オルタナ達に、『復讐』を… (やさぐれショウ)
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始まり

皆様、はじめまして。『やさぐれショウ』です。今回、ハーメルンで初めて、小説を書きました。初めてなので、皆様…どうか、暖かい目で見ていただけると幸いです。では、本編へどうぞ。


???「これは…俺の『復讐』の物語…」

とある青年はそう呟く……彼のその目には、計り知れない程の『復讐心』が燃え上がっていた…………。

 

 

2017年(今から約2年前)……

 

ここ、『妃十三学園』(ひとみがくえん)には、『オルタナ』と呼ばれる少女達がいる。ただ、その少女達がオルタナであることを知っているのは、ごく一部の人間だけである。それは…妃十三学園の理事長と、オルタナ達を率いる『キャプテン』と呼ばれる存在である。オルタナ達は、学園の理事長やキャプテンの指導の元、学業や戦闘訓練を重ね、どこからともなく町に出没する『夜獣』(ナイトビースト)と呼ばれる化け物達に立ち向かうのだ。

しかし、キャプテンの候補生の中には、オルタナ達を気味悪がり、批判する者もいる。そのうちの一人が、キャプテンとして妃十三学園に入ってきてしまった。ソイツはオルタナ達を道具として扱い、怪我人や体調不良のオルタナがいても、手当てもせず休ませず、お構い無しで任務に行かせていた。成功すれば何も言わないが、失敗をすれば…長時間の説教、殴る蹴る等の暴力を振るっていた。理事長が様子を見に来ると、オルタナ達に対し、別人のように優しく接し、理事長がいなくなった途端に本性を露にする等………理不尽な仕打ちを、オルタナ達は受けていた。これらの仕打ちを受けてきたオルタナ達のほとんどが、精神的に病み、壁に頭を打ち付ける、リストカット、声をあげて泣き叫ぶ等…壊れ果ててしまった。この仕打ちをされる前、その悪徳キャプテンの本性をいち早く見抜いた4人のオルタナ達が、オルタナ達に警告をしたが、彼女達は聞く耳を持たなかった。4人のオルタナ達は理事長に悪徳キャプテンの実態を報告するため、隠しカメラで撮影した証拠を持って、理事長の元に向かい、彼を辞めさせるように言った。だが……

理事長「こんなの、ただの間違いだろう。」「私は君たちと彼の普段の様子をあまり知らないんだ。だから何とも言えない。」

…と、曖昧な対応で片付けられてしまった…。理事長の対応が曖昧であったため、その4人のオルタナ達は理事長を不審がっていた。その1年後、その悪徳キャプテンは、妃十三学園に対してクーデターを起こそうとしていたこと、更には学校にナイフやスタンガン等の危険物を持ち込んでいたことが発覚し、ソイツは学園を退学させられ、キャプテンを辞めざるを得ない状況になり、キャプテンを辞めた。その時、何故か理事長が学園に抗議に行ったのだ。しかし、理事長の抗議は…無に終わった……。

 

悪徳キャプテンが辞めさせられた1週間後……

新しいキャプテンが入ってきた。彼の名は『馬場流星』(ばばりゅうせい)。彼こそが、この物語の主人公である。彼の学歴は優秀で、性格はフレンドリーで優しく、子どもたちからは好かれ、周りからも信頼されており、町ではちょっとした有名人である。

流星「よっ!ワイは『馬場流星』!皆、よろしくな!!」

流星は笑顔で、オルタナ達に自己紹介をした。彼の笑顔を見たオルタナ達は、安心感を覚えた。先程説明したように、流星はフレンドリーで物腰も柔らかく、優しい性格であった。彼は持ち前の優しさでオルタナ達と接し、すぐにオルタナ達と打ち解けた。

流星「桜子!お前スゲェな!!ジンジン来たで!!」「愛梨、お疲れ!水分補給、忘れずにな!」「ナタリー!やったな!!ホンマによう頑張った!!後はゆっくり休んでくれ!」「若菜、いつもありがとうな。後はワイがやるから、お前は明日に備えてゆっくり休んどけ。」

流星は彼女達を褒めつつ、全力で彼女達を支えた。流星はオルタナ達から好かれ、

「私達は絶対にキャプテンを、裏切ったりしません!」

と言われるほど、信頼された。だが………ある日………

………

……

彼女達は突然、豹変した…。

直美「キャプテン、これ報告書…はよ済ませてや…でないとその首をはねるから…」

シルビア「何見てるの…頭撃ち抜くよ…?」

千穂「食事?そんなの知りませんよ。怠けている暇があるのなら、作戦の1つや2つ思い付いたらどうですか?」

桜子「うっ、吐き気がする…キャプテンがいるせいで…。」

流星は突如、オルタナ達から嫌われるようになった。

流星「な、なんや!?ワイ、皆に何か悪いことしたのか!?」

流星はそのオルタナ達に問いかけて見たが、彼の問いかけに返答をする者は、誰一人いなかった。

 

その日の夜……

流星は、若菜と書類を片付けていた。

流星「…。」

若菜「…?…キャプテン?」

若菜は、心配そうに流星の顔を覗きこむ。

流星「…なぁ、若菜。ワイ、皆を不快にさせるようなこと、してもうたかな…?」

若菜「えっ…?」

流星の発言に、困惑する若菜。

若菜「何か、あったんですか?」

若菜は流星に聞く。流星は若菜に、今日あった出来事を全て話した。

………

……

流星「…ってことが…あったんや…」

流星の話を聞いた若菜は、流星に…前任のキャプテンのことを話し始めた。

若菜「実は、キャプテンがここに来る前、前任のキャプテンがいました。ですが、そのキャプテンは…とんでもなく、酷い人だったんです。」

流星「…え?」

若菜「そのキャプテンは私達オルタナを道具として扱っていました。怪我人がいようが病人がいようがお構い無しで任務に出撃させ、成功すれば何も言わないのですが、失敗をすれば長時間の説教、殴る蹴る等の暴力をオルタナ達に振るっていました。」

流星「なんやて…!?」

若菜「他にも理事長が様子を見に来た途端に、別人のように優しく接していたり……とにかく、酷い人でした。」

流星「…そんな…ことが…」

流星は若菜の話を聞き、ショックを受けた。若菜は続ける。

若菜「私と美弥花、乃々、小百合は、そのキャプテンが悪人であることをいち早く見抜き、オルタナ達に色々警告しましたが、聞く耳を持ちませんでした。私達4人は、そのキャプテンの実態を報告するため、証拠の映像を持って理事長に行きましたが…理事長は曖昧な対応をするだけで、全く聞く耳を持ってませんでした。」

流星「…!?」

流星(理事長、どういうことや!?頼れるのは理事長しかおらんのに…理事長がちゃんとしないなら、若菜達は誰に頼ればええんや!?)

流星は、思った。

若菜「ですが1年後、そのキャプテンはここ、妃十三学園にクーデターを起こそうとしていたこと、更には学校にナイフやスタンガン等の危険物を持ち込んでいたことが発覚して、キャプテンを強制的に辞めさせられ、学園も退学させられました。」

流星「…。」

流星は若菜の話に、相槌を打つ。

若菜「そのキャプテンが辞めさせられた後、私、浩然見てしまったんです。」

流星「…何を、見たんや?」

若菜「理事長が、そのキャプテンを辞めさせた校長や教育委員会に対して、抗議していたんです。」

流星「えっ!?」

若菜「ですが、理事長の抗議は結局…無に終わったんです。」

若菜の話は終わった。

流星「…若菜、話してくれてありがとうな。」

若菜「はい…あ、あの、キャプテン。」

流星「…ん?」

若菜「私と美弥花、乃々、小百合は貴方が来てくれて、本当に嬉しかったんです。貴方なら着いていける、そう思えるようになったんです。私、美弥花、乃々、小百合の4人はどんなときでも、貴方の味方です。それを、覚えていてくださいね。」

若菜は流星に告げる。

流星「若菜…ありがとう。今日はゆっくり休んどけ。な?」

若菜「はい、お休みなさい、キャプテン。」

若菜はそう言って、自分の部屋に戻った。

流星「…皆、前任のキャプテンの影響で、心に傷を抱えている…今は、嫌だったことを追い出している最中なんや。ワイは、耐えるぞ…いつか分かり会えることを信じて…な…」

流星は一人、そう呟くのであった。




いかがでしたか?今回はここまでです。私はスマホアプリ【オルタナティブガールズ2】を最近始めましたので、知識に関しては曖昧です。原作とキャラが違っていることがありますので、ご了承ください。次回もお楽しみに。
では、またね。


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悲劇

やさぐれショウでございます。タグに『仮面ライダー』と入れましたが、初回は仮面ライダー全く関係ありませんでしたね。主人公はいずれ、仮面ライダーに変身します。……はい?どんな仮面ライダーかと?……それは…読んでからのお楽しみでございます。では、本編へどうぞ


次の日……

この日から、流星はオルタナ達に更なる理不尽な仕打ちを受けた。

すれ違い様に、突然の暴言……

身体拘束され、理不尽な暴力……

濡れ衣を着せられ、挙げ句の果てには皆の前で無理矢理土下座をさせられる……

趣味で弾いていたギターを、目の前で壊される……

更には、殺害予告まで……

流星はもう、ウンザリしていたが…

流星(前任のキャプテンのことで、皆は心に傷を抱えているんや……皆、嫌だったことを追い出している最中なんだ……)

流星は自分にそう言い聞かせ、彼女達の仕打ちをずっと…耐え続けた。数少ない味方の美弥花、乃々、小百合、若菜に支えられて……。

任務の際、怪我人がでたらその場で手当てをしたり、すぐに帰還させ、休暇や褒美等を与えてきた。美弥花、乃々、小百合、若菜の4人の支えもあり、全てはオルタナ達のため……そういう思いで、彼女達を必死で支えた。だが、次の日……悲劇は起こった……。

 

次の日……

この日、大規模な任務の成功を理事長に報告するため、流星は一人、理事長室に向かった。ちなみに、オルタナ達は、流星が休暇を与えたため、全員出払っている。

コンコンッ

理事長「…どうぞ。」

流星「失礼します。」

流星は理事長に入る。

流星「理事長、これ、大規模任務成功の報告書です。ここにサインを…」

理事長「わかった。ご苦労様。」

理事長は報告書にサインをした。

流星「…?」

流星は、異変に気づく。それは、すぐそこにあるロッカーから、男性と女性の声が聞こえるのだ…流星は、その声に聞き覚えがあった。

流星(…まさか…?)

流星は立ち上がると、ロッカーに移動し、ロッカーを開ける。そこには……

流星「!?…父さん!母さん!」

流星の両親が、手足を縛られ、口元をガムテープで塞がれ、ロッカーに閉じ込められていたのだ。

流星の両親「んー!んー!」

流星は慌てて、両親を助けようとするが…

ドカッ!

流星「ぐあっ!」

横から理事長に思い切り蹴られ、壁に激突した。

流星「理事長!!どういうことや!?」

流星は起き上がり、理事長に問い詰める。

理事長「あ~あ、見つけてしまったか…」

理事長はそう言うと、流星の両親の近くに寄った。

流星「ワイの両親に何をしたんや!?答えろ!!」

理事長「何をしたって?…クフフッ、オルタナ達を利用してお前の自宅を特定し、両親を誘拐したのさ。」

流星「!?…なんやて…!?じゃあ、オルタナ達は…理事長とグルを組んでいたって言うんか…?」

理事長「その通りさ、全ては馬場流星…お前を辞めさせるためにな…」

流星「そんな…だからと言って、両親に手ェ出すことはないやろ!!父さんと母さんを放せ!!」

流星は理事長に言う。

理事長「お前がこの書類にサインをしたら、お前の両親を助けてやろう。」

理事長は流星に、『キャプテン辞職願』と『退学届け』を突きつけた。

理事長「サインをしないなら、お前の両親がどうなってもいいのか…?」

理事長は流星に脅しをかける。

流星「…理事長、一つ確認したいんや。」

理事長「何だ?」

流星「……ワイがこの書類にサインをして、キャプテンを辞めれば…父さんと母さんは助けてくれるんやろ…?」

理事長「あぁ、もちろんだ。約束しよう。」

流星は……

流星「…わかった…わかったから、父さんと母さんを助けてください…」

キャプテン辞職願と退学届けにサインをし、理事長に出した。だが、その瞬間……理事長はナイフを取り出し…流星の両親を刺した。

流星「!?」

流星は驚き、両親に駆け寄る。そして、ガムテープをはがした。

流星「父さん!母さん!」

流星父「…流……星」

流星母「うぅっ……流ちゃん…」

流星の両親は弱り果てていた。

流星「理事長!!話が違うやろ!!」

理事長「黙れ!お前がいなければ、私の息子はキャプテンを辞めずに、この学園を退学せずにすんだんだ!」

流星「…は?」

流星にとって、理事長の発言は意味不明だった。

流星「…!父さん!母さん!…アカン、救急車を!」

流星は救急車を呼ぼうとするが、

流星父「……流星……もう、いい……」

流星「父さん!」

流星父「……俺と母さんは…もう、死ぬ……」

流星「バカなこと言わんといてくれ!!」

流星母「……流ちゃん…貴方が……私達の息子で……本当に…よかった……」

流星「…母さん!」ポロポロ

流星は涙を流す。

流星母「…流ちゃんは……優しいから…どこへ…行っても……上手く、やって…行けるわ……」

流星父「…そうだ……だから…流星……自分を、信じろ……」

流星「…っ!わかったから、もう…喋らないでくれ…」

流星は涙を流しながら言う。

流星父「…流星……頑張……れ………」

流星母「…流ちゃん……産まれて…来てくれて……ありが…とう……」

流星の両親は、流星の目の前で……命を落とした…。

流星「!?…父さん?…母さん?…そんな…嫌や…!父さん!!母さん!!」

流星は両親に呼び掛けるが、返事は帰って来ない…。

理事長「クククッ…フハハハ……ハハハハハハハハハ!!」

理事長は笑い出す。

理事長「オルタナ達がお前を苦しめていたのは、私がお前に濡れ衣を着せてやったのさ!彼女達はまんまと騙されてくれたよ!!馬場流星、これは私の息子を退学に追い込んだ天罰だ!もっと泣き叫べ!もっと絶望を味わえ!!ハハハハハ!!!!」

理事長は高笑いをしながら、流星に言った。理事長がやったのは、流星に対する八つ当たりであった。八つ当たりにしては、度が過ぎている…。

流星(ワイは必死でオルタナ達を支えた…けど、理事長とグルを組んでいたなんて…じゃあ、ワイは…一体…何のために…尽くして来たんや…)

流星はフラりと立ち上がると…理事長室を飛び出して行った。

 

流星は、ラウンジに戻って来た…そして、一人……声をあげて泣いた…。両親を奪われ…オルタナ達にも裏切られ……彼の精神は、完全に……壊れてしまった…。

 

その日の夜……

流星がキャプテンを辞める時が来た。流星は荷物をまとめていた。そして…学園を去ろうとした…その時…

「キャプテーーン!!」

流星「……メロ…?」

『メロ』と呼ばれる、謎の生物が流星のもとにやって来た。

メロ「理事長から聞いたメロ…キャプテンを辞めてしまうと…」

メロも、数少ない流星の味方である。それは『リロ』も同じである。

流星「…メロ……聞いてくれ……」

流星はメロに、全てを話した。

………

……

メロ「…そんな…理事長が、キャプテンの両親を……」

流星「ワイの言っていることが信じられないなら、理事長室の監視カメラの映像を確認してくれ…そこに、証拠がある…」

メロ「…わかったメロ。」

流星「メロ…最後まで、ワイの味方でいてくれて…ありがとうな…」

流星はメロにそう伝えると、去っていく。

メロ「……キャプテン……」

流星はメロに見送られ…妃十三学園を去っていった…。




いかがでしたか?今回はここまでです。主人公『馬場流星』の見た目は、【仮面ライダーキバ】に登場した人物、『襟立健吾』さんそのものです。今回も、ライダー要素は0でしたが、いずれは登場させます。次回もお楽しみに。
では、またね。


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流星の、もう一つの大好きなモノ

やさぐれショウでございます。流星は、妃十三学園の理事長に両親を殺され、更にはオルタナ達が理事長とグルを組んでいたことを知り、もう耐えられなくなってしまった。そして…とうとう…キャプテンを辞め、妃十三学園を退学した。愛用のギターも無惨に破壊され、何もなくなった…しかし、流星にはもう一つ、大好きなモノがあった。それは……
では、本編へどうぞ


流星が妃十三学園を去って、1週間……

学園を去った後、流星は学園からそんなに離れていない自宅を売り払い、引っ越していった……っと言っても、故郷の町からそんなに離れていない場所に引っ越したのだ。その場所は、在来線の駅に近いアパートであった。流星は、故郷を離れたくないと思っていたため、あえてこの場所にした。

流星「…。」

しかし、流星は両親の死を中々受け入れられなかった…。

流星(…父さんと母さんにはもう、会えないんや……こんなの、夢であって欲しい……)

流星はアパートの自室に閉じ籠り、完全に無気力状態となっていた。流星は、あるモノを取り出す。それは……『仮面ライダー鎧武』の人形である。これは、流星が幼い頃、仮面ライダー鎧武ショーに連れていってもらい、その帰りに両親が買ってくれたのだった。

流星(仮面ライダー鎧武…あの戦いはホンマに、ジンジン来たな……っ!)

流星は突然立ち上がると、竹刀を持った。

流星「…ワイ、もっと強くならなアカン…!」

流星は竹刀を持って庭に行くと、素振りを開始した。実は流星、剣道を習っており、その実力は…全国大会で一度、優勝したほどだ。

流星(ワイ…いや、俺は決めた……両親を奪った奴らに…『復讐』してやる!!この手で、奴らを倒す!)

流星は怒りに燃え、悪徳理事長と裏切り者のオルタナ達に復讐をすることを、心に誓った。

 

流星が妃十三学園を去って、1ヶ月……

ブゥンッ!!

流星は庭で素振りを行っていた。彼が竹刀を一振りすると、風が吹き荒れた。

流星(…ジンジン来たぜ!)

流星は眠ることなく、素振りを続けていたのだ。その結果…竹刀で原木を切れるようになったのだ。恐るべし…。

流星「けど、この程度じゃ足りねぇ…もっとだ…もっと強くなってやる…!」

流星はそう言うと、素振りを再開した。その時、

「キャァァアアアアア!!」

どこからか悲鳴が聞こえた。

流星「!?何だ?」

流星は竹刀を持って、悲鳴が聞こえた方に向かった。

 

夜獣「グルルルル…」

女性「い…いや…来ないで…」

一人の女性が、夜獣(ナイトビースト)に襲われていた。

夜獣「ウガァァァアアアアアア!!」

夜獣は吠えると、女性に襲いかかる。

女性「ひっ!誰かー!助けてーー!!」

その時……

「おぉぉおおおおおお!!」

バキィーンッ!

一人のチャラい格好をした少年が、竹刀で夜獣を吹っ飛ばした。

流星「夜獣!!俺が相手だ…」

流星はヤンキーのように、竹刀を持って夜獣に言う。

女性「…。」

流星「…逃げろ。」

流星は女性に言う。

女性「あ、ありがとうございます!」

女性は安全な場所へと逃げていった。

夜獣「ウゴォォアアアアアア!!」

夜獣は流星に襲いかかる。しかし…

流星「ヤァァアアアア!!」

流星は竹刀を夜獣の腹部を攻撃した。腹部を攻撃された夜獣は、その場でうずくまってしまう。

夜獣「グ…グギャ……」

流星「何だ、その程度かよ…つまんねえな……」

流星はつまらなさそうに言うと、夜獣目掛けて走りだし、

流星「突きぃぃいいいい!!」

バキィーンッ!

夜獣の頭目掛けて竹刀を突きだした。夜獣は勢いよく吹っ飛ばされ、そのまま消滅した。夜獣に勝った流星は、そのまま立ち去って行った。

 

その日の夜……

流星「さて、ニュースでも見るか…」

流星はニュースを見ようと、テレビをつける。だが、テレビがついたその瞬間……

流星「!!??……何だよ…これ……!!」

流星はテレビに映った映像を見て、震え上がった…その内容とは……。

『た、たった今、『オルタナ』と名乗る少女グループが、妃十三学園を襲撃しました。ご覧下さい!妃十三学園が壊滅状態にあります!』

オルタナ達が、妃十三学園を襲撃し、壊滅へと導いたのだ。更に…美弥花、乃々、小百合、若菜を除いたオルタナ達が、オルタナの姿になっている。そのオルタナの一人、有村詩音(ありむらしおん)が、流星の顔写真を持っている。

『ここで、オルタナ達がテレビを通じて皆さんにお伝えしたいことがあるそうです!』

そして…詩音が口を開く。

詩音『テレビの前の皆様、聞いてください!この人は、私達のキャプテンです!私達は今、この人を探しています!もし、この人を見かけたらすぐに、私達にご連絡下さい!!彼を見つけるには、皆様のお力が必要です!皆様、どうかご協力をお願いします!!』

流星「っ!!」

流星は青ざめた表情で、映像を見ていた。

流星「冗談じゃねぇよ…どこまで俺を追い詰めれば気が済むんだよ…!」

流星は身体中の震えが止まらなかった。その時…

小百合『テレビの前の皆様、聞いてください!』

オルタナになっていない者の一人、吉良小百合(きらさゆり)が、口を開いた。テレビは小百合に注目する。

小百合『彼は先程のオルタナ達に寄って集って散々苦しめられ、精神に重症を負ってしまっています!更には、この学園の理事長に両親を殺害され、学園を退学するように脅され、学園を去って行きました!こちらが証拠です!』

小百合はとある映像を流す。それは、流星と理事長のやり取りの場面であり、理事長が流星の両親を人質にとり、辞職願、退学届けにサインをするように脅し、書類にサインをした途端に、流星の両親を殺害する場面がはっきりと映し出されていた。しかも、音声つきで……。更に、小百合はもう一つの映像を流す。それは……オルタナ達が、当時のキャプテンであった流星を縛り付け、身動きが取れない状況にし、彼に暴言を吐きながら暴力を振るっている様子が、はっきりと映し出されていた。この映像を流した直後、オルタナ(美弥花、乃々、小百合、若菜以外)達の顔が、みるみるうちに青ざめていった。

小百合『先程の映像が全てです!皆様、彼を見かけても絶対に連絡しないでください!お願いします!!』

小百合はそう言うと、深々と頭を下げた。小百合の行動に、美弥花、乃々、若菜の三人も『お願いします!!』と言い、小百合と同様に、深々と頭を下げた。

流星「何で、こんなことに…なっちまったんだよ…!」

流星は確信した…。

流星「この事件で、オルタナの存在が世間に知られた……」

そう。この事件がきっかけで、『オルタナ』の存在が、世間に知られたのだ。

流星「このニュースを見た人達は、どうするつもりなんだ…オルタナ達に俺の居場所を知らせるか、黙っているか……」

その時…オルタナの一人の西園寺玲(さいおんじれい)が口を開いた。

玲『妃十三学園の理事長は、私(わたくし)達を騙し、彼を身体的に、精神的に追い詰めるように促しました!そんな事、許される訳がありません!ですから私達は先程、妃十三学園を襲撃し、壊滅させました!ですから皆様、どうか私達にこれ以上の暴挙を働かせないためにも…このお方の居場所を知っている方がいましたら、大至急私達に居場所を教えてください!!』

流星は、玲の演説を聞いて冷や汗を流し、青ざめた表情で見ていた。

流星「口ではお願いだと言っている…けど、これは……『脅迫』だ…!!」

流星は次第に焦り出す。その時…

ドンドンドンドンッ!!ドンドンドンドンッ!!

流星「っ!?」ビクッ!

突然、アパートの玄関が叩かれる。

つむぎ「お兄ちゃん!開けて!!私だよ!つむぎだよ!!」

恋「ダーリン!!いるんでしょ!?ねぇ、開けてよ!!ねぇねぇねぇ!!」

声の主は柊つむぎ(ひいらぎつむぎ)と、我妻恋(あがつまれん)である。

流星(…もう居場所がバレたのかよ…!!畜生!!)

流星は靴を持って、窓に向かう。そして、カーテンをロープのようにした。

つむぎ「お兄ちゃん!開けないなら、無理矢理でも!!」

つむぎの声が聞こえた次の瞬間…

ドォンッ!

玄関のドアが勢いよく叩かれた。

流星(まさか!玄関をぶち破るつもりか!?…マズい!このままじゃ捕まっちまう!!…いや、落ち着け…ドアが叩かれたと同時に、窓から逃げよう…!奴らから逃れるには、こうするしかない!)

流星はそう思い、タイミングをはかる。

ドォンッ!…ドォンッ!…

流星(今だ!)バッ!

ドォンッ!

シュタッ!

ドアが叩かれる音がしたと同時に、流星は窓から逃げることに成功した。流星は振り返ることなく、走り出した。

ドォンッ!…ドガァッ!

そしてとうとう、流星のアパートのドアがぶち破られた。

つむぎ「お兄ちゃん!」

恋「ダーリン!」

つむぎと恋が、流星の部屋に入ってくるが、そこには誰もいない。

つむぎ「…お兄ちゃん…どこに行っちゃったのぉ~…うぅ…」

恋「待って…靴がない。…ってことは…ダーリン、逃げたね…」

恋がそう言うと、つむぎと恋のハイライトが消える。

つむぎ「…おニいチャん…絶対ニ…」

恋「…ニガサナイよ?」

 

その頃、流星は……

街中を、逃げ回っていた。しばらく走った後…

流星「…ここは…どこだ…?」

自分がどこにいるのかすら、わからなくなってしまった。

流星「…どこかで野宿するか…どこかに良い場所はないのか…?」

流星は辺りを見渡す。

流星「…ここだ。」

流星が見つけたのは、横長で大型のダストボックスだった。そこには、ゴミ袋がいくつも入っている。臭いが少し気になったが、流星はその臭いを気にする余裕がなかった。流星はダストボックスに入ると、ゴミ袋で自分を隠した。そして…突然襲ってきた眠気に耐えられず…眠ってしまった。

 

 

 

 

ガチャ……ガサガサ…ガサガサ……ガサ…

「キャプテ~ン…やっとミツケましたヨ……モウ、絶対に……ニガシマセンからネ…♪」

 




いかがでしたか?今回はここまでです。自分でも思ったんですけど、彼女達のやることは本当にぶっ飛んでる…と…。それと、『ヤンデレ要素』を追加します。タグにはありませんけど…汗
次回もお楽しみに。では、またね。


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目が覚めると、そこは…

やさぐれショウでございます。仮面ライダーをタグに追加しているにも関わらず、仮面ライダー要素が全くない…今回はちょこ~っとだけ、仮面ライダー要素を書きました。では、本編へどうぞ


チュンチュン……

流星「…んぁ?…もう朝か…」

流星は目覚め、気持ちの良い朝が始まる………はずだった……。

流星「…ん?…あれ?俺、部屋で寝てたっけ…?」

流星は周りを見渡す。そして…

流星「!!!!??」

言葉を失った。今、流星がいる場所は……かつて、彼がキャプテン時代に使っていた部屋だった。壁に刻まれた傷や穴、傾いたボロボロの机、床や壁に残っている血の跡等、印象に残っているヶ所が気味の悪い程、一致している。いや……流星の印象に残っている場所そのものだった。更に…

流星「!?…起き上がれねぇ…って、なんで俺はベッドに縛り付けられているんだ!?」

流星は、ベッドに縛り付けられており、身動きが取れない状況に立たされていた。すると……

ガチャッ…

ドアが開き、入ってきたのは……

流星「!!…てめぇは!」

オルタナの一人の鬼束千穂(おにつかちほ)である。

千穂「キャプテ~ン?動かないでクダサイネ…」

流星「おい!!離せ!!」

千穂「離せと言われて私が離すと思いますか?」

千穂は流星に言う。彼女のハイライトも消えている。

千穂「キャプテンがいなくなって…私が…どれだけ涙で枕を濡らしたことか…キャプテンには、分からないですよね…?」

流星「ふざけるな!!どうせ俺が辞めたことで、皆で宴でもしていたんだろ!?」

流星は続ける。

流星「俺がお前達に何をしたって言うんだよ…!?…何も悪さはしてねぇのに、何で俺はお前達から暴言や暴力を振るわれねぇといけねぇんだよ!!自分のことを棚に上げてんじゃねぇよ!!!!」

流星は感情的になり、強い口調で千穂に怒鳴り付ける。

千穂「それについては、誠意を持って謝罪します…ですがその前に…キャプテンが逃げられないように…」

千穂はショーテルを取り出す。

流星「!?…お、おい…何を、する気だ…!?」

千穂「決まっているでしょう?貴方の手足を切断するんですよ。」

流星「…ふざけるな、やめろ…!」

千穂「フフフッ、怖いんですか?安心してください、貴方の身の回りのお世話は私がしてあげます。食事も、トイレも、お風呂も、着替えもぜ~んぶ…ですから、何もコワガルコトハアリマセンヨ?」

流星「そんなの…嫌だ…やめろ、やめろぉぉおおおお!!!!」

流星は恐怖のあまり、叫んだ。彼は恐怖で、気が狂いそうだった。その時、

バァンッ!

小百合「キャプテン!!」

流星の叫びを聞き、小百合が駆けつけた。

小百合「千穂!何やってるの!?武器をしまって!!」

千穂「離してください!キャプテンに逃げられてしまいます!キャプテンには、謝っても謝りきれません!!」

小百合「千穂!!」

パンッ!

小百合は千穂の頬をひっぱたいた。

小百合「いい加減にして!本気で謝りたいと思っているなら、キャプテンの気持ちも考えなさい!!」

千穂「…!」

千穂は武器をしまい、顔を両手でおさえ、部屋を出ていった。

流星「…小百合…」

小百合「!!キャプテン!待ってて、今すぐに解放するから!」

小百合はロープをほどき、流星を解放した。

流星「なぁ小百合、これは一体、どういうこと何だ!?」

流星は慌てて小百合に訊ねる。すると小百合は…

小百合「キャプテン…ごめんなさい!」

突然、深々と頭を下げて流星に謝罪をした。

小百合「うぅっ…ぐすっ…本当に、ごべんなざい…ひっく……わだじのぢがらが…だりないばかりに…うぅっ…」ボロボロ

小百合は泣きながら、流星に言う。流星は、いつもと違う雰囲気の小百合を目の当たりにし、戸惑っていた。

流星「とりあえず、落ち着いてくれ。な?」

小百合「グズッ…う、うん…」

流星は小百合を落ち着かせる。数分後、小百合は泣き止み、落ち着きを取り戻した。

小百合「えっと、キャプテンはあのニュース、見たよね?」

流星「妃十三学園襲撃事件のニュースだろ?もちろん見たさ…」

小百合「…。」

流星「俺も聞くけど…お前、理事長室の監視カメラの映像、見たよな?」

小百合「…うん、見たよ。まさか、理事長があんなに冷酷だったなんて…信じられないよ…」

小百合の言葉に、流星は眉を寄せる。

流星(そりゃそうだ…今まで信頼してきた奴が、平気で人の命を奪う奴だったなんて…俺でも信じられねぇよ…!)

流星「少し話が逸れたな…話を戻す…アイツらがやってることは…脅迫だ…本当に狂ってる…!」

流星は身体中の震えが止まらなかった。

小百合「皆、キャプテンが戻ってくることを待ち望んでいるんだよ…キャプテンに誠意を持って謝罪をしたいとも言ってた。だから」

流星「ふざけんじゃねぇよ!!!!」

流星は大声で怒鳴りたてる。

小百合「…!!キャプテン…!」

流星「お前も見ただろ!?“鬼束”の野郎、謝っても謝りきれないなんて言っておいて、俺の手足を切ろうとしたんだぞ!?何が誠意を持って謝罪がしたいだよ!!口ではそう言っておいて、いざ俺がキャプテンに戻ったら、どうせまた同じように理不尽な仕打ちをするんだろう!?あの悪徳理事長が言っていたよ、オルタナ達は俺の自宅を特定して、俺の両親を連れ去って……そのせいで、父さんと母さんは、悪徳理事長に殺されたんだ!!」

小百合「…!!…そんな…!」

小百合は衝撃的な事実を知ってしまい……言葉を失い、呆然としていた。

流星「俺はアイツらに、何も悪さはしてねぇのに…アイツらは、俺の大切なモノを次々と奪っていった…!!あんな仕打ちを受けるのは、もう…こりごりなんだよぉぉおおおおお!!!!」

小百合「……キャプテン……」

流星は発狂レベルの大声で、小百合に言った。今まで耐えてきたことが、爆発したのだった。その時、不思議なことが起きた。流星の腰に、何やら光るモノがまとわりつき、ベルトが現れた。

小百合「!!…キャプテン、これって…」

流星「…『戦極ドライバー』…?…何で…?」

流星の腰に現れたのは、流星の大好きな『仮面ライダー鎧武』の変身ベルト『戦極ドライバー』である。更に、流星の右隣に、黒く光るモノが現れた。そして…一つの南京錠のようなアイテムとして現れた。それは…『ブラックオレンジロックシード』である。流星は、ロックシードを手に取り、見つめる。

小百合「…!そうだ。」

小百合は何かを閃いた。

小百合「キャプテン、そのベルトと南京錠、後で少しだけ貸してもらってもいい?」

流星「…何をするつもりだ?」

小百合「正直…私も、あのオルタナ達には、ウンザリしているの…何も罪のない“馬場キャプテン”を、寄って集って散々苦しめたんだから…いくら前任のキャプテンから酷い仕打ちを受けていたとは言え…何も罪のないキャプテンに当たるなんて…!」

小百合は両手の拳をギリリと握りしめる。彼女の両手から、血が流れ落ちた。その表情は、強い怒りに満ちていた。

流星(小百合の表情からは、嘘も偽りも感じられねぇ……ここまで言ってくれるんだったら、信じてもいいのかな…?)

