私が??ルフィに転生ですか?? (カノン・リーア)
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第1章
プロローグ


 

 

どうも、皆さんこんにちは

『モンキー・D・ルフィ』です

 

、、「何言ってんだこいつ」って思ってるでしょ

私だって言いたいよ!!!

とりあえず、説明します、、、

 

 

 

 

 

某日、地球にて

 

今日は久しぶりの学校

夏休み明けの最もだるい1日である

あーー、どうせ教室行ってもやることないし、机汚されてるだろうし、陰口言われるし、面倒だわ

いや、ね??いじめられてるのは別にいいけど[⇦良くない]先生黙認はおかし、、、くないだよなぁ

いじめの主犯が某政治家の御曹司??とやららしく圧力があるらしい

その分、サボったりしてもあんまりお咎めがないってのは楽だなぁ

 

、、、結論。先生も大変だなぁ

 

「へっ??」

 

見たまんまを言おう

信号無視しているトラックの前に小さな子供がいる

それを認識した私の体が勝手に動く

子供を突き飛ばすと同時に巨大な影が覆いかぶさってくる

 

グシャッッ

 

あー、なるほど、やっぱはねられるよねー

これは死んだな

というか、内臓が飛び出てるし、血がやばい速さで無くなっているのが分かるし、腕や足がやばい方向に曲がっているのが分かる

でも、私が死んであいつらのストレスのはけ口がなくなって他の人が嫌な思いするのは嫌だなぁ

それにこの子のトラウマになりそうだ

目の前で自分を助けてくれた人が死ぬのはトラウマになると思う

、、、死にたく無いって思わないのは不思議だなぁ

それよりも嫌なのは、、、

 

「、、、回りに迷惑かけちゃうなぁ、、、」

 

 

 

「、、、ふぎゃあ、ふぎゃあふぎゃあ、、、」

 

、、、なにがおきている???

整理しよう、私は死んだ

紛れも無い事実だ、というかあの状況から生きていられると思わない

なら、なぜ、、、

 

赤ん坊になっている???

 

、、、結論、、、転生したのか、、、

 

 

 

 

これが私の転生事情である

、、、薄すぎて、少し泣きそう

転生モノによくあるパターンすぎて驚いたわ

向こうには家族もいないし、いじめられていたから友達もいないのが幸いかな

悲しむ人がいないからね

、、、やっぱ感覚が他の人とずれてるのかな?

友達や家族がいないってのが『幸い』って、、、

 

 

 

そして、私が転生してからのことも話そう

 

 

転生してから私は『モンキー・D・ルーフェ』という名前をつけられ

原作通りフーシャ村に預けられた

私はこの時、この世界がワンピースの世界だとは気づいておらず

 

〈なんで、娘を人に預けてんの??〉

 

という状態だったが名字とかドラゴンさんの刺青見て

 

〈あっ、まさかこの世界ってワンピースの世界??〉

〈待って、ルフィに姉とか妹はいないよね?まさか、私が『ルフィ』??〉

〈たしかに、こんな世界行きたいと思ったことはあるけど、、、マジで?〉

 

こんな感じで、私はこの世界で生きてくことになりました

 

 

 

現在、、、

 

「まじかよ、、ついにやってきたか」

 

海の向こうにはドクロ掲げた船があります

 

 

 

 




はじめまして!!
主人公のルーフェです!
今作が作者の処女作ですので温かい目で見てくださると嬉しいです!!
では、次回作で!!




作者「はい、オッケーでーす」

こんな短くていいの?

作者「後書きってよく分かんないから、、、」

あっ、そう

作者「他の人の見ても何書けばいいのか分かんないから多分次回からなくなると思う」

1話だけかよ、あとがきあるのは

作者「うん。でも、次回から前書きに前回の流れ入れると思うけど、、、」

けど??

作者「忘れることもあるかもしれない」

おいっ!!

作者「その時はごめんなさい」

締まらないなぁ、、、


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第2話

前回のあらすじ

・ワンピースのルフィに転生したよー



 

 

正直に言おう

私は今回、原作通りに進める予定だ

だって、もともとカナヅチだし、実を食って力を得た方がいいと思う

今のところ、原作との相違点は

 

・転生者

・ルフィ⇨ルーフェ〈名前〉

・男⇨女〈性別〉

・能力者

 

ぐらいしかない

 

えっ?!四つ目は何かって??

実は、私はすでに実を食べている

 

5歳ぐらいの時に森にこっそりと行った時に偶然にも悪魔の実を見つけた

なぜか村長のところにあった『悪魔の実百科事典』で調べるとヤバイことが判明したのだ

、、、それを知った時は本当に驚愕した

思わず、変な声が出てしまい、バレそうになる程度には、、、

頑張って隠したけどね!!

演技自体は好きだし、中学高校と演劇部だから、演技力はある方だと思う

まぁ、高校ではいじめで幽霊部員状態に近かったけど

 

その悪魔の実の名前は「コピコピの実」世界最強の実だ

触れた相手の悪魔の実の能力を文字通り『コピー』する

これだけでもヤバイのだが、それ以上にヤバイのは私の体質だ

どうやら、私は悪魔の実を三つまで食べられるようだ…

なんでかって??

知らんな(*´꒳`*)

 

 

、、、チートすぎて怖い、、、

 

いや、力が必要なのは当然だよ?!?!

この世界ってある意味命が軽いし?!?!

嬉しいけどさ?!?!

怖いっていう私の感情分かる?!?!

 

バレたら、モルモット一直線だよなぁ、、、

というか、それより先に天竜人のおもちゃにされるよなぁ、、、

もし、バレてもいいように力が必要だからさぁ、、、

嬉しいけどさぁ、、、

 

隠すことがありすぎて大変だなぁ〈⇦遠い目〉

 

と、過去を思い出している間にだいぶ船が近づいてきたな

おー、やっぱりあの旗は赤髪のシャンクス率いる赤髪海賊団だ

さーて、隠れて適当なところで会いに行きますかね

 

 

 

 

「なぁ!!海賊なのか??」

「おう!!そうだぜ!なんだ、坊主は俺たちが怖くないのか」

 

ふむ、坊主か

私は普段から口調を男っぽくしているし、見た目も男寄りにしているので、ある意味成功だな

 

「なんでだ?怖い海賊ならとっとと殺してるだろ?村のみんなも俺も」

「ハハハハ、なるほど。そういうことか」

「なんだなんだ、お頭。笑い出して…このガキは?」

「俺はルーフェだ。よろしくな、海賊」

「そうか、ルーフェか。俺はシャンクスだ」

「おう、よろしくな。シャンクス…さん??」

「シャンクスでいいさ」

「おう、よろしくな、シャンクス!!」

 

よしよし、いい感触だ

あっ、マキノが走って来てる

 

「こらぁ、ルーフェ!何してるの!」

「あっ、マキノだ」

「ごめんなさい、海賊の皆さん。」

「構わんさ。坊主、また来いよ。海の話してやるよ」

「おう!!」

「坊主??」

「うん??どうした」

 

やばい、口角が勝手に上がってしまう

 

「フフ、アッハハハ」

 

やばい、笑った

 

「??おい、ルーフェ?どうした?」

「ごめんごめん、嘘ついてはないけど嘘ついた」

「「「「???」」」」

 

こっちの話を聞いていた他の船員も首を傾げている

あっ、マキノが頭抱えてる、ごめんなさい

 

「改めて自己紹介を…

俺の名前はモンキー・D・ルーフェ

 

 

 

女だ!!」

 

 

「「「「、、、はぁぁぁぁ??!!」」」」

 

おー、仲良しだなぁ

声が揃ってる

 

 

 

 

 



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第3話

前回のあらすじ

・なぜか、悪魔の実を三つ食べれる事が判明したよー
・森で見つけた『コピコピの実』を食べたよー
・シャンクスたちが来たー


 

 

シャンクスたちが来てから大体半年ぐらいが過ぎた

赤髪海賊団はフーシャ村を拠点に東の海(イースト・ブルー)を航海している

そういえば、シャンクスってあの『ロジャー海賊団』のクルーだったなぁ

しかも、五老星と関わりあるらしいんだっけ??

うーん、ワンピースって好きだったけど漫画全部買えるような環境じゃなかったからなぁ

結構、にわかに近いところもあるんだよなぁ

 

 

そろそろ、あのイベントが起こるかな?

 

「野郎ども!宴だー!!」

「「「「おーー!!!」」」ー

 

「シャンクス!今日はどんな話してくれんだ?」

「おう、今日はそうだなぁ…」

 

わいわいがやがや

 

毎回毎回思うんだが、こいつら飲んでるのは本当に酒なのか?

宴が終わると空の酒瓶が山のようにあるのに二日酔いとかしないし

ザルじゃなくてワクだろ、こいつら

海賊ってこんぐらい飲まないといけないのか…

 

「そういえば、お頭。今日、見つけた悪魔の実ってどうするんですか」

 

ほう?ついにあのイベントか?

 

「あー、あれはなんの実だったけ?」

「『ゴムゴムの実』っすよ。やっぱ、誰かに食べさせるんっすか?」

「そうだなぁ、明日あたりにでもみんなに聞いて、食べたい奴がいなかったら売ればいいだろな」

「最低でも1億はくだらないっすからねぇ」

 

やはり、『ゴムゴムの実』か。

作戦通りに行こうか。

もう少し酔ってからのほうがいいかな?

 

わいわいがやがや

 

だいぶ、酒が回ってきたな。

そろそろかな?

 

「なぁ。シャンクス、この果物もらってもいいか?」

「おう、別にいいぞー」

 

しめしめ、ちゃんとシャンクス(酔ってる)から許可は取ったぞ。

原作通りに勝手に食べるなんてことするわけないだろう?

 

「うっっっわ、、クソ不味い…」

 

思わず口にしてしまった

コピコピの実も不味かったなぁ

吐くかと思ったもん

 

「んっ?ルーフェ、さっき言ってた果物って、、、アァァァァァああ!!」

 

あっ、思ったより気づくの早かったな

でも、もう食べちゃったけどな✌︎('ω'✌︎ )

 

「お、おま、おま、お前。ここにあった箱の中の果物食ったのか?!?!」

「おう、シャンクスが食べてもいいって言ったから食ったけど…」

「「「「お頭ぁぁ!!」」」」

「言ったけどよぉぉ!!」

「クソ不味かった。あっ、ごちそうさまです??」

「吐けっ、吐けっ!!」

「うぐえぇぇ」

 

おい、子供の足を掴んでひっくり返すな

弱い子供は普通に死ぬぞ

私は毎日、訓練してるからいいけど…[⇦よくない]

 

「痛い!!」

 

足が伸びて、頭が床にぶつかった

原作でもこんなシーンあったなぁ[⇦遠い目]

 

「お前が食った実は悪魔の実シリーズの一つ『ゴムゴムの実』だ!!

それは人外の力を手に入れる代わりに一生泳げなくなるんだぞ!!」

 

知ってる

でも、私は『ルフィ』だからこう言うだろう

 

「、、、えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

後に聞いたがこの叫び声は村中に響いたそうだ

発声練習って大事だね!!

 

 

 

 

 

 

 

 





主人公の設定
モンキー・D・ルーフェ 女
ワンピースの主人公ルフィに転生した
性格は
・大雑把なところがある
・身内には少し甘くなる
・努力はするが人にはけして見せる事がない
・頭が切れる
悪魔の実を三つ食べれる
現在までに食べた悪魔の実
『コピコピの実』
・触れた相手の悪魔の実の能力をコピーできる
『ゴムゴムの実』
・体がゴムになる

現在、完全に『ルフィ』を演じているためこれらの性格はフーシャ村の人も赤髪海賊団も気づいてない
(唯一、シャンクスは「なんかおかしい」って思ってる)

???[⇦名前は決まってないし決める予定もない]
主人公の前世
学校でいじめられ、親からはネグレクトや虐待を受けていた
中学高校と演劇部に所属していた(そのため、演技力が高い)
友達もおらず、死に対する恐怖が薄かった
生活費はバイトで稼いでいた
漫画やアニメが好き、料理などの家事は一通りできる
ワンピースはゲオやツタヤで借りて読んでいた
(一時期、だいぶはまっていたようだ)






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第4話

前回のあらすじ

ゴムゴムの実を食べたよー

※主人公の設定も後書きにあります




「ぬおー!足が痺れる!!」

「頑張れー」

「なんで俺だけなんだ!!」

 

現在、シャンクスが正座を始めておよそ一時間半

私?ちゃんとシャンクスの許可をもらってから食べたからお咎めなし!!

当然だけどね!

 

「なんでって…ちゃんと確認をせずに俺に食べていいよって言ったからだろ?ベンたちもずっとそう言ってたじゃんか」

「正論!だけど理不尽!!」

「お頭ぁ、うるさいですよぉ」

「あっ、そういえばさぁ、冒険の話をしてくれるって約束してたじゃん」

「今ここで言うか?!?!」

「早く話してくれよー」

 

わいわいがやがや

 

「お頭」

「あぁ、気づいてる」

 

ガシャーーン

「邪魔するぜぇ」

 

あぁ、そういえば、山賊イベントがあったなぁ

あれ?ルフィって、この騒動の間にゴムゴムの実食べたんだっけか

 

「ほほう?これが海賊って輩かい…初めて見たが間抜けた顔してやがる」

 

おー、原作通りだなぁ

にしても間抜けた顔ねぇ

見聞色でも使えば敵う相手じゃないって分かるのに

まぁ、ここは東の海(イーストブルー)、最弱の海

覇気を知ってるやつの方が少ないか

 

…………[原作通りに進んでます]

 

ふふ、さすがシャンクス

大物の貫禄をもう持ってる

普段はバカだけど、こういう時はさすが未来の四皇だね

あっ、山賊(馬鹿)たちが出てく

 

……

「だーはっはっ!!なんてざまだ、お頭!!」

「派手にやられたなぁ!」

 

さてと、出番ですかね

 

「なんで、笑ってんだよ!」

「ルーフェ」

「あんなのカッコ悪いじゃんか!!なんで戦わないんだよ!」

「だけどなぁ?」

「酒をかけられても笑ってられるなんて…海賊じゃない!」

「たかが、酒をかけられた程度だろう?」

「もう、知らん!!」

ガチャ

バタン

 

ふう、これでいいかな?

