個性『強欲』のヒーローアカデミア (エクレア58)
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特訓編
始まり


豪欲強人Side in

 

「やあ、おはよう。そしてはじめまして。僕の名前はAFO《オールフォーワン》だ。先生でも父さんでもなんて呼んでくれてもいい。豪欲強人くん。」

「...おいおっさん。俺は豪欲強人なんて名前じゃねぇ。グリードっつう名前があんだよ。」

「それは失礼した。グリード君。それと、僕は君の父親だ。おっさんなんて言わないでくれ。」

「そうかよ...じゃあ親父殿。なんで俺の事を豪欲強人なんて名前で呼びやがった?」

「それは、君に雄英と言う高校にスパイとして行ってもらうためだ。そしてこの名前は君の外側の人間の名前でもあり、表の世界で生きて行くための名前でもあるからだよ。」

「親父殿。雄英つうところに行って何をすりゃいいんだ?。」

「君には生徒の情報と教員たちの個性を見てきてほしいんだ。」

「それを俺が断ればどうなるんだ?」

「僕は君の事を殺すだろうさ。」

その時ものすごい圧と殺意を感じた。たった殺す一言で。だが、あいつの目は怖かった。本当の親父殿は声すら出さず、これ以上の物を放ってくる。こんなことたかだか三度目ってだけだ。

「....それともう一ついい忘れていた。君の『個性』を。」

「.....個性?」

「君には豪欲強人の頃の記憶を持っていないと見た。」

「.....そうだな、なんも覚えちゃいねぇ。」

「そうだろう。君の個性は『硬度変化』と『超再生』だ。そして君自身の人格だ!。」

「......聞いた限りじゃすげぇ強そうな『個性』だな....。なんで俺なんかに渡した?」

「[脳無]何かと違い。君には意思があり、3個の個性に耐えた、そして戦力になる。だからだよ。」

「そりゃ大変ありがたい話だな。」

「そうだろう。行ってくれるかい?」

「......一度目の俺なら簡単に行ってただろうが.....三度目の俺は....そんな話断るぜ!」

「何!?」

俺は硬化して近くにあった窓から飛びだした

「あばよクソ親父!」

「クソ!ドクター脳無を一匹出してくれ!」

「全員整備中じゃ!出せん!。」

「く、覚えておけ!豪欲強人。いやグリード!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここまで逃げりゃあ大丈夫だろう。」

そう言って俺は自分の体の中にある精神の中に入った。

「おい!豪欲強人!いねぇか!」

大声で叫んでも何も帰って来ない

「完全に飲まれちまったか?」

そう呟いたときにとても弱々しい声が聞こえてきた

「人格が残っているなら簡単だ!」

俺は豪欲強人の人格を一度表に出して、また引っ込めた。

「おい!わかるか?」

「.....僕は.......ここは?.....。」

「ここは精神世界だ。」

「......君は......誰?」

「俺はグリード」

「......グリード......僕は....大男に.....捕まって...。」

「思い出さなくていい!今は無事だ。」

「グリード......わからないけど.......ありが.....と.....う。」

「おい!しっかりしろ!」

そう言うと豪欲強人の人格は消えて無くなった。

「.....せめて....話し相手ぐらいにはなってほしかったな....。」

現実世界に戻ってそう呟いていると声を掛けられた。

「ねぇ、あんた何で泣いてんの?」

そう言われ頬を触る。濡れていた。

「.....いやちょっとな...。」

「ウチ耳郎響香。あんた名前は?」

「俺か?俺はグリ.......豪欲強人だ。」

「え?あんた豪欲強人!?」

「ああ、そうだが?」

「あんた!行方不明者が何でこんな所にいんの!?」

「俺が行方不明者!?」

この耳郎響香っつう女に聞く限り俺、もといこの豪欲強人は二週間前から行方不明だったらしい。隣に住んでいる人が豪欲強人の両親の悲鳴を聞いて通報したときは、二階で寝ていた俺の姿がなく、行方不明扱いになっていたらしい。

