50年の孤独 (billy003)
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1話

あんな狭い所に50年も閉じ込められて平気な顔してるトム君に違和感を感じたので


ここはどこだ....僕はいつの間にか暗闇の中にいた。

自分の体を見ると青白くうっすらと光っている、何が起こっているのか理解できない

僕は不安になりローブから杖を抜く 指先から伝わる杖の感触を確かめているとだいぶ落ち着いてきた。

僕は秘密の部屋の入口がある2階の女子トイレでいつも泣いていてとても邪魔だった汚れた血...マートルを生贄にして分霊箱を作ろうとしていた...作り終えたのか?

少しずつ記憶がはっきりとしてきた、僕はマートルの死体の隣で分霊箱にする日記に激痛に耐えながら僕の魂を注ぎこんでいた、いくら思い出そうとしてもそこから先の記憶が一切ない。僕は失敗したのか?

「ルーモス」

僕はそう唱え杖に光を灯すが僕のいるこの暗闇は全く変化がなくどこまでも続いているようだ。

 

僕はこの場所から出るために何か使えそうな魔法は無いかと考えを巡らせていると何か言い表せない妙な感覚がして周りを見渡す、すると光る文字が浮かんでいる。

【abcd】

なんの意味もない文字列 僕は近づきそれを見ていると再び文字が浮かぶ。

【文字が消えた インクはどこに?】

どうやらこの文字を書いている者がどこかにいるようだ、僕はその文字に手を伸ばし指で触れてみる すると指先が光る、そのまま動かすと指先にそって光跡ができる。 段々とコツが掴めてきたのか文字を書けそうだ

「君は誰だ?」

僕は声にだしながら文字を書く、するとすぐに返事が浮かぶ。

【日記が分霊箱だと意思疎通ができるんだね、とても不思議だ そっちはどうなってる?】

僕は思わず息を呑んだ、誰にも明かしてない分霊箱の事を文字の向こう側は知っている

「君は誰だ!どうして僕を分霊箱と呼ぶ!」

【記憶が抜け落ちてるようだね、君は僕の分霊箱だ。さっき汚れた血を生贄に作った1つ目のね】

そんな馬鹿な...僕は死を克服して永遠に偉大な存在である為に分霊箱を作った、なのに何故こんな事に

【混乱するのも無理もない、君の事は自分の事のように分かる 少し考えれば当然の結果だった。魂を2つに分けて封じ込めるんだ、分霊箱に僕と同じ意識が宿るのは当然の事だ。 そちら側の僕は狭そうで気の毒に思う】

「ここから出してくれないか?僕」

【それは無理だ、苦労して作った分霊箱を壊すわけないだろう?僕はこれから計画通りハグリッドを一連の騒動の犯人として摘発しなくてはいけない。 しゃあまた話そう...トム】

「待て!まだ話は終ってない!」

僕の本体と名乗る彼は離れてしまったのか、僕がどれだけ文字を書いても返事はなかった。

僕は本当に分霊箱になってしまったのだろうか、信じたくない 僕は偉大な存在になるはずだった。

僕の事を知らない者はいない ダンブルドアを超える偉大な存在に...

 



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