ハイスクールDxD 日本神話の主役 (ニャン吉)
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1話 主役の先祖

俺は1本の日本刀を背負い今・・・

 

 

 

戦場が見える山の上に居る。

 

 

 

「あれが二天龍か。

 

強そうだ。」

俺がそう言うと二天龍が1人の悪魔の少女と天使の少女に向けてブレスで攻撃しようとしていた。

 

それを見た俺は瞬間移動をしてその少女の前に立ちそのブレスを真っ二つに斬り裂いた。

 

すると後ろから声が聞こえた。

「あの・・・助けてくれてありがとうございます。」

と天使の少女が

「助けてくれてありがとう!」

と悪魔の少女が言っている。

俺はその2人に

「感謝の言葉は要らない。お前達はさっさと仲間の元に戻り全員で逃げてろ。俺がこいつら2匹を試してやる。」

俺がそう言って日本刀を背中から抜くと後ろから2人が

「「1人で二天龍の相手なんて無理だよ!(無謀です。)」」

と言ってきた。

それに対して俺は

「それはその目で確かめろ。」

そう言って二天龍に目を戻し

「悪いな二天龍。ここからは3大勢力の無能では無く俺が相手をさせてもらおう。」

と言うと二天龍の赤い方が

「確かにさっきの奴らよりは骨がありそうだな。」

と言い白い方が

「貴様には多少は期待してやろう。」

と答えが帰ってきた。

 

そこからは俺と二天龍の戦いが始まった。

 

 

三人称

 

二天龍と忍びのような格好をした1人の少年が戦い始めてから早い事2時間は経つだろうか。

周囲には大量のクレーターが出来ていた。

天使・堕天使・悪魔の3大勢力から見たら少年は見たことの無い技を使い二天龍の攻撃を吸収したり雷の他に炎・水・雷・土といった多くの技を使いながら戦っていた。

二天龍もブレス等の攻撃を駆使して2体で1人の少年と互角の戦いをしている様に見えた。

 

 

がこの戦いは互角に見えるだけで互角では無かったことがハッキリと3大勢力が理解した。・・・いや、理解させられた。

なぜなら二天龍は致命傷こそ無いものの全身傷だらけなのに対して少年は一切傷を負って居なかった。その上、少年は二天龍の攻撃を吸収しながら戦っている。それは魔力なのかその他の物なのかはわからないが回復しながら戦っているという事だ。

 

しかし今この時を持って少年が全力で無いことがわかってしまった。なぜなら少年の体全身を覆う魔力なのかわからないオーラの様な物が覆いだし目は両眼とも紫色になり波紋模様が浮かび出した。

そこからは圧倒的だった。二天龍の攻撃は一切当たらなくなり始めた。

 

 

そしてしばらくの時間が経ち二天龍は1人の少年に敗北した事が分かった。

 

それを見た3大勢力の代表達は1人の少年の元に向かった。

 

 

side・・・

ふぅ。やっと終わったか。やはりこの眼とモードは疲れるな。

と思っていると俺の目の前に3種5人が飛んで来た。

 

「何の用だ。俺はそこの2人に逃げろと言ったはずだが。」

と言うと天使の男が

「はい。確かにガブリエルから伺いました。・・・遅くなりましたが私はミカエルと申します。そして貴方に助けて頂いた天使はガブリエルと言います。仲間を助けて頂いてありがとうございます。」

