響トリオの魔界村大冒険 (Dr.クロ)
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第一話~集まる3人の響~

大切な者が連れ去られた時、世界を越えて同じだが違う道を歩みし者達が集う。


※なお序盤の猫響のネタはとある方のネタを許可をとって使わせて貰いました


とある日、猫の始祖の力を持ったグレ響、通称猫響はふうと息を吐いてある物を見ていた。

 

それはガングニールのシンフォギアである。

 

猫響「(まさか貰うとは思わなかった…)」

 

思い出すは先日、二課に呼ばれた時だ。

 

了子『響ちゃん、これお土産ね』

 

そう言ってしばらく自分のメンタルチェックを担当していた了子からある物を手渡される。

 

それはシンフォギアのペンダントであった。

 

猫響『え、これって…』

 

了子『そう、ガングニールよ~実は二つ作ってあって、もう1つは予備として持ち合わせていたのよ~弦十郎君が貰った並行世界の装者の子達のデータを見た感じじゃあこれでもあなたはシンフォギアを纏える筈だから持ってて損はないわよ~』

 

驚く猫響へと了子は笑って答える。

 

と言うやり取りの後に了子に手渡されたのだ。

 

言われた通り試してみたが、前の様に纏えず、見ていた了子曰く、響の心で何かが足りないのではないかとの事だ。

 

猫響「(どうしたらまた纏えるようになるんだろ…)」

 

前に出会った平行世界の自分を思い出しながら唸っていると響~と自分を呼ぶ声が猫耳に入り、顔を向けると未来と翼がいた。

 

猫響「あ、未来。翼さんも…」

 

未来「どうしたの?こんなところで悩んで」

 

翼「もしやガングニールの事で悩んでいるのか?」

 

心配そうに聞く未来の後の翼のにまあねと猫響は弄りながら返す。

 

猫響「……私に足りないものってなんなのかな?」

 

未来「響に足りないもの…それなら前に話していた別世界の響達に聞いてみたらどうかな」

 

聞くと言うのに猫響はうーんと唸る。

 

それは翼も同じようでそこを指摘する。

 

翼「しかし、聞くにしても、立花は纏えないからこっちからでは現状は私しか行けないからな…私が聞きに行った方が良かろうか?」

 

猫響「……その方が良いかな?」

 

提案する翼に猫響はお願いする。

 

翼「なら思い立ったが吉日だ。今は時間に余裕があるからノイズ警報が出ない内に叔父様に連絡してからあっちに出向いて聞いて来ようと思う」

 

猫響「ありがとうございます翼さん」

 

そう言った翼に猫響は礼を述べ、礼には及ばないさと返される。

 

いざ翼が行動を開始しようとした時、猫として直感と戦士のしての勘で2人は構える。

 

いきなりの事で戸惑う未来を背にした2人の前に…黒いローブを見に纏った人物が現れる。

 

???「……見つけた」

 

未来「え……誰?」

 

未来を見て呟いた人物に見られてる本人が戸惑う中で翼はギアを纏う。

 

翼「貴様、何者だ!」

 

???「私は……魔王」

 

アームドギアを構えて問う翼に対して答えた事に猫響は眉を顰める。

 

猫響「魔王…?ふざけてるの?」

 

???「この子は…他の子同様に私が貰う」

 

その言葉の直後、2人の体に衝撃が走る。

 

それにより翼と猫響は吹き飛ばされ、未来は逆に引き寄せられる。

 

未来「きゃっ!?」

 

猫響「未来!未来から離れろぉぉぉ!」

 

未来を助け出す為に猫響は駆けだし、無意識に聖詠を歌う。

 

それにより響の体にガングニールが装着される。

 

翼「立花、その姿は…!」

 

???「この子を返してほしければ我が城に来るが良い…!」

 

その言葉と共に未来を抱えた人物の後ろに黒いゲートが現れ、その中に入って行く。

 

猫響「逃がすか!」

 

翼「待て、立花!私も…!」

 

それに猫響は飛び込み、翼も慌てて飛び込んだ。

 

その後にゲートは閉じてしまう。

 

 

 

 

ー………お………ちょ………-

 

猫響「ん……誰…」

 

飛び込んだ後、意識を失った様で猫響は目を開ける。

 

ぼやけていた視線が戻って行くと…見知った顔が2つ入る。

 

それは…自分自身であった。

 

片方は自分の様にツリ目で、もう片方はほんわかしてる感じであった。

 

響?「あ、起きた」

 

響2?「大丈夫?」

 

同じ顔2人に見られてギョッとした猫響は思わず跳び退って猫の様に威嚇する。

 

響?「うわ、話に聞いてたけどホントに猫だね」

 

響2?「でしょ?私も見た時驚いたよ」

 

猫響「…ってあれ?もしかして……片方は音を使う未来の方の私?」

 

それに目を丸くする1人にもう1人が頷いていると猫響は威嚇を止めて確認する。

 

響2?→音響「うん、久しぶりだね」

 

猫響「じゃあそっちの私は…?」

 

響1?→ロック響「んー…私も平行世界のあんたで…使う奴のからロックって呼んで」

 

笑顔で言う音響からもう1人を見て、もう1人はそう返す。

 

翼「目を覚ましたか立花」

 

猫響「あ、翼さ…ん?」

 

同じ様に飛び込んだ翼の声に猫響は顔を向けて…言葉を失くす。

 

そこにいたのは…小さくなってよくある妖精が来てる様なレオタードを着て…頭がヤシの木な感じにされた翼がいた。

 

翼の後ろに満足気なプラチナブロンドの髪の同じサイズな妖精と笑いを堪えてる金髪の妖精がいる。

 

ロック響「かみなりさん。髪、弄られてるよ」

 

翼「む、何時の間に…」

 

猫響「えっと翼さん?なんで小さくなってるの?」

 

指摘するロック響に翼は気づく中で猫響が聞く。

 

翼「うむ、実は此処で目を覚ましたら何時の間にかこうなっていたのだ。で私の髪を弄ったのはお前か?」

 

妖精→R了子「ああ、私だ。ちなみに反応が斬新だったぞ。あ、ちなみに私は桜井了子だ」

 

聞く翼にプラチナブロンドの妖精がそう返す。

 

あ、なんとなく分かると見た目は違うがノリのから猫響はそう思った。

 

翼「では目には目と行こうか」

 

R了子「何?」

 

シュン

 

そう言った翼にR了子はん?となった後に翼の姿が消え…R了子は髪の違和感から手鏡を取り出してみると…パイナップルになっていた。

 

R了子「ほう…なかなかの技」

 

それにはR了子は感嘆の声を漏らす。

 

翼「フッ、これぐらい防人の実力なら簡単だ」

 

R了子「やるな…こっちの翼とはホントに違う感じで面白いな」

 

不敵に笑う翼にR了子はそう評する。

 

ロック響「えっと、こっちは了子さんで、そっちはミューチェさんか」

 

ミューチェ「ええ、久しぶりね」

 

猫響「うん。…ってあれ?ロックの私にも見えてるんだ」

 

その後にそう言うロック響のに猫響は少し驚いて言う。

 

ロック響「見えてる…って幽霊みたいな感じなんだねホント」

 

R了子「私達がここにいる時点で彼女は目視できてたがな…やはりこの空間は異質みたいだな…まぁ、私やミューチェ、そこの翼がこの姿になってる時点でな…」

 

ミューチェ「そうね…それにしても何者かしらあの魔王ってのは」

 

猫響「!それじゃあもしかして二人も…」

 

そう返したロック響に続いて言ったR了子に頷いたミューチェのに猫響と翼は驚く。

 

???「どうやらそちらも同じ感じで来た様だね」

 

そう言って青い石が浮かんで言う。

 

ロック響「モデルXの言う通り、そっちも未来が誘拐されたようだね」

 

翼「石が喋っている…!?」

 

猫響「モデルXって言っているけど何それ?見た限り普通じゃないっぽいけど」

 

驚く2人にああ…とロック響は頭をポリポリ掻く。

 

ロック響「この子はライブメタルモデルX…私の仲間で聖遺物な完全聖遺物」

 

モデルX「初めましてだね異なる世界の響に翼、紹介された様に俺はライブメタルモデルXと言う。宜しくね」

 

翼「うむ、よろしく頼む」

 

猫響「えっと…よろしく」

 

音響「あれ?他のライブメタルのみんなは?」

 

名乗るモデルXに戸惑いながら2人が返した後に音響が気になった事を聞く。

 

ロック響「絶賛行方不明」

 

モデルX「どうやらこの空間に来た時に散り散りに飛ばされたみたいだ。今は俺と意思のないモデルGしかいないよ」

 

R了子「ホント困り者だ。あの魔王と言う奴は…」

 

音響「一体何が目的なんだろうね」

 

肩を竦めるロック響とR了子に音響は呟く。

 

猫響「でもどんな目的でも未来を誘拐したのは許せないよね」

 

音響・ロック響「うんうん」

 

R了子「うむ、安定してていいぞお前達」

 

ミューチェ「いつも通りね」

 

翼「立花にとって小日向はとても大切なのは何処の世界でも変わらないのだな」

 

代表で言う猫響の頷いた2人の響のにR了子とミューチェは達観してて、翼は苦笑する。

 

ロック響「とにかく、進んでみようか」

 

そう言ってモデルXを持つ。

 

ロック響「ルーメン~インフィニタス~モデルX~ロックオ~ン」

 

聖詠を歌い、モデルXが輝いてロック響を包み込んだ後に…

 

ロック響「ん?」

 

胸と腕、足を鎧で包み、スカートを見に纏った騎士風なギアを纏った姿になった。

 

ロック響「あれ?変化してる?」

 

音響「あれ!?私も変わってる!?」

 

猫響「私のもだ…」

 

驚くロック響の後に同じ様にギアを纏った2人も自身のギアの変化に戸惑う。

 

それぞれ鎧については違いはないが色が違っていた。

 

ロック響は使っているモデルXのだからかメインの色が青色

 

音響はイメージカラーである黄色

 

猫響はオレンジ色であった。

 

後は頭のヘッドギアが前部分がないヘルムで、猫響は耳が出る様になっている。

 

R了子「どうやらこの世界の影響でギアが変化している様だな…言うなれば騎士型ギアか」

 

ミューチェ「一体どんな力があるのかしらね」

 

翼「私としてはギアが変化する事に驚きなんですが…」

 

顎を摩って言う推察するR了子のにミューチェは困った顔をして翼がそう返す。

 

音響「私達の方ではギアってよく変化しますよ。水着型やメイド型、クリスマス型とか」

 

猫響「おかしくない?それ」

 

ロック響「話に聞いたけど…コスプレ対応してるねシンフォギアって」

 

付け加えた音響のに猫響はツッコミを入れて、ロック響は身も蓋もない事を呟く。

 

R了子「それで、あっちが進む道みたいだぞ。ご丁重に矢印板がある」

 

ミューチェ「あら本当ね。ん?なんか下に書いてあるわね」

 

翼「えっと…此処から第一ステージ…?どう言うことだこれは?」

 

飛んで行って指すR了子に続いてみたミューチェと翼は首を傾げる。

 

R了子「大方、ここから先は複数のステージで分かれてるって事だろう。1個1個順番にクリアしなければ進めないって事だ」

 

音響「道が長そうだね…」

 

猫響「色々とありそう…」

 

ロック響「けど行かないと魔王に捕まってる未来達の元にいけないし」

 

頷きあった後に一歩踏み出した。

 

外に出て歩くと…墓場が続く道に入る。

 

ロック響「これはまた…うたずきんと切ちゃんが泣きそうな場所だな…」

 

音響「確かに二人が怖がりそうなところだね…」

 

それを見て感想を言うロック響のに音響もあーと納得する。

 

翼「む…立花!下から何か出て来るぞ!」

 

猫響「え…?」

 

翼の注意に猫響や他の2人も飛び退ると地面が盛り上がり…

 

ゾンビ「あー…」

 

土を払いのけながらゾンビが這い出て来た。

 

ロック響「墓場での定番だね」

 

音響「これはクリスちゃん達気絶しそうだね;」

 

猫響「とっとと倒して先に進もう」

 

その言葉と共に音響と猫響は突撃し、ロック響が後ろで2人の援護射撃をする。

 

音響「たぁあ!」

 

猫響「はぁあ!」

 

ドガっ!

 

向かって来たゾンビを2人は殴り飛ばし、逃れたのをロック響が撃ち抜いて行く。

 

R了子「ふむ、今の所は大丈夫か…」

 

ミューチェ「だがどんどん出て来るな…」

 

翼「このままだと数に押されてしまうぞ立花」

 

ミューチェ「だがどんどん出て来るわね…」

 

翼「このままだと数に押されてしまうぞ立花」

 

誰もが見守る中で猫響のゾンビの攻撃が掠る。

 

猫響「っ、……ってええ!?」

 

次の瞬間、鎧が消え、インナーだけになってしまう。

 

ロック響「鎧が消えた…!?」

 

了子「(んん?攻撃が当たるだけで鎧が消える…はて…)」

 

ミューチェ「攻撃が当たるだけで鎧が消える?なんかどっかで見た気が…」

 

起こりし現象に了子とミューチェが訝しむ中で今度は音響が当たってしまう。

 

音響「あわわ!?私のも消えちゃった!?」

 

猫響「っ、この!」

 

ドスッ!

 

慌てる中で猫響が殴り飛ばす。

 

ロック響「数が多くなってきたね……これはちょっとヤバイかも」

 

猫響「!音の私、後ろ!」

 

顔を顰めながら呟くロック響の後に猫響が叫ぶが…

 

音響「あっ、しまっ…」

 

ザシュッ!

 

ゾンビからの爪攻撃が当たってしまう。

 

猫響「音の私…!大丈…」

 

慌てて声をかけようとした猫響だったが…

 

カラン、カラカラン

 

次の瞬間、音響の姿が消えたと思ったら骨が落ちた。

 

ロック響「……え?」

 

ミューチェ「え?」

 

思わず唖然とする中で猫響も攻撃されると骨を残して消える。

 

翼「なっ……!?」

 

ミューチェ「まさか二回攻撃受けたら骨になるの…!?」

 

それに翼やミューチェが驚いている間にロック響は撃ち抜いていくが進めず…

 

パキーン!

 

ロック響「つう!」

 

投げられた壺を避けられずにあたってしまい、バスターを除いて消えてしまう。

 

ロック響「くぅ!」

 

ミューチェ「何なのこの世界…!ハードすぎるのにも程があるでしょ!?」

 

翼「二度攻撃を喰らえば死…それも当たっただけでとは…!」

 

呻いてる間に抵抗していたロック響も後ろから攻撃を受けた後に3人の意識は失われる。

 

 

 

 

ー東田君…あ、違った。立花ちゃん、立花ちゃん、立花ちゃーんー

 

ロック響「(誰、私を呼ぶのは…)」

 

頭に響き渡りし声にロック響は浮遊感を感じながら目を開ける。

 

そこにいたのは…2頭身のミトラをかぶった司祭なおじさんが現れた。

 

聖バレンチヌス「どうも、東田君と良くチョコので会っていた聖バレンチヌスです♪いえーい♪」

 

ロック響「かるっ」

 

ノリが軽いのに思わず驚く。

 

聖バレンチヌス「いやー災難だね立花ちゃん。いやこの場合はロック立花ちゃんと呼ぶべきか、どうやらあの世界だと魔界村方式みたいだね~」

 

ロック響「魔界村?と言うか私は死んだのか…?」

 

首を傾げるロック響に聖バレンチヌスは違う違うと手を振る。

 

聖バレンチヌス「確かにやられちゃったけど、いわばゲームで言う1ミスだよ。だけど何回もやられたらどうなるかはバレンチヌスにも分からないから敵の攻撃は極力避けた方が良いね。あ、けどマジシャンって奴の攻撃は大丈夫かな?とにかく他の2人にも伝えておいた方が良いよ」

 

ロック響「うん。ありがとう」

 

いえいえーと手を振った後に聖バレンチヌスは言う。

 

聖バレンチヌス「それと…やったよ東田君小説出演しちゃったイエーイ」

 

 

 

 

ロック響「メタイ!」ガバッ!

 

猫響「あ、起きた」

 

音響「大丈夫?ロックの私」

 

勢い良く起き上がったロック響に猫響と音響が近寄る。

 

その近くに了子たちもいる。

 

ロック響「2人とも…ホントにバレンチヌス様の言ってた通りだったんだ」

 

猫響「バレンチヌス様…?」

 

音響「えっと…ホントに大丈夫?」

 

呟いたロック響のに2人は思わず心配する。

 

とにかくロック響はバレンチヌスから聞いたのを話す。

 

R了子「ああ、そうか、魔界村か、どおりで見覚えのあるビジュアルなゾンビだったのか…ならギアもアーサーギアと言った方が良いな」

 

ミューチェ「思い出した!そう言えばミセスSがやってたのを見たことあるわ」

 

翼「魔界村?一体何なのだそれは?それにアーサーとは?アーサー王の事なのか?」

 

話を聞いてあーと納得する了子とミューチェに翼は首を傾げる。

 

違う違うとR了子とミューチェは翼の言った事を否定する。

 

R了子「まぁ、お前達の世代じゃあ見かけない昔のゲームだから知らないのも当然か…特に翼ではゲームとかあんまり触れないし」

 

ミューチェ「一言で言えば…かなり難しいレトロゲームシリーズね。アーサーはそのゲームに出る主人公の男性騎士よ」

 

音響「そんなに難しいんですか?」

 

そう言うR了子とミューチェのに音響は聞く。

 

R了子「そうだな…そこの翼はともかく、私らの世界の翼じゃあ…瞬く間にミスしまくる初心者殺しのゲームだな」

 

ミューチェ「裸の状態で攻撃受けたらアウト、色々個性的な武器、二周しないとクリアできない。とことん初見殺しね」

 

ロック響「うわぁ…」

 

猫響「何そのヤバいゲーム…」

 

音響「しかも二周しないとクリアできないなんて…」

 

2人の言った事に4人は顔を顰める。

 

R了子「音響のを補足するが、2週目も重要なアイテムが手に入らなければループさせられることもあるからな」

 

ロック響「うわ、すっごく面倒」

 

音響「つまり私達は地獄ともいえる世界に来てしまったってことだよねそれ…」

 

翼「魔界に相応しい場所だな…」

 

ぼやくロック響のに音響は顔を引き攣らせ、翼もしかめっ面をする。

 

R了子「まぁ、ぼやきたい気持ちは分かるが、あいつ等がいるからな」

 

猫響「そうだね。その地獄を乗り越えてでも未来を助けないと…!」

 

お互いに頷いた後にロック響は頷いてから周りを見渡してある物を見つける。

 

向かおうとしていたので気づいてなかったが、宝箱が置いてあるのだ。

 

ロック響「なんだろうこれ?」

 

試しに近づいて開けてみると槍が入っていた。

 

音響「槍だ!もしかしてこれが…」

 

ミューチェ「ええ、さっき言った個性的な武器の一つよ」

 

R了子「連続で2発、水平に飛ばして相手を攻撃する魔界村の主人公の初期武器だ。武器は宝箱およびランダムに出現する壺を持った敵キャラクターを倒すと出現する事がある…武器は鎧を強化する事で見た目は変わるが…場所によっては弱体化する事があるな」

 

ロック響「弱体化するの?」

 

手に持ってみる音響にミューチェは言い、補足したR了子のにロック響は聞く。

 

R了子「ああ、武器は基本的に投げ道具で…槍以外は結構、軌道が複雑なのが多い、パワーアップするとそれは特に出る」

 

ミューチェ「特にクロスソードが凄い特徴的なのよね」

 

翼「そんなになのか」

 

猫響「それは戦いづらそうだね」

 

渋い顔をして言う2人にそれだけ扱いづらいんだなと4人は思った。

 

ロック響「それで…誰が持つ?私は自前のバスターあるから遠距離は出来るけど」

 

猫響「じゃあ私が持つよ。私、さっき纏ったばかりだから」

 

音響「それじゃあ私はバリアで二人を守るよ!」

 

R了子「あ、慢心するなよ音の響、この世界で使えたとしてもすぐに剥がれるタイプになってるかもしれないからな。だから武器を持つまでロック響の後ろにいろ」

 

聞くロック響に猫響が言い、提案した音響にR了子が注意して指示する。

 

ミューチェ「宝箱を見つけたらできるだけ開けるようにね。ただマジシャンには気をつけなさい」

 

音響「マジシャン?」

 

翼「厄介な存在なのですか?」

 

ロック響「そう言えばバレンチヌス様がそいつの攻撃は大丈夫かな?と言ってた様な…」

 

R了子「ああ、まぁ、確かにマジシャンの攻撃でミスする事も破壊される事もないが…」

 

そう言ったミューチェのに首を傾げる3人へとロック響も思い出しての呟きに対し、R了子は困った感じに唸る。

 

R了子「まぁ、実際にあった時にで、これは特におも…ゲフン。大変な事ではないからな」

 

モデルX「今、何を言いかけてなかったか;」

 

ミューチェ「気のせいよ。他には何か聞きたいことある?」

 

言い直すR了子にモデルXがツッコミを入れるがミューチェがはぐらかす。

 

と言うか微妙に2人とも笑いを堪えてる気がする。

 

音響「(なんだろう…とても嫌な予感がする;)」

 

猫響「(変なことになりそう…絶対マジシャンの攻撃は避けるようにしよう)」

 

ロック響「(こう、なんと言うか、羞恥心的な意味で何かが起こりそうだ)」

 

それぞれ思いながら各々に気合を入れ直す。

 

なお、その決意は達成できないと言うのをここだけの話。

 

猫響「それじゃあ改めて行こうか」

 

音響「うん!未来たちを助けに!」

 

ロック響「行こう」

 

その言葉と共に3人は改めて踏み出した。

 

不思議な世界に迷い込んだ3人の響達。

 

未来達を助ける為の旅が始まる。

 

 

ちなみに…

 

東田「はっ!今バレンチヌス様が喜んでる姿が浮かんだ!」

 

宮越「マジか!?」

 

親しい者達が騒いでいたのは些細である。




キャラ設定

猫グレ響
猫の始祖になってしまったグレ響。そのため猫耳と尻尾が付いている。
性格は気まぐれで自由奔放、ツンデレと原作とあまり変わらず
音楽の始祖の響(音楽響)側のお父さんがまともなことを少し羨ましがってる。
音楽響と違って勉強ができる。
猫舌で熱いのを飲むときはフーフーする。
ねこじゃらしに夢中になったりまたたびに酔うなど様々な猫の特徴を持っている。

猫の始祖能力
大抵のものなら切れる程爪が鋭くなる
猫に無条件で好かれる
顔が入れる隙間なら通れる
猫になることもできる

音響
猫響が出会った音未来の世界の響
音楽の始祖の片割れで
父親が失踪してない。
前向きな自殺のがミューチェの説教で多少おさまってる(が無茶するのはあまり変わっていない)。
未来ので彼女に何かあったら原作より暴走してしまう。

ミューチェ
概要
音楽響の世界の先代音楽の始祖の女性
ある時偶然訪れていたシンフォギアの世界で落とし物をし、それを探してくれた未来と響に出会う。
2人が蛇の残党に誘拐された二人を助けに行くが、その二人の命を救うために自身の始祖としての力を二人に継承させた。
現在は響と未来、あとは始祖にしか見えない亡霊になっており、始祖の回復能力を調整したり助言したりと二人のサポートをする。
性格はプリズマイリヤのキス魔じゃないクロエ・フォン・アインツベルン

ロック響
概要
シンフォギアXDであった1つの世界に住んでる少女
ライブメタル達を使いノイズやイレギュラーと戦っている。
性格はクールな感じだが天然な所がある。
翼の事をかみなりさんと呼んでいる。

R了子
概要
ロック響の世界の桜井了子
見た目はフィーネそのまんまだが性格などは狂気的な所を省いてWORKINGの白藤 杏子の様な大食いやめんどくさがりなどを代わりに入れた感じの持ち主
翼の髪を弄る事を趣味としていて、奇抜な感じのにしている。
ミューチェともども年長者として響達にアドバイスする。

翼(猫響)
概要
猫響の世界の風鳴翼
猫響の事を気にかけていて、未来と支えている。
冷静でツッコミ役である。


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第二話~1-1首長鳥~

今いる世界を知った3人の響達。

進む先で待ち受けているのは……


ロック響「はっ!」

 

猫響「くらえっ!」

 

最初のミスを活かし、ロック響が射撃し、猫響が槍を投げ飛ばして倒して行く。

 

後ろで音響が応援してる。

 

翼「ふむ、なかなか良いコンビネーションだな」

 

ミューチェ「そうね。これなら何とか進んでいけそうね」

 

途中で敵を倒すと何かが落ちる。

 

それは…松明であった。

 

ロック響「松明が出て来た……」

 

R了子「ああ、武器だな」

 

音響「これも武器なんだ!」

 

翼「使ってみたらどうだ音の立花」

 

R了子のに音響は驚いた後に翼へとは、はいと答えてから松明を手に取る。

 

R了子「松明は青い火の玉を放物線状に投げる武器で、地面に着弾すると火柱が上がってその火柱は敵を巻き込む。強化されると火柱がより高くなる。ちなみにシリーズによって威力が変わる武器で超魔界村の場合は出てくる武器の中で2番目に当たるぞ」

 

猫響「へー、なんか強そうだね」

 

ミューチェ「まあそうね……」

 

感嘆する猫響のにミューチェは苦笑する。

 

だって槍以外の他のはホント癖があるからだ。

 

その後は新しく手に入れた松明で音響で動きを止めた所で猫響とロック響が倒して行く。

 

するとまた敵が何かを落とす。

 

それは…斧であった。

 

R了子「ザ・大外れだな」

 

ミューチェ「それは拾わなくていいわよ」

 

翼「そこまでなのか!?」

 

真顔で言う2人に翼は驚く。

 

R了子「こいつはな、ゲームでは敵を貫通するんだが、円を描きながら前方に飛ぶ感じで、連射は効かず1度に1発しか放てない他、画面内に斧がある間は再発射のクールタイムが長く、相当時間をおかないと画面内に斧がある状態での再発射は不可能な程のだ。パワーアップすると一度上昇してから元の高さに戻り、前方に飛ぶという軌道を描いてダメージ判定が大きくなるが、弾速が遅く連射も利かない。しかも上に屋根があるとそれに当たって消滅すると言う。キング・オブ・超絶・縛りプレイ向けの武器だ」

 

ロック響「つまり、広い場所じゃないとマトモに使えないと…」

 

音響「でも此処はゲームじゃないんだし軌道はともかく連射は出来るんじゃないかな?」

 

猫響「あー確かにあり得るかもね」

 

試しに猫響は拾って投げる動作をする。

 

すると斧は円を描いて前方に飛んで行ってから再び投げようとして…

 

スカっ……

 

ロック響「出ないね」

 

猫響「ここまでゲームと同じだとは……」

 

音響「ホント、不思議な世界だね」

 

全然出ないのに3人はうわぁ……となる中でモデルXが気づく。

 

モデルX『了子、そのゲームでは新しい武器は取ると前に持っていたのは消える仕様なのかい?』

 

R了子「ん?ああ、そうだが…成程、質問の理由はそういう事か」

 

いきなり聞かれ、そう返した後にどうしてモデルXがそんな質問をしたのかを下を見て納得する。

 

釣られて響達も見ると槍がまだ残っていた。

 

ロック響「あ、残ってる」

 

翼「そこはゲームと違うみたいだな」

 

音響「それじゃあ斧も一緒に持って行きましょう!何かで役に立つと思いますし」

 

その言葉と共に音響が背中に槍を背負い、斧を持つ。

 

そのまましばらく進むと…なのやらガサゴソと動く宝箱が見えた。

 

ミューチェ「…動いているわね」

 

猫響「…動いているね」

 

ロック響「ミミックみたいなモンスターかな?」

 

音響「じゃあスルーしとく?」

 

誰もがそれに警戒して通り過ぎようとして…

 

ーおーい!ここから出せ!!ー

 

ロック響「!この声!」

 

宝箱から聞こえてきた声にロック響はバスターで箱を攻撃すると箱は開き…モデルXと似た様な赤と黒の石が出て来る。

 

ロック響「モデルZにモデルA!」

 

モデルA「あ、響って同じ顔3人!?」

 

モデルZ「もう1人は前に出会った奴で…猫耳は初めてだな」

 

音響「二人とも久しぶりだね!」

 

猫響「この二人?が行方不明だった仲間なの?」

 

驚くモデルAとモデルZに音響は嬉しそうに声をかけ、猫響が興味深そうに見る。

 

ロック響「うん。赤いのがモデルZ、黒いのがモデルAだよ」

 

モデルZ「初めましてだな。紹介された様に俺はモデルZ」

 

モデルA「ご紹介に預かった様にモデルAだよ!宜しくね猫耳の響!」

 

猫響「ん、よろしく」

 

挨拶するモデルZ達に猫響は頷く。

 

その後にロック響はZXになろうとしたがなれず、弾の連射力に長けたモデルAにチェンジする。

 

ロック響「まさか、2つ使うのが出来ないとは…」

 

モデルX「モデルGとの奴以外は…と思ったけど甘かったね」

 

音響「もしかして武器扱いになってるのかなライブメタルたちも」

 

猫響「ああ、なるほど。だから二つ同時には使えないと」

 

ううむと唸るロック響のに音響がそう言い、猫響も納得する。

 

R了子「んー、そろそろステージ1の後半部分に当たるかもしれないな…」

 

ミューチェ「後半ってどんなステージだったかしら?」

 

ある程度進んでから呟いたR了子のにミューチェは聞く。

 

R了子「確か骨の車が地殻変動ので所々妨害する密林だったな…ああっと、言い忘れていたがステージは2つのエリアで構成されてる。ちなみにこのエリア1の終盤は津波で地形が変わるから岩の上にいといた方が良いなゲームの奴的に考えて」

 

音響「津波!?」

 

猫響「それ、岩の上に居て防げるものなの…?」

 

出て来たのに4人はギョッとする。

 

R了子「言いたい事は分かる」

 

ミューチェ「まあ飲み込まれないように気をつけなさい」

 

その言葉に誰もが不安になりながら進む。

 

R了子「岩が見えたな」

 

翼「と言うことはそろそろ津波が来るな」

 

音響「き、気を付けないと…!」

 

それに3人は岩に飛び乗ってから…津波に飲み込まれて意識を失う。

 

 

 

 

立花ちゃん、立花ちゃん、立花ちゃーんー

 

ロック響「(この声は…)」

 

頭に響き渡りし声にロック響はまた来たのかと感じて目を開ける。

 

シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャン

 

聖バレンチヌス「シェギナベイベー!!」

 

なぜかマラカスを振ってるテンション高い聖バレンチヌスがいた。

 

ロック響「(すっ)」

 

聖バレンチヌス「ああ、なんで目を閉じるの!?それに目を閉じても意味ないから!」

 

そのまま寝転がって目を閉じるロック響に聖バレンチヌスは叫ぶ。

 

ちぇと思いながらロック響は体を起こす。

 

聖バレンチヌス「いやーまさかただの背景演出だった津波がプレイヤーを飲み込むミス要因だったのはバレンチヌスもビックリだよ」

 

ロック響「と言うか、あんな大きいの、普通にジャンプしただけじゃあ飛び込せないんだけど」

 

そう言う聖バレンチヌスのにロック響はぼやく。

 

聖バレンチヌス「え?飛び越えられると思うよ?」

 

どういう事?と首を傾げるロック響に聖バレンチヌスはギアを指す。

 

聖バレンチヌス「もしゲームのアーサーのを元にしてるならあれも使えるとバレンチヌスは思うんだ。あ、そろそろ時間だからここまで、頑張るんだよ洸ちゃん♪」

 

 

 

 

ロック響「それは父さんの名前!!響だよ!?(ガバッ)」

 

音響「あ、起きた」

 

猫響「…またバレンチヌスに会ってたの?」

 

ツッコミながら勢いよく起き上がるロック響に音響は喜び、猫響は呆れる。

 

かくかくしかじか…

 

R了子「あーーーーー…そう言えばあれがあったな…あれ…確かにあれを使えばお前等の脚力なら津波位飛び越えられるな」

 

ミューチェ「あれって言うと……ああ、二段ジャンプね」

 

猫響「二段ジャンプできるの!?」

 

聞いて早々に頭を掻いて呟くR了子のにミューチェも最後ので察し、4人は驚く。

 

R了子「ああ、ゲームでもアーサーは普通に2段ジャンプを可能にしてたからな…イメージしやすくするなら空気を固めてそれを踏み台にする感じだな」

 

音響「それなら津波も避けれるね!」

 

ミューチェ「ただジャンプしている間に敵の攻撃受けて海に落ちるとかすると一発でアウトになるのよね」

 

そう説明するR了子に音響が喜ぶがミューチェが注意する。

 

R了子「そんなの、移動しながらジャンプするからそうなるんだ。敵が来たなら真っすぐ飛べば良いだけだ」

 

翼「ふむ、確かにそうだな…」

 

猫響「じゃあギリギリ着地する瞬間に当たったら?」

 

そう言うR了子のに一理あると翼が頷いた恐る恐る手を上げて猫響は聞く。

 

R了子「それは……運に任せるしかないな」

 

ロック響「そうなるか……」

 

音響「まあ頑張ろうね……」

 

そう言った3人だが……

 

 

 

 

聖バレンチヌス「いやね。君達の実力ならどんどん進んで行ってバレンチヌスの出番はもうないかなと思ってたの、けどねバレンチヌス甘く見てたよ…バトル以外での君達の運」

 

ロック響&音響&猫響「言わないでください」

 

空間の中で困った感じに言う聖バレンチヌスに正座した3人はそう言う。

 

バレンチヌス「いやね。ホントにね、バレンチヌスはホント少ない感じでいけると思ったの、けどまさか3回目と4回目が敵が丁度現れて足を踏み外して、5回目は足を滑らせてはホント反応に困っちゃうから」

 

音響「ホント呪われているって言うほど運がないよね私達…」

 

猫響「世界が違ってもこの不運は変わらないんだね…」

 

聖バレンチヌスのに音響と猫響は遠い目をする。

 

聖バレンチヌス「見ていて思うけど猫の立花ちゃんはこう、野生の危機感知な事は出来ないの?」

 

猫響「それでもああなるんだよ…」

 

なんかごめんね……と聞いてから目を逸らして嗚咽する聖バレンチヌスにいえ……と猫響はなんとも言えない顔をして目を逸らす。

 

聖バレンチヌス「ああ、そうそう、バレンチヌスが思った事なんだけど、9回死んだらいけないと思うの、だから後4回ミスするのは駄目だからね」

 

ロック響「4回…」

 

音響「なんで9回なんですか?」

 

首を傾げる2人に聖バレンチヌスはあ、時間だと言い……

 

聖バレンチヌス「あ、後ロックの響ちゃんが忘れてる事、モデルAってホバーで移動できるんじゃないっけ?」

 

 

 

 

ロック響「そうだった…モデルAってジャンプからのホバー移動が出来るんだった…だから普通にジャンプしてホバーとか出来るのに…私、忘れ過ぎ…(¥¥)」

 

モデルA「ご、ごめん、僕も言うべきだったね;」

 

音響「ま、まあうっかり忘れちゃうことってよくあるよね!」

 

猫響「ん……まあそうかな?」

 

指摘された事で思い出して顔を恥ずかしさで押さえるロック響に音響が励まし、猫響も相槌を打つ。

 

R了子「うむ、私もすっかり忘れてた…んで、9回と言うのは私も同感だな」

 

翼「む?どういう事だ?」

 

ミューチェ「あ、なるほど。残機ね」

 

そうだろうなと気づいて言うミューチェのにR了子は肯定してから4人に説明する。

 

R了子「魔界村も残機制なんだが、その最大値が9でな…お前達3人一緒で9とするなら…と考えてだろうな」

 

ロック響「…そうなると1ステージで半分以上使ってるのはまずい」

 

音響「確かにこのままじゃ未来助ける前にゲームオーバーになっちゃうよ!」

 

猫響「これ以上はミスできない!」

 

3人は頷きあった後にさらに気合を入れる。

 

その後はお互いをカバーしあう様に進んで行き、密林も骨車を避けて行く。

 

R了子「そろそろボスだな。ここのボスは変わってなければコッカトリス、姿は巨大な怪鳥で口から卵を吐いたり、首を伸ばして攻撃してくる。頭部が弱点だ」

 

ミューチェ「首は意外と伸びるから気を付けてね」

 

音響「はい!ありがとうございます二人とも!」

 

解説する2人に音響は礼を述べ、2人も気合を入れる。

 

ロック響「さて、色々と何が出るか…そのままか、それとも別か…」

 

猫響「何が出るかは行ってみないとわからないよね」

 

その言葉と共に足を踏み入れると…向こうから巨大な鳥が降り立つ。

 

音響「デカっ!?」

 

翼「かなりの大きさだな…!」

 

R了子「まぁ、私らは小さくなってるから余計にデカく見えるもんな」

 

驚く音響の隣で冷や汗を流す翼にR了子はそう言う。

 

ロック響「とにかく攻撃に気を付けて頭部を攻撃しよう」

 

猫響「うん、そうだ…」

 

コッカトリス「クケー!」

 

するとコッカトリスが3人めがけて体当たりを仕掛ける。

 

ロック響「あぶなっ!?」

 

音響「うわっ!?」

 

誰もが慌てて避ける。

 

ぐいーーん

 

そんな3人の中でロック響へと首を伸ばす。

 

しかもミューチェとR了子が知るよりも長く伸ばしている。

 

ロック響「ながっ!?」

 

ドスッ!

 

それにロック響が驚いている間にロック響のどてっぱらに炸裂する。

 

ロック響「っ!」

 

それによりロック響の鎧が消えてしまう。

 

音響「ロックの私!」

 

猫響「このっ!」

 

追撃をさせない為に猫響は音響の背中にある槍をコッカトリスの頭部に向けて投げ飛ばす。

 

コッカトリス「!」

 

ドスッ!

 

槍は見事にコッカトリスの目に刺さる。

 

コッカトリス「くけぇぇぇぇぇぇ!!」

 

ロック響「お返し」

 

顔を顰めながらロック響はバスターから連続射撃を浴びせながら下がる。

 

ロック響「助かった」

 

音響「大丈夫?」

 

コッカトリス「くえええええ!」

 

ふうと息を吐くロック響に音響が声をかける中で目を攻撃されたのに怒ってかコッカトリスは飛び上がった後に足の爪で猫響を攻撃を仕掛ける。

 

猫響「ふっ!」

 

ズバッ!

 

それに対して、猫響は避けると共にジャンプして爪を伸ばしての引っ掻きを逆に浴びせる。

 

コッカトリス「!!!?」

 

音響「たぁああ!」

 

ズバッ!

 

絶叫するコッカトリスに音響が斧を持ってコッカトリスの翼を切断する。

 

ミューチェ「まさかの投げずに!?」

 

R了子「まぁ、斧は振るう物だからな」

 

翼「本来投げるのがおかしいな…」

 

驚くミューチェの隣でR了子と翼はうんうんと頷く。

 

ロック響「これで終わり」

 

倒れ伏したコッカトリスへとモデルXに変えたロック響はチャージバスターを放つ。

 

コッカトリス「!!?」

 

それを受けたコッカトリスは断末魔をあげながら消えて行く。

 

音響「やったー!倒した-!」

 

猫響「ふぅ、なんとか一機も減らさずに倒せたね」

 

誰もがそれに息を吐き、ロック響は消えた場所に鍵が落ちているのに気づく。

 

R了子「これで次のステージに進めるな」

 

ミューチェ「そうね」

 

ロック響がカギを拾うと鍵は光となり、飛んで行った方を見ると門が見えた。

 

光はそのまま門へと当たり、門はゴゴゴと音を立てて開いて行く。

 

音響「門が開いた!」

 

猫響「このままクリアしていって未来を必ず助ける…!」

 

意気込んだ後に一同は次なるステージへと足を踏み入れる。

 

 

 

 

???

