動かなくなるのを確認する。

「『夢幻の射手』、『天国の極限』!」

私はオーバーヘブンでメルトリリスの宝具のチャージを1段階減らす。

「そして時は動き出す」

時粒子が元の速さに戻る。

 メルトリリスは宝具を撃とうとするが、チャージが溜まっていないせいで不発。

「■■、■■■■?!」

憤慨したのか、メルトリリスはまどかに突っ込んでくる。

「我が骨子は捻れ狂う」

と私は言った。

 そして、目を見開き―――『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』を展開する。

 メルトリリスのクライム・バレエの一撃は、その盾によって防がれた。

「大人しく溺死しろ、メルトリリス。

 加虐体質は、時に自分をも虐げることがあるのだからな………!」

と私は言った。

 ヒビキ・カミシロ直伝の煽り戦法だ、並大抵の人間だったら激昂している。

 救トリア―――今はトロンベの補給を受けている―――に試したら、「酷くないですか?!」と言われてしまった。

 そしてその時の救トリアは泣いた。

 煽り耐性がついたか、というと、そうでもないらしい。

 ミユ曰く、「煽り耐性なんてスキルはないと思う」とのこと。

 で、肝心のメルトリリスだが。

 

 こいつ………。

 

 

 

 楽しんでいやがる!!

 

「〜〜〜〜〜♪」

言葉にはしていないが、完全にマウント取られた。

 人の煽りを利用するとか、汚い流石メルトリリス汚い。

 

〜開始50分〜

 

 各種砲台から砲弾だのスタンダードミサイルだのTHAADミサイルだのパトリオットミサイルだのが発射されては、メルトリリス周辺に着弾して、メルトリリスの視界を遮る。

 強力なレーダーを持つ贋作英霊達は、煙幕をどうとも思わず、各々の宝具や武器でメルトリリスを攻撃していく。

「■■■■■■■■ーーー!!!」

メルトリリスは苦しみ、悶えていた。

 一方的な攻撃。

 加虐―――危害を加えるのが得意なメルトリリスにとって、こんなことは想定外だし、嫌なことなのだ。

「――――――■■■、■■■■■■■!!」

痛みから、メルトリリスは泣き叫ぶ。

 そして、イリヤ達敵を憎み、殺意を一気に高めていく。

 しかし、悲しいかな。

「キアラ出ねぇ!」

「エクスカリバー・ヴィヴィアン!!」

「伝承結晶寄越せ!」

「無限の歯車寄越せ!」

「キアラ、キアラ!!」

私が投影する贋作英霊は、どういう訳か、その殆どが参加した戦いを『採集決戦』と勘違いし、敵から素材をごっそり剥ぎ取っていくえげつねー存在なのだ。

 バーサーカー氏の時に出して、その後イリヤと正式に契約したアル=ヴァンと、後衛で兵糧供給係を務めるトロンベぐらいしか、まともな英霊がいないのだ。

 しかも座では所謂大奥イベというやつがやっているらしく(そもそも英霊の座では年代があやふやだから何でもあり)、参加してる奴の殆どが当該ゲームをやっている始末。

 ―――ガチャは悪い文明とは、よく言ったものだな………。

「まどか、これは、酷くないか…?」

「作戦崩壊してませんか??」

挙げ句私は救トリアとアル=ヴァンに問い詰められる、が…。

「英霊の座で呼び出した贋作英霊の元の英霊達が何をやってるのか知らないけどさ…、作戦崩壊そのものはギリギリしてないと思うよ?

 重要な部分ではきっちり任務を果たしているし…、それに…、キルポイントにメルトリリスを固定できているし」

と私は言った。

 とはいえ、ここまで荒ぶるのかな、普通。

『姉さんもそのマスターも「クラスカード寄越せー!」と言って突撃していってましたし…。

 もう、この結末は受け入れる他無いんじゃないんでしょうか』

と、ミユが持っているマジカルサファイアが言った。

 肝心のミユは、というと。

「落ち着け…、落ち着け私…。

 私は後衛張ってなきゃいけないんだ…」

必死に『クラスカード寄越せ!』という欲求を抑えていた。

 目にハイライトがねぇから怖えよミユ。

 ルヴィアは必死に宝石魔術を行使して、前衛をサポートしている。

 主にバフ的な意味で。

 しかし、かなりの頻度でメルトリリスが使用する、『バフ剥がしがついたブリザード』に苦労させられているようで、「宝石の消費があああああああ!」とルヴィアらしくない悲鳴を上げていた。

 私は―――5分ほど前に2回ほど乙ったミユを叩き起こすのに次元力を消費した関係で、次元力がカツカツなのだ…。

 要は動けない、っていう感じだな…。

「アル=ヴァン、マスターを―――イリヤを援護してやってくれないかな…。

 私は現状動けないから…」

と言って、イリヤの面倒をみるという、面倒くさい役職をアル=ヴァンに押し付けた。

 まぁアル=ヴァンは何の文句も言わずにイリヤのいる前線に突っ込んでいったのだが。

 救トリアも救トリアで、前線で『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』をぶん回していたのだが。

 ちなみに、彼女も、『採集決戦』とは無縁の存在だ。

「■■■■■■■■■■■ーーー………」

そして、開始53分。

 メルトリリスは、泣き叫びながら、ラフトクランズ・アウルンの渾身の一撃を食らって(某TRPG風に言うと、ゴカイテーンして)死んだ。

 クラスカード回収は、イリヤが行った。

 

 そうして、全ては終わった。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜オマケ:墓場トーク〜

 

メルトリリス「お疲れ様でーす」

アルトリア・オルタ「…お疲れ様」

ヘラクレス「いい戦いだったな、アルターエゴ」

メディア「宗一郎様の出番は?ねぇ、宗一郎様の出番はー??」

“山の翁”「でも美遊・エーデルフェルトを2回も乙らせたとは…、快挙なり。

 しかし、イリヤスフィールは土壇場で本気を出したか…」

メドゥーサ「セイバーに至ってはイリヤ達の陣営にもいるじゃないですか。何か弁明してくださいよ」

アルトリア・オルタ「私は知らん」

メディア「そこ即答なの?!」

メルトリリス「しかし、メルトウイルス封じられたのが痛かったですよ、はい。

 でも、なんとか、53分は戦わせて頂きました!」

 

〜オマケ:省け組〜

 

エミヤ「…なんでさ」

クー・フーリン「…出番が呪いの朱槍ぐらいしかなかった」

エミヤ「えぇ?

 一度もインクルードされなかった俺の気持ちを考えろよ!

 矢がないのは仕方ないとして、お前はポンポン出てただろうが!」

クー・フーリン「…なんかスマン」

エミヤ「そもそも、私やお前とカレイドライナーとの戦い、一度も言及されてなかったではないか!

 この段階でも言及ぐらいはできるだろうに、何故こうも音沙汰がないのだよ!!」

クー・フーリン「『Fate/kaleid liner override 2wei!』にご期待くださいって事じゃねぇの?(メタ推理)」

エミヤ「え、これ続くの?!クロとかAUOとか出るの?!マジで?!」

クー・フーリン「挽回のチャンスはあるだろうが、戦闘はせいぜい言及までだろうなーと」

エミヤ「イィィィヤッッッホォォォウ!!」

クー・フーリン「そこまで興奮することなのか?」

エミヤ「するに決まっているだろう!

 とはいえ、Fate/kaleid liner override1期短くないか?

 マジでセイヴァーの………神城まどかの独りよがりなのか??」

クー・フーリン「そのうち分かるだろうさ。

 期待せずに、温かい目で見守るのが吉だと思うぜ?」

エミヤ「それもそうか。それじゃあ、次に期待するとしますかね!」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 最後に残ったのは、2人の魔法少女と3匹のアホなサーヴァントたちだった。

 ここから、彼女達は、バカばっかりやっていく。

 

 次回、「魔法少女とアホなサーヴァント」。

 

 プリズマ☆イリヤ篇、完!

 プリズマ☆イリヤツヴァイ篇に続くぜーーーッ!




次回は最終決戦後の話です。


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Stage17「魔法少女とアホなサーヴァント」

〜注意〜

 今回、試験的にsideシステムを導入しています。

 ご協力お願いします。

 

〜前回のあらすじ〜

まどか「作戦実行。行くぞ、メルトリリス」

イリヤ「連続攻撃でメルトウイルスを発動不可能にしたよ!」

ミユ「これで、決める!」

救トリア「やっぱり補給は大事ですね(ドラゴンステーキがぶり)」

凛「こうなったらヤケだ、全弾持っていけ!」

ルヴィア「手持ちの宝石が溶けてなくなるーーーーー!!」

トロンベ「食料補給は任せろ!(ただし手持ちのドラゴンステーキがあと僅か)」

アル=ヴァン「ラスト!喰らえ!」

メルトリリス「ぎゃああああああああ!」

贋作英霊の多く「「「「殺したかっただけで死んでほしくはなかった」」」」

 

不憫組「「あのー、俺らは?」」

 

菜乃花「2期にご期待ください」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「ーーーーーーー!ーーーーー、ーーーーーーー!!」

誰かに呼ばれている気がする。

 でも、瞼が重い。

「ーーーください!ーーーさん、ーーーーーきてください!!」

そしてその声が鮮明になる。

 その声の主が誰か、はっきり知覚する。

「いい加減起きてください!!」

セラだ。

 こんな事をするのは、セラしかいない。

「うるさい。体が怠いんだ、寝させてくれ…」

と私は言った。

「それがサーヴァントのやる事なんですか?

 怠いからイリヤさんの守護をやらない?」

とセラが執拗に言ってきたので、少ししばくことにした。

『チュミミ~ン!』

トントン、とセラの左肩を叩く。

 ヒッ、という悲鳴が響く。

 そんなこと知ったことではない。

 もう既に爪弾は射出準備が整っている。

「マスターの護衛はアル=ヴァンに任せてる。

 何かあったら多分イリヤを守るだろう」

と言って、私は再び眠りにつこうとした。

 しかし、セラは問答無用で起こそうとする。

「そんなこと関係ないです!

 いいから、起きてくださいよ!!」

これ以上は耳元で叫ばれるだろう…。

 観念して、起床することにした。

 時刻は午前9時。

 霊体化すれば、数秒もかからずに辿り着くだろう。

(仕方ない、行くか…)

さっと服を着込み、私はイリヤの元に向かった。

 

 ―――セイヴァー・ジ・オーバーライザーの受難は、まだ始まったばかりだ。

 ―――ここから、ツヴァイに至る物語が始まるのだから。

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

 Stage8(全体Stage17)「魔法少女とアホなサーヴァント」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 『抑止の守護者(カウンター・ガーディアン)』。

 英霊エミヤの定義である。

 その英霊エミヤが黒化した英霊は、とある人物によって討たれたという。

 その人物は、まぁ、真面目すぎる人、と言えばいいのだろうか。

 

 『光の御子』。

 クー・フーリンの二つ名である。

 そのクー・フーリンが黒化した英霊は、英霊エミヤを討った人物と同一の人物に討たれた。

 その人物は、『真化の獣』が嘗て見た世界では、クー・フーリンと主従の関係にあったそうだ。

 

 

 

 その事実を、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは、美遊・エーデルフェルトは知らない。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――side ?????

 

 理を変えられ、過去から定義が覆っていくレコード。

 そのレコードの中に、『真化の獣』が介入したものがあった。

 それは、並行世界における『わたし』の成れの果てが英霊となった存在で。

 わたしが知っている、希望と絶望を越えた『わたし』そのものだった。

 その世界は、根本から『魔法少女』の定義が違っていて。

 男の人も、魔法を使える人が居た。

 ホムンクルスとか、聖遺物とかが、普通に存在する世界だった。

 その世界には、わたしは介入できない。

 観測はできても、介入はできない。

 でも、大丈夫。

 並行世界の『わたし』なら、きっとあの世界を救えるから。

 

 え?わたしが何者か?

 わたしは、嘗て『鹿目まどか』と呼ばれていた存在。

 それが、たった1つの願いで、概念へと昇華された魂だけの不安定な存在。

 でも、『彼女』とわたしは違うんだ。

 『彼女』は………、獣だから。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――side 神城まどか

 

「は?どうしてあなたと仲よくしなくちゃいけないの?

 わたしの友達はイリヤだけ。あなたたちには関係ないでしょう。

 もうイリヤには近づかないで」

来て早々この発言を私は聞いた。

 なんというか、ミユの目が死んでる。

『アルトリア』

と、私は同じく霊体化しているアルトリアを呼ぶ(アルトリア=便宜上救トリアと呼んでいた人)。

『なんでしょうか?』

『美遊・エーデルフェルトの性格狂ってきてないか??』

と、私は言った。

『気にしたら駄目ですよ、まどか。

 ようやく平穏を手にしたのですから、少しは妥協してあげましょうよ』

とアルトリアが答えた。

 絶対周りに流されてるやつだこれー!!

『アル=ヴァン、お前はどう思うよ』

と私はアル=ヴァンに訊いた。

 騎士道を貫く男、アル=ヴァン・ランクスにとって、この状況はどう思うのだろうか。

 特に、アルトリアは“騎士王”と呼ばれる少女が成長し、ある特異点で果てた存在がどういう風の吹き回しか、人格を青セイバー(SN成分とコハエース成分の比は1:1)に置換されて英霊の座に登録された存在である。

『そんなことより、今日辺り、遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトは時計塔に帰るのではないのか?』

アル=ヴァンは質問を「そんなことより」と言って一蹴し、逆に質問してきた。

 私は知らぬ。放課後にマジカルルビーに訊いてみる他無いな。

『さぁ?私でも知らないよ?』

と私は言った。

『…分かった。

 貴女の質問についてだが、何故その英霊の性質上、周りに流されるのは仕方ないだろう。

 だが、やはりミユは言い過ぎだな』

とアル=ヴァンがやっと質問に答えた。

 しかし…、周りがうるさい。

「はっはっは、このウジ虫め」

「dbdんdhsdhdhfjg(早口すぎて英霊3人でも聞き取れなかった)」

えーと、あまり覚えてないのだが。

 確か、

 

・栗原雀花(私『読めねーよ馬鹿野郎ォォォォ!!』)

・嶽間沢龍子(アルトリア『なかなか見ない苗字ですね』)

・森山那奈亀(アルトリア『読めねぇ…』)

・未来のハイパーBL女史(本名、桂美々。アル=ヴァン『ハイパーBL女史で不覚ながら笑った………』)

 

だっけ?

 とりあえず桂美々については要注意人物として監視する必要があるな…。

 その後、龍子とかがどっかの『機関銃やら戦闘機やらを宝具化して某人物を乱れ撃った湖の騎士(バーサーカー)』のように発狂して、ミユを叱った、が………。

「なにを怒ってるの………?

 わたしの友達は生涯イリヤだけ。他の人なんてどうでもいいでしょ?」

ブレない。

 美遊・エーデルフェルトという少女は全くブレない。

 これには他の英霊2名も苦笑している。

『美遊・エーデルフェルト、お前、ちょっと友達の解釈が変じゃないか?』

と私は嘆いた。

 いや、色々と変だ。

 本当に、イロイロと。

『頭を抱えたくなる気持ちは分かるんだよ、まどか。

 問題はここからだ』

とアル=ヴァンが言った。

 北朝鮮の問題だろー?

 はっきり理解しているさ。そんなこと。

 アレから、連合国が色々やっているらしいけど(某怪獣映画の2016年版みたいに)、相手はリアルチートの怪獣(バケモノ)だろ?

 幾らアメノハバキリ小隊が血液凝固促進剤打ったところで、あいつは某ランルーくんの如く『何度でも蘇るさ!』してくるだろ。

 ………未来師は使ってないけど。

『北朝鮮の問題もあるが、それ以上に今年、オリンピックだろ?』

あっ………(察し)。

 私は外国に行かねぇぞ!絶対行かねぇぞ!!

 …日本が夏まで残ってるか怪しいのもある。

『………見るんですか?アテネ五輪』

そして乗り気のアルトリア。

 スポーツに私は興味ない。

 だがオリンピックがあると確実に必要な情報が入らなくなる。

 まず、殆どの時間がオリンピック中継に割かれてしまい、ニュースの時間が一気に削れる。

 私はそれが嫌だ。

『オリンピックが始まると必要な情報が入らなくなる。私は絶対見ないぞ』

と私は言った。

 

 昼休み。

 生徒達が嫌になるほどうるさくなる、昼食の時間だ。

 イリヤとミユは、先程ミユの発言による罵倒(マインドクラッシュ)を食らった雀花や龍子などの連中と会食していた。

 で、食事もクソッタレもない私達は、というと。

「貴方達は帰っててください」

という、心無いマスター達の命令に従い、それぞれ自宅に居た。

 …つーか、イリヤの家が私とアル=ヴァンにとっての自宅である為、アルトリアがここに来る形で再び集合した。

 どこからどう見てもわりぃやつらの集団にしか見えないのが辛い。

「次のニュースです。

 北朝鮮は先日、核実験を実行したと朝鮮中央テレビが伝えました。

 『我々は核を保有し、世界の抑止力の一員にならねばならない』という、声明も出した様子です」

とニュースのアナウンサーが言った。

 北朝鮮のアクションがこれまで以上に活発になったこと。

 この時代では考えられないほど強力な水爆。

 そして、同時に4発発射されたという事実。

「これは何者かが裏で北朝鮮の技術革新を齎すようなデータを渡したな」

と私は言った。

 思い当たるのはアイツしかいないのだが…、実際はどうなのだろうか。

 ついでに、聖杯解体戦争にはまだ早い。

 『聖杯解体戦争』なんて言ったのは、大聖杯そのものは解体されてない気がするから。

「何者か…?一体誰がやったのですか?」

とアルトリアが食いついてきた。

 アーサー王として食いついてきたのか…?

「スパイ若しくは反英雄」

と私は答えた。なんとなく後者の気がする。

「す、すぱい?」

アルトリアはきょとんとした。

 『反英雄』については、抑止力からデータ貰っているからアルトリアには分かった。

 しかし、『スパイ』という単語に聞き覚えはなかった。

「敵の情報を何らかの方法で味方に流す奴らのことだよ。

 有名な例としては、これだね」

と言って、私はノートパソコンの画面にある、『上海総領事館員自殺事件』と書かれたページを映した。

 無論、情報源はN○Kのホームページだ。

 某スキャンダル報道で有名な書籍を出してる会社のサイトは見ない―――というよりは、私知らない。

「………え?!」

アルトリアは、彼女が全く知らない方法で外交が行われていることに驚愕した。

 その外交を利用し、ハニートラップという方法総領事館の職員に接触。

 その後、異動が決まった総領事館職員に脅迫という形で日本の外交方法を聞き出そうとしたのが、今回の事件の大雑把なあらすじである。

「スパイって、えげつないですね」

アルトリアが感想を述べた。

 えげつない、で済むレベルではない。

 

 ここに例を示そう。

①龍子と美々はいつもどおり会話してました

②その会話をスパイ(イリヤ)に聞かれました

③イリヤに「あ、ありのまま、今起こったことを話すぜ!(会話の内容)。

 な、何を言っているのかわからねーと思うが、私もこの事実は初耳だった…。

 頭がどうにかなりそうだった…。

 BLとか百合とか、そんなちゃちなもんじゃあ断じてねぇ。

 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」

と言われる

④イリヤが言った内容がそのままイリヤの雇い主(凛)のところに伝えられる

⑤龍子と美々が、凛にこのことを突かれる

⑥いざ戦いになっても、凛の陣営に作戦がだーだー漏れているせいで龍子と美々が負ける

 

「やっぱりえげつないじゃないですかー!!」

とアルトリアが言った。

「過小評価すればな?!

