異世界旅行は一度でいい ナルト編 (ねこたつ)
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第一話
アニメの世界に行ってみたい
誰しも一度は思うことだと思う。俺だって昔筋斗雲に乗って空飛びたいとか思ったり、影分身して宿題を一気に片づけたいとか考えたよ。でもそんなことあるわけないんだよな。サンタは家族のサプライスだし、超能力なんて全部トリックなんだ。
結局のところ、現実そんな面白いもんじゃない。
当たるかわからない博打に人生かけずにつまらない仕事を淡々と続け、一部の成功者の人生を物語のように楽しむ。それがリアルってもんだ。
自分は特別じゃない。
そう思ってきたはずなんだが、これはいったいどうなってるんだ?
ぼやける視界には金髪の男と赤髪の女、その後ろにでっかい狐。…狐?もしかして尻尾が九本?九尾さん?
「僕の屍鬼封尽が通じないなんて、いったいどうなってるんだ?」
「どうするのミナト!?私ももうもたないってばね」
お?まさかのオリジナル展開か?なんだかずいぶん変な夢だな。にしても九尾ってすごいモフモフしてるよね、両手広げたら飛び込んできてくれたり…
「ぐぉ、なんだ!?引きずり込まれ…あああぁぁぁ!?」
ほんとに来ちゃったー!てか体の中に入ってくるんですけどー!?でも真夏に飲むポカリみたいでちょっと美味しいかも?なんて思ってたら九尾が全部体に収まってしまった、体に染み渡るような心地よさにごちそうさまと心の中で呟いてからゆっくり目を閉じた。
その光景を呆然と眺めていた二人だったが、やがて最愛の娘から狐耳と九本の尻尾が生えた瞬間絶叫を上げた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「次、波風ユカリ」「はーい」
とても長い夢だと思ったら、覚めないことに不安を覚えてきたユカリさんです。最初の何日かはなかなかリアルだなぁと思って楽しみましたよ?そしたら一ヶ月経っても覚めないじゃないですか!?さすがに焦りましたよ。プレゼンどうなったかなとか、ごみ出してないかもとか色々考えちゃいました。
何とか体が動くようになってきたところで、ありったけのチャクラを練って幻術破りを繰り返すほどに。まぁそんなことをするもんだから両親は大慌てで私の部屋に駆け込んでくるし、里中が敵襲と勘違いして大パニックになりましたけどね。
おかげでたくさんの人からお叱りを受けてしまいました…。そこで両親が気になっていたようなので、前世(とりあえずその設定で通します)や幻術破りの理由(記憶が混濁していたと言っておきました)を話しました。ついでに九尾と同化したこともさらっと話したら、それが一番驚いたそうです。
「記憶があろうが存在が変わろうが、僕らの最愛の娘だよ」
と満面の笑みで言われたときはホントに泣いちゃいましたよ。
そういえば練ったチャクラが大きすぎたとのことで、母さん特性のチャクラ遮断結界を三重にして全力でチャクラを練ってみたんですよ。そしたら全盛期の九尾の20倍はあるなんて言われて今度はこっちが驚きました。だって5歳児ですよ?幼稚園児が尾獣より遥かに大きいチャクラとかどういうことなんですかね?おまけにチャクラを練ると狐耳と尻尾まで生えてくるし、尻尾なんてチャクラを増やすと比例して増えるし。幸いチャクラ体から実体になるので、服装は気にしなくても平気です。
そんなこんなが過ぎ去って、現在アカデミーなのです。火影の娘という見られ方が好きになれなかったので、勉強も修行も頑張ってます。といっても里の大多数の方からすれば[現火影の娘]は当然なので、その辺は未来に期待して一歩ずつ頑張ります!