流星「…わかったよ、小百合。」

小百合「!…キャプテン。」

流星「ただし、俺も一緒に行く。これをモチーフにして、何か作るんだろ?」

小百合「?」

流星「コイツをモチーフにして作るモノとしたら…“あれ”しか思い付かねぇよ。」

小百合「…。」

流星「あと、俺は他のオルタナ達、特に俺を散々追い詰めた奴らには会いたくもねぇし、顔も見たくねぇ。」

小百合「わかった。それなら近道があるから、そこから隠し研究室に案内するね。」

小百合は壁の一部に右手を添えると、扉が現れた。流星と共に扉に入り、『隠し研究室』に案内した。現れた扉は、壁に戻った。

 

隠し研究室にて…

小百合と流星が入室する。

ダリア「おぉ、小百合…!?流星、流星じゃないか!?」

流星「…ダリア、先生…」

リリー「!!…流君…!」

流星「…リリー先生…」

牡丹「!!…おい、馬場!どうしたんだよ!?」

流星「牡丹先生……」

隠し研究室には、エターナル・ダリア、マーベラス・リリー、一本氣・牡丹(いっぽんぎ・ぼたん)がいた。更に、

美弥花「あっ、キャプテン!」

乃々「えっ!?…!!…キャプテン…!」

若菜「!!…キャプテン!!」

悠木美弥花(ゆうきみやか)、朝比奈乃々(あさひなのの)、雪城若菜(ゆきしろわかな)もいた。

流星「美弥花、乃々、若菜……」

美弥花「ごめんね、キャプテン…いきなり訳の分からない部屋に連れ出しちゃって…」

流星「いや、いい…あ、小百合、これを…」

流星は小百合に戦極ドライバーとブラックオレンジロックシードを渡す。

小百合「ありがとう。じゃあ、少しだけ借りるね。すぐに返すから。」

小百合は、美弥花、乃々、若菜、ダリアと共に、別の部屋に入っていった。研究室のロビーには、リリーと牡丹、流星が残った。

リリー「流君、ずっと立ってて疲れない?ここに座ったらどう?」

流星は頷き、ソファーに座った。流星の前にリリーと牡丹が座っており、面接場面のような感じである。

牡丹「馬場……その……」

流星「…?」

牡丹「…すまなかったな…何もしてやれなくて…」

牡丹は申し訳なさそうに、流星に謝罪をした。普段はヤンキーっぽい彼女だが、こんなに申し訳なさそうにすることは、滅多にない。

流星「…いえ、牡丹先生が謝る必要はありません…」

リリー「私からも、ごめんなさい…許してくれなんて言わないわ…」

流星「リリー先生も…謝る必要はないですよ…」

流星は牡丹とリリーに言う。流星の言葉を聞き、牡丹とリリーは何も言えなかった。

牡丹(馬場はこう言ってるが…奴の精神は既に…壊れちまってる…)

リリー(困ったわ…何て声をかけたら良いのか…)

牡丹とリリーは困ってしまった。…と、小百合、美弥花、乃々、若菜、ダリアが部屋から出てきた。ダリアがストローつきのグラスのような物を持っている。

流星「…!…それは…」

ダリア「流星のこのベルトをモチーフにして作ったベルトだ!まだ、名前は決めてないがな…」

ダリアは言う。

流星「…『ゲネシスドライバー』…」

「「「「…んっ?」」」」

流星「そのベルトの名前だよ。」

『ゲネシスドライバー』…仮面ライダー鎧武に登場した変身ベルトで、戦極ドライバーから得られたデータを基に開発された、新型の変身ベルトである。

ダリア「ゲネシスドライバー…気に入った!このベルトの名は、ゲネシスドライバーに決まりだ!」

流星(元々そういう名前なんだけどな…)

若菜「それと、これも開発しました。」

乃々「この南京錠も、新しく開発しました。」

若菜が持っているのは、弓の形をした武器『ソニックアロー』、乃々が持っているのは、クリアブルーの南京錠『エナジーロックシード』である。メロン、チェリー、レモン、ピーチの4種類である。

美弥花「この事は、他のオルタナ達には内緒にするよ。」

ダリア「あぁ、そうだな。」

美弥花の意見に、この場にいる全員が賛成した。

小百合「キャプテン。これ、ありがとう。」

小百合は流星に、戦極ドライバーとブラックオレンジロックシードを返した。流星は戦極ドライバーとロックシードを受け取り、「ここを出る。」と言った。美弥花、乃々、小百合、若菜が隠し出口まで送ることになった。

 

隠し出口にて…

乃々「ここからは学園の外に繋がっています。キャプテン、どうかお気をつけて…」

流星「ありがとう。それと、アイツらに伝えておいてくれ。」

流星は4人に伝言を伝える。

流星「『俺はてめぇらがどれだけ謝ろうが優しく接しようが、絶対に許さねぇし、ましてや絶対に信頼しねぇ…2度と俺の前に姿を現すな。』…ってな。」

4人「「「「…。」」」」

4人は黙って頷いた。流星は4人に背を向けると、

流星「じゃあ……さよならだ。」

別れの挨拶をし、妃十三学園を去っていった。美弥花、乃々、小百合、若菜の4人は、流星の姿が見えなくなるまで、彼を見送った。




いかがでしたか?今回はここまでです。ソニックアローを「弓のような武器」と解釈しましたが、まあ…実際は弓そのものなんですけどね…。さて、流星が変身する仮面ライダーはもう、お分かりいただけましたか?次回もお楽しみに。では、またね。


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復讐の変身

やさぐれショウでございます。前回、ライダー要素を少し書きましたが、何のライダーシリーズなのか、お分かりいただけましたか?…妃十三学園からの脱出を試みた流星。彼は無事に、学園から脱出できるのだろうか。そして、流星がとうとう…仮面ライダーに変身する…。ライダーに変身した流星は…………では、本編へどうぞ


壊滅した妃十三学園にて……

小百合達に別れを告げた流星は、学園から脱出すべく、行動を開始した。

流星(くそっ!出口はどこだ!?…小百合達に聞いときゃよかったな……)

外は夜で見通しが悪いため、流星は焦っていた。…その時…

「あれ!?キャプテンがいない!!」「えっ!?」「ヤバいやん!このままじゃ、逃げらてまう!!」「探すのです!!まだこの学園にいるはずですわ!!」

裏切り者のオルタナ達の声が響いた。

流星(マズイ!!いなくなったことがバレた!…早くここから抜け出さなければ……捕まって、また連れ戻される!!)

流星は見通しの良い校庭に移動した。

 

校庭にて……

流星は倉庫裏に隠れて、様子を伺う。

直美「キャプテーン!どこにいるんやー!!」

日奈「キャプテン、ボクが悪かったから…出て来てくださいよ…」

シルビア「ナオミ、ヒナ……キャプテンは…もしかしたら……」

直美「アホ!まだわからんやろ!」

校庭には、橘直美(たちばななおみ)、桃井日奈(ももいひな)、シルビア=リヒターの三人がいる。

流星(諦めて欲しいが、そうはいかねぇようだな…)

流星は隠れて、三人の様子を伺う。

直美「日奈、ここは任せた!」

シルビア「ワタシとナオミは、プールの辺りを探すわ!」

日奈「は、はい!!」

直美とシルビアは、プールの方に向かった。日奈は一人取り残され、あたふたしている。

流星(アイツは慌てん坊だ…変身するなら……今しかねぇな…)

流星は倉庫裏に完全に姿を隠すと、『戦極ドライバー』を装着する。そして、『ブラックオレンジロックシード』のロックを解除する。

『オレンジ!』

その後、流星はロックシードを戦極ドライバーにセットする。

『ロック、オン!』

すると、ホラ吹き貝のような音色で、変身待機音が響きわたる。更に、空がチャックのように開き、そこから黒い球体がゆっくりと降りてきた。

日奈「ひっ!?…なな、何の音…!?」

あたふたする日奈。だが、流星はそんな彼女を全く気にしていなかった。

流星「…変身。」

流星はそう呟くと、戦極ドライバーのカッティングブレードをおろした。

『ソイヤッ!…オレンジアームズ、花道・オンステージ!』

その時、空中に浮いていた黒い球体が流星の頭を包み込み、展開すると、流星は戦国時代の鎧武者のような姿に変わった。流星は……

『仮面ライダー鎧武・闇(ブラックオレンジアームズ)』に変身したのだ。流星は、オルタナ達に復讐するため…動き出す……。

鎧武闇「…覚悟しろ…裏切り者共…」

………

……

日奈「さっきの音はなんだったんですかぁー!」

日奈は慌てている。そこに、

パァンッ!…ボンッ!

日奈「ひゃあっ!!」

日奈の足下に銃弾が撃ち込まれた。そして…

ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…

銃弾を撃った犯人が姿を見せる。

日奈「ひっ!?…よ、鎧武者!?み、皆さーーん!!」

仮面ライダー鎧武・闇を見た日奈は怖がり、オルタナ達を呼ぶ。日奈の声を耳にした直美とシルビアがすぐに駆け付ける。

直美「な、何やあれ……鎧武者…?」

シルビア「あれが…ニッポンの…鎧武者…」

直美とシルビアは、驚きを隠せなかった。

鎧武闇「…まずは、てめぇらからだな…」

鎧武闇はそう呟くと、『無双セイバー』のブライトリガーを引き、日奈達目掛けて銃弾を乱射した。

ドパパパパパパパーーーー!!!!ズドドドドドドドッ!!!!

三人「きゃぁぁああああああっ!!」

三人は銃弾の嵐に怯む。鎧武闇は銃弾を撃つことをやめると、三人目掛けて走り出す。そして、無双セイバーの刃『ハモンエッジ』で、直美を切り裂いた。

ズパッ!

直美「…っ!?」

…ブシャァァアアアアアアッ!…ドサッ…

直美は血を吹き出し、その場に倒れた。

日奈「っ!!!!」

シルビア「ナオミ!!…く、覚悟!!」

シルビアは直美の仇を取ろうと、鎧武闇に襲いかかる。鎧武闇に攻撃を仕掛けるが、次々とかわされてしまう。

シルビア「!?…速い!」

鎧武闇「そんな感情的な攻撃…当たると思ってんのか…?」フッ…

鎧武闇は素早い動きで、シルビアの前から姿を消す。

シルビア「!?」

シルビアは辺りを見渡す。

シルビア「…!!そこ!」

シルビアは後ろを振り向くが、そこには誰もいない。

「俺はこっちだよ…」

シルビア「!?」

シルビアが前を向いた次の瞬間…

ザシュッ!…ブシュゥゥウウウウウッ!…ドサッ…

鎧武闇に切られ、血を吹き出してその場に倒れた。

日奈「い、いや……いやぁぁああああああああ!!!!」

日奈は恐怖のあまり、叫んだ。日奈の叫び声を聞いたオルタナ達が次々と校庭に駆け付ける。駆け付けたオルタナ達は目の前の光景に、言葉を失っていた。

鎧武闇「…次々と獲物が来たな……大切なモノを奪った挙げ句…悪徳理事長への復讐を潰しやがって……覚悟しろ…!」

鎧武闇は怒りに燃え、無双セイバーの切っ先をオルタナ達に向けた。オルタナ達は『オルタナ覚醒』をし、戦闘体制に入る。ガン担当のオルタナ達が、鎧武闇目掛けて弾丸を撃つが…当たる気配がなかった。

鎧武闇に変身する『馬場流星』を裏切ったオルタナ達は、彼を裏切った後…夜獣との戦いでは何もせず、戦いのほとんどを流星に押し付けていた。そして、弱った夜獣だけを倒す…簡単に言うと、美味しいところを持っていくだけだった。更に、戦闘訓練も怠っていたため、コントロールはがた落ちし、連携も取れなくなってしまった。

鎧武闇はため息をつき、無双セイバーのトリガーを引き、ガン担当のオルタナ達の身体中に風穴を開けた。鎧武闇に撃たれたオルタナ達は、血を流し、その場に倒れた。

詩音「…そんな……サテライト担当の皆さん!」

詩音がそう言うと、サテライト担当のオルタナ達が、サテライトで鎧武闇に攻撃する。しかし……

鎧武闇「…無駄だ。」

ガキン!ガキン!ガキン!ガキンーーーー!!

鎧武闇は全てのサテライトを、無双セイバーで弾き落とした。そして、サテライト担当のオルタナ達を撃とうとしたが…

日奈「そうは、させません!!」

日奈がハンマーを振りかぶって襲いかかってきた。鎧武闇は襲いかかってきた日奈を、ハイキックで蹴っ飛ばした。

日奈「ぐっ!…がぁっ…!」

日奈は背中から壁に激突し、気絶した。

桜子「な、何なの!?あの鎧武者……」

愛梨「…つ、強すぎる…」

千穂「っ!!…小賢しい…!」

残ったオルタナ達は、圧倒的に強い鎧武闇に狼狽えていた。

鎧武闇「…俺が強いんじゃあねぇんだよ……てめぇらが弱すぎなんだ、よ!!」

ズダダダダッ!

鎧武闇は、無双セイバーのトリガーを引き、残ったオルタナ達目掛けて銃弾を乱射する。

結衣「ひゃっ!」パシュッ!

未幸「あうっ!」パシュッ!

桜子「きゃっ!」パシュッ!

こはる「ひゃあっ!」パシュッ!

千穂「ぐっ!」パシュッ!

撃たれたオルタナ達は、撃たれたヶ所をおさえ、倒れた。残されたのは、詩音、愛梨、恋の3人である。

三人「っ!」

残された3人のオルタナは、武器を構える。

鎧武闇「…次は、てめぇらだ。」

鎧武闇は3人のオルタナ達に、無双セイバーの切っ先を向けた。

詩音「はぁぁああああああ!!」

愛梨「おりゃぁぁああああああ!!」

恋「やぁぁあああああああ!!」

3人は武器を大きく振りかぶって、鎧武闇に襲いかかる。しかし、攻撃が大振りのため、隙が多い状態だった。

鎧武闇「…バカが。」

鎧武闇はそう呟くと、

ズババッ!

襲いかかってきた3人を、瞬時に切り裂いた。数秒後、3人のオルタナは、血を吹き出してその場に倒れた。不意に鎧武闇は倉庫裏の方を向く。

つむぎ「っ!?」ビクッ!

そこには、つむぎが隠れており、震えていた。

鎧武闇「…。」

鎧武闇は向きを変えると、校庭を立ち去っていった。

 

鎧武闇が去って、数分後……

日奈が気が付き、つむぎと何故か気持ち良さそうな表情をした未幸と共に、負傷して動けなくなったオルタナ達を保健室まで運んだ。その様子を、変身を解除した流星が双眼鏡を使って遠くから見ていた。

流星「…何て無様な姿なんだ…」

オルタナ達が寝込んでいる保健室の様子を見ると、多くのオルタナ達が苦しそうな表情を浮かべており、動けるオルタナ達(特に日奈とつむぎ)は、それを目の当たりにして泣きじゃくっていた。

流星「…ふん、ざまぁ見ろ…!」

流星はそう吐き捨てると、学園を去っていった。

 

オルタナ達を襲撃して、3日程経った頃……

流星は格安の旅館に宿泊していた。借りていたアパートが、取り壊されることになり、荷物はタダゾンの倉庫に預けている。流星はテレビをつけ、ニュースを見る。

アナウンサー『3日前の夜、壊滅した妃十三学園に、突然現れた黒い鎧武者が、オルタナ達を襲撃する事件が発生しました!現場には、重症を負ったオルタナ達が何人も運ばれている様子が見られます!』

あの襲撃事件が、ニュースに報道されていた。

流星「えっ!?」

更に詳しく見ていくと、流星は驚きの声をあげる。その理由は……

アナウンサー『ただ、これ程の重症を負ったにも関わらず、死者が誰一人いなかったことが奇跡としか思えません!』

死者が誰も出なかったからだ。

流星「…あれだけの重症を負って誰も死ななかったなんて……恐るべき生命力だな…」

流星はテレビを消し、チェックアウトをすると旅館を出た。

流星(何か無駄なことしたな~……まぁ、いっか……)

流星はバイクのエンジンをかけると、何処かへ走り去っていったのであった。

 




いかがでしたか?今回はここまでです。流星が変身し『仮面ライダー鎧武・闇』は、ブラックジンバーレモンアームズではなく、ブラックオレンジアームズです。仮面ライダー鎧武の原作と異なる部分がございますので、あらかじめご了承ください。ちなみに流星は普通二輪自動車の免許を持ってます。『タダゾン』は私が頭の中で想像した、架空のサービスです。ア○ゾンとは、無関係です。次回もお楽しみに。では、またね。


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襲撃後

やさぐれショウでございます。『仮面ライダー鎧武・闇』に変身した流星は、オルタナ達を襲撃した。今回は襲撃後の流星と、襲撃された後のオルタナ達の様子を書きました。妃十三学園のある場所では、ある物が開発され、それらが量産される……では、本編へどうぞ


オルタナ達を襲撃して、2週間が経った頃……

流星はあちこちで日雇いのアルバイトをしながら、資金を稼いでいた。亡くなった親の貯金はたんまりあるのだが、

流星(親の貯金は、いざと言うときのために残しておこう。自分の生活費は、自分で稼ぐ。それに…死んだ父さんと母さんを心配させたくないからな…)

と、流星は親の貯金を残しておくことにしている。

流星(カプセルホテルや格安旅館で宿泊しても、結局は金を使っちまうし、バイクの燃料費もある…そう考えると……テントやカセットコンロとかを買っておいたほうがいいよな…)

流星は近くのホームセンターに向かい、コンパクト型テント、カセットコンロ、ランタン、鍋、大きめのリュックサックを購入した。しかし、流星にはもう一つの悩みがあった。それは…

流星(風呂だ……簡易浴槽を買うか。いや、待てよ……俺はアイツらから逃げているんだ……アイツらは俺を連れ戻そうとしている…何せ、俺がダストボックスの中で寝ていて…気が付いたら、かつて俺がキャプテンだった頃の部屋にいたからな……簡易浴槽は諦めるか…)

風呂に関して、流星は格安の銭湯を利用している。そこで、簡易浴槽を購入することを視野に入れていたが、万が一のことを考え…簡易浴槽の購入は諦めた。それに、流星は毎晩眠れない日々が続いてしまっている。それは、流星のアパートに突然2人のオルタナが押し掛けてきて、流星はアパートから逃げ、途中でダストボックスを見つけ、その中で眠った。次の日の朝、何故かキャプテンだった頃の部屋で寝かされていたのだ。その出来事以降、流星は眠ることが怖くなってしまったのだ。

流星(眠れることもあるけど、アイツらに苦しめられた夢や俺の目の前で両親が悪徳理事長に殺された夢をよく見る……けど、俺はもう…アイツらのキャプテンじゃねぇんだ……)

流星はそう思い、バイクを走らせた。

 

 

襲撃された後のオルタナ達は……

多くのオルタナ達が重傷を負い、寝込んでいた。目が覚めている者も中にはいるが……

真知「あの…鎧武者は……キャプテンの…怨念に…違いない……ごめんなさい…ごめんナサイ…ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ……」

こはる「いや!キャプテンが…襲ってくる…あの鎧武者が…襲ってくる…ごめんなさい、キャプテン!いやぁぁああああああああ!!!!」

ナタリー「………。」

うなされている者や放心状態の者もいる。つむぎと日奈が手当てをしているが、慣れない手つきで苦労していた。うなされている者に対しては、やむを得ず身体を拘束して、大人しくさせようとしていたが、大人しくなる様子は全くない…。

美弥花「…。」

乃々「…。」

流星の味方である『悠木美弥花(ゆうきみやか)』と『朝比奈乃々(あさひなのの)』は…保健室の廊下から、流星を裏切ったオルタナ達の様子を見ていた。この二人は、前任のキャプテンが悪人であることにいち早く気づいたオルタナであり、流星を裏切ったオルタナ達に警告をしたものの、彼女達は聞く耳を持たなかった。そのため、彼女達を信頼しなくなった…。美弥花と乃々は、その場を立ち去り、隠し研究室に向かった。

 

 

隠し研究室にて……

若菜「美弥花、乃々、オルタナ達の様子は……」

美弥花「想像以上に酷かったよ……」

乃々「でも、キャプテンは彼女達以上の苦しみを受けてきた……集団で苦しめられたし、前任の理事長に両親を奪われたんだから…」

流星の味方達がいた。

リリー「皆~、出来たわよ。」

すると、隣の部屋から、リリー、ダリア、牡丹、小百合が出てきた。

美弥花「それ、ガナシスドライバー!?」

若菜「『ゲネシスドライバー』ね…」(汗)

美弥花「あ、そうだった…」(汗)

乃々「『ソニックアロー』まで…4つもつくれたんですか?」

ダリア「その通り!」

何と、『ゲネシスドライバー』と『ソニックアロー』の量産に成功したのだ。

牡丹「このベルトと武器、悠木美弥花、朝比奈乃々、吉良小百合、雪城若菜……お前らが使え。」

4人「「「「えっ…?」」」」

困惑する4人。

乃々「ですが、先生達は…?」

リリー「心配しないで。私達はゲネシスドライバーが無くても戦えるわ♪」

乃々「…リリー先生。」

リリーの言葉に、ダリアと牡丹も頷く。

ダリア「この『ゲネシスドライバー』と『ソニックアロー』はお前達に託す!…ちゃんと使いこなせるようになるんだぞ!」

ダリアはそう言うと、4人にゲネシスドライバーとソニックアローを渡した。それと、『エナジーロックシード』も……美弥花には『ピーチ』、乃々には『チェリー』、小百合には『メロン』、若菜には『レモン』を渡した。

牡丹「お前ら…馬場を頼んだぞ。そのためにオルタナを引退しろ。ただ、いきなり4人も辞めると、奴らが嗅ぎ付けるリスクが高い。だから、一人が引退したら何日か開けて、次の者が引退して馬場のサポートをしろ。お前らに拒否権はないと思え。」

牡丹はキツいことを、4人に言う。

乃々「私達、元からそうするつもりでした。」

美弥花「私達、もう我慢の限界だよ…」

小百合「何の罪も無い馬場キャプテンを寄って集って散々苦しめて、彼に襲撃されても…未だに馬場キャプテンは許してくれると勘違いしてるし…」

若菜「それで、キャプテンの気持ちも考えず…無理矢理キャプテンをここに連れ戻して……結局は自分達のことしか考えていない…!それでしたら、私達があのオルタナ達に、お灸を据えてやります!!」

4人は言う。

牡丹「そうだ、その意気だ!」

リリー「私達はあの子達の行動を貴女達に伝えるわ。」

ダリア「検討を祈るぞ。」

4人「「「「はいっ!!」」」」

4人は先生達と連絡先を交換した。その後、4人は話し合いをし、まず小百合が最初にオルタナを引退し、次に乃々、その次に美弥花、さいごに若菜の順番でオルタナを引退し、流星のサポートをすることを決意した。お互いの様子を確認するために、連絡先も交換した。

小百合「私…オルタナ達に言いたいことがあるから、それを全部言ってから、オルタナを引退する。」

美弥花「私もそうする。」

乃々「私もです。」

若菜「私も、皆にガツンと言ってやるわ!」

4人は『ゲネシスドライバー』と『ソニックアロー』をバッグにしまい、オルタナ達に怒りをぶつけるために……移動を開始した。




いかがでしたか?今回はここまでです。更新が遅れてしまって申し訳ありません。『ゲネシスドライバー』と『ソニックアロー』が3つ量産され、合計4つある。それらは、流星の味方のオルタナ4人に託された。後、美弥花が『ガナシスドライバー』と言ってましたが、あれは美弥花が単純に言い間違えただけです(笑)。
次回、美弥花、乃々、小百合、若菜が流星を裏切ったオルタナ達に怒りをぶつける……お楽しみに…。


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チームリーダーと若菜の怒り

やさぐれショウでございます。美弥花、乃々、小百合、若菜は『ゲネシスドライバー』と『ソニックアロー』、更に『エナジーロックシード』を先生達に託され、オルタナを引退することを決めた。その前に……彼女達の感情が、爆発する……では、本編へどうぞ


ラウンジにて……

手当てを終えたオルタナ達が、会議を開いていた。その内容は……流星についてである。

詩音「キャプテン……泣いていましたね……」

未幸「はい……苦しそうでした…痛そうでした…」

つむぎ「うん……だからこそ、お兄ちゃんを連れ戻して、ちゃんと謝ろう…!」

桜子「そうだね…キャプテンは優しいから、きっと…許してくれるよね…」

千穂「そうです、キャプテンは私達がどれだけ痛め付けても、文句一つ言わなかった…だから」

その時…

バァンッ!!

ラウンジのドアが勢いよく開き、小百合をはじめとするオルタナのチームリーダーと若菜が入ってきた。

小百合「皆いい加減にして!!」

小百合はオルタナ達に怒鳴る。

乃々「襲撃をされて、それでもキャプテンを連れ戻そうとだなんて……何を考えてるの!?」

つむぎ「そ、それは……お兄ちゃんに謝って、許してもらうために…」

つむぎは言う。つむぎの発言を聞いたチームリーダーと若菜は眉を寄せる。

美弥花「キャプテンは言ってたよ…『俺はてめぇらがどれだけ謝ろうが優しく接しようが、絶対に許さねぇし、ましてや絶対に信頼しねぇ…2度と俺の前に姿を現すな。』…ってね…」

美弥花は眉を寄せながら、流星の言葉を伝えた。しかし……

つむぎ「そ、そんなの……そんなの嘘だ!!」

桜子「美弥花ちゃん!嘘だよね?嘘なんだよね!?」

玲「そんなの認めませんわ!!乃々、キャプテンは私(わたくし)達を見捨てるようなお方ではありませんよね!?」

ナタリー「キャプテンがいなくなったら…誰が私の召し使いをやってくれるの…?」

恋「ダーリンは優しいから…私達が謝ればきっと許してくれるよ!!許さないなんて、嘘っぱちだよ!!」

オルタナ達は、全く聞く耳を持たなかった。

若菜「嘘じゃない、本当だよ。美弥花、あれを…」

美弥花「うん、わかった。」

美弥花はスマホを取り出し、録音を再生する。

流星の声『アイツらに伝えておいてくれ。『俺はてめぇらがどれだけ謝ろうが優しく接しようが、絶対に許さねぇし、ましてや絶対に信頼しねぇ…2度と俺の前に姿を現すな。』…ってな。』

それは、流星を裏切ったオルタナ達に向けられた、流星のメッセージであった。

若菜「これでも分からない?キャプテンが貴女達を拒んでいることが。」

美弥花「今の録音が証拠だよ。」

若菜と美弥花はオルタナ達に言う。それでも…

結衣「そんなの…嘘…!」

シルビア「ワタシは信じない!こんなの…こんなの!!」

愛梨「アタシも絶対に信じない!!てゆーか、途中で辞めるなんてあり得ないっしょ!!」

彼女達は理解していないよう…いや、理解していない。

その時…

バンッ!

乃々「途中で辞めるなんてあり得ない?…じゃあ、キャプテンをそこまで追い詰めたのは誰…?…あんた達でしょ!!!!」

堪忍袋の緒が切れた乃々が、オルタナ達に怒鳴りたてた。まるで、別人のようだ…。

乃々「あんた達が何の罪も無いキャプテンを寄って集って散々苦しめたせいで…キャプテンはここを出ていったんだよ!!!!自分達がキャプテンに謝れば、キャプテンは優しいから許してくれる…そんな甘い考えが通用する訳ないでしょ!!!!」

乃々が怒鳴りたてた影響で、次第にオルタナ達の表情が暗くなったり、青ざめたり…中には涙を流す者も現れた。

小百合「泣けば良いと思ってるの?そんなことで馬場キャプテンや私達が許すと思ってるの?馬場キャプテンの前任のキャプテンが悪人であることにいち早く気づいたのは私達だよね?皆にも言ったよね?『彼は危険だから』って何回も警告したよね?でも、あんた達はそれを聞き入れたの?」

オルタナ達「…。」

小百合「答えなさい!!!!」

オルタナ達「…!!」ビクッ

小百合も怒鳴り、オルタナ達は首を横に振った。

美弥花「馬場キャプテンが入ってきた時、私達は『前のキャプテンとは全く違う』って言っても、あんた達は聞く耳を持たなかったよね!?」

美弥花は続ける。

美弥花「誰だったかなぁ?私達に『貴女達の目は節穴』って言った人は?『キャプテンなんて、どれもゴミクズ』、『あんな奴の味方をするあんた達もゴミクズ』…そんなことを言ったのは誰だったかな!?」

美弥花は分かっているように言う。流星が入ってきた時、美弥花、乃々、小百合、若菜の4人は悪徳キャプテンとは正反対であることをいち早く見抜き、オルタナ達にそれを伝えたが、彼女達は聞く耳を持たず…それどころか…

真知「君たちの目は節穴か?」

玲「貴女達には失望しましたわ…」

千穂「キャプテンなんて、どれもゴミクズ同然です。まぁ、あんな奴の味方をする貴女達もゴミクズ同然ですけどねw」

等…美弥花達4人は、オルタナ達から散々暴言を吐かれた。

小百合「貴女達に失望した…なんて言ってた人もいたけど、失望したのは私達のほうだよ…」

小百合はがっかりした感じで言う。

小百合「あんた達が聞く耳を持たなかったせいで…何も罪の無い、馬場キャプテンは……散々苦しい思いを、痛い思いをしたんだよ!!!!何も罪の彼に、こんなに痛い思いをさせて…あんた達は最低だよ!!!!彼の思いを無視して、連れ戻して謝ろうだなんて…結局は自分達のことしか考えてないじゃない!!だからあの鎧武者からの襲撃にあったんでしょ!?」

乃々「キャプテンは優しいだなんて勝手な解釈して…いつまで現実から逃げているつもり!?」

美弥花「私達の言葉を、一人でも多くの人が聞いていたら…こんなことは起きなかったのに!」

若菜「キャプテンはもう2度と、ここには戻って来ないわ!!その原因を作ったのは貴女達でしょ!!いい加減、現実を見なさい!!」

4人の言葉に、言い返す者は誰一人いなかった。4人の言葉を聞いたオルタナ達は全員…暗い表情をし、下を向いてしまった…。美弥花、乃々、小百合、若菜はラウンジを出た。小百合は理事長室に向かい、後の3人は、隠し研究室に戻った。

 

 

理事長室にて……

新しい理事長『妃十三護(ひとみまもる)』と、その息子であり、流星代理のキャプテンである『妃十三勝(ひとみまさる)』が話し合っていた。

理事長「勝、オルタナ達の様子はやはり…」

勝「はい、全員…馬場キャプテンに戻って来て欲しいと言うばかりです…」

理事長と勝は、暗い表情で話し合う。すると…

コンコンッ

勝「…どうぞ。」

ガチャッ

小百合「失礼します。」

小百合が入ってきた。

理事長「吉良君…」

小百合「理事長、妃十三キャプテン…ここに、お二人の判子を…」

小百合は『オルタナ引退届け』と『退学届け』を出した。これを見た理事長と勝は驚いたが……

理事長「…分かった。」

勝「分かった…」

小百合の出した書類に判子を押した。

理事長「吉良君…君は、馬場キャプテンと話したそうだね。」

小百合「…それが何か?」

理事長「その時の彼の様子を聞きたいんだ……良いかな?」

小百合は何の躊躇いも無く、当時の出来事を理事長と勝に話した。小百合が流星と話した時、彼は見るに耐えられない様子であった。精神的な傷は想像以上に大きく、もうキャプテンに戻るつもりは無いと言うことが分かった。

小百合「理事長、妃十三キャプテン…馬場キャプテンは…キャプテンに戻ることは、絶対に無いです。ですので、彼を連れ戻すのは辞めるよう、オルタナ達に伝えてください。もし、私の警告を無視して彼を連れ戻そうとするのであれば……」

小百合は椅子から立ち上がり…理事長室を出る直前に、こう言った。

小百合「例え、貴方達が相手でも…容赦しませんからね?…では、失礼しました。」

その声は、とてつもなく冷たい声であった。理事長と勝はその場に凍り付き、呆然としていた。

 

 

隠し研究室にて……

小百合は隠し研究室に戻り、荷物を纏めていた。

若菜「じゃあ小百合…キャプテンと合流できたら、連絡、お願いね。」

美弥花「私達も、後から行くから。」

乃々「では、お気をつけて。」

小百合「美弥花、乃々、若菜、ありがとう。必ずキャプテンと合流して見せるから。」

小百合は荷物を持ち、美弥花、乃々、若菜に見送られ、妃十三学園を去っていった。

小百合(待っててねキャプテン…今、行くから!)




いかがでしたか?今回はここまでです。小百合がオルタナを引退しましたが、美弥花、乃々、若菜もいずれ、オルタナを引退します。彼女達は、流星の味方です。ダリア、リリー、牡丹も流星の味方という視点で書いて行きます。次回、小百合がとうとう………!?
お楽しみに。


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斬月・真

やさぐれショウでございます。オルタナを引退した吉良小百合は、流星と合流するため、彼を探しに向かう。前回は全く出番がなかった流星ですが、今回は出番あります。
流星はオルタナ達から逃げている途中、オルタナ達と遭遇してしまう。その時…………では、本編へどうぞ


小百合 side…

小百合はあちこちの日雇いバイトで資金を稼ぎながら、流星を探し回った。途中、通りかかる人に聞き込みをしたが、有力な情報は得られなかった。

小百合(うぅ~…見つからないな……キャプテンと連絡先を交換しておけば良かった…)

小百合はそう思い、首を掻いた。

小百合(…?…あれは、オルタナ達!!)

小百合は遠くに『クローバー・ラビット』のメンバーを見つけた。彼女達は、人気の無い路地裏に入っていく。小百合は怪しいと思い込み、息を殺して、彼女達の尾行を開始した。

 

 

恋「ここなら、オルタナ覚醒しても、問題ないね。」

千穂「キャプテン…私達から逃げられると、思わないでくださいね…」

未幸「本当は追われる側の方がゾクゾクしますが…追う側もたまりませんねぇ~♪」

ナタリー「キャプテンよ…早く見つかりたまえ~…」

日奈「私が見張ってます!早く覚醒を…!」

小百合(…ここまでか…)

小百合は尾行を諦め、身を隠し、彼女達の話を盗み聞きする。

恋「…?……この街に、ダーリンはいないみたい…」

千穂「…本当ですね……」

未幸「…キャプテン…どこにいるのです…?」

日奈「…何も手掛かりがないですね…」

その時、日奈のスマホが鳴った。

日奈「も、もしもし…」

詩音『日奈さん?闇雲に探してはいけませんって言ったでしょう?』

日奈「うぅ、ご、ごめんなさい…」

小百合(ここを去るなら、今のうちだね…)

小百合は音を立てず、その場を去って行った。

小百合 side OFF……

 

 

流星 side……

流星は車通りの少ない山道を通っていた。しばらくは、山でテントを張って生活していた。

流星(いつまでもここにいるわけにはいかねぇからな……ずっとここにいれば、いずれは奴らに見つかるし……)

その時、流星のスマホが鳴った。流星はバイクを停め、電話に出る。

流星「はい…」

大家『あ、流星ちゃん?』

相手は、流星が住むアパートの大家であった。

流星「…大家さん。」

大家『流星ちゃん、申し訳ないんだけど…あのアパート、取り壊しが決定しちゃったのよ…オルタナ(?)って呼ばれる子達がめちゃめちゃにしちゃってね…』

流星「…そんな……謝って済む話ではないですが、申し訳ありません…俺のせいで…」

大家『何いってんのよ、流星ちゃんは何も悪くないわ。むしろ謝るのは私の方よ…何もできなくて済まなかったね…』

流星「…いえ…では、そろそろ切ります。」

大家『わかったよ、本当に済まなかったね…流星ちゃん…』

そして、流星は電話を切った。

流星(…帰る場所が無くなっちまった…くそっ、アイツら…絶対に許さねぇ…!!)

流星はバイクを走らせた。

………

……

流星 side OFF……

 

 

小百合 side……

小百合は街の人に聞き込みをして、流星を探し続けていた。だが、未だに有力な情報は見つからない。

小百合(困ったな……良い情報が全然得られない…)

その時、小百合のスマホが鳴った。相手は若菜である。

小百合「もしもし?」

若菜『小百合!?途中でオルタナ達を見なかった?』

小百合「そう言えば…クローバー・ラビットのメンバーを見たよ。」

若菜『理事長と勝キャプテンが、『馬場キャプテンを、妃十三学園に連れ戻す』ようにって指示を出したの!!』

小百合「!?」

若菜『私達は理事長と勝キャプテンに、直ちにそれをやめるように言っても、聞く耳を持たなかった…急いでキャプテンと合流して!!』

小百合「そうしたいんだけど、でも情報が見つからないの!!」

若菜『キャプテンのアパートの大家さんに聞いた所、彼は小谷山から大谷山に向かったとの情報を得られたよ!小百合、急いで大谷山に向かって!』

小百合「大谷山ね、分かったよ!情報ありがとう、若菜!!」

小百合は電話を切り、大谷山に向かうルートを調べた。近くにローカル線の駅が見えた。

小百合(あれを使えば…行ける!)

小百合はローカル線ホームに向かい、切符を購入し、改札を通った。ホームシアター降りると、丁度列車が到着した。小百合は列車に乗り、終点の大谷駅に向かった。

小百合 side OFF……

 

 

流星 side……

その頃、流星は大谷山に来ていた。

流星(今日はこの山でテントを張るか…どこに張ろう…)流星はテントを張るのに都合が良い場所を探していた。道中、夜獣が現れた。

流星(夜獣!?くっ、こんなところにまで!)

流星は無双セイバーを取り出した。その直後…どこからかオレンジ色に輝く光が飛んできて、それが次々と夜獣に当たった。

流星「!?」

流星は辺りを見渡すが、光を放った者の姿は、どこにも見当たらない……。夜獣は全員、消滅した。

流星(誰かは知らないけど、助けてくれたなら、ありがとうな。)

流星はバイクを走らせた。

流星 side OFF……

 

 

小百合 side……

小百合(本当にいた。早くキャプテンと合流しないと!)

大谷山に到着した小百合は、遠くから流星の後を追う。

小百合(あそこにバイクを停めたんだ…)

小百合の目の先には川があり、流星はその近くに停めていた。

小百合(それにしても…『ソニックアロー』、かなり使いやすいんだね。)

小百合は手に持っている『ソニックアロー』を見る。その時…

「キャプテーン!!」

オルタナの声が聞こえた。

小百合「!?」

小百合(やっぱり来たね…!)

小百合は『ゲネシスドライバー』を取り出し、装着する。その後、エナジーロックシードを取り出すと、ロックを解除する。

『メロンエナジー』

空がチャックのように開き、球体がゆっくりと降りてくる。小百合はロックシードをドライバーに装着する。

『ロック、オン!』

ブーン、ブーン、ブーン、ブーン……

ゲネシスドライバーは、一定のリズムで点滅している。小百合はドライバーの右のレバー『シーボルコンプレッサー』を押し込む。

『ソーダ』

小百合「変身。」

小百合はそう呟くと、レバーを離す。すると、ドライバーのジューサーのようなヶ所『コンセントレイトポッド』にロックシードのエネルギーが注がれていった。その直後、小百合の頭上に浮かんでいる球体が降りてきて、小百合の頭を覆う。

『メロンエナジーアームズ』

音声が響くと、小百合は鎧に包まれた。小百合は………『仮面ライダー斬月・真』に変身したのだ。仮面ライダーに変身した小百合は、オルタナ達の方に向かった。

斬月真「本当に懲りてないんだね…なら私も…容赦しないから……」

 

 

その頃、オルタナ達は……

恋「こんなところに、夜獣!?」

未幸「あらら…困りましたね~…」

千穂「邪魔です…消えてください…」

日奈「よ、よーし!」

オルタナ達は夜獣と戦う。しかし、上手く連携が取れず、倒すのに苦労した。

日奈「はぁっ、はぁっ…?…あ!キャプテンいました!」

流星(しまった!)

