スクスタの主人公が男で決闘者だったら (トモカズ)
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まえがき

まえがき的なもの

 

皆さん、どうもトモカズです。

 

トモカズていう名前は、2年間同じ会社で働いていた同期が間違って覚えていた名前です。

本名とはかすってもいません。

 

 

まずは、本作を手に取っていただきありがとうございます。

 

本作は遊戯王×ラブライブ 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 をクロスオーバーさせた架空デュエルの2次創作作品でございます。

 

 

さて、本作を読むにあたっておすすめ事項が3つあります。

 

1つ、スマホアプリのスクスタのストーリーを2章まで終わらせること。ゲームをプレイしておくとニジガクメンバーの性格や話の流れをかなり掴みやすくなると思います。

 

2つ、遊戯王VRAINSを見ること。特に主人公 藤木遊作君について知っておくとgoodです。

VRAINSを見ておけばリンク召喚のシステムもわかりますし、VRAINSのキャラクターも今後出していこうと思いますので、お時間がある時ぜひご覧になってください。

 

3つ、遊戯王OCGをプレイすること。やはりカードの効果を知っていると、読むときにスムーズに読むことができると思いますので!

 

 

次に留意点です。あげればキリがあがりませんが、“特に”というところをピックアップしたいと思います。

 

 

1.暖かい心を持って読んでください…。

 

ど素人が趣味程度で書いているので、細かいところは気にしないでください…。基本的に通勤時間に書いていて、1話平均2.3時間で書いています。もっと時間をかければよりよいものを作れるかもしれませんが、なかなかそこまでのパワーが湧かないのと、文章を書く、SSを書くという勉強を一切してないので、わりと最初に書いた時が完成形です…。あとわりと誤字脱字もありますが、気にしないでください…。モンスターの名前とか、例えばサイバース・ガジェットをサイバースガジェットと表記することが多々ありますが、・を打つのが大変なので端折ることが多々あります。

 

2.ルールミスが多々あるかもしれませんが、気にしないでください…。

 

基本的に手札の枚数とライフは常に気にしていますが、ルールについてはノリで決めたりしてます。一応、事務局に確認したりしてミスはないようにしていますが、多分全部があってるとは思いませんで、その時は、本作の中ではそういう処理をするんだ と暖かい心でスルーしてください。

 

3.キャラクターについて

 

多分皆さんが思ってるキャラクター像とは違う印象を持ち、違和感を覚えるかもしれません。

主人公の俺君は完全オリキャラなので、そういったことはありませんが、ニジガクのメンバーについてはwikiで調べたり、四コマを読み込んだり、ソロ曲の歌詞を読み込んだりしていますが、それでもまだまだμ'sやAqoursに比べて判断材料が圧倒的に少ないので人物像が掴みにくいというのもあります。なので「このキャラクターはこんなこと言わないし、こんなデッキ使わない」っていうのが多々あると思いますが、そこも暖かい心で見守ってください…私もキャラクターの人物像については模索中です…。

 

4.デュエル描写について

 

遊戯王OCGをプレイしてる方ならなんとなくデュエル内容は把握できると思いますが、最近のOCGを知らない人はリンク召喚?と言われてもパッと来ないでしょう。

 

今の遊戯王はモンスターを召喚する場所にも気をつけないといけません。さらにリンク召喚の性質上、ソリティア要素が非常に多くなります。

ですので、遊戯王をあまり知らない人のためにも、テンポとライブ感を優先し、ソリティアをしている時は効果の説明を必要最低限にし、とどめの時や、エースモンスター登場の際にはしっかりと説明するようにしています。

おそらくソリティアの部分は皆さん流し読みすると思いますし、なんとなく今はこっちが優勢なんだな。くらいで読んでいただければと思います。

さらにリンク召喚の性質上、モンスターの位置を本来描かなければいけませんが、文面上だと無理があるので、一応は説明していますが、あまり細かく考えずに読んだ方がいいでしょう。

意外とアニメVRAINSもモンスターの配置の描写を端折っていましたしね。

 

 

 

長くなりましたが、以上がまえがき的なものでございます。

 

総じて暖かい心を持って読んでいただければ幸いです。

 

それでは本作をお楽しみくださいませ!

 

into the VRAINS !!

 



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第1章 「結成!?スクールアイドル同好会!!」
第1話 前編


第1話 前編

 

今日は歩夢と秋葉に来ている。

 

何やらスクールアイドルのライブがあるらしい。

 

歩夢に連れられてUTX学院の前にやってきた俺は衝撃を受けた。

 

そこでμ’sとAqoursの9人のグループがライブをしていた。

 

同じ高校生とは思えない、あの人の心を動かす何か。

 

なんていえばいいのかわからないけど、とにかくすごい。

 

それから俺は歩夢の勧めもあってスクールアイドルにのめり込んだ。

 

数日後…

 

俺「歩夢はスクールアイドルやらないの?」

 

歩夢「え?何突然…」

 

 

俺「いや、この前のμ’sとAqoursすごかったじゃん。同じ高校生とは思えないパフォーマンス、俺あれからずっと頭から離れなくて…」

 

歩夢「私の勧めで夢中になってくれたのは嬉しいけど私なんかじゃ全然無理だよ…」

 

 

俺「そうかな、俺は結構いけると思うけど」

 

歩夢「もう、幼馴染だからってからかってるの?」

 

俺「いや、別にそんなじゃないさ。そういえばニジガクにもスクールアイドル同好会ってあったよな、放課後部室行ってみない?歩夢にスクールアイドルやれとは言わないからさ。見学だけ!な、いいだろ?」

 

歩夢「まぁ、あなたがそこまで言うなら行ってあげるけど…」

 

俺「よし、じゃあ決まり!」

 

放課後…

 

俺「ここが部室か、失礼しま~す」

 

ドアを開けると小柄でスリムだが容姿端麗の少女がいた。

 

???「はーい、ここは関係者以外立ち入り禁止ですよ。あ、もしかしてワンダーフォーゲル部の方ですか?まだ同好会はなくなるって決まってないって何度も言ったじゃないですか、部室は明け渡しませんよ!」

 

俺「いや、違います!俺たちはスクールアイドル同好会を見学しに来ただけで…」

 

???「あ、そうだったんですかー、かすみんったら早とちりしちゃって、エヘヘ。私、1年の中須かすみって言います!もしかして入部希望者ですか??あー、でも男子のスクールアイドルってあんまり聞いたことないような…」

 

俺「1年生、なんだ年下か。いや俺たちは入部希望じゃなくてそのただの見学で…」

 

かすみ「なんだ~、見学ですか~。あいにくですがみてもらっての通り、特に見学するところはありませんよ」

 

歩夢 「そうだったんだ…そういえばかすみさん、さっき同好会がなくなるって言ってたけどどういうこと?」

 

かすみ「あぁ、それは話すと長くて…」

 

ガチャッ、その時部室のドアが開く。

 

???「いや、中須さんこんにちは、部室の片付けは進んでいますか?」

 

かすみ「うぅ、出たなイヤミ男」

 

???「誰がイヤミ男だ!」

 

俺「かすみちゃん、この人は?」

 

かすみ「このイヤミ男こそ、ワンダーフォーゲル部、部長でかすみんの天敵の井矢見さんです!」

 

 

井矢見「貴様、先輩に向かってなんて口の利き方を!ふぅん、だがまぁいい。その生意気な口を叩けるのも今のうちだ。じきにこの部室も無くなりスクールアイドル同好会もなくなるんだからなぁ!」

 

かすみ「そんな、まだ決まったわけじゃないです!今はみんないないけどじきに戻ってきます!」

 

井矢見「いつもそう言ってるが、一向に部員は集まらないじゃないか。大人しく部室を明け渡しらどうだ?」

 

かすみ「嫌です!絶対に嫌!」

 

井矢見「まったく相変わらず強情だな、ならいい提案をしてるやる。」

 

かすみ「え?」

 

井矢見「お前も決闘者なんだってな?ならここは決闘者同士、デュエルで決めないか?お前が勝てば部室の件は諦めてやる。だが、俺が勝てば部室を明け渡し、お前はスクールアイドルをやめるんだな!」

 

 

かすみ「ちょっと、かすみんがスクールアイドルやめるって話が増えてる!」

 

井矢見「今まで散々待ってやったんだ、これくらい当然だよな?それとも負けるのが怖いのか?自称スーパーアイドルの名が廃るな」

 

かすみ「うぅ…」

 

歩夢「かすみちゃん、どうしたの?」

 

かすみ「実はかすみん、デュエルだけは自信がなくて…」

 

井矢見「おや?その様子じゃデュエルはできなそうだな?なら不戦勝で俺の勝ちだな!部室は明け渡してもらうぞ」

 

 

その時

 

俺「ちょっと待ってください」

 

井矢見「なんだ~お前?」

 

俺「話は聞いてました。まだ廃部が決まってないのに、そんな仕打ち酷すぎます。だから、このデュエル俺が引き受けます」

 

かすみ「先輩?」

 

井矢見「ほー、正義の味方気取りか?面白い、ならお前が負ければ、お前は俺が卒業するまでパシリになってもらおうか」

 

俺「わかりました、それでいいです。」

 

歩夢「ちょ、ちょっと。そんなこと言って大丈夫なの?」

 

 

俺「歩夢、歩夢はずっと俺のデュエル見てきたはずだ。だから俺がここで負けると思う?」

 

歩夢「それは…」

 

俺「心配はいらないよ、俺は必ず勝つから。」

 

歩夢「わかった、あなたなら勝つって信じてる。」

 

俺「さぁ、先輩デュエルです。」

 

井矢見「あぁ、その生意気な面、すぐに泣き面にしてやるよ」

 

デュエル!!



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第1話 後編

第1話 後編

 

 

2人「デュエル!!」

 

互いにライフポイントは4000

先攻は井矢見。

 

 

井矢見「俺のターン、ライフを1000支払い、永続魔法ドラゴノイド・ジェネレーターを発動、その効果でトークン2体を特殊召喚!そして、2体をリリースし、星遺物-『星槍』をアドバンス召喚!」

 

 

井矢見ライフ4000→3000

 

 

かすみ「いきなり攻撃力3000!?」

 

 

井矢見「そうさ、この圧倒的パワーこそ俺様のパワーデッキの真骨頂、カードを1枚伏せてターンエンドだ。さぁこの星槍を倒せるかな?」

 

 

かすみ「せ、先輩、本当に大丈夫なんですよね?」

 

 

 

俺「あぁ、心配はいらない。俺のターン、ドロー!俺は手札のスタック・リバイバーを墓地に送り魔法カード サイバネット・マイニングを発動、デッキからサイバース・ガジェットを手札に加える。そしてサイバース・ガジェットを召喚、その効果でスタック・リバイバーを墓地から特殊召喚。さらに永続魔法 サイバネット・オプティマイズを発動、このターン俺はもう一度サイバース族モンスターを召喚できる。こい、サイバース・ウィザード」

 

 

井矢見「ふん、そんな雑魚モンスターいくら並べたところで俺の星槍には敵わないぞ」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

井矢見「何?」

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認、召喚条件は効果モンスター2体以上、俺はサイバース・ガジェット、サイバース・ウィザード、スタック・リバイバーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク3!デコード・トーカー!」

 

 

 

井矢見「リンク召喚だと…だが、デコード・トーカーの攻撃力2300では星槍には勝てないはず」

 

 

 

俺「この瞬間、墓地のサイバース・ガジェットの効果、フィールドにガジェットトークンを特殊召喚、さらにスタック・リバイバーの効果で墓地のサイバース・ウィザードを特殊召喚!」

 

 

 

井矢見「だが、この瞬間、星槍の効果、互いの場に星遺物トークンを特殊召喚する。そしてお前は星槍以外の星遺物モンスターを攻撃できない」

 

 

 

俺「あぁ、わかっている。デコード・トーカーの効果、このカードのリンク先のモンスター1体につき攻撃力を500アップする。パワーインテグレーション!」

 

 

井矢見「攻撃力3300だと…」

 

 

 

俺「さらにサイバース・ウィザードの効果、星槍を守備表示にし、デコード・トーカーに貫通効果を与える!」

 

 

 

井矢見「星槍の守備力は0…まさか」

 

 

 

俺「いけ、バトルだデコード・トーカーで星槍を攻撃!」

 

 

 

この瞬間、井矢見がニヤリと笑う。

 

 

井矢見「馬鹿め、引っかかったな!罠カード発動、聖なるバリア-ミラーフォース!これでお前のデコード・トーカーは破壊だ」

 

 

 

俺「俺はそんな甘い決闘者じゃない、サイバネット・オプティマイズの効果、コード・トーカーモンスターがバトルするとき、相手はダメージステップ終了時までカードの効果を発動できない!よってミラーフォースは発動できない!」

 

 

 

井矢見「そんな、まっ待ってくれ」

 

 

 

俺「いけ、デコード・トーカー!デコード・エンド!!」

 

 

井矢見ライフ3000→0

 

 

 

かすみ「嘘、本当に勝っちゃった…。(この人なら、この人とならもしかしたら同好会を変えられるかも…)」

 

 

 

井矢見「そんな、この俺が負けるなんて、お前イカサマしたんだろ」

 

 

 

俺「自分の負けも素直に認めれないあんたに決闘者を名乗る資格はない。約束です。部室は諦めてください。」

 

 

井矢見「く、お、覚えてろ」

 

 

 

こうして井矢見先輩に勝った俺、いや俺たち。ここから新しい物語が始まるのだった。



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第2話 前編

第2話 前編

 

ワンダーフォーゲル部からなんとか部室を守った俺たち。

だが、道は決して平坦ではなかった。

 

あのあと生徒会長が部室にやってきて月末までに部員を10人集めなければ正式に廃部にすることが決定したと告げられる。

 

 

事情を知った俺と歩夢はかすみに協力することにした。

 

 

聞いたところによると以前は部員がかすみを含め5人いたらしい。だが皆目指す方向性が違くて自然と離れていったらしい…。

だが、もしかしたら廃部の危機を伝えればみんな戻ってきてくれるかもしれない。

 

 

そこでかつての同好会の部員の1年桜坂しずくに声をかけることにした。

 

しずくは元々演劇に興味があり、スクールアイドル同好会と兼部をしていたのだが、演劇部の活動に力を入れたいとスクールアイドル同好会に来なくなっていた。

 

旧友のかすみの頼みということと、廃部の危機を知ってしずくは戻ってくることを快諾してくれた。

 

 

その後、留学から帰ってきて廃部の危機を知ったかつての同好会の部員で3年のエマ・ヴェルデさんも同好会に戻ってきてくれた。

 

 

 

歩夢の勧めで同じ学年の宮下愛に声をかけることに。学年内で人気者で、他の部の助っ人をしている愛は最初は迷っていたものの歩夢たちの説得と、合わなかったらすぐにやめてもいい の一言で一応同好会に参加してくれた。元々ノリのいい彼女は今ではスクールアイドルに対して情熱を燃やしてくれているみたいだ。

 

 

愛の入部とほとんど同じくらいの時に、愛と仲のいい後輩、天王寺璃奈と会うことに。彼女はいつも「璃奈ちゃんボード」と呼ばれるスケッチブックで顔を隠しており、自分の表情をそのスケッチブックに描いている。どうやらこのスケッチブックがないとダメらしい。そんな彼女の個性を同好会のみんなは新しいと前向きに受け入れる。

 

 

 

かすみ、しずく、エマさん、愛、璃奈。

半分は集まった。

残り5人をどうするか、同好会の部室で話し合う。

 

 

元同好会のメンバーの勧めで、同じく元メンバーで3年の近江彼方さんに声をかけてみることになった。

 

 

俺「入学して2年目だけど、この学校本当敷地広いよな、彼方さん探すのも骨が折れそう。」

 

エマ「うーん、でも多分彼方ちゃんがいるところは大体検討がつくな~。多分保健室だと思う…」

 

 

エマさんのいう通りに保健室に向かう俺たち。

そこでは黄土色の長髪の子がベッドで横になっていた。というより寝ていた。

 

 

 

俺「もしかしてこの人が彼方さんですか?完全に寝てますけど。」

 

エマ「うん、彼方ちゃんはいつもこんな感じなんだ。具合が悪いわけじゃなくていつものお昼寝だと思う。」

 

エマ「彼方ちゃん、彼方ちゃん。久しぶりエマだよ?元気?」

 

彼方「ん?おぉ~エマちゃん久しぶり~」

 

起きた彼方さんに事情を説明する俺たち。

だが、彼方さんは勉強のことで手一杯であるのと今はスクールアイドルへの情熱が薄れているという。

廃部の危機を伝えてもなかなか同好会へ戻ってくれそうにはなかった。

 

 

彼方「彼方ちゃん、今勉強のことで手一杯なんだよね~それに何をするにしても無気力で、アイドル活動もデュエルも全然やる気起きなくて~。前はアイドルもデュエルも大好きでどっちも頑張れたんだけど困ったね~」

 

 

一同が浮かない顔をしているとかすみが重い口を開く。

 

 

かすみ「彼方先輩、デュエルも全然やる気が起きないって言いましたよね?だった先輩と

デュエルしてみてください!」

 

 

俺「え?俺?」

 

 

かすみ「はい!先輩のデュエルには人の心を動かす何かがあるんです!私はいや、ここにいるみんなそう思っています!だから彼方先輩の冷めてしまった情熱を呼び覚ましてください!」

 

 

彼方「へぇ~そうなんだ~そこまでいうならちょっとだけ興味あるかも~」

 

かすみ「ですよね?彼方先輩!だから先輩とデュエルしてください!そして思い出してください!デュエルもアイドルも全力で楽しんでいたあの頃を。先輩もいいですよね?きっとこれが彼方先輩を同好会に戻す一番いい方法です!」

 

俺「わ、わかった。やってみる。」

 

歩夢「大丈夫だよ、あなたならきっとできるから。」

 

かすみ「そうと決まれば早速デュエル場に行きましょう!」

 

 

 

そして、デュエル場に着いた俺たち。

同好会のメンバーが見守る中でデュエルが始まる。

 



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第2話 後編

第2話 後編

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000、先攻は俺。

 

 

俺「俺のターン、クロック・ワイバーンを召喚。クロック・ワイバーンの効果、クロックトークンを特殊召喚する。そしてこの2体でリンク召喚!」

 

しずく「いきなり、リンク召喚。先輩も全力ですね」

 

 

俺「現れろ、サイバース・ウィッチ!さらに魔法カード ワンタイム・パスコードを発動。サイバース・ウィッチのリンク先にサイバーストークンを特殊召喚する。さらにサイバース・ウィッチの効果で、墓地の魔法カードを除外し、デッキからサイバネット・リチューアルとサイバース・マジシャンを手札に加える。」

 

 

かすみ「さすが先輩、デッキがぐるぐる回ってますね!」

 

 

俺「サイバース・ウィッチのさらなる効果、墓地からクロック・ワイバーンを特殊召喚。そして儀式魔法 サイバネット・リチューアルを発動。レベル4のサイバーストークンとクロック・ワイバーンをリリース。 契約は結ばれた。二つの魂は闇の力を操る賢者へと受け継がれる。儀式召喚!降臨せよ、サイバース・マジシャン!」

 

 

璃奈「リンク召喚から儀式召喚、璃奈ちゃんボード びっくり〜」

 

 

俺「カードを一枚伏せてターンエンド。」

 

 

彼方「へぇ、なかなかやるね〜それじゃあ彼方ちゃんのターン、ドロ〜。おっ、いいカードを引いたね〜」

 

 

彼方「魔法カード サンダー・ボルトを発動。君のモンスターを全て破壊だよ〜」

 

俺「何!?彼方さん、見かけによらずとんでもないカード使ってくるな。」

 

 

彼方「さらに手札から魔法カード 予想GUYを発動。デッキからE・HERO スパークマンを特殊召喚するよ」

 

 

愛「スパークマン⁈これはまた予想外なカードを!予想GUYだけにね!」

 

 

歩夢「愛ちゃん、それはいくらなんでもそのまま過ぎじゃ…」

 

 

彼方「そしてブリキンギョを通常召喚、効果で手札から聖鳥クレインを特殊召喚。クレインの効果で1枚ドロ〜。」

 

 

しずく「先輩の場はがら空き、それに対して彼方先輩のモンスターの総攻撃力は4000。この攻撃が全て通れば先輩の負け…」

 

 

彼方「バトルだよ〜スパークマンでプレイヤーにダイレクトアタック〜」

 

 

俺「リバースカードオープン、永続罠発動、リミット・コード!自分の墓地にリンクモンスターがいる時、EXデッキからデコード・トーカーを特殊召喚し、このカードにカウンターを1つ乗せる。こい、デコード・トーカー!」

 

 

彼方「むむ、このままはまずいね、彼方ちゃんはメインフェイズ2に入るよ、ブリキンギョとクレインでオーバレイ、2体のモンスターでオーバレイネットワークを構築、エクシーズ召喚、現れよ、No.41 泥睡魔獣 バグースカ 」

 

 

俺「バグースカ、まさに彼方さんのエースって感じだな」

 

 

彼方「その通り〜、バグースカが守備表示でいる間、全てのモンスターは守備表示になり、守備表示モンスターの発動した効果は無効になるよ。私はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

 

歩夢「なんとか負けは免れた…」

 

 

俺「(リンクモンスターに守備表示は存在しない。だからリンクモンスターの効果は無効にならないが、リンクモンスターを出す前の効果モンスターは止められる。厄介なモンスターだな。それに予想GUYで呼んだスパークマン、なぜ数ある通常モンスターでスパークマンを呼んだんだ?融合をするわけでもなさそうだけど、どっちにしてもここは切り抜けるしかない…)」

 

 

俺「俺のターン、ドロー。俺はモンスターをセット。そしてデコード・トーカーの攻撃力は500アップ。バトルだ!いけ!デコード・トーカー」

 

 

彼方「あわてない、あわてない。罠カード発動、和睦の使者、このターンの戦闘とダメージを0にしモンスターの破壊を防ぐよ。」

 

 

俺「く、俺はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

 

彼方「彼方ちゃんのターン、ドロー。ここでバグースカのオーバレイユニットを1つ取り除くよ。うーんデコード・トーカーが厄介だね。それに伏せカードも気になるし…そしたらこれかな魔法カード ハーピィの羽根箒。君の魔法・罠カードを全て破壊するよ」

 

 

俺「サンダー・ボルトの次は羽根箒かよ…。リミットコードが破壊されたことにより、デコード・トーカーも破壊される…」

 

 

彼方「これでセットモンスターだけだね。装備魔法 スパークガンをスパークマンに装備。」

 

 

俺「スパークガン!?スパークマンの狙いはこれだったのか。」

 

 

彼方「バグースカとスパークマンを攻撃表示に変更。バトル、バグースカがセットモンスターに攻撃。」

 

俺「セットモンスターはサイバース・ガジェット、このカードが破壊され墓地に行ったことによりガジェットトークンを守備表示で特殊召喚する。墓地で発動する効果はバグースカの効果の適用外だ。」

 

 

彼方「考えたね〜、ならスパークマンでガジェットトークンを攻撃。」

 

 

俺「くっ」

 

彼方「メインフェイズ2、スパークガンの効果でバグースカを守備表示に。バグースカの効果で場のモンスターは全て守備表示に。これでターンエンドだよ。」

 

 

俺「俺のターン、ドロー。バグースカ1体にここまで追い込まれるとは…いやそれだけじゃない彼方さんの戦術が全く読めない。だが、まずはスパークガンとバグースカのコンボを潰す。俺も魔法カード ハーピィの羽根箒を発動!これでスパークガンを破壊。そしてモンスターをセットしてターンエンドだ。」

 

 

彼方「君もなかなかしぶといね〜。彼方ちゃんのターン、ドロー。バグースカのオーバレイユニットを取り除くよ。これで次のターン、バグースカは自身の効果で破壊される。だからこのターンでケリをつけるよ〜。H.C 強襲のハルベルトを召喚。」

 

彼方「バグースカとスパークマンを攻撃表示に変更、バトル、ハルベルトでセットモンスターを攻撃。ハルベルトは貫通効果を持っているよ」

 

 

 

俺のライフが4000から2200に減る。

 

 

俺「くっ、だが破壊されたROMクラウディアの効果!デッキからサイバース・ウィザードを守備表示で特殊召喚。」

 

 

彼方「ハルベルトの効果でもう1体のハルベルトをサーチ、スパークマンでサイバース・ウィザードを攻撃、バグースカでダイレクトアタック。」

 

 

俺のライフが2200から100になる。

 

 

かすみ「せ、先輩大丈夫ですか?」

 

愛「さすがに今の一撃はやばいっしょ…」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ピンチ!」

 

彼方「うーん、まさかのこのターンを凌ぐとはね…正直ここまでやるとは思わなかったな〜。」

 

歩夢「ね、ねぇ大丈夫…?」

 

 

俺はうつむいていた顔を上げる。

 

 

俺「すげぇよ、彼方さん。ここまで戦術が読めない人は初めてだぜ、次どんな手を使うのか俺敵ながらワクワクしたぜ」

 

 

彼方「彼方ちゃんも君とのデュエルなんか楽しいな、どんなに追い込んでも必ず凌ぎきる。やっぱりみんなの言う通り君のデュエルは人の心を動かすのかもね…」

 

彼方「彼方ちゃん、最近なんだがバグースカを出すだけで勝てちゃってさ、それでなんだがデュエルに冷めちゃって…でも彼方ちゃんも君が次にどんな手を打ってくるか、楽しみだな〜」

 

エマ「なんだか、2人ともとっても楽しそう」

 

しずく「えぇ、以前の彼方さんみたいです。」

 

かすみ「うぅ、先輩とあんなに楽しそうにデュエル…彼方先輩ちょっと羨ましいです…」

 

 

 

 

俺「俺の場にモンスターはいない、手札も0でライフも残り100。このドローで全てが決まる…俺のターン、ドロー!」

 

 

俺「来た!俺は墓地のサイバネット・リチューアルの効果、このカードとサイバース・マジシャンを除外し、サイバネットトークン2体を特殊召喚する。そして、現れろ未来を導くサーキット!」

 

 

俺「召喚条件はサイバース族2体、俺は2体のサイバネットトークンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!現れろ、リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果、デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える。そして魔法カード 死者蘇生を発動!」

 

彼方「おぉー死者蘇生かー」

 

 

俺「クロック・スパルトイのリンク先に墓地からサイバース・ウィッチを特殊召喚!そしてこの瞬間、クロック・スパルトイの効果、墓地からクロック・ワイバーンを特殊召喚!これで準備が整った!」

 

 

俺「俺は魔法カード サイバネット・フュージョンを発動!場のクロック・ワイバーン、クロック・スパルトイ、サイバース・ウィッチで融合!」

 

 

愛「ここで融合召喚!?」

 

 

俺「今、雄大なる翼のもとに集いしつわものたちよ…。新たなる伝説となれ。融合召喚!出でよ!サイバース・クロック・ドラゴン!」

 

 

俺「クロック・ドラゴンの効果、融合素材に使ったリンクマーカー1つにつきデッキからカードを1枚墓地に送り、1枚につきクロック・ドラゴンの攻撃力を1000アップする!融合素材のリンクマーカーは4つ、よって攻撃力は4000アップ!」

 

 

彼方「攻撃力6500…」

 

 

俺「バトルだ!サイバース・クロック・ドラゴンでバグースカを攻撃!パルス・プレッシャー!」

 

 

 

彼方ライフが4000→0

 

彼方「あぁ〜負けちゃった〜でも楽しかった〜同好会にいればまたこんな風に楽しめるのかな〜」

 

 

かすみ「そうですよ!彼方先輩!それに今なら先輩も部にいますし、いつでも熱いデュエルができますよ!」

 

 

彼方「そうだね〜まぁ約束だったしね〜同好会に戻ろうか〜」

 

しずく「よかったです、彼方さんが戻ってきてくれて、私嬉しいです…」

 

みんなが笑ってる…やっぱり俺のデュエルは人の心を動かす何かがあるのかな…。

まぁ何はともあれ、あと4人…必ず揃えよう。



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第3話 前編

第3話 前編

 

部員は6人集まった。

残り4人なんとしても集めないと…。

 

再び同好会のみんなと話し合うことに。

そこで彼方さんが同じ3年生にめぼしい人がいるとのことでその人に会いにいくことになった。

 

校門の近くにいたその人は下校しようとしていた。

そこで俺たちは声をかけた。

 

彼方「果林ちゃーん」

 

果林「あら?彼方じゃない。こんなに人を引き連れて、もしかしてあなたのファン?」

 

彼方「違うよ~果林ちゃんをスクールアイドルスカウトしにきたの?」

 

果林「スクールアイドル…?」

 

彼女の名前は朝香果林。彼方さんと同じくライフデザイン科に通っている3年生だ。

 

果林さんは、高校生とは思えないルックスとスタイルでどうやら読者モデルをやっているらしい。

 

スクールアイドルに勧誘した俺たちだが、果林さんは、自分にはいかにもアイドルというような衣装は似合わない、しかし大人っぽい衣装でいいならやってもいいと言う。

もちろん同好会のメンバーはそれを快諾した。

しかし果林さんはその他にも2つ条件を出してきた。

 

その条件の1つが自分が求めるスクールアイドルの道を貫くこと。

 

そしてもう1つが…

 

果林「そういえば、聞いたわよあなた彼方をデュエルで倒したんですって?」

 

俺「え、えぇまぁ」

 

果林「へぇ、なかなかやるじゃない。なら私がスクールアイドルをやるためにもう1つ条件があるわ。」

 

かすみ「な、なんですか」

 

果林「それは、君がデュエルで私に勝つこと。」

 

俺「俺がデュエルで勝つこと…」

 

果林「そう、今やスクールアイドルも魅せるデュエルができなくちゃいけない時代なんでしょ?だったら私より強い決闘者がいなきゃデュエルのトレーニングもできないじゃない?」

 

かすみ「たしかに…言われてみればそうですね。」

 

果林「そう、だからあなたが私に勝つことが私が同好会に参加する最後の条件よ。」

 

俺「…。わかりました、そのデュエル受けてたちます。」

 

果林「期待してるわよ、それじゃあ早速デュエル場に行きましょう。」

 

そして俺たちはデュエル場に向かった。

 

向かう途中、彼方さんが俺に呟いた。

 

彼方「一応言っておくけど、果林ちゃんも相当強いからね~」

 

俺「えぇ、ただどんな相手が来ようと俺はただ全力でデュエルするだけです。」

 

彼方「うん、君らしい答えだね~。」

 

そうだ、ここで負けるにはいけない。せっかく集まってきた同好会を無くさないために

 

俺「さぁ果林さん、デュエルです。」

 

果林「えぇ、私を楽しませてちょうだい!」

 

デュエル!!



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第3話 後編

第3話 後編

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000、先攻は俺。

 

 

俺「俺のターン、レディ・デバッガーを召喚。その効果でデッキからマイクロ・コーダーを手札に加える。そしてマイクロ・コーダーは手札からリンク素材にできる。俺はレディ・デバッガーとマイクロ・コーダーでリンク召喚!」

 

かすみ「早速、先輩のリンク召喚きたー!」

 

俺「現れろ、リンク2、コード・トーカー!そしてマイクロ・コーダーの効果でデッキから永続魔法 サイバネット・コーデックを手札に加えそのまま発動。さらにバックアップ・セクレタリーを自身の効果で特殊召喚。俺はコード・トーカーとバックアップ・セクレタリーでリンク召喚、現れろ、リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

彼方「おー、新しいコード・トーカーモンスターたちか~これは興味深いね~。」

 

俺「トランスコードのリンク召喚が成功したことにより、サイバネット・コーデックの効果でデッキからコード・ジェネレーターを手札に加える。そしてトランスコードの効果、墓地からコード・トーカーをリンク先に特殊召喚する。」

 

俺「さらに手札のコード・ジェネレーターも手札からリンク素材にできる、俺はコード・トーカーとコード・ジェネレーターでリンク召喚、現れろリンク3、エクスコード・トーカー!」

 

かすみ「連続リンク召喚でリンク3を3体も!さすが先輩です!」

 

俺「まだいくぞ、サイバネット・コーデックの効果でリンク・インフライヤーを手札に。そしてコード・ジェネレーターの効果でドット・スケーパーを墓地へ、ドット・スケーパーは自身の効果で墓地から特殊召喚できる。さらにリンク・インフライヤーはリンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる。俺はドット・スケーパーとリンク・インフライヤーの2体でリンク召喚、リンク2、フレイム・アドミニスター!」

 

歩夢「これで彼の場には3体のリンクモンスターが並んだ。そしてトランスコードはその効果で自身とエクスコードの攻撃力を500アップさせ、効果の対象にならなくさせる。そしてエクスコードはリンク先のトランスコードとフレイム・アドミニスターの攻撃力を500アップさせ、効果で破壊されなくする。さらにフレイム・アドミニスターは自分のリンクモンスターの攻撃力を800アップさせる…」

 

俺「これでトランスコードの攻撃力は4100、エクスコードは3600、フレイム・アドミニスターは2500」

 

彼方「手札2枚からここまで持ってくるとかは流石だね~さて果林ちゃんはどうするかな~?」

 

俺「俺はこれでターンエンド。」

 

果林「なかなかやるじゃない、でも安心するのは早いわ、私のターン、ドロー。手札から青眼の白龍を相手に見せ、青眼の亜白龍を特殊召喚!」

 

俺「オルタナティブ…ブルーアイズデッキか」

 

果林「さらに手札の青眼の白龍を墓地に送り魔法カード トレード・インを発動、2枚ドローするわ。儀式魔法 高等儀式術を発動、デッキから青眼の白龍を墓地に送り、儀式召喚!降臨せよ!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!」

 

俺「カオスMAXだと…」

 

果林「まだまだこんなもんじゃないわ!魔法カード 復活の福音、墓地から蘇りなさい、青眼の白龍!」

 

かすみ「ブルーアイズモンスターが3体も!?」

 

果林「あなたがリンクモンスター3体で来るならこっちはブルーアイズ3体よ、バトル!青眼の亜白龍でフレイム・アドミニスターを攻撃!滅びのバーンストリーム!」

 

俺「ぐっ」

 

俺のライフが4000から3500になる。

 

果林「さらにカオスMAXでトランスコードを攻撃!混沌のマキシマムバースト!」

 

ライフが3500から2800に減る。

 

果林「食らいなさい、青眼の白龍でエクスコードを攻撃、滅びのバーストストリーム!」

 

ライフが2800から2100に減る。

 

果林「私はこれでターンエンド。」

 

かすみ「せっかく先輩のモンスターがあっという間に全滅しちゃいました…」

 

歩夢「大丈夫、彼ならきっと…」

 

俺「まさかモンスター全滅とは…だがここで負けてられない、俺のターン、ドロー!サイバース・ガジェットを召喚、その効果で墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚、そしてマイクロ・コーダーでリンク召喚、リンク1、トークバック・ランサー!」

 

果林「ここでリンク1…」

 

俺「トークバックランサーの効果、リンク先のサイバースガジェットをリリースし、墓地からトランスコードを特殊召喚、そしてサイバース・ガジェットの効果でガジェットトークンを特殊召喚。さらにトランスコードの効果でリンク先にエクスコードを特殊召喚。そしてトークバックランサーとガジェットトークンでリンク召喚、こいコード・トーカー インヴァート!」

 

彼方「あの状況から手札一枚でここまで巻き返すか~」

 

俺「サイバネット・コーデックの効果で2体目のレディ・デバッガーを手札に加え、インヴァートの効果でレディ・デバッカーを特殊召喚、効果でサイバース・コンバーターを手札に加え、そして自身の効果で特殊召喚。さらに、レディ・デバッカーとサイバース・コンバーターでリンク召喚、現れろクロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果でデッキからサイバネットフュージョンを手札に加える。そして現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件はEXデッキから特殊召喚されたモンスター2体以上!俺はリンク2のインヴァートとクロック・スパルトイをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク4 双穹の騎士 アストラム!」

 

果林「手札1枚からリンク3を2体に加えてリンク4も出すなんて、やっぱりなかなかやるじゃない!」

 

 

俺「行くぞ、バトルだ!アストラムでカオスMAXを攻撃!この瞬間アストラムの攻撃力にカオスMAXの攻撃力が加えられる!よって攻撃力な7500だ!」

 

 

果林「だけど、墓地の復活の福音の効果、このカードを除外してカオスMAXの破壊を防ぐわ!」

 

 

俺「だが、ダメージは受けてもらう」

 

果林さんのライフが4000から500になる。

 

俺「まだだ!自身とエクスコードの効果で攻撃力3300になったトランスコードで青眼の亜白龍に攻撃!トランスコード・フォール!」

 

果林さんのライフが500から200に減る。

 

俺「俺はこれでターンエンドだ。」

 

果林「カオスMAXとオルタナティブを破壊するなんてやってくれるじゃない。おまけにアストラムは…とんでもない効果をもってるわね。アストラムがいる限り私はアストラム以外のモンスターを攻撃できず、おまけにアストラムは特殊召喚されたモンスターとの戦闘で攻撃力を上げ、しかも効果の対象に取られない、まさにリンク4モンスターにふさわしいモンスターね、でも…」

 

俺「ん…?」

 

果林「私のターン、ドロー。デッキからカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動。デッキからカードを2枚ドローする。そしてアストラムは対象に取れなくてもリリースはできる、私はあなたのアストラムをリリースし、海亀壊獣ガメシエルをあなたの場に特殊召喚!」

 

俺「くっ、壊獣モンスターか…。だが、アストラムの効果!カオスMAXをデッキに戻す!」

 

果林「それは読んでいたわ!」

 

俺「何!?」

 

果林「私は手札から儀式魔法 カオスフォームを発動!墓地の青眼の白龍を除外し、再び降臨しなさい!ブルーアイズ・カオスMAX・ドラゴン!」

 

俺「2体目のカオスMAXだと…」

 

果林「(ここでガメシエルとエクスコードを攻撃しても総ダメージは2000で彼のライフは100残り、次のターン、トランスコードの蘇生効果を許してしまう。なら…)バトルよ!カオスMAXでトランスコードを攻撃!」

 

俺のライフが2100から1400に減る。

 

果林「続けて青眼の白龍で、ガメシエルに攻撃!」

 

ライフが1400から600になる。

 

果林「私はこれでターンエンド。」

 

俺「(俺の場にはエクスコードのみ…だが果林さんのライフは残り200…おそらくこのターンで俺の勝ち負けが決まる…)俺のターン、ドロー!」

 

俺「魔法カード サイバネット・フュージョンを発動、このカードは自分のEXゾーンにモンスターが存在しない時、墓地のモンスター1体を除外し素材にできる、俺は手札のサイバース・ウィザードと墓地のクロック・スパルトイで融合、現れろダイプレクサ・キマイラ!」

 

俺「さらに手札のSIMMタブラスの効果、墓地のサイバース・ガジェットを手札に加えて、自身を特殊召喚!そしてSIMMタブラスとダイプレクサ・キマイラでリンク召喚!リンク2サイバース・ウィキッド!」

 

果林「サイバース・ウィキッド…今度は一体何を見せてくれるかしら?」

 

俺「ダイプレクサ・キマイラの効果で墓地のサイバネット・フュージョンとバックアップ・セクレタリーを手札に加える、そしてバックアップ・セクレタリーをサイバース・ウィキッドのリンク先に特殊召喚!この瞬間、サイバース・ウィキッドの効果で墓地のドット・スケーパーを除外してデッキからサイバース・シンクロンを手札に加える!そしてドット・スケーパーの自身の効果で特殊召喚。」

 

果林「サイバース…シンクロン?まさか!?」

 

俺「俺はサイバース・シンクロンを通常召喚、その効果でバックアップ・セクレタリーをレベル6に!そしてレベル6となったバックアップ・セクレタリーにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!」

 

俺「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる。シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!」

 

彼方「シンクロ召喚までしちゃうのか~すごいね~」

 

俺「そしてドット・スケーパーでリンク召喚、こいリンクリボー!いくぞ、バトルだ!クアンタム・ドラゴンでカオスMAXを攻撃!」

 

果林「そんなカオスMAXの方が攻撃力は上なはず…」

 

俺「この瞬間、クアンタム・ドラゴンの効果!バトルする相手モンスターを手札に戻す!ドライブバックショット!」

 

果林「なんて効果なの!?」

 

俺「クアンタム・ドラゴンがドライブバックショットに成功した時、もう一度攻撃できる!そしてエクスコードの効果でクアンタム・ドラゴンの攻撃力は3000!さらにサイバースウィキッドのリンク先のクアンタム・ドラゴンは戦闘で破壊されない!バトルだ、サイバース・クアンタム・ドラゴンで青眼の白龍を攻撃!クアンタム・エンプリクション!」

 

果林「サイバース・ウィキッドの効果で同じ攻撃力同士でも、ブルーアイズだけが破壊される…そして私のモンスターが全滅…」

 

俺「とどめだ!エクスコード・トーカー!エクスコード・クローズ!」

 

果林さんのライフが0になる。

 

 

果林「私の負けね…でも、とっても楽しかったわ、あなたとのデュエル。約束は守るわ。同好会に参加させてもらうわ。」

 

かすみ「さすがです!先輩なら必ず勝つってかすみんは知ってましたよ~」

 

彼方「ちょこちょこ本気で心配してなかった~?」

 

かすみ「え?そんなことないですよ~?かすみんはいっつも先輩を信じていますから~」

 

俺「果林さん、ありがとうございます。俺もすごい楽しいデュエルでした。またデュエルしましょう」

 

果林「えぇ、望むところよ、でも次は負けないわよ」

 

こうして残りは3人になった。

だが、うかうかはしてられない。

期限は確実に迫ってる…。

でも絶対に最後まで諦めない。

 

その日の帰り道。

 

歩夢「ね、ねぇ…」

 

俺「ん、何?」

 

歩夢「実は私…」

 

俺「ん?」

 

歩夢「…ごめん、やっぱりなんでもない!」

 

俺「そっか」

 

歩夢「(そろそろ話さないといけないのはわかってる…でも…)」



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第4話 前編

第4話 前編

 

あの時、歩夢はなんて言おうとしてたんだろう。

あの時それを聞く勇気は俺にはなかった。

 

もしかして彼氏ができたとか?いやいやそんな感じ全然ないし…。

 

でもなんだかすごい気になってきた…。

明日、思い切って聞いてみるか…。

 

翌日…

 

俺「歩夢、あのさ」

 

歩夢「うん?何?」

 

俺「その、昨日俺になんか言おうとしたじゃん…?あれ、なんて言おうとしたの?」

 

歩夢「それはね…えっと…」

 

俺「言いづらいなら言わなくていいんだ、ただちょっと気になっただけだからさ。」

 

歩夢「ううん、やっぱり言わなきゃダメだよね。ずっと言わないでおくのもあなたに申し訳ないし…」

 

歩夢「私ね」

 

俺「うん…」

 

歩夢「スクールアイドルをやってみようと思うの」

 

俺「え?あ、あぁいいんじゃないか、でもどうして急に?」

 

歩夢「うん、前にあなたにやってみたら?って言われたでしょ?その時、私なんかじゃ全然できないって思ったの。でもね、みんなを見てるとすごく楽しそうだなって思ってきて、私も一緒にやってみたいと思うようになってきたの」

 

俺「そっか…それは歩夢の本心?」

 

歩夢「え?うん、そうだけどどうして?」

 

俺「歩夢が言ったように前俺が誘ってみただろ?それで気を使ってスクールアイドルをやるって言ってるんじゃないかなと思って。歩夢が本当にやりたいって言うんだったら全力で応援したいし、もし気を使ってやりたいって言ってるんだったら俺は自分の考えを歩夢に押し付けたくないから、無理にやることに賛成はできない」

 

歩夢「そうだったんだ、でもスクールアイドルをやりたいっていうのは私の本心だよ、でももう一つ始めたいって思った理由があるの。」

 

俺「それは?」

 

歩夢「それはね一番近い所であなたに私を応援して欲しいの。ずっとずっと一緒にいたあなたにスクールアイドルとしての私を見ていて欲しいの。わがままかもしれないけど、それが私の本心だから…」

 

俺「そっか、ならよかった。それなら俺は一番近くで歩夢を応援するよ、誰よりも大きな声でさ!」

 

歩夢「ありがとう、あなたならそう言ってくれると思ってた」

 

俺「そしたら、早速みんなに伝えないとな」

 

歩夢「うん!」

 

こうして歩夢もスクールアイドルを始めることになり、いよいよ残りは2人なった。

 

しかしその残り2人がなかなか集まらなかった。

だが、決してみんなが諦めることはなかった。ビラを配ったり、みんなの知り合いを当たってみたりとできる限りのことはした。

それと同時にスクールアイドルの存続がいつ認められてもいいようにアイドルしての練習も少しづつ始め、デュエルのトレーニングにも俺はできる限り付き合った。

 

そして、いよいよ期日が迫ってきたある日、部室にある人物がやってきた。

 

???「失礼します」

 

かすみ「あ、あなたは…生徒会長」

 

生徒会長「部員集めは順調ですか?」

 

かすみ「え、えぇもちろんですよ、今や部員は8人。残り2人で約束通りの10人になります。」

 

生徒会長「そう…ですが、ここ最近部員の増員が見込めていないようですが、期日はもうまもなくなんですよ。」

 

かすみ「わ、わかってます!でも私たちだって諦めたわけじゃありません!必ず10人集めてみせます!それにきっと今ならせつな先輩だって…」

 

生徒会長「優木せつ菜ですか…ですが、その優木せつなのせいで同好会は分散したんじゃないでしょうか。」

 

かすみ「ち、違います!たしかにせつ菜先輩とかすみんたちが追い求めるアイドル像は違ったかもしれないけど、でもそれはわたし達のせいであってせつ菜先輩のせいじゃありません。もっとちゃんと私たちが話あっていれば…」

 

聞いたことがあった。優木せつ菜、俺と同じ学年で元々スクールアイドルをやっていため知名度は抜群。でも実際にアイドルとしての活動をしている姿を学校のほとんどの人がみたことがないという。優木せつ菜が追い求めるアイドル像と前の同好会のメンバーが追い求めるアイドル像の違いから徐々にみんな離れていたことを。

 

 

生徒会長「また再び同好会に部員が集まったとしても、同じように求めるものの違いで部員が離れていくのではないでしょうか。」

 

たしかに生徒会長の言う通りかもしれない。

だけど、μ’sとAqoursのライブを見たときたしかにグループの息は合っていて輝いていた。だけどそれは単に求めるアイドル像が同じだったからなのか。俺は違う気がする…。あのライブはたしかに一人一人が輝いていたんだ。多分求めているアイドル像だって全員が同じだったわけじゃないと思う。でも、同じスクールアイドルとして何か共感しあえる部分が重なってあんなすごいライブになったんだと思う。

だから…目指す方向性が違くても俺は構わないと思う。

 

俺「たしかに生徒会長の言う通りかもしれない。」

 

かすみ「え?」

 

俺「目指す方向性が違くて時にはバラバラになるかもしれない。だったら目指す方向性が違うことを認めてその上で活動をすればいいんじゃないかな?」

 

生徒会長「どういう意味ですか?」

 

俺「そのまま通りさ、目指す方向性が違くても俺はいいと思うんだ。μ’sやAqoursだってそりゃすっごい息はあってるけど、でも目指してるところは本当に全員一緒とは限らないだろ。みんなそれぞれの思いを、プライドを、信念を持ってやってるんじゃないかな?デュエルだってさ、みんな全く違うデッキをみんな使うだろ、圧倒的な攻撃力で相手を倒すデッキだったり、相手に何もさせないようなロックデッキだったり、それこそエクゾディアみたいに特殊な勝利を狙うデッキを使うやつだっている。だからみんなバラバラは当たり前なんじゃないか、むしろそれがいいんじゃないのか。バラバラだから時にぶつかり合うこともあるかもしれない、でもだからこそそれを認めた時にもっともっと前に進めるんじゃないのか?互いの違いを認め合い、そして自分の足りないところを補っていく。そうして前に進めばいいんじゃないのかなって俺は思うんだけど。」

 

生徒会長は少し無言になったあと、口を開く。

 

生徒会長「そんなの…そんなのはただの詭弁です。綺麗事です。それができなかったから同好会はバラバラになったんじゃないでしょうか。」

 

俺「たしかにそうかもしれない、でも今は前よりも仲間がいる。そして前の失敗を活かすチャンスがある。」

 

生徒会長「チャンスですか。そんなの…」

 

俺「なぁ、生徒会長」

 

生徒会長「何です?」

 

俺「君もデュエルをするんだろ?」

 

生徒会長「えぇ、まぁ」

 

俺「だったら俺とデュエルをしないか?」

 

生徒会長「あなたと?」

 

俺「あぁ、俺元々デュエルには結構自信があったんだけどさ、ここのみんなも結構強くて本当みんないろんなデッキを使っててさ。だからこそ毎日のデュエルが楽しいし、前よりもっと強くなれた気がするし、前に進めた気がするんだ。だから生徒会長に見せたいんだ、バラバラだって目指す方向性が違くても、それでも前に進む力を、可能性を。」

 

生徒会長「前に進む力…可能性…いいでしょう。あなたとのデュエル受けてたちます!」

 

俺「そうこうくちゃな。」

 

デュエル場に着いた俺たち。

今から同好会の存続をかけた最大のデュエルが始まる。

 

デュエル!!