「そんな事があったのか ......。」

「そんな事って...あんたふざけてんの!?」

「あいにくあんま記憶がなくてな、記憶抹消の個性でも使われたか、またはショックすぎて忘れたか.....。」

「え?....ご、ごめん。ウチあんたの事考えてなかったかも。」

「いや....気にすんな大丈夫だ。」

「まあ見つかってよかったし、一緒に警察署行く?」

「こう言うのは電話で指示を聞いたほうがいいんじゃねぇか?」

「そ、そうだね、じゃあ電話するね。」

そう言うと耳郎は電話を始めた

(しかし.....電話や警察なんてのは俺のいた世界では無かったはずだ、こいつの記憶があって良かったよ。しかし、記憶がするする入ってきてあんま違和感がねぇ。しかし……個性ってのは不思議だな.....硬度変化なんて俺の元の能力だぞ。しかし…13歳、男性、それは覚えてんのに顔を憶えてねぇ。早く自分の面を拝みてぇもんだ。)

その時、丁度電話が終わったのか耳郎が話しかけたきた。

「次ぐ向かうだって。……ねぇあんた何歳なの?」

「俺か?俺は13歳だけど。」

「はぁ!?あんたその顔とその身長で13ん?ウチとタメなんだけど!。」

「んな驚くなよ。」

「それはそうとさ…あんた今後どうなんの?」

「このまま行けば一人暮らしか、施設行きかもな。」

「え!?…なんだか…あんまりだね…。」

「さてはお前落ち込んでるな?」

「う、うるさい!だって…だって…この歳で両親をなくして……私がそんな事体験したら……。」

「こんなことは慣れてる。」

(生憎いい両親とは呼べない感じだしな。)

「そうは言っても俺の両親はダメダメだ。」

「そんなこと言っても………。」

「ったく、響香、心配すんな。俺は大丈夫だ、でもよ、ありがとな。」

俺は耳郎の耳元で顔を近づけて耳元で囁いた。

「ふぇ?あ、え〜と、その………。」

(顔が真っ赤だ。マーテルは気にせず流してたんだがなぁ)その時遠くからサイレンの音が聞こえてきた。

「け、け、警察、ききき来たね。」

(おいおい、動揺しまくりじゃねぇか)

「こちら警察署の大倉です。豪欲強人くんあなたを保護します。そちらの方も一緒に。」

「分かったよ。」

「わかりました」

俺と耳郎は警察署に向かった。

 

豪欲強人Side out



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緑谷出久との出会い

豪欲強人 Side in          

「ふぅ、まあこんなもんか。」

行方不明事件から更に一週間たった。今、新居の荷物整理が終わったところだ。俺はあのあと警察署に行き、様々な書類に目を通したり、保険金などの受け取りなどしたり、一度家に帰って自分の物を新居に運んでいた。

中学校も変わっちまうから耳郎と連絡先を交換した。

「明日から学校か………確か……折寺中学校だっけ?」

自分自身はじめての学校だが、豪欲強人の記憶があるため、はじめての気がしない。

「しかし……こいつの顔がまさか、リン・ヤオの顔だったとはな、鏡が見えた瞬間、叫んじまって耳郎を怪我させちまった……。

(ひとまずは片付けが終わったと送るか…)

その後、俺はメールである程度やり取りをしたあと、いい時間なので、寝た。

翌朝、俺は何も食べずに学校に行った。理由は、食う必要がないからだ。どうやら、俺自身が個性の時点で体はホムンクルスのようなものになったらしい。まあそんな事どうでもいいが。

