緑の粒子を纏う猫 (trois)
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機械の巨人と知らない世界

皆さんをお久しぶりです。

最近作品数だけが増えて居るのに、新しい小説を書いてしまうtroisです。

あらすじにもあるようにメタルウルフカオスのリメイク記念です。

多分続きます。感想などがあれば燃えると思います。
だからアドバイスとかもバンバンください(切実


場所は半壊したコンクリート造りの研究所。

 

その研究所は何かあったようにボロボロだった。

外壁は崩れ蔦で覆われ、木々が生い茂っていた。

 

そんな研究所の一室で全長3メートルはありそうな鋼鉄の塊が起動した。

 

「んあ?・・・なんだここ。」

 

目覚めると壁が崩れ瓦礫の散乱している部屋。その部屋の真ん中に俺は居るようだった。

 

「どうなってんの。何この状況。」

 

理解できなくて呟くと視界の端に何かが出てきた。

 

緊急事態により起動、施設内に多数のELIDを確認。至急脱出を提案

 

「脱出?って言ってもここが何処かわからないんじゃ手の施しようが」

ないと言おうとすると視界の右端に地図のような図形が出現した。

 

了解、マップを表示。マップ上の赤い点はELIDです。ご注意を。

 

「ELID?とりあえずそいつに出くわさないようにすれば良いんだな。」

肯定

 

(ELID?どこかで聞き覚えがあるような・・・)

 

 

部屋の左側には隔壁、金属製のドアプレートには保管庫の文字が。

右側には同じく隔壁が。

 

保管庫に歩きながら昔の癖で首を鳴らそうとすると硬い感触があった。

 

「何が…ッ!」

視界の端に写った鏡に近づき、自分の姿を見た。

 

18年の苦楽を共にした黒髪黒眼ではなく、白髪赤眼で身長は変わらず175センチほど。

 

そして首にプラグの挿入口があった。

「これじゃまるで・・・あのゲームみたいじゃないか。」

とぼとぼと歩きながら保管庫に向かう。

 

扉の前に来ても扉は開かない。

 

扉の横に暗証番号付き電子鍵があった。

 

「・・・まさかのパスワードが必要な奴。詰んだか?」

 

 

保管庫の隔壁、ロック解放

 

「パスワード無視かよ。お前、何でも出来るのな。」

否定、出来ることしか出来ません。

 

・・・?

「真っ暗で何も見えないぞ。」

了解、照明を点けます

 

灯りが点くと3メートルほどの真っ黒な鋼鉄の巨体があった。

 

『ハハハ……マジかよ。何でコイツが・・・』

 

その巨体は特殊な粒子(コジマ粒子)を生み出し、その粒子を用いて最高時速1000kmを超え、亜音速域に達し、世界を破滅に追いやり、次世代と言う意味を名付けられた。

 

その名をアーマードコアネクスト。通称NEXT

その中で、時代の先端を突き進んだ企業の作り出した機体。至高と言う名を冠した機体。03ーAALIYAH(アリーヤ)がそこに鎮座していた。

 

コジマ粒子を用い、空を飛ぶ山猫の翼。

 

「どうしてアリーヤがある?」

 

頭に浮かぶのは疑問ばかり。

 

何故AALIYAHが小さくなってあるのか

 

ここは何処なのか

 

保管庫の中にはアリーヤの他に恐らく使えるであろうNEXT用の武装がずらりと並んだハンガー

 

それに近未来的デザインのPCが乗った研究机が一つ。

 

パソコンに何か情報があるかもと思い近づくが

 

「どうやって起動するんだ?パスワードもあるだろうし・・・」

 

失礼、プラグを挿入しハッキングします

 

 

 

すると右手の手首あたりからコードと共にプラグが伸び、挿入口に刺さるとあっという間にパソコンが起動した。

「え?何でそんな所にプラグがあるのさ!俺の体、どうなってんの?」

 

日記と思わしき音声データを発見、再生します。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

お偉いさんから新型パワードスーツを作れと言われた。

 

要求された企画書を見て反吐が出る。

こんな性能、不可能に決まっている。こんな速度の中で制御できるAIなど存在しない。

ジェネレーターは試作したが、出力不足の文字がつきまとう。

お偉いさんは俺たち技術屋の苦労を考えようとする気はない!

はぁ、日記を書く時間も勿体ない。

もっと頑張らなくては。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

本日、頭部パーツの方向性が定まった。

 

頭部のカメラは運用方法に伴い、虫の複眼のようにするプランになった。

頭部のカメラアイは破損しやすい。

だが複眼にすれば損傷しても残りのカメラが生きていれば問題ない。

 

これでボディやレッグは完成し頭部も完成の目処がたった。

 

 

だがジェネレーターとアーム、制御AIの制作は難航している。

 

試作した武装の反動にアームが耐え切れない事が判明した。

アームを頑丈にすれば重量が増し、ジェネレーターの要求する出力が増えてしまう。

 

制御AIの問題もある。

 

作業は極めて難航している。

どうにかして解決の方法を見つけなければならない。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

私は今まで何を考えていたんだ!?

