学園生活は機械少女達と (真明)
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興味本位で触れるものじゃない

どうも皆様真明です!今回からインフィニット・ストラトスを書いていきます!(本を持ってない為更新はかなり遅め)
ヒロアカを現在メインで書いてますがこれはまぁ、前から書いてみたかったので書いてます、変なところとか多いかもしれませんが御容赦を

それでは
『どうぞ!!』

今日中に設定を作ろうと思います


とある施設、そこに少年は両親に忘れ物を届けに来ていた、何時もと何ら変わらない普段通りのお使い、そのはずだった、少年が両親の手伝いで『アレ』に触れなければ…

 

???「えっと確かここだよな…あ、いたいた。おーい父さん、母さん、弁当もってきたぞ!」

父「おお!奏音(カノン)!いつも悪いな!」

奏音と呼ばれた少年は苦笑いしながらも弁当を父親に手渡す

奏音「なんでいつも忘れるかね、ほらあの人の分も用意してるから呼んでこいよ」

母「いつもごめんね?束さん!奏音が貴女のお弁当も用意してくれたみたいよ!」

その声に奥で人型の機械とにらめっこしていた機械で出来たうさ耳を付けた女性『篠ノ之束』は立ち上がりからノーモーションで奏音の前に飛び込みその豊満な胸に奏音の顔を押し付ける

束「かー君久しぶり!束さんがいなくて寂しかった!?」

奏音「く、苦しいから離れて…」

奏音が腕をタップする事でようやく離れた束は奏音の顔を優しく撫でながら話す

束「かー君は箒ちゃんやいっくん達の友達だしあの時身体を張って二人を守ってくれたら、だから私にとっては家族も同然だよ、そのせいで綺麗な顔に傷まで付けちゃったもん」

撫でられる手を掴み包み込むように握りながら奏音は話し出す

奏音「あの二人は孤独だった俺に光をくれました、いつも名前と体格のせいで虐められていた俺に優しく手を差し伸べてくれた、だから俺にとって2人のために体張るのは当たり前なんすよ」

それを聞いて束は優しく頭を撫でる、そんな2人を微笑みながら見守る両親、そこに別の声が聞こえてくる

???『まったく、機械であるはずの私達まで砂糖を吐きそうにくらい甘い雰囲気を醸し出してくれますね、まぁいいですけど』

奏音「なんだゆかり、起きてたのか、どうだ調子は」

束に撫でられるのをやめ、独りでに着いたPCへと声を掛ける、するとモニターにうさ耳フードを被った紫髪の少女が映し出される

ゆかり『ええ、お陰様で絶好調ですよ、なんならお偉いさんの秘蔵フォルダを国中にばら撒くのに1時間もかからないくらいには調子いいですね』

胸を張りながら自慢げに話す少女…いや、人工知能であるはずのゆかりはそう告げる

奏音「そいつは重畳、今日も父さん達の研究に付き合ってくれよ」

ゆかり『勿論です、皆もいつでも準備OKですよ』

束「相変わらずよく喋るよねぇ、ホントにAI?実は人が居たりしないの?」

ゆかり『何度も言いますが私達は嘗ては貴方達と変わらない人間だったんですよ?それをあのバカ共のせいで肉体を失ってその代わりにこうして電脳体になってるんですから感情くらいありますよ』

失礼な、そう言いたげに頬を膨らませ怒ってみせるゆかり、すると後ろから金髪のアホ毛の生えた少女が顔を出す

???『まぁまぁゆかりん、そう怒らないのしののんだって悪気があって言ってるんじゃないしさ』

ゆかり『マキさんもうネットサーフィンは良いんですか?』

マキと呼ばれた少女はゆかりの隣に姿を現すと奏音に話しかける

マキ『ねぇねぇマスター!ちょっと面白いものを今しののん達と開発してるんだけど付き合わない?』

面白いもの?束と両親の方に向きながら奏音は尋ねる

母「あぁ、試作品の換装型ISの事ね、でもあれはうちのテストパイロットに頼むし奏音は男の子よ?」

奏音「なんだISか、なら悪いけど俺は力になってやれないな、その研究は興味あるけど俺男だからな?」

マキ『いや、付けてって事じゃなくて、今それの動作チェックやってみたら動きがぎこちなくってさ、メンテやって欲しいなって』

父「あれには専門の整備士をつけてるはずだが…仕方ない奏音見てやってくれないか」

父に言われ奏音も仕方なく了承しその試作品の元へと向かう

 

