私は彼女達の橋 (ロイ1世)
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物語を始める前に

初めてだよ。こんな作品を書くなんて。ちょっとした興奮もしているよ。(某殺人鬼風)

処女作で至らないところも多く失踪するかもですがどうぞ

楽しんでください。


この物語の世界

 

 

2020年

中東・北アフリカにて人類が争っていると第三者・・・深海棲艦が現れた。

それらは地中海を占拠後、世界に拡散。

深海棲艦に対して人類は反撃する。

戦艦やミサイル、戦闘機に爆撃機、果ては核兵器。

人類が持つすべての武器を使って。

しかし、どれを使っても有効打は与えれず世界は絶望した。

だが転機が訪れる。紅海にて深海棲艦を撃破した謎の少女達。

彼女らは自らを艦娘と名乗った。

 

 

それから2年後。

無能が頂点にたつ鎮守府

横須賀第7鎮守府にとある一人の男が新たな提督として派遣された。

 

男の名をロイ・ヴィッフェ・ヒドルフという。

今年で23歳だが元帥をはじめ陸軍のお偉いさんにも知り合いが多く、

謎の超技術を持つこの男ロイは絶望の淵にある横須賀第7鎮守府をどう救うのか、、

案外救わないんじゃないのか。もしかしたら、深海棲艦や謎の組織に消されるのではないか。

全てがまだ未定で、未確定な、この物語は主の妄想100%でできております。

 

ヒロイン(予定)の艦娘加古は新たな提督であるロイに対しどのような反応をしどのような出会いをしどのような恋(するか不明)をするのか。

 

謎に満ちた深海棲艦。彼女らはいったい何を目指し、だれをリーダーとして活動していくのか。

 

謎の組織、誰が所属しているのか、なにを目的とし、どのような世界を作りたいのか

 

そしてロイや元帥、軍のお偉いさん方の望む世界はいったい何なのか、彼らの語る

『彼女達との真の理解の為に』

とはいったいなにをいっているのか。

 

ほのぼのしたりシリアスになったりメメタァしたり砂糖を吐きそうになったりするかもしれないこの物語。

 

何故、ロイは現代科学技術では理解も再現も複製もできない技術をたくさん持っているのか。

何故、加古はロイに惚れ人生を捧げる(かわわからないけど)したのか。

 

海軍元帥 山吹 智久 は何を考えているのか。

深海棲艦の正体と理想とは。

謎の組織の目的とは。

『彼女達との真の理解の為に』

とはいったいどういう意味なのか。

 

是非とも皆様に考えていただきたい。

 

物語中にはしないと思う人の人物紹介

 

ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフ

本作の主人公。元は陸軍志願だったが提督適正から海軍に。そして、明石や大本営科学技術部すら解明できない超技術をもつ。身長184㎝、見た目は上の下。服装はよくある真っ白な提督専用の服・・・ではなく黒いSSのような服。髪は銀。変人で深海棲艦を倒せる

 

山吹智久(やまぶき ともひさ)

海軍元帥。紅海の奇跡(『紅海にて深海棲艦を撃破』の戦い)を聞きすぐに艦娘を日本に保護。ロイを海軍にスカウトしたり上層部の粛清など汚い仕事もしている。

 




まだ理解できていないところが多いですが頑張ります!


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新提督が着任します。

無理矢理感満載の1話を見た方ありがとうございます。
物語は今回から始まります。



横須賀第7鎮守府入口に一人の男がたっていた。

 

とても、怒った眼をしていた。

 

執務室

 

クズ「なぜこんな簡単な任務もできんのだ、この無能ども!」

空母艦娘「すみません。私が序盤から中破したため艦載機が」

クズ「うるせぇ黙れ!」

空母艦娘「ひっ」

クズ「お前たちは戦って結果を残さなきゃダメなんだよ!!」

重巡艦娘「す・・・すみません」

クズ「お前たちはこの義明英朗(よしあきひでろう)のために生きているんだよ!!」

「義明英朗。過去に5回警察沙汰の騒ぎを起こす。

肥満で性格も悪いため学生時代は碌な友人もいない。

横須賀第7鎮守府では職務を全くせず遊び惚ける。

その様から、資材浪費の義明、と呼ばれる」

義明「誰だ!」

「失礼。無能が無能という言葉を使って罵っていたのでつい煽りたくなってしまいました」

義明「誰が無能だと!、この横須賀第7鎮守府提督、義明英朗中佐が無能だと!?」

「そうです。横須賀第7鎮守府元提督、義明英朗元中佐が無能だと言っているのです」

義明「貴様ぁ、憲兵、こいつを撃ち殺せ!!」

「憲兵隊は既に片づけた」

義明「なんだと!?」

「次はあなたの番です」

義明「くらえ!」バンバン

「外れです」

義明「このクソガキがぁ!」

「射撃というのはこういうのを言うんです」

そう言って男はグレネードランチャーを取り出し

「それでは」ポンッ

といい発射された弾は義明の口の中に入っていった。

義明「ウゲゲゲゲ」

爆発こそおきなかったが痺れた義明は倒れた。

「この電話、使っていいかな?」

男は先程から居た艦娘に聞いた。

重巡艦娘「ど・・・どうぞ」

「ありがとうございます。・・・・・

もしもし、山吹元帥?

目標を確保、あまりにも無能だったからか自分が優秀だという幻覚を見ていた。

今はショックグレネードを食べて気絶している。

・・・え?、死んでないか?・・・大丈夫。

指踏んだら痛そうな顔したから生きてる。

・・・数日は点滴で栄養補給しなきゃだけど・・・

はい・・ええ。目撃者はいます。計画通りに。

彼女たちとの真の理解の為に」プチッ

重巡艦娘「ひぃぃ(目撃者は・・・始末される!?)」

「待っていてくれてありがとう。

俺はロイ・ヴィッフェ・ヒドルフ。

今日からここの提督となる。よろしく頼む」

重巡艦娘「えっ?」

ロイ「着任の挨拶をしたい。ここにいるすべての艦娘を講堂に集めてくれ」

そういってロイは消えてった。

元提督を引き摺って・・・

 

講堂

 

ザワザワ ザワザワ シクシク

ロイ「本日よりここに着任した。

ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフだ。

よろしく」

そういっていると手が挙がった。

羽黒「羽黒っていいます。義明提督はどこに」

ロイ「リスタァ刑務所に投獄された」

※リスタァ刑務所、東北にある巨大で有名な刑務所。汚職軍人や政治家がいる。

羽黒「あ・・・ありがとうございます。」

ロイ「このあと会議を行う。艦娘の間で代表者数名を選べ。

出撃に関する話し合い、特徴、その他諸々を知りたい。では」

 

執務室

 

ロイ「集合してくれてありがとう。

自己紹介を頼む」

長門「ビック7の長門だ。(あいつはビック7すら知らなかったが・・・)」

ロイ「連合艦隊旗艦の長門と会えるとは、人生は不思議だな」

古鷹「重巡洋艦の古鷹といいます(あの人は戦艦の劣化版、て言うのかな)」

ロイ「重巡洋艦か。戦艦と比べると火力や装甲は薄いが・・・」

古鷹「・・・」

ロイ「燃費が良く雷撃のできるオールラウンダー型と考えれば

火力や装甲の低さも納得できる」

時雨「僕は駆逐艦、時雨(駆逐艦は捨て駒なんでしょ)」

ロイ「幸運艦の時雨か。駆逐艦は空母などの護衛、遠征・・・

その火力や装甲では難しい任務もあるだろう」

時雨「・・・」

ロイ「けど絶対帰ってこい。駆逐艦には多くの姉妹艦がいるし友達も多いだろ。

皆を悲しませるな」

それぞれの自己紹介が終わったあと、ロイは一言

ロイ「なぜにやけてるんだ?」

「・・・」

ロイ「えっ・・・俺なんか変なこと聞いた?」

古鷹「いえ・・・その・・・ただ・・・」

長門「なんかこう・・・嬉しくてな」

時雨「前任は何も知らなかったから」

ロイ「えぇ、艦にたいする基礎知識は当たり前じゃないのか。

だいたい日本の軍艦は7か8で覚えたぞ」

時雨「それは提督が変なんだよ」

ロイ「まじか・・・」

長門「ふふ。話が逸れ過ぎだ。本題に戻そう」

ロイ「ああ。それで~~~」

 

 

ロイ「これで会議は終わりだ。俺は明石に会いに行ってくる」

長門「・・・頑張れ」

ロイ「(工作艦明石。艦娘が解体される瞬間を多く見たんだ。

精神的に参っていてもおかしくない)」

 

工廠

 

ロイ「ここが・・・工廠。綺麗だ。」

明石「・・・」

ロイ「お前が・・・明石か?」

明石「・・・提督・・・」

ロイ「何だ?(眼に光がない。まるで暗闇だ)」

明石「他の子を・・・解体・・・しないで・・・ください・・・」

ロイ「もちろんだ」

明石「お願いします・・・ダメなら・・・」

ロイ「もしも~し。俺、艦娘、解体しません」

明石「何でもしますから」

ロイ「」

明石「提督・・・」

ロイ「工作艦明石・・・

明石「解体しないで・・・ください」

ロイ「分かったよ。俺は誰も解体しない。」

明石「解体・・・しない?・・・」

ロイ「当たり前だよ。皆、大切な仲間だ」

明石「がいだい・・・じないんでずね」

ロイ「ああ。横須賀第7鎮守府提督、ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフはここに宣言するよ。

解体はしない」

明石「ううう・・・うわぁぁぁ」

ロイ「よく頑張った明石。偉いよ」

ロイはこの一件のあとこう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのクズ野郎、今度会ったら硫酸グレネード食わしたる。

 

 

 

・・・と。

 

 




ようやく完成しました。
内容は既に完成していたんですが
ハイフリのハーメルンを見てたら遅れました。
この作品が終わったら次はハイフリを書こうかな。


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提督を追う娘

今回からようやくヒロインの登場です。

?「興奮で寝る気になれないよ」



ある一人の艦娘が窓の外の海を見ていた。

 

艦娘寮重巡古鷹型部屋

「古鷹、大丈夫かなぁ」

そう呟くのは古鷹型重巡洋艦二番艦の加古である。

加古「長門さんがいるから大丈夫だと思うけど」

彼女の姉、古鷹は今執務室にいる。あのクズのいた部屋に・・・

加古「あれは・・・提督!」

加古はロイが海を行くのを見た。

加古「あの人どうやって海を。早くいかなきゃ」

何故この時、彼女は恨んでいるあの男と同じ提督であるロイを追ったのか分からない。

もしもそれを説明することができたなら、

それは運命だから、であろう。

 

加古「追いつかなきゃ」

加古はロイが行ったと思われる航路を行く。

が、時間差で一向に距離が縮まらない。

そんな時

 

『キシャァァァ』

という音と共に軽巡2駆逐4の深海棲艦の水雷戦隊が現れた。

加古「やばいよやばいよ」

加古自身はあの無能時代の鎮守府で生き延びた強者だが、

急に出撃したので補給がされてなく燃料弾薬が少なかった。

それに加え整備不良で弾は予想外の方向へ飛んでいく。

加古「このままじゃ駆逐はいけても軽巡は・・・」

そういっていたら

加古「キャッ」

砲撃が直撃した。

加古「うりゃぁ!」ドンドン

しかし駆逐は全て倒した。

加古「やぁ!」カチッ

弾が出ない。

加古「もしかして・・・弾切れ‼」

元々少ししか入っていない弾を整備不良の砲で撃ったために

大量の弾薬を消費してしまった。

敵はそれが分かったのか急接近してくる。

加古は主砲を投げようとしたとき、敵軽巡は真っ二つに別れた。

ロイ「お前は・・・加古か?」

この男の手で。

 

ロイはこの鎮守府にまともな任務ができる娘がいないと分かった会議の時、

カメラやセンサーを使った無人の警戒網を作ることにしたが

すぐ用意できないので今日の日没までは彼が哨戒することにした。

ロイ「お前は・・・加古か?」

加古「あ、ああ。私は古鷹型重巡洋艦二番艦の加古」

ロイ「弾切れか?」

加古「はい・・・」

ロイ「すぐ片付ける」

加古「えっ」

ロイはそういうとさっき軽巡を倒した武器を取り出して引き金を引いた。

発射された弾はきれいに軽巡の頭に当たった。

ロイ「大丈夫か?」

加古「えっ・・・まぁ」

ロイ「嘘だな。小さいが火傷している。艤装も中破している」

加古(言い当てれた)

ロイ「水上バイクに乗って帰ろう」

ロイはどこからか取り出したディスクを回転させた。

すると水上バイクが出てきた。

文字通り陸でよく見る二輪のバイクが水の上に浮いていた。

ロイ「乗れるか?」

加古「それくらいなら」

加古なら3時間で帰還できる。

ロイ「40分でつく。しっかり掴まれ」

加古「分かった」

ロイ「3・・・2・・・1・・GO‼」

水上バイクはもの凄い速度で急発進した。

加古「キャァァァ」

ロイ「楽しめぇ。慣れたら病みつきになるぞおおぉぉぉ」

ロイは楽しみ加古は叫ぶ。

 

その影はとても長かった。



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ほんのちょっと前の昔話

横須賀第7鎮守府近海

 

加古「ねぇ、あなたは何者なの」

数分前、自分の命を助けた恩人に問う。

人間は深海棲艦を倒せない。だから自分たち艦娘がいる。

そもそも人は海上を滑れない。

ロイ「・・・横須賀海兵隊訓練生第42代卒業生、だったはずなんだ」

加古「だったはず?」

ロイは質問に答えた。

 

今から3年前、世界はスエズ運河を賭けた戦争をしていた。

数回の調査でスエズ運河付近に大量の資源が埋まっていたことがわかった。

世界はエジプト中心のエジプト同盟と北アフリカや西アジアのスエズ連合に別れた。

日本はこの戦争には参加しなかった。だけど付近を航行していた日本船が撃沈された。

スエズ連合は日本に宣戦した。政府も世論も一致団結しスエズ戦争にエジプト同盟側で

参戦した。戦線は膠着、次第に両陣営の北アフリカやアジアの戦争参加国は白紙講和や個別講和で戦争から離脱していった。だが大国は一向に講和をせず、戦争をしていた。

いつしか前線は様々な民族の連合軍から大国の主力軍のみに代わっていた。

開戦から半年過ぎたころ、俺は日本海兵隊の補給兵として前線にいた。

大量のミサイルや爆撃機、それを撃ち落とす戦闘機や対空砲、とてつもない火力を持つ野砲に輸送船、それらを守る戦艦や空母、随伴艦たち。そして各国の利権を得るための道具となった兵士達。

海軍の大半は艦娘のことを兵器や道具といい罵るがそれは自分たちが国を守るための道具となった現実を拒み、

自分は道具を使う側であることを証明しようとする同族嫌悪、いいや現実逃避だ。

話が逸れたね。とにかく前線は大量の兵器が使われていたんだ。両陣営共に新兵器の開発を急いでいたよ。

おかげで次々と新しい銃や航空機をみたよ。けど戦争は続いた。

ある日の朝のことだ。いつもはドックか海上にいる艦船が消えた。昼になると出撃した航空機は全て撃墜されたと聞いた。ありえないことではなかった。いつかは戦艦すら貫く機銃を持つ高速万能機が開発されると思っていたし、ステルス機すら完全に追尾し撃ち落とす迎撃ミサイルが配備されたと思った。

そして次の朝、敵の捕虜が言ったんだ。

「よくも銃や野砲でも倒せない生物兵器を作ってくれたな」

って。詳しく話を聞くと敵側も同じことが起こってたそうなんだ。

そして数日後、奴らが来た。透けてしまいそうなきれいな白い肌をもち、

小さいがとてつもない火力を持つ砲で塹壕やトーチカごと吹き飛ばしてくる敵。

深海棲艦が。数週間後、日本はこれ以上の戦争は不可能として講和、アフリカから撤収した。

日本に帰国してから俺は小さい人型の生き物を目にした。周りには見えず

軍医に相談したら戦闘の影響で幻覚が見えているのだといった。

それから数日後、軍は俺を海兵隊学校から提督学校に転校させられた。

提督適正があったんだよ。その2年後今、ここにいる。

 

加古「じゃあこのバイクや深海棲艦を殺せたのは?」

ロイ「それはこいつのおかげさ」

妖精「<(`^´)>」

加古「お・・・おぉ・・・」

ロイ「こいつがこのバイクの設計図や深海棲艦を攻撃できる能力を与えてくれたんだ。」

妖精「吾輩の主はすごいのです。設計図を与えたらこのバイクを一人で作るし、

戦闘のセンスなんかは元からあったのであります」

ロイ「ありがと。いやぁ、俺専用の艤装を作ったときに女装して艦娘の訓練に参加したり

艦載機の使い方を知ろうとして空母艦娘の先生に頼んだりしたなぁ」

妖精「中でも主の女装はすごかったのです。まるで人形のようでありました」

加古「おお、そんなにすごいのか。今度見せてくれよ」

ロイ「えっ・・・参ったな。あれはバレて教官に全て焼かれたからな・・・」

加古「だったら私のを貸すよ。カツラは・・・買えばいっか」

妖精「またあの姿が見えるのでありますな」

加古「そうとなったら早く帰ろ」

ロイ「おいおい、俺はやるとは言ってないのに、まぁいいか」

加古「さっすがぁ。いい男だねぇ」

ロイ「照れるな・・・!!」

妖精「前方に人影、艦娘です」

ロイ「緊急潜航用意!」

妖精「ラジャー」

加古「えっ、潜るの?」

ロイ「ああ。みんなからしたら加古が行方不明、ロイも工廠に行った後行方不明、

何かあったと思っていてもおかしくはない。バレたら面倒だから潜るよ」

加古「えっ、だ、大丈夫だよね?」

ロイ「ハッチが閉じる。頭下げとけ」

加古「OK」

妖精「ハッチ閉鎖、潜水艦モード起動、潜航します」

ロイ「スクリュー回せ、全速で帰る」

加古「待って、皆は!?」

ロイ「明石が整備した艤装だった。それならきっと補充も受けてる。

それにあれは陸奥と瑞鶴、翔鶴に摩耶、鳥海、五十鈴だ。

鎮守府近海なら問題ない」

加古「(あの数秒でそこまでわかったの!?、私なんか人影も見えなかったのに)」

 

横須賀第7鎮守府出撃ドック

 