流星はクローバー・ラビットに見つかった。

千穂「見つけましたよ、キャプテン。」

未幸「キャプテン、どうして逃げるんですか…?」

恋「帰ろう、ダーリン。…妃十三学園に…」

流星「!!くそっ!」

流星は『ブラックオレンジロックシード』を慌てて取り出すが、落としてしまった。

流星(ヤバい!!ロックシードが!!)

オルタナ達はゆっくりと、流星に近づいて来る。その時…オレンジ色の光が飛んできて、オルタナ達の前で爆発し、砂埃が発生する。

オルタナ達「!?」

「全く、本当に懲りてないね…」

やがて砂埃が晴れ、流星の前には弓を持った鎧武者が立っていた。

日奈「え!?…別の…鎧武者!?」

恋「黒い鎧武者以外もいたの!?」

未幸「あぁ~ん♪さっきの攻撃、もっと放ってくださぁ~い♪」

千穂「未幸……貴方、何者です…?」

千穂は鎧武者に問い詰める。

斬月真「我こそは、『仮面ライダー斬月・真』…貴様らの相手は、我だ…」

斬月真(小百合)(キャプテンに聞いておいて良かったぁ…ホッ…)

斬月真は、『ソニックアロー』を構える。

千穂「邪魔をするなら、容赦しません、よ!!」

千穂はショーテルを大きく振りかぶって襲いかかった。攻撃が大振りのため…

斬月真「甘い!」ガキンッ!

斬月真のソニックアローで受け止められた。斬月真は千穂の腹部に蹴りを放った。

千穂「!?」

千穂は後方に吹っ飛ばされ、地面を転がる。

未幸「千穂ちゃん!」

恋「よくも!」

未幸はサテライトを飛ばし、恋はランスを投げた。しかし…斬月真はランスをソニックアローの刃で弾き飛ばし、サテライトを光の矢で全て撃ち落とした。

未幸「!!」

恋「そんな…」

未幸と恋の顔が青ざめていく。

斬月真「ぬるい…」

斬月真はドライバーの右レバーを1回押す。

『メロンエナジースカッシュ!』

すると、ソニックアローの刃がオレンジ色に輝く。

斬月真「はぁぁああああ、はぁ!!!!」

斬月真は斬撃攻撃で、オレンジ色のエネルギーを衝撃波のように飛ばした。

オルタナ達「キャァァアアアアアアア!!!!」

オルタナ達は斬月真の攻撃を受け、戦闘不能になった。

斬月真「まだまだ、修行が足りぬわ…愚か者。」

斬月真は決め台詞のように言う。

流星「……。」

流星は斬月真の勝利を見ていた。

斬月真「あっ、あの…」汗

斬月真は、何故か困惑する。

流星「…ライダー、あんただったのか…俺を助けてくれたのは…」

斬月真「…へっ?」

流星「夜獣が現れた時、オレンジ色の光が飛んできて、夜獣を葬ったんだ…ライダー、ありがとう!」

流星は斬月真に、お礼を言う。

斬月真「ん、んんっ…いかにも、我は流星殿のように困っている者を放っておくことは出来ぬからな。」

流星「…?…何で俺の名前を…?」

斬月真「あ”っ!」汗

流星「…ライダー?どうしたんだ?」

斬月真「…キ、キャプテン!私が誰か、分かる!?」

斬月真は、流星に問いかける。

流星「ん?…その声……っ!…小百合か?」

斬月真「うん、そうだよ!吉良小百合だよ!」

斬月真はドライバーからロックシードを取り出し、変身を解除した。

『ロック、オフ』

そして、小百合の姿に戻った。

流星「!?…小百合…!」

小百合「キャプテン!私も連れてって!」

流星「…は?」困惑

小百合「私、オルタナを辞めて、キャプテンの逃亡を手助けに来たの!」

流星「…そうなのか…?」

小百合「うん!それより早く、ここを抜けよう!他のオルタナ達もこっちに向かってるから!」

流星「わ、分かった!とりあえず、後ろに乗ってくれ!」

流星は小百合にヘルメットを渡し、バイクのエンジンを掛けた。そして、小百合を乗せた後、バイクを走らせた。

 

 

小百合「あ、キャプテン。」

流星「流星で構わねぇよ。俺はもう、キャプテンを辞めたんだ。」

小百合「あ、うん。…流星、これ。」

小百合は流星に『ブラックオレンジロックシード』を渡した。

流星「あ”っ!やべっ!…ありがとう…」汗

流星は小百合からロックシードを受け取った。

流星「あ、小百合…お前、オルタナを辞めたって言っていたな。」

小百合「うん。」

小百合から話を聞くと……流星がキャプテンを辞めた後、彼の気持ちを考えず、再び彼を連れ戻そうとするオルタナ達に腹を立て…更に、彼女達を止められなかったことに耐えられなくなり、オルタナを辞めた。

小百合「まあ、ダリア先生、リリー先生、牡丹先生にも、オルタナを辞めるように言われててね…その代わりに、流星のサポートすることになったんだ。」

流星「…先生達が?」

小百合「先生達も、流星が来てくれて、本当に嬉しかったんだ。先生達も、流星の前任のキャプテンに性的な嫌がらせをされてたんだ。そのせいで、先生達の精神状態が悪くなっちゃってね…でも、流星は先生達の話を聞いてくれたり、先生達と関わってくれたおかげで…先生達に、明るさが戻ったんだ。オルタナ達にも明るさが戻ったのも、流星のおかげ…それなのにオルタナ達は…」

小百合は眉を寄せていた。

流星「…そうだったのか。」

小百合「だから、私は流星の逃亡の手助けをするよ。」流星「…けど、お前がアイツらに酷い目にあうのを想像したら」

小百合「構わない!今まで流星が受けてきた苦しみや痛みと比べればそんな事、大したことはないから!」

流星「…そうか。」

流星は小百合を連れていくことにした。こうして、流星の逃亡仲間として、『吉良小百合(きらさゆり)』が加わったのであった。




いかがですか?今回はここまでです。『仮面ライダー斬月・真』に変身した小百合は、流星のサポートをすることにした。後3人程、流星の仲間になる予定です。次回もお楽しみに。では、またね。


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新しい理事長とキャプテン

やさぐれショウでございます。前回『あ“っ!』という表現がありましたが、「あ」にてんてんをつけられなくて、「“”」の…「“」←この部分を使って『あ“っ!』と表現しました(笑)。
流星がいなくなった妃十三学園では、オルタナ達が彼に謝罪をすべく、行動しているが……では、本編へどうぞ


妃十三学園で、流星の両親が前任の理事長に殺害され、更にはその理事長とオルタナ達がグルを組んでいたことを知った流星は、精神が壊れ……オルタナ達とその理事長に対し、大きな復讐心を抱いた。

 

現在、妃十三学園の理事長は『妃十三護』である。その前任の理事長は、妃十三一族の家系につながっていた。前任の理事長の名は『妃十三猛』(ひとみたける)てまある。彼の性格は、冷酷で何か気に入らないことがあると、犬や猫等の動物を平気で殺していた。何年か前に結婚したが離婚し、息子の『妃十三啓』(ひとみさとる)を一人で育てて来た。親子揃ってオルタナ達を嫌っており、啓はクーデターを起こそうとしたが、学校にナイフ等の凶器を持ってきていたことが普段の学校生活でバレ、強制的に退学させられ、キャプテンを辞めざるを得ない状況に立たされた。猛は学園に対して抗議をしたものの、結局は無意味であった。啓が辞めた後、新しいキャプテンとして入ってきたのが『馬場流星』である。彼は持ち前の優しさで、オルタナ達とはすぐに打ち解けた。猛はそんな流星が、気に食わなかった。そして、理事長室にオルタナ達全員を呼び出し、流星に濡れ衣を着せた。

猛「馬場流星は、オルタナ達が気に入らないという理由から、クーデターを起こそうとしている!私はこの目で見たんだ!奴がクーデターを起こす前に、奴を辞めさせる!皆、協力してくれるかね?」

猛の話を聞いたオルタナ達は、猛が作った『嘘の話』を……安易に信じてしまった。しかし…美弥花、乃々、小百合、若菜の4人は猛が嘘をついていることを真っ先に見抜き、その場で「そんな嘘、信じちゃダメ!馬場キャプテンは前のキャプテンとは全く違う!」と話したが、オルタナ達は聞く耳を持たず、4人に散々暴言を吐いた。更には、

猛「美弥花君、乃々君、小百合君、若菜君…私はこの学園の理事長だ。君たちを簡単に退学させることだって、出来るんだよ?それ以上言おうものなら…分かるよね?」

猛に脅され、4人は黙りこんでしまった…。

オルタナ達は集団で寄って集っては、身体的に…精神的に…流星を散々苦しめた。更に、猛の指示によって流星の両親を捕らえ、学園に誘拐した。そして猛は、流星にキャプテンを辞め、学園を退学するように脅し、流星の両親を…彼の目の前で殺害した。その後猛は流星に、全てを話した。流星を辞めさせるために、オルタナ達とグルを組んでいたこと…前任のキャプテンが退学にさせられたことを流星のせいにして、その八つ当たりとして、オルタナ達を利用していたことを…。その結果、流星の精神は崩壊……穏やかな彼の姿は無くなり、冷酷な少年に変わり果ててしまった。

 

 

 

妃十三学園、ラウンジにて……

勝「馬場キャプテンは見つかったのかい?」

未幸「はい…ですが、突然現れた鎧武者に妨害され、残念ながら……」

勝「鎧武者…?また、黒い鎧武者が!?」

千穂「違います…別の鎧武者です。」

勝「黒い鎧武者以外にも…別の鎧武者がいたのか…」

『クローバー・ラビット』は、新キャプテン『妃十三勝』に新たに出現した鎧武者『仮面ライダー斬月・真』について、報告していた。

日奈「その鎧武者、『仮面ライダー斬月・真』と名乗っていました…」

勝「『仮面ライダー斬月・真』か……一体、何者なんだろうか……」

恋「その鎧武者…ダーリンを助けたっぽいんだ…」

勝「うーん…まるで馬場キャプテンの逃亡を、手助けしているようだね。」

勝の推測は正しい。『仮面ライダー斬月・真』は、流星の逃亡の手助けをしている。しかし、その正体が元オルタナ『吉良小百合』であることを、勝は知らない。

勝「皆、何としてでも馬場キャプテンを連れ戻し、ちゃんと謝罪をするんだ。分かったね?」

オルタナ達「はい!!」

勝(何としてでも馬場キャプテンをここに連れ戻さないと…マズイな…)

 

流星がキャプテンを辞め、妃十三猛が理事長をクビにされた後、新しい理事長として『妃十三護』が入ってきて、新しいキャプテンとして、息子の『妃十三勝』が入ってきた。小百合から流星のことを聞き、ショックを受けた。その時、小百合に「オルタナ達に彼を連れ戻すのは辞めるように伝えて欲しい」と言われたが……

勝「父さん…」

護「吉良君の言うことにも一理あるが…オルタナ達には、馬場君に誠意を持って謝罪する義務がある。」

勝「そうですよね。でしたら、彼を連れ戻そうとはせず、彼を見つけて謝罪をさせるように伝えます。」

勝はそう言うと、理事長室を出た。そして、オルタナ達に『彼を探して謝罪をするように』と指示を出した。しかし……流星が見つかることはなかった。そのため…

玲「西園寺家全勢力を使っても見つからないなんて…!」

勝「何だって!?それはマズイな!!」

護「こうなったら…馬場君を連れ戻すしか…」

西園寺家全勢力を使っても見つからなかったため、勝とオルタナ達は次第に焦りだす…。その結果、護と勝は…妃十三学園を襲撃することを指示し、更に……

護「皆、馬場君をここに連れ戻すんだ!彼がどう思っていようが、君たちには彼に謝罪をする義務があるんだ!!」

勝「このままだと、彼に謝罪できずに終わってしまう!そうなる前に、彼を連れ戻し、謝罪をしろ!!」

流星の思いを無視して、彼を妃十三学園に連れ戻すという狂った方針に陥った。これを耳にした美弥花、乃々、若菜の3人は護と勝に「今すぐにそれを辞めるべき!」と抗議をしたものの、彼らは聞く耳を持たなかった。

 

 

 

 

隠し研究室にて……

ダリア「若菜、アイツらは…?」

若菜「はい、やはり馬場キャプテンを連れ戻そうとしています。」

ダリア「やっぱりか……流星の思いは無視か…」

若菜はダリアに、オルタナ達の行動を報告する。ダリアはため息をついてしまう。

牡丹「アイツら…相手の立場にも立てねぇのかよ…呆れたったらありゃしねぇな…」

リリー「本当に困った子達ね…理事長もキャプテンも何を考えているのかしら…」

牡丹もリリーも、奴らの行動に呆れていた。

美弥花「ねぇ、若菜ちゃん…オルタナ達の行動についてなんだけど……馬場キャプテンを連れ戻して謝っても、何も変わらないと思うんだ。」

若菜「美弥花の言うとおりね…だって馬場キャプテン…オルタナ達を絶対に許さないって言っていたから…」

乃々「絶対に信頼しないとも言っていたね…」

流星の味方である3人のオルタナ達も、頭を悩ます。

若菜「特に厄介なのが…玲ね…」

乃々「西園寺家全勢力を使ってまで、馬場キャプテンを探しているし…」

牡丹「それでも見つからねぇんだろ?」

若菜「はい、そうなんですけど…」

ダリア「けど?」

若菜「キャプテンは一人で逃げているので、捕まるのは時間の問題かな…って思ってしまうんです。」

その時…若菜のスマホが鳴った。

若菜「もしもし?」

小百合『あ、若菜?小百合だよ。』

若菜「どうしたの?」

小百合『無事、キャプテンと…流星と合流できたよ!』

若菜「ホント!?良かった。」

小百合『それで、オルタナ達の様子は…?』

若菜「やっぱり、キャプテンを連れ戻そうとしている…理事長も勝キャプテンも、今の方針を変えるつもりは全くないみたい…」

小百合『…そう。』

若菜「それと、玲が西園寺家全勢力を使ってキャプテンを探しているから、気をつけて!」

小百合『分かった!じゃあ、一旦切るね。』

そして、電話は切れた。

乃々「小百合ちゃん、キャプテンと合流できたんだね。」

若菜「うん、これでキャプテンの負担も少しは軽減されるはず…!」

美弥花「良かった~、小百合ちゃんがキャプテンと合流できて。」

ダリア「うむ!そうだな!」

リリー「パートナーが入れば、心強いわね♪」

牡丹「馬場も、無事みたいだな。」

小百合が無事に流星と合流したことが分かり、流星の味方一同は安心した。

若菜「次は、乃々の番だね。」

乃々「うん、そうだね。」

乃々が流星と小百合と合流するのは、まだ先の話である……。




いかがでしたか?今回はここまでです。小百合が流星と合流し、次のメンバーを流星の元に向かわせようと、私は考えていますが……流星はバイクの免許は持っていますが、車の免許を持ってないんですよ(汗)。なので、どうしようかと考え中です。次回もお楽しみに。では、またね。


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サクランボの鎧武者

やさぐれショウでございます。今回から、新しい仮面ライダーが登場します。
姿を消した流星を探すオルタナ達…その一人、『西園寺玲』は、西園寺家全勢力を使ってまで、流星を探す。SP的な黒服の男達が流星を捜索する中、3人目の鎧武者が姿を現す。では、本編へどうぞ


妃十三学園、ラウンジにて……

護「皆、馬場君は見つかったのかね?」

詩音「ダメです。見つかりません…」

真知「何か手掛かりがあれば…!」

流星を発見できず、オルタナ達は焦っていた。

勝「とにかく探すんだ!」

玲「私は引き続き、西園寺家全勢力を使ってキャプテンを探しますわ!」

玲は西園寺家に連絡をとり、専属SP(?)を呼び出した。

乃々「…。」

こはる「あ…乃々ちゃん…」

たまたま乃々と廊下で会ったこはるは、オドオドしながら乃々に話しかける。

乃々「…まだ懲りてないの?」

乃々の声は、とても冷たかった。

こはる「だって……私達には、キャプテンに謝る義務が」

乃々「あのときの私達の話、聞いてなかったの?」

こはる「…えっ?」

乃々「キャプテンは言っていたよ…『俺はてめぇらがどれだけ謝ろうが優しく接しようが、絶対に許さねぇし、ましてや絶対に信頼しねぇ…2度と俺の前に姿を現すな。』…そう伝えたよね?」

こはる「…。」

乃々「それなのに…馬場キャプテンの思いは無視?」

こはる「そ、そこは…乃々ちゃんの『仲良しさんパワー』で」

乃々「もう、仲良しもパワーもないよ!!!!」

こはる「…!?」

乃々「その『仲良しさんパワー』を台無しにしたのは、貴女達でしょ!?そこで、都合の良いように言わないでもらえるかな?」

こはる「…ごめん、なさい…」

こはるは暗い表情を浮かべ、俯いてしまった。

護「広瀬君?」

勝「…あ、乃々…」

そこに、護と勝がやって来た。

護「…朝比奈君…」

乃々「理事長と勝キャプテンにも言いますね…馬場キャプテンの思いを無視して、彼を連れ戻そうとするのは辞めてください。」

護&勝「…!!」ゾクッ

護と勝は、乃々の冷めた声に、思わずゾッとした。乃々は、その場を立ち去っていった。

 

 

乃々が去った後…

玲「…?…勝キャプテンさん、理事長さん、こはるさん…?」

こはる「…。」

護「…馬場キャプテンの思いか…」

玲「馬場キャプテンのことならご安心くださいませ!西園寺家全勢力を使って、探しておりますので♪」

勝「…。」

護と勝は、玲の言葉に頷けなかった…。

 

 

隠し研究室にて……

乃々が戻ってきて、自分のバッグから『ゲネシスドライバー』と『ソニックアロー』、『チェリーエナジーロックシード』を取り出していた。

美弥花「乃々ちゃん?」

乃々「玲ちゃん、やっぱり西園寺家全勢力を使ってキャプテンを探そうとしてる……私、その人達の足止めをしようと思ってね…」

乃々は、『ソニックアロー』をギリリと握りしめる。

美弥花「…気をつけてね。」

乃々「うん。じゃあ、行ってくるね。」

乃々はゲネシスドライバーを装着し、奴らの足止めに向かった。

 

 

 

乃々は奴らに見つからないように、校舎外に移動した。そして、人気のない路地裏に入り込み、『チェリーエナジーロックシード』を取り出し、ロックを解除する。

『チェリーエナジー』

空がチャックのように開き、何やらサクランボに似た物体がゆっくりと降りてきた。乃々は、ロックシードをドライバーに装着する。

『ロック、オン!』

ブーン、ブーン…

そして、右のレバーを押し込む。

『ソーダ』

乃々「変身。」

乃々はそう呟くと、レバーを離す。すると、ロックシードのエネルギーがコンセントレイトポッドに、まるでジュースのように注がれていく。次の瞬間、乃々の頭上に浮かんでいる物体が、乃々の頭部を包み込む。

『チェリーエナジーアームズ』

そして、乃々は鎧に包まれ、サクランボの鎧武者『仮面ライダーシグルド』に変身した。シグルドは、ソニックアローを手に持って、廃ビルの屋上に上がった。

 

 

玲「皆さん、行きますわよ!」

黒服達「はっ!」

玲をはじめとする西園寺家の関係者達は、流星を探すため、行動を開始しようとしていた。そこに、光の矢が飛んで来た。

ドカンッ!ドカンッ!

玲&黒服達「!?」

それは、玲達の前に落ちて爆発した。

玲「誰ですの!?出てきなさい!」

黒服A「お嬢様、あそこに!」

黒服Aの指差す方向を見ると……

玲「!?…別の鎧武者!?」

廃ビルの屋上に、『ソニックアロー』を持った『仮面ライダーシグルド』がいた。

シグルド「…。」ギリリッ

シグルドは、ソニックアローを引くと、光の矢を放つ。

黒服達「うわぁぁあああああああ!!!!」

シグルドの攻撃を受け、混乱状態になる西園寺家。

玲「皆さん!!…よくも!」

玲はオルタナ覚醒をする。

シグルド「私と戦うんだ…自分がどれだけ努力を怠っていたのか、思い知らせてあげる!」

シグルドはジャンプして、廃ビルから降りてきた。

シュタッ

シグルドは地面に降り立ち、ソニックアローを構える。

玲「はぁっ!」

玲はサテライトを飛ばす。しかし…

ガキンッ!ガキンッ!ガキンッ!ガキンッ!…カランカランッ…

シグルドはソニックアローの刃で、飛んで来たサテライトを全て弾き落とした。

玲「…ウソ…こんなの、あり得ませんわ…」

玲は表情を青ざめ、その場に立ち尽くした。

シグルド「…もう終わり?」

玲「!!」

シグルドの問いかけに、玲は何も言えなかった。シグルドはロックシードを外し、ソニックアローに取り付けた。

『ロック、オン!』

そして、ソニックアローを引き、エネルギーをためる。

黒服達「お嬢様!」

黒服達が玲の元に向かう。次の瞬間、シグルドはソニックアローを空に向け、エネルギーを放った。

『チェリーエナジー!』

そして、光の矢の雨が玲達に降り注いだ。

玲「いやぁぁあああああああ!!!!」

黒服達「ぎゃぁぁあああああああ!!!!」

玲達は矢の雨の餌食になり、全員…戦闘不能になった。

シグルド「…。」

シグルドは戦闘不能になった玲達に背を向けると、その場を立ち去っていった。

シグルド(キャプテンが受けた痛みは、この程度じゃない…いずれ皆は、キャプテンに始末されることになるよ…?)




いかがでしたか?今回はここまでです。流星の味方のオルタナの一人『朝比奈乃々』は、『仮面ライダーシグルド』に変身し、無双しました。今後も、流星の味方による無双シーンを書いていくので、それまでしばしお待ちを…。次回もお楽しみに。では、またね。


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混乱

やさぐれショウでございます。『仮面ライダーシグルド』に変身した乃々は、西園寺家のSP達を襲撃した。その結果……妃十三護理事長と勝キャプテンをはじめとする、オルタナ達は大混乱に陥る。そこに、シグルドが奇襲攻撃を仕掛ける。では、本編へどうぞ


つむぎ「勝お兄ちゃん!大変!大変だよ~!!」

勝「どうした、つむぎ!?」

つむぎ「また鎧武者が現れたんだ!それで、玲ちゃん達を攻撃したの!」

勝「何だって!?」

つむぎの報告を聞いた、妃十三勝は青ざめた顔をする。

直美「西園寺家のSPが襲撃されたって!?」

シルビア「しかも…レイを含めて全員、意識不明の重症を…!!」

ナタリー「そんな…!」

その時…

ドガァンッ!

一同「!?」

近くから何かが爆発したような物音が響いた。

日奈「あ…ああぁぁ……」

日奈が指を指す。その方向には……

ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…

西園寺家を襲撃した張本人、『仮面ライダーシグルド』がゆっくりと、こちらに向かって来ていた。

桜子「い…いやぁぁああああああああああああ!!!!」

桜子が悲鳴をあげる。シグルドはソニックアローを構えると、次々と光の矢を放つ。

ドガガガガガガガーーーーー!!

一同「うわぁぁあああああああああ!!!!」

理事長、勝、そしてオルタナ達は…大混乱に陥っていた。

真知「くっ…!」

真知は足元に落ちていた剣を拾うと、

真知「はぁぁああああああああ!!」

大きく振りかぶり、シグルドに切りかかった。しかし、

シグルド「はぁっ!」ドカッ!

真知「!!…がはっ!」

シグルドのハイキックを受け、後方に吹っ飛ばされた。

真知「ぐっ、このぉぉおおおおお!!」

真知は最後の力を振り絞って再び起き上がり、シグルドに切りかかった。シグルドは『ゲネシスドライバー』の右レバーを一回押し込む。

『チェリーエナジースカッシュ!』

ソニックアローの刃にエネルギーが集まり、シグルドはダブルスラッシュを繰り出した。

ガキィンッ!ドガァッ!

真知「ぐぁぁああああああああ!!」

真知はシグルドの攻撃を受け、戦闘不能になった。

恋「もうやめてぇ!!ダーリン!私が悪かったから!謝るから!何でもするから!許してぇぇえええええ!!」

シグルド「…やめないよ。」

シグルドはそう呟くと、ソニックアローから光の矢を放つ。

勝「馬場キャプテン!」

シグルド「…えっ?」汗

勝は、シグルドに話しかける。どうやら、シグルドのことを『馬場流星』だと思っているようだ。

勝「何故こんなことをするんですか!?」

シグルド(乃々)(私ってバレてなくて良かった…ホッ…)

シグルド!言う。

シグルド「乃々達から話はあっただろ?俺はてめぇらがどれだけ謝ろうが優しく接しようが、絶対に許さねぇし、ましてや絶対に信頼しねぇ…2度と俺の前に姿を現すな…ってな。それに、俺がてめぇらに攻撃する理由は…!」

シグルドは『ロックシード』をソニックアローに取り付ける。

『ロック、オン!』

そして、ソニックアローを構える。

シグルド「俺の思いを無視してまで、俺を無理矢理連れ戻そうとするからだよ!!!!」バシュッ!

『チェリーエナジー』

シグルドはソニックアローからエネルギーを放った。それは、光の矢の雨となり、オルタナ達に降り注いだ。

オルタナ達「きゃぁぁあああああああ!!!!」

オルタナ達は矢の雨の餌食になり、全員…戦闘不能になった。

勝「そ、そんな…」

護「何て…ことだ…」

勝と理事長(護)は、呆然としていた。

シグルド「コイツらが弱い理由は…戦闘訓練を怠り、夜獣との戦いのほとんどを俺に押し付けて、コイツらは弱った夜獣を倒すだけだったからだよ!!」

シグルドはそう怒鳴り散らすと、その場を去っていった。

 

シグルド(乃々)(本当にバレなかった…!勝キャプテンって、単純すぎる…?)

 

 

隠し研究室にて…

美弥花「乃々ちゃん!お帰り!」

シグルド(乃々)「うん、ただいま!」

シグルドはロックシードをドライバーから外した。

『ロック、オフ』

そして、乃々の姿に戻った。

牡丹「朝比奈、お前派手にやったな。」

乃々「ちょっとやり過ぎました…ですが、殺してはいません。」

牡丹「ならいいじゃねえか。あたしも見ててスカッとしたわ!」

牡丹はそう言うと、ニカッと笑った。

乃々「馬場キャプテンを傷付けたんですから…こうしないと分からないだろうと、思ったんです。まあ、分からないでしょうけど…」

ダリア「と言うか勝の奴…ライダーに変身したお前を、流星と思い込んでいたんだなぁ!」

リリー「流石にあれは…引きましたけど、朝比奈さんであることがバレなくて良かったわ♪」

乃々「あはは…」汗

乃々は苦笑いを浮かべた。そして、LI○Eを使って、小百合に現在の状況を連絡した。

 

 

その頃、流星と小百合は……

廃線となった駅にいた。

小百合「ん?乃々からだ。」

流星「何?本当か?」

小百合「うん、えっと何々?…『西園寺家が全勢力を使って、馬場キャプテンを探そうとしています。』」

流星「何だって!?ヤバい!」

小百合「待って流星…『その西園寺家は、私が成敗しました!オルタナ達と一緒に。キャプテンとの仲良しさんパワーは、無敵だよ♪』だって。」

流星「…乃々…」

流星(アイツの『仲良しさんパワー』は、ジンジン来たな。アイツが無事みたいで、良かったよ…)

流星「小百合、乃々も俺らの元に来るのか?」

小百合「うん、いずれはね。」

流星「そうか、うーん……あっ!そうだ!」

流星はあることを思い付いた。

小百合「…?流星?」

流星「車の免許を取ろう。」

小百合「…へっ?」汗

小百合は困惑した。

流星「小百合、考えてみてくれ。今の俺らにはバイクがあるけど、バイクは二人までしか乗れねぇ。乃々が俺らの元に来るなら、乃々も連れて行く。だからこそ、車の免許を取るべきだろ?」

小百合「た、確かに…」

流星の言葉を聞いた小百合は納得する。

流星「西園寺家とオルタナ達も、乃々が足止めしてくれたから、取るんだったら今の内だ!」

小百合「そうだね。だったら私も運転免許を取るよ!流星だけに負担をかけさせる訳には行かないから。」

流星「ありがとう小百合。よし、決まり!明日から教習所に行こう!」

小百合「了解♪」

流星と小百合は、明日…自動車教習所に行って、車の運転免許を取ることを決意したのであった。




いかがでしたか?今回はここまでです。『仮面ライダーシグルド』に変身した乃々…派手にやったなぁ~…(汗)。その結果、西園寺家とオルタナ達はちょっとばかり…行動不能になりました。次回もお楽しみに。では、またね。


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小百合との共同戦

やさぐれショウでございます。更新が遅れてしまい、申し訳ございません。
車の運転免許を取ることにした流星と小百合(教習所のシーンはカットさせていただきます…)。無事に免許を取得した2人は、ライダーに変身し、夜獣と戦う。そして、学園では…一人のオルタナが、オルタナを引退した。
では、本編へどうぞ


次の日……

流星と小百合は、近くの自動車教習所に向かった。『ハイスピードコース』で通うことにし、卒業検定を無事に終了した。

 

その次の日…

免許センターで筆記試験を受け、見事に合格し、運転免許を取得した。

 

免許を取得した流星と小百合は、中古で軽自動車を購入した。そして、練習という形で車を運転した。

小百合「ねえ、流星…」

流星「どうした?」

小百合「乃々、もうすぐ来ると思うんだけど…この軽自動車で大丈夫かなって思って……」

流星「確かに…この軽自動車は『4人乗り』だからな……まあ、そのうち新しい車を買うよ…」

小百合「キャンピングカーとか…?」

流星「キャンピングカー……キャンピングカーねぇ……」

小百合「……。」ドクンッ

流星「…。」

小百合「…。」

流星「……いいね!ジンジン来たで!」

小百合「…え?」汗

流星「いやぁ、変な話…家を買うってなっても、金銭的に危ないだろ?だったら、キャンピングカーを買ったほうがいいかな~なんて。」

小百合「…まあ、それもそうだね…」

流星「それにさ、キャンピングカーって…何だかロマンが溢れるんだよなぁ♪俺、小さい頃ちょっと憧れてた。」

小百合「…。」

助手席に座っている小百合は、流星の顔を見る。その時の彼の表情は…楽しそうな表情をしており、明るさがあった。

小百合(流星の楽しそうな顔を見るの…いつぶりだろう…)

流星の楽しそうな表情を見た小百合に、思わず笑顔がこぼれた。

 

 

 

その頃、妃十三学園では……

理事長室にて…

護「参ったな…オルタナ達のほとんどが、負傷してしまった…」

勝「西園寺家の方達まで…」

理事長(護)とキャプテン(勝)は、頭を悩ませていた。そこに…

コンコンッ

勝「どうぞ。」

乃々「失礼します。」

乃々が理事長室に入ってきた。

護「朝比奈君…」

勝「乃々…」

勝は乃々に言う。

勝「今、オルタナ達と西園寺家の人達が負傷して動けない状況なんだ…彼らの代わりに、馬場キャプテンを探してくれないか?」

乃々「お断りです。」

乃々は、キッパリと断った。

乃々「馬場キャプテンはオルタナ達に、寄って集って散々苦しめられていたんですよ?そんな彼女達に代わって彼を探してください?……冗談じゃありませんよ!」

勝「!!」

乃々「彼の前任の悪徳キャプテンから酷い仕打ちを受けていたことを理由に、馬場キャプテンが差し伸べた手をはたき、彼に八つ当たりをしていたんですよ!?」

護「朝比奈君…」

乃々は、『オルタナ引退届け』と『退学届け』を出す。

乃々「馬場キャプテンの思いを無視して、また彼を連れ戻そうとする彼女達と一緒にいることに…私はもう、限界です!なので…私は『オルタナ』を引退します。」

乃々はそう言うと、2つの書類を護と勝に提出する。2人は……

護「…分かった…」

勝「…。」コクッ

躊躇うことなく、判子を押した。こうして、『アイリスキャット』のリーダー『朝比奈乃々』は、オルタナを引退した。

乃々(私もキャプテンをサポートしよう。ちょっとでも、キャンピングへの恩返しになるのなら…!)

乃々は、隠し研究室に向かい、荷物を纏め、若菜達に見送られ、学園を去っていった。

 

 

 

その頃、流星と小百合は……

廃止された無人駅に来ていた。

流星「今夜は、この辺りで休むか。」

小百合「そうだね。」

そして、寝袋を敷いて寝る準備をする。その時……

グォォオオオッ!

流星&小百合「!?」

何かの鳴き声が響いた。

流星「夜獣か…小百合、行くぞ!」

小百合「分かった!」

流星と小百合は、鳴き声が聞こえた方に向かった。

小百合「…いた!」

流星「よし!」

流星は『戦極ドライバー』を装着し、『ブラックオレンジロックシード』を取り出す。小百合は『ゲネシスドライバー』を装着し、『メロンエナジーロックシード』を取り出す。

流星「変身!」

小百合「変身!」

『オレンジ』

『メロンエナジー』

流星は『仮面ライダー鎧武・闇』に、小百合は『仮面ライダー斬月・真』に変身した。鎧武闇は『無双セイバー』のトリガーを引き、斬月真は『ソニックアロー』を引き、夜獣を攻撃する。そして、怯んだ夜獣を切りつけた。きられた夜獣は消滅した。

夜獣(鳥型)「「「ギャーギャー!!」」」

その時…上空から鳥型の夜獣が急降下してきた。

鎧武闇「オラァッ!」ザシュッ!ザクッ!

斬月真「はっ!」ズパッ!シュバッ!