両親、束の研究室から少し離れた保管庫、そこにそれは眠っていた、その試作品には装甲らしい装甲は見受けらずその周辺にはそれ専用と思われる装甲が並んでいた

奏音「こいつが噂の試作品か、装甲は殆どなし、その代わりに周囲にアーマーが転がってるな、マキ、こいつが調子悪いのか?」

マキ『そ、何時もは難なく動くのに今日は妙にぎこちないんだ、スキャンをかけても異常は見受けられないから変だなぁって思ってさ、そっちから弄ってみてよ』

奏音のスマホに移り状況を説明するマキ、奏音は道具を用意し機体に近づく、そしてそれぞれの可動箇所を入念に検査していくが何も異常は見受けられなかった

奏音「変なところは見受けられないな、マキ、どうだ動くか?」

マキ『うーん、動きはするけどやっぱりぎこちないね、なんでだろ?』

機体を遠隔で操作するマキ、確かにその動きはぎこちなかった

奏音「束さん、こんな事今まであった?」

束「ないよ、でも確かに変だね、今までこんな事無かったのに」

奏音は不思議そうに思いながら機体に近づき機体に触れる

激しい頭痛が奏音の脳裏を一瞬すぎる、それが何か理解しようとするより先に違和感に気付く、やけに視野が広く高いのだ、恐る恐る右手を見ると見覚えのあるものがすぐ近くにあった、先程まで見上げていた試作品の腕だった、そして両親、束の3人を恐る恐る見ると3人とも驚き、近くのパソコンでもゆかり達人工知能の全員が目を見開いていた

奏音「…なんでさ」

これが世界で二人目の男、詩花奏音の登場となり、世界は大きく動き出すこととなった



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設定集

どうも皆様真明です、今回は設定となっています、これは単に作者が忘れないためのものなので飛ばして頂いても構いません
それでは
『どうぞ!!』


名前…詩花奏音 ウタバカノン

身長…161cm

体重…60kg

容姿…茶髪のショート、目は黒目、少女のような見た目をしているがれっきとした男であり力も強い、顔には右頬に切り傷がある本人はこれを名誉の負傷と言っている

概要…小学生の頃見た目と名前が原因でいじめを受け、心に傷を負っていた所に手を差し伸べたのが一夏とその愉快な仲間たちだった、最初は突っぱねていたが何度もいじめから救われ話し相手になってくれたことから心を開き仲良くなる、その後とある事件を境に力をつけるようになった、両親の仕事の関係上様々な国へ行き軍などにも知り合いがいる、ラウラとはこの時知り合い仲良くなる、箒との繋がりから束とも仲が良く、よく彼女の研究を手伝っていた、その時偶然見つけたのがゆかり達人工知能(本人曰く元は肉体があった)であった、彼女達とはすぐに打ち解け仲良くなる、奏音がISを動かせることが発覚したのも彼女たちの1人であるマキからのお願いを叶えようとしたためだった

 

専用機

名前…ZERO

世代…不明

見た目…ネコ科の生き物を元に作られたようでヘッドギアは猫耳のようになっており尻尾(銃口付き)もある、拳にはクローも備わっている機体の構成上フルスキンに変更可能普段は手足と胸、腰の辺りにプロテクターとして装着されている、様々なアーマーを着装可能で戦況におおじて使い分けている、それぞれのアーマーにはそれぞれサポーターがつく

装甲…イクス…サポーターはマキ、高出力の電撃を操る、光学迷彩を備え、後述で登場するイェーガーには劣るがスピードら中々のもので隠密作戦などに適している、2本のスタンブレードを携えており近接格闘もお手の物、しかしかなりのエネルギーを消費するため短期決戦が求められる