ロイ「ふぅぅぅ、やっと着いたぁ」

加古「疲れたぁ」

妖精「バイクと艤装の整備をしておきます」

ロイ「サンキュ・・・ウ・・・」

加古「あ・・・古・・・鷹・・・」

古鷹「夕食前のドライブ楽しかったですか( ^ω^)・・・」

ロイ「俺は・・・決してやましいことなど・・・していない・・・」

加古「そ、そうだよ古鷹。ロイは私の命の恩人だよ」

古鷹「ロイ?、提督じゃなくてロイ?」

加古「あっ///」

ロイ「えっ、何事?」

古鷹「とにかく、あなたが加古になにもしてないならこのことは不問にします。

ただしもしも加古に手を出したら・・・あなたを殺します」

ロイ「わかった。もし付き合うならご報告いたします」

古鷹「・・・まあ、そういうことにしておくわ」

加古「///、待ってるからね」

ロイ「何のことだ?」

古鷹「・・・朴念仁」

ロイ「おいおい、なんでそういわれなくちゃならんのだ」

妖精「主は朴念仁です」

古鷹「話が分かりそうな子がいて良かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

ロイ「はい、私です。ええ、ブリッジです。取り敢えず初日は大丈夫でした。

なぜか朴念仁と罵られてますが。艦娘一人と良好な関係を築けてます。

いずれは計画実現のための最高のキーになるかと思います。

ええ、はい。彼女達との真の理解の為に、ブリッジアウト」



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ロイⅤS艦娘・・・避けては通れぬ道・・・

読んでくれるくれる皆様がいることに驚きと感謝を覚えつつも
これからもどうぞよろしくお願いします。



横須賀第7鎮守府提督自室 朝

 

加古「おっはよー、ロイー」

ロイ「お・・・おはよう?(なんでいるの?)」

古鷹「おはようございます。提督」

ロイ「・・・待ってくれ。なぜ二人がいる。寝る前に鍵は閉めたぞ」

古鷹「あんなもの、ないに等しいんです」

ロイ「考えるのはやめよう。朝ごはん作るけど食べる?」

加古「まだだけど、食堂に行けばいいじゃん」

ロイ「いや・・・だってさ・・・」

古鷹「提督は今、背中を刺されてもおかしくないから」

ロイ「そういうこと、二人はどうする?」

加古「あたしは頂くよ」

古鷹「加古が心配だし私も残るよ」

加古「ほんとはロイが気になるんでしょ」ゴニョゴニョ

古鷹「加古!」

ロイ「ちょっと待ってて」

加古「・・・本音は?」

古鷹「・・・まだ提督がどういう人物かわからない以上、

接触を続けてみるしかないし・・・あなたが心配だから・・・」

加古「さっすが古鷹、やっさし~い」

古鷹「加古ったらもう・・・」

ロイ「できたよ」

二人「早!?」

ロイ「そう?」

加古「そうだよ!」

古鷹「味がダメなの?」

ロイ「古鷹ひどくない?」

加古「・・・とにかく食べよう」

ロイ「じゃあ・・・「「「いただきます」」」

加古「うまい・・・」

古鷹「間宮さんと良い勝負だよ・・・」

ロイ「ありがと」

 

執務室

 

ロイ「どうだ?」

妖精「はい。対深海棲艦用警備機器は全て設置しました。

海上カメラに水中カメラ、センサーに電探、有刺鋼鉄フェンスetc,etc・・・ともかく

深海棲艦を未発見のまま侵入を許すことなどないのです」

ロイ「ありがと、このまま鎮守府を核シェルター級の硬さに改装してくれ」

妖精「はい、ですが主。迎撃システムは一つもございません。

機雷も魚雷発射管も対空兵器も。発見しても倒せれなければ意味が・・・」

ロイ「大丈夫だ。ここには対深海棲艦のプロがたくさんいる」

妖精「艦娘ですか」

ロイ「そう。まずはこの書類を焼くか記入するかして処理しないと」

妖精「がんばるのです、我が主。吾輩は工廠にいるのです」

ロイ「・・・さ、出てきなよ」

摩耶「何時から居ると分かってた・・・」

ロイ「最初から。扉の外には陸奥が、隣の部屋にはそれぞれ五十鈴と鳥海が、窓には五航戦コンビの艦載機が」

摩耶「全てバレてたのか」

ロイ「要件は?」

摩耶「言わなくてもわかるだろ。・・・とっととここから立ち去れ。

お前たち人間は信用できないんだ!!」

ロイ「残念だがここから消える気はない」

摩耶「そうかい・・・なら!」

ロイ「実力行使なら海上で受けてやる」

摩耶「はぁ?、お前たち人間が艦娘に勝てるわけないだろ」

ロイ「演習弾をこっちは使うがそっちは実弾でいい・・・なら?」

摩耶「面白れぇ、死んでもいいならやってやんよ」

 

演習場

 

ロイ「ルールは轟沈判定が出たら離脱、過度な攻撃も禁止、それ以外は特になし」

摩耶「いいぜ、じゃあ大淀、お前が開始の合図を鳴らせ」

大淀「わかりました」

摩耶「楽に死ねるといいな」

ロイ「・・・楽に殺せるといいな」

摩耶「くっ・・・」

ロイ「じゃあな」

摩耶「・・・皆いるよな」

陸奥「ああ」

鳥海「もちろん」

五十鈴「当然」

翔鶴「ええ」

瑞鶴「うん」

摩耶「この演習であいつを殺して皆で生きよ」

5人「おぉーーー」

大淀「演習、開始!」

翔鶴「いくよ」

瑞鶴「航空隊、全機発艦」

五十鈴「えっ」

摩耶「どうした、いす・・・ず・・・」

大淀「五十鈴・・・ご、轟沈判定・・・」

陸奥「なんだと!?」

翔鶴「魚雷投下!」

瑞鶴「こっちも魚雷落としたよ」

摩耶「砲戦急いで!、奴に攻撃させる隙を与えないで!!」

陸奥「わかった。うてぇー!」

鳥海「・・・やったよね?」

摩耶「さ・・・流石に生きてるわけ・・・」

ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフ   無傷

摩耶「なんでだ!」

翔鶴「!、いない」

瑞鶴「翔鶴姉、こっちも見当たらない」

摩耶「どこなんだ・・・あいつはどこにいるんだ」

翔鶴「キャッ」

瑞鶴「うわっ」

陸奥「どうした二人と・・・も・・・」

ロイ「シングル・アクション・アーミー(SAA)よりも美しいリボルバーはない」

摩耶「こいつ!」

ロイ「遅いよ」バーンバーンバーンバーン

摩耶艦隊全員轟沈判定 ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフ完全勝利

 

 

工廠

 

摩耶「どういうことだ」

ロイ「何がだ」

摩耶「どうやったらあんな風に戦える?」

陸奥「負けは認めるけど・・・どうして私たちの集中砲火から逃れたの?」

鳥海「それに彩雲に映らなかったのはどうして?」

ロイ「それならこれを」

ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフ 改造SAA 酸素ボンベ 水中眼鏡

 長距離狙撃用対物ライフル デコイ

翔鶴「なるほどね。通りで分からないわけだ」

摩耶「地味にズルいな」

ロイ「そうか?、まず空爆を受ける前にライフルで五十鈴を狙撃。

その後魚雷にデコイをぶつけその煙で見えないうちに潜航、

近づいたら浮上して近くにいたやつから撃っただけだぞ?」

五十鈴「まさか海を潜ってくるなんて・・・」

鳥海「だから五十鈴を倒して対潜攻撃できないようにしたですか」

ロイ「そゆこと。完璧だったっしょ、俺の奇襲」

摩耶「まぁ・・・完敗だよ・・・またリベンジさせてくれ」

ロイ「勿論、待ってるよ」

 

横須賀第7鎮守府の少し外れの丘の上

 

摩耶「今度来た奴はさ、前みたいにただの無能じゃなかったよ。

少なくともは・・・さ。だからさみんな、もうちょっと頑張ってみるよ」

その丘の上には誰もいない。

ただ一つの小さい小さい墓標があるだけ。

彼女・・・横須賀第7鎮守府の最古参、摩耶のつくった遺体や遺骨は埋まってない小さい墓。

そこは沈んでいった娘達が安らかに眠れるのを祈るためのものである。

その景色のいい墓には、彼女が供えた覚えのない花があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロイ「もしもし、ブリッジです。はい。あのライフルは少し反動が強すぎます。

次はもっと使いやすいのをお願いします。

・・・それは本当ですか?

いえ、問題はありませんしむしろ好都合ですが・・・

分かりました。明日の0900ですね。了解です。

彼女達との真の理解の為に、ブリッジアウト」




古鷹がなんか辛辣になっちゃった。
古鷹ファンの方には申し訳ございません。

色々とミスを直しながらやってるけどそれでも酷い。
書いているときの自分は何を考えていたのか・・・


たぶん春イベのことだ・・・


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お客様方

横須賀第7鎮守府

 

長門「なんだ、提督」

ロイ「本日、当鎮守府に艦娘界のスターが来る。

そいつらを講堂まで案内してくれ」

長門「わかった。しかしなぜ私なのだ?、

提督か加古が行けばいいと思うのだが」

ロイ「俺は事務仕事とスピーチ原稿の作成をしなきゃならんし

加古は・・・時間が大切な接待に適してないから」

長門「たしかに納得した。それでは」

ロイ「頼んだぞ」

 

玄関

 

長門「スターか・・・いったい誰なのだろうか」

大淀「う~ん、元帥や大将などの軍の上層部かと・・・」

長門「それなら提督が出るはずだ」

大淀「どうやらその答えが来たようです」

?「今日はよろしくお願いいたします」

二人「!!!!!!」

 

講堂

 

誰が来るのかな 新人ちゃんかな 良い人だといいな

 

ロイ「本日、ここに来る客は君たちの憧れの人である、スターターファイブズである」

スターターファイブズ、紅海の奇跡に参加した初めの艦娘たちのこと。

他の艦娘と比べると圧倒的強さを持つ。艦娘にとっては国民的アイドル集団。

 

おおおおぉぉぉぉ すごい、すごいわ 生きててよかった

 

ロイ「無礼の無いように過せ。以上だ」

大淀「スターターファイブズが入場します、拍手を」

8888888888888

鳳翔「このような歓迎はすこしおおげさではありませんか///」

大和「私もすこし恥ずかしいです///」

夕張「あの二人が恥ずかしがってる。写真撮ろ」

吹雪「やめなよ、夕張姉」

曙「そうよ。たく、このクソ夕姉」

長門「すまないがぜひみんなと話してくれ」

鳳翔「いいですよ、演壇に登っても?」

長門「どうぞ」

 

陸奥「皆様はどうしてここに訪れたんですか?」

大和「ここの提督のロイが戦友なの」

摩耶「!、ロイと戦友なのか」

鳳翔「はい。私達にとって、ロイは大切な戦友でもあり、親友なのです」

加古「どうして?」

夕張「彼は記録には載ってないけど紅海の奇跡の参加者、すなわち

スターターファイブズ、いいえ。正確にはスターターシックスズの一人よ」

一同「えっ」

吹雪「ロイ兄さんはあの戦いの時に狙撃や迫撃砲、ロケット砲で助けてくれたんです」

曙「そのくせ政府が私達スターターズは最初の艦娘、

という意味で使い始めたから自然と消えていったのよ」

鳥海「あの人もスターターズの一員・・・」

古鷹「私・・・そんな人のご飯食べてたんだ」

摩耶「けどよ・・・あいつは強いさ、強いけどあなた達ほど強いのかよ?」

鳳翔「ロイは本当に強い人です。演習で戦ったそうですが

全然、手が出せなかったそうですね」

摩耶「それはあいつの奇襲で」

大和「仮に真正面の砲撃戦をしても勝てませんよ」

摩耶「!、どうしてだ・・・」

夕張「彼はすごい人ですから。私達が全速力で動いても

まるで止まっている的を撃つように当ててきますから」

摩耶「なっ・・・」

大和「そこにあの相棒妖精の武器が加われば・・・」

吹雪「鬼に金棒ですよ」

曙「私達が全力でやっても勝率25%以下なんて、

本当にあり得ないわ」

加古「ロイはさ、何が得意なの?」

大和「う~んと、そうねぇ・・・狙撃と銃撃戦かしら」

夕張「でも格闘も強いですし・・・」

鳳翔「航空機を扱うのも上手ですから・・・」

吹雪「じゃ、最強ってことで」

加古「それほどなのか・・・」

大淀「!、大本営から入電、深海棲艦の大艦隊接近、数100。フラッグシップが主力、

とのことです」

スターターズ「・・・そう」

大淀「えっ、あの・・・敵が接近していますけど」

大和「大丈夫、ロイが全部倒してくれる」

夕張「ここで一番海が見えるのは?」

長門「第二監視塔だが」

夕張「ふむふむ、では二番目は?」

長門「駆逐寮の管理人室だ」

夕張「案内を、あと双眼鏡もお願い」

大淀「分かりました・・・」

鳳翔「すみません。あの・・・厨房借りてもよいですか?」

間宮「大丈夫です」

曙「あのクソ兄の戦いが見える!」

吹雪「私もぉ」

摩耶「大丈夫なのか、出撃しなくて・・・」

加古「ロイのとこ行こ」

夕張「だったら第二監視塔に行きな」

加古「はい」

 

第二監視塔

 

ロイ「よいしょっと、良い狙撃場所だ、良く見える」

妖精「銃の組み立て、完了しました」

ロイ「いい仕事っぷりだ、さてと・・・

見せてもらうよ、対深海棲艦用超長距離狙撃銃改造版」

妖精「弾数31発、発射速度毎秒4発は可能、

反動も改造前のとは比べ物になりません」

ロイ「塗装も黒と銀の素晴らしいコンビがいい割合で塗られてる、いいねえ」

加古「よ、ロイ。・・・なにそのかっけぇ銃」

ロイ「スナイパーライフル、ゴーグルが無いと何やってるのか分からないよ」

加古「そうなのか、借りていいか?」

ロイ「OK」

 

横須賀第7鎮守府近海より外側

 

ヲ級「これから横須賀第7鎮守府を叩く、理由は練度が低くて

あの横須賀に近い拠点だからだ。ここを足にする」

戦艦「全軍前進」

一同「GUGYAAAA」

重巡「敵巡回なし」

軽空母「同じく敵なし」

駆逐「海中にもn・・・」

ヲ級「どうした」

駆逐「狙撃です!、隊長がやられました」

ヲ級「射撃位置は?」

駆逐「横須賀第7鎮守府方面です」

ヲ級「索敵を厳に、水泡一つ見逃すな」

 

第二監視塔

 

ロイ「駆逐艦隊の旗艦撃破、駆逐艦隊も壊滅」

加古「すご、この距離で当てるのか」

ロイ「次々行くよ」

加古「おお・・・全部頭だ」

ロイ「急所は心臓と頭と喉だけど、頭が一番狙いやすいからね」

加古「あれは・・・何だ?」

 

深海棲艦SIDE

 

ヲ級「艦載機を全て出せ」

軽空母「しかしなぜ、ここからではあの鎮守府を攻撃できません」

ヲ級「確かにそうだ。ここからでは爆撃も雷撃も届かない。

戦艦の主砲もダメ、だが相手の攻撃が来る。だからだ。

艦載機は鎮守府方面に帯状にして待機させろ、決して隙間を作るな」

 

第二監視塔

 

ロイ「・・・やられた」

加古「どうしてさ?」

ロイ「撃っても艦載機に弾かれる、弾の無駄だ」

加古「じゃあどうするのさ?」

ロイ「たしかショルダーバッグ式高高速ロケット砲があったよな」

妖精「はい。ですが整備が完了していません」

ロイ「何ならいける?」

妖精「いつも通りの戦闘用セットなら」

ロイ「それでいこう、加古はどうする?」

加古「あたしはここで待ってるよ、多分さ、力になれないと思うから」

ロイ「そうか、じゃあな」

加古「がんばれ、ロイ」

 

 

 

?「こちらメロン、ブリッジが善戦中、援軍の必要性はなしです。

ブリッジの実力は衰えを知りません、必ず役に立ちます、

はい、彼女達との真の理解の為に、・・・メロンアウト」

 

 

 




土曜日に作り始めて日曜に完成しました、
絶対完成した次の日の0630に投稿する予定で頑張ります。
週一投稿で頑張ろう、それ以上は無理だ。


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深海の戦士

ジョンの見た目はゼノブレイドのディクソンの使っている武器と同じです。


横須賀第7鎮守府 工廠

 

ロイ「早く準備を」

妖精「はい、中近距離対応剣銃、ジョン。装弾数1、刃の部分は特殊加工超合金です。

次に改造型SAA、ジャック。装弾数7、通常のSAAは事故が多いですがそれはなく、

弾倉が∞型のため弾切れの心配はありません。

後は特殊加工超合金配合の防護コート、

それと特殊改造弾ですね」

ロイ「それじゃ、ロイ、抜錨します」

 

深海棲艦側

 

軽空母「敵艦隊を発見、数1、攻撃の許可を」

ヲ級「既に狙撃手は居なくなった、攻撃を許可する」

軽空母「了解、全爆撃機と雷撃機、攻撃開始」

ヲ級「それに合わせて戦艦と重巡洋艦は遠距離砲撃の用意、

航空隊は攻撃を1度のみ行いその後退避せよ」

一同「了解」

 

ロイ視点

 

ロイ「来たな、対空攻撃用意、使用武器ジャック、弾は対空徹甲弾」

妖精「了解、対空徹甲弾装填」

 

対空徹甲弾、とてつもない速さと凄まじい貫通力と破壊力を持つ。

大本営技術部が総力を結集してもロイの持つ物の30%の効果しかない。

 

ロイ「FIRE」

妖精「FIRE!」

ロイ「・・・全機大破か撃墜、取り敢えずは安全だ」

妖精「砲撃来ます」

ロイ「・・・大丈夫」

妖精「えっ・・・おぉ、すごい」

妖精が見たのは撃墜した航空機が砲弾に当たり爆発する様子だった」

ロイ「今のうちに距離を詰めよう」

 

深海棲艦側

 

ヲ級「・・・ダメか」

軽空母「はい、艦載機が全機やられました、この戦いではもう使えません」

ヲ級「そうか、なら早めの退却を許可する。

随伴艦として駆逐艦3隻を選べ」

軽空母「!、まだ私は中破も大破もしておりません。

艦載機はやられましたがまだ戦えます」

ヲ級「そうか、無理はするなよ」

駆逐「敵接近」

ヲ級「水雷戦隊と水上打撃艦隊を向かわせろ」

軽空母「私も行きます」

ヲ級「・・・がんばれ」

軽空母「はい、頑張ってきます」

 

ロイ側

 

妖精「敵接近、水雷戦隊と接敵します」

ロイ「ジョン、炸裂徹甲弾、用意」

妖精「了解、ジョン、炸裂徹甲弾、用意」

 

