カフェD08へようこそ! (ムメイ)
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D08覚書~お前ら誰やねん~

追記:挿絵許可を頂いたので掲載


CafeD08

前線基地を任せるには色々と身重な人形が続出するため前線からは離れた。

D08地区の街から少し離れた場所に建設されもっぱらG&Kの治安維持部隊として緊急出動するのがG&Kとのつながり。

個人的なつながり等があればそこへ物資の融通を効かせていたり戦力をとなっている。

D08基地に赴任した人形は残らずすべて大きな胸を持ってしまうので従業員の人形すべてビックボイン

また貴重な食糧生産プラントともなっているため重要度は高め。

それ相応に防備も整えている為生半可な襲撃には耐える。

 

後任のD08指揮官を募集中らしいが……

 

 

 

 

HK417-20/シーナ・G・タカマチ

娘はネーナ・G・タカマチ

 

今作のメインヒロイン、HK416ダミー人形に巻き込まれ事故にてパーソナルが移ってしまった元男。

紆余曲折ありながらも無事にメス覚醒してからは立派な女の子となっている。

自称416の妹でG28の姉。

140cm未満のちっちゃな身長に100オーバーのブルンバストを搭載している。

基本的には416譲りの素晴らしいものをお持ち

低身長にフルサイズライフルと無茶がある物だがしっかり使いこなす

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

デストロイヤー・ヴィオラ/ヴィオラ・タカマチ

娘はリン・V・タカマチ

 

今作のメイン級の一人、デストロイヤーガイアに憑依しちゃった系の人。

平成生まれ平成育ち、令和知らず。

精神体は中性的な女性か男性だったが無事女性にシフト。

今作トップの胸をお持ち、デカイ。

髪型がすこしばかり変わってツインテから一本結、少し大人な印象。

 

 

【挿絵表示】

 

IOP改装当時の物

 

 

ドリーマーロマネシア

 

保護観察下のカスタムモデル。精神年齢は12歳程度のガキンチョ。

人間らしい死や殺害への忌避感はほぼ無い。

ドリーマーとあまり変わらない身長に417に迫るデカパイ。

刹那主義なので頼み込めば何でもやってくれる。

ただし一番の願いは叶えてはくれなくなる。

暴れたい盛なので殲滅任務には喜び勇んで飛び出していく。

ディーノをパパないしダーリンと呼び417やヴィオラをママと呼ぶ。

普段はちょっと生意気な子供でカフェのマスコット。

髪型がドリーマーと違いループテール2本出し。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

ディーノ・タカマチ

このカフェD08の経営責任者、G&Kは半ば退役したようなもの。

D地区周辺で発生した大規模戦闘時の増援や後方支援の指揮の際指揮官として腕を振るう。

普段は非番の嫁連中に囲まれていて身動きが取りづらい。

子持ちの嫁'sが出ているときは赤ん坊の面倒を見るし頑張るパッパ

一応ホールの清掃や女性客が来た時に指名が入ったりする。

仕事に子育てにとヒマはねぇぞ、キビキビ働け種馬野郎。




それぞれ別な作品での主人公人形だぞ。

HK417
https://syosetu.org/novel/179549/

ヴィオラ
https://syosetu.org/novel/187641/

ロマネシア
https://syosetu.org/novel/198248/


417以外は暗め重め。
417はコレと同じでほのぼの 途中からKENZENエロに走った作品なので読む場合は注意な。
まぁこんなの居るよ程度に覚えてたら読みやすいかもね


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カフェってなんだよ

時は2060年台、まだ鉄血の反乱は収まる気配が無い消火活動が続く世界。

そんな世界の中のとある地区、G&Kの統治区の一つD08地区。

比較的平和で自然もしぶとく生き残っているこの地区で一際異彩を放つ街からちょっと離れた所にある施設がある。

かなり大型の施設だが主に人が出入りするのはごく一部に限られる。

今日もよその地区や関わりが深い地区の人間がお買い物や出張ついでに顔を出す。

カランカラン……と出入り口のベルが鳴る。

 

「ようこそ、CafeD08へ!」

「何名様でしょうか……はい、ご案内します」

 

見目麗しくとてもとても豊かな乳房をもった女の子が接客する軽食店。

その名もカフェD08、嘗てD08地区の看板娘的な存在だった娘達が夫についていきG&Kを半ば引退した後に形成された……オアシス。

今日も仕事に疲れた人間や甘いものを求めた人形等が出入りする。

 

 

 

 

「で、ダーリンはなーんで私を壁ドンしてるのかなー?」

 

はい、人妻であり一児の母となりましたHK417です。

所属としてはG&Kにまだ属していますが前線基地からは離れて後方で各基地に物資を提供する拠点の担当となりました。

まだ一歳にもならない我が娘、ネーナは今日も元気に私のおっぱいを飲んでねんねしてます。

このカフェD08の制服はフリフリで可愛らしいメイド服となってます。

所属しているスタッフである人形は等しくダーリンのお嫁さんでありたわわに実ったブルンバストの持ち主です。

お隣のジャンク品取扱店では嘗てのメンテボーイ達や我が兄ウィルバー・ガンツとその妻シェリー・ガンツが仲良く経営してます。

こっちは食料品を主に取り扱って各方面に嗜好品として天然物の食材を提供してます。

S09P基地にはこれまでのお礼とかお付き合いとかもあるのでほぼ無料で提供してたりします。

それくらいには安定生産にこぎつけたからね。

 

ではこのカフェD08では何が起こっているかですが……

オーナーである我らがダーリン、ディーノ・タカマチはバックヤードで私、HK417ことシーナ・G・タカマチを壁ドンしてます。

ご丁寧に私の……このカフェでも一位二位を争うブルンバストを鷲掴みにしながらね。

 

「いや、だって……」

「いま勤務中、わかってる?」

「そんなエロ可愛い服装の嫁に欲情するのは悪いことか?」

「……夜まで待ってよ……流石にここでヤッたら匂いとかでバレるからね?」

「じゃあ生搾りの手伝いってことで」

「……はぁぁぁ」

 

ダーリンは相も変わらず私を中心とした嫁連中に毎日と言っていいほどにセクハラをかましてきます。

私とヴィオラとドリーマーに関しては毎日です、確定でヤッてきます。

今日のセクハラは……まぁ……なんというか、実用も兼ねてるのでなんとも……

 

「一応お客様達には私やヴィオラ達のおっぱいだってのは内緒にしてるんだからね?」

「……もうバレバレだと思うんだが」

「……ダーリンのせいだからね?」

「うるせぇ、良いから搾るぞ」

「はいはいーい……」

 

うちのミルクはちょーっと特別だけど美味しいって評判です、はい。

 

 

――――――――――――

 

 

今日は私はバックヤードでお料理担当です。

とは言ってもピークは過ぎてちらほらとおさぼりだったりするっぽい人たちが入ってくるばかり。

あ、常連さんも居たりするからそこはまぁ……あとお隣のジャンク品を見に来た人とかが来たりするね。

 

「ドリーマー、指名よ」

「はいはい、どこのマゾ豚かしらぁ?」

「窓際のA席」

「行ってくるわぁ……ふぅ、今日が終わればダーリンと……」

 

メイド喫茶とかも兼ねてる部分があるから給仕を指名できたりする。

人気が高いのは超純粋なデストロイヤーだったりシェリーとはまた別なSAAだったり。

コアな人たちや常連はドリーマーを指名することが多い。

 

「これがお望みかしらぁ、マ・ゾ・豚♪」

「はいっ!!ドリーマーさまぁ!!!」

 

とまぁ、普通に土下座して踏んでもらって喜んでる。

制服のメイド服だけどそれぞれに合わせてカスタムされてたりする。

ちなみにドリーマーはクラシカルなメイドだね。

エージェントが完全監修してるから非の打ち所がないスタイルだけど……

ヤッてることはSMの女王って所だね。ベッドの上じゃ等しく……まぁいいや。

 

「注文はスプリングブレンドとドリームパフェね」

「はいはーい、お茶請けに持っていきな」

「流石、アレの好みも抑えてるわね」

「勿論だよ、伊達にチーフやってません」

 

あ、一応このカフェのチーフは何人かいます。

マスターチーフはスプリングフィールドだけどねー。

コーヒーの他に頼んでくれると簡単なお通しってのが出る。

これはヤーパンの居酒屋って所の良い風習だね。

 

「はい、あーん♪」

「踏んでもらった後の飯うめぇ」

 

なんだかんだドリーマーも馴染んでて楽しそうに給仕やってるんだよね。

ドリームパフェ?ドリーマー発案のデロあまいパフェです。

 

 

――――――――――――

 

 

でもまぁそーんなちょっとエッチでのほほーんとした感じだけじゃ終わらないんですよ。

 

「金だしなぁ!!」

「強盗だ!!」

「一番いい女を出しな!!」

 

まぁ一定数こーいった輩も居るわけです。

 

「3名サマですね、こちらへどうぞ♪」

「良いから金を」

「なぁ、コイツめちゃくちゃやべぇ身体してねぇか……?」

「……マワしてひぃひぃ言わせてやろうじゃねーか」

 

最近入ったばかりのスピットファイアが接客に当たるが……うん、まぁなんというか……

そんな相手に接客する必要なんて無いと思う?

いやね、コレが私達の撃退方法のファーストステップなんです。

 

「他のお客様はすこし身を低くしておいてください」

 

他のお客様にはちゃんと身体の安全を第一にしてもらって。

スピットファイアがレジカウンターを操作して開ける……

 

「へへ、やっぱりここぁ良い稼ぎしてるじゃ……オフッ」

「……た、タンマっす」

「ヒエッ」

 

まぁ人間ってのは目先の事に囚われがちなんですよ。

スピットファイアは接客スマイルを浮かべたままだけど……

強盗さんの周りに展開したのは……

 

「いやー、ホントドリーマーさまさまだね」

「でしょぉ?この為に光学迷彩を開発したんだから」

 

鉄血の量産人形であるはずのドラグーンにガードにヴェスピド。

ちゃっかり光学迷彩もドリーマーが開発していて有事の際にスクランブルかけれるようにスタンバイしてる。

ちなみに全員メイド服着てるし……

 

「レーザーで焼かれる準備はよろしいでしょうか、ご主人様」

「ショットガンウェディングと参りましょう」

「拒否権はございません」

 

ちゃんと接客もできるようになっております。

ドラグーンもなかなか人気でございますよ。

 

「はい、みんなご苦労さま、治安維持隊が到着するまではそのままねー」

「「「了解です、マダム・シーナ」」」

「あはは……というわけで、毎度おさわがせします、もう大丈夫ですよー♪」

 

ま、こんなふうに荒事になることもあります。

それがここなのです。




のーえろてぃっく のーむめい
突き抜けていくぞこんちくしょう……

ほらまた日常書いてくぞー


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デリバリーも承ります

タイトルを考えることはもう辞めた!


「んー……」

「どうしたのですか、417」

「あースケアクロウ、今日も精が出るねー」

「私の仕事ですから……今日の献立について悩んでましたか?」

「んまぁ、そんなところ」

 

朝から私は何を悩んでいるか?

いや、そもそもここはどこかって話からになるんだけどね。

ここはカフェD08の裏に……というかメインの施設になってるかな?

この時代には貴重な天然物の食材を育成する大型農場施設。

管理を行っているのはKP31スオミとスケアクロウだ。

作り上げたのはドリーマーだけどね、アイツ便利過ぎやしないかな?

工事のお手伝いとかは私もやったけどね。

管理って言ってもそもそも主に動いているのは……

 

「あぐちゃん今日も元気いっぱいだねー」

「良質な電力で何時も機嫌が良いですね」

 

麦わら帽子に如雨露がキュートなダイナゲート、アグリカルチャーだ。

今日も元気にこの室内畑の様子を見ては完璧に管理してる。

まぁそれ抜きにドリーマー謹製の水循環システムとかで最適な状態になってるんだけどね。

ダイナゲートのご機嫌取りは簡単だよ、良質な電力と専用の休憩スペースを与えること。

あと遊んで欲しい時にきっちり遊んであげることだね。

 

「ん?あ、もしかして足元に居る?」

「居ますね、お互い足元が見えないのが辛いですね」

「でっぱいの宿命だよ。ちなみにスケアクロウの足元にも居るよ」

「あら、そうですか?」

 

まぁこのカフェで働いてる私達の共通点として……Gカップ以上のデカパイなんです。

そうすると足元がぜんっぜん見えなくて結果的に遊んで欲しいダイナゲートを認識できなかったりする。

これがたまーに連鎖してダイナゲート大反乱を引き起こすんだ。

主にパンツを盗まれるっていうイタズラなんだけど。

まぁそれはそれとして遊んであげるのは簡単でね……

 

「はい、おて!」

「……肩に乗りたいんですか、良いですよ」

 

お座りしてたらお手とかの芸の相手が欲しい。

しきりにジャンプしてたら肩に乗せて欲しい合図。

眠ってる時に遊んで欲しい時は大体おっぱいの上に乗っかってきてパン職人してくるの。

 

「あ、そうだ今日のお昼のデイリーランチはもちもちピザトーストとポタージュスープでどうかな?」

「良いですね」

 

まぁこうしてメニューは決まっていく、行き当たりばったり?

うるせぇよ、こういうのは思いつきでいーんだよ、美味けりゃ良いの!

っと、なんだろう……端末にメッセージか……どれどれっと。

 

「毎度思うのですが谷間に端末を入れるのはどうかと」

「皆ここにつっこんでるじゃん、スケアクロウだって飲み物スタンドにしてるくせに」

「古式ゆかしい飲み方です」

「うそこけぇ」

 

あー、ネーナがギャン泣きしてるから戻ってこいか……はいはい。

 

「ごめん、ネーナがお腹すかせたっぽい」

「あの娘417のミルクでしか満足しませんからね」

「及第点でお姉ちゃんのおっぱいらしいけどね……我が娘ながら……」

「でも愛らしくてしかたないのでしょう?」

「もっちろーん♪」

 

うぇへへへママがいくよー♪

 

 

 

「で、ヴィオラもミルクあげてると」

「うむ……リンがどうしても泣き止まなくて」

「ダーリンの血かなぁ?」

「かもしれんな……んんっ……」

 

現在このカフェで働いてる人形の内ガチママになってるのが居るの。

私、ヴィオラ、お姉ちゃん、FAL、わーちゃん、スプリングフィールド、G36C、Uzi、Mk23。

それとDSRにカラビーナ、グローザ……G28でしょ?

どれだけ孕ませてんだって?しらねぇよ、私が聞きてぇよ。

だって今も潜伏期間中なんじゃないかって娘がいるんだもん!!

 

「おめーも混ざってんだからな、ドリーマー」

「何のことぉ?」

「毎晩ダーリン搾り取りすぎてるの苦情上がってんだからね?」

「あーら嫉妬ぉ?」

「はっ……」

 

失笑してやると黙っちゃうのがこのドリーマーだったりする。

あんまり私も振りかざしたくないけど……ダーリンに一番溺愛されてるのは私だ。

まぁ一応正妻って形で一番最初に指輪を渡してもらったしね。

ドリーマーはそんな私を追い抜いていつかダーリンの正妻になるのを目標にしてるが……

ダーリンを搾り取って……とするけど最近は逆にダーリンを強化しすぎて敷かれてる。

その余波が大体私かお姉ちゃんかヴィオラにいってるんだけどね。

 

「今に見てなさいよぉ……」

「その前にベイビー達にミルクやってから来な」

「えぇ?あ……」

「「「「ママー!!」」」」

 

このカフェの従業員の癒やし兼共通の子供、産まれはちょっと特殊だし成長もしないけど……

私達の子供なのは間違いないベイビーたち。

ELIDのコントロール実験の一環で誕生したミュータントベイビーだけど……

 

「はいはい、ネーナのはちゃんと配慮してね?」

「んっ!」

「こら、そっちはリンが吸っている……兄ならそっちは我慢してくれ」

「なんで私は二人なのよぉ!!」

「「そりゃ自分の娘を抱いてないからでしょ」」

「チクショォ!!あ、まってこの子達無駄にテクニシャンだから……」

 

主食はミルク、好みはそれぞれ違うけど……大体はドリーマーのおっぱいを好む。

あーあドリーマー両方のおっぱい吸われて悶絶してるよ。

 

 

 

 

「あ、そうそう……勝手にデリバリーしようかなーって思うんだけどさ」

「いや、417お前は一体何を……」

「だってこのカフェ開いて数週間だけどさ、今までお世話になってた人たちにお返ししたいじゃん?」

「……ユノファミリー、R06のシーラさん、スィストラに501小隊、HUB基地、F小隊」

「あと更にガンスミスさん所に出来れば喫茶鉄血にも届けたいよね」

「更に言えばMSF等も言えるか?間接的にではあるが……」

「あそこは……受け取ってくれるかなー?バーガーミラーズ経由でちょっと打診するしかないんじゃないかな」

 

黒鷲は相変わらず私の愛機としてガレージに入っている。

しかしながら配達とかには不向きなもんで……

今回使うのは旧アメリカ合衆国で生産されていたFordTransitってバンを使うの。

私一人でも全然問題は無いしお手伝い兼護衛ってことで誰か引っ張っていけばさらに良いでしょ。

 

「はーい、ネーナ?ママはこれからお出かけしてくるけど、いっぱい飲んで元気に育つんですよー?」

「んぁぅ……っくしゅ!」

「可愛いな」

「でっしょぉー?はいそれじゃあ暇なの一人連れて行くから後は……ダーリンの相手はだれに任せるか……」

「全員でかかってもなぁ……」

「まぁ皆ねぇ……うん、あんなに化けるなんて思わなかった」

 

悲しいかな一週間でローテーションできるくらいにダーリンの性欲がブーストかかってたと思うんだけど……

ドリーマーがさらに調子に乗ってブーストかけちゃったもんだから……

 

「一日で全滅するとは思わなかった……」

「特に417と私は……」

「いわんといて、何度ぶっ壊れるかと思ったことか……」

「アンタ達がノビた後はデス娘ツインズと私がえらい目にあったんだから」

 

まぁ夜が怖くなるくらいにはすんごいことになってますよっと……ドリーマーの恨み節は知らん。

ダーリンはもっぱら……誰かの膝枕で今頃おねんねタイムでしょ。

 

「非番なのは……お、スピットファイアにHK45か……別な意味でもサービスできるね」

「即興アイドルか?」

「勿論よ、歌って踊って派手に楽しませていきましょ?」

 

というわけで屋台に改造したTransitがD08基地から飛び出す。

打ち合わせとかは移動しながらでもOKでしょ♪

 

「んぁぁぁぁぁぅ!!」

「しまった、リン、大丈夫だぞお母さんはここに居るからな……よしよし」

「んぁぅ……んちゅんちゅ……」

「リンちゃんもカワイイねー♪」

 

どこもかしこも赤ん坊の泣き声がすごいですっと。

流石に連れて行くのは危険だしなぁ……搾ってメイドラグーン達に持たせておこう……




はい、フラグだけおっ立ててばらまいていくスタイル
拾わなくてもええやぞ


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R06にデリバリー

ちわーカフェD08出張サービスですぅー
シーラ=コリンズさんにアップルパイまるっと一個お届けに参りましたー

https://syosetu.org/novel/184136/
ここ読めわんわん


「で、ドリーム……あんたらがなんでくっついてきてるんだぁぃ?」

「「楽しいのは分けないとねぇ?」」

「おめーらが居なくなるとベイビーがギャン泣きするんだけど……」

「私はいい加減休ませて……ロマネシア、アンタがたまには代わりなさいよ」

「私も散々吸われている、リリィ姉さまだけがと思わないで頂戴」

 

結構な人数がこのTransitに乗ってるんだけど?

運転手の私でしょ、助手席にはヴィオラ、料理のためのキャビンにHK45とスピットファイア。

そしていつの間にやら入り込んでいたドリーマー二匹……

かなりの大所帯での訪問販売となる。Transitはけっこう大きな車体ではあるけど……

それでもたかが知れてるし後部キャビンは改造してキッチンになってるし……

 

「ちょっとロマネシアもうちょっと詰めて」

「無理ね、壁に背中ぺったりよ?スピットファイアは?」

「私もそうですね……HK45は?」

「アタシ?もうぎゅうぎゅう詰めですよ~」

 

とまぁ全員揃ってブルンバストなわけですから狭いキャビンにぎゅうぎゅう詰め。

その結果はお察しの通りかもしれないけどお互いご自慢のおっぱいがこれでもかと押し付けあっている。

ダーリンとか他の野郎が見てたら鼻の下がだらーんと伸びること間違いなし。

もともとフルサイズバンではあるけど……移動フードカートとして改造してるから居住スペース?

んなのあるわけ無いじゃん、大容量の冷蔵庫、冷凍庫。

その他にウォーターサーバー、調理器具一式お品書き用のブラックボード。

Transitの周囲に展開させるテーブルと椅子のセットでぎゅうぎゅう詰め。

お店として機能させている間は二人キッチンに立ってもうひとりが接客だったり食器洗いとか。

 

「しかし……一番最初がR06基地か?」

「そうそう、なにか問題?」

「いや、P基地に行った時に食材が足りるか……?」

「P基地行く前に一度戻って補給してから行けばいいじゃん」

「……たらふく食わせるつもりだな?」

「もちろん、私に取っちゃユノちゃん一家はもう一つの家族だし。ノアちゃんもね」

「まぁそうだな……」

 

改造Transitは荒野の質の悪い舗装路を走っていく。

 

「おぉっと……お客さんっぽいねー」

「ロマネシア、ゴーよ」

「僕の出番か……クヒッ……ねぇ417ママ、ヤッていい?」

「片腕もぐくらいで止めてあげてね?」

 

あーあ、なんでロマネシアが居る時に限って出てきちゃったかなー。

統治区外で活動する盗賊の皆々様ですよ、まぁ特別な塗装とかしてないし……

言っちゃあこのTransit普通の輸送会社とかの奴に見えるんだろうねー。

サスペンションとかの撓みで積載されている荷物なんかもわかるだろうしね。

 

「おう、スケベなじょうちゃ……ギャァッ!?」

「こいつ、腕を引きちぎって……ひぃぃっ!?」

「命置いていきなさぁい……ねぇ、貴方盗賊でしょう?盗賊だ、盗賊でしょう?」

「薩摩ってない?」

「ドリフ●ーズ読ませたのがいけなかったかしらぁ……」

「どうせアンタ達みーんな逝って良い人間なんだから……楽しませてちょうだいよぉ♪」

 

おーおー激しい血祭り勃発中……ノー麻酔での腕ぶっちとか痛そう……

ショックで失神してるけど……はてさて。

 

 

 

 

 

「楽しかったわ、うふふふふ♪」

「はい、良いから消毒とお着替えしてねー」

「はーい、わかってるわよぉ……ママのブラつけていーい?」

「……きつくない?」

「ママの方が大きいでしょ?」

 

ま、死体処理は天然の掃除屋が勝手にしてくれる。

持っていたガラクタ武器はお隣のジャンク屋に売るとして……

血みどろになった愛娘、ロマネシアにはお着替えとお顔とかについた血糊のクリーンアップを言いつける。

殺戮衝動とか被虐衝動が無ければいい子なんだけどなぁ……

 

「さてと、そろそろR06地区入るよー」

「ちょうど昼前だな……狙ったか?」

「もち、私は完璧だぞう♪」

 

さってと、久しぶりに出会うけどお二人の仲はどうかなー?

相変わらずレズレズしてたりしてねー……

 

「とりあえずドリーム二人は抑えておけよ、しばくからね?」

「はぁー?」

「はーい、ママの言うとおりにしまーす」

「リリー、お前のダーリンコレクション全部処分すっぞ」

「はいっ!命令に従います!!」

「ねぇ……」

「スピットファイア、何も聞かなかったことにしたほうが良いわ……アタイは何も聞いてない」

「はぁ……ちょっと音楽聞いてリフレッシュしましょ?」

「そうね……」

 

一応識別はG&K関係会社って事になってるから門番で止められるだろうけどすんなり行けるよねー……

向こうからしたら美味しいオヤツとかがタダで手に入るんだからいい機会だろ!!

 

「一度テロってくれた人権団体過激派がこっちに来て以来だっけか?」

「……うっぶ……やめろ、思い出させるな」

「やっべ……45ーエチケット袋ー」

 

隣でヴィオラがまた情けない事になってるけど……R06地区に陸路で来るのはこれで二度目だ。

テロリスト排除に来た後お風呂と寝床を用意してもらったんだっけか。

こっちの45姉があっちの45に対して煽り倒したもんだからなぁ……

指揮官であるシーラさんもまぁーこっちの大山脈を見てたっけか。

なんかELID関係で怪我して入院してた時期もあったらしいけど……大丈夫だったのかな。

 

「町並みは全然変わらないねー……お、アレアレ」

「……ふぅ、すまないHK45……見えてきたぞ目的の基地だ」

「では開店準備ですね」

「ドリーマー二匹もキビキビ働いてもらいますからね!」

「「はぁ~い」」

 

なおセキュリティゲートでドリーマーについて問い詰められた。

まぁだろうね!!




拾わなくても良いやぞ。
結局僕の独善じゃけぇ、次は何処にすっか(いきあたりばったり)


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第3の壁をぶち破って~♪

次のデリバリー先はここぉ!
https://syosetu.org/novel/178267/

何の心配もなく読めるほのぼのやぞ


「アップルパイ気に入ってもらえたかなー?」

「悪くない反応だったと思うが……」

「ねぇ、こんなに霧が出る地帯だったかしらぁ?」

「五里霧中ね」

 

R06基地で甘い物押し付けるだけ押し付けてから早々に出た私達。

さて次のデリバリー先にと出ていったんだけど……ドライバーシートから見える景色はまぁー見事に霧!

旧世代の英国、ロンドンはこんな霧に包まれるとか聞いたことあるな。

 

「これでは何も見えんな……」

「幸い舗装路は続いてるし……こんな時のためのフォグランプってね」

「……計器が狂ってないかしらぁ?」

「地磁気コンパスがとんでもない数値だしてるわぁ……」

 

視覚センサーで見る限りはもう数メートル先も見えやしないや。

道路を外れてない事を確認するためにフォグランプを点灯させてるけど……

で、後部でぐだ巻いてるドリーマー二人が何かぶつくさ言ってるんだよね。

地磁気はこのコーラップスで汚染された世界でも変わらず存在している。

衛星等を新しく打ち上げる余裕のない現状大まかな緯度経度を出すのに利用されていたりする。

ヴィオラの方も怪訝な表情でデータを読み漁ってるみたいだ。

残念ながら私やスピットファイア、HK45には搭載されてない。

磁気コンパスだけは搭載されてるけど……単独行動することを前提にしているモデルとかはあるんだろうけど。

 

「おー抜けた抜けた……はい?」

「……このデータは」

「とうとう私もイカれたかしらぁ?」

「時速80kmで走って……辻褄が合わない、もう一度計算して……」

「おぉーかなりにぎやかな街に出ましたね!」

「ライブしたらかなり人来そうじゃない?」

 

はてー……この町並みはちょっと記憶を参照して……

あーやっぱり、あの街だ。あの時はヴィオラとダーリン含めた3人で行ったから……

 

「不思議なことは二度あるって事かな?」

「二度あることは三度ある、またなにかあるかもしれんな……」

「ふふ、そうかもね」

 

S09地区みたいな緯度経度の町並みをTransitは走っていく。

街を行き交う人の波を横目におおよそ30kmといったかなり遅いスピードで。

 

「商店街か、また懐かしいものが……」

「ショーテンガイ?」

「WW3前の日本の話で良いか?」

「「有り得ない有り得ない有り得ない……」」

「ちょっとドリームぅ?壊れちゃいないから安心していいから黙っててー?」

 

でもまぁ科学的根拠が無いから……納得するかねぇ?

ほら、また香り立つ良い珈琲の匂いがしてきた。

 

 

 

 

 

 

近くの駐車場を見つけてからTransitを停める。

アホみたいにデカイ車体はスペースからはみ出てるが……まぁ酷い迷惑にはならないはず……めいびー

思わぬ機会になったけど私達もカフェの後輩として商品を売るくらいにはなったんだから……

喫茶店の先輩には見てもらわないとね?

 

「スタッフオンリーのところじゃない、なんでこっち?」

「ここのマスターとは顔見知りなの、ねーヴィオラ」

「向こうが覚えていたら……だが」

 

ちょっと裏手の路地に入ってから裏口をノック。

片手にはウチ自慢のケーキやシュークリーム等のお菓子が詰まったクーラーボックス。

気に入ってもらえたらバックヤード人形に振る舞いたいしそのまま商品として並べてもらっても……

 

「おや?」

「ハロー、少しお時間よろしいですか?ちょっとここのマスターにお話がありまして」

 

出てきたのは休憩中だっただろうガードだな。

私達そろってメイド服なもんだからまぁーそりゃ怪訝な目で……

おう、目線が胸元にいってんのモロバレだからな。

 

「……少々お待ちを」

「こっちまですごい目で見てなかったかしらぁ?」

「特に私ぃ、ゾッとするようなものでも見た感じにねぇ……ひどい話だと思わなぁい?」

「まぁまぁまぁ……」

「「というか毒され過ぎですが鉄血人形が普通の応対した時点でおかしいんですからね!?」」

 

ここは喫茶鉄血、私達とは文字通り違う世界のあり得たかもしれないとても平和な世界。

またここに来れた奇跡に感謝しながら……まぁ待ちましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、一通り終わって離れてみれば霧の中、晴れたら全然時間が進んでないときたもんだ」

「現実は小説よりなんとやら……」

「……ブツブツ」

「リリーお姉さま?あまりぶつくさ言ってるとぉ……」

「あぁん♪」

「暴れないでねー、次はっと……HUBが近いね」

 

そろそろ結婚しててもおかしくないあの二人組とー……SPASと指揮官くんの二人組に甘いもんのプレゼントだね。

ドリーマーのレズレズはほっといて……

 

「気張っていこー……できるだけ早く済ませてネーナを抱きたいの」

「リン……お母さんが先に駄目になりそうだ……」

「はい、これキメて落ち着きましょうね」

 

ダーリンのハンカチで精神安定を図るヴィオラ……これがなければ完璧だと思うんだけどなぁ……




現実味ぃ?知らんな。
こじつけご都合主義バンザイね


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甘いの懐柔作戦

あの基地更新止まって久しいが、作者は元気してるかねぇ?
ほい、ここ見ろわんわんおっぱい
https://syosetu.org/novel/185352/


HUB基地とは?

G&Kが保有する各基地への補給を担う比較的前線におかれている補給基地だ。

勿論他にも同じような用途の基地はあるだろう。

ただ私が知ってる中では補給目的で建設されている基地というのはここだけだ。

 

「あそこの指揮官もシーラさんみたいにおっぱいにグイーってしてきたらこまるなぁ……」

「その前にいくらか受け取るだけで良いでしょぉ?」

「それもそっか」

 

さて、電力というものは大事だと思う。

このTransitはかなり大掛かりなダイナモがくっついている。

供給する電力というのはかなり大きくなる。

それ+エンジンの排熱を意図的にキッチンまわりに流しているんだ。

これで何をしているかって?

熱交換をやっているんだ。原理はとっても簡単なんだけどね。

気化熱を利用するんだ。中に封入してるのは……アンモニア。

漏れ出たらかなり臭いことになるからもっと別なのがあったら良いけど。

まぁ実際安易に手に入れられて丁度いいのがアンモニアなんだろうね。

排熱を集中させて加熱、その気化熱で循環している冷媒を冷やして中身をひんやりさせるってやつ。

まぁそれでも追いつかないって時もあるから……

 

「~♪」

 

ロマネシアがご機嫌でぐるんぐるんと回しているハンドルがある。

これそのまま発電モーターにつながってて回せば回すほどに発電するってやつ。

これドリーマーがちょっと手を加えていて最適化されている。

他にも出てしまった生ゴミとかを燃焼させても出来る。

元の車体こそ旧アメリカのFordが作った傑作バンだけど……中身はかなり手を加えられている。

 

「ただHUB基地の周辺ってスラムだったっけか……」

「……」

「へぇ?」

「治安はあまりよろしくないと聞きますね」

「アタシ引きこもってていい?」

「だぁ~めぇ~♪」

 

とまぁスラムって言うと皆よろしくないイメージが付き纏う。

特にヴィオラは過去を引きずって青い顔になってるし……私もちょっと身震いする。

HK45は引きこもりを提案してくるしロマネシアはなんか良からぬ顔。

 

「とりあえずローミィ?絶対につまみ食いとか辻斬りとかしたら駄目だよ?」

「……はーい」

「おう、その間はなんだーい?」

「べっつにぃー?」

 

ロマネシアが非常に不穏だがそれは置いておこう。

 

 

 

 

 

「で、なんでHUB基地以外の人たちにも配ってるの?」

「あんまり襲撃ばっかでG&Kにもいい所あるんだから潰されちゃ困るよ?ってアピールだね」

「色目使ってんじゃないわよ、ナンパ男が」

 

HUB基地の皆にも好きなお菓子を配ったんだけど……まぁその最中にもお客さんが来てたもので。

強化ゴム弾装填済みのSG借りてちょっと「お話」つけてから黙ってもらったんだよね。

その後にこうしてお茶会を開いてるわけですよ。

ちなみに鎮圧に出たのは私とドリーマー'sとスピットファイア。

歌って踊れて射撃精度も中々よろしい。45はちょっとヴィオラ寄りな部分があるので対人戦闘むりなんだよね。

で、甘い匂いにつられて色んな人がやってきてさー大変。

こりゃ一回補給に戻らないといけないな……

 

「こういう時にコーラップス技術があればねぇ……」

「研究し始めたんだっけ?」

「なぁに言ってんのよ、ノアっていいモデルケースが出てきたからそれからリバースエンジニアリングしてるわよぉ」

「となるとンヶ月単位で研究してるのかぁ……進捗は?」

「駄目ねぇ……一部の逆コーラップスは出来たけどまだまだよぉ」

 

コーラップス技術の解明が進めばELIDも治療出来たりするんだろうか?

たぶん今ドリーマーが言ってる逆コーラップスは食材を錬金しようって話だろうけど。

 

「私は逆コーラップス出来てもそれで作った食材はいらないよ?」

「あら、どうしてぇ?」

「元がコーラップスって危険物だし味とかに影響出そうだからねー食うにしても私達からテストしないと」

「そうねぇ……」

 

栄養素の配列とかは解明されてるだろうけど……

人工的に作られたものと天然モノではどっちが味わい深いか……これは私は後者にかける。

養殖物も私は後者に分類するからね!!

 

「培養肉がどこかマズイのと一緒になりそうなんだよね」

「あー……そうねぇ」

 

だから食物に関してはスタートはどうであれちゃんと育てるべきだよ。

そして感謝して食べるべき……これが私の見解です。




ツッコミを入れられてからこじつけ考えるのは得意やぞ
そして土日休むの良いな、気分転換ばりばり出来る。

アッハイ、サボっただけっす

次はきっとお待ちかね、自由のあの娘達に甘味ボンバーや


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天敵は姉ちゃん

ほんへとは分離した世界のデリバリーだからこれは……原作は一応明記しますけどリンクははりゃせん。

BigVerseくんところの404小隊(大嘘)の連中にデリバリーな。


さて、今回のデリバリーも後半戦に突入といった所か。

HUB基地で大量消費してしまった食材をカフェまで補給に戻った。

 

「んーネーナもお腹空かせてたみたいだねー……いっぱい飲んでる」

「リンもだ……ふふ、もう少しお母さんは頑張れそうだ」

「そうだな、流石にママのおっぱいにゃ敵わん」

 

そのついでにというか……まぁ私とヴィオラが愛娘成分枯渇してきてたし……

 

「ちょっと揉んだらいい感じなんじゃなぁい?」

「ぉあー!?」

 

と、ここでロマネシアが私のおっぱいを揉んできた。

ずっと運転と出先での押し付けとかで構ってあげられなかったからかな?

あと純粋に私の反応を見ているのが楽しいとかなんとか言ってるんだよね。

まぁ赤ちゃんが飲むにはデフォでいい塩梅だから……

 

「あーあー……ネーナこぼしちゃってる……」

 

揉まれてちょっと促進されたらこのざまだ。

こぼされるのも慣れてるから別に良いけどね。

ネーナも溢れるほどいっぱいミルクがあるのは嬉しいらしく元気いっぱいに飲んでる。

 

「食材の補給、終わったわよ」

「え、うそ、はやっ」

「早く行ってきなさい、後はS09地区の面々と本部のDG部隊じゃないかしら?」

「そだね、お姉ちゃんは店番たのんだよー」

「任せておきなさい」

 

お姉ちゃんが端末片手に出てきた。

SPASとかが率先して運んでくれたらしく速攻終わったらしい。

ちなみにお姉ちゃんも赤ん坊を抱っこしてる。

家事とかが多いから完全に抱っこ紐でハンズフリーにしてる。

お姉ちゃんと同時期に妊娠してた娘は皆出産して立派にママして……

っと、めちゃくちゃデレデレ顔で赤ちゃんの額にキスしてるわーちゃんなんて見てないぞー?

よしよし、ネーナもたんと飲んで……ゲップもしていい子だ。

名残惜しいけど残りのデリバリーを終わらせなければならん。

 

「グローザがちゃんと仕事してくれたから最短ルートも出てるし……それじゃ、ちゃっちゃと終わらせて戻ってくるとしましょうか」

 

Transitにまた乗り込んでっと……お手伝いをお願いしてたけどHK45とスピットファイアは待機でもいいかも。

P基地に行く時が出番って思ってもいいし……ドリーマー二人とヴィオラがいたらそれで十分だしねー

 

 

 

 

 

という訳でやってきたのはS09地区の片隅にポツンとあるこじんまりとした……

 

「見事なまでの牧場だねー……」

「この世界にまだこれだけ牧草が生える場所があるとは……あっちは鶏小屋か?」

「ローテクねぇ……オートメーション化したら楽なのに」

「効率化だけがイイ事じゃないわよ、姉さま?」

 

一段落した後ここで農場経営している404F小隊の面々だ。

どっからか結婚式とかの情報嗅ぎつけた食えない連中なんだけど……

まぁリーダーのF45が可愛らしい上に腰が低くて良い子なので問題なし。

常識人なF11が全体を纏め上げてる感があったりするけど……

 

「ごめーんくださーい」

 

省エネルギーに努めているのか呼び鈴は古式ゆかしいベルだ。

チリンチリンと金属音を鳴らして誰かが出てくるのを待ってるんだけど……

 

「留守かな?」

「まさか……それに排気音でおそらく気付いているとおもうぞ?」

「そうねぇ……」

「そうね♪」

 

なんだかドリーマー二人揃って意味深に同意してるけど何を感づいた?

 

「Here'sJohnny!!(Grub!!)」

「あにゃぁぁああぁっ!?」

「んんっ!?あ……」

 

お姉ちゃんみたいな声で流暢な英語を話したのは……間違いない。

F416……アンブッシュしてやがったな!?

私とヴィオラのおっぱいを片方づつ背後から鷲掴みにしてぇ!

あっあっこいつ牧場で鍛えた搾乳テクみせやがるぅ……

 

 

 

 

私とヴィオラがセクハラされまくった後F11が助けてくれたからなんとかなった……

ドリーマー二匹?F45に渡ったティラミスは香り付けにブランデーを使ってたんだ。

それで酔ったF45によるキス、抱きつき、おっぱい揉みの3コンボ貰って轟沈。

 

「運転できるか……?」

「……なんとか……んっ……はぁ」

 

くそぉ……悶々とさせやがって……




牧場だしバカでかいおっぱい持っててミルクも出る人妻がナニされてもねー



どっかの借金くんにもと考えてたが諸事情によりボツ行きですね。(笑)


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防人達にお返しを

NTKさんところのー
人形たちを守るー人形部隊にー
お菓子のお届けー

https://syosetu.org/novel/190134/


S09地区、かつては激戦区にして数多くの基地が立つG&K内部的にも激戦区だった場所。

いや、今も日々鉄血との小競り合いやハイエンドが目撃される激戦区。

ここに来た……と思った?残念ながら違うんだな。

 

「本部近くに来るなんてねぇー」

「……フン、ついでだからペルシカにも」

「素直じゃないわねぇ、ヴィオラァ?」

「んんんっ!?おっぱいを揉むなぁ……!」

 

ヴィオラが微妙なツンデレを見せてるんだがそれはどうでもいい。

早い話がここのDG小隊に用があるんだよね。

ついでにスィストラちゃん所にも顔を出さねばならんから場所も聞き出して……

 

「はいドリーマーストップねー、そろそろ検問通るから」

「チッ……」

 

あーあーヴィオラは放心状態か、まぁ検問通ったら目が覚めるだろう。

DG小隊とは?あまり知られちゃいないI.O.Pの中でも珍しい男性型人形が配属されている部隊だ。

DollsGuardian、人形を守る人形部隊らしい、結成当初は秘匿されてたから私達も知らなかった。

人権団体過激派とかカルト宗教団体とかを潰して陰ながら私達を守ってくれていたんだ。

そんな相手に何も奢らないで居るなんてのは出来ないんだよね。

本部待機中ってのもPPKが抑えてる情報なので間違いないだろう。

後は16Labに来てもらって好きなお菓子を振る舞うだけなんだけど……

 

「そもそも男性人形だし甘いの苦手な事も考えられるか」

「ビターチョコレートで攻めれば良いのではないか?」

「カカオマシマシティラミスとコーヒーのコンビネーションかしらぁ」

 

まぁ提供するものについては向こうの好み次第なんだよね。

出来合いのスイーツは多くあるしできたてを提供するのもできる。

それが改造Transitを利用したデリバリーの強みだねー

他にデリバリーの車両?マジな貨物バンだからねー……

 

「でぇ?相手にも私が居るんですっけぇ?」

「らしいわねぇ……しかも幼女ですってぇ」

「どこのロットかしらぁ……うふふひひひひ……」

「さぞ可愛らしいんでしょうねぇ……」

 

研究のモルモット……と言うわけではなく相手側の……

M107バレットにかなりなついているらしいね。G&K側に落ちるドリーマーは皆そうなのか?

ちなみに16Labの職員から名付けられた二つ名は……

 

「イノセントねー、純粋かぁ……」

「「なぁによ?」」

「べつにー?」

 

こっちは別な方面に純粋に進化しちゃったしなぁ……あ、検問どーもでーす。

 

 

 

 

 

うえ、胸焼けする……なにこのDSRとバレット君のいちゃつきっぷり。

さり気なくなんだけどDSRがおすすめして食ってるって……

おまけに男の子らしくちょっと気取って……気取ってるけど初々しさが隠せてなーい!

あまーい!あまあま!!口の中がじゃりじゃりしてくるぅ……

 

「こりゃお砂糖いらないね」

「まったくねぇ……」

「クヒヒ……カワイイわねぇ……」

 

ロマネシアは件のイノセントに骨抜きに……

 

「おっぱいおばけ!」

「……生意気言う口はこれかしらぁ?」

「むー!むー!!」

 

あーあー子供の喧嘩に発展してらぁ……

 

「はいはいロマネシア虐めないの、虐めて良いのは盗賊とテロリストだけだよ」

「むー……」

「いーだ!」

「はんっ……効かないわよ」

 

ガワが少女なドリーマーと幼女なドリーマーが揃ってあっかんべーで対峙するとは……

元祖ドリーマーとも言えるリリーは……

 

「ハッ」

 

そんな二人見てめっちゃくちゃ鼻で笑ってるー……

 

「それより手を止めちゃだめよぉ、シーナぁ?」

「分かってますってば」

「まだお代わりはある、好きなだけ食べてくれ……ペルシカもな」

 

今日の16Labの中庭は甘い香りに包まれた一時になった。




すまん、正直掴みきれんのにちょっと描写した


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甘々な百合の花

最近更新止まってるけど割とほのぼの百合な作品
「何故こうなった」 転生代理人モノな。
読め。(脅迫)


スィストラって人形をご存知?

いや、そうじゃないって人が多いだろうね。

私達は個人的なつながりもあるから知ってるし居場所も……まぁ詳しくは知れないけど大まかは分かる。

ではそんな人形はというと……代理人です。

そう、鉄血ハイエンドモデルの一人、代理人だ。

もっともそれの予備個体らしいけどね。うちのヴィオラと同じ様なもんだ。

 

「最近はどうしてるかな?」

「さぁ……マカロフが言うにはまだちょくちょくとこっちにちょっかいを出しているらしいな」

「ふーん……じゃあ元気にはしてるってことかな?」

「ハッキングしてくるぐらいにはヒマらしいわねぇ」

 

直接顔を合わせたのはンヶ月前の話しになるけど……

あの時ばかりはM4やM16等のAR小隊のダミー連中が酷い言動したな。

特にAR15が若干のヤンデレ風味になったし……

後で聞いた所そうしなければならないという使命感に駆られたとか何とか……

なんじゃそりゃって聞いても本人たちも首を傾げてるし……

 

「本体のM16のパーソナルがそうだったのかも知れないわねぇ」

「まっさかーエージェントにご執心?」

「いくつか資料があったけど異常行動してるログが見られてるのよ」

「ほほー?」

 

なんだよそれ……って思ったけどうち所属のダミーちゃんも同じようなのをしてたっけ?

M16が酒を浴びるようにかっくらってからそれにキレたM4が酒瓶でストライク。

SOPは9姉とよくなんか……勢いだけの遊びをしてたりね。

AR15はそんな事なかったか?いーや……十分膨らんでGカップ相当までいっても飽き足らないみたいでね。

ドリーマーを追っかけ回してとっ捕まえて押し倒してたっけ。

あー私もなんでかたくさん搾られたな。ご利益がどうのこうのと言ってたっけ。

ワンオフのハイエンドモデルのはずなのになんでこうなったかなー?

 

「丁度いいし武器メンテもついでにやってあげましょうかぁ」

「セクハラすんなよ?」

「チッ……」

「おい」

 

ドリーマーはとりあえずそんな調子なもんだから……

へたに手を出したら向こうの45だったり40が怖いんだぞー?

で、40同士でつながってるから伝播して帰った後45によるお仕置きがまってるんだから

 

 

 

 

Transitで乗り付けるとそこそこ警戒した様子のUMP40が出てきたけど……

私やヴィオラの顔を見て一言二言交わしたらすんなり中へと入れてくれた。

あとまぁお姉ちゃんが勝手に向こうと決めてた合言葉、端末に入れられててこっちがびっくり。

どうもお姉ちゃんとここの40はツーカーな仲らしい、ハッキング、盗撮その他諸々……

 

「やっほー、皆元気そうで何より」

「……うむ、やはりスィストラはどこか娘感があって撫でたい衝動に駆られるな」

「おい、ヴィオラー?」

「すまん、417……私は止まらんぞ」

 

あーあ、ヴィオラがスィストラの娘、妹オーラにやられたな。

私も正直ぎゅっと抱きしめてあげたいけど……

それより今はお菓子作ってできたてほやほやのをいっぱい食べさせるの。

 

「えっと……」

「ん、なにかオーダー?」

「45と一緒に食べれるパフェがほしいな……って」

 

うわ、奥歯にすんごいじゃりじゃりするのを噛んだ感じがするぅ。

はー、ここの百合ップルも甘々砂糖製造ですかー?

いかんいかん尊みに焼かれる前に……満面笑顔で……

 

「よろこんで、特盛にしてあげるから覚悟しろー?」

「えへへ、楽しみにしてますね」

 

パフェとなれば……他のサイボーグさん達は何が良いかねー……

片手で食えたほうが良いと思うし……

なんでって?そりゃー小動物みたいに食べあってるスィストラと45の頭を撫でるためだよ。

……となればクレープかな?

タルトだとちょっと満足度が足りないかも知れないし。

 

「ロマネシアはほんと良い子だね……」

「なにが?」

「んー、お手伝いしてくれて助かるよー」

「……えへ♪」

 

さ、ちゃっちゃか作って行きましょうか。

……こらこらロマネシアー?私のおっぱいを軽率にもんでいいなんて言ってないよー?

ドリーマーも便乗して揉んでくるな、余計に脂がのっちゃうでしょ。



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どぉんどんお見舞いしていくぞー

今回はスツーカさん家のぉー
「指揮官とG3がお送りするドルフロ銃解説」のアレクサンドラ・プーシキナさんと
その嫁人形のG3さんに主にスイーツボンバーしてきます。

https://syosetu.org/novel/179506/
ほら、読めよワンワン


S09地区には多くの基地が存在すると言ったよね?

今回お邪魔するのは……そんな中でもB基地……と思った?

別な基地にちょっとお邪魔します……はい、えぇ。

ラジオパーソナリティをしてる基地はB基地だけじゃないんだ。

今回お邪魔するのはそもそもだけど兵器とかのメカニズムとかの解説ラジオしてる……

 

「プーシキナ指揮官んとこに来てまーす」

「ん、あれは……」

「第二次世界大戦中に生産されたT34/85ねぇ……アンティークも良いところね」

 

鉄血兵相手に振り回すなら丁度いいのかも知れないね。

対歩兵戦において装甲が厚い戦車の存在は大きい。

精々私達が扱う火器の口径が7.62mmが精々なのに対して……

戦車砲はそれをゆうに超える88mmや105mm等になってくる。

私達も扱っていたLeopard2やType10等は120mmになるけどね。

ちなみにドリーマーが言ったように……アンティークなんて言われるけどこれは仕方ない。

 

「最初のT34戦車が作られたのが……1940年だっけ?」

「試作型のA-34からカウントすると1939年ね、120年以上前に生産されたアンティークね」

「ヴィンテージと言っても良いんじゃないかしらぁ?」

 

残念ながらここではアンティークって言うのが的確なんだよね。

アンティークとヴィンテージの違いは年期の違いだね。

アンティークは製造から100年以上経っている品格があるモノを指す。

戦車に品格もクソもあるか?それは個人の主観によるかなー?

きっちりとレストアされて保存状態もよさそうなT-34/85は価値は高そうだけどね。

それに対してヴィンテージは……10年~のやつ。

まぁ機械製品ってくくりもあるとか何とか。どっちだって言えるけどココのT-34に関してはアンティークかな。

 

「ここのG3もまぁー愛されてる存在だったと思うけど」

「嫁をおおっぴらに第一回目で言ってたな……」

 

ちなみにココのG3はクリスチャン、シスターだったらしい。

同じ人形でも過去の来歴が違うっていうのは中々面白いよね。

うちのカフェで働いてるG3は保母さんだったっけ?

ってまたセキュリティゲートで銃突きつけられるのぉ!?

 

「まーってまって、D08地区所属の人形ですって」

「G&K所属証明証……ほら、ドリーマーとロマネシアもさっさと出して」

「はぁい♪」

「ふふん」

 

ドリーマー二人はそろっておっぱいの谷間から出しやがった。

あのさー、私がたまにするからって真似しないでよ。

 

「ぅごっ……ヴィオラ、なんで?」

「どう考えてもシーナ、お前の悪影響だ」

 

お姉ちゃんの代わりに打ったんだろうか?ヴィオラにげんこつ貰った……解せぬ……

 

 

 

 

 

改めて見るとプーシキナ指揮官の身長たかーい。

女性で180もあるのは中々いないと思うんだよね。

ヘリアントス上級代行官だって身長高めだけど160後半じゃない?

