素晴らしき世界に来たる小さな男に祝福を! (ボルティ)
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青い女神と暗殺者

どうも、初投稿なので雑さはお許し下さい。

まず、今回異世界に転生する男、
ホルマジオについては本文で語っておきます。
恐らく知らない方も多いと思われるので…
興味がなければ区切りの部分を飛ばしてください。

あとホルマジオというキャラをご存知である方にも
1点ご注意をさせていただきます。

私の考えるホルマジオ像と一致しない可能性を
お伝えしておきますので、それを御容赦頂けない方は
ブラウザバックを推奨します。

本文の書き方に関しては
このすば著者の暁なつめ先生よりは

私の愛読書「恥知らずのパープルヘイズ」
のような語り部視点での書き方になっているので
御容赦下さい。もしこれが苦手であったり、

暁なつめ先生の様な書き方の方が良いとの
ご指導があれば、今後の方向性は
考えさせて頂きます。

それ以外にもご感想、誤字脱字の指摘があれば
よろしくお願い致します。
長々と失礼しました。



 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ホルマジオはギャング「パッショーネ」内の

『暗殺チーム』メンバーの1人。

 

このチームはボスからの冷遇を受けていたため、

反旗を翻したのだ。そしてそれが原因で

引き起こった内乱で

1番初めに死んでしまった男である。

 

 

剃りこみの入った丸坊主で全体的に厳つい

雰囲気ではあるが兄貴分のような

頼もしさを見せたり仲間と軽口を

叩き合ったりと、意外と信頼もある

仲間には情の厚い性格だ。

初見で敵の能力を見破ったりと頭も非常に回る

男である。ちなみにそんな彼の口癖は

「しょうがねぇなぁ~ッ」だ。

 

 

スタンドを持っており名前はリトル・フィート。

能力は自身/敵や物を小さくする能力である。

一見地味だが応用の効く能力である。

 

 

そしてこの物語は、ホルマジオが

死んでしまったところから始まる。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その男は暗い部屋に座っている事に

気がついた。周りがまだよく見えない。

 

 

ホルマジオ(…暗ぇな。えーと、俺は確か…

あぁ、思い出した。ナランチャにタイマン貼って

負けちまったんだな。

随分長く眠ってた感覚だ…

しかしここはどこだ?

病院にしちゃ暗すぎるが死ぬ間際の幻覚にしちゃ

ハッキリし過ぎだ。それに体の感覚も……)

 

 

「ようこそホルマジオさん。死後の世界へ。

あなたは先程、不幸にも

亡くなりました。」

 

 

いきなり声をかけられホルマジオは

思わず臨戦体制になった。

 

 

「何モンだおメーはッ!

それ以上近づくな!もし来るってんなら…」

 

 

しかし彼女はそんな彼に構いもせず

前の椅子に座った。あまりの大胆な行動に

ホルマジオは不気味に思いながらも

攻撃は出来なかった。

 

 

「短い人生でしたが…あなたは死んだのです。」

 

 

その言葉を聞いてホルマジオは怪訝な顔をした。

いきなり死んだと言われてハイそうですかと

なるわけも無い。

 

 

「何だって?よく聞こえなかったな~

もう一度言ってみてくれよォ~…」

 

 

「あなたは、死んでしまいました。」

 

 

先程よりも強い口調でその女は

はっきりと彼に「死んだ」という事実を告げた。

 

 

「…悪いが俺は結構疑り深くてね、

そこまで言うんなら証拠でも見せてみろよ。」

 

 

疑わし気に言う彼に向って

その女は返事した。

 

 

「…あなたもわかっているはずです。

体中が穴だらけになり出血で死んだこと、

なんとなく覚えていませんか?」

 

目の前の彼女が言う通り、

ホルマジオは何となくわかっていた。

もう自分が人の世に

いないかもしれないということを。

彼にはまだ残っていたのだ。

硝煙の感覚が。体を貫く熱さが。

しかしそれでも、

僅かある可能性まで探るのがこの男だった。

第1、死後の世界などと言った

オカルトめいた事は彼の性に合わないのだ。

 

 

「しかし…もしかすると俺が

まだ生きててアンタが精神攻撃で

思い込ませようとしている説もあるが?」

 

 

するとさっきまで女神のように振舞っていた

彼女はいつまでも信じないこの男に

イラっとしたのか、態度を急変させた。

 

 

「もう、ごちゃごちゃうるわいわね!

あまりの有能さに日本だけでなく

イタリアまで担当を任された私に

たてつくわけ!?最近仕事が増えてイライラ

してるんですけど!!」

 

 

いきなり怒鳴られビクリとしたホルマジオは

怒る女をなだめにかかった。

 

 

「ちょ、ちょっと落ち着けよアンタ、

大丈夫か?話なら聞いてやるからよ…」

 

 

しかしホルマジオのなだめも聞かず、

女は勝手に続けた。

 

 

「ならいいわ!

