個室寝台「あさかぜ」殺人事件 (新庄雄太郎)
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プロローグ

お待たせしました、公安特捜班最新作を制作しました。

舞台は東京から佐渡、輪島、京都、博多を舞台に連続殺人事件を捜査するのだ、そして犯人が使ったトリックとは。


博多港

 

彼の名前は吉野清、今年の黄金週間に博多へ行っていた、吉野は去年頃から浮気しながら博多へ来ていた。

 

「まもなく、博多港だ。」

 

「お時間は?。」

 

「明日の17時38分だから十分時間はある。」

 

「そう、帰りは夜行で東京へ戻るのね。」

 

「ああ。」

 

「めぐみに会うのは博多どんたくの時だよ。」

 

この日吉野は博多へ行って博多どんたくのパレードを見物する事にした、今は観客がいっぱいで賑やかです。

 

博多どんたくパレード

 

「見て、凄い民謡よ。」

 

「本当だ。」

 

「ああ。」

 

「まぁ、素敵。」

 

「民謡もすごいぜ。」

 

「ああ。」

 

「吉野って、博多へよく行くの。」

 

「ああ、もちろんさ。」

 

「又、会える?。」

 

「ああ、またいつかな。」

 

「うん、私待ってるから。」

 

「ああ、いつでも電話してくれよ。」

 

「ええ。」

 

吉野は船本の愛を飾って博多を離れることになったのは5月7日の事だった。

 

博多駅

 

船本は吉野を見送るために博多駅へやって来た、ホームには寝台特急「あさかぜ4号」が停車していた。

 

「清さん、気を付けてね。」

 

「うん、落ち着いたら電話するから。」

 

「寂しくなるわ、いつでも待ってるから。」

 

「ああ。」

 

「じゃあ、元気でなめぐみ。」

 

発車ベルが鳴り、アナウンスが流れた。

 

まもなくー、17時38分発寝台特急・あさかぜ4号東京行きが発車します、お乗りの方はお急ぎください。

 

と、吉野は「あさかぜ4号」に乗って東京へ帰って行った。

 

ピィーッ!

 

吉野が乗った寝台特急「あさかぜ4号」は夕日に燃える博多を掛けて東京へ走り出した。

 

一方、船本は夜の博多港で出港する船を眺めていた。

 

「清さん。」

 

寝台特急「あさかぜ」の車内

 

「恐れ入ります、乗車券を拝見させていただきます。」

 

と、車掌がやってきた。

 

「はい。」

 

と、吉野は車掌に特急券と寝台券を拝見した。

 

「あのー、すみませんが食堂車は。」

 

「今準備していますので、アナウンスが流れると思いますので又聞いてください、お願いします。」

 

「そうですか、どうも。」

 

と、吉野は車窓を眺めながら海を見ていた。

 

「夕日がきれいだな、ここは門司港だな。」

 

門司港駅で停車したあさかぜは関門トンネル専用のステンレス製の電気機関車を連結し、下関へとそこから直流電気機関車EF66に交換するのだ。

 

「門司の夕日はいつもきれいだよ。」

 

博多・中洲

 

博多の繁華街中洲はいつも賑やかさだ。

 

「ちょっと、移動してくれよ、迷惑なんだけど」

 

と、1人のタクシー運転手が車に声を掛けた。

 

「うわぁぁぁ。」

 

タクシーの運転手が車のドアを開けたら1人の男の人が死んでいたのだ、そして事件は起きた。

 

 

 




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又また小説家になろうとpixivでも小説書いています

Twitterもありますのでよろしくお願いします


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第1章 個室寝台の死者

そして、あさかぜで殺人事件発生!

凶器は拳銃で射殺された、そして犯人はどこへ消えたのか?


博多、東京間を結ぶ寝台特急「あさかぜ4号」はブルートレインの元祖と言われている、うち1往復は下関から始発されている、寝台特急「あさかぜ4号」は博多を17時39分に発車し、小倉、門司、下関、宇部、徳山、広島、尾道、岡山、翌日に名古屋で朝を迎える、浜松、静岡、沼津、熱海、横浜、終着東京には翌朝の9時30分である。

2・3号はすべてB寝台で、1・4号は個室寝台の他カルテットとデュエットも設けている、更に食堂車も連結している、「あさかぜ号」のヘッドマークは緑の中を走るそよ風の印象より、風格を感じさせる高貴な風を連想させられる。

 

寝台特急「あさかぜ」食堂車

 

この日、札沼は寝台特急「あさかぜ4号」の食堂車で勤務していた。

 

「いらっしゃいませ、ご注文は何にしますか。」

 

と、吉野は札沼に注文をした。

 

「あのー、焼肉定食を。」

 

「焼肉定食ですね、かしこまりました。」

 

吉野は焼肉定食を注文し、車窓を眺めていた。

 

「船本も一緒に誘ってやりたかったな。」

 

吉野はB寝台で眠りに着くことにした。

 

岡山駅 午前0時19分

 

そして、個室寝台で事件は起きた。

 

コン、コン、

 

「こんな時間に誰だよ。」

 

男は片手にリボルバー拳銃を持っていた。

 

「いいいえ。」

 

バキューン、バキューン

 

と、2発撃った。

 

「うがぁぁぁぁ。」

 

と、男はにまみれになって倒れた。

 

翌日、名古屋を過ぎて朝を迎えた寝台特急「あさかぜ4号」は終着の東京へ目指した。

 

9時30分、寝台特急「あさかぜ4号」は東京駅に到着した。

 

「どこだ、死体が見つかったのは。」

 

「5分前に着いたあさかぜ4号の車内で。」

 

「死んでるのは女性のようです。」

 

公安特捜班捜査主任の南は駅員と一緒にホームへ向かった。

 

その後、高山と岩泉と桜井と梶山と松本と共に現場へ到着した。

 

「死体の現場はどこです。」

 

「個室A寝台の3号室です。」

 

ホームで警戒線を張り、捜査は開始されていた。

 

公安特捜班

 

「はい東京公安室、何、あさかぜ4号で死体!。」

 

「えっ。」

 

「南、高山、小海、寝台特急・あさかぜ4号で男性の死体だ、直ちに急ごう。」

 

「了解!。」

 

南と高山と小海が乗った日産・ローレルの覆面パトカーで品川運転所へ向かった。

 

「すいません、ちょっと通してください、通ります。」

 

「ああいかん、入っちゃいかん。」

 

「私も鉄道公安隊です。」

 

と、小泉は鉄道公安手帳を公安隊員に見せた。

 

「失礼しました。」

 

「お待たせしました。」

 

「あなたは。」

 

「公安特捜班の小泉です。」

 

現場には既に警視庁捜査一課も臨場していた、捜査は開始された。3分後特捜班のローレルが到着した。

 

「ひでぇな拳銃だ。」

 

「恐らく至近距離から撃ったようだ。」

 

「小泉、被害者の身元は。」

 

「えーと、被害者は長谷川俊博さん、37歳です。」

 

「その乗客はどこから乗ったんだ。」

 

特捜班と警視庁の刑事は調べて見たが被害者の身元は割れたがどこから乗ったのかは謎に包まれた。

 

 




ご意見・ご感想をお待ちしています

懐かしいですね、「あさかぜ」は元祖ブルートレインです。

中には個室寝台と食堂車が連結されました。

うち1往復は下関が始発です


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第2章 佐渡航路

事件の翌日、犯人は「あさひ」に乗って新潟の佐渡へ行く事になった

犯人は偽名を使って乗車券を買っていたのだ


そして、ニュースであさかぜの殺人事件が報道されていた。

 

「今日午前10時ごろ、博多発東京行の寝台特急「あさかぜ4号」の個室で男性の射殺死体が発見されました、

依然も犯人の手がかりつかめず、後の警視庁の調べで被害者は長谷川俊博さん37歳と判明しました、現在警察では目撃者と不審者はいなかったかどうか調べています。」

 

「奴は気づいていないようだな、俺が射殺したって事をね。」

 

「ああ、俺のリボルバーで1発でご臨終さ。」

 

「抜かるなよ、吉野。」

 

「はいはい、俺はやりますよ。」

 

「いいんですか、奴に任せて。」

 

「ああ、何しろ吉野は浪速の用心棒と呼ばれたそうだ、拳銃も使えるさ。」

 

公安特捜班

 

そこへ水野が書見をもって高杉班長に報告した。

 

「解剖書見が出ました、いずれも1発で心臓に命中しています」

 

と、書見を見る高杉公安班長。

 

「弾丸から38口径のリボルバーとわかりました。」

 

「38口径か。」

 

「警察で使う、使用拳銃ですね。」

 

「死亡推定時刻は深夜の0時30分頃か。」

 

「深夜って事は皆さんが寝てる頃に犯行ですね。」

 

「ああ。」

 

「犯人は暴力団かあるいは犯罪組織の一員じゃないでしょうか?。」

 

「岡山か広島辺り殺された事になりますね。」

 

「射殺して逃げたとしてたら降りた駅は広島、尾道、岡山、その3つになりますね。」

 

「うーむ。」

 

「さっそく、我々も調べて見ます、不審な乗客がいたか。」

 

「そうだな。」

 

「はい。」

 

次の日、吉野は朝早く上野から、上越新幹線に乗ることにした。

 

吉野が乗るのは上野7時20分発の「あさひ1号」である。

 

「新潟まではノンストップか。」

 

と、電光掲示板を表示を確認する吉野は新幹線あさひを待っていた。

 

「どうして別れるって言ったんだ。」

 

「ああ、もう別れるって決めたの私。」

 

「どうして。」

 

「佐渡の旅をしたら、私は別れるって決めたの。」

 

「うーん。」

 

7時20分、吉野が乗った「あさひ1号」は上野を発車した。

 

ファーン!

