九重の葉水亭 (黒いファラオ)
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葉水亭の所属キャラ

 九重の葉水亭のキャラ紹介。順不同。

 説明はキャラシから引用、当時の自己紹介より。

 

 スーヤ・サンライト(PL:Mr.Pooh)

 種族:ハイマン

 年齢:不詳

 性別:女性に見える

 身長:130cm

 体重:28㎏

 髪色:白と金の間

  瞳:緑

 肌色:白

 経歴:魔神を見たことがある

    自分にそっくりな人物を知っている

    空を飛んだことがある

 役職:フェアリーテイマー

 

 キャラ説明

 見てくれは完全にハイマン、しかも子供と言っても差し支えない程の少女。

 昼前頃になると気がついたら宿のロビーで昼寝しており、仕事が無い日は夜の8時には居なくなっている。どこから来ているのかは謎。

 それだけではなく、経歴も周囲の様子も全く謎である。誰かと旅をしていたという話も無ければ、家族を知る人物もいない。名前は聞けば答えてくれるが、年齢など他のパーソナルデータについては「覚えていない」らしく謎。

 

 一応、冒険者としての仕事はちゃんとこなしているようで、その分の名声はある。しかし、多すぎる謎が噂を生むのか、魔神と一緒に居たところを見ただとか、全く同じ見た目の少女と一緒に居ただとか、空を飛んでいただとか、逆に都市伝説を多く生むことになっている。もちろん、どれが本当なのか真相は定かではない。

 

「ふわぁ……? じこしょうかい、するのー……?」

「んー……すーや、さんらいとー……」

「それいがい? よくわかんないー……ふわぁ」

「ぼうけんはすきー……でも、おひるねのほうがー……すぅ…」

 

 

 アルフィーナ・グートシュタイン(PL:黒いファラオ)

 種族:エルフ

 年齢:19

 性別:女性

 身長:172㎝

 体重:45㎏

 髪色:金

  瞳:紫

 肌色:色白

 経歴:近所では一番の物知りだった

    本来とは異なる性別で育てられた

    まだ恋をしたことがない

 役職:マギテックシューター(2H)

 

 キャラ説明

 女性だが弟が生まれるまでは、男性として育てられた。男性の時の仮名はアルフォンソ。

 男性として育てられたせいで、気を抜くと一人称が「僕」になる。

 イケメンムーブもなかなか抜けない。男性に対する恋愛感情は同じ立ち位置にいたので分からない。

 Bは82。エルフとしては大きい方

 女性としての生き方は母から学んだ。その中でも料理をするのが好き。勉強中。

 

「ん? ああ、自己紹介か」

「私は、アルフィーナ・グートシュタイン」

「気軽にアルと……いや、フィーナの方が女性らしくて好きだな。うん」

「やけに男らしい? まあ昔色々とね」

「楽しい冒険が出来るといいね」

 

 エルナス・アウストラリス(PL:こすもん)

 種族:シャドウ

 年齢:18

 性別:男性

 身長:179㎝

 体重:69㎏

 髪色:銀

  瞳:緑

 肌色:灰褐色

 経歴:かつて大嫌いだったものが今は好き

    競い合う友人がいた

    まだ恋をしたことがない

 メイン技能:ボウシューター

 

 キャラ説明

 シャドウらしからぬ自己主張と声のでかさを持つ熱い男。

 幼い頃、父親に連れられ旅に出たが、途中立ち寄ったある町で、現在の師となる人物に突然預けられ父親は行方をくらます。

 そこではルクバと名乗ることになり、父の言い残した「弓を学べ」という言葉に従い弓の修練を続けていた。

 近くに住むアルフォンソという理知的なエルフの少年にはじめは反発していたが、共に射手として競い合う中で気の置けない友となった。

 

 師の都合で住居を移すこととなり、アルフォンソとは長らく疎遠になっていたが、冒険者となったことを風の便りに聞き、自らも冒険者として旅立つ。

 冒険者としては本名を名乗っている。どこかにいるかもしれない父の耳に入るように。

 