そんな事を考えていたらもう学校の校門についていた。

時刻は十時。俺は事前に聞いていた校長室に向かう。

俺はノックをした。

コンコン

「失礼します。今日からこの学校に転校してきた豪欲強人で.......え〜〜!?」

「やあ……来たかね、待ちくたびれたよ豪欲君。いや、グリードと呼んだほうがいいかね?」

俺は戦闘態勢に入る

「君はこちらに来てもその『個性』、なのだな。」

「なんでお前がここにいる!ラース!」

「……わしもわからんのだよ。」

「……ホントにわかんねぇのか?」

「まあ立ち話もなんだ、早く座り給え。お茶は紅茶のほうがいいかな?緑茶もうまいが。」

「紅茶で頼む……」

「いや〜しかし、別世界に来ていたのは私だけだと思っていたよ」

「俺もだよ。そういや気になったんだがてめぇの個性はなんだ?」

「わしも変わらずだよ。」

そう言うとキングブラッドレイは眼帯を外し、グリードに見せた

「この通り、まあウロボロスの入れ墨は直接目に入れたんだがな。」

「あんたウロボロス好きなのかよ!」

「だってかっこいいじゃない」

このじじぃ〜〜

その後お互いのことを話し合った

「なるほど……私とは違うのだな…。」

「あぁ。」

「それはそうと、グリード君前世の出会いは最悪だが、ここで友好関係を結ばないか?」

「確かに最悪だったが、今は違うだろ?なんで友好関係なんか……。」

「恥ずかしながら、この学校では虐めが行われているのだよ」

「いじめだ〜?あんたがキレたら無くなるだろう。」

「実は上手くやるのでな、君はリン・ヤオ君とあってから変わっただろう?これは一、校長ではなく、一、一人の人間としての頼みなんだよ。よろしく頼む」

「……あんたがそう頼むならいいぜ。誰が虐められてて、虐めてんだ?」

俺が聞いたらラースは書類を俺に見せてきた。

「この子、緑谷出久君が虐められてて、この爆豪勝己君が虐めているのだよ。」

「……地味めだか、なかなか良いやつそうじゃねぇか。理由は知ってんのか?」

「彼は無個性でね……それが原因でね」

「それ聞いた瞬間、コイツを殺そうか迷ったわ。」

「そんな物騒な事を私が許すとでも?」

「無個性でいじめられる意味がわからん、あっちには無個性しかいなかったぞ。」

「仕方のない事なのかもしれんな……あちらとこちらでは文化が違う。」

「それはいいが、俺は何をしたらいい?」

「簡単に言ったら、緑谷君の護衛と修行だな。」

「いっちょやってみるが…結果はあいつ次第だ。」

「引き受けてくれるだけ私は有り難いよ。」

「じゃあ早速教室に行ってくる。」

「更衣室はそこの角を曲がった学習室だよ。それじゃあよろしく」

「あぁ」

豪欲強人 Side out

 

緑谷出久 Side in

今日、このクラスに転校生が来るらしい、どんな個性か気になっちゃうな〜

「おい!クソデクてめぇ何キメェ顔してんだ?」

「やめろてやれよ勝己こいつきっと個性出る夢でも見たんだぜ?」

クラス中が笑い出す。

「そんな夢見てないよ!」

僕は全力で否定する。

「ただ……今日このクラスに転校生が来るからどんな個性か考えてたんだよ……。」

僕がそう言い終わると教室のドアが開く。

「あれが転校生か?」

「イケメン〜」

「私、タイプかも!」

この人が転校生か…優しい顔してるけどなんだか怖い…、なんでだろ?

そんな事を考えていると転校生が僕のところに来た。

「てめぇが緑谷出久か?そうだな……写真通り地味。」

……なんで僕初対面でこんな事言われてるんだろ…

「いや…すまん。俺は豪欲強人。よろしく。いきなりで悪いが放課後校長室まで来てくれるか?」

「う、うんいいよ……。」

も、も、もしかしてカツアゲされるの?

「おい!お前が転校生か!俺は爆豪勝己。まあお前は所詮はモブだけどな。」

「黙れよクソガキ、俺は緑谷と会話してんだ、邪魔すんな。」

ひ!やっぱり怖い人だ!

「おい!早く席につけ〜豪欲も左角だ。」

先生の発言でみんなが座っていく。

僕はさっきの豪欲君が気になって授業に集中できなかった。

緑谷出久 Side out

 




キングブラッドレイを出しました。


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理解者

感想を貰いました!とても嬉しいです!頑張ります!