お姉ちゃんが並んでちょうど同じか……くらいだし。

 

「その後お変わりありませんか?」

「祝福があったのかもしれないね、子供はもー元気いっぱいでママが参っちゃう」

「祈れば妊娠するかしら?」

「その前に襲わないと駄目でしょ」

「……はぁ、まったく」

「「んぁいたぁい❤」」

 

G3は妊娠騒ぎ後の様子について聞いてきた。

まぁお互いG&K社の社内報で近況は知っていたけど。

こっちはココ最近の育児事情やらカフェ経営の話しをして……

それでもって私個人的にイチオシなベイクドチーズケーキを提供。

ホール一個まるまるとは流石にお腹に来るからカッティングしたやつね。

そしてから仕入れている出来のいい茶葉で淹れた紅茶のセット。

ロイヤルミルクティーとかをオススメしたいけどチーズケーキには何が合うと思う?

個人的にはちょっと渋みがあったり苦味があるストレートが良い。

風味も邪魔しないしね、シンプル・イズ・ベストだ。

ドリーマー二人は邪なお願いを神様に捧げようとしていたのでヴィオラにげんこつくらってる。

なおアイツらにはご褒美の模様だ……

 

「お口に合うと嬉しいけど……どうかな?」

「気に入ってもらえたらまだまだお代わりはある。ついでにこのメニュー内のものならすぐに用意する」

「で、それで二人の仲は何処までいってるのぉ?」

「おうこら、踏み込んだ事聞いてるんじゃないよバカドリーマー、ロマネシア!」

「はいはい」

 

ドリーマーはロマネシアにちょっと抑えてもらおうか。

ドリーマーを抑えるには物理的に拘束するか……

デストロイヤーの誰かしらに抱きついてもらうか、ダーリンを呼び出すか……

ロマネシア式のおっぱい揉み+首筋キスで黙らせるか

 

「おぼえておきなさいよぉ……シーナァ……」

 

代償はこの後私がドリーマーにおっぱいを捧げなくちゃいけないことだ。

まぁお料理中とかは流石に空気を読んでくれるけど。

……ついでにミルクも補充しておくか。

さ、オーダーに応じてテキパキ作るぞー!




日刊更新は保証しないがまー一週間は開けないさ。
そこそこのんびり待っててくりゃれ


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変わりない、けれど何処か違う?

はい、連日コラボぶん投げでそろそろ終わりが見え……まだ有るんじゃ
今回は通りすがる傭兵兄貴のドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナーじゃ

いや、その、筆折り騒動ですまんかった。

https://syosetu.org/novel/170214/
読みやすい分量でちゃんと解説してるから見るヨロシ


S09B基地、コレを聞いてピンとくる人はどれだけ居るかな?

私個人的には結構な人数がピンと来ると思う。

そう、変わりものが多いG&Kの中でも数奇な変動をしてる基地だ。

ここの基地はショタっぽい指揮官とそれに襲われる先任指揮官。

そして名物、ドルフロラジオのメインパーソナリティの二人。

ガンスミスって呼ばれる人とそのパートナーのナガンリボルバー。

何気にMSFの潜入員に遭遇してるG&Kの人間だね。

私達戦術人形……ではなく手に持ってる相棒たる銃の解説をしてる。

その他にも出張整備とかそのHowToを教えていたり。

数奇な変動については……ここで語るにはちょっと多すぎるかも。

 

「あんまり揉みすぎないでよ……足がちょっとガクガクしてくるんだけど……」

「いやよぉ、よくもロマネシアをけしかけてくれたわねぇ……」

 

そんなB基地向けてTransitを運転してるんだけど……いや、今回はヴィオラに運転してもらってる。

ドリーマーが私にお礼参りに来るのは分かってたし事故るリスクを避けるためにね。

そしたらまぁ私がロクに反撃しないのを良いことにずーっと揉まれてる。

流石に電脳への感覚は切ってるんだけど……視覚的に来るものもあるし……

反射反応とも言うか、身体がビクビク震えてきてて感覚つなげたらお見せできない惨状になるな。

 

「こっちで合ってるか?」

「その、はず……ドリーマー、マジやめて?」

「チッ……カフェに戻ったら揉み倒すから覚悟しておきなさぁい……うふふふ……」

 

後々に私が生贄になるのが確定したがまぁここはひとまず矛を収めてもらって……

今日も元気に整備に精をだしてるのかなー?

それともラジオの準備に入ってるか……あっちには一応連絡は入れておいてっと……

揉まれなれてなかったらここで声が上ずって怪しまれてたんだろうなー……

普段からセクハラ慣れしてるのがこういう所で生きてくるのがなーんとも。

 

「ドリーマー」

「なぁに、謝りはしないわよぉ?」

「接客中に揉んできたら足つぼな」

「ヒエッ」

 

ドリーマーも寝不足気味な不健康な生活してるから足つぼは弱点。

ダーリンには最近通じなくなってきて私の対抗手段が無くなってしまったが……

ドリーマーに対しては私個人の対抗手段はいくらかある。

まぁ振り回し過ぎにはご注意って所だけど……ぎゃあぎゃあ言ってる間にB地区のセキュリティゲートだ。

 

 

 

やっぱりというかラジオの収録をしていたみたいだ。

セキュリティゲート通過後に指揮官に聞いてみるとラジオ中継中とのことだった。

もうすぐ終わるかな?今のうちに好みだけでも聞き出して作っておくか。

 

「しかし良いんですか、善意だけで動いて」

「いーの、いーの、悪意なんてのは他所の組織から向けられるのだけで十分」

「そうですか……そうは行かないのが世の中なんですが……あ、ボクは先輩から口移しが良いです!!」

「ブレないね、キミ……」

 

ここの基地の指揮官は代替わりして結構なるが先任指揮官は今もまだ居る。

戦術アドバイザーとしての任だけど……指揮官くんが本社に無理を通してるのか……それともまた別ななにかか?

苛烈なアピールのしすぎはドン引きさせるだけだからそれとなーくで良いと思うけどなぁ。

 

「シーナ婦人、コーヒーを頼めるかね?」

「はい、かしこまりました♪」

 

こっちは通称死神さん。元アサシンだ。

聞く所によればその昔は名前を出しただけで相手を震え上がらせるとか何とか。

雇われの死神、金を積めばなんとかなったのか……それとも?

今は余生にとここで近接格闘のアドバイザーしてるね。

ダーリンも歳を重ねればこんな厚みというか……渋みというかが出るかなー?

まぁまだ人数が揃ってないしのんびりと飲み物を用意しながらお話かな。

 

「うふふふ♪」

「どうした?」

「んー、いや、出先だけどこれが私的に一番お店しててよかったなーって思う時なんだ」

「……客との談話か?」

「それもだけどその人達の交友関係とかその背景の温かい物に触れれるのが心地いいんだ」

 

接客してる時とかお料理してる時でもついつい満面の笑みを浮かべちゃうの。

 

「……な、なに?」

「……いや、主人と一緒の時並にいい笑顔だったからな」

「さすがにダーリンと一緒に居るのが一番だよ?あ、でも最近の一番はネーナにおっぱいを飲ませてあげながら」

「当てつけなら揉むわよぉ」

 

おっぱいを揉まないかわりにお尻を揉んできやがった……

すっごくねちっこかったからちょっと危機を感じたんだけど……

あ、そろそろ収録終わり?じゃあ楽しいティータイムの開幕だよ。




またどっか間違えてたらユルシテ


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手がかりはバーガー

数日サボった反動じゃーい
この下書いてるのは犬もどき兄貴の執筆作
多分みんなご存知だ、MetalGearDollsへのポイじゃ。
内容濃ゆい、更新早い、シリアスギャグどっちも存在する。
何だよコイツ……パトリオット……?
勝てるわけない風格の持ち主だぞー

https://syosetu.org/novel/166603/

読め


MSFそれは突如として現れた何処にも属さない傭兵集団……

曰く巨大な二足歩行兵器を持っている。

曰く伝説的なリーダーが居る。

曰くかなり腕利きな人間と人形の混成部隊が居る。

実際に調べようにもG&Kのデータベースには通常アクセス出来る範囲では置いていなく……

その上ハッキングして割り出しても断片的にしか分かってない程だ。

G&K内でもかなり警戒レベルが高い集団らしいけど……

私達個人としてはそう悪い集団ではないと確信している。

だってユノちゃん達P基地に現れている。

それも、その伝説的なリーダー……コードネームはスネークって呼ばれてる人。

カメラにはどういう訳だかダンボールを被っている姿しか映ってなかった。

巧妙なカモフラージュかもしれない。顔はわからないがかなり渋ーい声の男性なのは分かってる。

そして傭兵っていうイメージから想像はあんまりできない……結構紳士的な人かなってイメージ。

後々の伝手で聞いた所私とダーリンが新婚旅行中に寄ったバーガーミラーズってのがMSF100%出資らしい。

……流石に媚薬入のバーガーなんてのはもう売ってないと思うけど。

 

「そのバーガーミラーズにMSFに繋がってる人間が居なかったらどうするのよ?」

「その時はその時……シラをきられたらP基地頼みになるかなー……」

「私達とはコネクションが有るわけではないからな……」

「ねぇねぇママ、そのハンバーガーおいしいの?」

「……美味しかったよ、後が大変だったけど」

 

ともかく今も経営してるバーガーミラーズに突撃だ。

運が良ければMSFの誰かしらが居るかも知れない。

えーっと、この付近を……

 

「あれじゃない?ママ」

「なになに……リニューアルリリース、ケミカルバーガー?」

「製品名からして嫌な予感がするんだが……」

「のぼりの下にはバーガーミラーズって書いてるわねぇ」

 

無難に美味しいプリンセスバーガーとかがあった気がするけど……

今のラインナップはどうなってるんだろう?

でものぼりを上げてるしバルーンも飛ばしてるからアレを目印に行けばいいかな?

ふむふむ、町並みは全然変わっちゃいないね。

 

「お、見えた……って店舗拡張してる……?」

「中々繁盛しているようだな」

「とりあえず停めてから入ってみましょ」

 

……今更だけどメイド服で入ってOKなんだろうか。

まぁ良いか、ロマネシアはそもそもデフォがメイド服だし。

見られて恥ずかしい身体じゃないしね!

 

 

 

 

「ご注文を」

 

改めて見るとどっからどう見ても従業員人形が鉄血のヤツだ。

ドリーマーもにっこにこしてるけど出本を探ってる感じだな。

一応ドリーマーのメモリには製造ロットとかが入っている。

つまり鉄血側のプロトコルに従って生産されている人形だったら一発なわけだ。

 

「じゃあ私はケミカルバーガー」

「私は……ラブ・ハンバーガーを」

「私もぉ、リリー姉さま?」

「……プリンセスバーガー」

 

ドリーマーが険しい顔してるって事は割り出せなかったか……

それともアクセスを弾かれたか、多分見るに後者だな。

 

「MSF独自のプロトコルだっていうの……クソッ……」

「はいはいどうどう……落ち着いてねー?」

「リリー姉さま、谷間が危ないことになってるわよぉ?」

「……視線が集まっている、ひとまず注文列から離れよう」

 

MSFの単語を出した瞬間店員の動きが止まったな……一瞬だけだけど。

こりゃクロで間違いないな……問題はどうやって件のMSFさん所にスイーツお届けするかだ。

こっちに害意が無いことを示してなんとか……出来ればいいけど。

まぁとりあえずバーガーを食べてからそれとなくスタッフ人形にモーションかけるか。

 

「お待たせしました、ケミカルバーガー1つ、ラブハンバーガー2つ、プリンセス・バーガー1つ」

「……ヴィオラ、ロマネシア……私はそれで酷い目にあってるからね?言ったよ?」

「ありがとう……それでも自分で確かめたい」

「美味しいんでしょぉ?それにぃ……ママはその後お楽しみしたんでしょぉ?」

「……このアプローチでは駄目、チッ……じゃあこの周波数で……クヒッ♪」

 

おーっとドリーマーが変なスイッチ入ってるし自らR18なスイッチ入れようとしてるのが二人居るし……

こりゃ最悪またトイレに籠る必要が出るかなー……さて、梱包を……

 

「なにこれ……はん……ばーがー……?」

 

ケミカルバーガー、のぼりに写真が乗ってないからなんだろうと思ったら……

名伏し難い……バーガーのような何かでちょっと……躊躇われるものだった。

いや、食べてみたらとっても美味しくて涙が出るくらいだったんだけど……

案の定ヴィオラとロマネシアそろって発情、ドリーマーが美味しくいただく宣言してトイレに突っ込んでいった。

……数分後二人揃ってぽけーっとした顔で出てきた……私まで巻き込まれなくてよかったー

あとヴィオラもロマネシアも匂い匂い、ミルクの甘いのがついてるから落とそうね?

 

「さてと……あぁ、そこのスタッフさん……ミラーって店主、居る?」

 

ミラーズって言うくらいだし店長の名前はミラーって人なんだろう。

その店主が恐らくだけど……MSFの誰かだ。

 

「あ、勿論なにも怪しいのは無いよ、ボディチェックを受けてもいいし何なら脱いで」

「お客様、当店はそのようなサービスを行う店ではございません」

「あっはい……まぁともかく……こっちは善意でミラーさんにお届けしたいのがあるの、良かったら取り次いでくれる?」

 

繋がってくれると良いなー……




ちなみに下痢の遺伝子、ジョニーは貧乳至上主義らしい。
つまり、417はいいとしてドリーマー二匹を見たら卒倒しそう。


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ご近所付き合い大切

見てないと思った?
501のみんなー見てるー!?フラーッシュ!!

https://syosetu.org/novel/191164/

作者の名前からして分かると思うけど
英国面だな。紅茶キメキメ


一度戻る、持ってきていた食材がいい感じに底をつきかけている。

ではでは……とD08までかっ飛ばしたんだけど……

 

「ただいまー……あ、いらっしゃーい!」

 

カフェに戻れば嬉しい誤算、結構近い地区に根を降ろしていた新婚さんたちが来ていた。

501基地……もとい、D04基地の人たちが来ていた。

かつていきなりポンっと攻撃ヘリをお祝いに寄越した太っ腹さん達だ。

距離が近いこともあってからちょくちょくお互いのお店に顔を出していたけど。

ちなみにサービス価格でご提供していることが多いです。

なにせ頭が上がらないので……攻撃ヘリが無かったら一度D08基地は壊滅的な被害を受けてたしなー……

 

「パンジャンとリーエンはいつもの紅茶とケーキのセットでいい?」

「そうですね……私は」

「リーエンの喜ぶものなら何でも良いぞ」

 

おーおノロケしちゃって、このこのー♪

でもこの基地で出来上がってるカップルは一組だけではない。

タワシってコードネームの人が居るんだけどこの人はG41と結婚してる。

勿論パンジャンさんと一緒にカウンター席に居るんだけど……

 

「エリカとタワシは緑茶と白玉団子のぜんざい、G41はデラックスケーキかな?」

「私もご主人様と一緒のがいいです!!」

「はいはい、じゃあおつけして出すね」

 

仲良くタワシ……もとい、本名ライデンさんを挟んでるのが……

エリカ、I.O.Pも一枚噛んでる2.5世代型のアンドロイド。

広義的には人形と変わりないかな?いや、ほぼ私達と同じと見て間違いない。

喜怒哀楽をしっかり出してくれるし色恋してるんだよ?

 

「シーナー……あ、501の私!……みせつけてー……むぅぅぅー!」

 

うちのマスコット、D08仕様のG41と比較してもちょっと言動が大人っぽいかな?

あと来た時の様子からなにか失敗したな……まぁだいたいこういう時は微笑ましいミスだから……っと。

シデンさん?すみーの方、カウンター席で一〇〇式とLWMMGに挟まれてるよ。

あっちもヤーパンお菓子のセットでOKでしょ。

 

「えっと、シーナ……」

「キッチンで聞くよ、ほら何したのー?」

 

……あーあー、こけて白玉粉が……なるほどね。

しゅんとしてるG41を頭から爪先まで見てみるけど……外傷なしかな?

怪我なくてよかったって頭を撫でてあげてからそのあと白玉こねこねしてもらいました。

……何もなかったかって?んなわけ無いじゃん、ダーリンがどっからか私達が帰ってきたの嗅ぎつけてキッチンに来たよ。

私もG41も等しく背後からむにゅっとされましたさ。すけべ亭主……

 

 

 

 

さて、最後まで接客できないのは残念だけど……

私的には大本命!S09P地区に向けて……

 

「ダーリン……すぐ帰ってくるから……」

「その前にシーナ成分……」

「はいはい、もー……指揮官引退してから私にベタ甘えだね?」

「うっせ、惚れた女に甘えて何が悪い……」

「ん……べつに……わるく……」

 

支度中、最後のチェック中だったけどダーリンに強襲されてます。

嫌そうじゃないって?そりゃそうじゃん、私だってベタぼれなんですしー

キス一つで腰が抜けそうになるくらいにこの人に酔ってるよ?

というか身長差+背後からっていうシチュエーションでめっちゃ身体そらしてるじゃん。

ダーリンにいっぱい私のボディを見せてあげれるんだよね。

はぁ……ダーリンエキスいっぱい補充しておいて枯渇してしまわないようにしておかないと……

 

「……だめ、ソコから先は帰ってきてからだよ」

「……おう、あ俺も」

「駄目よ、ダーリン……貴方にはここの統括と緊急時の指揮が責務なんだから」

「416ぅ……うぅ、そうだよなぁ……」

「お姉ちゃん、助かった……私まで出れなくなりそうだった……」

 

皆ダーリンに弱々で誰かがぴしーっと言わなきゃならない。

大体は私かエージェントが言うんだけど……私が絆されかけてる時はお姉ちゃんがいっつも言ってくれる。

あと数十秒見つめ合ってたら私がココに残る!っていってたかも……

スピットファイアとHK45は……合わせも十分らしいし歌って踊ってのパフォーマンスも見せれるな。

 

「ヴィオラーロマネシアーそっちも準備OK?」

「あぁ、だが……私は……」

「女は愛嬌よぉ、ヴィオラァ?」

「おっぱいを揉むなぁ!」

 

ま、元気があるから問題は多分無い。

じゃ、最終チェックも終わったし……いざ、あのいっぱい食べるユノちゃんノアちゃん達のところへ。

 

「そういえばクフェアはちゃーんと開発してるかしらねぇ……ちょっと私も揉みつ揉まれつ♪」

 

ドリーマー……




早漏すぎる?なんのこったよ?
よし!あとはシコって寝る!!

SAT8?いえ、知らない娘ですね……


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ツーカーな相手に真心こめて

これからもどうかご贔屓に。

かつての日刊仲間でほのぼの枠
ハーメルンドルフロ界隈で知らないやつ居ないでしょ?
ズッブズブにほぼ常時シェアしてる状態の……焔薙さん所
「それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!」ね。
ポンコツ成分が最近ようやく息してきた気がする。

https://syosetu.org/novel/166885/


S09P基地、多くの人脈を抱えているけれどちょっと……

言うのを憚られるような闇を多少なり抱えている基地だ。

ここにはアーキテクトが住み着いているしその相方であるゲーガーも住み着いている。

ウチのメシ堕ちやら娯楽堕ちやら可愛いもの堕ちやらとはまた違うけど……

ぶっちゃけた話しは指揮官であるユノちゃんの人の良さとかに堕ちたのかな?

大体の人形、人間はそうと言える。まだ私とヴィオラ、お姉ちゃんとかが妊婦だった時に猛威を奮ってたな。

特にドリーマーも一枚噛んだけどユノちゃんの姉妹、ノアちゃんもしっかり落としてるしね。

まぁそのノアちゃんはウチのドリーマーに結構良いようにされて申し訳ないなー……とは思ったり。

私ばりにバインバインに実らされたし開発も……

でも今はパートナーにバトンを渡してメイン開発はノアちゃんのパートナー、クフェアちゃんに移ってる。

私も言えた口じゃないけどユノちゃん、ノアちゃんそろって受けなんだよね。

私はまぁ恋してるときは結構押せ押せだったけど一度ダーリンからモーションかけられてからはねー……

まぁそれは良いや、お互いツーカーの仲とも言える基地同士だったのもあるし時たま遊びに来てくれてた。

妊娠騒ぎの後はペーシャちゃんにもたいっっへんお世話になりましたし。

いや、今もカラビーナとかDSRとかの後発組の妊娠があるから……

 

「あー……ちょっと気が重い」

「追加妊娠発覚があったか?」

「いや、そうじゃないけど結局負担軽減の為に増設した医療隊で妊娠発覚したしねー……」

「おまけに今も虎視眈々と狙っている人形は数多く居ますし」

「アタイ知ってるよ、スピ子……アンタも狙ってるでしょ」

「な、なにを!?そういうHK45だってその自慢のKカップバストで誘ってるくせに!!」

 

あー、後ろでキャットファイトが始まった……

 

「ロマネシア、食っちゃっていいよ」

「良いの?じゃあ二人ともいただきまぁーす♪」

「「ヒエッ、ぉあぁっ……!!」」

 

仲裁するのは面倒だしこういう時はロマネシアとかドリーマーけしかけて仲良く鳴かせるのが良い。

ついでにミルク補充もできるし万々歳だね。

 

「そういえばアクアリウムも軌道に乗ってる頃合いねぇ……」

「何を送ったの?」

「海洋生物の一部ねぇ……カクレクマノミとイソギンチャク、熱帯魚を主に送ったわ」

「ふぅん……あぁ、あの見た目が鮮やかで可愛いの」

「アクアリウムって鑑賞が主目的だからねぇ……水流の環境音はセラピー効果も期待できそうだから尚良ね」

 

あー……でもそうなるとあのネーミングが爆発してるんだろうか。

栗きんとんとかマロングラッセとか……うちのカルガモ隊につけたのを今でも……

 

「刺し身とかって名前はくっついてそうよねぇ……」

「違いなさそう……」

 

 

 

S09P基地、何度来ても中々の規模だ。

収容可能人形数は恐らく250に迫るかなりの規模。

さらにダミー人形等も含めればその4倍、相当な大規模基地。

オマケに中に入るには真正面以外は非推奨、なぜかって?

あっちのP7が設置しまくったトラップというか生身の人間とか軽く抹殺できるレベルの地獄が待ってる。

あと物見櫓が見えるけどそこに居るのは……えぇ、そうです。スナイパーだ。

下手な動きを見せれば即射殺される。守衛態勢がばっちしなんだ。

逆にちゃんと手続きとって真正面のセキュリティゲートを潜ればすごく安心なんだけどね。

 

「やっほ、D08の417です。あー……ちょっとしたサプライズかな?」

「忙しくなければだが大勢で来てくれると良い、悪いようにはしない」

「あとそうねぇ……スリーピース、呼んできておいてくれなぁい?」

「合同で催しをしましょう!」

 

セキュリティゲートにつけば警備の人形が私やヴィオラの顔を見て笑顔で迎えてくれる。

嬉しい反面そこまで信頼して本当に良いのかなー?ってなっちゃう。

まぁそれは私達も同じだからお気楽同士なんだけどね!

軽くX線検査して危険物とか持ち込んでないのを確認後通してもらった。

 

「さぁっ!前哨戦だよ!!」

「キッチンはフル稼働だな……スピットファイア、HK45は配膳を」

「「了解」」

「じゃあ私とロマネシアは軽くあっちの近況を聞きつつ」

「整備と開発ねぇ……クヒヒヒヒッ……♪」

 

ノアちゃん強く生きて、変態ハイエンドが二匹そっちに向かうけど……

こっちはこの大規模基地の人形全員のスイーツを今からフル稼働で作る!!

貯蔵は十分、別におやつで腹を満たしてしまっても構わないんでしょ?

 

「さてと、今日こそユノの方の……」

「ちょぉーっとまったぁぁぁああああ!!!そこの性悪ハイエンドォォォオオ!!」

「チッ早速アーキテクトが来たわね……ロマネシア、手はず通りに頼むわよぉ」

「報酬はリリー姉さまのおっぱいね、忘れちゃいやよぉ?」

 

ごめんね、アーキテクト……えっと、エッグタルトをちょっとすぐに用意するから。

うわ、非番だった人形がもうぞろぞろと集まってきたな……

 

「はーい!カフェD08出張デリバリーですよー!!今日はタダで振る舞いますから好きなの注文してー!!」

「メニューはそこに……ん、早速か?」

 

ピークタイムと同じくらいと思えばなんともないね。

さぁ、キリキリ働きましょう!!




そういやココのカップルも数組出来上がってるよね。
ヴァルサーファミリーにヴァニラx春田でしょ?
最新話で見事に淡い関係出来てるノアxクフェア……
全部百合じゃねぇか!!さいっこうだな!!


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カフェの眠る夜

「あ"~……疲れた……」

 

HK45とスピットファイアの余興もあったけどガチで食材が無くなった後私とヴィオラとロマネシアで踊ったんだよね。

それもちょっとセクシーでアシンメトリーな振り付けが入るMaskdBitch。

セクシーな歌声は私にはちょっと無理があるからヴィオラに頼んでるんだけどね。

デリバリーを終えて帰り着いた頃には日付は既に変わっていた。

ダーリンは今盛ってる最中だろうね。微かに甘い声が聞こえてくるんだもん。

 

「G28~ただいまー……」

「おっかえりー!!とぅぁ!!!」

「うわ……って、んにゃぁぁぁああ!?」

「あーシーナのおっぱいはホントマーベラスぅ……416じゃなかったカメリアのおっぱいも良いけど……」

 

今日の遅番はG28だったはず……と声を出してみれば突撃……

からの背後に回られて私の今日散々揉まれ抜いたおっぱいを鷲掴みにしてきた。

私のほっぺたに頬ずりしながら五指すべてうねらせ撓らせ卑猥に揉んでくる。

ダーリン直伝の揉み方だから私の気持ちいいスイートスポットを全部知り尽くしてやがる!!

 

「やめなさい」

「ぎゃんっ」

「……ひ、ひぃぃ……助かった……」

 

ストッパー役はみんなベッドの上だろうし……これは私気が済むまで揉まれ抜いたあと朝開店間際にダーリンに襲われる……

最悪で最高な連鎖攻撃を食らうところだったけど……

良心とも言えるエージェントがげんこつを食らわしていた。

 

「確か無償で……と言っていたはずですがいくらか計上されていますね」

「渋ったらおっぱいに突っ込まれた」

「なるほど……なのでそんな売女のように谷間に札束が」

「売女言うなや、おうコラ」

 

このエージェントもなんだかんだでずっとこっちについてくれている。

武装こそ解除しているけどその躯体パワーから繰り出される蹴り技は凄まじい。

大体の事はエージェントがこなせる上に暴徒が来てもちゃんとおもてなしした上で突っ返す。

 

「シーナ、そのブレンドは?」

「ん……これはね……」

 

喫茶鉄血のことを語るがこれが普通に頭がおかしくなったのですか?と一蹴された。

だがコーヒーを淹れてから一口……すると悩む素振り。

このカフェの誰のクセでもないコーヒーのブレンドだからだ。

それも発足したばかりのこのカフェでは出せるわけない洗練された味だ。

同レベルで洗練されてるのはスプリングフィールドのコーヒーだけど……

あっちとはまた毛色の違う風味だ。

 

「別世界の私……ですか」

「信じた?」

「いえ、目にするまでは何も」

 

香りから配合率とかを探ってるなこれは。

真剣な顔して喫茶鉄血製のブレンドコーヒーの瓶から手で扇いで香りを識別してるんだよ。

 

 

 

「さぁてと……また研究に"っ"!?」

「ドリーマーは今日一日サボりましたね?」

「な、何のことかしらぁ?仕事はしてたわよぉ?」

「惚けなくても良いです、今日の穴埋めはすべてゲーガーがやりましたので」

「スマン、エージェントに睨まれるとな……そもそもお前が作ったシステムで誰担当かなんてだな」

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"」

 

哀れドリーマー、何を研究しにいこうか分からんけど……まぁろくでもない事だろうな。

 

 

 

 

カフェの裏、私達の生活スペースは……一部騒がしいが大体寝静まっている。

私のお部屋に入ると誰も居ない……ネーナは多分お姉ちゃんがみてくれてたのかな。

お隣のお姉ちゃんの部屋をノックする……返事はない。

多分寝静まっている……とは言ってもネーナが多分居るからそーっと……

 

「あぁ……ネーナ、ただいま……ママですよー……」

 

すやすや眠っているベビーベッドのなかの我が子に全部疲れがとんでいく気がする。

お姉ちゃんもぐっすりだけど……すぐそばにベビーベッド置いてる。

夜泣きしたらすぐに起きておっぱいでもオムツ替えでも何でも出来るって所だね。

ま、今日は私もここで眠ってと……

 

「ふぐ、ふえぇぇえええ!!あああああああ!!」

「あ、あー……お腹すいたの?よしよし……」

 

すぐ近くのソファーで仮眠をって思ったらネーナが泣き出した。

おむつが湿ってるわけでもないし臭いもない。

つまりはお腹が空いて泣いてるって所だね。

すぐにお仕事着であるメイド服の胸元をずり下ろす。

出てきた先端にすかさず吸い付いて吸い出すネーナ……泣き止んでくれた。

でも一度でた大音量の泣き声っていうのは……

 

「……あら、遅いおかえりね、シーナ?」

「ごめんね、押し付けちゃって……ヴァレリーの相手でも大変だったと思うけど」

「良いわ……それより」

「ぅぁあああああああぅ!!あぁあああああ!!」

「……っ……ぁ……」

「感覚きりなよ……お姉ちゃん……」

 

余談だけど私もお姉ちゃんもかなーり開発されてる。

赤ちゃんへの授乳でもね、結構危ういの。

私は落っことしたくないから感覚切って後でへなへなになるようにしてるけど……

お姉ちゃんはベッドに座ってしっかりフェールセーフした後感覚切らずに授乳する主義。

完璧な母親にそんな事は必要ないって言うのが主張だけどね。

 

今日の営業はもう終わり、ようやくゆーっくりと我が子を愛でれる……

 

「ふぅ、416……417も帰ってきてたかぁぁぁぁいよぉしお前ら抱く!!」

「「ダーリン、少し黙って」」

「はい……」

 

ちゃんと避妊はしたからね?




さて、日常編スタートでございます


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おっぱいは平和の合言葉

この人絶対常連になりそうだよね?
って訳でフリー素材な「おっぱいフロントライン」からおっぱい指揮官を引っ張ってきました。


朝、起きてからまず真っ先にするのはネーナへの授乳でしょ?

それから高確率で私の隣で寝てる……

 

「ダーリン、朝のミルクだよー♪」

「んぁー……」

 

まぁ私の愛しの愛しのダーリンにおはようのキスとおっぱいをあげる。

だいたいお返しに揉み込まれるけどそれはまぁ……私達にとってはご褒美。

それに大体ダーリンといえばおっぱいに情熱を注ぐ事かな?

問題があるとすればたまに暴走して誰か一人をダウンさせることかな。

私?ある程度の耐性はでき

 

「ダーリン!?ちょっとその舌使いは……あっあっ」

 

一緒に飲んでたネーナに過剰供給しちゃって泣かれた。

ダーリンにめちゃくちゃビンタしたけど懲りた様子はまったくなかった。

その後元気にお姉ちゃんのミルク吸いに行ってたし……

 

「指揮官として動いてる時はかっこよかったんだけどなー……」

「んぁぅ、きゃっきゃっ♪」

「ネーナはもーっと良い男の子をメロメロにしてくるんだよー?」

 

はぁ~……ネーナ可愛い……親ばかになるつもりはなかったけどなぁー……

でも数年経てばきっと彼氏とか作って連れてくるんだろうし……

私達の愛情っていうのが鬱陶しく感じる時期が来るんだろうなぁ……

……今から考えて凹むのは止めておこう……なんかすっごく胸に来る。

 

「さっ、今日も一日頑張っていきましょうか……」

 

みんなの朝食を作ってっと……カフェに休む暇はそうないのです。

今日のメンバーは……M1ガーランド、DSR、漢陽88式、私、PTRDにG28、FN49、姉カノか。

で、キッチン担当はCZ-805、F2000、AK47、タボール、64式自か。

全員おっぱいに自信ありな面々だな……OPおもてなし担当?なんだこれ……

ダーリンが書き加えてるな……FiveseveNにジェリコ、JS9が担当?

 

 

 

 

「いらっしゃいま……せぇ?」

「……ナイスおっぱい!!」

 

開店と同時に入り込んできたお客が私としては思わずうわ……って言いたくなった。

どこの担当かは不明だけど……ダーリンの心の師匠こと……

おっぱい指揮官だ……おっぱいにかける情熱はダーリンよりも熱い。

私達の……まぁおっぱいを強調するし北半球をあけっぴろげにしてるメイド服に鼻の下がだらんだらんだ。

副官を連れていないみたいだしオフで来たのか……はたまたG&K本部の差し金か。

頭痛がしてくる気がするけど大事なお客様だ。おもてなししなくちゃ。

 

「1名様でしょうか?」

「視察当初よりも2周りも増えているだと……このおっぱいは実にマーベラス……」

「……あの、お客様?」

「身長は小さくおっぱいとの対比から余計に犯罪的なおっぱいが……」

 

だめだこりゃ、おっぱい指揮官は私のおっぱい鑑賞モードに入ってるな。

流石に他所様の人形に手を出すことは無いらしいけど……

この指揮官の元に配属されてたら毎日私揉まれてたんだろうなぁ……

向こうのわーちゃんが事ある事に揉まれてるらしいのを社内報の注意書きで見た気がする。

他の娘におしつ……うわ、全員逃げやがったな。

はぁ……しょうがないけど私がやるしかないか……

 

「お一人様とみてよろしいですね?ご案内します」

「できればカウンター席で、じっくりとおっぱいを眺めたい」

 

あ、まさかと思うけどOP担当ってこのおっぱい指揮官担当の事じゃないだろうな。

 

「おっと……失礼します」

「おぉ、おっぱいポケット……」

 

端末に着信が入った、胸元でヴヴヴなんて鳴るから一発でわかる。

取り出してみるとおっぱい指揮官が反応するが……まぁサービスと思って目をつぶろう。

で、メッセージ主はダーリン……

 

今日ヤマネ師匠が来るのでおもてなしをたっぷりと頼む。

 

えー……って思うけどCC内部を見てみるとわーちゃん、FAL、お姉ちゃん……他の接客担当にも送られている。

あと午前中はこのおっぱい指揮官の貸し切りになるそうだ。

料金自体はすべてG&Kが払うらしいから大盤振る舞いでOKだそう……

 

「ところで417さんや、その素晴らしいおっぱいをムニュムニュとさせてくれは」

「いかがわしいサービスは承っていません♪」

「……じゃあコレを」

「……ダーリンめ……」

 

信頼を置けるお客様にのみ発行している裏メニュー解禁のカードだ。

発行主がダーリンだから私達としては色々言いたいところはあるけど……

大体ダーリンの思考は分かる……自分の嫁のすばらしいおっぱいを是非師匠にも堪能してもらいたいって所だろう。

ただし私達にも反撃は許されている。というかこの指揮官はいわゆるドMらしい。

 

「勝手にしてください、私達は望んでは提供しませんからね?」

「連れないな……だがそれもイイ!」

 

応援のわーちゃん達が到着すると同時におっぱい指揮官が大暴走しはじめた。

当たり前のように揉んでは反撃を避けて味わっていた……

被害が多かったのはわーちゃん、まぁ多分だけど反撃のアルゴリズムが同じなんだろうね。

とりあえず張り倒されてもイイようにと周りの家具を退けていた所だ。

背後からお姉ちゃんのガチギレの罵声と殴打音が聞こえたの。

いやーな予感がして振り返ると……あーやっぱりー……

 

「きゃんっ!?」

 

おっぱい指揮官が突っ込んできて私が下敷きに。

……私のブルンバストがクッションになったおかげで指揮官に怪我はないけど……

 

「やめっ、いやー!モミモミするなぁー!!!」

「これはエベレスト!エベレスト級おっぱい!!」

 

……あとでダーリンに上書きしてもらわないと……くすん




もっと変態チックな動きさせたかったけどね

おっぱい指揮官によるD08おっぱい品評会はまだですかね?


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カフェの夜の顔

まぁココらしい事で


お昼はちゃんとしたカフェとしてみんなに軽食とコーヒー、スイーツを提供している。

D08地区のちょっと外れに存在するここはカフェD08。

制服がちょっとハレンチなくらいなメイド服だからメイドカフェとしてもカウントされるかな?

営業時間は朝9時から夜22時までになっている。

朝やお昼は普通のカフェとして経営してるけど……

 

「もうそろそろバーの時間だね、スプリングフィールド?」

「バーテンダーとして張り切っちゃいますね♪」

 

そう、アルコールの提供を始めるちょっと洒落たバーになる。

制服自体は全く変わりないからいかがわしさが出ちゃうけどね。

固定メンツとしてスプリングフィールドがバーテンを務める。

まぁこれは基地内で小ぢんまりと経営していた時からのノウハウがあるからってのもあるかな。

今日のバー経営はお昼のメンツから代わって……

AK12、K5、スオミ、PzB39だね。

あと応援要員としてメイドラグーンと漢陽88式が居るね。

私もフリーな時は応援要員です。というか全員応援に駆けつけれるか。

まだ発足してそんなに時間が経っていないのもあって繁盛ってほどじゃないから数人で回るけど。

でもまぁ通ってくれる常連さんというのはもう出来ていて……

お仕事帰りに寄ってくれる勤め人に癒やしを求めてる人……

でも一番多いのは……うん、まぁ元D08メンバー特有の共通点に惹かれる人かな?

 

「おっぱい!」

「カクテル、おすすめで」

「カルーアミルクをもらおう、そのおっぱいから出したやつで!」

 

とまぁセクハラ混じりなのが多いです、ド直球なのはなぁなぁで流すけどね。

乗るか乗らないかはその応対した人形次第になるんだ。

スプリングフィールドは勿体振らせて袖にするのが得意。

AK12はその全身から溢れるミステリアスな雰囲気で思わせぶりな事をするね。

 

「おすすめ……では、ジンライムで」

「ほほぅ?その言葉について知っての事かい?」

「さぁ……それは態度次第ね」

 

と応対してからしっかりサービスしてるんだ。

わざわざ目の前に移動してからそこでカクテルを作るの。

カクテルを作るのにシェイクしたりステアしたり……

まぁ作るのに工程がある、しっかり混ぜないとカクテルじゃないしね。

で、ここでのサービスっていうのがステアの場合はじーっくりと見れるようにお客前に移動して。

ササッとではなくじっくり態とらしいくらいに時間をかけてステアする。

私達の制服になっているメイド服はロマネシアが転がり込んだ時に着ていたメイド服をベースにしてる。

胸元の守りは結構甘いし表面積の都合上ブラを着けれない……見せブラしてもいいなら着けてもいいけどさ。

ではステアしてる最中前屈するんだけど……その間おっぱいの谷間とか揺れる様を見せることになる。

 

「はい、どうぞ……味わって召し上がれ」

「オッフ……」

 

そしてお出しした後に投げキッスしてから下がるの。

 

「あれ、417ちゃんも居るのかい?」

「はいはい、なんでしょー?」

「バラライカ一つ」

「はーい、すぐお作りしますねー♪」

 

応援待機だったのに……ってはならないんだ。

指名が入れば出ていく、これが決まりさ。

やっぱり人気が高いのはスプリングフィールドだったりするけど。

さて、バラライカというカクテルはウォッカをベースにしたカクテルだ。

作成法はシェイク。ホワイト・キュラソーとレモンジュースを混ぜるんだ。

そしてこのカクテルに込められた意味は……恋は焦らずだね。

うーん……このお客さんの私を見る目がねちっこいからそういうことなんだろうな。

ちなみに一つ組み替えればXYZって別なカクテルになる。

それは私から作るのは絶対にダーリンだけって決めてるんだ。

割合は等分、つまりシェーカーに1/3づつ注いで……それからシェイク。

 

「ほっほっほ……このために来てるようなものだね……」

 

シェイクっていう名前の通り、揺すって混ぜる。

専用の道具であるシェーカーを両手で持ってから身体の前で小気味よく振る。

ココでポイントはシェーカーの口は自分に向け、お客さんに向き合った状態から斜め25度くらいを向いてする。

万が一の吹きこぼれとかでぶっけかないためだね。

あと私達の場合は……シェイク中のおっぱいの動きを見せるため……かな?

一番人気がモーニング・グローリー・フィズだからよく分かるんじゃない?

極稀にアクシデントでぽろりとかもあるからそれ狙いかもね。

 

「はい、バラライカです。ごゆっくりお楽しみください♪」

 

この時間帯におっぱい指揮官とか来たら拒否できかねるからマジでセクハラまつりだろうなぁ……

 

「春田ママ、モーニング・グローリー・フィズ」

「またですか?んもぅ……」

 

バーテンのリーダーであるスプリングフィールドは引っ張りだこだね……

さっきから一生懸命シェーカー振ってる……

 

「K5ちゃん……おっちゃん頑張ったから明日はイイ事あるよね……」

「よしよし……ご注文のモヒートです」

 

K5はというと占い+バーテン+甘やかしとかかな?

占い自体もいい評判あるし何より甘やかしコースで全肯定してくれるからと人気。

スオミも甘やかしコースで慰めてたり……PzB39は女性客に人気だね。

切れ長な瞳と色気溢れる大人な女性と時折浮かべるニヒルな笑みが射抜いてるらしい。

それぞれの強みというか……まぁ魅力があるので固定客で出来始めてる。

 

あ、カルーアミルクのミルクの出所を知ってるヤツは後で締め上げる。




次はそうっすね。
カフェの裏の施設についてぼちぼち語っていきましょう


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出店サービス べーた!

まぁこういうサービスもあるよね。


「保育園の運動会の出店の依頼?」

「おう、近くD08地区内で連続して体育祭や学園祭が行われる」

「それに際して出店を頼まれたってわけね、いいセンスじゃない」

 

珍しく基地時代の制服で集合って言われて何事かと思ったら……

警備兼出店の依頼が来ていたらしい。

カフェ経営はその他に任せれるとして……何人出店に回すのか。

あと警備っていうのもあるから人数は結構必要だよね。

フットワークの軽さも必要だから出動に起用されるのは……

 

「やっぱりSMGとHGばっかりになるかな?」

「そうだな……それでいて瞬時に切り替えができる……」

「G36C、Uzi、Mk23、Five-seveN……M950A」

「あとは火力支援と販売に専念する人形だな」

 

真っ先に行く先が孤児院ね。あー結構前に見たっけ?

ともかく行ってみようか。警備の仕事なんて私達にとっちゃ余裕だし。

販売スタッフとして私が起用されそうだけど……

火力支援がどうなるかだなー……MGになるかRFになるか……

 

「ダーリンが采配決めるんでしょ?」

「そうだな……ここは安定して運営はできるしな……よし決めた」

「ひゅぅ、こういう時の決断の速さは指揮官のときからだね」

 

速攻決めたダーリン、各員呼び出し……っと私の端末も震えてる。

ま、だよね……販売担当で私とヴィオラ、そして火力支援係にロマネシアwithヘレボルス。

あとついでに一日保母さんじゃないけど……孤児の面倒をみるのも兼ねるんだって。

とりあえず孤児院に関しては試験運用的なところがあるらしい。

 

「ただそうねぇ……調べたけどその孤児院は裏があるわねぇ……」

「へぇ、聞かせてドリーマー」

「経営している男がちょっとねぇ……黒い噂が絶えないのよねぇ」

「前の経営者は良かったみたい、けれど今の経営者は過去に色々ヤッた人間らしいわ」

 

ふーん……まぁそれは実際に行ってみないとわかんないし……

対人間のリミッターがかかってない私達だぜ?

素手でどうとでもなるさ、徒手空拳でもパワーがありゃかてる。

怪しい人間なら逆にとっ捕まえて干すだけだよ。

 

 

 

 

「うわー、でっけぇおっぱい!!」

「すげー」

「こらこらー、お姉ちゃん達のおっぱいはおもちゃじゃないよー?」

 

で孤児院に着けば案の定というか……元気いっぱいな子供がわらわら来る。

出店を作る前に今日の警備担当からお料理担当まで顔合わせをしたの。

そしたらまぁー男の子達がこぞって私達のでっぱいにいたずらするのなんの。

特に私は制服が制服だから集中砲火……ブラ一個だしね。

あとまぁ私はロリ体型でちっちゃいっていうのもあってから親しみやすいのかも。

次点で集中砲火食らってるのはUzi、Mk23かな?

 

「やわらけー」

「そろそろ怒るよー?」

 

無遠慮にもにゅもにゅされてもダーリン以外じゃそうでも感じないしね。

あ、ドリーマーとかは別格ね……というか対野郎ではダーリンのみ感じやすい……?

と、ぜんぜんやめる気配がなかったので揉んでた男の子にはもれなくげんこつです。

お姉ちゃん譲りのげんこつ角度、痛いぞー。

 

「このおっぱい女ぶった!」

「言う事聞かないからだよ、ぼうや?」

 

なおMk23やUziが言うと素直に聞く……私ばかり集られるし暴走されるし

舐められてるのかもしれないね……まぁいいけど。

 

「うぉー!!やべぇ」

「ちーじょ!ちーじょ!!」

「あ、アンタ達ねぇー!!!こら、ブラ返しなさい!!」

 

訂正、このクソガキ全員〆る。

私の見せブラは前のブリッジ部分で結ばれてる。

なんちゃってフロントホックなんだけど……そこを外された上に盗まれた。

 

「……子どもたちの相手はあの417さんでしたか、あの娘に一任して話をしましょうか」

「あぁ……」

「変ねぇ……ママには感度センサーの更新を入れたはずなんだけどぉ……」

 

なお、その後無事セクハラをしてG36Cに叩き潰される経営者の図があった。

 

「はい、捕まえた……っとそんなにおっぱいを揉んでもねぇ……

あぁ……ははん?さては君たち寂しいんでしょ……いいよ、お姉ちゃんがちょーっと甘やかしてあげる♪おーいで♪」

 

なお417はというと孤児相手に母性を振りまいていた。




少年たちの性癖が歪む気がするが
なに、問題ない。


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人形による試み~孤児院経営編~

母性(内面+外見)マシマシな人形が保母したら子供歪まへんか?


あとで調べた所孤児院のおっさんは性犯罪者だったらしい。

ついでに人形は性処理道具程度にしか見てない……まぁ人形軽視主義者ともいうか。

アホちゃうか?ってなったけどそれを揉み消すくらいのコネはあったみたいだ。

ドリーマーやグローザが言ってた裏ってのはそんな所らしい。

一部の孤児が被害にあってたらしい……それについては私の方も泣きつかれて……

事が発覚した後は無事豚箱行きになったので一件落着……かと思うじゃん?

 

「だからって私に経営責任持たされても……」

 

そう、責任が巡り巡って私に飛んできたのだ。

ダーリンはまぁ……言いたくないけど世間一般的に見たら女ったらしの下半身タネマシンガンだし。

性犯罪者と表裏一体な部分が見えたりする。

そこで孤児に気に入られている私が槍玉に上がったわけだ。

なんで人形の私になるんや、なんでやねん。

他にも後任のこの地区の指揮官とか居ただろうしG&Kの暇してるスタッフで良いじゃん。

 

「まぁしょうがないや……後任が見つかるまでの臨時だし……」

 

人形にも経営は出来る……それはいくつかの民間企業でも実証されている。

私はそんな経営学を学ぶリソースはもうカッツカツで無いので後付のモジュールで賄っている。

ドリーマー謹製のネックレス型モジュールを身に着けて孤児院とカフェの行ったり来たり。

幸い昼頃に出勤して書類仕事をササッと終わらせて帰るだけでいいけど……

 

「ねーちゃん、ぎゅっとしてくれよ、な?な?」

 

孤児の一人にめちゃくちゃ懐かれた上に事ある事にスキンシップ求められるんだ。

ここの子は幸か不幸か親というものを知らないで育ってきた。

親をしってる兄さんも聞けば苦い顔をしてるし……

あまり良い親ってのは……居ないのかもしれないね。

ここD地区では虐待とか聞かないけどさ。

別な地区では子供を質に入れる親とかも聞く。

そんな子供が昨日一日限りのつもりだったけどママしちゃったしなぁ……

つまり、今私に求められているのは経営と保母の二つ。

 

「はいはい、抱っこしてあげるからこっちおいで?」

「やりぃ!へへ、やわらけー!」

 

お仕事もしながらっていうのは出来ないけど……丁度いいリフレッシュかなー……

しかし本来はこのあと精査して体育祭とかに合わせて出店をだすつもりだったけど……

精査はするけど出店には私は参加できなさそうだ。

うーん、この男の子はどうにもおっぱい星人の素質があるな。

初日から私のおっぱいを揉んだり叩いたり顔をうずめたり……

今も膝の上に抱っこしてあげてるんだけど後頭部をみっちりと胸の谷間に入れてる。

まぁ流石に性的なことは知ってないみたいだからおっぱいばっかりで済んでるな。

可愛らしい悪戯って事で私は流すけどね。

 

「なぁ、ねーちゃんは何時までここに来れるんだ?」

「……さぁ、わからないけどそんなには長くないかも」

「まえのおっさんよりめちゃくちゃ優しいし他のねーさん達より全然優しいしさ、もっと長くいてくれよ!」

 

んー……私は慈善活動家じゃないしなぁ……それに私にもネーナって可愛い娘が居る。

長くココにかまけてることも出来ないしなぁ……

でも確かに……中途半端にここの孤児の待遇を見てるとなぁ。

企業の慈善活動費はたしかにココに流れてきていたけど大体が前任の経営者がピンハネしていた。

つまり本来回るはずだったこの子供達の食事や衣服には回ってなかった。

逮捕したついでに資産差し押さえして今こっちに回ってきたけどさ。

従業員も金をもらえるからと黙秘していたし、マジここ接収して第2拠点にしてもいいけどさぁ……

カフェはまだ始まったばっかり……拠点拡大をしてもリスキーだしなぁ。

 

「なんなら俺たちも働くから」

「それはダメ、絶対にダメ」

「なんで!」

「貴方達子供のお仕事はね……よく食べて、よく遊んで、学ぶ事だから」

 

必死なのはよく分かったけど労働はダメだな。

とりあえずこっちを見上げてくる……孤児のアル君には良く教えておかないとね。

頭の大半がおっぱいの谷間に埋もれていてしまらない光景だなぁ……

 

「じゃあねーちゃんが遊んでくれよ!」

「お姉ちゃんはお姉ちゃんでお仕事があるんだ……ごめんね?」

「んだよ……」

「でも、今はお仕事も一段落ついてるし……いいよ、何して遊ぼっか?」

 

おーおー、コロコロ表情が変わるな。

ちぇーって感じでむくれてたと思ったらパァァって笑顔になるし。

はー、子供って可愛いなぁー……愛娘だったらもっと可愛いんだろうけど!