駆逐「お前もぉ、海に、沈めぇ」

ロイ「邪魔だ」バーン

軽巡「でやぁ!」シュッ

ロイ「おらぁ」グサッ

妖精「ジャック、撃ちます」

深海棲艦s「ウガァァァ」

ロイ「・・・、!」

妖精「発見遅れました。敵水上打撃艦隊、来ます」

戦艦「・・・沈めえ・・・沈めえ」

ロイ「どりゃぁぁぁ!!」

戦艦「うわぁぁぁ」

ロイ「自分一人で沈んでろ」

妖精「数一、軽空母、射程内に入ります」

ロイ「対空戦用意」

妖精「艦載機の発艦、確認できません」

ロイ「・・・全て撃ち落としたのか」

妖精「そのようです」

ロイ「攻める、行くぞ」

 

ロイ「!、機銃か・・・」

軽空母「艦載機は落ちたが、まだこの身、滅びてはいない」

ロイ「・・・良い腕だ、戦艦になったほうが良い」

軽空母「生憎に、主砲は重いから嫌いなんだ」

ロイ「そうか、それは・・・残念だ」

軽空母「それでは」カチャ

ロイ「ああ」カチャ

二人「殺してやるよ」

ロイ「なんだ、弾が反対からも飛んでくる」

軽空母「ふふふ、これが私の跳弾だ」

ロイ「!、航空機を使って跳弾を」

軽空母「私の爆撃機や攻撃機は堕とされたからな。

水偵を使わせてもらっているよ」

ロイ「ジャック、うてぇー」

妖精「発射します」

軽空母「それが艦載機を堕とした武器なのか」

ロイ「突っ込む!」

軽空母「死角に入ったと、思うな・・・」

ロイ「接近戦なら銃よりも剣の方が強いんだ」

軽空母「!」

ロイ「あばよ、次は戦艦だといいな」

軽空母「次があれば・・・な・・・」

 

 

ヲ級「・・・やられたか」

ロイ「ああそうさ。来なよ、艦載機を出しなよ」

ヲ級「・・・少し時間をくれ」

ロイ「何故だ?」

ヲ級「部下を弔うのも、上官の役目だ」

ロイ「古い人だな・・・いいよ、待ってるから」

ヲ級「感謝する」

 

 

ロイ「もういいのか」

ヲ級「ああ、あとはお前を倒して弔いは終わる!」

ロイ「急速潜航!」

ヲ級「艦載機、発艦用意」

妖精「な、正気ですか!?、酸素ボンベは無いんですよ!!」

ロイ「いいから早く!!」

妖精「りょ、了解、急速潜航、いきます」

 

ロイ「浮上しろ」

妖精「了解、浮上します」

ロイ「ここまで距離を詰めれば艦載機は使えまい!」

ヲ級「ああ、だがこれで狙う必要もない」カチャカチャ

ロイ「!、40ミリ徹甲弾速射砲!?」

ヲ級「死にな」

ロイ「うりゃぁ!」ガキン

ヲ級「弾いたか」

ロイ「あぶねえ、なんでこいつらは艦載機じゃなくて銃を使うんだ!」

ヲ級「そこまで言うなら使ってやろう、全機攻撃」

ロイ「!、戦闘機隊、攻撃を開始しろ!」

ヲ級「お前も艦載機が使えるのか」

ロイ「普段はスポーツ中継と覗きにしか使わねえよ!!」

ヲ級「の・・・ぞき。なんだそれは・・・」

ロイ「あ・・・口外禁止にしてくれ」

ヲ級「・・・まあ、分かった」

ロイ「・・・とりあえずは何とかなった・・・」

ヲ級「艦戦を出す必要はないと思っていたのだがな」

ロイ「全機、攻撃開始いぃぃぃ」

妖精「了解、久しぶりに味わうスリルだ」

ロイ「ドジるんじゃないぞ」

ヲ級「な、艦戦の機銃で攻撃を・・・」

ロイ「当たればいいんだよ、当たれば」

ヲ級「くっ、当たれえぇぇぇ」ババババババーン

妖精「ヒャッホーーウ」

ヲ級「当たらん・・・」

妖精「うてぇー」ズギャギャギャギャギャーン

ヲ級「ふふ、負け・・・か・・・」

ロイ「・・・」

ヲ級「私の命をくれていい相手だと思うよ」

ロイ「・・・来世があればまた会おう」

ヲ級「次は隣にたって、共に戦おう・・・」

ロイ「じゃあな、また会うのを楽しみにしているぜ」

ヲ級「私もだよ」

 

 

 

その日、横須賀第7鎮守府を襲撃した艦隊は全て沈んだ。

旗艦であるヲ級の沈んだ場所には、副官である軽空母の対空機銃が流れていたという。




ヲ級を途中から女の人っぽくしようとして一部変更していたデータを保存せずに電源落としたから消えててなんか悲しくなっちゃった。
ヲ級と軽空母のイメージはワムウをなんか色々なキャラと混ぜたらこうなっていた。
まだ艦これ始めたばっかだから深海棲艦の名前を憶えてないんだぁぁ。
いや、ほっぽちゃんの名前は知ってるよ、ええっと・・・

北方ロリ?





              リタイア
ロイ1世、謎の砲爆撃によって再起不能


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砲戦技術を学ぶ娘

少し早めの投稿です。
その分今週は投稿しないので、よろしくお願いします。


時間はロイが敵深海棲艦の艦隊を全滅させた日の翌日

 

横須賀第7鎮守府

 

鳳翔「それではまた会いましょうね」

大和「横七(横須賀第7鎮守府)の皆様も御元気で」

夕張「こんど来たときはすごいものを私達も見せますから」

曙「また会う時までに負けてたら許さないからね」

吹雪「ロイ兄さんお仕事頑張って下さいね」

ロイ「じゃぁな~~~」

 

長門「とても楽しかったな」

大淀「はい」

摩耶「たっく、ロイの弱点知れなかったぜ」

鳥海「また挑むんですか・・・」

摩耶「あったりまえだろ」

鳥海「仮に提督はスターターズの一人なんですよ」

摩耶「だからこそ挑みたくなるんだよ」

加古「ねえ皆、ロイ見てない?」

長門「提督なら執務室じゃないのか」

加古「さっき見た、けどいなかったんだ」

大淀「工廠は見て来ましたか?」

加古「確かにまだ見てなかった、ありがとな」

摩耶「あいつもリベンジか?」

 

工廠

 

ロイ「艦載機を超える艦載機?」

妖精「はい、そうです。これを見てください」

ロイ「これは・・・ジェガン!!」

妖精「この前、逆シャアを見ていたらかっこよくって」

ロイ「それで開発したのか・・・」

妖精「そうです。ちゃんと動きますよ」

ロイ「・・・ホントだ」

妖精「しかもフライトユニットがありますから艦載機のように戦えますし

防水ですのでフライトユニットがやられてもだいじょうぶです」

ロイ「分かったよ、だがフライトユニットには少し手を加えさせてもらうよ」

加古「やっと見つけた」

ロイ「加古か、どうした?」

加古「私に戦い方を教えてくれ」

ロイ「・・・・・えっ」

 

ロイ「つまり・・・昨日の戦いを見て自分が弱いと感じたからか」

加古「ああ。対空戦に砲撃のセンス、私も身に着けたいんだ」

ロイ「わかった。取り敢えず実力が知りたい。演習場に行くぞ」

 

演習場

 

ロイ「まずは俺に一発でも当ててみろ。こっちからも攻撃はするが」

加古「OK、どっからでもかかってきなさいな」

ロイ「行くぞ!!」

加古「!、後ろから弾が」

ロイ「昨日の敵がやっていた技だ。まだ完璧じゃないがな」

加古「加古スペシャルを、食らいやがれ!」

ロイ「ダメだ。根本的にダメだ」

加古「まだまd・・・」

ロイ「いいや。もう充分だ。早速砲戦の訓練に入る。動く的に当てるだけだ、がんばれ」

加古「あ・・・ああ」

ロイ「時間は30秒、その間に全ての的に当てろ、開始」

加古「でりゃ、でりゃ・・・」

ロイ「・・・」

加古「まだあと一個見つからない・・・」

ロイ「あと3・・・2・・・1・・・終わりだ」

加古「あとどこに的があるんだ?」

ロイ「・・・、遅くするぞ」

加古「あれなのか、あれが遅いバージョンなのか!」

ロイ「そうだ、最終的にはあれよりも50倍速い的を撃ってもらう。

それも弾数は的の数と同じだ」

加古「そんなことできるのか・・・」

ロイ「できる。リモコンをやる。速さは好きに設定しろ」

加古「いいのかよ・・・それじゃ、最高速だ!!」

ロイ「・・・4つか。・・・はいはいはいはい」バーンバーンバーンバーン

加古「全部当たってる・・・」

ロイ「これが目指す場所だ。まずフォームから入るぞ」

 

なんやかんやで一週間後

 

ロイ「取りあえずは合格点だ」

加古「ふっふーん。どうよ?」

ロイ「取り敢えずの合格点だ。これから補習だ」

加古「そんなぁ・・・」

ロイ「だけど合格記念だ」

加古「対空機銃か?」

ロイ「対空及び対艦用77ミリ炸裂徹甲弾速射砲、ジーンだ」

加古「すっげえかっこいいよ、ありがとう。ロイ」

ロイ「お褒めにあずかり光栄ですよ」

加古「早く皆に自慢したいよ」

ロイ「それは補習が済んでからな」

加古「ちぇ・・・、だったらさっさと済ませちゃお」

ロイ「分かった。明日の0700からな」

加古「いいや、いまからだ」

ロイ「・・・ふっ。分かったよ。だったら早速やっちゃいましょ」

 

その日の夜

 

加古「見てよ古鷹、これかっこいいでしょ」

古鷹「加古・・・何?、新しい対空機銃?」

加古「違うよ、炸裂徹甲弾速射砲だよ」

古鷹「さくれつてっこう・・・まあ良かったね」

加古「そしてここ見てよ」

古鷹「ええっと・・・貴方は横七の主砲による砲戦の訓練において教官の予想より早い段階で

全てのテストを優秀な成績で終わらせました。

その功績を称えこの77ミリ炸裂徹甲弾速射砲ジーンを贈呈いたします。

横須賀第7鎮守府提督ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフ

・・・ここ一週間訓練やってたんだ」

加古「そうよ。今の私には誰にも勝てないぜ!」

古鷹「はぁ・・・」

 

 

 

 

 

ロイ「こちらブリッジ。艦娘の一人に砲戦技術を指導しました。

今はまだ戦闘に参加しておりませんが必ず戦力になります。

ええ、分かっています。それでは、彼女達との真の理解の為に、ブリッジアウト」

 




ジェガンの乗ってるやつの名前が分からなかった。
すまぬ。
最近逆シャアを見たので入れたくなっちゃいました。
今はガンダムXを見ているのでもしかしたらサテライトシステムが・・・


ということは多分ない。
けど地球防衛軍のサテライトブラスターとジェノサイド砲はあり得る。


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横七の最強コンビ

横須賀第7鎮守府

 

ロイ「はぁ・・・」

この鎮守府の提督ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフは溜息をつく。

ロイ「対外演習、他の鎮守府との演習、それも呉第一鎮守府の主力とか・・・」

加古「よ、ロイ。何してたんだ?」

ロイ「いや、呉の主力が演習をしたいとさ」

加古「へぇ、やればいいじゃん」

ロイ「それがな・・・スターターズがあの防衛戦の報告書を真面目に書いてな。

俺が全部倒したのを伝えちゃったのよ」

加古「いいじゃん。別にさ、むしろ昇格するかもしれないよ」

ロイ「いやね・・・この報告書はデマだとして

大本営の主戦派がスターターズの解体を要請したのよ」

加古「みんな解体されるの!!」

ロイ「さすがに反対されたけど、今度は俺が非難の的になってな。

それを払拭させるのに主戦派の主力である呉第一鎮守府とやりあうことになったわけ」

加古「大丈夫なの?」

ロイ「楽勝だけど随伴艦として鎮守府から一人艦娘を連れてこいだとさ」

加古「それで悩んでるの?」

ロイ「まあな。俺に付いてこれる奴がいるかどうか・・・」

加古「だったら私がいるじゃん」

ロイ「まぁ砲戦は良くても対空と水雷の訓練がな・・・」

加古「けどさ、皆よりは自信があるよ!」

ロイ「分かったから、じゃあ行くぞ」

加古「さっすが」

 

呉第一鎮守府

 

呉提「お前が・・・ロイか」

ロイ「そうですね。私が横須賀第7鎮守府提督のロイ・ヴィッフェ・ヒドルフです」

呉提「ハッキリ言ってスターターズの挙げた報告は信じれん。

いつかはあいつらも非力だということを証明してやる」

ロイ「もう私にも勝ったつもりですか」

呉提「貴様のような陸上がりに負けはしない」

ロイ「失礼ですが訂正があります。確かに私は横須賀の海兵隊学校に居ましたが

卒業する前に海軍の提督学校に入学しました。私は海上がりです」

呉提「なめるなよ、このクソガキが」

ロイ「分かりました。それではさっそく始めましょう」

呉提「その前に対戦相手を紹介させてもらおう。入ってこい!!」

加古(すっごいキビキビ動いているよ)←最初からいたが黙るよう言われていた

呉提「これが我が第一艦隊だ」

ロイ(飛龍に伊勢型、木曽に秋月、それと伊401・・・)

呉提「おおっと、我が第一艦隊を前に言葉を失ったかな?」

ロイ「すみません。勝った後の食事を考えてました」

呉提「このクソガキが!!」

ロイ「それでは先に行っておりますので」

呉提「クソが!!」

艦娘「・・・」

 

演習場

 

審判「開始」

ロイ「行くぞ、ジェガン隊出撃」

加古「敵艦載機視認」

ロイ「ジーンで撃墜しろ」

加古「了解。撃ちます」ドドドドドドドドド

妖精「敵爆撃機の大半を墜としました。敵艦隊に攻撃を始めます」

ロイ「爆撃が来る。近くに来い」

加古「えっ///」

ロイ「早く!!吹き飛ばされるぞ!!」

加古「わ、分かったよ」

 

呉艦隊

 

飛龍「艦戦がやられた。敵航空隊、来ます」

秋月「分かった・・・」ババババババ

伊勢「副砲、撃って」ドーン

日向「分かった」ドーン

木曽「魚雷、撃ちます」

伊401「第二次攻撃隊の用意・・・」

飛龍「あれ・・・何・・・」

呉提「なんだあの航空機は、まるでジェガンだ!!」

木曽「大破、轟沈判定。退場します」

日向「同じく轟沈判定、退場します」

伊勢「中破、瑞雲の発艦不可能、戦闘継続可能」

秋月「小破。しかし問題なし」

飛龍「第二次航空隊、発艦して」

伊401「第一次攻撃隊、殲滅されました」

呉提「そんな馬鹿な」

飛龍「第二次航空隊、敵航空隊と接敵・・・嘘・・・」

呉提「どうした!!」

飛龍「第二次攻撃隊、全機、撃沈・・・」

呉提「そんな馬鹿なことがあってたまるか!!」

秋月「敵航空隊接近、対空迎撃開始」ドドドドドドドドド

飛龍「!!、総員対空戦始め」

呉提「早くしろ!!」

飛龍「・・・中破、艦載機発艦不可能・・・」

伊勢「轟沈判定、退場します」

秋月「大破、しかし戦闘続行可能」

伊401「艦載機全機撃沈、水雷戦を始めます」

飛龍「・・・、総員砲雷撃戦用意!!、分は悪いけど勝つわよ」

秋月「敵接近、数2、来ます」

ロイ「そこか」

伊401「轟沈判定、退場します」

秋月「キャッ」

加古「どうよ?」

秋月「轟沈判定、退場します」

ロイ「良い腕だ」

飛龍「・・・降伏しましょう」

呉提「それしかないのか・・・」

審判「・・・呉艦隊降伏、よって横七艦隊の勝利」

 

応接室

 

呉提「このクソガキが、あれは一体なんだ!!」

ロイ「ただ艦載機を発艦させて航空隊と戦ってその後敵艦に攻撃、

こっちは随伴艦の対空迎撃で敵攻撃隊を殲滅、先制魚雷は魚雷を破壊。

第二次攻撃隊も同じ事。そのあとは接近して潜水空母を撃破、

随伴艦が対空駆逐艦を撃破。そしてあなた達の降伏」

呉提「だからあの艦載機と対潜戦闘は何だと聞いている!!」

ロイ「艦載機は艦載機。先日開発した新型の艦載機。

対潜戦闘はただ耳を傾けて見つけて発砲しただけ」

呉提「艦載機の説明はともかく対潜戦闘は説明になるか!!」

ロイ「あなたには一生分かるまい。スターターズの実力すら理解できなかった

あなたの様な人間には!!」

呉提「このクソガキがあぁぁぁ!!」ブンッ

ロイ「そしてあなたには倒せまい」スッ

呉提「!?、外しただと・・・」

ロイ「僕と加古のコンビは倒せまい!!」

呉提「でやぁぁぁ」

ロイ「いい加減あきらめろ」ダーン

呉提「グッ・・・」ユラ

ロイ「このロートルが」

呉提「この・・・クソガk・・・」バタッ

ロイ「・・・教えてくれ、どうしたらこんなバカが大将にまで上り詰めれる・・・」

飛龍「あ・・・あの・・・」

ロイ「ああ」

加古「ロイ?」

ロイ「お久しぶりです。あの時以来ですね」

飛龍「・・・やめてよ。あなたの先生は蒼龍でしょ」

ロイ「ですが飛龍先生にも教えてもらいました」

加古「ええっとロイ、この人は?」

ロイ「提督学校で艦載機の使い方を教えてくれた飛龍先生」

飛龍「といっても大半は蒼龍なんだけどね」

ロイ「だから・・・はぁ。この話は終わりにしましょう」

飛龍「そうね」

ロイ「今回の演習、といってもここに来てからは全て記録されている。

俺は大本営で説明会だろうな・・・」

飛龍「そう。じゃあまた会いましょ」

ロイ「さよならです。先生」

 

車内

 

加古「なあロイ・・・」

ロイ「どうした?、加古」

加古「いやさ・・・呉の皆はさ、なんかこう・・・」

ロイ「・・・機械っぽかった?」

加古「そう!、それだよ」

ロイ「あれが主戦派だ」

加古「・・・前から思ってたけどさ、主戦派って何なの?」

ロイ「知らなかったか?、主戦派はこの深海戦争で他国が深海棲艦に釘付けにされてる間に

中東やスエズを占拠し、得た資源で深海戦争で疲弊した大国を攻撃、

一気に日本を超大国にしようとしている連中のこと」

加古「そんなこと出来るの?」

ロイ「理論上では可能性がある位。

これをやるにはまず日本から中東や紅海までの制海権を手に入れないといけないし、

被害のあまりない内陸国の陸軍に勝たなきゃいけないからそのための戦力を集めなきゃいけない。

しかもそれを他の大国が深海戦争から抜け出す前にやらなくちゃいけないんだ」

加古「そんなの無理じゃん!!」

ロイ「ああ。だけど主戦派はそれをやるために艦娘に過度な出撃をさせてる」

加古「じゃああたしたちみたいな・・・」

ロイ「いいや。場合によってはもっと酷いとこもある」

加古「もしかしてそれが・・・」

ロイ「ああ。呉だ。呉は全体が主戦派に管理されてる。

飛龍先生は横須賀から監督艦として来てるからいいけど他の娘は・・・」

加古「どうにかできないの!?」

ロイ「それが俺たち、協調派の役目だ。

もう二度と戦争を繰り返さないために、全世界を統一するんだ。

話し合いで、武器は要らないんだ・・・」

加古「たとえそれが途轍もない苦難の道でも?」

ロイ「ああ。だからこそ、やるんだ」

加古「じゃあ私も力になるよ」

ロイ「まるでコンビだな」

加古「いいかもね、横七の最強コンビ」

ロイ「ふふ、まずはそのために水雷に対空、回避の訓練とかもしなくちゃな」

加古「げ・・・まあ、頑張るさ」

ロイ「その調子だよ。相棒」

妖精「吾も忘れないで下さいよ」

ロイ「そうだな、・・・さて、いよいよ大本営だ。

口煩い連中と戦ってから訓練だからな」

加古「了解です!!」

 

 

 

 

ロイの運転する車は大本営へ入っていく。

欲望に塗れた汚い大人たちの巣窟へ。

 




ラブコメって難しい・・・(非リア)
一応二人の距離を少しは近づけれたかな?


