赤くて不死身のオレちゃんのヒーローアカデミア (きのこの山 穏健派)
しおりを挟む

その前に今までのイカれたメンバーを紹介するぜ!

今までの登場キャラ紹介コーナー

 

 

 

宇井戸 翔(あだ名 ウェイド)

個性『不死身』

 

本作の主人公。デッドプール。幼少期に事故に遭い両親を亡くし全身に火傷を負うも運良く個性が発現し生き延びる。顔は腐ったアボカドのような顔。後遺症として痛覚が少し麻痺している。一人称は「俺ちゃん」。あらゆるポップカルチャーに詳しい為、比喩や会話の最中によく織り混ぜて話す事が多い。かなりのおしゃべり好きで、どんな状況でもユーモアのセンスを失わずに喋り続ける為、よく相手をうざがらせている。戦闘のプレイスタイルは正面特攻・強襲・囮である。治癒能力は、腕を切り落としても再生し、銃で撃たれたりナイフで斬られても傷口が瞬時に治る事から、不死身に近い回復力を誇る。なお原作より少し強化されている。コミカルで異常なカリスマを持っているがメタ発言が多い。非童貞。

 

 

 

 

寺島 鏡(あだ名 ウィーゼル)

個性『兵器製造』

 

主人公の親友かつ相棒。サングラスをかけ少しボサボサの金髪の頭をしているが、いかにも胡散臭い科学者といった風貌。戦闘の立ち回りとしては死角からの奇襲・遠距離攻撃もしくは後方支援だがスイッチが入ると脳筋プレイになり、USJ編では黒霧に対してショットガン両手に突っ込んでいく。宇井戸とは幼少期に出会い、意見が合致して現在に至る。個性の『兵器製造』は実在する物から空想の兵器まで作り出すことが出来る。ただし作り過ぎると背中から大量出血が起きる為、注意が必要。宇井戸には色々と連れ回され厄介ごとに巻き込まれるが楽しんでいる。()()童貞。

 

 

 

 

耳郎 響香(あだ名 ヴァネッサ[本人非公認])

個性『イヤホンジャック』

 

サバサバした性格で、本作での一人称は「ウチ」たまに「私」。足は内向きであることが多く、冷めた感じのわりに乙女な部分も魅力。 音楽関係の仕事をしている両親の影響もあってか、本人もロック好き。寮には大量の楽器類を持ち込んでおり、聴くだけでなくプレイヤーとしても筋金入りの模様。歌う方も得意。でも本人はどこか趣味に対して遠慮がちで控えめ、ついでに胸も(おい)。 幼少期にイジメに遭うが宇井戸に助けられ、共に遊ぶようになる。が、成長するにつれ、周りからは「馬鹿どものストッパー」「保護者」「唯一対抗できる人」と認定され厄介ごとの仲介役になり苦労する。無意識で主人公のことを想うがまだ恋愛感情はない。本作の主人公のメインヒロインのうち1人。また発目とは仲の良い友人である。処女。

 

 

 

 

発目 明(あだ名 はっちゃん)

個性『ズーム』

 

ドレッドヘアーのようにまとまった癖のあるピンク髪とスコープのようになっている瞳が特徴で、ゴーグルを装備している。 生粋のメカオタクであり、自分の発明品を「ドッ可愛いベイビー」と呼び、日頃から校内の工房に入り浸ってアイテムの開発に勤しんでいる。中には失敗作も多いようだが、失敗を怖れない精神と良くも悪くも常識に囚われない考え方から将来性を見込まれている。 明け透けながら計算高く、病的とまで言われる程に自己中心的な性格。興味のあることにはトコトン饒舌になるが、興味のないものには全くと言っていいほど関心を示さないのがたまに傷。寺島 鏡とは幼少から家族ぐるみのご近所づきあいであり、発目は寺島に好意を抱いており何度かアタックをかけようとするも寸前でヘタレる。耳郎とは良き友人の仲である。()()処女。

 

 

 

 

死柄木 葬(あだ名 シーちゃん)

個性『崩壊』

 

”個性”を悪用する犯罪者集団・敵連合のリーダーを務める、長身的な痩身の少女。個性登録をしていない「裏の人間」であり、「死柄木葬」という名も偽名であるが果たして。社会からあぶれたはみ出し者、不良や犯罪者を惹きつける独特のカリスマ性の持ち主であり「先生」曰く「次の自分になりうる歪みを持って生まれた少女」。だが幼少期の頃に主人公に出会い、成長するにつれ想いが段々と大きくなっていくがその想いは歪に曲がっていく。本作における主人公のメインヒロインのうち1人。非処女かつ少し淫乱。見た目は艦◯れの浜風の目の色が赤くて髪の毛を灰色にして少し猫背で背を一回り大きさせて胸を控えめにした感じ。cvは古賀葵様(四宮かぐや役)。

 

 

 

黒霧 (あだ名 クロ)

個性『ワープゲート』

 

敵連合の幹部格であり、死柄木葬の子守役。その名の通り、黒い霧がバーテンダーの服を着たような風貌が特徴。黄色い目を光らせ、首周りに金属製のガードを装着している。基本的に丁寧な口調で紳士的に振る舞うが、激昂すると一転して荒々しい言葉遣いになり、内に秘めた冷酷さを垣間見せる。 が、最近では葬の一般常識に悩まされ常時胃薬の携帯を余儀なくされている苦労人。最近の趣味はガーデニングと家庭菜園。童貞か非童貞かは不明。なお、胃薬常備になった模様。

 

 

 

オール・フォー・ワン (あだ名 先生)

個性は名前と同じ

 

敵連合のブレーンであり、支援者であり、実質的な支配者。死柄木葬からは「先生」と呼ばれている。 死柄木や黒霧らに指示を出して雄英高校襲撃事件を起こさせた張本人。本作では葬に親バカが発現し少し過保護になる。最近の悩みは葬に好きな人が出来たこと。寝る前に思い出すとその夜は枕を涙で濡らす羽目になる。童貞か非童貞かは不明。なお、黒霧と同じく胃薬常備になった模様。

 

 

 

 

 

 

兵器紹介コーナー(簡略化)

 

 

『M388 デイビークロケット』 4話にて登場

 

M388はW54核弾頭を含めた“核兵器”としての弾頭部の制式名で、砲システムとしての制式名はM28およびM29、発射装置(無反動砲)の制式名はM63およびM64である。ウィーゼルの改良により放射能は無くなったが威力が大幅に増えた。ウィーゼル作。

 

 

 

『M202 ロケットランチャー』 4話にて登場

 

M202 FLASH(Flame Assault Shoulder Weapon)は、第二次世界大戦以前の火炎放射器を代替する焼夷兵器として1960年代に開発されたアメリカ製の携行ロケットランチャーである。M202は、ベトナム戦争で試験運用された試作のXM191 ナパームロケットランチャーを基に設計された。ウィーゼル作。

 

 

 

 

『M107もしくはバレットM82』2話、4話にて登場

 

対物ライフル。軍事目的で開発されたため、兵士が単独で運用できる重量や操作性と火力の両立を目指している。ヘリコプターや装甲車などにも損傷を与えられるよう、ブローニングM2重機関銃などで採用された12.7mm弾が使用される。焼夷弾と徹甲弾のほか、炸裂弾の効果を併せ持つRaufoss Mk 211も使用される。ウィーゼル作。

 

 

 

『パイルバンカー(拳型)』 7話にて登場

 

属製の槍(あるいは杭)を炸薬や電磁力など、爆発的または瞬間的な勢いにより射出し、敵の装甲を打ち抜く近接戦闘装備である。が生身で発射した場合、戦車の主砲を直撃で食らうのと同等である。わかりやすくいうと身体が吹っ飛び腕が千切れる。男のロマン武器。ウィーゼル作。

 

 

 

『ジェットパック』 7話にて登場

 

スター◯ーズに出てくるような形をしたジェットパック。最高速度は200キロを出せるが燃費が悪く、たった3分程で燃料切れになる。ウィーゼル作。

 

 

 

 

『C4爆薬』 11話にて登場

 

イギリス軍ではプラスチック爆薬はPE4と呼ばれる。 C-4とPE4はともにオフホワイトの固体で、その爆発性特徴や組成もほとんど同一だが、使われる可塑剤のタイプと割合が異なる。 少量では燃焼するため、ベトナム戦争時には固形燃料の代わりとしても用いられた。 ただし、主成分のRDXなどは毒性がある。ウィーゼル作。

 

 

 

 

『ベネリM3』 15話にて登場

 

イナーシャーシステムと呼ばれる反動を利用した特殊なセミオートマチック機構(通常のセミオートライフルでいうディレードブローバック機構)を持ち、これまでのオートマチックショットガンの弱点とされた連射速度の遅さを克服している。またベネリM3は、イタリアのベネリ社がベネリM1・M2の後継モデルとして開発した散弾銃である。ウィーゼル作。

 

 

 

 

『グロック17』 16話にて登場

 

オーストリアの銃器メーカーであるグロック社が開発した自動拳銃。口径は9mm(9x19mmパラベラム弾)。装弾数は複列弾倉(ダブルカラム・マガジン)による17+1発。現在では軍用、警察用として本国のオーストリア以外にも、フィンランド、スウェーデン、ロシア、インドやアメリカのFBIなどの法執行機関に採用されている。ウィーゼル作。

 

 

 

 

 

 

以上

 

出典:Wikipedia

pixiv百科事典

ニコニコ大百科より



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

本編 第1章 〜始まりの街的なもの〜
プロローグという名の隙自語


どうもお久しぶりです
また書いていきたいと思います
今度は失踪しないよう頑張ります








ほんとだよ?(震え声




オッス、俺の名は新宮健斗(にいみやけんと)!バリバリの男子高校生だ!趣味は漫画とアメコミ映画で中でもヒロアカとデッドプールが好きだ!突然だけど、君達は神様はいると思うかい?おっとそんな「いきなり何を言ってるんだコイツは」みたいな顔をしないでくれ。これにはちゃんとした理由があるんだ。実を言うとだね

 

 

「すまん坊主。うちの部下の手違いでお主を死なせてしまった」

 

 

という訳なんだよねHAHAHAHAHA!

 

 

 

 

 

 

 

いやどうしてくれんだよっ!?

 

こっちだってまだやりたいこと滅茶苦茶あんだぞ!?やってくれたなこのジジィ!!というかなんで死んだんだ俺!?落ちつけ俺、よく思い出せ。そうだ確か映画を借りて帰宅中に階段を登って……駄目だ、その後の記憶がない。そうだジジィあんた何で俺が死んだのか知ってるだろ!俺なんで死んだんだ?

 

「えーと、どうやら階段を登る際にバナナの皮があるのに気付かずそのまま踏んで盛大に足を滑らせて頭を打って死んだようじゃな。いやはや本当に申し訳ない、うちの部下に関しては厳重な処罰を受けさせたから許してはくれんかのぉ」

 

なるほどなぁ死因はバナナかいやーマジかHAHAHAHAHA……

 

 

 

 

 

 

…………マジで?

 

「マジじゃ」

 

そうかーバナナ踏んで死んだのか俺……末代までの恥晒しじゃねぇか。あ、でも俺で末代だからいいのか、ならよかった(現実逃避)

 

「それでじゃのおう、今後のお主のことなんじゃが良いか?」

 

あーどうせアレでしょ?なんか手続きとかあるんでしょ?役所みたいな感じで。それで俺は天国行きですよね?これで地獄とかだったらアンタの残り少ない髪を全部抜くからな

 

「まぁ落ち着け。とりあえず座らんか、ほれ」

 

そう言うとちゃぶ台と座布団を二枚出し、一枚をこちらに渡してきた。意外とふかふかだった

 

「さてと話に入る前に茶を入れたいのじゃが……静岡産と天国産があるのじゃがどちらにする?」

 

戸棚っぽいところから茶葉が入っている缶を取り出して聞いてきた。てか天国産とかあるのかよ

 

「もしかして地獄産がよかったか?すまんなアレは結構人気でな中々手に入らないんじゃよ」

 

もうツッコまねぇからな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてと一息入れたところで今後のお主の処遇なんじゃがな」

 

どうせ天国行きでしょ?早くしてくれませんかね?俺には天国産の茶葉を買い占めるという使命があるんだよ。天国産とかどんな味かと思ったら今まで飲んできた中でブッチギリでヤバかったんだよね。もうね茶の中の頂点に君臨すると思うんだよね。でもそれ言ったら地獄産はどうなんだ?ってなるんだよねー、うん(語彙力低下)。というわけで早くしてくれませんかね

 

「お主には何処かの世界に転生してもらいたいんじゃが」

 

なん……だと……

そしたら天国産の茶が飲めないやんけ!どうしてくれん「ちなみに行きたいところはお主が決めてくれて構わん」それを早く言え

 

 

 

えーとじゃあヒロアカの世界でお願いします

 

「ひろあか?……ああ僕のヒーローアカデミアとかいうやつか」

 

はい、それです。それで個性とかなんですが自分その世界でデッドプールになりたいんすよね

 

「あの不死身でメタくて赤い奴じゃの?」

 

そうです。じゃよろしくお願いしまーす

 

「ほんとに?これだけでいいのか?」

 

ええ、それで十分なんですけど……あ、もう二つぐらいいいですか?

 

「うーむ……場合によるが構わんぞ」

 

えーとですね、まずデッドプールの身体能力とか諸々を大幅に強化して欲しいんですよね。理由としては、流石に不死身だけだと結構後半がキツイと思うのが理由ですね。二つ目ですが刀とか銃とかの武器を出し入れがいつでも可能な能力が欲しいんですけどできます?

 

「ふむ……一つ目に関しては問題ないのじゃが二つ目は武器を創り出すとかではなく、単純に物をいつでも出し入れできる能力が欲しいということじゃな?」

 

はいそれで間違ってないです。もしかして駄目っぽいですか?

 

「いや大丈夫じゃ。武器を創り出すとなるとまぁ色々と規約に引っかかるしキャラの能力が被ってしまうからのぉ」

 

あーもしかして八百万さんのことかな。というか規約とかあるんですね

 

「よし、じゃあ今から転生させるが良いか?」

 

おっすお願いしまーす。すると俺の体が光り始めた。つーか眩しい

 

「あ。それと言い忘れたのじゃがお主の今の記憶。もとい前世は消させてもらうぞ。これも規約で破ると面倒臭いことになるのでなぁ」

 

あいよー。ほんじゃ頑張るか……Plus Ultra!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やあ、みんな。俺ちゃんの名は宇井戸 翔(ういど しょう)。この世に生まれてはや5年、色々なことがあった。まず俺ちゃんが3歳の時にマミーとパピーが事故で死んじゃったんだよね。その後はマミーの母ちゃんの所でスクスク育っていったよ。けどご近所さんの目は奇異の目で見てくるんだよね、まぁ原因は俺なんだけどさ。実は俺ちゃんも事故に巻き込まれて全身大火傷になったんだけどね……ここからビックリするぞ、なんと俺個性が出て生き延びたんだよね。髪の毛バーコードの医者が言うには俺ちゃんの個性は『不死身』だそうだ。いやーほんとラッキーだったよ……ここまでは。

 

まず俺ちゃんの個性だがいくら不死身といえど痛みはあるんだよね……あの事故の時、俺は滅茶苦茶燃えている車の中に居たんだよね。そっからはまぁ地獄だったよ。死にたくても死ねない事が仇になって生きながら焼かれることになったんだよね。いやーほんともうね、トラウマになるとこだったよ、うん。まぁそれはともかく俺は無事にそのまま何事もなく過ごして幼稚園に入ることになったんだけど、俺の姿を見て泣き出す子が凄い出てきちゃってね、一時中断になったんだよね。アレから一年経つけどよくもまぁ中止にならなかったよなぁ。原因俺だけど

 

‘しょうがないじゃんお前の姿みたら誰でもビビるだろ’

 

“将来の夢はスプラッター映画専門の俳優でいいんじゃね?”

 

おっとそうだコイツらの紹介をするぜ。まず ‘ ’ この吹き出しの奴の名前はハドソンだ

 

‘昨日までジョニーだったはずなんだけど’

 

そんで “ ” この吹き出しの奴の名前はディックだ

 

“チ◯コ呼びとかブチ殺すぞ。ダニエルだから俺の名前”

 

そういう訳だからこれから宜しくな画面の向こうの君!

 

“ほんと人の話きかねぇなコイツ”

 

‘そもそも人じゃなくて幻聴だしな俺ら’

 

はいそこ、メタいことを言うんじゃありません。人様に、迷惑がかかるでしょ

 

‘“おまいう”’

 

まぁとりあえず次は俺の友達を紹介しよう。そろそろくると思うんだけd「おーい」お、キタキタ

 

「ウェイドー、今日はなにすんだ?」

 

コイツの名前は寺島 鏡(てらじま みらー)。男であだ名はウィーゼル(俺が勝手に付けた)。俺の友達1号だ。個性は確か『兵器作成』。その名の通り、色んな兵器を作る事が出来るんだがこれがまた凄い。必要な材料を食えばなんでも作れる歩く兵器製造マシーンだ。工程としてはまず作るのに必要な材料を口から摂取して、そっから手か背中から生えてくるんだが……ぶっちゃけキモい。凄いんだけどな……

 

「…………」

 

「ん?なんだ響香も来たのか?」

 

「暇そうだったから呼んできた」

 

「……わるい?」

 

「いや全然」

 

「ならいいでしょ」

 

ボブカットで耳タブにコードがある女の子は耳郎響香だ。個性は『イヤホンジャック』で、コードをブッ刺した対象に爆音の衝撃波を出せるらしい。俺が絶対に相手にしたくないタイプだね。何故かって?内側からパーンてやられると周りに散らばるからだ。まぁつまりだ、回収が面倒くさいからっていうのが理由だな。ちなみに俺の友達2号だ

 

「今日は何すんだ?ウェイド」

 

「おう、今日やるのはコレだ!」

 

そう言って俺はホワイトボードを出した

 

“おい、いまどっから出した”

 

‘ヒント 能力’

 

なおホワイトボードに書かれていたのは『ビームソード』だった

 

「……なあウェイド。おれの個性知ってるよな?」

 

「おう知ってるぞ」

 

「そうか。なら言わなくてもわかるよな?」

 

「大丈夫だお前ならできる。気合いの問題だ」

 

「……本気で言ってんのか?」

 

「ほんじゃ、材料渡すから頼むぞ」

 

そう言って俺は大量の材料を取り出した。鉄・木材・銅・硝子・プラスチック・ビニール・ゴムetc....とりあえず使えそうな物を片っ端から持ってきた感じだった

 

「……まず先に言っとくけどこれで作れるのは精々ハンドガン3.4丁とライフル系1丁くらいだぞ」

 

「やっぱりビームソードは作れないのか……」

 

マジか。スター○ォーズごっこしたかったのにな。ちなみに俺はジェダイ役やるつもりだった

 

“お前ダークサイドだろ、どっちかというと”

 

‘こんなヤバい奴がジェダイとか銀河系滅びるわ’

 

「お前ら、そろそろいい加減にしとけよ?」

 

「いきなりどうしたウェイド?」

 

「あ、いや何でもない」

 

おっと声が漏れてたか、落ち着け俺coolになるんだ。そして美人でナイスバディな姉ちゃんとキャッキャフフフなことを考えろ……

 

“コイツだけ精神年齢、熟されてねぇか?”

 

‘その前にこの歳で○起してることがおかしいんだよなぁ’

 

やべ勃っちまったか。だが大丈夫、心を穏やかにすれば萎縮するとジッちゃんが言ってた。スー……ハー……良し

 

「で、今日は何すんだ?」

 

「ああ今日はー

 

と、まぁこんな感じで楽しくすごしてるからよ天国から見守っててくれよマミー、パピー

 

 

 




デッドプールのノリって、こんな感じな気がするんですがあってますかね?
感想批評リクエスト待ってます!

追記
2019.5.12
一部、修正しました
誤字報告ありがとうございます


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

受験勉強?ナニソレ、オイシイノ??

感想で応援されましたので急いで執筆させていただきました。誤字脱字があったらバンバン言ってください




ハロー、エヴリワン。みんなのアイドルのウェイドだよ☆キラッ!あれから色々あって10年経ったよ。いやーほんと時が経つのは早いね。まだおしめ履いてヨチヨチ歩きしてるぐらいしか俺ちゃんの中にはないんだけどなぁ。

 

“まーた言ってるよコイツ。これで何回目だ?”

 

‘さぁ?もう20回からは数えてないからわからんが……100回近いんじゃないか?’

 

まあ、そんなことは置いといてだ。ところでお二方、今日は何の日か知ってる?

 

“あ?知る訳ねぇだろ?◯すぞ??”

 

‘大方、おしめが取れた日とかオネショしなくなった日とかじゃね?’

 

あー惜しいなジェイソン。正解は受験3日前だ。因みにおしめが取れた日は13日前だ

 

‘よくもまあ覚えてんな。それと俺の名前はジョニーだ。いい加減覚えろ’

 

“もう諦めたらどうだ?いくら言ってもコイツには意味ないだろ”

 

‘それもそうだなディック。以後、気にしないようにするわ’

 

“おう待てや。何勝手にち◯こ呼びしてんだ?あ??”

 

‘オイオイ、いくら言っても無意味だって言ったのアンタだろ?つまり名前がち◯こでも気にすんなって意味じゃないのか?’

 

“それとこれは全くの別問題だろうが”

 

‘お?殺んのか?かかってこいよ粗◯ン野郎’

 

“久々にキレちまったよ、屋上へ行こうぜ包◯野郎”

 

‘あ??’

 

“あ??”

 

ほんとお前ら仲良しだよな、いっそ結婚すれば?それと式には呼んでくれよ?

 

‘“元凶が何言ってんだ?◯すぞ??”’

 

おお怖い怖い。さてと茶番は置いといて真面目にやりますか。今俺は、ジッちゃんとバッちゃんが所有してる裏山にいる。何故かって?そりゃ個性の練習もとい訓練と実験さ。あとはまぁ()()()から貰った(というよりも依頼した)モノの練習だな。え?受験勉強は大丈夫かって?フッ、残念だったな。俺はこれでも天才なんでね、模試判定はAだったんだよねぇ。つまり前日に一夜漬けすれば大丈夫なのだ(大本営発表)

 

“おーっと露骨にフラグを建てていくぅ。いやーほんと流石ですねぇ。コレを見てどう思いますジョニーさん?”

 

‘そうですねぇ。ここは慢心せずに勉強するべきなんでしょうが彼の言ってることは本当ですからねぇ。とは言っても倍率は300倍ですのでやはり勉強した方が最善だとは思いますがねぇ、なにぶん彼キチ◯イですから言っても無駄だと思いますよダニエルさん’

 

なーに勝手に人のことをキチ◯イ呼びしてんだ?それに関しては大丈夫だから安心しとけよ

 

‘ほんとぉ?’

 

“絶対ウソだゾ”

 

というより問題は筆記より実技なんだよなぁ。俺ちゃんの個性は『身体能力強化』で通されちゃってるから、不死身なのがバレたらヤバイんだよなぁ

 

“そう言えば一時期ヴィランに知られてハイエースされたんだっけ?”

 

‘あーあったなそんなこと。でもアレどうなったんだっけ?’

 

最終的にか?ウィーゼルから貰った試作品の手榴弾使って自爆しましたけど何か?

 

‘“やっぱキチ◯イだわコイツ”’

 

その後はヒーローに保護されて色々面倒ごとがあったけど特に問題はなかっt

prprprprprprprprprpr

お?誰だ電話してきた奴は?

ポケットから携帯を出してみると発信者は【ヴァネッサ】と表示されていた

 

「みんなを笑顔にするのが仕事でアイドル志望のウェイドちゃんでーす。もしもーし」

 

〔もしかしてだけどアンタ電話が来る度にそんなこと言ってるの?〕

 

「いやまさか流石にそんな事はやらないよ。思いっきり引かれたし」

 

〔あるんかい……〕

 

一度、保険会社から来た電話で先程のような事をやったのだが相手が女性だったこともあり半泣きになるまでやっていたのだ。なおそれ以降、二度と知らない人にはやらないと誓った(友人にやらないとは言ってない)

 

「ところで要件はなんだい?もしかしてデート?それならシャワー浴びてスーツで決めないといけないから待っててくれないヴァネッサ?」

 

〔なにをどうしたらそんな発想が出てくるのか気になるわ……それとちゃんと名前で呼んでくれない?〕

 

「あーそう。で用件はなんだ響香?」

 

俺ちゃんがヴァネッサと呼んでいた人物はみんなのオカズの耳郎響香ちゃんである。なお、アレから10年経ったが彼女の胸は未だに絶k

 

〔……いま、余計なこと考えなかった?〕

 

「イヤソンナコトナイヨー」

 

〔ほんとに?〕

 

「ホントヨー、ワタシウソツカナイ」

 

そう言うと呆れたように溜息を吐くがそれ以上は何も言わなかった。変なところで勘が鋭いからな。以後気を付けねば

 

〔……話を戻すけど後3日後には雄英の受験だけど大丈夫なの?〕

 

「大丈夫だ、問題はない。むしろワクワクしてる」

 

〔そう……ほんとなんでアンタ頭良いのに変なことするのかなぁ

 

「なんて?」

 

〔なんでもない。とにかく友達でも絶対に負けないし落ちても恨みっこなしだからね〕

 

「わかってるよ。ほんじゃまた会おうぜGood luck」

ピッ

 

そんじゃ俺も()()に戻るか

携帯を戻し裏山の奥の方に入っていく

しばらくすると開けた場所に小さい小屋と外で作業をしてる人物が見えた

 

「ワリィ、遅くなっちまった」

 

「やっと来たか、何やってたんだウェイド」

 

緑色の作業着を着て作業していたのはウィーゼルだ。アレから色々あって今じゃ親友といっても過言ではないほどの俺の友人である。現にウィーゼルから貰った俺の愛用してる武器も彼に作ってもらったのだ

 

「耳郎から電話が来てな、後3日で受験だが大丈夫か?って」

 

「なるほどねぇ、そういやもうすぐか」

 

「ああ、でお前は勉強しなくても大丈夫なのか……って聞かなくてもわかるか」

 

因みにウィーゼルは模試判定でウェイドと同じくA判定かつ順位はtop5に入っているのだ(なおウェイドはtop8である)

 

「まあ筆記はともかく問題なのは実技だな俺は」

 

ウィーゼルの個性は『兵器作成』であるため問題ないと思うであろうが実際は違った。まず作成するには材料が必要であるからだ。絶対に材料が必要というわけではないがそれでも作れるのはハンドガン一丁だけであるため、決定的である。次にそれを作成する時間と調整である。もし材料が揃っていても強力な兵器を作るには時間が掛かるし、出来上がっても照準に合わせた所より全く違う所に当たったりする為、調整が必要である。つまり、これらに関しても時間がどうしても掛かってしまうのだが

 

「ま、実技のグループは一緒だから合流して渡す予定だけどな」

 

「それもそうだが相手はあの雄英だからな。ヤベぇ奴を2、3個作っとくべきだろ」

 

そう、なんと幸運にも実技は一緒に受けることになったのだ。もし同じグループでなければどうなるか分からなかったが最早、合格したと過言でもないのである

 

「……と、これで出来たぜ。一応、試射してみるか」

 

「おっ、そんじゃ行くか」

 

「正常に作動すれば()()()で首席を狙うのも出来るかもしれねぇな」

 

「その前に弾薬は大丈夫か?」

 

「ああ。今回は変形も弾頭がめり込んでない正常の弾薬を使うから安心しろ」

 

「使う物は?」

 

「M8もとい50口径徹甲焼夷弾だ」

 

「SLAP(50口径翼安定式徹甲弾)は勘弁してくれよ?アレのせいで暴発して腕どころか右肩から全部ぶっ飛んだからな」

 

「あん時は悪かったな。だがちゃんと知識をぶち込んだから安心しろ」

 

「そうかい。ならとっと行こうぜ」

 

「それもそうだな、せーの」

 

横に置いてあった耳当てを装着しライフルにしては()()()()()モノを二人掛かりで運び、演習場に移動した。なお、作業台の上から設計図がヒラヒラと舞いそのまま地面に落ちていった。設計図にはこう書かれていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『長距離 アンチマテリアルライフル 50口径 M107』




ちなみに彼らの名前の由来とかわかった人とかいるかな?わかったら凄いと思います(小並感)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

試験説明にしてはテンション高くね?



イベントクリアは諦めた
僕はもう疲れたよパトラッシュ(涙目)



やあみんな、元気にしてた?今日はいよいよ雄英の試験日だ、緊張するぜ。え?筆記試験から始まらないのかって?残念、筆記試験はもう終わったんだよなぁ。ぶっちゃけ特に何も問題なくスラスラと解けたしな、ほんと自分の才能が怖いぜ。そんなわけで次はお楽しみの実技試験だ。オラ、ワクワクすっぞ(サイヤ人並みの感想)

 

「あ、翔じゃん。どうだった筆記?」

 

サムズアップしていた俺の後ろから誰かが声をかけてきた。声的に女の子だったことから俺ちゃんのテンションはMAXだぜ!

 

「これはこれは俺に声を掛けるとは一体どちらs「何言ってんのあんた?」……なんだヴァネッサか」

 

メチャクチャ可愛い声だったから期待して振り向いたら耳郎響香だった。確かに声は可愛いしスタイルもいいけど一部g

 

「またなんか余計なこと考えたでしょ」

 

「そのようなことがあろうはずがございません」

 

「ほんとn「ほんとうでございます」……あっそ」

 

気に入らなかったのか少しムッとする耳郎(可愛い)。だが、すぐに切り替えて話を続けた

 

「次、実技だけどアンタは何処なの?」

 

「俺か?俺はこの会場だ。ちなみにウィーゼルもおんなじだ」

 

そう言ってポケットから紙を出し耳郎の顔の前に出す

 

「あーじゃあ私とは違うのかちょっと残念だなぁ」

 

「もしかして俺ちゃんに会えなくなるのが寂しいの?もうしょうがにゃいにゃぁ俺ちゃんが癒してあげr

 

言い終わる前に耳郎が放った腹パンがモロに入った。それを見た周りの受験生はそそくさと去っていった(中には何故かお腹を押さえていた奴もいた)。痛すぎて俺はその場でうずくまって悶絶していた

 

「……とにかく頑張ってね。それといい加減その呼び方やめないとまた食らわすよ」

 

「……ウッス」

 

気が済んだのかそう言うと耳郎は俺の前から去っていった

 

……ったく、アイツどこに……あ、いた。おいウェイド、そろそろ……何してんだ?こんな所でうずくまったりして」

 

しばらくした後、ウィーゼルがやってきた。多分、この感じからして俺を呼びにきたな?

 

「ヴァネッサにいいもん食らっちまってな……」

 

「ヴァネッサ?……ああ響香か。いい加減、学習したらどうだ?本人がその呼び方嫌ってんだからさ」

 

「いや俺はなんとしてでも絶対に呼び方は変えないからな」

 

「お前のその執念みたいなもんはどっから来るんだよ……それよりもうすぐ始まるから準備しねぇとマズイぞ」

 

ウィーゼルが身に付けていた時計を見ると試験開始10分前だった

 

「うおっ、ほんとだ。そんじゃ行くか」

 

「ああ、さっさと行かねぇとなんか言われるぜ」

 

何事もなかったようにスクッと立ち上がり身仕度を整え試験会場へと急いで行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はオレのライブへようこそー!!!」

 

 

 

試験説明の第一声がこれだった。一瞬、試験会場を間違えたのかと勘違いしてしまうほどだった

 

 

ボイス・ヒーロー[プレゼント・マイク]が名に恥じない声を会場内に響き渡らせた。だがそんな彼に応じる者はいなk

 

 

「Yeaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」

 

 

 

赤いマスクを被った受験生がプレゼント・マイク程の大きさではないが叫んだ

 

「おーこいつはシヴィーッ!そこの赤マスクを被ってる少年、オマエの(ソウル)しかとオレのハートに響いたぜ!!他の受験生のリスナーもアイツを見習えよ!そんじゃ実技試験の内容をサクッと説明していくぜ!アーユーレディッ!?」

 

「Yeeaaa「こっちが恥ずかしいからやめろウェイド」モガッ」

 

またもや叫ぼうとした受験生がとなりの席の人物に口を塞がれた

 

 

試験内容は{市街地模擬演習}。各自指定のグループに分かれ、試験会場に移動。演習場には三種類の仮想敵が配置されている。これを自分の【個性】で撃破したポイントを稼ぐらしい。なお制限時間は10分間で道具の持ち込みは可能だった。途中で眼鏡の生徒が質問していたが話を聞いてなかった。理由?退屈だったから寝てた、言わせんなよ恥ずかしい///

 

「さぁて、身体がムラムラしてきたぞ」

 

「それを言うならあったまってきたの間違いじゃないか?」

 

会場に着いて真っ先に発した言葉はこれだった

 

“ほんと緊張感なさすぎて呆れるわ”

 

‘逆に言うと平常運転でなによりだけどな’

 

言ってくれるなぁ。じゃあ聞くけど、むしろ俺が真面目ちゃんだったらどうなる?

 

“キモい”

 

‘地球の終わりかと思う’

 

「うわ辛辣」

 

「なんだまた幻聴か?」

 

ウィーゼルが俺の心配をしてきた。言うの忘れたけどウィーゼルには俺が幻聴聞こえるの知ってるんでそこんとこ宜しく

 

「まぁな、そんなことより作戦だが【派手に行こうぜ】で」

 

「ドラ○エ感覚で言われてもなぁ」

 

「とりあえずいつも通り楽しくいこうぜ」

 

そう言うとウェイドは右肩に()()4()()()()()()()四角い長方形の様なものを担いだ。なお左手には手榴弾が帯のように連なっているもの(帯につき4個ほど付いている)を5個持っており、背中には刀が2本装備されていた

 

一方、ウィーゼルは首に耳当てを付け軽装の防護スーツを着用していた(メタル○アのスニーキングスーツに胸当てと両肩と両膝に防護パッドを付けた感じ)。だが彼の手には見覚えのあるライフルを持っていたが、いささか()()なっていた

 

「短く出来たのか。重さはどうなった?」

 

「以前よりはるかに軽くなったがその代わり射程距離が激減したな」

 

「あー、まあしょうがねぇな」

 

「威力に関しては上がったからなんとかなるだろ。と、3分前だ、行くぞ」

 

「了解、ほんじゃ暴れますかねぇ」

 

そして狂人とその相棒が試験会場へと赴いた

 

後に『雄英試験会場爆発事件』が起き、その名を轟かせることになるとは思いもしなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ウィーゼルの持っているライフルですがpay day2に出てくる改造で短くする事が出来るあのライフルです

更新速度はカタツムリなのでもうしばらく待ってね☆


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ルール違反は駄目だけど条約違反なら大丈夫でしょ

今回はスゲェ難航しました
多分、文章がおかしくなってるとこがあります
誤字脱字がありましたら報告頂けると幸いです





三人称side

 

「ハイ!スタート!!

 

プレゼント・マイクの声と同時に扉が開き2人の受験生が飛び出して行った。その他の受験生はその場に立ち尽くしたままだった

 

「どうしたぁ!?実戦じゃカウントなんざぁねぇんだよ!走れ走れぇ!!もう動いてる奴がいるんだぞ!?」

 

プレゼント・マイクの声に気付き、走り出そうとした瞬間

 

 

 

DoooooooooooooM

 

 

 

会場内を揺るがす程の爆発が起きた

 

「な、なんだぁ!?爆発持ちの個性なんかいたか!?」

 

それも一度だけではなく何度も爆発が起きた。天井からは塵がどんどん落ちくる

 

後にこれが『雄英試験会場爆発事件』の序章だと誰も気付かなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇井戸side

 

 

 

ハロー、愛しい読者様。俺ちゃんだよ。本来ならジョークを交えつつ色々話すんだけど今回はパスさせてもらうぜ。え?理由?

 

『ブッコロス!!』

 

言わなくても分かるでしょ?今は実技試験の真っ只中なんだよなぁ。そゆわけだから俺は暴れるぜ、コイツでな

 

穴からミサイルが一気に4つ飛んでいき仮想敵に全て命中し爆発した。どうやら肩に担いでいたモノは4連ミサイルランチャーのようだ

 

「よーし、これで45か?いや46だっけ?……まぁいいか」

 

倒した数を確認しながら再装填していた。道中、囲まれていた受験生を助けていた際にポイントが高い順から仮想敵だけ倒していたのでポイントが結構溜まっていたのだ

 

“けどビルごと巻き込んでるからマイナス入るんじゃね?”

 

‘後、たまに受験生も巻き込んでるしな’

 

実は威力が思いの外高かったため、仮想敵を倒すときに周囲まで巻き込んでしまっていた。中には受験生も巻き込んでいたが身体が鉄のようになっいてすぐ起き上がり感謝されたため、あまり気にしないで乱発していた

 

「そこはほら、必要な犠牲とかあるじゃん?だから俺を責めるのは間違いだと思うぞ?」

 

“やっぱイかれてるわコイツ”

 

‘訓練だからいいけど実戦だったら戦犯どころかヴィラン側なんだよなぁ’

 

あんまdisってると泣くからな?

 

prprprprprprprprprpr

 

お?ウィーゼルから無線が来たな

 

{よお、そっちはどうだ?}

 

「あーそうだな、たまに他の受験生巻き込んじまったりしたけど特に問題ないな」

 

{……その巻き込まれた受験生は死んでないよな?}

 

「ピンピンしてたから大丈夫だろ(適当)」

 

叫びながら倒してたしな、あと礼言われたし

 

{まぁ大丈夫ならいいんだが……ポイントは今いくつだ?}

 

「そうだな多分……40は超えてるな」

 

{結構稼げたな。こっちは高い奴が少ない割に数が多かったわ}

 

「あー成る程。でどうする?このポイントなら受かると思うが、合流するか?」

 

{あー……いや合流しよう、いまどこだ?}

 

「今は西エリアのとこにいるぜ」

 

{じゃあ、そっからタワーみたいなの見えるか?}

 

「あの青と白のタワーか?」

 

{それだ。そこで合流しよう}

 

「あいよ。ほんじゃ稼ぎながら行くか」

 

無線を切り合流地点に移動を始めた。そして歴史に残る事件が刻一刻と迫っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よお、遅かったな」

 

黒いスニーキングスーツを着たウィーゼルが遅れながらやってきた少し白い塵の様なものが身体のいたる所に付いているウェイドに話しかけた

 

「ビル壊しながら来たからな、遅れて当たり前だろ」

 

「なにやってんだよお前」

 

ウェイドは面倒くさいと理由で建物を壊しながら一直線に来たのだ。もうやってることヒーローじゃねぇなコイツ

 

“狂人が裸足で逃げ出す程ブッとんでんな”

 

‘その前に頭のネジが1、2本どころか全部無いんだよなぁ’

 

お黙り!あまり煩いと泣くぞ!いいのか!?

 

‘“言ってることメチャクチャ過ぎるだろ”’

 

「……ポイントが引かれて不合格なってもしらねぇからな」

 

「……次からあんまりビル壊さないようにするわ」

 

「いやそもそも建物壊すなよ」

 

雑談したながら武器のメンテナンスと弾の再装填をしていた。というか道のど真ん中で何してんだよと思うが残念。ツッコミ役(耳郎)はいなかった。ちなみに耳郎は小中共に同じ学校でウェイドのストッパー役をしていた。なおウィーゼルもストッパー役だったがたまにウェイドと意見が逢うと暴走するため、周りからは耳郎だけがバカ2人を止めることが出来る存在と認識され色々と複雑だった(耳郎談)

 

つまり何が言いたいかというと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁデイビークロケット使ってみてもいいか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事件はもうすぐ始まる

 

 

 

 

 

 

「……正気で言ってんのか?」

 

「ウィーゼル、コイツ馬鹿か?みたいな顔すんなよ傷ついちゃうだろ」

 

「それは謝るが本当に使う気か?」

 

「おう(・∀・)b」

 

「馬鹿なのか?」

 

いきなり口をあけたかと思えばとんでもないことを言ってきた

 

「だって使ったことないしさ、いいじゃん一発ぐらい」

 

「マジでやめろ頼むから。冗談じゃすまねぇぞ」

 

知らない人にザックリ説明するとデイビークロケットとは、メタル○ア3でヴォル○ンが研究所に撃ち込んだ代物で正式名称は『M29 核無反動砲システム』 いわゆる 核兵器である

ウィキ○ディアより

 

「でもこれ作ったの小学生の時だろ?なら威力が低いかもしれないしなにより放射能が出ないかもしれないんだぞ?それでも駄目か?」

 

どうしても撃ちたいのかウィーゼルに粘り強く交渉していた。何故交渉していたかというとデイビークロケットは箱に保管されており開けるには鍵が必要なのだが肝心の鍵をウィーゼルが持っているのだ

 

“これに関してはマジでやめろ。被害が大きすぎる”

 

‘核撃ちたいとか本気か?そこまで馬鹿じゃねぇだろ?思い直せ’

 

今回は流石に冗談じゃすまされないため、ジョニーとダニエルも必死に説得していた

 

「はぁ、わかった。そこまで言うならやめとくよ」

 

「……とにかくもう核を撃ちたいなんて言わないことだな」

 

どうやらなんとかウェイドを説得することができた。しかしポイントを集めようと準備し始めた時、放送が流れた

 

「残り3分だ!焦れよっ!少年少女達!!」

 

残り時間3分の放送が流れた瞬間、近くのビルが崩れ巨大な仮想敵が現れた

 

『ブッコロス!!!』

 

「なるほどアレが0ポイントのお邪魔虫か」

 

「知っているのかウィーゼル!」

 

どっかの漫画でこういうネタがあった気がする

 

「知ってるも何もあのメガネが説明の時に聞いていたじゃねぇか」

 

「ゴメンその時寝てたわ」

 

「……そうか」

 

ウィーゼルが呆れたような顔をするが今更である

 

「ま、0ポイントだから相手にしなくても……ん?」

 

ウィーゼルが目を凝らして何かを見ていた。俺も気になり見ている方向に目をやると0ポイントに立ち向かっていく緑髮の受験生の姿が見えた

 

「おいおいマジかよ。0ポイント倒しても意味ねぇのn「おいあそこに誰か倒れてねぇか」なに?」

 

よく見ると仮想敵の近くに倒れている受験生の姿が見えた。どうやらあの緑髮は倒れている受験生を助けに行ってるようだ

 

「だからか、なるほど……なあウィーゼル」

 

「なんだ?」

 

「俺が今何考えてるかわかるか?」

 

満面の笑みを浮かべながらランチャーを担ぎ、身体に手榴弾を巻き付けていたウェイド。特攻する気満々のその姿に思わず笑ってしまった

 

「ハハハハハッ!ほんとお前といるとロクでもないことが起きるがおもしれぇな、まったく」

 

「そりゃどうも。そんじゃいくぜ」

 

そして狂人とその相棒は巨大な仮想敵に向かって走っていった

 

 

のだが

 

 

「ハアハアハアハア……やっ……た……!」

 

着く頃には緑髮の受験生が倒していた。あ、ありのまま起こったことを話す……!俺たちがもうすぐ到着しそうな時にこの緑髮が素手で倒しちまってたんだ……一体ry)

 

とまあ、そんな訳で必要はなかったんだよね

 

「よお大丈夫か?……うわ腕が放送できねぇぐらい大変なことになってんな」

 

「え?……あ……だいじょうぶ……です」

 

「とりあえず応急処置するぜ。ウェイド救急箱出してくれ」

 

「ほらよ」

 

いつの間にか出していた救急箱をウィーゼルに渡し緑髮に応急処置を施していた。その腕前はもはやプロの領域になっていた

 

「あー血管と骨が大変なことになってんな、終わったら保健室に運ぶぞ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「気にすんな……これで、よし……ほら手貸すぜ」

 

「あ、はい……うわっ」

 

ウィーゼルが手を貸したその時、地面が揺れ目の前のビルが崩れまたもや巨大な仮想敵が現れた

 

「クソッ2体目がいやがったか。ウェイドお前もて……を……」

 

負傷した受験生を運ぶためウェイドにも手伝ってもらおうと目をやった瞬間、顔が青ざめていった。何故なら彼の手には()()()()が握られていた。それは

 

 

 

「さーてどんぐらいの威力か調べてみるか」

 

 

 

『M29 核無反動砲システム』 通称デイビークロケットだった

 

それを見たウィーゼルは首にかけていた鍵を確認すると無くなっっていたことに気付き、周辺を探してみると箱に刺さったままの状態で放置されていた

 

「おい!ウェイド!!やめろ!!?」

 

止めようと必死に叫ぶがその声は届かず2体目の仮想敵に向かっていった

 

「ヤバイヤバイヤバイヤバイ!おいそこのアンタ!!」

 

「わ、わたし!?」

 

「今すぐそいつ連れて出口に向かえ!!急げ!!!」

 

ウィーゼルに必死の形相で言われた受験生は負傷していた緑髮に手を貸し走っていった

 

「残り30秒!」

 

残り時間が伝えられるがウィーゼルにとってそれが最悪の事態になるカウントダウンのように聞こえる

 

「よし!これで放送できてくれ頼む!!」

 

ウィーゼルが必死に作っていたのはスピーカー付きのドローンだった。急いでそれを飛ばし会場の真ん中まで行くとスピーカーのスイッチをオンにしこう叫んだ

 

 

 

「これを聞いてる全員に伝える!お前ら死にたくないなら今すぐ出口に向かえ!急げ!!」

 

 

 

 

それを聞いた受験生達は優秀だったこともあり異常事態が起きたと理解し誰も疑わず一斉に出口へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教師・モニターside

 

 

「いやー今年は中々良い子達がいるじゃない」

 

試験の内容を見ながらそう答える教師達

 

「特にあのエンデヴァーのご子息も凄いわね」

 

「ああ、アレは伸びるな」

 

受験生達の個性を見て複数の教師が意見を出している時に()()は起きた

 

『お前ら死にたくなかったら今すぐ出口に向かえ!急げ!!』

 

「ん?」

 

不穏な言葉を聞き、さっきまで穏やかだった空間が一気に冷めていった

 

「いま、彼なんていった?」

 

「死にたくないなら出口に向かえって……」

 

それを聞いた教師達は困惑した。何故これを聞いた受験生達が一斉に出口へと走れ出したのか。何故『死ぬ』という言葉が出てきたのか。それを知るには秒読み段階になっていった

 

「ま、どちらにせよ後10秒で終わるしn……あら?」

 

 

残り9秒

 

 

「こいつだけ逃げてないが何やってるんだ?」

 

 

残り7秒

 

 

「おいおい0ポイントの前でなんか構えたぞ」

 

 

残り5秒

 

 

 

「……ねぇこの子の持ってる物は何?」

 

 

 

残り3秒

 

 

 

 

「これは……?」

 

 

 

 

 

残り1秒

 

 

 

 

「一体なんn

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……以上でした。では次のニュースです。本日午後2時45分頃、雄英高校が受験にて使用していた試験会場の内一つが巨大な爆発が発生し会場の半分が消し飛びました。これにより軽傷者数十名、重傷者一名、行方不明者一名の被害が出ました。現在、警察による捜査が行われておりますが未だ原因が分かっておりません。一説によるとヴィランの仕業ではないかと囁かれていますが情報が入っていき次第お伝えします。続きまして本日の……』

 

 

 

 

この事は、翌日『雄英試験会場爆発事件』と称され歴史に残っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




感想ください、そしたら頑張れます


露骨な感想稼ぎじゃn



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

反省はしているが後悔はしていない

意外と筆がのって書けました
文章が短いのは・・・・勘弁して
後、みなさんのおかげでお気に入りが100件超えました。ありがとうございます!