「俺はエルナス。シャドウの弓使いだ」

「呼び方はエルナスでもエルでもルナでも好きに呼んでくれ。ただナスだけは勘弁な」

「故郷のことは、よく覚えてない。物心ついた頃から親父と一緒に旅してたし、しばらくしたら親父までどっかいっちまったし」

「その代わり、別の故郷はできた。おまけに目標もできた」

「俺の目標は、でっけー弓使いになって、この名前を世に轟かすことだ。そうすりゃ、親父も、あいつも俺のことがわかるだろうしな」

「ってなわけだ。よろしく頼むぜ」

 

 プリシラ=キッシンジャー(PL:きなこもち)

 種族:人間

 年齢:18

 性別:女性

 身長:161㎝

 体重:54㎏

 経歴:大切な約束をしている

    身体のどこかに刺青がある

    名誉を失ったことがある

 メイン技能:プリースト

 

 キャラ説明

 高飛車でお金にがめつく、座右の銘は『お金があれば何でも解決できる』。

 長袖の修道服を常に着込んでいて、人前では滅多に肌を見せない。

 

 月神シーンの修道院でセイレンと育ったため、彼女とは気心の知れた仲である。

 実は暗いところが苦手。

 

「プリシラ=キッシンジャー、プリースト。終わり」

「...何よ、もう十分伝わったでしょ?他に話す事なんて無いわよ」

「はぁ? うっざ。愛想よくして欲しいなら出すもの出しなさいよね」

「愛想もタダじゃないの。そういうの欲しければ他の子に頼めば? じゃあね」

 

 セイレン=アズライール(PL:とも) 

 種族:シャドウ

 年齢:17

 性別:女性

 身長:161㎝

 体重:42㎏

 髪色:ラベンダー

  瞳:???

 肌色:褐色

 経歴:監禁されたことがある

    家族から探されている

    自分のものでない記憶がある

 役職:回避フェンサー

 

 キャラ説明

 クールで物静かな性格。

 体をすっぽり覆うマントと仮面であまり肌を見せない。理由を聞くと「見られたくないモノがあるから」とのこと。

 月神シーンの修道院で育ち、同じ修道院で育ったプリシラとは長い付き合いで冒険者になったのも一緒だった。

 年齢と経歴からはとても冒険者など無理だと思われていたが何とかなっているように見える。

 時折自分のものでは無い知識や記憶がフラッシュバックすることがある。勿論自分の知りえないものであるし、その知識を上手く扱う事も出来ない。

 

「…セイレン=アズライール、フェンサー…」

「…えっと、セイレンが名前でアズライールは洗礼名みたいなものだから……」

「…他に話すこと……特に無い、うん無い」

「…よろしく」

 

 リーゼリット・シュノーヴァ(PL:あにゃそ)

 種族:ドワーフ 

 年齢:18

 性別:女性

 身長:158㎝

 体重:45㎏

 髪色:ブラウン

  瞳:ターコイズブルー

 肌色:ペールオレンジ

 経歴:子供の頃に家出したことがある

    空腹のあまり失神したことがある

    異種族の街で育った

 メイン技能:ウォーハンマーファイター

 

 キャラ説明

 大層な名前とは全く逆の、親しみやすい性格。大きめに結ったポニーテールとそれを留める赤いリボンがトレードマーク。

 冒険者になる前は(空腹のところを拾ってもらってそのまま住み着いた)ある大衆レストランで働いていた。

 そこで5年近く料理を続けていただけあってその腕前は冒険者離れしている。

 食べるのも食べさせるのも大好き。

 

 行動理念は「考えてダメなら突撃」。実際にやってみないと分からないこともある、ということらしい。

 座右の銘は「カロリーイズパワー」。

 

「リーゼリット・シュノーヴァです! 長いのでリーゼでいいですよっ!」

「料理のことならどんとこい! きっとお腹いっぱいに満足させてみせます!」

「…ふんふん。ドワーフらしくない、と…よく言われます。てへへ」

「生まれも育ちもドワーフっぽくなかったからかなあ。でもこれがあたしです!」

「最後に!座右の銘は『カロリーイズパワー』! よろしくお願いしまーす!!」

 

 コトリー・タタネ(PL:SMたえとも)