 

AIが作れないなら機体性能に適合できる()()()()()()()()()()()()じゃないか!耐え切れないなら強化すればいい。

 

ジェネレーターに腕部の問題さえも解決可能だ!

私達には夢のような物質がある!

 

そう!()()()を利用した技術でジェネレーターと腕部を制作するプランを実行中だ!

 

これでお偉いさん達の度肝を抜いてやろう!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

音声データにあった言葉に俺は嫌な予感がしていた。

 

急速に頭の中で単語同士がカチリと組合わさり、冷や汗が止まらなかった。

 

「おいおい、この世界はドルフロ・・・なのか」

 

崩壊液、ELID。この二つが存在すると言うことは高確率、いや確実にドルフロの世界に違いない。

 

 

自分についてもわかった事がある。

「俺の正体は、コイツの制御AIの代わりに作られた()()()()か。」

 

強化人間には2種類ある。

 

一つは薬品や暗示などで強化する方法

比較的簡単に行える。

 

2つ目は、簡単だ。

加速に骨格が耐えられないなら強力で硬い骨格に。

脳の処理能力が足りないなら脳内に機械を埋め込むなど。

失敗すれば、死ぬ。成功率の恐ろしく低い方法がこれだ。

 

 

俺に施された内容はと言うと、脊髄や延髄を経て脳とアリーヤの統合制御体が直接データをやりとりをするマシン・生体制御システムの埋め込み。

 

アーマードコアでの通称で呼ぶなら AMS

簡単に言えば、脳でイメージした動きをネクストに反映させたり出来る。

一瞬で状況を判断する認識力の向上、反射神経の強化が主に施されたと言う内容だった。

 

他にも骨格や消化器官も強力な負荷に耐えられるようになっている。

 

そして特徴的なのは首筋にプラグを差し込む穴があることだ。

 

そこにプラグを差し込むことで、AMSを使用できる。

 

現状、プラグが刺さっているため自分の体のようにアリーヤを動かせるようだ。

 

 

とりあえず脱出しないと。武装は・・・

 

 

右手にどう見ても刺突武器なアサルトライフル<04-MARVE>

 

左手にはレイレナード製で紫色の刀身を持つ高出力レーザーブレード<07-MOONLIGHT>

 

バックウェポンは左にホワイトグリント御用達、高精度分裂ミサイル<SALINE05>

 

右には有澤製、折り畳み式高火力グレネードキャノン<OGOTO>

 

そして肩にBFF製、高い欺瞞能力を持つフレア発生装置<051ANAM>

 

簡単に言えば中距離はライフルとグレネードそれに分裂ミサイル、近距離ではブレードとライフル隙をみてグレネードを叩き込む。

 

なかなか良い構成だと思う。

 

準備は終えた。

 

アリーヤに乗り込みAMSを接続する。これでアリーヤのカメラは俺の目に、アリーヤの腕は俺の腕に。

 

「目標はこの世界で生き抜く事、第一に食糧の確保」

コックピットで静かに決意する。

 

歩くイメージで保管庫を出て空を見上げる

 

天井は少し崩れ星空が覗いていた。

 

FCSを起動しOGOTOを展開、崩れた天井に向かって発射する。

ズドンッと言う音と共に射出されたグレネードが着弾する瞬間にオーバードブーストを起動、背部の大型ブースターが大きな火を吹き加速する。

ぽっかりと空いた穴から飛び出す。

 

「行こう。新たな世界へ!」

 

そう言って俺はドルフロの世界に飛び出した。

加速によるGでパイロットシートに押し付けられるが苦にならない。

 

満点の星空をバックに空を飛ぶ。

目的地もなく、目標もはっきりしていない旅がここに始まった。

 

 

 

どこかでの戦場にて

 

 

「ねえねえ皆!あれなに!」

 

「こら、どこに敵が居るのかわからないのよ。」

 

「綺麗・・・」

 

「眺めているのもいい加減にしてそろそろ行くぞ」

 

M()4()

 

「はい、姉さん。皆気を引き締めて行きましょう。

 

 

 

 

 




HK416のLIVE衣装すこ・・・
やっぱり416は完璧なんです。

AEKー999も最高、スコーピオンも可愛い。

つまりは、全員可愛い。


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迷い猫と人形と

最近GAFの方も仕上げてますが全然ペースが違う・・・

また違う作品でも書いてしまいそうです。

あっ、Twitter始めました(ほどほど前からやっていた模様

https://twitter.com/trois99816713?s=03



ブーストを吹かしながら空を飛ぶアリーヤの中で自分について考え事をしていた。

 

今は白髪赤目だが、前は確かに黒髪黒目だったと覚えている。

「これじゃまるでウサギみたいなんだよな。」

 

 

(そういえばこいつにも何かしらのデータがあるんじゃないのか?)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

研究所をオーバードブーストで飛び出して結構時間が経った。

 

その間俺は機体に何かデータがないか調べて()()()()()()()()()()()もあったが、いくつか収穫はあった。

 