とミカエルと名乗る天使の男は頭を下げた。

そして今度は赤髪の悪魔の男が

「今度は僕の番だね。僕の名前はサーゼクス・グレモリー。隣にいるのはセラフォルー・シトリーだよ。僕も仲間を助けてくれて貰ってありがとう。」

と言ってきた。すると2人の少女は俺の前に来て頭を下げて

「ありがとうございました。命を助けて頂いて感謝してもしたりません。」

「ありがとう。あのまま死ななくて良かったよ。」

と言ってきた。

「そうか。良かった。」

と言って俺は去ろうとすると後ろから堕天使の男が声を掛けてきた。

「少し待ってくれよ。俺はアザゼルってんだ。今回はあの二天龍を止めてくれてありがとよ。」

「気にするな。俺は任務と力試しをしただけだ。貴様に礼を言われる理由は無い。」

と返すと

「そうか・・・でもありがとな。それと名前を聞いてもいいか。」

と言ってきた。

「そうだな。とりあえず種族は無しだ。名前は・・・ミナト。まぁよろしくな。」

俺はそう言ってここからは立ち去った。



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2話 日本神話の過去 先祖の最後

俺は今、戦場の遥か上空に浮いていた。

 

この世界の物語通りヤハウェが二天龍を神器に封印して死んだ。

 

「この世界の物語はこのまま行くのだろうな。・・・俺も元の居場所に行くとするか。」

 

俺はそう言って後に京都と呼ばれる妖怪の住処へと帰った。

 

 

 

 

「今帰ったぞ。」

俺がそう言うと俺の妻である黒と白がはっきりとしている猫又の輝夜との家に・・・まぁここの妖怪の王だから豪邸だが帰って来た。

「おかえりなさいなのにゃ。大和。」

と俺の妻が玄関まで出迎えてくれた。

そしてもう一言。

「この世界の物語が始まるのを見て来たのね。」

「ああ。始まった。だから」

「ええ。わかっているにゃ。妹の黒音と白歌、弟子で貴方の妹が八坂に託してきたにゃ。そして私達の子孫があの子の元へ行く様に道を残して置かないとね。」

 

そう。

もうこの世界に俺は不要。

だからこそ俺は1度逝かねばならない。

「輝夜。お前が俺に着いてくることは無いんだぞ。

・・・本当は今、ここで寝ている息子にお前は着いていないといけないんだ。」

 

と言うと妹が走って部屋にやって来た。

「兄上!」

「どうした八坂?」

「やはり行ってしまうのですね。」

「ああ。・・・本当は輝夜には残って貰いたいがその前にせねばならぬ事が後1つある。」

俺はそう言って首に鎖を通して掛けてある菊の紋を八坂の首にかける。

 

「八坂。俺達の息子は短命だ。・・・違うな。俺達の子孫はこれから短命な時期が続く。でもその首飾りの菊の紋が割れた時に産まれる子孫はこの世界の主人公で輝夜の子孫はその子孫の守役だ。

俺がこの世界の神から聞いた話はそこまでだ。」

俺はここまで言って八坂を、抱き締める。そして

 

「俺の妹に・・・本当はこんな役割をさせたくは無いが・・・俺達の子孫を八坂。正しく導いてくれ。失敗は許されないんだ。」

と言うと八坂の手が俺の背に周り

「兄上。心配しないで下さい。両親亡き後、私を赤子の頃から育ててくれたのは兄上です。この恩は絶対に返します。だから・・・だから輝夜師匠・・・輝夜義姉様と末永くお眠り下さい。それと私は思うんです。兄上はまた目覚めて私の前に来てくれると。だからその時が来たらこれから頑張る私の頭を撫でて下さい。」

と言って俺から離れて今度は輝夜に抱き着き

「輝夜義姉様。義姉様の教えは私の中でこれからも永遠に生き続けます。そして私が姉様達のお子様にこの教えを伝えていきます。だから兄上をよろしくお願いします。」

「ありがとう八坂。私は貴方を弟子にもって幸せにゃ。

それと八坂。また私達が目覚めたらそれまでの事沢山教えてにゃ。」

「はい!はい!沢山お話します。」

と八坂ははっきりと答えてくれた。

「八坂。悪いがそろそろ行くぞ。」

と言うと八坂はまた俺に抱き着き

「兄上!また会える日を待っています。」

と言ったので俺も

「ああ。またお前に・・・今度は立派な九尾になっている事を願っている。」

 

俺達はそう言ってとある山に行き八坂に封印してもらう。

 

