東方愛平録 (あんこケース)
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第一章 ~幻想入り~
ベストマッチな連中


はい。新しい小説です。一応、他の小説との同時更新になりますが、頑張っていきます。


 

……勝利の法則は…決まった!

 

 

 

…オレは自分のやり方で……あいつを越えてみせる!

 

 

 

……また……背…伸びたわね……

 

 

……そんなの…決まってんだろ……愛と平和のためだ…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………夢か……」

 

 

懐かしい夢…自宅の寝室で目覚めた彼。彼の名前は…

 

輝龍 和真…その昔…世界を滅ぼそうとした悪の神を討ち滅ぼし、世界を書き換えた大英雄である。頭をかきながら、時計に目をやった和真だったが………

 

 

 

和真「…ぬぇ!もうこんな時間かよ!」

 

 

 

今日は同僚や腐れ縁の連中との飲み会の日。少し仮眠を取るつもりが、案外長く寝てしまったようだ…和真はすぐに支度して、家を飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和真「悪い!遅れ……え?」

 

 

 

和真は少し遅れて集合場所の飲み屋に到着した。しかし、飲み屋はシーンと静まりかえっている……

 

 

 

 

和真「おーい!筋肉バカ!ドルオタ!変なTシャツヤロー!!………何…新手のイジメ?」

 

 

 

そう思ったその時!

 

 

 

 

おっめでと~!!

 

 

 

 

急にライトがついて、パーンとクラッカーが発射された音と共に、同僚、腐れ縁の奴らが奥からぞろぞろと出て来る。さらに後ろには和真や同僚の部下の連中もいた。その中から、一人……背中に黒い翼を生やした悪魔がずんずんと前に出てきた。

 

 

 

 

???「おい!和真!誰が筋肉バカだ!オレは…プロテインの貴公子!……万丈 黒羽だ!」

 

 

 

和真「ハイハイ。それより何よ、これ。」

 

 

 

黒羽の言葉を軽く流して、他の連中に尋ねた和真。すると、一人のボサボサ髪の男とどこぞの民族衣装を着た女性が近付いてきた。

 

 

 

???「おいおい、忘れたのか?あれから千年……今日が終わりの日だろ?明日から……縛りは無くなるんだ!ヒャッハー!!」

 

 

 

???「一応、私も何回か顔をだしたわ。少し問題があるけど……いいところよん♪」

 

 

 

 

和真「…悪いな…卯月あゆみん。」

 

 

 

卯月「気にするなよ。お前にゃ、スカイウォールがあった時からの仲だ。」

 

 

 

歩美「…私も…あなたのお陰でここにいれるわ。だから借りとか貸しとかは考えなくていいわよ。」

 

 

 

その言葉に和真と黒羽は笑う。あの時のことは、今思い出すと運が良かったとしか言い様がない。何か一つ欠けていれば今頃、四人は生きてはいないだろう……そう考えていると……

 

 

 

 

???「和真、娘を宜しくね。私も暇ができたらすぐに向かうから……もし…そのまま放っておいたら……刻むよ…?」

 

 

 

???「…深雪ちゃん!顔!顔!もし私が今も記者やってたら、スクープ写真を撮っちゃう位の顔よ!」

 

 

 

この二人の女性…上の彼女は月影 深雪。月影 卯月の妻だが、昔はネットアイドルをやっていた。そして深雪にツッコミを入れたのは神崎 レオナ。以前は記者をやっていたが、スパイ活動もできる凄い女性である。この六人は新世界を創るため、命をかけて戦った戦友だ。その絆は今でも続いている。

 

 

 

 

黒羽「よっしゃ!和真!ほいグラス!乾杯しようぜ!」

 

 

 

黒羽の言葉に、和真はおうと言ってグラスを手に取って集まったメンバーの前に立つ。

 

 

 

和真「えー…今日は俺のためにこんな会を開いてくれてありがとう!まぁ!皆も早く食いたいだろうから!さっさとやりまーす!!乾杯!!

 

 

 

 

乾杯!!!!!!

 

 

 

 

 

 

掛け声と共にグラスがぶつかる声が響く。和真はそれを聞くと席に座り、昔のことに思いを馳せた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

 

 

和真はいそいそと出発する用意をしていた。一応、仕事は有給休暇をとって休んだので心配はいらない。彼が準備していたのは………何やら不思議なお札だった。

 

 

 

 

和真「…一応…ソードドラゴンは確実……ホークガトリングや…オウルモンドも………ああんもう!全部持ってくか!!」

 

 

 

すると、和真は指をパチンとならして、お札が入っていた不思議な幾何学模様が描かれた箱を異空間にしまった。

 

 

 

 

和真「さぁて……行くか!幻想郷!!」

 

 

 

 




はい。短いですがありがとうございました。


……名前は変えていますが……もう誰が誰だかわかりましたよね…?

後、この作品では、フルボトルの代わりにお札を使っています。理由は、東方的にはお札の方が似合うからです。ちなみに変身は

お札を少し振る→オーラがお札から溢れる→お札を投げる→ビルドの変身用の部品が形成される…といった感じです。


次回予告 第一幻想郷民!発見!!


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第一幻想郷民!発見!!

今さらですが、この作品の割合はビルドだけでなく、他のライダーネタ等も入っています。後、ヒゲ役は歩美ですが……まぁ…話が進むにつれて[もう一つの名前]を明かしていく予定です……


 

幻想郷 博麗神社

 

 

???「あー……疲れた………」

 

 

 

???「疲れたぜ…………」

 

 

 

ボドボドになりながら帰って来たこの少女達……巫女服を着ている彼女は博麗 霊夢…この神社の巫女で、幻想郷の揉め事を解決する妖怪退治もやっている。もう一人のザ・魔法使いの格好をした白黒の彼女は霧雨 魔理沙…自称「普通の魔法使い」で、よく霊夢の妖怪退治についていっている。

 

 

 

霊夢「今度の異変は何…?…スペルカードが機能してないわよ……」

 

 

 

魔理沙「…あの妖怪達…変だったよな…まるで聞く耳を持ってなかった……」

 

 

 