この女神、アクア様が特別にあなたが

死んじゃうところを見せてあげるわ!

もう嘘なんて言わせないわよ!」

 

 

怒りが止まらない神様は映像を出現させ

ホルマジオに見せた。

最初は半信半疑で見ていたホルマジオも、

最後の方には納得し、

ようやく死んだという結末を受け入れた。

 

 

「しかし自分で見てみると案外

えげつない死に方したもんだなァ……」

 

 

「そうね、貴方の死に様を聞いて仲間は

口にこそしなかったものの悲しんでたわ…」

 

 

仲間…その言葉を聞きハッとした。そうだ、

こんな所でぼーっとしている場合ではない。

早く何か行動をしなくては。自分は死んだが、

まだ現世では仲間は戦っているのだ。

そこでホルマジオは

現世に蘇れないか聞こうとした。

 

 

「そうだ、俺には仲間がいた。

アイツらだけに任せちゃいられねぇ。

どうにか現世に蘇らせてくれねぇか、頼む!

まだ俺には…やれる事が…やらなきゃ

いけない事が、ある筈なんだ。」

 

 

少し焦りの交じる声でホルマジオは

頼んだ。しかし悲しい事にその願いは

通らなかった。

 

 

「残念だけど…それは出来ないわね。

天界の規則で決まってるの。貴方がこれから

辿れる道は天国に行くか0から道を歩み直すか…

そう、現世に甦れてもその記憶は引き継げないし

赤ん坊からになってしまうの…」

 

 

それを聞きホルマジオは項垂れた。

 

 

「おいおいマジかッ…死人は

大人しくしとけってかよ…?」

 

 

落胆し肩を落とすホルマジオに、

しかしまだチャンスはあるとその女神は告げた。

 

 

「そこで!そんな貴方に提案があるわ!

ある平和だった世界は、魔王軍により平和が

崩された!殺戮の恐怖に脅かされる毎日、

そのせいで生まれ変わりを

拒否する人が増えちゃって…

だからその世界に、別の世界から死んだ人を

そのまま生き返らせてあげたらどうか、って

話になったの!」

 

 

しかしこの話は特別ホルマジオにとっては

魅力的ではなかった。そのまま蘇れた所で

場所が違うなら意味が無い。

 

 

「なるほどねぇ…しかしよォ、だから

なんだってんだ?俺はただただそのまま蘇りたい

訳じゃあない。あくまでアイツらの力に

なりたいだけなのさ。それじゃあ俺は乗らねぇぜ。」

 

 

「まだ話は終わってないわ。

だからね、あなたがもしあっちの世界に転生して

平和にしてくれたのなら、現世の仲間にとって

幸運となる結果をもたらしてあげるわ!

例えば…あなた達の望むボスの死とか…」

 

 

ホルマジオは今まで受け流すように聞いていたが

ここで耳を傾けた。何故ボスの事を、

などの疑いが出る間もなかった。

 

 

「…それは本当か?」

 

 

「えぇ、もちろんよ!水の女神の名に

誓って嘘はつかないわ!さらに今転生するなら

好きな物をなんでも持って行ける権利付き!

どう?少しは興味あるんじゃないかしら!」

 

 

ホルマジオはしばらく考え込み、

ついに異世界に行く決断をした。

 

 

「よし…アイツらの役に立てるなら

やってやる。だがその前に一つ。俺は向こうで

異世界の言葉とか喋れんのか?」

 

 

「それは大丈夫。私達神々の親切

サポートにより一瞬で習得出来るわ。

まあ運が悪いとパーになるかもしれないけど…」

 

 

「なるほど、そりゃあ…いや待て、

今凄く重要な事サラッと流したよなァ~…?

パァになるってよ…」

 

 

「言ってません。」

 

 

とてつもなく下手にしらを切る女神に

ホルマジオは呆れつつも妥協した。

 

 

「…まぁいいさ。大きなチャンスを

得るならそれなりのリスクを負わなきゃ

いけねぇってモンだ。アイツらのため

何だってやってやるぜ…この俺はよ~…」

 

 

「おっ!流石元暗殺者!中々

決断が早いわね!じゃあ、持って行ける

物の例があるからそれ見て決めて!

