ミラーサリティードシンフォギア(鏡の孤独者) (龍狐)
しおりを挟む

鏡の世界

~三人称side~

 

 

ここは日本。

そしてとある県のとある町のとある一軒家にあるごく普通の一家が住んでいた。

その一家は父、母、息子といつも平和な生活を送っていた。

時には笑いあい、時には怒られ、時には悲しみ、そんな生活を送っていた。

だがそんな日々は長くは続かなかった。

 

 

『『『『『ノイズだぁ――――――――っ!!』』』』』

 

 

一家の住んでいる町に突如ノイズが現れたのだ。

【特異認定災害ノイズ】

この異形たちに人間が触れると、あることが起こるのだ。

 

 

「ギャアアアァァァァァ!!死にたくない!死にたくない!!」

 

 

逃げていた一人の青年がノイズに捕まったのだ。

すると青年の体は徐々に黒くなっていく。

そして最後には炭となって青年は消えて行った。

人が逃げるたびに何かが壊れていき、何かが壊れる音、ガラスが割れる音などが響く。

 

それと同じようにノイズに捕まった人間はどんどんノイズによって炭と化していく。

ノイズには触れた人間を炭素化する能力があるのだ。

そして逃げている人間の中には一家の姿もあった。

 

「はぁ、はぁ、はぁ…」

 

少年は親と一緒に逃げる。だが…

 

 

「イテ!」

 

「ヘヘ、悪りなぁガキ。俺のために犠牲になってもらうぜ」

 

他人の男が少年の足を蹴って少年を転ばせたのだ。

親は逃げるのが必死で少年が転ばされたことに気づいていない。

 

「父さん!母さん!助けて!」

 

少年は必至に叫ぶが、人々が逃げる足音でその声は届かなかった。

 

「じゃあなガキ。あばよ。」

 

男はそのまま逃げて行った。

それを見てから少年の目は見えなくなった。

涙で目がふさがれていたのだ。

 

 

そして…少年の目の前は完全に真っ暗になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ここは?」

 

少年は目覚めた。

だが少年は目覚めた時点でおかしいと思った。

『自分は男に転ばされた後ノイズによって殺されたはずだ』と

だから少年は自分が何故生きているのかが理解が出来なかった。

 

少年は自分が倒れていた場所を見ると驚愕した。

 

 

(嘘だろ…!?ここは、僕が殺された場所じゃないか!)

 

 

少年は自分が殺された場所に倒れていたのだ。

そして少年はその近くにあった自分の家に向かって行った。

 

 

 

 

 

~少年移動中~

 

 

 

 

 

少年は自分の家に着いた後、自分の両親を探した。

 

 

「お父さん!!お母さん!!いないの!?」

 

 

少年は自分の父と母を探すが返事はない。

そして青年は自分の家のリビングに着いた。

そこにも自分の両親の姿はない。

 

そして少年はふと『鏡』を見た。

そこには驚愕するとこが映っていた…

 

 

「なんだよ…これ…!」

 

 

少年が見たもの、それは…

 

 

 

 

 

 

 

『うう…【龍牙】…!!』

 

『何で…何で!!』

 

 

鏡に映っていたのは…『自分の写真が飾られている墓の目の前で涙を流している両親』だった…

 

 

「父さん!!母さん!!」

 

 

少年は自分の両親が映っている鏡に迫るが鏡に触っても、鏡の奥に居る両親たちに叫んでも返事がない。

 

 

 

『なんで…なんで死んじまったんだ!!』

 

『助かった人の話だと…龍牙を犠牲にした男の仕業だって…!』

 

『!!……そいつはどこだ…今すぐ殺してやる!!』

 

『落ち着いて!!私だって気持ちは同じだけど、もうそいつはノイズに殺されたって…!』

 

『クソォ…ッ!!』

 

 

 

話をすべて聞いた少年は今聞いたことが信じられなかった。

『自分はもう死んでいる』と言う事実が受け入れられなかった。

 

「どういうことだよ…!僕は…もう死んでる…」

 

自分の目の前で自分が死んでいることに泣く父と母。

少年は二人に呼びかけるがまったく聞こえていない。それを知ると少年は絶望する。

 

 

「どういうことだよ…!本当に!僕は…死んで…もう…一人…」

 

 

 

「いや、違うぞ」

 

 

「!!?誰かいるの!?」

 

 

少年は突如聞こえた声に希望を持った。

少年は声が聞こえた方向を向いた。そこには男の人が立っていた。

 

 

「あ、あなたは…?」

 

 

「俺は【常盤ソウゴ】…ただし、鏡の世界のな…」

 

 

「か、鏡の…世界…?」

 

突如現れた【常盤ソウゴ】と名乗った男は少年に近づく。

 

「そうだ、ここは鏡の世界。鏡像の世界だ…」

 

「どういうことだよ…なんで僕はこんなところに!!?」

 

「………こんな話を聞いたことはあるか?」

 

ソウゴと名乗った男は語り始める。

 

 

「『数千回に一回鏡が割れる瞬間にだけ繋がる、失われた鏡の中の世界がある』と…」

 

「それとこれがどんな関係が……もしかして…!」

 

「そう、お前がノイズから逃げるときに鏡が割れただろう?それが数千回の一回だったわけだ」

 

「そんな…!!じゃあなんで鏡の世界なんかに僕がいるんだよ!?」

 

「……それはおそらくこのミラーワールドと現実の世界が繋がった瞬間にお前が死んだことでお前の魂がこの世界に来たんだろう…」

 

「じゃあ戻ることはできないの!?」

 

「無理だ。それに、お前は現実の世界では死んだことになってるんだぞ。それに、もし戻れたとしても待っているのは迫害だけだ。」

 

「そんな…!!じゃあ僕はこれからどうしたらいいですか!?」

 

もう戻れない。それは少年にとってさらに絶望する現実だった。

 

「それに…調べさせてもらったがあいつらはお前の本当の父親と母親じゃないじゃないか」

 

「!そんなことは知ってるさ!!だけど、あの人たちは僕を本当の息子のように育ててくれたんだ!」

 

「そうか…だが、お前はもう二度と現実の世界に戻ることはできない。」

 

「そんな…どうしてこんなことn「ただし、ただでとは言わない。」え?」

 

「お前には力を授ける」

 

そうしてソウゴは少年にあるものを授けた。

 

「これは…?」

 

「それは【ジクウドライバー】と【ライドウォッチ】【ビヨンドライバー】【ミライドウォッチ】【カードデッキ】【アナザーリュウガライドウォッチ】だ。」

 

「?」

 

その後ソウゴはこれらのことの説明をした。

それを聞いた少年は信じがたい表情をした。

 

「変身って…本当にそんなこと出来るの?」

 

「本当だ。疑うなら試してみろ」

 

「………」

 

少年は試しに【アナザーリュウガライドウォッチ】のボタンを押す。

すると…

 

 

リュウゥゥガァァ!!

 

 

少年は黒い渦に巻かれると姿を変えた。

その姿は黒い禍々しい龍の騎士。

胸には【2002】【AGUYR】と書かている一言で言えば化け物【アナザーリュウガ】がそこにはいた。

 

 

『これは…!?』

 

「本当に変身しただろ?」

 

『確かに…だけど、この2002って言う数字とこの俺の名前の龍牙ってなっているのは…』

 

「実はだが…お前はこの時代の人間じゃない」

 

『!?それどういうことだ!?』

 

「お前は、本当は2002年に産まれた存在なんだ。だが、なんらかの理由でこの未来に来てしまった…それに、そのリュウガが生まれたのも、2002年だからな…」

 

『なんだよそれ……!?もうどこをどう驚けばいいのか…』

 

「だが気を付けろ。お前は現実の世界に戻れないとは言ったが、完全に戻れない訳じゃない。お前が現実の世界に出る場合…その姿で出ることになる」

 

『!!それじゃあ…「俺が元の世界に戻るにはこの化け物の姿でいなきゃならないのか!?」

 

「そうだ……お前はもう死んでいるからな…それにお前にはもう体がない」

 

「…くぅ…!」

 

「後、お前の頼みを一つ聞いてやる。何が良い?」

 

「……それじゃあ、父さんと母さんの記憶から俺のことを消してくれ。」

 

「!いいのか?自分と言う存在が消えることになるんだぞ?」

 

「もう…父さんと母さんの悲しむ顔を見たくない…!」

 

そのとき少年の頭に自分の死に悲しむ両親の姿が映し出された。

 

「…そうか、わかった」

 

その時だった。ソウゴの体が徐々に消えかけているのだ。

それに少年は驚いた。

 

「ソウゴさん…!体が…!」

 

「……俺はもういない存在…ここにいるのも、奇跡かなにかなのかもしれない」

 

「そんな!!一人にしないで!こんな世界でどうやって生きて行けば…」

 

「最後に…お前、名前は?」

 

「【龍牙】、【鏡 龍牙】!」

 

「そうか…龍牙、強く生きろ。どんなときにもくじけるな…」

 

そう言い残してソウゴは消えて行った。

それを最後まで見ていた龍牙は涙を流した

『これから先一人でどうやって生きていくか』『一人はさびしい』と思ったがソウゴの言った『くじけるな』の言葉を思い出しながら少年、龍牙はこの世界で一人、生きていくことになった…



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡の世界で見た少女

~龍牙side~

 

 

あれから数年。僕…いや『俺』はもう『孤独』には慣れた。

あれからというもののソウゴ以外の人を探してみたがまったく見つからなかった。

最初の数日はまだ良かった。だが全く誰もいないことにどんどん孤独感を感じて来た。

そしてこのミラーワールドに来てから一年、ようやく気付いた。

 

一番辛いのは…『死ぬことじゃなく、孤独になることだって』……

 

その時俺は泣いた。

誰も話しかけてくれない、誰も叱ってくれない、誰も笑わせてくれない、誰もいないということが地獄以外の何物でもないってことが…

 

だがそんな孤独な俺にも心の支えと言えるものが出来た。

それは【ミラーモンスター】という存在だ。

あいつらはこの鏡の世界の存在らしい。最初見たときは化け物と驚いたがあいつらは俺になついてきた。どうやらあのモンスターたちは俺の『契約モンスター』と言う存在らしい。しかも本来は餌が必要らしいがいらないらしい

その時俺は嬉しかった。この世界に『自分以外の誰かがいる』ってことが……

 

だがそれでも足りなかった……

俺も元・人間だ。俺はもう現実の世界では死んでいる。だがらもう人間じゃない。

そんなことくらいもう二十歳を過ぎた俺には分かる……『誰かと話したい』。そんな欲望が徐々に大きくなって言った。

 

そして俺はそんな欲望に耐えられず夜の間に現実の世界に行った。そしたらソウゴの言った通り俺はあの化け物の姿…【アナザーリュウガ】へと姿を変えていた。

『やはりか…』と最初は思った。それで真夜中を歩いていた。こんな姿だったら人に逃げられるくらい分かっていた。だが『人に会いたい』と言う欲望には耐えられなかった。

案の定人に見つかった瞬間叫ばれ『化け物だ!!』と騒がれた。わかってはいた。だが辛かったし嬉しかった。

いつも一人の毎日だった。こんな形でも、人と喋れたことが嬉しかった。

 

その後俺はミラーワールドに戻った後に泣いた。

嬉しかった。だが悲しさが大きかった。人と話せたのは嬉しい。だけど化け物と言われたのは辛かった。

それは元・人間だったから。

その後は完全に感情というものを失ったような感じになった。自分でもこれに気づいたのはずいぶん後の話だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれからもう十数年。

俺はもう完全に笑わなくも、怒らなくも、悲しくもなくなった。

感情ってなんだったっけ…?まあどうでもいいか。俺はこの数十年で『いろいろなこと』をした。

そのいろいろなことってなんだったっけ…?もう忘れちゃった…

まあそれもどうでもいい。

 

俺は今公園でご飯を食べている。

ご飯はミラーワールドにもあるからコンビニやスーパーで調達して来ている。

今日はインスタントご飯…おいしい。だけど顔の表情が変わったような感じはしない。

ここは公園の離れたところで現実の世界の割れた鏡を通してみている。

相変わらずミラーワールドでも同じように現実の世界も変わりはあまりない。

せいぜいノイズがたまに出現する程度……それもどうでもいい。

 

何回か現実の世界に行ったことがある。

だがここから出た瞬間俺はアナザーリュウガへと姿を変えていた。

『やはりもう俺は人間じゃない…』そう思える瞬間だった。

 

試しにミラーワールドで違うライダー【ミラージオウ】【ミラーウォズ】【オーディン】になった。

結果は成功。俺は現実の世界ではすでにいないし死んだことになっている。

だから実像がない。だがライダーと言う姿なら現実の世界でも活動出来た。

そして変身を解いてみたらアナザーリュウガの姿になっていた。

 

だがこの十数年で気がかりだったのは【仮面ライダーリュウガ】になることが出来なかったことだ。

不思議に思ってこのことを調べてみた。(どうやらミラーワールドには現実の世界にはない本もいくつかあるらしいからそれを見て調べた)どうやら【アナザーリュウガ】は【仮面ライダーリュウガ】の紛い物。つまり偽物だ。アナザーが誕生した時点で俺はリュウガにはなれない。じゃあどうしてソウゴは俺にこのカードデッキを…?

 

 

 

そう考えていると俺が見ている鏡に変化が起きた。

そこに映っていたのは茶髪の少女だった。ここは公園から少し離れている。

迷子か…?俺はしばらくその少女の様子を見ることにした。

するとだ、少女が俺が見ている鏡の方に向かってきた。

なんだ…?

その後少女は俺にとって驚愕することを喋った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねぇねぇ、お兄さん。そこで何してるの?』

 

 

少女が鏡に向かってこう話しかけたのだ。

俺はあまりの出来事に持っていた食べかけのインスタントご飯を地面に落した。

 

 

(この少女……誰に向かって話しかけてるんだ!?俺か…?いや、そんなわけない。俺は現実の世界の存在には見えないはずだ…!)

 

 

『ねぇねぇ…そこのお兄さんってば!!ご飯食べてるお兄さん!!』

 

 

!!………まさか本当に見えているのか!!?

 

 

「お前…俺が見えているのか?」

 

『うん!見えるよ!!そこで何をしてるの?』

 

 

その時俺は思わず後ろを向いてしまった。

俺の目の前は水……いや涙で前が見えなかった。

十数年ぶりの会話…!まさかこんなところで……なんで、涙が出てくるんだ?

俺の感情はもうとっくに無くなっているんだ。なのに…なんで涙が出てきているんだ!!

俺は鏡を背中にして少女に話しかける

 

 

「本当に…本当に見えているのか…?」

 

『何回言ってるの?聞こえてるって』

 

「……!!」

 

『どうしてそんなに泣いてるの?』

 

「別に…泣いてない…」

 

俺は涙をぬぐって少女に話しかける。

 

「なんでお前は俺が見えるんだ…?」

 

『え、お兄さんって見えてないの?』

 

「まあな……それで、お前は誰だ?」

 

『私は【立花 響】!好きな食べ物はごはん&ごはんです!!』

 

「ハハハ…そうか…俺は【鏡 龍牙】好きなのは……ない」

 

『本当に?』

 

「ああ……で、お前は何をしてたんだ?」

 

『かくれんぼです!!』

 

「そうか…だったらさっさと隠れな」

 

『はい!!』

 

そうして少女、【立花 響】はかくれんぼのために隠れて行った。

 

 

「……なんで…なんで…見えるんだよ…!!なんで涙がまだ止まらないんだよ!!もうなくなったはずの感情が…悲しみ?いや……これは……嬉しい?」

 

 

その後、俺はずっと泣いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれからと言うものの、少女はたびたびここに来て俺と話かけてくる。

それは何度も続いた。最初は何かと困惑したがだんだん話していると、【楽しさ】と言う感情が復活したような感覚だった。もう忘れていた感情。まだこれだけだが俺はこの少女、響と出会えたことで感情を少し復活させることが出来た。

ずっと一人だった俺にとって、この時間は正に至福だった。

だが、そんな日も長くは続かなかった。

 

 

 

「どうしたんだ…?なんで泣いている?」

 

『実は…』

 

 

ある日、俺はいつも通りにあの鏡のところに行くと、響が泣きながらここに来たのだ。

何故かと理由を聞いてみた。

 

どうやら俺と話しているところをクラスメイトに見られてクラスで浮かれた存在になったらしい。

曰く『鏡に向かって話しかける変な人』と言う感じのことが響についてしまってらしい。

それでクラスメイトからいじめられてた…

 

……俺のせいだ…!!

 

 

『私だってね、ちゃんと言ったよ?だけどみんな信じなくて…』

 

当たり前だ…俺は何故か知らないが響にしか見えない。

しかも鏡の中に人がいるなんて信じるわけない…

 

「すまない……俺のせいで…」

 

『うんん。お兄さんは悪くないよ…』

 

響はそう言ってるが響はまだ小学生。

辛いはずだ……俺はこの辛さをよく知っている…これは、俺と同じ孤独の悲しみだ…

だが響はまだいい方…俺がいるから。だけどそう長くは続かないはずだ…

もう……響のために…

 

 

「済まない……響……もう『お別れ』だ」

 

『えっ…?それってどういう―――――』

 

 

 

 

 

 

 

《CONFINE VENT!》

 

 

 

 

――――ドサッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は……『響とその関係者と周りの人間』の俺に関する記憶を消した。

……これでいいんだ…これで響は悲しまずに済む。

響はまたいつも通りの生活を送れる…!!

これで……いいんだ…!!

 

その時、俺は涙が止まらなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響……お前のことは…俺が守る…!!



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ノイズと鏡の王

~龍牙side~

 

 

あれからもう一年……俺はいつも響のことを見守ってる…

(さすがに着替えや風呂の時は見ないが…)響は俺の初めてで最後の友達。

絶対に守りたい。

 

俺は響にあれから完全に認識されなくなった。

当然だ。俺がそうしたんだから。

あれから俺は再び感情というものを失った…取り戻したものをまた失うって…こんなに辛いものだと思った。いや…そもそももう感情がなかったな…

 

そして俺は住宅街を歩いていた。

久しぶりに俺の『元・家族』の様子を見てみたかったからだ。

俺は家に入ってその様子を見た。

 

 

 

 

 

 

 

『母さん!!早く早く!!』

 

『はいはい、待ちなさいって…』

 

『全く、急いだって飯は逃げないぞ?』

 

『だって、もうすぐだからね』

 

 

 

 

俺が見たもの、それは一人の少年と俺の元・親たちだった…

ソウゴ…俺の願い叶えてくれたんだな…おそらくあの高校生くらいの少年は二人の息子だろう。

俺がいない存在になってから本当の子供が出来たんだな…

 

 

おめでとう…

 

 

俺は再び響のいる場所に戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『『『ノイズだぁ――――――――――っ!!!』』』』』

 

俺が響のところに行こうとした時、鏡の奥が騒がしかったから見てみたが、そこには幾多ものノイズが居た。

ノイズに捕まり人々が炭素と化していく。大変だな……!!?

 

 

 

鏡をもっとよく見てみると、そこには俺の【元・家族】とその息子の姿があった。

この近くに来ていたのか!!

クソ…どうする!!?助けに行くか?

俺が考えていたところで、俺は見てしまった。

 

 

 

 

一人の男があの少年を転ばすところを…

しかも…あの男は…あの時俺を犠牲にした男…!!

俺がいない存在になった時点であの男も復活してたのか…!!

 

もう…迷ってる暇はない…

俺は【ジクウドライバー】と【ライドウォッチ】を取り出してボタンを押した。

 

 

ジオウ!

 

 

ウォッチをセットした後にベルトを360度回転させた

 

「……変身!!」

 

 

ライダータイム!

 

 

仮面ライダー ジオウ!!

 

 

その姿は腕時計のような鎧を着た戦士、

複眼がーダイラと書かれた戦士

【仮面ライダーミラージオウ】へと姿を変えた後に鏡へと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~三人称side~

 

 

ここには現在ノイズが現れていた。

そしてノイズによって人々が炭にされる中、一人の少女が逃げていた。

だがその少女は一人の男によって転ばされてしまった。

親は逃げるので夢中で少女が転んだことに気づいていなかった。

 

 

(嫌だ……俺はここで死ぬのか?そんなのイヤだ!!せっかく、あそこまで行ったのに…!!お願い…誰か…誰か助けてくれ!!)

 

 

少年は心の中で叫ぶ。

ノイズは転んだ少年向かって走ってくる。

少年は死を覚悟し、目をつぶったがノイズはいつまで経っても自分を襲ってこない。

少年はゆっくりと目を開ける。そこには…

 

 

『大丈夫か?』

 

 

鏡文字でライダーと書かれていた戦士がノイズを倒していたところだった。

少年の願いは届いたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~龍牙side~

 

 

なんとか間に合った…

あの男絶対後で後悔させてやる…

だが今はそんなことどうでもいい。俺はこの少年を襲ったノイズをンケと書かれた剣【ジカンギレード・ケン】で切った。

するとノイズは灰となって消えて行った。

 

 

『大丈夫か?』

 

「え、はい…」

 

『そうか…ならさっさと逃げろ。邪魔だ…』

 

「は、はい!助けてくれてありがとうございます!」

 

 

そういい少年は俺にお礼を言いながら逃げて行った。

さて…これならお構いなく暴れられる…

 

 

『さて…行くか…』

 

 

そうして俺はノイズを切り刻んでいく。

そしてノイズを切り刻んでいく内に一回り大きいノイズが現れた。

 

 

『デカイな…これの方が良いな…』

 

 

俺は左手のライドウォッチホルダーからウォッチを取り出してボタンを押した。

 

 

ビルド!!

 

 

そしてベルトの右側にウォッチをセットしてベルトを一回転した

 

 

アーマータイム!

 

 

ベストマーッチ!!

 

 

ビ・ル・ドー!!

 

 

俺の目の前に【ミラービルドアーマー】が現れ俺はそれを蹴る。

するとアーマーが飛び散り俺の体に装着される。

左肩に赤いボトル、右肩に青いボトルの方アーマーが装着される

そして複眼が【ドルビ】となり

それと同時に左手に【ドリルクラッシャークラッシャー】が装備される

 

 

『さて、来い…』

 

 

そう言うとノイズは俺に向かってくる。

俺はそれをクラッシャーで攻撃してノイズを蹴散らす。

ノイズはこの攻撃ではやられず再び起き上がってくる。

 

 

『早いとこ終わらせる…』

 

 

フィニッシュ タイム!! ビルド!!

 

 

 

ボルテック タイムブレイク!!

 

 

俺はウォッチのボタンを押してベルトを一回転させた

するとノイズをグラフ型のエネルギーがノイズを拘束してそのまま俺はグラフの上を滑空してノイズを【ドリルクラッシャークラッシャー】で突撃した。

 

そのままノイズは炭と化して崩れ去った。

 

 

『さて……帰るか…』

 

 

俺はミラーワールドに帰るために鏡に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

「ま、待って!!」

 

 

 

 

突如誰かに呼び止められた。

俺が後ろを向くとそこには…

 

 

「あの…お名前は…?」

 

 

あの少年だった…あの後ちゃんと逃げたのか?

まさか戻ってくるとはな…

 

 

『……俺の名は『ミラージオウ』…覚えなくていい』

 

「…!ありがとうございます!ミラージオウさん!」

 

 

少年はお礼を言った後二人のところに戻って行った。

やれやれだな…

俺はミラーワールドに戻って行った。

 

 

その後だがあの男はあの少年を犠牲にしようとしたことで世間から迫害されその後自殺…

当然のことだな。人を犠牲にして自分だけ助かろうなんてな…

 

 

そう言えば…あの少年との会話で、久々の会話だったな…

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

戦姫絶唱シンフォギア
ツヴァイウィングと鏡の主


~龍牙side~

 

 

あれから早数年…少女は元気に過ごしているが今の俺にはもう関係ない

あの後全世界が俺のことを血眼になって探しているそうだ。ままノイズを倒せる力があれば当然か…

そして俺はいつものように響を見ていたが響はもう13歳。

中学生だ。そして響はどうやら【ツヴァイウィング】というアーティストデュオのライブを見に行くらしい。

 

 

そしてその当日、響を誘った響の親友【小日向未来】が用事で来れなくなったらしい。

全く……人を誘っておいて…まあいいか。

 

 

そして響は会場に入ったがとてつもない客とステージの広さだった。

さすがは有名なグループなんだなと思った。

 

 

 

そして始まった【ツヴァイウィング】のライブ。

メンバーは【天羽奏】と【風鳴翼】の二人。

曲名は【虹色のフリューゲル】初めて聞いた曲だが、なかなかにいい曲だ。

これが有名アーティストの実力か…

 

そして一曲目が終わった後、アンコールの声が響く中、地獄が始まった。

突如ライブ会場にノイズの大群が現れたのだ。

 

それで驚いた客たちは慌てて逃げる。

逃げていても空からも陸からも来るノイズに人々が次々に灰にされていく。

そんな中響はずっとその場に突っ立っていた。

何やってるんだ!!早く逃げろ!!

 

すると、ステージの真ん中で変化が起きた。

ステージにいた【天羽奏】と【風鳴翼】が歌を歌った。

 

 

奏「Croitzal ronzell Gungnir zizzl」

 

 

翼「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

 

二人が歌を歌うと二人の体は光はじめ、光がやむと二人は謎の鎧?を着ていた。

そして二人は武器を取りノイズを攻撃した。

するとノイズが灰となって消えて行った。

 

なるほどな…あれが【シンフォギア】か…

【シンフォギア】。俺がミラーワールドでしか見れない本で見た謎のもの。

あれは聖遺物というものを聖唱を歌うことによって纏うものらしい。

だが傍から見てもあれは…コスプレにしか見えない。

 

そして二人はノイズを撃破していくが奏の武器が光を発しなくなった。

 

 

奏「クソ!時限式はここまでかよ!!」

 

 

奏は仕方なく光を発しなくなった槍でノイズを撃破していく。

だがさっきより早さが落ちている。

すると…

 

 

 

「きゃあ!」

 

 

突如声が聞こえた。

俺がその方向を見てみると…

 

 

「うう…」

 

 

上から落ちて足をけがしている響の姿があった。響!!

するとノイズがそれに気づき響にノイズが近づく。

クソ!今ドライバーは調整中…アナザーリュウガしか使えない…

これでいくしかないか…?だが…体が拒否する。何で動かないんだよ!

動けよ!俺の体!!響が…

 

すると奏が響に近づいたノイズを薙ぎ払った。

 

「走れ!!」

 

響はよろよろでその場から離れようとする。

クソ…!守るって言っておきながらこんなところで何もできないなんて…!

体が怖がってる…響にあの姿を見られるのが…!自分の化け物の姿を見られるのが…!

 

大型のノイズが響に向かって攻撃するが奏は槍を回して攻撃を防ぐ。

それと同時に奏の鎧が徐々に砕けていく。

 

 

そしてそれが…

 

 

 

――――グジャ!!

 

 

 

 

奏の鎧の破片が…響の胸を貫いた……クソ!行きたいのに……助けに行きたいのに…あの姿で出て行くことを自分が恐れている…!!だけど、今はあの姿にしかなれない…どうすればいいんだ!!?

 

奏は響に近づいていく。

 

 

「おい!死ぬな!!目を開けてくれ!!生きるのを諦めるな!!」

 

 

………………覚悟は…出来た…

奏の言うとおり、俺は響を守りたい…!だから、もう姿なんて関係ない…!

俺は…響を救う!!

そのまま俺はミラーワールドから出た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………嘘だろ?」

 

それは突然だった。

さっきまで現実の世界に行くときの姿を恐れていた自分が…今、元の姿、俺の姿のまま現実の世界にいる…!!

 

「なんで……(実体を持てたのか?何故今になって……いや、今はそんなことはどうでもいい)」

 

俺が響たちの方を見ると奏が槍を持ち上げて歌を歌っていた。

そしてそれを翼はそれを止めようと声を上げていた。

おそらくあれはやばい歌なのだろう。

 

「響……今、助ける!」

 

俺はその時、無意識にカードデッキを向けた。

すると自分の腰に黒いVバックルが装着される。

 

 

「変身」

 

 

俺はデッキをバックルに装填するといくつもの黒い鎧が出現し、それがやがて俺の体で一つになると俺は姿を変えた。俺はもう…あの化け物のような紛い物じゃない…俺は…

 

 

 

 

【仮面ライダーリュウガ】だ!!

 

 

 

……行くぞ…皆!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~奏side~

 

 

私達ツヴァイウィングのライブの最中にノイズが現れた。

私達はそれぞれのシンフォギアを纏ってノイズを倒していたが私の時限式が切れてしまった。

私はまだ逃げ遅れていた少女を助けるために少女を守っていたがガングニールの一部分が少女の胸に刺さってしまった。

 

そして私は【絶唱】を歌うことにした。

【絶唱】これは簡単に言えば諸刃の剣の禁断の技だ。

そして私は絶唱を歌い始めた。

 

「奏!だめ!!」

 

翼の声が聞こえる。

ごめんな…翼…私、もっとお前と歌いたかった…

私は絶唱を歌った。

 

 

 

だが…その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『はあぁ!!』

 

 

SWORD VENT!

 

 

突如禍々しい機械音が聞こえたと思ったら、目の前のノイズが数匹倒された。

その光景に私だけじゃなくて翼も驚いていた。

 

何が起きたんだ!!?

 

そしてノイズが倒されたところを見るとそこには、【黒い騎士】がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~龍牙side~

 

 

俺は観客席の場所から飛び降りてカードをスキャンすることで【ドラグセイバー】を召喚してノイズを切り刻んだ。

そして俺はその場にいたノイズをすべて倒した後奏…ではなく響の元に向かった。

 

 

「お前…何者だ!?なんでノイズをシンフォギア以外のもので…!!?」

 

『今はそんなことどうでもいいだろ。お前はその少女を守れコスプレ野郎』

 

「これはコスプレじゃねぇよ!」

 

 

会話を短く終わらせ俺は【ドラグセイバー】を左手に持って【ブラックドラグバイザー】にカードをスキャンした。

 

 

STRIKE VENT!

 

 

すると俺の右手に黒い龍の顔の籠手が装備された。

そのまま籠手に青黒い炎を纏わせてノイズの方向に突き出した。

するとそのまま炎がノイズの方向に向かっていき、炎がノイズに当たるとそのノイズは石となって崩れ落ちた。

 

 

「ノイズが…!!」

 

 

「石に……!!」

 

 

すると今度は上空から【フライトノイズ】が襲ってきた。

上空戦は不利だ。だから…頼むぞ。【ドラグブラッカー】

 

 

AD VENT!

 

 

俺はアドベントカードをスキャンする。

するとステージの両脇の鏡から龍が現れた。

黒い龍、【ドラグブラッカー】が現れたのだ。

その二体の龍は上空のフライトノイズをどんどん倒していく。

 

 

「りゅ、龍…!!?」

 

 

「あんなものが…!!」

 

 

二人は驚いているが今はどうでもいい。

俺は最後にカードをスキャンした。

 

 

FINAL VENT!

 

 

ドラグブラッカーが俺に近づいてきて、そのまま俺の周りを旋回する。

そして俺がジャンプするとドラグブラッカーが炎をはき、俺はその炎に体を包んだままノイズに向かって跳び蹴りをした。蹴りに当たったノイズはすべて灰になりその場にはもうノイズはいなくなった。

 

 

『…………』

 

 

俺はそのまま響に近づいてあるカードをスキャンした。

 

 

HEAL VENT!

 

 

俺がカードをスキャンすると響の体は徐々に怪我がなくなり、元通りになった。

 

 

「怪我が…!!」

 

 

『…………』

 

 

俺はそのまま鏡のところに戻ろうとするが…

 

 

「待ちな。あんた一体何者なんだ?」

 

 

赤髪少女、【天羽奏】に止められた。よく見ると俺の後ろには青髪の少女【風鳴翼】も剣を持ってその場にいた。

帰すつもりはないか……だが、

 

 

『天羽奏……お前はもう動けない』

 

「何を言って…(ドサッ)」

 

すると奏は俺の言った通りその場で倒れた。

 

「奏!!お前、奏に何をした!!」

 

『俺は何もしていない。『絶唱』を歌ったんだ。これくらいの結果は出るだろう』

 

「お前、絶唱ことのまで知ってるなんて、一体何者だ!!一緒に来てもらうぞ…!」

 

そういい翼は俺に剣を構える。

だがもうここに用はない。

 

 

MIRROR VENT!

 

 

俺がカードをスキャンすると周りに鏡が現れる。

そしてその鏡が俺に近づいていき、俺はその場から消えた。

 

「、待て!!」

 

翼が駆け寄るがもうその場に俺は消えていた。

やれやれ……いくつかオリジナルのカードを造っておいて正解だった…

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

世界に伝わった鏡の中の魔龍

~龍牙side~

 

 

あれから数日、あの事件は全世界を奮わせた

死者は一万人を超えたらしい。

 

なんでこんな情報を持っているかって?

それはもちろんミラーワールドの新聞だよ。

だとしても文字が逆なので最初は読みにくかったがもう慣れた。

 

それでだ、新聞と言えば俺のこと【ミラージオウ】のことも書かれていた。

テレビのインタビューでも『何故ミラー?』と言う声が多かった。

それで一人の学者が『鏡の世界の存在なのでは?』と言う仮説を立てたが一蹴りされたらしい。その学者、正解だよ。ていうか俺は確かにあの少女の前で鏡に入って行ったはずだがあいつらそれを無視したとしか思えない。

 

そして話を戻すがツヴァイウィングの時に変身したリュウガ。リュウガの存在も世間に知られ、今では『人々をノイズの脅威から守る戦士【黒龍の騎士】』と呼ばれているらしい。

名前の由来はライブ会場の周りにいた人間が【ドラグブラッカー】を見たのと【風鳴翼】が俺の姿を説明したことでついた名らしい。

 

そしてだが、あの時俺が何故現実の世界で実体を持てたのかがまだわからない。

あれからというものの普通に現実の世界でも活動できるようになった。

この時点で俺は現実の世界でも普通に生きていけるがもう現実の世界に俺の居場所はない。この鏡の世界【ミラーワールド】が俺の居場所だ。

 

それで一つ問題があった。俺は鏡の世界の存在。だから試してみたんだ。人間がこの世界では一分以内に消滅するのと同じように自分にも限定されるのかと、そしたら俺も同じだったライダーのときは10分。人間の姿のまま現実の世界にいるとしたら1日しかいられないということだ。一日は結構長く感じるが現実の世界でリュウガに変身した場合はもうその時点で制限時間が10分になるということも分かった。逆にリュウガにならなければ一日いられるのだがリュウガにもたくさんの使い道があるため変身しないといけない敵も出てくるだろう。

 

 

それでだ……俺は今日、『あること』がニュースでやっていたのを見て、久々に『怒り』と言う感情がこみ上げてきた。この感情を感じたのはどのくらい前か…だが、今はそんなことどうでもいい。

 

そしてその内容が…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『有名アイドルツインボーカルユニット【天羽奏】が意識不明の重体になったのは、この少女のせい!?』と言うニュースだった…しかも、響が『人殺し』とも書かれていた。

なんなんだこの新聞……!!そしてこの新聞には響の顔が映し出されていた。

響は何もしていない……!!なのになんでこんなことが…!!

どうやらこの情報が出たのは数日前、つまりあの事件が起こった次の日…!!

なんでこんなことに気付かなかったんだ…!

 

人間は、その場の情報をすぐに信じる。例えそれが嘘だとしても……!!