まずNEXTに欠かせないコジマ粒子についてだ。

この機体、コジマ粒子を利用しない事がわかった。だがコジマ粒子によく似た性質を持つ粒子で稼働している。いわば擬似コジマ粒子とでも言うべき代物だ。これで環境汚染を気にせず心置きなく動かせる。

 

 

二つ目に、この機体は擬似コジマ粒子で3つの機能が普通に使えるようだ。

ただ擬似コジマ粒子の生成には時間がかかるようだがそこだけは気を付けなければいけない。

まぁ、環境汚染を引き起こさないだけでも万々歳だが。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「ん?あれは・・・よし、あそこに降りよう」

見つけたのはある程度形を残したアパートのような5階建ての建築物、損傷が少ないのでもしかしたら何かあるかも知れない。

 

ゆっくりブースターの出力を落とし高度を下げアパート3階分ほどの高さでブースターの出力をカット、脚部のショックアブソーバで衝撃を殺す。

 

 

 

この地域はコーラップス汚染されていないので防護マスクは必要ない。

パイロット、護身用としてこれを持っていって下さい。

 

コックピットの裏のスペースから出てきたのはストッピングパワーの高い45口径を使用するサブマシンガンのUMP45。

 

それに普通なら肩か手を壊すほどの反動を持つ44マグナム弾を発射するデザートイーグルの二つがあった

 

 

パイロットスーツにあらかじめ付いていたマガジンポーチに45のマガジンを3つ、デザートイーグルのマガジンを2つ装備し45をスリングで肩に引っかける。

デザートイーグルは右足のレッグホルダーに装備し準備完了。

 

あくまで自衛用だ。自分から誰かを撃つつもりはない。

 

アリーヤを片膝をつけるように座らせてコックピットを開放しAMSのプラグを外して飛び降りる。

 

「周辺警戒はよろしく。何かあったら教えてくれ。」

了解、何かありましたらすぐにお知らせします。

「頼んだ。」

 

半開きになったドアを開けて中に入り

「お邪魔しまーす」

と呟いても返事はない。まあ返事があったらそれはそれで大事件だが。

廊下を見渡す。パッと見で一階当たり部屋が10か15部屋ほど。

部屋がそれだけあれば収穫もあるかも知れない。

 

ドアに鍵が掛かっていたので、デザートイーグルでドアノブごと吹き飛ばす。

どうやら荒らされた痕跡はない。

ただ慌てて逃げたのかフォトフレームが倒れっぱなしになっていたり、冷蔵庫が開けっ放しだった。

 

1つ目の部屋はハズレ、2つ目の部屋は缶詰めが3つあった。こんな感じで建物を探索していると4階で真新しい足跡があった。

どうやら自分が侵入した経路ではなく、反対側の非常階段から侵入したらしい。

まるで左足を引きずったような足跡と血痕が一番奥の部屋まで続いていた。

 

「鉄血か?それとも・・・」

 

一応、デザートイーグルを構えて足音をたてないように部屋に入る。。

 

そこに居たのは銀髪でゴーグル、首にヘッドホンを着けた銀髪の女の子が壁に寄り掛かっていた。

 

近づくと左足から血が出ていて近くにはマシンガンと血のついたナイフが一振り

 

怪我をしている左足の近くに銃弾が落ちていた。どうやら自分でナイフを使って銃弾を抉り取ったようだ。

 

「ん?この子は…」

 

銃弾を抉り取ったと思わしき場所から金属製のフレームが見え隠れしていた。

対象物のスキャン完了。この子はIOP製の人形です。

生命維持の為シャットダウンしている模様。

傷の応急処置を推奨します

傷の周りを消毒液で消毒した後、包帯を巻いてください。

 

「オーケー、任せとけ。」

 

先ほど見つけた包帯と消毒液を同じく見つけたリュックサックから取り出し応急措置を施して、彼女の物と思わしき物はすべて回収、近くに落ちていたマガジンの破損したマシンガンもスリングで引っかけて持つ。

 

彼女を背中に背負ってマシンガンに45、デザートイーグルに物資の入ったリュックサックを前側で背負いNEXTまで移動する。

 

おそらく強化人間になったせいだろうか?そこまで重く感じない。

パイロット、レーダーに多数、感あり。こちらに向かってきています。

 

「さっきの研究所に居たELIDか?」

否定、おそらく鉄血と思われます。

 

「鉄血か、急いでそっちに行く!少し待て!」

慌てて女の子を背負いながら部屋を飛び出し階段を駆け降りてゆく。

 

 

鉄血より飛翔体の発射を確認!