ども。うちの名前は耳郎響香。今日は雄英高校受験日でいまその帰り道なんだけど……

 

「…………」

 

今日は鏡と2()()で帰ってるんだよね。本来なら馬鹿騒ぎしてるあのバカ()がいないから静かなのもあるんだけど、鏡がずっと俯いたまま黙ってるんだよね。理由を聞いてもなにも言わないしさ。ほんとなんなんだろうね

 

「……ちょっと、いい加減になんか言ってくれない?気まずいんだけど」

 

「……そうか」

 

たった一言だけ言ってまた気まずい雰囲気が流れた。うち、こういうの嫌いというか無理なんだけど

 

「……じゃあ、あたしこっちだから。またね」

 

気まずい雰囲気がずっと続くかと思われたがちょうど別れ道になり、耳郎はそそくさと帰路に着いた

 

「……」

 

その場で1人だけとなったウィーゼルは静かに口を開きこう呟いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……この歳で獄中生活は勘弁してほしいなぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

なお、その目は浜辺にうちあげられた死んだ魚のような目をしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまー」

 

ウィーゼルと別れて数分後、耳郎は家に着いた。玄関を開けてみると靴が2人分あった。どうやら父も帰ってきているらしい

 

「あらおかえり。試験はどうだった?」

 

「んー、まあまあかな」

 

「そう、もう少しでご飯だから手伝ってくれない?」

 

「ん」

 

リビングに行くと母が夕飯の準備をしていた。匂いからするに多分唐揚げだと思う

 

「お父さんは?」

 

「部屋で書類整理してるんじゃない?」

 

「呼んでくる?」

 

「そうね、呼んできてくれる?」

 

「わかった」

 

夕飯の準備を終え、父の部屋へと向かい扉を開けると書類が廊下まで流れてきた

 

「……ちょっと父さん」

 

「ん?お、響香かおかえり。受験は大丈夫だったか?」

 

「まあまあ……じゃなくてもうすぐご飯だから降りてきなよ」

 

「もうそんな時間かわかった。片付けたらいくわ」

 

そう言うと散らかった書類をかき集めた。それを見た耳郎はとりあえず整理してまとめて欲しいと思ったがそれを言っても意味はないと自分を納得させリビングへと降りていった

 

 

 

 

 

 

 

『本日は世界のビックリニュースを放送します。昨日午前10時にドイツでビール片手にソーセージを振り回しながら、俺の名を言ってみろぉぉぉぉぉぉ!!と叫びながら女性の下着を奪い去る珍事件が発生しました。犯人は数時間後に捕まり、我が生涯に一片のパンティなぁぁぁぁぁぁし!!!と意味不明なことを言いながら容疑を否認しており……』

 

テレビを見て今日もまた変なニュースが流れてるなぁと思いながら唐揚げを頬張る耳郎

 

「響香、ほっぺにご飯がついてるわよ」

 

「えマジ?」

 

頬に触れると小さいご飯粒がついていた(食べたい)

 

「そういえば翔くんも響香と同じ雄英志望よね」

 

「そうだけど」

 

「翔くんはどうだったのかしら?」

 

「……さあ。というかなんであいつの名前が出てくるの」

 

いきなり翔の名前が出て少しムッときた耳郎(可愛い)。確かに翔とは小さい時に鏡と一緒に遊んで今も腐れ縁みたいな感じで続いてるけど……

 

「あらあなた小さい頃に将来は翔のお嫁さんになるって言ってたじゃない」

 

「……そんなこと言った記憶もないし第一アイツのこと異性じゃなくて友達でしか見てない」

 

と、まあそんな事を言っているとあるニュースが入ってきた

 

 

『では次のニュースです。本日午後2時45分頃に雄英高校が試験会場として使用していた会場の一つが爆発を起こし会場の半分が消えるという事故が起きました。これにより軽傷者数十名、重傷者一名、行方不明者一名が出ました。ではここで現場の笠野さんに切り替えます。笠野さーん』

 

『はい、こちら現場の笠野です。今私がいるところは爆発が起きた会場の目の前にいます。ご覧下さい、文字通り会場の半分が倒壊しております』

 

『笠野さん、行方不明者が一名いると情報が入っておりますがどうでしょうか?』

 

『はい、そうですね。現場の惨状を見る限りかなり厳しいかと思われます』

 

テレビには会場の半分が倒壊しており瓦礫だらけとなっていた

 

「大丈夫だったの響香?」

 

「うん、ウチのとこじゃなかったし」

 

だが次の瞬間、耳を疑った

 

『……待ってください……新たに情報が入りました。行方不明者の名前は宇井戸 翔という方がわかりました。なお警察は捜査を打ち切り、生存は絶望的と判断し死亡と発表しました』

 

「……え?」

 

翔が……死亡……?

嘘だ、そんな訳がない。今日だって下らないジョークを言ってたしなによりアイツが死ぬ訳がない。すぐさま携帯を取り出し電話を掛けるが

 

{もしもーし、翔でーす。現在、電話に出られない状況かシコっているので無理です☆ 伝言があるならピーと高い音が鳴ったら言っといて。ま、伝言伝えたたところで必ずしも聞けピー}

 

何度も電話を掛けるが一向に出なかった。普段なら遅くても5コール以内には出るはずなのに……なんで

 

「響香……」

 

母が肩に手をそっと置く。すると床に水滴がついた。頬に触れると自分が泣いていることに気づいた

 

(……もっと話せばよかったなぁ)

 

だがそんなことを思ったところで意味はn

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シリアスの匂いがするぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「……は?」」」

 

 

 

『あークソ、ここどこだよ。てか寒っ!そして暗っ!そんでもって何で丸裸なんだよ』

 

『え?え?』

 

『ん?……キャーなに身体みてんの!?もっとムスコを見てよっ!!それともあれか!?お姉さんも俺とおんなじ裸になりー』

 

 

 

 

 

 

『現在、放送できません』

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

テロップが流れ、静かな空気が流れた耳郎家。真っ先にこの空気を破ったのは響香だった

 

「ご馳走さま。部屋に戻るね」

 

「え、ええ」

 

食器を片すと自分の部屋へと戻っていった

 

 

「……」

 

 

自分の部屋に入り扉を閉めると体の力が抜け床に手をつき、へたり込んだ→こんな感じort

 

「……わたしの気持ちと涙を返せ」

 

なお後日、雄英からの通知が届き耳郎・ウィーゼル・ウェイドの全員が合格したと判明した

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やほー久しぶり。俺だよ、その前に一つ

 

「覚悟はいい翔?」

 

耳郎がチェンソーをブンブン鳴らしながら縛られてる俺を切ろうとしていた。ダレカタスケテ

 

「ちょっ!?落ち着けって!ウィーゼル!お前もなんか言ってくれよ!!」

 

話が通じないと判断しウィーゼルに助けを求めるが

 

 

 

「安心しろウェイド。お前には死んだ方がマシってくらいの激痛与えてやる。お前のせいで数日間怯えながら生活する羽目になったからな」

 

 

 

 

ブルータスお前もか。しかも俺関係なくね?いやあるか

 

 

「そんじゃいくよー」

 

音を鳴らしながらチェンソーを振り上げる耳郎

 

「ちょ待って!?まだやることがあrー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このあと、裏山から狼に似た遠吠えが長時間にわたって響き渡ったという

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




感想いただければ早く上がるんだけどなチラッ


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

え!?最下位は除籍!?そんな殺生な!?







休みが3日しかなかったんや、許して
とりあえず投下しますが変な場所あったら教えて
あと、お気に入り100件超えましたありがとナス!


ハローみんな俺ちゃんだよ。

ここ最近、耳郎にぶった斬られたり(斬殺されたり)

ウィーゼルに蜂の巣にされたり(銃殺されたり)したが俺は元気だ。ほんとだよ?それに今日は待ちに待った雄英高校の初登校日だぜ!いや〜テンション上がるぜ!!

な、お前ら?

 

「そうだな(適当)」

 

「……」

 

アレ〜?オイオイ、いつにも増してテンション低いな。どした?なんかへんなもんでも食ったか?

 

“テンションが低いのはだいたいお前のせいやぞ”

 

‘コイツ今までのこと忘れたのか?’

 

え?マジで??というかオマエらの声、久しぶりに聞いたな。元気だったか?

 

“確かに久しぶりだな。事の発端はオマエが原因だけど”

 

‘オマエが色々ド派手なアクションやってたおかげでな’

 

そういえばそうだな。まあ、アレはアレで結構楽しかったけどな

 

“ええ……アレが楽しかったとか言ってるとかマジ?”

 

‘もはやドMの域超えてるぞ’

 

うっせえ黙ってろ。そんなこと言ってる間に雄英高校の校門についた 。少し歩いた先に玄関口があり、その横に白いボードが置かれていた。そこには名前とクラスが書いてあった。どうやらクラスは事前に振り分けられていたようだ

 

「お?俺はA組か」

 

「……俺もだ」

 

「……ウチもだった」

 

なんと全員同じクラスということがわかりテンションが上がったがウィーゼルと耳郎は溜息をついていた

 

「ん?どしたお前ら??」

 

「……いやなんでもねえ」

 

「とりあえず話しかけないで」

 

なんか最近、耳郎が冷たいんだけど俺なんかやったっけ?泣きそう

 

“これまでの自分の行いを思い出して考えてみろ”

 

‘無理だと思うけどな’

 

癒してくれる味方が誰もいねぇ。吐きそう

 

‘“どっちだよ”’

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「扉でかっ!!」」」

 

教室に辿り着くとバカデカイ扉が俺たちを出迎えた。高さは3メートルくらいあるな。これが噂のバリアフリーってやつか。さて、元気よく挨拶といくか。扉に手を掛け勢いよく開け

 

 

 

「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないのか!?」

 

 

「思わねえよ!てめえどこ中だ?端役が!」

 

 

「俺は私立聡明中学出身、飯田天哉だ。」

 

 

「聡明ぃ~?糞エリートじゃねえか、ぶっ殺し甲斐がありそうだな!」

 

 

「ぶっ殺し甲斐?!君、ひどいな。本当にヒーロー志望k」

 

 

バレないように扉をそっと閉じた

 

「……ここ本当に雄英か?」

 

“せやで”

 

‘見間違いでもないからな’

 

扉の先に典型的な不良と真面目な生徒が口論してるとことか初めて見たぞ。いやだが見間違いじゃなくて幻覚かもしれないから、念のためもう一回開けてみるか

 

「か、かっちゃん……流石に言い過ぎだと思うよ」

 

「ああ!?文句あっか!?クソデク!!」

 

「ごごごごごめん、なななんでもない」

 

 

 

ウッソだろお前……幻覚じゃねぇのか……つか、あの緑髮あん時の奴じゃねぇか。無事受かったんだな

 

「何あのチンピラ……」

 

「デクって……まさかとは思うが木偶の坊の意味か?それは言い過ぎだろ」

 

耳郎とウィーゼルの言葉と同感だった。そんなことはさておきこちらに気づいたチンピラと言い争っていた飯田と名乗った少年が近づいてきた

 

「すまない、人がいるとはきづかなかった。俺は私立聡明中学―――」

 

「あー自己紹介のところ悪いが聞いてた。俺は宇井戸 翔だ、気軽にウェイドって呼んでくれ。宜しく頼むぜイインチョさん」

 

「ウチは耳郎響香、よろしく」

 

「寺島 鏡、一応ウィーゼルって呼ばれてはいるが呼び方はどっちでも構わないぜ、宜しく」

 

「よろしく頼む!そうか君が宇井戸君か、あの事件の()()()()()()というのは」

 

「「「……ん?」」」

 

ちょっと待て、wait。今、なんて言った?奇跡の生還者??

 

「なあ、奇跡の生還者ってなんだ?」

 

「まさか君、知らないのか!?会場が爆発した中心地にいて生存率が0だったにもかかわらず無傷で現れた奇跡を!!」

 

「えっ……いやだってコイツhモゴッ」

 

目にも留まらぬ速さで耳郎の口を塞いだウェイドとウィーゼル

 

(ちょっといきなりなにすんの!?)

 

(おいおい俺達以外には口外しない約束だろ、忘れたのか?)

 

(……あ。そういえばそうだった)

 

実はウェイドもとい宇井戸 翔の個性は()()あったのだ

 

1つ目は《基本身体能力向上》。これは彼の個性届に書いてある表に出ている個性である

 

2つ目は《なんでも収納できる個性》。小さい頃に蔵を漁っていたら白いポケットを見つけてドラ○もんみたいに腹部に装着し遊んでいたら身体に吸い込まれていき、気付けばどこぞの金ピカの王様のような感じで使えるようになっていたのだ。なお、この事はご近所の方々には知られており倉庫屋として活躍している

 

そして3つ目だがこれが誰にも口外しないようにしなければならないものであった。それは

 

《不死者》

 

世の中には《再生》持ちの人間がいるが能力は天と地ほどの差である

 

まず《再生》の能力だが、腕や足、身体が切られたり潰されたり身体にダメージを負った場合に再生速度が普通より速く治ったり身体の一部が離れた時にくっつければ元に戻る感じだ

 

だが《不死者》は、()()()()()()()()()()()()()()()()()。しかもどんなに深い傷を負っても3秒あれば治る、腕や足を失くしてもだ

 

これを知ったヴィランは実験か私利私欲の為かはわからないがウェイドをハイエースして拉致ったがウェイドの自爆により失敗しこの世を去った。なお、この事件に関与したヒーローや警察はヴィランが自爆したが人質は()()()()無事だったと認識し幕を閉じた

 

この事件により、3人はウェイドが不死である事を今まで隠してきたのだ

 

「む?どうかしたのか?」

 

「い、いやなんでもないよ。そういえばなんで会場が爆発したの?」

 

「話によれば会場の真下にあったガス管にヒビが入ってそれが充満していたところに火に関係する個性を使ってしまい爆発したと聞いているが」

 

話をそらすべく会場が爆発した原因を聞いてみた。それにしては爆発が大きすぎると思いながら横を見てみるとウィーゼルが尋常ではない程の汗をかいていた

 

「ちょっと鏡、あんた大丈夫?」

 

「あ、ああ……だ大丈夫だ、ははは」

 

そう言い、手を震わせながらメガネの位置を整えていた

 

「……ねぇ、もしかしてだけど爆発の原因は鏡の作ったへいk」

 

 

嫌な予感がし、鏡に聞こうとしたその時

 

 

「お友達ごっこがやりたいなら他所に行け。ここはヒーロー科だ」

 

低く気怠げな男の声が先程まで騒がしかったクラスの声を止まらせた

 

声の主は黄色い寝袋に入っている無精髭の男で廊下に寝そべっていた。まるで芋虫みたいだと思ったのは自分だけじゃないはず

 

{何かいるうぅぅぅぅぅぅぅ!?}

 

予想は当たりクラス全員の心が一つになった瞬間であった

 

「ハイ、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君達は合理性に欠けるね」

 

そう言うと口で持っていたウィ○インゼリーをジュッと一息で飲み干した

 

「担任の相澤消太だ、よろしくね」

 

“ハッキリ言うと先生に見えないと思うのはオレだけ?”

 

‘どっちかというと用務員とか非常勤の職員だと思った’

 

ダニエルとジョニーの言う通り、俺ちゃんも先生とは見えないね。それはさておき俺ちゃん達の担任となる相澤センセーは口を開いた

 

「早速だが、体操服を着てグラウンドに出ろ」

 

そう言い残し教室を出て行った。理解するのに時間がかかり数分後に着替えてグラウンドに移動した。確かに雄英は自由だとは聞いたけどここまでとは思わなかった(小並感)

 

 

 

 

[個性把握テストぉぉぉぉぉぉ!?]

 

グラウンドに集合するやいなやテストを実施する事を告げられた。そのまま淡々と説明を続けた

 

 

「……とまあ、ざっとこんなところだ」

 

『へぇ〜なるほど』『なんか面白そう』など、声が上がった。どうやら個性が使える事に浮足だっているようだ。それを見た相澤はこう言い放った

 

 

「……面白そうね。よし決めた。このテストで最下位だったものはヒーローになる見込み無しとして除籍処分しよう」

 

 

[……はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?]

 

なんとこの担任、最下位は退学にさせると言いやがった

 

“ええ……(困惑)”

 

‘マズいですよっ!?’

 

「生徒をどうするかは教師次第……ようこそ、これが雄英高校のヒーロー科だ」

 

生徒達に混乱が生じる。中には発言の撤回を求める者もいたが我関せずで取り合ってはくれなかった

 

かくして、最下位は除籍処分という個性把握テストが息が詰まりそうな程、緊迫した空気の中始まった。皆それぞれどうすればいいか考えていた

 

 

 

そんな中、1人だけ周りとは違うことを考えていた

 

 

 

(ふーん、()()なら何でもやっていいんだな)

 

赤いマスクの下で誰にも気付かれぬよう不敵に嗤った

 

 

 

 

(それなら少しぐらい汚いマネしてもいいよな)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




Q.マスク着用アリなの?

A.顔まで火傷を負っているから云々


こうでもしないとデッドプール要素皆無なんや


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

なんか笑ってる人いるんだけど怖いライダー助けて

作者「あ^〜今日も仕事楽しかったな〜、早く帰って書類整理しなきゃ」

「あ、そうだ(唐突)。お気に入り前見たとき160だったけど、どのくらいかな〜?」


お気に入り 337件



(´・ω・)・・・・


:(;゙゚'ω゚'):・・・・・えっ?





この度、お気に入り登録数が330件を超えました。
指摘してくださった方・アドバイスをくれた方
このSSを読んでくれている方々に感謝を



第1種目 50m走

 

現在のトップは教室でチンピラと言い争っていた飯田の3.04秒。因みに俺ちゃんが本気を出しても5秒切れるか切れないかだが、()()()を使えばまあ少しばかし腕が大変な事になるが大丈夫だろ

 

ウェイドが取り出したのは金属で出来た巨大な拳で第2、第3関節の中間のあたりに大きさ15センチほどの穴が空いていた。それを右腕に装着したウェイドは位置につき

 

「よーい」

 

いつでも発射できるよう待機し

 

「どん」

 

起動した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相澤side

 

「ん?」

 

異変に気付いたのはちょうど始まる前だった。宇井戸の右腕は金属製の豪腕になっていた。サイズは峰田という生徒と同じぐらいの大きさだ

 

(……個性を2()()持っているという情報は本当だったか)

 

何故ウェイドの個性を知っていたかは朝の職員会議に遡る

 

 

 

 

 

 

「……それは本当ですか、校長」

 

「ああ、それにこの映像を見ればわかるよ」

 

いつもとは違う雰囲気の朝の職員会議にて入試試験のある映像が流された。その映像はある生徒が0ポイントに立ち向かう様子だった

 

「見たところ、変わった個性は見られないけどこれがどうかしたのかしら」

 

「いやいや問題はこの前の映像だよ、いま彼が持っているものを覚えといてよ?」

 

映像は変わり緑髮の少年と丸顔の少女を手当てしているサングラスの少年の隣で赤いマスクを被った少年が手の平を上にし開いた瞬間、黒い長方形の箱が出てきた

 

 

「何っ!?」

 

「えっ!?」

 

「ナンダト!?」

 

「……そう僕が気になったのはこれだ」

 

驚きに包まれる中、校長は淡々と説明していった

 

「実は彼の個性は基本身体能力強化としか書かれていないんだ」

 

「……ということは」

 

「そう、彼は2つ個性を持っている」

 

「アリエナイ」

 

「……うーむ」

 

何故こんなにも動揺してるかは説明させていただくとまず個性を2つ持って産まれることはあり得ない。確かに世の中には火と氷が使える者もいるがその人物の個性はあくまで「2つの能力を使える個性」であるため、ある意味個性自体は1つなのだ。

 

「と言っても、君達はだからなんだって思うけどね。ただコレだけは知っていて欲しかっただけさ」

 

確かに個性を2つ持っているとはいえ、身体能力が強化される個性と道具が取り出せる個性かつ地味なものであったため、「2つ個性持ってるのは凄いけど個性の能力が微妙」という認識をされている

 

 

 

ただ金髪の新入教師を除いては

 

(何故個性を2つも?……いやまさかな)

 

といった感じで職員会議は終わり、いつも通り各々の仕事に就いた

 

 

 

 

 

 

そして場面は再び相澤side

 

 

(おいおい誰がそこまでたいした個性じゃないって言った)

 

スタートの合図がした瞬間、宇井戸の右腕に装着された金属製の豪腕の穴から閃光がほとばしり気付けばゴールしていたがゴールしたと同時にドゴンッ!!と音がし砂煙が舞った。それもそのはず自分の体の半分以上はある物を使った場合、アニメや漫画ではキャラは耐えているが現実ではそうは上手くいかず、物ごと吹き飛ぶか体が千切れて吹き飛ぶ

 

 

 

はずなのだが

 

 

 

「うおー……腕痛い……うわ青なじみ出来てる」

 

なんと五体満足のまま無事であった。何故無事なのか?そんな疑問は朝の職員会議の宇井戸の個性を思い出した

 

 

ーーー基本身体能力強化の個性

 

 

基本身体能力の強化……ということは治癒能力もしくは傷害などの耐性が普通より何倍も上がっていると考えられる。そう捉えればアレだけ吹っ飛ばされたはずなのに無傷なのも頷けた

 

(……こりゃ今年は荒れるぞ)

 

相澤は自身では気付いてはいなかったが薄っすらと笑みを浮かべていた

 

 

 

 

宇井戸side

 

 

 

いや〜もうねこれヤバイ……何がヤバイって制御出来ねぇし反動がえげつないわ。カチッて押した瞬間に背骨がバキバキって音したし砂煙でバレなかったけど右腕千切れかけたし……これロマン武器じゃなくてただの欠陥品の自己犠牲武器じゃん。確かに威力は半端じゃないしこれモロにくらったら一発であの世に送れるけど、使った奴も一緒に逝っちゃうわ

 

ほんと誰だよこんなクソ武器作ったの、頭悪すぎだろ

 

“それお前が頼んで作らしたの覚えてるか?”

 

‘ちなみに中学2年の時な’

 

 

 

 

 

……あ、そっかぁ(池沼)

 

 

 

「テメェェェェ!この野郎、俺たちを殺す気か!?」

 

 

なんかギザギザ頭の奴が言ってるけどそんなに元気なら大丈夫だろ(適当)

 

 

けど不味いな、よくよく考えたらまともな武器持ってねぇわ。ほとんどロマン武器(欠陥品)だらけだわ、ヤベェーどうしよ

 

「ん?」

 

「……(ニヤァ)」

 

 

うわ怖なんだあれ、あんなの子供見たら泣くだろ。てかウルヴ◯リンでももうちょっといい笑顔するぞ。ほんとなんで雄英ってこう、変人が多いんだろうな。まあ俺ちゃんも人のこと言えないけど

 

“そんな事より次どうすんだ?”

 

‘何度も運良くバレずに済むことはないぞ’

 

そうなんだよなぁ、最下位を回避するなら武器使わねぇといけないんだがそしたら今度はどうにかして怪我しないようにしなきゃいけねぇんだよなぁ

 

“不死身のことを知られたくないなら武器を使わなければいい”

 

‘しかしそれでは最下位になる可能性大’

 

“あれ?これ詰んでるのでは??”

 

‘無理ゲー’

 

うっせぇ!俺だってわかっとるんじゃい!!

 

「よおウェイド、お前さっきの大丈夫だったか?」

 

「あ"ぁ?大丈夫な訳あるかぁ!こちとらなぁ……待てよ」

 

その時、俺の頭の中にある電球が光った。そうだよ、なんで気付かなかったんだ?最初からこうやれば良かったんだ

 

「……どうしたウェイド?いきなり黙っt「ウィーゼル頼みがある」な、なんだいきなり」

 

両手でウィーゼルの肩を掴み耳元である提案を話した

 

「マジ?」

 

「頼む、お前にしか出来ねぇ」

 

いくら幼少期からの仲とはいえ、今回のウェイドの頼みにはそう簡単に首を縦にふれなかった

 

「お前正気か?バレたら退学確定だぞ?」

 

「ああそうだな。だが頼めんのはお前だけだ」

 

「それでもなあ「頼む」……はぁ……後で焼肉奢れよ」

 

「黒毛でも松坂でもどんとこい」

 

こうしてウェイドとウィーゼルの取引は成立しウェイドの提案した作戦を実行し始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




毎回思うことがあるけど
文章量少ない方がいい?




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

嘘にしては目が本気と書いてマジだったんですが

(・ω・)・・・・・

アンケ「エロシーン描くならええよ」


(´・ω・`)・・・・・




ちょっと官能小説読んで勉強するから待って


第2種目 握力

 

これは別にウィーゼルの助け無しでいけた。え?どうやったって??

 

手の平に収まるぐらいの電動式ミニジャッキ(電源コード無し魔改造)で測定不能出せたわ。いや〜楽勝でしたね(慢心)

ところでさっきからギザギザ頭の奴がメチャクチャ睨んでくるんだけど。さらに言うとなんか担任の目が赤くなってるし緑髮の奴は口開けっ放しだし、ナニコレ?(素朴な疑問)

 

 

 

緑谷side

 

 

宇井戸くん……

雄英高校の試験の時に僕が怪我してるところを寺島くんと一緒に来てくれたクラスメイトだ。理由は分からないけどいつも赤いマスクを被っていてユーモアが(たまに下ネタが聞こえてくることがあるけど)ある人だ。正直言って宇井戸くんが羨ましかった。

 

僕は幼い頃から無個性だと馬鹿にされた、それでもヒーローになるのを諦めきれなかった。そんな中、宇井戸くんはかっちゃんや轟くんのような派手な個性でもなければ、尾白くんや障子くんのような特徴のある個性でもなかった。どちらかと言えば地味な個性だった。

 

だけど噂によれば試験の0ポイントの敵を余裕で(無傷とは言ってない)倒したらしい。前にどうしてそんなふうに振る舞えるのか聞いてみた時、「あ?んなもん、決まってるだろ。自分がライ◯ン・レイ◯ルズだと思ってセクシーに振る舞えば、どんな女の子だって一発だぜ。但しグリ◯ン・ラ◯ンタンみたいな全身を緑で着飾るのはやめとけ。見てママ〜、あそこにミドリムシが歩いてる〜って言われたくなければな」

 

……ちょっとなに言ってるか分からなかったけど、多分もっと自分に自信を持てってことだよね?

 

でも、その時説明していた時の宇井戸くんの姿はヒーローみたいだった

 

 

 

 

 

 

宇井戸side

 

 

第3種目 立ち幅跳び

 

 

ジェットパックで空飛んでたら燃料切れで墜落した。だが記録は測定不能だった、やったぜ。

 

「う、宇井戸くん?だっけ?腕がヤバイ方向に曲がってるけど大丈夫?」

 

ピンク髪のオンニャのコが心配してくれた。ハッ、これが噂のモテ期k

 

‘“それはない”’

 

 

な"ん"て"そ"ん"な"こ"と"言"う"の"ォ"ォ"ォ"!!!

 

 

 

第4種目 反復横跳び

 

これは唯一普通にやった種目。流石にマンガみたいにシュパパパパッて出来ないわ、ブドウみたいな頭してる奴は出来たけど。

ちなみに記録は63回、いや〜キツイっす

 

「あ、これは普通なんだ」

「よかった〜ちゃんとマトモな部分もあるじゃん」

 

……なんか人外扱いされてるんだけど。自分、涙いいっすか?

 

“あ〜まあ、うん”

 

‘そんな気を落とすなって、な?’

 

そこはいつも通りなんか言えよ、慰めなくていいから

 

 

第5種目 ボール投げ

 

(よし、頼むぜウィーゼル)

 

(やらかしても恨むなよ)

 

「よし、次。宇井戸」

 

番が回ってきて円の中に入り、()()()を右腕に装着した。そうしてボールを高くまで上げ

 

「パイル……バンカーァァァァ!!」

 

右腕をおもいっきりふりボールに当たった直後、スイッチを入れた

 

すると、ジャキンと音がした瞬間、バアァァァァンと轟音が鳴り響いた

 

 

「……測定不能」

 

どうやらボールは測定可能範囲を超えたらしい

 

(サンキュー、ウィーゼル)

 

(これ以上は勘弁してくれよ)

 

ちなみにこの仕掛けは

1.遠隔操作しか出来ないパイルバンカーを装着

2.ウィーゼルが手にスイッチを隠し持つ

3.ボールが当たったタイミングでスイッチを押す

4.吹っ飛ぶ

 

うーん、完璧な作戦ダァ(自己満足)

 

‘“なに言ってんだコイツ”’

 

 

とまぁ、他にも色々種目があってバレかけたとこもあったが問題なくテストが終了した。結果は1位だった。そりゃまぁ身体犠牲にしたからな、当然だな。にしても今日はいろんな奴から睨まれるな、厄日か?

 

「あぁそれと除籍は嘘な」

 

[ハァァァァァァァァッ!!?]

 

なんでも合理的虚偽だったらしい。にしては目が笑ってねぇ

 

 

なんやかんやで1日目が終了した感想ですが変人しかいないと思った、まる

 

 

 

相澤side

 

 

まず今日、わかったことはアイツは能力全てがずば抜けている。個性を消した場合、どうなるか気になり消したものの顔色一つ変えずに平然と測定不能を叩きだしやがった

 

(……こりゃ荒れるどころの話じゃなくなってきたぞ)

 

だが内心は笑っていた。何故かって?その方が()()()()があるからだ

 

(コイツらが成長するのが楽しみだ)

 

人知れず相澤は静かに笑うのだった

 

 

 

 

 




リクエストあったらおなしゃす
エロは・・・どうするか考えさせて


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

私と馬鹿二人の出会い

ヤンデレ本「もう逃がさない❤︎」


純愛本「貴方のことが好きだったのよ♡」





( ´_ゝ`)・・・・・・



官能小説書いてる人ってすごいと思いますた(小並感)
後、お気に入りが400件超えました!
いつも読んでくれる姉貴兄貴たち、ありがとナス!!


思えばいつからだっただろう、よくあの2人といるようになったのは

 

確かそう、ウチの記憶が間違ってなければ幼稚園の時だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やーい、耳長オバケー」

 

「……」

 

幼稚園の時に個性が出始めて耳がイヤホンのコードみたいになって長くなったことからからかわれ始めた。最初の時は別にどうでもよくて無視してたけどその日はよく分からなかったけど言われて気分が悪くなった

 

「はっ、なにも言えないのかぁ?おら、なんか言えよ」

 

無視していたのが気に食わなかったのか、うちの耳をおもいっきり引っ張られた

 

「痛っ!離してっ!!」

 

「へん、悔しかったらその長い耳でやってみろよオバケ女」

 

またオバケと言われてウチは目に涙を浮かべてしまった。別にこんな個性欲しくなかった。いらなかった。毎日毎日からかわれる原因になるこの個性が嫌いだった

 

 

あの日までは

 

 

 

「お?どうした?泣いちゃったか??泣いたからって「へい、そこのアンタ」どうにかなると思ってんの「なぁ」か?だとしたら大間違いだ「オーイ、そこの女の子を泣かすゴブリンみたいな顔してるお前」誰がゴブリンだ!?」

 

ウチの耳を引っ張っていた男の後ろに赤いマスクを被った変な奴がいた

 

「あ?なんだよお前」

 

「オマエ、女の子泣かすとか最低だな。知ってるか?どっかの某漫画のヤクザの息子の主人公が女の子を泣かす野郎は三流以下だって言ってたぜ?」

 

突然、現れたそいつはヘラヘラとしながら話しかけてきた

 

「お、俺が三流以下だって言いたいのかよっ!?俺の個性は「まぁそれはそれとして」おいっ!!」

 

いきなりウチの耳を引っ張った男を三流以下と言って、今度は反論してるのに割って入った。一体なにしにきたんだ?というか助けに来たんじゃないの?そう思ったけど、コイツは今までの奴らと同じで私をからかいにきただけだと理解した、この時まで

 

「ところでさあ

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()

 

そう言うと肘の辺りからなくなった左腕を見せつけられた。しかもまるで千切られたように断面がグチャグチャになっていた

 

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」

 

見せつけられた瞬間、私をからかっていた男が顔をぐしゃぐしゃにして泣きながら逃げていった。それもそうだ、いきなり話しかけられて馬鹿にされたと思ったら千切られた腕を見せつけられて平気でいられる訳がない

 

え?ウチ??何が起きたか理解できなくてその場でポカンとしてた

 

「おろ?アンタは平気なのか??」

 

「……えっ……う、ウチは「おーいウェイドー」

 

すると赤いマスクを被った変な奴の背後からウェイドの千切れた左腕を振り回しながら走ってきたサングラスをかけた変人がきた。改めて思うとこの幼稚園、よく赤いマスクとサングラスの着用許可でたよね。まあ、あとでその理由は知ったけど

 

「おっ、見つかった?」

 

「うん、でもまさかあそこまで威力あるとはわからなかった……ごめん……」

 

「いいって、気にすんな。誰しも失敗の一つや二つはあるんだぜ?」

 

千切れた左腕を受け取りそのままくっ付けると何事もなかったかのように左腕が元に戻った。その時はプラモかよと思った

 

「ん?こいつ誰だウェイド」

 

「さっきゴブリン顔の野郎が泣かせてたから助けた」

 

いやあれ助けたとか言わないから。相手がビビって逃げただけだから

 

「へーやっぱウェイドってすげぇな、くーるに女の子を助けるなんて」

 

「そりゃそうだ、なんたってこのイケメンの俺ちゃんの前に誰だろうが一発で勝てるぜ」

 

「何に勝つのかわかんないけどすげぇー」

 

とりあえずこいつら見て思ったことはいい奴だけど馬鹿ってことだけだった

 

「よーしそんじゃつづきやろうぜウェイド」

 

「おうよ!お前も一緒にやる?」

 

「え……う、ウチも?」

 

名前も知らない相手にいきなり遊びに誘うとかなんなんだこいつって思ったけど悪い気分はしなかった

 

「あんたがいいならべつに」

 

「おっし、じゃあ今度は俺ヴィラン側な!ウィーゼルと……えーと名前なんだっけ?」

 

「……耳郎響k「ヴァネッサだな!!」は?」

 

「へぇー、ゔぁねっさって名前なのか?珍しいな」

 

「」

 

いやうちちゃんと名前あるんだけど、ヴァネッサって誰だよ。あとそこのグラサン、嘘に決まってるだろ騙されんな

 

「じゃあヒーローごっこやろうぜー」

 

「ちょっ!?」

 

訂正、こいつ良い奴だけど馬鹿だし考えてること分かんないわ。けどそのまま幼馴染になってるあたり、ウチも同類かもしれない。それでもこいつらといると面白いことがいっぱいあるから飽きないわ

 

 

 

 

だけどさぁ

 

 

 

 

 

 

時は流れ中学時代

 

 

 

 

 

 

『ヒャッハー!放送室は俺達が占領したぜぇ!さぁて、今から俺の歌を聞けぇ!曲名「ふたりは◯リキュア」!!』

 

 

「耳郎ちゃん!助けて!またアイツら放送室ジャックしたんだけど!?」

 

 

「……はぁ、わかった」

 

 

「おお!流石保護者!そこに痺れる頼りになるぅ!!」

 

 

「ちょっと!?誰が保護者だ!?」

 

 

 

この馬鹿共の保護者扱いは勘弁して欲しいんだけど

 

 

 

 

 

 

 

 




アンケ「エロシーンまだ?」



R18verで同じタイトルでエロシーンだけ出す予定です
もうちょい待って


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

戦闘訓練?その前にコスチュームの確認だろ

アンケート


ヤンデレ勢「歪んだ愛で優しくネットリと包み込むのが至高」

純愛勢「お互いの愛を確かめ合いながら致すのが至高」

ホモ勢「なんだよお前らノンk「「あ"?」」ナンデモナイデス」



(´・ω・)・・・・・

ほとんど同じ票とかデットヒートしてんなと思いました
お気に入り480件超えました、ありがとうございます!


なんやかんやで翌日の午後の授業前

 

 

 

 

「ワーターシーが、普通にドアからやってきた!」

 

颯爽とNo.1ヒーロー、オールマイトが登場した。ところで話は変わるがもしも有名人が現れたとしたらどうなると思う?

 

 

「すげぇぇぇぇぇ!本物だぁぁぁぁぁ!!」

 

「ヤベェッ!あそこだけ作画が違う!!」

 

「サイン下さい!!」

 

まあ、こうなるよね。だけどしょうがないと思うぜ。何故かって?日本だけでなく世界中から注目されてかつヒーローを志す者たちが目標にするヒーローだからだ

 

まぁかくいう俺ちゃんもそうなんだけどね。特にユーモラスなところがいいね。俺ちゃんも真似してやってるんだけど上手くいかないんだよね、なんでだろ?

 

“オマエの場合、ジョークのセンスはあるがメタいことばっかり言ってるからな。はっきり言うと滑ってるぞ”

 

‘あと下ネタぶち込んでくるしな’

 

あーナルホド、だいたいわかった(理解してない)

 

「ーーーーということで午後の授業はヒーロー基礎学!ヒーローになるための土台を作るために様々な訓練を行う科目だ!早速だが今日の授業の内容は戦闘訓練!!」

 

色々考えてる間にオールマイトが午後の授業の説明をしていた。にしても戦闘訓練かー……いや〜昔を思い出すな〜

 

 

 

幼少期

 

 

 

「ウィーゼル〜、セーフティはちゃんと外したか?」

 

「おう、言われた通り外したぜ」

 

「ほんじゃあ、あの的に当ててみ?」

 

「どうやんだ?」

 

「そうだな、まずV字の部分もといグリップのできるだけ高い位置に合わせt」パァンッ「痛ってぇぇぇぇぇ!!」

 

 

 

 

 

いや〜懐かしな〜、ウィーゼルに射撃教えてあげてた時にいきなり発砲して俺ちゃんの膝に当たったんだっけ

 

「ーーーーい、おいウェイド」

 

「うおっ!?なんだウィーゼルか脅かすなよ。どした?腹減ったのか?チミチャンガでも食うか??」

 

「何言ってんだ?みんな行っちまったぞ」

 

辺りを見回すと俺とウィーゼルしかいなかった。どうやら戦闘訓練をする前にあらかじめ依頼しておいたコスチュームを着てやるらしい

 

「ほーんだからか」

 

「さっさと行くぞ」

 

「おいおいそんなに焦んなってゆっくり行こうぜ、ほらこんなに天気が良いんだから歌でも歌いながrってちょっ!?待って!?首元掴むな!絞まってる!首絞まってるから!!」

 

ウィーゼルに引きずられながら更衣室へと向かうウェイドであった。ちなみにその時に一度窒息し意識が空の彼方へいったことはまた別の話

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ〜て、始めようか!有精卵ども!!戦闘訓練の時間だ!!」

 

急いで着替えグラウンドβに集合したウェイドとウィーゼル。どうやらギリギリ間に合ったようだ

 

俺ちゃんのコスチュームは言わなくても分かる通り、全身赤いコスチュームだ。ほんとはスパイ◯ィのコスチュームでやりたかったんだけど却下されたんだよね、なんでだ?

 

それとウィーゼルのコスチュームは……そうだな、わかりやすく言うとコマ◯ドーとラ◯ボーを足して割ったみたいな格好してるな。マシンガンとランチャーぶっ放しまくりそう。え?それはお前だろ??チョット、ナニイッテルカワカンナイ

 

「ーーーーもう二歩先に進む!屋内での対人戦闘訓練だ!!」

 

そんで気付いたらまた聞き逃してた、とりあえず屋内で対人戦闘するのか。その後は屋内での戦闘は〜だの屋内での重要さは〜とか説明してくれた、カンペがなければ完璧だったんだけどな

 

“ダジャレか?おもんな”

 

は?俺いつ言った?

 

“カンペがなければカンペキ”

 

……あーそうだな

 

‘うわ恥っず、距離置こう’

 

“……氏ね”

 

喧嘩すんなって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後はクジ引きで2人1組になって、ヒーロー側とヴィラン側になるんだが

 

 

「勝ったな(慢心)」

 

「ああ(慢心)」

 

奇跡的にウィーゼルと同じチームになった。もう何も怖くない

 

“露骨に死亡フラグ立てんのやめとけ”

 

‘調子に乗ってる時に酷い目にあったの忘れたのか?’

 

死亡フラグ?知るかそんなもん犬にでも食わせとけ。ま、誰が来ようが俺たちは無敵だぁ!!

 

 

 

 

 

ヴィランチーム:俺&ウィーゼル

VS

ヒーローチーム:轟&耳郎

 

 

 

 

「先に言っとくけど()()()()戦闘訓練だからね。訓練に関係ないことしたらモグから」

 

“一体何をモグんですかねぇ”

 

‘そりゃお前、ナニに決まってんだろ’

 

やめて、確かに再生するけど痛みがないってわけじゃないから。クソこれじゃあ煙に紛れてパイタッチができn

 

「今、変なこと考えたでしょ」

 

「そのようなことがあろうはずがごさいません」

 

「アンタもだからね鏡」

 

「……善処すr「あ"?」イエ、ナンデモゴザイマセン」

 

 

これはアレだ、多分勝てねぇ。理由?長年、俺たちの行動を阻止してきたプロフェッショナルが相手にいるからだ。しかも最近は俺たちの行動を予測して先に手を打ってきてるからな

 

(どうするウェイド?)

 

(、…とりあえず作戦立てるぞ)

 

ウェイドたちの番は4回戦目、それまでに作戦を考えねばいけないのだが

 

(囮作戦は?)

 

(中2の時にやって、その後またやった時にすぐバレてボコボコにされた)

 

 

 

意外にも

 

 

 

(……も駄目か、じゃあ小6の時にやったスモーク焚いて暗視ゴーグルで強襲は?)

 

(スモーク焚いた瞬間に耳郎に拘束されただろ)

 

(……そういや耳メチャクチャ良かったんだっけ?)

 

(音で何処にいるかわかるらしいぞ)

 

(なにそれ初耳)

 

 

 

難航した

 

 

 

(フラッシュバン使って拘束する奴は?)

 

(それ前やった時に耳郎が一時的にだったが鼓膜破れたみたいになって音聞こえなくなった時あるだろ)

 

(だよなぁ、アレはやりたくないなぁできれば)

 

それで大騒ぎになって大変だったんだよなぁ

 

(……後残ってるの脅迫ぐらいじゃね?)

 

(耳郎に脅迫効いた時あるか?)

 

(ないな)

 

脅したところで問答無用でシバかれるしなあ。うーん、どうしたものか

 

そんな時

 

『確保ー!!』

 

「ヒーローチームWIN!!」

 

ブザーが鳴り三回戦目が終わった。どうやら核に触れたことでヒーローチームの勝利になったようだ

 

その時、ウェイドの電球が光った

 

(よし、脅迫作戦でいくぞウィーゼル)

 

(なに言ってんだ?脅迫が効くわけn)

 

()を材料にしたらどうだ?爆発させるって脅して)

 

(……あーなるほど確かに。そんで無理なら核を)

 

((爆発させる))

 

ヒーローチームの勝利条件はヴィランチーム全員を拘束か核に触れるの2つだが、これは実戦を想定した訓練でありヴィランが核を爆発させることも有りなのではと思いついたのだ。つまり

 

((勝ったな(慢心)))

 

そうと決まればこれを基にさらに作戦を練り始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「轟……だっけ?ちょっと耳貸して」

 

「なんだ?…、本気か?」

 

「本気。始まったら()()()()()()

 

「……いやだが始まった瞬間に凍らせれば」

 

「それじゃ駄目、馬鹿d……アイツらに負ける。それでもいいの?」

 

「!……わかった」

 

「うん、それじゃよろしく」

 

「ああ頼む」

 

(アイツらなら絶対にやるはず、なら)

 

 

対抗するべく耳郎・轟も作戦を立て始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後に対人戦闘の交渉術の手本になることは誰も知らない

 

 

 

 

 

 

 

 




後、もう少しでエロシーンが出来上がる前に一言

ヤンデレと純愛もいいけど
















逆NTRからの3Pも良いよね?(エントリー開始)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

欲望には勝てなかったよパト◯ッシュ・・・・

ヤンデレ勢「ア、アリエナイ!この私がっ!何故!?」

純愛勢「例え愛があろうとお互いに愛しあわなければ何も産まれない!」

ヤンデレ勢「グワーッ!!」


惜しくもヤンデレ勢、敗退
次回もエロシーンでアンケート取るから頑張って


後、ツイッター開設しました
進捗とか報告するんで良かったら
フォローおなしゃす
https://twitter.com/jackrun640/status/1130317122335268864?s=21





演習場に向かい各々準備を始めた

 

「準備は出来たかウィーゼル?俺は出来てる」

 

ウェイドが自信満々に意気込む。目指すは勝利のみ、例え交渉失敗しようとも勝つ。どんな汚い手を使っても

 

「俺も大丈夫だ。さぁて、いっちょ行きますか」

 

そして

 

『屋内戦闘訓練スタート!!』

 

試合開始のアナウンスが始まった

 

 

 

瞬間

 

 

 

「待てーーーーい!!」

 

 

 

ヴィランチームがハリボテの核を持ってヒーローチームの目の前に現れた

 

 

 

一方モニタールーム

 

 

「おいおい!?なにやってんだあいつら!?」

 

「あれじゃ取ってくださいと言わんばかりじゃないか!」

 

「一体なにを……」

 

(ふむ、成る程あの2人は核を使って投降させる作戦か。だが想定していたのか轟少年達は全く狼狽えていないな。これは良い例になるかもしれないな)

 

想定外の行動を起こし生徒達は混乱していたが一方でオールマイトは感心していた

 

 

 

 

ヒーローチームside

 

 

「……まさか本当にやるとはな」

 

「だから言ったでしょ、アイツらは絶対にイカr……考えられないようなことするって」

 

「確かに、普通なら乗り込んで拘束か確保するかだが」

 

「アイツらの行動はうちがほぼ知ってて対処できるから交渉を選んだんだろうね」

 

余談だがこれまでの戦績では134戦中81戦、ウェイド達の行動を阻止に成功している

 

「話してるとこ悪いがお二方に告ぐ、今すぐ投降しな。さもないと核を爆発させるぞ」

 

いよいよ耳郎の予想通り交渉が幕を開けた

 

「爆発させたらアンタらも死ぬけど?」

 

「だから何だ?ヒーロー2人を道連れに出来んなら上等じゃねぇか」

 

(やっぱそう簡単にはいかないか)

 

やはり一筋縄では行かなかった。それもそのはず今まで散々あの手この手で耳郎を手こずらせてきたのだ

 

「おっとそこのア◯スマンとヒュー◯ン・トーチの能力を足し合わせた野郎、変なマネ起こすなよ」

 

「……チッ」

 

隙を突いて凍らせようとしたが直ぐに気付かれ止められてしまった

 

「あれれ〜そんな態度取っちゃっていいのか〜?爆発させるぞ?」

 

流れは相手が掴んでいる。このままで負ける。そう思った矢先、ある切り札が浮かんだ

 

「……ねぇ」

 

「お?なんだ?投降するか??」

 

耳郎は躊躇なく切り札を切った

 

「取引しない?」

 

しかしこれは悪魔に自分のプライドを売る行為でもあった

 

 

 

ヴィランチームside

 

 

「取引しない?」

 

「「……は?」」

 

突然、耳郎の提案に「なに言ってんだこいつ」と思ったヴィランチーム

 

(……おいおいこれは予想外だぞ、どうする?)

 

(とりあえずノってみるぞ。なぁに、いざとなりゃ爆発させれば勝ちだ)

 

取引の内容が知りたいが為にノることにした

 

「ほーん、取引ねぇ。先に言っとくがもしクソみたいなものだっt「……マイクロビキニ着てあげてもいい」……なに?」

 

おかしいな、今変な言葉が聞こえたぞ。まさかとは思うがオマエらじゃないよな?

 

“幻聴かって?残念、ほんとだ”

 

‘カメラ用意しなきゃ(使命感)’

 

マジかー。いやどうする俺、これ逃したら二度とないぞ

 

(落ち着けウェイド、そもそも勝つ為の嘘かもしれないだろよく考えろ)

 

(!……そうだなウィーゼル、助かったぜ)

 

その通りだ、ウィーゼルの言う通り嘘かもしれない。あ、でも一応確認しt「本気よ」……あいつもしかしてネガ◯ニックか?

 

「それだけじゃない巫女・メイド・ゴスロリ……なんなら鏡の好きな軍服ミニスカ、翔の好きなレオタードでもいいよ」

 

「……くっ……だが俺ちゃん達はそんなもので買収されないぞ、なあウィーゼル?……ウィーゼル?」

 

しかし返事はなかった。気になり横を見るとウェイドの顔に銃口が突きつけられていた

 

「……どういうことだウィーゼル?」

 

「悪いが俺はあっち側につく」

 

なんとウェイドに警告を出していたウィーゼルがいとも簡単に裏切った。つーか即堕ち2コマのヒロインでも堕ちるまでもう少し時間かかるぞ

 

「お前さっき俺ちゃんに何て言った?」

 

「それはそれこれはこれだ」

 

「はーほんと大した野郎だな、クソ野郎」

 

「クソ野郎で結構。で?どうすんだ?」

 

「ハッ、馬鹿がこのスイッチを押しゃ俺の勝ちだ。アバよ」

 

 

そう言いスイッチを押した

 

 

 

 

だが何も起こらなかった

 

 

 

「テメェ……なにしやがった」

 

「念の為に少し……な」

 

ウィーゼルの手にはウェイドが持っているスイッチと同じものを持っていた。どうやら最初から爆発させる気はなかったらしい

 

「で?どうする?投降すんの??」

 

3対1。もはやヴィランチームが勝つとは誰も思わなかったが

 

「……はあ、そうかい、わかった降参だ。けどその前に」

 

両手を挙げ降参の意を示したウェイド。だがウェイドの手には()()()()()()が握られていた

 

 

 

「そう来ると思ってあらかじめ準備しておいた汚ねぇ花火を拝ませてもらうぜ!」

 

 

カチッとなった瞬間、核(ハリボテ)が光りやがて

 

爆発した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

「勝者、ヴィランチームだ!!さあて、まずは轟少年・耳郎少女チームVS宇井戸少年・寺島少年チームの講評の時間だ!まずは今回のMVPを当ててみよう!わかる人は!?」

 

「はい」

 

「おお!では八百万君!!」

 

「耳郎さんと宇井戸さんかと」

 

「正解だ!では何故?」

 

「耳郎さんはこの状況設定に最も適応していたからです。相手の個性と思惑を理解し、こうなる事を想定していました。更には、相手チームの1人を味方にすることが出来ました」

「対して宇井戸さんは味方に裏切られてもなお、諦めず核を爆発させ勝利を掴みとりました。ただ……」

 

チラリと横を見ると

 

 

耳郎「……」←爆発でアフロ頭に

轟「……」←耳郎と同じく

寺島「……前が見えねぇ」

↑顔面を殴られ凹まされた

宇井戸「わぁ、すごーい。辺り一面オッパイだらけ☆」

↑幻覚発症中&全裸(マスクと腰巻タオルは着用)

 

 

「……私個人の意見ですが、正直申し上げさせて頂きますと……引き分けかと思います。理由としては爆発させた本人も巻き込まれてこうなっておりますし……ともかく以上の点から今回のMVPは耳郎さんと宇井戸さんだと考えます」

 

 

言いたい事はなんとなく伝わったオールマイトは苦笑した

 

 

「あー……う、うむ!完璧な講評だ!」

 

「一意専心に励まねばトップヒーローなど夢のまた夢なので!!」

 

「そ、そうか……それでは次の試合いってみよう!!」

 

 

 

その後は特に何ごとも無く戦闘訓練は終了した

 

 

 

 

 

 

放課後

 

 

「ね、ねぇ。そろそろやめたいんだけど」

 

「おいおい約束が違うだろ。まだ終わらせねぇぞ、じゃ次はナースで」

 

「も、もう恥ずかしいんだけど////」

 

宇井戸宅で耳郎のコスプレ撮影会が始まっていた

 

 

なおこの後、調子に乗った結果ボコボコにされたのはまた別の話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウィーゼル「俺ら見本になるようなことしたか?」

 

ウェイド「いや全く」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




さぁて、もう少しでお待ちかねのエロシーンですよ


同じ題名で18禁ver作るんで待ってね☆

それと今まで気づかなくて申し訳ない
非ログインユーザー様からも感想送れるようにしました!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

学級委員長はもう適切な奴がいるやん

祝 お気に入り550件越
フォロワー19人超


姉貴兄貴達、ご愛読ありがとナス!