 

「じゃあねーちゃん、マスクライダーごっこしようぜ!」

 

私は知ってるけど女の人はあんまり知らないと思うぞー?

まぁこの辺は子供特有か……合わせてあげましょう。

古い特撮フィルムのメモリーを呼び出してっと……

 

「じゃあお姉ちゃんは何役?」

「おっぱい怪人!!」

「んんー?」

「くらえ!ライダーパンチ!!」

 

このガキャごっこ遊びにかまけておっぱい触りたいだけじゃ……

まて、露骨に鷲掴みにするにゃ!?

 

「まいったか!!」

「ひーん、なんで私が怪人役になるのー!?」

 

この後私の悲鳴を聞きつけた悪ガキ連中がこぞって私のおっぱいをオモチャにしていきやがった……

応援で来てくれた40が助けてくれなかったらヤバかったかも……

 

「シーナって子供に弱いのね」

「そういう40だって……」

「あたい?あーまぁ、新人の45を思い出しちゃってついついね……それに可愛いじゃん」

 

40も無事子供達に気に入られて保母候補です。

40の醸すお姉ちゃんオーラが気に入られたのかもね。

日向ぼっこ中におっぱい枕にされそう……




あ、はいサボってました。
いや、Pixivの方にも単発のをカリカリしてたんや……

まぁでもエタるつもりは無いので……はい……


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変わったようでまったく変わりない

基地の時とカフェの今?
ほとんど変わりゃしねぇよ


孤児院から帰ってくると真っ先に向かう場所というか……何かやらかしてねぇだろうなって見る場所がある。

ドリーマーの個室兼研究所だ。このカフェで使われてる便利メカとかガシェットを作ってくれるけど……

それと同時にいろんな迷惑をばらまく厄介な所だ。

ちょっと前は逆コーラップス技術の一つで何やら錬成した所設計データ入力をしくじって……

悍ましい名伏し難い何かが出来上がってドリーマー共々見に来た私も絡め取られてねー……

あの時ばかりは火力ガン振りのロマネシアが居てくれなかったら詰んでた……

大体はノックしたら3秒後くらいに返事が来る。それを待ってからはいる。

あんまり返事がなかったら様子を見るくらいに顔を覗かせるんだけど。

 

「入っていいわよ、いつも律儀ねぇ……そんなにやらかされるのが怖い?」

「もちろんでしょ……いつも巻き込まれてるの私やヴィオラとかお姉ちゃんなんだから」

「そうなるように仕込んでいるのもあるけどぉ?」

「なお質が悪いわ……」

 

ドリーマーは私やヴィオラ、デストロイヤーとかが巻き込まれてる時の反応が楽しくてやってる節がある。

お姉ちゃんはなんと言うか……私の巻き添え感があるけど……

今回は何かデータを打ち込んでから試算中っぽいね。

 

「で、何作ってるの?」

「何って……ナニを作ってるのよ」

 

はぁ?と思ったけど画面を覗き見てみる。

するとどうだろう、DNA情報やら何やらが並ぶけど……

やたらと目を引くのはかなりエグい形状してるナニだ!!

いや、お前ナニ作ってんの……って顔で思わず睨んでたんだろう。

ドリーマーがこっちを見るなり肩をすくめて見せてきて……

 

「ほら、向こうのカップルにも赤ん坊をこさえさせたいじゃない?」

「……まさか」

「そのまさかよぉ、ノア専用に調整した数発限りのナニよ」

「これ……やばない?」

「コレに近いかたちのオモチャならそこに転がしてるわよ、使ってみる?」

「使わねぇよ!!!大体私はダーリンのでもう形覚えきってるわ!!!」

 

ドリーマーのやつ自分で使ったな?よく見たら瞳が潤んでるし頬も若干赤みがかってる。

デストロイヤーとかG36Cとかが餌食にならなくてよかったよ。

シスコンのやべーやつ筆頭のG36Cだけど……シスコン拗らせてる時以外は押しに弱い美少女そのものだし……

しかし……これを生やすの……?ノアちゃん本人もこれには動揺するだろうし……

なにより番のクフェアがかなり苦にならないかな……

場数重ねてる私達でもうわっ……てなるような物だぞ……

 

「で、これ誰で実験するの……?」

「アンタの半身、ジャッジ」

 

ジャッジェ……まぁ元の身体のときよりでっかいのがくっつくね、やったね。

ん?この足音はなんだろうか。ドタドタと走って……

 

「ドリーマーさん!!!アレを作っていると聞きましたわ!!」

「あっ……」

「ちょっとシーナ助けてくれないかしらぁ?」

 

がっつり目が血走っているシスコンのやべーやつ、G36Cが駆け込んできた。

こうなってるときのG36Cは姉のG36くらいしか……止めることが不可能。

代用品はG36の愛用ハンカチやら……ショーツとか。

あいにくとストッパー役が直ぐ側に居ることが多いこのカフェ内では持ち歩くわけない。

というかG36のプライバシーの問題に発展するので。

で、G36Cは何が問題かって言ったら……G&Kで運用されているSMG型の人形の中でもトップクラスの性能を持っている。

つまり、元ARモデルとも言える私でも事、近接戦闘に置いては負ける要素しか無くて……

 

「いや、頑張るけどさぁ……どぅぇ!?」

「せいやっ!!」

 

身長差からまずG36Cのおっぱいに顔を埋めさせられる。

視覚シャットアウトされて、次の瞬間には身体が浮かび上がってるんだ。

しかもね、この間カウントするに1秒かかるかかからないか。

64式自や一〇〇式が読みかじってたヤーパンの武術書の中にあった縮地ってのをマスターしてさ。

もう手に負えないの。マジ、これマジ。

 

「さぁ、さぁ、私にもそれを分けてもらいましょう、そして姉さんと……うふふふふふ」

 

まぁ暴走理由なんてそうだよね。シスコン拗らせたこのヤベーのならやりかねないわ。

G36もまぁ……満更ではないだろうけど。

はじめての子供が妹との間の子供となるとその心中はどうかなー?

 

「さぁ早く!」

「ところでそのバカでかいおっぱいに抱いているはずの赤ん坊はどうしたのかしらぁ?」

「セレンはもうお腹いっぱいにミルクを飲んで健やかに寝ていますわ……で、早く!」

「どうせなら妹をこさえてあげたらどうかしらぁ?」

「……その手がありましたわね」

 

いや、その手じゃねーよ。G36の気持ちをだな……

 

「お、なんだ子作りか?」

「ぁあっ……だ、ダーリン?いきなり鷲掴みは……」

「ダーリン、こっちにも労いはなーいーのー?」

「途中経過は保存してっと……じゃあそこのキングサイズベッドでしっぽり始めましょうかぁ……キヒヒヒ」

 

あーあ、ダーリンが聞きつけてハッスルしに来たじゃないか。

私もまぁー……ノリノリなんだけどさ。

 

おい、ドリーマー!避妊具はちゃんと装着させてから始めろって!!

ばっかばっか!!今ダーリンに精力剤なんて投入したら……

 

なんかい わたし とんだ?




G36Cってほんと、なんでこの作品ではこうなっちゃったんだろう。
お嬢様口調のボディがドスケベな人形ってくらいだったのに……


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人形って母親の最適解では?

ひょんな事から孤児院で子供達と触れ合うことが多くなった私だけど……

ここで低身長でバカみたいにでっかいおっぱいを持ってる弊害が出てきた。

それはね……

 

「うおっ!?あ、このぽよんとしたのはシーナ姉ちゃんだろ!」

「あーうん……怪我はなさそうだね」

 

出会い頭とかによくおっぱいに顔面ダイブされたり揉まれたり。

特におっぱいに興味アリというか……揉みたがりな男の子が多い気がするけど……

同性の女の子でも良くおっぱいでどーんとしたりしちゃうから結構気を使う。

今までは注意力もある人形や大人ばかりに囲まれていたからだろうけど……

しょっちゅう顔を合わせる子供はそうは行かない。

貴重な経験だと思う、ネーナが成長して動き回るようになったら注意しておかないと……

トテトテ歩いて行っちゃってから危ない目に遭わないようにしなくちゃ。

母親としての責務だ。こういう経験も大事……

 

「シーナさん……あの、お料理教えて?」

「んー?はいはい、良いよーじゃあエプロンと三角巾つけておいて」

 

経営のお仕事の他に請け負ってる保母の仕事の方が多い気がする。

マジさっさと後釜の経営者見つからないかなー……

 

「スキありっ!!」

「ぁにゃぁ!?」

 

少しでもスキを見せるとぐわしとされるから油断ならない……

うーん……やっぱりダーリン以外だとそんなに……

でも揉まれすぎると出ちゃって大惨事になるしなぁ……

お料理中は絶対にするなって口酸っぱく言っておかなくちゃ……

今日は特に早朝のダーリンの暴走がなかったからなぁ……はぁ、もどかしい。

 

「じゃ、本業の腕を見せますか」

 

キュッとエプロンしめたら……気を引き締めて取り掛かりましょう。

今日のお料理教室は何を作ろうかな?

えっと、貯蔵庫の中身は何があるかなー……これは子供用のおやつだから無し。

んー……そこそこ日持ちがして大量に作れるのでいくか。

となるとやっぱりクッキーかな、ベタなバタークッキーでいきましょ。

 

 

 

 

さて、子育てをしてる私達だけど……人形で良かったなって思うのがあるんだ。

肉体的な疲労とは無縁の存在だし睡眠欲って言うのもかなり薄い。

その気になれば稼働限界までずーっと起きている事だってできる。

孤児院の中にも誰かに寄り添ってもらわないと眠れないとか結構いろんな事抱えてる子が居る。

中には育てられないからと赤ん坊の時から孤児院に押し付けられてる子も居る……

ひどい話だよ、育てられる余裕がないならそもそも……いや、たしかにね?

大好きな人との子供が欲しくなるのはすっっごく分かることだよ?

でも赤ん坊の、その子供の事をちゃんと考えてあげようよ。

 

「新しい院長が経産婦で助かりましたよ、私達だとキレ散らかして」

「お前ら後で正座な?」

 

まさか孤児院の中でもお母さんする事になるとは思いませんでした!!

クソァ!まぁ溜め込んで溜め込んでおっぱいが張っていてぇ……って事にはならないけどさ。

他の保母の質が悪いこと……まぁ金払いも結局中抜中抜で労働意欲もこれでもかってくらい落ちてただろうし。

 

「んまんま……」

「よしよし、本当のママじゃないけど……いっぱい飲んで大きくなるんだよー?」

 

あーこりゃ私のダミー人形をこっちにつかせるかなー?

私に限ってだけどダミー人形にも改造加えて乳母できるようにするかねぇ……

ダミーは恐らく大反対するだろうけど……

ドリーマーをけしかせれば全員黙るかな。黙るな。私が散々鳴かされてるんだもん。

 

「近く私が数人くるだろうからこの子の寝ずの番は任せておきなさい」

「……あぁ、そういえば人形でしたね」

「そゆこと、こういう所も人形って便利でしょ?」

 

私の挙動がマジな人間くさくて忘れてたな?

まぁ良いけど。ダミーの挙動でなお困惑するだろうなぁ……

さてさて……赤ん坊にミルクあげながらお仕事お仕事……

 

「あ、漏らしたね?おむつ持ってきてー」

「うぁぁあああああああ!!!」

「あーはいはいはい……少しの辛抱だからねー?」

 

赤ん坊というか子供に大人の都合など無いのだ……

多分今頃ネーナもギャン泣きしてるんだろうなぁ……あー、おっぱいあげたい。

 

 

 

 

 

 

で、帰ってきたら帰ってきたで……

 

「417ちゃん指名で」

「はーい、今向かいまーす♪」

 

メイド服に着替えてからホールスタッフとして引っ張りだこ。

人間の頃だったら絶対ダウンして泣き散らしてるよ。

今日の大人気スタッフは……G3だね。さっきからずーっとひっきりなしだ。

Vectorなんかもスタッフに入ってるけど……

 

「じっと見られながら食べるのって気味が悪くないの?」

「いんやぜぇんぜん、キミみたいな子が大好きだからね!」

「あっそ……」

 

ま、こんな感じで面倒くさそうに接客してる。

これがツボっていう客も居るから世の中広いと思うよ……



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子沢山

「やだ!今日はネーナとダーリンにしか会わない!!」

 

端的に言っちゃう、私の休みが無い!

カフェの店員ローテーションだって私にもちゃんとおやすみがあった。

少ないけど、週に1日はちゃんとあった。

けど最近の孤児院経営+保母も加わって私のお休みが消し飛んでいる。

そこで私がボイコット、待遇改善されないなら私はネーナのママでしかなくなるんだから。

 

「困りましたね……」

「困ったね……」

 

外で会話してるのはウチ所属のP38とグリズリー。

そしてドアの向こうで静かにしてるもうひとり……私のお姉ちゃん。

多分今すっごく苦虫噛み潰してるような顔してそうだけど……

まぁお姉ちゃんだって分かってくれると思うんだ。

お姉ちゃんも大人気でカフェメンバーにだいたい入れられているし。

注文で十中八九恋人プレイ要求されてかなり拘束されるし!

その上赤ん坊のヴァレリーの相手もダーリンの相手をする時間も減ってイライラしてたじゃん!

私はそれ以上にタスク積み上がってるんだよ!!

 

「分かったわ」

「え、でも今日は予約客の中に417指名客が……」

「シーナ、ドアから離れておきなさいよ」

 

ふんだ、私は決めた以上ぜったいに今日のお仕事はボイコットしてやるんだから。

さーネーナは今日は一日ずーっとママが一緒だからねー♪

ベビーベッドからネーナを抱き上げて早速授乳に移ろうとしていた。

……なんかえらく大きな足音がするな。

そして私の部屋の真ん前で止まって……?ん?この装填音は……

M320GLの音じゃん!!まて、あのバカ姉姪っ子ごと私を撃ち殺す気か!?

ちげぇ、これはブリーチングするつもりじゃ……

 

ポンッという音と同時に扉が爆破される。

発破音に続けて警報がガンガンに鳴り響く。

あーあー、やばいよドリーマー構築のガードシステムが……

あとネーナがギャン泣きしちゃってるじゃん、私が身体でガードしたからなんとも無いけど!

 

「お姉ちゃん私を殺すき!!?」

「うるさい、さっさと仕事を始めるわよ、かかりなさい」

「「ラジャ!」」

「やーん!はなせこらー!!」

 

まぁ3人に勝てるわけが無かったけど……ネーナを抱っこしながらのお仕事認可が出たので譲歩。

あとダーリンも現状を良くなく思って対策を打ち出したらしい……

兎に角今日は私は孤児院に行く必要なし。

 

 

 

 

朝、昼と仕事を終えて一段落。

最近ダーリンや私達の信頼を勝ち取ってから裏メニューとかの存在を知ってる人が多くなってきた。

ま、その御蔭か売上も夜に一気に増える感じだね。

今日はお昼に来た予約客で私ご指名の客からチップも貰ったし……暫くは安泰かな?

ただ私、だいたいチップ貰うときっておっぱいの谷間にねじ込まれるんだよね。

私=おっぱいポケットとでもなってるんだろうか?

ネーナ抱っこしながらだったけどお客さん皆いい人で助かったー……

 

「そう言えばダーリンが夕方に集団客が来るって言ってたけど……予定にあった?」

「いえ、無いわよ……また突発で拾ってきたんじゃないかしら」

「ダーリンらしいね」

 

ダーリンも本腰を入れて活動を始めたみたい。

その活動っていうのが私達への愛あるセクハラとかじゃなく……

所謂私達のカフェの宣伝だね。あとG&K所属っていうのもあるから前線支援とかのお仕事拾いだね。

その結果予定にない予約客っていう矛盾孕んだのが生まれてる。

まぁ私達総出でかかれば捌けなくはないけど。

 

「あれかな?」

「……子連れかしら?」

 

夕日をバックに何人かが連れ立ってやってきている。

引率と思われる人が二人にずらっと小さい影。

カランカランとベルが鳴れば……RFBが受付に行って、なんか笑ってるな。

 

「とりっくおあとりーと!!」

「お菓子くれなきゃいたずらするぞ!!」

「おっぱいだせ!!」

 

ぞろぞろやって来たのはこれまた小さくて奇妙な格好のお客さん。

ハロウィーンの仮装をした孤児院の子たちだった。

お菓子はあげるけどおっぱいは出さないぞー?

ま、たしかにこれは微笑ましくて笑っちゃうね。

お姉ちゃんも私と見つめ合ってからどちらとなく笑いだしちゃって。

 

「はいはい、それじゃあお菓子を……コレでいい?」

「それともコッチかしら」

 

お姉ちゃんも私も視線の高さを合わせてお店のお菓子一つ選んで示す。

すると我先にと子供が集ってあっという間にお菓子が無くなっていく。

そしてそれぞれ好きな椅子に座って食べ始めるんだけど……

 

「僕はこれ!」

 

なんて言って最後の数人が私とお姉ちゃんのおっぱいにイタズラしてきたの。

まぁメイド服がおっぱいを強調してるから気になるだろうし……

あと私のは引っ張り下ろせばすぐにポロリだから……

私はめっ♪だけで済ませたんだけど……お姉ちゃん?あぁ、うん……ゲンコツ食らわせてた。

 

 

 

 

 

「それでぇ?居住区を増設しろって言うのぉ?」

 

ダーリンが孤児の身元引受人となって保護することにしたらしい。

そして孤児は私達人形の息子娘となる……まぁこれも新しいモデルケースだね。

世の中には人形を嫁にしている人は少なからず居る。

養子縁組が成立した場合のモデルケースとして私達が選出されたわけだ。

目下問題は部屋が足りないこと。そこでドリーマーに交渉してるの。

 

「ダーリンが言うには家計の負担増がどんなものかにもよるし売上的にもいい感じだから子供を増やしてもって」

「よし分かったわ早速しようじゃない」

 

今日は設計だけ済ませて報酬先払いと言わんばかりにドリーマーが夜ハッスルしたのをここに記しておくね。



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下地は任せろ

今日はP基地のノアちゃんの定期検診日だ。

施設もデータも出揃いつつあるからあちらでも出来るはずなんだけど……

これが嬉しいことにこっちのご飯が美味しいからってこっちが良いんだって。

あと近況報告係も兼任してっていうのが本人の談。

 

「シノーそっちの準備は?」

「味付けに間違いがありますが……何も問題はありませんよ?」

「はいはい、味付けもパーフェクトね」

 

カルカノ妹もとい、シノはこうしてくっだらない嘘を言う。

まぁ構って欲しい合図だっていうのは誰でも分かるんじゃないかな?

得意料理はもちろんのことイタリア料理。

まぁそれだけじゃないけど、今日は朝から大盤振る舞いなんです。

いやまぁカフェの従業員っていうか……私達タカマチファミリーの母数が多いからね……

さらに言えば……

 

「シーナねえちゃん……飯はまだ?」

「ん、もうちょっとだから……はい、おっぱい揉むのやめようね?あと私はママだよ?」

「……なんか恥ずい、あとにーちゃんが揉めって」

「ダーリン……」

 

孤児を引き受けちゃったもので食い扶持が一気に多くなったの。

その数なんと18人……まぁこの子達からしたら一気にママが……百人近くに増えたんだからそっちの方が困惑するか?

それも全員そろっておっぱいがデカイときたら思春期真っ只中の子はキツいか。

女の子も居るけど……二人だしね、おまけに年齢はまだ10歳らしいし……

栄養も足りてなかったのかイロイロと発育が乏しい。

ま、だからってわけじゃないけどママとして接するからには甘く時に厳しくって所で。

ママに甘える分にはおっぱい揉むのは黙認しようかなって思ったりもしなかったり。

 

「はーい、出来上がりだよー皆呼んできて?」

「へへ、いただき!」

 

あーあ、つまみ食いしていっちゃって……あとで叱らなくちゃ。

ちょっと前に地区の森から畑を荒らした不届き者がいてね……まぁ鹿って言うんだけど。

スケアクロウとスオミが激おこで狩ったんだ。

んで、出来上がったのが……大量の鹿肉。そこで今日の家庭内メニューは朝から鹿肉のカルパッチョです。

そして隣で作ってるのは大量のポルペッテ、トマトソースで彩られてる。

それとナポリピッツァ……コレを作ったのは……

 

「うん!子供たちの笑顔は素晴らしいですね」

「姉さんの笑顔も鬱陶しいくらいです」

 

シノの姉スペラ、イタリア語の希望から名前が来てるヤツ、いやーコレがすっごく……元気なのさ。

ピザとパスタを作らせたら右に出るものが居ないくらいなんだけど……

 

「今朝起き抜けにワタシの所にきてぎゅーっとしてきた子が居たんです、もうすっごく可愛くて

あ、シノの寝顔や寝起きの寝ぼけ眼な顔もすっごく可愛いんですけどね!

もう思わず抱きしめて二度寝しちゃおうかと思ったくらいです!それでお姉ちゃんみたいになりたい……なんて言われたものですからも~う」

 

とまぁ超ポジティブな上に料理中もこのマシンガントーク。

手元が一切狂わないのがまたね……私は鼻歌こそ歌うけど……ここまでやかましくはない。

っと、ノアちゃんの分も用意しておかないと……

 

 

 

 

 

「で?」

「で?とは何よぉ?」

「その白衣は何のつもり?」

「ふふん、イカしてるでしょう?時に美少女、時にメイド、時に開発者な私にはピッタリじゃなぁい?」

「あっそ……その首のキスマークはなんだ?」

 

おーっとドリーマーそっぽ向いた、コイツさては白衣を見せに行って襲われたな?

若干よれた感じしてるのはペルシカリスペクトかな?

 

「で、今日がその……アレのお披露目日?」

「そうそう、テストはしてるから大丈夫よ。主に私とジャッジとデストロイヤーで」

「あー、だからジャッジとデストロイヤーが数日前に泣きべそかいて引きこもってたのね」

「ちょっと情熱的に愛してあげただけじゃない……つれないわね」

 

まぁアレだ、ドリーマーとジャッジにナニを生やして稼働するかの実験だ。

ドリーマーはデストロイヤーをめちゃくちゃ愛した……と言うがまぁアレだよね……

で、ジャッジはドリーマーにご奉仕されて無事男の頃以上の快感を味わったそうな。

本来のジャッジならそんなの知らないだろうけどね……

まぁそんなこんなでデータ取りもしてるし実地試験もしたから問題は無いと。

 

「あとはあっちの覚悟次第ねぇ……ま、クフェアの方はヤル気満々みたいだけど」

「胸弄るなよ」

「いじらないとだめでしょぉ?妊娠させる上に子育てするなら胸もいじらなくちゃぁ……キヒヒヒッ……」

 

クフェアも私達と同じおっぱい勢になるかもしれないなぁ……

まぁそこはそれとして……やっぱり怖いのかもしれないね。

私はもうダーリン大好き、愛してるの大暴走でやっちゃった後だしなー……

……これで五体満足で生まれてきてくれたネーナには感謝してもしたりないなぁ。

まぁ、どこかにハンデを背負って産んじゃったとしても……ママが悪かっただけ……だしね。

なんであっても絶対に育て上げるし……なんなら私はその生涯を見届ける。

 

「ま、決まったなら私達はそれのサポートに回ろうね」

「投げっぱなしは主義に反するから任せておきなさい」

 

妊娠するかどうかはまだ実証できちゃいないけど……

いや、それを試すためにデストロイヤーかジャッジを生贄にするのはね……

 

「ちなみに実験で装填したDNA情報はダーリンのだから安心してもいいわよ」

「数発限りのヤツでDNA間違えて装填しないでよ?」

「そんなヘマはしないわよぉ……」

 

そんなこんなしてる間に件のノアちゃんと伴侶のクフェアがやってき……

なんでユノちゃんファミリーも来てるのかなー?こりゃまたご飯を用意しなくちゃ……



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終末世界より指揮官がPOPしました

最近カフェの知名度も出たのか……他所の指揮官が来店することが多くなってきた。

たまたまD地区を通るからついで……とか内情視察のついでにやって来たとかね。

まぁあと噂の巨乳人形がどんなものかを見たいっていうのもあるかもね。

 

「ただしっかしまぁ……なんというか……」

「G&Kの採用基準が時々わからなくならないか?」

「それ今思ってた所」

 

その指揮官の大半がガスマスクを被ってやってくるもんだ。

ゴーグル部分は緑に発光してるし何度銃構えそうになったことか。

聞けばこれが一番外出に適した装備って言うけど……

確かに汚染地域を通らなくちゃ行けないような所とかね……

でもそんな汚染地域に行くのはもっぱら私達人形だし……

そのために除染ゲートとかあるんだしねー。

厳密な生物じゃない私達だからこそ出来ることだけどさ。

かなり汚染のひどい場所には私達でも専用装備が無いと活動できないと思うけど。

というか生体部品は使えないね。完全なメカボディじゃないとダメだ。

それこそ正規軍が使っている人形がそれに該当する。

 

「あの汚れはどうなんだ……?」

「わかんない……ドリーマーの観測器では無問題みたいだけど……」

「見た目は良くないな」

 

今日の当番はSVD、やっぱり通常モデルよりかなり大きなおっぱいが目を引く。

私もかなりおっぱいに視線が来るけどさー……

喋ってるのはもちろんその件の指揮官達の事。

ガスマスクって怪しさ満載な所はいい加減慣れたけど……

そのー……お客として来る指揮官の半分ほどがどこで拾ってきたんだってレベルの砂汚れを引っさげてくるんだ。

飲食店としてはできるだけ目立たないで欲しいなーって思う所。

連れ添ってる副官とかは綺麗に着飾ってるのにさぁ……

懸念としてコーラップスやら汚染物質付着してないかってのがあった。

だからドリーマーに急遽計測器を作るようにオーダー……結果としてすぐに仕上げてくれたけど。

問題はないにしても見た目が汚いって言うのは問題……

常連さん以外があんまり寄り付かないっていう状態に落ち込んでしまってる。

 

「業務妨害になりかねんな……」

「いや、なってる。だからちょっと社長に抗議したんだよ」

「ふむ、結果は?」

「次の社内報発行時に徹底させる……だって」

 

ガスマスク外した後の指揮官の顔ってだいたい美形なんだけどね。

ダーリンはまた別でハニーフェイス、指揮官大体美形か?

ドリーマーが大体一度踏んづけコースで身体触ってて……

そこそこ鍛えてるけど表面に出ない範囲に留まるナヨナヨちゃんが多いって。

うちのダーリンは結構なムッキムキ、一応自分のバイクは起こせるだけの筋力持ち。

まぁそんな身体の事はどうでも良くて……

せめて服装はしっかりちゃんとしたのに着替えてほしい。

ガスマスクはまだ許容するからって所。

 

「G&Kもまだまだ息が長いねー……」

「後任のD08指揮官もなかなか頑張っているしな」

「そうでなくちゃ困るけど……明日また私達が銃を握ることになるよ」

「……ほう?」

「機甲部隊が出るみたいLeo2A7の使用許可が降りたね」

「旧式のMBTなんだから一々許可をもらわなくても良いんじゃないかと思うんだがな……」

 

実際少し地区外に出てみるとT-34戦車の残骸やスクラップが転がってる。

ちょっとリペアしたら動きそうなやつだってあるんだけど……

逆に言えばそんな状態だからこそ実働する戦車は驚異になりえるから管理したいんだろうね。

暴徒がそんなもん持ち出してきたら小火器しかない私たちじゃ手に負えないしね。

焼夷手榴弾があれば?いーや、止めるなら火炎瓶が必要だね。

それもエンジンダクトの直上にぶつけないといけない。

 

「ちなみに相手は?」

「手応えはありそうだよ、何せ元G&K指揮官率いるテロ組織だし」

「となると……」

「同じ顔を撃つことになるかもね……」

 

恋心は盲目にさせ正常な判断を失わせる可能性もある。

そもそも人間の心なんて言うものは容易く折れるし変わるし……不変で居られる訳は無い。

一度信を置かれ対人戦闘ばかりさせられたのかな?

まぁこっちに銃を向けるようになったならやることは一つだ。

 

「では私達は私達の家庭を護るために引き金を引こう」

「情けは無用だね」

 

同じI.O.P製だろうが撃ち抜くだけ。

 

「何々ドンパチするの!?」

「ロマネシア、ステイ」

 

あっちゃぁ……他の作戦要員要らないかも。

一番の戦闘狂で我が娘の一人であり戦場に野放しになったらやべーやつ筆頭に聞かれたか。




モブ指揮官を出しやすくなった
活かせるとは言ってない。


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残念ながら平和とは時に破られるもの

久しぶりにこの制服で銃を握った気がする。

結婚して子供を産むまではずっと着て片時も銃を傍から離さなかったのに。

カフェを構えてから随分と握ってない……いや、強盗モドキを追っ払うのに握ったか。

でもその時はメイド服だしノーカンだね。

今回の作戦目標はとてもシンプル、KillTeamAll皆殺し。

良心の呵責を挟まず一切の容赦もなく叩き潰す。

こちらに火の粉を被せてくる前に速やかに。

各部の動作チェック、スライドもトリガーもスムーズだ。

発砲にてさらに内部のチェック……良し、問題なし。

 

「あら、シーナママ……熱心ねぇ」

「ロマネシアもチェックしておきなよ。いざって時に不調が出たら困るのは自分だからね」

「問題ないわ、ヘレボロスの調子は絶好調よ、姉さまにきっちりメンテナンスしてもらってるから」

「そ、なら良いけど……まぁ、もしもがあったらすぐに助けるから」

「その心配は……ふふ、受け取っておくわ」

 

店の奥、居住スペースの地下にシューティングレンジが存在する。

そこで最終チェックをしていたわけだ。

一応ながら徹甲作用のある弾を選択したが……杞憂に終わればいいけれど。

メンバーは前衛の鬼、G36CとKSG。

殲滅にロマネシア、そして後方狙撃で私と漢陽88式。

で、今回の出撃にはLeopard2A7も加わってるからそれに隠れてガンガン行く感じだね。

搭乗員はもちろんNTW-20、Ameli、MG3、M60の慣れたメンバー。

作戦指揮車両としてARRグリフォンが出される。

指揮を執るのはもちろん我らの愛する夫、ディーノ。

搭乗員はヴィオラ、SVD、ドリーマー……そしてやけに殺る気のあるエージェント。

 

「こんな所か、誤差修正も完了……」

 

何発かターゲットに射撃して確認……誤差無し。

作戦開始まではまだ時間はあるけど……まぁ早いに越したことはない。

バックアップ隊にType10戦車も入ってるか入念だね。

うん?通信が入ってきたな、なんだろう。

 

「……ふぅん、P基地が支援する用意があるって?」

 

今私達の司令塔になるダーリンは現D08基地指揮官と通信中

後進の教育のためにと色々考えてるみたいだね。

ちなみに今のD08地区指揮官はかなり若いショタレベルじゃないけどね。

20代のダーリンが平均年齢じゃないかな。

重要拠点に配置されている指揮官は類稀な才能があるか……経験が豊富な古兵なきがする。

正規軍からの流れ者とかがいそうだね。

通信が私に回ってきたのはダーリンに次ぐ決定権が私に委ねられてる部分がある。

うーん……申し出は嬉しいけど相手の戦力に対して過剰戦力気味だからね。

 

「即返信、申し出は大変うれしいがこちらの戦力で何とかなるであろう作戦なので結構……作戦後にそちらに寄ってダベるくらいの余裕はあるよ。ってね」

 

向こうが出すとしたら……電子戦部隊か……

真っ向切っての殴り合いには向かない舞台が多い。

こっちの作戦志向が殴り合いに偏ってる部分があるし……

諜報部隊の面々も潜入は苦手な傾向になっちゃったし。

主にここ仕様のバカでかいおっぱいが原因だけど。

だってアレだよ、潜入しようと通風孔に潜ろうとしたらおっぱいが支えるんだもん。

進めなくはないけどダーリンの魔の手で開発された後のおっぱいだからね?

喘いじゃって潜入どころじゃないんで。

 

「ラペリング装備もOK……」

「ママ」

「ん……ふふ、大丈夫……うん、大丈夫だから」

 

ロマネシアがいつになくそわそわと私の傍に寄ってきた。

あー、甘えたいサインだ。いつもはイタズラや問答無用でおっぱいをいじってくるけど。

重要なときは自重することを覚えてくれた。

本部曰くとんでもない暴れ馬だったらしいけど……いい子に育ってきててよかった。

 

「どんな私を見ても見捨てたりしない?」

「なーに言ってるの、そんな事しないよ……ママはロマネシアの事もちゃんっと愛してるから」

「……とんでもない殺人鬼でも?」

「ちゃんと貴女を見てるからそんな事はないって分かってるし……もしそんな側面があっても私は貴女の味方でありつづける」

 

……たぶん、私達に本当の戦闘力っていうものを見せるのが怖いんだろう。

大丈夫、たとえどんな表情が見えようと……帰る場所を護るのが私達ママの役目なんだから。

 

「ほら、そんなナヨナヨしてるのはらしくないよ、不敵に笑って胸張りなさい」

「……そうねぇ、らしくなかったわぁクヒッ……あ」

「あ」

 

うーん、このロマネシアの戦闘服も更新時期か。

胸元がぺろんと……恥じらいを見せることがなかったロマネシアがちゃんと恥ずかしがってる……

人間に馴染んできたかな……いい傾向。

 

 

 

 

「さて、今回の作戦地域はココだ」

「……外区画だけどウチに近い……なるほどね」

「確認した限りでは最大編成の人形部隊が3部隊だ、AR/SMG混成部隊が多い」

「……一番注意するべき対象は?」

「奴さんの直ぐ隣にいるスプリングフィールドだな、きっちり誓約までして諸々の制御をきっちり握り込んでやがる」

 

ブリーフィングが開始された。

まだ日は昇っていないし朝日を背に突撃する形になるけど……

主だった部隊が対人形、対人間編成で助かったね。

フォースフィールド装置だって長くは使用できないし……

爆発、衝撃等は無効化出来ても質量による押しつぶしは通るしね。

で、問題は相手側に狙撃手としてスプリングフィールドが存在。

コイツが一番馴染むナショナルマッチ弾丸を使っていたら面倒なんだ。

流石にLeopard2A7の装甲は抜かれることはないけど指揮車両の脚を撃たれるかもしれないし……

最前線で暴れまわるロマネシアとG36C、KSGに被害が出やすくなる。

他の人形は誓約履歴は無いみたいだけどスプリングフィールドが制御を一部乗っ取ってるらしい。

ツェナープロトコルの応用らしいけど……どこにそんな演算力載せたんだ?

 

「まずは2A7で正面バリケードを突破、続けてHESHとグレネードで周囲掃討……」

「それから殲滅のロマネシア、G36C、KSGが展開コイツらの占拠してる建物内で暴れて」

「漢陽88式はこのポイントから、417はこのポイント……丁度戦闘になりやすく射線が通る可能性が高い」

 

相手が拠点としている建物は古ぼけた建物……核戦争前に建造された医療施設。

生命線ともなる場所だからかかなり丈夫で残ったのだろう。

流石にロマネシアが全力で暴れたら一部崩れるかもしれないが……

 

「一応指揮車両内に汎用的で使いやすい物を置いておく。場合によってはそれで突入してもらう」

「ちなみに中身は?」

「HK416」

「ダーリン愛してる」

 

本当に扱いやすさに特化させたHK416が二丁提示された。

アクセサリーはバーティカルグリップ、ホログラフィックサイトのみ

システムのバックアップは受けれないがMk-23のみで潜入するよりはマシだ。

ここでM4をチョイスしてたらお姉ちゃんが酷く落ち込んでたと思う。




ずっと平和といかない。
それが悲しいか?いや、そんな事はないだろう?

次はまたドッタンバッタンのドンパチ


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戦術は3つのB

暴力!暴力!!暴力!!!


さて、Leopardを先頭に装甲車両が連なる。

カフェ経営前ならほぼ毎日見てきたしそれこそ隔週で乗っていた時期もあった。

今でこそ仲間として迎えている鉄血人形だけど……向こうの……

全生物ぶっ殺すマシーンと化してる鉄血人形をちまちま撃ち殺していた。

やってくる人形は最前線のもっとヤバい連中が撃ち漏らしたのばっかりだったんだけどね。

1基地が守れる範囲なんて限られてるんだよ。

それにぽこじゃか基地を作れるほど人員は……育ってきては居ないね。

人形オペレーターって多いようで少ない現状がある。

人間の働き口としてあるけど必要数が人口に対して少ない。

経験者は少なく企業によく取られていく。

G&K社がまだ余裕を持っているから新人教育に乗り出せれるんだけど。

そして……今回の対象はそんな貴重な人材だったヤツ。

トチ狂って自分たちで治めていた地域をまるごと廃墟に変えた。

反人形団体だろうがロボット人権団体の過激派だろうが……

兎に角撃ち殺しまくった奴らでちょっと手を焼いている。

一番近く練度もあり戦力も充実している私達に回ってくるのは道理だね。

 

「戦車って速度でるねー」

「なーなー本体、今日はなんで416も担いでんだー?」

「ちくわ大明神」

「「「誰だ今の」」」

「うるせぇ、ちょっと運転に集中させろボケダミー共」

 

とまぁ私含めほぼ全員がダミーを引き連れての行軍。

1戦闘車両に入る人員は限られているから大体はつめっつめで2MFと8ダミー

特に私のダミーはうるせぇのなんの、メインが火器管制出来ないときたらコイツらもあんまり。

一応お揃いで416を担いできてる……まぁ元が416ボディだからこいつが本来の相棒なんだけどね。

グレネード等は無い、純然たる命中精度だけで勝負するしか無い。

 

「見てみて、おっぱいリロード」

「実にタクティック」

「……シーナのダミーは本当に独特ですね」

「アイちゃんのダミーは静かだよね……」

 

同乗者は同じくRFで奇しくも同じ416で突入するかもしれない仲間。

基地内でもカフェ店員制服を着ていた漢陽88式だ。

自らのことをアイちゃんと呼んで居る。

I,am AIなんて皮肉かな?いやまぁ普通に愛って素晴らしい名前なんだけどね。

愛情の愛、実際とっても愛される容姿してるし性格も良いし。

でも一般向けの人気投票ではあんまりなんだよね。

G&K内部での人気投票でもお姉ちゃんがぶっちぎりだったし。

一部の頭おかしい指揮官がM590連呼してるのを見たけどあれはちょっと行き過ぎ感があったなぁ。

 

「ん、私達のポイントはココだね、展開……さて、どれだけ狙えるかな」

「見事に窓が少ない、貫通できそうな壁も無いですね」

 

車両を止めてから迷彩マントを被ってから狙撃地点へ。

ライフルギリーもしっかり装着……まずは私がスポットを試みる。

アイちゃんが言うように今回の拠点は窓がほとんど無い。

一応交戦箇所になるだろう正面バリケード付近も見るが……潜伏しているのか姿が見えない。

巡回と思わしきダミー人形がちらちら映るが最小限だな。

となると考えられるのはメインフレームはほとんど奥でどっしり構えてやがるって事だ。

 

「指揮官、聞こえる?こちら417……現在確認できる情報を伝えるわ」

 

恐らくもうそろそろLeopardの排気音が奴らに聞かれると思う。

対戦車兵器も持ってて個人携行物だからそんなに数は飛んでこないだろう。

怖いのは火炎瓶くらいだが……まぁ良い、引き続き私はスポットだ。

 

「88式、そっちは準備……」

「出来てますとも、ご主人さまを待たせるつもりはありません♪」

「そ、完璧ね。じゃ……動きが出たわよ、バリケード奥……Vz61が4、MG3が2」

「どの娘もおっぱいが足りてませんね……じゃ、合図を待って」

「射殺の時間だね」

 

私も半身、HK417-20をバイポッド展開して構える。

高倍率スコープの向こうにデフォルトスコーピオンのダミーを捉える。

ダミーの火器管制も行い並行して確殺出来るようにコア部分と電脳の2箇所を撃ち抜くように。

しかしココでウチ仕様の利点が出る。

一々味方か確認するまでもなくおっぱいを見れば一発って事だね。

 

 

 

 

異常を感知した相手側が動き出した。

流石に戦車を持ち出してくるのは想定外だったらしい。

いつもG&Kが使用するのは兵員輸送ヘリだったからね。

搭載している火器はせいぜいミニガン程度。

コクピットを対物ライフルで撃ち抜けば墜落させることも可能だからね。

気楽に構えていたんだろうね。残念だけどウチじゃそれは通用しないんだ。

 

発砲許可が降りたので遠慮なくトリガーを引く。

あくまでLeopardの同軸機銃や砲塔上の機銃で撃ち殺したように見せかける。

ワザとLeopardの砲身に跳弾させるように浅い角度で打ち込む

それでいてきっちりと頭とコアに打ち込むの。

これで少しの間でも狙撃手が居ることを悟られないように……

 

「おーおー、暴れだしたねー……」

「人形ってあんなに飛ぶものなんですねー……」

 

まぁそんなのを気にする余裕は無いだろうね。

完全武装したロマネシアが大いに暴れ始めた。

両腕両足に武装外骨格装着して殴る蹴るの純粋な暴力を振るってダミー人形達をバッタバッタとなぎ倒していってる。

ヘレボロス自身にも火器管制がついたおかげで背後をとってもレーザーで焼かれてる……

殴り飛ばされたダミー人形が宙高く舞い上がって行ってるのが現実離れしてるよ。

 

『もっと泣き叫べ、ゴミムシ共ォ!!』

 

疑似血液でべったり……笑い方も相余って恐怖の対象ね。

悪趣味なドリーマーの手が加わったロマネシアは殴った相手に簡易的なハッキングを施す。

痛覚を切れないようするんだ、そう、切れない。

痛みの信号で泣き叫ぶ声を通信越しに聞きながら作戦は続く。

ロマネシアは作戦終了後にはちゃんと綺麗にしてあげないとね。

 

『死にたくない、死にたくないよぉ!』

『アンタ達が殺してきた人間だってそう思ってたんじゃないかしらぁ?おあいこね♪』

「ロマネシア、聞いて……多分MFの群体が出てきた……EMPらしきものを装備してるから気をつけて」

『はぁい、了解よぉ』

『G36C、配置につきました』

『KSG、何時でもいけます』

 

ザコは始末した、後は大本を焼き払うだけだね。

 

『一応だが417と88式も装備を切り替えてバックアップに回ってくれ』

「「了解」」

 

なおKSGとG36Cが盾を買って出たおかげでロマネシアが固定砲台化するだけの簡単なお仕事だった。

私と88式、Ameli等は各種退路の封鎖でしたっと。

 

 

 

 

 

 

余談だけどお店の電話って私の乗っている車両にも接続されていてタイムラグはあっても取れる仕様なんだ。

お店のアレコレは私がだいたい知ってるし、決めようと思えば決めれるからね。

MSFからの電話には流石に驚かされたけど。

平和の日かぁ……なら、私達の出番だな。

スイーツは任せろってね。

 

「で、シーナママなんでP基地に行ってるの?」

「ダーリンの希望とロマネシアの友好関係広げ……あと純粋に私が行きたかったからかな」

「そうそう、俺も久しぶりに顔を合わせたくて」

「んにゃぁっ!?ちょっとダーリン!?運転中に揉むなぁっ」

「パパ、あとで私にも」

 

なんちゃって家族旅行だなこりゃ。

ネーナが居たら完璧な家族旅行だった。まぁ戦闘に巻き込むつもりはないからお留守番だけど。

お姉ちゃんがしっかりおっぱいあげてくれてる。

逆にお姉ちゃんが忙しい時は私が……夕方までにはちゃんと戻るからっ!




やべー所からのお誘い。
多分ね417、ヴィオラは揃ってマザーベースに降り立ったら喜ぶと思うんだ。
だってコイツら「ヤーパン」の「オタク」の血族だぞ


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子供の遠慮、それは無用

「あっ」

「……どうしたの、ロマネシア?」

「……なんでもない」

 

P基地での交流後お店に戻ってきた後だ。

向こうの子供と遊んで割と無邪気に遊んでたけど……

どうもロマネシアの様子が変だ。

というのも子供連れのお客さんが来ると羨ましそうに見ていて。

帰っていくとさっきみたいな反応を示している。

 

「……今日はお仕事なし、はい。あがるよ」

「え、ママ?」

「ごめん、FAL後は任せた」

「はいはい、代わりにソフィアの面倒頼むわよ?」

 

まぁ何に飢えてるのかは分からんでもない。

そもそもロマネシアは多くを語ってはくれないけど会話の節々から甘えたがりな面が見える。

あとは承認欲求だね。

要は一度楽しく遊んだ後だからそれをしたい。

子供っぽく振る舞いたいけどそれが原因で呆れられたくないってところだね。

隠しきれていないから今こうして私に引っ張られることになる。

子供とは親に甘えてなんぼだよ。

私は甘えられなかったけど……ね。

 

「一つね、お話……子供のお仕事ってなんだと思う?」

「え?」

「一杯遊んで、一杯笑って、一杯食べて……毎日自分の満足のためにがむしゃらになることかなって私は思うの」

「……」

「ロマネシアの場合は暴れるのもあるかもしれないけど……遊びたいなら遊びたいって言ってもいいし甘えたい時は素直に甘えたいって言うのが良いよ?」

 

お、初めてみる表情。困惑と恐怖?

うーん……こんな反応されるとは思わなかったな……

分からないのか、踏み出せないのか……

 

「今すぐには難しいと思うよ?でも、ココの皆……いや、基地にいたときからずっとだけど皆貴女を気にかけてくれていた」

「……うん」

「少なくとも貴女を嫌ってるって子は居ない、何より……パパとママは味方であるつもりだよ?」

「……ぶったり、しない?」

「しないしない、ぎゅっと抱きしめてあげる」

「あそんでもおこらない?」

「怒らないよ、むしろ今まで我慢してきたから……うんっと遊ばないと」

 

お友達の誕生が何かを動かしてくれたんだろう。

今までは家族が増えていく一方で遊びというか……うーん……

カフェのお仕事を手伝ってくれていたのも私達に認めてもらいたかっただけだろうし……

この子の止まっていた何かが動き出してくれたことに感謝しよう。

 

「ネーナ抱っこしながらになるけど……うーん、何して遊ぶ?」

「ゲーム、ママのおすすめのやつ」

「OKじゃあ……」

 

なおネーナに授乳させてるときにロマネシアも吸いたいと言って止まらなかった。

ちょっとヘロった……純然な甘え動作でも叩き込まれたドリーマーテクとダーリン譲りのテクが合わさるか……

 

 

 

 

 

「で、ダーリンは行かないの?」

「いや、正直行きたかったがこの地区の指揮官との意見交換や戦術指揮の指導があってな」

「そっか……残念……」

 

MSF主催のイベントの些細が追って通達された。

どうやらどこかの前線基地を使ってやるらしい。

残念なことにダーリンは行けない用事がある。

まぁ私達とダーリンくっつけてたら人目を憚る事無くいちゃつくから反感を買いかねないか。

 

「陸路OKとなればキッチンカーの出番だね」

「あのTransitか……襲われるなよ?」

「大丈夫逆にとっちめるから」

「パパは心配しすぎ、ママも強いけど私も居るんだから」

「おーそうだったなぁロマネシアが居たら百人力だ」

「……えへっ」

 

うーんこの棘の取れた感。

やっぱり多くは語ってはくれなかったけど一度明確な死を迎えたらしい。

語ったときの平坦か表情から推測……ネグレクトかイジメか

近い内にカウンセリング受けさせようね、そしよね。

 

「しかし……私達行っても良いのか?」

「なんで?」

「鉄血のボディだぞ……流石に」

「大丈夫みたいだよ、あっちも鉄血の人形が所属してるし……もっと驚くのが居るって向こうのスコーピオンが言ってたね」

「最初は様子見だな……久しぶりにこの衣装を……ぐ、ぬ……」

「おっぱいギッチギチだね」

「……そういうシーナ、お前もブラの食い込みが激しくないか?」

「言わないで……」

 

どうやら私達幸せ太りの一種をやらかしたらしい。

戦闘服というか制服なんだけどね……イジられるなこりゃ。




ロマネシアはね、根はとってもいい子なのよ
ただ育った環境がクソクソのクソすぎて狂っただけ
ユノファミリーと遊んで色々思い出したんですよ

多分移動中にまたいつもの調子に戻るんですけどね。
主に強盗とか野盗が出てきてスプラッタにするので。


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突撃、驚異のMSF

コラコラコラボの巻


今日はMSF主催のイベント、平和の日の開催日だ。

本来は招待の予定等は無かったらしいけれど……

まぁ向こうのスコーピオンの図らいで来ても良いことに。

グリフィン本社でもかなり慎重にと扱われていた相手だけど……

ちらほら聞いた話ではゲームに出てきたような兵器がちらほらあるとか。

特に二足歩行の巨人ロボとか今はもう無い核兵器とかも保持してるとか何とか。

 

「メモリーに記録だけでも良いから残しておいて頂戴……出来る限りで再現してみたいのよねぇ……」

 

と、ウチのマッド担当のドリーマーが言っていたもので。

別の前線基地だから大したものは見れないだろうけど。

向こうの装備とかから見るものがあるのかもしれないね。

 

「しかしこのキッチンカーで行って振る舞うことあるのか?」

「まぁそこは私達の意地の見せ所かな、向こうは向こうで屋台をずらっと出してるみたいだし」

「そこは向こうの出方次第じゃないかしらぁ……あら、前方にバカ発見」

「あ"ーもう……」

 

このご時世にのんきに車を転がしていたら銃を突きつけられる。

使用感や履いているタイヤ等で野盗はすぐに金を持っているか否かを判断する。

銃器に対戦車ロケットを担いだ人間がぞろぞろ。

さらには鹵獲品と思われる人形もちらほら。

ドライバーズシートで思わず額に手をやるし唸る。

だって相手にするのも面倒くさいし労力の無駄無駄無駄。

数は視認出来る範囲で8……こりゃちょっと色仕掛けしたら速攻だな。

 

「全員出てこい!」

「金だせ、あと食料」

 

鹵獲人形はXM8型か、こんなのに鹵獲されるとは不憫なやつ。

両手上げて私が出るとまぁ皆私のおっぱいを見る。

低身長もあって大きさの比率がね。

野盗も口笛吹いて私に注視するし調子に乗ってるね。

ふむ、奴らが担いでるAKセーフティ掛かってるじゃん。

 

「へへ、じゃあマグロ、おめぇがこのデカパイひん剥け」

「……」

「返事ぃ!」

「イエッサー……はぁ、クソ……」

 

私の容姿がアレなのもあるけどすーぐ裸にしたがるよね。

で、XM8もマグロ呼ばわり……ふむ、好色の視線が私含めてコイツにも刺さってるからマワされてるな。

まぁこれがコイツの見る最後の景色だろうけどね。

 

「な、何の音だ?」

「地割れか?」

「大当たりよぉ♪ミンチになぁれ♪」

 

ロマネシア渾身の怪力発揮、地面をえぐってそのまま投射っていうね。

って破片がこっちにすっ飛んできてるぅ。

 

「おっと危ない」

「え?くぺっ!?」

 

咄嗟にXM8を盾に使っちゃったや……まぁいいや、近場のG&K基地に回収しとけって打診してっと……

ビーコン取り付けして適当な岩陰に隠せばOKでしょ、うん。

 

 

 

 

とまぁそんなトラブルにもならないのがあったりしたけど会場に到着。

かなり賑やかに人が動いている。

そう、人だ、MSFはかなりの軍事力をもった組織と聞いていた。

その軍事力を支えているのが生身の人間とは思わなかった。

それぞれラフな格好をしてはいるけど目に見える範囲でもちゃんと武装している。

 

「D08地区よりやって来ました、HK417以下ヴィオラ、ロマネシアの3名です」

 

会場の検問で先ずは身分証等の提示、一応自衛に幾つか武装を持ってきていたけどそれぞれ相手側に預ける。

ただ私のHK417がヘンテコ盛りだからかすんごい目で見られた。

 

「それではアチラに車両を止めてください」

「ちなみに一つ質問……私達がお料理振る舞うっていうのは?」

「相談してみないことには……」

 

むぅ、色良い返事はないよねー。

おとなしく車両停めてから会場に入りましょう。

他に招待客って言ったらP基地のユノちゃんノアちゃん……

あとはラジオで言ってたガンスミスさんでしょ……

まぁ良いや、多分話すのは会場内で会った時くらいだろうし。

エンジンを切ってから降りると……再びスタッフがぎょっとした目で3度見してきた。

 

「え、は?なんだあの……」

「性欲を持て余す……!」

 

うーん、この雰囲気基地内の整備班の空気。

視線がぶっ刺さるのは私、ヴィオラ、ロマネシアの豊満なおっぱい。

それぞれ制服に着替えているものだから胸元の主張は激しい。

特に私は見せブラというかビキニトップみたいなものだし。

 

「セクハラ検知、月光GO!」

「「月光!?」」

 

いやいや、アレはゲームの産物じゃなかったのか!?