シュナイダー…サポーターは葵、アーマー随一のスピードを誇りそれを利用して分身を作ることが出来るが搭乗者にかなりの負担をかける、遠距離武器として多目的ハンドガン『イーグル』を備えており換装しだいでライフルにもなる優れもの、腰には捕縛用ネットを発射する銃口が二門着いておりそれを用いて相手の自由を奪い一方的な試合へと持ち込むエネルギーより搭乗者への負荷のためこれまた短期決戦が求められる

イェーガー…サポーターは茜、大量のブレードを持っており近接格闘はずば抜けている、それに加えSEとは別にシールドを持っており防御面も優れている、しかし茜と奏音の性格上それを防御に使わず攻撃に流用しがち、ブレードを腕部に集中させパイルバンカーのように打ち込む荒業を使う、そのせいで1位2位を争う修理費となる、エネルギー効率はいい方だが無茶な戦いをするためこれまた短期決戦が要求される

パンツァー…サポーターはずん子、アーマー随一の射撃武器内蔵量があり、遠距離において右に出るアーマーはない、主兵装のハイブリットカノンは一発撃つだけで機体に相当の負荷をかける飛んでも武装だがISの装甲を難なくぶち抜く破壊力を持っている、全身にはミサイルを携えておりそれを全弾発射することも可能だがこれも負荷が大きい、それ以外にマシンガンやロケットランチャー、ライフル等といった兵装もなる、歩く火薬庫である、記述通りパイロットと機体に相当の負荷をかけるため短期決戦どころか叶うことなら使わないでいたい、かなり重い

ゼロ…サポーターはゆかり、可もなく不可もなくといったオールラウンダーなアーマー、武装は腕部のクローに尻尾の先端にある銃と2丁のマシンピストルと少なめだがバランスがよく、これとplusどれかのアーマーの1部と付け替えが可能(シュナイダーならtypeSといった風になる)長期戦も行えるが肉弾戦が多いためあまり悠長な事はしてられないのも事実




という訳で設定でした!機体は完全にゾイドのライガーゼロモチーフです、後でタグ付けときます
それではまた次回お会いしましょう!
『待て次回!!』


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男女比率がおかしいのは分かってたけどその目はやめて!?

令和となりましたね、そのしょっぱなの話がこんなんで申し訳ないです…
それでは
『どうぞ!!』


IS学園、そこはISの使える女性の中でも優秀な人材を作る為の学園、設備も何かと優れているとんでも学園だ、そんな本来なら女性しかいないはずの学園に男が2人居た、1人は世界初の男性ISパイロットの『織斑一夏』モンド・グロッソ優勝者の織斑千冬の実の弟だ、そんな彼は今『たった一人』で教室に放り込まれまるで動物園のパンダか何かの気持ちを味わっていた、そうたった一人なのである、もう一人の男はと言うと…

 