 

とある城の様な場所、そこでは魔王と名乗った者が響達を見ていた。

 

魔王「へぇ……第一ステージをクリアしたんだ…」

 

玉座に座り、感心した様子で言う中で口元をにやつかせる。

 

魔王「でもこの城までには絶対に全滅させて墓の中に埋葬してやる。戦いの世界に未来を巻き込んだ事は絶対に許さない。未来には平穏な世界で過ごす権利があるんだ…」

 

その後に怒気を纏わせて魔王はギュっと手を握り締める。

 

魔王「だからこの世界で朽ち果てるがいい…この世界全てがお前たちの棺桶だ…!」

 

憎悪の籠った目で見た後に笑う。

 

魔王がなぜ、響達を憎しみで見ているのか…それはまだ分からない。



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第三話~1-2竜巻起こす海物~

次のステージへと進む響達、次の場所は海であった。



第1ステージをクリアし、次なるステージに踏み込んだ響トリオとR了子と翼とミューチェの面々。

 

そこにあったのは……

 

ロック響「……幽霊船」

 

音響「すっごいボロボロだね…」

 

猫響「此処を進んでいくの…?」

 

R了子「正規ルートなんだから仕方がない。諦めて行け」

 

衝撃でも与えれば沈みそうな程ボロボロな船で不気味なのに少し引け気味な3人へとR了子は進む様に言う。

 

未来を助ける為と目の前の船に3人は踏み入れる。

 

すると先ほどまでいた足場は崩れて行く。

 

翼「戻れないようになっているのか」

 

ミューチェ「先に進むしかないわね」

 

跡形もない足場を見ながら2人がそう呟いた後にあっと音響が何かを見つける。

 

それは宝箱であった。

 

音響「宝箱だ!」

 

かぱっ

 

何が出るかなと宝箱に近づいた音響は何も考えずに開ける。

 

マジシャン「ウヒヒヒヒ!」

 

そしてはぁいと元気よくマジシャンが出て来て、開けた音響に向けて魔力弾を放ち、音響は思わず二段ジャンプで避けるが…

 

ロック響「え?」

 

後ろにロック響がいて、魔力弾が当たると赤ちゃんになってしまう。

 

R了子「ああ、そう言えば鎧復活してなかったからそりゃあ赤ちゃんになるな……と言うかステージクリアでの鎧復活はなしなのか」

 

翼「普通なら復活するのか?」

 

ミューチェ「ええ、そうね」

 

うっかりしてたと漏らすR了子のを聞いて質問する翼にミューチェは肯定する。

 

赤ちゃんロック響「あう、ぶぅ…」

 

音響「ロックの私が赤ちゃんになっちゃった…」

 

猫響「あ、そっちは危ないよ」

 

ハイハイする赤ちゃんとなったロック響を猫響が抱き抱える。

 

R了子「ふむ…小鳥遊がいたら絶対に小さいまま育てますとか言いそうだな……小っちゃい者好きがいなくて良かったな」

 

翼「う…うむ、そうだな…」

 

ミューチェ「もし未来が居たら鼻血出していそうね」

 

それを見てR了子はそう呟くのに翼はどういう人だろうかと思わず冷や汗を流す隣でミューチェがそう言う。

 

 

 

 

ちなみに…

 

 

ロック未来&音未来「」Ω\ζ°)チーン

 

猫未来「えっと…2人とも大丈夫?」

 

LOVE度が超えていたロック未来と音未来は赤ちゃんとなったロック響を見て流した鼻血の池に沈んでいて、猫未来がオロオロしながら声をかけていた。

 

 

 

 

赤ちゃんロック響「あぶー」

 

R了子「さて、しばらくすれば戻るだろうが…マジシャンのを受けると攻撃できんから注意する様にな」

 

猫響「うん、気をつけるよ」

 

音響「あ、また宝箱だ」

 

今度はなんだろうと音響は開けると青銅で出来た鎧が現れる。

 

R了子「新しい鎧だな。音の響、それを取れ」

 

音響「かっこいい鎧ですね!」

 

ミューチェ「青銅の鎧よ。それを取れば武器が強化されて外装も変わって、軌道も変化するわ…前も言ったけど斧の場合、場所によって弱体化の可能性が高いけど…」

 

へーと感心しながら音響は鎧を取ると鎧は光となって音響の鎧に吸い込まれると鎧の鉄部分が青銅に変わり、持っていた松明が炎の玉となり、斧も鋭い感じになる。

 

音響「おー!パワーアップしました!」

 

翼「これも攻撃一度受けたら消えてしまうのか?」

 

猫響「それだったら厳しいね」

 

R了子「翼の懸念通り、どの鎧も攻撃を受けたら1発で壊れる。さらに注意するとランクは鉄→青銅→黄金と上るが、鉄の状態で黄金のをとっても1段階しか上がらないから自動的に青銅になる。だからこそ魔界村は基本的の攻撃を避けながら攻撃して進むが鉄則だ」

 

喜ぶ音響を見ながら心配する翼のにR了子はそう返す。

 

ミューチェ「基本的だけど意外と難しいのよねこれ」

 

音響「うわぁ、責任重大でもあるんだ;」

 

ロック響「あう…」

 

うーんと唸る音響だったが猫響の手に抱かれていたロック響の体が光り…

 

ロック響「あ…」

 

猫響「あ、戻った…って待って待って!?」

 

元に戻ったので安堵しかけたが顔を赤らめて飛び降りようとするのに2人がかりで止める。

 

ロック響「すごく恥ずかしい。と言うか相馬さんとなずながいなくてホントに良かった」

 

R了子「ああ、あの2人なら絶対に弄りの材料に使いそうだな」

 

翼「そんな人なのかその二人は」

 

ミューチェ「あー確かに人の弱みを掴んだらとことん利用しそうな感じな人達ね;」

 

顔を手で覆いながら言ったロック響のに同意したR了子の言葉に翼は訝しげに聞いて、ミューチェが前にミセスSに見せて貰った漫画を思い出しながら大変ね……と同情した目でロック響を見る。

 

ロック響「2人も恥ずかしい目に遭ってくれると嬉しい」

 

猫響「いや、それは困るんだけど;」

 

音響「道連れにするつもり?!」

 

ぼそりと言われた事に猫響は冷や汗を流し、音響は後ずさる。

 

ロック響「大丈夫大丈夫。きっと可愛いだろうから未来が可愛い可愛いって言いまくるんじゃないかな」

 

音響&猫響「そう言う問題じゃないよね!?」

 

翼「大変だな立花達は;」

 

ミューチェ「あはははは;」

 

そう言うロック響のに2人がツッコミを入れるのを見て翼は冷や汗を描き、ミューチェは苦笑する。

 

その後、幽霊船の上を進み、その途中で鉄の鎧を見つけたロック響は早速鎧を装着し、敵を倒すと短剣がその場に残る。

 

R了子「お、短剣だな。武器の中で一番扱いやすいし、3発連続で投げれてクールタイムが全然ないから当たったら即投げれる良い武器だ」

 

音響「良い武器なんですね!」

 

猫響「やったね」

 

出て来た武器の解説を聞いておおとなった後に音響が手に取ると短剣も少し変化する。

 

ロック響「あ、光り出した」

 

R了子「光の短剣だな。この状態だとレーザー状になった短剣を打てる様になる。一部の障害物や地形を通り抜けるようになった他、速度も威力も上がり、敵を貫通するし、連射が利きやすいとパワーアップの中で良好な奴だ」

 

翼「それは便利な武器だな」

 

ミューチェ「これで先に進みやすくなるわね」

 

補足するR了子のに翼は感嘆し、ミューチェがそう言ったのに3人は先を見て…

 

ロック響&音響&猫響「道…ないんですけど…」

 

船がもうない事を指摘する。

 

R了子「ああ、ここからはイカダで進んだり、渡り移りながら進む…強制スクロールだ」

 

音響「それって落ちたらもちろん…」

 

ミューチェ「一発アウトよ」

 

えぇぇぇぇ…と3人は嫌な顔をする。

 

R了子「安心しろ。ゲームだと一部のはプレイヤーの動きに合わせて動くから基本は大丈夫…だと思う。今は現実だからそこまで保証できん」

 

ロック響「駄目じゃん」

 

猫響「これはまた難しいね…」

 

翼「ふうむ…ん?」

 

どうするべきかと誰もが唸っていると翼はガタゴトしてる宝箱を見つける。

 

ーちょっと!出しなさい!-

 

ロック響「あ、この声…モデルL」

 

モデルX「彼女はここにいたのか…いや、海のステージだからこそしっくりは来るね」

 

猫響「出してあげようか」

 

うんと頷いてから宝箱を開ける。

 

するとモデルXとは違う青色のライブメタルと新緑のライブメタルが出て来る。

 

ロック響「モデルL以外にモデルMもいたんだね」

 

モデルL「響、ありがとうね」

 

モデルM「ん?もう1人は前にあった響で…もう1人は猫か?」

 

音響「久しぶりだね!」

 

猫響「えっと…初めまして」

 

挨拶する猫響にライブメタル達も挨拶する。

 

モデルL「初めましてね猫ちゃん、あたしは水のライブメタル、モデルLよ」

 

モデルM「俺は鋼鉄のモデルM!宜しくな!」

 

うんと頷いた後にロック響はライブメタル達を見る。

 

ロック響「これで後はモデルH、モデルF、モデルP、モデルK,モデルCか…」

 

R了子「現状を考えると飛べるモデルHが来て欲しい所だが…モデルLが来てくれたのは良い感じか」

 

翼「モデルLには何か特殊能力があるのか?」

 

猫響「どんなのがあるの?」

 

呟く2人のに翼と猫響は聞く。

 

R了子「モデルLはさっき本人が名乗った様に水の特性を持っていて、酸素ボンベがなくても水中を自由自在に活動する事が出来る。また氷の力を持ってて氷の龍を作り出して敵を攻撃したりすることもできる」

 

ミューチェ「あら、それは便利ね」

 

猫響「それなら水の上を凍らせて渡ることできるね」

 

まぁ、待てと猫響のにR了子は待ったをかける。

 

R了子「確かに水を凍らせて渡れば敵の不意打ちも防げるだろうが…ボスを考えると凍らせた事で逆に利用される可能性も高い、また、ちゃんとここの水の中を自由に動けるかも検証しないといけない」

 

翼「ふむ、確かにそうだな」

 

音響「落ちたらアウトなのに水の中動けるってなんかおかしくなるよね」

 

誰もがR了子の言い分に納得した後に考えた結果…

 

ロック響「腰に縄を付けられてのぶら下がり確認って訳か」

 

モデルL『まるで鵜飼いの鵜ね』

 

モデルLとロックオンしたロック響が実際に泳げるか丁度あったロープで頑丈なのを選んで腰に結んでぶら下げての確認であった。

 

R了子「まぁ、落ちたらアウトなのは鎧が重くて泳げないと言うのもあるだろうからな」

 

音響「あーなるほど」

 

ミューチェ「服着た状態でも泳いだら危ないしね」

 

さっきの音響の疑問に対してそう言うR了子に本人も納得し、ミューチェは慌てず落ち着かないとね……と呟く。

 

と言う訳で早速音響と猫響が支えて、少しずつ降ろされる。

 

ちゃぽん……

 

そして着水してしばらくした後…

 

ロック響「ぜえ……ぜえ……」

 

モデルL『一応潜れるけど…魚も多く来て大変だったわ』

 

R了子「ふむ、それならロック響に引っ張って貰って進もう作戦は無理か」

 

猫響「そうだね。下手したらロックの私が骨になっちゃうよ」

 

翼「では次は海を凍らせてみるか?」

 

息を整えてるロック響に変わって報告するモデルLのを聞いてR了子は呟き、翼が提案する。

 

R了子「んーーーーー………まぁ、ボス手前までイカダを持って凍らせて行っての方が良いか?それに不意打ち左右とか後ろを気を付ければ良いからな」

 

音響「そうだね!」

 

ミューチェ「……ゲームとしては色々卑怯だけどね」

 

まぁ、一理あるが…とミューチェのにR了子は肯定してから…

 

R了子「こいつ等の運だと第1ステージの様な悲惨なミスを起こしまくりそうで気が気でないぞ」

 

モデルX&モデルA「一理ある;」

 

モデルZ「どうしてああなったなどな…」

 

翼「た、確かにな…」

 

猫響「酷いよ皆…」

 

言われた事に誰もが納得して響トリオは落ち込む。

 

R了子「言われたくなかったら運気上げとか色々としろ」

 

ミューチェ「どうやったらできるのかしらねぇ…」

 

そう言ったR了子とミューチェの後に響達は少し不満ながら海を凍らせながら進み始める。

 

途中来る魚などはドンドン倒して行く。

 

これには短剣が役に立っていた。

 

音響「おりゃりゃりゃ!」

 

翼「これは凄いな…」

 

次々と放たれる短剣や短剣から放たれるレーザーに翼は驚嘆の声をあげる。

 

手に入れた際のR了子やミューチェの言っていた事がホントに分かる程の快進撃である。

 

R了子「そろそろ進めば第2ステージのボスが現れるだろうな」

 

猫響「どんなボスなの?」

 

そう呟くR了子に猫響は聞く。

 

R了子「第2のボスの名はストームチェザリス。巨大なフジツボの化け物で顔がフジツボの下にある。その殻から出す竜巻で浮遊し、巻貝のミサイルを飛ばしてくる。竜巻を吐き出している顔が弱点だ」

 

ミューチェ「ミサイルに気を付けないとね」

 

翼「竜巻を出すか…水の生物なのになぜそう言うのが出来るのだ?」

 

モデルL『そこは突っ込んだらいけないんじゃない?』

 

解説に翼はふと質問してモデルLにそう返される。

 

音響「それにしても凄い波だね」

 

猫響「確かに、飲み込まれたら危ないね」

 

自分達の傍を通る波を見て言う音響に猫響もブルリと震える。

 

R了子「まぁ、ゲームのアーサーはその波をイカダで進んで敵の攻撃を避けていたがな…そろそろイカダを浮かばせろ。ボスに竜巻で巻き上げられた氷でダメージなんて目も当てられないからな」

 

ミューチェ「確かにそうね」

 

肩を竦めて言うR了子のにミューチェは同意すると…

 

バシャーーーーン!!!

 

海から何かが飛び出した。

 

それは巨大なフジツボ型の化け物であった。

 

ロック響「あれが…」

 

音響「このステージのボス…」

 

猫響「ストームチェザリス…!」

 

現れたのに3人は気合を引き締めて構える。

 

R了子「関係ないが、フジツボ型のバケモンと聞くとウルトラ怪獣の四次元怪獣ブルトンを思い出すな」

 

ミューチェ「ホント関係ないわね;」

 

翼「! 来るぞ!」

 

何気なくそう言うR了子にミューチェが脱力する中でストームチェザリスが巻貝のミサイルを飛ばしてくる。

 

3人はそれぞれジャンプして避ける。

 

ミサイルはそんなに固くない様で、イカダに当たってもイカダに損傷はない。

 

ロック響「イカダが壊れない様で助かった」

 

音響「えい!えい!」

 

ほっと安心する中で音響はストームチェザリスへとナイフを投げるが波による上下運動とストームチェザリスが器用に上昇下降をするので顔になかなか当たらない。

 

音響「ああ、もう!全然当たらない!」

 

ミューチェ「難しいわねこれ…」

 

猫響「うわととと…」

 

むむむと唸る音響の隣でミューチェはゲームのを思い出しながらぼやき、猫響は落ちない様にしながら槍を投げる。

 

モデルL『響、水を凍らせない程度の氷龍で顔に攻撃をするのはどう?』

 

ロック響「ああ、飲み物を冷やす温度的な!」

 

翼「なるほど。確かにそれならば……!」

 

そんなメンバーへとモデルLがそう言い、ロック響も成程と納得して早速氷龍をストームチェザリスへと放つ。

 

それにより氷龍はストームチェザリスの顔へと炸裂し、ストームチェザリスは悶えて、顔を水面から出す。

 

音響「出てきた!」

 

猫響「今なら…!」

 

その隙を好機とみて2人は短剣と槍をストームチェザリスの顔へと投げ続けて行く。

 

ストームチェザリス「!!!!!?」

 

連続で受け続けた事でストームチェザリスは断末魔をあげながら水面に倒れ込んだ後に光りとなって四散して行く。

 

R了子「よし」

 

音響&猫響「やったー!」

 

それを見てボスを倒して喜んだ直後…

 

ガッ…

 

ドボーン!

 

つい足を踏み外して2人は落ちてしまう。

 

ロック響「…………え?」

 

翼「音と猫の立花!?」

 

ミューチェ「ここで落ちるの!?」

 

思わず絶叫する2人のを背にロック響は2人をすぐさま助けようとするがあと少しと言う所で意識を失う。

 

 

 

 

聖バレンチヌス「いやーバレンチヌス、もう会えないかと思ったけど…2人とも、流石にイカダの上では注意しといた方が良いと思うんだ」

 

音響&猫響「ごめんなさい…」

 

なんとも言えない顔で注意する聖バレンチヌスに2人はショボーンとなる。

 

ロック響「まぁ、次は気を付ければ良いんだし」

 

音響「うん、次は気をつけます…」

 

猫響「肝に銘じる…」

 

聖バレンチヌス「そんなやる気を出す2人に少し落ち込んじゃう事を伝えるね」

 

そう言うロック響に音響と猫響は頷いた所で聖バレンチヌスがそう前置きし…

 

聖バレンチヌス「鍵を取る前にミスすると…ボス、復活しちゃうみたいだよ」

 

 

 

 

ロック響「そう簡単にミスできなくなったね」

 

音響&猫響「ごめんなさい!」

 

R了子「うむ、聞いたのだな」

 

黄昏る様に呟くロック響に2人が頭を下げるのを見て言うR了子のに翼とミューチェもなんとも言えない顔をする。

 

その後?必死に頑張ってまたボスを倒し、今度は安全に攻略出来ました。

 

 

 

 

???

 

魔王「第二ステージクリアか…でも第三ステージではおそらくアレに残機を大量消費するだろうね」

 

進む響達を見ながら魔王はそう呟く。

 

その後にどこかに繋げ、アレと言ったのを映す。

 

魔王「???よ。もうすぐ奴等がそちらに行くぞ。準備は出来ているか?」

 

???『ゲヘヘ、お任せください魔王様。奴等をたっぷりと殺してやりますよ』

 

ゲヒた笑いを出して答えたのに頼んだぞと返してから…少し頭を抑える。

 

何分、強さと言う分に申し分がないが性格を少し間違えたなと言う後悔があるからだ。

 

アレと言った奴の頂点に立つ奴の様な性格がまだマシだったのにな…と思いながら魔王は頭を振る。

 

魔王「さて、運が良ければ奴等を埋葬できるな…」

 

くくくと笑いながら魔王は愉快そうに顔を歪める。

 

魔王「……さて、少し未来達の様子を見ようかな」

 

その後に先ほどまで浮かばせた笑みとは違う、優しげな笑みを浮かばせて歩き出す。

 

しばらくしてとある扉の前に付くとノックする。

 

魔王「未来、入るよ……ごほん、入るぞ」

 

親しげだが言い直した後に魔王は扉を開ける。

 

そこには3人の未来がおり、音に気づいて振り返る。

 

ちなみに3人とも、区別が付き易い様にか頭の飾りをそれぞれ変えている。

 

ロック未来は青色のカチューシャで、音響は♪型のアクセサリーが付いたカチューシャ、猫未来は猫耳カチューシャ

 

ロック未来だけ捻りがない?シカタナイネ

 

音未来「あなたは…!」

 

猫未来「な、何しに来たんですか?」

 

魔王「ただ様子を見に来ただけだ。手荒に扱うつもりはない」

 

警戒する猫未来に魔王はそう言う。

 

ロック未来「あなたの目的はなんですか?」

 

魔王「目的?」

 

猫未来「そうです。私達を誘拐して…」

 

音未来「響達に何の恨みがあるんですか?」

 

その言葉に魔王は背を向ける。

 

魔王「それはお前たちが知る事ではない」

 

ロック響「もう1つ聞かせて…どうして、あなたは悲しそうなの?」

 

悲しそう、その言葉に魔王は肩を震わせたがそれ以外反応を示さない。

 

猫未来「…ねえ、魔王ってなんか…」

 

音未来「うん、なんとなくだけど…私達の知ってる人かもしれない」

 

ロック未来「2人も同じなんだね。私もだよ」

 

そんな魔王の背を見ながら3人は各々に述べる。

 

魔王「っ……!」

 

手を握り締めた後にしばらくしたらまた来ると言い残して部屋を出る。

 

扉を閉めた後に少し進んでから魔王は壁にもたれる。

 

魔王「未来、未来、未来……!やっぱ世界が違っても未来は未来だ…!」

 

その後に自身の体を抱き締めて震えて呟いた後に見上げる。

 

脳裏に浮かぶはある光景。

 

その後に手を上へと伸ばす。

 

魔王「未来、未来……!もう絶対に失ってたまるか…!」

 

フードから覗く瞳は、渇望する様に淀んではいるが輝いてる様にも見えた。



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第四話~1-3回る芋虫~

熱く燃え盛る所を渡る響達、そこで待ち受けているのは……


次なるステージに足を踏み入れた響達、出た感想は…

 

猫響「熱い…」

 

ロック響「あつ…」

 

音響「溶岩ステージだね……!」

 

熱いの一言であった。

 

R了子「まぁ、第3ステージは洞窟な感じだが溶鉱炉と言う名前になっているがな…」

 

ミューチェ「このマグマに落ちたら一発でアウトになるわね」

 

翼「落ちないように気を付けろよ立花」

 

あっつーとぼやきながらどこから取り出したタオルで汗を拭いつつ簡略に解説するR了子の隣で注意するミューチェと翼のに落ちた時のを想像して顔を青くする。

 

気を取り直して少し進むと炎の様なボディを持つ熊がいた。

 

R了子「あれはグリリアンだな。口から火炎放射してくるがしゃがめば普通は当たらん」

 

ミューチェ「でも床を貫通してくるから気を付けないといけないわよ」

 

音響「は、はい!」

 

貫通してくると言うのに音響は頷いた後に攻撃を仕掛け、数発当ててグリリアンが倒れた後に…宝箱に命中してマジシャンが現れた。

 

そのまま音響に魔力弾を放ち、一瞬動けなかった音響に命中して…姿が蜂娘な感じになる。

 

音響「蜂になっちゃった!?」

 

翼「青銅だと蜂になるのか」

 

R了子「まぁ、擬人化した蜂なのは少し違う感じだけどな」

 

うえ!?となる音響の後に呟く翼にR了子はそう述べる。

 

 

 

 

音未来&ロック未来「な、ナイスセクシー」Ω\ζ°)チーン

 

猫未来「また二人が死んでる!?」

 

そしてそれを見た2人の未来は鼻血を流してサムズアップしていた。

 

 

 

 

R了子「パターンだから次は罠か武器の筈だったな?」

 

ミューチェ「私はそこまで知らないけどそうなのかしら?」

 

こういうパターンは忘れるといかんな…と言うR了子のぼやきを聞きながら猫響は次の宝箱を開ける。

 

すると鎌が出て来る。

 

R了子「鎌だな。しゃがんで撃つと地形に沿って進んで行く武器だ。ただ、連射が効かず、1発ずつしか撃てない。パワーアップすると威力と貫通力が上がる」

 

翼「これまた癖がある武器だな…」

 

猫響「一応持っておこうかこれも」

 

解説するR了子のに翼は顔を顰めて呟く中で猫響は鎌を持つ。

 

ロック響「了子さん、この飛んで来る小さいのは何?」

 

R了子「ファイヤーキラーだな。いやらしいタイミングで出て来たりして突撃して来る時あるから注意しろ」

 

音響「こんなに小さいと攻撃当てるの難しそうだね」

 

ミューチェ「まあそうね…」

 

進んでる中で時たま現れる奴について聞くロック響にR了子は解説し、音響は短剣でなんとか退治しながら呟き、ミューチェも同意する。

 

ちなみに低い位置で出た時、意外にも先ほど出た鎌が役に立った。

 

モデルZ「しゃがめば地形に沿うから地面に近い位置の奴に当たり易いと言うのは大助かりだな」

 

R了子「ホント武器は使う状況で役に立ったり、足手まといになったりするからな…」

 

翼「そうだな……む?」

 

しばらく進むとマグマで埋め尽くされている所に来た。

 

R了子「………モデルLで凍らせろ。以上」

 

モデルA「雑っ!?なんか雑っ!?」

 

翼「だがそれが妥当だな」

 

ミューチェ「普通ならジャンプして行く感じだけど響達なら絶対落ちそうだしね…」

 

凄くめんどくさそうに言い渡すR了子にモデルAは突っ込むが、翼は目の前のを見て言い、ミューチェが困った感じで呟く。

 

ロック響「2人はどうする?私はマグマで亡くなる自分を想像したくないから了子さんの方法をやるよ」

 

音響「私も賛成で!これ以上残機消費できないからね!」

 

猫響「私もそれでいいよ」

 

聞くロック響に他の2人も賛成し、早速凍らせて進んで行く。

 

途中で下に降りる所もあったがそこは難なく移動出来て、再びマグマの道を凍らせて進む。

 

R了子「確かこの先にはレッドアリーマーがいたな…」

 

ミューチェ「あの最強のね…」

 

翼「最強だと…!?」

 

思い出して言うR了子のに続いたミューチェのに翼は驚く。

 

R了子「中ボスの中で一番厄介な存在だな…下手すればボスより手間取り易い」

 

ロック響「そんなに強いんだ」

 

音響「苦戦しそうだ…」

 

???「こういう風にか!」

 

音響が言いかけた時、その言葉と共に何かが飛んで来て、3人をすれ違いざまに攻撃する。

 

それにより3人は倒れると共にインナーだけになる。

 

猫響「っ!?」

 

翼「なっ!?今のは……!」

 

???「キキキキキ!骨がない!骨がないぞ魔王様の敵たちよ!」

 

誰もが声のした方を見るとオレンジ色の人型の魔物がいた。

 

R了子「レッドアリーマー!」

 

ロック響「あれが…」

 

猫響「凄いスピード…!」

 

ミューチェ「けど、あれは速すぎるわ!」

 

身構える3人にレッドアリーマーはキキキと笑う。

 

レッドアリーマー「お前達を魔王様の所にはいかせん!ここでしねい!!」

 

その言葉と共にレッドアリーマーは襲い掛かる。

 

慌てて3人は避けた後にロック響はバスター、音響は短剣、猫響は槍を投げる。

 

レッドアリーマー「遅い遅い遅い!!」

 

それに対してレッドアリーマーは素早く飛んで避けて行く。

 

R了子「いかんな。強化されてる。普通に上位のボスクラスだぞ」

 

翼「このままでは……!」

 

それにR了子は顔を顰め、翼もやられると思った後…

 

レッドアリーマー「まずは1回目!!!」

 

モデル「(ん?()()()…?)」

 

その言葉と共に3人は2回目の攻撃を入れられて1ミスしてしまう。

 

レッドアリーマー「けっけけけけけけ!」

 

消えた響達を見てレッドアリーマーは笑いをあげる。

 

 

 

 

聖バレンチヌス「いやー、どうやら強敵が現れたみたいだね』

 

音響「本当に強かったです……」

 

猫響「でも次こそは……!」

 

いつも通りの空間で聖バレンチヌスのに音響は困った顔をし、猫響もグッと手を握り締める中で焦ったらだめだよと聖バレンチヌスに宥められる。

 

聖バレンチヌス「焦ってしまうのは仕方ないけど、あのレッドアリーマー改は普通に挑んでも勝ち目がない。各々の能力を活かさないと駄目だよ」

 

ロック響「私達の…」

 

音響「能力……」

 

そう言われて、3人は見合わせる。

 

聖バレンチヌス「後、宝箱を1つ見逃してるから開ける順番に気を付けてね~」

 

 

 

 

R了子「ああ、確かにあの一番下行ってある行動をしないと出ない宝箱があったな」

 

聖バレンチヌスの見送りの際に言ったのに了子は思い出した様に頷く。

 

翼「ある行動?」

 

ミューチェ「どういう行動だったかしら?」

 

R了子「ああ、確かにあのだんだんと梯子で下に降りる所で下から2段目の通路の所に行ってある行動をしないと出ない宝箱があったな」

 

聖バレンチヌスの見送りの際に言ったのにR了子は思い出した様に頷く。

 

翼「ある行動?」

 

ミューチェ「どういう行動だったかしら?」

 

R了子「ほら、左側に道がないのに邪魔する様に溶岩を流す口があっただろう?あれの真ん中まで行って戻らないと上の段に宝箱が出ないんだよ」

 

ロック響「ああ、あったね。道ないならと他の奴の様に氷龍で凍らせなかったけど」

 

首を傾げる翼と思い出そうとんーと唸るミューチェにR了子はそう言い、ロック響も思い出して言う。

 

猫響「凍らせてからそれやればミスもしないね」

 

音響「それじゃ早速取りに行こう!」

 

早速決めた後にその場所へと向かう。

 

しばらく目的の場所に辿り着き、氷龍で凍らせた後にロック響がやった後に上からごとっと言う音が響いたので戻ると宝箱があり…

 

???「ぶはぁぁぁ!!?やっと出られた!!」

 

???2「感謝する」

 

開けるとモデルZとは違う赤いライブメタルと紫のライブメタルが飛び出す。

 

ロック響「モデルFとモデルP」

 

モデルF「おう!助かったぜ響って同じのが3人いやがる!?」

 

モデルP「久しぶりだな別世界の響にさらに別世界の響、拙者は影のライブメタル、モデルPと申す」

 

猫響「はじめまして、私の事は猫の響って呼んで」

 

翼「ロックの方の立花の聖遺物はホントに個性豊かだな」

 

驚くモデルFと静かに名乗るモデルPを見ながら翼はそう呟く。

 

R了子「ふむ…よし、作戦は決まった」

 

音響「作戦ですか?」

 

ミューチェ「どんな作戦なの?」

 

そう言った了子のに2人は聞いてR了子は概要を話す。

 

 

 

 

魔王「ふむ、なるほど。そう来るのか。ならば……」

 

それを映像で見ていた魔王はレッドアリーマーに繋げる。

 

レッドアリーマー『キシシ、どうしました魔王様』

 

魔王「奴等の作戦を伝える。それを逆手に取り奴等を逆に罠にかけろ」

 

そう言って魔王は話されていた作戦を伝える。

 

レッドアリーマー『分かりました魔王様!奴らをもう一度やってやりましょう!』

 

魔王「頼むぞ」

 

ははっ!と頭を下げてから映像が消え、魔王は笑う。

 

魔王「これでまた死ぬのは確定だな」

 

 

 

 

ロック響「もうすぐだね」

 

音響「うん、今度こそ倒そうね」」

 

グッと手を握り締める音響を見てから了子は言う。

 

R了子「では、作戦の確認だ。音響が音の弾を発してレッドアリーマー改を油断させた所で猫響が短剣を連発、ロック響はモデルFで一撃を叩き込む」

 

猫響「うん、分かった」

 

翼「短期決戦になるが、そうしないとならない程の強敵であるからな」

 

誰もが呟く中でいざ…と進んだ所で…

 

ドン!

 

飛んで来たレッドアリーマーの蹴りが音響に炸裂する。

 

音響「っあ!」

 

ミューチェ「響!?」

 

レッドアリーマー「ケケケ!お前が一番だ!」

 

不意打ちに誰もが驚く中でレッドアリーマーはそう言って音響を掴んでから続けざまに地面へと強く叩きつける。

 

消える音響の後にロック響と猫響は攻撃を仕掛けるが避けられる。

 

ミューチェ「ど、とういうこと!?」

 

翼「こちらの作戦が見破られている……!?」

 

驚く2人だがR了子だけは冷静に見ている。

 

R了子「(先ほどの音響を狙っての不意打ちと撃破…もしかすると…)」

 

その間に2人も同じ様に倒されてしまう。

 

 

 

 

聖バレンチヌス「どうやらそっちは見られてるみたいだね」

 

ロック響「見られてる?」

 

音響「それってもしかして……!」

 

「ほぅ、よく分かったな…」

 

聖バレンチヌスのに3人は驚いているとその言葉と共に4人の前に魔王が現れる。

 

ロック響「あんたは…」

 

音響「未来を攫った魔王…!」

 

猫響「アンタが作戦を盗み見していたんだね…!」

 

身構える3人だが聖バレンチヌスは…

 

バレンチヌス「ちょっとちょっと、流石にまだラストステージまで行ってないのにラスボスが注意部屋とかに出て来るのはKYだと思うよ。出て来るならラストステージで出てからじゃないと」

 

ロック響「指摘する所そこ;」

 

魔王「む、そうか。これからは気をつけよう」

 

音響「律儀!?」

 

普通に注意して普通に受け入れる魔王に音響は驚く。

 

魔王「さて、話を戻すが…貴様らには絶対に死んでもらう」

 

猫響「どうしてそこまで私達の死にこだわるの?」

 

そう言った魔王のに猫響は問う。

 

魔王「……それは城まで来たら教えてやろう」

 

そう言い残して魔王は消える。

 

聖バレンチヌス「…彼女は悲しみに包まれておる」

 

ロック響「?何か言った?」

 

ああ、いや、なんでもないよと聖バレンチヌスは言った後に咳払いする。

 

聖バレンチヌス「とにかくバレンチヌスから言えるのはバレない様に作戦を考えないといけないんだよ」

 

猫響「バレないように作戦をか……」

 

音響「あ、それじゃあこんなのはどうかな?」

 

そう言って音響が何かをすると聖バレンチヌスが何か喋ってる様だが聞こえない。

 

モデルZ「これは…音を漏れ出さない様にしたのか?」

 

音響「はい!これなら作戦を立てれます!」

 

猫響「やるね。音の私」

 

ならばと3人は頷いた後に意識を現実に戻す。

 

 

 

 

R了子「やはりか…それで今は音を聞こえない様にしてる。行く道中で聞いたが始祖の力とはホントに凄いな」

 

ミューチェ「まあね。色々微妙なのもあるけど」

 

納得が言った様子の了子のにミューチェは肩を竦めて言う。

 

モデルX「だけど、ここからは違うね」

 

翼「ああ、そうだな」

 

音響「頑張って聞かれない様にしますよ!」

 

誰もが頷いた後に作戦を考える。

 

 

 

 

 

魔王「む?聞こえないな……これでは作戦がわからないな」

 

一方で水晶で見ていた魔王は仮面で見えない眉を顰めた後にレッドアリーマーへと繋げる。

 

レッドアリーマー『また作戦が分かったのですか魔王様』

 

魔王「いや分からん。だから自力で何とかしてくれ」

 

そう聞くレッドアリーマーに魔王はそう返す。

 

レッドアリーマー『了解しました。だがあんな奴らに負けるなどありえないですよ。ギャギャギャギゃ!』

 

そう言って高笑いしながらレッドアリーマーは通信を追える。

 

魔王「……城の奴等はまともで良かったな……」

 

そんなレッドアリーマーの性格にぼやきながら魔王は仮面越しに顔を押さえるのであった。

 

 

 

 

ロック響「ふう…宝箱がミスする度に配置リセットされてるのは助かったね。お蔭で1人だけだけど鎧を強化出来たし」

 

猫響「でもこの状態でも難しいよね」

 

音響「そう言えば黄金の鎧になったらどうなるんですか?」

 

進みながら、青銅の鎧になった音響を見ながら言うロック響のに顔を顰める猫響の後に音響が気になって聞く。

 

R了子「ああ、黄金の鎧になると魔法が使える。現状持ってるので説明すると槍は落雷を受け止めて左右に拡散し、左右上方向にダメージを与える事ができる(サンダー)の魔法だ。短剣は炎をまとった龍を呼び出し、大きく上昇して出現した後にアーサーの後方へ飛び、折り返して前に飛んで今の場合では地面這うように進む火竜(ファイヤードラゴン)の魔法。たいまつは使用者を中心に回転する3つの光球を出現させてバリアを張り、光球を敵に接触させることでダメージを与えられる他、一部の敵の弾も防げる(シールド)の魔法。鎌は2つの竜巻が使用者の周りを回るように現れ、その後上空へ去っていく竜巻(トルネード)の魔法。斧は放射線状に光線を放つ雷光(ライトニング)の魔法なんだが、作り出される光線の隙間が大きくてな…」

 

ミューチェ「魔法によってはレッドアリーマーも倒せるのよ」

 

翼「そうなのか!」

 

モデルM「それにしても色々とあるんだな」

 

長く説明するR了子とミューチェの補足に翼は驚き、誰もが感嘆する。

 

R了子「まぁ、一部の武器の魔法は攻撃技ではないのもあるけどな、その例が…」

 

ロック響「あ、武器見つけた」

 

そういった了子のを遮って敵を倒して宝箱を開けたロック響がそう言う。

 

それはボウガンであった。

 

ミューチェ「ボウガンね。強化されると相手に自動的に当たるわよ」

 

猫響「へー便利だね」

 

R了子「しかも、これが言おうとしていた魔法が使える武器だ。それが画面内の宝箱を出現させるほか、画面内に留まってしまったボウガンの弾を消せる他、攻撃判定は無いが無敵時間が全魔法中最も長い探索(シーク)の魔法だ」

 

ロック響「ああ、それは確かに宝箱を探してる時に便利だね」

 

補足した了子のにロック響はそう言う。

 

まだライブメタルが見つかってない以上。もしも隠されていたら厳しいからだ」

 

猫響「でもそれを使うには黄金の鎧にならないとね」

 

音響「あ、そうだった…」

 

モデルF「その為にも、奴を倒して先に進まねえとな」

 

指摘する猫響のに音響もそうだったと気づいた後にモデルFがそう言う。

 

ロック響「うん。頑張ろう」

 

ミューチェ「今度こそ勝って先に進みましょう」

 

翼「今度は聞かれてもないからな」

 

3人は頷いて駆け出す。

 

ロック響「そろそろ着く。今度こそ勝つ」

 

音響「うん!絶対に勝とうね!」

 

お互いに気合を入れてレッドアリーマーのいるエリアへと足を踏み入れ…

 

レッドアリーマー「しゃああ!!」

 

音響「!はあ!!」

 

ガキィン!!

 

襲い掛かろうとしたレッドアリーマーの攻撃を音響が音で受け止める。

 

レッドアリーマー「んな!?お前達はまだ魔法を使えない筈!なにをした!?」

 

ロック響「教える訳ないでしょ」

 

猫響「そういう事」

 

驚くレッドアリーマーへとロック響がモデルLでのハルバード、猫響は斧の一閃を浴びせる。

 

その後に氷龍でレッドアリーマーの地面に叩きつけて顔以外を凍らせる。

 

レッドアリーマー「う、動けぬ!?」

 

ロック響「悪いけど、こっちは3度目も負ける訳には行かない」

 

音響「だから全力であなたを倒す!」

 

そのままモデルFに変えたロック響と音響が全力の攻撃を叩き込む。

 

グランドブレイク!!

 

我流!ビートパンチ!!

 

同時に叩き込まれたパンチでレッドアリーマーは上空へ吹き飛んだ後に音の衝撃が襲い掛かる。

 

レッドアリーマー「ぐが!?ま、魔王様…も、申し訳ありませぇぇぇぇぇぇぇん!!!!」

 

ドカーン!!!

 

そのままレッドアリーマーは爆発四散する。

 

翼「やったぞ立花!」

 

ミューチェ「ついにレッドアリーマーを倒したわね!」

 

ピッピー!

 

誰もが喜ぶ中でR了子がどこからともなく取り出した笛で注目を集める。

 

R了子「喜ぶのはまだ後だ。奴は中ボスであってここのボスじゃないからな。それにレッドアリーマーはこの先も出て来る。さっきの奴の様に上手く行くとは限らん。気を引き締めろ」

 

音響「は、はい!」

 

ロック響「(こういう所って杏子さんの影響を受けてるな)」

 

そう言うR了子に音響は慌てて返事し、ロック響が思う隣でこっちのと全然違うな…と猫響と翼は思った。

 

ミューチェ「それじゃあ先に進みましょう」

 

猫響「うん、ようやく進めるね」

 

R了子「次は塔を登って浮遊する床で次の塔に移動する感じで進んで行くぞ。全部で4つあって、3番目は真っすぐ進み、最後の塔を降りてボスの所に向かう感じだ。1つ目と2つ目は蝙蝠が左右から攻撃を仕掛けて来る。3番目と4番目はプチゴブリンと言う魔物が上から降って来るから上へ攻撃しろ」

 

3人へとR了子は解説する。

 

音響「はい!最初と次が左右から、三番目と最後が上から来るんですね!」

 

翼「間違えないように気をつけろよ立花」

 

確認する音響のに翼が肯定するのにいやお前も初めてだろとR了子がツッコミを入れた後に塔へと踏み入れた。

 

話通り、蝙蝠たちは襲い掛かって来たが斧や槍、短剣などで普通に倒して行く。

 

そして宝箱もついでに壊し…黄金の鎧が出る。

 

R了子「お、ついに出たか、音響、早速取れ」

 

音響「はいッ!」

 

言われた通りに手に取ると音響の鎧が金色になる。

 

R了子「良し、これで魔法が使える様になったな」

 

猫響「それでまずはどの魔法にする?」

 

ミューチェ「えっと持っていて使えるのは…」

 

モデルX「槍が(サンダー)、短剣が火竜(ファイヤードラゴン)、ボウガンが探索《シーク》、松明が(シールド)、鎌が竜巻(トルネード)、斧が雷光(ライトニング)だね」

 

思い出そうとしたミューチェに変わり、モデルXが答える。

 

音響「えっとこのステージ後はどんな感じなんですか?」

 

R了子「ボス的な意味では名前はデスクローラー、巨大なイモムシの化け物でゲームではアーサーの周りを高速で回転したり、画面外から弾を飛ばしてくる。頭部が弱点だから頭部を狙え、次のステージと言う意味では…あ…これ、対策立てないと鎧破壊されるな高確率で」

 

モデルL「高確率なの!?」

 

質問する音響のに答えたR了子のにモデルLは驚く。

 

了子「ああ、第4ステージは一定地点到達時に回転して地形が変形する場所なんだよ…とある場所に乗らないとな…」

 

翼「とある場所?」

 

猫響「回転するなんて変なステージだね。一体どんなステージなの?」

 

出て来た言葉に猫響が代表で聞く。

 

R了子「体内ステージ」

 

ロック響「体内……え?体内?」

 

直球で言われた事に4人は顔を見合わせる。

 

ミューチェ「つまり私達…」

 

音響「食べられるって事ですか!?」

 

うえぇぇ!?と驚く5人に仕方ないだろうとR了子は顔を顰める。

 

了子「ゲームでも進んでいるから、ボスを倒したらきっと大きいのが来るんだろうな」

 

モデルF『それ、下手したら脱出するのは…』

 

モデルZ「待て、流石にそれ以上は言うなモデルF」

 

翼「それ以上は禁句だぞ……!」

 

思わず言おうとしたモデルFをモデルZと翼が止める。

 

R了子「とにかくボスを倒しに行くぞ。そう言うのは後に考えろ」

 

ロック響&猫響「お、おー…」

 

音響「は、はい……」

 

先のを思うと気が重くなった一同は重い足取りで進む。

 

3番目のに着くと上からモンスターが落ちて来る。

 

ロック響「ホントに落ちて来たね」

 

音響「たあっ!」

 

それに音響は早速ボウガンが強化された追撃のボウガンで追尾性能を持つ3発の弾を放ち、プチゴブリンを撃ち抜いて行く。

 

音響「うわ、すっごい楽だねこれ!」

 

翼「自動的に撃ち落としてくれるからな…」

 

R了子「まぁ、便利ではあるが宝箱を優先的に狙うからな…今の様に」

 

おおと感嘆する音響と翼に了子はそう言って現れた宝箱に矢が当たるのを見て言う。

 

その後にマジシャンが現れて音響に魔力弾を当てる。

 

それにより…メイド服を着た状態になる。

 

しかも肩だしで胸元が見えてるセクシーなのであった。

 

R了子「ん?原作だと村人な女の子になるが…こっちも違う感じか…」

 

音響「うわっ、これは少し恥ずかしいね…」

 

ミューチェ「(…これみたら未来、死ぬわね)」

 

顔を赤くして恥ずかしがる音響にミューチェはそう思っていた。

 

 

 

 

音未来&ロック未来『…逝ける!!』

 

猫未来「逝っちゃダメェええええ!?」

 

魔王「おい、逝くなぁああああ!?お前たちも手伝えぇええ!!」

 

レッドアリーマートリオ「は、はい!」

 

そしてそれは当たっていて、2人の未来が笑顔で天使に誘われかけてて魔王と待機していたレッドアリーマートリオが必死に繋ぎ止めていた。

 

レッドアリーマー1「魔王様……敵対してるあいつ等に同情しかけた自分は悪いでしょうか?」

 

魔王「ううん、わた…我もしたから問題ない」

 

なんとか戻した後に疲れた顔をして言うレッドアリーマーの1体のに魔王は肩を落としながらそう返す。

 

 

 

 

ロック響「…なんだか未来が昇天しかけてる気がした」

 

R了子「ああ、してそうだな」

 

翼「おい、音の立花大丈夫か?」

 

音響「ハッ!今なんか、天使に導かれそうになってた!」

 

猫響「え…?」

 

こっちでもなんとなくロック響は感じとっていて、音響は共有してるので一緒に逝きかけて猫響はどういう事と冷や汗を流す。

 

R了子「とにかく、次の塔を下ればデスクローラーとのバトルだ」

 

ミューチェ「ようやくボスバトルね」

 

猫響「どんなボスでも攻略して未来達の元に向かうんだ」

 

お互いに頷いた後に4つ目の塔を突き進み、浮遊する床をジャンプしていく。

 

ロック響「扉が見えたね」

 

R了子「あの扉の前に立つとデスクローラーが現れる。だから1人だけ前に立て、他の2人は武器を構えて警戒しろ」

 

猫響「それじゃあ私が行くよ」

 

音響「こっちも援護するから気をつけてね!」

 

その言葉にロック響と音響は構え、猫響は警戒しながら扉に近づき…その周囲を囲む様に巨大な芋虫が現れた。

 

R了子「撃て!」

 

ロック響「!」

 

音響「ええいッ!」

 

合図と共にロック響はバスター、音響はボウガンでデスクローラーの頭部に攻撃を仕掛ける。

 

続けて猫響も短剣を投げる。

 

デスクローラー「!!」

 

R了子「効いてるな。そのまま攻撃を維持しろ」

 

音響「はいッ!」

 

ミューチェ「これは楽に勝てそうね」

 

確かに普通にデスクローラーは他のと違って全然変化はないのでそのまま攻撃し続けていると断末魔をあげてその体を崩壊させて行く。

 

モデルL「あら、すんなりと行けたわね」

 

モデルX「確かに、2つのステージでのボスより攻略は楽だったね」

 

翼「だからレッドアリーマーが強くなったのか?」

 

誰もが思う中で鍵を取るとゲートは…開かない。

 

誰もがハテナマークを浮かべる中で…巨大な蛇が通過して6人を飲み込んだ。

 

 

 

 

立花ちゃん、立花ちゃん、立花ちゃーんー

 

ロック響「(この声…ミスしたの…)」

 

聞こえてくる声にロック響は目を開けると…

 

聖バレンチヌス「ゲッツ」

 

某ダンディな芸人の恰好と芸を披露した聖バレンチヌスがいた。

 

ロック響「古!?」

 

音響「何で今それ!?」

 

猫響「…ふざけてるの?」

 

それには各々にツッコミを入れ、猫響のにごめんごめんといつも通りの恰好に戻る。

 

聖バレンチヌス「いやね。バレンチヌスは君達が凄く肩に力を入れてるかなと思って少し抜こうと思ってやったの、バレンチヌスはアドバイスしか出来ないから」

 

猫響「そうなんだ……ありがとね」

 

音響「それで私達なんで此処に?」

 

ミスしたのと思う3人に違う違うと返す。

 

聖バレンチヌス「飲み込まれた時に意識を失ってるだけだからすぐに戻るよ。ここに来て貰ったのは未来ちゃん達からの伝言を伝えに来たの」

 

ロック響「!未来から?」

 

音響「伝言!?」

 

出て来た言葉に3人は詰め寄る。

 

聖バレンチヌス「いや、なんか意識を失う感じのがあったとの事で、それで偶然、バレンチヌスの所に来ちゃったみたいなの、ちなみにロックの響ちゃんと音の響ちゃんの方ね」

 

猫響「あーもしかして…」

 

音響「さっきの…?」

 

出て来た言葉に3人が納得する中でバレンチヌスはコホンと咳払いして伝言を言う。

 

聖バレンチヌス「『響、私達は無事です。魔王は特に何もせずに私達に貴方達の様子を見せてます。だから体に気を付けてね…』」

 

ロック響「未来…」

 

音響「無事で良かった……」

 

それに誰もが安堵し…

 

聖バレンチヌス「『PS.帰ったら見せてくれたメイド服を作って着せるね♥by音の方の未来より』」

 

 

 

 

翼「おい、大丈夫か立花……」

 

音響&猫響「未来ぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」

 

声をかけようとした翼はガバッと起き上がった2人の響にうお!?と驚く。

 

R了子「何かあったのか?」

 

ロック響「んー未来のいつも通りな事」

 

モデルA「あっ(察し)」

 

モデルM「また発動したのか…(困惑)」

 

ミューチェ「あれね…」

 

聞くR了子にロック響が答え、猫組を除いて察してなんとも言えない顔をする。

 

R了子「成程、大方あのメイド服のだろう。奴なら戻ったら着せるだろうなとうすうす思っていたからな…そして相馬さんとなずなが弄りのネタに使うと言うのも来る」

 

ロック響「ホントにしそうだから止めて」

 

音響「ホント、ごめんね。うちの未来が……」

 

猫響「いや大丈夫…こっちの未来が心配だな(染まるか的な意味で)」

 

そう言ったR了子のにロック響は癒そうにぼやき、音響が前に追いかけまわした事があるので猫響に謝って、猫響はそう返す。

 

とにかく今は少し休んでから進もうと言う事になり、一時休憩を取る

 

 

 

 

魔王「ふむ、休憩するようだな……ちょうど良い。あそこまで進んだ褒美をやるか」

 

休んでいる響達を見て魔王はそう呟く。

 

レッドアリーマー1「魔王様、褒美と言うと?」

 

魔王「あいつらの好物だ。たらふく喰わせてやろう」

 

聞くレッドアリーマーに魔王はそう返す

 

レッドアリーマー「わかりました。それでどこに配置すれば良いでしょうか?流石に奴らがいる場所では回転でなくなりそうですし、魔物から出た所に置いとくのが無難かと私は思います」

 

魔王「ふむ、ではそれで頼む」

 

そう進言するレッドアリーマーに魔王は了承する。

 

では…とレッドアリーマーが出て行った後にああそれともう1体控えていたのに魔王は言う。

 

魔王「未来たちの方にも料理を頼む」

 

レッドアリーマー2「ははっ!」

 

出て行った後に魔王はふうと息を吐く。

 

魔王「疲れたな…少し風呂に入るか」

 

そう呟いた後に玉座の隣の部屋に入ると光った後に纏っていたのが消え、喪服の様な黒いドレスを見に纏った姿になった後にドレスを脱ぎ捨てて、仮面を外す。

 

魔王「(ふぅ、いい湯だな…)」

 

風呂に入り、見上げた後に目に入った鏡を見る。

 

映りし自身の顔に魔王は顔を歪めた後に逸らす。

 

魔王「…ああ、やはり憎たらしい」

 

顔を手で覆って呟く。

 

見るだけで思い出してしまう。

 

自分が魔王となる切っ掛けを…憎さが沸き上がる記憶が…

 

魔王「ああ、憎い…憎い…■■が憎い…」

 

バキッ!