 

上越新幹線「あさひ1号」は午前7時20分に上野を出発して、途中停車駅は長岡駅ただ1つ、長岡を除けば終着新潟駅までノンストップである、全長333.9キロ、約1時間の旅である。

 

「もう1人に決めてね。」

 

「うん。」

 

「私は佐渡へ旅したら、あなたと別れることを決めたわ。」

 

「本気か。」

 

「そうよ、もうあんたと別れたいのごめん。」

 

午前9時、「あさひ1号」」は新潟に到着した。

 

新潟駅

 

「佐渡港フェリーはここか。」

 

「両津港までね。」

 

「乗るぞ、佐渡行の船が出航するぞ。」

 

ブーッ!

 

そして、吉野は佐渡両津港行のフェリーに乗って佐渡へと旅へ出た。

 

両津港

 

「もうすぐ佐渡さ。」

 

「ああ。」

 

吉野は佐渡へ来たらたらい船に乗るのだ。

 

「まるで、高校の時に見た映画を思い出すわ。」

 

「そうだな。」

 

「私は、吉野さんが好きです。」

 

「でも、あなたと別れるのはつらいさ。」

 

吉野は千畳敷に連れて、吉野は彼女を殺すのだ、手にはSWのリボルバーを持っていた。

 

「清、何の真似。」

 

「お前が別れるって言うなら、殺してやる。」

 

キャーッ!

 

バキューン!

 

拳銃は海に響いた。

 

吉野は、彼女を殺害して佐渡汽船に乗り新潟市内に逃げ込んだ。

 

新潟市内ホテル

 

「へっ、ざまぁみろ。」

 

と言って、吉野はホテルの電話で仲間に連絡をした。

 

「ああ、きっちり片付けるさ、アハハハハハハハ。」

 

と、笑った。

 

 

 




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劇中の上越新幹線「あさひ」の時刻は昭和63年のダイヤを使用しています


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第3章 ムスカ来日

今日は、事件の黒幕の登場です

そして、犯人は偽名を使って乗車券を買っていたのだ。


今日、ムスカが乗った飛行機が新東京国際空港に到着した。

 

「ようこそ、ムスカ様日本ヘ。」

 

「中々いい国だそうだな。」

 

「ええ、もちろんですとも。」

 

「この中で、暗黒の殺し屋は誰なんだね。」

 

「もちろん、吉野 清さ。」

 

「ところで、吉野は。」

 

「吉野は今、遠い所へ逃げています。」

 

「逃げてる、なんで。」

 

「彼は今、警察から逃げ回っています。」

 

ムスカは杉木に吉野は逃避行してると伝えた。

 

「そうか、吉野は腕のいい拳銃使いだな、所持けん銃は?。」

 

「S&Wです。」

 

「なるほど、かなりのリボルバー使いだな。」

 

杉木はムスカに吉野は逃避行していると伝えた。

 

次の日、佐渡へ旅した吉野は新潟市内のホテルを泊まった翌日新潟駅から長岡行の列車に乗った。

 

「ここなら、誰も見てないぞ。」

 

吉野が乗った信越本線は長岡で特急に乗り換えて輪島へ向った。

 

「次の北陸本性経由の特急「スーパーかがやき2号」金沢行は8時48分か。」

 

そこへ、穂乃果とことりと花陽が長岡駅のホームへやって来た。

 

「かがやきって、あれ。」

 

「ああ。」

 

「早く乗ろうよ。」

 

穂乃果とことりと花陽は一緒に座ろうとしたら、吉野は声を掛けた。

 

「ここが私たちの席ね。」

 

「偶然だな、あんたもこの列車に乗るのか。」

 

「えっ。」

 

と、ことりは言う。

 

「俺もなんだ。」

 

「えっ、そうなの。」

 

と、花陽は驚く。

 

吉野は穂乃果とことりと花陽が、乗るとすぐ、金沢行のスーパー特急「かがやき2号」は、発車した。

 

プァーン!

 

8時48分・特急「スーパーかがやき2号」金沢行が長岡を発車した。

 

スーパー特急「かがやき」は、1988年に金沢駅 - 長岡駅間で運転を開始し、「北越」の速達列車として位置付けられヘッドマークにも、「スーパー」の文字が誇らしげに書かれている。特急「かがやき2号」は4両編成で、全て普通車だが、自由席はなく、全車指定席である。吉野と穂乃果とことりと花陽達が乗った「かがやき2号」は長岡を8時48分に発車し、直江津、富山、高岡、終着の金沢は11時31分に停車する、約4時間10分の旅である。

 

「もしかして、金沢へ。」

 

「ええ、秋の金沢を楽しもうと」

 

「そうなの。」

 

「ええ。」

 

「あなたは。」

 

「俺は金沢駅から七尾線に乗って輪島へ行くんだ。」

 

「へー、そうなんだ。」

 

一方、佐渡では女性の死体が発見されたと捜査が開始された、その事件はすぐに特捜班に連絡が入った。

 

「松岡里香、27歳、分りましたそっちで早速調査します。」

 

と、電話を切った。

 

「高山、小海、今新潟県警から捜査協力の要請があった。」

 

「わかりました、早速調査してみます。」

 

高山と小海は早速、松岡 里香の調査に当たった。

 

「ええ、里香が。」

 

「ええ、何か言ってました。」

 

「確か、明日は彼と新潟の佐渡へ行くとか言ってたわ。」

 

「佐渡、ですか。」

 

「ええ、彼と別れたいと言って2人で旅をしたんだそうです。」

 

「なるほど、何時の新幹線で行きましたか。」

 

「朝7時ごろの上越新幹線に乗って佐渡へ行くと言ってたわ。」

 

「彼の名前はわかる?。」

 

「そこまでわ。」

 

「なるほど、どうもありがとうございました。」

 

特捜班に戻った高山と小海は高杉班長に報告した。

 

「何、彼と別れるために佐渡へ行ったのか。」

 

「はい、7時ごろの上越新幹線に乗ったと言うんです。」

 

「うーむ、7時ごろか。」

 

「南主任。」

 

と、梶山は言った。

 

「何だ、梶山。」

 

「朝から行くとしたら、7時の上越新幹線は2つあるんです。」

 

「本当か、梶山。」

 

「まず、7時20分の「あさひ1号」と7時32分発の「あさひ503号」があるんです。」

 

「あさひ503号かあさひ1号。」

 

「ええ。」

 

「いやーあさひ503号は臨時運転のはずだ。」

 

「そうか、彼はあさひ1号に乗ったんだ。」

 

「そのあさひは新潟まではノンストップだからすぐ行けれるよ。」

 

「じゃあ、彼はあさひ1号に乗って。」

 

「そういう事だ。」

 

と、南は言った。

 

「なるほど、すると彼と松岡はあさひ1号に乗ったって事か。」

 

「ええ、まず間違いないと思います。」

 

さっそく、南と梶山はみどりの窓口で彼と松岡が新幹線の切符を買ったかどうか調べることにした。

 

東京駅・みどりの窓口

 

「彼と松岡と言う人が上越新幹線の切符を買ったかどうかですか。」

 

「そうです、2人のアベック風の人です。」

 

「覚えていますよ、彼の名前は羽鳥慎吾と名乗って上野発7時20分発の上越新幹線「あさひ1号」の特急券と乗車券を買っていましたよ。」

 