次のイベントはいつだっけ?

確か、シャンクスたちが一度航海に出て帰ってくる時だったよな?

…そして、シャンクスの片手が…

これでも、彼らに情はある

『シナリオの強制力』なんてものがこの世界にあろうがなかろうがこの『未来』変えたいと思う

そのために今回はシナリオ通りに事を進めて、未来を分かりやすくしてるんだから

はぁ、面倒だけど自分で決めたこと

演じ切らなきゃ

 

……[ルーフェがいなくなった酒屋の赤髪海賊団にて]

 

「あいつもまだまだだなぁ」

「そうだな、まだまだだ。お頭もそう思うだろう?」

「ん?悪い、聞いてなかった」

「ルーフェのやつ、まだまだ若いって話ですよ」

「あぁ、そうでもないだろうなぁ」

「どういう意味っすか?」

「お前らもう少し注意深くあいつを見てみろよ」

「??」

「そうすりゃ分かるだろうよ」

 

赤髪の船長はそう言って薄く笑った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第5話

前回のあらすじ

・山賊襲撃イベントが起きたー
・シャンクスがなんか気づいた??


 

 

…悪魔の実事件から数日たった

沖にシャンクスたちのであろう船が見えた

実際どっちかは分からない、遠すぎるから

だが、おそらくそうだろう

なぜなら…

 

「邪魔するぜぇ、今日は海賊どもはいねぇんだな」

 

あの馬鹿山賊がマキノの店にやってきたから

ふふ、あんな事をシャンクスたちには言ったけどこれでも尊敬してる海賊だ

馬鹿にしたら…というか馬鹿にするんだけど…あー、原作通りにするべきなんだろうけどなぁ

 

「あの時の海賊どもの顔見たか?」

「酒ぶっかけられても文句一つ言えねぇで!

「情けねぇ奴らだ!」

「「「「はっはっはっ!!」」」」

 

ふーー、落ち着け

まだ殴るな、どうせこいつらはシャンクスたちに殺されるだろうし、生き残っても一生負け犬だ

私は、()()『ルフィ』だ

 

「やめろよ!!」

「あぁ?」

「シャンクスたちを馬鹿にするなよ!!腰抜けなんかじゃないぞ!!」

 

ごめん、マキノ

止めてくれてるけどこればっかりは譲れない

 

「シャンクスたちを馬鹿にするなよ!!

 

 

シャンクスは、赤髪海賊団は俺の憧れだぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

「村長さん!!大変っ!!」

「どうしたんじゃマキノ、そんなに慌てて」

「ルフィが山賊たちに…!!」

 

 

 

 

 

「ほう、誰もいないな…

 

何があった?」

 

 

 

 

 

 

 

ドカッッ

「ッッッッア!」

 

ゴム人間だから打撃には強いけど、脳を揺さぶられるようにやられると意外とヤバイ!!

意識が飛びそうになる!

 

「本当におもしれぇ体だな」

「本当だな。殴っても蹴っても効いてないらしい」

 

いや、ちょっとは効いてるよ!

そこは気づけよ!馬鹿山賊!

 

「クソォ!!おれにあやまれ!」

 

考えてる間にも攻撃が続いている…

考え事しながら別のことができるのは前世から引き継いだ数少ないいいところかな?

…悪いことの方が多い気がするが…

まぁ、割り切るしかないか

 

…………[原作通りに進んでます]

 

「足をどけろ!バカ山賊!!」

「その子を放してくれ!!」

 

村長!!あぁ、そういえば、来るんだったな

でも、なんで?

『ワンピース』ととして読んでいるときはなんの疑問も持たなかった

けど、ここは現実だ

なんで?

どうして?

この人たちは血の繋がりがないのに私を庇ってくれるの?

 

「失礼でなければ金は払う!!その子を助けてくれ!」

「村長…」

 

なんで?赤の他人のためになんでそんな事を言えるの?

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「さすがは年寄りだな。世の渡り方を知ってる

だが、駄目だ!!もうこいつは助からねぇ。なんせこの俺をおこらせたんだからな…!!不愉快極まりねぇぜ、おれは…!!」

グシャグシャ

「ッッ!!」

 

ッッッッ!!ダメだ

原作通りに進めるなら我を忘れるな!

ここは現実で『ワンピース』の世界なんだから!!

 

「悪いのはお前らだ!この山ザル!」

「よし、売り飛ばすのはやめだ。やっぱり殺しちまおう、ここで」

「ルーフェ!!」

「た、頼む!!見逃してくれ!」

 

「港に迎えがないんで何事かと思えばいつかの山賊じゃないか」

「船長さん!」

「ルーフェ、お前のパンチはピストルのように強いんじゃなかったのか?」

「う、うるせぇ!」

 

良かった、これで村長やマキノさんに被害が出ない…

このままなら大丈夫

 

「何しに来たか知らんがケガせんうちに逃げ出しな。それ以上近づくと撃ち殺すぜ、腰ヌケ」

 

そんなチンケな脅しが効くような相手じゃないさ

 

「ほう?なら、近づかないでおこう」

「「「「…えっ?」」」」

 

なんで?原作通りなら山賊の忠告を無視して近づいてきて…っていう流れじゃ…

でも、他の船員たちは「???」って反応をしている?

どういう事??

そう考えているとシャンクスがこっちを真っ直ぐに見据えながら言った

 

「ルーフェ、お前が何考えてるかは知らないが…

 

 

 

 

 

 

その程度なら、自分でなんとかできるだろう?」

 

 

 



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第6話

前回のあらすじ

・山賊襲撃イベント(2回目)が起きたー
・シャンクスが原作通りに動かないだと!



「ルーフェ、お前が何考えてるかは知らないが…

 

 

 

 

その程度なら、自分でなんとかできるだろう?」

 

ッッッッ!!

なんで!いつ気づいた!!

たしかに私が本気を出せば簡単にこいつらを潰せる…

でも、人前ではそれを悟らせないように振る舞ったのに!

 

「お頭、どういう事だ?」

「そのまんまの意味さ。毎朝、俺たちが起きる前から森に出て特訓をして、こいつが男なら俺の船に乗せたいと思えるぐらいだ」

「ッッッッ!!知ってたのか!」

「時々見てたぞ」

「…気づかなかった…」

「そりゃ、気配消してたからな」

「…ガキ相手に遠慮がねぇ」

「海賊だからな。それで?いつまでその状態でいるつもりだ?」

 

まぁ、たしかに

現在、私はヒグマによって足蹴にされている

 

「…はぁ、面倒」

 

私はそれだけ呟くとヒグマの足に爪を立てて力が緩んだ隙にそこから抜け出す

当然、そんなことが起きるとは考えていない山賊どもは呆然としていた

私はそいつらからマキノさんたちへの視線を遮るように立つ

人質に取られたら私は動けなくなるからだ

 

「…人質にはさせないさ」

 

立ち位置から何のために動いたのか分かったようだ

シャンクスなら大丈夫かな?

 

「分かった」

「だから、本気出して来い」

「…チッ」

「女の子が舌打ちをするなよ」

 

…あくまでも、私は『ルフィ』なのだ

使う力はゴムゴムだけ

幸い、コピコピの実は未だに能力者に会ったことがないため特訓でもその力は使えない

そのため、シャンクスも知らないはずだ

あっ、どうやら山賊どももショックから立ち直ったみたい

立ち直る前に凸ればよかった

 

「なんだ?お前、女なのか?」

「…それがどうした?」

「それなら、売った方が絶望するか?」

「…できるもんならやってみろよ」

 

さすがにこの発言にはシャンクスたちもマキノさんたちも反応した

けど、私にとってはどうでもいい事だ

こいつらが私を捕まえるなんてことはできない

 

「ルーフェ!危険よ、船長さんたちに任せましょう!」

「ごめん、マキノ…

 

 

 

 

シャンクス(憧れの海賊)に言われておれが引くと思う?」

 

その言葉と同時にシャンクスたちの方を見ずに駆け出す

…見れるか!!

こんな恥ずかしいセリフを言っておきながら!!

自分でも、顔が真っ赤になってるの分かるもん!!

耳まで真っ赤になってるでしょ!!

後ろから、唖然としつつも苦笑してるみたいな生暖かい視線感じるもん!!

何で言ったかなぁ?あぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

はぁ、頭を切り替えなきゃ

目の前の敵を潰すことに集中しなきゃ

後悔したり身悶えるのは後でできるけど…

こいつらはここでしか潰せない!!

 

「…ふっ!!」

 

まずは一番近くにいたモブに走っている間に手にした砂で目潰しを食らわしてから鳩尾に一発

そのまま体を捻って隣にいたやつに蹴りを入れる

こいつらと私の違いは能力者であることと体格

能力の方、ゴムゴムの実の力はまだ狙ったところに当たる確率は五分五分どころか七分三分ぐらいだ

もしかしたら、八分二分になるかもしれない

そのため、こっちにはあまり期待しないというか使わない方向でいこう

となると体格が有利になるように動く、これが勝利条件だ

よく、漫画とかで同士討ちさせたりとかあるけど…

うん、こんな乱戦状態で銃構えるやついるからいけるわ

なんて都合がいい展開…

 

ドカッバキッドガッ[⇦山賊を片付けています]

 

「おい!!こんなガキ相手に手こずるようなやつを俺の!」

「俺の?なんだって??」

「あっ!」

「すでに、お前以外の山賊は片付けた」

「そんな、たった一人のガキ相手にそんな事が!」

「今目の前で起きてるじゃん…それで?

 

 

 

 

シャンクスたちを馬鹿にしといて無事でいられると思う?」

「ッッッッ!!チッ!!!!」

ボウン

「なっ、はなせ!」

「来い、クソガキ!」

 

クソっ、油断した!

力勝負では大人に勝てるわけないだろ!!

こちとら、7歳の幼女だっつーーの!!

 

 

 

 




こんにちは、カノン・リーアです

今回はコピコピの実についてです
コメントでカメレオーネ?というキャラが同じ名前の実を食べているからそれと同じなのかという質問がありました
ルーフェが食べた実は同じ名前ですが全く違います
本文にはまだ出ていませんが現在載せれる範囲でコピコピの実について載せておきます

コピコピの実
・触れた相手の悪魔の実の能力をコピーする
・コピーには代償はいらないが、使用する時には代償が必要となる(代償が何かは本文で…)
・能力の重ねがけも可能(訓練次第で数は増えていく)
・コピー数に上限はない

こんな便利な悪魔の実でコピー数に限界がない…
当然、代償がなきゃおかしいですよね??
伏線はすでにいくつかありますから…
もしわかってもコメントなどで書かないようにしてくださると嬉しいです

では、このような駄文作品を読んでいただきありがとうございます
これからも、暇な時にでものぞいてくだされば嬉しいです!!





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第7話

前回のあらすじ

・山賊ボコってやったぜ!
・原作通りにヒグマに攫われました…






 

「はっはっはっはっはつ!!!まんまと逃げてやったぜ!!」

 

くそっ、油断した!

後ろ手に縄で縛られているからうまく動けない!

ナイフがあるポケットまで手が届かない!

煙幕に対する訓練しとけばよかった!!

見聞色の覇気はまだできてないんだよ!!

というか、覇気の師匠が欲しい!!

シャンクスは無理だし、レイリーは偉大なる航路(グランドライン)だし、マジで覇気の師匠が欲しい!!

 

「さて、テメェは俺の手で殺すために連れてきたが…」

「うるせぇ!縄を解け!」

「おれを怒らせた奴は56人みんな殺してきた」

「それがどうした!お前が死んじまえ!」

「ぷっ、あばよ」

ドンッッ

 

あぁぁぁぁ、やばい、溺れる、このままじゃ死んじゃう!

また、また、また!!

 

「はははははは、あーはっはっはっは!!」

「クソっ、また!ガプッブポっ、やだ!いやだ!」

「はははははあぁ?」

 

!!!

近海の主だ!

食われる!そうだ!シャンクスが近くにいるかもしれない!

でも、ダメだ!

来たら、左腕が!

 

「グルルルルルル…」

「何?この怪物は!ギャーーーァァァァ

 

バクン、グシャ

 

ギョロ

 

「ッッッッ!来るな!ガパッゲホッ、あ、あぁぁぁぁ」

 

近づいてくる

同時に近くから水音がした

 

「あっ…

 

 

 

 

い…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嫌だあぁぁぁぁ!!!」

 

ドクンッッッッ!!

 

「なっ!これは!!」

 

 

私はこれを最後に気を失った…

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさか、ここで開花するとはな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ざわめきが聞こえる

目を閉じたまま周りの音を探ると赤髪海賊団の声が聞こえる

それと同じくマキノさんや村長さんの声も聞こえる

確か、私は…

 

「ッッッッ!シャンクスの左腕!」

ガシャン

「ん?起きたか、ルーフェ」

「無事?誰も怪我してない?みんな大丈夫?」

「おいおい、起きて早々自分よりも周りの心配かよ」

「ルーフェ!起きたの?大丈夫?」

「私よりもみんなは?!?!大丈夫なの?!?!」

 

見渡す限りではけが人はいない

どうやら私はマキノさんの店で寝かされていたようだ

 

「お前以外けが人はいないよ…まぁ、お頭が泳ぎすぎでダウンしてるぐらいだ」

「腕とか食われてない?!」

「お前、覚えてないのか?」

「??何を??」

 

その後、話を聞くと私は気絶する直前に覇王色の覇気を発動させ、近海の主を撤退させていたそうだ…

 

「わた、俺が?シャンクスじゃなくて?」

 

危ない

一人称が私になってた

それに、喋り方も素に戻ってる

気をつけなきゃ!

気づいてないから多分大丈夫かな?