 実際にはスパイが見つかったら即射殺とか普通にあるからな?!

 特にアル=ヴァンが元々所属してたところ!

 あそこなんて地球に技術提供しておいて、要らなくなったら即殲滅だからなぁ?!」

「うぐっ…、あながち間違いではないな…。

 アシュアリー・クロイツェルっていう重機会社にベルゼルート作らせて、その後諜士による破壊工作によってアシュアリー・クロイツェルの月支社は壊滅状態に陥ったからな…」

私の暴言(?)に、アル=ヴァンが心を痛めた。

 

 説明しよう。

 アル=ヴァン・ランクスは、フューリーと呼ばれる異星人組織の一員『だった』人物だ。

 搭乗機のラフトクランズ・アウルンは、そのフューリーが作った機体である。

 何故英霊化しているのかは…、察せ。

 

「…異星人、ですか」

とアルトリアが言った。

 スパロボ世界じゃフューリーなんて序の口。

 もっと恐ろしいのは、ゼ・バルマリィ帝国とかいうやつだ。

 あそこは普通に念動力者と呼ばれる、超能力(と言っていいのかは知らない能力)を使う人達の脳を平気で取り出す厄介な連中だ。

 私も私で念動力持ってるからヤバイ(現状死に能力だけど)。

「並行世界の人間とかも普通にいたからな!」

と私は言った。

 流石にアルトリアは「えぇーーーーー?!」と言って盛大にずっこけていた。

 例としては、アイム・ライアード、ユーサー・インサラウム、ガイオウ、ヴィルダーク、エルーナルーナ、尸空、ジ・エーデル・ベルナル、バルビエル、キョーカなどだ。

 バースト・レイは異星人の分類なので残念ながら対象外。

「詳しい話はしないけど、複数の並行世界がくっついていた世界の生まれだからね。

 アル=ヴァンだって私と同じ世界の出身だから、色々と話題が合うけど、アルトリアは頭こんがらがっているでしょ?」

と私は言った。

 もう既にアルトリアは「もう何言ってるのかさっぱりわからないよぉ」と言いたげな表情だった。

 ぱっと出せるのは、この世界と私が400年前に召喚された世界の関係性だろう。

 これはイリヤの出生した年代と、衛宮切嗣及びアイリスフィール・フォン・アインツベルンの行動によって分岐しており、世界A(この世界)と世界B(私が400年前に召喚された世界)は並行世界の関係にある。

 また、この世界でも、私が召喚されるか否かで分岐する。

 ミユが来たか来なかったか、であっても、分岐する。

「えぇ…??」

これを話した時、アルトリアは完全に困惑していた。

 可能性の分岐に関する問題だ。

 私だって周りを齧った程度で、核心はついていない。

 そうやって談笑しているときだった。

「スーパーロボット大戦MX、発売予定」

と書かれた広告を見た。

((もうそんな時期か))

と私とアル=ヴァンは思った。

 スーパーロボット大戦MXは、ヒャーゴとか言われてるヒューゴ・メディオと、めっちゃ際どい服装を着ているアクア・ケントルムの出典作である。

「ガルムレイドか…」

と私は呟いた。

 現在のアルトリア:頭から湯気を出して床に伏せた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――side イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

 

「ただいまー、って、何が起こったの?!」

わたしは自分の部屋に入った途端に見た地獄絵図に驚愕しました。

 まず、ミユのセイヴァーが頭から湯気を出して倒れてる。

 まどかはテレビを見て「オリンピック中継とかマジでやめてくれよ…」と嘆いている。

 アル=ヴァンはまどかと同じく、テレビを見ているけど、沈黙してる。

「な…、な………、な………!」

わたしは、絶対にツッコミ入れなきゃいけないと思ったことにツッコミを入れました。

「なんでミユのセイヴァーがここにいるのーーーーーーー?!」

 

 この後、ミユのセイヴァーは何事もなかったかのように霊体化して、どこかに行きました。

 まどかが言うには、「知恵熱」だそうです。

 …知恵熱ってなんなのー?!

 あと、わたしはオリンピックには興味ないからねー?!

 そう言ったら、

「嘘つくなよ、実際は興味あるんだろう?」

ってまどかに言われたー!

 嘘じゃないもん!

「嘘じゃないもん、ホントだもん」

ってわたしは言い返しました。

 ちなみに、晩ごはん食べる頃には、アル=ヴァンは霊体化していました。

 

 それで、凛さんとルヴィアさんなんですけど。

 ルビーが言うには、「抜け駆けしようとしたルヴィアさんと戦闘した末に宝石を使い果たして、第二次世界大戦後の講和会議みたいな状態になった会議でルヴィアさんのところにメイドとして働きに行って、ルヴィアさんはその凛さんをブチギレさせないように、言動に細心の注意を払わされることになったそうですよー。自業自得ですねー」と言っていました。

 凛さんはルビーにとって元マスターなんだから、その言動はどうかと思ったよ?!

 そして、ミユのセイヴァーなんですけど。

「料理のセンスは微妙だけど、簡易的なねこまんま程度ならば自作できるし私でも普通に食べられる。

 でも、メイドとして働かせるには色々と足りないのと、いかんせん作る側ではなく食べる側だったらしく、自力では衣食住の衣しかできない」

とミユが言ってたから、多分そうなんだろうけど………。

 火水木金と過ぎて、土曜日に行われた打ち上げ会にて、私はミユのセイヴァーの「食べる側」としての本性を垣間見ました。

 アル=ヴァンは霊体化してました。

 だってアル=ヴァンが実体化してたらイロイロとやばいでしょー?!

 見た目ロボットだよ?!

 服を変えればどうにかなるミユのセイヴァーと、服を変えた上で、膝にサポーターをつけて髪を結う必要があるまどかとはワケが違うんだよ?!

 わたしも髪の毛は長いほうだけど…、まどかは腰を通り越して膝まで届くくらいにはあるからねー?!

 コホン。

 肝心のミユのセイヴァーなんですけど。

「ミックスフライ定食をひとつ、ご飯大盛り。

 ミックスグリル定食をひとつ、ご飯大盛り。

 ―――ああ、それから昼定食をひとつ!もちろんご飯大盛りで!」

…物凄いハイペースで定食を平らげ(この追加注文の時点で9人分)、テーブルの隅に空いた皿の山が出来上がっていました。

 これにはまどかも恐れ戦いてました!

 しかもまどかは「間近で見るのは初めてだな…」って言ってましたよ?!

「まどか!後で詳しい事情を聞かせて!」

「えー、めんどくさい」

訊こうとしたらめんどくさがられたー!

 しかも目にハイライトがない上に、黒目と翡翠色の虹彩の境界線がグラデーションと化して消えてるぅぅぅ!!

「このサクサクの衣!噛めば噛む程に甘い肉汁の溢れ出す豚肉!絶妙な上げ加減にライスが進むと言うものです。

 お代わり自由のキャベツの千切りがまた良い。

 エビフライのエビはあれですね、沖縄県で取れたものですね?

 見事です。見事なエビフライです。プリプリです。これもまたライスが進む!

 唐揚げも絶品です……熱々でも美味しい、冷めても美味しい!そしてやっぱり一口ごとにライスがもりもり進む!

 ああ……至福の時です……この世界に来て本当に良かった」

わたしがまどかとわちゃわちゃしているうちにも、ミユのセイヴァーは注文した定食をどんどん自分の胃袋に入れていっています。

 その隣でも、ミユががっつくように唐揚げ定食を食べていきます。

 わたしだって食べ続けてはいるけど…、ミユのご飯も大盛りだー?!

 あーーー、ルヴィアさんが倒れた!

 わたしだって『ルヴィアさんのおごり』ってことで来てるんだし、追加注文しようかな…?

「やめておけ…、これ以上ルヴィアへの負担を増やすな…」

ってまどかに言われた!

 アル=ヴァン!何か突っ込んでよ!

『………』

ち、沈黙ぅぅぅ?!

 そして、会計で、定食をミユのセイヴァーが12個も平らげたのが災いして、それだけで11400円になってましたよぉぉ…。

 合計金額は、15960円(税込)でした。

 ………アイエエエ………。

 まどかは次の店まで胃袋を開けておくらしいです。

 まだ続くの?!

 

 次の店は、簡単に言ってしまえば「喫茶店」でした。

 まどかって、見た目が萌キャラになりそうなのに…、趣味がおっさんくさい!

「コーヒーッ!私が生前知り得なかった飲み物を飲めるとは………ッ!」

ってミユのセイヴァーが言ってました。

 涙流しながら飲むものじゃないでしょー?!

「“獅子王”があそこまで涙するか…。彼女にとってはよっぽど美味だったようだな…。

 でも、コーヒーが嗜好品としての特性を秘めたのって、確か13世紀だったと思ったのだが…?」

ってまどかが言ってた。

 ミユは「“獅子王”イコールアルトリア・ペンドラゴン」って言ってたし、アルトリア・ペンドラゴンってアーサー王だから、絶対ありえないと思うんですけどー!

 …まさか、この人って別世界じゃ1200年代まで生きたのーっ?!

 その事を本人に訊いたら…、

「ぐっ…、訊かないでほしい」

って言われたんだけど、どういうことなのー?!

 “獅子王”って、黒歴史なのー?!

「く、黒歴史って訳じゃないですけど、大ポカやらかした時期だから嫌なだけです!」

って後に本人は言ってました。

「本人が生きた時代では、コーヒーの生産地との交易とかはしてなかったらしい。だから、知らないのも納得がいく」

って、ミユは言ってました。

 ブリテン!

 交易はしたほうがいいと思います!

 …今のイギリスはやってるか。

「しかし、北朝鮮が日本に攻撃してきたせいで、これまで保たれていた平和は崩壊。

 NATO諸国と日本が連合国組んでいる時点で、北朝鮮は枢軸国確定ね…」

とまどかが言いました。

 連合国とか枢軸国とか、よくわからない単語が飛び出してきたーッ?!

「国連は何もしないの?!」

「国連?

 今の国際連合事務総長が『ふっざけんな、安保理決議で制裁加えたる!』なんて言うと思うか?」

と、わたしの質問に答える形で、まどかが答えました。

 良くてプレス声明、悪くて非干渉とまどかは言うけど、正直、何言ってるのかさっぱりわかりません。

「これだから、あの国は嫌なんだ」

そう彼女が呟いたのを、今も覚えてます。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 神城まどかの出身世界―――超次元世界では、北朝鮮と韓国は以下に示す歴史を辿っている。

 

 2044年:朝鮮戦争が再開される。

 2047年:北朝鮮が韓国領の80%以上を占領、韓国降伏。

 同年、韓国からの難民受け入れが始まるが、日本はこれを拒否。

 2054年:北朝鮮が日本の対馬を攻撃。日朝戦争勃発。

 2055年:アメリカ、日本側に介入。中ロは北朝鮮側に介入。実質的な東西冷戦のぶり返しに。

 2070年:北朝鮮首都、平壌にアメリカがSLBMとしてトマホークを発射、空中で炸裂させ、国力の低下を促す。

 2075年:ロシアが「これ以上の戦争は意味がない」として、北朝鮮より撤兵。

 2080年:北朝鮮、降伏。

 2097年:中国とアメリカの弾道ミサイルの撃ち合いになり、宇宙にスペースデブリが大量発生する

 2110年:中国と停戦条約を結び、停戦。

 2310年:中国が地球連邦政府に反発して、日本と再び戦争を開始。

 地球連邦軍、これに介入。

 新多元世紀元年:中国が降伏。364年に渡る大戦争に決着がつく。

 新多元世紀2年:天獄戦争終結。

 

 めちゃくちゃ長い上に、韓国に至っては朝鮮戦争再開から3年で滅んでいる。

 しかしながら、北朝鮮は後にボッコボコにされており、『自業自得』となったのだ。

 その後も続いた中国との戦争は、ほぼ『成り行きでなった』といった感じである。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――side 神城まどか

 

 このことを説明した私は、コーヒーを啜っていた。

 本当ならば、ミユの監視を続けなければならない身。

 しかし、マスターという『枷』が予め用意されている以上、マスターの命令には従わなくてはならない。

 ―――この関係で、私は頭を悩ませている。

 ―――これが、ジレンマという奴だろうか?

 私は、しばし熟考する。

(何故、あの少女が、抑止力に目をつけられるような存在なのだろうか。

 何故、この世界に存在しない筈の、『アルターエゴのクラスカード』が転がっていたのだろうか。

 そもそも、クラスカードはどこから来たものなのか。

 ………。

 この世界に、『朔月』という苗字の家はなかった。

 知られていないだけかもしれないが、情報化が始まっているのに、その家が見つからないなんてコト自体がおかしい。

 ………核心に辿り着けそうだな。

 美遊・エーデルフェルトという少女は、考えたくもなかったが…)

―――どこか別の、並行世界の住民なのだろう。

 『NE☆TA☆BA☆REじゃねーか!』って言って笑ってた私が馬鹿だった。

 そりゃ、抑止力に目をつけられるよな…。

 だけど…、何故『守護者エミヤ』じゃないんだ…?

 何故、真化の獣が駆り出されたのだ…?

(これ以上は、頭がパンクしそうだな…)

私は思考回路に流れたこの案件を、とりあえず記憶域に引っ込めた。

「まどかー、行くよー?」

丁度マスターが別の場所行くとか言っているんだ、丁度よかった。

「では、行こうか。

 『真化の獣』の手綱を握った、少女達の世界に」

 

 ………この後、イリヤの悪趣味に凛やルヴィアを含めた全員が巻き込まれ、英霊sが「やってやる!やってやるよ、畜生!!」と言ってヤケになって本屋に嵌まり込んだのは、また別の話である。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜精神コマンド等のリスト(現時点)〜

 

神城まどか

・性格:強気

・精神コマンド

 直感+

 先見

 連撃(習得!)

 期待(未習得)

 勇気(ミユに対しての制裁の時にゴリ押しで使ったが、未習得。簡単に言ってしまえば、イベント側がまどかにかけた)

・技能

 *小さき太極(4回行動+連続攻撃+再攻撃)

 *強運

 MB発動

 Eセーブ

 Bセーブ(new!)

 (空枠)

・メモ

 タゲ取り向きのスペックである。でも援護攻撃には向かない。援護防御も向かない。

 

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

・性格:冷静

・精神コマンド

 集中

 ひらめき

 気合(new!)

 連撃(未習得)

 ???

・技能

 *自然の嬰児(連続攻撃と3回攻撃の複合?)

 *念動力L6

 底力L5

 *SP回復

 カウンター+1(new!)

 (空枠)

・メモ

 火力が高いので、後方から前衛部隊を支援するのが得なスペックとなっている。だが援護攻撃には向かない。

 

朔月美遊

・性格:弱気

・精神コマンド

 偵察

 分析

 激励

 ???

 絆(未習得)

・技能

 *地の朔月(今の所名前だけ?)

 *神稚児の願い(メドゥーサ戦で効果を発揮していたように思われる)

 SPアップ+2(new!)

 (空枠)

 (空枠)

 (空枠)

・メモ

 打たれ弱い。すぐに2軍送りにできる。

 

遠坂凛

・性格:超強気

・精神コマンド

 直感

 不屈+

 気迫+(習得!)

 ???

 ???

・技能

 援護攻撃L2+1(update!)

 連続攻撃

 カウンターL9

 切り払い+1(new!)

 (空枠)

 (空枠)

・メモ

 援護攻撃枠。でもカウンターと連続攻撃は見逃せない。

 

ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト

・性格:大物

・精神コマンド

 鉄壁+

 強襲+

 信頼(new!)

 ???

 愛(未習得)

・技能

 *強運

 *2回行動

 MB発動

 集束攻撃

 底力+3(new!)

 (空枠)

・メモ

 本編中にて、まどかに別ゲーネタを引っ提げた発言をされる。

 前線でタウントしてろゴルァ、とはまどかの弁。でもタゲ取りには向かない。

 

アルトリア・ペンドラゴン〔セイヴァー〕

・性格:冷静

・精神コマンド

 直感+

 不屈

 突撃

 ???

 魂(未習得)

・技能

 *指揮官L5(ツヴァイ突入後はL6)(update!)

 *アタッカー

 集中力

 SP回復

 修理技能(new!)

 (空枠)

・メモ

 スパロボOGのダンディのようなスペックになりうる。援護攻撃、タゲ取りには向かない。これなんて前線ヒーラー?

 

ラフトクランズ・アウルン

・性格:冷静

・精神コマンド

 不屈

 必中

 気迫

 ???

 ???

・技能

 *指揮官L3

 カウンターL6

 底力L6

 援護攻撃L2+4

 連続攻撃

 *見切り

・メモ

 最初から全枠埋まってるパターン。

 運用方法はほぼOGMDと相違ない。

 ということで割愛。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 プリズマ☆イリヤ無印編、完結!

 ということで、次回予告はなし!

 次回は、プリズマ☆イリヤツヴァイ編になるのかな??

「それは分からないでござる」

 なんでさ…。




読者「終わった…」
俺「まだツヴァイとかありますよ」

ツヴァイ編などもよろしくおねがいします。


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Extra Stage.2「幕間の物語 辺境の間〜EoH〜」

 プリズマイリヤ無印とプリズマイリヤツヴァイを繋ぐ、幕間の物語。
 DIOが出てますが気にしてはいけない。


 それは、ゴールデンウィークが過ぎて2週が経過した時の話。

「「緊急事態よ!!」」

凛とルヴィアがめっちゃ焦った形相で、私達の居た、エーデルフェルト邸の居間に来た。

「何よ、緊急事態って。クラスカードは全部集めたんじゃないのか?」

って私は言ってやった。

 あるるぇ?おっかしーなー。

 クラスカードは8枚(とAUO(※まどか未来視使用))だったよな?

「クラスカードじゃないわ。

 深山町のメルトリリスのクラスカードがあったところに、空間の穴ができているのよ!

 午後7時40分辺りに現れて、それで8時には閉まるのよ」

と凛が説明する。

 時間帯的にカオスやないか。

「曜日は?」

と私は訊く。

「関係ないみたいね。とにかくその時間帯に決まって『くぱぁ』ってイメージで開くみたいなの」

とルヴィア。

 くぱぁはエロ臭ぇからやめろ。

 もっと別の言い方あるやろ。

「で、その中に入って原因を除去しろと…?」

と私は言った。正直、面倒くさいから嫌だ。

 それに…、「くぱぁエロ臭ぇからやめろ」のタイミングで未来視使ったのだが…、えぇ…。

 アイツとまた殺り合えって言うのか?

