シンフォギア─新たな王の道─ (朱羽総長)
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プロローグ

他の作品の息抜き二作目。あらすじにも載せましたが、色々とオリジナルがあったりするのでご注意下さい。



それは、不思議な夢だった。

 

崩壊した街。荒れ狂う空。燃え盛る炎。

 

その中心で、二人の人影が対峙する。

 

黒と金の鎧を纏い、背中に時計の針の様な羽を着けた者。

 

金の腕輪、ガントレットを着けた顔の見えない存在。

 

「────────」

 

「─────────」

 

 

お互いに何かを話し、そして構える。

しばしの静寂の後、前者が拳を握りしめ殴りかかり、後者は腕輪の着いている方の腕を前にかざす。

 

 

ぶつかる瞬間、光に包まれ、周囲が崩壊していった───

 

 

 

 

 

 

 

「なんて夢だったんだけどどう思う?」

 

「出会って突然夢の話聞かされた私の気持ちも考えて欲しいかな」

 

 

偶然遭遇した幼なじみである小日向未来から中々に厳しい反応を返される。まぁ、こんな厨二病みたいなこと言われればそうか、とも思った。あれ、厨二病だっけ、中二病だっけ、あれ?

 

 

「まぁいいや。ところで響は」

 

「何がいいのかわからないけど、響は明日までの宿題終わらなくてお留守番」

 

 

もう1人の幼なじみ、立花響。人助け大好き少女というイメージがわかりやすいと思う少女。もっともあんなことがあったからそうなってしまったというか、最初からそんな素質があったというか…。

 

「…人助けはほどほどにしておけばいいのに」

 

「あはは、けどそれが響だから」

 

 

その後、他愛ない話をして夕飯の買い出しに未来は向かった。

 

しかし、本当に変わったなぁ。響も、俺も。

 

 

(他人なんて…放っとけばいいのに)

 

 

こんなこと思いもしてなかったのに…。

 

 

「そこの少年、ちょっといいかい?」

 

 

はっ、と沈みかけた意識が引き戻される。後ろを向くと、白い髪のイケメンと言っても過言ではない男性がいた。年はさほど離れていないだろう。

 

 

「道を尋ねたいのだが、こんなマークの祠、神社のようなものをこの近辺で見かけなかったかい?」

 

 

そういって見せられたのは、歯車に斜めに雷のようなラインが刻まれているマーク。

 

 

「すいません、このマーク自体初めてみました」

 

「そうか…いや、ありがとう。時間を取らせてしまったね」

 

 

そういって男性は笑顔で離れていった。気さくな人だったな。

 

 

(しかし、祠…神社……そういえば病院の近くの公園に変な顔みたいなマークが記されたものがあったような)

 

 

とはいっても先ほどのマークとは明らかに違うし関係ないだろう。

 

 

───────────────────

 

 

「こちらが先程のノイズ事件の資料です。即席のものですが」

 

「いや充分だ。ありがとう」

 

 

受け取った資料へと目を通す。そこに記載されていたのは、本日発生したノイズ─人類を脅かす認定特異災害─に関するものだ。

 

山奥に発生したノイズの群れに対し特異災害対策機動部一課、および我々二課が出撃し被害は最小限に抑えられた。しかし、問題はそこでは無い。

 

 

『出撃したノイズはこれまでのノイズとは大きく異なり、より人型に近しく、赤と青の二色(・・・・・・)が目立つノイズ。第一号聖遺物と交戦。異質な戦闘力と回復力を見せ逃亡を許す。現在も探索を続行』

 

 

(翼が倒せなかった…いや、倒しきれなかった謎のノイズ…)

 

 

最近はノイズの発生率も増えている。無関係ではないだろう。

 

 

「風鳴司令」

 

「どうした、こんな時間に」

 

 

考え込むところへ声をかけてきたのは二課への協力者。しかし、もう間もなく日が出てくるという頃に何用だろうか。

 

 

「この状況下でこんなお願いをするのも大変心苦しいのですが、明日、いや本日お暇を頂きたい」

 

「ふむ、急だな。何か急用か」

 

「えぇ、少しばかり予定が変わりまして。私の使命を果たして参ります」

 

「それは以前言っていた…」

 

「はい、襲名した我が名の下に成さなければならないことです」

 

「……わかった。だが、連絡は取れるようにしておいてくれ『ウォズ』」

 

「了解しました。それでは失礼します」

 

 




次は未定です。出きるだけ早く……!