この二人がこれ程までに苦戦する異変……実は最近、妖怪達が何やら人里の人間達だけでなく、他の妖怪をも襲うようになり始めたのだ。その妖怪達はまるで意識が無いように暴れまわるので、幻想郷のルールであるスペルカードも機能していなかったので、霊夢と魔理沙は殺し合い一歩前位の戦いを強いられていた。

 

 

 

 

魔理沙「このこと…紫は何て言ってるんだ?」

 

 

 

霊夢「……何やら昔のツテをフル活用するらしいわ……今回の異変は普通じゃないって………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻 妖怪の山 天狗の里 天魔の屋敷

 

 

 

 

???「…それでは協力を頂けるとのことで…」

 

 

 

???「…ああ…後…昔から言っているが…その胡散臭い喋り方はどうにかならないのか…?」

 

 

幻想郷最大勢力の一つ、天狗のトップである天魔の屋敷……そこでは霊夢が言っていた通りに、妖怪の賢者の八雲 紫が天魔……本名…風魔 翔太郎と会談を行って、協力を取り付けることに成功していた。彼は紫と同じ幻想郷の賢者で、紫とは昔からの仲である。

 

 

 

紫「ウフフ…すみません…こういう性分なもので……」

 

 

 

翔太郎「はぁ……んで…どうする?剛や竜黄にも伝えるか?」

 

 

紫「彼らにも協力を……?」

 

 

 

紫は本心、本当に驚いていた。天狗はかなり排他的な種族なので、異変解決のために協力を貰えるだけで精一杯だと思っていた。しかし翔太郎はそれ以上…他の勢力の長達の説得も行ってくれると言ったのだ。

 

 

 

翔太郎「まぁな…久しぶりに会うし……それに……もうすぐ…あの日だ……」

 

 

 

そう言って、腰に指している小太刀に目をやる翔太郎…紫も悲痛な顔つきになる…二人の目には、何やら後悔の感情がこもっていた………

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷 とある森の中

 

 

 

和真「……随分と深い森だな……」

 

 

 

結界の薄い所を越えてやって来た和真。歩美からの情報ではここら辺に、現在幻想郷に住んでいる部下の家があるはず……なので、なるべく近い結界の抜け穴を見つけて、通り抜けてきたのだ。てぇんさい科学者にかかれば、結界の穴を見つけること位は朝飯前であった……

 

 

 

 

和真「……お!見えてきた…!………本当に真っ赤だな……」

 

 

 

ようやく見えてくた目的地……歩美曰く…「悪趣味なほどに真っ赤」と言っていたが…本当だなぁ…と思い、歩を進めた和真だったが…………

 

 

 

 

 

 

???「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

 

 

和真「!!誰かの悲鳴!?」

 

 

森に響き渡った悲鳴に、和真はすぐに反応して助けに向かう。悲鳴をあげたであろう付近に到着した和真が見たのは……

 

 

 

 

???「ぐがあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

???「がは!」

 

 

 

???「美鈴さん!!」

 

 

 

 

和真《……!?スマッシュ!?何で!?……仕方ない!!》

 

 

 

 

 

小さな女の子二人を襲っていたのは、なんと和真が昔に戦っていたストロングスマッシュだった。和真は理由を考えようとしたが、女の子二人を守っている中華風の女性が、今にもやられそうな瞬間だったので、思考を置いて走り出した。

 

 

 

和真「はぁぁぁい!そこまで!!そこの三人!後は俺に任して!!」

 

 

 

???「ダメです!普通の人間じゃあ敵いませんよ!!」

 

 

 

和真はストロングスマッシュに飛び蹴りをかまして、怯ませると後ろの三人に声をかける。その中の中華風の女性……美鈴と言われた彼女はそう叫んだが、和真は異空間から何やら札を二枚取り出すと…………

 

 

 

 

和真「大丈夫!…このセリフも久しぶりに言うな…………さぁ…実験を始めようか!」

 

 

 

 

その言葉と共に二枚の札…ソードとドラゴンの力がこもった二枚を両サイドに投げると、何やら鎧のように姿を変えていった。そして和真は構えると叫んだ。

 

 

 

 

和真「変身!!」

 

 

 

すると、鎧が和真の体に吸い込まれてオーラの鎧になる。この形態は[ソードドラゴンフォーム]。原作のラビットタンクフォームにあたる、この世界の基本フォームである。

 

ストロングスマッシュは腕を振るって殴りかかってきたが、和真は軽く避けると背後から蹴りをお見舞させる。そして反撃を許さずに追撃の拳を連打する。ストロングスマッシュはそれに反応出来ずにタコ殴りにされる。

 

 

美鈴「……凄い……」

 

 

 

和真「さぁて!勝利の法則は……決まった!」

 

 

 

ストロングスマッシュが適度に弱った所で、和真は必殺技に入る。足に力を込めて飛び上がると後ろに二体の龍が現れ、ストロングスマッシュを両サイドから拘束するように合体すると、和真の必殺技の軌道を形成する。そしてその放物線を滑るかのように和真は必殺キックを放つ。ストロングスマッシュは避けられずに直撃して大爆発した!!

 

 

 

和真「…全く…またこの作業をするとは……深雪にまた浄化してもらうか……?」

 

 

 

和真はそうぼやきながら、また別のカードを倒れたスマッシュに投げつける。するとカードにスマッシュの元……ネビュラガスが吸い込まれていき、完全に成分を抜き取った。そして変身を解いて呆然と見ていた三人に、スマッシュにされていた青髪の女の子を渡す。

 

 

 

和真「はい…この子は君たちの友達かな?大丈夫?怪我は?」

 

 

 

???「チルノちゃん!良かった!……はい……大丈夫です…ルーミアちゃんは?」

 

 

ルーミア「こっちも大丈夫なのかー。ありがとうのかー……おじさん」

 

 

 

和真「……おじさんかよ!!」

 

 

 

………和真の声が響き渡った…………

 

 

 

 

 

美鈴「紅魔館ですか…?私、実はそこで門番やってんです。お礼に案内しましょうか?」

 

 

 

和真「おお!まじで!サンキュー!!」

 