「そうですか、どうもありがとう。」

 

特捜班に戻って来た南と梶山は高杉班長に報告した。

 

「えっ、羽鳥慎吾と名乗ってた。」

 

「はい、恐らく偽名ではないかと。」

 

「なるほど。」

 

「よし、早速その羽鳥と言う乗客の行方を追ってくれ。」

 

「わかりました。」

 

南と梶山は早速、羽鳥慎吾の行方を追う事にした。

 

 

 




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さて、佐渡で殺人事件が発生した、犯人は偽名を使っていたのだ。


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第4章 輪島朝市

吉野は長岡から金沢までは特急「かがやき2号」に乗って輪島へ行くのだ、富山駅からは1人の男が乗って来ました、一体何者なのか。北陸本線と七尾線に乗り次いで輪島へ
行く事になった




吉野と穂乃果達が乗った特急「かがやき2号」は長岡から海岸沿いを走っている。

 

「えーと、穂乃果ちゃんとことりちゃんと花陽ちゃん、3人で金沢へ行くの。」

 

「うん、3人で行くのは何か月ぶりかな。」

 

「実は、私も乗って見たかったんたけど、私は金沢へ行くなら寝台特急「北陸」が印象なんだけど。」

 

「へぇ。」

 

「私たちはね、秋の西日本の旅に行こうかと思って、この記事を読んだんだよ。」

 

「へぇ、俺は輪島へ行くんだ金沢から七尾線に乗り換えてね。」

 

「金沢から輪島へ行くの。」

 

「うん、そこから七尾線に乗ってね。」

 

直江津 9時34分着

 

直江津駅には2分停車である、特急かがやきは直江津を出ると富山まで停車しない。

 

「ここから北陸本線に入るのね。」

 

「次はいよいよ金沢ね。」

 

「見て、海が見えるよ。」

 

「うわあ。」

 

「眺めのいいね。」

 

そこへ、車掌がやって来た。

 

「すいませんが、乗車券を拝見させていただきます。」

 

「はい、切符。」

 

と、花陽は切符を見せた。

 

「ありがとう。」

 

富山 10時47分着

 

特急かがやきは富山駅に10時47分に到着した。

 

「やはりこの男か、吉野、必ず逮捕してやるからな。」

 

1人の男が10時47分発の特急「かがやき2号」に乗り込んだ、その男は何者なのか。

 

ファーン!

 

庄川鉄橋を渡って越中大門を過ぎ、高岡をこえ、倶利伽羅峠を過ぎ、いよいよ金沢へ。

 

終着金沢 11時31分。

 

吉野と穂乃果とことりと花陽が乗った「かがやき2号」は11時31分、金沢に着いた。

 

「やっと来たんだ、金沢。」

 

「本当だな。」

 

「じゃあ、俺はここで。」

 

「じゃあ、さよなら。」

 

と吉野は七尾線のホームへ向かった。

 

「最初は、どこへ行こうか。」

 

「じゃあ、尾山神社へ行こうか。」

 

「賛成。」

 

ある一人の男は、ホームを捜索していたら吉野の姿をくらましたのだ。

 

「おのれー、又逃げおったか。」

 

七尾線ホーム

 

「次の七尾線経由の急行「能登路5号」は11時42分か。」

 

吉野は金沢から七尾線経由の急行「能登路5号」に乗り輪島へ向った。

 

「あの女と別れて良かったぜ、俺は正々するぜ。」

 

駅のアナウンスが流れた。

 

「まもなく11時42分発七尾線経由急行「能登路5号」穴水行が間もなく発車します、お乗りの方はお急ぎください、お見送りの方は白線の内側に下がってお見送りくださいますようお願いします。」

 

ジリリリリリリリ

 

ファーン

 

11時42分、吉野が乗った急行「能登路5号」は金沢を発車した。

 

金沢と七尾を結ぶ急行「能登路5号」は11時42分に金沢を発車し、津端、宇野気、羽咋、終着七尾には12時56分である、約1時間の旅である。

 

七尾 12時56分

 

「輪島まで乗り換えだなんて面倒たぜ。」

 

七尾から普通列車に乗り換えて輪島に着いたのは2時頃であった。

 

輪島 14時30分

 

この日吉野が泊まる宿は輪島温泉であった、吉野は輪島へ行くのは2度目だった。

 

「久しぶりに来たな、輪島。」

 

去年の11月にも輪島へ来ていた、以前は金沢と輪島にも訪れていた。

 

「以前は砂の鳴く浜にも行ったな、船本とな。」

 

輪島温泉・和風旅館

 

「お世話になります、羽鳥です。」

 

「ようこそ、輪島温泉へ。」

 

吉野は偽名を使って温泉に泊まることにした。

 

「いい長めでいい温泉だな。」

 

輪島の温泉に入って、宿で酒飲んで楽しく過ごしていた。

 

夜には御陣上太鼓の発表を見ていく事にしました。

 

「これは面白いよ。」

 

ドンドンドコドン、ドンドンドン

 

吉野は御陣上太鼓の発表会を見物した後、宿で眠ることにした。

 

一方、南と梶山は羽鳥の足取りを追ってみたが手掛かりはなし、新潟県警にも協力してもらった。調査の結果間違いなく、羽鳥は、11月6日に佐渡を見物した後新潟市内のホテルで一泊していたことが判明した。

 

「やはり、新潟市内のホテルに泊まっていたことは確認していますね。」

 

「そうか。」

 

「アリバイ成立ですか。」

 

「そうだな、鉄壁のアリバイがあるな。」

 

「犯人は偽名を使っている可能性があるんじゃないかな。」

 

「ええ、その可能性が高いわ。」

 

犯人が語っている羽鳥は偽名なのか?謎は深まっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 




ご意見・ご感想をお待ちしています

懐かしいですね、特急「かがやき」で行く北陸の旅は、「雷鳥」や「しらさぎ」と「北越」と「加越」に乗って北陸の旅ももっといいもんです 能登へ行くなら「能登路」の懐かしいですね。


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第5章 SW回転拳銃

その後の調べで、上野駅で乗車券を買った人は偽名を使っていたのだ、そして南と高山達は早速、事件の足取りを追う事にした。


「班長、やはり羽鳥慎吾って言うのは偽名ですね。」

 

「やはり、何かの理由で偽名を使って特急券と乗車券を買った。」

 

「なるほど、じゃあ誰かに頼まれて買ったも考えられるんじゃないかな。」

 

「ああ、それもあるな。」

 

そこへ、水野が鑑定書類を持って高杉班長に報告した。

 

「班長、あさかぜの殺人に使われた凶器が判明しました、弾丸からするとこれはSWのリボルバーです。」

 

「SWか、ああこの弾丸からするとSWのM19コンバットマグナムですね。」

 

「SWの38口径か。」

 

「警察や公安隊でも使える、ありふれた銃ですね。」

 

公安特捜班は羽鳥慎吾と名乗る旅行客は偽名を使って乗車券を買った可能性もあると睨んだ。

 

「班長、今福岡県警から事件の資料が届きました。」

 

と、今野は事件の資料をもって特捜班に見せた。

 

「やはり、5月に福岡の博多で起きた事件も同一拳銃か。」

 

「ええ、被害者は駐車していた車を止めていたところを1台のタクシーが見つけ、起こそうとしたらドアを開けたら、血まみれになって倒れたところを発見したそうです。」

 

「それで、被害者の身元は。」

 

「はい、被害者は東京在住の写真家だそうです。」

 

「なるほど。」

 

「今回、博多とあさかぜの個室と佐渡の事件、犯人は複数かもしれないな。」

 

「恐らく暴力団か団体組織の一員じゃないでしょうか。」

 

早速、特捜班は博多と佐渡で起きた事件で班分けをして捜査を行う事にした。

 

捜査班訳

 

松本と今野 博多へ

 

 南と梶山 佐渡へ

 

高山と小海 あさかぜの殺人で周辺の聞き込み

 

小泉と香川 上越新幹線の乗客羽鳥慎吾の捜索

 

「桜井はどうするんですか。」

 

「いや、桜井にはそっちの事件を追ってもらう。」

 

「そうですか。」

 

桜井と岩泉らはある事件の容疑者を追っていた。

 

一方、桜井と岩泉は国際手配犯の男を追っていた。

 

「確か、ブラウンのスーツとサングラスの男だったな。」

 

「ええ、岩泉も追うわよ。」

 

「うん、この男怪しいな。」

 

「ちょっと、声を掛けて見るか。」

 

「ええ。」

 

「すいません、この男見かけませんでしたか?。」

 

「さぁ、知らないわね。」

 

「ああ、見かけないね。」

 

「知らないわ。」

 

東京駅ホーム内に聞き込みをしたが、この乗客は見つからなかった。

 

「いないわね。」

 

「ああ、別の空港特急に乗ったんじゃねぇのか。」

 

「そんなことはないわ、引き続き探すわよ。」

 

「ああ。」

 

警視庁国際捜査課から手配中の犯人が日本に逃げていると要請が入ったので桜井と岩泉はその犯人を確保するために東京駅構内に逃げ込んでると情報が入ったので、その確保へ向かっていたのだ。

 

 




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そして、福岡県警から博多で殺人事件が起きた。

次回もお楽しみに!