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Ep1 時の王の誕生 1

お久しぶりです。
卒論が落ち着いて、書き上げたらもう年末…。
令ジェネ観に行かなきゃと思ったり、コミケ行く準備したり、他の作品も書かないと、とやりたいことが多いのです…。
では、実質第1話、どうぞ!


朝食は栄養のあるすぐ飲めるゼリー飲料。

今週のバイトを改めて確認し、今日は無いことを思い出す。

制服を着て、リュックを背負い家を出る。

 

「いってきます」

 

 

誰もいない我が家に声をかけて高校へ向かう。

 

 

 

 

それがいつもなのだが………。

 

 

「はじめまして、我が魔王」

 

「……………………………」

 

 

家出た瞬間、なんか変な人に絡まれてます。

 

 

 

 

 

誰だか知らないけど、何か用があってきたのだろうと追い返すのも悪いと思い、学校までの時間も無いので歩きながら話すことに。

 

 

「…それで何ですか」

 

「いや、今日は挨拶に来ただけさ、我が魔王」

 

「はぁ……」

 

 

首にマフラー、なんか独特な服装、手には本を持った男性。多分年上。そんなこの不審者は、どことなく上機嫌だ。

 

 

「で、魔王って何ですか」

 

「君の事だ、常盤 湊護(ときわ そうご)

 

 

横に並んでいた男性は、前へと移動して続ける。

 

 

「君はそう遠くない未来、魔王へと至る、それが運命だ」

 

「はぁ…宗教勧誘ならお断りです」

 

 

スルーしてさっさと高校へ向かう。誰が魔王か、こちとら進路に悩む高校生だぞ。

 

 

「まぁ待ちたまえ、受け入れられないのは分かる。だが、一つだけ質問だ」

 

「何ですか、ほんとに」

 

 

しつこく追い付いてきたが、もう高校も目の前。流石にこれ以上は付き合いきれないが、一言くらいは聞いてもいいだろう。

 

 

「君の夢は、何かい?」

 

 

 

 

 

 

 

─何も答えられなかった。

あの質問をされた後、何故か、そう何故か逃げ出してしまった。

夢─目標。確かに昔は持ってたのかもしれない。いや、かもしれないじゃなく持っていた。

けど、思い出せない。それはなんだったのか。

 

 

「…い、おい、常盤!」

 

「えっ」

 

そんなことを考えてたら、いつの間にか放課後。クラスメイトに声をかけられて、ようやくそれに気付いた。

 

「どうしたんだ、今日なんか変だぞ」

 

「あ、うん、ちょっと寝不足で」

 

「大丈夫か?」

 

 

話しかけてくれたのは、田山裕太。クラスメイトの中でも一番仲が良い奴だ。

 

 

「大丈夫。そっちこそ急がなくていいのか?今日は部活だろ?」

 

「本当に大丈夫か?さっき先生が言ってただろ?最近、近隣の生徒が行方不明になってるから、警戒してしばらく部活中止だよ」

 

 

田山は、剣道部に所属している。確か副部長だったような。

けど、そんな話してたのか…。

 

 

「だから久々に商店街のほう行かないかって誘おうと思ったんだが」

 

「ごめん、ちょっと今日は帰るわ」

 

「だな、まぁ古本屋漁ろうぜってだけだし気にすんな」

 

じゃあな、と言って田山は去っていった。

 

 

 

 

 

 

その後、すっきりしないままとりあえず帰路に着いた。

 

 

「…あっ、夕飯の具材買ってこないと」

 

 

進路を変更、商店街のほうへ向かう。ふと思い出したことだったが、頭の中が完全に切り替わったわけではない。

夢、ゆめ、ユメ?と頭の中は、ぐるぐるしたままだ。

 

いや、ままだった。

 

 

 

 

 

 

 