 

「クソが!」

 

建物を出てNEXTに飛び乗りパイロットシート裏のスペースに女の子を座らせ首にAMSのプラグを差し込む。

 

ガチンッと言う音と共に視界がクリアになりNEXTは俺の体となった。

『オペレーションシステム、戦闘モードに移行します。』

 

ジェネレーターの出力が上がり、機体の周囲に緑色の粒子が漂い始める。

FCSがミサイルをロックし04ーMARVEで14発のミサイルを撃ち落とす。

 

『接近警報、数18。鉄血の無人中型攻撃機です。』

 

空に居たのは全翼機で黒をベースとした色合いの攻撃機。

 

見た目はアメリカのBー2にそっくりだ。

全機が腹のウェポンベイを開いて近づいてくる。

 

距離1000を切った瞬間ロックされ2発づつミサイルが発射された。

 

『ロックオンされました、敵機ミサイル発射。フレアの使用を提案』

 

12機飛んでいるから合計で24発、

 

横にスライドするようにブーストで移動しフレアを放出する。

ミサイルはフレアを追いかけあらぬ方向に飛んでいく。

それを見た攻撃機は機銃で攻撃しようと反転して戻ってこようとしている。

 

クイックブーストは後ろに乗っている女の子が心配で出来ない。コイツの加速は強化人間だから耐えられるが人形だと無事で済むかわからない。

 

思考トリガー、左肩のSALINE05を展開しミサイルを放つ。

ミサイルは敵機の後方に翔んでいったが途中で8発に分裂し180度反転、敵機にそれぞれ食いついていく。

 

ミサイルに終われる敵機はそれぞれが回避行動をとるが、もともとNEXT用に作られたミサイルなのだから当たらない訳がない。

 

 

『ミサイル全弾命中、残存する敵機は残り10機』

 

「損傷は?」

 

『敵弾 、プライマルアーマーにより無力化。よって損傷なし。』

 

『敵機、撤退を開始しました。追撃しますか?』

 

 

「いや、やめておこう。」

 

『了解、システムを通常モードに……パイロット、撤退した攻撃機の方向、距離約5200の地点に複数の反応を確認。恐らくグリフィンの人形部隊と思われます。』

 

『このままでは攻撃機部隊と接触します。』

 

「不味い!システムを戦闘モードに移行、救援に行くぞ」

 

(地味に距離がある。ブースト移動だけだと少し時間が…)

 

 

 

「おい、あんた何者だ?ここはどこだよ。」

急に後ろから声が聞こえた。

 

急に声を掛けられたので俺はビックリして、機体までAMSの影響で一瞬動きが止まって転けそうになった。

 

「君!大丈夫?質問に答えを返すにはちょっと今は時間が惜しい。狭いけど我慢してくれ!」

 

そのまま彼女は後ろに乗ったままで出せる全力で攻撃機のもとに向かう。

 

『グリフィンの部隊に攻撃機が接触!戦闘が開始されました!』

 

「クソッ!目標地点までの距離は!?」

 

『およそ3200です。』

 

「急ぐぞ!」

 

機体の出力をあげようとするが後ろに彼女が乗っている事を思い出した。

彼女が心配と言う思考がAMSを通じてブースターの出力が上がらない。

 

(このままだと彼女達が!けど彼女に何かあったら)

 

「なぁ!私を気遣って全速力を出せないなら気にしなくて良いよ!」

 

「そんな訳には行かないだろ!?君は怪我をしていてコイツの全速力はとんでもないん「私は人形だ!そんな柔に作られてないって言ってるの!だからあいつらを助けてくれよ!」

 

その悲痛な願いに

 

 

 

「わかった……舌を噛まないようにして!」

 

 

思考トリガー、軌道リミットを解除しオーバードブーストで移動する。

 

木々の上スレスレを時速1000キロ超えと言うとてつもない速度で過ぎ去る。

 

もうこの時点で普通の人間なら失神していてもおかしくない速度、それでもこの体なら苦にもならない。

 

 

 

「見えた!」

 

襲撃を受けた人形達は絶望に満ちた顔だが、諦めまいと必死に負傷者を連れて撤退しているようだった。

 

「くぅ…」

後ろの女の子も限界が近い、急いで殲滅する必要がある。

 

一網打尽にするにはグレネードでは弾速が遅い。

 

 

「だったら!」思考トリガー、一瞬で時速1500キロまで加速し思考を通してアリーヤに命令する

 

『了解、擬似コジマ粒子の圧縮を開始…』

コジマ粒子の排出部が展開し機体の周囲に緑の粒子が集まり発光を始める。

 

 

オーバードブーストをやめてクイックブーストで攻撃機の編隊のど真中に躍り出る。

 

「今だ!やれ、アリーヤ!」

 

『力場、反転!圧縮粒子、開放!』

 

その瞬間、アリーヤから放たれた閃光は鉄血の攻撃機を飲み込み瞬く間にすべてを爆散させた。

 

この出来事を人形達は後にこう語った。

 

 

曰く、ソレは空から舞い降りた漆黒の悪魔のような造形だった。

 

曰く、緑色の粒子を身に纏いその粒子で敵を消し飛ばした。

 

曰く、とてつもない速度で移動し空を飛ぶ。

 

そして、ソレを操っていた男はこう名乗ったと言う。

 

ストレイド(迷い子)』と

 

 

 

 

 




あぁーAPEX楽しい、ミラージュとパスファがお気に入りです。

今さらですけど、小説に関係無い事を呟くのってありなんですかね?

まぁこれからも読んでいただければ幸いです。
これからもよろしくお願いします。



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存在未確定

どうも皆さん、コンテンダーのスキンガチャで3万ほど溶かしたtroisです。

今までのゲーム仲間が言っていた『ゲームは沼』の意味がようやくわかりましたw
皆さんはゲットできたでしょうか?