現実に月光だとぉ!?私とヴィオラが揃って驚愕の目でその二足歩行兵器を見る。

どっからどう見ても月光!リアル月光!!

で、それを指揮してるのが……ぁえ?鉄血兵?

いや、コイツらバーガーミラーズの従業員人形だ!

これが本来の姿か……MSFの戦闘服に身を包んでいて戦いなれしてるな。

 

「では、我々は巡回に戻ります、来賓に失礼の無いようにお願いします」

「同志トルーパーは厳しい……」

 

あぁあれが巡回してると……え?マジ?

 

「あーうん、MSFに喧嘩を売るなって言うのがよーく分かった気がする」

「うむ……流石に生身でアレと戦えと言われたら無理だな」

「月光って何よぉ?ママたち知ってるの?」

 

ロマネシアに懇切丁寧に説明しながら会場入りしてみると……

先に到着していたらしいユノちゃんノアちゃんの姿が見えた。

そしてココ所属らしいスコーピオンが

 

「デッカ!?」

 

とまぁ素晴らしい反応を示してくれましたっと。

声からしたら私クソロリだからね、こんなおっぱいぶら下げてると思わんでしょうね。

 

「しかし月光があるとするならば……サヘラントロプスも現実味を帯びたな」

「うん、流石にCGかなにかで扇動してるんだろうなーって思ってたけど……」

 

ゲーマーな私、平成のヤーパン人だったヴィオラはドキドキしながらこの会場を見ている。

そりゃそうでしょ、作り物と思っていた物が現実になっている。

これがどれだけ興奮することか!

 

「しかし装備がかなり整ってるわねぇ……」

「おまけに活気に満ち溢れてる……半世紀前の映像に飛び込んだみたい……」

 

まだ人類が増加傾向で地上を食い荒らしていた時代の映像資料。

あの中の都心やお祭りの活気がココにはあった。

皆活き活きとしている、しすぎている。未来への希望がその顔に出ている。

私達には少し眩しいくらいだ。

っとなんか近づいてきている、見たこと無い人形だなぁ。

MSF独自の人形だろうか……のっしのっしと近づいてきて何だ何だ?

 

「おのれ淫魔の如き巨乳め! お前たちのような風紀を乱す輩はこのジョニーが許さん、成敗してくれる!」

「……は?」

「淫魔だと?」

「クヒッ……成敗ってどうやってぇ?」

 

なんかいきなりケンカを売られた。淫魔の如き巨乳……ふむ?

どうやら私達が相当気に入らないらしい。

 

「ケンカを売るなら覚悟は良いよね?」

「お、おい417止めておけ……」

「面白そうな玩具ねぇ……どう弄ってやろうかしらぁ?」

「ひえっ! こ、こっちに来るなー! きょ、巨乳の悪魔が襲ってくる……神よ、我が主45姉よ助けてー!」

「「待てやコラ!!逃さん!!!」」

「お、おい2人とも……ああもう、待て!!」

 

だぁれが巨乳の悪魔だとぉ!?じゃあテメェに巨乳の良さを味あわせてやる!!

二度と45姉のぺたんこ具合じゃ満足できないようにしてやる!!!!




ジョニーとかいうヒンヌー教にタゲった417とロマネシア。
次位までこれ続くけど
これ次序盤で仲良くヘイブントルーパーに簀巻きにされそう。
されそうじゃない?


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すこし巻き戻り

まぁあっちのやり取りがあったので


時間は少し遡る。

MSFに向けて出発するちょっと前の話だ。

私は非番でちょっとばかり遊びに興じていた所だった。

ちょうど休みが重なっていた兄とその嫁も遊びに来ていたからそのおもてなしもしていた。

無論、胸には愛娘のネーナを抱いて何時でも授乳できるようにしてね。

向こうも無事子供を仕込んだらしくシェリーのお腹は膨らんでいた。

私とどっこいなロリっ子体型だから出産にはかなり苦労するぞー……とだけ言ったけどね。

あのコーラ娘がコーラを断つとは驚きだったよ。

まぁ子供の為に健康的な飲料に留めるってさ。

私達が好き好んで飲めていたコーラは言っちゃアレだけど合成マシマシの物だ。

健康なんて二の次、美味けりゃ良いんだよって精神だった。

実際にコーラ中毒で死亡しているケースもあったりする。

それでも規制出来ないのが人間の弱みなんだよね。

規制しても法外な値段でポンと売り出すのが人間なんです。

半世紀前も麻薬と呼ばれる薬物がそうして出回っていたのと同じさ。

 

「で、お前そのイベントに行ってきて何するんだ?」

「あっちと仲良くするだけだよ」

「ふーん……」

「アナタ、撫でる手が止まってるー撫でて撫でて」

 

シェリーは暫く見ない間にとんでもない甘えん坊に化けていた。

犬耳と尻尾が見えんばかりに甘え倒している。

しかもしっかり08仕様のデカパイのまんまだから絵面が犯罪的ですこと。

 

「兄さんの商売はどんな感じ?」

「そっちの客が流れてきて食うには困らないな」

「そもそもこっちの食材をそっちにも流してるから困るわけねぇだろスカタンが」

「お、そうだな……」

「こっちのおっぱいを揉もうとするんじゃないよクソ兄」

「揉むならこっちー!!」

 

兄の手が私の胸元に伸びてきていた。

女の味を知って結構するが本格的に盛り始めたな?

シェリーだけに飽き足らず私までたまーにセクハラしようとしてくる。

それもこれも一度私が鷲掴みを許したのが原因かもしれないけど。

ん?外がドタドタ騒がしいな……

 

「何かあったのかな……ちょっと様子見てくる」

「そうか、じゃあこちらは」

「ここを臨時の愛の巣とする!!」

 

おいバカやめろ。

 

 

 

で、誰がドタバタしてたかって言うと……諜報していたPPKとマカロフ

そしてドリーマーが血相変えてコンソールを叩いていた。

 

「巫山戯んじゃないわよ、巫山戯んじゃないわよ」

「完全に後手に周したわね、襲撃の情報はこちらに流れてきたんだけど……」

「お手上げね、まさかハイエンドクラスが複数体も襲撃してくるとは……」

 

聞くとP基地が襲撃をされて現在連絡不能と来た。

安否を探る為にそれぞれ手を尽くしているけど断片的な情報しか掴めていない。

ユノちゃんノアちゃんが無事だと良いけど……

 

「……ふざけんな」

「ドリーマー?」

 

コンソールを叩いていたドリーマーが脱力して天を仰いだ。

ポツリと呟いた言葉の他にその顔に浮かんでいたのは……

憤怒だった。コンソールに両手が叩きつけられる

 

「あんのクソバカアーキテクト破壊されたですって?

アッハハ……笑えねぇぞオイ、競争相手だったってのに……」

「……」

「どこの馬の骨に壊された、探し出して絶対にぶっ壊して」

「あのー……」

「ア"ぁ?」

「……今連絡付いてアーキテクト、存命だって」

 

ちなみにドリーマーの最大のやらかしは……

ぶっ叩いた時に叩いたボタンだね。

 

「ちなみに、アーキテクトにさっきの聞かれてるわ」

「……ダーリンに腹上死させられてくるわぁ」

 

向こう数週間はアーキテクトの手玉に取られるな。

ここでの生活で情に厚くなったドリーマーだからこそだろうなぁ。

あとお仕置きというかそういうのがお望みなら……

 

「え、いや、待ってアンタ達はおよびじゃないわよぉぉおおお!!?」

「触手君が居るじゃないの」

 

最前線のもひっくるめて撤収、今はウチのどっかしらからスッと現れる天然警備員。

今も変わらずドリーマー大好きで……

 

とまぁそんな事件にもならないちょっとしたやり取りがあったんだってのを記しておく。




とまぁドリーマー君の憤慨と
向こう無事で大恥からのエロ堕ちでした。

アーキテクトにイジられるの待ったなし


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祭りって頭のネジぶっ飛ばすよね

はい


「確保ー!!」

「だぁれが巨乳の悪魔ですってぇ?」

「や、止めないか……」

 

一応ながらに人形で数ヶ月も前だが戦術人形として動いていた私達から逃れられると思うなよ。

まぁ向こうもかなりタフだったのでロマネシアに簡易カタパルトしてもらって……

やつの腰にロケットダイブしたんだけどね。

 

「お、おぉぉぉ45姉ぇー!!」

「ほれほれ男はこの柔らかさに弱いんでしょ~?」

「ママ達ほどじゃないけど……私のだってトップクラスに大きいし柔らかよぉ?」

「だから……相手はMSFのスタッフなのだしいい加減に……」

 

ヴィオラがすんごく相手に気を遣ってるが……知ったこっちゃねぇな!!

向こうが先にケンカをふっかけてきたんだから……ねぇ?

うん、ロマネシアも顔を合わせて同意してくれてる。

 

「要求は簡単だよ、万歳とは言わせないが受け入れよう?」

「洗脳しちゃうのも良いんじゃなぁい?」

「いや、それは後に遺恨を残すからダメ」

 

なおこの間ずっと私とロマネシアのおっぱいサンドでジョニーとか言うスタッフを挟み込んでた。

応答は無くなったけど解放するとフラフラ歩いていったし問題はなさそうだね。

まぁこのスタッフをとっ捕まえて少し意識改善を促した所で……

はて、私達は結構走ったし……

 

「お腹へったね」

「散々動き回ったからだろう?あっちに屋台が並んでいる……」

「残念だけど私達が腕を振るうことはなさそうねぇ……」

 

東はヤーパン、西はアメリカまでずらずらと屋台が並んでいる。

ちょっと見知った顔がちらほら……

腹拵えしたらリアル月光との触れ合いを……

はっ……これ、は……?

 

「オオアナコンダの丸焼き……?」

「こっちのは……マーコールの肉を使ったケバブだと……」

 

すんごい、こんなのも食えるんだ……ってビックリさせられる。

というかボスのオススメ……MSFのボスなにやってんの……?

いやいや……まさかねぇ……

 

 

 

「ライブ、ですか?」

 

屋台に美味しかったと伝えて月光と……と思ったらスタッフさんから一言。

もうすぐライブがあるからそれまで待ってくれと。

ライブかぁ……人のこと言えた口じゃないが多芸だねー。

 

「飛び入りとかしてみようか」

「止めろ」

「ちぇっ……」

「何かやらかしてMSFに目をつけられてみろ……私達だけじゃなくカフェの存続が怪しくなるぞ……」

「それもそうだ」

 

祭りというモノの熱気は内在的にタガをはずさせるのか。

まぁ熱気に当てられてるのは否定できないね。

しかしMSFへのすっごく硬いイメージがガラガラ崩れていく。

こんなにも活力に溢れた人間がこの時代に居たとはね。

おまけに現役バリバリに戦争をやってるっていうんだから……

 

「ム……開幕のようだな」

「お手並み拝見ねぇ」

「おー出てき……え、えぇぇえぇぇえええ!!!??」

「か、かかか……」

「ママ?」

「「カズヒラ・ミラー!!!!??」」

 

目をこすった、頬をつねった。

ヴィオラと相互パンチした、めっちゃくちゃ痛い……

え、ちょっとまって……ファンタジーとかそんなレベル?

月光は居るしカズヒラ・ミラーが現実に!?

え、じゃあもしかして……ボスってビッグボス……スネークってオチじゃ?

ロマネシア完全に置いてけぼりだけど、ゴメン。

流石にこれは興奮を隠せませんわー!!

もう気がつけば私もヴィオラも大熱狂……

 

 

 

「それで、楽しかったか?」

「ロマネシアを拗ねさせちゃったのは悪かったと思ってる」

「ガラになくはしゃぎ過ぎたな……」

 

帰宅後私とヴィオラはみっちり叱られた。

あとロマネシアが拗ねたものでドリーマーからの報復が怖いなー……

まぁそれとは別にカフェの宣伝も兵士たちにしてきたし……

近くで作戦があった後時間があれば寄ってみてくださいとだけね……

 

「はい、それじゃあネーナとリンを抱えたな?」

「う、うん……」

「ふふ……」

「それではお前たちへの罰はヤッてる最中並の感度で授乳」

「「え、まじ?」」

「はいスタート」

 

ダーリンが取り出したリモコンがセンサー感度を無理クソあげていくぅ!?

……その日私は地獄を見た。

抱っこひもとかちゃんと用意しておいてよかった……はひ……

ヴィオラは先にくたばった……

明日これ影響でないよね?

ベッドの上でぐったりした私とヴィオラの共通の懸念であった。




「はいじゃないが?」

いや、ほんまこんなノリなんです、サーセン……
という訳でMSFの皆さんD08地区に訪れる事があればぜひ寄っていってくださいな。


おまけ

417「オオアナコンダ……美味いね」
ヴィオラ「うむ……ゲテモノかと思いきやこれは美味い」
ロマネシア「……もっと頂戴?」

スネーク寄りかもしれないコイツラであった。


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後進を前任と同じに考えてはいけない

これマジな


今日はやたらと人の出入りが慌ただしい。

D08地区でなんか祭りがあったっけか?

いや、そんな事は無いし前線基地の方も育成が順調に……

っとベルが鳴る、新しいお客様がやって来た合図だ。

 

「いらっしゃいませ、カフェD08へ……ってヘリアン上級」

「他言無用だ、一人の客として扱え」

「は、はぁ……禁煙席でよろしいですか?」

「あぁ、それと店主……タカマチ非常時担当指揮官を呼んでくれ」

 

今日は確かオフとか言ってお部屋でゴロゴロ……ベイビーや引き取った孤児達の相手をしてるはず。

端末に呼び出ししておいて……っと……

ヘリアンさんが来るのはちょっと意外だった。

ダーリンとの通信で常々惚気けるなと怒鳴り散らしてるのが聞こえてくるんだけど……

通信で言えばいいのに直接って事は通信傍受の危険性か……

いや、時期的に合コン出席の誘いか?

それとも月イチの各部視察の一環だろうか……

っとドタドタと慌ててやってくる足音。

 

「ヘリアンさん、なんでココに?」

「少し厄介なことになってきてな……後任のD08指揮官の様子なんだが……」

 

後釜で前線基地に置かれた人員の話かぁ……

となると一度あっちの視察をした後かな?

 

「適応障害を発症させてしまってな……」

「なんと」

「どうにも君という前例と比較されるのに耐えれなかったらしい」

「あーまぁダーリンは色々と……ね」

 

聞けば特筆するような戦果を上げれていない。

これは駆け出しだし仕方ないことだと思うんだけど……事人形とのコミュだね。

それにかなり期待されていたみたい、うちのダーリンみたいになるのを望まれたみたい。

でもそこも平々凡々、普通の青年だったみたいで……

日によってはぶっ壊されて戻ってくる部下の姿、それと親密な仲になれと期待を寄せる上層部。

その板挟みに遭って適応障害になってしまったとのこと。

じゃあそれをココに話に来たのはっていうと……

 

「従ってタカマチ指揮官、君にはまた前線で指揮を執ってもらう事になる……よろしいか?」

「給料と嫁さん達の安全を保障できるなら」

「I.O.Pもお前達には死んで欲しくないと言っている……確約は出来かねるが」

「ならもう決まったようなもんでしょ、G&Kの制服また寄越してください」

 

非番人形がまたこのD08地区の担当人形となるのが決まったな。

 

 

 

 

「という訳で前線基地との間をまた行き来するようになった」

「客員データバックアップと銃器補正等をするように……ってドリーマーは?」

「それならP基地に荷物まとめて飛び出していったわ……アーキテクトを放っておけないって言って」

「護衛にエージェントとアルケミストが付き添ってるから早々変なことは……」

 

放っておくと何するか不明のドリーマーのストッパー役がエージェントとアルケミストね……

なら問題は無いと思うけど……非番の人形が私服から着替えて制服に。

そしてまた数ヶ月前と同じ日常に戻る……

持ち出された資材と機材は……おーぅアイツ向こうのラボが修理終わるまで帰ってこないつもりだな?

お姉ちゃんが確認して受理してるみたい……アイツ仲間意識強くなったなー……

エージェントとアルケミストは送り届けた後戻ってくると……なるほどね。

 

「一応今日までは頑張ってくれるみたいだから翌日からだな」

「明日のカフェメンバーは……」

 

残念なことに私はカフェにほぼ固定となる。

だってこっちの仕事全部任せられるのって言うのが数人だけだもん。

詰まる所私が暫定的にリーダーになる、同じくリーダー各が数名。

というか母親が子供置いて戦場に出るのは不味いね。

ある意味平穏が約束されているも同じ。

前線基地の方に配属になるのは戦闘狂のスペクトラにステン。

G36Cと同じ雰囲気がどことなく出てきてるMP5。

突撃脳だけど読みと瞬発力でめっちゃくちゃ回避する一〇〇式。

分隊支援にSSG69とSM-1、そのスポッターにM950A

火力支援にガイアとデストロが付いていく。

これもローテーションになるけど基本的には戦いたいやつが出ていく感じだね。

 

「でもさー」

「なに?デストロイヤー」

「正直リッパーとか出てきても私が軽く制御奪うよ?」

「確かに……」

 

ドリーマー謹製のハッキングプログラムがあるから雑多な鉄血人形は簡単にジャックできる。

 

「デストロイヤーだけだと寂しいだろ……あと敵は人形だけじゃないんだ、その備えだな」

「ふーん……」

「それだけお前らが大事ってこと、危険な目に遭わせるが……必ず帰ってきてくれよ」

「勿論だってば、もう子供扱いはやめてよ」

 

なんて言いながらウチのデストロイヤーはダーリンの膝の上。

その隣にはガイアがぴったり。

無言の撫でてオーラが強い……そしてそれに感化されたロマネシアが私の隣に。

あーもう可愛いなぁ!

 

「シーナ、たまには私にも撫でさせなさい」

「あ、お姉ちゃ……ん、私まで?」

「良いから」

 

うーん……お姉ちゃんのおっぱいもまた……柔らかさとボリューム感があがったような……

 

「明日もカフェ一緒に切り盛りしようね」

「えぇ、ホールスタッフは任せておきなさい」

「私も頑張るからママ達はほどほどにね?」

 

明日からまた賑やかになりそうだ。




つまりどういう事だ?

A:カフェが地区統括基地になり前身の「元はぐれ」の舞台のD08基地が前線基地となる。
やること増えたけどあぶれてる人形多いしなんとかなるやで。




おまけ

「………」
「……エージェント、何か知ってるか?」
「さぁ、知ってるのは散々通信で煽られ憤慨していた事に留まります」
「……あのバカのボディの改造プランを練ってるのよぉ」
「「なるほど」」


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大きいことは良い事

とは限らないが大体良い事

サブタイと中身関係ない?
何を今更


また基地として機能し始めたカフェ……いや、カフェが基地って言うのは中々に可笑しいよね。

まぁそんな訳で非戦闘員扱いになってるけど私達も武装しなくちゃならない。

一応だけど戦えるようにしないといけない、私達は戦術人形であるからね。

実験的に人を産むこと出来るようにしたけどさ。

という訳で私を始めとするカフェスタッフもサイドアームを隠し持つ事に。

私はカフェ用のメイド服でも露出が高いので隠し場所に困るんだよね。

ミニ丈のスカートギリギリに銃のホルスターをくくりつけてアクセサリー一切なしのMk-23を叩き込む。

スカートがパニエ付きでふわっとしてるから何とかなってる。

パニエがなかったら?そりゃ勿論銃の膨らみバレッバレだね。

一応表向きはカフェだからね、一般立ち入りエリアとそうじゃない所は分けてるし。

ダイナゲート達がせっせと動き回って監視もしている。

立ち入り禁止区域に入ろうとしたらまずガードが警告するしね。

元々特異性を帯びてきていたウチをよく表す環境だと思う。

うちに来る客は一般客が7割、残りがG&K関係者と言った所……

常連客は一応私達が戦術人形だってことは知ってるし武装見せてもいいけどね。

そうじゃない人は怯えることになるから出来る限り隠すのが鉄則。

で、私達は来た客の動向を見ながら不穏な客にはそれとな~く武装をにおわせて……

どっかからおバカが来たらメイド服のままでも銃持ち出して制圧に向かう。

ここで問題があるとしたら……私達母親人形はすぐに授乳できるようにと胸元露出が高い。

そんなので制圧するような動きをしたらどうなるか?

いや、火を見るより明らかじゃん……ポロリといっちゃうの。

緊急時に気にしてる暇は無いけどね。

 

「ですがご安心を、P基地より情報支援が確約されましたので準備する時間はあるかと」

 

ドリーマーを護衛して行ってきたエージェントが帰ってきて早々にそういった。

恩には恩をってところだろうね、ありがたい。

って事はだけどこっちの動向とかも見られてるってとこかな?

私達の所はどうせやって来ても鉄血のハイエンドって訳じゃなく人間ばっかだし……

なんとかなると思うんだけどね、それこそ最悪徒手でも抵抗はできるし。

 

「今入ってきた客、左肩が数ミリ膨らんでるわ」

「ん、了解だよAK12」

 

カフェスタッフには数人AK12みたいな観察のプロを配置する。

プロ相手には案外通用しない時があるけど……

人間の無意識下での行動ってのは隠せないもので相当熟練したヤツじゃない限りは武装隠しは通用しない。

こういう観察が出来るのはAK12と45姉、G11……ただしG11は本気を出さないから何かで釣る必要がある。

AR15も良い観察眼を持ってるし野生の勘で怪しいのを探知するG41やSOPも……かな。

 

『あー……早速だがバカが検知された、基地指揮官が不在とどっかから漏れたらしい』

 

インカムにダーリンの声が入ってくる、早速前線組か……

それとも非番組が出ることになるかな?

今のうちに前線基地……まぁ私達の古巣を占拠してさらにはD08地区の奪取を目論んでるらしい。

規模は30人程度の盗賊グループ。

 

「データ照合出来たわ、あの男……その盗賊グループの1人ね」

 

案内を済ませたAK12が戻ってきて早々に耳打ちしてきた。

まぁG&Kとつながりが深いここの様子を見るのは正解だね。

想定外だったのはブラックリスト入していて声紋でバレるって所か。

まぁ今は泳がせて相手の出方を伺おう。

 

あとダーリンは漏れたと言ったけどその線は無いね。

内通者というか足を引っ張ろうとしているのが居るんだと思う。

運良くD08を落として私達まで接収できれば良いみたいな考えかもしれない。

 

 

 

 

「で、ドリーマーのヤツ張り切っていたと」

「えぇ、アーキテクトに散々煽られたのが相当頭に来ていたんでしょうね」

「ヤツが引いていた設計図を少し見たが……全体的に小型化技術が使われていたが……」

 

休憩中に今日は非番だったエージェントとゲーがー談笑していたので声をかけると……

まぁその内容がドリーマーの暴走危惧だったね。

ドリーマーのヤツ自分の機材も惜しみなく車に満載させて行ったらしい。

ゲーガーが怖くなってドリーマーのアトリエの端末を見たらしい。

暫定的なアーキテクトのペーパープランを見たらしい。

そこに記されていたのはあまり変わらないアーキテクトらしいけど……

その中身のアップグレードに注力し各種駆動系統、インナーフレームの強化とか……

が、つぎ込んだ技術がココ数ヶ月での総力ともいえるらしい。

小型化に成功しているのをあえて規定サイズに拡張、高出力化させてたり……

 

「で、やっぱりというか……」

「あぁ……私達と同じ末路だ」

「慣れればなんともありませんしだれかとぶつかった際の衝撃は緩和されるでしょう」

 

ペーパープラン上でもうん……ここのドリーマーの性癖というか拘りが出てた。

かなり人間のそれに近いらしいけど形が崩れないって……

アーキテクト……うん、ドンマイ。

ゲーがーも遠い目してるけど……恋愛とか覚えたら武器にはなると思うから。

 

「で、このフォースフィールドによる擬似装甲って……」

「完全出力では数秒が限界だが出力を絞って展開させることで擬似的な装甲の実現をさせているらしい」

「見た目を損なわずに如何にして防御も備えさせるか……といった改造ですね、私達にも実装されています」

「え、いつの間に」

「……秘密です」

 

聞けばダーリンによるセクハラやら夜のアレコレで気絶した際にアトリエに引き込まれたらしい。

真っ先に犠牲になったのはやっぱりデストロイヤー達みたいだけど。

あとヴィオラも珍しくドリーマーにしてやられてたらしい。

私達は根幹の動力炉が出力不足気味らしく改造することになるからI.O.Pに速攻でバレるし……

いくら協力関係であってもそうなればI.O.Pが黙ってないな。

 

「しかし、アーキテクトが予定94……か」

「デストロイヤーと同格になりますね」

「ドリーマーが譲歩したら……」

「「いや、ありえん(ません)」」

 

後日戻ってきたドリーマーはちょっと不満気だった。

結局折れて90に収めたらしい。

あとダーリンに抱かれに行く前にアーキテクトに逐一チャット入れるの止めなよ。

ツンデレか?ツンデレだわコイツ。




ドリーマーがほんといつの間にかアーキテクト大好きツンデレちゃんに変わってた。
友愛だろうけどね。


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落ちた腕と報復

数ヶ月も現場離れたら鈍るよね


「それで、首尾は?」

「G&Kも一枚岩ではないことは散々見てきたけど……」

 

指揮官に戻ったダーリンが居ない情報室。

諜報活動をしていたグローザが苦い顔をしていた。

残念なことに今回の前線指揮官が療養に入ったことは内部リークされていたらしい。

それらしい情報だけ掴めたけど向こうも手慣れているのか……

それとももっと上のヤツが関わっているのか……

こっちの構築しているネットワークじゃ引っかからなかった。

ただ手の込みようからI.O.Pも一枚噛んでいるのはわかる。

それもかなりの手練が噛んでいる、かなり面倒くさい事になったなぁ……

 

「盗賊グループについては?」

「現在本拠地の洗い出し中」

 

構成員は大体判明してるみたいだけどその活動拠点がどこかが不明。

大本営というかこのグループの親玉は別地区だし……

いや、どこにでも湧いて出てくると言って過言なしかな?

実際に私達がお掃除したりした相手も結構な規模だったりするけど……

あちこちから補充が来る、そして市民を脅かしてから財産とか奪っていく。

この繰り返しばかりだ、いい加減に根を絶たないといけない……

私達の子供の世代にこんなのを残しちゃいけないんだ。

 

「他の報告は前線基地に多数襲撃があったけど返り討ちにしたって所ね」

「被害は?」

「ダミーが何体か持ち去られた」

「そっか……」

 

ダミー人形にもパーソナルが設定されている。

本体程ではないにしてもちゃんとした受け答えをするし反応が帰ってくる。

ましてやウチ仕様のダミーとなれば……

早い所連れ戻さないと深刻なメンタルダメージが免れない。

一〇〇式のダミーが2、ステンのダミーが3……スペクトラのダミーが2ね。

最初期のダーリンの被害状況みたいだぁ……

 

「もしかして指揮能力……」

「悲しいけど鈍ってると思うわ」

 

うわっちゃぁ……被害状況的にそうかな?と思ったけどグローザが言うなら間違いない……

下手すりゃメインフレームがやられていたかもしれないし……うーん……

 

「向こうの反応は?」

「口々に情報と違うと言っていた様子……」

「うーん……その他は?」

「とりあえずダミーで"楽しむ"と」

 

……やることはそれだけか。

知らず知らず目が鋭くなっていたみたいでその後遭遇したFALに心配された。

 

 

 

「とりあえずバカな盗賊がダミーを連れ込んだ穴蔵は分かったわよぉ」

「それで現在戦闘に自信があるエクセキューショナーとハンターが筆頭にM4以下AR-D組が入っている」

 

ダミーの中でもメインフレーム並の処理能力を持つAR-D組が採用されてる。

指揮能力が落ちたダーリンでもかなり助かる構成だと思うけど……

本来のダミーには必要最低限の演算CPUとその他基本コンポーネントだけなんだけど……

ウチのダミーは発信機が入っている。

特異性を加味してメイン人形と同列に扱われている。

それもあって仮拠点と思われる場所の特定は容易だった。

どこかと思えばすごく原始的な場所に隠れ家を設置しているみたいだ。

 

「偵察ドローンの情報が今……本当に蛮族というのがお似合いな住居……」

「うわぁ……」

 

件の地点を偵察していたドローンが首尾良く相手を発見したらしい。

その情報が転送されてきたけど……うん、これは原人だな。

切り立った崖の下に掘った穴に出入りしているみたい。

周辺の木が一部伐採されているのを見て多分中の照明、暖房は火だな。

 

「これなら私達が行っても……」

「それは指揮官が却下しました」

 

むぅ、残念だけど決定ならしょうがないや。

 

「じゃあ私達は奴さん達が連れてこられるだろうから……」

「ドリーマー」

「分かってるわよぉ……丁度私もイライラしているんだから」

 

私達が思い浮かべている事は合っているだろうな。

とっ捕まえた盗賊の拷問だ。

じゃ、連絡はっと……AK47達ソ連組にっと……

 

「手を出す相手を間違えたと徹底的に分からせないとね」

 

全員表情に幾ばくかの怒りが籠もっていた。




という訳で賊には死ぬより酷い目に遭ってもらう。

……予定。


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似た顔は3人いると言うけど……

その客はとても……どこかで見た覚えのあるお客だった。

ちょうど実働隊が盗賊の穴蔵に殴り込みをかけている最中だった。

通常通りに営業しているカフェで私はホールスタッフとして働いていた。

外にドッドッドッと低く唸る古めかしいバイクの音がする。

来客だなーって待ち構えていた所1人入ってきた。

その1人が激震とも言うか……スタッフに緊張を走らせた。

 

「いらっしゃいませ、カフェD08へようこそ♪」

 

営業スマイルで接客していくけど……よくよく見るとナノマシンでアレコレする前の……

結婚式とか挙げた時のユノちゃんと瓜二つなんだよ。

雰囲気とかはノアちゃんそっくりだけど……いや、まさか……

ドリーマーに打電して……っと。

 

「お一人様でしょうか?」

「あ、あぁ、席はどこでも構わない」

 

視線が私達のおっぱいに向いてる……驚いた様子だし知らず来たって感じかな?

周辺にハイエンドの反応は無いし視認、動体センサー共に異常無し。

それも欺くステルス性能だったらお手上げだけど……

動きを観察している感じ特に敵意はなさそうだね……

 

「ご注文が決まりましたらお声がけください」

 

多分この子には必要はなさそうだけど接待メニューとかもある。

今手渡したのは至ってシンプルな食事メニュー。

金銭もかなりリーズナブルに設定している食事処としてのメニュー。

接待メニューが必要なら別途声をかけてもらうって言うのがお決まり。

さて、ちょっとキッチンに引っ込んで……

 

「ドリーマーは?」

「卒倒して今周囲に敵が潜んでないか探ってる」

「反応的には民生人形に近い反応ね」

 

更に聞けばドリーマーが一度制圧に出張った時に振り回してた万能ツールを持ち出してた。

レーザーブレードとかで武装しているみたいで相当お冠みたいだ。

まぁでも様子も見ないでぶっ放すほど理性を失っては居ないね。

それより全く検知出来なかったことが気がかりか?

 

 

 

結果から語れば彼女……キャロルと名称が付いているユノちゃん似の娘は本当にタダご飯を食べただけだった。

それもサンドイッチとコーンポタージュスープって軽食に分類されるやつ。

 

「どう思う?」

「知らないわよ……でも……」

「悪い子じゃなさそうだよね」

 

チップと共に書き置きが残されていた。

ご飯を食べた後にボロボロ泣き出した時はどうしたものかと思ったけど……

思い出をありがとう……か。

 

「また来るかな?」

「知らないわ……それより夜の準備よ」

 

お姉ちゃんもどこか心配するような目線だった。

去っていった後ろ姿を思い浮かべていたのかも。

儚く今にも消えてしまいそうで何か……何かを求めて藻掻いているようにも……

もしかしたらユノちゃん達が連れてくるかもしれない。

こう、ノアちゃんの時と同じで口説き落としちゃってさ。

さてと、私達も夜のお仕事に移らないと……

とても見せられたものじゃないけど私達の立派なお仕事。

夜のカフェD08の開幕、お子様は入店禁止。

大人向けのシックでエロティックなカフェ。

 

「にしても制服がフレンチメイドよりドスケベってなによ」

「頑張ればダーリンにその分褒めてもらえるでしょ、頑張りましょシーナ?」

「わかってるよぅ……」

 

私の身体はダーリンとネーナと……あとお姉ちゃんの子供、ヴァレリーの為にあるんだけどなぁ。

まぁ良いや、メニューを知らされているお客さんなら言わばダーリンの信用を得ている。

言っちゃえばダーリンに認められた紳士って事だからセーフセーフ。

まぁ……ダーリンが自慢したいみたいだし私の自慢のおっぱいを振る舞っても良いさ。

ほんと、キャロルちゃんが夜に来なくてよかったよ……

夜に来ていたら思い出じゃなくてトラウマになったかもしれないし。

 

 

 

そうそう……その夜、帰還した実働部隊は合計4人の盗賊をとっ捕まえていた。

あー、こりゃ眠れないな……ネーナをあやして悲鳴が聞こえなくなるまで抱っこしてなくちゃ……

赤ん坊に悪いから拷問部屋の防音はきっちりかっちりしてほしいよ……

ドリーマーもここばっかりは抜けてるというか……

意図的に断末魔が聞こえるようにしたのかもしれないけど。

 

どんなヤツであれ死にゆく者にはそれ相応の哀悼を捧げるべき。

ダーリンはそう思ってないみたいだけどね。

誰もが望まれ産まれ、死んで良い命は居ない。

……育ちが悪かったり環境がそうさせた……だけなんだよ。

 

「そうだよね、パパ、ママ?」

 

顔も声も名前もわからない、私の両親も……そうだったんだよね?




こっちもこんなんだから気にすることぁ無いのさ。
次にキャロりんが来たらユノちゃん並に盛り盛りコースのご案内。
給仕はD08ドリーマーが。


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クリスマス

捻りがないレイトクリスマス


クリスマス、それは人間が絶えず持っている希望の偶像……

宗教の一つ、キリスト教の祝日。

キリスト教の始まりとも言えるイエス・キリストの生誕を祝う日。

12/25、いい子にしてたらプレゼントもらえるなんて言われてるのはイヴ。

前夜という意味合い、12/24がそうだね。

全世界的に知られているのはまぁ所謂大手の宗教だからっていうのがあるだろうね。

押し付けたとも言えるけど。

現実じゃなんの助けもしてくれない神様なんて犬畜生以下の価値だね。

まぁ世間のカップルはこれにかこつけてヤリたい放題するんだけどさ。

なんて卑屈めいた言葉を並べたけど私はクリスマスシーズンの町並みは好き。

今もなお企業が率先して綺羅びやかなイルミネーションやデコレートをする。

夜の街に浮かび上がるそれらの光は星々のようで幼い頃から好きだった。

もっとも私も兄さんも遠目に見ることしかできなかったんだけど。

さて、私達はカフェの運営を行っている。

基地運営もだけど……そうなればクリスマスということでイルミネーションもする。

そんな訳で準備日として今日一日だけはカフェを閉じている。

 

「64式自ー全体はどんな感じー?」

「カフェエリアの仕上がりは良いけど基地内部のクリスマスツリーはまだ、基地外装も3割ってとこ」

 

全体統括は雑食文化代表格とも言えるヤーパン出自の銃、Type64こと64式自動小銃。

せっせと動いているのは一〇〇式、前線の方も一段落してよっぽどのことがない限りはまた手出ししようとは思うまい。

ちなみにダミーの方はかるーく手を出された位で済んでいたらしい。

私のダミーだったら寝首を掻く位はしそうな気がする……まぁ実際にそうなるときは私も捕まってそうだけど。

 

「とにかくさっさと仕上げる事に尽力してもらうわ」

「じゃ、私はクリスマス用のケーキの増産に入るね」

 

基地内外の飾り付けは主にイギリス、アメリカ出自の戦術人形が率先してやってる。

全体的な統括は64式自がして伝達や各方面への物資運搬は一〇〇式。

あとはダイナゲート達がわちゃわちゃと……

で、私やエージェント、スプリングフィールド等はキッチンの中でせっせとクリスマスケーキの製作。

ありがたいことにウチのケーキが食べたいという司令部や客が居てくれてね。

エプロンもしてささっと作り上げ――――

 

「ママッ」

「んにょぅぁ!?」

 

久しぶりの制服onエプロンスタイルでお料理と思ったらロマネシアが私の背後から抱きついてきた。

それだけなら特に驚かないけど……不意打ち胸わしづかみについつい……

振り向くとやっぱり無邪気な笑みを浮かべたロマネシア……とその背中に引っ付き虫のようにしがみついているベイビー……

色々成長してきてるロマネシアは特に最近は姉として振る舞っているところがある。

ネーナの姉にもなるし他の元孤児の子達の姉役も買って出てる。

本当にいい子になってくれたと思うけど……いたずらっ子やら不意打ちセクハラが鳴りを潜めなーい。

 

「ねぇねぇママ、クリスマスのお願い一つ聞いてもらっても良い?」

「プレゼント?サンタさんに何をお願いしたいのかな?」

 

ロマネシアの要望はなんとなく想像がついた。

おそらくドリーマーかウロボロス経由でクリスマスについて聞いたな?

で、ほんのりダーリンの香りがするからさっきまでダーリンの所に居たね?

私が承認したらOKって感じかな、信頼されてるのは嬉しいけど……

 

「うんっ、パパにも聞いたんだけど……シーナママに相談しなさいってねぇ」

「ヴィオラじゃなくて私かぁ……それでそれで?」

「弟がほしい!!」

 

ロマネシアの発言はとんでもない爆弾発言だった。

いや、ロマネシア、アンタは子供がどう生まれるか知ってるよね?

……あーこの笑みは悪巧みの顔ぉぅ。

店内に居た作業中人形が揃って道具落とすわスッ転げるわで大惨事。

私も思わず顔がひきつったのを隠せないね。

 

「あー……ロマネシア?」

「半分冗談だけど」

「たちの悪いジョークはやめてね」

「でも私、血縁関係って言える弟とか妹とか居ないしぃ……」

「あーまぁ……それは……」

「ドリーマー姉さまに子供が出来たらなぁーそれか私が孕んで」

「おいやめろ」

 

でもロマネシアが本気でそう思ってるなら私は止めやしないよ。

子供の分と自分の分をちゃんと稼げるなら……ね。

 

 

 

 

そんなこんなで迎えたクリスマス当日。

この日ばかりは皆いつものメイド服ではなく……

 

「メリークリスマス!カフェD08へようこそ♪」

 

ミニスカートなサンタ服でのお出迎え。

デザインは統一だけどね、魅力的なボディを惜しげもなくさらけ出している。

胸元だけに留まらず肩とかも出してるからちょっと寒い。

まぁ人形だからその辺は我慢とかせずとも感覚叩き切れば良いんだけどね。

 

「ほい、コレ」

「ケーキをご注文のお客様でしたね、少々お待ち下さい」

 

カフェの中で飲食する人半分、ケーキだけ受け取りに来た人半分。

ケーキも色々ラインナップを挙げて頑張ったものだよ。

私とお姉ちゃんが担当したのはブッシュ・ド・ノエル。

丸太をモチーフにしたロールケーキ。

名前から察することは出来ると思うけどフランス語。

なんで丸太モチーフなのかは諸説あるからそっちは割愛。

まぁ大体ここでケーキを注文した人たちは……

 

「奥様によろしくお伝え下さい♪」

「まぁだ籍は入れてねぇわ!!」

「ふふ、結婚式を挙げられるならウェディングケーキは私達にご用命ください」

 

何を隠そうこのカフェでいっつもイチャついているバカップル共だ。

だから私達がどんな格好してても襲われる心配はさほど無いわけです。

大体お隣に手綱を引くおっかないお姉さんが居るからね。

残り半分の店で食べてる連中はそれぞれ一回はお手つきした狼。

あとは……

 

「あ、団体さんご到着でーす」

 

我らがG&Kの他地区の指揮官さんたち。

クリスマスでもお仕事であっちこっち飛び回る人のほうが多い。

では近くに宿泊していたりD地区に立ち寄っている指揮官さんに声をかけてクリスマスパーティーに誘ったのだ。

少しばかりはハメを外したりこういう得があっても良いと思うんだ。




クリスマスはどうでしたかねー?
僕ぁWarThunderとMinecraftで明かしました。


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初夢ぇ……

あけましておめでたいやつぅ


潜入任務、それは並大抵の人形には務まらない任務。

それ専用に拵えた人形なら話は違うだろうけど。

私達は戦術人形、真正面切ってドンパチし合うのが主だ。

じゃあなんで潜入なんてのを口にしているか?

いや、一応一度は工作に出たこともあるんだけどね……

 

「ガチモノのスニーキングミッションとか私以外に適任居たでしょうが……」

 

最低限の装備だけ渡されてスニーキングミッションに駆り出されていた。

いや、何を言ってるんだかわからないだろうけど私も分かってない!

頭おかしなるよ……本当に狂ってる……

まず服装、全身ぴっちりの迷彩スーツ。

チェストリグは驚異的な胸囲のおかげで付けれないのでウェストポーチとバックパックだけ。

装備品は麻酔弾と急速睡眠薬を充填した特殊弾を発射するMk-23。

サプレッサーに替えマガジン合計10個分……それとスタンナイフ。

これで侵入するのは……敵対関係にあるPMC組織だ。

所謂人類人権団体のお得意様PMCだね。

スニーキングミッション自体はまぁ全然概要的なところは分かるさ。

でもね……私達D地区の人形にはめちゃくちゃ制限があるんだぞ?

揃いも揃ってデカパイなんだから匍匐前進なんて出来やしないんだぞ?

特に私は銀髪、輪をかけてデカイおっぱいにちょっと漂うミルク臭。

いや、まぁ幸いにも侵入経路にはおっぱいが支える事もなく……四つん這いでなんとか切り抜けれた。

内通者がこっそり工作していた金網から入り込んで……ココからはガチモノ。

見つかれば私は殺されるか捕らわれてアレコレされるだろうね。

それにしても……

 

「ふふん、なんかスネークみたいでカッコイイじゃん?」

 

ゲーム、メタルギアソリッドみたいだと1人ほくそ笑む。

現実はあんなにザル警備じゃないからもっと厳しいんだけどね。

不審な痕跡を残せば即座に警戒、中々解除には至らないだろう。

実際にやってのけてる集団を知ってるからこそだけどね。

巡回ルートは侵入前にきっちり双眼鏡で偵察した。

……けどそれも気休めにしかならないな。

あとは潜入後に脅したり盗み聞きしたりでやるしかない。

ダンボールでやり過ごせるとは限らないしね。

 

 

 

 

このPMC基地は大きな山の麓に建設されている。

大戦中にはくり抜かれトンネルが掘られていたらしいが……核戦争後に崩落したとか聞く。

そして周囲はほぼ広がった荒野……トンビやワシが飛び交う荒野。

植物なんかもそう多くない。控えめに言って潜入する価値があるかと言ったら微妙だ。

だがコイツらが言わば私達D地区の面々を脅す……盗賊達のバックボーンだったら?

きな臭い動きを見せていると聞きかじった。

だからこその侵入なんだろう、失敗はそれ即ち私達の首を締めることにもなる。

 

「人形風情が人間みたく振る舞っているのが気に入らん」

「でもそれもそろそろ終わりだ……あの地区に贈られた物資を聞いたか?」

「ん?何だって言うんだ」

「T80戦車だ、レストアしたバリバリのやつだよ」

「そりゃぁ良いな」

 

基地内部となれば口が軽くなるのかべらべらと機密情報を喋る喋る。

監視体制やら警備体制もすーべて人間が交代交代でやっている。

非効率的だね、適材適所ってのがあるだろうに……

まぁおかげで軽く潜入が出来た、大助かり。

お、個別に警戒ルート……と思いきや1人は休憩に入ったか。

ならば……っと、通風孔のダクトから身を翻し……

 

「ん?何の音……」

「動くな」

「ッ……!」

 

着地と同時にセーフティの外れたMk-23のゴツい姿を晒させてホールドアップ。

周囲に物音、カメラ等無し……内部警戒がザルすぎる。

コイツが休憩に食おうとしていた食事が机に落ちる。

茄子の炒めものか?よく食べれるね……私はあんまり好きじゃない。

 

「吐いて貰おうか、それとも死を選ぶ?」

「お、俺は何も喋らんぞ」

「ふーん……」

 

銃での脅しは効かないか、若干の恐怖はあるみたいだけど。

鉛玉だったら撃って脅せるんだけどなぁ……いや悲鳴が出たら……

 

「じゃあ無理やりにでも喋らせるから」

 

やることは一つ、色仕掛けでもなんでも無い。

抑えつけた後に首筋を握って有無を言わせないだけだよ。

その気になればへし折ることは簡単に出来る。

 

「イカレ人形が」

「どうとでも言いなよ、キビキビ吐くか死ぬか」

「言ってもいいが条件を一つ」

「お前に権利は」

「そのデカパイを思う存分堪能させ――――」

 

いけね、つい勢いで絞め落としちゃった。

まぁ良いやこのIDカードでカメラ室でも制圧したら……

 

 

ってなんかゆさゆさ揺さぶられるぅ……

 

「う、うーん……ぁれ?」

「起きなさい、初詣に行くわよ。義父様と義母様と一緒に」

 

初夢だったとさ、めっちゃ具体的な夢だったことー……

 

「どうしたの、シーナ?」

「なんでもなーい……最近ゲームののやりこみしたからかなー……」

「変な夢みてたのね、アンタとヴィオラ……あとはロマネシアだけが見れるんだったかしら」

「そーそー……あー微妙なきぶーん……」

 

初夢って現実になるんだっけ?

スニーキングミッションの本格的なハウトゥどっかで学ばなきゃな。




今年ものんべんだらりとやっていくんでー
よろしくでーす

三が日に初詣?
あーいや、僕は嫌ですわぁ……人混みもうダメダメなのよ……


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3人寄ればなんとやら?

やっぱりな(家族堕ち)


新年初夢がひっどい物だったのが頭から離れないシーナでーす。

なんでかって言ったら夢で見たのが現実になりそうな気配があるんだよ。

 

「ライバルというか妨害してくるPMC企業が居たとはな」

「あの盗賊の持ってた武器、兵装のグレードからして間違いないわ」

「他にも余罪を洗い出しているけれど……あっちも物理的な方法で遮断してるみたいでハッキングが出来ないわ」

 

協力関係にあるPMCが比較的に多い傾向だけど敵対関係はある。

ここ1ヶ月の間に襲撃、目撃報告が多発している盗賊がある。

本拠地はまた別と言われているけど……その本拠地以上に活動が活発だ。

暴れたやつを拷問したり尋問したりで情報吐かせても既に知ってるのしか出さない。

向こうは切れても良い尻尾を出してるに過ぎないわけだ。

DSRやグローザが頑張ってハッキングでの情報収集に乗り出してるけど……

上手いこと戦果が挙がらないのが現状だ。

 

「もういっそ潜入」

「出来ると思ってるの?」

「……だよなぁ」

「どこ見ていったのかなー?」

 

嫌な予感的中とばかりに指揮官の潜入発言。

間髪入れずにツッコミを入れたらねっとりと私のおっぱいを見てきたものだから……

まぁ言わんとしてることは分かるし私も絶対につっかかって脱出不可になる自信がある。

 

「現状は向こう待ちだな、解散。各自業務に戻れ」

「「「了解」」」

 

まぁ一応だけどダクトとかに入る際の手段を開発しておこう。

……ヤーパンのサラシとか言うのでギチギチに縛り上げるか……?

いやいや、それは業務を終えてから考えよう。

今日も一日メイドさんとして給仕しなくちゃ……

 

「およ?このエキゾーストノートは……」

 

おおよそこの年代では聞けない大排気量のV12型エンジンの音だ。

大体が電気、もしくは660~2000ccくらいの高効率小型エンジンなんだけど……

耳にした限りではV型12気筒の上……6000ccはあるんじゃないかな?

どんな財産王が乗ってきてるのかなー?

今日はノアちゃんの検診日だったしもしかして?

 

 

 

 

もしかしてでした。

 

「いらっしゃい、特等席にご案内しまーす♪」

 

営業スマイルでなく心の底からの笑顔でご案内。

お外に停めてある車両にびっくり、アストンマーチンのDBSだ。

旧英国において2007年~2012年の間に販売されていたスーパーカー。

富の象徴とも言えるね、しかも新車……とは言わないだろうけど既存のレプリカモデルなんか目じゃない。

運転していたのはユノちゃんの伴侶、クリミナ……さながらスパイ映画の一幕みたいだ。

ただ今日来ていたメンバーでノアちゃんのパートナーのクフェアが居なかったのは意外だった。

聞いた話では体調不良……らしいけど。

……もしかして仕込んだか、仕込んじゃったか。

 

「とにかくノアちゃんはこっちへ」

「はぁいノア……身体の隅々まで検査するわ……よぉ?」

 

ドリーマーにも連絡は行っていてすっ飛んできたドリーマー……

そう、クフェアの代わりに居た顔に固まって……

あ、いけね、これは一触即発手前の憎悪顔ぉ!