奏音「お久しぶりです、千冬さん、あ、ここでは織斑先生ですね」

職員室で織斑千冬と出会い、とある手続きをしていた

千冬「あぁ、久しぶりだな、それとちゃんと理解しているようだな、さて、お前達の手続きはこれで完了だ、教室に向かうとしよう」

奏音「態々すいません、こいつ等っていうか専用機の手続きが居るとは知らなくて…」

千冬「知らなくて当然だ、しかし人工知能搭載型とは初めて聞いたぞ」

ゆかり『世界初ですよ?しっかし周囲の視線が気になりますね、マスター、全員のスマホにアクセスしてイタズラしていいですか?』

奏音「馬鹿か、ダメに決まってんだろ」

膨れっ面になりながらも静かになるゆかり、それを見て千冬は話し出す

千冬「私が呼んだら入ってこい、それまで待機だ」

奏音「了解です」

千冬がその挨拶を聞いて扉に手をかけようとすると

『以上です!!』

それと同時に椅子からズッコケる音が聞こえてくる、声からして男、つまり織斑一夏が挨拶でもして何かしでかしたのだろう

千冬「…少し待ってろ」

出席簿を構えながら扉を開け一夏の背後から振り下ろす

パッーン!!と言う乾いたいい音が響く

千冬『マトモに挨拶も出来んのか貴様は』

一夏『ゲェ!関羽!』

千冬『誰が三国志の英雄かバカもん』

またもや乾いたいい音が響く、それを聞いて苦笑いをうかべる奏音達一同、その後千冬の登場に女子からの声援が飛ぶがそれを一蹴りし軽く挨拶をする

千冬『それともう1人、このクラスに生徒が来る、入ってこい』

ゆかり『お、呼ばれましたよ行きましょうよ!』

奏音「…あれだけは勘弁だな」

それだけ言って扉を開けると生徒全員が目を向けてくる

奏音は大きく息を吸ってリズムを整え挨拶をする

奏音「初めまして、詩花奏音です、こんな身なりだが一応男だからな?これから3年間よろしく頼むよ」

挨拶を済ませ一礼した後すぐに耳を塞ぐすると

『きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

先程の千冬登場時と同様レベルの声が響く、耳を塞いでいたのにも関わらず耳が痛いほどだった

「男の娘よ!本物の男の娘よ!」

「居たんだ!ホントに男の娘は!」

「…は!イチ×カノよ!これはイチカノの予感!!」

『それだ!薄い本が厚くなる!!』

千冬「いい加減にしろ!詩花、席は織斑の前だいいな」

奏音「了解です」

ゆかり『いやぁいい具合に腐ってますねぇ、想像以上ですよ』

片方に付けたイヤホンからそんな声が聞こえるゆかりの声からして楽しんでるような呆れたようなそんな声だった、その後軽いHRを済ませ休憩時間

一夏「奏音!久しぶりだな!」

奏音「あぁ、久しぶりだな、一夏あと顔近い殴るぞ」

一夏「わ、悪い、久しぶりに友達に会えたし心細かったんだよ」

奏音「分からんでもないがな、ここは女しかいないんだそういう行為は慎め、変な誤解を生むからな」

一夏「どういう事だ?」

奏音「知らんでいい、で?後ろの奴がお前に話があるようだぞ?」

指を指し後ろを見せるとそこにはポニーテールの少女がたっていた

一夏「もしかして、箒か?」

箒と呼ばれた少女は先程までのムスッとした顔から一変し少し明るくなって挨拶を交わしている

((わっかりやすいなぁ…))

ゆかりと奏音の心がシンクロした瞬間だった

箒「それに奏音、お前も久しぶりだな、それから…その」

奏音「一夏借りたいならはよ行け、時間なくなるぞ?」

箒「!!あぁすまん、行くぞ一夏」

一夏「え?あ、あぁ」

2人が出ていくのを見届けスマホを取り出す、すると画面にゆかりが投影される

ゆかり『いやぁ、聞いてはいましたがあの反応見ても気づかないとかとんだ唐変木ですねぇ』

奏音「昔からあぁだからな、仕方ないさ、それよりどうだ機体の方は」

ゆかり『八割完成ですね、後は細かな修正ってところです、各自それぞれの担当アーマーを調整中ですよ』

奏音「そうか、まぁ使うのはまだ先だろうからゆっくりでいい…「ねぇねぇ誰と話してるのぉ?」しまったここ教室だ…」

横を見ると不思議そうな顔をしながらこちらを見ている女子が大半だった、そして話し方からしてのんびりしてるのが伝わってくる少女はスマホを覗き込んで目を輝かせていた

???「おぉー画面の中に女の子がいるよ?ウーくんこれなぁに?」

奏音「ウーくん言うな、こいつは俺のパートナーって奴だ、確かあんたは布仏本音だったな」

本音「そーだよーよろしくねウーくん…は駄目なんだよね…じゃぁカンくん!」

奏音「まぁそれでいいか」

ゆかり『お?博士にチクリますよ?』

奏音「チクって何になるんだよ、たく、ほら布仏、早く席につけ授業始まるぞ」

そう言われ席に向かう本音、その後予鈴がなり滑り込みで箒達も入ってくるが一夏は何故か主席簿を食らう羽目となった




中途半端に終わりましたが理由としては本の内容を覚えてなくてこんな所で終わる羽目になりました、次回からは1巻2巻を買ってから書きますのでかなり遅くなる…かも?
それではまた次回お会いしましょう!
『待て次回!!』


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旅は道連れと言うがこれは酷い…

どうも皆様真明です!今回は例の金髪ロールが登場します、小説を買うのに時間がかかったので全く書けませでした…しかし小説も一夏メイン…結構難しいですねぇ
それでは
『どうぞ!!』