さて、なんやかんやあったその翌日

 

 

「オールマイトが教師になってどのような心境ですか!?」

 

「どのような授業を受けましたか!?」

 

「やっぱり作画がちがうんですか!?」

 

 

気持ち悪りぃくらいマスコミどもが校門前で群がってた。なーんで毎回毎回ネタがあるたびに押し寄せてくんだよ、虫かよ

 

 

「おーおー、上から見たらこれまたスゲェな。めちゃくちゃ押し競饅頭状態だな」

 

「早く来てよかっただろ?あのまま俺が起こしてなかったらああなってたぞ」

 

 

しょうがないじゃん、俺ちゃん朝に弱いんだから。別に吸血鬼とかバ◯トマンだから朝が苦手って訳じゃないからそこんとこ理解してくれよ

 

「おーし、お前らHRやるぞ席つけ」

 

 

そんなわけでいつもと同じ時間に始まった朝のHR。にしても寝袋に入ったままやるのはどうかと思うぞ

 

 

「まずは昨日の戦闘訓練、お疲れ」

 

 

静まりかえった教室にセンセーの声が響く。さっきまでワイワイ話してたのが幻だったみたいだ

 

 

「Vと成績を見させてもらったが爆豪、くだらない私怨で迷惑かけるな……ガキじゃないんだから」

 

「チッ……クソが」

 

 

ギザギザ頭が緑髮を睨みつける。そりゃ私怨丸出しでやったらなあ

 

 

「あと宇井戸、お前もだ。運良く怪我しなかったとはいえ、訓練で自爆はやりすぎだ。以後気を付けろ」

 

「ハーイ」

 

 

いやだってああでもしないと勝てんかったしそんぐらい見逃してくれよ

 

 

 

「さて本題のHRだが

 

 

 

 

 

 

 

学級委員長を決めてもらう」

 

 

 

 

 

 

[クソ学校ぽいのキターーー!!!]

 

 

 

学級委員長ねぇ〜、そんな面倒くさいことやりたくねぇな。まぁ誰かしらやってくれるだろ

 

 

「はい!俺やりたいです!!」

 

「リーダーやるやる!」

 

「おいらがなった暁にはスカートの丈は膝上30センチ!そして黒タイツ着用義務!!」

 

 

……いや確かに誰かがやってくれるだろって思ったけどやりたい奴多すぎだろ。とりあえずこれからやるリストにブドウ頭に票入れることは決まったな

 

 

 

「皆、静粛にしたまえ!!」

 

 

 

飯田の一喝でさっきまで騒がしかった教室が静寂に包まれた

 

 

 

「他を牽引する責任重大な仕事だぞ!やりたい者がやれる事ではなく周囲からの信頼があってこそ務まる責務だ!仮に真の統率者を決めると言うのなら、これは投票で決めるべき議案だ!!」

 

 

おお〜流石だなあの眼鏡、けどよぉ

 

 

「いや1番腕が聳えたってる奴に言われたくないんですけどぉ!」

 

「それにまだ1週間すら経ってないのに信頼も糞もないわ、飯田ちゃん」

 

 

 

ほんとだよ。まだ1週間どころか5日ぐらいしか経ってないんだぜ?それなのに信頼がどうだのって言ってるんだぜ?頭イかれてやがる

 

 

 

“おまいう”

 

‘特大ブーメランぶちかましてんな’

 

 

 

「だ、だからこそ、だからこそ!複数票を取った者こそが真に相応しい人間ではないか!どうでしょう先生!?」

 

「時間内に決めればどうでもいいし何でもいいよ」

 

 

 

いつの間にか黄色い寝袋に入っていた、相澤は投げやりに返事を返してそのまま教壇のすぐ横に寝そべりチャックをおろした。よくもまぁ寝られるな、あとクビにならないな。俺ちゃん的にそれがビックリ

 

 

 

 

話が長くなるから割愛するけど投票の結果、クラス委員長は飯田に決まった。理由?アイコンタクトでウィーゼルと耳郎に協力してもらって眼鏡を委員長に仕立て上げた。もちろん条件付きだったんだが、それでもなぁ

 

 

 

 

「翔、特上カルビが無くなりそうなんだけど。あとタン塩もっと焼いて」

 

「ウェイド、この黒毛和牛のA5ステーキ頼んでいいか?」

 

 

 

 

 

 

だからって焼肉奢らせんのはどうかと思うぜ、しかも高級店のとこ。にしても耳郎お前意外と大食いなんだな、頼まれてきた肉メチャクチャ減ってまた肉が来ての繰り返しだぁ(白目)あーこれじゃまたそこらへんの雑草と蛇とか狩にいかないとなぁ

 

 

 

 

「お客様、お値段こちらになりますが大丈夫でしょうか?」

 

「ん? ああはいは……い……」

 

 

 

(金額見て)あっ……ふーん。駄目みたいですね、バイト掛け持ちしないと(消えかけの希望)

 

 

 

 

「すいませーん、この高級セットAを2つくださーい。あとウーロン茶1つ」

 

「あ、あとコーラも追加で」

 

「待ってヤメテ、これ以上(財布と口座が)死んじゃうから!らめぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 

 

 

 

 

1時間後

 

 

 

「ぷは〜( ´Д`)y━・~~、いや〜食べた食べた。よし次は駅前に出来たケーキバイキング行こ!」

 

「……あー耳郎?もうやめた方がいいぞ?」

 

「え〜なんで……あっ(察し)」

 

 

 

 

 

 

「」←FXで全額溶かしたような顔

 

 

 

 

 

 

「……なんかゴメン」

 

 

 

もういっそのこと殺して……(切実な願い)

 

 

 

 

 

なお、焼肉を奢った金を取り戻すのに半年はかかった模様。良い子のみんなも気をつけようね!

 

 

 

 

「おい、坊主!3番テーブルに……って」

 

 

 

 

 

「え〜そ〜なの〜?じゃあさ、バイト終わったら一緒に「おい坊主!」すんません!今いきます!!」

 

 

 

 

 

 

こいつ、いつもナンパしてんな

 




ちなみに私のオススメの映画は
『海底47m』
『ミスト』
上げて急降下させる映画です

暇な時にどうぞ


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第2章 ドキドキ♡事故ルーム 〜Just Homura〜
名前どうにかならなかったんですかねぇ 前編


死柄木を女体化させましたので
ご理解おなしゃす



週末に後編とエロシーン(番外編)を投稿する予定です
エロシーンはR18verでタイトルは
「赤くて不死身な俺ちゃんのヒーローアカデミア番外編」
で投稿しますのでエロシーン見たい方は此方をドウゾ


お気に入り590超えました!
姉貴兄貴達、ありがとナス!!


学級委員長が決まった数日後

 

「はい、今日のヒーロー基礎学はB組と合同になった。俺ともう2人とB組の担当の4人で教えることになった。内容は《人命救助訓練》。今回は場所により色々と個性が制限される。その為、コスチュームの着用は各自の判断で考えるように」

 

 

なんと今回は人命救助だそうだ。俺ちゃん的にまた戦闘訓練が良かったんだけどまぁしょうがないか。人命救助だとウィーゼルが活躍するな、俺ちゃんが色々とやらかしたおかげで医療学とか人体学とか覚えるはめになったし……勿論、悪いとは思ってるけど結果オーライだろ?

 

 

“ほんとかなぁ〜?”

 

‘それ絶対怒ってるだろ’

 

 

まぁそれはともかくいつも通り気合い入れて頑張るか

 

 

「訓練場は少し離れた場所にあるためバスに乗って移動する。出発は20分後だ、それまでに準備出来なかった奴は置いていく。以上」

 

 

さーて、と。とりあえず準備すっか。えーと医療品と補助具と防災用具に避妊用具……後、必要なもの……はどうすっか。ウィーゼルに聞くか

 

 

「ウィーゼル必要なものあるか?」

 

「あーそうだな、医療品と補助具は……あるか。あー……アレだ、レーザーカッター持ってってくれ」

 

「あいよ」

 

「それと……なんで避妊用具があんだ?」

 

 

念の為だよ言わせんな恥ずかしい///

 

 

「あと()()()()()()なんだ?」

 

 

ウェイドの手には可愛いラッピングが施された菓子折りが握られていた。中身はチロルチョコやキャンディー、マシュマロなどが入っていた

 

 

「ああこれか?久々に()()()に会うからよ。流石に菓子折りの1つや2つ持ってった方がいいだろ?」

 

(アイツ?……B組に知り合いでもいるのか?)

 

「それは構わないがせいぜいバレるなよ」

 

「わかってるって、というかバレたら即刻務所行きだろ?」

 

「ん?」

 

「ん?」

 

「……なんか話が噛み合ってない気がするんだが」

 

「あー……ヤベッ!そろそろ時間だぞ!!」

 

「あっおい!」

 

 

ドタバタと教室から出て集合場所に向かった。しかし机には忘れたのかウェイドの携帯が置いてあり画面にはこう映っていた

 

 

 

 

 

【シーちゃん:今日USJ襲撃するからヨロシク】

 

【俺ちゃん:オーケー牧場】

 

 

 

 

 

 

 

 

準備は終えてバスの中

 

 

「……で、右肩にミサイルポッド乗っけて左腕にレールガンはどうよ?」

 

「いやそれならパイルバンカーも捨てがたいんだが」

 

 

ウェイドとウィーゼルは次の()()()()に向け、更なる兵器を設計していた。しかしこの設計は少し無茶しなければ完成しない為、善は急げと判断し早速取り掛かっていた

 

 

だがウェイド達の乗り込んだバスの座席は前向きシートではなく横向きのロングシートであった。なおその時ウェイドとウィーゼルはA3サイズの設計図を広げていた。つまり

 

 

「今ここでするのはやめてくれないかしら翔ちゃん?」

 

「おっと、すまねぇ梅雨ちゃん……だっけ?」

 

 

蛙の擬人化のような女子に注意されてしまった。まぁ確かに気持ちはわかる、そう電車で隣のおっさんが新聞を広げて読んでいるような

 

 

「ところで私思ったこと何でも言っちゃうの?翔ちゃん」

 

「ハイハイ、なんでござんしょ?」

 

「貴方の個性って本当に増強系なの?」

 

「……なんでぇ?(アホの子)」

 

 

勘付かれたかと思い、とりあえず誤魔化すためにアホの子スタイルで質問に質問を返した

 

え?質問に質問を返すなって??

お前らだっていつもそうやってるだろ(真顔)

 

 

「この前の個性把握テストの時に色々出してたじゃない」

 

「あ〜アレか。小さい頃に蔵にあった白いポケットを腹につけてドラ◯えもんごっこしてたら出来るようになった」

 

[えぇ……(ドン引き)]

 

 

待ってなんで引かれてんの?しかも全員に(耳郎とウィーゼルは除く)。俺の心は硝子だぞ??

 

 

“どこぞの赤い正義の味方じゃあるまいしそんなわけないだろ”

 

‘しかもお前のメンタルはダイヤモンド級じゃねぇか’

 

 

お、それもそうだな。にしてもオマエらが褒めてくるとは明日サ◯スが地球破壊しに来んのか?

 

 

「でもよ、増強型のシンプルな個性は派手で扱いやすいし出来ることが多いよなぁ。対して俺の『硬化』は対人とかならまだしも、それ以外はなぁ」

 

「そう?プロでも十分やっていけると思うけど?」

 

「プロか。しかしやはりヒーローも人気商売みたいなとこもあるが?」

 

「そういう意味で考えたら、轟・爆豪・寺島じゃないか?」

 

「あーでも爆豪はキレてばっかだから人気出ないんじゃね?」

 

「ハァァ!?出すわゴラァ!こんな半分野郎と武器人間とイカレ野郎よりもメッチャ出すわぁ!!」

 

「待て、アイツ(ウェイド)ならともかくなんで俺まで名指しされるんだ」

 

 

しかも俺ちゃんのことイカレ野郎呼ばわりされたし。ウィーゼルだけ武器人間とか差別か?

 

 

 

 

 

それから話してる内にバスが停まった。どうやら目的の場所に着いたようだ。バスから降りると目の前に広がった光景はまるで大阪にあるような遊園地のような訓練所だった……ほんとに訓練所かここ?看板の説明を見ると様々な災害を再現したアトラクションのような場所と書いてあった……やっぱここ遊園地だろ

 

 

「すっげぇー!!USJかよ!!」

 

 

切島だっけ?スゲェーテンション上がってるとこ悪いが名前が思いっきりアウトなんだよなぁ。だから名前を叫ばないでくれまだ死にたくない

 

 

「水難・火事・土砂災害などあらゆる事故や災害を想定して作られた訓練所……その名もウソの災害や事故ルーム。通称『USJ』」

 

 

ネーミングセンスェ……もっとマシな略し方あっただろ。ネーミングセンスゼロなのか?

 

それと施設の説明をしてくれたのは白い宇宙服を身に包んだ災害救助で活躍しているスペースヒーロー13号だ。名前からして宇宙でもヒーロー活動してるかと思いきやしておらず、軽くショック受けたのはここだけの話

 

 

「13号、オールマイトはどうした?ここで待ち合わせるはずだが」

 

「先輩それが……通勤時にギリギリまで活躍してたみたいで仮眠室で休んでます」

 

「そうか、なら先に始めとくか」

 

 

(なんかコソコソ話してるけどなんかあったんかな?まぁどうでもいいけど連絡しとかないと……さアレ?)

 

携帯を取り出そうとポケットをゴソゴソと漁るが何処にもなかった。それもそうだ、慌てて教室から出る際に携帯を机の上に置いたまま来てしまったのだ

 

(やっべ、置いてきちまったか?……しゃーない、ここは)

 

あまりこれはバレる確率が上がりやりたくなかったがこの方法しかなかった為、実行に移すウェイド。それは

 

 

「センセー、ちょっとトイレ行ってきてもよろしいですかね?」

 

「ん?ああ早く行ってこい」

 

「ドウモー」

 

そそくさとその場から離脱し向かったのはトイレではなく公衆電話だった。幸運にも一目につかないような場所に設置されていた

 

 

「えーと小銭は……100円でいいか」

 

 

チャリンと小気味良い音を出し()()()()をうち電話を掛けた

 

 

prprprprpr ガチャ

 

「あ、もしもしシーちゃん?今何処にいる?」

 

『今?USJだけど?』

 

「そうか、で何処にいる?」

 

『何処って

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンタの後ろにいるけど?」

 

 

後ろをゆっくり振り向くと灰色の前髪が顔にかかった不健康そうな顔の女の子がいた。おっと紹介するのを忘れてた、この子は俺ちゃんの友達3号、シーちゃんもとい死柄木 (ほむら)。個性は忘れたけど確か色々崩壊させることだったはず。まぁ俺ちゃんには効かないけどメッチャ痛い。例えると麻酔なしで歯を思いっきり削られた感じ

 

見た目は艦◯れの浜風の目の色が赤くて髪の毛を灰色にして少し猫背で背を一回り大きさせて胸を控えめにした感じ。cvは古賀葵様(四宮かぐや役)だな

 

「いきなり背後に回るのはビックリするからやめてほしいな」

 

「そうか。で約束のものは?」

 

「おいおいそんなに急かすなって」

 

 

何もないところから菓子折りを出して死柄木に渡した。どうやら可愛くラッピングされた菓子折りはこのためだったようだ

 

 

「じゃあ「その前に」……なに?」

 

 

死柄木は菓子折りを受け取ろうとしたがヒョイと取り上げられて少し不機嫌になった

 

 

「何か言うことあるでしょ?」

 

「……アリガト」

 

「ハイ」

 

 

それを聞いたウェイドは死柄木に菓子折りを渡した。余談だがここ最近のウェイドの悩みは死柄木の一般常識のことである。理由としては数え切れないほどあった。例を挙げると生まれた姿のままウェイドの前に出てきたり、注意しないと下着(胸)をつけなかったりと色々あったのだ。最初の方は挨拶やお礼などが出来なかったがウェイドの長年の成果によりある程度は矯正できたがそれでも氷山の一角に過ぎなかった

 

ちなみにウェイドと死柄木の出会いは小さい頃に公園で死柄木の個性が発動しウェイドの右腕を崩壊させたのだが瞬時に治り、それを見た死柄木が崩壊させられた本人より驚き泣いてしまいウェイドにあやされたのが事の始まりだった。なおそれを木の陰で見ていた黒幕は

 

 

(えぇ……(困惑)、普通逆だろ。にしてもあの子供の個性が気になるな)

 

 

などということがあり、仲良くなって今では死柄木の子守を黒霧と共に頑張っている。え?なんでヴィランの親玉と知り合いなのにヒーローになったのかって?……()()()()()()ヒーローになった方が色々といいからだ。まぁ、ぶっちゃけ言うとプロになれば金が安定して入るし死柄木を養えるからだ。え?死柄木と結婚するのかって??

 

本人の意思がない限りそれはないな。死柄木のことだし結婚のけの字もないと思うしな。けど黒幕に何度もお願いされたら断れないだろ

 

 

「そんで?今日は何しにここ「それは私が説明させていただきます」……いたのか黒霧」

 

 

黒い霧の中からバーテンダーの格好した男が現れた。こいつの名は黒霧、死柄木の子守役だ。にしても久々に会うな、元気だったか?

 

 

「ええ、特に何事もなく……さて話に入っても?」

 

「悪いな遮って」

 

「構いませんよ。では話に入らせていただきます。まず私達の目的は平和の象徴の抹殺です」

 

「……オールマイトか」

 

 

オールマイトの抹殺と聞き、ウェイドの眉がピクッと動いたがあまり驚きはしなかった。前々からそれを目標に準備していたのを知っていたからだ

 

 

「ま、怪我しないように頑張って」

 

「……一つ宜しいでしょうか?」

 

 

おずおずと黒霧が質問してきた。ところで顔の煙がふよふよしてんのは仕様か?

 

 

「何故止めないのですか?仮にも貴方ヒーロー目指してるんじゃないんですか?」

 

「それ俺ちゃんに関係ある?」

 

「……いやですから「自分にとってメリットが見えないからでしょ」……葬?」

 

 

話を割って入ってきた死柄木。どうやら死柄木には伝わったみたいだ、さすが俺ちゃんの友達3号

 

 

「コイツは自分にとってメリットがないなら何もしないし手を出さない奴だぞ、忘れたのか?」

 

「……思い出しました。確かに彼はそうでしたね」

 

 

とりあえず渡すもん渡したしさっさと帰るk

 

 

「まだ話は終わってませんよ?」

 

「……そろそろ戻んないと怒られちまうから手短に済ませてくれ」

 

 

今度は何だ?また配達の依頼か?悪いがそれはもう出来そうにないから無理だぞ

 

 

「私達の仲間になりませんか?」

 

「は?」

 

「今なら幹部ではなく葬と同位扱いにしますよ」

 

 

なにを言いだすかと思えば、とんでもない爆弾を落としやがった。つーか今それ言うのか?俺はヒーロー目指すって言わなかったか??

 

 

「前から俺はヒーロー目指すって言ったはずだが気のせいか?」

 

「知っての上です、()()()から勧誘するよう命令されましたので」

 

「……なんでまた急に」

 

「それがですねぇ……」

 

 

黒霧が途中から言い澱みボソボソ言ったが何を言ってるか聞き取れなかった

 

 

「なんて?もう一回言ってくれねぇか?デケェ声で」

 

「……ちょっと此方に」

 

 

手を引かれ死柄木から少し遠ざかると話し始めた

 

 

「実はですねぇ……葬を()()()とくっつけろと命令されましてね」

 

「アイツって?まさか死柄木の許嫁でも出来たっての??おいおい、そういうのは俺ちゃんじゃなくて別の奴に頼めよ」

 

 

前に失敗して三ヶ月くらい追い回された実績があるからな。にしてもあん時は何で失敗したんだろな

 

 

“お前がいい雰囲気をぶち壊したからじゃねぇか”

 

‘さらに「ホテル連れ込んで階段上っちまえ」って言ったのも原因だな’

 

 

マジか、わからんかった。今度から気をつけよ

 

 

「で、アイツって誰?」

 

「貴方のことですよ」

 

「……ん?」

 

 

とうとう幻聴も酷くなってきたか、こりゃ後で病院行かねぇとな

 

 

「冗談ではありませんよ」

 

「……なんで俺なんだ?」

 

 

黒霧は口を開き、またもや爆弾を投下しやがった

 

 

「実はですねぇ、以前にある方が葬に将来の目標もとい目的を聞いたところですね」

 

 

 

 

ーーーーオールマイトの抹殺、あと翔と暮らしたい

 

 

理由は?

 

 

ーーーーー好きだから

 

 

 

 

「というワケでして」

 

「」

 

 

いやいやいやいやいやいやいやいや

嘘だろ?あの人格破綻者でなに考えてるか理解できない死柄木が?俺のことが好き??

 

 

「だからって……どうすんだよ」

 

「簡単なことですよ、葬と交際して子供を産んで欲しいだけですよ」

 

「おう待てや」

 

 

話がいきなり飛んだぞ、交際すりゃいいのかと思ったら子作りしろと言われたぞ

 

 

「そういうワケですので……葬」

 

「なんだ?」

 

()()()()()()()。私は計画を実行させますので終わり次第、来てください」

 

「ん」

 

 

そう言うと黒霧は霧の中へと消えていき、俺と死柄木の2人だけになった。しかもご丁寧にいつの間にか、キングサイズのベッドが一つだけ置いてある部屋に移動されていた

 

 

「翔、しよ?」

 

「な、何をだ?」

 

「せっくす」

 

「(絶句)」

 

 

マミー、パピー。

俺ちゃん色んな意味で大ピンチ助けて

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃ウィーゼル達は

 

 

「全員一塊になって動くな!」

 

 

突然、中央の広場の噴水付近から黒い霧が現れその中から大量のヴィランが出てきた

 

 

「初めまして雄英高校の皆様方。我々は(ヴィラン)連合。僭越ながらこの度、侵入させて頂いたのは

 

平和の象徴オールマイトにこのヒーロー社会の幕を閉じていただく為、息絶えて頂きたいと思いまして」

 

 

現れたヴィランのリーダーと思わしきバーテンダーの服を着た男が目的を淡々と話した。オールマイトの抹殺。それを聞いた瞬間、切島と爆豪が飛び出しヴィランに立ち向かって行った

 

 

だが

 

 

「おっと、危ない危ない……やはり生徒といえどヒーローの卵。油断も隙もありませんねぇ。ですが」

 

「どきなさい!2人とも!!」

 

 

13号の個性が2人に邪魔され発動出来なかった

 

 

「状況判断がまだまだですね、苦労しますよこれは。それとここで邪魔されたくありませんので少し散ってもらいますよ」

 

 

黒い霧が溢れ出しウィーゼル達を囲み包み込んだ。その場に残ったのは相澤・13号・ブラドの3人の教師だけだった

 

 

「チッ……やってくれたな。13号!」

 

「はい!!」

 

13号の指先がパカっと開き、ブラックホールが展開される

 

 

しかし

 

ドガシャァ!!!

 

 

「ぶぐぇっ!!?」

 

 

骨がバキバキと鳴り響きながら吹っ飛ばされ壁に激突し気絶した

 

「13号!!!」

 

「おいおいなんだよこいつは!?」

 

 

平均男性よりも3回り以上デカく筋肉は膨れ上がり脳みそが剥き出しで口は鳥のように鋭く尖っていた化け物が突然現れ13号を右手で吹っ飛ばした。食らったらひとたまりもないだろう

 

 

「さて、少しは楽しませて貰いますよ?」

 

 

この腐ったヒーロー社会を壊す(破壊する)ため、悪は嗤い続ける。例え己自身が朽ち果てようとも

 

 

こうして運命の歯車は動き出し狂っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




後編とエロシーン同時進行とか意外とキツイ(白目




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

名前どうにかならなかったんですかねぇ中編

ギリギリ日曜投稿出来ました
まさか三段に分けないといけないとは
思いませんでした
お気に入り670件超えました!
姉貴兄貴達、ありがとナス!!

R18の方は後編と共に投稿しますので結構、日が空きますが失踪しないのでご安心を



フリじゃないよ?


山岳エリアにて

 

「このっ!」

 

「・<5:+×☆%々〒ァッ!?」

 

 

耳郎のコードがヴィランの頭に刺さり爆音を鳴らすと、もはや人ではない声を出し気絶した

 

 

「ハァハァ……これで……全部?」

 

「あぁ……あー、耳郎。そこの医療器具取ってくんねぇか?」

 

 

ウィーゼルは肩で激しく息を吐きながら岩陰に置いてある指を指した。どうやらウェイドがあらかじめ予備の医療器具を渡していたようだ。耳郎はそれを取ると中身を確認しウィーゼルの手当てを行なった

 

「ん、これでよし。ついでにウチからもお願いがあるんだけどさ、ドローンを飛ばして状況を確認してほしいんだけど」

 

「わかった、任せろ」

 

まだ伝えていなかったがウィーゼルの個性にはもう一つデメリットがあった。弾薬や兵器などを作り過ぎると背中の皮が剥がれやがて血が出るようになるのだ。最初の頃はハンドガン1丁と3マガジンほど作れば出血が起こってしまったが今ではウェイドのおかげ(無茶振り)で身体が強化され、一度に兵器などを作らない限り丈夫になったのだ

 

 

「耳郎さん、こちらもヴィランの殲滅終わりました」

 

 

ウィーゼルの手当ての途中に八百万が話しかけてきた。山岳エリアに飛ばされたのは寺島・耳郎・八百万・上鳴の4人だ。そこでツーマンセルになり、ヴィランを倒していった

 

 

「と……よし、これで終わり」

 

「悪りぃ助かる」

 

「これからどうするのですか?」

 

 

ウィーゼルの手当ても終わり今後の行動を練る必要があった。広場に向かうかバラバラに飛ばされた人達と合流するか。どちらもメリット・デメリットが存在し考えてから行動しようとしたが

 

 

「……耳郎、こりゃかなり不味いぞ」

 

 

ウィーゼルが耳郎に耳打ちするとタブレットを見せてきた。3人で話し合っている間に状況を確認したい為、ウィーゼルに頼みドローンを飛ばしてもらっていた。タブレットに映し出されていたのは紫色の筋肉モリモリマッチョマンの化け物が相澤先生の腕を折っている場面だった

 

 

「ッ!、みんな今すぐ広場に戻るよっ!!」

 

「はぁっ!?おいおい危ないって!救助が来るのを待っていた方がいいって!!」

 

 

耳郎の言葉に反論する上鳴。確かに上鳴の言い分もわかる。タブレットに映し出された化け物に挑んで勝てる見込みはないし状況がまだ把握出来ていない。けど

 

 

「じゃあこのまま先生達がやられてるのを黙って見てろっての!?それならウチはダメ元でも先生達を助けに行く」

 

「耳郎の言う通りだ、それに救助がいつ来るかもわからん。なら、俺達が今出来ることをやるだけだ」

 

 

ウィーゼルが立ち上がり耳郎の意見に賛同した。やはりウィーゼルなら絶対に一緒に来てくれると信じていた。周りから保護者と呼ばれるだけあって絆は固かった

 

 

「私も耳郎さんに賛成です。仮にも私達はヒーローを目指しています、今出来ることをやらないで何がヒーローですか。そんなもの名乗る資格もありません」

 

 

そう言うとチラリと上鳴を見た八百万。それを聞いた上鳴は半端ヤケクソに共に先生達の救助に行くことにした

 

 

「あー!わかったよっ、どっちにしろ行動しなきゃなにも起きないしなっ!!」

 

 

どうやら覚悟を決めたようだ。今からやることは被害を増やすことに近い。それでも出来ることをやらないでなにがヒーローだ、ウチ達は遊び半分でここに来たわけじゃない。ウチはヒーローになりたいがためにここにいる、それにウチは1人じゃない。(ウェイド)(ウィーゼル)がいる。コイツらはウチが困ってたら、何がなんでも助けようとしてくれる

 

大丈夫、上手くやれる。心の中で念じると4人は広場へと向かった。先生達を助けるために

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おやおや、先程の威厳はどうしましたか?まさかもう終わりなのですか??」

 

 

顎に手を当てながらボロボロになり地面に倒れた相澤・ヴラド・13号を見下す黒霧。それに応えるかのように倒れながらも睨みつける先生達

 

 

「クソッタレが……」

 

「おや?まだ口が動くだけ元気がありますね?脳無」

 

 

黒霧は顎で相澤を指すと脳無が相澤を掴み

 

 

ゴキィッ!!

 

 

左脚を掴み思い切り折った

 

 

「ガァァァァァァァァッッ!!?」

 

「せ、せんぱい……」

 

「……チクショォ」

 

 

左脚を折られた相澤は激痛に耐え切れず気絶した

 

 

「これで静かになりましたね、さて。今から2つほど質問させて頂きます。場合によっては貴方達を助けてあげます」

 

 

目線を合わすためにしゃがみ人差し指を立てる黒霧。その後ろに守護霊のように仁王立ちする脳無

 

質問に応えられれば隙を突いて倒せるかもしれない。ヴラドと13号は互いに目線を合わせると頷いた

 

 

「宜しいようですね。ではそうですねぇ……まず貴方達にとって『正義』とはなんですか?」

 

 

どんな質問が来るかと構えるが予想を裏切るものがでた。一瞬、互いに顔を見ると質問に答えていった

 

 

「人々を……弱き者を救うことだと俺は思っている」

 

「私は……困っていたら救いの手を差し伸べることだと」

 

 

そう言うと黒霧は「成る程」と言い、少し考えると次の質問を出した

 

 

「そうですか、では最後の質問です。貴方達の『正義』というものの為に死ぬ理由のない者が殺され死ぬしかない、もとい死ぬ理由がある者達が救われました。それは『正義』にあてはまりますか?」

 

 

ヴラドと13号は質問の意味が理解できなかった。いや正確には()()()()()が理解できなかった。最初の質問で、正義とは何かという質問がまた来るかと思っていたが今度はその行いが本当に正義にあてはまるのかと聞いてきたのだ

 

 

「因みに私は『正義』についてこう思っています。もし助けられるのなら苦しむ人々全てを助ける事は出来ないのかと。あまりにも罪深い『正義』という在り方を変えられることは出来ないのかと」

 

 

目線を外し立ち上がると話していった。『正義』とは何かを

 

 

「貴方達ヒーローの中には自らを犠牲にし他人を救う方もいますがそれは『正義』ではなく『偽善』です。それを未だに悟れないというなら、その方は『正義のヒーロー』ではなく『筋金入りの偽善者』ですよ」

 

「贋作、偽善者か……」

 

 

言いたい事は理解できる、ヒーローの中には己を犠牲にし他人を救ったり正義の為でなく己の富や名声の為になった奴らもいる

 

 

「……お前の言う通りだ、確かに俺達ヒーローは『正義』の名を被った偽物だ。他人の事より自分の方が大切だ。だがな」

 

 

それでも、それでも……

 

 

「それでも他人を、自分の身を犠牲にしてでも助ける『正義』のヒーローがいるのを忘れるな!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その通りだぁっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天井を突き抜けヴラド達から10メートル離れた場所に『正義』のヒーローが現れた

 

 

「すまない!遅れてしまった!!」

 

「やっと来ましたか平和の象徴オールマイト」

 

 

黒霧と相対するオールマイト。その間僅か10メートル、いつ先制されるかわからない。空気が強張りお互いに目線を合わせて睨み続けた。その空気を先に破ったのは黒霧だった

 

しかも

 

 

 

「ノルマも最低限は達成しましたし……取引しませんか?

 

 

 

 

 

 

 

宇井戸 翔の身柄をこちらに引き渡してください」

 

 

 

雄英高校にとって史上最悪の爆弾を落とした

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

名前どうにかならなかったんですかねぇ後編


遅くなりました。
エロシーンと共に描いていたので





エロシーンむずい・・・むずくない?


耳郎side

 

(いたっ!)

 

(……おいおいマジかよ)

 

 

茂みに隠れながら様子を伺うと先生達は地面に倒れていた。その目の前には襲撃者(黒霧)化け物(脳無)が立っていた。先生達がボロボロになっているのに対し襲撃者と化け物は傷1つ負っていなかった

 

 

(プロヒーローが3人相手でアレかよっ!?やっぱり大人しく救助待ってた方がいいだろっ!?)

 

(……)

 

(なんか言えy(うっさい)アベシッ!?)

 

 

隣で騒いでいた上鳴をボディーブローで黙らせた耳郎。確かに上鳴の言う通り、救助を待っていた方が良かったかもしれない。相手はプロヒーロー3人相手に無傷でいたのだ、勝てる訳がなかった。だからといって先生達を救助しなければ殺されてしまう可能性が出てくる。もはや時間の問題だった

 

 

 

 

 

 

その時

 

 

 

 

 

 

 

ガッシャーーーーーン!!!!

 

 

突然、天井が崩壊し何者かが姿を現した

 

 

(今度は何!?)

 

(あれは……オールマイト先生ですわ!)

 

 

現れたのは平和の象徴であり、全ヒーローの目標でもあるオールマイトだった。これで勝てると思う耳郎達であったが

 

 

「ーーーー。ーーーーー?」

 

「!、ーーーーー!!」

 

 

どちらも動かず何かを話していた

 

 

(な、なあ、なんで倒しに行かないんだよオールマイトは。オールマイトならヴィランなんて簡単に倒せるだろ?)

 

(……もしや何かあったのでは?)

 

 

確かにヴィランと何かを対話しているからありえる。けど、ここからじゃ聞こえないし……そうだ

 

 

(八百万さん、ウチのコードの接続が可能な集音器って創れる?)

 

(出来ますけど、一体何に?)

 

(成る程、そういうことか。なら俺は集音器を作るから八百万はスピーカーを創ってくれ)

 

(わかりましたわ)

 

 

私の考えてることは鏡に伝わったみたい。私の個性を使えば何を言ってるかわかるけど、聞こえるのは私だけ。だけど()()()()()()やれば皆にも聞こえるようになる。ただ問題が1つ、これが上手くいくかどうか

 

(よし、こっちは準備OKだ)

 

(出来ましたわ耳郎さん)

 

(ありがと、それじゃ)

 

 

左耳のコードにドローンのコントロール集音器を、右耳のコードにスピーカーを指した。そして鏡は集音器を設置しオールマイトとヴィランの方に向けた。すると

 

 

 

『ーーーらと言って彼をそう簡単に渡す訳にはいかんっ!』

 

『おや?私の言っていることが聞こえませんでしたか??』

 

 

 

どうやら上手く成功したようだ。オールマイトとヴィランの対話がスピーカーから流れてくる

 

 

(上手くいったみたいだな)

 

(うん、これで情報がーーーー)

 

 

耳郎はそこから先は話すことが出来なかった。何故ならスピーカーから不穏な言葉を聞いたからだ

 

 

 

 

『では、もう一度言わせてもらいます

 

 

 

宇井戸 翔の身柄を此方に渡してください』

 

 

 

 

 

(……は?)

 

 

翔の身柄を……渡せ?

なんで?アイツ()が何かした?

なんでアイツ()なの?

なんでアイツ()の名前が出るの?

そもそもなんで知ってるの?

なんで渡さなきゃいけないの?

 

耳郎なら頭の中でグルグルと疑問が浮かび頭の中をグチャグチャに掻き回していく。気付けば額から汗が垂れ、手の平は手汗まみれになっていた

 

だがそれは耳郎だけではなかった。翔の友人であり相棒の鏡は

 

 

(て、寺島?お前大丈夫か?汗がヤベェことになってるし……あと()()なんだよっ!?)

 

 

横を見ると鏡が汗をかきながら、いつの間にか対物ライフルを取り出しスコープを覗き込んでいた

 

 

(ちょっと!?寺島さん!一体何をしy)

 

(うるせぇ話しかけんな)

 

(ピッ!?)

 

 

八百万が止めに入るが物凄い形相で睨まれ黙された。まるで蛇に睨まれた蛙みたい……じゃなくて

 

 

(鏡、少し落ち着いたらd)

 

(落ち着ける訳ねぇだろ!?)

 

(ッ……今ここで冷静にならないと。それにそう簡単に生徒の身柄を渡せる訳ないでしょ)

 

 

鏡に般若のような形相で怒鳴られ、一瞬怯んだが鏡と長年の付き合いの耳郎は冷静になるよう促した。鏡があそこまで怒りを露わにするのは久しぶりだった

 

余談だが、前に鏡が怒りを露わにした理由は翔にデートを邪魔された事であるのはまた別の話に

 

 

(……すまねぇ、つい)

 

(いいよ、ウチだって……そうだし)

 

 

拳を強く握る耳郎。自分はコソコソと物陰から見るだけしかできなかったのが悔しかった

 

 

(で、どうすんだよ?このままずっと盗聴してろっての?)

 

(もう少しだけ話を聞いてから作戦を考えよう)

 

 

大丈夫。今回も上手くいく

その想いを胸に秘める耳郎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが現実は非情であった

そんな想い(耳郎の想い)は握り潰し踏み付けられる程

現実は残酷であった

 

 

 

 

 

黒霧side

 

 

(意外と折れませんね、流石は平和の象徴といったところですかねぇ)

 

 

一向に取引に応じないオールマイトに苛立ち始めた黒霧。何度も言うが生徒1人の身柄を渡せばお互いの血を流さずに済むのだが全く聞き入れなかった

 

黒霧は自身の持つ知識・情報・経験etc...を頭の中をフル回転させどうすれば相手が取引に応じるようになるか考えた

 

そして1つの考えに至った

 

 

(しかし、これは自分の手札のうちの1つを相手に見せつけるような行為……どうする)

 

 

黒霧の中で天秤が揺れる。ターゲット(宇井戸 翔)を確保する為に手札を見せるかそれとも別の方法で交渉するか

 

だが別の方法を考えるには()()()()()。天秤が手札を見せる行為に傾いた。()()を明かすには後々の計画に響くかもしれないがそれでもお釣りは返ってくるほどだった

 

 

「……そうですか、()()を見てもですか?」

 

 

黒霧が指をパチンと鳴らすと周りに4()()()()()()が現れ

 

 

「なっ!?」

 

「馬鹿な……」

 

「ひっ……」

 

 

脳無が現れた。それも4体。翼が生えているモノ、身長が4メートル程あるモノ、手足が異常に長いモノ、胸に口のようなものがあるモノと多種多様な脳無が出てきた

 

 

「さて、これで私が聞くのが最後です。

 

 

宇井戸 翔の身柄を此方に渡してください。

 

 

 

それと応じなければ生徒達は1人残さず」

 

 

 

 

ーーーーー死んでもらいますよ?

 

 

これでどうだ?黒霧はいつでも退却出来る様に準備する。生徒達を1人残さず殺す?そんなモノ只のハッタリである。ただでさえ、ノルマが最低限達成した()()()()()。これ以上損害は出せない。現に4体の脳無を見せただけでも大きい損害だ。何度も言うが相手に此方の手札を見せる行為は対策を取られる原因になるからだ。黒霧の背中に冷や汗が流れる

 

 

 

 

 

 

結果は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

 

「……(すまない宇井戸少年ッ!!)

 

 

 

 

本当にそれで引いてくれるのだな?」

 

「?!オールマイト?!貴様っ!自分が何を言っいるかわかt」

 

「わかっている……わかっているとも」

 

「なら何故?!」

 

「周りを見ても分からないのか、このまま生徒を見殺しにしろと言うのか?先に言っておくが私が相手になれるのはせいぜい2体が限界だ。残った3体は誰が相手をするんだ?」

 

「それは俺と13号が「自分の身体を見てみろっ!そんな身体で戦えるのかっ!?」……ッ!」

 

 

オールマイトの言う通り、全身の骨にヒビが入った13号と至る所に痣や血が流れているブラドが戦える訳がなかった。仮に戦えるとしてもただの自殺行為だ

 

 

「では、取引成立という訳で身柄を」

 

 

その時

 

 

 

ドンッ!!

 

 

 

大砲のような音が会場に響く

 

 

瞬間

 

 

パァンッ

 

 

黒霧の後ろに立っていた筋肉ダルマの脳無の上半身が消し飛んだ

 

 

「は?」

 

 

いきなり風船のように弾けた脳無の身になにが起きたのか理解できなかった。上半身を失った脳無はヨロヨロと後ろに後ずさりバタンと倒れピクピクと少し動いた後、動かなくった

 

 

「!!」

 

 

何かを感じとり、指をパチンと鳴らし4体の脳無を黒い霧で包み消し、黒霧はその場から後方に跳躍すると先程まで立っていた場所に無数のミサイルが着弾した。反応が少しでも遅れていたら肉片と化していただろう

 

 

「先生!大丈夫ですか!?」

 

「き、君達は!?」

 

「A組の生徒です!今、手当てをしますので!寺島さん!!」

 

「あいよっ!」

 

 

応急キットを上鳴と八百万に投げ渡すと寺島と耳郎は黒霧に突っ込んでいった

 

 

「これでも食いやがれっ!」

 

 

寺島が黒霧に向けたのは『ベネリM3』。セミオートマチック/ポンプアクションショットガンである。その距離僅か2メートル、まともに食らえば身体はズタズタになり死亡確定であるが

 

 

「甘い」

 

 

放たれた弾は黒い霧へと吸い込まれ、寺島の後ろに出現した黒い霧から弾丸が放たれた

 

 

「なっ!?」

 

 

すぐさま回避行動に移るが時すでに遅し。寺島の背中に己の放った弾丸が撃ち込まれる

 

 

「ガァッ!?」

 

 

幸運にも寺島は防弾チョッキ・防弾コスチュームを着ており、大事には至らなかったがいくつかの骨にヒビが入り、その場に倒れ伏す寺島

 

 

「鏡!?……このっ!!」

 

 

耳郎はナイフ片手に黒霧に突っ込み、耳のイヤホンコードとナイフの刺突コンボを出していた。言い忘れていたがこの世界の耳郎は宇井戸(この作品の主人公兼デッドプール)から格闘術を学んでいる

 

だが黒霧も負けておらず耳郎のナイフを淡々と捌いていき

 

 

「まだまだですね」

 

 

耳郎の腕を掴み投げ飛ばした

 

 

「ぐぅっ!?」

 

 

黒霧は身体に付着した土埃を払うと共に黒い霧を出現させ、手を突っ込むと

 

 

 

「それ以上動かないでください。さもないとこの生徒の首の骨を折りますよ?」

 

 

黒霧の手には朱色のポニーテールの髪型をした女子生徒の首が掴まれていた。気を失っているのか、手足をダランとさせていた

 

 

「ッ……拳藤か!?」

 

「B組の生徒か!クソッ!!」

 

 

ブラドが拳藤と叫んだ。どうやらブラドの受け持っている生徒の1人のようだ。寺島は倒れ伏しながらも『モシンナガン』。スナイパーライフルを取り出し黒霧に狙いを定めていたが女子生徒を盾にされ撃てなかった

 

 

「今すぐ降伏しなさ……失礼」

 

 

ふいに右耳に手をおさえた。どうやら誰かと通話しているようだ

 

 

「はい、承知しました」

 

 

そう言うと黒い霧が黒霧の隣に現れた。するとそこから

 

 

 

「計画はどうだ?黒霧」

 

「申し訳ありません死柄木。先程、通信が入り()()()1()()()()()()()()()()()

 

 

実はオールマイトと相対していた時に通信が入り、生徒を1人逃してしまったと。もはや他のプロヒーローの増援が到着するのは時間の問題であった為、一刻でも早く退却することを選んだのだが死柄木がここに来る意味が分からなかった。それに

 

「そう……ならもう駄目だね。帰ろっか」

 

「分かりましたが……死柄木、

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()

 

 

赤く血塗れになっている右腕を何故か死柄木が持っていた。この腕は誰のかと聞くと

 

 

 

 

 

 

 

「これ?翔の」

 

 

 

 

 

 

 

小さい子供のような無邪気な笑顔で答えた。瞬間、空気が凍りついた。その場にいた者達の中には口を抑える者もいれば、怒りを露わにする者もいた。ちなみに黒霧は

 

 

(……いや何してんのこの娘ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!??)

 

 

内心メチャクチャ焦っていた。何故かって?ある方に()()で連れてこいと命令されているからである。やったね!黒霧!胃薬が増えるよ!!

 

 

「殺す」

 

 

なんて事を思っていた時、死柄木のすぐ後ろまで近付いていた耳郎はそのまま死柄木にナイフを振り落とした

 

 

 

 

 

だが

 

 

「遅い」

 

 

ナイフを弾かれ、腹部に蹴りを放たれ胃の中に入っていたモノが逆流しその場でうずくまり吐いた

 

 

「オエッ……ゲホッ、ウェッ」

 

「お前が耳郎?」

 

「!……だから、ゲホっ、なに?」

 

 

腹部を抑え涙目になりながらも死柄木を睨む耳郎。死柄木は耳郎の耳元まで近付いてこう囁いた

 

 

 

 

「翔はワタシのモノになったから

 

 

 

 

 

もう渡さない♡」

 

 

「……え」

 

「じゃ、宇井戸 翔の身柄も確保したし帰ろっか黒霧」

 

「そうですね。では私達はこれで失礼させて頂きます」

 

 

黒い霧を出現させ、その中に入っていく

 

 

「じゃあね」

 

 

不気味な笑みを耳郎に向けると黒い霧に入っていき

 

 

 

何事も無かったかのように消えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






後、エロシーン投稿しました。こちらからどうぞ
https://syosetu.org/novel/193629/1.html


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

俺ちゃんは許そう、だがコイツが許さん!!




連続投稿、キツイっす
けど暇だからやっちゃう




一応、社会人だからね?ニートじゃないよ


 

耳郎side

 

 

夢を見ていた。ウチが小さかった頃の夢。公園で翔と鏡と遊んでいる夢。鬼ごっこをしていた時にウチが転んで膝を擦りむいて泣いちゃったっけ。翔がウチを笑わせようと変な顔をして、鏡が手当てしてくれた。今でも、その記憶が思い出せる

 

 

『おーい今日はなにするー?』

 

 

ウチが忙しかろうと機嫌が悪かろうといつでも遊びに誘ってくれた。前に翔に酷いことを言ってもヘラヘラと笑って誤魔化された。そういえば、まだ謝ってなかったな。けど今更、謝ったところで覚えてないと思うけど

 

 

『えーそんなー、いいじゃん少しぐらい』

 

 

翔がウチのお弁当のミートボールにそっと手を伸ばしてきた。すかさず伸びてきた手を少し強めに弾こうとしたけど、まぁ少しぐらいならいいかな?

 

 

『お?マジで?そんじゃいただきま』

 

 

突然、目の前にいた翔が灰になり風に吹かれて消えた

 

 

「え?」

 

 

瞬間、足元に底の見えない穴が開いて私は落ちていった

 

そのまま底の見えない穴に落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて堕ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて……

 

時間がどのくらい経ったかわからないほど落ち続けた

 

 

 

 

 

それと同時に翔との思い出が段々消えていった

一緒に遊んだ記憶、食い違いで喧嘩した記憶、一緒に怒られた記憶、夏祭りに下駄の紐が切れた時おんぶされて帰った記憶、その時の温もりも少しずつ消えていった

 

 

ーーーーやめて

 

 

運動会の時に一緒にお弁当を食べた記憶、文化祭の時に遅くまで残っていたうちを手伝ってくれた記憶、修学旅行の時に不良に絡まれていたところを鏡と一緒に追い払ってくれた記憶も少しずつ消えていった

 

 

ーーーーうちの思い出を、消さないで

 

 

 

 

 

 

 

 

『翔はワタシのモノになったからもう渡さない』

 

 

辺りが真っ暗の中、目の前には灰色のショートカットの女の隣にアイツ()が立っていた。なんで手を繋いでるの?そいつ誰なの?