武器でもお金でもなんでもいいわよ!」

 

 

どうやらスパッと決めれる転生者が来たので

女神様はテンションが上がったらしい。

そしてホルマジオはそれを見る…前に1つ聞いた。

 

 

「なあ女神さんよー、俺が持っていく

ものはなんでも良いんだよな?」

 

 

「ええ、もちろん!あなた生きてる間は

良い暗殺者だったみたいだし割と期待してるから

少しオマケしてあげてもいいくらいよ!」

 

 

そして次の瞬間ホルマジオは、とんでもない事を

サラッと口に出した。まるで店員に注文を

取るかのような軽さでだ。

 

 

「じゃあ持ってくのはアンタで決まりだ。」

 

 

「分かったわ、 じゃあ魔法陣から

出ないように…今なんて?」

 

 

その質問は1歩遅かったようだ。ホルマジオの

周りには魔法陣が現れ、暗かったこの空間には

金色の裂け目が現れた。そこからは天使が

現れこう告げた。

 

 

「では、承りました。これからのアクア様の

仕事は私が継がせて頂きます。ホルマジオさんの

希望は、規定に則り受諾されました。」

 

 

「いやいやいや、おかしいでしょ!?

なんで!?反則だから!女神を連れてくなんて

反則だからー!!」

 

 

焦る女神とは対象的に、反対の魔法陣にいる

男は冷静でいた。

 

 

「反則もなにも、俺はアンタが

何でもいいって言うから言ったんだぜ?

正体すら分かってないボスの死を

約束出来るって言うから

余程強いんだろうと確信してよォ~…

俺はさっき言っただろ?あの仲間の為なら

何でもやってやる、ってな……」

 

余裕のあるすました顔で、しかしながら

何処か不敵な笑みを浮かべる彼に、

女神は怒った。

 

 

「私が言ったのはあくまであの世界が

平和になってからの話よ!もし貴方が出来たら

天界に頼んでお礼にしてあげるって事だった

のに!!何でそんな事も分かんないのねぇ

どうしてよ~っ!!」

 

 

涙目で訴えようともはや決まった事に

変更はない。ホルマジオと女神アクアは

どんどんと異世界に吸い込まれていく。

 

 

「さあ勇者よ!数多の勇者候補の中から、

貴方が魔王を討伐する事を祈っています!

さすれば神々の贈り物として、どんな願いでも

叶えて差し上げましょう!さあ、

旅立ちなさい!」

 

 

「うあぁー私のセリフ~!!」

 

 

「なるほど、さっき言ってたの

これの事だったんだな……」

 

 

2人の思いが交錯する中、そんな事は

いざ知らず、ホルマジオとアクアは

異世界に送られた_______

 

 

青い空に、アマルフィ海岸にも負けずとも

劣らない澄んだ川。馬車が走り、

人々は行き交い談笑し、

子供は楽しそうに走り回っている。

長閑な街とは、と言われ思い浮かべるイメージ

まさにそのものの世界が広がっていた。

 

 

しかしそんな場所に飛ばされた2人は決して

浮かれた顔ではなかった。1人は使命を抱え、

もう1人は無理矢理連れてこられたのだから

当然といえば当然である。

 

 

「ここがその異世界、って奴か…?

随分平和そうじゃあねーか、殺戮なんて

どこにも…」

 

 

そんなホルマジオの独り言を遮るように

アクアが彼の肩を掴みまるで船のオールでも

漕ぐかのように揺らした。

涙を流しえずきながら。

 

 

「このバカこのバカこのバカぁ"!!」

 

 

「な、なんだなんだやめろッ!!

おい女神さんよー落ち着けッ!ほら見ろ、

周りから白い目で見られてる

じゃあねーかよォッそこまでやるんなら

もう帰って良いから大人しくしてくれッ!!」

 

 

「連れて来といて何言ってんの!?

帰れないから困ってるんですけど!

どうするのねぇどうするのー!?」

 

 

子供のように駄々をこねるアクアを見て、

いくら自分が連れて来たとはいえ

これは失敗だったかとホルマジオは感じた。

とにかく落ちついて貰わねば。

 

 

「…良いか落ち着いてくれ女神さん、

アンタを強引に連れて来ちまったのは

悪かったみてーだ。だが今はそれをとやかく

言ってる場合じゃあない。この世界に来て

分からないことが多いんだ。まず情報収集を

するぜ。人がよく集まる集会場や広場に

行くべきだ。」

 

 

「…連れてこられたのには納得できないけど…

貴方の言うことも最もね。」

 

 

グズってはいたものの納得したアクアは

大人しくなり、人の多い場所を探す

ホルマジオの後ろを歩き出した。

 

 

アクア「あ、そうだ。私の事は女神様じゃ

なくてアクアって呼んで。」

 

 

「ああなるほど、変に思われちまうしなァ。

…えーと、アクアでいいんだっけか?