「そういうふうに大師父に言われたわ」

と凛が言った。

 アイツと殺り合う=『死』なんだよ、やめてくれよ。

「その中の原因って何か分かるの?」

とイリヤが訊いてきた。

 あーやだやだ。

 まさか相手が、『ディオ・ブランドー』なんてよ…。

「奴と殺り合う前に言っておく。

 イリヤ、美遊・エーデルフェルト。

 今回は絶対にステッキを持っていくな。

 存在ごと抹消されるぞ」

と私は言った。

 その口調には怒りが混じっていた、とだけ言っておく。

 ディオ・ブランドーはディオ・ブランドーでも、1部ディオでも3部DIOでもない。

 アイズオブヘブンのDIO…、『天国に到達したDIO』だ。

 あーやだやだ、本当にやだ。

 前は至高神化とかいうチートで一歩先に踏み込んで勝てたけど、今の私はその能力が使えるだけの『救世主(セイヴァー)』。

 クラス次第じゃ弱点突かれて即死じゃバッキャロー。

「え、つまり魔法少女になるなってコト?!」

とイリヤが言った。

 そう言ってるんですー、さっさと理解してくだせぇ。

 とはいえ、流石に魔法少女なしはきついので。

「ルビーとサファイアはエーデルフェルト邸で待機。

 イリヤと美遊・エーデルフェルトはついてくる。

 アルトリアとアル=ヴァンと私はサーヴァントとしてついていく。それでいいだろう」

と私は言った。

 魔法少女が駄目ならば、英霊を使えばいいのだ。

 …死ぬ可能性は拭いきれてないけど。ザ・ワールド・オーバーヘブンにどうやって対応すればいいんだバカ野郎。

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug]

 Extra Stage.2「幕間の物語 辺境の間〜Jojo's Bizarre Adventure Eyes of Heaven〜」

 

 それで、1回入ったんです。ええ。

 まず、敵のクラスなどがわかりました。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

【元ネタ】ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】アヴェンジャー

【マスター】???Ⅷ

【真名】天国に到達したDIO

【性別】男

【身長・体重】???cm・??kg

【属性】混沌・悪

【ステータス】筋力EX 耐久A++ 敏捷EX 魔力EX 幸運EX 宝具EX

【クラス別スキル】復讐者:A、忘却補正:E−、自己回復(tWOH):EX

【固有スキル】

 対魔力:EX

 投影魔術:B+

 ザ・ワールド・オーバーヘブン:EX(スタンド『ザ・ワールド・オーバーヘブン』。真実の上書きの能力)

 単独顕現:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 神性:A

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

【宝具】

『憎き至高神への叛逆(セディティオニス・オディオ・ミー・エッセ・デウス)』

ランク:C(発現前)→A(発現後) 種別:対結界宝具 レンジ:不明 最大捕捉:1〜?

 自らを殺した存在に対しての怒りから発現した宝具。

 相手は(ガッツでもしない限り)死ぬ。

 無敵貫通、回避無効の必中であり、ダメージとしては「99999>>DEATH<<」である。

【Weapon】

徒手空拳/ザ・ワールド・オーバーヘブン

【解説】

 かつて承太郎達によって倒された、吐き気を催す邪悪。悪党たちの救世主。

 ―――過去について

 真名を「DIO」という。

 空条承太郎や、神城まどかによって殺害された、邪悪の化身。

 元は『星屑十字軍を捻り潰してジョースターの血を全て吸い上げた』という並行世界の住民であり、基本世界にとっては天敵である。

 しかし、極限に到達してもなおどうにも出来ない問題―――「同一人物は同じ世界に存在できない」という法則―――があることに漬け込んだ空条承太郎一行―――、否、ZEUXIASはこれを使ってDIOの腕を破壊し、同時に至高神になったまどかによって討ち取られた。

 つまり彼は専らの悪党である。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 なんだ、これは。

 耐久以外オールEXとか、『どうやって倒せっていうんだよ』っていう問題が発生するんだが。

「………はぁ」

盛大に全滅こいた。

 そして、間一髪で私が全員を量子テレポートで現実世界に飛ばしていなければ、間違いなく『ザ・ワールド・オーバーヘブン』で吹き飛ばされていただろう。

 遺体すら残さず、アカシックレコードから抹消されるというヤバイ能力を食らって死ぬのだ。

 いや、「そもそも誕生していなかった」という扱いになるのが正解か。

「さてと…、天国に到達したDIOの能力が判明した訳なんだけど…」

と言って、イリヤ達に向き直る。

「これまで通り、レイド戦法で行けば倒せなくはないな。

 ゲートが開放されてから20分間の準備期間があるからね…。

 相変わらずカレイドステッキの持ち込みは厳禁なんだけど…、ルビーはこのデータを見てどう思った?」

と、私はマジカルルビーに訊く。これからはルビーと呼ぶ。

 ルビーは『うーむ』と言いながら、データを見ていく。

『ゴリ押せばどうにでもなるんじゃないんですかね?』

こっの糞ステッキ、使えねぇ。

「そのゴリ押しが出来ないんだ。真面目に答えてくれ」

と私は言った。

『ルビーちゃんが真面目に答えるなんて少ないんですよー?

 このクスリのテストに付き合ってくれるのなら問題ないんですけど!』

とルビーが言いやがった。ステッキの柄尻にはシリンダーが。

 どこをどう考えても覚醒剤などのヤクにしか思えない。

 そこまでヤバイものじゃなくとも、大麻とかの中毒性のあるヤクか、最もいいケースで自白剤。

 オルァ、『三代目至高神』行使じゃボケ。

 そして目視による解析鑑定(アナライズ)の結果は…。

 あろうことか。

 「次元力抑制剤」だった。

 いや、カレイドステッキは第2魔法の産物だから分からなくはないのだけれども…。え?超次元世界にもキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグおったん?

「お前は私を殺す気か?あとマスター、絶対に興味本位で令呪を使うなよ?」

と私は言った。

 次元力抑制とか死ねって言ってるのと同義なんだよ。

 あとマスター(イリヤ)に令呪を以て命じられるのはマジでアカン。

「えー、令呪は使わないけど、命令はしようかな」

「………内容による」

嫌な予感がする。

 嫌な予感がする。

 嫌 な 予 感 が す る ! !

 大事なことなので3回言いました。

 本当に嫌な予感がする。

「私と■■■■(マスター自重しやがれ!)して!!」

コイツ、サイテーかつヘンタイなこと言いやがった!!

「ほう…、それは確かに魅力的な提案だな…」

と私はイリヤをわざと上げた。

「え、いいn…「だが断る」えぇー?!」

そして上げて落とした。

 いや、法的にどうなのよそりゃ。

 ソレって男のアレと女の大事な部分がいろんな意味で大変なことになるアレだよね?

 ソレは年齢的にアウトじゃないかな。

「イリヤ、とりあえず落ち着け。

 そしてソレは同性でやるのもどうかと思う案件だからやめんか。

 私は■■(LGBTっていうやつなので自主規制)じゃないからやだ。マジでやだ。

 ソレをしたのは私の生の中では、己の信愛を捧げたある青年のみだからマジでやだ」

性的にアウトなソレは拒絶させてもらう!

「えー、やってみたかったのに…」

とイリヤが言った。

 コイツ…、むっちゃヘンタイだ!

 改めて言おう。

「私の知ってるイリヤスフィールじゃない」

 

 この後『あまりに無垢なエギーユ』(という名前を借りただけの全力右ストレート)を食らって、更に服を引っ剥がされて体を弄られた。

 ―――ただし、液漏れしないし声漏れもしなかった。それだけは言っておく。

 流石にイリヤがえっちいことをしたなんてこの世界の衛宮士郎にバレたら、驚かれ、軽蔑されるだろうからな…。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ………。

 ………………。

 ………………………。

 あれから、数時間経過して、夜中になった。

 この時間帯に天国に到達したDIOのいる、天の門によく似た場所へのゲートが開く。

 だが、凛やルヴィアは『今日は休みましょう』ということで、あの異空間に行く事はない。

 だが…、その…、なんだ…。

 何故、イリヤが未だに、私の胸を揉んでいるんだ??

 まるでわからん。

「まどかの胸っておっきくて気持ちいいね…。

 枕にもなるから、本当に気持ちいい…」

とイリヤが供述しており。

 変態淑女(?)め…。

「重いのだが」

と私は言った。ずしって乗っかってるからくっそ重い。

「いーの…、いーの。四の五の言わないでこのままでいてほしいの」

とイリヤが言った。

 …切嗣とアイリがなかなか帰ってこない反動だろうか、愛欲が全開になっているようだ。

 …天国に到達したDIOに殴られたときにザ・ワールド・オーバーヘブンが発動して、こんな状態になった、と言われても、分からなくはないのだけれども。

「仕方ないな、私はもう寝る。

 だからしばらく私の上で和んでいればいいだろう」

と私は言って、意識を放り投げた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 懐かしい、夢を見た。

 『彼』と私が、同じ想いを抱いて、体を重ねた日の思い出だ。

 恥ずかしい夢だけど、私にとってはかけがえのない思い出だ。

「■■■、私…、頑張るから。

 私の子を、必ず、いい大人にしてみせるから」

懐かしい言葉だ。

 嘗て私はそう言った。

 しかし、今は。

 英霊(死んでしまった存在)で、突拍子もないガキンチョ(イリヤスフィール)に主従している。

 嘗ての私ならば、確実にガキンチョを殺していただろう。

 ―――私は『彼』と子を成したが故に、そうしないのだろう。

 

 しかし、悲しいかな。

 

 

 

 彼の愛機の名を思い出すことが出来ても、彼自身の名を思い出すことが出来ない。

 

 

 

 

 

 時代の流れに呑まれてしまったか、と私は思う。

 そして、視界は変わる。

 私はいつの間にか、花畑にいた。

 そして視界の先には、塔があった。

(…『永久に閉ざされた理想郷(ガーデン・オブ・アヴァロン)』、か)

納得したように、私は塔を仰ぎ見る。

「やれやれ、キミは本当に過去の思い出を大事にするんだねぇ」

不意に、男の声がした。

 やはり居たか。

「花の魔術師、マーリンか…」

私は憎しみを込めた視線を通常攻撃に『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』をぶっ込んでくるクソッタレな夢魔を見た。

「いや、キミ、そこまで殺意向ける必要はないだろう?!」

腰を抜かしたマーリンが言った。

 正体がバレた以上、コイツは粉微塵のようにぶっ潰せるのだが…。

 敵対する意味がないので殺意を収めた。

「で、『真化の獣』の見ていた夢を邪魔してまで、何のようだ?」

と私は言った。

 せっかく懐かしい夢を見ていたのに、邪魔されたのだから腹が立つ。

「あのゲートの話でね。

 アレは、キミが『真化の獣』としての本性を表さないと倒すことが出来ない存在だ。

 クラス的にはアヴェンジャー。でも、厳密には『アヴェンジャーのクラス相性を持ったナニカ』だ。

 アレは仮定的に、『ビースト■』としておこう。角は生えていないから、仮定的だよ」

とクソ夢魔は言った。

 天国に到達したDIOの打倒(2回目)。

 …魔法少女になれないイリヤとミユを連れてまで、戦える私じゃないんだけどなぁ。

「『空の盃』を使えと?

 悪いがソレはマジでやめてくれ。

 アレはあまり使いたくはない」

と私は言った。

「…単独顕現しようか?」

とクソ夢魔が言った。できるものなら単独顕現してみやがれ。

「しかし、キミは本当に救いようがない英霊だね。信念が全く揺らがない。

 できるものなら、この姿をアルトリアに見せたかったよ」

とクソ夢魔が言った。

「御託はいい。それで?『永久に閉ざされた理想郷(ここ)』に私の意識を突っ込んだのはソレが伝えたいだけじゃないのだろう?」

と私はクソ夢魔に訊いた。

「………い、いや、それだけだよ?」

 

 

 

「………マーリンシスベシフォーウ!!!!」

「なんでさぁぁぁぁぁぁ!!」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 朝だ。

 時刻は午前5時半。

「イリヤ、いい加減起きないか」

すっぽんぽんの私の上に重く伸し掛かっている私の主(マスター)に声をかける。

「ん〜、あと5分」

と主は言った。

 ピキッ、と。

 頭に衝撃が走った。

「いいから、起きろや馬鹿野郎!!」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

アインツベルン邸に、劈くようなイリヤの悲鳴が響いた。

 

〜イリヤ達登校後〜

 

「なるほど、夢魔ですか…」

とアル=ヴァンが言った。

 私の隣にいるアルトリアは「またマーリンは…!」とブチ切れていた。

 マーリン談義である。

 花の魔術師、マーリン。

 ソイツが私の見ていた夢に介入してきたのだ。

 下手をすれば現実世界へのけ…。

「ふっふーん、ボクを呼んだかな?」

どっから来たオマエ。

 アホなサーヴァント3人(真化の獣、異星の騎士、獅子王の成れの果て)の前に、文字通り『単独顕現』したクソ夢魔。

 まるで黒光りするGの如く現れたろくでなしは、今にも『永久に閉ざされた理想郷(ガーデン・オブ・アヴァロン)』をブッパしてきそうだった。

「アヴァロンから徒歩できたのですか、貴方は。

 悪ふざけもいい加減にしてください、マーリン」

冷淡に、かつ冷酷に述べられるアルトリアの罵倒を尻目に、私はアル=ヴァンの制止すら無視して弓を構えた。

「喰らい尽くせ―――『絶望断つ希望の閃光(ラスト・マギア)』ッッッッ!!」

「なんでさぁぁぁぁぁぁ?!」

宝具開放(偽・第5宝具)。

 何故衝動的にろくでなしに対してこの宝具を撃ったのか…、はっきり覚えていない。

 

 で、マーリンから事情聴取してた訳だが。

「Because I did not know what a beast over there did, I flew out by independent manifestation(意訳:まどかが何やらかすか分からないのですっ飛んできたヨ!)」

だそうだ。

 迷惑極まりねーんだよグランドろくでなし。

 どうせ来るならキングハサンのほうが良かったよチクショーッ!

 ソロモン?あのネットアイドルヲタクもジョセフもお呼びじゃねぇ!!

「とりあえず…」

と言って、アルトリアが立ち上がってすっごい痛そうな音を立ててグランドろくでなしを往復ビンタした。

 擬似的な世界の破滅宝具に続いてドMにとっては(貶す気はないが)ご褒美になってしまうお仕置きをし。

「渾身の一撃!その身で、受けよォォォ!!」

挙げ句ぶった斬られた。

「キミたちねぇ、何の拍子もなく地形召喚をしたり、固有結界を攻撃中限定で、且つ何度も連発するのが悪いトコロだよ!」

「「お前が言うな!!」」

ぶった斬られても尚生きているマーリンは、スーパーロボット大戦そのものに対して言ったとも取れる文句をこいた。

 しかしソレはここも同じこと。

 宝具ブッパする時に何故か海召喚したり(アーチャーアルトリア、メイドオルタなど)、無穹を召喚したり(沖田オルタ)、キャメロット召喚したり(シールダー)と、スパロボを笑えない状態になっているのに、アヴァロンを宝具で展開できるお前が言うな。

 私?普通に地球召喚したり人々の絶望召喚したり紫雲の夜空召喚したりしますが?それに第1宝具で『無限の剣製』展開できますし。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 そして話は異空間での決戦に入る。

「ザ・ワールド・オーバーヘブン!!

 真実よ、我が意のままにぃ!!

 これが真実よッッッッ!!」

お得意の『ザ・ワールド・オーバーヘブン』によるシャドウサーヴァント召喚(今回は宝死茶こと『東方の大英雄』、アーラシュ)を行ったDIOは、一気呵成に私に迫る。

「WRYYYYYYYY!!」

接敵したDIOは、ザ・ワールド・オーバーヘブンで殴ろうとする。

 しかし、私が行使した、『主守る次元の盾(D・フォルト)』によってラッシュは無効化される。

「全投影連続層射(ソードバレル、フルオープン)。

 邪魔だ、DIO」

冷酷な事を言って、私は無造作に剣の弾幕をDIOにぶつける。

 ここまで、『夢幻の射手』は使っていない。

「WRYYYYYYY!!そんなノロマな弾で俺を叩けると思っていたか?!マヌケが!」

DIOは即座にザ・ワールド・オーバーヘブンで防御する。

「無駄無駄無駄無駄…」

「焼き尽くせ、『壊れた幻想(ブロークンファンタズム)』!」

剣の弾幕がザ・ワールド・オーバーヘブンの拳が当たる数ミリ秒前に、私は『壊れた幻想(ブロークンファンタズム)』を行使。確実にダメージを与えていく。

 次元力装填、次弾装填…!

「刹那の願いをこの身に宿し、我は長い時を歩み続ける。

 幾度の受難を越えて、滅することほぼ無し。

 名有りの終焉を我は望まず。

 無銘の明日を我は望む。

 明日の担い手は未来にひとり、神話の果てで鉄を鍛つ。

 ならば我が肢体に意味は非ず。我が屍にその名は要らず。我が生み出した剣に銘は遺さず。

 『全ての生きとし生けるものたちよ、我が結論をご照覧あれ』」

私は『空の盃』を行使した。

 

 ADVENT BEAST

 真化の導き手、顕現

 

「神話礼装―――『空の盃』!

 行くぞDIO!魂のエネルギーの貯蔵は十分か?!」

私は叫ぶ。獣のように威嚇する。

 世界に手を出さんとした悪の帝王―――、ソレを打倒するべく、真化の獣は吶喊する。

 この世界を守るために。

 そして、DIO(けもの)にミユ(監視対象)を殺させない為に。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 何分が経過したのだろうか。

 雪の丘で、私達は殺し合っていた。

「―――ッ、―――ァ!!」

DIOを殺るべく、私は固有結界『無限の剣製・天国の極限』を行使。

 剣と拳が交錯する中、私は冷静に戦況を判断していた。

 戦況はこちらの有利。

 時折ザ・ワールド・オーバーヘブンによってシャドウサーヴァントを出されたり、イリヤやミユが乙ったりしたが、120人で凸ったのが功を奏した。

「宝具も開放可能。…行ける」

私は第5宝具発動に必要な『救済の弓(プルヴィア・マギカ)』を亜空間より引っ張り出す。

 本来、この状態では撃つのも厳しいが、そこは英霊だからね。

「戦友(とも)の想いをこの身に刻み、無限の絶望(やみ)を、無穹の希望(ひかり)に変える。

 生、死、憎悪、悲哀、友愛、欲望、反抗、痛み、探求、嘘偽。

 それら全てを天秤に載せ、それら全てを越えていく!

 『最果てを紡げ、救済の弓より放たれし光の雨』!

 『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』!!」

第5宝具、開放。

 生前、DIOに見せなかった『宝具のフルバースト』という戦法を混ぜて、DIOに攻撃する。

「ぬおぁぁぁ?!何ッ?!

 貴様、その大技を、いつ、どこで手に入れたッッッ!!」

DIOは狼狽した。

 だが、彼が狼狽したタイミングは、私がまだ「生、死、憎悪、悲哀、友愛、欲望、反抗、痛み、探求、嘘偽」と言っているタイミングだった。

 そして、宝具の発動過程としては、

①第2宝具で相手をめった切りにする。

②第3宝具をただの砲撃として数回使用。(今ここ)

③第4宝具で自身をカバーしつつ、第3宝具でX字に斬る。

④敵の周囲、半径20mに砲門展開。光の矢を斉射する。

⑤斉射後、更に敵の周囲、半径40mに砲門展開。斉射。

⑥斉射中に第2宝具で更にX字に斬り抜ける。

⑦偽・第5宝具をフィニッシャーで撃って、KO。

⑧トドメ演出として、偽・第5宝具で更にもう一撃加える。

といった感じだ。

 これまで、最後のフィニッシャーに砲門を大量に追加した大技として使ってきたが、ソレはフォーリナー時、及びアーチャー(無銘(女性))時の話だ。

 セイヴァー・ジ・オーバーライザー/ビーストEXでは訳が違う。

 更に、工程通りにDIOにダメージが入っていく。

「うおあああああ!!」

DIOが膝をつく。しかし、攻撃の手は緩めない!

私にX字に斬られるDIO。

 だが、やっぱりというか、なんというか。

 一発一発のダメージが非常に少なかった。

 恐らく、ザ・ワールド・オーバーヘブンのせいだろう。

 「一定以上はダメージを受け付けない」というふうにしているのだろう。

 どうにかして、拳を封じなければ。

「ハァ、ハァ、ハァ…」

荒い息をしているが、絶対わざとだ。うん。

 オーバーキルでもいいから、テメェだけは絶ッッッ対にブッ潰すッッッ!!