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第6章 佐渡-博多捜査行

次の日に新潟へ行って捜査本部にある新潟県警本部へ向かった、一方、高山と小海は品川運転所へ行って24系25形の個室で検証していたのだ。


次の日、南と梶山は佐渡の事件を追って新潟県警本部へ行くため、午前10時8分発の上越新幹線「あさひ309号」に乗って新潟へ向かった。新潟へ到着したのは11時58分だ。

 

「南公安主任と梶山公安官ですね。」

 

「はい。」

 

「新潟県警の石塚です、わざわざ東京までご苦労様です。」

 

「こちらへどうぞ。」

 

南と梶山はパトカーに乗って新潟県警本部へ向かった。

 

新潟県警察本部

 

佐渡の殺人事件捜査本部のある県警本部では捜査会議が開かれていた。

 

「報告します。」

 

「所属と名前を言え。」

 

と、捜査1課長の杉戸警視が言った。

 

「東京公安室公安特捜班の捜査主任南 達仁です。」

 

「同じく公安特捜班の梶山 真由美です。」

 

「上野発の上越新幹線の乗客に羽鳥慎吾と名乗る人が乗車券を買っていたことが分かりました。」

 

「えっ、名義偽装か。」

 

「はい、おそらく犯人は暴力団員かあるいは何かの事件で追われてるかのどちらかと思われます。」

 

「なるほど、じゃあ使用された凶器は?。」

 

「弾丸からSWの38口径と判明されています。」

 

「38口径か。」

 

「それで、使用された拳銃は?。」

 

「S&Wのコンバットマグナムと思われます。」

 

「コンバットマグナムか。」

 

「刑事や交通機動隊でも使える拳銃だな。」

 

一方、松本と今野は午前8時発の新幹線「ひかり3号」に乗って博多へ向かった。

 

博多・繁華街

 

「ああ、この男ね。」

 

「いつ逢ったんです。」

 

「5月頃かな、4月の下旬ごろに来て博多どんたくパレードと博多を見物をしてたな。」

 

松本と今野は博多のラーメン屋に入って聞き込みをしていた。

 

「ああこの男ですか、ええ、よく博多に来る時によくよりますよ。」

 

「よく来るんですか。」

 

「ああこの男ね、よくチャーシューメンと大盛りチャーハンも注文してたぜ。」

 

「そうですか。」

 

品川運転所

 

高山と小海は品川運転所で24系25型客車の中を検証した。

 

「ここが現場の個室寝台シングルデラックスだ。」

 

「ここで殺されたのね。」

 

「犯人はどうやって入ったのか。」

 

「小海さん、俺が犯人役するから被害者役をやってくれないか。」

 

「ええ、いいわよ。」

 

高山は個室のドアを閉めようとした、その時。

 

「そうか、ドアが反動で閉まるのか、これなら密室つくれるよ。」

 

「そうか、それを利用したのね。」

 

「間違いない。」

 

その後、小泉と香川はみどりの窓口で羽鳥と名乗る人が上越新幹線の切符を買ったのを確認された。

 

「あさひ1号を11月5日に購入されていた。」

 

「今月に予約されています。」

 

「そうですか。」

 

「じゃあ、その客が犯人だ。」

 

「ええ。」

 

さっそく、南と高山達は事件の状況を報告した。

 

「そうか、やはり羽鳥は偽名か。」

 

「ええ。」

 

そこへ、電話が鳴った。

 

「はい、高杉だ。」

 

「松本です、その男は5月頃に博多どんたくに来ていたことがわかりました、次の日に博多駅でその男は寝台特急「あさかぜ4号」乗っていたことが確認されました。」

 

「そうか、すぐに東京へ戻ってくれ。」

 

「わかりました。」

 

松本と今野は東京行の新幹線「ひかり」に乗って戻ってきた。

 

「犯人のトリックがわかったって本当か。」

 

「ええ、この個室のドアは反動式なんです、ドアを閉めるとカギが自然に降りるんです。」

 

「そうか、それで密室を作ったって事か。」

 

「はい。」

 

「なるほど、問題はどこで下車したか。」

 

 

 




ご意見・ご感想をお待ちしています

使用された拳銃はリボルバー拳銃なんて凄いですよ、犯人はオートマチックが殆どですからね、刑事だったらリボルバーが多いけど。


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第7章 輪島-金沢-京都まで

そして、吉野は金沢から京都まで行くには、北陸本線で行かなければなりません

そこへ吉野は特急「雷鳥」に乗って京都へ向かった。


次の日、吉野は輪島温泉を一泊した後輪島朝市をめぐることにした。

 

「こうてくだぁー。」

 

と威勢のいい声が聞こえた。

 

「結構繁盛してるな。」

 

「お客さん、今日はとれたてだよ。」

 

と、干物屋は言う。

 

「おいしそうだな、北陸は一人でも寂しくないよ。」

 

と、吉野はつぶやいた。

 

朝市を見物した吉野は輪島駅で急行「能登路」に乗って金沢からL特急「雷鳥」に乗り京都へと旅立った。

 

輪島駅

 

吉野は10時36分発の金沢行急行「能登路8号」に乗って金沢へ。

 

プァーン!。

 

「すいません、切符を拝見させていただきます。」

 

「あれっ。」

 

と、吉野は切符を探していました。

 

「あれっ、あれれ。」

 

そして吉野と車掌は。

 

「あった。」

 

吉野が乗った急行「能登路8号」は輪島から七尾線を通って津端から北陸本線に入り、終着の金沢駅に着いたのは午後の12時59分であった。

 

金沢 12時59分

 

金沢駅

 

吉野は京都へ行くため大阪行の特急「雷鳥」を待っていた。

 

「次の北陸本線「雷鳥24号」は14時10分頃か。」

 

吉野は金沢発の特急「雷鳥」に乗って京都へ行く事にした。加越としらさぎだと米原又は名古屋から新幹線で博多へ行けれるが、京都までは「雷鳥」で行くのが便利であるからだ。

 

「えーと、金沢発の雷鳥に乗れば16時08分か、16時ごろに京都へ着くな。」

 

「沙綾、りみりん、早く早く。」

 

「もう香澄ったら。」

 

金沢駅で女子旅をしていた香澄と沙綾たちが雷鳥に乗るためであった。

 

「香澄、まだ発車には時間がまだあるよ。」

 

「そっか。」

 

やがて、吉野と香澄達が乗るL特急「雷鳥24号」大阪行が入線してきました。

 

「大阪行か、これに乗ればいいのか。」

 

「これに乗れば京都から新幹線で東京に帰れるね。」

 

「ああ。」

 

プルルルルルルルルル

 

と、駅内アナウンスが流れた。

 

まもなくー14時10分発湖西線経由L特急「雷鳥24号」大阪行が間もなく発車します、お乗りの方はお急ぎください、お見送りの方は白線の内側に沿ってお見送りください、ドアが閉まりますご注意ください。

 

アナウンスが流れ、吉野と香澄が乗った「雷鳥」は金沢を発車した。

 

ファーンピィーッ!。

 

吉野と香澄達が乗ったL特急「雷鳥24号」は14時10分に金沢を発車し、小松、加賀温泉、芦原温泉、福井、武生、敦賀、京都、新大阪、終着大阪には17時08分に着く、約3時間半の旅である、この雷鳥には「だんらん」と呼ばれる和風車が連結されている、昭和60年のダイヤ改正で食堂車を改良して和風車に改造したのです。

中にはビュッフェも設けてあり軽い食事もとれるのだ。

 

L特急「雷鳥」・和風車「だんらん」

 

「へぇ、じゃああなたも京都へ。」

 

「おう、京都で彼女と友人が待っとるからな。」

 

吉野は香澄達と一緒に「だんらん」で楽しい会話をしていました、香澄は売店では軽い食事をとっていた、ハンバーグランチやカレーライスや焼きそばも売っている、ここで軽い食事もできるのだ。

 

「見て、琵琶湖だよ。」

 

「本当だわ。」

 

京都 16時38分

 

「じゃあ、俺はここで。」

 

「じゃあね。」

 

吉野は京都で下車し、友人が待っていた。香澄たちは京都から新幹線に乗り東京へ。

 

「おーい吉野。」

 

「杉木じゃねえか。」

 

「いつ来たの京都ヘ。」

 

「俺は佐渡と輪島へ見物していたからさ。」

 

「そうか。」

 

吉野は京都の旅館で一晩泊って、次の日に博多へ行く事になった、富山駅で吉野を追いかけてる人は何者なのか?