 

 

 

あの後、ルーミアという妖怪と大妖精と名乗った妖精に別れを告げて、本名、紅 美鈴と名乗った女性に紅魔館への道を聞いてみると、知ってるも何も職場兼自宅だと言うので有り難くついていった。少し歩いた後、大きな洋館の門が見えてきたが、美鈴は門の前に立っているメイド服を着た銀髪の女性を見ると、あたふたし始める。

 

 

 

美鈴「ええ~と~咲夜さん!これにはふか~い訳がありまして………」

 

 

???「中国……門番を放って妖精達と遊んでいたのは見えていたのよ………」

 

 

 

美鈴はギクッとなる。だから遊んでいるとき、スマッシュに襲われたルーミアや大妖精達を守れたのだが………メイド服の彼女……咲夜と呼ばれた彼女は何やら指をパチンと鳴らした。

 

 

 

 

 

和真《……!!時が止まった!!》

 

 

 

咲夜「…全く…これはナイフ百本の刑ね…」

 

 

すると、美鈴だけでなく、空の雲や鳥達までもが静止していたのだ!……その中で咲夜はいそいそとナイフを空中に配置していく。しかし和真がこの事を知覚出来るということは、つまり…………

 

 

 

 

和真「あらよっと。」

 

 

 

咲夜「ぐは!!?」

 

 

 

………この時を止める能力も打ち破れるというわけである………和真が腕から衝撃波を放って咲夜を吹き飛ばすと、時が再度動き出した(ちゃんとナイフごと弾き飛ばした)

 

 

 

美鈴「え!?咲夜さん!?え!?何が!?」

 

 

 

和真「…一応…時を止めてナイフを無数に投げつけようとしていたから、吹き飛ばしたよ。」

 

 

咲夜「おのれ!何者!!」

 

 

 

和真の言葉に美鈴は驚愕する。今まで幻想郷の様々な人妖を見てきたが、咲夜の能力を一方的に打ち破れる人物を見たのは初めてだった。すると吹き飛ばされていた咲夜が復活して、ナイフで和真に切りかかった。

 

 

 

 

和真「ちょっとストップ!!俺はこの館に住んでる悪魔に用があるんだ!落ち着けって!!」

 

 

美鈴「咲夜さん!彼は悪い人ではないですよ!」

 

 

 

ナイフを軽くかわしながら説得するが、咲夜が攻撃を緩める気配はない………仕方なくカードを構えた和真だったが………

 

 

 

 

 

 

???「咲夜、やめなさい。」

 

 

咲夜「パチュリー様……わかりました……」

 

 

 

館の扉が開いて、まるで紫色のパジャマのような服を着た気だるげな女性が出てきた。すると咲夜は、渋々とナイフをしまい、時を止めて去っていった。

 

 

 

和真「彼女は?」

 

 

美鈴「この館の地下の大図書館に住んでいる魔法使い、パチュリー・ノーレッジさんです。パチュリーさん!どうしたんですか?珍しいですね…外に出てくるなんて。」

 

 

 

パチュリー「…私も出てくる気はなかったわ………でも……こぁがね……」

 

 

 

これまた気だるげに喋るパチュリー。するとまた館の入口が開いて、赤髪で背中にコウモリの翼のようなものを生やした女性が出てくると、和真を見や否や喜んで近付いてきた。

 

 

 

 

???「和真様!!どうしてここに!?もう刑期が終わったんですね!!」

 

 

和真「悪いな。幻想郷を放っておいて……お前にも手間をかけた……」

 

 

美鈴「え!?和真さん、小悪魔さんと知り合いですか!?」

 

 

美鈴がまた驚いて和真に尋ねる。すると小悪魔が代わりに答えた。

 

 

 

 

小悪魔「はい!この方は私の先代の主です!!」

 

 

 

………美鈴がまた驚いたのはいうまでもない………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい。ありがとうございました。

ラビットタンクを期待してた方はすみません!この後の設定上、和真にドラゴンをつけないといけないんです……


さらにオリキャラの翔太郎君が登場しました…キャラ的には……某左のハーフボイルドをイメージしてください……

次回予告 カリスマな吸血鬼


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カリスマな吸血鬼

歩美「千年の刑期を終え、幻想郷へと向かった和真は」

卯月「おいおい!何で俺達がここに出てるんだよ!」

歩美「作者曰く出番がかなり先だかららしいわ。だからあらすじ係よ!そこではなぜか大昔に戦ったスマッシュが暴れていた!」

卯月「変だな…お前…まさか…!」

歩美「違うに決まってるでしょ!このセンスあるファッションに誓うわ!」

卯月「お前のセンスほど信用ならないものねぇよ!そして襲われていた紅 美鈴はなんと目的地 紅魔館に住んでいた!そしてそこでは懐かしの部下と再開し……!」




紅魔館 大図書館

 

 

 

和真「…そうか…ここの吸血鬼は大人しくしているか……」

 

 

小悪魔「…はい…すみません…ロケットの時は止められなくて……」

 

 

美鈴に小悪魔との繋がりを簡単に(機密の内容は省いて)説明した後、二人は図書館の隅で会話をしていた。

 

 

 

ここで小悪魔の正体について説明しよう。彼女の悪魔としての本名は虚飾を司る悪魔、イリテュムという小悪魔処か超がつくほどの大悪魔である。以前は七つの大罪の悪魔として知られていたが、和真に命を助けられてからは和真の部下として忠誠を誓うようになった。

 

 

なぜそんな大悪魔が、小悪魔として紅魔館のパチュリー・ノーレッジの使い魔になっているのか……それはまた………

 

 

 

小悪魔「そうだ!皆様は元気ですか?」

 

 

 

和真「ああ…万丈も卯月もあゆみんも深雪もレオナも元気さ……どうしたの?咲夜さん?」

 

 

 

そう何もない所に声をかける和真。すると時を止めていたのか、突然咲夜が現れた……不機嫌そうな顔で………

 

 

 

咲夜「……お嬢様がお呼びです……こちらに……」

 

 

 

和真「…行ってくる…」

 

 

 

小悪魔「…あまり怒らないでくださいね。まだ500歳児なので……」

 