この辺で人が集まりそうな場所、

知ってねぇのか?」

 

 

「私女神なのよ、そんな下々の事

知ってる訳無いじゃない。」

 

 

「…おメー中々使えねぇな…」

 

 

ホルマジオは渋い顔をしながら呟いたが、

今はそれを気にしている場合ではない。

とにかく人の集まる場所を探していると、

いわゆる「ギルド」と呼ばれるものを

見つけた。どうやらここには多く人がいる様だ。

 

 

パーティで飲み合い、話している者も居れば

1人でただ座っている者も居る。

そこをホルマジオ達が見渡していると

筋肉質のモヒカン男が話しかけてきた。

 

 

「よぉアンタ…見ねぇ顔だな。

それに何だその妙な格好は?」

 

 

荒くれ者のような格好の男に声をかけられ、

アクアは「ヒィッ」と言い縮こまってしまったが、

ホルマジオは動じず返事を返した。

 

 

ホルマジオ「いやなに、俺ァ遠くから

ここに来たモンでね、やっとこの街に

ついたのさ。んでもって俺はこの街の事を

よく知らない。だからと言ってはなんだが、

ここの事教えてくれねぇか?」

 

 

するとその男は意外にも聞き分けが良く、

ニヤリとしながら丁寧に教えてくれた。

 

 

「そうか!そういう訳だったんだな。

良いかあんちゃん、ここは冒険者の為の

ギルドだ。もし今から冒険者になりたいってなら

あっちのカウンター、ここでバイトでも

したいってなら向こうのカウンターだ。

もしアンタが冒険者になるって言うんなら、

俺は地獄の入口に立つ事を歓迎するぜ。」

 

 

ホルマジオはそれを聞き、このギルドの

大方を理解した。

 

 

「おお、なるほどなァ、そういう施設なんだな

ここは。理解したぜ…グラッツェ!」

 

 

「おう!良いってことよ。アンタの武運

祈っておいてやるぜ。」

 

 

こうしてホルマジオ達は冒険者用の

カウンターに向かった。その流れを見ていた

アクアは不思議そうにホルマジオを見た。

 

 

「ねぇ…咄嗟の作り話とか何でそんなに

手際がいいの?」

 

 

それを聞きホルマジオはこの女神には色々

教えねばならないと思い、自己流の

生き方を提示した。

 

 

「良いかアクア、今日は寝る場所と冒険者に

なる為の資格がいる。そしてそれにはある程度

信頼がいるんだ。なのによォー、

俺はイタリアって国から来ましたなんて

言ったらどーなっちまうと思う?

頭がおかしい奴と思われ店の対応も無くなる

かもしれねぇんだ。信頼なんて一切無くなる。

もう分かっただろ?適応力は生きてく上で

必要なのさ。俺の人生の教訓だ。」

 

 

「なるほど…中々頭が回るのねあなた…」

 

 

「良いか?よォーく覚えておくといい。

世の中下る下らないも、ココの使い方1つさ…

さぁ、ちゃっちゃと登録終わらせちまおうぜ。」

 

 

ホルマジオは頭を指でつつく

ジェスチャーをしながらそう話した。

するとアクアには次の疑問が沸いたようだ。

 

「…そんなに頭が回るのになんでそれた道の

ギャングになんてなっちゃったの?

それも暗殺チームなんかに?」

 

 

「…なんでだろうなァ。もしかすると今

身についてる賢さはギャングとして生きてきた

俺の知識なのかもしれねぇな。

あと暗殺チームの事は馬鹿にするんじゃあねぇ。

アイツらのことを馬鹿にしていいのは…

アイツら同士だけだ。良いな?」

 

 

少し今までのトーンとは違うトーンで

話すホルマジオに本気具合を感じ、

アクアは謝り黙った。

そしてついに冒険者カウンターまで来た。

そこでは受付嬢がおり、銀行員のような

丁寧さで2人を出迎えた。

 

 

「はい、本日はどうなされましたか?」

 

 

「あーはい、俺たち冒険者の為の

登録に来たもんでしてね…」

 

 

「それなら登録手数料がかかりますが

よろしいでしょうか?」

 

 

「なるほど、登録手数料…?そんなモン

いるのか…おいアクア。おメー持ってないか?」

 

 

残念ながらこれへのアクアの返答はNoだった。

 

 

アクア「私急にこの世界に連れてこられたのよ、

持ってる訳無いじゃない。」

 

 

ホルマジオは再びコイツ使えねぇ、という

感情を抱いた。とりあえずどうしようもないので

2人は隅の方のテーブルに座った。彼らの心は

まるでサファイヤのようにブルーであった。

手数料無しでは冒険も始められない。

これからどうするか暗中模索なホルマジオ達の

旅はまだまだ長く続きそうである。

 

 

 



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青い女神と暗殺者・2

どうも。この話は前回の続きになりますので
1話から見ることをオススメします。
途中にいつもと違う書き方がありますが
私なりの演出なので
それについてご意見がありましたら
どうぞお教え下さい。

それ以外の誤字脱字、
ご意見もお待ちしております。
長々と失礼しました。では、どうぞ。


死んだホルマジオは、現世の仲間のためと

意気込み、この世界にやってきた。のだが…

 

冒険者になるための登録料すらろくに無く、

どうする事も出来なくなったホルマジオ一行。

2人は暗い雰囲気で相談していた。

 