 

アイツの隣にいる女が翔と目を合わせるとニッコリと笑って手を引いて何処かへ行こうとした。まっていかないで、翔も何か言ってよ。なんでそいつと一緒に何処かへ行こうとするの?いつもウチと一緒に出かけたじゃん、なんで?まっていかないで。やだ、まっておいてかないで。なんで追いつかないの?ねぇまってよ、置いてかないで

 

 

 

 

 

 

 

 

わたしを

 

ひとりにしないで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピピピピピピピピピピッ!!

 

 

ベッドの目覚ましが鳴りゆっくりと身体を起こしスイッチを止める。にしても変な夢を見たなぁ。眠たい顔をこすると目元が湿っていた

 

 

「あれ?」

 

 

おかしいな、なんで泣いてるんだろう。それに胸にポッカリと穴があいてる気がする。なんで?

 

 

「ま、いいか」

 

 

身体を伸ばして顔を洗いに一階におりる。リビングに行くとお母さんが朝食の準備をしていた

 

 

「おはよお母さん」

 

「響香……あなた大丈夫なの?」

 

「?……別に、なんで?」

 

「……そう。ほら顔洗ってきなさい」

 

「ん」

 

 

お母さんが悲しそうな顔で私を心配してきた。私、なにかしたっけ?思い出そうにも頭がズキズキして思い出せなかった。ま、別に大したことじゃないと思うしいいか

 

 

 

 

 

 

 

「響香、起きてたのか」

 

「お父さんおはよ、それと私が起きてて悪い?」

 

「いやお前が大丈夫なら父さんはいいんだが」

 

 

今日は何故だかお父さんとお母さんが私を心配してくれた。私はもう子供じゃないって前から言ってるのに。嫌な気はしないけど。そうだ、今日のニュース見よ

 

 

『おはようございます。本日、朝のニュースをお伝えします。昨夜、21時に〇〇市〇〇町のコンビニにて強盗が発生しましたがその場に居合わせたヒーローが拘束し事なきを得ました。逮捕された強盗犯はーーーー』

 

 

強盗かぁ、私もヒーローになったら頑張らないとなぁ。そう思いながら次のニュースに変わる

 

 

『続きまして、昨日午後13時30分頃に雄英高校が使用していたUSJに(ヴィラン)連合と名乗った組織の襲撃が発生しました。これによりヒーロー3人が重傷うちヒーローの1人が意識不明の重体、生徒2人が軽傷ということが分かりました。では、ここで中継の笠野さん』

 

 

『はい!笠野です。私は今、雄英高校の校門前に来ております。私以外にも他の局の報道陣でいっぱいの状態です』

 

 

『何か他に分かったことはありましたか?』

 

 

『いえ、現段階では他の情報は出ておりません。ただ私の予想ですとこれ以外にも何か大きな情報があると勘付いております!』

 

 

『そういえば笠野さんの個性は「予感」でしたね。確か前に試験会場爆発事件の時も』

 

 

『はい!それで……少々お待ちください』

 

 

何だろう、私の中で今すぐ電源を落とせと警鐘が鳴り響く。でも一体何の情報が入ってきたのだろうと気になり消せなかった。それにズキズキと頭の痛みが強くなってくる。アレ?この感じ……前にも

 

 

 

 

ーーーーーーアンタに翔は渡さない

 

 

 

 

違うこれは

 

 

 

『はい……えっ!?……わかりました。新たな情報が入ってきました。なんと雄英高校の生徒の1人がヴィランに誘拐されたという情報が入ってきました』

 

 

『そ、それは本当ですか?笠野さん??』

 

 

『はい、しかもその誘拐された生徒の名前は

 

 

 

 

 

 

宇井戸 翔さんということがわかりました』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

 

 

「……」

 

「……はよ」

 

「……ああ」

 

 

教室に着き、鏡に挨拶するも返ってきた反応は暗いものだった。というより教室の空気がお通夜のようだった。チラリと空いている席を見る。そこの席にはいつもなら騒がしく喋っているはずの奴がいなかった

 

それもそうだ、私達は何も出来ずにアイツを……翔を助けれなかったのだ

 

 

「はい、おはよう」

 

「相澤先生!?怪我は大丈夫なのですか!?」

 

「ああ、こんぐらい気にすんな」

 

 

相澤はクラス全体を見回し重苦しい空気の中、口をゆっくりと開け話し始めた

 

 

「まず宇井戸の件だが……現在、総力を挙げて捜索しているが……残念だが手掛かりなしだ」

 

 

それを聞いた途端、さらに空気が悪くなり重苦しくなった。が、その中でも

 

 

 

 

「……は?」

 

 

 

鏡の怒りは頂点に達し、負のオーラが周りに出ていた

 

 

「どういうことですか?ちゃんと捜索してるんですか?それなら手掛かりの1つくらいはありますよね?」

 

 

鏡の言い分もわかる。総力を挙げてなお、情報が一切無いのはおかしい

 

 

「それともアレか?捜索っていうただの上辺だけの行為か?」

 

「……寺島、お前の言いたいことはわかる。だが本当に総力を挙げても見つからないんだ。わかってくれ」

 

 

ブチッ

 

瞬間、鏡の中の何かが切れた

 

 

「じゃあなんだよ!なんでアイツは見つからないんだよ!やっぱりアンタらは結局、口先だけでちゃんと捜索してないんだろ!?巫山戯んのも大概にしろよ!自分の身を優先にアイツを売ったんだろ!?知ってんだよ俺はよ!!」

 

「……何回も言うが「そこまでだ」……何しに来たんですかオールマイト」

 

「相澤先生、そこから先は私が言おう。……それに今回の責任は私だ」

 

 

そう言うと教壇の前に立ち、頭を下げ謝罪した

 

 

「すまなかった、今回の出来事は全て……私の責任だ」

 

「……どういうことだよ」

 

 

オールマイトはゆっくりと頭を上げると事のあらましを話し始めた

 

 

「……相澤先生が重傷を負わせたヴィランの姿は知っているか?」

 

 

それを聞いたクラス全員は縦に頷いた。何故知っているのか?それは鏡がクラスのグループラインにて何があったかを話していたからだ

 

 

「本来ならばこのような事にはならなかったのだ。私自身もあの時はこのような事なるとは思わなかったのだ……アレを見せられる前までは」

 

[……]

 

 

皆、何があったのかも知っている。そしてオールマイトが取った行動も何を意図していたのかも。だが

 

 

「だからって……だからって、なんで生徒を売ったんですか」

 

「すまない……だが、ああするしか方法は」

 

 

「ああするしか!?巫山戯んのもいい加減にしろよ!アンタも自分の身が惜しいからアイツを……ウェイドを売ったんだろ!!」

 

 

憎悪に包まれた目でオールマイトを睨む鏡

 

 

「お、おい落ち着けよ。オールマイトだって本当はやりたくなかったんだろ?それにああしないと俺達だって今頃」

 

「そうだよ!オイラ達もしかしたらあそこで死んでたかもしれないんだぞ!それに比べれば1人犠牲になっただけd」

 

 

パァンッ!!

 

 

峰田の左頬に横線の筋が出来た。そこから血がタラーと流れ出た

 

 

 

「お前……今なんて言った?」

 

 

 

銃口を峰田に向ける鏡。手に持っているのは『グロック17』。世界で広く知られている拳銃である。撃たれた峰田はパニック状態になり火にガソリンを注ぐ勢いで話していった(やらかしていった)

 

 

「だってそうだろ!?1人が犠牲になったおかげで先生達もオイラ達も無事だったんだぞ!?もしアイツが犠牲にならなかったらオイラ達死んでいたかもしれないんだぞ!?それに比べればたった1人の犠牲で済んだんだ!それぐらい大丈夫だろ!?」

 

「峰田君、君って奴は……!」

 

「違うって言いたいのかよ!そんな嘘吐くなよ!みんなだって本当はアイツが犠牲になったおかげで助かったって思って」

 

 

「いい加減にしろよテメェェェェ!!!」

 

 

峰田の口に銃口を突っ込み引き金に指を掛ける

 

 

「寺島少年!今すぐy」

 

 

「テメェだけはここでぶっ殺してやる!!」

 

 

「ンンンンッ!ンンンーーッ!!」

 

 

涙目で命乞いをする峰田。膝はガクガクと震え、産まれたての子鹿のようになっていた。それを見兼ねた耳郎は鏡の近付き冷静になりよう落ち着かせる

 

 

「……鏡、アンタ少しは落ち着いt」

 

 

「落ち着け?ああ安心しろ、俺は十分冷静だ。手始めにこのクソ野郎の脳天を」

 

 

バチーーーンッ

 

 

鏡は一体何が起きたのか理解出来なかった。ただ・・・・鏡の頰に赤い手形が出来たとだけ言っておこう。遅れて平手打ちされたと気付いた鏡は文句を言おうとしたが言えなかった

 

 

何故なら目元に涙を溜めた耳郎がいたからだ

 

 

「うちだって……ウチだって、本当は殺してやりたい程憎んでる……けど……何も出来なかった自分が悔しいよ」

 

 

ポロポロと床に涙が落ちていった

目の前にいたのに何も出来なかった

それどころか返り討ちにされ

 

 

そして大切な友人を奪われた

 

 

「ヒック……ヒック、グスッ……」

 

「響香……」

 

「耳郎少女……」

 

 

やだ、やだよ。また一緒に寄り道して遊んで、笑っていたいのに。いなくなったらやだよ。いつもみたいに笑わせてよ、馬鹿騒ぎしてよ

 

 

「ヒック……翔、グスッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガッッシャーーーーーーンッ!!!

 

 

 

 

 

瞬間、()()()()がガラスを割り

 

 

 

 

 

 

「カガミのぉ〜中のマリオネッッットォォォォッッ!!」バゴォッ!

 

 

「キシリトールッ!?」

 

 

 

 

窓ガラスから侵入した()()()()オールマイトの顔面に膝をめり込ませた

 

 

 

 

 

ウェイドside

 

 

そして身体を一回転させ

アイ◯ンマンのように着地し

 

 

 

「俺!参☆上☆」

 

 

 

ジョ◯ョ立ちポーズを決めドヤ顔で立った

うーん、これは100点だな

 

 

 

 

[……は?]

 

 

“何言ってんだコイツみたいな反応してるんですがそれは?”

 

‘芸術点がない−114514点’

 

 

うわ手厳しい。にしても

 

「いや〜久しぶりに帰ってきた感じ。オラ、わくわくすっぞぉ」

 

 

たった1日とはいえ、スッゲェ久しぶりな感じがする

 

 

「宇井戸少年!?ヴィランに誘拐されたのでは!?」

 

「えっなにそれ初耳(ドン引き)」

 

 

え?なに?俺ちゃん誘拐された設定になってるの?怖い

 

「そ、それに右腕を千切られt」

 

「瞬間接着剤でくっ付けたら元に戻った」

 

 

人類の発明品の中で1番素晴らしい物は瞬間接着剤だと思うわ。だって千切れた腕くっつくんだもん

 

「ええ……」

 

 

なんか引かれてんだけどなんで?(威圧)

いや〜それにしても……なんで耳郎、目元赤いの?

 

 

「ん?……アレレ〜?耳郎ちゃん何で泣いてんのぉ〜?もしかして俺ちゃんに会えなかったのが寂しくて泣いてたのぉ〜??」

 

 

今までの仕返しと言わんばかりに

手を身体の後ろに回しながら耳郎に近付き煽るウェイド

 

 

“おいおい死んだわアイツ”

 

‘窓から放り投げられるに150ポンド’

 

 

大丈夫だって安心しろよ(慢心)

見てろよ見てろよ〜

 

 

「しょうがにゃいにゃあ、俺ちゃんがハグしてあげr」

 

 

ガッ

 

 

なんかアイアンクローされてんだけどなんで?

後、窓から放り投げらそうなんだけど?

 

 

「……とぉにあんたって奴はぁ」

 

「ちょっと待ってここ4階だから死ぬから。だからおとそうとしないでぇぇぇ!」

 

 

おいウィーゼル!助けてくれ!

俺達、親友だろ!?

 

 

「……(ゴミを見るような目)」

 

 

あっ(察し)ふーん

駄目みたいですね(白目)

 

 

「うちの想いを返せっ!!」

 

「ちょっ!?アァァァァァァァァァッッ!!?」

 

 

そのまま突き落とされ地面に突き刺さり放課後になるまで誰も助けてくれなかったのはまた別の話

 





ぬわぁーん、疲れたもぉーん




深夜のテンションで書いてたから
変なとこあったら報告おなしゃす


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

体育祭に向けての準備そして事件後



お気に入り登録数1000件超えました!
    /⌒ヽ
   / ^ω^ ヽ
 _ ノ ヽ ノ \_
`/ `/ ⌒Y⌒ Y ヽ
(  (三ヽ人  /   |
| ノ⌒\  ̄ ̄ヽ  ノ
ヽ___>、___/
   |( 王 ノ〈
   /ミ-ー―彡ヽ
  / ヽ_/  |
  |  /  ノ


今夜は焼肉っしょォォォぉぉぉぉぉぉぉぉぉォォォ!!!


ヤッホーみんな俺ちゃんだよ。なんだか久しぶりに挨拶した気がするな、うん。あの後、色々あって体育祭が近付いているという訳でウィーゼルと準備しているところだ。え?大丈夫だったかって?なんのこと?俺知らないというか現実見たくない(現実逃避)

 

 

「ふぅ……少し休憩しようぜウェイド……ウェイド?」

 

「んあ?(現実帰還)……あいよ」

 

 

動かしていた手を止め工具を置いて以前に作った椅子に座りだらーんと身体を伸ばす

 

 

「あ"ーーー……後、どんぐらいで出来そうだ?」

 

「そうだな……起動試験の時に基盤が焼き焦げたからそれの修復とAIサブルーチンの再構築……予備のバッテリーがもうねぇからそれの買出しだな。あとは配線ケーブルに予備品の補充、そして()()()を作るための材料もな」

 

 

隣に置いてある()()()()()をペチペチと叩き話しながら買いに行くリストを作りウェイドに渡すウィーゼル。さり気なく渡されたが書かれているものが大量にあった

 

 

「おいリストに書かれてる物が言ってる事よりもメチャクチャあるんだがどういうことだ?」

 

「まず最初に言っておくが今ある材料で作れるのは精々上半身だけだ。仮に全身作れたとしても武器がなきゃただのデカい的になるだけだ」

 

 

ウィーゼル曰く今ある物だけじゃあ体育祭までに完成は無理だと言われた。それどころか完成しても武器までは作れないとのことだ

 

 

「マジか……せめて頭部にバルカン砲や胸部にレーザー砲を設置出来ないのか?」

 

「……仮に徹夜しても一個しか作れねぇし付けれるかわからん」

 

 

参ったな……こりゃ優勝は逃しちまうな。せめてもう1つ、なんらかの切り札を作るかしねぇとかなりキツイな

 

 

「……なあウェイド、1つ聞いていいか?」

 

「なんだ?」

 

「なんでお前を売ったクソ野郎(オールマイト)を擁護したんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時はウェイドが帰ってきた翌日に遡る

 

 

 

「相澤センセー、俺ちゃんは今どこにいるんですか?」

 

「どこって校長室だが?」

 

 

 

そうか校長室か〜……にしても広すぎねぇか?まるまるクラス1個分はあるぞ。そう思いながら出されたお茶に手を出しズズッと飲む。茶の香りが口の中に広がる

 

 

(あぁ^〜茶が美味いんじゃあ〜……おうちかえりたい)

 

 

そんなことを思いながら相澤先生と待っているとオールマイトと服を着たネズミが入ってきた。アレはまさか……ミッk

 

 

「おっとそこまでだ、いくら我々でもD社を相手にするのは避けたいのでね」

 

 

「喋ったぁぁぁァァァァァァァァッッ!!(ハッピーセット並感)」

 

「騒ぐな」

 

「はい」

 

 

いや騒ぐなって……んな無茶なこと言わんでくださいよ。目の前に服着たネズミが二足歩行で喋るんだぜ?驚くし誰が入ってるか気になるだろ

 

 

「先に言っておくが中に人はいないよHAHAHAHAHA☆」

 

「なん……だと……ところで相澤センセー」

 

「あ?今度はなんだ?」

 

「この人?誰ですか?」

 

 

姿からしてネズミだと思うが一応人ってことにしといたが相澤センセー……なんで俺を白い目で見るんだ?泣くぞ??

 

 

“オマエ、目の前にいるのここの校長だぞ”

 

「え」

 

‘パンフレットに載ってたじゃねぇか’

 

「ゑ」

 

 

マジで?

 

 

‘“マジで”’

 

 

えぇ……知らんかった。今度から気をつけよ

 

 

「さて、宇井戸くんだったかな?君が何故ここにいるのか……言わなくてもわかるよね?」

 

 

むしろ思い当たることしかないな!(強気)

 

 

「沈黙は肯定と受け取るよ。まずは……今回の出来事は全て我々教師陣の責任だ。申し訳ない」

 

 

そういうと校長が頭を深々と下げた

あっ、つむじの近くに10円ハゲみたいなの出来てる

 

 

「そして今から話すことは他言無用で頼みたい」

 

 

お?なんだ?恋バナか?オッケー誰にも言わないようにお口にチャックしとくぜ

 

 

“それにしてはオマエのチャック、すーぐ開くじゃねぇか”

 

‘(オマエのお口チャック)ガバガバだなぁ’

 

 

大丈夫だって安心しろよぉ〜見とけよ聞いとけよ〜

 

 

「本題なのだが……今回の出来事を隠蔽……とまではいかないが少し手を加えさせてもらった」

 

 

え?咥えた?(難聴系主人公)

やっぱりこいつらホモじゃないか(憤怒)

 

 

「……どういうことですか校長」

 

 

お?さっきまで黙っていた相澤が喋ったぞ

それに気の所為かなんか怒ってない?

 

 

「そのままの意味だよ。もし仮にマスコミに真実を知られたら、うち(雄英)の信用は急降下どころか何もかもが終わる……なによりオールマイトが生徒を売ったなどと流れたら敵連合にチャンスを与えてしまいかねない」

 

 

校長はいつの間にか窓際におり、手を身体の後ろに組みながら外を見ながら話していた。人と話す時は相手の目を見ろってジッちゃんが言ってたゾ、そんなことしちゃいけないだろ?(半ギレ)

 

 

「だからってそんな勝手な事を宇井戸が黙っt」

 

「あっいいっすよ別に」

 

「……は?」

 

 

いやだってなぁ、俺ちゃんもあの後なぁ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある薄暗いバーにて人影が見える。カウンター越しで赤いマスクを被った男と男の腕を絡ませている女とバーの店主であろう男が何かを話していた

 

 

「宇井戸、今なんと?」

 

「だからぁマスゴミ共に情報を売るなって」

 

 

赤いマスクを被る男の手にあるグラスの氷がカランッと鳴り響く。バーには彼ら以外の人影はなく、不気味な雰囲気を感じる

 

 

「……理由を伺っても?」

 

「なんで駄目なの翔?」

 

「まず俺はヴィランじゃなくてヒーロー「ヒーローの卵、ですよね?」……この事が原因で今オールマイトが引退したら大変な事になるぞ」

 

 

現状、平和の象徴オールマイトを超えるヒーローは生まれていない。今、彼が責任を取り引退を表明したなら世間は大混乱に陥り大量のヴィランに溢れかえるだろう

 

 

「何を言っているのですか?それこそ我々の理想ですよ」

 

「それにもしそうなったら葬と会える機会が減るし最悪2度と会えないかもしれないがいいのか?」

 

「いえですから我々は貴方を「やだ」……葬?」

 

「会えなくなるのは……やだ」

 

 

男の腕を身体に寄せギュッとする女。男の腕は女の胸に当たっており小さいながらも柔らかな感触を味わっていた

 

 

「いやならもう少し後でやってくれねぇか?どうせあの時、録画してたんだろ?」

 

 

男がそう言うとバーの店主は苦虫を噛み潰したような表情をした

 

 

「たしかに万が一の為に録画はしていましたが」

 

「ならいいじゃねぇか別に」

 

『彼の言う通りだよ黒霧』

 

 

バーのカウンターの端に置いてあった古びたテレビがつき、黒い人物が現れた

 

 

「なんだあんたもいたのか」

 

『いや今来たとこだよ』

 

「嘘つけ、どうせ盗み聞きしてたんだろ」

 

『ありゃバレてたか』

 

 

テレビ越しにワザとらしくやれやれと肩を落とす人物

 

 

「で?いつになったら帰らせてくれるんだ?」

 

『ああそうだったね。じゃあ最後に1つだけいいかな?』

 

「手短に頼むぜ」

 

『わかったよ。それで……君はどちらを選ぶんだい?』

 

「……何がだ」

 

 

グラスをそっと置き、テレビに映る男の話に耳を傾けた

 

 

ヒーロー(耳郎響香)ヴィラン(死柄木葬)……どちらを選ぶんだい?流石にそろそろ決めて欲しくてね』

 

「……」

 

『先に言っておくと……両方を手にすることはまず無理だよ』

 

「二兎追うもの一兎も得ずってかそんであんたはさっさと選べと」

 

『まぁそうなるね。ああ、そんなに焦らなくても大丈夫だよ、()()()

 

「……わーったよ、黒霧ごっそさん」

 

 

男は席を立ち上がりバーから出て行き、いつもの日常へと帰って行った

 

 

「……よかったのですか?帰らせて」

 

『まだ決心がついてないんだ。そのぐらい待ってあげよう、この娘(死柄木)のためにもね』

 

「……分かりました」

 

『ああそうだ、死柄木?彼とはどこまでいったんだい?』

 

「?先生に言われた通りやったけど??」

 

『……ん?』

 

「えっ」

 

 

不気味な雰囲気を出していたバーがさらに暗くなり空気は冷えていった

 

 

『わ、私に言われた通りって()()()()?』

 

()()()()だけど」

 

「……は?(殺意)」

 

「(ガクブル)」

 

 

ピシッと何かにヒビが入る音がしテレビの画面越しから静かな怒りを感じた黒霧は携帯のバイブレーションのように震え一心不乱にグラスを拭き現実逃避を試みる

 

 

『黒霧、これはどういうことだい?』

 

 

が、残念。黒霧は周り囲まれてしまった

 

 

「い、いえ私は『ど・う・い・う・こ・と・だ・い・?」……ふえぇぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぶぇっくしゅ!……なんか寒気がすんな」

 

「まぁまだどちらかといえば寒いしな。風邪引くなよ?」

 

「フラグ立てんな」

 

 

その後、ウェイドとウィーゼルは体育祭前日に()()を完成させることができた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔Protocol 1.パイロットへリンク〕

 

〔ニューラルリンクを確立中〕

 

〔パイロット・タイタン間のリンク及びパイロットの登録承認〕

 

〔Protocol 2.任務を執行〕

 

〔我々の任務はマスターウィーゼルと共に体育祭優勝〕

 

〔Protocol 3.パイロットとマスターの保護〕

 

〔基幹システムを再初期化中〕

 

 

 

〔システムオールクリア、共に戦いましょう〕






アンケ結果:親友のヒロイン登場確定しました!

え?反対の方が多かったろって??



合わせて足したら圧倒的差なんだよなぁ
ちなみに選択肢は
はい
いいえ
YES
だったし足したら、ね?(まさに外道)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第3章 体育祭 〜大乱闘ナントカカントカ〜
全方向に喧嘩を売っていくスタイル





やっと書けた・・・・
なんかここ最近、書く気力が・・・・
とりあえず投稿していきます



それと先日挙げた話はお気に入り登録数1000件記念の特別編なんだけど、ちょっと納得出来なかったから削除させて頂きました

もう暫く待って


 

 

体育祭 当日

宇井戸宅 裏山にて 午前4時

 

 

 

 

ヤッホーみんな俺ちゃんだよ。いよいよ体育祭当日になったけど、なんとか切札は完成させたぜ……当日の早朝に

 

 

「なんとか……時間ギリギリに出来たな」

 

「ああ……ふぁあ……眠ぃ」

 

 

あーやばい一気に疲れと睡魔が襲ってきやがった。けどここで寝たら絶対遅刻する……って、ウィーゼル寝てるし。俺も少しだけ寝ようかな……いや駄目だここで寝たらマジで大変なことになる!うおぉぉぉ堪えろ俺の瞼ぁぁぁぁ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「zzzzzzzzzzzzz」」

 

 

 

 

 

 

 

 

睡魔には勝てなかったよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーい!しょー!ーーーー」

 

「zzzzzzzzzzzz」

 

「おーーーー!いいかーーーーにーー!」

 

「zzzzzzz」

 

「ちょっーー!はやーーーーー!ーーーー」

 

「zzzzz……ん?」

 

 

「早く起きろ馬鹿ども!!」

 

 

耳元でおもいきり叫ばれ、頭痛と耳鳴りが襲ってきた。あーやばい、頭ガンガンする。重たい瞼を開けるとそこには制服姿の耳郎が腕を組みながら立っていた

 

 

「なんだ耳郎か……もう少し寝させてくれ」

 

「あっそう……ところで翔、今何時だと思う?」

 

 

あ?何時って……えーと時計は何処だっけ?眠たい目を擦りながら壁に掛けている時計に目をやると

 

 

時計「7時25分やで」

 

 

……成る程そういうことか。だが安心しろ、席に着いてないといけない時間は8時30分までだ。それにここから学校まで走っても30分はかかるが時間には間に合うな。全く脅かせやがt

 

 

 

「今日は体育祭だから集合時間が8時までなのは知ってるよね?」

 

 

 

……ゑ?

待って、ということは……?

 

 

「起きろぉぉぉウィーゼルぅぅぅぅ!!」

 

「んが……なんだよ突然」

 

「さっさと制服に着替えて走るぞ!!」

 

「おい、まだ7時30分じゃねぇか。もう少し」

 

「8時までに集合してないとヤバイらしいぞ!」

 

「それを早く言えぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

ジ◯リのトト◯のように髪の毛がブワァッと逆立ち、急いで制服に着替え始めるウィーゼル。というか実際にビックリすると髪の毛って逆立つんだな

 

 

“オマエ、今そんなこと考えてる暇あんのか?”

 

‘残り時間27分’

 

 

ヤッベそんなこと考えてる場合じゃねぇ。俺も急いで着替えねぇと、ああそうだ作った奴をしまわねぇと。ウェイドは切札に触れると瞬時にその場から消えた。そして次の瞬間、ウェイドの目の前にはサイドカー付きのバイクが現れた。因みにウェイドは早生まれだった為、コッソリとバイクの免許を取得していたのだ。作業着から制服に着替えバイクに跨りエンジンを掛ける

 

 

「ウィーゼル!こっちは準備出来たぞ!!」

 

「忘れ物は無いな……よし、オーケーだウェイド!」

 

 

ウェイドからヘルメットを受け取り頭に被るとサイドカーに乗り込んだ

 

 

「……ちょっと翔?」

 

「なんだよ耳郎?急がないとお前も「ウチはどうすんの?」……あ」

 

 

ヤッベ、耳郎のこと忘れてた。あーでもこれ2人しか乗れ……いやいけるか

 

 

「俺の後ろでもいいか??」

 

「えっ、そこしかないの?」

 

「ワガママ言わんでくれ。とりあえずメット被って俺に捕まってくれ」

 

「う、うん」

 

 

ヘルメットを被りながら渋々ウェイドに捕まる耳郎。いや俺ちゃんも出来ればサイドカーになって欲しかったんだがもう時間がないから諦めてくれ。耳郎が俺に掴まってることを確認するとアクセルを全開にした。土煙が起きるがもうそんなことは気にしてられない

 

 

「時間がねぇから最短距離でとばすぞ!!」

 

「おいお前まさか……」

 

「待って翔!この先崖なんだけど!?」

 

「最高速度維持のまま飛ぶぞウィーゼル!ロケットエンジン点火!それと左右のウィングを展開!!」

 

「正気か?!バイク単体ならともかくサイドカー付きは()()()()()()()()()()()()()()

 

 

テストをしていない。その言葉に青ざめていく耳郎。これから何が起きどうなるか予想できたからだ

 

 

 

 

「あんたまさか!?」

 

 

「行くぞぉぉぉぉしっかり掴まってろよぉぉぉぉ!!」

 

 

 

 

そしてウェイド達はバイクと共に空を飛んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう……2度と……やらないで」

 

 

あの後、奇跡的に学校の屋上に着陸し時間ギリギリに間に合ったのに耳郎から1発顔面にもらったんだけど。なんで?

 

 

「……更衣室行って着替えようぜウェイド」

 

 

それもそうだな、そろそろ開会式が始まるし。ところでさっきから俺ちゃんのことを可哀想な目で見るのやめてくれないかウィーゼル。別に落ち込んでないぞ

 

 

“本音は?”

 

 

泣きたい

 

 

‘ドンマイ’

 

 

たった一言で済まされた泣きそう

 

 

‘“面倒くせぇなコイツ”’

 

 

 

 

 

そして俺ちゃん達は会場の入場口に移動し簡単なルール説明を聞いていた。そういや緑谷と確か轟、だったか?なんか険しい顔で喋ってたけどなんかあったんかな?

 

 

『雄英体育祭!!ヒーローの卵たちが我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!!どうせてめーらアレだろこいつらだろ!?敵の襲撃を受けたにも拘わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!!一年ヒーロー科だろぉぉ!!!』

 

 

おっと、とうとう始まったか。けど、その前に

 

 

「ウィーゼル」

 

「わかってる。途中までは協力して俺達が1位になるぞ。勿論、手は抜かねぇよ。それに俺達が組めば最強だ。たとえ誰であろうとな」

 

 

そう言うと笑みを浮かべるウィーゼル。側から見たら完璧にヴィランの笑顔だが今は頼もしく感じる

 

 

「そんじゃ一丁派手に暴れるか兄弟(ブラザー)

 

「ああ。俺達の強さを見せつけるぞウェイド」

 

「そこは兄弟(ブラザー)って言おうぜウィーゼル?」

 

 

ヘラヘラと笑いながら入場するウェイドとウィーゼル。この2人、緊張感が限りなくゼロに近かったがそれ以外は本気だった

 

 

その後、全クラスの入場が終わり18禁ヒーローミッドナイトの登場に会場にいた男たちのテンションは最高潮に達した。まだ始まってないんですけど。にしてもまぁ、際どい格好してんな。あれ?確かミッドナイトって今年で

 

 

“それ以上はいけない(戒め)”

 

‘触らぬ(行き遅れ)に祟りなし’

 

 

おいダニエル、ルビおかしいぞ。それに気の所為か今誰かに睨まれた気がするんだが……いやこれ以上考えるのはやめとこ

 

そして気が付けば選手宣誓に入るようだった。アレ?そういえば何か大事な事を忘れてるような

 

 

 

 

 

 

 

 

『選手代表! 1年A組 宇井戸 翔!!』

 

 

 

 

 

「……すっかり忘れてた」

 

 

そうだよ、選手代表、俺だったわ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は遡り3日前

 

 

俺は相澤センセーに放課後職員室に来るよう呼び出された。俺なんかやったっけ?そう思いながら職員室に入り、相澤センセーの所に行くと

 

 

「宇井戸、お前が今年の体育祭の選手代表になったから考えとけよ」

 

「なんで俺なんですか?(憤怒)」

 

 

まるで死刑宣告のように選手宣誓を任された。理由を聞いたら、なんと俺ちゃん、今や話題の有名人になっていたらしい。「奇跡の生還者」「不死身の宇井戸」「ヴィランから無傷で脱走したヤベェ奴」etc.....なんか最後の奴は俺ちゃんのことdisってると思うがどうやら世間で話題になり注目を集めているそうだ。それを知った校長が

 

 

「彼にやらせた方が盛り上がるんじゃない?」

 

 

このひと言がきっかけで今に至るらしい。後で覚えとけよミッ◯ーマウス

 

 

「ああ、ちなみにだが会場が盛り上がったら校長が後で報酬を出すと言っていたがどうする?」

 

「有り難く受けさせて頂きます」

 

 

前言撤回、流石校長だわぁ。そこに痺れる憧れるぅぅぅ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして時は動き出す

 

 

 

うん、あん時の俺を殺してでも止めるべきだったなクソッタレ

 

 

『んんっ……選手代表!宇井戸 翔!!』

 

「アッハイ」

 

 

無視する訳にはいかず、壇上へと向かう。その足取りは重くまるでこれから処刑される罪人のようだった

 

 

「見ろよ、堂々としてやがる」「やはり本物はオーラが違う」「流石は奇跡の生還者と言われてるだけある。見ろよ、あいつの顔。幾多の戦場を渡り歩いた兵士みたいな顔してるぞ」

 

 

違ぇよ、何言えばいいかわからんくて焦ってる顔だよ。というか兵士みたいな顔って見たことあんのかよ。そう思っていると壇上に上り、俺は仁王立ちをしていた

 

 

(まあ、()()挑発しとけばいいだろ)

 

 

そんな安易な考えでウェイドは口を開いた

 

 

 

 

 

 

 

耳郎side

 

 

 

「マジ?」

 

 

選手代表が翔とか嘘でしょ、なんで?

 

 

「確か世間で話題になっているから選手代表になったらしいぞ」

 

「えぇ……」

 

 

変なことやらかさなければいいけど。耳郎はそんな想いを抱くが直ぐに砕かれることになるのはまだ知らない。そして翔は壇上に上がり口を開いた

 

 

『ある男はこう言った……我々すべてが等しい才能を持っているわけではないと。そりゃそうだ、でなけりゃ普通科の奴らやヒーロー科から落ちた他の野郎どもなんざこの世にいねぇからな』

 

 

両手を広げながら淡々と話していった。それを聞いた観客・A組以外から大ブーイングを受けた

 

 

「調子に乗ってんじゃねぇぞゴラァッ!」「しばくぞゴラァッ!」「◯◯◯◯ッ!◯◯◯◯◯◯!!」「舐めとんのかゴラァッ!」

 

 

ブーイングがヤンキーみたいなんだけど……

ハァ……にしてもほんと学習しないね翔は

 

 

だが、次の言葉でブーイングは鳴り止むことになる

 

 

『しかし、男はこう言った。我々すべては才能を伸ばす等しい機会を持つべきだ、と。お前らは何の為にここにいる?金の為か?名誉の為か?……もしそうなら今すぐ帰ってママのオッパイでも吸ってろ。ここにいる奴らは己の才能を伸ばしヒーローを目指しているんだ、それも金や名誉じゃなくヒーローになりたいという真剣な想いでな。今、ここにいる奴らはヒーロー科だろうが普通科だろうがなんだろうが関係ねぇ。全員、ヒーローを目指してるんだ。仮に普通科の生徒が優勝しても、どうせ不正したんだろとか言った野郎は

 

 

 

俺が殺す』

 

 

そう言い指を鳴らした瞬間、空から()()()()()が降ってきた。着地すると会場全体を巻き込む程の土煙が上がる

 

 

「ちょっ!?なによこれ!?」

 

「目がぁぁぁ目がぁぁぁぁぁ!?」

 

「うぇ……口に砂が」

 

 

数秒後、土煙は無くなり降ってきた巨大な何かが姿を現わす

 

 

「なんだよこれ……」

 

「カッケェ……」

 

 

会場のあちこちから声があがる。会場に降ってきたのは巨大人型ロボットだった。大きさは7メートル程だろうか。しかも右手には身体の半分以上はある剣を地面に突き刺し鎮座していた

 

 

『でだ、まぁ俺が言いたいことは…ろたとえ誰であろうと優勝した奴には文句言うなってことだ。ま、優勝すんのは俺達だがな』

 

[!?]

 

『さあて、そろそろ時間が来たから終わりにしたいところだが最後に一言……優勝してぇんなら、俺を殺す思いで足掻いて勝利を手に掴め。仲間を売ってでもな』

 

 

瞬間、巨大ロボットがゆっくりと立ち上がり剣を空に向けた

 

 

『それと俺はお前ら全員がかりでも構わねぇ!何故かって俺が……俺達がこの中で最強だからだ!そうだよなぁウィーゼル!!』

 

/

パリンッ

\

 

突然、指名された鏡は驚きのあまり眼鏡が割れた。翔、幾ら何でも鏡を巻き込むのはどうかと思うよ。しかもウチ鏡の隣だからウチまで被害くるんだけど。そんな鏡を中心に視線が突き刺さる

 

 

「コロス」

 

「……まぁアイツのことだし、しょうがないy」

 

 

 

 

 

『あと耳郎ぉ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お陰でさっきより視線が多くなった。翔、アンタだけは絶対に殺す

 

 

 

『以上!1年A組 宇井戸 翔!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

選手宣誓が終わり、いよいよ第1種目が始まるのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお、第1種目が始まる前の休憩時間に耳郎と鏡に必死に許しを乞えている翔の姿があったそうな(緑谷談)





感想・評価くれるとありがたいです



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

狂気の片鱗

お気に入り登録数が1200件を超えました
ありがとうございます


やあ、俺だ。ウィーゼルこと寺島 鏡だ。いつもはウェイドが話すはずなのに何故俺なのかって?それはまぁ、…今、相澤先生に呼び出されてるからだ。理由は大方予想がつくが……と、噂をすればなんとやら帰ってきたな

 

 

「……」

 

「お帰り、どうだった?」

 

「……駄目だと」

 

「あー」

 

 

俺の予想通り駄目だったらしい。何がって?簡単に言うとウェイドの個性のことだな。ウェイドの個性には『物を自由に出し入れ出来る』っていうものがある。しかもこの個性は大きさ問わず何でも出し入れ出来る、俺個人の意見だがかなり上位に入る個性だ。これが何の関係があると思ってるだろうがここで体育祭の()()()()()()()()を見てみよう

 

 

 

・道具類の持ち込みは禁止(サポート科は除く)

 

 

 

そうこれだ。どうやらこのルールがウェイドの個性の禁止の原因になったらしい。え?個性だからセーフじゃないのかって?確かに普通の生徒だったら大目に見てもらえて大丈夫だったかもしれないが、ウェイドが選手宣誓をした時に()()()()()()そう、もし仮にウェイドがアレを出していなければセーフだったかもしれないがもはや後の祭りだ。結果、ウェイドの個性制限が入った

 

 

「……」

 

「なぁおい、元気出せって?な?確かに作戦が無駄になっちまったが他に何かあるはずだ」

 

「……」

 

 

駄目だ。顔を下に向けたまま何も反応がない。さて、どうしたもんか。このままだと確実に優勝は厳しくなるが……どうする?

 

 

『お前らぁ!10分後にはいよいよ第1種目の始まりだ!ウォーミングアップは大丈夫かぁ!?準備出来た奴はスタート地点に集合しとけ!!』

 

 

放送で声がかかった。どうやら残り10分で第1種目が始まるらしい

 

 

「ほら行こうぜウェイド、いつも通り気楽に行こうぜ」

 

「……ウィーゼル、悪いが先に行っててくれ」

 

「おいおい気持ちはわかるg「ウィーゼル、頼む」……わかった」

 

 

ウェイドの声のトーンからしてこれは本気だとわかったウィーゼルは黙って更衣室を後にした

 

 

「……」

 

 

更衣室に1人になったウェイドは空間を開き、()()()()取り出す。ウェイドが出した物は人型変形可能バイクと生体ユニットのパーツ、そして斧だった

 

 

「そうか……そうかよ……ならこっちだって手がある」

 

 

自身の首に生体ユニットのコードを刺し、バイク(人型状態)に同じくコードを刺すウェイド

 

 

《生体ユニット接続開始……LOADING》

 

 

無機質な声が更衣室に鳴り響き

 

 

《生体ユニット接続完了……システムチェック開始》

 

 

接続完了した事がわかるとウェイドは斧を手にした

 

 

《システムチェック完了……システムオールクリア》

 

 

プシューと音が鳴ると頭部が外れ床に落ちた。ウェイドは落ちた頭部をロッカーに入れてバイクを仰向けにした

 

 

「持ち込み禁止か……じゃあ、身体に()()()()()()()()()()()

 

 

ウェイドはゆっくりと首に斧を当て

 

 

「道具の持ち込みは禁止と言ったが身体を()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「なら、大丈夫だな。それに俺は

 

 

 

 

 

 

 

 

不死身だ」

 

 

 

 

首を身体から切り離した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

耳郎side

 

 

更衣室で着替えたウチはスタート地点に移動してアイツらを待ってる。まったくウチまで巻き込まないで欲しかったな、ほんと。おかげで周りからチラチラと見られるし、絶対にアイツ()は許さない。宣誓の後にメチャクチャ謝られたけどヘラヘラしてたし反省してない。後でお灸をすえてやる。にしても、後3分で始まるのに来ないなぁ。何かあったのかな?そう考えていると鏡が手を振りながらやってきた

 

 

「すまん、遅くなった」

 

「ほんとだよ、まったく……あれ?翔は??」

 

「あー……実はだな。ちょっと耳貸してくれ」

 

 

鏡の話によると先生から翔の個性を制限されて更衣室で今1人になっているとわかった。あれ?となると……

 

 

「作戦が無駄になったってことだよね?」

 

「まぁそうなるが……あまりウェイドを責めないでくれ」

 

 

鏡に言われなくてもそんなこと分かってる。作戦が無駄になったのは、しょうがないけどこのままだと優勝は厳しい

 

 

『さーて第一種目の発表よ!第1種目は……障害物競走よ!!計11クラスによる総当たりレース! コースはこのスタジアムの外周、距離は約4㎞!そしてルールはコースを守れば何でもありのデスレースよ!!気を引き締めて頑張りなさい!!』

 

 

モニターにコースの地図が映し出される。4kmと言われ短く感じたがここは雄英高校。コース上に何らかのギミックが仕掛けられてるはず。後、気を付けないといけないのはスタート開始時。絶対と言っていいほど妨害をしてくる。それを考慮して作戦を考えないといけなかったが

 

 

『そろそろ第1種目の開始よ!スタート地点に集合!!』

 

 

考えさせてくれる暇はなかった。鏡に視線を送ると難しい顔をしていた。第1種目は捨てざるを得ないと思ったその時

 

 

『おい宇井戸止まれ。その格好はなんだ?』

 

 

スピーカーから宇井戸の名前が出され驚く耳郎と鏡。瞬時にモニターが変わり映し出されたのは

 

 

『何がですかセンセー?ちゃんと体操着ですよ?』

 

『……質問が悪かったな。()()()()()()()()()()

 

 

首から下が機械になった翔の姿だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

『その身体はどうした宇井戸』

 

「何がです?」

 

『とぼけるな。お前の身体は機械じゃなかったはずだ』

 

 

そう言われイライラし始めるウェイド

 

 

「いやどうもこうも俺ちゃんの個性を制限されたからこうなったんだけど?」

 

『相澤どういうことだ?』

 

 

実況席の隣にいたプレゼント・マイクが相澤に問いかけた

 

 

『宇井戸の個性はもう1つあって、その個性がルールに引っかかるから制限した。その個性が物を大きさ問わず何でも収納可能だからだ』

 

 

それを聞くと会場内は一気にざわつき始めマスコミはウェイドにカメラを向ける

 

それを見たウェイドは不快に感じ怒りが上昇した

 

 

「そうだ、だからこうやった。文句あるか?」

 

『大アリだ。道具の持ち込みは禁止と言ったh』

 

「相澤センセー、俺は道具を持ち込んでねぇよ」

 

『道具を身体に身に付けるのも持ち込みとd』

 

 

相澤の言葉に何かがブチッと切れたウェイドは空間を開き()()()1()()()()()()()()()()()を取り出しその紐を解いた

 

 

「だから、身につけてねえよ。ほらこの通り」

 

 

ウェイドが麻袋から取り出したのは()()()()()()だった。モニターにドアップで映し出され会場内は阿鼻叫喚となった。胃が逆流し口を押さえる者もいれば身体の震えを押さえようとする者、頭を抱え現実逃避を試みる者。まさに地獄絵図と言っても過言ではなかった

 

 

『……まさかお前』

 

「さっきも言ったけどよ、俺は身に付けてるんじゃなくて()()()()()()()()()()()

 

 

それを聞いた相澤は背中に寒気を感じた。今、目の前にいるのは本当に同じ人間なのかと思うほど

 

 

『……狂ってるぞ、お前』

 

「知ってる。それが俺だしな」

 

 

そう言いながらパチッとウィンクをするウェイド。この行為にさらに空気が凍りつき寒気が大きく感じ始めた

 

 

「まぁ、そういうわけなんだが……一応ルールは破ってないと思うけど、そこのところどうなんだ?」

 

『……時間がないからスタート地点に行け』

 

「よーし!ほんじゃ頑張りますか!!」

 

 

ガッツポーズを取りスキップしながらスタート地点に向かうウェイド。その姿を見た会場内は更に恐怖が増した。同時に会場内にいる全員の心は1つになりこう思った

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーコイツは勝つ為に手段を選ばない狂人だと

 

 

 

スタート地点のランプが点灯し始め、今まさに第1種目が開始されようとしていた。同時に、この雄英高校にまた伝説が刻まれようとしていた。本当の狂気は始まっていない。これはまだ序章に過ぎないのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある薄暗いバーにて

 

 

「わーお、やはりこの子はこっち(ヴィラン)側の素質があるね!」

 

「翔、スゴイ」

 

 

薄型テレビに映し出されているのは自身の身体を機械にした狂人の姿だった。それを見た黒幕と少女は興奮した。やはりこの子はヒーローには勿体ないと思うほどに

 

 

「これ、ヒーローがやっちゃいけないと思うのですが」

 

「まあまあそう言わないでくれ黒霧。君の言い分もわかるがこれに関してはアイツら(教師陣)が悪いよ」

 

 

グラスを拭いている男の指摘に反論する黒幕。そもそも、これは個性を把握していないヒーロー達が悪いのだ。この狂気にまみれた生徒は関係ないのだ

 

 

「ああまったく、君には毎度驚かされるよ!いやぁたのしみだなぁ!今度は何をしてくれるかな!!」

 

「翔がんばれ」

 

 

ワクワクしながら体育祭に釘付けになる黒幕と少女。それを見た男は気付かれないように溜息を吐く。ふとある言葉を思い出す

 

 

(狂気は往々にしてカリスマ性と表裏をなす、か……あながち間違っていないかもしれませんね)

 

 

そう思いながら再び視線をテレビに向ける男。画面はいよいよ第1種目が始まる目前だった

 

 

(さて……お手並み拝見といきますよ宇井戸)

 

 

今回の体育祭は表側の人間だけでなく裏の人間までもが注目し視聴率が過去最高になったのはまた別の話

 

 

 

 

 

 

 

 








狂気なしには何事も成し遂げられない

ーーーエヴァ・ペロン


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

俺達の技術力は世界一ぃぃぃぃぃ!!!




道端に5000兆円落ちてないかと
現実逃避する日々、皆様方は
如何お過ごしでしょうか?

