渚桃が好きな方の為の暗殺教室 (へたくそ)
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1時間目  エンドのE組

原作に沿ったり沿らなかったりします


僕らの先生は普通の先生じゃない。かく言う僕たちも普通ではないのだがそれ以上に先生は文字通り化け物だ。

エンドのE組。椚ヶ丘中学校で最底辺のクラス。そんな落ちこぼれの僕たちにの先生が現れたのは3年生の始め、二つの事件が同時に起こった時だ。

 

 

 

1つ目は、その日突然、月が爆発して三日月型になってしまったこと。

その様子はすぐさまニュースで報じられた。月の約七割がなくなり僕らは一生三日月しか見れないのだろうか。そんなどうでもいい事をニュースを見ながら残念がっていた。

 

 

そして2つ目は……

 

 

 

 

 

「初めまして。私が月を爆発した(やった)犯人です」

 

クラス全員「「「……は????」」」

 

「来年には地球もやる予定です。君たちの担任になったのでどうぞ宜しく。」

 

クラス全員(((まず5,6か所つっこませろ!!!!)))

 

 

 

 

クラス全員がそう思った…

 

 

 

烏間「あぁ、防衛相の烏間(からすま)という者だ。まずは、ここからの話は国家機密だ言うことを理解いただきたい。単刀直入に言う。この怪物を君たちに殺してほしい。」

 

三村「えぇっと、なんすか?そいつ攻めてきた宇宙人かなんかすか?」

 

先生(??)「な!失礼な生まれも育ちも地球ですよ!!」

 

烏間「詳しいことを離せないのは申し訳ないが、こいつが言ってることは真実だ。月を壊したこの生物は来年の3月、地球をも破壊する。この事を知ってるのは各国首脳だけ。こいつの存在が公になれば世界はパニックに陥るだろう。そうなる前に秘密裏にこいつを殺さなければならない。つまり…」

 

 

 

『暗殺だ!!』

 

 

 

烏間さんはそう言いながらナイフで先生(??)を切りつけようとしたが当たらなかった。

 

 

 

烏間「だがこいつはとにかく速い。殺すどころか、眉毛の手入れまでされてるぐらいにだ、丁寧にな!!」

 

 

 

先生(??)は超スピードでそれをかわす。

 

 

 

烏間「満月を三日月に変えるほどのパワーを持つ程の超生物だ。最高速度はマッハ20。つまりこいつが本気で逃げれば、我々は破滅の時まで手も足も出ない。」

 

先生(??)「まぁそれでは面白くないのでね、私から提案したのです。殺されるのはゴメンですが、椚ヶ丘中学校の3年E組の担任ならやってもいいと。」

 

渚(いやなんで…)

 

烏間「理由は分からんが、政府は君たちに危害を加えないという条件でやむなく承諾した。理由は2つ。1つはこいつが教師として毎日学校に来るなら監視ができる。なにより、30人近くの人間が至近距離でこいつを殺すチャンスを得る!」

 

 

なんでこんな生物が僕たちの担任に?どうして僕らなんかが暗殺なんか。そんな声はこんな条件でかき消えた

 

 

 

烏間「成功報酬は100億円。当然の額だ。暗殺の成功は冗談抜きで地球を救う事なのだから。幸いなことにこいつらは君たちの事をなめ切っている」

 

先生(??)「当然でしょう。国が殺れない私を君たちがやれるわけがない。最新鋭の戦闘機に襲われた時も、空中でワックスをかけてやりましたよ」

 

クラス全員(だから何で手入れする!?)