二人のライダーは、それぞれの武器の刃で、鳥型夜獣を切り裂き、あっさりと葬った。

鎧武闇「そんなもんか?」

斬月真「まだいるよ!流星、油断しないで!」

鎧武闇「分かってる分かってる!」

次にやって来たのは、何やら人のような姿をした異形だ。

鎧武闇「夜人(ナイトドール)か…」

斬月真「厄介だね。」

鎧武闇「いや、そんな事はねぇ。今までの特訓の成果を見せれば大丈夫だ。」

斬月真「流星…うん!了解!」

鎧武闇はドライバーの『カッティングブレード』を一回振り下ろし、斬月真はドライバーの右レバーを一回押し込む。

『ソイヤッ!オレンジスカッシュ!』

『メロンエナジースカッシュ』

鎧武闇&斬月真「ライダー、キック…」

そして、走ってきた夜人に必殺技『ライダーキック』を繰り出した。

鎧武闇「セイヤァァアアアアア!!」

斬月真「はぁぁああああああ!!」

2体の夜人はライダーキックを受け、消滅した。

鎧武闇「っしゃあ!どうだ!」

斬月真「やったね!流星!」

鎧武闇「ああ!」

鎧武闇と斬月真はハイタッチをした。

 

あの後、変身を解除した流星と小百合は、廃止された無人駅に戻り、そこで休んだのであった。

 

 

 

 

 

 

「キャプテン、小百合ちゃん…どこにいるんだろう…」




いかがでしたか?今回はここまでです。何だか、戦いの場面、ちょっとボリュームが足りなかったかな…?
最後の台詞を吐いた人物、気になりましたか?その人物は、次回登場します。お楽しみに。


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乃々、合流

やさぐれショウでございます。オルタナを辞めた『朝比奈乃々』は、流星と小百合を探す。そして、彼らと合流し、行動を共にすることになる。では、本編へどうぞ


乃々「キャプテン、小百合ちゃん…どこにいるんだろう…」

オルタナを引退した乃々は、流星と小百合を探していた。

乃々「あ、そうだ。小百合ちゃんに連絡してみよう。」

乃々はスマホを取り出し、小百合にLI◯Eを送る。

乃々「…。」

数分後…

ピロリンッ

小百合から返事がきた。

小百合『乃々?今1人?』

乃々『うん、1人だよ。』

小百合『わかった。赤山駅っていう廃駅に来て。私と流星はそこにいるから。』

乃々『わかった!すぐ向かうね!』

流星と小百合の居場所が分かった乃々は、すぐに赤山駅に向かった。

 

 

小百合「流星?朝だよ?」

流星「…んぁ?…もう朝か…」

小百合に起こされ、流星は目覚める。

小百合「おはよう、流星。」

流星「あぁ、おはよう。」

ピロリンッ

小百合「ん?乃々からだ。」

流星「えっ…?」

小百合「えっと、何々…」

流星「…。」

小百合「『もう着きました。玄関にいるよ。』」

流星「え?」

コンコンッ

流星「!?」

乃々「キャプテン、小百合ちゃん!乃々です!『朝比奈乃々』です!」

小百合「今いくね!」

小百合は玄関に向かい、乃々を中に入れた。

流星「…。」

乃々「キャプテン。」

流星「…乃々、なんだよな…?」

乃々「はい!貴方の味方の『朝比奈乃々』です!キャプテンとの仲良しさんパワーは、無敵です!」

流星「おぉ…ジンジン来たで!」

流星は『朝比奈乃々』本人と、確信した。

流星「乃々、奴らに何かされなかったか!?怪我はないか!?」

乃々「大丈夫です!」

流星「…そうか、良かった…ホッ…」

流星は、乃々が無事であることを確信して、ホッとした。

小百合「乃々、奴らの足止めをしてくれてありがとう。」

乃々「ううん、気にしないで。」

流星「俺からもお礼を言わせてくれ、本当にありがとう!」

流星は乃々に、深々と頭を下げた。

乃々「はわわっ!キ、キャプテン!頭を上げてください!」アセアセ

流星が頭を下げてきて、思わず乃々はテンパる。

乃々「むしろ、お礼を言うのは私です。傷ついた私達に、救いの手を差しのべてくれて…ありがとうございました!」

今度は乃々が流星に、深々と頭を下げた。

流星「うおっ!?の、乃々、顔を上げてくれ!」

今度は流星がテンパる。小百合は2人のやり取りを見て、クスクスと笑っていた。『アイリスキャット』の元リーダー、『朝比奈乃々』が新たに仲間として、加わった。

 

妃十三学園、隠し研究室にて…

美弥花「あっ!乃々ちゃん、キャプテン達と合流できたみたい!」

若菜「ホントに!?良かったぁ。」

美弥花と若菜がいて、美弥花はLI◯Eで、乃々と連絡していた。どうやら、乃々は流星と小百合と、無事に合流できたようだ。

若菜「美弥花、次は貴女の番だよ。」

美弥花「えっ!?でも、若菜ちゃんは!?」

若菜「私はもう少しここに残るよ。」

美弥花「でも、アイツらから何か酷いことをされたら…」

若菜「大丈夫。私には、コレがあるから♪」

若菜は『ゲネシスドライバー』を見せる。

美弥花「あ、そうか…私にも、コレがある!」

美弥花も『ゲネシスドライバー』を見せ、笑顔を見せた。

若菜「うん!あ、でも、今からキャプテンの元に向かわなくてもいいから、自分のタイミングで、キャプテンの元に向かってね。」

美弥花「分かった。」

美弥花(乃々ちゃんがオルタナを辞めた直後に私がオルタナを辞めると…今の勝キャプテンと理事長に怪しまれるよね…)

 

 

 

その頃、流星達は…

有名なパンケーキ店で、朝食をとっていた。

乃々「キャプテン…こんなに素敵なお店で、朝食を奢ってくれたのは嬉しいんですけど…いいんですか?」

流星「気にすんなって。まあ、その…あれだよ…こっち側に来てくれたお祝いや!」

流星は乃々に笑顔を見せる。

小百合「何か、私まで奢ってもらって…流星には、申し訳ないなぁ…」

流星「いいんだよ。お前もあそこから脱出できたんだから、そのお祝い代わりってことで!」

小百合「…流星、ありがとう…」

小百合は安心したような笑みを見せた。

流星「さ、食べようか!食べたらまた、移動するから。な?」

乃々「はい!」

小百合「分かった。」

3人は朝食をとり、会計をして店を出た後、再び行動を開始した。




いかがでしたか?今回はここまでです。この回は、少し短めにしました。学園には、美弥花と若菜が残っていますが、いずれは流星と行動を共にします。次回もお楽しみに。では、またね。


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桃の鎧武者

やさぐれショウでございます。更新が遅れてしまい、申し訳ありません。新しく書いている『プロジェクト東京ドールズ』の小説に没頭してしまい、こちらに手をつけていませんでした。




妃十三学園にて……

勝「詩音、桜子、直美、結衣、真知…もう大丈夫なのか?」

詩音「はい、ご迷惑をおかけしました…」

桜子「私はこの通り、ピンピンしてるよ!」

直美「ウチもジンジンしとるで!」

結衣「もう、平気。」

真知「心配かけたな…」

怪我が治って、動けるようになったオルタナチーム『フリージアドッグ』がいた。彼女達はまた…流星を連れ戻すため、行動を開始しようとしていた。

美弥花「…。」

それを見ていた美弥花は、静かにその場を立ち去った。

 

理事長室にて……

コンコンッ

護「どうぞ。」

勝「失礼します。」

理事長の護と、キャプテンの勝が何やらやり取りをしていた。

護「勝、オルタナ達の様子は…」

勝「はい、フリージアドッグのメンバー達は、いつでも行動できる状態です…しかし、他のチームは…」

護「…そうか、とにかく一刻も早く、馬場君を連れ戻し、彼女達には謝罪をさせるようにな。」

勝「はい、父さん。」

彼らは、今の方針を変えるつもりはないようである。その数分後…

コンコンッ

勝(ん?誰だろう?)

護「どうぞ。」

ドアがノックされ、入って来たのは……

美弥花「失礼します…」

オルタナチーム『フリージアドッグ』のリーダー、『悠木美弥花』である。彼女の右手には、『オルタナ引退届け』と『退学届け』があった。

美弥花「理事長、勝キャプテン…ここに、サインをお願いします。」

美弥花は、オルタナ引退届けと退学届けを、護と勝に出す。

護「悠木君…君まで…」

美弥花「自分で決めたことなので。」

護「…そうか、分かった…」

護と勝は、2つの書類に判子を押した。そして美弥花も、オルタナを引退し、妃十三学園を退学した。

 

隠し研究室にて…

若菜「美弥花もとうとう、妃十三学園を去るんだね。」

美弥花「うん…私、もう限界なんだ…馬場キャプテンの思いを無視して、また連れ戻そうとするオルタナ達…それを止めない理事長と勝キャプテンの判断……もう、ウンザリしてるんだ…」

若菜「…そうよね…」

若菜は口角を下げる。

美弥花「だから…」

美弥花は『ゲネシスドライバー』と『ソニックアロー』を持つ。

美弥花「私が足止めする!」

美弥花は『ゲネシスドライバー』を装着した。そして、『エナジーロックシード』を持つと、こう言った。

美弥花「ほっけパワーもそうだけど、何より…ピーチエナジーパワーも無敵だよ♪」

美弥花は笑顔を見せた。

若菜「美弥花…気を付けてね。絶対に、馬場キャプテンと合流してね。」

美弥花「うん、分かった!」

美弥花は荷物持って、隠し研究室を出た。

 

 

勝「皆、準備はいいか?」

オルタナ達「はい!」

勝を中心とする、フリージアドッグのメンバー達は流星を探すため、学園を出ようとしていた。それを、遠くから見ている者に気付かず……

 

美弥花(やっぱり、馬場キャプテンを連れ戻そうとしているんだ…なら、私が止めて見せる!)

美弥花は『エナジーロックシード』を取り出し、ロックを解除する。

『ピーチエナジー』

空がチャックのように開き、そこから桃を型どった物体が、ゆっくりと降りてきた。美弥花はロックシードを、ドライバーに装着し、

『ロック、オン!』

ブーン、ブーン…

右のレバーを押し込む。

『ソーダ』

美弥花「変身。」

美弥花はそう呟くと、レバーを離す。ロックシードのエネルギーがジュースのようにポッドに注がれ、頭上の物体が美弥花の頭部を包んだ。

『ピーチエナジーアームズ』

美弥花は鎧に包まれ、桃の鎧武者『仮面ライダーマリカ』に変身した。マリカはソニックアローを持って、行動を開始した。

 

その頃、勝達は…

学園の正門の近くにいた。

桜子「勝キャプテン、剣術が得意だから、頼もしいよね♪」

勝「はは、ありがとう。」

直美「ただな、美弥花がいなくなっちゃったから…何だか寂しいな…」

詩音「う~ん、そうですね…」

真知「けど、美弥花が自ら決めたのなら、私達に止める権利はない。」

結衣「そうだよね。」

このようなやり取りをしながら、正門を出ようとすると……

詩音「…?…誰かいますね。」

桜子「えっ?」

直美「あ、ホンマや。」

正門の辺りに、人影が見えた。

勝「一体誰なんだ?行ってみよう。」

オルタナ達は勝と共に、急ぎ正門に向かった。

 

結衣「!?」

真知「何…また鎧武者だと…?」

正門にいたのは…『仮面ライダーマリカ』である。オルタナ達も勝も、その正体が美弥花であることに気付いていない。

マリカ「…また流星君を連れ戻そうとするの?」

桜子「えっ、それは……」

詩音「連れ戻すと言っても、私達は馬場キャプテンに誠意を持って謝罪をするのです。」

言葉が詰まった桜子の代わりに、詩音が説明する。

マリカ「彼は貴女達のことを許すつもりはないって言ってるのに?」

詩音「…。」

マリカがそう言うと、詩音は急に黙り込んだ。

マリカ「そこにいるキャプテンらしい人にも言っておくね…流星君を連れ戻そうとするのは辞めるべきだよ。今すぐに。」

マリカはそう言うも…

勝「そうはいかない!彼女達には、馬場キャプテンに謝罪をする義務があるんだ!」

マリカ「ふーん…それじゃあ…」

マリカはソニックアローを構える。

マリカ「私も、容赦しないよ…?」

マリカに変身した美弥花の瞳は…ハイライトが消えていた。彼女は仮面の中で…怒っていた。

マリカが武器を構えたため、勝とオルタナ達は慌てて武器を構える。

直美「声のトーンがマジや、皆気を受けるんや!」

結衣「私と真知がやる…!」

真知「その隙に、近接担当は奴を仕留めろ!」

結衣はサテライトを飛ばし、真知はガンでマリカを攻撃するが…

ガキンガキンガキンッ!バチバチバチッ!

マリカはソニックアローを巧みに使い、サテライトや弾丸を全て弾いた。

結衣「!?」

真知「…何て奴だ!」

結衣と真知は、震え上がった。

マリカ「…。」ギリリッバシュッ…ギリリッバシュッ

マリカは結衣と真知に、光の矢を放った。

結衣「きゃっ!?」

真知「うぐっ!?」

矢は2人に命中し、2人は戦闘不能になった。

勝「結衣!真知!」

桜子「こ、こうなったら…私が…!」

詩音「桜子ちゃん、待って!!」

しかし、桜子は聞く耳を持たず…

桜子「やぁぁああああああああ!!」

ハンマーを大きく振りかぶって、マリカに襲いかかった。しかし、意図も簡単に避けられてしまう。

桜子「はぁ…はぁ…な、何で当たらないの!?」

マリカ「そんな素人丸出しの動きで、私に敵うと思ったの?」

桜子「…!?」

マリカ「貴女は…ううん、貴女達は日頃から戦闘訓練をサボって、夜獣との戦いに関しては何もしないで、流星君や他のオルタナ達に押し付けるだけで…」

桜子「で、でも…夜獣を倒したのは私達だよ!?」

マリカ「嘘をつくな!!」

勝&オルタナ達「!!??」

マリカの怒鳴り声に、驚く勝とオルタナ達。

マリカ「私知ってるよ?貴女達は弱った夜獣だけを倒していた…それでさ、『夜獣を倒したのは自分達だ』って、よく言えるよね…」

マリカの言葉を書き、オルタナ達の表情はみるみる青ざめていく。

マリカ「流星君は、貴女達にとって都合の良い人形じゃないんだよ…?でも、貴女達にはそれが分からないんだね…そんな自分勝手な貴女達を…私は許さない!!」

マリカは再びソニックアローを構える。

直美「桜子!2人で行くで!」

桜子「分かった!」

直美はショーテルを構え、桜子は再びハンマーを構える。

2人「はぁぁああああああああ!!」

そして、武器を大きく振りかぶって、マリカに襲いかかった。

マリカ「だから、隙だらけなんだって…」

マリカはそう呟くと、右レバーを押し込む。

『ピーチエナジースカッシュ!』

ドライバーから音声が響くと、ソニックアローの刃がピンク色に光った。そして、襲いかかって来た直美と桜子を切り裂いた。

ザシュッ!ズパッ!

直美「ぎゃっ!」

桜子「がはっ!」

ドサドサッ…

勝「直美!桜子!」

詩音「…そんな…」

直美と桜子も戦闘不能になり、残ったのは…勝と詩音だけである。

勝「くっ…こうなったら、僕が!」

勝は剣を構える。

詩音「勝キャプテン!ダメです!」

詩音は勝を止めたが、勝は聞く耳を持たなかった。

マリカ「私、剣術は得意なんだ~。かかって来なさい?」

マリカは刀を持つように、ソニックアローを持った。

勝「やぁぁああああああああ!!!!」

勝は剣を大きく振りかぶって、マリカ目掛けて走り出す。

マリカ「な~んだ、オルタナ達の攻撃と同じじゃん…」

マリカはそう言うと…

マリカ「はっ!!」ドカッ!

走ってきた勝の腹部に蹴りを入れた。

勝「がっ!!」ドサッ

詩音「勝キャプテン!」

詩音は地面に叩きつけられた勝に駆け寄る。マリカは、ドライバーからロックシードを外すと、ロックシードをソニックアローに取り付けた。

『ロック、オン!』

マリカ「本気で流星君のことを思っているんだったら、もう彼に関わらないで。彼のためにも…ね?」

詩音「そうはいかないんです!」

勝「さっきも言ったけど、馬場キャプテンがどう思っていようが、彼女達には…馬場キャプテンに謝罪をする義務があるんだ!」

マリカ「…そっか…じゃあ、もう…いいかなぁ…?」ギリリッ

マリカはソニックアローを引き、矢の雨を放った。

『ピーチエナジー』

バシュッ!ズドドドドドドド!

詩音「きゃぁぁあああああああああああ!!」

勝「ぎゃぁぁあああああああああああ!!」

詩音と勝は矢の雨の餌食になり、戦闘不能になった。

マリカ「安心して…殺しはしないから。」

マリカはそう言うと、学園を去っていった。




いかがでしたか?今回はここまでです。『仮面ライダーマリカ』に変身した『悠木美弥花』は、オルタナだけでなく、流星代理のキャプテン『妃十三勝』までも倒した。これで、学園に残っているのは『雪城若菜』のみとなりました。まあ、彼女もいずれ、オルタナを引退し、流星の元に行きます。
次回もお楽しみに。では、またね


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残ったメンバーは…

やさぐれショウでございます。妃十三学園に残された流星の味方は『若菜』、『ダリア先生』、『リリー先生』、『牡丹先生』の4人となりました。その中で、『若菜』が『ゲネシスドライバー』を持っているのだが…
では、本編へどうぞ


隠し研究室にて……

若菜「美弥花…大丈夫かな?」

若菜は、美弥花を心配していた。流星の元に向かっている途中で事故や事件に巻き込まれたらどうしようとか、道に迷ったらどうしようとか…そして、何より…オルタナ達に捕まったらどうしようとか…

ダリア「若菜、心配しすぎだぞ?」

ダリアは言う。

若菜「ダリア先生…でも、美弥花は1人で行ったんですよ?」

リリー「若菜ちゃん、美弥花ちゃんを心配する気持ちはすごく分かるわ。」

そこに、リリーがやって来た。

若菜「リリー先生。」

リリー「でもね、親友なら…美弥花ちゃんを信じましょう。あの子なら、きっと大丈夫だから。」

リリーは若菜に笑顔を向ける。

若菜「リリー先生…ですが…!」

牡丹「雪城。」

牡丹先生とやって来る。

若菜「牡丹先生。」

牡丹「お前に伝えてなかったんだが…悠木の奴、徹夜までするほど、戦闘訓練を誰よりも頑張っていたんだ。」

若菜「そうなんですか?」

牡丹「あぁ、何せ…その悠木を指導していたのは、あたしなんだからさ。」

牡丹はそう言うと、ニッと笑った。

若菜「牡丹先生……」

ふと、若菜は別室へ向かう。

ダリア「若菜?」

若菜「先生方、ちょっと待っててください!」

 

数十分後…若菜は別室から出てきた。

若菜「先生方…これを。」

若菜が先生方に渡した物…それは……

ダリア「これ…『ゲネシスドライバー』じゃないか…!」

リリー「若菜ちゃん、これは一体…?」

牡丹「あたしらはそれが無くても戦えるぞ?」

先生達は若菜に言う。

若菜「万が一のために、持っててください!戦いが苦しくなって来た時や、あのオルタナ達に追い詰められた時とか、それから」

リリー「…若菜ちゃん、ありがとう。」

リリーは若菜にお礼を言うと、若菜の頭を撫でた。

牡丹「馬場もそうだが、お前もあたしらのことを思ってくれているんだなって、改めて感じたよ。」

牡丹先生は口角を上げた。

ダリア「若菜、このゲネシスドライバー…使わせてもらってもいいか?」

ダリアは若菜に言う。

若菜「…!はい!お願いします!!」

若菜は先生方にゲネシスドライバーを渡す。

ダリアには、ゲネシスドライバーとソニックアロー、『レモンエナジーロックシード』を…

リリーには、ゲネシスドライバーとソニックアロー、『マツボックリエナジーロックシード』を…

牡丹には、ゲネシスドライバーとソニックアロー、『ドラゴンフルーツエナジーロックシード』を…

牡丹「てか、ソニックアローも作っていたのか。」

若菜「えへへ、ソニックアローは事前に作っておきました。」

若菜は言う。

ダリア「さて……若菜、お前も流星の元に向かってやれ。」

若菜「…でも、先生方は!?」

リリー「大丈夫よ、私達は後から向かうから。」

牡丹「あたしらにも、ゲネシスドライバーがあるんだ。戦いが楽になりそうだからな。」

若菜「…。」

若菜は黙り込んでしまう。すると、ダリアが若菜の右手を両手で優しく包んだ。

ダリア「若菜、大丈夫だ。あたし達を信じてくれ…!」

ダリアは優しい笑顔を、若菜に見せた。リリーも牡丹も頷く。

若菜「先生方……分かりました!」

若菜はそう言うと、『オルタナ引退届け』と『退学届け』を書き上げ、理事長室に向かった。

 

理事長室にて……

護「勝、馬場君はまだ見つからないのか!?」

勝「すみません、父さん…別の鎧武者から襲撃されて…」

護「何!?また別の鎧武者が!?これは…馬場君の怨念なのか…!?」

護は傷を負った勝から、別の鎧武者の出現を知り、焦っていた。そこに…

コンコンッ

護「…どうぞ。」

ガチャッ

若菜「失礼します。」

若菜が入って来て…

若菜「理事長、勝キャプテン、こちらの書類に判子を……」

オルタナ引退届けと退学届けを出した。

護「雪城君、君もか…」

勝「…若菜…」

護と勝は、残念そうな顔をする。

護「だが、君自身が決めたことなら…私達は止めないよ。」

護の言葉に頷く勝。

若菜「はい、私自身で決めたことです。早く、判子を…」

護「…分かったよ。」

護と勝は、書類に判子を押した。こうして、若菜はオルタナを引退して、妃十三学園を退学した。

 

若菜は隠し研究室に戻り、荷物を纏めて学園を去ろうとする。

ダリア「若菜、気を付けてな。」

若菜「先生方…ありがとうございます。」

若菜は先生方に見送られ、妃十三学園を去っていった。




いかがでしたか?今回はここまでです。先生方にも『ゲネシスドライバー』、『ソニックアロー』、『エナジーロックシード』を持たせました。そして、若菜もオルタナをやめて、流星の元に向かった。
次回もお楽しみに。では、またね


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レモンの鎧武者

やさぐれショウでございます。
今回から、新たなライダーが登場します。
雪城若菜も、学園を去り…流星の元に向かおうとする。
その頃、傷が癒えた『クローバーラビット』のメンバーは、自慢の聴覚を使って、流星を探し……彼を見つける。そこに……
では、本編へどうぞ


学園を去った若菜は、まず美弥花を探すために、小百合と連絡を取っていた。

若菜『小百合、美弥花はそっちに来てる?』

……

小百合『ううん、来てないよ。』

若菜「…嘘…!」

若菜は危険なことを想定する。

若菜(オルタナ達に見つかったら、恐らく……連れ戻される…その前に、早く見つけないと!)

若菜は走り出した……と、思いきや……その場で耳を澄ませた……

 

 

 

その頃、美弥花は……

美弥花「う~ん…キャプテンはどこにいるんだろう?」

闇雲に流星を探していたため、迷子になっていた。

美弥花「フリージアドッグ…犬のオルタナだったから、嗅覚には自身があると思ったんだけど…ダメかぁ~…」

美弥花はとある廃線の駅舎に入り、休憩をすることにした。

 

 

 

若菜(…美弥花は…廃止された田中駅にいる!)

若菜は田中駅に向かった。

 

 

 

その頃、流星達は……

車で、廃止された駅舎を探していた。

乃々「キャプテ…りゅ、流星さん?」

流星「…ん?」

乃々「何故、廃止された駅舎を探しているんですか?」

流星「それは、雨から身を守れるのと、ある程度は暖を取れるからだよ。」

小百合「でも、駅舎で野宿を続けていると…」

流星「いずれはバレるよな…美弥花と若菜がこっちに来たら、キャンピングカーを買うよ。」

流星は言う。そして…無料の駐車場に車を停め、

流星「ここからは、俺が行ってくる。2人は車の中で待っててくれ。」

乃々「ですが…流星さん」

小百合「恐らく…私達が流星と一緒にいることを、アイツらにバレないように…あえて1人で行くことを選んだんだよ。そうでしょ?流星。」

流星「あぁ、小百合の言うとおりだ。」

乃々「…。」

流星「乃々、大丈夫だよ。俺には、コレがある。」

流星は『戦極ドライバー』と『ブラックオレンジロックシード』を見せる。

乃々「…分かりました、流星さん。…お気をつけて…」

流星「おう。それじゃあ、行ってくる。」

流星は車を降り、駅舎を探しに向かった。

運良く、少し歩いた所に廃止された駅舎を見つけた。それは、『田中駅』である。

流星「ここ、良いな。」

流星は、この廃止された駅舎で野宿することにしたが、そこに……

日奈「あ!キャプテン!!」

流星「!?」

オルタナチーム『クローバーラビット』の5人が現れた。

未幸「キャプテンキャプテン、どうして逃げるんですか?」

流星「わかんねぇのか…俺はてめぇらと一緒にいたくねぇからだよ!」

流星は恐怖をごまかすため、感情的に言う。

恋「だからって、逃げることないじゃん…!」

流星「うるせぇ!どうしようが、俺の勝手だろ!」

ナタリー「何故そんな事を言うんだ…」

流星「何故って?それはな、俺はもう…キャプテンを辞めたからなんだよ!」

千穂「そんな…私はこんなにキャプテンに尽くそうとしているのに…貴方という人は…」

流星「都合が悪くなりゃ手のひら返しかよ…ふざけんなよ…!」

流星はそう言うが、次第に顔が青ざめていく。

千穂「それなら…無理矢理でも、アナタヲツレモドシマス!」

千穂はそう言うと、ショーテルを構える。

千穂「安心してください…殺しはしませんから…♪」

流星(くそっ!こうなったら…)

流星side OFF…

 

 

 

若菜side…

若菜は、自慢の地獄耳で美弥花の声を聞き、田中駅に向かっていた。そして、近くにたどり着くと…

若菜(あれは…キャプテンと…オルタナ達!)

流星がクローバーラビットのメンバーに襲われかけているのが見えた。流星の表情は青ざめている。

若菜(いけない!助けないと!)

若菜は走り出すと、ゲネシスドライバーを装着し、エナジーロックシードのロックを解除する。

《レモンエナジー》

空がチャックのように開き、レモンを型どった物体が降りてくる。若菜はロックシードをドライバーに装着する。

《ロック、オン!》ブーン、ブーン…

そして、ドライバーの右レバーを押し込む。

《ソーダ》

若菜「変身!」

若菜はそう言うと、レバーを離した。ドライバーのポッドにロックシードのエネルギーがジュースのように注がれ、レモンのような物体が若菜の頭部を包んだ。

《レモンエナジーアームズ…ファイトパワー!ファイトパワー!ファイファイファイファイファファファファファイト!》

鎧に包まれた若菜は、レモンの鎧武者『仮面ライダーデューク』に変身した。デュークはソニックアローを持ち、流星を救うため、彼の元に向かって走った。

若菜side OFF…

 

流星side…

流星は戦極ドライバーを装着し、ロックシードのロックを解除する。

《オレンジ》

そして、ドライバーにロックシードを装着し、

《ロック、オン》

カッティングブレードを振り下ろす。

《ソイヤッ!》

流星「変身!!」

《オレンジアームズ、花道・オンステージ!》

流星は『仮面ライダー鎧武・闇』に変身した。

未幸「!?あの黒い鎧武者…キャプテンだったなんて…!」

日奈「そ、そそそそんな…!!」

千穂「キャプテン…こんなにも穢れてしまったなんて…」

ナタリー「さっさと連れ戻されたまえー。」

オルタナ達は、武器を構える。その時……

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン…バチバチバチバチバチ!

オルタナ達「!?」

黄色く輝く、光の矢が飛んで来て、オルタナ達に降り注いだ。

???「穢れているのは…貴女達でしょう?」

鎧武闇「?」

鎧武闇が後ろを振り向くと、そこには……ソニックアローを構えた、鎧武者が立っていた。

鎧武闇「お前は…仮面ライダーデューク!?」

デューク「キャプテン、助太刀します。」

鎧武闇(その声は…若菜なのか?)

デュークは鎧武闇の隣に立つ。

日奈「また鎧武者!?」

ナタリー「どんだけいるんだか…」

恋「でも、数ならこっちの方が上だよ!」

未幸「その通りです。」

千穂「フフッ、鎧武者が1人増えた所であったとしても…私達が有利ですよ?」

オルタナ達は、余裕の表情を見せる…が、数で攻めれば相手に勝てる……流星にとって、そんな考えは甘過ぎた。

鎧武闇「数ならこっちの方が上?…笑わせんなよ。」

デューク「貴女達のその甘い考え…すぐに切り捨ててあげます。」

鎧武闇とデュークはそう言うと、オルタナ達目掛けて走り出した。鎧武闇はカッティングブレードを下ろし、デュークは右レバーを押し込む。

《ソイヤッ!オレンジスカッシュ!》

《レモンエナジースカッシュ!》

鎧武闇「セイヤァァアアアアアアア!!」

デューク「はぁぁああああああああ!!」

鎧武闇とデュークは必殺技を放ち、オルタナチーム『クローバーラビット』を倒した。

 

鎧武闇「ちっ、クソ野郎共…ホント理解力がねぇ奴らだな…!」

鎧武闇は変身を解除し、流星の姿に戻った。デュークも変身を解除し…

若菜「キャプテン。」

若菜の姿に戻った。

流星「やっぱり、若菜だったのか。」

若菜「はい!私も、キャプテンの逃亡をお手伝いします!」

流星「……。」

若菜「…あ、ひょっとして…迷惑でしたか?」

流星「えっ?あ、いや…そうじゃないんだ…ちょっと考え事しててな…」

若菜「…」

その時…

???「あれ?キャプテン、若菜ちゃん!?」

流星&若菜「「…へっ?」」

聞き覚えのある声が聞こえたため、流星と若菜は声が聞こえた方に振り向く。

美弥花「やっぱりそうだ!おーい!!」

田中駅から出てきた美弥花が、こちらに走って来た。

若菜「美弥花!ここにいたんだ!」

美弥花「うん、闇雲にキャプテンを探していたんだけど、疲れてあそこで休憩してたんだ。そしたら、寝ちゃって……えへへ…」

若菜「えぇっ!?美弥花、風邪引いてない!?」

若菜は美弥花を心配する。

美弥花「大丈夫!ピンピンしてるよ!!」

美弥花はガッツポーズを見せる。美弥花が元気であることを確信した若菜は、ホッとした。

流星「…。」

美弥花「あ、キャプテン!私も、キャプテンについていく!…ダメかな?」

流星「…美弥花…大歓迎だ。」

流星は口角を上げた。

美弥花「ホント!?やったー!!」

流星「美弥花、若菜、これからよろしくな!」

美弥花「うん!よろしくね♪」

若菜「はい!よろしくお願いします♪」

美弥花と若菜が流星の仲間に加わったことで……流星の味方の『元オルタナ』の4人全員が、流星の仲間となった。




いかがでしたか?今回はここまでです。『仮面ライダーマリカ』の美弥花、『仮面ライダーデューク』の若菜が仲間に加わった。「何かチーム名でも考えた方がいいのかな?」…っと、思っている、そんな私であります(笑)。
次回もお楽しみに。では、またね


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ちょっとした我が家?

やさぐれショウでございます。若菜と美弥花が合流し、流星達は5人組となった。
今回は、流星がある物を購入する。それは……
では、本編へどうぞ


クローバーラビットを成敗した流星と若菜は、美弥花を連れて車に戻り、場所を移動した。

 

やって来たのは、水源エリア……

流星はテントを張り終えると、

流星「皆、ここで待っててもらえるか?少し大きな買い物をしてくるから。」

と言い、車に乗ってどこかへ行った。

 

数十分後、流星は『キャンピングカー』に乗って戻って来た。

小百合「流星!?それは…!」

流星「あぁ、キャンピングカーだ!どうや、ジンジン来たやろ!?」

流星はニッと笑顔を見せる。

乃々「すごい大きいですね。でも、お金の方は…?」

流星「心配ねぇ、まだ貯金は全然残ってるから。」

流星は言う。

流星「これで、野宿とはおさらばや!温かい布団で眠れるし、雨の心配もねぇ…つまり、Win-Winや!」

美弥花「やったー!!あ、でも…お風呂はどうしよう…」

流星「それなら、ホームセンターで簡易浴槽を購入する。1つは男性用、もう1つは女性用ってな。」

流星がそう言うと、若菜はこう言った。

若菜「私、キャプテンのお背中を流したいです!」

流星「えっ!?」汗

流星(あり?…なんかヤバない…?)

小百合「わ、私は別に…流星の背中を流したいって訳じゃないけど、流石に2つも浴槽を購入すれば、準備や片付けに時間がかかっちゃうし、収納スペースも取るから…浴槽は大きめの奴を1つ購入した方が良いと思う。」

流星「いや、その…ほら、異性やろ?…流石に混浴は、抵抗生まれるやろ…?」

流星は冷や汗をかきながら言う。

美弥花「ねぇ、キャプテンは私達とお風呂に入る、嫌なの…?」涙目&上目遣い

流星「い、いや、そういう訳じゃないんや!」

美弥花「それなら、問題ないね♪」

流星「え”っ!?」

乃々「流星さんは、私達にエッチな真似はしないってわかっていますから。」

流星「あぁ、勿論だ!!男『馬場 流星』、そんな真似はぜってぇやらねぇ!!」

若菜「キャプテン、混浴に関してはご安心ください!水着を着ますので!」

流星「えっ!?そういう問題!?」

そんなこんなで結局……混浴することになった。流星達はホームセンターに寄り、大きめの簡易浴槽と簡易湯沸かし器を購入した。その後、大型ショッピングモールに向かい、食料と水着を購入した。

買い物を終えた流星達は、水源エリアに戻って来て、風呂の準備をすることにした。小百合はオルタナ覚醒をすると、ウサギ耳を澄ませ、オルタナ達の気配がないことを確信した。簡易浴槽を出し、浴槽に水を入れ、簡易湯沸かし器でお湯を沸かす。待っている間、流星はホームセンターで購入したもう1つの鍋に水を汲み、カセットコンロを使って水を浄化し、飲み水を確保した。

乃々「流星さん、お風呂が沸きましたよ。」

流星「おう、分かった。」

若菜「では、着替えて来ますね。」

流星「あぁ、キャンピングカーの中で着替えな。俺はそこのテントで着替えるから。」

流星はテントに入り、元オルタナ達はキャンピングカーに入っていった。

数分後……

流星と元オルタナ達は、着替え終え、入浴した。

小百合「はぁ~、良いお湯♪」

乃々「久しぶりにお風呂に入ったから、余計に気持ちいいな~♪」

美弥花「疲れが取れる~♪」

若菜「キャプテンとのお風呂って、何だか新鮮ですね♪」

元オルタナ達は、満足している様子。

流星「…。」

流星は彼女達に背を向け、水源の景色を見ていた。

 

???「キャプテン?汚いから風呂に入らんといて。」

???「貴方が入浴すれば、神聖な場所が台無しになってしまいます。消えてください。」

 

流星はキャプテン時代の出来事を思い出してしまった。彼は、風呂に入ることすら許されなかったのだ……そのため、流星は毎日…蒸した布で身体を拭いたり、流さないタイプのシャンプーで、髪を洗っていた。

流星(あの頃は、本当に辛かったな……今、こうして風呂に入れてるけど…何だか、風呂のありがたさが分かった気がするな…)

流星は思わず、俯いてしまう。

小百合「流星。」

その時、小百合が流星に話しかけた。

流星「!?…あ、どうした?」

流星はハッとして、反応した。

小百合「あの時、何もできなくて…ごめん。」

流星は、

流星「気にすんなって!俺は大丈夫だからさ!な?」

小百合に明るく言う。

小百合「…流星。」

流星「心配んすなよ、俺はもう大丈夫や。」

流星は明るく言うが、彼の身体には…痛々しい傷痕がいくつも残っていた。小百合は…流星の右肩にそっと寄りかかった。

流星「んなっ!?さ、小百合!?」

小百合「流星、ちょっとだけこうさせて?」

流星「あ、あぁ…」汗

流星は大人しくなった。

美弥花「私も♪」

乃々「私もお願いします♪」

若菜「私も、失礼します♪」

美弥花と乃々は、流星の背中に…若菜は流星の左肩に寄りかかった。

流星(え?…いやいやいやいや、どないなってんのやこれ!?ヤバいヤバいヤバいヤバい!!どうすりゃええんや!?)