 

ぐぐぐともう片方の手で握った風呂の縁部分が壊れた音で魔王はハッと我に返る。

 

その後に深呼吸してから風呂を出る。

 

魔王「(落ち着け…我はもう■■■じゃない。魔王だ…!)」

 

黒いドレスを見に纏った後に仮面をつけてから口ずさむと魔王とのしての服装となった後に玉座に座って響達を見る。

 

魔王「さあ次のステージで魔物の栄養源にしてやる」

 

無事に乗り越えられるかなと先ほどの憎しみを隠して笑みを浮かばせて言う。



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第五話~1-43つ首の蛇~

巨大な魔物の体内に入ってしまう響達、無事に抜け出せるのか……


魔物の体内に入ってしまった響達。

 

うごめく壁に音響はうわぁ…となる。

 

音響「凄いところだね此処…」

 

猫響「気持ち悪くなるね……」

 

R了子「まぁ、ここを通らんといけないからな…」

 

うわぁ……と声を漏らす音響と顔を顰める猫響のにR了子はそう返す。

 

翼「此処ではどんなのが出てくるのだ?」

 

ミューチェ「えっと、確か……」

 

確認する翼にミューチェが言おうとした時、少し前から斧を持った……中途半端に消化された魔物が蛇行しながら浮遊していた。

 

R了子「ああ、あれだな」

 

ロック響「うわ、グロイ」

 

音響「中途半端に消化されてるよッ!?」

 

猫響「ホントにあんな感じになりたくないね」

 

それに3人はゾッとしながら進む。

 

R了子「雰囲気的にそろそろか…」

 

ミューチェ「そろそろって…?」

 

周りを見ながら呟いたR了子のにミューチェは聞く。

 

R了子「あれだ。ゲームでもあった回転」

 

ミューチェ「確か、刺が沢山出て来てからするんだったわね」

 

それで足場は…とミューチェは前を見る。

 

ミューチェ「あ、あの宙に浮いてるのじゃないかしら」

 

翼「少し距離があるな」

 

空中に浮かんだ物体を見つけ、翼は奇妙だなと思いながら呟く。

 

浮かんだそれに3人は走って飛び移り…

 

音響「うわわわ!?」

 

猫響「せ、狭くて落ちそう…!」

 

飛び乗ったが狭さに3人はお互いに抱き着きあうと周りがトゲトゲが生えて、回転する様に動き出す。

 

ロック響「これはまた…」

 

翼「一体どうなっているんだろうな此処は…」

 

その様子に思わず呆れる翼のに誰もが思ったが回転はまだ続く。

 

R了子「しかし、改めて私達は飛べるから良いが、響達だけじゃあ間に合わなかった場合を考えるとモデルHとの合流を早くしたいもんだな」

 

ミューチェ「モデルHはどんなことできるんだったかしら?」

 

回っていく風景を見ながら呟いたR了子のにミューチェは聞く。

 

R了子「モデルHはライブメタルの中で唯一空中戦を得意とする奴でな……風を司っているが雷の力も秘めている。使えば空を自由に飛べる双剣使いになる」

 

翼「なるほど。それなら確かにこのステージで使えるな」

 

猫響「楽になりそうだけど、ロックの私の両手が塞がるから私達が攻撃しないといけないね」

 

説明を聞いて納得する翼の後に猫響は指摘する。

 

音響「あ、そうだね!」

 

ミューチェ「あら、回転が終わったみたいね」

 

その問題はどうしようかと思っていると回転が止まり、歩ける道を見つけて歩く。

 

しばらくすると宝箱を見つける。

 

猫響「宝箱だ」

 

翼「何やら声が聞こえるな」

 

何が入ってるのやらと猫響が思っていると翼がそう呟く。

 

言われて見て耳を澄ませる。

 

ーく、気持ち悪い。は、早く、誰か…-

 

モデルF「あ、この声、あいつだな」

 

モデルZ「奴だな」

 

聞こえてきた声にロック響は早速開けて中を見る。

 

そこには弱った緑色のライブメタルが転がっていた。

 

モデルX「えっと、大丈夫かいモデルH;」

 

モデルH「え、エックス様…た、助かりました…この中だと上手く動けなかったので…しかも何度か良く回転して…気持ち悪い…」

 

R了子「ライブメタルも酔うんだな」

 

ミューチェ「そうみたいね…」

 

心配して声をかけるモデルXにモデルHは返事をしながら弱くよろつく様に浮遊しながらロック響の手に収まる。

 

その様子を見てR了子とミューチェは思わず感心した。

 

ロック響「けど、これで自由に飛べる。了子さん。後半はどうなの?」

 

R了子「自動で動くリフトに乗って進む強制スクロールだな…そこまではモデルHでの飛行を使って行った方が良いかもな」

 

音響「後半はそうなっているんだ!」

 

猫響「それまでの間、飛びつつあの狭い足場に乗らないといけない訳?」

 

そうだなと猫響のにR了子は頷く。

 

R了子「飛び続けて何が起こるかわからないからな。しっかりと足場に乗った方が良いだろうな…良かったな相方いなくて、おしくら饅頭になってたら絶対に鼻血を流して大惨事になってただろうな…」

 

モデルL「否定できないわね」

 

モデルP「同意」

 

モデルA「ありえそうだもんね」

 

ミューチェ「絶対なっていたわね」

 

そう言ったR了子のに思わず納得しちゃう猫組以外であった。

 

翼「(こちらの小日向ではそうならないだろうな…)」

 

猫響「(うちの未来は大丈夫かな…)」

 

そして猫組は自分達の未来を心配していた。

 

 

 

 

ロック未来「ホント響に抱き着かれると落ち着くんだよね~」

 

音未来「うんうん、分かる分かる」

 

猫未来「あ、このお肉もうすぐ焼けるよ」

 

一方の囚われ組は…焼肉をしながら談話していた。

 

しかも未来達は凄くよさそうなのと思っているが高級肉なのだから当然である。

 

なんと言うか、緊張感がホント正反対である。

 

 

 

 

とにかくモデルHへと変え、2人の腕を掴んで飛ぶロック響の変わりに2人の響が槍と短剣を駆使して向かって来る悪魔、イーグラーや壁、天井からも伸びてくる髑髏の頭に炎のようなボディを持つモンスター、スカルフラワー・マルチを倒しつつ、進んで行く。

 

ロック響「2人とも、辛くはない?」

 

音響「大丈夫大丈夫!平気だよ」

 

猫響「こっちも、けど、本当に楽になったね」

 

確認するロック響に音響はそう返し、猫響も倒しながらそう返す。

 

R了子「そろそろ後半のに近づいてる筈だ」

 

ミューチェ「なら飛べるのはここまでね」

 

そう会話してると小さい足場を見かけなくなり、ロック響は2人を下ろしてからモデルAになる。

 

ロック響「ここからが自動で動くリストか…」

 

R了子「そうだ。噴き出す煙にも気を付けろ。あれも確かミスの原因になる」

 

音響「煙に当たるだけでも駄目なんだ!?」

 

翼「かなり厳しいな」

 

それには音響や翼は驚く。

 

R了子「どうしてミスになるかは消化する為の胃酸を含んでいるからじゃないかと思うが…」

 

ミューチェ「まあ当たったらヤバいってのは確かね」

 

リアル的なのを考察するR了子に誰もが頷く。

 

とにかく目的のリストが見えて3人が乗ると動き出した。

 

音響「うわととと!」

 

猫響「すごい動きするね」

 

乗り込んだ後に揺れる様に動くリストに落ちない様に気を付ける。

 

その後に噴き出す煙に気づく。

 

モデルF「あれが問題の煙か」

 

モデルL「普通そうだけど気を付けないといけないわね」

 

翼「だがそれだけに気をとられていると危険だぞ」

 

呟いたライブメタル達の後に翼が先を見て言う。

 

そこには青い球のようなのが蠢いていた。

 

R了子「確かあれは…ローズバッドの色違いで名前は消滅細胞…早めに倒さないと破裂して破片を撒き散らすぞ」

 

音響「それなら遠距離攻撃で…!」

 

猫響「破裂させる前に倒す!」

 

思い出して解説するR了子の音響と猫響は短剣と槍で潰して行く。

 

R了子「あ、後、思い出したがこのリフトで後半全てを進むんじゃなく、途中で足場があるからそれで上まで進んで、リフトに乗ってになる」

 

翼「途中で乗り換えがあるのか」

 

ミューチェ「その途中でも小さい子悪魔な悪魔が出て来るから気を付けないといけないわ」

 

思い出して言うR了子のに翼は呟き、ミューチェが補足する。

 

ロック響「上に向かうと言う事は…」

 

モデルX「もしかすれば口から出る事になるかもしれないね」

 

音響「口で良かった…!」

 

猫響「ホントにね」

 

3人は喜んだ後に気合を入れて足場やリフトを乗り移ってんで行く。

 

R了子「このままいけば穴が見えてくるだろう。その穴に飛び込めばボスのヒュードラが待つ空間に辿り着くな」

 

翼「どんなボスなのだ?」

 

ミューチェ「三つ首のドラゴンよ。ステージとなってる魔物の本体でもあってね。火炎弾を吐いたり、ナーガに似た竜人に分裂して体当たりしてくるわ。弱点は首よ」

 

そう言ったR了子に翼は質問してミューチェが変わりに答える。

 

R了子「ミューチェが解説した通り、首が弱点だ。貫通するからパワーアップしたクロスソードがあれば楽だが…ないものねだりだからパワーアップした短剣を使って戦え」

 

音響「はい!わかりました!」

 

猫響「あ、見えてきたよ」

 

ロック響「それじゃあ2人とも、行こう」

 

そう会話した後に一同は穴へと飛び込んだ。

 

その後に着地した感覚を感じた後に周りを見ると自分達に威嚇する三つ首のドラゴンに気づく。

 

モデルZ「あれがヒュードラか…名前から感じていたが蛇の様な龍だな」

 

翼「確かにそうだな。…む?あっちに見えるのは心臓か」

 

ミューチェ「と言うことは此処は胸辺りかしらね」

 

そんなヒュードラの外見を見て呟くモデルZに翼は同意した後にヒュードラの後ろで鼓動してるのに気づいて呟き、ミューチェが大体の場所を予測する。

 

R了子「とにかく奴を倒さないと出れないからな。気張れお前達」

 

ロック響「了解」

 

音響「頑張ります!」

 

猫響「来るよ…!」

 

その言葉と共にヒュードラは響達へと向けて火炎弾を放つ。

 

それを3人は避けた後にロック響は銃撃、音響は短剣を使い、猫響は近づいて横から松明を投げて攻撃を仕掛ける。

 

ヒュードラ「!!」

 

音響「たぁあ!」

 

猫響へと噛み付こうとするヒュードラに音響は短剣を投げて怯ませて、その間に猫響は距離を取る。

 

後ずさったヒュードラは体を輝かせた後に3体の足が蛇な竜人になる。

 

R了子「あの状態では攻撃してもダメージはないから回避に専念しろ」

 

ロック響「分かった」

 

猫響「了解」

 

指示に3人は頷くとヒュードラ達は口から火炎弾を放ち、3人は慌てて避ける。

 

R了子「ゲームと違う感じのか…やはりレッドアリーマー同様に他の魔物も似た感じか」

 

ミューチェ「まあゲーム通りじゃすぐ攻略されちゃうから仕方ないわね」

 

翼「だが基本は同じ。2人が言った様にまた1つになるみたいだ」

 

それを見て呟くR了子にミューチェは肩を竦めて言う中でヒュードラは翼の言った様に元の3つ首に戻る。

 

ロック響「むぅ…黄金の鎧じゃないから必殺技が使えないのがもどかしい…」

 

モデルX「俺達の大体の必殺技も魔法と同じ扱いみたいだからね」

 

猫響「じゃあ次はロックの私が優先して鎧強化していく?私はあとでいいからさ」

 

ありがとうと返しながらヒュードラの火炎弾を避ける。

 

すると攻撃を受け続けていたヒュードラの3つ首の1つが消滅する。

 

R了子「奴らの体力も終わりみたいだな。決めろ」

 

音響「はいッ!」

 

その言葉と共にロック響と音響が同時に攻撃を仕掛け、残っていた2つ首に炸裂するとヒュードラは断末魔を上げて消滅する。

 

その後に揺れが起こった後に突然の突風が吹いて6人は吹き飛ばされる。

 

 

 

 

巨大な魔物の口から出て来る響達の様子を見て魔王は口を歪める。

 

魔王「チッ、クリアされたか」

 

舌打ちした後に魔王は着地している響達を見てまあいいと呟く。

 

魔王「次のステージで氷像にしてやる」

 

そう呟いた魔王に控えていたレッドアリーマーが声をかける。

 

レッドアリーマー「魔王様、不躾な質問をさせて貰っても宜しいでしょうか?」

 

魔王「ん?なんだ?」

 

突然そう言われて魔王は怪訝となる中でレッドアリーマーは言葉を選ぶ様にしながら問う。

 

レッドアリーマー「その、今の魔王様を見てると…その、奴らが進んで行く事を…楽しんでみてる様に私めには見えたので…あの者達がどう攻略するかを楽しんでませんか?」

 

魔王「ッ!?」

 

言われた事に魔王は目を見開く中で無礼な事を言いまして申し訳ございませんとレッドアリーマーは首を垂れる。

 

魔王「楽しんでいるだと…我が…!?」

 

レッドアリーマー「気分を害する事を言ってしまいました」

 

画面を見て呟く魔王にレッドアリーマーは首を垂れたまま言う。

 

魔王は深く深呼吸した後に気分を落ち着かせていく中で考える。

 

魔王「(奴らがステージクリアするのが楽しい……何故だ?何故そう思って……。ああ、そうか。あの時と同じなんだ…)」

 

考えていくうちに思い出す。

 

大切な人との人時を…

 

その後にすぐさま頭を振る。

 

魔王「(何を考えているんだ我は!我の目的は奴等を殺すこと!そうだ!我が楽しむなどあってはならない!あっては…!)」

 

仮面越しに顔を抑える魔王にレッドアリーマーは不安そうに見守る。

 

レッドアリーマー「(魔王様…やはり話に聞く奥様方をお亡くなりになったのを気にしなされて…言うべきではなかったか…)魔王様、少しお休みになられてはどうでしょうか?気休めですが寝れば少しは安らぐかと」

 

魔王「…それもそうだな。ではしばし我は寝る。その間、任せたぞ」

 

自分の配慮の足りなさに後悔した後に進言するレッドアリーマーに魔王は頷いて寝室に向かう。

 

レッドアリーマー「(………魔王様、部下としてはこう願うのは間違いだと思われるが…あの者達に救われて欲しいと願ってしまうこれも間違いだろうか…)」

 

そんな寝室の扉を見ながらレッドアリーマーは一礼して外に出る。

 

 

 

 

ロック響「あー…出れた…」

 

音響「なんとか口から出れて良かったねー」

 

ぐ~~~~~~

 

誰もが安堵すると音が響き渡り、それが音響のお腹からで出した本人は顔を赤くする。

 

音響「ご、ごめんなさい///」

 

ミューチェ「まあ、仕方ないわね。ここまで何も食べてなかったし…しかも昼を食べてなかったわね」

 

ロック響「そう言われると…空腹感が来るね」

 

翼「猫の立花は大丈夫か?」

 

猫響「…少しお腹減ったかな?」

 

思い出して言うミューチェにロック響もお腹を摩り、翼も声をかけて猫響はそう返す。

 

見ていたR了子はふうむと顎を摩った後に…鼻をヒクヒクさせる。

 

R了子「この匂い…食い物か?」

 

音響「あっちから匂いがするよ!」

 

呟いた直後に音響は駆けだし、他のメンバーも慌てて続く。

 

しばらくすると…テーブルの上に大量のご飯と豪華に焼かれたお肉が置かれていた。

 

音響「ご飯&肉だぁああああああ!!」

 

ミューチェ「ちょ、響ッ!?」

 

ロック響&猫響「…ご飯…!」

 

それに音響は真っ先に飛びつき、ミューチェも慌てて続く中でロック響と猫響は目を輝かせ、猫響にいたっては耳はピクピク動き、尻尾も興奮してるのを示す様に揺れている。

 

R了子「全く、こらえ性のない奴だな(涎ダラー)」

 

翼「涎出てますよ桜井女史」

 

それを見て呆れてる感じに言うR了子だが翼が口の端から涎が垂れてるのを指摘する。

 

R了子「違うぞ。これは私の心の師匠である人のごちそうを目にした時の癖であって、一緒にいた事による条件反射だ」

 

モデルX「いや、その言い訳は苦しいと思うよ了子;」

 

モデルF「しかし、ホント食事を見ると俺的に羨ましい限りだぜ」

 

翼「そう言えば食べれないのか…いや、確かにその見た目では食べれないか」

 

言い訳する了子にモデルXがツッコミを入れてる隣で言ったモデルFのに翼は見た後に呟く。

 

モデルH「我々には不要だからな…」

 

モデルA「けど、気分としたらゴクリとなるのは分かるでしょ」

 

ミューチェ「あー確かに分かる。私も幽霊になってから食べれなかったから…」

 

その言葉にミューチェも出会う切っ掛けの奴のでもう1度食べられた時の感動を思い出しながらしみじみと同意する。

 

音響「美味しいー!」

 

猫響「…美味しい」

 

ロック響「うまうま…」

 

早速食べ始めてる3人にミューチェはちょっと残しといてよね!とミューチェが飛び、翼とR了子も続く。

 

 

 

 

ロック未来「食べてる時の響はホントにホッコリするね~」

 

猫未来「そうだね」

 

音未来「あの笑顔を見ると嬉しくなるよね」

 

そんな3人を見ながらこちらはほっこりしつつ食べていた。

 

無事に魔物の体内から脱出した響達、次に待ち受けているステージは…



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第六話~1-5氷結の浮遊魔神~

3人の響達が次に来たのは凍り付いた森であった。


無事に魔物の体内から出られ、置かれていた食事で気力を回復した響達…

 

ロック響「………寒い」

 

そんな彼女達は、氷で覆われた森に足を踏み入れていた。

 

雪が舞い、寒さがメンバーを襲う。

 

猫響「…寒すぎる…」

 

翼「まさか森が凍る程の寒さとはな…」

 

音響「猫の私、大丈夫?炬燵替わりにロックの私に炎を出して貰う?」

 

モデルF「え、俺の炎の弾丸だからマッチみたいな事…できるか?」

 

モデルH「こっちに聞くな」

 

がたがた震える猫響を心配してそう言う音響にモデルFはモデルHに聞いてそう返される。

 

猫響「で、できるの…?」

 

ミューチェ「出来るのならしてあげてくれない?」

 

R了子「ふむ……音の響、お前はトリコと言う漫画を知っているか?」

 

ガチガチ震えながら聞く猫響とミューチェに少し思案してR了子がそう聞く。

 

音響「あ、はい。お父さんが持っていたのを読みました!」

 

R了子「成程な…良し、ロック響、モデルFを使い…音響の顔近くスレスレか少し前の所に炎の弾丸を放て」

 

頷いた音響はR了子の口から出たのにえ?となる。

 

モデルF「おいおい、それ危なくねえか?」

 

R了子「仕方ないだろ。音で熱さを纏わせる為には近くにその対象のがないと纏わせられない感じだったからな…」

 

モデルP「成程、貴様がやりたい事はサウンドアーマーによる見えない防寒着か?」

 

そうぼやくR了子のにモデルPはそう聞くと頷かれる。

 

猫響「サウンドアーマー?」

 

ミューチェ「文字通り音の鎧ね。並大抵の攻撃は受け付けないのもそうだし…ああ、そう言えば口に含んだコーラので熱さから身を守るのを作ってたわね。その技の持ち主は…」

 

モデルX「今回は寒さから身を守るだからモデルFなんだね」

 

翼「ほぉ、そんな技があるのか」

 

説明するミューチェのに続いたモデルXのを聞いて翼は感嘆する。

 

ロック響「やってみる?」

 

音響「うん!猫の私のためにやってみる!」

 

聞くロック響に音響は頷く。

 

と言う訳で早速、2人は了子の言った事を開始し、最初は手間取ったが数回やって、なんとか暖房なサウンドアーマーを作り上げる。

 

猫響「あ、暖かくなった…」

 

ミューチェ「成功したわね。これならここでの活動も大丈夫ね」

 

ほっと安堵する猫響にミューチェは安堵する。

 

モデルF『火力調整するの大変だったぜ…』

 

ロック響「まぁ、温まれる温度に出来たんだから良いと思う」

 

音響「これで氷の森の中でも行動できるね!」

 

誰もが安堵した後に森の中を進み始める。

 

登って行く感じの様で足を滑らせない様にする。

 

R了子「ここにはウーと言うグリリアンの亜種とスカルフラワーと同じ特徴のフラ・ワラワスがいる。どちらともさっき言った2体のモンスターと攻撃方法が変わんないのが油断するなよ」

 

音響「はいッ!」

 

猫響「うん、分かった…」

 

解説を聞いて頷いた後に、早速現れたウーの氷の息吹を避けて3人は攻撃する。

 

続けての上からのフラ・ワラワスの攻撃も避けて撃ち倒して行く。

 

R了子「あ、そこ、一旦崖に向かってジャンプして戻ると宝箱が出るぞ」

 

翼「一歩間違えたら真っ逆さまだな…」

 

登ろうとする前にそういうR了子のに翼は下を見て呟く。

 

ロック響「んじゃあ私が」

 

音響「気をつけてね…!」

 

ロック響が名乗り出た後にモデルHとなってジャンプしてから浮かんでそのまま戻ると宝箱が出る。

 

R了子「うむ、モデルHは本当にこう言うのを楽にするな」

 

猫響「何が入っているのかな…」

 

猫響は宝箱を開けると…短剣とは装飾が違う剣が現れる。

 

R了子「これはクロスソードだな。重要アイテムを除いて最後の武器だな。こいつはアルファベットのLのような形の軌道を描いて飛んで行く奴で2連射できる。パワーアップすると威力が上がり、敵を貫通するが、弾速はパワーアップ前よりやや落ちるのがネックだ」

 

音響「Lの軌道って凄く使いづらいね…」

 

説明を聞いてそう呟く音響にそうだなとR了子は肯定しつつ…

 

R了子「だが、その分パワーアップした奴は当たれば複数回になる事がある。その最もな例が少し前のステージでのヒュードラが良い例だ」

 

翼「そう言う使い方もあるのか」

 

ミューチェ「まぁ、ヒュードラが複数のヒット箇所を持ってるからではあるけど…とにかく先に進みましょうか」

 

補足された事に翼が感嘆する中でミューチェが進む様に言い、3人は進んで行く。

 

ロック響「ホント滑らない様に進まないといけないのがいやらしいよね…植物だからモデルFので燃やせないし…」

 

音響「燃えたら落ちちゃうよね…」

 

モデルHの姿で攻撃しつつぼやくロック響に音響は困った感じに呟く。

 

R了子「ああ、そうだ。しばらく進むと氷の洞窟な場所に出る。そこでは急激に伸びてくる氷柱状の触手モンスターのアイシングと、盾で防御しながら大きく蛇行し飛んでくる騎士の亡霊のフライングナイトが現れる。フライングナイトは背後からの攻撃でしか倒せないから気を付けろ」

 

猫響「背後から攻撃しないと倒せないんだね」

 

ミューチェ「そこが面倒だけど、それ以外の脅威はないけど…この先にいるのよね…」

 

解説に猫響は顔を顰め、ミューチェは憂鬱そうに言う。

 

ロック響「いるって…?」

 

R了子「レッドアリーマー」

 

音響「あー……」

 

ミューチェの憂鬱のに答えたR了子のに3人は成程……と納得する。

 

R了子「ちなみにこの先の奴を戦い終えても第6ステージで2連戦もありえるし…2週目でまたも戦う事になるから…頑張れ」

 

モデルA「うーん、この投げやり;」

 

モデルF「戦えないといえな…;」

 

翼「まあかなりの苦戦のは確実だな…」

 

そう言うR了子のにやるしかないねと頷いた所でまぁ…とR了子はクロスソードを見る。

 

R了子「強化されたクロスソードならゲームではレッドアリーマーに有利だった筈だ。上空に向かうからな」

 

ミューチェ「あ、なるほどね」

 

つづけた言葉にミューチェも納得する。

 

R了子「とにかく相手が上空にいる時はクロスソードを投げたりしつつ、他ので当てられるなら攻撃するで良いだろう…まぁ、聞かれてるだろうけどな」

 

翼「そうだろうな…」

 

音響「あ、張るの忘れてました!」

 

そう言った了子のに翼も呻き、音響はしまったと頭を抱える。

 

R了子「こっちが言うのを忘れてたんだ。気にするな」

 

ミューチェ「相手が聞いていなかったら良いんだけどね…」

 

その可能性は低そうだけどと思いながら3人は魔物を倒しながら進むと…

 

???「待っていたぞ、3人の戦士よ」

 

声が聞こえて来て、3人は前を見るとレッドアリーマーが胡坐を掻いて座っていた。

 

ロック響「………よく冷たい所で座れるね」

 

モデルA「感想それ!?」

 

レッドアリーマー「実はと言うと少し冷たい」

 

モデルF「律儀に答えたぞこいつ!?」

 

音響「やっぱり冷たいんだ…」

 

猫響「と言うかなんで座ったの…」

 

それを見て述べたロック響のにモデルAがツッコミを入れると相手が律儀に答えたのにモデルFは驚き、冷や汗を流す音響の隣で猫響は呆れる。

 

レッドアリーマー「ふふ、主に待機するならば座ってが良いと言われてな」

 

モデルL「鬼なのあんたの上司」

 

モデルP「修行させてるのか」

 

翼「確かに寒さには強くなりそうだな…」

 

ミューチェ「いや、違うと思うわよ;」

 

答えられた事に誰もが戸惑いや呆れる中で了子だけは疑問を感じていた。

 

R了子「(()()()()()()()()()()()()?確かにそう言ったな…ゲームでは確かに奴は座って待っていたが…魔王と言うのはどうしてそう指示した?………まさか…いや、だが、小日向未来達を攫ったとなると…)」

 

レッドアリーマー「さて、魔王様の命令でお前達を殺させて貰うぞ」

 

ロック響「悪いけど、それは無理な相談」

 

猫響「…私達、未来たちを助けないといけないからこんなところで死んでられないの…!」

 

音響「だから此処であなたを倒します…!」

 

自分の立てた推測にR了子が考え込んでる間に飛び上がって言うレッドアリーマーにロック響はそう返し、2人も構える。

 

レッドアリーマー「では…ここを進みたければ我が屍を越えて行け!」

 

その言葉と共にレッドアリーマーは突撃する。

 

3人は避けた後にロック響はバスターを、猫響は短剣、音響はクロスソードを飛ばす。

 

飛んで来た攻撃にレッドアリーマーは避けようとしてクロスソードが命中する。

 

レッドアリーマー「ぬう!」

 

音響「了子さんの言うとおりやっぱりクロスソードはアリーマーに通用する…!」

 

猫響「ならこのまま押し切る!」

 

呻くレッドアリーマーにならばと攻撃をし続ける。

 

レッドアリーマー「舐めるでないぞ!」

 

それに対してレッドアリーマーは攻撃を避けながら音響へと攻撃を集中し、音響は慌てて横っ飛びする事で攻撃を受ける事を避ける。

 

ロック響「舐めてる気はないよ」

 

猫響「はあっ!」

 

そこをロック響の弾丸と猫響の短剣が放たれ、レッドアリーマーに炸裂する。

 

レッドアリーマ―「ぐあ!?」

 

音響「たぁああああ!!」

 

動きが止まった所をトドメと音響のクロスソードが突き刺さる。

 

レッドアリーマー「み、見事…お、お前達なら…」

 

それにレッドアリーマーは途切れ途切れに言葉を呟いた後に消滅する。

 

ロック響「お前達なら…?」

 

翼「何を言おうとしてたんだ…?」

 

そんなレッドアリーマーの最後の言葉に誰もが首を傾げる中でR了子だけは考え込んでいた。

 

音響「でもこれで先に進めますね!」

 

ミューチェ「ええ、ここのボスを倒せばステージはクリアよ…ってどうしたの了子?」

 

喜ぶ音響にミューチェは頷いた後に考えてるR了子に気づく。

 

R了子「ん?や、なんでもない…少し考え事をな…」

 

猫響「考え事?」

 

翼「どんな事を?」

 

返された事に翼が代表で聞く。

 

R了子「悪いがまだ話せん。憶測の域なのでな…」

 

ロック響「?」

 

ミューチェ「そう言えばもうすぐ雪崩が起きるわよね」

 

はぐらかすR了子のにどういう事だろうかと首を傾げているとミューチェが先を見て言う。

 

R了子「そうだな。ロック響、モデルHになっておけ。飛んでいれば巻き込まれないだろうが注意しろ」

 

ロック響「了解」

 

音響「私たちは私が音のバリアで足場作るからそれに乗って回避しよ」

 

猫響「うん……なんと言うか2人とも避けれる手段を持ってて羨ましいと心底思った」

 

指示するR了子にロック響は頷き、音響のに猫響は頷いてからそう呟く。

 

R了子「しかし、こっちはともかく、始祖と言う存在は変わってるな」

 

翼「確かに…。一体何人ぐらい居るのだ?始祖というのは」

 

ミューチェ「沢山いるとしか言えないわね。私でも知らない始祖が生まれてたりするし」

 

聞いた翼はミューチェの言葉にそうなのかと驚く。

 

その後は雪崩を避けながら一同は進んで行く。

 

ロック響「それで、ここのボスはどんな奴なの?」

 

R了子「名前はベールアロケン。氷の甲冑に身を包んだ魔人だ」

 

翼「氷の魔人か…」

 

猫響「攻撃に当たったらやっぱり凍るの?」

 

解説するR了子に猫響は質問する。

 

R了子「ああ、凍らせる弾を吐き出す。ただ、凍るだけでミスにはならないから良いが、腕をブーメランの様に飛ばしたりして来るからそれに当たったらミスになるから気を付けろ。後、遠目から見ると五体満足だが、近づいてバトルになると下半身が砕けて上半身だけになって浮遊する」

 

モデルL「下半身の意味ないわね;」

 

音響「足は飾りだからいらないんでしょうかね?」

 

ミューチェ「まぁ、そこは言及されてないから分からないけど、相手が空中を飛べるとなると大変になるわ。特にゲームだと使う武器によって弱点である頭になかなか当たらないって事態に陥るから」

 

補足するR了子の後半部分にモデルLはツッコミ、音響のにミューチェはそう言う。

 

翼「使用する武器の選択によっては苦戦するわけか」

 

猫響「そうなると斧とか真っ直ぐ飛ぶ槍とかは大変そうだね」

 

R了子「当てようとして近づいて氷の弾で動きを止められてミスなんてありえるからな…まぁ、お前等は飛べたり、音の壁で足場を作れるから問題ないだろうけどな」

 

ふむと顎に手を当てて呟く翼の後の猫響のに了子は肩を竦める。

 

ミューチェ「でもまずは雪崩エリアを突破しないとね」

 

音響「はい!頑張ります!」

 

元気よく返事した後に雪崩を越えて進んで行くと門とその前に立つ氷の像と思える魔物がいた。

 

ロック響「あれが…」

 

R了子「ああ、ベールアロケンだ」

 

音響「足、ありますね…って崩れた!?」

 

答えた了子の後に音響が言ってる途中でベールアロケンは目を光らせた後に下半身が崩れ落ちて浮遊する。

 

R了子「戦闘開始だ!なるべく距離を取れ!近づけば氷の弾に当たる確率が上がる!離れず近づかずだ!」

 

猫響「分かった…!」

 

翼「気を付けろ立花!」

 

翼の言葉を合図に3人はR了子に言われた通りにベールアロケンと距離を取りながらロック響はモデルHで上空を飛びながらバスターで頭を攻撃、音響と猫響は音の壁を足場にして空中を移動しながらベールアロケンが放つ氷の弾を避ける。

 

ベールアロケン「ぐぉぉぉぉぉぉ!」

 

ロック響「あぶなっ!」

 

伸ばして来た腕にロック響は避ける中で驚く事態が起こる。

 

なんと腕がさらに4本生え、同時に別々の方向へ伸ばして攻撃を仕掛けて来たのだ。

 

ロック響「あぶなっ!?」

 

猫響「腕が増えた!?」

 

音響「あわわわっ!?」

 

それに3人は慌てて避ける。

 

R了子「流石に原作通りにはしてないか…」

 

ミューチェ「まさか腕が増えた上に伸びるなんてね…」

 

翼「増えた腕に注意もしなければならないと言う事か!」

 

呻いてる間に3人は必死に避ける。

 

ロック響「っ!攻撃するタイミングがない!」

 

音響「わととと!?」

 

振るわれる腕にロック響は必死に考えて…今の自分は青銅の鎧状態になっているのを思い出し、距離を取りまくってモデルAとなってベールアロケンの頭を見る。

 

ロック響「ターゲットロック…」

 

そう呟いた後にバスターを左右に向け……そのまま発射する。

 

弾は左右に飛んで行き…急に軌道を変えてベールアロケンの顔に炸裂する。

 

ベールアロケン「!!!?」

 

音響「軌道が急に変わった…!?」

 

猫響「どういう事!?」

 

R了子「!そうか、ホーミングショットか!」

 

それに驚く面々の中で了子が気づいて叫ぶ。

 

ミューチェ「ホーミングショットですって…!?」

 

翼「そんな事が出来るのか!?」

 

R了子「ああ、狙いを定めればどんな角度でも狙った所へと向かう追尾弾…モデルAの使える技の1つだ」

 

驚くミューチェと翼に了子はそう返す。

 

音響「凄いねロックの私!…あれ?でもなんで今まで使わなかったの?」

 

猫響「確かに…なんで?」

 

ロック響「使いたかったけど、使えなかったから…だけど青銅なら複数初同時は無理だけど2発ぐらいなら打ち出せる感じだよ」

 

おお!と目を輝かせた後に首を傾げる音響と猫響にロック響は撃ちながら返す。

 

確かに2発撃った後の数発はそのまま飛んで行く感じで曲がっていない。

 

R了子「だが、発射できる数が少なくても勝算は出来た」

 

ミューチェ「これならアリーマーにも使えるわね」

 

ならばと音響と猫響はロック響へと向かおうとしていたベールアロケンの注意を引く攻撃をし続け、隙が出来た所をロック響がホーミングショットでダメージを与えていく。

 

受け続けたベールアロケンはだんだんと動きが鈍くなり…

 

ロック響「これで…!」

 

放たれた2発を受けたベールアロケンは目から光りを失った後に体中が崩壊していく。

 

音響「やった!倒した!」

 

翼「やったな!」

 

ロック響「やっぱ追尾弾って優秀だね」

 

バスターを回転させながらロック響は呟いた後に落ちていた鍵を拾い、ゲートが開く。

 

R了子「さて、次は1週目の正念場だぞ」

 

ミューチェ「みんな、頑張りましょう」

 

音響「はい!未来を取り戻す為にも頑張りますよ!」

 

気合を入れる音響にロック響と猫響を頷いた後に進む。

 

その中でミューチェは先ほどのR了子の反応が気になったのか彼女に近づく。

 

ミューチェ「ところでさっき何だったの?」

 

R了子「ん?考え事についてか?お前さんなら良いが、ほとんど憶測で正解かどうかも分からん奴だが…」

 

聞くか?と問うR了子にミューチェは頷く。

 

ミューチェ「ええ、聴かせて」

 

R了子「ああ…私が考えた事は…」

 

響達に聞こえない様に告げられた事にミューチェは目を見開く。

 

ミューチェ「それ…本当なの…!?」

 

R了子「憶測だがな…だが、そうでなければ小日向達を連れ去らう理由が思いつかん」

 

驚いて聞くミューチェにR了子はそう返す。

 

ミューチェ「(でも魔王はなんでそんなことを…?)」

 

R了子「とにかく、この事は確信するまであいつ等に話すな……躊躇しそうだからな……特に音の響がな」

 

考え込むミューチェへとR了子は念押しする。

 

ミューチェ「そうね。あの子は優しい子だから…」

 

R了子「(それに、もしこの仮説も合ってるのならば…求めているのも納得がいくからな…)」

 

悲痛な顔をするミューチェを見ながらR了子はまだ話してない()()()()()()()()()を思いながら追いかける。

 

 

 

 

向かって来る響達に魔王は無言で見ていた。

 

魔王「もうすぐ一周目も終わりが近いか…」

 

背もたれに体を預けながら魔王は呟く。

 

あれから部下の言葉が頭に引っかかり続けていた。

 

魔王「(…楽しんでいるか…)」

 

今だに離れないその言葉に魔王は仮面を外してから目元を覆う。

 

魔王「(……何故だ?何故私はそう思っている…そう感じている…)」

 

思うな……思うな……と思う程、脳裏に響く言葉は大きくなって行く。

 

ガン!!