あの邂逅から2週間

 

俺は攻撃機を墜とした後、グリフィンの増援部隊に彼女らを引き渡した。

 

引き渡す際に例の緑色の髪の少女は「また会えるかな?」と照れた表情で聞いてきたので「縁があれば何処かで会えるさ。」と言っておいた。

 

()()()()()()()()()()()()()()も増える。

また会う日まで生き残っていると良いが。

 

救助部隊と一悶着あった。まぁそんなに大した事ではなかったから良かったが。

 

ヘッドパーツが少し損傷した。何があったって?大口径ライフルで狙撃されただけさ。

 

事の経緯はこうだ。

 

救援部隊が急いで駆けつける。→ぼろぼろの味方の前に黒いナニかが居る。→分隊長が味方が襲われていると勘違いしてIWS2000に発砲を指示。→IWSが発砲、超小型APFSDSはプライマルアーマーで減衰するもヘッドパーツに被弾しセンサーの一部が損傷→救援部隊がこちらを攻撃しようとする→助けた彼女らが勘違いを指摘→和解完了

 

とこんな感じだ。OK?

 

 

 

 

 

今はEー06地区にある街の郊外にあるガレージ付きのコンクリート製の家を拠点としている。

 

救助部隊を通してグリフィンの上層部に、これから雇われる代わりに何処か拠点を提供してくれ…と頼んだ結果だったりする。

社長の髭親父は地味に迫力あった(小並感)

 

 

 

『…おはようございます。朝のニュースを始めます。』

小さい木製のテーブルに乗っていたラジオからニュースの声が聞こえてきた。

 

それに耳を傾けながら、安く入手できる粉末コーヒーをお湯に混ぜて、ちびちびと飲む。

「……クソ不味い…」

お世辞にも旨いとは言えない味だ。

 

『本日未明、大手企業のキサラギコーポレーションの所属の研究所が……』

『一部の研究結果が破壊されたと……』

『もし現場付近にて巨大生物を目撃した際には…』

 

………ん?気のせいだろうか?変態企業の名前が聞こえたような…

 

 

 

合成のクソ不味い粉末コーヒーを流し込むように飲み時計を見ると、そろそろ仕事の時間だ。ディスプレイの電源を付けパイロットスーツに着替えておく。

 

 

 

 

 

『作戦を説明する。』

 

ディスプレイに映された映像には灰色の髪で眼鏡をした、グリフィンの真っ赤な制服をピッチリと着こんでいるいかにも頭の堅そうな女性、名前をヘリアントス上級代行官と言う。

 

 

とある情報によると合コン30連敗らしく、傷心中らしいが公私の区別はしっかり出来る人物のようだ。

 

『今、失礼なことを考えなかったか?』

…バレてら。

冷や汗が出るがポーカーフェイスを意識して受け答えする。

 

「何の事です?そんな(合コン30連敗な)事は考えて無いです。それよりミッションの説明をお願いします。」

 

ため息を吐きながらぶつぶつと小声で「何で二次会にも…」とか「何故一人も声を…」等とぶつぶつ言っていた。いや、あんたの自己紹介のやり方が不味いんだって。

 

 

『はぁ、今回の作戦目標は敵地に存在する、鉄血の重要な情報を記録している端末の回収だ。

現在、その端末は同じく鉄血に包囲されている人形達が確保しており防衛に当たっている』

 

「端末の回収ですか。了解した。」

 

『あぁ忘れる所だった。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。派手にやってくれ。』

 

弾薬費が向こう持ち、と言うことは…

 

「了解、だが良いのか?俺の弾薬費はグリフィンの先鋭部隊に比べて5倍以上になるが。」

 

()()()()()()()4()0()0()0()()()()()()()()()()()()()()7()0()0()0()()()()()()()()()

 

 

「承知の上だ。派手にやってもらって構わない。あぁ、社長からの伝言だが『()()』との事だ。」

 

その伝言を聞いて口角が持ち上がるのが自分でもわかった。

 

きっと獰猛な笑みを浮かべている事だろう。

 

ヘリアントス上級代行官は無表情で通信を切ろうとするが社長に伝言を頼む事にした。

 

「そうですか。あぁそうだ。こちらも社長に伝言があるんです。『これからも傭兵ストレイドをよろしく』と」

 

『あぁ伝えておこう…それではストレイド、よろしく頼んだぞ。』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

通信が切れたの言うのに、どういう訳か震えが止まらなかった。

 

自分の執務室の中でヘリアントスは震えていた。

嫌な汗が流れるのが自分でも良くわかった。

 

震えていた理由は他でもない。

 

最後に見せたあの獰猛な笑み、あの殺意が飽和したように柔和な気配がガラッと変わった。。

 

あの社長に「あの男はまるで≪獣≫のようだ。野放しにしておくには危険すぎる。」とまで言っていたが、成る程その通りだ。

 

あいつは危険だ。今の内に首輪を付けておく事に越したことはない。

 

そう思い私は未だに震える手で通信を入れる。

 