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双竜のバッジ

この話は元々ロイの設定を思いついたときから書きたいと思っていた話です。
ただ当初は物語後半に作ろうとしていましたが
ハイフリの話を早く書きたいので投稿しました。
それでは本編をどうぞ。


大本営会議室

 

会議室は今、揺れに揺れていた。

なぜなら深海棲艦の艦隊を新任の提督が撃破したからだ。

それには主戦派も協調派も驚きだった。

ただ科学技術部は驚きはしなかった。

 

科技主任「・・・取り敢えずは我々科学技術部はロイ少佐の昇進に反対はしないよ」

主戦派「なぜだ?」

科技主任「今回の報告から見て少佐には技術があることが分かりました。

昇進するに値する人物だと思います」

司会「少佐の昇進に賛成の者」

パッパッパッパッ・・・

司会「・・・賛成者が圧倒的に多いためロイ少佐は昇進します」

ロイ「感謝します」

科技主任「・・・ロイ大佐、少し残ってくれ」

ロイ「はいよ、科技主任」

 

ロイ「・・・まだあの件に恨み持ってるんすか?」

科技主任「当然だろ!!、お前のせいで予算が結構飛んだんだぞ!!」

ロイ「いや、あれは丁度新型が出来そうな頃に取引があったから・・・」

科技主任「それなら尚更あの額は可笑しいだろ!!」

ロイ「いやねぇ、設計図だけなら15万でいいけど本体は他の技術も込みだから400万は安くし過ぎた方なんだが」

科技主任「ふっざけんな!!。おかげで年間予算のやりくりが大変だったよ!!」

ロイ「いや、しっかり解明すれば・・・」

科技主任「できなかったよ!!」

ロイ「それは・・・気の毒に」

科技主任「うわぁぁぁ」

ロイ「・・・さよなら」

 

元帥室

 

山吹「おめでとう、ロイ大佐。

君に鉄十字勲章と

横七の最強コンビの証明として双竜のバッジを授与する」

ロイ「ありがとうございます。山吹元帥閣下」

山吹「次に横須賀第7鎮守府所属、古鷹型重巡洋艦二番艦、加古」

加古「は、はい!!」

山吹「君に横七の最強コンビの証明として、

双竜のバッジを授ける」

加古「あ、ありがとうございます!!」

山吹「以上だ」

 

玄関

 

ロイ「少し遊ぼうか」

加古「いいのか?」

ロイ「大丈夫、それにここまで来たんだ。楽しんでいかないと」

加古「うんっ!!」

 

デパート

 

ロイ「そろそろ新しい服買おうかな」

加古「そういやさ、ロイの服って私服なのか?」

ロイ「おう。あんな白い服なんか着たくねえよ」

加古「そ・・・そうなのか」

ロイ「これなんか良いかな?」

加古「黒と緑の服?」

ロイ「これを後で加工するのさ」

加古「へぇ、あたしも服買おうかな」

ロイ「どうぞ、御自由に」

 

加古「これなんか似合うじゃん」

加古「でもこれも合うんだよな」

ロイ「・・・何か他のファッションも探そ」

 

加古「うぅ~ん・・・」

キザ男「ねえ、そこの可愛い娘、ちょっとお茶でもしない?」

加古「あたし?」

キザ男「そう。君みたいな可愛い娘、なかなか居ないよ」

加古「あ、ありがと。でもあたしには連れがいるから」

キザ男「いいじゃん、そんなの。ほんのちょっとだけだからさ」

加古「いいから、あたしに構わないで」

キザ男「そこをなんとか」

ロイ「何やってんだ?」

加古「ロイ!!」

キザ男「ケッ・・・」

ロイ「もう決まったか?」

加古「うん。早く会計行こ」

キザ男「待ちやがれ」

ロイ「・・・あんたは誰だ?」

キザ男「お前が彼氏かよ」

ロイ「か・・・かれしぃ?」

加古「」ボッ

キザ男「お前になんかその娘は似合わない。とっとと失せろ」

ロイ「随分勝手なこと言うね」

キザ男「当然だろ!。お前になんか豚に真珠、いいや。ハエにダイヤだ」

ロイ「・・・はぁ。さっさと帰るか」

キザ男「なっ・・・、待ちやがれ!!」

ロイ「さっさと失せろ」ギッ

キザ男「ヒッ・・・」ゾワワワアア

ロイ「かぁこ、帰ろ」

加古「うん」

 

横七

 

加古「ありがとね」

ロイ「当然のことをしたまでだよ」

加古「それとね・・・」

ロイ「ぬ?」

加古「これ見てよ」

ロイ「カツラ・・・そこまでして俺の女装が見たいのか」

加古「うんっ」

ロイ「はぁ・・・。まあまずはそのカツラに合う服作りからか」

加古「楽しみに待ってるからね」

ロイ「分かったよ。『女なのに』って、嫉妬する位の見せてやるよ」

 

 

 

 

 

ロイ「もしもし、ブリッジです。階級が昇進。

科技部に文句を言われましたがまあ大丈夫です。

これから本格的に指導に入ります。

必ず戦力にして見せましょう。

彼女達との真の理解の為に、ブリッジアウト」

 

 




6月23日 加賀とケッコンカッコカリしました。
はい、加古ではなく加賀です。
元々ケッコンカッコカリが一番じゃないからここでヒロインにしました。
二番目のケッコンカッコカリ?
それは勿論最初の秘書艦である電さん。

ぬ?、どこからか砲撃音が・・・


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互いにやろうとしているのは・・・復讐である

普通に間違えて投稿しちゃった・・・。
まあ一応完成してるから楽しんでいってください。


横須賀第7鎮守府講堂

 

ロイ「本日より全艦娘はこのカリキュラムにそって訓練を行う。

全て私が教員艦だが砲戦の際、

加古も副教員艦として動いてもらう」

加古「まじっ?」

ロイ「以上だ」

加古「まじかよおおぉぉぉ」

 

こうして始まったロイによる艦娘への技術指導は、長門の

「これはいい。提督、他の鎮守府の者にも教えはしないのか?」

という一言で全鎮守府の艦娘が応募によって参加できるようになった。

それから数週間後のことである。

 

ロイ「はい。どうされました、山吹元帥?」

山吹「・・・義明英朗が脱獄した」

ロイ「なっ・・・、よくあのクズが脱獄できましたね」

山吹「恐らく買収だろう。既に看守数名の行方が分かっていない」

ロイ「目的は復讐か・・・」

山吹「うむ。恐らく義明は脱獄後、東京方面に動いていたことから目的は君たちだろう」

ロイ「急いで研修に来た娘達を帰して警戒を強めます」

山吹「よろしく頼む。それからだが、この件が片付いたらとある作戦に参加してもらう」

ロイ「どういう内容で?」

山吹「東方海域で巨大な深海棲艦を見たとの報告が相次いでな。

君たちに調査と可能であればその深海棲艦の撃破を頼む」

ロイ「分かりました。ですが今は義明のことに集中します」

山吹「構わぬ。相手は義明だが万が一のこともある。注意しろ」

ロイ「分かりました。それでは・・・」

山吹「健闘を祈る」プツ

ロイ「・・・ようやくあいつを合法的に殺せる」

 

講堂

 

ロイ「ああ・・・皆静かに。今日集まってもらったのは緊急事態が発生したからだ」

摩耶「何があったんだ?」

ロイ「・・・義明英朗が脱獄しここを目指している」

摩耶「なっ・・・」

長門「あいつが・・・」

翔鶴「帰って来る・・・」

ロイ「何かが起きたらまずい。

研修に来た奴には悪いが今すぐ荷物をまとめて自分の鎮守府に帰ってくれ」

研修艦「・・・」

ロイ「外国から来た奴は横須賀第一鎮守府に移ってくれ」

ビスマルク「・・・」

ロイ「横七の皆はいつ奴が来ても対応できるよう、常に二人か三人で行動しろ」

古鷹「・・・」

ロイ「以上だ」

 

執務室

 

加古「大丈夫なの、ロイ?」

ロイ「分からん。いくら馬鹿でも勝てる算段無しに来はしない」

加古「じゃあ・・・」

ロイ「だが心配するな。ここの皆は俺が命に代えて守ってやる」

「なら私達も力になろう」

ロイ「ビスマルク・・・」

ビスマルク「同じドイツ出身のアドミラルを置いて逃げれるわけないだろう」

グラーフ「それには私も同じよ」

ビスマルク「それに、あなた達がもし死んだら、誰が技術を教えてくれるのかしら」

グラーフ「全くよ。けどU達は流石に参加させれないから」

ロイ「いい奴らだ」

加古「ロイの出身地、ドイツだったんだ」

ロイ「言ってなかったか?」

加古「うん」

ロイ「そうか」

ビスマルク「私達に何か出来ることは?」

ロイ「この赤外線センサーをこの地図通りに配置してくれ。

作業効率は悪くなるが二人一緒に行動してくれ」

グラーフ「勿論よ、アドミラル」

ビスマルク「大船に乗ったつもりで安心しなさい」

ロイ「頑張れよ」

加古「・・・ロイはどうするの?」

ロイ「義明が片付いたら、巨大な深海棲艦の調査に参加する。

その時の為に使う兵器を使えるようにしておく」

加古「まだまだ先は長いのか」

ロイ「でも君達は安心していて。それこそ超弩級戦艦に乗ったつもりで」

加古「・・・二隻とも沈んでるよ」

 

義明「待ってろよあのガキ。あの時とは違い今度は俺が勝ってやる」

看守「BOSS、出港準備完了しました」

義明「よ~し。深海特級艦隊旗艦、『スペード』出港。

目的地は横須賀第7鎮守府、目的はそこにいる奴全ての皆殺しだ」

深海棲艦「グオオオォォォ」

 

工廠

 

ロイ「・・・『星』の稼働状況は?」

妖精「全て大丈夫です。しかし、これは・・・」

ロイ「分かっている。一回使えれば充分だ。『星』は現在地を維持させスリープ状態に」

妖精「了解、位置固定、スリープ状態に入ります」

ロイ「・・・まずはあいつを殺すことから始めますか」




『星』って、何でしょうね。
まあ何かはもう決めてるけど。
それでは次回もお楽しみ下さい。


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彼はジョーカーかもしれん

間が空いてすみませんでした。
けど先々週に二本投稿したからセーフということで・・・。


横須賀第7鎮守府 執務室

 

妖精「主!、敵深海棲艦の艦隊が接近しています」

ロイ「全艦隊をプランAで配置しろ」

妖精「まだです。敵艦隊にこんなのが・・・」

ロイ「・・・まるで巨大な空母だ」

電話 トウゥゥゥルルルン

ロイ「はい。こちら横七司令ロイ」

山吹「大変だ。君の鎮守府に敵が迫っている」

ロイ「こちらでも確認しました」

山吹「それと例の巨大艦だが・・・哨戒に出ていた艦隊が接敵した」

ロイ「!・・・特徴は」

山吹「何でも超巨大・・・それこそ小さな島サイズの空母らしい」

ロイ「・・・」

山吹「何より厄介なのはそいつは沢山の深海棲艦を連れていたそうだ」

ロイ「・・・敵旗艦ですか」

山吹「そうなると思う。とにかく君たちはそいつらを撃破することに尽力しろ」

ロイ「了解です。それでは」プツ

妖精「・・・」

ロイ「全艦隊をいつでも出撃させれるよう待機、加古をここに呼べ」

妖精「了解です」

 

加古「来たよ、ロイ」

ロイ「・・・俺たちのチームは敵旗艦に乗り込んで制圧する」

加古「乗り込んで・・・戦うのか」

ロイ「ああ。危険だがあのデカブツを沈めれるかわからない以上、

乗り込んで制圧する。ダメなら内部から爆破する」

加古「分かったよ」

妖精「『星』、オンラインモード、照準合わせ」

加古「?、星って何」

ロイ「東方海域用の新兵器。

地球軌道上からレーザーを照射する攻撃衛星。

名前は・・・ノートゥング」

加古「の、のーとぅんぐ・・・」

ロイ「サテライトブラスター、と呼んでるけどね」

妖精「・・・サテライトブラスター、いつでもいけます」

ロイ「分かった。だが出来るだけ引き付けろ」

?「聞こえるか、儂は横須賀第7鎮守府提督、義明英朗中佐だ」

ロイ「・・・元だって」

義明「いまから1分間、儂らスペード艦隊は貴官らの降伏艦を収容する。

降伏すれば命は保証する」

加古「・・・」プルプル

ロイ「・・・大丈夫だ」ギュッ

加古「ん・・・」

義明「繰り返すぞ、いまから一分間h・・・」

ロイ「1946年、バルト海のシュテッティンからアドリア海のトリエステまで、

ヨーロッパ大陸を横切る鉄のカーテンが降ろされた」スピーカーON

義明「あぁ?」

ロイ「イギリスの政治家、ウィンストン・チャーチルの鉄のカーテン演説だ」

義明「それがどうした」

ロイ「ここにも降りるのさ、鉄のカーテンならず光のカーテンが!!」

義明「うぬ?」

ロイ「サテライトブラスター照射、目標は敵旗艦、スペードだ」

妖精「了解、サテライトブラスター、照射!!」

 

義明「何があった!?」

看守「謎の光線が本艦を貫きました」

義明「そんなこと分かっている!!、被害報告」

看守「各所から火災発生とのことです」

看守「まだ光線は降り注いでいます。危険です」

義明「ぐぬぬ・・・全艦載機発艦!!」

看守「しかしそれは」

義明「儂はこの艦隊の総司令官だ。邪魔をするな!!」

看守「・・・了解です。艦載機発艦、艦載機発艦」

看守「・・・最終的な被害報告です。本艦スペードは中央部が切断され航行は出来ていますが

大破状態です。友軍も光線に巻き込まれ凡そ4割が大破・轟沈。2割が中破、残りが無傷・軽微です」

義明「あの小僧め・・・傭兵連中の方を攻撃させろ」

看守「了解です」

 

加古「あのさ、ロイ・・・なんか危険って文字が・・・」

ロイ「ヘーキヘーキ。元から使い捨てだから」

加古「えっ?」

妖精「ノートゥングは砲身が直ぐに溶けるか爆発するのです。

なのでもう使い捨てにしたのです」

加古「ち・・・因みに宇宙には何個の・・・」

ロイ「確か21個だ。まあ・・・半分は爆発しただろ」

加古「でもゴミが・・・」

ロイ「宇宙に鉄屑は沢山ありすぎる。ロケットも宇宙船も、切り離すからな」

加古「そ・・・そんなんでいいのかな」

ロイ「さ、抜錨しましょ」

 

ロイ「横七特殊艦隊、旗艦ロイ。抜錨します」

加古「同じく横七特殊艦隊、二番艦加古。抜錨します」

 

義明「敵が来る。スペードは後退し修理する。各隊は本艦の退路を守れ」

看守「全速後退。ヨーソロー!」

看守「対空機銃を持って歩兵隊は終結せよ」

 

加古「左から高速艇、数7」

ロイ「高速艇?、駆逐艦ではないのか」

加古「・・・人だ。武装している・・・人だ」

ロイ「人・・・【恐らく買収だろう】!!、全艦隊に同じような報告は?」

妖精「あります。第一や第二からも武装した高速艇があると」

ロイ「攻撃しろ!。恐らくそれは傭兵だ。義明の兵士だ」

妖精「分かりました」

加古「ロイ!、攻撃が・・・」

ロイ「くっ・・・スペードに逃げられる。すまないがジェガン隊で対処出来るか?」

妖精「もちろんです」

ロイ「ここは任せた。加古。速度を上げろ」

加古「了解、しっかりと付いて来てね」

ロイ「遅れはしない。魚雷発射」

加古「反動で速度を上げるのはズルいよ~」

ロイ「跳ぶぞ、掴まれ!」

加古「んっ・・・」

 

看守「本艦に敵が・・・」

義明「あの小僧か・・・スペードは自動航行、艦橋組も武装しろ。

あいつは艦内に入り込んだ。いつ来てもおかしくない」

 

ロイ「・・・狭い空間での対人戦闘の訓練は?」

加古「無いよ」

ロイ「このコートを着ておけ」

加古「いいの?、いつも来てるやつなのに・・・」

ロイ「構うもんか。それに・・・これで素早く動ける」

加古「・・・このコート、結構重い」

歩兵「いたぞ‼」

歩兵「撃て、撃ち殺せ‼」

ロイ「・・・右斜め下」

加古「ロイ?」

ロイ「撃て、そこを撃つんだ」

加古「分かったよ・・・せやぁ」

・・・少しの沈黙、そして

ドゴーン  ドゴーン ドドドドドゴーン

ロイ「良い腕してる」

加古「今、何を撃ったの?」

ロイ「弾薬庫だ。火災は直ぐに広がる。お前は脱出しろ」

加古「ロ、ロイはどうするのさ?」

ロイ「今この船にはあいつがいる。俺はあいつを片づけてから脱出する」

加古「分かった。けど絶対帰ってきてよ」

ロイ「俺のことが好きなら、祈ってくれ」

加古「は、ちょ///、い、いつから好きって」

ロイ「考えたら分かった。とにかく急げ」

加古「待って!!」

ロイ「ん・・・」

その時、二人の唇は重なり合い、少しの間離れなかった。

加古「ぷは、頂いたよ」

ロイ「・・・続きがしたいなら生きて帰ること、というわけか」

加古「そゆこと~」

ロイ「背中刺されても知らないからな」

 