 

 

 

 

 

 

 




そして、金沢駅で後を付けていた男は、一体何者なのか?



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第8章 岡山駅

特捜班の公安官 高山直人と小海はるかは岡山駅で捜査を続けていた

犯行時間は深夜なので、乗客はあまりいないので犯行は可能なのか?


高山と小海は岡山駅で不審者がいなかったか目撃者はいなかったか聞き込みをしていた。

 

「すいません、岡山駅で不審な乗客を見ませんでしか。」

 

「さぁね。」

 

「見ませんでしたか。」

 

「さぁてねぇ、あまり見てないな。」

 

「そうですか。」

 

「高山君、この時間帯は深夜ですから寝台特急は岡山は深夜帯ですね。」

 

「そうね。」

 

公安特捜班

 

「そうか、岡山駅では深夜帯か。」

 

「ええ、少し時間がかかりそうです。」

 

「うーむ、犯人はどうやって駅を下車したか。」

 

そして、新潟から戻って来た南と梶山が高杉班長に報告した。

 

「班長、犯人は偽名ですね。」

 

「犯人の本名は何者なんでしょうか。」

 

そこへ、特捜班に電話が入った。

 

「松本です、被害者はプロの写真家だそうです。」

 

「福岡県警の話では、駐車中の車で倒れその場で即死だそうです。」

 

「と言う事は犯行場所は別の場所で殺害したのか。」

 

「ええ、その可能性があります。」

 

「じゃあ、今野と松本はすぐに東京に戻ってきてくれ。」

 

「わかりました。」

 

今野と松本が東京に戻って来たところ、事件について報告した。

 

「その犯人の男は5月頃に博多へ来ていたそうです。」

 

「黄金週間に博多へ来ていたのか。」

 

「はい。」

 

「5月には博多どんたくが行われたそうですね、その男は博多で彼女に会いに来たそうです。」

 

「なるほど。」

 

そこへ、香川と小泉が帰ってきた。

 

「班長、やはり成りすましていたようです。」

 

「偽名を使ってか。」

 

「はい。」

 

「窓口の話によると、11月4日に「あさひ1号」の切符を取っていた事はわかりました。」

 

その時、高山は言った。

 

「班長、南主任、あさかぜで殺害方法が分かったんです。」

 

「本当か、高山。」

 

「はい、殺害方法はですね、ドアを閉めると自然に鍵がかかるんです。」

 

「なるほど、それで密室が出来るって訳か。」

 

「そうです。」

 

犯人は個室寝台の殺害方法を高山が説明した。

 

「じゃあ、拳銃の発砲音は?。」

 

「してたと思います。」

 

「じゃあ、個室寝台に入ったのはその犯人か。」

 

「ええ、まず、間違いないと思われます。」

 

「後、犯人はどこで下車したんでしょうか。」

 

「岡山からだと、この時間帯には最終便の新幹線は運転してるか。」

 

「調べてみないと。」

 

「そうだな。」

 

京都

 

「吉野、いつ京都に来たんだ。」

 

「今日の14時頃の金沢発の「雷鳥」でね。」

 

「そうか。」

 

「船本にはいつ会いに行くの?。」

 

「明日の新幹線「ひかり」か深夜の寝台特急で博多へ行くので。」

 

「そうか。」

 

「ああ。」

 

「気をつけてな。」

 

「サンキュー、杉木。」

 

一方、高山は岡山駅のホームで深夜に泊まる列車を調べていた。

 

「小海さん、岡山駅に止まるとしたらこれは寝台特急ですね。」

 

「ええ、その可能性があるわ。」

 

そこへ、1人の乗客が高山と小海に声を掛けた。

 

「公安官さん、何か事件ですか。」

 

「はい。」

 

「公安官知ってます?、寝台特急の中でも、よく時刻表に乗っていない駅でも停車する事もあるんですよ。」

 

「それは、どういう事なんです。」

 

「運転停車と言って、乗務員の交代と荷物の積み下ろし等にしばらく停車することがあるんです。」

 

「そうなんですか。」

 

「運転停車か、犯行は可能でしょうか。」

 

「それは考えられるわ。」

 

そして、岡山駅の駅員に聞き込みをした。

 

「すみません、「あさかぜ」が到着した頃、怪しい乗客を見ませんでしたか。」

 

「怪しい男ねぇ、さぁ、思い出せないなぁ。」

 

「何か気づいたことはありませんでしたか。」

 

「ああ、それなら、そこの小学生に聞けばわかると思うよ。」

 

高山と小海は、列車の写真を撮りに来た小学生か話を聞いた。

 

「すみません、「あさかぜ」が到着した頃、怪しい乗客を見ませんでしたか。」

 

「ああ、見たよ、その男は確か宮崎から来た寝台特急だったよ。」

 

「どこ行きかわかるか。」

 

「確か、東京へ向かう夜行列車だよ。」

 

「そうか、どうもありがとう。」

 

高山と小海は、小学生の聞き込みで犯人は別の夜行列車に乗っていたことが判明した。

 

「高山君、この時間帯に乗れる列車といったら、「あさかぜ」か「富士」ですね。」

 

「じゃあ、この「あさかぜ82号」かな。」

 

「いや、それは無理だよ。」

 

「この「あさかぜ」は臨時運転だから、岡山には深夜1時だからそれは無理。」

 

「そうか。」

 

「問題は、岡山で寝台特急に乗り換えできるのでしょうか。」

 

「そこか、盲点なのよ。」

 

高山と小海は岡山で寝台特急に乗り換えが出来るのか。

 




犯人は、岡山で列車に乗り換えたのでしょうか。

これは謎ですね。


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第9章 輪島の殺人

輪島で殺人事件発生!

そして、犯人は姿をくらましていった。

特捜班は、石川県警から協力要請が入った!。

高山と小海達も特急「かがやき」に乗って輪島へ


「お客さん、チェックアウトの時間ですが。」

 

とルーム係が息をはずませて駆けつけてきた。

 

「どうした。」

 

「チェックアウトの時間なのに、返事がないんです。」

 

「何だって。」

 

フロント係がドアを開けると。

 

「あれっ、誰もいないぜ。」

 

「本当だ。」

 

「手分けして探そう。」

 

旅館の人は客の捜索をしていると、事件は起きた。

 

遠くで、パトカーのサイレンの音が聞こえた。

 

「こっちです。」

 

と、1人の男がパトカーを誘導。

 

「お巡りさん、こっちです。」

 

「こ、これは酷い。」

 

石川県警の刑事や、鑑識もやって来た。

 

「石川県警の小沢です。」

 

「現状はこちらです。」

 

「警部、死因は銃殺ですね。」

 

と、部下の速水刑事が言う。

 

「と言う事は凶器は拳銃って事になるな。」

 

「ええ。」

 

「あっ、間違いない、この客だ。」

 

そこへ、城島刑事が免許証を持って小沢警部に報告した。

 

「警部、被害者の身元が割れました、川井篤郎、42歳。」

 

「よしっ、早速聞き込みをしてくれ。」

 

「了解。」

 

そこへ、特捜班に電話が入った。

 

「はい、川井篤郎、42歳、分りました早速こちらで調査します。」

 

と、電話を切った。

 

「おい、石川県警から捜査協力の要請だ。」

 

「早速、当たってみます。」

 

南と小泉は被害者の川井の自宅に行って見た。

 

「ええ、川井は先週から金沢と能登へ行くと言っていました。」

 

「えっ、先週から。」

 

「あの、川井に何か。」

 

「実はですね、輪島で殺されましてね。」

 

「えっ、川井さんが!!。」

 

「何か、恨まれることはありませんでしたか。」

 

「さぁ、そこまではね。」

 

「なるほど、どうもありがとうございました。」

 

公安特捜班

 

「えっ、先週から金沢と輪島へ。」

 

「はい、よく金沢と輪島へ行かれるそうです。」

 