流星は心の中で、テンパっていた。

 

 

その後、風呂から上がった流星と元オルタナ達は、就寝の準備をして、眠りについたのであった。




いかがでしたか?今回はここまでです。キャンピングカーを購入した流星達は、ちょっとした我が家を手に入れた。そして、漸く風呂に入れた流星は…風呂のありがたさを改めてその身体に染み込ませた。
次回もお楽しみに。では、またね


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5人の鎧武者

やさぐれショウでございます。流星の味方の『元オルタナ』4人は、無事に彼との合流に成功し、逃亡仲間となった。
5人になった流星達は、独自で夜獣を退治することになったのだが……
では、本編へどうぞ


次の日……

流星は早く起きて、水浴びをしようとしたが…

若菜「キャプテン!」

流星「うわぁっ!?…なんだ若菜か、おどかすなよ~…」汗

その背後には、若菜がいた。

若菜「まさか、キャプテン…水浴びをするつもりですか?」

流星「そうだけど?」

若菜「川に入って水浴びをするのは危険です!万が一転んで流れに拐われたり、足を怪我したら元も子もありません!!」

流星「お前心配しすぎだって。大丈夫大丈夫。」

流星はそう言うが、

若菜「ダメです!何かあってからでは、もう遅いんです!!」

若菜は拒否した。

流星「分かった!分かった分かった、川には入らねぇから!!」

流星はなんとか、若菜をなだめた。その後流星は、まだ使っていない鍋を風呂桶代わりにして水をすくい、水浴びをした。若菜は流星近くにいて、周りを見張っていた。

 

水浴びを終えた流星は、キャンピングカーに戻り、朝食を作ろうとしたが、

小百合「あ、おはよう流星♪」

乃々「おはようございます、流星さん♪」

美弥花「おはよう、流星君♪」

小百合、乃々、美弥花が朝食を作ってくれていた。

流星「えっと…おはよう…」

小百合「とりあえず、簡単な物を作ったから、食べよう。」

流星「あ、あぁ。」

そして、テーブルに朝食が並び、「いただきます。」の声で、流星達は朝食を摂った。

 

朝食を済ませた後、流星の運転で、とある道の駅にやって来た。理由は、キャンピングカーを充電するためである。その間に、トイレを済ませたり、食料等を調達した。だがそこに…

夜獣の群れ「「「グゴォォオオオオオ!!」」」

夜獣の群れが現れた。突然のことに、人々は逃げ惑う。流星は無双セイバーを持ち、夜獣の群れに突進していった。

流星「おらおらおらぁぁああああああ!!」

雄叫びをあげながら、夜獣を次々と切り裂いていく。

流星「ここは俺らに任せて、早く安全な場所へ!!」

そして、後ろにいる人々に言う。

男性1「わ、分かりました!」

女性1「お願いします!」

人々は安全な場所へと、避難していった。道の駅には、流星と4人の元オルタナ達だけになった。

小百合「流星!」

流星「皆、行くぞ!」

流星は『戦極ドライバー』を装着し、4人の元オルタナ達は『ゲネシスドライバー』を装着する。

5人「「「「「変身!!」」」」」

『オレンジ』、『メロンエナジー』、『チェリーエナジー』、『ピーチエナジー』、『レモンエナジー』

それぞれのロックシードを解錠し、ドライバーに取り付ける。

『ロック、オン』

『『『『ロック、オン!』』』』

流星はドライバーのカッティングブレードを下ろし、元オルタナ達はドライバーの右レバーを押し込む。

『ソイヤッ!』

『『『『ソーダ』』』』

『オレンジアームズ!花道・オンステージ!』

『メロンエナジーアームズ』

『チェリーエナジーアームズ』

『ピーチエナジーアームズ』

『レモンエナジーアームズ…ファイトパワー!ファイトパワー!ファイファイファイファイファファファファファイト!』

流星は『仮面ライダー鎧武・闇』、小百合は『仮面ライダー斬月・真』、乃々は『仮面ライダーシグルド』、美弥花は『仮面ライダーマリカ』、若菜は『仮面ライダーデューク』に変身した。

鎧武闇「皆、道の駅にある物は壊すなよ!」

斬月真「分かった!」

シグルド「分かりました!」

マリカ「OK!」

デューク「了解です!」

5人の鎧武者は、夜獣の群れの前に立ち塞がった。まず、鎧武闇は無双セイバーのトリガーを引き、夜獣の群れ目掛けて銃弾を放つ。斬月真、シグルド、マリカ、デュークはソニックアローを引き、光の矢を放つ。あっという間に、半数以上の夜獣が消滅した。そこに…『夜人(ナイトドール)』達が、増援として現れた。

鎧武闇「俺達は…『アーマードライダー』だ。」

鎧武闇はトリガーを引き、3体の夜人を倒した。続いて斬月真が、接近してきた2体の夜人を倒した。

斬月真「夜人ごとき、数にならぬと知れ…!」

斬月真がそう言うと、鎧武闇は残る夜人目掛けて走り出す。斬月真、シグルド、マリカ、デュークも後に続く。5人の鎧武者は、それぞれの武器を振るい、上手く連携を取り、夜獣、夜人を次々と倒していく。

『ソイヤッ!オレンジスパーキング!』

『メロンエナジースパーキング!』

『チェリーエナジースパーキング!』

『ピーチエナジースパーキング!』

『レモンエナジースパーキング!』

最後は『ライダーキック』で、残った夜獣、夜人を倒した。

 

夜獣、夜人を倒した5人の鎧武者は、変身を解除し、元の姿に戻った。

流星「…行こうか。」

美弥花「え?もう移動するの?」

流星「ライダーに変身しちまったんだ…長時間ここにいるわけにはいかねぇよ。」

若菜「オルタナ達に…」

流星「そうだ。奴らに嗅ぎ付けられるリスクも高くなる……それに…俺がライダーであることが、アイツらにバレてるんだ……」

流星は申し訳なさそうに言う。

乃々「流星さんのせいではありません!」

小百合「まあ、私達もいずれは…ライダーであることはバレるだろうし…でも、それも覚悟の上だから!」

流星「皆…本当にごめんな…」

小百合「流星、そんな時は…『ありがとう』でしょ?」

小百合はそう言って、微笑んだ。

流星「…あぁ、そうだな…皆、ありがとう。」

流星の言葉に、4人の元オルタナは頷いた。その後、彼らはキャンピングカーに乗り、道の駅を離れた。

 

 

 

その頃、妃十三学園にて……

日奈「勝キャプテン!勝キャプテン!」

日奈が慌てた様子で、勝の元に向かってきた。

勝「どうした、日奈?」

日奈「大変大変、大変なんですよぉぉおおおお!!」

勝「落ち着いてくれ、ゆっくりでいいから話してごらん?」

千穂「私から話しますね。あの黒い鎧武者の正体は……馬場キャプテンです。」

勝「何だって!?」

勝は驚きを隠せなかった。

恋「でもこれで、間違いなくダーリンを連れ戻せる可能性が上がったよ!」

未幸「馬場キャプテン……あんなにも穢れてしまったなんて、悲しいです。」

未幸の言葉に、勝はムッとしてこう言った。

勝「その馬場キャプテンを穢れさせたのは、君達だろ…!」

その時…

ジャキンッ

勝「!?」ビクッ

千穂が、勝の首にショーテルを当てた。

千穂「分かっていることを、口に出さないでください…コロシマスヨ?」

千穂はハイライトが消えた目で勝に言うと、ショーテルを収めた。クローバーラビットのメンバーは、キャプテンの部屋を出た。

勝「…ゼェ…はぁ…はぁ……」

勝は、よほど怖かったのか、軽く過呼吸を起こしていた。

 

 

 

日奈「キャプテン…」

恋「ダーリン…どうして戻ってきてくれないの…?」

ナタリー「キャプテンは、私達を…見捨てないよね…?」

未幸「私達はこんなに苦しんでいるのに…キャプテンは戻って来ない…」

千穂「…ふざけていますよね、キャプテン……もう、絶対に…許しません…」




いかがでしたか?今回はここまでです。
鎧武闇の正体が、流星であることを知ったクローバーラビットのメンバー……彼女達は、徐々に徐々に、おかしくなっていく…それは、他のチームも……
次回もお楽しみに。では、またね


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黒い鎧武者は…流星

やさぐれショウでございます。
仮面ライダー鎧武・闇の正体が、『馬場 流星』であることを知ったオルタナチーム『クローバーラビット』は、他のオルタナチームに、それを伝える。


妃十三学園にある、女子寮の食堂にて……

オルタナ達は、女子寮の食堂を、会議室代わりに使っている。ここには、チームリーダー以外の『フリージアドッグ』、『アイリスキャット』、『クローバーラビット』のメンバーが集まっている。

日奈「み、皆さん…突然集まってもらって、申し訳ありません…」

直美「気にすんな!」

こはる「大丈夫ですよ~♪」

恋「今回は、皆にお知らせがあってね…」

ここで、千穂が言う。

千穂「あの黒い鎧武者の正体が、分かりました。」

千穂の言葉に、周りはざわつく。

千穂「静粛に!」

千穂がそう言うと、周りはすぐに黙った。その後すぐに、未幸が口を開く。

未幸「あの黒い鎧武者の正体は……」

オルタナ達「…。」

未幸は、重い口を開いた。

未幸「……馬場キャプテンです……」

未幸がそう言った瞬間……

桜子「そ、そんな!?」

シルビア「…う、嘘……」

真知「…ば、バカな!?」

愛梨「あり得ないでしょ…!」

ザワザワ、ザワザワ

食堂内は、大騒ぎとなった。その様子を、こっそり見ている者達がいた。ダリア、リリー、牡丹である。

ダリア「おい、流星の居場所がバレたのか…!?」

リリー「ううん、まだ流君の居場所はバレてないみたい。」

牡丹「ただ、馬場が黒い鎧武者に変身していたことが、バレたみたいだな…」

3人の先生達は、小声で話す。

ここで、オルタナ達の騒ぎを静めたのは…玲だった。

玲「黒い鎧武者がキャプテンであることが分かった今、我々西園寺家にお任せください!」

先生達(…まさか…!)

先生達は、最悪な事態を思い付く。それは…西園寺家の存在もあるが、彼らは莫大な資金があるのだ。

玲「3日後に、羽山空港から特殊捜索部隊を派遣致しますわ!これで、馬場キャプテンをすぐに連れ戻せるでしょう!」

オルタナ達「やったね!」「これでまた、キャプテンと一緒にいられるじゃん!」「わーい!」

喜びに満ちるオルタナ達……その目には、光がなかった……3人の先生達は、急いで隠し研究室に向かい、辞職願を書き上げ、理事長室に向かった。

 

理事長室にて…

ダリア「理事長、こちらに判子をお願いします…」

リリー「私にも、お願いします…」

牡丹「私にも…」

3人の先生達は、理事長の『妃十三 護』に、辞職願を提出する。これを見た護は、驚いたが…1度冷静になり、理由を訊ねる。

ダリア「私には、教師としての資格がなかったんです…大切な生徒1人を、守れなかったので…」

リリー「私は、いろんな生徒達の相談に乗ってきましたが…結局、解決策を出せなかったので…」

牡丹「私は、生徒達に厳しくしすぎたあまり…竹刀で生徒を何度も叩き、体罰といえる行為をやっていました…」

先生達は言う。護は……

護「…分かりました、皆さん自身が決められたことなら…私に止める権利はありませんから…」

辞職願に、判子を押した。こうして、ダリア、リリー、牡丹…3人の先生達は、教師を辞めた。

 

隠し研究室にて……

ダリア達は、妃十三学園を出るため…荷物を纏めていた。

牡丹「なぁ、ゲネシスドライバー、ソニックアロー、エナジーロックシードのレシピやデータを、失くした方が良いと思うんだが…」

ダリア「確かに…アイツらに使われたら…マズイからな…」

リリー「私が処分しておきます。」

リリーは、『ゲネシスドライバー、ソニックアロー、エナジーロックシード』のレシピやデータ全てを、シュレッダーにかけ、証拠を隠滅した。その後、ダリア達は学園を去っていった。

 

ダリア達は、リリーが運転する車で羽山空港近くのホテルに移動した。

リリー「西園寺家の足止めは、私がやります。お2人はホテルで待機していてください。」

牡丹「リリー、1人で抱え込もうとするなよ。」

ダリア「あたし達にできることがあれば、何でも言ってくれ。今までずっと支え合って来ただろ?」

リリー「牡丹先生…ダリア先生…」

リリーは、牡丹とダリアに言う。

リリー「羽山空港に向かって、西園寺家の足止めを手伝っていただけませんか?あの空港には、知り合いが多いので、分かっていただけるかと。」

牡丹「OK!」

ダリア「分かった!」

一同は、ホテルにチェックインをした後、一部の荷物を預け、羽山空港に向かった。




いかがでしたか?今回はここまでです。
遂には先生達も、妃十三学園を去って行きました。先生達も、流星の味方ですが…流星達とは別々に行動することを考えております。
次回は、先生達が『仮面ライダー』に!?…お楽しみに。では、またね


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足止め、開始!

やさぐれショウでございます。
更新が遅れてしまい、申し訳ありません。もう1つ書いている作品がありまして、そっちに集中していました。それと、リアルが忙しい……。
羽山空港に西園寺家の関係者達の航空機があり、流星を探そうとしていた。それを阻止するべく、3人の先生達が空港に向かい……
では、本編へどうぞ


羽山空港の近くにある林に着いたダリア、リリー、牡丹の3人はアタッシュケースからゲネシスドライバーとエナジーロックシードを取り出した。そして、ドライバーを装着し、エナジーロックシードを起動させた。

《レモンエナジー》

《マツボックリエナジー》

《ドラゴンフルーツエナジー》

ロックシードを起動させた後、ドライバーに取り付け、

()()()()()()()()

3人「「「変身。」」」

ドライバーの右レバーを押し込む。

《ソーダ》

《リキッド》

《ソーダ!》

ダリアは黄色い球体、リリーは茶色の球体、牡丹は赤い球体に頭を包まれ、鎧を纏う。

《レモンエナジーアームズ、ファイトパワー!ファイトパワー!ファイファイファイファイファファファファファイト!》

《マツボックリエナジーアームズ、セイヤッ!ヨイショッ!ワッショイッ!》

《ドラゴンエナジーアームズ》

ダリアは『仮面ライダーバロン(レモンエナジーアームズ)』、リリーは『仮面ライダー黒影・真』、牡丹は『仮面ライダータイラント』に変身した。

バロン「よし、行くか。」

黒影真「えぇ。」

タイラント「あぁ!」

3人のライダーは、ソニックアローを上空に向けると…光の矢を放った。

 

 

 

空港内にて……

関係者A「諸君、準備は良いか?」

関係者達「はっ!」

多くの航空機の近くに、西園寺家の関係者達が集まっていた。

関係者A「お嬢様は『馬場 流星』様を探してらっしゃいます。我々西園寺家は、全勢力を懸けて全力でお嬢様を」

その時…

ズドドドドーーーー!!

突如、上空から大量の光の矢が降り注いぎ、西園寺家の関係者達を襲う。

関係者A「退避!退避ーー!」

関係者達は一目散にその場を離れた。やがて、光の矢は航空機にも命中し、航空機は全て爆発した。

関係者A「しまった、航空機が!」

関係者B「直ちにお嬢様に報告を!」

航空機を失った西園寺家の関係者達は、大混乱に陥った。

 

 

 

妃十三学園にて……

玲「何ですって!?航空機が全て!」

玲は関係者の連絡を聞き、驚きを隠せずにいた。

関係者『はい、突如上空から大量の光の矢が降り注ぎ、航空機が全て爆発いたしました…申し訳ありません…!』

玲「それより、皆さんは無事ですの!?」

関係者『はっ、死者及び怪我人は誰もいません。』

玲「良かったですわ、本日はゆっくりお休みになられてください。」

関係者『ありがとうございます、お嬢様。』

玲は通信機を切る。

玲(自分達で作った傷は、自分達で治せ……恐らくこれは、馬場キャプテンからのメッセージでしょう…)

玲はそう思うと、頭を抱え、1人悩むのであった。

 

 

 

バロン、黒影真、タイラントは変身を解き、リリーは双眼鏡で空港の様子を伺う。

ダリア「どうだ、リリー?」

リリー「大混乱に陥っているわ。全く…本当に無様ね。」

牡丹「はっはっは、ざまぁみろ!!」

足止めに成功した3人は、車に乗ると、その場を離れた。

 

 

 

その頃、流星達は……

安い旅館で宿泊しており、流星はTVを見ていた。

流星「…えっ…?」

小百合「どうしたの、流星?」

小百合が流星の元に向かう。

流星「おい、これ…」

流星がTVを指差すと、小百合達はTVに注目する。羽山空港にある西園寺家の航空機が突如爆発するというニュースであり、映像には上空からおびただしい数の光の矢が航空機に降り注いでいるのが映し出されていた。

乃々「この飛行機は…西園寺家の!!」

流星「何!?…でも、一体誰が……っ!?」

流星はハッとした。

流星(待てよ…もしかしたら、先生達が!?…いや、でも先生達は確か…ゲネシスドライバーは持っていないはずだ…)

美弥花「若菜ちゃん…」

若菜「ひょっとしたら…先生達かもしれない…」

流星「若菜?…何故そう思うんだ?」

流星は若菜に問いかける。

若菜「私が先生達の分の『ゲネシスドライバー』を開発して、渡したんです。」

流星「えっ!?じゃあ、先生達は…」

若菜「はい、ゲネシスドライバーを持っています。TVの映像には、光の矢の雨が映っていましたよね?それは、ソニックアローから放たれる矢と全く同じです。なので、西園寺家の航空機を破壊したのは……先生達で間違いないと思います。」

流星「…。」

流星(先生達…どこにいるかは分からんが、無事でいてくれ…!)

流星は心の中で、先生達の無事を祈った。




いかがでしたか?今回はここまでです。
次の話を更新するのに、時間がかかりすぎてしまった…もうひとつの作品に集中しすぎて…ね?
西園寺家の航空機が破壊され、裏切り者のオルタナ達は壊滅的なダメージを負うことになり、一時行動不能になるのだが…オルタナ達は自分の足で、流星を探しにいくだろう。
次回も、お楽しみに。
では、またね


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夜獣の脅威が無くなった今…

やさぐれショウでございます。
話が大きく飛んで、今回からオルタナ達の敵である『夜獣(ナイトビースト)』が全滅した後の物語を書いていきます。
夜獣が消え去り、オルタナ達は流星を探すことに専念する。流星達は機会を伺いつつ、オルタナ達から逃げ続け、時には戦っていた。
では、本編へどうぞ


逃亡生活を続けて、4年が経った……

流星達や先生達、そして裏切り者のオルタナ達の活躍により、夜獣が全滅した。しかし……

ニュース『オルタナ達は馬場 流星さんを探し回り、人々に危害を加えることもあるそうです。政府はオルタナ達を、『危険』と見なし、対策を考えています。』

オルタナ達の愚行がニュースに報道され、人々からも気味悪がられた。

流星(くそ…オルタナ達のことがニュースに!…『元オルタナ』の小百合達が差別を受けないか、心配だ…)

流星は、小百合達が差別に合うのではと心配していた。

小百合「夜獣が全滅して……オルタナ達は動きやすくなったよね。」

乃々「私達には『ゲネシスドライバー』があっても…いつかは捕まっちゃうのかな?」

小百合「もう、乃々…らしくないよ?」

若菜「でも、乃々の言葉も一理ある…」

美弥花「いっそのこと、オルタナ対抗チームができれば良いのにね…」

流星「!!…それや…!」

元オルタナ達「えっ?」

美弥花の言葉に、流星が反応した。

流星「美弥花!お前の想像力にはジンジン来たで!!そうや、オルタナ攻撃隊を結成するんや!!」

流星の言葉に、元オルタナ達は…

小百合「流星が決めたことなら、私も付き合ってあげる。」

乃々「私もです!」

美弥花「私も、流星君を信じてるから!」

若菜「流星さん、どこへでもお供します…!」

賛成した。

流星「よし、オルタナ攻撃隊『ARMS(アームズ)』…行くぞ!」

流星は『戦極ドライバー』を掲げる。

元オルタナ達「おぉー!!」

元オルタナ達も『ゲネシスドライバー』を掲げた。そして、流星達はキャンピングカーを出て、鎧に身を包む。

《オレンジアームズ!花道、オンステージ!》

《メロンエナジーアームズ》

《チェリーエナジーアームズ》

《ピーチエナジーアームズ》

《レモンエナジーアームズ、ファイトパワー!ファイトパワー!ファイファイファイファイファファファファファイト!》

5人の鎧武者達は、オルタナ達の情報を得るため、街に向かった。

 

 

 

ライダーに変身した状態で聞き込みをしていたため、かなり目立っていた。そのため……

直美「あ、鎧武者達や!!」

真知「貴様ら…今度こそ倒してやる…!!」

オルタナ達がすぐに見つかった。

鎧武闇「倒されるのは俺達じゃない…お前達だ!!」

斬月真「かつてのキャプテンを取り戻すために、関係ない人達を巻き込むとは…外道の中の外道がやること…」

シグルド「それが原因で、貴女達は人々から気味悪がられるんじゃないの?」

マリカ「ていうか、未だに懲りていないんだね…」

デューク「そんな貴女達オルタナは…私達『ARMS』が倒します!」

鎧武・闇は無双セイバーを構え、斬月・真、シグルド、マリカ、デュークはソニックアローを構える。オルタナ達も変身すると、武器を構えた。そして、鎧武者とオルタナ達の戦いが始まった。

鎧武者達はオルタナ達を最初は圧倒していたが…

鎧武闇(コイツら…連携を取るのが上手くなってる…!)

オルタナ達は見事に連携していたため、中々倒せなかった。斬月・真達も苦戦を強いられていた。

鎧武闇「くそっ!」ガキィンッ!

詩音「ひゃっ!?」

鎧武・闇は詩音の槍をはね飛ばし、

鎧武闇「くらえっ!!」ズドドドドーー!

無双セイバーのトリガーを引き、斬月・真達を援護した。鎧武・闇が無双セイバーから銃弾を放ち、オルタナ達が斬月・真達から離れた。

鎧武闇「皆、今だ!」

鎧武・闇が声をあげると、斬月・真達はゲネシスドライバーのレバーを1度押し込んだ。

《メロンエナジースカッシュ!》

《チェリーエナジースカッシュ!》

《ピーチエナジースカッシュ!》

《レモンエナジースカッシュ!》

斬月・真達は必殺技を放ち、オルタナ達を撃破した。鎧武・闇も戦極ドライバーのブレードを1回降ろした。

《オレンジスカッシュ!》

鎧武闇「ライダースラッシュ!!」

鎧武・闇も必殺技で詩音を撃破した。

鎧武闇「はぁ……はぁ……」

ゲネシスライダー達「ぜぇ……ぜぇ……」「はぁ……はぁ……」

5人の鎧武者達は、なんとかオルタナ達を撃破したが…苦戦を強いられ、疲れていた。そして、体を休めるため、街を去っていった。

 

 

 

街を去り、拠点代わりのキャンピングカーに戻って来た流星達。

流星「なぁ、アイツらと戦ってる時…何か気づいたことはあったか?」

美弥花「何か、昔よりも強くなってる気がする。」

小百合「強くなってるって言うより、連携が上手く取れていたね。」

乃々「確かに…そうでした。」

若菜「このままでは、いずれは…」

美弥花「若菜ちゃん!」

流星「いや、若菜の言うとおりだ……だからこそ、特訓をするぞ。」

美弥花「と、特訓…?」汗

小百合「いや、いきなり言われても…」汗

流星「だな、道具がないな。だったら、買いにいくまでだ!!」

流星はそう言うと、

流星「さあ、行くぞ!」

キャンピングカーに乗り、皆に呼び掛ける。皆が乗ったことを確認すると、キャンピングカーを走らせた。




いかがでしたか?今回はここまでです。
あの悲劇から4年が経った今…裏切り者のオルタナ達は、連携を取れるようになっており、確実に強くなっていた。
流星はそんなオルタナ達に対抗すべく、特訓を開始するように言った。
次回も、お楽しみに。
では、またね


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特訓…そして、安らぎの時

やさぐれショウです。

更新がかなり遅くなり、申し訳なく思っています。

オルタナ達が連携を取れるようになり、苦戦を強いられた流星達。流星はオルタナ達に対抗すべく、特訓することを提案し、何かを買いに言った。それは……

その後、流星達はダリア達と久しぶりに再会し、保護されることになる。彼らが連れてこられた場所は……

では、本編へどうぞ


流星「よし、今から特訓するで!」

買い物を終えた流星は言う。そして、買ってきた物を広げた。

小百合「これって…木の板?」

流星「せや!」

乃々「この板を使って特訓するんですか?」

流星「せやで、まあちょっと待っててくれ。」

流星はそう言うと、ノコギリを使って板を切り始めた。

数十分後……

流星「…よし!」

流星は木の板を人の形に切り抜いたのだ。

美弥花「うわぁ、すごい!」

若菜「これで特訓するんですね?」

流星「そう、その特訓は『狙撃』や。」

流星は的を設置しながら言う。

乃々「狙撃ですか?」

流星「あぁ、奴らは連携を取れるようになってる。遠くに奴らを見つけた時、少しでも数を減らせるようになった方がいいだろ?」

小百合「流星…それはちょっとズルいんじゃ?」汗

流星「うぐっ!?……そ、それもそうだけど…」汗

小百合「まぁ、でも流星の言うことは一理ある。相手はそこまで戦闘力が高いわけじゃないから、数で勝負してくると思う。」

若菜「そうなりますと、狙撃はできるようになった方が良いですね。」

美弥花「よーし、やるぞー!」

元オルタナ達は、特訓を開始した。止まっている相手を想定した狙撃は問題なかったが、動いてる相手を想定した狙撃はイマイチだった。

美弥花「うーん、動いてるとなると厄介だな~……」

若菜「確かに、もっと特訓が必要ね…!」

若菜が特訓を再開しようとすると、

乃々「待って、若菜ちゃん!」

乃々が止めた。

乃々「ソニックアローのここに、レーザーポインターみたいなのがついてるんだ。それを活用すると良いかもしれない。」

小百合「あ、ホントだ。道理でオルタナ達を正確に射抜けると思ったら…」

美弥花「そうだったの!?全然分かんなかった~!」

若菜「でも、そのレーザーポインターが使えなくなったことも考えて、レーザーポインターを使わないパターンもやろう!」

小百合「そうだね。まずはレーザーポインターを使いながらやって感覚を掴んで、慣れてきたらレーザーポインターを使わずにやろう。」

小百合の意見に、若菜、美弥花、乃々は賛成した。

流星(アイツら、よく頑張ってるな……)

流星は元オルタナ達のやり取りを見守りながら、そう思った。流星は無双セイバーを使って剣術の訓練や射撃訓練を行っていた。その時……1台の車が流星の近くで止まった。

流星「っ!?」

流星は警戒する。車から出てきたのは……

ダリア「おぉ、流星!!」

リリー「流君、久しぶりね♪」

牡丹「元気にしてたか、馬場?」

かつての学園の先生達だった。

流星「…せ、先生…!」

流星は思わず、涙を流す。

ダリア「会いたかったぞー、流星!!」

流星「俺もです、ダリア先生…!」

流星は無事なダリア達の姿を見て、心から嬉しく思っていた。

リリー「流君、何か悩んでることとか無い?」

流星「あぁ、そうっすね……この無双セイバーに『サイレンサー』がついてないことっすね。夜とかに特訓が出来ないですし……」

リリー「そうなのね、なら、これあげるわ♪」

リリーはサイレンサーを流星に渡した。

流星「リリー先生、これ、どうやって入手したんすか?」

流星は疑問を抱く。

牡丹「あたしらは政府組織に所属しているんだ。オルタナ達に対抗するためのチームを作ってな、あたしらはそのチームの育成係をやってるんだ。」

何と、ダリア達は政府組織に所属していたのだ。

流星「牡丹先生…それホントっすか!?」

牡丹「あぁ、これが証拠だ。」

牡丹は手帳を流星に見せた。

流星「…ホンマや…」

流星は驚き、言葉を失った。

リリー「あ、それでね、流君。」

流星「…?」

リリー「政府からの以来でね、流君達を保護してきて欲しいってお願いされたんだ。」

流星「…保護?」

リリー「そう。ずっと逃亡生活をしていても、いつかはオルタナ達に捕まっちゃうと思うの……」

流星「それもそうっすけど……でも、小百合達が『元オルタナ』ってことで、差別されるのが、俺は心配っす!!」

ダリア「それについては大丈夫だ。あたし達が政府組織に話しておいたんだ。証拠を提示してな?だから、小百合達が差別されることはない。」

流星「…ダリア先生…」

ダリア「あたし達、流星が手を差し伸べてくれた時は……本当に嬉しかったんだぞ?3人で号泣したんだぞ?」

ダリアは笑顔を見せた。

牡丹「お、おいダリア!それは言わないって約束だったろ!?」アタフタ

リリー「ちょっと恥ずかしいな…///」

ダリア「まあ良いじゃないか!」

ダリアはそう言って、ケラケラと笑っていた。

流星「…。」

ダリア「あぁ、流星。さっきの話なんだが、小百合達にはもう連絡済みだぞ?」

流星「…えっ?」

そこに…小百合達がやって来た。

若菜「先生方…!!」

牡丹「よぉ、元気そうだな。」

乃々「無事だったんですね!」

美弥花「良かったぁ~♪」

リリー「私達は大丈夫よ♪」

小百合「あ、先生方…連絡内容、見ました。」

ダリア「おぉそうかそうか。どうだ?」

小百合「私は迷ってます。ただ、差別されるんじゃないかって、心配です。」

ダリア「それについては大丈夫だ。流星にも説明したんだが、お前たちのことはあたし達が、証拠を提示して政府組織に話しておいたんだ。だから、差別されることはない。」

小百合「…ダリア先生、そこまでしてくださったんですね。」

ダリアの話を聞いた元オルタナ達に、迷いは無くなった。

小百合「分かりました、私達を保護してください!」

小百合がそう言うと、他の元オルタナ達も頷いた。

ダリア「流星…お前はどうする?」

流星も、迷いは失せていた。

流星「俺も保護してください。やれることはやります、お願いします!」

ダリア「うむ、決まりだな!」

こうして、流星達は保護されることになった。流星達はキャンピングカーに乗り、ダリア達の車の後に着いていった。

 

 

 

着いたのは、軍事施設のような場所だった。流星達がキャンピングカーから降りると、1人の若い男性が話しかけてきた。

???「やぁ、君が馬場 流星君だね?」

流星「は、はい…」

類「やっぱりそうか!初めまして、俺は『オルタナ攻撃隊』のリーダー、『桜井 類(さくらい るい)』だ。」

流星「桜井 類さんですね?自分、馬場 流星です!」

類「あぁ、君のことはリリーさんから聞いてるよ。」

流星「…へっ?」

流星は困惑した。

類「ささ、流星君、小百合さん、美弥花さん、乃々さん、若菜さんも長旅で疲れただろう?生活スペースを案内するから、着いてきてくれ。」

類は流星達を生活スペースに案内した。

類「ここだよ。」

流星「…すげぇ、まるで普通の家だ…」

類「うん、ダリアさんの意見で、できるだけ普通の家での生活に近づけるように、配慮したんだ。このスペースやここにある飲食物は好きにしても構わないよ。」

若菜「ほ、本当に…本当に良いんですか!?」

類「勿論さ☆」

若菜「あ…ありがとうございますぅぅううううう!!」ポロポロ

若菜は思わず、泣き出してしまった。美弥花と乃々が若菜をなだめた。

流星「…なぁ、類さん…」

類「…?」

流星は類に言う。

流星「ここまでしてくれて、ありがとうございます…俺たちにもできることがあれば、言ってください!保護してもらっている以上、俺たちも類さん達の力になりたいっす!!お願いします!!」

流星は類に深々と頭を下げる。

元オルタナ「私からもお願いします!」「私も、皆さんの力になりたいです!!」「私もです!」「私も…お願いします!!」

元オルタナ達も、流星に頭を下げた。

類「…皆。」

類(リリーさん達もも言っていたが…みんな、本当にいい子達だ……何でこんな子達が傷付かなければならないんだ…!)

類は流星達を見て思った。

類「分かった。その時はよろしく頼むよ!」

流星「っ!!…はい!ありがとうございます!!」

元オルタナ達「「「「ありがとうございます!!」」」」

流星と元オルタナ達は類にお礼を言うと、深々と頭を下げた。

類「あははは、そんなにかしこまらなくても良いよ。」

類は笑うと、

類「今日はゆっくり休んでね?」

そう言って、去っていった。

流星「…類さん……良い人や。」

小百合「…そうだね、流星。」

流星「皆、今まで辛かったろ?…悪かったな、満足できる生活をさせられなくて……」

流星は申し訳なさそうに言う。

美弥花「そんなことないよ!!」

乃々「私達、流星さんと生活して、本当に楽しかったんですよ!!」

若菜「そうですよ!流星さんがいなかったら、私達…路頭に迷っていたかもしれなかったです……」

流星「…みんな……何か、ジンジン来たで…!」

流星は涙を流すが、ニッと笑っていた。

 

 

 

類「流星君、本当に人望があるんだね。」

リリー「そうでしょう、桜井さん?」

類「うん、彼も彼女達も本当にいい子達ばっかりだったよ。」

牡丹「ははっ、そうだろ?アイツらはあたしの地獄の訓練を耐えきったんだ!」

類「あはは…そうなんですね。」

牡丹の話を聞いた類は、苦笑いした。

ダリア「類、あたし達の生活スペースを流星達の近くにしてくれてありがとう。」

類「あぁ、いいんだ。ダリアさん達も、彼らを信頼しているんだろう?」

先生方「「「もちろん(だ)!!」」」

類「近くにすれば、いつでも顔を見せられるんじゃないかって思ったんだ。それじゃ、俺はやることがあるから、皆さんもゆっくり休んでてくれ。」

リリー「それじゃあ、お言葉に甘えて♪」

リリー達は自分達の生活スペースに帰って行った。

 

 

 

流星達は、今までできなかった自分の好きなことを思い切り楽しんだ。




いかがでしたか?今回はここまでです。

次第にネタが思い付かなくなってしまい、夜獣が滅んだ後の世界を舞台にしました。話が大きく飛ぶことがあると思いますが……温かい目を向けていただけると幸いです。

次回も、お楽しみに。


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結成、オルタナ討伐部隊

やさぐれショウです。

約3ヶ月、放置して申し訳ないありません。この物語も、いい加減完結させようと思っています。今回ではありませんが……




次の日、流星達は類に呼ばれ、司令室へと向かった。

 

類「やぁ、流星君達。済まないね、急に呼び出して。」

流星「いえ。」

類「とりあえず、立ちっぱなしは疲れるだろうから、そこのソファーに座って?」

流星達は類に言われたソファーに座る。

類「ははは、そんなにカチカチしなくても大丈夫だよ。力抜いて構わないから。」(笑)

流星&元オルタナ「「「「「…。」」」」」(汗)

流星達は戸惑いつつも、楽な姿勢になる。

類「では、本題に入ろうか。我々オルタナ討伐部隊は、流星君のベルトを複製に成功したんだ。後、これもね。」

類は『戦極ドライバー』と、何やら松ぼっくりの形をしたロックシードを、テーブルの上に置いた。

流星「それ…戦極ドライバーに……ロックシード…!」

類「そうさ。これを使って、あの学園を破壊しにいく。それは政府も認めたことだからね。」

あの学園とは、かつて流星達がいた『妃十三学園』のことだ。

類「我々は『アーマードライダーシステム』を開発して、オルタナ達を討伐することにした。彼女達を引き連れる現キャプテンと、学園の理事長は捕らえて逮捕するつもりだ。」

流星「…。」

類「オルタナ達に打ち勝つには、君たちの力が必要なんだ。どうか、力を貸してくれないか?」

類は流星達に言う。

流星「喜んで、力を貸します。類さんのおかげで、俺たちは充実した日々を過ごせてます。どうか、お礼をさせて欲しいです!」

流星の言葉に、元オルタナ達も真剣な表情を浮かべる。

流星「ただ、1つだけ条件があります。」

類「条件?」

流星「はい、どうか……美弥花と乃々、小百合、若菜の命は奪わないで欲しいです……コイツらは、俺を助けてくれた命の恩人なんです!お願いします!」

類「それについては大丈夫だよ、安心して?彼女達は討伐対象に入ってないから。むしろ、政府は彼女達に感謝しているんだよ?何せ、大勢の人たちを守って来たんだからね。」

類は笑顔を見せる。

流星「よ、よかったー…!」

類の言葉に、ホッとする流星。

乃々「す、すごい…政府に感謝されてるなんて…!」

美弥花「私たち、そんなにすごいことしてたの?」

小百合「乃々、美弥花……でも、気持ちは分かるよ。」

若菜「ビックリです…!」

政府に感謝されていることに、驚きを隠せずにいる元オルタナ達。

類「早速なんだけど、流星君にお願いがあるんだ。」

流星「何ですか?」

類「隊員達に、このドライバーの使い方を教えて欲しいんだ。」

類は戦極ドライバーをもって、流星に言う。

流星「分かりました。」

類「よし、では案内しよう。」

類は流星をとある場所に案内する。元オルタナ達も、流星に付き添った。

 

 

 

やって来たのは、訓練所だった。

隊員1「隊長、お疲れ様です!」

類「うん、お疲れ様。」

隊長達は類に敬礼する。

類「今日は流星君に、このドライバーの使い方を教えてもらう。じゃあ、流星君。」

流星「はい。」

流星は前に出る。が……

流星「あ…は、はじ…はじ……はじめみゃして…馬場、流星です…!」

一気に注目の的になり、緊張してしまっていた。

類「あはは…緊張してるな……大丈夫だよ。」

類は苦笑いしながら言う。隊員達も流星に、「頑張れ。」とエールを送る。

流星「ん、んんっ!すいません、取り乱しました!」

流星がそう言うと、周りに笑いが起きる。

類「流星君、実は俺も…このドライバーの使い方が分からないんだ。あははは…」汗

類の言葉に、更に笑いが生まれる。類も戦極ドライバーを持っているのだが、プレートに鎧武者の横顔が描かれている。隊員達のドライバーには、鎧武者の横顔は描かれていない。