一夏が黒い鈍器(出席簿)に襲われたあとの授業

 

「ーであるからして、ISの基本的な運用は現時点で国家の認証が必要でありら枠内を逸脱したIS運用をした場合は、刑法によって罰せられー」

 

担任の山田先生がISの運用について授業を始める、奏音は両親の仕事を手伝ったりしていたのもあり大概の知識は身についていた、その後ろでは一夏があたふたしているのが見なくてもわかってしまった

 

「織斑くん、何かわからないところはありますか?」

 

一夏の慌てぶりに気づいたのか山田先生が一夏に問う

 

「分からないところがあったら訊いてくださいね?何せ私は先生ですから!」

 

背は小さいが生徒に頼って欲しいのであろう、いい人なのが伝わってくる、この人なら少しは信頼ができるかもしれない、奏音はそう思えていた

 

「先生!」

「はい!織斑くん!」

「ほとんどわかりません!!」

 

その一言で奏音は一夏が心配になった、確かにIS素人には難しい話ではあるがそれでも入学前の資料を読めばこの話は理解できるからだ

 

「…織斑、入学前の参考書は読んだか?」

「古い電話帳と間違えて捨てました!」

「必読と書いてあっただろうが馬鹿者」

その一言と同時に再び鈍器と化した出席簿が一夏の頭部を襲う

 

(何やってんだあいつは…)

 

「え、えっと詩花くんはわからない所はありませんか?」

「大丈夫です、この辺の事は両親から聞いてますから」

「そ、そうですか、良かったです」

「な!奏音は言ってることわかるのかよ!?」

 

一夏がそんな馬鹿なとでも言いたげな声で言ってくるのを呆れながら言い返す

 

「あのなぁ、お前も知ってるだろ俺の両親がIS関連の技術者だってこと、何度か会ってるし仕事も見てるだろ」

「あ、そう言えばそうだったな」

「…織斑、後で再発行してやるから1週間以内に覚えろ。いいな?」

「い、いや、1週間であれは流石に…」

「やれ、いいな?」

「は、はい」

 

織斑先生の一睨みで一夏は轟沈する

 

「ISはその機動性、攻撃力、制圧力とかこの兵器を遥かに凌ぐ。そういった『兵器』を深く知らずに扱えば必ず事故が起こる。そうしないための基礎知識と訓練だ。理解できなくても覚えろ。そして守れ。規則とはそういうものだ」

 

織斑先生の言葉は間違っていない、実際表立って報道されることは少ないがISによる事件はそれなりに起きている、テロに関与していたりもするくらいにはISとは危険な代物だ、技術者の両親とIS生みの親束博士の言葉をよく聞いてきた為そのことはよく理解していた

 

 

2限目の休み時間奏音はゆかり達と機体の調整について話していた

 

「ゆかり、出力だが、この辺を弄れば更にスラスターの出力を上げられないか?」

『確かに可能ですけど貴方への負担とか考えるとこのくらいが妥当だと思いますよ?』

「負担なんぞ慣れればいいだけの事、やばそうなら元に戻すし」

『了解です、それにしても織斑さんの発言には驚きましたねぇ、参考書を電話帳と間違えるなんて』

 

今にも笑いそうな顔をしながらゆかりは先程のことを思い出していた、それに釣られてか他のメンバーも笑いだしていた

 

「お前ら笑いすぎだ、んで一夏なんか用か?」

「あ、あぁさっきから画面に向かって話しかけてるから何事かなって」

「あぁ、こいつらと話してたんだよ」

 

機体のデータを隠してタブレットの画面を一夏に見せる、そこにはゆかり達が手を振っていた

 

「なんだこれ、AIか?」

「似たようなもんだが違うな、いつからか住み着いてた、そうとしか言えんな」

 

そこに1人の少女が話しかけてくる

 

「少し宜しくて?」

「ん?」

「へ?」

「まぁなんですの、そのお返事。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるのではないかしら?」

 

一夏が露骨に嫌な顔をしているのが横目で見て取れる、無論奏音も好きではなかった

 