 

「ドリーマーすとーっぷ!!ウロボロス!取り押さえるの手伝って!!」

「お、おぉ?なんだ……相分かった、だが」

「後でダーリン独り占めしてでもいい、良いから抑えろ!!!」

「アンタアンタ!!なんでアンタがここにいるんだよぉ!!クソァ!!一発殴らせろ!!!!」

 

キャロル・エストレーヤと名乗ったユノちゃんそっくりさん。

以前襲撃した娘で向こうのアーキテクトがぶっ壊される要因の1人。

ドリーマーがブチ切れるのも分からなくもないけど……

 

「あーもう、ウロボロス!」

「……ええい、面倒だ」

「ごふぁっ!?」

 

ドリーマーの腹部にウロボロスのフックがねじ込まれた。

元々の戦闘用ボディなら耐えたんだろうけど……

今ここで働いてるドリーマーは非戦闘員だしそういう改造を受け取ったからね。

それでも私を跳ね除けるくらいの馬力があるから鉄血勢恐ろしや……

 

「ぜぇー……じゃあノアちゃん以外はこっちへ……」

 

そんな騒動があったがノアちゃんの検診自体はその後ドリーマーによってちゃんと行われた。

ついでにダーリンと睨み役のエージェントも揃って事情説明……

 

 

「何ていうか甘々だね、ユノちゃん」

「エルダーブレインによって仕組まれた事だもん、謝罪だってあったんだし」

「それで信じるのが甘ったるいって言ってるのよぉ」

 

まだ腹に据えかねてるドリーマーはキャロルちゃんに対してトゲトゲしてる。

でも理解はしたみたいで殴りかかろうとはしてない分マシか。

 

「あと、ノア……もしかしなくてもアンタ、ヤッたわね?」

「………」

「目を逸らさなくても分かるわよ、覚悟の上なら文句は言わないわよサポートは任せておきなさい」

「ばかちん、食事前になんてこと……」

「……フン」

 

これは拗ねてますね。

しかしこの赤面具合……ユノちゃん達も何かしらやった?

 

「あとでドリーマーは締めるからお食事をお持ちしますね、お嬢様方?」

「ハァ?ちょっとふざけ……ぅぶっ!?」

「はいはーいこっちこようねー」

 

まぁその後お料理出して近況報告がてらに同席して……

一つ間違った認識を正されたね。

 

ユノちゃん姉妹だからといってめちゃくちゃ食べるわけじゃないって事。

 

「それじゃ、今年も引き続きD08をよろしくおねがいしまーす♪」

 

一通り話してドリーマーも歩み寄りを見せた所で時間が来た。

所でドリーマーもさっきからゲーゲー吐いて……まさかなぁ……




ユノちゃんコースメニュー
前菜:旬野菜のサラダ、ポテトサラダ、シーナお手製ヴルスト
スープ:ポタージュスープ
メイン:デミグラスハンバーグ、シチュー(お供にバターロールパン)
飲み物:100%オレンジジュース
デザート:バニラアイスクリーム、レアチーズケーキonベリーソース

で、シチューとか大盛り。
そら子供にはキツイだろうて、食い切るユノちゃんノアちゃんがカービィすぎるねんな。


ドリーマーのゲロ吐き?なんのこったよ?(すっとぼけ


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統治はあれこれ

カフェらしいことしてない
迷走してる感が否めないがまぁそれは盗賊関係片付くまで


さて、一応ながら諜報部が掴んだ情報をまとめよう。

不確かな情報も多いけれどPMC「フレイヤ」のここらへんの支部がかなり不明瞭な武器の入荷と損失をしている事が断片的に分かった。

そう不明瞭な武器の損失、これが分かっただけでも収穫物なんだ。

調査を向けても良いんだけど……それでは尻尾切りで済まされる可能性もある。

ましてや繋がっているだろう盗賊にも逃げられてしまうから……

 

「という訳で柔軟に動ける私が潜入の憂き目を見るわけね……」

「そう言わない、現状一番判断力のある人形は貴女なの」

「このおっぱいで潜入とか無理があるでしょ……パーソナルも移せないんだよ?」

 

私が潜入するっていうのはまぁ別に出来なくもないかな?って感じだけど。

問題が私のボディに由来する。

そう、このカフェ大体に言えることなんだけど……おっぱいがバカでかい!

大人の拳でも有り余るおっぱいでどうやって潜入しろって言うんだよ。

どうにか出来るとしても半径150メートル程度でしか活動できない別躯体の遠隔操作。

普通の人形なら別躯体にパーソナルを移して……が出来るんだけど……

私はちょっとまぁ……特殊と言いますか……

バックアップしようにも複雑怪奇すぎてバックアップしようにもデータが膨大になりすぎる。

コピーしたAIが私となるかといったらNOなんだよね。

 

「おー本体本体、今日もベイビーたちは元気だぞ」

「こっちも2人抱えていっぱいいっぱいおっぱい」

「これで飯を作れとは鬼畜だー」

 

「だまらっしゃい」

 

そうコピーして反映させたのがこの私のダミー達。

ダミー人形故に演算能力が削減されているとは言えどここまではっきりとした差が出るのはおかしい。

ヴィオラ、ロマネシアに関してはそもそも鉄血人形がダミーシステムに対応していない。

対応出来るとしたらそもそも躯体コストが安くAIも単調で済むリッパーを始めとする量産モデル。

まぁこんな訳で私のAIコピーは無理な話となるわけです。

 

「はいはい話は聞いたわよ、そんな時は私の出番ってやつよぉ」

 

で、意気揚々と現れたのはウチのとんでもメカ開発担当、ドリーマー

片手に持っているのはなんかの衣装と思う……私の見間違えでなければスニーキングスーツに見える。

そう、このドリーマーMSFの技術に舌を巻いて再現しようと躍起になっている。

現状再現に漕ぎ着けられているのはウォーカーギアって呼ばれる二足歩行戦車。

フルトン回収システムのバルーン……まぁ打ち上げたところで回収が難しい。

そんな細々としたところから切り込んでいっている……

今回出してきたのはMSFでも最新装備だと思われるスニーキングスーツ。

大真面目に持ってきているから何かしら……

 

「残念ながらこのスーツに特別なことなんてしてないわよ」

「じゃあなんで持ってきた」

「私達のバカでかい胸を縛り上げる為よ」

「あぁ、そういう……」

 

着てみてびっくりめちゃくちゃおっぱいがギッチギチ。

どうやってこんなのをって思ったけど原理は簡単。

私達の電源から微妙に電力拾って胸部の布だけ萎縮するように仕向けたらしい。

ご丁寧にめちゃくちゃぴっちりなもので私のボディラインがくっきり。

 

 

「じゃ、これで軽く潜入も出来るかも?」

「そんな簡単に行ったら苦労しねぇ……まぁ念の為だ」

「本当のところは?」

「ピッチリスーツって良いよね」

「おう、コラ表出ろ」

 

ダーリンに久しぶりのなんちゃってCQCをしかけた。

アームロックを炸裂させなかったのは私の慈悲。

 

 

 

 

PMCが統治活動しているのはこのご時世の理だけど……それぞれで気色が違う。

ウチ……G&Kの統治と他所……ここではPMCフレイヤの統治で比較するけどね。

全PMCが統治活動してるとは限らないしね。

MSFとかは大きな目で見ればPMCと言えなくはないけど……そういうのには不干渉な感じがする。

あくまで自分の手の届く範囲でって感じがする。

 

G&Kの統治は言っちゃえば緩い。

本部が記述している指示はざっと……

・警備隊配置してね

・納税関係ちゃんと管理してね

・あとはそこの指揮官の自由よ

とまぁすっごくアバウトで設定幅が自由すぎる。

警備隊というのも規模が設定されて無くて何部隊、何人規模でとか無しなの。

だから下手な話をしたら警備隊が5人程度でも規約違反ではないの。

薬物などの規制もこっちじゃしてない。

だからその辺はその地区ごとに違ってくる。

S03のヤベー奴とかが槍玉にあがるね、まぁその風土に合わせて危ういバランスでも自治出来てりゃOKがG&K。

フレイヤは……まぁなんというか……

旧世代の独裁国家みたいな政策を出している。

それを可能にするだけの武力があるからだと思う。

スポンサーはあくまで富裕層、ソレ以外はただの労働力程度。

搾取対象が反逆したら即座に屠殺するって。

富裕層の為にと非合法な事をすることもあるとか……奴隷を拵える為に盗賊とマッチポンプしてるとかね。

そう、今回の私達のダミーに手を出した盗賊の母体がそうと睨まれてる。

 

「でー……マジで私が潜入するの?」

「そのためのスニーキングスーツでしょぉ、足音も激減するんだから」

「うぇぇぇ……まぁなんとかするけど……」

 

柔軟な思考力と演算力、躯体のちっこさから私が選抜されたけど……

あー……出来ることならどっかに依頼したい。

共同というか並行進行とかでいいからさー……はぁ……いざって時のバックアップ。

黒い噂が本当なら……しくじったら間違いなく私は奴隷送りで酷い目に遭うのは避けられない。

 

「はい、バーチャルミッションで練習してきなさい」

「……ねぇこれ」

「捕まったら電子世界で体感一週間は苗床よぉ♪」

「よりにもよって対魔忍ベースで作りやがって……」

 

まぁバーチャルなら捕まっても問題は無いか……見つからなけりゃ良いんだし。

 

 

 

そう思ってた私が居ました、3回も捕獲されました。




???「そう言えば最近ドリーマーがよく吐いていますわね……まるで私たちの悪阻みたいに」



前回投稿が1月?
あーまぁ、色々あって気力がごっそり持っていかれていたんですわ。


所でバーチャルでのアレコレ見たい人居たら書いてみる。


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パワープレイが常識だろ

スマートなやり方は合わなかった。
だってD08って頭の悪いおっぱいとエロと暴力じゃん。
結局はいつもの


はーい、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は今スニーキングスーツを着て潜入……

って訳でもなくて……なーんでこうなったかなぁ……

ものすごい轟音を轟かせている戦車と装甲車の中で揺られています。

私のスニーキングミッション成功率が悪かったってのもあるけど

潜入するリスクより物量ゴリ押しで行った方が確実って事で正面切ってぶん殴る事に。

一応向こうがここにちょっかいかけてるのは裏取りした後だけどね。

ちょっとばかりK5が出向いてハニトラ仕掛けたみたい。

本番無しとは言えエッチな事したのは堪えたみたいだけどねー……

私は罰ゲーム受け損で今死んだ目して揺られてるんだけどさー……あはははは……

 

「はぁぁぁ……」

「潜入するわけでもないけどそのスニーキングスーツ……」

「狙撃するのには丁度いいんだ、狙撃するのに……」

 

体験が無駄になるのが悲しいから着てるわけじゃない、実際狙撃に必要な要素が結構備わってる。

狙撃ミッション向けな装備なのに間違い無いから私が実地試験するってことさ……

罰ゲーム……体感一週間……はぁ、なんだったんだ……

今回の采配に関しては私はダーリンにくっそ文句をつけるつもり。

私と同じ車両に乗って揺られているのは狙撃に適したRF人形がずらーり。

妹のG28、最近入ってきたばかりのType4、SSG69にゲパードM1。

PTRDとM200、IWS2000などのオーバーパワー対物ライフル系は別働隊です。

ちなみにスニーキングスーツ着てるのは私だけでーす……

他の面々はG&K向けモデルの衣装で来てる。

相手は籠城しやすい地形に基地を建ててる、それに対しての私達は強行軍な上戦力はそう多くは割いてない。

お姉ちゃんはじめとするママ人形はほぼカフェ残留だし。

あとKar98kとかグローザ、DSRなどの現在おめでた腹ボテ組は強制居残りだし。

現場メンテナンスなんかのために本来はドリーマーの奴も来てるはずだったんだけど……

 

「まさかアイツもねぇー」

「あれだけ吐いて簡易妊娠チェッカーでも陽性だったからしょうがないね」

「飯堕ちからズブズブと行ってたけどここまで来ると……」

「泣きじゃくって喜んでたよねー……横でロマネシアちゃんが悔しがってたけど」

「ありゃもうタダの恋して愛に目覚めた女の子だわ」

 

その筆頭が私だって?うるせぇよ。

とまぁ追加でおめでたラッシュが来てるのでちょっとゴタゴタ。

今日引っ張り出せたのは戦車一両と装甲車2台と兵員輸送車数台だね。

D08が重視してるのは陸戦だからヘリコプターはあまり使ってないしね。

緊急時に使うくらいだね、それもシコルスキー・エアクラフトのUH60

あとは大量に輸送するための大型ヘリのCH53Eだね。

 

「狙撃ポイントに到着、客員展開」

「了解であります!」

「ここでサボっちゃだめ?」

「G11みたいなこと言わないの」

「ここでお知らせがあります、無力化数が多い人形には特別休暇が――――「1ダウン」切り替え早いねゲパードM1……」

 

さて、やる気十分なのが揃ってるからなんとかなるでしょう。

最前線の戦車とその周辺に展開してる血に飢えてるのがボッコボコにして

露払いが終わった後マカロフトカレフ、PPKにP38とかが入り込んで物的証拠やらバックドア設置しておしまいだね。

 

「じゃ、お仕事始めましょうか」

 

無駄口はおしまい、私達は歩哨やら迂闊に頭を出した連中を物言わぬ屍にしたら良いの。

セーフティは外して初弾装填、目にもの見せてくれるわ。

 

 

 

 

まぁそれから見たのはほぼ一方的な暴力だった。

向こうは同じくPMC、よっぽどじゃない限りは装甲車両やら多目的ヘリに留まる。

オマケにあっちは人形否定派な人間が多く在籍している企業。

戦術人形?居るわけ無いじゃん。

装備もWW3以前の装備……ケプラー防弾ベストにチェストリグ。

継続戦闘性には乏しく現代の銃撃戦ではあまり役に立たない装備。

一部は強化外骨格を装着していたりするけど人間に毛が生えた程度。

軍部に所属していた人間とかじゃない限りは性能は引き出せない。

そもそもPMCに普通回ってくる外骨格なんてたかが知れる。

鈍重なAegisモドキができるだけだ。薬物でブースト?

それしたら最早人間でありながら人形と変わらないんじゃない?

生体CPUとか生体パーツとしてカウントされているような……

人間である必要ある?ってなるよね。

私達の戦力は戦車が一両のみだけど存在する。

これが大きいし構成している人員は戦術人形……それもかなり最適化された猛者だ。

最前線で弾をばらまいていたのはM4スペクトラにSOP2D

人間だろうが鉄血人形だろうが敵対するなら容赦なくミンチにする相手だよ?

しかも無線で飛び込んでた言葉がそりゃもう恐ろしかったねー……

 

『お友達の盗賊みたいに全身の骨を粉々にした後に頭をザクロのようにぶっ飛ばしてあげる!!!』

 

これ素で言ってるし有言実行してるし横でスペクトラも笑いながら弾を思う存分ばら撒いてた。

装甲車出してきたらLeopard2A7のHEATFS弾で爆散してたし……再装填中に出てこようものなら車長のダネルが撃ち殺してたし。

あと私達の他にも配置されてた対物ライフル勢が隠れる場所なんて与えてなかったし。

屋内、屋外問わずほぼブラッドバスになってた。

相手側の情報消去のツメが甘くて証拠は掴めたし……盗賊連中の炙り出しも時間の問題。

報復をしようものなら相手の後ろめたい情報をばら撒ける準備もばっちり。

 

 

「それで、スニーキングスーツの使用感はどぉ?」

「迷彩マントも装備したらほぼバレる要素はなくなるかな、胸元がキツかったけど移動の痕跡もほぼゼロ。」

「あとは対サーモグラフィね……うっぷ…」

「はいはいゲロ袋」

 

ドリーマーへのフィードバックはしっかりするけど、こりゃ暫く仕事できないでしょ。

安定期入るまで安静にさせないとねー……

 

「これが番になる試練ねぇ……燃えるじゃない……」

「めちゃくちゃ幸せそうだね」

「そりゃ嬉しいに決まってるじゃない……夢かと思うくらいよ」

「夢じゃなくて現実だぞー、先輩ママに暫く頼ってのんびりしてなさい」

「そうは……言ってもねぇ……」

 

落ち着かないのかねー……ま、これでまた通常営業に戻れる。

ネーナにおっぱい飲ませてダーリンに搾ってもらって逆に搾ったり……

ドリーマーの業務はこれを機に他の人形で割り振って共有していきましょう。

イントゥルーダーが助手やってたし実習はそっちに任せて……

 

「んによぉおぁ!?」

「持て余し気味だからちょっと付き合いなさい、シーナァ?」

「あっあっ、やめろぉここで搾るにゃぁぁぁ……」

 

妊娠すると性欲が減退するのと激増するのが居るらしいんだ。

どうもドリーマーは後者らしい……くそぅ……なんで私がこうも被害を受けるんだ……




どっかでペンがまた折れそうだがわたしゃ知らん。

さて次は新鮮搾りたてのミルク(意味深)とか食材を配達しにいかなきゃね。
あとエロいVR罰ゲームは書いてる最中でござ。
竿役どうするかねー


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甘味の素材?たんまりご用意してます

許諾が来たので

スコピ辺りにこう、フルトンポチーとか考えたけど
流石にそこら辺まで勝手にするとねー……って日和りました


一応ながらウチはカフェ兼基地をやることになってるけど……他にもいくつか稼ぎがある。

前線基地時代からの引き継ぎでやってる農業酪農畜産。

お隣にできてるジャンク屋も半ば身内みたいなものだし。

というかその店員が私の兄とその嫁だったりするからね。

今回はそんな中でメインとも言える農業系でのお仕事。

いやお仕事というよりはご贔屓にしてもらおうって媚び売りかな?

他所様の懐事情を探るのはあまりしたくないけどね……

こう、ふわーと噂が流れてきたりするんだ。

どこかのPMCが甘いもの欲しさに北米に行ってグリズリーを仕留めたって。

甘いもの欲しいならウチがあるのになー……って事で。

噂の真相は兎も角ご贔屓にしてもらえたらなーって事で物を半分貢ぎに行くの。

一応あっちも懇意にしている農園があるらしいが……所在地がどうもアフリカ大陸のどっからしい。

とてもではないが輸送ルートを確保するのは大変。

安全を確保しつつとなれば一度に輸送できるのは限られる。

コーラップスの汚染なども考えると陸路での輸送はキツイだろうし……

って事で私達G&KD08地区の面々が立候補するの。

 

で、輸送先?あぁ、うん……それはね……

MSF、国境なき軍隊。

平和には生きれない今の世の中に順応した戦士の集団。

とはいってもその構成員のほとんどが人間。

食わなきゃ生きていけないしずっと同じ飯では飽きが来る。

娯楽がなければ精神的に病んでしまう。

人形に比べて脆い部分が目立つ人間の集団。

でも卓越した戦術、戦闘技能でひっくり返している人間の集団。

本拠地は不明、前線基地の一つは私達も知ってる。

こっちはこっちのゴタゴタが一つ片付いたから呑気にこうしてデリバリーサービスができるわけだ。

 

「これでこっちが掴んだ噂が嘘で無駄足だったら笑いものだけどねー」

「それは無いと思うわ、北米で不審な気球が打ち上がるのが目撃されているわ」

「もう一つ有力な情報筋として大西洋を横断していくヘリの目撃情報も上がっていますわ」

 

で、今回は私の他にはマカロフとPPKの二人に随伴してもらうことに。

背丈とかも同じだし私は丸腰、マカロフとPPKは持ってる武器が武器なだけに護身程度。

つまり敵対意思はございませんって事で……輸送に使うのは大型のトラックが良かったけれど……

ウチ所有のは軽貨物に分類されるFordトランジットMk-7くらいしかない。

ヘリ操縦?ばか言え、そんなメモリ容量ありません。

それに貨物ヘリのCH53Eなんてのを持ち出してみろ、不審に思われて最悪撃ち落とされるわ。

武装無しとは言っても普通に警戒されるわ。

 

「向こうとの無線連絡は……あー、無理かな?」

「一度向こうから掛かってきた電話回線くらいね」

「うーん……向こうの誰が出るか分からないけど一応連絡をお願いね」

「了解よ」

 

苦肉の策として完全貨物仕様のトランジットの後ろに牽引する形でコンテナをくっつけた。

まぁこれでこっちが本気だってのは分かるでしょ。

中身は今回は砂糖と塩、胡椒の調味料セット。

塩に関しては科学式での錬成みたいなものだから天然とは言い難いけどね……

あとこれは完全な押し付けだけどミルクもね……たんまり拵えてきた。

アポ無しってのは流石に不味いんで……一応こちらから挨拶回りに行きます程度に……

 

「PPK、周囲状況は?」

「特に……静かなものね」

「あと数十キロ、警戒よろしくね」

「任せてちょうだい」

 

何もなければいいけどねー……

 

 

 

 

 

 

「シーナ」

「ん?何か問題?」

「いえ、そうではないけれど……アレを見て」

「んー?いやいや、アレ……マジ?」

 

D08を抜けた先、がけ崩れの為に迂回ルートを通っていた最中だった。

PPKが何かを見つけたらしく声を挙げた。

そんでもって減速しつつそっちを見ると……とんでもない骨董品が顔をのぞかせていた。

塗装が剥がれ赤錆が浮かんでいるが……これは間違いない。

ソビエト連邦が核戦争……WW3に備えて作っていたド変態戦車……!!

 

「オブイェークト279……クビンカ戦車博物館にある一両だったはず……だけど」

「先の大戦で動かされたのかしら?」

「持って帰るにしてもちょっと……情報提供したら喜ばれるかもしれないわね」

「兄さんのジャンク屋連中にも話をつけておこうか」

「たしかあっちにも戦車隊が居るとかなんとか……まぁ流石にこんな骨董品では歩兵用の移動トーチカにしかならないかしら?」

 

どことなくUFOにも見えないくない独特のシルエット……

東側の戦車特有のお椀型とも言える砲塔は間違いなくObject279

大戦時に暴徒や自治隊によって運用されたのがほったらかしにされたのか……

まぁともかく資源としてバラすにしても回収してレストアして武装にするにしても……

あったら良いに越したことはない戦車、回収さえできちゃえば後は自前でってしたら……

うーん……悪い情報では無いはずだけど。

というか向こうの戦車ねぇ……正規軍のレールガン戦車とかだと思うから趣旨が違うような……

 

「ともかく……そろそろ向こうの領域だから気を引き締めようね」

「何が飛び出してきてもおかしくないけど」

「案外ここで車ごとフルトン回収でぽーんとかあり得たりしてねー」

「車両を回収できるフルトンってどんなよ……ジョークで言ってるの?」

 

ここで後ろを見てみたらコンテナが無くなってましたーとかだったらマジで冷や汗モノだけどねー。

でも出来そうなんだよね……向こうのボスや潜入のプロ達なら……

 

「ん?」

「どうしたの?」

「物音が……気のせいかしら」

「気のせいでしょ」

 

後数十分……安全に飛ばしていこう。




MSFのみなさーん、どうもおっぱいの邪教徒ムメイですー

おいミルク飲まねぇか?

残さず飲めよぉ



他に流してもらいたい基地、至急メッセージくれや。



obj279はMGS3からちょっと引っ張ってきました。
戦車スキーなら食指が動くじゃない?


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ぐつぐつことこと

前のとコラボ先のを見てからでたのんます

あとスコピ、すまんな。


死ぬかと思った。ただの輸送任務がそのまま死刑宣告になる所だった。

私って人形はメンタルモデルのバックアップがない。

事故とは言え人間がベースになって416ダミーとゴチャ混ぜになって出来上がったものだ。

事の発端は行く先に警告灯と止まれというガイダンスが来た後だ。

 

なんとグリズリーがのっしのっしと歩いてくるじゃないか。

野生のグリズリーは流石に想定外で私もマカロフもPPKも固まる。

この地域に生息している報告は上がってない。

生息しているのは主に北米、かなり危険な猛獣だ。

これが子熊だったらまだ可愛げがあるんだが……どう見ても成獣だ。

しかもめっちゃ唸り声挙げてるしなんだなんだと……

しかしその上に人が乗っているのが見えたからいくらかは安全か……と落ち着かせることは出来た。

一応ながら車両にはG&Kのロゴもあるし不必要な警戒は……されないと良いなぁと思ってた。

 

「こんにちは、D08地区からデリバリー……というか安売りに来たHK417です、一応電話連絡は入れてあるはずですが……」

 

とまぁそんな感じで話したと思う。

その前後メモリーとか消し飛ばしたんだもん!!!

なんで消したかって……それは後でまた話す。

グリズリーの上に乗ってたのはリベルタちゃん……リベルタドールってマチェーテにぎったちょっと個性的な子。

ユノちゃんとはお友達で私とも友達になったんだけど……

そのね……声がくっっっそ小さいから耳を寄せたりしないと聞こえない……

こっちはほぼ非武装なのにマチェーテとグリズリーの驚異に晒されて流石に死ぬかと思った。

PPKが話していた相手は向こうのスコーピオン。

んでもってスコーピオンが来る手はず……だったんだけど……

虎にぶん殴られて入院って……そういえば向こうの97式が飼ってたなぁと

人形ぶん殴ってベッド送りにする虎って中々居ないと思うんだけど。

件の物資はとりあえず前哨基地……私達の第一目的地に置いた。

それからヘリで運搬する流れが構築されたと思う。

不審なトラッカーとかくっついてたら私がぶっ殺されると思うけどね……ははは……

あとは向こうの財政管理官とかおえらいさんの許可を得たら正式に私達がMSFの支援に入るって訳だ。

まぁ主にウチで生産している食料物資だけどね。

 

向こうの許可で乗ったはずだけど……ヘリにね、乗って……本拠地に行っちゃったんだ。

長距離移動でちょっと疲れてたしこっちが無防備なの見せれば警戒はされないよねー……

って算段もあって3人そろって寝たんだ……これが私達の首を繋いだ。

 

起きたらまぁご立派……海上の上に連なる大型施設。

これがMSFの家、マザーベースだと言われて見れば……いやーもう興奮。

と思うでしょー?私達が来るのは想定外だったみたいで。

取り囲まれて銃を突きつけられる始末。

両手を上げて跪いてとしてみれば……部外者立入禁止でした、テヘペロ★

死ぬしか無いとか死ぬ間際までリベルタちゃんのこと覚えてれば良いとかね……

うぅ、漏らさなかった私を褒めて欲しい……今でもゾっとする。

 

その後私達がそれまでの飛行経路を覚えていないのをちゃんとね……証明されてから開放されました。

一部区間私が知った風に歩いたのがちょっと怪しまれたけどね……

 

「スコピー?ちょっと一発ビンタさせろ♪」

「ちょっとまって、あたし入院患者!!ギャー!!!」

 

とまぁ入院中でも元気そうな向こうのスコーピオンに景気よく一発乳ビンタを食らわせた。

というか全然ピンピンしてるし私の乳ビンタくらい屁でもないでしょ……

八つ当たりにも近いけどそもそもスコーピオンがちゃんと来てればこうはならなかったんだ。

不幸中の幸いでリベルタちゃんとは文通とか電話でよく喋るようになったんだけど。

 

 

 

 

突発的に名乗りを挙げた私達の物資はまぁ喜ばれたと思う。

代わりにこっちに来たのは未加工のメープルシロップの原材料。

サトウカエデの樹液だ。これ、加工してもってこいって事かな?

 

「という訳で今日はメープルシロップの製造に入っていきたいと思います」

「あとついでにサトウカエデの木の群生地の割り出し、一部の移送も開始したわ」

 

できるだけ自分のところでがモットーですので。

純天然のメープルシロップを作れるのは春の始まり……その数週間のみに限定される。

樹液を取って煮詰めればOKって言えば簡単だけど……

メープルシロップの樹液を採れる木も限られている。

樹齢30年以上の老成したモノから採取できる。

ちょうど今ぐらいの時期……日が落ちればくっそ寒く日中は温かい春の始まり。

採取用の木に穴を掘がしてから蛇口をポンッとつける。

その下にバケツをセットすると透明な樹液がぽたり……ぽたりと出てくる。

木一本で採取できる量は限られているから総生産量も限られる。

かつてはメープルシロップなんてありふれた甘味料だったらしいけど……

今は原産国で有名だったカナダとの輸送ルートはほぼ途絶。

めっちゃくちゃ高騰している高級甘味料です。

んでだ、樹液40Lに対して精製できるメープルシロップはたったの1L。

瓶詰めにするのは大体は150グラムとか。

製造は簡単な物で加熱して凝縮させるんだ。

シロップは琥珀色が薄く味がキメ細やかな物が上等と言われる。

ちなみに固体になるまでやったらメープルシュガー、加熱後急速冷凍したらメープルバターになるね。

まぁ向こうのスプリングフィールドが欲していたのはお砂糖だからこっちで栽培しているサトウキビとか流せば喜ぶと思うけどね。

サトウキビの栽培に関してはまた今度。

兎も角メープルシロップの精製は煮詰めることに限る。

煮詰めてろ過してまた煮詰めて……これをひたすら繰り返す。

ただこの煮詰める作業……何時間も続けてやらなきゃならない。

火の調整もやらないといけないし焦がす?以ての外だね。

煮詰める中で気をつけないといけないのは煮詰める温度。

これをしくじると糖度が変わってしまってメープルシロップじゃなくなる。

66%これをしっかり守らないとメープルシロップでは無くなっちゃうのだ。

煮詰め過ぎたら結晶化しちゃうからね。

糖度70%超えで結晶化してしまう……煮詰めすぎ=アウトなわけだ。

 

「あっつい……」

 

まぁ煮詰めている間は目が離せない訳で……

当然私はその間ずーっと火の点いた鍋の真ん前。

露出が多い服装してても暑いものは暑い……谷間に汗も溜まって最悪。

なによりCPUのクロックとか内部的な機械部品に不具合が出そう。

いや、それで壊れるI.O.P製品じゃないけどさ……スペックに影響出るよね。

オートメーション化してもいいけどこういうのはちゃんと手で作って送り返さないとねー……

うんうん、最初の4時間くらいはほぼ変化無しだけど煮詰めてくると琥珀色が出てきてとろみも出てくる。

この変化を楽しめるのは製造過程の醍醐味だねー。

 

 

じゃ、出来上がったら前哨基地に輸送するだけ。

もうヘリには乗らないぞ。




じっさいメープルシロップは結構高価。
200gで800円とかじゃなかったっけ?

今後ともご贔屓に~


なお417がヘリ恐怖症とマチェーテ恐怖症を引き起こした。
マカロフとPPKも同じく。


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デカパイクレーム

普通の飲食店じゃ出ないクレーム


飲食店をしている以上お客がくる。

それはとても当たり前でありがたいこと。

でもそれと同時にこっちの不手際、向こうの都合、感性との齟齬……

その他色々あって問題に発展する。

 

「注文いいですかー?」

「あ、はーい只今ー!」

 

例えばだけどホールスタッフとして私が出ている時だ。

出来上がったお料理をお届けしてごゆっくりどうぞと言った後。

続け様にオーダーを求める声がかかる。

当然急いで私が応対することになる、他の人形もお仕事がある。

すぐに応対できる人形が駆けつけるのだけど……

これがたまーにというか……私の場合は結構な確立でやらかすんだけど……

 

「ありがとうございますっ!!!」

「あ……申し訳ございません……」

 

こう、ベチーン!とおっぱいでビンタしてしまうことがあるの。

大概のお客さんが男の人だから喜ばれるけどね。

めちゃくちゃ痛いと思うんだけど……まぁこれがたまーに問題に発展する。

そう、クレームに繋がるんだ。

おっぱいビンタが炸裂するのが男性のマゾとかヘンタイ相手なら良いけど……

普通の感性した人に炸裂したり食品にいったらヤバいの。

 

「いっ……」

「あっ……も、申し訳ございません」

「おぅ、なにビンタかましてるんだこのパイガキァ……」

 

そう、こんな感じで急にオラつかれる。

こっちの非が多いから下手に出るしか無いんだよね……

一品無償で追加とかで示談してくれたら良いけど……こう行かないことが多い。

 

「詫びにそのデカパイ揉ませろ」

「それは……現在のサービス時間では……」

「あー首痛いなー賠償責任どうするのかなー」

「うっ……」

 

大事にされてはこっちのイメージダウンに繋がる。

かと言ってお触り系のサービスはお昼は勿論夜でも限られたサービスだ。

抵抗が無いわけじゃないけどね……まぁ私は慣れたし。

貞操はダーリンに捧げてるしお触りくらいねぇ……

と思考がそれた……時間外サービスを求められたりさらに酷い場合は過激な物を要求されたりする。

あとは住居まで付いてこいとか……

 

「わかりました、ではこちらへ……」

「話がわかるじゃねーか……へへへ」

 

こういう手合は少し要求に応じたら満足する。

スタッフルームの方へと案内してからちょっとのサービス。

 

うん、力任せで痛いばかりで下手くそだなー……

喘ぐ程じゃないし一通り触らせてから終わりってした。

まぁ相手も引き下がったしOKでしょ。

 

 

 

 

と思った時期が私にもありました。

 

「離してください」

「あんなので収まりが付くわけねぇだろ……んなデカパイ触らせてそれ以上はダメだとぉ?」

「業務妨害です、離してください」

 

ゴミ出しにすこし裏口に出た所を押さえられて壁ドンされた。

ときめかねぇー……ぜんっぜんクソみたいな感情しか出てこないねー

思いっきり待ち伏せしてたなって感じ。

そういやこの客私の個人的な連絡先とかしつこく聞いてたっけ?

店の中でも一際やらしい眼で見てたし……ふむ。

少しいい思いして調子に乗ってるな?

 

「良いから俺の女に」

「調子のんなサルが」

 

まぁこういう手合は言ってダメなので……

 

「ぉっぐ……ぉ、ぉ……!!」

 

股座のきたねぇバベルの塔を掴んでぐにゅりと……握りつぶす手前で止める。

一応正当防衛なのでこの程度に止めておく。

過剰防衛はまたイメージによろしくないの。

飲食店でのクレームって言ったら異物混入とか注文と違う物が出てきたとか……

あとはサンプルより明らかに量が少ないとかだね。

でもウチだと主におっぱいビンタでのクレームに発展する……

カフェD08の従業員はそろってデカパイだし……忙しいと気にかける事ができなくなるの。

とまぁ、クレームとそれから派生で発生するトラブルだね……

 

「さて、どこに突き出そうか……おねえちゃーん」

「すぐに治安部隊が回収に来るそうよ」

「通報早いねー、助かるー」

 

とまぁ皆慣れてて戻りが遅いと監視カメラに接続する。

監視カメラが死角なく配置されてるから店の近くで何かあれば分かるんだよね。

で問題発生してると通報ってね……警察機構かG&Kの自治部隊かはその日次第。

はよダーリンに上書きしてもらおう……あ、でも休憩に入らないと……

ぐぬぬ……暫くはこのままお仕事かー……くすん……




主に45姉とか元ぺたんこ組が喜んでやらかしてる

クレーム客には後先考えずに鼻パンチで黙らせている模様。


すまんな、WarThunderが面白くなって手つかずだったのだ
T64Aたのしい(知能が溶けるカセトカ式自動装填装置の音)


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エゴサは程々に

僕は怖くて出来ねぇ


エゴサというものをご存知?

エゴサーチ……自分の事を調べるって事。

自分の事と言ったらちょっと語弊があるかも?

まぁ今回私が指すのはウチ、カフェD08の評判とかウワサとかそういうの。

こういうのに造詣が深いのはMDRとRFB

この2人はいわゆるオタク気質が強くそういうゴシップ情報とかによく触れている。

情報収集専門の諜報班が居るのは居るけど流石にそういうのに駆り出せない。

もっと重要な情報の収集に日夜精を出しているからね。

さて、今回ネット上で彷徨くのは掲示板だ。

SNSコミュニティを探っても良いけどよりディープというか……

歯に衣着せぬ情報が欲しい場合は匿名掲示板が一番だ。

独自の文化が出来上がっているけど私はいわゆるROM専。

これもこの文化の造語だけど読む専門の利用者がそう呼ばれる。

 

「G&Kのカフェ……ここに書いてたりするかな?」

 

そのまんまなスレッドがある、これで全部とは言い難いが結構な利用者側の声は聞こえる。

まぁ中にはエア利用者……つまりは嘘で書いている人も居るけどね。

あとは……

 

「うげー……粘着荒らしかよ……」

 

そう、匿名であることを良いことに悪い事して悦に浸るヤツも居る。

これまたこういうコミュニティの性質だけど……

まぁよく訓練された住民は総スルー決めてるね、うんうん良いことだ。

時たまマジレスな上図星突くようなレスが飛んできていて発狂してるけど……

ちなみに匿名と言っても識別などが出来るように一日使い捨てのIDが割り振られる。

これで不愉快な人とかはミュートに叩き込める。

この辺はよく出来ていると思う。

 

「あ、これウチの……盗撮じゃねーか!!」

 

今日もデカパイカフェではぁはぁしてきたなんて書き込み見つけたんだけど……

その書き込みに付随して45姉の胸ドアップが映し出されていた。

45姉……鈍ったな?あ、これは40のヒップラインだね……

ちょっと待て、サービスは良いけどいかがわしいカフェだよな……だってー?

深夜はそうだけど昼間はちがわぁい……私達の存在が淫魔像だって?

うへぇ……なんか知らなかったほうが良かった内容……

 

「何回抜いたとか聞きたくねぇよ……」

 

利用者のほとんどが男だろう事からそりゃもう下の話しが盛り上がる。

やれ誰の乳を揉みたい、吸いたい、搾りたいだのハメ倒したいだの……

止めだ止め、こんなの見てたら精神的に大破するわ。

 

「グリフィンウワサ掲示板ねぇ……ちょっと見てみよう」

 

ウワサと聞いて色々ワクワクするのは仕方ないよね。

気分転換に別な掲示板にサーチを移したけど……ほほー……

グリフィン7不思議スレだとかカリーナが過労で倒れないのはなぜだスレとか……

あとはエラーロットの自律起動の怪とか怪しい育乳サプリとか……

後半なんか私グサグサ来る内容で開けるのが憚られる。

でも中身はなんか……さっと読んだ感じウワサがウワサを呼んでいる感じだね。

育乳サプリに関してはテスター募集してるからあながち間違いじゃないけど……

服用したら最後最低でもGは固い成長をするんだけどね。

 

「んん……なんだこれ?TS指揮官?」

 

TS、トランセクシャル、性転換。

これまた私には馴染み深ーい言葉が出てきたな。

なんでもG&Kの指揮官の中には性転換を果たしたモノホン女指揮官が居るだとか……

やれ人形の身体に脳を移植した、違法集団に手術されただの……

仮に居たとしてのたられば論であれこれ語られてる。

まぁ確かに出来なくは無さそうだけど骨格とか激変するから致死率も高そう。

生き残っても相当なトラウマ持ちだろうなぁ……私も死因思い出した時は……

いや、そうでもないか。私の場合はほぼ痛み無く殺ってくれたのが救いだねー。

というか死因はほぼショック死みたいなものがあるだろうし。

 

「417ー何見てるの?」

「んー?掲示板見てるの」

「それまたなんで?」

「エゴサ」

 

G28に引いた目で見られた、ちょっとショック。

ちなみに私自身でエゴサしたらえらく過激な発言やらいかがわしい絵やらスパイショットが出てきた。

あ、D08は概ね好評でサービスの質も満足いただけているそうです。

ただしいかがわしいお店扱い……くすん……




という訳で少し他所様の指揮官のことを触れたりしました。
TS指揮官ちゃんの所にもスイーツボンバー叩き込みに行きたいですね。

社内報で良かったんじゃね?っていうのはナシだぜ、ベイビー


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カフェと言っても一つじゃない

基地としての側面+αあるやで


カフェG&KD08支店 愛称がカフェD08。

メインは飲食店でサブがちょっといかがわしいサービス提供してるお店。

それがほとんどの人の認識だけど……またちょっと違ったサービスがある。

それぞれに人員が割り振られていてメインで担当する人形が違う。

その一つがこちら……ワンニャンカフェ。

主に犬やネコとの触れ合いを楽しみながら飲食したりするの。

主にっていうのがミソで何も犬ネコだけじゃないの。

爬虫類や猛禽類、鳩なども居るからもふもふ好きには堪らないお店。

入り口は一つだけど中でいくつか分かれるのさ。

 

「こっちはあんまり忙しくならない筈だったけどねー」

「口コミというものは恐ろしいですね、もっと恐ろしいのはこの愛くるしい動物達ですが」

 

今日は私が応援に入っている。

こっちを切り盛りしているのはウチのエージェント。

流石に公私は切り替えていて仕事中に腑抜けになることはない。

休憩に入るとふにゃふにゃになっている所を目撃されているけどね。

それが原因かギャップ萌えの女王として大人気。

普段は踏んづけてと懇願されるドS雰囲気なんだけどね。

 

「あまり余計なことを想像しないでください」

「はいはい」

 

めっちゃ勘も鋭い、おぉ睨んでらっしゃる怖い怖い。

まぁそんな訳でカフェと一口に言っても多岐営業しています。

こっちはサブ的な感じでやってたけど口コミで広まったっぽい。

んでもって今は応援が必要なくらいにピーク時は人が来るように。

ちなみにダーちゃんとかのペットロボもここ所属。

妊娠発覚したユノちゃんとかクフェアちゃんとかにリラクゼーション効果が期待できるかなー……

と思ったけど向こうは向こうでペット飼ってるしその辺はいいか。

それより食い気が強いだろうし無理なく食べれて美味しいのをだね。

 

「あれ、ペット用のカリカリと骨っ子が無くなってる」

「では補充をお願いします」

「へいへーい」

 

ホールスタッフじゃないから良いけどね。

というかホールスタッフはエージェント一人。

偶にわーちゃんが入るくらいか……応援はもっぱらキッチンスタッフ。

んで私もそれで呼ばれてたけど雑用に駆り出されましたと。

エージェントだけでなんとかなるか?なっちゃうんだなコレが。

元々メイドとして製造されてるエージェントの家事能力はピカイチ。

正直私でも遠く及ばないレベル、メシマズも克服したし欠点なしだよ。

だからエージェント一人でホールもキッチンも出来る……サブアームって便利そうだねー。

 

 

 

 

 

で、やってきたのは主に食料品とかを販売している直営店。

カフェの区画とはちょっと離れた場所にある。

コレより奥に行くと戦車やら銃器がおいてる格納庫区画になるのでKeepoutです。

こっち担当はスオミ、備蓄とかは私が担当してる。

 

「えーっとカリカリは……っと」

「すいませーん、生ハムください」

「あーはい、少々お待ち下さい!!」

 

制服がメイド服だからちょっとアレだけどね。

おかげで店員だってのは一目瞭然だから気軽に声がけされる。

生ハムはこの区画のここに……うん、あと少ないけどあるある。

 

「生ハム何グラムでしょうか?」

「えっとじゃあ……500で」

「はい畏まりました」

 

この店のサービスで目の前で肉の塊からスライスしていくの。

食肉加工の一端を見せる事で食のありがたみを……っていうのもあるけど

単なるパフォーマンスで客寄せになったらなーって感じ。

てか500グラムって結構だけど大丈夫かな?

 

「ではお会計1200コインいただきます」

「……」

「もしお持ちでなければ次回お越しの際に」

「すいません……」

「いえ、常連さんですから♪」

 

当店はツケも承っております。

常連や3度目以降の方に限りますがね。

ツケがダメなら肉体労働ですけどねー

 

「さってと、カリカリと骨っ子……あと梟の餌の肉だね」

 

なお生き餌が必要な子に関しては私はタッチできない。

だって 生き餌 虫だもん。




という訳でD08では動物との触れ合いも承っております
食品の販売も承っております

デリバリーもしてますのでお気軽にどうぞ

あとペットは責任持って飼おうね!


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コーヒーについて

まぁそういう所はこだわりますよね


カフェの顔と言ったら何だと思う?

私達って言ってもらえたら嬉しいけど私はそうは思わない。

カフェの顔と言ったら出すコーヒーだ。

これが美味い不味いでそのカフェ全体が測れると思う。

豆一つとってもケチってるかそうじゃないか、味に色濃く出てくる。

勿論それだけじゃないけどね。

 

 

コーヒーと言ったら何って連想するかな?

黒い液体?苦い?まぁそんな所だと思う。

コーヒー=苦いって言うのはあながち間違ってないけど微妙に違う。

コーヒーには酸っぱいものがある。

ちなみに私はそんな酸っぱいコーヒーが好きなんだ。

香りは勿論だけど豆によっては苦味と酸味のバランスがどっちかに偏る。

ブレンド、淹れ方にもよるね。

まぁココで言ってる酸味の正体はコーヒーチェリーなんかって名前の種子。

これはいわゆるフルーティな酸味なんだ。

じゃあ別な酸味ってあるのか?あるよ。

酸化したコーヒー、これは焙煎後にほったらかしになったコーヒーだね。

どんなに頑張っても酸化は防げないから焙煎後はなるべく早くだね。

こういうのはヤバい酸味だから身体が拒絶反応起こしそうだけどね。

人形の私達にはそれが無いから味で判断するけど。

 

さて焙煎、焙煎って言う言葉は知ってるかと思う。

じゃあ焙煎って何って聞かれると答えられる?

答えはロースト、炒るんだ。

生のコーヒー豆はあわ~い緑色でThe豆って感じなんだ。

これは栽培してたりしないと目にしないだろうけどね。

これを加熱していくと見慣れた黒い豆になっていく。

加熱段階で浅煎りから深煎まであるね。

もっと細かく言えばライトローストからイタリアンローストまで8段階ある。

浅煎りが酸味が深煎が苦味が強くなる。

飲用に適するのはミディアムローストから、アメリカンタイプだね。

アメリカン、つまりはスプリングフィールドの淹れるタイプはこれ。

分類的には中煎り、酸味よりの苦味もある良いどこ取り?

 

私が淹れるのはフレンチロースト、ヨーロピアンスタイルのコーヒーに使われるやつ。

深煎で苦味と香りがたまらなーい一品になりやすい。

好みだと色々ザルになりやすいんだよね、あと隣の芝生は青く見えるって奴じゃないけど

好みどストレートじゃないのも美味しく感じれるくらいがお客に出すには丁度いいの。

焙煎器具はドリーマーが作ってくれたからあとはこっちが管理してあげればOKなの。

 

「いい感じに爆ぜてる」

 

焼きムラが無いようにドラムをぐるぐる回しながらバーナーで炙っていく。

その排気熱はまた別に熱源として使う、エコロジーなの。

というか別な焙煎機に接続されてる。

スプリングフィールドが扱う豆の焙煎機にぶっ刺さってる。

熱風式の焙煎機、こっちもドラムがぐーるぐる回ってる。

 

 

 

じゃあ焙煎が終わった後はどうするか?

豆を選んでブレンドする工程もあったりするけどね。

それは今回省いてストレートで挽いていく。

コーヒー豆を粉状に粉砕するの。

この作業がいちばーん香りを楽しめるから大好き。

豆から開放された暴力的とも言える香りが充満するの。

勿論このコーヒーミルもドリーマー謹製です。

粗挽きからエスプレッソ向けの超細かいのまで自由自在。

元々スプリングフィールドが使っていたミルは手回し式の中挽きにセットされてた。

ペーパードリップしていたみたいだからね、それくらいが丁度いいらしい。

 

さぁここまで来たらあとはいよいよドリップだ。

ポピュラーなのはペーパードリップ、フィルターを通してコーヒーを抽出するの。

コーヒーサーバーの上にドリッパーぶっ刺してフィルターセットしてポットからお湯を注ぐ。

一般家庭で出来るとしたらこのやり方だね。

じゃあここはどうしてるかっていうと……布フィルター。

目がすこーし粗くて抽出成分が多くなるのがミソ。

エスプレッソは専用のマシンで出す。

だって圧力をかけて抽出してるんだよ?やり方どうこうじゃないもん。

 

抽出時間によっても味が変わってくるからそこは狙いに合わせて。

遅けりゃ苦味と濃厚感、早ければフレッシュな酸味が目立つ。

それを調整するのがリプっていうフィルターとの隙間を作るヤツだね。

ドリッパーの内部加工だから用途に合わせていくつか持っておくのが良いだろうねー

ここは喫茶店だから各種揃えていますけど!

 

あ、水に関しても注意しないとね。

軟水硬水の違いで苦味酸味が出るんだよね。

軟水の方が酸味……さらーっとした水でコーヒーの成分に影響しないんだよね。

豆そのものの味を出すなら軟水。

ミネラルとかと化合させて味に変化を入れたい時は硬水。

マグネシウム含有率が多いとにがーくなる。

 

「こうして出来上がったのがシーナ特製のマンデリンコーヒーになりますっと」

「にがっ」

「そりゃ苦いよ、苦いようにしてるんだから」

 

スイーツと一緒に召し上がって丁度いい苦味に押さえてるんだけどねー

あと香り重視にしてる。

 

でも一番人気はシーナ特製カフェオーレ。

ミルクは言わずもがな私特製のやつ。




だがしかしミルクからは逃れられない。


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次元こわれる

この話しはコラボ布石なので悪しからず。
詳しくはこっちを読め!
https://syosetu.org/novel/205206/


「ねぇ417、ACって知ってるかしらぁ?」

「ACィ?なんのAC?」

「ロボットよ」

「あー……わからなくもないかなー」

 

ある日の休暇、ドリーマーからそんな事を聞かれた。

なんでもACが出現したとかそんな情報が転がり込んできたらしい。

それもCG乙って感じじゃない写真と一緒に。

データが回ってきたけどパット見はV系の中二脚AC

既存のものじゃない、それっぽく見せたワンオフくさい。

似たようなACならゲームでもアセンできるかもしれないけど……

というかまたゲームから飛び出てきた感じ?

現実は小説よりなんとかとは言うけど……

 

「どんなのがあるの?」

「ドリーマー知らなかったんだ?」

「ゲームしてる暇なんて無かったもの、今は暇持て余してるけどぉ」

「じゃあ手始めに初代ACやってみ」

 

略称AC、正式名称アーマード・コア。

未だ熱狂的なファンが居るロボットアクションゲーム。

ひいてはゲーム内に存在する架空の機動兵器がACだ。

人が搭乗するコアを中心に頭・腕・脚を組み合わせる。

それだけじゃなく動力、ブースター、武装などを組み合わせる。

強い機体となれば相場は決まってくるけどネタ機体も合わせればその組み合わせは数千通りだろうね。

シリーズを重ねる毎に細分化、ボリュームアップを重ねていき……

現在発掘されてる物ではACVDを最期に途絶えてるが……

最期の方では肩内蔵武装、CPU、リコンモジュール等まであった。

 

「たしかレクリエーションルームにあったPSだったかしらぁ?」

「そうそう、PSソフト欄にあるから探してみ」

「じゃあやってみてくるわぁ……楽しみねぇ♪」

 

空想上とはいえそういうものに惹かれるのかなぁ?

いや、アイツの場合は空想を実現させるのに快感を覚えてる口だ。

ダーリン専用の機動外骨格だってガンダムベースだし。

 

さて、まずはとオススメした初代ACだが……正直初心者バイバイだからオススメしないんだ。

ではなんでAC1からと言ったのか?