豪欲強人 Side in

放課後になり、俺は緑谷と校長室の前にいた

コンコン

「失礼します。豪欲です。」

「み、緑谷出久です。」

「来たか豪欲君、緑谷君。まあ座り給え。」

「有難う御座います。」

「そうかしこまらないでくれ。そうそう、なんで呼ばれたか分かるかい?」

「い、いえ。わ、わかりません。」

「早く説明してやれラース。そのせいで俺はこいつにカツアゲと勘違いされた。」

「豪欲君!校長先生にそんな口調駄目だよ!」

「いや、いいんだよ。それより、緑谷君単刀直入に聞くが君、爆豪君に虐められているね?それにクラスメイトの子達にも」

「……はい……。」

「それについて私は君に謝らなければならない。気付いていたんだがいかんせんうまく躱しいてな。」

「い、いえ……無個性なのにヒーローを目指した僕が悪いんです。」

「お前馬鹿か?」

「馬鹿?ひどい!」

「そりゃそうだ、無個性だから駄目なんて考えこそ駄目だろう、第一個性に頼ってる奴が強いわけがない。」

「だけど……。」

「豪欲君言う通りだ。私の個性は『最強の眼』どんな物も目で追えるし、攻撃も追える。しかし片目だけな上、潰されたら終わりだ。だからこそ私は剣術を極めた。」

「俺もだよ、俺の個性は『最強の盾』しかしこれは覆う発生型の個性、覆うスピードより早く部分を斬られたら終わりだ。だが、お前は無個性だ。校長先生のように目を潰されて無個性になるのは不利だ、俺もおんなじ原理だ。でもお前は五体満足で戦える。」

「確かに……」

「そこで本題に入る。豪欲君に君を鍛えてもらうんだよ。」

「僕を……鍛える?」

「あぁ、君はヒーローになりたいのだろう?だったら鍛えるしかない。やるのか、やらないのかは自由だ。決め給え。」

「僕…やります!ヒーローになって人を救けるために!」

「君は敵を倒す為ではなく、人を救けるためにヒーローになるのか……それこそがヒーローの本質だ。頑張り給え、明日は丁度休みの日だ。私も一緒に見よう。」

「校長先生!豪欲君ありがとう!」

「俺の訓練はキツイからな音を簡単にあげんじゃねぇぞ。」

「うん!」

「そろそろ完全下校時刻だ今日は明日のために身体を休めなさい。それじゃあさようなら」

「さようなら、今日は有難う御座いました。失礼しました。」

豪欲強人 Side out

 

緑谷出久 Side in

「ねぇ少し気になったんだけどさっき豪欲君の個性は『最強の盾』って言ってたけど校長先生の個性に名前が似てたね、親族か何かなの?」

「……まあそんなとこだ。」

「そうなんだ……校長先生は剣術を極めたって言ったけどどのくらいか知ってる?」

「昔手合わせしたときは木刀の二刀流だったが俺の個性が覆うスピードより早かったぜ。」

「覆う早さを見たことがないからちょっとわからないな…見せてもらうってできる?嫌、でも個性の使用は犯罪だし、でも見たいし……。」

「じゃあ俺の家に来るか?」

「そんなこんな時間じゃご両親に迷惑だよ!」

「俺、両親いねぇ。」

「え?……ごめん、し、知らなくて……。」

「何泣きそうな顔してんだよ、気にすんななかなかクズだったから。」

「でも…ごめん。」

「じゃあ俺の家に来いそうしたら許してやる。」

「……分かった。」

その後豪欲君の家に行って個性を見せてもらった。なんだか黒い膜が身体を覆って行く感じで覆う早さは頑張って目で追えるくらいだった。顔は覆うのが嫌いらしく覆っていなかった。それよりあの速さより早く木刀を当てるってどんだけ早いんだ校長先生の剣術は……。

その後遅くまで話してしまったためお母さんに心配されて怒られてしまった。豪欲君のことを話したらとても嬉しがっていた。なんだか明日、嫌な予感がする。




次は特訓回です。


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