Callと言う文字が消え、Sound only の文字と共に女の声がスピーカーから出力された。

 

『何の用ですか?今忙しいんですけど。』

 

「あぁわかっている。今そちらに救援を向かわせた。お前達にはその山猫の監視を命ずる。」

 

『山猫…あぁ例の。了解です。』

 

「今回の任務の失敗は許されない。必ず生還してくれ。」

 

通信を切り、窓際に移動する。

そこから見えるのは青い空。

 

私は珍しいとだけ思い、執務に取り掛かった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

アリーヤのコックピット座る事5分ようやくお目当ての言葉が出てきた。

 

『お待たせしました。最適化、完了しました。』

 

今やっていたのはAMSとアリーヤとの接続の最適化だった。

 

これをやらないと時々操作にタイムラグが発生する。

もしクイックブーストの最中にそんな事が起こったら壁なり何なりに激突する事だろう。

そんな事にならないように入念にチェックをする。

 

「よし、機体損傷は?」

 

先の出来事の時、ヘッドパーツに直撃をくらって損傷した。

 

『ナノマシンにより完全に修復完了しております。』

 

………は?

 

「ナノマシン?そんなものまであるのか。」

 

『はい、崩壊液の逆崩壊技術を利用した多目的ナノマシンを本機は搭載しております。』

 

「何でもアリなんだな。崩壊液って。まぁ良いや。」

 

アリーヤを立たせガレージにぶつけないように注意しながら外に出て、ガレージから少し距離を取る。

 

天気は珍しく快晴。雲一つ無い空と言うのは、この汚染された世界では滅多に無い。

 

『システムチェック…オールグリーン。』

 

『ウェポンチェック…オールクリア』

 

 

『発進準備、完了』

 

AMSを通してブースターを点火、背部の装甲を展開する。

 

装甲から覗くのは圧倒的推進力を誇るオーバードブースター。

ジェネレーターからエネルギーを供給されたそれは、甲高い吸気音を迸らせ、点火されるのを今か今かと待ち望んでいる。

 

「ストレイド、アリーヤ 出撃する!」

 

『発進』

 

 

その瞬間、轟音と共に一瞬で音の壁を突破し山猫は空に飛び出す。

 

両手を前に突き出し、プライマルアーマーを馬上槍のように形状を変え、空気を切り裂きながら飛翔する。

 

目指すは鉄血の占拠地帯。そこに居る部隊を救う為に。

 

 

迷い猫はその時、一つの緑色の流れ星のように空を駆けた。

 

 

 

 

 

 




Px4ストームだけがゲット出来ない悲しみ。あると思います。

後方支援回して資材を貯めましょう。

感想、アドバイスなどどんどんお願いします。
次回をお楽しみに。


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救イノ銃口

…AC6はいつになったら来るのか…

ただ今現在、イベント周回中で心が折れかけてますw
このタイミングでの特異点は死ぬ気しかしないです…

というか…タイタンフォール2のせいで遅くなりました。
反省はしてますけど後悔はしてないです。


取りあえず皆様…お待たせいたしました。



ここは鉄血の支配地、ワタシ達は指揮官の命令で鉄血の重要データを入手し、脱出する方法を探している真っ最中だった。

 

鉄血の支配地と言うだけあって、攻撃が激しく弾薬自体が切れそうになっている。

 

「全くもう!あの無能はなに考えてんのよ!痛っ…」

 

私達もどうせ捨て駒でしかないのだろう。

()()()()()()()()()()()()()()

本当は、そんなに重要なデータで無いことはわかっていた。だけど、指揮権限を持つアイツに逆らうことは出来ない。

 

「損害も少しづつ出てきてるしな。うーん、どうしたもんかね。」

私はコンクリートのトーチカの中で我が半身を地べたに置き、自分も座り込んで最善の方法を考える。

 

最善は、今すぐここから脱出すべきだ。だが弾薬が圧倒的に足りない。

 

最初から充分な補給を受けられなかった。

ここまで持ったこと事態が奇跡と行って良い。

 

煤で汚れた髪の毛先を弄りながら考え込む。

どうした物かな…

出来るなら死にたくないな…

 

 

『AEK!不味いわ!』

 

無線の相手はトーチカ周辺を哨戒していたFALからだった。

 

やけに慌てている。

 

『良い?よく聞いて!今そっちに中隊規模のマンティコアが向かっているわ!私が足止めするから、あなた達は速く逃げなさい!』

 

「マンティコアだって!?一人じゃ無理だ!すぐに救援に行くから!」

 

マンティコアを例えるなら、装甲戦車のような物だ。

4足歩行で搭載した主砲で攻撃してくる厄介な敵であり、対戦車ライフルやマシンガンの徹甲弾による射撃が有効だ。

 

だが、もう徹甲弾の残弾が残り少ない。

 

もう100発あるかも怪しい所だ。

それでも仲間を見捨てるわけには行かない。

 

『良いから逃げなさい!もしやられてもバックアップがあるわ!だから速く!』

 

仕方なく撤退する事を仲間に伝え逃げようとした瞬間、ドンッという爆発音が聞こえ宙を舞っていた。

 

 

トーチカを破壊されたと気づいた時はもう遅かった。

私が運悪く吹き飛ばされた方向に居たのは、マンティコアだった。

 

迫り来る死の恐怖に目を瞑る。

 

(嫌だ!死にたくないない!)