 

「さて…これからどうするかな。」

 

 

「なんか一気に頼りなくなったわね…

でも大丈夫!今度は私の番よ!女神の

凄さ見せてあげるわ!」

 

 

考え込んでいるホルマジオを尻目に

何か策がある、と言わんばかりに老人の元へ

歩いていくアクア。流石に何か嫌な予感が

したホルマジオはアクアを止めた。

 

 

「おいちょっと待てアクア。

一体何するつもりだ?…まさか女神の名前でも

使って金貰おうってんじゃあねーだろうな?」

 

 

「あら、流石ホルマジオさん察しがいいわね。

どう?完璧じゃない?」

 

 

自信満々に言う女神を呆れ果てた目で見る

ホルマジオ。

 

 

「あのなァーアクア。ハッキリ言っておいて

やる。それで金は取れねぇぞ。」

 

 

それを聞きアクアは驚いた顔をした。

不思議だと言わんばかりに。

 

 

「え!?なんで!?」

 

 

予想していた反応が返ってきたので溜息を

つきたくなったが、それを飲み込んで

懇切丁寧にホルマジオは教え始めた。

 

 

「ひとつ教えてやる。仮にその格好がよー、

『女神アクア』を完璧に象っていたとしても

上手いモノマネ師としか思われない。

だってそうだろ?善行もまだしてねぇのに

女神が降り立ったと思う信者が何処にいる。

俺は少なくとも思わねぇぜ…」

 

 

「そ、そうかしら?それはやってみないと…」

 

 

まだ諦めまいとするアクアにホルマジオは

トドメを刺しにかかった。

 

 

「それに女神様が?あの水の女神様が金欠だァ?

そりゃケッサクだなァ。誰が信じるってんだよ。

信者なら余計にだ。私達の神様がそんな

みすぼらしい事をする訳あるまいと

怒鳴られるか鼻で笑われるのがオチさ。

そして仮に貧乏な神でもそんながめつい事を

する奴は中々いないってモンだ。

どうだ、こんだけ言ったらよォー、流石に

おメーでも分かるんじゃあねーか?」

 

 

最後にアクアの顔をちらり、と見ながら

説明を終えたホルマジオ。しかしアクアは

何処か不満そうな顔でいた。自分の完璧だと

思い込んでいた論があっさりと打破されて

しまっては誰でも不機嫌になるものである。

 

 

「もういいわよ、アンタが

正しいって事で…」

 

 

「なに拗ねてんだよ、そんなに楽に

稼ぎたいってのか?」

 

 

それを聞いて余計に不満そうな

顔になるアクア。

 

 

「そうじゃないけど…いやまあそれもあるかも…

うーん…まあいいわ!じゃあホルマジオなりの

サクッと稼げる方法、提案してみなさいよ!」

 

 

ここで、じゃあそっちはちゃんと策は

あるのか、あれだけ言ったのだからと

言った具合でアクアはホルマジオに

矛先を向けた。

 

 

「ない事もないぜ。…ただその為には確認

しなきゃいけない事がある。…出てこい、

リトル・フィートッ!!」

 

 

彼の掛け声と共に現れたのは彼のスタンドだ。

 

青く光るロボットのような見た目とは相反する

鋭く光る右に付いた刃は、まさしく死を

司る死神を思わせる。その名は

『リトル・フィート』である。

 

 

「…?1人で何やってるのホルマジオさん?」

 

 

頭でもおかしくなったのかという視線で彼を

見るアクア。しかしその態度を見てホルマジオは

確信し、ニヤリとした。そう、スタンドには

同じスタンド使いでないと見えないという

特性がある。しかしこの特殊な世界では

違う可能性も否定出来なかった。

 

そこでアクアに確認をとったのだ。

この特性がここでも同じかどうか。

 

 

「その反応…見えないんだな、この世界でも。

安心したぜェ。リトル・フィート、

あの老人の金、奪い取って来い…」

 

 

ぼうっと座っている老人が持っている

財布の中からコッソリと金を奪い、

それを机まで運ばせた。スタンドは見えないので

一般人から見れば金が漂うという

ただの怪奇現象である。その場では

アクアを除いて誰も見ていなかったのだが。

 

 

「これで良し…悪いね爺さん。若いモンの為の

投資とでも思ってくれよなァ~…」

 

 

アクアはただ呆然としていた。まず金がどう

こっちに移動してきたかも分からない。

それに老人から奪った、これがバレると犯罪に

なりかねない。というよりなる。焦って

アクアはホルマジオを止めた。

 

 

「ちょっと何してんの!?どう盗ったかは

分かんないけど今の犯罪よ!!アレなら

まだ私が頼んだ方がマシじゃない!!