艦橋

 

ロイ「止まれ‼」

義明「おいおい、何も銃を向けなくてもいいだろ」

ロイは威嚇射撃で牽制する。

義明「分かった、分かったから。人の話を聞け」

ロイ「・・・なんだ」

義明「この船を貸してくれた奴がお前を仲間にしたいそうだ。

儂としても戦わずにあの艦娘共を殺せるなら今のところ文句はない」

ロイ「・・・」

義明「どうかね?、儂の仲間にならぬか」

ロイ「・・・なったら、世界の半分をくれるのかよ」

義明「それもいいかもしれんな」

ロイ「けっ、そんなもんじゃ、つまらねえな。俺が欲しいのはただ一つ。

女王陛下とあいつらが共に生きていくことだ」

義明「女王陛下?、いったい何のことを・・・」

ロイ「お前はミスを犯した。俺を説得できると思って、

武装を解除したことだ。今なら楽に狙える」

看守「危ない!」

ロイ「しっかり味わえ、硫酸だ」

義明「!、ぐわああああ」

 

 

義明は首らへんが溶けて死んだ。看守達もスペードの爆発に巻き込まれて死んだ。

 

横七海域決戦と名付けられたこの海戦は巨大空母スペードに傭兵部隊を使った義明を、

数名が軽傷しただけで全滅させたロイの圧倒的勝利に終わる。

大本営はロイを使って戦意高揚を狙い、あらゆる手を使った。

最も予想外だったのは、ロイに求婚する者が出てきたことだった。

 

ロイ「ブリッジです。スペードという巨大空母を撃沈しました。しかしその船を貸したものがいるようです。

探して対処しなければいずれは・・・。それとは別件ですが、親衛隊に推薦したいものがいます。

次の会議の際に紹介します。彼女達との真の理解の為に、ブリッジアウト」

 




恋愛進めて物語進めて技術を上げる。
出来るのか、この私に・・・。

タイトルはスペードを倒したロイをトランプになぞらえてジョーカーかもしれない、
という風に考えて作りました。


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静かな電話と熱い二人

戦闘描写を考えなくていいって、凄い楽(ここでいうなって・・・)
この物語を考えた時から絶対やると決めた話です。

それではお楽しみ下さい。


横須賀第7鎮守府 執務室

 

この部屋にいる男、ロイは今、とても不機嫌だった。

 

ロイ「はい、横七提督、ロイでございます」

女「すみません。私、あなたのことを尊敬していて、お会いできませんかね」

ロイ「さようなら」

女「待っt」プツ

ロイ「・・・」

電話に出れば八割見合いの話。

そして一割はテレビ出演のオファー。

冗談ではない。ここは軍事施設。そして話し相手は提督。アイドルではないのだ。

そもそもこうなったのは大本営が

広報係に私を使って戦意高揚を狙えることをしろといったのが始まりだ。

刷られたポスターは鎮守府のみならず学校や市役所に貼られて、

今やポスターを売る者までいる。

別にそれはいい。ポスターを売ることは認めてるし、

貼ることも認めている。しかし何で電話番号を教えるかねぇ?。

おかげで電話越しのプロポーズやパーティーへの招待が、掛かってくるんだよぉぉ。

加古を始め色んな娘から白い眼で見られるのは、辛いんだよ・・・。

研修で来たとある重雷装巡洋艦には

「そんなに女の人に声掛けられて、恥を知りなさい」

とかまで言われた。酷くない?。貴方の親友工作艦に改造するよ?。

でもホントに何とかしなきゃ色々と支障がでるからなあ・・・。

勇気を出すか。取り敢えず落ち着くために、正午の紅茶を飲もう。

電話「プルルルルン」

 

加古「はぁいロイ。貴方の嫁、只今参上」

ロイ「今から加古に大切な話をする」

加古「いいけど、その電話。すごい凹んでるよ」

ロイ「ダイジョブダイジョブ」

加古「それで、話って?」

ロイ「・・・スペードの上で告られたのにまだ返事してなかったからな」

加古「つつつまりり、へ、へんじががが・・・」

ロイ「そう。私、ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフは古鷹型二番艦加古の告白に対し」

加古「あばばばばばば」

ロイ「YES、の返答をします。よろしくね」

加古「えっ、いいの・・・」

ロイ「ああ。これを受け取ってくれ」

加古「指輪?」

ロイ「ケッコンカッコカリというものらしい。だが、これを受け取る前に言わなければいけないことがある」

加古「・・・」ゴクッ

ロイは加古に問う。

ロイ「君にはこれから、私が成し遂げようとしている事を手伝わなければならない」

加古「・・・」

その声は、低く。

ロイ「それは私では君を守り切れないかもしれない」

加古「・・・」

その声は強く。

ロイ「下手したらそれは、地獄への道かもしれない」

加古「・・・」

そして最後に一言。

ロイ「それでもいいのなら、受け取ってくれ」

加古「わ、わたしは!!」

加古はその問いに、強く一言。

   「どんな苦難の道でも、ロイと一緒なら大丈夫」

そういって指輪を受け取った。

 

ロイ「加古、ケッコンカッコカリしたなら、式も開くか」

加古「ホント!!、いやぁ、なんか悪いね」

ロイ「そうしたらあのうるさい電話も静かになるはずだしな」

加古「少なくともそれは・・・新品を買うか、直したらだね」

 

中庭

 

ロイ「すいませんね、元帥。忙しいのに立会人やらせちゃって」

山吹「いいのさ。君を提督にさせたのは私なんだから」

ロイ「そうでしたね。それでは」

山吹「うむ。君たち二人は今、固い絆で結ばれた。その絆が解けぬよう、私も祈ろう」

 

加古「結婚式、やっちゃったね」

ロイ「ケッコン式だ。いずれやるけどな」

加古「嬉しいね。で、これからどうするの?」

ロイ「記者会見だ」

加古「へっ?」

ロイ「広報係が早速ケッコンのことを報じたからな」

加古「ど、どうするのさ?」

ロイ「一言言って質問答えるだけ」

加古「そんなんでいいのかな」

 

大本営 記者会見場

 

この場所は普段、作戦成功や年間戦果を報告する場だか、今回は二人の新婚がいた。

 

ロイ「私は艦娘と結婚した」

この一言から始まった記者会見は、色々と波紋を呼んだ。

記者「なぜ艦娘と結婚したのですか」

ロイ「彼女が世界の中で、一番私を安心させてくれるからです」

記者「なぜ貴族や海外の王族を始め、すべての見合いを断ったのですか」

矢継ぎ早に繰り出される質問に。

ロイ「見合いの話が出たのは彼女に結婚を申し込まれた後だからです」

少し盛った内容で返す。

記者「今後鎮守府に来るであろう、あなたを好きな方は、どう対応されるのですか」

ロイ「鎮守府は政府施設ですので、まず面会はできません」

そしてキッパリという。

ものの5分の記者会見は直ぐに終了した。

 

記者会見の内容はその日の内に号外で新聞は配られ、

ニュースで流され、

ネットニュースは色々な話が出た。

ロイは艦娘愛好家なのか。

ロイは実は不能でそれを知られるのが嫌だから鎮守府に引き籠っているのか。

はたまたロイは艦娘にマインドコントロールを受けているのか。

兎に角、色々な考察も出た。

翌日には鎮守府の外に人の群れが出来上がっていた。

しかし普通に警報装置を反応させたため鳴った警報音にビビり退散していった。

 

ロイ「こちらブリッジ、・・・会議の予定が、はい。

先日話した新しき親衛隊員候補、その時に。

はい。分かりました。彼女達との真の理解の為に、ブリッジアウト」




結婚式に行ったのが小学生の幼い頃なので、全然記憶にない。
あの新婚さん、どんな気分だったのかな。
非リアの私には分からん。

次回は毎度ラストのセリフの相手とロイの繋がりです。
お楽しみ待っててね。


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親衛隊と深海棲艦

遅れてすまぬ。
ホントにすまぬ。

アニメ本編とか全然見てないので原作設定とか知りませぬ。
そういうのがダメな人は・・・許してね テヘペロ


横須賀第7鎮守府 執務室

 

ロイ「加古、今から君を親衛隊に入隊させる」

加古「親衛隊?、誰の」

ロイ「それも今からの会議で話す。覚悟は?」

加古「指輪もらった時、ちゃんと言ったでしょ」

ロイ「そうだな。じゃあ、会議の間は俺のことをブリッジ、と呼んでくれ」

加古「ブリッジ?、橋ってことだよね」

ロイ「まあな、取り敢えず・・・」

ロイがそういうと、執務室はいつの間にか会議室になっていた。

?「ブリッジと新入りで揃ったな」

円卓状の机を、黒の人影が囲っていた。

?「これより親衛隊会議を始める」

?「まずブリッジに新入りの推薦理由を」

ロイ「了解、彼女の戦闘力は私に次ぐと高い物を持っており、

女王陛下の力になると思ったからです」

?「信頼できるのか、そやつは?」

ロイ「彼女は私と共に行動するのでそれに関しては私が保証します」

?「分かった。では作戦の再確認をする」

?「まず敵深海棲艦の長であるアベルを討つ」

?「同時並行でブリッジと新入りに将軍で日本の政府軍を抑え、

真実を世界に伝え、米国に宣戦。

対米戦はアラスカに上陸し南下する。その後東征し主要都市を占拠する」

?「東海岸を抑えれば降伏すると思いますが、万が一ハワイなどに遷都した場合、

艦娘と主力連合艦隊で米国の艦隊を根絶やしにし、海兵隊で上陸する」

?「そして深海棲艦に謝罪する」

?「我々はそれが受け入れられるようブリッジを使う」

?「以上だな」

?「これで本会議を終える。ロイと新入りは残れ」

一つ、二つと黒い影が消えていく。

?「君たちに残ってもらったのは陛下から伝言があったからだ」

ロイ「陛下から!?」

加古「そ、その前に女王陛下って誰?」

?「そうか。まだ伝えてなかったな陛下は、深海棲艦の長だ」

加古「深海棲艦の長?、じゃあアベルとは違うのか?」

ロイ「そう。そもそも俺たちが戦っているのは深海棲艦の凡そ十分の一」

加古「十分の一!?、あれだけいるのに」

?「うむ。深海棲艦は地球が初めて生んだ生命ともいわれているのだ」

 

深海棲艦は元々陸で暮らしていた。

しかし恐竜の登場で深海に避難する形で移住した。

その後、人類が登場した頃には100億の深海棲艦がいると記録されている。

しかし転機が訪れる。スエズ戦争の最中、深海棲艦はこれ以上地球が汚染されるのを恐れ、

自分たちが陸に戻り、技術を適応させることで地球を救おうと考えた。

そして世界の超大国であるアメリカに接触した。地中海、キプロス島で。

この会談にアメリカは大統領と国防省長官、深海は地球復興委員会の会長アベルが参加した。

この会談は前線視察の名目で訪れた大統領達にとって最高のチャンスだった。

アメリカは深海の技術で超大国の先に進もうとした。

そこでアベルに中東のアメリカ委任統治領を譲る代わりに研究を共同でやろうと提案した。

アベルはこれを受け入れ、移民団として手始めに6000万の深海棲艦を率い上陸した。

その結果は、アメリカ軍は科学技術入手のため、移民団を攻撃。

攻撃を受けたアベル達は人類を恨み付近に無差別殺人を開始。

残っていた深海棲艦も加わり大軍団となった。

アベルは次第に地球汚染の原因は人間にあるとし、世界各国を攻撃。

これが深海戦争と、今現在の様子だな。

陛下の命でアベルに加わった者の一部は戻ってきたが、多くてな。

そこで深海棲艦と繋がりのあったブリッジと将軍に矢が立ち、

深海棲艦を止め人類の過ちを認め、二つの高知能生命が共存するため活動する

この親衛隊に入ったというところだな。

 

加古「きょ、驚愕の事実で頭が・・・」

ロイ「因みに、なぜ俺が深海棲艦と繋がりがあったかというと、

スターターズの皆は移民団護衛艦でアメリカ軍との戦闘で孤立してしまい、

民間人として包囲を脱出するために自沈。艦娘に転生した。

このことを紅海の奇跡前に話されたから、もうビビったね」

加古「ス、スターターズも・・・」

?「普通の艦娘も深海棲艦の転生体なのだが記憶が無いのは、

陛下の配慮だ。ただアベルから人を守ろうという陛下のな」

ロイ「本題に戻って伝言とは?」

?「そうだった。陛下からの伝言はだな、

ブリッジと新入りが近いうちにな

 

 

  『死ぬ』

 

という未来を見たそうだ」

 

ロイ「・・・」

加古「私とロ・・・ブリッジが、死ぬ・・・」

?「ああ。伝えたぞ」

そういうと最後まで残っていた黒い影が消え、いつもの執務室に戻っていた。

ロイ「死ぬ、か」

加古「・・・」

ロイ「問題ない。生きていればそのうち死ぬ。それに・・・」

加古「それに?」

ロイ「陛下は人類と戦争するという未来は見えていなかった。

逆に言えば見えた未来は実際には全然違うものになるかもしれない。

俺達は死なない。死ぬのは寿命が尽きたときだ」




親衛隊に関する補足説明

創立の元は深海戦争を止めるため。
だけど人間への嫌悪感を消すことも大切なのでロイと将軍が人間代表として参加。
元々深海棲艦の組織なので構成員はほぼほぼ深海棲艦。
構成員には親衛隊としての活動時のみ使う特別な名前がある。
例 ロイ→ブリッジ

アベルと女王陛下の組織に関する補足説明

女王陛下                 アベル

深海棲艦全体の長             人類撲滅委員会委員長
人間と共存(一部は粛清)できると思っている 人間は死ぬべし
未来が見える               特になし

艦娘と深海棲艦の差

深海棲艦は寿命以外で死ぬと艦種関係なく転生する
転生すると艦娘になるか選べる
艦娘になると戦闘力は低下する


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隣の芝生が青すぎて

本編で何度も言っていたあのことを、とうとうやります!!。
楽しんでください。


横須賀第7鎮守府

 

トゥルントゥルントゥルントゥルントゥr

古鷹「はい、こちら古鷹型部屋、・・・分かりました。少し待ってていてください」

電話に出た古鷹はまだベットで寝ている加古を起こし、電話を渡す。

加古「えっ・・・にゃに?」ふわあぁぁ

古鷹「提督から」

渡された電話を見て三秒後、

ようやく自分に電話がかかっていたと理解する加古。

加古「ありがと、・・・もしもしロイ?、電話変わったよ」

ロイ「今起きたのか、執務開始一時間前だぞ」

加古「へへっ、まあね。遅くに起きれば

執務室でロイがご飯作ってくれるんだもん」

ロイ「まあ・・・そうだが」

加古が執務開始時間に間に合ったことは一回もない。

いつも古鷹に起こされるが二度寝し、

古鷹が朝食後戻ってきて起こされてようやく起きる。

しかし、起きて着替えなどをしているうちに

食堂は閉まってしまうため、ロイが朝食を作り、それを食べる。

これが加古の朝である。

ロイ「すまないが、今日一日出張でいないから、よろしくね」

加古「大丈夫、大淀さんにも手伝ってもらうから」

ロイ「そこは『大丈夫、私一人でもいけるから』、て言ったほうがなぁ・・・」

 

そう言いながらも安心した顔で荷物を詰めていくロイ。

加古は久しぶりに朝の食堂へと行くのであった。

 

昼頃

 

明石「加古さん、建造の方、終わってますよ」

加古「ZZZ・・・はっ!?、ありがと」

 

工廠

 

加古「私今日建造したっけ?、まあ多分ロイがやったのかな」

「よいしょっと」

加古「!・・・」

加古?「古鷹型重巡洋艦、二番の加古ってんだあ、よっろしくぅ~」

加古「あ・・・あたし?」

建造ドックから出てきたのは、少し大きめの加古だった。

加古?「そ、あたし加古」

加古「ど、どうすればいいかな・・・」

加古は必死に考える。

加古「普段はダブったら改修か戦力が不十分な所に送るため

一週間研修に参加させるんだけど、今日はロイがいないから判断がなあぁ・・・」

加古?「綺麗な工廠、明石さんかな、すっげえ頑張っているんだな」

加古「う、うん。一応ロ・・・提督も掃除することがあるんだ」

加古?「へぇー、少しお腹減っちゃった///」

鳴る加古?のお腹を聞いて、今が昼なのを思い出す加古。

加古「そ、そうだね!、あたしもお腹減ってきたから、食堂行こっか」

 

食堂

 

電「加古さんが二人、加古さんが二人なのです!!」

響「ハラショー、こいつはすごい。どっちが新人だい?」

暁「きっとこっちの背が大きい方よ。だって成長するはずだもん」

雷「暁、そっちには双竜のバッジが付いてないよ。そっちが新人さんだよ」

暁「わ、わかってたし!!、レディーはジョークのセンスも必要なんだからね」

食堂は早くもダブル加古を話題に賑やかになっていた。

加古?「美味しいですね」

加古「うん、ええっと・・・」

加古?「ビック加古」

加古「えっ?」

ビック加古「ビック加古。皆あたしの方が大きいっていうから」

ここでようやく加古は、呼び方のことを言っているのだと分かった。

加古「分かったよ。ビック加古」

ビック加古「ふふ、良い場所ね、この鎮守府は」

加古「まあね。何といってもここの提督はあのロイだからね」

ビック加古「ロイ?」

加古「そ、聞いて驚くなよー、何と!!、ここの提督ロイは」

ビック加古「ロイは・・・」

加古「スターターズの一人で・・・」

ビック加古「一人で?」

加古「あたしの夫なのだー!!」ドヤァ

そう大声で言った直後、食堂のあちこちから箸が折れる音や

コップが粉砕する音が聞こえてきた。

ビック加古「あ・・・ああ」

加古「どうよ?」

ビック加古「・・・もし」

加古「えっ、何?」

ビック加古の小声に反応した加古は聞いてしまう。

加古「もし・・・何よ?」

ビック加古「いや、もしあたしとあなたが入れ替わっても、

ここの提督さんは気付くかなーと」

加古「あたしが・・・あんたと・・・」

 

この疑問が、加古の胸に何かを突き刺した。

 

日没頃

 