 

人形にはバックアップがある。だけどそれは、そいつ本人に限りなく似た他人でしかない。

 

そんな仲間をたくさん見てきた。

 

 

「こっちを見ろ!この野郎!」

 

「虎の子を食らえ!」

 

 

他の仲間がマンティコアに向かって撃つも、装甲に弾かれるか、機能を停止させるには至らない。

 

(何で…まだ生きたい!)

 

マンティコアが砲撃せんとした瞬間、黒い何かが土煙を立てて地面に落ちてきた。

 

落下音と共に金属のひしゃげる音が響いた。

 

何が起こったのか土埃をじっと見つめていると土煙が消え、金のラインが走った黒が目に入った。

 

どうにか、間に合ったぞ…

 

聴こえてきたのは、聞き覚えのある声。

 

一部フレームが露出している黒いナニか。

 

一目見て、無い筈の心臓がドクンと跳ねた気がした。

 

「ストレイド…」

頭部のカメラアイが紅く輝き、蹂躙が始まった。

 

 

それはまるで、破壊を巻き散らかす漆黒の天使のようにマンティコアに等しく死を与える。

 

ストレイドはまず、AEKの近くに居たマンティコアに襲い掛かった。不幸にも一番最初に狙われたマンティコアはストレイドの右手に持ったライフルから放たれた銃弾によって装甲を抉り取られ、深刻なダメージを与えられ機能を停止した。

 

続けてミサイルの変わりに積んでいた巨大なスナイパーライフル(このサイズだとスナイパーキャノンだろうか)を展開し味方を狙っていたマンティコアに向けて発射する。

超高速で銃口から飛び出した銃弾は、マンティコアの装甲を抉りながら貫通し、後ろの巨木に大穴を穿った。

 

そのままストレイドは速度を殺さずに脚部で地を蹴り宙へ躍り出る。ブースターを一瞬だけ吹かし、その場で密集していた3体のマンティコアに向かって榴弾砲を放ち、榴弾が命中するのを確認することなく、速く動きだしながら装甲がスライドして展開、緑色が爆ぜ2体が巻き込まれた。

 

残った一体に向かって真っ正面から突撃し、激突。

金属がひしゃげる嫌な音と共に巨大な金属のスクラップと化したマンティコアだった物

 

おそらく猛烈な速度で蹴り飛ばしたのだろう。残骸が数メートルも吹き飛ばされている。

 

 

あっという間にマンティコアをスクラップにしたストレイドを見て、スコーピオン達は銃口を向けていたので、味方だと言うことを伝え銃口を下げさせる。

 

 

蹴り飛ばしたマンティコアで最後だったようで、ものの2分足らずで全てがスクラップになった。

 

『よう、バルソク。大丈夫か?』

 

死を待つだけだった私を助け出してくれた、彼の声を聞き間違えることはない。

 

彼が、『ストレイド』がそこに居た。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー…もしもしヘリアンさん?例の部隊は無事です。はい、彼が間に合いました。」

 

『ーーーーーーーーーー?』

 

「はい、やはりB-02地区の指揮官は…」

 

『ーーーーーーーーーー。…ーーーーーーーーー?』

 

「ええ、彼になってもらうのが一番手っ取り早いです。傭兵稼業の指揮官。いい響きだと思いませんか?」

 

その瞳が見つめる先には、指揮官に銃口を突き付けたストレイドの姿があった。

 

 

 





感想やアドバイス、ネタ提供など待ってます。
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傭兵、嵌められる

基地への道中にて


ストレイド「そういえばどこかの地区で、どんな物でも完璧と言っても過言ではない状態で物を運ぶ運び屋が居るらしいぞ?
噂だと不死身だとか。高性能のセンサーを持ってたりして鉄血に襲われても拳一つで無力化するそうな。」

バルソク「なんだその運び屋、強すぎだろう…」


 

敵地を抜け、グリフィンの安全地帯まで撤退してきた。

 

バルソクは脚に破片をが刺さって歩けそうになかったから、アリーヤの肩に乗ってもらった。

 

「見えた、あれが私達の基地だ。」

 

「OK、もう少しの辛抱だ。基地でならお前の義体を修復出来る。」

 

 

人形達と同じスピードでゆっくりと地を踏みしめる。

 

 

誰もが疲弊した顔つきだったが、基地に着いた途端に歓喜の声が上がった。

 

 

 

コックピットのロックを解放し、AMSを解除してコックピットから飛び降りる。

 

 

「あんたがこいつらの指揮官か?」

「あぁ、手間をかけたな。礼を言う。傭兵。」

 

真っ赤なグリフィンの制服を着た狡猾そうな男。

こいつがこの基地の指揮官だろう。

 

「名乗るのが遅れたな、トラヴィス ロウストだ。よろしく。」

 