「まず名乗るのが礼儀だと思うぞ英国淑女?その上でこちらが君を知っていれば君の言うそれ相応の態度を示すが、悪いが顔を見ただけではなんとも言えないな」

「俺も君のこと知らないからなんとも…」

「わたくしを知らない?このセシリア・オルコットを?イギリスの代表候補生にして、入試首席のこのわたくしを!?」

 

彼女、セシリア・オルコットが名乗った直後タブレットに様々な情報が流れ込んでくる、ゆかり達が揃えてくれたようだ、それを横目で見る奏音、すると一夏が質問する

 

「質問いいか?」

「下々の要求に応えるのも貴族の務めですわ。よろしくてよ」

「代表候補生って何?」

 

がたたっ。と生徒達がすっ転ぶ、勿論奏音もずっこけた

 

「一夏、読んで字のごとく、イギリスの代表になる予定の人のことだ、まさか首席って何とか言わないよな?」

「そこまで馬鹿じゃねぇよ!ってことはエリートなのか?」

「今そう言ったよな俺?」

「そう!エリートなのですわ!」

 

オルコットが意気揚々と胸を貼る、それ以上に揺れるたて髪ロールの方が気になっていた奏音だった

 

その後何やら下らないことを言っていたが途中で飽きた奏音はタブレットに目を落としオルコットについての資料に目を通していた、何故か一般公開されていないはずの情報もあったが目を瞑ることにした

 

「あ、あなたはどうなのですか!?」

「何が?途中から聞いてなかったんだけど」

「お前試験受けた?ほら教師と戦うやつ」

「OK全部把握した、結論から言うと…勝った、どうせわたくしだけだと聞いていたのにって事だろ?でも考えてみろよオルコットさんや、男の数はたったの2人、それに比べ女は何人だ?数えるのも億劫になるくらいの人数だ、その中でたった一人だ、その方が凄いぞ?」

『お、マスターいいフォローですねぇ』

 

それを聞いて少し冷静になったのか髪を戻しまた腕を組んだオルコット

 

「ふ、ふん!言われるまでもないですわ!まぁいいでしょう、それは置いといてもし宜しければわたくしが…」

 

そこまで言うとチャイムがなる、席につかなければ例のアレが飛んでくる、それを察知してなのかそれとも単に律儀なのか席に戻る、その際に何か言っていたがもう既に奏音はオルコットという女性から興味が消えていた

 

「あぁ、その前に再来週行われるクラス対抗戦に出るクラス代表を決めないといけないな」

 

ふと思い出したのか織斑先生が言い出す

 

「クラス代表とはそのままの意味だ、対抗戦だけではなく生徒会の開く会議や委員会への出席……要はクラス委員長だと思えばいい」

 

織斑先生の発言な後クラスがザワつくそして1人の生徒が挙手する

 

「はいっ織斑くんを推薦します!」

(あ、やな予感)

 

その後は奏音の予想通り全員が一夏を推薦し出す

 

「ちょっと待った!俺はそんなのやる気…」

「自薦他薦はとはないと言った、他薦されたものに拒否件などないり選ばれた以上は覚悟をしろ」

「な、なら俺は奏音を推薦します!」

「俺を巻き込むな戯け!」

「待ってください!納得がいきませんわ!」

 

そこで奏音達のいがみ合いを止めたのはある意味予想していたオルコットだった、奏音はまたお前か…そう言いたげな顔をするがすぐさま教科書へと目を落とし無視を決め込もうとしたがそこで一夏とオルコット互いに爆弾を投下する

 

「大体、文化としても後進的な国で暮らさないといけないこと自体、わたくしには耐え難い苦痛でー」

「イギリスだって大したお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」

(あ、言いやがった)

「あ、あなたわたくしの祖国を侮辱しますの!?」

(先に侮辱したのはそっちだろうに…自分のこと棚に上げて何言ってんだが)

「先に侮辱したのはそっちだろう!」

 

そこから一夏とオルコットがお互いに国を侮辱しあう泥仕合が発生する、奏音は我関せずを貫こうとするが一夏が奏音にまで戦火を広げる

 

「奏音!お前も何か言ったらどうなんだ!」

「…何かって何?お前らの明らか知能の低さの露呈する馬鹿げた言い合いに参加しろとでも?」

 