さてさて、やっと第1種目の話です




しかも前編

違うんや、書いてたら
長くなったから切っただけや許して


緑谷side

 

 

さっき轟君が言った言葉がまだ耳に残り壊れたレコードのように再生される

 

「緑谷。お前は俺より弱いとは思うが……オールマイトに目ぇかけられてるよな?……お前にも負けねぇぞ」

 

 

オールマイトに目をかけられている。もし事情を知らない人なら歓喜乱舞していただろうがその事情を知っている僕からしてみれば死刑宣告を受けているようなものだった。このままだとオールマイトの秘密がバレるのも時間の問題だ。どうにかして誤魔化さないと、けどどうすればいい?緑谷は己の持つ知識をフル回転させ考えていた

 

 

「やっほーイズクちゃん!そんな暗い顔してたらモテないぞ☆」

 

 

(ウェイド)に会うまでは

 

 

「う、宇井戸くん!?どどどうしたの?いきなり?」

 

「いや〜なんていうかな〜色々あって、な?……イズクちゃんこそどうしたんだ?後15分くらいで始まっぞ?」

 

「ぼ、僕はちょっと考え事があって……」

 

「ふーん」

 

 

抜けた返事をしながら僕の隣に座る宇井戸くん。チラッと顔を見てみるといつもより(雰囲気もそうだけど)暗かった。暗いというより落ち込んでいるような気がするけど。フーと溜息をした後、宇井戸くんは僕に変な事を聞いてきた

 

 

「なぁイズクちゃん、トロッコ問題って知ってるか?」

 

「えっ……し、知らないけど急にどうしたの?」

 

「そうか、知らねぇか……例えば今目の前で暴走したトロッコが5人を轢き殺そうとしてると考えてくれ」

 

「う、うん」

 

「で、だ。その5人はこのままだと死んじまうが幸運にも自分の横に進路方向を変えるレバーがあると思ってくれ。そしたらイズクはどうする?」

 

 

こんなことをいきなり聞いてきてなんだろうと思ったが、宇井戸の出された問題を普通に回答する緑谷

 

 

「それならレバーを変えて5人を助けるけど」

 

「だよなぁ……じゃあ、もし変えた進路方向に人がいたらどうする?」

 

「えっ」

 

「ああ、言うのを忘れたけど、そこにいるのはたった1人だけ……さあどうする?」

 

「……どうするって」

 

「なあに簡単なことさ

 

A.何もせず5人を見殺しにする

B.1人を犠牲にして5人を救う

 

……さぁ、どうする?それと先に言っとくが個性でトロッコを止めるってのは無しな。今、その場にいるのは無個性だが正義のヒーローを目指している奴だと思って考えてくれ」

 

 

そう言われ、頭を抱え込む緑谷。出来れば全員を救いたいがその状況からして全員を救うのは無理だ。いや待てよ

 

 

「トロッコのレバーを真ん中にすればいいんj」

 

「実際に起きた時に咄嗟に真ん中に出来んのか?それに少しでもどっちかに寄ってたらアウトだぞ」

 

「……ッ」

 

 

宇井戸くんの言う通り、咄嗟に出来るかどうかと言えば無理だ。分からず顔をしかめる緑谷を見たウェイドはヒントを出した

 

 

「しゃあない、そんじゃヒントだ。トロッコを止めるには()()1()()()()()()()()

 

「……それって」

 

「さぁ、答えを聞こうか」

 

 

1人が犠牲になる。それを聞いた緑谷は簡単に想像がついた。1を犠牲に5を救う。合理的だが、その行いははたしてヒーローとして賞賛されるのだろうか

 

 

「……宇井戸くんはどうするの?」

 

「何がだ?」

 

「暴走したトロッコを止めるには」

 

 

答えはわかったがそれはヒーローとしてどうなのか分からなかった緑谷は問題を出した本人に模範解答を聞いてみることにした

 

 

「そうだな、俺はーーー」

 

 

返ってきたものは緑谷の想像を超えるものだった。それを聞いた緑谷は無意識に口をあんぐりと開けていた

 

 

「まぁ、そうなるよな。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。けどよ、何かを救うには何かを犠牲にしなきゃいけないんだぜ?」

 

「け、けど、だからってーーー」

 

「狂ってる……か?」

 

 

そう言い笑みを浮かべる宇井戸くん。心なしか寒気がする

 

 

「そりゃ間違いだぜイズク。こんぐらい普通だぜ普通」

 

「……そんなの可笑しいよ。そんなのh」

 

「ヒーローじゃないってか?確かにそうだな……けどよ、周りからしてみればヒーローだぜ?違うか?」

 

 

宇井戸くんの言う通り、世間からしてみればヒーローだけど……やってることは

 

 

「それにだ、イズク。何事にも少しイかれてないと何にも出来ないぜ?」

 

「イかれないと出来ないって……そもそもイカれるってどうすればいいの?」

 

 

宇井戸くんが良い顔で話すから少し苦笑しながら聞いてみた

 

 

「イズク、お前目玉焼きに何かける?」

 

「え……醤油だけど」

 

「そうか、じゃあ狂ってるわ。お前」

 

「……ん?」

 

 

可笑しいな、何故僕は目玉焼きに何をかけるか言っただけなのに狂ってると言われるんだろう

 

 

「宇井戸くん?なんでその……僕のこと狂ってるって言ったの?」

 

「俺はケチャップ派なんだが俺からしてみれば醤油かけるのはありえない……つまり俺の視点から見ればお前は狂ってる」

 

 

「いや暴論過ぎないっ!?」

 

 

目玉焼きに醤油かけるだけで狂ってるとか酷過ぎるんだけど!?

 

 

「別に暴論でもなんでもねぇよ、狂気ってのは人によって様々であってそれがどれに該当するかも人によって違うんだよ」

 

「……つまり何が言いたいの?」

 

「そうだな……何かを成し遂げたいんなら狂気が必要ってことだ」

 

宇井戸くんの言ってることがいまいちピンとこなかった。でもそれなら勇気でもいいんじゃないの?

 

 

「それは……勇気じゃ駄目なの?」

 

「駄目だな。まず勇気と狂気を例えると……そうだな、勇気は体内で分泌されるアドレナリンみたいなもんで、狂気ってのは1度使ったらそのまま体内に残る麻薬みたいなもんだ」

 

「アドレナリンと麻薬……」

 

「そうだ。勇気ってのはまぁ……覚悟を決めればいいだけだが、その覚悟が中々決められないと思うぜ?それに比べて狂気ってのはイかれちまえば何でも出来んだよ……誰かを殺すこともな

 

 

……成る程、じゃあ僕の()()もそう考えれば……待って今小さい声でなんて

 

 

「緑谷君、ここにいたのか!そろそろ始まるぞ!!」

 

「えっ!?もうそんな時間だったの!?」

 

「ああそうだ!急がないと怒られてしまうぞ!宇井戸君も早く!!」

 

「悪りぃ委員長、ちとやることがあるから先に行ってくれ。なあに遅れないようにするからよ、じゃあな」

 

 

飯田くんがそう言うが宇井戸くんはやることがあると言い、更衣室に向かっていった

 

 

「む、そうか。なら仕方ないな、行こう緑谷君!」

 

「う、うん」

 

 

それが宇井戸くんと最初の種目が始まる前の会話だった

 

 

 

 

 

 

 

この時はまだ、こうなるとは思ってもいなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……マジかよ、アイツ」

 

「ア、アレって……自分の……ウプッ」

 

「……宇井戸くん」

 

 

モニターには宇井戸くんの()()()()()()()が映し出されていた。モニターから目を背ける人、吐きそうになりながらもなんとか耐える人、モニターから目を背けたいのに見入る人……みんなの反応は様々だった

 

 

『……狂ってるぞお前』

 

『知ってる、それが俺だしな』

 

 

ふと先程の会話を思い出す。イカれたら何でも出来る……じゃあ宇井戸くんはもうとっくに

 

 

「……翔」

 

 

声が聞こえ横をチラッと見ると耳郎さんが悲しそうな顔をしていた。まるで自分の事のように宇井戸くんのことを心配していた

 

 

「さーてと。よっ、さっきぶりだなイズク」

 

「……宇井戸くん」

 

 

気がつくと宇井戸くんがすぐそばまで来ていた。周りを見てみると宇井戸くんの周囲には僕と耳郎さんと寺島くん……A組のみんなしかいなかった

 

 

「ちょっ!?宇井戸お前大丈夫なのかよっ!?」

 

「上鳴か、見ろよこの身体!アイ◯ンマンみたいでイカすだろ?」

 

「わかる!……じゃなくて!違うだろ宇井戸!もっとこう」」

 

「あー待った言うな、当ててやる……わかった!昨日の晩飯はカレーだな切島ぁ!!」

 

「スゲェなお前エスパーかよ!!」

 

 

ガッシャガッシャと音を出しながら会話を弾ませる宇井戸くん。にしても適応能力高すぎでしょ上鳴くんと切島くん

 

 

『んんっ……そろそろ第1種目を始めるわよっ!さあさあ位置につきなさい!!』

 

 

第1種目の開始前の放送が流れ、我に返ってそれぞれ位置につきだした。そうだ僕もこんなことしてる場合じゃない、轟くんやかっちゃん……宇井戸くん達に負けないように頑張らないと!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇井戸side

 

 

おっす俺ちゃんだ、いよいよ第1種目の始まりだ。そんじゃ()()()()()()()()耳郎、ウィーゼル

 

 

「それはいいんだがウィーゼル」

 

「あ?なんだ?」

 

「アンタ、その、大丈夫なの?」

 

「いや、だから何が?」

 

「「運転」」

 

「あー……」

 

 

言い忘れていたが今の俺達は俺(バイク形態)にウィーゼルと耳郎が跨がって2人乗りしてる状態だ。にしても面白い事を言うな。バイク形態で運転出来るかか……

 

 

「HAHAHAHA、まぁ初めてだがなんとかなるだろ」

 

「ごめん、ウチやっぱ降りる」

 

「すまんウェイド」

 

 

俺ちゃんから降りようとしたウィーゼルと耳郎を拘束ワイヤーで下半身を固定した。おいおい逃げんな☆俺達友達だろ?

 

 

「いやあぁぁぁぁ誰か助けてぇぇぇぇぇ!!」

 

「離せウェイドぉぉぉ!今回ばかりは嫌じゃぁぁぁぁぁ!!

 

「そんな暴れんなって、な?それとウィーゼル、キャラ崩壊してっぞ」

 

 

それにいつものことだろ、そんな嫌がんなって。そうこうしてるとスタート地点のランプが点灯し始めた。おっと始まるか、そんじゃエンジン起動

 

 

《エンジン点火開始……成功》

 

 

バイク特有のエンジン音が鳴り、少しふかす。タイヤの部分は俺の両手両足だなこりゃ

 

 

《システムチェック……オールグリーン》

 

 

よし次は初動ニトロ起動後ロケットブースター点火、と

 

 

《了解、予測プログラム起動……警告、オーバーヒート発生後オイルタンクに引火し爆発する可能性があります。よって、ニトロ起動の10分後に推奨》

 

 

却下、自爆しても構わねぇからやれ。それにそんなんじゃあ勝てねぇよ。俺達の目的はただ1つ、勝つことだ。どんな手を使ってでもな

 

 

「はぁ!?ちょっと外しなさいよこれ!外せっ!!」

 

「巫山戯んな!なんで自ら死にに逝かねぇといけねぇんだよっ!!」

 

 

……なんか背中からメチャクチャ怒鳴り声聞こえるけど、別にいいか

 

 

《……了解、命令を受諾》

 

 

 

そしてランプが赤色から緑色に変わった瞬間

 

 

 

『スターーーーーーーート!!!』

 

 

 

ミッドナイトの掛け声と共に氷山が現れた

 

 

 

 

 

 

 

轟side

 

 

 

「おまえの左側が醜い」

 

 

そう言い母は俺に煮え湯を浴びせた。俺は周りからは素質・環境共に恵まれ、ヒーローとなる素地を全て持って生まれたと思われているようだが、俺の人生は決して一般の家庭と比べて幸福なものではなかった

 

 

 

長らくNo.2ヒーローに甘んじてきたエンデヴァー……親父は、いつしか自分の力ではオールマイトを超えることは不可能と悟り、その代替策として自分の力を受け継いだ子供をオールマイトを超えるNo.1ヒーローに育て上げることを決意した。そのために「都合の良い個性を持っていること」だけを理由に配偶者を選び、その結果として誕生した「最高傑作」が(轟 焦凍)だった

 

 

 

強力で優れた"個性"を持って生まれた俺は、親父にヒーローになることを強要され、5歳の頃から泣いても吐いても止まらない虐待に近い特訓を施されてた。そんな日々の中で、常に俺の側に立ち続けてくれた母は、俺にとっての唯一の心の支えだった

 

 

 

だが母は、ヒーローへの夢と父親への恐怖の間で苦しむ俺、愛情とNo.1ヒーローに固執する余り暴走する親父との板挟みの中で、徐々に精神的に追い詰められていった。そしてとうとう、ついに限界を迎えた母は、俺に熱湯を浴びせた

 

 

 

この事件を切っ掛けに母はエンデヴァーによって精神病院に隔離され、それ以降、母と会うことはなくなった。この時から俺は親父に対して強い恨みを抱くようになって母を苦しめておかしくした親父の存在を、拒絶した

 

 

俺の中のヒーローへの純粋な憧れは屈折し、俺は母の氷の力のみでNo.1ヒーローになることを決意し親父を「完全否定」することを目指した。だから俺は親父を超えなくちゃいけねぇ

 

 

 

なのに

 

 

 

『おっとなんてこった!スタートの合図と同時に氷山が現れたぁ!そしてこの隙に推薦者の轟がトップに立った!続いて爆豪、常闇、飯田……さあ、一体優勝するのは誰ダァ!?』

 

『おい、トップは轟じゃないぞ。良く見ろ』

 

『なんだって!?……マジかよっ!?轟の先には宇井戸がトップを走って……いや運転してんのか!?そしてその上に寺島と耳郎がいるぜ!?どういうことだ!?』

 

『一瞬だったが轟の個性が発動する寸前にはもう走ってたぞ』

 

『……はぁ!?速すぎだろぉ!?』

 

『どうやら宇井戸の身体はバイク形態になれるようだな。まさかこの為に自分の身体から切り離すとは……ヒーローとしては余り関心しないな』

 

『だが、いざとなりゃこういうことが出来るってことだぜ?』

 

 

 

なんで毎回俺の邪魔をする宇井戸 翔!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウェイドside

 

 

 

なーんか誰かに恨まれてる気がするが……気の所為か

 

「ちょっと!?翔!?もう少しスピード落として!!怖いんだけど!?」

 

「ウェイド!Gがヤバいんだが……何km出してんだよ!?」

 

 

ん?そんなに速いか?どれどれ?

 

 

速度計器「時速200kmオーバー」

 

 

……頑張って

 

 

「「頑張れじゃねぇ!!(ない!!)」」

 

 

そんな時、ふと前を見るとデカイロボットがいた。これ入試の時のクソデカロボットじゃん。久しぶり元気にしてた?

 

 

『ブッコロス!!』

 

 

相変わらず殺意高ぇな。まぁ動き遅いからさっさと抜けるか

 

 

『さあトップの宇井戸が手始めの第一関門に侵入したぁ!題して[ロボインフェルノ]の始まりだぜぇ!! リスナー達よぉ!!』

 

『解説してるとこ悪いがもうクリアしたぞ』

 

『えっ嘘』

 

 

プレゼント・マイクが素っ頓狂な声をあげる。そりゃそうだ、サプライズをぶち壊してるようなもんだしな

 

 

『……YEAH!! さっきの宣誓通り有言実行しやがった! ロボインフェルノを突破し、先陣を切るのは宇井戸とその他だぁ!!』

 

 

立ち直り早いな、流石プレゼント・マイク。そこに痺れる憧れるぅ!!

 

 

「誰がその他だゴラァッ!!?」

 

「うぷっ……吐きそう」

 

 

落ち着けウィーゼル、危ないから暴れんな。後、耳郎お前絶対吐くなよ?マジで。そんなことを思いながら運転していると‘谷’が見えてきた

 

 

『……おい、本当に速ぇぞおい!! もう第二の障害物か!?だったらこれはどうだ!! 奈落に落ちたら即アウト!![ザ・フォォォォォォォル!!!]』

 

 

そこは崖の足場と足場を一本のロープで繋げているだけの道だった。後は蜘蛛の巣の様に四方に張られたロープと奈落の巨大な円に点々とある足場。側から見たらこんなん無理だろと思うだろうが

 

 

「まだまだ上げるぜぇ!ロックンロール!!」

 

 

エンジンを唸らし最高速度を維持したまま

 

 

『なぁに!?飛んだだとぉ!?』

 

 

足場から足場へと着地した。少しスリップしかけたが俺の運転テクニックでカバーできた

 

 

『すげぇぇぇ!!おいイレイザー! お前、一体どんな教育したんだ!?』

 

『俺は何もしていない。あれはアイツらの作戦だろ。にしても無茶をしやがる』

 

 

プレゼント・マイクの問いに相澤はただそう言いながら、後続の生徒達を見ながらも宇井戸へと視線を向け続ける。独走を続ける宇井戸に観客のプロヒーロー達はテンションが上がる

 

 

そして、いよいよ第1種目は最終局面へと移る

 

 

 

 






文才が欲しい(切実)(叶わぬ願い)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

へっ・・・汚ねぇ花火だな・・・・




APEXのシーズン2が始まったので初投稿です


 

爆豪side

 

 

爆豪勝己は苛ついていた。無個性だと思い見下していた少年(緑谷 出久)が雄英高校に合格した挙句、個性把握テストで『個性』を使って記録を出した。更には高校生活の中で、(短いながらも)自分の実力を脅かすほどにまで成長していく少年の姿を間近で目の当たりにして、爆豪勝己は少年への対抗意識と共に、自分が成長していないかのような焦燥感を募らせた

 

 

 

理由はこれだけではなかった。

半熱半凍野郎(轟 焦凍)武器人間(寺島 鏡)そして自己犠牲のイカレ野郎(宇井戸 翔)。この3人は今まで自分が最強だと思っていた自分の中の周りの評価を覆した。その時から少しずつ爆豪勝己のプライドは僅かではあるが少しずつヒビが入り始めた。最初は小さかったものが段々と大きくなっていき、今では軽く落としただけでガラスのように砕け散りかけていた

 

 

「俺が一番だ……!、絶対に……何だろうと俺が……!」

 

 

 

だが、自分より上だということを爆豪勝己のプライドが認めず許さなかった。そのおかげでなんとか保たれていたが決壊するのは時間の問題であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇井戸side

 

 

ヤッホー俺ちゃん(以下略)。いよいよ最終ラップときたぜ、お前ら準備はいいか?俺は出来てる

 

 

「……早くゴールしてくれ」

 

「……(遠い目)」

 

 

うわーお、顔が凄えグロッキーになってる。さっさとゴールしないとな。そう思いながら、速度を上げる為再びエンジンを唸らせた瞬間

 

 

バキッ! カンカンカン……

 

 

初動でスピードを無理矢理出し過ぎた所為か、耐え切れず()()が折れ後方へと落ちていった

 

 

「……おいウェイド」

 

「なんだ?」

 

「今、なんか落ちてったっぞ?」

 

「まぁ確かになんか落ちたが大丈夫だr」

 

 

ビー!ビー!ビー!ビー!ビー!

 

 

突然、無機質な機械音が鳴り響いた

 

《警告 フロント・リアブレーキが破損、直ちに速度の減速を推奨》

 

 

どうやら先程落ちていったパーツはブレーキのようだった。うん、不味いな。例えるとサ◯スが地球滅ぼす準備してる感じぐらい。とりあえず携帯のバイブみたいに震えてる2人を落ち着かせるか

 

 

「なあに大丈夫だって安心しろ、クラッチを使えばゆっくりだが速度は落ちt」

 

 

バキャッ カランカランカラン……

 

 

またパーツが外れて落ちていったんだが……なーんか嫌な予感が

 

《警告 クラッチ破損、直ちに速度減速を推奨》

 

 

……マジか。い、いやまだ大丈夫だそうだアクセルを戻せb

 

 

パキャンッ カンッカンッカンッ……

 

 

……冗談だよな?いやいやいやそんなタイミングよく起こるはずないそうだ落ち着け考え過ぎた素数を数えろというか素数ってなんだっk

 

 

《警告 アクセルスロット破損、緊急停止を推奨》

 

 

……わぁ、空が青いなぁ(現実逃避)

 

 

なお数十秒後に異変に気付いたウィーゼルと耳郎はウェイドを叩き正気にさせるがもはや手遅れだった。スロットが戻らなくなり速度が限界まで上がり始めたバイクは死の片道切符へと化していった

 

 

「どうすんだよこれっ!おいウェイド!!」

 

「ハッ(現実帰還)、おれは 正気に 戻った」

 

「いやどうすんのよこれ!?」

 

「落ち着け大丈夫だ安心しろ、もうこの先は直線だ。だからこのまま行くぞ」

 

「その後はどうすんだ?」

 

「何が?」

 

「ブレーキが全部壊れてるのにどうやって止まるの?」

 

 

……あっ

 

 

「「「……」」」」

 

 

どうやら駄目みたいだなHAHA(白目)。再び現実逃避しようとしたがある作戦を思いついた。まだだ、まだ終わっちゃいねぇ

 

 

「……方法ならある、1つだけな」

 

「暴走したバイクでどう助かんだよ」

 

「まぁ聞けって。この作戦なら生き残れるぞ、ウィーゼルお前が最後の綱だ」

 

「……ほんとに大丈夫なんでしょうね?」

 

「ああこれなら()()()は助かる」

 

 

かなり大博打になるがこれしかねぇ、耳郎のこと頼むぜウィーゼル

 

 

Let’s do this!!(そんじゃ、行くぜ!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

『おい相澤、マジでお前らのクラスどうなってんだ?』

 

『知らん、勝手にアイツらがやってるだけだ』

 

『相変わらずドライだなお前は……って、おいおいマジかよっ!?もう最終関門かよ!?さあ、いよいよフィナーレだリスナー供!!最終関門[怒りのアフガン]だ!一見何もないように見えるが一面地雷だらけだ!地雷はよく目を凝らせば見えるようになってんぞ!目を酷使しろ!足を止めるな!地雷は音と衝撃がやべぇぞ!!場合によっては失禁必至だぜ!!』

 

『……にしては速度が落ちてないが』

 

『はあ?そんなわけ……おいおいまさかっ!?』

 

 

宇井戸一行は速度を落とすどころか速度を上げながら地雷源に突っ込む気だった

 

 

 

速度を落とさずそのまま地雷源へと侵入し

 

 

()()()()()()()()()()()()進んでいった

 

 

『おいおいおいおい、おい!?一体全体どうなってんだ!?』

 

『……俺の予想だが多分アイツらは()()()()()()()()()その場から過ぎ去っている……つまりアイツらが通り過ぎた後に地雷が爆発してるってことだ』

 

『嘘だろっ!?なんつー速さで通過してんだ!?まだ後続は地雷源の手前だぞ!?つーか全関門無傷で突破とか歴史に残るぜコイツはぁ!!』

 

 

雄英高校の歴史上で初めて無傷で全ての関門を突破したことにより全観客のボルテージが最高潮になる

 

 

ある1人の教師を除いて

 

 

(だが……もうすぐゴールするが一向に速度が落ちてない。どういうことだ?)

 

 

不安は時として現実になる。その意味を実感する羽目になるとはこの時、誰も思ってもいなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

耳郎side

 

 

まさか無傷でゴール出来るなんて思ってもなかった。途中でパーツが外れまくって止まることができなくなったけど翔がこの作戦なら大丈夫って言ってたし(不安しかないけど)。ともかくこのままゴールすればウチらが1位になるのは確定だった。あ、けどウチと鏡は翔に乗ってるから1位じゃなくて2位か3位なのかな

 

そんな事を考えてると翔が何故か重々しく口を開いた。また無茶するのかな?心配だからやめてほしい。この思いが言えたら苦労しないのになんで言えないのだろうと自分自信に苛立つ

 

 

「そろそろだ、後は頼む」

 

「……本当にいいのか?まだ今なら」

 

「どうせいつかバレる、なら今注目されてる時に自らバラしちまえば()()()()()()()()()()()ぜ?俺やお前らにとってもな」

 

「だがウェイド、お前「ウィーゼル、頼んだぞ」……耳郎、俺にしっかり捕まれ」

 

 

翔と鏡の話を聞いていく内に聞き逃せない言葉がある言葉が出てきた。どうせいつかバレる、なら自分からバラす。この言葉から思い浮かぶのは……

 

 

「足枷が少なくなる……まさか!?待って翔!?」

 

「後は頼むぜ!!」

 

「……チッ」

 

 

気付いた時には遅かった。ゴール目前となった瞬間にウィーゼルが軽く舌打ちするといつの間にかパラシュートが展開され耳郎と共に暴走したバイクから離脱する

 

 

「ちょっと鏡!?なんで!?なんでまた翔を!?」

 

「……これがアイツの考えた作戦だ。いいか?よく考えてみろ。止まることができなくなったバイクからどうやって降りんだ?時速200kmどころか400kmオーバーしてるバイクから身を投げ出せってのか?そんなの自殺行為だ」

 

「けど!!」

 

「諦めろ、これがアイツの考えた作戦なんだ。全員が犠牲になるより1人が犠牲になればいいって考えてるアイツは自分より俺達の身の安全を優先したんだ。それにこうすればアイツが1位になるし、なによりこの作戦が上手くいくかわからなかったんだぞ」

 

 

鏡曰く、時速200km程度じゃパラシュートがちゃんと展開するかどうか怪しいと知った翔は速度を更に上げれば問題ないと言った。だがこれ以上、上げ過ぎるとオイルタンクに引火し爆発する可能性があった。それを知った上でなお、翔は自爆する覚悟で博打に出たらしい

 

 

 

 

(なによそれ、なんでまた無茶するの。ウチらを少しぐらい……ほんの少しでもいいから頼ってよ)

 

 

手を胸に当てギュッと祈る耳郎。願わくば()が無事であることを

 

 

 

 

 

しかし、その想いは届くことはなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

 

『序盤からトップを独走!更には無傷で全関門クリアし、我が雄英高校の歴史に名を刻んだこの男!一体誰が予想したか!?勝利の為に何でもするクレイジーボーイ!そいつの名はーーーーッ!?宇井戸 翔ーーーーー!!!』

 

湧き上がる歓声と共にゴール地点に姿を現したのは宇井戸 翔だった

 

 

『そして!……ありゃ?おいおいバイクに乗っていた2人は何処に消えタァッ!?しかも速度全然落としてねぇしどういうことだ!?』

 

 

そう、ゴール地点に現れたのは宇井戸 翔()()だった。それを知った相澤はこの後何が起きるか予想がつき、プロヒーローのセメントスに壁を作るよう指示していた

 

 

『セメントス!急いで壁を作れ!!早く!!』

 

 

咄嗟の指示であったが早急にこなし壁を作ることができた

 

 

そして次の瞬間

 

 

 

 

 

BooooooooooooM!!!

 

 

 

 

宇井戸はそのままバイクごと壁に突っ込み、爆発し大炎上を起こした

 

 

『……おいおいおいおい!?消火活動急げ!!救護班は宇井戸を救出して搬送しろぉ!!』

 

 

我に返ったプレゼント・マイクは的確な指示を出し消火活動及び救護を行い始めた。プロヒーロー達が消火器を持って現れ、消火活動に参加するも火が思いのほか激しく、意味を成さなかった

 

 

「ハァ……ハァ……ッ!翔!?」

 

「ゼェゼェ…、クソッ、まじかよ」

 

 

遅れてゴールした耳郎と寺島は目の前の惨状に息を飲んだ。激しく燃え続けているあの中で宇井戸がいる。そう思うと頭の中が真っ白になる

 

 

「っ!」

 

「おい!待て耳郎!おい!!」

 

 

激しく燃え続ける火の中に飛び込もうとした耳郎を寸前で止めに入った寺島。寺島は後ろから耳郎に羽交い締めをかけるが意外と力が強く解かれようとしていた。それに気づいたプロヒーローの一部は寺島と一緒に耳郎を止めに入った

 

 

「離してっ!離してよ!なんで止めるの!?」

 

「落ち着け耳郎!お前がいく必要なんてないだろっ!!」

 

「そうだ!我々プロヒーローに任せておけb」

 

「任せておけないからウチが行こうとしてるのっ!離してっ!離せよっ!!」

 

 

瞬間、再び爆発が起こり黒煙が上がる。それを見た耳郎は身体の力が抜け、地面に膝をついた。この爆発で宇井戸は本当に大丈夫だろうか。爆発した付近にいたプロヒーロー達の一部は軽い火傷を負った

 

 

「ガァッ!?腕がぁ!!?」

 

「誰か手を貸してくれ!負傷者だ!!」

 

「おいおい無理だろコレっ!?一向に火が収まんねぇぞ!?」

 

「んなこたぁわかってる!無理だと知っても火を消し続け……」

 

 

生存は絶望的。誰もがそう思った時、空から()()()()が落ちてきた

 

 

「……ぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁあああああああああっ!??

 

 

「親方ぁっ!空から生首がハァッ!!?」

 

「おい大丈夫か!?」

 

 

降ってきた生首はプロヒーローに直撃し気絶させ、そのままゴロゴロと数メートル転がり

 

 

「あーめっちゃ怖かった……あ、ただいま」

 

 

ニッコリと笑顔を見せた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇井戸side

 

 

「ふっふっふ〜ん♪」

 

 

やあ皆んな、俺ちゃんだ。何故鼻歌を歌いながらスキップしてるかって?実はさっき相澤センセーからな

 

 

「お前のもう一つの個性の禁止を解除する。その代わり出すのは一個までかつ、無茶するな。おかげでこっちは大変だったぞ」

 

 

てなわけなんだよね。いや〜1位だけじゃなくこうなるとは俺ちゃんビックリ!

 

え?その後はどうなったって?耳郎とプロヒーロー達からこってり説教されたぜ、全国中継されたままな。こりゃある意味有名人に慣れるだろ(他人事)。さて話は置いといて、ともかくこれで優勝は射程圏内だ(慢心)。後は面倒事が起きなけりゃ大丈夫だな!!

 

 

 

 

 

「ん(手フリフリ)、見に来た」

 

 

……なんでここにいるの?シーちゃん(死柄木 葬)??



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ほう、騎馬戦ですか。肩は赤く塗らないんで?

新しくパソコンを買い換えたので初投稿です
投稿遅れた理由?
仕事が忙しくなってきたから



どっかに癒してくれるお姉さんはいませんか?(血涙)


宇井戸side

 

 

 

 

よお、俺だ。ウェイドだ。今は第2種目に入る前に急いで更衣室に()()()を取りに戻ったところなんだが

 

 

「なんでここにいんだよシーちゃん」

 

 

ここ雄英高校だぞ?しかも体育祭だからプロヒーローがうじゃうじゃいんだぞ?なんでいるの??

 

 

「これ」

 

「……この包まれてる物はなんだ?」

 

 

黒い生地に猫の顔が所々に描かれている布に四角い何かが包まれていた。重さは意外とズッシリしており微かに美味そうな匂いがする

 

 

「ごはん作ってきた」

 

「WHAT!?」

 

 

びっくりし過ぎて声が裏返るほどの衝撃を受けた。それもそのはずなんとシーちゃんが弁当を作って持ってきてくれた。まさかあの人格破綻者のシーちゃんがなぁ……わざわざ作って持ってきてくれるとか健気過ぎて涙がナイアガラ状態になるけど

 

 

「シーちゃん、今自分の立場わかってる?」

 

「??帰る時は黒霧に頼むから大丈夫だけど。それにちゃんと()()()()()()()()()」」

 

 

違う、そうじゃない。とりあえず色々話したかったがそろそろ第2種目が始まる頃だったから無理矢理帰らした。それと黒霧、もう少し上手くやってくれ頼むから

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

 

「……で、こうって感じだ」

 

「ふーん」

 

「ふーんて……もう少しこう返事の仕方あるだろ」

 

 

一方、ウィーゼルと耳郎は上位42名の生徒と共に待機していた。小耳に挟んだ話によるとどうやら第2関門の[ザ・フォール]にて()()()()があったらしく現在その対応に追われているらしい。単刀直入にいうと待たされている……もとい短い休憩時間だ。その間にウィーゼルは耳郎に簡単な格闘術を教えていた。先程、耳郎から簡単なものでいいから格闘術を教えてほしいと言われたからだ。といっても、ウィーゼルはウェイドから教わったものを耳郎にそのまま教えているだけだが

 

 

「なあ、なんで格闘術教えてくれって言ったんだ?」

 

「鏡なら変なことしないし、まわりくどいことしないからかな?」

 

「あーなるほどそういうことか……けどよ耳郎。そういうの教えてもらいたいなら俺じゃなくてウェイドに頼め。気持ちはわからんでもないがアイツはこういう方面は教えるの上手いぞ?」

 

 

そう言われ耳郎の顔は曇った。ウィーゼルの言うとおりウェイドには実績があった。入学から4日目の体育の授業で個性なしでの組み手を行った際にクラスの男子全員相手に1人で全員を翻弄しながら圧勝したのだ。それ以降、ウェイドはクラスの人気者となりクラスのみんなからいろいろ教えたり、相談を受けるようになった。といっても、実戦で使えるか否かと聞かれれば否とほとんどがいわれるものばかりの技や知識であった。だが緑谷だけは熱心に質問しており、たまに遅くまで学校で話をしていた。ふと、後ろを向くと体操服にまったくマッチしない赤いマスクをかぶった生徒が急いで走ってきた。ウィーゼルと耳郎のもとまで来ると肩で息をしながら話しかけてきた

 

 

「悪りぃ遅れたか?」

 

「ウェイドか、どこ行ってたんだ?」

 

「もうそろそろ始まるって時になにしてたの?」

 

「いやちょっと、な」

 

 

流石に更衣室で死柄木(ヴィラン)に会って話をしていたとは言えず気付かないように話を濁す。すると、ミッドナイトが壇上に上がりマイクを手にし次の種目を説明し始めた

 

 

『少しトラブルがあったけどこれで第1種目は終了よ!それじゃあ結果を御覧なさい!!』

 

 

モニターには順位の横に上位42名の生徒の顔写真と名前が映し出されていた。どうやらプロヒーローやマスコミ、観客に配慮しているようだ。ちなみに5位までの順位はこう映し出された

 

 

 

1位 宇井戸 翔

2位 耳郎 響香

3位 寺島 鏡

4位 緑谷 出久

5位 轟 焦凍

 

 

 

『以上!予選通過は42名!!残念ながら落ちちゃった人も安心しなさい!まだ見せ場は用意されているわ!!』

 

 

予選通過に落ちてへこんでいる生徒たちを励ますが残った見せ場はレクリエーションのみであった。この体育祭の意味を知っている者からすれば、もう出番はないが楽しめと言われている様なものだった。この体育祭は年に1度かつ自分の進路が決まる重要なカギであった。プロヒーローや企業に自分を売り出すチャンスであり、各々が必死にアピールし自分の将来を勝ち取る祭りでもあったのだ。しかし予選に落ちたところで結果は結果、残りの2年で頑張るしかないのだ。そしてミッドナイトは説明を続ける

 

 

『次からいよいよ本選よ!ここからは取材陣や各企業も白熱してくるよ!!キバりなさい!!』

 

 

モニターが切り替わり、画面はスロットのように回転していた。通常のスロットより速く回転しているが段々と目が慣れ、何が書いてあったか少しだけ読み取れた

 

 

「……ウェイド、さっきバトルロワイヤルがあったぞ」

 

「……当たったらキツくね?それ」

 

 

人数は42人といえど全員の個性を把握していない時点で勝算はあまり高くないと感じ、第2種目がバトルロワイヤルにならない事を祈る

 

 

『さーて第2種目はこれよ!!』

 

 

デンッ!と音がなり回転が止まる。モニターに映し出された種目は

 

 

『第2種目は騎馬戦よ!!』

 

 

祈りが通じたのか幸運にもバトルロワイヤルではなく騎馬戦になったようだ。だが、どちらにしろ慢心した瞬間には足元をすくわれ負ける可能性がある為、気を引き締める

 

 

『参加者は2~4人のチーム自由に組んで騎馬を作ってもらうわ!基本は普通の騎馬戦と同じルールだけど1つ違うのが第1種目の順位にポイントが振り当てられることよ!!』

 

『制限時間は15分。振り当てられたポイントの合計が騎馬のポイントとなり騎手はそのポイント数が表示されたハチマキを装着!終了までにハチマキを奪い合い保持ポイントを競うのよ!!』

 

「つまり組み合わせによって騎馬のポイントが違ってくるかつ」

 

「相手の騎馬のポイントを奪うってとこか……こりゃ乱戦になるな」

 

 

順位により振り分けられるポイントが違い、合計ポイントが大きい騎馬や小さい騎馬がある。つまり、1位を狙うならポイントが大きい騎馬を狙うかポイントが小さい騎馬をこつこつと狙うか漁夫を狙うか、はたまた最後までポイントを死守するかに分けられる。といっても、ほとんどがポイントが大きい騎馬を狙うか混乱に乗じて漁夫を狙うかのどちらかではあるが隙を見せないことに変わりはない

 

となると、ポイントの大きい騎馬を狙いつつ漁夫をする算段を立てるがミッドナイトの言葉でその考えは粉々にされる

 

 

『与えられるポイントは下から5ずつ上がっていくわ!42位が5ポイント、41位が10ポイント……といった具合よ!!』

 

『そして、1位に与えられるポイントはなんと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5000兆ポイントよ!!!

 

 

 

 

「……は?」

 

『上位の奴ほど狙われちゃう!まさに下克上サバイバルよ!!』

 

 

昔のクイズ番組にあった積み上げてきたものを根本的に覆す頭の悪いこと(ちょっと何言ってるかわからない)を言われ宇井戸は思考が停止した。更に追い討ちを掛けるようにミッドナイトは説明していく(追い詰めていく)

 

 

『上を行く者には更なる受難を!これぞPlus Ultra(更に 向こうへ)!第1種目もとい予選通過の宇井戸翔くん!

 

 

 

 

持ちポイント5000兆!!』

 

 

二度も言われた挙句、周りから奇異の目で見られ更に思考が凍結した宇井戸。もはやオーバーキルである

 

 

『個性発動ありの残虐ファイト!!ただし、これはあくまで騎馬戦!悪質な崩し目的での攻撃などはレッドカード!一発退場となるから()()()()も気を付けてね!!』

 

 

最後に簡単な注意事項を説明し

 

 

『それじゃこれより10分間、交渉タイムスタート!!』

 

 

チーム決め開始の合図と共に第2種目が幕をきった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇井戸side

 

 

 

『それじゃこれより10分間、交渉タイムスタート!!』

 

 

 

「ウィーゼルぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!俺と組んでくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

 

「わかったからそんな野太い声で走ってくんな」

 

 

涙と鼻水まみれのままウィーゼルへと向かって行った。いやだっておかしいだろ!?なんで俺だけ5000兆ポイントなんだよ!?馬鹿なの?死ぬの?あああああああもうやだああああああああ!!

 

 

「……つっても作戦はあんだろ」

 

「当たり前のクラッカー」

 

「テンションの上下が激しいのやめろマジで」

 

 

何事もなかったかのようにケロッとしたら怒られた解せぬ

 

 

「で?俺とお前だけで組むのか?」

 

「いやいや俺達だけじゃ流石に厳しいから()()呼んだわ」

 

「そうか……ん?2人?おい一体誰を」

 

 

ウィーゼルが質問する前にウェイドが呼んだ2人が現れた

 

 

「紹介するぜ、つっても知ってる顔が1人いるが」

 

「……ほんとは嫌だったんだけどね」

 

「そう言うなよ耳郎。で、もう1人g」

 

 

「鏡さん!お久しぶりです!!」

 

「ごふっつ!?」

 

 

初対面だと思って紹介しようとしたらウィーゼルに抱きついていた件について。しかもすごい勢いで

 

 

「は、発目、なんでここに」

 

「ふっふーん!実は私もここに入学していたのですよ!もっともサポート科ですけど」

 

 

ウィーゼルの腹に抱きついたまま話し始めた(イチャイチャしだした)。おっと紹介するぜ、この桃髪ドレッドヘアーの女の子はサポート科の発目 明だ。個性は『ズーム』らしい

 

 

「というかウィーゼルお前彼女いたのかよ」

 

「んなわけねえだろ、発目とはただのおさなj」

 

「ええそうですよ!私と鏡さんは将来を誓った仲ですよ!!」

 

「」

 

 

マジでいるんだな将来を誓い合った中とか。アニメとか漫画限定って思ってたが考えを改める必要があるな

 

 

「にしてもウィーゼルも隅に置けねえなあ、まさかこんな懇親的で可愛い子がいるとは知らなかったぞ」

 

「ち、ちが」

 

「ええ~そうですか!もうそんなに褒めても何もないですよ!!」

 

 

顔を赤くし照れながらもウィーゼルに抱きついたまま離れない発目……そろそろ作戦を説明したいんだが

 

 

「……砂糖吐きそう」

 

「あーお二方?そろそろいいか?耳郎も俺もこれ以上甘々な空間には耐えられないんだが」

 

「おっとそうでしたね、ほら鏡さん起きてください」

 

「一体誰のせいだと」

 

 

グダグダになりそうだからさっさと説明するか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ってことなんだが異論は?」

 

 

騎馬戦の作戦を説明し終え質問はないかを聞くと、まあ案の定ウィーゼルが聞いてきた

 

 

()()を使うってことはわかったが操縦はどうすんだ?」

 

 

予想通りの質問をしてきたウィーゼル。ぶっちゃけ今回の作戦はかなり重要なんだよな。え?何が重要かって??

 

 

「そりゃ俺がやるが?」

 

「騎手はどうすんだ」

 

「お前がやんだよウィーゼル」

 

 

命運はウィーゼルに託すんだからな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寺島side

 

 

 

 

「は?俺??」

 

 

一瞬聞き間違いと思いもう一度聞いても騎手は俺に任せると言われた

 

 

「俺じゃなくてお前が適任だろウェイド」

 

「まあ確かにそうなんだが事情が事情ってこともあるし今回に関してはお前が1位を勝ち取る鍵になる」

 

 

真剣な顔で話されたウィーゼルは心底驚いた。例えどんな時でも冗談を交えながら話すウェイドがなんと本気だったからだ。そこまで本気ということは冗談抜きで俺に掛かってる事だと気付き冷や汗が流れる

 

 

「それにだ、ウィーゼルなら俺が見えないところも自衛してくれるだろ?」

 

「……それなら耳郎や発目でも」

 

 

自衛が出来るなら誰でもいいと思い耳郎と発目の名前を出した。それにどちらかと言えば俺は後方支援向きだ。それなのに最前線でやり合え?無茶を言わないでくれ。ネガティブ思考になったウィーゼルだがウェイドの次の言葉で我に返った

 

 

「なあウィーゼル、中学の修学旅行で不良に絡まれたこと覚えてるか?」

 

「……ああ覚えてるさ、忘れもしねぇよ」

 

 

京都へ修学旅行のときだ。耳郎ともう1人のクラスメイトの女の子とはぐれ探していたときに不良に絡まれ耳郎達が今にも手を出されそうなところをリーダー格と思わしき男に背後からドロップキックを食らわして喧嘩に発展した。その際に互いに背中を合わせながらウィーゼルと共に不良をボコボコにし追い返した

 

 

「そん時、俺が危なくなった所をお前がカバーして」

 

「俺が危なくなったときはウェイドがやってくれたな」

 

「ウィーゼル、これは別に誰でもいいって訳じゃねえ。()()()()()()()()()()()()()

 

 

そう言われた(ウィーゼル)は返す言葉が見つからなかった。こんなにも信用……信頼されてる。ならその思いにしっかり応えねえとな

 

 

「わかった、頼むぜ相棒(ウェイド)

 

「ああこっちこそ頼むぜ相棒(ウィーゼル)

 

 

出された右手を強く握り締め優勝を目指すことを決意した

 

 

(そうだ俺達なら例えどんな野郎が相手でも)

 

(互いに背中を合わせて守りながら)

 

 

((勝てる……!!))

 

 

 

そして交渉タイム終了のブザーが鳴りいよいよ第2種目が始まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~感動的ですね!これぞまさに青春ですよ!!」

 

「……ウチらは完全に蚊帳の外だけどね」

 

 

 

 

苦笑しながら話し終わったウェイドたちに近付き騎馬を組み始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

 

「いや~ほんとに楽しませてくれるね宇井戸くんは」

 

「翔、すごい」

 

「……葬、さっきからそれしか言ってませんが」

 

 

薄暗いバーのテレビに映るのは第1種目のダイジェストでほとんどが宇井戸が活躍している場面だった

 

 

「それにしても自分の身体を即席で改造するとは・・・・・やはりこちら(ヴィラン)側としては喉から手が出るほどの人材だね、彼は」

 

「……本当にあの人はヒーロー志望なのかと頭が混乱しますからね。あ、おかわりどうぞ」

 

 

無くなったグラスを手に取り、棚から新しいボトルを開けグラスに注ぎそっと置くバーテンダーの男。そして再びグラスを拭きながらテレビに目をやると今度は順位とポイントが映し出された

 

 

「翔、1位だ」

 

「うーん、やっぱり欲しいなぁ」

 

「……なんですかこの5000兆ポイントとは」

 

 

そう言った瞬間、場面は第2種目の説明に移り変わった

 

 

「うわぁ雄英も中々エグいことするねぇ」

 

「……昔のクイズ番組より酷いですね」

 

 

すると今度は1位の生徒……宇井戸の顔がドアップで映された、FXで有り金すべて溶かした顔をしながら

 

 

「げふっ!?……ごほごほごほっ!!

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

「し、心配いらな……んふっげおごほっ!!

 

(ええ……全然大丈夫じゃないですか)

 

 

ツボに入ったのか気管に飲んでいたものが入り咽せ、肩を震わせながら死にかけていた

 

 

「んんっ……さて、今度は何を見せてくれるのかな?」

 

 

何事も無かったかのように振る舞い、次はどんなものを見せてくれるのかとワクワクしながらテレビに見入る黒幕。そしてテレビに映る宇井戸を見守るバーテンダーの男(苦労人)と少女。舞台はいよいよ第2種目へと移る




久しぶりアンケート


元ネタは装甲騎兵ボト◯ズです



その他のATの応募の方は活動報告にてお願いします


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

これから毎日肩を赤く塗ろうぜ 前編










失踪未遂したので初投稿です
ごめんちゃい




B組side

 

 

 

 

『15分経ったわ。それじゃあ、いよいよ始めるわよ!!』

 

 

 

手を鳴らしながらミッドナイトが15分間の交渉タイムの終わりを告げ、予選通過者達をそれぞれの開始地点に誘導し始めた。そんな中、B組のとある生徒がB組のクラス全員に向かって話しかけていた

 

 

 

「この会場にいるほとんどの奴らがA組にばかり注目している……なんでだ?」

 

僕等(B組)もUSJで会敵したんだぜ?なのに、このざまだ……おかしいよね」

 

彼等(A組)僕等(B組)の違いは?ヴィランと戦っただけだぜ?」

 

 

 

そう話しながら両手を広げ、こう言い放った

 

 

 

ヒーロー科B組(僕等)が予選でなぜ中下位に甘んじたか……調子付いたA組に知らしめてやろう皆」

 

 

 

不敵な笑みを浮かべながら、A組を蹂躙する姿を想像しにやけが止まらなくなる。これから起こるのは、個人個人の戦いではなく一方的な……いや圧倒的な集団戦(リンチ)だ。もうこれ以上A組と比較されるのは御免だ。今度は僕等(B組)の踏み台になってくれよ、なぁA組

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇井戸side

 

 

 

 

 

「さーて準備は出来たか?俺ちゃんは出来てる」

 

 

「……ねぇ、マジで()()やんの?」

 

 

「おう、そうだがなんか問題……いやあったな。なあに安心しろ、中学で使った奴よりかは強力じゃないからな」

 

 

「それならウチはいいんだけどさぁ……」

 

 

 

おっと恒例のアレをやんのを忘れてた、ヤッホー俺ちゃん(ry)。いよいよ第二種目の騎馬戦が始まるぜ、オラ、ワクワクすっぞ(サイヤ人並感)。それはそうとなんで耳郎が怯えてるかって?まあなんだ、ちょっと色々あんだよ

 

 

 

『始まるぞリスナー共!15分のチーム決め兼作戦タイムを経てフィールドに12組の騎馬が並んだぁ!!』

 

 

 

なんてこと考えてたら、そろそろ開始のようだな

 

 

 

「ほんじゃあ作戦通り頼むぜウィーゼル、耳郎、はっちゃん」

 

 

「……はっちゃんて誰?」

 

 

「もしかして私のことですか?」

 

 

「そうだぞはっちゃん」

 

 

「んん……なんかむず痒いですね」

 

 

 

もしかして俺ちゃんネーミングセンス皆無か?いや気のせいだな

 

 

 

『いくぜ野郎共!!残虐バトルロワイヤルカウントダウン』

 

 

 

そして第二種目開始まで秒読みに入った

 

 

 

「とりあえず最初はAプランで頼むぜ」

 

 

「あいよ」「わかった」「了解です」

 

 

「そんじゃ行きますか」

 

 

 

目指すは優勝のみ、それ以上でも以下でもない。この戦いは俺1人じゃない、信頼できる仲間がいる。なら俺はやることをやるだけだ

 

 

 

『第二種目 残虐バトルロワイヤル開始(START)!!』

 

 

 

開始のブザーがなり戦いの火蓋が切って落とされた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

 

 

 

『第二種目 残虐バトルロワイヤル開始(START)!!』

 

 

 

第二種目の開始の合図がなった刹那、会場が目が焼けるような光と高く鳴り響く高音に包まれた

 

 

 

「うおっ!?なんだ!?」「目が!目がぁぁ!!」

 

 

 

音が止み目が慣れ、今のはなんだったのかと目を開けると会場の中心に4mはある何故か左肩が赤くなっている目が三つの緑色の鉄の巨人が佇んでいた。そしてその手にはライフルの形状をした黒い塊が握られていた。それを見た選手達は身体を動かせなかった。何故か?それは動いた瞬間にライフルで撃たれると感じたからだ。ゆえに誰一人として動く者はいなかった

 

 

 

「……なあウェイド、全員立ち尽くしてるんだがどうすりゃいい?」

 

 

[いや俺ちゃんに聞かれてもわかんねぇぞ]

 

 

「まあこうなるよね普通は」

 

 

「きっと皆さんこの素晴らしいベイビーに魅入られてるんですよ!!」

 

 

 

ふと気がつくと巨人の肩には5000兆点のハチマキをしている男の姿が見えた。それを見た瞬間、選手全員が巨人に向かって襲い掛かっていた

 

 

 

「来たぞウェイド!!」

 

 

[全員正気に戻ったらしいな。しっかり掴まっとけよ]

 

 

 

キュイイイイインと足にあるローラーダッシュが唸り、他の騎馬の間をすり抜けて回避する。すり抜けたと同時にクイックターンをしライフルを構えトリガーを引き、会場の中心にいる騎馬達に撃ちはなった。銃口から放たれた弾丸はそのまま真っ直ぐ飛んでいき騎馬に的中する

 

 

「うわっ!?なんだよこれ!?」「か、身体が動かない!?」

 

 

的中したと同時にピンク色のガムのようなものが騎馬を拘束し動きを止める。これはウィーゼルが開発した拘束弾であり、拘束から抜け出すのはかなり困難である

 

 

「フッ」「オラァッ!!」

 

 

しかし一部の騎馬は拘束されたものの呆気なく抜け出していた。それもそのはず、この拘束弾の欠点は寒さと熱さに対し弱いことだ。つまり凍らされたり熱せられたら簡単に拘束を解けるのである。拘束から逃れた一部の騎馬達は未だに抜け出していない騎馬のハチマキを奪い取り始めた

 

 

「ッシャァ!頂きぃ!!」

 

 

「あっ!?テメェっ!!」

 

 

「ごめんねー」

 

 

「ちょっと!?」

 

 

 

どうやらウェイド達のハチマキから拘束されている騎馬のハチマキに狙いを変えたらしく、会場は乱戦状態に陥った。だが、ある一部の騎馬達は狙いを変えることなくウェイド達へと向かっていった

 

 

 

「逃がさん……!」

 

「待てや!ゴラァっ!!」

 

 

 

ウェイド達はローラーダッシュで距離を取りながら迎え撃つが轟に拘束弾を凍らされて粉々にされるか爆豪に連続で爆発を起こしながら拘束弾を熱で解かされ、徐々に距離が詰められる

 

 

 

[クソッ!冗談きついぜ!ウィーゼル、はっちゃん!援護頼む!!]