そして調べてみたら、響はあの後入院している。それでもう意識は回復していてリハビリに営んでるらしいが…この分だとおそらく病院の連中にもいろいろされているだろう。それに…もしこの後回復しても響に待っているのは地獄のみ……

 

なんで…もっと早く気付かなかったんだろ……響を守りたいのに…響を悲しい思いにしているじゃないか…

早く…しないと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~三人称side~

 

 

ここはテレビ局。

ここではツヴァイウィングの事件のことを話していた。

このテレビはライブでやっている。

そしてその話が終り、次はあの【ミラージオウ】と【黒龍の騎士】のことについての話になった。

 

 

「にしても、この我々をノイズから守ってくれている存在【ミラージオウ】と【黒龍の騎士】。

全くその正体も手掛かりもつかめていないらしいそうですね?」

 

「そうですね~ですが、ノイズから我々を守ってくれているのですから、心強いですよね」

 

「ミラージオウのことでですが、どうやら彼は『鏡に入って行った』と言う証言があるらしいですよ?」

 

「鏡ですか…名前にもミラーって入ってますからね~もしかしたら鏡と鏡を移動出来たりして…」

 

「ハハハ、そんなこと出来る訳がないじゃないですか。ほら、見てみて下さい。」

 

そうしてその場に成人男性の大きさくらいの鏡が現れた。

 

「鏡に入るなんて、無理に決まっているじゃないですか」

 

「ハハハ、そうですよね」

 

 

するとだった…

 

 

 

キイィィィン キイィィィン キイィィィン

 

 

 

突如鳴った耳障りな音。

それにその場にいた司会たちだけではなく、このテレビを見ていた人間たちも困惑していた。

『なんだこの音?』『CG?』などと言う言葉が視聴者から出てくるがその場にはこの声は届いていない。

そして突如…『鏡』に異変が起きた。

 

 

「ヒイィィ!!」

 

 

そして一人のスタッフが声を上げた。

その者が何に驚いているのかその方向を見ると…

 

 

『ゴオオオオォォォォォ………!!』

 

 

【黒い龍】が、その鏡に映っていたのだ。

それを見て驚き腰を抜かす司会者たち。それはこれを見ていた視聴者も同じ、テレビに映っている龍に驚きを隠せなかった。

それだけじゃなかった。その鏡に映っている龍の前に突然、【黒い騎士】が現れたのだ。

 

そしてその黒い騎士はこちら側に歩いてくる。

やがてその黒い騎士は現実の世界に一歩踏み出したのだ。

 

 

『……………』

 

 

「ヒ、ヒイィィィ!!」

 

 

その黒い騎士が赤い複眼で司会者の一人をにらみつける。

その後に黒い騎士はカメラの前に立った。

もうこの時点で日本の人間ほとんどがこのチャンネルを見ていた。

このテレビを見ていた人間がこのことをネットで広め、それで今の状態にある。

 

 

『……俺は…お前たちが言っている、【黒龍の騎士】…鏡の世界の住人だ…』

 

 

その事実にここにいるものだけではなく視聴者全員が驚いた。

『何故出て来たのか?』『本当に鏡から出て来たのか?』などと思わざる終えなかった。

 

 

『俺が今回、ここに来た理由だが、お前たちは一人の少女を『人殺し』として扱っているらしいな…』

 

『俺はな…そんな『デマ』を信じるようなお前達を…守る価値などないと思っている』

 

『守る価値などないお前たちなど……『ノイズに灰にされて死ねばいい』……なにせ、その場の情報をすぐ信じ、一人の少女の心を傷つけたお前達など、いくら死んでも俺は何も思わない』

 

 

黒龍の騎士の言葉に人々全員が驚愕し、恐怖した。

自分たちが頼りにしていた黒龍の騎士からの『ノイズに灰にされて死ね』は正に死刑宣告と同じようだった。

『ノイズが現れてもすぐに黒龍の騎士とミラージオウが来てノイズを倒してくれる』と思っていた人間たちにとっては充分な脅しだった。

だが『黒龍の騎士が自分たちを守ってくれなくてもミラージオウが助けに来てくれる』と言う希望を持っている人間もまだいた。

そして黒龍の騎士はその希望を壊すかのように話を続けた。

 

 

『ちなみに…お前達が話していた【ミラージオウ】……あれは俺だ』

 

 

その言葉にまだ希望を持った人間の希望は打ち砕かれた。

 

 

『俺は、この姿だけではなく、他の姿にもなれる…つまり、お前たちを守る者などもういない…』

 

 

それを聞いて人間たちは完全に絶望した。

『守ってくれると思っていた存在が自分たちを守ってくれない』と言う事実に人間は恐怖するしかなかった。

 

 

『だが……そこまで俺も鬼ではない。お前たちに一つチャンスをやろう…』

 

 

『一か月!!この期間内にお前達がずっと『人殺し』と言っていた少女のことに関する報道を一切やめろ。そして少女に中傷を負わせていたもの全員の謝罪。

それを守れない人間が居れば……俺が、いや俺達がそいつらを排除してやる…』

 

 

すると鏡に映ってばっかりだった黒い龍【ドラグブラッカー】が現実の世界へと来た。

それだけではなく、他のミラーモンスターたちも現実の世界へと舞い降りた。

龍や化け物たちが自分たちの目の前にいることにここに居るもの達は皆恐怖した。

 

 

『こいつは俺の仲間【ミラーモンスター】……俺達は『鏡の世界』の住人…故に『鏡(姿を映すもの)ならばどこへでも移動出来る』……それが何を意味するか分かるか?そう、もしこの報道を見て少女を傷つけるようなことをした場合、すぐに俺達が駆けつけ……お前達を排除する』

 

 

『ゴオオオオォォォォォ!!』

 

 

ドラグブラッカーたちは全国民に威嚇をした。

咆哮だけで人間にとってこれは充分な脅しになった。

 

 

『もう一度言う。これを見てまだ少女を傷つけるような真似をしたら俺達がそいつらを排除する。

身分など俺達には関係ない。少女を傷つけるような真似をした時点でそいつは俺達にとって排除対象だ…!!』

 

 

『そして、少女が通っている学校の関係者にも告げる。お前達が少女を傷つけたとき、生徒教師関係なくお前達は排除する。例えそいつがどんな立場に居ようとな…!!』

 

 

次の瞬間ドラグブラッカーが動き、カメラを破壊した。

 

 

 

 

 

 

その後から、少女への迫害は一切無くなった。少女のことを悪く言っていたテレビ局の者全員が少女の家にまで行き謝罪したこともあったほどだ。それだけではなく少女に中傷を負わせていた者たちも家族全員に謝った。

少女はこれで安定した生活を送れることができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~二年後~

 

 

私…【立花響】は今とても楽しい毎日を送っています。

二年前のあのライブで辛い思いをしたけど、あの【黒龍の騎士】さんのおかげで私はあれから楽しい生活を送っていられている。

 

「響ー!早くー!」

 

「あ、待ってよ未来ー!!」

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

そして…それを鏡越しで青年、【鏡 龍牙】が見ていた。

 

「響…良かったな」

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

二年後の鏡と歌

~龍牙side~

 

 

そう言えば…あれからもう二年経ったのか。

俺はいつも通りでミラーワールドでの生活を送っていた。

この二年間いろいろあり、俺は特にオリジナルのカードを創ったりしていた。

 

そしてミラージオウでのアーマータイムはすべてのウォッチを対応させた。

それに【主人公ライダー】?たちのウォッチだけではなく他のウォッチのアーマーも創った。これで問題はないだろう。

 

そして、響はもう高校生。私立リディアン音楽院に入学する。

理由はなんでも【風鳴翼】と【天羽奏】がいるかららしい。

周りにとっては有名アイドルでも俺にとっては響を助けようとしなかった憎いやつだ。

 

そして俺はミラーワールドのリディアン音楽院にいる。

 

 

「私立リディアン音楽院……いつみてもデカイな」

 

 

そして俺はリディアン学園の目の前にいる。

何度も見てみたがデカイとしか言いようがない。

 

 

――――グウゥ~

 

 

………腹減ったな…なんか食うか。

俺は周りに誰もいないことを確認すると懐の鏡から『コンビニのオムライス』を取り出してふたを開けて食べた。

あの二年で鏡と鏡を移動することを応用してこんな感じのアイテムボックス的な感じにすることに成功した。

しかもこのオムライスはさっき温めたばっかり……うまい。

 

俺はミラーワールドの音楽院の近くにあったベンチに座ってオムライスを食べる。

はあぁ~そう言えば、ここ二年ぶりに人間を間近で見た気がする。俺はあれから全く感情が出せない。

そして何故か響のことに関すると感情が出るようになっている。何故?

 

まあ自分の体のことは自分がよく知っていると言うがさすがに俺にもこれは分からない。

とにかく、『響がいれば俺は一時的に感情を取り戻すことが可能』。その事実が今はある。

 

そして……現実の世界の音楽院の『地下』にあるものも気になるしな…

俺がこの前ここで見かけた謎の場所。なんかハイテクノロジー的な場所だったのだがあそこで何がされているのかが分からなかった。

ただ何かをやっている場所だということしかわからない。

 

これは後からでも考えられるとしても、やっぱりうまい。

ミラーワールドでも味は変わらないな。

 

 

――――モグモグ…ゴクン。

 

 

うん…今日もご飯を食べた後、俺はリディアンの響の通っている教室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「立花さん!!」

 

 

俺が教室に行き、鏡で現実の世界の様子を見てみると教師が響を怒っていた。

そして響の腕には猫がいた。何これ?

 

 

「あ、あの~この子が木に登ったまま降りられなくなって…」

 

 

なるほど。響は人助けを趣味としているからな。

それで学校に遅刻して怒られていると…

 

 

「それでぇ?」

 

 

「きっとお腹を空かせているんじゃないかn「立花さん!!

 

 

そして教師の説教が終わり場所は変わって寮に。

この寮の部屋には【響】と【小日向未来】がいる。

 

響はいつもの通り『人助けは私の趣味』と言っていたが人助けって簡単に言えばボランティアだろ?

趣味はおかしいと思うのだが…

 

そして響は机の方向に行き、とある雑誌を持った。

その雑誌には【風鳴翼×天羽奏 新曲CD発売日○月×日】と書かれていた。

 

響はそれに喜んでいたが俺はあいつらのことが正直嫌いだ。

それは響を助けなかったから。響はなにもしていないのにあんな濡れ衣を着せられたからな…

天羽奏はまだわかる。あいつは意識不明の重体で動けなかったから仕方ない。だが風鳴翼はどうだ?あいつは普通に動けた。なのに自分のパートナーばかり気にして無実の響には目もくれなかった。そんな奴を俺は好きにはなれない。

 

 

そして翌日。

響はそのCDを買うために急いでいた。

そしてそこで俺と響が見たのは炭素の山だった。これを意味するのは…

 

 

「ノイズ…!」

 

 

「きゃあああぁぁぁ!」

 

 

すると女の子の声が聞こえたのを聞いた響はその方向に走って行った。

 

 

 

 

 

 

そして響はあの後、ノイズに襲われかけた少女を助けて避難場所より離れた場所にまで逃げた。

だがその方向にもノイズがいた。

クソ…!もうそろそろ見ているだけじゃだめだ。

 

 

「変しn…なんだ?」

 

 

俺が変身しようとすると、響は突如『歌』を歌った。

 

 

「Croitzal ronzell gungnir tron」

 

 

すると響の体が突然光りだし、響は鎧を纏った。

あれは……シンフォギア!!?何故響が!!?

 

「何これ…!?」

 

「お姉ちゃん…かっこいい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~三人称side~

 

~特異災害対策機動部二課~

 

 

ここ、二課では現在ノイズが現れたことでその場所を特定している最中だった。

そして突如高エネルギーが検出されたのだ。

 

 

「これは…【アウフヴァッヘン波形】!!?」

 

 

一人の女性が驚くと同時にその波形の正体が明かされた

 

 

【GUNGNIR】と…

 

 

「ガングニールだと!!?」

 

「なんで…奏のガングニールが…!!」

 

「嘘だろ…」

 

「とにかく、翼は現場に向かってくれ!!」

 

そうして二課の者たちも動き出す…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~龍牙side~

 

 

響は何故かシンフォギアを纏った後、少女を抱えてその場から逃げる。

驚異的な身体能力を発揮しながらノイズから逃げようとするがノイズは次々に現れる。

響が何故シンフォギアを纏ったかは分からないが…とにかく加勢するか。

 

「変身…!」

 

そして俺は【仮面ライダーリュウガ】に変身し、ミラーワールドから現実の世界へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~響side~

 

 

どうもみなさんこんちにわ!!……私誰に話してるんだろう…?

まあどうでもいいか!私は今絶賛ノイズから逃げています!

ノイズに逃げ道を阻まれたときに突如歌が頭に浮かんで私がそれを歌うと私は謎の鎧を纏いました。

そして少女を抱えて逃げています!!

 

それでもノイズに囲まれてしまって、絶体絶命のピンチのとこでノイズが一匹私たちを襲ってきた。

私は無我夢中でノイズに拳を当てたらなんとノイズが灰となって消えたのです!

これなら戦える!でも少女を守りながらこの数を戦うなんて…

 

すると今度はノイズが数匹来た。

どうしよう!とにかくここは逃げよう!!

 

私はその場から離れようとジャンプしようとしたら、それは起きた。

 

 

 

――――バラバラ…

 

 

 

突如私達を襲ってきたノイズが灰となって消えたのです!

私攻撃してないのに…何で?

 

そして私の目の前にそれはいた……それは…いや、この人は私の命と、人生の恩人。

【黒龍の騎士】…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~龍牙side~

 

 

危なかった…響のシンフォギアを通してこの世界に来たが危なかったな。

俺はドラグセイバーを振るってノイズを切った。

 

 

『……大丈夫か?』

 

「あなたは…!」

 

『その様子だと、大丈夫そうだな。お前はその少女を守っていろ』

 

そうして俺はドラグセイバーでどんどんとノイズを切り刻む。

そして違うカードをスキャンする。

 

 

SHOOT VENT!

 

 

俺は【シュートベント】のカードをスキャンして【ギガキャノン】を召喚した。

 

 

「た、大砲!?」

 

「すご~い!!」

 

 

そして肩に装着されたギガキャノンでノイズを殲滅する。

一通り終わったら今度は【ギガノイズ】が一体現れた。

 

 

「でかい!!」

 

『デカイな……これはどうするか……ん?』

 

 

するとある方向からなにかが飛んできた。

 

 

【蒼ノ一閃】

 

 

するとその方向から飛んできた蒼い斬撃が飛んできてギガノイズを灰にした。

俺はこの技には見覚えがあった。この技は…

俺は技が飛んできた方向を再び見る。そこには…

 

 

「ガングニールに……黒龍の騎士!」

 

 

青いシンフォギアを纏った【風鳴翼】がいた。

 

 

『………コスプレ野郎が何の用だ?』

 

「これはコスプレじゃない!!ともかく、こんなところで会えるのはなんたる偶然か…今度こそ一緒に来てもらうぞ!!」

 

実は俺が【風鳴翼】と会ったのはあのツヴァイウィングのときだけじゃなく、ノイズが現れた時にも出会っていたのだ。あいつは俺を捕まえようとするが何度も何度も俺がミラーワールドに逃げて失敗に終わっている。

 

 

『お前等に用はない。さっさと帰らせてもらう』

 

「そんなことはさせない!」

 

『いいのか?『防人ともあろうものが、なんの力も持たない民間人の前で戦って…?』』

 

「…クゥ!」

 

俺の言葉にきたのか翼は剣を下ろす。

そしてその3分後に黒服たちが来た。仕事が早いな。

そして俺はその様子見としてその場に突っ立っている。まあ周りからの視線もあるが無視だ。

それに、『後5分』だしな。少し時間がある。

 

 

「あの、これどうぞ」

 

「あ、ありがとうございます…」

 

 

対する響はシンフォギアを纏ったまま女の人にコーヒーをもらっていた。

解除の仕方が分からないのか…?

そして響はそのまま俺に近づいてきた。

 

 

「黒龍の騎士さん!!あの時は…本当にありがとうございます!!!あなたがいなかったら私は今頃どうなっていたか…」

 

 

この話はあの二年前のことだろう。

まあ、響が笑顔なら俺はそれでいいんだがな…

すると今度はあの二人が近づいてきた。

 

 

「黒龍の騎士……お前の身柄、拘束させt「待て翼」」

 

「黒龍の騎士…久しぶりだな。それで、素直についてきてはくれないか?」

 

『俺が聞くと思っているのか?』

 

「やっぱり駄目か…じゃあ、仕方ないけど今度こそ無理やり連れて行かせてもらいます」

 

 

すると俺の周りに黒服たちが囲む。

これで捕まえたつもりか…?

 

 

「今までのお前の逃げ方は鏡を使っていた。そして今、この周りに鏡はない。大人しく着いてきてもらいましょう…」

 

『何度言ったら分かる。俺は(シュウウウウ…)……時間か…』

 

 

俺の体が徐々に粒子状になっていく。

それを見た者たちは驚いている。

 

 

「お前…体が…!」

 

『じゃあな…俺の方も時間がないんでな…!!』

 

 

MIRROR VENT!

 

 

素早くカードをスキャンして鏡を召喚し、その場から退却する。

 

 

「なぁ!逃げられた…!」

 

「……時間がないって…どういう意味だ…?それに…あの体の現象は…」

 

「え、あ、え?」

 

 

皆が驚く中、響だけが状況を飲み込めていなかった。

 

 

「あの~私もそろそろ帰って「(ガシャン!)え?」

 

 

響が言葉を言い終わる前に一人の男が響に手錠をかけた。

 

 

「すみませんね。万が一のために、貴女の身柄を拘束させていただきます」

 

「な、なんでぇ――――――――――っ!!?」

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

二課、鏡について語る。

~二課~

 

 

響は翼や奏、慎次たちに連れられ、二課へと向かって行った。

そして車を降りたらそこは…

 

「へぇ?リディアン?」

 

そう、降りた場所は響が通っている【私立リディアン音楽院】に来たのだ。

そして皆は教師が使うエレベーターに乗った。

 

「捕まっててくださいね」

 

「へぇ?」

 

緒川がそう言うと響たちが乗っているエレベーターが急降下したのだ。

 

「ヒャアアアアアアアァァァァァァァ!」

 

そうしてエレベーターに乗った一同は急降下していき、そこには…

 

 

「ようこそ!!特異災害対策機動部二課へ!!」

 

 

盛大に歓迎されていた。

そしてその人たちの後ろには【歓迎!!立花響さま!!】と書かれているものもあった。

 

 

「え、えぇ?」

 

 

響は突然のことで困惑し、翼と緒川は『またか…』と呆れていた。

すると一人のメガネをかけた女性がケータイを持ったまま響に近づく。

 

 

「ほらほら、笑って笑って!お近づきの印に一枚♪」

 

「えぇ~!嫌です!こんな手錠したままの写真なんて嫌ですよ!!ていうか何で私の名前知っているんですか!!?」

 

「我々にかかれば、調査などお手の物さ」

 

赤髪の男性がそう言うとメガネの女性がバックを取り出した。

 

 

「あぁ――――――――――――っ!!それ私のカバン!!何が『調査はお手の物』ですか!!勝手に調べたりなんかして!!」

 

 

その後緒川によって手錠を外された響。そして先ほどの男性と女性が口を開く。

 

 

「では、改めて自己紹介をしよう!俺は【風鳴弦十朗】ここの責任者をしている」

 

「そして私はできる女で評判の【桜井了子】よろしくね♪」

 

「はい…こちらこそよろしくお願いします…」

 

「君を呼んだのは他でもない。協力を要請したいんだ」

 

「協力って…?」

 

 

すると響の頭の中でさっきの出来事がフラッシュバックされる。

 

 

「教えてください。あれは一体なんなんですか?」

 

「そのためには、まず二つほどお願いがあるの。まず一つはこのことは誰にも言わないこと。そしてもう一つは……脱いでちょうだい?」

 

「え、えぇ――――――――――――――っ!!!?」

 

 

 

 

そしてこの後響は了子によってメディカルチェックを受けた。

そしてその後響は帰って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~翌日~

 

 

響は再び二課へと連れていかれ、メディカルチェックの結果が発表された。

どうやら響の心臓部分に二年前のガングニールの欠片が刺さっているらしく、それで響はガングニールを纏えたらしい。そのことを聞いた響は弦十朗に協力を要請され、響はそれを受けた。

そして響のガングニールのことについてだが、あの後奏は【LiNKER】と言う薬の副作用でもうシンフォギアを纏えなくなったらしい。

 

そして響はあることを聞いた。

 

 

「あの……弦十朗さんはあの人…【黒龍の騎士】さんについてなにか知っているんですか…?」

 

 

響がそれを聞いたとき、この部屋にいた【弦十朗】【翼】【奏】【慎次】【了子】は苦い顔をした。

 

 

「それが…俺たちにもよくわからないんだ」

 

「え?」

 

「【黒龍の騎士】には、翼に連れてきてもらおうと言っているのだが何度も【黒龍の騎士】には逃げられている。

目的は不明。だが、今分かっているのはシンフォギア以外でノイズを倒せる力を持っているのと、鏡の世界の存在…と言うことだけだ」

 

「鏡の世界…?」

 

「なんだ、知らないのか?二年前のあのニュース、知らないのか?」

 

「…………」

 

 

響はそれを聞いて悲しい顔をした。当然だろう。響にとってそれは思いだしたくないこと。【黒龍の騎士】こと【リュウガ】が居なければ響は今頃どうなっていたかわからないのだから。

 

 

「…すまない。……それで、話を戻すが、あの時【黒龍の騎士】は自分のことを『鏡の世界の住人』と言った。そしてあの化け物…【黒龍の騎士】の話では【ミラーモンスター】と言う存在。あれを見れば誰だって『本当に鏡の世界がある』と思うだろう」

 

「現時点でのあの【黒龍の騎士】へのコンタクトを何度も試みようと思ったんだけど、何回も逃げられるし…」

 

「そして、今回鏡のない場所であいつを捕まえようとしたが、カードを使ったら途端に鏡が現れて消えた。おそらくは鏡の世界に逃げたのだろう」

 

「それに、二年前のあのときだってカードを使って武器を召喚したり龍を呼び出したりしてたしな。おそらくあいつの力の源は【カード】なんじゃないかと私たちは思っているんだ」

 

「そして【黒龍の騎士】はあの黒い姿だけではなく、【ミラージオウ】と言う存在でもある」

 

「額に『カメン』、顔に『ライダー』って鏡文字で書かれているから、私たちはあれを【仮面ライダーミラージオウ】と呼んでいるわ」

 

「仮面…ライダー…」

 

「それでだ、とにかく俺達h『ブー!!ブー!!』なんだ!?」

 

 

すると突如ブザーが鳴りだした。

これを意味するのは…

 

 

「ノイズが現れました!!」

 

「なんだと!!?」

 

 

突如ノイズが現れたという警報が鳴り、二課の面々たちはノイズが現れた場所を特定する。

そして響と翼はその場所へと向かって行った。

 

 

そして……それを見ていたものは、その場所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてここはある場所。

ここではノイズが現れ警報が鳴っていた。

そして二人はそのノイズを駆逐し終えたところだ。

 

 

「やっぱりすごい!私…今は足手まといかもしれないけど、一生懸命頑張ります!!だから、私と一緒に戦ってください!」

 

「そうね…あなたと私…戦いましょうか」

 

「え?」

 

 

響が翼の剣捌きに感動してたところで、翼が響に剣を向けた。

 

 

「な、なんでですか!?」

 

「あなたは戦いがどんなものなのかを分かっていない!!だから…私はあなたを受けいられない。あなたもアームドギアを構えなさい」

 

「わ、私アームドギアなんてわかりません。分かってないのに構えろなんて…」

 

「覚悟を持たずに、のこのこと遊び半分で戦場に立つあなたを……私は認めない!!」

 

 

そうして翼は空を飛び、アームドギアの刀を響に投げる。するとアームドギアが巨大化する。

そしてその巨大化した剣を翼は蹴る。

 

 

【天ノ逆鱗】

 

 

「!」

 

 

響はとっさのことで防御の構えを取る。

響に剣が当たりそうになったとき、事は起きた。

 

 

 

CONFINE VENT!

 

 

 

突如響を襲った剣が消えたのだ。

その拍子に翼は地面に激突する。

 

 

「くぅ!なんだ…今のは!?」

 

「!あれは…!」

 

 

響は違う方向を見た。

そこから、【黒い騎士】が歩いてきたのだ。

それは…

 

 

「!あなたは…!」

 

「【黒龍の…騎士】!!」

 

『昨日ぶりだな。風鳴翼……仲間同士で戦いとは、いったいどういうことだ?』

 

「私はこいつを仲間なんて認めない!!奏の意思を継いでいるとは思えない!!」

 

『そうか……なら、俺もお前を『防人』とは認めない』

 

「なに!?どういうことだ!」

 

『少女の心一つ守れなかったお前など…俺は防人とは認めない!俺と戦え風鳴翼…』

 

「……いいだろう。私を侮辱したこと…後悔させてやる」

 

 

そうして【黒龍の騎士】こと【リュウガ】はカードをスキャンして【ドラグセイバー】を召喚し、翼はアームドギアを構える。

 

 

「待ってください!!あなたたちが戦う必要なんてないじゃないですか!!」

 

「あなたは黙ってて!!これは…防人としての意地…!」

 

『立花響……お前は黙って見ていろ』

 

「そんな…!」

 

『(済まない…響…)』

 

 

 

 

 

 

~二課~

 

 

二課では、翼が響に剣を向けたことに弦十朗が動こうとしたが、突如現れた【黒龍の騎士】に二課の面々は驚いていた。

 

「あれは…【黒龍の騎士】!?何故今…!」

 

「とにかく、そこへ行く!」

 

 

弦十朗は翼と響、そして【黒龍の騎士】のいる場所へと向かって行った。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡の魔龍、片翼と戦う

~三人称side~

 

 

前回、リュウガと翼は戦うことになった。

 

 

『さあ、来い』

 

「こちらから行かせてもらうぞ!!」

 

 

そう言い翼はアームドギアを振るってリュウガを攻撃する。

リュウガはそれをドラグセイバーで受け止める。

翼は何度もアームドギアを振るうがすべてリュウガに受け止められる。

 

 

『この程度か?』

 

「バカにするな!!」

 

 

そうして翼はアームドギアを大型化させてリュウガに向けて振るう。

 

 

蒼ノ一閃

 

 

そのアームドギアから青い斬撃が放たれ斬撃がリュウガを襲う。

その斬撃にリュウガは当たってしまう。だが当たった瞬間にリュウガの周りで竜巻が起こる。それに驚いた翼と響だが、竜巻が終わると、そこにいたのは『マントを付けたリュウガ』だった。

 

 

GUARD VENT!

 

 

 

リュウガは翼の攻撃に当たる瞬間にカードをスキャンして【ダークウィング】を呼び出して【ウイングウォール】にして守ったのだ。

 

 

『今度はこちらの番だな…!』

 

 

NASTY VENT!

 

 

リュウガがカードをスキャンすると突如『音』が聞こえると翼はふらついてしまう。

 

 

「これは…超音波か!」

 

『正解だ。そして…』

 

 

COPY VENT!

 

 

 

するとリュウガの左手に翼のアームドギアである刀が現れる。

それを見た翼はふらつきながらも驚きを隠せなかった。

 

 

「それは…私のアームドギア!?なんで…?」

 

『さあて、何でだろうな?はぁ!!』

 

 

リュウガはその剣を巨大化させて蒼い斬撃を繰り出した。

 

 

『【蒼ノ一閃】!!』

 

 

ふらついている翼はリュウガの繰り出した技に当たってしまった

翼はその場に倒れるが再び起き上がる。

 

 

「それは…私のシンフォギアの技…何故お前が使える!?」

 

『ナスティベントの効果が切れたか……まあいい。お前の質問には答えない』

 

 

FINAL VENT!

 

 

リュウガはコピーしたアームドギアを投げ捨てた後、【明るい青】のカードをスキャンすると、どこからか【ウイングランサー】がリュウガの手に渡る。

そしてリュウガは槍を構え、ジャンプする。

 

空中でウイングランサーを軸にしてウイングウォールで体を包む。

そして錐のような姿に変えそのまま翼へと突進していく。

 

 

 

ハアァ!!

 

 

 

必殺技、【飛翔斬】が翼に当たる瞬間、何者かが介入して来た。

その者の『拳』とリュウガの飛翔斬が激突した。そしてリュウガとその拳の主は相打ちとなり遠くに飛ぶ。

 

 

『クゥ!何者だ!』

 

「始めましてだな。【黒龍の騎士】……!!」

 

「…叔父様!?」

 

「弦十朗さん!」

 

 

割り込んできた男は、二課の責任者でもあり翼の叔父でもある【風鳴弦十朗】だった。

 

 

『お前…人間か?ファイナルベントを普通拳では受け止めることよりまずやられるのが普通だぞ?』

 

「ふん!!男の鍛錬など『食事と映画鑑賞と睡眠だけで十分』だ」

 

『そんなんで強くなれるか?普通…それで、何用だ?』

 

「黒龍の騎士…大人しく我々についてきてくれないか?」

 

『断る。何度言ったら分かるんだ。俺にだってやりたいことがある…お前達に関わっている暇はない』

 

「そんな!!あなただってノイズから人を守ってくれてるじゃないですか!!それなら目的は一緒のはずです!!」

 

 

弦十朗とリュウガの話に響が割り込んできた。

 

 

「立花くん。今は俺と【黒龍の騎士】の話の最中だ。少し、静かにしていてくれ」

 

「……はい…」

 

「それで、やりたいこととはなんだ?」

 

『教えるとでも?』

 

「そうか……どうしても、我々についてきてくれないんだな?」

 

『ああ、何度も言わせるn(シュウウウウウ…)時間か…』

 

「お前…体が…!」

 

 

リュウガの体が徐々に粒子状になっていく。

 

 

『そろそろ戻らないとな……あばよ』

 

 

AD VENT!

 

 

リュウガがカードをスキャンすると海(ここと海は近い)から【エビルダイバー】が現れる

 

 

『あと、これはプレゼントだ』

 

 

FINAL VENT!

 

 

リュウガは【緑色のカード】をバイザーにスキャンする。

 

 

「ロ、ロボット!!?」

 

 

すると目の前に【マグナギガ】がリュウガの前に現れリュウガは【マグナギガ】の背中に【マグナバイザー】にセットする。そして目標を『皆の前の地面』にセットすると、リュウガは【マグナバイザー】の引き金を押した。

すると【マグナギガ】の装甲が開き【ミサイル】【レーザー】【砲弾】が現れそれが一斉に発射される。

 

リュウガは【エンド・オブ・ワールド】を発動させた。

そして目の前が大爆発するとリュウガは【エビルダイバー】に捕まってその場を跡にした。

 

 

「なぁ!逃げられたか…!なんだあのエイのようなものとロボットは…あれもミラーモンスターというものなのか!?」

 

「くぅ……!」

 

「【黒龍の騎士】さん……」

 

 

その後、ここから一同は引いて二課へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~二課~

 

 

「それで、【黒龍の騎士】とは話はできた?弦十朗くん」

 

「いや……あちらは完全に俺達の話を聞くつもりはないらしい。だが、奇妙だと思ったことがある」

 

「奇妙?」

 

「ああ、あの時ノイズが現れたときには【黒龍の騎士】は出て来なかった。だが今回はノイズが倒された後に現れた。あいつがやっていることが『ノイズを倒すこと』だけじゃない気がするんだ…」

 

「じゃあ一体【黒龍の騎士】さんは一体何の目的があって戦っているんでしょうか…?」

 

「(【黒龍の騎士】の行動…まるで響くんを守ったように現れた……もしかして…いや、まだ確証がない)」

 

「どうかしたの?弦十朗くん?」

 

「いや、なんでもない」

 

「それで…翼ちゃんは?」

 

「翼なら、ここに帰った後鍛錬をしているよ。【黒龍の騎士】に負けたのが、相当悔しかったのだろう」

 

「それで話を変えるけど響ちゃん。【黒龍の騎士】を見たときの今日はどんな感じだった?」

 

「そう言えば……【黒龍の騎士】さん。翼さんのアームドギアをそのままコピーしてましたよね?」

 

「なんだと!?【黒龍の騎士】はアームドギアをコピーできるのか!?」

 

「それは聞き捨てならないわね……出来れば早く【黒龍の騎士】をこちらに引き入れたいわね…」

 

「後……ナントカベントと機械音がしましたよね?翼さんを超音波で攻撃したときは『コンファインベント』『ナスティベント』『コピーベント』…あと『ガードベント』って聞こえました!」

 

「俺の時は…『ファイナルベント』と言っていたな」

 

 

ここに居る皆は【黒龍の騎士】の言っていたことの憶測を考える。

そして了子が口を開く。

 

 

「それって…そのままじゃないかしら?」

 

「どういうことだ?」

 

「まずコンファインは『制限』『限定』って言う意味があるからそれで翼ちゃんの技を消した。『ナスティ』の意味は『不快』『意地悪』って言う意味があって、翼ちゃんは超音波を受けたらしいから、この場合は『不快』ね。そして『コピー』はそのままで翼ちゃんのアームドギアをコピーしたから翼ちゃんのシンフォギアの技が使えた。『ガード』はそのままで防具を出すって意味。最後に『ファイナル』は必殺技だと思うわ」

 

「そう言えば、あのドリル的な技とあのチートレベルのドカドカ技はまさに必殺技!って感じでした」

 

「やはり、【黒龍の騎士】の力の源はあのカードとみていいかしらね」

 

「どうにかして【黒龍の騎士】を仲間にしたいな…」

 

「私、やってみます!!今度【黒龍の騎士】さんに会ったら、『仲間になってください』ってお願いしてみます!」

 

「出来るか…?それに、あの【黒龍の騎士】のあの体の現象が何なのかが分からんからな…」

 

 

【黒龍の騎士】こと【リュウガ】は10分しか現実の世界に居られない。

だからああなるのだ。

 

 

「そして、翼さんと一緒に戦えるように強くなりたいです!!弦十朗さん。どうか私を弟子にしてください!」

 

「はぁ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~訓練所~

 

 

「なぁ翼、鍛錬し過ぎると体壊すぞ」

 

「奏…ありがとう。だけど、私はもっと強くならないといけないの」

 

 

『少女の心一つ守れなかったお前など…俺は防人とは認めない!』

 

 

「(【黒龍の騎士】のあの言葉…一体なんのことを言っていたんだ?私にだって守れなかった命はいくらでもある。だから私は防人として生きている。じゃあ【黒龍の騎士】の言っていた【少女】とは誰のことなんだ?……もしかして…いや、考えすぎか?)」

 

 

翼は【リュウガ】のことを考えていた。

そしてある憶測を立てていた。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鎧と鏡と完全聖遺物

~龍牙side~

 

 

あの後俺はミラーワールドに戻りご飯を食べていた。

 

 

「うまいな……やっぱり味は変わらない…」

 

『グルルルル…』

 

「お、ドラグブラッカー。どうしたんだ?」

 

 

俺がご飯を食べていると、【ドラグブラッカー】が現れ龍牙に寄り添ってきた。

何故か困っているような感じがしたので聞いてみた。

そしたらそれは俺にとって驚くべきことだった。

 

 

「何、【ドラグレッダー】がいない?」

 

『グルルルル……』

 

 

どうやら【ドラグブラッカー】の話によると数日前に【ドラグレッダー】が行方不明になっているらしい。

他のミラーモンスターも探しているらしいが見つからないらしい。

……何でだ?【ドラグレッダー】は皆と同じ【ミラーモンスター】だ。それにこの世界のミラーモンスターは人間を捕食しない。(このミラーワールドの本で違う世界にも【ミラーワールド】があるらしくその世界の【ミラーモンスター】は人間を捕食しているらしい。)だとしたらなんで行方不明なんかになった…?

 

 

「取りあえず明日当たりに探してみることにする。なんか…変だからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~???side~

 

 

ハハハハ!!

まさかこの世界に来ることになるなんてな!!

いや~俺が死んだのは神の不始末だったらしい。だから転生することになった!

そして選んだ世界が【戦姫絶唱シンフォギア】の世界!!俺はこの世界でハーレムを作るぜ!!

顔もイケメンだし、見た目は問題ない!

 

 

そのためにはまず【奏者】たちに近づかなければならないんだよな……

俺は転生したらまず今の時間軸を調べてみた。これは原作の通りにすれば問題ないからな!

するとだ…俺の今いた時間軸が分かった。

 

 

なんとアニメの一期の【第四話】の時間だった。

それだとおかしい!!俺はこの世界に来たときコンビニに行き雑誌を手に取った。

そしたら俺は驚愕した……なんで【天羽奏】が生きてんだよ!!?

 

 

なんでだ!!?原作では死んでるはずだろ!?