流石にイラついていたのかキツイもの言いで一夏を睨む、一瞬怯むが一夏は言葉を続ける

 

「国を馬鹿にされたんだぞ!?なんとも思わないのか!」

「何も、俺この国に特別な感情ないし、下らないことやってないで座れよ…な?」

「プライドがないのかよ!」

「ほざけ、プライドくらいある、だが身内が馬鹿にされたわけでもないんだなんとも思わんよ」

 

それだけ言うとまた視線を落とそうとする奏音

 

「あら?もう1人の方は随分と腰抜けなのですね、子がこの程度でしたら親もたかが知れてますね」

 

その一言をオルコットが口にした時一夏と静観を決めていた箒が目を見開き奏音を見る、すると奏音は1つため息をつくと本を閉じオルコットを見る、その目は先程までの面倒だからとっとと終われという目ではなく感情の感じられない冷たいものだった

 

「お前今なんつった?親が腑抜け?俺の親の事何も知らないくせによく抜かせたな」

「ふん!事実ですわ、国をバカにされて何も言わないだけでなくプライドがないのかと問われたのに言い返さないなんて腑抜け以外の何者でも…」

「お前自分が何者か言ってみろ」

「何をいきなり、わたくしはセシリア・オルコット、イギリスの代表候補生ですわ!」

「その意味が理解できないか…とことん馬鹿だな」

「何…を…」

 

そこまで言われて自分のしでかしたことの重大性に気づいたのか顔を青くするオルコット

 

「そうか、つまりお前の発言は国の意思ってことでいいんだな?」

「そ、それは…」

「まさか今更撤回なんぞしないよな、なぁ?代表候補生さんよ」

 

タブレットを操作し音声を再生させる、そこには先程の国に対する誹謗中傷の数々が乗っていた

 

「これを国連に匿名で出してもいいんだぞ…?そうなったらイギリスはどうなるかね?」

 

更に顔を青くするオルコット、それを見て視線を落としタブレットの電源を切る

 

「今回は忠告で済ましといてやる、次は…ねぇぞ」

 

オルコットからしたら喉元に刃物を押し付けられたような気持ちだったのだろう、下を向き震えると顔を勢いよく上げる

 

「このわたくしを侮辱するなど…決闘ですわ!!」

「おう、いいぜ四の五の言うよりわかりやすい」

「もう知らん、好きにしろ」

「ハンデはどのくらいいる?」

「あらわたくしにハンデを求めるなんて随分分かってますわね」

「いや、俺がだ」

 

その一言でクラスの全員が笑いだす、男が強かったのは昔の話だ、時代遅れだと言う者もいた

 

「あなたはどうですの?わたくしにハンデ…『さっきから聞いてたら何奴も此奴もやかましいですね』誰ですの!?」

その声は各自のスマホから流れており全員が開くと兎のマークが浮き出ていた

 

『うちのマスターを侮辱するのも大概にしなさい、男が強かったのは昔の話?は!金に困ったら男に体売って金集めるしか脳のない輩が何を抜かすのですか?それにISがなければ威張れない小娘が何を言ってるんですか?男に勝てるというのならISを使わずに武道家に挑みなさいよ、出来ない?そういう話じゃない?抜かすな、お前らが言ってるのはそういうこと…』

「ゆかり、そこまでだ、それ以上言うな」

『ですがマスター』

「気にするな、元々俺はこのクラスの連中と馴れ合う気はなかったからな、こいつらがどういう連中かなんて予想はついてたし、それより今は話を進めるのが先だ、そうでしょう織斑先生」

 

話を振られ目を瞑っていた織斑先生が目を開ける

 

「そのバカには後できつく言っておくように、勝負は一週間後、放課後の第3アリーナだ、各自用意してように、それでは授業を始める」

 

そこからは織斑も授業を集中して聞いていた

 

「キッつい…」

 

一夏は放課後に自分の机でぐったりしていた、奏音はタブレットのかなにいるゆかりと話をしていた

 

「ゆかり、あの時は俺がキレる前にお前が切れてくれたから俺が止める側に回ったが二度とあんな事するな、有難いがお前の為にもさ」

『でも私悔しいです、誰もマスターの事知らないのにあんな言い草…』

「少なくとも親や博士、それにお前らが俺の事を理解してくれてるならそれでいいさ」

 