返して来なさい!!」

 

 

凄い剣幕で怒鳴るアクア。ホルマジオは

慌ててそんな彼女を抑え落ち着かせた。

 

 

「バカッ、声がデケェーんだよッ!

良いか、あれは誰にも見えない俺のスタンド

って能力を使って盗んだんだ。バレやしねぇし

仮に見られても俺のポケットにでも入らない限り

俺の仕業なんざ誰も思わない。

せいぜい怪奇現象ってのが良いトコだ。」

 

 

「す、スタンドだかコマンドだか知らないけど

何かのきっかけで盗みだって

思われたらどうするのよ…?」

 

 

まだ不安そうにしているアクアに、

ホルマジオは子供に言い聞かせるように

ゆっくりと教えた。

 

 

「良いかアクア。人間ってのはお前が思ってる程

賢くない。事実より自分の目を信じたがるし、

噂を作るチャンスになるなんて

考える奴もいるんだ。

もし金が浮いて飛んでいってみろ。幽霊?

新たなモンスター?魔王軍の仕業?

色んな噂が立てられる。

そしてそいつらはそっちを信じる。

『金が盗まれた』なんて事実はもうどうでも

良くなるのさ。その盲目に俺はつけ込んだ。

万が一なんて事は起こらないんだぜ。」

 

 

それを聞き、この行為の合理性はアクアも

理解した。しかし流石になんの罪もない

あの老人から金を奪うという

行為自体は流石に外道である。

 

 

「…ねぇ、ホルマジオさん。その行為の

バレなさ度は充分分かったわ、でも、

それ…人として、どうなの…?」

 

 

そんな彼女を小馬鹿にするように

ホルマジオは笑った。

 

 

「俺を誰だか忘れたか?元ギャングの

暗殺チームの1人、拷問も殺しも厭わなかった

ホルマジオさ。そしてその全ては組織の為

仲間の為…なんで俺がこんな事出来るか、

もう分かったろ?」

 

 

そのセリフには怖さもあったが、

一応アクアは納得した。

 

「まあ…そうね。貴方何でもするとは

言ってたけど、ほんとにこんなに何でもすると

思ってなかったわ…」

 

 

その言葉には軽蔑の意味も、ある種尊敬の

意味も込められていた。

 

 

「やっと納得してくれたかアクアさんよォー。

じゃあ早速登録料払いに行こうぜ。」

 

 

こうして彼らはカウンターに再び向かう。

そこには先程と変わらず受付嬢が立っていた。

その受付嬢にホルマジオは再び声をかけた。

 

 

「すんません受付嬢さァん。登録料

持ってきましたぜェ~ッ。」

 

 

「あら、随分お早かったですね。」

 

 

それを聞かれるとホルマジオはバツが悪そうに

頭を掻きながら答えた。

 

 

「いやぁ、恥ずかしい話なんだが

金が入れたと思ってた反対のポケットに

入ってまして…しかもそれだけでツレと

揉めちまったんで余計にですよ~、

思い込んじゃあいけないって

教訓になりましたねェ~…」

 

 

「あらあら、それはまた…」

 

 

受付嬢はホルマジオを苦笑いしながら

見た。そんなホルマジオをアクアは

嘘の上手いヤツ、と思いながら見ていた。

 

 

「それでは、登録の説明に移らせて

いただきますね。冒険者には、各職業と

言うものがあります。そしてこれが冒険者

カード。冒険者がどれだけ討伐を行ったかも

表記されます。レベルが上がるとスキルを

覚える為のポイントが貰えるので、

頑張ってくださいね。」

 

 

ひとしきり説明し終わると、

受付嬢は青い水晶を指さし

「ここにお二人共手をおかざし下さい」

と言った。まずはホルマジオからである。

 

そしてその水晶に手をかざすと同時に、

それは光りだし、周りについている支えの

金具のようなものがカチャリ、カチャリと

冒険者カードに情報を刻むために動き出した。

 

 

「これであなたがたのステータスが分かるので、

その数値に応じてなりたい職業を

選んで下さいね。」

 

 

そしてその作業が終わると、

受付嬢がカードを確認し始めた。

 

 

「えーと、ホルマジオさんですね。

あなたのステータスは…軒並み普通ですね。

あ、でも知力はそれなりに高いかも…

あと幸運も高いですね。でも幸運って

冒険者にはあまり必要ない数値なんですよね…

これなら、商人になる事もオススメしますが…」

 

 

これを聞きホルマジオは残念がり、

後ろで待っていたアクアはクスクスと笑った。

 

 

「おいおいマジかよ、もう少し良くても

いいだろーよォ…まあでも俺には戦う以外

道も意味もねぇからな。悪いが冒険者で

お願い出来ますかね。」

 

 

そんなホルマジオを受付嬢は

励ましの言葉を投げかけた。

 

「で、でもまあ高レベルになれば

転職も可能なので…!」

 

 

そして次はアクアの番が来て、カード登録は

終わったのだが、

そこでどよめきが起こった。

 

 

「こ、これはっ!知力が平均以下なのと、

幸運のステータスが最悪なのを除けば

全てのステータスが大幅に

平均値を超えてますよ!!」

 

 

それを聞きアクアは少し嬉しそうな顔をした。

観衆のどよめきがざわめきに変わってきた。

 

 

「え、なになに?私凄いってこと?」

 

 

「凄いなんてものでは…!知力を必要とする

魔法職以外は何でもなれますよ!