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第4話 後編

第4話 後編

 

 

 

生徒会長「デュエルはライフポイント8000のマスターデュエルでどうでしょう。」

 

 

 

俺「あぁ、わかった。行くぞ!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

先攻は俺。

 

 

俺「俺のターン、俺はドラゴネットを召喚。ドラゴネットの効果、デッキからビットロンを特殊召喚!さらにバックアップ・セクレタリーを特殊召喚。俺はビットロンとバックアップ・セクレタリーでリンク召喚、リンク2、ハニーボット!さらにドラゴネット、ハニーボットでリンク召喚。現れろリンク3!デコード・トーカー!」

 

 

 

生徒会長「早速現れましたね、あなたを象徴するエースモンスター、デコード・トーカー」

 

 

俺「カードを一枚伏せてターンエンド。」

 

 

 

生徒会長「私のターン、ドロー。手札からフィールド魔法 トリックスター・ライトステージを発動!その効果でデッキからトリックスター・キャンディナを手札に加え、そして召喚。キャンディナの効果、デッキからトリックスターカードを手札に加えることができます。私はトリックスター・リリーベルを手札に加えます。そしてリリーベルは通常ドロー以外で手札に加わった時、特殊召喚できます。私はリリーベル特殊召喚!そしてバトルです、キャンディナでデコード・トーカーに攻撃!」

 

 

 

俺「攻撃力の低いキャンディナで攻撃、何かあるはず…」

 

 

 

生徒会長「えぇその通りです!この瞬間手札からトリックスター・キャロベインを墓地に送り、キャンディナの攻撃力を倍にします、よって攻撃力は3600!」

 

 

俺「デコード・トーカー…」

 

 

俺のライフが8000から6700になる。

 

 

 

生徒会長「さらにライトステージの効果発動!トリックスターモンスターが戦闘、効果でダメージを与えた時で追加で200のダメージを与えます!」

 

 

ライフ6700→6500

 

 

生徒会長「そしてリリーベルはその自身の効果でダイレクトアタックができます。」

 

 

しずく「壁モンスターを出してもすり抜けられるということですね」

 

 

生徒会長「リリーベルでダイレクトアタック!」

 

 

俺「くっ」

 

 

リリーベルとライトステージの効果でライフが5500に減る。

 

 

生徒会長「リリーベルは戦闘ダメージを与えた時、墓地のトリックスター1体を手札に戻せます。私はキャロベインを手札に加えます。そしてキャンディナを手札に戻し、手札からトリックスター・マンジュシカを特殊召喚し、バトル!マンジュシカでダイレクトアタック!」

 

 

俺「罠発動!リコーデット・アライブ!墓地のデコード・トーカーを除外してEXデッキからトランスコード・トーカーを特殊召喚!」

 

 

生徒会長「さすがにこれ以上のダメージは当たられませんか。私はカードを一枚伏せてターンエンドです。」

 

 

俺「(一気にライフを削られた…。いやそれだけじゃない、相手の手札にはキャロベインがいる。こいつがいる限り俺は無闇にトリックスターを攻撃できない…何よりマンジュシカとあの伏せカードはおそらく)」

 

 

生徒会長「どうしました?あなたのターンですよ。」

 

 

俺「あぁ、俺のターン、ドロー!」

 

 

生徒会長「この瞬間、マンジュシカの効果、あなたがデッキからカードを手札に加えた時、200のダメージを与える!さらにライトステージの効果で追加で200のダメージ!」

 

 

ライフ5500→5100

 

 

俺「くっ、1つ1つのダメージは少ないが…」

 

 

生徒会長「あなたのデッキは分析済み。あなたのサイバースデッキは豊富なサーチ、特殊召喚よりモンスターの大量展開、それによる高リンクモンスターへのリンク召喚に繋げるとても理にかなったデッキです。特にサイバネット・コーデックをはじめとした豊富なサーチ手段はほかのデッキと比べても相当なものでしょう。ですが、あなたがサーチをすればマンジュシカの効果が発動しあなたに効果ダメージを与えます。これが私があなたを倒すため合理的な手段です。」

 

 

俺「驚いたな、そこまで分析されていたとはな。」

 

 

生徒会長「当然です、生徒会長ですから。私は全校生徒の顔と名前、それから使用するデッキタイプを把握しています。」

 

 

俺「だけど、さっきも行ったけど俺も前に進んでいるんだ、そう簡単に負けはしない。」

 

 

生徒会長「そうですか、ならこれはどうでしょう、罠カード トリックスター・リンカーネーション!あなたの手札を全て除外し、除外した枚数分あなたはドローしなければならない!」

 

 

俺「俺の手札は3枚、よってマンジュシカとライトステージの効果でダメージは800…。」

 

 

ライフ5100→4300

 

 

俺「トランスコードの効果、墓地からハニーボットを特殊召喚、さらに手札からリンク・インフライヤーを特殊召喚、そしてリンク召喚、リンク3、エクスコード・トーカー!エクスコードの効果、生徒会長のメインモンスターゾーン1つを使用不可にする。」

 

 

 

 

 

俺「まだ行くぞ、俺はドット・スケーパーを召喚しリンク召喚!リンク1、リンクリボー!そしてドットスケーパーの効果、自身を墓地から特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

生徒会長「ここでリンク召喚、おそらく彼の最強リンクモンスターがくる…」

 

 

俺「俺はトランスコードとリンクリボーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク4、双穹の騎士 アストラム!」

 

 

生徒会長「やはり来ましたか、アストラム」

 

 

 

俺「続けてドット・スケーパーとリンク・インフライヤーでリンク召喚、リンク2、フレイム・アドミニスター!」

 

 

 

しずく「先輩もしかけてきましたね。」

 

 

 

俺「バトルだ、アストラムでマンジュシカを攻撃!アストラム、エクスコード、フレイム・アドミニスターの効果で攻撃力は5900だ!」

 

 

生徒会長「アストラムの攻撃力上昇のタイミングはキャロベインより後、ここは素直に受けるしかなさそうですね、くっ」

 

 

生徒会長ライフ8000→3700

 

 

 

俺「続けてエクスコードで、リリーベルを攻撃!エクスコードクローズ!」

 

 

 

生徒会長「(ここでキャロベインの効果を使えばダメージを抑えられる…しかし…今は使うタイミングじゃない…)」

 

 

 

生徒会長ライフ3700→1400

 

 

 

俺「俺はカードを1枚セットしてターンエンドだ。」

 

 

 

生徒会長「さすがと言うべきでしょうか、通常のデュエルでしたら私の負けでした。しかし、アストラムが来ることは読んでいました。私のターン、手札から魔法カード 強欲で貪欲な壺。デッキからカードを裏側で10枚除外し、2枚ドローします。私はエクスコードをリリースしてガメシエルをあなたの場に特殊召喚します。」

 

 

果林「アストラムじゃなくてエクスコードをリリース?どうして…」

 

 

生徒会長「すぐにわかります、私は魔法カード サンダー・ボルト あなたのフィールドモンスター全てを破壊します!」

 

 

俺「ガメシエルにサンダーボルト…まさか…」

 

 

生徒会長「えぇ、あなたと同好会の方々のデュエルは全て拝見させていただきました。」

 

 

俺「そうだったのか…敵ながらやるな」

 

 

生徒会長「生徒会長として当然です。私はキャンディナを通常召喚、キャンディナ効果、デッキからトリックスター・フェスを手札に加えます。そしてそのまま発動!自分フィールドにトリックスタートークン2体を特殊召喚、私は、トリックスタートークン1体でリンク召喚、リンク1、トリックスター・ブルム!」

 

 

かすみ「生徒会長もリンク召喚を使うの!?」

 

 

生徒会長「まだです!さらにブルムとキャンディナでリンク召喚!リンク2!トリックスター・ホーリーエンジェル!そして私は墓地のリンカーネーションの効果!墓地からリリーベルをホーリーエンジェルのリンク先に特殊召喚! この瞬間、ホーリーエンジェルの効果発動、リンク先にモンスターが特殊召喚された時、相手に200のダメージを与えます!」

 

 

彼方「ライトステージの効果も合わさって400のダメージだね~。」

 

 

俺のライフが4300から3900に減る。

 

 

生徒会長「もう一体のトリックスタートークンでリンク召喚、トリックスターブルム!ホーリーエンジェルの効果とライトステージの効果でさらに400ダメージです!」

 

 

俺ライフが3900から3500になる。

 

 

 

生徒会長「さらに、リリーベルとブルムでリンク召喚!リンク2、トリックスター・ブラッディマリー!」

 

 

俺「ここでさらなるリンク召喚…」

 

 

 

生徒会長「ホーリーエンジェルとライトステージの効果で400のダメージ!」

 

 

 

俺のライフが3500から3100に減る。

 

 

 

生徒会長「ブラッディマリーの効果!手札のトリックスターカードを捨て、互いのプレイヤーはデッキからカードを1枚ドローします!」

 

 

 

果林「生徒会長…あえてキャロベインをすてて何を狙っているのかしら…。」

 

 

 

生徒会長「これでホーリーエンジェル攻撃力は2600、バトルです!ホーリーエンジェルでダイレクトアタック!」

 

 

 

俺「罠発動!リミット・コード!EXデッキからエンコード・トーカーを特殊召喚する」

 

 

 

生徒会長「ですが、バトル続行です!ホーリーエンジェルでエンコードを攻撃!ライトステージの効果も合わせて500のダメージです!」

 

 

 

俺のライフが3100から2600に減る。

 

 

 

生徒会長「まだです!ブラッディマリーでダイレクトアタック!」

 

 

 

俺「俺にもまだ手はある!墓地のリコーデット・アライブの効果!墓地のこのカードを除外して、除外さてれいるデコード・トーカーを場に特殊召喚する!」

 

 

 

生徒会長「この攻撃を凌ぎましたか…ですが、これならどうでしょう、メインフェイズ2、私はリンク2のホーリーエンジェルとブラッディマリーでリンク召喚!」

 

 

かすみ「リ、リンク2モンスター2体でリンク召喚!?」

 

 

 

歩夢「もしかして…」

 

 

 

生徒会長「これが私の最強のエースモンスターです!リンク4、トリックスター・ベラマドンナ!」

 

 

 

俺「これが…生徒会長のリンク4モンスター!?」

 

 

 

生徒会長「ベラマドンナのリンク先にモンスターがいない時、ベラマドンナは他のカードの効果を受けません。」

 

 

 

果林「なんて効果なの…」

 

 

 

生徒会長「そしてこれがベラマドンナの真の力です!ベラマドンナの効果!墓地のトリックスターモンスターの種類×200のダメージをあなたに与えます!私の墓地には7種類のトリックスターモンスターがいます!よってあなたに1400のダメージを与え、さらにライトステージの効果で200のダメージです!」

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

俺のライフが2600から1000に減る。

 

 

 

果林「生徒会長があえてキャロベインを墓地に送った理由は墓地のトリックスターを増やすためだったのね…」

 

 

 

エマ「ついに生徒会長と彼のライフが逆転しちゃった…」

 

 

 

愛「で、でもまだ負けたわけじゃないし、次のドローが残ってるしょ!」

 

 

しずみ「でも先輩が圧倒的不利なのは変わりありません…」

 

 

 

かすみ「そ、そんなかすみん先輩が負けるなんて絶対嫌です~」

 

 

璃奈「璃奈ちゃん、ボード大ピンチ~」

 

 

 

 

生徒会長「これが、あなたの言う前へ進む力ですか…結局その場しのぎただの気休めにしか過ぎない…やっぱりバラバラのままではダメなんですよ。必要なのは絶対的な力…そうあの時だって…」

 

 

 

俺「たしかに…たしかに生徒会長の言う通りかもな。必要なのは力なのかもしれない、だけど絶対的な力なんてない、俺が同好会の部員を集めのに戦ってこれたのも、ここまでやってこれたのも、みんながいたからなんだ。バラバラな者同士が繋がってそして強くなれたんだ。全部一緒だったらそれはもうその人じゃない、バラバラだからこそ、繋がって強くなるんだ。」

 

 

 

生徒会長「なら、ならあなたが言う繋がりを見せてくださいよ!バラバラだってやっていけるっことを証明してくださいよ…!私は、カード一枚伏せてターンエンド。」

 

 

 

エマ「生徒会長、なんだかいつもより感情的な気がする…」

 

 

 

かすみ「えぇ、あのロボットのような普段からは考えられませんね…」

 

 

 

 

俺「(俺の手札はバランサー・ロードの残り1枚…このカードはライフを1000支払えば追加でサイバースを召喚できる。だがその効果を発動した瞬間、俺は負ける…なら俺が引くべきカードはただ1つ…)」

 

 

 

 

俺「いくぞ!俺のターン!ドロー!」

 

皆が息を飲む

 

 

 

 

俺「来た!俺は魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地からモンスターを5体デッキに戻し、2枚ドローする!」

 

 

しずく「起死回生の一枚ですね!」

 

 

愛「いっけー!」

 

 

俺「俺はバランサー・ロードを召喚!そして永続魔法 サイバネット・オプティマイズを発動!このターン、もう一度サイバースを召喚できる!こい、サイバース・ガジェット!サイバース・ガジェットの効果、墓地からドッド・スケーパーを特殊召喚する。そして俺はレベル4のバランサー・ロードとサイバース・ガジェットの2体でオーバーレイ!」

 

 

 

彼方「おぉ~これはまさか~」

 

 

 

俺「2体のモンスターでオーバレイネットワークを構築!万物を蹴散らす力の壁よ。今、竜の牙となりて顕現せよ!エクシーズ召喚!現れよ、ランク4!ファイアウォール・X・ドラゴン!」

 

 

生徒会長「ここにきてエクシーズ召喚…」

 

 

 

俺「ファイアウォール・X・ドラゴンの効果、オーバーレイユニットを2つ取り除き、墓地からこのモンスターとリンク状態になるようにリンク4モンスターを特殊召喚する!戻ってこい!アストラム!さらにドット・スケーパーでリンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!そしてリンク・ディサイプルでリンク召喚!リンク1、セキュア・ガードナー!これで生徒会長の効果ダメージはもう効かない!」

 

 

 

果林「万全な体制は整ったようね、でもあの伏せカードが気になるわね…」

 

 

 

俺「それでもバトルだ!アストラムでベラマンドナを攻撃!」

 

 

 

しずく「この攻撃が通れば先輩の勝ちです!」

 

 

 

生徒会長「そうはさせない!罠カード強制脱出装置!墓地から特殊召喚されたアストラムは効果の対象になります。よってアストラムをEXデッキに戻します!せっかく呼び戻した、アストラムもいなくなりました。残るはあなたがエクシーズ召喚したファイアウォール・X・ドラゴンだけ…ですがその攻撃力2500ではベラマドンナには勝てません。」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

生徒会長「!?」

 

 

 

俺「ファイアウォール・X・ドラゴンの効果、このカードとリンクしているモンスターのリンクマーカー1つにつき攻撃力を500アップさせる!」

 

 

生徒会長「ですが、すでにアストラムはいなくなったはず…」

 

 

 

俺「あぁ、だがまだいるのさリンク状態のリンクモンスターがな、それもリンク4のリンクモンスターがな!」

 

 

生徒会長「まさか!?」

 

 

 

俺「そうだ、俺はファイアウォール・X・ドラゴンをベラマドンナのリンク先にエクシーズ召喚したのさ、よってファイアウォール・X・ドラゴンの攻撃力は4500だ!」

 

 

生徒会長「私のベラマドンナとあなたのモンスターがリンクしたことにより攻撃力が上昇した…これが…繋がる力…」

 

 

 

俺「バトルだ!ファイアウォール・X・ドラゴンでトリックスター・ベラマドンナを攻撃!ライジング・クリプトリミット!!」

 

 

生徒会長「(私の…負け…)」

 

 

 

ファイアウォール・X・ドラゴンの攻撃が決まり生徒会長のライフが0になる。

 



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第4話 エピローグ

第4話 エピローグ

 

生徒会長「見事です…これがあなたの言う、前へ進む力…繋がる力なんですね…」

 

デュエルの衝撃で生徒会長の眼鏡が取れ、ヘアピンが取れ髪がほどける。

 

元同好会のメンバーは驚愕する…。

 

かすみ「生徒会長って…せつ菜先輩だったんですか!?」

 

しずく「すごく近くで見ていたのに全然気づきませんでした…」

 

かすみ「ていうか私ロボットとかめちゃくちゃ失礼なことを。すいません!せつな先輩!」

 

せつ菜「いいんです、私の方こそずっと黙っててごめんなさい」

 

愛「いやー、なんというか雰囲気違いすぎ…」

 

璃奈「璃奈ちゃんボードびっくり~」

 

せつ菜「騙すようなことをして本当にごめんなさい。でも私どうしても確かめたくて…前に同好会を作った時、私がみんなに無理ばっかり言ってそれでみんな来なくなっちゃって…だから今回もそうならないか心配で…」

 

かすみ「別に先輩のせいじゃないですよ、ただみんな目指したものが違いすぎたというか、もっと話し合えばよかったというか」

 

彼方「だから私たちのデュエルを全部見てたのか~」

 

せつ菜「はい、皆さんが本当にこの先、スクールアイドル同好会としてやっていけるかどうしても確かめたくて…でもそれも杞憂でした!今の皆さんならきっとやっていけるはず!今のデュエルでそう確信しました!たとえ目指すべき方向が違ってもバラバラだったとしてもそれを認め合い補っていき前に進むことができる、そう感じたんです!」

 

エマ「せつ菜ちゃん…」

 

せつ菜「それと勝手ばかり言って申し訳ないのですが、私をもう一度、同好会に入れていただけないでしょうか?私、もう一度皆さんとスクールアイドルをやりたいんです!」

 

かすみ「もちろんですよ!せつ菜先輩!かすみんはせつな先輩が帰ってくるって信じてしまたよ~」

 

彼方「まったく~調子がいいな~」

 

かすみ「えへ」

 

俺「まぁ何はともあれこれであと1人になったな。」

 

せつ菜「いえ、私は部員を10人集めることを条件に出しましたが、スクールアイドル10人を集めるとは言ってません。」

 

俺「それって…?」

 

せつ菜「はい、今の私たちには部長にふさわしい人がいるじゃないですか!?」

 

俺「え…?」

 

愛「もしかして気づいてないの?気づいてないの君だけだよ。」

 

歩夢「私たちの部長は…そう、あなただよ」

 

俺「お、俺?いやいや俺には」

 

エマ「そんなことないよ」

 

しずく「はい、先輩ほど相応しい人はいないと思います」

 

俺「いや、でも…」

 

歩夢「ねえ?前にした約束覚えてる?」

 

俺「約束?」

 

歩夢「うん、私がスクールアイドルをしているところを一番近くで応援してくれること。」

 

俺「あぁ、もちろん覚えてるよ」

 

歩夢「なら、約束は守ってね、一番近くで応援できるのは部長しかいないから」

 

愛「そうだよ、ぶちょー!」

 

かすみ「部長!」

 

しずく「部長!」

 

エマ「部長!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード、ぶちょ~」

 

果林「部長!」

 

彼方「ぶちょ~」

 

せつ菜「部長!」

 

 

俺「わ、わかったよ。みんなにそこまで言われたらやるしかないだろ…でもデュエルならまだしもスクールアイドルはみんな方が詳しいと思うけど」

 

かすみ「心配はいりません!アイドルことならかすみんがたっぷり教えてあげますから!」

 

彼方「ほんと、調子いいな~」

 

歩夢「みんな、あなたに会えたこと、あなたとデュエルできたことを本当に嬉しく思ってる…だからこれからもよろしくね!部長!」

 

俺「しょうがないな…けど俺が部長をやるからには目標は高く!そうはまずはスクールアイドルデュエルフェスティバル出場だな!」

 

かすみ「いきなり目標たかっ!」

 

俺「当然だろ、でもみんななら大丈夫って信じてる!だって俺たちは、スクールアイドルが好きということ、そしてデュエルで繋がってるんだ!だからきっとどんなことだけ乗り越えられる!さぁそうと決まればデュエルだ!俺たちの、スクールアイドル同好会の活動はここから始まるんだ!」

 

そう俺たちの物語は始まったばかり、これから先きっと辛いことも多く待ち受けてる。

でもきっと乗り越えられる…みんなとなら…。



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第1章 後日談 前編

第1章 後日談

 

スクールアイドル同好会が正式に認められて数日。

 

みんなそれぞれスクールアイドルデュエルフェスティバルに向けて練習を始めた。

 

俺たちはμ’sかAqoursのような団体戦ではなく、個人戦での出場にすることにした。

 

それが今俺たちにとっての最善の方法だと思ったから。

 

無理に一緒に出場する必要はない。

もしかしたら同好会の部員同士で戦うことになるかもしれない。

 

それでも構わない。それぞれが思うようにそれぞれの道を進む。それが俺たちが出した1つの答えだから。

 

 

 

とある日の放課後、部室にて。

 

俺「お疲れ様~」

 

俺は部室にて入る。

 

果林「お疲れ様、あれ?今日は歩夢は一緒じゃないの?」

 

俺「うん、なんかちょっと遅くなるってさ」

 

果林「へぇ~そう。ならちょうどいいかも」

 

俺「ん?何が?」

 

果林「そうね~ズバリ、あなたと歩夢ってどういう関係?お姉さん気になるな~」

 

俺「え?どういうって…幼馴染だけど」

 

果林「いや、そういうんじゃなくて」

 

愛「あー、それ愛さんも気になってたんだよね?」

 

俺「だから何が?」

 

愛「えー?まだ気づかないの?2人って大体いつも2人で学校きて、だいたい2人で一緒に帰ってるじゃん!学年でもちょっと噂になってるんだよね」

 

俺「なんて?」

 

愛「えっとーそれは…」

 

かすみ「先輩方が聞けないなら、かすみんが聞きます!ズバリ、お二人は付き合ってるんでしょうか!?」

 

俺「はぁ!?」

 

かすみ「ど、どうなんですか!?」

 

俺「い、いや付き合ってないし、そんな仲じゃないよ」

 

かすみ「ということは、かすみんにもチャンスがあるということですね!?」

 

俺「え、え?」

 

かすみ「はっ!つい心の声が…今のはなんでもありません、聞かなかったことにしてください!」

 

俺「と、とにかく俺と歩夢はそんな仲じゃないから。歩夢は俺違ってなんでもコツコツと頑張れるし、歩夢ならもっといい人見つけられるはずだし、それに…」

 

果林「それに…」

 

俺「俺、10年くらい前、歩夢にひどいことしたから…」

 

果林「どんなことなの…?」

 

俺「それが全然覚えてなくて、ある日帰ってきたら歩夢がすごい泣き出して、多分ひどいこと言ったとか、なんかしたんだと思う…でも何を言ったかも覚えてないし、何をしたかも覚えてない…ひどいだろ?」

 

かすみ「でもそれって10年前のことなんですよね?かすみん昨日の数学の授業のことも忘れちゃうからしょうがないんじゃないですか?」

 

俺「今思い出せないんじゃなくて10年間ずっと思い出せないんだ。それどころかその辺の記憶もあやふやなんだ。」

 

愛「でも今歩夢は全然気にしてるように見えないけど、むしろその逆のような…」

 

俺「あいつは優しいから気を使ってくれてるのかもな…」

 

 

 

俺「まっそういうことで!あ、そうだ俺今日バイトだったんだ!果林さん!あとの練習は頼んだ!じゃ!お疲れ様!あっ、あと今のことは歩夢には言わないでね!絶対だからな!」

 

俺はいってもたってもいられなくなり部室を飛び出した。

 

果林「ふふ、照れちゃって。かわいいのね」

 

彼方「でも2人の仲、ちょっと聞きづらくなったね~」

 

果林「そうね~でも歩夢が彼をどう思ってるか知っておいた方が今後の同好会の活動にも良さそうね。それとなく聞いてみようかしら」

 

彼方「果林ちゃん、なんだか興味深々だね~?」

 

果林「ち、違うわよ、たしかに気にはなるけど、ほら2人が揉めたりしてまた同好会が離れ離れになったら大変でしょ?だからそういうことは早めに知っておいた方がいいと思っただけよ」

 

彼方「ふふ、果林ちゃんかわいい~」

 

果林「からかってるの?彼方」

 

彼方「別に~」

 

 

 

部室から飛び出してきた俺は近くの河原まで走ってきていた。

 

息を切らしながら振り返る。

 

俺「(全く、人のことなんだと思って…でも…気になるよな、歩夢は本当に俺のこと恨んでないのか、それに俺は歩夢に何をしたのか…なんでその辺だけ思い出せないのか…だめだ考えても何も思い出せない…どうしたらいいか何も思い浮かばない…。こんな時はCafe Nagiに行こう)」

 

 

Cafe Nagiは俺のバイト先であり、そこのオーナーの草薙翔一さんは気前にいい俺の兄貴分でもあり、よくいろいろと相談ごとに乗ってもらっている。

 

草薙「おう、どうした?今日はバイトじゃなかっただろ?部活はどうしたんだ?」

 

俺「え?あ、いや~部活はサボっちゃった。なんだか今日は乗り気じゃなくて」

 

草薙「部活でなんかあったのか?」

 

俺「え?」

 

草薙「お前が部活サボるなんてよっぽどことことがないとないだろ。」

 

俺「草薙さんにお見通しか」

 

草薙「ほら、コーヒー。俺からのおごりだ。話してみろよ」

 

俺「実は今日学校で話になったんだ…俺の昔のこと…」

 

草薙「記憶喪失のことか…?」

 

俺「まぁその辺も。でも1番は歩夢のことなんだ。」

 

草薙「お前がひどいことを言ったことか?でもなんて言ったか覚えてないし、なんかした記憶はないんだろ?」

 

俺「そうなんだけど、ただ俺が忘れてるだけかもしれない…」

 

俺「なんであの時の記憶だけないのか、思い出そうとしても思い出せないんだ、きっとなくしちゃ行けないはずなのに」

 

草薙「まぁ思い出せないなら無理に思い出さなくてもいいんじゃないのか?」

 

俺「え?」

 

草薙「たしかに歩夢ちゃんのことは思い出した方がいいのかもしれないけどでも思い出せないんじゃしょうがないだろ、自分が何かしたかもしれないがそれを思い出せない。そのことも含め正直に話せば彼女ならきっとわかってくれると思う。それに思い出せない記憶を無理に思い出そうとしてもただお前が辛いだけだろ。」

 

俺「それは…そうだけど…」

 

草薙「とにかく歩夢ちゃんを本当に想うなら自分の意思をちゃんと伝えた方がいいぞ。でないとこの先ずっとお互いそのわだかまりを背負って生きていくことになるんだぞ」

 

 

 

 

俺「それもそうだな…わかった、草薙さん。俺明日歩夢に話してみる。自分の思いを、自分の意思を。」

 

草薙「あぁそれがいい。よしそうと決まれば腹ごしらえだ、腹が減ったは戦はできぬっていうだろ、当店自慢のホットドッグ食べていけよ。俺の奢りだ。」

 

俺「あぁ、ありがとう…。やっぱり美味いなCafe Nagiのホットドッグは」

 

 

一方、その頃…

 

歩夢「みんなお疲れ様~」

 

しずく「あ、歩夢さんお疲れ様です。」

 

果林「あ、歩夢。お疲れ様。」

 

歩夢「みんな今日はまだ練習しないの?」

 

かすみ「え?あ、あぁじゃあそろそろ始めましょうか」

 

果林「そ、そうね、練習始めましょうか」

 

 

練習中

 

 

果林「ねぇ、歩夢」

 

歩夢「何でしょう?果林さん」

 

果林「その…部長って昔はどんな子だったの?」

 

歩夢「え?どうしたんですか?急に」

 

果林「えーと、ちょっと気になって」

 

歩夢「そうですねー、でも昔も今もそんなに変わらないような…。のんびりしているように見えて意外といろんなこと考えてて、結構器用で、勉強は嫌いって言うけどできなくはなくて、明るいんだけどなんというか掴み所のないようなー、でも優しくってすごく頼りになるところは変わらないですね!あとデュエルがすごい強いところも!」

 

果林「そうだったのね」

 

歩夢「あ、でも一回、あれは10年くらい前かな~?突然いなくなっちゃった時があって。半年間くらいかな?それで私すごく心配になって、でもある日急に戻ってきて、その時は嬉しすぎて泣いちゃいましたねー。」

 

果林「それって…」

 

歩夢「でもそのあと人が変わったように人と接するのを避けるようになっちゃったんですね。会っても一口も話さなかったですし、なんというかすごい暗くなっちゃったというか…。」

 

果林「え?」

 

歩夢「だから私悪いことしちゃったのかなって思って。でもそれから程なくして元の明るい性格に戻ったんですよね。本当不思議ですね。」

 

果林「え、えぇ…。本当不思議ね。(どういうこと?彼と歩夢の話が微妙に辻褄が合わない…彼が記憶をなくしているから?でもそんな単純な話でもない気がするけど…)」

 

歩夢「実は私もその辺の記憶が曖昧で、でも彼になんかしてしまったか聞くのもちょっと怖くて、でも彼はいつも優しくしてるからつい甘えちゃうんですよね…」

 

果林「そ、そうなの…。でも、いいんじゃない?甘えられる人がいて。」

 

歩夢「え?」

 

果林「それは歩夢が彼をすごく信頼していて、彼も歩夢のことをよくわかっているからそうしてくれんじゃない?」

 

歩夢「そう…なんですかね?」

 

果林「えぇきっとそうよ、今のあなたたちを見てるとそう思うわ」

 

歩夢「ありがとうございます…なんだかちょっと嬉しいです。」

 

歩夢「あ、私あっちで愛ちゃんと練習してきますね。」

 

果林「えぇ、わかったわ。」

 

彼方「果林ちゃん、いいお姉さんだね~」

 

果林「そろそろ怒るわよ、彼方」

 

彼方「えへへ、ごめ~ん」

 

果林「全くもう…(でもあの2人ちょっと羨ましいかも…。)」

 

彼方「にしてもちょっとおおごとになってきたかもね~2人の過去」

 

果林「そうね、なんていうか触れちゃいけないことに触れてしまったような…」

 

彼方「うん、2人の過去のことはしばらくそっとしておこうか~」

 

果林「えぇ、それがいいわね」

 

 

 

 

翌日

 

 

俺「はぁ、昨日はあんまり寝れなかったな。歩夢に謝るだけなのにこんなに緊張するとは…」

 

歩夢「あ、おはよう」

 

俺「お、おう。おはよう」

 

歩夢「どうしたの?なんか具合悪そうだけど?」

 

俺「え?あ、いやただの寝不足。デッキいじってたら寝る遅くなっちゃって」

 

歩夢「そうなんだ、あなたがデュエル好きなのは知ってるけど、でも夜更かしは身体に悪いよ」

 

俺「あーそうだよな、今日は早く寝るよ」

 

歩夢「うん、それがいいよ」

 

俺「あ、あのさ。歩夢今日部活終わったあとなんか予定ある?」

 

歩夢「え?特に予定はないけど」

 

俺「よかった、ちょっと話したいことがあるんだけどいいかな?」

 

歩夢「うん…いいけど…」

 

俺「それじゃあ部活終わったあと…」

 

歩夢「うん…」

 

 

2人ともソワソワしながらその日をなんとか過ごした。

 

そして帰り道、俺たちは2人で海沿いを歩いていた。

 

俺「朝言ってた話なんだけどさ…」

 

歩夢「うん…」

 

俺「その…ごめん!」

 

歩夢「え?どうしたの?急に」

 

俺「ずっと言おうと思ってたんだ。だけど言う勇気がなくて。でも言うよ。」

 

歩夢「う、うん…」

 

俺「もう10年も前なんだけどさ、俺が帰ってた時、歩夢すっごい泣いてただろ?その時、俺きっと歩夢にひどいこと言ったかひどいことしたと思う、でも自分がなにしたか覚えてないんだ。俺そのあたりの記憶がまるごと抜け落ちてて、その本当ごめん!」

 

歩夢「あなたが謝ることないよ」

 

俺「え?」

 

歩夢「あの時、私が泣いたのはね、あなたが無事に戻ってきたからなの。」

 

俺「俺が無事に戻ってきた…?」

 

歩夢「うん、あなたは覚えてないかもしれないけど、10年前、あなたは半年間くらい急にいなくなって、大人の人に聞いても誰も教えてくれなくて…それで私すごい寂しくなって…怖くなって…それであなたが帰ってきてくれた時、安心して泣いちゃったんだ。」

 

俺「そうだったんだ…でも俺、半年間もどっかにいなくなってたなんて全然覚えてない。」

 

歩夢「でも、私あなたにひどいことされたなんて全然思ってないし、むしろその逆、戻ってきてくれてすごい嬉しかった。それにあなたはいつも私を助けてくれたし、だから本当そのすごい感謝してるっていうか…」

 

俺「ってことはつまり…俺の杞憂だったってこと?」

 

歩夢「つまり…そうだね」

 

俺「なんだよ~俺10年も悩んでたのに~」

 

歩夢「私も戻ってきたからあなたが全然話してくれなくなったから悪いことしちゃったのかなって」

 

俺「え?そんなことあったっけ?」

 

歩夢「うん、でも多分それも忘れちゃってるんじゃないのかな。でもね、そのあとすぐにいつもの君に戻ったから全然気にしてないよ」

 

俺「本当、不思議だよな」

 

歩夢「うん、不思議。でも…あなたがいて、スクールアイドル同好会があって…今の私がある。私はそれがすごく幸せだから」

 

俺「そっか…」

 

 

 

歩夢「ねぇ?そうだ、せっかくだから久しぶりにデュエルしない?」

 

俺「え、あぁいいけど、本当すごい久しぶりだな。」

 

歩夢「うん、私がスクールアイドルになってからまだ一度もデュエルしたことなかったよね?スクールアイドルとしても決闘者としても成長した私をあなたに見せたいの!」

 

俺「わかった。今の歩夢のデュエルを見せてくれ!」

 

歩夢「ちょうど場所もいいし、それじゃあ…」

 

俺&歩夢「デュエル!!」



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第1章 後日談 後編

2人「デュエル!!」

 

互いのライフは8000のマスターデュエル

先攻は歩夢

 

歩夢「私のターン、海晶乙女(マリンセス)シーホースを召喚!輝け、愛と絆のサーキット!リンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!」

 

俺「本当久しぶりだな、マリンセスデッキ」

 

歩夢「ブルースラッグの効果、墓地からシーホースを手札に加える。そしてシーホースの効果!ブルースラッグのリンク先に特殊召喚する!さらにシーホースでリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果、デッキから海晶乙女の闘海を手札に加える。」

 

 

俺「久しぶりに見るけど相変わらずの回転だな。」

 

 

歩夢「私はブルースラッグ、シーエンジェルでリンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果、墓地からシーエンジェルを特殊召喚、そしてフィールド魔法 海晶乙女の闘海 を発動!」

 

俺「闘海…やっぱそうくるよな、それでつぎは…」

 

歩夢「私はリンク2のコーラアネモネとシーエンジェルでリンク召喚!来て!リンク3!海晶乙女 マーブルド・ロック!」

 

俺「来たか、歩夢のエースモンスター マーブルド・ロック」

 

歩夢「私は墓地のコーラルアネモネの効果、墓地からシーホースを手札に加える。ここで闘海の効果発動、墓地の海晶乙女リンクモンスターをマーブルド・ロックに装備カード扱いで装備させる!そして1枚つき攻撃力を600アップさせ、さらに攻撃力を200アップさせる!私はコーラルアネモネ、ブルースラッグ、シーエンジェルをマーブルド・ロックに装備!」

 

俺「これでマーブルド・ロックの攻撃力は4500…」

 

 

歩夢「私はこれでターンエンド。」

 

俺「行くぞ!俺のターン!ドロー!ウィジェット・キッドを召喚!ウィジェット・キッドの効果!手札からサイバース1体を特殊召喚する!こい、サイバース・シンクロン!」

 

歩夢「サイバース・シンクロンってことは…」

 

俺「サイバース・シンクロンの効果!レベル4以下のサイバース1体のレベルをそのモンスターのレベル分上げる!俺はレベル3のウィジェット・キッドをレベル6にする。そしてレベル6のウィジェット・キッドにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!」

 

歩夢「やっぱり来たね…」

 

俺「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる。シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!」

 

俺「バトルだ!クアンタム・ドラゴンでマーブルド・ロックを攻撃!この瞬間、クアンタムの効果!バトルする相手モンスターを手札に戻す!ドライブバックショット!」

 

歩夢「マーブルド・ロック!」

 

俺「ドライブバックショットに成功した時、クアンタム・ドラゴンは続けて攻撃できる!クアンタムエンプリクション!」

 

歩夢「きゃっ」

 

歩夢ライフ8000→5500

 

歩夢「でもこの瞬間、コーラルアネモネの効果、フィールドから墓地に送られた時、墓地のマリンセスを手札に戻す、私はブルースラッグをEXデッキに戻すよ」

 

俺「俺はこれでターンエンドだ。」

 

歩夢「やっぱりそう簡単にはいかないか…でも私だって負けてられない、私だって強くなったんだんだから。私のターン、ドロー!」

 

 

歩夢「私は、海晶乙女ブルータンを召喚、効果発動、デッキから海晶乙女マンダリンを墓地に送り、リンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルースラッグの効果、墓地のシーエンジェルをEXに戻す。さらにブルータンの効果、このカードがマリンセスのリンク素材になった時、デッキから3枚めくりマリンセスカードを1枚を手札に加える、私は海晶乙女波動を手札に加える。」

 

歩夢「さらに手札のシーホースの効果、ブルースラッグのリンク先にこのカードを特殊召喚する、シーホースでリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果でデッキから海晶乙女の闘海を手札に加える。」

 

歩夢「続けて、ブルースラッグとシーエンジェルでリンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コーラアネモネの効果!墓地からシーエンジェルを特殊召喚!そして、シーエンジェルのリンク先に、墓地からマンダリンを自身の効果で特殊召喚!輝け、愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体!私はシーエンジェルとマンダリンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2、海晶乙女クリスタルハート!」

 

 

俺「クリスタルハート…こんなモンスター歩夢は持ってったけ…うっ」

 

 

俺は急に頭痛に襲われその場で跪く。

その瞬間、脳内にとある場所のヴィジョンがよぎる。

 

俺「……今の…ヴィジョンはなんだ…」

 

歩夢「ね、ねぇ、大丈夫?」

 

俺「え?あぁごめん、多分寝不足がたたっただけ、さあデュエルを続けよう」

 

歩夢「う、うん。それじゃ行くよ、再び輝け、愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネとクリスタルハートをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」

 

俺「リンク2モンスター2体でリンク召喚…まさか!?」

 

歩夢「リンク召喚!リンク4、海晶乙女ワンダーハート!」

 

俺「ワンダーハート…俺の知らない歩夢の新たなエースモンスター…」

 

歩夢「ワンダーハート、これが私の前へ進む力だよ!海晶乙女の闘海の効果!墓地のコーラルアネモネ、ブルースラッグ、シーエンジェルをワンダーハートに装備カード扱いで装備させ、攻撃力を2000上昇!」

 

俺「だけど、どんなに攻撃力をあげてもクアンタムはバトルする相手をダメージ計算を行わずに手札に戻せる」

 

歩夢「わかってるよ、闘海のさらなる効果!クリスタルハートを素材にしたリンクモンスターは相手の効果を受けない!」

 

俺「何!?完全耐性の攻撃力4400だっていうのかよ」

 

歩夢「それだけじゃないよ、ワンダーハートはモンスターとバトルするとき、このカードの装備モンスターを特殊召喚し、そのバトルでワンダーハートは破壊されず、戦闘ダメージも0になる!」

 

俺「つまり、アストラムを出しても戦闘破壊はおろか、ダメージも与えられないってことか…」

 

歩夢「その通り、私だってただあなたのデュエルを見てきたわけじゃないよ、あなたのデュエルを見て勉強して研究してそしていつかあなたにデュエルで勝ってみたい…そう思ってた…」

 

俺「そうだったのか…でもどうしてそこまで…」

 

歩夢「私はずっとあなたに甘えっぱなしでいつも頼りきりで…ずっとあなたに助けてもらってばかりで…ずっとあなたに守ってもらってばかりで…それがずっと申し訳なくて…だからいつか私があなたを支えてあなたを守りたいそう思ったの…」