そしてその山は後に日本妖怪の総本山として扱われる様になるのであった。



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3話 主役と先祖

あれから長い年月が経ち兄上と義姉様の子孫達は役割を果たして亡くなって逝った。

 

 

そして今、

 

 

兄上から託された運命の子が10歳になった為、私は偶然か必然かわからないが、兄上と同じ名を持つ大和にこの話をした。

 

兄上から頂いた菊の紋はこの子が生まれた瞬間に壊れた。

そして生まれ持って兄上の記憶を・・・そして義姉様の記憶を夢という形で見ており兄上達の残した物を全てこの子に託すことに決めた。

 

そして今、この子を連れて兄上達の墓の前に来ている。

 

そう・・・・私は兄上に日ノ本大和の物語が始まりを迎えた事を伝える為に来たのだ。

 

すると墓から・・・いや。この山の封印が解けて私達の前に表れたのだ。

 

 

side兄上

どの位経ったのか俺は今、永らく浴びていなかった陽の光を浴びている。

「兄上・・・兄上・・・兄上!」

と声が聴こえる。

恐らくは封印が解けたのだろう。

 

目を開けると隣には最愛の妻である輝夜が俺と同じ様に目を開け始めて目の前には立派な九尾になった八坂がいる・・・そしてその隣に居るのが

 

「お主。名はなんと言う?」

と聞くとまだ若い少年はピンと立ち

「日ノ本大和。10歳です。」

と答えた。

「日ノ本大和か。」

と俺は呟き輝夜を起こす。

 

輝夜が起きたのを確認して

「輝夜。俺達の子孫。日ノ本大和だ。」

と伝えると

「貴方と同じ名前なのにゃ。・・・なら貴方はこれからミナトと名乗るのにゃ?」

「という事になるな。」

と言って2人で立ち上がり

「日ノ本大和。まずは自己紹介をしよう。俺の名は大和。これからはミナトと名乗るがな。」

と言うと次に輝夜が

「私は彼の妻の輝夜にゃ。よろしく大和。」

と言うと大和は頭を下げて

「お会いしたかったです。えっと何代前になるかはわかりませんがお爺様とお祖母様でよろしいですか?」

と聞いてきた。

「そうだな。・・・八坂。この子の両親は。」

と聞くと下を向き

「この子が生まれて直ぐに亡くなりました。この子の母親は兄上達の直系の子孫でこの子を産んで直ぐに・・・父親は輝夜義姉様の妹様の子孫の1人でこの子が1歳の時に私にこの子を託して・・・とあるテロ組織に殺させました。それも私の目の前で。・・・でも兄上の子孫達は兄上の意思・・・志をしっかりと受け継ぎ立派に生き抜きました。そしてこの子は短命の呪いはありません。兄上の望んだ物語の主人公です。私の娘とも仲良くしています。」

と答えてくれた。

「そうか。役目を子孫達は果たしたか。」

と俺が言うと輝夜が

「立派に生き抜いたのね・・・八坂。私の産んだ子はどうなったの。」

と輝夜が八坂に聞くと八坂は

「義姉様の産んだ子は私が九喇嘛と名付けさせて頂きました。

彼は・・・私達日本妖怪の和を日本全国の妖怪達に広めてくれました。彼はいつもこう言ってました。

「父上と母上が私を遺して逝ったのは和を広める為。父上の3大勢力の救済はその第1歩。でも私は父上達ほど優秀ではありません。だからこの日ノ本の国、日本は私が和を広めたい。父上達の物語の序章の為に」といつも言ってました。そしてその言葉の通り彼は日本に和を広め卑弥呼と言う人間にして彼の唯一の弟子と子を作り最後は日本全てを挙げて葬儀を行いました。」