加古「ロイ、遅いなぁ」

ビック加古「いま・・・かか・・・いれ・・・」

加古「何?」

ビック加古のほんの些細な小声に反応した加古。

ビック加古「もしここで襲えば、誰にも気づかれずあんたと入れ替われる!」

加古「なっ・・・」

突然の一言。

ビック加古「あたしはあんたより美しい。今日会った奴も言ってた」

加古「そ、それがどうした・・・」

砲戦指導中に陸奥が言った一言。

「先生よりあの娘の方が美しくないかしら?」

きっとこの一言を指しているのだろう。

ビック加古「きっとバレても美しくなってるんだもの。

そのロイって男も満足するでしょ」

加古「なによビック加古。さっきから・・・」

加古はモヤモヤしながらもツッコミをした。

その直後、

ビック加古「でええやああ!」

パンチが飛んできた。

加古「ちょ、ジョークになんないいって!!」

ギリギリで避けた加古、そして悔しがるビック加古。

ビック加古「避けたか・・・」

加古「もう・・・もう、我慢しないから!!」

ビック加古「?」

加古「あたし、折角良い友達が出来たと思ったのに、ビック加古、痛くても恨まないでね!!」

ビック加古「近づいてこい!!」

ビック加古に急接近する加古。

加古は拳を構え、ビック加古に目掛け突き出す。

しかし、その手を掴まれ、倒されて馬乗り状態になってしまう。

加古「どけ!、どけってんだ!!、もしここであんたと入れ替わってもロイは絶対気づく。

そしてあんたを振る。ロイはあたし以外のあたしなんかに惚れたりしない!!」

加古はビック加古に叫ぶ。

ビック加古「・・・やめだやめ」

加古「ん・・・?」

ビック加古「ホントーに気付いてないのか」

加古「えっ?」

ビック加古が急に口調を変え喋りだす。

ビック加古「さて、私は誰でしょう?」

加古「なっ、ふ、ふざけてるのか!?」

急な動きについていけてない加古。

ビック加古「これを外せばわかるかな?」

そういうとビック加古は首飾りを外す。

ビック加古「これでどうだ」

その声を聞いて加古は思い出し、理解する。

加古「も、もしかして、もしかして」

視覚情報と聴覚情報に大きな差があるが間違いはない。

加古「ロイだ!!」

ロイ「そう、例え入れ替わっても気づく貴方の夫、ロイだよ」

 

 

なんでも出張は一時間で終わるものだったが、以前から計画していた女装に関する作戦がしっかり

できたため、今日実行ということになったらしい。

帰ってきてすぐに工廠の明石の部屋に行き、事情を話し、

化粧と着替えを行い建造ドックにスタンバイしていたらしく、明石は協力者だった。

 

ロイ「加古、お前、はっきり言って妬いたよな」

加古「な、そんなことないでしょ」

提督自室のソファーに座る二人。

ロイ「本当かな?、しかもキレて殴りかかってきたし」

加古「あれはその・・・、ロイが・・・」

ロイ「居なくなると寂しくなるからか?」

加古「・・・」

思っていたことが言われ、固まってしまう加古。

ロイ「大丈夫、ずっと一緒にいるよ」

加古「違うよ」

ロイの言葉にテレ、違うと言ってしまった加古。

加古「陸奥がロイの方が美しいっていうんだもん」

精一杯の嘘で誤魔化す。

ロイ「言っただろ、『女なのにって、嫉妬する位の見せる』、て」

加古「うう・・・」

 

 

途轍もなく甘い雰囲気の二人。

だがそんな二人に

死の運命の手が迫りつつあった。

 




軽く書き方が変わったことで読みにくくなっていたら
ごめんなさい。

加古という単語をめっさ入れ過ぎて軽くゲシュタルト崩壊起こしそう。
ビック加古のイメージは、少し大きい加古を自分なりに美化してください。


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迫りくる魔の手

前回に引き続きかき方を少し変えてみました。
何か意見あれば、どうぞ感想にて言ってください。

それでは本編ほ、どうぞ。


横須賀第7鎮守府 警備室

 

ここにはセンサーやレーダーなどの警備機器を管理する部屋である。

 

妖精「ぬ?、対空電探に反応あり」

妖精「映像を回して」

 

警備室の大型テレビには何も映っていない。

 

妖精「どうなっているんだ?」

妖精「対空電探には依然として反応ありです」

妖精「確かサーチライトの射程内だよな?」

妖精「はい。サーチライト、照射します」

 

対空電探の示す場所にサーチライトを照射すると、

そこには輸送機が映し出された。

 

妖精「!、提督に報告。警戒モードに入れ」

妖精「何か落としてないか?」

妖精「あれは・・・人だ!!」

 

輸送機からは人が飛び降りていた。

 

ロイ「あれがその輸送機か」

妖精「はい。サーチライトを照射するまで、カメラには映りませんでした」

ロイ「総員、第一種戦闘態勢!!、不明機を撃墜せよ」

 

下された決断は撃墜命令。まあ当然だろう。

無断で鎮守府上空にいて、

しかも透明で人を落しているのだから。

 

妖精「・・・パラシュート降下をしているぞ!!」

ロイ「空挺部隊か、撃ち落とせ、対空機銃に対空ミサイル、

出来る限り空中で倒せ!!」

妖精「敵輸送機がこの空域を離脱していきます」

ロイ「荷物は全て降ろしたか」

 

上を見れば軽く100は超えるパラシュートの数。

つまりは・・・

 

ロイ「ここを潰しに来たのか」

妖精「恐らく敵の目標はここの科学技術か、提督です」

ロイ「ううむ、工廠にディスクがある。部隊はそこに一つか」

妖精「降下場所はここから北に五キロの平原です」

 

数分後には到着する場所。

援軍要請は無意味。

 

ロイ「だとすれば、今ある戦力での撃破か」

妖精「艦娘は全員シェルターに誘導し終えました」

ロイ「よし。ならば教えてやろう、ここが奴らの墓場だと」

妖精「了解、防衛プログラム起動」

妖精「地雷オンライン」

妖精「迫撃砲、機関銃、起動、射程内に入るのを待っています」

妖精「有刺鉄線に通電完了」

ロイ「さあ来い、こっちは準備が終わったぞ」

 

降下部隊

 

兵士「・・・29名、対空迎撃でやられました」

兵士「作戦では二キロ南に降下する予定だったのに」

兵士「だがあの弾幕の中を降下するのは不可能だ」

隊長「文句言ってねーで進むぞ」

 

降下したのは黒服の集団。全員が新しい銃を持っている。

 

隊長「匍匐前進で行く。頭を上げれば狙撃されるぞ」

兵士「あの情報ですか」

兵士「ああ。何でも狙撃で深海棲艦を数十体倒したっていう・・・」

兵士「隊長、司令部から通信が」

隊長「了解した」

 

匍匐前進で進みつつ、司令部と話し合う。

 

司令官「作戦では南に二キロ・・・」

隊長「はいはい、それについては弾幕が濃すぎて降下したら全滅するかもしれなかったからだ」

司令官「あの場所には、どれ程の力があるんだ」

隊長「さあな、もしかしたら、連中宇宙人かもしれねえ」

司令官「冗談はやめろ、このロストナンバーが・・・」

 

ロストナンバー、簡単に言えば、使い捨ての戦力。

ここに降下したのは、仮に全滅しても構わない戦力。

 

隊長「・・・、はいy!?」

 

爆発音、それもかなり近い場所から。

 

兵士「地雷原だ!!」

隊長「なんで気づかなかった!?」

兵士「う、埋まっています、地上に露出していません」

隊長「サーマルだ、どうにかして反応するシステムを探れ!」

 

コロコロ、コロコロ

隊長の周りに、小さいベアリングの玉が転がっていた。

 

隊長「ベアリングの玉・・・鉄屑じゃないのか」

 

普通、グレネードには金属片などが入っている。

理由としては、爆発の際に飛び出た破片がとても殺傷力のある者だからである。

 

兵士「反応するシステムは分かりませんでしたが、起爆方法は分かりました」

隊長「なんだ」

兵士「外部から、起爆信号が送られることです」

隊長「・・・手動起爆、これは地雷というよりも爆弾だ」

司令官「チャフを使い起爆信号を送れないようにしろ」

隊長「分かってる、チャフ散布」

 

横七 警備室

 

妖精「チャフが使われました」

妖精「カウ・・・」

ロイ「いいや、進ませろ、迫撃砲発射!!」

 

降下部隊

 

隊長「ふう、これで安心して進める」

兵士「司令部から通信が入っていますが、よく聞き取れません」

隊長「それでいい。むしろはっきり聞こえたらそれはチャフの効果が切れたってことだ」

兵士「何かが落ちてくるぞー」

隊長「?・・・伏せろ!!」

 

響き渡るのは爆発音。それが何回も聞こえてくる。

 

隊長「迫撃砲か、次に砲撃が止んだら走るぞ!!」

兵士「了解です!!」

隊長「・・・今だ!!」

 

その合図と共に一斉に走り出す黒服部隊。

しかし、そう事は簡単に進まない。

 

兵士「ぐはっ」

兵士「うぐおぉ」

兵士「あがっ」

 

迫撃砲の後には機関銃が待っていた。

 

隊長「冗談じゃぁねえぜ」

 

輸送機

 

司令官「地上の様子はどうなっている」

観測員「既に銃撃は止まっています」

司令官「降下した奴らはどうだ」

観測員「見当たりません」

通信士「ダメです。応答しません」

司令官「・・・プランAを変更、プランBを開始する」

機長「了解、移動を開始します」

 

降下部隊の全滅後、すぐに移動を開始した輸送機。

 

横七警備室

 

妖精「敵降下部隊の殲滅を確認」

妖精「他に敵もいません」

ロイ「よし、防衛プログラムを停止しろ」

妖精「了解」

妖精「待ってください!!」

 

完全勝利を得たと思った直ぐ後に、一人の妖精が待ったを掛ける。

 

妖精「再び対空電探に反応あり。サーチライト、照射」

ロイ「戻ってきたのか」

妖精「撃ち落とします、ミサイル発射」

妖精「敵輸送機が巨大な何かを落としました!!」

ロイ「映像を」

 

画面に映ったのは、巨大人型兵器だった。

 

ロイ「おいおい、冗談じゃないよ」

妖精「正面海域から接近してきます」

ロイ「迎撃は?」

妖精「機関銃と機雷のみであれを倒すには火力が足りません」

 

すると通信が入った。

 

相棒妖精「主、そいつを倒す兵器が工廠にある、誰かもう一人連れて一緒に来てくれ」

ロイ「そんなのあるのか」

相棒妖精「何言っているんですか、凍結した開発案の派生型です」

ロイ「ああ、あれか。分かった。加古を連れてすぐに行く」




HELLSINGのベルナドット隊長の戦い方を見ていてカッコいいと思い、
少し真似(できてるか分からない)させていただきました。
物語はもう後半に入っているんです。
この話を早く終わらせて続編を書きたいのです。


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鎮守府防衛・・・完了

艦これ要素が今回キャラ(加古)位しかありません。
許してクレメンス。

それでは本編をどうぞ。


横須賀第七鎮守府 シェルター

 

走って扉を開けたのは、この鎮守府の提督、ロイである。

 

ロイ「加古、加古はいるか?」

 

彼は迫りくる敵を倒すため、加古を呼ぶ。

 

加古「はい、いますよ~」

ロイ「よし、いくぞ」

 

ロイは加古の腕を掴み、走り去っていった。

 

工廠

 

相棒妖精「さあ、もう整備は完了しましたよ」

ロイ「ありがとう、加古、いけるか?」

加古「こ、こいつに乗るのか?」

 

加古が指さす先には

 

 

ザク改があった。

 

ロイ「武装は?」

相棒妖精「サブマシンガンからアサルトライフルに、

ヒートホークはサザビーのビームサーベルに変更しました」

ロイ「よし、弾薬の補充は?」

相棒妖精「完璧です」

加古「早く乗ろうよ」

 

色々と聞いているロイに対して、加古はザク改に興味深々である。

 

ロイ「ここが、コックピットか」

加古「ロイは乗ったことないの?」

ロイ「まあ、このMS再現計画は、凍結案だからね」

加古「なんで凍結したの?」

ロイ「そうだなあ・・・コストは高いし

燃費もそうよくないしなによりも・・・」

加古「何よりも?」

ロイ「情報処理が追い付かないんだ」

 

食い気味に質問をしたのにも関わらず返されたのは情報処理が追い付かない。

少しガクッときてしまう。

 

加古「・・・危険だから、とかじゃないの?」

ロイ「これよりやばいのは沢山あるだろ」

加古「サテライトブラスターか・・・」

ロイ「これは二人乗りだから情報処理が追い付くのさ」

加古「なんで?」

ロイ「それを教えると数時間かかるから割愛します」

 

正面海域

 

ロイ「・・・来たか」

加古「映像回すよ」

 

敵の人型兵器は

 

ロイ「ガンダムか、縁起が悪いな」

加古「縁起?、どうして」

ロイ「ザク改が主人公機の話があるんだが、

ザク改はガンダムの破壊と共にパイロットが死ぬんだよな」

加古「それは・・・」

 

敵のガンダムはアレックス、まさに原作再現である。

 

ロイ「アレックスにビームライフルは無いが、

今回はあの厄介なアーマーが無い代わりに

機関銃を持っているのか」

加古「大丈夫なの?、アサルトライフルと機関銃ってこっちの方が分が悪いよね」

ロイ「そうでもない」

 

不安がる加古を無視し一言、

 

ロイ「MS自体作って動かすのが大変なのに、機関銃っていう反動がヤバい銃を使わせるのは

俺達の技術でも難しいんだ。恐らく当たらない」

加古「はあ・・・」

 

接近してくるザク改にアレックスは機関銃を撃ちまくるが当たらない。

そしてザク改のアサルトライフルの射程内に入ってしまう。

 

ロイ「攻撃する、ロックオン」

加古「ロックオン完了、撃つよ」

 

ザク改の放った弾はアレックスに命中する。

すると機関銃を捨て高周波ブレードを出す。

 

ロイ「大型ビームサーベルを使う」

加古「了解、アサルトライフルをしまい・・・」

ロイ「ダメだ。アレックスは腕にも武器が付いている」

 

ケンプファーと同じ運命は辿りたくない。

 

ロイ「一気に近づいて叩く」

加古「了解!!、スラスター出力全開」

ロイ「来るぞ!!、シールドで防ぐ」

 

予想通り腕部分からの攻撃が始まるがシールドで防ぐ。

 

ロイ「大型ビームサーベル、起動」

加古「たああぁぁぁ!!」

ロイ「左手から高周波ブレードが来る、一旦下がれ!!」

加古「いいや、ここは一気に攻める!!」

 

ここが運命の分岐点だったのかもしれない。

アレックスの高周波ブレードはザク改の右脚から上がってきてコックピットに当たったのだ。

 

ロイ「ぐはっ!!」

加古「大丈夫、ロイ!?」

ロイ「止めぇ!!」

 

しかしアレックスにも大型ビームサーベルがコックピットに突き刺さり、

アレックスは爆発四散した。

 

ロイ「はぁっはぁっ、逆・・・原作再現・・・だぜ、この野郎」

加古「大丈夫?」

ロイ「かなりキツイ、・・・だが大丈夫だ、帰還する」

 

ザク改は鎮守府の方角に体を向け、飛んだ。

 

 

 

 

ロイ「後ろから・・・攻撃が来る!!」

加古「なっ、急ぐよ!!」

 

その瞬間、背後から砲弾や魚雷が飛んできた。

 

ロイ「まずい・・・当たる!!」

加古「キャアアァァァ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

             ザク改は、敵の攻撃によって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                 爆発した。




ポケ戦がもう好きで好きで好きで好きで、けど本編一回も見たことない。
乗るMSをケンプファーにするか悩んだけど縁起がめっちゃ悪いから
相討ちという形で破壊されたザク改に変更しました。

何?文句ある?


まあ、MSを使おう思ったのが去年の冬に買ってまだ完成していなかった
ガンプラが完成したのと艦これMMDのボケでF91が使われていたのが大きいかな。


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目が覚めたら現実がやってくる

横須賀第7鎮守府 緊急治療室

 

ロイ「ぐあ・・・はぁ、はぁ・・・」

 

ベットから飛び起きる男、ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフ。

彼の近くには、一人の妖精がいた。

 

相棒妖精「おはようございます。主」

 

台詞だけなら日常的だろう。

しかしロイの顔は途轍もなく緊迫していた。

 

ロイ「何が・・・というよりも、あの後どうなった」

相棒妖精「報告します。敵MSを破壊、

帰還中に深海棲艦の艦隊が接近。ザク改には対深海棲艦用の電探などが

無いため、背面から奇襲を受け、破壊されました。

既に対応艦隊が出撃したため主は救助されましたが、加古様の方はまだ・・・」

ロイ「・・・」

 

ロイの顔は段々と暗くなっていく。

瞳は濁流にのまれたかのように急に濁り、

指も僅かにながら震えていた。

 

ロイ「何日たった」

相棒妖精「十三日です」

ロイ「そうか、すぐに工廠に行く」

相棒妖精「かしこまりました」

 

ロイはまだ数時間ならケガを押してでも捜索に出ただろう。

しかし、十三日も経っているなら、絶望的。

彼としてたかが数%の希望に賭けるよりも、

諦めて策を練るという、諦めるという選択肢に抵抗感の無い男なのである。

 

工廠

 

相棒妖精「それで本日は、どういたしましょうか」

ロイ「・・・・・・・・・よ」

相棒妖精「何と仰いましたか?」

 

小声の命令、しかし普通に聞こえるだろう。

今の工廠は特に大きい機械音はしない。

 

ロイ「一部戦術兵器、生物兵器以外の全危険封印を解除、

開発を再開し敵深海棲艦を根絶やしにせよ」

相棒妖精「ほ・・・ほんとうですか・・・」

 

危険封印兵器、現代戦争を変化させたり、人類を数秒で死滅させる可能性が

ある兵器に対し、ロイが指定した計画凍結レベル。

それを一部除き全て解除したのだ。

 

相棒妖精「了解しました、こちらを」

ロイ「用意がいいな」

相棒妖精「こうなることはある程度予想していました」

ロイ「予想の上を行けて良かったよ」

 

諦めた後の行動、ロイにとってはそれが大切なのである。

 

ロイ「侵入してきた深海棲艦のルートから敵泊地を特定せよ、

不可能なら親衛隊から情報を得る」

相棒妖精「それについてはもう既に情報が。

親衛隊メンバーがアベルの位置を特定しました、

もう既に深海側の部隊が出撃したとのことです」

ロイ「そうか、なら残党狩りのため、急ぐとしよう」

 

成功すればそれはそれで嬉しい、

失敗しても、それはそれで嬉しい。

備えあれば患いなし、

次々と兵器を開発していく。

 

ロイ「『ガーディアン計画』、『流星作戦』、『帰化作戦』

これらが大切なのだ、これこそが奴を討つための大切な、大切な」

相棒妖精「主、吾はどこまでもついていきます。

しかし、それでも、化物にはならないで欲しいのです」

 

 

 

 

 

 

 

ロイ「はい、こちらブリッジ。・・・全滅ですか。奴がいたことが確認できれば

良いです、はい。・・・そちらは監視さえ続けてくれれば良いです。

奴は私が討つので移動した際に報告してください、彼女達との真の理解の為に、

ブリッジ、アウト」




後、数話で本作、私は彼女達の橋は終わる予定です。
八月中に終わるといいな、いや、終わらせよう。


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死刑宣告のための出会い

最近一気に投稿しています。
そのおかげでほぼずっとパソコンと対面しています。
腰が痛くならないのが救いかな。

無駄話はさておき、

本編をお楽しみ下さい。


???