 

烏間「その隙をあわよくば君たちに突いて欲しい。君たちには無害でこいつには効く弾とナイフを支給する。君たちの家族や友人には絶対に秘密だ。とにかく時間がない。地球が消えれば逃げる場所などどこにもない!」

 

先生(??)「そういう事です。さぁ皆さん、残された1年を有意義に過ごしましょう!」

 

 

 

こうして始まった先生(怪物)の授業と先生の暗殺、マッハ20で逃げるこの怪物をただの、しかもエンドのE組である僕らが殺れるはずがない。みんな賞金の100億円に目を奪われてるけど現実はそんな甘くない。目に見える速さならまだチャンスはあるけど、25人の射撃を全て躱すのだ、速すぎて先生が3人に見えるほどに。

 

 

 

先生「昼休みですね。先生ちょっと中国に行って麻婆豆腐を食べてきます。暗殺希望者がいたら携帯で読んでください。」

 

 

 

先生はそれだけ言い残して中国に飛んで行き、1秒も経たずに先生の姿は見えなくなった

 

 

 

中村「えぇっと、マッハ20だから…」

 

渚「麻婆豆腐の本場の四川省まで10分くらい」

 

前原「確かにあんなもん、ミサイルでも落とせんわな。しかもあのタコ、音速飛行中にテスト採点までしてるんだぜ!?」

 

中村「マジで!?」

 

磯貝「俺なんてイラスト付きで返ってきた…」

 

不破「てかあいつ何気に教えるの上手くない?」

 

倉橋「わかるー。私放課後に暗殺に行った時ついでに数学教わってさぁ、次の数学のテスト良かったもん」

 

三村「まぁでも、頑張っても仕方ないけどな」

 

 

 

そう、あの超生物はターゲットなのに普通に先生をしている。僕らも即席の暗殺者という事を除けば普通の中学生なんだ。けど僕らE組だけは少しだ違う…

 

みんなが暗い雰囲気を出す中、寺坂、村松、吉田が渚の元にやってきた

 

 

 

寺坂「おい渚、ちょっと来いよ。暗殺の計画進めようぜ」



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2時間目  ターゲット

矢田Side

 

 

寺坂「暗殺の計画すすめようぜ」

 

 

 

寺坂君たちが潮田君を外に連れ出したのが偶然目に入った。3人は乗り気な感じだったけど潮田君は渋々という感じで少し気になってひなちゃんにはトイレに行ってくると言って潮田君の後を付けて来た。

 

 

矢田Side out

 

 

学校の外にあるグラウンドに通じる階段で4人は話していた

 

 

 

寺坂「あのタコ、機嫌によって顔の色が変わるだろ。観察しとけって言ったやつできてるか?」

 

渚「…一応。余裕な時は緑のしましまになるのは知ってるよね。生徒の回答が間違ってるときは暗い紫色、正解だったら明るい朱色。面白いのは昼休みの後で…」

 

寺坂「俺は知らなくていいんだよ」

 

 

 

渚が説明してる途中で寺坂が割り込んできた

 

 

 

寺坂「作戦がある。あいつが一番油断してる顔の時だ。お前が刺しに行け」

 

渚「僕が?で、でも…」

 

 

 

寺坂が対先生用ナイフを渚に差し出して無理やりに作戦を提供する

 

 

 

寺坂「いい子ぶってんじゃねえよ。俺らはE組だぜ?ここのレベルについていけなかった脱落組。通称『エンドのE組』。毎日山の上の隔離校舎まで通わされて、あらゆる面でカスみたいに差別される。落ちこぼれの俺たちが100億円稼ぐチャンスなんて社会に出たって一生回ってこねえぞ。抜け出すんだよ、このクソみてえな状況から…」

 

 

 

そう言いながら寺坂は後ろポケットから何かが入った小さいきんちゃく袋を取り出し、渚の顔の前でぶらつかせ、不気味な笑みを浮かべながらこう言った

 

 

 

『たとえ、どんな手を使ってもな』

 

 

 

そう言い終えた寺坂達は「しくじるなよ渚くん」と笑いながら去っていった。渚は受け取ったきんちゃく袋を胸にあて俯いていた

 

 

 

僕がE組に落ちた瞬間、クラスメイトの態度が激変した。親友とまではいかないものの、そこそこ仲の良かった友達もいた。友達のはずだった。でも…

 

 

 

(渚のやつE組行だってよ)

(うわっ、終わったなあいつ)

(俺あいつのメアド消すわ)

(俺も。同じレベルって思われたくなえし)

 

 

 

そこに友達はいなかった。いるのはただ僕たちE組に対する差別意識を持った人たち。そこで僕は自覚させられた。脱落組、落ちこぼれ、終わった(エンドの)E組なのだと。勉強でもそれ以外でも何も求められないのが僕らだ。そんな僕らが…