 砲門が開く。

 光の矢が放たれ、全ての弾がDIOに着弾する。

 さぁ、フィニッシャーだ………!

 私は矢を番え、そして放つ。

 迷うことなく、DIOの心臓に着弾する。

「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………あ」

DIOが悶える。

 だが、絶対わざとだ。だから、トドメにオーバーキルになるような一撃を加えていない。

「投影、開始(トレース、オン)」

私は干将・莫耶オーバーエッジを投影する。

 そして、剣をぐしゃり、とDIOの脳天に突き刺し、掻き回す。

 数秒掻き回した後、私は剣を抜いた。

 そして、残心として干将オーバーエッジを前面に出す。

「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………が、あああ!!」

わざとらしく、DIOが悶える。

 私は剣を下ろさなかった。

「………いい加減にしろよ、DIO。

 私に殺られて懲りたと思ったら、こうやって進行してくる。

 被害が出る前に何とか抑えたからまだいいとして、何故こんな面倒でクソッタレな方法で攻めてきた。

 言え」

と私は言った。

 無論、DIOに質問しているのだ。

「堕ちたな、至高神。

 このDIOの持つ宝具を把握していながら、わざと質問してくるなんてな!」

と言って、DIOは距離を取った。

 宝具を撃つ気だ。

「我が宝具は怒りの発露!

 世を統べる帝王としての責務を妨害した至高神に対する、絶望の籠もった叛意!

 死ねい、まどか!

 『憎き至高神への叛逆(セディティオニス・オディオ・ミー・エッセ・デウス)』ゥゥゥゥゥ!!」

その光景は雷を纏った拳の嵐。

 嵐の中心には、彼の絶望によって生み出された、廃棄孔(ブラックホール)がある。

 これが、彼の怒り。彼の絶望。彼の―――魂の叫び。

 だが…、甘かったな、DIO。

 既に、対策は、構築済みだったのさ…!

 防ぎもせず、私はDIOの宝具の直撃弾を食らう。

「まどか!」

「まどか!?」

「イリヤのセイヴァー?!」

「まどかさん?!」

直撃を食らったことに驚愕するイリヤとミユとアル=ヴァンとアルトリア。

 しかし、凛とルヴィアは「何か裏がある」と考えていた。

 ソレは、何を意味するのか。

 その答えは、はっきりしていた。

「甘いな、DIO」

私は、その場で普通に立っていた。

 太極のオーバーライザー。

 ジェミニオン・レイの神性を意味するスキルを行使し、わざとやられて、気合で死を回避したのだ。

「な、何ィィィーーー?!」

目の前の英霊を目撃したDIOは、驚きの余り、目を見開いた。

「私は『三代目至高神』と呼ばれて『いた』人間であり、同時にジェミニアとジェミニオン・レイの両儀でもある。

 そこを―――その特異性を突けなかったお前は、ただのド畜生だ。

 そして、ソレが、お前の敗因だ………!」

私はきっぱりと言い切り、再び第5宝具を発動する。

「終焉は拒絶する。

 有は希望を言祝ぐ。

 絶望を断つは我が救済の光。

 星々を集えし文明の光、それは最果てへと向かう。

 最果てを紡ぎし永久の救済よ、今ここに再誕の儀とする…!

 死を以て償うがいい…!

 『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』ッ!」

どっかで聞き覚えのあるBGMがパーパー流れているが、気にしない。

 その一撃は、確実に―――、DIOの脳という脳全てを砕いた。

「グボアアアアアアア!!」

ちゅどーん、と。

 DIOは真っ二つに割れ、爆散し。

 塵も残さず消滅した。

「…何度も言わせるなよ。

 『貴方は私を怒らせた』」

砕け散ったDIOに、私はブチ切れるように言った。

 『貴方は私を怒らせた(てめーは俺を怒らせた)』。

 たったそれだけで、DIOの敗因は決定する。

 喩え彼が、天国に到達していたとしても、その敗因だけは覆らない。

 そして、空間が崩れ始めた。

「量子テレポート、ゲート展開!全員集まれ!

 現実世界に帰還する!」

 

 

 

 そうして、全てが終わった。

 ここまで、85分。

 120人開始、67人終了だった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 いよいよ次回は「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ!」編!

 「魔法少女再誕!」。

「終わったと思った?

 残念、まだ続くんだ」

まどかは蛇足をつけないでー!!




予告通り…!
投稿出来た…!



 て ご わ か っ た … 。


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Material4

食いつなぎで纏めました。


〜サーヴァントステータス〜

 

追加:神城まどか(神話礼装)

【元ネタ】第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇、魔法少女まどか☆マギカ、ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン

【クラス】セイヴァー・ジ・オーバーライザー/ビーストEX(二重召喚)

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)

【真名】神城まどか

【性別】女

【身長・体重】180cm・71kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力B 耐久A+++ 敏捷A+ 魔力A+++ 幸運A+++ 宝具B+

【クラス別スキル】対英雄:A++、カリスマ:A+++

【固有スキル】

 三代目至高神:A(全てを見抜き、全てを見通す能力。未来も見える)

 単独顕現:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 女神の神核:EX(いくら食っても太らない。胃袋ブラックホール状態)

 太極のオーバーライザー:EX(セイヴァー・ジ・オーバーライザーとして召喚されたためにこれが登録されている)

 魔術:EX(一通り使える。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術回復:EX(瀕死から全快はお手の物。セイヴァー・ジ・オーバーライザーの場合、フォーリナー時よりランクアップする)

 魔術解除:EX(呪いも解ける)

 オールキャンセラー:★(全デバフ無効)

 投影魔術:A(投影でいろいろ写せる)

 フレキシブル・サジタリウス:EX(スタンド『夢幻の射手』。act5まで使用可)

【宝具】

『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

ランク:B 種別:??? レンジ:??? 最大捕捉:1〜100万

 厳密には宝具ではなく、固有結界。

 だが、もっぱら第1宝具として扱われる。

『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:見える範囲全て 最大捕捉:1〜5

 スパロボで言えばコンビネーション攻撃に類する攻撃。ジェミニオン・レイの宝具もどきとは充てられる字が違う。

『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

ランク:A〜EX 種別:対次元宝具(超大規模・精密動作型) レンジ:★ 最大捕捉:1〜40、ランクA相当に下げて1〜1.2億

 ダブルオークアンタフルセイバーの宝具の秘剣としての部分を引き出した宝具。

 当然、投影のバチモンだが、EXランクである。

『主守る次元の盾(D・フォルト)』

ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:3 最大捕捉:25人(自身を中心とした味方)

 ランクEX以下の対界宝具未満の宝具と、それに類似した大技を無効化し、条件に当てはまらない宝具・大技の与えるダメージを極限まで減らす次元断層を、自身を含んだ半径3km圏内にいる全味方に付与する。

『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(イニティウム・デウス・シューティングスター)』

ランク:EX 種別:対次元宝具(超大規模・殲滅特化型) レンジ:2〜25 最大捕捉:惑星単位で5

 円環の理としてのまどかの逸話と、至高神ソルの逸話が融合した宝具。その能力は計り知れない。つまり計測不能ということ。

 まどかの宝具の中で唯一、ビーストⅦを打倒できる宝具である。

【Weapon】

機動兵器の剣など(人間用にスケールダウンさせている)

【解説】

 フリスクという女性の殺人鬼に刺されて死亡した『三代目至高神』。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマスターでないとフルスペックを引き出せない。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「神城まどか」という。

 ただし、これは新姓であって、旧姓は鹿目。

 つまり、超次元世界における円環の理が端末そのものである。

 また、『三代目至高神』の称号に恥じず、まどかは「至高神ソル」から数えて3体目の至高神である。

 何故、彼女がここまで成り上がったのか。

 それは、この世界からは観測できない。

 ―――神話礼装『空の盃』(エクステンデッド・ジ・オーバーライザー)について

 『拡張されし超越』。

 彼女が人間でない事を示す、1億2000万年前に存在したと彼女の時代で語られた、「至高神ソル」と呼ばれるシステムの片鱗。

 その姿を模した礼装が、この『空の盃(イノチノイミシル、ツクラレシカミ)』である。

 ―――プリヤ時空で専用クラスなわけ

 美遊・エーデルフェルト―――というか朔月美遊の特異性に反応した抑止力が、セイヴァークラスの適正があるまどかを普通の英霊として召喚した。

 しかし、ただのセイヴァーでは出力不足だった。

 故に、まどかには英霊ジェミニオン・レイのスキルが付与されている。

 太極のオーバーライザー、それは彼女自身に巣食うジェミニオン・レイの力の片鱗。

 ―――スキル『太極のオーバーライザー』について

 味方全体の気力を上げ、気力の限界値を+150する。また、クリティカルしやすくなる。

 FGO的に言えば。

 味方全体に『NP上昇(限界値まで)』『全回復ガッツ付与(9ターン/11回)』『バスターアップ(6ターン)』『クイックアップ(6ターン)』『スター獲得(25個)』、『自身の宝具の威力アップ(36ターン、上昇率150%)』というバランスブレイカーである。

 ―――二重召喚時について

 単に、宝具の威力が上がるだけ。

 人類悪としての権能は使用できない。使用もしないし、使用しようとも思わない。

 

追加:ラフトクランズ・アウルン

【元ネタ】スーパーロボット大戦OG?

【クラス】アルターエゴ

【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)

【真名】ラフトクランズ・アウルン

【性別】男(アル=ヴァン・ランクス)

【身長・体重】170cm・85kg

【属性】秩序・中庸

【ステータス】筋力A 耐久A 敏捷A 魔力A+ 幸運B+ 宝具A++

【クラス別スキル】所持していない

【固有スキル】

 領域外の生命:A(元々はフォーリナーのクラススキル。詳細は不明)

 単独顕現:EX(次元力を魔力にできるので魔力供給なしでもいくらでも現界できる)

 魔力放出:A

 ラースエイレム:EX(時間停止。効果は概ね心眼と同じ)

【宝具】

『異星の機兵の斬山剣(オルゴナイト・バスカー・ソード)』

ランク:A 種別:対城宝具 レンジ:1〜45 最大捕捉:1

 バスカーモードの大出力に任せて大剣を振り回して殲滅する宝具。

【Weapon】

オルゴン・キャノン

オルゴン・ライフル/オルゴン・ソード

オルゴン・クロー/クローシールド

【解説】

 プリヤ時空のイリヤの2人目のサーヴァント。ギャグ補正故か、カレイドの魔法少女はサーヴァントを5体まで使役できる。

 とある戦乱で、名を残した機動兵器。

 ラフトクランズの側面の1つに、乗り手の魂が宿った存在。

 知名度補正は得られないので素のステータスである。

 ―――過去について

 真名を「ラフトクランズ・アウルン」という。

 ただしそれは器の話で、魂の真名は「アル=ヴァン・ランクス」である。

 異星の生まれの騎士。

 

〜パイロットステータス(数値除く)〜

神城まどか

・性格:強気

・精神コマンド

 直感+

 先見

 連撃

 期待(未習得)

 勇気(ミユに対しての制裁の時にゴリ押しで使ったが、未習得。簡単に言ってしまえば、イベント側がまどかにかけた)

・技能

 *小さき太極(4回行動+連続攻撃+再攻撃)

 *強運

 MB発動

 Eセーブ

 Bセーブ

 (空枠)

・メモ

 タゲ取り向きのスペックである。でも援護攻撃には向かない。援護防御も向かない。

 

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

・性格:冷静

・精神コマンド

 集中

 ひらめき

 気合

 連撃(未習得)

 ???

・技能

 *自然の嬰児(連続攻撃と3回攻撃の複合?)

 *念動力L6

 底力L5

 *SP回復

 カウンター+1

 (空枠)

・メモ

 火力が高いので、後方から前衛部隊を支援するのが得なスペックとなっている。だが援護攻撃には向かない。

 

朔月美遊

・性格:弱気

・精神コマンド

 偵察

 分析

 激励

 ???

 絆(未習得)

・技能

 *地の朔月(今の所名前だけ?)

 *神稚児の願い(メドゥーサ戦で効果を発揮していたように思われる)

 SPアップ+2

 (空枠)

 (空枠)

 (空枠)

・メモ

 打たれ弱い。すぐに2軍送りにできる。

 

遠坂凛

・性格:超強気

・精神コマンド

 直感

 不屈+

 気迫+

 ???

 ???

・技能

 援護攻撃L2+1

 連続攻撃

 カウンターL9

 切り払い+1

 (空枠)

 (空枠)

・メモ

 援護攻撃枠。でもカウンターと連続攻撃は見逃せない。

 

ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト

・性格:大物

・精神コマンド

 鉄壁+

 強襲+

 信頼

 ???

 愛(未習得)

・技能

 *強運

 *2回行動

 MB発動

 集束攻撃

 底力+3

 (空枠)

・メモ

 本編中にて、まどかに別ゲーネタを引っ提げた発言をされる。

 前線でタウントしてろゴルァ、とはまどかの弁。でもタゲ取りには向かない。

 

アルトリア・ペンドラゴン〔セイヴァー〕

・性格:冷静

・精神コマンド

 直感+

 不屈

 突撃

 ???

 魂(未習得)

・技能

 *指揮官L6

 *アタッカー

 集中力

 SP回復

 修理技能

 (空枠)

・メモ

 スパロボOGのダンディのようなスペックになりうる。援護攻撃、タゲ取りには向かない。これなんて前線ヒーラー?

 

ラフトクランズ・アウルン

・性格:冷静

・精神コマンド

 不屈

 必中

 気迫

 ???

 ???

・技能

 *指揮官L3

 カウンターL6

 底力L6

 援護攻撃L2+4

 連続攻撃

 *見切り

・メモ

 最初から全枠埋まってるパターン。

 運用方法はほぼOGMDと相違ない。

 ということで割愛。

 

〜登場人物の解説〜

 

・鹿目菜乃花

 魔術師。

 オリキャラ…、で、いいのかコレ?

 まどかの魔術特性に通じる魔術特性を持っている。

 アベレージ・ワンの使い手。

 はっきり言って、ポンコツ。

 だが、『Fate/stay night』の鬼畜ロリと同様に、吐き気を催すような性格を持っている。うっか凛程ではないが、うっかり属性を持つ。

 鹿目の姓が意味するもの、それは―――

・まどかの想い人

 『第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇』の主人公、ヒビキ・カミシロ。

 かの世界に取り残された彼は、魔改造食らった藤丸立香やマシュ・キリエライト、その他大勢のサーヴァント+αと共に、第一から第七特異点を駆け抜け、見事ゲーティアをフルボッコにした。採集決戦美味しいです。

 なお獅子王は、彼に煽り倒されて精神がグズグズになった上に、空気読めないベディヴィエールが問・答・無・用でエクスカリバーを返還した為、原作(獅子王の方なので『Fate/Grand Order』)以上に不憫な目に遭っている。

 ちなみに某御機嫌王の人理修復と同じでロマニ生存ルートである(ジェミニオン・レイで問答無用で叩き潰した)。

 第三特異点以降はサーヴァントを持っており、女帝ギル(弓)、上乳上(槍、キャメロット以降)、ギャグ補正が一切通じないやべー両儀(剣)。対ボスはマーリン(上級術)、キングハサン(上級殺)、魔神・沖田総司オルタナティブ(分)。女性の数が多いのは、ただの女難か、それとも、運が無いだけか。

 魔術属性は(愛機に搭載されたスフィアの影響もあるのか)、衛宮士郎と同じ『剣』である。

 魔術回路は384本。

 まどかは、彼の名を間接的にしか思い出せない。

・アルトリア・ペンドラゴン〔セイヴァー〕

 見た目獅子王、中身は青セイバー。

 剣と槍、双方を別け隔てなく使うアルトリア氏。

 クラスカード『セイバー』(アルトリア・ペンドラゴン(オルタ))からドロップした『全て遠き理想郷(アヴァロン)』と、時計塔の墓守、グレイの持っている魔術礼装「アッド」の真の形態、『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』を触媒として、美遊・エーデルフェルトが英霊召喚した存在。

 セイヴァー版の無銘とでも言うべき存在。

 コハエース/ぐだぐだオーダーの成分もあり、赤セイバー(ネロ・クラウディウス)が居たのならば、確実に「青はオワコン」「赤うぜえええええええええええええええええええええええええ」と言い合っていただろう。

 セイバー・ヴイナスなんて見たら確実に発狂するだろう。

 シャルルマーニュ見たら多分説教を「お前は千鳥かなめか」って言いたくなるくらいやる。

・真化の獣/真化の導き手

 抑止より生まれた人類悪。ビーストEX(エクス)。

 人類が戦争ばかり続ける場合に顕現する、言ってしまえば『世界大戦を終わらせるための機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)』。

 ビーストEXの真名は本来不定であり、姿形も時と場合に応じて変化するのだが、神城まどかは元となった存在が『ビーストⅦ』のクラスをつけても差し支えない存在であるのと、フォーリナー時代にやった行為を鑑みたアラヤが勝手に定義した。

 その本質は、『真化』。

 「他者を理解し、受け入れ、共に歩む」という、真理(※Zシリーズ)に基づいた行動が必要になる、高次元生命体へのアセンションを意味する存在。

 彼(彼女)らの顕現は、獣の血の時代の始まりを意味する。

 その性質と理、「他者を理解し、受け入れ、共に歩む」という、眩いばかりの人類愛故に、彼(彼女)らは人類史への敵対は不可能である。

 故に憐憫の獣や回帰の獣、快楽の獣や堕落の獣のように、人類史を守ろうとする獣とは殺り合う存在である。

 人理崩壊に対するカウンターとしての側面もあるが、肝心な時に顕現することは少ない。

 「ネガ・○○」の○○は、真名によって変わるが、神城まどかの場合は「ネガ・ジ・オーバーライザー」。矛盾を孕んでもそれを越えていく、彼女の「アムブリエル・ジ・オーバーライザー」としての側面が顕著に現れたものとなっている。

 だが、彼女はそのスキルを使用しようとは思わない。故にサーヴァントステータスに現れないのだ。

・抑止の守護者

 衛宮士郎(エミヤor千子村正)とか衛宮切嗣(エミヤアサシン)とか魔神・沖田総司オルタナティブとか。

 神城まどかも抑止によって召喚された存在だが、抑止の守護者に非ず。

・投影贋作英霊

 次元力に物を言わせて、投影によってランク落ちさせた英霊を召喚する、神城まどかの荒業。

 やろうと思えば神霊クラスの存在を顕現させることも可能だが、『Fate/EXTELLA』のセイバー・ヴイナスのようには行かず、十中八九、本来の(無限の剣製による)投影魔術のように、自滅するか、疑似サーヴァントの例のように、意識を乗っ取られるのがオチである。

 

〜現状登場しているサーヴァント(1期含む/贋作除く)〜

 

・セイバー

アルトリア・ペンドラゴン

アルトリア・ペンドラゴン(オルタ)

(『両儀式』)

・アーチャー

エミヤ

ギルガメッシュ

無銘(女性)

(女帝ギルガメッシュ)

・ランサー

クー・フーリン

(アルトリア・ペンドラゴン〔ランサー〕)

(女神ロンゴミニアド)

・ライダー

メドゥーサ

・アサシン

佐々木小次郎

“山の翁”

・キャスター

メディア

エグゼクスバイン

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(Grand Order)

(マーリン)

・バーサーカー

ヘラクレス

・ルーラー

ジャンヌ・ダルク

・アヴェンジャー

アンリマユ

天国に到達したDIO

・ムーンキャンサー

(なし)