 

俺「そっか…でも甘えっぱなしっていうのも助けてもらってばかりっていうのもちょっと違うかな」

 

歩夢「え?」

 

俺「俺だって歩夢がいたからここまでやってこれんだ。多分1人じゃここまでできなかった、ここまで強くなれなかった、俺だって大変な時歩夢に助けてもらった。だからお互い様さ」

 

歩夢「それでも…私はあなたを守りたい」

 

俺「そっか、ならお言葉に甘えてこれからは守ってもらおうかな~」

 

歩夢「もう、私は本気で言ってるんだよ?からかってるの?」

 

俺「いや、からかってなんかいないさ、歩夢が本気でそう望んでいるなら俺はそれを応援するだけだから」

 

歩夢「…。うん、ありがとう。でも…このデュエル私はあなたに勝つよ!」

 

俺「あぁ!思いっきりこい!」

 

歩夢「バトル!ワンダーハートでクアンタムを攻撃!」

 

俺「墓地のサイバース・シンクロンの効果、墓地のこのカードを除外してクアンタムの破壊を防ぐ」

 

歩夢「でもダメージは受けてもらうよ!」

 

俺「くっ」

 

 

俺のライフが8000から6100に減る。

 

歩夢「私はこれでターンエンド。」

 

俺「完全耐性のワンダハート、さぁどう倒すかな…」

 

その瞬間、また脳裏にヴィジョンがよぎる。

だがさっきのヴィジョンとは違う、場所ではなくモンスターのヴィジョンだった…。

 

俺「今のヴィジョンはモンスター…ん?EXデッキが光ってる…これは…?」

 

EXデッキの枚数は15枚。ルール上なんの問題もない。だが、そのうちの1枚は入れた覚えがない1枚だった。

 

俺「(このカード…こんなカード俺持ってったけ…それにこのカードをEXデッキに入れた覚えはない…でもさっきよぎったヴィジョン、それはまぎれもない…このカードだった…デッキがこのカードを使えって言ってるのか…いやまさかな…ちょっと疲れてるんだな。でも今はこのカードにかけるしかない!)」

 

 

俺「いくぞ!俺のターン!ドロー!俺は手札のマイクロ・コーダーとクアンタム・ドラゴンでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!」

 

歩夢「この流れは…」

 

俺「墓地のマイクロ・コーダーの効果で永続魔法 サイバネット・コーデックを手札に加え、そのまま発動!さらにサイバース・コンバーターを特殊召喚!コード・トーカーとサイバース・コンバーターでリンク召喚!リンク3!トランスコード・トーカー!サイバネット・コーデックの効果でコード・ジェネレーターを手札に!そしてトランスコードの効果発動!」

 

歩夢「この瞬間、手札の海晶乙女波動を発動、自分の場にリンク3以上のマリンセスリンクモンスターがいる時、このカードは手札から発動できる!その効果でトランスコードの効果をターン終了時まで無効にするよ!」

 

俺「あぁ、だがそれは読んでいた、魔法カード 死者蘇生を発動!トランスコードのリンク先にコード・トーカーを特殊召喚!そして手札のコード・ジェネレーターと場のコード・トーカーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー・インヴァート!サイバネット・コーデックの効果で、デッキからレディ・デバッガーを手札に加え、インヴァートの効果で特殊召喚!さらにコード・ジェネレーターの効果でデッキからドット・スケーパーを墓地に送る。そしてレディ・デバッガーの効果でデッキからバックアップ・セクレタリーを手札に加える!」

 

 

俺「墓地のドット・スケーパーの効果で自身を特殊召喚!そして俺はトランスコードとレディ・デバッガーでリンク召喚!リンク2、サイバース・ウィッチ!サイバース・ウィッチのリンク先にバックアップ・セクレタリーを特殊召喚、この瞬間、サイバース・ウィッチの効果、墓地の死者蘇生を除外してデッキからサイバネット・リチューアル、サイバース・マジシャンを手札に加える。さらにサイバース・ウィッチのさらなる効果で墓地からコード・ジェネレーターを特殊召喚。」

 

 

歩夢「まさかここで儀式召喚…?」

 

 

俺「いや、だけど今にわかるさ!サイバースウィッチとドットスケーパーでリンク召喚!リンク2、クロックス・パルトイ!クロックスパルトイの効果でデッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える。魔法カード サイバネットフュージョンを発動!手札の儀式モンスター、サイバースマジシャンとクロック・ワイバーンで融合!現れろダイプレクサキマイラ!」

 

歩夢「今度は融合召喚!?」

 

俺「続けてレベル3のバックアップ・セクレタリーとコード・ジェネレーターでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、ランク3、サイバース・リマインダー!」

 

 

歩夢「エクシーズ召喚!?なんなの、この連続召喚は…」

 

 

俺「これですべての準備は整った」

 

 

歩夢「すべての…準備」

 

 

俺「これが俺の新たな力、現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!俺はリンク2のクロック・スパルトイ、そしてダイプレクサキマイラ、サイバース・リマインダー、コード・トーカー・インヴァートの4体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」

 

 

歩夢「これってまさか…!?」

 

俺「宇宙に満ちたる神秘の力、奇跡の星に降り注ぎ無限の命を紡ぎ出せ! リンク召喚! 現れろリンク5! ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード!」

 

歩夢「リンク5モンスター…そんなモンスターが存在するなんて…」

 

俺「ダークフルードの効果、墓地のサイバース族 儀式、融合、シンクロ、エクシーズモンスター1種類につき1つこのカードにカウンターを乗せる、俺の墓地には儀式モンスター サイバース・マジシャン、融合モンスター ダイプレクサキマイラ シンクロモンスター サイバース・クアンタム・ドラゴン エクシーズモンスター サイバース・リマインダーがいる。 よってカウンターを4つ乗せる!」

 

歩夢「あの連続召喚はこのため…」

 

俺「バトルだ!ダークフルードでワンダーハートを攻撃!この瞬間ダークフルードの効果、カウンター1つにつき攻撃力を2500アップする!よって攻撃力は13000!」

 

歩夢「13000!?でも、ワンダーハートの効果、このカードの装備モンスターを特殊召喚しバトルダメージを0にして戦闘破壊を防ぐ!」

 

俺「この瞬間、ダークフルードの効果!このカードのカウンターを1つ取り除き、相手モンスターの発動した効果を無効にする!カルマギア!」

 

歩夢「攻撃力を上げるだけじゃなく、モンスター効果を無効にするなんて…なんて効果なの」

 

俺「カウンターが1つ取り除かれたことによりダークフルードの攻撃力は10500にダウンする。だが、ワンダーハートの攻撃力は4400、よって与える戦闘ダメージは6100!いけ!ダークフルード!ネオテンペスト・エンド!」

 

歩夢「(やっぱり…勝てなかったか…でも…)」

 

 

ダークフルードの攻撃が決まり歩夢のライフが0になる。

 

歩夢「負けちゃった…でもすごい楽しかったよ!特に最後の連続召喚、見てワクワクした!」

 

俺「ありがとう、歩夢。俺もすごい楽しかったよ。それとほんとに強くなったな。」

 

歩夢「ありがとう…でもそれもあなたのおかげだから…」

 

俺「いや、俺だけじゃないよ、歩夢がここまで強くなったのは同好会のみんながいたから、出会ってきた仲間たちがいたからだよ」

 

歩夢「えへへ…そうだったね」

 

 

 

かすみ「そうですよ!歩夢先輩が強くなれたのはかすみんたちのおかげですからね!」

 

 

俺&歩夢「え?」

 

かすみ「あ、あれかすみんまたやっちゃいました?」

 

愛「もーダメだよ!かすみん。最後まで黙って見守ろうって約束だったのに」

 

俺「みんな…今の見てたの?」

 

エマ「うん、ごめんね…みんな2人のこと気になっちゃって…」

 

歩夢「いつから見てたの?」

 

せつ菜「割と最初からです!」

 

果林「部長が歩夢に告白するところもね」

 

俺「いや、してないし!ていうか見るならそう言ってくれよ。」

 

しずく「ですが、2人きりじゃないと本音で話し合えないと果林さんが…」

 

俺「やっぱり果林さんの差し金か」

 

せつ菜「いえ、これは同好会のみんなの意志です!みなさんお二人のこと気になってましたから!」

 

愛「そうそう、2人して練習終わったあと足早に帰っちゃうからさ~」

 

 

 

果林「あー、もしかしてこれから告白するつもりだった?」

 

俺「だからしないって!あーもう、らちがあかない、歩夢帰ろう!」

 

歩夢「え、え、うん…でもみんなが…」

 

俺「大丈夫、いいから…これ部長命令ね」

 

歩夢「う、うん」

 

かすみ「あ、先輩方待ってくださいよ~かすみんも一緒に帰ります~」

 

 

彼方「なんか、アオハルだね~」

 

果林「そうね、でもこれくらいの刺激がなきゃ学生生活はつまらないじゃない?」

 

璃奈「璃奈ちゃんボードワクワク」

 

彼方「彼方ちゃん、なんだか2人が羨ましい~」

 

果林「そうね…って、え!?」

 

彼方「果林ちゃんこそ、羨ましそうにしてるね~」

 

果林「そ、そんなことないわよ!わ、私はただ2人がなんだかかわいいなって思ってるだけよ!」

 

彼方「ふふ、やっぱり果林ちゃん、かわいい~」

 

果林「だからからかわないでってば!」

 

 

 

 

盛り上がる同好会のみんなをよそに居ても立っても居られなくなった俺は歩夢の手を引いて早歩きで帰った…。

 

その日の夜

 

 

俺「(全く今日はほんといろんなことがあったな…。それにしてもこのダークフルード…こいつは一体…。それに今まで全然気になってなかったけど、俺っていつからサイバース族使ってたんだっけ?どこで手に入れたんだっけ?それにサイバース族を使っているのは俺が知っている限り、俺と歩夢だけ…このことに意味はあるんだろうか…まぁ考えても仕方ない、今日は疲れたからもう寝よう…おやすみ…)」

 

 

~fin~



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第2章 「日常〜部長のいない日々〜」
第1話


第2章 第1話

 

愛「それじゃあ、あばあちゃん、行ってくるね!」

 

愛の祖母「はい、行ってらっしゃい」

 

 

~部室~

 

愛「みんな、おっはよー!」

 

歩夢「あ、愛ちゃんおはよう」

 

愛「あれ?あ、そうか今日から部長は、スクールアイドルの勉強のためにほかの学校に行ってるんだっけ?」

 

歩夢「そうそう、今日は沼津の方に行ってみるたい」

 

かすみ「沼津!?もしかして先輩あのAqoursに会いに行ってんるじゃ…かすみんも行きたかったなぁ~」

 

せつ菜「たしかにAqoursの練習風景や、普段の活動は見てみたいですね。ですが、ここは部長に任せて私たちは自分たちの練習をしましょう!」

 

愛「そうそう!部長がいない間に愛さんたちめっちゃ強くなって部長を驚かしちゃおうよ!」

 

しずく「たしかにそれはいい提案ですね」

 

璃奈「璃奈ちゃんボードワクワク」

 

愛「それに今日は3年生もいないし、これは下級生の意地を見せてやる時っしょ!」

 

せつな「では、まずはじめに誰と誰がデュエルしましょうか?」

 

愛「はいはーい!まずは愛さんがデュエルするー!」

 

せつな「では、お相手はかすみさんはどうでしょか?」

 

かすみん「え?かすみんが?」

 

せつな「はい!どうでしょう?」

 

愛「愛さんは賛成だな、そういえばかすみんとデュエルしたことなかったしー」

 

かすみ「えっーとかすみんはー」

 

しずく「いいんじゃない、かすみさん、1年生の力を見せる時だよ」

 

かすみ「うぅ…しょうがない…しず子にそこまで言われたらやるしかないか…わかったかすみんやります!」

 

愛「よしー、それじゃデュエル場に行こっか!」

 

 

デュエル場に着く一同。

 

 

愛「りなりー、愛さんのデュエルしっかり見ててね!」

 

璃奈「うん、応援してるね、璃奈ちゃんボード ガッツ!」

 

かすみ「ちょ、りな子は同じ1年生の私の応援してくれるじゃないの?」

 

璃奈「うん、どっちも応援してる」

 

かすみ「むぅ、まぁかすみんのデュエルであっと驚かせちゃんだから」

 

愛「よーし、それじゃあ行くよー」

 

愛&かすみ「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

先攻は愛

 

愛「愛さんターンだね!愛さんは、自分の場にモンスターがいないことによりどどどっと、ドドドバスターを特殊召喚!そしてがががっとガガガマジシャンを召喚!」

 

かすみ「愛先輩、毎回それ言うんですか…?」

 

愛「えー?そうだけどー?」

 

璃奈「愛さんは前からあんな感じだよ」

 

しずく「よくダジャレを言ってるのは聞きますが、デュエル中もあんな感じなのですね…」

 

愛「愛さんはレベル4となったドドドバスターとガガガマジシャンの2体でオーバレイ!エクシーズ召喚!きてNo.39 希望皇ホープ!」

 

璃奈「愛さんのエースモンスター!璃奈ちゃんボードワクワク!」

 

愛「愛さんはカードを1枚伏せてターンエンドだよ!」

 

かすみ「かすみんのターンですね!ドロー!かすみんはアロマージ ジャスミンを召喚、そしてフィール魔法 アロマガーデンを発動!現れて、かすみんのかわいい花庭」

 

あたりが綺麗な花庭に包まれていく。

 

かすみ「ふっふ、これがかすみんがデュエルするにふさわしい戦う舞台、アロマガーデンです!」

 

愛「へぇー、なんかめっちゃいけてるねー」

 

かすみ「当然です!そこにかすみんという一輪の花が咲いて~そこでかすみんと先輩は~」

 

しずく「かすみさん、お取り込み中すいません、今日は部長はいませんよ…」

 

かすみ「はっ!かすみんたらまた!気を取り直して、アロマガーデンの効果!自分の場にアロマモンスターがいる時、ライフを500回復し、次の相手のターン終了時までかすみんのモンスターの攻守は500アップするのです!」

 

かすみライフ4000→4500

 

かすみ「さらにジャスミンの効果で、デッキからカードを1枚ドローし、このターン、植物族モンスターをもう一度召喚できます。かすみんはアロマージ カナンガを召喚!来て!かすみんを導くサーキット!」

 

歩夢「かすみちゃん、彼の口上ちょっとマネしてない…?」

 

かすみ「アローヘッド確認!召喚条件は植物族2体、かすみんはジャスミンとカナンガをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2!アロマセラフィー ジャスミン!」

 

愛「へー、かすみんもリンク召喚するんだー」

 

かすみ「さらに、手札のアロマージ ローリエの効果、自分のライフが相手より多い時、このカードを手札から特殊召喚できる!そして手札のアロマセラフィー アンゼリカの効果、このカードを手札から捨てて墓地のカナンガの攻撃力分1400ライフを回復します!」

 

かすみライフ4500→5900

 

かすみ「まだまだ、アロマセラフィー ジャスミンの効果、自分がライフを回復した時、デッキから植物族を手札に加える!かすみんはローンファイアブロッサムを手札に加えます!ここで墓地のアンゼリカの効果!このカードを特殊召喚します!さらにジャスミンの効果、ローリエをリリースしてデッキからマジョラムを特殊召喚します!この時、ローリエの効果で500回復します!」

 

かすみライフ6400に増える。

 

かすみ「かすみんはレベル5のマジョラムにレベル1のアンゼリカをチューニング!」

 

愛「おぉ、シンクロ召喚!?」

 

かすみ「シンクロ召喚!アロマセラフィー スイート・マジョラム!スイート・マジョラムがシンクロ召喚に成功した時、恵みの風を手札に加えることができます。そして永続魔法 ご隠居の大釜を発動、発動時にカウンターを1つ置き、1ターンに1度カウンター×500ライフを回復できます。かすみんはライフを500回復します。」

 

かすみライフ6400→6900

 

愛「ありゃーまたライフ回復しちゃったか~」

 

かすみ「まだまだ、スイート・マジョラムの効果!かすみんがライフを回復したことにより、ホープを破壊します!」

 

愛「愛さんのホープが」

 

璃奈「璃奈ちゃんボードピンチ」

 

かすみ「バトル!スイート・マジョラムでダイレクトアタック!」

 

愛「愛さんだって負けてばっかりじゃないよ!罠発動!エクシーズ・リボーン!ホープを復活させ、このカードをホープのオーバレイユニットにする!」

 

かすみ「むぅ、バトルは中止です。かすみんはカードを1枚伏せてターンエンドです」

 

愛「いや~危ない危ない。かすみんなかなかやるじゃん!危うく愛さんの希望がなくなっちゃうところだったよ」

 

かすみ「希望ってホープのことですか…?相変わらずダジャレですか…」

 

愛「うぅん、ダジャレじゃないよ。ホープは愛さんにとっての希望だもん」

 

かすみ「え?」

 

愛「このカードは愛さんのおばあちゃんにもらったの。元はおじいちゃんのカードだったみたいなんだけどさ。このカードはおじいちゃんとおばあちゃんを何度も守ってくれたらしくて、おばあちゃんのお守りみたいだったんだよね~」

 

かすみ「それでどうして愛先輩の希望になるんですか?」

 

愛「うん、愛さんね、自分でいうのもなんだけど昔はこんなノリノリじゃなかったんだよね」

 

せつな「そうだったんですか…」

 

愛「うん、どちらかというと引っ込み事案でさ~でもおばあちゃんにこのカードをもらってからは不思議と勇気が出てきてさ、気がついたら周りにはたくさんの友達ができてさ、デュエルもだんだん勝てるようになってきて、でデュエルの時にホープはいつも愛さんのこと守ってくれて、ムーンバリア!で何度も何度も攻撃防いでくれたりさ!」

 

愛「今の愛さんがあるのはこのホープとホープにかけたおばあちゃんのおまじないのおかげなんだよね!それがあったから今愛さんは毎日ノリノリで暮らせてるんだ!」

 

かすみ「一枚のカードでそこまで人生が変わっちゃうんですか…ある意味羨ましいというか」

 

璃奈「それだけじゃないよ、ホープは私の希望でもあるの」

 

かすみ「りな子?」

 

璃奈「私、今璃奈ちゃんボードが無いとダメだけど昔はもっと人と話せなくて、でも愛さんとホープのデュエルを見てたら元気が出てきて、初めて愛さんに話したのも、私がホープに見とれていた時に愛さんから話しかけてもらって、そこからいろんな面白い話とか、勉強とか教えてもらって、少しずつ人と話せるようになって、今の私があるのも愛さんとホープのおかげなんだ…」

 

しずく「璃奈さんと愛さんにそんな過去があったんですね」

 

愛「りなりー、そこまでべた褒めされちゃ恥ずいよー。」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード、てへっ!」

 

愛「よーし、それじゃ愛さんの希望見せてあげよっかな!愛さんのターン!ドロー!」

 

かすみ「素敵なお話の後ですいませんが、デュエルはデュエルです!罠発動、恵みの風!墓地のアロマージ ジャスミンを手札に戻してライフを500回復します!」

 

かすみライフ6900→7400

 

かすみ「そしてこの瞬間、スイート・マジョラムの効果、自分がライフを回復した時、相手の場のカードを破壊します!破壊するのは当然!ホープ!」

 

せつな「再び、ホープが破壊されてしまいました、さてどう出ますか愛さん」

 

愛「どうもこうも愛さんは前に突き進むのみだよ!愛さんは魔法カード 死者蘇生を発動!ガガガっと戻ってきて!ガガガマジシャン!さらにガガガガールを通常召喚!ガガガガールの効果、自身をガガガマジシャンと同じレベル4にする!愛さんはガガガマジシャンとガガガガールの2体でオーバーレイ!」

 

しずく「再びエクシーズ召喚ですか…」

 

愛「2体モンスターでオーバレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!No.39 希望皇ホープ・ダブル!」

 

せつ菜「これは愛さんの新しいホープ!」

 

愛「ホープ・ダブルの効果、オーバレイユニットを1つ取り除き、デッキからダブルアップ・チャンスを手札に加え、このカードを素材に希望皇ホープモンスターをエクシーズ召喚扱いで特殊召喚できる!さらにこの効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は倍になる!私はホープ・ダブルでオーバレイネットワークを再構築!エクシーズ・チェンジ!」

 

璃奈「エクシーズ・チェンジ…愛さんの新しい希望!」

 

愛「愛さんの戦いはここから始まる! 白き翼に望みを託せ! 現れろNo.39!! 光の使者 希望皇ホープ!!」

 

かすみ「またホープですか?」

 

愛「いっけー!バトルだ!ホープでアロマセラフィー ジャスミンを攻撃!この瞬間、ホープの効果、オーバレイユニットを1つ取り除き、攻撃を無効にする!」

 

せつ菜「自分の攻撃を無効にした!?何か狙いがあるのでしょうか」

 

璃奈「これは愛さんの必殺コンボ!」

 

愛「ホープの攻撃が無効になったことにより、愛さんは速攻魔法ダブルアップチャンスを発動!モンスターの攻撃が無効になった時、そのモンスターの攻撃力を倍してもう一度攻撃を行うことができる!」

 

しずく「ホープ・ダブルとダブルアップチャンスの効果でホープの攻撃力は…」

 

かすみ「い、1万!?」

 

愛「バトル!いっけーホープ!アロマセラフィー ジャスミンを攻撃!ホープ剣・Wスラッシュ!」

 

 

かすみのライフが7400から0になる。

 

愛「よっし!愛さんの勝ちだね!」

 

かすみ「はぁ負けてしまいました…」

 

愛「でもちょー楽しいデュエルだったよ!かすみん!」

 

かすみ「でも、かすみんつぎは負けませんからね!」

 

愛「おー、愛さんはいつでも挑戦待ってるよ!」

 

せつ菜「2人とも素晴らしいデュエルでした!」

 

しずく「えぇお互いの持ち味がよく出ていました。」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード にっこり」

 

愛「おー、りなりーありがとー、りなりーの応援のおかげで勝てたよー」

 

かすみ「ところで、愛さんのおばあちゃんが言ってたおまじないってなんです?」

 

愛「え?あー、おまじないね、それはね」

 

しずく&かすみ&歩夢&せつ菜「それは…」

 

愛「かっとビングだよ!」

 

歩夢「かっとビング?聞いたことないな」

 

愛「なら愛さん教えてあげるね!

かっとビング、それは勇気をもって一歩踏み出すこと。

かっとビング、それはどんなピンチでも決して諦めないこと。

かっとビング、それはあらゆる困難にチャレンジすること。 だよ!」

 

しずく「素敵な言葉ですね」

 

せつ菜「えぇ、聞くだけでなんだか勇気が湧いてきます!」

 

愛「でしょ?あ、そうだみんなならかっとビング使ってもいいからね!愛さんはみんなこと愛してるからね!愛だけに!」

 

かすみ「ここでもダジャレですか…」

 

愛「めっちゃ面白かったでしょ?今のギャグ?そうだ、デュエルしたらお腹空いちゃった~りなりーコンビニお菓子買いに行こう!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード、やったー」

 

 

かすみ「全く先輩は…でもなんとなく先輩がみんなから好かれるのがちょっとわかったかも」

 

しずく「あれ?今日は珍しく素直ですね?」

 

かすみ「ひどーいしず子、かすみんは~いっつも素直だよ」

 

歩夢「あはは、でもいきなりすごいいい練習になったんじゃない?」

 

せつ菜「えぇ、きっと皆さんとならどんな壁だって乗り越えられます!」

 

 

愛「あ、そうだ部長今頃沼津着いたかなー、ちょっと電話してみようかな?」

 

かすみ「ちょ、ちょっと抜け駆けですか?かすみんも先輩に電話します!」

 

歩夢「二人とも急に電話したら、彼困っちゃうんじゃない?」

 

愛「あー、歩夢が言うならやめておこー。だって歩夢は部長の~」

 

歩夢「部長の?」

 

愛「やっぱりなんでもない!さっ、りなりーコンビニいこ!」

 

歩夢「ちょ、ちょっとなんて言おうとしたの~~~」

 

 

 

 

 

続く



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第2話 前編

第2章 第2話 前編

 

俺「現れろ、未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンクスパイダーとリンク2のハニーボットをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク3、デコード・トーカー!」

 

千歌「すごい!これがリンク召喚なんだね!」

 

曜「聞いたことはあったけど実際に見るのは初めてだよ!」

 

俺「ふぅ、これでいいかな?」

 

千歌「うん!ありがとう!とっても参考になったよ!」

 

 

Aqoursのところにスクールアイドルの勉強をしにきた俺は千歌たちに頼まれてリンク召喚を披露していた。

 

ところでニジガクのみんなは元気でやってるかな…。

でもみんななら大丈夫か…。

 

 

 

一方…

 

 

 

 

愛「そういえば、今日しずくはー?」

 

せつ菜「しずくさんなら、演劇部の練習のあと来るそうですよ」

 

愛「そうなんだー、えらいねーしずくは」

 

果林「そうね、しずくはたしか鎌倉から毎朝5時起きで通ってるんだっけ?それで演劇部と同好会を掛け持ちしてるなんてすごいわね。」

 

彼方「そうだねー、毎朝エマちゃんに起こしてもらってる果林ちゃんからしたら考えられないね〜」

 

果林「ちょ、彼方、何言ってるの!?そんなことないわよ!?」

 

エマ「そうだよ、彼方ちゃん、毎日は言いすぎたよ、起こしてるのは学校がある日だけだよ」

 

果林「ちょっと、エマそれ全然フォローになってないわよ!」

 

かすみ「ふっふ、いいことを聞きました、これも果林先輩の弱点っと」

 

果林「かすみちゃん?今何をメモしたのかしら?」

 

かすみ「えー、かすみん何もメモしてないですよー」

 

 

その時、部室にしずくが入ってくる。

 

しずく「遅くなってすいません!演劇部の練習が遅くなってしまって…」

 

歩夢「全然気にしないで、しずくちゃん。それより今みんなでしずくちゃんは偉いってちょうど話してたところなの」

 

しずく「私がえらいですか…?」

 

愛「そうそう!しずくは毎日朝5時に起きてー、演劇部と同好会掛け持ちしてー、おまけに容姿端麗、成績優秀、運動神経抜群で、ちょーえらいじゃん!」

 

しずく「そんな、面と向かって言われると恥ずかしいです…」

 

せつ菜「はっ、照れてるしずくさんもすごくかわいいです!」

 

かすみ「せつ菜先輩、やっぱり生徒会長の時とキャラ変わりすぎ…。」

 

果林「それじゃ練習を始めましょうか」

 

 

 

練習中

 

 

 

しずく「せつ菜先輩いつも見てもダンスも歌も、それにデュエルも完璧ですね。一体どんな練習をしてるんでしょうか…。」

 

果林「気になるなら、直接せつ菜に聞いて見れば?多分答えは決まってると思うけど…」

 

しずく「それがいいですね!ちょっと私聞いてきます!」

 

 

しずく「せつ菜さん!」

 

せつ菜「どうしました?しずくさん」

 

しずく「せつ菜さんはいつもどんな練習をしているのでしょうか?」

 

せつ菜「どんな練習ですか…うーん、あんまり考えたことないですね。」

 

しずく「そうなんですか!?」

 

せつ菜「はい、私はいつも思ったように練習しているだけですよ。例えばデュエルでしたらいろんな人とデュエルして改善点を見つけて改良していく、これの繰り返しですね」

 

しずく「それであんなに完璧なデュエルを」

 

せつ菜「いえいえ、私なんてまだまだですよ。実際、まだ部長には一度も勝てたことありませんし、完璧だったら勝ててるはずじゃないですか?だから日々勉強なんです!でもそれが楽しいんです!」

 

しずく「わかりました、ありがとうございます…。」

 

果林「どうだった?」

 

しずく「なんというか、せつ菜さんらしいと言えばらしいというか…。」

 

果林「ふふ、やっぱりね。ねぇしずくちゃんあんまりそんなに思いつめなくてもいいんじゃない?」

 

しずく「え?」

 

果林「あなたは十分頑張ってるし、今のままでも十分素敵だと思うけど」

 

しずく「それでも…やるからにはもっともっと上を目指したいんです…それに…」

 

果林「それに?」

 

しずく「私は皆さんのように素晴らしい個性がらないから…果林さんのようにスタイルがよくなければ、せつ菜さんのようなカリスマ性もないんです…。」

 

果林「そうかしら?」

 

しずく「え?」

 

果林「あなたは十分素敵な個性があると思うわよ。例えば演劇部で培われた順応力、曲によってガラッと印象を一番変えられるのはあなただと思うし、何よりこうみんなより透き通った綺麗さがあると思うの…。」

 

しずく「そ、そんなことないです!」

 

果林「ふふ、でもそんな照れてる純粋なところもあなたの魅力だと思うけど…」

 

しずく「そ、そんなこと言われるとは、恥ずかしいです…私あっちで休憩してきます!」

 

果林「ふふ相変わらず可愛いのね」

 

彼方「果林ちゃんがまた後輩いじめしてる〜」

 

果林「してないわよ、ていうかなんでいつも私の話盗み聞きしてるのよ!」

 

彼方「え〜だって彼方ちゃん、果林ちゃんのこと好きだから〜」

 

果林「もう、またからかって」

 

 

 

しずくが休憩をしてると、エマがやってくる。

 

エマ「しずくちゃん、一緒に休憩してもいい?」

 

しずく「え、はい!もちろんです!」

 

エマ「ありがとう。そういえばしずくちゃんは鎌倉から通ってるんだっけ?」

 

しずく「えぇそうですけど」

 

エマ「そっか毎朝早起きして大変だね」

 

しずく「えぇ、ですがだいぶ慣れました。」

 

エマ「そっかーえらいね」

 

しずく「そんなことないですよ、私の中ではそれが当たり前というか…。」

 

エマ「そうだ、しずくちゃん、明日の練習はたしか午後からだからよかったら私の部屋に泊まらない?」

 

しずく「エマさんの部屋にですか?そういえばエマさんは学校の寮暮らしでしたね。」

 

エマ「うん、そう!学校からすぐのところだからしずくちゃん朝はゆっくりしてられるし、しずくちゃんといろいろお話もしたいと思って。着替えは私の貸すから心配いらないよ。」

 

しずく「エマさんの着替えをですか…(ぶかぶかにならないかな…特に…この辺…)」

 

エマ「うん、嫌…かな?」

 

しずく「いえ!是非お願いします!」

 

エマ「うん!ありがとう、それじゃ練習後にね」

 

 

 

〜練習後〜

 

 

果林「あれ?しずくちゃん今日はこっち方面?」

 

しずく「え、えぇ」

 

エマ「ふふ、実は今日しずくちゃん、私の部屋に泊まるんだ」

 

果林「へぇそうだったの。まぁしずくちゃんの家は遠いからね」

 

エマ「果林ちゃんも遊びにくる?」

 

果林「え?私?……いや、やめておくわ。ちょっとやることあるから二人でガールズトークに花を咲かせて頂戴」

 

エマ「ガールズトーク?」

 

果林「えぇっと、とにかく楽しんでってこと!」

 

エマ「そういうことね、うん!いっぱいお話ししようね!しずくちゃん!」

 

しずく「は、はい!」

 

果林「それじゃあ私の部屋こっちだからまた明日」

 

エマ「うん、また明日」

 

しずく「お疲れ様です。」

 

 

彼方「ねぇねぇ、果林ちゃん」

 

果林「彼方、全く…寮にまでついてきて…」

 

彼方「今日さ、遥ちゃん友達の家に泊まってて彼方ちゃん寂しいから果林ちゃんの部屋に泊まってもいい?」

 

果林「えぇ!?まぁ…別にいいけど…」

 

彼方「ありがとう〜果林ちゃん、果林ちゃん大〜好き」

 

果林「わ、わかったからそんなにくっつかないでよ!」

 

 

〜夕食後〜

 

エマ「ごちそうさまでした〜」

 

しずく「すいません、エマさん。泊めてもらったに夕食まで作ってもらって」

 

エマ「気にしないで、しずくちゃんは今日はお客さんなんだからゆっくりしてて」

 

しずく「その…エマさんはどうして今日私を泊めてくださったんですか?」

 

エマ「え?うーん、そうだなー、なんかスイスの妹を見てるみたいだっからかな」

 

しずく「妹…そういえばエマさんは8人姉弟の長女でしたっけ?」

 

エマ「うん、そうそう。私にもちょうど2個下の妹がいてさ、よく悩んでたりしてたんだよね」

 

しずく「もしかして果林さんとの会話聞こえてました?」

 

エマ「うん、ごめんね、盗み聞きするつもりはなかったんだけどね。聞こえちゃったからついね。」

 

しずく「そうでしたか、恥ずかしいところを見れてしまいましたね。」

 

エマ「そう?しずくちゃんはすごい真面目でいい子だなって思ったよ」

 

しずく「え?」

 

エマ「私はあんまり物事を深く考えるのが苦手でよく果林ちゃんからも注意されるんだよね。だからしずくちゃんは年下なのに自分のことをしっかり考えていてすごいなって思うの」

 

しずく「そんな、私は…」

 

エマ「しずくちゃんはとっても可愛いし、歌だって演劇の時の経験がすごい生かされていてとっても上手だと思うよ。それに勉強も運動もできて羨ましいよ。」

 

しずく「買いかぶり過ぎですよ」

 

エマ「そうかな?そんなことないと思うよ。みんなそう言ってるし、しずくちゃんだったからきっとかすみちゃんも一緒にスクールアイドルやろうって言ったんじゃないかな。」

 

しずく「そう…なんでしょうか」

 

エマ「うん、きっとそうだよ、だからもっと自信持っていいと思うよ」

 

しずく「ありがとうございます…エマさんって本当お姉さんみたいですね」

 

エマ「え?そうかなー?」

 

しずく「さすがは8人姉弟の長女さんですね」

 

エマ「ありがとう♪」

 

エマ「ねぇ、しずくちゃんのお話しもっと聞かせてくれないかな、私もっとしずくちゃんのこと知りたいんだ」

 

しずく「わかりました。では何からお話しすればいいでしょうか?」

 

エマ「なんでもいいよ、しずくちゃんから話したいことで」

 

 

その日、夜遅くまでエマとしずくの会話は続いた…。

 

 

〜翌日〜

 

 

しずく「昨日はありがとうございました!」

 

エマ「うん、こちらこそすごい楽しかったよ」

 

しずく「その…また泊まりにきてもいいですか?」

 

エマ「うん!もちろん!しずくちゃんならいつでも大歓迎だよ!」

 

 

一方…

 

 

果林「彼方、もう朝よ、起きなさい」

 

彼方「果林ちゃんのベット気持ちよくて彼方ちゃんまだ寝てたい〜」

 

果林「だめよ、そろそろ準備しないと練習に遅れるわよ」

 

彼方「あと5分〜」

 

果林「だーめ、ほら立たせてあげるから支度してきて」

 

彼方「はーい、彼方ちゃんまだまだネムネム〜」

 

果林「全く、彼方がくると起こすのが大変なのよね〜。でも結構話聞いてくるしまぁいっか。」

 

 

〜練習中〜

 

せつ菜「今日はまず誰がデュエルしましょうか」

 

 

しずく「それなら私がしたいです。」

 

愛「おぉ、しずく今日は積極的だねー」

 

せつ菜「ではお相手はどなたが」

 

彼方「なら〜エマちゃんがいいんじゃな〜い」

 

エマ「え?私?」

 

彼方「うん、師弟対決〜」

 

かすみ「しず子いつのまにエマさんに弟子入りを」

 

しずく「弟子入りはしてませんが、ですがエマさんがよければお願いしたいです!」

 

エマ「うん、もちろんいいよ。楽しいデュエルにしようね。」

 

しずく「はい!」

 

愛「それじゃあいくよー」

 

エマ&しずく「デュエル!!」



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第2話 後編

第2章 第2話 後編

 

エマ&しずく「デュエル!!」

 

互いのライフは4000

先攻はしずく

 

 

しずく「私からいかせてもらいます!まずは魔法カード オスティナートを発動!デッキの幻奏の音女アリアとエレジーを墓地に送り融合!響け歌声!流れよ旋律!タクトの導きにより力重ねよ!融合召喚!今こそ舞台へ!幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト!」

 

かすみ「いきなり融合召喚…しず子飛ばしてるね」

 

しずく「カードを1枚伏せターン終了です。この瞬間、オスティナートの効果で融合召喚されたマイスタリンシューベルトは破壊され、素材となったモンスター2体を守備表示で特殊召喚します!私はアリア、エレジーを特殊召喚!特殊召喚されたアリアの効果、幻奏モンスターは効果の対象にならず、戦闘破壊されません!さらにエレジーの効果、幻奏モンスターは効果破壊されず、自分の天使族の攻撃力を500アップさせます!」

 

果林「たった、1枚で戦闘破壊されず、効果の対象にならず、効果破壊されない強固な布陣を築くとは…しずくなかなかやるじゃない」

 

エマ「うん、すごいねしずくちゃん。でも私も負けないよ。私のターン、ドロー。自分の場にモンスターがいない時、手札からWW-アイス・ベルを特殊召喚、アイスベルの効果、デッキからWW-グラス・ベルを特殊召喚。そしてアイスベルの効果で相手に500ダメージを与えるよ。」

 

しずくライフ4000→3500

 

しずく「さすが、エマさん…。このロックの抜け道をもう見つけてくるなんて…。」

 

エマ「さらにグラスベルの効果発動、デッキからWW-スノウ・ベルを手札に加えるよ、さらにスノウベルの自身の効果で特殊召喚するよ。さらに手札からSRベイゴマックスを召喚、ベイゴマックスの効果でデッキからSRタケトンボーグを手札に加え自身の効果で特殊召喚。来て!風を導くサーキット!」

 

愛「もしかして、エマっちも!?」

 

エマ「召喚条件は風属性モンスターを含むモンスター2体、私はベイゴマックス、タケトンボーグをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、蒼翠の風霊使い ウィン!」

 

璃奈「エマさんもリンク召喚…璃奈ちゃんボード びっくり〜」

 

エマ「続けてレベル3のアイスベルにレベル4のグラスベルをチューニング、真冬の風よ。雪も氷も我が力として吹き抜けよ、シンクロ召喚!現れて!レベル7!WW-ウィンター・ベル!」

 

しずく「リンクの次はシンクロですか…」

 

エマ「ウィンターベルの効果、墓地のグラスベルのレベル×200のダメージを与えるよ、よって800のダメージだよ」

 

しずくライフ3500→2700

 

エマ「さらにレベル7ウィンターベルにレベル1のスノウベルをチューニング!神聖なる光蓄えし翼煌かせ、その輝きで敵を討て! シンクロ召喚!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

歩夢「アイスベル1枚からクリスタルウィングを出すなんて…」

 

彼方「これがエマちゃんのデュエルだよ〜見かけによらずすごいでしょ〜?」

 

エマ「スノウベルを素材にしたクリスタルウィングは効果で破壊されないよ。」

 

しずく「たださえ、戦闘には滅法強いクリスタルウィングに効果耐性を付与するなんてすごいです!エマさん!」

 

エマ「ありがとう、しずくちゃん。私はカードを2枚伏せてターン終了だよ」

 

しずく「私のターン、ドロー!手札から魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動します!デッキからカードを10枚除外して2枚ドロー!私はリバースカードオープン、リビングデットの呼び声を発動します、墓地からマイスタリンシューベルトを特殊召喚します!そしてシューベルトの効果、相手の墓地のカードを3枚除外します!」

 

エマ「クリスタルウィングの効果、その発動を無効にし、そのモンスターを破壊しその攻撃力分攻撃力をアップするよ!」

 

しずく「ですが、エレジーの効果!効果破壊はされません!そして破壊できなかったことによりクリスタルウィングの攻撃力は上昇しません。そしてこれで私のモンスター効果を止めるモンスターはいなくなりました!私はアリアとエレジーを攻撃表示に変更、バトルです!アリアでクリスタルウィングを攻撃!」

 

かすみ「攻撃力の低いアリアで攻撃ってしず子何してるの!?」

 

しずく「心配はいりません!この瞬間、手札のオネストの効果、クリスタルウィングの攻撃力をアリアに加えます!クリスタルウィングが攻撃力を上げるのはレベル5以上のモンスターの時だけ!アリアでクリスタルウィングを破壊です!」

 

エマ「うぅ」

 

エマライフ4000→1900

 

しずく「畳みかけます、エレジーでウィンを攻撃!」

 

エマライフ1900→1450

 

エマ「この時、ウィンの効果発動、デッキからWWアイスベルを手札に加えるよ」

 

しずく「これでとどめです、マイスタリンシューベルトでダイレクトアタックです。(勝った…エマさんに勝った)」

 

エマ「ふふ、そうはどうかな?」

 

しずく「え?」

 

エマ「罠発動、イタチの大爆発。このカードは相手のモンスターの攻撃力が私のライフ以下の数字になるように、相手は自分のモンスター選んで手札に戻さなければいけない…私のライフは1450…しずくちゃんのモンスターの攻撃力で1番低いモンスターアリアでも攻撃力は2100、よって…」

 

しずく「私は全てのモンスターを手札に戻します…イタチの大爆発はプレイヤー自身にかかる効果、よってアリアとエレジーの効果は適用されない…。」

 

かすみ「エマ先輩なんてカードを使ってるんですか…」

 

エマ「このカードはね、弟が笑いながら私にくれたんだ、でねこのイタチさんがすごいかわいいからいつもデッキに入れてるの」

 

しずく「そんな理由で…でもエマさんらしいですね。ですが、私も決闘者です。最後まで諦めません!メイン2、魔法カード 独奏の第1楽章を発動!デッキから幻奏の歌姫 ソプラノを特殊召喚、そして魔法カード 死者蘇生でシューベルトを復活、さらにソプラノの効果で融合召喚、幻奏の華歌聖 ブルーム・ディーヴァ!」

 

エマ「ごめんね、しずくちゃん、勝負は勝負だもんね、罠発動迷い風!ブルーム・ディーヴァの効果を無効にするよ。」

 

しずく「私は…これでターンエンドです…。」

 

エマ「私のターン、ドロー。アイスベルを特殊召喚、効果でグラスベルを手札に加え500ダメージ。」

 

しずくライフ2700→2200

 

エマ「シンクロ召喚、WWウィンターベル、そしてウィンターベルでブールムディーヴァを攻撃!」

 

しずくライフ2200→0

 

 

しずく「負けてしまいました…でも私わかつまたような気がします。なぜエマさんが強いのか。」

 

かすみ「そ、その理由は…」

 

しずく「それはエマさんだからです!」

 

かすみ「え?どういうこと?しず子」

 

しずく「エマさんはありのままでいるんです。だから強いんです。ご本人は気付いていないかもしれませんが、自分の道をしっかりと進んでいるんです。自分らしくいるんです、だから強いんです。」

 

かすみ「たしかにイタチの大爆発なんてエマさんくらいしか入れなそう」

 

エマ「そうかな〜?」

 

しずく「ですから自分らしさがわかってない私が勝てなくて当たり前なんです。でもわかりました、自分らしさを見つけるのってすごく難しくて簡単じゃんない、だから面白いんです。だから私も自分らしさを見つけられるように今以上に努力したいと思いました!」

 

果林「ふふ、それがもうしずくらしいわよ」

 

しずく「え?」

 

せつ菜「はい!その真面目さと勤勉さ!まさにしずくさんらしいです。」

 

しずく「そうなんでしょうか…。」

 

歩夢「うん、きっとそうだよ…だからこれからも悩みながらでも前に進もう、きっと彼ならそういうと思うよ」

 

しずく「部長が…。はい!これからも私は私らしくあり続けます!」

 

愛「おっ、しずくも乗ってきてたね!この調子でみんな強くなって部長を驚かせちゃおう!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 賛成!」

 

しずく「はい!」

 

 

 

 

しずく「(私はこれからも自分らしくあり続ける…これからもずっと…悩んで悩んで強くなる…だから見守っててください…部長)」

 

 



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第2章 最終話

第2章 最終話

 

ある日の夜…

 

 

千歌「なんかいろいろ手伝ってもらっちゃったね」

 

俺「こっちこそ、急に押しかけたのに千十万にまで泊めてもらってありがとうな」

 

千歌「ううん、私が好きで泊めたんだもん、気にしないで」

 

俺「本当、沼津に来てよかった。Aqoursに会えて本当勉強になった。」

 

曜「でも…明日には帰っちゃうんだよね…ずっといてくれればいいのに…」

 

俺「え?」

 

曜「なーんてね、君にも帰るところがあるんだもんね」

 

俺「あぁ、そうだな。」

 

千歌「でもちょっと寂しいな…」

 

俺「うん、俺も…。でもまた会えないわけじゃないからさ。」

 

千歌「うん、それはわかってるんだけど…それでもやっぱり寂しい」

 

