このクソッタレな世界にケツイを! (ロッキード)
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第1話 ムカつく女神

せっかくこのすばTRPGを買ったんだ!
Charaを出してやる!ってのが今作です。
ちなみに今作のCharaは「女」です(重要)
男派の皆さんごめんなさい!
性格は決めない方が本当はいいって分かるんですが、
このすばはこの方がいいんです…。


――長い長い物語は終わった。

 

――クソッタレな世界も、嫌なこと、楽しかったことともお別れだ。

 

――そのはずだった

 

目を覚ますと、私は簡素な椅子に座っている。

何だここはと思いながら足を組む。

「ようこそ死後の世界へ」

「ここが死後の世界か。随分と退屈そうなとこだ。」

「私は女神アクア。あなたのような若くして?死んだ魂を導く者です。」

ひと目で分かる。こいつはそれっぽく振舞ってるだけで、割とそこまでの奴じゃないと。

つまり案内人的なもんだろうな。

この有様だと、死後の世界は随分と退屈な世界みたいだ。

「あなたには違う世界で転生して、魔王と戦ってもらいます。」

……は?はぁ?

「ふざけてんのか?またクソッタレな人生を過ごせというのか。」

今気づいたが、手にはしっかりとナイフがある。

それを素早くアクアの首に突きつける。

「百歩譲って蘇るのはいいとしよう。勿論死んでも生き返ることは出来るんだろう?」

「それは…えっと…う、うぇっ…」

アクアは半泣きでそう言う。

だが慈悲はない。そのまま突きつけて言う。

「出来ないのか?女神じゃないのか?」

そうすると焦るように言う。

「わ、分かりましたからっ!お願いします!死に戻り出来るようにするので!」

どうやらそういう力をくれるらしい。良かった良かった。

あとはナイフとかその辺は持たせてくれた。

このナイフは他と違ってかなり強いものになっているらしいが、

特典として持って行っていいとのことだ。

そうして魔法陣が光って、異世界へと旅立つ。

 

 

…説明では街に降り立つはずだった。

しかし私が降り立ったのは見知らぬ草原。

木に登ると、街が遥か遠くにあるのが確認できた。

あのクソ女神…!次会ったら拳のひとつやふたつくれてやる!

…と、どうやらモンスターが私を狙ってるみたいだな。

「よお、てめーら。私に喧嘩売るとはいい度胸だな。いいぞ、買ってやるよ」

 

 

…やっべー。レベル下がってんじゃねーか…。ナイフなかったらやばかったな…。

流石に序盤で死ぬのは嫌だ。何よりダサい。

でも街を目指しつつ戦って、レベルはいくらか上がった。

5~6くらいまでは挙げられた。向こうに着くまでには10くらい上げよう。

だが、にしても遠いな!

半日くらいかと思ったら1日以上かかるじゃねえか!

はぁ…。野宿はまずい。寝ずに目指すか。問題はそこまでない。

 

そうしていくらか戦いながら歩く。

夜が明けてしばらくする。

ようやく街が近くに見えた。

「全く…やっとか。疲れたな…」

街に入る。すると多くの人間たちがいた。

中には鎧を着ていたり、杖を持っていたり。

しかしどうしたものか。一体一体倒すごとに戦利品を持ってきたせいですごい荷物だ。

それを見た一人の人間がギルドも場所を教えてくれる。

冒険者ならあっちに行くといいと言われた。

恐らく冒険者に間違われたのだろう。

 

重い足(物理)をなんとか動かし目的地へと向かう。

ようやくたどり着いた。

なんとか受付に行くと受付の人間は驚いた様子だった。

「全部金に変えろ…。重い…」

「は、はい!分かりました!」

急いで処理をしてくれた。

しかしかなりの額を稼げたもんだ。

冒険者登録をしておこうと思い、登録を頼んだ。

なんかよく分からないものに手をかざし、自分の能力が紙に出る。

冒険者シートとかそんなヤツだ。

能力は筋力と俊敏性が抜群に高く、感知と幸運が高めで、器用度はレベル相応だった。

ちなみにレベルは10を超えていた。

能力値的に上級職業に付けるらしい。

私はアサシン向きらしい。スキルは回避と短剣系を多めにとった。

アサシンとは言いづらいスキル構成だが気にしない。

 

さて、これからどうするべきかと思ってると、ある男が話しかけてきた。

見たところ転生者だ。前世で鍛えた私の観察眼は伊達じゃない。

どうにもダメそうで、クズそうだ。

そんな男がこう言ってきた。




キリがいいようで悪い終わり方。
ステ的にアサシンですが、戦い方的にはクルセイダーなんですよね。
バリバリの戦闘系。防具はほとんど身につけずモンスター乱獲で10レベ。
ジェノサイドステップでもしたんですかね。