・アルターエゴ

メルトリリス

ラフトクランズ・アウルン(※贋作→契約により真作扱い)

(魔神・沖田総司オルタナティブ)

・フォーリナー

神城まどか(1期)

・セイヴァー

覚者(※Extra Stage.1)

神城まどか(2期)

アルトリア・ペンドラゴン〔セイヴァー〕

・シールダー

(マシュ・キリエライト〔オルテナウス・ツヴァイ〕)

・ビースト

(純粋なものはない)

 

〜現状登場している人間(1期含む)〜

 

衛宮士郎(stay night)

遠坂凛(stay night)

間桐桜(stay night)

間桐慎二(stay night)

間桐臓硯(stay night)

言峰綺礼(stay night)

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(stay night)

セラ(stay night)

リーゼリット(stay night)

 

岸波白野(ザビ子)

遠坂凛(EXTRA)

ラニ=Ⅷ

間桐桜(EXTRA)

殺生院キアラ

トワイス・H・ピースマン

 

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(プリズマ☆イリヤ)

美遊・エーデルフェルト/朔月美遊

遠坂凛(プリズマ☆イリヤ)

ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト(プリズマ☆イリヤ)

イリヤの学友×4

衛宮士郎(プリズマ☆イリヤ)

アイリスフィール・フォン・アインツベルン

セラ(プリズマ☆イリヤ)

リーゼリット(プリズマ☆イリヤ)

グレイ(ロード・エルメロイII世の事件簿)

鹿目菜乃花

 

〜宝具解説〜

・『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』

 スタンド『夢幻の射手』によって、その性質を歪められ、拡張された剣製。固有結界。

 星が鍛えた武具―――『神造兵装』すら、この固有結界は貯蔵を可能とする。

 また、真作よりもランクが上がる特徴があるが、これでも『贋作』。理論上は、許容範囲外だと、喩え優秀でも偽物になるのである。

・『未来紡ぐ希望の剣(ジ・オーバーライザー・アーク)』

 受け継がれた双子の意志。

 次元力の剣による、超強力な一撃を与える。

・『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』

 投影したGNソードⅤとGNソードⅣを使用して放つビームサーベル。

 ダブルオークアンタフルセイバーのトランザムライザーソード(対話砲)の秘剣としての部分を投影した、貴き幻想。

・『主守る次元の盾(D・フォルト)』

 一定範囲に次元断層を展開する、バリア系の宝具。投影した『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』を併用すると、絶大な防御力を叩き出す。

 これを利用して、某国の核ミサイルを防衛しようとしたが、無駄設置に終わった。

・『絶望断つ希望の閃光(ラスト・マギア)』

 神城まどかの『偽・』第5宝具。

 某倒されたら散々なまでにネタにされた愛の神と同じように、特定の宝具の別側面としての効果を発揮する。

 この宝具の場合、本来の宝具の『究極の一射』としての側面を出した宝具である。

・『最果てを紡ぐ、因果を越えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』

 神城まどかの真の第5宝具。

 真化の獣としての、『世界大戦を終わらせる為の機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)』としての役割を果たすための宝具。

 しかし、専ら、ステラガッツチャレンジのように使われることが多い。

 その一射一射、全ての矢が、世界の表裏を繋ぐ聖槍そのもの。

 聖槍を『壊れた幻想(ブロークンファンタズム)』するような、豪華な宝具。

 代償として、聖杯戦争であれば4発しか撃てない諸刃の剣であり、そうでない場合は五体が崩壊するという、空恐ろしい宝具である。

 これを食らった相手は死ぬ。

 『天地乖離す開闢の星』とか『無垢識・空の境界』とか、それぐらいの宝具。

 その威力のデカさ故に、『対次元宝具』と呼ばれる。

 星を撃ち落とす宝具はあれど、次元を裂き、世界を破壊する宝具はそう簡単には出てこない。

・『多元重奏飽和砲撃(クヴィンテットフォイア)』

 ある人物の宝具。

 2本のカレイドステッキの同期によって叩き出した出力を100%砲撃に変換する一撃。

 カレイドステッキの能力により、カレイドの魔法少女にラーニングされているはずだが、肝心のカレイドの魔法少女が勘付いていない。

 だが、まどかはその宝具を知っている。

 アルトリア・ペンドラゴンの『全て遠き理想郷(アヴァロン)』、グレイの『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』同様、作中世界・時代に存在する宝具である。

・『星天を照らせ地の朔月(星に願いを)』

 ある人物の宝具。

 己の能力を引き出し、限定的だが願いを叶える。

 天国に到達したDIOの『ザ・ワールド・オーバーヘブン』、EoH空条承太郎の『スタープラチナ・オーバーヘブン』、まどかの『夢幻の射手・天国の極限』及び第■■■によく似た能力(ヒトが望む真実(ねがい)に到達する)をこの宝具は有するが、限定的かつ無差別である為、『拳に触れれば無問題』な前述とは比較にならないくらい、『規模が小さい』。

・『異星の機兵の斬山剣(オルゴナイト・バスカー・ソード)』

 ラフトクランズ・アウルン(アル=ヴァン・ランクス)の宝具。

 バスカーモードを起動した上で、相手をめった切りにし、止めにオルゴンバスカーソードで大上段に構えて斬る。

 赤セイバー(ネロ・クラウディウス)で言うところの『童女謳う華の帝政(ラウス・セント・クラウディウス)』に極めて近く限りなく遠い、『剣技が昇華された宝具』。

 こちらも何故か地形召喚がなされる宝具である(ラフトクランズ・アウルンは着地できる宇宙空間(?)の召喚、ネロは『招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)』の展開)。

・『限界を超えた勝利の剣(エクスカリバー・オーバードライブ)』

 アルトリア・ペンドラゴン〔セイヴァー〕の宝具。

 抑止が荒ぶって超絶マ改造された『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』。

 効果的には『約束された勝利の剣』+『天上天下一撃必殺砲(第2次スーパーロボット大戦OG以降)』+『幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)』+『力屠る祝福の剣(アスカロン)』×『ゴールド・エクスペリエンス』(鋭い痛みがゆっくりやって来る)+『トランザムライザーソード(第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇)』。

 ビームブッパしたと思ったら竜にされて竜殺しされた上に、鋭い痛みがゆっくりやって来るし、その上上半身と下半身がおさらばするし、挙げ句の果てに太陽までぶっ飛ばされて超新星爆発に巻き込まれる。

 絶対マリオン博士関わっただろコレ、と後にまどかが言ってしまうほどの馬鹿スペックであるが、当の本人はこれよりも『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』を使う。

 

〜真化の獣一覧〜

No.1:『御使いが生み出した人造の太陽神』至■神■■

No.2:『天の楔』■■■■■■■

No.3:『原初にして13番目の使徒』渚■■ル

No.4:『天獄戦争の覇者』ヒビキ・カミシロ

No.5:『不動の高次元生命体』不動■■■

No.6:『円環の理にして三代目至高神』神城まどか

No.7:『黄金の精神を持つ青年』■■■■・■■バ■■■

No.8:『円環に叛く獣』■■■■■

No.9:『■■の盾』■■■・■■■■■■

No.10:『■■■■■■』■■■■■■■■・■■■・■■■■■■■

 

アルトリア・オルタ「空欄だらけではないか」

クー・フーリン「この内一部しか出ないのがなぁ…」

 

〜アンケート〜

出してほしい真化の獣は?

①No.3

②No.7

③No.9

④No.10

⑤ランダム

【期限】クロ和解回投稿1週間後



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Stage18「魔法少女再誕!」

少し短い。


 色々…、本当にイロイロあった春が過ぎ、今は梅雨の季節。

 6月突入によって、世界は少しだけ変わった。

 まず、北朝鮮及び韓国が共倒れになり、旧韓国領が連合軍管轄下に、旧北朝鮮領は中国の管轄下に入った。…ってニュースで言ってた。

 これによって、日中共同で拉致問題に対応したらしいけど…、まぁ、北朝鮮が最初に出した声明通り、帰還が叶った被害者以外は全滅という、被害者の関係者にとって、悲しい結末になってしまった。

 当初は両国共に『おかしい』と思って調べ直し続けたようだ。

 しかし、出てきた結果は『DEATH』ばかり。

 …北朝鮮、英霊かなんか召喚してねーか?って、私こと神城まどかが思った訳だ。

 しかし、それらしき形跡がないときた。

 …結局。

 『拉致被害者の遺体が高温で融かされた』という説が妥当に思えてきた。

 …変わったのは朝鮮半島だけではない。

 7年前倒し(超次元世界と比較)で、シリア内戦―――というよりは、テロリスト集団『ダーイシュ(=ISIS/イスラム国)』によるイスラム帝国樹立大戦争が勃発しやがった。

 …これほど、ゴルディオンクラッシャーぶち込みたいって思ったことはないな。

 流石にダーイシュのやりようには『巫山戯んな』って思う。

 更に、だ。

 ヨーロッパ連合からイギリスが完全脱退したり、消費増税の話題が出たり、年金削減(というか激減というべきか)の話題が出たり。

 挙げ句の果てに、海上自衛隊に戦艦大和(みたいなスペックのイージス艦、艦名はまだ決まっていないので公募)が配属されることになったり…、と、国際緊張度:150%と言っても差し支えない状態になった。

 日本への核ミサイル配備は流石になかったが、THAADミサイルの配備が決まったりしてはいたな…。

 ロシアに猛反発されたらしいけど、小泉首相がゴリ押しした。

「で、肝心の私達は、というと…、この始末だ」

………『世界がヤバイ』状態だというのに、英霊である私達はアインツベルン邸で居候だ。

 それは何故か?

 決まっている。

「じめじめしてて気持ち悪い〜」

とアルトリア。

 ブリテン出身の騎士王サマは、流石に日本の機構には不慣れのようだ。

「生前は何とかなったが…、流石にこの身体では蒸し暑いな…」

とラフトクランズ・アウルン―――アル=ヴァンが。

 異星の騎士であっても、流石にメカの姿ではこの蒸し暑さには耐えられないようだ。

 そして、団扇で必死に自らに風を送っている私。

 とにかく暑いんですよね…。英霊化以後、スフィアの発熱には悩まされずに済んでますが。

 私達のマスターは、今学校に行っている。

 時刻は午後0時20分。昼飯時だ。

「サーヴァントは食事の必要性が低い。

 更にマスターの持つカレイドステッキから魔力供給されている都合で、魔力切れの概念がない。

 実質的に勝ちだ…、多分」

ごろんと寝転がりながら、私はそう呟く。

 

 

 

 これは、私の独り善がりの物語(a savior's smug story)。

 真実は、常に頭上に転がっている。

 

 

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug] 2wei!

 Stage8「魔法少女再誕!」

 

 これまでは『時』の牢『獄』だった。

 これからは、果てなき『天』の『獄』炎である―――。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 6月5日。

 その日に、『奴』はやってきた。

「貴女、何のつもり?

 わざわざ時計塔から飛び出してきて、『霊を狩りにきました』なんて言って」

と凛が言った。

 目の前にいるのは、イリヤのサーヴァントによく似た魔術師―――、鹿目菜乃花。

「そのままの意味ですが?

 この家に巣食う霊を狩りにきました。

 いるのは分かってるんですよ。だからその霊達を差し出してください」

と菜乃花が言った。

 イリヤは左手を隠していた。

 左手に握っていたのは、魔術礼装、カレイドステッキ―――マジカルルビー。

 そしてその左手の甲に描かれていたモノは―――、令呪。

 故に、隠しているのだ。

「イヤね。

 胡散臭い貴女に出せる霊はいないわ」

とルヴィアが言った。

「そうですか…。

 残念です。あなた達ならば、話が通じると思っていました」

と言って、菜乃花が札を地面に置いた。

「O caelum flamma de carcere, gladio purgatorii est nobis」

呪詛を唱えた菜乃花は、己の右手に、黒い炎でできた太刀を生成する。

「させない!ルビー!」

と言って、イリヤはルビーを天に翳した。

 

〜BGM変更:starlog〜

 

『コンパクトフルオープン!鏡界回廊最大展開!!』

例の呪詛と共に、イリヤは魔法少女に変身する!

 ―――カレイドルビー・プリズマイリヤ、再誕ッッッ!!

「来て、セイヴァー!!」

少女の叫びに。

「ゥゥゥゥゥォォォォォオオオオオアアアアアァァァァァ!!」

雷のような怒りの叫びと共に、『真化の獣』は主の少女の元へと駆けつけ、かの存在に接敵する。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

〜BGM変更:讃美と密謀〜

 

 奴と遭遇して10分が経過した。

 しかし、かなりの手数を用いて菜乃花を追い込んでいるにも関わらず、菜乃花は屈服する気配を見せない。

 それどころか、生前、最後に倒したある女性のように―――、己が抱いた決意を魂という炉に焚べて、やる気を増大させているようにも見える。

「霊は、とっとと…、冥界に、帰れッッッ!」

菜乃花は黒炎の太刀で私を攻撃してくる。

 ………さっすが『五大元素使い(アベレージ・ワン)』だなぁ、並大抵の人間だったら低温火傷起こしてそうな太刀を振り回してやがる。

 でも、八岐大蛇より出し天叢雲剣を投影した私には、敵わぬようだな…。

 慢心はできない。

 何せ、彼女は―――。

「油断大敵だ、悪霊!!」

菜乃花が大上段に構えて、頭蓋目掛けて黒炎の太刀を振り下ろさんとする。

「投影、開始(トレース・オン)」

私は左手に某破壊神が使ったアレを投影する。

「ボルティングドライバーァァァ!!…剣じゃねぇから気味悪いッ…」

剣ではないので『是・(〜ブレイドワークス)』をつけるべき。

 言うなれば『是・ボルティングドライバー(ボルティングドライバー・ブレイドワークス)』。

 某破壊神の用いる工具の、『秘剣』としての部分を無理矢理引き出したものであり、神造兵装クラスの科学兵器である。

 なので、私の第1宝具たる『無限の剣製・天国の極限(アンリミテッドブレイドワークス・オーバーヘブン)』を以てしても、膨大な次元力を要するし、反動もデカイし、出来たものも本来のランクより3つほどランクダウンする。

 ………やっちまったい。

 ちなみに衛宮士郎と衛宮士郎と衛宮士郎には流石に投影できねーんじゃなかろうか。

 無銘?知らん。

 イリヤは(アーチャーインストール状態なら)過程やらなにやらをすっぽかすので、グラヴィティ・ショックウェーブ・ジェネレイティング・ディビジョン・ツールあたり投影できるんじゃねーか(魔力消費は考えない)?

「ジェネシックボルトじゃゴルァ、食らっておけ!!」

いたちごっこになる例のアレを使って菜乃花にぶっ込む。

「遅い!」

躱される。デスヨネー。

 だってこの時マヂで筋肉痛がヤヴァイんだもん。

 え?グラヴィティ・ショックウェーブ・ジェネレイティング・ディビジョン・ツール?

 私に死ねと?

「んなこったろうと思ったよ!

 ………トランザム!」

ということで諸刃の剣使ったる。

 トランザムシステム(投影)。赤色発光は流石に無茶言うな。残像も無理なので、機動力上昇の部分だけである。

「投影、開始(トレース・オン)!

 オルゴン・マテリアライゼーション!!」

そして無窮の剣を出す!

「菜乃花ッ!お前に、勇気と無謀の違いを教えてやるッッッ!!」

私は叫ぶ。そして全速力で菜乃花に迫る。

 対する菜乃花も、「悪霊が勇気を語るんじゃない!冥界に帰れェェェ!!」と叫んで、黒炎の太刀の刃を此方に向けて吶喊してくる。

 勝負はほぼ一瞬だろう。普通ならば。

「インフィニティ・キャリバーァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

ジャキン、と。

 すれ違いざまに、私は菜乃花を、菜乃花は私を斬る。

 

 しかし。

 

 両者が傷ついただけで、そう大したことはなく。

 

 

 

 両者の想いが、泡沫と化した。

 

「ガンド!」

「投影、開始(トレース・オン)………。

 聖槍、抜錨。………『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』ォォォォォオオオオオォォォォォッッッッッ!!」

振り向きざまに、両者は技を放つ。

 勇者王バリの絶叫を以て放たれた贋作の聖槍は、光を放ってガンドを撃ち落とす。

「フルアクセルグレイブッ!」

両手にフルアクセルグレイブを投影する。

 イリヤと美遊とアルトリア、アル=ヴァンは見ていることしか出来ていなかった。

「ぜぇぇぇあぁぁぁ!!」

菜乃花は黒炎の太刀で双剣を防ぐ。

「投影、開始(トレース・オン)。

 ゼロ距離、取ったぞ!

 食らえ、ハイパー・トロニウム・バスターキャノン!!」

ゼロ距離で一撃必殺砲。原作では絶対できない荒業である。

「があああああっ?!」

悲鳴を上げながら、菜乃花がぶっ飛んでった。

 そんなことより身体のあちこちがくっそ痛いです。久々の運動だから身体に来るなぁ…。

 ………よく生前は、長期間運動せずにしてた後にレバーのスイッチを切り替えるように動けたなぁ。

 さて、彼女をどうにかしなければならない訳だけれども。

「悪霊風情が…、調子に乗りやがって…」

毒づくこのアホンダラをどーにかしねーと、事態の打開に向かわねーんだよなー。

 どーしよっかなー。

「悪霊悪霊言うけどさぁ、それ言ったら源頼光も悪霊の扱いになるぞ?

 それどころか、アーサー王も悪霊の扱いになるぞ??」

と私はアホンダラに言った。

 英霊を「悪霊」と考えているのであれば図星だろーなー。

 このアホンダラは、時計塔で何をしていたのやら。

「そうだよ(便乗)」

ジャストミートかよオイィィィィィ?!

「ジャストミートって、お前なぁ。

 あとカッコ便乗カッコ閉じるって何だよ」

ごめん、私、淫夢語録は分からないんだ。

 生前、ネットでよく聞いたけど「何それおいしいの?」状態のまま天に召されて英霊化した身だから。

 というか私は寝てたかったんだよちくせう。

 外が喧しいから表に出ようと思った途端にマスターの「来て、セイヴァー!」という叫び声。

 そりゃブチ切れて絶叫しながら吶喊するっての。

 で、終始菜乃花を(アル=ヴァン&アルトリア置いてけぼり状態で)圧倒してるわけだが。

「英霊が悪霊じゃないなら何だって言うのさ悪霊!」

だの、

「自分を悪霊じゃないって思い込んでるとか、お前本当に馬鹿だな!バーカバーカ!!」

だのと宣うこのアホンダラは、私以上に馬鹿だった。

「英霊と悪霊の区別がつかないとか本当にアホだなお前!

 ロード・エルメロイⅡ世にでも聞きゃ良かっただろうがバーカ!

 そうすれば英霊と悪霊の区別がつくだろうからな!」

…乗っかっておいて何いってんだオマエ?って話だろうが、これ低レベルの争いじゃねーか?

 しかしなー………。

「令呪を以て命ずる!とっととソイツ倒して、セイヴァー!」

令呪使われたー?!

 しゃーねーな、行くぞ!