クルセイダー、ソードマスター、

アークプリースト…!最初からほぼ全ての

上級職に…!」

 

 

それを聞き大層ご機嫌になった女神様は、

大分調子に乗ったことを言い出した。

先程まで自分の事を小馬鹿にしていた

ホルマジオを圧倒的なステータスで

抜かしたのである。

さぞ気持ちいであろう。

 

 

「そうねぇ…女神って職業がないのが

残念だけど、私は仲間を癒すアークプリーストに

でもなろうかしら?」

 

 

「アークプリーストですね!数多の

回復魔法と支援魔法を使いこなし、

前衛に出ても問題ない強さを誇る

万能職ですよ!」

 

 

その話を聞いていたギルドの人々のざわめきは

盛り上がりへと変化した。自分達の街で

いきなり凄い実力者が現れたのだ。

英雄の可能性の存在に沸き立たぬ者はいない。

 

 

「それでは…冒険者ギルドへようこそ!

アクア様!スタッフ一同今後の活躍を

期待しています!」

 

 

それに続けてアクアを取り囲む

観衆達が野次を飛ばす。

 

 

「最初からアークプリーストだなんて

とんでもないわね!」

 

「お前みたいなのが案外魔王を倒すのかもな!

この命知らずめ!」

 

「俺なんか最初商人で一生懸命体鍛えて

金も貯めてやっと冒険者になったってのに

格が違うぜッ!!そこに痺れる憧れるゥ!!」

 

 

アクアは周りの褒めちぎりにより

テンションがかなり上がったようだ。

ホルマジオに向かって高らかに宣言した。

 

 

「さあホルマジオ!これから冒険者生活よ!」

 

 

「…最初おメー嫌がってたのにな。」

 

 

「…そうだったっけ?」

 

 

ホルマジオは怪訝そうな顔をしつつ、

実は内心嬉しがっていた。何故なら味方が

物凄く強いと分かったからだ。

これで少なくとも序盤は順調に事を

進めれるであろう。これからついに

ホルマジオ一行の冒険は始まる。

 

 

~冒険、START!~

 

 

~場所、工事現場~

 

 

ホルマジオのつるはし連続攻撃!

その日は地面に少し穴を開けた!

 

アクアの差し入れ!

アクアは現場監督を気遣った!

 

~次の日~

 

ホルマジオの石材運び!

自身の腰、腕にダメージ!

倒れかけたが何とか持ち直した!

~次の日~

 

アクアのペイント攻撃!

壁を見事に真っ白に染めた!

 

ホルマジオのつるはし連続攻撃!

地面が再び深くなった!

 

 

この作業を、ホルマジオ達は何度も繰り返した!

そして金が溜まった為、

ギルドで飲食の為に使った!

 

 

そこでなんと

現場監督達が現れた!

睨むようににこちらを見ている!

 

 

▷話す

▷逃げる

 

 

ホルマジオの話す!現場監督達と和解成功!

現場監督達が仲間になった!その夜は

飲み明かした!

 

 

明くる日も、明くる日も、

こんな生活を続けた!_______

 

 

そして、ある日の夜、

ホルマジオはついに正気に戻った。

今まで泊まっていた馬小屋の中で。

 

 

「ってオイオイオイ!何もかも違うじゃあ

ねーかッ!!何してんだよ俺達は!」

 

 

「どうしたの…?寝る前のトイレ行き忘れたの?

暗いしついて行ってあげよっか?」

 

 

「あのなァ俺ァ5、6歳のガキンチョじゃあ

ねーんだぜッ!そうじゃなくてよー…」

 

 

あまりに怒鳴りすぎたのか、ドンドンと叩く音と

隣から怒鳴り声が返ってきた。

 

 

「おい、うるせぇぞ!!」

 

 

「「す、すんませんっ!」」

 

 

そして翌日。ホルマジオは壁を作りながら

愚痴を吐いた。

 

 

「労働してるだけで魔王がくたばって

くれるんならいいがそうじゃあねーだろよォ…

もっと冒険しねーとヤバいんじゃあねーのか?