 

苛立った魔王は立ち上がった直後に壁に頭突きを入れる。

 

レッドアリーマーA「ど、どうしました魔王様!?」

 

レッドアリーマーB「大きい音がしましたが!」

 

魔王「…大丈夫だ。なんでもない」

 

音を聞きつけて慌てた様子で来る2人のレッドアリーマーに仮面をつけ直しながらそう返す。

 

レッドアリーマーA「そ、そうですか…」

 

レッドアリーマーB「何もないのなら良いですが…」

 

魔王「それより奴らがもうすぐ此処に来る。準備をせよ」

 

戸惑いながらそう返す2人に魔王は指示する。

 

2人は不安そうに魔王へとで、では…と頭を下げて部屋を出る。

 

魔王はふうと息を吐いてから玉座に座った後に手を見る。

 

そこには頭突きをした際に少し出たので拭った血が付いていた。

 

魔王「はぁ……はぁ……」

 

その血を見る事で思い出してしまう記憶……それを顔を激しく振って拭った後に落ち着かせようと目を閉じ、眠り出す。

 

魔王「(■■……私は……)」

 

自身の愛した者を思い浮かべながら意識を落として行くのであった。

 

ついに城へと足を踏み入れる響達。

 

無事に攻略できるのか…



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第七話~1-6魔界村の魔王~

ついに城へと辿り着いた響達。彼女たちに魔界村の王が牙をむく。



寒いステージを突破し、響達は魔王城へと足を踏み入れた。

 

ロック響「ついに来たね」

 

音響「うん!やっと着いた…魔王城!」

 

猫響「ここにいるんだね魔王が…」

 

各々に呟いた所で了子が前に出る。

 

了子「とにかく1週目だから魔王との対面は先だろう。とにかく今はこのステージと次のステージのボスを倒す事に集中しろ」

 

音響「はいっ!」

 

翼「それで…いきなりか…」

 

注意する了子に音響が頷いた後に翼は少し離れた所で待機しているレッドアリーマーを見る。

 

猫響「いきなりレッドアリーマー…」

 

R了子「そう言えばいきなり連戦ので最初のはスタート地点からすぐ近くだったな」

 

うへぇとぼやく猫響にR了子は思い出して呟く。

 

ミューチェ「ならまずはあいつを倒さないとね」

 

ロック響「だね」

 

3人はそれぞれ武器を構えて駆け出すとレッドアリーマーはそのまま飛び去って行く。

 

あれ?と誰もがその行動に戸惑う中でとにかく追いかけようと進む。

 

モデルP「…む?少し待たれよ」

 

ロック響「モデルP?」

 

音響「どうかしたの?」

 

待ったをかけるモデルPに誰もが首を傾げる中でモデルPは自分を使う様に言い、ロック響は言われた通りモデルPでロックオンする。

 

その後にあ…と声を漏らした後に上る梯子のすぐそばを指す。

 

ロック響「あそこに宝箱が隠されてる。もしかすると探索(シーク)の魔法で出現させられるかも」

 

翼「探索(シーク)の魔法か。それなら…」

 

音響「私の出番だね!」

 

ようし!と気合を入れてボウガンを装備してからシンフォギアで技を出す様に集中して魔法を発動する。

 

すると宝箱が出現し、ロック響が開けるとマゼンタのライブメタルと水色と白のライブメタルが出て来る。

 

ロック響「モデルKとモデルC。これで全員揃った」

 

モデルK「やーと出られたわ」

 

モデルC「ふええ、響さん会えてよかったです~」

 

音響「やったね、ロックの私!」

 

猫響「こうやって見ると皆個性あるね」

 

ロック響に近づくライブメタル達を見ながら猫響はそう述べる。

 

モデルX「僕達はモデルZのオリジナルの記憶にある人物たちを元に作られたからね」

 

モデルZ「だから各々に性格も能力も違いがある」

 

翼「これでロックの立花はフルパワーを出せるようになったのか?」

 

モデルL「それがそうでもないのよね…」

 

え?と言葉が漏れた猫響と翼に了子が理由を説明する。

 

了子「確かに全員は揃ったが、こっちの立花はダブルロックオン…2つのライブメタルを同時使用をしてこそさらなる力を発揮する事が出来る。だが、現状では1つずつしか使用できない現状では今のこっちの立花はオールラウンダーのままだ」

 

猫響「そうだったんだ…」

 

ミューチェ「そうなると3つ使うAXZも無理ね…色々と駆使して戦わないといけない訳ね」

 

腕を組んでミューチェはぼやいた後に進むのを再開し、首だけのコッカトリスに驚きながらも撃退する。

 

モデルA「雑魚キャラ扱いだから楽に倒せたね!」

 

音響「首だけだったのが驚いたけど」

 

R了子「ここではあいつは障害物と考えればいいぞ」

 

成程と納得しながら今度は降りるとレッドアリーマーがいたが1体目と同じ様に飛び去って行く。

 

R了子「……妙だな」

 

ミューチェ「なんで全員飛び去っているのかしら?」

 

その行動にR了子とミューチェは疑問を感じる。

 

モデルX「……2周するから、戦うのはその時か…もしくはもう作り出せないんじゃないのかな?」

 

ロック響「作り出せない?」

 

翼「どういうことだ?」

 

出て来た言葉に誰もが首を傾げる中で了子だけ理解したのか納得してる。

 

R了子「モデルXが言いたいのはだ。戦うであろうレッドアリーマーの意思や性格が2週目でそのまま復活するかどうか分からないからぶつからせる事を魔王は恐れてるのかもしれない…と言う事だな」

 

モデルX「そんな感じだよ。性格があったのを考えるとその可能性さえなければさっきの2体は響達と対峙してる筈だ」

 

音響「ようするに…二週目に温存しているって事ですか?」

 

首を傾げて聞く音響にそうかもしれないとモデルXは自信なさげに返す。

 

モデルX「情報が少ないから俺も断言できる自信がない。その可能性がありうるとしか言いようがないんだ」

 

モデルA「まぁ、確かにそうだね。僕達が現在知れてる事は本当に少ないもんね」

 

翼「確かにそうだが…改めて言われると我々は決められたルートを進んでるだけで相手の事を知らな過ぎるな…」

 

うーーむと唸る翼に音響もつられて唸る。

 

音響「確かに未来を連れさった人って以外全然知らないですね…」

 

猫響「目的さえも私達を消す以外知らないもんね」

 

言えば言う程考え込みそうになってる所をR了子が手をパンパンさせる。

 

R了子「考えるのは魔王自身に対峙してからにしろ。この先には別の魔王がいるんだからな」

 

ロック響「ん、了解」

 

音響「どんな魔王なんですか?」

 

そう言ったR了子に音響は手を上げて聞く。

 

R了子「ゲームで言うならかつて魔界を支配していた大魔王アスタロト。レーザーを放ったり、炎を吐く攻撃をして来る。頭部以外にダメージが行かないから頭部を積極的に狙え…ちなみにこの次の1週目ラストのステージにも登場する」

 

翼「かつての支配者がボスなのか…」

 

ミューチェ「まぁ、魔界村って大魔王以上の奴があっさり出たりするけどね」

 

呟いた翼のにミューチェは呆れた様に呟く。

 

モデルK「そうなのかい?」

 

R了子「うむ、ここの元ので言うなら超魔王に魔帝が出るぞ」

 

猫響「魔帝…大魔王、帝より下なんだ…」

 

モデルZ「だが、それだけ魔帝と言う奴は強敵と言う事か?」

 

ええ…と呆れる猫響の後のモデルZのにR了子は頷く。

 

R了子「ああ…とにかく今はアスタロトの対処だ」

 

ミューチェ「ええ、そうね」

 

先の事より目の前のと言うR了子に誰もが頷いた直後、話し合いが終わったのを待っていたかのように赤いコートを羽織り、頭以外にお腹に目と口がある存在が現れる。

 

モデルM「あれが大魔王アスタロト!」

 

モデルH「まさに異形とも言える者だな…」

 

音響「魔王に相応しい姿だね…」

 

アスタロトにそれぞれ述べた後にアスタロトはお腹の口から火炎放射を放つ。

 

猫響「来るよ!」

 

モデルF「戦闘開始だぜ!」

 

それに3人は避けた後に散らばって攻撃を開始する。

 

ロック響はモデルPのままクナイを投げ、音響は短剣、猫響は槍でアスタロトの顔を狙う。

 

アスタロト「ぐおお!?」

 

翼「良いぞ!このまま押し切れ!」

 

そのまま攻撃を仕掛ける3人だったが変化が起こる。

 

アスタロト「う、おおおおお!!」

 

うめき声をあげるとアスタロトの腕がブルブル震えた後に人間と変わらない形だった手が怪物の顔に変わる。

 

モデルA「うえ!?」

 

音響「手が怪物に!?」

 

変貌に誰もが驚く中で腕の顔からも炎が放射される。

 

ロック響「あぶな!」

 

ミューチェ「やっぱり強化されてるのね!」

 

すぐさま避けた後に顔を攻撃するがアスタロトは先ほどとは打って変わり、ダメージを受けた様子を見せずに目からレーザーを放つ。

 

モデルX「効いてない!?」

 

R了子「どうやら変えて来たか…」

 

翼「もしやあの両手が変化したのに弱点が変わったのか?」

 

それ採用と早速ロック響がクナイを投げ飛ばし、クナイは両腕に突き刺さるがアスタロトは平然と攻撃をし続ける。

 

モデルF「そこでもねえのかよ!」

 

猫響「それじゃあ一体何処に…っ!」

 

アスタロト「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

焦る中でアスタロトが腕と腹の口から同時に火炎放射、頭からレーザーが同時に飛んで来る。

 

それにより音響と猫響は当たってしまい、ピンチになる。

 

その時、咄嗟に避けた際に投げたクナイがアスタロトの腹に命中する。

 

アスタロト「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

すると先ほどまで微動だしなかったアスタロトは悶えだす。

 

R了子「!腹だ!奴の腹を狙え!!弱点はそこだ!」

 

音響「腹だね!」

 

猫響「了解!」

 

指示に3人はそれぞれの武器で同時に攻撃を仕掛ける。

 

防ごうとレーザーを放つアスタロトへ音響は止めと槍を突き刺す。

 

アスタロト「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

もだえ苦しんでいたアスタロトは断末魔をあげるとその身が砂となって四散して行く。

 

ロック響「ふう…2人がアウト手前だったから危なかった…」

 

音響「ギリギリだったね…」

 

猫響「ホントだね…」

 

それぞれ座り込む中で鍵が落ちて来たので音響が手に取ると、今までと違い、猫響と音響の体に鎧が再び装着される。

 

モデルF「お、今回は復活したな」

 

モデルP「敵からの温情か…はたまた…」

 

翼「聞いてみないと分からないな…」

 

次への扉を見ながら3人を息を飲んで立ち上がって進む。

 

次に待ち受けているのは…



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第八話~1-7猫魔帝~

さらに城の中を進む響達に魔王と超魔王が襲い掛かる。



魔王アスタロトを撃破した響達。

 

次のステージへと踏み入れた所で宝箱が現れる。

 

R了子「そう言えばこのステージ最初の所で宝箱現れたな」

 

音響「これには何が入っているんですか?」

 

確か……と言おうとしてその前にロック響が宝箱を開ける。

 

すると鎧が現れる。

 

ロック響「あ、ラッキー」

 

猫響「これでまた強化されるね」

 

ミューチェ「この場合、ロック響が来たら魔法を使えるわね」

 

モデルX「もしかすると僕達の必殺技が使える様になるかもしれないね」

 

おおとなってから呟いたミューチェにモデルXがそう言う。

 

翼「必殺技?」

 

モデルZ「ああ、この世界に来てから今まで出せなかったが、黄金の鎧で魔法を出せる様になるのならば、それと同じ様に俺達も必殺技を出せるかもしれないって事だ」

 

ロック響「んじゃあ知る為にも私が取って良い?」

 

呟いた翼にモデルZがそう答える中でロック響が確認を取る。

 

音響「私はいいよー!」

 

猫響「私や音の私は一度受けたから鉄だし良いよ」

 

んじゃあとロック響は受け取って黄金の鎧になる。

 

そして集中するとモデルPだったのでロック響の周囲にバリアが張られる。

 

ロック響「良し、バリアが張れるから必殺技が使える」

 

翼「やったなロックの立花」

 

モデルX「だけど油断しないように行こう。ずっと先だが、強力な気配を感じる」

 

グッと手を握り締めるロック響と翼にモデルXはそう注意する。

 

了子「きっとアスタロトに超魔王ネビロスだろうな」

 

音響「ネビロス?」

 

モデルC「それがここのボスなんですか?」

 

その通りだと首を傾げた音響の後に質問したモデルCのを肯定して了子は解説する。

 

R了子「全身が緑色で弱点はアスタロトと共通してるがアスタロトよりも攻撃が強力で太く長く伸びる炎や巨大なレーザーを放ってくる」

 

モデルZ「さらに油断できない相手と言う事か」

 

ミューチェ「恐らくさらに強化されているでしょうね」

 

先程のアスタロトを思い出して言うミューチェに3人も真剣な顔で頷く。

 

モデルA「とにかくボスの所に向かおう!」

 

音響「うん!早く未来たちを助けないとね!」

 

気合を入れて登るとコッカトリスの顔が襲い掛かる。

 

ロック響「あぶなっ!」

 

咄嗟に避けた後にモデルAでにチェンジして連続で撃ち抜いて倒す。

 

R了子「言い忘れてたがコッカトリスの頭が5体出て来るから気を付けろ」

 

猫響「…それ、多くない?」

 

翼「妨害を目的としてるからだろうか…」

 

そう解説するR了子のに猫響は呆れ、翼はそう呟く。

 

モデルM「注意して行くのを忘れるなって言う元ネタの製作者の忠告じゃねえか?」

 

音響「あー、なるほどー」

 

元になった魔界村のから考えて言うモデルMにありえそうと音響が納得してる間に上る。

 

ロック響「……2匹目、狙いづらい所にいてるの…」

 

モデルA「優しくないな…」

 

登った先で丁度ジャンプする事で届く足場の所の壁にいるコッカトリスを見てロック響とモデルAはぼやく。

 

ミューチェ「これは難しそうね…」

 

音響「二段ジャンプで届く所にって当てるのが大変ですね」

 

モデルH「いや、簡単に倒せるぞ」

 

うーんと唸る音響にモデルHはそう返す。

 

翼「む?どういうことだ?」

 

モデルH「私の特徴を忘れてないか?」

 

R了子「ああ、確かにお前なら簡単に行けるな」

 

首を傾げる翼だったがR了子は納得して理由を言う。

 

R了子「こいつを使えば上に飛んでそのまま届かない距離で攻撃できるから対処は簡単だ。攻撃も普通に避ければ良いし」

 

ロック響「ああ…」

 

猫響「確かに…」

 

なんとも言えない顔をした後にモデルHでロックオンしたロック響は飛び上がってバスターで攻撃してコッカトリスを倒し、道を確保して飛び移る。

 

R了子「ちなみに3匹目はこの上にいるから次の足場に移ったらジャンプして攻撃する様に」

 

音響「なるほどー」

 

次のについて解説する了子に音響は早速次の足場に飛び移った後言われた通りにジャンプして見えたコッカトリスを短剣を投げて攻撃して首を伸ばしてきた所で撃退する。

 

ロック響「ホント、知ってる了子さんいると楽だね」

 

R了子「褒めるがいい。それとパフェも奢ればなお良し」

 

ミューチェ「パフェって…」

 

音響「好きなんですか?」

 

そう呟くロック響に返した了子のにミューチェは呆れ、音響が聞く。

 

R了子「ああ、特に母が作るパフェは最高だ。尊敬する師も食べてない日はないからな」

 

翼「そんなに美味なのか…」

 

ロック響「おじゃました時に出して貰ったのを食べたけどあれは確かに最高だね」

 

そう返したR了子のにロック響も肯定してどんなのだろうと音響はゴクリとなる。

 

モデルH「おい、宝箱を見つけたぞ」

 

そんな面々へと猫響と共に先行していたモデルHが呼びかける。

 

一方の猫響は宝箱を開けると鎧が出て来た。

 

猫響「鎧だ。これで青銅になるね」

 

そう言って猫響は鎧を取って青銅にする。

 

音響「やったね、猫の私!」

 

モデルF「これで音の響だけが普通のだな」

 

R了子「確かこの先にももう1つ出て来るな…」

 

音響「それにも鎧入っているんですか?」

 

分からんと返されたのに音響はえーとなる。

 

R了子「実際武器を1週目で取れるの全部持ってるからな…」

 

ミューチェ「あー被るかもしれないわね」

 

モデルK「そうなるとマジシャンって奴が出て来る可能性もあるって事かい」

 

まぁ、進んでからだなと言う了子のにメンバーは進む。

 

ある程度進んで振り返ればあると言う指示に振り返ると確かに宝箱はあった。

 

猫響「ドキドキするね…」

 

早速、音響が開けるが出て来たのはマジシャンで避けれずに放たれた魔力弾で……オットセイになる。

 

モデルA「まんまオットセイになった!?」

 

R了子「ああ、これもそのまんまか」

 

音響オットセイ「アウ?」

 

首を傾げてから自分の姿に驚く音響オットセイだったがこれはこれでとテレビであったオットセイの芸の真似をする。

 

R了子「楽しんでるな…」

 

ミューチェ「未来、死んでないかしら…」

 

別世界のは楽観的だなと思うR了子の隣でミューチェは心配する。

 

 

 

 

音未来&ロック未来「か、可愛すぎる」鼻血ダラー

 

猫未来「だ、大丈夫?」

 

ちなみにミューチェが懸念していた未来達は2人は可愛さに鼻血を流すと言う結果であった。

 

 

 

 

元に戻った後に上に上るとコッカトリスが左右で挟み撃ちする様に首が伸びていた。

 

ロック響「右は任せて」

 

音響「じゃあ手伝うよ!」

 

猫響「私は左を」

 

すぐさま戦う相手を決めてそれぞれ攻撃を仕掛ける。

 

火炎弾や首伸ばしを避けながらコッカトリスを倒して行く。

 

ロック響「えっと、道は…左か」

 

道が見えないのでモデルPを使ってサーチしてロック響は左のコッカトリスが生えていた壁を見る。

 

音響「でも壁だよ?…ってええええ!?」

 

言われた場所に近づきながら言っていた音響は突如壁が崩れたのに驚く。

 

その先には梯子が見える。

 

R了子「ああ、これは仕様だ。んで登った先ではゴーストが出て来るぞ。宝箱もあるが出てるのは偽物でミミックと言う魔物だ。本物は1匹目のミミックの下を通ると出て来る」

 

翼「そこを抜ければボスなのか?」

 

解説するR了子に翼は聞く。

 

R了子「そうだな。進んだ先にアスタロト、そしてその後にネビロスが現れる。つまり連戦だ」

 

モデルK「めんどくさい組み合わせね」

 

猫響「だとしても此処を抜けないとね」

 

頷き合った後に梯子を上る。

 

登った響達に幽霊たちが襲い掛かる。

 

ロック響「これ、うたずきんや切ちゃんいなくて良かったなと思った」

 

音響「あー怖がりそうだもんね」

 

それを見て攻撃しながら呟くロック響に音響も攻撃しながら同意する。

 

ミューチェ「おっとっと…こっちにも来るわね」

 

R了子「無意識に生きてる奴らに向かってる感じかもな」

 

響達以外に自分達にも向かって来るゴーストにミューチェは避ける隣でR了子が避けながら冷静に分析する。

 

翼「はっ!」

 

ゴースト「ぎゃー!」

 

向かって来たのに何時の間にか貰っていたのか短剣で切り裂く。

 

モデルP「おみごと」

 

翼「この程度の敵なら今の私でも倒せる!」

 

むん!と短剣を振るって向かって来るのを切り払う。

 

その間に猫響は箱を開けると鎧が出て来て、それを取って黄金になる。

 

猫響「もうすぐ抜けれる…!」

 

登り切った後に見えたルートへと足を踏み入れるとゴーストたちは消える。

 

ロック響「お、消えた」

 

ミューチェ「って事はもう少し進めば…」

 

それに3人は頷いた後に警戒して進み…

 

アスタロト「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

雄たけびを上げながらアスタロトが現れる。

 

しかも前のステージで見せたオリジナルの第2形態の姿でだ。

 

音響「いきなり第2形態!?」

 

R了子「いや、これはこれでありがたいと思うぞ。流石に最初の姿で第2形態になられたらネビロスも合わせて3連戦になりえそうだからな」

 

驚く音響にR了子がそう言う。

 

ミューチェ「それもそうね。弱点も多分さっきと同じだろうし」

 

猫響「ならさっきとやるべき事は変わりないね」

 

戦いの開始とばかりの火炎放射とビームを避けてアスタロトの腕へと猫響は槍を投げ、音響はボウガンで攻撃し、ロック響もモデルAとなって連続射撃で続く。

 

腕に当たるとアスタロトは苦しそうに呻く。

 

翼「やはり弱点は変わってないようだな」

 

モデルP「ならばこのまま攻め込むのが一番だな」

 

ロック響「だね」

 

弱点は変わってないのを確認して攻撃をし続け、これで!とホーミングショットで両腕を貫くとアスタロトは断末魔をあげながら消滅していく。

 

???「ぐははははははははは!!」

 

R了子「出て来るぞ。超魔王ネビロスが」

 

注意と共にアスタロトのいた場所から全身が緑色の魔物が現れる。

 

猫響「あれが超魔王ネビロス…」

 

ネビロス「貴様らが勇者か!どんな奴かと思ったらまさか女とはな。くく、アーサーよりも花々でなかなかいい身体をしてるな」

 

身構える響トリオを見てネビロスはくくくと笑う。

 

モデルL「…ねえ、どことなくセクハラオヤジに見えるんだけど」

 

R了子「おかしいな。確かそんな感じではなかったと思うんだが…」

 

ミューチェ「バグなのかしら?」

 

ジト目をしてるだろう口調で言うモデルLのにR了子とミューチェは首を傾げる。

 

 

 

 

レッドアリーマー「あの、魔王様、なぜネビロス様はああなったんでしょうか?;」

 

魔王「ネビロスの人格をランダム設定にしたらあれになったのだ…」

 

なんでランダムに……と冷や汗を掻いて問う2人のレッドアリーマーに魔王はんーと唸ってから…

 

魔王「色んな性格の魔王が居るからどれが良いか迷っちゃって…」

 

悪戯がバレた時の様な子供みたいな返しにレッドアリーマー2人は困った様に唸るしかなかった。

 

 

 

 

R了子「とにかく弱点は最初のアスタロトと同じだからへん…げふん、ネビロスをささっと倒せ」

 

翼「もしかしたら強化されてるかもしれないから気をつけろ」

 

ロック響「そこは思ったから大丈夫だよかみなりさん」

 

風鳴だ!と言うのを背に3人は動く。

 

アスタロトよりも長い火炎放射や巨大なビームを避けながらネビロスに攻撃して行く。

 

ネビロス「ぬお!なかなかすばしっこい奴らだ!特に猫耳な女は猫耳は伊達ではないな!」

 

猫響「猫耳言うな!」

 

攻撃しながらそう言うネビロスに猫響はふーと怒りながらダメージを与えて行く。

 

ネビロス「ぬお!?」

 

音響「たぁあ!」

 

続け様に音響の攻撃が炸裂した後にネビロスは後ずさる。

 

ネビロス「くく、やるな女ども」

 

ロック響「どうも、んでどうせあるんでしょ第2形態とか」

 

翼「とっとと出したらどうだ?」

 

さっさと出したらと言う2人にネビロスは笑う。

 

ネビロス「くかかかか!良かろう!そんなにみたいのなら魅せてやろう!」

 

モデルH「来る様だな」

 

音響「一体どんなのかな」

 

身構える響達にネビロスは目を輝かせた後に全身を黒い闇で包み…

 

ネビロス「これが我が新たな姿よ!!」

 

咆哮と共に…緑色の猫っぽい姿になる。

 

それには響達は目を点にする。

 

 

 

 

レッドアリーマーズ「「……………魔王様……」」

 

魔王「……………」

 

あの姿もランダムなんですか?と何とも言えない顔で自分を見る2人の部下に魔王は冷や汗を流しながら顔を逸らす。

 

 

 

 

ネビロス「どうだ!これぞ我が新たな姿よ!恐ろしいだろう!」

 

R了子「それはギャグで言ってるのか?」

 

ミューチェ「別に怖くはないわね…」

 

がははと笑うネビロスにR了子とミューチェは冷めた目で言う。

 

ネビロス「そう言っていられるのも今のうちだ!」

 

その言葉と共にネビロスが腕を振るうと…爪の先から斬撃が飛ぶ。

 

射線上にいたロック響は慌てて一緒にいた猫響を抱き抱えて避ける。

 

ロック響「あぶな」

 

ネビロス「どうだ!この触れたら服も破ける斬撃は!」

 

モデルA「言うとこそこ!?」

 

翼「破廉恥な…」

 

ニヤッと笑って言うネビロスにモデルAはツッコミ、翼は目を鋭くさせて睨む。

 

ロック響「とにかくとっとと黙らせるに限るよ」

 

猫響「そうだね。とっととブッ飛ばそう」

 

早速顔を攻撃するが微動だにせず、斬撃を飛ばして来る。

 

ネビロス「ふはは!かゆい程度で効かんわ!!」

 

音響「それならこれならどう!」

 

笑うネビロスに何時の間にか後ろに回り込んでいた音響が尻尾を掴む。

 

ネビロス「何!?」

 

音響「たぁああああああああ!!」

 

驚いているネビロスを音響は勢いよく振り回す。

 

ネビロス「尻尾が!?猫の尻尾だけにそこまで頑丈ではないから尻尾がぁぁぁ!!」

 

猫響「尻尾って大きな神経入ってあるから敏感なんだよね…」

 

その光景にうわぁ…と猫響は自分の尻尾を抑える。

 

音響「飛んでけぇえええええええ!!!」

 

ネビロス「ぎゃああああああああああああ!?」

 

勢いよく振り回して外へと投げ飛ばし…

 

キラーン☆

 

ネビロスはそのまま消えて行った。

 

ロック響「消えて行っちゃったね…」

 

モデルF「ってか、これで倒したに入って良いのか?」

 

音響「あ、鍵あった!」

 

呟くロック響とモデルFの後に音響が最初にネビロスが現れた場所を指す。

 

確かに鍵があり、倒した扱いで良いんかいとモデルFは呻く。

 

とにかくクリア扱いならばと早速、音響が拾う。

 

その瞬間…周囲が歪みだす。

 

モデルC「な、なんですかこれ?」

 

R了子「2周目突入のだろうな」

 

猫響「やっと2周目か…」

 

歪みだす空間を見て呟いたR了子のを猫響はめんどくさそうにぼやく。

 

ロック響「2週目で必要な武器を手に入れるんだよね?」

 

R了子「ああ、女神の腕輪だな。もう1つの名前としてプリンセスの腕輪があるがな」

 

ミューチェ「それをゲットしないと無限ループなのよね…」

 

困った様にぼやかれた後に光りに包まれる。

 

 

 

 

魔王「…二周目に入ったか」

 

そんな響達を魔王は呟いた後に後ろに振り返る。

 

そこには魔界村には合わない機械の者達がいた。

 

魔王「奴らの処刑、頼んだぞ」

 

その言葉に全員が頷いた後に転送で消えていく。

 

魔王「ここからが本番だ。覚悟するがいい」

 

腕を組んで魔王はそう呟く。

 

1週目を終えた響達。

 

2週目で待ち受けているのは…



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第九話~2-1 2人の機械の鳥人~

再び最初の地点に戻った響達。そこに待ち受けていたのは魔界の住人ではなく、機械の存在であった。


ロック響「と言う訳で最初のステージに戻って来たね」

 

モデルH「墓場が最初のステージとはな…」

 

音響「早く突破してお城に行かないとね!」

 

気合を入れて進みだした3人だが…現れた者達にえ?となる。

 

今まではゾンビなどが出て来たのだが…行く手を遮るのは機械のロボットであった。

 

R了子「なんだと?」

 

翼「ロボットだと…?」

 

モデルX「あれは…メカニロイド!?」

 

モデルZ「なぜメカニロイドが!?」

 

現れたのに誰もが戸惑う中でモデルXとモデルZが驚きの声をあげる。

 

2人のにミューチェと音響は前に弓美が見せてくれた彼らの元になったロックマンXとゼロが出るゲームを思い出してあっと声をあげる。

 

音響「なんでロックマンXのゲームの敵キャラが!?」

 

ミューチェ「分からないけど、これは慎重にならないといけないわね…」

 

険しい顔をしてミューチェが呟いた後にヘルメットをかぶった足が生えた丸い物体が口から弾丸を放つ。

 

ロック響「おっと」

 

猫響「よっと」

 

それを軽く避けた後にロック響はモデルAを使い、バスターで攻撃して倒す。

 

音響「とりゃぁあああああ!!」

 

続け様に音響が飛んで来る飛行型メカニロイドを短剣で倒して行く。

 

了子「数は多いが、倒す事は難しくないな」

 

翼「そのようだな…はっ!」

 

それを見て呟く了子の後に翼は慣れないボウガンで攻撃する。

 

しばらく進み、大波を避けて密林に辿り着く。

 

音響「このまま突っ切ろう!」

 

うんと猫響とロック響が頷いて進もうとした時…

 

モデルH「!下がれ!!」

 

突然のモデルHの警告に3人は戸惑ったが殺気にすぐさま後ろに下がると3人が通過しようとした所に何かが着弾する。

 

誰もが見上げると…そこには2体のロボットがいた。

 

1体は全身の主な色が紫色の顔がワシの人型ロボット、もう1体は全身が緑色で腕が翼となっており、先ほど着弾したのを放ったであろうビットが変形して足になる。

 

モデルX「イーグリード!?」

 

モデルZ「なぜ奴がここに!?」

 

ミューチェ「もう一体は…?」

 

紫の人型ロボットを見て驚くモデルXとモデルZの後にミューチェはもう1体を見て確かどこかで…と思った後に音響があっと声をあげる。

 

もう1体のロボットは弓美が見せてくれたライブメタル達が出るロックマンZXに出るボスの内の1体…

 

音響「えっと確か…ハイボルト…そう!ハイボルト・ザ・ラプタロイド!」

 

モデルH「ハイボルト…かつて見たイレギュラーに似てるが…どうも奴を見ると気に食わん」

 

手をパンとさせる音響のを聞きながらモデルHは不愉快そうに呟く。

 

翼「だがなぜその二人が此処に…!?」

 

誰もが戸惑う中でイーグリードとハイボルトは突進して来る。

 

それに3人は慌てて避ける。

 

モデルA「状況から考えてこいつ等がコッカトリス代わりのボスかもね!」

 

猫響「一週目と違うようにこの二人を配置したのかもしれないね」

 

突進をし続けるハイボルトとイーグリードにめんどくさいとぼやいていると着陸したイーグリードは右腕を変形させた後に竜巻を放つ。

 

音響「うわわ!?」

 

思わず腕でガードするが後ろに吹き飛ばされるだけで鎧が剥がれると言うのは起きなかった。

 

ミューチェ「そう言えば、イーグリードのあのストームトルネードってただ相手を後ろに飛ばすだけでダメージとかはなかったわね…」

 

モデルX「ああ、モデルZのオリジナルの記憶でもそうらしいね」

 

猫響「それってこの魔界村じゃ意味ないんじゃ…」

 

思い出して言うミューチェとモデルXのに猫響が呆れるが…

 

R了子「!音響、ジャンプしろ!!」

 

直後、R了子の警告に音響は咄嗟にジャンプし…後ろからハイボルトの分離した脚部ビットから放たれたビームが通り過ぎる。

 

モデルP「竜巻で注意を引き、もう1体が奇襲をかけると言う事か」

 

翼「なかなかのチームワークだな」

 

それを見て呟くモデルPのに翼は厄介だなと顔を顰めているとイーグリードは空高く飛び上がり、ハイボルトが翼と脚部を変形させ、レーザーサイトを展開する。

 

ミューチェ「来るわよ!」

 

モデルH「ビーム攻撃だ!避けろ!!」

 

その言葉と共にハイボルトは4対のレーザーを放ち、ロック響がモデルHとなって2人を抱き抱えて上空に逃げる。

 

その際、突撃して来たイーグリードのを避けると共に猫響がカウンター気味に斧を投げつけ、レーザーを放った事で硬直していたハイボルトの顔に炸裂させる。

 

ハイボルト「!!!?」

 

猫響「レーザー後は無防備になるのか…!」

 

悲鳴をあげるハイボルトにならばと斧を投げ続けて攻撃する中で後ろからイーグリードが攻撃を仕掛けてるのにロック響は気づいて避けた後にその背中に音響が短剣で攻撃を仕掛ける。

 

イーグリード「!?」

 

音響「たぁあああ!!」

 

追い打ちと短剣から持ち替えた槍で攻撃し、続けざまに槍を背中に受けたイーグリードは地面に墜落する。

 

ハイボルトは怒った様に金切り声をあげると脚部をビットにして猫響を狙う。

 

猫響「おっと」

 

飛んで来るビット攻撃を次々と避けて行く。

 

その隙を見逃さず、ロック響はモデルHとなってダブルセイバーを構える。

 

ロック響「隙を見せすぎ!」

 

ざん!!

 

その言葉と共にハイボルトをX字に両断する。

 

イーグリードもその胸に音響がトドメと投げた槍が突き刺さる。

 

ハイボルト&イーグリード「!!!!?」

 

火花を散らし、2体は断末魔をあげながら爆発四散する。

 

音響「これで1ステージ目クリアだね!」

 

モデルX「…………」

 

ロック響「?モデルX…」

 

喜ぶ音響の隣でモデルXは飛んで行きイーグリードがいた場所を見る。

 

悲しげに見ているモデルXに音響はあっと思い出す。

 

イーグリードは元々モデルXとモデルZのオリジナルであるエックスとゼロと同じイレギュラーハンターで仲間であった。

 

だが、とある理由から敵対して戦う事になってしまった。

 

モデルX「イーグリード…俺ではないとはいえ…また、あなたを倒す事になるとは…」

 

モデルZ「エックス…」

 

音響「モデルXさん…」

 

悲しげに呟くモデルXに音響も悲しくなる。

 

その時だ、ロック響の懐からモデルGが飛び出す。

 

意思もないモデルGが動き出したのにロック響が驚いている間にイーグリードの残骸の前に飛んで行くと輝き出す。

 

R了子「なんだこれは?」

 

ミューチェ「これは一体…」

 

起こりし現象に誰もが驚く中でモデルGから複数の星が飛び出した後にイーグリードの残骸を包み込む。

 

輝きがさらに強まって誰もが目を閉じた後に収まるのを見て目を開けて、驚く。

 

さっきまでイーグリードの残骸があった場所に1つのライブメタルが浮かんでいた。

 

見た目はモデルHに近いが左右の部分が鳥の翼型になっており、緑色の部分が紫、額の赤い部分が緑、黄色の部分が赤、白い部分が黄色とイーグリードを感じさせるカラーリングであった。

 

ロック響「あんた…誰?」

 

ライブメタル「初めましてだな。俺は翼のライブメタル、モデルEだ……久しぶりだなエックス、ゼロ」

 

モデルX「あなたはイーグリードか!?」

 

モデルZ「驚き過ぎる事だろ」

 

音響「イーグリードさんがライブメタルに…!?」

 

近寄って名乗り上げるモデルEに音響が驚いてる間にロック響は手元に戻って来たモデルGを見る。

 

ロック響「新しいライブメタルを生み出した…もしかして、命の星?」

 

翼「命の星?」

 

猫響「なにそれ?」

 

ミューチェ「アンパンマンって言う作品に出る星で、物や食べ物に命を宿らせる星なの」

 

呟きに知らない2人が聞くとミューチェが簡単に説明する。

 

翼「そんなのがあるのか…」

 

猫響「それで命が宿ってライブメタルになったの…?」

 

R了子「ああ、しかしあのモデルGは命の星と同じ力を秘めてると言う事か?」

 

驚きを隠せない2人の隣でR了子は呟く。

 

その間に音響が鍵を見つけて拾い上げる。

 

音響「鍵、見つけたよ!」

 

その後に扉が開く。

 

モデルA「こうなると僕達が戦って来たイレギュラーやオリジナル達の方のレプリロイドが現れるかもね」

 

R了子「おそらくな…」

 

ミューチェ「やれやれ、随分変わった二周目になりそうね…」

 

渋い声で言うモデルAにR了子も同意し、ミューチェはぼやきながら扉を潜る。

 

2週目は波乱万丈な始まりとなり、次に待ち受けているのはなんだろうか…



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第十話~2-2 大海の巨大魚とタコとイカ~

次のステージに進んだ響達に待ち受けていたのは、海上ではなく、海の中であった。


第1ステージをクリアした響達。

 

次なるステージである海に辿り着いた、

 

ロック響「また船の上を通って海へか…」

 

猫響「また不運発動させないようにしないとね」

 

うーんと唸るロック響鬼に猫響はげんなりしながらぼやく。

 

ホントにねと誰もが思いながら船に足を踏み入れると……目の前に大波が見えた。

 

モデルH「……最初からこう言うのがあるのか?」

 

ミューチェ「……なかったわね。一周目では…」

 

猫響「と言うかこれ、ヤバいよね」

 

初めて見るので問うモデルHにミューチェは唖然しながら返す中で迫る大波に誰もが慌てる中で…飲み込まれる。

 

波に揉まれながら誰もが慌てる中……息が出来る事に気づく。

 

ロック響「あれ、苦しくない?」

 

モデルL「ロックオンしてないのに…」

 

音響「な、なにこれ!?」

 

戸惑うロック響だが、音響のすっとんきょんな声に顔を向ける。

 

目に入ったのに誰もが驚く。

 

音響「海の中にステージがある!」

 

猫響「ええ!?」

 

確かによく見ると陸路の様に道が続いており、所々に魚の魔物やメカニロイドが動いている。

 

モデルX「どうやらこのまま進むしかないようだな」

 

R了子「しかも考えるからに、水中を得意とするレプリロイドと…」

 

ミューチェ「フォルスロイドがいるかもしれないわね」

 

翼「一体どんなのが出て来るのだろうか…」

 

呟いたR了子とミューチェのに翼は呟く。

 

モデルX「可能性としてありえるのは……レプリロイドならランチャー・オクトパルドが来るかもしれない」

 

ミューチェ「フォルスロイドならルアール・ジ・アビスロイドかレグアンカー・ザ・ゲルロイドかしらね……」

 

猫響「後者の二つはよく分かんないけどオクトパルドってもしかして蛸?」

 

候補をあげる2人のでモデルXのに猫響は聞く。

 

モデルZ「その通り、オクトパルドはタコ型レプリロイド。銃火器で全身を武装し、狙った獲物は決して逃さないスナイパーで誘導魚雷であるホーミングトーピードを特殊武器として持っていて、他に触手で渦を発生させて相手を引き寄せ、相手のエネルギーを奪い取るエナジードレインも持ってやがる」

 

ミューチェ「こっちが言ったルアールは見た目はチョウチンアンコウで疑似餌の部分が人魚みたいになってるの。疑似餌が氷の攻撃を使ったり、本体が口からミサイルを放つの。レグアンカーは見た目はクラゲで錨状の触手を持っていたわね…」

 

ロック響「改めて聞くとどっちとも厄介な武器持ちだね」

 

解説するモデルZとミューチェのにロック響はめんどくさそうにぼやく。

 

音響「そう言えば水中でもこの武器って使えるのかな?」

 

猫響「あ、確かに」

 

思い出して言う音響に猫響は試しに短剣を使うとちゃんと使えた。

 

R了子「まぁ、魔界村に変わらんから武器も変わらん感じの様だな」

 

ミューチェ「もし使えなかったら詰んでたわね」

 

確かにと同意した後に3人の響は進む。

 

水中なのでジャンプが少しゆっくりな所があるがモデルLを使ったロック響や音を使っていつも通りにする音響のお蔭で危なげなく進んだ。

 

すると宝箱が目に入る。

 

音響「あ、宝箱だ」

 

猫響「どうする?開ける?」

 

鎧だったらまだ青銅の音響と猫響のどちらかを黄金に出来る。

 

ただし外れであったら恥ずかしい恰好になるだろう。

 

ミューチェ「これは悩むわね…」

 

魔物を撃退しながらどうするか悩んでいたが、考えていたのが悪かったのか攻撃の一部が宝箱に当たる。

 

あ、と誰もが声を漏らした後に宝箱が開き…鎧が出て来る。

 

音響「鎧だ!」

 

猫響「これでどっちか黄金に出来る」

 

ほっと安堵した後にどっちが取ると言う猫響に音響はうーんと唸り…

 

音響「猫の私、取ってみる?」

 

良いなら取るよと勧められたので猫響は取って黄金になる。

 

モデルF「しかししばらく歩いたよな…」

 

翼「ボスまでまだまだあるようだな…」

 

何時着くのやら…と翼がぼやいた時…

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

モデルM「うお!?」

 

音響「な、なに!?」

 

突然の揺れに誰もが驚いて警戒してると前方の地面から何かが盛り上がって来る。

 

R了子「門が見えない所を見て、中ボスか……!」

 

ミューチェ「なにか出てくるわよ!」

 

誰もが身構えると砂を噴き上げてそれは姿を現す。

 

それは巨大な機械魚であった。

 

しかも頭の先には人魚の様なロボがくっ付いている。

 

モデルL『機械の…魚!?』

 

ミューチェ「あれは…ルアールよ!ルアール・ジ・アビスロイド!」

 

猫響「来るよ!」

 

現れたのにミューチェが叫ぶと、巨大魚の方のルアールが咆哮した後にルアールの疑似餌がツララを放って来る。

 

それを避けた後にロック響が本体である魚の方に攻撃をするがダメージを受けた様子がない。

 

ロック響「っ、こいつも弱点探せってパターンか…!」

 

音響「早く探さないと!」

 

疑似餌を攻撃して見るもダメージはある様だが大したダメージになってない。

 

その間に魚の口が開いて大型ミサイルが出て来て3人に向けて放たれる。

 

3人は慌てて避けると後ろで爆発して爆風が来る。

 

モデルA「あぶな……」

 

翼「今のはギリギリだったな…」

 

その爆風に翼は冷や汗を流すがR了子だけは違っていた。

 

R了子「あのミサイル……使えるな」

 

猫響「え?」

 

ミューチェ「使うって…どう使うの?」

 

モデルZ「成程、そういう事か……奴が発射する前に攻撃して爆発させろって事だ」

 

呟きに対して戸惑う猫響やミューチェにモデルZが察して言う。

 

あー……そう言えばそう攻略してたっけとミューチェも思い出して呟く。

 

音響「なるほど!それじゃあ早速…!」

 

実行に移ろうとするが疑似餌がそうはさせないと攻撃するタイミングでツララを放って響達は避ける。

 

猫響「っ!やっぱりそう簡単にさせてくれないみたいだね」

 

ミューチェ「あの疑似餌部分をなんとかしないとね……」

 

モデルE「なら痺れさせるか切り離すのはどうだ?」

 

呻くミューチェにモデルEがそう提案する。

 

音響「短剣で斬ってみます?」

 

ロック響「こっちがセイバーで斬るのもありだよ」

 

R了子「良し、どっちかが隙が出来たら疑似餌のケーブルを切り裂け」

 

聞く音響とロック響にR了子がそう指示する。

 

猫響「じゃあ私が囮になるよ」

 

そう言って飛び出す猫響にルアールの疑似餌はツララを放つ。

 

ツララは猫響をジワジワと追いつめる様に放っていく。

 

そのまま動きを制限する様にしてから魚の方が口を開いて行き…

 

ロック響「そこ」

 

音響「たあっ!」

 

猫響に夢中になっていた事で接近していた2人の響にルアールの疑似餌は繋がっているケーブルを斬られる。

 

そのままミサイルを出そうとしてる魚の口にモデルXになったロック響が狙いを定め…

 

チャージバスター!

 

チャージした銃弾を放ち、放たれようとしていたミサイルに着弾。

 

ロック響「離れるよ」

 

音響「はい!」

 

すぐさま猫響も回収して一同は遠くまで退避すると共に…

 

ドカァァァァァァァァン!!!!

 

ルアールは爆発四散する。

 

R了子「強い武器も間違えれば自分の脅威になるの実例だな」

 

翼「確かにな…」

 

その様子を見て呟くR了子のに翼は深く同意する。

 

モデルP「これで先に進めるな」

 

ミューチェ「この先はどんな風になってるのかしら」

 

立ち塞がるのがいなくなったので一同は進む。

 

しばらくして進んでいると複数の竜巻が壁の様に立ち塞がっていた。

 

ロック響「何これ?」

 

猫響「沢山の竜巻?」

 

なんだろう?と首を傾げながら近づこうとし……

 

モデルF「!後ろに下がれ!」

 

突然の警告に3人は後ろに慌てて飛び退るといた地点にミサイルが着弾する。

 

音響「ミサイル!?」

 

驚いていると上からタコの人型ロボットが現れる。

 

モデルX「ランチャー・オクトパルド!」

 

猫響「と言うことはもう一体も居る筈……!」

 

誰もが警戒してると先の地面から砂が吹き上がると共に回転しながら触手の先が錨となったクラゲのロボットが現れる。

 

ミューチェ「あの姿は…!」

 

翼「どうやら話に出ていたもう一方のレグアンカーが来たみたいだな」

 

立ち塞がるタコのレプリロイドとクラゲのフォルスロイドに3人は構える。

 

オクトパルドは肩からミサイルを放ち、レグアンカーは氷の龍を放って来る。

 

猫響「うわっ!?」

 

飛んで来るのにそれぞれ避けた後にオクトパルドは今度は触手の先端から別のミサイルを放つ。

 

モデルZ「あのミサイルは追尾性能付きだ!当たらない様に気を付けながら破壊しろ!」

 

音響「はいッ!」

 

指示にレグアンカーのに注意しながらオクトパルドの追跡ミサイルを破壊して行く。

 

するとオクトパルドは自身を回転させ、レグアンカーは体のスクリューを回転させる吸い寄せる渦巻が出来る。

 

モデルX「距離を取るんだ!」

 

ロック響「言われなくても!」

 

猫響「わかってる!」

 

渦巻を発生させる2体から離れ、治まるのと同時に攻撃を仕掛ける。

 

オクトパルド&レグアンカー「!!」

 

ロック響「今度はこっちの番!」

 

翼「一気に畳みかけるんだ!」

 

音響「はい!はぁあっ!」

 

そのまま一気にオクトパルドに一斉攻撃をかけて行く。

 

オクトパルド「!!!?」

 

それによりオクトパルドは最後に受けた短剣ので倒れながら爆発四散する。

 

R了子「これでレグアンカーだけか」

 

ミューチェ「一体だけとはいえ油断しないようにね」

 

相方を倒された事でレグアンカーは氷龍を複数作り出して自分に攻撃させない様に攻撃を放ちまくる。

 

音響「うわっと!?」

 

猫響「必死になってるね」

 

それを避けながら猫響は見えた攻撃の隙間からレグアンカーへと向けて短剣で攻撃する。

 

放たれた短剣のはレグアンカーの目に命中し、攻撃が止まる。

 

ロック響「!今だ!」

 

出来た好機にロック響はモデルFとなって突撃して右腕を叩き付ける。

 

メガトンクラッシュ!!

 

叩き付けられた一撃にレグアンカーは叩き付けられた所から爆発四散し、バラバラになって行く。

 

ロック響「ふう…」

 

翼「これで2ステージ目クリアか」

 

落ちた鍵を見て翼は呟く中で音響が拾う。

 

モデルZ「これで確定だな。2週目はレプリロイドとフォルスロイドが相手になるみたいだな」

 

モデルE「その間に要となる腕輪を手に入れないといけないって訳か」

 

音響「大変な二周目になりそうだね…!」

 

R了子「そうだな。ここからの攻略に関してはモデルXとモデルZ、モデルEにミューチェの知識がメインになるだろうからな」

 

気合を入れる音響にR了子はそう言う。

 

猫響「それでまた新しいライブメタル誕生するのかな?」

 

モデルA「今回はしてなかったけどね」

 

首を傾げてモデルEの時を思い出して呟く猫響にモデルAはそう返す。

 

モデルH「誕生する裁定についてはモデルGが関わってるからな…」

 

ミューチェ「今回はしない方向みたいね」

 

ロック響の持つモデルGを見ながらホントどう言う理由で選んでるのかしら…と呟いた後に次へのステージの入り口を見る。

 

R了子「とにかく次のステージだな」

 

翼「うむ、そうだな」

 

第2ステージを突破した響達。

 

次なる第3ステージで待ち受けているのは…



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第十一話~2-3火炎獅子と火炎象に蜂~

また溶鉱炉と塔へと足を踏み入れた響達。そこで待ち受けているのは……



第3ステージに足を踏み入れた響達。

 

第2ステージと違い、変化はない様に見える。

 

ロック響「特に変化はないみたいだね」

 

音響「見た感じそうだけど…」

 

モデルZ「だが、前のステージの様に中間にボスが配置されてる可能性があるな」

 

周りを見渡して1週目と変わんないのに少し安堵するがモデルZの言葉に気を引き締める。

 

R了子「そうなるとどういう奴が出るかで苦労させられそうだな」

 

ミューチェ「予想ならどんなのが出て来ると思う?」

 

聞いて来たミューチェにモデルXが代表で答える。

 

モデルX「中ボスとして、これまで出て来たレプリロイドを考えて、バーニン・ナウマンダーが来る可能性があると思う。バーニン・ナウマンダーは大きい身体の象型レプリロイドで鼻からオイルをまき散らして腕から発射する火の玉で炎上させて来るんだ」

 

猫響「あーそれはこのステージにピッタリなやつだね」

 

特徴を聞いて嫌な顔をする猫響にコンベアーじゃないだけまだマシかなとモデルXはそう返す。

 

モデルF「とにかく進むしかねえ!前進あるのみだ!」

 

翼「うむ、そうだな」

 

早速進みだす音響達は注意しながら進んで行く。

 

ロック響「それにしても…前来た時より熱いと感じるのは気のせいかな?」

 

音響「そう言えば確かに…」

 

ミューチェ「まさか噴火が近づいていて後ろに溶岩迫ってきてたりして…なーんて流石にないわよね」

 

汗を拭いながらそう言うロック響に音響も言われて気づき、ミューチェのに顔を青くして振り返る。

 

ただ、どうやら溶岩が迫っているのはないようだ。

 

噴火ので溶岩接近と言うのはないでホッと安堵の息を吐いたがなぜ熱くなっているか疑問を持つ。

 

モデルA「もしかしてバーニン・ナウマンダーか炎の使う奴のせいで温度が上がってるとかかな?」

 

猫響「あーなるほど…」

 

推測するモデルAのに合ってそうだと思っていると最初にレッドアリーマーと戦った場所に辿り着く。

 

辿り着いたが誰もいない様に見える。

 

モデルK「これは上から来る感じかしら?」

 

モデルM「上から来るぞ気を付けろな感じか!」

 

音響「いやまさか…ってあぶない!」

 

2人の会話を聞いて思わず見上げた音響が慌てて2人を掴んで前へ飛び、他の面々も続くといた場所に溶岩が降りそそぐ。

 

モデルF「あぶなっ!?」

 

R了子「あのままだったら溶岩によってミスになってただろうな…」

 

ミューチェ「助かったわ響」

 

音響「いえいえ~」

 

ドシーン!

 

照れる音響だったが離れた場所に何かが落ちて、響達は思わずこけかける。

 

なんだなんだ!?と落ちた所を見ると巨体な象型ロボットがいた。

 

モデルX「ナウマンダー!」

 

音響「いきなり!?」

 

ドゴーン!