 

「何で、お頭なんだ?」

「あの時そばにいたのってシャンクスだろ?」

「気づいてたのか?」

「あー、気絶する前に赤いなんかを見た気がするから?」

「何で、疑問形なんだ?」

「よく覚えてねぇ」

「そうか」

バンッ

「ルーフェが目ぇ覚ましたって本当か!」

「うるせぇよ、シャンクス!」

 

扉が爆発したかと思った!!

というかシャンクス、お前さっき泳ぎすぎでダウンしてるって言われてたよな?!

 

「ルーフェ!大丈夫だったか!」

「見りゃ分かんだろうが!…というか!シャンクスお前の方が無事か?!?!魚の餌になってないか!」

「なってたらここにいねぇよ!」

「そっかー、よかった」

「おまえなぁ…」

「にしっしっしっ!」

 

よかった、本当に

まぁ、ミホークとこれからも勝負をしてくれ

確か、シャンクスとミホークが勝負しなくなった理由って片腕のシャンクスと戦ってもつまらんっていう理由だったはずだよね?

…なんか、やばいことした気がするけど大丈夫だよね?

バラティエの時とか頂上戦争の時とか…

 

…なるようになるさ!

 

なるようになるよな?

 

だれか!そうなるという保証をしてくれ!!

 

「あっ、そうだ」

「なんだ、シャンクス?」

「おまえ、しばらく俺が訓練つけるからな」

 

「……はっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 





ヒグマが弱すぎる…



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第8話

前回のあらすじ

・近海の主に襲われたー
・シャンクスが助けてくれたらしいよー
・なんかシャンクスたちが稽古つけてくれるって!!




 

「おまえ、しばらく俺が訓練つけるからな」

 

 

「……はっ?」

 

Pardon???

たしかに覇気の師匠が欲しいけど…

いや、それを教えてくれるとは限らない…

 

「『覇気』の訓練だ」

「……トイレはあっちだぞ」

「そっちの『吐き』じゃねぇ!!」

「えっえっえっ??」

「いいか、覇気ってのは…」

 

そう言いながらシャンクスは覇気の説明をしてくれた

原作通りの説明だな

真剣な表情をしながら話を聞きつつ思考を巡らせる

この説明を受けているってことはシャンクスは覇気を使えるってことだ

…3D2Yどうしよう…

よし、未来の私、頑張れ

 

「というやつだ、分かったか?」

「おう、なんとなく」

「そんで、なぜおまえに訓練をつけるかっていうとな…」

 

どうやら、覇王色の覇気は開花させると時々暴走させることがあるそうだ

そうならないようにするためコントロールの方法を教えてくれるそうだ

そして、そのついでに他の二つ『武装色の覇気』『見聞色の覇気』も教えてくれるそうだ

 

「…いいのか?」

「何がだ?」

「だって、俺なんかのために時間を割いてくれるなんて…」

「ハハッ、当然だろ?だって、俺たちは

 

 

 

友達だろ?」

 

「ッッッッ!!」

 

その言葉はあまりにも予想外だった

そんなことをシャンクスが言ってくれると思ってもなかった

だからだろうか、私は…

 

ポロっ

 

「あっ、おい!なんだ!どうした?!怪我が痛むか?!」

 

…私は涙を流してしまった

 

「でも、俺、シャンクスたちに隠し事してるし、嘘も付いてるし、子供だし、」

「そんなこと気にしねぇさ」

「でも…」

「なんだ?嬉しくないのか?」

「そんなことねぇ!!嬉しいよ!でも…」

「そんなら、子供らしく喜べよっと」

「うわぁぁ!」

 

シャンクスは私の頭を抱えるようにすると髪をぐしゃぐしゃとする

 

「ふふ、にっしっしっしっ!!なぁ、シャンクス!」

「なんだ?」

「ありがとな!」

「??おう?」

「にっしっしっしっ!!」

 

こうして、私は師匠兼友達を手に入れたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば、ルーフェ」

「なんだ?シャンクス?」

「怪我治ったら、一回手合わせするぞ」

「おう!」

「手加減はなしでな」

「おう!頑張る!」

「それと、マキノから頼まれていることもある」

「????」

「口調も治せるなら治して欲しいだとさ」

「いやだぞ、俺は」

「マキノ曰く『憧れの海賊からなら少しは聞いてくれるかもしれないから』だとさ」

「あっ」

ニヤニヤ

「わっ、忘れろーーー!!!!」

「うわっ、ちょっと待て!もの投げんな!」

「忘れるなら投げない」

「無理だな!」

「なら物理的に忘れさす!!」

「それやばいやつじゃん!!」

 

その後、フーシャ村のなかで追いかけっこが日が暮れるまで続けられたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







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第9話



前回のあらすじ

・覇気の師匠兼友達を手に入れたー
・黒歴史ができた!!





ドガッ

 

「あーー!!またか!」

「頑張れよー」

「ほら、まだ13本あるぞ」

「次は勝つ…は無理だけど一本当てる!!」

「そこは勝つにしとけよ!」

「無理」

 

私は今、赤髪海賊団副船長のベンさんと50本勝負をしている

結果?もちろん惨敗更新中である

 

「そこまで!」

「あーー!一回も当てれねぇ!」

「そうやすやすとはやられんさ」

「クソー!!」

 

まぁ、四皇の副船長と7歳のガキじゃ勝負なんて始まる前から決まってる

しかも、ベンさんは素手、しかも片腕だけだ

その状態でこれとは…

強くならなきゃ

この世界で生き抜くためには『強さ』が必要だ

それも、私の場合は未来予知(少し違うけど)に悪魔の実を複数食べれる体質、革命家ドラゴンの娘、英雄ガープの孫娘と完全に狙われる要素しかない

 

私は決めたのだ

この世界を

 

いや

ここじゃなくてもいい

 

()()()じゃなければどこでもいい

 

あんな思いはもうしたくない

 

苦しみたくない

 

「何してんの?邪魔」

 

独りになりたくない

 

「あぁ、あんたなの…視界から消えてくれる?」

 

痛い思いしたくない

 

「せいぜい、有効に使ってやらなきゃなぁ?」

 

裏切られたくない

 

「アッハッハッハ!!あんたと親友とかw w wウケるw w w」

 

もう、嫌なんだ…

 

 

 

「…おい!おい!ルーフェ!」

「ふえ?何?」

「お前、いきなりボーっとし出したけど、どうした?」

 

しまった、少し気を抜いてた

気をつけなければ

 

「…いや?ただ、俺弱いなぁって思ってよぉ〜」

「あのなぁ、お前ガキにしちゃぁ十分強ぇよ」

「そうか?でも、全然勝てねぇからなぁ」

「お前みたいなガキに俺たちが負けるかよ」

 

当然である

それには激しく同意する

だが…

 

「こら!ルーフェ!『俺』じゃなくて『私』でしょ!」

「うるせぇ!俺は俺でいいんだよ!!」

「ダメに決まってるでしょ!女の子なんだから!」

 

マキノさん…

あの日からフーシャ村のみんなは私を女らしくするためにこうして口調や動きを注意するようになった

理由は分かってる

あの山賊、ヒグマだったかな?が私を『女』と分かるだけで売ろうとした

男よりも女の方が『慰め物』として高く売れるだろうというのは簡単に予想がつく

それに、私はよく見ればそれなりに見目がいい

男にしては細すぎる体だが、女としてはいい部類に入る体(とよく言われる、将来が楽しみとも)

中性的な顔(これは自分でも思う、お陰で初めて会った人は口調から男だと思ってくれる)と耳障りのいい(とよく言われる)声

それに、悪魔の実の能力者だ

こんな貴重な存在には高値がつくだろう

それなら、男のフリの方がいいと思うだろう?

でも、フーシャ村のみんなは私がフーシャ村を出ていくことを知らない

ずっとここにいると思っている

私は『ルフィ』だが、あまり「海賊になる」と言ったことがないのだ

…忘れていたとも言う…

今だって、珍しいからシャンクスたちにくっついていると思っているし、シャンクスたちの訓練もごく軽いもので、護身用だと思っている

実際、訓練の様子を見たことがないからだ

外に出ないなら男のフリをしなくていいと思ったのだ

女なのに男のように振舞っては嫁の貰い手がいなくなるから

女は守られるべきという考えがあるから

だから、あまり強く出れないのだ

みんなが私のことを想ってくれているのが分かっているから

けど、譲らない、譲れないのだ

だって、私は『ルフィ』だから

 

 

「…うるせぇ!!どうだっていいだろ…」

「どうでもよくないから言ってるの!」

「……」

 

私はそれに対して何も言わずにそこから去っていった

 

「ルーフェ…」

「……」

 

私を心配そうに見つめるマキノと赤髪海賊団のことは気づかないふりをして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから喧嘩別れのようにフーシャ村から逃げ出した

そのまま、私はコルボ山へと足を踏み入れた

どうせすぐにここへ来ることになる

その前に少しでも地理を把握しといたほうがいいだろうと思ったのだ

 

 

 

 

しかし…

 

 

 

 

 

 

「お前誰だ?」

 

うーん、どう見ても彼はあの()()()だな

めっちゃ嫌われてるやん

よく、ルフィはここから弟になれたな

…ここはルフィとして動くべきだな

 

「俺、ルフィ!フーシャ村から来たんだ!」

「そうか…帰れ」

「えっ!なんでだよ!」

「ここは俺たちのナワバリだ」

「そっかー、なぁなぁ、ここで何してるんだ?」

「関係ねぇだろ」

「なぁなぁ、黒髪、お前の名前は?」

「どうでもいいだろ!さっさと帰れ!!」

 

…エースなら知ってるかな?

 

「…なぁ、どこか海が綺麗に見える場所知らねぇか?」

「…なんで、お前に教えねぇといけねぇ」

「知ってるなら案内してくれねぇか?…少し一人になりたいんだ」

「……こっちだ」

「!!…ありがとう」

 

びっくりした

教えてくれないだろうと思ってた

だって、エースにとって、サボと自分以外は敵だと考えているはずだからだ

根は優しいんだな

 

「勘違いをするな!!俺たちのナワバリで泣かれたら鬱陶しいからだ!」

「??俺は泣かねぇぞ?」

「…そんな、今にも泣きそうな顔してんのにか?」

「えっ?」

 

そんなはずはないのだが…

 

「…そんな顔してる?」

「あぁ…俺は泣き虫は嫌いだから俺が離れるまで泣くなよ」

「!…分かった」

 

その後は全く話さないまま私たちは歩き、海が見える崖の上に来た

 

「ありがとう」

 

私がそう言うとエースは何も言わずに離れていった

 

その後、私が何をしていたかを知るのは海と空を飛ぶカモメだけだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうした?エース」

「…ガキがいた」

「!!高町から追ってきたのか?」

「本人はフーシャ村って言ってたな」

「…聞いたことはあるが行ったことないなぁ」

「そうなのか?」

「あぁ、ここからそれなりに離れてる」

「どんくらいだ?」

「大人の足で丸半日かかるだろうな」

「!!!!!」

「どうした?」

「…なんでもねぇよ」(そんなに離れてるってことはそこから来たはずねぇか…ってことは嘘ついてたってことか?)

「ふーん、そうか」(こんな反応するなんて珍しいな)

「…あいつ、泣きに来てた」

「えっ?」

「海が見えるところに行きたいって…」

「…それで?案内したのか?」

「!!かっ、勘違いするなよ!!あそこで泣かれたら他の猛獣たちが来てせっかく狩った獲物を取られるかもって思ったからだからな!」

「そうかそうか」(分かり易すぎるなぁ、ほんとこいつは優しいなぁ)

「…信じてねぇだろ」

「うん?…さぁな?」

「…チッ」

「ふふっ、会えれたらいいなぁ、エースにそんな反応させるやつなんてそうそういないからなぁ」

「俺は泣き虫は嫌いだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







…シリアス!!

あっ、説明がよく分からないかもです

・マキノたちフーシャ村の人々はルーフェの男口調を直したい
・シャンクスたちは別にいいだろって思ってる
・ルーフェは自分がルフィだから男口調で喋っている

ってことを理解していれば多分大丈夫です







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第10話


前回のあらすじ

・シリアスな過去持ちですか?
・マキノさんたちがルーフェの口調直したいって
・コルボ山でエースに会ったよ!




あの日から数日経った

あの後、私は『用事』を終わらせてからすぐに村へと帰った

しかし、大人の足で半日はかかる距離だ

シャンクスたちのおかげで私はそこらの大人よりも早く動けるようになったとはいえ、辺りが暗くなり始めてからようやく村につくことができた

シャンクスたちは私の頭を撫でるとすぐに何もなかったかのように振舞ってくれた

マキノさんたちからは遅くなったため怒られた

しかし、口調については何も言われなかった

それをいいことに、私はいつも通りに男のフリをして過ごした

 

 

 

「あっ!」

「あっ…あん時はありがとな!」

「おう…そうか…」

「なぁなぁお前ここで何してるんだ?」

「関係ねぇだろ」

 

私はコルボ山へ来ている

理由は単純

シャンクスとエースを会わせてやろうと思ったからだ

原作通りならエースは海賊王のクルーにはほぼ会わずに死ぬ

シャンクスの話の中で時々出てくる『船長』は『海賊王ロジャー』のことだということは知っている

そして、シャンクスが彼を尊敬していることも話しぶりからよく分かる

 

…少なくともエースは望まれて生まれてきたことを知ってほしい

エースという存在は罪ではないことを知ってほしい

…私はーーだけど…

 

…らしくもないな

それよりも爆弾を投下しましょうかね?

 

「なぁ、お前さ、世界から悪者って言われてるやつに子供がいたらどうする?」

「!!!お前っ!知ってたのか?!?!」

「??何をだ?」

「俺が『あいつ』の息子だってことだ!」

 

知ってるよ

君がそれに苦しんでることも

だから、嘘はつかないけど…

 

「…お前もなのか?」

「へっ?」

「俺は父親が誰かは知らないけど『賞金首』ってのは知ってた」

「……」

「だから、マキノたちは誰が俺の父親かを隠すんだ」

「……」

「知らない方がいいだろうからって」

「…そうか」

「俺はそれでも知りたいのに…」

「知らねぇほうがいいかもしれねぇのにか?」

 

そうだね、君はそう思うかもしれないけど

『否定』じゃない道もあるんだよ?