 

海の底の深海棲艦の泊地、そこには一つの死体と二つの影があった。

 

「ふふ、可愛い子、あんなに刺され、斬られ、焼かれても最後まで喋らないなんて」

「ですがまだ利用価値はあります」

「ええ、それでは頼みます、品はしっかりと綺麗にしておいてください」

「了解です。我らがアベル」

 

横須賀第7鎮守府 執務室

 

ロイ「ううむ、既に『ガーディアン計画』は終わっているんだよな」

 

机に座るというマナーなどを無視し、煙草をふかす、提督ロイ。

着ている服は前の黒の服から所々に緑の線が入っている服を着ている。

 

相棒妖精「はい。既に完成しています」

ロイ「よし、敵泊地に捕らわれているかもしれない加古を探すため、

単騎で奇襲を仕掛け、泊地内を探索、加古を探す」

相棒妖精「ガーディアンは確かに戦闘力を上げますがいくら何でも無理が・・・」

 

無謀すぎる策に待ったを掛けようとするが、

帰還すると思い言いとどまる。

 

工廠

 

ロイ「・・・改めて説明を」

相棒妖精「はい。本『ガーディアン計画』はパワードスーツの開発計画であり、

完成した先行型は機動力と継続性を重点的にを上げる設計です。

またパワードスーツのため、装甲と近接攻撃も上昇しています」

ロイ「テスト用か、すぐに完成形を作れ」

 

黒と緑で塗装されたパワードスーツを着用し、銃を取るロイ。

今回は装弾数一発のジョンより室内という狭い空間で戦いやすいように、

マガジンを改造し装弾数を増やしたショットガンを持っている。

 

ロイ「ロイ、抜錨する」

 

アベル 深海泊地

 

アベル「次の泊地に移る」

浮遊要塞「待って下さい。接近する人間がいます」

浮遊要塞「やり過ごせると思うので、今少しお待ちを」

 

カメラに映るロイの姿、それが、突然

 

消えた。

 

浮遊要塞「消えたぞ!!」

浮遊要塞「どうなっているんだ」

浮遊要塞「直ぐに部隊を派遣して調べます」

アベル「・・・来るのか、ここに」

 

ロイ視点

 

ロイ「・・・ホログラムに釣られた奴らが出てきたのもあの泊地からか。

突入する、アクティブカモフラージュ起動」

 

海中で止まっていたロイは奇襲のため透明化する。

 

ロイ「あの換気口から突入するか」

 

パワードスーツの力で換気口の鉄格子を歪め侵入するロイ。

入ったは良いもののファンによって足止めを食らってしまう。

 

ロイ「このファン全てを破壊するとなると弾と時間が掛かる。

かと言ってこのままではミンチになってしまう。

・・・止めるには配線を弄くるしかないか」

 

だが配線盤は何重ものファンの先にある。

 

ロイ「あいつなら何か考えつくかもな」

 

ロイは相棒妖精に電話する。

 

相棒妖精「どうしましたか?」

ロイ「今換気口から侵入しているんだがファンに邪魔されて進めないんだ。配線盤も手が出せない」

相棒妖精「配線盤を破壊すればいいのではないでしょうか」

ロイ「今回は狙撃銃を持ってきてないんだ」

 

ロイから配線盤までは数百メートルある。仮にショットガンを撃ってもファンが弾いてしまうだろう。

 

相棒妖精「ならパワードスーツに内蔵されているEMPロケットを使ってみてください」

 

EMP、電磁パルスのことで核爆発などで発生する。機械が誤作動を起こすもののことである。

 

ロイ「了解、EMPロケット、発射」

 

発射されたEMPロケットはファンの隙間を通り抜け、配線盤に直撃した。

それに伴いファンも停止した。

 

ロイ「数分で復活するからな、急がねば」

 

泊地内

 

深海棲艦「次の出撃は何時だ」

深海棲艦「焦るな、ゆっくりしようぜ」

ロイ「だな、天国まで旅行に行け」

 

何もない空間から突如ナイフが出現し、深海棲艦の胸に刺さる。

倒れる深海棲艦と入れ替わるように出現するパワードスーツの男。

 

ロイ「警備が薄いのか?、今のところ順調だ」

 

そう呟くロイ。しかし、運が敵になったのか、敵が出てくる。

 

アベル「ファンが停止して変だと思い部隊を連れて歩いてみれば、敵ね・・・」

ロイ「アベル・・・」

護衛要塞「敵発見、交戦」

アベル「お待ち、侵入者、あなた、この前試作MSを送った部隊と交戦した鎮守府の提督ですわね」

 

喋る合間にもロイの殺意は高まっていく。

 

ロイ「そうだ、あの時一緒にいた奴はどこにいる」

アベル「MSの搭乗者?、彼女ならもういないわ」

ロイ「どこだ、どこにいるんだ!!」

 

質問に期待通りの回答がされずイラつくロイ。

それに対し怯えもしないアベル。

 

アベル「逝ってしまったわよ。楽に逝こうとせず」

ロイ「・・・やっぱ、死んでたのか」

アベル「ふふふ・・・」

 

ロイの反応を見てわらうアベル。

しかし次の瞬間には、

 

ショットガンの銃口はアベルに向いていた。

 

浮遊要塞「お下がりください」

浮遊要塞「ここでこいつも殺します」

 

前に出てくる浮遊要塞。

アベルは一歩下がり、歩いていく。

 

アベル「無駄で無茶で無意味なことをしたわね」

ロイ「残念だがそんなことはない」

 

加古の死を知らされたことは悲しい。

しかし、それ以上の収穫はあった。

 

ロイ「誰が加古を殺したかまでは分かっていなかったし計画犯も分からなかったが、

お前がまず間違いなく計画犯だな」

アベル「私が?、どうしてかしら?」

 

歩みを止め、振り返って聞いてしまうアベル。

 

ロイ「アレックスを送り、その隊の戦闘を見ていた。

大方あの深海棲艦の部隊もあんたの指揮した奴だろ?

加古と俺のどちらか、いいや、両方を一気に殺そうとした」

アベル「あらお見事、確かに私があの部隊を指揮してあのMSを破壊してあの娘を回収しましたわ。

だけど、だけどね。はなっから私の作戦はあなた達じゃない。目標は女王、あの人の抹殺よ」

ロイ「俺達は通過点に過ぎないのか」

アベル「ええそうよ、そしてもう通過点はとうに過ぎた」

 

そう言うと無線通信がアベルに入った。

アベルは無線をスピーチモードにし、それに出た。

 

アベル「はい、今出ましたわ」

深海棲艦「以前から我々を監視していた女王の部下を尋問したところ、女王の居場所が分かりました」

アベル「ありがとうね、直ぐに連合艦隊を七つ組織、包囲して殺してやりなさい」

深海棲艦「了解です」

 

その返事の後、無線を切ったアベル。

 

アベル「残念だったわね、あの娘が死んでも喋らなかった女王の居場所を、今女王の部下が喋っちゃったものね」

ロイ「そっちこそ乙だわさ、加古は元々陛下の居場所を知らない、お前たちこそ無駄に働いたな」

アベル「ええ、けどもう王手は指した、さよならね、ええっと・・・」

ロイ「ロイ、ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフだ、覚えておけよ、女王気取りのアベルさん」

 

ここで初めて、アベルはロイの名を知る。

自分が殺したあの娘の夫、自分が殺そうとしている元上司の部下、

そして何よりも・・・

 

 

自分の部下を数秒で殺し、今自分に銃口を突き付けている、

いつか自分を殺しにくるであろう男の名を。

 

アベル「そう。覚えておくわ、復讐者のロイさん」

 

彼女がそういうと、シャッターが下りロイの攻撃は防がれた。

 

ロイ「・・・ロイ、これより帰還する」

 

帰り道は堂々と玄関から、帰路にいた敵は全て殺し、返り血がビッシリと付いていた。

 

 

ロイ「こちらブリッジ、アベルが連合艦隊を七つ、陛下の元に送りました。

はい、本当です。直ぐに迎撃してください。私はアベルを殺すため、後ろから行きます。

それとスターターズの皆も招集します、よろしいですね、将軍」

将軍「構わない、私の方からも深海棲艦の大群が出現したとして、

全ての一番鎮守府から、部隊を借りる」

ロイ「了解です、それでは、彼女達との真の理解の為に、ブリッジアウト」




次の投稿は明日かな?、明後日かな?、明々後日かな?、
まあゆっくりと気長に待っていてください。


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出撃前の激励会

※今更ながら、本物語には主が持っていない艦娘、
更には名前しか知らない艦娘が多く含まれており、
原作とは違うセリフの言い回しをしたりするのを予め、
覚えていて下さい。

それでは本編、はっじまっるよー


横須賀第7鎮守府 

 

ここ最近、横七の提督は荒れている、と言われている。

理由としては嫁艦の死から始まった職務態度の悪化である。

煙草を吸い始め、机に座り、自分の仕事が終われば工廠に入り浸る。

少し前までのアイドルの様に電話が掛かったり

鎮守府正面玄関前に人混みができるということは無くなっていた。

世界は誰もがロイのことを隔離しようとした。

だが、横七の艦娘に、研修艦は更に付いていった。

転属願を出す者までもが現れた。横七は、もはや一つの武装独立集団になりかけていた。

 

講堂

 

ここには今、全ての勤務員が集まっている。

説明されるのは、敵深海棲艦本軍殲滅作戦である。

兵力差は圧倒的、目的地は遠い、鬼や姫のオンパレード。

だが集まった、志願者のみのはずが全員が参加した。

研修艦も無理を承知で申し込んだ。

 

ロイ「ここに集った全ての兵に告げる、次の作戦は、

世界を敵から救う決定打になる作戦である。

世界を再び、明るき太陽の時代に戻す戦いである。

諸君らの、命の賭け場所である!!。

恐れた者は引き返せ、私達はそれを咎めたりしない、

勇気あるもの、覚悟のある者は付いてこい、

それでは、作戦を説明する」

 

 

 

 

アベル抹殺、及び人類撲滅委員会主力殲滅作戦『ジェノサイド作戦』

 

陛下近衛部隊と戦闘しているだろうアベルの軍に後ろから殴り掛かる。

戦闘開始前に大規模爆撃で頭数を減らし、主力艦隊を潰す、

この間にスターターズでアベルを葬る。

 

この作戦が成功すれば、将軍が深海棲艦の真実を話し、対米宣戦、

講和後、国連が深海棲艦に謝罪する。

そのために、アベルを抹殺しなければならない。

その後の世界の為に、陛下を守らなければならない。

でなければ世界は暗黒時代に突入するだろう。

でなければ、地球の文明がすべて消えてしまう。

世界の運命を賭けた作戦が、始まろうとしていた。

 

工廠

 

パワードスーツを吟味する男、ロイは相棒妖精に修正を伝えた。

 

ロイ「『ガーディアン計画』は、現時刻をもって『ネメシス計画』に変更する」

相棒妖精「ネメシス・・・神の怒りですか?」

ロイ「違う、意味は違うが復讐、という意味でだ」

 

ネメシスの語の元来は義憤であり復讐とは違う。

だがロイは、敢えてこの名を選んだ。

それはこの戦いが、女王陛下のため、世界のためと言いながら、

自分の復讐のために使っている自分自身を皮肉るために。

 

ロイ「『流星作戦』は直ぐに開始、

『帰化作戦』は任意のタイミングで発動できるよう調整を開始しろ」

相棒妖精「了解です、お前ら、出番だぞ!!」

弟子妖精「待ってました!!」

弟子妖精「ようやく俺達の出番だー!!」

 

相棒妖精の声に釣られ、あちこちから妖精が出てくる。

物凄い数だ、工廠を既にはみ出している気がする。

 

相棒妖精「調整をします、こちらへどうぞ」

 

 

 

出撃ドック

 

摩耶「横七主力第一艦隊、旗艦摩耶、抜錨だ!!」

 

第一艦隊が勢い良く飛び出していく。

 

ビスマルク「海外派遣艦隊、旗艦ビスマルク、抜錨」

 

海外から研修艦として来たドイツ艦達が出ていく。

 

翔鶴「横七空母機動艦隊、旗艦翔鶴、抜錨よ」

 

一航戦と五航戦、護衛の艦がそれに続く。

 

明石「移動ドック兼補給基地、ミニ七、抜錨」

 

巨大な船が出ていく、出撃ドックを揺らしながら。

 

ロイ「スターターズ、旗艦ロイ、抜錨します」

 

そしてロイを筆頭にスターターズが抜錨する。

 

同時並行で全横須賀鎮守府から横七と有志の艦隊が出撃していく。

 

目指すは人類に絶望した深海棲艦、アベル。

目指すは恋人を討った憎き黒い奴。

そいつらの元に、日本から艦隊が駆け付ける。

己の刃を喉元に突き刺すために。



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落ちてきた火蓋

頑張って打ち込んでいます。
ここら辺は頭の中に書き溜があったのでスピーディーにやれてます。

それでは本編をお楽しみ下さい。


海上 スターターズ

 

ロイ「流星はもう終わったか?」

相棒妖精「すいません、まだコースが決まっていなくて・・・」

 

頭を下げる妖精、怒る男。

しかしこれは当然の話である。

なぜなら『流星作戦』は3時間前に発動し、

既に完了していなければいけないのだから。

 

相棒妖精「全てを一気にやるとなるとタイミングが・・・」

ロイ「いつだ?」

相棒妖精「一応接敵前には完了しますが、想定接敵時間の3分前なんですよ」

 

作戦が一応は大丈夫なのを伝えるが、ミスをすれば自滅してします。

 

ロイ「分かった、速度を緩めて準危険範囲内にも入らないようにする」

 

アベルSIDE 前線基地

 

アベル「ふふふ・・・女王の最期は近いわね」

護衛要塞「はい。戦力比は四千対一、なにがあろうと負けません」

アベル「ええ、吉報を待っているわ」

 

微笑みながら椅子に座る深海棲艦、アベル。

その元に報告が届く。

 

ツ級「大変です、空から、空から!!」

アベル「空がどうした!?」

ツ級「空から巨大な落下物が接近しています!!」

 

突然の報告、宇宙人が来たと言えばいいたいのか?

取り敢えずカメラの映像を見る。

 

するとそこには、徐々に近づいてくる物体があった。

アベルは思い出した、少し前、復讐心で燃えていた人間に、

巨大空母と艦隊を貸したのを、そしてそれらは謎の光線で吹き飛んだことを。

 

アベル「総員対空攻撃、落下物を破壊せよ」

 

悪い予感がしたのだ、ただの隕石ではすまない何かが、

あの落下物には潜んでいる、そんな気がしたのだ。

 

しかしながら、アベルの命令は空しく意味を出さなかった。

落下物に当たるコースの弾は落下物に当たる前に爆発し、

艦載機は操作不能になる。止める手段は無かった。

 

落下物が海面に激突する数秒前に、落下物は核爆発を起こした。

核爆発は十数回続き、海面や浅いところにいた艦は消滅、

深いところにいても中破や大破だった。

 

アベル「まさか・・・あいつか、あの男か、ロイかーーー!?」

 

ロイ視点

 

ロイ「こっちでも核爆発は確認した、

既に全参加者には防護服を着用してもらっているから大丈夫だ」

相棒妖精「一応核爆発の際に放射能が出ないよう改造しておきましたが、

万が一のこともあります、必ず着用してください」

ロイ「ああ、取り敢えず『流星作戦』は成功したな」

 

流星作戦、既に射撃不能な攻撃衛星ノートゥングを再利用する作戦。

宇宙に技術スタッフを送り、推進力に改造した核爆弾を搭載したノートゥングを

宇宙からの爆弾のように使った。

尚、残っていたのは十二基のみであった。

 

ロイ「敵艦隊を発見、戦闘に突入する」

鳳翔「了解、艦載機発艦」

大和「主砲、一気に撃つわ」

夕張「魚雷発射、撃てー」

吹雪「対空迎撃、曙ちゃんも早く」

曙「分かっているって、付いてきなさい」

 

この戦闘を皮切りにあちこちで戦闘が始まった。

 

アベル「くっ・・・もうここから指揮できる艦隊は無い。

まだ出撃してないない全艦隊を招集、

これより、私が前線で指揮を執ります」

 

基地にいた全艦隊がアベルに続く。

護衛要塞、浮遊要塞、飛行場姫、戦艦棲姫、離島棲姫。

どれもがアベルの護衛役か、部隊を連れてきていた海域ごとの司令官だった。

それが一斉に出撃する。恐ろしいことこの上ない。

 

ロイ「ラスト--!!」

 

パンチでイ級の腹部を貫き一旦全ての敵を倒す。

 

鳳翔「補給にしましょう。今度もし同規模の艦隊と当たったら、

弾薬切れになります。ミニ七も近いですし、後退しましょう」

ロイ「分かった、付近の艦隊に抜けた穴を埋めるよう伝える」

 

そうして後退していくスターターズ、だが狙われていたのだ、

ロイは、スターターズは、アベルに狙われていたのだ。

 

ミニ七

 

明石「バケツも全面解禁ですので入居していってくださいね。

補給はそこに替えがあるのでそれをもっていってください」

 

ミニ七は明石が考案したもので前線で補給と入渠を可能にするものだった。

護衛が無くてもいいよう速力と隠密性、継続航行時間を重点的に高めてある。

だが軽量化のために武装を搭載していないのが、難所である。

 

電探妖精「ヤバい!!、深海棲艦がこっちに真っ直ぐ向かってきてる」

明石「ちょっ、戦闘は得意じゃないのに。全力で逃げるよ。

機関全開、ステルスモードも起動」

舵取り妖精「了解、ステルスモード起動」

機関妖精「機関も全開だああぁぁぁ!!」

 

しかし気付く、電探が捉えていたのは一隻ではないことに。

 