と話が飛んでしまいました、今は分身のテストでしたね。自分のチャクラを切り離して形にする術ですが、コピー&ペーストの感覚でいくらでも増やせるんですよね。お父さんは「イメージが具体的であれば誰でも出来る」と言ってましたが、私の場合かなり適当なんですけど。これでいいのか忍術…。
「ユカリ、ストップ!ストーップ!?」
「ふぇ?…あ!」
考え事をやめて辺りを見ると出てきた分身たちが分身を繰り返し、50人ほどの集団になってしまいました。色んなことを同時に考えて注意散漫になる、私の悪い癖が出てしまいました。慌てて術を解き分身たちを消すと、潰されてぐったりしているイルカ先生とクラスメイト達が床に倒れていました。とりあえず医療忍術とチャクラ活性を全員にかけて、必死に謝りました。
文才ないくせに作っちゃったもんだから、だいぶ読みづらいと思います。
二話からは会話多くしていきたいと思います。
感想・誤字報告お待ちしております。
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第二話
四代目が生きてたら里はもっと平和な気がする
どうも 脱うっかりを目指すユカリさんです。
そんなこんながありまして、無事アカデミーを卒業できました。これからはスリーマンセルに担当上忍がついて一人前の忍を目指します。私の班は原作同様サスケ・サクラにカカシ上忍の第7班です。カカシ上忍はお父さんの担当班だったそうなので、不思議な三人繋がりですね。
「なんで私たちの先生だけ遅いのよ!」
「何か用事でもあるとか?」
「…」
真面目な人だけど遅刻癖があるそうなので、チャクラコントロールの修行でもしながら待ちましょうか。私のチャクラは量が量なので、体内で圧縮・体中に巡らせると同時にチャクラの膜を圧縮量に合わせて厚く作ることで感知防止を兼ねて行います。ちなみにこの修行法はお母さんから教わったのですが、常に行なうことで体を活性化させ発育も良くなるとか。現在12歳で130㎝なので今後に期待です。
「いやー遅れてごめんねぇ」
「遅い!」
「流石に遅くないですか?」
「ふん…」
今後も不安になりますね。
「んじゃ一人ずつ簡単に自己紹介でもしてもらおうかね。」
「どんな内容でしょうか?」
「んー好きなもの嫌いなものとか、夢とか趣味とかだな」
「だったらまず先生から教えてよ」
「俺か?名前ははたけ・カカシ。好き嫌いをお前らに教える気はない。夢って言われてもなぁ…、趣味は色々だ」
「名前しかわかんないんだけど…」
情報は大切だけど仲間内で位共有してもいいと思うなぁ。
「んじゃ右の子から」
「あ、はい。波風ユカリです。好きなものは両親と木の葉の里、嫌いなものはあまりないと思います。夢はまだ決まってません。趣味は修行と忍術研究と料理です」
「(外見はクシナさん似、ミナト先生のように行動力もある。良い子に育ったみたいね)じゃその左」
「名前は春野サクラ。好きなものっていうか、好きな人は…キャー!」
「(この年代の子は恋愛に夢中か)ハイ最後ね」
「名はうちはサスケ。嫌いなものはたくさんあるが、好きなものはあまりない。趣味は修行だ。」
「(やや強さを求める傾向が強いね、この辺はイタチの影響かな)じゃ明日から任務開始だけど、最初演習ね」
んーやっぱりうちはの事件がなかったせいか、だいぶサスケが丸くなってるね。お父さんがいる時点で起こるはずないし、私のことも里に馴染めるようにしてくれたしね。九尾の力を完全にコントロールしたなんて、お父さん以外が言っても不満が出るだろうし。流石お父さんね。
「おーい、波風ー。話聞いてる?」
「ふえ?あ、すみません聞いてませんでした。」
「(たまに上の空になるのはクシナさんとそっくりね)詳しいことはプリントに書いてあるから、しっかり読んで準備してきてね。」
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第三話
はい、どうもユカリさんです。現在演習場にて先生を待っています。お父さんから聞いた通り、遅刻しています。後でお父さんに報告しておこうかな、漫画ならまだしも今は私の担当上忍なんだしね。
「やーおはよう、諸君!」
「遅ーい!何時間遅れれば気が済むわけ!?」
(ホントにこんな奴が上忍か…?)