 

慌てて構える中でナウマンダーの横の地面が吹き飛ぶと何かが現れる。

 

それはライオンの様な二足歩行ロボットで各部から火が噴き出している。

 

ミューチェ「あれは…フィストレオ・ザ・プレデトロイド!?そうだった…あのフォルスロイドも炎だからいてもおかしくないんだった…」

 

猫響「どういう奴なの?そのフィストレオ・ザ・プレデトロイドは」

 

顔を抑えるミューチェに猫響は聞く。

 

ミューチェ「覚えてる限りは各部のバーニアを利用して攻撃する独自の拳法、霊央拳って言うのを使うらしいわ」

 

モデルF「拳法だ~?」

 

翼「一体どんな拳法なのだ?」

 

翼の問いに答えようとしたミューチェだがその前にフィストレオが右腕のバーニアから火を噴かせると共に体のバーニアも展開して勢い良く突進して来る。

 

慌てて左右に避けるとフィストレオの突進したルートから火柱が迸る。

 

ミューチェ「ああいう感じよ!」

 

ロック響「科学と合わさった奴だな…」

 

音響「でも拳法で負けるわけにはいかないよね」

 

むふん!気合を入れる音響だが待ていとR了子が止める。

 

R了子「今の状態を忘れるな。一度でも当たれば鎧は無くなって、もう1回当たればミスになるんだ。格闘戦に持ち込むのは悪手だ」

 

猫響「あ、そうだったね」

 

翼「まあ負けたくない気持ちはわかる。同じ拳を使う相手ならば戦ってみたいのはな」

 

そう言った後にナウマンダーがオイルを飛ばして来る。

 

モデルX「それにナウマンダーもいるからね」

 

音響「はいッ!ナウマンダーの弱点はなんですか?」

 

避けながら音響は助言を乞う。

 

モデルX「オリジナルは彼の鼻をブーメランカッターを使って切り離してたから斬撃系のを当てれば使えなく出来る筈だ」

 

ロック響「なら、私だね」

 

翼「フィストレオ・ザ・プレデトロイドの方は?」

 

ミューチェ「確か顔が弱点だったわね」

 

モデルZ「それと、鼻を斬り飛ばしたらモデルEを使え」

 

モデルE「お、俺の初陣と言う事か」

 

弱点を聞いてどう動くかを決めてからそれぞれ別れる。

 

音響「たぁッ!」

 

猫響「はあッ!!」

 

フィストレオの顔を目掛けて短剣やボウガンで攻撃を仕掛ける音響と猫響にフィストレオはバーニアを使って巧みに避ける。

 

避けてる合間に火炎弾を放って来る。

 

音響「よっ、はっ!」

 

猫響「てい」

 

こちらも当たるかと避けて行き、攻撃を仕掛けるが拳法の使い手と言われるだけあって動きが身軽で当たり難い。

 

ミューチェ「これは苦戦しそうね…」

 

身軽なフィストレオにミューチェが呻く中でロック響の方はナウマンダーの鼻を両断し、炎の玉を避けて優勢に戦っていた。

 

するとナウマンダーは飛び上がって踏み潰そうとする。

 

ロック響「ウィング~リ~ベルタ~テム~モデルE~ロックオ~ン!」

 

それに対してロック響はモデルEを使い、紫色で背中に翼を展開して飛び上がって避ける。

 

ドシーン!!!

 

避けられたナウマンダーの踏み潰しは揺れを起こし、思わず音響と猫響は倒れない様に踏ん張る中でブースターを使って突進していたフィストレオはバランスを取れずに倒れ込んでしまう。

 

R了子「今だ!」

 

猫響「はあぁっ!!」

 

音響「たあああっっ!!」

 

ナウマンダーの踏み潰しのミスで出来た好機を見逃さず、猫響と音響はフィストレオの顔へと短剣やボウガンの矢を投げ飛ばす。

 

投げ飛ばされた短剣やボウガンの矢はフィストレオの顔に突き刺さる。

 

フィストレオ「!!!!?」

 

顔中に短剣と矢が刺さった事でフィストレオは断末魔をあげながら爆発四散する。

 

ナウマンダー「!?」

 

ロック響「逃がさないよ」

 

逃げようとするナウマンダーへ向けてロック響は右腕のバスターで狙いを定め…

 

ストームトルネード!!

 

強力な羽が混ざった竜巻を放ち、ナウマンダーは竜巻に飲まれると羽がナウマンダーの体を切り裂いて行く。

 

ナウマンダー「!!!?」

 

ドカーーーーン!!!

 

それによりナウマンダーも火花を散らして爆発四散する。

 

ロック響「うっし」

 

音響「やったー!」

 

喜んだ後にふうと息を吐く。

 

ロック響「流石に連戦となるときついね」

 

翼「そうだな。少し休むか?少し先に進んでになるが…」

 

R了子「確かに休むなら次の溶鉱の塔の最初らへんが良いだろう。熱いからな」

 

提案する翼に乗っかったR了子のに確かにと響達は先を進んで少し休む。

 

その際にロック響がモデルLを使って氷龍を回りに飛ばして自分達を冷やすと共に敵を近寄らせない様にする。

 

ロック響「あー…熱かった」

 

音響「ふぃー…」

 

猫響「涼しい…」

 

ふうと息を吐いた後に先を見る。

 

ロック響「あれが中ボスだったから、次は何が来るんだろう?」

 

モデルZ「場所を考える限り、空を飛ぶレプリロイドとフォルスロイドが相手になるかもな」

 

ミューチェ「どんなのが来るのかしら」

 

うーむと誰もが唸る。

 

R了子「とにかく、1週目の芋虫じゃない分、大きさによっては苦戦するだろうな」

 

モデルA「だよね。あれは大きいし、攻撃方法も分かってたもんね」

 

音響「うんうん、簡単だったよね」

 

モデルAのに音響は同意した後に十分急速出来たので進みだす。

 

途中、蜂型のメカニロイドが襲い掛かって来たが、なんとか撃退していく。

 

猫響「はっ!」

 

R了子「しかし蜂が多いな…次の相手は蜂か?」

 

モデルZ「ハチか…」

 

襲い掛かって来るのを倒して行く中でR了子の呟きにモデルZが反応する。

 

翼「何か気になる事でもあるのか?」

 

モデルZ「俺のオリジナルがイレギュラーハンターだった時、蜂のレプリロイドがいた。そいつを思い出した」

 

気付いた翼の問いにモデルZはそう答える。

 

それにモデルXも気づく。

 

モデルX「エクスプローズ・ホーネックの事だね。確かにこれだけハチのメカニロイドがいると彼がいる可能性がありえるね」

 

音響「どんな攻撃をするの?」

 

モデルZ「パラスティックボムって言う小型のハチ型爆弾だな。自分の前方に無数にばら撒くのと誘導式の2つの使い方をして来る……後は針を使った突進をして来るな」

 

問いに対してモデルZは知識からそう返す。

 

猫響「一体はその蜂のだとしてもう一体は何かな?」

 

ミューチェ「えっと…確かハチ型のがいた様な……いない様な……」

 

うーーーーーーーんとミューチェが唸っている間にボスステージへと辿り着く。

 

すると複数のハチ型メカが襲い掛かって来る。

 

ロック響「!この!」

 

ホーミングショット!

 

モデルAに変えてホーミングショットで全て撃ち抜いた後に上空からハチ型のロボットが2体降りて来る。

 

モデルZ「やはりホーネックか!」

 

R了子「もう1体はなんだ?」

 

ミューチェ「思い出した!カイゼミーネ・ザ・ワスプロイドよ!」

 

猫響「カイゼミーネ・ザ・ワスプロイド?」

 

現れたのにホーネックとは違う奴に対してミューチェは叫ぶ。

 

出て来た言葉に猫響は警戒しながら促す。

 

ミューチェ「今は付けてないけど巨大な武器コンテナから多彩な攻撃を仕掛けてくるフォルスロイドよ!腹部が弱点だけど針の所からビームを放ったりするから気を付けて!」

 

ロック響「なら、飛べる私がホーネックのを撃ち落とすよ」

 

そう言ってモデルHに変えて飛び上がる。

 

音響「それじゃあ私達は…!」

 

猫響「カイゼミーネの方をやろう」

 

決め合った後に放って来たカイゼミーネのビームを避ける。

 

複雑に空中を飛ぶカイゼミーネにフィストレオとは別に厄介だなと猫響は呻く。

 

猫響「あいつの弱点って何かないの?」

 

音響「そこんとこどうなんですかミューチェさん!」

 

ミューチェ「ごめん!腹部以外の弱点は覚えてないの!」

 

アドバイスを乞う2人だが返って来た事にうわぁとなる。

 

その間もカイゼミーネはビームを放って来る。

 

翼「っ!」

 

音響「あっ、大丈夫ですか猫の私の方の翼さん!」

 

ビームをギリギリ避ける翼に音響は慌てて聞く。

 

翼「大丈夫だ。立花たちはやつに集中しろ!」

 

猫響「分かった」

 

そう言われてカイゼミーネを見る。

 

ホーネックと戦うロック響はボムを対処しながらダメージを与えていく。

 

R了子「こちらも飛べる分、有利に動けているな」

 

ミューチェ「でも油断はしないよう気をつけて」

 

ロック響「分かってる」

 

注意にそう返しながらロック響は思いついたのかホーネックの周りを飛びまわる。

 

動き回るロック響にホーネックは狙いを定めて誘導式のハチを放つ。

 

それに気づいたロック響は飛び回り、2人と戦っていたカイゼミーネの方へと飛んで行く。

 

カイゼミーネ「!?」

 

ロック響「ほいっと」

 

ギリギリすれ違う様にカイゼミーネの横を通り抜けたロック響を追いかけていたハチはそのままカイゼミーネに炸裂する。

 

カイゼミーネ「!!!!!?」

 

翼「なるほど!

 

音響「凄いよロックの私!」

 

チャンスとふらつくカイゼミーネに音響は黄金鎧だからファイヤードラゴンの魔法を放つ。

 

カイゼミーネ「!!?」

 

火竜に飲み込まれたカイゼミーネはそのまま燃やし尽くされる。

 

猫響「これでまず一体」

 

ミューチェ「後はホーネックだけ!」

 

味方を攻撃してしまった事で戸惑いを見せるホーネックに猫響が斧を投げて怯ませた所を音響が炎の槍に音を乗せて…

 

ボイスジェットランス!

 

通常よりも速く槍を飛ばす。

 

ズド!!

 

ホーネック「!!?」

 

それによりホーネックは墜落し、ガクガクした後に腕をパタリと落とす。

 

モデルZ「倒したみたいだな…」

 

翼「かなりの相手だったな…」

 

誰もがふうと息を吐く中でモデルZはホーネックを見る。

 

モデルZ「これでこいつも解放されたな…」

 

猫響「え?」

 

出て来た言葉に猫響は呆気に取られる。

 

モデルZ「こいつは元々、俺やモデルXのオリジナルと同じ平和を守るイレギュラーハンターだった。襲う為に作られたんじゃない」

 

音響「じゃあなんで敵に?」

 

その言葉にモデルZは少し黙り…

 

モデルZ「…俺の代わりに当時の黒幕に操られた奴に改造された…」

 

モデルX「その時はパーティの招待でゼロが呼ばれる筈だったけど、多忙だったから彼が代わりに行き…」

 

翼「なるほどな。それでか…」

 

悲しい顔で翼はホーネックを見る。

 

守る者が破壊する者にされてしまった事に防人である翼にとって心を痛めるのは十分であった。

 

するとモデルGロック響から飛び出して輝き出す。

 

モデルA「え、今度は反応した!」

 

ミューチェ「…もしかしてロックマンと関りを持つのに反応するのかしら?」

 

モデルX「後は信頼関係もあると思う。ミューチェの言った通りならオクトパルドやナウマンダーにも反応してたはずだしね」

 

ホーネックへと近づくモデルGを見ながらミューチェは推測を述べて、モデルXが付け加える。

 

完全に近づいたモデルGはイーグリードの時と同じ様に強く輝いた後にホーネックを包み込む。

 

光りが収まった後には見た目はモデルZに似てるが黒い所を黄色に、緑色の所を黒くし、下部分の左右に蜂をイメージした白と薄紫色の針の装飾が追加されたライブメタルが浮かんでいた。

 

モデルB「私はモデルB…お久しぶりですゼロ隊長」

 

モデルZ「……俺はオリジナルじゃない。だが、平和の為にその力を貸せ、モデルB」

 

ロック響を見てからモデルZへと言うモデルBにモデルZはそう返す。

 

音響「良かったね!モデルZさん!」

 

モデルZ「ああ…それにしても……なんでBなんだ?お前の場合はEかHじゃないか?」

 

音響の返しながらモデルZはそう質問する。

 

モデルB「いえ、Bが合ってると無意識に思いまして」

 

R了子「頭文字被りしない為だな」

 

ミューチェ「メタいわよ;」

 

そう答えたモデルBのを聞いてメタイ事を言うR了子にミューチェはツッコミを入れる。

 

(日本国外版だとホーネックは英名でブラスト・ホーネットと言う名前になっているのでBにしておりますby鳴神ソラからのメッセージ)

 

その間にホーネックがいた場所にあった鍵をロック響が拾う。

 

ロック響「あ、そう言えばさ…」

 

音響「ん?なに?」

 

何か思い出したロック響に音響は聞く。

 

ロック響「次って1週目だと魔物のお腹の中だったけど…2週目も同じなの?」

 

猫響「……あ」

 

翼「そう言えば…」

 

言われて思い出した一同はなんとも言えない顔をする。

 

モデルL「なんと言うか…自ら入るのって…」

 

モデルF「気が進まねえよな…」

 

モデルH「狭い所で揺らされるよりかはマシだと思うぞ」

 

ミューチェ「でもあの中はねぇ…」

 

誰もが気が乗らない状態で進んで行くと…機械化した巨大魔物がいた。

 

ロック響「……見事にメカメカしいのになってるな…」

 

猫響「これも二週目ならではなのかな…?」

 

音響「これは不気味だね」

 

誰もが警戒しながら開いた巨大魔物の体内へと突入する。

 

中で待ち受けているのは……

 

R了子「…しかし、これ、倒した後の出口は…」

 

ミューチェ「言わないで…」

 

翼「…腹を斬ってでればいいのでは?」

 

猫響「…この話一周目でもしなかった?」

 

ちなみに突入直前でこんな会話があったとさ…



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第十二話~2-4鋼鉄の犰狳(きゅうよ)と犀~

魔物の体内へ入り込んだ響トリオ、そこで待ち構えていたのは武人と防壁であった。


機械化した巨大魔物の中へ突入した響達。

 

途中進んでいるとグイグイと前に行くのに気づく。

 

ロック響「あ、下がベルトコンベアーだ」

 

音響「私たち以外に岩とか乗ってるね」

 

前を見ると音響が言った様に岩があり…

 

ガガガガガガガ!!

 

岩を粉みじんにしてるミキサーなのが目に入った。

 

モデルM「何かに飛ばないとミンチよりひでぇのになるぞ!?」

 

翼「だが何処に…!」

 

誰もが慌てて周りを見渡して、上に足場があるのに気づく。

 

モデルH「あの足場に飛び乗れ!」

 

ロック響「了解!」

 

猫響「わかった!」

 

指示に3人はその足場に乗ってふうと息を吐いた後に先を見る。

 

見えたミキサーの後ろに溶鉱炉が見えた。

 

モデルL「砕いた岩とかを溶鉱炉に溶かす感じなのね」

 

ミューチェ「もし落ちてたら最悪だったわね…」

 

誰もがゴクリと息を飲んだ後に見えた足場を注意しながら進んで道中襲い掛かって来る魔物やメカニロイドを倒して行く。

 

ロック響「ホント工場みたいな感じだね…」

 

翼「そうだな。一週目の面影がほとんどないな」

 

モデルA「だけど棘が無くなるのは良いんじゃない?安全な足場に乗ってたらギュウギュウ詰めになってたし」

 

呟いた翼は確かに……と1週目の時を思い出して同意する。

 

ミューチェ「あ、上に通路見つけたわよ」

 

するとミューチェが先の通路を見つける。

 

その通路を進んで行くと…宝箱がぽつんとあった。

 

ロック響「罠だね」

 

猫響「罠だよね」

 

音響「罠……かな?」

 

不自然に置かれてる宝箱に罠じゃないかと流れる中で音響だけは首を傾げる。

 

モデルB「流石にあれは不自然過ぎでしょ」

 

モデルE「何かありますって表現してるよな」

 

ミューチェ「もしかしてこの通路も罠とか」

 

その言葉に誰もが警戒する。

 

音響「…なにも起きないね」

 

変化がない事から音響は宝箱に近づいて開けてみる。

 

すると中からまばゆい光が発され、光りが収まった後には腕輪が置かれていた。

 

R了子「女神の腕輪だな」

 

ミューチェ「キーアイテムゲットね」

 

やった!と喜ぶ音響に喜ぶのは早いぞとR了子が注意する。

 

R了子「ちゃんと最終ステージ手前まで行かなければ持ってても意味がないからな。武器として使えるからどっちか装備をしておけ」

 

猫響「んじゃあ音の私装備する?さっき鎧くれたし」

 

音響「良いの?ありがとう!」

 

それじゃあと音響は腕輪を装着する。

 

ロック響「それじゃあ先に進もうか」

 

翼「うむ、そうだな」

 

改めて進んで行き、プレス機などもあったがタイミングを見て避けて行く。

 

モデルA「ペッちゃんこにはなりたくないね」

 

音響「うわとと…」

 

踏み潰されない様に抜けると…大量の宝箱が敷き詰められていた。

 

モデルX&モデルA「……何これ?」

 

モデルP「隠そうともしない程清々しい罠だな」

 

ミューチェ「それにしてもどんな罠かしら…」

 

翼「宝箱からするとミミックかマジシャンだろうな…」

 

壊さずに行こうとした所で飛行型メカニロイドが向かって来る。

 

猫響「最悪のタイミングで…!」

 

当たるボウガンで!と猫響はボウガンを放ち…1発がメカニロイドに当たり、他のが宝箱に命中する。

 

R了子「………ああ、言い忘れてた。ボウガンの追尾は宝箱を優先するから」

 

モデルH&モデルF&モデルE「それを早く言えよ!!?」

 

音響「えええええ!?」

 

思い出して言うR了子のに叫ぶが後の祭りで、次々と宝箱が開いてマジシャンが出て来ると共に魔力弾を放つ。

 

猫響「おおっ!?」

 

避けようにも大量の魔力弾に避け切れずにあたってしまう。

 

モデルX「皆無事か!」

 

モデルZ「どうやら俺達には変化はないみたいだな」

 

ライブメタル達はお互いに確認して変化がない事を確認してから他を見る。

 

R了子「そっちは大丈夫か?」

 

翼「あぶ?」

 

ミューチェ「翼ちゃんが赤ちゃんになっちゃった」

 

モデルA「あー…鎧を着てないから…」

 

陽性になってる組はミューチェとR了子が咄嗟に上に飛んで避けたが翼だけは避け切れずに赤ちゃん状態になっていた。

 

響達は…と全員が見ると…

 

音響:雛

 

猫響:猫

 

ロック響:ロックシンガー

 

モデルM「こっちの響はダジャレっぽい感じに変わってる!?」

 

ミューチェ「こっちの二人は猫の響ちゃんは分かるけど音のはなんで雛?」

 

えぇぇぇぇ…と唖然とする中でロック響は雛となった音響と猫となった猫響を抱き上げる。

 

ロック響「音の私って、人懐っこいし、付いてくる感じのもあるから雛になったんじゃない?」

 

モデルC「確かにそんな感じありますね音の響さんは」

 

翼「あうあう?」

 

モデルA「しっかし翼もなっちゃうって…しばらくすれば元に戻るだろうけど…立往生して何かあるのも困るしな…」

 

R了子の腕の中で首を傾げてる赤ちゃん翼を見ながらモデルAは困った様に呟く。

 

ミューチェ「ってあら?なんか私達動いてない?」

 

すると周りを見ていたミューチェが気づいて言う。

 

ロック響の肩に止まっていたので景色が動いているのに気づいたのだ。

 

モデルB「あ、足元がコンベヤーですよ!」

 

モデルK「どうやら宝箱を開けると動く感じだったみたいね」

 

ロック響「どこに連れて行くの?」

 

気付いたモデルBが指摘した後のモデルKのを聞きながらロック響は前を見てると目的の場所に到着したのか止まり……目の前に複雑な迷路が広がっていた。

 

R了子「ああ…迷路を進めと言う事か」

 

モデルH「ご丁重に飛び防止用に電撃網で強制ミスする様にしてるな…」

 

ミューチェ「違うルート選んだらどうなるのかしら」

 

モデルZ「行き止まりか、はたまた罠があるかだろうな…」

 

その光景に誰もが呻いた後に入口に立つ。

 

ロック響「ってかいつ戻るんだろう」

 

R了子「確かにそろそろ戻っても良い筈だが…」

 

ボン!

 

翼「…ぬおっ!?」

 

ミューチェ「あ、戻った」

 

すると翼が元に戻る。

 

その後に…

 

音響「うわっ!?」

 

猫響「!?」

 

ロック響「おおう」

 

2人も元に戻り、戻った際の衝撃でロック響は尻もちを付く。

 

音響「も、元に戻れた!」

 

猫響「まんま猫になるとはな…」

 

それぞれ背伸びしてからロック響を助け起こす。

 

R了子「もしもこっちのマリアがいたら……翼を見て逝けると言いながら鼻血を噴き出して倒れていただろうな」

 

ミューチェ「あーそっち翼ちゃんでもそうなるのね;」

 

翼「(ロックの方のマリアはどうなってるんだ!?)」

 

R了子の言った事にミューチェはなんとも言えない顔をして翼は変態っぷりに引いていた。

 

 

 

 

一方の未来達。

 

ロック未来「あ、駄目、あんなの眩しすぎる」

 

音未来「雛の響……可愛すぎる!!」

 

猫未来「猫の響は……たまになっているのを撫でているから普通かな?」

 

なってるの!?と見る2人の未来に猫未来はうんと頷く。

 

猫未来「日向ぼっこするときは猫の姿だよ」

 

あ、可愛いと想像してほっこりする2人にだよねーと猫未来は頷く。

 

 

 

 

ロック響「なんか体をブルブルさせてるけど猫の習性?」

 

猫響「いや、なんか凄くもどかしい感じのが来て」

 

音響「だ、大丈夫?」

 

ん、大丈夫と返された後に分かれ道となる。

 

モデルX「どっちかは外れだね」

 

ミューチェ「響たちはどっちだと思う?」

 

そう言われて3人はせーのと右を差す。

 

R了子「よし、左に行くぞ」

 

ミューチェ「左ね」

 

翼「…すまぬ立花。左を選ばせてもらう」

 

響トリオ「解せぬ」

 

ついーと左に向かうR了子たちに響達は不満そうだが追いかける。

 

モデルZ「まぁ、お前達の運を考えるとな」

 

モデルA「仕方ないよね…」

 

音響「私達、そんなに不運って思われてるの…」

 

自分達の運の評価の低さに嘆く様に呟いた音響にR了子は言う。

 

R了子「お前達、1週目のステージ1の後半でやりまくったミスでの不運は覆せんからな」

 

ロック響「痛い所を…!」

 

翼「まあこっちが合ってるかどうかの保証もないが…とにかく進むしかないな」

 

そう会話しながら進んでいると…また分かれ道に出る…しかも3つだ。

 

モデルF「うげ、またかよ」

 

ミューチェ「これじゃあさっきのは使えないわね」

 

何度もされても嫌なんですけど…と言うジト目を受けながらミューチェは唸る。

 

モデルX「とにかくどれかに進むしかないね。行き止まりなら戻れば良いしね」

 

翼「ではまず右の道から進んでみるか」

 

ロック響「右手の法則的な奴か」

 

そう言ってまずは右を進んで見る。

 

音響「うわととと!?」

 

すると音響が落ちかけ、慌てて2人が掴んで事なきを得る。

 

モデルEが覗き込むと溶解炉が見えていた。

 

モデルE「危なかったな。落ちたら溶けるの待ったなしだ」

 

音響「引き揚げて引き揚げて!」

 

足をジタバタさせる音響に2人は引き上げる。

 

モデルB「しかし、これでは迂闊に進むのも危ないですね」

 

翼「そうだな…だが選択肢を二つに絞れれば…」

 

R了子「いや…対策されてなければその必要がない事を出来る方法があった」

 

そう言ったR了子のに誰もが視線が向かう。

 

モデルA「え?」

 

ミューチェ「どういうこと?」

 

R了子「いや、音を使えるのだろう?つまり音探査を出来ないのか?」

 

そう言われてああ…とミューチェは納得する。

 

音響「や、やってみます!」

 

言われて音響はすーと息を吸った後に…声を発する。

 

そして跳ね返って来る音をじっくり聞き…

 

音響「こっちからなんか…違う感じに聞こえた」

 

モデルH「違う感じだと?」

 

指さした方を見る一同に音響も何かは分からない様だ。

 

音響「おそらくこっちがボス部屋なのかな?」

 

猫響「そうなら良いけどね」

 

とにかく向かうしかないと音響を先頭に進む。

 

途中で別れ道などもあったが音で把握している音響のお蔭でスイスイと進んで行き、広い場所に辿り着く。

 

着いた場所の奥に見覚えのあるのが見えた。

 

ロック響「あれは…心臓だね」

 

翼「つまりはボス部屋か」

 

どんなのがいるのかと身構えて進むと…

 

ガシャン!!

 

入って来た道が閉ざされる。

 

音響「道が!?」

 

ミューチェ「逃がさないと言う事ね」

 

誰もが身構えていると遠くから何かが転がって来る。

 

しかも光弾の様なのを四方にばら撒いてだ。

 

猫響「なにあれ…?」

 

モデルP「とにかく避けた方が良いな」

 

危険なのは変わりないのでそれぞれ光弾に当たらない様に転がって来るのを避ける。

 

転がってるのはそのまま壁にぶつかると駆け上がる様に天井へと向かい、そのまま天井を転がる。

 

音響「天井も転がってるよ!?」

 

ウソ!?と驚いていると離れた場所で床へと落下して、変形する。

 

モデルX「アーマー・アルマージ!!」

 

モデルZ「どうりで見覚えのある攻撃だと感じた筈だ」

 

音響「アルマジロ?」

 

モデルE「ああ、奴は鉄壁の防御力を誇る装甲を纏った武人肌の堅物イレギュラーハンターだ」

 

驚きの声をあげる2人の後に見た目から呟いた音響のをモデルEが肯定して簡単に説明する。

 

猫響「あともう一体は何処に…」

 

ドシーン!!

 

誰もが探そうとしてアーマー・アルマージの後ろに降り立った存在の振動によろける。

 

そして見ると顔がサイの巨大なロボットであった。

 

見た目が違うがロック響達には見覚えがあった。

 

ロック響「あのロボット…見た目や無機物だけど、私が最初にロックオンして戦ったイレギュラー!?」

 

ミューチェ「プロテクサス・ザ・ゴアロイド!頑丈なボディを持つフォルスロイドよ!」

 

翼「今回は頑丈なボスの組み合わせか!」

 

並び立つボス2体に響達は構える。

 

モデルE「アーマー・アルマージは体内に高性能かつ精密なセンサーを搭載している!高圧電流を流してやれば装甲を剥がす事が出来る筈だ!」

 

R了子「だったら物は試しだ。猫と音の、どっちかがアルマージの隙が出来た所を槍の魔法、サンダーで攻撃しろ」

 

ミューチェ「プロテクサス・ザ・ゴアロイドは腹が弱点よ」

 

音響「分かりました!」

 

アドバイスと共に3人は駆け出す。

 

プロテクサス・ザ・ゴアロイドはそれを見て腕から沢山のドリルミサイルを放って来る。

 

猫響「たあッ!」

 

ドリルミサイルを短剣で撃ち落としながら攻撃を仕掛ける猫響だが、プロテクサス・ザ・ゴアロイドは屈む様に変形すると体の色が変化したと思ったら光りが当たってもビクともしなかった。

 

モデルP「どうやら我々が見たイレギュラーと仕様の仕方が違うが体の表面にバリアを張れるみたいだな」

 

音響「あのバリアをなんとかしないと…!」

 

R了子「ふむ…」

 

呻く音響の隣でR了子は注意深くプロテクサス・ザ・ゴアロイドを観察する。

 

アーマー・アルマージは固い身体で攻撃を防いだ上で、全方向弾を拡散させて反撃して来る。

 

翼「くっ、カウンタータイプでもあるか…手強いな」

 

モデルX「ああ、だからこそ電気を浴びせればあのカウンターは出来なくなるんだ」

 

呻く翼にモデルXがそう答える。

 

猫響「そこっ!」

 

カウンターした直後のアーマー・アルマージを狙って猫響はサンダーの魔法を放つがプロテクサス・ザ・ゴアロイドがミサイルで着弾を妨害する。

 

猫響「くっ!あのサイさっきから邪魔してくる!」

 

音響「電撃攻撃が通らないよ…!」

 

それに猫響は毒づき、音響はどうすれば良いかと考える中でアーマー・アルマージが迫ってたので慌てて避ける。

 

モデルX「くっ、お互いにお互いのを防いでいる!」

 

ミューチェ「一体どうしたら…!」

 

どうすれば良いかと考えてロック響が駆け出す。

 

アーマー・アルマージへと攻撃をし続けて自分へと注意を向けさせる。

 

音響「ロックの私?!もしかして…」

 

しつこく感じたアーマー・アルマージは丸まって転がるとロック響へと向かって行く。

 

ロック響「カウザ~サターニ~アーペス~モデルB~ロックオ~ン」

 

途中でロック響はモデルBを使うと背中に蜂の羽を模したウィングが追加された姿となった後に蜂型ボムを出現させる。

 

パラスティックボム!

 

その後に地面にぶつけ、アーマー・アルマージが接近すると共に爆発させ、煙で視界を奪った後に飛び上がる。

 

飛び上がる音でアーマー・アルマージはジャンプして体当たりを仕掛けるが…

 

ドゴッ!

 

プロテクサス・ザ・ゴアロイド「!?」

 

ロック響を背中から狙おうとしていたプロテクサス・ザ・ゴアロイドの顔にぶつかる。

 

翼「あの姿はもしや…!」

 

ミューチェ「エクスプローズ・ホーネックの…モデルBの力の姿!」

 

ロック響「今だよ」

 

飛び上がっていたロック響は顔を抑えるプロテクサス・ザ・ゴアロイドとぶつかった衝撃でよろめくアーマー・アルマージを指す。

 

音響「はあッ!!」

 

すかさず音響がサンダーの魔法を発動し、よろけていたアーマー・アルマージを攻撃し、雷を受けたアーマー・アルマージの体から一部の装甲が弾け飛ぶ。

 

モデルZ「これでカウンター技は使えなくなったな!」

 

猫響「あとは倒すだけ…!」

 

すると自分を忘れるなとばかりにプロテクサス・ザ・ゴアロイドは咆哮すると背中から巨大なミサイルを展開する。

 

ミューチェ「ぶう!?あいつ、怒りのあまり、全体にダメージを与える強力なミサイルを使う気!?」

 

R了子「何?」

 

翼「それって…」

 

驚愕するミューチェは顔を青ざめる面々へ叫ぶ。

 

ミューチェ「文字通りのこの辺りを容易く爆風で飲み込むミサイルよ!急いで奴の背後に隠れて!!そこだけが安全地域よ!」

 

猫響「わ、わかった!」

 

音響「は、はい!」

 

言われた事に慌てて放たれた方を向いて防御の構えを取るプロテクサス・ザ・ゴアロイドの背後へと急いで走る。

 

着弾する直前で滑り込み…

 

ドカァァァァァァァァァン!!!!

 

全員が隠れると共に衝撃が迸る。

 

ロック響「あっぶな…」

 

翼「ギリギリだったな…」

 

念の為にモデルPを使ってバリアを張ったロック響と音響がたいまつの魔法、シールドの中で迸る爆風を見ながら翼は呟く。

 

治まった後に距離を取って確認すると火花を散らしたアーマー・アルマージが目に入る。

 

ミューチェ「ボロボロね…」

 

モデルE「どうやらアーマーが外れたからダメージを受けたみたいだな」

 

モデルK「味方ので致命傷近くまで受けたみたいだね」

 

先程ので転がる事も出来ないのか頭の小さいヘッド砲からエネルギーの弾を放って来る。

 

猫響「最後の悪あがきか。でもこれで…」

 

音響「トドメッ!」

 

それに対して2人はエネルギー弾を避けて接近し、武人と聞いていたのでトドメを拳で同時に決める。

 

アーマー・アルマージ「………(フッ)」

 

ドカーン!!

 

称賛する様に笑った感じに響達は見えた後にアーマー・アルマージは爆発四散する。

 

それを見たプロテクサス・ザ・ゴアロイドは再び放とうと構えるが…

 

ロック響「もう撃たせないよ」

 

グラウンドブレイク!!

 

隙だらけだった顔をモデルFでの必殺の一撃を叩き込み、頭が凹み、火花を散らしたプロテクサス・ザ・ゴアロイドは爆発四散する。

 

音響「今のって…」

 

モデルZ「見事って事じゃないか?あいつなりの敬意かもな」

 

先程のアーマー・アルマージの笑みへの疑問にモデルZがそう答える。

 

猫響「ちなみにアルマージはどういう奴だったの?」

 

モデルX「最初に言った様に武人で自分で決めた事は絶対に曲げないレプリロイドだった。上官の命令は絶対……それで当時の上司だったレプリロイドが反乱を起こした際もそのレプリロイドに従った」

 

訪ねて猫響のに対して答えたモデルXのに翼は驚く。

 

翼「では彼は、平和を守るべき者でありながら自らの意思で加担したと言うのか!?」

 

モデルE「そうだな。俺とは違って、あいつはそう言う男だ」

 

肩を竦める様に言うモデルEのにそうなんだ……と音響はアーマー・アルマージのいた場所を見る。

 

音響「もしかしたら分かり合えたんだね…」

 

モデルZ「いや、奴の事だ。正気だったとしても魔王を上官と判断したら、最後まで響達と戦っていただろう。それがアーマー・アルマージの、武人としてのケジメだ」

 

悲しそうに言った音響にモデルZはそう返す。

 

翼「最期まで武人として貫き通したのか…」

 

ミューチェ「だから最後には自分達の最も得意とするので決めた響達に嬉しそうだったのね…」

 

敵ながらあっぱれとアーマー・アルマージを称賛する翼とミューチェのを聞きながら鍵を見つけて扉と思われるのを開けると転送装置があり、それに入って次なるステージに向かう。

 

 

 

 

魔王「……アルマージ……」

 

そんな会話を見ていた魔王は呟いた後に少し出るとレッドアリーマー達に言い、魔法陣を出現させた後にそれを潜り抜ける。

 

抜けた先は見晴らしの良い丘で、魔王は魔法を使い、地面を掘り下げた後に出現させたアーマー・アルマージの亡骸を収めた後に土をかぶせ、石を集めて墓を作る。

 

魔王「安らかに眠れ…武人アルマージ」

 

弔いの言葉をかけた後に魔王は再び城へと戻る。

 

ーああ、こちらこそ良い戦いをさせてくれて感謝するー

 

魔王「……フッ」

 

幻想かもしれないが聞こえた礼に魔王は笑った後に改めて戻る。

 

次なるステージは…



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第十三話~2-5氷結世界の狼と羚羊にペンギンと鰐~

2週目の永久凍土の森に足を踏み入れる響達。
そこでは4体のボスが待ち受けていた。


巨大な魔物の中を攻略した響達。

 

転送装置で辿り着いたのは…

 

ビュォォォォォォ!!!

 

R了子「まぁ、永久凍土の森に出るのは当然だな」

 

猫響「だよね……」

 

吹き荒れる吹雪に当たりながら呟くR了子に猫響ははぁとため息を吐く。

 

音響「またさっきのしとく?」

 

ロック響「猫の私の為にもそれが良いんじゃない?」

 

最初に来た時と同じのをするかを聞く音響にロック響はそう返してから早速やり始める。

 

猫響「あ、あったかくなってきた」

 

ふうと安堵の息を吐いた後に移動を開始する。

 

翼「此処のボスはやはり氷系のボスなのだろうか…」

 

モデルE「あり得るな。もしかしたらペンギーゴが務めてる可能性があるな」

 

移動してる中で気になった事を呟く翼にモデルEがそう言う。

 

猫響「ペンギーゴってもしかしてペンギン?」

 

モデルX「うん、ペンギン型のレプリロイドだよ」

 

名前の響きから聞く猫響にモデルXが肯定する。

 

音響「このステージにピッタリのボスだね」

 

R了子「そうなると……もう1体のフォルスロイドが何になるかが気になるな」

 

そう言われて誰もがんー……となる。

 

ロック響「やっぱクマとか?」

 

モデルL「あえてアシカとか?」

 

猫響「セイウチとかもありえそうだね」

 

音響「私はアザラシ!」

 

ミューチェ「えっと……何がいたっけ……」

 

話ながら話しているとレッドアリーマーと戦った所まで来る。

 

ロック響「ん?なんか微妙に熱くない?」

 

音響「え?」

 

先に入ったロック響のに音響は思わず首を傾げたが入って見て彼女の言った事を理解する。

 

確かに洞窟の中が外より暖かいと言うより熱い。

 

何が……と思っていると火炎弾と炎の矢が飛んで来る。

 

モデルX「避けるんだ!」

 

猫響「!」

 

音響「うわっ!?」

 

それぞれ左右に避けて飛んで来た方を見ると二足歩行のガゼル型ロボットと四足歩行の狼ロボットがいた。

 

モデルX「あの狼はベルガーダー!」

 

ミューチェ「えっと、確かもう1体はディアバーン・ザ・ガゼロイド!」

 

翼「中ボスみたいなものか…!」

 

狼を見て言うモデルXとガゼル型ロボットを見たミューチェのに翼が呟いた直後にベルガーダーが襲い掛かる。

 

ロック響「早速か……!」

 

猫響「気をつけて……熱で床が滑りやすくなってる…!」

 

噛み付きを避けながら、猫響は注意する。

 

確かに炎ので溶けたのが外からの冷たい風で再び凍り付いて氷の床に変わってるので滑りやすく、こけやすい状況になっている。

 

音響「うわととと…」

 

R了子「場所の状況に有利な奴ではなく反対の属性の奴を置いているが、場所がそこまで吹雪いてないかつ、凍るのが早い所となるとこいつらの攻撃は厄介だな」

 

遠距離攻撃もして来るが接近戦を同時に仕掛けてるディアバーンとベルガーダーにR了子はホントめんどくさい相手だとぼやく。

 

翼「!気をつけろ!上からつららも来るぞ!」

 

猫響「!?」

 

警告に猫響はその場から飛び退るとツララが落ちて来る。

 

良く見ると落ちたツララの根本があった部分に矢が突き刺さっている。

 

モデルA「うわ、まためんどくさい戦法を!」

 

モデルK「地味に効くね!」

 

ミューチェ「これに当たっても一回ミスになるわね」

 

必死に火炎弾や矢にツララを避ける音響達はどうすれば良いか考える。

 

モデルA「あ、そうだ!響!僕の、僕の能力を!」

 

ロック響「!そう言う事ね!」

 

その言葉にロック響はモデルLになって氷龍を壁にする。

 

ベルガーダーは氷龍をビームで打ち砕いた後にロック響の姿がない事に気づく。

 

どこに行ったのか見渡そうとし、火炎の矢が体に命中する。

 

矢により体の燃え盛る炎を慌てて転がって消した後にヘルガーダーは飛んで来た方を見ると音響と猫響を攻撃してるディアバーンを見て、怒った咆哮をしてからディアバーンに噛み付く。

 

ディアバーン「!!#」

 

それによりディアバーンも何をするとばかりにヘルガーダーを振り回す。

 

音響「な、なになに!?」

 

猫響「仲間割れしはじめた……?」

 

響達をそっちのけてお互いを攻撃しあう2体に戸惑うがR了子が叫ぶ。

 

R了子「とにかく好機だ!逃すな!」

 

翼「そ、そうだな!」

 

その言葉に音響と猫響はベルガーダーを先に倒そうと槍と矢を放つ

 

ベルガーダー「!?」

 

顔に槍と矢が刺さったベルガーダーは断末魔をあげて爆発する。

 

音響「まずは一体…うわわ!?」

 

良し!と決めた所で飛び蹴りを繰り出すディアバーンに音響は慌てて避ける。

 

追撃しようとしたディアバーンに……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

音響「ええ!?」

 

翼「今のはまさか…!?」

 

驚いている間にディアバーンによく似たのはロック響になると銃を構え……

 

チャージバスター!!

 

放たれた銃弾がディアバーンの胸を貫く。

 

ディアバーン「!!?」

 

ドカーーーン!!

 

断末魔をあげながらディアバーンは倒れると共に爆発四散する。

 

ロック響「ふう……」

 

猫響「ロックの私、さっきの姿って……」

 

爆発を背にして息を吐くロック響に猫響は先ほどのについて聞く。

 

ロック響「ん?ああ、モデルAって私が一度戦った相手の姿に変身する能力があるんだよ」

 

モデルA「その名もトランスオン!戦った相手ならどんな奴でも変身しちゃうよ!まぁ、響の身体以上の奴だと負担大きくなっちゃうけどね」

 

ミューチェ「ああ、そう言えばモデルAってそういう能力持ちだったわね」

 

音響「あー!なるほど!それで変身してさっきの攻撃で仲間割れさせたんだ!」

 

R了子「と言っても、奴によく似たイレギュラーだったから技が似ていてよかったけどな」

 

モデルH「だからこそ技だけしか見られなかったのが良かったな」

 

説明に音響が感心する隣でR了子が補足する。

 

そう言われて音響達は確かにロック響が変身したのはロボと言うより生物に近かったな……と先ほど見えたのを思い出して納得する。

 

翼「だがこれで先に進めるな」

 

ロック響「そうだね……また寒い中を歩くね」

 

うへぇとそう言われて猫響は顔を顰める。

 

猫響「また温かいのよろしく音の私」

 

音響「分かったよ!」

 

と言う訳で温かいのを纏って進みだす。

 

ロック響「……そう言えば、今まで戦って来たレプリロイドやフォルスロイド達の姿になれるって事だ」

 

R了子「ん、ああ……確かにそうだな」

 

猫響「ってことはそいつらの力も使えるって事?」

 

ふとそう呟くロック響にR了子もあーと漏らし、猫響は試しに聞く。

 

モデルA「なれるし、勿論使えるよ。元々僕のオリジナルは他のレプリロイドに変身する事が出来たからね。ただ、オリジナルと違ってさっき言った様に響にかかる負担も大きいからおいそれ響以上の大きいのにはならない方が良いと思うよ」

 

翼「ふむ、ロックの立花の負担を考えたらそれは仕方ないな」

 

答えたモデルAのに翼は眉を顰めて呟く。

 

ロック響「まぁ、今の所出て来たレプリロイドなら大きさは変わんないから大丈夫だよ」

 

R了子「まぁ、物理で受け止めるアーマー・アルマージはもしもを考えたらならない方が良いな」

 

ミューチェ「と言うかあれ目が回るんじゃないかしら?」

 

音響「確かに目を回しそう……」

 

思い出して呟いた音響は本人は目を回さないのかなとずれた事を考える。

 

翼「この先は確か雪崩のやつだったな」

 

猫響「ホント飛び越えるの面倒だよね……」

 

ぼやく猫響のに他の2人も頷く。

 

音響「あ、そうだ!音の壁作って雪崩防ぐとかどうかな?」

 

ミューチェ「流石にそれをやったら埋もれそうな程の大きいのが来たらやばくない?」

 

提案する音響だったがミューチェのにあーと呻く。

 

ロック響「まぁ、モデルHで飛べば良いし」

 

猫響「飛べるのロックの私だけじゃないそれ?」

 

だから掴んで飛ぶんだよと言いながら進んで行き、雪崩が来る場所に辿り着いて……目を丸くする。

 

そこには……大量のペンギンが滑り落ちる光景であった(爆)

 

モデルA「雪崩じゃなくて大量のペンギン!?」

 

翼「何故に!?」

 

珍光景に誰もがえぇぇぇぇぇぇぇ!?となる。

 

ロック響「え、なに……ペンギンの上を渡れと?」

 

音響「改変凄くないこれ!?」

 

いやまぁ、飲み込まれて寒い思いするよりかはマシだけど…と思いながらペンギンを踏みながら進んで行く。

 

その途中…飛ぼうとしたペンギンがジャンプする。

 

それに飛び乗ろうとしていたロック響は慌てて二段ジャンプで避ける。

 

ロック響「あぶなっ!」

 

ミューチェ「ジャンプするのも居るのね…」

 

ホント意表突かれてるわ……とミューチェはなんとも言えない顔で呟く。

 

R了子「そろそろボスの所だな」

 

翼「気をつけろよ立花」

 

誰もが警戒して進むと……体操のピラミッドの様な感じになってる複数のペンギンがいた。

 

ロック響「……ねえこれ、笑い狙い、笑い狙いなの……」

 

音響「わーすごーい!」

 

翼「天辺に何かいるぞ…!」

 

それにロック響は笑うのを堪え、音響は純粋に感嘆する中で翼がピラミッドになっているペンギン達の天辺を指す。

 

天辺にいるペンギンは生物ではなく、ロボットであった。

 

モデルX「アイシー・ペンギーゴ!!」

 

猫響「あれがペンギーゴ…」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ……

 

ペンギーゴに気づくと地面が突如揺れ出す。

 

ロック響「おお……!?」

 

音響「な、なに!?」

 

突然の揺れに誰もが倒れないように踏ん張る中……

 

どぱぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!