ACを知るには初代からが良いからさ。

作風からロボットの進化過程も含めてね。

まぁ世界観は私達の今を生きている環境と似たりよったりだけどね。

世界大戦後荒廃した世界がベースだったはずだし。

 

まぁそれはそれとして……洗礼が

 

「クソがっ!!」

「おーおー荒れてる荒れてる」

「何がオススメよ!操作説明もなしにいきなり何よこのゲーム!!」

「騙して悪いがそれがACなの」

 

ユーザーフレンドリー?なにそれ美味しいのレベルの詐欺をやってくるのさ。

説明書は読んだな?じゃあ死ね!をしてくるのがこのゲーム。

返り討ちにしている辺りは流石人形、対応力抜群だね。

 

 

 

 

「なるほど、分かったけれども解せないわねぇ」

「なにが?」

「再現自体は可能だけどぉ……データほど機敏には動かせないはずなのよ」

「つまり?」

「あの転がってきたACのデータ、ホンモノじゃないかしらねぇ……」

「えぇ……マジ……?」

 

ACネーム、パイロット等は不明だけど……マジなACがどこかに居る可能性が示唆された。

しかも地形データからウチの近くも示唆されている。

 

「D-17地区だったかしらぁ?」

「まさかと思うけど……」

「実際に行ってみて確かめてきて頂戴♪」

「う、うげぇ……」

 

正直横つながりはそう強くないから新規開拓に近いんだよぉ……

向こうが欲しがってるのは分からないし下手に警戒されかねないし……

最悪ぶっ放されて私蜂の巣とかもありえるんだよぉ……

 

「社長に話しは通してるから大丈夫よぉ」

「いつの間にお前コンタクト取ったオイ」

「ついさっき♪」

「……ゲームしながら通信してたな」

 

マルチタスクの無駄使い……まぁ良いや、コンタクトは取ったというならまぁ良いでしょう。

とりあえずこっちの潤沢な資材を持ち込めば怪しまれるかもしれないけど喜ばれるだろうさ。

 

「クルーガー経由での任務って形で護衛につけるそうよぉ」

「誰を……まさか」

「多分そのまさかよ」

 

騙して悪いがされなきゃいいけど……

非武装の貨物バンとACが並走するかも知れないとは……

ともかく荷物積んで出発だね。

 

 

「さて、UNACとやらは出てくるかしらねぇ……できればウチにも回して欲しいけど……」

 

おぉふ、悪寒が……何事も無ければいいけどなぁ。

帰ったらネーナ抱いて寝よう……うん、そうしよう。




ミッション概要を説明します。

本ミッションは護衛任務になります。
輸送車両一台を護衛してください。
推定される敵戦力は少数でしょうが万が一がありえます。
護衛対象の損害状況に応じて報酬は支払われます。
護衛対象の大破が確認されるとミッションは失敗です。



とかって感じになりそうですな。
ま、自由に動かしてくださいな。(いつもの)


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子連れカフェメイド

タイトルは毎度適当。
今回は喫茶鉄血へとお邪魔回。


平行世界というものはとても不思議なものだ。

いくつもある分岐から隣り合った次元に存在する物。

お互いに認知することは本来は出来ないし行き来も出来やしない……筈なんだけど。

 

「どういう訳か喫茶鉄血に迷い込んだ報告例が多数上がってるのよね」

「で、なんで私が呼ばれてるのさ」

「原理を知りたいのよ、純然たる興味でね」

 

と話すのは妊娠発覚後安静にしていたドリーマー。

ぽっこりお腹を抱えて話す姿は紛うことなき妊婦。

臨月程じゃないにしてもホント早いものだよ。

私もそうであったと言うんだから不思議な感覚だよ。

気絶するほど痛かったけど母親になった実感と喜びは……

 

「戻って来なさい」

「へぶっ」

「アンタを呼んだのはコレを着けてデリバリーしてきて欲しいのよ」

 

トリップしかけてた……んで、ドリーマーが言うには原理を知りたい。

けれどももう一度実体験してもいいけれど子供が心配。

そこで私に白羽の矢が立ったというわけだ。

過去2度に渡って訪問している実績があるからだろう。

渡されたのはセンサーの塊と記憶装置。

観測できるデータを全部取ってやるっていう魂胆らしい。

それで狙って行き来出来るようになれば色々教えを請う事も捗るって訳だ。

まぁその可能性は限りなく低いというのがドリーマーの言。

 

「原理が私達の認知し得ない物だったらどうしようもないもの」

 

とあっけらかんに言ってのけやがった。

出来る限りは尽くすけれども出来ない時は出来ない。

ニュートンが重力発見したように偶然見つかるかも知れないし。

そこは研究に身を尽くすことができれば叶うかもしれないとのこと。

 

「無茶なんてしないわよぉ、流れたら私発狂物よぉ」

「うん、それが良い」

 

考えたくはないけどそういう可能性は無きにしもあらず。

私の先例があるけど無茶は出来ないのがお約束。

 

「じゃあダーリンにちょっと相談してくる」

「積荷とかかしらぁ?いってらっしゃぁい」

 

まぁミルクの在庫が溢れるし新鮮なのは積んでっと……

後は何か載せれる在庫があったかなぁ……

 

 

 

 

「赤字にならない程度なら好きにしていいけどなぁ」

「それ一番困る返答だよ、アナタ」

「んーでもなぁ……こっち生産のコーヒー豆とかどうだ?」

「あー、環境調整して生産してるアレかぁ……良いね」

 

幸いな事にこちらで赤字になることは今の所ない。

客層はともかくとして常連客は居着いたし新規客もそこそこ来てくれる。

金払いも渋ってはない、いいお客がほとんどだ。

ともかく、ウチ生産のコーヒー豆数キロとミルク、砂糖に卵。

軽食の中でもスイーツ系生産に必要な原材料を積むことにした。

あと私が作ったエッグタルトも多数突っ込んだ。

 

観測装置は車両に取り付けられて準備はOK。

 

「今回は護衛とかはなしなんだね」

「その代わりに……」

「まぁま、まぁま」

「ネーナ連れて行くって?大丈夫かな……」

「いや、だってなぁ」

「まぁま……」

 

うぐ……最近喋りだして驚いたばかりだけどママ連呼されたうえにぐずりそうな我が子には……

ま、ママ強いし大抵のことはへっちゃらだけどこれは無理!

というか朝からぐずってたの私が原因?

 

「OK、それじゃあ」

「背負紐はこっち、おむつはそっちな」

「あぁありがと……いってきまーす」

「はい待った」

「ぐぺっ……何よ、ダーリン?」

「俺も行く」

「ついでに私とリンも行こうではないか、ロマニーも行きたいそうだし」

 

結局行くのは私、ダーリンとヴィオラ、ロマネシア……それとネーナとリン。

物資コンテナ牽引した貨物バンが行く。

赤子と夫妻と食料載せて。

 

「あ、この臭い漏らしちゃったの!?」

「びえぇぇぇぇえええ!!」

「あーはいはい、すぐスッキリしましょうねー……え、おっぱいも欲しいの?」

「哺乳瓶じゃダメだもんなぁ……俺が運転するからシーナはネーナの世話頼むな」

「はいはい、頼みましたよ、アナタ?あっあっネーナいきなり飛ばしすぎ……んひぃ」

「リンもお腹が空いた様子だな……ん、よしよし……」

「ねぇママ達私じゃダメ?」

「「多分ぐずるからダメ」」

 

先はすこーし遠そうです。

 

 

 

つくかなと思ったらほら匂ってきたコーヒーの匂い。

往来は多くなり活気が溢れる町並み……

喫茶鉄血の文字はたぶんすぐそこまで……




流石に子持ち全員は無理があろうなのでな。ウチの看板娘3人+赤ん坊で

観測云々はまぁ最悪通信だけでもできたらなー程度でねじ込んだ、反省してません。


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騒乱の夢想家

コラボ途中だがね、ちょっとね……


「それでぇ?」

「ばっちり、データも取れた」

「よぉしじゃあ早速解析に移ろうじゃない」

 

そう言ってキータイプし始めたのはウチのドリーマー。

先日の喫茶鉄血行きの後のデータ解析をしている。

 

二度あることは三度あるとはヤーパンの諺にあるけどマジで行けたんだ。

これで大体狙って行けるのは行けるっぽい事は確認出来た……が

その原理とかが不明な為に科学的に解析してやるって話し。

できれば自由に往来したいけどんなのは出来ないだろうし……

良くて通信とかで会話出来たら良いなー……程度らしい。

コレに関してはかなり望み薄だからドリーマーもあんまり期待しては居ないらしい。

 

「それにしてもあのエージェントのお説教は怖かったね……」

「うむ……流石に堪えた」

「二度とゴメンよぉ……」

「すまん、つい……」

「「「とか言いながら揉むな」」」

 

反省の色なしなのが我らがダーリン、ディーノ・タカマチ

思い浮かぶのは喫茶鉄血のエージェントの剣幕。

 

『愛し合うなとは言いませんがTPOを弁えなさい』

『『『イエスマム!!』』』

 

何を隠そう喫茶店内でエロい事し始めたんだもの。

そりゃ怒られるし舞い上がってたとは言え私達も私達だわ。

幸いか他に客が居ない個室だったから良かったものの……

他にお客さんが居たらイメージダウンに繋がりかねないからなぁ……

次からはもし行くにしてもダーリンは連れていけないな。

 

「それにしても向こうでもカップルが居るらしいからねー」

「うむ……こちらの人形出産キットを持ち込めば……いや、それはやりすぎか?」

「向こうは向こうでなんとかするでしょぉ?というかいつまでアトリエに居るつもりよぉ、出ていきなさい」

 

とまぁグダグダ喋っていたんだけどドリーマーに蹴り出された。

向こうは向こうで人形間の恋人関係やら人と人形のカップルが生まれているらしい。

1つの幸せの形として典型的なのは子供の誕生だよ。

私達って前例があるからって思うけど流石に介入が過ぎるよね~?

 

「なんの音?」

「倒れたか!?」

「嫌な予感……」

 

蹴り出されたばかりのアトリエからドサッとか言う音が。

うめき声も聞こえるしまさかなぁ……

 

「ドリーマー?どうしたの……?」

「う……う……」

「「う?」」

「産まれるとかじゃないよねぇ?」

「そのまさかよぉ……」

 

総員固まる、ドリーマーの足元は羊水と思わしき物が

ロマネシアが思いの外すっと行動、医療班に連絡

 

「もしもしトカレフさん、急患、ドリーマー姉さま」

 

 

 

 

 

「がぁぁああああああああああっっっ!!!!」

「トカレフとK5はまだ!?」

 

予定が数週間早まった、ドリーマーが破水した。

言い換えれば産気づきやがった、激痛で開幕の大絶叫よ。

本人は痛覚シグナルで大混乱でしょうけどねぇ。

いや、マジ痛いものはくっそ痛いもん。

 

「クソがっ……なんて痛さよ……ォ……」

「まだいきむな!」

「ストレッチャー来ました!」

「乗せるぞ、ハリー!」

「失神した!?」

「気付け!!」

 

おーおー壮絶も壮絶、失神は想定外だけど。

その後容赦ない気付けで覚醒させられるのも可哀想だがねぇ……

気絶しっぱなしだと胎児が危ないことになりかねないし…

というか放っといても痛みでまた覚醒するんだろうけどね……

いやー医療設備が整ってるカフェ内で助かったよ。

そこ、カフェの癖になんで医療設備あるんだとか言うのはNoだぞ。

 

「こりゃ数時間は人手があっち行きだな……」

「ドリーマー大丈夫だろうか……」

「まぁくたばりはしないだろうけどねぇ……あの痛がり方……」

 

とまぁ心配するのはヴィオラとロマネシア。

経産婦の私とヴィオラはまぁわからんでもない痛さ。

ロマネシアことローミィはわからんだろうな、まだ。

 

「はい、私達は通常通りに営業だよ」

「うむ……」

「はぁ~い」

 

とは言ってもやっぱり不安なのは不安だよね

ローミィだけでもシフト外させるかな?

 

 

ちなみに無事出産しました、元気な女の子ですって。

名前はアリスちゃん、夢の国から取ってきたんだとさ。

またドリーマーがべぇべぇ泣いて喜んでたの。女の子してるなぁ。




という訳でドリーマーちゃんもママに
コラボ返しに混ぜるとかマジ?

気前よく応じてくれたいろいろニキありがとーうフラーッシュ!!


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ママ友会話 P基地のママさんと

向こうがいきなり殴ってきたので

本日の2本目ェ!


大規模情報規制というか……数日音信不通となっていたP基地から連絡があった。

どうも今日はユノちゃん達が来るらしい。

それも産まれた子供を連れて夫婦達でゆったりとね。

 

「それにしても驚いたね……」

「そうねぇ……あっちはあっちでドタバタだったみたいだしぃ?」

「ナガンの引退は流石に想定外ね」

 

おばあちゃんと呼ばれ親しまれていた……というか私も一回おばあちゃん呼びしたんだけどね?

ユノちゃんの引退は何となく分かっていたけれど……

正直指揮官しながら母親はきっついと思う。

それにようやく授かった平和というか平穏?なんだからね。

 

「それに学校かぁ」

「私やアンタも教師に名乗り上げても良いんだけどねぇ?」

「じょーだん、私教えるのガラじゃないよ」

 

食糧問題は主にD08が増産、農地改革とか……というか大体ドリーマーの製造品のモンキーモデル。

あれがD08内部で流布して農業が格段によくなって解決。

後は人口が増えたらまぁまた人間の繁栄がって所。

私達が先駆けになったけど人間と人形の間でも子供が出来る事が実証された。

んじゃあそれで産まれた子供が教育を受ける場が必要になるって事で民間学校事業が開始された。

その発案は何を隠そうユノちゃん達らしい。

ただ教師不足が懸念されているので……まだまだ問題はあるということ。

 

「通信ではもう顔とかみてるんだけどね」

「向こうのウロボロスもまぁ可愛らしい事になってるじゃない?」

「誰ぞ呼んだか?」

「ネットアイドルちゃんは配信に戻ってください」

「しょぼんぬ……シーナにドリーマーが冷たい……」

 

グリフィン預かりになっていたウロボロスが合流していたらしいのはキャッチしていたんだけどね。

その躯体がなんともまぁ……ドリーマーがクスクス思い出し笑いするのは無理がない。

だってアーキテクト謹製とは言え出力抑えめのロリボディに押し込められているんだもの。

こっちのネットアイドルしているデカパイウロボロスと比べると……ねぇ?

 

「それにしても何で来るんだろうね?」

「アーキテクトの開発したファミリーカーで来るらしいわよぉ……対抗して何か作ろうかしらぁ?」

「今は無理すんな」

 

ファミリーカーねぇ……サイオンtCsとかエスコートとかになるのかな?

意表を突いてMiniクーパーとか?まぁ可愛らしいファミリーカーだろうなぁ……

あ、いやあのアーキテクトだしそれは無いか……

 

 

 

 

 

「いや、これファミリーカーちゃうやん」

「ファミリーカーって開発ネームなだけだからね!!」

 

してやられた。ファミリーカーって言うもんだから一般的なそれと思ったんだもの。

意表を突くキャンピングカー改造車両でした。

なるほどこれは盲点だった。居住性能は良いし複数人乗っても大丈夫だわな。

 

「それにしても本当に辞めちゃったんだ……」

「妊娠してからは……うん、仕方なかったんだ」

「キャロルちゃんとはもうツーカーって感じだし、兎も角また無事に会えて嬉しいよ♪」

 

正規軍クラスの攻撃を想定してるとかバカなんじゃないかと思ったけど……

まぁそれだけ心配するような出来事があったのは伺い知れた。

 

「はーいネーナ、お友達だよー」

「ルキアーほらこっちのおっぱいの大きなお姉ちゃんがシーナさんだよ」

「事実だけどそれルキアちゃんに言う?」

 

茶目っ気なのかもしれないけど。

ユノちゃんとクリミナの間に産まれたのがルキア。

そしてノアちゃんとクフェアの間に産まれたのがクリス……

クリスちゃんにドリーマーのアレな改造の余波が無ければいいけどねぇ……

 

「ばぶ、ばぁ」

「ふふ、ネーナがユノちゃんと握手だって」

 

興味もったのか手をバタバタさせてニギニギしてる。

お互い抱っこ状態で話してたから見知らぬお姉さんに興味津々っぽいね。

で握手するとこれがパァァっと笑って……

 

「んもぉネーナ可愛い……」

「どうしてこう赤ちゃんって可愛いんだろ……」

「ルキアちゃんも可愛いよんにゃぁっ!?」

 

なんかがもにゅっと私の胸を!?

あ、ルキアちゃんがべしべしぶっ叩いてモニュモニュしてるぅ!?

どうもゴムまりか何かと思われたっぽい……ひぃん……

 

 

「で、これが妊娠4ヶ月の私のお腹よぉ」

「デケェ……マジで妊娠してたんだな」

「そういうアンタは五体満足でパパになったのよねぇ?」

「そこは感謝してるぜ、変態ドリーマー」

「予定ではもう数週間はかかる予定よぉ……あ、今蹴った♪」

 

向こうではドリーマーがママ面してノアちゃん達と話してる。

 

そしてひと悶着があったと言えば……

 

「そちらの私はこんなにも小さな矮躯をしているのか、悲しい限りだな」

「不平等だろ!!!!」

「んんっ……何をするか!」

 

とまぁウロボロス同士でのいざこざ。

あと見かけた客がいつの間に子供を?とツイートしてた。

ウロボロスぷち炎上で泣きを見ていた。




こんなんで良かったんやろか……
まぁママ友の会話とか世間話とか赤ん坊可愛いとかでしょ(適当)

今後ともウチをご贔屓に~


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護衛対象「二度とやらんわこんなクソゲー」

実際こんなでしょ、無理ゲー

https://syosetu.org/novel/205206/26.html
これから読んでねー


D17への輸送は順調……といえば順調に進んでいた。

途中鉄血兵による待ち伏せはあったけどそんなの日常茶飯事だった過去ありますしぃ?

ただまぁACが護衛につくとはマジで感慨深いものがある。

敵には回したくないなぁ……と簡易装甲車として改造したバンを転がす。

だってまぁ踏み潰されて終わってるガト兵にウスノロ迫撃砲とか見てるんだもの。

こっちが敵に回っても同じ運命でおしまいでしょ、こえぇのなんの。

 

「本体、火器管制よろ」

「こっちもー」

「おなじくー」

「一々言わんでも分かってる!」

 

待ち伏せていた鉄血兵は3種類で機動力重視のドラグーンも居た。

ぴょんしゃか動き回るそいつにACは無理があろう。

という訳で分担作業です、ご自慢のHK417での自衛射撃。

火器管制は私が行うし分担業で私は運転中!

おまけにACのパイロット、アリスさんとの通信、リコン情報解析まで全部本体の私じゃーい。

めちゃくちゃCPUカリカリ言ってるわ、熱い。

 

「へ、雑魚が」

「おととい来やがれとーへんぼく」

「うひ、こわいこわい」

「徹甲弾はいらなかったな」

 

とまぁ護衛に引き連れていたダミー4体でなんとか捌き切る量だったのも助かった。

連結したコンテナの分だけ機動力はゴミみたいに落ちてる。

安全確保しながらの行軍だったけどなんとかなった……かなー?

隣を行ってくれるAC、ジャバウォックが居てくれたからってのもあるけど。

 

「「「お?」」」」

「何この揺れ……サスの軋む感じじゃないけど……」

 

ズズゥン……と揺れる感じがゆるーく走行して行く私達にも分かるんだが。

リコン情報は……うげ、嫌な予感。

 

「417ァ!!」

「わかってますよぉ!!」

 

エンジンが焼けても良い、思いっきり踏み込む。

スポーツ走行用のエンジンが唸りを上げて地面を蹴っ飛ばす。

ゆっくりと姿を表したのは鉄血デカールが貼り付けられたUNACだった。

そう、UNAC、マジで出てきやがった!!

 

「うひぃっ!?」

「だめだこりゃ、装甲に弾かれる」

「KE装甲だなありゃ」

「どーするよ」

 

リコンから送られる情報から無視界回避試みているけどなんとかなるもんだぁ!

悪路じゃないのが救いだねぇ!悪路だったらおしまいだったわ!

時速120くらいが限界だし積荷がどうなるかはお察し!

実際に積荷の一部に被弾していて道端に食料が転がっていってた。

それをミラーで確認しながら次の砲火が見えた。

 

「どうにか回避行動しますから早く何とかしてください!!」

『言われなくてもやっている!』

 

ガァンガァンと重厚なバトライの音と連続するガトリングの音がする。

そのままAP値を削りきって撃墜まで持っていってもらうのが後々まで楽だけど!

 

「支援砲撃!なんなら積荷のAGMを使って!!」

「りょうかいー」

「ついでに40ミリグレ喰らえ」

「フラッシュもおまけだ」

「てー」

 

のんきなダミー共に指示を送りながら全速力。

積み荷の中にあったRPG-29の使用を許可。

相手がKE振りならCEは比較的弱い筈、ましてやタンデム弾頭!

脚部どっちかかスラスターの一個でも破壊できればと思ったが……

 

「ヒット」

「やったか」

「「フラグやめーや」」

「反応あり!畜生!!」

 

ながーいながーい輸送路は体感めちゃくちゃ長くなりそうだよ!

 

『はぁい、417元気にしてるかしらぁ?』

「ドリーマー?なんでまた、うっほぉぅ!?」

 

直ぐ側に着弾してから揺れる揺れる、胸もな!

 

『そこのUNAC、できるだけ傷なしで仕留めてくれなぁい?解析して部品やらなにやら製造できるか試すから』

「ふざけんな!」

 

程なくしてめちゃくちゃイヤーなガィン!!とかっていうブーチャ臭い音が……

決まってたならそれでおしまい……だといいけどなぁ……

ともかくアクセルはまだベタ踏みでした。




暫くはこれ続きかもです、はい。


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横槍スナイパー

ロボットバトル中に横槍入れるとか死にたがりの所業よ


「AC同士のやり合いを見れるのは眼福なんだけどねぇっ!?」

「被害報告ー積荷が一個やられた」

「んなのはどうでもいい!!ありったけ火力集中して脚止めろ!!」

 

近くでガンガンばら撒かれる大口径ライフルとガトリングの砲火

後ろを若干の変態挙動で追っかけてくるUNAC

逆関特有のハイジャンプからの壁蹴り挙動だ。

重量級なのが幸いして挙動が遅いから逃げ切れているものの……

これが軽量だったら轢殺されておしまいのクソゲーだったよ!

今だって一発でも貰えば終わりのクソゲー状態だけどさぁ!

 

「おひぃっ」

「おー、危なかった、あれ弾薬」

「分かってるから怖いんでしょうが!!!」

「「「「まーまーなんとかなる」」」」

 

このダミー共の脳天気っぷり……くぁぁぁイライラしてくる。

そうしてる合間も出来る限りの抵抗はしている。

関節部分にありったけ弾をぶち込んでたり40ミリグレネードをねじ込んだり。

でも相手もバカじゃなくて過敏に反応してきっちり致命打は避けてやがる。

おまけにCE防御ガン振りアセンで炸薬系は全然だろうな、畜生!

何を勘違いして私はKE防御と言ったんだ?アホ!

でも無駄じゃない、直撃したらいくらかのノックバックが発生している。

衝撃は殺しきれないしその影響で演算が一瞬止まるんだろう。

 

「ブーチャも無駄かぁ……」

「相当ダメージ入ってるはずだけどねー」

「中身が人間じゃないし」

 

ズゴン!とえらく響く音がしたし映像からブーストチャージ、通称蹴りが刺さったみたいだけど……

UNACは全然平気な顔して戦闘態勢に戻りやがった。

こっちをまだ執拗に狙ってきやがらぁ。ストーカーか何か?

 

「まぁそうでしょうねぇ、通商破壊は戦争の肝だもんねー!!」

「でもにらみ合いになった」

「今のうちに距離を稼げー急げ本体ー」

 

無視できないと睨み合いが発生したか。

目一杯べったりとアクセルを踏み込む

D17地区の基地まではどれくらいだ……あと何キロある?

 

『417』

「っ!?はいはいなんでしょ!?」

『頭部とコアの継ぎ目、徹甲弾三発イけるか?』

 

首根っこか、狙えなくはないけど変態挙動されたら難しい……

いや、まさかと思うけどソコ穴開けてソフトキル狙ってる?

 

「っ……難しいオーダーですけど、っ――私も完璧ですから!」

 

うひぃ流れ弾が近くに着弾して怖いのなんの。

でもまぁやれないことはない、ダミーの火器管制に割合を割く。

もう運転に集中する必要はほぼない。

相手は上下左右ガンガン動き回るUNAC。

 

「ダミーは運転変われ!」

「あいあーい」

「よっこら……っと、うひー……すっごく動き回ってやがる」

 

改造して作ったハッチから身を乗り出すと肉眼でのAC同士のやり合いに息が詰まる。

それ以上にそこに横槍を的確にやらなきゃならない。

チャンスは一度、オーダーは3発……2脚を立て屋根に私の417を安定させる。

Mk211徹甲弾装填、チャージハンドルを引いてセレクタはセミからオートへ。

運転担当ダミー以外の演算をカット、サブCPUとして稼働させて……

一瞬のチャンスを伺う。

息を止めてブレを無くす……さぁ、来い……どっかで動きを止めろ……

 

ガァン!と大きな音と共にAC間の距離が0になった。

ブーストチャージではないがショルダータックルが刺さった。

大きくよろけて動きが止まった!

 

「ここっ!」

 

トリガーを引き3発発射。

20インチ長のバレルから発射された3発の徹甲弾はほぼ寸分違わずすっ飛んでいく。

そりゃそうだ、人形の馬力で無理やり抑え込んでいるからね。

ワンホールショットが刺さる、装甲の薄い関節部分に1発、2発、3発とオーダー通り。

 

「オーダー通りお届けしましたよっ!」

 

その後に眼にしたのは振り上がる腕。

叩きつけられるパルスガン……おーえっぐい。

頭部がねじれ飛んだと思ったら内部に電磁パルスのお見舞いですって。

 

「状況終了……ですかね?」

『……多分な』

 

ズゥン……とUNACは活動停止、生きた心地がしない数分間だった。

 

さて、ココで問題が発生した。

機能停止まで追い込んだこのUNACをどう回収するか……

トレーラーに入る大きさじゃないし引っ張れるわけない。

ピータービルトの389トラックヘッドとかなら引っ張れるかもしれないけど……

となると各基地に配置されているUH1CとかUH60ブラックホークとかでの輸送?

んなの出来るわけ無いだろ、馬力不足にも程がある。

 

「どーしましょうかねー……」

『そんな事だろうからもう手配してるわよぉ』

「えー何を……」

『CH-53Eシースタリオンをそっちに飛ばしてるわ、それでとりあえず向こうに運んでバラして持って帰るのよ』

「トレーラーとかどうするんだよ……」

『そりゃ陸路に決まってるでしょぉ?今後往来するんだからぁ』

 

二度手間になるが実際にACとの遭遇は掛けだったし……

まぁ良いや、貴重な体験はさせてもらったし。

 

 

 

 

 

「おまちどう様でした、すこし少なくなりましたが天然の食料品と微量ながらの弾薬と後方支援火器一式です」

 

その後は何とも無く無事にD17地区へとたどり着いた。

帰りもあるけど流石に二度は無いよね……でも護衛は欲しいなーとは思うけど……

最悪また出てきたらトレーラー切り離してとんずらだね。

一応向こうからもLeopard2とか動かして対抗しようとはしてるっぽい

KEだろうがCEだろうが対応できるようにAPFSDSとHEATFSの2つ持ち込みでね

 

「今後ともD08をご贔屓にお願いします、美味しいお料理がメインですけど狙撃も承っております」

 

正直なところ二度目はもうちょっと安全なところから撃ちたいね。

 

その後D17の工廠にてUNACの分解が行われて折半。

いくらかの装甲剤サンプルと機関系を持ち帰ることに成功してドリーマーが狂喜乱舞していた。

まだ安静にしてろって話しなんだけどなぁ……




という訳で今回のコラボは完結ですかね?
今後ともご贔屓に~


これでACパーツを製造するカフェとかいうよく分かんないのが出来上がった(


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開発ママのドリーマーさん

もう平常運転よ


「どーするのよこれ……」

「どうするもこうするも試作品としてD17に納入するだけよぉ」

 

装甲剤サンプルと機関部等からリバースエンジニアリングして理論を確立させて

それから製造に使う機材を作ってからまずは試しにと中量二脚ACの骨組みが出来上がっていた。

装甲は試作品のサンプルをいくつか用意、CE系はなんとかなったけどKE防御などは強化セラミック等の製造でなんとか。

TE系は現状フォースフィールドの応用でなんとかしている感じだ。

動力も既存のエンジン等から改造して搭載。

名目上の作業用機材としては十分な性能を持ち合わせたACモドキになっていた。

 

「んぁ、んぁ……あぁぁぁああああああ!!!」

「あら、アリスはもうお目覚め?はーいママのおっぱいよぉ♪」

「自分専用にハイテク背負ギアを開発してまでするかねぇ……」

 

開発責任者は勿論のことウチのドリーマー。

無茶はしないことを条件に開発解禁したらこのざまよ。

自分自身に搭載されてる反重力ユニットを応用して作った浮遊型の背負紐……もとい背負ギア。

背中にマウントしてぐるりと一周ガイドが走るスタイルのおんぶに抱っこが自由自在な子守道具。

勿論のようにフォースフィールドによる防御で大体の驚異からは赤子を守る設計。

背中におんぶしていたのに泣き出したと思ったらするーっと胸の前まで

スムーズな授乳を可能にしている……そこまでするかね……

 

「んあぁぁあああままぁぁぁぁ!!」

「あーこちも泣き出した……はいはい、おっぱいですかー?」

「んむんむ……」

 

こっちはというと至って普通の背負紐で抱っこ状態。

今日はお休みで私はなにかする必要がないからね。

ネーナを抱っこして一日過ごす予定だけど……まーママが近くだからかよく泣いて甘える。

こうやって泣かれておっぱいあげたのこれで3度目。

私の制服も胸元ががら空きだからすぐに授乳に移れるのが利点だよ。

 

「あぁそうそう、ネーナはおっぱい要求で泣くことが多いでしょうけどぉ……正確にわからないでしょ?」

「ん……まぁ確かに……何で泣いてるかは推測でしかないね」

「ママになって分かったから解析して作ったのよぉ……ベビークライデコーダ」

「安直なネーミングゥ……」

 

曰く赤ん坊が何を要求して泣いているかを解析して出力してくれるらしい。

泣き方にも種類があることは私も知ってたけどそれを科学的に解析したらしい。

大凡合ってるでしょうけど……ってのがドリーマーの言。

 

「今度P基地に売り込みに行こうかと思ってるのよねぇ」

「あっちもママになったばっかりだもんね」

「夜泣きもするでしょうしぃあったら便利でしょ?」

「違いない」

 

夜泣きに振り回されるのは人形だったらOKだろうけど……

人間のユノちゃんにはちょっとキツイだろうし……

 

 

 

 

 

「で、なんで私がACの操縦させられてるの?」

「なんでって、何となく?」

「ネーナの事頼んだよー……んんっ、何この支持腕、おっぱいをがっちり掴んでるんだけど?」

「それは簡単よぉ、女性パイロットの乳揺れ防止」

「あぁそう……」

 

やることないから手伝えと言われて手伝うと言ったらコレだ。

今ネーナはハイテク背負紐の中でアリスちゃんとお戯れ中。

母親の私は安心出来るけど……ネーナは不安に思わないかなぁ……

フレームだけのACとは言え巨大ロボットを操る機会に恵まれたのは幸運だ。

操作マニュアルはインストールしてもらったし手にとるように扱える。

 

「問題はなさそうねぇ……じゃあ次は負荷試験するわぁ」

「何をするの?」

「回収されたObject279の移動をお願いするわぁ」

「レストアされたアレ?」

「そう、アレ」

 

偶然発見した戦車のスクラップ同然だったのをレストアしていたんだっけ?

レストア担当したのはお隣で経営中のジャンクショップ「ダイナマイト」

兄と嫁のシェリーがよくぼやいてたっけか……夜の時間が取れなくなって欲求不満だって。

レストア完了したからと暫くはお休みをもらったらしいけどね。

レストア依頼したのは勿論ウチ、メカメンテナンスとかは相変わらず任せてる部分があるからね。

 

「ついでに複製して近代化改修をしようと思ってるのよ」

「重戦車なんて骨董品をぉ?」

「そ、その骨董品を一級品に改修するのよぉ……キヒッ腕が鳴るわぁ……」

「いよっと……すごい、軽々と持てたよ」

「出力と各部モーターの耐久も問題なしね……上々♪」

「ただこれ、すごく揺れるね、ショックアブソーバー壊れてるんじゃないの?」

「アンタOFFにしてるからでしょ」

「え、嘘?」

 

Object279の全備重量はおおよそ60トン、しかしながら試作ACモドキは持ち上げることに成功。

作業用として売り出すのも悪くはなさそうだ。

で、ショックアブソーバーをONにするとふわっふわ、サブアームによるおっぱいホールドは要らないでしょ。

 

「このアーム要らないんじゃないのー?」

「必要よぉ、特にアンタみたいなデカパイにはぁ」

「こんなにふわふわだったら揺れもそんなに……」

「ブーチャ食らったら大惨事よぉ?」

「あっ……」

 

なおこの支持腕は自動認識で伸びで来るそうだよ。

男が乗ったりペチャパイが乗っても伸びてこないから安心を。

 

 

 

で、移ったのはObject279の改修プラン。

130ミリ砲はそのままに完全自動装填に改修。

原型はソビエト発祥のカセトカ式自動装填装置。

搭乗員はドライバーと車長、砲手のみになる。

空気圧力式の密閉を行うハッチを取り付けてNBC対策をとり排莢まで自動にするとのこと。

防御面も内張りに複合装甲を採用、耐弾性を向上させている。

ハッチ上には機銃とグレネードランチャーの装着とまぁ豪華。

 

「ぶっちゃけ過剰火力にならない……?」

「正規軍の戦車に比べたらマシよ」

 

正規軍は高出力のレーザーにミサイルポッド付きの戦車を用いている。

当然装甲なんかも複合装甲でガッチガチ。

正直私達が束になっても敵いっこない相手。

睨まれる心配もないはずか……でもなぁ……

 

「置き場所はどうするの?」

「まだ格納庫には余裕があるわよ」

「動かす人員はー?」

「アンタ、ヴィオラ、ローミィの3人で良いんじゃないかしらねぇ?」

「胸がつっかかるわ」

 

というかココの人形だったら胸がつっかかってしまう可能性が浮上するんだけどね。

私達は筆頭格だから十中八九つっかかって入れないよ。

 

「また暫くは開発祭りよぉ、キヒヒヒッ♪」

「あーそう……身体には気をつけてよ?」

「勿論よぉ、アリスも居るから安心しなさいってばぁ」

「うぁぁぁぁああああぁぁああう!!!!」

「ままぁぁ……」

「「はいはいなんでしょうかー」」

 

母はどうあっても我が子には勝てないのだ。

何をしていようと、何に追われていようと我が子には勝てない。

特に私は身体的にも負かされることが多発するからなぁ……吸い方上手いんだもん。

ドリーマーのアトリエでビクンビクンするハメになった……




フラグだけ立ててほったらかしだったObj279やら回収。
あと試作ACは中2脚ベースです
武装はまだまだですわぁん


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417ママと子供

子育て論は様々だからこれは作者の思想だけどね。


子供と言えば何だと思う?

元気の塊って言うのが私の答えだけど。

 

「シーナ姉ちゃん!ただいまー!」

「今日はSOP子と一緒に川遊びしてきたー!!」

「びしょ濡れー!シャワー浴びてきまーす♪」

「脱いだ洋服はちゃんと洗濯機に入れてよー?」

「「「はーい!!」」」

 

とまぁカフェ営業中でもお構いなしに泥んこで戻ってきたりする。

元孤児だったけど私達をお姉ちゃんと慕ってくれている、嬉しいことだよ……

もっと言えばママって言って欲しいけどまだ恥ずかしいらしい。

まぁ美味い飯と寝床を用意して簡単な教育を行ってるだけだけどね……

親らしい事は出来てるかなー……?

あ、SOPはぶっちゃけた話精神年齢が近いから良い感じなんだよね。

カフェのお手伝いしてもらうより遊びの引率の方が合ってるんだよね。

そうそう危険な事は無いけど一応引率が居たほうが良いのは間違いないし。

ロマネシア?あの子は精神年齢近いけど一人が落ち着くみたいだからねぇ……

怒った場合の抑えが効かないし迂闊にお外は歩かせられないのもあるけど。

 

「毎日泥んこになって何が楽しいのよ、アイツ等」

「身体を動かすのは好きでしょ?」

「そりゃぁ悪いのをボッコボコにしたりするのは好きだけど」

「それに近いのが泥んこ遊びなんだと思うよ?」

「そういう物かしら……シーナママ、ゲームしてきても良い?」

「良いよー、今日もお手伝いありがとうね♪」

「……えへ♪」

 

少しずつでも明るくなってきているし凶暴性も削げてきているからもう少しで遊びに出かけさせられるかなぁ

後で何のゲームしてるか見に行くかな。

 

「ママ、ママ」

「んー?あぁ、おっぱいの時間かな?」

「うん、お腹すいた」

 

忘れちゃいけないミュータントベイビー達。

知育を重ねたお陰で精神年齢は上がってきている。

その身体はELID体であるのは変わらない為に必要なエネルギーは多い。

母乳を吸うのは案外効率的なのかも知れない。

立って歩いて話せるけど赤ん坊と変わらない。

それがこのベイビーたち、変わらず私達は愛して愛情を注いでますとも。

 

「ぁむ」

「んんっ……」

 

そして悩みどころは感覚を抑えても最近快感を覚えていることなんだよね。

感覚センサーのアップグレードとかしてないはずなんだけどなぁ……

っととカランカランとドアベルが鳴った。

 

「いらっしゃいませー♪何名様でしょうか?」

「あぁ授乳中でしたか、カウンター、一人ね」

 

授乳中なので気まずい?いつもの事だから常連さんは笑顔で流してくれるよ。

むしろコレ幸いにと胸元ガン見してくるからね。

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

さて、お昼のラッシュは捌き切ったのでちょっと休憩。

ロマネシアがやっているゲームはなんだろうか?

あんまり暴力的なゲームじゃなかったら良いけどなぁ。

まぁ暴力的なゲームでも実際とゲームを区別できてたら問題は無いけどね。

 

「ローミィ、何してるの?」

「ん、ママ……コレ」

「おーぅ……」

 

やってたのはなんとFalloutシリーズの4番目のヤツ……

バチバチの暴力ゲーじゃないか……

 

「実際に暴れられないのが不満だけどこれで少しはマシにしてるの」

 

そう言いながらブンブン振り回してるのはマチェーテ……

アドオンを入れたノコギリ状の刃がくっついたヤツだ。

どうもローミィは銃をバンバンぶっ放すより突撃して格闘で殴り倒すのが好きらしい。

一方的に倒すのもイイけど殺り合いはお互い殴り合わなきゃ張り合いが無いとのこと。

というかマチェーテってちょっと怖い記憶が蘇るなぁ……

特にノコ刃ってのがそういう拷問とか用途っぽくてなぁ……

 

「ちょっと見せて?」

「ん」

「はいどーも……どれどれ、どんな遊び方をしてるのかなー?」

 

このFalloutってのはロールプレイングゲームだ。

主人公は最低限の役割を与えられてるけど選択とかはプレイヤーに委ねられる事が多い。

当然プレイデータとかシナリオの選択とかでも人柄が出やすいんだよねー……

私はレイダー絶対に殺すウーマンになることが多いかな。

さて、ローミィのロールはどんなかなぁ……

 

「わーぉ」

「いっぱい殺ったの、褒めて♪」

 

キルカウントがすっごいしストーリーも一切進めてない。

それどころかカルマ値がありゃマイナス突っ切ってるようなド悪党プレイだよ。

見つけた人間は何でも殺してるしドッグミートすら仲間に入れてない……

レイダーも真っ青なキルマシーンじゃないか……

 

「勿論これは」

「ゲームの中だけよ、現実じゃしてないわ」

「ならよし、一つのことに集中出来るのは偉いぞー」

「むふー♪」

「でもローミィ、貴女にはもっと優しさを養ってほしいな?」

「ママみたいな?」

「んー……まぁ1つの目標に定めてもらっても良いかな」

 

子育てのコツだけど否定から入ると抑圧されたと思うからまずは褒めることだね。

抑圧って人格形成に良くないからね。

ぎゅーっと抱きしめてあげると嬉々として抱き返してくるようになった。

あとは優しさを芽吹かせてあげれたらOKだね……

 

「ねぇママ」

「ん?」

「おっぱい頂戴」

「おーぅ……よし、優しい子になれるなら」

「なる」

「えちょ、待って強引に吸いに来ないでー!!!あにゃぁぁああああああ!!!!」

 

ちょっとヘロヘロになって夕方は腰が入らなかった。

優しさに関して前向きになってくれたからまぁ良かった。

毎日ってのはちょっと辛い気がするけどね。私の身体もつかなぁ……




子供は褒めて伸ばす、褒めてから矯正するが良いのだと思うのだよ。
肯定を求めるものなのだ。


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視察と父の日

経営安定しているとは言えライバル店が無いわけじゃない。

同じD08地区内でも経営している飲食店、カフェ、喫茶店その他諸々あるわけだ。

特にD08地区は人が多けりゃ比較的自然豊かな地域ってのもあってそういうのは盛んだ。

 

「という訳で今日は敵情視察と言うわけです」

「誰に向かっていってるのよ」

 

今日はオフが重なったお姉ちゃんとG36姉妹とで地区内のカフェ巡りというわけです。

その中にはカフェ・タカマチは含まれてません。

何を隠そうそこは私達のお義父様達の経営しているカフェだ。

視察しようにも入れば最期数時間は拘束される。

そもそも経営思想から全部話してくれるので偵察する必要なし!

でもまぁ用事があるので偵察終わったら寄るんですけどね?

 

「みんな手土産は十分かな?」

「喜ばれると思うけど」

「G36Cと選んできたので問題は無いかと」

「バッチリですわ」

 

全員私服で居るので人形とはパッと見では分かるまい。

戦術人形といえば奇抜とも言える格好だからね。

全員カジュアルな格好で決めているのでスクールガールに見られるはず。

まぁカバンの中身を見られたら護身用の拳銃とか転がってるので怪しまれるだろうけど。

 

「偵察ルートは決めているんだったっけ」

「えぇ、それは私が念入りに練ったわ」

「僭越ながら私も意見を入れましたので間違いないかと」

 

オフの日にはよく食べ歩きをしているらしいG36が言うなら間違いないか。

お料理のレパートリーを増やすには出歩いて食べて盗むのが手っ取り早い。

美味しそうな料理は食べて嬉しいけど覚えれたらさらに嬉しい。

店の人と仲良くなれたら仕入先とか教えてくれたりするしね。

 

「じゃあ運転は」

「私に任せてください」

「ナビゲートは私がするね」

 

運転はG36Cが担当、ナビゲートとは私が担当。

ナビデータは全員共有してるけどね。

最初の店は何処だっけ……

 

 

 

 

「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」

「4人、禁煙席でお願いします」

 

真っ先に向かったのはG36行きつけのカフェテリア。

雰囲気が良くここの紅茶が絶品だと語っていた。

 

「オススメは?」

「ストレートですね、香りがとても良く立っていて美味しいんです」

「ウチのと比べると?」

「ウチの方がイイと思いますが……」

 

賑わいを見てみるとこちらのほうが賑わっているように思える。

やはり立地が大きいのだろうか?

ウチはD08地区中心街からすこし外れた所に居を構えている。

それに対して大体のライバル店は中心街で切磋琢磨している。

これが何に繋がるかというと……アクセスのしやすさが関係してくる。

D08地区で過ごすには車とかは不要だ。

公共交通機関がかなり発達しているのが自慢なんだ。

勿論電車とかは無いけど無人タクシーがかなり多くある。

乗り合いの電力バスなんかもかなり調達していて過ごしやすさはピカイチなんだ。

じゃあ少し郊外に行っても変わらないんじゃないか?

そうじゃないんだ……郊外にはほとんど何も無いんだ。

すべて中心街で事足りてしまうようにデザインされた地区なんだ。

郊外は農地が多くカフェを営んでいるのはウチくらい。

そんな僻地に公共交通機関の目が行ってるかといえば……ほとんど無い。

一時間に一本あれば良い方なんだ。

 

「クーポンなんか発行しているのも大きいですわね」

「常連増やしには良いか……」

 

このカフェは割引クーポンをいろんな形で発行している。

他所の地区にも展開しているだけあり影響力は中々あるみたいだ。

SNSで少し調べればクーポンの情報は出てきた。

しかも割引率も結構良いし……通算30回来れば一食タダとな。

 

「これウチでも導入する?」

「割引サービスは既にありますけど……タダまでは無いですものねぇ」

「そろそろ注文入れるわよ……」

 

おっといけねぇあくまで視察だ、美味しさとか色々見ましょう。

私はスイーツメニューから一品もらおう。

 

 

 

 

 

「けふ……結構、食べたね……」

「しばらく甘いものは良いわね……」

「合計8店舗は回りましたからね」

 

D08地区の賑わいが多くなるのは良いけれど視察するとなれば多いと大変だ。

一品も食べずにってのは視察にならないけど一品が結構来るんだよね。

私は主にスイーツメニューを食ってきたけど……それでも結構来てる。

お姉ちゃんは軽食メニュー、G36姉妹がカップル向けメニューを潰してたけど……

 

「これ太ったりしないわよね」

「どうせつく先はおっぱいだから気にしないほうが良いよ……」

「そうね……いや、問題でしょ」

 

服が入らなくなる?そんなの分かりきってるよ。

だって私がその際たる例で今着てる私服は胸元が破けて裁縫したんだもの。

 

「じゃあ、最後の砦行きましょうか」

「視察じゃなくて贈呈のためだけど……」

 

何を隠そう今日は乳の……父の日だ。

我らが夫、ディーノ・タカマチにも贈る予定だけど……

そんな夫を産んでくれた夫妻にも贈るのが常である。

母の日にはお手製のフラワーギフトを贈ったし

ではお義父様には何を贈るか?

 

「DIYが趣味と言われていたから工具類を贈るけど喜ぶかしら?」

「趣味のものを贈るとめっちゃ喜ぶよ、保証する」

 

趣味の道具を贈ることにした。

一流品の工具類一式、喜ばないわけがない。

元男の私が保証してやる。

 

「いらっしゃー……あらあら、HK姉妹にG36姉妹じゃないの、どうしたの?」

「どうもーベアお母様、ユウお父様はいらっしゃいます?」

「ユウに用事?あぁ父の日ね?ありがとう、あの人喜ぶわー♪」

 

なおこの後ベアお母様には熱烈なハグとキスをもらった。




父の日にはわたしゃ決まって酒を贈ってる。
僕は飲まないけど父はガバガバ飲むのでね。

皆さんは何を贈りました?


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スミレの成長

ヴィオラ視点でちと


娘の成長した姿とはどうなるものか……

未だ母乳を飲む、拙い言葉を話す、泣くしか出来ない我が娘を抱きながら妄想する。

SOPのように無邪気ながら気遣いができる娘になるのだろうか?

UziやWAみたく素直になれないが可愛らしい娘に育つのだろうか?

 

「考え出すだけでも楽しいものだな……」

「まま、おっぱい」

「ん、お腹が空いたんだな」

 

今日も私の胸に吸い付き元気いっぱいに母乳を啜る。

こうして授乳することが幸せに感じる日が来るとはな……

念の為のDNA検査も100%私とご主人の娘である事が判明したしな。

 

「しかし、未曾有のベビーラッシュだな」

 

赤ん坊の数は個々数ヶ月で一気に膨れ上がった。

スプリングフィールドの様に双子で生まれるケースが少なかったのが幸いか。

どの人形もオフの日には胸に赤子を抱いて歩いている。

かく言う私、ヴィオラもその一人だがな。

 

「ヴィオラママー」

「うん?SOPか、どうした?」

「今日はね、ドリーマーママのお手伝いしてきたの!」

「ほぉ、それはスゴイな……どんな事したんだ?」

 

子供と言うには大きすぎるがSOPも私達の子供という認識だ。

精神年齢が幼いのもあるが……敵には容赦なく残虐ささえ見せるが……

平時はこの通りだ、精力的にお手伝いに参加する良い子だ。

何より驚きなのが機械工作への造詣の深さだ。

元々壊した鉄血兵の解体が趣味だったらしいから納得だが……

 

「今開発中のトレーラーヘッドのエンジン開発のお手伝い!」

「ママ耳が遠くなったのかも知れないな……トレーラーヘッド?」

「ピータービルトってメーカーのレプリカを作ってるの!」

「そ、そうか……」

「ドリーム運輸って名義で事業展開もするみたいだよ」

「カフェから離れていくな……」

 

このカフェもうすでに多岐に渡って事業展開しているが……

何処へ向かおうとしているのだ?

これで十分に成り立っているのだからお客様には感謝しきれないが。

 

 

 

 

「ふむ、久しぶりに改装直後の格好をしてみたが……胸がキツイな」

「あ、やっぱりーそんな感じはしてたもん」

「そうか……」

 

いつもの一本結からツインテールに結び直しゆったりとした衣服から露出の激しいものへ。

武装したのは何ヶ月も前だが……問題なく動いてくれる。

だが問題は起きていて……チューブトップなのだが、これがギチギチになっていた。

幸せ太りではないが実っているのは確かなようだ。

 

「……構えにくい」

「だろうねー私は慣れたものだけど」

 

私のASST対応武器はMASADAだが……構えた際にかなり……胸が邪魔する。

バストサイズ110はあるシーナよりも大きいのだからそりゃそうだが……

改めて自分の馬鹿げたバストサイズに頭が痛くなる。

 

「だがその御蔭でミルクの蓄えはたっぷりできるし」

「ダーリンの満足には繋がってるよねー」

「うむ……噂をすれば影……だな」

「お?」

 

ミルクの蓄えは乳房の大きさより乳腺の発達に関わってくるが……

私達の場合は人工的な物だ、いくらでも拡張はできる。

生体部品なので成長もまたするものだが……サイズ相応以上にものが入り込んでいる。

おまけにコーラップス系の技術がいつの間にか練り込まれているらしく……

ドリーマー曰く1カロリーで1000カロリーは産出できるとか。

おかげで私とシーナの最初期組はミルクの産出に悩まされることになるんだがな……

その対応はすべて……

 

「んんんっ……はぁっ……♪」

「んっ……もう、ダーリンったらミルクほしいの?」

「楽しそうに会話してたからちょっとイタズラな」

 

我らが主人がしてくれるので問題はない。

イタズラ感覚で胸を揉んでくるのは構わない……むしろ触れ。

私に幸せの実感をもっと寄越して欲しい。




改装直後姿で描いてもらった物がこちらー

【挿絵表示】

デカい、説明不要


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幸せ太り

今更だけど時間軸とか割とグッチャグチャだからね


ママ達が日に日に体重計に乗って悲壮感漂う表情になってる

私にその感性は分からないけれど、往々にして太ったと言ってる。

太るって言ったらお腹がぽっこり行くことでしょ?