流星「では、やり方を教えます!まず、ドライバーを装着してください!」

流星は自分の戦極ドライバーを装着する。類と隊員達も、流星と同じようにドライバーを装着する。

流星「次に、このロックシードを解錠します。横のボタン(?)を押して解錠できます。」

《オレンジ》

類「こうかい?」

《マツボックリ》

流星「そうです。」

隊員達も、ロックシードを解錠する。

流星「そして、ロックシードをドライバーに取り付けます。」

流星はブラックオレンジロックシードを、戦極ドライバーに取り付ける。類も隊員達も、流星と同じく…ロックシードをドライバーに取り付ける。

流星「その次は、ロックシードをロックします。」

《ロック、オン》

流星に続き、類と隊員達もロックシードをロックする。

流星「最後に、ドライバーのブレードを降ろして、変身完了です。」

《ソイヤッ!オレンジアームズ、花道オンステージ》

流星は『アーマードライダー鎧武・闇』に変身する。

類「よし、こうか。」

《ソイヤッ!マツボックリアームズ、一撃イン・ザ・シャドウ》

類は『アーマードライダー黒影』に、隊員達は黒影に似た『黒影トルーパー』に変身した。

トルーパー達「おぉ、変身した!」「すごいな、これ!」

黒影「よし、これから訓練を始める!あ、流星君…変身した後の使い方も教えてもらえるかな?」

鎧武・闇「はい、分かりました。」

黒影「ありがとう!あ、小百合さん達には、弓の扱い方を教えてもらいたいんだ。良いかな?」

小百合「分かりました。」

その後、小百合達も新生アーマードライダーに変身し、訓練に向かった。

 

 

 

訓練所には、ダリア、リリー、牡丹の姿もあり、隊員達を指導していた。

ダリア「お?お前は、流星か?」

鎧武・闇「はい、馬場ですが?」

リリー「えぇ、流星君の声がするから、流星君ね♪」

鎧武・闇「そうですけど。」汗

牡丹「馬場、お前も立派になったじゃねぇか!」

鎧武・闇「あの、変身してる状態だから言ってるんですか、それ?」汗

鎧武・闇はダリア達に言う。

ダリア「それだけじゃないぞ?お前はオルタナ達に終われながらも、夜獣達と戦ったり、人間に危害を加えようとするオルタナ達と戦って来たじゃないか。」

ダリアは鎧武・闇の背中を叩きながら言う。

リリー「流星君、ちょっと写真撮らせてね?」

リリーはカメラを構え、鎧武・闇を写真におさめた。

牡丹「さて、あたしらはそろそろ戻る。馬場、無理のない範囲で頑張れよ?」

牡丹はそう言うと、ダリアとリリーと共に訓練に戻った。

鎧武・闇「さて、俺も行くか。」

鎧武・闇は黒影(類)が待つグラウンドに向かう。グラウンドには、既に黒影と黒影トルーパー達がいた。

鎧武・闇「すいません、遅くなりました!」

黒影「大丈夫大丈夫、俺たちも今来たところだから。」

鎧武・闇は、黒影達に戦極ドライバーの戦闘での使い方を教え始める。

鎧武・闇「まず、1回ブレードを降ろしてください。」

《ソイヤッ!オレンジスカッシュ!》

鎧武・闇はその後に、無双セイバーでいあい切りを披露して見せた。黒影達も、戦極ドライバーのブレードを降ろす。

《ソイヤッ!マツボックリスカッシュ!》

黒影とトルーパーは、連続突きを披露したが、かなりのスピードで発動できた。

鎧武・闇「ドライバーのブレードを降ろすことで必殺技が発動できます。」

鎧武・闇の説明に、黒影とトルーパー達も納得した。

鎧武・闇(やっと、あのオルタナ達に復讐ができる……でも、それだけじゃ…俺の復讐はまだ……終わりじゃない。)

鎧武・闇は心のなかで、オルタナ達へ……そして、妃十三学園 元理事長への復讐心を燃やしていた。




今回はここまでにします。

次回、オルタナ討伐部隊が…進軍を開始する。


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討伐部隊、進軍開始

やさぐれショウです。

最初は『仮面ライダー』と表現していましたが、ここからは『アーマードライダー』と表現します。え?どうしてかって…?それは……































気分です。


次の日、流星達は指令室にやって来た。そこには、類と討伐部隊の隊員達…更に、ダリアとリリーと牡丹の姿もある。

類「さて、皆いるな?」

類はメンバー達が全員いることを確認すると、説明を始める。

類「本日、○九○○……妃十三学園に向かい、オルタナ達を討伐する。更に、そこにいるキャプテンと理事長を捕らえる。」

全員の表情が、真剣になる。

類「何か連絡がある者はいるか?」

ここで、流星が手を上げた。

流星「…『妃十三猛』と『妃十三啓』という人物には、注意してください。」

流星の言葉に、元オルタナ達とダリア達の表情が変わった。

類「了解、他に連絡がある者は?」

類は再度確認するが、もういないようだ。

類「よし、では1時間後には出れるように準備しておけ。」

隊員達「「「はっ!」」」

類からの説明が終わり、隊員達は準備するために指令室から出た。

類「流星君達は、もう出来てるか。」

流星「いつでも。」

流星は戦極ドライバーを持ちながら言う。しかし、

流星「…あっ。」スルッ…

うっかり、ドライバーを落としてしまった。床に落ちた戦極ドライバーは、フェイスプレートが外れてしまった。

流星「あぁーー!!お、俺のドライバーがぁ!!」

流星はショックを受ける。

若菜「…っ!!」

すると、若菜が…

若菜「キャプテン、ちょっと待っててください!」

指令室から飛び出していった。そして、すぐに戻って来たが…彼女の手には『レモンエナジーロックシード』と、ゲネシスドライバーについている『ゲネシスコア』があった。

若菜「キャプテン、このゲネシスコアをドライバーに付けられますか!?」

流星「へっ?お、おぉ…やってみる。」

流星はゲネシスコアを受け取り、ドライバーに付けようとする。ゲネシスコアは、ドライバーに見事フィットした。

流星「ていうか若菜、そのロックシードは?」

若菜「予備のロックシードを作っておきました!もちろん、ゲネシスコアも!」

若菜がくれたゲネシスコアとレモンエナジーロックシードは、彼女が予備としてあらかじめ作っていた物だった。

若菜「キャプテン、使ってください!」

流星「若菜…サンキュー、ジンジン来たで!」

流星はありがたく、ゲネシスコアとレモンエナジーロックシードを受け取った。

 

 

 

1時間後……

類「よし、これから妃十三学園へ進軍する。襲って来たオルタナ及びオルタナ候補生は倒せ。情けはいらない。」

類はそう言うと、戦極ドライバーを装着する。その後に続いて、隊員達も戦極ドライバーを装着し……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

類「変身。」

隊員達「「「実装!!」」」

《マツボックリアームズ!一撃、イン・ザ・シャドウ!》

類は『アーマードライダー黒影』に、隊員達は『黒影トルーパー』に変身した。

黒影「さて、流星君達も変身しておこうか。」

流星「はい!」

元オルタナ「「「「了解!」」」」

ダリア「うむ!」

リリー「はぁい♪」

牡丹「おう!」

流星は戦極ドライバー、元オルタナ達と先生達はゲネシスドライバーを装着し……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「変身!!」」」

流星は『アーマードライダー鎧武・闇』、小百合は『アーマードライダー斬月・真』、乃々は『アーマードライダーシグルド』、美弥花は『アーマードライダーマリカ』、若菜は『アーマードライダーデューク』に変身……更に、ダリアは『アーマードライダーバロン(レモンエナジーアームズ)』、リリーは『アーマードライダー黒影・真』、牡丹は『アーマードライダータイラント』へと姿を変えた。

黒影「よし…じゃあ、行こうか!!」

隊員達「「おぉーーーー!!」」

そして、専用車両に乗ると、妃十三学園を目指して進軍していく。

 

 

 

その頃、妃十三学園では……

勝「理事長、大変です!!」

護「あぁ、分かってる……政府が軍隊を派遣し、こちらに迫ってきている……」

護はニュースを見たため、状況は理解していた。しかし……

勝「それだけではありません!オルタナ達が、森で見つけてきた奇妙な実を候補生達に…!!」

護「何!?」

護と勝は、慌ててオルタナ達の方へと向かう。

 

 

 

候補生1「い、いや……!!」

候補生2「やだ、やめてください!!」

候補生3「私、怪物になりたくない…!!」

オルタナ候補生達は、身動きを封じられていた。

千穂「黙りなさい、貴女達は死にたいんですか?苦しい思いを、痛い思いをして……」

千穂は奇妙な実を片手に、候補生達に言う。

候補生2「怪物になるより、死んだ方がマシよ!!」

千穂「ま、貴女達に拒否権は無いんですけどね?」

千穂は奇妙な実を候補生の口の中に突っ込んだ。

候補生2「~~~~っ!!!!??」

候補生は、その実を吐き出そうとするも、千穂に口を塞がれてしまった。そして、実を飲み込んだ次の瞬間……

候補生2「い、いやぁぁあああああああああ!!」

候補生の身体からツタのような植物が生えてきて、彼女を包む。その直後、候補生の姿は醜い姿へと変わり果てた。

???「!!!!」

醜い姿の生物が、身動きが封じられた候補生達に傷を付けると……傷を付けられた候補生達も、次々と醜い姿『インベス』へと変貌していった。

千穂「ウフフフフ…♪」

千穂は大部屋から出ると、厳重にロックした。

真知「千穂、そっちはどうだ?」

千穂「えぇ、愚かな政府に対抗する手段は整ってます!まさか、この実にそんな力があったとは、ビックリでした。」

千穂があの奇妙な実を片手に持つ。それは、紫色の皮に包まれており、皮を剥くとライチのような果実が見える。『ヘルヘイムの森の実』……それが、この実の名称である。

詩音「皆さん、もうすぐ政府軍がお見えになります。準備をしておいてくださいね?」

オルタナ達はオルタナ覚醒すると、それぞれの武器を持ち、政府軍を待ち構える。

護「な、何てことだ……」

護は床に膝をついた。

勝「……。」

勝も何も言えず、ただ黙り込んでしまった。

 

 

 

その頃…鎧武・闇、黒影、斬月・真、シグルド、マリカ、デューク、バロン、黒影・真、タイラントを中心とする政府軍は、戦いの舞台となる妃十三学園に到着した。

鎧武・闇「……。」

鎧武・闇(俺がここを去って4年経ったが……随分ボロボロだ…まるで、廃墟だな…)

4年ぶりに訪れた妃十三学園は……雑草だらけで、門にはツタ等の植物が絡んでいる。中に入ると、学生寮と思われるボロボロの建物が見えてくる。ガラスは割れており、壁には所々ヒビが入っている。

鎧武・闇「奴等は槍やガン等の武器を持ってます、連携も取れるようになってるので、気を付けてください。」

トルーパー達「「「了解。」」」

鎧武・闇は30人程のトルーパー達を引き連れていた。そこに、

インベス「「「ウギャー!」」」

初級インベスが3体現れる。

鎧武・闇「インベス!?」

鎧武・闇は無双セイバーを構える。トルーパー達も槍を構える。

シルビア「みんな、行って!」

更に、オルタナ覚醒したシルビアが現れ、その後ろにはおびただしい数の初級インベスの姿があった。

トルーパー1「このインベス(?)は我々に任せて、オルタナを追って!」

鎧武・闇「了解!」

初級インベス達はトルーパー達が迎え撃ち、鎧武・闇はシルビアを追った。

 

 

 

そして、グラウンドの体育館までやって来た。

鎧武・闇「待て!!」

シルビア「その声……キャプテン?」

シルビアは足を止め、鎧武・闇の方を振り向く。

シルビア「みんな!キャプテンが戻って来てくれたよ!」

そして、他のオルタナ達を呼ぶ。

玲「キャプテン、戻って来てくださったのですね!」

つむぎ「寂しかったんだよ、お兄ちゃん!!」

こはる「やっと、やっと…キャプテンと一緒に…!」

愛梨「んもぉ~、あたし達苦労したんだからね!責任、取ってもらうよ?」

オルタナチーム『アイリス・キャット』のメンバー達は、口々に言う。

鎧武・闇(4年も経過して……反省の色無しか…俺はもう迷わねぇ…!)

鎧武・闇「…オルタナ共、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前達を殺してやる!!」

鎧武・闇は無双セイバーをギリリッと握りしめ、オルタナ達に殺意を向ける。

つむぎ「え……お、お兄ちゃん…帰って来てくれたんじゃないの…?」

鎧武・闇「それは間違いではないが……憎きお前達を消すためになぁ!!?」

鎧武・闇はそう言うと、無双セイバーのトリガーを引き……つむぎ目掛けて銃弾を乱射した。

つむぎ「っ!!?」

つむぎの身体には、次々と弾丸が刺さる。そして……彼女は仰向けに倒れた。

シルビア「つ、つむぎ!!」

玲「そんな…つむぎさん!!」

オルタナ達は、つむぎの元へ駆け寄る。

つむぎ「い……いや、だ……死に、た…く……ない、よぉ……」

それが……つむぎの最期の言葉だった。彼女は、死んだのだ……鎧武・闇に、流星によって射殺されたのだ。

こはる「……っ!!」

こはるは鎧武・闇の方へと振り向く。

こはる「キャプテン…よくも、よくもつむぎちゃんをぉぉおおおおお!!」

愛梨「こはる!待って!」

愛梨の言葉に耳を傾けず、こはるはハンマーを振り上げ、鎧武・闇に襲い掛かる。

鎧武・闇「…バカが。」

《ソイヤッ!オレンジスカーッシュ!》

鎧武・闇「おらぁぁああああああああ!!」ズパァッ!

こはる「…か……は……」

鎧武・闇は走って来たこはるを、一撃で斬り殺した。

玲「っ!!…愛梨さん、シルビアさん、1度撤退しますわよ!!」

玲は涙を流しながら、愛梨とシルビアに言う。

愛梨「そんなっ…こはるとつむぎの仇を!!」

鎧武・闇「ごちゃごちゃとうるせぇな!!」ズドドドドーー!!

鎧武・闇は残った愛梨達に銃弾を乱射する。

シルビア「っ!!?」パシュッ!

シルビアに命中したものの……逃げられてしまった。

鎧武・闇「……ちっ。」

鎧武・闇は舌打ちしたが、通信機を取り出し、連絡する。

鎧武・闇「こちら馬場 流星……柊 つむぎ、広瀬 こはるを討ち取った。」

黒影『了解、こっちはオルタナ達は見つからなかったけど…現れたインベスだったかな?ソイツらを討ち取った。』

鎧武・闇「了解です。」

黒影『こちらは被害無し。流星君、そっちはどうかな?』

鎧武・闇「あー……トルーパー達とはぐれてしまいました。俺は現在、妃十三学園のグラウンドにある体育館内にいます。」汗

黒影『分かった。ダリアさんとリリーさんを向かわせるから、そこで待機しててくれるかな?何かあったら連絡してくれ。』

鎧武・闇「了解。」

そして、通信を切った。数分後……

バロン「おーい!流せーい!!」

黒影・真「流星くーん!!」

バロン隊と真・黒影隊が到着した。鎧武隊のトルーパー達もいた。

鎧武・闇「ダリア先生…リリー先生……」

鎧武・闇は思わず……つむぎとこはるの亡骸を見る。

バロン「おぉ、討ち取ったんだな……」

鎧武・闇「…はい。」

黒影・真「流星君、迷う必要は無いのよ?オルタナ達はこの国の害だもの、貴方は間違っていないわ。」

鎧武・闇「はい、分かってます。」

バロンと黒影・真は鎧武・闇に言う。

PPP--

黒影『こちら類、今から学園の砲撃を開始する。学園内にいる部隊は全員、直ちに学園内から出るように。』

今度は、学園を砲撃するそうだ。鎧武・闇はバロンと黒影・真達と共に学園外に出た。

 

 

 

門をくぐり、学園外に出ると……タイラント、マリカ、デューク、シグルド、斬月・真もいた。トルーパー達も全員、学園外に出た。

黒影「全員いるな?さあ、砲撃開始だ。」

黒影がそう言うと、戦車が砲身を学園へと向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒影「……撃て!」

黒影がそう言った次の瞬間、戦車が砲身から砲弾を放った。放たれた砲弾は学園を火の海へと変えていく。そして、学園のほぼ全域が火の海になったところで……

黒影「よし、撤収だ。」

黒影は撤収を命じた。トルーパー達は次々と車両に乗り込む。すると、そこに……

インベス「…ウゥ…………ス…ケ、テ……!」

初級インベスが1体現れ、こちらへ向かって来る。

デューク「キャプテン!下がってください!」

デュークはソニックアローを構える。

鎧武・闇「待て、若菜!!」

鎧武・闇はデュークを止める。

デューク「ど、どうして…!?」

鎧武・闇「皆静かに!!」

鎧武・闇の言葉に全員、耳をすませる。

初級インベス「…タ、ス……ケテ……」

そのインベスは、助けてと言っている。そして、うつ伏せでその場に倒れた。

鎧武・闇「おい!!」

鎧武・闇はそのインベスに駆け寄る。

鎧武・闇「しっかりしろ…!…何があったんだ!?」

インベス「…ワタ、シ…タチ、ハ……オル、タ…ナ……コウホ、セイ…デス……」

鎧武・闇「…何!?」

鎧武・闇はインベスの言葉に、驚きを隠せなかった。

インベス「…ワ、タシ…ノ……ヨウニ……コン、ナ…スガ、タ…ヲ…シテ、イル…モノハ……ミンナ…オルタ…ナ、コウ…ホ……セイ、デス…」

鎧武・闇「…何だって!?…一体、誰が…!?」

インベス「アノ…オルタナ、タチ…デス……ワタ、シ…タチハ…アノ……オル、タナ…タチ、ノ……セイデ…コンナ、ミニ…クイ……スガタ、ニ……サレマシ、タ……」

何と、インベスの正体は『オルタナ候補生』であり…オルタナ達によって、インベスにされてしまったのだった。

鎧武・闇「あのオルタナ共……!!」

シグルド「そ、そんな……!」

マリカ「酷い……酷すぎるよ…っ!!」

インベスは、苦しそうな声を出し……鎧武・闇達に最後の願いを託す。

インベス「…ワタシノ…ヨウナ……スガタヲ…シテ…イル、モノハ……エンリョ、ナク……コロシテ…クダサイ…!…ヒト…ダスケ、ダト……オモッテ…」

鎧武・闇「…。」

インベス「…アノ…オルタ、ナタ…チヲ……ドウ、カ……タオシテ……クダ……サ……イ…………」

インベスはそう言って、息を引き取った。

鎧武・闇「…っ!」

鎧武・闇の中で、これまで以上の怒りと殺意が込み上がっていた。鎧武・闇はインベスを火葬し、隊員達と共に…学園を後にした。




いかがでしたか?今回はここまでです。

遂に、オルタナ達との決戦が始まります。



ちなみに、インベスは全員……辛うじて喋ることができる設定にしてます。


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ヘルヘイムの実

やさぐれショウです。

オルタナ達は……自分達の手駒を増やすため、オルタナ候補生達を次々と捕らえ、『ヘルヘイムの実』と呼ばれる奇妙な実を無理矢理食べさせ……怪物に変えていたのだった。


撤収してきた政府軍は、会議を開いていた。

 

流星「途中で現れた奇妙な怪物は……『インベス』と呼ばれている。」

類「インベス…?」

流星「はい、この実を口にした生物が、インベスに変わり果ててしまいます。」

流星は小さなポチ袋にある、奇妙な実を見せる。

類「この実が……」

流星「はい、ただ……この実について、今のところ分かっていることは、これを食べた者はインベスになることのみです。後に、詳しく調べます。」

流星はポチ袋をしまった。

小百合「そのインベスの正体として考えられるのは……オルタナ候補生達、辛うじて喋るインベスの証言が根拠です。ここに録音した音声が……」

小百合は録音機を取り出す。

類「……インベスの正体が、オルタナ候補生……」

若菜「その候補生達をインベスに変えているのが、あのオルタナ達だと…」

類「その可能性は高い…だが、確かな証拠がない……」

類は頭を抱える。

リリー「それなら、このビデオカメラにあるわよ?」

リリーはビデオカメラを取り出すと、映像を流す。そこには……身動きが取れないよう拘束されたオルタナ候補生達に、オルタナ達があの奇妙な実を無理矢理食べさせている様子が映し出されていた。

類「こ、これは…!!」

リリー以外「「「っ!!!!??」」」

リリー以外のメンバー達は、言葉を失った。

美弥花「オルタナ達……こんなに酷いことを…!!」

乃々「候補生の皆には、何も罪は無いのに…!」

美弥花も乃々も、歪んだらオルタナ達を見て、ショックを受けていた。

流星「アイツらはもう…この世の生き物とは言えねぇな……まぁ、オルタナ2人は討ち取ったが、他は逃げられちまった…」

類「十分だよ、流星君。君のおかげで、戦力は削れたと俺は思う。」

類は流星に言う。

類「よし、今日は身体を休めよう。明日は、一四○○に再び進軍する。より多くのオルタナを討ち取るためにね。解散!」

その日、隊員達は疲れた身体をゆっくりと休めた。

 

 

 

その後、流星は元オルタナ達と先生達と、あの奇妙な実を解析しようとしていた。

ダリア「流星、解析が完了したぞ!」

流星「本当ですか!?」

ダリアの言葉を聞いた流星は彼女の元に駆け寄る。

ダリア「これは、『ヘルヘイムの森』にある実だ。」

流星「…ヘルヘイムの森?」

ダリア「あぁ、リリーのあの映像も見てみたんだが…ほら、ここに……チャックのような穴が空いてるだろ?」

ダリアは画面右奥を指差す。そこには、確かに……チャックの穴のような物が空いており、その先には見知らぬ世界が広がっていた。

流星「…何だ、この奇妙な世界は…?」

ダリア「多分、その世界が『ヘルヘイムの森』だろう。」

流星「…。」

ダリア「そんな訳だ、流星。お前も今日はゆっくり休め。」

流星「はい、ありがとうございます。」

流星はダリアにお礼を言い、自室に戻って行った。

ダリア「……。」

ダリア(流星……本当にお礼を言うのは、あたし達の方だ。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、妃十三学園にて……

 

直美「なぁ、このヘルヘイムの実…ウチらも食べてもええんか?」

直美は『ヘルヘイムの実』を見ながら言う。

結衣「これ、食べない方が良い。候補生達と、同じ姿になってしまうから。」

直美「それもそうやな。なら、やめとこか。」

直美はヘルヘイムの実を置き、地下室へと向かった。部屋に入ると、多くのオルタナ候補生達が捕らえられており「助けて…」、「家に返して…」等と言って、泣いていた。

愛梨「ほら、早く食べて!」

そして、愛梨はオルタナ候補生の1人の口にヘルヘイムの実を押し込んだ。吐き出そうとしようものなら、口元を押さえ付ける。

候補生「んぐぅぅうううううっ……っ!?」ゴクッ…

候補生はヘルヘイムの実を吐き出せず、とうとう飲み込んでしまった。そして、

候補生「いやぁぁあああああああああ!!」

ツタのような植物に包まれ、インベスへと姿を変えた。玲とシルビアも、候補生達にヘルヘイムの実を無理矢理食べさせ、次々とインベスにしていった。

玲(つむぎさんとこはるさんを奪ったキャプテンを、私は許しません!!)

愛梨(つむぎ、こはる……仇は取るからね?)

シルビア(キャプテン……もう、ユルサナイカラ…)

彼女達には失った仲間に対する悲しみや、仲間を殺害した流星に対する憎しみが渦巻いていた。

護「……。」

理事長の護は、もう……どうすれば良いのか分からなかった。

勝「……理事長。」

護「私は…我々は……どこで、間違えたんだ…?」

勝「……分かりませんよ、そんなの……」

護と勝は、次々とインベスに変えられる候補生達を……ただただ、見ることしか出来なかった。何故なら、オルタナ達はとうとう、理事長と現キャプテンの勝の指示を聞かなくなり、自分勝手に行動するようになってしまったからだ。

無惨な光景を見届けた2人は、地下室を出ていく。

 

 

 

地上を出ると、そこには……崩壊した妃十三学園があり、護と勝を迎える。

護「…学園が……」

勝「理事長……いえ、父さん……もう、終わりだよ……」

護「……そうだな、勝。」

勝「……行こう。」

護「どこに行くんだ?」

勝「…分からない。とにかく、ここを出たい……」

護「…私もだ。」

勝と護は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倒壊した学園の正門をくぐり、ひっそりと妃十三学園から去って行った。




いかがでしたか?今回はここまでです。

オルタナ達のせいで、全てを失った護と勝。彼らは一体、どこを目指して歩いていくのか……


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新たな兵器は、バイク?それとも飛行機?

やさぐれショウです。

オルタナ達は、ヘルヘイムの実をオルタナ候補生達に無理矢理食べさせ、インベスへと変え、自分達の戦力を増やしていた。そんな彼女達を見て、理事長の護とキャプテンの勝は、どこかへ去って行った。
次の日、政府軍が新しいマシンを開発したため、流星は試乗することにしたのだが……


次の日……

 

流星「……。」パチッ…

流星は早く起き、カーテンを開ける。

流星(良い天気だ。)

空は雲一つない快晴であった。

小百合「う~ん?…ふわぁ……」

小百合も目を覚ます。

流星「おはよう、小百合。」

小百合「ん~?…あ、流星……おふぁよぉ……」

起きたばかりなのか、彼女は眠そうにしていた。

流星「俺、ちょっと散歩してくる。」

小百合「あ~、私も行く~……」

小百合は寝ぼけながらも、流星の後を着いていった。

 

 

 

流星と小百合は、軍事基地の敷地内を散歩していた。しばらく歩いていると、工場らしき場所から大きな物音がしていた。気になった2人は、そこへ足を運ぶ。

牡丹「ん?おぉ、馬場と吉良じゃないか。どうしたんだ?」

流星「牡丹先生こそ、ここで何をしてるんですか?」

牡丹「あぁ…これか?」

牡丹はまるでバイクのような形をしたマシンを指差す。

小百合「牡丹先生、それ…何ですか?」

牡丹「これはさっき出来たばかりの兵器『ダンデライナー』だ!」

ダンデライナー…このマシンの名前である。よくみると、タンポポのようなマーク等もある。

牡丹「そういや馬場。」

流星「はい?」

牡丹「お前、バイクの免許持ってるよな?」

流星「えぇ、持ってますけど?」

すると…牡丹はニッと笑い、

牡丹「これに、乗ってみねぇか?」

と、流星に言った。

流星「へっ?これに…ですか?」

牡丹「あぁ、そうだ!」

流星「乗る前に、これって何の兵器何ですか?」

流星は牡丹に聞く。

牡丹「これはな、飛行バイクだ!」

流星「へぇ、飛行バイk……って、えぇっ!?飛行バイク!?これで空飛べるんすか!?」

牡丹「当たり前だろ?あぁ、操縦方法は教えるから。」

流星「……。」

流星は改めてダンデライナーを見る。運転台の前には、ガトリングが着いている。

流星(コイツを更に量産すれば、オルタナやインベス達との戦いに、有利になりそうな気がする。)

牡丹「どうした、馬場?」

流星「あ、では…操縦方法を教えてください、牡丹先生。」

牡丹「よし!それでこそ馬場だ!」

流星は牡丹の指示でダンデライナーに乗る。牡丹は流星に操縦方法を丁寧に教える。近くにいた小百合も、メモを取りながら牡丹の説明を聞いていた。

牡丹「よし、じゃあ早速…操縦してみろ。」

流星「は、はい!」

流星はダンデライナーを起動させる。そして、ハンドルを上に向ける。

流星「うおっ!?」

ダンデライナーは勢いよく上昇したため、流星は慌ててハンドルを戻す。その後、アクセルを踏むと……

流星「うわっ!?あぁぁああぁぁぁああああああ!!!!」

ダンデライナーは勢いよく、前に進んでいってしまう。

小百合「ちょっ、流星!!」

流星の姿はあっという間に見えなくなってしまった。

 

 

 

流星「わわわわっ!うおぉぉっ!?あぶなっ!!」

流星は何とかバランスを取りながら、ダンデライナーを操縦する。ハンドルを下に向けると、当然……ダンデライナーは降下していく。

流星「やっべ!!」

流星は慌てて上昇する。

流星「……。」

そのうち、慣れてきたのか…流星はテンパらなくなった。

流星「コツが掴めたぞぉーーーー!!!!」

流星はそう叫び、ダンデライナーと共に空を飛ぶ。

 

 

 

その頃……

小百合「流星、大丈夫かな……?」

小百合は流星を心配していた。

牡丹「なぁに、馬場なら大丈夫だ!!」

牡丹はカカカッと笑う。

小百合「牡丹先生、もぉ…他人事みたいに言わないでください!!」

牡丹「他人事じゃねぇぞ!?アタシは馬場を信じているんだ!何だ吉良、お前は馬場を信じてねぇのか!?」

小百合「はぁっ!?そんなんじゃ…」

その時……

「おーーい!!」

流星の声が聞こえてきた。

小百合「っ!流星!」

声の聞こえた方を向くと、ダンデライナーを匠に乗りこなす流星が、小百合と牡丹に手を振っていた。

牡丹「馬場ー!どうやら慣れたみたいだなー!!」

流星「はい!!これ、めちゃくちゃジンジン来ます!!楽しいでーーす!!」

流星はダンデライナーを操り、小百合と牡丹の真上をぐるぐると回る。その後、流星はダンデライナーと共に降りてきた。

流星「あぁ、楽しかった!牡丹先生、これ凄いっすよ!?」

牡丹「気に入ったか!そりゃよかった!!」

牡丹は満足そうな顔をする。流星も、よほど気に入ったのか、笑顔を見せていた。

牡丹「何か気になったことは無かったか?」

流星「そうっすね……小回りが若干効かないぐらいです。」

牡丹「おう、貴重な意見ありがとな!」

牡丹はそう言うと、ダンデライナーをファクトリーに持っていった。

小百合「流星、大丈夫だった!?」

小百合は流星に駆け寄る。

流星「大丈夫!!」

流星はニッと笑う。

小百合「もぅ…心配したんだよ、バカ……」

流星「ごめんごめん…」汗

流星は小百合に謝罪した。その後、寮に戻った。

 

 

 

その頃、ファクトリーでは……

ダリア「牡丹、どうだった?」

牡丹「馬場の奴、もう乗りこなしやがったよ!流石だった!」

リリー「流君、頑張り屋さんだものね♪」

3人の先生達が、話し合っていた。

牡丹「ははっ、アタシの地獄の猛特訓を何度もクリアしてきた男だ!これも、アタシのおかげか?」

リリー「あら、それなら流君が健康でいられるのは、私がいつも診察していたからよ?」

ダリア「それなら、流星が明るくいられたのは、あたしのおかげだぞ!?」

何故か、マウントを取り合う先生達。最後は3人で大笑いした。

牡丹「さて、馬場から意見を聞いたんだが…小回りが効きにくいみたいだ。」

ダリア「うむ~…小回りか……」

リリー「だったら、このマシンよりも少し小型サイズのマシンを作らない?小回りが効くようにね。」

ダリア「よし、そうするか!」

その後、3人の先生達は意見交換をしつつ、エンジニア達とマシンを作成した。そして、出来上がったのは…先程のダンデライナーよりも、小型サイズのマシンだった。

ダリア「さっきのが、ダンデライナー1号だとすれば…これは、『ダンデライナー2号』だな!」

新たに作られたのは、『ダンデライナー2号』……スピードと機動性を重視して作られたマシンだ。

牡丹「コイツがスピード重視なら、1号にはもう少し武装させるか?」

リリー「そうね、ミサイルだと重量化しちゃうし…レーザー砲を着けるのはどうかしら?」

牡丹「それ良いな!」

牡丹とリリーの話の基……ダンデライナー1号には、レーザー砲が装備された。これらのマシンが、戦力強化に繋がることを、ダリア達は強く願った。




いかがでしたか?今回はここまでにします。

ダンデライナー…本来は南京錠の状態ですが、ここでは初めから機体のままです。あ、ちなみに『ダンデライナー2号』については……【帰って来たウルトラマン】に登場した『マットアロー2号』をイメージしました。


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無謀で無駄な足掻き

やさぐれショウです。

2機のダンデライナーを開発した政府軍は、それを実戦に使うことにした。豊富な武装が自慢の『ダンデライナー1号』、スピードと小回りが効くことが自慢の『ダンデライナー2号』、このマシーンの実力は如何に……


この日は、ダンデライナーを使う日である。

黒影「皆、準備はいいか?」

トルーパー達「「「はっ!」」」

アーマードライダー達とトルーパー達は、ダンデライナーに乗り、学園へと向かっていく。

黒影「オルタナは発見次第、容赦なく攻撃しろ。」

鎧武・闇「上等っ!!」

鎧武・闇はダンデライナー1号に乗っている。

黒影「若菜さんと乃々さんは流星君を援護する形で、彼と行動するんだ。小百合さんと美弥花さんはリリーさんと、ダリアさんと牡丹さんは俺と行動しよう。」

ライダー達「「「了解!」」」

政府軍は鎧武・闇、デューク、シグルド達を『A班』、黒影・真、斬月・真、マリカ達を『B班』、バロン、タイラント、黒影達を『C班』と分け、それぞれ行動を開始した。

 

 

 

その頃、見知らぬ森では……

勝と護が、目的地も無いまま…ただ、ひたすら歩いていた。その時、上空にダンデライナーに乗った政府軍が次々と通過していった。

護「……?」

勝「…何だ、あれ?」

 

 

 

鎧武・闇「ストップ。」

鎧武・闇が号令をかけると、班のメンバー達は停止した。

トルーパー1「どうかしたのかい、流星君?」

鎧武・闇「向こうに、人がいる。」

鎧武・闇が指差す方向には、痩せこけた姿の護と勝がいる。

デューク「あれは、理事長と勝キャプテン!?」

シグルド「ずいぶん痩せてますね……」

鎧武・闇「あの2人は、見つけたら捕まえるんでしたよね?」

トルーパー2「うん、そうだね。」

鎧武・闇「よし、川野さん(トルーパー1)と飯田さん(トルーパー2)、お願いしてもいいですか?」

トルーパー1&2「「了解。」」

トルーパー1とトルーパー2は、護と勝の方に向かった。

鎧武・闇「さて、俺たちは学園に行こう。」

デューク「え!?か、川野さんと飯田さんは!?」

慌てるデュークを、他のトルーパー達が説得し、落ち着かせた。

シグルドか「では、流星さん……行きましょう、オルタナ達を討伐しに…!」

鎧武・闇「あぁ。」

鎧武・闇とデュークとシグルドを中心とする『A班』は、妃十三学園へと向かった。その頃、護と勝はトルーパー1とトルーパー2によって、連行されていった。

 

 

 

その頃、荒廃した妃十三学園では……

 

所々をインベス達が徘徊しており、オルタナ達は建物内に身を潜めていた。

恋「私たち、どうするの?」

日奈「……。」

千穂「決まっているでしょう?政府軍に対抗するだけです。」

詩音「インベス達を使って、学園の門にバリケードを設置したので、入っては来られないと思います。」

桜子「流石詩音、完璧だね!!」

美幸「入って来れないのを狙って攻撃するんですね。それは良い考えです……寧ろ、私がその攻撃を受けたいですぅ~♪」

オルタナ達は学園の門に、バリケードを設置し、政府軍が学園に入れないようにしたのだ。しかし、彼女達は知らなかった……政府軍が新兵器を開発し、それを使って攻めてくることを……

 

 

 

鎧武・闇達はダンデライナーを飛ばし、学園へと急ぐ。

デューク「皆さん、学園が見えました!」

通信を通じて、デュークはトルーパー達に知らせる。

シグルド「武装を展開してください。」

シグルドの合図で、A班の全てのダンデライナーは、武装を展開する。

鎧武・闇「ここからは、俺、デューク、シグルドの3グループに別れる。総員、別れて攻撃を開始する。」

トルーパー達「「「了解!」」」

A班は3つのグループに別れる。その時、通信機が鳴り、バロンから連絡が来る。

PPP--

バロン「流星、我々も学園に着くぞ!」

鎧武・闇「了解。俺たちはこれから、攻撃を仕掛けようと思います。」

バロン「あぁ、思いっきりやれ。」

鎧武・闇「言われなくても、そうするつもりです。」

バロン「我々も学園に到着次第、攻撃を開始する。」

バロンはそう言って、通信を切った。A班はまず、学園を徘徊するインベス達への攻撃を開始した。

ドパパパパパパパーー!!

ドゥルルルルルルルルルルルルルーーーー!!!!