 

 

渚がそんなことを考えていると一人の女子生徒が近づいてきた

 

 

 

矢田「潮田くん、だったよね?どうしたの?そんな顔して。寺坂君たちに何かされたの?」

 

渚「あ、うん。矢田さんだよね。大丈夫だよ。ただ暗殺の計画を進めてただけだから」

 

 

 

一応顔と名前は知っているが、矢田さん話すのはこれが初めてだ。僕を心配してくれる矢田さんが優しいのはすぐにわかる。そんな矢田さんに隠し事するのは申し訳ないが教えるわけにはいかない。教えればきっとこの人は僕がこれからすることを止めるだろう。

 

 

矢田Side

 

 

潮田君と寺坂君たち4人は校舎の外で何を話していた。暗殺の計画と言ってたのは聞こえてたけど、ここから2人の会話を聞くことはできない。でも潮田君に無理やり何かをさせようとしているのだけは何となくわかった。潮田君に何かを渡し校舎に戻る3人。その後ろで暗い顔をしている潮田君を見て放っておけなくなって声をかけた。

 

潮田君との初めての会話。潮田君は少し戸惑っていたけどちゃんと話してくれた。でも何かを隠していた。それは分かっているけど、ほぼ初対面の私がこれ以上足を踏み入れてはいけないと思い何も聞かなかった。

 

そこに私を呼ぶ陽菜ちゃんの声が聞こえた

 

 

矢田Side out

 

 

倉橋「桃花ちゃーん!早くしないとお昼休み終わっちゃうよー!お弁当食べよー!」

 

矢田「今行くー!それじゃ潮田君、私先に戻ってるね」

 

渚「うん、また後でね」

 

 

 

倉橋さんに呼ばれた矢田さんは倉橋さんの元に走って戻っていく。いつも一緒にお昼を食べてるの見るのから察するに仲が良いのだろう。視線を矢田さんからきんちゃく袋に戻した時、キィィィィィィンっと音が鳴りどんどん大きくなったと思ったら爆風とともに四川省に麻婆を食べに行っていた先生がミサイルを片手に帰ってきた。

 

 

 

渚「おかえり殺せんせー。どうしたのそのミサイル」

 

先生「お土産です。日本海で自衛隊に待ち伏せされて」

 

渚「大変ですね、ターゲットだと」

 

先生「いえいえ、皆から狙われるのは、力を持つ証ですから」

 

渚「っ!!」

 

先生「さ、5時間目を始めますよ」

 

渚「……はい」

 

 

 

先生は嬉しそうに話していた。そんな先生には分からないよね。皆から暗殺のターゲットにされるという事は、裏を返せば皆に実力を認められているってことだ。そんな怪物に期待も警戒もされなくなった認識さえされない人間の気持ちなんて。

 

 

 

(お前のおかげで担任の俺の評価まで落とされたよ。唯一良かったのは、もうお前の顔を見ずに済むことだ)

 

 

 

心臓の音が早く、強くなる。今なら殺れるかもしれない。だってあの怪物にも僕の姿は見えてないんだら



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3時間目  初めての暗殺

昼休みが終わり5時間目も後半に差し掛かった

 

 

 

先生「お題に沿って短歌を作ってみましょう。ラスト七文字を『触手なりけりで』締めてください。書けた人は先生のところに持って来なさい。チェックするのは文法の正しさと、触手を美しく表現できたか。できた者から今日は帰って良し!」

 

カエデ「先生!しつもーん!」

 

先生「……?なんですか?茅野さん」

 

カエデ「今更なんだけどさ、先生の名前なんて言うの?ほかの先生と区別するとき不便だよ」

 

先生「名前ですか、名乗るような名前はありませんねえ。何なら皆さんで付けてください。今は課題に集中ですよ」

 

カエデ「はぁーい」

 

先生「………」

 

渚「っ!」

 

(先生の顔の色が…今なら)

 

 

 

渚が席を立った。そして短冊を持ち先生にできた短歌を見せに行く。

 

 

 

先生「おや、もうできましたか渚くん」

 