電探要請「なっ・・・、もう包囲されてる!?」

明石「どういうことよ!?」

舵取り妖精「どうするのさ、直線で行って轢きにいけば可能性が・・・」

明石「付近の友軍艦は?」

 

助けを求める。轢殺しにいってもいいがもし轢殺せずに掴まれたり、

魚雷を撃ち込まれたら終わりのため、

通信士に全力で救援要請を出させる。

 

通信妖精「いました!!、スターターズです」

明石「どこにいるの!!」

通信妖精「艦内に居ます」

 

奇跡だと思った。神様が助けてくれたと思った。救いの手は直ぐ傍にあったのだ。

 

明石「提督、本艦は深海棲艦に包囲されています、どこかに穴を空けて下さい」

ロイ「了解した、艦隊はもう補給も入渠も済んでいる。行くぞ」

 

後部ハッチから出撃していくロイ達の前に姿を見せたのは、アベルだった。

 

アベル「やられたわ、まさかあんな攻撃を仕掛けてくるなんて」

ロイ「くっ・・・」

アベル「どうしたのかしら、早く攻撃してきなさいよ」

 

悩む、悩んでしまう。ここでアベルに攻撃を仕掛ければ100%ミニ七は沈む。

だがここでアベルに背を向けるのをためらっている自分もまたいる。

すると大和が、声をかけてきた。

 

大和「戦ってきなさい、彼奴は貴方が敵を取らなきゃいけない相手でしょ?」

ロイ「だが、そんなことをすれば」

鳳翔「私達でミニ七を護衛します。ここで別れてしまうのは辛いですが、

貴方にしかできないことな気がするんです」

ロイ「鳳翔さん・・・」

夕張「そうよ、ミニ七は私達がバッチリ守ってあげるからさ」

吹雪「ロイ兄さんは決着を付けてください」

ロイ「お前らまで・・・」

曙「たくっ・・・ここまで皆が言ってるのにまだ悩んでるの、

ホントロイ兄はクソね、サッサと行ってサッサと倒してサッサと戻ってきなさいよ」

ロイ「曙まで・・・分かった。ミニ七はお前達に任せた。こっちはどんと任せてくれ」

 

こうしてアベルを追うロイ。それを見て一人、悲しむ娘がいた。

 

曙「ごめんね兄さん・・・私達じゃ運命には抗えないみたい」

 

曙は後悔する。ロイの死の予言を知りながらも、何もできなかった自分を。

ただひたすらに、悔しがった。

 

ロイ「追いついたぞ、アベル」

アベル「お前さえいなければ、お前さえいなければもう女王は死んでいたのに!!」

ロイ「それだけか・・・それだけか!?」

 

互いにもう頭の沸点をとうに越していた。

 

アベル「まだ戦力はある。増援だって来ている。私の勝ちよ」

 

そういうと、ロイを囲むように水柱が上がり、鬼姫級の深海棲艦が出てきた。

 

ロイ「なんだ・・・たったのこれだけか」

アベル「なんだと」

ロイ「こいつらなんぞネメシススーツで一撃だ」

 

ネメシススーツ。パワードスーツ開発計画の完成形にとってはもう、鬼姫は敵ではない。

 

ロイ「クリオネ起動、こいつ等を捕食しろ」

 

そういうとスーツが変形し、細長い口が幾つも出来た。

そう思った瞬間、深海棲艦が喰われた。

幾つもの口によって鬼や姫は喰われていった。

 

アベル「くぅ・・・撃ちなさい。ボサッとせずに」

 

その一言でようやく動き出したものの時すでに遅し、アベル以外は全滅した。

しかし、想定外もあった。残っていたクリオネ6本全てがアベルに撃たれたことだ。

 

アベル「私はあまり体を動かしたくなかったのに・・・」

ロイ「お前が一番の脅威か・・・」



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化物になっても、心変わらず

注意、恐らくこの話が一番グロテスクな感じがします。
気分を悪くした場合、すぐブラウザバック、
またこの時点でヤバいと思う人は、次回を見れば、
今回のことが結果が書いてありますので次回をご覧ください。


それでは本編を始めます。


あちこちで煙が昇り、6隻で編成されていた艦隊は4、5隻になっている様子から、

轟沈者がいたことが伺える。

しかもそれがあちこちで見られることから、

戦闘の規模が大きいものだということを告げている。

そんな中、静かにながら、熱く、そして張り詰めた空気の場所があった。

 

ロイとアベル。

この海戦で互いの艦隊の指揮を執っている二人が今、対面している。

 

ロイをネメシススーツを脱ぎ黒ベースに所々緑の線が入った服で立っていた。

 

アベルは数分前のようにか弱そうな見た目から、誰がどう見ても化物としか言いようのない姿になっていた。

 

ロイ「私は、お前を殺すために、悪魔になった」

アベル「・・・」

ロイ「だが悪魔でもまだ足りない」

アベル「どうなる。悪魔で足りないなら何になる。怪物か?、軍艦か?、はたまた星か?」

ロイ「化物だ・・・」

 

化物、自分と同じ化物になろうとしている。

 

ロイ「お前に王手を掛ける手段は三つ。パワードスーツ開発計画の『ネメシス計画』、

核爆弾を積んだ衛星を落とす『流星作戦』、そしてぇ!!」

アベル「!?」

 

そういった瞬間、ロイの体が変化し始めた。

 

ロイ「深海棲艦となり、力を手に入れる『帰化作戦』。これでもう終わりだ」

アベル「お前は・・・人の癖に恐れを知らず戦っている。何なんだ」

 

二人の化物。肌が白く、髪は銀髪、体温は異常に低い。

そんな二人が喋りあう。

 

ロイ「俺の名はロイ・ヴィッフェ・ヒドルフ。アベルを殺し、陛下を守る剣の化物」

 

そういうと手からジョンが出現しアベルの額に当てる。

 

アベル「早いな、ロイ、だがその程度か!!」

ロイ「追撃しろ!、80連装の酸素魚雷達よ」

魚雷化物「いくぜええ、野郎共!!」

魚雷化物s「いいい、はあああ!!」

 

八十本の酸素魚雷。一本当たれば全てが連鎖的に当たるだろう。

それを恐れず、ロイの元に突っ込みアベル。

 

アベル「私を舐めるな、零距離で劣化ウラン弾を叩き込んでやる」

 

近づくアベル。10mを過ぎた時、ロイはジョンを剣の持ち方で構える。

 

アベル「でえええりゃあああ!!」

ロイ「ううおおおおお!!」

 

振り下ろされた砲を刃で弾く。

反動で上がり、また下がってきた砲身を、今度は斬る。

だが、それでも、発射は止めれなかった。

 

ロイ「うがあああぁぁぁ!!」

 

劣化ウラン弾はロイの頭の左上を貫いた。

ロイは膝から崩れ落ちる。

そんなロイを笑うかのように、喋るアベル。

 

アベル「私の勝ちね・・・あの巨大艦(ミニ七)ももう破壊した。護衛艦に艦長さんも転生できないほどに

体を破壊したそうよ、・・・あなたの攻撃は失敗したの、分かる?」

 

その時、ミニ七が爆発した。恐らく明石も、スターターズも死んだと思える。

だが、今のロイには、そんなことなどどうでもよかった。

後数秒、後数秒動ければ、必ずアベルを転生不可能な体にして殺せれる。

だがもうそんな力は、頭を撃ち抜かれたロイには無かった。

 

アベル「あそうそう。死ぬ前に見せておかなきゃ、はい、これな~んだ」

 

そう言いアベルが出したのは・・・誰かの生首だ。

だが誰だ。霞んでしまったロイの視界では誰か分からない。

瞼が重くなり、閉じ切る瞬間、アベルが答えを言う。

 

アベル「なんでもこれ、あなたの嫁艦の加古、て奴らしいね」

 

その一言で、閉じかけた瞼は全開になり、霞んでいた視界は、一気に晴れた。

そしてその生首を見れば、間違いなく自分の嫁艦である加古に間違いなかった。

 

アベル「冥土の土産、もらっいきなさい」

 

そう言い放つと加古の生首をロイに投げる。

ロイはそれをしっかりと受け止める。

瞳の色は少し濁り、悪臭を放つそれは、死んでからかなりの時間が経っていることが理解できる。

 

アベル「さよならね、私は女王を討たなきゃいけないから」

 

歩き始まるアベルは、ある変化に気付く。

誰かが何かを食べている音がする。

骨を噛み砕きながら、食べる音がする。

まさか・・・そんな訳がない。そう思い振り返った先には、屈みながら何かを食べているロイがいた。

 

アベル「な、なにを食べているの・・・。貴方の最後の晩餐はもう終わっているn・・・!!」

 

気付いた。ロイが何を食べているのか。

 

 

生首だ。さっき投げた生首を食べている!!。

 

アベルは理解したが、それでもまだ理解できていなかった。

やがて加古の生首を食べ終えたロイは、立ち上がりアベルを見据える。

 

ロイ「ずっと、ずっと穴の空いて足りていなかったものが今、漸く補充された」

 

近付くロイは、何も持たず、ただ歩いてくる。

だがアベルは動かない。いいや、正確には動けないのだ。

立ち上がりロイがこっちを向いた瞬間、何かに足を、腕を、体を、頭を、掴まれた感覚に襲われた。

 

アベル「来るな、来ないでくれ・・・」

 

そういうアベルに、さっきまでの力強さは無かった。

 

アベル「いやだ、許してくれ。頼む・・・頼む」

 

ロイはアベルの目の前に立ち、腕を振り上げる。

 

 

 

 

アベル「うわああああぁぁぁぁぁ」

 

 

 

そんな叫び声を出した体は、文字通りペシャンコに潰されていた。




次回で私は彼女達の橋も最終回、
なんだかんだ結構勉強になりました。
それではまた次回に。


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今にも引きずり込んで来そうな海の上で

開幕からタイトルはジョジョの奇妙な冒険の『今にも落ちて来そうな空の下で』
から考えてきたことをカミングアウトするぜえぇ。

このタイトル、実は色んな風に考えていて、最初は全然違う回でだそうとしていました。
ですがまあ、そんな話は投稿されず、今回に回ってきました。
絶対に使おうとしていたタイトルです、
主的にはかなり気に入っています。

長く話しましたがこれが本作最後の本編です。どうぞ。


綺麗な海だ。

 

男はこの景色を見た瞬間、そう思った。

 

穏やかな波、透き通った海、暑いとも寒いとも思わない気温、

雲と青空が丁度良い比率で交わっている空。

 

全てが完璧な海だ。

 

男はまた口に出してしまった。

 

だがあることに気付く。

さっきからずっと移動しているのに深海棲艦や艦娘、陸地を見ないことだ。

もしかしたらこの海域は丁度どちらの活動範囲ではないのかもしれない。

視界に映ったが、見逃しているだけかもしれない。

だが、だがそれを抜いて一番おかしいことがある。

 

 

潮の匂いが、あの海特有のあの匂いがしないのだ。

 

体は健康、鼻詰まりも脳に異常も起きていない。

 

体に異常は無い。ならこれは一体何なのだ?

 

それに俺はさっきまで・・・さっきまでアベルと・・・

 

男は思い出す。自分がさっきまで何をしていたのかを。

記憶が徐々に鮮明になるに連れて、海は赤黒く、空は真っ赤に染まっていく。

 

ロイ「こんな所で遊んでいる暇はない。早く、早く戻らなければ・・・」

 

なぜ自分が今、ここにいるのか、という疑問を無視し、

戦場に戻ろうとする。だが・・・現在地が分からない。

 

ロイ「ここはどこなんだ、早く、早くあいつらのとこに戻らなければいけないのに」

「もう戻れませんよ」

ロイ「!!」

 

突然の声、ロイは無意識に身構えてしまう。

 

ロイ「何者だ!!」

?「任務御苦労でした。後は他の者に任せなさい。ブリッジ」

ロイ「親衛隊メンバー?、コードネームは一体何だ?」

 

親衛隊会議には何度も参加しているが、今話している相手の声は聞いたことがない。

 

?「私は親衛隊ではありません。ですが貴方がブリッジのときに、

話した・・・いいえ、私の言葉を他の者から伝えさせました」

ロイ「伝言、もしかして・・・陛下?」

陛下「はい。私は深海を治める者です」

 

声だけだが、陛下と話している。

こちら(ロイ)からあちら(陛下)は見えないが、

あちらからこちらは見えているのだろう。

 

ロイ「申し訳ございません。どうか、無礼を御許し下さい」

陛下「構いません。少し、これからの話をしましょうか」

ロイ「ええ。この身の処分、何なりと御申しつけ下さい」

 

陛下は少し間をおいて、話始める。

 

陛下「あの海戦の結果から行きましょうか。まずアベルは死亡、他幹部も死亡し

転生は確認されていません。そしてあなた方もかなり死亡しています。

横七所属艦は工作艦明石、戦艦長門、重巡洋艦摩耶、駆逐艦時雨を始め多くいます。

他はスターターズ所属の大和、鳳翔、夕張、吹雪、曙、また横一の飛龍、蒼龍が

死亡しています。ですがスターターズと明石以外は既に転生し、

ドロップ艦となって横七に違う艦となり帰還しています。

そしてあなたは・・・死亡しました。死因は急激な体の変化に、

細胞が対応しきれず壊死、という形で死にました」

ロイ「そうですか・・・」

 

予想していたことだ、驚きもしない。

 

ロイ「それよりも後の作戦の方は?、対米戦の方は?」

陛下「そちらは今まで見たビジョンを覆すものとなりました。

これまで幾度となく見たビジョンでは負けるか泥沼化、その後辛勝でした。

しかし、将軍の演説で記憶を取り戻したアメリカ所属の艦娘が蜂起、

そこにあなた達の奮闘を知った深海棲艦が加わりアメリカは直ぐに崩壊。

深海棲艦に謝罪せずとも人と共存できる世界になりました」

ロイ「死の運命帰れなかったけど、世界の運命は変えたか・・・」

 

皮肉を込めて言ってしまう。なにせ恋人と自分の死は変えれていないのだから。

 

陛下「ですが、あなたは他にも変えています。スターターズや明石は本来、

死ぬべき者ではありませんでした。ですがあなたの行動によって死の運命を近づけたのです。そしてその犠牲と共に、世界は平和を手に入れたのです」

ロイ「数名の死で平和を手繰り寄せた・・・」

陛下「運命とは、凍った錠前です。氷を溶かし、鍵を外すことで

恐怖の呪縛から解き放たれる。そういうものなんです」

 

 

ロイ「それで、これから俺はどうなるんですか?」

陛下「はい、本題はここからです。私と『少し』変わった友人たちとの話し合いで、

あなた達はまだ生きてていいという判断が下されました。

ただ今の世界はさすがに不可能なので、パラレルワールドの世界に行ってもらいます」

ロイ「どんな世界なんです?」

陛下「深海棲艦がいなくて、日本が海に沈んでいて、

第二次世界大戦が起きていない世界です」

 

次の世界の話をされ、興奮してくるロイ。

 

ロイ「勿論記憶と身体能力、相棒妖精は付いてきますよね?」

陛下「はい。ですが、何か起こらないとそれら三つが返ってこない来ないようにします。

なにせ他に幼い体にそれが一気に対応するのは、

少し危険の領域に入ってしまいますから」

ロイ「分かりました。それでは最後の質問です」

 

さっきまでの興奮した様子から打って変わって静かになり、真剣な口調で聞く。

 

ロイ「同じ世界に来る、生きることが許されたのは、他に誰がいますか」

陛下「・・・よく聞いていたわね。まだ他にも転生者として異世界に行くものは居ますが、皆あなたの行く世界に関しては一人を除いて辞退していましたよ」

ロイ「・・・一人だけですか」

陛下「はい。彼女がまだいると思うので呼びますね」

 

少し待つ。その間に世界は暗い世界から最初の明るい海に戻っていた。

 

加古「あのさ・・・久しぶりだね。ロイ」

ロイ「加古!?、加古なのか!?」

陛下「はい。彼女・・・加古が行くそうです」

 

少しの間だが、二人にとっては再開するのが久しぶりに感じるのである。

 

加古「ほんとにごめん。私があの時に・・・」

ロイ「いいんだ加古。俺こそ忘れていたんだ・・・」

 

二人が引き裂かれる原因となったアレックス戦。二人して謝りあう。

だがそんな雰囲気はいつの間にか、消えていた。

 

ロイ「また会えて本当に嬉しいよ、加古」

加古「あたしもだよ。ロイ」

 

このままでは二人が永久に転生せずに時間が進んでしまう。

そう感じた女王陛下は、声を出す。

 

陛下「さて、再会の感動も味わったことだし、転生しましょうか」

ロイ「すみません。忘れていました」

加古「あたしも、ずっと喋るつもりだった・・・」

陛下「いいんですよ、今なら一つ、要望を聞きますけど」

 

転生特典とでも言えるものを自由に選べる。

普通なら不老不死だの最強の力だの言うかもしれないが、

二人は違う。二人を目を合わせ、共に言う。

 

「「こいつと一生離れない運命でお願いします」」

陛下「かしこまりました。それでは、次の世界をお楽しみください」

 

 

 

 

 

二人は光の柱に包まれ、光とともに消えていった。

 

陛下「本当に、彼は私達の人類との良い橋でした」

 

それを見た女王陛下は、とてもいい笑顔をしていたらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

横須賀第7鎮守府

 

 

 

古鷹「どうすればいいの?」

 

今この鎮守府を騒がせているのは、つい数分前建造が完了した

建造ドックである。だがそれは、一向に開く気配はない。

工廠にいるロイの相棒妖精も消えてしまった今、どうすることもできない。

そう思いながらも、ドックを見ている古鷹。だがそれに変化が訪れる。

 

建造ドックが開きだした。中にいたのは、

黒服で、ところどころ緑の線が入ったコートを着ている銀髪の人物が現れる。

 

「ロイ級万能護衛技術戦艦、ネームシップで唯一の艦。

ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフだよ。よろしくね!」

 




次回作はもう決まっています。
一、二話位で言っていたハイスクール・フリートです。
ですが原作知識がかなり不足しており、
また話の再構成をするので暫くは投稿しないかもしれません。
ですが気長にお待ちください。


前書きで書いた通り、今回のタイトルは別の話で使う予定で、
その話の内容としては加古が殺され、その直後の死体を見たロイが泣き叫ぶという、
ジョジョ本編に近い形でしたが、物語の都合上、そういった話は作りませんでした。

最後に自作は本編終盤に言った通り転生後の話なのでこのシリーズを読んでないと
もしかしたら理解に苦しむ箇所があるかもしれません。
まあ、一応読んどいてね、という宣伝兼話です。

それでは、また次の作品でお会いしましょう、さようなら!


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