サクッと、コンクリートの道では味わうことのない、自分の足音を聞くまでは。

 

 

 

 

 

 

 

(黒い…砂?…いや、これは、炭みたいな…)

 

炭のように黒い塊、こんなものが落ちてるわけない。周囲を見回すと、至るところに……

 

 

「まさか……」

 

 

視線の先、曲がり角から現れたのはオタマジャクシのような形の青い物体。

 

それは、この世で最も出会いたくない存在(災害)、ノイズだった

 

 

 

 




年明けには、次を投稿………出来たらいいなぁ。
感想などお待ちしています


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Ep1.時の王の誕生2

お久しぶりです。祖母が亡くなったり、色々と忙しく投稿が遅れました。
今回は急展開。一気に話が進みます。


認定特異災害『ノイズ』。13年前に特異災害として認められた人類の天敵。

突然現れ、触れた人間を炭化させるという恐ろしい力を持つ。

対処法は、一定時間が経つと自壊するので、逃げ隠れしながらそれを待つしかない。

息を潜め、気付かれないように移動する、それが正しいことなんだが……

 

 

 

「はぁ、はぁ、こっちだ!」

 

 

手を繋いだ少年と共に追ってくるのいから逃げ続ける。

話は少し前に遡る。

 

 

 

 

 

 

(なんでノイズがここに……)

 

 

ノイズを見つけたと同時に近くの車の後ろに隠れる。

とりあえず早く移動しないと。いや、今動いたら危ないか?

そんな思考が流れていく。触れただけで人を殺せる存在なんて、恐ろしすぎる。なにより自分にとってはそれだけではないが…。

 

 

「ヒック、グスッ、」

 

「!!」

 

 

どこからか聞こえた声に驚きながらもあたりを見回す。

すると、ノイズが向かっている道路、そこに並ぶ店の一つに隠れている男の子が見えた。

 

 

(距離はそんなに離れていない、まだノイズも遠い。けど、それは時間の問題だ)

 

(助ける必要もない…このまま隠れてれば)

 

 

その時、頭の中を人助け好きな彼女が浮かんだ。

 

 

「…あぁ、もう!!」

 

 

 

駆け出し、男の子のもとへと向かう。

 

 

「こっちだ!行くぞ!」

 

 

戸惑う手を取って走る。ノイズはもう気づいてるだろう、ならどこか安全なところ、もしくは消えるまで逃げるだけだ。

 

 

 

 

そんなわけで逃げているのが今。

 

 

「あっ!」

 

 

後ろに引っ張られる感覚と短い悲鳴。連れていた少年が転んでしまっていた。

走り続けて体力も限界なのだろう。

 

 

「くそっ!」

 

 

少年を抱え、再び走り出す。

けど、どこに行けばいい?どこまで逃げれば…!

 

 

「っ!?」

 

 

曲がった先、別のノイズの群れが迫ってくる。

 

 

(逃げ道は…ない!どうする?どこに)

 

 

「お困りのようだね、我が魔王」

 

 

いつの間にか朝の不審者が横に立っていた。

 

 

「えっ、あっ、」

 

「驚かせてしまったかい?一先ずゆっくり話せる場所へ行こうか」

 

 

不審者は首に巻いたマフラーを取り外し、振るった。

 

 

「…はっ?」

 

 

マフラーが伸び、包まれたと思ったらどこかのビルの屋上にいた。

 

 

「さて、逃げたはいいが時間はそんなに無い」

 

「えっ、いやここまで来れば」

 

「実際、そこまで距離は離れた訳ではない。奴らはすぐ嗅ぎ付けてくる」

 

 

さて、と不審者は再び話し出した。

 

 

「我が魔王、このままでは我々は死ぬ。それを回避する手段がある」

 

「本当か!?」

 

 

不審者は跪き、小さな赤い座布団の上に変な形の道具を乗せて差し出してきた。

 

「これは『ジクウドライバー』。君が魔王となるための、君のためのベルトだ」

 

「ベルト?これが…」

 

「それを使えばノイズを退けられる。しかし、それを使えば君の未来は決まる」

 

「俺の未来…?」

 

 