インベス達「「「ギャァァアアアアアアアアアアアアア!!」」」

インベス達はダンデライナーの銃口から発射される弾丸の餌食になり、みるみる消滅していく。

鎧武・闇「2号機に乗っている者は引き続きガトリングで攻撃、1号機に乗っている者はミサイルで学園内にいるオルタナを攻撃するぞ!」

トルーパー「「「了解!!」」」

デューク&シグルド「「了解!!」」

ダンデライナー1号に乗っている鎧武・闇は数十人のトルーパー達と共に、攻撃を止めて学園の周りの捜索を始める。ダンデライナー2号に乗っているデュークとシグルドは、残った数十人のトルーパー達と共に、引き続きインベスに対して攻撃をした。まもなく、B班とC班も到着し、2号機に乗っている者はインベスを攻撃、1号機に乗っている者は学園の周りを捜索し、オルタナを探し始めた。

 

 

 

玲「う、嘘ですわ…あんなの……聞いてません!」

ナタリー「おいおい、こんなのって……!」

政府軍の新兵器『ダンデライナー1号・2号』を目の当たりにし、玲とナタリーの顔はみるみる青ざめていく。

真知「ええい、ガン担当!あんなコバエなんぞ、撃ち落とすぞ!!」

真知はガンを持ちながら言う。

シルビア「でも、数が多すぎる…!」

真知「ならば、サテライト担当も共に行くぞ!!こんなところで籠城していれば、いずれは命を落とす!」

焦るあまり、真知は冷静さを失っていた。そして、1人で外へと向かっていった。

ナタリー「無理に行って死ぬよりかは、籠城していたほうがまだましだ……」

シルビア「……。」

学園内に……真知の背中を追う者は、誰もいなかった。

 

 

 

鎧武・闇「オルタナ達、どこに隠れてやがる…?」

鎧武・闇はオルタナ達を探し回る。

タイラント「おーい、馬場ー!」

そこに、ダンデライナー1号に乗ったアーマードライダータイラントが現れた。

鎧武・闇「あぁ、牡丹先生。」

タイラント「奴らは学園内に立て籠っている可能性が高い。さっきから外を見てもインベスしかいないしな。」

鎧武・闇「そうですか……ん?」

鎧武・闇はふと、学園の玄関の方を見る。すると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鎧武・闇「先生、待避してください!!」

鎧武・闇が咄嗟に声をあげ、

ヒュンッ…!

タイラント「うおっ!?」

タイラントは飛んできた弾丸を回避することができた。

真知「うぉぉおおおおおおおおおお!!」ズドンッ!ズドンッ!

玄関からは真知が出て来て、鎧武・闇とタイラント目掛けて弾丸を放ってくる。

タイラント「くそ、あぶねぇだろ!?」

タイラントはガトリングで真知を攻撃するが…真知は怯むことなく、雄叫びを上げながら弾丸を放つ。

鎧武・闇「ちっ……くらえ!!」

鎧武・闇は真知に向かって、ミサイルを発射した。

真知「っ!?」

ミサイルは爆発し、真知の身体を包み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爆発後には何も残っておらず、そこに……真知が身に付けていたリボンがポサッと落ちた。

タイラント「こちら牡丹、フリージア・ドッグのオルタナ、天道 真知の討伐を確認。」

タイラントは隊員達に連絡した。

鎧武・闇「……。」

タイラント「馬場、よくやった。」

タイラントは鎧武・闇に言う。

鎧武・闇「…いえ、まだです。」

鎧武・闇は突如、地上へと降りていく。

タイラント「お、おい!どこへ行くんだ!?」

鎧武・闇「中に籠ってるなら、俺が始末してやりますよ。」

鎧武・闇はそう言うと、若菜から貰ったレモンエナジーロックシードを持つ。すると、エナジーロックシードを黒いもやのような何かが包み、『ブラックレモンエナジーロックシード』へと変わった。

《レモンエナジー》

鎧武・闇はレモンエナジーロックシードを起動させ、戦極ドライバーにセットされている『ゲネシスコア』に取り付け、ブレードを降ろした。

《ミックス!》

すると、鎧武・闇の頭上で黒いオレンジの鎧と黒いレモンの鎧が混ざり合いながら、鎧武・闇の頭部に被さった。そして、鎧武・闇は鎧に包まれていく。

《ジンバーレモン!ハハーッ!》

その姿は、オレンジアームズとレモンエナジーアームズが融合した陣羽織のような大型の鎧に包まれた姿であった。

『仮面ライダー鎧武・闇 ブラックジンバーアームズ』……仮面ライダー鎧武・闇がパワーアップした姿である。

タイラント「馬場、その姿……」

鎧武・闇「牡丹先生、行ってきます。」

鎧武・闇は学園内に向かって行く。

トルーパー「牡丹さん……」

タイラント「馬場なら、きっと大丈夫だ…アイツは、あたしの地獄の訓練を何度も乗り越えて来たんだ……馬場は絶対に死なない。それはあたしが保証する。」

タイラントはそう言い、鎧武・闇(流星)の無事を祈った。

 




いかがでしたか?今回はここまでにします。



やっと、やっと……ブラックジンバーアームズを出せた!!
次回から、ブラックジンバーアームズに変身した流星が、暴れ回ります。

お楽しみに~


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鎧武・闇

やさぐれショウです。



CSM戦極ドライバーの発売が決定しましたね。それと同時に、新しい鎧武外伝も始まったし、すんげぇよ、鎧武祭り。

さて、こっちでも流星が鎧武・闇完全態になったので暴れ出貰おうと思います。

では、本編へどうぞ


鎧武・闇 side……

 

 

 

鎧武・闇「……。」

コツ…コツ…コツ…コツ……

荒廃した学園内を、鎧武・闇は周囲を警戒しながら歩く。その時……

タッタッタッタッタッーー

どこからか、こちらへ走ってくる足音が聞こえてくる。

鎧武・闇「っ!?」

鎧武・闇は足を止め、警戒心を強める。足音は段々こちらへ近付いてくる。その足音は、前方から聞こえてきていた。やがて、妃十三学園の制服を着た女生徒が、こちらへと走ってくる。その生徒は、オルタナではないようだ。

生徒「た、助けてください!!」

生徒は鎧武・闇に助けを求める。

鎧武・闇「どうした!?何があったんだ!?」

候補生「あの!あの!私、オルタナ候補生なんですけど!!他の候補生達が次々と、奇妙な実をオルタナ達に無理矢理食べさせられて!ば、化け物に変えられて!!」

鎧武・闇「そいつらはどこにいるんだ!?」

候補生「地下一階の拷問部屋にいます!!オルタナ達も、そこに!!」

鎧武・闇「分かった!」

鎧武・闇は通信機を取り出し、

鎧武・闇「こちら馬場、誰か一階の木工室前に来てくれ。オルタナ候補生を一人、保護した。」

救援を呼んだ。数分後、

「流星!!」

「流星さーん!!」

駆け付けた斬月・真とデュークが到着した。更に、バロンもいる。

鎧武・闇「この子を軍事施設まで連れて、保護してくれ。」

デューク「分かりました!」

斬月・真「さぁ、もう大丈夫だよ。」

候補生「えっ…その声……会長?」

候補生は斬月・真に尋ねる。

斬月・真「話は後で聞く、まずは貴女を保護しないとだから、歩ける?」

候補生「は、はいっ!」

斬月・真「ダリア先生と若菜は流星と一緒に行って。」

デューク&バロン「「了解!」」

斬月・真がオルタナ候補生を連れて、デュークとバロンは鎧武・闇と共に地下一階へ行くことになった。

 

 

 

地下一階に着くと……

鎧武・闇「……何だ、あれは…?」

奥の方に、ヘルヘイムの森の入り口があった。それは、まるでチャックのように開いていた。

バロン「あれが、ヘルヘイムの森に違いなさそうだな……」

デューク「あ、流星さん、先生…あれを…!」

ヘルヘイムの森から、オルタナ達が戻って来る。彼女達が持つカゴには、大量の奇妙な実がある。

鎧武・闇「…っ!?」

ふと、鎧武・闇が見た方向には、身体拘束され、身動きが取れなくなっている女生徒達がいた。恐らく、オルタナ候補生だろう……

鎧武・闇「二人とも、行くぞ…!これ以上、あの生徒達がインベスにされないためにも…!」

デューク「はい…!」

バロン「分かった…!」

3人のアーマードライダーは、突入し……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鎧武・闇「そこまでだ!!」

オルタナ達の前に、姿を現した。

シルビア「キャプテン…!!」

詩音「どうしてここが…!?」

突如現れた鎧武・闇とデューク、バロンに混乱し始めるオルタナ達。

愛梨「キャプテン……よくも、つむぎとこはるを…!!よくもよくもよくもぉぉおおおおおおおおおおおお!!」

愛梨はそう言うと、ヘルヘイムの実を一つ取って、かぶりついた。

直美「あかん!!愛梨、今すぐ吐き出すんや!!」

千穂「愛梨さん、何をして…!!」

直美と千穂が止めに入った時は、遅かった。

愛梨「ヴヴゥゥァァアアアアアアアアア!!」

愛梨はヘルヘイムの植物に包まれ、上半身が緑、下半身がグレーっぽい色のインベスへと姿を変えた。顔が虎のようなのが特徴の、『ビャッコインベス』である。

結衣「これが…ヘルヘイムの実の、力……」

玲「こんな力が手に入るなら……わたくしも!!」

玲までヘルヘイムの実を食べ、インベスへと変貌してしまう。玲が変貌したのは、頭部に伸びた長い2本角が特徴の『シカインベス』だ。

ナタリー「むむ、楽して強くなれるのか……それなら私も、食べるしかない!」

ナタリーもヘルヘイムの実を食べ、インベスになってしまう。黒い身体に、大きな翼のような腕が特徴の『コウモリインベス』だ。

鎧武・闇「ちっ、インベスになりやがった…!!」

デューク「お二人共、気を付けてください!」

バロン「フンッ、インベスが何だ!!あたしらは、オルタナ討伐軍のアーマードライダー(?)…だ!!オルタナだろうがインベスだろうが、恐れることはない!!」

鎧武・闇は無双セイバーを、デュークとバロンはソニックアローを構える。

鎧武・闇「くらぇぇええええええ!!」ズドドドドドドドーーーー!!

鎧武・闇は無双セイバーの銃口から無数の銃弾を乱射した。銃弾は大量のヘルヘイムの実をダメにし、インベス達をも怯ませた。更に、

シルビア「ひゃっ!?」

美幸「はうっ!? 」

桜子「あうっ!!?」

3人のオルタナを捉えた。

詩音「シルビアさん!美幸さん!桜子さん!!」

千穂「そんな、美幸…!!」

鎧武・闇「フンッ。」ズダダダダーー!!

鎧武・闇は駆け寄ろうとする詩音と千穂にも、銃弾を放った。

詩音「きゃっ!?何をするんですか!?」

千穂「キャプテン…貴方、いつから人間性を無くしたんですか…?」

銃弾の餌食にならなかった詩音と千穂は、鎧武・闇に言う。

鎧武・闇「黙れ!オルタナ候補生達に無理矢理ヘルヘイムの実を食わせ、インベスにしていた奴らに言われる筋合いはない!!」

鎧武・闇は無双セイバーをギリリッと握りしめ、インベス達に向かって走り出す。デュークとバロンも鎧武・闇に続いて走り出す。

鎧武・闇「ちぃっ!!」

3体のインベスは鎧武・闇に襲いかかって来た。

鎧武「おらっ!そらよっ!どらぁっ!!」

インベス「「「っ!?」」」

怒り任せに無双セイバーで斬りかかる鎧武・闇に、インベス達は怯む。

デューク「シュバッ!えいっ!」

怯んだコウモリインベスに、デュークが攻撃を仕掛け…

バロン「はっ!」ピュッ!

シカインベス目掛けて、バロンはソニックアローから矢を放った。

シカ「っ!!」ガッ!

シカインベスは、頭の角で攻撃を防いだ。

バロン「この弓は、矢を放つためだけにあるのではない!!」

バロンは近接攻撃でシカインベスと戦い始める。

デューク「はっ!くっ!!」

デュークも近接戦でコウモリインベスと戦うが、コウモリインベスは腕に隠していた剣で、反撃してくる。

鎧武・闇「うらぁっ!こんにゃろっ!!」

ビャッコ「っ!?ウガァァアアアアアアア!!」

ビャッコインベスは、両腕の爪を乱暴に振るう。

鎧武・闇「っ!?…っ!!」

ビャッコインベスの攻撃を受ける鎧武・闇だが、

バロン「あたしの教え子に何をする!!」

バロンの放ったソニックアローにより、ビャッコインベスは怯んだ。すかさず、鎧武・闇はブレードを一回降ろす。

《ソイヤッ!オレンジスカーッシュ!……ジンバーレモンスカッシュ!》

鎧武・闇「おらぁっ!!」ズパァッ!

そして、無双セイバーでイアイギリを繰り出し、ビャッコインベスを斬った。

ビャッコ「ぎゃあああああぁぁぁぁ……」

ビャッコインベスは断末魔を上げ、爆散した。

コウモリ「がぁぁあああああ!!」

デューク「ひゃっ!?」

コウモリインベスの剣で攻撃され、吹っ飛ばされるデューク。

デューク「っ!」

ソニックアローで反撃を試みるが……

デューク「いつっ!?」ズキッ

右腕に激痛が走り、ソニックアローを落としてしまった。そこに、コウモリインベスがデュークに馬乗りになり、一方的に攻撃を仕掛ける。

バロン「若菜!」

バロンはデュークを助けに行こうとするも、

シカ「ぐぁぁあああああ!!」

バロン「くそっ!邪魔をするな!!」

シカインベスに妨害され、中々助けに行けない。

鎧武・闇「このやろぉぉおおおおお!!」

《ソイヤッ!オレンジオーレ!……ジンバーレモンオーレ!》

鎧武・闇「おらぁっ!!」ズパァッ!

コウモリ「グギッ!?」

鎧武・闇はデュークに馬乗りするコウモリインベスを斬り、

鎧武・闇「おらよっ!」ドカッ!

その後、蹴りを入れてデュークから離れさせる。

鎧武・闇「はあああああぁぁぁぁ……はあっ!!」

最後に、無双セイバーの銃口から矢のような形の光の弾丸を放った。

コウモリ「グギァァァアアアアアアアア!!」

弾丸はコウモリインベスに命中し、消滅させた。

鎧武・闇「若菜、大丈夫か!?」

デューク「ありがとうございます、私は大丈夫です。」

鎧武・闇「後は…」

鎧武・闇は無双セイバーを握りしめ、バロンとシカインベスの方に振り向く。

シカ「ギャァァアアアアアア!!」

シカインベスは発狂しながら、バネのように発達した腕でパンチを、足でキック攻撃を繰り出してくる。

バロン「ぐっ!?がぁっ!……くそ、何て力だ…!」

膝をついたバロンに、シカインベスは踵を落とそうと足を振り上げる。

鎧武・闇「させるかっ!」ズダダダダーー!!

しかし、鎧武・闇に銃弾を乱射され、バランスを崩して転倒した。そこに、鎧武・闇が無双セイバーで頭の角を1本折った。そして、折った角を掴むと、

ドスッ!!

シカ「ギャオッ!?」

シカインベスの腹部に思い切り突き刺した。

鎧武・闇「俺の受けた痛みはこんなもんじゃねぇぞ!!」

《ソイヤッ!オレンジスパーキング!……ジンバーレモンスパーキング!》

その後、シカインベスに『無頼キック』を繰り出した。

ドッゴォォオオオッ!!

シカ「ギョェェエアアアアアアアア!!」

鎧武・闇のキックを受けたシカインベスは、仰向けに倒れ、爆散した。

鎧武・闇「ダリア先生!!」

バロン「ありがとう流星、あたしは平気だ。」

鎧武・闇「良かったです。あ、オルタナ達は…!!」

デューク「逃げていった見たいです、あの森に…」

鎧武・闇「…逃がしたか、まあ良い。それより、あそこに捕まってる人達を助けよう。」

3体のインベスを倒した鎧武・闇は、デュークとバロンと共に、オルタナ達によって囚われたオルタナ候補生達を全員解放した。

鎧武・闇「こちら馬場、アイリス・キャットの『水島 愛梨』と『西園寺 玲』を討伐。更に、クローバー・ラビットの『中田 ナタリー』を討伐。オルタナ達はヘルヘイムの森へと逃げた模様。尚、地下室にて囚われの身となったオルタナ候補生達を発見、直ちに学園前に来てください。オルタナ候補生達は、我々が誘導します。」

黒影『了解。すぐに隊員達を送る。後、ヘルヘイムの森への入り口は、具体的にどんな感じ?』

鎧武・闇「えっと、ダリア先生が調査してくれてます。調査結果を送るよう、お伝えします。」

黒影『分かった。オルタナ候補生達を全員助けたら、撤収するように。』

鎧武・闇「分かりました。」

鎧武・闇は通信機を通じ、黒影に戦闘報告をした。

デューク「流星さん!オルタナ候補生の皆さんは全員、解放しました。乃々と美弥花と小百合を呼びましたので、もう少しここで待機しようと思います。」

鎧武・闇「了解、まぁ…ダリア先生、まだ調査中だからな。」

鎧武・闇はデュークに言う。バロンはヘルヘイムの森の入り口を、細かく調査していた。

候補生1「あの、ありがとうございます!!」

候補生2「ううぅぅ……怖かったよぉぉ…!!」

候補生達は鎧武・闇達に助けられ、安心していた。中には、よほど怖かったのか、泣き出す者も現れた。

鎧武・闇「……。」

鎧武・闇は候補生達に歩み寄り、

鎧武・闇「…済まない……君達をもっと早く助けられなくて……そのせいで、君達の仲間が……」

彼女達に謝罪する。

候補生1「ご自分を責めないでください、馬場キャプテン。」

鎧武・闇「…っ!?」

候補生の一人に言われ、驚く鎧武・闇。

候補生1「貴殿方が来てくださらなければ、私たちもオルタナ達によって、怪物にされるところでした。他の候補生達は、怪物にされてしまいましたが……その時は、彼女達を倒してあげてください。あの姿では、恐らく……この世界では生きていくことはできませんから。」

鎧武・闇「……。」

候補生1「彼女達も、それを望んでいると思います。それに、1度怪物になってしまえば、もう元には戻れません……人助けだと思って、彼女達を苦しみから解放してください。」

鎧武・闇「……分かったよ。」

鎧武・闇は候補生1に頷いた。その後、シグルド、マリカ、斬月・真が到着し、オルタナ候補生達を出口へと誘導した。鎧武・闇、デューク、バロンは調査を終え、その場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

類「へぇ、これがヘルヘイムへと続く門か……」

ダリア「あぁ、何だか…チャックみたいだな……」

リリー「ホントねぇ…」

牡丹「オルタナ共は、ここに逃げたらしいが……ここに、あの化け物達がいんのか?」

ダリア「恐らくな…」

拠点へと戻った流星達は、調査結果を元に、報告会を行っていた。類曰く……護と勝は、警察に身柄を拘束されたという……生き残った候補生達は、無事に保護者の元へ届けられた。その前に、彼女達の証言により…オルタナ達はヘルヘイムの森に逃げ込んだということが分かった。

 

 

 

報告会を終えた流星達は、シェアルームで休んでいた。

流星「……。」

流星はベランダにて、夜空を眺めていた。

流星(インベスはオルタナ候補生達……彼女達には何の罪も無いのに……)

彼は、候補生1の言葉が忘れられず……オルタナ達に対して、尋常な怒りを震わせていた。

流星(覚悟しろ…俺が……いや、俺達が、ぜってぇ始末してやる…!)




いかがでしたか?今回はここまでです。



CSM戦極ドライバーだけでなく、凰蓮が作った“あれ”もCSMになったことに、思わず笑いましたw

次回も、お楽しみに。


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ヘルヘイムの森へ……

やさぐれショウです。



CSMバカモンロックシードが、欲しいですw
ですが、今回は我慢します……

それは置いといて、本編へどうぞ


ヘルヘイムの森への入り口が妃十三学園の中にあることを知ったオルタナ討伐軍は、再び新しい兵器を開発した。夜獣が滅んだとは言えど、インベスがいるのだ。

そして、試作品の兵器が出来上がった。何やら、チューリップのような形をしている。今回は、美弥花が試乗した。

美弥花「わぁ~!これ、楽し~!!」

今回の兵器は、バッタのようにピョンピョン跳び跳ねて移動する。更に、ミニガンが2門(前方固定)着いている。そのため、戦闘も可能なのだ。ただ……

美弥花「うっぷ……よ、酔ってきた…もう降りたい……」

操縦者が酔いやすいという欠点がある。そこで流星は、

流星「普通に歩けるようにした方がいい気がするぞ…」汗

と、意見を出すと……すぐに採用され、改良が始まった。改良後、チューリップホッパーは普通に歩くことも可能になった。

 

 

 

その後、チューリップホッパーの量産に成功した討伐軍は、それを持って、ヘルヘイムの森へと向かうことにした。妃十三学園には徒歩で向かった。

鎧武・闇「ここです。」

そして、軍はヘルヘイムの森への入り口にたどり着いた。

黒影「ここが、ヘルヘイムの森…ここに、オルタナ達が……」

バロン「あぁ、恐らくな。」

タイラント「発見次第、処する。もうアタシは、容赦しねぇ……」

黒影・真「そうね……流星君だけじゃなく、全く関係ない人達にまで迷惑をかけたんだもの。」

妃十三学園の元教員達は、ソニックアローを片手に口々に言う。

斬月・真「私たちの命の恩人を傷付けた無礼者……どんな目に合わせてやろうか…」

シグルド「流星さんを傷付けたあの人達とは、もう仲良くなれません……」

マリカ「そうだね…正直、もう限界。」

デューク「オルタナ達は、一人残らず潰します…!!」

アーマードライダーに変身している元オルタナ達も、怒りを露にしていた。そして、ヘルヘイムの森への入り口にたどり着いた討伐軍は、ヘルヘイムの森へと入っていく(一部のトルーパー達には残って貰った)。

 

 

 

森の中に入ると……辺りには不気味な極彩色の植物が生えており、周りの木々にはツタのような植物が絡んでいる。その植物には、見慣れた果実が生っている。

鎧武・闇「ヘルヘイムの実……こんな近くにあるんだな……」

黒影「ここに来れば、ヘルヘイムの実の入手は簡単だろう……オルタナ達にはくれぐれも注意するように。」

鎧武・闇「と言うか、新兵器を使いますか?」

タイラント「それが良さそうだな。」

結局、チューリップホッパーを使うことになった。

黒影「オルタナ及びインベスは発見次第射殺、情けは無用だ。」

討伐軍「「「了解!!」」」

討伐軍はチューリップホッパーに乗り、オルタナ及びインベスの捜索を始める。しばらく捜索していると、何やら遺跡のような場所を見つけた。

鎧武・闇「俺が見てきます。」

鎧武・闇がそこを覗くと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詩音「キャ、キャプテン!?」

恋「だ、ダーリン!?」

オルタナ達が身を潜めていた。下級のインベス達もいる。恐らく、オルタナ達によって…無理矢理インベスにされたオルタナ候補生達であろう。

鎧武・闇「オルタナ達がいたぞぉぉおおおおお!!」

鎧武・闇が声を上げると、討伐軍は行動を開始する。まず、チューリップホッパーで素早く出入口に移動し、完全に逃げ道を失くす。更に、チューリップホッパーから降りた者のチューリップホッパーは、オルタナ達に奪われないように、後ろの方に置いた。

鎧武・闇「…オルタナ共……覚悟しろ…」

鎧武・闇は無双セイバーの銃口を、オルタナ達に向ける。

千穂「ど、奴隷達!!私たちを守りなさい!!」

千穂は無理矢理インベス達を前に行かせ、自分は安全な場所に隠れていた。

 

バシュッ…ズドドドドォォオオオオンッ!

 

そんなインベス達を葬ったのは……

 

 

 

斬月・真「全く、本当に何も変わってないね…」

シグルド「候補生達まで怪物に変えて…自分達は楽する。外道の中の外道がやることだよね……」

マリカ「貴女達はもう…国から討伐対象に該当しているんだよ?いくら逃げても無駄だからね…?」

デューク「流星さんが差し伸べてくれた手を払った挙げ句、散々酷い仕打ちをしておいて……彼がいなくなった途端に『ごめんなさい』……ごめんなさいで住めば警察もオルタナ討伐軍も要りません!」

アーマードライダーに変身した『元オルタナ』達だった。

直美「な、なぁっ!?もうヘルヘイムの実は無いんか!?」

結衣「もう……無い……」

美幸「全部、この子(インベス)達が食べちゃってました…!」

オルタナ達の切り札とも言える『ヘルヘイムの実』は、もう既に底を尽きていた。それに、他のインベス達は外で待機しているアーマードライダーや黒影トルーパー達によって、始末されていた。

桜子「ね、ねぇ!!キャプテン、討伐軍の皆さん!!ごめんなさい、もうしないから…ゆ、許してぇぇええええええ!!」

日奈「もう嫌です!!こ、降参しますから、助けてくださいぃぃいいいいいい!!」

シルビア「キャ、キャプテン……!!」

勝ち目が無いと判断したオルタナ達は、鎧武・闇達に助けを求めてきた。しかし……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鎧武・闇「黙れ!!」

鎧武・闇達は、それを許さない。

鎧武・闇「お前達は、俺の両親まで殺害した挙げ句……住む場所までもめちゃくちゃにしやがった!!自分だけ他人を追い詰めておいて……逆に自分が追い詰められた途端に『助けて』『許して』……そんな都合の良い考え、通用する訳ねぇだろうが!!」

千穂「それでも、私達はかつてのクズ理事長やクズ隊長に騙されていたんですよ!?つまり、そのクズ達が悪い!!私達は何も悪くないじゃないですか!!」

千穂のその言葉に…とうとう、鎧武・闇の堪忍袋の緒が切れた。

鎧武・闇「私達は何も悪くない?……罪の無い人の命を奪っておいて、よくそんなふざけたことが言えるな!!もう、お前達を生かしておけねぇ……ここで死ねぇぇえええええええええええ!!!!」

 

ドパパパパパパパーーーー!!

 

そして、無双セイバーの銃口から無数の弾丸を発射した。斬月・真達もソニックアローから無数の矢を放つ。彼らが放った弾丸や矢は、次々とオルタナ達の身体に突き刺さって行く。

鎧武・闇「ヴヴヴァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」ドパパパパーー!

斬月・真「あの世で流星のご両親に、オルタナ候補生達に謝罪しなさぁぁああああああああああい!!」

シグルド「貴女達とは、もう仲良しさんではありませぇぇええええええええええん!!」

マリカ「一生地獄で苦しめぇぇえええええええええええええええ!!」

デューク「自分達の犯した罪、その身体で償いなさぁぁああああああああああい!!」

鎧武・闇、斬月・真、シグルド、マリカ、デュークは叫び声を上げながら弾丸や矢を放ち続ける。無数の風穴を開けられたオルタナ達は全員、地面に倒れる。ほとんどのオルタナ達は死んだが……

詩音「はぁ……は、ぁ……キャ、キャプ……テ…ン……」

詩音だけは、まだ息があった。そして、鎧武・闇の方に手を伸ばすが……すぐに力尽きた。詩音も命を落とし、オルタナ達は全員……死んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鎧武・闇達は変身を解き、元の姿に戻る。そして、オルタナ達の遺体を見た後……

流星「こちら馬場……小百合、乃々、美弥花、若菜と共に…オルタナ達を全て討伐した。」

通信機で討伐軍に全てのオルタナ達の息の根を止めたことを報告した。

ダリア『やったな、流星…!』

リリー『お父さんとお母さんの仇、取ったんだね…!』

牡丹『馬場、よく頑張った…!』

先生達は流星に言う。

類『了解。流星君達…今日はここで引き上げよう。撤収だ。』

類は流星達に撤収を指示した。

流星「了解。皆、撤収だ。」

小百合「分かった。」

乃々「はい。」

美弥花「うん。」

若菜「了解です。」

オルタナ達の遺体を残し……流星達はその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

討伐軍が去った後……

 

猛「…これはこれは。」

啓「無様な死に様だね、父さん?」

元妃十三学園理事長の猛と、元隊長の啓が来ていた。

猛「討伐軍には、アイツもいるな…?」

啓「確かにいたね?でも、オレらにはこれがあんじゃん?」

啓が取り出したのは、何と……『戦極ドライバー』だった。

猛「そうだったな。」

猛もそれを持っていた。更に、猛は骨のようなロックシードを取り出した。啓が取り出したのは、黒のリンゴのロックシードだ。

啓「これさえあれば、もう何も怖くないさ……サツも自衛隊も、オレの敵では無い。金も食い物も盗み放題だぜ、ヘヘヘヘw」

猛「お前も相当なワルだなぁ?ま、私に関しては金は勿論、女だって手に入る!!」

啓「父さんの方こそ、相当なクズじゃんwww」

猛「だな、ははははwww」

流星の復讐劇は、まだ終わっていなかった。




いかがでしたか?今回はここまでです。

オルタナ達が全員死亡し、復讐は終わったかに見えたが……



次回も、お楽しみに。


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忍び寄る2つの影

やさぐれショウです。



結局、『スラッシュアバドライザー&ショットアバドライザー』をポチっちゃいました(笑)。

それは置いといて……オルタナ達を討ち取った流星達が、一息を着く余裕は無くなっていく……


オルタナ達を始末して数週間が経った。オルタナ討伐軍は長期休暇を与えられ、休みを満喫していた。

 

 

 

流星達は、市民プールにやって来ていた。

美弥花「冷たくて、気持ちいいね~♪」

乃々「うん、最高だね!」

若菜「二人とも、ケガだけはしないようにね~!」

美弥花&乃々「「はーい!」」

小百合「若菜、心配し過ぎよ。」汗

流星「ははは、まぁそれが若菜の個性だからな。」(苦笑)

水着に着替えた流星と元オルタナ達は、漸く訪れた安らぎの一時を満喫していた。

小百合「流星、漸く終わったね。」

流星「…それはどうかな……」

小百合「…えっ?」

美弥花「何々~、どうしたの?」

元オルタナ達は流星の近くに寄ってくる。

流星「1つだけ…まだ引っ掛かることがあるんだ。」

若菜「どういうことですか?」

流星「……1回、場所を変えて話そう。」

流星と元オルタナ達はプールから上がり、自分達のレジャーシートに戻った。

流星「んで、引っ掛かることなんだが……」

元オルタナ「「「「うんうん。」」」」コクッ、コクッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

流星「まだ、前任の理事長と前任の隊長を倒していないことだ。」

 

流星のこの言葉に、元オルタナ達は「あっ!」と声をあげた。

流星「そもそも、奴等がどこにいるのかもわからない……何か手掛かりがあれば…」

何気無く、流星はヤホーニュースを見てみる。

流星「っ!?…な、何だよこれ……!!」

そこに表示されていたのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【渋谷区に謎のアーマードライダー出現!!討伐軍による犯罪か!?】

 

と、言う記事だった。更に、突如現れた黒いアーマードライダーは、片っ端から店のレジにある現金を奪い、止めに入る者を必要以上に痛め付けた後、逃走したと書かれていた。

美弥花「な、何…このアーマードライダーは!?」

乃々「こんなの、見たこと無い…!」

若菜「討伐軍に、裏切り者がいたの!?」

小百合「そんな…こんなの、あり得ない……アーマードライダーは、人々を守る存在なのに!!」

流星「……。」

流星はレジャーシートから立ち上がり、

流星「皆、行こう。」

と、元オルタナ達に言う。元オルタナ達もレジャーシートから立ち上がり、流星と共に更衣室に向かった。着替えを済ませると、渋谷区に急いだ。

 

 

 

渋谷駅付近にて……

 

???「ははははは!すげぇ、すげぇよこれ!!」

???「がはははは!誰も私を止められる者はいない!私は無敵だ!」

2人のアーマードライダーが暴れまわっていた。人々は悲鳴をあげ、逃げ惑っている。

???「そうだ、泣け!叫べ!逃げ惑え!!」

???「そして助けが来ないことに絶望しろぉ!!」

その時……

「やめろぉぉおおおおおおおお!!」

《ジンバーレモン!ハハァッ!》

《メロンエナジーアームズ》

《チェリーエナジーアームズ》

《ピーチエナジーアームズ》

《レモンエナジーアームズ…ファイトパワー!ファイトパワー!ファイファイファイファイファファファファファイト!》

鎧武・闇を初めとする5人のアーマードライダー達が現れた。

???「あぁっ?何だよお前ら…?」

鎧武・闇「俺はアーマードライダー鎧武・闇だ。」

斬月・真「我が名はアーマードライダー斬月・真。」

シグルド「私はアーマードライダーシグルドです!」

マリカ「アーマードライダーマリカだよっ!」

デューク「アーマードライダーデューク!!」

名前を名乗る5人のアーマードライダー達。

邪武「なら、俺は…『アーマードライダー邪武』とでも名乗っておくか。」

フィフティーン「なら私は、『アーマードライダーフィフティーン』だなぁ?」

『邪』がモチーフの仮面に、冠や斬月・真のものと同タイプのライドウェアを装着する和風のライダーが『アーマードライダー邪武』、漢字の『十五』の文字がデザインされた角と、戦国時代の武将『武田信玄』のような白い鬣、モノクロのボディに、骨の怪人といったデザインのアーマーが特徴のライダーが『アーマードライダーフィフティーン』である。

鎧武・闇(フィフティーンの声、どこかで聞いたような…?)

フィフティーンの声に、鎧武・闇は聞き覚えがあるようだ。

邪武「オレァなぁ、このベルトを手に入れて無敵の勇者様になったんだ。勇者様に金や貢ぎ物を渡すのは当然だろう?」

フィフティーン「このベルトがあれば、世の中の美女達は私の者だ、はっはっはっはっは!!」

邪武とフィフティーンのクズ過ぎる発言に、

鎧武・闇「黙れぇぇええええええ!!」ズダダダダーー!!

鎧武・闇は無双セイバーから銃弾を放った。

邪武「ぐわっ!?」

フィフティーン「むおっ!?」

銃弾に怯んだ黒いアーマードライダー2人に、斬月・真らがソニックアローから矢を放つ。

邪武「ぐっ……このやろっ!!」

《ダークネススカッシュ》

邪武は戦極ドライバーのブレードを1回振り下ろし、複数のリンゴ型光弾を『ダーク大橙丸・ナギナタモード』から射出した。

 

ズドドドドドドドーー!!

 

鎧武・闇「ぐわっ!!」

4人「「「「きゃぁぁあああああああ!!」」」」

邪武が放った光弾を受け、地面を転がる5人のアーマードライダー達。

フィフティーン「ふむ、こうすれば良いのか。」

フィフティーンも邪武を真似て、戦極ドライバーのブレードを1回降ろす。

《フィフティーンスカッシュ》

その後、骨型の剣『黄泉丸』でイアイギリを繰り出し、衝撃波を発生させた。衝撃波は5人のアーマードライダー達に命中し、爆発する。

 

ドゴォォオオオンッ!!

 

4人「「「「きゃぁぁあああああああ!!」」」」

鎧武・闇「ぐわぁぁあああああああ!!」

5人のアーマードライダーは再び吹っ飛ばされ、鎧武・闇以外のライダーは変身が解除されてしまった。

邪武「っはは、討伐軍って言っても…大したことないねwww」

フィフティーン「実に弱すぎるw」

バカにする邪武とフィフティーンに対し、

《オレンジスカッシュ!…ジンバーレモンスカッシュ》

鎧武・闇「ナメんなぁぁあああああああ!!」

鎧武・闇は無双セイバーから無数の衝撃波を飛ばした。

 

ズドドドドドドドーー!!

 

邪武「ぐわぁぁあああああああ!!」

フィフティーン「ぐぉぉおおおおおおおお!!」

鎧武・闇に吹っ飛ばされ、地面を転がる邪武とフィフティーン。

鎧武・闇「討伐軍を、バカにするなぁぁあああああああ!!」ガキンッ!ドゴッ!ガキンッ!ズガッ!