 

「俺は海に出るんだ!そんで、海賊として生きる!」

「えっ?」

「じいちゃんとは敵になるけどそれでも『自由』に生きたいんだ!」

「……」

「そんで、海賊になるんなら全部利用するって決めた!!」

「どういう意味だ?」

「『血』も『父親』も能力も全部全部利用して、『俺があいつの子供』じゃなくて『あいつが俺の父親』ってなるぐらいすごくなるんだ!」

「!!!」

 

なれるでしょ?

君は、未来の四皇白髭の2番隊隊長だから

それに、頂上戦争さえ起きなければ多分ロジャーの息子ってバレないと思うんだよなぁ

()()()()()()()()()として絶対に阻止する…!!

 

「でもなぁ…ただ海賊になるじゃそんな風にはなれねぇだろうしなぁ…」

「……お前さ、『海賊王』って知ってるだろ?」

「知ってる!シャンクスの船長だろ?」

「へっ?」

「いま、俺の村にいる海賊なんだけどさ!海賊王のこと、『船長』って呼ぶんだ!」

「!!それ本当か!」

 

痛い!

エース君、肩掴まないで!

爪が食い込んでるから!!

 

「本当だよっ!」

「連れてけ!そいつに会わせろ!」

「分かったから!!離して!!痛い!」

「あっ…悪りぃ」

「うぅ…ほかに連れて行きたいやつはいるのか?」

「えっ?」

 

サボはいいの?

大切な『相棒』でしょ?

 

「だってここのこと『オレたちのナワバリ』って言ってたじゃん、誰かいるんだろ?」

「へぇ、なかなかに頭がいいな」

 

!!居たのか…

見聞色の訓練増やそうかな

って、帽子を被ってない?どうしたんだろ?

…今はそんなことよりもこっちだ

あとでそれとなく聞こう

 

「サボっ!!いつから聞いてたんだ!」

「こいつが俺の父親は賞金首だってことを言ってたあたりからだな」

 

かなり、早くから居たな…

見聞色の訓練時間は増やすこと決定だな

 

「いたんなら声かけろよ」

「いやぁ、なんか面白そうだから?」

「テメェ…」

「おっと、そんで?付いてっていいのか?」

「…言わなくても付いて来るつもりだろ」

「さすが、よく分かってるじゃねぇか」

 

…思ったんだが

 

「…双子の兄弟みたい」

「「へっ??」」

 

相棒よりも兄弟だな

盃交わしてないのに兄弟に見えるって…

 

「お前ら、兄弟じゃねぇの?」

「いや、髪色も目の色も違うだろ」

「でも、なんか雰囲気が似てるんだよなぁ」

「エースと兄弟かぁ…それならいいかなぁ」

「いや、サボ?何を言ってるんだ?」

「それなら俺も入れてよ!!俺、兄ちゃんが欲しいんだ!!」

「お前!会ったばっかだろうが!」

「2回目だから会ったばっかじゃねぇよ?」

「2回目?あぁ、前エースが言ってたガキってお前のことか」

「???」

 

エースが言ってた?

 

「泣きに来てたってガキ」

「はぁぁぁっ?!?!」

「違うのか?」

「違う!一人になりに来たんだよ!!」

「「同じだろ」」

「うがーーー!!!」

 

 

 

 

 

 





本作では
ルーフェ(ルフィ)⇨俺
エース⇨オレ
サボ⇨おれ
その他⇨テキトーに…
で、表記してます


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第11話

前回のあらすじ

・エースとサボと会ったよ!
・『爆弾』を投下しました!!
・エースたちをシャンクスたちに会わせることになったー


 

「おーい!!シャンクス!!」

 

あのまま、私たちはフーシャ村へとやってきた

久しぶりに同年代の[⇦精神年齢は?]子と話せて楽しかったなー

…こんな素直なのに将来があんなことになるなんて…

いやだなぁ

()()()()()()()()()として絶対、頂上戦争は回避、もしくは助ける

これは決定だな

なら強くならなきゃなぁ

…二人ともシャンクスに稽古つけて貰えばさらに強くなれるかな?

そんで、サボの貴族イベントもティーチに負けることもなくなれば…

…無理だろうな、それは

サボのは時間が短すぎるし、ティーチは能力の相性が悪すぎる

どうしようかな?

っと、思考を切り替えなきゃ

 

「おう、ルーフェ?どうした…って後ろの二人は誰だ?」

「「ルーフェ??」」

 

あっ、忘れてた

…よし、誤魔化そう

 

「俺のことだぞ?」

「「はっ??」」

「女っぽいから嫌いなんだよ、あの名前」

「「あぁ、なるほど」」

 

ほんと、息ぴったりだなこの二人

というか、それで納得するなよ

私が女かもって疑えよ

嘘はついてないから別にいいよね?

 

「で?その二人は誰なんだ?」

「…俺、ポートガス・D・エースっていうんだけど…」

「はぁぁぁ?!?!えっ!!待てよ?今、ポートガスって言ったか?」

「あ、あぁ」

 

やっぱ、知ってるよね

 

「えっ?えっ?てことはお前の父親は船長なのか?」

「その『船長』ってのはか…」

「なぁ、いいのか?ここで話すと周りに聞こえるぞ?」

「「あっ、」」

 

現在、「あのルーフェが男の子を連れてきた!!」と若干賑やかになっている村の大通りのど真ん中だ

ここで父親が誰かを言うのはやめておいたほうがいいと思う

 

「はぁ…る…あぁ、お前、どこかいいところあるか?」

 

ルフィかルーフェで悩んだな、サボ

まぁ、仕方がないか

 

「マキノの酒場ぐらいしか知らねぇぞ?」

「そこでいいんじゃないのか?」

「ん、二人ともそこでいいか?」

「…なんか、ルーフェがしっかりしてる…」

 

しまった

 

「俺はもうガキじゃねぇからしっかりしてるぞ!!」

「なんかルーフェっぽくないな」

「たしかに」

「ひでぇ!!」

 

そんな会話をしつつ、マキノさんの酒場へ先導していく

 

「んで?俺は中に入っていいのか?」

「ん?いいんじゃねぇのか?お前は?」

 

シャンクスがエースに聞くが多分ダメじゃね?

 

「悪りぃがオレは…」

「分かった、サボは?」

「おれも外にいるよ」

 

 

つまり中に入るのはシャンクスとエースだけか

…余計なこと話さないようにしとこっと

 

「エース、ちょっと来て」

「へっ?」

 

エースの腕を引っ張って他のみんなと少しだけ離れる

 

「あのな、この前のこと、シャンクスに話さないで欲しいんだ」

「あぁ、あれか」

「多分、シャンクス気にしちまうからさ、頼む!!」

 

両手を合わせて拝むとため息が聞こえた

 

「分かったよ、そんぐらいならな」

「やった!!ありがとう!!」

 

助かった!!

これで、私のことを話す確率は減った!!

 

 

 

 

 

 

 

「おう、ルーフェに何言われてたんだ?」

「あ、あぁー…別に何も?」

「なぜ疑問形なんだ?」

「さ、さぁ?それよりも話聞かせてくれよ」

「ふーん…まぁ、いいか」(はぐらかしたか…何を言われたんだ?)

 

 

 

 

 

 

 



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第12話


前回のあらすじ

・エース、サボとシャンクスのの邂逅!!




 

 

「じゃ、サボはどうする?」

「んー、決めてないなぁ」

「じゃあさ、組手やらねぇか?」

「組手?お前とおれが?」

「おう!最近、ベンにあとちょっとで攻撃が当たりそうになるんだぜ!」

「べん?」

「ん?そっか言ってなかったか。あそこにいるのがベン・ベックマン、赤髪海賊団の副船長であっちが…」

 

シャンクスとエースが話している間に私はサボに話しかけて時間を潰すことにした

 

「ふーん、こいつら全員海賊なのか…」

「おう!スッゲェェ強ぇんだ!!」

「…なぁ、この船の航海士って誰だ?」

 

??

あっ、航海術について聞きたいのかな?

 

「それなら、こっちだぞ」

「紹介してくれると嬉しいんだが…」

「んっ!友達だもんな!!」

「友達?」

「違うのか?じゃあ、兄ちゃん?」

「ははは、そっか、友達か…エースにもそう言ってやってくれ」

「おう!!当然だろ!!」

 

…受け入れてくれるかどうか分かんないけどね!!

けど、『自分と同じ』ってのが効いたのかな?

最初に比べるとかなり態度が軟化してる

まぁ、ツバつけられるなんてこと嫌だから良かったけどね

今じゃ、原作ブレイク?上等だ!!の精神の方が大きいからなぁ

もともと、原作通りにしようと思ったのって『ワンピース』の名シーンを再現できるってヤバっっ!!楽しそう!!それに、そっちの方がキャラを助けやすいんじゃね?ってのが理由だし…

 

けど、問題はサボの方だ

私は警戒心の塊がエースで、友好的なのがサボだと思ってた

だが、サボはさっきから…

 

じーーー

 

なぜかこっちのことを品定めするように見ているのだ

よく分からんなぁ

こういう時は…

 

「なぁ、さっきからどうした?」

「ん?何がだ?」

「ずっとこっちのこと見てるけど、なんかついてるか?」

「ん?あーー、不思議に思ったんだよ」

 

おっ、答えてくれるのか

はぐらかすかと思った

 

「おまえさぁ、なんで頭がいいのにガキっぽいフリしてるんだ?」

 

…まぁ、気づくか

楽しすぎて、油断してたから結構素に近い喋りをしていたからな

さて、どうする?

説明は難しいな

ワンピース(原作)』について説明することは出来ない

どうせ、信じてくれるはずがないから

 

「んー、説明は今度じゃダメか?」

「…エースも聞くぞ?」

「べつにいいぞ?俺は。それに時期に嫌でも会うことになる…」

「どういう意味だ?」

「さぁ?それよりもほら!!航海士のところに着くぞ!」

 

そう言って私は駆け出す

後ろからはてなマークを飛ばしているサボが追いかけてくる

 

 

 

 

 

さて、多分時間がかかるだろうし、準備しとくかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前ら、何してんだ?」

 

あれから、数時間

あたりはもう暗くなっているころになってようやく、シャンクスとエースが戻ってきた

エースは少しスッキリした顔をしている

…良かった、これでエースは自分の存在を認めたと思う

エースの存在が罪になることはありえないことだと分かってくれたのなら私は嬉しいと素直に思う

 

「あっ、エースお帰り。航海術を教えてもらってたんだ」

「お帰りー、何話したか聞いていいか?」

「んー、後でな」

「了解、んじゃ帰るか」

「ん?待て待て、お前らどこに住んでんだ?」

「コルボ山」

「グレイ・ターミナル」

「うんうん、そうか…

「「「「ダメに決まってんだろうがーー!!!」」」」

 

なると思った

というか、赤髪海賊団は息が揃っていて仲の良さが分かるな

 

その後、マキノさんのところで泊まっていくように言われるが二人とも頑として譲らない

二人というかエースがだな、サボは別にいいけどエースを一人で暗いコルボ山に帰すのは…って感じだな

まっ、こうなるだろうから準備したんだがな!!

 

「なんだ?二人は泊まってかねぇのか?」

「そうだって言ってるだろ!」

「なんだ、じゃあ準備したけど無駄だったんだな」

「準備?」

「二人が戻ってくるのが遅いから今日は泊まるって思ってたんだ。だから、エースとサボの服とか布団とか準備しといたんだよ」

「…あーー!!分かったから!!泊まっててやるよ!」

「本当か!やったーー!」

「る…お前は泊まって欲しかったのか?」

 

サボ、ごめん、後で詳しく話すからもうしばらくルフィ(偽名を使ったこと)のことを黙っててくれると助かります!!

 

にしてもこの質問の返答は…

 

「当然だろ!友達だからな!」

「はっ!?友達?!」

「る…こいつ、俺たちのこと、友達だってさ」

「誰がお前みたいな泣…ガキと友達だ!」

 

ふっ、こっから私の本領発揮だ!!

 

「だって、俺、二人と一緒にいて楽しかったぞ?」

「「はぁ?」」

「一緒にいて楽しいって思ったらそいつとは友達だろ?」

「「「「///」」」」

「…天然人誑しだな、お前」

 

何を言うか、シャンクス

私は計画人誑しだ!!ドヤァ

 

すみません、調子に乗りました

 

でも、友達だと思っているのは事実だ

守りたいと、損得抜きに思えた相手なのは確かだ

 

「??なんで、赤くなってんだ?熱でもあんのか?」

「「「「オメェのせいだよ!」」」」

「エェェ!!」

 

 

 

だから…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裏切らないでね(『親友』にはならないでね)?友達さん♪…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第13話


前回のあらすじ

・グダグダしてたけど結局エースとサボはルーフェの家で泊まっていくよー







 

 

あの後、エースは「ダダンに怒られる」とかぶつくさ言っていたが結局私の家に泊まることになった

二人には今、パジャマを渡して、風呂に入るように言ってマキノさんのところに送り出した

私の家には風呂がないため、毎回マキノさんのところで借りているのだ

ちなみに他にも台所もないため、マキノさんのところで宝払いで食事が毎回のことだ

…総額いくらになっているのか知りたくないなぁ…

私の家はいわゆる掘っ建て小屋というやつなので部屋は一つしかないし、結構狭い

確か、原作だとルフィってマキノさんのところに居候だっけ?

まぁ、パーソナルスペースがあって良かったと思う

一時期、コピコピの実とか隠してたからバレてなくて良かった…

さて、布団の準備をしなくちゃね

 

「おーい、戻ったぞー」

「お帰り!二人とも」

「お、おう」

「??「おう」じゃないぞ?」

「「ふぇ?」」

「おかえりにはただいまだぞ?」

「「///」」

 

やっぱり、お帰りにただいまは慣れてないだろうと思った

けれど、慣れて欲しいと思う

住処よりも家の方が安心すると個人的に思ってる

住処は『戻る』だけど、家は『帰る』って感じがするじゃん?