そう聞いたらシーナママは心当たりがあるみたいで苦笑いした。

 

「たぶんね、一部位の幸せ太りだと思うな……」

「幸せ太り?」

「一般的には家庭の料理が美味しくて食べすぎで太っちゃう事だけどね」

「でもママ達お腹ポッコリじゃないわ」

「だから一部位のって言ってるの、ローミィのも幸せ太りしてるでしょ」

「……?」

 

私が太ってるって認識はない。

身体はとってもスリムでほぼ無駄のない身体。

記憶にある100%肉のボディだった頃に比べれば太ってる認識かもしれないけど

それは置いといて、一部位の……

 

「おっぱい?」

「正解、アンダーはそう増えてないのにトップバストが増えていってるの」

「この前WAママのブラがぶっ壊れてた」

「そゆこと」

 

納得、幸せ太りと言ってもパパからのモミモミでか。

私の胸もここに保護してもらった時より3カップは成長している。

シーナママも同じくらいだと言っていたけれど

胸のサイズも大きくなればなるほど重たく実ってくる。

片方だけで数キロあるとかザラ

シーナママやヴィオラママのは最早凶器になるレベル。

 

「凶器になるのはローミィのもだけど」

「そうだね、ママ」

 

近接格闘戦では大ぶりな武器の代わりに使ったこともあった。

人形相手でも昏倒させられる立派な武器になってた。

 

「でもパパは耐えるんだよね」

「パパはほら……エロ絡むと超人化するから」

「そうねぇ……」

 

そんな凶器のフルスイングを耐えるパパはスゴイよ

ELID顔負けの耐久力見せるんだもの

 

 

 

 

幸せと言ったら今まさに幸せ絶頂のママは一人……

 

「あら、ローミィ、どうしたのかしらぁ?」

「お姉さま、今日は何作るの?」

「今考えてる所、アリスがようやく寝て一息つける所なのよぉ……今思えばあのミグラントとコードネームもろかぶりなのが気に食わないけど……」

「本名は違うでしょ……あっちはミグラント呼びするかレイヴン呼びしたら良いんじゃないのかしらぁ?」

「それもそうね」

 

何を隠そう最近ママになったばっかりのドリーマーお姉さま。

ゆったりと座りながらベビーベッドの方を見てはゆるい笑みを浮かべている

最近は私に機械工作や鉄血の技術等を教えてくれている。

ぶっ壊すにしても理解しておけばもっと効率的にやれるもの。

 

「そうだわ、育乳キットを開発してみようかしらぁ」

「……詳細は?」

「母乳の出が少なくて困ってる母親が居るって聞いてるのよ、そんな母親向けに作ろうかとねぇ」

「テストベッドはどうするのよ」

「私達」

「じゃあ私とかも」

「勿論協力してもらうわよぉ」

 

何を隠そう私も出そうと思えば出せる、ママになろうと思えばなれる。

でも私は今の所ママになろうとは思えない。

だって怖いもの、赤ん坊をどう扱うか自信が持てない。

あんな、か弱い……すぐに潰れてしまいそうな相手を……覚悟が全然ないとも言える

母親向けの商品のテスト……出来ればいいけど。

 

「ちょっとお姉さま、ごめんなさい、気分が優れないわ」

「あら、大丈夫?」

「きっと一時的なもの……ぅぉぶ」

 

口に酸っぱいものがこみ上げてきた

まさかと思うけど、私にも直撃弾が来てたかしら?

あ、心当たりバリバリあるわぁ……どうしましょ……

 

「出来ちゃってたら……」

「丁度いいわ、アンタには慈愛が足りてないのだものねぇ」

「……怖いわ」

「大丈夫よぉ、すごく痛いけど」

 

妊娠検査では陽性反応が出ていた、私もママになっていた。

正直な所分からない事だらけだけど、頑張ってみよう。

産んでみたら分かることもあるかもしれないし

あとママ達がパパをどつき回していた。可哀想。




というわけでロマネシアも無事ママ化
ここだけで人口盛々回復する場合のあれこれが見れるかもしれへん


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また次元壊れてるよ

今度はFalloutからの刺客。
というかこれは狙った感あります(にっこり)


「今日は何?また基地としてのお客さんが来るの?」

「何か売り込みに来るらしいわ、詳細はダーリンに聞きなさい」

 

どうにもウチに物を仕入れようとするのが来るらしい。

社長経由なので間違いなくG&Kの息がかかった相手なのは間違いない。

詳細はほぼ聞かされてない、ただM3と一人一緒に来るとだけ。

 

「なんの売り込みだろう……生鮮食品とかだったら間に合ってるけど」

「聞いた話だと飲料の販売らしいわ」

「尚更……あーでも珍しいならメニューに入れるか」

「カクテルに使ってもいいわね」

「だね」

 

どんな飲料かはさておき美味しいならばメニューにあげるし

カクテルの材料に使えると思えばそれっぽく作るだけ。

バーメニューに華を添えてくれるかもしれない。

とここでかなり独特な重低音、ディーゼルエンジンのガタガタ音だ。

 

「来たっぽいかなー?」

「そうみたいね、シーナ任せたわ」

「あいよ、お姉ちゃん」

 

お姉ちゃんに店内のことは任せて接客に入ろう。

ついでに営業のこととなれば話を通すのも……いや、最終判断はダーリンだしなぁ。

 

「いらっしゃいませー♪2名様ですか?」

 

カランカランとドアベルが鳴り来店を知らせる。

入ってきたのは標準的な体系のM3と……ちょっと入店してほしくはない感じの男の人。

くたびれた感じのアウターにヘルメットとガスマスク……

なーんかFalloutNewVegasのパッケージみたいな人だなぁ……

言葉はしゃべれないんかーい、頷いたから案内開始。

M3は……こっちの胸やらメイドラグーンとかに目が行ってるな

 

「ご注文はお決まりでしょうか?お決まりでしたらお伺いします……それと、大変申し訳ないのですが今後いらっしゃる場合はもう少し恰好に配慮していただくと助かります」

 

まぁ申し訳ないけど……土汚れとか落とされたらお掃除が大変ですから。

ってコイツ無視してやがら……なんつーか対応ザルにしたくなるお客さんだなぁ……

 

「い、言われてますよ運び屋さん……え? いかがわしい衣装来てる連中に言われたくないって……ち、ちょっとそういう言い方は」

「い、いかがわしい……」

 

このっ……言う事欠いてそれかい……接客中じゃなかったら笑みが消えてる所だよ……

運び屋、運び屋ねぇ……となるとコイツが今日のメインのお客さんで間違い無さそう。

売り込みに来たって話だけどコイツ売る気あるのかな?

 

「す、すいません! この人には言って聞かせときますからとりあえず注文は後程で……」

「……はい、ではご注文が決まりましたらお声がけくださいね」

 

頑張った、耐えたぞ私。

 

「ねぇシーナママ……あの汚い男、腕見て」

「んぁー?よく出来たPip-Boyだねー液晶も動いてるし……ほーツマミの稼働でもちゃんと連動して……」

「まさかと思うけどACみたくFallout世界と繋がってたりしないかしら」

「いや……そんな……まさかねぇ……」

 

そんな事あって欲しくない。

 

 

 

 

結論から言えばそのまさかだった。

商品これヌカ・コーラじゃねーか。

 

「流石にコレは私の一存じゃ決められないなぁ……ダーリンの判断を仰がないと」

「そ、そうです……か……わかりました」

 

決してあの運び屋とかいうヤツの態度が原因じゃないんだ。

M3の鎮痛な表情を見ると胸が痛むなぁ……

絶賛授乳中なんですけどね。

 

「コーラもそうだけどあの運び屋って人、ちょっと気になる……んんっ……」

「げ、元気なお子さんですね……まさか人形が子供を産めるとは知りませんでした」

 

まぁそうだろうね!そんな反応になるよね!

でもごめんね、流石に泣いてる我が子を見捨てられないの……

そしてネーナの吸いテクが上手いの、違うの私が感じやすいんじゃないの

 

「そこはまぁ、色々事情があってね……ごめんね、育ち盛りでいっぱい飲むものだから……あぅっ」

 

うわー、顔赤くしてる、ごめんなさい

 

「で、メインで話をするはずの運び屋は?」

「さぁ……お隣のジャンクショップでも勝手に漁ってるんじゃないですかね……」

「うーん……この……」

 

そう言えばシェリーの慌てた声が聞こえたような。

あと愚兄の怒鳴り声も聞こえたような……商品勝手にイジったな?

っと……なんだこのドタバタ音、走ってるな?

 

「こらー廊下は走っちゃ危ない……ぞー……?」

「あ、あんなに必死に走ってる運び屋さん……初めてみました」

 

噂をしたらなんとやら、その運び屋が全速力で走っていった。

その後を追っかけて養子の子供がわらわら追いかけてた。

 

「何してるの……」

「なんか逃げるから追いかけてた」

「ねー」

 

子供から逃げる……ねぇ、ふーん……

でも挙動的にそうだなこりゃ……子供が一歩進めば一歩後ずさる。

 

「こんなに可愛いのに、ほらちょっと撫でてみたら?」

 

意趣返しも込めてネーナを抱えて近づいたろ。

うちの子はとっても可愛いんだから、撫でてみろっての。

 

「お、おわぁぁぁぁっ!!?ハンドアックス持ち出すな!?」

「ち、ちょっと──ー!? 運び屋さんなにやってるんですかっ!?」

 

よっぽど怖いのか武器持ち出しやがった

流石にこれはマズイ、私の身体を盾にしながら退く……けど身体を思いっきり捻ったんだ。

 

「あ」

 

南無三、推定10キロオーバーのわたしのおっぱいが運び屋の頭にクリーンヒット。

ゴキっと嫌な音とともに回っちゃいけない方向に首が……

どうしよう、これ……私さすがにヤッちゃった案件だよ……

 

 

 

 

 

なおその後コイツが何事もなかったように復活したからヤバいのよ。

おまけにヌカ・コーラは正式に納入が決定された。

自販機も設置する契約も結んじゃったよ……

代わりにPip-Boyの設計図とかを貰ったらしくドリーマーが喜んでた。

 

「なんというか……フクザツ……」

 

私の左腕にそれが輝いているんですもの。

でも、良いよね、こういうの。

残弾とかもしっかり管理してくれるから助かるんだよね。

あと私のミルク残量とかも数値で見れるのもデカいなぁ……

搾りきれる気がしないけど……




https://syosetu.org/novel/196660/41.html
というわけでこちらから貰ったものでした。


ヌカ・コーラはミュータントベイビーの主飲料になる予定ですわ。
毎度、こんごもご贔屓に~


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カフェ内に走る銀の……

Let's Drink!!!


新しいドリンクサーバーの納入が決まった。

使用用途はお店側で利用するのではなく基地側、つまり私達専用になる。

製造元はI.O.P経由している、グリンダとかいうらしい。

個人が製作しているとなるとハンドメイドになるんだろうか?

いつぞやにはお世話になったDG小隊のお抱えさん?

なんかそんな感じらしいから即決したらしい。

午後には納入されている予定らしい。あと一応人形らしい……人形のドリンクサーバー?

あ、でも私達もミルクサーバーみたいな所あるし仲間かな?

 

「Rad汚染状況確認……正常だね」

 

私達は極力飲まないようにしてるけどヌカ・コーラのクーラーもちょこちょこある。

美味しいけどその中身は核だ、ガツンと来るどころじゃない。

Falloutはいわゆる核技術がすごく発展した世界だ。

それの一端が納入されてるんだけど……これが曲者。

開封して飲めば軽微な放射能汚染が発生する。

幸いにしてそいつを除去する技術も取引したんだけどね。

 

「そういえばELID感染者って言っちゃえば放射能汚染者よね」

「広義的にはそうかも」

「これ利用したら治療もできるんじゃないかしらぁ?」

「なるほど……」

「あとはそうねぇ……核技術応用してACのジェネレーターに核動力入れようかと思うの」

「それヤバくない?」

「ヤバいわよぉ」

 

ウラン鉱石は一応D地区近辺でも微量に採掘される。

あとはコーラップス技術の応用で錬成とかもできるらしい。

ここには納入してないけどM1A2エイブラムス戦車とかの装甲剤にも使われてたっけ?

そんなだから一応採取しようと思えばできるんだよね。

再利用しようとしたら面倒くさいけど……

それはそれとして卓越した核技術は私達に大きな進歩をもたらした。

半永久的なエネルギーっていうのは大きいよ。

 

「発電システムもかなり効率良くなったわねぇ」

「汚染確認の為にPip-Boyが必需品になったけどねー……」

「ガイガーカウンター機能もあるから良いわよねぇ、パーツはあの運び屋経由でしか来ないけど」

「製造できないの?」

「無理よぉ、技術系統が違いすぎるもの」

 

時代遅れと言われ廃れていった技術がかなり使われてるらしい。

その結果ウチでも生産できないとか……パーツはすべて購入品……

 

 

 

 

「なにこれ」

「何ってドリンクサーバーだぞ」

「……ダーリン、私にはこれどう見てもペプ●マンにしか見えない」

「よく知ってるな、シーナ」

「シュワッ!!」

 

納入されたドリンクサーバー、デリドリくん……コンセプトはとてもいいと思うんだ。

ボタン一つで押した相手の元に駆けつけて飲み物を提供する……うん……

ただその見た目が強烈極まる、筋肉質なのっぺらぼうなマッチョマンなんだ。

しかも全身タイツな見た目なのも相余って完全な不審者。

でも中身はドリンクサーバー、30Lも入ってキンキン冷えになるらしい。

意思疎通は可能、簡単なAIが搭載されているんだろう。

返答はこの炭酸の音とも言えない音だけなんだけどね……

 

「えーと……なになに……」

「どうも最初に入れた飲み物以外を入れたら壊れると……」

「で、何入れたの」

「ペプシ」

「どっからどうみてもペプシ●ンです、ありがとうございました」

 

早速お呼ばれしたのか駆け出していった。

しかもコイツご丁寧に音量はそこそこ抑えめに……

例のテーマも搭載してるから狙ってるとしか思えねぇ……

 

「これボタン結構あるけど複数人が一気に押したらどうなるんだろ?」

「順に来るらしいぞ」

「ふーん……ボタン全員に配布したんだよね?」

「そうだが、なんか問題があったかぁ?」

「んーん、それも即決?」

「勿論よ、こういう時のための貯蓄ってヤツだ」

「そっかぁ……ぁん、こら揉むのはTPOを弁えてよ……」

「二人っきりだから良いだろ?」

 

二人っきりになった途端にこれだもの

ダーリンは相変わらずだしこれで嬉しい私が居る。

ちなみにデリドリくんは柔軟に対応してくれるもので二人で飲むってときはコップを2つ用意してくれるみたい。

この後ダーリンと一緒に試すつもり。




フリー素材ということで納入しました。
でも便利と思うよね、どこでも駆けつけてくれるドリンクサーバーって。


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内需は大事

地区内でもお仕事振ってあげないとね


私達カフェD08の周辺はどうなってるか話したことあるだろうか?

答えはとってもシンプルで農作地帯だ。

D08自体が大きな生産拠点となってるのが大きい。

数少ない汚染軽微な地域なのもあって作物が育つんだ。

ウチの存在もあって天然物の作物はココ数ヶ月で一気に増えた。

それに伴って何が増えたと思う?

 

「銃を猟に使う日が来るとはねぇ……」

「私は生きるために撃った事があるが……」

 

鳥獣被害だ、農作物を食い荒らすんだよ。

それも深刻なのは鹿、アイツは草なら何でも食う。

花だろうがなんだろうがお構いなしに食うだけ食う。

有刺鉄線、電気柵等で対策しようがあの手この手で掻い潜る。

じゃあそれに対して何もしないのかといえばNOなんだ。

私達戦術人形に任務が課せられた……その名も害獣駆除。

そう、作物を食い荒らすクソ害獣を撃ち殺せって話し。

 

「じゃあちゃっちゃとやっちゃおうか」

「非番だった私達でなんとかなるものかな……」

「やるしかないでしょ」

 

害獣の中身は割れてる、イノシシと鹿。

どちらもクセがあるが美味しい肉になるヤツ。

撃ち殺した後の処理は私達に委ねられているからなぁ……

撃ち殺すのは簡単なんだけど……

 

「こいつら夜行性だからねぇ」

「荒らしに来るのを待つほかないな」

「その時が可愛い鹿の最期ってわけだね」

「その手の愛護精神は癌だぞ、シーナ」

 

ヴィオラこそ反対しそうだがこういうことにはストイックだ。

愛護精神……というか愛誤か、行き過ぎたものは癌だね。

減らすものは減らさないと食いつぶされてこちらが死んじゃうよ。

 

「じゃあ潜伏して撃ち殺しとやりましょうか」

 

久しぶりに迷彩マントを装着、サプレッサーもきっちりつけてアンブッシュ体勢さ。

 

 

 

程々に狩り殺して数を減らした後戻ってきたらドリーマーの工房が忙しなく動いていた。

 

「じゃあAK12とAN94はこれの解体お願いね」

「暫くはジビエ料理が提供できそうね」

「鹿にイノシシ……」

 

解体とかになるとロシア銃人形がかなり造詣が深いんだ。

AK47はちょっと雑にやるから暇そうにしていたAK12とAN94の二人に振った。

AK12はかなりお仕事が丁寧だからとりあえず問題はない。

あと全滅はさせてない、次のお仕事とかにも繋げるためにだ。

D08内部で経済を回そうとしたら必然的にそうなるんだ。

仕事が増えなきゃ経済は回っていかない。

今動いている工房の製品にもD08内の工場からのパーツが使われてたりする。

全部自前で作ろうと思えば作れるけどね。

 

「何があってるの?」

「さぁ、D17から連絡があってからずっとこうよ」

「大掛かりな装備品を作ってますからACパーツの製造でしょうね」

「……ちょっと見てくる」

 

見に行けば製造しかけのトレーラーヘッドにシーツをかぶせて角に追いやっていた。

そして製造していたのは……VACのコア形状に合わせた汎用品になりそうな装甲板。

それと前腕をすっぽり覆い隠すデカいパイルバンカー……一撃の重さを重視したな?

 

「あら、シーナ……おかえりなさい、一狩り楽しかったかしらぁ?」

「そうでもない、それでコレは?」

「ミグラントからの要望で強化パーツの製造よぉ……」

 

大型のパイルは2連パイル、しかもシールドにもなりうる頑丈さをもたせているらしい。

根本にドラムがあるけどそこに炸薬を詰めているらしい、合計8発分の炸薬。

つまり同時発射で4回しか使えないとんでもロマン兵器。

杭の先端は装甲を突き破ると傘のように広がって内部に炸薬の熱を叩き込むんだってさ。

つまり衝撃と熱のダブルパンチ、それで内部構造をメッチャクチャにしようって算段。

 

「そっちの装甲は?」

「いくつかプランを提案しているんだけど……対KE防御のチョバムアーマー、対CE防御のストラット+リアクティブアーマー」

「かなりゴツくなるね……機動性確保は?」

「一応スラスターの増設で間に合わせているわ……でも弱点にならないようにってやったら小型になってダメねぇ」

 

増加装甲の装着予定箇所はコア、肩、膝の3箇所。

対TE装甲は作ろうというよりコーティングでなんとかする予定らしい。

熱が分散するようなコーティング、鉄血の技術にあるらしいから問題はなさそうだ。

 

「テスト品はもうすぐ出来上がるわぁ……後は向こうで実地試験ねぇ……」

「粗悪品なんて言われたらどうするよ」

「その時はあのミグラントの頭をおっぱいでぶっ叩くわぁ……ふぁーぁ……アリスにおっぱいあげて寝るわぁ」

「あいあい、お疲れ様、ドリーマー」

 

で、この品物を輸送するのは誰がするかって?私がすることになりました、はい。




カフェの工業製品を支える工場とかよく分からんことになってるが私は知らん。
そうなってしまったのはすべて乾巧って奴の仕業なんだ


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おっぱいハッカー

そういえばコラボしてたよね、アレと


今日は新しく雇用したハッカーが来る予定だ。

ハッカーと言っても他所への攻撃のための人員じゃない。

どっちかと言えば自分の所の防御が大丈夫か?というチェック。

ハッカーと言う名のセキュリティ・コンサルタント。

なんでまたそんなのをって?……世間がうるさいからさ。

ウチ、カフェD08の従業員は99%人形がやっている。

そこで噛み付いてきたのが人類人権団体と人形権利団体の穏健派。

流石に人形ばかりが従業員なのはおかしい、雇用状況の見直しを早急に行なえってね。

穏健派が噛み付いてきたのは流石によろしくない。

過激派なら適当に数減らしてバイバイだけど……

清掃スタッフ等の再雇用が検討されている。

今回雇用したセキュリティ・コンサルタントもその一環な訳だ。

 

「いらっしゃいませ、カフェD08へようこそ」

「ふーん……ここがそう?」

 

時間はもう夜中、頃合い的にはバーD08として動いている頃。

ジュークボックスからは洒落たジャズが流れてお客はバーテンに夢中。

入ってきたお客はちょっとめずらしい巨乳の小麦肌のお姉さんだった。

目を引くのは右手が機械の義手だってことか。

身体の一部を機械部品に変えるのはそう珍しいことじゃない。

ただこうしてスキンレスなのを着けている女性は居ただろうか?

D08じゃあんまり見ないな……他所から来た人だろうか?

 

「1名様でしょうか」

「そうそう、アルマで予約入れてるけど」

「アルマ様ですね……はい、カウンター席指定ですね、こちらへどうぞ」

 

予約客でバーカウンターに入る人はめずらしい。

大体は飛び入りが座るものだけど……

うーん今入ってるメンバーは全員接客中か……なら私がこのお姉さんの相手だな。

 

「ご注文がお決まりでしたらお声がけください」

「シュガーラッシュを」

「お早いですね……承りました」

 

シュガーラッシュとはまたベーシックなカクテルを

レシピ通りに作れば問題ないバーテンダー入門のカクテル。

さてはいかがわしい店と見て試してるな?

 

「はい、シュガーラッシュです」

「うんうん、これこれ……」

「今日はどうしてこちらへ?」

「お仕事、と言ってもこれからなんだけど」

「随分遅いお仕事ですね……失礼かもしれませんがお仕事は?」

「ヒミツ♪」

 

アルコールはそんなに混ぜてないけどグイグイ飲むなぁ。

かなり飲み慣れていると見る。

カクテルも迷いなく注文してきたからバー常連って感じ。

 

「お仕事前でしたらノンアルコールが良いのでは?」

「大丈夫、少しくらい入ってるほうが効率いいの」

「そうですか?なら良いのですが……次、お作りますか?」

 

グイグイ飲んであっという間に飲み干したアルマ女史。

うーん……これはかなりの飲兵衛かも。

 

「じゃあ次はブランディーニ」

「承りました」

 

というかこれBTC……えーっと英国商標協会だっけか。

場所は確かグリッチシティに居を構える企業のカクテルマシンで作られるものばっかり。

同じ素材を使えば出せるけど……一応I.O.Pも一枚噛んでるからこっちにもある。

このケミカルな味が良いというお客が居るから持ち込んでてよかったよ。

 

「こちらになります」

「うーん……やっぱりこの一杯よね」

「お気に入りなんですか?」

「うん、元気の出る一杯!」

「それはそれは、覚えておきます……グリッチシティからお越しのお嬢様」

 

たしかブランディーニはこっちで言うカミカゼが該当するっけか……

ライムとウォッカのカクテル……割と強めだけど。

ちげぇ、カクテルの王様マティーニだ。

生まれたのもマティーニ作ろうとしたんだっけか。

 

「あらご存知?」

「一応ここにもBTCのカクテルマシンがありますので」

「そっか……それは良いこと聞いた♪」

「もうお帰りですか?」

「これからひと仕事してくるからね、また後で」

「またのお越しを……後で?」

 

この後店がハッキング受けてカクテルマシンが動かなくなった。

認証しようにも全然ダメになってBTC系……シュガーラッシュやらスープレックスとかが出せなくなった。

ハッキング受けるような施設じゃないんだけどなぁ……お店側は。

 

 

「え、じゃあ雇用したセキュリティ・コンサルタントって……」

「そういう事よ、おっぱいバーテンダーちゃん」

「アルマさんだったんだ……ほげぇ……」

 

店じまいして住居区画に戻ってみればびっくり、アルマさん。

ダーリンの説明で納得、凄腕のハッカーなんだって。

今日は雇用契約ついでに寄っただけで本来はグリッチシティに住居を構えているんだって。

それに直接クライアントに会うのはそうないんだとか……

 

「だからまた後で……」

「それにここのバーは気に入ったからまた来るわ」

「それはどうも……」

 

私結構気に入られたらしい、最後に頭を撫でていった

完全に子供扱いだったけど…まぁ良いや。

 

「あとは完全に住み込みの従業員を確保するだけだな……」

「清掃員と簡単な整備とか任せるスタッフになるのかな?」

「すぐにってなるとそうなるな、じゃ……今夜は」

「あー私の番だったね……ようやくだよ、いっぱい愛し合おうね♪」

 

カメラがハッキングされてたらしく後でアルマさんから色々突っつかれた。

私の携帯端末までハッキングしてたのかよ……




というわけで雇用されたのはVa11HallAからアルマさん
本当はジルさんとかもって思ったけどボツにしました。
他の作品とかとの整合性とか考えてるのは今も変わりませんわ。


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開発ママとライバルさん

ドリーマー視点で


今日も今日とて朝からアリスのお世話してぇ……それから開発ねぇ

はぁい、D08地区所属で1児のママになったドリーマーよぉ

ミグラントの要望で強化パーツと一撃でぶっ壊す為の武装は作ったのだけど……

じゃあ試運転できるACがあるかと言ったらこれがなかったのよねぇ

そこで開発しようってなったのが試運転専用のAC。

ちょうど良さげなデザインのをピックアップして製作に入っているのだけどぉ……

シーナが言うには黄色く塗ったら地雷伍長だとかなんとか……

標準形というから中量二脚のACをってなったのよねぇ

そうしたら偶々そうなっただけなのにねぇ……

 

「あぁぁぁぁぁああああ!!」

「あら、アリスどうしたのかしら?」

「ひぐっ……」

「……お腹すいたのね、ママのおっぱいよぉ……♪」

 

人類抹殺とかしなくて良かったわぁ、こうして愛らしいのを抱けるのだもの。

何より毎日が楽しくてしょうがないわぁ……アーキテクトのおバカが夢中になるのも納得よぉ

数奇な運命だったけどこうなって良かったとつくづく思うわ……

 

「さてと、フレームは出来上がったから次はアクチュエータやモーター類ねぇ」

 

各種パーツはすぐに出来上がるものねぇ

一応既存製品から使えそうな物は取り寄せてるのよねぇ

ダーリンたっての希望だから渋々なんだけどぉ……

 

「全部私が作ったほうが品質は良いけどぉ……」

「そうは言ってられないんだよ、ドリーマー」

「あぁん♪ダーリン?今日は珍しくアトリエに来たわねぇ……第二子作っちゃう?」

「うーん孕んだ後から結構増えてるな……第二子はまだまだ……な」

 

背後からむにゅりとおっぱいを鷲掴みにされるけど……こんなのするのはダーリンに他ならないわね

ダーリンに課せられてる仕事はこのD08地区の統治。

治安維持から経済管理までねぇ……ウチで仕事を発注してあげないとD08の町工場が死ぬんですってぇ……

だから既存のパーツは買うし鉄鋼とかも仕入れて再加工とかしてるのよ。

第二子は流石にまだダメなのねぇ……チッ……

 

「気が変わったらまっ先に犯しに来なさいよぉ、たっぷり愛してあげるわぁ」

「とか言いつつ股間弄るのやめろください」

「セクハラ耐性ないのねぇ……こっちにはしてくるくせにぃ」

「……うるせぇ」

 

ダーリンはこんな調子だから攻めてしまうと簡単にコロリよ

無理やり襲ってやろうかしらぁ……

 

 

 

 

装甲剤以外の組付けが終わった頃に来客のベルが鳴った。

私に来客ねぇ……誰かしら?と思ったけれど……

 

「あら、アーキィまた来たの?」

 

アーキテクトのお馬鹿さんだった、数日前にも来たばかりだっていうのに

 

「今日は新兵器のお披露目でね、紹介しよう!」

『僕はラーニョ、よろしくね!』

「……兵器?」

 

蜘蛛のようなフォルムにポッド付き?

鉄血の兵器、プロウラーみたいだとはパッと見では思ったけれど

マニピュレータが存在するし顎とも口ともとれる場所に榴弾砲がくっついてるのねぇ……

接地する車輪は開いて安定脚にもなると……ふぅん

 

「一人用のIFVみたいねぇ……火器が少なくないかしらぁ?」

「大抵の場合はコレくらいで十分だし?」

「そういやアンタの所にはM1エイブラムスがあったわねぇ……デカいのはそっちに任せればいいわねぇ」

「そういうこと……って何作ってるの、ソレ」

「有人機動兵器、ちょっと動かしてみるわ……見てなさぁぃ」

 

ふふふ、丁度いい所に来たわねぇ

さぁ動くのよDAC-001/プレコーシェス

シートベルトもばっちり、コイツは私専用にカスタムしたしぃ……

いくつか柔らかいパーツをつかったからコクピット内部はとーっても快適

まるで私のおっぱいみたくふわふわ、おおよそどんな衝撃も大幅緩和。

 

「どう、スゴイでしょぉ」

『強そう!』

「それはどうかしらねぇ……装備とパイロット次第かしらぁ」

 

さてと降りて最終仕上げに入らないと……ってあら?おっぱいが何かボタンを押したわね。

 

「あ、ヤバいわぁ……」

 

ジョーク半分でシーナとかデストロイヤー乗せた時に使用する予定だった強制育乳マッサージモードが起動したわぁ……

 

「そいつ連れて早く出ていきなさい、教育に悪いことになるわよぉ……!」

 

数時間は乳もみ地獄ねぇ……やっちゃったわぁ……




いかがわしい店だもの、こういうイタズラとか仕込むよね
そして今日はシーナ無しです


次回はシーナさんグリッチシティに降り立つ……かも


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出張・グリッチシティ

BGMはEveryDay is Nightでどうぞ


暫く私は出張というか……研修?講習だな。

そんな訳でD08を離れて行動中……ネーナのお乳はダミーに任せた。

変なことはしないように厳重に言ったし多分大丈夫……

ソレ抜きにも一時間に一回出来る限りは通信入れて確認してるしね。

さてさてそれで何処へ行ってるのかというと……

独立行政区グリッチシティ……人はここを掃き溜めとか言う。

私達I.O.P製の人形や鉄血製の人形とはまた違ったベクトルの機械人形……リリムと人間との融和のテストケースの街だね。

リリムは球体関節とかが見えてたり耳がアンテナになってたり……

ともかくひと目で人間と違うのがわかる。

製造段階で揺らぎというか個性が振り分けられ……同じタイプのリリムでも犬が嫌いとか好きとか分かれる。

 

「BTCのカクテルを提供するなら講習を受けろかぁ……面倒くさい……」

 

ウチはココの外だけどBTCの影響はそれなりにある。

公認バーって訳じゃないけどBTC認可のカクテルを提供している。

それに伴いここで生産されてる原材料も仕入れている。

それを牛耳ってるのがBTCというわけだ。

 

「講習前に到着したけど……雰囲気はあんまり良くないなぁ」

 

掃き溜めと評されるのもあながち間違いじゃないわ。

自警組織のホワイトナイト、これが中々イイ組織みたいだ。

表通りではそう無いが……耳をすませば聞こえてくる暴力の音。

裏通りに目を向ければ酔っぱらいと思われるホワイトナイトがホームレスに喧嘩を売ってる。

他の住人は素知らぬ顔で居る事から日常茶飯事の様子。

私が絡まれたらどうするかねぇ……G&Kの人形ってわかったら引いてくれるかな?

 

「そういえばアルマさんがここオススメって言ってた店は……この辺だったっけ?」

 

グリッチシティに住んでるって事で事前にアルマさんに色々聞いていたんだ。

勝手知ったる庭みたいだからアレコレ教えてくれた。

クライアントだけど良いカクテルを提供してくれた愛らしいバーテンだから……って。

あと不意打ちハッキングにそんなに怒らなかったのもあるとか?

まぁそんなアルマさん行きつけのバーがあるらしい。

バー番号VA-11ホールサイズA……VA11-HallA

ついた愛称がヴァルハラ……天国とかそんなんだっけ?

スラムにほど近いのが不安だけど中はそんじょそこらの基地より安全なんだと。

 

「ここだここだ……やってるかなー?」

「いらっしゃいませ、ようこそVallHallaへ」

「おー……」

 

かなり雰囲気が良い、BGMも落ち着いた感じ。

ウチは結構ポップなジャズを流してるけどここはムーディというか…シック?

内装も黒を貴重にして落ち着いた雰囲気。

奥にあるアーケード筐体もいい雰囲気の一端を担ってる。

 

「ここがヴァルハラ?」

「えぇ……お客様は?」

「私は……バーテンモドキかな、シュガーラッシュを1つ」

「かしこまりました」

 

マシンから材料を出してシェーカーに……あ、ノンアルコールだな。

私の見た目から子供と思ったか?それとも……まぁ良いや。

 

「こちらになります」

「はいどーも」

 

甘くて口当たりも良い、飲みやすいねぇ……

これアルコールを入れたらすんごいレディーキラーだな。

 

「所でこれノンアルだね、どうして?ツインテのバーテンさん」

「まだ早いかと」

「うーん……まぁお仕事前だからあんまりアルコール入れたらマズイか」

「仕事?」

「うん、これからBTCの講習を受けるの。これ一応ライセンス」

「……HK417、ミス・シーナですね」

「うぇ、なんかむず痒いやめてよ」

 

ミスとかマダムとか言われるのはなーんか落ち着かない。

BTC登録してるライセンスを見せると少しは表情が動くかと思ったらコイツポーカーフェイスだねぇ。

お硬いこの人は……多分アルマさんの言ってたジル・スティングレイかな?

 

「そっちのお名前は?」

「ジルと呼んでください」

「ふーん、アルマさんの言ってた通りで最初は固いのね」

「はい、今なんと?」

「アルマさんのオススメなんで来ました、バッドタッチくーださい」

「ぷっくく……いまお持ちします……くくく……」

 

イケナイお触りが笑いのツボらしい。

これもアルマさん経由のお話、なるほど、こりゃ良い。

笑いながらでもちゃんとしたのを出してくる辺りはプロだね。

 

「それで、アルマとはどこで?」

「ウチのセキュリティ・コンサルタントとして雇ったんだよね、一介のカフェなんだけどさ」

「……カフェにセキュリティ?」

「事情があるの、バーもやってるからそこに飲みに来たんだよね」

「ジィィィィル!!なんだこの惨状は!!」

「……個性的な清掃員なんです」

「聞こえてるんだからなー!!」

 

……トイレの方から聞こえてきたけど、ありゃ……なんだ?

男の声だからジョンだっけ?

落ち着いた雰囲気だけど個性的なバーだな、こりゃ良いわ。

クスクス笑ってると続いて別の客がやって来ていた。

 

「おかわりは作りましょうか?」

「いーや、良いそろそろ行くから……ヒクッ……またくりゅぅ……うへへへへ」

 

あんれぇおかしいなぁおかしいなぁ~

アルコール中和剤は飲んだはずなんだけどなぁ~……ふわふわするぅ~




416ボディにはアルコールは致命的らしい


所でロマネシアの絵も納入されまして
紹介の所にも差し込んだんだ、良かったら見ていってくれや

【挿絵表示】


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グリッチシティより帰還

グリッチシティでの講習はまぁなんとかなった。

私ってアルコールに極端に弱い精密ボディだったらしい

まぁお姉ちゃんのカタログとか見ると酒は絶対に与えないでくださいってあるしね。

アルコールを与えた際の事故は保証適用外ってデカデカと書いている。

アルコール中和剤を貫通して影響が出るとは思ってなかったけど。

 

「やっほー、今日も来たよー……あとちょっと匿って」

「いらっしゃいませ、シーナ、ボス!ストーカー対策一名入ります!」

 

帰りの交通機関に乗る前に立ち寄ったのは勿論VallHalla

時間を潰してしんみり飲むには丁度いいんだよね。

あとちょっと厄介なおっさんに絡まれて逃げてる最中でしたっと。

厳ついおっさんで一発ヤらせろとか言って迫ってきたんだよね。

グリッチシティに入るに当たってクラス5に相当する武器は没収されるから手持ちの武器?

護身用のMk23もクラス4に分類されて安易に引き抜くなって言われたんだよ。

じゃあどうするかって言ったら体術でどうにかするか逃げるしかない。

ホワイトナイト?うーん……後々が面倒になる気がするんで

 

「おぉ、小さな……デカいな!ともかくこちらへ、レディ」

「失礼しまーす……」

 

奥の方のオフィスと思わしき場所へと通される。

扉がしまったと思ったら乱暴に扉が開く音。

あぁ、ヤリモクの声だ、爆乳の女が来てないか?

 

「うへぇ……あんなおっさんに抱かれる為にグリッチシティに来たわけじゃないんだけどなぁ」

「ほう、その口ぶりからして外部の人間……いや、I.O.Pの人形か」

「お、分かります?こちらが名刺になりまーす」

「どれどれ……かのG&Kの戦術人形か」

「そちらは?」

「あぁ失礼した、デイナ・ゼインと言うボスとでも赤い流星とでも好きに呼ぶがいいミス・シフォン」

「シーナです」

「分かっていってる」

 

どっかで聞いた名前だな……ダーリンが言ってた名前だった気がするな。

と言うかわざと名前を間違えて呼ぶのかよ……名前に誇りを持ってたりしたらキレる案件だよ?

 

「そう言えばBTCの講習会に出席したんですけど……小耳に挟んだ話結構バーが潰れているそうですね?」

「あぁその話か……ウチもその内の一つになる予定だ」

「わお……それは……」

「決まったことだ、嘆いても仕方あるまい幸いにしてジルの再就職先は見つけてあるからな」

「ジルさんは良いとして……もうひとり居ません?ジョンとか」

「アイツか、アイツも再就職先のツテはある」

「ふぅーん……なら安心なんですかね?」

「少なくとも私の不安要素は綺麗サッパリだ」

「あー……余計なお世話かもしれませんけどデイナさんも職が無くなる訳ですしD08で働くのもどうでしょうって……」

「考えておこう」

 

慈善的な所もあるけど聞いてる感じかなりのやり手って感じだし。

出来ることならうちに引き抜いておきたいって感じはある。

 

「それにしても……その義手は?」

「これか?熊を3体ほどのした時にな」

「……嘘くせぇ」

「はっはっは」

 

この後も話をしてみたけど経営者兼守衛みたいな感じなんだって。

かなり腕っぷしは立つみたいだからグリッチシティでもG&Kの統治区でもやっていけそう。

というか引く手数多って感じだね、うん。

うちに来ない?って聞いてみても考えてみるとしか答えてないからどーだろ。

 

 

 

 

 

「ただいまー、ダミーはしっかりおっぱい与えてたよね?」

「おかえりー本体、ネーナはしっかり寝てるー」

「あへぇ……」

「吸われたのはこっち、すぐにフィードバックしてやる」

「おまっ、あひぃっ!?」

「おーすごい、本体がミルク撒き散らしながらノビた」

 

帰ってきてダミーの連中に積もりに積もった経験がフィードバックされて速攻のびるハメに。

お、おにょれ……あとでお仕置きしなくちゃ……




デイナさんとか雇えたら雇いたくない?
あとほんへコラボでは影も形もなかったギリアン君とかも



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食肉、命の重み

いただきます、感謝の言葉は大事ですよ


食肉ってかなりアレな産業なんだよね。

ウチでも扱ってるけど周辺畜産農家でも結構な数が飼育されている。

勿論食べるためにブクブクと太らせている。

 

「んじゃぁ、シーナちゃんよろしく頼むだぁ」

「はいはい、おまかせあれ」

 

牛、豚、鶏……主なこの3種を食肉加工出来る技術、スペース、機材を持っている場所って言うのも少ない。

周辺農家は結構な御老体が多く足腰に無理はさせれないって人が多い。

そこで食肉加工を請け負っているのが私達なのだ。

まぁ人形に任せれば万が一事故ってもパーツ交換で済むしね。

元々人形にそうさせてるって地域も多い。

かなりグロテスクな光景が繰り広げられるから耐性が無いと辛いね。

今日任されたのは豚、ほぼ余すこと無く使える有能食材。

我が祖国ドイツでは一頭で家族3ヶ月分の食料を備蓄出来たとか。

 

「じゃあちゃっちゃと始めますか」

 

食肉加工をするには今生きている豚を殺さなくちゃならない。

変に情が移る前に手早くやるのが良いんです。

一人でバラすと一日まるっと使うような大掛かりな作業だ。

 

「ねぇ、ママ今日は何してる……ぉえ」

「悪阻が酷いんだからちょっと休んでなさい、ローミィ?」

「面白そうな雰囲気がするんだもの……それ、豚?」

「豚、今から食肉加工するんだよー」

「じゃあ頭をこうぐしゃー!としたり?」

「しないよ、そうするとお肉が不味くなるからね」

 

食肉加工での屠殺は苦しみ無く一発でするのかと言ったら……NOなんだ。

とある死因以外では肉に血が回って生臭くなってしまう。

そうすると商品としては売れないし豚だと寄生虫が怖くて食えたものじゃなくなる。

じゃあハンマーとか持ってる屠殺現場があるのは何でか?

正解はね……

 

「ふんすっ」

「ピギィッ!!!」

「ほら、頭を叩くんじゃない……」

「ごめんね……これはスタニング、気絶させてるの」

 

頭をハンマーで殴打して気絶させるための物、屠殺用ではあるけどちょっと違うんだな。

じゃあどうやって殺すかってなると……

 

「殺すのは首元をナイフで掻き切って失血死させます」

「地味……」

「気絶させてる間ってのが慈悲だよ、地味とか言わないの」

 

気絶させなきゃかなりエグい殺し方になるけど首を切ってからの失血死以外に無いんだ。

心臓が動いている間に勝手に血抜きもされるから良いの。

丁度いいから解体全行程見せて食育と行きましょうか。

 

「このお湯は何?それに血も回収して……使うの?」

「お湯は洗浄兼毛抜作業用、血はヴルストに使うんだ、一つも無駄にはしないよ」

「ふぅん……ねぇママ、バラすなら私も」

「だーめ、今回は見学に留めておきなさい」

「ちぇっ……」

 

さて血が出きったらまずは軽く洗浄……水で血や泥汚れを落とす。

そしてその後このバカでかい豚を湯に浸けてから表面の毛を柔らかくしてから刮ぎ落とす。

そのための設備はあるから楽なんだよね。

クレーンと煮立ったお湯が満杯のドラム缶、この2つがあるだけでも全然違う。

屠殺場によっては豚の半分ほどしか浸けれないのもあるらしいからね。

 

「ふんふんふーん♪」

「簡単に毛が抜けていくわ」

「お湯に浸けてたのはこの為、ちゃっちゃとやらないと温度が下がって抜けにくくなるから手早く!」

「その後は?」

「この後はお待ちかねの解体タイムだよ、首を落とすのやってみる?」

「やる!……ぅぉぼぇ」

「……止めておこうか、悪阻で吐いたらマズイからね」

「ちぇっ……」

 

さすさすとお腹を擦ってつまんなそうにしているロマネシアはさておいて……

毛をこそぎ落としたら次はお腹を割いて内蔵を取り出す段階。

この内臓も後々まできっちり使う。

大腸とかの中身?勿論空っぽにさせてるよ、バラす数時間前から餌抜きにしてね。

一応裏っ返しにして洗浄するから残ってても良いけど……

 

「この辺のスピードも大切なんだよね」

「ぐちゃぐちゃ♪」

「ホルモンとして焼き肉にしてもイイけど今回はそうはいかないんだよね」

 

ロマネシアはもうこの時点で楽しそうに見てる、うーん……道徳観がやっぱりちょーっとなぁ

さて、大腸、小腸は綺麗にして肉詰めにする為に大事に取っておきます。

胃袋、膀胱その辺も同じく!フランクフルトソーセージだけが全てじゃないんだぞ!

 

「切れ味が良いナイフがあるのはありがたいねー、ドリーマー様様って感じ」

「お姉さまの製造品?」

「そうだよ、めちゃくちゃ切れ味が鋭くてちょっと力をいれれば骨もすっぱすぱ」

「わお、首もストンと行った」

「これからさらに脊髄から真っ二つにします」

「なんかこうなると見たことあるような感じね」

 

首を落として頭をオープンゲットさせたら今度は脊髄から真っ二つに左右泣き別れにさせる。

こうしてから各部位にバラしていく、感覚的にはヤーパンの魚の三枚下ろしだね。

 

「シーナママこんなの何処で覚えたの?」

「ドイツの嫁入り技術の一つとして勉強したの、まぁ農家の嫁の技術だったんだけどね……」

「ふーん」

「ソーセージに詰めるミンチの配合とかは色々あるけど……家庭の味とかが出るのかな?」

「パパの胃袋もこれで掴んだの?」

「ううん、ディーノパパの胃袋はね……お粥で仕留めた」

「あー……なんというか優しい味だったね、美味しかった」

「そう?ふふ、最近はローミィもお粥とかのお世話になってるもんね」

 

病気だったりお腹が緩い相手にはお粥、これ鉄則ね。

 

「あと3時間後に取りに来るように連絡してっと……じゃあヴルスト……ソーセージ作りに入るから見学する?」

「する」

「ヴィオラママも呼んできて、ソーセージ詰めるのは私一人だと面倒だもん」

「はーい」

 

ウチのソーセージ?塩以外にも混ぜるものがあるけど……

まぁそこは言わなくても分かるんじゃないかなー

口当たり滑らか、濃ゆい塩味にほんのり甘い後味。




D08では畜産もしているのでこんなイチ場面も。
たぶん416もこの辺綺麗に捌くと思う。

先進国ではハンマーでのスタニングではなく電気ショックで昏倒させてるそうですけどね。
微妙に足らなくて捌いてる最中に覚醒する豚も居るとか。
肉、残さず食いましょうね。


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英国文化、紅茶

リーエンさん出番です。


コーヒーに関しては造詣が深い人形が結構居る。

緑茶、紅茶等に造詣が深い人形?居るけど……少数派閥になる。

私も緑茶文化には詳しいつもりだけど……紅茶?あんまりなんだ。

家庭内で淹れるには良いけど商品を出すには……正直微妙なラインって自己評価。

一応お客さんからはそこそこの評価は貰えてるけどね。

じゃあウチの紅茶番長は誰になるか?

 

「ご注文のストレートティーになります、ごゆっくりお楽しみください」

 

それは英国出身ライフルのリー・エンフィールド。

元の衣装からして男装の麗人って感じになってて女性客を寄せている。

ここでの制服は執事風の衣装になっている。

なお、その胸元……パッツパツで男性客の目も潤している。

他にも英国出身の人形は居る、しかし美味しい紅茶を出せる人形は限られる。

L85A1とかはかなり美味しい紅茶を淹れる。

英国出身人形でも2つの派閥があって……紅茶派とコーヒー派で分かれる。

どっちもそつなく出来るのはウェルロッド。

 

「シーナ、4番席にウインナーコーヒー2つ」

「ん、はい」

「L85は……あぁ」

「見ての通りで固定客のお相手中、紅茶はしばらくリーエンに頼ることになるかな」

「私もそろそろ固定客が来そうなんですが……」

 

メイドカフェって側面が強いから指名が入ると結構な時間拘束される。

固有スキルみたいな感じのを持ってる人形が捕まると結構大変。

紅茶を淹れれるL85は今固定客のお相手中。

 

「はい、あーん♪」

「あー……それでですね、今日の取れ高がですね……」

「それは素晴らしいですね~♪頑張りましたね~」

 

お姉さんキャラを生かしての全肯定コース、お仕事終わりの人がよーく注文するコースだ。

一応私にも設定されてるコースの一つ、実際にすごい事をしてる人も居るけど大変なんだろうなぁ。

ここでは殆どの人が幼児退行一歩手前みたいな感じで甘えん坊になる。

他にもL85にはお勉強を見るコースもあってそれは学生にとっても人気。

年上のお姉さん味があって甘えたくなるんだとさ。

 

「はい、ウインナーコーヒー2丁あがり」

「感謝します、ではお嬢様の所へ持っていきます」

 

ボーイッシュって訳じゃないけど麗人のリーエンやG36は執事服で居ることが多い。

そして客層は女性客が多い、言い回しとか雰囲気がイケメンなのが起因するんだろうけど。

 

 

――――――――――――

 

 

「リーエンもL85もお疲れ様」

「固定客が居るのはありがたい事ですが……王子様の様にというのがどうも……」

「お疲れ様~リーエンちゃんはその気質からして仕方ないと思うわ~」

 

リーエンはどうにも女性扱いされず貴公子的な扱いをされているのが気になる様子。

一応女性として扱って欲しい感じがあるみたいだ。

 

「しかし何故私はキッチンに立たせてもらえないんですか」

「そりゃぁ……ねぇ?」

「紅茶は完璧なのにアレですから~残当です」

 

リーエンはカフェ店員としてはちょっと難点があって……

かなり重度の味覚音痴で監視してないととんでもないゲテモノを作り出す。

スターゲイジーパイも微妙に味付けがすっ飛んで行ってて……

私も食ったけどとてもじゃないけど……商品としては却下だった。

L85が作ったスターゲイジーパイは見た目もそんなにって感じで商品として並べてるけど。

本当、どうしてこうなったんだろうか……

 

「少し味覚が変わってるだけだと思うんですが」

「ゲロマズレーションを美味しいと言ってる時点でダウトだよ」

「ここらで広く普及しているMREも美味しいといったんですからね~……」

「AK47も食べているじゃないですか」

「美味しいとは一度も言ってないと思うよ……私の記憶じゃ」

 

ちなみに9割はあのMRE……人形用食料を不味いと評している。

それでも鉄血のよりはマシとは言われてるけどね……

デストロイヤーが言ってるから間違いないと思う。

ドローっとしてギトギト油の舌触り、そして味がほぼ無い。

何ていうか……粘土を食ってる様な感じがして私達D08人形は絶対に食えない物になってる。

他所は戦闘食として採用してるけど……

 

「やはり納得が行きません、挽回しますからもう一度だけ」

「それで何回ダーリンをぶっ倒したんだっけー?」

「うっ……」

 

一応料理の体は成してる物を作るから良いんだけどね……

味が壊滅だからダーリンを何度か昏倒させている。

料理上手になりたいと言ってるけど……味覚センサーの演算がザルだからもう無理だと思うんだよね……

根底のプロセッサーから変えないとダメだろうし……

 

「しょぼんぬ……」

「まぁまぁ、美味しい紅茶を淹れて喜ばせましょ?」

 

紅茶に関しては右に出るもの無しなんだからOKでしょ……

この後めちゃくちゃミルクティー作った。




喫茶店といえばコーヒー?紅茶もあるでしょ。
紅茶といえば英国……という訳で。

でも原産は中国とかインドとかになる罠。
95式とか淹れるの上手そうよね。
97式ちゃんはきっとアクロバットな淹れ方習得してると思うし


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盆・フェスタ

帰省シーズン、でも今は無理よね

よっぽどのことが無い限りは


ちーん、チーンと金属音がする。

ここはカフェ・タカマチのバックヤード……というか住居スペース。

 

「ブッキョーね……宗教はあまり興味なかったけど」

 

ヤーパンのお盆シーズンに入っていてカフェD08の筆頭嫁人形9人とダーリンで押しかけていた。

FALことフローラがブツダンに対して興味津々だしお父様のお父様……つまり私達から言えばお祖父様になる人の遺影を見ていたり。

ブッキョー……仏教はヤーパンの国民的な宗教の一つ。

こちらで言うキリスト教になるかな?まぁヤーパンは多神教みたいだけど。

というか八百万の神々って思考もあるから……どうなんだろう?