おメーはどう思ってんだよ?」

 

 

それを聞きアクアはハッと

したような顔になった。

 

 

「ハッ!そうよ!私ホルマジオに魔王

倒してもらわないと帰れないじゃないの!」

 

 

やっと気づいたのか、そして俺のことは

一切考えてないのかと内心

呆れたホルマジオだったが、

それは言わないことにした。

 

 

そう、ホルマジオ達がこうなった原因は

何も仕事に楽しさを見つけたからでは無い。

周りのモンスターは全て倒し尽くされて

クエストがない。そしてそのモンスターが

いないため採集クエストも無いせいなのだ。

全く世知辛い現実である。

 

そんな現実に溜息をつきながらホルマジオは

風呂上がり後の集合場所、湯だまり前に向かう。

そこには既にアクアが

瓶の牛乳を飲みながら待っていた。

 

 

「よォ、待たせたな。」

 

 

「ううん、別に大丈夫よ。…ねぇ、私

考えたんだけど、少し遠出して討伐クエストに

行きましょうよ!」

 

 

それを聞きホルマジオは自虐気味に

笑いこう言った。

 

 

「俺らレベル1、それも片方は最弱職だぜ?

平気なのかよ?装備すら揃ってねぇのに。」

 

 

「大丈夫よ!私がついてるし!

この私がいるからには、サクッと終わるわよ!

期待してちょうだい♪」

 

 

腕を持ち上げるポーズを取り、

アクアは自信満々に返事をした。

 

 

「なんだろうなァ、すげー不安なんだが…

まるでテスト勉強もしてないのに点数を取れる、

って言い張る時みてーによォ~…」

 

 

「失礼ね、私を誰だと思ってるの?」

 

 

それでもアクアは、自信のある笑顔で

ホルマジオに返事した。

 

 

「そうだな…一応、女神様だしなァ

おメーってよー。じゃあ任せてみっかな。」

 

 

「もちろん!任せておいて!」

 

 

アクアはにっ、と笑った。それはさながら

無邪気な少女のようであった。

 

さて、こうして本当にホルマジオ達の

冒険はやっと始まる。その準備を…と

アクアが立ち上がろうとした瞬間、

何故かアクアはよろめいてしまった。

それも湯だまりが後ろにある最悪の場所で。

 

 

「ふぇっ!?あっ!いやぁっ!?」

 

 

そしてそのままそこにダイブしてしまう、

その時だった____

 

 

「危ねぇッ!リトル・フィートォォォッ!!」

 

 

その瞬間、ホルマジオはスタンドを出現させた。

それは全力で彼女を支えにかかった。そして

何とか倒れ込むギリギリで支えられたようだ。

 

 

「あ、ありがと…もうちょっとで

ドボンしてたわ…」

 

 

ホッと息をつくアクア。しかしそれとは対象的な

ホルマジオ。とても苦しそうな顔をしている。

 

 

「ど、どしたの…?」

 

 

「わ、悪いんだがよォ~…早く立ち上がって

くれ…俺のスタンドは速さはピカイチなんだが

なんせ力がねーんだよ…さ、支えきれねぇ…」

 

 

「ちょ、ちょっと待ってホルマジオさん!!

そんな急かされてもこの体制じゃ

起き上がれないわよ!…あっ」

 

 

それを言い終わるや否や、アクアの体はドボンと

音を立て着水した。結局ホルマジオのスタンドは

アクアを支えきれなかったのだ。

 

そしてスタンドの動きはホルマジオ自身にも

反映される。そう、アクアの重さで飛んだ

リトル・フィートと同じ軌道を

辿る事になるのだ。それが意味するのは…

着水であった。

 

 

「俺もかよォォォッ!!………」

 

 

再びドボン、という音がそこから聞こえた。

そしてしばらくすると2人の人影が中から現れた。

 

 

「「ぷはぁっ!ゲホッ!ゴホッ!」」

 

 

そしてしばらくの沈黙の後、2人はお互いに

顔を見合わせ、お互いに笑った。

 

 

「全くよォ女神さん、アンタ重すぎるぜェー、

もうちょっと女神補正かなんかで

体重落としといてくれよなァ。

水の女神がずぶ濡れなんて全く

どんな冗談だってんだよ~…プフッ…」

 

 

「ホルマジオこそ、ちゃんとスタンド

鍛えなさいよ!私で重かったら、何も

持てなくなるわよ!元暗殺者なんだから

もっとしっかりしなさいよねー!

…クスッ、ふふふっ…」

 

 

「「アハハハハハハ………」」

 

 

お互いの間抜けさに笑い合うふたり。

しかしそこに決して嫌味な意味は

含まれなかった。言うならば泥遊びしあった

少年達が「汚い」と言い合い

笑っているようなものである。

 

少し絆が深まった2人。そんな2人に待ち受ける

次の試練、乗り越える事が出来るのだろうか。

しかし今日ばかりはそれは考えないでおこう。

 

夕焼けの綺麗な空の下。暗殺者と青い女神は

水の中で笑いあった。

 



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