 

ペンギン達のいた地面が吹き飛んでペンギン達を吹き飛ばす。

 

ちなみにペンギーゴも上へ飛んで行く。

 

モデルC「あわわ~吹っ飛びました~」

 

モデルE「ペンギンなのに飛んだな」

 

翼「おい……こっちに落ちてきてないか?」

 

吹っ飛ぶ様子にライブメタル達が各々に述べてると翼の指摘通り、ペンギーゴが響達に向けて落ちていた。

 

それを見たロック響がモデルMにロックオンして斧を構え…

 

ロック響「ホームラーン」

 

カキーン!!

 

平らな面に向けて横に振るうとペンギーゴが丁度良く当たり、雪煙の方へと飛んで行く。

 

ゴーン!!

 

景気のいい音が響き渡る。

 

R了子「ナイスピッチング」

 

ミューチェ「良い当たりね」

 

猫響「…今なにかに当たった?」

 

おお~と褒めた後に猫響のにあ……となり……

 

グォォォォォォォォォン!!!!

 

雪煙を吹き飛ばす咆哮が響き渡る。

 

音響「何この声!?」

 

あまりのうるささに耳を塞ぎながら見ると巨大な二息歩行のワニが存在していた。

 

ミューチェ「バイフロスト・ザ・クロコロイド!?」

 

翼「ワニだと…!?」

 

猫響「あれがもう一体のボス…!」

 

驚く翼達を前にバイフロストの口の上に落ちたペンギーゴはゲシゲシと踏む動作をするとバイフロストは呆れた様に吠える。

 

ロック響「ああ、さっきの音はバイフロストにぶつかったからか」

 

音響「あのおっきいのもロックマンXのボスなの!?」

 

ミューチェ「正確にはロックマンZXの方ね……けど、カミツキとか以外にも口から出したブレスで作り上げた氷の玉を砕いて飛ばして来る氷の棘に気を付けた方が良いわ」

 

そのやり取りに納得するロック響の隣で言った音響のをミューチェが訂正してから注意する。

 

するとバイフロストは大きな口を開くと氷のブレスを放つ。

 

ロック響「早速か!」

 

慌てて氷のブレスを避けた後に音響は槍を投げ飛ばす。

 

カキンカキン!

 

音響「全然効いてない…!」

 

弾かれる様子に音響は驚いた後にペンギーゴが息を吸い込む動作をした後に口から氷の棘を吐き出す。

 

慌てて避けた後に後ろにも気を付けろと言う言葉と共に振り返ると着弾した氷の棘が複数の小さいのになって飛んで来るのに慌てて避ける。

 

モデルX「ショットガンアイスだ!着弾すると小さいのになって散らばって飛んで来るペンギーゴの武器だから気を付けるんだ!」

 

猫響「わかった…!」

 

翼「後ろにも注意しなければならないか……ならば我々が後ろを見るから立花達は前に集中しろ!」

 

そう言ってバイフロストのブレスに当たらない距離まで飛んで見える様に浮遊する。

 

ミューチェ「そうだ!思い出したけどバイフロストは後ろの尻尾部分の所が弱いわ!」

 

音響「尻尾ですね!分かりました!」

 

モデルX「ペンギーゴは炎に弱いんだ!炎攻撃を当てれば一時的に動きが止まる筈だ!」

 

モデルF「なら俺だな!」

 

ロック響「いや、こいつで……トランスオン!」

 

その言葉と共にロック響の姿は先ほど戦ったディアバーンへと変わる。

 

猫響「そっか!それも炎だったね」

 

ロック響D「モデルFだと近づかないといけないから遠距離出来るのでこいつが良いと思ってね」

 

そう言って火炎矢を狙いを定めて放ち、攻撃しようとしていたペンギーゴに当たると燃え、ペンギーゴは火を消す為に慌てて転がる。

 

バイフロストはペンギーゴを上に放り投げた後にブレスを自分の足元近くに収束させると氷の棘玉を作り出した後に踏み潰すとその勢いで氷の棘を飛ばして来る。

 

音響「うわっ!?」

 

慌てて避けると丁度投げた槍がバイフロストの丁度開いた口に中に刺さる。

 

バイフロスト「!!!?」

 

R了子「おお、偶然刺さったな」

 

猫響「これなら攻撃し放題だね」

 

ならばと猫響を抱えてディアバーンの身軽な動きと共にバイフロストの後ろに回り込んだロック響は尻尾に向けて矢を放ち、音響も槍を投げまくる。

 

それにバイフロストは痛みの雄叫びを上げ、ペンギーゴが慌てて攻撃しようと口を開く。

 

猫響「遅い…!」

 

だが、それより前に口を開いたペンギーゴの懐に猫響が入り、槍の柄尻で叩きつけて強引に塞いだ後に炎の槍の突きの連打を浴びせる。

 

猫響「これで…終わりだッ!」

 

最後に力強い突きと共にペンギーゴを打ち上げるとペンギーゴは火花を散らしながら体を光らせ……

 

ドカーーーーン!!

 

爆発四散する。

 

音響「はぁあああ!!」

 

すかさずバイフロストを倒そうと短剣からレーザーを放つが、バイフロストは上に猫響を乗せたままジャンプする。

 

R了子「さっきも思ったが、あの図体で良くジャンプできるな」

 

翼「見かけによらず、動ける相手だな」

 

慌てて避ける音響に安堵しながら翼はそう呟いていると猫響は尻尾を攻撃し続ける。

 

猫響「たぁあああああッ!!」

 

振り解こうと体を揺らすバイフロストだがトドメと接近してモデルFとなったロック響が尻尾の根本に叩き込む。

 

グランドブレイク!!

 

バイフロスト「!!!?」

 

ドカーーン!!

 

最後に叩き込まれたグランドブレイクで決まったのか、バイフロストは断末魔をあげながら爆発する。

 

脱出した猫響はクルクルっと回りながら着地する。

 

猫響「決まったね」

 

ヒュー――…ボスン!

 

直後、何かが雪の上に落ち、3人はなんだろう?と思いながら近づく。

 

落ちた場所を見ると……腕輪が輝いていた。

 

ロック響「腕輪?」

 

音響「あれ?女神のはさっき手に入れたよね?」

 

猫響「それじゃあこれは…?」

 

なんだろうと思っていると腕輪は壊れる。

 

すると魔法陣が現れる。

 

モデルX「これは?」

 

翼「何かの魔法陣か…?」

 

R了子「そうなると…どこかへ行くタイプだろうな。何か来るならばもっと強く輝いてるだろうしな」

 

警戒する翼達へR了子は冷静に分析しながらそう返す。

 

ロック響「んじゃあ行ってみる?」

 

音響「そうだね!行かなくて後悔するより行ってから後悔した方が良いよね!」

 

お互いに頷いた後に全員が魔法陣に乗ると光りに包まれ、一瞬で違う景色に変わる。

 

どうやら城の中の様だ。

 

モデルH「どうやら次のステージへの移動用だったな」

 

猫響「あともう少しで未来を助けれる…!」

 

グッと気合を入れて猫響が呟いた時……

 

???「ほう……その言い方だと、ワシをすぐに倒せると思っているのか?」

 

モデルX&モデルZ&モデルE&モデルB&モデルA「!?」

 

突如響いた声に上記のライブメタル達が反応した後に声がした方へと全員が顔を向けると玉座に座った頭がツルツルで緑色のアーマーを纏った男性ロボットがいた。

 

ロック響「こいつは……もしかして次のボス?」

 

音響「なんかすごいオーラを感じる…!」

 

男性ロボット「くく、話に聞いてはいたが……本当にお前達と再び会えるとはな…エックス!ゼロ!アクセル!それにイーグリードよ」

 

身構える響達の中で浮かんだライブメタル達の中でモデルX達を見て男性ロボットは笑う。

 

モデルZ「オリジナルではないが……お前と会う事になるとはな……シグマ!!」

 

猫響「シグマ?」

 

モデルX「……彼は元イレギュラーハンター隊長にして、俺達の長くに渡って戦ったイレギュラー……シグマだ」

 

モデルB「奴の起こした反乱が切っ掛けでエックス隊長とゼロ隊長達は長い戦いに巻き込まれる事になったんです」

 

玉座から立ち上がり、ビームサーベルを展開して構える。

 

シグマ「さあ来い!ロックマンの力を持つ者と同じ存在者達よ!!」

 

その言葉と共にシグマは襲い掛かる。



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第十四話~2-6変貌のΣ/明かされる正体~

シグマとの戦いが始まった。
姿を変えるシグマに響トリオは……


シグマ「ふん!!」

 

ロック響「うお」

 

開始と共に振るわれるビームサーベルをそれぞれ避けた後に音響は槍を投げ、猫響はボウガンで攻撃する。

 

シグマ「ぬるいわ!」

 

それに対してシグマはビームサーベルで薙ぎ払って行く。

 

猫響「はあッ!」

 

ドゴッ!

 

そんなビームサーベルを振り切った所を猫響がボウガンから斧に持ち替えて直接叩き込む。

 

シグマ「ほう、猫の耳と尻尾を持ってる通り、なかなか動きが良いみたいだな」

 

だが、それは左腕のカギヅメで受け止められてしまい、慌てて猫響はカギヅメによる攻撃を避けて距離を取る。

 

猫響「こいつ、今までのやつらのなかで一番強い…ッ!」

 

シグマ「一番強いのは当然よ。ワシをこれまでのレプリロイドやフォルスロイドどもと同じと考えて貰っては困るからな」

 

その言葉と共に額のランプのようなパーツからはビームの弾を放つ。

 

音響「たあッ!」

 

シグマ「ぬう!?」

 

ビーム弾を避けて女神の腕輪で攻撃する音響にシグマは腕で防ぐ。

 

猫響「そこだッ!」

 

続け様に瞬発力で後ろに回り込んでいた猫響がシグマの後頭部に回し蹴りを叩き込もうとする。

 

シグマ「甘いわ!!」

 

次の瞬間、シグマの姿は一瞬で消え、回し蹴りは外れてしまう。

 

ロック響「どこに?」

 

モデルX「!猫の響、上だ!」

 

猫響「なっ!?」

 

その言葉に上を見るとカギヅメを振るおうとするシグマが目に入って慌てて前に転がって避ける。

 

シグマ「ほう、咄嗟の回避も上手ではないか」

 

音響「さっきのって何!?ワープ!?」

 

モデルZ「みたいだな。どうやらXや俺達がこれまで戦って来た時の能力を全部使えるみたいだな」

 

称賛するシグマを見ながら先ほどのに驚く音響へとモデルZがそう言う。

 

シグマ「ゼロの言う通り、ワシはお前達と戦って来た全ての姿の攻撃と能力を使えるのだ!」

 

ミューチェ「全ての姿の攻撃と能力ってどれくらいあったのかしら…」

 

えっと……と思い出そうとしたミューチェのを語らせまいとシグマは雷の玉を複数同時に発射する。

 

ロック響「ホント厄介だね」

 

シグマ「当然だ!エックスを倒す為にワシは幾度も挑んだからな!」

 

猫響「しぶとすぎでしょ」

 

モデルZ「ホントにこいつのしぶとさには呆れるもんだ」

 

低、高、中と三つの異なる軌道を持つ火球を六発連続で発射しながらそう返すシグマに響達は必死に避ける。

 

モデルL「ホントめんどくさい相手ね」

 

翼「弱点とかはないのか?」

 

モデルX「弱点は色々と変わっていたけど、ダメージを与えてた部分は顔だった」

 

聞く翼にモデルXはそう返す。

 

ロック響「なら決まりだね」

 

音響「うん!」

 

猫響「あの顔をフルボッコにすればいいんだね」

 

その言葉と共に3人は散開して別々の方向から攻撃を仕掛ける。

 

R了子「こうなると相手の隙を見つけないと厳しいだろうな」

 

ミューチェ「もしくは隙を作らせるか…」

 

作るか……と翼は響トリオを押してるシグマを見る。

 

翼「だがどうやって作るか…」

 

ううむ……と翼が唸る中で……

 

R了子「……禿げ頭」

 

シグマ「誰が禿げだ!!「隙あり」ぐほぉ!?」

 

モデルF&モデルM「隙出来た!?」

 

ボソリと呟いた事にすぐさま反応してロック響のチャージショットを左頬に受けるシグマにモデルFとモデルMは叫ぶ。

 

シグマ「くぅ、人が生まれた時から気にしてる事をぬけぬけと……」

 

モデルX&モデルZ&モデルE&モデルB「(ケイン博士に作られた時から気にしてたんだな……)」

 

音響「そこだッ!」

 

呻くシグマに上記ライブメタル達が思う中で音響が光の短剣を飛ばす。

 

シグマ「二度目は喰らわん!」

 

向かって来る短剣の光を避けると共に肩からブーメランを放ち、3人は避けた後に戻って来るのを再び避ける。

 

猫響「くっ…!厄介なブーメランだね!」

 

シグマ「そらそら!まだ行くぞ!「連続はズルいぞ禿げ」だから禿げでは(ぐさぐさ)ぐぬぉぉぉぉぉ!?」

 

呻く猫響のに笑いながら撃っていたシグマはR了子の煽りにまたも注意が逸れて戻って来たブーメランが2個突き刺さる。

 

音響「あ、ありがとうございます了子さん!」

 

R了子「うむ、想定以上の効果だな」

 

罪悪感を感じるので何とも言えない顔で礼を述べた音響はシグマを見る。

 

シグマ「小娘どもが……一度ならず二度までもワシの気にしてる所を言いおって……!」

 

ロック響「いや、それ言ったの私らじゃないし」

 

猫響「引っかかった自分の責任でしょ」

 

うるさい!と憤慨するシグマは咆哮すると体から光を放つ。

 

誰もが光に顔を守り、手を退かして驚く。

 

そこにいたシグマは体がネビロスのにメカニックなアーマーを付けた様な姿となっていた。

 

シグマ「ネビロスシグマと名乗って置こう。ここからが本番だ!」

 

R了子「けったいな姿になったもんだ」

 

翼「だが先ほどより凄い力を感じるぞ…!気をつけろ立花!」

 

気を引き締める響トリオにネビロスシグマは両腕から光弾を放ち、目からビームを放つ。

 

音響「ふっ、はっ!」

 

猫響「よっ、はあッ!」

 

同時に槍と短剣で攻撃を仕掛けるが、光の短剣の光りや槍が当たったのにネビロスシグマは怯む様子やダメージを受けた様子を見せずに火炎放射して来る。

 

ロック響「っ、効いてない!?」

 

ミューチェ「もしかして…響!女神の腕輪で攻撃しなさい!」

 

それを見てミューチェは音響に指示し、音響もわかりましたと女神の腕輪を装着するが……

 

ネビロスシグマ「攻撃などさせんぞ!!」

 

その言葉と共に放たれる魔力弾やビーム、かえんほうしゃに音響は攻撃できず、必死に逃げる。

 

音響「これじゃ、攻撃、でき、ない!!」

 

顔を歪めて必死に避ける音響にネビロスシグマはくくくと攻撃しながら笑っている所に……

 

ドン!!

 

顔にロック響が放ったバスターが命中してそれにより発生した煙で一時的に見えなくなる。

 

ロック響「ダメージなくても怯ませられれば隙が出来る」

 

ミューチェ「その隙に響!」

 

音響「はい!」

 

その言葉と共に音響は攻撃を仕掛ける。

 

ネビロスシグマ「馬鹿め!声がする方へと攻撃すればよいだけよ!!」

 

その言葉と共にネビロスシグマは自分からして聞こえた方へと口から火炎弾を放って煙を打ち払うと同時に攻撃する。

 

攻撃した先には避ける……猫響の姿があった。

 

ネビロスシグマ「何!?」

 

音響「はぁああッ!!」

 

狙ってたのと違うのにネビロスシグマが驚いている間に横から音響が女神の腕輪での攻撃を放つ。

 

ネビロスシグマ「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

不意打ちだったのもあり、ネビロスシグマは避け切れず、女神の腕輪による攻撃が命中すると叫びながら倒れる。

 

音響「やったね猫の私!作戦成功!」

 

ネビロスシグマ「くっ、まさか同じ存在と声と言う事でそれを利用しての囮か……」

 

呻くネビロスシグマにその通りと猫響は肯定する。

 

猫響「だからお前の視覚さえ塞げば簡単にだますことができるって訳」

 

音響「これぞ!同じ自分だからこそできるひっかけ作戦!」

 

自信満々に言う音響にもうちょい作戦名良いの出せなかったのとロック響にツッコミを入れられる。

 

ネビロスシグマ「くく、成程な。エックスと同じ様に可能性を秘めてる事だけはある」

 

ミューチェ「可能性ね……それを見たらあなたは倒れてくれるのかしら?」

 

そんなわけなかろうとネビロスシグマは起き上がりながら体の埃を払う。

 

モデルZ「こいつのしつこさはホントにしつこいからな」

 

モデルA「死んでも自力で来る感じだからねホント」

 

ネビロスシグマ「くかか、褒めても何もでんわい」

 

猫響「褒めてないよ…」

 

翼「音の立花の攻撃を受けていても余裕を持ってると言う事はまだあるのか?」

 

笑っていたネビロスシグマは首をコキコキと鳴らした後に響達を見る。

 

ネビロスシグマ「さて、そこの年長者どもはうすうす気づいてるだろう?」

 

R了子「ああ、ネビロスになれるなら奴にもなれるだろうとな」

 

ミューチェ「さっさとなったらどうかしら」

 

その言葉と身構える響達にネビロスシグマはさらに笑う。

 

ネビロスシグマ「ぐははははは!ならば見せてやろう!魔帝の力を!」

 

モデルX「魔帝!」

 

音響「も、もしかして…!?」

 

その言葉と共にネビロスシグマは黒い霧の様なのに包まれた後に黒い霧はドンドン大きくなっていく。

 

R了子「おうおう、元と同じ大きさになる気か」

 

翼「マズいな。あの大きさで先ほどまでの早さの行動をされたら苦戦は免れないぞ」

 

その間に黒い霧は晴れ、新たな姿となったシグマが現れる。

 

両腕の上に先端がバスターとなった両腕が追加されていた。

 

シグマ「サマエルシグマと呼んで貰おうかな」

 

ロック響「これが魔帝……!」

 

音響「さっきよりも凄いオーラを感じる…!」

 

自分達を見下ろすサマエルシグマに3人は圧倒されかけるがすぐさま攻撃に入る。

 

様々な所にバスターや槍、女神の腕輪の攻撃が入るが……

 

サマエルシグマ「ふはは!効かん!効かんぞ!」

 

猫響「女神の腕輪も効かないなんて…」

 

翼「いや、さっきのを考えればダメージを与えられる所が1つになっているからじゃないか?」

 

R了子「翼の言う通りだ。奴の弱点を元のサマエルと同じならば顔だ」

 

笑いながら攻撃を仕掛けるサマエルシグマに驚く猫響へ翼とR了子がそう言う。

 

音響「ならまた顔を狙えば…!」

 

すぐさま顔へと向けて女神の腕輪による攻撃を放つ。

 

ガキン!

 

が、届く前に何かに阻まれる。

 

ロック響「バリア?」

 

サマエルシグマ「くくく、そこの奴らなら大体の理由を解ってると思うぞ」

 

起こりし現象に呟いたロック響へとサマエルシグマはR了子やミューチェを見て言う。

 

モデルX「そうなのかい?」

 

R了子「きっとサマエルの攻略の仕方と同じことをしろと言う事か」

 

モデルA「ちなみにその攻略法は?」

 

ミューチェ「えっと確かサマエルが出す板の上に乗って、そこから頭の位置に来たら攻撃してダメージを与えていく感じだから、一定の高さまで行かないとバリアで無効にされるんだと思うわ」

 

アドバイスに分かりましたと音響が返事をした後……

 

ロック響「で、相手は素直に板を出すの?」

 

R了子「ないだろうな(断言)」

 

猫響「だよね…それなら」

 

自分へと顔を向ける猫響のに音響は成程!と分かり、ロック響はモデルHに変えて飛び上がる。

 

音響「はあッ!」

 

気合の声と共に音の足場を形成して、それに飛び乗って行く音響に猫響も続く。

 

サマエルシグマ「ほう!考えたな。だがそう簡単に顔を攻撃されぬ…」

 

接近する3人にサマエルシグマは嘲笑おうとし……

 

猫響「えい」

 

何時の間にか接近していた猫響がサマエルシグマの顔をエネルギーで作った猫の爪で引っ掻く。

 

サマエルシグマ「ぐあああああああああ!?」

 

モデルA「あっさり引っかかれてるじゃん!!」

 

翼「今のうちだ!音の立花!」

 

はい!とモデルAがツッコミを入れてる間に音響が攻撃を入れようとする。

 

そうはさせないと腕の上のバスターから広い範囲のビームが発射される。

 

慌てて音響は避ける。

 

サマエルシグマ「そう二度も攻撃をさせぬわ!!」

 

音響「はぁああああああッ!」

 

咆哮するサマエルシグマに音響は音の壁を沢山作りながら飛び移って行きつつ、女神の腕輪のエネルギーを拳に溜めて、巨大な拳にする。

 

サマエルシグマ「ぬっ!?」

 

音響「あなたがどんなに強くても私たちは絶対未来たちを助ける!だから、ここで止まってなんて、いられるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

咆哮と共にサマエルシグマの顔を力強く殴りつける。

 

サマエルシグマ「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

ずぅぅぅぅぅん!!!

 

殴られた衝撃で仰向けに倒れるサマエルシグマを背に音響は着地する。

 

モデルK「決まったじゃない!」

 

音響「はぁ…はぁ…」

 

音の壁やエネルギー収束ので肩を上下させる音響の隣に猫響とロック響が立った後に土煙の中から元の姿に戻り、火花を散らしたシグマが現れる。

 

シグマ「くく、エックス同様、底の知れん女であるな……」

 

猫響「まだやるつもり?」

 

胸を抑えながら言うシグマに猫響は構える。

 

シグマ「いや、さっきの一撃でもう戦う力はない。思い出すぞ。最初の戦いの時にエックスが見せた波動拳の様な一撃だったわい」

 

ロック響「なんでそこでストファイ?」

 

モデルX「いや、博士に教えて貰って……」

 

音響「なんで博士さんストファイ知っているんだろ;」

 

懐かしむ様に言ったシグマのにツッコミを入れるロック響のにモデルXは困った様に返し、音響が疑問を感じる中でシグマはコホンと咳払いする。

 

シグマ「とにかく、お前達は魔王との闘いの挑戦権を得た。だが、果たして()()()()()()()()()()()に勝てるかな?」

 

モデルZ「()()()()()()()?」

 

翼「それはどういう…」

 

意味深な言葉に翼は問うがシグマは笑うだけで語らず……

 

シグマ「サラバだ!エックスの力を持つ女と同じ存在2人よ!」

 

ドカーーーン!!

 

そう言い残すとシグマは爆発四散する。

 

ロック響「意味深な事を言い残したね」

 

音響「一体どういう事なんだろう…」

 

モデルP「……その意味を察してる様だな桜井了子よ」

 

首を傾げる中でモデルPの言葉にR了子に視線が集まる。

 

R了子「まあ、大体はな……さっきのシグマの言葉で確信に至ったがな」

 

ミューチェ「……やっぱりそうなのね」

 

悲しそうに呟くミューチェのにどういう事と思って聞こうとした所で周囲の景色が変わる。

 

先程の場所よりも暗く、恐ろしさを感じさせる部屋であった。

 

モデルZ「最終ステージと言う所か……」

 

翼「いよいよ魔王と決着をつけるときが来たか…」

 

ロック響「それで、魔王の正体って何?」

 

R了子「それについては……と、その前に出たみたいだな」

 

その言葉と共に奥を見ると魔王がゆっくりと近づいていた。

 

音響「魔王…!」

 

猫響「あの時以来だね。未来達を返してもらうよ」

 

身構える3人と一定の距離を保って魔王は止まる。

 

魔王「…取り戻してどうする。また未来たちを危険な世界に戻すのか?」

 

R了子「だからこそ、お前はそうやって小日向達を連れて行ったと言う事か、魔王……いや、()()()()()()()()()()()()よ」

 

え?と誰もがR了子を見る中で魔王は頭のフードを取り、続け様に仮面を外す。

 

その顔は響そのものであった。

 

再び対面した魔王はまさかの響。

 

そしてR了子の言った事は……



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第十五話~2-7闇に染まりし太陽と照らす陽だまり~

魔王の正体が並行世界の自分と言うのに驚く響トリオ。
魔王を倒すかそれとも……


まさかの魔王の正体に驚く響達。

 

だが、それよりも衝撃的だったのがR了子の言った事だ。

 

音響「未来を失った私…?」

 

猫響「どういう事?」

 

R了子「お前達を元に考えてな……だが、反応的にも当たりの様だな」

 

魔王を見ながらR了子はやれやれとぼやく。

 

魔王「…そうだ。私はかつて立花響であった。未来と共に過ごしていた……」

 

ミューチェ「でもどうして未来を?もしかしてノイズに…」

 

気になって聞くミューチェのに魔王は首を横に振る。

 

魔王「ノイズ……そんなの()()()()()()()()()()()()()

 

ロック響「ノイズが、いない……?」

 

モデルZ「並行世界の存在なら俄然が行くな。数ある世界に、ノイズが存在しない世界があってもおかしくないだろう……」

 

翼「だがそれではなぜ…」

 

R了子「翼、その問いは野暮だろう……ノイズ以外で人が死んでしまうのなんて普通にあったろう」

 

その言葉に翼はハッとなる。

 

R了子「だからこそあえて辛くさせる事を問おう。お前の方の小日向未来の死因は()()()()()()?」

 

魔王「…事故だった。それが起こるまでいつも通り楽しく話してた。突然過ぎだった」

 

R了子の問いに答え、手を握り締める魔王に誰もが顔を歪める。

 

モデルX「……だからこそ君は力を得たんだね」

 

魔王「…ああ、そうだ。もう、目の前で亡くなるのを見たくないからな」

 

モデルA「だからと言って、それで別の世界の未来を連れ去るのは駄目だと思うよ」

 

構うもんか!!とモデルAのを一蹴して魔王は響達を睨む。

 

魔王「それに貴様らの危険な世界で未来が死ぬよりは充分マシだろう」

 

ミューチェ「危険な世界ですって…」

 

出てきた言葉にミューチェは唸る。

 

実際、危ないと言う言葉は合っているのだから

 

魔王「そうだ。人を殺すノイズ。様々な力がある聖遺物。人を簡単に犠牲にする錬金術師。他にも色々危険なものが多く存在する世界だそうだな。……そんな世界に未来を居させられるか!!」

 

ロック響「……だからって連れさるのはどうかと思う」

 

モデルX「確かに大事に思うのは誰だって持つものだよ。だけど無理矢理連れ去ってその人が喜ぶかどうかは状況次第だ」

 

音響「そうだよ!未来がそんなことされて嬉しくないってあなたにも分かる筈…」

 

ロック響とモデルXに続いて説得しようとする音響鬼だが……

 

魔王「黙れ」

 

刹那、言いかけていた音響へと一瞬で近づき……

 

ズドッ!

 

音響「がっ…!?」

 

ビュン!ズドォオオオオン!!

 

音響のどてっぱらに一発叩き込んで吹き飛ばし、壁にめり込ませてしまう。

 

慌てて攻撃しようとした猫響とロック響も回転しての腕の一振りで別々の壁へと叩き込む。

 

ロック響「ぐっ!?」

 

猫響「ごふ!?」

 

翼「立花!?」

 

魔王「お前たちはそこでじっとしていろ。ふっ!」

 

吹き飛ぶ響達に叫んだ翼をR了子やミューチェと共に赤い水晶で出来た檻に閉じ込める。

 

R了子「いかんな。普通に勝機がないな」

 

ミューチェ「と言うか強すぎでしょあの魔王響!一体どうやったらあんな強さに…!?」

 

猫響「このっ…!」

 

壁から抜け出した猫響が斧を持って魔王へと直接攻撃を仕掛ける。

 

がしっ

 

そんな向かって来た猫響の頭を魔王は攻撃を避けて掴んでから同じ様に向かって来るロック響を見て……

 

魔王「ふんッ!」

 

ブンッ!

 

持っていた猫響を投げ飛ばしてぶつける。

 

ロック響「うわっ!?」

 

魔王「はぁッ!」

 

そして2人の動きが止まった所に巨大な赤黒いエネルギー弾で吹き飛ばし、天井にめり込ませる。

 

ロック響「がはっ!?」

 

猫響「ごふっ!!」

 

音響「はあああッ!!」

 

見上げていた魔王へと音響が腕輪でエネルギー弾を幾つも出して攻撃を仕掛けるが……

 

魔王「ふん」

 

顔をそのまま向けず、放たれたのを全部避けた後に姿が消える。

 

音響「あれ?何処に…」

 

がしっ

 

慌てて探そうとした音響だったが後ろを取った魔王に頭を掴まれて……

 

ズドォオオオン!!

 

床に叩きつけられる。

 

それにより1ミスとなって姿が消える。

 

R了子「!いかん!」

 

翼「え?……あ!!」

 

ミューチェ「も、もしかして…」

 

それにR了子が叫んだ事に翼は一瞬、呆気に取られたが現れた音響達を見てR了子の叫びを理解し、ミューチェも顔を青ざめる中で魔王はそれをする。

 

魔王「……連続で死ぬがいい」

 

出現した直後なので動けない3人へとそう言ってエネルギー集め……

 

魔王「獄炎・絶砲」

 

手から放たれたビーム砲が連続で放たれ、響達を飲み込む。

 

R了子「やはりか!現実でもある分、魔界村と違ってタイムラグがない分、相手の思うが儘!!」

 

翼「立花ァああ!!」

 

それに翼が叫ぶ中で魔王はただ無情に放出して行く。

 

 

 

 

音響「ぐ……あ……」

 

猫響「う……」

 

しばらくして、倒れ伏した3人の響達の姿があり、魔王は冷たい目で見ていた。

 

魔王「弱い。弱すぎる…その程度の力で未来を守り切れると思っていたのか」

 

ロック響「くぅ……」

 

なんとか起き上がろうとする3人だが、何度のミスもそうだが、先ほどまでの攻撃で体が思う様に動かない。

 

魔王「もういい。やはり弱いお前らでは未来を守れない。お前らはここで永遠の眠りにつくがいい」

 

ゴゴゴゴゴ…

 

その言葉と共に指を鳴らすと棺が出現し、開くと沢山の手が伸びて響達を掴む。

 

ロック響「グッ!」

 

音響「っあ!?」

 

引き摺られない様に抵抗するが徐々に引っ張られて行く。

 

魔王「終わりだ立花響。お前達では…未来を守り切れない」

 

ロック響「勝手に……決めるんじゃ……ないよ」

 

告げる魔王にロック響がそう返す。

 

音響「私たちは…諦め…ない!」

 

猫響「未来を……私たちの陽だまりを…助ける…!」

 

「「「絶対に…!!」」」

 

魔王「っ…!」

 

力強く告げた事に魔王はたじろいた時……ロック響の懐からモデルGが飛び出して光り輝く。

 

その光は棺から伸びていた手を消滅させる。

 

魔王「な、なんだ!?」

 

猫響「この光は…?」

 

誰もが驚く中で3人の響の耳にある声が聞こえて来る。

 

ーお願い…響を…私のお日様を助けて…ー

 

その言葉に誰もが理解した後にロック響はモデルGを見る。

 

ロック響「(そうか、モデルGはガングニールだけじゃない……)猫の私!これを!」

 

そう言って掴んだモデルGを猫響に投げ飛ばす。

 

慌ててキャッチするのを確認してからロック響は叫ぶ。

 

ロック響「ギアを解除して、それを掲げて未来の、()()()の聖詠を歌って!」

 

猫響「神獣鏡の…!?」

 

早く!と言う言葉に猫響はモデルGを見る。

 

すると心の底から歌が沸き上がる。

 

ガングニールではない、自分を助けてくれた陽だまりの歌が……

 

力強く掲げ、猫響は力の限り叫ぶ……いや歌う!

 

猫響「レイ…シェンショウジィィィィィン…エックスゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!レイ……ズィーズルゥゥゥゥゥゥ!!!!」

 

光りが迸り、魔王は後ろに下がる。

 

(イメージBGM:ロックマンX7 OP CODE CRUSH Ver.立花響)

 

迸った光が収まった後には全体の青いラインが走った未来の騎士型ギアを身に纏った猫響が佇んでいた。

 

音響「あれって未来の…!」

 

魔王「なんだ、なんだそのギアは…!?」

 

たじろく魔王に猫響はアームドギアを構えて言う。

 

猫響「行くよ、未来…!はぁあああああ!!」

 

魔王「!」

 

アームドギアの中央から光弾を放ってから突撃する猫響に魔王は光弾を避けるが、その後の突きが肩を掠る。

 

魔王「っ…!」

 

猫響「はぁああああ!!」

 

続け様に膝蹴りを叩き込んで吹き飛ばすと魔王が放ったビームをアームドギアで受け止める。

 

魔王「なにっ…!?」

 

猫響「今度はこっちから行くよ…!」

 

続け様にアームドギアで斬りつけてから光線を放つ。

 

断滅

 

魔王「ぐっ…!?」

 

光線に魔王は魔力壁を張るが防ぎきれずに壊れ、威力に吹っ飛ぶ。

 

ずざざざっ!

 

魔王「なんだこの力は…!?そのギアの力なのか…!?」

 

猫響「…このギアは。かつて未来が私を救ってくれたギア、神獣鏡だよ」

 

狼狽える魔王に猫響はそう返す。

 

魔王「!? 未来のギア…だって…!?」

 

ロック響「そうだよ。私達の命を救った未来の思いが詰まったギアだよ」

 

驚く魔王へとロック響が続く。

 

音響「未来もやめてほしいんだよ。私…立花響が魔王をやっているのを」

 

猫響「だから未来は……あなたの未来は私達に力を貸してくれた」

 

ギアに触れながら言った猫響のに魔王は嘘だ……と呟く。

 

魔王「だって未来が死んだのは私のせい…私を庇ったせいで未来は……!」

 

猫響「…未来があなたを庇ったことを後悔するわけない」

 

ロック響「未来は何時だって……わたしたち(立花響)の陽だまりであってくれてる。私達を太陽と思ってくれてるなら、私達も輝く」

 

音響「だからそんな魔王なんて姿、私には似合わないよ!あなたの未来が好きなお日さまの私に戻らないと!!」

 

頭を抑える魔王に3人はそれぞれ言う。

 

魔王「私が……お日さま…そうだ。未来は何時も私の事…でもそれじゃあなんで私は魔王に……?」

 

後ずさって苦しげに呻いた時、魔王の胸の赤い宝石が点滅し始める

 

翼「なんだ?魔王の立花の胸の宝石が…」

 

ミューチェ「点滅している…?」

 

ブィン!

 

それに誰もが気づいた時、宝石から黒いオーラが出始める。

 

モデルX「!そうか!あれが彼女を魔王にしている原因だ!」

 

モデルZ「あれを破壊すれば奴を止められるかもしれない!」

 

ロック響「なら、神獣鏡の力で……」

 

猫響「あの宝石を浄化する!」

 

魔王「アアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

やるべき事は決まったと響達はやる気を出した所で魔王の宝石から出てるオーラが次々と魔物に変わって行く。

 

ミューチェ「オーラが魔物に…!?」

 

翼「しかも数がどんどん増えていくぞ!?」

 

これでは近づけないと思う中でロック響がモデルHにロックオンしてからモデルX、モデルZ、モデルAを構える。

 

ロック響「2人とも、ここは()()()()()に任せて、魔王の所に行くよ」

 

音響「え?エックスたちって…」

 

猫響「…もしかして」

 

出て来た言葉に2人は目を丸くする中でロック響は歌う。

 

ロック響「インビテーション・ヒーロー・ロックマ~ン・サモンラ~イド~♪」

 

掲げられた3つのライブメタルは強く輝き、それと共にロック響は投げ飛ばすと途中で姿を変える。

 

現れたのは3人のヒーローにしてS級ハンター

 

紅いマフラーを靡かせ、青きヘッドアーマーとボディアーマーを纏い、右手をロックバスターに変えたロックマンエックス

 

流れる様な金髪を靡かせ、深紅のヘッドアーマーとベストの様なアーマーで身を包み、バスターショットを構えたロックマンゼロ

 

そして、尖がった茶髪の上から先端が黄色で途中から赤のVが刻まれたヘッドアーマーをかぶり、紺と赤が基調のアーマーを装着し、その手にゼロの持つのを少し変えたアクセルバスターを二丁手に持ったロックマンとしての姿となったアクセル、ロックマンアクセルへと……

 

エックス「はっ!」

 

ゼロ「ふっ!!」

 

アクセル「いっけぇぇ!!」

 

同時に放たれたダブルチャージショットとチャージセイバーにより複数が消し飛ぶ。

 

翼「まさか三人のロックマンを呼び出すとは…」

 

ミューチェ「やっぱり凄いわねロック響は……っ!三人とも後ろ!」

 

倒して行くエックス達に意識が向いていたので後ろから襲い掛かろうとする魔物に気づいてミューチェが叫ぶ。

 

それに猫響が防御使用するが間に合わないと思われた時……横からの攻撃で魔物は消し飛ぶ。

 

それを成し遂げたのが2体のレッドアリーマーなのだがその姿を変えていた。

 

R了子「あれは……確かデモンズ・ブレイゾン 魔界村 紋章編でのレジェンド・アリーマーとアルティメット・アリーマーか?」

 

音響「でもなんでその二人が私たちを…」

 

Lアリーマー「…お前たちは魔王様を助けようとしているのだろう?」

 

Uアリーマー「なら我らはその手助けする。当たり前のことではないか」

 

その言葉の後にエックス達と並んで魔物達を倒して行く。

 

ロック響「行こう2人とも」

 

音響「うん!」

 

猫響「早く私(立花響)を助けてあげないと…!」

 

5人が開けてくれた道を響トリオは駆け抜けて魔王へと向かう。

 

魔王「ガァアアアアアアアアアア!!」

 

暴走しているので溢れ出した闇のオーラで辺りを攻撃している魔王のを避けながら接近する。

 

猫響「はあッ!」

 

魔王「ガァアアア!!」

 

光線を放つが魔王は闇のオーラで防ぐと両腕に収束させてから無防備な猫響へとパンチを放つ。

 

音響「そうは……」

 

ロック響「させない」

 

それに対して、音響とモデルFに変えたロック響がお互いにパンチを繰り出して激突する。

 

魔王「ガァアアアアアアアアアア!!!」

 

音響「ぐぐぐ…負けて……たまるかぁああああああああ!!!」

 

ロック響「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ズドォオン!

 

押し込もうとする魔王のに押し込まれそうになるが力を振り絞って2人は魔王のパンチを弾き飛ばして叩き込む。

 

魔王「ガァ!?」

 

音響・ロック響「今だよ!猫の私!」

 

吹き飛んだ魔王をみつえ、猫響はアームドギアを構えるとアームドギアは外側へスライドする様に展開して広がり、そこにあった9つの穴にエックス達3人以外のロック響がロックオンしていたモデルFを含めたライブメタル達が入ると虹色に輝く。

 

猫響「いっけぇえええええええええええ!!」

 

救済!!

 

咆哮と共に虹色の光線が放たれ、オーラで防ごうとするがドンドン削り取られて行き……飲み込まれた。

 

魔王「ア、アアアアアアアアアアアアアアアア………」

 

さぁぁ……

 

光線に飲み込まれ断末魔をあげる魔王の胸にあった赤い宝石は砂の様になって消滅する。

 

治まった後には魔王としての恰好から黒いドレスを纏った姿になっていた。

 

それと共に魔物達も消滅し、魔王様!とレッドアリーマー達が駆け寄る。

 

エックス「止められたね」

 

ロック響「うん」

 

アクセル「けど、これからどうするかだよね」

 

音響「それならたぶん大丈夫!」

 

猫響「うん、おそらくあの子がやってくれるから…」

 

同じ様に駆け寄って声をかけるエックスの後に頭の後ろで腕を組んで呟くアクセルに音響と猫響がそう返す。

 

 

ゼロ「そうらしいな」

 

どういう事?と首を傾げながらアクセルが呟くと猫響とモデルGのロックオンが解除される。

 

その後に猫響の手からモデルGが浮かび上がった後に光り輝くと星が飛び出した。

 

飛び出した星は魔王の前で円を描くと中心に1人の少女が現れる。

 

その少女にレッドアリーマー達に支えられた魔王……いや魔王ヒビキは涙を流す。

 

魔王ヒビキ「未来…!」

 

白いドレスを身に纏った未来、魔王ミクはレッドアリーマー達から離れ、よろよろと近づいて来た魔王ヒビキを抱き締める。

 

魔王ミク「久しぶりだね響。私すっごく探したんだから」

 

魔王ヒビキ「未来…未来…!」

 

ヒシッと抱き締め返す魔王ヒビキに魔王ミクは優しく頭を撫でる。

 

するとモデルGはさらに輝いて複数の星を飛び出させる。

 

エックス「あれは!?」

 

ゼロ「命の星か……」

 

誰もがその光景に驚いた後に飛び出した命の星を追って外を見る。

 

すると飛び出した命の星により世界が美しく、綺麗豊かな自然へと生まれ変わる光景が目に入る。

 

ロック響「すっご……」

 

モデルM「命の星マジすげぇ……」

 

翼「魔界がここまで美しくなるとは…」

 

ミューチェ「…新しい世界の始まりね」

 

その光景に誰もが目を取られる中で魔王ヒビキが纏っていたドレスが黒から純白に変わる。

 

魔王ミク「響のドレスも綺麗になったね」

 

魔王ヒビキ「う、うん。未来のも綺麗だよ」

 

顔を赤らめる魔王ヒビキや魔王ミクのに誰もが良かった良かったと思う中……

 

ゼロ「……ところで、お前等の方の未来達はどこにいるんだ?」

 

音響&猫響「……あ」

 

ロック響「すっかり忘れてた…!」

 

Uレッドアリーマー「それならばこちらだ」

 

思い出して言うゼロの言葉に響トリオは思い出して慌てるとUレッドアリーマーが案内する。

 

音響「ようやく未来に会える~」

 

猫響「長かったね…」

 

ロック響「ホントにね」

 

話ながら誰もが一息を付く中で魔王ヒビキは凄く申し訳ない顔をして後ろから付いて来る。

 

Lレッドアリーマー「ここだ」

 

案内された扉を前に猫響はすぐさま手を付け……

 

バン!!