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第2話 変な奴ら

上手くCharaらしく、なお可愛いらしく書けるものか…。
それが難しい。


話しかけてきた男は名乗る。

「俺は佐藤和真。カズマでいい。君は?」

「私はChara。好きに呼べばいい。」

「なぁ、唐突で悪いんだが…、仲間になってくれないか?1人だろ?」

ん?本当に唐突だな。某少年漫画の麦わら帽子みたいなことを言い出したぞ。

カズマとやらは、小さくガッツポーズして「1度やって見たかった」とでも言いたげな顔だ。

正直そのドヤ顔みたいな表情が心の底からムカつく。

まぁ、カズマの言う通り1人だ。

たしか何人かで組むのが普通らしい。

といっても私は1人でも困らないし、

誰かとはあまり組みたくない。

「返答は…Noと言いたいんだが…」

そこまで言いかけるとカズマが急に必死になって言う。

「頼む!うちには継続的に戦えるような奴が1人も居ないんだ!上級職ばかりなのに、戦える奴が全く居ない!頼む!」

ここまで必死になられると逆にキモイ。

これは仲間になるまで鬱陶しく付き纏うタイプだな。

「わ、分かったよ…。とりあえずお仲間のとこに案内してくれないか?」

嫌だったら、そっと帰ればいい。

嫌なところに長居する理由はないし、

食事にも寝泊まりにも困らない。

「ほ、本当か!よーし!じゃあ案内しよう!」

すげー張り切ってんな。

 

連れてかれたのは大きな家。

館とか豪邸とかイメージ的にはそんな言い方が正しいんじゃないかな。

中に入り、カズマはみんなを呼び寄せる。

まず最初に来たのは眼帯を付けた魔法使い。

そして騎士っぽいやつ。

そして最後に……。

「なんなのカズマー。話があるって…」

「仲間を連れてきたんだ。心強い奴をだ!」

「へー、どんなや…つ……。」

そいつは私を見てフリーズする。

それは恐怖からか、それとも驚きからか。

私も驚いた。

まさか、こんなに早く「女神アクア」に会えるなんてな。

「おー、誰かと思えば、「アクア様」じゃないか。」

そんなふうにいつものようにニッコリと笑ってみせる。

「カズマぁぁぁぁ!こいつはダメよ!ダメェェ!」

カズマはどういうことかと聞いてきたので、説明をした。

ここに至るまでの苦労と、アクアの失態を。

カズマは同情するように肩をポンと叩き言う。

「そっかー、お前もそんなのかー。うんうん。」

どうやらカズマも苦労してる模様。

「カズマカズマ!この人目が赤いようですが、紅魔族ですか?」

眼帯の少女がそんなふうに聞く。

「違うな。その紅魔族とやらではない。」

次に騎士のようなものが聞く。

「ちなみに実力はどれくらいだ?ジョブは?」

「一応アサシン。レベルは10ってとこだ。」

苦労の賜物だな。腹は立つが。

「とりあえず皆自己紹介するか。俺はしたけどな。」

とりあえず自分から始める。

「私はCharaだ。好きなものはチョコレートとナイフ。嫌いなものはニンゲンだ。」

そして次に眼帯の少女。

「我が名はめぐみん!紅魔族随一の魔法の使い手にして爆裂魔法を操る者……!」

決まったとでも言いたげな顔をしつつも、カッコつけたような顔をする。

あぁ…そういうタイプの奴か。

「ところでその眼帯はなんだ?本気を出すとそこが光ったりとかするのか?」

槍は持ってないけどな。

「あ、いえ、これは飾りです。でもその着眼点は悪くないです!あなたとはいい友達になれそうですね、ふふふ…」

飾りかよ。

少しだけ期待した私が馬鹿だった。

あの世界(Undertale)を基準にするべきでは無いな。

次に騎士っぽい奴だ。

「私はダクネスだ。クルセイダーをやっている。」

あぁ、今度はマトモそうだ。

「ところでCharaといったか、君は私の求めていた人間な気がするんだ!」

ハァハァとして、口角が上がっている。

若干ヨダレがたれそうな感じだ。

しかも顔が近い。

「寄るな、キモイ」

とりあえず鼻あたりを強めにパンチし、遠ざけておく。

するとダクネスは納得したように言う。

「その意気だ!」

何がだよ。

ここまでずっとカズマは渋い顔というか、哀れみの顔というか、悲しそうな顔というか、なんとも言えない顔をしている。

そして最後に女神。

「知ってると思うけど一応やるわ。

私はアクア。女神アクア。アークプリーストよ。」

 