曜「本当に短い間だったけど、Aqoursにとって君の存在はすごい大きくなってたんでね。だからこそ、虹ヶ咲のみんなにとってはもっともっと大きい存在なんだろうけど」

 

俺「だと嬉しいけどな」

 

千歌「うん、きっとそうだよ!あなたが部長なんて本当羨ましい…」

 

曜「うん…そうだね」

 

俺「…。そうだ、千歌デュエルしない?」

 

千歌「え?デュエル?」

 

俺「そう、まだデュエルしたことなかっただろ?」

 

千歌「うん…そうだけど」

 

俺「なら決まりだな、ちょうど目の前は砂浜だし早速行こう」

 

千歌「え、ちょ、ちょっと…」

 

〜砂浜にて〜

 

千歌「本当にデュエルするの?」

 

俺「あぁ、時間は取らせないからさ」

 

千歌「わかった、でも手加減はなしだからね」

 

俺「あぁ、当然だ!行くぞ」

 

 

俺&千歌「デュエル!!」

 

互いのライフは4000

先攻は俺

 

 

俺「俺のターン、手札のレイテンシを墓地に送りビットルーパーを特殊召喚、そしてROMクラウディアを通常召喚、ROMクラウディアの効果、墓地のレイテンシを手札に戻す、そしてレイテンシを自身の効果で特殊召喚!レイテンシでリンク召喚、リンク1リンクリボー!レイテンシの効果で1枚ドローし、そして、現れろ!未来を導くサーキット!」

 

曜「早速きたね」

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はビットルーパー、リンクリボー、ROMクラウディアをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!」

 

千歌「やっぱり来たか、あなたのエースモンスター、デコード・トーカー…」

 

俺「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

曜「さぁ、どうする?千歌ちゃん」

 

千歌「どうもこうも全力でやるだけだよ、私のターン、ドロー!私は竜魔導の守護者を召喚、手札を1枚墓地に送りデッキからネオス・フュージョンを手札に加える。そしては私は魔法カード ネオス・フュージョンを発動!デッキからE・HEROネオスと究極宝玉神レインボー・ドラゴンを融合!融合召喚!きてレインボー・ネオス!」

 

俺「レインボー・ネオスだと!?」

 

曜「これが千歌ちゃんの切り札だよ」

 

千歌「レインボー・ネオスの効果、竜魔導の守護者を墓地に送り効果発動、相手フィールドのモンスターを全てデッキに戻す!」

 

俺「くっ、とんでもない効果だな」

 

千歌「バトル!レインボー・ネオスでダイレクトアタック!レインボーフレアストリーム!」

 

曜「この攻撃が通れば千歌ちゃんの勝ち…」

 

俺「それはどうかな、罠発動!リミットコード!パワーコード・トーカーを特殊召喚!」

 

千歌「でもバトルは続行!レインボー・ネオスでパワーコード・トーカーを攻撃」

 

俺「ぐっ」

 

ライフが4000から1800に減る。

 

 

千歌「私はこれでターンエンドだよ。」

 

俺「油断したら一瞬でやられる…。」

 

千歌「でも君のデュエルはまだこんなもんじゃないでしょ?」

 

俺「あぁ、もちろんだ。見せてやる、俺のデュエルを俺のターン!ドロー!」

 

 

俺「俺はサイバース・ガジェットを通常召喚!そして墓地のレイテンシを特殊召喚!続けて2体でリンク召喚!フレイム・アドミニスター!さらにサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する!ガジェットトークンでリンク召喚!リンク・ディサイプル!そしてこれが俺の新たなエースだ!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

俺「召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のフレイム・アドミニスターとリンク1のリンク,ディサイプルでリンク召喚!」

 

曜「これはリンク3モンスター!?」

 

俺「現れろ!リンク3!デコード・トーカー・エクステンド!!」

 

千歌「新しい…デコード・トーカー…」

 

俺「さらに魔法カード 貪欲な壺!墓地のモンスター5体をデッキに戻し2枚ドロー!そしてバックアップ・セクレタリーをエクステンドのリンク先に特殊召喚!」

 

俺「果林、せつ菜二人のカード使わせてもらうぞ、俺はレインボー・ネオスをリリースしガメシエルを千歌のフィールドのエクステンドのリンク先になるように特殊召喚!」

 

千歌「リリースだとネオス・フュージョンの破壊を防ぐ効果は使えない…」

 

俺「さらに魔法カード デコード・エンドを発動!これによりエクステンドは自身の効果と合わせて攻撃力を2000アップさせる!」

 

曜「攻撃力4300!?」

 

俺「バトルだ!エクステンドでガメシエルを攻撃!」

 

千歌「きゃあ」

 

千歌ライフ4000→1900

 

俺「デコード・トーカー・エクステンドの更なる効果、バトルフェイズ中にリンク先のモンスターが場を離れた時、このカードはもう一度、攻撃できる!」

 

曜「千歌ちゃん!」

 

俺「とどめだ!デコード・トーカー・エクステンド!デコード・エンド!!」

 

 

千歌ライフ1900→0

 

 

千歌「いや〜負けちゃった〜やっぱり強いね〜」

 

 

俺「あぁ、でも楽しいデュエルだったぜ」

 

千歌「うん!私も楽しかったよ!あなたの連続リンク召喚すごかった。」

 

 

 

〜翌朝〜

 

 

 

俺「わるいな、駅まで見送ってもらって」

 

千歌「ううん、こっちこそいろいろお祭りのお手伝いとかいろいろありがとう!」

 

鞠莉「今度はホテルオハラに泊まりに来てね」

 

梨子「いつでも遊びにきてね」

 

曜「また来てくれたら、またヨキソバ御馳走してあげるね!」

 

俺「本当!?曜のヨキソバすごい美味いんだよな!また絶対来るよ!」

 

曜「ふふありがと!」

 

善子「ちょっとズラ丸」

 

花丸「何ずら?」

 

善子「あの二人いつからあんなに仲良くなったのよ」

 

花丸「あれ?もしかして善子ちゃん嫉妬してるずら?」

 

善子「し、してないわよ!ていうかヨハネ!」

 

ダイヤ「向こうに戻っても身体に気をつけるのですよ」

 

果南「ダイヤお母さんみたい、でも元気でね!」

 

ルビィ「うゆ!」

 

俺「あぁ、きっとまた会えると思う」

 

果南「でも今度はライバルかもね」

 

俺「その時はお互い全力で戦おう!」

 

千歌「うん!」

 

俺「それじゃあ、みんな、本当にありがとう!また会おう!」

 

Aqours「ありがとう!」

 

 

俺は電車に乗った。

 

Aqoursにあえてよかった。

 

沼津にきてよかった。

 

本当いろんなことを学んだ…スクールアイドルのこと、彼女たちの輝きのことを…。

 

これら全部俺の大切な宝物だ…帰ったらみんなにいろいろ伝えたい…でも…帰るのはちょっと名残惜しくないと嘘になるかな。

それくらいAqoursは俺にとって大きな存在になったんだ…。

 

 

一方…

 

 

かすみ「歩夢先輩!」

 

歩夢「ど、どうしたの?かすみちゃん」

 

かすみ「先輩は今日帰ってくるんですよね!?」

 

歩夢「うん、そうだけど…」

 

かすみ「だったら東京駅まで迎えにいきましょう!」

 

歩夢「え…?」

 

愛「あ、それ名案ー!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 賛成!」

 

果林「確かにサプライズにはちょうどいいかもね」

 

せつ菜「サプライズ…ワクワクしますね!」

 

しずく「部長…Aqoursと会ってすごい変わってないですかね」

 

彼方「それは大丈夫だと思うよ〜」

 

エマ「うん、きっと変わらない優しい部長だと思うよ」

 

かすみ「そうと決まれば台本づくりです!はぁ〜どんなサプライズにしようかな〜」

 

果林「かすみちゃん、えらく気合入ってるわね…」

 

彼方「やらせてあげよう〜」

 

果林「まぁそうね、かすみちゃん相当楽しみにしてたもんね」

 

 

 

〜東京駅〜

 

 

俺「ふぅ、帰ってきたか…。あぁー疲れたー帰ったら爆睡だな」

 

かすみ「ちょ、ちょっと愛先輩押さないでくださいよ…」

 

愛「ごめん、ごめん、でもここ狭くて…」

 

 

 

俺「…何してるの?」

 

かすみ「え?」

 

愛「あれ?見つかっちゃった?」

 

彼方「あぁ〜見つかっちゃったね〜」

 

かすみ「ち、違うんです!かすみんはすごいサプライズを用意してたんですけど…えっとえっと」

 

俺「ただいま」

 

かすみ「え?」

 

俺「ただいま」

 

かすみ「お、お帰りなさい」

 

俺「みんなありがとう迎えに来てくれたんだな。」

 

歩夢「うん、みんな早くあなたに会いたくて…」

 

俺「そっか俺もみんなに会いたかったよ」

 

かすみ「先輩…。」

 

俺「はいこれ、お土産!」

 

かすみ「え?」

 

俺「いや、9人分のお土産重いんだよな、早く渡せてよかったよ」

 

果林「あなたって人は…」

 

俺「俺なんか悪いこと言った?」

 

愛「もー、部長はもうちょっとロマンチックというかそういうのないの?」

 

俺「あー、そうだなー、よくわかんないかも…」

 

しずく「でもそれが先輩らしいですね」

 

エマ「うん、全然変わってない」

 

彼方「もうちょっと成長しててもいいのにね〜」

 

璃奈「璃奈ちゃんボードがっくし〜」

 

俺「な、帰ってきてそうそうひどいな、ならみんなお土産いらないんだな」

 

かすみ「いります!いります!是非ください!」

 

せつ菜「そういえば部長、Aqoursに会ったんですか?」

 

俺「うん、あったよ」

 

かすみ「本当ですか?写真は?」

 

俺「もちろん、いっぱい撮ったよ」

 

せつ菜「はっ!ぜ、是非見せてください!なんならラインで送ってください!」

 

俺「う、うん…」

 

 

 

果林「やっぱりなんだかんだいってこの同好会の中心は彼ね。」

 

彼方「そうだね〜彼方ちゃん、ますます好きになっちゃうな〜」

 

果林「ちょ、彼方!?」

 

彼方「果林ちゃんだってこの前のお泊りの時に気になるって言ってたじゃん〜」

 

エマ「え?そうなの?果林ちゃん?」

 

果林「え、あいや、別にそういった意図で言ったわけでなはなくて…」

 

エマ「いいよね、部長、私も大好き」

 

果林「エマ…」

 

彼方「ふふ、ほらね果林ちゃんも素直になっちゃいなよ〜」

 

果林「わ、わかったわよ、私もその…部長はいいなって思う…これで満足でしょ!」

 

彼方「果林ちゃんやっぱりかわいい〜」

 

果林「だからからかわないでってば!」

 

 

 

かすみ「先輩かすみんと会えなくて寂しくなかったですか?」

 

俺「え?あ、いやまぁ」

 

かすみ「でも安心してくざい。今度遠征するときはかすみんも同行しますから〜」

 

愛「あ、ずるーい、愛さんも遠征行きたい!ね、りなりー」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 同意〜」

 

俺「わ、わかったから次はみんなで行こう、な。」

 

かすみ「絶対ですよぉ?先輩!」

 

俺「う、うん、約束する…」

 

歩夢「それじゃこの後部室で、部長の話いっぱい聞こっか!」

 

せつ菜「名案です!歩夢さん!部長Aqoursのお話いっぱい聞かせてください!」

 

しずく「私も聞きたいです!」

 

俺「うん、じゃあ戻るか、俺たちの部室に!」

 

 

 

Aqoursとの出会いは俺を大きく成長させてくれた。けどやっぱり俺にとっての帰る場所はここなんだ。ニジガクのみんながいるところが俺の帰る場所なんだ。俺はその時再認識した。

 

これから辛いこともあるかもしれない。だけどみんなとならきっと乗り越えられる。

 

 

 

〜fin〜



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第3章 「決戦 ハノイの騎士」
第1話


第3章 第1話

 

 

 

 

 

 

Aqoursとの出会いは俺を大きく成長させてくれた。けどやっぱり俺にとっての帰る場所はここなんだ。ニジガクのみんながいるところが俺の帰る場所なんだ。俺はその時再認識した。

 

これから辛いこともあるかもしれない。だけどみんなとならきっと乗り越えられる。

 

例え記憶がなくたって構わない…。

みんなといる今が過去になりそれが俺の時間になる。

だから俺は今を生きる。

 

このときはそれを信じて疑わなかった…。

あの時の真実を知るまでは…。

 

 

 

 

 

???「リボルバー様、彼の様子はどうです?」

 

???「順調に力をつけている…そろそろ自身の真実を知る時だな…。」

 

???「では始動させるのですか?あの計画を」

 

???「あぁ、始めるとしようか、プロジェクトハノイを!」

 

 

 

 

 

 

〜ある日、部活の練習にて〜

 

 

 

璃奈「PSYフレーム・Ωでダイレクトアタック」

 

かすみライフ→0

 

 

かすみ「ちょ、りな子いつのまにこんな強くなったの?」

 

璃奈「えへへ、愛さんと練習したんだ〜 璃奈ちゃんボード にっこり!」

 

かすみ「くぅ〜かすみんももっと強くならないと〜」

 

 

俺「みんな本当に強くなったな」

 

歩夢「うん、あなたがいない間、みんなすごい特訓したんだよ」

 

俺「そっか、それはよかった」

 

ピロロ〜ン

 

俺の元にメールが来る

 

俺「またか…」

 

歩夢「どうかした?」

 

俺「いや、なんでもない」

 

 

ここのところよく迷惑メールが来る。

時は来たとかふざけた内容ばっかりで

日に日に頻度が増している。

 

 

〜練習後〜

 

俺「俺ちょっと草薙さんのところ寄って帰るからここで」

 

歩夢「うん、それじゃあまた明日」

 

 

〜Cafe Nagi〜

 

草薙「おぉ来たか」

 

俺「どう?例のメールの件」

 

草薙「だめだ、発信源が特定できない」

 

俺「俺もあのあと試してみたが発信が特定できなかった…。」

 

草薙「俺とお前のハッキングを潜り抜けるなんて、お前相当なクラッカーに狙われたな。」

 

俺「全く本当迷惑な話だよ。どこのどいつか突き止めてやろうと思ったけど、発信を特定できないなんて」

 

その時、またメールが来る。

 

俺「そんな話をしてたら、また来たよ」

 

草薙「今度はなんて書いてある?」

 

俺「今見てみる…文章は書いてない…座標か…」

 

草薙「その座標、調べてみるか」

 

俺「あぁ」

 

俺と草薙さんはメールに記された座標を調べた。

 

俺「ここは…」

 

草薙「知っているのか…」

 

俺「あぁ…」

 

草薙「どんなところなんだ?これはなにかの施設か?」

 

俺「なんの施設かは覚えてないが、だがたしかに俺はここを知っている…そう10年前のあの頃に行ったことがある気がする…」

 

草薙「10年前ってお前の記憶がない時の…」

 

俺「あぁ…もしかしたら今までのメール全部ここに来るように俺を仕向けるためのメール…」

 

草薙「だけどどうして?ただのイタズラかもしれないだろ?」

 

俺「イタズラにしては手が込すぎている。それに俺と草薙さんが調べても突き止められなかったやつだ…もしかしたら俺の無くなった記憶についてこいつは何か知ってるかもしれない…それに草薙さんの弟のことも…」

 

草薙「仁のこともか…たしかに明るかった俺の弟、仁が10年前、突如行方不明になって帰ってきたと思ったら精神を病み別人になってしまったが、それとお前の記憶にどう関係があるんだ。」

 

俺「出来すぎているんだ、話が。俺と草薙さんの弟の年齢は同じくらい。さらに歩夢の話では俺も半年間行方不明になっていたらしい。そして帰ってきたら別人のように暗くなっていた。これが全く関係ないとは到底思えない…それに俺と草薙さんが出会ったのも俺は自分の記憶を、草薙さんは弟の事件を追っている時…これが偶然とはとても思えない…。」

 

 

草薙「なら、ここにお前と仁の秘密があると言うのか…。」

 

俺「可能性は0じゃない…。」

 

草薙「罠だとしたら…」

 

俺「なら尚更だ。それにこれを逃したら俺の記憶と草薙さんの弟の真相には一生たどり着けないと思う…。」

 

草薙「どうしても行くのか…」

 

俺「あぁ」

 

草薙「なら俺も行こう、お前だけに大変な思いをさせるわけにはいかない」

 

俺「わかった、行こう」

 

 

〜翌日〜

 

歩夢「うん?あの子からラインだ…え、今日学校休むんだ…昨日は元気そうだったけどどうしたのかな…とりあえず果林さんにも連絡しておこう」

 

 

〜車内〜

 

草薙「いよいよだな」

 

俺「あぁ」

 

草薙「無駄足じゃなきゃいいが…」

 

俺「俺たちの過去にはあまりにも情報がなさすぎる…だから少しでも可能性があるならそこにかけないと」

 

草薙「あぁわかってる」

 

俺「草薙さん」

 

草薙「どうした?」

 

俺「実は俺、最近昔の記憶がなくてもいいって思ってたんだ。肝心なのは今を生きることだって。」

 

草薙「あぁ、それでいいんじゃないか?」

 

俺「違うんだ、それは半分本心ではあるけど半分はそうじゃない。俺は逃げてたんだ、もしかしたら昔の記憶が戻ることで今の生活が壊れるんじゃないかって。怖かったんだ…。だけどもそこから逃げていたらきっとずっとその後悔を持ったまま生きることになる。そうなるのは嫌だ、だから今度こそ、俺は自分が何者なのか確かめる。もう自分から逃げたりしない。」

 

草薙「そうか…お前も覚悟を決めたんだな」

 

 

草薙「ついたぞ、ここだな…。」

 

俺「あぁ、施設はこの奥だな」

 

草薙「しかし薄気味悪いところだな、いかにもって場所だ」

 

俺「草薙さん、ここだ。」

 

草薙「ここにお前と仁の記憶の手がかりが…」

 

 

???「お待ちしておりました」

 

俺「誰だ?」

 

???「私の名前はスペクター、ハノイの騎士の一員です。」

 

俺「ハノイの騎士…?」

 

草薙「聞いたことがある、デュエルで負かした相手を意識不明にする犯罪集団…」

 

スペクター「意識不明とは人聞きの悪い、我々はただ相手の意識をデータ化し、いただいただけですよ」

 

草薙「意識をデータ化だとそんなことできるわけないだろ!」

 

スペクター「できるんですよ、我々ハノイの技術を持ってすれば」

 

俺「草薙さん、どちらにせよこいつら犯罪集団の言葉に耳をかす必要はない」

 

スペクター「草薙…そうですか、あなたは草薙仁の兄弟」

 

草薙「仁を知っているのか!?」

 

スペクター「えぇ、もちろん。そこにいるあなたとそして私、それに草薙仁は同じ穴の狢です。」

 

俺「俺とお前が同じ穴の狢だと、ふざけるな俺はお前みたいな犯罪集団じゃない!」

 

スペクター「そういう意味ではないのですよ。私とあなた、そして草薙仁はこの施設にいた。」

 

俺「俺がこの施設に…お前!俺の何を知っている!?」

 

スペクター「そうですね、あなたの失った記憶についてだいたいのことは知っていますよ、ですがそれを話すのは私の役目ではありません。私の役目はあなたを試す事です。」

 

俺「試すだと…?」

 

スペクター「今のあなたが真実を知るに相応しいかどうか!デュエルです!私に勝てば真実を知ることができるでしょう。当然あなたはこのデュエルを受けるでしょう」

 

草薙「おい、これは罠だ」

 

俺「たとえ罠だとしてもやるしかない。今の俺たちに残された道はこれしかない、いくぞデュエルだ。」

 

スペクター「では参りましょう」

 

 

俺&スペクター「デュエル!!」

 

 

To be continued…



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第2話

俺&スペクター「デュエル!!」

 

互いのライフは4000

先攻はスペクター

 

 

スペクター「私のターン、私はローンファイア・ブロッサムを召喚、効果発動、このカードをリリースし、デッキからギガプラントを特殊召喚します。さらにフィールド魔法 化合電界を発動。このカードは1ターンに1度、デュアルモンスターをデュアル召喚できます。私はギガプラントをデュアル召喚。ギガプラントの効果、墓地からローンファイアブロッサムを特殊召喚、再びローンファイアブロッサムをリリース、デッキから我が聖なる守護者、椿姫ティタニアルを特殊召喚!私はこれでターン終了です。」

 

草薙「大型モンスターを2体も…」

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドロー。(椿姫ティタニアルは植物族が対象に取られた時、無効にする効果を持っている…だが対象を取らない除去なら…)俺はサイバース・シンクロンを召喚、そして手札からサイバース・コンバーターを特殊召喚。俺はレベル2のサイバース・コンバーターにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング、シンクロ召喚、レベル3、サイバース・インテグレーター」

 

スペクター「ほぅ、シンクロ召喚ですか。」

 

俺「さらにインテグレーターの効果、墓地からサイバース・シンクロンを特殊召喚。サイバース・シンクロンの効果、インテグレーターのレベルを6にする。俺はレベル6となったサイバース・インテグレーターにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!」

 

スペクター「レベルの合計は7…おそらくあのモンスターが来る…」

 

俺「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる。シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!」

 

草薙「よし、クアンタム・ドラゴンを呼んだぞ」

 

俺「インテグレーターの効果で1枚ドロー。バトルだ!クアンタム・ドラゴンでティタニアルを攻撃、この瞬間、クアンタム・ドラゴンの効果、ティタニアルを手札に戻す。ドライブバックショット!」

 

スペクター「ほう、ティタニアルの効果の穴をついて来ましたか。」

 

俺「まだだ、クアンタム・ドラゴンはドライブバックショットに成功した時もう一度攻撃できる!ギガプラントに攻撃、クアンタムエンプリクション!」

 

スペクター「くっ」

 

スペクターライフ4000→3900

 

俺「俺はこれでターンエンド」

 

スペクター「さすがですね、ですが私の力もまだこんなものではありませんよ。私は粘糸壊獣クモグスをあなたのクアンタム・ドラゴンをリリースし、あなたの場に特殊召喚します。」

 

俺「くっ」

 

スペクター「さらに手札から魔法カード 死者蘇生を発動、墓地からローンファイアブロッサムを特殊召喚します。そしてリリースし再びデッキからギガプラントを特殊召喚します。さらに化合電界の効果でギガプラントをもう一度召喚しデュアル状態にします。そしてギガプラントの効果、手札から再び現れろ、椿姫ティタニアル!」

 

草薙「せっかく除去したティタニアルをこうも簡単に…」

 

スペクター「バトルです、ティタニアルでクモグスを攻撃」

 

俺のライフが4000から3600に減る。

 

スペクター「続けてバトルです!ギガプラントでダイレクトアタック!」

 

俺「ぐっ」

 

俺のライフが3600から1200に減る。

 

スペクター「私はこれでターン終了。さぁもっとあなたの本気を見せてください。でないとあなたはあの方に会う資格はありません。」

 

草薙「あの方だと…」

 

俺「誰だっていい、望み通り今すぐに倒してやる。俺のターン、ドロー!クロック・ワイバーンを召喚、効果でクロックトークンを特殊召喚、クロックトークンでリンク召喚!リンク1リンクリボー!手札のマイクロ・コーダーとリンクリボーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!墓地のマイクロ・コーダーの効果、デッキからサイバネット・コーデックを手札に加え、そして発動、続けて手札からバックアップ・セクレタリーを特殊召喚!リンク2のコード・トーカーとバックアップ・セクレタリーでリンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

スペクター「そうです、それでいい。もっとあなたの力を見せてください」

 

俺「サイバネット・コーデックの効果でコード・ジェネレーターを手札に加える。トランスコードの効果、このカードのリンク先にコード・トーカーを特殊召喚!さらにコード・トーカーと手札のコードジェネレーターでリンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!墓地のコードジェネレーターの効果でドット・スケーパーを墓地へ。サイバネット・コーデックの効果でリンク・インフライヤーを手札に。そしてドット・スケーパーの効果で自身を特殊召喚!」

 

スペクター「おぉ、これがあなたの得意とする連続リンク召喚ですね…素晴らしい」

 

俺「まだだ、手札のリンク・インフライヤーをエクスコードのリンク先に特殊召喚、リンク・インフライヤーとドット・スケーパーでリンク召喚!リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果、デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える!魔法カード サイバネット・フュージョンを発動!場のクロック・ワイバーン、クロック・スパルトイ、エクスコード、トランスコードを融合!」

 

スペクター「今度は融合召喚ですか、ますます楽しませてくれますねぇ!」

 

俺「今、雄大なる翼のもとに集いしつわものたちよ…。新たなる伝説となれ。融合召喚!出でよ!サイバース・クロック・ドラゴン!」

 

俺「クロック・ドラゴンの効果!融合素材にしたリンクマーカー1つに付き1枚デッキからカードを墓地に送りその枚数分攻撃力を1000アップする!融合素材のリンクマーカーは8つ、よって8000アップ!」

 

スペクター「攻撃力10500…」

 

俺「バトルだ!サイバース・クロック・ドラゴンでティタニアルに攻撃、パルスプレッシャー!」

 

スペクターライフ3900→0

 

 

スペクター「さすがですね、私の想像以上でした…」

 

俺「さぁ約束通り知ってることを教えてもらおう」

 

スペクター「えぇ、もちろんです。ですが言ったはずです。それを伝えるのは私ではないと…どうぞこの中へ…そこで全てを知るといい…」

 

 

草薙「行くのか…?」

 

俺「あぁ…ここまできて引き下がれない」

 

草薙「わかった」

 

 

 

俺と草薙さんは施設の中に入った…。

 

草薙「ここは何かの研究所か?」

 

俺「さぁな、だがここに俺と草薙さんの弟の真実があるはず」

 

草薙「今通ってきた道で何か思い出すことは?」

 

俺「いや、今のところはない…」

 

草薙「そうか…」

 

 

俺と草薙さんはある部屋にたどり着く。

 

俺「ここは…」

 

草薙「なんて数のモニターなんだ、それにモニターに映っているのは…あれは仁!?だが…姿は幼い…。まるで10年前くらいの…」

 

俺「映っているのは草薙さんの弟だけじゃない…あれは…俺!?うっ」

 

俺は頭痛に襲われその場に跪く、そしてあるヴィジョンが脳内によぎる。いやそれはただのヴィジョンではなく、俺自身の記憶がフラッシュバックしたものだった。

 

俺「今のは…ぐっ」

 

さらに頭痛に襲われる、そして次々フラッシュバックする記憶

 

その記憶はVR装置を付けた幼い俺がデュエルに負け電流を流され倒れる様子、デュエルに負けた俺への食事が粗末になっていた様子、そしていつまで続くかわからないこの状況に絶望した俺の記憶…。

 

草薙「お、おい大丈夫か…どうしんだ!?」

 

俺「思い出した…」

 

草薙「何を思い出したんだ…」

 

俺「この施設のことだ…」

 

草薙「この施設のことだと…」

 

俺「あぁ、俺はたしかにこの施設にいた。だけど自分の意思でいたんじゃない…俺は誘拐されてここに監禁された。そしてデュエルを強要された。食事と睡眠以外はずっとデュエルをさせられ、負ければ身体に電流が流れそして食事もまともに与えられなくなる…。」

 

草薙「そんな…それじゃあ仁も…」

 

俺「あぁ、間違いない…草薙さんの弟も紛れもない被害者だ」

 

 

???「その通りだ」

 

草薙「誰だ!?」

 

リボルバー「私の名はリボルバー、ハノイの騎士のリーダーだ。」

 

草薙「お前がハノイの騎士のリーダーだと」

 

リボルバー「そうだ、久しぶりだな被験体001」

 

そこには白いフルフェイスのメットをかぶった男が立っていた。

 

メットのせいで素顔は見えない…。

 

こいつが俺たちを…

 

 

俺「被験体だと…それは俺のことか」

 

リボルバー「そうだ、お前は10年前、とある計画の実験を受けていた。そう、草薙仁もその内の1人だ。」

 

俺「実験だと…あれのどこが実験だっていうんだ。あんなのただ拷問だろ」

 

リボルバー「たしかにやっていることは拷問そのものだろう。だが、あれは人類の後継種を生み出すための大いなる実験」

 

草薙「ふざけるな!幼かったこいつや仁を監禁し、デュエルを強要させた。それのどこが大いなる実験だと言うんだ!」

 

リボルバー「そうだな、何も知らなければそう思うだろう。だがお前たちはここに真実を知りに来たったのだったな。私が送ったメールを頼りに。」

 

俺「あのメールを送っていたのはお前だったのか…」

 

リボルバー「あぁ、お前には真実を知る権利があると思ってな。そしてお前は来た、再びプロジェクトハノイの被験者になるとも知らずにな!」

 

俺「ふざけるな、俺はそんなものになるつまりはない!それにさっきからプロジェクトハノイってなんなんだよ!」

 

リボルバー「そうだな、では話すとしよう。プロジェクトハノイとは、私の父が始めた人類に変わる新たな種族、意思を持ったAIを生み出す計画…」

 

草薙「意思を持ったAIだと」

 

リボルバー「そうだ、幼い人間の思考回路を分析しそれをデータに反映させ、成長させ、そしてやがてそのAIは自我を持ち人間同様意思を持ち始める」

 

草薙「だが、なぜ人類に代る種族を生み出さないといけないんだ」

 

リボルバー「我々がしたシュミレーションでは近い将来、人間は自らの過ちで戦争を引き起こし地球を滅ぼす。いや我々のシュミレーションだけではない、現代社会における大気汚染や環境破壊、我々がシュミレーションなどをしなくとも人類が地球を滅ぼすのは明解だ。それを防ぐために新たな種族、人間より合理的で知能の高く無益な争いを生み出さない完璧な生命体、そう意思を持ったAI イグニス が必要があると私の父は考えた。」

 

草薙「だがそれと俺の弟たちが実験に巻き込まれるのに何の関係があるんだ」

 

リボルバー「被験者にはある共通点がある。」

 

俺「共通点だと…」

 

リボルバー「そうだ、それは他の人間よりネットワークの気配を強く感じることができることだ。人類には生まれつき人よりもネットワークの気配を感知するのに優れた者がいる。ネットワークと我々の感覚、それは一見無関係に見えるようだが、実際我々の意識といういうのは大勢の人間の集合意識という大きなデータから構成されている。だからこそ、生まれつきその集合意識を感知するのに優れた者が存在し、彼らはネットワークの気配を人より感じることができる。そしてお前と草薙仁もその1人だった。」

 

草薙「だが、それが優れているからと言ってどうしてこいらは被験者に選ばれた!?」

 

リボルバー「ネットワークの気配を感じるのに優れた者のデータは他の人間によりもより強くイグニスに反映することができる。それによりイグニスはより完璧な存在へと進化するのだ」

 

俺「そんなのただのシュミレーションの1つだろ。それに人類が地球を滅ぼすなんてまだ決まっちゃいない。イグニスだって人間のデータを元にしているなら完璧とは限らない。なのに…。そんなことのために…。そんなことのために俺たちを…お前たちだけは絶対に許さない!」

 

リボルバー「ふん、貴様に許しをこうつもりはない。我々の行いこそ正しい行いなのだからな。」

 

俺「話してても無駄なようだな、だったらデュエルで倒してお前たちの罪を償わせてやる。」

 

リボルバー「デュエルか…ふん。その前に貴様は何故自分がサイバースデッキを使用しているか疑問に思ったことはないか?いつから自分がそのデッキを使っていたことに疑問を持ったことはないか?」

 

俺「それは………まさか」

 

リボルバー「そうだ、そのデッキとデュエルディスクは我々が実験の際に与えたもの。サイバースという種族はよりイグニスのデータに反映されるからな」

 

俺「サイバースデッキはここで与えられたもの…」

 

その時俺はあることを思い出した。

 

リボルバー「ふん、気づいたようだな。」

 

俺「俺の他にサイバースを使うやつがいる…」

 

リボルバー「そうだ、それがどういうことかわかるな」

 

俺「そんな…嘘だ…そんなの…」

 

草薙「まさか…」

 

リボルバー「いいや、それこそが紛れもない真実だ!」

 

 

 

 

俺「そんな…歩夢が………この事件の被験者…」

 

 

To be continued …



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第3話

 

 

俺「そんな…歩夢が………この事件の被験者…」

 

草薙「歩夢ちゃんが…」

 

リボルバー「そう、被験体002、上原歩夢はお前がここにきて程なくしてやってきた。」

 

俺「だから歩夢は海晶乙女デッキを…」

 

リボルバー「そう、そのデッキも我々が彼女に与えたもの」

 

俺の中は怒りの感情でいっぱいになった。

 

 

俺「許さない…お前たちだけは絶対に許さない!俺や草薙さんの弟だけじゃなく、歩夢まであんな目に…。デュエルだ!今すぐお前を倒さないと気が済まない!」

 

リボルバー「良かろう…では互いのライフは8000のマスターデュエルで相手をしよう」

 

俺「あぁ、いくぞ!」

 

 

俺&リボルバー「デュエル!!」

 

 

互いのライフは8000

先攻はリボルバー

 

 

リボルバー「私からいかせてもらおう。ゲートウェイ・ドラゴンを召喚、ゲートウェイの効果、手札からヴァレット・トレーサーを特殊召喚。そして現れろ、我が道を照らす未来回路!召喚条件はレベル4以下のドラゴン族1体、私はゲートウェイドラゴンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚、リンク1、ストライカー・ドラゴン!」

 

草薙「リンク召喚…」

 

リボルバー「ストライカードラゴンの効果、デッキからフィールド魔法 リボルブート・セクターを手札に加える。そしてそのまま発動!その効果で手札から2体のヴァレットモンスターを特殊召喚する!現れろ、アネスヴァレット・ドラゴン、オートヴァレット・ドラゴン。さらにヴァレット・トレーサーの効果、リボルブート・セクターを破壊し、デッキからメタルヴァレットドラゴンを特殊召喚する!再び現れろ、我が道を照らす未来回路!」

 

草薙「再びリンク召喚だと!?」

 

リボルバー「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上、私はストライカードラゴン、ヴァレットトレーサー、オートヴァレット、アネスヴァレットをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」

 

俺「4体のモンスターを素材に…まさか!?」

 

リボルバー「閉ざされし世界を貫く我が新風! リンク召喚! 現れろ! リンク4! ヴァレルロード・ドラゴン!」

 

 

俺「ヴァレルロード ・ドラゴン…これがやつのエースモンスターなのか…」

 

リボルバー「さらに私は速攻魔法 スクイブ・ドローを発動、メタルヴァレットを破壊して2枚ドローする。私はこれでターンエンド。この瞬間、墓地のメタルヴァレットの効果、デッキからマグナヴァレット・ドラゴンを特殊召喚する。」

 

俺「リンク4モンスターのリンク召喚だけでなくドローに加え、後続の準備…こいつ強い…」

 

リボルバー「さぁ貴様のターンだ。先に言っておくが、ヴァレルロードは貴様の効果の対象にならない」

 

草薙「なんだと!?攻撃力3000で効果の対象にならならいだと…気を付けろこいつは只者じゃない」

 

俺「わかっている、俺のターン!ドロー!自分の場にモンスターがいないことにより、手札からリンクスレイヤーを特殊召喚!さらにレディ・デバッカーを召喚、効果発動!デッキからマイクロ・コーダーを手札に加える。そして今手札に加えたマイクロコーダーとレディデバッカーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!墓地のマイクロコーダーの効果、デッキからサイバネット・コーデックを手札に加え、そのまま発動!」

 

草薙「よし、連続リンク召喚の準備が整ったな。」

 

俺「俺はリンク2のコード・トーカーとリンクスレイヤーでリンク召喚!現れろ、リンク3、トランスコード・トーカー!サイバネットコーデックの効果、デッキからコード・ジェネレーターを手札に加える!」

 

リボルバー「これ以上のリンク召喚は面倒だな、トランスコードには退場してもらおう!ヴァレルロードの効果!マグナヴァレットを対象にとり、マグナヴァレットの攻撃力を500下げる!アンチ・エネミー・ヴァレット!」

 

草薙「自分のモンスターの攻撃力を下げただと…」

 

リボルバー「そしてこの瞬間、マグナヴァレットの効果!リンクモンスターの効果の対象になったとき、このカードを破壊し、相手モンスター1体を墓地に送る!トランスコードには墓地に行ってもらおう」

 

草薙「くっ、せっかくリンク召喚したトランスコードが」

 

俺「まだだ!魔法カード 死者蘇生!戻ってこい、トランスコード!」

 

リボルバー「ほぅ、早速対処してきたか」

 

俺「トランスコードの効果、墓地からコード・トーカーを特殊召喚!そして手札のコードジェネレーターと場のコード・トーカーでリンク召喚!現れろ、リンク3、エクスコード・トーカー!」

 

草薙「よし、2体目のコード・トーカーモンスターだ!」

 

俺「この瞬間、サイバネットコーデックの効果発動。リンクインフライヤーを手札に加え、さらに墓地のコードジェネレーターの効果、デッキからドット・スケーパーを墓地へ、そしてドットスケーパーを自身の効果で特殊召喚!続けて、リンクインフライヤーをエクスコードのリンク先に特殊召喚!俺はリンクインフライヤーとドットスケーパーでリンク召喚!リンク2、フレイムアドミニスター!」

 

 

草薙「よし、これだけの布陣になればリボルバーもそう簡単に突破できないはず。」

 

 

リボルバー「トランスコードは自身の効果とエクスコード、フレイムアドミニスターの効果で、効果の対象にならずまた効果で破壊されず攻撃力4100、さらにエクスコードは効果の対象にならず攻撃力は3600、フレイムアドミニスターは効果破壊されず攻撃力は2500…ふん、これくらいはやってもらわないとな」

 

俺「バトルだ!トランスコードでヴァレルロードを攻撃!トランスコード・フィニッシュ!」

 

リボルバー「くっ」

 

リボルバーライフ8000→6900

 

俺「まだだ、エクスコードとフレイムアドミニスターでダイレクトアタック!」

 

リボルバー「ぐっ」

 

リボルバーライフ6900→800

 

 

俺「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

草薙「一気にリボルバーのライフを削った。行けるぞ!」

 

リボルバー「やはりあの実験を受けていただけのことはあるな。」

 

俺「必ずお前を倒して罪を償わせる」

 

リボルバー「ふん、だがそう簡単にデュエルを終わらせてしまってはつまらんな。お前がどれほど強くなったかこのデュエルで今一度確かめなければならないからな!私は貴様のエンドフェイズに墓地のマグナヴァレットの効果、デッキからヴァレット・リチャージャーを特殊召喚!」

 

草薙「破壊されても後続を呼ぶヴァレットモンスター…こいつは厄介だぞ」

 

 

リボルバー「私のターン、ドロー。私はヴァレット・リチャージャーでリンク召喚!現れろ、ストライカー・ドラゴン!そしてストライカードラゴンの効果、デッキからリボルブートセクターを手札に加え、そして発動!リボルブートセクターの効果!自分モンスターの数が相手モンスターより少ない時、その差分墓地からヴァレットモンスターを特殊召喚する!蘇れ、ヴァレットトレーサー、マグナヴァレット!さらに手札のアブソルーター・ドラゴンは場にヴァレットモンスターがいる時、特殊召喚することができる。現れろアブソルータードラゴン!」

 

草薙「あっという間にモンスターを4体も…」

 

俺「モンスター4体、まさかまたリンク4を呼ぶというのか」

 

リボルバー「今に見せてやろう!現れろ、我が道を照らす未来回路!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!私はストライカードラゴン、ヴァレットトレーサー、マグナヴァレット、アブソルータードラゴンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」

 

リボルバー「閉ざされし世界を切り裂く我が烈風! リンク召喚! 現れろ! リンク4! ヴァレルソード・ドラゴン!」

 

俺「ヴァレルソードだと…やつのエースはヴァレルロードだけじゃなかったのか!?」

 

リボルバー「当然だ、ヴァレルロードを倒したごときでいい気になってもらっては困る。私は墓地のアブソルータードラゴンの効果でデッキからメタルヴァレットを手札に加え通常召喚。そしてヴァレルソードの効果、メタルヴァレットを対象に効果発動!対象のモンスターを守備表示にし、このターン、ヴァレルソードは2回攻撃の権利を得る!ゼロバレット・ファイアー!」

 

俺「攻撃力3000の2回攻撃だと!?」

 

リボルバー「まだだ!この瞬間、メタルヴァレットの効果、このカードを破壊し、メタルヴァレットの同じ縦別のエクスコードを破壊する!」

 

俺「エクスコードが破壊されたことによりトランスコード相互リンクは解け、攻撃は3100にダウンする…。同時にフレイムアドミニスターの攻撃力も2000にダウン…。」

 

リボルバー「バトルだ、ヴァレルソードでトランスコードを攻撃!」

 

草薙「馬鹿な!?攻撃力はトランスコードの方が上なはず」

 

リボルバー「この瞬間、ヴァレルソードの効果!トランスコードの攻撃力の半分の数値をヴァレルソードの攻撃力に加え、トランスコードの攻撃力を半分にする!」

 

 

俺「ぐっ」

 

俺のライフが8000から5000に減る。

 

 

リボルバー「くらえ、ヴァレルソードでフレイムアドミニスターを攻撃!電光のヴァレルソード・スラッシュ!」

 

声にもならない声とともに、ヴァレルソードの攻撃を受けた俺は吹き飛ぶ。その時、再び記憶がフラッシュバックする…。今度はとある病院にいたときの記憶…。

 

そして俺のライフは5000から2450に減る。

 

リボルバー「私はカードを1枚伏せてターンエンドだ。そしてこの時メタルヴァレットの効果でデッキからマグナヴァレットを特殊召喚する。」

 

草薙「お、おい大丈夫か。」

 

俺「あぁ、大丈夫だ…俺はここで負けるわけにはいかないからな。こいつを倒すまでは…」

 

リボルバー「さすがは実験の被験者だな。その精神力は見上げたものだ。」

 

俺「だまれ、今俺が立っているのは実験の被験者だからじゃない…お前を倒すためだ…。」

 

リボルバー「そうだ、それでいい。お前の意思が強くなればそのデュエルディスクに蓄積されたデータにより再び意思を持ったAIを生み出すことができる。」

 

俺「デュエルディスクに蓄積されたデータだと…」

 

リボルバー「そうだ、そのデュエルディスクは普通のデュエルディスクではない。使用者の意思をデータ化し、デッキにリンクさせる。それによりより強いデータを蓄積させる。現に貴様は上原歩夢とのデュエルで、ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルードを生み出した。」

 

俺「ダークフルードを俺が…」

 

リボルバー「そうだ、貴様は疑問に思わなかったか?自分が入れた覚えないカードがデッキに加わっていたことを、そしてそのカードをいつデッキに入れたのかを。」

 

俺「たしかに俺はあの時、ダークフルードがデッキに入っていたこと、いつ手にいれたのか不思議に思った。でもあの日は疲れていて、そして歩夢とのデュエルに夢中だった…だからほとんど気にしなかった…。いやそれだけじゃない他のカードたちもいつ間にか持っていて…それは全部俺が生み出したというのか?」

 

リボルバー「そうだ、サイバース族の最も優れた点は自らデータを生み出しそれをカードとして実体化させること。お前は強い意志によって新たなサイバースのデータを生み出し、デュエルディスクを媒介に新たなカードを生み出してきたのだ。」

 

俺「でも生み出したことは全く覚えていない…」

 

リボルバー「それは貴様がカード生み出す時、デッキとサイバースのデータマテリアルと最もリンクするからだ。その時、データとリンクした貴様は言わばトランス状態になっていたのだろう。」

 

俺「俺がサイバースを…」

 

草薙「なら、お前や歩夢ちゃんが昔の記憶がなかったのもサイバースとリンクしていたから…」

 

リボルバー「それもおそらく1つの要因だが、1番の要因はおそらく違うだろう。実際トランス状態になるのはサイバースとリンクしているデュエルの時だけだからな。」

 

草薙「なんだと。だとしたら一体…」

 

俺「……今の衝撃で思い出したよ草薙さん…」

 

草薙「本当か!?」

 

俺「あぁ…俺と歩夢が事件の記憶がなかったのは自ら記憶を封印したからだ。」

 

草薙「自ら記憶を封印…そんなことできるのか。」

 

俺「あぁできるんだ。俺と歩夢が事件にあった直後、俺たちの精神は疲弊しきっていた。どんなに忘れようとしても俺たちは決して忘れることはできなかった。特に俺はすべてのものを拒絶していた。あの時は歩夢と話すことさえも…。それを憂いた俺の両親たちは記憶を操作する技術を藁にもすがる思いで探した。そして見つけたとある企業を…」

 

草薙「その企業の名は…」

 

 

リボルバー「SOLテクノロジーか?」

 