 

 

「任せろ!」「さーていきますよベイビーたち!!」

 

 

 

ウィーゼルはM1918を個性で製造し轟を、発目は自慢のベイビーたちを巧みに駆使し爆豪を迎撃し始めた

 

 

 

「耳郎!頭の右側に差込口あるのわかるか!?」

 

 

「ちょっとまって……あった!」

 

 

「そこにお前のをぶっさせ!そんで思いっきりビートを鳴らせ!スー○ーマンが気絶して空から墜落するくれぇに!!」

 

 

 

ウェイドの言う通り頭の右側にイヤホンを挿すと脚部が変形し巨大なスピーカーが姿を現す

 

 

 

[ウィーゼル、はっちゃん!耳をふさげぇ!!耳郎!おもいっきりブっ放してやれ!!]

 

 

 

そうして耳をふさいだ瞬間、地面が揺れるほどの爆音が会場を揺らした

 

 

 

「ッ!!?」

 

「ガァッ!!?耳が!?」

 

 

 

モロにくらった轟と爆豪の動きが止まった。その隙についでにハチマキを奪い取り、ウィーゼルがスモークを焚きその場から去る

 

 

 

[ナイスだ!ウィーゼル、はっちゃん、耳郎!!]

 

 

「ああ、にしてもやっぱもう少し改善の余地ありだな拘束弾」

 

 

「それなら私が手伝いましょうか?鏡さんとなら素晴らしい私たちのベイビーが作れますよ!!」

 

 

「……勝手にしろ」

 

 

「もう、鏡さんの天邪鬼っ」

 

 

 

『さあ残り時間は後5分!どうなるんだぁ!?』

 

 

 

[ま、とりあえずこのまま逃げ切っておしまいだな]

 

 

「そうだn「鏡さん危ないっ!!」うおっ!!?」

 

 

 

突然はっちゃんがウィーゼルの肩を掴み横に引っ張った。刹那、ウィーゼルがいた場所に植物のツルがとんできた

 

 

 

[……おいおいマジかよ]

 

 

 

気付けばウェイド達を中心に周りをB組に囲まれていた。その中からリーダーと思わしき騎馬がウェイド達の前に出てきた

 

 

 

「よりによって(クラス)ぐるみかよ……やべぇぞウェイド」

 

 

「今更気付いたのかい?いい案だろ?()()()()()()()()()()()()()()()()()みたいな仮初の頂点よりさ」

 

 

[……ウィーゼル、フラッシュとスモークの準備頼む。合図は任せる]

 

 

「了解」

 

 

 

後5分逃げ切れば勝ち。ならこいつらとやり合う意味はないと判断したウェイドは包囲網から抜け出す準備を思索する。だが

 

 

 

「あ。あとついでに君、有名人だよね?何されても気付けば元通りになる()()()でUSJ事件の被害者!今度、参考に聞かせてよ。ヴィランに誘拐された挙句、腕を切り落とされた気持ち……ッ!?」

 

 

 

リーダーと思わしき騎馬にこれでもかというほど……気が済むほど拘束弾を撃ち続けた。全弾命中した騎馬はピンク色の塊と成り果てた。一部始終見ていたB組全員は何も出来ず呆然としていた

 

 

 

[なあテメェら……地雷って知ってるか?]

 

 

 

鉄の緑の巨人から低い声が聞こえてくる。その声には怒りと殺意が篭められていた

 

 

 

[アンタ等は俺ちゃんを怒らせた。その意味がわかるか?]

 

 

 

B組のある生徒は額からダラダラと冷や汗が流れ、ある生徒はハァハァと過呼吸になった。殺されるとB組のクラス全員がそう思った時には遅かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[つまりだ、今日がアンタ等の命日だ。なあに安心しろ、サ○スみたいに灰にはしたりはしねぇけど……それと同等のことをするつもりだ覚悟しな]

 

 

 

 

 

 

 

そう言うとフルスロットルでB組に突っ込んで行った。B組が踏んだのはトラの尾や竜の尾でもなく、頭のネジが数本どころか全部ぶっ飛んでいる化け物の尾を踏んだのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

 

「あーあー、やっちゃったねぇ」

 

 

 

そう言い、男はテレビに映る光景を見ながらグラスの中身を一気に飲み喉を潤した

 

 

 

「なにがですか?」

 

 

「ん?ああ、彼ら(B組)(宇井戸)の地雷を踏んだことだよ」

 

 

「……化け物と言われたことですか?」

 

 

 

バーテンダーの男が男の飲み干したグラスに同じ飲み物を注ぎながら地雷を訊くと男はうなづき注がれた物を飲む

 

 

 

「ハァ……実を言うと彼は身内からそう言われるのは大丈夫らしいが赤の他人から言われるのは嫌だそうだ」

 

 

「……成る程。だから、あんなにも怒りをあらわにしているんですね」

 

 

 

テレビの画面にはB組を蹴散らしている場面が映し出され、死屍累々と化していた

 

 

 

「……にしてもやりすぎだと思うのですが」

 

 

「まあ、しょうがないんじゃない?彼らが悪いんだしね」

 

 

 

男は身体を伸ばしながら店内を見回すとあることに気付いた

 

 

 

「あれ?葬は?」

 

 

「葬でしたらそこに……んん?」

 

 

 

いつの間にか店内にいた少女の姿が消えていた。が、少女の座っていた席には一枚の紙が置かれていた

 

 

 

「えーとなになに……ちょっと行ってきます……」

 

 

「……止めにいきましょうか?」

 

 

「あー……頼める?」

 

 

 

なお、この後メチャクチャ抵抗されボロボロになりながらも引き止めることに成功したバーテンダーの男は少女の親(自称)から医療費と依頼料をふんだくったのはまた別の話





多分、また投稿スペース空くかも
そん時は・・・・・はい
体調崩さないようにしてくださいね(露骨な話題そらし)


それと今回、使用したATはスコープドッグです
因みにオールフォーワンも少し強化しました
飲み食い出来ないのは可哀想・・・可哀想じゃない?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

これから毎日肩を赤く塗ろうぜ 後編




仕事が多忙過ぎてスッゲーキツかったゾ
そんなわけで投下


耳郎のマイクロビキニ姿のフィギュアはまだですか(小声


宇井戸side

 

 

 

やっほー俺ちゃん(恒例挨拶定期)。B組の野郎共に喧嘩売られた挙句、煽られたから顔真っ赤にして買い取ったら死屍累々と化しちまった、やったぜ(変態糞土方並感)

 

 

 

「ハァ……ハァ……後、何分だ……?」

 

 

「さぁ……はぁ……少し休憩、させて」

 

 

 

おお、そうだ、忘れるとこだった。ウィーゼルと耳郎、はっちゃんには付き合ってもらってたな。あん時はスルーしてタイムアップまで逃げる作戦だったんだが、無理言ってやってもらったんだった。お疲れさん、おかげで助かったぜ大丈夫か?

 

 

 

「ハァ……ウチらは……大丈夫だけど」

 

 

「ベイビー……私のかわいいベイビーどこ?ここ??」

 

 

 

……はっちゃんがレ◯プ目でベイビー探してるんだが何があった

 

 

 

「あー……ほら、個性で植物のつる使ってた奴居ただろ?」

 

 

[あー居たなぁ、確か頭にヒッピーが着けてそうなの巻いてる女だろ?]

 

 

「ああ、そいつにまぁ……あれだ、察しろ」

 

 

「ベイビー……」

 

 

 

とりあえず虚空に向かってベイビー連呼してんのどうにかなんねぇか?ぶっちゃけ怖い

 

 

 

“おうおう酷え野郎だな、こんな風にしたのはオマエだってのに”

 

 

‘(ベイビー達が壊されたせいで)穢されちゃった……グスン’

 

 

 

待て待て待て、なーに俺ちゃんを陥れようとしてんだ?まぁ確かに俺ちゃんも2.3割くらい関わってるから悪くねぇとは言わないけどよ、流石に責任取れってのはないだろ

 

 

 

“オマエが煽られた時にそのままスルーして逃げに徹すればああならなかったと思うんですが(正論)”

 

 

‘人間の屑がこの野郎(憤怒)’

 

 

 

……それとついでに聞くが出番が無かったから便乗して怒ってることは無いよなぁ?

 

 

 

“そうだよ(全ギレ)”

 

 

‘当たり前だよなぁ(激おこぷんぷん丸)’

 

 

 

……なんかゴメン

そう思った瞬間、横からドンッと衝撃が走り危うく横転しそうになるもギリギリのとこで耐え、体勢を立て直した。一体何が起きたと確認しようとウィーゼルに聞こうとした時にダニエルとジョニーが爆弾を投下した

 

 

 

 

“あっそうだ(唐突)、この辺にぃアイスマンとボンバーマンがいるらしいっすよ?”

 

 

 

‘しかも、真っ直ぐこっちに向かってるぜ?ハッキリわかんだね’

 

 

 

前を向くと轟と爆豪が目の前まで接近していた。その距離、約1m。このままハチマキを取らせまいとウェイドは咄嗟に緊急回避しハチマキの強奪を防いだ

 

 

 

だが

 

 

 

「発目っ!!」

 

 

発目は身体のバランスを崩しATから転落してしまった。ウェイドはウィーゼルの声に気付き、無理矢理ATを操作し発目が地面とキスする間一髪のところで回収に成功した

 

 

 

[あっぶねぇ!無事かはっちゃん!?]

 

 

「は、はい、ご迷惑をおかけしm」

 

 

「大丈夫か発目!?怪我は!?どこも痛くないか!?」

 

 

「え、ええ大丈夫d「ほんとか?擦り傷とか?無いのか?」あの鏡さn「なんだ?やっぱりどこか痛いのか?」か、顔が近いです////」

 

 

 

……なんか俺ちゃん(AT)の上で青春起きてるんだけど黙ってた方がいい?いや黙るか(自問自答)。にしてもまあ、ウィーゼルやるなぁ。手握った挙句、超至近距離で聞くとか中々出来ねぇぞ

 

 

 

“そうだな、まずオマエには出来ねぇな(嘲笑)”

 

 

‘そうだよ(便乗)’

 

 

 

ブチッ

この時、俺ちゃんの中の何かが切れ、気付けば軽くブレーキを踏んでいた。まぁこの時の俺はすこーしばかし悪戯がしたくなっちまってな。え?競技中に悪戯するな??悪いが俺ちゃんの辞書には載ってないな

 

 

 

「……あーしまった間違えてブレーキ踏んじまったー(棒読み)」

 

 

 

ああそうだ、突然だがもし普通に走っていた車がいきなり止まったら前にいくよな?それを今やったらどうなると思う?()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

「きゃっ!」

 

 

「うおっ!?」

 

 

 

そしてすかさず落ちないように絶妙に操作し()()()()()()()()()()()()ような体勢をして

 

 

 

チュッ

 

 

「「!?」」

 

 

 

あたかも事故のように見せかけチューさせる。はい完璧!流石俺ちゃん!天才だぁ!!(自画自賛)

 

 

 

[おーい大丈夫かぁー?(棒読み)]

 

 

「えっあっだい、だいじょぶ」

 

 

「//////」

 

 

 

プププッ、お互い顔真っ赤でやんの。しかもこれだけじゃないぜ

 

 

 

『ヒュー!事故とはいえ、こいつは甘い青春を送ってるチームがいるなぁ!!』

 

 

『いや、故意の間違いだろ』

 

 

『恋か、確かにそうだな!全く、オレの学生時代の時もこんな甘い青春送りたかったぜぇ!!』

 

 

『……なんか食い違ってないか』

 

 

 

実況と共に巨大モニターにキスシーンがデカデカと映し出される、それも鮮明に。観客席からはヒューヒューと歓声が聞こえる。え?肝心のお二人はどうかって??

 

 

 

「あの……鏡さん、私はその……気にしてませんから////」

 

 

「えっあっああ、うん」

 

 

 

はっちゃんが顔真っ赤な状態で両手で口を隠しながらウィーゼルをフォローしてる一方、ウィーゼルは放心状態だな。目にハイライトついてないのがポイント高ぇな

 

 

 

“うわー”

 

 

‘最低かな?’

 

 

 

最低?最高の間違いだろぉぉ!?見ろよ、はっちゃんの顔を!すんげぇ女の顔してるぜ!これにはポール・マッ◯ートニーも満面の笑みでワイン飲みながら愉悦部してるわ!!

 

 

 

“それならカ◯ルのおじさんでも良かったんじゃね?”

 

 

‘それかジ◯ムおじさんだな’

 

 

 

それは悲しくなるからやめとけ、色んな意味で

 

 

 

『さあ!残り時間まで後1分だぁ!一体1位になるのは何処の誰ダァ!?』

 

 

 

おっとなんやかんやで残り1分か、成る程ザ・ワールド。俺ちゃん、このまま逃げ切ってスーパーウ◯マンのデス・◯ターと第2デス・◯ターの間に俺ちゃんのサ◯ス(意味深)を挟んでキャッキャフフフするんだ……

 

 

 

“おっ待てい(江戸っ子風)、露骨なフラグ建築は死を意味するってばっちゃが言ってたゾ”

 

 

‘じっちゃも理想を抱いたまま溺死するぞって言ってた’

 

 

 

はっ(失笑)、そんな簡単にフラグ回収するわけないだろいい加減にしろ

 

 

 

“そうか、今の状況を見ても言えんのか?”

 

 

‘志村〜後ろ後ろ〜’

 

 

 

ん?後ろ??

 

そう振り返った矢先、轟が後10㎝あるかないかのところでウィーゼルのハチマキに手を掛けようとしていた。多分、委員長の個性で近付いたんだろうな、全く気付かんかったしな。そう考えながら、また無理矢理方向転換しながら屈みハチマキ強奪を防ぐが、逃がさんとばかり両脚部を凍らされてしまった。やっぱ対策取られたか

 

 

 

「おい!?ヤベェぞウェイド!!」

 

 

[あーなんだ落ち着けって後30秒だからこのまm「俺達、全員に狙われてるぞ!!」……え?]

 

 

 

辺りを見回すと、ジリジリと詰め寄りながら俺ちゃん達を中心にA・B組問わず全員に囲まれていた。あれ?これってかなり不味いのでは??

 

 

 

「どどどうするんですかウェイドさん!?もう私のベイビーはないですよ!?」

 

 

「言っとくけど、ウチもこの人数相手に守れないからね!?」

 

 

[……]

 

 

 

うーん、やらかしたなこりゃ。というか復帰早いなお二方。にしても対策なぁ……スモークかフラッシュ焚いたところで逆に利用されて詰むし、だからと言って何もしなけりゃやられるし……どうすっかなこれ。ああ、そういや駅前のケーキバイキング行きてぇなぁ、放課後行くか(現実逃避)

 

 

 

「……なぁウェイド、頼みがある」

 

 

[ああうん、なんだ?(現実逃避中)]

 

 

「ウェイドには……を頼みたいんだが出来るか?」

 

 

[ああ……ん?(現実帰還)、ちょっと待て。それ本気で言ってんのか?遠回しに死ねって言ってるもんだぞ??]

 

 

「そうだ……それにお前不死身だろ」

 

 

[ハァ〜……こういう時に限ってそれ言うのは卑怯だぞ]

 

 

「で、やんのか?やらないのか?」

 

 

[これしか選択肢がねぇからやるに決まってんだろJK]

 

 

 

そう言いながらATを鎮座させコックピットを開け、ウィーゼルから()()()を受け取るとATに巻き付けた

 

 

 

[あと30秒、それまで耐えてくれよ俺のAT]

 

 

‘ガ◯ンダムTBかな?’

 

“だからサイコ・◯クを乗れとあれほど”

 

 

 

お黙りっ!集中力が切れるだろぉ!?

そう思いながら、再びコックピットの中に戻るとメモリーを差し込んだ。差し込んだ瞬間、メモリーに【now lording】の文字が浮かび上がるのを見届けるとコックピットを閉め、俺ちゃん達はATから飛び降りた。ATって鎮座させた状態でも意外と高さがあるのか、足痺れたわ

 

 

 

()()ちゃんと起動すんのかよウィーゼル?」

 

 

「一応起動するはずだ」

 

 

「しなかったら?」

 

 

「……知らん!」

 

 

 

結局、運頼みかよチクショウ!こんなことならアイ◯ンマンのアーク◯アクターをこっそり取り外す方がまだいいわ!!

 

 

 

『残り15秒!さぁ一位を手にするのは何処のドイツだぁ!?』

 

 

「うおぉぉぉぉぉ!!」

 

 

 

プレゼント・マイクの声と共に囲んでいた奴ら全員が俺ちゃん達に向かって来た。真っ先に俺ちゃん達に近付いてきたのは緑谷だった。緑谷との距離僅か2m、全周囲から来てる奴らの距離は3m。普通なら緑谷からハチマキ奪われた挙句、集団リンチを喰らうと思うだろうな。だが、そうはいかなかった・・・いや、ならなかった。理由か?そりゃお前、ちゃんと起動したからな

 

誰も乗っていない無人状態のATから無機質な声が聞こえてくる

 

 

 

【Loading complete, suicide starte】

 

 

 

言い終わった瞬間、ATが光り大爆発を起こした。どうやら勝利の女神は俺ちゃん達に微笑んでくれたようだな。あっそういえば、これ俺ちゃん達も巻き込まr

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緑谷side

 

 

 

あともう少し……そう、あともう少しでハチマキを取れるはずだった。なのに、まさか宇井戸くん達があんなことをやるなんて予想外だった

 

 

周囲を巻き込んでの自爆

 

 

これには僕も対策の仕様がなかった。咄嗟に常闇くんが個性を使ってくれたおかげで怪我はしなかったけど、やっぱり5000兆ポイントを取れなかったのは悔しかったなぁ

 

 

『Time Up!さーてそんじゃあ早速上位4チーム見てみようか!!』

 

 

時間終了の合図がなり、皆糸の切れた人形のように立ち崩れた

 

 

『最初から最後までポイントを奪われることなく守り続け、最後はド派手に周囲を巻き込んで自爆したイカれた奴ら!1位、宇井戸チームだぁ!!』

 

 

「スッゲー焦げくせぇ」

 

「そりゃ俺ちゃんが肉盾になったからな」

 

 

……毎回思うけど、なんで無事なのかな宇井戸くん。目の前で爆発起きたら普通は大怪我するのに、何故か頭アフロになるだけで無事だし

 

 

『続いて2・3・4位の発表だぁ!時間押してるから1位みたいな感じでの説明はカットしてパパッといくぜ!2位、轟チーム!3位、爆豪チーム!4位……マジか!?まさかの同点、心操チーム&緑谷チームだぁ!!』

 

 

「えっ?」

 

 

おかしい、僕らのポイントはそんなに高くなかったはず。そう考えていると後ろから肩を叩かれ振り向くと、()()()()を持っている常闇くんがいた

 

 

「警戒の薄くなっていた頭の方(持ちポイント)を頂いておいた。緑谷、お前が諦めずに追い込み生み出した宇井戸の隙だ」

 

 

『えー協議の結果、なんと異例で以上の5組が最終種目へ進出決定だあぁぁー!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

 

「へぇ〜、最終種目は5組が進出か。これまた珍しいね」

 

 

薄暗いバーのカウンターに座り肘をつきながらグラスに入っている氷をカラカラと鳴らし、テレビの画面を眺める男。場面は変わり、CMが流れた

 

 

「……」

 

 

「ん?どうかしたかい黒霧?胃薬いる??」

 

 

「……いえ、相変わらず無茶苦茶だと思っていただけです」

 

 

「そっか、にしてもまぁ……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

男はATが爆発する瞬間に宇井戸が鉄板のようなものを持ち、仲間を庇う瞬間を見ていたのだ

 

 

 

(真っ先に自分を犠牲にするあたり彼はずっとこうするんだろうね……誰も止めない限り。やっぱりこちら側に取り込んで教育した方がいいかもしれないな)

 

 

 

そう思いながらチラッと横を見ると隣に居たはずの少女が居なくなっていた。もしやまた向かって行ったのかと思い黒霧に聞くが

 

 

 

「……黒きr「葬ならトイレですよ」……そっか」

 

 

 

どうやら杞憂だったようだ。最近は前より感情が豊かになり嬉しい反面、理性のストッパーが壊れており1度暴走すると手がつけられなくなるのが悩みであった

 

 

 

(うーん……まぁいいか。彼なら面倒見てくれるだろうし……決して押し付けてる訳じゃないから大丈夫、うん)

 

 

 

面倒を押し付ける気満々であったがその思いは彼には届かず、男も後々胃薬を頼らざるを得ない状況になるのはまた別の話

 






文章おかしいのは許して(切実)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ハァ・・・ハァ・・・ハイボクシャ?トリケセヨ、イマノコトバ!!


筆が進んだので投下
R-18編投下しました


 

宇井戸side

 

 

 

 

 

 

 

やあ、俺ちゃんだ。午前の部が終わってやっと昼休憩になり、今からみんな(といっても俺ちゃん含めて4人)と飯を取ろうとしていたとこなんだが

 

 

 

「たべよ。翔」

 

 

 

 な ん で い ん の ? 

いやほんと自分の立ち場わかってるのか?バレたら速攻でプロヒーローが来てボコボコにされて逮捕だぞ?マジで勘弁してくれよ……

 

 

「あのなぁシーちゃん、ここ何処だと思う?」

 

 

「?……ヒーロー予備軍育成施設??」

 

 

「……その言い方だと犯罪者予備軍つくってる感じだからやめようか」

 

 

まあ確かに意味は合ってるけど言い方がね。話が逸れたけどなんで来た?つか、どっから侵入した?それとその可愛いフリフリな格好はどうした??いつもならそんな格好しないだろ

 

 

「変装して正面から普通に入ってきたけど」

 

 

「ウッソだろお前」

 

 

ザル警備過ぎだろ!?この前の反省全然生かしてねぇし馬鹿だろ。というか黒霧は何やってんだよ、気付けよ

 

 

「迷惑……だった?」(涙目)

 

 

「いやだなぁ、そんなわけないじゃんアゼルバイジャン」(食い気味)

 

(あっぶねえ!!ただでさえ人の目があるってのにここで泣かせちまったら色々とやべぇことになるから気を付けねぇと)

 

 

しゃあない、とりあえずウィーゼルに連絡して……ヨシッ!

ウィーゼルにメールを送信して携帯を打ち終わると同時に腹の虫が鳴った。少し気まづくなったがそれを聞いたシーちゃんはニコリと笑い俺ちゃんの腕を抱えた

 

 

「いこっ」

 

 

「へいへい、人目のないとこで食おうな」

 

 

「♪♪」

 

 

まったく……単純なのか狡猾なのか捻くれてんのか、ハッキリしてほしいぜ。可愛いけど

 

 

「翔っ」

 

 

「ん?なんだ??」

 

 

なにを思ったのか突然、俺ちゃんの手を掴んでシーちゃんが自分の股座n

 

 

 

「いや何しようとしてんのぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

なにしようとしてんのこの娘は!?しかも手がなんか濡れ……え?

 

 

「翔……食べ終わったら、ねっ?」

 

 

……判断間違えたか俺。よしっ逃げるk

 

 

「逃がさないから」ガシィッ!!

 

 

駄目みたいですね(諦め)。てかシーちゃん、力強くね?あっ待って折れる!腕折れちゃうから!!

 

 

「翔」

 

 

「今度はなんだ!?アレか気絶するまでシろってか!??」

 

 

「その……食べ終わったら、さ。クロがケーキ作ってくれたの持ってきたからする前に一緒に食べたかったけど……翔がそんなにシたいならケーキは後でもいいよね?/////」

 

 

「」

 

 

し、しまった……完全にテンパっていらんこと言っちまった。誰か助けて(切実)。はっ、そうだジョニー!ダニエル!頼む助けてくれ!お前らが最後の希望なんだ!!

 

 

‘……悪いんだけど、俺ら幻聴だから助けたくてもな。うん、ドンマイ’

 

 

“その……なんだ、骨は拾ってやる。幻聴だから拾うのは無理だと思うが”

 

 

「翔っ、いこっか」

 

 

その後、俺ちゃんはシーちゃんと一緒に人気がない……というか来ないところで食べた。シーちゃんの手作り弁当は見た目はアレだが味は黒霧にも引けを取らないほど美味しかった。え?食べた後は?俺ちゃんがシーちゃんに美味しく頂かれました(意味深)。いつにも増して激し過ぎて危うく意識飛びかけた、まる

 

 

“まぁ、人気があるとこですると興奮するとかなんとか”

 

 

‘露出魔の気持ちになるのですよっ!’

 

 

悪いがパッションの天使を穢すのはNGだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃

 

 

 

「……」

 

 

「そ、そんなに落ち込まないでください耳郎さん!」

 

 

「……」

 

 

「そ、そうだぞ!多分ウェイドは午後に向けて準備してるだけだと思うしな!ほら、前にもあっただろ?な??」

 

 

「……お弁当食べて欲しかったなぁ」

 

 

耳郎の手には()()()お弁当が2つあった。もう1つは自分のであるとしたら、もう1つは一体誰の分であろうか。それは当事者達のみぞ知る

 

 

((ウェイド/宇井戸さんっ!、早く帰って来い/来て下さい!!)

 

 

なお、ウェイドが帰って来たのは昼食休憩後であり寺島と発目の2人からボロボロになるまでシバかれるとはまだ思ってもいなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、色々(意味深)あって昼食休憩後

 

 

 

『さぁーて、最終種目にいく前にまずはレクリエーションだぁ!参加するしないは自由だ!落ちちまった奴もこれから最終種目に参加する奴も気分転換に存分に楽しめ!!』

 

 

どうやら最終種目前にレクリエーションをやるようだ。まぁ、飯食った後にいきなり激しく動いたら()()()()()()()が出て来ちまうからな。それに体育祭だしこんぐらいの楽しみぐらいないとな

 

 

「そんで最初は……借り物競争か」

 

 

「参加すんのかウェイド?」

 

 

「少しウォーミングアップしたいからな、お前は行かないのかウィーゼル?」

 

 

「俺はパスだな、ウォーミングアップなら1人でしてぇし」

 

 

「あー……それもそうか、お前の個性を考えれば。そんじゃ行ってくるわ」

 

 

「おう、頑張れよ〜」

 

 

ウィーゼルと別れて会場に向かう途中、話し声が聞こえてきた。チラッと覗くと轟と緑谷が話していた。何を言っているかは聞こえなかったが表情から察するにシリアスの匂いがする

 

 

(んー……どうやって話しかけるか)

 

 

“どう見ても首突っ込んじゃいけない雰囲気なんだが?”

 

 

‘そうだよ(便乗)’

 

 

(そうかぁ?……お?終わったみたいだな)

 

 

どうやって話しかけようかと考えていたがその前に話し終わり、轟は何処かへ行ってしまった。1人残された緑谷の表情は険しかった。普通なら話しかけずその場から去るだろうが、ウェイドは気にせず話しかけにいった

 

 

「おーす出久ちゃん、そんな顔してどうしたー?」

 

 

「うう、宇井戸くん!?……いやなんでもないよ」

 

 

「……さっき轟と何話してたんだ?」

 

 

「聞いてたの!?」

 

 

うおっ、ビックリした。いきなり顔近づけるのはNGだぞ。にしても、そんな必死な顔するたぁ……よっぽど聞かれたくない内容か?

 

 

「いや?たまたま通りかかっただけで何言ってるか聞こえなかったんだが、別に何話してたかなんざ聞かねぇよ」

 

 

「そ、そっか……ごめんね宇井戸くん」

 

 

「あーまぁ、気にすんな。人に聞かれたくない秘密なんて誰しもあるんだからよ、例えばスパイ◯ーマンはピー◯ー・◯ーカーが蜘蛛の格好しただけとかな」

 

 

「うん?どういうこと??」

 

 

marvel関連は通じねぇのか、ちょっと泣きそうになる

 

 

「あっそうだ、出久。これから借り物競争に参加するんだが来るか?」

 

 

「ありがとう宇井戸くん……でも、最終種目の為に対策を少し考えたいから」

 

 

「あーそうか……じゃあ俺は行くぜ、がんばれよ。どっかの予選で会おうぜ」

 

 

「うん、宇井戸くんもね」

 

 

まさかの参加拒否されちまったが、普通に考えればそうか。ほとんどの奴らは最終種目の為に対策やらウォーミングアップやらするか。え?俺?楽しみに行きますけど何か??

 

 

“そろそろ始まるぞ”

 

 

‘急げ〜’

 

 

おおもうそんな時間か、ほんじゃまぁ楽しみますか。そして1人になった俺ちゃんは会場に急いで向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『よーしそれじゃあトーナメントはひとまず置いといてイッツ束の間!楽しく遊ぶぞ!最初のレクリエーションは[借り物競争]だぁ!』

 

『ルールは簡単、紙に書かれたモノを取ってくるだけだぁ!偶に人の特徴が書かれている紙が出てくるがそん時は対象者をオンブするなりなんなりして連れてこい!ゴールに到達したら判定機に入れ!判定機に◯が出たらそいつはゴールした事になるが、Xが出たらまた最初からやり直しだから気をつけろぉ!さぁスタート地点に待機しな!!』

 

 

ふぅ、なんとかギリギリ間に合ったぜ。にしても意外と参加してる奴ら多いなぁ。てか、借り物競争なのに人が出てくるとかおかしいと思うが雄英高校だし有りか(洗脳済)。ま、1位目指して頑張るか

 

 

「おーっす宇井戸、宜しく頼むぜ」

 

 

「上鳴!お前もいたのか!」

 

 

「俺/オイラ達もいるぜ!!」

 

 

どうやら俺の他に上鳴、峰田、切島が参加するようだ。よかった、俺ちゃん1人だけだったらかなりヤバかったぞ精神的な意味で。そうこう話していると俺ちゃん達の番がまわってきた

 

 

「宇井戸、騎馬戦では負けちまったが今回は1位取らせねぇぞ」

 

 

「お前だけカッコいいとこ見せるのはズリィからな!後、イチャイチャ見せつけんじゃねぇ!!」

 

 

「そういうわけだから本気でいくぜ?」

 

 

どうやら一筋縄じゃいかないようだ、遊びも本気で楽しむってか?若いねぇ……ところで若干1名だけ全く違う事言ってるが無視しといた方がいいか?

 

 

“頭の片隅に置いておくか右から左に流しとけ”

 

 

‘触らぬ敗北者に祟りなし’

 

 

海賊ネタは色々とアレだからやめとけ。さて、俺ちゃんも本気で取るか

 

 

「位置についてよーい……」パァンッ!

 

 

乾いた音と共にスタートが切られた。真っ先に先頭に立ったのは俺だった。ふっ、ここで耳郎からの逃走術が活きるたぁ人生何が起きるかわからねぇな

 

 

“逃走術関係なくね?”

 

 

‘逃走術X 逃げ足◯’’

 

 

うっせぇ!どれも一緒やろがい!!

 

 

‘“ええ……”’

 

 

ジョニーとダニエルからのツッコミを払いのけつつ、走っていると4枚の紙が置いてあるのが見えてきた

 

 

(どーれーにーしーよーうーかーなー……これかな?)

 

 

宇井戸は1番左端の紙を取ると観客席に向かった。何故開けもしないでそのまま観客席に向かったのか。答えは単純、観客席の近くで紙を開いた方が物が早く取れるからだ。実に合理的である

 

 

(さーて、何が出るかなっと……)

 

 

そして、畳まれた紙を開くと……そこには

 

 

 

 

 

【非童貞】

 

 

 

 

 

「……はい?」

 

 

なんということか、そこには物どころか色々アウトなモノが書かれていた。これには宇井戸もドン引きであった。観客席から探せばいいだろうが流石にこれは大声で叫べない……というより小さい子がいる家族連れもいる為、叫べるはずがなかった。頭のネジはぶっ飛んでいるが、常識まではぶっ飛んではいなかった宇井戸は頭を悩ませた。観客席が無理ならプロヒーローの席に向かうかと思ったが、また別の意味で炎上する事になるのが予測できる為、無理であった

 

 

(アレ?これ詰んでねぇか??)

 

 

どうすればいいかと考えるが、宇井戸に更なる追い討ちがかけられる

 

 

『おーっと、1位は峰田がゴールだぁ!さっきまでビリだったが運が良かったのか、観客席に向かう事なくそのままゴールしたぞ!お題は……ジャージかよ!そりゃ1位になるわ!!』

 

 

「へへっ……残り物には福があるってね」

 

 

『そして2位は切島、3位は上鳴と来た!そんでお題は……鞄と帽子かぁ!』

 

 

「意外と楽勝だったな」

 

 

「ああ……宇井戸は何してんだ?」

 

 

『最後に残ったのは宇井戸だが一体どうした!?さっきから一歩も動いてないぞ!!』

 

 

どうやら気付かないうちにゴールしたようだ。ヤバいぞ、どうする俺。流石に非童貞を連れてゴールなんざ無理だぞ、全国に放送されてんのに。これでもしゴールして全国に流れたら連れて来た奴に絶対に死ぬまで怨まれるぞ。どうすんだよこれ

 

 

もはや無理かと思われたその時、一筋の光が現れた

 

 

 

‘非童貞ならお前でもいいんじゃね?’

 

 

“あー……たしかに”

 

 

……それだ!ナイスだジョニー!今日は焼肉行くぞ!!

 

 

ジョニーの言葉に頷くと宇井戸はそのままゴールに向かった。これで一件落着かと思うがよく考えて欲しい……雄英高校に入って3.4ヶ月しか経っていない生徒の内1人が非童貞と知ったら周りはどうなる?

 

 

“……ん?いや待て、それヤバくないか?”

 

 

‘何が?……あっ(察し)’

 

 

“おい待て!やっぱり今の無し!今すぐ戻れ!!”

 

 

だが時すでに遅し、その事に気づいた時にはもうゴールしてしまっていた

 

 

「はーい、お疲れ様。それで持ってきた紙を見せてねー」

 

 

「ハーイ」

 

 

ゴールに待機していたミッドナイトに見せた瞬間、ミッドナイトの笑顔が凍り付いた

 

 

「……宇井戸くん?この紙に書かれてる人は何処かな〜?」

 

 

「目の前にいますけど(ドヤ顔)」

 

 

そう言うと何故か周りの温度が低くなった

 

 

「……そ、そうね。とりあえず判定しないといけないから入って」

 

(この歳で非童貞って……いやいやまさかね?)

 

 

宇井戸を判定機に入るのを見届け、スイッチを押すと

 

 

〈 ◯ 〉ピコーンッ!

 

 

判定機の頭上に◯の文字が出た。それを見たミッドナイトは開いた口が閉じない程、驚きを隠せなかった。それと同時に冷や汗が止まらなかった

 

 

(ま、まずい。これは流石に放送しちゃいけないやつだわ)

 

 

己の中の本能がずっと危険信号が鳴りっぱなしである程、バレた瞬間、大変なことになるのが目に見えていたが残念

 

 

『やっと宇井戸がゴールしたか!そんでお題は非童貞か!……んあ?』

 

 

この男(マイク)は分からなかったようだ

 

 

 

「え?宇井戸が童貞じゃない??」

 

 

「おまっ……マジで?」

 

 

「おぃぃぃぃっ!?どういうことだよぉぉぉ宇井戸ぉぉぉぉ!!?」

 

 

上鳴と切島は驚愕の目で宇井戸を見る反面、峰田は血涙を流しながら宇井戸に掴みかかっていた。そして更に

 

 

「え?高校生で非童貞??」「早くなぁい?」「そうか?俺も高校生の時に卒業したが」「やりますねぇ!」「はい、不純異性交遊」

 

 

観客席からも戸惑いの声が聞こえてくる。中には変なものも聞こえてきたが気の所為であろう

 

アレ?もしかして俺ちゃんやらかした感じ??

 

 

‘ヤベェよヤベェよ(絶望)’

 

 

“ああこりゃかなり……!? 宇井戸ぉぉぉぉ逃げろぉぉぉぉぉ!!”

 

 

えっ、どうしたダニエル?一体何gガシィッ!

 

 

肩に手を乗せられた瞬間、背後から殺気を感じる。それもかなりヤバいくらい、多分殺気で人を殺せるかと思うほどビンビンに感じる。振り向いてはいけない、そう本能が叫ぶが肩に置かれた手が無理やり振り向こうとさせる。抵抗しようにも身体が思うように動けず、そのまま振り向いてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一体どういうことかな?翔??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「」

 

 

背後に鬼神がいるかと見間違うほど、殺気全開の耳郎がそこにいた。しかも終始笑顔だから更に怖い

 

 

「アイエエエエ!?耳郎=サン!?耳郎=サンナンデ!!?」

 

 

「ねぇ?童貞じゃないってどういうことかな?翔??」

 

 

あ、俺死んだわ(確信)。さっきから肩に置かれた手がメチャクチャ強くなってる折れる死ぬ助けて(切実)・・・・・ん?

 

 

「……(汚物を見る目)」

 

 

「……(擁護出来ないという目)」

 

 

……そっかー、死ぬのか俺。というか誰も助けてくれないのね。周りのプロヒーローも手助け出来ないとか、どんだけだよ

 

 

“安心しろ、死ぬ時は一緒だ”

 

 

‘ I'll be back.....’

 

 

ダニエル……お前だけだよ、俺ちゃんの味方は。ジョニー、テメェも一緒に死ぬだろうが逃がさねぇぞ。そう思いながら覚悟を決めるが、ある1人のプロヒーローからの手助けが舞い降りた

 

 

『え、え〜、先程の判定結果ですがどうやら誤作動みたいだわ。お騒がせしました〜』

 

 

「えっ嘘!?」

 

 

「ミッドナイトせんせー……」

 

 

なんと俺ちゃんの中で助けてくれないであろうランキング1位のミッドナイトせんせーが助け船を出してくれた。その後、色々あったがなんとか免れたぜ……耳郎はずっと疑っていたがな。それにしてもまさかミッドナイトせんせーが助けてくれるとは思わなかった。これからは足を向けて寝れねぇな

 

 

(非童貞って書いたのが私ってバレたら一貫の終わりよ……!なんとしてでも隠し通さないと……!)

 

 

なお、この状況を引き起こした犯人はミッドナイトということは当の本人しか気付かなかった。そして全てのレクリエーションが終わり、いよいよ最後の舞台が幕を開ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

 

 

 

「「……」」

 

 

とある薄暗いバーの中で、男2人が頭をかかえていた。それもそのはず、トイレに行っていたであろうと思っていた少女がテレビで中継されていた体育祭の観客席の端の方に映っていたのだ、しかも見たこともない服を着て

 

 

「……黒霧」

 

 

「……なんでしょうか」

 

 

「胃薬……余ってる?」

 

 

「……どうぞ」

 

 

コトッとカウンターに置かれた胃薬を手に取ると蓋を開け、2.3錠取り出すと水と共に飲み込んだ。どうやら自分も胃薬が必要になってくるかと思うとまた胃が痛くなっていった

 

 

「ただいま」

 

 

「葬!一体何……を……?」

 

 

「……栗の花?」

 

 

噂をすればなんとやら、問題の少女が帰って来た……栗の花の匂いと共に

 

 

「葬?一体何しにいったのかな?雄英高校に」

 

 

「お弁当、翔と食べたかったから」

 

 

「あーそう……それだけ?」

 

 

「何が?」

 

 

「本当に一緒にご飯食べただけ?」

 

 

「うん、最後に翔を食べたけど」

 

 

「なんだそうk……は?葬??」

 

 

「♪♪〜」

 

 

聞き逃せない言葉を聞いたがそのまま部屋の奥へと入ってしまい、問いただすことが出来なかった

 

 

「……」

 

 

「あ、あの大丈夫ですか?」

 

 

「……」

 

 

「あの……」

 

 

「……」

 

 

「き、気絶してる」

 

 

「」

 

 

それから30分後に意識が戻るやいなや自棄酒をし始め、黒霧が本気で止めにかかる羽目になるとは思いもしなかった



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第1ラウンド vsピンクゼノ◯ーフ 宇井戸編


 お ま た せ 。
久々の更新です。
R18の後半はもうちょい待って


 

 

 

宇井戸side

 

 

ヤッホー俺ちゃん(挨拶定期)。レクリエーションが終わり、いよいよ最終種目だ、気を引き締めていくぜ。え?あの後、どうなったかって??……時には知らない方がいいこともあるって事だ(震え声)。ああ、それと組み合わせ決めのくじ引きの時に尾白とB組の誰だっけか……思い出した庄田って奴が辞退しちまった

 

理由はなんでも騎馬戦の記憶がボンヤリとしかないし、自分のプライドが許さないからだと。俺ちゃん的には勿体ないことしてんなと思っているがまぁ気持ちはわからんでもないな。そんな訳で尾白と庄田が降りて目がキマってる鉄哲って野郎とヒッピーの匂いがする塩崎って女が入った、因みにどっちもB組だな

 

ほんでまぁトーナメントはこうなった

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

最初の相手は芦戸か……確かなんでも溶かす個性だったよな?

 

 

“正確には『酸』だな”

 

‘アリエンかな?’

 

“それを言うならエイリアンだろ”

 

 

残念、正式名称はゼノ◯ーフなんだよなぁ。まあ俺ちゃんも最初見た時はエイリアンって呼んでたからそう呼びたいのはわかるが

 

 

“そんで作戦はどうすんだ?”

 

 

そうだな……安定を取っていつもの作戦だな

 

 

‘つまりノープランですねわかります’

 

 

身も蓋もないこと言うなよジョニー。せめてその時の状況判断って言えよ。え?あんまり言ってること変わらない?細けぇこたぁいいんだよ

 

 

「にしてもまぁ、初手から結構ヤバイなウェイド」

 

 

隣にいた寺島が呟いた。それもそうだ、1回戦から洗脳された緑谷が無理矢理意識を取り戻して勝ち取ったり、轟が開始数秒で圧勝したり、上鳴が自爆して負けたり、耳郎が青山の顔面にドロップキック決めて意識刈り取ったり、飯田が発目のベイビー紹介のために使われたりと色々あった……こうして整理してみると情報量が多いしカオスだな

 

 

「そうだなっと、そろそろ行くか」

 

 

背伸びをし首を横に曲げコキコキと鳴らす宇井戸。次は宇井戸と芦戸の試合が始まる。とりあえず上鳴みたいに慢心して自爆しないよう気を付けようと頭の片隅に留める

 

 

「おう、頑張れよ」

 

 

「ああ、決勝で会おうぜ」

 

 

寺島と別れ、会場へと向かう宇井戸。敗北は許されない。あるのは勝利そして優勝のみである

 

 

(宣誓の時に大口叩いて優勝するって言っちまったからな〜……ま、頑張るか)

 

 

結局のところ自業自得なのだが負ける気も微塵もなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

そして会場に入場すると同時に観客席から歓声が上がり、ボルテージは最高潮に達する

 

 

『ヘイガイズアァユゥレディ!?お次は此奴らだあ!!』

 

 

プレゼント・マイクが進行を進め始め、互いに緊張が高まる

 

 

『勝ち取る為なら手段を選ばないクレイジー野郎!ヒーロー科、宇井戸翔!!』

 

『対するは、もしかして先祖にゼノ◯ーフがいたりする?ヒーロー科、芦戸三奈!!』

 

 

独特な選手紹介をし終え、いよいよ戦いの火蓋が切って落とされようとしていた

 

 

「お手柔らかに頼むぜ、あっちゃん」

 

 

「あっちゃん?もしかして私のこと?いいセンスしてんじゃん」

 

 

「そりゃよかった。ところで降参してくれたりは「やだ☆」デスヨネー」

 

 

『そんじゃ早速始めよか!!レディィィィィィイ

 

 

 

 

START!!』

 

 

開始の合図と共に芦戸が酸を作り出し、宇井戸に放った。それを宇井戸は避けー

 

 

バシャアッ!!

 

「ッ!……あ、意外といけるな」

 

 

ーずに左腕を犠牲に身体を守った。酸がどのくらいの痛みか知りたくわざとかかったが弱かったのか、普通に耐えられる痛みであった(例えるなら左腕全体がチクチクしている感じ)。なお酸がかかった左腕は溶けながら再生されている。

 

 

それを見た当の本人は

 

 

「は?ん?え?腕が溶け?あれ??」

 

 

芦戸はまさか当たるとは思わず驚いたかつ、溶けている左腕が徐々に再生されていくのを目の当たりにし頭が理解するのを拒絶し混乱していた。会場にいるプロヒーロー・観客達も同様に

 

 

『おいおいマジか!?宇井戸、芦戸の酸を避けずにモロにくらったああ!!?』

 

『……(やはり避けなかったか)』

 

 

しかし実況席にいた相澤と一部のプロヒーローだけは宇井戸が避けずにわざと当たると確信していた。それもそのはず、宇井戸のこれまでの行動・性格を理解・解析していればわかるものだからだ。障害物競走では自身の身体を犠牲に改造し、騎馬戦では爆風に巻き込まれないように自ら盾となった。では、個人戦では何をするのか。大方、自爆特攻をするかわざと当たり相手が疲労するのを待つかのどちらかになると予想できた。結果は予想通りわざと当たりにいった。が、ここから何を血迷ったのか、まさかあんな行動を取るとは誰も思いもしなかった

 

 

「ちょっと失礼するぜ」

 

 

「え?きゃっ!」

 

 

混乱していた芦戸に近付き、()()()お姫様抱っこをした宇井戸。いきなり同級生からお姫様抱っこされたら誰であろうと抵抗するだろう

 

 

「ちょっ!?何して」

 

 

だがその抵抗は虚しく終わりを告げる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「愛してるぜ芦戸」

 

 

 

「……ふぇ?////」

 

 

皆様方はどう思うだろうか。異性の同級生に突然お姫様抱っこされた挙句、口説かれる……まさに夢物語のようなことが現実に起きている。だが、これはまだ始まったばかり。宇井戸の口から甘い言葉が芦戸の耳に囁かれる

 

 

「最初の相手が芦戸みたいな美人に当たるとは思いもしなかったぜ。これは神から俺ちゃんへのサプライズプレゼントだな」

 

 

「び、美人?////」

 

 

「そうだ芦戸は美人だ。なんなら芦戸のいいところを言ってやるよ。まず、つぶらな瞳が最高だ、まるでブラックダイヤモンドのように輝いてる。「え///まっ、待っt」そんで次は頭にある角だ。なんだその角は?羊みたいでメチャクチャ可愛いじゃねぇか狼に誘ってんのか?「ちょっと///宇井d」そしてその肌、スカー◯ットウ◯ッチも顔負けの美しい肌してるじゃねぇか。もしかして前世は女神だったりしない?」

 

 

ブラックコーヒー10杯ガブ飲みしても足りないくらいの甘い言葉(セクハラじみてるが)を耳元で囁き、芦戸の頭を更に混乱させる宇井戸

 

 

(え、待って。宇井戸って耳郎のことが好きじゃないの!?なんで私!?でも悪い気がしないのはもしかして……////)

 

 

芦戸がその先の事を考えようとした瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい、お疲れさん」

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆっくりと場外に芦戸を降ろした

 

 

「……ゑ?」

 

 

「芦戸さん場外!よって、宇井戸くん2回戦進出!!」

 

 

その先の事を考える前になんと気付けば場外へと出され頭がフリーズした芦戸。それを見た宇井戸はゲス顔で計画通りという顔をしていた

 

余談だが今回の宇井戸の戦法としては2つあったり1つは自爆特攻で、もう1つがダンスバトルであったが突如として頭に先程の甘ったるい言葉で(精神的に)落とし場外へと押し出す作が思い付き決行した次第である

 

だがこの作戦には欠点があった。それは

 

 

『なあ相澤、なんで芦戸は何も抵抗しないで場外に出されたんだ?』

 

 

周りからは何が起きたのか分からないことだ。それもそのはず、ずっと耳元で囁きながら場外へと向かいそっと降ろしただけだからだ

 

 

「芦戸さん、一体何が起きたの?」

 

 

理由を聞くべく主審のミッドナイトが未だに放心状態の芦戸にかけ寄った。声を掛けられた芦戸は意識が戻り涙声でこう言った

 

 

 

「宇井戸に乙女心弄ばれた〜、グスッ」

 

 

瞬間、会場の気温が一気に下がり絶対零度と化した。会場内の女性陣からは親の仇のように睨まれ、一部の男性陣からは哀れみと同情の眼差しを受けていた。どうやら一部の男性陣の中には同じ境遇を経験した者がいるようだ。その元凶となる宇井戸は首が180度回転しそうになるほど目を逸らし口笛を吹いていた

 

 

“だからあれ程やめとけと”

 

‘泣ーかした泣かしーた耳郎に言ってやろ’

 

“多分モニターで見てると思うぜ”

 

‘あっ、そっかぁ’

 

 

『あ、あーとりあえず時間が勿体無ぇから次の試合に行くぜ』

 

 

プレゼント・マイクの進行により宇井戸が2回戦進出になったが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ずびばぜんでじだ」

 

 

宇井戸はあの後、顔の原形が分からなくなるほど耳郎にボコボコにされていた。途中で芦戸が耳郎を止めに入ったが

 

 

「ああいいよ、止めなくて。この馬鹿甘えさせると碌な事しでかさないから」

 

 

そう笑顔のまま告げられ芦戸とその他のA組女子達は止めることが出来なかった。なにしろ目が笑っておらず殺意に満ち溢れていたのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

 

「「……」」

 

 

辺り一面破壊された跡が新しく残るバーに男2人が少し画面にひび割れたテレビを見ていた。その画面に映るのは必死に目を逸らす宇井戸の姿だった

 

 

「……黒霧」

 

 

「……なんでしょうか」

 

 

「……後で彼に請求書送っといて」

 

 

「……医療費も加算しておきますか?」

 

 

「あー……うん、そうだね」

 

 

男2人の格好はまるで猛獣に襲われたかのような、所々服が引き裂かれ、一部の身体はボロボロに崩壊していた。一体何が起きたのかは当時者のみしか知らなかった




口説き文句がキモいな
一体どんな生活してればこんな言葉思い付くんですかねぇ(特大ブーメラン)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

麗日vs爆豪 そして寺島の決意





いや〜今年もあと僅かですね
時が経つのは本当に早いと感じる日々
皆様いかがお過ごしでしょうか?