 

 

 

小声の小悪魔の耳打ちを聞いた後、咲夜に連れられて、和真は図書館を出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館 客間

 

 

咲夜「…お嬢様…お連れいたしました…」

 

 

???「ご苦労…入りなさい…」

 

咲夜が扉を開けると客間のソファーには見た目は幼稚園児ほどの幼女が座っていた。彼女こそ、この紅魔館の主のレミリア・スカーレットである。和真は一礼すると反対側のソファーに腰を降ろした。

 

 

 

 

レミリア「さて……率直に聞くわ…さっき美鈴を助けた時のあれは何?」

 

 

和真「…どっちのこと?俺?それともあの怪物?」

 

 

 

和真はふざけてそう言うと、突然レミリアは紅いエネルギーの槍を首元に突きつけて不満そうに言い放った。

 

 

レミリア「…ふざけるなよ…人間…この誇り高い吸血鬼の私をからかうな……!質問に答えろ…!」

 

 

和真「ふゅ~♪こっわ~…まずはあの怪物からだね。あれはスマッシュっていうやつで、人間や妖怪に特殊なガスを注入されるとああなっちまうんだ。一応、爆発させればガスは抜けるけど……体が弱いとそのまま死ぬ……」

 

 

和真は一切動じずに説明を始める。それにレミリアは感心したのか、ただ興味が出ただけなのか知らないが、槍をしまって聞き始める。

 

 

 

和真「そして後は俺のカードだね。これは特殊なカードで様々な動物や物質の成分が込められているんだ。それを二つ使って、エネルギーの鎧を形成して装着する。こんな所かな?質問は?」

 

 

 

レミリア「そのカードは私にも使える?」

 

 

 

和真「…ん~…使えないこともないけど…俺のように二枚使うのはたぶん無理。二枚同時使用は霊力と妖力の両方を持ってないと使えないんだ。…俺はお袋が妖怪だったから妖力も使えるけどねぇ……」

 

 

残念ながら話す和真にレミリアは驚いた。和真が半身半妖だと話した瞬間に、妖力を少し出したからだ。霊力と妖力という違う気質をここまで隠し通せる……そして分かるぐらいに妖力を出すということは相当コントロールが上手いのだろう……

 

 

 

レミリア「…もう一つ…あのスマッシュとか言う怪物の親玉に心当たりは?」

 

 

 

和真「……ない…昔、あいつらは色々と人を襲ったりしていたけど……もう全滅させたはずだ………後…俺からも質問いい?」

 

 

レミリア「…なんだ………」

 

 

不機嫌さが抜けないレミリアに、臆せずに質問する和真。しかし、次の一言でレミリアはまたもや驚愕することになる……

 

 

 

 

 

和真「…この屋敷の地下に…たぶん…君の妹かな?…狂気にとりつかれた吸血鬼がいるよね?案内してくれない?もしかしたら治せるかも…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷 太陽の花畑 幽香の家

 

 

 

 

???「ふう…後五分ほどね……」

 

 

見事に咲き誇っているひまわり畑の真ん中の家で、風見 幽香はティータイムの用意をしていた。約束の時間まであと五分。これから迎える二人の内一人は物凄く真面目なので、遅れることはないだろう……そう思って支度を終える。するとひまわり達が話しかけてきた。

 

 

 

幽香「…あら……そう…来たのね……」

 

 

 

そう言って、玄関に向かう幽香。ちょうど扉を開けると、ひまわり畑の向こうから二人が歩いてくるのが見えた。一人の女性は緑髪で、青い服に杓のようなものを持っている。もう一人の男性は黒いコートを着て、背中には大きな鎌を背負っていた。

 

 

 

幽香「…時間ピッタシ…さすがね…映姫…始…」

 

 

 

映姫「遅いぐらいです…あなたがいちいち女性にちょっかいをかけるからです!」

 

 

始「…オイオーイ!えいきっき!間に合ったからいいだろ?やぁゆうかりん…今日もキレイ…」

 

 

幽香「死ね。」

 

 

説教をしようとしているのは、この幻想郷の閻魔様の四季 映姫 ヤマザナドゥ。今日は非番のようだ。

 

そして幽香に軽く話しかけるこの男性…彼は水鬼 始という死神で、仙人などの命を刈る死神や魂を三途の川の向こう岸に案内する死神…寿命を刈り取る死神等すべての死神を統率しているボスである。こんな軽い口調だが、幻想郷の賢者の一人で、紫や幽香も負けることもある実力者なのだ。

 

 

 

幽香「まぁいいわ…入りなさい。お茶とお茶菓子はできてるから。」

 

 

映姫「ありがとうございます。」

 

 

 

始「わーい!ゆうかりんの手料理だぁ!」

 

 

そう言って、中に招き入れようとしたが、どこからか声が響き渡った。

 

 

 

 

???「悪いけど…もう一人分あるかい?」

 

 

 

 

その声に三人とも心当たりがある。すると何もなかったはずの空間に扉が現れ、中から能をするときの格好の女性が現れた。彼女は摩多羅 隠岐奈。翔太郎や始と同じ幻想郷の賢者だ。

 

 

 

始「おお!おっきーな!久しぶりだね!どうしたの?まさか俺とデート」

 

 

映姫「どうしましたか?私たちは今、非番なのですが……」

 

 

幽香「……はぁ…いいわ…入りなさい…たぶんあの話でしょ……」

 

 

 

 

 

 

一人増えたティーパーティー。その話題は昔話や今の仕事場の現状等だったが、最後の隠岐奈の報告ほど盛り下がった話はなかっただろう。内容の半分は紫が翔太郎にした話と同じだったからだ。

 

幽香「分かったわ…妖精や花達にも伝えておく。それに、その怪物の強さにも気になるし……」

 

 

 

始「俺っちも死神連中に通達しておくわ」

 

 

 

映姫「……そこまで急ぐのは……式典が近いからですね…?」

 

 

映姫の言葉に、また一段と空気が重くなる。

 

 

 