俺「そうだ」

 

草薙「SOLテクノロジー社だと…。社会インフラの大企業にして数年前突如倒産したあのSOLテクノロジーか。」

 

リボルバー「やはりな」

 

草薙「どういう意味だ?」

 

リボルバー「私の父は元々SOLテクノロジー社の技術者だった。だが自分らの利益を優先した幹部らは父を会社から追放した。そしてSOLへの復讐とイグニスを生み出すために結成されたのがハノイだ。父がいなくなったとはいえ、SOLの技術を使えば記憶の操作はできるだろうな。」

 

俺「そうだ、俺と歩夢はSOLの技術によって事件の記憶を消した。だけど人間の記憶は完全に封印することはなんてできなかった。どんなに封印したとしても身体が覚えている。それは曖昧な記憶として徐々に封印が解かれていった。だから俺たちは事件の前後の記憶だけなかったんだ。」

 

草薙「そうだったのか…」

 

俺「歩夢があの日泣いていたのは俺が戻ってきたからじゃない。多分実験から解放された安心感から泣いていたんだ。そして歩夢の記憶も曖昧な形で思い出された。だからある日俺が突然暗くなったと思っていたんだ。そしてSOLの記憶の操作によって、突然俺が元の明るさを取り戻したと錯覚していたんだ。俺はあの時、事件を乗り越えて自分を取り戻したんじゃない、記憶をなくすことで自分を取り戻したんだ…。」

 

リボルバー「…。」

 

 

 

俺「だが俺はすべて思い出した。そして決めた…俺たちにあんな思いをさせたお前たちに必ず復讐すると!だからこのデュエルでそれを果たす!」

 

リボルバー「そうか…ならば全身全霊で私にかかってこい!この私に復讐してみせろ!」

 

俺「あぁ、言われなくてもやってやる!いくぞ、俺のターン!」

 

 

To be continued …

 

 



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第4話

 

 

俺「俺のターン!ドロー!罠発動!リコーデットアライブ!墓地のトランスコードを除外してデコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

リボルバー「この瞬間、ヴァレルソードの効果をマグナヴァレットを対象に発動!そしてマグナヴァレットの効果、デコード・トーカーを墓地に送る」

 

俺「まだだ墓地のリコーデット・アライブの効果!このカードを除外し、除外されているトランスコードを特殊召喚する!」

 

草薙「よし!マグナヴァレットの効果を凌いだぞ」

 

俺「トランスコードの効果、墓地からフレイムアドミニスターを特殊召喚、そしてトランスコードとフレイムアドミニスターでリンク召喚!リンク3、エンコード・トーカー!そしてサイバース・ウィザードを通常召喚。そしてサイバースウィザードでリンク召喚!リンク1、リンクディサイプル!続けてエンコード・トーカーとリンクディサイプルでリンク召喚!現れろ、リンク4、双穹の騎士 アストラム!」

 

草薙「よし、こっちもリンク4モンスターだ!」

 

俺「バトルだ!アストラムでヴァレルソードを攻撃!」

 

リボルバー「底知れぬ絶望の淵へ沈め!罠発動!聖なるバリアーミラーフォース!」

 

俺「何!?ミラーフォースだと!?くっ、アストラムは破壊される…だが、アストラムの効果、ヴァレルソードをデッキに戻す!」

 

リボルバー「やはりただではやられないか。」

 

俺「カードを2枚伏せてターンエンド…。」

 

リボルバー「この瞬間、マグナヴァレットの効果、デッキからオートヴァレットドラゴンを特殊召喚。私のターン、ドロー!魔法カード 貪欲な壺、墓地のモンスター5体をデッキに戻して2枚ドローする!ふん、これが貴様を葬りさるカードだ!魔法カード 死者蘇生!蘇れ、ヴァレルロード ・ドラゴン!」

 

俺「やっぱりヴァレルロードを呼び戻してきたか。俺は死者蘇生にチェーンして永続罠、リビングデットの呼び声を発動!墓地からトランスコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

リボルバー「無駄だ!ヴァレルロードの効果、アンチ・エネミー・ヴァレット!オートヴァレットを効果の対象に発動!そしてオートヴァレットの効果発動!このカードを破壊し、相手の魔法・罠カードを破壊する!」

 

俺「それこそが無駄だ!カウンター罠、サイバネット・コンフリクト!オートヴァレットの効果を無効にし、ゲームから除外する!」

 

リボルバー「ちぃ、ならばバトルだ!ヴァレルロードでトランスコード・トーカーを攻撃!この瞬間、ヴァレルロードの効果、攻撃したモンスターのコントロールを奪い、ヴァレルロードのリンク先に置く!」

 

俺「なんだと!?」

 

リボルバー「私はトランスコード・トーカーでダイレクトアタック!」

 

 

俺のライフが2750から450に減る。

 

リボルバー「私はカードを1枚伏せてターンエンドだ。絶望的だな、貴様の手札、モンスターは0。そしてこちらにはヴァレルロードと貴様のトランスコードがいる。この状況をどう乗り切る?」

 

俺「俺は…負けない…絶対に…。歩夢をあんな目に合わせたお前たちを倒すまで!」

 

 

俺「(このドローで全てが決まる…)俺のターン!ドロー!」

 

草薙「頼む…来てくれ逆転の一手」

 

 

俺「俺は魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のモンスターを5体デッキに戻し2枚ドロー!きた!お前の場にフィールド魔法 リボルブートセクターが存在することにより手札からグリッド・スィーパーを特殊召喚する!さらにファイアウォール・ガーディアンを通常召喚!ファイアウォール・ガーディアンでリンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!そして墓地のファイアウォールガーディアンの効果、自身を特殊召喚する!そして俺はレベル4のファイアウォール・ガーディアンとグリッド・スィーパーでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!」

 

リボルバー「まさか!?」

 

俺「万物を蹴散らす力の壁よ。今、竜の牙となりて顕現せよ!エクシーズ召喚!現れよ、ランク4!ファイアウォール・X・ドラゴン!」

 

リボルバー「手札0枚からエクシーズ召喚、やはり貴様は想像以上だな!」

 

俺「エクシードドラゴンの効果!オーバーレイユニットを2つ使い、墓地からアストラムを特殊召喚する!」

 

草薙「よしアストラムが戻ってきたぞ!」

 

俺「バトルだ!アストラムでヴァレルロード ドラゴンを攻撃!」

 

リボルバー「ふん、ここが引き際か、速攻魔法 クイック・リボルブを発動!デッキからエクスプロードヴァレット・ドラゴンを特殊召喚!ここでヴァレルロードの効果をエクスプロードヴァレットを対象に効果発動!対象のモンスターの攻撃力を500下げる!そしてこの瞬間エクスプロードヴァレットの効果!リンクモンスターの効果の対象になった時、このモンスターを破壊し互いのプレイヤーは2000のダメージをうける!」

 

 

俺「何!?ぐぁ」

 

リボルバー「ぐっ」

 

互いのライフは0になる。

 

デュエルは引き分けとなった。

 

 

 

俺「倒せなかった…あいつを…くそ!」

 

リボルバー「さすがと言うべきだな。被験体001。やはり貴様は私の想像を超えていた。だが、貴様は私に勝つことはできなかった。それはなぜか。それは私を憎む心が足りなかったからだ。私をもっと憎み、それを力にしろ。そうすれば私への復讐は果たされるだろう…。」

 

俺「ならもう一回だ。次は必ず倒してやる。」

 

リボルバー「あぁいいだろう。だがその時は今ではない…。」

 

俺「どういう意味だ。」

 

リボルバー「今のデュエルでこの施設に相当なダメージが加わったようだ。この施設はまもなく崩れるだろう。」

 

草薙「なんだと!?」

 

リボルバー「生憎私はここにはいない。貴様らが戦っていた私は立体映像の私だ。」

 

俺「自分だけ安全な場所で静観してたってのかよ。」

 

リボルバー「無駄話をしている時間はないぞ、瓦礫の下敷きになりたくなければ脱出するんだな。」

 

草薙「悔しいが、ここはリボルバーの言う通りだ、さっきから壁が崩れ始めている。ここは早く脱出しよう」

 

俺「くっ、勝てなかったのにここで手がかりを失うのかよ…」

 

 

俺たちはやむなく脱出した。

リボルバーの言う通り、程なくして施設は崩れ去った。

 

俺は勝てなかった。あいつに。

いやそれどころじゃない、施設が崩れ去った今、ハノイの騎士を追う手がかりがなくなった。

 

俺は絶望した。

 

歩夢になんて説明しよう。

 

俺たちが実験の被験者だったんて言えない。

 

言ったらきっと歩夢はあの時の記憶を思い出す。

 

なら、俺が全てを終わらせなきゃいけない。

 

リボルバーを倒し、ハノイの騎士を潰す。

 

それが俺にできる唯一の歩夢の心を救う方法。

 

そのためだったら鬼にだって悪魔にだってなってやる。

 

全てを終わらせて取り戻すんだ、俺たちの10年間を…。

 

 

 

To be continued …。

 



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第5話

 

 

俺はリボルバーを倒すことができなかった…。

 

俺は復讐を果たせなかった…。

 

俺と歩夢にあんな思いをさせたやつに復讐することができなかった…。

 

歩夢にどう詫びればいいのか…。

 

今の俺は歩夢と一緒にいる資格はない…。

 

 

 

〜翌日〜

 

俺は3年生を呼び出した。

 

そして告げた。

 

 

果林「しばらく部活に来れないって…」

 

エマ「何かあったの?おうちの事情?」

 

彼方「彼方ちゃんたちでいいなら相談に乗るよ〜?」

 

俺「ごめん、詳しくは説明できない。でも今はみんなといれない。俺にはやらなきゃ行けないことがあるんだ。」

 

果林「やらなきゃいけないことって…」

 

俺「それを果たすまでは部活には来れない…でも辞めるわけじゃない俺がやめたら9人になって同好会はまたなくなるから…。」

 

 

俺「とにかくしばらくは部活には来れない、いやもしかしたら学校にも…でも心配しないでほしい…必ず戻ってくるから。全てを取り戻して…それじゃ」

 

俺は3年生の話を聞く前に一方的に告げて立ち去った。

 

その途中に歩夢と会った。

 

歩夢「あ、いた!探したんだよ?昨日は急に学校休むし、何かあったの?」

 

俺「…。」

 

歩夢「どうかした?」

 

俺「ごめん、今の俺に歩夢と一緒にいる資格はない…」

 

歩夢「どういうこと?」

 

俺「…。」

 

歩夢「もしかして昔の記憶を思い出したの?」

 

俺「!?」

 

歩夢「やっぱりそうなんだ。10年前のあの時と同じ顔してたから…何を思い出したの?」

 

俺「全部だ…」

 

歩夢「全部…」

 

俺「そうだ全部思い出した。10年何故俺が行方不明だったのか、どうして10年のある時期の記憶だけないのか。」

 

歩夢「どうしてなの…?」

 

俺「それは言えない…」

 

歩夢「どうして?」

 

俺「言ったら歩夢は傷つくから…」

 

歩夢「私が傷つく…そんな…そんなことないよ。むしろ私だけ知らない方が傷つくよ」

 

俺「それでも歩夢は知らなくていいんだ。思い出さなくていいんだ。10年前に俺が突如行方不明になって突然帰ってきた。それでいいんだ!」

 

歩夢「私も…何かを忘れてるの?」

 

俺「!?」

 

歩夢「ねぇ、そうなんでしょ。だからあなたは隠してる。きっと私が忘れていることもあなたは知っているだから!」

 

俺「いいんだ!知らなくて!その方が歩夢にとって幸せなんだよ!」

 

歩夢「違うよ…あなたが辛いのに私だけ知らないなんて、そんなの幸せはずがない…。ねぇ教えてよ、私に何があったの?私は何を忘れてるの?」

 

俺「それは…言えない…」

 

 

そう言って俺は立ち去った。

 

歩夢「待って!」

 

歩夢の制止を振り切り俺は立ち去った。

今の俺には歩夢と一緒にいる資格はないから。その気持ちでいっぱいだった。

 

うっすら聞こえていた。

多分あのあと歩夢は泣き崩れていた。

 

それでも俺は一緒にいるわけにはいかなかった。

 

 

かすみ「あ、歩夢先輩!?どうしたんですか!?」

 

歩夢「ううん、なんでもない。なんでもないから…」

 

かすみ「なんでもないって…歩夢先輩泣いてるじゃないですか…」

 

歩夢「なんでないから!ごめん…今日は部活には行けない…ごめんなさい…」

 

かすみ「歩夢先輩…」

 

かすみは急いで部室へ向かった。

 

かすみ「果林先輩!歩夢先輩がその泣いてて今日は部活に来ないって…」

 

果林「なんですって!?」

 

エマ「もしかして…」

 

彼方「うん多分そうだね」

 

かすみ「歩夢先輩何かあったんですか?」

 

果林「わからないけどさっき部長が部活にしばらく来れないって言ってきたの」

 

かすみ「そんな!?先輩が…」

 

しずく「もしかしたらそれと関係があるのかもしれませんね」

 

愛「でも2人の仲に入っていくのも勇気いるよね…なんか触れちゃいけない雰囲気あるし…」

 

せつ菜「それでも聞いてみましょう!」

 

果林「せつ菜…」

 

せつ菜「同好会が以前離れ離れになってしまったのは、ちゃんと話し合わなかったからです。ちゃんと本音でぶつかり合わなかったからです。たしかにお二人の間に入るのはとても勇気が入りますが、ここで何もしなかったら以前と同じことをまた繰り返すことになります。そんなの…私は絶対に嫌です!」

 

かすみ「か、かすみんだって嫌です…でもどうすれば…」

 

せつ菜「直接聞くんです!最初は話してくれないかも知れません。でも本気でぶつかっていけばお二人ならわかってくれるはずです!」

 

愛「そうだね、今まで部長や歩夢には同好会を支えてきてもらったもんね、だから今度は愛さんたちが恩返ししないと!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 賛成!」

 

しずく「決まりですね」

 

果林「ま、まってみんな。決めたはいいけどこれからどうするの?」

 

せつ菜「決まってます!まずは二手に分かれて、片方は歩夢さんを追いかけましょう!そしてもう片方は部長の家に行きましょう!何か情報が掴めるかも知れません!」

 

エマ「うん、それがいいね。」

 

彼方「よ〜し、彼方ちゃん今日はお目目ぱっちりだぞ〜」

 

せつ菜「行きましょう皆さん!お2人を私たちが助けるんです!」

 

 

to be continued …。



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第6話

 

 

 

歩夢「私の記憶なのに、私が思い出しちゃいけない記憶って…彼が苦しんでるのに何もできないなんて…本当私はいつも何もしてあげられない…」

 

歩夢が途方に暮れながら歩いていると後ろからものすごい勢いで足音が聞こえた。

 

歩夢「何?え?」

 

愛「歩夢ー!」

 

歩夢「あ、愛ちゃん?」

 

愛「追いついたー」

 

歩夢「追いついたって…もしかして追いかけてきたの?」

 

愛「そう!愛さん足速いでしょ?だてにいろんな部の助っ人やってないからね!」

 

歩夢「ごめん、愛ちゃん…今日は部活できる気分じゃないの…」

 

愛「それは部長と喧嘩したから?」

 

歩夢「え?」

 

愛「3年生から聞いたんだ。部長しばらく部活に来れないって言ってたって。だからそれで歩夢と喧嘩したんじゃないかと思って」

 

歩夢「ううん、そんなじゃないよ。ただ私は…」

 

愛「うん…」

 

歩夢「彼が苦しんでるのに何もしてあげれていない。なんで苦しんでいるのかも理解してあげれてない。それどころか、私が昔のこと覚えてないから彼を苦しめてる…それが悔しくて…なんでいつも彼の力になれないんだろうって…」

 

歩夢の目から涙が溢れてくる

 

その時、愛が歩夢をそっと抱き寄せた。

 

愛「そんなことないよ、歩夢」

 

歩夢「え?」

 

愛「歩夢は部長の力になってるよ。部長が歩夢にほんとのことを言わなかったのは歩夢が部長にとってかけがえのない存在だからだよ。歩夢を守りたい、歩夢のそばにいたい、部長はその一心なんだよ。部長が今戦えているのは歩夢がいるからだよ。歩夢のところに帰ってくるためにそのために戦ってるんだよ。」

 

歩夢「でも…」

 

愛「思い出させないならしょうがないじゃん!無理に思い出そうったって無理なもんは無理なんだよ。肝心なのは今歩夢が部長に何ができるか考えることじゃないかな…」

 

愛「愛ちゃん…」

 

 

その時、せつ菜、かすみ、璃奈が合流する

 

かすみ「愛先輩早すぎ…」

 

璃奈「さすがは元人気助っ人…」

 

せつ菜「歩夢さん、私たち歩夢さんの力になりたいんです!お節介かもしれませんけど、以前私たちはお互いの思ったことを言えなかったから離れ離れになってしまった。だから今度は本気で話したいんです!歩夢さんに何もしてあげれなくてまた離れ離れになるのは嫌なんです!それは私のわがままかもしれませんけど、私たちはかけがえのない仲間なんです!」

 

かすみ「そうですよ!歩夢先輩はたしかにかすみんのライバルですけど、ライバルであって切磋琢磨する仲間なんです!だから話してください、教えてください、歩夢先輩のこと、先輩のことを!」

 

璃奈「私も教えて欲しい、部長のこと、歩夢さんのことを私もみんなが離れ離れになるのは嫌だから…」

 

歩夢「みんな…ありがとう…。」

 

愛「さぁ、歩夢全部話して楽になろう!」

 

 

歩夢「うん…そうだね。それじゃあ話すね、私のこと、彼のことを」

 

 

 

歩夢は自分が知っていること、覚えていることを全て話した。

 

愛「そっか、大変だったね。」

 

せつ菜「ですが、ありがとうございます!歩夢さん、これでまたひとつ仲良くなれた気がします!」

 

かすみ「これで歩夢先輩の方は大丈夫になりましたけど、先輩の方は…」

 

愛「うん、ちょっとカリンに連絡してみる」

 

 

愛は果林に電話をかけた

 

果林「もしもし」

 

愛「カリン?こっちはもう大丈夫、歩夢が全部話してくれたから…」

 

果林「そう…こっちはダメね。家に行ってみたけどいないし、バイト先のCafe Nagiの屋台の車もない…」

 

愛「そっか…とりあえず合流しよう。」

 

果林「えぇ、わかったわ。それじゃ部室に集合しましょう」

 

 

9人は部室に集まった。

 

 

果林「歩夢、ありがとうね全部話してくれて」

 

歩夢「いえ、私の方こそごめんなさい。みんなに心配かけて…」

 

エマ「ううん、気にしないで」

 

彼方「そうそう、それに部長が行きそうなところに心あたりはある〜?」

 

歩夢「ううん、Cafe Nagiにいなかったらあとは思いつかないな」

 

愛「あーもう、部長ってばどこにいるのー!」

 

璃奈「愛さん落ち着いて」

 

しずく「ですが、今一番頼りなのは歩夢さんの情報ですね…。部長のご両親はお仕事で家を離れていて一人暮らし状態ですし…」

 

歩夢「うんそうだよね。彼が行きそうな場所か…」

 

せつ菜「行きそうな場所じゃなくて、思い出の場所とかはどうでしょう!?」

 

かすみ「思い出の場所ですか?」

 

せつ菜「はい!よくアニメとかであるじゃないですか、思い出の場所で2人は再会するって」

 

果林「せつ菜、ラブコメじゃないのよ」

 

しずく「ですが、今はそれも当たった方がいいかもしれませんね…何しろ情報がなさすぎて」

 

歩夢「思い出の場所……あっ、あった!」

 

愛「マジ?どこどこ?」

 

歩夢「近所の公園なんだけどね、昔よく遊んでてよくそこでデュエルしてたの。10年前彼がいなくなったのもその公園にいた時…」

 

愛「灯台下暗しってやつだね!早速行こう!」

 

歩夢「うん!」

 

 

一方…

 

 

俺「ダメだ、ハノイの情報が掴めない!」

 

草薙「なぁ、少しは休んだらどうだ。」

 

俺「ダメだ、こうしてる間も歩夢は悲しんでる」

 

草薙「だが、施設がなくなった今手がかりになるのは…何か昔のことで覚えてないか。施設に誘拐される前のこととか」

 

俺「施設に誘拐される前か……そうだ」

 

草薙「何か思い出したか?」

 

俺「あぁ、俺は誘拐される前に同じ年頃の男の子とあったんだ。君もデュエルするのかって言われて。それでその子に家に誘われたんだ。歩夢は習い事あるから先に帰るって言って帰ったんだけど…」

 

草薙「もしかしてその男の子って」

 

その時、この前の施設の出来事を思い出す

 

俺「久しぶりだな…あいつはそう言ってた…まさかあの男の子は…リボルバー」

 

草薙「かもしれないな。だとすればその公園に行けば何か掴めるかもしれないぞ」

 

俺「可能性は少ないが…今は少しでも情報が必要だ。行こう」

 

俺たちは近所の公園に向かった。

 

 

 

そして同好会のみんなと出会った。

 

歩夢「やっぱり来てたんだね」

 

俺「歩夢、みんな…どうして」

 

果林「ここにいるじゃないかって歩夢が」

 

愛「ねぇ、聞いて!部長!歩夢はね、部長の力になりたいと思ってるの!部長が苦しんでるのに力になれてないって悲しんでるの!だから部長が知ってること話してあげて!部長が何も言わない方が歩夢を悲しませてるの!」

 

俺「俺が歩夢を…」

 

歩夢「教えて!私に何があったか、例え昔のことを思い出しても私は大丈夫。あなたとみんながいるからだから知ってることは全部話して!」

 

俺「歩夢…」

 

草薙「もういいだろ、歩夢ちゃんもこう言ってるんだ。1人で抱え込んでるお前を見るのはみんなが辛いんだ…俺だってつらい…」

 

俺「草薙さん…」

 

 

 

俺「わかった。話すよ全部…」

 

 

俺は覚悟を決めた。

 

そして全て話した。

 

あの事件のことを。

 

歩夢も被害者だったことを。

 

 

 

歩夢「そうだったんだ。だから私のあなたの記憶は食い違ってた…でもスッキリした!」

 

俺「え?」

 

歩夢「だってこれで心置きなくあなたを助けられるから!」

 

俺「歩夢…」

 

歩夢「あなたは自分と私のためにハノイの騎士に復讐するって言ったけど、でも復讐の先には何もないよ」

 

俺「わかってる…でも」

 

愛「そーそーやったらやり返すじゃずっと喧嘩はなくならいしねー」

 

歩夢「でも私はあなたがハノイと戦うのは止めたりしない。」

 

俺「え?」

 

歩夢「あなたがハノイを倒すことで守って欲しいんだ。未来を」

 

俺「未来を…?」

 

歩夢「うん、もしかしたらこの先私たちのような子たちが生まれてきてしまうのかもしれない…だからあの惨劇を繰り返さないためにもハノイの野望は絶対に止めないと。今度は復讐のためじゃなくて守るためにあなたに戦ってほしい」

 

俺「そっか…そうだな。もう誰にもあんな思いはさせない。だから俺は復讐じゃなくて、ハノイを止めるために戦う…。ありがとう歩夢、みんな俺思い出したよ、デュエルは復讐の道具に使っちゃいけない。未来を切り開くために使うんだって。前に進むために使うんだって。」

 

草薙「そうと決まれば、ハノイの情報収集だな!2人から11人に増えたからな!こりゃ楽勝だな!」

 

かすみ「こっちにはPCに強いりな子もいますからね!」

 

せつ菜「それじゃあこれからは皆さんでハノイの騎士を止めましょう!部長、あなたは1人じゃない、私たちがついています!」

 

俺「あぁ!頼りにしてるよ」

 

 

 

 

そして俺たちは自分の持てる手を全て使いハノイを調べた。

 

何日も何日も

 

しかしなかなか情報は集まらなかった…。

 

情報収集のためにCafe Nagiはオープンしていた。

 

 

草薙「おっ、いつもありがとね」

 

???「もうここにはおそらく来ないでしょう…」

 

草薙「え?あぁいやここじゃくてもセントラルステーションでもやってるからそっちでも是非…」

 

???「お別れです…草薙翔一…」

 

草薙「え?どうして俺の名前を…まさか」

 

 

草薙の名前を知っていた男は、おそらく自宅である屋敷に向かって行った。

 

草薙「もしもし?」

 

俺「もしもし、草薙さん?どうした?」

 

草薙「リボルバーの正体がわかったかもしれない…」

 

俺「それは本当か、今すぐ行く」

 

 

俺たちはCafe Nagiに直行した。

 

俺「草薙さん、リボルバーの正体がわかったのか!?」

 

草薙「あぁ、リボルバーの正体…それはおそらく…」

 

俺「鴻上…了見…」

 

 

 

 

to be continued …



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第7話

 

 

俺「鴻上了見…。」

 

草薙「鴻上了見、鴻上聖の息子だ。」

 

俺「鴻上聖って…」

 

草薙「鴻上聖、かつてのSOLの技術者だ」

 

俺「SOLの技術者…リボルバーが言っていた…」

 

草薙「そうだ、SOLの記録は残っていないが、闇サイトを調べていたらところ、鴻上博士はSOLから追い出されている記述があった。」

 

俺「だとしたら、リボルバーの正体は鴻上了見で間違いない…でもリボルバーの居場所は…」

 

草薙「あそこだ」

 

俺「あそこ…あのでかい屋敷か…でもどうしてわかったんだ」

 

草薙「リボルバーはうちの店に何度もきてたんだよ。いつも来る銀髪の男を覚えているか」

 

俺「あ、あぁCafe Nagiには珍しく常連客だからな」

 

草薙「うっ、痛いところつくな。だがそうだ、鴻上了見の画像検索をしていたらこの画像が出てきた。見てくれ」

 

俺「これは、たしかにあの常連の客だ」

 

草薙「そうだ、そしてお前が来る前に俺の名前を言っていた。一度も本名を言ったことのない俺の名前を知っていた。」

 

俺「だとすれば本物…。あの屋敷にリボルバーが。だったら今すぐ行こう」

 

草薙「そうはしたいが、簡単に入れると思うか?それにお前はデッキの調整をしたほうがいいだろう。今度こそリボルバーに勝つために…」

 

俺「わかった…」

 

草薙「作戦の方は俺と同好会のメンバーである程度考える。お前はリボルバーとの戦いに備えてくれ。」

 

俺「わかった、それじゃあみんなを呼ぼう」

 

 

俺はみんなを呼んでリボルバーについて話した。

 

果林「なるほどね、作戦なら私たちに任せてあなたは最高のデッキを作って頂戴」

 

愛「そうそう、完璧な作戦を愛さんたちがたてておくからさー」

 

かすみ「先輩があっと驚くような作戦を考えますから」

 

俺「みんな…ありがとな…じゃあお言葉に甘えて俺はデッキを作らから、みんなは俺があっと驚くような作戦よろしくな!」

 

せつ菜「はい!任せてください!」

 

彼方「歩夢ちゃん、歩夢ちゃん、ちょっと来て〜」

 

歩夢「はい、なんです?」

 

彼方「歩夢ちゃんはこっそり部長見守っててあげて〜」

 

歩夢「え、でも」

 

彼方「作戦は彼方ちゃんたちが頑張るからさ〜歩夢ちゃんには部長を見守ってて欲しいんだ〜ほら歩夢ちゃん前に部長を今度は守りたいって言ったでしょ〜今がその時なんじゃいかな〜」

 

歩夢「…そうですね。わかりました。私、彼を見守ってます」

 

彼方「うん、頼んだよ〜」

 

 

俺「それじゃあ、俺はデッキ作るからあとは頼んだよ」

 

しずく「はい!任せてください!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 了解!」

 

 

俺は自宅に帰った。

 

みんななら大丈夫。

俺は一心不乱にデッキを作った。

 

 

俺「うーん、ダメだ…俺1人じゃこれが限界だ…」

 

その時、俺の窓がノックされる。

 

俺「なんだ?」

 

俺は窓を開ける

 

歩夢「デッキ作りは順調?」

 

俺「歩夢、なんだいたのか」

 

歩夢「うん、実は彼方さんから様子見ててって言われてね」

 

俺「そっか。でも順調とは言えないな…どうしても1人だと限界があるな…」

 

歩夢「そっか、ならみんなのとこ行く?」

 

俺「え?」

 

歩夢「みんなと一緒に考えたらいいデッキが作れるかもよ」

 

俺「でもみんな作戦会議してるんだろ、迷惑じゃ…」

 

歩夢「大丈夫だよ。作戦立てるならあなたの意見も必要になってくるかもしれないし、やっぱり二手に別れないでみんなで一緒にやった方がいいと思うの。」

 

俺「……そうだな、じゃあ行くか」

 

歩夢「うん!」

 

 

俺と歩夢はCafe Nagiに戻る

 

 

愛「あ、2人が戻ってきた!」

 

かすみ「ちょ、ちょっとデッキ完成するの早くないですか?まだ作戦できてないですよ。」

 

しずく「こうなったら正直に話すしかありませんね。」

 

 

俺「みんな作戦はできた?」

 

草薙「実はまだなんだ。リボルバーの屋敷のセキュリティはかなり強固でなかなか突破する手段が見つからなくてな」

 

俺「実は俺もデッキ作りに煮詰まってここにきたんだ」

 

かすみ「なーんだ、そうだったんですね。先輩〜かすみんと一緒にデッキ作りたくなったんですね。」

 

俺「まぁそんなとこかな」

 

かすみ「それならかすみんにお任せください!絶対にリボルバーを倒せるデッキを一緒に作りますから!」

 

彼方「本当調子いいな〜」

 

俺「それじゃあ作るか」

 

俺はみんなと一緒にデッキを作った。

 

こんなこと今までなかったけどすごく楽しかった。

 

リボルバーに勝つとかそんなんじゃなくて、ただみんなと同じ時間を共有しているのが、楽しかった。

 

俺「できた!これが俺の、いや俺のたちのデッキ!」

 

かすみ「はい!あとはリボルバーをけちょんけちょんに倒すだけですね!」

 

草薙「だが、問題はどうやってリボルバーの屋敷に侵入するかだな。」

 

俺「思ったんだけど、リボルバーはわざと草薙さんに正体を明かしたんじゃないのかな。」

 

草薙「わざと?なんのために…」

 

俺「それはわからない…だけど…あいつの行動にはなんか引っかかるところがあるんだ。俺たちを誘っているような…」

 

草薙「だとしたら」

 

俺「多分、リボルバーは俺を呼んでいる。だから屋敷には真正面から行こうと思ってる」

 

かすみ「正面突破ってやつですね!かすみんは大賛成ですよ!」

 

果林「たしかに部長の話には一理あるわね。試してみる価値はあると思うわ。」

 

俺「なら、決まりだな。」

 

草薙「お、おいいいのかそれで?」

 

俺「なら草薙さん、他にいい案がある?」

 

草薙「それは…」

 

俺「ないならそれで行こう。当たって砕けろだよ。俺はみんなからそれを学んだんだ。」

 

かすみ「嫌だな〜先輩、正面から褒められると照れますよ〜」

 

果林「多分、あんまり褒められてはいないわよ、かすみちゃん…」

 

 

俺「よし、なら今日はみんな休もう。そして明日に備えよう!」

 

9人「うん!」

 

 

〜翌日〜

 

 

草薙「いよいよだな」

 

俺「あぁ」

 

歩夢「大丈夫、あなたならきっと勝てる」

 

俺「あぁ、行こう」

 

 

俺たちは屋敷の前についた。

 

俺「リボルバー!いるんだろ!決着をつけにきた!」

 

 

屋敷の大きな扉がゆっくりと開く。

 

俺「やっぱり、俺を呼んでいたんだな、リボルバー…」

 

 

俺「行こう、みんな」

 

俺たちは屋敷の中に入る。

 

奥の部屋に進むとそこにはジャケット姿の銀髪の男が立っていた。

 

 

俺「お前は…リボルバー…いや鴻上了見だな」

 

了見「そうだ、私が鴻上聖の息子、鴻上了見だ。」

 

俺「リボルバー、お前は俺もここに呼んだ、そうだろ?」

 

了見「そうだ、今度こそ我々の戦いに決着をつけるためにな。」

 

俺「リボルバー…デュエルする前に1つ教えてほしい」

 

了見「なんだ」

 

俺「お前は本当に俺をもう一度プロジェクトハノイの被験者にするためにあの日、施設に呼んだのか」

 

了見「そうだ」

 

俺「被験者にするならあの時みたい誘拐すればいいだろ。なぜわざわざあんな周りくどい真似を…」

 

了見「ふん、ただ誘拐しては貴様の本気が見れないからな。怒りに心を支配させそしてそれを私にぶつけされる。だから私はあの日、貴様を施設に呼んだ。それまでだ。」

 

俺「…わかった。でも俺はもう怒りに支配なんかされない。俺には今ここにいる仲間たちがいる。そしてこいつらから教わった。復讐なんて意味がない、その先にあるのは無だと。」

 

了見「ほぅ」

 

俺「だから俺は復讐のために戦うんじゃない、お前を止めることでこれ以上の被害を出さないために戦う。そう、これは過去の復讐のためじゃない、未来のために戦う!いくぞリボルバー!」

 

了見「あぁ、いいだろう!」

 

俺「これが俺たちの最後のデュエル!」

 

 

俺&了見「デュエル!!」

 

 

to be continued…。



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第8話 REMAKE

2019年10月31日投稿分からデュエル描写のミス等を見直し新たに書き上げました。またリメイクに伴い、デュエルの決着は次話の最終回で着く形になりました。初めて読まれる方、もう一度読まれる方も主人公とリボルバーの最終決戦をお楽しみいただければと思います。

2020/2/4


第3章 第8話 REMAKE

 

 

俺&了見「デュエル!!」

 

互いのライフは8000のマスターデュエル

 

先攻は了見

 

 

了見「私のターン、ゲートウェイ・ドラゴンを召喚、ゲートウェイの効果、手札からヴァレット・トレーサーを特殊召喚!ゲートウェイでリンク召喚!リンク1、ストライカー・ドラゴン!ストライカー・ドラゴンの効果でデッキからフィールド魔法 リボルブート・セクターを手札に加える!」

 

草薙「ここまで前回と同じ流れ…どうでてくる…」

 

 

了見「フィールド魔法、リボルブート・セクターを発動、その効果でオートヴァレット、アネスヴァレットを特殊召喚!さらにヴァレット・トレーサーの効果、リボルブート・セクターを破壊し、デッキからシェルヴァレットを特殊召喚、そして現れろ!我が道を照らす未来回路!」

 

俺「くるか、やつのエースの1体…」

 

了見「アローヘッド確認、召喚条件はドラゴン族闇属性2体!私はストライカードラゴン、オートヴァレットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!現れろリンク2、デリンジャラス・ドラゴン!」

 

俺「リンク2だと!?何かある…」

 

了見「続けて、アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!私はデリンジャラスドラゴン、オートヴァレット、ヴァレット・トレーサーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク4、ヴァレルロード ・ドラゴン!!」

 

 

俺「きたかヴァレルロード…」

 

 

了見「私はシェルヴァレットを対象にスクイブドローを発動、デッキから2枚ドロー!カードを1枚伏せてターンエンド。この時、シェルヴァレットの効果、デッキからマグナヴァレットを特殊召喚する。」

 

 

俺「俺のターン、ドロー!レディ・デバッカー召喚、効果デッキからマイクロコーダーを手札に加える。現れろ!未来を導くサーキット!俺はレディ・デバッカーと手札のマイクロ・コーダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、コード・トーカー!リンク素材となったマイクロ・コーダーの効果、デッキからサイバネット・コーデックを手札に加え、そして発動!さらに場にサイバースがいることにより手札のバックアップ・セクレタリーを特殊召喚!」

 

了見「ヴァレルロードの効果、マグナヴァレットを対象に発動。マグナヴァレットの効果、このカードを破壊してコード・トーカーを墓地に送る。」

 

俺「コード・トーカーを墓地に送ったか…だがそれは読んでいた!魔法カード 死者蘇生!コード・トーカーを特殊召喚!再び現れろ!未来を導くサーキット!俺はバックアップ・セクレタリーとリンク2のコード・トーカーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

了見「やはりな」

 

俺「サイバネット・コーデックの効果でデッキからコード・ジェネレーターを手札に加える。そしてトランスコードの効果、墓地からコード・トーカーを特殊召喚する。俺はリンク2のコード・トーカーと手札のコード・ジェネレーターでリンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!

永続魔法 サイバネット・コーデックの効果でデッキからコード・エクスポーターを手札に加える。そしてコード・ジェネレーターの効果でデッキからドットスケーパーを墓地に送る。」

 

 

了見「コード・エクスポーター…以前は使っていなかったカード…貴様も成長しているということか…」

 

 

俺「墓地のドットスケーパーの効果、自身を特殊召喚する!そして手札のコード・エクスポーターと場のドットスケーパーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー・インヴァート!墓地のコード・エクスポーターの効果、このカードがコード・トーカーモンスターのリンク素材となった時、墓地のレベル4以下のサイバースを手札に戻すことができる。俺はレディ・デバッカーを手札に戻す。

さらにサイバネット・コーデックの効果!デッキからサイバース・ガジェットを手札に加え、インヴァートの効果で特殊召喚!そして現れろ!未来を導くサーキット!」

 

了見「まさか!?」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件はサイバース族2体以上!俺はリンク2のコード・トーカー・インヴァートとサイバース・ガジェットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!現れろ、リンク3、シューティングコード・トーカー!

ここでサイバネット・コーデックの効果、デッキからシーアカイバーを手札に加える。そして墓地のサイバース・ガジェットの効果、エクスコードのリンク先にガジェットトークンを特殊召喚する。そして手札のシーアカイバーの効果、リンクモンスターのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、自身を手札から特殊召喚する。そしてシーアカイバーとガジェットトークンでリンク召喚!リンク2、フレイムアドミニスター!」

 

草薙「よし、以前より強力な布陣だ!」

 

 

俺「バトルだ、トランスコードでヴァレルロードを攻撃!」

 

 

了見「永続罠発動!ガンスリンガー・エクスキューション!墓地のデリンジャラス・ドラゴンを除外し、ヴァレルロードの攻撃力をターン終了時までデリンジャラス・ドラゴンの攻撃力分1600アップする!」

 

 

俺「攻撃力4600!?くっ、トランスコードの攻撃力は4100…」

 

 

俺のライフが8000から7500に減る

 

俺「トランスコードが破壊されことによりエクスコードエクスコードの攻撃力は3100にダウンする…俺はカードを2枚伏せてターンエンド…」

 

 

了見「この時、私はマグナヴァレットの効果、デッキからメタルヴァレットを特殊召喚する!」

 

 

草薙「たった1枚であいつの攻撃を止めた…」

 

 

了見「私のターン、ドロー!私はメタルヴァレットでリンク召喚!リンク1、ストライカードラゴン!その効果でフィールド魔法 リボルブート・セクターを手札に加え発動、その効果で墓地から現れろ、ヴァレット・トレーサー、シェルヴァレット!