「ブーストアップ!!」

身体中が僅かに碧く発光し、あからさまに能力が上がる。

 ブーストアップ能力と呼ばれる、強力な能力である。

 身体能力と思考能力を数十秒間、10倍に引き上げる大技。

「もらった!!」

しかし、アホンダラは発動の瞬間を突いて、札を8枚、イリヤ達がいる方向に投げた。

 物理法則には抗えんので、そのまま私は肘打ちの体勢で、アホンダラの土手っ腹を突く。

「( ゚∀゚)・∵. グハッ!!」

「観念しやがれッッッ!」

そして、角度を少し調節して、地面に叩き伏せる。

(マスター…)

私は、『夢幻の射手』でガッチリ菜乃花を抑え込みながら、イリヤ達のいる方向を見た。

 ………そこには、イリヤと、イリヤによく似た赤い外套の少女が居た。

「………誰?!」

イリヤに双子がいるなどという話は聞いたことがない。

 と、言うことは…。

(イリヤの『力』の制御人格が実体化したのか?!)

その少女は、立ち上がるや否や、イリヤを攻撃し始めた。

「イリヤ!…あがっ?!」

イリヤに駆け寄ろうと走り出そうとした途端、1歩目を踏み出せず、私はその場に盛大にずっこけてしまった。

(しまった、ブーストアップの反動…!)

異常なレベルの疲労のせいで、動くことすらままならない状態になってしまったか…!

 『是・禁忌の向こうにある希望(ジェミニオン・レイ・ブレイドワークス)』を投影して、強制的に動くか?…駄目だ、次元力が妖怪1足りないを起こしているせいで、そもそもリソースが足りない。

 それに、『夢幻の射手』を敵の封じ込めに割いているせいで、時間停止が使えない。

(どうする?!)

自問自答を繰り返す。

 量子化で一気に近寄るか?

 …駄目だ、こちらも莫大な次元力を要するから、やっぱり使えない。

「…その様子だと、『詰み』のようだね、悪霊」

地面に叩き伏せられ、地面と熱烈なキスをしていたアホンダラが言った。

「それはどうかな」

と私は不敵に笑いながら言ってやった。

 ホントは筋肉痛とかのせいでこんな笑みなんて浮かべられないが、浮かべてないとやってられねーんだよチクショーッ!

 

 一方、イリヤ、ミユ、凛、ルヴィア、アル=ヴァン、アルトリアは、突然現れた輩に対応していた。

 彼女のターゲットは、どうやらイリヤのようだ。

 ちなみに、何故こうなったのかについては、イリヤが一番知っていた。

(あの魔術師が飛ばしてきた札から発生した風の刃を、クラスカード『アーチャー』をインストールして盾を出したら、なんで黒っぽい私が出てくるのー?!)

イリヤの頭はこんがらがっていた。

 その上、某育ステラの如く、思考回路が赤ん坊の落書きのように、ぐねぐねと曲がり、時にポッキリと折れ、完全に混線していた。

 とある学士も「なんっじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」と絶叫するレベルだろう。多分。

 しかも、イリヤの魔力弾のサイズがかなり小さくなっていた。

「ほらほら、どうしたのよ『私』!」

「〜〜〜っ?!」

自分を見せられて気味が悪いと感じているであろうイリヤは、負けじと魔力弾の散弾を放つ。

 効果は今ひとつ。

「邪魔だ、悪女!

 『最果てにて(ロンゴ)』―――、『輝ける槍(ミニアド)』!!」

すかさずアルトリアが宝具を使って(余計な被害が出ないように出力を落としているが)黒っぽいイリヤを攻撃する。

 効果は今ひとつのようだ…。

「こっちよ、騎士王!」

空中に幾つかの剣を出した黒っぽいイリヤが、アルトリアを攻撃する。

 それを、アル=ヴァンが盾を構えて防ぐ。

「危なっかしい輩だ。

 黒っぽいマスターよ、貴様の目的は何だ?」

とアル=ヴァンが言った。

 そんなことお構いなしに、黒っぽいイリヤはアル=ヴァンにターゲットを切り替えて、黒と白の夫婦剣で攻撃してくる。

 しかし、アル=ヴァンの盾はただの盾に非ず。

 オルゴンクローモードに切り替わった盾で、アル=ヴァンは黒っぽいイリヤを拘束した!

「んぐぐ…、離しなさいよ、イリヤを殺せないじゃない!」

と黒っぽいイリヤは叫ぶ。

 ここでミユがキレた。

「イリヤが殺せない…?

 殺させるわけないでしょうが、この戯け!」

と言って、ミユは黒っぽいイリヤを拘束しているアル=ヴァンを巻き込むように攻撃した。

「…ではこうしよう」

それに瞬時に反応し、一瞬でミユのいる方向を向いて黒っぽいイリヤを全面に出した。

「え?

 ちょ、ふざけないでよアルターエゴ?!

 ………って、ぎゃあああああああああ!!」

ちゅどーん、という効果音と共に、黒っぽいイリヤはミユの魔力砲の餌食になった。

 そして、アル=ヴァンは全力で魔力砲の物理効果に抗いつつ、前進を始めた。

 

「な…?!」

菜乃花はその光景を見て、完全に固まっていた。

「驚くことじゃない。

 あの少女は、現れた途端に私達に敵対を始めた。その罰は受けて然るべきだ。

 尤も、私は全身を襲う筋肉痛をこらえるので精一杯だけどね」

と私は言った。

 流石にボルティングドライバー投影は巫山戯すぎた。うん。

「…ざまぁないわね、悪霊」

と菜乃花が毒づいた。

 プツン、と、己の中の何かが切れた。

「いちいち悪霊ってうるせぇ奴だなお前はッッッ!」

私は菜乃花のマウントを取っている『夢幻の射手』の左拳で、思いっきり菜乃花を殴った。

「あだっ?!お、お前………ッ!」

菜乃花は抗おうとするが、立ち上がっていた私が構えた弓に反応して驚怖した。

「我が骨子は捻れ狂う…」

私は『偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)』を構えて様子を伺っていた。

 スタンドは引っ込めている。

「く、一時撤退する…!」

菜乃花はダッシュで逃げていった。

 私は『偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)』を消し、イリヤ達の元へと歩いて向かった。

 

 イリヤ達の元に辿り着いたその時には、イリヤ達と黒っぽいイリヤ(以降黒イリヤ)との戦いは終わっていた。

 結果は、黒イリヤの撤退。

 黒イリヤは、「次は必ず殺す」と言って、去っていったらしい。

 …マヂでグラビティ・ショックウェーブ・ジェネレイティング・ディビジョン・ツール投影してぶん叩いてやろうか、クソがっ。

 …いや、読まれてるからやめておこう。

 某勇者王の武器は投影しにくいんだ。

 登場作品見て、それらの構造自体は大体把握済みだけど。

 ただし、ヘル・アンド・ヘブン。

 テメーはダメだ。

 アレは絶技だろう。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 帰還後、午後はずっと倒れっぱなしだった。イリヤの部屋から殆ど動けねぇ…。筋肉痛きついです。

 この日は…、あぁ、嫌なものをマスターに見させられたよ…。

 『魔法少女マジカル☆ブシドームサシ』である。

 気絶しなかったから、恐らく耐性がついたんだと思う。でも嫌なものはイヤーッ!

 どっかの誰かさんがヘル・アンド・ヘブンとコンニャクを天秤にかけられてコンニャクが嫌って言うくらいにいやじゃー!!

「私は何とも思いませんが」

お前はいいな、アル=ヴァン!

 魔法少女モノを何の感傷もなく見れるなんてよぉ〜!

 何せ、生前は『元・魔法少女兼三代目至高神兼地球連邦軍准尉(便宜上)』だった訳だからな?!

 どっかのヘブンズフィールが座に投げ入れてくれたお陰で英霊になってる立場なんだ、流石にこれぐらいの我儘は通させてくれないか?!

「そして魔力量が8分の3ぐらいになった訳だろ?私達のマスターは。

 普通に考えて、全体の2分の1切ったら死ぬっての」

と私は突っ込んだ。

 マジカルルビー曰く、「御二方の需要の100倍程度あった魔力が37.5倍になっただけ」らしいが…。

 やたらとッ、筋肉痛の治りと次元力の回復速度がッ、とにかく遅いッッッッッ!!遅すぎるんだよ畜生!

機械の身体であるアル=ヴァンは疲労しないから良いだろうが、飽くまで「生身の身体にスフィアとかいう人工物と至高神化の三種の神器とかいう人工物を埋め込んだだけの人類■(えいれい)」である私にとっては筋肉痛はすっごくきっついんだよバッキャロー!

 超高圧機械から中圧機械に落とされたような気分だ、畜生!

『まぁ、イリヤさんはある種のヲタクですからねー。筋肉痛云々は貴女の自業自得として、魔法少女モノを見させられるのはしょうがないんじゃないですかねぇ?!…って、あだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだ』

余計なことを言いやがる魔力供給源には天誅を下さねばならないな…!

 全く…、こいつは『どうせ余計なこと言うんだろうな』っていう謎の期待だけは裏切らねぇ奴だ。

 …タスク撃ち込もうかな。

 いや…、こいつの場合、『撃ち込んでもギャグ補正的な何かで「終焉を越えた誓い(オウスオーバーオメガ/Oath Over Omega)」とか、「エグゼリオ変動重力源」とかいう『消滅しようとする力』を引っさげて帰ってくる』っていうオチが待ってるだろうからやめておこう。

 後者はどうにかなるとしても前者はいたちごっこだから洒落にならねぇ。

 というかトリプルゼロとは絶対戦いたくねぇ…。

 というわけで、マジカルルビーには天誅ということで輪っかの部分をぐいーっと引っ張らせてもらっている。

 …決して壊しはしない。

 壊したら宝石爺に何されるか分かったもんじゃない。

 並行世界から「終焉を越えた誓い」連れてこられるかもしれん。

 マジカルルビーの破壊と汎人類史の存続を天秤にかけたら、流石に汎人類史を取る。

 マジカルルビー壊したい気持ちはあるけど、「終焉を越えた誓い」…つーか覇界王(覇界ジェネシックガオガイガー)はマヂで勘弁してくれ。

 イリヤを何億人流星一条させればいいかわからないくらいつえーから。

「はぁ。

 黒っぽいイリヤと、鹿目菜乃花、そしてやがて来る存在…。

 こいつ等と殺り合えと言われても、勝ち筋があるのは最初の2人だけだ…」

と、私は天井を見上げながら言った。

 瞬く星々の中に、木星はある。

 木星。

 ELSの出現点になったり、「終焉を越えた誓い」の出処になったり、ザ・パワーの出力源になったり、バスターマシン3号の原料になったりしている不憫なやつ。

 そこから来る脅威は、きっと碌でもないやつなのだろう。

 ただ、そんなことは関係ない。

 瞬く星々の数だけ、希望はある。

 ELSだってその希望に恵まれて生まれた存在だし、「終焉を越えた誓い」に至っては、元を正せばこの世全ての希望、即ちインフレーション理論におけるインフレーションからビッグバンに至るまでに発生したエネルギーそのものだ。

 人類が外宇宙へ、果ては外の次元へ飛び出していく事に期待したい。

 その力を使えとは言わない。

 寧ろ使うべきではないだろう。

 だが…、未来を切り開く為に、今の人類の立ち位置ははっきりと理解すべきである。

 ただ、魔術師達全てに言えることは1つ。

 世界の外側にあるのは莫大な量の次元力と、正真正銘の創世神「終焉を越えた誓い」、そして、無限に広がる虚無だ。

 ヒトが望む「根源」なぞ、その世界にはどこにも無い。

 つまり、「根源なんてなかった」って言えるだろう。

 …根源接続者がいると噂されるが、私同様、次元力を能力として使えるヒトに過ぎないだろう。

 もしくは、「終焉を越えた誓い」の力の分流たるザ・パワーを使える奴か。

 でも、その全ては飽くまで「ただの能力者」の域を超えるものではない。

 直死の魔眼使っててもそういうことなんだ。

 セイバー式?ありゃ覇界の眷属か何かじゃねーの?(すっとぼけ)

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 黒っぽい私を捕まえるための作戦会議を行うよ!

 次回、「有為転変、禍福得喪」!

 不安しかない…。



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Stage19「有為転変、禍福得喪」

GONGは名曲。


〜前回のあらすじ〜

凛「魔術師に襲撃されたンゴ…」

ルヴィア「迎撃しましたわ」

まどか「ボルティングドライバー投影すんのきっついなクソッタレ!!」

イリヤ「分裂した?!」

黒イリヤ「イリヤ死ねやゴルァ!!」

ミユ「イリヤは殺させない!」

アルトリア「宝具使ったけど躱された…」

アル=ヴァン「美遊・エーデルフェルトの魔力砲に黒イリヤ突っ込んだ」

菜乃花「まどかうぜぇぇぇ」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

※注意

今回からsideシステムを少し使用していきます。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――side 神城まどか

 6月7日。

 時刻は午前11時。お昼時ではない。

 凛やルヴィアは…一応高校生なので学校行っている。

「投影、開始(トレース・オン)」

黒イリヤとの戦いの為に、使える武器を投影していた。

 まず、夫婦剣こと干将・莫耶。

 これは(改)をつけて日本刀みたいな形状にすれば使いやすくなる。オーバーエッジとか使いにくいったらありゃしない。

 『偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)』。

 ほぼ弓が前提になるので、黒イリヤが遠距離にいることが前提になる。ただし、個人的に余り使わないかな…。

 『天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)』。

 メイン武器だが、彼女に通用するか解らない。

 『いまは遥か理想の城(ロード・キャメロット)』。

 盾に上位互換がいるので、使用する意味がない。ただし、相手が転移を使用できるのならば対抗策として使える。

 GNソード系列。

 これも使えはするが、ⅣとⅤは宝具で使うので戦力としてカウントしていいか解らない。

 『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』。

 真作超えのものを使えるが、流石に力が足りない。己の筋力的な意味で。

 『転輪する勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン)』。

 SE.RA.PHでガヴェインに遭遇できてよかった…。だけどね、条件多すぎ。

 『赤原猟犬(フルンディング)』。

 これも弓が必要だが、使いはする。

 『千山斬り拓く翠の地平(イガリマ)』。

 これも投影できるが、固有結界内限定だろうな。うん。

 『万海灼き祓う暁の水平(シュルシャガナ)』。

 投影可能且つ使用可能、代わりに固有結界内限定。

 アル=ヴァンのオルゴンバスカーソード。

 投影可能且つ使用可能。そして、黒イリヤへの対抗策にもなり得る宝具。バスカーの名の通り、バスカーモード必須だが、『空の盃』使えば問題ないだろう。

 次。『乖離剣エア』。

 コレには2種類の展開方法があると聞く。『天地乖離す開闢の星』の発生方法の区別である『地の理』『天の理』とはまた別の、宝具。

「………コレは規模がでか過ぎるんだよなぁ」

と言って私は手元の乖離剣を塵に還す。

 最後に、『是・禁忌の向こうにある希望(ジェミニオン・レイ・ブレイドワークス)』。

 黒イリヤ戦ではこれも使っていこう。うん。

 そう考えて、正午になろうとしていた時のこと。

「ただいま~」

めっちゃボロッボロになったイリヤが帰ってきた。

 

 ―――振り向くな、涙を見せるな。

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug] 2wei!

 Stage9「有為転変、禍福得喪」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 時間は遡り、午前7時30分頃。

 

 ―――side イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

 イリヤです。

 私は今、災厄に遭遇しています。

 ルビーが突然、『簡易未来予測モード』に変わって、占い始めました。

『頭上注意〜』

「ぎゃあああ?!」

そして。

 何もないところから植木鉢が降ってきたり。

『飛び出し注意〜』

「ひゃあああっ?!」

…中に人が乗っていないロードローラーが降ってきたり、同じように中に人が乗っていないダンプカーが突っ込んできたり。

『猛犬注意〜』

「グルルルル…、ガウッ!!」

大量の犬に追われたりしています。

 これが現在。

『イリヤさーん、次の予報が来ましたよー』

「へっ?!」

この間約30秒。

『スタンド注意』

スタンド?!カメラ置くアレ?!

 と思っていた時期が私にもありました。

「クレイジー・ダイヤモンド!」

『ドララララ!!』

「ほぇぇぇぇぇぇ?!」

私のすぐ真横で男の人(※後に東方仗助と判明)がヤンキーと戦ってました。何も見えないけど、何かが起こってた気がする。でも学校、学校行かなきゃ!!

『さぁ、次の予報ですよ〜』

「うそでしょぉ?!まだ続いてるのぉっ?!」

『勇者王注意〜』

むっちゃ悪意あるのがキタァァァ?!

『ブロウクン………マグナァァァム!』

頭上をガオガイガーが通ってった?!

 というか、まだ?!まだ終わらないの?!

 というか、ガオガイガーいること自体おかしいと思わないかな?!

『かーらーのー火気注意』

「ぎゃああああぢいいい!!」

火炎瓶がすぐ近くに落ちて炎上して、その火から発せられた熱にダイレクトに当たってしまった!!

『水漏れ注意』

「びゃあああ?!」

マンホールが突如爆ぜて、私は水を浴びてしまった。

『低音注意』

「ひぇぇぇぇぇぇ?!」

更にその水のせいで体温が一気に奪われ、ぶるぶる震えてしまうことに。

 私の災厄は、まだ続く。

『かーらーのー感電注意』

「あばばばばば」

いなずまのーつーるーぎーでーてきをーけーちーらーせー(自身が蹴散らされる)。

『突風注意〜』

「ぴゃああああ?!」

かーぜーにーまーかーれーるー。

 その後の8回の災厄の後に、やっと、私の災厄は終わった。

 学校につく頃には、謎の疲労に襲われていた。ミユを視認した途端、気力が尽きちゃいました…。

「ミ、ミユ…。

 おはよう…、そして、ぐっばい…」

 

 ―――イリヤが倒れたシーンをミユ視点でもう一度。

 

「行ってきます」

私はオーギュストさんの車で学校に来た。

 今日、冬木市の近くでゾンダー(だっけ?)が出て、GGGが出動したそうだけど…、イリヤ大丈夫かな…。

「せめてアルトリア連れてくるべきだったかな…」

と私は思った。

「ミ、ミユ…」

そして、案の定…。

「おはよう…、そして、ぐっばい…」

無事じゃなかったイリヤがいた。

「イリヤ?!しっかりして、イリヤ?!」

 

 ―――視点戻し

 ―――side イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

 

「軽く足首を捻ってるわね。それに右足は腫れてる。

 …つまらないわね。次来るときは、半死半生の怪我をして来なさい」

勇者王、恐るべし。

 勇者王の頭上通過ですらヤバイのに、ブロウクンマグナム撃ったのだからその際の衝撃波で足首を軽く捻ったらしいです。

 というかGGG出てたの?!

 というか、と い う か ! !

 ガオガイガーがマジであったの?!

「まあ、気分が悪いのなら、しばらく横になるといいわ」

と言う保険の先生。やっぱりこの人人間として駄目でした。

「あー、ミユ…。ありがとね?」

一応感謝しておく私。

「何言ってるの?友達だから、当たり前」

ミユ、目が死んでる。

 そう言ってた直後。

 パリーン!ガシャン!ドゴーン!

 さっきまで私の頭があった場所に、超高速回転していたサッカーボールがあった。

 しかもここまで来る過程でサッカーボールは強化ガラスを貫通してる。

 そして。

 パァァァァン!!

 ここまで来る際に余ったエネルギーを消化しきれなかったサッカーボールが破裂し、私の顔にその欠片が張り付く。

「………」

前が見えねぇ。

 

「もむわほー、ほうわーいぇ(※「今日はもう、早退します」と言おうとした)!」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――視点継続

 

「ミユまで早退することはないのに」

と私は言ったけど、ミユは。

「普通教育の義務なんかより、イリヤのほうが大事」

※この時点でミユは日本国憲法のある部分に反した(保護者視点で)わけだが…。

という持論を展開しており。

 家まであと1キロ弱と言ったところで。

「避けて!」

ミユが叫んだ。

「いやァァァァァァ!!」

全力で、逃げる!