と言っていた。

「あの子を遺したのは間違いでは無かった。

正直に言うと俺はあの子に業を残し過ぎたのではないかと今、後悔しているが」

と言うと輝夜が

「あの子は大丈夫だと私は何度も言ったのにゃ。間違い無かったにゃ。」

と言っている。

「そうだな。輝夜の言うことに間違いは無かった。・・・八坂。今までありがとう。お前を妹に持って俺は幸せだ。」

と言うと八坂は泣き出して

「兄上の為に頑張りました。」

と言って俺にとっては数時間ぶりの・・・そして八坂にとっては数百年ぶりに俺に泣いて抱き着くという行為が行われるのだった。

 

だが俺と輝夜には最後に本当の仕事が残っている。

 

「八坂。悪いがここで俺達はお別れだ。」

と言うと八坂は

「どういう事ですか!」

と言って来た。

「俺と輝夜の最後の仕事。それは大和の力の1部となることだ。」

俺がそう言うと俺と輝夜は力を大和に・・・この世界の物語の主人公である日ノ本大和に与えて行った。

少しずつ俺と輝夜の身体は薄くなっていき最後は9割を大和に・・・残りは八坂に力を与えて俺達は本当の役割を果たし終えてほんとうにこの世界から消えるのだった。



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4話 マジで!!

あれから数年が経ち

 

僕・・・俺、日ノ本大和は

中学3年になった。

普段通っているが

今は任務で駒王学園に来ている。

黒歌と白音と共に

 

 

「俺の両隣りにいるのが俺の従者の」

「黒歌にゃ。」

「白音です。」

 

悪魔の領地の貸出の話し合いに来ていた。

 

「それでは貴方達に質問をさせて下さい。」

と言うと悪魔の2人は頷いた。

「ここの土地に対してどの程度の理解をしていますか?」

と聞くと2人は・・・ソーナの方が答えた。

 

「この町に来る際に私の姉とリアスの兄からの情報と私達が実際に中学1年から今の3年になるまでに感じた物は大きく3つあります。

1つ目は強い妖力です。原因までは分かりませんでしたがこの街の地下から大きな妖怪を感じました。恐らくですが姉達の言っていた龍脈が原因だと思います。

2つ目は結界です。本来、私たち悪魔は日差しなどの聖的な物に弱いのですがこの街ではそれが平気でした。試しに駒王町を出ると多少なりとも影響があったので恐らくはこの街のみを覆う結界があるのかと。

そして最期の3つ目は・・・なんと言えばいいか分かりませんが私達3大勢力に属する者達はここに引き寄せられています。その証拠に他の街に比べてはぐれ悪魔等の各勢力のはぐれが集まりました。何かの力又は因果がここに引き寄せていると思われます。」

 

と答えた。

「リアスも同意見ですか?」

と聞くと

「はい。私もソーナと同意見です。」

と答えた。

正直に言うと少し残念だ。

同じ学校に3年間同級生として通っていたが残念でならない。

ソーナの方は自分で調査したのは知っている。でもリアスはソーナから情報を得ただけ。

悲しいことだ。

 

「わかりました。ではリアス。貴方はここに集まる人外を調べて下さい。ソーナは俺と共に天照の元へ来て下さい。」

と言って俺は立ち上がると黒歌と白音も立ち上がる。

それを見て二人も立ち上がるが俺はソーナだけを転移の魔方陣に入れても俺・黒歌・白音・ソーナの4人で天照の元へ移動した。

 

「ただ今戻りました」

と言うと天照顔に飛び付いてきた。

「おつかれー大和。」

と言って。

そしていつも通りの

「辞めるにゃ!大和様は私の夫にゃ!」

と黒歌が言うと

「違います姉様!大和様は私の夫です。」

と白音が答えると3人の視線から火花が散った。

俺はその3人を見て思った。

 

また面倒な事になったと。

 

それに実は俺とソーナは付き合っている。

まさか2人が知らないとは。

 

「悪いなソーナ。」

「気にしないで下さい大和君。」

と話していると3人が俺たちの方を向きまた面倒な事になった。

 