…私が言えた口じゃないけどさ

 

「んで?」

「「た、ただいま…」」

「よし!!じゃあ、次は俺が風呂入ってくるな」

「分かった…って、一緒に入れば良かったじゃねえか」

「うん?あー、そっか、そういえばそうだった」

「「????」」

 

そうだ、エースとサボはまだ、私のことを男だと思ってるんだった

 

「後で説明するよ!あっ、中にあるのはあんまり動かすなよ!本棚の本は読んでもいいけど、元に戻してくれよ!」

「???わ、分かった」

 

さーて、お風呂の時間っ!!

やっぱ、日本人としてお風呂は毎日入りたいよね!

でも、海に出れば毎日は無理だからなぁ

メリーが手に入るまでどんくらい航海するっけ?

出来るだけ早く手に入れたいなぁ

 

「記憶が薄れた時のために書き出した方がいいかな?」

 

私はそんなことを考えながら、風呂に入っていたのだった

 

 

 

 

「ただいまー」

「えっと、お帰り?」

「お帰り、ルフィ」

 

ちょっとビックリした

『お帰り』が帰ってくるとは…

たしかに、ただいまにはお帰りって言ったけどやっぱ返ってくると…

あっ、ヤバイ

 

ポロッ

 

「えっ?!お、オレたちなんか間違えたか?!」

「ううん…にっしっしっし、ありがとな!!」

「えっと、大丈夫か?」

「うん、俺、一人暮らしだから帰ってきてただいまって言ってお帰りって言われたことないんだよ」

「そ、そうなのか…」

「って、それならオレたちにあんなこと言える口じゃねえだろ」

「そうだけどさ、マキノにいつも言われてたから…」

「ほら、とりあえず、目を冷やせ」

「ん、ありがとうサボ」

 

サボから渡された氷水入りの袋を目の上に当てる

…弱いなぁ

()は返事なんてなくて当然、あったとしたら、お帰りじゃなくて…

 

「……」

「…あぁ、ようやくか…来い」

「……」ピクッ

「あっ?なんだ?生かしてやってるのに言うことを聞けねぇのか?」

「!!ごめんなさい!」

「チッ…とっとと来い」

「はい…」

 

 

思い出したくもないな

頭を切り替えなくちゃ

 

「…そうだ、サボには説明するって言ったから説明しないと」

「今じゃなくてもいいさ」

「いや、元々、そのために泊まってもらってるし」

「「おい、どういうことだ」」

「わお、息ぴったり!…やっぱり、兄弟だと思うんだけど」

「ちげぇよ、俺の父親は『海賊王』だけど、サボは違う」

「!!!エース…」

「シャンクスと話して思った、あいつは仲間には慕われているんだなって」

「「……」」

「でも、オレはあいつを父親とは認めない」

「…それはつまり利用もしないってこと?」

「あぁ。でも、オレは同時にあいつのことを尊敬した」

「…どういうことだ?」

「オレはあいつを海賊団の船長として尊敬するって思ったんだ」

「そうか、エースがそれでいいならそれでいいよ」

「…ねぇ、エース…覚えておいて」

「何をだ?」

「これはサボにもそうなんだけど…

 

 

 

 

 

 

 

人は生まれを選べない。でもね、親を選ぶことはできるんだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「!!!!」」

 

「この世界は、いや、どんな世界も生まれを選ぶことは出来ない

 

けど、親を選ぶことはできる

 

事実、この世界には海賊団の船長を『親父』と呼び、そして、船長も船員たちのことを『息子』と呼ぶ海賊団がある

 

…きっと、その海賊団の人たちはこの船長さんを父親と、親父と呼びたいからこの海賊団に入ったんだろうね

 

…家族が欲しくて…

 

私にとって、家族はいないものだ

 

じいちゃんには悪いけどいつか敵になるから、家族って呼べない

 

フーシャ村の人たちはあくまで家族()()()()存在で、本当の家族じゃない

 

…それに、海賊の家族なんて、普通の人にはきつい環境になる

 

だから、私はフーシャ村のみんなを決して家族とは呼ばない

 

『家族のような』とは言うけど…

 

話が少しズレたね

 

生まれは選べなくても、親を、家族を選ぶことはできる

 

…私は選ぶ前に自分の実の父親を知ってから選びたいとは思うけど」

 

こんな重い話、聞かせたくなかった

ほら、二人とも暗い顔してる

というか、エースに白ひげ海賊団の情報を渡しちゃった

そっちの方がだめじゃん!!

 

そんなことを考えてるといきなりエースが顔を上げた

 

「なら!!!」

「「????」」

「兄弟になろうぜ!!」

「きょう…だい?」

「今言ったじゃんか!家族は選べるって!」

「確かに言ってたけど…」

「流石にオレたちで親子は無理だから兄弟ならいけるだろ?

だって、オレ!!欲しいもん!!

こいつらがオレの自慢の家族だっていつかできる仲間に言えるようになりたい!!」

「「!!!!」」

「ダメ…か…?」

「ふふ、ハハハッ!!うんうん、兄弟!!いいね!」

「あぁ、いいな!!兄弟!おれたちが兄弟か!」

「だろ!!…あれ?でも、兄弟ってどうやってなるんだ?」

「そういえば、確かに…」

 

ふーん?エースは知らないのか…

正直言って原作のが正しいとは思わないけど、あれでも兄弟になれる

というか、兄弟って宣言するっていうのかな?それが大事なんだと思う

 

「あー、親子になる方法は知ってるけど…」

「それとおんなじなのかな?」

「どうやって親子になるんだ?」

「盃を交わすんだって」

「盃?って確かお酒のことだろ?」

「そうそう…と言っても詳しくは知らないよ、ここまで」

「つまり一緒にお酒を飲むってことか?」

「…というか、オレ達でお酒って買えるのか?」

「無理だろうな」

「だよね」

「ダダンのところから盗むか?」

「…おれはちゃんと買いたいな、自分たちのお金で」

「…個人的に俺はそっちのほうに賛成」

「オレはどっちでもかなぁ…じゃあ、頑張ってお金貯めてお酒を買う方針で」

「「了解」」

 

ふー、すぐには兄弟にはならないか

というか、手元に酒も盃もないからな

確か、原作だとサボの貴族事件があってからだから、時期が早まりそうだな

 

「…そういえばさ、おれたちにはなんで頭のいいフリをしてるのか教えてくれるって約束だったよな?」

「そうだな、オレもそれが気になる…兄弟に隠し事はするなよ?」

「まだ、兄弟じゃねぇじゃん…まぁ、教えるけどさ…」

 

もともと、このために泊まって貰ってるのだ

当然、話すに決まっているだろう?

 

「…二人は知ってると思うけど俺の父親は賞金首だ

 

…二人には少し嘘をついたけど俺は一度だけ父親の手配書を見たことがある

 

億越えだったことには本当に驚いた

 

だから、俺はできるだけ多くの情報を集めまくった

 

といってもこんな辺境の村じゃそこまで集まらなかった

 

だから、俺は次の情報源に近づいた

 

…俺のじいちゃんだ

 

俺のじいちゃんは海兵なんだ

 

けど、昼に言った通り俺は海賊になりたいと思ってる

 

つまり、敵になる

 

それなら、海軍の情報も欲しいと思った

 

けれど、賢いと相手も警戒するかもしれないと思った

 

だから、俺は頭が良くないフリをして勝手に情報を漏らしてくれるように立ち回った

 

 

 

…これでいいか?俺が頭が良くないフリをしてる理由」

 

 

…本当は違う

言ってしまえたら楽になる

私は『ルフィ』だから演じてるんだって言いたい

未来を知ってるから演じてるんだって言いたい

でも、この二人にこんな重荷を背負わせるわけにはいかない

ただでさえ、二人は生まれに悩んでいるんだ

これ以上心配事を増やしたくない

苦しむのは()だけでいい

これは()への罰だから

私はーーーで決してーーになっちゃいけない

 

 

「オレさ、お前のこと尊敬する」

 

違う

尊敬されるような存在じゃない

 

「おれもだな」

 

違う

あなたたちの方が尊敬されるべきなんだ

 

「…すごいと思うぞ?だって、まだ子供で、おれたちより年下でこんなに頭が回るなんてそうそういない

…というかお前だけだと思う」

 

演じきれ

これが私への罰なのだから

 

「…そうか?ありがとな!褒めてくれて!」

「…そういえばさ、お前古傷かなんかでもあんのか?」

「ん?…あっ、そういえば言ってなかったか」

 

きっと、一緒にお風呂入らなかったからそう聞いているだろう

 

「俺、女だぞ?」

 

「「…エェェェーーーー!!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 





長い!!
切れるところが見つからない!!



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第14話


前回のあらすじ

・エースとサボとお・は・な・し!!
・女ってことをバラしたよー




 

 

ズーーン

 

えっと、どういう状況?

そんなに私が女なの嫌なの?

 

「あの、そんなにショックだったか?」

「見抜けなかったことが」

「女って分からなかった」

「いや、そういう口調で喋っているから別にいいけどさ?」

「そういう口調って素の口調はちがうのか?」

「あっ」

 

しまった、最近口を滑らせることが多いなぁ

…よし、見聞色で確認したけどそばに誰もいないな

 

「そうだよ…といってもこっちの方が長いからこっちが素の口調に近くなってきてるけど、心の中は別の口調だな」

「…なんで、男のフリ?」

「さっきも言っただろ?海兵から情報を得るためにだ」

「女でも得られるだろ?」

「…男部屋には女だと入りづらいから…」

「あぁ、なるほど」

「お前、大胆だな」

「嘘は一切付いてない」

「そんな、キリッとした顔でいっても外道に近いぞ、言ってることが」

 

何をー!!

外道ではない!!

自己保身だ!

嘘は身を滅ぼすことがあるのは事実だからな!

 

「…そういえばさ、おれたちとはじきに嫌でも会うことになるって言ってたけどどういう意味だ?」

 

…サボ、それを今ここで言うか?

というか、口を滑らせた私が悪いんだけど…

 

「…はぁ…さっき言った通り俺のじいちゃんは海兵だ。そんで、もう一人孫がいるらしい、といっても血の繋がりはないらしいけど…」

「それがどうした?」

「…あっ、まさか」

 

エースは気づいたか

 

「俺のじいちゃんの名前はガープだ…エースの名前は聞いたことがある」

「ガープって、確かエースがよく言ってるクソジジイとおんなじ名前…」

「…お前、あいつの孫か」

「…ジャングルに放り込まれたり、千尋の谷に突き落としたり…」

「…お前もか…俺より年下でそれって…」

「分かってくれる奴がいてよかった!!!」

 

いや、マジで!!

流石にフーシャ村のみんなにこの相談はできないし、というか相談しても信じてくれないだろうし、シャンクスたちに話すこともできないし!!

 

「多分、俺が海賊に憧れてるってことや悪魔の実を食べたことを知られれば確実に、ダダンってやつのところに連れて行かれるだろ?」

「…あいつ、俺たちのことを海兵にさせるってずっと言ってるからな」

「…まぁ、分からなくもないよ、その考えは」

「なんだよ、海軍に入りたいのか?」

「まさか!!俺の夢は海賊だ!!…でも、俺もエースも『血』が知られれば、確実に政府から狙われる」

「「!!!!」」

「だから、海兵にすればじいちゃんの名前で俺たちを守れると考えてるんだ」

「…クソジジイのくせに…」

 

ガープさんは孫思いの本当にいい人なのだ

原作でも、エースがサカズキに腹を貫かれた時に思わず飛び出していた

それでも、自分は海兵だからとセンゴクさんに自分を止めておけって言って…

 

させないよ

()()()()()()()()()としてあのシーンは絶対に覆す

 

 

 

 

 

 

 

 



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第15話


前回のあらすじ

・エースとサボとお話しの続き!!
・最近口を滑らせることが多いなー
・共感者がいました!!





 

ドガッ、ドサッ、ドテッ

 

「三人がかりでかかってきてるんだ、もっと連携を取れるようにしろ」

「分かってるけどよぉ」

「あーー!なんで一回も当たらねぇんだ!」

「くそっ!!」

 

現在、シャンクスに稽古をつけてもらっているところだ

あれから、数日経った

エースたちは隔日でフーシャ村に来るようになり、一緒に稽古をつけてもらうようになった

あの日から、赤髪海賊団とエース、サボは急速に仲が良くなった

というか、エースが心を開いてくれた

赤髪海賊団はエースの出生を知っても普通に接してくれている

エースにとっては衝撃だっただろう

なんせ、『鬼の子』と言われ続け、存在そのものが罪と言われ続けたのだ

その『血』を知っても変わらず接してくれている

 

…といっても、フーシャ村のみんなは知らないんだけどね

流石にそれはやめといたほうがいいと思ったから

けど、フーシャ村の人はなんとなく気づいてるみたいだ

でも、海賊王とまでは考えない考えてないみたいだね!!

少し名の知れた海賊ぐらいにしか思ってないみたい

 

だからか、エースがからんでいるのは赤髪海賊団だけだ

あとは結構ぶっきらぼうな感じで接している

 

…なんか、エースの人を信用する基準って『ロジャー』なんだなぁって思った

自分を見てくれるか、それとも、記号として、『鬼の子』として見てくれるか

そう考えると白ひげの『人間みんな海の子だ!!』はエースの心にくるよね

 

…というか、私もあんな父親が欲しい!!

いや、前の父親がクズだったから…

そういえば、今世の父親のドラゴンさんはどんな人なのかなぁ?

ローグタウンで助けてくれるから、子への愛情はあるよね

でも、それは自分との血を引く=Dの血を引くからなのか分からないからなぁ

…あー、やめやめ

考え出したらキリがないのは分かってるんだから

 

それよりも今は目の前のシャンクスに集中しなきゃ!!