そして今度はネットで調べてみた。そしたらさらに驚愕した。

なんで【仮面ライダー】がこの世界にいるんだよ!!?

まさか、俺と同じ転生者か!?クソが…俺のハーレムを邪魔しやがって!!

俺の嫁を取られる訳にはいかない!!

 

 

しかもそのライダーは【リュウガ】と【ミラージオウ】と来た。

これで俺は一つ分かったことがある。この俺と同類である【転生者】は【ミラーワールド】にいるだろう。

だとしたら俺の特典にちょうどよかった。特典はくじ引きで決まったがまさかこんなところで早速役に立つとはな。俺の特典…【仮面ライダー龍騎】と【アナザーライダー】で、ハーレム王に、俺はなる!!

でも【アナザーリュウガ】のウォッチがなかったのは不思議だったが…

 

そしてあのリュウガとミラージオウを排除すれば…この世界の美人美少女はすべて俺の物になる!!

 

やっぱりまずは原作の子達だよな。その後はこの力で世界に根を広げて、やがて全世界の美人美少女は俺の物になる!!【天羽奏】がいることには驚いたがまだ大丈夫だ!

もうすぐあのイベントがある!その時に…ヒヒヒ、ハハハハハハ!!

 

 

 

 

 

「ねぇ、お母さん。あの人なんで笑ってるの?」

 

「しぃ!見ちゃいけません!」

 

 

 

あ…ここ公共の場だった。

恥ず!!取りあえずここから離れよう

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

~三人称side~

 

この男の設定を言うと、

・この世の美人美少女をすべて自分の『嫁』だと思っている奴

・一応常識がある(あるのかが実際はよくわからない)

・周りのことをよく考えていない

・ジコチュウ

・自分にとって邪魔なやつは裏で排除する(リュウガを排除しようとしているのが例)

 

=変態の屑

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――‐――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~三人称side~

 

 

時間は夜。場所はある公園。

この場所ではノイズが現れそのノイズを翼と響が倒していた。

 

 

「はぁ…はぁ…お、終わりましたね…」

 

「そうね……本当に最近はノイズが多いわね…一体何が…?」

 

 

 

 

「おや、目的の一人がいたけど…もう一人がいないな。まあいいか…」

 

 

 

「「!!?」」

 

 

突如聞こえた声に驚く二人だがすぐにその声が聞こえた方向を向くとそこには一人の鎧を付けた少女がいた。

そしてその少女が着ている鎧を見たとたん翼の表情は驚愕の色に変わった。

 

 

「ネフシュタンの…鎧…!!」

 

「へぇ?あんた、この鎧の出所知ってるんだ…」

 

「忘れる訳がない!!その鎧…回収させてもらうぞ!!」

 

 

そして翼はアームドギアの刀を、少女は鞭を構える。

すると、響が翼の体を掴んだ。

 

 

「やめてください翼さん!!相手は同じ人間です!!」

 

「「戦場でなにバカなことを!!」」

 

 

その時翼と少女の声がハモった。

どうやらこのことでは考えていることは一緒だった。

 

 

「どうやら、あなたとは気が合いそうね」

 

「だったら、仲良くじゃれあうかい!」

 

 

そうして少女は鞭を放って翼と翼に捕まっている響を攻撃する。

翼はジャンプして避けるが響はその衝撃で飛ばされてしまった。

翼はそのままアームドギアを巨大化させて蒼い斬撃を放った。

 

 

蒼ノ一閃

 

 

 

「ヒヒヒ!」

 

 

だがその攻撃は少女の鞭によって弾かれてしまった。そして弾かれた斬撃は少女の横で爆発する。

それに翼は驚くが再びアームドギアを振るって少女を攻撃するがすべて避けられる。

そして何度も攻撃していると少女は翼のアームドギアを鞭で固定してその後翼の腹に蹴りを入れた。

 

 

「ガハァ!」

 

 

翼はそのまま地面になんとか着地する。

 

 

「これが…完全聖遺物の力…!」

 

「ネフシュタンの鎧の力だんて思わないでくれよな?」

 

「クソ…!」

 

「翼さん!!」

 

「おめぇはお呼びじゃねぇんだよ。こいつらと遊んでな!!」

 

 

少女はそう言うと背中から『棒』を取り出してそれから黄緑色の光線を響の近くに放つとダチョウ型のノイズ【ヒューマノイドノイズ】を召喚した。

 

 

「!!?ノイズが…操られてる!?」

 

 

それを見て響は一度退却しようと後ろを振り向いて逃げるが【ヒューマノイドノイズ】がクチバシから粘液を発射して響を拘束した。

 

 

「そんな…!!」

 

 

響が拘束されている中、翼と少女は戦っていた。

響は粘液を取ろうと必死にもがくがまったくはがれずにいた。

 

 

 

 

 

そんなとき、『あの者』が現れた。

 

 

 

 

 

「はぁ!!!」

 

 

突如現れた『黒と白の剣を持った黒フードの男』によって響を拘束していた粘液は切られ、またその粘液を出していた【ヒューマノイドノイズ】は青年によって倒された。

この光景に響だけではなく、戦っていた翼と少女も戦いの手を止めてしまった。

 

 

「ノイズが…!!」

 

「なんだ、あの男は…!?」

 

「なんだあいつ!急に出てきやがって!!」

 

 

周りの衝撃を無視して男は響に話しかける。

 

 

「大丈夫か?」

 

「え、あはい…ところで、あなたは…どうやってノイズを…それに…その剣は…?」

 

「質問が多すぎる。話は後からだ」

 

「あ、はい…」

 

 

そう言い男は翼と少女の方向を向く。

 

 

「なんだてめぇ!!急に割り込んできやがって!!」

 

「どうでもいい。それで、お前の目的はなんだ?」

 

「はあぁ?なんでお前なんかに教えなきゃいけないんだよ!!」

 

「そうか…だったらお前を倒して聞かせてもらおうか…」

 

「はん!お前に、私を倒すだぁ!?そんなこと出来る訳ないだろ!第一、お前は生身、私は鎧を着ている!差が分からないのか!?」

 

「うるせぇぞ。まあ、確かに生身と【完全聖遺物】…差は歴然だろう」

 

「お前…【完全聖遺物】のことまで知っているなんて…何者だ!?」

 

「お前達が知る必要はない…」

 

 

そうして男は【カード】を二枚取り出した。

そのカードを見て二人は驚いた表情になった。

 

 

「それは…!!【黒龍の騎士】のカード!?まさかお前、【黒龍の騎士】か!!」

 

「この人が…?」

 

「まさか、捕獲対象が自分から来てくれるなんてな!」

 

「捕獲対象?」

 

「そう、私の目的ははなっからあいつとお前を掻っ攫うことだったんだよ!!」

 

「なんだと!?」

 

「そんな!」

 

「………そうか…なら、お前を倒す!!」

 

 

そうして男は二振りの剣【ダークバイザー】と【ブランバイザー】の翼を開き、そこにカードをセットした。

 

 

 

《GUNGNIR VENT!》

 

 

《AMENOHABAKIRI VENT!》

 

 

 

その時、男の真上が光り出した。

 

 

「なんだ!?」

 

「眩しい!」

 

「なんじゃこりゃ!?」

 

 

やがて光りが収まり、男の手には二つの武器が装備されていた。

そしてその武器を見ると全員が驚愕した。

 

 

 

「それは……!!」

 

「嘘…!」

 

「まじかよ……!!」

 

 

「これぞ…【ガングニール】と【天羽々斬】の【完全聖遺物】…この力、特と味わうがいい!!」

 

 

男は【ガングニール】と【天羽々斬】の完全聖遺物を召喚して、少女に構えた。

今宵、【完全聖遺物】VS【完全聖遺物】の戦いが始まる。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡と転生者

「天羽ヶ斬とガングニールの…完全聖遺物だと!!?」

 

「そ、さて…覚悟はいいな?」

 

「やってみな!!」

 

 

そうして少女は男に向かって鞭を振るう。

だがその攻撃は男の持つ【天羽ヶ斬】によって阻まれた。

 

 

「何!?」

 

「その程度かぁ!!」

 

 

そうして男は少女に高速で近づき【天羽ヶ斬】から斬撃を出して少女に当てた。

少女の鎧は欠けるも、すぐには修復されず、少しずつ修復されていく。

 

 

「あれは…私のシンフォギアの【蒼ノ一閃】!?」

 

「てめぇの技じゃない!天羽ヶ斬の技だ。同じ武器なら同じ技が使えたって不思議じゃないだろ?」

 

「す、すごい…」

 

「クソォ!」

 

 

すると次に少女は男に近づき鞭で連続攻撃をする。

だがそれを男はすべて避け、逆に少女に攻撃を与える。

 

 

「グウゥ!!」

 

「どうしたどうした!?やはり同じ完全聖遺物同士でも、数でここまで違うか!?」

 

「うるせぇ!!」

 

 

少女は男の持っている天羽ヶ斬に鞭を絡ませた。

 

 

「これでお前も動けないだろ!!」

 

「バカかお前は」

 

 

そうして男はもう片手に持っているガングニールで鞭を払う。

 

 

「クウゥ!!」

 

「さて…これくらいでいいか。覚悟しろ…?」

 

 

そうして男は二つの武器にエネルギーを貯める。

そのエネルギーだけで周りの草がすべて吹っ飛ぶ。

 

 

「なんだこのエネルギーは!!?」

 

「つ、辛い!!」

 

「クッソガァ――――ッ!!」

 

 

少女はヤケクソになりそのまま根性で男に近づく。

だがそれでもゆっくりで、その間にも男は二つの武器にエネルギーを貯め終っていた。

 

 

「喰らえ」

 

 

そうして男は二つの武器を少女に向けた。

すると…

 

 

「やめてください!!」

 

 

響がそれを止めた。

それを聞くと男はエネルギーを解除した。

 

 

「……なんの真似だ?」

 

「相手は人間です!!これ以上はやめてください!!」

 

「……お前はどうだ?」

 

 

そうして男は少女に顔を向けた。

 

 

「はぁ?なんであいつの言うことに従わなくちゃいけないんだよ!!」

 

「そうか……じゃあ死n!!?」

 

 

すると男は『なにか』を感じとり、響と少女を抱えてその場から離れる。

その行動に二人は驚くも、その理由はすぐに分かった。

 

 

――――ドオオオオオォォォォォォォォオオォォォオオォオン!!!

 

 

「何!?」

 

「なんだ!?」

 

「何が起こった!?」

 

 

突如三人が居た場所が爆発したのだ。

男は翼の居たとことへと飛ぶ。

三人がそれに驚くが、男はその『砂煙』の奥を見ていた。

すると、その砂煙から4つの影が見えた。

 

だが、その内の3つは『人の形ではなく異形』だった。

そし砂煙が晴れるとそこには…

 

 

「ハハハハハァ!!ようやく見つけたぜ!!」

 

『…………』

 

『…………』

 

『…………』

 

 

《シィノォォビィィ!!!》

 

 

《クゥイィィズゥゥ!!!》

 

 

《キィカァァイィィ!!!》

 

 

三匹の異形【アナザーシノビ】【アナザークイズ】【アナザーキカイ】だった。

三人はそれを見るや否や顔を青くした。

 

 

「なんですか…あれ…?」

 

「ノイズ…なのか?」

 

「てめぇ!!急に入ってきやがって!!何もんだ!!」

 

「俺か?俺は……いずれ、この世の美人美少女をすべて自分の”嫁”にする男だ!!」

 

「「「「………ハァ?」」」」

 

 

急に現れた謎の男の発言に二人のシンフォギア奏者とネフシュタンの鎧を着た少女、挙句の果てに【黒龍の騎士】も素っ頓狂な声をあげた。

 

 

「そして~~!!君たち三人も、いずれは俺の嫁にする!!」

 

「「「(……キモい!!」」」

 

「そして、お前は俺の計画に邪魔!!それで、俺はこの【アナザーライダー】を使って、お前を殺してその三人を掻っ攫う!!俺の完璧なけいかkおいお前何してる?」

 

 

男がすべてを言い切る前に【黒龍の騎士】の男は【ケータイ】を取り出して、どこかに電話をしていた。

そしてそれに出た。

 

 

「あ、もしもし、【精神科】の方ですか?」

 

「ハァ!?」

 

「「「…………」」」

 

「いや、実はですね、俺の目の前に精神異常者がいるんですよ。え、場所はどこかって?場所はノイズが現れてるばsy(ブツン!!)……切れたか…」

 

「おいてめぇ!!なに精神科に電話してんだ!!」

 

「いや、『この世の美人美少女がすべて自分の嫁』って…誰から見ても精神異常者じゃないか」

 

「確かにそれは一理ある」

 

「さすがの私も…」

 

「あたしも…」

 

「!!~~~!!もうゆるさねぇ!!お前等、行け!!」

 

『『『…………』』』

 

 

男がそう言うと三体のアナザーライダーは四人に徐々に近づいていく。

それを見て男は三人の方を向く。

 

 

「お前等…逃げろ」

 

「何を言っている!!この身は剣、防人の私が逃げるわけにh「そんなんでどうこう出来る相手じゃねぇんだよ」な…!」

 

「翼さん、とにかく今は逃げましょう!!」

 

「チィ…皮肉だが、今回はここまでかよ!!」

 

 

そうして少女はどこかへと行ってしまった。

 

 

「あぁ!!待て」

 

 

翼は少女を追いかけようとするも、響がそれを止めた

 

 

「何をする!!せっかく見つけたネフシュタンの鎧が…!」

 

「今は逃げましょう!!ここは危険です!!」

 

「……クゥ!」

 

 

そうして二人はその場から離れて行った。

 

 

「あぁ!!俺の嫁たちが!!てめぇ…!!」

 

「響を嫁?何言ってんだお前は……何者かは知らんが、響を狙っているのなら、お前をここで潰す」

 

「うるせぇ!!お前は黙って死んでりやぁいいんだよ!!」

 

 

そうして男は【ビヨンドライバー】を取り出した。

だが、そのドライバーは『レバー』が右側ではなく左側と逆になっていた。

 

 

《ビヨンドライバー!!》

 

 

「何!?」

 

 

男は腰にビヨンドライバーを巻き、【ウォズミライドウォッチ】のボタンを押す

 

 

《ウォズ!!》

 

 

そうして左側のレバーにミライドウォッチをセットする。

すると男の後ろにスマートウォッチのエフェクトが現れる。

そして男はレバーを閉じる。

 

 

《アクション!!》

 

 

《投影!!》

 

 

《フューチャータイム!!》

 

 

《スゴイ!!ジダイ!!ミライ!!》

 

 

《仮面ライダー ウォズ!! ウォズ!!》

 

 

男は【仮面ライダーミラーウォズ】へと姿を変えた。

 

 

「はぁ!?そんな仮面ライダーは存在しないはずだぞ!?」

 

『何をゴチャゴチャ言っている。……行くぞ!!』

 

 

《ジカンデスピア ヤリスギ!!》

 

 

ミラーウォズは【ジカンデスピア】を装備して三体のアナザーライダーに向かっていく。

その中、【アナザーシノビ】が炎を起こしてミラーウォズに攻撃するがそれをミラーウォズはそのまま通過して三体のアナザーライダーに攻撃する。

 

 

『ハァ!!』

 

『……』

 

 

そして次に【アナザーキカイ】が冷気を纏い、ミラーウォズにパンチをくらわそうとするがそれもいなされる。

 

 

『お前達とじゃれあっている場合じゃないんでな。早急に終わらす』

 

 

そうしてミラーウォズは【キカイミライドウォッチ】を取り出して投影した。

 

 

《アクション!!》

 

 

《投影!!》

 

 

《フューチャータイム!!》

 

 

《デカイ ハカイ ゴーカイ!!》

 

 

《フューチャーリング キカイ キカイ!!》

 

 

【ミラーウォズ】は【仮面ライダーミラーウォズ フューチャーリングキカイ】へと姿を変えた後に【アナザーキカイ】を【ジカンデスピア】で攻撃する。

 

 

『グゴォ!!』

 

『これで終わりだ』

 

 

《ヤリスギ!! フィニッシュタイム!!》

 

 

すると【ジカンデスピア】の槍先を【アナザーキカイ】に当てると【アナザーキカイ】は黄色い歯車型のエネルギーにジグザグに吹き飛ばれてて爆発した。

【アナザーキカイ】が倒れると【アナザーキカイ】は普通の会社員の姿になったと同時に【アナザーキカイウォッチ】が破壊された。

 

 

『!お前…一般人をアナザーライダーにしたのか!?』

 

「そうだぜ。ちょうど道端歩いてたからよ~三人ともアナザーライダーにしてやったわ。もう正直言えば、原作なんてどうでもいい!!俺はな、ただこの世のすべての女を手に入れたいんだよ!それに、せっかくのアナザーウォッチを破壊しやがって!ぜってえ許さねぇ!!」

 

『そうか…(そして、その中には響が入っている…『原作』がなんなのかは知らないが…)許せないのは俺の方だ。お前だけは倒す!!』

 

「わりぃが…今日はここまでだ!!あばよ!!」

 

 

そうして【アナザーシノビ】が男と【アナザークイズ】をつれてその場から消えた。

 

 

『クソが…!なんなんだあいつは…!?まぁいい…あいつはいつか殺しとくのがいいな…帰るか…』

 

 

 

待てぇ!!

 

 

するとどこからか大声が聞こえ、ミラーウォズが振り向くとそこには…

 

 

「【黒龍の騎士】…でいいんだな?前とは姿が違うが…」

 

 

【風鳴弦十朗】とシンフォギア奏者の二人がそこにはいた。

 

 

「【黒龍の騎士】…君には、聞きたいことがある」

 

『いい加減その【黒龍の騎士】というのはやめてもらいたいな…この姿のときは【ミラーウォズ】だ』

 

「そうか…ではウォズ君。俺が聞きたいことはな――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――君は……響くんを守っているんじゃないか?」

 

 

『「「!!?」」』

 

 

その突然のことに、【ミラーウォズ】は固まったままだった。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡と歪んだ魔龍

前回、龍牙は謎の男の襲撃を受けたが、【アナザーキカイ】を撃破した。

そしてその場から離れようとしたとき、【風鳴弦十朗】とシンフォギア奏者の二人が再び現れ、弦十朗に自分が響を守っていることに感づかれた龍牙。さて、どうなるか!?

 

 

「叔父さま…一体どういうことですか!?」

 

「【黒龍の騎士】さんが…私を守ってる?」

 

『……どうしてそんなことにたどり着いたのか、教えてもらおうか』

 

「……いいだろう」

 

 

そうして弦十朗は喋り始めた。

 

 

「まず、二年前君はあの事件のことで迫害され、中傷を負わせた者に怒りを見せた…俺はまだこの時点では『君が正義のために無実の少女を迫害していた者が許せなかったのだろう』と思っていた…」

 

『まぁな。無実の人間を迫害するような人間が、許せなかっただけだ』

 

「だが…問題は今年のことだ」

 

 

そうして弦十朗はウォズを鋭い目で見る

 

 

「まず響くんの話からすれば、君が現れ、響くんを助けた…まだここまでは良かったんだ」

 

『?どういうことだ?』

 

「問題はその後……俺がおかしいと思ったのは翼が響くんに決闘を申し込んだときのことだ」

 

「叔父さま、いったい今の話と何が関係しているんですか!?」

 

「それはだな……ウォズくん。あのとき君が現れたのは『ノイズが現れてからではな翼が響くんを攻撃したとき』だっただろう?」

 

『「「!!!」」』

 

「弦十朗さん、それって…」

 

「ああ…本来ノイズが現れたら現れる【黒龍の騎士】…だがあのときはノイズが居なくなってから現れた。そこらへんはどうなんだ?」

 

『……別に?あの時は来るのが遅れただけだ』

 

 

ミラーウォズは白を切る。

ここで自分の目的を知られては行動するのに邪魔になるからだ

 

 

「そうか…だが、今回はどうだ?あのネフシュタンの鎧を着た少女が、ノイズを召喚し、響くんを捕まえたときに現れただろう」

 

『…………』

 

「無言は肯定とみなすぞ…?」

 

『……さて、それで、俺をどうする気だ?言っておくが、お前達についていくつもりはない』

 

「そう言うとは思っていた…だが、君はあのカードで【完全聖遺物】を使っていた。もはや見逃す訳にはいかなくなってな。強引になるが…こちらに着いてきてもらうぞ!!」

 

 

そうすると急速で弦十朗はミラーウォズの近くにまで移動して拳をぶつける。

その衝撃でミラーウォズは遠くにまで吹っ飛ぶ。

 

 

『(まじかよ…!!キカイの耐久力でもこのダメージ量…!!あいつ本当に人間か!?)』

 

 

そしてすぐに弦十朗はミラーウォズの近くまで移動する。

 

 

「さて…観念するんだな」

 

『お前は本当に人間か…?人外の俺でもこのダメージ量…普通じゃないぞ?』

 

「そんなことはどうでもいい。さて……次だ」

 

 

そうして弦十朗はミラーウォズへと近づく。

 

 

『(まずいな……今、ここらに鏡や姿を映すものはない……この現状を打破するためには…!!)』

 

 

ミラーウォズは、『あの力』を使うことに決めた。

そしてその瞬間、ミラーウォズの体は禍々しい渦に包まれる。

そして…

 

 

《リュゥゥウゥガァァ!!》

 

 

ミラーウォズは胸部に【2002】【AGUYR】と書かれたアナザーライダー、【アナザーリュウガ】へと変貌を遂げた。

 

そしてこれを見ていた弦十朗、そして遠くで見ていた二人もそれを見て驚いた。

 

 

「なんだ…その姿は!?」

 

「さっきのと…同じ?」

 

「なんなの…あれ?」

 

『グガアアアアアァァァァァァァッ!!!』

 

 

アナザーリュウガは弦十朗に剣で攻撃する。

弦十朗はその剣を片手で受け止める。

 

 

「その姿には驚いたが、それ以外は変わっていないな」

 

『うるさいぞ!!』

 

 

アナザーリュウガは右手の龍の籠手に炎を纏わせて弦十朗を攻撃する。

弦十朗はその攻撃を咄嗟に横によけた。

 

するとその炎はまっすぐ飛んでいき、やがて木にぶつかった。

そしてその木は見る見る内に石化した。

 

 

「木が…石に…!!」

 

「危なかったな。まさか石にするとはな…フン!!」

 

 

弦十朗は再びアナザーリュウガに拳をぶつける。

アナザーリュウガはよろめくが、その瞬間、アナザーリュウガの前に鏡が現れた。

 

 

「鏡?」

 

 

そしてその瞬間、その鏡から衝撃波が出てきて、それに弦十朗に当たった。

その攻撃に弦十朗は後ろに吹っ飛んだ

 

 

「叔父様!!」

 

「弦十朗さん!!」

 

 

奏者の二人は弦十朗に駆け寄る。

 

 

「クゥ…!!なんだ…今のは…!!」

 

「さっきの鏡のせいでしょうか?」

 

『……教えてやる。俺の能力、それは『攻撃の反射』だ」

 

「なんだと!?」

 

「まさか……自分が自分の攻撃を受ける日が来るとはな…」

 

「叔父様、ここは私が引き受けます!!」

 

 

【蒼の一閃】

 

 

翼はアームドギアを巨大化し、青い斬撃をアナザーリュウガに放った。

攻撃はアナザーリュウガに直撃するも、再びアナザーリュウガの前に鏡が現れ、そこから【蒼の一閃】が飛び出し、それが翼に直撃した。

 

 

「翼さんっ!どうしてこんなことをするんですか!?」

 

 

響はアナザーリュウガに問いかける。

 

 

『…俺は所詮鏡像。人間ではない。鏡像と実像、それだけで大きな違いがある』

 

「そんなことは関係ありません!!同じ、生きている生き物なら、分かり合えるはずです!!」

 

『……無駄だ。これが俺の本当の姿だった……鏡の世界にいる俺を、誰も認識しなかった…だから無駄だ』

 

「それでも!!今なら出来るはずです!!だからお願いです!!私たちと一緒に来てください!!私、あなたといろいろとお話しがしたいんです!!」

 

『……本当にお前は変わっていないな………だったら、俺に勝って見せろ!!俺には勝てない。俺は、仮面ライダーリュウガだからな!!』

 

 

そうしてアナザーリュウガは自分の左胸のある【AGUYR】の文字に触れた。

 

 

「リュウガ…」

 

『……さらばだ。また会おう』

 

 

そうしてアナザーリュウガは近くにあった街灯の中に消えて行った。

その数十分後に、二課の者たちが来た…

 

 

 

 

 

 

 

 

アナザーリュウガが現れた後、二課の面々が周りの状況調査をしていた。

あの後翼はあの蒼の一閃を喰らい大けがをした。どうやらネフシュタンの鎧の少女と戦っていたことにより疲労とダメージが貯まっていたのが原因らしい。

それで翼はしばらく入院することになった。

 

 

「司令!!こんなものが…!!」

 

「ん?…なんだ、これは?」

 

 

弦十朗は慎次が持ってきた『本』を受け取った。

 

 

「何々……【アドベントカード集】?」

 

「おそらく、【黒龍の騎士】の落し物かと…」

 

 

弦十朗は【アドベントカード集】を拾い、中身を見る。

 

 

「こ、これは!?なるほどな…【黒龍の騎士】が使うカードがすべて乗っている…一応、持ち帰っておくか」

 

「これで、【黒龍の騎士】の対策が見込めますね」

 

 

弦十朗がその本を閉じると……『何か』が落ちて来た。

 

 

「司令、なにか落ちましたよ?」

 

「ん、本当だ…なんだ?……!!?なんだと……!?これは…一体どういうことだ!?」

 

「なにが…っ!?」

 

 

その『何か』を見た二人は、固まったままだった。

そして弦十朗が、口を開く…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何故…この『写真』に幼いころの『響くん』が写っているんだ…!?」

 

 

本から落ちたもの、それは後ろ向きの黒服の男と……鏡越しで写っている、響の姿が写っていた写真だった…

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡の真実

~ミラーワールド~

 

 

「畜生……まさか俺が響を守っていることがばれるだけじゃなくアナザーリュウガになる羽目になるなんてな…」

 

『グルルルル…』

 

「キシャアアア…』

 

龍牙はあの三人の前でアナザーリュウガに変身してしまったことに悪態をついた後、どこからか黒い龍と紫色のコブラが現れた。

 

 

「ドラグブラッカー、べノスネーカーか。そう言えば、ドラグレッダーは見つかったのか?」

 

『グルルルル…』

 

『キシャアアア…』

 

「そうか…まだ見つかってないか。他の奴らにも探してもらおう。今日はもう休んでいいぞ」

 

 

だがドラグブラッカーはそのまま動かなかった。

 

 

「どうした?ドラグブラッカー?」

 

『グルルルル……』

 

「え、なんであいつらと協力しないのかって?」

 

『グルルルル』

 

「……簡単だ。俺が響を守っていると知られたら、政府の奴らは俺を捕まえようと響を餌にするだろう。響にはそんなことにはなって欲しくないからな。それに、俺はどこにも属さない。俺が命令できるのは響だけだ」

 

 

そうして龍牙はドラグブラッカーとの話を終えた後、ホテルのある一室のベットに横になる。

 

 

「さてと……あれの続きw!?」

 

 

そして龍牙はあの本を落していたことに気が付いた

 

 

「ない!!?あの本がない!………まさか、あのとき落としたのか!?クソォ、あれにはあの時の写真が…!!」

 

 

龍牙の落としたあの写真と本のこと……それは数時間前にさかのぼる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数時間前~

 

 

龍牙は現実の世界に行き、本を読んでいた。

それが【アドベントカード集】だった

 

 

「まさか…こんな本があったなんてな…」

 

 

この本はミラーワールドだけにある本の中の一つである。

そこにはどんなことも調べられる図書館と言ってもいいほどのところにあったのだ。

簡単に言えば【地球の本棚】である。

 

 

「こんな本があったのなら、わざわざ調べる必要なんてなかったな…」

 

 

実は龍牙はアドベントのカード一枚一枚すべて使ってどんなものなのかを調べていたのだ。

この本を見つけたとき龍牙は『俺の時間が無駄に…』と言っていた。

 

 

「本か……響に読ませてやったっきり全く見てなかったな」

 

 

その時龍牙は自らの思い出に浸る

 

 

 

『お兄さん!!なんか本読んで!!』

 

「急にどうした!?」

 

『実はね、今夏休みでしょ?それで読書感想文がまだ終わってないんだよぉ~!』

 

「それくらい自分でやれよ…」

 

『私、本読むの苦手なので!!』

 

「ドヤ顔すんな…まぁいいか」

 

『っ!!ありがとうお兄さん!!』

 

 

 

「いやぁ~こんなこともあったな…」

 

 

そうして龍牙は懐から一枚の写真を取り出した。

それは自分が後ろ姿で、響が写っている写真だった。

 

 

「あのころが…懐かしい。コンファインベントで消したあいつの記憶……『リターンベント』なら復活させられるが…やめた方がいいだろう。復活させても混乱させるだけだ。」

 

「さて……そろそろブー!!ブー!!!?ノイズが現れたか!?」

 

「チィ…行くか」

 

 

そうして龍牙は写真を本に挟み、その本を懐にしまい、ノイズが現れた場所に向かって行った。

 

 

 

~回想終了~

 

 

 

「まさかあのとき落としていたとはな……仕方ない。『ゼール』!!」

 

 

するとたくさんのゼール系モンスターたちが現れた。

 

 

「悪いが、『アドベントカード集』を持ってきてくれ。後、一緒に挟まっている写真も頼む」

 

 

そうしてゼール系モンスターはバラバラになった。

 

 

「さて…俺は…寝る…」

 

 

そうして龍牙は眠りに落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~二課~

 

 

あの後響はそのまま二課で待機していた。

そして二課の一室には二人の少女がいた。

【立花響】と【天羽奏】である。

 

 

「翼さん……大丈夫かな?」

 

「翼は大丈夫だよ、きっと……とにかく今は、おっさんが出した答えについてだ」

 

「【黒龍の騎士】……リュウガさんが私を守っているということですね?」

 

「ああ、そのリュウガってのはあいつ自身が名乗っていたんだろ?だったらもうリュウガでいいとして、何か心あたりはないのか?」

 

 

奏は響に問うが、響は黙ったままだった。そして口を開く。

 

 

「分かりません…」

 

「?どういうことだ?」

 

「分からないんです。私がリュウガさんと面と向かって会ったのは今年が初めてだし……私自身、どうして私のことを守ってくれているのかがわからないんです」

 

「おいおい、それはないだろ。リュウガがお前を守っているとしたらそれはお前とリュウガが面識があるってことじゃないのか?」

 

「……それも……分かりません」

 

「ッ~~~!!!はぁ……手詰まりだな…」

 

 

二人の話が止まると、部屋に弦十朗が入ってきた。

 

 

「二人とも、ここにいたか」

 

「弦十朗さん!!」

 

「おっさん!!翼の容態は!?」

 

「安心しろ。跳ね返ってきた攻撃をモロに受けただけだから、一か月もあれば完治するだろう」

 

「それって結局大けがしているじゃねぇか!!」

 

「まぁ…それはともかく響くん。君に話がある」

 

「…なんですか?」

 

 

弦十朗は目を鋭くする。

それを見て響と奏はあの話だと理解する。

 

 

「【黒龍の騎士】……いや、リュウガが君を守っているという俺の予想…どうやら当たっていたようだ」

 

「「っ!?」」

 

「どういうことですか…!?」

 

「やっぱりあいつはこいつを守っているのか!?」

 

「ああ、その証拠に、これを見てくれ」

 

 

そうして弦十朗は二人に例の写真を見せた。

そう、『幼いころの響と、後ろ向きの男が写っている』写真だ。

それを見て二人は驚愕する。

 

 

「おいおいこれって…!!」

 

「幼いころの…私!?」

 

「ああ、そしておそらく、この後ろ向きで写っている男がリュウガで間違いないだろう。それで、響くん。君なら知っているんじゃないか?」

 

「……奏さんとその話をしていましたけど…私、憶えていないんです」

 

「………そんな回答をすると思っていたよ」

 

「え?」

 

 

そうして弦十朗は一冊の本、【アドベントカード集】を取り出した。

 

 

「なんですか…これ?」

 

「これはリュウガの落し物らしく、これにリュウガの使っているカードがすべて乗っていた。さすがに、天ノ羽斬とガングニールの完全聖遺物を呼び出すカードのことは乗っていなかったがな…」

 

「まじかよ!!それじゃあリュウガとの戦いに備えられるな!!」

 

「ああ…だが、俺が今言っているのはそんなことじゃない」

 

「「??」」

 

 

そうして弦十朗はあるページを開いて、それを二人に見せた

 

 

「このページを見てくれ」

 

「何々…『コンファインベント』?」

 

「これって、翼さんの天ノ逆鱗を消したカードですよね?それがどうしたんですか?」

 

「この説明を見てくれ。このカードの説明には、『相手が発動したカードの能力を無効化する。』と書いてあるだろ?」

 

「それがどうしたんだ?」

 

「だが、翼はカードなんて使っていない。リュウガはこのカードで、翼の攻撃を無効化したと見ていいだろう」

 

「だから、それがどうしたんだよ?」

 

「つまり、本来このカードは相手が発動したカードの能力を無効化するものだが、他のものも消せると俺は考えた。それで俺が導き出した答えは……」

 

「「(ゴクリ…)」」

 

 

「…リュウガはこのカードで、響くんの『記憶』を消したんじゃないかと俺は考えている」

 

「「!!?」」

 

 

弦十朗の出した答えに、響と奏は驚愕する。

実際それは当たっているのでリュウガもなにも言えないだろう。

 

 

 

「それってどういうことですか!?」

 

「それは俺にも分からない。だが、もしかしたらと思ってな。それに響くんが彼のことをまったく覚えていないとしたら、辻褄が合うだろう?」

 

「「………」」

 

 

しばらくの沈黙が流れ、奏が口を開く。

 

 

「それじゃあ、こいつを守っているのなら、なんで私達に協力してくれないんだよ!」

 

「それはおそらく、リュウガが言っていた通りで『自分が人間ではないから』だろう」

 

「それとこれとなんの関係があるんだよ!!」

 

「わからないか?人間というものは自分とは違う異物を排除しようとする傾向がある。おそらく彼はそれを理解しているのだろう。それに…いやなんでもない(おそらく彼は自分が響くんを守っていることが知られたら響くんが狙われることを分かっているのだろう)」

 

「?」

 

「それじゃあ…どうしたら消えた記憶が戻りますかね?」

 

「お前…消えた記憶が戻る訳「戻るぞ」え!?」

 

「この本に、こんなカードが乗っていた」

 

 

そうして弦十朗はまた違うページを開いた。

 

 

「何々…『リターンベント』?」

 

「リターンって戻るって意味ですよね…?それがどうしたんですか?」

 

「この説明を見てくれ」

 

「どれどれ…『コンファインベントで無効化されたカードを復活させる。』……まじかよ!!」

 

「つまり、これがあれば響くんの記憶が元に戻るということだ」

 

「でも……これはリュウガさんが持っているんじゃないですか?」

 

 

そう、問題はそこである。響の記憶を戻す手段が見つかっても、それを戻すためのものがリュウガの手にあるのだ。

 

 

「確かに、それはすべてリュウガが持っているためそれは不可能。だから、そこらへんは本人次第だな…」

 

 

ある程度話が進む中で、音が聞こえた。

 

 

 

―――キイィィィィン キイィィィィン キイィィィィン―――

 

 

 

「「「!!?」」」

 

「なんなんだ…この音は!?」

 

「この音って…もしかして!?」

 

「リュウガか!?」

 

 

そしてその部屋のある場所から(姿が映るところ)からギガゼールとゼール系のモンスターたちが所々に現れた。

 

 

「な、なんだこいつら!?」

 

「まさか、例のミラーモンスターか!?」

 

 

三人が混乱する中、ゼール系モンスターたちが拡散し、三人をさらに混乱させる。

そして一匹のゼールが弦十朗から本と写真を奪った

 

 

「しまった!!」

 

 

弦十朗は本と写真を取られたことに焦るがもう遅かった。

ゼール系モンスターたちはもうその場に居なかった。

 

 

「司令!!どうしたんですか!?」

 

 

そこの慎次がやってきた。

 

 

「緒方君か……やられたよ。まさか本と写真を取り返しに来るとはな…」

 

「まさか、取られたんですか!?」

 

「ああ…くやしいが、取られちまったよ…。でも、その分あいつにとって大事なものだったってことだよな…」

 

「リュウガさん……」

 

 

二課のものたち四人は、固まったままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フフフ……まさかこんなことになるなんてね…」

 

 

ここはある場所、ここには長い金髪の女性がいた。

 

 

「クリスにはあの二人を捕まえるように言ったけど…まさか精神異常者のせいで逃げることになんてね…」

 

「でも、問題はリュウガ……リュウガは立花響を守っている…だったら立花響を狙えば必ずリュウガは現れる…」

 

「でも、リュウガとあの精神異常者の使っていたあれ…あれは厄介ね。特にリュウガ、攻撃の反射…厄介すぎるったらありゃしないわね。それにあいつが持っている完全聖遺物…あれも厄介ね。なんとか奪えないかしら?」

 

「立花響はクリスに任せるとして、リュウガと精神異常者は私の方でなんとかしてみましょうかね…」

 

 

そうして金髪の女性は笑っていた。

でもこの女性は気づいていなかった。

 

自分を見ていた禍々しい亡霊の姿に…

 

 

 

《ゴォォスゥトォォ!!》

 

 

 

 

フフフ…必ず、必ず俺のハーレムを作りあげて見せる…!!