「と言う事は、輪島で誰かに呼び出して殺害した。」

 

「可能性があります。」

 

高杉班長の命令で、次の日、高山と小海と南と小泉は午前7時20分発の「あさひ1号」に乗って長岡から特急「かがやき」に乗り換えて金沢へ向かった。

 

高山と南は、ビュッフェでサンドイッチとコーヒーを買って朝食を済ませた。

 

「今、気づいたんですが、輪島って言うのは奥能登の方にあるんですね。」

 

小泉は時刻表に乗っている日本地図を見せた。

 

「なるほどね。長岡から直江津までは信越本線で、そこから北陸本線で長岡から金沢まで行き、金沢から輪島へは急行「能登路」に乗ればいいんだな。」

 

「長岡発の金沢行の特急「かがやき」に乗れば、上野から金沢まで、4時間10分しかかかりません。金沢から急行「能登路」で、輪島までは2時間40分で行けれる。」

 

「なるほど、上野から新幹線に乗って長岡からだと便利なんだな。」

 

「はい。」

 

8時40分、長岡着。

 

「次の特急「かがやき2号」は8時48分か。」

 

「あっ、あれがそうかな。」

 

南と高山達は8時48分長岡発特急「かがやき2号」金沢行に乗って金沢から急行「能登路」に乗り次いで俺と私たちは輪島へやって来た。

 

「へぇ、輪島って朝市が有名なんだ。」

 

「うん。」

 

石川県警・輪島警察署

 

「どうも、石川県警の大原です。」

 

「警部の小沢です。」

 

「輪島署の安藤です。」

 

「さっそくですが、輪島の殺人についてですが、被害者の川井篤郎は金沢と能登へ旅行へ行ってると住民から聞きましたが。」

 

「ええ、死因は銃殺によるものと考えられます。」

 

「凶器は。」

 

「拳銃です。」

 

「やはり、あさかぜの個室と佐渡と同じ拳銃か。」

 

「手口が似てるんですか。」

 

「はい、私の方は個室で起きた殺人の捜査をしてるので手口が似てるんで。」

 

「なるほど、犯人は同一人物って訳か。」

 

「はい、その捜査は特捜班で調べています。」

 

「そうか、わかりました。」

 

そして、南と高山達は金沢から北陸本線と新幹線に乗り次いで東京へ戻った。

 




ご意見・ご感想をお待ちしています

懐かしいですね、特急「かがやき」で金沢へ行けれて、現在は北陸新幹線の名称に変わりましたが、特急「かがやき」乗ったことはありますか。


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第10章 男の正体

そして、次の日

北陸旅行から帰ってきた花陽は公安室で話を聞くことになった、そして高山と小海は100系新幹線「ひかり」の警乗に当たった。


翌日、穂乃果とことりと花陽は東京駅の東京公安室の公安特捜班に来るようにと小泉が言った。

 

「今日は何の用、お兄ちゃん。」

 

「なぁ花陽、花陽たちは長岡で特急「かがやき」に乗ったよね。」

 

「ええ。」

 

「何か事件でもあったの。」

 

「今な、石川県警から輪島で殺人事件が起きてな。」

 

「殺人事件!、この男乗ってなかったかな?。」

 

と、桜井は花陽と穂乃果達に写真見せた。

 

「あっ、お兄ちゃんこの人よ。」

 

「この人と、一緒だったか花陽。」

 

「うん、私たちが乗った時に席が一緒だったの。」

 

「なるほど。」

 

「そして、その男は金沢駅で別れたの。」

 

「うーむ、間違いない。」

 

「間違いないわ、その男は七尾線のホームへ向かって走って行ったわ。」

 

「そうか、ありがとう。」

 

「そうだ、富山駅で見かけない男の人が乗ってたのを見たわ。」

 

「えっ、それ本当か。」

 

「本当よ、お兄ちゃん。」

 

「わかった、こっちも調べて見る。」

 

公安特捜班

 

「えっ、妹さんがその男に会ってた。」

 

「ええ、特急「かがやき2号」に男と一緒に乗ってたと言ってるんです。」

 

「そうか、一緒に乗ってたらアリバイは成立だな。」

 

「そうですね。」

 

そこへ、今野と岩泉が戻ってきた。

 

「班長、男の正体がわかりました。」

 

「本当か。」

 

「男の本名は吉野 清、34歳。」

 

「何だって。」

 

「やはり、広域手配犯だったのか。」

 

「ええ、又も名を殺しの吉野。」

 

「やはり偽名を使って潜伏していたのか。」

 

「そうだ、花陽が富山駅で謎の男を見かけたと言ってたな。」

 

「本当か、小泉。」

 

「ええ、富山駅辺りで見たと言ってた。」

 

「何者かな、この男は。」

 

京都

 

「吉野、本当に博多へ行くのか。」

 

「ああ、行く前にやる事してからな。」

 

「ああ、俺も行くぜ、仲間だろ。」

 

「わかってるよ、俺達は殺し屋の仲間だからな。」

 

吉野と杉木は、京都から博多へ逃げることを計画した。

 

「手配書が出たんだから、何処から隠れるぞ。」

 

「ああ、そうだな。」

 

「明日には京都を出るぞ、俺たちは見られているからな。」

 

「ああ、この京都とおさらばさ。」

 

「うん、でもよどうやって博多へ行くんだ。」

 

「そこなんだよ。」

 

特捜班では、4人の中、杉木 良助のアリバイ捜査については石川県警の協力を得ることにした。

杉木が、南と高山達に話した北陸旅行のの行程は次の通りだった。

 

11月6日

 

午前10時ごろ 東京出発

新潟市内のホテルで1泊

 

11月7日

 

午前7時ごろ、ホテルを出発

長岡に出て、午前8時48分発の特急「かがやき2号」に乗車

高岡で下車、雨晴海岸へ見物。

その後、名古屋行の特急「しらさぎ」と七尾線で輪島へ向い

輪島へ一泊

 

11月8日

 

輪島-金沢-京都と列車に乗り

京都へ1泊

 

11月9日

 

京都発、新幹線で帰京。

 

石川県警では、輪島の旅館でチェックアウトされたと確認した。

 

また新潟県警、京都府警にも杉木が新潟市内のホテルと京都の旅館にも止まっていたと確認された。

 

「そうか、あの富山駅に乗っていた男は何者なんだ。」

 

「怪しいですね。」

 

「警乗するときに職質しておきましょうか。」

 

「そうですね。」

 

「本当に吉野はあさかぜに乗ってたのですかね。」

 

「乗ってたかもね。」

 

高山氏小海と一緒に犯人の足取りを追う事になった。

 

「じゃあ、行ってきます。」

 

「行ってきます。」

 

と、高山と小海はこの日東海道山陽新幹線の警乗の日だった。

 

「ご苦労さん、頼むよ。」

 

と、高杉班長は言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ご意見・ご感想をお待ちしています

懐かしいですね、100系「ひかり」は引退しても小説は不滅です。


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第11章 南・博多へ追う

桜井と岩泉は密輸ブローカーを追いかけていたが、その後の調べでSWリボルバーを売ったと言ってた、そして南は新幹線と寝台特急に乗り次いで博多へ向かうことに。


公安特捜班は密輸ブローカーが逃走してると連絡を受け、確保に向かっていた。

 

「うわぁ、任せて下さい、私が絶対確保して見せます。」

 

「犯人は銃を所持しているから拳銃を携行するように。」

 

「了解しました。」

 

桜井と岩泉は拳銃を携行し、確保へ向かった。

 

「桜井、犯人はどんな人か。」

 

「えーと確か、この人だったと思うわ。」

 

「この男か、リチャード・ロベルト40歳か。」

 

「よし、見つけたら確保よ。」

 

数分後、密輸ブローカーらしき男を発見。

 

「桜井、あの男だ。」

 

「よしっ。」

 

「リチャード・ロベルトだな。」

 

「東京中央公安室・公安特捜班よ。」

 

「うむむむ、キルユー。」

 

「観念しろ。」

 

岩泉は1発発砲し、リチャードは撃たれた。

 

「くそー。」

 

「お前を銃刀法違反の容疑で逮捕する。」

 

桜井は手錠をかけた。

 

その後の調べでリチャードはSWのリボルバーを売りさばいていたのだ、2丁は2人に売ったと自供した。

 

「そうか、やはりリチャードが2人に二丁売ったのか。」

 

「はい、新宿のクラブで知り合ったと。」

 

「待てよ、2人って事は。」

 

「吉野清と杉木良哉か。」

 

「ええ、間違いない。」

 