隠岐奈「…ああ…そっちの説明もしよう……一応…五日後の式典は、最初は博麗神社で一般参加客も入れて行う。そして、終わったら私達と博麗の巫女だけで祈祷する……って感じかな。」

 

 

 

幽香「……あれから千年も経ったのね…私もあの時は青かったわ…」

 

 

映姫「……私も……付喪神達のトップに立って…調子に乗ってました……」

 

 

 

始「……それが原因で幽香や映姫は妖精達や付喪神のボスを降りた……剛や竜黄にも傷が残った……イヤ……一番辛かったのは……紫だろう…あいつが一番、あの人を慕っていた……」

 

 

 

全員…あの時の出来事が原因で、心に深い傷と罪を負った……最近は会合でも話さないことも多かった……隠岐奈が空気を入れ替えようと話を進める。

 

 

 

隠岐奈「あ!でも最後の祈祷には賢者達全員出席するみたいだから!安心してくれ!」

 

 

 

映姫「そうですか……紫や幽々子とはよく会いますが……翔太郎とは何年ぶりでしょうか……」

 

 

 

その言葉に全員、昔…まだ全員若かった頃を思い出した……あの時が一番幸せだった……賢者達が全員口を揃えて言う言葉……千年前の……あの日まで……

 

 

 

 




はい。ありがとうございました。


小悪魔ちゃん、マジ小悪魔……一応、補足すると、和真に救われる→七つの大罪に入る→和真の部下に入る…といった感じです。まじで本気になれば、紫も倒せるかも……?そして和真は何者なのか?……それは物語が進むにつれて明かしていきます。


そして、オリキャラで死神のボス!始さんも登場!ちなみにこの作品の幻想郷の賢者は合計で六人です。紫、隠岐奈、翔太郎、始と出ましたが、あと二人のオリキャラで全員です。

次回予告 デビルな妹 サタンな姉


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デビルな妹 サタンな姉

深雪「紅魔館で懐かしの部下、小悪魔ことイリテュムと再開した和真!」

卯月「みーたん!みーたんもまだ出番が無いの!?」

歩美「ハイハイ、そして紅魔館の主、レミリア・シークレットに」

深雪「スカーレット!彼女にスマッシュや自分のことを説明した和真だったけど、持ち前の分析の目で地下の存在を言い当てた!」

歩美「そしてその頃、幻想郷の賢者達は何やら儀式があるみたいで?」

卯月「…あいつの分析の目ってあれだろ?パンドラボックスの力だっけ」

歩美「便利よねぇ……まぁ…私の能力の」

深雪「ストップ!それ以上言うと……刻むよ?」

卯月「…それでは…どうぞ。」



レミリア「…貴様…なぜそれを……!?」

 

 

 

和真の言葉にレミリアは驚愕していた。妹関係の情報は秘匿しているので、そんな簡単には知りえない…ましてや、狂気に取り付かれているなど……

 

 

 

和真「…ああ…俺はちょっと特殊な目を持ってるんだ。万物を分析できる目をね♪それでこの館を分析してみたら、地下に精神が非常にまずいレベルの吸血鬼がいたんだ。君とDNAが似てたから妹かなぁ~って思ったんだけど……当たり?」

 

 

 

 

和真の言葉にレミリアは叫んだ。

 

 

 

レミリア「万物を見通すだと!?馬鹿な!それができるのは西洋の悪魔、怪物、魔法使いの神!デス・フェミリオン様ただ一人だけだ!!」

 

 

……え……?和真は思わず笑いそうになった。例えて言うなら……仕事の会談で突然、検討外れの…しかも身内の話題が出て来たようなものだ……和真はついうっかり苦笑をこぼしてしまった…

 

 

 

 

和真「……ブ……あ…ごめん…つい吹き出しちゃった…ゲ…!」

 

 

レミリア「…!!!この私だけでなく…デス・フェミリオン様までも侮辱するつもりか!!!?おのれ……!死ね!!」

 

 

しかし……レミリアはそうは受け取らなかった…自分の信仰する神を侮辱したと受け取ったのか、憤怒の形相で再度エネルギーの槍を形成すると、和真めがけて投げつけた。さらに咲夜もレミリアのそばに立ち、ナイフを構えて睨み付けている……和真は椅子から飛び上がってかわすと、仕方なくカードを構えた。

 

 

 

 

和真「…仕方ない…イリテュムには悪いけど…変身!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大図書館

 

 

 

 

どっっっっごぉぉぉぉぉぉん!!!

 

 

 

パチュリー「…彼…レミィを怒らせたようね…」

 

 

 

美鈴「…和真さん……」

 

 

小悪魔「…………」

 

 

図書館にいた三人はレミリアが起こしたであろう爆発音を聞いていた。するとパチュリーは黙っている小悪魔に声をかける。

 

 

 

 

パチュリー「……心配かしら?」

 

 

小悪魔「……大丈夫だと……信じたいです……」

 

《和真様!どうか、レミリアちゃんにお慈悲を!実は家族思いのいい子なんです!!…!しまった………まずい!》

 

 

 

そう願っていた小悪魔は図書館のさらに地下……彼女の部屋の鎖が壊れた気を感じとり身構える。すると………

 

 

 

 

 

???「アハハハハハハ!!!ヤットデレタ!!ア!ミンナ!フラントアソボ!!!」

 

 

 

図書館の扉をぶっ壊して入ってきたのは、レミリアの実の妹…ありとあらゆる物を破壊する程度の能力を持っているがゆえに精神を病んでしまっている吸血鬼…その名を…フランドール・スカーレット……

 

 

 

 

パチュリー「…フラン…部屋に帰りなさい…!」

 

 

フラン「エエ~!イヤダイヤダ!!!お人形サンゴッコシテアソブノ!!」

 

 

 

そう言うと、フランは光弾を連射し始めた……お人形遊びとは…?…パチュリーは咄嗟にバリアを張って、美鈴は援護の前に小悪魔を隅に放り投げた。レミリアがいない今、パチュリーの喘息が出てしまうとどうしようもない……小悪魔は術を考えていると……突然、後ろの本棚から声がした…

 

 

 

 

 

???「…俺が手伝おうか?……」

 

 

 