「ほんっと逃げ足早いわね、イリヤ………!!」

ブチ切れ黒イリヤ現る。

「で、出たー!」

『サルースって言ったらブッ殺す!』←※第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇の真徒ネタ

「ワタシナカーマ、テキジャナイ」

コンタクト取ろうとしたけど…。

 すこーん、と電柱に刺さった白い中華剣が飛んできたので緊急回避した。

「また避けた…。ほんっと、アンタ直感と幸運ランク高いわねぇ」

と宣う黒イリヤ。

「なら直接殺りますか!」

「ぁぶないぞマスター!!」

ひゅーん、と降ってくる鉄塊。その正体は私のサーヴァント、『アルターエゴ』ラフトクランズ・アウルン、又の名をアル=ヴァン・ランクス。

「聞き捨てならないな、黒っぽいマスター。

 否、クロエ・フォン・アインツベルン!

 勇気と無謀の違いを教えてやろう!」

アル=ヴァンが叫ぶ叫ぶ。

 そして、彼の援護あって、私達はどうにか家に辿り着いたのでした。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 そして時は正午に戻る。

 

 ―――side 神城まどか

「な…な…な…!」

イリヤの武勇伝を聞いた私は、顔を引き攣らせていた。

「なんでガオガイガーの組織がこの世界にあるんだよクソッタレがぁぁぁぁぁぁぁ!!」

って私は絶叫した。

 いや、だって。おかしいと思わないかな?

 投影可能であるボルティングドライバーの原典たる、勇者王ガオガイガーシリーズ。

 その組織である、GGGがあるというのだ。

 おかしいだるるぉ?!

「しかしなんだぁ?!未来では英雄王ギルガメッシュみたいな女子と遭遇するのか?!

 挙げ句時空震動に巻き込まれてるし…!」

この時の私はどっかのネジが飛んでたんだと思う。

 かなり長い時間の罵倒の後に、私は「あーやだやだ」とか言いながら床に寝っ転がった。

 だって嫌でしょ、普通。

 予測可能回避不可能な「時空震動からの強制転移」って。いやーマジでそれはないわー。

「ちょっと考えるのをやめとくわ。ちょっと何にも考えたくない」

と私は言って、そのまま霊体化した。

「…創作の中の存在だと思って投影してたら、マジの存在だったとは…。

 確かに、まどかが現実逃避したくなるのも頷けるな」

とアル=ヴァンが無慈悲に言った。

 …頭が痛い。

「そう言えばお昼じゃん!お昼御飯食べに行かなきゃ…」

と言って、我等がマスターたる、イリヤは部屋から出ていった。

 ただし、その動きが滑らかさを失っていたことを、後にアル=ヴァンが報告していた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――視点継続

 ―――side 神城まどか

 ―――まどかが見た未来

 

 ■月■日、時空震動に巻き込まれて世界を超える。

 同日、その場所が(原型を留めていなかったとはいえ)人理継続保障機関フィニス・カルデアであることが判明。通称『■■』。

 藤丸■■と遭遇。コイツはビーストらしい(番号は不明。恐らくⅦかⅧ)。

 ロマニ・アーキマンと遭遇。アレ?人理修復中?

 英雄王ギルガメッシュと遭遇。カルデアスタッフからは基本的に『■■■王』と呼称されている。なんか見覚えのある指輪を嵌めているのだが…、why?

 英雄姫■■■■■■・■■■■■■と遭遇。まさか、ここにも12の鍵の大元があるとはなぁ。そうすると…。

 ………何しとるんですか『初代』。

 というかコイツと殺り合ったら銀河系滅亡のお知らせじゃねぇか…。

 マシュ・キリエライトと遭遇。ギャラハッドは居るな(『知りたがる山羊のスフィア』行使)。

 殺生院キアラと遭遇。おのれヘブンズホール!一発顔面殴らせろ!

 …など。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――視点継続

 ―――side 神城まどか

 ―――午後4時半

 

 夕方。

 凛とルヴィアに呼び出された私達は、冬木市内のある場所に来ていた。

 …ある場所と形容するのは、マスター達も場所を伝えられていないのと、私の『知りたがる山羊のスフィア』を以てしても探知不可能な場所だからだ。おまけにGPSも探知できない。

 みちびき?

 この年代ではまだ打ち上がってない。

 ………さて。

 目の前に広がっている状況を説明しようか。

 いや、私個人としてはどうやって説明しようか迷ってる状態ではあるのだけれども。

「………(顔面が青褪めている)」※ミユ

「………(機械の体だから表情読み取れない)」※アル=ヴァン

「えぇ…(ガチで困惑している)」※アルトリア

「………(錆びた回転軸の如く、首を凛達がいた方向に回している)」※イリヤ

………。

 ………………。

 ………………………。

 あ、ありのまま、今起こったことを話すぜ!

 ………この方法ならば確実に伝わるな。

 あ、ありのまま、今起こったことを話すぜ!

 「凛やルヴィアが前を真っ直ぐ見て歩いていたと思ったら、その先には沼があって、当の二人はそれに気づかず沼にダイブした」

 な、何を言っているのかわからねーと思うが、私も正直何が起こったのか分からなかった…。

 頭がどうにかなりそうだった…。

 足元不注意とかトラップとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ。

 もっと恐ろしい「うっか凛」の片鱗を味わったぜ…。

「………どうしてこうなった」

こんな状況見せられたら、流石にこう言わざるを得ない。

 うっか凛、恐るべし。

「とりあえず引き抜かねばな…。投影開始(トレース・オン)」

私はそう言って、『天の鎖(エルキドゥ)』とリ・ブラスタTの盾を投影する。

 盾の先端部に『天の鎖(エルキドゥ)』を巻きつけ、盾の先端部を沼めがけて射出する。

 あとは釣りの要領で引き上げるだけだ。

「掛かった」

「「え?!」」

引っ掛けた鎖を、一気に手前側へと引き寄せる。

 ざっばぁぁぁん、という効果音と共に、『天の鎖(エルキドゥ)』に掛かった凛とルヴィアが出てきた。

「ゴホゴホ…、アンタ達何してたのよ!!」

と凛に叱られるマスター達が居たが、それでも最善は尽くしたほうだ。『天の鎖(エルキドゥ)』の軌道形成すんのくっそ面倒臭かった。

「底が無い…。底なし沼か」

と私は言って、深度計算を行わせていた盾の先端部を引っ込めた。

 救助工程を簡単に説明すると、①『天の鎖(エルキドゥ)』の先端部と共に盾の先端部を射出し、②沼の中に入ると同時に『天の鎖(エルキドゥ)』をパージ、凛とルヴィアの腰に巻きつく。③使用者が引っ張り上げて、2名の救助完了、である。

 その際にパージ後のリ・ブラスタTの盾の先端部には、深度の計測をさせていたのだが…、ワイヤーの長さが足りなくなる事態に陥った為、ワイヤーを巻き戻した訳である(元が機動兵器用なのでざっと200m以上はあるはずなのだが…)。

「よしOK」

盾を消滅させる。

 とりあえず、呼び出された理由は…、地脈の調整。

 この後、地脈を調整し、帰還して、翌日の授業後に作戦会議を開くことになった。

 この日の同時刻に、アイリスフィール・フォン・アインツベルンが「ママの勘」と称して危険察知していたのは、これまた別の話。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 翌日、6月8日。

 ―――視点変更

 ―――side アル=ヴァン・ランクス(ラフトクランズ・アウルン)

 アル=ヴァンだ。

 姿はラフトクランズ・アウルンだが、気にするな。

 翌日の夕方に、エーデルフェルト邸に呼ばれた。

「黒イリヤの目的は、恐らくイリヤの殺害。

 この際、そんなことはどうだっていいわ」

とリンが言った。

「ソレどうでもいいの?!」

とイリヤが反論するが、「重要なのはそこじゃないわ」とバッサリ切り捨てた。

「問題なのは、イリヤのスペックダウンと、セイヴァー・ジ・オーバーライザーの治癒能力低下ね。この状況の中で、彼女らだけが弱体化している。特に影響を受けまくっているのがセイヴァー・ジ・オーバーライザーである、と」

リンが言った。

 確かに、そこは問題だ。

 あからさまに、次元力切れ(パワーダウン)のペースが上がっているのだ。

 次元力の発生量がダウンした訳ではなく、単純に「次元力を貯めるキャパシティが少なくなった」。

 つまり、これまでの様に『ステラガッツチャレンジ』できなくなっているのだ。

「おまけに貴女は鹿目菜乃花に目をつけられ、下手をすれば捕らえられる可能性もある、と」

ルヴィアがリンの発言を補足した。

 問題はそこにも有る。下手をすれば、菜乃花に捕まる可能性があるのだ。

 魔術師にとって、『現世に降臨した至高神』―――否、『真化の獣』というものは、魔術的な研究材料になり得るだろう。

 それに、彼女には生命源かつメイン動力源として、『12の鍵』ことスフィアが全種搭載されているのだ。

 未知の魔力リソースを発見したとなれば、その使用方法や、使用用途について、探し出そうとするだろう。

 ただし、仮に引き出せたとして、スフィアの『反作用』まで凌ぎきれるかは微妙なところだが。

(多分だが…、引き出そうとした途端に自滅するのがオチだろうな)

と私は考える。

 何せ反作用があるのだ。強靭な精神力を持つ人間でもなければ制御できない。

 それに、抑止より出でし獣を、どうやって無力化する?

 無力化=死である『真化の獣』にとって、その問題だけはどうにもならないのだ。

「作戦を決めるわ。と言っても、イリヤが狙われている以上、やるべきことは唯一つに限られる。

 黒イリヤを捕獲するわ!」

………はっきり言おう。

 嫌な予感しかしない。

 

 ―――side 神城まどか

 あの後、作戦を詰めていった訳だけど。

「イリヤを餌として、イリヤの近くに料理も用意して引き寄せる」

という、漁業に近いナニカをすることに。

 …しかし、ソレはそれでどうかと思うんだよなぁ。

「空中戦で黒イリヤを引き寄せ、その隙に固有結界で拘束する」

という方法もあったが、コレは第1宝具をタイミングよく撃つ必要があり、同時に第5宝具を状況に応じてぶっ放し続ける必要がある為、次元力のキャパシティが少ない今となっては困難な問題である。

「倒す」

クラスカード回収任務の時みたいにレイドバトルの形態で倒す方法もある。しかし、コレは鏡面界故に出来た荒業だ。

 現実世界でやるのはちょっと気が引ける。

 結局、イリヤ生き餌戦法が取られることになった。

 作戦内容を詰めていった。コレは黒イリヤが「釣れた」時のものだ。

 ①:私が投影したゴルディオンハンマーでまずハンマー・ヘル・アンド・ヘブンをお見舞いしてやる。この攻撃は揺動に過ぎず、回避されたら第2段階へ。

 ②:イリヤが変身して、黒イリヤに散弾をぶちかます。これも揺動。

 ③:『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』と『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』を同時発動。ずらして『異星の機兵の斬山剣(オルゴナイト・バスカー・ソード)』を発動。

 ④-a(いずれかが命中した場合):『偽・天の鎖(エルキドゥ・ツヴァイ)』で弱った黒イリヤを拘束する。

 ④-b(全く命中せず、且つミユも無力化された場合):凛とルヴィアが予め展開した完全秩序の沼に黒イリヤを嵌めて、罵倒する。

 ということで決定した。宝具発動後の弱体化期間はブーストアップで補う。

「実行は明日!いいね?」

と凛がいうので、了承した。

 というか、実行するなら明日のがいいだろ。

 善は急げ、だが急がば回れ、だ。

 回り道こそが、最短の道なのだから。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――???

 ―――side out

「で?私になんのようなの?」

と黒イリヤは菜乃花に言った。

 菜乃花はニヒルな笑いを浮かべながら、黒イリヤにこう言った。

「私に協力してくれるのならば、あの小娘を―――イリヤスフィール・フォン・アインツベルンを殺すのを手伝ってやってもいい。協力しないのならば、お前も幽霊として―――、殺す」

「ふーん。いいわ!」

と黒イリヤは応じた。

 二つ返事。

 さすがの菜乃花も驚いた。

「私は、真っ先にあのアルビノを殺す。可能ならばあのアルビノの中にある『宝玉(タマ)』を取る。貴女は、真っ先にイリヤスフィール・フォン・アインツベルンを殺す。それで完璧じゃないの。

 貴女を陽動として使ってしまう事になるけど…、いいわね?」

と菜乃花は黒イリヤに言った。

 コレが、菜乃花から、黒イリヤにむけて送った最後通牒である。

「そりゃいいに決まってるでしょ。

 喩え陽動でも、私はその義務を果たして、イリヤを殺す。

 貴女は、私を捕らえようとして宝具を使って弱体化したセイヴァー・ジ・オーバーライザーこと神城まどかを殺す。

 結果的に、殺せるのだから十分じゃない」

と黒イリヤは言った。

 最後通牒を拒否する事なく、受け入れた。

「じゃあ、明日。貴女が陽動で出て、私は神城まどかが弱ったタイミングで殺しにかかるわ」

と言って、2人は別れた。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

【オマケ】

 

①黒イリヤについて。

ご存知、■■■・■■■・■■■■■■■である。

②GGG

 『ガッツィ・ジオイド・ガード』、又の名を『ガッツィ・ギャラクシー・ガード』。

まどかは『覇界王〜ガオガイガー対ベターマン〜』を読み倒していたので、知っている。

 イリヤ達は「都市伝説」レベルで知っていたが、まさか実在するとは…。

③カルデア

 人理継続保証機関フィニス・カルデア。

 この施設は、イリヤ達の世界には存在しない。

 ただし、時空震動で飛ばされる、等の方法で、別の世界にあるカルデアへ行くことは可能。

 まどかは未来視で『■■』と呼ばれているカルデアへ単身転移させられるという光景を見た。

④国際情勢

 hoi4的に言うと国際緊張度100%(ダーイシュのせいで)。また、中国と日本が揉め始めている(尖閣問題)。竹島は日本のものであると再証明され、返還された。

 一方、北方領土問題については、史実とは異なり、ソ連が戦時中に制圧している為、発生しておらず、講和条約の際もしっかり頂かれてしまっている。なので日本の最北端は北海道。

 最東端、最西端、最南端は変わっていないが、沖ノ鳥島は大規模改築が予定されている。

 具体的には不明。

 肝心のダーイシュだが、既にシリア、イラクの2国を降伏に追いやっており、アメリカもかなり厳しい状態になっている(戦闘機不足に陥り始めている)。

 GGGも動いているが、現状は超竜神任せである。その為、GGG本部にはルネ及び光竜・闇竜を派遣してもらっている。

⑤海上自衛隊

 アメリカが驚くレベルでつおい。マジでつおい。技量的な意味でつおい。しかし、憲法9条のせいでアメリカの援護に行けない。

 近々、(普通の軍隊だったら)重巡洋艦(と呼んでいるもの)を護衛艦として配備し、石油輸送船の護衛に当たるとのこと。

 また、艦の保有数は2017年相当のレベルにまで到達している。

⑥航空自衛隊

 新型ステルス戦闘機「JF-000」を製作中。

 形状だけでステルス戦闘機の条件を満たしているが、ジェットノズルの方向制御能力や、ミサイルの搭載能力等をつける予定。

⑦陸上自衛隊

 特に変わらない。

⑧第3新東京市

 存在しない。そもそもネルフ自体無く、挙げ句セカンドインパクトも起きていない。

 しかし、要塞都市を作る案はGGGにはある。没ったが。

⑨神城まどかの投影魔術

 生前、『無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)』を強制的に発動したのがきっかけで、死ぬ直前に習得した。

 ソレが、英霊化に伴って、スタンド能力『夢幻の射手・天国の極限』と混じり、強靭な力として生まれ変わった。故に、真作以上のスペックを誇る投影物を作り出すことができるが、例外も存在する。

 例としては、神造兵装クラスの科学兵器。ボルティングドライバーや、ゴルディオンクラッシャーなどが当てはまる。

 剣から遠ざかっていることもあって、投影は困難を極める。

 ゴルディオンハンマーはその領域には入っていない。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――Next Stage

 ―――side イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

 そんな!セイヴァー・ジ・オーバーライザーが負ける?!

 始まる黒っぽい私捕獲大作戦。

 しかし、その裏に潜んでいる、『無限の「究極の決意」』とは?!

 ソレは、人のみならず、化け物すら持つモノ。次元力を上回る感情。

 その名は、Determination(ケツイ)。

 ケツイを抱いた菜乃花の凶刃が、まどかに迫る!

 次回、「完全秩序の沼」

 「そうだ…。究極の1を以てしても、無限の究極の決意には敵わないんだ」



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Stage20「完全秩序の沼」/Extra Stage.3「菜乃花と円」

二話同時編成を試してみた。


〜前回のあらすじ〜

凱「ブロウクン…マグナァァァム!!」

イリヤ「おはよう、そして、ぐっばい」

ミユ「イリヤ?!」

カレン「半死半生の怪我をしなさいな」

凛「底なし沼にはまった…」

ルヴィア「作戦は、イリヤ生き餌!」

まどか「むしろ殺らない?」

アル=ヴァン「却下だそうだ」

アルトリア「まどかは次元力枯渇問題を抱えたのでした。ちゃんちゃん」

ルビー『私達の出番を』

サファイア『よこしなさい』

 

菜乃花「まどか氏ねwwwwww」

黒イリヤ「イリヤ死ねや!!」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――side 神城まどか

 唐突だけど、JAM Projectの歌って魂が滾るよね。

 特にSKILLとGONG。

 特にGONGは、第3次スーパーロボット大戦αの舞台背景もあって、名曲と化してるよね。

 しかし、この年は2004年。まだ第3次スーパーロボット大戦αは発売されてないし発表もされてない。

 コレの10年後にスーパーロボット大戦Zシリーズ完結…。

 いやー、2015年が待ち遠しいなぁ!

 私がいるかは怪しいけどな!

 そもそも発売されないかもしれないけどな!

 ココは私の生まれた世界じゃないから!

 

 さて。

 今日、6月9日は、黒イリヤの捕獲作戦決行日だ。

 私は何をしているのか?

 砲台設置だよ。大和型戦艦の主砲をいくつか、投影させてもらった。砲台制御は贋作のヴァングネクスにやってもらっている。

 これ以外にも、CIWSやら垂直発射装置やらを投影させてもらった。

 …え?デジャヴュを感じる?

 陽動で必要だから投影してるんです。

 魔力供給?マジカルルビー片手にダイレクトに供給してもらってるけど。

 次元力のキャパシティは少なくなったが、魔力のキャパシティは弱体化してないからな。

 そうしているうちに、作戦決行時刻になった。

 

 Fate/ the over-riser 第二章 Fate/kaleid liner override [a savior's smug] 2wei!

 Stage10「完全秩序の沼」

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――side アル=ヴァン

「ふっ、完璧ね!奴の狙いがイリヤなら、喩え罠だろうと突っ込んでくるはずよ!