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

赤と黒の鏡龍(きょうりゅう)

~龍牙side~

 

 

あれからもう数日……

俺はミラーワールドから出て河川敷で【キャンプ】をしている。

何故かって?俺はこの一日だけ実体を保てるようになってからたびたびこうして現実の世界に行き、キャンプ(旅)をしているのだ。

 

ちなみにだがこれが初めてという訳ではない。

何度もミラーワールドでいい場所を探して見つけたら準備してミラーワールドから出てキャンプをしている。ちなみにこれで8回目のキャンプだ。

行く先々で『完全聖遺物』を見つけてそれを【アドベントカード】にしている。

種類で言えば【ソードベント】や【ストライクベント】当たりかな~

 

 

恰好のことについて話すが俺の格好は今黒一式のフード付きだ。

 

 

時間はもう夕方。

なのでそろそ飯の時間だ。俺は【ミラーウィザードライドウォッチ】を起動させて薪に火をつける。結構便利だ。ちなみにだがこのライドウォッチを押すことでそのライダーの『ミラーバージョン』になることが出来る。

逆になるところは個人差があるが…例えばウィザードだったら指輪をつける指が逆だったりそんな感じだ。

でも使うことは滅多にないが…

 

俺はそこに網を載せてそこで肉を焼く。

一人はさびしい気がする…なんでだろうか?俺はもう孤独には慣れてるはずだが…これも現実の世界に実体を持ったまま現実の世界に行けた影響か?

 

そんなことを考えている内に肉が焼けた。

もうそろそろご飯も炊ける。肉にはたれを適当に掛けてご飯を食べる。

これでいい。

 

 

「さて……いただきます」

 

 

そうして俺は肉を食べる。

うん…うまい。だがやっぱりご飯が欲しい…ご飯はこういうもののための口直しだからな。そんなこと考えているうちにご飯が炊けた。

俺はご飯を紙皿に移す。

そして肉と一緒に食べる。

 

 

「あ…食い終っちゃった……おかわr」

 

「ジィ~~~~」

 

 

俺がおかわりをよそおうとご飯に手を出したらそこには蹲っている茶髪の少女……茶髪!?

 

 

「こら!!立花くん!!駄目じゃないか!人のご飯を見ていちゃ!」

 

 

なんとそこにいたのは【響】だった。何故いる!!?そしてなんで体操服なんて来てるんだ!?

それにこの前戦ったあの人間か怪しい人間。【風鳴弦十朗】も来た。

 

 

「だって…お腹すいちゃって…それに…ご飯がおいしそうだったもので…」

 

「だからと言ってそれは人様のものだろう。すみません。ほら立花くん。早く特訓に戻るぞ」

 

 

特訓中か……………なるほどな。響は翼と違ってアームドギアを出せていなかった。だから格闘戦しか戦う方法がないということか…

 

 

「ああ、別に食べていいですよ。ちょうど一人じゃ食べきれない量作っちゃったんで…(声質変えててよかった…)」

 

 

ちなみにだが、俺の声は変わっているのでたぶん気づかれていない。

それにフードとかも被ってるし気づかれないだろう…たぶん。

 

 

「ほんとですか!!ありがとうございます!!」

 

「本当にいいのかい?」

 

「ええ、いいですよ。よければあなたもどうですか?」

 

「……それではお言葉に甘えていただこうかな」

 

「じゃあ椅子の用意をっと…」

 

そうして二人は俺が用意した椅子に座る。

ちなみにだがさっき俺が『食べきれない』と言ったな。

あれは嘘だ。ミラーワールドには俺しかいなかったたけめちゃくちゃ食えたためおかげで大食いになってしまったのだ。それでもミラーワールドにいれば問題ない。成人男性が食う量の5倍は喰うからな俺は…

 

 

「ん~~!おいしい~~~!やっぱり運動した後のごはんはおいしい~~♪」

 

「そうだな」

 

「運動?二人はどういう関係なんですか?」

 

「師弟の関係だ」

 

「へ~どんなことしてるの?」

 

「特訓です!!」

 

「それで、どんな特訓なの?」

 

「え、え~と…それは…」

 

 

響……もうちょっと考えて動いた方がいいぞ…

言えないことがあるならそれを聞かれるような発言は控えたほうがいい。

すると弦十朗が口を開いた。

 

 

「ちょっとな。彼女は運動が苦手で、私が付き合ってるんだよ」

 

「へ~がんばってますね~~」

 

「エヘヘヘ…」

 

 

弦十朗のおかげでうまくごまかせたな響…

 

 

「さて、ごちそうさまだ。済まないな。急にご飯をごちそうしてもらえるなんて」

 

「ありがとうございます!!」

 

「いえいえ、大丈夫ですよ」

 

 

そうして二人は立ってその場を立ち去ろうとするが…

 

 

「……ちょっといいかな?」

 

「?なんですか?」

 

 

弦十朗が俺に話しかけて来た。まさか…

 

 

「君…前にもどこかで会わなかったか?」

 

「いえ、別に?今日が初めてですが?俺は所々でキャンプしているところを変えているのでもしかしたらそこらへんのどこかで会ったのかもしれませんね」

 

「…そうか、済まなかったな」

 

 

あっぶぇ~~!!ばれずに済んだ…

キャンプする日はもうちょっと控えた方が良いかな…

 

 

「それじゃあ、出来ればどこかでまた会おう」

 

「ええ、できればですけどね」

 

 

そうして二人は帰って行った。

………危なかったな。さて…今日はもう寝るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ミラーワールド~

 

 

しばらくはキャンプは控えた方がいいな…

おそらく俺が声質を変えていなかったら弦十朗にはばれていただろう

 

 

「さて…響は今日はどうしているかな?」

 

 

俺は毎日のように響のことを見ている。(ストーカーじゃねぇぞ)

今日は友達と一緒にふらわーというお好み焼き屋でご飯を食べた帰りらしい。

周りには人がたくさんいるから問題ないが……やはりあの精神異常者がすごく気になるな…

 

 

「精神異常者な分、必ずなにかやると思うからな…注意しないとな」

 

 

そうして俺は再び鏡に目を向ける。

 

 

『響、最近運動しているけどなにかあったの?』

 

『え、ちょっとね…いろいろあって……』

 

『もしかして、太った?』

 

『べ、別にそんなんじゃ…』

 

 

いつも通りで響とその親友と友達は楽しんでるな。

このまま何事もなければいいが…

 

 

だが、俺のそんな願いは叶わず…

 

 

『見つけたぜ…!!』

 

「!!?」

 

 

突如聞こえた声、俺はそれに驚きその方向を向くと…

 

 

『この力なら、俺のハーレム計画を邪魔するお前を排除できる!!』

 

 

そこにいたのは俺の変身しているリュウガとほとんど同じ姿…【仮面ライダー龍騎】がそこにはいた

そしてこの言い方ですぐに分かった……!!

 

 

「お前…昨日の精神異常者か!!」

 

『うるせぇぞ!!人のこと精神異常者なんて呼びやがって!!お前は俺のハーレム計画に邪魔なんだよ!!さっさと死ね!!』

 

「その姿…!!ドラグレッダーを連れ去ったのもお前か……!!」

 

『連れ去った?人聞きが悪いな。ドラグレッダーは俺の契約モンスターだぜ?』

 

「黙れ!!第一、ドラグレッダーは俺の仲間だ!!」

 

『うるせぇんだよ!!俺のハーレムを早く完遂するためにはそんなことはどうでもいい!!と、いうわけで…さっさと死ねや!!』

 

 

《SWORD VENT!!》

 

 

そうしてあの精神異常者はドラグセイバーを召喚して、俺に向ってきた。

仕方がない…!!

 

 

「変身!!」

 

 

俺はリュウガに変身し、同じくドラグセイバーで、奴と剣を交えた。

 

 

『お前のようなやつに仮面ライダーの力は似合わない!!お前を倒してそのデッキとドラグレッダーを返してもらう…!!』

 

『へぇ!出来るもんならやってみろよ!!俺は強い!!何故なら、俺がこの世界のオリ主になったからな!!』

 

『訳分かんねぇこと言ってんじゃねぇ!!』

 

 

そうして俺とこの精神異常者との戦いが始まった……絶対、ドラグレッダーを取り返す…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~三人称side~  ~ミラーワールド~

 

 

『はぁ!!』

 

『どりやぁ!!』

 

 

ミラーワールドでは、龍騎とリュウガがドラグセイバーでお互いを攻撃していた。

龍騎はまずドラグセイバーでリュウガを攻撃するも、リュウガはそれを腕で受け止め、左手で龍騎を殴る

 

 

『グホォォ!!』

 

 

龍騎がその反動で吹っ飛び、そして次にドラグセイバーを龍騎に向かって回転投げする。

投げたドラグセイバーの刀身に龍騎は当たり、地面に転ぶ。

 

 

『ガ…嘘だ…この俺が…!』

 

『弱すぎる。お前のような精神異常者にはその力は似合わない…』

 

『精神異常者じゃねぇよ!』

 

 

そうして龍騎は立ち上がり、バイザーにカードをスキャンする。

 

 

《GUARD VENT!!》

 

 

龍騎はドラグシールドを召喚した後、リュウガに突っ込む。

 

 

『ウオオオオオォォォォォ!!』

 

『甘い』

 

 

《AD VENT!!》

 

 

『グアアアアアァァァァ!!』

 

 

リュウガは突っ込んでくる龍騎に対してリュウガは【デストワイルダー】を召喚して龍騎を決して離さず地面を引きずり回した。

そして何度も壁に激突させた後にデストワイルダーはその場を離れて行った。

そしてボロボロの龍騎の前にリュウガは立つ。

 

 

『ハァ…ハァ…何故だ!?なんでタイガの契約モンスターを使ってるんだよ!?』

 

『お前…他のライダーのことをどうやって知った?あそこ(地球の本棚状態の場所)には俺しか入れないはず…なのにどうしてお前は他のライダーのことを知っている?』

 

『とぼけんな!!お前も俺と同じ同類だろうが!!』

 

『お前と一緒にすんな』

 

『ぐぼぉ!!』

 

 

怒ったリュウガは倒れている状態の龍騎を蹴る。

 

 

『同類?お前のような精神異常者と一緒にしてもらっちゃ困るんだよ』

 

『ハァ…ハァ…クソォ!!(こいつ…俺と同じ転生者じゃないのか!?だったらこいつはなんなんだよ!!?)』

 

『さて…これで終わりだ』

 

 

《FINAL VENT!!》

 

 

そうしてリュウガの背中に【ダークウイング】が引っ付き、リュウガは【飛翔斬】を発動させ、龍騎に直撃させた。当たった龍騎はまだ生きていた。

 

 

『お前…結構しぶといな。まるでゴキブリ並だな』

 

『あんなのと一緒にすんな!!』

 

『まぁいい。お前はこれで終わりだ…』

 

『畜生が!!俺は絶対ハーレム作って童貞卒業するまで死ねねぇんだよ!!』

 

 

そうして龍騎はそう言い残してビルの屋上にジャンプで登り、現実の世界に入っていった

 

 

『しまった!!ていうかあいつもう精神異常者通りこしてただのクズだろ…まぁいいか、さっさと奴を殺す!!』

 

 

そうしてリュウガもビルの屋上までジャンプして、現実の世界へと向かった。

 

 

 

~現実の世界~

 

 

 

『まさか、こんな場所まで逃げるとはな。さっさと殺させてもらう』

 

『うるせぇ!!それはこっちのセリフだっつの!!』

 

 

そうして龍騎はリュウガに殴りかかるも、リュウガはそれを受け止め、逆に龍騎に腹パンを喰らわせ、龍騎を隣のビルにまで吹っ飛ばせた

 

 

『グハアアァァアアア!!』

 

『さて…終わりだ』

 

 

そうしてリュウガは『黒と黄色』『青と水色』が周りにある『龍』と『蝙蝠』の紋章があるカードをスキャンした。それと同時に龍騎もカードをスキャンした。

 

 

《FINAL VENT!!》

 

 

《FINAL VENT!!》

 

 

そうすると龍騎の周りを【ドラグレッダー】が旋回する。龍騎はポーズを取り、構える

リュウガは【ウイングランサー】と【ウイングウォール】を装備し、後ろに【ドラグブラッカー】が現れる。

 

そして…

 

 

見ろ!!ドラゴンだぁ!!

 

嘘!?本物だ!!しかもなんかいる!!

 

 

と遠くでいろいろ聞こえて来た。

二人はそれを無視して構えからその場で走り、ジャンプする。

 

龍騎は【ドラグレッダー】の炎に体を包みながらリュウガに向かっていき、

リュウガは空中で【ウイングランサー】を軸に【ウイングウォール】で体を包み黒い錐のような姿に変えて激しくドリル回転させ、【ドラグブラッカー】の炎を体を包み込み、龍騎に向かっていく。

 

そうして、ぶつかりあい…

 

 

 

――――ドオォオオオオオオオオオオオンッ!!!――――

 

 

 

大爆発を起こした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~響side~

 

 

私、立花響は前のことでいろいろ考えていた。

今話題の黒龍の騎士……リュウガさんは私のことを守っている…そしてその鍵は私の記憶……いろいろと頭がこんがらがって訳わかんない…!!

 

あの後翼さんは過労で倒れたことになっているけど、心配だなぁ…

 

 

「響、どうしたの?」

 

「いや、別に…」

 

「そう?そう言えば響、最近運動しているけどなにかあったの?」

 

「え、ちょっとね…いろいろあって……」

 

「もしかして、太った?」

 

「べ、別にそんなんじゃ…」

 

「だったらなんなの?」

 

「エヘヘヘ…」

 

「ほら未来、もういいでしょ。そうだ、聞いた?また現れたんだって、【黒龍の騎士】が!!」

 

「!」

 

 

弓美がリュウガさんの話を振ってきた。

 

 

「いやぁ~なんでも黒い龍を従えているって話でしょ?一度でいいから見てみたいなぁ~」

 

「でも、噂によれば政府の人たちが血眼になって探してるんでしょ?」

 

「まぁノイズを倒せるからねぇ~。まさに正義のヒーローね!」

 

 

そしてすっかりリュウガさんの話になったその時…

 

 

見ろ、ドラゴンだぁ!!

 

嘘!?本当だ!!しかもなんかいる!!

 

 

と聞こえて来た。

それで私達がその方向を見てみると、そこには遠くて見えづらいがリュウガさんとリュウガさんの色違いがいて、その後ろに巨大な龍が居た。

リュウガさん……!!なんであんなところに!?しかもあのリュウガさんに似た人は…!!?

 

 

「本物だぁ―――ッ!!本物の龍だ!!」

 

「しかも…見えづらいですが、あの龍の下らへんになにかいませんか?」

 

 

間違いない。リュウガさんだ。

でもなんで…?

 

 

そしてリュウガさんとリュウガさんの色違いはその場からジャンプして、炎を纏ってお互いを攻撃していた。

その瞬間に爆発が起きた。

 

 

それにここに居た人たち全員が驚いた。

やがて爆風が収まると、そこにはもうなにもなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~龍牙side~  ~ミラーワールド~

 

 

「はぁ…はぁ…なんとか…やった…ぞ…」

 

 

俺はあの後、なんとかあの精神異常者からデッキとドラグレッダーを取り返すことに成功した。

だがあいつは逃がしてしまった。それが最大の失態だ…あいつを生かしておけば、必ず響を狙う…その前に何とかしないと…!!

 

 

『グルルルル…』

 

「ドラグレッダーか……?済まない…助け出すのが遅れて…今は…休ませてくれ…」

 

 

そうして俺は、眠りについた。

あいつだけは…なんとかしないと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~○○side~ ~現実の世界~

 

 

チクショウ!!あいつを逃がした上にデッキを取られた!!

 

 

せっかくの転生特典が…!!早くあいつを殺さないと俺のハーレム計画が危うい!!

とにかく、今はこのアナザーライダーでなんとかしないと…だが貴重なウォッチだ。

アナザーシノビとクイズでなんとかしないとな…

 

 

次はデュランダルだ!!

そのときに主人公を掻っ攫ってやる…!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡とデュランダル

~三人称side~

 

 

あれから数日、世間は龍騎とリュウガの戦いのことでいっぱいだった

ドラゴンとドラゴンのぶつかり合い。これは世間を振るわせた

 

 

政府はこの出来事からさらにリュウガと龍騎を探して確保しようと動いていた

だが、それも無駄である。なにせ鏡の世界の存在なのだから…

 

 

場所は変わりここはリディアン。今の時間帯は昼で学校内の庭ではたくさんの女子生徒がそこでお弁当を食べていた。

 

 

そしてその中にいる五人の女子生徒の内五人の内の一人…【立花響】は他の四人にある質問をした

 

 

「ねぇ…」

 

「ん?どうしたの?響?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「男の人と話すときって…どうすればいいのかな?」

 

 

響のその質問に、四人は箸を止めた

 

 

「ビッキー……それ…どういうこと?」

 

 

創世が響に聞く。おそらく他の三人も同じ質問をしただろう

 

 

「…実はね、私が小学生のときに知り合った男の人がいるんだけど…私、その人のこと、まったく覚えてないの」

 

「響…それって危ない人なんじゃないの?」

 

「ううん、実際その人が落とした写真に写ってたんだ…その人と小学生のころの私がツーショットで…」

 

「それって不思議ね!まるで探偵アニメだわ!!」

 

「それで、響さんはどうしたいんですか?」

 

「うん……私もその人のこと全く覚えてないからわからないんだけど…それで最近その人と会ったんだけど、すぐに逃げられちゃうんだよね…」

 

「それっておかしくない?なんで逃げるの?」

 

「それは私も分からないよ…とにかく、私はね、その人とちゃんと話し合って、その人がどんな人なのか知りたいんだ…」

 

 

 

 

 

―――同時刻―――

 

 

 

 

 

『クソォ!!』

 

 

同時刻、場所はリディアンの庭のミラーワールド、この場所では大量の雑魚怪人と龍牙こと【ミラージオウ】が戦っていた

 

 

『なんでこいつらがこんな場所にいるんだよ!?まぁ大体は予想はつくが…』

 

 

ミラージオウはある程度のことは予想していた。ミラージオウはおそらく『あの精神異常者が仕向けた』と考えている。まぁ当たっているが…。実際、この雑魚怪人たちはあの転生者がアナザーウォッチを使って呼び出したものだ

 

 

『畜生!!これを一匹でも現実の世界に出したらまずいことになる!!仕方ない、これを使うか!』

 

 

そうしてミラージオウは緑色のウォッチを取り出し、回してライダーの顔にしたあとボタンを押した

 

 

《ゾルダ!!》

 

 

そうしてウォッチをドライバーにセットしてベルトを一回転させ、【ミラーゾルダアーマー】を召喚し、アーマータイムした

 

 

《アーマータイム!!アドベント ゾルダ!!》

 

 

ミラージオウは【ミラーゾルダアーマー】を装着し、再び二つのウォッチを押してベルトを一回転した

 

 

《ファイナル タイムブレーク!!》

 

 

そうするとミラージオウの周りに、エネルギーをミサイルやレーザー、砲弾の銃口にした形のものが現れ、それが一斉に発射され周りの怪人はすべて爆散したが、再び怪人が大量に現れる

 

 

『くそがぁ!!あの精神異常者が!!』

 

 

ミラージオウは【ジカンギレード ジュウ】にウォッチを装着した

 

 

《ゾルダ スレスレシューティング!!》

 

 

するとジカンギレードの銃口から大量のミサイルが発射され、再び怪人を倒すが一向に減る様子はなかった

 

 

『畜生が!!』

 

 

そうしてミラージオウの戦いはまだまだ続いた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり二課、ここではある任務が実行されようとしていた

任務の内容は、完全聖遺物の【デュランダル】の護送。それに数人の二課の者たちと了子と響がそれに参加した。

 

 

途中まではうまくいっていたが、それもつかの間、その車をノイズが襲い始めたのだ

ノイズは操られており、その場所にはネフシュタンの鎧を装着した少女もいた

 

 

そして響は歌を歌い、ノイズを駆逐していく。

 

 

「ハアァアアアア!!」

 

「そこだ!!」

 

 

鎧の少女がノイズと戦っている響を鞭で攻撃した。

響はそれを辛うじて避ける

 

 

「(私はまだシンフォギアを完璧に使いこなせていない…なんとかしないと…!!)」

 

 

響はデュランダルが入ったケースを持って出来るだけその場を離れようとする

だが少女がそれを見逃すはずがなく、少女はソロモンの杖を使ってノイズを召喚して響の行く手を阻む

 

 

「邪魔だぁあああ!!」

 

 

響は拳でノイズを倒す。だが数が数で対処しきれなくなり、一匹のノイズに攻撃され、響はデュランダルが入ったケースを落してしまい、デュランダルがケースから飛び出し、空へと浮かぶ。

 

 

「もらった!!」

 

 

少女が浮かんだデュランダルに手を伸ばす

 

 

「させるかぁ――――っ!!」

 

 

だが、響が少女に体当たりをし、少女はバランスが崩れて地面に転ぶ。

そして響が浮かんだデュランダルを掴んだ―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ガアァ!!』

 

「きゃあ!」

 

 

だが、突如現れた異形が、響に体当たりして今度は響の体制を崩して地面に転ばせた

 

 

「よくやった!!【アナザークイズ】!!」

 

『ガアアアア…』

 

 

そしてそこに現れたのは精神異常者こと転生者の男。

 

 

「てめぇ…前の精神異常者か!!また邪魔しやがって!!」

 

「もうぅ~恥ずかしがっちゃって…」

 

「キモいんだよホントに!!」

 

「大丈夫大丈夫……二人ともちゃぁ~んと、調教して俺専用の玩具にしてやるから…」

 

「「(キモい!!)」」

 

「お前本当に精神病んでるだろ!!チィ、これでも喰らえ!!」

 

 

そうして少女は男に鞭で攻撃するが、それはアナザークイズによって防がれた

 

 

「行け、アナザークイズ!!」

 

『ガアアアア…』

 

 

そうしてアナザークイズは響たちに向かっていく。

だが―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《投影!!フューチャータイム!!》

 

《ファッション!!パッション!!クエスチョン!!フューチャーリングクイズ!!クイズ!!》

 

《ジカンデスピア ツエスギ!!》

 

 

突如、割れた車の窓ガラスから現れた【仮面ライダーミラーウォズ フューチャーリングクイズ】によって阻まれた

 

 

「お、お前は!!」

 

「リュウガさん!!」

 

『よぉ…精神異常者。さっきはよくもやってくれたな…』

 

「な、なんでだよ!?お前を足止めするために一万の軍勢を放ったのに…!」

 

『あんなの全員ぶっ殺してきた!!(まぁドラグブラッカーたちの応戦がなかったら間に合わなかったが…)』

 

「チクショウ!!いけ、アナザークイズ!!今日はここらへんで勘弁してやらぁ!!」

 

 

そうして男はアナザーシノビを召喚して、その場を離れた

 

 

『逃げられたか…まぁ今はとにかく、こいつを倒すことが先決だな。はぁ!!』

 

 

ミラーウォズはアナザークイズに攻撃する。

それを見た二人は数秒固まるも、再び正気を取り戻しお互い同時にデュランダルを取ろうとし、お互いの攻撃が始まった。

 

 

『はぁ!!』

 

『グガァア!!』

 

『早急に終わらす』

 

 

《ツエスギ!!フィニッシュタイム!!》

 

 

《不可思議マジック!!》

 

 

ミラーウォズは発生させた大量の?マークでアナザークイズを拘束し爆破させた。

それと同時にアナザークイズはもとのサラリーマンの服をきた男性の姿に戻った

 

 

『さて…響はどうだ?』

 

 

ミラーウォズは響の様子を見るために響たちの方を振り向く。

そして、ミラーウォズが見たのは、上半身が黒く染まっている響の姿だった

 

 

「グガァアアアアアアアア!!」

 

『響!?』

 

「なんだよ…これ!?」

 

 

響は手に持っている黄金に輝くデュランダルを振るった。

そうすると周りの建物が斬れた

 

 

『まじかよ…クソォ!!』

 

 

ミラーウォズは近くに倒れているサラリーマンの男を爆風から守った。

そしてしばらくし、煙が晴れるとそこには、『響を謎の壁で守っている了子の姿』があった

 

 

『!?(なんだ…あの女!?)』

 

「…やっほぉ~、君がリュウガね?いや…その姿ではウォズだったかしら?ちょっと話が―――」

 

 

ミラーウォズはこの場を離れるため、割れた窓ガラスを使い、ミラーワールドに帰っていった

 

 

「…逃げられちゃった…まぁ今回はこれでよしとしましょうか」

 

 

そうして了子は、二課の者たちが来る前に壁をなくしていた。

その後に二課の者たちがやってきて、アナザークイズになった男は無事に保護された

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡と親友とシンフォギアと

~龍牙side~  ~ミラーワールド~

 

 

あれから数日、俺はいつも通り響のことを―――ではなく、響の親友の【小日向未来】のことを見ていた。

 

彼女は最近おかしい。まぁ主に響のことについてだろうが…

 

 

『響…』

 

 

響は自分がシンフォギア奏者であることをもちろんのことで隠している。

未来は響のことで考えているのだろう

まぁ…相談相手にでもなってやるか

俺はミラーワールドから出て未来に話しかける

 

 

「君」

 

「え、私…ですか?」

 

「君…なにか考え事をしてるだろ?」

 

「……なんなんですかあなた…あなたには関係のない話です」

 

 

まぁ当然の反応か…

でも、こちらもに考えがある

 

 

「立花響…」

 

「!?響のことを知ってるんですか!?」

 

「ああ、本人は忘れてるだろうが…」

 

「……もしかして、響の話に出て来た人?」

 

「響が?一体なにを?」

 

「”昔からの知り合いだったらしい人がいる”って…」

 

「…やっぱり、写真を落したのはまずかったか…」

 

「じゃあやっぱり!」

 

「ああ、確かにそうだ。まぁ立ち話もなんだし、歩きながら話そう」

 

 

そうして俺と未来は横に並んで話をする

 

 

「昔のことだ。俺は誰からも認識されてなかった」

 

「え?」

 

「なんと言うか…影が薄い?そんな感じで、誰からも認識されなかったんだ。俺、孤児だったから」

 

「……」

 

「でも、俺に話しかけてくれた一人の少女がいた」

 

「!それって…!」

 

「ああ、響だ。俺は…その時とてもうれしかったんだ。誰も自分を認識して、いないもの同然だった俺を分かってくれたから」

 

「そんなことが……でも、だったらどうして響はあなたのことを覚えていないんですか!?」

 

「それはね、俺が消したんだよ。”記憶”を」

 

「そんなこと出来るはずがないじゃないですか!!」

 

「それはね―――」

 

 

するとだった。俺達の目の前から響がケータイで喋りながら走ってきた

 

 

「あ、響ー!!」

 

「!?未来!?それに…キャンプの人!?」

 

 

キャンプの人……なんか悲しいな

すると…

 

 

 

「見つけたぁ―――ッ!」

 

 

と、そんな声が聞こえたのでその方向を振り向くと、そこにはネフシュタンの少女がいた。

何故!?というか未来はそのまま響に駆け寄っていた。まずい!!

 

だが、遅く、ネフシュタンの少女は鞭を振るって地面をえぐった。

その衝撃で未来は怪我をして空を飛んだ

 

 

「きゃああああ!!」

 

「未来!!」

 

「やべぇ!!」

 

 

すると、近くにあった車がボロボロになって未来を押しつぶそうをかかってくる。

まずい!!

するとだった。響は歌を歌っていた…

 

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron」

 

 

そうして響はシンフォギアを纏って未来を押しつぶそうとかかっていた車を拳で殴った

 

 

「響…?」

 

「ごめん」

 

 

そうして響はネフシュタンの鎧を着た少女に向かって行った

 

 

「なに…あれ…響…なの…」

 

「未来って…言ったか?」

 

「!?あなたは今の見て驚かないんですか!」

 

「何度も見ている。だから驚くことはない。それと…ここで待ってろ」

 

 

そうして俺はデッキを取り出し、高く上げると黒いVバックルが現れ、それにデッキを装填した

 

 

「変身」

 

 

俺はリュウガになり、未来の方に顔を向ける

 

 

「黒龍の…騎士…!?」

 

『リュウガだ。お前はさっさと逃げろ』

 

 

《HEAL VENT!!》

 

 

俺は未来の傷を治してやってから、響の元に向かって行った。

 

 

「本当に…どうなってるの…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はそのまま響たちの元に向かい、そしてそれが見たものは…

 

 

「私は立花響、15歳!!誕生日は9月の13日で血液型はO型!!身長はこないだの測定では157㎝!!体重は…もう少し仲良くなったら教えてあげる!!趣味は、人助けで好きな物はご飯&ご飯!!後は、彼氏いない暦は年齢と同じ!!」

 

「な、なにをとち狂ってやがるだお前は…」

 

 

うん、それは俺も同感。なんで敵に自己紹介してるの?敵だよ?

 

 

『お前…何言ってるんだ?』

 

「リュウガさん!話はあとです!!私達はノイズと違って言葉が通じ合える!!ちゃんと話合いたい!!」

 

「なんて勇著…この場に及んで!!」

 

 

そうして少女は鞭で響を攻撃するが俺はそれをドラグセイバーへ受け止める

 

 

「邪魔だ!!」

 

『うるさい』

 

「話し合おうよ!!私達は戦っちゃいけないんだ!!だって、言葉が通じ合って入れば人間h「うるさい!」!」

 

「分かり合えるものかよ人間が…!!そんな風にできているものか…!!」

 

「気に入らねぇ気に入らねぇ気に入らねぇ気に入らねぇ気に入らねぇ!!分かっちゃいねぇことをペラペラと知った風に口にするお前がぁ!!」

 

「お前を引きずってこいと言われたがもうそんなはどうでもいい!!この手でお前を叩き潰す!!今度こそお前のすべてを踏みにじってやる!!」

 

「私だってやられる訳にはいかない!!」

 

 

そうして少女は空を飛び、鞭に球体のエネルギー弾を響に向けて放った。

まずい!!

 

 

――NIRVANA GEDON――

 

 

俺はすぐさま響の前に立ち、【アナザーリュウガ】に変身した

そうしてリュウガの能力で一度だけ攻撃を受け、その攻撃を跳ね返した。

 

 

「まじかよ!!はぁ!!」

 

 

少女は再びエネルギーの弾を生成して、その跳ね返した弾に当てて相殺した

そして煙が出る

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…お前なんかいるから…あたしはまた…」

 

 

そして…

 

 

《リュゥゥウガァァ!!》

 

 

煙が晴れ、俺は完全にアナザーリュウガの姿を見せた

すると…

 

 

 

「お前…!!あの時の…!!お前だったのか…!?」

 

 

少女がそう言った。どういうことだ?あいつと会ったことがあったか?この姿で。…覚えていない…

 

 

「っ!今のうちに!」

 

 

そうして俺の後ろで響は掌にオレンジ色のエネルギーの玉を生成していた

 

 

「あいつ!!この短期間でアームドギアを手に入れようと…!」

 

「だったら、アームドギアに形成されないのなら…!!」

 

 

すると、響の籠手から煙が出て、籠手の一部分が外れる

 

 

「その分のエネルギーを、ぶつければいいだけ!!」

 

「させるかよ!」

 

 

そうして少女は鞭を響に向けて放つが、俺はなにもしない方がいいだろう。

なにせ響は今…成長しようとしているからな

 

 

――ガシィ!!――

 

 

響はその鞭を掴んだ

 

 

「なんだと!?」

 

 

そうして響は鞭ごと少女を自身の元にぴっぱる

そうして向かってくる少女に響は高速で向かっていき、拳を当てる準備をする

 

 

「(最速で、最短で、まっすぐに!!一直線に!!胸の響きを、この思いを!!伝えるためにぃいいい!!)」

 

『いけ…響』

 

 

そうして拳が少女に当たり、ネフシュタンの鎧が徐々に砕けていく

その瞬間、爆発した

 

 

「はぁ…はぁ…」

 

 

そして煙が晴れると、ネフシュタンの少女は壁にぶつかっていた。

 

 

『よくやったなぁ…響』

 

「リュウガさん…ありがとうございます!!」

 

 

響は俺にお礼を言った後に再び少女に目を向ける

よく見ると、砕けていた部分が徐々に回復していた

 

 

「クソォ…!!」

 

 

そしてよく見ると少女は響を見て驚いている表情をしていた。俺は響に顔を向けると、響は目を閉じて歌っていた

 

 

「お前…バカにしてんのか!!あたしを…【雪音クリス】を!!」

 

 

あ、ようやく名乗った。そうして響は歌を止めた

 

 

「そっか…クリスちゃんって言うんだね。ねぇクリスちゃん。もうこんな戦い、もうやめようよ。だって私達、同じ人間だよ!」

 

「嘘くせぇ、青臭ぇ!!」

 

 

そうして少女…クリスが響に向かっていくが、俺はそれをドラグセイバーを模した剣で止める

 

 

「邪魔だ!どけよ!!」

 

『………』

 

 

よく見ると、クリスの鎧の砕けた部分が回復してってはいるが、なにかおかしかった

 

 

「ぶっ飛べ!!『アーマーパージ』だ!!」

 

 

すると少女の鎧が砕け、鎧が全方向360度飛ぶ

 

 

『グウゥウウウ!!』

 

「きゃあ!」

 

 

周りの木々が倒れていく。

俺はすぐに響の近くに向かっていき、響に向かって倒れていく木々を龍の籠手で粉砕していく。

そして、確か…アーマーパージと言うのはそうする代わりに全裸になるとミラーワールドの本に書いてあったな…

それってやばいんじゃ…特に俺が

 

そして煙が晴れかけると…

 

 

「Killter Ichaival tron」

 

「!!この歌って…!!」

 

 

間違いない…『シンフォギア』だ!!

そしてクリスは鎧をまとい、風が吹く。

俺達は顔を隠す。

 

 

「クリスちゃん…私たちと同じ…」

 

 

そしてクリスは赤いシンフォギアを纏っていた

 

 

「歌わせたな…あたしに歌を歌わせたな!!教えてやる…あたしは歌が大っ嫌いだ!!」

 

「歌が嫌い…?」

 

 

そうしてクリスはアームドギアであろうクロスボウを出して、俺達を攻撃した。

俺は分が悪いと思い、再びリュウガに戻り、ドラグセイバーで攻撃を受け流す

響はそれを避けていた

 

そしてクリスは高速で響の元に向かっていき、とび蹴りを喰らわした。そしてクリスはアームドギアをガトリングにして響に撃ちまくった。ていうか歌嫌いとか言っときながめちゃくちゃ歌ってんなおい!!

