死後の世界はとても眩しく輝いている (Seli)
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生前の世界
1話


久しぶりの小説投稿です。
Angel Beats!の小説を書きたくなったので書きました。
暖かい目で見守りくださいm(__)m

進撃の巨人の方も更新再開していこうと思いますので、宜しくお願いしますm(__)m


〈春斗 Side〉

 

「ふぁ~あ。眠てぇな。ひさ子の奴、朝早くにショッピングモールに付き合えって連絡してきやがって……………俺を何だと思っているんだ。しかも、アイツ遅刻するとは良い度胸だな…………」

 

 

俺はショッピングモール前の広場でぶつくさと文句を言いながら、幼馴染みを待っていた。

現在の時刻は10時30分で約束の時間は10時です。ひさ子は30分たった今でも来る気配が無い。メールや電話しているが応答が無い。

しかも、さっきからやたら女の人に「一人ですか?良かったら一緒に遊びに行きませんか?」と声かけられたりしているので余計にイライラが貯まってきている。

何でイライラしてるかって?

そんな俺の状態を見たらひさ子がめちゃくちゃ不機嫌になるからだよ…………

不機嫌になったひさ子は言っちゃ悪いが、非常に面倒くさい。理由聞いても教えてくれないし一体なんなんだよ。

まあ、一年前のあの時や昔に比べて笑うようになったし、アイツが楽しく幸せそうにしてるから良いんだけどな。

ひさ子は笑ってるのが一番だな。

そんなことを考えているといつの間にかイライラも収まっており、自分でもつくづく甘いなと思う。

 

 

「悪い、春斗! っはぁ、はぁ、はぁ。遅れてすまない! はぁ、はぁ」

 

 

 

俺が考え事をしている間にどうやら目的の人物が来たようだ。

 

 

「遅いぞ、ひさ子。ったく、何してたんだよ。電話しても出ないし、心配したんだぞ………」

 

 

俺はひさ子の方を確認しながら言うと、固まってしまった。

えっ、ひさ子さんで合ってるよね?

髪下ろしてるし、白のワンピースに桃色のカーディガンと羽織ってて服装がいつもと違うんですけど! いったいどうしちゃったの?

貴方普段はポニーテールに男らしい服装でしょうが!

今の服装は可愛すぎて破壊力がすごいんですけど!

 

 

「す、すまない! 服を何着ていこうか迷ってたら、いつの間にか時間が過ぎててさ。ここまで急いで来てたから連絡が出来なかったんだよ。心配かけて悪かったな、春斗」

 

 

変なことを考えている間にひさ子は息を整えてそう言った。

 

 

「…………………あ、ああ! 別に良いぞ!

ひさ子が無事だと分かって安心した。

それと、その…………髪型と服似合ってるぞ」

 

 

「……………へ?」

 

 

うわぁ、ひさ子の奴完全停止してるじゃねぇか。俺にこんなこと言われても気持ち悪いよなー。

本来こんなこと言うタイプでは無いんだが、アイツらに口うるさく言われたからな………

服装もチェックされたし、デートの心得?みたいなものも散々叩き込まれたし。

つい勢いで口走っちゃったよ。家に帰って布団に潜りたい………

 

 

「さっきの言葉もう一回言ってくれないか」

 

 

「はぁ?」

 

 

「だから………あたしの髪型とかがどうって奴! 春斗の声が小さくて聞こえなかったんだよ。もう一回言ってくれないか」

 

 

ひさ子は目をうるうるとさせ、上目遣いで言った。

 

 

俺はひさ子の可愛さにダメージを受け、空を仰いだ。

なんなんだよ、この可愛すぎるひさ子は………

ここは天国なのか? きっと知らないうちに死んでしまったんだな……

ってアホなことを考えてる場合じゃねぇ!

このままだとひさ子が泣いてしまう!

 

 

「…………はぁ。よく聞いとけよ。二度と言わないからな。

ひさ子のその髪型と服装似合ってるぞ」

 

非常に恥ずかしかったので目をそらし、頬をかきながら言った。恥ずかしすぎてひさ子の顔を見れないだけなんだけどな。

 

 

「そ、そっかぁ! えへへ。春斗にそう言ってもらえたら嬉しいな。春斗の為に一生懸命選んだ甲斐があったかな。えへへ」

 

 

ひさ子の言葉を聞き、彼女の嬉しそうにはにかんだ顔を見て再び空を仰いだ。ひさ子さんキャラ崩壊しすぎじゃないですか? えへへとか普段なら言わないですよね!その笑顔は、反則です。ここが天国だったら、間違いなく成仏してたね!

今日1日遊んで、こんなに可愛いひさ子を見続けて耐えれるのだろうか? 自信は無いけど頑張るしかないか………… どうか、死にませんように。

 

「嬉しそうにしてる所悪いが、早くショッピングモールに行こうぜ。遊ぶ時間が無くなるぞ、ひさ子」

 

 

「あっ、ああ! 今日は一杯楽しもうな春斗!

……………えい!」

 

ショッピングモールに向かい歩き始めると、ひさ子が腕に抱きついてきた。いわゆるカップルが腕を組む姿だな。何してるのん、ひさ子さん? 柔らかく大きい2つの山がムニって当たってるし、すごく良い匂いがするんですが!

俺の理性が凄い勢いで削られているんですけど!

 

 

「おっ、おい! 何してるんだ、ひさ子!?」

 

 

「何って、春斗の腕に抱きついてるんだけどダメか?」

 

 

「ダメか?って、恋人でも無いのにこういうのはダメだろ! それに周りの人にめちゃくちゃ見られてるから!」

 

俺は顔を真っ赤にしながらひさ子に言った。

ひさ子の顔も真っ赤になっている。そんなに恥ずかしいならしなきゃ良いのに!

ってかこっちをニヤニヤしながら見てくる連中が多すぎだろ!

 

「………春斗の鈍感。私は春斗と腕を組みたいからこうしてるんだ。今日はこうしてデートしたいんだけど駄目か? 春斗がどうしても嫌ならやめるよ……………」

 

ひさ子は泣きそうな顔をしながら言った。

はぁ、そんな顔されたら断れないだろうが。つくづく幼なじみには甘いよなー。

 

 

「デートってな………。腕組んでて良いから泣きそうな顔をするなよ。お前は泣き顔より笑った顔の方が似合ってるんだから。ほら、行こうぜ。どの店から周るんだ? 楽器屋か?」

 

 

 

「………! ありがとう、春斗!

楽器屋見るのは当たり前だろ! 早く行こうぜ!」

 

 

俺の言葉を聞き頬を赤くして笑顔になったひさ子は、腕をグイグイと引っ張った。ひさ子の笑顔を見て今日は良い1日になるだろうなと思い、ショッピングモールに入っていくのだった。



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