「班長、大変です、杉木の部屋を調べていたら京都と金沢へと置手紙が、しかも昨日の夜行で。」

 

「恐らく杉木は金沢へ逃げ込んだのか。」

 

「ええ、俺達も金沢へ。」

 

「ああ。」

 

南と高山と水野と香川と小海と岩泉は杉木が金沢へ逃走したと翌朝から上野駅から「あさひ1号」に乗り、長岡から特急「かがやき2号」に乗り換えて金沢へ向かった。

 

金沢

 

「主任、杉木は金沢へ逃げ込んだって事か。」

 

「ああ、杉木は拳銃を持っています。」

 

「すぐに石川県警にも、応援を要請しよう。」

 

「入たっ、杉木だ。」

 

「よしっ、行くぞ。」

 

その時、杉木はSWM602インチを取り出した。

 

「そこまでだ!杉木。」

 

「誰だてめぇ。」

 

「鉄道公安隊だ。」

 

「くそー、。」

 

バキュン、バキュン。

 

岩泉は拳銃で一発発砲した、杉木の方に命中した。

 

「ぐはっ。」

 

「観念しろ、杉木。」

 

「くっ。」

 

「何故わかった、俺の計画が。」

 

「よしっ、連行しろ。」

 

杉木は石川県警に逮捕に逮捕された。

 

「杉木は、上野から寝台特急「北陸」に乗り、金沢へ行くと管理人とタクシーの運転手が証言しています。」

 

「桜井に確認したんだな。」

 

「はい、さっき桜井から電話があって。」

 

「そうか。」

 

杉木は身柄を所轄の金沢中署へ連行した。

 

「では、杉木良哉を金沢中署へ連行します。」

 

「それでは、お願いします。」

 

「はい。」

 

高山と小海は石川県警のパトカーに乗って金沢中警察署へ向かった。

 

「杉木は吉野と一緒に能登半島へ来ていたことは確かでしょうか。」

 

「ああ、恐らくな。」

 

東京に戻った南達は、杉木の調べで吉野は金沢から京都へ逃げたと自供した。

 

「杉木は吉野と輪島の殺人を計画したのか。」

 

「ああ、杉木が自供したと小沢警部から連絡があったそうだ。」

 

「吉野は恐らく博多へ逃げ込んだんじゃないか。」

 

「そうか、博多か、班長私に博多へ行かせてください。」

 

「よしっ、早速南は博多へ向かってくれ。」

 

「わかりました。」

 

この夜、南は新大阪行のひかり「311号」と寝台特急「なは」西鹿児島行に乗り次いで博多へと向かった。

 

博多

 

「やっと博多か、せっかく博多へ来たから大宰府へ見物するか。」

 

南は太宰府天満宮へお参りした後、博多を見物する事にした。

 

「えーと、吉野が立ち寄った場所へ行く前にさ、博多名物博多ラーメンでも食っていくか。」

 

中州通り

 

「結構賑やかな街だね。」

 

南は博多ラーメンの店「ラーメン宇治屋」に行った。

 

「おやっさん、チャーシューメン一丁。」

 

「はいよ。」

 

「ちょっといいかな、5月頃にこの男はこなかったかな。」

 

「ああ、5月4日にこられたぞ。」

 

「本当ですか。」

 

「ああ、夜の7時ごろやったかな。」

 

「そうですか、どうも。」

 

南は博多ラーメンを食った後、聞き込みをした。

 

「吉野は確か中州のバーへ行ったって言ってたな。」

 

「ここだな、吉野が言ったスナックって言うのは。」

 

南は早速、スナックに行く事にした。

 

「ああ、吉野が来たのは夜の9時ごろでしたよ。」

 

「9時ごろに。」

 

「博多どんたくを見ながら酒を飲みに来たから、次の日には夕方の東京行の寝台で帰ると。」

 

「そうですか。」

 

「吉野が帰る時に船本と一緒に見送ったからな。」

 

博多駅

 

「東京行か、これに乗ればいいんだな。」

 

南は現場となった個室寝台のあさかぜに乗って東京へ戻ることにした。

 

「ここが個室寝台の2号車だな、でもどうやって殺害したのか、そうかドアが反動で掛け金が降りて鍵がかかる

なるほど、それで密室を作ったって訳か、岡山で下車して犯人はどうやって乗り換えて東京へ帰ったのか。」

 

「公安官さん、岡山ではですね停車する事もあるんです。」

 

「本当ですか。」

 

「ええ、このあさかぜはですね2分停車なんですよ。」

 

「そうか、犯人は岡山で下車したのか。」

 

一方、小泉と桜井は暴力団「銀竜会」に行って吉野の聞き込みをした。

 

「ああ、浪速の用心棒の吉野の事か。」

 

「知ってるんですか。」

 

「おう、いい奴やったでぇ。」

 

「最後に会ったのはいつです。」

 

「去年の夏かな、俺はここを離れるって言ってな。」

 

「そうなのか。」

 

公安特捜班

 

「そうか、吉野は元暴力団と不良生徒だったのか。」

 

「ええ、高校時代はケンカ番長だったらしいよ。」

 

「なるほどね。」

 

そこへ、南が博多から戻ってきた。

 

「班長、わかりましたよ今回の事件のトリックが。」

 

「えっ、それ本当か。」

 

「やはり、この「あさかぜ」は密室殺人だったんですよ。」

 

「そうか、それを利用して殺害したのか。」

 

「ところで、どうやって岡山駅から乗ったのかだ。」

 

「そこなんですよ。」

 

「新幹線は動いてないしな。」

 

「そこが盲点なんだよ。」

 

 

 




ご意見・ご感想をお待ちしています

次回で、いよいよ最終回になります



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第12章 トリック解明 そして博多へ

そして、特捜班たちは博多で犯人と壮絶な戦いになって来ました。


「何、南が列車トリックを解いただと、本当か。」

 

「ええ。」

 

「南、説明してみろ。」

 

「はい。」

 

「まず、犯人は17時39分に「あさかぜ4号」に乗る、そして個室に入り、拳銃で射殺。」

 

「なるほど、すると犯人はどんなトリックを使ったのか。」

 

「個室寝台のドアはですね、手動で鍵がかかるんで、密室が出来るんです。」

 

「そうか、犯人は個室で発砲したのか。」

 

「そうだ、そして犯人は岡山に下車してたんですよ。」

 

「そうか、深夜だからあまりひとけの無いところで列車に乗り換えたのが。」

 

「それで、犯人は夜行列車ですか?。」

 

「そうだ、よく気づいたな今野。」

 

「岡山からは何に乗ったんですか。」

 

「新幹線はこの時間帯は運転されていないので、乗るとしたら寝台特急しか乗れない。」

 

「わかった、寝台特急に乗って東京へ帰ったのか。」

 

「その通り。」

 

「調べた結果、岡山駅に到着する上りの寝台特急は深夜0時46分発の日豊本線経由の寝台特急「富士」に乗って

東京へ帰京したんだよ。」

 

「そうか、犯人は寝台特急「富士」に乗って東京へ帰ったのか。」

 

「その通りだよ、犯人は岡山を0時44分に「富士」に乗り換えたんだ、「富士」が東京に着くのが9時58分、

事件現場の4分後に到着し、犯人は下車した。」

 

「もし吉野が犯人だったら、それに乗るんでしょうか。」

 

「ああ、その可能性があるな。」

 

と、南は言った。

 

「て事は、犯人は「富士」とみて間違いないですね。」

 

「その可能性があるな。」

 

と、岩泉が言った。

 

「あと、花陽が言ってた特急「かがやき」で富山駅から乗った男を見たって。」

 

「ああ、それなら高山と小海が追っている。」

 

一方、高山と小海は陽一の妹・花陽の証言で富山駅で特急に乗った男の行方を追っていた。

 

「その男は何者かしら。」

 

「うん、ちょっと気になりますね。」

 

「あっ、高山、あの人だ。」

 

「どうするんだよ、小海さん。」

 

「追うわよ。」

 

「お、おいっ。」

 

小海は、富山駅で特急「かがやき2号」に乗った男に声を掛けた。

 

「すいません、東京中央公安室の物ですが。」

 

「何でしょうか。」

 

「あの、この列車に乗ってるんですか。」

 

「はい、私は仕事で。」

 

「失礼ですが、ご職業は。」

 

「職業って、富山県警の刑事ですよ。」

 

と、男は警察手帳を見せた。

 

「えっ、け、刑事。」

 

「えーっ!。」

 