転がった邪武とフィフティーンに対し、鎧武・闇は無双セイバーを振り下ろしたり、足蹴りで転がしたりと、乱暴な攻撃を繰り出す。そしてとうとう、邪武とフィフティーンも変身が解除された。

鎧武・闇「っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

猛「うぐっ……!!」

啓「く、くそっ……!!」

フィフティーンの正体は、流星の実の両親を奪った『妃十三 猛』だった。邪武の正体は、流星の前任の隊長だった『妃十三 啓』だった。

小百合「貴方は……妃十三 啓!!」

鎧武・闇「小百合、知ってるのか!?」

小百合「流星の前任の隊長だった人で、オルタナ達を壊した張本人だよ!!」

鎧武・闇「な、何っ!?」

啓「き、今日だけは見逃してやるっ!!」

猛「次も勝てると思うなよ!!」

啓と猛は捨て台詞を吐くと、逃げていく。

鎧武・闇「ま、待て!!」

鎧武・闇は彼らを追おうとするが、負傷した元オルタナ達を見て、彼らを追うのを止めた。

小百合「なっ!?流星、どうして追わないの!?」

鎧武・闇「お前達を放っておけねぇからだよ!!」

鎧武・闇は変身を解き、ダリア達を呼んだ。その後、流星と元オルタナ達はオルタナ討伐軍の拠点に戻り、流星は類に『アーマードライダー邪武』と『アーマードライダーフィフティーン』について報告し、元オルタナ達は傷の手当てを受けた。更に……

乃々「あぁ…ゲネシスドライバーが……」

美弥花「壊れちゃったよぉ~……」

乃々と美弥花のゲネシスドライバーが壊されてしまったのだった。幸い、エナジーロックシードは壊れていなかった。

ダリア「ゲネシスドライバーは我々で修理する。今はゆっくり休んでくれ。」

ダリアはそう言って、乃々と美弥花のゲネシスドライバーの修理にあたった。

 

 

 

流星「…あのクズ理事長……どうやって戦極ドライバーとロックシードを手に入れたんだ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、とあるビジネスホテルでは……

 

猛「くそっ!あの黒いアーマードライダーめ!!」

啓「全く、少しは手加減しろっての…!」

傷を負った猛と啓が身体を休めていた。

猛「…しかし、あのアーマードライダーが……まさかの『馬場 流星』だったとはなぁ…」

啓「吉良 小百合の言葉からして、アイツは馬場 流星で間違いないだろうね。」

猛「また私の邪魔をするつもりか……」

啓「だったら殺しちゃおうよ。オレらにはこれがあるじゃん?」

啓は戦極ドライバーを見せる。

猛「それもそうか……しかしまぁ、討伐軍にも間抜けがいたとはなぁ…ラッキーなことだ。」

啓「酒に酔ってたから、盗むのは簡単だったよねwww」

猛「…あぁ、そうだなw」

猛(…馬場 流星……すぐに両親の元に送ってやる…最後に笑うのは、私と啓だ…)




いかがでしたか?今回はここまでにします。



この物語も、もう少しで終わる予定です。それまでもう少し、お付き合いください。

では、次回もお楽しみに


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人を斬ることの痛み

やさぐれショウです。



そう言えば……フィフティーンって、ロックシードを切った後の変身音声が無いんですよね。


猛と啓のことを調べていくと……

 

啓は退学した後、猛のコネで学力の高い高校に入学……しかし、そこでも問題を起こして、退学が決定した。猛についても、啓と学校でヒステリックを起こした挙げ句、幾つかの備品を壊して、警察沙汰になったのだ。当然ながら啓は退学……猛は教育現場から追放された。再就職を試みるも、50代になった猛を雇う会社は何処にもなく……更には啓が通っていた学校で警察沙汰になったことも知られていたため、何処を受けてもあっさりと不採用通知が届いた。それに、人を見下すような性格は相変わらずのため、アルバイトに応募しても結局落とされた。啓に関しては、就職活動すらせず、引きこもりニート真っ只中だ。

 

流星「…問題なのは……戦極ドライバーをどうやって入手したか……」

リリー「それについては私が話すわ、流星君。」

そこに、リリーが現れ、説明を開始した。

流星「えっ!?ぬ、盗まれた!?」

リリー「酒癖に弱い隊員がいてね、その二人が狙われて…まぁ、殺されはしなかったけど、必要以上に痛め付けられて、極め付きは『戦極ドライバー』を盗まれる。」

流星「…その隊員2人の現在は……?」

リリー「牡丹によって訓練と言う名のお仕置きを受けているわ。」

流星「……。」汗

リリー「…それにしても、あの2人……何にも変わってないのね。」

流星「……え?」

リリー「私ね、あの2人からセクハラまがいな嫌がらせを何回も受けててね……抵抗しようものなら脅迫までもされてたの……」

かつてのリリーは……流星が妃十三学園に来る前、猛と啓から性的な嫌がらせをされていた。『やめて』と言おうものなら、

猛「良いのか、私に口答えして……この学園の生徒達がどうなっても知らんぞ?」

啓「オレはコレを使って、あんたの身体に傷を付けるよ?嫌なら、大人しくしてるんだなw」

権力で脅され、更にはナイフ等の凶器で脅されたため、下手に動けず、結局……泣き寝入りするしか無かったのだ。1年後、啓の愚行が学校にバレたことにより、彼は退学……猛は啓の退学に抗議したものの、証拠もたんまり撮られていたため、無駄だった。啓が去った後、流星がやって来たのだが……猛は何故か流星を逆恨みし、オルタナ達を利用して流星の両親を誘拐……流星を騙して彼の目の前で両親を殺害した。猛は自身の鬱憤を晴らすためだけに、彼の実の親を奪ったのだった。

流星「……。」

リリー「…ねぇ、流星君?」

リリーは流星に尋ねる。

リリー「…あの2人を“殺す”ことに、躊躇いは無い?」

流星「……今更何を言ってるんですか?」

流星は拳を握りしめ、

流星「妃十三 猛は俺の両親を殺した張本人なんです。妃十三 啓は小百合達や先生達を弄んだクソ野郎です。人を見下し、支配することを生き甲斐としているクズ野郎共をこの世界に置いておいても、ろくなことがない……はっきり言って、“害”ですよ。」

と、言った。更に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

流星「…俺は迷いませんよ。大切な存在を奪ったアイツらに復讐さえできれば、死んでも構わないっすよ。」

流星の表情は、強い怒りに満ちていた。

リリー「流星君……死んでも構わないだなんて、言わないで?」

流星「……。」

リリー「流星君が死んじゃったら、小百合ちゃん達が悲しむし……私たちだって、悲しいよ。」

流星「…すんません、気を付けます。」

その後、流星は自室に戻って行った。

 

 

 

乃々「あ、流星さん♪」

流星「おう、乃々。」

戻ってきた流星を迎えたのは、元オルタナの一人の乃々だった。

乃々「あの、久しぶりに紅茶パーティーでもしませんか?」

流星「それええな!」

あっさり承諾した流星は、乃々に案内される。

類「お、来たね。」

美弥花「あ、いらっしゃ~い♪」

ダリア「おぉ、流星!来てくれると思っていたぞ!」

小百合「いらっしゃい、流星。」

若菜「ささ、どうぞこちらへ。」

乃々が開催したパーティーには、小百合、美弥花、若菜は勿論のこと……類とダリアも参加していた。

美弥花「見て見て!ゲネシスドライバーが治ったんだ~♪」

乃々「流石はダリア先生ですね♪」

ダリア「あたしを誰だと思っている?」ドヤァッ!

その後、パーティーを楽しんだメンバー達だったが……

類「流星君、奴らを倒す時も、我々は力を貸す。」

流星「ありがとうございます……ですが、あの2人は俺に倒させて欲しいです。小百合達だけじゃなく、オルタナ達を壊した訳ですし……俺の両親を奪った張本人なんで……両親の仇を、取りたいんす!!」

流星は続ける。

流星「俺は、妃十三 猛と妃十三 啓を……殺す…!アイツらを、この世界に野放しになんて、しちゃいられない!!」

類「…流星君、君の覚悟は十分伝わった。でも、これだけは覚えておいて欲しい。」

類が流星に伝えたこと、それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

類「わかってはいると思うが、例えどんなに重い罪を犯した者が相手であっても、君は人の命を奪ったことになる。いくら正当防衛であってもね……仮にあの2人を斬ったとしても、一時的には達成感に飲まれると思う。けど、もしかしたら『コレで良かったのか』…って、迷うこともある。だから、後悔しないようにね?」

 

相手がどんなに重い罪を犯した者でも、その人の命を奪うこと…すなわち、人を斬ることの痛みを理解して欲しいと言うことだ。

流星「押忍!」

しかし、今の流星に迷いは無かった。後は、啓と猛を倒せば……流星の復讐は幕を閉じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、例の奴らは……

 

啓「あっはははは!もう、最高だよ~!!」

猛「美女達に囲まれるのは、良いことだ!!」

金で美女達を釣り、ビーチで食事会を開いていた。

啓(人の金で美味い物が食えて、水着ギャルにも囲まれて……あのベルトのお陰だなぁ~♪)

猛(こんなにやりたい放題できるとは……盗んだ甲斐があったな。)

戦極ドライバーを使って、銀行で盗んだ現金を湯水のように使う彼らは、ヌルゲー感覚で遊び呆けていたのだった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



この物語が終わりを迎えるのは、来年かな?ま、もうすぐなんですけどね。来年を迎えるのは。


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最後の戦い

やさぐれショウです。



いよいよ、流星と元オルタナ達が啓と猛に決戦を挑む。


流星「…皆、集まってくれてありがとう。」

流星は小百合達と集まって、何やら会議をしていた。その理由は……

乃々「流星さん…ついに、アイツらを…」

流星「…あぁ。」

流星は新聞紙を広げる。それは……猛と啓の愚行が記載された記事だ。戦極ドライバーを使って銀行強盗を働き、奪ったお金を使って贅沢三昧している。そのせいで、オルタナ討伐軍の信頼が少しずつ落ちてきているそうだ。

小百合「何か、責任を取ってあのクズ2人を始末しろって、政府から依頼をされたって。」

流星「そうだな。だからこそ、俺はアイツらを……殺す。」

美弥花「…流星君。」

若菜「あの、流星さん……妃十三 啓は、私たちに討ち取らせてください。」

若菜は流星に言う。

流星「理由は?」

若菜「オルタナ達をめちゃくちゃにし……それに、流星さんをめちゃくちゃにする原因を作った張本人であるにも関わらず、罪を償わないどころか更に罪を重ねていくことが、許せないからです!!」

若菜、美弥花、乃々、小百合もかつてはオルタナであった。啓から受けた理不尽な仕打ちに耐えてきていたが……それよりも、オルタナ達に手を差し伸べた流星の人生をめちゃくちゃにしたことによる怒りが大きかった。このまま泣き寝入りする訳にはいかないと感じた元オルタナの4人は、啓を討ち取ることを決意したのだ。

流星「……。」

流星は少し黙り……

流星「若菜の覚悟は伝わった。美弥花、乃々、小百合はどうだ?」

残りのメンバー達に問う。

美弥花「私も、妃十三 啓を許せない!若菜ちゃんと全く同じだけど、罪を償わないのは絶対にダメだよ!!」

乃々「仲良しさんパワーをめちゃくちゃにした妃十三 啓を、私は許せません!!」

小百合「罪を犯して起きながら、それを償わないのは外道の中の外道がやること……妃十三 啓は平気でそれをやっているんだから…それは許せない…!!」

流星「……そうか、皆も覚悟はできたんだな。分かった、妃十三 啓は皆に任せる。」

元オルタナ達の覚悟を聞いた流星は、彼女達の頼みを了承した。

流星「んじゃ、行ったろうか?」

流星達はダンデライナーに乗り、現場へと向かった。

 

 

 

その頃、猛と啓は……

 

猛「フィ~……最高だったな。」ゲフッ…

啓「美女にも囲まれて…幸せだねぇ~w」ハハハハ!

戦極ドライバーを手に入れたことで、完全に調子に乗っていた。人通りの少ない河川敷を歩いている。彼らがやって来たのは、荒廃した学園だった。ここは、妃十三学園である。

啓「ねぇ、父さん。そろそろオレたちも、家を買わない?ここ、すっごく窮屈なんだよね~。」

猛「はっはっはっ、私もそうしようかと思っていたところだ。」

呑気に話をしている2人……その時……

 

ズダダダダダダダダダダダーー!!

 

猛&啓「「っ!?」」

流星「お前ら……盗んだドライバーで好き放題しやがって……いい加減にしろ!!」

ダンデライナーに乗った流星が、2人を威嚇射撃した。

猛「お、お前は…!!」

啓「父さん、あの男誰?」

猛「お前の後任のキャプテンだ。お前の代わりにオルタナ達の仕打ちを受けた身代わり人形だ。」

猛がそう言うと……

 

バシュッ……ズドンッ!

 

猛「ぬおっ!?」

誰かに矢を放たれた。

小百合「…あまり調子に乗らないでよ?」

ソニックアローを構えた小百合は、低い声で猛に言う。

啓「おい、お前ら!このオレと父さんに刃向かうつもりなのか!?」

小百合「黙りなさい。アンタはもう私たちのキャプテンじゃないし、そこにいるもう1人のクズももう理事長でも無いでしょ?今更偉そうにしないでくれる?」

小百合の目の光は消えている。

流星「……。」

流星が戦極ドライバーを装着すると、小百合達はゲネシスドライバーを装着する。

啓「…ハッ、オレと戦うのか……上等だ。」

猛「…フンッ、面白い。馬場 流星……父ちゃんと母ちゃんの所に送ってやろう。」

啓と猛も戦極ドライバーを装着する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元オルタナ達 side……

 

斬月・真「やっ!」ガキンッ!

邪武「フンッ。」ガキンッ!

斬月・真のソニックアローと、邪武のダーク大橙丸がぶつかり合い、火花を散らす。斬月・真が距離を取ると、

シグルド「えいっ!」バシュッ!

シグルドがソニックアローから矢を放つ。

邪武「そらっ。」ガキンッ!

シグルドが放った矢を、邪武は弾いた。

マリカ「やぁぁあああああっ!」ガキンッ!ガキンッ!ガキンッ!ガキンッ!

邪武「っ!?」

マリカの剣道のような連続斬りに、邪武は受け止めることに必死だった。

マリカ「小手っ!」ガッ!

邪武「っ!!」

邪武(しまった!)

マリカに手を叩かれ、武器を落とす邪武。

マリカ「メェェエエエエエエンッ!!」ズパァッ!

邪武「ぐあああぁぁぁっ!!」

マリカ渾身の一撃が決まった後、

デューク「えいっ!やっ!シュバッ!」ズパッ!ガッ!シュバッ!

デュークが連続斬りを繰り出した。

邪武「ぐぅっ……調子に乗るなァ!!」

《ソイヤッ!…ダークネススパーキング》

邪武は回し蹴りを繰り出し、黒く光る衝撃波を飛ばした。

 

ドゴォォオオオオオオンッ!

 

メンバー「「「「キャアアアアアア!!」」」」

衝撃波を受けたことにより、吹っ飛ばされるメンバー達。

邪武「ッハハ、やっぱ弱いじゃんw」

斬月・真「ぐっ……お前こそ、調子に乗るなァ!!」

《メロンエナジースカッシュ》

斬月・真はソニックアローから斬撃を飛ばす。

邪武「くっ、ぐあっ!?」

2発目の斬撃を受けた邪武は、地面を転がる。

《チェリーエナジースカッシュ》

乃々「えぇいっ!!」ズパッ!ズパァッ!

邪武「ぐあっ!がぁっ!?」

起き上がった邪武に、シグルドが追い討ちをかける。

邪武「っ!!!!」

《ソイヤッ!…ダークネススパーキング》

怒り狂った邪武は、再び衝撃波を放つ。

 

ドゴォオオンッ!ドゴォオオンッ!ドゴォォオオオオオオンッ!

 

邪武「ケッ、雑魚が……」

勝利を確信した邪武は、そう吐き捨てると……背を向けて去ろうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、彼が背を向けたその瞬間……

 

《メロンエナジースパーキング》

《チェリーエナジースパーキング》

《ピーチエナジースパーキング》

《レモンエナジースパーキング》

 

音声が響いた。

邪武「なっ!?」

邪武が振り返ると……

斬月・真「妃十三 啓……ここで散るが良い!!」

シグルド「亡くなったオルタナ達に、謝ってください!!」

マリカ「罪を償いなさい!!」

デューク「地獄で、一生後悔しなさい!!」

4人の新世代アーマードライダー達が、邪武目掛けてライダーキックを放って来ていた。

邪武「っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドッゴォォオオオオオオオンッ!!

 

邪武「うわあああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ライダーキックを受けた邪武は吹っ飛ばされ、啓の姿に戻る。

 

ガッ……パキィンッ!

 

啓「ぐっ……うっ!?……オ、オレの……オレの…ベルトが……!!」

ボロボロになった啓は、無惨に壊れた戦極ドライバーを見て、絶望していた。そんな彼の元に、新世代アーマードライダー達がゆっくりと近づいて行く。

啓「ヒッ!?……た、頼む…助けて…見逃して……ゆ、許してくれぇ…!!」

顔を涙と鼻水でグシャグシャにしながら、啓は懇願する。

斬月・真「助けて?見逃して?許して?……アレだけのことをしておいて…ふざけてるの?」

シグルド「貴方は今まで何回助けて、見逃して、許してって懇願されましたか?」

マリカ「そもそも、貴方は懇願されたとき、助けたの?見逃したの?許したの?その人達を……」

デューク「してないですよね?」

冷たい声を放ちながら、啓を見下ろすアーマードライダー達。

斬月・真「自分はやっておいて……逆にやられる側に立ったらそうやって助けて見逃して許してって……随分都合が良いよね?」

啓「そ、そんな事言うなよ…!…頼む、頼む……何でもするから…!!」

啓の「何でもする」と言う発言を、4人は聞き逃さなかった。

マリカ「へぇ~…“何でも”するんだ。」

啓「あ、あぁ……約束する!…だから、だから……!!」

マリカ「じゃあ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……死んで貰おうかな?

マリカが啓に言い放った一言は、紛れもなく『死刑宣告』だった。それを理解した啓は……

啓「はっ!?おい…う、ウソだろ…なぁっ!?嫌だ…嫌だ!…オレはまだ、死にたくねぇよぉぉおおおおおお!!」

発狂し、「死にたくない」を連呼しながらごね始める。

シグルド「何でもするって言いましたよね?…アレはウソだったんですか?」

啓「そうだ!!鵜呑みにすんじゃねぇよ!!」

デューク「例えウソであっても、言ったことには変わりありません。1度言い放った言葉には、責任を持ってくださいね?」

啓がいくらごねても、無駄だった。

啓「お、お前ら…こんなことして、ただで済むと思うなyぐぶっ!?」

何か言いかけた啓を、斬月・真が踏みにじった。

斬月・真「ただで済むと思うな?…それはこっちの台詞なんだけど?オルタナ達やオルタナ候補生達…更に、流星の人生をめちゃくちゃにする原因を作っておいて、ただで済むと思ってたの?ま、思ったから今まで散々バカをしてきたんだよね?乃々、美弥花、若菜……」

斬月・真がソニックアローを構えると、シグルド、マリカ、デュークもソニックアローを構えて、啓に向ける。

啓「あ、悪魔め……化け物め…!!…オレの人生をめちゃくちゃにしやがって…!!」

斬月・真「貴方だけには言われたく無いな~……て言うか、何自分のこと棚に上げてんの?結局、自業自得じゃない……分かったらとっとと地獄に堕ちろ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ゴミクズ野郎。」

 

バシュッ…ドスドスドスドスッ!

 

啓「ぐぱがぁっ……っ……っ………………」

4人のアーマードライダー達が放った矢は、啓の左胸、喉、右目、脳を貫いた。啓は口をパクパクさせ、血を流し……命を落とした。彼によって理不尽な仕打ちを受けてきた元オルタナ達は、彼に復讐を果たした。残るは、妃十三 猛…ただ1人……




いかがでしたか?今回はここまでです。



次回か次々回辺りで、最終回にしましょうかね。まぁ、考えておきます。


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最後の戦い『両親の仇』

やさぐれショウです。



こっちも、そろそろ書きましょうかね。


流星 side……

 

流星は、ヘルヘイムの森に逃げ込んだ猛を追って、ヘルヘイムの森にやって来た。

猛「ちっ、しつこいハエめ…!!」

猛は戦極ドライバーを装着し、アーマードライダーフィフティーンに変身した。

流星「逃がしてたまるか!!」

《ジンバーレモン、ハハァッ!》

流星もアーマードライダー鎧武・闇に変身し、無双セイバーの銃口から無数の弾丸を乱射する。

フィフティーン「ぐおっ!?」

そのまま弾丸を乱射し続け、フィフティーンに近づき……

鎧武・闇「らぁっ!でぇやっ!どぉらぁっ!!」ザシュッ!ザシュッ!ザシュゥッ!

無双セイバーの刃で乱暴にフィフティーンを斬り続ける。

フィフティーン「ぐっ!?ヴッ!?ぐあっ!!」

鎧武・闇「おおぉぉらぁぁああああああっ!!」ズバァッ!

フィフティーン「ぐわあああぁぁっ!!」

最後のアッパーカットのような鎧武・闇の斬り技に、フィフティーンは吹っ飛ばされ、地面を転がる。

フィフティーン「ッ!!!!」

フィフティーンは戦極ドライバーのブレードを1回下ろす。

《フィフティーンスカッシュ》

フィフティーン「んぬぅぅううおおおおおおっ!!」

音声が響いた後、黄泉丸から紫色の衝撃波を飛ばす。

 

ガッ……

 

鎧武・闇「ぐっ、ううぅぅ…!!」

無双セイバーで衝撃波を受け止める鎧武・闇。

フィフティーン「ハハハハ!そのまま斬られて死ぬが良い!!」

フィフティーンは余裕そうに言うが……

鎧武・闇「ううぅぅっ、ううぅぅおおっ!!」

 

キィンッ!!

 

何と、鎧武・闇は無双セイバー1本で衝撃波を弾き飛ばしたのだ。

フィフティーン「何っ!?」

鎧武・闇「俺が手本を見せてやるよ!!」

《ソイヤッ!オレンジスカッシュ!…ジンバーレモンスカッシュ》

鎧武・闇も戦極ドライバーのブレードを下ろし、無双セイバーから真っ黒な衝撃波を複数放った。フィフティーンは最初は避けたりしたが、鎧武・闇は何度も放って来るため、受け止めることに専念した。

フィフティーン「はぁっ!!」ガキンッ!

鎧武・闇「…かかったな。」

フィフティーン「何っ!?」

 

ガッ!

 

フィフティーン「ぐわあっ!!」

鎧武・闇はフィフティーンが弾いた衝撃波のすぐ後ろに、もう一つの衝撃波を飛ばしていたのだ。その衝撃波がフィフティーンに命中し、フィフティーンは僅かによろける。それを見逃さなかった鎧武・闇はフィフティーン目掛けて走り、

鎧武・闇「オラオラオラオラオラオラオラオラァァァァアアアアアアアアアア!!!!」ズバァッ!ズバァッ!ドゴッ!ザシュッ!バキッ!ズガッ!ズパッ!ドカァッ!

無双セイバーを使った斬撃や肉弾戦といった打撃を、フィフティーンに撃ち込む。

フィフティーン「ぐおおああぁぁぁぁっ!!」

鎧武・闇のハイキックを受け、地面を転がるフィフティーン。

フィフティーン「ぐっ、うっ……おおぉぉ……」バチバチバチバチ……

フィフティーンの身体中に、稲妻が走る。彼もそろそろ限界のようだ。中々立ち上がれずにいる。鎧武・闇はすかさずドライバーのブレードを2回下ろす。

《ソイヤッ!オレンジオーレ!…ジンバーレモンオーレ》

その後、フィフティーン目掛けて走り……

 

鎧武・闇「でぇやぁぁあああああああああ!!」

黄色のオーラがかかった黒色のエネルギーを纏った無双セイバーで、フィフティーンを凪ぎ払った。

 

ズパァッ!!

 

フィフティーン「がああああぁぁぁぁっ!!」

フィフティーンは壁に大きくめり込む。鎧武・闇は戦極ドライバーのブレードを3回下ろした。

《ソイヤッ!オレンジスパーキング!…ジンバーレモンスパーキング》

音声が響いた直後、鎧武・闇はジャンプし……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鎧武・闇「父さんと母さんの仇だぁぁああああああああああああああああああああ!!!!

 

オレンジとレモンの輪切り型エネルギーを交互に通り抜けてフィフティーン目掛けてライダーキックを放った。

フィフティーン「ッ!?」

 

ドッゴォォオオオオオオオオオオンッ!!

 

フィフティーン「ぎゃぁぁああああああああああああああああああああ!!!!

鎧武・闇のライダーキックは、フィフティーンに命中した。フィフティーンの戦極ドライバーは破壊され、変身が解けて、猛の姿に戻った。

 

 

 

猛「ぐっ…く、くそぉ……!!」

鎧武・闇「……。」

 

ザッ…ザッ…ザッ…ザッ……

 

鎧武・闇はうつ伏せに倒れた猛にゆっくりと近付く。

猛「き、貴様…この、私に……こんなこtぐわっ!!」

鎧武・闇は猛を蹴り、仰向けにさせる。

鎧武・闇「お前、まだそんなこと言ってんのか?いい加減現実見ろよ。」

猛「な、なん……だと……!?」

鎧武・闇「お前に俺の大切な肉親を奪われた時の俺は…どんなにお前を憎んだか……お前に殺された時に父さんと母さんが感じた痛みや無念さ……大切な存在を奪われた奴の気持ちを、お前は考えたことあんのかよっ!!」

喉が潰れるような大声で猛に怒鳴る鎧武・闇。

猛「う、うる…さい……そんな、こと…知った、ことkうぐっ!?」

身勝手な発言をする猛の腹を、鎧武・闇は思い切り踏みつける。

鎧武・闇「…想像以上だ……ここまでクズ野郎だったとは、救いようがねぇなぁ!?」ググググッ……

猛「ぐっ、あぁぁあああああああ…!!」

鎧武・闇はゆっくりと無双セイバーの切っ先を、猛へと向ける。それを見た猛は……

猛「ひっ!?や、やめろぉ…た、頼む……許してくれ、謝るから、許してくれぇぇええええええ!!」

顔面を涙と鼻水、涎でグシャグシャにしながら許しを求め始めた。

鎧武・闇「今更(おせ)ぇんだよ……いくらお前が俺に謝ったって、死んじまった父さんと母さんは戻って来ねぇんだよっ!!人の命奪っといて、許してくれだと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふざけんじゃねぇぇええええええええええええ!!!!

 

ドスッ!!

 

猛「ッ!?」

 

ズチャッ!グシュッ!ブチュッ!ザシュッ!!

 

鎧武・闇「死ね!死ね!シネ!シネ!シネェッ!!

 

 

 

シンデシマエェェエエエエエエエエエエエ!!

怒りで理性を失った鎧武・闇は、無双セイバーを乱暴に振るい、猛の全身をただ……ひたすら突き刺し、切り刻んだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鎧武・闇「……。」ゼェッ……ゼェッ……

数時間後、鎧武・闇は理性を取り戻し、変身を解いた。彼の足元には、何のモノなのか分からない肉片が転がっていた。

流星「……。」

流星はクラックがある方を向く。だが……

流星「……?」

そこには、何もなく……どこへ続いているか分からない道が続いていた。歩く気力も失せていた流星は、ただただ……その場で立ち尽くしていた。

流星「……は、はははは……」

流星(マジかよ…俺は、ヘルヘイムの森から帰れなくなっちまった、のか……)

流星「くふっ…ふふふふ……ふっはははははははははは!!!!」

元の世界に変えれないと思った流星は、狂ったように嗤っていた。その時……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「おにーちゃん、どーしたの?」

???「流星、こんなところで何をしているでありますか?」

夜鬼の『ベルル・フォンテーヌ』と『メーヤ・フォンテーヌ』が現れた。彼女達も流星の味方であり、流星がキャプテンだった時は、影で彼をサポートしてくれていた。かつては、夜獣との繋がりがあったため、オルタナ達には敵視されていたが、流星と元オルタナ達は大切な仲間として接していたため、彼らのことを信頼し、影で手助けをしていたのだ。

流星「…あぁ……ベルル、メーヤ……なにやってんだよ、お前らこそ……」

ベルル「あたちはね、りゅうちぇーおにーちゃんをたしゅけにきたの!!」

メーヤ「わたくしもであります。」

ベルル「みゅ?なあに、こえ…?」

ベルルが流星の足元にある肉片を見る。

流星「……。」

流星は何も答えない。メーヤは流星に歩みより、

メーヤ「あのクズを…妃十三 猛を、討ったでありますね?」コソッ…

と、耳打ちした。

流星「……あぁ。」コソッ…

ベルル「おねーちゃんとりゅうちぇーおにーちゃん、なにをおはなししてゆの?」

ベルルの質問に、

メーヤ「流星は、悪者をやっつけたでありますよ。」

と、メーヤは答えた。

ベルル「しょーなんだ!じゃあ、りゅうちぇーおにーちゃんはヒーヨーだね!!」

流星「…ベルル。」

ベルル「りゅうちぇーおにーちゃん、みんなのとこよにかえよ?」

ベルルは流星に言う。

流星「…けど、どうやって帰るんだ……?」

メーヤ「わたくしとベルルで力を合わせて、ヘルヘイムの森と現実世界を繋げるクラックを生み出すであります。ベルル。」

ベルル「はーい♪」

メーヤとベルルは何やら呪文を唱え始めた。すると……

 

 

 

流星「……おぉ…!!」

クラックが現れ、現実世界へと繋がった。

メーヤ「流星。」

ベルル「りゅうちぇーおにーちゃん♪」

メーヤとベルルは、流星に手を差し伸べる。

流星「…ベルル……メーヤ……ありがとなぁ……!」ポロポロ……

大粒の涙を流し、流星は2人の手を取り、現実世界へと帰って行った。

 

 

 

馬場 流星……彼の復讐の物語は、終わったのだ。




いかがでしたか?今回はここまでです。



全ての元凶とも言える妃十三 猛が遂に倒れ…馬場 流星の復讐は幕を降ろした。

次回、最終回です。


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後日談~『明るい未来へ』~

やさぐれショウです。



流星の復讐の物語は幕を閉じた。その後の彼らの様子は……


あの後、流星はベルルとメーヤの手で元の世界に帰って来た。小百合、美弥花、乃々、若菜とも合流し、ダンデライナーに乗って討伐軍の拠点へと戻って行く。ついでに、ベルルとメーヤにお礼がしたかった流星は、自分の後ろにベルルを乗せ、若菜の後ろにメーヤを乗せた。そして、今度こそ戻っていった。

 

 

 

オルタナ達が全滅したことにより、インベス達も全滅に成功したため、オルタナ候補生達も救われた。全ての元凶である妃十三 啓と妃十三 猛が倒れたことにより、オルタナ討伐軍は世間から信頼を少しずつ取り戻しつつある。妃十三 護と妃十三 勝は、オルタナ達と協力して不祥事を起こしていたことで、刑務所行きとなり、牢屋で仕事ばかりさせられているらしい。しかも、仮釈放も許されていないそうだ。

全て終わったことで、この世界には平和が訪れたのだ。オルタナ討伐で活躍した『馬場 流星』、『悠木 美弥花』、『朝比奈 乃々』、『吉良 小百合』、『雪城 若菜』、『エターナル・ダリア』、『マーベラス・リリー』、『一本氣・牡丹』には、国から多額の報酬金が支払われた。彼らは報酬金である買い物をした後、残ったお金を国に寄付する形で支払った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数年後……

 

流星「…ふぅ。」

流星は何やら畑で作業をしている。

若菜「流星さーん、今日もたくさん収穫できましたよ!!」

そこに、リンゴやミカンやバナナ等、大量の果物が入ったかごを持った若菜がやってくる。

流星「おぉ、ホンマやな!!」

流星達は、荒れた土地を購入し、様々な果物を栽培する果樹園へと生まれ変わらせたのだった。この話は、ドキュメンタリー番組で報道され、流星達は有名人になった。また、彼らが栽培する果物は絶品だと評判になり、毎日のように老若男女の客が訪れる。果樹園だけでなく、収穫した果物を使ったスイーツやジュース等も作り、販売している。そのスイーツやジュースを求めて、総理大臣や海外の大統領も訪れたこともあり、TVから取材が来る。失敗もあったが、皆で乗り越えて来て、今に至っている。

乃々「流星さーん!そろそろ休憩しませんか?美弥花ちゃんと小百合ちゃんが新作スイーツを作ったんだ♪」

流星「おぉ、今行く!」

流星と若菜はすぐに休憩に入った。そして、テラスに入っていく。今日は休日のため、客はいない。

美弥花「あ、流星君!!」

小百合「流星、若菜、お疲れ様♪」

ベルル「りゅうちぇーおにーちゃん、あしょびにきたよー♪」

メーヤ「お邪魔してるであります、流星♪」

流星「おぉ、ベルルとメーヤも来てくれたのか!ジンジン来たでぇー!!」

ベルルとメーヤも荒れ地を果樹園に生まれ変わらせることに全面的に協力してくれていたため、関わりがある。

乃々「ふふっ、仲良しさんパワーは不滅ですね♪」

若菜「その通りです!!」

そして、休憩と言う名のお茶会を楽しむメンバー達。

牡丹「おぉ、悠木と吉良…このスイーツ美味いじゃねぇか!」

リリー「本当ね、この紅茶とも相性が良いわ♪」

ダリア「この新作ジュースも最高じゃないか!これは、老若男女の舌を掴むこと間違いなしっ!」ドヤァッ!

美弥花「良かった~♪」

小百合「って、何でダリア先生がドヤ顔してるんですかw」

流星「良いじゃねぇか、だってほら…先生達も力を貸してくれてる訳だし。」

小百合「全く、流星には敵わないなぁ。」

ダリア「流石は流星!よく分かってるじゃないか!!」

楽しく談笑し、笑顔を見せるメンバー達。

流星「……。」

壁の高い位置をを見ると、かつての戦いで使っていた『戦極ドライバー』や『ゲネシスドライバー』が特殊なガラスケースに飾られている。

流星「…おっ、もうこんな時間か。」

ベルル「どーしたの?」

流星「ちょっと出掛けてくる、すぐに戻るから。」

流星はそう言うと、どこかへ移動する。

 

 

 

流星がやって来たのは、実の両親が眠る墓だった。

流星「……。」

流星は墓の前でしゃがみ、手をあわせる。

流星(父さん…母さん……ちゃんと仇は取ったからな……今の俺は、幸せなんだ……だから、安心してくれ。)

天国の両親に報告した流星は、目を開いた。

流星「うおっ!?」

その直後、何かに驚いて尻餅をついてしまう。そこには……流星の両親の墓の前で手をあわせる美弥花、乃々、小百合、若菜、ダリア、リリー、牡丹、ベルル、メーヤの姿があった。

ベルル「みゅふふ、びっくいちた?」

流星「…あ、あぁ…あははは……」汗

思わず苦笑いする流星。

美弥花「流星君のお父さんもお母さんも、安心しているかな?」

乃々「そうだと良いんだけど……」

流星「……!」

流星は墓の方を見て、驚く。彼の目には……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…流星に向けて、優しく微笑む両親の姿が見えた気がした。

小百合「……どうしたの、流星。」

小百合は流星に聞く。流星は立ち上がり、砂埃を払い落とす。

流星「今な…俺の目の前で、父さんと母さんが微笑んでるのを、見た気がしたんだ。」

流星の顔は笑顔だった……どこか、安心したような……

リリー「流星君、貴方はもう…一人じゃないわ。」

リリーは流星に言う。

メーヤ「流星が、わたくしとベルルに温かく接してくれたときは、嬉しかったでありますよ?」

ベルル「うん!なんだかあたちに、ほんとうのおにーちゃんができたみたいだった!」

ダリア「我々は永久に不滅だ、流星。」

牡丹「馬場、お前はよく頑張っている。それは、このアタシがよく知ってるからな!」

美弥花「この世界が安心できたのも、流星君がいたからだよ♪」

乃々「私たちの仲良しさんパワーが壊れなかったのも、流星さんのお陰です♪」

若菜「私も、こんなに明るい未来にたどり着けたのも、流星さんのお陰なんですよ♪」

最後に、小百合が流星に歩み寄る。

小百合「流星、これからも大変なことは沢山あると思う……でも、私たちならきっと乗り越えられるよ……あの惨劇を乗り越えたみたいに……これからも、沢山乗り越えて、青春しよ♪」

流星「……。」フッ…

流星は思わず微笑み……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

流星「今、めっちゃくちゃジンジン来た!!一生勉強、一生青春やな!!よぉし、頑張るぞぉ~!!」

と、力強く言った。

メンバー「「「おー!!」」」

そして、流星は「また来る。」と両親に告げ、メンバー達と果樹園に戻っていった。

 

 

 

『俺達は生きている。

 

平和なこの世界を、当たり前のように……

 

たとえ昨日までの平和を失い、恐ろしい現実に直面しても……

 

大切な者を亡くし、心を引き裂かれても……

 

思いもよらぬ悪意に、立ちすくんだとしても……

 

俺達は生きる…それぞれの悲しみを秘めて……

 

何度も傷つき、何度も立ち上がり、俺達は未来を生きる

 

俺らは一人じゃない

 

お前は……一人じゃないから。』

 

 

 

ED~DA PUMP『Bright! our future』~♪




いかがでしたか?これにて、『オルタナ達に、『復讐』を…』は、終了と致します。

この物語を読んでくださった皆様、ありがとうございました!感想をくださったり、お気に入り登録や評価もくださったのは、ありがたい限りです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!


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