 

 

フリをしてナイフを短冊で隠していた

 

 

 

クラス「「!!??」」

 

寺坂「…」ニヤ

 

渚(昼食の後で僕らが眠たくなる頃に、先生の顔が薄いピンクになるときがある。茅野の質問への反応も少し遅れた。多分先生も一番油断する時間なんだ。)

 

 

 

この進学校で落ちこぼれた僕らは思う。どこかで見返さなきゃ。やれば出来ると親や友達や先生たちを…

 

 

 

『殺ればできると』

 

 

 

渚は先生の前で立ち止まった。二人が対峙してるこの瞬間、クラス全員はその1秒1秒がとても長く感じた。

そして渚が隠していたナイフを素早く取り、先生に向かってその刃を向けた。

常人なら反応が遅れ、止めることが出来る人間はほんの僅かだろう。しかし相手は最高速度マッハ20の化け物。

渚の攻撃をあっさりと止める

 

 

 

渚(認めさせなきゃ…)

 

先生「言ったでしょう。もっと工夫を…」

 

渚(どんな手を使っても(・・・・・・・・・))

 

 

 

ナイフを止められた渚、しかし渚の作戦はこれだけではなかった。むしろここからが本命。

ナイフを捨て逃げられないように先生に抱き着く

 

 

 

先生「しま……、っ!!」

 

 

 

そしてその渚の首にはグレネードが下げられていた

 

 

 

矢田(あれってまさかさっき寺坂君達からもらっていた…!?)

 

先生(BB弾グレネード!)

 

寺坂(特製のな!!もらった!!)

 

 

 

寺坂が持っていたスイッチを押すとグレネードが爆発。爆発音と共に無数のBB弾が飛び散り、先生と渚が吹き飛んだ

 

 

 

寺坂「っしゃぁぁ!やったぜ!!」

 

村松「百億いただきぃ!」

 

寺坂「ざまぁ!まさかこいつも自爆テロは予想してなかったろ!」

 

カエデ「ちょっと寺坂!渚に何持たせたの!」

 

寺坂「あ?オモチャの手榴弾だよ。ただし火薬を使って威力を上げてる。300発の対先生弾がすんげぇ勢いで飛び散るようにな」

 

カエデ「なっ!」

 

矢田「ちょっと!潮田君に何かあったらどうするの!?あんな至近距離で、もし死んじゃったら…!」

 

倉橋「ちょ、ちょっととーかちゃん、落ち着きなよ…」

 

矢田「でも!」

 

寺坂「人間の死ぬ威力じゃねえよ。俺の100億で治療費くらい払ってやらぁ。ん??」

 

(無傷??火傷1つ負ってねえのか?それになんだこの渚をおおうこの膜は。タコの死体に繋がって)

 

先生「実は先生、月に1度ほど脱皮します。脱いだ皮を手榴弾に被せて威力を殺した。つまり月イチで使える奥の手です。」

 

 

 

天井に張り付いている先生の声は少し低かった。そして先生の顔色は、顔色を見るまでもなく

 

 

 

『真っ黒、ど怒りだ』

 

 

 

先生「寺坂、吉田、村松、首謀者は君たちだな」

 

寺坂「え!い、いや!渚が勝手に!」

 

 

 

寺坂が言い訳を言い終える前に先生はマッハ20で教室を飛び出し、街中を一瞬にして回り教室に戻ってきた

そして先生は複数の何か(・・)を抱えていた。そこから3つの何かが落ちた。それは…

 

 

 

寺坂「お、俺らん家の表札!?」

 

先生「政府との契約ですから、先生は君たちには危害を加えない。が、次また同じ方法で暗殺しに来たら君たち以外に何をするか分かりませんよ。家族や友人、いや、君たち以外を地球ごと消しますかねえ」

 

 

 

5秒で皆悟った。地球の裏でも逃げられないと。どうしても逃げたければ、この先生を殺すしか…

 

 

 

寺坂「な、何なんだよテメエ!!迷惑なんだよ!いきなり来て地球爆破とか暗殺とか!!迷惑な奴に迷惑な殺し方して何が悪いんだよ!!」

 