しばらくして

「とりあえず報告だが管理者見習いにリアスを置く。ソーナはって八坂さんは知っているけど俺の許嫁になってるから俺と共に行動する事が多いと思う。」

と言うと天照が

「なんで日本の主神である私に報告が無いの!私の次の主神は貴方って決まってるでしょ!」

と言い出していた。

「「「「・・・・・・・・・・・・・・・はぁ!」」」」

天照以外4人(俺も含めて)の驚きの声が響いたは言うまでもない。



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5話 物語の始まり

あれから数年が経ち俺は高校3年に黒歌は大学で白音は1年生になった。

 

俺は生徒会室で窓の外を眺めているといつもの様にあの3人組が追い掛けられていた。

 

「またやったのか。あいつらは。」

と言うとソーナが

「彼らのせいで生徒会への苦情も多いので困りますね。」

と返してきた。

 

そう。あの変態3人組のせいで生徒会に何とかして欲しいと苦情が多いのだ。

勿論、俺が代表を務める風紀委員にも苦情が来る。

 

つい先程、あいつらに対する対応の話が終わったばかりなのだ。

 

「ソーナ。とりあえず俺は風紀委員室に戻るよ。」

と言うとソーナは俺に近づいてきて

「それじゃあまた帰りに待ってます。」

と返してくれた。

「了解。帰りにここに寄るよ。」

と言って俺は生徒会室を出て行った。

 

風紀委員で仕事を終えて俺はソーナと共に帰路に着こうとするとあの変態3人組として有名な兵頭が告白されているのを目撃した。

 

「堕天使か。」

「その様ですね。」

「リアスは気付いているのか?」

「多分まだですね。」

 

俺は今、かなりリアスを管理者にした事を後悔している。

高校に入ってからの2年間でリアスが討伐したはぐれは片手の指で足りる数。

対してソーナはかなりの数を討伐した。

そしてハッキリと言えるのは

俺たち日本神話と悪魔の関係が崩れていないのはソーナの活躍による物。

俺とソーナの連携により無実のはぐれ悪魔は日本神話で保護して有罪のはぐれ悪魔はソーナとその眷属達によって討伐されている。ソーナには俺達、日本神話から幾度も感謝状を贈ろうとしたが受け取らなかった。

そして毎回ソーナは・・・彼女はこう言う。

「私達はこの土地を日本神話の方から借りている状態である為、この位のことは当たり前にしなくてはならない。」

正直に言うとソーナの爪の垢を煎じてリアスに呑ませたい。

そんな事は今はいいのだが。

という事を考えながら俺は風紀委員の仕事を風紀委員長として終えた。

 

ソーナを迎えに来てから一緒に帰っていると変態3人組で有名な確か・・・兵藤が1人の人間に変装した堕天使の女と2人で居た。

 

「ソーナ。」

「はい大和。わかっていますよ。彼女の気配は貴女方日本神話から頂いた携帯端末に保存しました。何時でも追えます。」

「流石だな。取り敢えずお互いにトイレに入って術式を使って戦闘服に着替えるか。」

と俺が言うとソーナは頷いてから近くのトイレに入った。

 

戦闘服な着替えた後(俺の戦闘服は忍び装束ソーナは制服に似た)に俺たちは堕天使のアジトと思われる廃教会の近くに来た。

 

 



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6話

廃強会の前に来て俺とソーナはマーキングだけして学校に戻った。

 

「それにしても、あの防衛は弱いな。」

「そうですね。大和君は良かったんですか?あの時に抑えておけば済んだのではわ?」

と聞いてきた。

「確かにあのまま抑えても良かったがそれではそれだけだ。目的を探らないとな。」

「なるほど。でも本来はリアスの役割では?」

「そうなんだけどな。今のあいつの立場は危うい。この土地の管理者としても悪魔としても。」

「ええ。それは理解しているわ。」

「こちらから1つ出ているのは今後、失敗が続くようなら殺処分するという意見だ。」

と俺が言うとソーナは立ち上がり

「なぜ!」

と言ってきた。

「俺の意見では無い。まずはこの地域の裏の治安が他の地区に比べて悪いという事だ。他の地区では死傷者は管理者の働きのおかげで出ていない。だがこの地区はリアス1人ではなく俺とソーナが動いているから、今の所死傷者が出ていない状況だ。」