私もその中の付喪神に分類されそうかなー……と思ったりも。

 

「結局は道徳心を養うための教え?」

「そうじゃないわよ、調べた感じ大陸から流れてきた感じよ?」

「発祥はインド、それから大陸伝いに流れていってジャパン……ニホンに流れたみたいですね」

「タカマチ一族は浄土真宗派らしいですわね……なむあみだぶつ?」

「えーっと……死んだ後そのナンマンダ仏って仏様になるとか……だっけ?」

「……さぁ、俺はそのへんの学はないし」

「あははは……僕もその辺の事は分からないかな」

 

ガクッ……なんじゃそりゃ、信仰してるのにずっぼらー……

でも私達もキリスト教のとやかくをって言われたら結構困るか。

熱心なキリスト教信者じゃなかったら教義とかまでは説けないし。

というか皆一応調べてきてるね、ダーリンの実家の事だから当然か?

G36Cことセラのなむあみだぶつでダーリンとお父様が萌えて仰け反ってた。

なおその背後、お母様のアルカイックスマイル。

 

「じゃあお盆ってなに?」

「それは確か……あー、このシーズンだけ先祖が帰ってくるんだよ」

「そうそう、それを迎えてあげて帰りの手段とかも用意してあげるご先祖様を思うイベントって思ってくれたら良いかな」

「ふーん……死んだ先祖が、かぁ」

 

宗教とか違うけど私のパパ、ママとかもそうだったら良いなぁ。

私の事認めてくれないかもしれないけど……

 

「私達が祈って良いものかしら?」

「良いだろ、それに待望の子孫が……あー……今何人?」

「アンタ……数えたいの?」

「……自分のヤリチン加減にげんなりするからいいっす」

 

なおそれぞれの娘、息子抱えてるからかなりの大所帯。

これには多分ダーリンのご先祖様も苦笑いだね。

なお連れてきてないけどさらに子孫がたーんまり……ほんと何人孕ませたんだろう。

 

 

 

 

 

 

それから数日はカフェ・タカマチの方で動くことに。

本当はお墓とかもってなるんだろうけど……そんなのはWW3で焼けて無くなった。

お父様の故郷、ヤーパンは汚染がひどくてもう手つかず。

化け物が闊歩しているだろうから近寄りたくても近寄れない。

代わりにと代々継いで来た仏様とちっちゃな仏壇にお祈りしているみたいなんだ。

 

「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」

 

まぁ小ぢんまりとしたお店だから来る客は限られている。

普段見ない店員が居るから入ってきた客はみーんな一度看板を見に出る。

ちなみに制服は無くてエプロンを着けるだけ。

 

「バイトさん?」

「違うわ、ここの店主の息子の嫁よ」

「ほほー……あぁ、そういや今はボン・フェストか」

 

今はフローラが出て接客をしている。交代交代で出てるんだ。

いつものタカマチ夫妻が居ないで応対してるからアルバイターと間違われる。

まぁある意味ではアルバイトで間違いないかも。

 

「で、後ろの娘達は?」

「あれも嫁、私含めて9人よ」

「……あのオシドリ夫婦の息子とは思えないな」

 

手をふると慌てて目を逸らされるからなんとも……

番の数がべらぼうに多いけれどウチもオシドリ夫婦でーす、そこは間違えないで欲しいな。

さて、結構落ち着いてきてヴィオラの娘、リンちゃんとかは割と乳離も近いかな?って感じ。

同時期に生まれてる私の愛娘のネーナは……まぁーギャン泣きするわめっちゃ飲むわ。

一向に乳離の気配がしないから私は結構大変、気持ちいいの我慢するのもなんとか慣れてきたわ。

 

「ひぐっ……ままぁぁあああああ!!あー!!!!うぁああああああ!!!」

「フローラ、ヴァレリーちゃんが泣き出しよ、チェンジチェンジ」

「あら、もうお腹すかせたのね?がっつき性は誰に似たんだか……」

「続きは私、シーナ・タカマチが承ります、ご注文はお決まりですか?」

「……デカ……さっきの子もだけど……」

「……ふふ♪ご注文はまだお決まりでない、でよろしいですか?」

「あーうん、カフェオレを頼むよ」

 

私のおっぱい見てカフェオレって言ったな?

まぁこれも慣れっこだけど、大きい=ミルク出るとは限らないんだけどなぁ。

どうして大きいと出るって思われるんだろう……まぁ出るんですけどね?

マジで母乳カフェオレにしてやろうか?



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カルガモ一家の就職先

「こちらの家族も大繁殖ですね」

「おかげで近隣の農家に貸し出しと言う形も取れますから……」

 

カフェ内の農業スペースから帰ってきたスケアクロウとスオミが仲良く話ししていた。

浮気?ノンノン、そんなの万が一にも起きるわけないんだ。

ここで言ってる家族って言うのは……カルガモ一家

モンブラン、栗きんとん、マロングラッセ、甘露煮、栗ごはん……命名はユノ・ヴァルター

なんだかんだ私達で名付けるとセンスが欠ける可能性も無きにしもあらず。

何よりユノちゃんの厚意だからね無碍にしちゃ罰が当たる。

 

「何匹生まれたの?」

「栗ごはんがパパで他が雌だったので……」

「スゴイですよ、8羽ずつ生まれてますから32羽の雛が生まれてます」

「わーお」

 

かなりの大家族になったけど食い扶持は困らない。

近隣農家……とりわけ米農家のつよーい味方として派遣される訳で

その先で元気に稲穂についた虫を食い散らかすので餌は困らない。

ただウチもタダで譲るって事は無いしなぁ……天然のカルガモは結構貴重。

割安で譲るのは良いけどね、最終判断はダーリンの一声なんだけど……

 

「ウチの水田には何匹放てばOKだっけ」

「広さ的には合計18羽居たらOKだと思いますが」

「そかそか、んー……ダーリンに判断仰ぐか」

「それなら既にしておきました、欲しがる農家が居たら譲ってあげてほしいって言ってました」

「無論こちらの必要なカルガモは押さえた状態でですが」

 

エクセレント、ウチに必要な数は押さえているし必要な農家もまぁ……

さて、いくらか育ったら譲り渡しに行くことになるのかな?

いや……今貸し出している家族からいくらか……って所?

 

「シーナも良ければ近隣農家で働くカルガモ、見に行きますか?」

「スケアクロウ、エージェントも呼んであげないと、あの人拗ねますよ」

「あぁそうでした……呼んできますので失礼します」

 

ふむ、他所の田んぼで働く姿を見に行くべきか……

 

「ちなみにダーリンも同行しますよ」

「行く」

 

さぁ行こう、この目にしっかり焼き付けておきましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

「おんやぁ、タカマチさんとこの旦那さんじゃぁねぇべか」

「今日もめんこい嫁さ連れて、羨ましかのー」

「羨ましい言うておめーはツレん自慢話ばっかじゃろが」

「そうじゃったなぁ、ウチの婆さまが世界一じゃからのぉ!」

「違う違う、ウチの婆さまじゃぁ」

「「なにおぅ?」」

 

農家は前時代から人手不足、若者不足に悩んでいる。

目の前で火花を散らしているご老人二人もその昔は人手不足解消に一役買っていたんだろうけど……

肥沃なD08地区ではこういう農家が比較的多い。

それでも老人が8割を超えている、超高齢化が進んでいる。

私達夫婦が行けば大体今みたいな会話が始まる。

若いって良いなーから夫婦仲が良いなーとか別嬪さんでいいなー……

からの自分のお嫁さん自慢に入って同業者で口喧嘩が始まる。

 

「あのー……」

「……後ろを見たほうが」

「良いんじゃないかなと思いますけど……」

「「なんじゃぁ……あ」」

「覚悟はいいかの、じさまや」

 

で、大体そのお嫁さんであるお婆さんにゲンコツ食らうんだよね。

 

「あははは……」

「でもまぁ、嫁大事なのはほんと分かるって思う」

「……おっぱい揉みながら言ってなければなぁ」

「そこはまぁ俺だから、諦めてくれ」

 

理解を示すのは嬉しいけど事あるごとにおっぱいを揉んでくる。

これも嬉しいといえば嬉しいが、TPOを弁えてほしいって思うのはホント。

まぁダーリンにそれ止めろって言ったら死活問題だろうし……

理解をするのも受け入れるのも器の大きい良妻のすることですし?

 

「しかしまぁ自由に泳ぎ回ってるな」

「我が物顔だね……」

「順応はできているみたいですね、譲っても問題はなさそうです」

「そうだな……ちと寂しい気も……」

「決めたのは貴方でしょう、ダーリン?」

 

カルガモ達はすっかり順応してガーガー鳴きながら田んぼを闊歩していた。

寂しい様に思えるけど必要としてくれてる農家が居るんだし……

 

「そうじゃそうじゃ、儂らの孫がのぉ、農家になったんじゃあ」

「へぇ、興味ないって言ってたと思うんですけど……」

「スオミちゃんのお近づきになりたいんじゃと、ほっほっほ」

 

私は見たこと無いお孫さんだと思うけど……叶わぬ恋だな、なむなむ。

あ、ダーリンが腰を抱き寄せてアピールしてるし……案外独占欲みたいなのはあるんだねー、ふふふ♪

 

「それではそのお孫さんにカルガモ達は」

「んだんだ、儂らはそう長くなかろうて、孫に継がせるでのぉ、もしかしたらスオミちゃんかスケアクロウちゃんの娘っ子が」

「そちらのお孫さんと結ばれると……?」

「嬉しいがのぉ、そう甘くないかのぉ」

「……まだ娘は赤ん坊ですし、考えられませんね」

 

そんなお話を他所にカルガモ達はお腹いっぱいに虫食って満足そうにしてた。

エージェント?話しに一切参加せずに写真めっちゃ撮ってました。




はい、という訳でカルガモ一家も大繁殖中ですわよって事です

農家のアイドル化したスオミとスケアクロウちゃん
そしてブレないエージェントであった


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☆冬を超すピンク地区

キング・クリムゾン!!
時は消し飛び結果だけが残る……!!


時の流れとは早いもので……私の愛娘は3歳となった。

そこ、時間をかっ飛ばしすぎとか言わないの。

3歳にもなれば活発に動き回るし目を離せば何を手にとって遊びだすか分かったものじゃない。

けれども言葉で言って聞かせればちゃんと言うことを聞く。

幸いネーナは利発な子だから危ない真似はしない。

 

「寒い……」

 

時期はクリスマスシーズン、雪がはらはら舞い落ちる季節で私の格好じゃ冷えてしょうがない。

胴体部分の露出が多くて多くて……でもまぁ幸いな事に極寒って程じゃないからね。

それにウチの所属人形は胸元にでっかいミートテック抱えてるから極寒に放り出されても結構生き残ると思う。

喫茶は結構常連が多くなって安定して運営できている。

物産の方も安定した顧客が居てくれるおかげでなんとかなってる。

畜産だって他に子牛や子豚を回せるだけの余裕がある。

運送やらは結局断念したけどね……コストがかかるしそれなら防衛戦力貸すだけで良いやって話。

 

「客寄せはこのへんで良いかな……警備に移行っと」

 

クリスマスシーズンって事でミニスカサンタコスに着替えて客寄せをしていた。

おんなじような仕事をしているのは他にも居る。

今日のメンツは私の他にはPPK、PP90、ステン、SVDだね。

それぞれ真っ赤なミニスカサンタの格好で客寄せして……時間になれば警備に移る。

代わりの呼子は店から出てきて警備にってループ。

まぁ私達が最後のグループだから今日はもう無いけどね。

 

「各自無線チェック、こちら417、聞こえるー?」

『PPKよぉ、問題なく聞こえるわ……っくしゅん!』

『っくしゅん!……こちらステンです、問題なく……っくち!!』

『コレくらいの寒さで……だらしないな』

『そういうドラグノフだってへくちゅん!!なんて』

『ち、ちがう!あれは……』

「問題なし……と、警備始めるよー」

 

ゆるゆるな警備なのは言うまでもない。

この2年ちょっとの間は本当に何もなく緩やかに過ごしていたからね。

テロも起きちゃいないしELIDだって来ちゃいない。

鉄血騒ぎだって収束して今じゃ他所の地区でも鉄血人形が笑顔で闊歩している。

まぁそれを善しとしない連中は居るのは確かだし……

治安が良いと言っても……

 

「有り金全部出しな!」

「ひえぇぇっ……」

 

まぁこの時期お金が無くて強盗やら恐喝に出るのも居る。

 

「はーい、そこのお兄さん、ちょっとお話いーい?」

 

 

――――――――――――

 

 

とりあえず案外お話聞いてくれたし暖かいコーヒー奢ったら泣きながら謝ってた。

比較的安定してるとは言えD08地区でも失業者とか生活困窮者は問題になってる。

まぁ私は何も見なかったとして流したけど……本当は良くないんだよね。

雇用創生は結構問題でウチもなんとか雇用を出そうとしてるんだ。

 

「そういえばクリーニング業者の雇用を案内したら良かったかな?」

 

従業員として雇用するにしてもあまり枠が無いし色目を使ってるのが多かった。

そもそも人形で大半占めてるから人間の入る余地が無かったが正しいか。

そこで清掃、洗濯等を外注することにした。

新たにクリーニング業者を設営させてそこに回収、洗濯、納品をさせるようにした。

運搬だって外注にして護衛にうちの人形を出してって感じだしね。

っと、通信?

 

『生活困窮者がお恵みをって……どうしましょう?』

「規模は?」

『ざっと50人は居ますわぁ……』

「なら簡易基地設営用のテントとか出せばいいか……他に居ないか聞いて」

『わかりましたわぁ……あ、ちょっと、どこを触って』

 

通信途絶……うーん、これは揉みくちゃになってるな。

途切れる寸前にビンタの炸裂音してたから撃退は出来てるだろうけど。

 

「他の皆は聞いてた?」

『うん、基地の方に連絡しておいたよ』

『……SNS見てください、はぁぁぁ……やだ、凄いことになってる』

『ボンバーマン化はやめるんだぞ、ステン』

『しないですよぉ……』

 

SNS?はて……うげ。

これはひどい、生活困窮者に端末契約する金なんてあったんかい

……SNSで拡散されて反応を見るに100人規模を有に超えている。

うーん、これは受け入れしきれるかなぁ……テントの備えとかそんなに無いんだけど……

 

「とにかく、警備を続けようか……」

 

なお私も数分後に困窮者の群れに出くわし揉みくちゃにされた。

 

 

――――――――――――

 

 

「ママ、このおじさんたちだぁれ?」

「うーん……食べ物に困った人たちかなー」

 

ネーナはまだ3歳ながらに美幼女として君臨していた。

そして根っからのママっ子であり……3歳にして乳離できない甘ったれでもあって。

 

「ママ、おっぱい」

「そろそろおっぱいは卒業しない?」

「やっ」

「そっかー……あ、ちょっとまってね、ココでチュパるのは……あっあっ」

 

なおこの子のテクはダーリン譲りな所があり私を即殺するだけの舌技がある。

慣れようとしても絶妙に変化を加えてきて慣れさせてくれない。

最終手段として感覚カットするんだけど……

 

「ママ」

「はいはい?」

「ミルクもっとちょーだい」

「んんっんっ……!!!」

 

ネーナとダーリンが言うには感覚を切ると勢いがすこし減るんだって。

その少しが気に入らないのがこのネーナ、影に隠れて感覚また入れないとなぁ……

 

「ごめーん、皆そういうことだから……」

「甘やかし過ぎは良くないわよ、シーナ」

「それお姉ちゃんが言う?」

 

というかウチの基地のママ人形達は全員自分の娘息子にはデレ甘だと思うなー!

子煩悩炸裂してるんだと思うけど、私は自覚あるけど止められない最悪なヤツだけど……!!

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

「げぷっ、ママごちそうさまー」

「……ネーナは本当にもう……」

 

へろへろになりながらも授乳終わらせるとネーナは遊びに戻った。

遊び相手は専らヴィオラだったりG28、DP12といったメンツ。

甘えやすい雰囲気のママ人形とかと遊んでる。

私が暇な時はものすっごい勢いで甘えてくるんだけどね、その辺が聡いんだよね。

 

「ふぅ、さてと……」

「はいはい、押さないでください、配給は順に渡します!おうコラそこ手を止めろや」

「あぁら情熱的な目を向けてくれるじゃなぁい……でもお手つきはダメよぉ」

 

D08地区最高責任者のダーリンも出張ってきて配給に大忙し。

シャワールームも急遽20ほど確保、テントも張れるだけ張って収容人数は120弱。

集まった生活困窮者は190人にのぼる。

じゃあ余った人間は見捨てるかと言えばNOなんだ。

基地内のソファーとかを寝床として貸し出す。

それでも無理なら倉庫とかになるけど……それでもってのは考えてないな。

 

「はーいおっぱい揉み放題はこっちーあぁん♪」

「おうこらダミー人の身体で誘惑してんじゃねぇぞ、仕事はあるんだからそっちやれ」

 

暇を持て余してる私のダミーが色ボケた事をしてる。

揉まれる前にケツに回し蹴りを入れて仕事を割り振る。

 

いくら年月が経とうともD08は変わりませんっと……




お久しぶりです、気力切れてました
んで、長く更新とかする気がない状態が続きそうなので一応の区切りとしてこの話を投下した次第でございます。
気が向けばまた書いたりしますけど期待はしないでねって事です、はい。


追記:さらに年が加速した物に関してはサブタイトルに☆の装飾をします。


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ハッピーハロウィーン

お久しぶりになります、こちらの更新です。

ハロウィンはもう6日前?
仰言る通りでございます……


今年もこの時期がやってきた。かぼちゃの装飾に街が彩られていく季節。

ハロウィーン、街に活気が溢れ子供がお菓子を求めるかイタズラをして回る季節。

当然各方面の基地にもハロウィーンの知らせが配布されている。

私達D08の面々もかきいれ時でもある。収穫されたかぼちゃを使ったスイーツが飛ぶように売れる。

そしてカフェ内の空気もちょっと変わる。若干ピンクなのはいつものD08だけど……

 

「ハッピーハロウィーン、おかえりなさい指揮官。今日はトリック?それともトリート?」

 

従業員の人形はそろって仮装している、これもハロウィーン期間の限定的な事だ。

そして従業員も気合が入っていて……このD08でしか見られないメンツが揃う。

私、ドリーマー、デストロイヤー、UMP45、UMP40、UMP9がホール担当。

それぞれ自分で選んだ仮装をして臨む、それがハロウィーン期間だ。

 

私が着込んだハロウィーン衣装はゴーストをイメージしたドレス。

ドリーマーは不思議の国のアリスのドレス……デストロイヤーは小悪魔の仮装

UMP45が吸血鬼、UMP40はゾンビメイド、UMP9がジャック・オー・ランタン。

本番は夜中だけど昼間からそんなムードでやっていて……

 

「とりあえずトリート、一名ね」

「はーい、禁煙ですよね?」

「勿論」

 

他所の地域からやってきていたりする指揮官がやってきたり……

地域の人たちがやってきたりで大賑わい……経済的にも回って助かっている。

招かれざる客もここの所はそんなに来ていたりはしない。

もうそんな余裕も無いのではないかと推測されているけれど……

まぁそういうのはコッチとしてもお断りだから助かる。

今日も今日とて常連さんをご案内していつものヤツをお出しする。

 

「日替わりランチメニューと自家製ミルクです」

「今日はホットサンドか、良いねぇ」

「BLTにチーズを混ぜた一品です、暖かい内にどうぞ♪」

 

今日のランチメニューはホットサンド。セットメニューになればそれにサラダとスープが追加される。

ミルクは無料サービス品でおかわりも自由……

と、忘れちゃいけないトリートの一品……

 

「デザートは食後が良いですか?」

「すぐに持ってきてくれ、今日のが楽しみなんだわ」

「はい♪すぐにお持ちしますね」

 

今日の日替わりデザート……パンプキンパイとパンプキンケーキ!

 

 

 

常連さん他にも当然ながら来るお客は居る……その中でもマストターゲットになるのは……

 

「トリック・オア・トリート!」

「お菓子くれなきゃいたずらするぞ!!」

「おかしくださーい!」

 

このD08地区に住居を構える人たちのお子さんだ。それぞれ可愛らしい仮装をしてカフェを訪れる。

その幅は大きく2歳から13歳くらいまで多い。

保護者同伴のパターンもあるけれど……この子たちは学校の集団かな?

最後尾には先生と思わしき人が居て社会見学の一環で来てるのかな。

そんな考察はできる……勿論用意がない訳じゃない。

 

「みんなー、子どもたちが来たよー」

 

ホールスタッフはお客の対応に追われる……この子たちの対応にかまけることは出来ない。

そこで出番なのが……キッチンでもなんでも無い非番の人形達。

その中でも子供好きだったりお世話好きだったりする……

 

「アンタ達今年も来たのね、ほらお菓子よ」

「今年も来たわねーほらサソリ印のお菓子だよー」

「ハッピーハロウィン、お菓子はたっぷり用意していますから順番に取っていって下さいね」

 

毎年恒例といえるこのイベントに出てくる人形がこちら。

愛する夫以外にもツンデレ発動するWA2000、なんだかんだ姉貴肌を見せるスコーピオン。

そして当たりがとても柔らかくお姉さんしているスオミ。

あとこの人形を忘れちゃいけない……可愛いのに目がない……

 

「お待ちしていました、ちょっと撫でさせてもらっても?」

「エージェントェ……」

 

そう、このD08で保護されているエージェント……お菓子もばっちり用意している。

サクサクと食べやすいクッキーにチョコレートパイを作っていたりと……

食い歩きも視野に入れた良いお菓子をね……コレをちゃんと一人で作っている。

お菓子を渡す交換条件に頭を撫でて……偶にハグをしていたりと年々可愛いものへの耐性が無くなっている。

来年はエージェントだけに任せても良いかもしれない。

その分空いた手をウチの子供達に回せるしね。

 

 

「まま」

「んー?なーにネーナ?」

「えへっといっく!」

「……トリックね、やられちゃったなぁ」

 

すっかり大きくなって立って歩いて……物を言うようになったネーナは可愛い盛り。

でもこんな子供がまぁーたくさん、このカフェのバックヤードを闊歩している。

トテトテとやってきたネーナはカフェのホールに来て……その可愛らしい笑顔をお店のお客さんにも振りまいていた

しゃがんで目線を合わせるとにっこりと天使のような笑顔をみせて……

ガッと私のドレスを引っ張った……私の着る衣装は大体胸元が無防備だ。

突然のイタズラに私は苦笑い、お客は大興奮でした。




こちらの更新はもう無いのでは?と思われたかもしれませんが……
小説書きに戻ってきましたので当然ながら……こちらもとなります。

またお気軽にコラボ等の話を持ちかけて頂けたら幸いです。
体調に不備が出ない範囲で書いてお届けしますので。


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おっぱいの日

今日、11月08日は何の日だと思う?ヤーパンの発音での語呂合わせなんだけど……

いいおっぱいの日なんて言われる、そういいおっぱいの日。

これで何もしないなんていうD08ではない。

一応G&Kの看板を背負ってるからあんまり派手なことは出来ないけどね。

今日一日はカフェから人員を割いて……ちょっとあるキャンペーンを実施する。

一応ながらD08は治安が良い方に分類されるけど……それでもある犯罪は数を減らさない……

それどころか多くなっている傾向があるから……そのためのキャンペーン。

抑圧するのは簡単だけどそれじゃあ抑圧から解放された場合のリバウンドが酷い。

そこで考えられた……まぁこれもD08らしい対策なんだけどね?

 

「こちらシーナ、ドリーマーコンビ配置についたよ」

「キヒヒッ楽しいキャンペーンの始まりよぉ」

 

私と一緒に回るのはドリーマー。コイツも開発とかで忙しい身ではあるけど……

最近はまぁウチで積極的にって案件も無いから暇を持て余してるのかも。

治安の良い方の筈のウチで多発する犯罪って言ったら……

まぁこれもそういう人形が多く出歩いているからかもしれないけど……

痴漢犯罪だ、もっぱら巨乳を狙った痴漢が多発している。

つまりは……まぁ、私達を見た無職とかが劣情のままにって所。

普通に逮捕してるけど再発が多くて頭を悩ませていた。

さらに解析したらホームレス等の無職、ドロップアウト組が多く……

一応ホームレスへの炊き出しやお風呂提供……今の所建設中だけどホームレスの住居もやろうって話になってる。

それでも減らないから頭にきたダーリンが……

 

「良いじゃねぇかそんなに触りたきゃ触らせたるわ!!」

 

そんな事を言った。そこで……良いおっぱいの日から考えて毎月8日をおっぱいの日として……

再発させる前に触らせて満足させちまえっていう力業。

幸いにしてそういうおっぱいの人形は多い。ダミーもそろってそうなパターンも多い。

人形の方で満足できるならって事で……ね。

 

「あ、お兄さん久しぶり。元気にしてました?」

「今月で一年よぉ~く我慢出来たわねぇ……今日はいっぱい触っていいわよぉ?」

 

一応社会復帰をしている人も多い、けれどもそういう犯罪を起こしたっていうのがあるから……

問答無用で来てもらってたりする。まぁコレで犯罪起こしたら刑期伸びるしね。

これで満足したから犯罪するなよ?だからね。

メインフレームである私とドリーマーで相手するのは今の所再発してない痴漢くん。

御年29歳、就職難からいろんな地域を流浪してD08に流れ着いた。

そんな経歴の持ち主で当初はホームレス、日頃の鬱憤を性犯罪で晴らしていたまぁゲス。

一応私やドリーマーが割り当てられてるのは社会復帰して頑張ってるし……

再発もさせてないいわば模範生の一人にあたる。

だから特に甘やかしが過ぎるって言われる私や性に開放的なドリーマーが宛てられる。

 

まぁこの政策が良いとは思わないよ?私的にはあんまり乗り気じゃないし。

商売でもなんでも無いのに触らせたりってイヤだし。

割り切れるものじゃないんだよねぇ……

 

 

 

うん、気持ちよくないし気持ち悪さばかり。

 

「ねぇダーリン、流石に私もオコなんだけど?」

「まぁまぁシーナ……落ち着くなさいって」

「ア"?」

 

終わった後私がブチギレて通信機でダーリンに直訴。

なお通信機は途中から私の握力でメリメリ言っていたから私のガチギレ具合も分かってくれたと思う。

私の肩を掴んで諌めるドリーマーには睨みを効かせてしまったし……

 

『いや、流石に頭が冷えていてな……このキャンペーンはこれで最後』

「言ったからね!?言ったからね!?」

『だってホームレスの連中叩き込む宿舎出来たし』

「世話は誰がするの?」

『日替わり、そん時非番の連中だな。』

「私は子供の世話が忙しいからぜったいにしないからね!」

「ぉぉぅ、通信機粉砕……こわいこわぁい」

 

……うん、通信機は粉々に粉砕してしまった。

うーん……ついでに私の要求も通そうと思ってたけどまぁ帰ってからでいっか。

 

「ドリーマー」

「はいはぁい?」

「ダーリン搾りにいこっか♪」

「良いわねぇ、キヒッ……ついでにロマネシアも呼んで」

「おいやめろ」

「良いじゃない、あの娘のワガママを聞いてあげるのも親の責務と思うわよぉ?」

 

まぁ帰ってからしっぽり搾ってやった、暫くこれで我慢してあげる!

……まぁなんだかんだ私もホームレス達のお世話をするんですけどね?

お姉ちゃんやスプリングフィールド達がやってるのに私が断固反対ってのは出来ないし。

 




攻めっけが足りてない気がしますが……まぁウォーミングアップ的な所と思って下さい。

次回はなにかドリーマーに作らせたいですね。


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クレープくれーぷ

お手軽でわりかし売れるスイーツってなんだと思う?

クッキー?パウンドケーキ?それらもまぁお手軽だけど単価が安くなるしあんまり集客力が無い。

おっぱいを餌に釣り上げてもあんまりなんだ。商品自体の魅力って言うのがそこまで……

クッキー自体はありふれていて大手菓子メーカーの既製品でも全然良いからね。

サクサク系からしっとり系までカバーされていていっくら美味しくても物量には参っちゃう。

リーズナブルなところも敵わないし同じ土俵で戦えるわけはない。

あくまでそれらはカフェに来てくれたお客様がついでに買ってくれればいいや程度。

あとはお金に余裕がない貧困層のお客様が買ってくれればいいや程度。

ではキッチンカーなんかを出して手軽に集客が見込めるものはなーんだって話。

正解は皆片手でぺろりと食べれるけど機材はそうそう無い……

 

「カフェD08のクレープ出店、開店でーす♪」

 

クレープ、そうクレープだよ。私の好物の一つでもある。

機材が揃って無くてもフライパンで出来たりするけど……まぁ自宅で作る人は少ない。

菓子メーカーもこれには手を出してないしあってもかなり少数。

四角く折りたたんでいたりしてるのはちょこちょこ見るけど……絶対数が少ない。

くるくると巻いているクレープはこういった出店とかじゃないとまずお目にかかれない!

それでいて好物だって人は多いから……定期的にキッチンカーを出している。

原材料費もそこまで高くつかないのが嬉しいしちょっと値段が高めでも買う人は多い。

特に若い女性は買っていってくれるし甘いもの好きの男性も買ってくれる。

 

「お、やってんじゃーんラッキー♪」

「ご注文伺いまーす、何がいいでしょう?」

「とりまチョコバナ、アイス盛りで」

「はい、少々お待ち下さいねー♪」

 

開店してみればすぐさまお客様が、華のJKって感じの人だ。

定番で人気が高いチョコとバナナのトッピングは多めに用意している。

分量は決まっていて専用お玉で一回掬った生地を丸く伸ばしていく。

ちょこっと厚めにしてもっちり食感を強くするのがウチのこだわり。

キッチンカーの窓は結構低く私がせっせと作る姿が見れるようになっていてソレも一種のエンターテイメント。

男衆は私の一挙一動でたゆたゆ揺れるおっぱいに夢中になったりする集客手段の一つでもあるね。

焼き上がった生地をヘラでさっと取ってからホイップクリームにカスタードクリーム、チョコレートソース……

そしてカットされたバナナをゴロゴロ載せてからササッと丸めていく。

手が汚れないようにと紙で包んでしまえば……はい、完成。

 

「おまちどう様です♪」

「あざまー」

 

一個作るのにそんなに時間がかからないのもこのクレープ出店が結構出る理由の一つ。

カフェD08の収入の柱の一つでもありまーす。

 

 

ただD08、ちゃんとした住人が居る反面他所から流れてきた難民も多く居る。

最低限の食事とか住居は確保しているけど娯楽や嗜好品の類は少なめ。

そんな事情があるから激安で利用できるウチのカフェに来る人も居るし……この出店にも来る人がいる。

住居を与えたけどそれはイヤと突っぱねた一部の物好きがね……

 

「クリームパイひとつ」

「セクハラなら他所でお願い」

 

おやつ時のラッシュアワーが捌けた頃合いを見て来てくれる人。

開口一番セクハラ染みた注文を必ずするから顔を見なくてもわかる。

ある意味お得意様だし常連客でもある。

 

「肉系一個とカスタード」

「お金先に貰うよ……ほら、ここに」

 

このお客はクセモノでお金のやり取りは必ずあるものを介さないとやらない。

通常だとトレーに乗せてやり取りするでしょ?でもこの人の場合は……

必ず私のおっぱいの谷間に札を突っ込んでくる。これじゃないと絶対にやらない。

一応保護命令が出てるから要求に可能な限り応じるのが私達人形の務めなわけで……

まぁつまりは強く出れないのを良いことにちょっとこういう意地悪をされる。

 

「お、そうだ……就職決まったからよ、その報告に来た」

「ん……ふぅん、おめでと」

「お前さんとこのカフェの倉庫掃除担当、よろしくな」

「ファ?マジ?」

「まじまじ、お前の旦那さんとは話が合ったぜ」

 

D08に流れてくる難民は多いけどその半数はちゃんと社会復帰してくれている。

挫けたりしていても諦めずに這い上がってくれる人間は私、好きだな。

ちょっとこのホームレスは見直したかも。

 

「おい、多くね?」

「いーの、サービスサービス」

 

こういう客は滅多にサービスしてやらないけど……祝い事があったらこうしてサービスしてあげなくもない。

それに反応を見ても根は悪い人じゃないのは見て取れるしね?

うん、私の美貌が悪いんだ。そう考えて流してあげよう!

 

「どうせサービスしてくれるならそのおっぱいを触らせてくれよ」

「それはカフェの夜サービスでーす」

 

あっかんべーしてやると肩をすくめて帰っていった……ま、従業員として働くならシバき倒そ。

頑張ったらご褒美で触らせてあげてもいっかなー……ふふふ♪




今日もD08は若干エロいのを除いて平和ですよ。


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☆思春期バレンタイン作戦

さ、今年もやってきました……この季節。

冷え込みが厳しくなる一方で白熱する乙女の祭典……バレンタインデーだ。

 

「ママー一緒に作るの手伝って」

「はいはい、誰に渡すのかなー?」

「パパとーママとー……えっと、秘密!」

「ふふっ……そっか、じゃあ聞かないでおこう。一人分で良い?」

「うん」

 

今年で14歳になる愛娘ネーナはそれはそれは思春期真っ盛り。

ジュニアハイに入ってから流石に乳離はしてくれたけど……

それと同時に色々意識するようになってか恋をし始めてる様子。

母親としては微笑ましく見る限り、でも子供たちの中では一等遅い方。

みーんなそれぞれボーイフレンド作ってたりする中でネーナが出遅れてる感じ。

でもようやくいい子を引っ掛けたはじめた感じかなー……ふふ、楽しみ半分怖さ半分。

良い子相手なら笑顔で迎えられるけど……ってそれは今は良いわ。

今はこの子が慕ってる子を信じて美味しくとろけるようなチョコレートを作ってあげないと。

誘惑するにしてもボディは私譲りのダイナマイトボディがあるから……

あとは胃袋を掴んでしまえばほぼ勝ち確ってものよ。

 

「じゃあ何作ろっか……手の込んだ物がいい?」

「んー……そういうのより手軽に食べれるのとか好きっぽいからそっち……かな?」

「ん、じゃあサクサク食べれるクッキー?」

「一口サイズのチョコ詰め合わせが良いかも、なんとなくだけど」

 

あー恋する乙女の顔してる、ママもこれにはにっこりだよー。

ふふ、いつかここに連れてくるんだろうなぁ……

 

「じゃあかるーく作っていこっか」

「ん」

「まだネーナはおっぱいでないでしょ、そこママのマネしなくていいから」

「え?そういうものなの?」

「そういうものだよ……ママのミルク使う?」

「んー……パパのにはそうする」

「はいはい」

 

ぺろんとおっぱいを出すものだからコラコラと注意するハメに……

いやぁ私がそうしてるからってそこマネする必要はないから……!

でも体質的に出ちゃう子も居たりするからネーナが出ないとも限らないんだよねぇ……

お姉ちゃんの娘、ヴァレリーにヴィオラの娘、リンちゃんとか出ちゃうクチだし。

搾ってみたら出ちゃったとか洒落にならないし……それで乳腺が目覚めてママそっくりの乳牛体質になったらマズい。

 

「私もママみたいにおっぱいが出たらなぁ……」

「ママがパパに吸われるみたいになっちゃうかもしれないよー?」

「それはそれで……いいかなーって」

 

在りし日の私を見ている感覚ぅ……

 

 

 

チョコレートの原材料はカカオにあるけど……そのカカオ豆の加工はあんがい知られてない。

まぁ出来合いのを溶かして加工してっていうのが手っ取り早いからねー……

時間も労力も機材もないからっていうのもあるけど……ここはカフェD08!素材の生産から加工までやっちゃう系のカフェ!

もちろんの事カカオ豆も生産しているし加工だってしてる!

まずはカカオ豆の発酵乾燥からはいる、これにまず一週間近くはとられる!

それから良い豆を選別して炒って香り出ししてー砕いて皮とかは除去してー……すり潰してカカオマスに精製する。

そしてー出来たカカオマスにミルクや砂糖、ココアバターを混ぜ混ぜ……

そうしたあとはローラーをかけてなめらかーになるまで圧をかけて伸ばしていく。

で、この後は長時間かけてよーく練りあげていく……これが重労働。機械がなかったらしんどい。

この後はテンパリングとかでよくある出来合いチョコを溶かすのと変わらなく為る。

 

「そうそう、愛情込めてなめらかになめらかに……」

「……あ」

「あはは、ちょっと焦げちゃったね……これはママがもらおうかな?」

「んーん、それはパパので」

「あはは……」

「どうせパパはママの激ウマチョコもらうんだし」

 

パパへの当たりが強くなったなぁ……まぁネーナからしてみれば腹違いの姉妹がずらーっと並ぶ原因だしね……

色々複雑な思いはあるか……去年までは私のおっぱいの争奪戦相手だったし

思春期特有のもあるだろうけど……

 

「そのハートの型、どうせパパのでしょ?」

「もち、ママは今もパパの事だいだいだーいすきですから♪」

「リーナの妹が出来る?」

「んんっ……それはどうかなー……」

 

リーナっていうのはネーナの歳が離れた妹だ。

私にとっての第二子、御年4歳まだまだ幼稚園で知育段階の子供。

ネーナからしても可愛い可愛い妹で……よく私と間違えられておっぱいを吸われかける相手。

一応そういう教育も終えてるネーナからしてみればいつまで経ってもラッブラブな夫婦仲だからまた妹出来るんじゃないかって期待半分……

心配半分な所があってジト目で見てきてるなコレ……

確約は出来かねるかなー……夜の営みはパパの方が限界が近いし……

 

「ほら、それより次々、ネーナの大好きな子にうんと美味いの贈ろ?」

「ん……ってそういうのじゃ……」

「ないのー?」

「……そうです」

「ふふ、ママには隠さなくてもいーよ?応援してあげるから♪」

 

バレンタインデーまで少し……ママ張り切っちゃうぞー

 

 

まぁこれで張り切りすぎてパパに盛られて第三子仕込まれたケド。




バレンタインとなればこうなるかなと。
ディーノ指揮官は爆ぜてしまえ。


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労働人口雇い入れ

エロにかまけて更新してなかっただろお前って?

HAHAHA そうっすね……


カフェD08はその実とんでもなくデカい施設に化けている。

一個の総合商業施設といっても良いくらいにはデカくなってたりする。

カフェっていうのは方便かもしれないなぁ……

で、そんな施設をいくら多くなったとは言え人形で賄いつつ警邏に出るっていうのは厳しい。

それに人権団体の声も無視できなかったので人間を雇入して働いてもらっていたりする。

その多くは他の地区から追放されたり戦火から逃げてきた難民だ。

D08に元々住んでいた人間はそれぞれ定職を持っていたりする。

スラムに住み着いている人間も大体は難民だったりする。だから難民をどうにか出来たら大多数のスラム問題は解決……するはず。

働いてもらうのは大型倉庫整理、施設内清掃、各種設備点検等の所謂施設の保守って所。

これには人数を多く割いてやってもらわないと結構たいへんだったり。

倉庫の担当人形じゃないと現状全部理解していなかったりするから私が色々言えない部分だったり。

施設の清掃状況も担当人形が全部把握していてレポートを上げてくれたりするんだけどね。

そういう形でしか私は全貌把握は……できてないね。

流石に私の頭がパンッパンになってパンクしちゃう、外部メモリーが必要になってくるかも。

 

「今日の作業は各自支給されたタブレットに出ます、確認してみてください」

「なんだこれ?どう使うんだ?」

「ん、おめぇさんコレ見たことないんけ?どらどら教えてやんべ」

「お、おう……」

「横で教え合うのも良いですけど分からない事があったら近くの人形に聞いてみてください」

 

一応私は現場指揮に出されたから私も情報端末を持っている。

ぶっちゃけこれ見ながら一時記憶に留めておかないと他の業務プログラムとかが……!

えーっと、今日の倉庫整理に来ている人は男性20人。

これらを纏めろってのは結構キツイなぁ、中にはヤンチャそうな人も居るし。

スラム上がりだったりするからしょうが無いだろうけど。

 

「休憩時間は12時から一時間が確保されてます、その他はノルマと相談してください」

 

さてと……私も今日のお仕事開始だね。

カフェに居て仕事中なのにメイド服じゃないのは久しぶりだなぁ。

ま、それはそれとして……運搬作業はそれぞれマシンオペレート……

私の人力でってなると持てるの限られてくるし。

この大型倉庫でせっせと動いているのは無人の完全オートマチックのグラーマTypeA

4つのカーゴが合体したドローンみたいな物、ベースのシャーシに使われてるのはプラウラー。

アイツをもっとぺったんこにしてあの脚の上にカーゴを括り付けたような物かな。

装輪式から反重力式に変えていて床に与えるダメージは無し。

ただコイツの難点は……コストが高くついて中々量産すると……ね。

っていうのが建前、従業員を入れるに当たってコイツはD08区内の各所に譲った。

グラーマTypeB、これが今従業員や私が操っているヤツ。

AIを組み込む必要が無いからドリーマーのヤツは楽してたね。

 

「さて、事故とか無いように……っと」

 

ヒューマンエラーは極力潰す設計にはなってるけど……不慮の事故とか無いように目を光らせておかないと。

 

 

 

 

午前の部はなんとかそれぞれノルマを上回る勢いでこなしてくれていた。

事故も無かったしこれは安泰かな……現場監督として専属で指揮しているMCXが何かやらかすとか懸念してたけど。

今は倉庫の片隅に設営した休憩スペースで顔合わせしながらお昼休憩。

それぞれにカフェのまかない飯を振る舞いつつ……人形との距離感を縮めてもらう意図があったりする。

今ここに居るのは私、MCX、M870……私以外がイタズラ好きの警官じゃん……

まぁある意味正解といえば正解か、スラムあがりで荒くれ者が多いだろうし。

その手の扱いに慣れている人形が割り当てられるのも……って私慣れてるつもり無いけど?

 

「それで、お仕事は大丈夫そう?」

「え、あぁ……まぁ……」

「ノルマを言ったけど守らなくても大丈夫だから……とにかく怪我が無いように」

 

コミュニケーションは取ろうとしてるけど向こうが慣れてないな、めっちゃ視線が下を向く。

というか私やMCXのおっぱいばかり見てるだろコレ、男だなぁ……って感じ。

他の野郎どももそうだ……あのさぁ、ちょっとは顔見てくれないかなぁ……

ほら、私の顔可愛いんだぞー、ほれほれ見ろ見ろ~?

 

「MCXから見てどう?」

「ん?神経尖らせることは無いしむしろ今は視線が視線でゾクゾクしてるって感じ♪」

「……程々にしておきなよ」

「えー?どうしようかなぁ~♪」

 

MCXはまぁいつも通りだな、これ……これ見よがしにおっぱい揺らしたりしてからに……

童貞をからかって楽しむのはあんまりよろしくないけどなぁ……

いつか暴走されて問題になるからどっかでお仕置き考えとかないと……

 

「ちょっとこっちに聞くことは?」

「ぁ?870に聞くとロクな返事帰ってこないじゃん」

 

パッキン警官ちゃんが噛みついてくるけどコイツはイビるしなぁ。

実際に何度かイビろうとしていて止めに入ることが多くてチョットキレ気味。

向こうがキレてるけど知るかボケェ。

 

「んだとロリっ子ぉ!アンタ今から組み敷いてアンアン言わせてやろうかぁ!?」

「上等じゃん、おら来いよ性格悪くて嫁二軍止まりの雑魚」

「ムッコロス!!」

「図星ぃ~?あはは、逆に揉み潰してくれるわ!」

 

こんの性悪自称警官揉み潰してこの野郎どもに献上してやろうじゃねーか!!

 

「あー……とりあえずあんまり見ないように~食事に集中しましょ?」

「あっあっ……はい」

「うす……」

 

 

 

お互いに喘ぎまくる不毛な戦いは結局お姉ちゃん召喚で終止符が打たれた。

なお私もM870も罰として生活保護者寮の寮母に任命されることに……とほほ。

 

「それで、今度またユノちゃん達が来るの?」

「えぇ……ただ、また増えてる感じ」

「……はい?増えている?」

 

またユノちゃんクローン?

またって言うのも凄く変な事だと思うんだけど!

とりあえず来るとしたら予定聞いて目一杯お料理でおもてなししないとね。



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おもてなし品質向上?

The2000文字

それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!
https://syosetu.org/novel/166885/777.html
こちらにて投げっぱなしジャーマン食らったので仕返しジャーマン


おや、この警報がなるのは久しいな。

カフェに駐在している人形全員に無線通信で送られるその警報の名は……

不明武装者接近警報、無許可で武器になる物を持ち込もうとしてるヤツが居るって警報。

非番で暇していた奴らがまずはヘリで偵察しに出かけていった……

まぁまずは偵察だよね、偵察。光学的に見て、ヘリを落してくるなら陸上部隊出撃って形。

 

「どう思う、お姉ちゃん」

「さぁ、今頃攻め込むバカは居ないと思うけど……」

「んー……システムの不具合はありえないしねぇ、保守もちゃんとしてるし」

 

区画の境目付近の道路に埋没させているセンサーで一定量以上の爆発物に反応する。

爆発物っていうのがミソで火薬にも反応して自己防衛に必要なさそうな量を検知しても警報を鳴らす。

だから不審者何かが銃を担いで侵入してきようものなら即座に動けるってワケ。

まぁ小分けにされると反応しないんだけどさ。

私とお姉ちゃんはそろって子育て中。もう勝手にあっちこっち行くから目が離せない。

G28もてんやわんやでもう仕事中以外は子供につきっきり。

まぁ私の可愛いネーナは楽といえば楽なんだけど。

 

「シーナ、いい加減乳離させたら?」

「んー……でもねぇ、可愛いし……ほらイイ消費先じゃん?」

「それはそうだけど……」

「ママ、まだ吸ってていーい?」

「ん、良いよ~♪」

 

私に似て愛らしい事この上ないネーナのおねだりには敵わないわけで。

私はまだまだネーナに母乳をあげ続けるクソ甘いママであった。

メチャクチャ甘やかされるからわがままに育つ?そんな事はない。

ちゃんと締める所は締めてるので問題は無いの。

 

「ただママが出る時間になったらしっかり我慢するんだよー?」

「はぁい」

「いい子いい子ー♪」

「ヴァレリーは真似しちゃダメよ」

「ん、わかった」

 

ヴァレリーちゃんが私のおっぱいを恋しそうに見てたりする。

悪影響?ははは、知らなーい。それは近くで子守するお姉ちゃんが悪いんでーす。

 

「でもギュッとして欲しい」

「……甘えん坊ね」

「甘えたがりな年頃でしょー、仕方ないと思うよ?」

 

今うんと甘やかしておかないと後々でその甘え足りない感じを引きずるんだからさー。

その成れの果てというか、極致が私達のダーリンなワケで。

 

「んー?あぁ、なるほどね……お姉ちゃん、ネーナの事よろしく」

「……あぁ、わかったわ。いってらっしゃい」

 

ちょっと早いけどおもてなしとなればメイドの私がやんないとね。

漢陽八八式にG36、エージェントの完全体勢でいきましょうか。

 

 

 

警報に引っ掛かったのは見たことあるような見覚えがないユノちゃん顔。

ただ引きで見た場合に似ている……例えば後ろ姿を比較したら間違えるかな?

そんな感じ、姉妹とか親子とかの似方に思えるな。

 

「いやまさかなぁ……」

「どうするんですか、シーナちゃん」

「んーまぁちょっと予定が早まっただけだし……料理は仕上がってるよね」

「滞りなく、あとはユノ様ご一行がお見えになるのを待つばかりでした」

「想定外のハプニングにも対応できてこそメイドです」

 

まぁ基地をぶっ飛ばしたとかでもないみたいだし……何処か目を輝かせてる感じがある。

もしかしなくてもかなり食うタイプなのでは?

こっちに来るって言ってたけど紹介も兼ねてなのかな。

とりあえずやんわりと待つようには促そうと思うけど……うん、グーグーお腹鳴らすイメージしか浮かばないや。

 

「個室の用意は?」

「バッチリ♪」

「……お見えになられたようです」

「私が出迎えるから皆は食事の配膳をお願いします」

「「「「全てはお客様の笑顔の為」」」」

 

よし、気合い入れて応対ですよっと……

久しぶりに袖を通すクラシカルメイド服、さぁ出てくるお客様はどんな感じ?

 

「でっかいカフェ……うぉ、でっかいけど小さいメイドさんだ~」

「ようこそいらっしゃいました、カフェD08へようこそ」

「あ~、予約入ってると思うんだけどユノって」

「失礼しますが、お客様のお名前をお伺いしても?」

「レイよ、ユノの知り合い」

 

ふーむ、ちょっとテンション高めなユノちゃん風味。

ただ顔は見たことない感じだし声質もユノちゃんとはまた違う感じ。

バックヤードで通信とか来てないか確認しようか。

 

「少々お待ちください……確認しますので」

 

ツェナープロトコルでバックヤードのグローザと連絡を取る……

ん、あっちから大慌ての通信が来ていて名乗った名前や特徴もマッチするのが確認された。

 

「失礼しました、奥へどうぞ。ご案内します」

「パフェだーパッフェだ~♪」

「……エージェント、お客様はパフェをご所望みたいです、すぐに出してください」

「は?エージェント……?」

 

この後色々とデカい人形がずらーりと並んでご奉仕する姿にレイさん絶句。

料理は……まぁ楽しんでいただけたと思います。

畏まった対応?まぁそれは品質向上って事で。ユノちゃん到着した後暫く続けて……茶目っ気でーすと崩したけどさ。

これさ、定期的にデリバリーしに行ったら喜ばれるよね?そうだよね?




口調がこれで良いもんか分からん……!


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