 

 

 

 

 

「だーー!結局一回も当たらねぇ!!」

「全く、ガキに負けるようじゃ賞金首をやってられっか」

「…ヒグマも賞金首じゃなかったっけ?」

「ありゃ、例外だ……と思う」

「でも、お頭。こいつらなら、東の海(イーストブルー)程度ならそれなりに腕が立つほうに入りますよ?」

 

ほう?それはいいこと聞いた

まぁ、私は覇気もそれなりに扱えて、能力者

残りの二人は覇気は使えないが、長年の悪ガキとしての経験からかだいぶ強い

でも、このぐらいじゃ、億越えルーキーとしての名に恥じるな

 

「もっと、もっと強くならなきゃ」

 

私は誰にも聞こえないように呟いた

 

 

 

 

 

 

 

「そっか、もう行くのか…」

「あぁ、ここにはだいぶ長くいたからな。あと一回航海したら、次でサヨナラだ」

「そっか…」

 

この会話から分かるようにシャンクスたちと別れの季節がやってきた

思えば、色々あったなぁ

山賊の襲撃に覇気の開花、エースとサボとの出会いという原作ブレイク、それから一緒に稽古をつけてもらったりもした

…本当に色々あったなぁ

 

「今日出て、次戻ってきたらサヨナラか?」

「そうだな。何、一生会えないわけじゃねえさ。偉大なる航路(グランドライン)に来ればいつか会えるさ」

「おう!!そん時は俺も大人になってるから一緒に酒を飲むんだぞ!」

「あぁ!上手い酒を持ってこいよ!」

 

…エースとサボにも知らせないとな

昨日来たから今日は来ないだろう

そうなると明日かな?

…シャンクスたちとは入れ違いか

明日から何しよう?

 

 

 

 

 

「えっ!!出航しちまったのか!!」

「あぁ。しかも、次戻ってきたらサヨナラだってよ」

「そうか…寂しくなるなぁ」

「おい、る…あー、どっちで呼ぶ?」

 

今更かよ

 

「…マキノたちの前ではルーフェで、それ以外、ルーフェの名前を知らないやつ…例えばダダンとかの前はルフィで…」

「なんで変える必要があるんだ?」

「…ルーフェって名前が嫌いだから。知ってる人は少ないほうがいい」

 

単純的に原作通りにしてるだけですけどね!!

いや、ほんとに最近忘れてたけど原作ブレイク起こりすぎ!!

エースが救われたし、強くなるきっかけになれたし、ツバ吐きかけられなくて済むからいいけどさぁ?!

 

「この後、どうする?」

「…コルボ山で肉でも狩りに行くか?」

「それもいいな」

「…あのさぁ、前々から思ってたんだけどさ」

 

???

なんか、バラしたか?

 

「俺たちといる時ぐらいはさ、素の口調で喋ってくんない?」

「あっ、オレも思った」

 

マジかよ

原作は壊したくないけど…

こぼした私が悪いか…

 

「なっ?いいだろ?」

「…はぁ、分かった。でも、ずっとあの口調だったから時々戻ると思うけどいいの?」

「いいぞ」

「それと、マキノさんやダダンさんの前でも戻るから」

「分かった…素の口調だとさん付けなんだな」

「…一人称も私だ」

「結構真逆だな」

 

まぁね!

前世のをそのまま引き継いでるからね

 

「んじゃ、コルボ山行こっか」

「ちゃんとついてこいよ、ルーフェ」

「そっちこそ、途中で転ばないでよー」

「誰が転ぶか!」

「エースが?」

「オレが転ぶわけねぇだろ!コルボ山はオレたちのナワバリだぞ!!」

 

 

私たちはそんな風に騒ぎながらコルボ山へと向かっていったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





今回アンケートをします

ずばり、「会話文の前に名前を入れるかどうか」です

四文字以上の名前の人は略します
ルーフェ⇨ル
チョッパー⇨チョ
フランキー⇨フラ
ブルック⇨ブル
という感じです

例として(本文の一番最後を使って)

ル「んじゃ、コルボ山行こっか」
サボ「ちゃんとついてこいよ、ルーフェ」
ル「そっちこそ、途中で転ばないでよー」
エース「誰が転ぶか!」
ル「エースが?」
エース「オレが転ぶわけねぇだろ!コルボ山はオレたちの縄張りだぞ!!」

となります
アンケートにご協力よろしくお願いします!!







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第16話

「おーーい!!エース!サボ!」

「ルーフェ?どうしたんだ?」

「シャンクスが帰ってきたんだ!!」

「!!ほんとか!!」

「はやくはやく!!」

「すぐに行く!」

 

シャンクスたちが最後の航海から帰ってきた

 

 

「悪りぃ!待たせた!」

「はやく行こ!」

 

 

 

 

 

 

 

「おう!!ルーフェ!エース!サボ!元気にしてたか?」

「全員元気だぞ!!」

「久しぶりです」

「ちゃんと覇気の訓練も毎日やってたぞ」

「そうか!!じゃあ、どんくらい強くなったか見ねぇとな!」

「分かった!」

「お願いします!」

「今日こそ勝つぞ!」

 

結果?惨敗しました

クソーー!!一回も勝てなかった!!

 

「…あと何日でサヨナラだ?」

「3日ぐらいかな?」

「そうか…」

「なんだ?寂しいのか?」

「そんなわけあるか!!」

「エース、素直に寂しいって言えばいいのに…」

「うるせぇ!サボこそ、『そっかー、残念だなぁ…』って寂しそうに言ってたくせに!!」

「なっ!!なんだとぉ!!言ってねぇぞ!おれは!!」

「…友達がいなくなって寂しくなるのは当然だろ?」

「「「「そういうことを素面で言えるお前凄えよ」」」」

「????」

 

そうだよねぇ!!

私も言ってて顔が赤くなるのを抑えるの大変だもん!

でも、『ルフィ』らしく演じなきゃ

最近、原作ブレイク多すぎて『ルフィ(仮面)』が剥がれそう

…やっぱり、誰かに素を晒すと剥がれそうになるなぁ

どうしようかな?

 

っと、それよりも…

 

くいくい

 

エースとサボの服の袖を引っ張る

 

「二人とも」

「分かってる」

「決行は明後日か」

「マキノにも話通しとく」

「頼む」

 

ふっふっふっふ

さて?どんな顔するかな?

 

 

 

 

 

 

 

シャンクスたちとの別れが明日になった

 

「エース!!」

「ちょっと待て!鹿が捌けてない!」

「ルーフェ!右から2番目の鍋がそろそろだ!」

「了解!エースは捌けたら一番左の鍋に入れろ!」

「分かった!」

 

現在、マキノさんの酒場の厨房を借りてシャンクスたちとのお別れパーティーの準備の真っ最中だ

出航当日は大変だろうから前日に行うことにした

材料や料理の内容は全部三人で決め、三人で調理している

大人の手は借りずにやるのだ

…ただ、酒に関してはマキノさんにお願いしてます

流石に子供がこれについては無理だと判断した

村長たちはシャンクスたちの足止めをしてくれている

…ほんとにシャンクスたちは村のみんなから慕われているなぁ

略奪もしないし、逆に海賊が近くに来ると追い払ってくれる

 

「ルーフェ!手が止まってる!」

「ごめん!あっ!!そろそろ、この鍋いいかな?」

「少し見せてみろ…もう少しだな」

「分かった。サボ!右のお皿取って!」

「これか?」

「もう一個右!…それ!」

「ハイ」

 

…………

 

「で、出来たーー!!」

「やったーー!!」

「まだ、終わってないよ!会場準備!!」

「「了解!!」」

「エースはこの紙飾りをあそこにつけて」

「分かった」

「サボはテーブルの上を拭いてくれる?」

「テーブル拭きは…これか?」

「それはお皿を拭く用、その隣の赤いの」

「これか」

「私はマキノさんと一緒にお酒取りに行って来る!」

「任せた!」

 

ドタバタドタバタ

 

「「「出来たーー!!」」」

「ふふふ、上手に出来たわね」

「ありがとな、マキノ!!」

「そんじゃ、シャンクスたちを呼ぶか」

「…思えば、エースも丸くなったよな」

「そうだよなぁ、最初に会った時は視線で人を殺せそうっていうのか?そんな感じだったし」

「あのなぁ、一応師匠に対して、礼を言うのは当然だろ?」

「誰が師匠だって??」

「そりゃ、シャンクスたちのことだ…って、えっ?」

「よう!なるほど、この準備をしてたから今日一日なんか変だったのか…」

 

なぜここにいる!赤髪海賊団!

足止めは?!

って、後ろで村長たちがニコニコしてる!

あのヤロォォォーー!!

 

「「「////」」」

「ハハッ、ありがとな!三人とも!」

「全く素直じゃねぇなぁ」

「酒はあるのか?」

「あ、酒はあっちで、肉系がこっちで魚があっち」

「ほう!美味そうじゃねぇか!」

「ちゃんと手洗ってからにしろよ!!」

「エース!サボ!おれたちも食おうぜ!」

「「まだ、後に決まってるだろうが!」」

「えぇぇーー!!」

「先に乾杯してからだ」

「そっか!それがあったか!」

「にしても、あのルーフェが料理ができるって意外だな」

「俺、時々マキノの手伝いしてるし、シャンクスたちが食べてるやつを作ったこともあるぞ?」

「「「「えっっ??」」」」

「そうですよ、時々というかよく手伝ってくれてますよ」

「だから、あんなに手際が良かったのか」

「そういえば、料理の時は結構指示出してくれてたな」

「おう!!」

 

原作ブレイク!!

原作だとルフィって料理できなかったよね?

…もうやだ!!

書き出して原作と『今』の相違点を調べなきゃ

記憶力には自信あるけど記憶は薄れていくものだ

それに、人間は自分の都合がいいように記憶を変えてしまう

…メモメモの実が欲しい

できるかどうか分からんけど自分の記憶を見たい

ホールケーキアイランドって今もあんのかな?

というか、プリンって幾つだっけ?

16か17だったよね?

たしか、『ルフィ』より少し年下だったはず

あれ?悪魔の実っていつ食べたんだろ?

あーー!!分からん!!

 

「ほら?どうした?」

「ん?いや、もうこういう風に遊べなくなるんだなぁって思って」

 

いま、近くにはエースとサボと私の三人しかいない

そのため、素の口調で喋っている

 

「まぁ、海に出れば出会いと別れはいつも一緒さ」

「そう…だな…」

 

私はシャンクスたちがこっちに来ないかを見ていたため、気づかなかった

エースがほんの僅かに顔を歪めていたことに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本編と全く関係ないぜ!!
だが!!
言わせてくれ!!

エース!!!!

誕生日おめでとう!!
そして
生まれてきてくれてありがとう!!




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第17話

 

海にカモメが飛んでいる

あの宴会から丸一日

シャンクスたちとの別れのときになった

原作とは違い、港にはエースとサボがいる

 

「もう行っちまうのか…」

「寂しくなんなぁ」

「随分長い拠点だったがついにお別れだな、悲しいだろ?」

「うん、まぁ、悲しいけどね」

「…なぁ、お前らさ…一緒に来るか?」

 

えっ?

まさかの四皇からのクルーにならないか(誘い)??

いや、当然…

 

「「「行かねぇよ」」」

「ははっ!!そうか!」

「おう、俺さ!決めた!!」

「へぇ?何をだ?ルーフェ」

 

ここしか、シャンクスたちに『決意』を伝えられないからなぁ

ちょっと無理やりだけど…

 

「俺!海賊になる!そんで、シャンクスたちにも負けない一味を集めて!

世界一の冒険をして!!この一味を、赤髪海賊団を超えて見せる!!」

「ひひ!!そんなら!」

 

エースはそう笑うと海に向かって叫んだ

 

「オレは海賊になって勝って勝って勝ちまくって最高の名声を!!

「オレがあいつの息子」じゃなくて「あいつがオレの父親」になるぐらいの名声を手に入れる!!

それが、オレの生きた証になる!!

世界中の奴らがオレの存在を認めなくても!どれほど嫌っても!!

『大海賊』になって見返してやる!!」

 

わお!!まさかの名シーンかぶり!!

でも、ここは現実だ

こんなこと、これからも起こるだろう

だから、これは『私』たちの夢への第一歩

 

そんなことを考えているとサボがエースの隣へ駆けていくと叫んだ

 

「おれは広い世界を見て、それを伝える本を書きたい!!

航海の勉強ならなんの苦じゃないんだ!

そして、何より!!

こんな国を飛び出して自由になるんだ!!!!」

 

…絶対に叶えてよ、サボ

天竜人なんかに負けないでさ

記憶を失わせなんかしない

絶対に阻止するから

 

「…そうか、おれたちを超えるのか」

「ああ!!」

「当然だろ!」

「夢を叶えたら会いにいくさ!」

 

「なら…お前たちにこれをやろう」

 

シャンクスはそう言って懐から二つの帽子を取り出し、エースとサボに渡す

そして、自分の頭の上にある麦わらを私に渡した

 

エースのそれは有名なオレンジのテンガロンハット

ただし、笑顔と泣き顔がついた飾りなどは付いていないシンプルなデザインのもの

サボのもまた原作で使っていた黒いシルクハット

こちらも、ゴーグルはついていないシンプルなものだ

 

私?原作通りだな

 

「この帽子をお前たちにやる…いつかきっとこれをかぶって会いに来い。立派な海賊になってな」

 

シャンクスはそう言うと後ろを向いて船の方へと歩いて行った

 

「…ははっ!…必ずなるよ」

「当然だな」

「約束しちまったもんなぁ」

 

…あれ?

でも、エースってシャンクスにお礼参りにしに行くよね?

それって、どうなるんだろう?

…まぁ、なるようになるか

 

「錨を上げろぉ!帆をはれ!!出航だ!!」

「オォォォ!!」

 

私たちは離れ行く海賊船を見えなくなるまで見送ったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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17.5話 前編

シャンクスside

 

 

最初は元気な坊主だなと思った

怖いもの知らずのただのガキ

だが、

 

「なんでだ?怖い海賊ならとっとと殺してるだろ?