「それは・・・その通りね。」

とソーナは答えて椅子に座り俺はまた話し始める。

「本来はそれではダメなんだ。リアスが管理者としている以上は眷属達と力を合わせてこの地を俺達に力を借りてでは無く眷属の姫島朱乃に木場祐斗そしてギャスパー・ヴラディのメンバーで解決しなければならない。だがリアスは管理者を名乗りながら見回りをせず、悪魔の大公や俺達からの依頼でしか悪なるはぐれ悪魔を討伐していない。そこが問題だな。そして俺が上に掛け合って抑えてはいるがそろそろ限界だ。だからリアスに実績を作らせる必要がある。」

と俺がソーナに言うとソーナは決意した目になり俺に返事をした。

「リアスの説得は私に任せて貰えますか?」

と聞いてきたので俺は

「頼めるか?」

と聞き返すとソーナは

「任せて下さい。」

と言って転移でリアスのいる所に飛んでいった。

 

 

 

 

 

sideソーナ

 

大和から話を聞いてすぐに私はリアスの所に転移しました。

突然現れた私にリアスは驚きながらもどうしたのかと聞き返して来た。

「リアスに話さなければならない事があります。」

と私がしっかりと言うとリアスも真剣に聞くようになった。

「大和から日本神話でのあなたの立ち位置を聞きました。とても危うい状況です。」

と伝えるとリアスが

「それはどういう意味なのかしら?」

と聞き返してきた。

「あなたの個人と眷属達での実績の悪さ。要するに対応の遅さに日本神話の方々はかなり我慢の限界まできているようです。他の地区では管理者とその眷属のみで安全を確保しているようですがここはあなたが私たちの力を借りてやっとという評価です。ちゃんも実績を残して下さい。大和も先程はっきりと言っておりました。上を抑えるのもかなり限界まできているからリアスに実績を作ってもらう必要があると。それも出来る限り早く。最悪の場合は貴方の死だそうです。地区の管理者をする物の日本神話との契約は実績を残せなかった者は日本神話の死神の方達に首を切り落とされる事になっております。」



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7話

sideリアス

ソーナから言われた実績を作らなければ日本神話の死神に殺させるという話。その話を聞いてからの私は少し荒れていた。

 

 

部室

 

「冗談じゃ無いわ!何故!・・・何故。」

以前大和から聞いた事がある。日本神話には様々な妖怪で作られる日本神話の長直属の暗殺部隊・・・死神・・・がいることを。そこには大和本人も所属しているという事も。

魔王であるお兄様から貰った情報では死神のメンバーの殆どがお兄様と同じ超越者であると言うことも。

今度、大和としっかりと話をする必要があるわね。

 

 

数日後

ソーナから話を聞いてから私達は見回りを強化している。

でも今日こそは、と思い私は大和の家に来た。

 

大和の家の呼び鈴を鳴らすと玄関から黒歌が出て来た。

「はーい!何方様?・・・リアスだにゃ。どうしたのかにゃ?」

と黒歌が聞いてきた。

「大和と話をしようと思って来たわ。居るかしら?」

「・・・待ってるにゃ。」

と言って黒歌は奥に行った。

 