ヴァレット・トレーサーの効果でリボルブート・セクターを破壊!デッキからヴァレット・リチャージャーを特殊召喚!さらに私は場にヴァレットモンスターがいることにより手札からアブソルーター・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

 

俺「くっ、モンスターが大量に…」

 

 

了見「現れろ、我が道を照らす未来回路!アローヘッド確認、召喚条件はヴァレットモンスターを含むドラゴン2体、私はアブソルーターとストライカー・ドラゴンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2、ソーンヴァレル・ドラゴン!」

 

俺「新たなリンク2モンスターか」

 

 

了見「墓地のアブソルータードラゴンの効果!デッキからヴァレット・シンクロンを手札に加える!三度現れろ、我が道を照らす未来回路!召喚条件は効果モンスター3体以上!私はソーンヴァレル、ヴァレット・リチャージャー、シェルヴァレットをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」

 

俺「くるか…もう1体のリンク4…」

 

 

了見「閉ざされし世界を切り裂く我が烈風! リンク召喚! 現れろ! リンク4! ヴァレルソード・ドラゴン!」

 

草薙「やはりきたか、ヴァレルソード…」

 

 

歩夢「ここにきて2体目のリンク4…」

 

愛「でも部長ならだいじょーぶ!」

 

せつ菜「はい!きっと部長なら…」

 

果林「えぇなんて言ったてあのデッキは」

 

かすみん「かすみんたちと作りあげたデッキですから!」

 

 

かすみん「あれ…?かすみんまたやっちゃいました…?」

 

彼方「かすみちゃん、またやっちゃったね〜」

 

 

了見「ずいぶん賑やかギャラリーを連れてきたな。」 

 

俺「あぁ、これが今の俺の仲間だ!」

 

 

了見「仲間か…ならばその仲間の前で散るがいい!私はヴァレット・シンクロンを召喚!」

 

俺「ヴァレット・シンクロン…まさか!?」

 

了見「ヴァレット・シンクロンの効果!墓地からレベル7のアブソルーター・ドラゴンを特殊召喚する!そして私はレベル7のアブソルーター、ドラゴンにレベル1のヴァレット・シンクロンをチューニング!!」

 

 

しずく「あれは!?」

 

 

了見「雄々しき竜よ! その獰猛なる牙を今、銃弾に変え撃ち抜け! シンクロ召喚! いでよレベル8! ヴァレルロード・S・ドラゴン!」 

 

 

俺「シンクロ召喚だと!?」

 

 

了見「複数を召喚を使うのは貴様だけではない!サベージドラゴンの効果!墓地のソーンヴァレルを装備し、そのリンクマーカーの数だけサベージにカウンターを置く。そしてソーンヴァレルの攻撃力の半分をヴァレルロード ・S・ドラゴンに加える!」

 

 

俺「カウンターは2つに攻撃力は3500…」

 

 

了見「サベージ・ドラゴンは1ターンに1度、相手がカードの効果を発動した時、カウンターを1つ取り除くことでその効果を無効にできる。」

 

俺「なんだと!?」

 

 

了見「バトルだ!ヴァレルロードでエクスコードを攻撃!この瞬間ヴァレルロードの効果!エクスコードのコントロールを奪う!ストレンジ・ストリンガー!」

 

俺「エクスコードが離れたことにより俺の場のモンスターの攻撃力は500ダウンする…」

 

 

了見「エクスコードの効果でサベージ・ドラゴンの攻撃力は500アップ!私はヴァレルロード・S・ドラゴンでフレイム・アドミニスターを攻撃!」

 

俺「くっ」

 

俺のライフが7500から5500に減る

 

 

了見「続けてヴァレルソードでシューティングコード・トーカーを攻撃!ヴァレルソードの効果!シューティングコードの攻撃力を半分にし、数値をヴァレルソードに加える!電光のヴァレルソード・スラッシュ!」

 

俺「ぐあっ」

 

俺のライフが5500から2500に減る。

 

 

了見「これで貴様とのデュエルも幕引きだ!ヴァレルソードでダイレクトアタック!」

 

俺「まだだ、リバースカードオープン!永続罠発動!リミット・コード!EXデッキからコード・トーカーモンスターを特殊召喚する!」

 

 

了見「無駄だ!サベージドラゴンの効果!カウンターを取り除き発動を無効にする!」

 

 

俺「くっ、だがそれチェーンして罠発動!リコーデット・アライブ!墓地のトランスコード・トーカーを除外してEXデッキからデコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

了見「くっ、厄介な罠を…だが、バトルは続行!ヴァレルソードでデコード・トーカーを攻撃!」

 

俺「ぐっ」

 

俺のライフが2500から650に減る。

 

 

了見「これで終わりだ!自分のモンスターで散れ!エクスコードでダイレクトアタック!」

 

俺「まだ負けるわけにはいかない!墓地のリコーデットアライブの効果、このカードを除外して除外されているトランスコードを特殊召喚する!」

 

 

了見「ち、ならばエクスコードでトランスコードを攻撃!」

 

 

草薙「トランスコードとエクスコードの攻撃力を同じ、つまり相打ちか…」

 

了見「この攻撃を耐えたか…私はこれでターンエンドだ。」

 

 

せつ菜「相手の場にはヴァレルロード・ドラゴン、ヴァレルソード・ドラゴン、それに効果を一度無効にできるサベージドラゴン…」

 

しずく「戦況は圧倒的に先輩の不利」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

歩夢「でも彼ならきっと大丈夫。彼には私たちと作ったデッキと私たちがついてる。」

 

 

俺「(戦況は圧倒的に不利…でも俺には逆転の一手が残されている。このドローで全てが決まる…みんな俺に力を貸してくれ!)俺のターン、ドロー!」

 

 

了見「ふん、この状況を打破できるカードは引けたか?」

 

 

俺「それはあとでわかることさ。それよりリボルバー教えて欲しいことがある。」

 

了見「何だ?」

 

 

俺「俺たちが巻き込まれた事件、あれは突如警察の介入によって幕を閉じた」

 

了見「それがどうした…」

 

俺「お前は鴻上聖の意思を継ぐと言ったよな?」

 

了見「あぁそうだ」

 

俺「それは本当か?」

 

了見「何が言いたい」

 

俺「俺とお前が初めてあった日、俺は自分の記憶を取り戻して以来、はっきり思い出すようになった。あの時、俺たちはデュエルモンスターズの話ですごく盛りがったよな。あの時のお前の顔は今でも忘れない。心の底から楽しんでいた。」

 

了見「そんなことはない、あれは貴様を呼び出すための演技だ」

 

俺「そうかな、俺はお前との話すごく楽しかった。そして成長したお前の名前と写真を見て確信した。こいつがあの時にあった時の少年なんだと。デュエルを心から愛する少年だったと。」

 

了見「だからなんだと言う」

 

俺「あの事件の警察の介入、あれは警察が嗅ぎ回っていたから警察がきたのか。お前の父親の技術を持ってすれば警察の目をしばらくはかいくぐれたはずだ。なのに事件は半年で終わった。そして俺は救助された時、朧げの意識の中で警察官の話を聞いた。内通者から通報があったと…」

 

草薙「それはまさか…」

 

俺「あの時、警察に通報したのはリボルバーお前なんじゃないのか。父親の実験がいかに過酷を知りそれに耐えられなくなったお前が警察に通報したんじゃないのか!?」

 

了見「そうだ、あの時警察に通報したのは私だ。」

 

俺「ならどうして、ハノイの騎士のリーダーをやっている!?あの時のお前だったらそんなことしないはずだ!」

 

了見「そうだな、だが私の父鴻上聖はSOLに追放された挙句電脳ウイルスを仕込まれ2年前に帰られぬ人となった。」 

 

俺「そんな…」

 

了見「そしてその時、私は決心した。無き父の意思を継ぐことこそが私の運命なのだと!」

 

 

 

俺「違う!」

 

了見「何?」

 

俺「お前の人生はお前は決めることだ。父親の意思を継がなければならないなんてそんなことはない。まして危険な実験とお前はわかっていた。なのにお前はそれを自分の運命だと決めつけて再び同じ道を辿ろうとしてる!」

 

了見「そうだ、それの何が悪い!」

 

俺「お前の運命はお前が決めるんだ。父親が亡くなったらそりゃ悲しいかもしれない。だからって自分が間違っていると思うことをするのが正しいことだと思えない!」

 

了見「子供の戯言を」

 

俺「あぁそうさ、俺はまだ何もわかっちゃいない。だが、お前はそうやって生きて辛くないか?自分に嘘つき、背を向けて生きている。そう、かつて記憶を無くしていた俺のように」

 

了見「くっ」

 

俺「お前はお前の信じた道を進めばいいんだ。自分に嘘つくことなく、お前が正しいと思った道を進めばいいんだよ!」

 

了見「今更遅い!私はこれまで何度も人間の意識データを奪ってきた!今更どうすれはいいと言うのだ!」

 

俺「全て元のに戻して罪を償うんだ!」

 

了見「罪を償うだと…」

 

俺「そうだ、罪を償って新しい道を進むんだ。自分から逃げなければそれはきっとできる」

 

了見「罪を償うか、戯言を!貴様は自分の状況をわかっているのか?貴様が負ければ貴様は被験体に再びなりその人生は終わったも同然だ」

 

俺「あぁ、だからこそ俺は勝つ!必ず!そしてみんな未来を切り拓く!」

 

 

俺「いくぞ!魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のモンスター5体をデッキに戻し2枚ドローする!」

 

了見「そうはさせん!サベージ・ドラゴンの効果!カウンターを1つ取り除き発動を無効にする!手札を補充し、逆転のチャンスを狙うつもりだったようだが、残念だったな。これで貴様の望みも絶たれた!」

 

俺「それはどうかな?」

 

 

了見「何!?」

 

 

俺「俺はこの時を待っていた!」

 

 

了見「バカな手札1枚で何ができる!?」

 

俺「お前がサベージの効果を使い、効果を無効にしてくるのはわかっていた。だから俺の本当の狙いを通すためにお前にサベージの効果を使わせるためのカードを引く必要があった。そしてお前は俺の狙い通り、貪欲な壺にサベージの効果を使ってくれた」

 

 

了見「私の狙いを読んでいただと…だがこの状況でなにができる!」

 

俺「俺はサイバース・ガジェットを通常召喚!サイバース・ガジェットの効果!墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚!」

 

 

しずく「これで部長の連続リンク召喚の準備が整いました!」

 

 

俺「俺はマイクロ・コーダーでリンク召喚!リンク1、トークバック・ランサー!そしてトークバックランサーの効果!サイバース・ガジェットをリリースし墓地からトランスコード・トーカーを特殊召喚する!そしてサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚!さらにトランスコードの効果!墓地からエクスコード・トーカーを特殊召喚する!続けてガジェットトークンでリンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!」

 

 

了見「今更そいつらを呼び出してなんになる!」

 

 

俺「今見せてやる!俺の最後のリンク召喚を!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

了見「何!?」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク・ディサイプルとリンク3のエクスコード・トーカーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!!」

 

 

歩夢「これは…」

 

 

to be continued…



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最終話(REMAKE) 『未来を導くサーキット』 

前回に引き続き2019年10月31日投稿分の書き直しです。オリジナルでは前話にてデュエルの決着がついていますが、リメイク後は本話で着き、文字通りの最終回を迎えます。デュエル描写もオリジナルと変更していますので、再度読まれる方もお楽しみいただければと思います。

2020/2/4


第3章 最終話(REMAKE) 「未来を導くサーキット」

 

 

 

 

俺「今見せてやる!俺の最後のリンク召喚を!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

了見「何!?」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク・ディサイプルとリンク3のエクスコード・トーカーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!!」

 

 

歩夢「これは…」

 

 

俺「まだ見ぬ世界へ繋がる風を掴め! リンク召喚! リンク4! アクセスコード・トーカー!」

 

 

了見「アクセスコード・トーカーだと…私の知らないモンスターを…」

 

 

俺「そうだ、このアクセスコードは仲間との絆の証、みんなとの繋がりが生んだ俺の切り札だ!」

 

了見「だが、攻撃力2300のそいつでは私のモンスターを倒せまい!」

 

 

俺「アクセスコードの効果発動!リンク素材にしたリンクモンスター1体のリンクマーカー1つにつき攻撃力を1000上げる!俺はエクスコード・トーカーを選択!よって攻撃力は3000アップ!」

 

了見「攻撃力5300だと!?」

 

俺「さらにトランスコード効果!アクセスコードとトランスコードの攻撃力を500アップ!」

 

 

歩夢「これでアクセスコード・トーカーの攻撃力は5800…!」

 

 

俺「そしてアクセスコードの効果、墓地のリンクモンスターをゲームから除外することにより相手フィールドのカードを破壊する!俺は墓地の闇属性モンスター リンク・ディサイプルを除外してサベージ・ドラゴンを破壊する!」

 

 

了見「ちっ、だがなぜ守備表示のサベージを」 

 

 

俺「まだだ!アクセスコードは除外するリンクモンスターの属性が違ければこの効果は何度でも使える!俺は水属性のシューティング・コード・トーカーを除外して、ヴァレルソードを破壊!アクセスインテグレーション!」

 

 

了見「何!?」

 

俺「さらに炎属性フレイム・アドミニスターをゲームから除外してヴァレルロード・ドラゴンを破壊する!この効果は対象を取らない効果!よってヴァレルロードは破壊される!アクセスインテグレーション!」

 

 

了見「なんだと!?」

 

 

 

俺「バトルだ!トランスコードでダイレクトアタック!トランスコード・フィニッシュ!」

 

了見ライフ8000→5200

 

 

俺「これでとどめだ!アクセスコード・トーカーでリボルバーに…鴻上了見にダイレクトアタック!」

 

 

 

了見はアクセスコードの攻撃の眩い閃光と共に呟く

 

了見「私の…負けか…」

 

アクセスコードの攻撃は了見を貫いた。

 

了見ライフ5200→0

 

 

 

 

了見「…。」

 

俺「リボルバー…」

 

了見「ふん、これで私を警察に差し出し罪を償わせる。それで貴様は満足だろう。」

 

俺「いや、俺はお前を警察に差し出したりしない。」

 

了見「何!?」

 

俺「リボルバー、SOLを倒産に追い込んだのはお前だな」

 

了見「そうだ、父を死においやったSOLを私は許せなかった。だから潰した。」

 

俺「どうやって?」

 

了見「ネットワークを監視し続けた。SOLの不正を一つ残らず見逃さないように。そして幾多の不正データを見つけそしてSOLを潰した。」

 

俺「やっぱりな…ならお前の償いはこのままネットワークの監視を続けろ」

 

了見「なんだと…」

 

俺「リボルバーはお前は俺たちがここにたどり着くようにネットワークを監視し続け、俺たちが見るものに手を加え続けた…違うか?」

 

了見「…」

 

俺「そして俺たちはお前の元にたどり着いた。それはお前自身が、間違ったことをしているっていう自覚があったからじゃないのか。いや自覚がなくても無意識に。俺にお前を止めて欲しかったんじゃないのか?」

 

了見「ふん、私はただ自分の運命にしたがったまでだ。貴様が私の元にやってきて再び被験者となるようにな!」

 

俺「違う!お前は俺を施設に呼び寄せた時、俺を生かした。お前だったら俺をあの施設に閉じ込めておくこともできたはずだ。だけどお前はしなかった。そしてデュエルに応じた。それはお前が心のどっかで間違いを正して欲しいとそう思ってたからじゃないのか!?Cafe Nagiに来た時も、お前が自ら正体を明かすようなことをしなければきっとお前の元にはたどり着けなかった…。お前は自らが決めつけた運命に抗おうとしたんだよ!お前が本当にしたいことをしようとしたただそれだけなんだよ!」

 

了見「黙れ!貴様に何がわかる!」

 

俺「わかんねぇよ、俺はお前じゃないし、お前は俺じゃない。だからわかんなくて当たり前だろ。でもこれだけはわかる。俺もお前もデュエルが好きなんだ。だからデュエルで人を悲しませるようなことは間違ってる。」

 

 

了見「………。ネットワークの監視を私に続けさせてどうするつもりだ」

 

俺「将来、俺や歩夢、それに草薙さんの弟は事件のことなんて忘れて生きていくことができるかもしれない。だけど、そうなったとしてもお前には覚えていて欲しい、罪を償うことであの悲惨な事件を忘れないで欲しい。そしてもう二度と繰り返させないで欲しい。俺たちのような人が二度と出ないためにもお前にはネットワークを監視し続けて、第2、第3のハノイが生まれないようにして欲しいんだ。」

 

了見「私がそうする保証がどこにある…」

 

俺「保証か…確かにないかもな。だけど信じてる。事件を終わらせてくれたお前ならきっとやってくれるって。」

 

了見「ふん、どこまでも甘いやつだ…」

 

俺「頼んだよ、了見…。」

 

了見「…。」

 

 

俺「さ、みんな帰ろう」

 

 

俺たちは屋敷を後にした。

 

 

果林「ねぇ、本当によかったの?これで」

 

俺「あぁよかったんだこれで。」

 

草薙「まあお前がそう決めたなら俺たちはそれに従うだけだ。」

 

俺「でも草薙さん、1つだけ謝りたいんだ。仁君のこと…」

 

草薙「あぁ、だがお前は気にするな。お前はよくやってくれたよ。時間はかかるかもしれないが、少しずつでも取り戻すよ俺たち家族の時間を。」

 

歩夢「草薙さん、何か私たちに手伝えることはありませんか?」

 

草薙「手伝えることか…うーん」

 

俺「ならみんなのライブを仁君に届ければいいんじゃないか?」

 

歩夢「え?」

 

俺「確かに草薙さんの言うように時間はかかるかもしれない。それでもスクールアイドルには…みんなには人の心を動かす何がある、そう思うんだ。」

 

かすみ「先輩…。」

 

果林「まさかあなたにそれを言われるとはね。」

 

俺「ずっと思ってたんだ。俺はμ'sとAqoursのライブを見て心を動かされた。だからみんなならきっと人の心を動かせられる。だから俺もデュエルで誰かの心を動かしたいって思った。」

 

歩夢「そっか、でもあなたのデュエルはずっとずっと人の心を動かしてきたんだよ」

 

俺「え?」

 

歩夢「私が監禁されてる時、何度も挫けそうになった。でもね、その時、あなたとのデュエル、あなたと過ごした時間を思い出してた。するとね、身体から力が湧いてきてね、私は事件を乗り切れたんだよ」

 

俺「そうだったのか…」

 

愛「ぶちょーやーる」

 

俺「え?」

 

かすみ「ちょっと、ちょっとかすみんまだ先輩とデュエルしてないんですけど、かすみんも先輩とデュエルしてスーパーアイドルになりたい〜」

 

俺「え、あーそう」

 

エマ「みんな、部長がいたからここまでやってこれたんだよ」

 

彼方「そーそーだからこれからも頼んだよ部長〜」

 

しずく「はい!最後まで私を導いてください!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 賛成!」

 

せつ菜「さぁ部長早速部室に帰って仁さんを元気づけるライブを考えましょう!」

 

俺「え?これから?俺リボルバーとのデュエルでめっちゃ疲れてるんだけど…」

 

果林「あれくらいでへばっちゃこの先が思いやれるわね〜ふふ」

 

俺「酷っ、果林はデュエルしてないじゃん!」

 

草薙「まあまあ、でもそうだな。仁も早く元気になりたいだろうからな。頼んだぞ、部長!」

 

俺「草薙さんまで…わかった、わかったよ!じゃあ戻るか部室に…」

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

かすみ「せんぱ〜い、早くしないと置いて行きますよ〜」

 

俺「嘘だろ、あいつらなんであんな走れるんだよ…そうだ草薙さん学校まで、」

 

 

草薙「悪いな俺はこれから仕込みをしなくちゃいけないんだ。行くなら自分の足で行ってくれ。ほら若いんだろ、ダッシュダッシュ」

 

俺「嘘だろ…リボルバーを倒したってのに…四面楚歌とはこのことだ…」

 

愛「ぶちょー、遅いよー!」

 

俺「はぁ…まぁいいっか。わかってるよ、今行く。」

 

俺はみんなの元に走った。

 

 

 

〜数日後〜

 

 

俺「宇宙に満ちたる神秘の力、奇跡の星に降り注ぎ無限の命を紡ぎ出せ! リンク召喚! 現れろリンク5! ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード!」

 

かすみ「なっ、先輩、リンク5なんてかすみん聞いてないですよ!」

 

俺「あぁ言ってないからな。ダークフルードの効果、墓地のサイバース族、儀式、融合、シンクロ、エクシーズモンスターが存在することによりカウンターを4つ乗せる!」

 

かすみ「ちょ、ちょっと待ってください〜」

 

俺「バトルだ!ダークフルードはバトルフェイズの間、カウンターの数×2500攻撃力をアップさせる!」

 

かすみ「攻撃力13000!?」

 

俺「いけ、ダークフルード!ネオテンペストエンド!」

 

かすみ「そんな〜」

 

 

かすみのライフが0になる。

 

かすみ「先輩、リンク5なんてずるいですよ〜」

 

俺「悪いな、全力勝負って話だったからな。でもかすみとのデュエルすごい楽しかったよ」

 

かすみ「ほ、本当ですか!?かすみんも〜ちょ〜楽しかったです〜なんならこのあともずっーとかすみんにデュエルを教えてくれてもいいんですよ?」

 

俺「まぁそうしてあげたいんだけど、かすみにはやることがあるだろ?」

 

かすみ「はっ、そうでした。」

 

果林「かすみちゃんデュエルは終わったかしら?」

 

かすみ「はい、惜しくも負けてしまいましたが…」

 

彼方「部長の圧勝だったけどね〜」

 

かすみ「うぅ、彼方先輩それ言わないでくださいよぉ〜」

 

愛「さ、かすみん気を取り直して練習しよ」

 

かすみ「はーい」

 

俺「なぁ、歩夢みんなの調子はどう?」

 

歩夢「うん、順調だよ。仁君を絶対に元気にするんだってみんな張り切ってる」

 

俺「そっか…ありがとうな」

 

歩夢「ううん、お礼を言わなきゃいけないのは私たちの方だよ」

 

俺「え?」

 

歩夢「あなたがいなかったら私はきっと集まっていなかった。きっとそれぞれバラバラの道を進んでたと思う。あなたがいたから私はスクールアイドルっていう1つの共通の好きなものができた。例え目指すべきアイドルの道が違ってもスクールアイドルを好きな気持ちで繋がってる。もちろんデュエルもね。」

 

俺「そっか、なら…よかった」

 

愛「歩夢〜練習するよー」

 

歩夢「うん!今行くね!それじゃ私行ってくるね」

 

俺「うん」

 

 

スクールアイドルが好きな気持ち、デュエルが好きな気持ち。目指すべきものが違くても人は何かで繋がっている。その繋がりは時に争いを生むかもしれない。それでも人間はまた繋がりを作る。そしてその繋がりはどんどん広がっていく…。

 

これからも…。

 

 

俺「さて!俺も仁君を元気づけること、そしてみんなをスクールアイドルデュエルフェスティバルで優勝させないとな!」

 

 

俺は進む、ただ真っ直ぐ、自分の信じた道を!デュエルがある限り!みんながいる限り!

 

デュエルによって広がった繋がり…。

 

これが俺たちの未来を導くサーキットなんだ!

 

 

〜fin〜




初めて読んでいただいた方、そして再度読んでいただいた方へ

本話をご覧いただき誠にありがとうございました。
当初の予定だと本話でこの作品は終える予定でしたが、私自身がまだまだ描きたかったので、この後も主人公とニジガクのみんなのお話は続きます!是非ご覧になっていただければと思います!

2020/2/4


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第3章 番外編

第3章 番外編

 

 

スクールアイドルデュエルフェスティバルの準備のためデュエルの特訓をする毎日。

 

そして仁君を励ますライブの準備も進んでいる。同じ事件の被害者として仁君には1日でも早く元気になってほしい。

 

 

 

 

 

俺「毎度ありがとうございました。」

 

 

今日はCafe Nagiのバイトの日。

 

以前は生活費の足しにするためにバイトをしていたが、今は仁君の件で同好会のメンバーと密に連携を取るための側面が強い。

 

 

???「あのー、Cafe Nagiってここであってますか?」

 

俺「えぇ、そうですけど…」

 

???「もしかしてあなたが虹ヶ咲スクールアイドル同好会の部長さん!?」

 

俺「え?」

 

???「穂乃果、いきなり尋ねてはあちらも驚きます。こういう時はまず自分から名乗らないと」

 

???「アハハ、そうだったね〜。すいません、私、音ノ木坂学園でμ'sってスクールアイドルやってます高坂穂乃果です!」

 

???「同じくμ'sの園田海未です。」

 

???「2人と同じμ'sの南ことりです!」

 

俺「え?えぇ〜μ'sってあのμ's!?」

 

海未「あのかはわかりませんが、確かに私たちはμ'sですが…」

 

俺「あぁ、ごめんなさい。自己紹介が遅れました。はい、俺が虹ヶ咲スクールアイドル同好会の部長です!」

 

穂乃果「やっぱりそうだったんだ〜いや、すぐに見つかってよかったよ〜」

 

俺「えっと…μ'sの方々が一体なんのようでしょうか…?」

 

ことり「あなたも確か高校2年生だったよね?だったらそんなに固くならなくていいよ」

 

穂乃果「そーそー、同い年なんだしそんなに気を使わないでさ。」

 

俺「そっか、そうだよな。それでどうして今日はここに?」

 

穂乃果「うん、実はね、この前Aqoursの千歌ちゃんから連絡があったね。一度あって欲しい人がいるって言われてね。それがあなただったの。」

 

俺「千歌がそんなことを…」

 

ことり「聞いたところによると、なんだかすごいデュエルをするからスクールアイドルデュエルフェスティバルにむけて一度会ってみたらどうって」

 

穂乃果「そうなんだよ!なんか、すごいリンク召喚を使いこなすって聞いて、私いてもたってもいられなくなっちゃってさー。それであなたとデュエルすればスクールアイドルデュエルフェスティバルで優勝するための手掛かりになるんじゃないかって」

 

俺「そうだったんだ…」

 

草薙「お前もすっかり有名人だな。」

 

俺「草薙さん。あぁ3人に紹介するよ、この人は草薙翔一さん。このCafe Nagiのオーナーなんだ。」

 

草薙「よろしくな」

 

海未「はい、こちらこそよろしくお願いします。」

 

草薙「で、3人はこいつとデュエルしたいんだっけ?」

 

穂乃果「はい!是非彼のデュエルを一度見ておきたくて」

 

草薙「なるほどな、いいんじゃないか」

 

俺「まぁそうだな。こんな機会めったにないだろうし」

 

草薙「ただし、1つ条件がある。」

 

海未「条件…ですか?」

 

俺「どうしたんだよ、草薙さん。珍しいな」

 

草薙「まあまあ、そんな大したことじゃない。穂乃果ちゃんとお前がデュエルをして、穂乃果ちゃんが勝てば、うちのホットドッグとドリンクをただで御馳走しそう」

 

穂乃果「ホットドッグが無料!?やります!絶対やります!」

 

海未「もう、穂乃果はすぐ食い意地が張るんですから…。」

 

穂乃果「えぇーいいーじゃん。勝ったご褒美だよ〜」

 

海未「全く…」

 

ことり「ははは、穂乃果ちゃんらしいね。それで彼が勝った場合はどうなるんですか?」

 

草薙「それはだな…」

 

穂乃果、海未、ことり「それは…」

 

草薙「うちの店に3人のサインをくれ!」

 

穂乃果「え?サイン?」

 

海未「サイン…ですか?」

 

ことり「それだけでいいんですか?」

 

俺「あはは、そりゃいいな。ついこの前常連が1人いなくなったばかりだしな。3人がきた店ってなれば宣伝効果は抜群だろうな」

 

草薙「そう、このところ売り上げが徐々に落ちてきている…だからこそここで1つ挽回しなくちゃな」

 

俺「どうする?俺はそれでいいけど」

 

穂乃果「もちろん、受けて立つよ!」

 

俺「なら、ちょうどここは広場になってるからここでデュエルしよう。あ、草薙さん、これも立派な店の広報の仕事だからな、時給はつけておいてくれよ。」

 

草薙「お前が勝てば考えるよ」

 

俺「あぁ、任せろ」

 

ことり「穂乃果ちゃん、頑張ってね」

 

海未「油断してはいけませんよ」

 

穂乃果「わかってるよ!よーし、燃えてきたー!いくよ!」

 

俺「あぁ!」

 

 

俺&穂乃果「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

先攻は穂乃果

 

 

穂乃果「私のターン、私は切り込み隊長を召喚!効果発動、手札から焔聖騎士−ローランを特殊召喚!来て!未来を描き出すサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は戦士族モンスター2体!私は切り込み隊長とローランをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2!聖騎士の追想 イゾルデ!」

 

 

俺「穂乃果もリンク召喚を…」

 

 

穂乃果「イゾルデの効果、デッキからゴッドフェニックス・ギア、フリードを手札に加えるよ!イゾルデの更なる効果、デッキから妖刀竹光を墓地に送りデッキから2体目のローランを特殊召喚するよ!さらに妖刀竹光の効果、デッキから黄金色の竹光を手札に加えるよ!」

 

草薙「リンクモンスターを出しつつ、手札を補充、なかなかやるな。」

 

穂乃果「私はカードを1枚セットしてターンエンド。この瞬間、ローランの効果でデッキから妖刀竹光を手札に加えるよ。」

 

 

俺「やるな、穂乃果。なら俺も全力で行かせてもらうぜ。俺のターン、ドロー。(穂乃果の場のモンスターで一番攻撃力高いモンスターはイゾルデ。だがあの伏せカードが気になるけど…)手札のスレッショルド・ボーグの効果、レイテンシを墓地に送り自身を特殊召喚!さらにROMクラウディアを通常召喚、墓地のレイテンシを手札に加え、レイテンシを自身の効果で特殊召喚!レイテンシでリンク召喚!リンク1、リンクリボー!」

 

ことり「リンクリボーか〜かわいいね〜」

 

 

俺「レイテンシの効果、デッキから1枚ドロー!そして現れろ、未来を導くサーキット!」

 

海未「きます、穂乃果」

 

穂乃果「う、うん」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンクリボー、スレッショルド・ボーグ、ROMクラウディアをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

海未「きましたね…」

 

穂乃果「これが千歌ちゃんが言っていたあなたのエース・モンスター…デコード・トーカー」

 

 

俺「あぁ、いくぞ」

 

穂乃果「ならあなたのメインフェイズ終了時に永続罠発動 デュエル・アブレーション!手札を1枚墓地に送りデッキからエヴォルテクター・エヴェックをデュアル状態で特殊召喚!」

 

俺「デュアルモンスターをデュアル状態で特殊召喚だと!?」

 

穂乃果「エヴェックの効果、墓地からフェニックス・ギア・フリードを特殊召喚!」

 

俺「何!?そのカードはデュアル・アブレーションで墓地に送ったカード…。だが、バトルだ!デコード・トーカーでイゾルデを攻撃!デコード・エンド!」

 

 

穂乃果ライフ4000→3300

 

 

俺「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

草薙「な、なぁおい本当に勝てるのか?」

 

俺「心配するな草薙さん。デュエルはまだ始まったばかりだ。」

 

穂乃果「私のターン、ドロー!墓地の妖刀竹光をゲームから除外して手札からこのモンスターを特殊召喚するよ!」

 

俺「あれはさっき手札に加えたカード…」

 

 

穂乃果「火の力翻し戦士よ!不死鳥の炎をその身躯に宿し神へと昇焱せよ!!ゴッドフェニックス ・ギア・フリード!」

 

俺「これが穂乃果のエース…」

 

穂乃果「さらにゴッドフェニックスギアフリードに妖刀竹光を装備、そして魔法カード 黄金色の竹光、その効果でデッキから2枚ドロー!そして私はエヴェックとローランでリンク召喚!リンク2、ドリトル・キメラ!ドリトルキメラの効果で炎属性モンスターの攻撃力が500アップ!」

 

草薙「今度は攻撃力をあげるリンクモンスターか…」

 

穂乃果「さらにデュアルアブレーションの効果、手札を1枚墓地に送りデッキからエヴェックを特殊召喚!エヴェックの効果、墓地から昇華騎士 エクスパラディンを特殊召喚!エクスパラディンの効果、デッキからフェニックスギアフリードを攻撃力500アップの装備カードとして装備させるよ!さらにエヴォルテクター・シュバリエを召喚! 」

 

 

俺「これで穂乃果の場には攻撃力1900のドリトルキメラ、3500のゴッドフェニックスギアフリード、3300のフェニックスギアフリード、2400のシュバリエ、2300のエクスパラディン、2000のエヴェックの計モンスターが6体…」

 

海未「このモンスターたちの攻撃が通れば穂乃果の勝ちですが…」

 

 

穂乃果「バトルだよ!」

 

俺「ならこの瞬間、速攻魔法 セキュリティ・ブロックをデコード・トーカーを対象に発動!このターン、デコード・トーカーは戦闘で破壊されず互いにうける戦闘ダメージは0になる!」

 

ことり「たった1枚で穂乃果ちゃんの攻撃を防いじゃうなんて」

 

穂乃果「でも、まだゴッドフェニックスの効果が残ってるよ!ゴッドフェニックスが攻撃するとき、相手モンスター1枚を攻撃力500アップの装備カード扱いでこのカードに装備できるよ!私はデコード・トーカーをゴッドフェニックス に装備!」

 

俺「デコード・トーカー!」

 

穂乃果「私はこれでターンエンドだよ。この時、ローランの効果でゴッドフェニックスを手札に加える。」

 

 

俺「穂乃果やっぱり君はすごいよ、たった1ターンでここまで展開してくるなんてな。」

 

 

穂乃果「それはあなたも同じだよ、さっきのターン、正直私は勝てると思った。でもあなたはたった1枚で凌いだ。やっぱり千歌ちゃんに勝っただけのことはあるね!」

 

 

俺「けど俺のデュエルはここからだ!いくぞ、俺のターン!ドロー!これは…きたぜ草薙さん!」

 

草薙「何?まさか、これはあのカードか」

 

俺「そうだ、これは草薙さんからもらったカード」

 

草薙「あれはスターターデッキに入ってる、超強力カード!」

 

俺「俺は魔法カード サンダーボルトを発動!」

 

穂乃果「えぇ!?サンダーボルト!?」

 

俺「穂乃果の場のモンスターを全て破壊だ!」

 

穂乃果「でも破壊されたエクスパラディンの効果!墓地からフェニックスギアフリードをデュアル状態で特殊召喚するよ!さらに手札を1枚コストにしエヴェックを特殊召喚し、2体目のフェニックスギアフリードを特殊召喚する!」

 

 

俺「俺は魔法カード 貪欲な壺を発動。墓地のモンスター5体をデッキに戻し2枚ドロー。手札のマイクロコーダーを墓地に送り魔法カード サイバネット・マイニングを発動、デッキからサイバースガジェットを手札に加え、そして召喚!墓地からマイクロコーダーを特殊召喚する!俺はサイバースガジェットでリンク召喚!リンク1、リンクディサイプル。サイバースガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚!ガジェットトークンでリンク召喚、リンク1、リンクスパイダー!マイクロコーダー、リンクディサイプルでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!」

 

海未「きましたね、連続リンク召喚」

 

俺「まだだ、マイクロコーダーの効果、サイバネット・コーデックを手札に加えそのまま発動」

 

穂乃果「フェニックスギアフリードの効果、墓地のフェニックスギアフリードを特殊召喚!」

 

草薙「これで穂乃果ちゃんの場にはフェニックスギアフリードが3体並んだ…」

 

 

俺「だが、まだだ!俺はリンク2のコード・トーカーとリンクスパイダーでリンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!サイバネット・コーデックの効果、コードジェネレーターを手札に加える。トランスコードの効果で墓地からコード・トーカーを特殊召喚!手札のコードジェネレーターとコード・トーカーでリンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!コードジェネレーターの効果でドットスケーパーをデッキから墓地に送り、サイバネットコーデックの効果でコード・エクスポーターを手札に加える。続けてドットスケーパーを自身の効果で特殊召喚!」

 

 

穂乃果「おぉ〜これが噂に聞く連続リンク召喚かぁ〜やっぱりすごいね〜」

 

 

俺「手札のコードエクスポーターとドットスケーパーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー インヴァート!サイバネットコーデックでレディデバッカーを手札に加え、インヴァートの効果で特殊召喚する!さらにコードエクスポーターの効果で墓地のROMクラウディアを手札に加える、レディデバッカーの効果でデッキからバックアップセクレタリーを手札に加える!俺はレディデバッカーとトランスコードでリンク召喚!リンク2、フレイムアドミニスター!」

 

ことり「すごい、本当にリンクが繋がってる…」

 

 

俺「魔法カード 星遺物を継ぐ者を発動!墓地から蘇れトランスコード!そしてバックアップセクレタリーを特殊召喚する!現れろ、未来を導くサーキット!」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のインヴァートとバックアップセクレタリーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

穂乃果「ここでまたデコード・トーカー!?」

 

 

俺「さらに魔法カード デコード・エンドを発動!これによりデコード・トーカーの攻撃力は自身の効果と合わせて1000アップ、さらにエクスコードとフレイムアドミニスターの効果でさらに1300アップ!」

 

海未「攻撃力4600!?」

 

 

俺「バトルだ!トランスコードで1体目のフェニックスギアフリードを攻撃力!トランスコード・フィニッシュ!」

 

穂乃果ライフ3700→2400

 

俺「続けてエクスコードで2体目のフェニックス ギアフリードを攻撃!エクスコード・クローズ!」

 

穂乃果ライフ2400→1800

 

 

俺「とどめだ!いけ!デコード・トーカー!3体目のフェニックスギアフリードを攻撃!デコード・エンド!」

 

穂乃果ライフ1800→0

 

 

穂乃果「いや〜負けちゃったね〜。結構いい線いってた思うんだけどな〜」

 

俺「あぁ、そうだな。正直モンスター6体並べられた時は本当ヒヤヒヤしたよ」

 

海未「まさかあそこでサンダーボルトを引き当てるとは」

 

ことり「なんだか、デッキが応えてくれてるみたいだったね」

 

 

草薙「約束だな、3人ともサインよろしくな」

 

穂乃果「悔しいけど、約束だもんね」

 

俺「これでCafe Nagiも繁盛するといいな」

 

 

 

海未「これでいいでしょうか」

 

草薙「あぁ、ありがとう。店で一番目立つところにおいておくよ」

 

海未「そんな私たちのサインくらいで…」

 

俺「謙遜すんなって、それくらい3人はすごいんだからさ」

 

ことり「そうなのかな〜」

 

俺「あぁ、本当最後の最後までわからなかったし、さすが伝説のスクールアイドルμ'sって感じ」

 

穂乃果「いや〜それほどでも〜」

 

海未「まったく穂乃果は本当に調子がいいんですから」

 

穂乃果「でも私もすごい楽しかったよ。千歌ちゃんが言ってた通りあなたとデュエルできてよかった!」

 

俺「あぁ、俺もだ。やっぱりμ'sを相手にするならきっと今までの練習じゃ足りないもっともっと俺たちも強くならなきゃってわかった」

 

穂乃果「次会う時は、多分私はライバルだね。」

 

俺「あぁ、その時はうちの同好会のメンバーが全力で迎えるよ。」

 

穂乃果「うん、楽しみしてるよ!」

 

海未「今日は突然訪問したのにありがとうございました。」

 

ことり「とってもいい時間だったよ」

 

 

穂乃果「あー、でもデュエルしたらお腹空いちゃったな〜」

 

ことり「たしかにちょっとお腹空いたね」

 

 

草薙「なら、うちのホットドッグ是非食べて行ってくれ。」

 

穂乃果「はい!もちろんいただきます!さっきからずーといい匂いしてて私お腹ペコペコで」

 

海未「せっかくなのでことり私たちもいただきましょうか」

 

ことり「うん!」

 

草薙「よし、ホットドッグ3つ、毎度あり」

 

俺「手伝うよ、草薙さん。3人、そこにかけてゆっくりしていって」

 

穂乃果「うん!」

 

 

それから俺たちはいろいろ話した。

 

スクールアイドルのこと、デュエルのこと。

 

スクールアイドルが好きだから、デュエルが好きだからできたこの出会い。

 

 

俺たちの未来を導くサーキットは繋がっている。

 

 

 

〜fin〜



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第4章 「日常〜デュエルカーニバルへの道〜」
第1話 REMAKE


2019年12月14日投稿分のデュエル描写をミス等を直し書き直しました。
初めて読まれる方、再度読まれる方もお楽しみいただければと思います。

2020/2/5


第4章 第1話 REMAKE

 

 

 

???「いた!虹ヶ咲の制服に俺と同じタイプのデュエルディスク…間違いない…彼が俺が探してた俺のヒーロー!」

 

 

 

〜ある日〜

 

 

愛「ねぇねぇ、その後仁君の体調はどう?」

 

俺「あぁ、草薙さんによればあのライブの後、前よりだいぶ快復に向かってるらしい」

 

愛「本当!?やったー!それって愛さんたちのライブが仁君の心に届いたってこと!?」

 

俺「あぁ、そうだな。まだ完全に回復したとは言えないみたいだけど、確実に快復の方向へ向かってるらしい」

 

かすみ「当然です!かすみんのライブを見れば元気になること間違いないしです!」

 

愛「かすかすは相変わらずだね〜」

 

かすみ「かすって言わないでください!」

 

しずく「ですが、このまま私たちがライブを続ければ仁君はきっと」

 

璃奈「私もそう思う、璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

その時、俺に電話がかかってくる

 

 

俺「ん?せつ菜からだ。もしもし?」

 

菜々「す、すいません!今すぐ校門にきていただけますでしょうか!?」

 

俺「え?あぁわかった。すぐ行く」

 

愛「せっつーなんだって?」

 

俺「今すぐ校門にきて欲しいって。俺ちょっと行ってくるからみんなは先に練習してて!」

 

愛「あぁ、ちょっと!」

 

 

〜校門〜

 

菜々「ですから、学校の許可なく他校の生徒を学校には入れられないんです!」

 

???「学校には入れなくても会わせて欲しいんだ、スクールアイドル同好会の部長と!」

 

 

俺「どうした?せつ…じゃなくて生徒会長」

 

菜々「あぁ、すいません練習前に。この方がどうしてもあなたに会いたいと聞かなくて…」

 

俺「俺に…?」

 

???「はぁー、そのデュエルディスク…その顔間違いない!君こそハノイの騎士を倒した僕のヒーロー!」

 

俺「ハノイ…。」

 

???「あぁ、ごめん。自己紹介が遅れたね。でもその前に生徒会長さん、ちょっとだけ外してもらえるかな。」

 

俺「いや、彼女なら大丈夫。続けて」

 

???「いいのかい?なら…僕の名前は穂村尊。君と同じハノイの事件の被害者だ。」 

 

俺「!?」

 

菜々「それって…」 

 

尊「あぁ、まだ信じてもらえないよね。ならこれでどうかな。これ僕のデッキなんだけど見て欲しいんだ。」

 

俺はデッキを受け取る

 

俺「転生炎獣…サイバース族…」

 

尊「それにほら僕のデュエルディスク。君とは色が違うけど同じタイプだろ。」

 

菜々「それじゃ本当に彼は事件の被害者…?」

 

俺「どうして俺に会いにきた?」

 

尊「あぁ、そうだよね。実は僕のところに匿名でメールが来たんだ。そこにはハノイの騎士が壊滅したのと君のことが載っていた。僕はあの事件のショックで10年間ずっと無気力で中途半端な生活を送っていたんだ。そんな時に君のことを知った。最初は半信半疑だったけど、今の自分を変えるには君に会うしかない。そう思ったんだ。だから君に会いにきたんだ。」

 

俺「匿名のメール…まさかな。それで今俺と会って君は変わった?」

 

尊「え?あぁいやまだだけど。きっとこれから変われる!」

 

俺「君が事件の被害者だっていう保証は?」

 

尊「え?」

 

菜々「ちょ、ちょっと」

 

俺「たしかに俺はハノイのリーダーを倒してハノイは滅んだかもしれない。だが、生き残りがいて俺を狙ってくる可能性だってある。本当に君が事件の被害者だったら申し訳ないが、ハノイの手口は巧妙だ、同じ被害者を装って近づいてきても不思議じゃない」

 

尊「たしかに…。僕そこまで頭が回らなかった…。けどここまで来て引き下がれない…。そうだ、だったら僕とデュエルをしてくれないか?」

 

 

俺「デュエルを?」

 

 

尊「そう、それで完全に信じてもらえるとは思わないけど、君のことだ、デュエルをしたら多少なりとも何かわかるんじゃないかなって。それでよければ僕を信じてもらえたりしたらいいなって」

 

 

俺「…わかったそのデュエル受けてたつよ。」

 

 

尊「本当に!よっし、なら早速デュエルだ!」

 

 

俺「生徒会長悪いな、そういうことだからみんなによろしく言っておいてくれ。」

 

 

 

菜々「わかりました、ですが気をつけてくださいね。」

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

尊「デュエルディスクセット!よし、燃えた来たぜ!俺がこの炎で焼き尽くしてやるよ!」

 

 

俺「な、なんだ。デュエルディスクをつけた途端、性格がまるっきり変わったぞ。」

 

尊「いくぞ!」

 

俺「お、おぅ」

 

 

俺&尊「デュエル!!」

 

 

ライフは4000

 

 

尊「先攻はもらった!俺は転生炎獣フォクシーを通常召喚!フォクシーの効果!デッキを3枚めくりその中のサラマングレイトカード1枚を手札に加える!俺が手札に加えるのは転生炎獣の炎陣!そして速攻魔法 転生炎獣の炎陣を発動!デッキから転生炎獣ガゼルを手札に加える!現れろ!未来を変えるサーキット!」

 

 

俺「リンク召喚だと!?」

 

 

尊「召喚条件はレベル4以下のサイバース!俺はフォクシーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!現れろ、転生炎獣 ベイルリンクス!ベイルリンクスの効果!デッキからフィールド魔法 転生炎獣の聖域を手札に加える。さらにフィールドのサラマングレイトが墓地に行ったことにより俺は手札から転生炎獣ガゼルを特殊召喚!ガゼルの効果!デッキからサラマングレイト・ロアーを墓地に送る!さらに手札の転生炎獣スピニーの効果!このカードを墓地に送りガゼルの攻撃力を500アップする!さらにスピニーの効果、自分のフィールドに転生炎獣モンスターがいる時、自身を墓地から特殊召喚できる!」

 

 

俺「なんて展開力だ」

 

 

尊「まだ行くぜ!俺はレベル3のガゼルとスピニーでオーバーレイ!」

 

 

俺「今度はエクシーズだと!?」

 

 

尊「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!幻想を断ち切る灼熱の荒馬!ランク3!転生炎獣ミラージュスタリオ!」

 

 

俺「リンクだけじゃなく、エクシーズまで。こいつ本当に…」

 

 

尊「ミラージュスタリオの効果!オーバーレイユニットを1つ使いデッキから転生炎獣ファルコを特殊召喚する!さらにベイルリンクスとファルコでリンク召喚!リンク2、転生炎獣 サンライトウルフ!この瞬間、ファルコの効果、墓地のサラマングレイト・ロアーを場にセットする!」

 

 

俺「ガゼルでロアーを墓地に送ったのはこのためだったのか。」

 

 

尊「まだだ!俺はフィールド魔法!転生炎獣の聖域を発動!さらに墓地のフォクシーの効果!手札からサラマングレイト・レイジを墓地に送り自身をサンライトウルフのリンク先に特殊召喚!さらにサンライトウルフの効果、ガゼルを手札に加える!続けて転生炎獣の聖域の効果!同名の転生炎獣モンスターを素材にリンク召喚できる!」

 

 

俺「同名モンスターでリンク召喚だと!?」

 

 

尊「これが俺の力!転生リンク召喚!生まれ変われ転生炎獣サンライトウルフ!」

 

 

俺「転生リンク召喚…」

 

 

尊「転生リンク召喚されたサランライトウルフの効果!墓地からサラマングレイト・レイジを手札に加える!そして俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ!」

 

 

俺「(少ない枚数からリソースの回復に伏せカード2枚はおそらくサラマングレイト・ロアーとレイジ…こいつなかなかやるな)俺のターン、ドロー。魔法カード ライトニング・ストームを発動、相手の場の魔法・罠カードを全て破壊する!」

 

 

尊「何!?だが、それはさせないぜ!カウンター罠発動!サラマングレイト・ロアー!転生炎獣リンクモンスターがいる時、相手の発動した時、その発動を無効にする!」

 

 

俺「やっぱり伏せカードの1枚はロアーだったか。だが、俺は手札のマイクロ・コーダーをコストに魔法カード サイバネット・マイニングを発動!デッキからサイバース・ガジェットを手札に加える!そしてサイバース・ガジェットを通常召喚、効果で墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚する。」

 

 

尊「この布陣、リンク召喚か。だがそうはさせない!罠発動!サラマングレイト・レイジ!」

 

 

俺「やっぱりな」

 

 

尊「このカードは転生リンク召喚した転生炎獣リンクモンスターが場にいる時、そのモンスターのリンクマーカーの数まで相手の場のカードを破壊する!俺はサランライトウルフのリンクマーカー2つ分、君のサイバース・ガジェットとマイクロ・コーダーを破壊する!」

 

俺「だが、この瞬間サイバース・ガジェットの効果!ガジェットトークンを特殊召喚する!さらに手札からバックアップ・セクレタリーを特殊召喚、現れろ!未来を導くサーキット!」 

 

 

尊「くるか、リンク召喚…」

 

 

俺「召喚条件はサイバース2体!俺はガジェットトークンとバックアップ・セクレタリーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュメイジの効果、墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚する、そしてスプラッシュ・メイジとマイクロ・コーダーでリンク召喚!現れろ、リンク3!トランスコード・トーカー!」

 

 

尊「モンスターを2体破壊してもリンク3を出してくるのかよ…」

 

 

俺「墓地のマイクロ・コーダーの効果、コード・トーカーモンスターのリンク素材になった時、デッキからサイバネット・コーデックを手札に加える。そして発動!トランスコードの効果、墓地からスプラッシュ・メイジを特殊召喚!さらに手札のコード・エクスポーターとスプラッシュメイジでリンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!コード・エクスポーターの効果で墓地のサイバース・ガジェットを手札に加える。そしてエクスコードの効果でお前のメインモンスターゾーン2つを封じる!」

 