え?私??
やっと仕事のデスパレードが終わって一息つけるかと思ったら、そんな事は無く絶望しています(白目)


 

 

寺島side

 

 

よお、俺だ寺島だ。さっきまで耳郎がウェイドをボコボコにしていたがやっと気が収まって今はコイツ(ウェイド)の治療をしてやってるとこだ。全く、俺が個性で医療道具出せなかったら一悶着あったぞ。言い忘れていたが俺の個性は『兵器製造』の筈なんだが、どっかの馬鹿のせいで……いやおかげか。なんか知らんが医療関係の道具も作れるようになった……よくよく考えたらなんで作れるのかマジで謎だな

 

 

「ほらよ、これで大丈夫だ」

 

「痛ててててっ、いつも悪りぃなウィーゼル」

 

「悪いと思うなら面倒事起こすなよ」

 

 

と言ってもどうせウェイドのことだ、反省しないでまた何かしらやろかすだろうから忠告しても無駄だろうな

 

 

「そいつは……まぁ、あれだ。善処はする」

 

「そうかよ、にしても」

 

 

宇井戸を一瞥しモニターへと目を向ける寺島。モニターの画面にはボロボロの姿になっている麗日が映し出された。一方、対戦相手の爆豪はまったくの無傷であった

 

 

「……やっぱ相性が悪いか」

 

「ん?ああ、うらちゃんとボンバーマンのことか。まあ確かに悪いが()()()()()()()()()()()

 

「ウェイドもそう思うか?」

 

「俺ちゃんもそう思う。けど問題はどうやって触れるかだな」

 

 

一見、圧倒的に追い込んでいる爆豪が勝つと思うであろうが実際は違う。麗日の個性は『無重力(グラビティ)』。触れた物の重さをゼロにして、宙に浮かせることができる。 つまり麗日が爆豪に触れた時点で勝利は確定したと断言出来る程の強個性であった。が、爆豪も麗日に劣らない個性を持っているかつ、底知らずのスタミナや冷静に警戒していれば後出しであろうと対処出来る反射神経など、高い身体能力を持っていた

 

故に、試合開始と同時に麗日が短期決戦を仕掛けるも爆豪の身体能力の高さにより触れることが出来なかった。が、麗日も屈せず休むことなく突撃を続けるも爆豪に迎撃される。この繰り返しを何度も行なった麗日はジャージ上が破けタンクトップ姿になった。これを見た観客席の一部からはブーイングが起こるも相澤先生の鶴の一声により静まった

 

ここまで上がってきた相手の力を認めているから警戒をしている。本気で勝とうとしているからこそ、手加減も油断も出来ない。それが分からないならヒーローやめて畳の線を数えてろ

 

相澤先生の話を聞いたブーイングを発していた一部の観客は席に着き顔を下に俯いた。偶には良いこと言ってくれるなと思った瞬間

 

 

 

 

 

 

BooooooooooooM

 

 

 

 

 

 

 

耳鳴りが起きるほどの爆音が鳴り響き、モニターの画面が土煙によって映らなくなった。一瞬であったがどうやら麗日は爆豪の個性で破壊され出来た瓦礫を蓄え、流星群のように落とし、武器として使用したようだ。大方、自分を巻き込み、爆豪の出来た隙を狙ったのだろう

 

だが、それを見逃さなかった爆豪は回避せず上面に手を向け、大爆発を起こし正面突破した。土煙が晴れ、モニターには左腕を挙げ何事も無かったかのように態勢を整える爆豪の姿があった。麗日の秘策が破れた今、もはや対抗する手段はなかった。しかし、それでも麗日は諦めず、気を引き締め再び爆豪に突撃を敢行した

 

 

「あ……」

 

 

だが、個性の許容重量が超え地面に倒れ伏した。ミッドナイトが麗日に近付き、容態を確認する。結果は

 

 

『麗日さん……行動不能。爆豪くん2回戦進出!』

 

「〜〜〜〜……父ちゃん……!!」

 

 

これ以上の戦闘は続行不可と判断し、爆豪が2回戦進出となった。モニターでは手をポッケに入れ退場する爆豪とロボットに運ばれリカバリーガールの元へと搬送される麗日が映っていた

 

 

「……惜しかったな」

 

 

寺島がボソッと呟き、宇井戸も肯定するように「ああ」と返事をした。寺島の中では爆豪に対する意識を改めて考え直す必要があると判断した。底がない体力・冷静に判断出来る状況把握能力、そして何事にも対応できるに等しい反射神経……全体的にどれもかなりレベルが高い

 

 

(俺は勝てるのか……?)

 

 

一瞬、自分が爆豪に負ける想像が出来たがすぐに払いのけ、対爆豪対策を考える必要があると理解した寺島は()()()()を思いついた

 

 

(待てよ、これなら……いや駄目だ。そもそも()()()()()()()()()()()()()()()()()……そんなものを使うのか?……どうする)

 

 

深く考えに耽る寺島だが宇井戸に身体を揺さぶられ中断された

 

 

「おいそろそろ時間だぞ」

 

「……あ、ああ、そうか」

 

「……ウィーゼル」

 

 

立ち上がり会場に向かおうとした寺島を宇井戸が呼び止めた。何事かと振り返ると宇井戸は拳を寺島の前に突き出していた

 

 

「今から俺ちゃんからありがたーい言葉をお前に言うぞ。耳の穴かっぽじってよく聞いとけよ」

 

 

フーと息を吐き出し、宇井戸は寺島に向けこう言った

 

 

「いいかウィーゼル。お前はあのボンバーマンに負けるんじゃねぇかって思っただろうが、そんな事は起きねぇから安心しろ。別にボンバーマンを舐めてる訳じゃねぇぞ?確かにアイツは強い、だからなんだ?()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。要は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。な?簡単だろ??」

 

 

 

 

そう笑顔で(マスク越しだが)寺島を鼓舞する宇井戸。それを聞いた寺島はさっき自分が考えていた事が馬鹿らしく思えてきた。こんなにも親友に信頼されているのだ、ならばやる事は1つ。それに応えなければならない

 

 

「簡単に言ってくれるな、まったく……おかげで色々吹っ切れた。サンキュー」

 

「おう、頑張れよ相棒」

 

「ああ任せろ」

 

 

宇井戸の拳と合わせ、礼を言った寺島は会場へと向かい始めた。迷いが払われた今、誰にも負けてたまるものか、その思いだけが寺島の中にメラメラと炎のように燃え上がっていた

 







ちょいとアンケートで寺島の個性で
アンドロイドを作成有りか無しかを取ります


後々、必要なので
アンドロイドキャラは皆様もうご存知の
あの方を出します、口調少しおかしくなるのは許し亭


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第1ラウンド vs箱入りお嬢様 寺島編


今回のアンケ結果でデトロイトのアンドロイドを出すことが決定しました。口調は原作と同じようにしましたがここはこういう方がいいなどの意見がありましたら教えてください。あと評価ください


セメントスがボロボロになった会場を修復し直しOKサインを出すと次の試合への進行を再開した

 

 

『サンキュー、セメントス。さあ気を取り直して1回戦ラストはコイツらだあ!!』

 

 

プレゼント・マイクの掛け声と同時に選手2人が入場し歓声があがる。八百万の表情は緊張でかたくなっていたが目は輝いていた。一方で寺島は無表情であったが八百万の顔を見るとニヤリと笑みを浮かべながら歩み寄り、手を差し伸べた

 

 

「宜しく頼むぜ、お嬢様」

 

「ええ、此方こそ。正々堂々と戦いましょう」

 

 

八百万は快く受け入れ寺島の差し出された手を握手した

 

 

『ヒュー!スポーツマンシップを忘れないとは、こいつは前回よりも良い試合が期待できそうだぜ!!』

 

『私情を挟むなよ』

 

 

実況席の隣の相澤がツッコミを入れるもスルーされ、まもなく試合が始まる

 

 

『ほんじゃま選手紹介といこうか!クレイジー野郎の相棒ことマッドサイエンティスト!見た目が完全に胡散臭い科学者!ヒーロー科、寺島鏡!!』

 

「そんなに胡散臭いか?俺」

 

 

VS(バーサス)、提出されたヒーロースーツがR18禁ヒーロースーツを超えた意外と天然お嬢様!ヒーロー科、八百万百!!』

 

「あれでもかなり修正を加えたものなのですが」

 

 

相変わらず選手紹介が酷いがツッコんだら負けと感じ、特に気にしないことにし、お互いに試合に集中し始めた

 

 

『そんじゃ試合開始といくぜ!REDEY

 

 

 

START!!

 

 

開始の合図と共にお互いに武器を作成し始めるかと思いきや

 

 

「スモーク散布」

 

 

合図の直後、寺島の半径3mに煙が放出された。視界を遮り、死角から攻撃してくるだろうと判断した八百万は巨大扇風機とテーザーガンを創造した。巨大扇風機で煙を飛ばし寺島にテーザーガンを撃ち、無力化する作戦を行おうとした瞬間、煙の中から八百万に向かって突撃してきた。予想外であったが冷静に対応するべくテーザーガンを撃ち放った。が、まるで()()()()()()()()()()()()()()()八百万の腹部に蹴りが炸裂する。咄嗟に防御をとったが勢いが強く1.5m程飛ばされた

 

 

「くっ……まさか正面から来るとは思いませんでしたよ、てらじ……ま……さん」

 

 

八百万が起き上がり顔をあげるとそこに居たのは寺島ではなかった。顔は丸顔のベビーフェイスをしており、目のラインに向かって八の字に開きぎみで、瞳はつぶらなアーモンド型、下がり眉。黒髪のポンパドールのような髪型をしていた。黒のスーツの真ん中ににIの形をした灰色が入った特徴的なスーツに身を包み、左胸には三角の形をした水色の刺繍が入っていた。そして反対側の右胸には、こう描かれていた

 

RK800

 

 

『……おいおいおい、煙の中から現れたのは寺島じゃなくてかなりイケてる野郎が出てきたぞ!?つーか誰だお前!?寺島は何処いった!!?』

 

『(……話は聞いていたが本当に出来るとはな)』

 

 

実況席から叫び声があがるが誰も反応はしなかった。当然だ、会場内にいる全員が驚き、言葉を発せなかったのだ。しかし担任の相澤だけは事前に知っておりこうなることを予想出来ていたが何も言わず黙って見ていた。そして目の前の人物は口を開いた

 

 

「先程は腹部に蹴りを入れてしまいすみません。自己紹介が遅れました、私はコナー。マスター寺島に製造されたアンドロイドです」

 

 

硬直していた八百万に綺麗に一礼するコナーと名乗った人物にざわめく会場

 

 

「えっ誰」「うわっ凄い美形」「アンドロイド?あれが??」「どっからどう見ても人間じゃねぇか」「惚れたわ」

 

 

どこかに飛んでいた意識を取り戻し、コナーと相対する八百万はテーザーガンを構えながらコナーに寺島が何処にいるのか問いをかけた

 

 

「……はっ、そ、そうですのね。ところで寺島さんh「ここだ」

 

 

背後から声がすると同時に頭に固いものが突き付けられた。感触からして銃口だと判断した八百万は身動きが取れなかった

 

 

「よくやったコナー。上出来だ」

 

「このくらい簡単ですよ。ところでマスター、透明化を解除しないのですか?透明化のままですと姿が判らないと思いますが」

 

「ああ、そうか」

 

 

そう言った瞬間、八百万の背後からスーッと寺島が現れた。八百万は自身の背後には誰もいなかった筈だと思っていたがまさか透明化しているとは思わず驚きを隠せなかった

 

 

「っ!……まさか最初からこのつもりでしたの?」

 

「そうだ。1つ言っておくが別に舐めてかかった訳じゃない。本気でやるからこそ、こうしただけだ」

 

「正確には私が囮になり、夢中になっているところをマスターが背後から忍び寄り無力化する作戦でした。結果は成功し、現在に至ります」

 

「ご丁寧に説明ありがとよ」

 

「いえ、これも仕事ですから」

 

 

コナーが淡々と八百万に説明する姿を見た寺島はまたかと呆れ、頭を掻きながら溜息を吐いた

 

 

「それで?どうすんだ八百万?降参するか??」

 

「私も現状からして降参することを推奨します。そもそも貴女程の力では到底私達に及びませんので、その方がお互い怪我をしないで済みます」

 

涼しい顔をしながらコナーが八百万を(悪気はなかったが)煽った

 

 

ブチッ

 

 

八百万から何かがキレた音がした瞬間、回し蹴りを寺島に当てた後、コナーに向かってテーザーガンを発砲した。寺島とコナーは咄嗟に避け八百万から距離を取った。八百万の表情は般若の面を被っているかと見間違うほどの形相をしていた。ガチギレである。現に八百万の周囲にはいつの間にか大砲やミニガン、その他諸々の武器が設置されていた

 

 

「やってくれたなコナー」

 

「何がですか?私はただ本当のことを言ったまでですが」

 

「……やっぱお前嫌いだわ」

 

「そうですか」

 

 

一見、寺島とコナーが八百万から距離を取って話しているように見えるが実際は八百万の弾幕からギリギリ避けながら話していた。飛んでくる物は大砲の玉や弾丸、矢などetc....極めつけには何故かぬいぐるみやテレビまで飛んできた

 

え?原作じゃそんなこと出来ないだろって??

怒りに身を任せれば何でも出来るってそれ1番言われてるから(暴論)。流石に避けきれないと判断した寺島は人2人が隠れることができる展開シールドを設置し八百万の弾幕からなんとか凌ぐ

 

 

「どうすんだよこれ、近付けねぇぞ」

 

「成る程。マスター、私に良い考えがあります」

 

 

ふと考えたコナーは良い作戦が思いついたのか、寺島の顔の前に人差し指を立てた。言動が無能司令官に見えたのは幻覚だろう

 

 

「なんだ?まさか激しい弾幕の中でタップダンスでも踊りながら近付いて倒すってか??」

 

「まあ、確かにマスターのおっしゃったことに近い行動を取りますが大丈夫です」

 

「……マジで言ってんのか?冗談じゃなく」

 

 

冗談で言ったことが近いと言われ嫌な予感がし、顔の表情が固まり冷や汗が流れた寺島。そんな寺島の事などを知らないコナーは作戦内容を説明していった

 

 

「先程、マスターのご友人宇井戸の戦法を拝見したのですがあれは使えます。ですので、マスター。私が囮になりますので同じことをしてください」

 

「できるかぁっ!!」

 

 

ここでコナーが宇井戸が芦田にした事をやれと提案された寺島は人生の中で1番になると思うほどの大声を出した。まだ少ししか喋ったことがないクラスメイト、しかも異性相手に宇井戸と同じ行動をするのはここから先の学校生活が(精神的に)ヤバくなるのは確実だった

 

芦田や耳郎、麗日や葉隠ならまだなんとかなりそうであったが全くと言っていい程、八百万とは(授業の時にペアになっても)話したことはなかった。仮にしていたとしても挨拶くらいであった。それ程、接点がゼロに近いというのにこのアンドロイドは宇井戸と同じ行動を取れと言うのだ

 

え?USJ襲撃された時に一緒に行動していただろって??耳郎を間に挟んでやり取りしてたから実質話していないんだよなぁ(遠い目)

 

 

「それではマスター、後は宜しくお願いします」

 

「はっ?」

 

 

寺島が葛藤していたことに気付かず、八百万の弾幕が薄くなったタイミングを見計らったコナーは飛び出し八百万に迫った。八百万はコナーが飛び出してきたことに驚いたものの冷静にRPG7を創造し、照準器をコナーに合わせ構えてた。そしてトリガーを引き、撃ち放った。弾頭がコナーの顔をギリギリかすめるが爆発せず、そのまま真っ直ぐ飛んでいき

 

 

 

寺島が隠れている展開シールドに接近していた

 

 

「おいマジかっ!?」

 

 

寺島はRPGが飛んで来ていることに気がつき回避するが少し遅かった。RPGは展開シールドに着弾し爆発と爆風が起きる。爆風に巻き込まれた寺島は受け身を取りダメージを少なくするが展開シールドの破片が寺島の右脇腹をかすめた

 

 

「っ!」

 

 

幸運にもジャージが破れただけで一大事にはならなかったが、目の前に八百万がいるのに気がつくのが遅れた

 

 

「チェックメイトですわっ!!」

 

 

隙を見せた寺島に創造した警棒を寺島の脳天に振りかざす八百万。このまま寺島の脳天に叩き込まれると思いきや

 

 

「悪いがそうはさせない」

 

 

寺島の前に立ち、両腕で八百万の警棒を防いだコナーだが

 

バキャッ!

 

想像以上の衝撃がコナーの両腕に襲いかかり、コナーの両腕は使い物にならなくなった。千切れかけた両腕からビチャビチャと青い血が地面に滴り落ちた

 

 

「マスター!何をしているんですか!貴方にはまだやるべき任務があります!!」

 

 

両腕が千切れかけてなお、八百万の攻撃から寺島を守り通すコナーは未だ行動しない寺島に一喝した

 

(そうだ、何をやっているんだ俺は。アイツがあんなになるまで時間を稼いでいるんだ。なら俺は)

 

コナーの一喝で意識が戻った寺島は()()()を製造し八百万の背後に近付いた。コナーと戦っている八百万は気付くはずもなく寺島の接近を許していた

 

 

「はあっ!」

 

「ッ!」

 

 

八百万はとうとうコナーを地面に倒れ伏させたが、背後にいる寺島に気付くのが遅れた。八百万は急いでに振り向き何かしら迎撃しようとした瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「結婚してくださいっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寺島に求婚された

 

 

 

「「「「……」」」」

 

『……はい?』

 

 

辛うじて声を出せたのは実況席に座るプレゼント・マイクだけだった。会場内は先程まで活気溢れていたとは思えないほど不気味な静けさが会場を包んだ

 

一方で求婚された八百万は

 

(え?なんですの?振り向いたらいきなり寺島さんに指輪を出されながらプロポーズされたのですが?一体どういう……はっ!まさか、まさかそういうことですの!?し、しかし寺島さんには幼馴染の発目さんがいたはずでは!?え!?もしかして!?もしかして発目さんのことはそういう目で見ておらず私の事を好意に思っていたのですか!?今まで授業の時にペアになっても話してくださらなかったのは単に恥ずかしがっていたからなのですか!?なんですか!?これが俗に言う‘つんでれ’というものなのですか!?ああしかしお父様とお母様にはなんと相談すればいえその前にこれからのことや産まれてくる赤ちゃんの名前や結婚式はどこで挙げるかハネムーンはハワイとドバイどちらにするか決めませんとああそうでしたわこれからは寺島さんではなくあなたと言った方がry)

 

 

顔を真っ赤にしながら混乱していた

 

一方で求婚した寺島は

 

(あれ?俺なんで八百万にプロポーズしたんだ?ん?つーかなんで俺指輪出してんだ?おいおいおい?待て落ちつけ俺、今何をしたか整理しろ。まず指輪を出して膝をついて八百万にプロポーズしたな、うん?やってることアイツ(宇井戸)よりかなりヤバいことしてねぇか?いやしてるな。というかなんでプロポーズした俺?え?何?もしかして心の何処かでそんな風に見てたのか俺?マジ?ヤベェよどうすんだよやってることアイツ(宇井戸)と同類どころかそれ以上じゃねぇか。あれ?そういえばこれ全国放送だよな?ということはこれ八百万の親御さんも見てる可能性があるよな?あっ(察し)おいおい俺死んだわ。ヤベェよどうすんだよ実は嘘でしたなんて言えねぇよ責任取るしかねぇよヤベェよ養育費とか慰謝料とかどうすんだよいっそのこと銃器の密売するか?いやそんなことしたらムショ行きどころか社会的に抹殺されるじゃねぇかいやその前に娘を誑かしたクソ野郎呼ばわりされて海に沈められるかそうだなきっとうん短い人生だったなああにしてもry)

 

顔を真っ青にしながら混乱していた

 

 

 

そんな百面相している2人に人影が忍び寄る

 

 

 

「周囲の安全を確保するまで無防備になるのは危険ですよ、MS.八百万」

 

「えっキャッ!」

 

 

勢いよく突進してきたコナーが八百万にタックルし八百万を場外に押し飛ばした

 

 

「「あ」」

 

『……し、勝者、寺島くん!2回戦進出決定ぃ・・・』

 

 

本来なら湧き上がる歓声が何一つ聞こえず、会場内はある人物を凝視した

 

 

「作戦が上手くいきましたねマスター。まさかマスターがそこまでやるとは思いませんでした。が、結果的に2回戦進出決定しましたので特に問題はありませんね」

 

 

涼しげな顔で寺島に話しかけたコナー。微妙にドヤ顔しているような気がするのは気の所為だろうか。だがまあ、とりあえず言えることは

 

 

「……コナー」

 

「なんでしょうか?」

 

「……やっぱお前嫌いだわ」

 

 

大事なこと以外でもう二度とコイツを作らないようにしようと固く誓った

 

 

 

 

 

 

 

 

なおこの後、修羅の顔をした発目に折檻もとい説教されたのは言うまでもない



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第2ラウンド vsザ・委員長 宇井戸編+α

台風が過ぎ去り安堵し、いつもの日常が戻ったそんな日。皆様いかがお過ごしでしょうか?

私は台風の中、出勤しかけましたが今回は何とか出勤せずに済みました。この台風の中、出勤とはもしかしてうちの会社ヤバいのか?(今更感)


宇井戸side

 

 

 

よお俺ちゃんだ。いよいよ第2回戦だ、相手は飯田もとい委員長だな。俺ちゃんの予想があってれば多分短期決戦しかけてくるだろうな。え?理由?そりゃお前、飯田はサラマンダーよりずっと速いからに決まってるだろ

 

 

『おーーーーっと!耳郎ここで塩崎の腹部に回転蹴りをぶち込んだぁー!まともにくらった塩崎は吹っ飛ばされるも白線ギリギリで留まったぁ!お互いすでに消耗しきっている中、勝利を手にするのは一体どっちだぁ!?』

 

 

モニターに目をやると奮戦している耳郎と塩崎の姿が映った。どちらともボロボロになっており、一部から素肌が見え隠れしている。あ、下着っぽいの見えた

 

 

「にしても耳郎すげぇよな。植物操るB組の女とほぼ互角でやり合ってるんだぜ?俺はてっきり塩崎が勝っちまうと思っていたが耳郎の奴、植物のツルを避けながら接近して蹴り殴りしてるんだぜ?なあウェイド」

 

「ああそうだな」(下着の色は白、か)

 

「……お前今、違うこと考えてねぇか?」

 

「気のせいだ」

 

 

疑われたが顔色変えずに言うと「そうか」と呟き、寺島はモニターに視線を戻した。というか何で違うこと考えてるってわかるんだよエスパーかよ

 

 

“そりゃお前、長い付き合いなんだからわからなくはないだろ”

 

‘そうだよ(便乗)’

 

 

まぁそうか。それはそれとして再びモニターに目を向けると塩崎が倒れ伏し、耳郎が右手で拳をつくり空に掲げた。どうやら耳郎が勝ち取ったようだ

 

 

『塩崎さん、続行不能!よって勝者、耳郎さんに決定!!』

 

 

歓声が湧き上がると同時に選手達に拍手が送られる

 

 

「まさか負けるとは思いませんでしたが、貴女との試合は楽しかったです。頑張ってください耳郎さん」

 

「うん、ウチも楽しかったよ。ありがとう塩崎さん」

 

 

担架に運ばれていく塩崎と握手し共に退場する耳郎

 

 

『いや〜こっちも中々良いもん見せて貰ったな!あれが俗に言う女同士の友情の芽生えってか?か〜、青春してんねぇっ!!』

 

『確かにお前にはなかったもんな』

 

『心えぐんのやめてくんない?いやマジで』

 

 

相変わらず実況席ではコントみたいなことが起きてるがそろそろ準備しないとな

 

 

「次は委員長か……最初から仕掛けてくると思うかウィーゼル?」

 

「さあな、だが警戒しとくことに変わりないだろ?」

 

「だよなぁ」

 

 

寺島と話しながら軽くウォーミングアップし身体を温めながら対策を考える

 

 

(確か委員長のレシプロなんとかは10秒しかもたねぇとか言ってたな。となると、短期決戦仕掛けてくるとして委員長は何をしてくる?)

 

“10秒で出来る事はぶっちゃけ多々あるが2つぐらいしかないぜ。場外に落とすか意識刈り取って続行不能にさせるか”

 

‘まぁ相手はあの委員長だしあんまり怪我させたくないとかで1発でかいのぶち込んだ後場外に落とすんじゃねぇか?’

 

 

ジョニーとダニエルが珍しく俺ちゃんにアドバイスをくれた。なんだお前ら?今日はいつにも増してやけに優しいな。変な物でも食ったか??

 

 

“そりゃお前、勝ちにいくからに決まってるだろ”

 

‘言わせんなよ恥ずかしい’

 

 

はぇーそうかそうか。なら勝たないとな・・・・終わったら焼肉食いに行くかお前ら

 

 

‘“その前に俺達幻聴だから食えないんだが”’

 

 

そうこうしていると寺島に肩を叩かれ振り返ると時計を指差して試合が始まる事を教えてくれた

 

 

「おいウェイド、時間だぞ」

 

「ん?そうか、じゃ行ってくる」

 

「おう頑張れよ」

 

 

寺島と別れ会場に進む途中、廊下で前から誰かが歩いてきた

 

 

「あっ翔じゃん。何してんの?」

 

 

歩いてきたのは耳郎だった。大方、塩崎と話終わり待機部屋に戻る途中だったのだろう

 

「何って、次は俺ちゃんの試合だから会場に向かってる途中だけど」

 

「あーそっか。ウチらの次、翔と飯田の試合だっけ」

 

「そゆこと。ほんじゃ行ってくるぜ」

 

「いってらっしゃい……ね、ねぇ翔」

 

 

会場に行こうとしたら耳郎に呼び止められた。まさかまだ殴り足りないってのか?俺ちゃんもうサンドバッグは嫌なんだが

 

「なんだ?」

 

「あ、あのさ、その……翔はさ、す、好きな人とか……いたり、する?」

 

 

モジモジしながら変な事を聞いてくる耳郎。突然何聞いてんだ?

 

 

「いやいるよ目の前n「LIKEじゃなくてLOVEの方だから」お、おう」

 

 

なんか一瞬、覇気があったんだが気のせいか?いや気のせいだな(自問自答)

 

 

「あー……まぁいるにはいるが。それがどうかしたか?」

 

「ふーん……そう。もう行ってもいいよ、また後で聞くから」

 

「? そうか」

 

 

耳郎が一体何を聞きたかったのかよくわからなかったが、急いで行かねぇとな。だがまたしても耳郎に呼び止められ少し苛立った

 

 

「あっ、あと」

 

「今度はなんだよ」

 

 

あれか?もう口説くなよってか?

おいおい言っとくが俺ちゃんはそっちの趣味はねぇからな耳郎……ないよな??

 

 

「頑張ってね」

 

 

そう言うと耳郎は顔を近づけ宇井戸の頬にキスをした。自分でも恥ずかしかったのか顔を真っ赤にし小走りでその場を去っていった

 

 

「……」

 

 

1人その場に残された宇井戸は耳郎にキスされた頬を摩り、何が起きたのか整理していた

 

 

(……成る程そう来たか。おいジョニー、ダニエル)

 

“なんだ?結婚式会場探せってか?今の時期だともう埋まってると思うが”

 

‘ブーケトスやってみたい・・・みたくない?’

 

 

ジョニーとダニエルはどうせまた耳郎は最カワだの結婚したいだのと言うと思い適当にあしらおうとしたが返ってきたのは予想外の言葉だった

 

 

(5秒で終わらすぞ)

 

 

‘“……は?”’

 

 

いきなり何を言ってるんだコイツは?と思うジョニーとダニエルだが頭を切り替え、何故そのようになったのか聞き出した

 

 

“……とりあえずなんでそうなった”

 

(耳郎にキスされた→ヤル気出た→行動で示したい→5秒で終わらす)

 

‘うわっ単純’

 

 

ジョニーとダニエルはこれを聞いて呆れたが本人はメチャクチャやる気であった為、何も言わなかった(面白そうだから放置した)

 

そうしてやる気に満ち溢れた宇井戸は会場へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ヘイガイズアァユゥレディ!?お次は此奴らだあ!!』

 

 

実況席の声と共に選手が入場し会場は盛り上がりをみせる

 

 

『異性を口説いて場外に落とし女の敵とまで言われ始めたクレイジー野郎!ヒーロー科、宇井戸翔!!』

 

「さっきより紹介が酷くなってんな」

 

『対するは、サポート科に騙され企業にアピールする為に道具として使われ、試合に勝って色々失ったスピードスター!ヒーロー科、飯田天哉!!』

 

「あ、あれはしょうがないだろ!あんなにお願いされたら断れないだろう!!」

 

 

前より酷くなっている選手紹介に声を荒げた飯田。俺ちゃん的にどうせ言ったところで意味ないと思うから何も言わんぞ

 

そんなこんなでいよいよ試合が始まる。勝つのはトップクラスのスピードの飯田かそれとも不死身の狂人、宇井戸か。はたして

 

 

『準備はいいかっ!?レディィィィィィイ

 

 

スタート!!

 

 

そして戦いの火蓋が今、切って落とされた

 

 

開始と同時に飯田はレシプロバーストを発動し宇井戸に急接近し、顔面に蹴りを放つが予想していた宇井戸は冷静に避ける

 

だが飯田も避けられることを想定していた為、何度も宇井戸に向かって蹴りを放った。しかし宇井戸も負けておらず飯田の猛攻を回避し続けて場外ギリギリまで下がった

 

 

『おーーーっと!?どうした宇井戸!?さっきまでの勢いは何処にいったぁーー!?』

 

 

前回の試合と一転して回避に転じている宇井戸に実況席のプレゼント・マイクが叫ぶ一方、隣にいる相澤は宇井戸の戦法に気付いた

 

 

(ああ、成る程。そういうことか。確かにこれなら無駄な体力を使わずに済むな。実に合理的だ)

 

 

そんな宇井戸の戦法に気付かず、猛攻を続ける飯田は焦っていた。それもそうだ、何度も何度も常人では見えない速さで蹴っている筈なのにことごとく全て避けられたのだ

 

 

(なんで!?なんで当たらないんだっ!?)

 

 

残り6秒を切り欠け、飯田は更に焦りが溜まっていった。だからだろうか、徐々に場外ギリギリまで下がっているのに気が付かなかったのは

 

 

ガッ

 

 

「こうも上手くいくとは思わなかったな」

 

「なっ……!?しまっ!!?」

 

「これで、終わりだぁ!!」

 

 

宇井戸は隙を突いて飯田の襟首を掴み、背負い投げをし場外に叩き落とそうとした

 

 

 

「くっ!まだだぁっ!!」

 

 

だが場外にギリギリ落とされる寸前に飯田はエンジンを最大出力でふかし落下軌道を修正した。結果、場外には落ちず宇井戸から距離を取ろうとするが

 

 

プスンッ

 

 

「……ッ!!!」

 

 

10秒経ち(Time Over)、飯田は膝をついてしまった。膝をついた飯田に宇井戸が近付き、屈んで飯田と同じ視線になり、投降するよう促した

 

 

「チェックメイトだ委員長」

 

「くっ……降参する」

 

 

飯田は顔を(しか)めながらもこれ以上身体は動けず残念だが降伏した

 

 

「飯田くん、降参!勝者、宇井戸くんの勝利!!」

 

 

「ほらっ委員長、立てるか?」

 

「すまない宇井戸くん」

 

「なあに気にすんなって。こういうのはお互い様だろ」

 

「そうか……」

 

 

飯田に肩を貸し共に退場するが飯田の顔は暗く何か思い詰めていた

 

こうして飯田vs宇井戸は宇井戸の勝利となり、次の試合へと進んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同日 某所

 

 

 

まだ真昼だというのにそこは薄暗く人気も無いに等しい裏路地にプロヒーローが血溜まりの上で倒れていた。意識は遠のきつつあり非常に危険な状態であった。プロヒーローの私物であろう無線機から叫び声が聞こえてくる

 

 

『ーーちら保須警ーーーー援頼ーー!』

 

 

様子からみて何か事件があったのだろう。ああしかし、ちと煩いな

 

バキャッ

 

無線機を靴で踏み潰し粉々にすると再び静寂が訪れた。ああ全く何故この世は汚れた獣で溢れかえっているのだろうか

 

カツカツカツ

 

後方から誰かが此方に向かってきている音がする。大方、プロヒーローか()()()()のどちらかだが後者であろう。もしたかがヒーローの皮を被った獣にしてやられるのなら私が今この場で殺すだろう

 

 

「富……名声……権力……どいつもこいつもヒーロー名乗りやがって……ハア……」

 

 

後方からやって来たのは顔と両腕を包帯で包み、首元にボロボロのマフラーを巻き、血で汚れた刀を持った男が現れる。身体は血で塗れていたが自身の血ではなく獣の返り血であろう

 

 

「そうだ……どこもかしこも、ヒーローと名乗る獣ばかりだ……貴様もそう思うだろう……」

 

「ハア……そうだ、その通りだ()よ……コイツらはヒーローなんかじゃねぇ……彼だけだ……」

 

 

血が垂れる刀を舌で拭い取り鞘に納め、倒れたプロヒーローに目をやると目が血走り苛立ち、納めた刀を取り出そうとするが師と呼ばれた男に止められる

 

 

「……それ以上よせ……貴様も、そいつらと同様、獣になるのか……?」

 

「ハア……申し訳ありません……師よ……」

 

「あぁ……気にするな……獣共は堪らぬ血で誘うものだ……」

 

 

男を静止し空を見上げる師と呼ばれた男。顔から上は薄汚い包帯で巻かれており、服装は神父と呼ばれるに相応しい格好であったが血で汚れ赤黒く変色していた。顔からして御年配であろうにも関わらず、周りの空気からは覇気を感じる。かなり手練れであることがわかる

 

 

 

「オールマイト……匂い立つなぁ……えづくじゃあないか……ハッ、ハハハッ、ハッハッハッ……」

 

 

 

 

裏路地に老いぼれた殺人鬼の乾いた笑い声が響くが誰も気付きはせず、全ていつもの日常へと消えていった




話は変わりますがこのサイトがアップデートして使用楽曲情報とかなんかあるんですがこれ本文で歌詞を載せる時に楽曲コードやらないといけないんすねぇ〜

面倒くさそう(小並感)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

積み重なった憎悪は復讐という名の獣と化す

ある夫婦の元に1人の少年が生まれた

 

その少年は、素質・環境共に恵まれ、ヒーローとなる素地を全て持って生まれきたと過言ではない程の素質だった

 

だが、少年の人生は決して幸福なものではなかった

 

長らくNo.2ヒーローの父親は、いつしか自分の力では平和の象徴を超えることは不可能と悟り、その代替策として自分の力を受け継いだ子供()を平和の象徴を超えるNo.1ヒーローに育て上げることを決意した

 

そのために「都合の良い個性を持っていること」だけを理由に配偶者を選び、その結果として誕生した「最高傑作」が少年だった

 

強力で優れた"個性"を持って生まれた少年は、父親によって己の目的の為の駒‥‥ヒーローになることを強要され、5歳の頃から泣いても吐いても止まらない虐待・暴力に近く、人権をほぼ無視している特訓を施されてきた

 

そんな日々の中で、常に少年の側に立ち続けた母親は、彼にとっての唯一の心の支えであった

 

一方の母親は、ヒーローへの夢と父親への恐怖の間で苦しむ少年の愛情とNo.1ヒーローに固執する余り暴走する父親との板挟みの中で、徐々に精神的に追い詰められていった

 

ある日、ついに限界を迎えた母親は、自分の実家に電話で子育てについて相談していた際、話の内容を少年に聞かれたことに動揺し、戸口から覗いていた少年の顔の左側に父親の面影を見て、衝動的に熱湯を浴びせ、こう言い放った

 

 

 

ーーーーお前の左側が憎い、と

 

 

 

この事件を切っ掛けに少年の母親は父親によって精神病院に隔離され、それ以降、長きに渡る療養生活を過ごすことになった

 

この件から少年は、父親に対し強い憎悪・恨みを抱くようになり、母親を苦しめ狂わせた父親の存在、更には自分の身体の父親の面影を強く拒絶するようになった

 

ヒーローへの純粋な憧れは屈折し、いつしか少年は母親の個性のみでNo.1ヒーローになることで、No.2ヒーローである父親を「完全否定」することに固執する()()()()

 

 

 

 

そう、本来なら少年は父親を「完全否定」することに固執する筈だった

 

 

あの事件が起きるまでは

 

 

 

今から3年前の夏の出来事だ

 

その日はいつも通りの日だった

夏休みに入り、友人達と遊びに出かける学生。日差しが肌を焼くような暑さでも、仕事の為と言い聞かせ、ハンカチで汗を拭き取りながら次の営業先に向かう社会人。社会人同様、目が死にながらも炎天下の中、パトロールを行うプロヒーロー

 

少年もいつも通り、夏休みの課題を終わらすべく図書館に向かい、夕方まで居続けるつもりだった。途中、母親が入院している病院を通り、外から見える母親を一瞥し、図書館に向かった。長期休暇や偶に暇な時は図書館に向かうのだが、その際に少し遠回りになるのだが母親が入院している病院の前を通り、外から見える母親を一瞥するのだ

 

 

この日もいつも通りの日常が始まり、何事もなく1日が終わるかと思われた

 

 

夕方になり、広げていた課題をまとめ、少年は帰路に就き始めた。家に帰る時も病院の前を通り、母親を一瞥していくのだが、その日は警察とプロヒーロー、マスコミや野次馬が病院の前に集まっており、騒がしくなっていた

 

人混みが多く、通れないと判断した少年は別の道を行こうとしたが、ある事に気付いた。ブルーシートが母親がいる部屋の所だけ隠されていたのだ。少年は近くにいた野次馬の1人に何があったのか聞いてみた

 

 

「ん? ああ、実はな、病院にヴィランが侵入して殺人が起きたんだってよ。確か13人くらい殺されたって聞いたが‥…全く酷ぇことしやがる」

 

 

どうやら病院で殺人が起き、この騒ぎになったようだ。夏だというのに少年の背中に冷や汗が流れる。嫌な予感がする。そう、本能が警告を鳴らしている。だが、少年の事情を知らない野次馬は淡々と話していった

 

 

「しかも、その殺された内の1人‥…女性だったか、かなり遺体の損傷が激しいとか何とかって言ってたな。まだ若かったらしいな、可哀想に」

 

 

それを聞いた瞬間、少年は人混みを無理矢理掻き分け、病院に入ろうとするが病院の前に立つ警官に止められた

 

 

「ちょ、ちょっと君!?何してんだ!?立ち入り禁止が見えないのか!?」

 

「‥…は‥…」

 

「ん?」

 

「‥…母は‥…‥…無事なんですか」

 

 

聞いてはいけない、見るな、帰れと本能が叫ぶが、それでも無事であって欲しい事を願い、母の安否を確認したかった。それを聞いた警官は目を細くした

 

 

「‥…‥…君、名前は?」

 

「‥…轟…轟、焦凍です」

 

「‥…‥…‥…‥…マジかよ」

 

 

少年の名前を聞くと警官は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべた。再度、母親が無事か、少年は警官に聞こうとするが此方に向かってくる人影が見えた

 

 

「おい、どうした」

 

「せ、先輩」

 

「坊主、悪いがここから先は関係者以外立ち入り禁止だ。とっとと帰んな」

 

「いや、この子は」

 

 

いきなり現れて、帰れと言われた少年は普段以上に感情に身を任せ、襟元を掴み怒鳴った。周りから注目されるが、そんな事気にしてはいられなかった

 

 

「俺は関係者だ!母は無事なのか!?答えろ!!」

 

「…先輩、この子、例の女性の‥…‥…」

 

「‥…そうか、とりあえず離してくれ」

 

 

少年は掴んだ襟元を離し、警官2人を睨んだ。警官2人は少し話した後、少年について来るよう言い、病院の中の一室へと入っていった。一室に着くと席に座るよう促された。その後、少し小太りの警官が入り、少年の反対側の椅子に座った。見た目からして、この事件の責任者もしくは上の人物だろう。男は机の上に資料を置き話し始めた

 

 

「まず、君は‥…轟冷の息子さんでいいんだよね?」

 

「はい‥…‥…あの‥…‥…」

 

「何かな?」

 

「…母は‥…無事…なんですか‥…?」

 

「‥…‥…‥…」

 

 

少年が母親の安否を聞くと男は顔を暗くし、数秒、下に俯いた後、顔を上げて話していった

 

 

「‥‥残念だが…君のお母さんは亡くなった」

 

「‥…‥…」

 

「‥…すまない」

 

 

少年の嫌な予感は的中した。母親が殺された。自身の顔に熱湯を浴びせられてなお、少年は母が…母が唯一の心の支えだった。少年の心は今にも壊れそうになるも表情には出さず、もう1つ質問した

 

 

「‥…遺体の損傷が激しいと聞いたのですが」

 

「!!‥…何処でそれを」

 

「何が起きたのか教えてください‥…包み隠さず全部」

 

 

少年の質問を聞いた瞬間、男は驚愕した。何処で情報が漏れたのかと。それと同時に目の前の少年が事件の内容を教えてくれと頼まれたが内容が内容である。男は流石に話す事は無理だと言おうとするが少年は覚悟を決めていたのを目にし、少し悩んだ後、話す事にした

 

 

本日、午後15時17分頃にヴィランが病院に侵入

まず、受付にいた看護師3名と待っていた患者8名を斬る

階段を上がりながら看護師2名と患者5名を斬る

3階に着くと廊下にいた看護師1名と患者3名を斬る

そして3階の315病室の患者1名を斬った

 

23名の内、13名が死亡した最悪な傷害殺人事件が起きた

 

中でも、遺体の損傷が激しかったのが3階の315病室にいた女性だった。遺体には腹部に貫かれた跡があり、即死であったにも関わらず何度も何度も身体を斬られた形跡があった。まるで狂った(愉しんでいる)ように

 

 

「‥…‥…以上だが、大丈夫か?」

 

「‥…‥…‥…ええ」

 

 

少年は警官に弱々しい声で感謝し椅子から立ち上がり、帰路に就こうとする

 

 

「本当に大丈夫か?なんなら家まで送ろうか??」

 

「入りません‥…失礼します」

 

 

警官の心配に目もくれず、少年は扉を閉め、病院から出た。途中、近くにいたマスコミに取材されかけるが走って家に帰った。病院から逃げるように

 

 

 

 

 

家に着き、自室に戻った少年はドアに背もたれ崩れた。そして膝を抱え、泣いた。何故、母は残忍に殺されたのか。何故、母だけ身体をグチャグチャにされる程、斬られたのか。何故

 

 

 

何故、(少年)は母に会いに行かなかったのか。母とは、いつでも会いに行けた筈だ。なのに(少年)は‥…‥…

 

 

 

‥…‥…テヤル

 

 

どのくらい経ったのだろうか。気付けば、時刻は21時を過ぎていた。少年は立ち上がるとベッドに放り投げたスマホを手に取り、情報を集めた。ネットニュースを見ると、そこには病院を襲撃した記事が載っており、タップすると全面記事が表示された。それでも情報が少なく、少年はそこから更に情報を集めていった

 

数時間後、とある掲示板にて、病院を襲撃したヴィランの写真・監視カメラの動画が載っており、ヴィラン名まで分かる事が出来た

 

 

「コイツが‥…」

 

 

‥…‥…シテヤル

 

少年の中の憎悪と恨みが渦巻いていき、それは段々と大きくなっていった。そして憎悪は殺意へと、恨みは復讐と変わっていき

 

 

「母さんを‥…、!」

 

 

‥…‥…ロシテヤル

 

 

「お前だけは‥…俺が‥……!!」

 

 

‥…‥…コロシテヤル

 

 

少年は心に決めた。母を殺したヴィランは自らの手で復讐すると。そして母に会わなかったことを後悔した少年は受け継がれた母の個性だけでヒーローを目指すことを

 

 

 

 

だが少年はヒーローにはなれない

 

いや、正確には"ヒーロー"とは名乗れない

なにせ、少年のやろうとしてる事はヒーローという名を盾にし、復讐をするのだから

 

 

それはまさしく、身を投じ、醜い獣と化すだろう



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第2ラウンド vs厨二病烏 寺島編



待たせたな(開幕土下座)

仕事が忙しすぎて書いてる暇もなければ、小説の書き方まで忘れたおかげで投稿が遅くなりました。すまぬ(´;ω;`)

前より文章がおかしくなってるのは許して(切実)


短いながらも激しい攻防戦の末、宇井戸が勝利をつかみ取り、宇井戸vs飯田戦が終わった。会場のボルテージは再び最高潮に達し、次の試合へと移る。

 

 

『さぁ会場も再び盛り上がってきたぜ~! ほんじゃあ、第2回戦ラストを飾るのはコイツ等だぁ!!』

 

 

実況の掛け声とともに選手が入場し、

軽くウォーミングアップを始めていた。

お互い、準備は万端である。

 

 

 

『聞き飽きているリスナーもいると思うが、進行の都合上悪いが付き合ってもらうぜ! そんじゃ選手紹介だ!』

 

 

実況のプレゼント・マイクの声が会場に響き渡り、再びふざけた選手紹介が始まった。

 

 

『クレイジー野郎に続いてクラスメイトの異性にプロポーズしたマッドサイエンティスト!結婚式には呼んでくれよな?ヒーロー科、寺島鏡!!』

 

「紹介がさっきより悪化してるんだが」

 

『VS、シード枠だったから今のとこ活躍が全くなし!ヒーロー科、常闇踏影!!』

 

「・・・・・・・むぅ」

 

 

もはや誰もツッコまなくなった選手紹介が終わり、

第2回戦ラストの試合が始まろうとした。

両選手に緊張が走り、そして

 

 

『そんじゃ試合開始といくぜ!Are you REDEY....

 

 

 

 

 

 

 

START!!