村のみんなも俺も」

 

こいつは笑顔で

純粋な笑顔でそう言い切った

頭が切れるのかと思いきや

 

「俺は女だ!!」

 

ドンッと音が出そうなぐらいの勢いでそういう様は何も知らない子供にしか見えなかった

どこかちぐはぐな印象があった

それが初対面の感想だ

どうやら、そいつはルーフェというらしく

性格は男勝り、親はおらず一人暮らしをしているようだ

この村唯一の子供として村人全員から愛されていた

 

ある日、偶然にも早くに起きた俺は森の方へ走っていくルーフェを見た

何をしにいくのかと思い、ついていくと森の中の空き地には見事な訓練場が作られていた

おそらくほぼ毎日ここで特訓をしているのだろう

そんじゃそこらのガキとは一線も二線も違う動きをしていた

俺はそれを見て何も言わずにマキノの店へと戻って行った

それからは早く起きた日はそれを眺めることが日課になった

…そんな日はそうそうなかったが

 

それからしばらく経ったころのことだ

あいつが悪魔の実を食べた

完全に俺の不注意だ

酔っていたとはいえ、悪魔の実を食べていいなんて許可を出しちまった

正座で説教をくらった

完全に俺が悪いので素直に怒られていた

だが、ルーフェも一緒に怒られるべきだと俺は思う!!

すると…

 

「邪魔するぜぇ」

 

マキノの店へと山賊がやってきた

酒をぶっかけられたがそんなことはどうでもいい

くだらない喧嘩を買うよりも笑い話にしちまった方がいいに決まってる

昔はそれができず、ロジャー船長の悪口を聞くたびに喧嘩を売って怪我を作ってはレイリーさんに怒られてバギーに呆れられていた

そんなことをふと思い出していると

 

「ーーーー」

 

隣から声がした

小さすぎて聞き取ることはできなかったし、山賊に注意を払っていたため表情も見えなかった

山賊が帰って行き仲間たちとさっきのことを笑っていると

隣からガタンと音がした

 

「なんで、笑ってんだよ!!」

 

そう言って怒るルーフェの顔には『演技』が浮かんでいた

おそらく気づいたのは俺だけだろう

なぜ、そんなことをするのかは分からないが子どもらしさが目立つ演技だと思った

早熟してることを悟られたくないのか?

疑問を抱えたまま、航海へと繰り出した

 

 

航海から帰ってくると普段は必ず誰かが港で出迎えてくれる

だが、なぜかその時だけ誰もいなかった

不安に思い、見聞色で村を確認すると大通りで何か起きているのが分かった

 

「お頭、様子が変ですぜ」

「あぁ、大通りで何か起きてるみたいだ」

 

もしや、海軍がここを嗅ぎつけてきたのか?

そんな不安を胸に急ぎ足で騒ぎが起きているところへと向かう

 

「ーー、この山ザル!!」

 

いつかの山賊がルーフェを足蹴にしていた

だが、おかしい

あの程度ならあの日見た動きができるルーフェなら簡単に倒すことができるはずだ

不思議に思い少し煽った

 

「…その程度なら、自分でなんとかできるだろう?」

 

そういうと、これでもかというほど目を開き驚いた

どうやら、俺の他は誰も気づいていなかったみたいだ

 

「ガキ相手に遠慮がねぇ」

「海賊だからな。それで?いつまでその状態でいるつもりだ?」

「…はぁ、面倒」

 

口調も雰囲気も全く違う様子でそう呟くと一気に山賊の足から抜け出した

…んっ?

すぐに突撃してとっとと蹴散らすかと思っていたが…

あぁ、なるほど

 

「人質にはさせないさ」

「…分かった」

「だから、本気出してこい」

 

舌打ちをされた

おいおい、女の子なんだから舌打ちをするなよ

そう言うと、わずかに雰囲気が変わったのがわかる

…やべぇ、地雷踏んだか?

だけど、それも一瞬だった

すぐにそれは隠された

…この年齢でここまで感情をコントロールできるものなのか?

こいつはまだ7歳のはず…

本当にこいつは何者なんだ?

 

「なんだ?お前、女なのか?」

「…それがどうした」

「それなら、売った方が絶望するか?」

 

流石にこれには俺も反応した

こいつを売る?

売られた先でどんな扱いを受けるか…

暴力を振るわれるだけまだマシだ

もし、クズに買われてしまえば…

想像もしたくない

だが、そんな心配をよそに

 

「…できるもんならやってみろよ」

 

本心からの言葉だと分かった

どうでもいいとでも言いたげなその言葉を聞いて俺はすぐに構えを解いた

周りは未だに構えている奴がいるが俺を見て戸惑いながらも構えを解いた

マキノが心配そうに声をかける

 

「ごめん、マキノ…

 

 

シャンクス(憧れの海賊)に言われておれが引くと思う?」

 

その言葉と同時に駆け出したルーフェ

耳が真っ赤になっているのが後ろからでも分かる

 

「…嬉しい言葉だな」

「俺、生きてて良かった」

「まさにツンデレだな」

 

ルーフェに聞こえないようにボソボソと言葉を交わす仲間たちに内心激しく同意をしながら戦いを

いや、もう一方的にボコっているな

あいつの戦い方は体格を活かしているようだ

子どもらしい素早い動きや小刻みなステップで同士討ちを誘ったり攻撃をしづらい位置で戦っている

すぐに山賊のリーダー格以外は地に附した

さすがの俺もここまでとは思わなかった…

 

「すでにお前以外の山賊は片付けた」

 

やべぇ、ガチギレしてやがる

冷静さを失ってはいないから大丈夫だろうが…

 

「そんな、たった一人のガキ相手にそんな事が!!」

「今目の前で起きてるじゃん…それで?

 

 

シャンクスたちを馬鹿にしといて無事でいられると思う?」

 

後ろにいる仲間が嬉しそうに微笑んでいるのが分かる

そういう俺も口元に笑みが広がっている事だろう

だが、それもすぐに消えた

山賊がルーフェと一緒に消えたからだ

 

「し、しまった!!油断してた!!」

「うろたえんじゃねぇ!!お頭!!

みんなで探しゃあすぐ見つかる!!」

 

すぐに全員で探した

どうやらあいつは海に出たようだ

海賊相手に山賊が海で勝負とは聞いて呆れる

 

「お頭、忘れてるみたいだがルーフェのやつは能力者だぞ」

「…そうだった!!」

 

完全に頭から抜け落ちていた!!

急いで泳いで二人が乗っている小舟へと向かう

 

「間に合え!!」

 

だが、時すでに遅し

ルーフェは海に放り出されていた

 

「おいおい、あれは近海の主じゃねぇか!!

ヤバイ!!ルーフェが食われる!!」

 

流石にこの状態で覇王色を使えばルーフェも巻き込みかねない

そうすれば気絶して海の底まっしぐらだ

剣も陸に置いてきた

 

「くそっ!!」

 

いざとなれば自分を犠牲にする覚悟でルーフェの元へと泳いでいく

 

「あ…い…」

 

なんだ?

 

「嫌だぁぁぁぁ!!!」

 

ドクンッッッッ!!

 

覇王色だと!!

おそらく無意識だろう

近海の主は恐れをなして去っていく

ルーフェは気絶をしたのかぐったりとしている

 

「まさかここで開花するとは…」

 

 

それから俺はルーフェに訓練をつける様になった

覇王色が暴走するかもしれないからなんて理由をつけているが実際は違う

こいつは台風の目だ

嫌がろうが何をしようが面倒ごとに巻き込まれる星の下に生まれている

それなら自分で自分の身を守るぐらいの力を身につけさせてやろうと思った

 

だが、村の人たちは違う考えの様だ

 

「船長さんや、少しばかしきつすぎやしないかい?」

「あの子はただの子供なんだから」

 

そんな風に言われるたびにおれは

 

「これからの時代に必要な護身術ですよ」

「もし、この村に海賊がやってきてもこれで大丈夫ですね」

 

そんな風にのらりくらりと躱していた

本人はやる気になっている様だ

熱心に能力の特訓をしている

 

そんなある日のことだ

 

「女の子なんだから!!」

 

マキノさんが地雷を踏んだ

おれが止める間もなかった

 

「どうだっていいだろ」

 

まるで喧嘩別れの様にあいつは山の中へ入っていった

 

「…とりあえず、戻るか」

「なんで、あんなに頑ななんだか」

「さぁな、それはおれたちが首を突っ込んでいい問題じゃねぇだろ」

「人の価値観は人それぞれだろ」

 

とりあえず帰ってきたら頭を撫でてやろうと思う

あいつはなぜかは知らないが大人に触れられることを無意識化で拒んでいる

だが、なぜか触れられると安心したかの様に力が抜けるのだ

…まぁ、山賊の件のせいだとは思うが…

売られるというのはやっぱ恐怖になるのだろう

あいつはあんなでも7歳のガキなんだから

…本当にガキらしくないが…

 

ある日、あいつが友達を連れてきた

黒髪と金髪

あいつが男を引っ掛けてきただと…!!

どっちが本命なんだ?

そんなことを仲間たちと話していた

けれど、次の言葉でそれらが全て吹き飛んだ

 

「オレ、ポートガス・D・エースって言うんだけど…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






…番外編の方が文字数が多い??
なんで??




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17.5話 中編

 

 

はっ??

今なんて言った??

“ポートガス”??

って、よく船長が惚気てたルージュさんの?

 

「はぁぁぁ?!?!えっ?待てよ?ポートガスって?!」

「あ、あぁ」

 

隣でベックも驚いている

 

ポートガス・D・ルージュ

船長が、海賊王が愛した女

もし、その子供だとすれば…それは…

 

 

 

海賊王(世界で最も嫌われている人物)の血を引いていることに他ならない

 

 

 

そのまま流れで黒髪のガキ、エースと話をすることになった

…なんか二人と会話しているルーフェに疑問を感じるがそれは置いとこう

既に俺の中で

「ルーフェ=頭がいい=演技をしている」

の図式は成り立っている

理由は知らんがな!!

 

 

ーーー

 

 

 

 

「で?お前らとルーフェの関係は?」

「入って速攻それ質問かよ?!」

 

マキノの店で二人きりになって最初にこれを聞いた

当たり前だ

なんか呆れた目で見られた

解せぬ

 

「数日前にオレたちの縄張り…コルボ山に来てた

その時にちょっと話して

それで今日が二回目だ」

「へぇ、二回目か」

「あいつとオレと同じだから

…その、ちょっとしんきんかん?ってやつがわいた」

「同じ?」

 

??

あいつも船長の子なのか?!←バカ

 

「あいつの父親も指名手配されているらしい

村のやつはそれを知ってるけど誰かは教えてくれないそうだ」

 

初めて知ったぞ

なるほど、隠し事ってのはこれか?

でも、こんなことを海賊の俺たちに隠してもなんも変わらんような?

それに俺は元ロジャー海賊団の一員だぞ?

 

って…

 

「なんで、俺が元ロジャー海賊団だって知ってんだ?」

「ル、ーフェがあんたがあいつのことを船長って呼んでたって言ってたけど?」

「えっ?!」

 

まじで?!

うわー、酒の席か?!

いつの間に口を滑らせてたんだよ?!

 

「記憶にねぇ…!酒か?!」

「あんたバカだろ」

「うるせぇ!」

 

頭を抱えた

うわぁ、やっちまった…

 

まぁ、いいか!!

考えても仕方ねぇことはベックに放り投げとけば!!←

 

「んで?何を聞きたいんだ?」

「…あいつはどうでもいい、お袋のことを知りたい」

 

おい、船長

自分の子供に何をしたんだよ?!

 

「ふーん、つっても俺も会ったことはない

殆どが船長とかレイリーさん…副船長からの話しか知らねぇぞ?

それでいいか?」

「いい、聞かせて欲しい」

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

外に出ると辺りが暗くなり始めていた

かなり話していたようだ

 

ルーフェたちのところへ向かうと金髪のガキ、サボとベックが話し込んでいる

聞き耳を立てると航海術について話しているようだ

ルーフェはどこに行った?

 

あっ、なんか通りの向こうから戻ってきた

 

「あっ、エース、おかえりー」

 

こいつらの話を横から聞く…

 

待て待て待て?!?!

 

お前ら、今から帰るつもりかよ?!

コルボ山?!グレイ・ターミナル?!

そこに家はないはずだろ?!

いや、コルボ山には山賊がいたはず??

 

なんやかんなあって結局はエースとサボはルーフェの家に泊まることになった

思わず胸を撫で下ろした

 

 

 

それ以降、ルーフェの訓練に二人が混ざるようになった

ふむ、戦ってみて思ったんだが二人とも素質はあるな

これは将来が楽しみだ!!

 

 

ーーーー

 

 

 

「お頭ー!!そろそろグランドラインに戻りますかー?」

「そうだなー、たしかにそろそろフーシャ村から離れた方がいいかも知れん」

 

最近、海軍と戦闘することが増えた

おそらく向こうも本格的に腰を上げ始めたのだろう

少し前にガープとかち合った時は本気で逃げた

あの爺さんそろそろ引退しろよな…

ルーフェもあの爺さんの孫は大変だよなぁ…

本人からあんまりその話は聞いたことがないが村の人たちの話じゃジャングルに放り込まれたことがあるらしい

…マジで何をやってるんだ、海軍の英雄…

孫に嫌われるぞ…

いや、本人は海兵になるつもりは全くないっぽいし既に嫌われてるんじゃね?

もしそうならザマァしかねぇなwwwww

 

「お頭はルーフェたちになんか買って行きやすか?」

「ん??…そうだな、土産でも買ってくか」

 

そういって土産物屋を覗く

他の船員たちは食い物、肉、酒etc…

ふむ、食い物以外か?