尊「くっ、なんて効果だ」

 

 

俺「まだだ!サイバネット・コーデックの効果!風属性のエクスコード・トーカーがリンク召喚に成功したことによりデッキからパラレル・エクシードを手札に加える!バトルだ!トランスコードでミラージュスタリオを攻撃!トランスコード・フィニッシュ!」

 

 

尊「墓地のベイルリンクスの効果、このカードを除外し破壊を防ぐ!」

 

 

俺「だが、ダメージは受けてもらう!」

 

 

尊「くっ」

 

 

尊ライフ4000→2700

 

 

俺「続けてエクスコードでミラージュスタリオを攻撃!エクスコード・クローズ!」

 

 

尊ライフ2700→1900

 

 

尊「だが場の転生炎獣が墓地に行ったこの瞬間、ガゼルを特殊召喚!ガゼルの効果、転生炎獣 J・ジャガーを墓地に送る!」

 

 

俺「俺はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

 

尊「俺のターン、ドロー。きたぜ!」

 

俺「何?」

 

尊「俺はフィールド魔法 チキンレースを発動」

 

俺「ライフを1000支払ってドローするカード…」

 

尊「俺はこのドローに全てをかけるぜ!俺はライフを1000支払う!」

 

尊ライフ1900→900

 

 

尊「いくぞ!バーニングドロー!」

 

俺「バーニングドロー…」

 

 

尊「あぁ、ライフが1000以下になるようにドローすると俺は最高に熱いカードが引けるってジンクスがあるんだ、それが俺のバーニング・ドローだ!そして引いたカードは…」

 

 

 

 

尊「最高に熱いカードだぜ!俺はガゼルでリンク召喚!リンク1、ベイルリンクス!そしてその効果で聖域を手札に加える!さらに墓地のジャックジャガーの効果!ファルコをデッキに戻しサランライトウルフのリンク先に特殊召喚!サンライトウルフの効果、このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、墓地の転生炎獣1体を手札に加えることができる。俺はガゼルを手札に加える!そして、現れろ未来を変えるサーキット!」

 

 

俺「ここでリンク召喚だと!?」

 

 

尊「アローヘッド確認!召喚条件は炎属性効果モンスター2体以上!俺はリンク2のサンライトウルフとベイルリンクスをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3、転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

俺「リンク3…これがやつのエースモンスターか」

 

尊「ヒートライオの効果、このカードがリンク召喚に成功した時、相手の魔法・罠ゾーンのカード1枚をデッキに戻す!俺は君のサイバネット・コーデックをデッキに戻す!ディザウディング・ロアー!」

 

 

俺「くっ」

 

 

尊「そしてこの瞬間、ガゼルを特殊召喚!ガゼルの効果!スピニーを墓地に送る!さらにスピニーを自身の効果で特殊召喚する!そしてガゼルとスピニーでリンク召喚!リンク2、転生炎獣サンライトウルフ!そしてフィールド魔法 転生炎獣の聖域を発動!」

 

俺「まさか!?また転生リンクを!」

 

尊「そのまさかさ!俺はヒートライオをリンクマーカーにセット!逆巻く炎よ、浄化の力でヒートライオに真の力を呼び覚ませ! 転生リンク召喚! 甦れ、炎の平原を駆け抜ける百獣の王。転生炎獣ヒートライオ!」

 

尊「ヒートライオの効果!今度はセットカードをデッキに戻す!ディザウディングロアー!」

 

 

俺「くっ」

 

 

尊「そしてヒートライオが転生リンク召喚されたことに墓地のサラマングレイトロアーを場にセットできる!」

 

 

俺「あの厄介な罠をまたセットすんのかよ!(あれ…なんだこの感情…俺このデュエルを楽しんでいるのか…)」

 

 

尊「まだだ!俺は儀式魔法 転生炎獣の降臨を発動!このカードは場に転生炎獣リンクモンスターがいることにより墓地のモンスターも儀式の素材にすることができる!俺はガゼル、スピニー、ジャックジャガーをリリースし、儀式召喚! 降臨せよ、レベル8、炎を纏いし翠玉の翼! 転生炎獣エメラルド・イーグル!」

 

 

俺「今度は儀式召喚だと!?ここまでサイバースを使いこなすなんて…やっぱりこいつは本当に事件の被害者…」

 

 

尊「いけ!エメラルドイーグル!エクスコードを攻撃!」

 

俺「攻撃力の同じエメラルドイーグルで攻撃、何かあるな」

 

尊「その通りだ!エメラルドイーグルの効果!サンライトウルフをリリースしエクスコードを破壊し、エクスコードの攻撃力分のダメージを与える!」

 

俺「なんだと!?」

 

 

俺ライフが4000から1700に減る。

 

 

尊「続けてヒートライオでトランスコード・トーカーを攻撃!ヒートソウル!」

 

 

俺「トランスコード!」

 

 

尊「墓地のベイルリンクスの効果、このカードを除外してヒートライオの破壊を防ぐ!」

 

俺「くっ」

 

尊「俺はこれでターンエンド」

 

 

 

 

俺「お前…」

 

尊「ん?」

 

俺「なかなかやるな」

 

尊「え?」

 

俺「正直、こんなにやるとは思ってなかった。だけど、なんだろうな。俺、このデュエルを楽しんでる…こんなに熱いデュエルは久しぶりだぜ。」

 

尊「それは俺もだよ、どんな手を打っても君は俺の一歩先を行ってくる。さすがっていうべきか、すごくワクワクしてる。」

 

俺「あぁ、今君が本当に被害者なのか、ハノイなのかは関係ない…俺はただ今このデュエルを全力で楽しむ!」

 

尊「あぁ!こい!君の全力を見せてくれ!」

 

 

俺「わかった、見せてやる!俺の全力を!俺のターン!ドロー!俺はサイバース・ガジェットを召喚!効果発動!」

 

尊「連続リンク召喚は悪いがさせないぜ!カウンター罠!サラマングレイト・ロアー!サイバース・ガジェットの効果の発動を無効に破壊する!」

 

俺「だが墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する!ガジェットトークンでリンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!そして俺がリンク召喚に成功にしたことにより、手札のパラレル・エクシードを特殊召喚する!そしてパラレル・エクシードの効果、もう一体のパラレル・エクシードを特殊召喚する!そして現れろ!未来を導くサーキット!」

 

尊「サラマングレイト・ロアーで展開を止めたのにここでくるか、彼のエースモンスターが!」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンクディ・サイプルとパラレル・エクシード2体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ、リンク3!デコード・トーカー!」

 

 

尊「デコード・トーカー、これが彼のエース…」

 

 

俺「デコード・トーカーの効果、リンク先のモンスター1体につき攻撃力500アップ、俺のリンク先にはそう、ヒートライオがいる!」

 

尊「俺のヒートライオを利用しただと!?」

 

 

俺「まだだ!魔法カード デコード・エンドを発動!これによりデコード・トーカーの攻撃力をさらに500アップ!」

 

尊「攻撃力、3300!?」

 

 

俺「バトルだ!デコード・トーカーでヒートライオを攻撃!デコード・エンド!!」

 

 

尊「さすがは俺の…ヒーローだぜ…」

 

 

尊ライフ900→0

 

 

 

 

to be continued…



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第2話

第2話

 

 

 

尊「さすがは俺のヒーローだぜ、完全に負けたぜ」

 

俺「でも俺も楽しかったよ。ん?」

 

 

俺のデュエルディスクが光る

 

 

俺「これはまさか」

 

尊「デュエルディスクが光ってる!新しいカードか!」

 

 

俺「デコード・トーカー・ヒートソウル…ヒートソウル…たしか君のヒートライオの攻撃も」

 

尊「あぁ、ヒートソウルだ」

 

 

俺「サイバースが彼を信じろって言ってるのか……。」

 

 

 

俺「わかった、俺は君を信じるよ」

 

尊「え?」

 

俺「あそこまでサイバースを使いこなせるやつはそういうないし、それに君は心の底からデュエルを楽しんでた。それにこのカードが意味することは君を信じろってことなんだと思う。だから今は君を信じる」

 

尊「そっか、ありがとうな。それじゃデュエルディスクを外してっと」

 

俺「そういえばなんでデュエルディスクつけると性格が変わるんだ?」

 

尊「え?あぁなんでだろうな、昔からそうなんだ。僕も不思議でさ。もしかしたら事件の影響なのか、アハハ」

 

俺「まぁそういうことならいいけど。それでこれからどうするんだ。俺に会いに来たはいいけど、もうデュエルもしたし…」

 

尊「そうだな、でもまずは君に信じてもらえたから今日は満足かな。それにこれから会おう思えばいつでも会えると思うからさ」

 

俺「え?どういうことだ?」

 

 

 

 

愛「あ!いたいた!ぶちょー!」

 

俺「愛?それにみんな」

 

せつ菜「すいません、みんなあなたのことを話したら心配になってしまってどうしても行きたいってなってしまって…」

 

俺「そっか、心配かけて悪かったな。俺なら大丈夫。それに彼は本当に事件の被害者だ。少なくとも俺はそう信じることにした。」

 

せつ菜「そうですか…あなたが信じるなら私たちも信じます!」

 

俺「そうだ、まずはみんなに紹介しないとな。彼は穂村尊。そんで歩夢」

 

歩夢「え?」

 

俺「紹介するよ、尊。彼女は上原歩夢、俺の幼馴染で同じく事件の被害者だ。」

 

尊「君が上原歩夢さんか。匿名のメールにも載ってたんだ。彼の幼馴染で同じ事件の被害者だって。君も事件を乗り越えて今はスクールアイドルやってるんだよね?すごいな!今日は憧れの人2人に会えるんてついてるよ」

 

歩夢「そんな、憧れの人だなんて…私がスクールアイドルをできてるのは彼の支えとみんながいたからだよ」

 

尊「それでもすごいよ!いやー、これからこんな人たちと学校生活を送ることができるなんてワクワクするなー!」

 

俺「なぁ、尊。さっきからなんのことだ?」

 

尊「あぁ、ごめん。言ってなかったね。僕、来週虹ヶ咲に転校してくるだ。」

 

みんな「えー!?」

 

俺「マジかよ…せつ菜知ってた…?」

 

せつ菜「転校生がくることは知っていましたが、名前と顔まではまだ知らされていなくて…。」

 

俺「そっかー、生徒会長のせつ菜が知らないんじゃ俺らもわからないよな」

 

尊「生徒会長…?」

 

俺「あぁ、そうだな。言ってなかったな。彼女、優木せつ菜のもう一つの顔、それはさっき校門で尊があった生徒会長 中川菜々だよ。」

 

尊「え?そうだったのか。ごめんなさいいろいろ無茶なこと言って」

 

せつ菜「いえ、こちらこそ転校生とは知らずに失礼しました。」

 

尊「いやーにしても全然雰囲気が違うというか」

 

かすみ「そりゃそうですよ、付き合いの長いかすみんでもわからなかったんですから」

 

俺「雰囲気が違うと言ったら尊もだよ。尊、デュエルディスクをつけたら別人みたいになるんだ。なんというか、すごいら熱血漢になるというか」

 

せつ菜「そうなんですか!?尊さん教えてください!どうやってスイッチを切り替えてるんですか!?」

 

尊「え、いや僕の場合は…」

 

せつ菜「私、生徒会長の時にアニメとかアイドルの話聞くとつい素が出ちゃいそうになって…最近はよく部長や歩夢さん、愛さんにフォローしてもらって…」

 

尊「僕の場合、意識してるというか、デュエルディスクをつけたら無意識でなるというか…」

 

せつ菜「なるほど…無意識でできるくらいの境地に達しないといけないわけですね!ありがとうございます!参考になりました!」

 

尊「ね、ねぇ本当に彼女、生徒会長…?雰囲気違いすぎ…」

 

俺「ハハハ、まぁ最初はそうなるよな。でも尊も似たようなもんだよ。」

 

尊「そうなのかな。」

 

 

愛「ねーねー、そしたら今度の土曜日、練習の後、学校見学も兼ねてタッケーの歓迎会部室でやらない?」

 

尊「た、タッケー?」

 

愛「そう!たけるだからタッケー!ちょーいいニックネームじゃない?」

 

尊「え、あぁ」

 

愛「もしかして嫌だった…?」

 

尊「あぁ、いやそういうんじゃないんだ。僕そんな感じで呼ばれたことはなかったから…」

 

愛「そうなんだ、でも決定ね!これからよろしくね!タッケー!」

 

せつ菜「はい、これからよろしくお願いします。尊さん!」

 

尊「うん、みんなよろしくお願いします。」

 

 

その後、土曜日に尊を学校見学させたあと部室で歓迎会をした。

 

 

 

〜数日後〜

 

俺「尊、どっか入る部活とか決めた?」

 

尊「いや、僕田舎から飛び出してきたからさ。普段はバイトして生活費を稼ごうと思ってるんだ。じいちゃんやばあちゃんの仕送りだけに頼るわけには行かないからさ」

 

 

俺「そっか…(じいちゃん、ばあちゃんの仕送り…)まぁそれでもいいんじゃないか。俺も部活やりながらカフェでバイトしてるし。」

 

 

尊「あ、そういえばそのバイト先の店長の弟、彼も僕たちと同じ事件の被害者って聞いたけど…」

 

 

俺「あぁ、そうだな。それに彼は俺たちよりずっとずっと傷ついてる…最近みんなのライブでよくなってきたみたいけど道はまだ遠いかな」

 

尊「そっか、早く元気になるといいね」

 

俺「そうだな」

 

 

 

その時、俺たちの方に走ってくる生徒がいた。

 

 

???「おーいたいた。あ、お前は転校生の穂村、お前もいたのか」

 

尊「えっとたしか島君だっけ…?」

 

島「そうそう、よく覚えてたな。偉いぞ。ところでお前たちこれ見たか?」

 

尊「ん、どれどれ…デュエルカーニバル高校生大会 東京ブロックB…?」

 

俺「あぁ、もうそんな時期か」

 

尊「これはデュエルの大会?」

 

俺「そ、2年一回開催されるデュエルの高校生大会。都内の高校から12人を選抜してデュエルして1番を決める大会だよ。東京は学校数が多いから何ブロックかに分かれてるんだよ」

 

尊「そうなんだ。」

 

島「お前たち2人当然校内選抜試合に出場するよな?」

 

尊「校内選抜試合?」

 

俺「さっきいただろ、学校で12人選抜するって。そのためにも校内で選抜試合をするんだよ」

 

尊「なるほど、面白そうだね!」

 

俺「2年に1回だから俺たち2年は最初で最後、3年生には本当に最後の大会になるな。」

 

島「ま、当然俺様は選抜に入るの確定だけどな!」

 

尊「そうなんだ〜島くんって強いんだ!」

 

島「当たり前だろ、転校生!この俺が校内最強だ!」

 

尊「そうなの?」

 

俺「それは…どうかな…」

 

島「なぁ、お前とデュエルしたこともないのに!いいだろう、この俺とデュエルだ!」

 

俺「えぇ…」

 

島「えぇじゃない!いいからやるぞ!この俺がお灸を据えてやる」

 

尊「いいんじゃない?僕も島くんの実力見てみたいし。」

 

島「ほら、転校生もそう言ってるんださっさとやるぞ!」

 

俺「はぁ〜わかったよ。」

 

 

 

〜廊下〜

 

 

果林「あら、部長に尊くん。どうしたの?」

 

俺「これからこいつとデュエルするの」

 

島「あ、あなたは読者モデルの朝香果林さん!いつ見ても美しい…」

 

俺「ほら、島、さっさとやるぞ…」

 

島「ま、待て俺は果林さんとまだお話が…」

 

尊「そういうことで、またね、果林さん」

 

果林「え、えぇ…」

 

 

〜デュエル場〜

 

 

島「全く、もう少し果林さんとお話しさせてくれてもいいだろ!」

 

俺「悪いな、俺も忙しいんだ。話ならあとでしてくれ」

 

島「くっ、ますます倒したくなってきた…いくぞ!」

 

俺「あぁ!」

 

 

俺&島「デュエル!」

 



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第3話

第3話

 

 

 

 

俺&島「デュエル!」

 

互いのライフは4000

 

 

島「先攻はもらった!俺は手札から魔法カード 手札抹殺を発動!互いのプレイヤーは手札を全て墓地に送りその枚数分ドローする。」

 

尊「いきなり手札抹殺…何か仕掛けてくるのか」

 

島「さらに俺は熱血獣王ベアーマンをリリースなしで召喚!この効果で召喚したベアーマンの攻撃力は1300になる!だがしかし俺は魔法カード野性解放を発動!ベアーマンを守備力分攻撃力アップ!これで攻撃4000だ!」

 

尊「すごい、先攻で攻撃4000でも、野性解放の効果を受けたモンスターはエンドフェイズに破壊されるはず…だとしたら狙いは他にある…」

 

島「その通り、転校生、なかなか物わかりがいいな。俺は魔法カード 治療の神 ディアン・ケトを発動!これでライフは5000だ。俺はこれでターンエンド、だがこの時、俺様のコンボが完成する!野性解放の効果!ベアーマンを破壊する!そしてベアーマンが破壊されたことにより墓地の、森の番人グリーン・バブーンの効果!獣族が効果で破壊された時、ライフを1000支払うことでこのカードを特殊召喚する!俺の墓地にはグリーンバブーンが3体!よってライフを3000支払いグリーンバブーン3体を特殊召喚する!」

 

島ライフ5000→2000

 

 

尊「攻撃力2600のモンスターが3体か…さて彼はどう出てくる?」

 

島「(ふふふ、あいつこの完璧なコンボに声も出ないのか当然…攻撃力2600のモンスターが3体も出てきたら普通声も出ないよなぁ)さぁお前のターンだぞ」

 

俺「あぁ、俺のターン、ドロー。レディデバッカーを召喚。その効果でデッキからバックアップセクレタリーを手札に加える。俺はレディデバッカーでリンク召喚、リンク1、リンクディサイプル。そしてリンクディサイプルのリンク先にバックアップセクレタリーを特殊召喚する。そして墓地のシーアカイバーの効果、自身を特殊召喚する。」

 

 

尊「さっきの手札抹殺で墓地に送られたシーアカイバーの効果を上手く使ったね」

 

 

島「ふん、だけどそんな攻撃力の低いモンスターを3体並べたとこでこの俺のグリーンバブーン3体の足元にも及ばないぞ」

 

 

俺「そうか、なら見せてやる。現れろ未来を導くサーキット!」

 

 

尊「おっ、いよいよ本領発揮かな」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク・ディサイプル、バックアップ・セクレタリー、シーアカイバーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー・エクステンド!」

 

島「な、リンク3だと!?だがまだグリーンバブーンの攻撃力には届かないぞ」

 

 

俺「手札のパラレルエクシードの効果、自身を特殊召喚し、もう一体をデッキから特殊召喚する。続けてパラレルエクシード2体でリンク召喚、リンク2、フレイムアドミニスター。そしてエクステンドの効果、リンク先のモンスター1体につき攻撃力が500アップ、エクステンドのリンク先にはフレイムアドミニスター、そしてお前のグリーンバブーンがいる。さらにフレイムアドミニスターの効果で俺のリンクモンスターは攻撃力800アップ。よって攻撃力は4100だ!」

 

島「なっ、なんだと!」

 

俺「いけ、エクステンド、グリーンバブーンを攻撃!」

 

島「くっ」

 

島ライフ2000→500

 

俺「エクステンドのリンク先のグリーンバブーンが墓地に行ったことにより攻撃力が500下がる」 

 

島「くっ、それでも攻撃力3600か。だが次のターン、フレイムアドミニスターを倒せばエクステンドをグリーンバブーンで倒せる…」

 

俺「お前に次のターンがあればな」

 

島「何?」

 

俺「エクステンドの効果、バトルフェイズ中にこのカードのリンク先のモンスターが墓地に行ったことによりもう一度、攻撃できる!」

 

島「な、なんだと〜」

 

俺「いけ、デコード・トーカー・エクステンド、グリーンバブーンを攻撃!」

 

 

島「ぐぁ〜」

 

島ライフ500→0

 

 

島「こいつ、こんなに強かったのかよ。ていうか今日は調子が悪かっただけだからな!覚えてろよ!」

 

 

尊「あぁ、いっちゃった…いいのかい?」

 

俺「うん、割といつもあんな感じだから…あの光景なんどか見たことあるし…」

 

尊「そうなんだ…」

 

俺「まぁ悪いやつじゃないんだけどな。」

 

尊「アハハ…」

 

 

俺「あ、そろそろ部活の時間だな」

 

尊「そっか頑張ってね!部長!」

 

俺「あぁ、尊もバイト頑張れよ。結構遅くまでやってるんだろ」

 

尊「うん、でもこんなの事件に比べれば全然だよ!」

 

俺「そっか…お前すごいな…」

 

尊「そう?じゃあまた!」

 

俺「おっ、おう。自虐ネタというか持ちネタにしてるな…」

 

 

 

〜部室〜

 

 

俺「おっ、みんな揃ってるな」

 

果林「あなた待ちよー」

 

愛「愛さん、早く練習したい〜」

 

俺「あぁ、ごめんごめん。でも練習の前にみんなに話しておきたいことがあって」

 

愛「なになに?愛さんめっちゃ気になる」

 

俺「それはな」

 

みんな「それは…」

 

 

俺「みんな、デュエルカーニバルに出場するぞ!」

 

 

みんな「…えー!?」

 

かすみ「でゅ、デュエルカーニバルってあの校内選抜を勝ち上がったあとに都内と猛者たちとデュエルするあのデュエルカーニバルですよね?」

 

俺「うん、そうだよ」

 

かすみ「か、かすみん勝ち上がれるかな〜」

 

璃奈「たしかに私も選抜に選ばれるか心配〜 璃奈ちゃんボード むむむ」

 

しずく「たしか2年前の選抜に選ばれたのはこの中だと果林さんだけですよね」

 

果林「えぇ、それも1年生だった私はなんとか入れったって感じだし本戦はボロボロだったわ。」

 

俺「でも今は違うだろ」

 

果林「え?」

 

俺「果林も強くなったし、果林だけじゃないここにいるみんな前よりすごく強くなってる。だから自信持ってて。それにここで勝ち上がれないようじゃスクールアイドルデュエルフェスティバルで勝ち上がるのは無理だろうな。」

 

せつ菜「たしかに部長のいう通りですね」

 

俺「そう、それにこの大会でいい結果を残せばデュエルフェスティバル前のいい宣伝になると思うんだ」

 

彼方「たしかに〜この大会で目立てればデュエルフェスティバルでも注目してもらえるかもね〜」

 

俺「だろ、だからみんなで出場するんだ。だから今日から俺たちは仲間でもありライバルにもなる。それでも俺たちならきっといい結果が残せる。いやいい結果に満足しちゃいけないな、目指すは優勝!」

 

かすみ「大きくでましたね…」

 

俺「当然だろ、それに今回は俺も出場するからな。どうせ出るなら優勝したいだろ?」

 

かすみ「せ、先輩出るんですか〜?」

 

俺「あぁ、もちろん。」

 

かすみ「先輩がでたら勝ち目ないですって〜」

 

歩夢「かすみちゃん、戦う前から諦めちゃダメだよ でしょ?」

 

かすみ「歩夢先輩」

 

俺「そうそう、デュエルは何が起きるかわからない。だから面白いんじゃん。もしかしたら俺とかすみがデュエルしてその時俺がめちゃくちゃ手札事故起こしてかすみ勝っちゃうかもよ」

 

かすみ「はっ、かすみんとしたことが弱気になってました。そうですね、先輩の言う通りですね。よーし、かすみん頑張るぞー」

 

愛「よーし、それなら早速練習だー!燃えてきたぞー!」

 

 

こうして校内選抜に向けて特訓の日々が始まった

 

 

to be continued…



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第4話

第4話

 

 

〜放課後〜

 

 

尊「今日も部活かい?」

 

俺「あぁ、みんな優勝するって張り切ってるよ」

 

尊「さすが部長、焚きつけるのがうまいね」

 

俺「焚きつけてはいないさ、ただみんなのやる気を出しただけだよ」

 

尊「それができるだけでもすごいね。じゃあ僕バイトだから。また明日」

 

俺「おう、じゃあな」

 

 

 

〜部室〜

 

 

俺「お疲れ様〜あれ?璃奈だけ?」

 

璃奈「あ、部長お疲れ様〜」

 

俺「ん?何やってるの?」

 

璃奈「え?あぁううんなんでもない…」

 

俺「あぁ…そうか…」

 

璃奈「…大会用にモニター用の新しい璃奈ちゃんボードの表情考えてて」

 

俺「へぇ〜。見てもいい?」

 

璃奈「う、うん…」

 

俺「なるほどね、こうやって作ってるんだ」

 

璃奈「変…かな?」

 

俺「いやいやすごいいいと思うよ。」

 

璃奈「あ、ありがとう…」

 

俺「そういえば璃奈と部室で2人きりって何気に初めてか」

 

璃奈「う、うん…だからその何話せばいいか…」

 

俺「なぁ、俺も璃奈ちゃんボードの表情、1つ作ってもいい?別に使わなくてもいいからさ」

 

璃奈「え、う、うん。いいけど作り方わかる…?」

 

俺「あぁ。まぁ見とけって」

 

 

 

璃奈「すごい、あっという間にできてる…部長ってパソコン得意なの?」

 

俺「あれ?言ってなかったっけ?俺、ハノイの騎士を追うためにPCとハッキング勉強してたって」

 

璃奈「そうだったんだ…だからこんなに…」

 

俺「そう、そういえば俺と璃奈、お互いPCが得意って意外な接点があったな。」

 

璃奈「う、うん。そしたら部長これのやり方わかる?」

 

俺「うん?あぁこれか、これはこうやってっと」

 

璃奈「すごい…これからはPCも部長になんでも聞けばいいかな…?」

 

俺「あぁ、わかることならなんでも教えるからさ。なんでも聞いて」

 

璃奈「うん、ありがとう。ついでに私のデッキ新しく組み直そうと思ってて見て欲しいんだけど…」 

 

俺「あぁ、もちろんいいよ」

 

 

〜廊下〜

 

愛「さてと〜練習〜練習っと。あれ!?部室にりなりーとぶちょーしかいない…あまり見ない組み合わせだけど何話してるんだろ、じ〜」

 

 

 

かすみ「あ、愛先輩どうしたんですか?部室入らないんですか?」

 

愛「あ、かすかす、しぃー。」

 

かすみ「かすって言わないでください。どうしたんですか?」

 

愛「今、部室の中で、りなりーとぶちょーだけだから」

 

かすみ「え?なら普通に入ればいいじゃないですか?」

 

愛「ばっかもーん、いい?りなりーが男子と1対1で話してるなんて前じゃ考えられなかったんだから」

 

かすみ「そうなんですか?」

 

愛「そーだよ、うぅ…りなりーも成長したんだね…おねえちゃん嬉しい」

 

かすみ「へぇ〜でもなんでそれで部室入っちゃいけないんですか?」

 

愛「いい?今ここで愛さんたちが入っていったらせっかく話せるようになったりなりーの頑張りが有耶無耶になっちゃうでしょ。だからここはちゃんと見守ってあげないと…」

 

かすみ「ふーん、なんだかめんどくさいですね〜」

 

果林「あら?かすみちゃんに愛、どうしたの?」

 

愛「カリンもしぃー!」

 

果林「え、えぇ…」

 

 

 

〜部室〜

 

璃奈「できたー!」

 

俺「満足いくデッキになった?」

 

璃奈「うん!部長のおかげですごく満足した!ありがとう!」

 

俺「そっか、ならよかった」

 

 

璃奈「…部長…そのありがとう」

 

俺「え?」

 

璃奈「私ね、璃奈ちゃんボードがないとダメって言ったでしょ。それは今もそうなんだけどね。愛さんと出会って前より楽しく過ごせるようになった。そのあと、愛さんと部長たちがスクールアイドルに誘ってくれて、それで璃奈ちゃんボードを外さなくていいって。それが私の個性だって受け入れてくれてすごく嬉しかった…。それに今だって最初は正直何話せばいいか困っちゃったけど優しく接してくれて…デッキの相談も乗ってくれて…」

 

俺「それは、部長だから当たり前だろ」

 

璃奈「ううん、きっとそれだけじゃないと思うんだ。部長がみんなから慕われるわけなんだか分かった気がする。上手くは言えないけど…きっと何かあるんだと思う…。」

 

俺「そっか、でもそんなこと言われるとなんか照れるな」

 

璃奈「私も、こんなこと言っちゃって恥ずかしい…璃奈ちゃんボード テレッ!」

 

 

 

愛「うぅ〜りなりー本当によかったね〜」

 

かすみ「愛先輩マジ泣きしてる〜」

 

果林「そうね、本当によかったわね〜」

 

かすみ「えぇ、果林先輩まで」

 

 

璃奈「私、正直校内選抜に勝ち上がれるか不安だったんだけどね、でも部長とみんながいればきっと大丈夫そんな気がしてきた」

 

俺「そんな気が…か。ならそれを本当にするのが俺の部長としての役目だな」

 

璃奈「うん、部長…よろしくお願いします」

 

俺「うん、でも俺も特訓は厳しいよ?」

 

璃奈「それは…璃奈ちゃんボード むむむ」

 

俺「まぁ冗談…でもないか。俺は本当にみんなを本戦に進めさせたいって思ってるから。だから困ったことがあったらどんな些細なことでもいいから話してくれよ」

 

璃奈「うん!璃奈ボード 了解!」

 

俺「よし、なら早速練習だな。」

 

璃奈「うん!」

 

 

かすみ「やばい、りな子たち来ちゃいますよ…って先輩たち!」

 

愛「ダメだ〜愛さん涙が止まらない〜」

 

果林「私も…」

 

 

 

俺「あれ?」

 

かすみ「あ、えっと…お疲れ様…です…」

 

俺「また盗み聞きか」

 

かすみ「ち、違うんですよ〜かすみんが部室入ろうとしたら愛先輩に止められて〜」

 

愛「だって、りなりーが男の子と仲良く話してるの邪魔しちゃいけないと思って〜」

 

俺「あぁ、そういうことだったのか」

 

愛「それにしてもりなりー偉いぞー」

 

璃奈「愛さん…ありがとう…璃奈ちゃんボード にっこりん」

 

果林「よかったわね、璃奈ちゃん」

 

璃奈「うん」

 

 

 

璃奈「そうだ、愛さん。私、新しいデッキ組んだ。よかったら私とデュエルしてくれない?」

 

愛「もち!成長したりなりーの挑戦なら保護者として受けて立たないわけにはいかないからね!」

 

かすみ「保護者って…」

 

 

璃奈「ありがとう。それじゃあデュエル場に行こっか」

 

愛「おっけー!」

 

俺「ホワイトボードに今日の練習場所は第2デュエル場って書いてっと」

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

愛「よーし、りなりー、全力でかかってきて!」

 

璃奈「うん!いくよ、愛さん!」

 

 

愛&璃奈「デュエル!!」



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第5話

第5話

 

 

愛&璃奈「デュエル!」

 

互いのライフは4000

 

先攻は愛

 

 

愛「愛さんからいくよ、愛さんは永続魔法 オノマト選択を発動!その効果でデッキからオノマト連携を手札に加えるよ。そして手札の希望皇オノマトピアをコストに魔法カード オノマト連携を発動!デッキからガガガマジシャンとズバババンチョー GC(ガガガコート)を手札に加える!愛さんはドドドドワーフ GG(ゴゴゴグローブ)を通常召喚、効果発動!手札からガガガマジシャンを特殊召喚するよ!さらにズバババンチョーを自身の効果で特殊召喚!」

 

 

 

果林「これで愛の場にはレベル4モンスターが複数体…」

 

璃奈「ということは…」

 

 

愛「その通り!愛さんはレベル4のガガガマジシャンとドドドドワーフでオーバーレイ!エクシーズ召喚!」

 

 

 

果林「早速きたわね…エクシーズ召喚」

 

愛「ランク4、ガガガガンマン!そしてガガガガンマンの効果発動!このカードが守備表示の時、オーバーレイユニットを1つ取り除くことで相手に800のダメージを与える!」

 

璃奈「むむむ」

 

 

璃奈ライフ4000→3200

 

 

愛「まだまだいくよー!これが愛さんの特訓の成果!きて、希望を導くサーキット!」

 

 

果林「まさか!?」

 

俺「リンク召喚…愛のやつ、いつのまに…」

 

 

愛「アローヘッド確認!召喚条件はリンクモンスター以外のEXモンスターゾーンのモンスター1体!愛さんはガガガガンマンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、グラビティ・コントローラー!」

 

その時、ほかの同好会の部員がやってくる

 

 

せつ菜「すいません、遅くなりました」

 

しずく「今は愛さんと璃奈さんがデュエルをしてるのですね」

 

エマ「愛ちゃんに場にいるのってもしかしてリンクモンスター?すごいね!愛ちゃんもリンク召喚をマスターしたんだね」

 

 

 

愛「えへへ、そーなのエマっち。そんでまだまだいくよ、ズバババンチョーの効果発動!墓地から希望皇オノマトピアを特殊召喚するよ!このカードはルール上、ガガガ、ズババ、ドドド、ゴゴゴカードとして扱う!そして愛さんはレベル4のズバババンチョーとオノマトピアでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!きて、No.39 希望皇ホープ!」

 

せつ菜「やはりきましたね、愛さんのエースモンスター」

 

しずく「ですが、守備表示ですね…」

 

俺「多分、璃奈の戦術を知ってるからこそだと思う」

 

かすみ「どういうことです?」

 

俺「まぁ見てればわかるよ」

 

 

愛「愛さんはカードを1枚伏せてターンエンド!さぁ、かかってきなさい!」

 

璃奈「よし、私も負けないぞ、璃奈ちゃんボード ファイト 私のターン、ドロー!相手の場にのみモンスターがいる時、手札からサイバードラゴンを特殊召喚できる!さらにサイバードラゴン コアを通常召喚するよ、コアの効果でデッキから魔法カード エマージェンシーサイバーを手札に加え、そのまま発動!デッキからサイバードラゴン ネクスティアを手札に加える。そしてネクスティアの効果、2枚目のサイバードラゴンを墓地に送り自身を特殊召喚!そしてネクスティアのさらなる効果で墓地のサイバードラゴンを特殊召喚! 」

 

 

かすみ「いきなりサイバードラゴン モンスターが4体も!?」

 

愛「やるねーりなりー!ぶちょーと一緒にデッキ作っただけのことはあるね!」

 

璃奈「うん!でもまだだよ!きて!想いを届けるサーキット!」

 

かすみ「まさか!?りな子も?」

 

 

璃奈「アローヘッド確認!召喚条件はサイバードラゴンを含む機械族モンスター2体!私はサイバードラゴン扱いのネクスティア、コアをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、サイバー・ドラゴン・ズィーガー!」

 

 

エマ「すごーい、璃奈ちゃんまでリンク召喚しちゃったー」

 

せつ菜「お二方ともすごいです!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード えへん!」

 

 

愛「(りなりー、ぶちょーにリンク召喚教えてもらったんだね、いいぞ〜)でもりなりーサイバードラゴンが2体ってことは」

 

 

璃奈「うん、私はレベル5のサイバードラゴン 2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク5!サイバー・ドラゴン・ノヴァ!さらにノヴァ一体でオーバーレイネットワークを再構築!エクシーズチェンジ!サイバー・ドラゴンインフィニティ! 」

 

愛「やっぱりくるよね〜インフィニティ」

 

璃奈「インフィニティの効果!愛さんのグラビティコントローラーをインフィニティのオーバーレイユニットする!」

 

 

かすみ「なんてえぐい効果…」

 

愛「やっぱりそうくるよね」

 

 

俺「だが、おそらく愛はこうくることを読んでいたんだろうな。だからホープを守備表示で出した。インフィニティのモンスター吸収効果は攻撃表示モンスターしか対象にできない。だから璃奈はグラビティコントローラーを対象にするしかない」

 

かすみ「なるほど!でもそれをわかってる先輩、さすがです!」

 

 

 

璃奈「バトルだよ!この瞬間、ズィーガーの効果発動!インフィニティの攻撃力を2100アップ!」

 

歩夢「攻撃力4900…」

 

 

璃奈「ズィーガーでホープを攻撃!」

 

愛「この瞬間、ホープの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、ズィーガーの攻撃を無効にする!ムーンバリア!」

 

璃奈「でもこの瞬間、インフィニティの効果!オーバーレイユニットを1つ取り除きホープの効果を無効にして破壊する!」

 

かすみ「これで愛先輩の場はガラ空き、インフィニティのダイレクトアタックが通ればりな子の勝ち、ですね先輩?」

 

俺「それはどうかな」

 

かすみ「え?」

 

 

璃奈「インフィニティでダイレクトアタック!」

 

愛「この瞬間、罠カード マスター・ピースを発動!墓地のオトマトピアとガガガマジシャンを特殊召喚してこの2体でエクシーズ召喚する!」

 

かすみ「相手のターン中にエクシーズ召喚!?」

 

愛「きて、ランク4 No.39 希望皇ホープ・ダブル!そして、ホープダブルの効果!オーバーレイユニットを1つ取り除いてデッキから速攻魔法 ダブルアップチャンスを手札に加え、さらにホープダブルを素材に希望皇ホープモンスターをエクシーズ召喚扱いで特殊召喚する!愛さんはホープダブルでオーバーレイネットワークを再構築!これが愛さんの全力!ランクアップ・エクシーズチェンジ!限界突破だ!希望皇ホープ・ダブル!きてNo.39!人が希望を超え、夢を抱くとき、遥かなる彼方に、新たな未来が現れる!限界を超え、その手につかめ!希望皇ビヨンド・ザ・ホープ!」

 

 

しずく「すごい相手のターン中にエースモンスターを」

 

果林「やるわね、愛」

 

俺「あぁ、正直ここまでやるとはな」

 

 

 

愛「ビヨンドザホープの効果!このカードがエクシーズ召喚に成功した時、相手のモンスターの攻撃力を全て0にする!りなりー、悪いけどその攻撃をうけるにはいかないよ!さらにホープダブルの効果でビヨンドの攻撃力を倍の6000にする!」

 

璃奈「むむむ、さすが愛さん。私はバトルを中止、カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

愛「いや〜なかなか危なかったね〜てかりなりー強くなりすぎ。愛さんあっという間に負けるとこだったよ」

 

璃奈「うん、ありがとう。でもさすが愛さんだね。そう簡単に勝たせてはくれない」

 

愛「もち、だってりなりーとこんな楽しいデュエルそんな簡単に終わらせたらつまんないじゃん?」

 

璃奈「うん!璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

しずく「なんだか2人とも本当に楽しそうですね。」

 

エマ「うん、本当の姉妹みたい」

 

歩夢「これきっとあなたのおかげだね」

 

俺「どうかな。きっとあの2人はずっとあんな感じなんだろうな」

 

 

愛「よーし、愛さんのターン、いくぞー、ドロー!(攻撃力0とはいえインフィニティの効果は健在。効果を発動すれば無効にて破壊される…なら!)希望皇オノマトピアを召喚!そして墓地のドドドドワーフの効果!ゴゴゴモンスターが場にいる時、特殊召喚できる!」

 

璃奈「なら、インフィニティの効果!ドドドドワーフの効果を無効にして破壊する!」

 

愛「よし、この時を待ってたよ!魔法カード 強欲で貪欲な壺!デッキからカードを10枚除外して2枚ドローする!ズバババンチョーを特殊召喚!さらに墓地からドドドドワーフGGを特殊召喚!バトル!ビヨンドザホープでインフィニティを攻撃!」

 

璃奈「(今のこの手札なら…)罠発動!サイバネテイック・オーバーフロー!墓地のサイバードラゴンコア、サイバードラゴンを除外してビヨンドとオノマトピアを破壊!」

 

愛「なんのなんの、ズバババンチョーでインフィニティを攻撃!」

 

 

璃奈ライフ3800→2000

 

愛「メイン2、愛さんはズバババンチョーとドドドドワーフでオーバーレイ!エクシーズ召喚、きて希望皇ホープ!愛さんはこれでターンエンドだよ」

 

璃奈「なんど倒されても蘇る。あのカードは愛さんと私の希望…。私のターン!ドロー!魔法カード サイバーレヴシステムを発動!墓地のサイバードラゴンネクスティアを特殊召喚!ネクスティアの効果!墓地からサイバードラゴンを特殊召喚する!そして私はネクスティア、サイバードラゴンズィーガー、そして愛さんのホープを素材にEXデッキからこのカードを呼ぶ!」

 

かすみ「相手のEXモンスターゾーンのモンスターを素材にした!?」

 

璃奈「きて!キメラテック・メガフリート・ドラゴン!」

 

愛「こんなカードりなりーは前に使ってなかったはず…あ!ぶちょーの入れ知恵だな〜」

 

俺「バレたか」

 

愛「ずるい〜愛さんも入れ知恵して欲しい〜。でも相手のモンスターも素材にしちゃうなんてとんでもないモンスターだね」

 

璃奈「えへへ、いいでしょー部長からもらったんだ」

 

かすみ「ずるいりな子ばっかり!先輩今度かすみんにも何かください」

 

俺「あぁ今度な」

 

璃奈「バトルだよ!サイバードラゴンでダイレクトアタック!エボリューションバースト!」

 

愛「いたた」

 

愛ライフ4000→1900

 

璃奈「これでとどめだよ!メガフリートは素材にしたモンスターの数×1200の攻撃力になる!よって攻撃力は3600!いけーメガフリート、愛さんにダイレクトアタック!」

 

愛「ちょっと待ったー!手札の虹クリボーの効果発動!メガフリートにこのカードを装備させメガフリートは攻撃不可になる!」

 

彼方「愛ちゃん間一髪で凌いだね〜」

 

しずく「ですが、璃奈さんの有利には変わりありません」

 

 

璃奈「私はこれでターンエンド。」

 

愛「りなりー、ほんっと強くなったね!」

 

璃奈「え?」

 

愛「りなりー覚えてる?私たちがはじめてあった日。」

 

璃奈「うん、忘れもしない…あの日…。私が落ち込んで帰ってる時、愛さんのホープに一目惚れしてそれで愛さんが話しかけてくれてそれから仲良くしてくれて…勉強とかデュエルも教えてくれて…」

 

愛「そうそう、愛さんもつい昨日のことのように覚えてるよ。あの日から愛さんりなりーと一緒にいてさ、本当妹みたいに勝手に思ってたりしてさ、でもね、今こうして愛さんの知らないりなりーが見れて愛さんすっごい嬉しいんだ、りなりーってこんなに強いんだって愛さんめっっっちゃ感動してる。愛さんもりなりーもこの同好会に入って本当よかったって思ってる…それは今改めて感じてる。なんか言いたいことまとまんないけど、今りなりーとのこのデュエル、今までの中でいっちばん楽しい!」

 

璃奈「うん!私も!璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

愛「だからさ、愛さんは今場も手札も0の絶望的な状況だけど最後までデュエルを楽しむよ!」

 

璃奈「うん!璃奈ちゃんボード かかってこい!」

 

愛「アハハ、何そのボード」

 

璃奈「これ?部長が作ってくれたの」

 

 

果林「あなたそんなことまでできるの?」

 

俺「まぁな」

 

愛「そっかー、なら行くよ、愛さんのデュエルはいつも必然!ドローカードさえも愛さんが導く!シャイニングドローっと!」

 

璃奈「ゴクリ」

 

愛「いくよー!りなりー!愛さんは装備魔法 ガガガリベンジ発動!墓地からズバババンチョーを特殊召喚しこのカードを装備!さらにズバババンチョーの効果!墓地からオノマトピアを特殊召喚!そしてオトマトピアとズバババンチョーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4、ガガガガマジシャン!」

 

俺「愛の新たなエクシーズモンスターか」

 

愛「ガガガガマジシャンの効果!オーバーレイユニットを1つ取り除き、墓地からガガガマジシャンを特殊召喚する!そして愛さんはガガガガマジシャンとガガガガンマンでオーバーレイ!」

 

果林「エクシーズモンスター2体でエクシーズ召喚!?」

 

愛「これが愛さんの天地開闢、愛さんの未来!未来皇ホープ!」

 

歩夢「未来皇ホープ…」

 

愛「さらに!未来皇ホープを素材にエクシーズチェンジ!未来皇ホープ フューチャースラッシュ!」

 

璃奈「すごい、これが愛さんの新たな切り札」

 

愛「フューチャースラッシュの効果!オーバーレイユニットを1つ取り除き2回攻撃の権利を得る!さらにエクシーズ素材のガガガガマジシャンの効果、フューチャースラッシュのオーバーレイユニットを2つ取り除きフューチャースラッシュの攻撃力を4000にする!」

 

せつ菜「攻撃力4000の攻撃が2回…」

 

愛「いっけー!未来皇ホープ フューチャースラッシュ!メガフリート、サイバードラゴン を攻撃!未来剣フューチャースラッシュ!!」

 