 

 

開始の合図と共に常闇が先手を仕掛けてきた。

 

 

「いけっ!黒影(ダークシャドウ)!!」

 

「アイヨッ!」

 

 

常闇の声に反応した黒影(ダークシャドウ)(自身)を大きくし寺島に襲い掛かる。対して寺島はSIG SAUER P320を製造し黒影(ダークシャドウ)の攻撃を避けながら迎撃した。はたから見れば常闇が戦局を有利に押しており、寺島の防戦一方に見えるが実際は違った。

寺島は黒影(ダークシャドウ)からの攻撃を避けながら、常闇の手足を狙い発砲していたのだ。

 

しかし、寺島の狙いを知った常闇は黒影(ダークシャドウ)に命令し、攻撃しながら寺島の発砲した銃弾を防いだ。

 

つまるところ、隙を見せた瞬間にどちらかの勝利が決まる程の攻防戦が行われていた。

 

 

「ちっ・・・・そう簡単にはいかせくれないか」

 

「フッ・・・・いつまで俺の闇に耐えられるか見物だな」

 

「おおそうかい、なら俺も頑張らねぇとなぁっ!!」

 

 

軽口を叩きながら寺島は残弾0になったSIG SAUER P320本体とマガジンを黒影(ダークシャドウ)に放り投げ、即座にMP 40とM67破片手榴弾を製造した。放り投げられた拳銃を弾き飛ばし、寺島の隙を見逃さなかった常闇は黒影(ダークシャドウ)に追撃させた。

 

そしてとうとう、黒影(ダークシャドウ)の攻撃が寺島に当たる。

 

 

「オラァッ!」

 

「クソッ!・・・・・・やべ!?」

 

 

黒影(ダークシャドウ)の攻撃に当たった寺島は咄嗟に両腕を交差させ防御したが、衝撃によりMP 40のマガジンが場外へと飛ばされてしまった。このまま一気に押し切ると判断した常闇はさらに黒影(ダークシャドウ)に追撃をさせる。寺島は黒影(ダークシャドウ)の猛攻にギリギリ避けながら、手榴弾の安全ピンを抜き、常闇に向かって転がした。

 

 

「余所見は厳禁だぜ?」

 

「ッ!、黒影(ダークシャドウ)!!」

 

 

常闇は黒影(ダークシャドウ)に命令し影を大きくさせ、爆発から逃れるが気付けば目の前にいた寺島が消えていた。瞬間、直感で何かを感じ取った常闇は黒影(ダークシャドウ)に後方に大きく跳躍させた。すると

 

 

 

BoooooooooM

 

 

 

さっきまで常闇がいた場所に突如として爆発が起きた。爆発に土煙が舞うが強風により直ぐに晴れ、常闇から少し離れた位置に寺島が弾頭がないRPG-7を構えていた。どうやら手榴弾を爆発させた後、常闇の背後に回りRPG-7を製造し撃ったようだ。

 

 

「・・・・・おいおい今のを避けるとかマジか」

 

「どうやら勝利の女神は俺に微笑んでいるようだな」

 

「そんなら俺には笑いの神様が微笑んでいるんかね」

 

 

寺島は自嘲しながら空になったRPG-7を場外に放り投げ、今度はレミントンM870を製造した。

接近戦に持ち込むようだ。

 

 

「なぁ常闇、そろそろ決着(ケリ)つけようぜ」

 

「いいだろう、受けて立つ」

 

 

そう言った瞬間、両者共に地面を蹴り出した。

互いに距離が1メートルあるかないかぐらいに近付くと黒影(ダークシャドウ)が右腕を大きく振りかぶり寺島に放った。

だが、それは悪手だった。黒影(ダークシャドウ)が大きく振りかぶったことで常闇の隙が出来た瞬間を見逃さなかった寺島は黒影(ダークシャドウ)の放ったパンチをギリギリで避け、黒影(ダークシャドウ)の後ろで隠れていた常闇の腹部にレミントンM870を撃ち放った。弾丸はそのまま常闇の腹部へと吸い込まれ、弾けた音と共に後方へと常闇は吹っ飛ばされた。

 

 

「グッ・・・・!」

 

「さぁてフィナーレといくか」

 

 

吹っ飛ばされ地面に倒れた常闇に寺島は接近し、常闇の襟元を掴み場外へと放り投げた。が、黒影(ダークシャドウ)が場外に出まいと腕を伸ばし地面に爪を食い込ませようとしたが寺島がそれを許さず、地面に届く前に黒影(ダークシャドウ)の腕を狙い撃った。

 

 

「ギャンッ!!」

 

「これで終わりだ」

 

 

黒影(ダークシャドウ)の腕は弾き飛ばされ、常闇はそのまま場外へと飛ばされた。

 

 

「常闇君場外!寺島君準決勝進出!!」

 

 

激しい攻防戦の末、寺島の勝利となり、全ての第2回戦は幕を閉じた。そして、いよいよ準決勝が始まろうとしていた。

 

 

 

 





※寺島の使用している銃火器は基本的に特製のゴム弾を使用しています。爆発物も威力をかなり弱めた代わりに爆風などを強化した物になります(今更感)。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第3ラウンド vs貧乳はステータス 宇井戸編

明けましておめでとうございますみません(開幕滑り込み土下座)。仕事が年末までだったので更新出来ませんでした。

本当に申し訳ない(某クソ映画の博士並感)

更新速度は月1を目指すので許し亭
それでは、ほんへドウゾ



 

 

 

 

宇井戸side

 

 

やっほー、皆んな俺ちゃんだ。

久しぶりだな。元気だったか?

え?誰に向かって言ってるかって??

そりゃ、この更新速度クソザコナメクジを読んでる画面の前のアンタだ。大丈夫か?飯ちゃんと食ってるか??

 

 

“開幕メタ発言は申し訳ないがNG”

 

‘ダメだぞぉ♡’

 

 

おいおい、いいじゃねえか少しぐらい。現にこうやって話すのも俺ちゃんの番が来るのも久しぶりなんだしさぁ。もっと、こうパーっといこうぜ。パーっと、な?

 

 

“相変わらずテンション高いなコイツ”

 

‘お、そうだな(適当)’

 

 

そういうお前らは何時にも増して態度が冷たいな。まあ、それはそうと次の試合の相手は.....耳郎か〜どうすっかなぁ

 

 

“言っとくが最初の試合みたいな不意打ち(口説く)は無理だからな”

 

‘お、そうだな(bot並感)’

 

 

知ってる。つか、耳郎相手に口説気落とせると思うか?

 

 

‘“無理だろ”’

 

 

だろ?いやほんとマジでどうすっか.....やっぱ早期決着か?

 

 

「おいウェイド」

 

「あ?」

 

「手を出せ」

 

 

耳郎対策を考えていると背後から寺島が話しかけてきて手を出せと言ってきた。アレか?握手したと同時に電流が流れる玩具でも着けてんのか?残念だったな、俺ちゃんを騙そうなんざ100年早いぜ

 

 

「悪いがバラエティでよくある電流ドッキリはもう飽きたぞ。俺ちゃんを騙したいならレバノン料理を持ってくるんだな」

 

「ちげぇよ。次の試合は耳郎が相手だろ? ならコイツが必要だと思ったんだが。それとレバノン料理ってなんだよ」

 

 

どうやら寺島は俺ちゃんの為に対耳郎の物を作ってくれたようだ。あーもうほんと好き、そういうとこだぞ寺島ぁ! まぁそれは置いといてお前、そんな見た目でメーデー民じゃないのか。俺ちゃん少しショック

 

 

“誰も彼もがメーデー民じゃないと思うんですけど(名推理)”

 

‘レバノン料理=メーデー民とか頭おかしいんじゃないのぉ〜(kwsk並感)’

 

 

なんでや! レバノン料理知ってる奴は大抵メーデー民だってネットの教えてエロい人が言ってたんだぞ!!

 

 

「そろそろ時間だぜ、ウェイド。ほらよ」ヒュッ

 

「おっ、と。えーと.....成る程、こう使うのか。ありがとよウィーゼル、ほんじゃ行ってくる」

 

「おう、決勝で会おうぜ」

 

 

寺島から渡されたブツを受け取り、アリーナへと向かった。にしても寺島.....お前これ、どう見ても()()だよな。ありがたく使わせて貰うけどよ

 

 

 

 

 

 

 

「あっ、いた。鏡さん何処に行ってたんですか? 探したんですよ?」

 

「発目か。いやなんだ、少しな」

 

「ふーん.....それはそうと渡したんですか()()

 

「ああ勿論。偶には仕返ししないとな」

 

「・・・・・勝てますかね?宇井戸さん」

 

「大丈夫だろ、ウェイドだし」ニヤァ

 

「うわー凄い悪い顔してますね。まぁ、そういうところも含めて好きなんですけど

 

「なんか言ったか?」

 

「いえ何も。それよりも準備しなくていいんですか? 次の試合は鏡さんの番ですよね」

 

「そうだったな、そんじゃ戻るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

 

『ヘイガイズアァユゥレディ!? いよいよ、後半戦だぜ! 準備はいいかぁ!!?』

 

 

実況席にいるプレゼント・マイクの声と共に選手が入場し会場は歓声が沸き立ち、盛り上がりをみせる

 

 

『使える物は何でも使う! やりたい放題のオンパレード! 頭のネジはちゃんと締めたか!? ヒーロー科、宇井戸翔!!』

 

 

「おう、準備万端だぜ」

 

“なお、頭のネジは全部緩んでいる模様”

 

‘いつも通り平常運転だな’

 

 

VS(バーサス)、実は意外と脳筋だった!? クレイジー野郎の保護者! ヒーロー科、耳郎響香!!』

 

 

「待って、え、何? 確かに中学時代、そう呼ばれてたけど、え? 公認なの? 嘘でしょ??」

 

 

どうやら学校公認らしい。それもそのはず、耳郎が宇井戸達(バカ共)の暴走を止めてる光景を何度か見た教師陣が耳郎に任せれば大丈夫だと考えていたからだ。まぁ実際のところは耳郎に面倒ごとを押し付けているだけだが

 

 

「おー、とうとう学校公認か。良かったな耳郎」

 

「コロス」(全然良くないんだけど)

 

 

他人事(ひとごと)だと思っている宇井戸に本音と建前が逆になるほど耳郎はキレた。そんな事は露知らず、宇井戸は寺島から渡されたブツを確認した

 

 

(さぁて、問題はコイツを使いこなせるかだが.....まぁ何とかなるか)

 

 

そして、プレゼント・マイクの声と共に宇井戸VS耳郎の試合が

 

 

『準備はいいかっ!?レディィィィィィイ

 

 

スタート!!

 

 

始まった。

開始と同時に耳郎が地面を蹴り、宇井戸に近付き腹部に回し蹴りを放った。だが宇井戸も負けておらず、耳郎の放った回し蹴りを受け流すと耳郎の足を掴み投げ飛ばそうとする。

 

が、耳郎はこれに反応し、個性のイヤホンジャックを巧みに使い宇井戸の目を潰そうとした。しかし宇井戸は咄嗟に感知し耳郎の攻撃を避けるが隙が生まれてしまった。隙を見逃さなかった耳郎は宇井戸にボディーブローを放った後、距離を取り、態勢を整えた。

 

 

「・・・・痛ってぇー、中々いいもん喰らったぜ」

 

「さっきの結構本気で殴ったんだけど何でピンピンしてんのアンタ」

 

「そりゃ俺ちゃんがみんなのアイドルだからさ」

 

「ほんとアンタって奴は.....」

 

 

耳郎は宇井戸に呆れながらも隙を見せないよう、警戒しタイミングを伺った。

 

 

「ほんじゃ、そろそろ本気出すか」

 

 

そう言うと宇井戸は銀色の棒を取り出した瞬間、棒の先端から緑色の光が発光し始め、それはまるで

 

 

ライトセ◯バーじゃねぇぇかッ!!

 

 

実況席からツッコミが入るが、当の本人達はそれどころではなかった

 

 

「ヒュー、想像してたより意外と取り扱いやすいな」

 

「はあッ!? アンタ何持ってんのよッ!!?」

 

「見りゃわかるだろ? ジェ◯イの騎士が持つ光る棒だぞ??」

 

「見ればわかるわ! そうじゃなくて....ああもう、ほんとロクなことしでかさないんだから!!」

 

 

耳郎も頭を抱えながら宇井戸にツッコむ。耳郎の人生の中でもトップクラスの問題だろう。理由? 例えば学生が自宅でミサイルを作ったら世間はどうなると思う?? 

 

 

『・・・・・アイツの技術力どうなってんだ』

 

『全くその通りだぁ! というか、宇井戸まだ学生だよな? お前の受け持つ生徒どうなってんだよぉ!?』

 

『俺が知るかよ。勝手にアイツ.....いや、アイツらがやってるだけだ』

 

 

開発企業や軍事企業が喉から手が出るほどの欲しい技術力でもあるが、世間からすれば危険人物待ったなしだろう。

 

まぁ、宇井戸の近くに住んでいる近隣の住人からすれば変人ではあるが普通にしていれば困っている人がいたら手伝ってくれる近所の兄ちゃんと(とら)えているが。

 

 

「それはそうと隙ありィッ!!」

 

「しまっーーー」

 

 

耳郎の気が逸れている隙を突いて瞬時に近付くと宇井戸はラ◯トセイバーを振り下ろした。

 

だがーーー

 

 

 

 

 

 

スカッ

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・ゑ?」

 

「えっ?」

 

『え?』

 

「「「「「え?」」」」」

 

 

・・・・・・・試しにもう一度耳郎に向けて振ってみる

 

 

 

 

スカッ

 

 

 

 

「・・・・・・・これ、ホログラムかよ」

 

 

 

なんということでしょう。一見本物のライトセイ◯ーかと思いきや、実は光る部分はホログラムだったのだ。これには会場全体もビックリ

 

 

「・・・・・・そおぃッ!!」

 

「!?」

 

 

一足先に意識を取り戻した宇井戸は未だ固まっている耳郎の脇の下に両手を潜り込ませると持ち上げ、場外へと投げ飛ばした。投げ飛ばされた耳郎は宙を舞い、そして

 

 

「・・・・・ハッ! じ、耳郎さん場外! 勝者、宇井戸くんの勝利!!」

 

 

そのまま場外へと落とされた。

え?抵抗しなかったのかって??

するにしても遅過ぎたのだ

 

 

「・・・・・・腑に落ちねぇ」

 

“あー.....まぁ、勝ったんだし。別に、な?”

 

‘実質不戦勝(ボソッ)’

 

 

 

こうして、耳郎VS宇井戸の試合は宇井戸の勝利となり、次の試合へと進む。締まらない試合であったが。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

準決勝 VSボンバー卿 寺島編


月1更新すると言ったな。
アレは嘘だ。


いやほんとに申し訳ない。
アレから色々あり過ぎて1度
メンタルがやられてしまいましてね。

まあ、色々あったんですね。はい。
ともかく、久しぶりの更新となりますが
多分文章がおかしくなっているかも
しれませんがご了承ください。

それでは色んな意味で長らくお待たせ致しました。






 

 

 

宇井戸side

 

 

やあ、皆んな俺ちゃんだよ。

久しぶりだな。

かれこれ4ヶ月ぶりの再会だぜ?

もっと喜んでいいのよ??

 

 

“申し訳ないが開幕メタ発言はNG”

 

‘そうだよ(便乗)’

 

 

相変わらず冷てぇなあ。少しくらいデレてもいいんだぜ?

 

 

“失せろ”

 

‘だが断る’

 

 

ヒデェ言われようだな、ほんと。

ああ、そうだ。それはそうとウィーゼル(あの馬鹿)何処いきやがった。見つけ次第、ギッタンギッタンのケチョンケチョンにしてやる。

 

 

“何処いったって.....そりゃお前”

 

‘試合会場なんだよなぁ’

 

 

・・・・・マジ?え?もう始まってんの??

 

 

“ほら、試合を見にあくしろよ”

 

‘もう始まってる!(手遅れ)’

 

 

それを早く言ってくれよ、ケビン&ジニー。

 

 

“俺はダニエルだっつってんだろ顔面金◯野郎”

 

i'm jony. f◯ck you. (俺はジョニーだ、fu◯k野郎)

 

 

そんな怒んなって、牛乳飲むか?

 

 

‘“はよ行け”’

 

 

ああはいはい、わかりましたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

 

『さぁて、こっからはいよいよ準決勝だ!気合い入れてけよお前ら~! ほんじゃあ、準決勝戦に挑むのはコイツ等だぁ!!』

 

 

実況の掛け声とともに選手が入場し、

睨み合いながらウォーミングアップを始めていた。

お互い、準備は万端である。

 

 

 

『そんじゃ、恒例の選手紹介だ!』

 

 

実況のプレゼント・マイクの声が会場に響き渡り、ふざけた選手紹介が始まった。

 

 

『どんな手段でも勝てば官軍! クレイジーにしては理性が有り余ってる戦闘狂! ヒーロー科、寺島鏡!!』

 

「別に戦闘狂じゃないんだよなあ.....それはともかくお手柔らかに頼むぜ」

 

『VS、女子供だろうと容赦なし! よもや卑怯などと言うまいな! ヒーロー科、爆豪 勝己!!』

 

「・・・・・・・」

 

「いや無視か、まあいいけど」

 

 

選手紹介が終わり、いよいよ準決勝が始まろうとした。

両選手に緊張が走り、そして

 

 

『そんじゃ試合開始といくぜ!Are you REDEY....

 

 

 

 

 

 

 

START!!』

 

 

試合開始の合図が鳴った瞬間、会場のど真ん中に大爆発が巻き起こった。

 

 

『いきなりかましやがったあ! 寺島との接戦を嫌がり、短期決戦に持ち込んだカァ!?』

 

 

やがて土煙が晴れていき、寺島のいた所には()()()()()鈍く黒光る巨大な盾が突き刺さっていた。

 

 

「ったく、開幕ブッパとか頭ヤバ過ぎんだろ」

 

「クソが....」

 

「おお怖い怖い。そんじゃ次は俺のターンだな」

 

 

突き刺さっていた盾が前のめりに倒れ、寺島の姿が現れたが周りには山積みになった兵器、挙げ句の果てに両手にはミニガンを所持していた。

 

 

『おいおいおい!! 1人で戦争オッパじめようとしてるぞ! アイツもアイツで容赦ねぇなおい!!』

 

「さぁて、今からタップダンスでも踊ってもらおうかな?」

 

「ナメてんのかテメェ.....!」

 

 

爆豪の額に青筋が幾つも浮かび上がり、両手から爆発が連続で起きている。怒り心頭のようだが寺島は煽るように中指を立たせ挑発した。

 

 

「ああ、勿論だ。なんならブレイクダンスも踊ってもらうか」

 

 

直後、爆豪は地面を蹴り、寺島に近づこうとするが所持していたミニガンで迎撃し始めた。薬莢(やっきょう)が排出され、地面に金属が当たる音と銃口から弾丸が発射され、けたたましい音が会場に響き渡る。

 

 

「オラオラッ! 来れるもんなら来てみやがれ!!」

 

「クソがぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

爆豪は必死に避けながら弾丸の雨を掻い潜り、隙を伺っていた。するとシューと金属が焼き付いた匂いと共にミニガンの銃口から弾丸が発射されなくなった。チャンスと言わんばかりに爆豪は接近を試みるがーーー

 

 

「まだパーティーは始まったばかりだぜ? そんなに急ぐなよ」

 

 

軽口を挟みながら寺島はLAWを構え、爆豪に向け発射した。ミサイルが段々と近づいていくが爆豪は避けずに個性を使い、飛んできたミサイルを1メートル手前で爆発させる。寺島もそれを予測していたのか、まるで餅つきのようにドンドン発射していき、爆音が会場全体を包み込むように響き渡る。

 

 

「そろそろ疲弊してきたんじゃねぇか? ボンバー野郎??」

 

「ナメてんじゃねぇぞ、ゴラァァァォァァ!!」

 

 

ブチギレた爆豪は少しずつミサイルを爆発させながら寺島に一歩一歩近づく。そろそろ次の武器に変えるかと考えながら最後のミサイルを発射した寺島だが、予想外の事態に陥ることになった。

 

 

「フンッ!!!」

 

 

なんと爆豪は己の個性を巧みに使い、爆風を巻き起こしミサイルを無理やり反転させたのだ。着弾先が爆豪から寺島へと変わり、目と鼻の先ギリギリで寺島は避けることに成功したが、悲しいかなミサイルの着弾先には山積みになった兵器だ。

 

 

「!? やべっ!!?」

 

 

しかし時すでに遅し、ミサイルは山積みになった兵器に着弾し爆発が巻き起こった。爆発の衝撃で幾つか弾丸が発射され、寺島の左脇腹そして右肩部に当たる。

 

 

「がっ!?」

 

 

幾らゴム弾を使用していようとも当たりどころが悪ければ骨にヒビが入り、最悪死亡する恐れがあったが幸運にも青馴染み程度で助かった。

 

しかしーーー

 

 

「これで詰みだ.....武器人間」

 

 

いつの間にか近くまで接近していた爆豪に左手で襟元を掴まれ、寺島の顔近くで右手を爆発させていた。

 

 

「あー....ちくしょうめ。こりゃドジったな」

 

「まァ、相性が悪かったな。同情するぜ」

 

「そうかよ....あー、因みに見逃してk「あ?」...降参だ」

 

 

『寺島くん降参! 爆豪くんの勝利!!』

 

 

激しい戦いの末、惜しくも敗れ、爆豪の勝利となり、爆豪の決勝進出が決まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

寺島side

 

 

 

ああ、負けちまったな。

まさか爆風操ってミサイル反転させるとかチート過ぎんだろ。俺も人のこと言えたもんじゃないがな。

 

まあ、それはそうと.....。

 

 

「いつまでこうしてりゃいいんだよ発目」

 

 

俺は発目に膝枕されていた。なんで?

 

 

「鏡さん」

 

「ん?」

 

「負けちゃいましたね」

 

「そうだな、つっても勝てた試合だしなぁ。慢心しなければ」

 

「・・・・・惜しかったですね」

 

「そうだな.....発目?」

 

「はい」

 

「そろそろ起きてm「ダメです」....そうか」

 

 

なーんか怒ってるような気がするんだが俺何かやらかしたか?いやでも、そんな記憶ねぇしなー。あっても爆豪に負けたぐらいしかねぇし.....。

 

 

「鏡さん.....なんで悔しくないんですか」

 

「なんでって.....いやアレだぜ? 負けちまったのは悔しいが俺が慢心してたのもあるし、爆豪を甘く見てたせいもあるしな〜」

 

「だから、悔しくないんですか」

 

「うーん、まぁそうなっちまうな」

 

 

ぶっちゃけなあ、ネットガン使って身動き取れなくして場外に落とす手もあったが正面から潰したい気持ちが勝っちまったからなぁ。これに関しては全面的に俺が悪いんだよなぁ。

 

 

「ま、一応3位取るつもりでいるから次は慢心せずにやるさ」

 

「・・・・・・・」

 

 

ひとまず、決勝の前に3位決定戦があるし、それの準備やらウォーミングアップしとくか。

 

 

「鏡さん」

 

「ん?なんだ??」

 

「・・・・・・・無理だけは、しないでくださいね」

 

「・・・おう」

 

 

無理だけはするな、ね......ごめんな発目。それは約束出来ねぇかもしれねぇ。

 

 

 

 





はい。
という訳でここは原作通り爆豪が
決勝に進出しました。
当初は寺島が決勝進出の予定でしたが、
原作通りにさせました。
理由は後ほど、お楽しみください。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

準決勝 VS半氷半炎男 宇井戸編


月一更新すると言いつつ、
4ヶ月近く更新しなかった
戦犯がいるらしい。


はい、私です(震え声)。
遅くなって本当に申し訳ない。
お詫びにキ○コの山あげるんで
許してください。

え?タケ○コ??
(キ○コ派なんで)ないです。




 

 

 

 

宇井戸side

 

やあ皆、俺ちゃんだよ。

いや〜それにしてもまさか寺島が負けるとは、

おもわなんだ。そういう訳で励ましにいくぜ。

 

 

「つってもまあ、かれこれ10分くらい探してるが見つかんねぇな」

 

 

マジで何処(どこ)にいんだアイツ。

そろそろ俺の番が来そうなんだが。

 

 

“今はそっとしてやった方がいいと思うぜ?”

 

‘余計なお世話は4ゾ’

 

 

んなこたぁわかってるけどよお.....心配になるじゃねぇか。

 

そう話しながら校舎裏に行くと壁に寄りかかりながら(うつむ)いていた寺島を見つけた。雰囲気はいつもとは違い、暗く近寄りがたい雰囲気を醸していた。

 

 

“なあ、悪いことは言わねぇ.....マジで今はやめとけ”

 

‘そうだよ(便乗).....いや便乗してる場合じゃねえマジでやめろ’

 

 

ダニエルとジョニーが警告するが宇井戸は聞き流し、ズカズカと近づいて行った。

 

 

「よお、何シけた顔してんだ? まるで年老いたバッ◯マンみてぇだぜ??」

 

「・・・・・ウェイドか」

 

 

声色からして、かなり落ち込んでんなこりゃ。

ま、いつも通りに話しかければ何とかなるやろ(適当)。

 

 

「おいおい、いつもみたいに出たな顔面金玉野郎!って言えよ」

 

「・・・・・・・」

 

「もしもーし、一体どうしt「なあウェイド」んあ?」

 

「俺......さ、ヒーローになれると思うか?」

 

 

浜辺に打ち上げられた死んだ魚のような目で自身は

ヒーローになれるのかと問う寺島。

 

その目は、まるで俺はヒーローになれないんじゃないかと訴えかけていた。

 

「・・・・ウィーゼル。お前それ本気で言ってんのか?」

 

「ああ」

 

「オーケー、じゃ遠慮なく言わせて貰うぜ」

 

 

重苦しい空気の中、宇井戸は寺島にこう応えた。

 

 

「ちんちん、鎮魂の鐘がなりゃ〜♪ まんまん、漫湖が熱くなる〜♪」

 

「・・・・・は?」

 

「元気まーんまん! 正義パーンパン! 夜は更けてくちんちーんとハ↓イ↑!!」

 

「何言ってんだお前」

 

何ということでしょう。

さっきまで生き生きしていたシリアスの空気が

爆発四散してしまいました。

 

これにはシリアスくんも訴訟(そしょう)不可避。

 

「まあ要するにだ......お前は俺ちゃんの次ぐらいにご立派ぁ!なヒーローになれるってことよ」

 

「さっきのクソみたいな歌の何処にそんな要素あんだよ」

 

寺島の言う通り、一体何処にあったのだろうか。

これにはシリアスくんは泣いても仕方が無い。

 

 

「はぁ......さっきまで考えてたのが阿保らしくなってきた」

 

「お礼はいらないぜ相棒」

 

「言ってねえよ耳詰まってんのか」

 

 

寺島は思い詰めていたのが阿呆らしく思い、呆れてしまう。しょうがないね(レ)。

 

そんな中、次の試合が5分後に始まる放送が鳴り響く。宇井戸は思い出したかのように右手で頭を掻きながら対戦相手の対処方法を考えるが、取り敢えずノープランでいくことにした。

 

コイツ、いつもその場しのぎだな。

 

 

「ヤベ、そういや次俺だわ」

 

「ウェイド」

 

「悪ィ! 話はまた今d「持ってけ」おっとと」

 

 

その場から立ち去ろうとした宇井戸に寺島は

小型のバックラーのような物を投げ渡した。

 

 

「なんだこのバックラーみてえなの」

 

「試作品だが一応動作確認はしてある。使え」

 

「おいおい、ほんとに大丈夫かよ「大丈夫だ、問題ない」....信じるぞ」

 

 

前回の試合にて偽ラ○トセイバーの件もある為、宇井戸は疑ったが寺島の雰囲気からして嘘ではないと判断し、信じる事にした。

 

 

「ウェイド。俺の分まで優勝もぎ取ってこい」

 

「モチのロン」

 

 

宇井戸の姿が見えなくなるまで見送った寺島は

自身の右手を2、3回開閉し、今の自分....これからの自分を見直し、鍛えようと決意した。

 

いつまでも宇井戸と一緒ではなく、1人で立ち上がれるように。

 

 

 

 

 

 

 

「ここに居たんですか鏡さん」

 

「・・・・・・」

 

「全く。いきなり居なくなるから焦りましt「少しいいか」えちょっ!?」

 

 

どうやら宇井戸だけでなく、発目も寺島のことを探していたようだ。すると、寺島は立ち上がるや否や発目をギュッと抱きしめた。

 

突然、抱きしめられた発目は慌てるが寺島の肩が少し震えていることに気が付いた。

 

 

「鏡さん?」

 

「すまん、少しだけ.....このままで居させてくれ」

 

「・・・・・・良いですよ」

 

 

弱々しくなっている寺島に驚き半分、自分のことを抱きしめた嬉しさで興奮したが、発目は何があったかなど深くは聞かず寺島が落ち着くまで抱きしめていた。

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

 

『そんじゃあ、次の試合に行くぜ!気合い入れてけよリスナー共~! 続いて第二の準決勝戦に挑むのはコイツ等だぁ!!』

 

 

プレゼント・マイクの実況の掛け声とともに選手が入場し、睨み合った。お互い、準備は万全だ。

 

 

 

『そんじゃ、恒例の選手紹介だ!』

 

 

実況のプレゼント・マイクの声が会場に響き渡り、選手紹介が始まった。

 

 

『最初からずっとアクセル全開で頭のネジもブッ飛んでいるこの男! 常識の範疇(はんちゅう)を超える姿は正に生粋(きっすい)の狂人! ヒーロー科、宇井戸 翔!!』

 

「常識の範疇を超えてないと思うんですがそれは」

 

“何言ってんだコイツ”

 

‘アンタ正気か?(団長並感)’

 

『VS、相手が誰だろうと瞬殺! ずっと俺のターン! ヒーロー科、轟 焦凍!!』

 

「・・・・・・・」

 

 

選手紹介が終わり、いよいよ準決勝が始まろうとした。両選手に緊張が走り、そして

 

 

『そんじゃ試合開始といくぜ!Are you REDEY....

 

 

 

 

 

 

 

START!!』

 

 

ゴングが鳴った瞬間、宇井戸がいた場所には氷山とも言えるほどの氷塊が現れた。宇井戸が何をしでかすか分からないと判断した轟は即座にケリを着けるべく、一瞬にして宇井戸を氷塊の中に閉じ込めたのだ。

 

 

『おいおい! また瞬殺かよ!? 流石の宇井戸も轟には勝てないのか!?』

 

 

もはや勝負ありかと誰もが思ったその時、氷塊にビシッと一筋の亀裂が入ると、爆発と共に氷塊の破片がそこら中に飛んで行った。まさか爆発すると思わなかった轟は自身に向かって飛んできた破片から身を守るべく、咄嗟に氷壁を作り上げた。

 

するとガラガラと崩れ落ちる氷塊の中から土煙と共に宇井戸が現れた。堂々と歩くその姿から見るに全くダメージが入っていないことがわかる。

 

 

「おいおい開幕ブッパとかエクバ勢か? 今年は申年じゃねぇぞ」

 

「仕留め切れないか」

 

「俺ちゃんを仕留めたいならシ◯ワちゃんを呼ぶこったな。それかお前さんの親父さんをな」

 

「お前ッ!!」

 

 

何故宇井戸は轟の父の名を出して煽ったのか?

これには勿論、理由があった。

 

試合開始数分前のことだ。

急いで会場に向かっている途中、轟の父親ことエンデヴァーに話しかけられたのだ。この時、宇井戸は「お?スカウトか? とうとう俺ちゃんもヒーローになれちゃう??」などと思っていたのだが、蓋を開けて見れば、やれ「ウチの焦凍にはオールマイトを超える義務がある」だの、

「お前との試合はウチの焦凍の実力確認のサンドバッグとしてとても有益なものとなる」などなど。

 

要約すると、お前では俺の最高傑作(息子)には勝てんよ^と言われたのだ。宇井戸は激怒した。宇井戸は他人の家庭事情など分からぬ。しかし、煽りには人一倍敏感だった。

 

 

 

やってやろうじゃねぇかこの野郎ッ!!

 

 

 

頭に来た宇井戸は徹底的に潰すと本気を出したのだ。

 

 

「さあ掛かってきな、俺は逃げも隠れもするぜ」

 

“そこはすんなよ”

 

‘勝てば官軍だからええやろ(ハナホジ)’

 

 

宇井戸は右腕に装着していたバックラーを轟に向けるとバックラーの中央が変形し、中から銃口が現れ火炎が放射された。

 

 

「汚物は消毒だヒャッハー!!」

 

「チィッ!」

 

「どうしたぁ! もう半分は使わねぇのかよ轟ィ!!」

 

「うるさい!」

 

 

放たれる火炎を轟は自身の氷で相殺させ土煙が舞うが宇井戸がいるであろう方向に向け、再度氷塊を繰り出した。

 

しかし宇井戸に向けて放たれた氷塊は(くう)切ったのみ。

すると背後から何者かが声を掛けた。

 

「後ろにも目をつけた方がいいぜ? 某ニュータイプみてぇによ」

 

「しまっ!?」

 

「さもねぇと.....こうなるぜ?」

 

 

どうやら宇井戸は土煙が舞ったと同時に足音を立てず素早く轟の背後を取ったのだ。好機と見た宇井戸はバックラーをしゃがめばギリギリ自身の身体を守れる小盾から右肘まで覆うほどの籠手(こて)に変形させ、轟を殴る。

 

が、そう簡単にはいかなかった。

瞬時に振り向いた轟は自身と宇井戸の間に氷壁を作り出し、宇井戸が放った拳は氷壁に当たるが次の瞬間、轟音と共に爆発が起きた。

 

まさか爆発するとは思わなかった轟は咄嗟に身体を守ることが出来ず、そのまま吹っ飛ばされてしまった。しかし、ただ吹っ飛ばされる訳にはいかず、轟は先端を鋭利にさせた槍のような氷を作り出し身体を捻らせながら投擲(とうてき)した。身体を捻らせた事により受け身を取れず、地面に転がるが場外ギリギリのところで踏みとどまった。

 

段々と土煙が晴れていき、爆発が起きた中心には()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。まるでなんて事はないというように。

 

 

「咄嗟に氷壁作って間一髪.....じゃなさそうだな」

 

「お前、なんで立って......!?」

 

「いやにしてもまあ、反撃されるとは思わなかったぜ。 お陰で腹に穴空いちまった」

 

 

そう言いながら宇井戸は腹部に突き刺さった氷槍を抜き取り、場外に放り投げた。抜き取った腹部からはおびただしい量の血が流れ、宇井戸の背後が見える程の穴が空いていたがジワジワと穴が小さくなっていき、身体に穴など空いていなかったかのように元に戻っていった。

 

 

「ま。だからなんだって話だがな」

 

「・・・・・・クソ」

 

「それはそうとなんで本気出さねぇんだ?」

 

 

そう言うと首をコキコキと鳴らしながら宇井戸は轟に向かい歩き始めた。

 

 

「ハッキリ言うが、お前さんが何葛藤してるか俺の知ったこっちゃねえ」

 

「・・・・・・」

 

 

宇井戸には轟の思い....考えなどわからぬ。

それは轟だけではなく、赤の他人も当て嵌まる。

心が読めるそういった個性の人間ならわかるだろう。若しくは長年の親友(悪友)なら。

 

しかし宇井戸にはそういった個性はない。

ましてや轟とは長年の親友でもない。

 

 

「けどよ」

 

 

宇井戸は相手の雰囲気....空気を読むことは出来る。

詳しく読めるかと言えば、否であるが大体は読める。

 

 

「他人は他人、お前はお前。それでいいじゃねぇか」

 

「・・・・」

 

 

轟が何に悩み、葛藤しているのかは宇井戸はわからぬ。

だが、さっきから背中に視線を突き刺してくる奴から轟が何に躊躇っているのかは理解した。

 

 

「周りから何と言われようがお前はお前であって、誰かではねぇ」

 

「だからよ」

 

 

ならば轟に向けて放つ言葉は唯一つ。

 

 

「本気で来いよ腰抜け」

 

 

轟を本気に(吹っ切れ)させる事だけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

轟side

 

 

 

突如として頭に俺の過去の記憶がフラッシュバックした(蘇った)

 

 

『立て。こんなもので倒れていてはオールマイとは愚か....雑魚どもにすら勝てん』

 

『止めてください! まだこの子は5つですよ.....!』

 

 

小さい頃にアイツに教育として称した暴力が....忌々しい記憶が脳裏に()ぎる。

 

 

『嫌だよお母さん....僕、お父さんになりたくない』

 

『お母さんをいじめる人になんて、なりたくない』

 

 

何故今思い出したのかは、わからない。

 

 

『でもヒーローにはなりたいんでしょう?』

 

 

何故今になって思い出すのかはわからない。

 

ーーーーーけど

 

 

『いいのよ。おまえは強く想う"将来"(ビジョン)があるならーー』

 

 

俺はーーー

 

 

 

『血に囚われなくていい。おまえはーー』

 

 

俺はーーー

 

 

『なりたい自分(ヒーロー)になっていいんだよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

 

『これはどうしたんだ轟ィ!? さっきから頭を下げたまま動いていない! 決着が付いてしまったのかァ!!?』

 

 

轟が動かなくなって数分経つが未だ動く気配はなかった。

 

 

(こりゃ、駄目だな。さっさと場外に落とすか)

 

 

これ以上待つのは時間の無駄と判断した宇井戸は轟を場外に放り投げようと服の襟首を掴もうとした瞬間、目の前を覆うほどの火が現れた。

 

 

「アッツ!? おいゴラァ! 轟テメェもう一個の個性は使わねぇとかなんとか言ってたじゃねぇk「・・・くせに」・・・・あ?」

 

 

轟の表情は先程まで暗く葛藤していたように見えない程、笑っていた(本気を出した)

 

 

「勝ちてぇくせに.....敵に塩送るなんて巫山戯たマネしてんじゃねぇって話だ」

 

「んだよ。やれば出来る子YDKじゃねえか」

 

 

<ショウトォォォォォォォッッ‼︎

 

 

「それはそうとさっきからお前の名前呼んでるが反応しなくていいのか? いやマジでうるs「・・・・・宇井戸」・・・あ?」

 

「目が覚めた、助かった」

 

 

何度も言うが宇井戸には他人の思いや考えなどわからぬ。ぶっちゃけた轟に向けてそれっぽいことを言っただけに過ぎない。

 

なんなら何で今になって本気出したのか笑っているのか。コレガワカラナイ。

 

だが、これだけは言える。

 

 

「そうかい。礼ならーー

 

 

 

 

 

ーーー本気で掛かって来やがれ」

 

 

やっと本気でやり合える、と。

 

 

「ああ」

 

 

瞬間、轟の周囲に氷が作り出され、地面を走るように氷が宇井戸に向かっていった。宇井戸は正面から迫ってきた氷を躱し、少しずつ轟との距離を縮めていく。轟も宇井戸と同じく、氷を作り出しながら距離を縮めていった。

 

 

「さっきまでと動きが違うじゃねぇか」

 

「宇井戸」

 

 

会場一帯の気温が段々と下がっていく。

されど2人は止まらず、お互いの距離まで後僅かとなった。

 

 

「まあ、負けるとは思わねぇが」

 

「ありがとよ」

 

 

とうとう、お互いの距離残り1メートルとなった。

 

 

 

これで決める。

 

 

 

そう判断した2人の行動は早かった。

 

宇井戸は籠手から小盾に変形させ、

轟は己のもう一つの個性(ひだり)を発動させた。

 

「これでチェックメイトだ」

 

「終わりだ」

 

 

瞬間、会場を揺らす程の振動と轟音が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・・冷やされた空気が瞬間的に熱され膨張....爆発したのか』

 

『何今の.....お前のクラスなんなの......いやマジで』

 

 

未だステージはもくもくと舞う土煙で隠され、勝敗は分からない。

 

 

『一応少しずつ晴れてきてはいるが....』

 

『まさかとは思うが両方ともぶっ倒れてねぇよな?』

 

 

会場全体にいる誰もが息を呑み、見守っている。

やっとステージの中心の土煙が晴れていき、結果。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「轟くん....行動不能。

 

 

 

 

 

 

 

宇井戸くんーーー・・・決勝進出!!」

 

 

服がボロボロになり所々血が流れ、肩で息を吐きながら辛うじて立っている宇井戸と仰向けになり倒れている轟の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇井戸side

 

 

 

 

「ったく、最初から本気出せっての」

 

 

あー....ヤベェ。身体中が痛え。

つーか、ギリギリだったぜ。マジで。

 

というかアレだな。

何で勝ったのかわからねぇ。

 

 

“     轟が両方の個性を使って爆発させ、

     お前を吹き飛ばそうとする

           ↓

     小盾の機能?で爆発を防いで、

     防いだ威力を轟にブッパ

           ↓

     最初に防いだ威力+さっきの威力で

     轟の攻撃を上回る

           ↓

     防御出来ず轟、モロに食らう

           ↓

         勝   利       ”

 

‘はえー、実質カウンターしたってことっすね’

 

 

そうかよ.....右腕の感覚ねぇぞコレ。

うわ千切れかけてるし。

 

それはそうと、轟の野郎。

結局、何に悩んでたんだ?

 

 

“知らぬが仏だ。忘れろ”

 

‘そうだよ(便乗)’

 

 

そうか、ならいいか。

 

 

「宇井戸」

 

「うおっ!?」

 

 

いやお前マジで....なんでもう目覚ましてんだよ。

ビックリしたじゃねぇか。永眠させんぞ(半ギレ)。

 

つーか何?

なんでそんな真っ直ぐな目で

俺ちゃんのこと見てんの?

ホモなの??

 

 

“・・・・礼を言いたいんじゃないか?”

 

‘そうだよ(全肯定)’

 

 

いや俺ちゃん何もしてないんだけど....

 

 

ま、いいか。(思考停止)

 

 

「ああ礼なら後で飯奢ってくれよ。それでチャラだ」

 

「!・・・・わかった」

 

「おう、そんじゃな」

 

 

それはそうと何で轟だけ担架で運ばれて、

俺ちゃん取り残されてんの?

 

 

“そりゃお前....なあ?”

 

‘怪我してないから歩いて帰れ定期’

 

 

・・・・・泣きそう。

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

 

「「……」」

 

 

何とかある程度修復出来たバーに男2人が画面にひび割れを隠すようにガムテープが貼られたテレビを見ていた。その画面に映るのはボロボロになった宇井戸の姿だった。

 

 

「……黒霧」

 

 

「……なんでしょうか」

 

 

「……何で彼生きてんの?」

 

 

「……さあ」

 

 

「……アレ、明らかに致命傷負う筈なんだけど」

 

「?....ショウだからでしょ?」モグモグ

 

「「…………」」

 

 

バーのカウンターには頭に包帯がグルグルに巻かれた男と、所々顔に出来た引っ掻き傷を隠すようにガーゼや絆創膏など貼っている男....そして何処から持ってきたのか、某菓子のキ○コの山やタケ○コの里など菓子を食す少女がいた。

 

 

「?.....食べる?」

 

「いや...気持ちだけ受け取るよ」

 

「……」

 

 

男2人は少女に何か言いたげであったが何も言わなかった...言えなかった。

 

 

(……黒霧)

 

(……いやです。これ以上巻き込まないで下さい)

 

(……報酬出すけど?)

 

(いやです)

 

(……じゃあ(いやです)…まだ何も(いやです)………)

 

 

自分の後継者()の育て方間違えたのかと考える男と、もう転職しようかなと考える男の思いは叶うことなく闇へ葬られた。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

宇井戸の決意と話の擦れ違い


┳┻|
┻┳|誰か居るかな
┳┻|ヘ_∧
┻┳|・ω・)
┳┻|⊂ノ
┻┳|J


┳┻|ダレモイナイ…
┻┳|キョロキョロ
`∧_∧ ∧_∧
(゚ω゚;≡;゚ω)
┳┻⊂  ノ
┻┳|ーJ


|∧_∧
|・ω・`) そ~~…
|oo
|―u’


| .∧_∧
|(´・ω・`)
|o ヾ
|―u’  更新話(コトッ)


┳┻|
┻┳|
┳┻| ピャッ!
┻┳|彡
┳┻|
┻┳|


宇井戸side

 

やっほー、みんな俺ちゃんだ!

え?誰かって??

おいおい、忘れたのか?

この物語の主人公さまだぜ!

 

“もう皆んな忘れてるだろ”

 

‘せやな’

 

ちょい口閉じてろオマエラ。

それはそうと次は決勝線だ!相手は確か....

 

「誰だっけ?」

 

“ボンバーマンだろ”

 

‘違うぞB-29やぞ’

 

「あ、思い出した。頭ハッピーセットか」

 

バァンッ!!

 

「誰が頭ハッピーセットだクソが!!」

 

「誰だお前っ!?」

 

「爆豪だイカれ野郎!」

 

 

頭ハッピーセットに狂人呼ばわりされた....法廷で会おう(憤怒)

 

 

“法廷じゃなくてアリーナで会うだろ”

 

‘お前も人のこと言えない定期’

 

 

「つーか、なんで居んだよ。さては、部屋間違えたな」

 

「はぁ!? オレが間違えるわけ....ここ2の方じゃねぇかクソが!!!」

 

「マヌケは見つかった様だな(嘲笑)」

 

 

やはり部屋を間違えていた様だ。

これだから頭ハッピーセットは(呆れ)

 

‘“おまいう”’

 

そんな他愛無い話(幻聴)をしていると爆豪が睨みつけながら話しかけてきた。

 

「おい」

 

「ん?」

 

「お前はオレの踏み台だ....ふざけた真似しねぇで本気でこいよ」

 

「オレが上からねじ伏せてやる」

 

そう言うと扉を思い切り閉め出て行った。

壊れるからそっと閉めろよな。

 

 

「何がしたかったんだアイツ」

 

“宣戦布告やぞ”

 

‘告白でしょ(適当)’

 

「なにぃ!?」

 

 

爆豪は俺ちゃんのことが好きだと!?

待ってくれ。俺にはそんな趣味ねぇし、心に決めた耳郎やシーちゃんが居るんだ。おいおいどうすんだよ、三角関係どころか四角関係じゃねぇか。

 

 

「おーすウェイド」

 

「シュワット!?」

 

「何だその声」

 

 

そんなことを考えていると扉を開けて寺島が入ってきた。ノックもせずに入るのはマナー違反だぞ。

 

 

「いやノックしても返事なかったから入ったんだが大丈夫か?」 

 

「マジかすまん、気付かんかった」

 

 

ノックしていたが宇井戸が気付かなかっただけのようだ。

 

「そういえばどうすんだ?」(決勝戦の話)

 

「どうするって....どうすればいいんだウィーゼル」(爆豪の告白の話)

 

「おいおい、何時にも増して弱気じゃねぇか。お前の場合、いつも通りでやりゃいいんじゃねえの?」(決勝ry)

 

「馬鹿野郎! いつも通りでやっちまったら気持ちを踏み躙っちまうだろうが!」(告白ry)

 

「お、おう・・・マジでどうした。お前変だぞ」(決勝ry)

 

「教えてくれウィーゼル....俺ちゃんはどうすればいいんだ? ゼ○は何も言ってくれない...タ○キは頑張っている.....俺ちゃんはどうすれば?」(告白ry)

 

「○ロ?タカ○??.....お前が何言ってるか分からないが本気で悩んでんのか、それ」(決勝ry)

 

「当たり前だ、そもそも悩まねぇ筈ないだろ」(告白ry)

 

「・・・・ウェイド、お前はどうしたいんだ」(決勝ry)

 

「どうしたいって、そりゃ....」(告白ry)

 

「・・・・・なあウェイド。長い付き合いだから言うがお前のことは俺が信じてる」(決勝ry)

 

「ウィーゼル....」(告白ry)

 

「確かにお前が今からすることは他人から見れば異常かもしれない」(決勝ry)

 

「異常ってバカお前そんな言い方したら」(告白ry)

 

「黙って聞け。いいか、お前はハッキリ言って常人の想像とは遥かに超えたイカれたことをするが今更お前のことを決別したりしない」(決勝ry)

 

「ウィーゼル....でもよお」(告白ry)

 

「それに耳郎や発目、俺がいるだろ? それともそんなに頼りないか?」(決ry)

 

「・・・・本当にいいんだな?」(告ry)

 

「ああ、お前の思う存分して来い」(決ry)

 

「そうか、わかった。俺ちゃんもお前らのこと信じてるぜ」(告ry)

 

 

ふと時計を見るとそろそろ決勝戦の時間のようだ。

宇井戸は立ち上がり、身体の凝りを解し寺島に礼を言った。

 

 

「ウィーゼル、ありがとよ。式には絶対呼ぶからよ」(爆豪との結婚式の話)

 

「式? ああ、そういうことか。つっても、最後に皆でやるだろ」(表彰式の話)

 

「はぁ!? ちょっと待て!!? 皆知ってるのか!?」(結婚式ry)

 

「? いや知ってるも何もプログラムの紙に書いてあるだろ」(表彰式ry)

 

「・・・・ウィーゼル、俺を嵌めたのか?」(結婚式ry)

 

「は?何言ってるんだお前??」(表彰式ry)

 

「ああ、わかったよ上等だよチクショー! やってやろうじゃねぇかこの野郎!!」(結婚式ry)

 

「お、おいウェイド?」(表彰式ry)

 

 

そう言うと宇井戸はアリーナに向かって走り出した。まさか爆豪が既に外堀を埋めていたとは....この俺の目を持ってしても見抜けなかったとは。やはり爆豪は俺のことを本気で取ろうとしている。

 

(だが俺ちゃんには心に決めた女がいるんだ....悪いが処女は渡せねぇし、()()()の気も俺にはねえんだ)

 

 

この戦い...負ける訳には行かない。

断固として勝利を勝ち取らなければならない。

例え、どのような地獄が待ち受けようと止まる訳には行かない。

 

そう決意した宇井戸はお巫山戯(ギャグ)を捨て、本気でやり合うと決めた。

 

 

 

 

なお、勘違いに気付いたのは決勝戦後のことであった。





ま、まってくれ!
違う、違うんだ読者!
別にリアルごたついて
更新出来なかったんじゃない!
全部、全部...俺が悪いんだ
リアルが一息ついた後
ウマ娘やったり、デジボクやったり
クロブやったり、他の作品を書いていた俺が
俺が....全部俺が悪いんだ....




も、もうしわけ
    ございません…
  / ̄ ̄ ̄ ̄~\Y 三ヽ
 /\___  / |へミ|
(へ___ ヽ/  ノ~zノ
/ /|   | <_
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\_ノミ)


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。