 種族:人間

 年齢:不詳 20代に見える

 性別:女性

 身長:156㎝

 体重:秘密

 髪色:黒

  瞳:左は青、右は青に金が入っている

 肌色:肌色

 

 キャラ説明

 この街で長いこと九重の葉水亭の経営者をしている。元は2つのパーティだったPC達にPTの合併を勧めた。(スーヤは推薦枠)

 昔に強力な魔神を倒したことがあるらしいが、引退してしばらく経っているため最近は腕が鈍っているらしい。

 冒険者にも優しいいい店主ではあるのだが、どうやら宿の経営が上手いわけではなく九重の葉水亭はなかなかギリギリのバランスを保っている状態。敬われてるとはお世辞にも言えないが、慕われているのは間違いない。



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S1
パーティ合併


はじめましての方ははじめまして。
お久しぶりの方は本当にお久しぶりですね???

黒いファラオです。

前回の更新は2017/3/20!?!?!?
2年4か月ぶりの更新って正気ですか?

随分と久しぶりなので下手になってたらごめんね。


 九重の葉水亭には新米の冒険者達がいる。しかし、組んでいるパーティの人数が少なかったり、パーティのバランスが悪いなどの理由から雑用系の仕事ばかりを割り当てられていた。

 そんな冒険者たちを見かねた九重の葉水亭マスターであるコトリー・タタネがパーティの合併を提案した。パーティが合併することによってまともな仕事は受けられるようになる上に、マスターとしてもちゃんとした仕事を任せられるのでWINWINだということでマスターの手引きで話は進んでいった。

 

 話はパーティ合併の当日、顔を合わせ仕事に行くところから始まる。

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

「やあコトリーさん、こんにちは」

 

 アルフィーナがカウンターにいるコトリーに声をかけた。

 

「あら、フィーナちゃんいらっしゃい。プリシラちゃんたちは……」

 

 アルフィーナがクエストボードの方に目を向けると、ピンクの髪に長袖の修道服を着た少女とその後ろにはフードを被った小さな人影が控えている。

 

「まあ、いつも通りです。押し付けられました」

「ふふ、なるほどね」

「それで、合併するパーティの相手は?」

「一人はここで寝ている子よ。あとは2人組が来るんだけど……」

「ほら、スーヤちゃん! 起きて~」

 

 カウンターですやすやと眠っている少女に声をかける。

 

「ん、ふわぁ……?」

 

 眠たそうな目でアルフィーナを見つめた。

 

「……おねえさん、だれぇ……?」

「私はアルフィーナ。君と同じパーティになる人さ。名前を教えてくれるかい?」

「あるふぃーな……うん、おぼえたー……。なまえは、すーや……すーや、さんらいとー……」

「長かったら短く呼んでくれて大丈夫だよ。スーヤちゃん」

 

 アルフィーナの言葉に考えるようにして

 

「みじかく……えっと、ふぃーな……?」

「うん。それでいいよ」

 

 アルフィーナがスーヤの頭を撫でると、眠たげではあるが嬉しそうにする。

 

「仲良くなれそうでよかったわ。それにしてもエルナスくんとリーゼちゃんはどこほっつき歩いてるのかしら」

 

 コトリーがそう言うのと同時に

 

「おっ、揃ってるか。わりぃ遅れて。リーゼが足おっそくてよぉ」

「しょうがないでしょー! というかそれなら少しくらい気遣ってくれても…!」

 

 騒がしく2人の男女が店に入ってくる。

 

「……あっ。遅くなってすみません! ただいま戻りました!」

「はいはいおかえりなさい。うん、これで全員揃ったわね」

 

 コトリーが満足そうに笑う。

 

「君たちが……もう一つのパーティで合ってるかい?」

 

 アルフィーナは男性の顔を見て少し目を見張る。しかし、彼はその様子に気づくこと無く

 

「おっそちらさんか、合併相手ってのは。俺はエルナス・アウストラリス。よろしくな」

「リーゼリットです! リーゼって呼んでくださいねっ!」

「えるなすー、りーぜ……よろしくー」

 

 とてとてとスーヤが2人の元に歩いていく。リーゼはしゃがんで視線を合わせて

 