 

勢いよく開ける。

 

猫響「未来!迎えに来たよ!」

 

真っ先に入る猫響に音響やロック響も続き……

 

音未来「あ、響」

 

ゲームをやってる3人にズコーと飛んでいるミューチェと翼とライブメタルともどもずっこける。

 

まだライブメタルに戻ってないエックスとアクセルはえーとなり、ゼロとR了子は何やってんだがと呆れる。

 

猫未来「だ、大丈夫…?」

 

猫響「えっと…何してるの三人共?」

 

ロック未来「何って…ロックマン」

 

顔を起こしながら聞く猫響にロック未来が答える。

 

ミューチェ「うわ、凄く初期のじゃない」

 

R了子「ほう、これがエックスの前に作られたと言う」

 

エックス「なんだか、自分じゃないとはいえ凄く複雑だな;」

 

音響「と言うかこの部屋、ゲームがいっぱいあるね」

 

改めて見渡して置かれているレトロゲーは勿論、色々なゲームに音響はほへぇとなる。

 

魔王ヒビキ「そりゃそうだよ!私と未来の大事なコレクションだからね!」

 

猫響「へ?コレクションって…もしかして二人ってゲーマー?」

 

返された事に猫響が驚くとそうだよと魔王ミクは頷く。

 

モデルF「すっげぇなおい。こんな沢山のゲームをやり込んでるってよ」

 

モデルL「色んなジャンルがあるわね……」

 

魔王ミク「色んなのを二人でしたからね」

 

懐かしそうに言う魔王ミクにそうだねと魔王ヒビキは頷く。

 

モデルH「2人の思い出と言う事か」

 

モデルP「それだけ忘れたくなかった記憶の品々なのだな……」

 

ロック響「ホント、モデルG……いや命の星の奇跡に助けられたね」

 

自分の手元に戻っているモデルGを見ながらロック響はしみじみと呟く。

 

音未来「響たちがどんな冒険してたのかもこの部屋で見てたんだよ」

 

音響「え、そうなの!?」

 

この部屋で……と聞いて辺りを見渡し……

 

モデルK「なんだろうね。一気に未来側の今までのシリアス感が崩れて言った気がするんだけど……」

 

R了子「描写してなかったからな」

 

ミューチェ「メタいわよそれ;」

 

翼「う、うむ…;」

 

微妙な感じになっている面々に未来達はあははと誤魔化す様に笑う。

 

 

 

 

しばらくして、魔法陣を背に音響達は魔王ヒビキ達に見送られようとしていた。

 

魔王ヒビキ「それじゃあ皆。今回は本当にありがとうね」

 

魔王ミク「響を助けてくれてありがとう。また今度お詫びも兼ねて招待するね」

 

ロック響「仲良くね」

 

音響「今度は離れ離れになっちゃ駄目だよ!」

 

猫響「…頑張ってね」

 

お礼を言う2人に3人の響達はそう返す。

 

音未来「そっちの私もこれから響を支えてあげてね」

 

猫未来「もう二人はこの世界の王様と王女様なんだからね」

 

ロック未来「平和な王国にしてね」

 

うんと頷いたのを見た後に魔法陣に乗り込む。

 

モデルB「そう言えば、この魔法陣はどの響さんの世界に行くんでしょうか?」

 

モデルE「言われて見れば帰れるとしか聞いてなかったな」

 

猫響「そこはどうなの?王様の私」

 

魔王ヒビキ「えーっと…どうだったかな?」

 

え?と曖昧な言葉に誰もが目を点にした後……響達は転移した。

 

魔王ヒビキ「あ、行っちゃった…」

 

魔王ミク「だ、大丈夫かな…?」

 

不安そうに言う魔王ミクに魔王ヒビキは顔を逸らす。

 

ちなみに……

 

 

 

 

ロック響「どこ?」

 

猫響「なんか高い所みたいだけど…」

 

???「未来ぅぅぅぅ!!……ってあれ!?」

 

音未来「へ?」

 

???2「遺憾である我が名は…む?」

 

どことなく雰囲気が重い所で下からの声に誰もが下を見て……空中である事と見覚えのある顔が複数見えた。

 

それに姿が元に戻って腕を組んだR了子は悟った目で言う。

 

R了子「ああ、これはあれだ……シリアスブレイクだな」

 

モデルH&モデルM&モデルA&翼「言ってる場合か!?」

 

その言葉の後に自由落下して見覚えのある人物こそ未来に激突する。

 

???「うえ!?グレてる私と言うか私がもう2人いるし!?片方は猫耳生えてるし!?」

 

ロック響「あ、ここどこか分かった。私を救ってくれた未来の世界だわ」

 

音響「そうなの!?」

 

猫響「ってか呑気に言っている場合じゃないんじゃ…」

 

上で驚いている自分(立花響)を見ながら呑気に言うロック響に2人は叫ぶ。

 

ドゴーン!

 

直後に地面に激突し、その後に原作響も着地する。

 

煙が晴れるとモデルAにロックオンし、レグアンカー・ザ・ゲルロイドにトランスオンして全員を抱えたロック響の姿があった。

 

なお、原作未来はロック響の下に埋もれていた。

 

ロック響「ふいー、この世界の未来以外セーフ」

 

モデルX「いや、それはそれでアウトだと思うよ;」

 

ロック未来「この世界の私ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

原作響「未来ぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」

 

???3&???4「なんか機械的で大きいイカがいるぅぅぅぅぅぅ!?」

 

それに絶叫する中で猫響と翼、R了子以外の面々は聞き覚えのあるツッコミ声に見ると、変身してるがとある時に知り合ったゴーグル達の姿があった。

 

音響「あ、ゴーグルさん達だ!」

 

猫響「…知り合い?」

 

久しぶり~と手を振る音響のに猫響は不思議そうに呟いた後……

 

原作未来?「不敬である!貴様ら、私を誰だと思って…!」

 

そう叫んでロック響を強い衝撃で押しのけて起き上がるのにあ、これ、面倒な事だとロック響は体勢を立て直しながら思った。

 

ここから先のはまた別のお話



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エピローグ~日常に戻った猫達/陽だまりと太陽の新たな日々~

飛ばされた先の戦いが終わり、一息を付く猫の始祖、想いを果てる中で魔王達も楽しい思いを作って行く。


空が広がる中、公園のベンチに座りながら猫響は欠伸する。

 

猫響「…良い天気だね、未来」

 

猫未来「うん、そうだね響」

 

くあーと背伸びする猫響に猫未来は笑う。

 

その後に疲れた顔をする。

 

猫響「あの後、色々大変だったよね…」

 

猫未来「そうだね…でもなんとかなって良かったね」

 

苦笑する未来にホントにね……と猫響は思い出しながら呟く。

 

猫響「うん。こうして未来と一緒に日向ぼっこできる…こういう日常がやっぱり一番良いね」

 

んにーと猫の様に背伸びする猫響に猫未来はくすりと笑う。

 

猫響「そう言えば王様になった私、あっちの未来と元気にやっているかな?」

 

猫未来「ん~、王様の仕事に悪戦苦闘しているんじゃないかな?」

 

青空を見上げながら呟いた猫響は猫未来の苦笑して言った事にありえそうと笑う。

 

猫未来「もしかしたらこれからまた響が増えたりするのかな?」

 

猫響「と言う事はそれだけ未来も増える……性格とかどうなるかな」

 

首を傾げる猫未来のに猫響は後半呟いた事を心配する。

 

猫未来「…色々と不安になりそうだね;」

 

猫響「うん;…まあでもいくら未来が増えても私の未来は此処に居る小日向未来ただ一人だけだよ」

 

そう言って猫の尻尾で猫未来の頬を撫でる猫響に猫未来はもう……と頬を赤らめる。

 

そんな所に翼が来る。

 

翼「此処に居たのか立花、小日向」

 

猫未来「あ、翼さん」

 

猫響「…何か用ですか?」

 

ちょっと様子を見になと猫響のにそう返しながら猫響の隣に座る。

 

翼「気分良さそうだな立花」

 

猫響「まぁ、色々と終わった後だからね」

 

確かにそうだなと翼も思い出して苦笑する。

 

猫未来「翼さんもまさかあっちの翼さんと戦うことになるなんて驚きましたよね」

 

翼「そうだな。まあ自分自身と戦う事はあまりないから良い経験になった」

 

続いての猫未来のに何とも言えない顔で別世界で洗脳された自分とバトルした事を思い出した後に苦笑してそう返す。

 

世界の違いとも言える経験の差により苦戦を強いられたが共に戦う者がいたのでなんとか事なきを得たものだ。

 

そう言う意味では間違えた魔王響に感謝だなと翼は思った。

 

翼「また次があれば戦ってみたいものだ」

 

猫響「自分と戦うなんてこっち的にはこりごりだよ」

 

もうしたくないとうんざり顔な猫響の頭を猫未来はよしよしと撫でる。

 

それを微笑ましそうに見ながら翼は魔王の方はどうしてるやらと考える。

 

 

 

 

一方、新たな世界となった2人が住んでる城にて……

 

魔王響「うぇ~ん!未来~、仕事が全然減らないよー!」

 

魔王未来「仕方ないでしょ。響は王様になったんだから」

 

机に突っ伏すして泣く魔王響に魔王未来ははぁ……とため息を吐く。

 

魔王未来「でもホントに仕事全然減らないよね」

 

魔王響「人手不足だからねぇ…早く良い人材集めないとね」

 

うへぇ……とぼやいた所、ドアがトントンされ、入って良いよと魔王響が許可する。

 

ドアを開けて入って来たのは、アーマーアルマージであった。

 

猫響達が帰ってしばらくしてから彼を埋葬した所に向かった所、佇む彼がいたのだ。

 

聞いた話によると輝く星が現れて自分を救ったとの事で命の星が新たな生をアーマーアルマージに与えたのだと理解して、彼をレッドアリーマー達と同じ様に直属の護衛隊員に任命したのだ。

 

アーマーアルマージ「王よ。この城で働きたいという者達が来た」

 

魔王響「え、ホント!?」

 

魔王未来「もしかして雇用募集の張り紙見てくれた人たちかな?」

 

そうだとアーマーアルマージは魔王未来のを肯定する。

 

アーマーアルマージ「入口の前で待たせてる」

 

魔王響「じゃあ早速面接するから呼んでき…いや私の方から行った方が良いかな?」

 

魔王未来の方を見て聞く魔王響に見られた本人はそうだねと頷く。

 

魔王未来「そっちが響らしいよね」

 

魔王響「じゃあ早速行ってくる!」

 

そう言って駆け出す魔王響にアーマーアルマージも護衛として付いて行き、そんな魔王響に魔王未来はもうと楽しげに見送る。

 

魔王響「どんな人達かなー。仲良くなれそうな人たちだと良いな!」

 

アーマーアルマージ「ああ、王と長くいける者達だと自分は思う」

 

楽しむ魔王響にアーマーアルマージはそう返す。

 

そして入口でレッドアリーマー達と共に待っている面々を見てあっとなる。

 

???「アンタが此処の王様か?」

 

???2「このチラシの求人募集を見て来たのだが…」

 

そこにいたのは、自分が未来を見つける際に見た翼達に似た魔物娘たちであった。

 

最初に話しかけたのがクリスで見た目的にミノタウロスで次に話しかけたのが翼でこちらはハーピーだ。

 

他にもマリアとセレナに似た姉妹でアラクネ、切歌と調に似たコボルトのコンビ、奏似のハーピーと言う集団だ。

 

魔王響「(…そっか。私たちは世界が違ってもこうやって出会う運命だったんだ)」

 

奏似ハーピー「ん?どうかしたのかい?王様」

 

それに思わず頬が緩む魔王響に奏似のハーピーは訝しげに聞く。

 

魔王響「ううん。何でもないよ。取りあえず面接するから皆入って入って!」

 

切歌似コボルト「ようし!受けれる様に頑張るデス」

 

調似コボルト「そうだねキリちゃん」

 

元気に言うコボルト組に魔王響はくすりと笑う。

 

魔王響「(やっぱりそっくりだな。他の世界の皆と)」

 

楽しくなりそうだと魔王響は心の底から楽しげに笑う。

 

こうして、魔王は最愛の人と再会し、新たな人生を歩みだした。

 

頼もしい仲間にも支えられて国をまとめ上げるのであった。



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魔王ヒビキ城でクリスマス
前編~クイズ~


メリークリスマス!今年は魔王ヒビキの魔界でのクリスマス!
どんなクリスマスになるか楽しみにしてください!


魔王である立花響もとい魔王ヒビキの世界。

 

魔王ヒビキ「ん~こんな感じかな?未来」

 

魔王ミク「これって招待状?」

 

書いたのを見せる魔王ヒビキに魔王ミクは首を傾げて聞き返す。

 

魔王ヒビキ「うん。前に迷惑かけちゃったからねお詫びに招待しようと思って」

 

魔王ミク「そっか、なら準備しないとね」

 

うん!と魔王ヒビキが頷くとドアがノックされ、どうぞと答えるとアルマージが入って来る。

 

アルマージ「王よ。他の者達に準備の件を伝えておいたぞ」

 

魔王ヒビキ「ありがとねアルマージ。よーし!凄いクリスマスパーティーにするぞー!」

 

報告に魔王ヒビキは気合を入れる。

 

アルマージ「それと、隊長の方から猫の方の王の件は大丈夫との事だ」

 

魔王ヒビキ「あ、なんとかなったんだ。良かったー」

 

魔王ミク「これであれができるね響」

 

続けての報告を満足気に頷きながら魔王ヒビキは見える月を見る。

 

魔王ヒビキ「楽しみにしててね…別の世界の私達!」

 

ニカッと笑ってそう言う。

 

 

 

 

音響「あれ?未来。なんか手紙来てるよー?」

 

音未来「え?」

 

郵便受けを確認して自分達の名前が書かれた手紙が入っていたので誰からだろうと音未来と音響は宛先を見る。

 

響「あ、これ。魔王の私からの招待状だ!」

 

ミューチェ「えっと…クリスマスパーティーのお知らせ?」

 

おおと声を出す響の後にミューチェが最初の文を見て次に内容を見る。

 

魔王ヒビキ【私の城でクリスマスパーティーを開催するので皆をご招待します!楽しみにしていてね!PS汚れても良い服で来てね!】

 

内容のは分かったがPSの部分に3人ははてなマークを浮かべる。

 

未来「どういうことだろ?汚れてもいい服って」

 

響「普通なら正装して来てくださいだよね?」

 

どうしてだろう?と首を傾げたが正装じゃないのならそれはそれで楽だし良いかと前向きに考える。

 

響「皆も招待って書いてあるから早く伝えないとね!」

 

未来「ふふ、そうだね」

 

ミューチェ「はしゃぐわね~」

 

ワイワイ話してる2人を見ながらミューチェはPSのを考える。

 

ミューチェ「(何か企んでいるのかしら?ゲーマーであるあの子ならやりそうね)」

 

何事もなければ良いんだけどね……と憂鬱かなと思いながらミューチェはそう思うのであった。

 

 

 

 

一方の猫響の世界。

 

猫響「クリスマスパーティーねぇ…」

 

猫未来「どうするの響?」

 

同じ様に届いていた招待状を見て呟く猫響に猫未来は聞く。

 

猫響「…未来は行きたい?」

 

猫未来「響と一緒に行きたいな」

 

ダメ?と上目遣いで見る猫未来に猫響はダメじゃないけど……と頬を掻く。

 

猫響「じゃあ一緒に行く?翼さんも誘って」

 

うんと頷く猫未来を見て猫響はもう1つ手紙がある事に気づく。

 

魔王ヒビキ【それと守りに関してはこちらの皆が請け負うので気兼ねなく来てね!】

 

猫響「…どうやら誘っても大丈夫そうだね」

 

猫未来「けど、皆って誰だろう?」

 

そこは確かに気になると猫響は頷く。

 

猫響「……あ、もしかしてあの人たちかな?」

 

猫未来「あの人たち?」

 

首を傾げる猫未来に猫響は言う。

 

猫響「ほら、二週目で私たちが戦った…」

 

猫未来「あ」

 

そう言われて猫未来も思い出して成程と納得する。

 

猫未来「確かにあの人たちならできるかもしれないね」

 

猫響「でしょ。それに命の星であっちの未来が生き返ったのならあの人たちも生き返っててもおかしくないしね」

 

そう言ってからそれにしても……と響達と同じ様にPSの部分に首を傾げる。

 

猫響「でも汚れても良い服でってどういうことだろ?」

 

猫未来「…あ、そう言えばあっちの響ってゲーム好きだよね。もしかしたら汚れるかもしれないそう言うゲームを考えているじゃない?」

 

ありえそうと猫未来のに猫響は頷く。

 

猫未来「そうなると凄いゲームになりそうだね;」

 

猫響「…汚れてもいい服、探しとこうか」

 

それが良いねと翼に連絡を入れに行く猫未来を見送って服を探しに行く。

 

 

 

 

しばらくして、パーティの日

 

猫翼「こんな服でホントに良いのか立花」

 

猫響「多分大丈夫です。招待状にちゃんと書いてあるので」

 

汚れても良い服と言うので白いワンピースを着て来た猫翼に猫響はそう返す。

 

猫未来「…そろそろですね。迎えの時間」

 

猫翼「む、そうだな」

 

時間を確認して言う猫未来に猫翼も確認すると3人の前に穴が出現し、そこから顔に模様がないが見覚えのある人物、シグマが現れる。

 

その後ろから数人のレプリロイドが続けて来る。

 

シグマ「久しぶりだな。猫の方の立花響よ」

 

猫響「し、シグマ!?」

 

慌てて構えそうになる猫響と猫翼にシグマは手を前にだす。

 

シグマ「安心するんだ。私は王の命令で君達の世界を守りに来たのだ」

 

猫未来「そ、そうなんですか」

 

ああと頷く。

 

シグマ「だから君達はたっぷり楽しんできたまえ」

 

猫翼「そ、そうか。すまないな」

 

猫響「まぁ、大丈夫じゃない?模様はない真面目な感じありそうだし」

 

少し戸惑い気味の猫翼に猫響はそう言う。

 

シグマ「所で……猫の立花響は分かるが……君達も猫耳を付けていたかね?」

 

その後にシグマが気になって聞き、後ろの面々も気になっていたのか猫未来や猫翼の頭を見ている。

 

指摘された様に2人ともそれぞれ自分の髪の色と同じ猫耳を付けている。

 

猫未来「だから私たちは響と同じ猫耳にしたんです」

 

成程と説明を聞いてシグマ達は納得する。

 

シグマ「では、ここを通ってくれ。ここを通れば王の世界へ行ける」

 

猫響「わかった。ありがとねシグマさん」

 

見送るシグマたちに手を振りながら3人は入る。

 

シグマ「では、始めるぞ。まず……」

 

それを見送り、シグマはメンバーへと防衛場所がどこか指示を出して行く。

 

 

 

 

猫響「…これって…」

 

猫未来「ものすごくクリスマスに染まっているね…」

 

周りの風景に猫響と猫未来はうわ~と感嘆する。

 

様々な場所がクリスマス仕様に飾り付けされているのだ。

 

猫翼「魔界とは思えぬなこれだと」

 

猫翼も光景にほうと漏らしているとおーいと言う声に顔を向けると音響達がいた。

 

猫響「あ、音の私」

 

音響「あ、猫の私!」

 

お互いにヤッホーと挨拶を返す。

 

猫翼「そっちが音の立花の世界の私か。私とそっくりだな」

 

音翼「うむ、しかし猫耳が付けているのだな」

 

ああ、これは分かり易く……と言った直後、2人の間を風が走る。

 

直後、笑いが走る。

 

音奏「ぶっ!?2人の翼の髪がクリスマスツリーや雪だるまにww」

 

クリス「ぶはっw!」

 

切歌「あははははww!」

 

猫未来「こ、これってもしかして…」

 

誰もが爆笑する中で猫未来は風が向かった方を見る。

 

R了子「3人の翼に乾杯」

 

そこには……ワイングラスを持ったR了子がいた。

 

音翼「こ、これは…」

 

猫翼「やはりあなたの仕業か。ロックの立花の世界の櫻井女史」

 

音響「了子さんが居るって事は…!」

 

猫響「ロックの私も…」

 

おーいと言う声に顔を向けると予想通りロック響達がおり、その中で髪が2本の突き刺さった剣の様になっているR翼が目に入る。

 

奏「ごふっwww」

 

ファナ「ぶはっwww」

 

調「ど、どうやったらあんな髪型に…」

 

音未来「なるんだろうねぇ…」

 

続けざまのに誰もが爆笑する。

 

あっちでは慣れている様でぷぷぷな抑えめな笑いだが……

 

???「あはははは!!ホントお前らの世界の翼は面白く弄られているな」

 

???2「くっ、笑わせてくれるな青いの」

 

音響達も初めて見るロック響達と共にいるもう1人の奏とR未来の肩にいるこれまた見覚えのあるミニマムな人物に目が行く。

 

ロック響「んじゃあ行こうか」

 

音響「ちょっとまった!」

 

猫響「…あの小さい人ってもしかして…」

 

慣れてるのか先に進もうとするロック響を2人が肩を掴んでR未来の肩にいるのについて問う。

 

ロック響「うん。私の世界のシェム・ハ。またの名をモデルS」

 

音響「そっちの世界のシェム・ハさん!?」

 

猫響「そっちの世界でもあの事件起きてたの?」

 

出て来た名前に2人は驚きの声をあげてかつて巻き込まれた事件を思い出す。

 

ロック響「事件は起きてはいない。あのシェムさんはまぁ、私達は戦ってる相手によって自分の腕輪を通して復活待ちしていたのを引きずり出されてライブメタルに入れられたんだって、んで今は私達の味方。ちなみにかなねえさんは別の世界の住人でスターメタルに選ばれた人だよ」

 

音響「す、スターメタル?」

 

猫響「驚きの後にまた新たな単語が出て来たね」

 

ああ、ごめんとロック響は気になってる事を答える。

 

ロック響「スターメタルは簡単に言えばライブメタルの亜種で、基本的なのはライブメタルと変わんない。制作した人が違うだけらしい」

 

音響「へーそうなんだ」

 

猫響「色々あったんだねそっちも」

 

ほへーと感嘆してる中でおーいと言う声に見ると始祖の翼を連れた始祖の奏が来ていた。

 

音奏「よっ、平行世界のあたし」

 

始祖奏「よっ。元気そうだなあたし」

 

R奏「お~話に聞いていたが本当にあたしがいるな~しかも2人、翼も4人いるしな」

 

親し気に交わす音奏と始祖奏にR奏も加わって話し出す。

 

R了子「なかなかできるな」

 

R翼「だからと言って私の髪を弄らないで欲しいんですが!!」

 

始祖翼「凄く弄られているな…」

 

音翼「始祖の私も絶対されると思うぞ」

 

一方で始祖翼を見ながらR翼の髪を弄るR了子を見て言う始祖翼に音翼はそう言う。

 

始祖翼「何、そん時は返り討ちにするだけだ」

 

猫翼「ふむ、こんな感じか?」

 

そう返した始祖翼は猫翼のにん?となった後に自分の髪を確認する。

 

そこには……デフォルメされたカニの様な髪型になった自分の髪があった。

 

R了子「くっ!先を越された!折角のファーストヘアーが!」

 

R翼「なんですかファーストヘアーって!?」

 

クリス「ってか何やってんだそっちの先輩!?」

 

それに心底悔しそうに地面を叩くR了子にR翼がツッコミを入れてる間に猫翼にクリスが叫ぶ。

 

猫翼「実は前にし返した時に髪を弄るのが癖になってしまってな」

 

猫響「ああ、だからこっちの了子さんの髪を弄っていたんだ」

 

そう返した猫翼のに猫響は思い出しながらそう呟く。

 

R切歌「そう言えば案内はいるんデスか?」

 

切歌「あ、あそこに看板があるデス!」

 

周りを見渡して呟くR切歌の後に同じ様に見渡していた切歌が指で前を指す。

 

『ようこそ皆!魔王ヒビキ主催のクリスマスパーティー会場はこの先にあるから頑張ってたどり着いてね!』

 

詠「あら?これってつまり?」

 

シェム・ハ「ここから自力で来いと言う事だな(ハムハム)」

 

首を傾げる詠にR未来から渡されたクッキーを食べながらシェム・ハは言う。

 

始祖奏「この先ってつまりこの扉の先か」

 

来てから目の前にあった扉を見ながら始祖奏は呟く。

 

R奏「はは、何かあるなら楽しみだなウォーロック」

 

???「はん。何か来るならとことんぶっ飛ばすだけだ」

 

楽し気に笑って手に握った獣の顔を模したライブメタルに酷似したのに話しかけるR奏にそれはそう返す。

 

音翼「ロックの方の奏、今喋ったのは…」

 

R奏「ああ、あたしの2番目の相棒、スターメタルのモデルWこそウォーロックだ」

 

モデルW「宜しくな別世界の翼。しかし、こっちの知る翼と違ってヘタレじゃないんだな」

 

R翼「どういう意味だウォーロック!?」

 

そう言って見せるR奏の後にそう言ったモデルWにR翼が噛みつく。

 

モデルW「事実だろ。髪を弄られまくったりしてるとマリアに抱き着いたりしてるじゃねえか」

 

R翼「………マリア~~」

 

Rマリア「あー、よしよし、髪も直してあげるからね」

 

クリス「ロックの世界の先輩…」

 

マリア「まるで姉と妹ね」

 

反論のにすぐさまRマリアに抱き着く様子にクリスは脱力し、マリアは苦笑する。

 

ロック響「とにかく開けるよ」

 

Rクリス「何が来るんだろうな」

 

ファナ「ワクワクするっすね」

 

調「ドキドキだね」

 

そんなやり取りを背に扉に手をかけるロック響にRクリスやファナに調はワクワクする。

 

ロック響「てい」

 

そのままロック響は思いっきり扉を押して進む。

 

扉を通ったメンバーの目に入ったのはゲームステージを感じさせる風景であった。

 

音響「うわー!なにこれ!?」

 

音奏「クリスマスモチーフのステージになってるな」

 

驚きの声を代表で漏らす音響の後に音奏がほへーとステージの見た目に触れる。

 

ロック響「流石ゲーマー」

 

ミューチェ「このステージを進んで会場にたどり着けってことね」

 

ファナ「だから汚れてもいい服装だったんっすね」

 

誰もが服装のに納得した後にうっし!とR奏は気合を入れる。

 

R奏「そうなら運動してお腹を空かしますか!」

 

始祖奏「そうだな!」

 

クリス「おい、気をつけ…」

 

そう言って駆け出そうとしたR奏と始祖奏の顔面に……

 

ベチャベチャ!!

 

何かが命中する。

 

R翼&音翼&始祖翼&猫翼「奏ぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

モデルA「これ、パイだ」

 

霧亜「しかも、色合いからしてクリームパイ?」

 

切歌「だ、大丈夫デスか!?」

 

R奏&始祖奏「…美味い!」

 

絶叫する4人の翼の後に顔に炸裂したのがパイで切歌が声をかけるとパイを外した2人はそう言う。

 

R切歌「美味しいんデスか!」

 

R調「こっちの切ちゃん。違う、そうじゃない」

 

調「美味しいんだ…」

 

目を輝かせるR切歌にR調はツッコミを入れて、隣で調が呟く。

 

クリス「ってかパイって……汚れるって言うのはそう言う事か;」

 

思わず脱力しながら気を付けた方が良いぞと他の面々に注意しながら顔を向ける。

 

Rクリス&詠「」命中

 

モデルL「あー、もう他にも命中してるわ」

 

クリス「そっちのあたしー!?」

 

ファナ「あーあ;」

 

R切歌「デース!?お姉ちゃんいつの間に!?」

 

顔にパイが張り付いたRクリスと詠にクリスとR切歌は絶叫する。

 

音奏「おっと。お、こりゃ確かに見た目からして美味そうだな」

 

音響「あ、ホントですね」

 

その隣で飛んで来たのを受け止めて齧って味を確認する音奏に音響も取ってほわーとなる。

 

Rセレナ「誰が作ってるのかな?」

 

音セレナ「もしかして魔王の響さんの手作り?」

 

始祖セレナ「だとしたら凄いですね」

 

その後に跳んで来るクリームパイを誰が作ってるのか気になり、音セレナと始祖セレナは魔王ヒビキの手作りかなと話し合う。

 

シェム・ハ「未来よ。あれを取れ。我も食べたい」

 

R未来「飛んで来るのを取るの難しいですからね!」

 

音未来「装者の私でも難しいのに一応一般人の二人が取るのは難しいんじゃ…」

 

猫未来「きゃっ…!」

 

要望するシェム・ハにそう返すR未来に音未来がそう言う中で猫未来に飛んで来たのを猫響が受け止める。

 

猫響「大丈夫?未来」

 

安否を聞く猫響に猫未来は頷く。

 

それを聞いた猫響は良かったと返した後に手を懐から出した消毒アルコール入りのペーパーで念入りに拭いてからパイを上へ放り投げ、指の爪を伸ばしてパイを綺麗に8等分にカットするとどこからともなく皿を出したR了子がその上にキャッチする。

 

ロック響&R切歌&切歌「おおおおおお」

 

モデルA「いやどっから出したのそれ!?」

 

クリス「常備してんのかそれ!?」

 

その芸当にロック響やW切歌が拍手する中でR了子のにモデルAとクリスがツッコミを入れる。

 

R了子「乙女の嗜みだ」

 

Rセレナ「了子さんだけだと思いますよ;」

 

音セレナ&始祖セレナ「うんうん」

 

返しにRセレナがツッコミ、後のセレナ2人も頷く。

 

音翼「綺麗な断面だな…」

 

猫翼「流石だな立花」

 

感心する音翼と猫翼の隣で始祖翼はパイを受け止めてから同じ様に上に放り投げて手に持った刀を振るうとこちらも綺麗に8等分する。

 

始祖翼「これは負けてはいられないな」

 

調「おお、こっちも凄い…!」

 

ふっと笑って言う始祖翼に調が目を輝かせる隣で……

 

R翼「」べっちゃり

 

Rマリア「こっちの翼ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

パイに埋もれたR翼の姿があった。

 

Rクリス「うわ、ひでぇ……全体に命中してやがる」

 

音未来「集中的に狙われてますね…」

 

ファナ「これ、わざっとっすかー?」

 

その光景に誰もが引いてしまう。

 

Rマリア「ほら、服を脱いで」

 

R翼「うん」

 

そんなR翼へとRマリアはそう言い、言われた本人もいそいそと服を脱ぎだす。

 

ちょ!?と誰もが驚く中でR翼はべたついた服を脱いで……水着姿になる。

 

ロック響「汚れても良い服って言われたから、下に水着を着て来ました」

 

音奏「驚かすなよ!?」

 

切歌「び、ビックリしたデス…」

 

そう言ったロック響に音奏はツッコミ、切歌は息を吐く。

 

ミセスS「確かに良いアイデアじゃが…寒くはないか?」

 

R翼「はい、めっちゃ寒いです(ガタガタ)」

 

R了子「ほれ、着替えだ」

 

問うミセスSに体を震わせて答えたR翼にR了子がどこからともなく服を出して差し出す。

 

R翼「ありがとうございましゅ」

 

クリス「やれやれだぜ…」

 

ファナ「あはは…;」

 

いそいそと服を着るR翼を見てクリスは溜息を吐いて、ファナは苦笑する。

 

R翼「よし、これd」

 

べちゃべちゃべちゃべちゃべちゃ!!

 

服を着終えた瞬間、再びパイに埋もれた。

 

R奏「こっちの翼ぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

ロック響「ああっと、かみなりさんの芸人スイッチがオンになったかな?」

 

音響「芸人スイッチ!?」

 

ミセスS「面白いのうこれは」

 

その光景にそう呟いたロック響のに音響は驚き、ミセスSはくすくす笑う。

 

 

数分後

 

 

R翼だった白いの「」

 

Rマリア「おー、よしよし、翼は強い子よ;」

 

Rクリス「うわもう、全然みえねえ;」

 

音翼「そちらの私ばかり狙うとは…」

 

マリア「ちょっと狙い過ぎじゃない?」

 

もう全身が見えずに塊になっているのに無言で抱き着かれてるRマリアに撫でられてるのを見ながら音翼とマリアは冷や汗を掻く。

 

なお、パイを発射していた魔王ヒビキ世界のシラベとキリカによると……

 

シラベ「反応が可愛かったのでつい狙い過ぎてしまった」

 

キリカ「反省はしているデスが後悔はなかったデス」

 

と述べたのであった。

 

無言で動く白い塊に笑っていた誰もが冷や汗を掻く中で風景が変わる。

 

ロック響「あ、終わったっぽい?」

 

猫響「次は何かな?」

 

終わったのでR翼を助け出してる中で前を見ると……

 

カナデ「おー待ってたぞ~」

 

ハーピーのカナデがいた。

 

始祖奏「あたし!?」

 

マリア「この世界の天羽奏ってことかしら…」

 

まさかの自分に驚く始祖奏の隣でマリアも目を丸くして驚く。

 

そんな驚く始祖奏や他の2人の奏を見てカナデはおーと声を漏らす。

 

カナデ「あたしが四人揃うなんてな。くっ付いたら消えそうだな」

 

音響「き、消える?」

 

R了子「ああ、ぷよぷよか、確かあれは4つ消しだからな」

 

藁って言うカナデのに戸惑う音響にR了子が気づいてそう言う。

 

ファナ「そうなると響さんと未来さん、翼さんも消えそうっスね;」

 

切歌「翼さんは5つ消しデスね」

 

R切歌「4連鎖デス!」

 

R調「切ちゃん;」

 

霧亜「それで、なぜあなたはここに?」

 

話を戻す霧亜にカナデもうっかりしてたと呟く。

 

カナデ「あたしは次のステージの説明役さ」

 

ミセスS「となるとこれは説明役が必要なステージか」

 

切歌「どんなステージなんデスか?」

 

2人のにカナデはふふふと笑い……

 

カナデ「次のステージは………クイズステージだ!!」

 

詠「クイズですか?」

 

音未来「クイズ…大丈夫?響」

 

告げられた事に音未来は心配そうに聞く。

 

ロック響「問題による」

 

猫響「マニアックなのじゃなきゃなんとか…」

 

音響「………お、音楽系なら多分」

 

その問いに三者三様に返す。

 

猫未来「響は学校じゃ成績良いから多分大丈夫だと思うけど…」

 

クリス「うちのは…まあ…」

 

Rクリス「こっちの場合、先輩の方が心配だな」

 

R切歌「確かに心配ですね。芸人のありますし」

 

R翼「酷い!?」

 

返しのを聞いてそう呟く4人のでR切歌のにR翼は叫ぶ。

 

R調「こっちの翼さんだからね」

 

詠「あの番組の珍回答は面白かったですわ」

 

マリア「珍回答ね…」

 

音奏「うちの翼もたまにやるよな。漢字の読み方とかで」

 

こっちにも飛び火した!?と驚く音翼にどっちとも大変だなと猫翼と始祖翼は思った。

 

カナデ「まぁ、まずは練習と言う事でこれはなんて読むか分かるか?」

 

そう言ってカナデはフリップを取り出してみせる。

 

 

 

  ぺ     ぺ

ぺぺぺぺぺ ぺぺぺぺぺ

 ぺぺぺ   ぺぺぺ

ぺ ぺ ぺ ぺ ぺ ぺ

  ぺ     ぺ

   ぺぺぺぺぺ

 ぺぺぺぺぺぺぺぺぺ

     ぺ

  ぺ  ぺ  ぺ

 ぺ  ぺぺ   ぺ

ぺ    ぺ    ぺ

 

 

 

音響「ぺがいっぱいあるね」

 

ロック響「あ、これ簡単」

 

ほへーとなる音響の隣でロック響がそう言う

 

猫響「…あ、そういうことね」

 

音響「え、二人とも分かったの!?」

 

え?とまさかの返しにロック響と猫響は驚いた顔で音響を見る。

 

R翼「いや、音の方の立花。流石にこれは小学生でも覚えた人なら分かる問題だぞ」

 

音翼「ヒントは何が出来ているかだ」

 

音響「え?何…あ、そっか!」

 

音未来「あ、分かったんだね。んじゃあ代表で答えてね」

 

笑顔で言う音未来に音響はうんと頷き……

 

音響「北京!」

 

ピンポーン!

 

そう言うと音声が鳴り響く。

 

カナデ「ほい正解!」

 

切歌「ぺで禁だから〝ぺきん”なんデスね」

 

調「こういう感じのクイズがでるんだね」

 

ほへーと感心する切歌と調にカナデは言う。

 

カナデ「もう1種類問題があるからそれも教えとくぞ」

 

そう言ってカナデはそれを出す。

 

『歌ったり、ギターを弾いたりする岩がある。〇か×か?』

 

R切歌「これは×じゃないデスか?」

 

切歌「そんな岩、見た事ないデス」

 

ミセスS「さあ、どうかのう」

 

首を傾げるW切歌にミセスSは笑う。

 

R奏「ああ、これ分かった。〇だ〇」

 

音翼「〇だな」

 

始祖翼「〇しかないな」

 

なんデスと!?とR切歌は驚く。

 

カナデ「正解は〇!お見事!」

 

R切歌「デデース!?」

 

切歌「な、なんでデスか!?」

 

ミセスS「岩は英語でなんというか知っておるか?」

 

驚くW切歌にミセスSはそう聞く。

 

R切歌「〝ロック”デスよね……あー!もしかして!?」

 

切歌「音楽のロックミュージックとかけているんデスか!?」

 

R奏「そういうこった!面白い問題だなそれ」

 

カナデ「この先もあるから楽しみにしとけよ」

 

笑って言ってカナデは待ってるぞ~と飛び上がるとそのまま去っていく。

 

R切歌「デース!それなら問題ドンと来いデス!!」

 

切歌「次のを早く出すデス!」

 

フンスと気合を入れるW切歌を先頭に進むと壁が目に入り、壁に絵が映る。

 

映し出されたのは……切歌で、途中で体がんに代わる。

 

W切歌「」

 

R調「あ、自分がまさか問題にされるとは思いもしなかったから少し思考停止してる」

 

調「…あ、金貨?」

 

ピンポーン!

 

まさかの問題に目を点にして停止するW切歌を後目に調がそう言うと効果音が鳴った後に壁が下に下がる。

 

Rクリス「分かり易かったな」

 

クリス「きりかの真ん中をんにしてきんか(金貨)ってことだろ」

 

R翼「最初は簡単な問題で行く感じなのはありがたいな」

 

呟くクリスのにR翼はそう言うと次の壁が立ち塞がる。

 

映し出されたのはサイがボールを蹴っているのだ。

 

音響「サイがボールを蹴る?」

 

ん~?と首を傾げる音響と猫響だがRマリアが手を叩く。

 

Rマリア「ああ、この問題の答えはサイキッカーね」

 

マリア「ああ、サイがキッカーってことね」

 

音奏「そうか、蹴る=キックで、サッカーのにキッカーって言うのがあるからサイキッカーか」

 

ピンポーン!

 

納得すると正解音が鳴り響いて壁が下がる。

 

モデルF「なかなか頭を使うなこれ」

 

切歌「発想の転換が必要デスね」

 

ファナ「そうっスね。どう読むのかがカギっスね」

 

次は何かなと思っていると良くクイズで見る〇と×が描かれた壁がある道が見えた。

 

R奏「お、今度は○×だな」

 

モデルW「あれだな。間違えたら泥んこまみれのか」

 

ファナ「泥まみれは嫌っすね」

 

始祖翼「どんな問題だ?」

 

『Q1.松茸と竹がかけっこをし、勝ったのは松茸である。〇か×か?』

 

ロック響「松茸と竹がかけっこ?」

 

音響「勝ったのは松茸?」

 

?マークを浮かべながら顔を見合わせる。

 

R未来「どう思う?」

 

霧亜「こうして問題に出してるからには成立してると思うけど……」

 

音未来「似た名前出しているのも関係しているのかな?」

 

猫未来「竹…松茸…まつたけ?」

 

R翼「とにかく走って見る!!」

 

そう言ってR翼は駆け出す。

 

Rマリア「ちょっと翼!?」

 

慌てて止めようとするがそれよりも前にR翼は〇の方へと突撃し……

 

ばしゃーん!!

 

R翼「ぴゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

雪の中に突っ込んだ。

 

R奏「あちゃあ;」

 

始祖翼「泥ではなく雪だったか…」

 

猫未来「……あ、そっか。まつたけ…つまり『竹を待つ』から答えは×なんだ」

 

絶叫しているR翼のを見ながら猫未来は手をポンとさせて言う。

 

その間にRマリアがR翼を助ける。

 

R翼「みゃりあ~」

 

Rマリア「よしよし(この震えてる剣可愛い!!)」タラー

 

マリア「(鼻血出てるわよ私;でも可愛い翼もいいわね!)」

 

猫翼「あれも私の可能性の一つか…」

 

涙目で来て抱き着くR翼の姿にRマリアは慰めながら鼻血を流し、そんなRマリアのに引きつつ可愛いと言うのは同意とマリアは思う隣で猫翼はしみじみと呟く。

 

R切歌「おお!?問題が変わっていくデス!?」

 

すると見ていたR切歌の言葉通り、壊れた〇の壁が元に戻った後に問題が差し変わる。

 

『幽霊とドラキュラ伯爵。礼儀正しいのは幽霊である。〇か×か』

 

モデルF「今度は礼儀正しいのだぁ?」

 

調「幽霊とドラキュラ、どっちなんだろう…」

 

切歌「ゆうれいだから礼つながりで幽霊デスかね?」

 

Rクリス「あ、ありえそうだな。幽を言うにすれば、言う礼ってなるしな!」

 

首を傾げる調のに切歌がそう呟いたのをRクリスがそう言う。

 

クリス「じゃあ答えは〇か」

 

ミセスS「おお、やるのう切ちゃん」

 

デス!とふんすと胸をはる切歌に流石切ちゃんと調も褒めた後に〇の方に突撃すると今度は普通の床になる。

 

Rセレナ「それじゃあこの調子で行ってみましょう!」

 

音セレナ&始祖セレナ「おー!」

 

気合を入れる三人のセレナをRマリアは写真に収める。

 

そのままメンバーは問題をドンドン解いて行く。

 

 

 

 

魔王ヒビキ「どんどん問題を解いて進んでいるね」

 

魔王ミク「それに楽しんで貰ってるね……ロックの響の所の翼さんが悲惨な目に合ってるのを除けば;」

 

そう言う星に生まれたのか間違えているR翼を見て魔王ミクは冷や汗を掻く。

 

魔王ヒビキ「あ、もう最後の問題になるね」

 

魔王ミク「確か仕掛けてるんだよね?」

 

そうそうと魔王ヒビキは頷く。

 

魔王ミク「だからこんなガラスボックスを用意してたんだ」

 

魔王ヒビキ「そうそう。ちょっとしたパーティの余興的な奴ね」

 

どうなるのかなと魔王ヒビキは笑う。

 

しかし、魔王ヒビキは知りませんでした~この余興がとんでも展開を起こしてしまうと言う事を(byところ天の助)

 

 

 

 

R切歌「デース!色々と問題が出てて面白かったデース!」

 

切歌「あんな問題考えるなんて凄いデス!」

 

音未来「どういう問題だろうね」

 

誰もが最後の問題を見る。

 

『四人の民が作ったものはなーんだ』

 

調「四人の民が…」

 

ファナ「作ったもの?」

 

ん?と誰もが首を傾げる。

 

R了子「成程な」

 

ミセスS「ああ、そういうことか」

 

霧亜「ああ、成程」

 

マリア「そう言う事ね」

 

大人組が次々と分かったと言ったのに切歌は唸る。

 

切歌「どういうことデス?」

 

ミセスS「ふふっ、すぐ分かるぞ」

 

詠「問題を良くみれば分かりますわ」

 

問題をよく見てと言うのに誰もが問題を見る。

 

ファナ「…あ、なるほど。(ん?でもこの答え、なんか…)」

 

同じ様に気づいたファナは違和感を感じる。

 

音響「あ、わかった!」

 

猫響「あ、そっか」

 

ロック響「ん、見てれば分かったね」

 

同じ様に3人の響も行き付く。

 

切歌「じゃあ此所は響さんたち三人同時に言ったらどうデスか?」

 

クリス「代表でって事か、良いんじゃねえか?」

 

それじゃあと言われた3人はせーのと言って……

 

響トリオ「罠」

 

と言った瞬間、3人の姿が消えた。

 



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中編~爆走~

R翼「立花が消えたぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

未来トリオ「響ぃぃぃぃ!?」

 

突然の響トリオ消失に誰もが驚く。

 

Rクリス「いきなり消えたぞ!?」

 

シェム・ハ「これも余興みたいな感じか」

 

猫翼「! そうか、答えが罠だったのはそういうことか!」

 

音奏「手が込んでるな……」

 

すぐさまそう言う猫翼のに音奏が呻いてる間に壁が下がる。

 

音未来「響……」

 

猫未来「………」

 

R未来「シェム・ハさん」

 

シェム・ハ「何かな未来さん?」

 

低い声で呼びかけられつつガシッと掴まれながらシェム・ハは問う。

 

R未来「もしもの時……やりますよ」

 

シェム・ハ「ア、ハイ」

 

R了子「ああ、これ、入ったかもな」

 

切歌「デ、デース;」

 

ミセスS「さ、さて次はなんのステージかのう」

 

そんな3人の未来を見てR了子は他人事の様に呟き、切歌はミセスSに抱き着いて、ミセスSは先を見る。

 

見えたのはマリオシリーズで良く見るアクションステージが目に入った。

 

R切歌「おお!マリオの様なアクションステージデス!」

 

ファナ「此所をクリアしたら会場に着くんっすかね?」

 

R了子「そうじゃないとこいつ等がいつ爆発してもおかしくないからな」

 

目を輝かせるR切歌の隣で呟くファナのに未来トリオを見ながらR了子はそう返す。

 

音翼「立花たちは大丈夫だと思うが…」

 

始祖翼「少し心配だな」

 

腕を組んでアクションステージをみつえてる2人の翼にR奏が背中を叩く。

 

R奏「とにかく今は進むしかないさ!」

 

始祖奏「早くゴールしてあいつらを助けようぜ」

 

早くゴールと言う言葉に音未来はシンフォギアを構える。

 

音未来「響たちを助けないと!」

 

クリス「す、凄い気迫だな;」

 

ファナ「こっちはさらにヤバいっす先輩!」

 

たじろぐクリスにファナがR未来を見て言う。

 

R未来「ライブメタル状態になって貰えます」

 

シェム・ハ「ア、ハイ。なるから、なるから強めるでない。潰れる」

 

ギリギリとシェム・ハを握り締めながらR未来は前を見ている。

 

ミセスS「神を潰してでも変身しようとはヤバいのう」

 

ミューチェ「あっちの未来はまだ大丈夫…」

 

かしら……と猫未来を見てミューチェは少し後悔した。

 

猫未来「響…響が消えた…」

 

そこには目からハイライトが消えて、ぶつぶつ呟く猫未来の姿があった。

 