小悪魔「…え……黒羽様!?どうしてここに!?」

 

 

 

そう……後ろにいたのは…和真のベストマッチな悪魔の相棒…万丈 黒羽だった。小悪魔の言葉に黒羽は頭をかきながら答える。

 

 

 

黒羽「和真の野郎がよ!勝手に俺を置いて一人で行っちまったんだよ!そんで俺は一応、お前んちに向かったんだが……それよりまずはあの子か……イリテュム…お前はここからこっそり精神に干渉しろ……その間…俺が相手をする…」

 

 

 

小悪魔「…了解……黒羽様……和真様もこちらにいます……ですが少々トラブルで今手が離せない状況です…確実性を求めるなら…私が呼んで来ましょうか?…」

 

 

 

黒羽「マジか!?……いや…外の空中でバトりゃ、気づくだろ。そういうわけで……外に弾き飛ばす!来い!」

 

 

黒羽が叫ぶと、どこからか小さなコウモリが現れる。このコウモリは[クローズバット]。クローズドラゴンポジにいる変身用アイテムである。黒羽は一枚の札をクローズバットに挿入すると、バットが粒子になってエネルギーの鎧を形成する。

 

 

 

黒羽「変身!!」

 

 

 

 

そしてエネルギーの鎧を纏った黒羽は背中の翼を広げると、未だに光弾を連射しているフランの元に向かって飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和真「おおっと!」

 

 

 

レミリア「くそ!」

 

 

 

一方、レミリアとのバトル。和真はレミリアの光弾をひらりひらりとかわしていくが、さすがは吸血鬼。ソードドラゴンでは明らかにパワー不足だった。和真は部屋を飛び出すと廊下でレミリアと向かい合った。

 

 

 

和真「…さて…ならこれでいこうか…」

 

 

 

そう言って取り出した札は……フクロウと…ダイヤモンド……和真は素早く振ると、両サイドに投げる。そしてソードドラゴンのオーラの上から被さって、変身が完了する。これが[オウルモンドフォーム]。ゴリラではなく、フクロウ。その特殊な力はすぐに現れた。

 

 

 

レミリア「…くらえ!スピア・ザ・グングニル!!」

 

 

和真「…へぇ…角度誤差5度…なかなかじゃないか…」

 

 

レミリアの紅い槍が和真に迫る……しかし、和真!首をひょいと傾けただけでかわしてしまった。これがフクロウの効果である。フクロウの目の力で相手の攻撃を分析していくことができるのだ。

 

 

 

和真「今度はこっちだ!よっと!」

 

 

 

和真は虚空からフクロウの絵柄が描かれた一本の槍を取り出した。これはオウルモンドフォームの力を引き出す槍。その名を…オウルスランサー。和真はオウルスランサーを構えて一直線に槍を突きだした。

 

 

 

レミリア「何!?ぐはぁ!」

 

 

咲夜「お嬢様!!おのれ!!」

 

 

和真「ダイヤモンド~シールド!!」

 

和真が不意に槍を出したので、レミリアは、うまく対応できずに槍を受けて吹き飛ばされる。咲夜は援護するためにナイフを投げつけたが、ダイヤモンドの壁がナイフをすべて砕いてしまった。

 

 

レミリア「…はぁ……はぁ…強い……これほどまでとは……仕方ない!」

 

 

レミリアは、そう叫ぶと羽をドリル状にしてものすごいスピードで頭突きを繰り出してきた。和真はこれを見るとしめたと思い、ダイヤモンドで守ることもできたがあえて避けた。レミリアの頭突きははそのまま館の壁を突き破った。

 

 

 

 

レミリア「…はずしたか…!…!?ぎゃあ!!」

 

 

 

レミリアが突然苦痛に満ちた声をあげる。壁に穴が空いたので、外から光が溢れてきたのだ。

 

 

 

咲夜「…はぁぁぁぁ!!」

 

 

 

和真「おおっと…ゴメン!手加減するから…許して!」

 

 

 

すると和真はダイヤモンドの側に力をためると、ダイヤモンドの弾を無数に作って連射した!

 

 

咲夜「がは!!」

 

 

咲夜は避けられずにすべて直撃して後ろの壁にぶつかり、倒れ付した。気絶はしていないようだが、戦闘を続けるのは無理であろう。

 

 

 

和真「さて…後は彼女も……ん?」

 

そしてそのままレミリアも倒そうとした和真だったが、地下からの地響きを感じ、館の外に飛び上がる。

 

 

 

 

フラン「キャァァァァァァァァァ!!」

 

 

 

黒羽「うおりゃァァァァァァ!!」

 

 

 

地面から吹っ飛んで来たのは、さっき分析したレミリアの妹と………まさかの万丈だった……

 

 

 

和真「おい!筋肉バカ!!なんでいるんだよ!」

 

 

黒羽「ああ!?お前こそ先に行くんじゃねぇよ!!」

 

 

 

和真「そんな約束してねえだろ!?」

 

 

 

そうなこんなで言い争いを始めた二人だったが、目の前の吸血鬼姉妹を思い出した。そして振り向くと、レミリアがフランに何か言っているようだった。

 

 

 

 

レミリア「フラン!!部屋に戻りなさい!」

 

 

 

フラン「イヤダ!モウ御姉様の言ウコトナンテ聞カナイ!!レーヴァテイン!!」

 

 

そう言って、炎の剣を振り回してレミリアに斬りかかった。

 

 

 

和真「…おい……どうする?」

 

 

 

黒羽「…一応…イリテュムに隙見て意識奪えとは言ってるんだが……」

 

 

和真「…俺が隙を作る…!!」

 

 

そして和真はエネルギーをオウルスランサーに込める。すると周りのダイヤモンドが錬金され、だんだんと平面状になっていく。そして板型のダイヤが六枚形成されると、フランを閉じ込めるように飛んでいった!