「こちらこそよろしくねー♪」

 

 と笑いかけた。

 

「おっよろしくな。こんなちっこいのに冒険者とはすげぇなぁ」

「私はアルフィーナだ。もう2人は……」

「ちょっとコトリー、ろくな依頼が無いわよ。サボってないでしょうね」

 

 いつの間にか2人はアルフィーナの後ろにまで戻ってきていた。

 

「ああ、よかった。ちゃんと店にいた」

「よかないわよ。いい加減にしないと別のとこ移るわよ」

「プリシラちゃんとセイレンちゃんもこっちにいらっしゃーい!」

「……全員揃った……?」

「ああ、そのようだね。2人も自己紹介してくれ」

「依頼はちょっと待ってね、みんなが仲良く自己紹介できたら紹介してあげるから」

「……自己紹介……セイレン……」

 

 セイレンは名前だけの簡潔な自己紹介をするが、プリシラは心底嫌そうな顔をしながら

 

「はあ? うっざ。自己紹介なんてどうでも良いでしょ。」

「…プリシラ…依頼、貰えない……」

「じこしょうかい、しない……?」

 

 スーヤが少し残念そうにする。アルフィーナはプリシラのその様子を見て肩をすくめる。

 

「またそういうことを……彼女はプリシラだ。悪い子じゃないから」

「ふん」

 

 そっぽを向く。

 

「それにしてもいきなり大所帯ですねえ……腕が鳴ります!」

「そうだな、やっとこの弓の腕が活かせるパーティになったってもんよ!」

「みんないっしょに、ぼうけん…がんばるー…」

「ふむ、やはり弓使いか……」

「それで依頼は?」

「プーリーシーラーちゃぁ~~ん?????」

 

 気にもせず話を進めようとするプリシラにコトリーがむっとする。

 

「あによ」

「…プリシラ…アレに絡まれるの、面倒…」

「マ、マスターをアレ呼ばわり…あはは…」

 

 2人の会話にリーゼリットが引いたように笑う。

 

「向こうが絡んでくるんじゃないの」

「…時は金なり、絡まれてる時間…もったいない…」

「だからさっさと話を進めようとしてるんでしょ」

「あーあ、せっかく今回は報酬金たぁ~っぷりの依頼用意してあげたのになぁ……」

「そういうの良いから。早く」

「仲良く自己紹介もできない無愛想な子にはおしえてあげなーい」

「私は構わないけどね……報酬貰えないと困るのはプリシラの方だろう?」

「……メンドくさい…(ボソッ」

「はぁ...うっざ。プリシラ。これでいいでしょ?」

 

 プリシラはやはり心底めんどくさそうに名前だけ告げた。

 

「ふぅ……」

 

 アルフィーナが安心したかのようにほっと溜息をつく。

 

「なかなかせっかちなやつらだな、リーゼ、歩いてたら置いてかれるんじゃねぇか?」

「…あんま言ってるとどつくよ♪」

 

 その様子を見た2人は何やらじゃれていた。

 

「腕は確かだから安心してほしい……」

「あいよ、プリシラな、よろしく」

「そ、そうですか……お疲れ様です……」

「ぷりしらー…けんか、だめー」

 

 アルフィーナの疲れたような表情にリーゼリットは引いたように、エルナスはなんでもないかのように返事をした。アルフィーナは一度切り替えるように深呼吸をすると、コトリーに向き直る。

 

「コトリーさん、時間を食ってしまった。本題を進めてもらってもいいかな?」

「そうね、あんまり引っ張ってそこの二人に愛想つかされたらたまったもんじゃないものね」

「そうなったら2人を置いておくわけにはいかないから3人に戻るだけさ」

 

 真面目な顔でコトリーに返す。

 

「まあ、そんなマイナスなことをいきなり考えなくてもいいわよ」

「今回は話してたとおり、合同PTを組んでこの依頼を受けてもらおうと思ってるの」

 

 そう言って、コトリーは依頼内容を6人に見せた。




短めだけど、キリがいいのでここまでだよ。

リハビリ中なので、ゆっくりと短めかもだけど投稿していくよ。
またよろしくね。


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