少ししてから黒歌は戻って来て

「リアス。案内するにゃ。」

と言って私を客間に連れて行った。

部屋に入ると大和は座っていたので私も向かい側にある席に座った。

「どうしたんだリアス?話があるみたいだが」

と大和が聞いてきた。

「幾つか聞きたいことがあってきたわ。」

「なるほど。いくつあるのかは解らないが2つなら分かる。

1つ目は死神の事。

2つ目はそれを回避する事。

違うか?」

と大和は私に言った。

「ええ。その通りよ。」

「わかった。答えられる範囲で答えよう。次期日本神話の長としてね。

・・・で何から聞きたい?」

と聞いてきた。

「まずはソーナから聞いた私が殺されるかもしれないとはどういう事かしら。」

「その質問からか。まぁいいよ。答えよう。」

と大和が言うと扉がノックされて

「白音です。お茶を持って来ました。」

と言っている。

「いいよ。入って来て。」

と大和が返すと白音は部屋に入って来てお茶と羊羹をテーブルの上に置いて部屋を出て行った。

「それじゃあ答えよう。答えは簡単。我々日本神話が求める悪魔の自称管理者達の評価のボーダーラインがある。通常はその評価を少し下回る程度であれば死神が関わることは無い。でもねリアスはその評価が足りな過ぎたんだ。リアスがまだ学生であるということもあってそのボーダーラインは少し低めに出していた。はっきり言うとソーナと2人で半々にラインをクリアすれば他の地区の悪魔達と同様に死神を派遣する事は無かったんだ。俺たち日本神話は2人をまだ半人前と評価した上で2人それぞれにそのボーダーラインの半分をクリアする事を求めたんだ。その中でソーナはそのラインをクリアしたがリアスは大きくボーダーラインに届かなかった。だからだ。」

「その事を魔王様達は」

「知っているとも。ただ魔王サーゼクスは君に甘いから影武者を出してボーダーラインを超えたという事にしようとした。だけど影武者は我々日本神話の専売特許。魔王程度のだす魔法や兵隊達では日本神話を騙せない。これでいいか?」

「ええ。・・・わかったわ。2つ目は死神とはどの位の組織なの。」

「簡単に言うと死神隊隊長は・・・上位10人の暁は超越者で同等の組織に十刃と書いてエスパーダと呼ばれる組織が存在する。暁は純粋な妖怪の組織で十刃は姫島朱乃の母親の様な人間達の組織だ。・・・いや。朱乃が種族という点では近いな。要は日本神話の人間とその他種族のハーフ。朱乃は十刃候補1000人に入っていたよ。少し訓練を受けていたから多少能力が使えると思うよ。例えば(セロ・ルクシオン)とまではいかなくても通常のセロはね。」

「暁はともかく十刃は有り得ないわ!だって完全に転生していないハーフで超越者と同等なんて」

「有り得るんだよ。破面を、呼び出せるようになればね。」

と言って大和は顔のすぐ右上に手を持って行くとその手に仮面が出て来た。しかもそれは魔力でも妖力でも仙術でも無い黒い力を纏って

 

「俺はね暁であると同時に十刃でもあるんだよ。」

と言って大和は仮面を消して

「まだあるんでしょ。」

と聞いてきた。

「どうすれば回避出来るの。」

「手段は2つ。

1つ目は成果を出してボーダーラインを超える事。

2つ目はボーダーラインを越えられないのなら朱乃の才能に免じてだけど、朱乃が十刃の訓練生になる事。」

と答えた。

「ちなみにボーダーラインの期限は」

「1年。」

「どの位の成果を出せばいいの。」

「この1年でこの地区の人達の死者が5人って所か。ソーナと魔王の協力無しで。でもある意味仕方が無いことなんだよ。ソーナはそれを続けて来て他の地区でもラインを超えられる成果を残してきた。要するにリアスと同じ学生でありながら日本神話が1人前と認めたって事だ。もちろん全てをソーナ達だけで解決してきた訳じゃない。ちゃんと戦力を瞬時に見極めて俺や黒歌、白音に協力を要請したりして出来ることをコツコツやって来た。そして力不足な面を補う為にこの家でソーナと女王の椿は週3日で修行を受けに来ている。我々日本神話はソーナの頑張りを過程でも結果でも示して来た。だからこそ1人前と認めたんだ。勿論、ソーナと魔王の力を借りるのはダメとは言ったがリアス達が見つけた悪しきはぐれを倒す為の力が不足しているならその時は力を借りても構わない。でもあくまでリアス達が見つけるのが前提だ。」

そう言うと大和は席を立ちお茶と羊羹を一気にかきこみ部屋を出て行った。



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