 保険として、料理も置いておいたから、多分問題ないわ!」

と凛が申し上げており。

「フ…、フフフ…。貴女の案に乗るのも癪ですけど、完璧な作戦ですわ」

とルヴィアが供述していた。

 …作戦であるとはいえ、流石にコレは酷いな。

 我等がマスター、イリヤの前に並べられたオードブルや、その他料理の数々。

「いやーーーーーーー!!」

 そして、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトによって展開された、拘束用の布を使用してがっちりと拘束されたイリヤ。

 周りの砲台の数々。

「コレは…、酷くないか?!」

と私は突っ込んだ。

 だが、凛、ルヴィア、ミユ、アルトリアに咎められた。

「静かにしてくださいー」

とミユが言った。

「うっ…、すまない…」

そんな顔で見るな。

 そんなこんなで時間が過ぎ。

 

 作戦決行から10分後。

「おぉ、これならイリヤを殺しやすいわね…」

と黒イリヤが言いながら、イリヤの周りを見始めた。

 キェェェェァァァァアアアアキタァァァァ、と言うよりは、「この程度のトラップで来るのか?!何か裏がないか?!」と考えるのが先だった。

 ( ゚д゚)・・・

 (つд⊂)ゴシゴシ

 ちら…。

「あからさまに罠過ぎて、なんかリアクション取りづらいわー(棒)」

 (; ゚д゚)・・・

 (つд⊂)ゴシゴシゴシ

 ちら……?

「まぁ、いいか。いじらしく台本考えてきたんでしょ?乗ってあげるわ!」

「「キタァァァァ!!」」

   _, ._ 

 (;゚ Д゚)ウェッ …!?

 その時、私に衝撃走る………!!

「マジできたのか…?!」

と私は言った。

 黒イリヤがイリヤに斬りかかろうとするのを、『天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)』を投影したまどかによって防がれる。

「私もイリヤなのに、邪魔するんだね…、セイヴァー」

黒イリヤが軽くまどかを挑発する。

「黙れ、『制御人格』。お前に用はない」

とまどかは言って、黒イリヤを押し返す。

 その後、イリヤの拘束が解けて、仕込まれていたマジカルルビーを用いてイリヤが転身。

 イリヤを拘束していた布は、そのまま黒イリヤを雁字搦めにして拘束する、が…。

 旧劇場版エヴァの初号機やラゼンガンよろしく、拘束具を破壊して脱出した。

「見えざる鉛鎖の楔(フォアストデア・シュベーアクラフト)!」

即座にルヴィアが黒イリヤを拘束しようとするが…。

 アレは、オールキャンセラー?!

 彼女は、オールキャンセラーでルヴィアの拘束魔術を突破した!…否、オールキャンセラーで拘束というデバフを無効化した!!

「ゴルディオンハンマー!!」

まどかは作戦通り、投影したゴルディオンハンマーでハンマー・ヘル・アンド・ヘブンを黒イリヤに打ち込もうとするが、尽く回避される。

「今全力の、散弾!」

イリヤが散弾を放つ。しかし効果はない。

 ミユがキャスターを限定展開し、『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』を発動しようとする、が…。

「利かないよ!!」

ブーストアップだと?!

 黒イリヤの体が碧に輝き―――、一瞬でミユの背後に回り込んだ…!!

「『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』か…、流石じゃないか。だけど、インクルードだったのが最大の弱点だよ!!」

と言って、黒イリヤはミユの手を蹴り飛ばした。むっちゃいい音が鳴ったから、恐らくあの短剣も吹っ飛んでいる。

「カレイドの魔法少女の弱点その1、クロスレンジでの戦闘。

 そしてその2、ステッキが手から離れて30秒以上経過するか、マスターから30m以上離れると転身解除。

 近接戦闘を得意とするサーヴァント3騎を従えているのに、何故クロスレンジでの戦闘訓練を怠ったのか………、聞かせてもらう………よッッッ!」

自由落下を開始するミユに、防御不可能の攻撃―――『是・射殺す百頭(ナインライブズ・ブレイドワークス)』を叩き込む。

「させるか…!」

私が黒イリヤとミユとの間に割って入り、バリアを―――オルゴン・クラウドを展開する。

「今だ!」

私は号令を出す。

「最果てより光を放て……其は空を裂き、地を繋ぐ!嵐の錨!」

「戦友(とも)の想いをこの身に刻み、無限の絶望(やみ)を、無穹の希望(ひかり)に変える。

 生、死、憎悪、悲哀、友愛、欲望、反抗、痛み、探求、嘘偽。

 それら全てを天秤に載せ、それら全てを越えていく!」

アルトリアとまどかが、同時に宝具を解放する。

「『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』ォォォ!!」

「『最果てを紡ぐ、因果を超えて絶望断つ希望の閃光(ウルティウム・デウス・シューティングスター)』ァァァ!!」

怒涛の宝具2連発は、流石の黒イリヤであっても避けられるものではなかった。

「………な?!」

それに、『是・射殺す百頭(ナインライブズ・ブレイドワークス)』のカウンターで発動された為、避けられなかった。

 ………パニックになっていれば。

「でも、2手、遅かったようだね!」

「おっと失礼」

一気にイリヤのいる場所まで接近しようと試みた黒イリヤだが、進行方向にはラフトクランズ・アウルンが―――即ち私が居た。

「この大剣、捌くことなど、出来ぬ!

 覚悟せよ!!」

即座に『異星の機兵の斬山剣(オルゴナイト・バスカー・ソード)』を発動しようとする私だったが、黒イリヤが持っていた大剣で吹き飛ばされ、宝具発動がキャンセルされた。

「お待たせ、イリヤ。漸く相手してあげられるわ」

地面に降り立った黒イリヤが、死刑宣告をするように言った。

 イリヤはぺたんと座り込んでいた。

 打つ手なし。

 完全な『王手(チェック)』であり、ほんの少しでも黒イリヤが動いたのならばその時点でこちらが『詰む』。

 つまり、黒イリヤ側の『詰み(チェックメイト)』である。

「諦める…、と、思ったでしょ?」

………あ、アレを忘れていた。

「喰らいやがれ、『是・未来拓く開闢の剣(トランザムライザーソード・ブレイドワークス)』ゥゥゥ!!」

回避不可能、且つ、相手が慢心しているタイミングでの第3宝具解放。

 次元力的にも結構キツかっただろうが、殺るときは殺る。

 ソレが彼女、神城まどかなのだ………!

「く、こんなもの…、って、ほわぁぁぁ?!」

縄跳びをさせる要領で、まどかは宝具を切った。

 結果、作戦は大成功。

 つまり―――。

 黒イリヤは、ジャンプしたことで身体の姿勢制御が利かなくなり、そのまま地面に偽装されていた沼にダイブしたのである。

 私も、流石にこのオチには笑った。笑ってはいけないが、笑ってしまった。

「「よっしゃぁぁぁぁぁぁ!!」」

勇者王ばりの大声で、凛とルヴィアが叫んだ。

 これからゴルディオンハンマーでもするのか…?

「………っ?!」

それと同時に、まどかの腰に鎖が巻き付いた。

「おやおや、この程度の拘束に手間取るとは…、対魔力持ちではないが故ですかね。神城まどか」

林の影より出てきた存在の名は―――、鹿目菜乃花。

 

 ―――side 神城まどか

 しくじった。

 ブーストアップの発動が、コンマ数秒だけズレた。

「…次元力も心許ない…。

 そしてコレはあの沼の鎖バージョンのようなモノ…。

 投影魔術やら何やらは使用できない…」

と私は冷静に分析した。

 流石『五大元素使い(アベレージ・ワン)』だ。やること為すこと全て違う。

「そうよ、悪霊。

 貴女の剣の作成、アレは魔術の一種だったようね。その鎖に拘束されている間は、魔術は一切使用できない!」

と菜乃花が勝ち誇ったかのように言うけど…、そう思うじゃん?

 残念、喩え沼だろうが、素粒子はモノを貫通してウロチョロしてるんですよね。

「アーッハッハッハッハ!!…あれ?」

「間抜けが」

ザマァ見やがれ、裏取り成功じゃバーカ!

 量子テレポートの存在や、サーヴァントが有する霊体化能力に気が付かなかったのが災いしたみたいだな!

 あと『夢幻の射手』があるのにも気が付かなかったのがてめーの敗因じゃボケェ!

「…おかしいな、魔術は一切使用できない筈なんだけどな」

と菜乃花が言った。

「確かに魔術は使えなかったな。だが、残り少ない次元力にモノを言わせて、どうにか裏取りした訳だ。

 だから、今お前の頭に突きつけているのは、普段使ってるモノじゃなくて、アサルトライフルだ。しかも10発しか撃てない」

と私は言った。もう次元力の残量は生命維持分を除いた全体の0.8%しかない。

 だから全身から嫌な汗がたらたら流れている。

「それに…、向こうも、終わったみたいだな。講和会議と行こうじゃねぇか…」

と私は言った。

 

 ―――まどか拘束と同じタイミング

 ―――side 黒イリヤ

「くっ、こんなもの…!

 投影(トレース)―――、ってあれ…?」

剣が、投影できない!

「剣を出現させていたのは、まどかの投影魔術と同系統のものだったようね」

と凛が言った。

「何をしようとしても無駄ですわよ!」

とルヴィアが勝ち誇ったような表情で言った。

「五大元素全ての性質を、不活性状態で練り込んだ完全秩序の沼!

 『何物にも成らない』終末の泥の中では、あらゆる魔術は起動しない!」

終末の泥?!『この世全ての悪(アンリマユ)』か?!

「間抜けなトラップだと思うでしょうけど…。

 それに嵌まった時点で、貴女の負けは確定したのですわ」

とルヴィアが簡略的に言った。

 そして、凛が「間抜け、間抜けね…。ふ、フフフ…」と言い出したのを機に。

 

 大人2名の腹筋が光になった(腹筋にゴルディオンハンマーがクリティカルヒットした)。

 

「オーーッホッホッホ!

 間抜け!! 間抜けですわー!」

「今時底無し沼にハマるなんて、こっちこそリアクションに困るわーーッ!」

悔しいけど、言い返せない…!

 それに、菜乃花も〆られてる?!

 それをはっきりと視認した途端、心がポッキリと折れて。

「うわああああん」

私は泣いてしまった。

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 ―――side 神城まどか

 投影したものの数々を次元力に還元し、エーデルフェルト邸に黒イリヤ―――言い辛いな、クロエ―――と、菜乃花を強制連行して、彼女等を尋問し始めた。

「この扱いはあんまりじゃない?投影『天の鎖(エルキドゥ)』まで持ち出して…。『イリヤとセイヴァー・ジ・オーバーライザー以外には』危害を加えたりしないわよ」

とクロエが抗議する。

「ほう…?」

威嚇でクロエの眼前でブーストアップ(10秒しか持たない)を行使する。

 心がポッキリと折れているせいか、見た瞬間に目に涙を浮かべていた。

 お前も使ってたやつだから、ね?!

「まずはそうね………、貴女の名前を教えてもらおうかしら?」

「こいつが名乗る名前はイリヤスフィール・フォン・アインツベルンぐらいしかねぇよ」

と、凛の質問にツッコミ(物理)を入れた。

 やっておいて何だが、ミユとイリヤの視線が痛い。

「…コホン。確認するわ。貴女の目的は、白い方のイリヤを殺す事。それで合ってる?」

「Exactly」

凛の確認に、クロエが答える。

 Exactlyと来たか。

 だったら、何故、「イリヤ『とセイヴァー・ジ・オーバーライザー』以外」と言ったのだろうか。

「腑に落ちん。何故私まで狙う?」

と私はクロエに訊いた。

「何故そう訊く?」

「この際、イリヤがお前に殺されようが『関係ない』。

 イリヤを殺せば、サーヴァントである私も消滅する筈だ。『普通のサーヴァントならば』そうだというのに、何故私まで狙う?」

と、クロエの逆質問に私は答えつつ、改めて訊き直した。

 クロエは意味深な笑みを浮べて、

「理由なんてないわ。

 ただ、生き残る為だけに殺す。

 私がこの世で生き残る為にも、貴女が邪魔なだけ」

と答えた。

 ………そりゃそうだわな。私って一介の人類が倒すべき悪なのだから。

「ソレは、私が真化の獣であることに関係ある?」

「ないわ」

………うせやろ。

 私がクロエにとって邪魔な存在である、という案件は、ただ単に、彼女の私怨故なのか…?

「ソレって私怨?」

と私は訊き直した。

 眉がピクピクしているが、気にしてはいけない。

「単純明快。隣におられると、吐き気がして辛いからよ。

 私が要求するサーヴァントは、バーサーカークラスのヘラクレス。

 セイヴァー・ジ・オーバーライザーとかアルターエゴとか、本気で要らないから」

とクロエが答えた。

 つまらないやつだ。コイツはもしかしたら、人類の真化の道筋のお邪魔虫になるかもしれない。

「凛、とりあえず提案がある。

 ………コイツ殺らないか?」

と私は凛の耳元で囁いた。

 凛は流石にそんなことしないわよ、と言いたげな表情で、クロエに向き直る。

「黒い方のイリヤって、貴女達英霊はどう呼んでいたのかしら?」

とルヴィアが言った。

 …だよな、いつまでも「黒い方のイリヤ」なんて呼んでいられないからな。

「「「クロエ・フォン・アインツベルン」」」

私達英霊は、声を揃えて言った。

「…愛称としてはクロ、ね」

とルヴィアが言い、凛にその名を言った。

「OK。

 話を戻すわ。

 クロは、何故イリヤを殺そうとするの?

 セイヴァー・ジ・オーバーライザー、即ち神城まどかを殺す理由は分かったけど。

 まさか、オリジナルを消して、私が本物のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンになるー、なんていうもの?」

と凛がクロエに訊いた。

「あら、よく分かったわね。まぁ、概ねそんなものよ」

とクロエは答えた。

 残るは核心部分だな。

「確認する。

 クロエ、お前はイリヤスフィール・フォン・アインツベルンの『真の人格(本来なるはずだった人格)』であり、これまでイリヤの『力』の『制御人格』として存在していたものが、菜乃花との戦闘の拍子でクラスカード『アーチャー』を軸として受肉した存在である。

 ………これは『知りたがる山羊のスフィア』で調べた情報だが…、これで合っているか?」

と私は言った。

 クロエの表情が固まる。

 何故知ってんだオマエ、って言いたそうな表情していたが…。

(出てきたときから情報をバリッバリに出してたら、そりゃバレるわなぁ)

と私は思う。

 ①クロエ出現。

 ②戦闘中にこれでもかと言わんばかりに情報を出す。

 ③逆探知される。

 ④以上終了。

 …ざっとこんなものだが、逆探知できないようにしなかったお前が悪い。

「その『知りたがる山羊のスフィア』って…、もしや…」

クロエの顔面が真っ青だ。何を想像したんだ、と思ったが…、多分合ってるので明言させてもらう。

「ありとあらゆる情報を集めまくる。

 ヒトの『好奇心』を司るスフィアだ。

 それ故に、『SAN値の減る情報』まで入ってくる。

 例えば、K氏とI氏がムフフな事をして、その行為のシーンが1から1000まで、脳に映像と文面で直接入ってくる」

この発言をした途端。

「あ」

と、ある人物を見ながらミユが言い。

『頭が、爆ぜましたね』

と、マジカルサファイアが状況を説明し。

「ま、まどか…。流石にその発言はちょっとおかしくはないか…?」

とルヴィアが言った。

 ※事実です。

 そんなテロップを私は幻視した。

「はわわわわわわ?!」

その人物―――イリヤの頭からは湯気が出ていて、顔面は真っ赤になっていた。

『イ、イリヤさん、落ち着いてください!』

とマジカルルビーがイリヤを静止しようとする。

「………shit」

私はそう呟く。そして。

「ただし、ソレは所持者が意図的にやらないと発動しない。オマケに、私はそんなことやろうとは思わない」

と私は言った。

 変態淑女と思われたくないので、そう補足させてもらった。

「〜〜〜〜〜?!」

ただしイリヤのスイッチは『切』に戻らない。

 と、言うわけで。

「イリヤの暴走止めるついでに、クロに抑止を掛けさせてもらうかな」

と言って、私は乖離剣エアでイリヤの面を取る。

「ぁぅ…」

バタリ。イリヤが倒れる。

 速攻で、イリヤの血液を採取する。

「凛、あとは任せた!」

と言って、イリヤの血液が入ったシリンダーを渡す。

「了解。後は任せなさーい」

と言って、凛はイリヤの血液をシャーレに入れる。

 そして、呪文を唱えながら、クロエの腹部に紋章を描く。ルヴィアがイリヤの腕を取り、その掌を紋章に押し当て、術式を起動する。

「ついでだから、貴女もね?」

「え゛?」

ナンデワタシ?

 ちょっと待て、私えいれ…、って、ぎゃああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ?!

 二重にクロエは術式を描かれた。

「菜乃花、ちょっと手伝ってもらっていいかしら?」

と、凛は菜乃花に言う。

「え?あ、ああ…」

と言った菜乃花は、何か察したのか、私とイリヤの背中を思いっきり殴った。

 すとーん!

「「ぐぇっ」」

私は何とも思わなかったが(10という数字を幻視した)、イリヤには効果は抜群だったらしく、イリヤ―――と、クロエは呻き声を出した。

 特に、クロエは2人分のダメージを負っているため、背骨を折るような痛みに襲われているだろう。

「一方的な痛覚共有…。よく思い付いたわね

 (まどかは言い出しっぺの法則というとばっちりだけど)」

とルヴィアが言った。やっぱりその法則か…。

 

 そうして、菜乃花との講和会議へと移り変わる。

 

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 Extra Stage.3「菜乃花と円(なのかとまどか)」

 

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 ―――鹿目菜乃花の過去

 鹿目菜乃花は、武家である『神城家』の傍流であり、有名な魔術師の家である『鹿目家』の長女として、1980年7月15日に群馬に生まれた。

 両親のうち、父親は宝石魔術の使い手であり、母親は呪術の使い手だった。

 幼い頃から魔術師としての特訓を受けさせられており、義務教育面に於いても『天才』と周りに言わしめる程の知識の持ち主だった。

 武術は叔父から教わった剣術を(セイヴァー・ジ・オーバーライザーに劣るとはいえ)マスターしており、また同時に、母親によって弓道場に入れられており、弓術もマスターしている。

 このまま行けば、『只の五大元素使い(アベレージ・ワン)の魔術師』で済む筈だった。

 

 しかし、彼女の人生は、ある事件によって、暗ぼったいものへと変わっていく。

 ………1998年夏に、『霊体憑依事件』は起こった。

 これは、4年前に『第四次聖杯戦争』が起こらなかったために発生した事案と後に魔術協会に説明された事件だ。

 この時に、菜乃花には『復讐者』のサーヴァントの英霊が憑依し、その英霊が菜乃花の母親を殺害した。

 異変に気づいていたため、憑依した英霊を祓おうとしていた菜乃花の母親だが、付近にあった包丁で滅多切りにされて死亡した。

 その後、外に出た菜乃花は、付近の交番の警察官を怪力で圧殺。銃を入手して、銃弾が切れるまで近所の家の大人を殺害しまくった。

 数日後、菜乃花は路上で倒れた。

 これが被害に遭わなかった住民の目に留まり、救急搬送された、が…。

 

 この事件はここで終わるわけじゃなかった。

 菜乃花本体が目を覚ました後に、『復讐者』が病院の医師や看護師、合計20人に重傷を追わせ、脱走。

 すぐさま自宅に直行して、菜乃花の父親を惨殺。その後も大人を殺害して回った。

 被害者のうち、一命を取り留めた男性はこう言っていた。

「少女は『喝采を!我が憎悪に喝采を!!』と叫びながら、私の腹に包丁を刺そうとしてきた。

 どうにかソレを防ぐと、今度は組み伏せて首を絞めようとして来た。

 少女にあるまじき怪力で首を締めてきたから、呼吸困難に陥ったらしいな。助かった、という