先生「迷惑??とんでもない!君たちのアイデア自体はすごく良かった。」

 

 

 

先生はそう言うと真っ黒な顔から機嫌のいい時の朱色の顔に、顔に丸が浮かび上がっていた。

そして渚には二重丸の顔で

 

 

先生「特に渚君、君の肉迫までの自然な体運びは100点です。先生は見事に隙を突かれました。」

 

 

 

しかし次は紫のバツが浮かび上がった顔で

 

 

 

先生「しかし寺坂君たちは渚くんを。渚君は自分を大切にしなかった。そんな生徒に暗殺する資格はありません!人に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう。君たち全員はそれができる力を秘めた有能なアサシンだ。ターゲットである先生からのアドバイスです。」

 

渚(マッハ20で怒られて、うねる触手で褒められた。この異常な教育が僕には嬉しかった。この異常な先生は、僕らの事を正面から見てくれたから。)

 

 

 

教卓に焦げがあるのを見つけた先生はある人の事を思い出していた

 

 

 

??《もしあなたの時間をくれるなら、あの子たちを教えてあげて。なんて素敵な触手。この手なら、きっとあなたは、素敵な…教師に…》

 

 

 

教卓に残った焦げ、それを触手で消す。

 

 

 

先生「さて問題です渚くん、先生は殺される気などみじんも無い。皆さんと3月までエンジョイしてから地球を爆破です。それが嫌なら君たちはどうしますか?」

 

渚(暗殺なんてした事ないし、僕らには他にすべき事が沢山ある。けど思った)

 

「その前に、先生を殺します」

 

(この先生なら、殺意さえ受け止めてくれるって)

 

先生「なら今殺ってみなさい。殺せた者から帰って良し!!」

 

 

 

僕らは殺し屋。ターゲットは先生

 

 

 

カエデ「殺せない先生、殺せない、殺せん、あ!殺せんせー、は??」

 

 

 

殺せんせーと僕らの暗殺教室。始業のベルが今日も鳴る。

 

 

 

 

 

 

5時間目が終わり、渚が教室を出ようとした時

 

 

 

 

矢田「潮田くん」

 

渚「矢田さん?どうしたの?」

 

矢田「その、ケガとかない?本当に大丈夫なの?」

 

 

 

矢田は手のひらを祈りのように胸で組み心配そうに渚を見る。

 

 

 

渚「大丈夫だよ。心配かけてごめんね」

 

矢田「ほんとだよ!全くあんな無茶なことして!もし死んじゃってたらどうするの!?」

 

渚「うっ、ご、ごめんなさい…」

 

 

 

全くの正論に渚は反論も出来ずたじろぐ。

 

 

 

矢田「あ、いや。そのそんなつもりじゃなくて。私も本当は潮田君を止めれたのにそれをしなかったし…」

 

渚「どういうこと?」

 

矢田「その、潮田君と寺坂君たちに話を聞いてたの。それが気になってあの時話しかけたんだ。だから私もごめんなさい、止めてあげれなくて…」

 

 

 

まさか謝罪されると思ってもみなかった渚は一瞬呆けたが、そのうちクスリと笑った

 

 

 

矢田「ちょ、ちょっと笑わなくてもいいじゃない」

 

 

 

渚の反応に矢田は納得いかないような不満そうな顔で渚を見つめる

 

 

 

渚「ごめんごめん、やっぱり矢田さんは優しい人なんだなって」

 

矢田「ふぇ!?そ、そんなことないよ!私はただ渚くんが心配で!」

 

渚「だからだよ。全然話したこともない僕を心配してくれる矢田さんは本当に優しいよ。ありがとう」

 

 

 

渚は純粋な笑顔でお礼を言う。その顔はとても綺麗な笑顔だった

それはきっと彼の中の大きな悩みが1つ無くなったからだろう

 

 

 

矢田「う、うん…そ、それじゃ私もう帰るねバイバイ!!」

 

渚「あ、うん。また明日ね」

 

 

 

急いで帰る矢田の顔は、いきなりお礼を言われ、不意を突かれた為か赤くなっていた。

渚はそれには気づいていなかった

 

 

 



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