ふと視界が暗くなる。空を見上げると、蝙蝠のような形のノイズが集まっていた。

 

 

「今はそんなこと話してられない!使い方は!?」

 

「触れてみたまえ、使い方はご存じの筈」

 

 

ジクウドライバーを手に取る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『俺──になる。──が──』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間、頭の中を何かが駆け巡った。

 

 

ジクウドライバーを腰に当てる。帯が生え、身体に固定される。

右手に光を放ちながら小型のアイテムが現れた。

『ライドウォッチ』。リングパーツを回し、上部のボタン、ライドオンスターターを押す。

 

【ジオウ】

 

 

音声が鳴る。そしてライドウォッチを自身から見て右側のスロットへと装填。ベルトの中心上部のスイッチでロックを外し、逆時計に回す。

 

 

【ライダータイム!】

【仮面ライダー ジオウ!】

 

 

世界が変わったような感覚、そして身体を覆っていく何か。

 

 

「えっ、えっ、えぇぇぇぇ!?」

 

 

手が鎧、いやスーツ?よく分からないけど包まれて…って顔も何かで覆われて!?

 

 

「祝え!」

 

 

隣の不審者が急に叫び出した。

 

 

「全ライダーの力を受け継ぎ時空を超え、過去と未来をしろしめす時の王者!

その名も仮面ライダージオウ!今ここに生誕の瞬間である!」

 

 

仮面ライダーってなに?

 

 




次は未定です。
感想、その他色々お待ちしています。


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Ep1.時の王の誕生3

執筆速度が上がらない!
リリなののほうも進めないと…。

とりあえず第4話どうぞ!


身体を捻り、ドリルのように空飛ぶノイズが降ってくる。

 

 

「うわっ!?」

 

 

咄嗟に腕をクロスしてガードしてしまった。

直後、勢いよくぶつかった衝撃に耐えきれず後ろへと吹き飛ばされたが、身体が炭となることはなかった。

 

 

「痛かったけど、それだけ…?」

 

「そうとも、詳しい原理は後にするがその姿ならノイズの影響を通さない。つまりはこちらから攻撃も可能だ」

 

 

そんな言葉を聞きながら立ち上がる。

試しにと、続けて降ってくるノイズへと、合わせるように拳を突き出す。

拳はノイズとぶつかり合い、殴った手応えを感じながら目の前でノイズが崩れていくのを確認した。

 

 

「おぉ…ってヤバい!?」

 

 

複数が同時に降り注いで来た。全部防げない、そう判断し少年の前に駆け、両腕を広げて前に立つ。

 

 

「ぐっ!」

 

 

少年を庇い、身体へと連続して衝撃が襲ってくる。

 

 

「大丈夫?」

 

「う、うん」

 

 

少年の無事は確認したけど、キリがない。

何か…そうだ!

 

 

「確かこうやって」

 

 

先ほど頭の中に流れたイメージ、使い方を思い出す。

右手に現れるイメージで…

 

 

【ジカンギレード!ジュウ!】

 

「おぉ、本当に出た」

 

 

右手に現れた『ジュウ』と書かれた武器。書かれているので通り銃なのだからと、空に浮かぶノイズへと銃口を向ける。

 

 

「はっ!」

 

 

引き金を引き、撃ち出された弾丸(エネルギー弾?)はノイズを貫き、その身体を消滅させた。

 

「よし、このまま…って」

 

 

遠くのほう、工場地帯のあたりに光の柱…?

 

 

「あちらも目覚めたようだね。こちらもそろそろ終わらせてしまおう。我が魔王、その武器のスロット上を押すんだ」

 

「こ、こうか」

 

 

言われた通りにする。

 

 

【タイムチャージ!5!】

 

「うぉ!?」

 

 

音声と共に力が溜まっていくのがなんとなく分かる。

 

 

【4! 3! 2!】

 

 

上空へと銃口を向ける。

 

 

【1! ゼロタイム! スレスレ撃ち

!】

 

 

『ジュウ』の形をした弾丸が飛び出す。それを連射して、ノイズを一掃する。

 

 

「お、終わった…?」

 

 