ここまでの印象としては、カズマの悩みが少しだけ分かった気がする。

私を必死で仲間にしたがる訳だ。

いつものようにステータスとスキルを見てみる。

いつの間にかスキルまで見れるようになってたのは驚きだ。

少なくともカズマは弱いが役に立つ。

めぐみんは使い所によるな。1発で終わるから、使い所を考えないとダメなやつ。

使えなくはないからまだ良いだろう。

ダクネスは盾だ。

だが、相手にされないようだから本当に役に立たない気がする。

まぁ、場合によるな。

強大な何かの足止めと盾くらいは行けるだろう。

アクアは…はっきり言ってクズかもしれない。

アークプリーストとしてはまだ使える。

でも宴会芸スキルを取ってるやつなんか頼りにしたくない。

 

…カズマが哀れになってきたので入ることにした。

「はぁ…、いいぞ、入ってやる。なんかカズマが可哀想になってきたし。」

そう言うとカズマが喜ぶ。

「ありがとう!本当にありがとう!これで少しは楽になる!」

 

こうして波乱万丈な日常は幕を開ける。

正直今の気持ちとしてはその幕を閉じたい気分だ。




カズマのストレスが少し少なくなると良いなって。
Charaも大概な気がするけど、このメンツと並べると常識枠になる不思議。


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第3話 歓迎会

しばらく間が空いてしまった。
もうすぐAOなんじゃ…許してクレメンス…
ということで始めるぜ!


前回の打ち切り漫画みたいなフリからちょいとたった。

今日から自分はここに住むんだ、色々と見て回っとかないといけない。

見た感じかなり広い。何故こんなとこに住めるのかとカズマに聞いた。

「あー…元はここは幽霊屋敷だったんだ。アクアが全部成仏したんだけどな。」

こんな連中が住めるわけだ。いわゆるワケあり物件ということなわけか。

だがなかなか立派な家だ。暖炉とか見ると、色々と思い出す。

チョコレートとかバタースコッチパイでも食べたくなるな…。

今度、自分で作ってみるか。材料ならあるだろう。

料理は少しはできる。昔に習ったからな。

「なぁ、カズマ。今度キッチン借りていいか?作りたいもんがあるんだ。」

「え゛…??料理か…?だ、大丈夫か…?」

「おい、なんだその露骨に嫌そうな顔は…。殺すぞ?」

笑顔で私はそう言う。

「こえぇよ!あー、なんていうか作れなさそうな感じに見えるからな。

ゲテモノでも作られて、試食でもしろと言われたら大変だからな…。」

「大丈夫だって。想像以上の出来になるからな。」

まあ、根拠も自信もないんだがな。

「おい、今なんか考えただろ。すごく嫌なこと。」

「さぁな。想像に任せる。」

そうして一応屋敷は全部回った。

感想としては、なかなか過ごしやすいところだった。

構造だけ見れば、懐かしい感じだ。

途中でいい感じの空き部屋があったから、そこを私の寝室にした。

今度花瓶でも持ってきて、花でも飾っておこう。

夜になり、私がパーティーに加わった、記念にちょっとしたパーティーをすることになった。

いつもより美味いメシだそうだ。

…一つ不満があるとするなら、金は私が払うということだ。

最近色々と出費があって、そこまで余裕がないそうだ。

まぁ、まだまだ金はあるから問題はないんだがな。

 

夕食時になった。

夕食は私がほとんど作った。

「どうだカズマ。私の腕は。」

「すごいな…。なかなかの出来栄えだ。どこでこんなのを?」

「あー、まぁ…」

どう言うべきか、少し悩んでこう言う。

「母親だ。トリエルって言うんだけどさ。あとは独学だが。」

そしてみんなで食べ始める。

みんなは口を揃えて美味しいという。

そうすると、めぐみんが私にこう言ってくる。

「Charaさん!今度教えてもらってもいいですか?」

「ん?別にいいぞ。大したことは教えられないけどな。」

実は自分でも結構驚いている。

というのも、かなり久しぶりに作ったもんだから、不安だった。

まぁ、かなり好評でよかった。

「怖いだけかと思ったけど案外やるのね。」

と生意気に言う女神。

「ふむ、これは上出来だ…。美味しいぞ!」

と素直に褒めるドМ。

まぁ、どちらも悪い気はしない。

そんなこんなで、夕食が終わる。

すると、まためぐみんが話しかけてくる。

「CharaさんCharaさん、一緒にお風呂に入りませんか?」

「それは構わないけど、どうしてだ?」

「Charaさんのことを色々と知りたいんです。同じ紅い目同士ということでっ!」

誰かと風呂なんて多分初めてなんじゃないかと思う。




次はお風呂シーンからとかですね。
お楽しみに!


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