 

「ん?これは…ちょうどいいな、似合いそうだ」

「お頭?なんで、それなんすか?」

「あぁ、あいつらに似合いそうじゃないか?」

「もう一人の分は?」

「それはお楽しみさ」

 

ーーーー

 

 

村に戻り、ルーフェにそろそろここから離れることを話す

今日はエースとサボはいないため、ルーフェしかいない

 

「そっか、もう行くのか」

「あぁ、ここにはだいぶ長くいたからな

あと一回航海したら、次でサヨナラだ」

「そっか…今日出て、次戻ってきたらサヨナラか?」

「そうだな、何、一生会えないわけじゃねぇさ

|偉大なる航路<グランドライン>に来ればいつか会えるさ」

「おう!!その時は俺も大人になってるから一緒に酒を飲むんだぞ!!」

「あぁ!!うまい酒を持ってこいよ!!」

 

あぁ、きっとこいつが俺の元へ来る時は世界が動いた時だ

こいつは台風の目だ

 

 

こいつが何をしようとも

 

周りが何を思っても

 

世界が、運命がこいつを巻き込んでいくだろう

 

船長だってそうだった

…あの人は自分から台風を起こしてたがな

 

少なくともこいつは

 

いや、こいつらは…

 

 

 

 

「…少し感傷的になりすぎたな」

 

まぁ、俺の弟子だ!!

なんとかするだろう!!

 

 

 

ーーーー

 

 

 

今日は出航日

 

朝から村の人たちに呼び止められては

 

「怪我するんじゃないよ!!」

「今までありがとな!」

「新聞に載ったらスクラップにしといてやるよ!」

 

海賊が言われる言葉ではないと思うが好意は素直に受け取っておくのが礼儀だ

 

「ありがとなー!!」

「またこの村に来た時は値引きしてくれよー」

「またなー!!」

 

「船長さんや」

「ん?村長?どうしたんだ?」

「出航は午前中か?」

「いや、午後の予定だが?昼はこの村で最後の宴の予定だ」

「なら、昼前にマキノの店に行きなさい

面白いもんが見れるじゃろうて」

 

面白いもの?

 

言われた通り昼過ぎにマキノの店へとやってくると…

 

「「「出来たー!!」」」

 

………なるほどなー、確かに“面白いもん”だ

微笑ましいなぁ

 

「あのなぁ、一応師匠に対して礼を言うのは当然だろ?」

「誰が師匠だって?」

 

あぁ!!

後ろでみんなが笑っているのがよく分かる

おい、ヤソップ

「し、師匠??どちらかと言えばベックの方じゃ?」

じゃねぇーよ

俺だってちゃんと見てた!

…………と思う!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






お久しぶりです
カノン・リーアです
覚えている方はどれほどいらっしゃるでしょうか……
前回の投稿が2020年4月……
およそ一年と四ヶ月こえての更新……

まっっっっっっっことに申し訳ございません!!

えー、言い訳をさせてください
けして、続きが思いつかなかったとかじゃないんです
本当なんです
(わ、忘れてたなんて言えるわけがない……)⇦なお悪い

えー、というわけで、ですねー
今回の更新、前回の続きなんですが間が空きすぎたせいでおそらく書き方や設定でどこか齟齬が出ると思います
もし、何か気になるところがありましたらコメント欄にて教えていただくととても嬉しいです

これからは何個か、連続投稿いたしますので読んでいただけると幸いです

最後に

この度はこのような拙作をお読みいただきありがとうございます
どうあがいても読みにくい、分かりにくい、面白くないの三拍子な作品
それでも、読んでくださる皆様に心からの感謝をしております
よろしければ今後とも暇つぶしにでも目を通していただけたらとても嬉しいです

それでは、皆さま
ここまで読んでいただきありがとうございました!!





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第18話

「…というわけでだ!!どうしよっか!」

「何がどうしてそうなった!」

「知るか!おれに聞くなよ!!おれだって分かんねぇよ!」

「そこ二人!黙ってて!ほんとに大変なことになってんの!」

 

現在、三人ともがパニック状態になっています

原因は遡ること十数分前…

 

「ルーフェ、さっきガープさんから連絡きたけどもうすぐ来るそうよ」

「えっ?誰が?」

「だから、ガープさんが」

「……まじで?」

 

そして、現在

 

「「それを早く言え」」

「話を聞かなかったのは誰だと思ってるの?」

「お前が会ってそうそう「というわけでだ!」とか言い出すからだよ」

 

たしかにそうだけど!!

分かってくれるでしょ?!あいつが来るんだよ!

年齢一桁の子供をジャングルに飛ばしたり、千尋の谷から突き落としたりするあいつが!!

…ふぅ、暴れてスッキリした

切り替え切り替え

 

「…すでにエースたちのことは口止めしてるけど多分漏れるでしょうね」

「確かにな、シャンクスたちのことを話さないのは庇っているってことになって海軍と敵対することになるからな」

「そしたら、俺たちのこともばれて当然か」

「そんで、私の悪魔の実についてもバレるでしょうね」

「前言ってたよな?悪魔の実を食べたことがバレれば確実にエースと同じ山賊のところに連れていかれるだろうって」

「うん、確実に」

 

だって、原作でそうなってたし

あの人の性格からして絶対にそうすると思う

こっち来てから何回も思ったから

あっ、女の子だからっていう理由でフーシャ村に残されることもあり得るか

でも、だとしてもそこからコルボ山に通えばいいから大丈夫かな?

 

「…おれとしてはそれでもいいんじゃないかなと思ってる」

「私も同じく」

「オレは反対だ、三つも年下だし、女だから」

「…三年前もエースってコルボ山にいたよね?」

「…オレ、いつからここにいるかってこと話したっけ?」

「じいちゃんが話してた」

「なるほどな」

 

危ねえ!!バレるところだった!!

本来知らねぇはずだもんな!

私も一回も聞いたことないよ!!ガープさんからもエースからも!

嘘をつくときは堂々とすればばれないっていうけど案外そうなんだな

 

「それに、私が女ってことは嫌いなんだ」

「分かってるけどよぉ…あんなところで本当に大丈夫か?」

「さぁ?でも、私って案外図太いから大丈夫じゃない?」

「自分で図太いとか言うなよ」

 

だって、事実だし?

死んだと思ったらいきなり転生して

しかも、あの『ワンピース』の主人公になってるし

ようやく体を動かせるようになると地獄の訓練始まるし

走れるようになるとジャングルに風船くくりつけられて飛ばされるし、千尋の谷から突き落とされるし

あれっ?私、どうやって生き残ってるの?

 

…主人公って凄ぇぇ!!ってことにしとこ…

 

「…にしても、意外」

「何がだよ?」

「エースが反対してること…だって反対するならサボだと思ってた」

「あぁ、確かに…エースならどうでもいいって感じになりそうなのに」

「う、うるせぇ!別にいいだろ!!」(言えるか!心配してるなんて!!)

「「…ふーん」」((心配してるのか…分かりやすっ!))

ニヤニヤ

「な!なんだよ!気持ち悪りぃ!」

 

 

 

「…まとめると

・エースとサボは見つからないように隠れる

・私はガープのじいちゃんにわざと悪魔の実とシャンクスのことをバラしてここに来るように誘導させる

 

…分かった?」

「オレたちは大丈夫だが、お前は大丈夫か?」

 

頭の中でシュミレートをする…

 

「…多分、いけると思う…」

「多分って…」

「可能性としては50%かな?後の可能性としては女だからフーシャ村に残されるパターンかな?」

「まぁ、その時は今までと同じにすればいいだろ」

 

原作ブレイク起こりすぎ!!

 

「はぁ、なるようになるかぁ」

「まぁな、頑張れ」

「頑張る」

 

激励の言葉を背に受けながら私はフーシャ村へと帰って行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第19話

「痛い痛い!!離して!!」

 

ちょっと!!マジで痛いって!!

口調が素に戻るから!!

無意識化で覇気使ってんのかよ!!

『愛ある拳』ってやっぱり覇気じゃん!!

 

「うるさい!悪魔の実を食うた上にふざけた口をたたきおって!!」

「うるせぇ!俺は海賊になるんだ!!」

「お前もエースも、将来は最強の海兵になるんじゃ!!!」

「ならねぇ!」

「お前を生ぬるいフーシャ村に置いたのは失敗じゃった」

 

現在、ガープさんに連れられてコルボ山の山賊ダダン一家の元へ向かっているところだ

おっ、着いたみたい

 

ドンドン

「ダダン!!出て来い!!」

「ガープさん!!ホントもう勘弁しておくれよ!!エースのやつもう10歳だよ」

「これ以上我々じゃ手に負えニーよ!引き取ってくりよ!!」

 

…エースって何してたんだろ…

この山賊の手に負えないって

っていうか、ドグラの喋り方って本当に面白い!!

 

「なんじゃ?一生ブタ箱で暮らしたいか?」

「「「「お預かりします!!!!」」」」

 

あっ、話が着いたみたいだな

 

「…あぁ!!しまったもう時間じゃ!!」

「ほっ…ようやく帰ってくれる…」

「ルーフェ!!ここにはエースというわしのもう一人の孫がおる!お前の三つ上じゃ!!仲良うせい!!」

 

ガープさんはそれだけ言うと去って行った

 

「…本当に『天災』だなぁ」

「確かにな」

「うおっ!!帰ってきてたのか!!エース!!」

「出て来るの早いな」

「近くで見てたからな…というか気づいてたろ、見聞色で」

「まぁな」

 

私はそう答えるとダダンさんたちの方へと向き直る

 

「俺はモンキー・D・ルフィ!!じいちゃんが迷惑かけてるみたいで悪ぃな!!」

「「「「孫は常識があった!!!!」」」」

「夢は海賊になって冒険することだ!!」

「「「「やっぱあの人の孫だぁぁぁぁーーーー!!!!」」」」

「にっしっしっし!あっ!!それと!!俺は山賊が大っ嫌いだ!!」

「黙れクソガキ!!あたしらだっておめぇみたいなの預けられて迷惑してんだ!!」

「それに関してはじいちゃんがごめんなさい」

「お、おう…ってそうじゃない!!」

 

ダダン一家ってノリツッコミがいいね!!

いじり甲斐がある!!

 

「山賊が嫌い??好都合!!出てってその辺でのたれ死んじまえ!!」

「まーまーお頭」

「明日からおめぇ、死ぬ気で働いてもらうぞ!!

洗濯掃除靴磨きに武器磨き!窃盗略奪サギ人殺し!!

いいな!!ここでさせられた事は絶対にガープにチクるんじゃねぇ!!

一日に一回、茶碗一杯の米、コップ一杯の水!!

これだけは保証してやる

あとは自分で調達するんだ!!そして、勝手に育ちな!!」

「分かった!」

「分かったんかい!!泣いたりするトコだ、そこはァ!!」

 

いやー、予想通りのセリフ

 

「昔、じいちゃんにジャングルに投げ込まれたこともあるから森での食料調達はできるし」

 

流石にミミズとかカエルは食べれません!!

日本人としての感覚が先に来ちゃうから!!

 

「俺はいつか海賊になるんだ!!それくらいできなきゃな!

それに…」

 

私はそう言ってエースの方を向く

そう、『今』と原作では全く違う点がある

 

「頼れる友達もいるしな!!」

「はぁ…昼のうちに道を教えてやるから着いて来い」

「分かった!!」

 

私はそう言ってエースの方に走って飛びつく

 

「ま、待て待て!!エース!知り合いか?!?!」

「俺たち、友達だよな!!」

「まぁ、そうだな」

「「「「エースに友達ができた!?!?」」」」

「あのサボってやつだけじゃないのか!!」

「知り合ったのは最近だよな?」

 

そういえば二ヶ月経ってないのか

…仲良くなるのって本当に時間がいらないんだね

 

「…そう…だね…」

「どうした?ルフィ?」

「ん??ごめんごめん、考え事してた」

「何を?」

「出会ってから二ヶ月で色々あったなぁって」

「たしかにな…」

「二ヶ月でエースが友達って認めたのか…」

「なんて奴だい…」

「っと、そうだ!!サボは?」

「もう外で待ってる」

「そっか!!じゃあ、急がねぇと!じゃあな!!」

「コラ!ルフィーー!!お前はうちの雑用やるんだよ!!」

「言うことを聞きゃしねぇ!!」

「そこはあの人の孫だったのか!!」

 

後ろでなんか言ってるけど無視無視!!

帰ったらちゃんと夕飯の支度するからごめんね!

 

「もう、聞こえないだろうからルーフェでいいか?」

「…個人的に三人の時もルフィがいいかな?」

「そうか…本当にその名前嫌いなんだな」

「…うん…」

「そっか…」

「親がつけてくれた大事な名前だけど女っぽくて嫌いなの」

「…お前の親はどんな奴なんだ?」

「そうだね…多分、ちゃんと私のことを愛してくれていると思う…」

「思う?」

「自分のところより安全なところでって事であの村に預けたんだろうけど、じいちゃんに預けてる時点でんっ?って思ったから」

「あー、なるほど…」

「私は母親は知らないけど、父親がおじいちゃんの子供なんだって」

 

そういえば、原作でも母親の描写はなかったな

こっちでも全く聞かないし…

今度、じいちゃんに聞こうかな?

 

「そうか…母親の事はどう思う?」

「…知らないから分かんない」

「そうか…」

「エースは?」

「…オレのお袋は俺を二十ヶ月もお腹に宿してからオレを産んでそして亡くなったそうだ」

「……」

「そんで、オレを探すためにあいつが死んでから十ヶ月以内にその島で生まれた子供全員が殺されたそうだ…」

「…エースのせいじゃないよ」

「…分かってる…」

「生まれた子に罪はないし、存在が罪になるなんてあり得ない」

「……」

 

「あえて、罪を創り出すとしたらそれは海軍であり、世界政府だよ

 

なぜなら、存在が罪になることがあるだなんて馬鹿げたことを言って、それを実行しているから

 

それに、海軍は、海兵は自分たちの正義が正しいって信じ込んでいる

 

正義はいわば信念だ

 

信念に正しいも間違ってるもあるもんか

 

海賊の信念はドクロマークで、海軍の正義はカモメのマーク

 

それだけの違いでしかない

 

信念はこの世界に生きている人間の数だけあってぶつかり合うのは当然

 

それなのに、それを許そうとしない

 

…本当に馬鹿げてるよ…」

 

「…ありがとうな、そう言ってくれて少し楽になった…」

「ふふーん!もっと褒めてもいいよ?」

「誰が誰を褒めるって?」

「エースが私を褒める!!」

「あほか!!」

 

ほっ…

シリアスな雰囲気はやっぱだめだね

さて!!今日中に道を覚えなきゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 



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