思わず口から出た言葉ではあったが、自分の中で安堵が生まれたのがわかる。同時にノイズを倒せたということ、そんな力を使っていたこと、色々なことが実感として湧いてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

だからこそ気を抜いていたのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「────!!」

 

「え?」

 

 

背後から聞こえた謎の声、そして背中へと続けて襲いかかる衝撃。

あ、と言う間もなく感じたのは浮遊感。

 

 

ビルから落下していく中、身体が前後入れ替わり視線は上を向く。

そこに映ったのは、こちらへと伸びる黒い布。

 

そして跳び去っていく、赤と青の何かだった。

 




活動報告にも書いたのですが、Twitterのアカウント完全に忘れて、新たに作りました。

アカハネ総長 @Akahane2sou

更新とか色々呟く予定です。
絡んでくれてもいいんですよ?(謎の上から)

ではまた次回


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不協和音と初継承1

就職時期ずれて5月からお仕事です…。
いや、コロナ関係なしにやらかしただけなんですけど。
今月中になんとか話を進めたい…。

では、どうぞ。


「う…ここは…」

 

「目を覚ましたかい、我が魔王」

 

 

不審者に見下ろされる形、身体の感じから寝ていること、ガタガタと揺れてることがわかる。つまり、

 

 

「車の中?」

 

「あぁ、今回のこと、色々と聞きたいことがあるだろう?」

 

 

身体を動かそうとし、動かない両腕に気付いた。手錠をされている。

キッ、と揺れが止まった。スーツの男達が何人かドアを開けて現れた。

 

 

「すまないが、ちょっとだけ我慢してくれ。上司の指示でね」

 

 

 

 

 

 

 

「で、ここは何処なのかから話そうか」

 

 

手錠を着けたままエレベーターへと乗せられると不審者が話し始めた。

 

 

「日本政府、特異災害対策機動部二課、通称突起物と呼ばれる組織の本部だ」

 

 

「特異災害対策機動部…?ニュースとかでたまに出る所か?」

 

「あれは一課のほうだ。この部署は別の特別な役割を持っている」

 

 

エレベーターが動きを止める。

 

 

「続きは、ここの司令たちも含めて話すとしようか。」

 

 

開いたドアの先は、

 

 

「─は?」

 

 

職員的な人達がパーティーしてる様子だった。というか、完全にパーティー会場だ、これ。

 

 

[ようこそ2課へ]

[熱烈歓迎!]

 

といった横断幕が張られ、先ほど聞いた組織の名称からは想像できない…いや、ほとんどの人が見たことのない制服で統一されていることが、かろうじて組織感を残している。

 

 

「戻ったかウォズ」

 

 

この大勢の中で真っ赤な服を来た迫力のある男性がこちらへと声をかけてきた。

 

「ウォズ…?」

 

「ん?君は…」

 

「えぇ、今戻りました。風鳴司令」

 

 

隣の不審者が返事を返す。それに視線を向けると、少し不思議そうな表情の後思い出したかのように言った。

 

 

「あぁ、そういえばまだ名乗っていなかったかな。

私の名前はウォズ。

一先ずそう呼んでほしい、我が魔王よ」

 

 

不審者…改めウォズと名乗った彼は、恭しくお辞儀してきた。

 

「えぇっ!?何でここに!?」

 

「この声…はぁ!?」

 

 

聞き慣れた声が聞こえた方向に目を向けるとそこにいたのは、知り合いでここに、この場所に居ることがおかしい少女。

 

 

「響…」

 

「湊護…」

 

 

 

小日向未来の大切な友人、立花響だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジオウが現れた」

 

 

街の工場地帯。そのエリアの一番高い施設の屋上に男は立っていた。

 

 

「わかってる。そういう約束だからね」

 

 

だが、と彼は続け

 

 

「方法はこちらで決めさせてもらうよ。それでいいね」

 

 

そう言うと同時に、男の元へと一つの影が飛び込んでくる。

赤と青のソレへと男は視線を向ける。

 

 

「まずは一体目。こんな最初でくたばらないでくれよ、()()()()()()()()

 




感想、アドバイスよろしくお願いいたします。


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