 

 

――BILLION MAIDEN――

 

 

俺はすぐにバイザーに手をかけた

 

 

《AD VENT!!》

 

 

そうすると響の前に【マグナギガ】が現れ、響を守る

 

 

「牛!?」

 

「なんだこいつ!?クソがぁ!!」

 

 

そうしてクリスは腰部アーマーから小型ミサイルを一斉に発射してきた

 

 

――MEGA DETH PARTY――

 

 

俺は再びアドベントのカードをスキャンして【ドラグレッダー】を召喚し、響の周りを回転して竜巻を起こして響を守る。煙で見えないのかクリスは何度もガトリングで撃ちまくる。

 

 

「はぁ…はぁ…ん?」

 

 

俺はその場所の横にいるからあまりわからなかったが、なにか壁があった。

 

 

「盾…?」

 

「剣だ」

 

「!?」

 

 

煙が晴れると、そこには巨大な剣が壁となっていた。

そしてその剣の上には【風鳴翼】立っていた。あいつ…入院していたはずだが…

 

 

「足手まといを助けに来たのか?」

 

「もうなにも…失うものかと決めたのだ」

 

「翼さん…」

 

「気づいたか、立花。だが私も全快ではない、力を貸してくれないか…」

 

「はい!!」

 

 

あれ、なんかすごく変わってる…俺が見ていない間になにがあった?まぁいいか…

そうして翼はクリスに攻撃する。

 

俺も行くか。

 

 

《NASTY VENT!!》

 

 

その瞬間、クリスはふらつく。翼はその瞬間を見逃さずどんどん攻める

 

 

「助太刀感謝する!!」

 

『あ、ああ…(本当になにがあった?)』

 

 

そしてどんどん攻める翼だったが…

突如、空からノイズが現れ、そのノイズがクリスの二つの武器を破壊した。

 

 

「!?」

 

 

そしてもう一匹のノイズがクリスに向かっていくが、それを響が倒した。

一体なにが起きた…?

 

 

――命じたこともできないなんて…あなたはどこまで私を失望させるのかしら?――

 

 

「「「『!!?』」」」

 

 

突如声が聞こえた。

そして、この場所にある近くの高台に、金髪の女がいた。

 

 

「フィーネ!!」

 

「フィーネ?(終わりの名を持つ者…)」

 

 

――あなたはもう用済みよ、クリス。あと、もう好きにしていいわよ。○○――

 

 

最後の言葉がよく聞こえなかった。そして…

 

 

『グハァ!!』

 

「!?リュウガさん!!」

 

 

突如、俺の後ろから感じた痛みに、俺は地面に転んだ。そして『そいつ』が姿を現した。

 

 

「フフフ、フハハハハハ!!!よう、無様な姿だな!!」

 

 

そこにはドラグセイバーに似た剣を持っている、あの精神異常者がいた

 

 

「お前!!あのクソ野郎!なんでこいつが!?」

 

「私がスカウトしたのよ。こいつは精神が異常だけど、あなたよりは使えるしね」

 

 

そう金髪の女が言う。

 

 

「あの時はよくもやってくれたな!!さてぇ~と、ここで三人ゲットしますか!」

 

『させるかよ!!』

 

 

俺はドラグセイバーを持って精神異常者に向かっていくが、精神異常者は【アナザー龍騎】へと姿を変えた。

 

 

『ハハハハ!!』

 

『お前…だったらこっちもだ!!』

 

 

そうして俺も【アナザーリュウガ】に変身して、ドラグセイバーを模した剣で精神異常者を攻撃する。

そしてアナザー龍騎を押しだした。

 

 

『クソォ、邪魔すんじゃねぇよ!!』

 

『あいにく、そんなわけにはいかないんでな』

 

『まぁいい。俺は今回の目的を果たすだけだ』

 

『目的…?っ!?』

 

 

すると、アナザー龍騎はある一枚のカードを取り出した。

それは『リターンベント』のカードだった。

 

 

『それは…さっきのときか!!』

 

『正解。お前を攻撃したとき盗らせてもらったぜ。フィーネには俺がフィーネの正式な仲間になるためのある条件を出されててな。それがリターンベントの起動だ!!見ろ!!俺の、オリジナルのアナザー龍騎の能力を!!』

 

 

《RETURN VENT!!》

 

 

『っ!!やめろぉ――――――っ!!!』

 

 

あいつ……っ!!俺はアナザー龍騎に駆け寄るがもう遅かった。あいつ……リターンベントを起動しやがった!!

その瞬間…

 

 

―ドサ―

 

 

響が倒れた。まさか…記憶が戻った衝撃か…!!

 

 

「立花!?どうした!?」

 

『お前…やってくれたなぁ!!』

 

『ハハハハ!!フィーネ!!これで俺はお前の仲間でいいだよな!!』

 

「ええ、よくやったわ。それじゃ、今日は帰りましょうか」

 

『…仕方ねぇか。今日はこのくらいで勘弁してやらぁ!』

 

 

そうして二人はその場を離れて行った。

 

 

「おい!!待ってくれよ、フィーネ!!」

 

 

クリスもあの金髪女を追いかけて行った。

だが、今はそれはどうでもいい!!響の記憶が……ゴメン、響…

 

 

そうして俺も、海に飛び込み、ミラーワールドに戻って行った。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

思いだされる、鏡との過去…

~クリスside~

 

 

これは……あたしの昔のことだ。

あたしはパパとママと一緒に外国に行った。

 

どうやらNGO?の活動で行くことになったらしい。

でも……そこからだった。地獄が始まったのは…

 

ある日、パパとママが突然爆発した。

どうやらパパとママが歩いてたところに地雷が仕掛けられていて、それをパパとママが踏んでしまったらしい。

 

それでパパとママが死んでしまって、あたしはそこの大人たちに捕まった。

あいつらはあたしが『痛い』と言っても『やめて』と言っても聞いてくれなかった。

 

そしてある日のことだった…

 

 

「撃て撃て!!」

 

 

突如、銃声が聞こえたんだ。

このときの私はうるさいとしか考えられなかった。どうせすぐ終わるだろうと思っていた。でも、違っていた。

いつまで経っても銃声が鳴り止まない。

 

それどころかミサイルの音まで聞こえてきた。

そのときあたしは『一体なにが起きてるんだろう?』と疑問に思ってしまった。

普通、あんなのを喰らったら誰だって死ぬに決まっている。でもどうしてこんなにも長く続いているんだろう?

 

そして…

 

 

「ぐはあぁああああああぁぁあ!!!」

 

 

一人の大人がドアを突き破って吹っ飛ばされてきた。

当時子供だったあたしは驚いた。いや、今も驚くか。突然こんなことが起きたのだから。そして、その扉から出て来たのは…

 

 

《リュゥゥウガァァ!!》

 

 

化け物だった。

 

 

「ヒィ!!」

 

 

そのときあたしは怖くなった。

突然現れた化け物に、恐怖した。あたしは檻の中に居ても、恐怖が半端じゃなかった。

そして、その怪物はあたしが閉じ込められている檻に向かってきた。

 

 

「こ、来ないで!!」

 

 

あたしは生きるために必死だった。死にたくなかった。でも、目の前の存在に脅えるしかなかった。そしてその怪物はあたしが閉じ込められている檻を破壊した。

 

 

「(ガグガク…)」

 

 

近くで見てみると、そいつの胸には数字と…昔は分からなかったけど、英語が書いてあった。しかも反対の文字で。今考えるとあれは『リュウガ』って読むんだなって思った。

 

あの化け物はあたしをしばらくの間見ると、後ろを振り向いてどこかに行ってしまった。

そして部屋を出た後に再び銃撃の音が聞こえた。あたしは怖くて仕方がなかった。急に表れた化け物と、銃の音に…

 

そしてしばらくして、銃撃の音が鳴らなくなった。あたしは恐る恐るあいつが入って行った部屋を見た。そしてその部屋は地獄と化していた。死んだばっかりの大人の死体。生々しい血の匂いにあたしはその場で吐いてしまった。今思っても、あれは小さい子供が見ていいものじゃなかった。

 

そして、あの化け物はその場にはいなかった。一体どこに消えたのかと普通は思うが、あのときのあたしはそんなことを考えている余裕なんてなかった。そして、その後、あたしはフィーネに拾われた。

 

 

「それなのに…どうして裏切ったんだよ、フィーネ…!!」

 

 

結局…大人なんてこんな奴しかいないのか…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~響side~

 

 

なに…これ…

 

 

『お兄さん、今日は何する?』

 

『いや…得にやることはないが…』

 

 

これは…私の記憶?

 

 

『お兄さんは、どうして鏡の中に居るの?』

 

『それは…言えないな』

 

『えぇ~別にいいじゃん。教えてよぉ~』

 

『…悪いな。こればっかりは言えない』

 

『もぅ~意地悪ぅ~』

 

 

そうか…これは、私と…リュウガさんの記憶…

 

 

『お兄さんは、どうして一人でいて寂しくないの?』

 

『…寂しいさ。ずっと一人ってのは、つまらないからね』

 

『そっかぁ~』

 

 

一人……そうか、あの時リュウガさんは私に自分の気持ちを優しく、遠ざけて教えてくれたんだ。あの時、本当はリュウガさんは『ずっと一人で苦しかった』ってことを…

 

 

『お前、鏡で一人で喋ってるんだって?気持ち悪りぃな!!』

 

 

これは…?

 

 

『一人じゃないもん!!鏡のお兄さんとお話ししてるんだよ!!』

 

『何言ってんのお前?鏡に人がいるとかそんなことある訳ないだろ?』

 

『お前さ、バカだろ』

 

 

これは…私の小学生の時の記憶?そっか…思いだした。私は誰かにリュウガさんとお話ししているところを見られて、それからいじめられるようになったんだ…

あれ…場面が変わった…これは…私とリュウガさん?

 

 

突然だった。私が倒れた。一体なにが起きたの!?

 

 

『――俺を…見つけてくれて…ありがとう…!!』

 

 

そんな、泣いているような声が聞こえた後、私の目の前は暗くなった。

 

 

―ガバァ!!!―

 

 

「ここは…?」

 

 

私が目が覚めると、そこは二課のベットだった。あれは…リュウガさんに消されてた私の記憶…そうか…リュウガさんは、私のために私の記憶を…!!

 

 

「響くん、起きたのか!?」

 

 

すると、部屋に弦十朗さんが入ってきた。

 

 

「はい…大丈夫です…」

 

「そうか…良かった。……翼から聞いている。思いだしたのか?君と…リュウガの記憶を…」

 

「はい…全部…思いだしました。リュウガさんは、私のために私の記憶を消していたんです」

 

「?どういうことだ?」

 

 

私は、眠っている間に見た自分の記憶のことをすべて弦十朗さんに話した。

 

 

「…そんなことが…彼は、響くんがこれ以上いじめられないために、自分から記憶を消したのか…」

 

「はい……それにリュウガさん。孤独だったんです。鏡の世界は誰一人いない……孤独死してもおかしくなかったのに……」

 

「それは、君がいたからだろ?君がリュウガと話せたから、認識できたから彼は君を守った…そうなのか?」

 

「たぶん……」

 

「だったら、ちゃんと君とリュウガでお話ししないとな。それは君の得意分野だろう?」

 

「はい…!!…あ、そう言えば未来は…?」

 

「大丈夫だ。今頃は寮の部屋にいるだろう」

 

「…そうですか…」

 

 

未来…怒ってないかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~龍牙side~

 

 

クソォ…あの精神異常者…!!やってくれたな…!!

 

 

「もう響は俺のことを思いだしてるだろう……俺は…どうすればいいんだ?」

 

 

俺はもう…どうするか考えることしか出来なかった。

すると…

 

 

『『『『『ギイィイイイイイイイイ!!!』』』』』

 

 

大量の怪人が現れた。

 

 

「またあいつか…!!変身!!」

 

 

俺は、【ミラージオウ】となり、怪人の群れに向かって行った。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡は戦い、出会う

~三人称side~ ~リディアンの寮の一室~

 

 

「あの……ただいま…」

 

「………」

 

 

リディアンの寮の一室には二人の少女がいた。

【立花響】と【小日向未来】だ。

未来は読んでいる本に目を離していなかった。

 

 

「あの…入って…いいですかね…」

 

「別に?ここはあなたの部屋でもあるから」

 

「じゃあ…」

 

 

そうして響は入りずらそうにしながら、部屋に入った。

 

 

「あの……怒って…ない?」

 

「………」

 

 

未来は読んでいる本を閉じて、響を鋭い目つきで見る

 

 

「ほとんどのことはあの人たちから聞いてる。あなたと黒龍の騎士―――リュウガさんとの関係もある程度。でも、それは仕方ないと思ってる。だって記憶を消されてたんだよね?だったらそれは仕方がない…でも、言ったよね。嘘はつかないって……嘘つき!!」

 

「っ!!」

 

 

その言葉に響はただ、黙っているしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ミラーワールド~

 

 

『ハアァ!!』

 

 

――ザンッ!!――

 

 

ミラージオウはジカンギレード:ケンを振り、怪人を真っ二つにする。

それでもまだまだいる

 

 

『次はこれだ!!』

 

 

《鎧武ギリギリスラッシュ!!》

 

 

『秘技みかん斬り!!』

 

 

ミラージオウは【ミラー鎧武ライドウォッチ】をジカンギレードに装填して技を発動する。その技で怪人は倒されるが、まだまだ数はいた。

 

 

『ハァ…ハァ…あのクソ野郎…明らかにこっちの体力切れを狙ってやがるな…この数が証拠だ…』

 

『やっぱ、これを…いや、まだコイツの方が良い』

 

 

《ウィザード!!》

 

 

《アーマータイム!!プリーズ ウィザード!!》

 

 

ミラージオウは【ミラーウィザードアーマー】へと姿を変えた後、魔法陣を出現させて怪人たちを重力で押しつぶす。

 

 

『これもだ!!』

 

 

《フィニッシュタイム!!ウィザード!!》

 

 

《ストライク タイムブレーク!!》

 

 

ミラージオウは目の前に魔法陣を出現させ、そこに足を突っ込んで魔法陣を足に纏わせ、そのまま回ると炎がミラージオウの足から出現し、その炎が怪人たちを焼き倒す。

 

 

『数が…多すぎる…』

 

 

数を減らしても一向に数が減るような気がしていない。逆に増えていくのを感じていた。

さらに前の戦いと転生者の男に攻撃されたときの傷で体力がさらに減少していっているのだ。

さすがの龍牙も限界を感じていた。

 

 

『グハアァ!!』

 

 

目の前の怪人に没頭しすぎ、後ろの怪人に目を向けていなかった。

後ろにいた怪人にミラージオウは左腕を攻撃されてしまった。

 

 

『クソぉ!!』

 

 

ミラージオウはすぐさま自分を攻撃した怪人を倒すが、結構なダメージが入ってしまった。

 

 

『(利き手がやられたのは痛い…)』

 

 

ミラージオウは右手にジカンギレードを持ち、怪人たちに向ける。

 

 

『これを……使うか…』

 

 

そうしてミラージオウは【ミラーディケイドライドウォッチ】をドライバーの左側に装填して、ドライバーを回した。

 

 

《アーマータイム!! カメンライド ディケイ・ディケイ・ディケイド!!》

 

 

ミラージオウは【ミラーディケイドアーマー】になり、ドライバーから【ミラーライドヘイセイバー】を出現させる。その後にヘイセイバーの時計を回す。

 

 

《ヘイ!!オーズ!!》

 

 

《オーズ デュアルタイムブレーク!!》

 

 

するとヘイセイバーに銀色のエネルギーが纏われ、ミラージオウがヘイセイバーを振ると、銀色の斬撃が発射されその斬撃が周囲の建物ごと怪人たちを斬り伏せる。怪人が真っ二つになった後に、建物は修復された。

 

 

『次はこれだ!』

 

 

《ヘイ!!ブレイド!!》

 

 

《ブレイド デュアルタイムブレーク!!》

 

 

すると、ヘイセイバーの刀身に雷が纏われ、巨大化した。その刀身で怪人たちを一気に倒す。

 

 

『まだまだぁ!!』

 

 

《ヘイ!!ビルド》

 

 

《ビルド デュアルタイムブレーク!!》

 

 

すると、ヘイセイバーの刀身に金と銀のエネルギーが纏われた。ミラージオウはそのまま怪人たちに突っ込み金と銀のエネルギーを纏ったヘイセイバーで大量の怪人たちを斬る。

 

 

『これで最後だぁ!!』

 

 

《フィニッシュタイム!!ヘイ 仮面ライダーズ!!》

 

 

《ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘヘヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!》

 

 

《ディディディディケイド!!平成ライダーズアルティメットタイムブレーク!!》

 

 

『ヘイセイ』の文字とライダーズクレストが描かれた20枚のカード型エネルギーを纏ったヘイセイバーで大量の怪人を切り裂いた。そして、怪人はすべていなくなった。

 

 

『ハァ…「ハァ…ハァ…あいつ……今度会ったら…絶対…殺す…」

 

 

龍牙は変身を解いた後、大けがをした体でなんとか動く。だが、体はよろよろだ。

今すぐにでも倒れそうなほどに…

 

 

そして龍牙はしばらく歩き続け、路地裏まで移動していた。

やがて、龍牙は…

 

 

 

―ドサ―

 

 

 

倒れ……鏡の中に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ~最近、ビッキーとヒナの仲が悪いよねぇ~」

 

「本当にどうしたのでしょうか?」

 

「うぅ~ん……これをアニメ風に言うには…」

 

 

天気は雨、傘を差しながら周りに誰もいない朝早くに登校している三人の少女。

【安藤創世】【寺島詩織】【坂場弓美】である。

 

 

「ホント…どうしちゃったんだろ?」

 

「それより弓美さん、あなたはもう少し真面目に考えてください」

 

「だって、これが私の生き方だしね」

 

 

最近、三人の友達である響と未来の仲が悪くなっている。

三人はそのことで考えていたのだ。

 

 

「はぁ~何か…アニメ風なこと起きないかな~」

 

「弓美さん!もう少し考えて『ドサッ』え?」

 

 

するとだった。路地裏から何かが落ちる音が聞こえた。

三人は顔を見合わせ、音がした方向を見てみると…

 

 

「………」

 

 

黒服で、黒いフードを被った男が、血まみれで倒れていた。

 

 

「ヒィ!」

 

「ち、血が!!」

 

「まさかまさかのアニメ展開!?」

 

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!大丈夫ですか!?」

 

 

創世は男に駆け寄り安否を確認する。

 

 

「……お前は…?

 

「良かった!!まだ意識がある。早く救急車w『ガシッ』え?」

 

 

創世が携帯を取り出し、救急車を呼ぼうとしたが、男がその手を掴んで止めた

 

 

「ハァ…ハァ……呼ぶな……俺は、大丈夫だ」

 

「何言ってるんですか!だって血が!!」

 

「いい……か…ら…」

 

「まずいよまずいよこれ!!ていうか今は時間的に救急車が来るのが遅くなるかもしれないし…!!」

 

「仕方ありません。ここは一刻も早くリディアンに!」

 

「そうだね。まずはそこで治療させてもらおう!」

 

いく…な…

 

 

そうして三人は大急ぎでリディアンへと向かって行った。

守る者と守られる者…出会う時間は迫っている。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡、目覚めて話して戦う

~三人称side~

 

 

「……ここは…?」

 

「あ、目覚めたのね」

 

 

龍牙は目覚めた。

龍牙が目を覚ますと、そこは知らない天井だった。

 

 

「知らない天井だ…」

 

「変なこと言ってないで、体調は?」

 

「別に…大丈夫だが…あんたは?」

 

「私はリディアンの保健の先生よ。全く…ビックリしたわ。生徒が血まみれあなたを担いできたときはホント絶叫ものだったわよ?」

 

「そうか…運ばれたのか…その連れて来た人ってのは?」

 

「今は授業でいないけど、しばらくは安静にしていなさい。授業が終わったら来るって言ってたから」

 

「そうか…」

 

「にしても、聞いたけど、ここに来るまで意識が飛んでなかったらしいじゃない。普通あんな出血量で気絶しないなんて…あなたの精神力はどうなってるの?」

 

「俺に聞かれても困る…」

 

「そう、じゃ安静にしてなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~リディアン教室内~

 

 

「それでさ、血まみれの人が倒れてて、ホントビックリしたんだよ!?救急車呼ぶって言っても呼ぶなって言われてさ。本当に困惑もんだったよぉ~」

 

「そんなことが……」

 

「ええ、本当にびっくりしました」

 

「ていうか私がアニメ展開が起きないかなって言ったら本当に来たし…」

 

 

リディアンの教室で、未来を除いたいつもの四人が話していた。

 

 

「それで、もう授業が終わったし、見に行って見ない?」

 

「そうだね。あの人今どうしてるかな?」

 

「治っていればいいんですが…」

 

「そうだ、ビッキーも来ない?」

 

「え、私も?」

 

「まぁまぁ、いいじゃん。行って見よ」

 

「うん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~保健室~

 

 

「………」

 

「さてと、これで大丈夫ね。運んできた生徒にお礼を言って行きなさい」

 

「ああ……だったらここで待ってる」

 

「それなら話が早い(コンコン)と、噂をすればなんとならね。入っていいわよ」

 

 

そう言うと、四人の生徒が入ってきた。龍牙はその内の一人の生徒を見て唖然としてしまっていた。対してその生徒もだった。

 

 

「あ、起きてた!!大丈夫ですか?」

 

「………」

 

「あの~話聞いてますか?」

 

「………」

 

「ちょっと!?話聞いてる!?」

 

「あ、すまん…俺は大丈夫だ。運んできてくれてありがとう。俺はもういく」

 

「え、まだ安静にしておかないと!!」

 

「大丈夫だ…すぐ治る」

 

「いや、すぐに治るってレベルじゃ「大丈夫だ」」

 

 

そうして、龍牙は部屋から出て行った。

それと同時に少女…響も出て行った。

 

 

「ちょ、ビッキー!?」

 

「響さん!?」

 

「ちょっとどうしたの!?」

 

 

三人も、響の後を追いかけて行った。

 

 

「……今日は……ずいぶんと騒がしい日だったわね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~リディアン屋上~

 

 

「………」

 

「ハァ…ハァ…ハァ…」

 

 

リディアンの屋上、ここに二人いた。

龍牙と響である。

 

 

「……久しぶりだな。響」

 

「ハハハ…龍牙さんもね……あの傷…どうしたんですか?」

 

「なんでもない」

 

「嘘ですよね。あんな怪我、ただで出来るわけないですから」

 

「まぁ、こんな嘘はすぐにばれるか…」

 

「まさか、リディアンにいたなんて……」

 

「……全部…思いだしたんだな」

 

「はい……昔のことも…全部…」

 

「そうか……まぁそんなわけだ。わかるだろ?」

 

「はい…」

 

 

緊迫な雰囲気の中、一方そのころ…

 

 

「え、なにこの状況!?」

 

「あの人ってビッキーと知り合いだったの!?」

 

「ていうか…もしかしてあの人ってこの前の響さんの話に出ていた人なんじゃないですか?」

 

「まじ!?何その偶然!?」

 

「話からすれば、かなり昔からの知り合いで、思いだしたって言っていたから、つい最近彼との記憶を思い出したって言う感じ…?」

 

「どっちにせよ、これはすごいアニメ展開!!見ない訳にはいかない!!」

 

 

と、三人が隠れて見ていた。

 

 

 

「まぁ、今となっては隠す必要はないな。だが…俺は響たち実像とはあまり関われない。それが鏡像の運命だ……」

 

「そんなことは!!」

 

「……お前は優しいんだな。俺も昔…お前のそんな優しさに救われた…」

 

 

そう言いお互いの顔を見る二人。

すると…

 

 

―ウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥ ウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥ――

 

 

ノイズの発生した音声が聞こえた。

『不運のオンパレードだな…!!』と、この時龍牙は思った。正にその通りである。

 

 

「チィ、まさかこんな時に…!!」

 

「ノイズ!?」

 

「逃げるぞ!!後、後ろの三人もな!!」

 

「え?」

 

 

響が後ろを見ると、そこには創世、詩織、弓美が居た。

 

 

「三人とも!?」

 

「げ、ばれた!!」

 

「見つかっちゃいました…」

 

「ていうか早く逃げないと!!響も!」

 

「あ、うん!龍牙さんは…」

 

「俺は後から行く。お前達は先に逃げろ」

 

 

そうして四人は屋上から降りて行った。

龍牙は響は後から行くだろうと考えたあと、

龍牙は【ミラージオウライドウォッチ】と【ミラーディケイドライドウォッチ】を装填してベルトを回した。

 

 

《アーマータイム!!カメンライド! ワーオ!ディケイド!ディケイド!ディーケーイードー!!》

 

 

その音声が聞こえた後、龍牙は【ミラージオウ ミラーディケイドアーマー】へと変身した。

そのあとにミラージオウは【ミラーブレイドライドウォッチ】を取り出してF.F.T.スロットへと装着した。

 

 

《ファイナルフォームタイム!! ブ・ブ・ブ・ブレイド!!》

 

 

すると左肩に鏡文字のバーコード状の【ドイレブ】となり、体と右肩には【クッャジ】と書かれ、【ブレイド ジャックフォーム】を思わせる姿になり、背中に【オリハルコンウィング】が装備された。

そうしてジオウはオリハルコンウィングで空を飛んでノイズが現れた方向に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ノイズどもはどこだ…?』

 

 

そして今現在ミラージオウは空を飛んでノイズが居る場所を探していた。

そしてしばらく飛んでいると、ミラージオウは【雪音クリス】に群がるノイズたちを見つけた。

 

 

『雪音クリス…!?何故あそこに?まぁいい、助けてやるか…』

 

 

そうしてミラージオウはクリスの元に向おうとした。

その瞬間にノイズがクリスを攻撃した―――――

 

 

「フン!!」

 

 

―――ところを弦十朗が現れ、地面のコンクリを地面で蹴って盾にした。

 

 

『ハァ!?あいつ…本当人間か?』

 

 

その次に弦十朗はクリスを担いでビルの屋上までジャンプした。

ミラージオウもそれと同時にそのビルまで降りた。

 

 

『お前達…何やっている』

 

「リュウガ!?来ていたのか!!」

 

「お前…!!」

 

『雪音クリス…お前はさっさとシンフォギアを纏え』

 

「言われなくてもやる!!あたしに指図するな!!」

 

 

そうしてクリスは歌を歌ってイチイバルを装着した。

 

 

『行くぞ』

 

「だからあたしに指図するんじゃねぇ!!」

 

 

そうしてミラージオウは【ミラーライドヘイセイバー】と【醒剣ブレイラウザー(+ディアマンテエッジ)】を装備して、クリスはアームドギアのクロスボウを持ってノイズに攻撃する。

 

 

『空を飛ぶノイズは俺に任せろ』

 

「うるせぇな!」

 

 

そう言いながらもノイズを駆逐するクリス。

そうしてミラージオウは【ミラーディケイドライドウォッチ】のボタンを押した。

 

 

《ブ・ブ・ブ・ブレイド!!ファイナルアタックタイムブレーク!!》

 

 

その次にミラーライドヘイセイバーの時計を回した。

 

 

《ブレイド!! デュアルタイムブレーク!!》

 

 

これにより二つの武器は雷を纏い、その剣でミラージオウはノイズを切り裂く。

ある程度片付いたところで、ミラージオウは弦十朗のところに戻った。

ちなみにクリスはまだ戦っている。

 

 

『こっちはある程度片付いた。俺は響のところに行く』

 

「リュウガ…はやり、俺達二課の仲間になる気はないのか…?」

 

『俺は鏡像……実像はなるべく関わらないようにしているからな』

 

「では、何故そんなに悲しそうに答えているんだ…?」

 

『っ!!……もう話すことはない。俺は響のところに行く』

 

 

そうしてミラージオウは【ミラーブレイドライドウォッチ】を取り外し、【ミラーカブトライドウォッチ】を装填した。

 

 

《ファイナルフォームタイム!! カ・カ・カ・カブト!!》

 

 

すると左肩に鏡文字のバーコード状の【トブカ】となり、体と右肩には【ーパイハ】と書かれ、【カブト ハイパーフォーム】を思わせる姿になった

そしてその次の瞬間、ミラージオウはその場から消えた。

 

 

「……どうして君は…そこまで実像になろうとすることを避けるんだ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ…ハァ…ハァ…」

 

 

小日向未来は逃げていた。自分を追う、ノイズから…

 

小日向未来は自分が許せなかった。

立花響が戦っているのに、戦えない自分が。秘密を一人で抱え込んでいた響と、彼女に対して無力な自分に憤りを覚えていたのだ。

 

 

だが、今日、彼女の考えは変わった。

彼女はこの日、【雪音クリス】に会ったのだ。彼女との出会いで、未来は考えが変わった。

『自分も響のために戦いたい』と…

 

 

――?*{‘>{+<‘~=!!――

 

 

ノイズが未来に攻撃する。未来はそれを辛うじて避ける。

そして…地面が崩れ、未来とノイズは落下する。場所が悪かった。ここはかなり高い場所だったのだ。

 

 

「きゃああぁぁぁああああ!!」

 

 

未来とノイズが落ちる中、そこに…【響】が現れた。

 

 

「はああああぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

 

 

響はノイズを倒した後、未来を担いで地面に落下した。

幸い、シンフォギアのおかげで響と未来にダメージはあまりなかった。

二人はお互い顔を見合わせ、笑った。

 

 

「ハハハハハ、響、服が汚れてるよ」

 

「未来だって…」

 

 

この場で、二人は仲直りを果たした。

そして、それを上で見ている者がいた。

 

 

『よかったな…響』

 

 

ミラージオウは、その場を去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間は変わり夜。

二人は事情聴取のためにノイズが現れた場所に来ていた。

 

 

「さてと…二人は無事、仲直りできたようだな」

 

「「はい!!」」

 

「よかったですね」

 

 

そうして弦十朗は二人から離れていくと…

 

 

「あの」

 

「?どうしたんだ、未来くん」

 

「私の友達の行方が分からないんです。雪音クリスって言うんですけど…」

 

 

その言葉に弦十朗は驚いた表情になった。

無理もないだろう。

 

 

「大丈夫だ。俺達の方でなんとか見つける」

 

「…っ!よかった。ありがとうございます!!」

 

 

そうして、一夜は明けた…

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡と歌とシノビと

~三人称side~

 

 

ここはとある廃ビル…この部屋の一室に、一人の少女がいた。

【雪音クリス】である。

 

クリスは毛布にくるまってもう何日もここにいた。

彼女の周りには飲み物や食べ物の空き箱が転がっていた。

 

クリスは窓の外を見た。雨が降っていた。

それと同時にお腹の音が鳴った。

 

すると…

 

 

―カタン―

 

 

突如音が鳴り、クリスは警戒態勢に入る。

毛布から出て扉を見る。

 

徐々に音が近づいてくるのを確信し、拳を構える。

すると…

 

 

「ほらよ」

 

 

その声と同時にビミール袋の音が聞こえた。

声の主は【風鳴弦十朗】だった。

クリスは困惑するも、弦十朗はクリスの前に立つ。

 

 

「応援は連れてきていない。俺一人だ」

 

 

弦十朗がそう言うも、クリスは警戒を解かない。

 

 

「君の保護を命じられたのは、もう俺一人になってしまったがな…」

 

「どうしてここが?」

 

「元公安ご陽気をね。慣れた仕事さ。差し入れだ」

 

 

そうして弦十朗はビミール袋からアンパンと牛乳を取り出した。

クリスは警戒するも、弦十朗はパンと牛乳を一口飲んで『何も盛っていないさ』と言ってクリスに渡す。

クリスはそれを奪い取って食べる。

 

 

「バイオリン奏者、雪音雅律と、その妻、声楽家のソリット・M・ユキネが難民救済のNGO活動中に戦火に巻き込まれて死亡したので8年目…残った一人娘も行方不明になった。……その後、国連のバルベルデ介入によって、自体は急変する。現地の組織にとらわれていた娘は、発見されて保護された…のだが、ここで一つ君に質問がある」

 

「なんだよ?」

 

「現地に居たもの達が見た組織の者と思われる大量の死体…あれは誰がやったんだ?…あそこにいた君なら、分かるんじゃないのか?」

 

「へ、そう言う詮索、反吐がでる!!まぁ、教えてやるよ。あれはリュウガがやったことだ。あたしは関係ねぇ」

 

「そうか…」

 

「それで、結局てめぇはどうしたいんだ?」

 

「…俺がやりたいのは、君を救い出すことだ」

 

「っ!」

 

「引き受けた仕事をやるのは、大人の務めだからな」

 

「フ、大人の務めときたか。余計なこと以外は、いつもなにもしてくれない大人が偉そうに!!」

 

 

するとクリスは駆け出し、窓ガラスを割って、聖詠を歌い、シンフォギアを纏ってその場を跡にした。

 

 

「……」

 

 

弦十朗は、ただそれを見ているだけだった。

 

 

『……逃げられたな』

 

 

急に聞こえたこの声、弦十朗は驚くも、すぐに冷静になり、声の主を当てる。

 

 

「……リュウガか」

 

『ああ、話は全部聞かせてもらった』

 

 

弦十朗が割れた窓ガラスを見ると、いくつもの割れたガラスに龍牙が映し出されていた。

 

 

『あいつの話を聞いてようやく思いだしたよ。まさかあの時の娘だったなんてな…』

 

「リュウガ……もしかして君は、昔のことを気にかけて…」

 

『まぁ、それもあるかもな。人を殺したやつとなんて、関わりたくもないだろ』

 

「……少なくとも、俺はそうは思わないがな」

 

『……そうかよ』

 

 

そうして龍牙は鏡から完全に映らなくなろうとした時…歩みと止めた。

 

 

『…そうだ、天羽奏に言っておけ。望みは…いずれ叶うってな』

 

「………」

 

 

そうして、龍牙は完全に見えなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~二課~

 

 

「………」

 

 

天羽奏は考えていた。

自分はなにもできないのか?と。

 

もう自分はシンフォギアを纏えない。戦えない。なのに二人は自分の変わりに戦っている。前に未来がそう思ったように、戦えない自分が許せていなかった。

 

 

「…あたしは…どうすればいいんだ…?どうすれば…二人の役に立てるんだ…?」

 

 

天羽奏は考えることしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所と時間は変わり、現在は夜。今夜、【風鳴翼】のコンサートがある。

響はその場所に向かっている最中に二課からノイズの出現を伝えられ、響はそこに向かっていた。

 

 

「クソぉ!」

 

 

そしてその場所には【雪音クリス】もいた。

クリスはアームドギアでノイズを倒すが、黄色い大きいノイズ、【要塞型ノイズ】に苦戦していた。

 

 

「キリがねぇ!!」

 

 

すると要塞型がノイズを弾丸として撃ち出した。

クリスは他のノイズに夢中になり、当たりそうになった―――

 

 

「はあああああぁぁぁぁぁあああ!!」

 

 

だが、そこに立花響が現れ、クリスを攻撃した弾は灰となった。

 

 

「大丈夫、クリスちゃん!!」

 

「おま、なんで!?」

 

「いいから、行くよ!!」

 

 

そうして響はどんどんノイズを倒していく。

そんな中―――

 

 

《シィノォビィィ!!》

 

 

アナザーシノビが現れ、ノイズを駆逐するのを邪魔する。

 

 

「なぁ!!こいつは…て、ことは…!」

 

 

クリスはアナザーシノビの出現に驚いたが、すぐに別の方向―――つまり転生者がいるであろう方向を向いた。

そしてそこには案の定で転生者がいた。

 

 

「フフフフフ、さぁ、やれ!!今度は逃がすんじゃねぇぞ!!」

 

「あのクソ野郎!!」

 

 

そしてクリスはアームドギアを構えるが…

 

 

《ジカンデスピア カマシスギ!!》

 

 

そこに【ミラーウォズ ミラーヒューチャーリングシノビ】が現れ、アナザーシノビの進行を妨げる。

 

 

『ここは任せろ』

 

「うるせぇが…頼んだぜ」

 

 

そうしてクリスはノイズを倒すことに戻る。

 

 

「またてめぇか!!いい加減しつけぇんだよ!!」

 

『お前もな!!』

 

 

そう言いながらミラーウォズはアナザーシノビを攻撃する。

不利に思ったアナザーシノビは影の中に隠れる。

 

 

『それは想定内だ』

 

 

そうしてミラーウォズも影の中に入り―――

 

 

「ぐがああぁあぁぁぁぁあああああああぁぁぁ!!」

 

 

アナザーシノビを影の中から引きずり出した。

アナザーシノビは空中で回転する。

 

 

《カマシスギ フィニッシュタイム!!》

 

 

すると、ミラーウォズの分身が二人表れ、それがアナザーシノビを左右から斬りつけた後、本体のミラーウォズが斬りつけてトドメを刺した。

それと同時にアナザーシノビは人間に戻った。ウォズが見ると、もうノイズはいなくなっていた。

 

 

「チィ、使えねぇな!!」

 

 

そして転生者もいなくなった。

 

 

『あいつ……俺も行くか』

 

 

そしてミラーウォズもいなくなった。

 

この後、余談だが【風鳴翼】のコンサートは無事成功したそうだ。

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡と三人の共闘

~龍牙side~

 

 

よう、龍牙だ。

俺は今現在東京スカイタワーと言う場所に居る。

何故かって?実は…

 

 

「ノイズだああぁぁぁあぁぁぁぁぁあ!!」

 

「逃げろぉぉおおおおおおぉぉおぉぉぉ!!」

 

 

この東京スカイタワーに大量のノイズと四体の空中要塞ノイズがいるからだよ。

ていうかノイズが人を襲わないって…絶対あの金髪の仕業だろ。こういうところならあの精神異常者もいるだろうと踏んできたのだが…いなかったな。あいつはどこにいるんだ?