握手を求めてきたので応じながら自己紹介しておく。

…どこか信用ならない男だ。

 

「ストレイドだ、名字は無い。報酬とは別で1つ聞きたい事がある。」

 

「何故あんな作戦を立案して、実行した?もう少し到着が遅かったらアイツらは鉄血に数ですりつぶされてた所だった。」

 

「あいつら?あんた、あいつらがまるで人間のように言うんだな。あいつらは人間そっくりに造られた自動人形にだろう。いわば、人間のように意思を持っているように見える道具に過ぎない。そんな道具をどう使おうとも俺の勝手だろう?。道具は効率的に使うに限る。どう抗っても奴らは俺の命令を拒否出来ない。なら、効率的に使い潰すのが一番良いじゃないか。というより、君は君自信の価値を知ったほうが良い。」

 

「…何が言いたいんだ?」

 

「ふふ…ハハハハ、気づいていないとは傑作だ。良いかい?君のあのパワードスーツはいわば宝の山だ。あいつら人形より君の方が価値があるんだよ!だから君を欲しがる連中はゴロゴロ居る。だから、大人しくしてくれ。」

そういうとトラヴィスはアリーヤを一瞥し拳銃を取り出してトリガーに指を掛けてこちらに銃口を向けてきた。

 

銃口を向けられながらも俺は口かどを吊り上げた笑みを絶やさない。

 

「おいおい、こっちにはコイツがあるんだぜ?お前にどうにか出来るのかよ。」

「ふふ…君は首のプラグが抜けている状態ではそのパワードスーツは動かないんだろう。それぐらいは解析してあるさ。なに、大事な商品だからね、壊しはしないよ。…あぁ君ではなくこっちに向けた方が良いかな?」

 

と薄ら笑いを浮かべたトラヴィスは俺に向けていた拳銃をAEKに向けてこう言い放った。

 

「さぁ二度目の忠告だ、コイツらを殺されたくなければ大人しくしてくれよ。」

 

 

「化けの皮が剥がれやがったな。……()()()()。」

 

『了解。』

 

ストレイドがぼそりと呟いた瞬間にギャリィィィ!とアリーヤがアスファルトを削りながらAEKの前に立ち塞がる。

 

 

「なっ!?プラグが抜けてたら動けない筈だろ!?」

 

 

アリーヤは右手のライフルをトラヴィスに向けてAEK達の盾になった。

 

驚愕したトラヴィスは軽くパニックになっているのか、それとも巨大な銃口が向けられている為か拳銃を持つ手がカタカタと震えている。

「さぁ、観念しろよ。言っとくが、お前が今までやって来た事は全部知ってるよ。裏ルートでの人形の横流し、物資の横領、色々と悪どいことやって来たみたいじゃないか。」

 

「なぜ…!知っている!」

驚愕と怒りがごちゃ混ぜになった顔で睨み付けてくくる。

 

「なぜも何も、俺が受けた依頼はもともと二つ。一つはアイツらの救援、もう一つはお前の拘束だよ。お前は、やり過ぎたんだ。」

 

 

「クソッ!ガァッ!」

逃げようとしたトラヴィスの二の足に銃声と共に風穴が開き、地面にみっともなく倒れて脚を押さえた。

倒れた拍子に胸ポケットから個人端末が落ち、画面に罅が入った。

 

後ろの茂みから出てくる四人組の姿をみて問う

 

「何だ、てっきり俺が捕まえるのを待ってるのかと思ったよ。」

「何でもあなたに頼りっぱなしって訳には行かないのよ。私たちだって依頼を受けている立場だからね。」

 

後ろの茂みから出てきた4人組。

まぁ最初からアリーヤのセンサーで気づいていた訳だが、彼女達とわかっていたので泳がせておいた。

 

 

小悪魔風のUMP45、彼女がこの小隊のリーダーだ。

後ろの茶髪のツインテールは45の妹であるUMP9。

銀髪でアサルトライフルを引っ提げたHK416。

眠たげな灰色の髪のG11。

以下4体の人形で構成された極秘小隊、通称『404小隊』

簡単に言うと俺と同じ傭兵だ。

 

「この糞野郎の拘束頼んだ。俺はあの糞野郎の端末調べてくる。」

 

 

そう言って倒れたトラヴィスの横まで歩き、ポケットから端末を取り出し、当のご本人はごちゃごちゃうるさいから黙らせておく。

 

アリーヤを近くまで近寄らせて腕部からプラグを出して挿入口に突き刺す。

「アリーヤ、ハッキング頼む。」

 

 

 

「あぁ!そうだ!あなたにお願いがあってね。ここで指揮官をしてくれない?あぁ拒否権はないから。この屑野郎は私達が処理しておくね。後、そのデータ私達にも貰える?」

 

「あぁ、わかっ……ん?今なんつった?」

 

「だから、ここの指揮官になってね。一応社長からの依頼よ。」

 

……マジかよ…




指揮官として着任したストレイドは一つの難題に突き当たる。

ストレイド「資源が足りねぇ!」

人形'S「「「カチコミだぁ!!」」」

次回 カチコミながらのお散歩日記

次回をお待ちください!


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