俯きふくれっ面のゆかり、だがその気持ちは嬉しくもあった、あの後昼食の間も話しかけてこないためマキや茜達に聞いてみたら泣いていたらしいのだ、その時マキが暴走したけたので止めるのが大変ではあったが嬉しい限りだった

 

「なぁ、奏音、さっきはごめん」

「あ?何がだ」

「その、巻き込んじまったこと…」

「そう思うなら軽率な事はするな」

「わ、悪い…」

「あぁ、良かったお二人共ここにいらしたんですね」

 

前を向くと山田先生が書類を持って立っていた

 

「どうかしましたか?」

「あ、はい、寮の部屋が決まったので鍵をお渡しに来たんです」

「暫くは自宅だって聞いてましたが?」

「政府からの特命らしくて、何か聞いてますか?」

「「いえ何も」」

「あ、なら荷物を取りに帰らないと…」

「それでしたら」

「私が用意してやった」

 

織斑先生がタイミングよく顔をだす

 

「詩花のはご両親が用意してくれていた、織斑のは…まぁ着替えと充電器、それに軽い本なんかも入れといたぞ」

「それは助かります、どこで受け取れば?」

「既に運び込んである、それぞれ鍵を受け取り次第部屋へ行くように、暫くは相部屋だが我慢するように」

「ありがとうございます」

「えっと、大浴場は暫く使えません、すいません…」

「え?なんでですか?」

「お前はホントに馬鹿か?」

「え?」

 

そこまで聞いて織斑先生がこめかみを抑えて呆れながら話す

 

「お前は女子と一緒に入りたいのか?」

「あー、そうでした」

「お、織斑くん!女の子と一緒に入りたいんですか!?ダメですよ!?」

「い、いや、入りたくないです」

「お、女子に興味がないんでか!?そ、それはそれで問題が…」

(『あ、この人意外とアホだ』)

 

ゆかり達と奏音がシンクロしている間に周りの腐女子共が騒ぎ出す

 

「やっぱりイチ×カノなのよ!制作班原本どうなってる!」

「任せて!」

「おいゆかり、後であの馬鹿どものデータぶっ壊せ」

『合点承知之助!』

 

 

何やら妙な展開もあったが鍵を渡され2人は部屋へと向かう

 

「なぁ、その傷まだ痛むのか?」

「ん?いや、何も感じないぞ?まだ気にしてたのか?」

「そりゃ…お前」

「何度も言うがこれは名誉の傷だ、気にすることは無いさ…ここだな、お前はすぐ近くだなんかあれば言いに来な」

「おう!ありがとな!」

 

そう言って織斑も部屋へと向かい「ノックもせず」部屋に入る

 

「ノックくらいしろよ…」

 

奏音は呆れながらノックをする

 

『はーい、誰ですかー?』

「今日から相部屋になるものです、開けても問題ないですか?」

『いーよー』

 

間の抜けた声に既視感を覚えながら扉を開けるとそこには一限の休み時間に話しかけてきた布仏本音がいた

 

「おー、カンくんじゃないかー、いらっしゃいー」

「あぁ、これからしばらくよろしくベットはこっちを使うけどいいな」

「いーよー」

 

許可を取り荷物をある程度まとめると本音が話しかけてくる

 

「ねーねーカンくんはさぁ?」

「なんだ」

「どうして皆と仲良くしようと思わないのぉ?」

 

恐らくは午前中の一言を言っているのだろう、奏音はたいして気にせず発言していたが本音からすれば気になったのだろう

 

「別に、単に俺は人を信じてないってだけ、だから馴れ合う気はないって言ったんだ」

「そんなのつまんないよー?」

「確かにな、善処はするさ」

 

それだけ言って眠りにつこうとすると、すぐ近くの部屋で扉が壊れる音がした、大方一夏がなにかやらかしたんだろう、そう思いながら眠りに着いた奏音だった




というわけで今回はここまで!!書き方を少し変えてみましたがどうでしょうか?それにかなり長く書いてしまった。

それではまた次回お会いしましょう!
『待て次回!!』


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