こんな所で評価下げてどうするんですか。
「カカシ先生、言い訳をお願いします」
「(まずい、ミナト先生の娘さんがいるのを忘れてた)ごめんごめん、お困りのおばあさんを助けていてね」
「ではそのように報告しておきますね。大丈夫ですよ、笑って減給で済ませてくれます」
目に見えて落ち込んだカカシ先生の肩を叩きながら荷物を降ろさせる、なんだかお母さんみたいな動きになってますね。
「じゃ演習始めようか、内容は鈴取りね。俺からこの鈴をとれば合格制限時間は昼まで。何か質問は?」
「鈴二つしかないじゃない、どうゆうこと?」
「ん?一人は不合格でアカデミーに戻ってもらうよ」
「じゃあアカデミーの卒業試験は何だったのよ!?」
「あれか?下忍になる可能性のある者を選抜するだけ、あとなんかある?」
「忍術や体術はどの程度まで使っていいですか?」
「んー、ここら一帯を吹き飛ばしたりは無しね。あくまでも演習だから」
「わかりました」
「んじゃそろそろ始めますか、散!」
バババッ
さて原作では一番手がナルトなんだけど、まずはチームワークの課題をクリアしようかな。サクラはサスケを一緒に連れて行けば大丈夫だと思うから、サスケが先だね。今のサスケなら話くらいは聞いてくれると思うし、クリアした後に一対一を提案すれば乗ってくれるはず。
まずは簡易的な探知結界で演習場全体を囲っておく。これは少し手を加えてあって、結界を狭めて捕縛とかもできる。そういえばこの話をしたらお母さんすごく楽しそうにしてたっけ、結界術は難しいから話せる人がいなかったらしいし。
お、サスケ見っけ。
「サースケ」
「ユカリか、何の用だ?」
「三人で協力しない?サスケならこの演習の目的くらい予想できてるでしょ?」
「まぁな」
「クリアした後に実力試しでもお願いしたら?」
「いいだろう、サクラの場所は?」
「確認済み、説得は任せていい?」
「あぁ」
サスケ攻略完了、自動的にサクラも釣れました。
「作戦はサクラが先手、私が撹乱、サスケが決めで大丈夫?」
「問題ない」
「わかったわ」
「では行きますか、先生は今最初の広場で本読んでるから」
「ちょっと待って、何でそんな正確にわかるわけ?」
「探知結界。範囲内なら相手の行動や地形もばっちりわかるよ。」
「隠密の意味なくなる術ねそれ」
ユカリは恋愛に興味がないので、班の仲は悪くないです。
サスケはアカデミー時代からユカリの実力を認めています。
(ゆかりが実力を隠していないため)
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第四話
どうも、演習中のユカリさんです。
ブリーフィングも終わったので、VSカカシ先生です。対人訓練はお父さんとよくやっているのでそこまで緊張しませんが、サクラがやや心配なところがあります。サスケは落ち着いているので、本来の実力を出し切れると思いますが。
準備が整ったら握り拳をするよう二人に伝えてあるので、私が確認したら猫に変化してカカシ先生のところに向かいます。もちろんこの演習場に猫がいないのは確認済みです。それを開始の合図として、サクラがクナイを投げながら突っ込む作戦です。では行きましょうか。
にゃ~
「ん?どうしたお前、こんなところに」
先生が読む手を止めて私を撫で始めます、意外に撫でるの上手いですね。さぁ今ですサクラ!
ばっ しゅしゅっ!
「こらこら、危ないでしょうが」
にゃにゃ!?うまく逃げるつもりが抱きかかえられてしまいました。サクラは気づかず大量の手裏剣を飛ばし、カカシ先生は素早くかわしていきます。あーそんなに動かないで、目が回りそうです。
「まだまだ!」
今度は起爆札を巻いたクナイを飛ばします、もうだめ限界です。
ぼふん!
「目が回ります~」
「ちょっ、ユカリ!」
「なーにやってんのよ」
一瞬皆の動きが止まり、空気がぶち壊れました。
「こんなタイミングで止めてよね」
「せかいがゆれてる~」
「しっかりしろユカリ」
「サスケまで来ちゃって、全員集合じゃない。これは仕切り直しかな?」
「いや、もう終わりだ」チャリリン
「ありゃ?これはやられたね」
「私たちはスリーマンセル、求められるのはチームワークだから合格よね?」
「流石にこのオチは予想外だったがな」
「ごめんなさい」
「まぁまぁ、無事合格ってことで。この後は「俺と戦ってくれ」はい?」
「今の俺が上忍相手にどれだけやれるか、力試しがしたいんだ」
「なら午後は一対一で実力テストとして、先に昼にしようか。」
「ユカリそろそろ動ける?」
「だいぶ良くなってきました」
散々な目に遭いましたが、いい経験になりました。今度色んな体でバランス感覚を鍛える訓練をしますか。
ちなみにサスケは原作通り負けました、やっぱり上忍は強いってことですね。その後に私とサクラもやることになって、サクラは手裏剣と体術で粘りましたがカウンターで見事に負けました。私?避雷針と螺旋丸で撹乱しまくって勝ちました、いくら早いといってもお父さんよりは遅いですし。木の葉の黄色い閃光の名は伊達じゃないってことです。
「そういえばさっきの猫変化だけど、影分身でやればよかったんじゃない?」
「…勉強になりました。」
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