 

まぁいい。俺はこのノイズを倒すだけ―――と思っていたら、突如空中にいた要塞ノイズが一体灰となった。……何があった?

 

すると空中から響が降ってきた。ああ、響が倒したのか。

 

 

「龍牙さん!?」

 

「……」

 

「……ノイズを倒すのを手伝って下さい!!」

 

「言われなくても分かってる」

 

 

俺はリュウガに変身してドラグセイバーを持つ。

それと同時に風鳴翼も来た。

 

 

「リュウガ…!!……まぁいい。行くぞ!!」

 

『…分かってるっつの』

 

 

そうして俺達は地上のノイズをどんどん倒していくが、二人には空中ののノイズを倒す方法がない。俺がドラグブラッカーたちを出せばいいが…根本を倒さなくてはならない。それだとあいつらだと結構きつい…

すると…

 

 

――ドガガガガガガガガガガガガガガガ!!!――

 

 

空中にいたフラストノイズがこの音と共に倒された。

この音は…俺達が振り返るとそこには雪音クリスがいた。

 

 

「ちっ! こいつがピーチクパーチクやかましいからちょっと出張ってみただけ。それに勘違いするなよ。お前たちの助っ人になったつもりはねえ!」

 

 

と、言っているがまぁいいか。

すると、雪音クリスの持っている通信機からあの男の声が聞こえた。

 

 

『助っ人だ。到着が遅くなったかもしれないが』

 

「助っ人?」

 

『そうだ。第2号聖遺物イチイバルを纏うシンフォギア装者……。雪音クリスだ!』

 

 

すると雪音クリスに抱きつく響。お前はなにをやっている?

 

 

「クリスちゃーん! ありがとう! 絶対に分かり合えるって信じてた!」

 

「このバカ! あたしの話を聞いてねえのかよ!」

 

「とにかく今は連携してノイズを!」 

 

「勝手にやらせてもらう! 邪魔だけはすんなよな!」

 

「えぇーっ!?」

 

 

まぁ…そうだろうな。俺も行くか。

俺は『シュートベント』を使って【ギガランチャー】【ギガキャノン】を。

『ガードベント』で【ギガアーマー】を使って【ギガランチャー】の反動を抑えて空中のノイズにぶっ放す

 

 

「空中のノイズはリュウガとあの子に任せて、私達は地上のノイズを!!」

 

「はい!!」

 

 

そうしてある程度戦っているとき、雪音クリスと風鳴翼の背中がぶつかった。

 

 

「何しやがる! すっこんでな!」 

 

「あなたこそいいかげんにして! 二人だけで戦ってるつもり?」

 

「こちとらお前らと馴れ合ったつもりはこれっぽっちもねえよ!」

 

「っ!」

 

「確かにあたしたちが争う理由なんて無いのかもな。だからって、争わない理由もあるものかよ! こないだまであたしらとお前らはやりあってたんだぞ!そんなに簡単に人と人が…!」

 

 

すると雪音クリスが急に黙った。それは響が雪音クリスの手を握っていたからだ。

 

「出来るよ。誰とだって仲良くなれる」

 

 

そう言って、風鳴翼の手も握る響。俺はどうでもいいか。ノイズ殲滅ノイズ殲滅…

 

 

「リュウガさんも」

 

『悪いな。こちらと手が離せない』

 

 

響が少し悲しそうな表情になったあと、響は二人に語りかける。

 

 

「どうして私にはアームドギアが無いんだろうってずっと思ってた。いつまでも半人前はイヤだなーって。でも、今は思わない。何も手に握ってないから…。二人とこうして手を握り合える。仲良くなれるからね」

 

「立花……」

 

 

ていうか俺は響しか友達がいないんだがな…

すると、巨大な影が現れたことによりそちらの方に目を向ける三人。

 

 

「親玉をやらないとキリがない」

 

「だったら、あたしに考えがある。あたしじゃなきゃ出来ないことだ」

 

 

出来ないこと…もしかしてあれか?

 

 

「イチイバルの特性は長射程広域攻撃。派手にぶっ放してやる」 

 

「まさか、絶唱を?」

 

「バーカ!あたしの命は安物じゃねえ!」

 

「ならばどうやって?」

 

「ギアの出力を引き上げつつも放出を抑える。行き場の無くなったエネルギーを臨界まで貯め込み、一気に解き放ってやる!」

 

「だがチャージ中は丸裸も同然。これだけの数を相手にする状況では危険すぎる」

 

「そこらへんは大丈夫だろ。あいつもいるからな」

 

 

そうして俺を指さす雪音クリス。やめろ。俺はまだ響以外完全な仲間と認めたわけではない。

 

 

「お願いします、リュウガさん!!私達もクリスちゃんを守るよ!!」

 

 

やれやれ…本当に響は優しいな。俺も付き合ってやるか。

 

 

《AD VENT!!》

 

 

《AD VENT!!》

 

 

《AD VENT!!》

 

 

《AD VENT!!》

 

 

《AD VENT!!》

 

 

《AD VENT!!》

 

 

俺は六枚のアドベントカードをスキャンして【エビルダイバー】【メタルゲラス】【ダークウィング】【ボルキャンサー】【ブランウィング】【デストワイルダー】を召喚した。

 

 

「なんだこいつら!?」

 

『出血大サービスだ』

 

 

《UNITE VENT!!》

 

 

俺が『ユナイトベント』のカードをスキャンすると、それぞれ二体のモンスターたちが合体する。

【エビルダイバー】+【メタルゲラス】

【ダークウィング】+【ボルキャンサー】

【ブランウィング】+【デストワイルダー】だ。

これにより空を飛べるようになったミラーモンスターたちは空のノイズたちを駆逐する。

 

 

『さてと…隠し玉投入だ』

 

 

《ICHAIVAL VENT!!》

 

 

すると、俺の片手が光り、そこにはクロスボウが持たれていた。

 

 

「それは…!?」

 

『イチイバルの完全聖遺物だ。さっさと絶唱を歌え』

 

「なっ…!!まぁいい。やってやらぁ!」

 

 

そうして絶唱を歌う雪音クリス。俺はイチイバルを持って、ファイナルベントを起動する。

すると俺の前に【マグナギガ】が現れる。

 

さて、今更だが俺が使う完全聖遺物のデメリットを教えよう。それは『10分しか使えない』と言うデメリットだ。本来、この完全聖遺物はこの現実の世界から取ってきたものなのだが、長年ミラーワールドにおいていたことにより、ミラーワールドと同じ仕様になってしまったのだ。

 

まぁ今はそれはどうでもいいとして。俺はマグナギガの後ろにイチイバルを装填して、発射する準備をする。

そしてしばらくすると雪音クリスが絶唱を歌い終わった。

 

雪音クリスのパーツが変化していき、巨大な四つのミサイルとなった。

そのまま巨大ミサイルを撃ち、拡散ミサイル、ガトリングも撃ち小型ノイズを倒していく。

俺も同時にイチイバルもトリガーを押してワールドオブエンドを発動させた。完全聖遺物との連動もあり強力な攻撃となった。

最後に巨大ミサイルが空中の巨大ノイズを全て爆破した。

 

 

「やった…のか?」

 

「たりめーだ!」

 

「あはっ!」

 

 

やったか…。すると、響が雪音クリスに抱きついた。なにやってんの?

 

 

「勝てたのはクリスちゃんのおかげだよー!えへへ」

 

「だからやめろと言ってるだろうが!」

 

 

そうして無理やり響を離す。

 

 

「いいか? お前たちの仲間になった覚えはない!あたしはフィーネと決着を着けて、やっと見つけた本当の夢を果たしたいだけだ!」

 

「夢?クリスちゃんの?どんな夢?聞かせてよー!」 

 

「うるさいバカ!」

 

 

うるさい……まぁこれにて一件落着か?

そうだといいが…

 

 

──ピリリリリ!ピリリリリ!

 

 

ん?響の電話か?

 

 

「はい」

 

『響!? 学校が…リディアンがノイズに襲われて…。ガチャッ。ツー…ツー…ツー…』 

 

「っ!?」

 

 

!?今の声…小日向未来!?

まさか…これは囮だったのか!!

 

 

『ドラグブラッカー!!』

 

 

――ゴオオオオオオオオォォォォォォ!!!――

 

 

『先に行ってる。お前達も早く来い!!』

 

 

俺はドラグブラッカーの背に乗って急いでリディアンへと向かった。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡像と実像

~三人称side~ ~リディアン音楽院~

 

 

私立リディアン音楽院は今、混乱に陥っていた。

理由はリディアンにノイズの大群が進行してきたからだ。

 

 

――ドドドドドドドドドドドドドドドド!!!――

 

 

自衛隊の人間たちが銃を使ってノイズに攻撃するも、ノイズには全く効いていない。

むしろどんどん進行してくる。すでに何人の自衛隊が灰にされているなかでも、自衛隊の者たちはまだ避難していない生徒たちを逃がすためにノイズに攻撃を続けている。

そして…

 

 

――ゴオオオオオオォォォォォォォォ!!!

 

――キイイイイイイィィィィィィィィ!!!

 

――シャアアアアアァァァァァァァァ!!!

 

――ブモオオオオオォォォォォォォォ!!!

 

 

そこに、ミラーモンスターたちが表れた。

ミラーモンスターたちはノイズを駆逐していく。

 

 

「な、なんだこいつらは!?」

 

「ノイズではない!?」

 

 

自衛隊たちが困惑する中、一人の戦士が降り立った。

 

 

『………』

 

「こ、黒龍の騎士!?」

 

「来てくれたのか!!」

 

 

表れたのは黒龍の騎士ことリュウガであった。

 

 

『お前達は避難していないやつらを避難させろ…ここは俺がやる』

 

「っ!!任せた!お前達、避難誘導をするぞ!!」

 

 

そうして自衛隊の者たちは避難誘導をするためにこの場所から離れた。

 

 

『さて…行くぞ』

 

 

そうして始まった大蹂躙。

炎、毒液、大砲、電撃で次々にノイズが駆逐されていく。

対してリュウガもドラグセイバーで地上に居るノイズを倒していっていた。

 

 

『まさかこんなことになっていたとはな…あの金髪と精神異常者はどこだ…?』

 

 

リュウガがそう言うと……

 

 

「よう……」

 

 

そこには、転生者の男がいた。

 

 

『お前……あの金髪はどこだ?』

 

「フィーネの居場所?いう訳ないだろ。俺はな、お前をさっさと殺して俺だけの楽園を作りたいんだよ!!それにお前が邪魔なんだよ!!!」

 

『…とことん腐ってるな…最後だ…お前を殺す』

 

「やれるもんならやってみな!!オリ主の俺には勝てないがな!!」

 

 

そうして転生者の男は【アナザー龍騎】になりリュウガに攻撃する。

リュウガはそれを受け止めるも、何故か『一撃が重い』と感じた

 

 

『なっ…!?重いだと…なんで…』

 

『当たり前だぁ!!だってお前は長期戦って、体力がほとんどない状態だもんな!!』

 

『っ!!』

 

 

実際、今までリュウガはほとんど休まずに戦ってきた。

さらには一回気絶しており、ここに来る前にも一戦してきた。人外と言えど、さすがに限界が近づいてきていたのだ。

 

 

『俺がなんのために今まで雑魚でお前を弱らせてきたと思う?お前を確実に倒すためだよぉ――――――――っ!!』

 

『グハアアアァァァァ!!』

 

 

アナザー龍騎はドラグクローを模した籠手に炎を纏ってリュウガを攻撃する。

リュウガは遠くにまで吹っ飛ばされてしまった。

 

 

『どうだ?俺の完璧な作戦は。お前はなぁ、俺の作戦で戦ってきていたんだよ!!ハッハハハハハハ!!』

 

『黙れ!!』

 

 

リュウガはなんとか立ち上がり、ドラグクローを召喚して炎をアナザー龍騎に発射するも、アナザー龍騎はその炎をドラグセイバーを模した剣で弾く。

 

 

『お前さぁ、まだ分かんねぇのか?お前自身が弱っている以上、お前の攻撃も弱くなってんだよ。だからな、今の俺は無敵なんだよぉ――――――――――っ!』

 

『……まだだ…』

 

『おやおや、まだ立つのか。ご苦労なこった』

 

 

《FINAL VENT!!》

 

 

リュウガはファイナルベントのカードをスキャンする。すると周りにドラグブラッカーが旋回し、リュウガがジャンプすると同時にドラグブラッカーが炎をはく。リュウガは炎を体に包んでアナザー龍騎に攻撃する。

 

 

『無駄無駄無駄無駄!!』

 

 

だが、アナザー龍騎は体を炎で包み込み、そしてその炎を籠手に集中させて炎の弾として発射した。

リュウガのドラゴンライダーキックとアナザー龍騎の炎がぶつかり合い、やがて炎が押し出して、リュウガは再び吹き飛ばされてしまった。

 

 

『グハァ!!』

 

 

そうしてリュウガの変身が解けてしまった。

 

 

『お、ようやく変身が解けたか。まぁそうだよな。所詮鏡像。実像であり、オリ主である俺には勝てない!!!お前を殺したら主人公達をたっぷり可愛がってやるよ。ヒャハハハハハハハハハ!!』

 

「………」

 

 

そのとき、龍牙は過去のことを思いだした。

【響=主人公】と言うあの男の訳のわからない言葉を…

 

 

「(響を…?俺が死んだら…響が…いや、響だけじゃない…響の友達が…仲間が…すべてあいつに…!!響を悲しませたくない。それをあいつが邪魔をする……響だけじゃない…響が守りたい人たちだって…!!…あれ?……そうか…なんとなく分かった気がする…)俺は…逃げていたのか…」

 

『はぁ?何言ってんだお前?』

 

「俺は……いつまでも実像でありたいと言うことを避けていた……それは何故か。ようやくわかった気がするよ…」

 

『お前はさっきっから何をペラペラと!!うるせぇんだよ!!』

 

「俺は…過去の過ちから逃げていたんだ。人を殺したこともそうだが、響を守りたい一心で他のことに目が行ってなかった…でもそれが間違いだった。響は優しすぎる。バカみたいにな。響は他の人を、人間たちを守りたいんだ。俺もバカだ…守りたい人の守りたいものを守ろうとも思えないなんてな…」

 

『うるせぇんだよ!!』

 

 

そうしてアナザー龍騎は炎を龍牙に向けて発射するが、それはドラグレッダーに阻まれる。

 

 

『ドラグレッダー!?てめぇ、なんでそいつを守るんだ!!そうだ、お前、そいつから龍騎のデッキを奪え!!龍騎の持ち主である俺の命令だ!!やれ!!』

 

 

アナザー龍騎はそう言うが、ドラグレッダーはアナザー龍騎の言うことを聞くどころか睨みつけている。

 

 

「お前……言ったよな……鏡像のお前には勝てないって…」

 

『ああ言ったぜ。だがそんなことはどうでもいい!!さっさとやれよドラグレッダー!!』

 

『グルルルルル…』

 

「違う…お前のじゃない。ドラグレッダーはお前の物じゃない。俺の仲間だ!!」

 

『仲間?契約モンスターは物だろ!!』

 

「もういい…お前とは…話すだけでも気持ち悪い…さて、話を戻すが、俺が実像だったらどうだ…?」

 

『はぁ?何言って!?』

 

 

龍牙は【龍騎のデッキ】を高く上げ、Vバックルを出現させた。

 

 

「俺は…一回でも、実像になってやる!!変身!!」

 

 

龍牙は龍騎のデッキを装填して、【仮面ライダー龍騎】へと姿を変えた

 

 

『っ!返せ!!それは俺のだぁ――――――――――っ!!』

 

 

アナザー龍騎は剣で龍騎を攻撃するが、龍騎はドラグセイバ-でそれを受け止め、アナザー龍騎に蹴りを喰らわせる。

 

 

『グハァ!』

 

 

アナザー龍騎はその攻撃に堪えた。

 

 

『なんでだ!!お前は弱りきっているはずだ!!どうしてそんな力が…!?』

 

『俺はここにいる!!その時点で今の俺は鏡像なんかじゃない!!今の俺は、今はっきり、実像だって言える!!』

 

 

《STRIKE VENT!!》

 

 

龍騎はドラグクローを召喚して、アナザー龍騎を攻撃する。

 

 

『ふざけんなぁ―――――――っ!!俺がお前を鏡像って言えばお前は鏡像だ!!』

 

『違う!!それはお前が決めることじゃない!!俺が決めることだ!!』

 

 

龍騎はドラグクローに炎を纏わせ、対してアナザー龍騎も籠手に炎を纏わせて、攻撃する。

二つの炎がぶつかり合い爆発を起こす。その衝撃でアナザー龍騎は吹っ飛ぶ。

 

 

『嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だぁ!!!こんなことあっていいはずがないんだよ!!』

 

『俺はずっと逃げていた。鏡像から実像になることを!!だが認めてくれる人たちがいることを俺は知らなかった!!認め合うこと……それが、仲間(・・)だ!!』

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

「そんなことは関係ありません!!同じ、生きている生き物なら、分かり合えるはずです!!」

 

「それでも!!今なら出来るはずです!!だからお願いです!!私たちと一緒に来てください!!私、あなたといろいろとお話しがしたいんです!!」

 

「……少なくとも、俺はそうは思わないがな」

 

「とにかく今は連携してノイズを!」 

 

「そこらへんは大丈夫だろ。あいつもいるからな」

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

『俺はずっと、ずっと分かっていなかった。こんな俺を、認めてくれる人たちがいることを!!』

 

『黙れぇ――――――――っ!!お前はさっさと死んどけばいいんだよぉ―――――――――――――――――っ!!』

 

『俺は…仲間のために、お前を倒す!!』

 

 

《FINAL VENT!!》

 

 

――ゴオオオオオオォォォォォォォォ!!――

 

 

この音声と共に龍騎の周りでドラグレッダーが旋回する。

そして龍騎は空高く舞い上がり、回転してキックポーズになったと同時にドラグレッダーの炎に身を包んでアナザー龍騎に攻撃した。

 

 

『う…そ…だ…グアアアアアアアァァァァァァァァァァ!!!』

 

 

それと同時にアナザー龍騎は人間に戻り、アナザー龍騎のウォッチは砕け散った。

 

 

「ま、まだだ…他の…他のウォッチが…!?な、ない!?何故だ、何故他のウォッチが!?」

 

 

男は懐の隅々まで他のアナザーウォッチを探すが、見つからなかった。

そして男はある一つの答えが浮かんだ。

 

 

「フィーネかあああぁぁぁぁぁぁあ!!!あのババアァァァァァァァ!!………っ!?なんで!?」

 

 

突如、男の体が徐々に消滅していく。

 

 

「なんでだよ!?なんでミラーワールドと同じように消滅してるんだよ!?」

 

『龍騎の力を使ったんだ。龍騎同様に死ぬのは当たり前だ』

 

「た、助けてくれ、頼む!!」

 

『死ね……』

 

「嫌だぁぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

その声が断末魔になり、男は消滅していった

 

 

『やった…ぞ…響…後は頼んだ…俺は少し…休む…』

 

 

その声と同時に龍騎も倒れる。

 

 

『グルルルル…』

 

 

それを心配したドラグレッダーが、龍騎を休ませるためにミラーワールドへと龍騎をつれて、その場を跡にした…

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡と龍とガングニール

時間は変わりシンフォギア奏者の三人はリディアンに到着していた。

 

 

「未来…。未来ー!!みんなー!!」

 

「なんだ…これ…?」

 

「ボロボロになった校舎だけじゃない…なにかが…争ったような…」

 

 

響はボロボロになった校舎を見て崩れ落ち、二人は周りにクレーターがいくつも出来ていたことに疑問も感じていた。

 

 

「リディアンが…それに、一体ここでノイズ以外に一体なにが…」

 

「教えてあげましょうか?」

 

「「「!!」」」

 

 

三人が上を見ると、そこにはボロボロの建物の上に【桜井了子】がいた。

 

 

「桜井女史!?」

 

「さっき、ここでリュウガと私の”元”仲間が戦ってたわよ」

 

「フィーネ!!お前の仕業か!!」

 

「フフフフ…ハハハハハハ!!」

 

「そうなのか…? その笑いが答えなのか!? 櫻井女史!」

 

「あいつこそ、あたし達が決着を着けなきゃいけないクソッタレ!フィーネだ!」

 

 

すると桜井了子は眼鏡を外し、髪を解き、光が包む。

光が無くなったそこには…ネフシュタンの鎧を纏ったフィーネがいた。

 

 

「嘘…嘘ですよね…だって、了子さん、私のこと守ってくれました」

 

「あれはデュランダルを守っただけのこと。希少な完全状態の聖遺物だからね」

 

「嘘ですよ。了子さんがフィーネと言うのなら、じゃあ、本当の了子さんは?」

 

「櫻井了子の肉体は、先だって食い尽くされた。いえ、意識は12年前に死んだと言っていい。超先史文明期の巫女フィーネは、遺伝子に己が意識を刻印し…。自身の血を引く者がアウフバッヘン波形に接触した際、その身にフィーネとしての記憶、能力が再起動する機能を施していたのだ。12年前、風鳴翼が偶然引き起こした天羽々斬の覚醒は。同時に、実験に立ち会った櫻井了子の、内に眠る意識を目覚めさせた。その目覚めし意識こそが、私」

 

「あなたが了子さんを塗りつぶして……」

 

「まるで過去から蘇る亡霊!」 

 

「フフフ。フィーネとして覚醒したのは私一人ではない。歴史に記される偉人。英雄。世界中に散った私たちはパラダイムシフトと呼ばれる技術の大きな転換期にいつも立ち会ってきた」

 

「ッ!シンフォギアシステム…!」

 

「そのような玩具、為政者からコストを捻出するための福受品に過ぎぬ」

 

「お前の戯れに、多くの人々の命を無駄にしたのか!?」

 

「あたし達を拾ったり、アメリカの連中とつるんでいたのもそいつが理由かよ!?」

 

「そう…全てはカ・ディンギルのため!」

 

 

──ゴゴゴゴゴゴ……!

 

 

すると突然、地面が揺れた。

そしてフィーネの後ろからデカイ大きな塔が現れた。

 

 

「これこそが、地より屹立し天にも届く一撃を放つ…。荷電粒子砲カ・ディンギル!」

 

「カ・ディンギル!こいつでバラバラになった世界が1つになると?」

 

「ああ!今宵の月を穿つことによってな!」

 

「月を?」 

 

「穿つと言ったのか?」 

 

「なんでさ!?」

 

「私はただ、あの御方と並びたかった…。その為にあの御方へと届く塔を心あるものに建てようとした…。だが、あの御方は人の身が同じ高みに至ることを許しはしなかった…。あの御方の怒りを買い雷帝に塔が砕かれたばかりか…。人類が交わす言葉まで砕かれる。果てしなき罰…。バラルの呪詛をかけられてしまったのだ。月が何故古来より不和の象徴と伝えられてきたか…。それは!月こそがバラルの呪詛の源だからだ!!

人類の相互理解を妨げるこの呪いを!月を破壊することで解いてくれる!そして再び世界を1つに束ねる!」

 

「呪いを解く!?それはお前が世界を支配するってことなのか?安い!安さが爆発しすぎてる!」

 

「永遠を生きる私が余人に歩みを止められることなどあり得ない」 

 

「Balwisyall nescell gungnir tron」

 

「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

「Killter ichiival tron」

 

 

三人はシンフォギアを纏って、フィーネを見る。

 

 

「フ、たかが三人で何が出来る。そうだ…お前たちはカ・ディンギルが起動するのをそこで見ていろ。その間、こいつらがお前達の相手をしていろ」

 

 

そうしてフィーネはいくつもの【アナザーライドウォッチ】を起動し、振ることで大量の怪人を出現させた。

それだけではなく、フィーネはソロモンの杖を使ってノイズを召喚した。

 

 

「なっ!?こいつらは…!!それに、その時計、あのキモい奴が持ってたやつ!なんでお前が持ってんだよ!!」

 

「奪っただけさ。あいつは死ぬ間際に私に怒鳴ってたが…どうでもよかった。さて、行け!!」

 

 

そうして大量の怪人とノイズは三人に一気に襲いかかる。三人は怪人とノイズを殴る、斬る、撃つで対抗するも、数が多すぎてフィーネの元に全く近づけなかった。

 

 

「クソっ!!数が多すぎる!!」

 

「このままでは…!」

 

「どうすれば……龍牙さん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~一方そのころ~ ~避難所~

 

 

ここ、リディアンの避難所には二課の者たちと数人のリディアンの生徒がいた。

そしてその内の一人弦十朗は重症を負っていた。フィーネによって腹を貫かれたのだ。

 

そしてその内の一人朔也が今の状況をモニターで繋げて見ていた。

 

 

「これは…!!」

 

 

朔也は三人が大量の怪人とノイズを見て絶句した。他の者たちも見たことで驚きを隠せなかった。

 

 

「なに…これ…」

 

「これは…!」

 

「了子さん!?」

 

「どうなってるの…?こんなのまるでアニメじゃない」

 

 

リディアンの生徒―――弓美がそう言う。

 

 

「ヒナは…ビッキーのこと知ってたの?」

 

「うん…」

 

「未来はあたしたちの協力者だからな」

 

「奏さん!?」

 

「驚くな。……(あたしは…なにもできないのか…?)」

 

 

周りがその状況をモニターで見ている中…

 

 

「ガハァ!!」

 

 

突如、こぼれていた水から龍牙が飛び出て来た。

 

 

「!?人が…って、ビッキーの友達…?なんで水の中から…」

 

「リュウガ!?どうして…」

 

「別に…ちょっと一戦やってきただけだよ……あと、天羽奏」

 

「なんだ?」

 

「お前に、これを…」

 

 

そうして龍牙は奏に龍騎のデッキとガングニールのカードを渡した。

 

 

「これって…!!」

 

「ああ、お前に使えるかわからないが一応だ。これで、響たちの助けになれるだろ?」

 

「でも、どうして…」

 

「仲間だろ?違うか?」

 

「っ!!ああ!!」

 

 

すると…

 

 

「うわっ!!なんだこれ!?」

 

「これは…?」

 

 

突如、ガングニールのカードと龍騎のデッキが光だしたのだ。

 

 

「これは…!!まさか、ガングニールのカードと龍騎のデッキが共鳴しているのか……?」

 

 

そして龍牙が龍騎のデッキをガングニールのカードに近づけると、突如二つが光出した。その急なことに驚いた一同だったが、光が消えるとそこには――――

 

 

 

「これって…シンフォギア!?」

 

 

 

奏の手には、いつも翼たちがつけているシンフォギアのペンダントがあったのだ。

 

 

「嘘…!!」

 

「まさか、龍騎の力とガングニールの力が融合したのか…?」

 

「そんなことが…!」

 

「とにかく、これで戦える!!ありがとな、リュウガ!!」

 

 

そうして奏は歌を歌う。

 

 

「(分かる……!!聖詠が…頭の中で流れてくる…!!)Croitzal dragon Gungnir zizzl

 

 

そして…奏は光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ!!」

 

「はぁああああああ!!」

 

「クソォ!!数が多すぎる!!」

 

 

そして今現在、響、翼、クリスの三人は大量の怪人とノイズを相手に苦戦していた。

理由はただ単純、数が多すぎただけだ。

 

 

「フフフ、もうすぐだ、もうすぐでカ・ディンギルが…!!」

 

 

フィーネが笑う。

 

 

「クソォ…!!このままじゃ…!!」

 

「だが、この数ではフィーネに近づくことすらできない!」

 

「いったい、どうしたら…!!」

 

 

その時だった―――

 

 

 

―ドゴオオオオォォォォォォォオオオオオォォォォン!!

 

 

 

この爆発音が鳴った瞬間、三人の目の前にいたノイズと怪人たちが焼き尽くされたのだ。

 

 

 

「っ!?何が起きた!?」

 

 

フィーネが驚愕した言葉をあげた。

実際、三人も何が起きたのがが理解できなかった。

 

 

 

「待たせたな」

 

 

 

だが、この言葉を聞いて三人(クリス除く)はこの言葉の主、そして攻撃の主が誰なのかがすぐにわかった。

そしてそこにいたのは…

 

 

「かな……で…!?」

 

「奏……さん……?」

 

「なんだ…なんだそのシンフォギアは!?」

 

 

そこに居たのは、いつものガングニールを身に纏った奏だった。

だが、そのガングニールは見た目が違った。体の鎧には所々に龍の鱗の装飾が施されており、それだけではなく、奏の持っている槍も龍を思わせる装飾が施されており、体に炎を纏っていた。

 

 

「これか?これはな、アタシたちの仲間がくれたものだ」

 

「仲間……っ!!」

 

「リュウガさん…!!」

 

「さて、遅れて済まなかった!!カ・ディンギルはアタシに任せろ!!」

 

「っ!!させるかぁ―――――――っ!!」

 

 

フィーネは奏に鞭で攻撃するが、それを響が止めた。

 

 

「奏さんに手だしはさせません!!」

 

「奏の邪魔はさせない」

 

「お前はさっさとカ・ディンギルを止めろ!!」

 

 

フィーネの前に三人が立ちはだかり、フィーネにそれぞれが攻撃する。

 

 

「ええい!!邪魔だぁ!!」

 

 

フィーネは三人に攻撃するが、三人はもろともしなかった。いや、耐えていたというのが正しいだろう。

 

 

「よし、この隙に…!!(使い方が頭の中に入ってくる…!!まずは…)」

 

 

奏は手にエネルギーを集中させると、そこにカードが生成された。

 

 

「よし、次は…」

 

 

奏はアームドギアの一部分を動かすと、そこがスライドし、カードが入れられるほどの穴があった。

 

 

「(これにベントイン……するんだよな)」

 

 

奏はカードを入れ、スキャンした。

 

 

《SWORD VENT!!》

 

 

すると、奏の右手に赤い剣、【ドラグセイバー】が装備される。

 

 

「よし!!」

 

 

そして奏はそのまま空高く飛びあがり、カ・ディンギルの頂上まで登りつめた。

それと同時にカ・ディンギルは発射された。

奏はドラグセイバーとアームドギアでそれを食い止める。

 

 

「フヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ………!!」

 

「カ・ディンギルを押し留めているというのか!?あいつごときの力で!?ありえない!!」

 

「奏さん!!いっけぇ――――――――っ!!」

 

「奏ぇぇぇぇぇぇ!!」

 

「いっちまえぇ―――――――っ!!」

 

 

だが、カ・ディンギルのエネルギー量が多すぎるのか、徐々に奏は押されていく。

 

 

「クソォ…!!(まだだ…!!まだ終われない…!!なにか、この状況を打開できるものは……………あった!!)」

 

 

奏は自身が纏っている龍騎の力が宿ったガングニール―――【ドラゴンガングニール】の情報から、この状況を打開できるものを見つけた。

 

奏はすぐさまカードを自分の手に生成し、アームドギアにベントインする。

 

 

《FLAME VENT!!》

 

 

その機械音が鳴った瞬間、奏の持つ武器二つの業火が纏われる。

【フレイムベント】―――武器に業火を纏わせ、攻撃力を上げることもでき、また敵の攻撃を焼きつくすことの出来るカードだ。

 

 

「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

そして、カ・ディンギルのエネルギーは奏の周りに向かっていき、結果的に月の一部が破壊されてしまったが、奏は結果的にカ・ディンギルのエネルギーをカ・ディンギル内で押しとどめ、内部爆裂を起こしてカ・ディンギルは崩れ落ちた

 

 

「あああああぁぁぁぁああああああああ!!」

 

 

それと同時にフィーネの悲鳴が辺りを木霊する。

 

 

「ヘヘ、やってやってやったぜ!!」

 

「奏さん!!」

 

「奏!!」

 

「よくやった!!」

 

「さて…後はお前だけだ、フィーネ!!」

 

 

そうして奏は、アームドギアをフィーネに向けて叫んだ。

 

 

 




【ドラゴンガングニール】

龍騎の力とガングニールの完全聖遺物が融合したもの。
融合によりいくつかの変化が起きた。

・10分間だけというデメリットがなくなっている

・出せる力が聖遺物の欠片から作られたもの、つまり【シンフォギア】と同じ力しか出せない

・完全聖遺物の設定である、適合者でもなくてもその力を振るえることができる(そして、奏は今までリンカーを使っていたため(努力をしているので)起動には問題はない)

・アームドギアがバイザーになっている。

・フォックゲインを高めるには歌を歌う必要がある。(これはシンフォギアと同じである)

・エクスドライブモードは【サバイブ】を使えばいつでもなれる
(ただしサバイブのカードはもちろんのことすべて龍牙が持っている)





目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鏡と宇宙とエクスドライブ

前回、奏の活躍によってカ・ディンギルを破壊した。

 

 

「おのれぇおのれぇおのれぇ!!月の破壊はバラルの呪詛を解くと同時に重力崩壊を引き起こす。惑星規模の天変地異に人類は恐怖し…。そして聖遺物の力を振るう私の元に帰順するはずであった!痛みだけが人の心を繋ぐ絆! たった一つの真実なのに!それを…貴様ごときがぁ!!」

 

 

カ・ディンギルが破壊されたことにより怒りが頂点に達したフィーネ。

 

 

「は、知ったことかよ。お前の計画、台無しにしてやったぜ!!……あれ?」

 

 

すると、奏は倒れてしまった。

原因はただの力の出し過ぎであった。

三人は奏に近寄るも、ただ倒れただけだと分かり、安心する。

 

 

「奏、ありがとう。後は私達に任せて」

 

「ああ……悪いな……」

 

「され、フィーネ!!後はお前だけだ!!」

 

「おのれぇ!!ただでは死なさんぞ!!」

 

 

そうして、翼は奏を寝かせた後にフィーネにアームドギアを向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして現在、避難所では…

 

 

「司令!!周辺区画のシェルターにて、生存者、発見しました!」

 

 

緒川がそう言う。

慎次の周りにはリディアンの生徒や一般市民が居た。

 

 

「そうか!良かった」

 

 

すると…

 

 

「あぁ!!お母さん、かっこいいお姉ちゃんだ!!」

 

「あ、ちょっと!!」

 

 

一人の少女がそう言い、響たちが写っている画面に向かって行った。

そして龍牙は…

 

 

「っ!!お前…あの時の…!!」

 

「龍牙さん、この子のこと知ってるんですか?」

 

「それに、この子…ビッキーのこと知ってるの?」

 

「……詳しくは言えないんですが…うちの子は、あの子に助けていただいたんです」

 

「(やっぱり、響がガングニールに目覚めたときに助けた少女…)」

 

「響の…人助け?」

 

「ねぇ、かっこいいお姉ちゃん、助けられないの?」

 

 