切歌「こ、怖いデース;」

 

音翼「猫の方の小日向から出てるオーラがこちらとロックのと同じだ;」

 

そんな猫未来のに切歌は調に抱き着き、音翼もマリアの後ろに隠れながら震える。

 

Rマリア「あらあら、これは……やってしまったんじゃないかしら?;」

 

マリア「やっちゃったわね魔王のヒビキ」

 

それを見てRマリアはそう漏らし、マリアも同意してそう呟く。

 

R未来「アクションステージならばやっても良いよね?」

 

音未来「いいんじゃないかな?派手にやっても」

 

そう言って音未来はシンフォギアを、R未来はシェム・ハの持つ右手を突き出すとシェム・ハはモデルLに4本のうねった角を内側にくっ付ける様に付け、青い所を紫にし、額の赤いのをピンク色に染め、黄色の所を白くした感じのライブメタルに変化する。

 

音未来「Rei shen shou jing rei zizzl」

 

R未来「シェム・ハ・メフォラス・イン・ロックオ~ン」

 

それぞれ聖詠を歌い、音未来は神獣鏡を身に纏い、R未来は足を除き、ファウストローブでの神獣鏡になっており、足のアーマーはシンフォギアでの神獣鏡になっており、両腕にシェム・ハの腕輪を装着している姿となる。

 

ファナ「ろ、ロックの未来さんのはなんっすかそれ!?」

 

R翼「あれは小日向のモデルSとなったシェム・ハを使ったギアだ」

 

Rクリス「普通に強いのもあるよなホント」

 

驚くファナにR翼が簡単に言い、Rクリスはそう呟く。

 

R了子「まぁ、猫の奴は変身してない分、まだマシだろ」

 

猫翼「そ、そうだな」

 

ミセスS「なんかアイテムゲットしない限り大丈夫じゃ…」

 

あ、それフラグとミセスSのに誰もが思った後……

 

R切歌「おお!なんだか隠されていた宝箱から腕輪が出たデス!まるで特撮に出る様な変身ブレスみたいデス!!」

 

猫未来「…それ、渡して」

 

おおと嬉し気に腕輪を高らかに翳すR切歌に瞬時に接近して猫未来は手を伸ばす。

 

低い声で脅す(お願い)する猫未来には、はいとR切歌は涙目で渡す。

 

R了子「ああ、早速フラグが達成されたよ」

 

ミューチェ「にしても何かしらあのブレスレットは?」

 

ミセスS「(む?あれは…もしかすると…)」

 

なんとなくそう当たると思っていたR了子の隣でミューチェが首を傾げるがミセスSはそれがなんなのか気づく中で猫未来は右手首に装着する。

 

瞬間、猫未来は光りに包まれた後、その体を紫色の戦闘服の様なのに身を包んでいた。

 

Rクリス「なんだあのヒッサツ仕事人みたいな戦闘着!?」

 

詠「なんだか忍者っぽく見えますわ!」

 

音奏「ギアじゃねぇよな?マスクついてるし」

 

ファナ「見たことないっすね」

 

初めて見るのに誰もが驚く。

 

切歌「Sちゃん、アレなんか知ってないデスか?」

 

ミセスS「あーあれはエレクライトと言う武装じゃ。詳しい事は秘密」

 

なんでデスか?と教えてと迫るW切歌にダーメと返す。

 

ミセスS「(まさかエレクライトがこんなところで出るとは…)」

 

教えてデス教えてデスと駄々っ子するW切歌をのらりくらりと反らしながらなんであるんじゃろうかとミセスSは内心そう思った。

 

 

 

 

魔王ミク「…私、しーらない」

 

魔王ヒビキ「あわわわわ」

 

その光景を見ていた魔王ミクはスススーと魔王ヒビキから距離を取り、魔王ヒビキは顔を青ざめる。

 

どうやら本人もこうなるとは思いもしなかった様だ。

 

 

 

 

R未来「行こう」

 

音未来「うん」

 

猫未来「私たちの響を取り戻しに行こう!」

 

3人の未来は頷きあって飛び出す。

 

R奏「ようし、あいつ等の被害を少なめに追いかけるぞ」

 

ファナ「りょ、了解っす!」

 

猫翼「ま、待て小日向!」

 

R奏のに誰もが賛成して慌てて未来トリオを追いかける。

 

クリス「スゲェ勢いでステージ進んでるなあの三人」

 

調「色んなとこがメチャクチャ…」

 

前を見て爆進してる未来トリオにクリスは呆れ、調は立ち塞がった敵ので攻撃した際の余波でボロボロになったステージにうわぁとなる。

 

モデルW「ホント、眠れる獅子を目覚めさせたか龍の逆鱗に触れたかだな」

 

切歌「怒った未来さん…それが三人デスから怖さも三倍デスよ;」

 

ファナ「これは魔王ヒビキさん。ヤバいっすね」

 

ブルりと震える切歌にファナもうわぁとなる。

 

 

 

 

魔王ヒビキ「あわわわ!やばいよやばいよこれ!」

 

魔王ミク「まさか拾ったアイテムがあんなに強いなんてね」

 

顔を青ざめて慌てふためく魔王ヒビキに魔王ミクは困った様に言う。

 

彼女が言った様に猫未来が使っている腕輪はとある時に散歩していた時に落ちていたのを拾ったのだ。

 

誰の物でもなかったのでどうせだし隠しアイテムので使っちゃえと軽いノリで配置していたのだ。

 

魔王ミク「このままだと響、オーバーキルされちゃうね」

 

魔王ヒビキ「ど、どうしよう!」

 

アルマージ「王よ。1つ提案が」

 

慌てる魔王ヒビキに控えていたアルマージがそう申し出る。

 

アルマージ「女王と同じ者ならば、彼女達の怒りが収まる物を見せれば良いかと思います」

 

魔王ヒビキ「あ、なるほど!よし、それをしよう!」

 

魔王ミク「怒りが収まるもの…あ、あれかな」

 

提案に魔王ヒビキは納得し、魔王ミクも思い出して納得する。

 

アルマージ「ちなみに本人達にも話して了承を得ている」

 

魔王ヒビキ「じゃあ早速お願い!」

 

了解したと会釈してからアルマージは出て行く。

 

魔王ヒビキ「ふぅ、これでなんとか…」

 

魔王ミク「じゃあ響も着替えよっか」

 

汗を拭った魔王ヒビキの肩に魔王ミクが手を置いてニッコリと笑う。

 

魔王ミク「あっちの私を怒らせちゃった責任取らないとね♪」

 

魔王ヒビキ「う、うん」

 

笑顔で言う魔王ミクに魔王ヒビキは頷くしかなかった。

 

 

 

 

R奏「いやぁ、ここまで進んで言える事は……敵は可哀そうだな」

 

音奏「だな;」

 

始祖奏「あの三人を相手にしてるんだからな;」

 

通ってきた道を振り返りながらR奏はそう言い、音奏と始祖奏も同意する。

 

R切歌「千切っては投げ、千切っては投げでしたデスね」

 

切歌「罠も関係なしに粉砕してたデスし」

 

調「今の未来さん達。恐るべし」

 

R調「触らぬ神に祟りなし」

 

冷や汗を流す中で城が見えて来る。

 

その前にアルマージが立っていた。

 

音未来「…アルマージさん」

 

猫未来「…響は何処?」

 

R未来「教えてくれないと吹っ飛ばします」

 

ハイライトの無い目で問う未来トリオにアルマージは無言で……太鼓を取り出すとそれを叩きだす。

 

だららららららららららららららら!!!

 

太鼓の音と共に周りが暗くなり、現れた2つのライトがある一点を照らす。

 

照らされたのは……魔王ヒビキを含めたミニスカサンタ服に着替えた響カルテットであった。

 

次の瞬間、鼻血の花びらが咲いて未来トリオは倒れた。

 

グッジョッブと言うサムズアップをしながら……

 

翼カルテット「「「「小日向ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」」

 

R了子「効果は抜群だ~そして流れ弾がこっちにも来てるな」

 

Rクリス&クリス「(チーン)」鼻血ブー

 

ファナ「クリスせんぱーい!?」

 

ミセスS「こりゃ輸血しないとのう」

 

倒れた6人を慌てて介抱に走る面々を見ながらアルマージは一言……

 

アルマージ「これにて、一件落着」

 

音響「落着…かな?」

 

猫響「してないよねこれ;」

 

魔王ヒビキ「あははははー;」

 

ロック響「うわぁ、凄くスースーする。未来は大丈夫かな……」

 

なんとも言えない顔をする3人の隣でロック響は慣れてないスカートにモジモジするのであった。

 

なお魔王ミクは見た瞬間にグッジョッブをしてから倒れて他の面々に介抱されていたのであった。

 

 

 

 

魔王ミク「ふぅ、満足満足」

 

魔王ヒビキ「そ、そう言って貰えて体張ったかいあるよミク;」

 

鼻にティッシュを詰めつつそう言う魔王ミクに魔王ヒビキは苦笑する中でホントごめんねと謝罪する。

 

R未来「(良い物が見れたので)気にしてないよ。ね?」

 

音未来「うん。気にしてないよ」

 

猫未来「だ、大丈夫…」

 

そんな魔王ヒビキのに同じ様に鼻にティッシュを詰めたR未来と音未来はそう返し、猫未来は慣れてないので思い出しながら顔を赤くする。

 

音響「慣れてなくて恥ずかしがってる未来もレアでいいよねー」

 

猫響「レアで良いのかな;」

 

ロック響「昔の未来もそうだったな……」

 

しみじみと言う音響のに冷や汗を掻く猫響の隣でロック響は遠い目をする。

 

ファナ「あれっすかね。朱に染まれば赤くなるってやつ」

 

ミューチェ「確かにそうね;」

 

ホントに合ってるわとミューチェは何とも言えない顔をする。

 

Rクリス「あれは宝物だな」

 

クリス「写真データを保存してバックアップも作らねぇとな」

 

マリア「あなた達何時の間に写真を撮っていたの;」

 

同じ様に鼻にティッシュを詰めてご満悦なWクリスにマリアは冷や汗を掻く。

 

ロック響「そう言えばさ、さっきかな姐さんそっくりな人と出会ったけど、もしかして他にもそっくりさんいるの?」

 

魔王ヒビキ「へ?姐さん?翼さんたちのそっくりなツバサたちなら居るけど…」

 

切歌「奏さんのそっくりさん以外にもいるんですね!」

 

ああ、カナデさんの事かとロック響の言ったのが誰なのか納得して切歌のに頷く。

 

魔王ヒビキ「みんなー、来てくれるー?」

 

魔王ヒビキが呼びかけると奥から数人現れる。

 

詠「まあまあ!?なんと可愛らしい切ちゃんがいますわ~!!」

 

キリカ「な、なんデスか!?」

 

現れた数人の中でキリカを見て目を輝かせて接近する詠にキリカはシラベの後ろに隠れる。

 

霧亜「こらこら、怖がらせない」

 

R切歌「早いデスよ詠お姉ちゃん」

 

切歌「大丈夫デスか?」

 

調「あの人はただ好きなだけだから……行き過ぎな所もありそうだけど(ボソリ)」

 

それを霧亜が宥め、調が弁解する。

 

Rマリア「全く、落ち着きを持たないと(パシャパシャパシャパシャパシャパシャ)」

 

ファナ「撮りすぎっすよロックマリアさん;」

 

音セレナ「真顔で魔王さんの響さんの方の私を撮ってる;」

 

注意すると見せかけて写真を撮るRマリアにファナはツッコミ、音セレナは冷や汗を掻く。

 

ロック響「そっちの皆の名前はこっちと変わんないの?」

 

魔王ヒビキ「んー、漢字のメンバーはそうだけどカタカナ名前の人は違うよ」

 

微妙にだけどねと付け加える魔王ヒビキのにへぇ~とロック響は感心する。

 

Rセレナ「ちなみにどんな感じに違うの?」

 

魔王ヒビキ「えっとね。クリスちゃんそっくりな子はクーリスちゃん。マリアさんそっくりなのはマリーアさん。セレナちゃんそっくりなのはセレンちゃん!」

 

Rセレナ「(あ、魔王の私だけ、一文字変えてなんだ)」

 

始祖セレナ「クーリスさんにマリーアさん…」

 

始祖奏「なんかどっかの漫画でそう言う伸ばし棒を付けての未来キャラが出て来たのがあったな……」

 

なんだっけな……と始祖奏はうーむと唸る。

 

クーリス「ほんとアタシとそっくりだなお前ら」

 

セレン「三つ子みたいですね」

 

同じ様にクーリスとセレンは興味深そうに見る。

 

ツバサ「私の場合は四つ子になるな」

 

マリーア「私は3つ子ってこういうのはホント珍しいわね……まぁ、良いスタイルの子が多いのは良いものね」

 

うふふと笑うマリーアのに魔王ヒビキは苦笑してメンバーに言う。

 

魔王ヒビキ「んじゃ皆着替えてパーティー始めようか!」

 

ちゃんと用意してるから!と言う魔王ヒビキのにおお!となる。

 

R了子「サイズ、色々と用意してるんだな」

 

ミューチェ「デザインもいろいろあるわね」

 

マリーア「全部私とセレンの手作りよ」

 

むふんと胸を張るマリーアに手先良いのねとマリアは感心する。

 

Rマリア「あらあら、翼はこういうのが合うと思うわ」

 

R翼「待ってマリア!?それは着ぐるみパジャマになると思うぞ!?」

 

クリス「確かにそれ着たら可愛くなりそうだな」

 

ファナ「ロックの翼さんなら合いそうっス!」

 

並べられたので猫の着ぐるみパジャマを手に取るRマリアにR翼はツッコミを入れて、クリスとファナはそう言う。

 

音奏「ファナに似合いそうなやつはっと…」

 

始祖奏「お、早速好きなヤツに着せる感じか」

 

用意された衣装でファナに似合いそうなのを探す音奏に始祖奏は楽し気に聞く。

 

音奏「こういうのはあまりねぇからな。どれにするか…」

 

始祖奏「そこはあれだ。本人の日常で着てる服を思い返して、滅多に着ないタイプのでやったらどうだ?」

 

そんなアドバイスにふむと音奏は思い返す。

 

音奏「(ファナがめったに着ない服か……そういやファナって主に動きやすさ重視でスカートよりもズボンが多かったな……しかも肌をあんまり見せない……)」

 

思案してから音奏は服を見渡し……

 

音奏「よし、これだな」

 

ファナ「え!?」

 

そう言って一着を手に取る。

 

手に取ったのは……

 

ファナ「ど、ドレスっすか!?」

 

音奏「これ着たファナをみてみたいだ」

 

ダメかと聞く音奏にファナは赤い顔をしてワタワタする。

 

R奏「おー、押せ押せだな音の方の私」

 

始祖奏「頑張れー、音のアタシ」

 

それに2人はやいのやいのとはやし立てる。

 

ファナ「そ、そんなに似合うっすか?」

 

音奏「ああ、だから見せてくれよあたしに」

 

恥ずかしそうにモジモジしながら上目使いで聞くファナに音奏は頷く。

 

R切歌「甘ーいデース」

 

R調「うん、甘い」

 

R了子「アルマジロ。コーヒー御代わり」

 

アルマージ「ここに」

 

ミューチェ「ビターチョコがミルクチョコになるぐらい甘いわね」

 

ミセスS「じゃな」

 

そのやり取りに一部はコーヒーを飲む結果になった。

 

ファナ「に、似合うっすか奏さん?」

 

音奏「おお、似合う似合う!綺麗で普段とはまた違う可愛さがあって良いな!」

 

渡されたのに着替えて上目遣いで聴くファナに音奏は褒める。

 

音マリア「ホントラブラブね。……あら?」

 

始祖セレナ「どうしたの?マリア姉さん」

 

そんな2人の会話に服を見ながらくすくす笑っていた音マリアはある事に気づき、始祖セレナが聞く。

 

音マリア「ねえマーリア。この部分の服がないのはなんでかしら」

 

そう言いながら不自然に間が開いた所を指さしながら問う。

 

マーリア「あら?おかしいわね。ここにはモコモコが付いたロリータ風なドレスを置いてたんだけど……ないわね」

 

ロック響「誰か持って行ったんじゃないの?」

 

言われた事で気づいておかしいわね……と首を傾げるマーリアにロック響がそう言う。

 

ツバサ「誰かが持って行った…もしや…」

 

クーリス「ん?どうしたんだツバサ」

 

考え込むツバサにクーリスが話しかける。

 

ツバサ「…あの姫姉妹の仕業か…?」

 

キリカ「あ、あの二人デスか!?」

 

シラベ「確かにあの二人なら…」

 

ロック響「姫姉妹?」

 

R未来「他に誰かいるの?」

 

ツバサの言葉にすぐさま反応したキリカとシラベを見てR未来は聞く。

 

魔王ヒビキ「えっとね。この前隣の魔界から来た二人でね」

 

魔王ミク「今の時期とかに来たりするときがあるんだ」

 

隣の家感覚で別の魔界紹介するか普通……とクリスは2人の説明にそう思った。

 

クリス「あーその姉妹姫が服を盗んだのか?」

 

音翼「何のためにだ?」

 

それに魔王組は苦笑して普段通りのアルマージが説明する。

 

アルマージ「大方、睡眠用のまくらなどを作る為だろう」

 

切歌「…デス?」

 

調「…まくら?」

 

ロック響「眠りたいの?」

 

疑問詞を浮かべる中でロック響が呟く。

 

カナデ「誘拐されて寝ること以外することないから。良い睡眠求めているんだとよ」

 

セレン「お姉さんはそんな妹さんを制御兼手伝っているみたいで;」

 

ロック響「変わったお姫さんだね」

 

モデルW「いや変わり過ぎだろ;」

 

モデルA「話的に誘拐されたのに自由に移動してるって事だよね;」

 

カナデとセレンのを聞いてモデルWとモデルAはツッコミを入れる。

 

音響「そのお姫様が今来ているって事?」

 

音未来「どこにいるんだろう?」

 

周りを見渡す音未来に探してあげようか?とロック響がモデルPとモデルXを見せながら聞く。

 

魔王ヒビキ「え、できるの?」

 

魔王ミク「あ、そうか、モデルPXはそう言う捜索向けの姿だもんね」

 

言われてみればそうだったねと魔王ヒビキも思い出して頷く。

 

ロック響「んでどうする?さっき言った様に探すなら探してあげるけど」

 

魔王ヒビキ「どうする?マーリアさん」

 

マーリア「それじゃあお願いしようかしら。服を枕にされる前にちゃんとした枕渡したいし」

 

了解と返してロック響はモデルPとモデルXを構える。

 

ロック響「クルチ~ス・ヒーロー・モデルPX・ダブル・ロックオ~ン♪」

 

聖詠を歌うと共にロック響はPXギアを纏う。

 

ロックPX「んじゃあサーチ開始」

 

レーダースコープ

 

その言葉と共にロック響の脳裏に城の地形が入った後に位置を判別する。

 

ロック響「ん、見つけた。2つの反応」

 

クリス「早いな!?」

 

猫翼「それで、反応があったのは何処だ?」

 

そう言ったロック響のにクリスが驚いてる間に猫翼が確認する。

 

アルマージが持って来た地図でここに反応が出てたとロック響は1つの部屋を指す。

 

魔王ヒビキ「そこは…厨房かな?」

 

Rセレナ「厨房で何かしてるのかな?」

 

R切歌「そこは行けば分かると思うデス!」

 

切歌「行ってみるデス!」

 

ゴーと2人の切歌は走り出す。

 

詠「切ちゃん達~流石に魔王さん達より先に行くと迷子になりますわよ~」

 

ミセスS「道間違っとるかもしれんぞー」

 

そんな2人へと姉と保護者が呼びかける。

 

ロック響「案内宜しく」

 

魔王ヒビキ「こっちこっち。パーティー会場の近くにあるから」

 

R了子「まぁ、その前に着替えるぞ。その後でも大丈夫だろ」

 

促すロック響と魔王ヒビキにR了子がそう言う。

 

音響「あ、そうだった!着替えの途中だった!」

 

音未来「それなら早く着替えないとね」

 

誰もが各々に服を見て行く。

 

ロック響「んー……私は後で着替えるから服は持って行く事にするね」

 

音響「え、そうなの?」

 

その中でそう言ったロック響のに音響は振り返って聞く。

 

ロック響「移動してる時に別の場所に移動されたら面倒だし、いつでも分かる様にすればそっちの方が良いでしょ」

 

音翼「なるほどな。それなら仕方ないか…」

 

Rクリス「確かに追いかけっこしてたらパーティやる時間も短くなるしな」

 

ダブルロックオンしたままの理由を述べるロック響に選んだのに着替え終えた音翼は同意し、持ってきてたのか自前のアイドル服クリスマスVerに着たRクリスも同意する。

 

ミューチェ「私はこの服にしたわ」

 

ミセスS「わしは珍しくドレスにしてみたのじゃ」

 

主にズボンを履いてたからなとドレスを翻してそう言う。

 

切歌「おぉ!Sちゃん似合ってるデスよ!」

 

調「いつもと違っていいね」

 

目を輝かせる切歌の後に調も褒める。

 

ミセスS「褒めてもらうと嬉しいのう」

 

ミューチェ「ホントね。私も久々に着替えたわね」

 

照れるミセスSにミューチェも同意して着替えた自分を見てそう言う。

 

ロック響「そう言えば幽霊歴長かったんだっけ」

 

音未来「もう5年目ぐらいですっけ」

 

ホント長かったわ……とミューチェはしみじみと呟く。

 

R翼「と言うか私はこれ確定なのか」にゃーん

 

Rマリア「ナイス(グっ)」

 

マリア「(ナイス選択よロックの私!)」

 

着せられた猫着ぐるみパジャマ姿のR翼にRマリアは満面の笑みでサムズアップし、マリアも内心賞賛する。

 

そんなマリアは裾を引っ張られて振り返る。

 

音翼「私のもどうだマリア」わふーん

 

対して音翼は犬着ぐるみパジャマを着ていた。

 

マリア「…こふっ!」

 

見た瞬間、マリアは吐血した。

 

Rマリア「犬翼、ありね」

 

始祖奏「似合ってるじゃねえか翼」

 

始祖翼「2人ともそっちを選んだのだな、私も乗るべきだったか?」

 

つつーと鼻血が流れてるRマリアのを無視してそう言う始祖奏にマーメイドドレスを着た始祖翼は呟く。

 

猫翼「私のはどうだろうか立花」

 

猫響「チャイナドレスもあるんだ。似合ってるよ翼さん」

 

こちら猫翼はチャイナドレスを選んだようで、ポーズを取る猫翼にカッコよさあるなと魔王ヒビキは思った。

 

ロック響「んじゃあ全員改めて着替え終えたので行きましょうか」

 

魔王ヒビキ「案内するよ!」

 

その言葉と共にロック響を先頭に魔王ヒビキの案内の元、盗んだ犯人の所へと向かう。



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後編~パーティー~

厨房

 

??「…じゃあこの芋、お願い」

 

そこでは1人の少女が調理担当のレッドアリーマーに芋を渡していた……渡された数は大量であった。

 

コックレッドアリーマー「た、沢山ですな」

 

??「…沢山貰って食べきれないからいっぱいあげる」

 

冷や汗を掻くコックレッドアリーマーに少女はそう言う。

 

コックレッドアリーマー「は、はぁ……どうも」

 

??「あと石炭もいる?」

 

続けて大量に出されたのにどれだけ貰ったんだ?とコックレッドアリーマーは冷や汗を掻く。

 

??2「スヤ。渡すものも渡したしそろそろ帰るか」

 

??→スヤ「ん」

 

傍にいた女性のにスヤと呼ばれた少女は頷いて出ようとし……

 

ロック響「お」

 

スヤ「あ」

 

ばったり対面した。

 

スヤ「……こっちの魔王…?」

 

ロック響「いいえ、同じ存在の別人です」

 

首を傾げて聞くスヤにロック響はやんわりと否定する。

 

スヤ「同じだけど別人?……?」

 

返された事にスヤははてなマークを浮かべまくる。

 

ロック響「それよりもふわもこなドレスを持ってるでしょ?それをここの人に返しなよ」

 

スヤ「…これ?」

 

そう言ってスヤは1着のドレスを取り出す。

 

ロック響「そう、それ……人の物を盗むのは良くないよ」

 

スヤ「…置いてあったから拾った」

 

何言ってるのか分からないと首を傾げるスヤに価値観が違うんだなとロック響は思った。

 

魔王ヒビキ「あ、居た!」

 

魔王ミク「やっぱりスヤ姫ちゃんとウト姫さんだったね」

 

そこに魔王ヒビキと魔王ミクは来て、後ろから音響達も来て、ウト姫と呼ばれた人物に驚きの声をあげる。

 

音響「あれ!?大人のキャロルちゃんそっくり!?」

 

クリス「こいつもこの世界の住人か?」

 

驚く音響の後にクリスが聞く。

 

魔王ヒビキ「違うよ。ウト姫さんはスヤ姫さんのお姉さんだよ」

 

音未来「お姉さん…」

 

ウト「なんか顔がそっくりの奴らがいっぱいいるな…スライムのように分裂でもしたのか?」

 

驚いて自分を見ている音響達を見てウトは呆れた顔で聴く。

 

魔王ヒビキ「違う違う!この人たちは別世界の私たちで今日やるクリスマスパーティーに招待したんだよ!」

 

ウト「ああ、そっちでもその季節だったのか」

 

慌てて事情を言う魔王ヒビキにウトは納得する。

 

始祖翼「そっちでもってことはもしや…」

 

スヤ「こっちもクリスマス。んでこれ分けに来たの」

 

そう言って先ほど見せたジャガイモと石炭を見せる。

 

Rクリス「なんでジャガイモと石炭?」

 

R了子「ああ、成程、ブラックサンタか」

 

スヤ「…今年も来たの」

 

納得するR了子のにスヤはそう返す。

 

R切歌「ブラックサンタってなんですか?」

 

R了子「ドイツの聖なる夜に現れて、悪い子に対して 鉄と血による粛清を行う悪魔の事だ。姿は、そのまま黒いサンタの場合もあるが、秋田県のなまはげのように悪魔のような姿の場合もあって場所によっては姿が異なっている存在だ。悪い子に石炭やジャガイモをプレゼントしたり、また子供がすっぽり入る大袋を持って現れ、袋に子供を入れ連れ帰ってしまうという話もある」

 

切歌「そうなんデスかー」

 

調「あれ?ってことは…」

 

解説に怖いデスねと呟く切歌の隣で調は悪い子と言うのにスヤを見る。

 

ロック響「悪い子認定受けたと?」

 

ウト「何故かな。妹は安眠を求めて行動してるだけなのにな」

 

R翼「どんな感じに行動してるんだ?」

 

心底疑問と呟くウトにR翼は聞く。

 

ウト「シーツ得るためにおばけふろしきを狩ったり……」

 

クリス「おばけふろしきを狩る!?」

 

音奏「と言うかおばけなふろしきがいるのか……」

 

まず1つ出すウトのに驚くクリスの後に音奏は呟き……

 

ウト「魔物の角でかんおけやすりがけしたり…」

 

猫未来「かんおけのやすりがけ!?」

 

R未来「いきなりは悪いと思いますよ!?」

 

2つ目のに2人の未来はツッコミを入れる。

 

ウト「それには流石に私も優しくしてやれと言ったぞ」

 

ミューチェ「そういう問題じゃないと思うわよ」

 

ミセスS「面白い姉妹じゃのう」

 

面白いで済ませられないわよとミューチェは笑うミセスSにツッコミを入れる。

 

ロック響「他には?」

 

ウト「……毎回牢を出てはトラブルが起きたりするとか?」

 

牢!?と出て来たのに誰もが驚く。

 

アルマージ「この2人は別の世界の魔王に誘拐されてはいるが何度も外に出ている者達だ」

 

モデルW「ああ、魔物からしたら悪い子扱いだな」

 

R奏「いや、魔物とかじゃなくても悪い子認定されても仕方ないと思うぞ」

 

始祖奏「だな;つか誰も止めなかったのかよ」

 

????「止めても聞かないからね。この2人って、特にスヤちゃんがね」

 

アルマージの簡略な説明に何とも言えない顔をする始祖奏に何時の間にかいた緑髪の女性がそう言う。

 

ロック響「どなた?」

 

????→ユウグレ「私は魔王女ユウグレ!魔王タソガレの妹で二人の付き添いだよ」

 

切歌「デース!?魔王の妹さんデスか!?」

 

自己紹介のに切歌を筆頭に驚く。

 

そうだよーとユウグレは笑う。

 

ユウグレ「姉妹姫さんたちがこっちの世界来ちゃったから迎えに来たの」

 

スヤ「もうそんなに時間経った?」

 

コテンと首を傾げるスヤにそうだねとユウグレは頷く。

 

ウト「ならばそろそろ帰るとするか」

 

スヤ「ん」

 

頷いたスヤの頭を撫でてウトは笑う。

 

ロック響「じーーーーーーーーーー」

 

ウト「…なんだ。ジーっと見て」

 

ユウグレ「見られてると恥ずかしいんだけど」

 

そんな3人でウトとユウグレを見るロック響にウトは疑問に思い、ユウグレは少し恥ずかしそうに頬を染める。

 

ロック響「んー、なんか気になって」

 

ファナ「気になるっすか?」

 

音響「何が気になるの?」

 

聞かれてロック響はうーむと唸る。

 

ロック響「なんだか分からないけど、気になるんだよね」

 

ウト「(なんだ気になる事って?)」

 

ユウグレ「(もしかしてあれじゃない?ほら、ハデスさんが言っていた…)」

 

唸るロック響を見ながら小声で話しかけたウトにユウグレがそう言う。

 

ウト「(…あー、アレか)」

 

ユウグレ「(この子、そう言う所が気になってるんじゃないかな?)」

 

納得してハデスの様に感じやすいタイプかとウトは思いながらスヤの背を押す。

 

ウト「では我々は失礼する」

 

ユウグレ「クリスマスパーティー、楽しんでねー」

 

そう言って3人は去って行く。

 

音響「行っちゃったね」

 

音未来「変わったお姫様だったね」

 

Rクリス「アグレッシブでもあったよな」

 

各々に述べた後に魔王ヒビキは芋の量にうわぁとなる。

 

魔王ヒビキ「こりゃパーティーの料理に芋料理たくさん増えそうだね」

 

R了子「フライドポテトなどが沢山出来そうだな」

 

じゅるりと舌なめずりするR了子にホントにこの了子は響に負けず劣らずの食いしん坊ね……とミューチェは思った。

 

始祖翼「確かにこれは凄い量だな…」

 

始祖奏「どんだけ持ってきたんだあの姫様たちは」

 

切歌「これならフライドポテトを作るのに困らないデス!」

 

調「切ちゃん。揚げ物以外にも目を向けよう」

 

コックレッドアリーマー「魔王様。会場に料理を運んでおりますのでパーティは出来ます。芋の方は出来上がったら順次持って行きかせますので」

 

調理されて行く芋を見ながら各々述べているとコックのレッドアリーマーが調理し続けながらそう言う。

 

魔王ヒビキ「わかった!じゃあみんな、パーティ会場に行こう!」

 

魔王ミク「ようやく始められるね」

 

そうだねと魔王ヒビキは苦笑する。

 

R切歌「パーティ楽しみデス!」

 

キリカ「いっぱいごちそう食べるデス!」

 

切歌「賛成デース!」

 

わー!と先に進む切歌達に詠も続く。

 

調「もう、切ちゃんたちったら…」

 

シラベ「お互い大変だね」

 

R調「ホントだね」

 

お互いに苦笑して調達も続く。

 

R奏「それにしても、羽の掃除とか大変そうだよな」

 

奏「換羽期とか大変じゃないのか?」

 

カナデ「あーそん時は本当にもう大変でさ、散らばりまくるから他の掃除がホントにな……」

 

始祖奏「確かにそうだよな……アタシも翼を出す時にその時だったら羽ばたかせるだけで散らばるしな」

 

こっちはこっちで羽関連の話をしている。

 

R翼「髪を弄られない様にするにはどうすれば良いだろうか」

 

音翼「近づかないようにするしかないのではないか?」

 

ツバサ「あとは帽子をかぶるとか…?」

 

始祖翼「帽子をかぶるのはなんだか負けた気分になりそうだな」

 

こちらは髪を弄られない様にの対策会議を開いていた。

 

Rセレナ「同じ人が複数人いると分かり難い感じになりそうだね」

 

始祖セレナ「そうですね。何か特徴とかあればいいんですが…」

 

セレン「確かに分かり易い方が良いですもんね」

 

音セレナ「(なんだろう。同じなのに凄く、アウェイ感を感じる;)」

 

こちらはこちらで比べ方ので話しているが音セレナは同じ人物の筈なのに(自分は幽霊と言うのを除いて)インパクトの強さで違いを感じていた。

 

ファナ「自分は同じ人物がいないから仲間外れで少し寂しいっす…」

 

ミューチェ「いやぁ、それはそれで良いんじゃないかしら分かり易くて;」

 

しょぼんとしてるファナにミューチェはそう言う。

 

音奏「アタシの好きなファナはお前だけさ、それで十分だろ」

 

ファナ「か、奏さん…!」

 

そんなファナに音奏は抱き締めて囁き、ファナは顔を赤くする。

 

R奏「おうおう、おお熱いね」

 

マリア「早くパーティ会場に行きましょ」

 

料理が冷めちゃうわよと言う言葉にそうだなと音奏は頷いてファナと共に続く。

 

そしてパーティ会場に着き、並べられた料理にうわーと音響や切歌ズは目を輝かせる。

 

音響「凄い料理がたっくさん!」

 

切歌「いっぱいデース!」

 

R了子「ふむ、見事だな」

 

ロック響「了子さん。涎涎」

 

目を輝かせながら近づく面々に魔王ヒビキと魔王ミクは笑う。

 

魔王ミク「料理もスイーツもたくさんあるからね」

 

魔王ヒビキ「特にスイーツは未来とクーリスちゃんの手作りだよ!」

 

R奏「お、そうなのか」

 

モデルW「色々とあるな。おい奏、ロックオンして俺にも食べさせろよ!」

 

ほへぇとなるR奏にモデルWがそう言う。

 

R奏「えーそれじゃあ服変わっちまうだろ。我慢しろよ」

 

モデルW「こんなご馳走あるのに生殺しさせる気かよ」

 

音響「食べさせてあげたいけどどうしよう…」

 

ファナ「と言うか食べれるッスか?」

 

R奏の前で上下に動くモデルWを見てファナは聞く。

 

R奏「ああ、こいつとロックオンすると左手がこいつの生首になってさ、それで食べられるんだってさ」

 

モデルW「生首って言うんじゃね!顔と言え!」

 

クリス「なるほど。そう言う事か」

 

音翼「と言うかそれだとそっちの奏はその、モデルWが食べた分のとか大丈夫……なのか?」

 

恐る恐る聞く音翼のに何がを察して……R奏と音奏は挟んでグリグリをする。

 

R奏「音の方のつ~~ば~~さ~~~言わなかっただろうけど、それはデリカシー無さ過ぎだろ~?」

 

音奏「乙女にそれは禁句だぞ~」

 

音翼「ご、ごめん~~~~~!!!?」

 

Wグリグリによる痛みに悶える音翼に誰もが苦笑する。

 

音未来「ねぇ響、モデルWって前弓美ちゃんがやってた流星のロックマンのウォーロックが元じゃないかな?彼も最初のアルファベットがWだし」

 

音響「あ!あの電波生命体の?」

 

まだ騒ぐモデルWを見て音未来はそう言い、音響も思い出して呟く。

 

モデルW「あん?確かに俺はウォーロックだが?」

 

ファナ「やっぱりそうだったんっすか!?」

 

切歌「じゃあ宇宙人ってことデスか!?」

 

聞こえてたのか、モデルWは答えた後の切歌のにあーと唸る。

 

モデルW「半分そうで、半分違う感じだな。まっ、それよりも飯だ飯!!とにかく食ったら解けば良いだけだろ」

 

R奏「解けばって、どれ位食べれば気が済むのかが問題だけどな」

 

マリア「(イメージ的に沢山食べそうなキャラね)」

 

クリス「(響みてぇに食べそうだな)」

 

分かったわかったとぼやいてからR奏はモデルWを持つ。

 

R奏「ライドウェ~ブ~シューティングスタ~モデルW~ロックオ~ン!」

 

聖詠を歌うとR奏の姿は白い所が青く染まったギアに左手にウォーロックを装着した姿になる。

 

モデルW「よっしゃ飯だ飯!!」

 

R奏「あ、こらっ!!」

 

グイッとR奏の体を引っ張ってモデルWはフライドチキンにかぶりつく。

 

モデルW「うめぇ!」

 

R切歌「あー!ズルいデス!」

 

切歌「アタシたちも食べるデス!」

 

キリカ「デース!待たされていた分!食べるデース!!」

 

うひょぉ!!と叫んで勢い良くがっついて行くモデルWに切歌トリオも突撃する。

 

調「あ、待って切ちゃん!」

 

シラベ「もう!」

 

R調「食い意地と言う意味では切ちゃんもな……」

 

そんな切歌トリオに調トリオも続く。

 

音奏「ん~!美味いなこのコロッケ!」

 

始祖奏「中がホクホクしてるぜ」

 

カナデ「こっちのポテサラも美味いぜ」

 

R奏「モデルWががっつきたくなるのが分かる美味さだなホント!」

 

各々に料理に舌鼓しながら楽しんでいる様子に魔王ヒビキと魔王ミクは笑う。

 

ロック響「このケーキ美味しい」

 

R翼「確かにこのクッキーも良いな」

 

ファナ「このタルトも美味しいっす!」

 

ミューチェ「良い甘さね。このモンブラン」

 

最後のデザートを各々に食べていると魔王ヒビキが言う。

 

魔王ヒビキ「それじゃあそろそろプレゼント交換タイム!」

 

おお!と誰もが興奮する。

 

魔王ヒビキ「いろんなプレゼントを用意したからどんなのかは楽しみにしといてね~」

 

魔王ミク「今番号の札をランダムに飛ばすからそれに書かれた番号を呼ばれた人は来てね」

 

そう言って魔王ミクは持っていた札を飛ばすとそれぞれのメンバーに1つずつ飛んで行く。

 

魔王ヒビキ「じゃあまず…5番の人!」

 

ファナ「あ、自分っす!」

 

呼ばれたファナは早速魔王ヒビキの元へ向かう。

 

魔王ミク「はい、どうぞ」

 

ファナ「ありがとっす!」

 

中身は何かなとファナは早速開ける。

 

ファナ「あ、ペアリングっす!」

 

音奏「ほほう」

 

それに音奏はすぐさまファナを抱き寄せる。

 

音奏「綺麗じゃないか。ファナに似合う宝石も付いてるしよ」

 

ファナ「あ、ありがとうっす」

 

可愛い奴めと撫でる音奏にファナは顔を赤くする。

 

魔王ヒビキ「次は…11番!」

 

音翼「私だな」

 

2番目に音翼が呼ばれ、早速プレゼントを開ける。

 

音翼「…これは、剣か?」

 

誰もが出たプレゼントになんで?と思った。

 

魔王ヒビキ「あ、それツバサさんのからだ」

 

音翼「魔物の私からか」

 

うむとツバサは嬉しそうに語りだす。

 

ツバサ「私のコレクションの中から選んだ逸品だ。切れ味もなかなかだぞ」

 

カナデ「こいつ剣とかそう言うの集めるのが趣味なんだよ」

 

キラキラした目で言うツバサにカナデが苦笑して補足する。

 

魔王ヒビキ「カナデさんも宝石集めるの好きですよね」

 

切歌「集めるの好きなコンビなんデスね」

 

そうなんだよな~とカナデは笑う。

 

魔王ミク「次は……4番!」

 

R翼「あ、私だ」

 

何かな……と楽し気に開けてみると……バニースーツであった。

 

Rマリア「あらあら~可愛らしいうさぎさんになってくれるのね翼」

 

R翼「ぴゃ!?」

 

マリア「(バニー翼…前にクリスとしたあれね)」

 

それを見た瞬間、しなだれかかってうっとりとした目でR翼の耳をフーするRマリアにマリアは前に見せて貰ったのを思い出す。

 

魔王ミク「次は…八番!」

 

マリア「あ、私ね」

 

呼ばれたのでマリアはプレゼントを貰って中身を見る。

 

マリア「あら、綺麗な服ね」

 

出て来たオシャレな服にマリアは感嘆する。

 

音翼「おお、マリアに似合いそうな服だな」

 

マリア「ありがとう」

 

そう述べる音翼にマリアは微笑む。

 

その後も誰もが呼ばれてプレゼントを受け取って行く。

 

魔王ヒビキ「次は…おおっと、一番の人!」

 

猫翼「む、私か」

 

呼ばれた猫翼は細長いプレゼントを渡されて、何が入ってるかなと開けてみる。

 

猫翼「これは…剣?また魔物の私のコレクションか?」

 

そう言って入っていた鳥が翼を広げた形の青い柄をもち、刀身の根元に3つの三角形が刻まれた両刃の長剣を手に持つ。

 

R奏「って、これってゼルダの伝説のマスターソードじゃね!?」

 

R切歌「おお!?あのゲームのですか!?」

 

猫翼「マスターソード?」

 

驚きの声をあげる2人や他の面々に猫翼は首を傾げる。

 

ロック響「知らないの?」

 

猫響「翼さん、あまりゲームとかはしないから…」

 

音響「魔王の私、どこで手に入れたのこれ?」

 

驚いた顔で音響は魔王ヒビキに聞く。

 

魔王ヒビキ「実は魔界の森の中にあってね。見つけてきたの」

 

ツバサ「魔王がそれを持って帰ったとき城中大騒ぎだったぞ」

 

Rクリス「そりゃあ退魔の剣を魔王が持って帰ってきたら大騒ぎだろうな;」

 

なぜあるかの理由を述べる魔王ヒビキのにRクリスはそう呟く。

 

R了子「この世界にその剣があるとはな……下手な完全聖遺物より貴重だろうな」

 

ファナ「もしかして魔王ヒビキさんの魔界って色んなゲームのが混じってるんじゃないっすかね?」

 

ミューチェ「あー確かにあり得そうね」

 

呆れた様に呟くR了子の後に推測を言うファナにミューチェは何とも言えない顔で漏らす。

 

アルマージ「確かにまだまだ探索していない所があるから見つかる可能性がありえるだろうな」

 

魔王ヒビキ「これは探索隊を結成してみないとね」

 

魔王ミク「それ、リーダー自分って考えてるでしょ」

 

あ、バレた?と舌を出す魔王ヒビキにもうと魔王ミクは何とも言えない顔をする。

 

R切歌「剣以外にも何かありそうデスね!」

 

切歌「伝説のアイテムとか沢山眠ってそうデース!」

 

キリカ「お宝探しデス!」

 

元気よく言う切歌トリオに魔王ヒビキはロマンありまくりだよねと笑う。

 

アルマージ「王よ。出るのならば職務を終わらせることだな」

 

魔王ヒビキ「うっ…やっぱし?」

 

魔王ミク「それはそうでしょう」

 

釘を刺すアルマージのに呻く魔王ヒビキに皆が笑う。

 

ロック響「……お?」

 

するとロック響が外を見る。

 

誰もが同じ様に見ると雪が降っていた。

 

切歌「おぉ、雪デース!」

 

ミセスS「ほっほー丁度良いのう」

 

誰もが雪に見とれる中で魔王ヒビキは猫響に近づく。

 

魔王ヒビキ「ねえ、猫の私」

 

猫響「ん?何」

 

呼びかけられた後に少しメンバーから離れる。

 

魔王ヒビキ「…もし、もしもだよ?そっちの世界の未来を失ったとしても…かつての私みたいにならないでよね」

 

猫響「…なんでそれを私に?」

 

告げられた事に猫響はそう聞く。

 

魔王ヒビキ「だって未来への依存度高そうだし失ったらなりそうかなと思って」

 

猫響「………」

 

その言葉に猫響は否定できなかった。

 

確かに自分は未来に依存している。

 

もしも彼女に何かあったら全てをかなぐり捨てて行きそうだと言える。

 

魔王ヒビキ「でも前の私とは違ってあなたには翼さんやみんなが居る。仲間を頼る事を知ったからこそ、皆を頼ってね」

 

猫響「……うん」

 

優しく言う魔王ヒビキに猫響は頷く。

 

魔王ヒビキ「それにもしもの時は魔王である私も助けに行くからね!」

 

猫響「はは、魔王様なら心強いね」

 

ふんす!と気合を入れる魔王ヒビキに猫響は苦笑する

 

猫響「それなら…困ったときはお願いね魔王さん」

 

魔王ヒビキ「うん、任せて!」

 

元気よく答えた後に魔王ヒビキは雪を見ている面々に加わり、魔王ミクと手を取る。

 

猫響「(私は一人じゃない。未来や翼さんがいる……色んな世界の仲間がいる……なら、平気、へっちゃらだ)」

 

そう考えて猫響も加わって行く。

 

こうして、楽しいクリスマスの夜が過ぎるのであった。



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