富山駅で、特急「かがやき」に乗ってた客の正体は富山県警の刑事、高畠昭三警部補だった。

 

「実はある事件の容疑者を追っていましてね。」

 

「容疑者。」

 

「はい、この男なんです。」

 

「あっ、この人。」

 

「知ってるんですか。」

 

と、高畠は小海と高山に行った。

 

「実は、ブルートレイン「あさかぜ」で殺人事件がありまして。」

 

「その捜査をしているんです。」

 

「あっ!、この男。」

 

「間違いないわ。」

 

高山は、すぐに高杉公安班長に報告した。

 

「えっ、「かがやき」の乗客は富山県警の刑事。」

 

「ええ、実は俺たちがマークしている吉野を追っているんだそうです。」

 

「じゃあ、吉野は特急「かがやき」に乗ってたって事か。」

 

「ええ。」

 

高山は、すぐに高杉班長に連絡した。

 

「よし、桜井と高山は博多へ向かってくれ。」

 

高山と小海は、新幹線「ひかり203号」に乗って博多へ向かった。

 

「えっ、佐渡と輪島と殺人も吉野が。」

 

「ああ、奴は富山で女子高生を殺害し逃走してるんだ。」

 

「やはり、吉野は。」

 

「そうだ。」

 

高山と小海が乗った新幹線「ひかり203号」は博多を19時56分に到着した。

 

「吉野は、博多に現れるのでしょうか。」

 

「奴はきっと、博多に潜伏してると思われる。」

 

「ええ。」

 

高山たちは、博多の繁華街を聞き込みを行ったが、吉野の足取りは掴めていなかった。

 

「本当に吉野は博多に来てるのでしょうか。」

 

「多分な。」

 

博多駅

 

次の日、南と小泉たちは新幹線「ひかり」に乗って博多へやってきた。

 

「あっ、南主任。」

 

「どうだ、そっちの方は。」

 

「中州あたりを捜索しましたが、吉野を見た人はいなかったわ。」

 

「よしっ、何としても吉野を逮捕するんだ。」

 

「はいっ。」

 

そして、特捜班の南と高山たちは博多港へ向かった。

 

吉野は船本つれて博多港へやってきた。

 

「あははは、どこへ行こうというのかね。」

 

「アッ、あなたは!。」

 

と、船本は脅えていた。

 

「吉野、ご苦労だった。」

 

「ああ、警察には追ってこねぇよ。」

 

「よしっ、例のものを渡してもらおうか。」

 

「約束通り、金を持ってきた。」

 

と、吉野はトランクをムスカに渡した。

 

「ああ、確かに受け取ったぜ。」

 

そこへ、一台の日産・テラノがやってきた。

 

「動くな、武器を捨てろっ!。」

 

「何だ、貴様っ!。」

 

「俺はギャラを受け取っちゃいねぇ。」

 

「何だとっ!。」

 

吉野の仲間は吉本と船本を茶色のC31ローレルに乗せた。

 

「あっ、誰だてめぇは。」

 

「うっ、お前らは警察かっ!。」

 

「ふふっ。」

 

「はずれ、鉄道公安隊よ。」

 

と、桜井は言った。

 

「撃てっ、撃ち殺せっ!。」

 

「へいっ。」

 

と、拳銃とマシンガンを打ちまくった。

 

高山と岩泉と桜井と今野と香川はムスカの取引の仲間と打ち合いが始まった。

 

「ぐはっ。」

 

「ああーっ!。」

 

「うあっ。」

 

と、3人は撃たれて倒れた。

 

バキューン!。

 

と、桜井はもう一人の仲間を打とうとしたが。

 

「やめろーっ、撃つなーっ。」

 

今野は南主任に無線で連絡をした。

 

「主任、組員とムスカの仲間を制圧しました。」

 

「よーし、よくやった、俺と水野と小泉と小海は吉野とムスカを逮捕に向かう。」

 

南たちは、ムスカと吉野を追い詰めた。

 

「そこまでだ、吉野、悪だくみはやめろっ!。」

 

「えっ。」

 

「あなたが博多の殺人とあさかぜの殺人の犯人だな。」

 

「その通りさ、佐渡と輪島もね。」

 

「吉野は博多から「あさかぜ4号」に乗り、個室で射殺した後岡山で下車し、そこから東京行の寝台特急「富士」に乗り換えた。」

 

「よくぞ見破ったな、何故知ってた。」

 

「岡山駅員と鉄道マニアの小学生が証言してたのよ。」

 

「あと、杉木が自供したんだ、計画に企てたってこともね。」

 

「くそー。」

 

「観念しろ、吉野。」

 

「お前を殺人容疑で逮捕する、小泉手錠だ。」

 

「はい。」

 

と、高畠刑事がやってきた。

 

「いやー、ありがとう。」

 

「ハハハハ、私を捕まえないかね。」

 

と、ムスカは拳銃を持っていた。

 

「うわっ。」

 

そこへ、桜井が拳銃でムスカを撃った。

 

「うはっ。」

 

「よくやった、桜井。」

 

そして、博多で吉野とムスカが逮捕された、吉野は浮気による犯行だった。

 

「これで、解決ですね。」

 

「ああ。」

 

まもなく、福岡県警が到着し吉野とムスカ達は全員拘束された。




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そして、いよいよエピローグを迎えます


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エピローグ

今日で最終回となりました、ご声援ありがとうございました


「逮捕した吉野は、彼女と一緒に別れの旅をするって誘って新潟まで新幹線に乗り、そこからフェリーに乗って佐渡へ行ったと。」

 

「なるほど、そこから長岡まで行って、そこから金沢から輪島へ行って、輪島から金沢から京都まで行ってそこから博多へ行った、そして杉木とアリバイ工作をしたか。」

 

「ええ、吉野はすべて自供したそうです。」

 

「吉野と一緒にいた彼女は?。」

 

「ええ、午後の新幹線「ひかり」で新大阪へ帰るそうです。」

 

「そうか。」

 

新幹線ホーム

 

「本当にお世話になりました。」

 

「いえいえ、気を付けて。」

 

南と高山と小海は10時36分発新大阪行「ひかり305号」で船戸を見送った。

 

「じゃあ、元気で。」

 

高山達は「ひかり305号」を見送った後、仕事に戻った。

 

公安特捜班

 

「じゃあ、行ってきます。」

 

「行ってきます。」

 

高山と小泉は東海道・山陽新幹線の警乗に行く事になった。

 

「うん、気を付けて。」

 

「ご苦労さん、頼むよ。」

 

2人は、東海道・山陽新幹線の警乗に当たった。

 

「じゃあ、私は駅内のパトロールへ行ってきます。」

 

「うん、南も頼むよ。」

 

「了解。」

 

南は東京駅の山手線と京浜東北線のホームへやって来た。

 

「あっ、今野と桜井だ。」

 

南もそこへ行って見た。

 

「どうした、今野、桜井。」

 

「大変なことになってしまったんですよ、大事な機密書類が無くなってしまったんです、はやく探し出してください。」

 

「この、駅内ですか。」

 

「はい、大事な書類なんです。」

 

その時、桜井はその書類を持った男に職務質問をした。

 

「すいません、東京公安室の物ですが、この書類はあなたの物ですか。」

 

ギクッ!。

 

と、男はすぐに逃げて行った。

 

「待ちなさい。」

 

「待てーッ。」

 

南と今野は確保しようとしたが、桜井に確保した。

 

「観念しなさいっ!。」

 

と、南が手錠をかけた。

 

「よしっ、連行しよう。」

 

今野と桜井が逮捕した男は、企業スパイだった。

 

「どうも、ありがとうございました。」

 

「いいえ、今度は漏らさないように。」

 

と、言って男は特捜班を後にした。

 

そして、今日も特捜班たちは旅客の安全と犯罪防止のために今日も治安を守っている。

 

その頃、高山と小泉は。

 

「乗客は安全ですね。」

 

「ええ、スリや痴漢も見当たらないなぁ。」

 

そこへ、1人の客が高山と小泉に声を掛けた。

 

「あのな、この客なんだけどよ、手配中の強盗犯らしいぜ。」

 

「本当ですか、その客が。」

 

「おう、この男は手配書にそっくりだろ。」

 

「あっ。」

 

小泉は手配書を見た。

 

「間違いない。」

 

「君っ。」

 

「あっ、やべぇ。」

 

高山と小泉は手配中の強盗犯を発見し、犯人を追った。

 

「待てぇーっ。」

 

「やべぇ、サツだ!。」

 

今日も高山達は列車の犯人を追いながら、事件を解決していくのだ。

 

 




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