すると、少女が心配そうにそう言う。

 

 

「ちぃ……」

 

 

それと同時に龍牙が無理やり立ち上がる。

 

 

「リュウガ!!その怪我でどこにいくんだ!?」

 

「それはお前も言えることじゃないだろ弦十朗……とにかく、俺は響たちのところにいく…ここで見ているわけにはいかねぇんだよ…」

 

「ねぇ、もしかして……黒い龍の騎士さん?」

 

 

少女がそう言うと龍牙だけではなく、周りの者たちも驚く。

 

 

「っ!?……なんでわかったんだ」

 

「だって、声が少し似てるもん!!」

 

「(ハハハ…まさか子供に…しかも声でばれるとはな…)」

 

「黒い龍の騎士さんも、かっこいいお姉ちゃんのこと応援しよ!」

 

「応援?」

 

「うん!!ねぇ、ここから話しかけられないの?」

 

 

少女は朔也に問いかける。

 

 

「あ、ああ…出来ないんだよ…」

 

「(応援…!)」

 

 

すると、未来が弦十朗に問いかける

 

 

「ここから私達の声を、無事を知らせるにはどうすればいいんですか?響を助けたいんです!!」

 

「助ける?」

 

「学校の施設がまだ生きていれば、リンクして、ここから声を送れるかもしれません」

 

「(なるほどな…だったら!!)俺も行く」

 

「龍牙さん!でも、その怪我じゃ…」

 

「大丈夫だ。人外舐めんな」

 

 

 

そうして、慎次と龍牙、未来と創世と詩織と弓美の六人でその場所に向かった。

 

 

 

「…この向こうに、切り替えレバーが?」

 

「こちらから、動力を送ることで、学校施設の再起動が、できるかもしれません」

 

「でも、緒川さんだとこの隙間には…」

 

 

実際、通るための穴が小さかったのだ。

 

 

「アタシがいくよ!!」

 

 

そこに、弓美が名乗り出た。

 

 

「弓美!!」

 

「大人じゃ、無理でも、アタシならそこから入っていける。アニメだったらさ、こういう時、体のちっこいキャラの役回りだしね。それで響を助けられるなら!!」

 

「でもそれはアニメの話じゃない!!」

 

「アニメを真に受けて何が悪い!!ここでやらなきゃ、アタシアニメ以下だよ!!この先、響の友達を胸を張って答えられないじゃない!!」

 

「ナイス決断です。私もお手伝いしますわ」

 

「だね、ビッキーが頑張ってるのに、その友達が頑張らない理由はないよね」

 

「みんな…!!」

 

「フ…だったら俺も行く」

 

「龍牙さん!でも、龍牙さんにはこのサイズは…」

 

「大丈夫だ。これがある」

 

 

そうして龍牙は、【ミラーウィザードライドウォッチ】を取り出して、そのボタンを押した

 

 

「(何気に、これは始めてやるからな…成功するかどうかは分からないが…やらない理由はない!!)」

 

 

《ウィザード!!》

 

 

すると、龍牙の目の前に赤い魔法陣が現れる。そしてその魔法陣に刻まれている文字はすべて鏡文字であった。

 

 

《プリーズ!!ヒーヒー!!ヒーヒーヒー!!》

 

 

そうして、龍牙は【仮面ライダーミラーウィザード】へと姿を変えた。

 

 

「…すごい…!!」

 

「本当に、変身しちゃった…!!」

 

『さぁ、行くぞ』

 

 

《スモール プリーズ!!》

 

 

そしてミラーウィザードの体を魔法陣が包み込み、ミラーウィザードの体は小さくなった。

 

 

『よし、行くぞ!!』

 

「っ!!私も!!」

 

 

そして五人で穴を通り抜け、その場所に着いた。

レバーはあったのだが、いささか高すぎた。

 

 

「あった…けど、高い…」

 

『俺がお前を高く上げる。だからそれで登れ』

 

 

本来、ここで『コネクト』を使えばいいのだが、できない理由があった。龍牙の魔力は魔力=体力なため、今の状態では二回目を使うのはできなかったのだ。

 

 

「じゃあ、お願いします」

 

 

そうして、三人が踏み台になり、ミラーウィザードが弓美を持ち上げて、弓美はそれで高い場所にあったレバーをなんとか動かすことができた。

 

 

 

~そして元の場所~

 

 

 

「きました!!動力学校施設に接続!!」

 

「校庭のスピーカー、いけそうです!!」

 

「やったぁー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人はフィーネに圧されていた、強烈な一撃をくらい。変身が解け、地面突っ伏していた。

 

 

「くぅ…皆…」

 

 

奏は今現在も、不可で立ち上がれなかった。

 

 

「新霊長は私一人がいればいい。私に並ぶものは、すべて絶やしてくれる」

 

 

フィーネが鞭を振りかぶった瞬間。歌が聞こえた。

聞こえたのは、リディアンの校歌だった。

 

 

「チィ、耳障りな…なにが聞こえている?どこから聞こえてくる? この不快な歌…。歌、だとッ!?」

 

「聞こえる…皆の声が…。よかった…私を支えてくれる皆は…いつだってそばに…」

 

 

そして夜が明けた。

 

 

「皆が歌ってるんだ…。だからまだ歌える。頑張れる!戦えるッ!」

 

 

光に包まれ、立ち上がる響。

 

 

「まだ戦えるだと? 何を支えに立ち上がる? 何を握って力と変える?鳴り渡る不快な歌の仕業か? そうだ、お前達が纏っている物は何だ?心は確かに折り砕いたはず…!なのに、何を纏っている? それは私が作った物か?お前達が纏うそれは一体何だッ!? 何なのだッ!?」

 

 

響だけではない、散らばった場所にいる翼、クリスの二人光に包まれていた。

光が立ち上り、空にはギアが白くなり、光の羽を生やす響達がいた。

 

 

「シンフォギアアアアアアアアアアア!!」

 

 

 

 

 

 

~避難所~

 

 

「お姉ちゃんたち、かっこいい!!」

 

「やっぱアタシらがついてないと駄目だな!!」

 

「助け助けられこそ、ナイスです!」

 

「私たちも一緒に戦ってるんだ!!」

 

「(よし…俺も行くか…)」

 

 

《ビヨンドライバー!!》

 

 

「龍牙さん!?」

 

 

《ギンガ!!》

 

 

龍牙はミラーギンガミライドウォッチを装填した。

 

 

《投影!ファイナリータイム!》

 

 

《ギンギンギラギラギャラクシー!宇宙の彼方のファンタジー!》

 

 

《ウォズギンガファイナリー!ファイナリー!》

 

 

龍牙は【ミラーウォズギンガファイナリー】へと姿を変える。それを見ていた一般人は驚愕の声を上げるが、今の龍牙にはどうでもよかった。

 

 

『…行ってくる』

 

 

そうして、ミラーウォズは高速で移動してその場から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~そして地上~

 

 

 

 

「皆の歌声がくれたギアが私に負けない力を与えてくれる。クリスちゃんや翼さんに、もう一度戦う力を与えてくれる。歌は戦う力だけじゃない。命なんだ」

 

「高レベルのフォニックゲイン…。こいつは2年前の意趣返し?」

 

『(んなこたどうでもいいんだよ!)』

 

「念話までも…。限定解除されたギアを纏って、勝ったつもりか!!」

 

 

そうしてフィーネはソロモンの杖を使ってノイズを召喚し、アナザーウォッチを使って怪人を召喚した。

 

 

『(いいかげん芸が乏しいんだよ!)』

 

『(世界に尽きぬノイズの災禍も全てお前の仕業なのか!?)』

 

『(ノイズとはバラルの呪詛にて相互理解を失くした人類が、同じ人類のみを殺戮するために作り上げた自律兵器。まぁさすがに、私でもこの時計の理屈は理解できなかったが…)』

 

『(人が人を殺すために?)』

 

『(バビロニアの宝物庫は扉が開け放たれたままだ。そこからまろびいづる10年一度の偶然を私は必然と変える。純粋に力と使役してるだけのこと)』 

 

『(また訳わかんねえことを!)』

 

 

フィーネはソロモンの杖を上に掲げた。

 

 

「応ぜよ!!」

 

 

フィーネの言葉に杖が反応し、街中から数え切れないほどのノイズが現れた。

 

 

「あっちこっちから…」 

 

「おっしゃ! どいつもこいつもまとめてぶちのめしてくれる!」

 

「奏のことも…」

 

『それは俺に任せろ』

 

「「「っ!!」」」

 

 

急に聞こえた声だったが、三人はすぐにその声の主を理解した。

そこに居たのはミラーウォズであった。

 

 

『天羽奏は、俺のほうでなんとかする』

 

「龍牙さん!!」

 

「っ!?貴様、あいつにやられ、戦闘不能になったはずだ!!」

 

『あいにく、人外はしぶといんでね!!』

 

 

そうしてミラーウォズは疑似惑星弾【エナジープラネット】を生成してこの場に居るノイズを倒す。

そしてその後にミラーウォズはミラーギンガミライドウォッチを取り外し、アイコンを切り替えて再びフューチャータイムする。

 

 

《ワクセイ!!》

 

 

《水金地火木土天海! 宇宙にゃこんなにあるんかい!》

 

 

《ワクワク!!ワクセイ!!ギンガワクセイ!!》

 

 

ミラーウォズは【ウォズギンガワクセイフォーム】に姿を変えた後に、レバーを開いて閉じる。

 

 

《水金地火木土天海エクスプロージョン!!》

 

 

ミラーウォズはエナジープラネットを大量生成し、雨のごとく降り注がせて広範囲を攻撃し、ノイズをすべて殲滅した。

 

 

「すごい…!!」

 

『お前達はフィーネをやれ。俺は天羽奏を』

 

「わかった、行くぞ二人とも!!」

 

「「はい(おう!!)」」

 

 

そうして三人はフィーネの元に向かった。

そうしてミラーウォズは天羽奏のところに向おうとしたが…

 

 

「フン!!」

 

 

フィーネが自分の腹にソロモンを突き刺した。急なことでミラーウォズどころが三人も驚いた。

そしてフィーネに向かってノイズが集まっていく。

 

 

「ノイズに取り込まれている?」 

 

「そうじゃねえ。アイツがノイズを取り込んでんだ」

 

 

どんどん巨大化していくフィーネ。

 

 

「来たれ!デュランダル!!」

 

 

そして、巨大な竜のようななにかになった。

竜はレーザーを放ち、街で大爆発が起きる。

 

 

「街が!?」

 

「逆鱗に触れたのだ。相応の覚悟は出来ておろうな?」

 

 

三人は攻撃をするが、全く効いておらず、逆に反撃されてしまう。

ミラーウォズもエナジープラネットを生成して攻撃するが、効いていなかった。

 

 

「なんて硬さだよ!」

 

「いくら限定解除されたギアであっても所詮は聖遺物の欠片から作られた玩具!完全聖遺物に対抗出来るなどと思うてくれるな」

 

『っ!!天羽奏は!!』

 

 

ミラーウォズは高速で奏のところに向かい、奏を救出した。

三人はフィーネのドラゴンと戦っていた。

 

 

「す、すまないね…」

 

『……これを使え』

 

 

そうしてミラーウォズは奏にカードを渡した。

そのカードは『黄金の鳥の左側の羽』が描かれており、その奥には炎が燃え盛っていた。

 

 

「これは…?」

 

『サバイブのカードだ。これを使え。そうすれば、一時的でも体力は回復するだろ』

 

「…ありがたく使わせてもらうよ…!!」

 

 

そうして奏がサバイブのカードを持った瞬間、奏のアームドギアが変化した。

槍は前より大きくなっており、金色の装飾が施されている。それだけではなく竜を思わせる装飾も目立ってきていた。

奏はサバイブのカードをアームドギアにセットすると、その瞬間、奏は炎に包まれる。

 

奏は白と金を基本としたシンフォギアを纏ったのだ。

 

 

「…すげぇ…!!」

 

『…行くぞ』

 

「ああ!!」

 

 

そうして二人は戦場へと向かった。

 

 

 

そして、その場所では、フィーネのいる竜の周りには煙が立ちこんでいた。

 

 

『いけ、天羽奏!!』

 

「任せろぉ!!」

 

 

そうして奏はカードをベントインする。

 

 

《FINAL VENT!!》

 

 

そして、この場に【烈火龍ドラグランザー】が現れる。

 

 

―ゴオオオオオオオオオオォォォォォォォォ!!―

 

 

そうして奏はドラグランザーに乗り、次にドラグランザーがバイクに変形する。

そして奏はバイクでドラゴンの体を登る

 

 

「奏さん!?」

 

「響、後は任せろ!!」

 

 

奏がそう言った瞬間、奏はバイクと共に宙を舞い、そしてバイクに変形したドラグランザーがフィーネに向かって火球を放つ。

そしてその衝撃でデュランダルが宙を舞った。

 

 

「勝機を逃すな! 掴み取れ!」

 

「ちょせえ!!」

 

 

クリスがデュランダルを撃ち、取りやすいようにする。

それだけはなかった。ミラーウォズが重力を操って取りやすいようにしていたのだ。

そしてそれを響が掴んだ。

 

 

「デュランダルを!?」

 

 

しかし。再びデュランダルに呑まれ、暴走状態となる。

だがシェルターから希望が現れた。

 

 

「正念場だ! 踏ん張りどころだろうが!!」

 

「強く自分を意識してください!」

 

「昨日までの自分を!」

 

「これからなりたい自分を!」

 

「ミンナ…!」

 

「屈するな立花。お前が抱えた胸の覚悟、私に見せてくれ」 

 

「お前を信じ、お前に全部賭けてんだ! お前が自分を信じなくてどうするだよ!」

 

「響、頑張れ!!」

 

『響!!自分を見失うな!!』

 

「あなたのお節介を!」

 

「あんたの人助けを!」

 

「今日は私たちが!」

 

 

しかしフィーネが待ってる筈もなく。

 

 

「かしましい!!黙らせてやる!!」

 

『こっちのセリフだフィーネ!』

 

 

そこをミラーウォズが【ジカンデスピア】で食い止める。

 

 

「グッ!貴様どこまでもッ!!」

 

『邪魔は得意なんでなぁ!』 

 

 

そして響の暴走は。

 

 

「響――――――――っ!!!」

 

 

この一言によって終わった。

 

 

「はっ!?そうだ…今の私は、私だけの力じゃない…。そうだ! この衝動に塗りつぶされてない!」

 

 

デュランダルが金色に光る。

 

 

「その力!何を束ねた!?」

 

「響き合う皆の歌声がくれた、シンフォギアだあああああっ!!!」

 

 

デュランダルを振り下ろし、竜を真っ二つに切り裂いていく。

 

 

「完全聖遺物同士の対消滅…!?どうしたネフシュタン! 再生だ!!この身、砕けてなるものかああああッ!!」

 

 

竜は大爆発し、戦いは終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくした後、響がフィーネを担いできた。

 

 

「お前、何をバカなことを……」

 

「なにやってんだか…」

 

「このスクリューボールが」

 

「皆に言われます。親友からも変わった子だーって。もう終わりにしましょう、了子さん」 

 

「私はフィーネだ…」

 

 

響は少し笑いした。

 

 

「でも、了子さんは了子さんですから。きっと私たち、分かり合えます」

 

「ノイズを作り出したのは先史文明期の人間…。統一言語を失った手を繋ぐよりも相手を殺すことを求めた。そんな人間が分かり合えるものかぁッ!!」

 

 

そしてフィーネは響の後ろに向かって鞭を伸ばした。

 

 

「私の勝ちだッ!!」

 

 

フィーネはなにかを引っ張る動作をした。その影響でネフシュタンは壊れる。

 

 

「月の欠片を落とす!」

 

『『『『『っ!!?』』』』』

 

「私の悲願を邪魔する禍根は、ここでまとめて叩いて砕く!この身はここで果てようと、魂までは絶えはしないのだからな!聖遺物の発するアウフバッヘン波形があるかぎり私は何度だって世界に蘇る!どこかの場所、いつかの時代!今度こそ世界を束ねるために!アッハハハハ! 私は永遠の刹那に存在し続ける巫女!フィーネなのだ!!」

 

 

―トンッ―

 

 

響がフィーネの胸に軽く拳を当てた。

 

 

「うん、そうですよね。どこかの場所、いつかの時代、蘇る度に何度でも私の代わりに皆に伝えてください。世界を1つにする為に力なんて必要ないって事を、言葉を越えて、私達は繋がっていけるって事。私達は未来にきっと繋いでいけるという事を私には伝えられないから。了子さんにしか出来ないから」

 

「お前…まさか…」

 

「了子さんに未来を託すためにも、私が今を守ってみせますね」

 

「……フっ…ホントにもう…。放っておけない子なんだから…」

 

 

フィーネは響の胸に指をあて。

 

 

「胸の歌を信じなさい」

 

 

その言葉を最後に塵と化した。

 

 

「軌道計算出ました。直撃は避けられません」

 

 

響が前に出る。

 

 

「なんとかする。ちょーっと行ってくるから。生きるのを諦めないで」

 

「そうだな」

 

「さてと、やってくるか」

 

「ここはアタシ等の出番だ」

 

『そう言うことだ。ちょっくら行ってくるよ』

 

 

そうして四人は空を飛び、ミラーウォズはドラグランザーに乗って宇宙へと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さて…大きいな…』

 

『(こんな大舞台で挽歌を歌うことになるとはな)』

 

『(やりましょう!!)』

 

『(さてと、やるか!!)』

 

『(ま、一生分の歌を歌うには…。ちょうどいいんじゃねえのか?)』

 

 

響が両手のバンカーを伸ばし

翼が剣を巨大化させ

クリスが大量のミサイルを出し

奏がシュートベントでアームドギアの穂の部分にエネルギーを貯め、ドラグランザーが火球の発射準備をする。

ミラーウォズは【タイヨウフォーム】になり、【バーニングサンエクスプロージョン】を発動した。

 

 

『『『『(『砕けろおおおぉぉ!!!』)』』』』

 

 

月の欠片は、跡形もなく砕け散った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある場所(神界)

 

 

「なぁ…」

 

「なに?ソウゴ?」

 

「女神様よ、これで良かったのか?」

 

「ええ、わざわざクズをあの世界に転生させた甲斐があったわ」

 

「でも、アナザーライドウォッチをあの世界に、異物を入れたのはまずいんじゃないのか?」

 

「大丈夫よ。そもそも、あのクズを転生させたのは彼…龍牙君のためでもあるから。彼、しばらくしたら変化に気づくはずよ」

 

「そんなことはどうでもいいんだ。で、結局どうするんだ?」

 

「まぁまぁそんなに怒らないで。大丈夫よ。だって、もう一人の転生者(・・・・・・・・)がいるんだから」

 

「そうか…だが、やっぱり心配だな…」

 

「あら、鏡の世界の存在であるあなたが?」

 

「それとこれとは関係ないだろ」

 

「フフフ、そうね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~そしてさっきとはまた違う場所~

 

 

ここはとある海岸…

ここに、一人の白衣の男性がいた。

そしてその男性は、あるものを拾った。

 

 

「うん…?なんでしょうかねこれは…時計?」

 

 

男性は海に流されてきたであろうたくさんあった一つの黒い時計(・・・・)を拾った

 

 

「なんでこんなところに時計が……まだ動きますかね?」

 

 

そうして男性は時計を押した。

そしてその瞬間…

 

 

《ビィルゥドォォ!!》

 

 

黒い渦が男性を包み込み、男性は怪物…【アナザービルド】へと姿を変えた。

 

 

『っ!!すごい!!なんて力だ!!力が漲ってくる!!これさえ…この時計たちがあれば…僕は…僕は……―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――英雄になれる!!!』

 

 

そうして、アナザービルドは落ちていた時計を天に掲げて笑った。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

コラボ:立花響は依存した。
コラボ:【立花響は依存した。】


さて、今回はジュピターさんとコラボさせていただきました!!
一話だけですが、見て行ってください!!

【響を守る主人公の物語】と【響に依存されている主人公の物語】のクロスを!!


あれから2か月ほど。

二課のものたちは行方不明と言うことになっていたが、ようやく制限を解除されたばかりだ。

 

月の欠片処理などを龍牙とミラーモンスターが手伝ってくれたおかげで早く終わったのだ。

 

そして龍牙だが、龍牙は協力者(仮)と言う形になった。

龍牙は協力はするが政府の仲間になったわけではないという形である。

そして現在ある場所に龍牙と奏がいる。

 

 

「さて、龍騎の力――ドラグレッダーの力を手に入れた今のお前は、シンフォギアさえ纏えばミラーワールドに入れる」

 

「おう」

 

「だからと言って、いろいろと動き回るなよ。ミラーワールドは俺の支配下でもあるんだ」

 

「わかってるって」

 

「それじゃあ、いくぞ」

 

「OK!!」

 

 

そうして龍牙そのままで、奏はシンフォギアを纏ってミラーワールドへと向かった。

 

 

~入り口内~

 

 

「なぁなぁ、それで結局、このシンフォギアはなんなんだろうな?」

 

「俺でもわからん。 なにせシンフォギアとミラーモンスターの力が合わさったんだぞ?俺でもこんなことは知らない」

 

「まぁでも、あたしが戦えるってことは分かったから大丈夫だな」

 

「過信は禁物だぞー」

 

「わ、わかってるって!」

 

「お、そろそろミラーワールドに出るぞ」

 

 

そうして、二人が鏡から出るとそこは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「……え?」」

 

 

そこはミラーワールドじゃなかった。

その証拠に、文字などが鏡文字ではないのだ。

 

 

「なぁ…ここがミラーワールドなのか?」

 

「いや…絶対違う」

 

「……だよな……」

 

「とにかく、お前はシンフォギアを解除して、これを着ろ」

 

 

そうして龍牙は白いフードを奏に渡した。

 

 

「白いフード?なんでだ?」

 

「当たり前だろ。ここがどこか分からない。それに、見ろ」

 

 

そうして龍牙が指を指した場所には…

 

 

――ワイワイガヤガヤ―

 

 

「見ろ、人がたくさんいる。絶対ここはミラーワールドじゃない。別のどこかだ…」

 

「まじかよ!?ていうかなんでそんなに冷静なんだ!?」

 

「パプニングには慣れている。とにかく、この森から出て、あの中に紛れよう。さっさとシンフォギアを解除しろ」

 

「はいよ……」

 

 

そう言われて奏はシンフォギアを解除する。

そして二人はフードを被った後、人の中に紛れる。

 

 

「さて、取りあえず、ここがどこなのかを調べるぞ」

 

「…いや、まず冷静にさせてくれ」

 

「そんな暇は普通ないぞ。なにせここが戦場だったらやばいからな」

 

「…翼見たいなこと言うんだな」

 

「あのSAKIMORIと一緒にすんな」

 

 

そうして二人はベンチに座った後、龍牙はスマホをいじった。

 

 

「スマホ?このどこか分からない場所で使えんのか?」

 

「電波があるんだから一応は使えるだろ。あ、出来た」

 

「まじかよ!!」

 

「さて、取り合えず情報収集だ」

 

「そうだな…」

 

 

そうしてしばらくした後、龍牙は驚いた声を出した

 

 

「ホワイ!?」

 

「っ!?どうした!?」

 

「おい、これ見ろ!!」

 

 

そうして龍牙は奏にスマホを見せた。

奏はそのスマホに映っている記事の内容を見て驚きを隠せなかった。

 

 

「あ、あたしが…死んでいる…?」

 

「しかもだ。俺――黒龍の騎士の情報が一切乗っていない。だが…」

 

 

龍牙は空を見上げる。

龍牙の目に映ったのは欠けている月だった。

 

 

「……月が欠けているということはフィーネが起こした事件は起きている……だとしたら、浮かび上がるのはただ一つ。それは…」

 

「それは…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは……俺達の世界じゃない。別の世界だ」

 

 

龍牙がそう言い、奏が驚愕の声を上げようとしたその直後―――

 

 

ドガアァァアアアアアアァアアアアアン!!!

 

 

「「!!?」」

 

 

突如、爆発音が聞こえ――

 

 

「ノイズだぁ――――――――っ!!」

 

「逃げろぉ―――――――――っ!!」

 

 

ノイズが現れた。

 

 

「ノイズ!?」

 

「チィ!!まさかこんな時に!!奏、行くぞ!!」

 

「分かってるって!!……Croitzal dragon Gungnir zizzl

 

「変身!!」

 

 

そうして龍牙は【仮面ライダーリュウガ】に

奏は【ドラゴンガングニール】を纏ってノイズへと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~???~

 

 

ここはとある潜水艦。

 

 

 

「ノイズ出現ポイント、わかりました!!」

 

「支給、奏者たちを向かわせてくれ!!」

 

「っ!?司令!!アウフバッヘン波形が検出されました!!」

 

「なんだとぉ!?」

 

「解析を続けます!!………これは…!?」

 

 

そうしてモニターに映し出されたのは…

 

 

     Gungnir

 

 

「【ガングニール】……だとぉ!?」

 

「響ちゃんはもう現場にいるの!?」

 

 

すると…

 

 

『師匠!!今ノイズの出現ポイントに向かっています!!』

 

『司令、今の状況は?』

 

『おっさん!!』

 

 

と、三人の奏者から連絡が入ってきたのだ。

 

 

「では…このガングニールはなんなんだ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『はぁ!!』

 

「おらぁ!」

 

 

場所は変わって二人は【ドラグセイバー】を召喚してノイズを切り裂いていた。

 

 

「邪魔だぁ!!」

 

 

《FLAME VENT!!》

 

 

―LAST∞METEOR―

 

 

奏はアームドギアでもありバイザーでもある槍の穂先を回転させて生み出した竜巻で周囲の空間ごとノイズ吹き飛ばした。それだけではなく、生み出された竜巻には炎が纏われており、高威力の攻撃になった。

 

 

『一気に決めたか…ならこっちもだ』

 

 

《FINAL VENT!!》

 

 

リュウガは【マグナギガ】を召喚し、【マグナバイザー】を背中にくっつけ、引き金を引き、【エンドオブワールド】を発動させた。

 

高威力の技で再び大量のノイズが駆逐される。

 

 

「さてと…!!」

 

『残りはあの一個団体だけだな…!!』

 

 

そうして二人はノイズたちに体を向けた。

だが…

 

 

―蒼の一閃― ―MEGA DETH PARTY―

 

 

ドガアアアアアアアアァァァァァアアアアアン!!!

 

 

突如、三人の影が現れ、ノイズの団体を殲滅した。

 

 

「っ!!あの技は…!!」

 

『間違いない…』

 

 

そこにいたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの、大丈夫ですか……え……奏…さん?」

 

「かな……で?」

 

「え、え、え?」

 

 

二人が見知っている顔だった。

だが、二人は龍牙のことを全く知らない様子だった。

 

 

「おいおい…なんだこの状況…」

 

『俺が知る訳ないだろう』

 

 

その後、二人は二課へと三人につられて向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそ!!特異災害対策機動部二課へ!!」

 

「お、おお…」

 

「ハハハ…相変わらずだなおっさんは…」

 

 

二課についてった二人はいつも通りというかなんというかの感じになった。

今この場にいるのは【弦十朗】【あおい】【朔也】【翼】【クリス】【奏】【龍牙】の7人だった。

 

 

「あれ…響は…?」

 

 

奏は響がいないことに疑問を持った。

 

 

「響くんなら、今別の部屋で○○君と――」

 

「待て、○○って誰だ?」

 

 

その言葉に突っ込んだのは龍牙だ。

 

 

「○○君はな―――」

 

 

そうして弦十朗は○○と響の関係について話した。

そしてそれを聞いた龍牙の反応は…

 

 

「Oh……」

 

 

地面にうづくまっていた。

当然だろう。いくら違う世界の響とはいえ、自分が守りたい存在がそんなことにまでなっていたと知ってのだから。

 

 

「何故、君はそんなことになっているんだ?」

 

「まぁ、いろいろあってな…順番に話すと…」

 

 

そうして奏は自分たちの世界で起きた経緯のことを話した。

もちろん、龍牙が世界を脅して被害者のバッシングをやめさせたことも。

 

 

「なるほど…君たちは別の世界から来たのか…。というより、世界を脅したのか?」

 

「あ、ああ……あの時はバッシングをやめさせるためにはあれしか思いう浮かばなかったしな……」

 

「まぁ、違う世界のことだから俺は手出しできんが…いささかやりすぎなのでは…?」

 

「確かに、世界を脅すのは…」

 

「やりすぎだと思うぞ」

 

 

この世界のクリスと翼に突っ込まれるが、龍牙は動じない。

 

 

「そんなことよりこの世界の響だ!!ていうか今○○ってやつはどこにいる!?」

 

「それなら「誰か俺のこと呼んだ?」あ、○○君」

 

 

すると、○○が現れた。

 

 

「いやぁ~たいへんだった……響が甘えるもんだから、寝かせるのに苦労した…」

 

そうか…今響は寝ているのか…だったら…

 

 

そうして龍牙は高速で○○の近くまで移動した

 

 

「うわっ!!誰!?」

 

「今はそんなことはどうでもいい…ちょっとOHANASHIしようぜ……」

 

 

そうして龍牙が掌を振ると、鏡から赤い舌が飛び出てきて、○○の体を拘束した。

 

 

「うわぁ!!何これ!?」

 

 

○○だけではなく奏以外が困惑している。

そして舌が出ている鏡には【バイオグリーザー】が写っていた。

 

 

「ヒィ!!なにあのカメレオンの化け物!?」

 

「こいつはバイオグリーザー……俺の仲間の契約モンスターさ……」

 

「ていうかなんで俺を拘束してんの!?」

 

「言ったろ?ちょっとOHANASHIするだけだ…」

 

 

そうして龍牙は○○の服を引っ張ってミラーワールドに引きずり込む。

その際に○○にミラーワールドに入っても消滅しないようにするアイテムをつけることを忘れない。

 

 

「!!○○君が鏡の中に!!」

 

「ああ、安心しろおっさん。○○はミラーワールドに入ってるだけだ」

 

「ミラーワールドってなんだよ!?」

 

「簡単に言えば鏡の世界。あれ…でも常人が入ると一分足らずで消滅するんじゃ『俺をここから出してくれぇ――――――っ!!』」

 

 

○○は消滅すると分かって騒ぎだす。

 

 

『大丈夫だ…安心しろ。ちゃんとそうならないようアイテムを付けてるから…。さて、じゃあOHANASHIタイムだ…』

 

『いやあぁあああああああああああ!!』

 

 

そうして、二人は皆の目の前から消えて行った。

 

 

「……なぁ、おっさん。響はどこにいるんだ?」

 

「……□□部屋にいるぞ。」

 

「ちょ!!○○君はいいんですか!?」

 

「安心しろよ朔也さん。言ったろ?大丈夫だって、たぶん…

 

「今『たぶん』って聞こえたんですが!!?」

 

「どうでもいいだろ?さて、じゃあ行くか!!」

 

 

そうして奏は部屋から出て行った。

簡単に言えば、この部屋はカオス空間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~道の途中~

 

 

「奏!!!」

 

「ん?」

 

 

奏は翼に呼び止められた。

 

 

「どうした、翼?」

 

「……本当に、奏なの…?」

 

「何言ってんだ。世界が違えど、あたしはあたしだ」

 

「っ!!そう…だよね…」

 

「……(そうか…この世界のあたしは、死んでいるんだったな…。よし、ここは…!!)」

 

 

奏は翼の髪の毛をわしゃわしゃと触る。

 

 

「うわっ!!」

 

「ヘヘへ、そんな顔すんなよ。翼らしくないぞ。もうこの世界の事情は知ってはいる。…あたしは死んでいるんだろ?」

 

「………」

 

「でも、めそめそすんな!!今の翼には仲間が、頼れる奴らがいるだろ?」

 

「っ!!……奏はやっぱりいじわるだ」

 

「ヘヘ、良い顔になったな、翼。それじゃ、行ってくるわ」

 

 

そうして、奏は再び歩みを進めた。

 

 

「………奏…ありがとう…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてしばらく歩き、奏は目的の部屋についた。

 

 

「……(この世界の響は、あたしのせいで辛い目になったことは聞いた……だから……!!)」

 

 

そうして奏は扉を開けた。そして……

 

 

「○○君どこ行っちゃったの?さっきから探してもまったく見つからない…もしかして、他の女が?嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!どこいっちゃったの!?○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君―――」

 

 

―バタン―

 

 

奏はすぐさま扉を閉めた。

 

 

「……見間違いかな……今、呪詛を呟いていた響の姿がアタシの目に映っただけど……気のせい…だよな…」

 

 

そうして奏は再び扉を開ける。

 

 

「!?○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君!?○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君!?○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君○○君―――」

 

うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!

 

「あれ……奏さん……ドウシタンデスカァ?」

 

「(怖いぃ!!)」

 

 

奏はなんとか勇気を出して響に近寄る。

 

 

「……話は、大体聞いていますよ」

 

「っ!!そうか……ごめんな…アタシのせいで…」

 

「(フルフル)」

 

 

奏の謝罪に、響は首を横に振る。

 

 

「もう…気にしていませんよ…。それに、悪いのは奏さんじゃありません。それに、○○君ヘノオモイニキヅケタノデ…」

 

「っ(ゾクゾクッ)」

 

 

奏はこの響が怖くて仕方なかった。

そして……

 

 

「………」

 

「………」

 

 

○○と龍牙、二人が入出してきた。

 

 

「○○君!!どうしたの?私を30分と14.2356秒も一人にしてどうしていたの?」

 

「「「(こ、怖ぇええええええええ!!!なんでそんなに細かく覚えてんの!?)」」」

 

「ご、ごめん…ちょっとこの人とお話ししてただけだから…」

 

「………なぁ~んだ。そうなんだ。てっきり、他の女のところに行っていたのかと思った」

 

 

そうして再び○○にべたべたする響。

そして二人は退出した。

 

 

「なぁ…あいつと何話してきたんだ?」

 

 

奏がそう聞いた。

この間に何を話していたのか奏は気になっていたのだ。

 

 

「あ、ああ…実はだな…」

 

 

 

『す、すげぇ…本当に全部真逆だ…』

 

『そんなことはどうでもいい。で、君は一体響とどういう関係なんだい?』

 

『え、えぇ~と…その…』

 

『なんだ、言えないのか?』

 

『あの…まず…その化け物たちどうにかしてくれませんかね!?』

 

 

○○が指差した先――龍牙の後ろにはドラグブラッカーたちミラーモンスターがいる。

 

 

『え、なんで?』

 

『いや、その龍たちが俺を威嚇してきているんですけど!?』

 

 

―グルルルル…!!…― ―キシャアアアァァァ……!!― ―キイイイィィィィ!!―

 

 

『……気にするな』

 

『気にするわぁ!!』

 

『はぁ…仕方ないか。ドラグブラッカーたち、悪いけど下がっておいてくれ』

 

 

そうしてミラーモンスターたちはしぶしぶとした形で帰って行った。

 

 

『さて…響と君はどういう関係なんだい?』

 

『(なにこの圧倒的父親感…!?)』

 

『なにを黙っているのかな?』

 

『は、はいぃ!!恋人です……』

 

 

○○がそう言った瞬間、周りの温度が数度下がった。

 

 

『………では、どうしてそんなことになったのかな?』

 

『そ、それはですね………ツヴァイウィングの事件知ってますか?』

 

『っ!!……ああ、知っている。俺はそれを世界を脅してやめさせたが…』

 

『それさっきも聞いてけどパネェ……。で、話を戻しますが、響はクラスメイトからだけじゃなくて学校全体…それに近所からもいじめられていた。誹謗中傷も受けた…。俺はそれが許せなかった。響は被害者なのに。平然と被害者である響をいじめているやつらが…。だから、俺が響を守ったんです。でも…しばらくしてようやく中傷の被害がなくなってきたころにはもう、響はあんなことに……』

 

『………そうか…。お前も、たいへんだったんだな』

 

『も、ってことは、あなたも?』

 

『ああ。響を守るために、(ミラーワールド)からいろいろやった。こっちの響は元気な子だよ』

 

『そうですか…』

 

『さて、そろそろ出よう』

 

「え、あ、はい…』

 

 

 

 

―――ってなことがあったんだ」

 

「へぇ……そんなことが…あったのか…」

 

「ああ、○○も、響を守りたい一心でやったことだって分かった。それがこの結果だが…俺は○○に感謝してるよ」

 

「?」

 

「違う世界とはいえ、響を守ってくれたんだからな」

 

「…そうだな。それで、これからどうする?」

 

「帰る」

 

「え、帰れるのか!?」

 

「ああ、鏡を通じてこの世界に来たんだ。だったら鏡を通じて帰れてもおかしくないだろ?」

 

「そうか…」

 

「じゃ、帰る準備するぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして……

 

 

「帰っちまうのか…」

 

「短かったけどな」

 

「まぁ仕方ないだろう」

 

「お前達の世界でも、ちゃんとやれよ」

 

「分かってるって。あ、後…○○」

 

「ん?なんだ?」

 

「頑張れよ」

 

「う!!……あ、ああ…」

 

「じゃあな!!」

 

 

そうして二人は鏡を通じて元の世界へと帰って行った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~元の世界の二課~

 

 

 

「奏さん!!ミラーワールドってどんなところでしたか!?」

 

「私も気になる。ぜひ教えてくれ」

 

「アタシにも!!」

 

「あ、ああ…すごかったぞ。すべてが真反対だった…(絶対、あのことは言えないな…)」

 

 

帰ってきてから、龍牙は奏にこう一言。

 

 

『……このこと、絶対誰にも言うなよ?特に響には』

 

『……分かってるって』

 

 

 

「(あいつら…今頃どうしているかね…)」

 

「かーなーでーさーん!!」

 

「ちょ、近づきすぎだって!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「○○く~ん。どこぉ~?」

 

「(やばいやばいやばい!!)」

 

「あ、見つけた」

 

「エスケェェェェプゥゥゥ!!」

 

 

 

 

 




どうでしたか?