 

 

 

フラン「キャァ!何コレ!!?」

 

 

 

黒羽「よっしゃ!イリテュ……おおっと……小悪魔!!」

 

 

 

小悪魔「はぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

ダイヤモンドの立方体がフランを閉じ込めると、地上からの小悪魔の本気の波動がフランに直撃する。そしてフランが意識を失うと黒羽がうまくキャッチした。

 

 

 

レミリア「フラン!!」

 

 

 

黒羽「大丈夫だ!意識を刈り取っただけだ。けがはねぇよ。」

 

 

レミリア「……感謝する……先ほどは失礼……」

 

 

 

そう言って頭を下げたレミリア。しかし………

 

 

 

 

フラン「ウウウウウ!!」

 

 

 

和真「!?これは……ネビュラガス!?…まずい!!」

 

 

突如、フランから黒いガス…ネビュラガスが噴き出してフランの体を覆った…その姿は…まるでフライングスマッシュにもう一つ強靭な両腕をつけ足したようなスマッシュ…名付けるならバンパイアスマッシュに変わってしまった。

 

 

 

 

バンパイアスマッシュ「ウウウウウァァァァァァァァ!!」

 

 

 

 

和真「………まじかよ……!!」

 

 

 

 

 

 




はい。ありがとうございました。


戦闘シーン書くの難しい!

そしてオリジナルフォームのオウルモンドフォームが出てきました。なんか槍使うライダーってあんましいないので、考えました。でもオリジナルフォームはそんなに出さない予定です。


次回予告 アローであろー!


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アローであろー

卯月「レミリアを怒らせてしまった和真は従者の十六夜 咲夜ごとオウルモンドフォームで蹴散らした!」

深雪「そして地下ではレミリアの妹のフランドールが暴走を始めていた!そこに現れたのはなんと万丈 黒羽だった!」

歩美「はぁ!?あいつ出るの早すぎよ!」

深雪「それより!なんとかフランの暴走を止めた二人だったけど、なんとフランがスマッシュに変わってしまった!あゆみん!これどうゆうことよ!?」

歩美「……だから科学のことはさっぱりなのよ!これ、和真があいつに乗っ取られた時も言った記憶あるけど!?」

卯月「あれだよな?昔の上司のコネだったよな!」

深雪「一体どうなる!?」


黒羽「和真!今度はどうする!?」

 

 

和真「…今度は俺が決める!時間稼ぎを頼む!」

 

 

 

バンパイアスマッシュは未だ空にとどまったまま。そのうちに和真は作戦をたてると、黒羽はバンパイアスマッシュに飛びかかった。

 

 

 

黒羽「うぉっりゃぁぁぁぁ!!」

 

 

 

黒羽はバンパイアスマッシュを抱えると地面に叩き落として地上戦に持ち込む。

 

 

 

黒羽「おら!」

 

 

バンパイアスマッシュ「ウウウアア!」

 

 

 

黒羽は持ち前のパンチ力で押していく。バンパイアスマッシュは強靭な腕を振るうが、黒羽は簡単に受け止めて弾き返す。

 

 

バンパイアスマッシュ「ウウウアア……レ、レーヴァテイン…」

 

 

黒羽「ん!?…さっきの剣か!?よし!こっちもだ!久しぶりにと!」

 

 

 

黒羽はビートクローザーを取り出すとバンパイアスマッシュのレーヴァテインを受け止める。

 

 

 

パチュリー「ロイヤルフレア!!」

 

 

そして地上へと上がってきたパチュリーが美鈴におぶさりながら炎を放って援護する。

 

 

 

バンパイアスマッシュ「あうう!?」

 

 

 

黒羽「サンキュー!!悪いな!少し苦しいが……我慢しろよ!」

 

 

すると黒羽はビートクローザーの柄の先のコードを引っ張る。すると《ヒッパレー!》の音声と共にビートクローザーの刃に青い炎が灯る。

 

 

 

黒羽「おうらぁぁぁぁぁ!!」

 

 

バンパイアスマッシュ「ガァァァァ!!」

 

 

 

黒羽が炎を纏わせたビートクローザーをおもいっきり突き刺してバンパイアスマッシュの身動きを封じる!

 

 

 

黒羽「今だ!!和真!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分前

 

 

 

 

和真「さぁて……一撃なら……これだな…」

 

 

和真は状況に合うカードを取り出すと、沈黙を保っていたレミリアが話し出す。

 

 

 

レミリア「……なぜそこまでフランを助けようとする…私はお前を殺そうと……」

 

 

 

レミリアの言葉に和真は少し目を閉じる。すると浮かんでくるのは……あいつらの姿……

 

 

和真「……昔さ…俺はいろんな妖怪に会って来た…そいつらは最初は弱かったけど、少し経ったら妖怪界を背負って立つまでになってたんだ…だから俺は…彼女の未来を見てみたいんだ。」

 

 

 

黙って聞いていたレミリアに和真はさらに言葉をかける。

 

 

 

和真「…それに…君の妹への愛情を感じたよ。だからその礼だ!」

 

 

その言葉と共にカードが空中に舞い、エネルギーの鎧を形成する…そのカードは……海賊と電車…

 

 

 

 

和真「ビルドアップ!!」

 

 

 

 

鎧が和真に装着され、完成したのは海賊レッシャーフォーム。和真はその手に弓型の武器[海賊ハッシャー]を構える。

 

 

 

 

和真「…弓か…一番最初の弟子のあいつに…教えたことを思い出すぜ……」

 

 

 

各駅停車…急行電車…快速電車……エネルギーが海賊ハッシャーにたまっていく…そして!

 

 

 

黒羽「今だ!!和真!!」

 

 

 

和真「はぁぁぁ!!」

 

 

 

海賊電車!!の音と共に青と緑の矢がバンパイアスマッシュの中心部を貫いた!

 

 

 

 

バンパイアスマッシュ「きゃぁぁぁ!!」

 

 

 

バンパイアスマッシュは爆発して倒れこみ、すぐさま黒羽がネビュラガスを抜き取った。

 

 

 

レミリア「フラン!!」

 

 

黒羽「よし!もう大丈夫だ!」

 

 

 

レミリアや美鈴達が駆け寄ってくる。しかしフランは黒羽の手の中でぐっすり寝ている。その姿に全員が安堵した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天界 比那名居邸

 

 

 

 

???「はぁ!?何でよ!」

 

 

???「何でって……天子…お前は最近、私の緋想の剣を勝手に持ち出し過ぎだ。」

 

 

 

ここは天界の仙人達のトップである比那名居家。そこでは絶賛親子喧嘩中である……娘の比那名居 天子は文句を言うが、父親…比那名居 竜黄は意見を曲げない。

 

 

 

 

天子「いいわよ!緋想の剣なんて無くても!」

 

 

 

そう言うと、天子は部屋を出ていってしまった。取り残された竜黄は頭を抱えた後、虚空に向かって話しかける。

 

 

 

竜黄「…久しぶりだな…紫…先日は娘が迷惑をかけた…」

 

 

紫「全くです……ごきげんよう…比那名居様?」

 

 

 

虚空にスキマが開かれ、出てきたのはやはり紫だった。すると竜黄は少しトーンを下げて話し出す。

 

 

 

 

竜黄「…師匠の千回忌の件か?」

 

 

 

紫「……ええ……」

 

 

 

紫は沈んだ顔つきのまま話す。そしてこの話は他の弟子達全員に伝わっているということも話した。

 

 

 

 

竜黄「…西行寺 幽々子…風魔 翔太郎…風見 幽香…四季 映姫…水鬼 始…古谷 剛…摩多羅 隠岐奈…藤原 妹紅…そして私とお前…全員が揃うのは…凄い久しぶりではないか?」

 

 

 

紫「…ええ…最近は顔も合わせない面子も多いわ…」

 

 

 

竜黄「紫……あれは私達全員の責任…あまり…自分を責めるな…」

 

 

紫「……ありがとう……」

 

 

 

 

二人はそうして昔話に移っていった…

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝 紅魔館

 

 

 

和真「…ふぁぁぁぁ…よく寝た……」

 

 

 

翌朝、和真は紅魔館のベッドで目覚めた。レミリアがフランを助けてくれた礼だと言って泊めてくれたのだ。着替えて食堂に移動すると、そこには全員が揃っていた。

 

 

黒羽「おやぁ~?随分お早いお目覚めですなぁ?」

 

 

 

和真「やかましい。」

 

 

 

フラン「…あ…あの……」

 

 

いつものごとくからかってくる黒羽をいなして座ると、レミリアの隣に座っていたフランがおどおどしながら話しかけてきた。

 

 

 

フラン「…ごめんなさい……」

 

 

和真「…ガシガシ…いいさ…元気そうでよかった。」

 

 

和真はそう言ってフランの頭をがしがしと撫でる。フランはほっとしたような顔でそのまま撫でられていた……

 

 

 

レミリア「私からも礼を言うわ…ありがとう。」

 

 

 

小悪魔「実はですね!どうやらネビュラガスと一緒に狂気も抜けたみたいなんですよ!」

 

 

 

パチュリー「…ネビュラガスが狂気を含んで…そのネビュラガスを抜いたからかしら?」

 

 

 

美鈴「…まぁ何だっていいじゃないですか!」

 

 

咲夜「…皆様、お食事の準備ができました。」

 

 

 

そして朝食が始まる。和真はレミリアが納豆を食べていることに驚いた。するとフランが今度は黒羽に話しかける。

 

 

 

フラン「…あの…黒羽おじさん…」

 

 

 

黒羽「…!?おじさん!?……まぁいいや……なんだよ?」

 

 

フラン「…私に…悪魔としての戦い方を教えてほしいの……」

 

 

黒羽「いいぜ」

 

 

 

和真「かる!?」

 

 

 

フランのお願い…それは自分の能力…『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』をコントロールするために、悪魔としての基本的な戦い方を知りたいとのことだった。黒羽は二つ返事でオッケーする。和真は少し不安だったが、小悪魔もいるので大丈夫だと判断した。そして和真はあることを思い出した。

 

 

 

和真「そういえば、レミリアはデス・フェミリオンって言う神を信仰しているんだったよな?どういう所が好きなんだ?」

 

 

 

黒羽「ブッッッッ!!?」

 

 

和真はニヤニヤしながらレミリアに尋ねる。黒羽はなぜか……な・ぜ・か!吹き出した。そしてレミリアは目を輝かせながら答える。

 

 

レミリア「まずデス・フェミリオン様は我ら悪魔の中で誰よりも強い!そしてカリスマもあるわ!さらに魔法にも冴えていて、さまざまな高等魔法を簡単に扱う!そして伝説では聡明で、いわゆる七つの大罪の悪魔達ですらひれ伏させている!!いつかは御会いしてみたい悪魔なのよ!」

 

 

 

パチュリー「レミィ、落ち着きなさい…でも高等魔法を自在に操れ、レミィの何倍もの高等悪魔達を従えられるのは、私達魔法使いから見ても凄いと思うわ。」

 

 

まるで小さな子供のように(実際妖怪界では子供だが)はしゃぎながら自慢するレミリアと冷静に評価するパチュリーに和真は心が暖かくなった……黒羽は頭を抱えていたが……それを見た&自分も元七つの大罪だったので照れた小悪魔が話題を変える。

 

 

小悪魔「和真様はこれからどうなさるおつもりで?」

 

 

 

和真「ん~……一応…目的地は決まってるんだ…」

 

 

美鈴「あれ?元から幻想郷のことは知ってるんですか?」

 

 

 

和真は知り合いがここによく来ていて、そこからの情報だと説明する。しかし、幻想郷に自在に出入りできる存在など限られている……レミリアは少し不思議に思ったが、自分やフランを難なくいなした彼らにとって、それは簡単なことなんだろうと納得した。

 

 

 

咲夜「…それで…目的地は一体どちらに?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和真「もし知ってれば、場所を聞きたいんだけど……

 

 

 

 

永遠亭って知ってる?」

 

 

 

 




はい。ありがとうございました。

ここで一応、第1章は終わりです。そろそろビルドメンバーを投入したいなぁ……かなり原作改変してるけど……

後、和真達は普通に空も飛べますし、光弾や衝撃波も難なく放てます。それは彼らの仕事や存在と関係があるのですが……まだ秘密です…

次回予告 マスタースパークが教えてくれた


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