ジュピターさん。今回はありがとうございました!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

戦姫絶唱シンフォギアG
鏡とフィーネともう一人


~龍牙side~

 

 

よう、龍牙だ。

あの事件から約二か月経ったときに三人が行動制限が解除されてからある日のこと。

俺は今風鳴翼の控室に居る。

 

何故かって?なんか世界に生中継される大イベントがあるらしいからだよ。

ちなみに今この部屋には翼と慎次と俺がいる。後、警備としてドラグブラッカーたちを置いている。

あ、あともちろんミラーワールドに居るけど…。

 

え、どうして響とクリスと奏がいないのかって?

あの三人は任務だ。俺の行きたかったのだが弦十朗が『三人いれば大丈夫だろう。龍牙君にはもしもの時のために翼の護衛をやってほしい』と言われたからねぇ~……。あのおっさんのもしもって、なんか聞き逃せないんだよな…

 

今回なんか海外で人気のアイドル、マリアなんとかと言うやつとコラボライブするらしい。一度あったが偉そうな女だった…

 

 

―コンコン―

 

 

すると、扉がノックされる音が聞こえ、そこから入ってきたのは【マリア】なんとかさんだった。

 

 

「今日はよろしく。せいぜい私の足を引っ張らないように頑張ってちょうだい」

 

「一度幕が上がれば、そこは戦場。未熟な私を助けてくれるとありがたい」

 

 

あれ、なんだろうこの会話にすごく違和感があってしょうがない……

あ、これ煽られてるのに気づいていない感じだ!!

 

 

「せいぜい、私の足を引っ張らないように頑張って頂だ「マリアさーん、最終チェックしますので来てください!!」あ、総悟(そうご)さんちょっと待って!!」

 

 

そしてこの人は慌てながら控室から出て行った。

ていうか総悟って……久しぶりに聞いた名前だな。今頃どうしているか…ソウゴ…。

そしてしばらくしたら、本番がはじまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして翼とマリアのコラボライブが始まった。

俺は現在ステージの裏側にいる。すごかったな…

 

 

『ありがとう、皆!』

 

 

マリアなんとかさんがそう言う。

それと同時に観客席から大歓声が起こる。

 

 

『私はいつも皆からたくさんの勇気を分けてもらっている。だから今日は私の歌を聞いてくれる人たちに少しでも勇気を分けてあげられたらと思っている』

 

『私の歌を全部世界中にくれてあげる!振り返らない。全力疾走だ。ついてこれる奴だけついてこいッ!!』

 

『今日のライブに参加出来たことを感謝している。そしてこの大舞台に日本のトップアーティスト風鳴翼とユニットを組み、歌えたことを』

 

『私も素晴らしいアーティストと巡り会えたことを光栄に思う』

 

 

二人はがっちり握手する。なんか友情を感じるな…

 

 

『私たちは世界に伝えていかなきゃね。歌には力があるってことを』

 

『それは世界を変えていける力だ』

 

『そして…もう一つ』

 

 

それと同時にマリアなんとかの雰囲気が変わった。

あれは……戦いの中でも幾度となく感じたことのある…”覚悟”!?

 

すると、それと同時に観客席の周りからノイズが現れた。

 

 

『狼狽えるな!』

 

 

マリアなんとかがそう言う。

まずいな…シンフォギアは機密事項。だとしたら動けるのは俺のみ。

ていうかあのおっさんのもしもの時当たったよ本当に!!

俺はリュウガのデッキを持って飛び出ようとするが…

 

 

「Granzizel bilfen gungnir zizzl」

 

 

俺は、聞き慣れた聖詠を聞いて、足を止めてしまった。

そしてそこには、【黒いガングニール】を装着したマリアがいた。

 

 

「黒い…ガングニール…!?」

 

「私は私達はフィーネ。そう…終わりの名を持つ者だッ!!」

 

 

フィーネだと!?

もう復活したのか!?

 

 

「我ら武装組織フィーネは各国政府に対して要求する。そうだな…。差し当たっては国土の割譲を求めようか」

 

「バカな!?」

 

「もしも24時間以内にこちらの要求が果たされない場合は…。各国の首都機能がノイズによって風前となるだろう」

 

「どこまでが本気なのか…?」

 

「私が王道を敷き、私たちが住まう為の楽土。素晴らしいと思わないか?」

 

 

……もう見過ごせないな…

これを使うか…。久しぶりだから、なかかな使いづらいが、この状況じゃ仕方ない。変身……!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~三人称side~

 

 

現在、ライブ会場はパニックに陥っていた。

急な世界へ宣戦布告した【マリア・カデンツァヴナ・イヴ】。

それは世界にまで波乱を起こしていた。

 

 

「(クッ……カメラの目さえなければ、シンフォギアを纏えるのに…!!)」

 

 

翼は今現在シンフォギアを纏えなかった。

理由は簡単シンフォギアは機密事項。絶対に他人には見せてはいけないのだ。

 

だが、ここに、一人の戦士が介入した。

 

 

 

ドガァアアアアアアァァァァアアアアアン!!!!

 

 

「なに!?」

 

「っ!?」

 

 

突如、ライブ会場の屋上が破壊されたのだ。

瓦礫は落ちることなく、落ちる前に砂ほどの小ささに破壊された。

 

そしてそこから出て来たのは、【黄金の鳥】だった。

黄金の鳥は浮きながらマリアへと近づく。

そしてこれは現在生中継されているためこれを見ている者たちも驚きを隠せなかった。

 

 

『………』

 

「貴様は……!!(あのときの!!一体どうしてここに!?)あなたは何者!?」

 

『……我が名は【オーディン】……』

 

「っ!?北欧神話の主神!?」

 

 

マリアがそう言う。

実際、それにはマリアだけではなく翼や観客たちも驚きを隠せなかった。

オーディンとは北欧神話の主神。それを名乗る者が現れたからだ。だが実際、その名を名乗るには相応しい風格だった。

 

 

『お前達は戦いの邪魔だ。早急にこの場から去れ』

 

 

するとオーディンから金色の羽がばらまかれ、そにノイズが触れるとノイズは爆発して一匹残らず塵と消えた。

それを見た後観客たちは逃げ出す。

中には『神が、本物の神が降臨なされた!!』など聞こえていたがどうでも良かった。

 

 

『さて…これで心置くなく戦えるな…』

 

『まぁ別にいいわ。人質は元から逃がすつもりだったし』

 

『そうか…では、行くぞ!!』

 

 

そうしてオーディンとマリアは素手、つまり拳で戦いを始めた。

 

 

「なかなかに強いわね!!」

 

『おしゃべりしている暇があるか!!』

 

 

オーディンはマリアに近づき攻撃するが、マリアはマントを使ってその攻撃を防ごうとする―――

 

 

『フン!!』

 

「グゥッ!?」

 

 

だが、オーディンはその場にすでにいなく、マリアの後ろにいた。

マリアの後ろに移動したオーディンは拳でマリアの背中を攻撃したのだ。

 

 

「一体…なにが…!?」

 

『それくらい自分で考えるがいい……では、今度はこれだ』

 

 

するとオーディンの手に【鳳凰召錫ゴルトバイザー】が転送された。

そしてオーディンはデッキから一枚カードを抜いて、ゴルトバイザーにセットした。

 

 

《SWORD VENT!!》

 

 

オーディンは【ゴルトセイバー】を召喚して両手に持つ。

そして左手のゴルトセイバーでマリアを攻撃するがマリアはそれをマントで防ぐが…

 

 

『ハァ!!』

 

「ガァア!!」

 

 

再びオーディンはマリアの後ろに移動して右手のゴルトセイバーで攻撃する。

 

 

「グゥ……!!なるほど……瞬間移動ね…!!」

 

『ほぉ?よくわかったな。後……そろそろ交代だ』

 

「?っ!!」

 

 

マリアは横に気配を感じてその方向をマントを移動させると攻撃を防ぐ音が聞こえた。

そしてそこには、天ノ羽斬を纏った翼がいた。

 

 

『あの者…ちゃんとやってくれたか』

 

「ああ、緒川さんのおかげだ。さて……これで数の方は貴様が不利になったぞ」

 

「フフ、そうでもないわよ?」

 

 

すると、マリアの上からオーディンに向かってカッターのようなものが降ってきた。

オーディンは瞬間移動でそれを避ける。

 

 

『……仲間がいたのか』

 

「これでも喰らえデス!!」

 

 

するとオーディンの後ろから声が聞こえ、オーディンは再び瞬間移動で再び後ろに移動した。

それでオーディンが目にしたのは緑色のシンフォギアを纏った鎌を持った少女の姿だった。

オーディンはその少女を蹴り、地面に転ばせる。

 

 

「デェェェェスゥゥ!?」

 

「切ちゃん!!」

 

「切歌、大丈夫!?」

 

 

そしてオーディンの目に映ったのはピンク色のシンフォギアと銀色のシンフォギアを纏った少女だった。

 

 

「奏者が4人!?」

 

「調と切歌、セレナに救われなくても、あなた達程度に遅れを取る私ではないんだけどね」 

 

「貴様みたいなのはそうやって………見下ろしてばかりだから勝機を見逃す」

 

「?」

 

 

オーディンが上を見るとそこには…

 

 

「土砂降りの十億連発!!」

 

 

ギアを纏ったクリスと響、奏がいた。

そうして三人は翼とオーディンの横に立つ。

 

 

「これで四対五。こちらのほうが有利になったな」

 

「フフ、確かに、今の状態ではね」

 

「どういうことだ!?」

 

「確かに、今は数は同格だけど……私の戦える仲間がいつ4人(・・)だと言ったかしら?」

 

『…っ!!お前等、俺の影に隠れろ!!』

 

「っ!?どうしたんだよ急に!?」

 

『いいから早くしろ!!チィ!!』

 

 

《GUARD VENT!!》

 

 

オーディンはゴルトシールドを召喚して、四人の前に立つ。

その瞬間―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《龍騎 スレスレシューティング!!》

 

 

赤い龍の形をした炎のエネルギー弾がオーディンたちを襲った。

そしてそこにいたのは…

 

 

「あれって…!!」

 

 

響が絶句した。

そこにいたのは…

 

 

 

《ライダータイム!! 仮面ライダー ジオウ!!》

 

 

 

 

 

『仮面ライダージオウ…参上だ!!』

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

激怒

前回、急に表れた仮面ライダージオウ。

彼は一体…!?

 

 

 

「あれって…!!龍牙さんの変身する…!!」

 

『いや、あれはジオウだ。ミラージオウじゃない』

 

「そんなことより、あのジオウってやつはあいつらの仲間なのかよ!?」

 

「ええ、そうよ」

 

 

マリアがそう言い、ジオウがマリアの横に立つ。

 

 

『ま、そう言うこと』

 

「っ!?その声…一度だけ聞いたことがある!貴様、あの時控え室から聞こえた声の持ち主……総悟と言う者だな!!」

 

『あ、ばれた!!』

 

「まぁばれてもなんの問題もないデス」

 

『まぁ、そうだけどさ。ていうか、そろそろ撤退した方がいい。オーディン相手じゃ分が悪すぎる』

 

「そんなに強いの?」

 

『戦ったマリアなら分かるだろ?あいつのやばさが…』

 

「……そうね…」

 

≪マリア、セレナ、切歌、調、総悟、そろそろ撤退してください≫

 

 

マリアたちの通信機から聞こえた声に皆が応じる。

 

 

「さて、そろそろ撤退させてもら「待ってください!!」なに?」

 

 

すると、響が呼び止めた。

 

 

「やめようよ、こんな戦い。今日出会った私達が争う理由なんてないよ!」

 

「そんな綺麗事を!」

 

「えっ?」

 

「綺麗事で戦う奴の言うことなんか信じられるものかデス!」

 

「そんな…。話せば分かり合えるよ。戦う必要なんか…」

 

「偽善者」

 

「っ!?」

 

「この世界にはあなたのような偽善者が多すぎる」

 

 

調と呼ばれた女の子がそう言う。

そして頭の物体から回転カッターを打ってくる。

 

それを翼が防ぎ、クリスが攻撃、敵五人は散開し、切歌ちゃんと呼ばれた子が攻撃を防ぎながらクリスに攻撃しにくる。

 

 

「近すぎんだよ!」

 

 

クリスちゃんが離れてボウガンを撃つが防がれる。

それに対してオーディンが後ろに回って蹴りを入れる

 

 

「ナイス!」

 

『礼はいらん』

 

「あーもう!鬱陶しいデス!」

 

 

対して違う場所でマリアとジオウが翼と戦っている。

そして響は調の攻撃を避けながら説得している。

 

 

「私は困ってる皆を助けたいだけで…!だから!」

 

「それこそが偽善!」

 

「っ!?」

 

「痛みを知らないあなたに、誰かの為になんて言って欲しくない!!」

 

 

そうして調は巨大な回転カッターを二つ飛ばしてくる。

だが……この時、ここにいる者オーディンを除いて、誰が予想しただろうか…

調のこの一言が……最悪の一撃(・・・・・)が放たれるきっかけになるなんて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《CONFINE VENT!!》

 

 

突如、調の放ったカッターが最初からなかったかのように消えた。

 

 

「っ!?」

 

「調のカッターが…消えたデス!?」

 

 

そして、全員の目が黄金の鳥…【オーディン】に目が移ってしまった。

それは何故か?それは…

 

 

「クソガキ……さっきから聞いて入れば……痛みを知らない?ふざけるなよ!!」

 

 

突如オーディンから放たれた殺気に皆が動けずにいた。

 

 

「お前こそ……お前こそ、何も知らないくせに!!痛みを知らないなどと……知ってもいないことを口にするなぁ!!」

 

 

そしてオーディンは、一枚のカードを取り出した。

そのカードを見た途端、ジオウは驚愕の声を上げた。

 

 

『っ!?ユナイドベントのカード!?』

 

「貴様は…ただでは死なさん!!世界の塵になれ…!!」

 

 

《UNITE VENT!!》

 

 

そして、オーディンの周りに総勢14体のミラーモンスターが集まり、それらのすべてが合体した。

 

 

「おいおい、落ち着けって!!」

 

「龍牙、どうしたと言うのだ!?」

 

「どうしちまったんだよ!!」

 

「龍牙さん!!」

 

 

オーディンは四人の声を聞かず、調に目を向けた。

そして今、この場に最強で最恐で最凶のモンスター

 

 

【ジェノサバイバー】

 

 

が降臨した。

そしてジェノサバイバーは体の中心でエネルギーを貯めている。

 

 

『っ!!調、逃げろぉ!!』

 

「っ!!」

 

『調、早く!』

 

 

ジオウはそう調に叫ぶが、調は動けずにいた。

オーディンから放たれる殺気で足がくすんで動けなかったのだ。

 

 

『調、早く!!そのモンスターの一撃は――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――世界と世界の境界線の壁をも破壊する一撃なんだ!!」

 

 

『『『『『っ!?』』』』』

 

「っ!!なんですって!?」

 

「まずいデス!!そんなの喰らったら調は…!!」

 

「調!!」

 

『遅い、撃てぇ!!』

 

 

そうしてジェノサバイバーから放たれた一撃は、調に向かって放たれた。

やがて調が立っていた場所は跡形もなく消え去り、ビームは海に向かっていき、やがて海で爆発した。

 

 

『………』

 

「跡形もなく…」

 

「消えちまった…」

 

「調ちゃん……」

 

「調……」

 

 

皆が、その跡に絶句している中…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《ドライブ!!ドライブ!!》

 

 

突如聞こえた機械音に全員が耳を傾けると…

 

 

『はぁ…はぁ…間一髪だった…』

 

「………ありがとう…」

 

 

調を担いでいる【ジオウドライブアーマー】の姿だった。

すると突如ステージが光り、そこからイボイボしたノイズが現れた。

 

 

「増殖分裂タイプ…」

 

「こんなの使うなんて聞いてないデスよ!」

 

「なんでこれを…?」 

 

「マム?」

 

 

するとマリアが両腕を合わせると、そこからアームドギアが出て来た。

 

 

「アームドギアを温存していただとッ!?」

 

 

槍からビームを放ちノイズは爆発する。

 

 

「おいおい、自分らで出したノイズだろ!?」

 

 

そしてマリアたちは撤退していった。

 

 

「ここで撤退だと!?」

 

「せっかく温まってきたところで尻尾を巻くのかよ」

 

「ていうか、ノイズをなんとかしないと…ってえぇ!?」 

 

「あっ!?ノイズが!」

 

 

なんと、ノイズが巨大化していたのだ。翼が剣でノイズを斬るが、増えるだけだった。

 

 

「こいつの特性は増殖分裂」

 

「ほうっておいたら際限ないってわけか。このままじゃここから溢れ出すぞ!」

 

「なんとかしねぇと…」 

 

『皆さん聞こえますか?』

 

 

すると、慎次から連絡が入ってきた。

 

 

『会場のすぐ外には避難したばかりの観客たちが居ます。そのノイズをここから出すわけには…』

 

「観客!?」

 

「迂闊な攻撃では増殖と分裂を促進するだけ…」

 

「どうすりゃいいんだよ!?」

 

「絶唱…。絶唱です」

 

「あのコンビネーションは未完成なんだぞ?」

 

「増殖力を上回る破壊力にて一気殲滅。立花らしいが理には適っている」

 

「おいおい、本気かよ?」

 

「でも、そうしないとノイズが増えていくのは事実だぜ?」

 

 

奏がそう言う。実際ノイズは今も増えている

そうして四人は手を繋ぎ合わせて絶唱を歌う。

 

すると響を中心に光り、その光がノイズを消し去って行く。

 

 

「耐えろ、立花ッ!」

 

「もう少しだッ!」

 

「ふんばれッ!!」 

 

 

実はこの技、響にすべて負担が行く技なのだ。

 

 

「あああ―――――っ!!!」

 

 

ノイズが骨だけになった。

 

 

「今だ!」

 

「行け!!」 

 

「レディ!」

 

 

響が両腕を合わせ、腕のパーツが右手に集中しる。虹色の光が響の右手に吸収され、構える。 

 

 

「ぶちかませ!」

 

「これが、私たちの…!絶唱だあああああああっ!!!」

 

そしてノイズを殴り、エネルギーが爆発し巨大な虹色の竜巻となった。竜巻は天に昇り、ノイズは完全に消滅した。三人がギアを解除したが響が座り込む。

 

 

「無事か!?立花!」

 

 

三人は響の元に駆け寄る。

そしてオーディンもゆっくりと響の元に近寄る。

 

 

『……大丈夫か、響?』

 

「はい…。……私のしていることって、偽善なのかな…?」

 

『いや、響は響のままでいい。響は、自分がやりたいことをやれ』

 

「……ありがとうございます…。そう言ってもらえると、気が…楽になります」

 

「「「『………』」」」

 

 

そして、そのまま黙り込んでいるだけになってしまった。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

その名はフィーネ

~三人称side~

 

 

秋桜祭まで残り三日となった日の夜、NINJAが入手した情報でマリアや総悟と言う人物

がいると思われる廃病院に四人は来ていた。

 

 

『いいか! 今夜中に終わらせるつもりで行くぞ!』

 

『明日も学校があるのに夜半の出動を強いてしまい、すみません』

 

「気にしないでください。これが私たち防人の務めです」

 

「街のすぐはずれにあの子達が潜んでいただなんて…」

 

「まぁ、隠れ家としてはいかにもな場所だがな…」

 

『ここはずっと昔に閉鎖された病院なのですが、二ヶ月くらい前から少しずつ物資が搬入されているみたいなんです。ただ、現段階ではこれ以上の情報が得られず、痛し痒しではあるのですが…』

 

「尻尾が出てないのならこちから引きずり出してやるまでだ」

 

「あの男は俺がやる。いいな?」

 

「ああ、任せたぜ」

 

 

そうして五人で廃病院に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中は赤い霧が漂っていた。

 

 

「やっぱり元病院っていうのが雰囲気出してますよね…」

 

「なんだ? ビビってるのか?」

 

「そうじゃないけど、何だか空気が重いような気がして…」

 

「意外に早い出迎えだぞ」

 

 

響とクリスが話してたらかなりの数のノイズが出てきた。

四人がギアを纏い、龍牙は【仮面ライダーリュウガ】に変身して、クリスがガトリングでノイズを倒すが、次々と出てくる。

 

 

「やっぱりこのノイズは!」

 

「ああ。間違いなく制御されている」

 

『大量の数ならこれだ』

 

 

《SHOOT VENT!!》 

 

 

リュウガは【ギガランチャー】を装備して、目の前のノイズを一気に駆逐する。

だが、変化が起きた。

 

 

「っ!?」

 

 

なんということでしょう。クリスちが撃ち抜いたノイズが再生してるのだ。更に響が殴ったノイズと翼が斬ったノイズ、奏が突いたノイズにリュウガが爆散させたノイズも同じように再生してるのだ。

 

 

「はあ、はあ、はあ…」

 

「なんで、こんなに手間取るんだ…?」

 

「まさか…」

 

「ギアの出力が落ちている?」

 

『なに?俺はなんともないが…』

 

「当たり前だ…お前のはギアではないからな」

 

 

四人がだいぶ疲れている。そこまで動いたわけでは無いのにだ。

 

 

「はあ、はあ…」

 

「はあ、はあ…」

 

「はあ、はあ…」

 

「はあ、はあ、はあ…。はっ!?」

 

 

すると通路の向こうから柴犬サイズのモンスターが走ってきた。

 

 

『四人とも、俺の後ろに来い!!』

 

 

そうしてリュウガは【べノスネーカー】を召喚した。

べノスネーカーは走っている謎の生物の胴体を咥え、壁に向かって投げた。

その壁を蹴って再び襲ってきた所を翼が横から剣で切り裂いた。しかし謎生物は吹き飛ばされるだけで、着地された。

 

 

「アームドギアで迎撃したんだぞ!?」

 

「なのに何故炭素と砕けない!?」

 

「まさか…ノイズじゃ、ない?」

 

「なんだと!?」

 

「グジュ…グルル……」

 

「あのバケモノは何だって言うんだ?」

 

 

──パチ、パチ、パチ、パチ…。

 

 

突如拍手が鳴り響いた。

拍手が聞こえた先にいたのは、銀髪の白衣で眼鏡をかけた男がいた。

 

 

「ウェル博士!?」

 

 

そして謎の生物は白衣の男が持っていた檻の中に入って行った。

 

 

「意外に聡いじゃないですか」

 

「そんな!? 博士は岩国基地が襲われたときに…」

 

「つまり、ノイズの襲撃は全部…!」

 

「明かしてしまえば単純な仕掛けです。あの時既にアタッシュケースにソロモンの杖は無く。コートの内側にて隠し持っていたんですよ。」

 

「ソロモンの杖を奪うため、自分で制御し自分を襲わせる芝居をうったのか?」

 

「なんでそんなこと…!!」

 

「バビロニアの宝物庫よりノイズを呼び出し制御することを可能にするなど、この杖を置いて他にありません。そしてこの杖の所有者は、今やこの自分こそがふさわしい。そう思いませんか?」

 

「思うかよ!!」

 

 

ウェルの言葉に反論したクリスはミサイルを撃つが。

 

 

「うああああっ!!」

 

 

クリスも何故かダメージを受けて膝をついてしまう。

ウェルはノイズを盾にしてミサイルを防いでいた。ミサイルの影響で壁が壊れ、ウェルはそこから外に出たため、翼と響と奏も出て、クリスはリュウガの召喚した【ダークウイング】が乗せていく。

 

 

「クソッ…なんでこっちがズタボロなんだよ?」

 

 

ダークウイングの背中でクリスがそう言うが理由はまだわかっていない。

 

 

「あれは!?ノイズがさっきのケージを持って…!?」

 

 

響が気づいた先には飛行型ノイズがさっきの謎の生物の入った檻を持って飛んでいた。

そして、違う方向を見ると、両手を上げたウェル博士がいた。

 

 

「立花、その男の捕獲を頼む!!」

 

「クリスはアタシたちに任せておけ!!」

 

『ダークウイング、行くぞ!』

 

 

――キィイイイ!!――

 

 

そうして翼とリュウガは飛行型ノイズを追っていく。

リュウガは【ウイングウォール】を装備して空を飛ぶ。

 

 

(天羽々斬の機動性なら…!!)

 

 

そうして、翼は海に向かって跳んだ。

そして海への着地直後に海から二課の潜水艦が浮上し、それを足場にして再び飛ぶ翼。

それと同時にリュウガはファイナルベントのカードをスキャンした。

 

それでリュウガは飛翔斬でノイズを貫通した後、翼がノイズを切り刻む。

そして檻が海に落ちて行き、翼がそれを取ろうとする。

そして、その直後だった。

 

 

「グハァ!!」

 

 

海に落ちかけた翼はリュウガによって救われた。

そして、さっきまで翼がいた場所には槍があり、その槍は海面の上を立っていた。

そして槍の上に誰かが着地し、檻を掴んだ。

そこに立っていたのは。

 

 

「あいつは…!」

 

 

黒いガングニールを纏ったマリア・カデンツァヴナ・イヴであった。

 

 

「時間通りですよ、フィーネ。」

 

「「「「『っ!?』」」」」

 

 

奏者とリュウガはウェル博士がマリアをフィーネと言ったことに驚いてしまった。

 

 

「フィーネだと?」

 

「なにを言っているんだ?」

 

「終わりを意味する名は我々組織の象徴であり、彼女の二つ名でもある」

 

「まさか…じゃあ、あの人が?」

 

「新たに目覚めし…。再誕したフィーネです」

 

「嘘、ですよ…。だってあの時了子さんは…」

 

「リインカーネーション」

 

「遺伝子にフィーネの刻印を持つ者を魂の器とし、永遠の刹那に存在し続ける輪廻転生システム!」

 

「そんな…。じゃあ、アーティストだったマリアさんは?」 

 

「さて?それは自分も知りたいところですね」

 

「っ!」

 

「はああああっ!!」

 

 

いつの間にかリュウガに掴まれていた翼がマリアに斬りかかっていた。

 

 

「甘く見ないでもらおうか!」

 

 

マントで翼の攻撃を防ぐマリア。

 

 

「甘くなど見ていない!」

 

「っ!」

 

 

そして翼は二課の潜水艦に着地した。

リュウガも潜水艦に着地したが、周りを警戒していた。彼女の仲間の3人と、ジオウがいつ来てもおかしくないからだ。

 

 

「フッ」

 

 

マリアが謎生物の入ったケージを真上に投げた。

投げられたケージは空中で初めから無かったように消えてしまった。槍を蹴って空を飛び、潜水艦の上に乗り移ってくるマリア。マリアが右手を掲げると海の上に浮かんでいた槍がマリアの元に飛んでくる。

 

 

「だから私はこうして全力で戦っている!」

 

 

マリアが翼に飛びかかる。

 

 

「はああああっ!!」

 

「たあああああっ!!」

 

 

刀と槍がぶつかり合い、打ち合い続ける。マントでも攻撃できるため、翼が押されている。

 

 

「このままだとまずいぞ!」

 

『チィッ!!』

 

 

そうしてリュウガは素早く翼の方向に飛んで行ったが…

 

 

 

『グハァ!!』

 

 

 

だが、突如時空(・・)に穴が開き、そこから巨大なロボがリュウガを吹き飛ばした。

 

 

《タイムマジーン!!》

 

 

そしてそこには、【タイムマジーン・ビークルモード】がそこにはいた。

そして胸部が空き、そこから三人の奏者が姿を現した。

 

 

『さぁ、行け!!』

 

「登場デェス!!」

 

「マリア姉さん、大丈夫!?」

 

「増援に来た…!!」

 

「敵が増えたか…!!」

 

「これでもくらえデェス!!」

 

 

そうして金髪の少女【暁切歌】は鎌の刃を飛ばしてきた。

そしてそれが潜水艦の上に乗っていた響と奏とクリスとウェルに向かってきた。

 

 

「あぶな!!」

 

「うわぁ!!」

 

 

響がウェルを突き飛ばし、奏とクリスがそれを避ける。

そして切歌が二人に、ピンクのシンフォギアを纏った少女【月読調】は響に攻撃してきた。

 

 

『はああああああ!!』

 

『はぁ!!』

 

 

対してリュウガはドラグブラッカーに乗ってタイムマジーンと戦っていた。

そして、調にソロモンの杖を取られてしまった。おそらくは避けたときにだろう。

 

 

「時間ピッタリの帰還です。おかげで助かりました。むしろ、こちらが少し遊び足りないくらいです」

 

「助けたのはあなたの為じゃない。」

 

「いやあ、これは手厳しい(……まだあれ(・・)を使うときではありませんね。この場では数が多すぎる)」

 

「クソッタレ…。適合係数の低下で体がまともに動きゃしねえ。」

 

「でも、あのロボットやあの敵は一体どこから…?」

 

 

すると…

 

 

「時限式はここまでなの!?」

 

「まさか、昔のアタシと同じLiNKERを!?」

 

 

次の瞬間、マリアがロープを掴んで浮かんでいく、すると空中のなにもない所から巨大ヘリが現れた。 

 

 

「あなたたちは一体何を!?」

 

「正義では守れないものを守るために」

 

「えっ!?」

 

 

そうしてマリアはヘリの中に、調、切歌、セレナはタイムマジーンに乗り込んだ。

 

 

「ソロモンの杖を返しやがれ!!」

 

 

そしてクリスがスナイパーライフルを向けた。だが…

すると、ヘリがその場で透明になって消えたのだ。タイムマジーンも、時空に穴を開け、その場で消えた。

 

 

「なんだとッ!?」

 

「クリスちゃん!」

 

 

結果、今回の作戦は何も得られず、ソロモンの杖も奪われたまま、完全敗北の形で作戦は終了した。

 

 

 




もう受験が近づいて、さらに親に小説を書いている機種を取られそうなので更新速度がすごく遅れます。申し訳ございません。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

秋桜祭での戦い

久々の投稿なので、今回は短いです。


~龍牙side~

 

 

あの潜入捜査から数日。今リディアンは【秋桜祭】だ。

 

俺は今その場所にいる。

 

どうやら歌のなんとかなんとかとかあるらしいが、響が参加しないらしいから俺は見に行かない。

 

そして今現在、俺は屋台で飯を食っている。

やはり屋台の飯はうまい………。

 

ミラーワールドとはあまり変わらないが、やはり大勢の人と食べると言うだけでなにかが違うんだろうな。

 

 

「さて…次はどこに行くか…」

 

 

現在、クリスと翼はリディアンの中に。響はおそらく会場の中に。たぶん奏も素性を隠して会場内にいるだろう。

だから、俺は飯を食べる。

 

 

「モグモグモグモグ………」

 

「………」

 

 

……よく考えると、周りの人たちから見られているような……

 

 

ねぇねぇ。あの人かっこよくない?

 

確かにぃ~~!

 

チッ!!イケメンが…

 

死ねばいいのに……

 

 

……何この人たち?

 

俺が?かっこいい?……ハハハ。なにを言っているのやら。

俺にとって顔なんてどうでもいいし、関係ないし。それに、鏡の化け物が顔がよくたって……。おっと、考えないでおこう。

 

 

俺は周りの声を無視して食べ物を食べる。

するとだった。

 

 

「………は、腹が……」

 

 

そう、腹が痛くなってしまった。

たぶん、食べ過ぎだろう。

 

 

トイレに行かなければ。

 

 

そうしてトイレを探して、見つけて洋式便所にin!

 

 

…………フゥ~~。……俺はいつからこんな下品なことを思うようになったのだろうか?

 

 

まぁ、どうでもいいか。

しばらくすると、隣で扉が閉まる音がした。

 

どうやら人が入ったようだ。

 

 

しばらくして、用も足し終わり扉を開けた。

そして、俺と同時に隣の扉も開けられた。

 

 

「ふぅ~~スッキリしたぁ~~」

 

「ふぅ~~ホーラキノール買い足さなきゃなぁ~~」

 

 

「「…………」」

 

 

その瞬間、時が止まったと言ってもいいだろう。

声で分かった。何故なら、その隣にいた奴は……。

 

 

「お前…その声、あのマリアって奴と一緒にいた、ジオウの、総悟って奴か…」

 

「ッ!!なるほどね…声を聞いて分かったけど、あんたが二課のリュウガでもあり、ミラージオウでもあり、ミラーウォズでもある存在か…」

 

 

まさか、敵とこんな場所で会うなんて…。だが、どうして敵であるこいつがいる?

 

 

「…お前、どうしてここにいる?」

 

「敵である俺が素直に言うと思うか?」

 

「……だろうな。そしてだ……」

 

「?」

 

 

 

「お前……痔だったのか……」

 

「そ//それを言うな!!」

 

 

 

まさかジオウが痔とは……。ミラーワールド時代、俺も何回も薬局にお世話になったことがある。

その時に見かけた【ホーラキノール】と言う痔の薬……。使うやつ初めて見た……。

 

 

「さて、どうする?痔オウ」

 

「おい待て、なんかジのところ表記がおかしくないかっ!?」

 

「別に?そんなことないが?」

 

「わざとだ!!絶対ワザとだ!!」

 

「そんなことはどうでもいいだろ……。本題に戻るが、俺が勝ったら目的を教えてもらうぞ……?」

 

「勝てたらね」

 

 

そうして、俺達はトイレにある鏡の前に立った。

そして……

 

 

「変身」

 

「変身!!」

 

 

≪リュウゥゥガァァ!!!≫

 

 

≪仮面ライダー ジオウ!! アーマータイム!! アドベント 龍騎!!≫

 

 

俺は【アナザーリュウガ】、総悟と言うやつは【仮面ライダージオウ・龍騎アーマー】へと姿を変えて、ミラーワールドに入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「優勝者は、【雪音クリス】さんです!!」

 

 

ここは、現実世界のリディアンでのイベント。

歌の大会で、クリスが優勝した

 

 

「やったねクリスちゃん!!」

 

「よくやったな…雪音」

 

「やれば出来るじゃん」

 

 

観客席から大盛り上がりの声援。

 

 

「ヘヘへ……」

 

 

そしてそれに喜ぶクリス。

だが、ここに乱入者が入る。

 

 

「ちょっと待った!!なのデス!!」

 

「私達が、挑戦する……」

 

「なッ!?」

 

「何故あの二人が…!?」

 

「調ちゃんに、切歌ちゃん……ッ!?」

 

 

「チャンピォンに、挑戦するのデェスッ!!」

 

 

切歌の言葉が、会場内に響いた。

 

 

 

 




痔オウの痔の設定は、面白そうなのでつけました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。