璃奈ライフ0

 

璃奈「負けちゃった…やっぱり愛さんは強いね」

 

愛「いやー、最後にガガガリベンジ引けてなかったら愛さんの負けだったね〜。」

 

璃奈「でも私すっごい楽しかった!」

 

愛「愛さんもだよ!にしてもりなりー本当偉いぞ〜よしよし」

 

璃奈「璃奈ちゃんボードえへ」

 

 

せつ菜「お二人とも素晴らしいデュエルでした。」

 

歩夢「うん、どっちが勝つか本当に最後までわからなかった」

 

 

璃奈「部長、ありがとう」

 

俺「うん。璃奈、満足できた?」

 

璃奈「え…ううんまだまだ、私もっともっとデュエルしてもっともっと強くなりたい」

 

愛「偉いぞーりなりー愛さんも特訓付き合うぞー」

 

璃奈「愛さんありがとう 璃奈ちゃんボードはにっこりん」

 

かすみ「先輩、かすみんにもりな子みたいに一緒にデッキ組んでくれてもいいんですよ〜?」

 

彼方「いやいやここは最近デッキを組み直した彼方ちゃんが…」

 

しずく「あ、あの私も見てほしいです」

 

エマ「私も使ってみたいカードあるの〜」

 

果林「そうね、ここは上級生から見てもらうのはどうかしら?」

 

彼方「賛成〜」

 

エマ「異議なし♪」

 

かすみ「ちょっと、先輩たち、そこはかわいい後輩たちに譲るべきですよ!大人気ないですよ!」

 

歩夢「わ、わたしもみて欲しいな」

 

かすみ「歩夢先輩はいつでもみてもらえるじゃないですか〜」

 

歩夢「そ、そんなことないよ!最近はあんまり一緒にいれてないし…」

 

俺「え、あぁそうだったっけか…じゃあ歩夢から見ようか」

 

歩夢「本当!?」

 

かすみ「あーもう余計なこと言わなきゃよかったー」

 

俺「はいはい、次はかすみな」

 

かすみ「本当ですか?やったー!」

 

 

愛「みんなあっちで盛りがってるね」

 

璃奈「うん、愛さん…私も愛さんのことお姉ちゃんみたいに思ってた…だからこれからもそう思ってていい?」

 

愛「りなりー…もっちろん!愛しの妹よ〜」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード やったー」

 

 

 

こうして俺たちはまた一つ成長することができた。校内選抜まで残りわずか。必ず全員で選抜通過させてみせる。

 

 

 

to be continued …



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第6話

第6話

 

 

 

かすみ「はぁ〜いよいよ校内選抜が始まってしまいましたーガグガク」

 

しずく「え、えぇそうですね、なんだかちょっと緊張してきました…」

 

璃奈「私も…璃奈ちゃんボード ガクブル」

 

 

俺「お、いたいた」

 

かすみ「あ、先輩」

 

しずく「部長…」

 

俺「ん?どうかした?たしか3人は一回戦だよな?」

 

しずく「は、はい…」

 

璃奈「実は私たち…」

 

かすみ「ちょー緊張してるんです!」

 

 

俺「あ…そうなんだ。ならこれ、はい」

 

かすみ「なんですか?」

 

しずく「チョコ…レートですか?」

 

俺「そう、チョコ食べれば気分があがるって言われてるんだ。これ食べれば緊張もほぐれるかなと思って」

 

璃奈「そーなんだ、いただきます。ほむ」

 

かすみ「先輩から持ったチョコ、もったいなくて食べられないけど…今は食べるしかないいただきます」

 

俺「まぁ、すぐには効かないだろうけどそのうち効いてくるさ。それに今までみんながしてきた特訓のこと考えるとそんなに緊張することもないと思うけど」

 

しずく「そう言ってもらえるのは嬉しいですけど…やっぱり…」

 

俺「まぁ、みんなの力が120%だとすると今緊張して80%になってチョコ食って100%になって、よしいつも通り戦えるな」

 

かすみ「なんですかその計算…でもありがとうございます。」

 

俺「まぁ、とにかくデュエルを楽しむこと。それさえ忘れなければ自ずと結果はついてくるよ」

 

3人「はい!」

 

俺「それじゃあ3人とも頑張って!」

 

 

 

 

彼方「1年生たちたぶらかしてたな〜」

 

俺「たぶらかしてないよ、あのまま緊張してデュエルしたら可哀想だろ」

 

愛「さすが、ぶちょー!後輩思いだね」

 

彼方「彼方ちゃんそれ欲しいな〜」

 

俺「え?チョコ?まあいいけど。はい、みんなに」

 

彼方「まぁ彼方ちゃんは3回戦からだけどね〜」

 

俺「なんだよ、まあいいや。俺かすみの応援してくるよ。あんなかで1番緊張してたからさ」

 

愛「よーし、それなら愛さんはりなりー応援しにいこー」

 

 

 

〜1回戦前〜

 

 

かすみ「はぁ〜先輩はあぁ言ってくれたけどやっぱり緊張する〜。あ!あれは先輩!応援しにきてくれたんだ!よーし、かすみんがんばっちゃうぞー!行きますよ〜デュエル!!」

 

 

 

〜1回戦後〜

 

 

かすみ「やったー!先輩の応援のおかげで勝てたー!」

 

俺「よくやったな、かすみ」

 

かすみ「はい!先輩〜応援にくるなら言ってくれればよかったのに〜」

 

俺「まぁサプライズってやつさ。」

 

かすみ「えへへ、ところで先輩は2回戦からですか」

 

俺「あぁ、そうだな。」

 

かすみ「頑張ってください。かすみん応援してますから!」

 

俺「あぁ、ありがとう」

 

 

 

果林「私の相手は2年生の島君ね…そういえばこの前ちらっとすれ違った子かしら。」

 

俺「よ!果林も2回戦から?」

 

果林「えぇそうよ。」

 

俺「相手は…島か。島のやつ、果林の大ファンだってからさ、お手柔らかにな。」

 

果林「相手が誰でも全力でデュエルする。それが私のデュエルよ。」

 

俺「そうだったな。まあ果林のことだから特に心配はしてないからな。勝利報告楽しみにしてるよ」

 

果林「ええ、あなたもね。」

 

 

 

島「(やばいっしょ、やばいっしょ、まさか初戦が果林さんとかちょーやばいっしょ。いやこれは運命か。このデュエルで俺がちょーかっこいいところ見せれれば果林さん俺のこと好きになってくれたりして…ここは男、島。超紳士的なデュエルをするぞ)」

 

 

 

〜2回戦目〜

 

 

島「あ、あの果林さん。俺あなたの大ファンてで今日あなたとデュエルすることをすごい楽しみにしてて」

 

果林「あら、そうなの?ありがとう。お互い悔いのないデュエルにしましょうね。」

 

島「はい!それじゃあ行きますよー」

 

 

果林&島「デュエル!」

 

 

島「(先攻は俺か〜審判のやつ空気読めって。そこはレディーファーストだろうが。まあいいや)俺のターン!スクラップ・コングを召喚!そして、効果!自信を破壊する!」

 

果林「いきなり召喚したモンスターを破壊した…」

 

島「自分の獣族が破壊されたことによりライフを1000支払い手札から森の番人グリーンバブーンを特殊召喚できる、俺はグリーンバブーンを守備表示で特殊召喚!」

 

島ライフ4000→3000

 

 

果林「あら?攻撃表示じゃなくていいの?」

 

島「えぇ、自分果林さんに拳を向けるなんて野暮なことしませんから。自分はこれでターンエンドです。(いやー、超紳士的でしょ。これはやったでしょー)」

 

 

 

果林「そ、そう…。ならいくわ、私のターン、ドロー。手札から魔法カード 竜の霊廟を発動、デッキから青眼の白龍を墓地に送る、さらに通常モンスターを墓地に送ったことにより、深淵の青眼龍を墓地に送るわ。そして魔法カード復活の福音、墓地から深淵の青眼龍を特殊召喚。そして効果発動、デッキからカオスフォームを手札に加える。儀式魔法 カオスフォームを発動!墓地の青眼の白龍を除外して、儀式召喚!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!」

 

島「で、出たー果林さんのエースモンスター!本物生で見ると迫力すげー!」

 

 

果林「バトルよ、私はカオス・MAXでグリーンバブーンを攻撃!混沌のマキシマム・バースト!」

 

島「やりますね、果林さん。だが守備表示モンスターを攻撃してもダメージははいりませんよ」

 

果林「そうはどうしから?カオスMAXの効果、守備モンスターを攻撃した時、倍の貫通ダメージを与える。グリーンバブーンの守備力は1800、よって与えるダメージは4400よ!」

 

島「よ、4400!?そ、そんなー」

 

 

島ライフ4000→0

 

 

島「くっ、負けてしまった…だが俺の想い、果林さんに届いたはず…」

 

果林「ごめんさない、島君。私、デュエルは全力で来てくれる人が好きなの。それじゃあね」

 

島「そ、そんな〜」

 

 

 

〜別デュエル場〜

 

 

生徒A「こい!超雷龍サンダー・ドラゴン!これでお前はサーチができないぜ!これでターンエンド」

 

俺「俺のターン、ドロー。クロックワイバーンを召喚、効果発動、攻撃力を半分にしクロックトークンを特殊召喚する。そして手札のコード・ラジエーターとクロックワイバーンでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!コード・ラジエーターの効果、このカードが手札からコード・トーカーのリンク素材になったとき、相手の場のモンスター1体の攻撃力を0にし、効果を無効にする!俺は超雷龍の効果を無効にする!」

 

生徒A「なんだと!」

 

俺「これで俺はデッキからカードを加えることができる!現れろ、未来を導くサーキット!リンク召喚、リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果、デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える。そしてバックアップセクレタリーを特殊召喚。バックアップセクレタリー1体でリンク召喚!リンク1、リンクディサイプル!クロックスパルトイの効果、このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚されたことにより、墓地からクロックワイバーンを特殊召喚する!そして魔法カード サイバネット・フュージョン!クロックワイバーン、クロックスパルトイ、リンクディサイプルで融合!」

 

生徒A「なにリンク召喚から融合召喚だと!?」

 

俺「今、雄大なる翼のもとに集いしつわものたちよ…。新たなる伝説となれ。融合召喚!出でよ!サイバース・クロック・ドラゴン!」

 

 

俺「サイバース・クロック・ドラゴンの効果、デッキからカードを3枚墓地に送り、攻撃力3000アップ!」

 

生徒A「攻撃力…5500!?」

 

俺「バトルだ!クロック・ドラゴンで超雷龍を攻撃!パルスプレッシャー!」

 

生徒A「ば、ばかな〜」

 

生徒Aライフ4000→0

 

 

 

 

〜控室〜

 

俺「おっ、果林早いな」

 

果林「そういうあなたこそ。手札事故起こして負けちゃった?」

 

俺「まさか、1ターンキルだよ」

 

果林「さすがね。」

 

俺「果林は…(うわー島、部屋の隅でめちゃくちゃ落ち込んでるじゃん…)その様子だと勝ちみたいだな。」

 

果林「えぇ、もちろんよ。」

 

 

 

 

???「2年のスクールアイドル同好会、自分のデッキの対策をされても対策し返す。いやむしろあの様子だとある程度相手の動きを読んでいたみたいね。戦術面、知識面共に学校最強レベル…。朝香果林、今のデュエルではあまり情報は得られなかったが、要注意デュエリストと。」

 

 

 

〜3回戦中〜

 

 

生徒B「宵星の機神ディルンギスの効果、ヒートライオを墓地に送る!」

 

尊「くっ」

 

生徒B「俺はこれでターンエンド」

 

尊「俺のターン、ドロー!永続魔法 転生炎獣の意志を発動!墓地からヒートライオを特殊召喚する!そして転生炎獣の聖域の効果!ヒートライオを素材に転生リンク召喚する!」

 

生徒B「て、転生リンク召喚だと…!?」

 

尊「逆巻く炎よ、浄化の力でヒートライオに真の力を呼び覚ませ! 転生リンク召喚! 甦れ、炎の平原を駆け抜ける百獣の王。転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

尊「転生したヒートライオの効果、ディンルギスの攻撃力を俺の墓地の転生炎獣ベイルリンクスと同じ500にする!フレイムポゼッション!」

 

生徒B「なに!?」

 

尊「さらに手札からフュージョン・オブ・ファイアを発動!手札のジャックジャガーと場のヒートライオを融合!」

 

生徒B「何?融合召喚だと!?」

 

尊「現れろ! 一つの狂おしき魂のもと凶悪なる獣たちの武器を集めし肉体を誇る魔獣よ! 融合召喚! 転生炎獣ヴァイオレットキマイラ!」

 

尊「ヴァイオレットキマイラの効果!融合召喚したターン、融合素材としたモンスターの攻撃力の合計の半分アップする!よってヴァイオレットキマイラの攻撃力は4850だ!」

 

生徒B「ば、ばかな」

 

尊「バトルだ!ヴァイオレットキマイラでディンルギスを攻撃!この瞬間、ヴァイオレットキマイラの効果!元々の攻撃力が違うモンスターとバトルする時、攻撃力は倍になる!よって攻撃力は9700!」

 

生徒B「そ、そんな」

 

尊「いけ!ヴァイオレット・ソウル!」

 

 

生徒B「う、うわー」

 

生徒Bライフ4000→0

 

 

 

俺「さすがだな、尊」

 

尊「あぁこの調子でガンガン勝つぜ!」

 

 

???「穂村尊、転校生。おそらく実力はスクールアイドル同好会の部長に匹敵する…。これは要注意ね。」

 

 

 

 

 

 

校内放送「これにてデュエルカーニバル 校内選抜を終了いたします。なお、選抜に選ばれました生徒は掲示板にて貼り出します」

 

 

 

 

かすみ「う〜ドキドキですね」

 

愛「愛さんぶちょーと当たらなかったら全勝だったのに」

 

彼方「彼方ちゃんも」

 

エマ「私も」

 

3人「じー」

 

俺「いや、そんなに睨まれてるても…恨みっこなしって話だったじゃん」

 

 

 

 

歩夢「あ、貼り出されたよ!」

 

 

かすみ「どれどれ!やったー!かすみん選抜に選ばれましたー!」

 

せつ菜「かすみさんだけではありません!皆さん、全員選抜に選ばれてますよ!」

 

しずく「部長の特訓のおかげですね!」

 

俺「いや、これはみんなの力だよ。でもほんとによかった」

 

尊「僕も選抜通れたよ」

 

俺「まぁ尊は心配してなかったよ」

 

尊「僕たちあわせて11人。もう1人は…」

 

 

かすみ「げげげ、三船栞子」

 

俺「知ってるのか」

 

かすみ「えぇ、ちょっとだけ。すっごい真面目ですごい堅物なんですよ、かすみん正直苦手です」

 

俺「でも選抜に選ばれるってことは強いんだろうな」

 

かすみ「悔しいことに…」

 

愛「なにはともあれー、全員選抜通ったんだからさーお祝いしようよ!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 賛成!」

 

かすみ「打ち上げですね!かすみん美味しいパンいっぱい焼いていきますね」

 

せつ菜「ですが、部室ですとあまり遅くまではできませんね…」

 

果林「なら、部長の家でいいんじゃない?」

 

俺「え?うち?まあいいけど」

 

かすみ「やったー!かすみん先輩のお家行きたかったんですよー」

 

果林「決まりね、それじゃあ今日の18時に部長の家集合ね」

 

みんな「はーい」

 

俺「尊、お前もこいよ」

 

尊「え?いいのかい?」

 

俺「もちろん、お前はもう俺たちの仲間だからな。」

 

尊「ありがとう!」

 

 

 

 

〜家〜

 

愛「え、えー僭越ながら今回、この度乾杯の温度を取らせていただきます。えー愛さん、部長に完敗してしまったわけですが、みんな選抜が通れてめっちゃ嬉しい!だから完敗したことは忘れてみんな今日は楽しもう!乾杯!かんぱいだけに!」

 

 

みんな「乾杯!」

 

 

 

 

to be continued…



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第7話

第7話

 

 

校内選抜に無事選ばれた俺たち。

 

本線に向けて練習を続ける日々を送っている。

 

 

 

果林「ねぇ?せつ菜、ちょっと練習付き合ってくれない?」

 

せつ菜「はい!もちろんです!早速デュエルしましょう!」

 

 

 

俺「最近、せつ菜と果林よくデュエルしてるよな」

 

歩夢「うん、校内選抜終わってから特によくデュエルしてるよね。」

 

俺「仲良くなってる証拠ってことかな。」

 

歩夢「そうだね。」

 

 

俺と歩夢それに果林とせつ菜の様子を彼方が見つめている。

 

 

彼方「…。」

 

俺「あれ?彼方練習しないの?」

 

彼方「ん?あ〜しようかな〜、それじゃ歩夢ちゃん、いいかな〜?」

 

歩夢「うん!もちろん」

 

彼方「じゃああっちで〜」

 

 

 

 

俺「デュエルカーニバル…どんなやつがいるんだろうな。それにこいつ、『デコード・トーカー・ヒートソウル』早く使ってみたいな…」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

果林「私の…負けね」

 

せつ菜「ですが、とっても楽しいデュエルでした、またよろしくお願いします!」

 

果林「えぇ、もちろんよ。練習付き合ってくれてありがとうね。」

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

果林「はぁ…」

 

エマ「どうしたの?果林ちゃん。浮かない顔してるけど?」

 

果林「え?あ、いや、そ、そんなことないわよ」

 

エマ「うそ、ちゃんと見てたもん。よかったら話して。ここじゃ嫌なら寮に戻ったあとでいいからさ。」

 

果林「ありがとうエマ、ならそうさせてもらうわ。」

 

 

 

〜寮〜

 

果林「なんだかんだ、エマの部屋来るのって久しぶりね。」

 

エマ「そうだね、昔はよく来てたのにね。それで話して今日のこと」

 

果林「えぇ、そうね…最近せつ菜にデュエルで勝てなくて…」

 

エマ「本当にそれで落ち込んでたの?」

 

果林「え?」

 

エマ「私の知ってる果林ちゃんだったらデュエルで負けたら次は絶対に勝つって燃えるくらいだったんだけどな。本当はほかにあるんじゃない?」

 

果林「エマといい、彼方といい、本当そういうとこ鋭いわよね。」

 

エマ「部長のこと?」

 

 

果林「え?」

 

エマ「やっぱりそうなんだ。」

 

果林「えぇ、でもそれだけじゃないわ。なんていうか、今まで私、明確な目標とかそういうのなくてモデルの仕事もただ言われてやるだけで…もちろんそれはそれで楽しいところもあった。でもスクールアイドルになってせつ菜っていう存在がすごい眩しくてあんなにすごい存在今までいなかったから…だから負けたくないって気持ちある。もちろん、せつ菜は大切な仲間よ。それに歩夢もいつも部長のそばに入れて羨ましいっていうか、なんかもういろんな感情がごちゃごちゃになって、だからせめてデュエルではせつ菜に勝ちたいっていうか…」

 

エマ「自分の中でよくわかんなくなっちゃうこと、あるよね」

 

果林「エマもあるの…?」

 

エマ「もちろん!あぁしたいこうしたいって考えてるうちによくわかんなくなっちゃって」

 

果林「そうなの…エマはそういう時どうしてるの?」

 

エマ「私は家族に電話しちゃうかな。やっぱり自分の中で溜め込むのはよくないし、お父さんお母さんに話したら結構すっきりするからさ。」

 

果林「そう…」

 

エマ「だから果林ちゃんも、誰かに話した方がいいよ。私だったらいつでも相談に乗るし。それに彼方ちゃんもいつも眠たそうにしてるけど、結構お話聞いてくれるんだよ!」 

 

果林「そうね、前に彼方が泊まりに来た時、なんだかんだ話し込んじゃったしね。」 

 

 

エマ「うん!あ、そうだ!今度、みんなに内緒で3人でお泊まり会しようよ!」

 

果林「お泊まり会か…でも面白そうね」

 

エマ「うん!じゃあ決定だね。今度、彼方ちゃんにも話しておくね。」

 

果林「えぇありがとう」

 

エマ「それと無理にせつ菜ちゃんに勝とうとしなくていいんじゃないかな?」

 

果林「え?」

 

エマ「デッキの相性もあるし、スクールアイドルとしても果林ちゃんは果林ちゃんの良さがあるし、せつ菜ちゃんにはせつ菜ちゃんの良さがあるし。2人とも目指してるところは違うから」

 

果林「そうね、でも…わかってても負けたくないって思いは変わらないのよね」

 

エマ「そうなんだ。なら果林ちゃんが満足するまでとことん突き詰めよう!」

 

果林「え?」

 

エマ「解決策はそれしかない、きっと部長ならそういうと思うよ」

 

果林「…そうね、ありがとう。そうさせてもらうわ。」

 

エマ「うん!そのいきだよ!よかったいつもの果林ちゃんに戻ってよかった♪」

 

 

果林「まだまだ話したいことはたくさんあるわよ、エマ、今日は寝かせないから覚悟しなさい!」

 

エマ「うん!望むところだよ、ふふ」

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

エマ「彼方ちゃん」

 

彼方「なに〜?」

 

エマ「今日私の部屋でお泊まり会しない?」

 

彼方「おぉ〜いいね〜遥ちゃんもちょうどいないみたいだから誘ってもらってよかったよ〜」

 

エマ「決まりだね」

 

彼方「果林ちゃんも当然来るよね〜?」

 

果林「え?えぇもちろんよ」

 

彼方「ふっふ、これは彼方ちゃんのお悩み相談室開催かな〜」

 

果林「何よそれ」

 

彼方「ふっふ、悩める子羊、果林ちゃんのために彼方ちゃんがた〜くさんお話きいちゃうんだぞ〜」

 

果林「な、悩みだなんて…」

 

彼方「隠しても無駄だよ〜彼方ちゃん、最近の果林ちゃん見てたからわかるよ〜。ずばり果林ちゃんは悩んでる」

 

果林「な、なんで」

 

エマ「ふふ、やっぱり彼方ちゃんにもお見通しだったね」

 

彼方「ふっ、彼方ちゃんはいつもねむねむってわけじゃないんだよ〜。みてるときはお目々ぱっちりでみてるんだぞ〜」

 

果林「そ、そうなの…」

 

エマ「ということで、今夜はお泊まり会ね♪楽しみだな〜」

 

 

 

 

〜その日の夜〜

 

彼方「ん〜エマちゃんの料理、おいしいね〜」

 

果林「そうね、さすがはエマね」

 

エマ「ありがとう、まだまだあるからたくさん食べてね」

 

彼方「は〜い。ところで果林ちゃん、最近何で悩んでたの〜?部長のこと〜せつ菜ちゃんのこと〜」

 

果林「す、鋭いわね」

 

エマ「さすが彼方ちゃん、両方正解」

 

彼方「やっぱりね〜見てたらわかるよ〜」

 

果林「う、う…」

 

彼方「まぁ無理にせつ菜ちゃんに勝とうとしなくていいんじゃないかな〜せつ菜ちゃんも果林ちゃんも全然タイプ違うし、でもきっと果林ちゃんのことだからなかなかそうはいかないんだろうけど」

 

果林「ほっんと鋭いわね。でもスクールアイドルとして勝てなくてもデュエルだけは、どうしても勝ちたいの。」

 

彼方「それは勝って部長に認められたいから?」

 

果林「え?」

 

彼方「ん〜もしそうだとしたらそれはちょっと違うな〜きっと部長は果林ちゃんのこと認めてるだろうし」

 

果林「でも、それでも勝ちたい…」

 

彼方「まぁ果林ちゃんは超がつくほど負けず嫌いだからね〜」

 

果林「そ、そんなことないわよ!」

 

彼方「どうかな〜まぁそこが果林ちゃんのかわいいとこなんだけどさ〜。でも彼方ちゃんもなんかモヤモヤするときあるよ〜まぁ大体そういう時、彼方ちゃんはお昼寝したら忘れちゃうんだけどね。悩みを持ってない人はそうそういないと思うから果林ちゃんもそんなに考えすぎなくてもいいじゃないかな〜。まぁデュエルで勝つには部長に相談するのが1番だけどね」

 

果林「そうね…」

 

エマ「うん、それが1番!」

 

彼方「そうそう。それにほらまだ他にも悩みがあるじゃないの〜?彼方ちゃんにはお見通しだぞ〜」

 

果林「う、うぅ…」

 

彼方「彼方ちゃん、今夜はお目々ぱっちりで根掘り葉掘り聞いちゃうからね〜」

 

果林「え、エマ〜」

 

エマ「果林ちゃん、観念しようね♪」

 

 

 

 

 

〜翌日放課後〜

 

 

俺「あ、俺忘れ物した。ごめん、歩夢先帰ってて」

 

歩夢「うん、気をつけてね」

 

俺「うん、歩夢もね」

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

果林「これはこうして…でもこうしちゃうと…うんデッキ作りって本当難しいわね」

 

 

 

俺「あれ?部室の電気がついてる。ん?果林のやつ、まだ残ってたんだ」

 

 

 

果林「ん〜迷うわね」

 

 

俺「こら、朝香!もう最終下校は終わってるぞ!」

 

果林「は、はい!すいません!今すぐ帰りますって…部長じゃない、おどかさないでよ」

 

俺「はは、わるい、わるい。忘れ物取りに来てさ。まだ残ってたんだ。」

 

果林「えぇ、ちょっとね」

 

俺「デッキ…作ってたんだ…」

 

果林「えぇ、まぁ」

 

 

俺「そういえば最近、せつ菜と仲良いよな、よく一緒に練習してるし」

 

果林「あなたにはそう見える?でも残念、はずれ。私が一方的にライバル視してるだけよ」

 

俺「そうなんだ、でも果林はせつ菜に負けないくらい強いと思うけど」

 

果林「負けないくらいか…でもせつ菜より上よりはほど遠いかな」

 

俺「え?あ、いや、デュエルってデッキ同士の相性もあるし、その時の運もあるし一概に強い弱いって決めることはできないけど…」

 

果林「あぁ、ごめんごめん。ちょっと意地悪だったかしら。でもあなたのその嘘つけないところいいと思う」

 

 

 

俺「…どうして果林はせつ菜より強くいたいの?先輩だから?」

 

果林「どうしてか…。実は私にもわからないの…先輩だからかもしれないし、本当は別の理由があるのかもしれない…ただそれでも勝ちたい」

 

俺「そっか…」

 

果林「ねぇ、私ってあの子たちのいい先輩になれてるかしら?」

 

俺「うん、すごくいい先輩だと思う。ただ」

 

果林「ただ?」

 

俺「いい先輩過ぎるというか、いい先輩であろうとし過ぎてる気がするんだ。もちろんそれはすごくいいことだと思う。でもそのせいで自分を押し殺してる、そんな気がするんだ。もっとなんていうか気楽にしてていいというか、ずっとそうしてると疲れなちゃわないかなって」

 

 

果林「そう、あなたにはそう見えてるのね」

 

俺「いい先輩であろうとして、なんかいろいろ溜め込んでる気がするんだ。前の俺がそうだったから」

 

果林「あなたが?」

 

俺「あぁ、前にハノイの事件のことを思い出したとき、俺は部長としてみんなに迷惑をかけるわけにはいかないって思って1人で全てを解決しようとした。けど今だからわかる、あのとき俺はきっと1人じゃ何も解決できなかった。あのとき、みんなが俺に手を差し伸べてくれたから、だから解決することができた。その時、わかったんだ、俺は1人じゃ何もできない。いつも誰かに支えられて生きてるんだって。だからなんとなくわかるんだ、果林のこと。多分俺たちって似た者同士だからさ」

 

果林「そう…なら私はどうすればいいと思う?」

 

俺「そうだな、もっといろいろ話して欲しい、果林のこと。嬉しかったこととか辛かったこと、どんな些細なことだっていい。後輩たちの目があるのもわかる。だけど部長の俺には話して欲しいんだ。誰かに聞かれたくないって言うなら今みたいにこういう時間作るからさ」

 

 

果林「本当、なんでもお見通しね…」

 

俺「え?」

 

果林「ううん、なんでもない。」

 

 

俺「それとさ…実は忘れ物なんだけど、部室に置いておくと誰かに見られるのまずいから持って帰ろうと思ったんだけどちょうどよかった。」

 

果林「なに?」

 

俺「これ、見てくれないかな」

 

果林「え、えぇ…。これは…歌詞?」

 

俺「そう、俺歌とかそういうよくわかんないけど一応、部長だし、みんなが作詞してるのみて書いてみようかなと思って、それでたまたま果林が悩んでそうなの見て思いついた曲なんだけど、どうかな…?」

 

果林「そうね…あなたには私がこう見えてるってことがわかったわ。でもこのイメージ嫌いじゃないわ。」

 

俺「本当に?」

 

果林「えぇ、そうねせっかくあなたが書いてくれたんだし、まずはあなたに披露してあげようかしら」

 

俺「やったぜ」

 

果林「でーも、一つ、条件があるわ」

 

俺「何?」

 

果林「1週間後、私とデュエルしましょう。私もそれまでに歌とデッキを完璧に仕上げてくる。それであなたが勝てば披露してあげるわ」

 

俺「あぁ、望むところだよ」

 

果林「決まりね、それじゃあ1週間後に。」

 

俺「あぁ!」

 

 

 

〜その日の夜、グループ通話にて〜

 

果林「彼方、エマ聞いてほしいことがあるの」

 

彼方「お〜どうしたの〜」

 

エマ「なになに??」

 

 

 

 

 

〜1週間後〜

 

俺「あれ?エマと彼方もいるの?」

 

果林「えぇ、2人がいちゃまずかったかしら」

 

俺「いや…別にいいけど(なんだ、果林の歌聴けるの俺だけじゃなかったのか)」

 

果林「それじゃあ始めるわよ!デュエルはライフ8000のマスターデュエルでいくわ」

 

俺「あぁ!こい!」

 

 

俺&果林「デュエル!」

 

 

to be continued …



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第4章 最終話

第4章 最終話

 

 

俺&果林「デュエル!!」

 

互いのライフは8000

 

先攻は果林

 

 

果林「全力で行くわよ、私のターン、魔法カード 竜の霊廟を発動、デッキから青眼の白龍を墓地に送るわ。そして通常モンスターが墓地に送られたことによりさらにドラゴン族を墓地に送る、私は深淵の青眼龍を墓地に送るわ。さらに魔法カード トレード・イン 手札の青眼の白龍をコストに2枚ドロー!魔法カード 復活の福音!墓地から深淵の青眼龍を守備表示で特殊召喚!そして深淵の青眼龍の効果でデッキから高等儀式術を手札に加える!儀式魔法 高等儀式術!デッキの青眼の白龍を墓地に送り、儀式召喚!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!」

 

 

彼方「果林ちゃん、飛ばしてるね〜」

 

 

果林「まだまだこれからよ!魔法カード 強欲で貪欲な壺 デッキから10枚裏側で除外して2枚ドロー!そして魔法カード 龍の鏡を発動!墓地の青眼の白龍を3体を除外して融合召喚をする!」

 

 

エマ「ブルーアイズの3体融合!?」

 

 

俺「まさか!?」

 

 

果林「そのまさかよ!融合召喚!現れなさい!青眼の究極竜!!!」

 

 

俺「1ターンに深淵の青眼龍、カオスMAX、アルティメットを揃えた…」

 

 

果林「私は速攻魔法 大欲な壺を発動。除外されているブルーアイズ3体をデッキに戻して1枚ドロー。カードを1枚セット。私はこれでターンエンドよ。どう?私の全力」

 

 

俺「……」

 

果林「あら?もしかして圧倒的すぎて言葉も出ないかしら?」

 

 

俺「最高だよ…果林」

 

果林「え?」

 

俺「最高だよ、果林の全力!1ターンに3体のブルーアイズを揃うのを見られるなんて、それにアルティメットまで!こんなデュエル見たことない!やっぱり果林はすごい!」

 

果林「ふふ、ありがと。なら私の全力、ちゃんと応えてくれるかしら?」

 

 

俺「あぁ、もちろんだ!いくぞ、俺のターン、ドロー!俺は手札のマイクロコーダーを墓地に送り、サイバネットマイニングを発動!デッキからサイバースガジェットを手札に加える!そしてサイバースガジェットを召喚!その効果で墓地のマイクロコーダーを特殊召喚。現れろ、未来を導くサーキット!」

 

果林「早速きたわね」

 

 

俺「リンク召喚!リンク2、コード・トーカー!リンク素材となったマイクロコーダーの効果、デッキから永続魔法 サイバネットコーデックを手札に加える。そしてサイバースガジェットの効果でガジェットトークンを特殊召喚する。永続魔法 サイバネットコーデック発動!さらに、ガジェットトークンでリンク召喚、リンク1、リンクディサイプル!」

 

 

エマ「部長も連続リンク召喚の準備ができたね」

 

 

俺「再び現れろ、未来を導くサーキット!俺はリンク2のコード・トーカーとリンクディサイプルでリンク召喚!現れろ、リンク3、トランスコード・トーカー!サイバネットコーデックの効果でコードジェネーターを手札に加える!トランスコードの効果、墓地からコード・トーカーを特殊召喚!そして手札のコード・ジェネレーターと場のコード・トーカーでリンク召喚、リンク3、エクスコード・トーカー!コードジェネレーターの効果でドットスケーパーを墓地へ、サイバネットコーデックの効果でコード・エクスポーターを手札へ。」

 

 

彼方「いつ見てもその流れ強いよね〜」

 

果林「えぇ、見飽きるほどね」

 

俺「な、そんなこそんなことないだろ」

 

 

果林「ふふ、冗談よ。続けて」

 

 

俺「あぁ!墓地のドットスケーパーの効果、自身を特殊召喚する!そして手札のコードエクスポーターとドットスケーパーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー・インヴァート!コードエクスポーターの効果で墓地のサイバースガジェットと手札に。そしてサイバネットコーデックの効果でレディデバッカーを手札に加え、インヴァートの効果で特殊召喚!レディデバッカーの効果、デッキからサイバースコンバーターを手札に加える。手札のサイバースコンバーターを自身の効果で特殊召喚!レディデバッカー、サイバースコンバーターでリンク召喚!リンク2、フレイムアドミニスター!」

 

果林「フレイムアドミニスター、リンクモンスターの攻撃力をあげるモンスター。でも、それだけじゃまだアルティメットには届かないわよ!」

 

 

俺「あぁ、わかっている!本番はここからだ!現れろ、未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はEXデッキから特殊召喚されてモンスター2体以上!俺はリンク3のトランスコードとインヴァートをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4、双穹の騎士 アストラム!」

 

果林「きたわね、アストラム。そうくると思ったわ」

 

俺「バトルだ!アストラムでアルティメット攻撃!」

 

 

果林「墓地の復活の福音の効果、このカードを除外し、アルティメットの破壊を防ぐ!」

 

俺「だが、ダメージは受けてもらう!」

 

 

果林ライフ8000→3700

 

俺「エクスコードで深淵の青眼龍を攻撃!エクスコードクローズ!」

 

 

 

俺「カードを2枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

果林「この瞬間、リバースカードオープン、速攻魔法 御隠居の猛毒薬を発動!ライフを1200回復するわ」

 

 

 

果林ライフ3700→4900

 

 

 

俺「御隠居の猛毒薬…そんなカードを…」

 

果林「あぁこれね、珍しくかすみちゃんがくれたからせっかくだから入れてみようと思ってね。あなたとのデュエル、油断したら一瞬でライフ削り取られちゃうし、ちょうどいいと思ってね。」

 

俺「へぇ、あのかすみがね。後輩のカードちゃんと使うなんていい先輩だな」

 

 

果林「あなただって、私とせつ菜のカード使ってくれたでしょ。似たようなものよ。」

 

 

俺「そうだな」

 

 

果林「で、深淵の青眼龍は破壊したけど、私の場にはアルティメットとカオスMAXが残っちゃったわね」

 

俺「果林とのデュエルそう簡単に終わらせられないからな。なんてな。」

 

果林「でも、普通のデュエルだったら私の負けだったわね、やっぱりあなたとのデュエルは一瞬も気が抜けないわ。でもそれが楽しい…」

 

俺「俺もだよ、果林。油断したら一瞬でやられる。だからこそこの駆け引きが最高に楽しいんだ」

 

 

果林「えぇ、でも遠慮はしないわよ、私のターン、ドロー。再び魔法カード 強欲で貪欲な壺!デッキから10枚除外して2枚ドロー!」

 

俺「2回目の強欲で貪欲な壺…」

 

果林「あなたとのデュエルでリスクを恐れてられないもの。私は魔法カード アルティメット・バーストを発動!これによりアルティメットは3回攻撃ができ、アルティメットが攻撃するとき、相手はダメージステップ終了時までカードの効果を発動できない!」

 

 

 

俺「それじゃあアストラムの効果は2つとも使えない…」

 

 

果林「あなたのアストラム、前のデュエルでも本当に厄介だったもの。対策くらいするわ。バトルよ!アルティメットでアストラムを攻撃!アルティメット・バースト!」

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが8000から7800に減る。

 

 

果林「まだよ、今度はフレイムアドミニスターを攻撃!アルティメット・バースト!」

 

 

俺のライフが7800から5800に減る。

 

 

果林「これで3度目!エクスコードを攻撃!アルティメット・バースト!」

 

 

俺「ぐぁ」

 

俺ライフが5800から3600に減る

 

 

果林「とどめよ!カオスMAXでダイレクトアタック!混沌のマキシマムバースト!!」

 

 

俺「まだ手はある!罠発動!リコードデットアライブ!墓地のトランスコードを除外してデコード・トーカー・エクステンドを特殊召喚!」

 

果林「なら、カオスMAXでエクステンドを攻撃!」

 

俺「まだだ!永続罠!リビングデットの呼び声!墓地からフレイムアドミニスターをエクステンドのリンク先に特殊召喚する!そしてエクステンドは自身とフレイムアドミニスターの効果で攻撃は3600!」

 

 

果林「(エクステンドは2回攻撃ができるモンスター…それに今フレイムアドミニスターを破壊してもなんらかの方法で攻撃力を上げられて2回攻撃でもされたら相当厄介ね…。でもフレイムアドミニスターを残せば後続のモンスターで攻撃力の高いモンスターを出されればアルティメットやカオスMAXを超えられるかもしれない…でも今ここでエクステンドを呼び出したのはフレイムアドミニスターを破壊させ2回攻撃を仕掛けられる手があるからかもしれない…全く本当あなたって何考えてるんだか…私の考えはお見通しのくせに…)」

 

 

俺「どうした?果林」

 

 

果林「いえ、なんでもないわ。バトルよ!(

2回攻撃はやっぱり厄介ね)カオスMAXでエクステンドを攻撃!」

 

 

俺のライフが3600から3200に減る。

 

 

果林「私はカードを1枚伏せてターンエンドよ。(アルティメットの3回攻撃でも倒し切れないなんて…本当どんだけ強いのよ全く…)」

 

 

 

俺「(なんとか凌いだけど…おそらく次のターンを返したら俺は負ける…ならここで出し惜しみはしない)俺のターン、ドロー!」

 

 

 

俺「サイバース・ガジェットを召喚、その効果で墓地からマイクロコーダーを特殊召喚!そしてこの瞬間、墓地のリコードデットアライブの効果、このカードを除外して、除外されているトランスコードを特殊召喚する。さらにトランスコードの効果、墓地からエクスコードを特殊召喚する!」

 

 

果林「あっという間にリンクモンスターを呼び戻してきた…。でもまだブルーアイズたちには届かないわよ」

 

 

俺「わかっている、見せてやる俺の全力を!現れろ、未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のトランスコード・トーカーとマイクロ・コーダーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」

 

果林「これは…まさか!?」

 

 

俺「まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4、アクセスコード・トーカー!」

 

 

果林「これはリボルバーの時に使った、あなたの最後の切り札…」

 

俺「そうだ、俺はこのデュエル、出し惜しみはしない!全力で行く!アクセスコードの効果、リンク3のトランスコードを素材にしたことにより攻撃力3000アップ!さらに永続魔法 サイバネットコーデックの効果でデッキからクロスデバッカーを手札に加える!」

 

果林「エースモンスターを呼び出しただけでなく、後続も呼ぶなんて…」

 

彼方「部長〜本気だね〜」

 

 

俺「リンクモンスターが2体いることによりクロスデバッカーを自身の効果で特殊召喚!そしてサイバース・ガジェットとクロスデバッカーでリンク召喚!リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果でデッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える!さらにサイバース・ガジェットの効果でガジェット・トークンを特殊召喚!再び現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

エマ「うそ」

 

彼方「ここで〜」

 

果林「リンク召喚!?」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は属性の異なるサイバース族モンスター2体以上!俺は闇属性リンク2のクロック・スパルトイと光属性のガジェット・トークンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!果林、これが俺の新たなコード・トーカーだ!現れろ!リンク3、デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

果林「デコード・トーカー・ヒートソウル…まるであなたのエースと尊君のエースが…そう…これがあなたの繋がる力なのね…」

 

 

俺「ヒートソウルの効果、リンク先のモンスター1体につき攻撃力500アップ!ヒートソウルのリンク先にはアクセスコードとフレイムアドミニスターがいる。さらにエクスコードとフレイムアドミニスターの効果を併せてヒートソウルの攻撃力は4600だ!」

 

果林「ここにきて、エースモンスター2体を呼び出すなんて…やっぱりあなたとのデュエルは何が起きるかわからないわね」

 

 

彼方「うん、だからすっごいワクワクするんだよね〜」

 

エマ「うん、でも果林ちゃんのデュエルも私大好き」

 

 

俺「いくぞ、アクセスコードの効果、墓地のリンクモンスターを除外して相手の場のカードを破壊する!」

 

果林「でもカオスMAXは効果で破壊されないわよ」

 

俺「それも承知上だ。俺は墓地のデコード・トーカー・エクステンドを除外して青眼の究極竜を破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

果林「くっ」 

 

 

俺「そしてアクセスコードの攻撃力は自身の効果とエクスコードとフレイムアドミニスターの効果で攻撃は6600だ!バトルだ!アクセスコード・トーカーでカオスMAXを攻撃!」

 

 

果林ライフ4900→2300

 

 

 

俺「いけ、ヒートソウルでダイレクトアタック!」

 

果林「まだ負けるわけにはいかないわ!リバースカードオープン!私は速攻魔法 青き眼の激臨を発動!場、手札、墓地の全てのカードをゲームから除外し、デッキから青眼の白龍を3体特殊召喚する!」

 

 

エマ「ここでブルーアイズ3体を出しちゃうなんて…」

 

俺「さすがだな果林…。だがバトル続行だ!ヒートソウルでブルーアイズを攻撃!」

 

果林「くっ」

 

果林ライフ2300→700

 

俺「エクスコードで2体目のブルーアイズを攻撃!」

 

 

果林ライフ700→600

 

 

 

 

果林「でもこれでブルーアイズの攻撃を上回るモンスターはいなくなったわ」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

果林「え?」

 

俺「俺はフレイムアドミニスターでブルーアイズを攻撃!」

 

 

果林「どうして、攻撃力はブルーアイズのほうが上のはず…」

 

俺「ぐっ」

 

俺のライフが3200から2700に減る。

 

果林「フレイムアドミニスターを自滅させて一体なんのつもり?」

 

 

 

俺「これで準備は整った。ヒートソウルの効果!ライフを1000支払いデッキからカードを1枚ドローする!いくぞ、バーニング・ドロー!」

 

 

俺のライフが2700から1700になる。

 

俺「最高に熱いカードだ。そしてドローした後、ライフが2000以下の時、このカードを除外し、EXデッキからリンク3以下のサイバースを特殊召喚する!俺が特殊召喚するのはこいつだ!」

 

 

果林「まさか!?」

 

 

 

俺「ストームアクセス!!現れろ!リンク3、デコード・トーカー!!」

 

 

果林「ここでデコード・トーカー!?」

 

 

俺「デコード・トーカーの効果、リンク先のモンスター1体につき攻撃500アップ、パワーインテグレーション!さらにエクスコードの効果でデコード・トーカーの攻撃力は3300!」

 

果林「でもそれじゃあブルーアイズを倒せても私を倒せないわよ」

 

俺「わかっている、バトルだ!デコード・トーカーで青眼の白龍を攻撃!この瞬間、速攻魔法 星遺物を巡る戦いを発動!エクスコード・トーカーを除外して、エクスコードの攻撃力分、ブルーアイズの攻撃力を下げる!」

 

 

エマ「エクスコード・トーカーが除外されたことによりデコード・トーカーの攻撃力は2800になったけど…」

 

 

果林「ブルーアイズの攻撃力が700に…」

 

 

 

俺「いけ!デコード・トーカー!デコード・エンド!!」

 

 

果林「(本当…いやになるくらい強いんだから…でも…だからこそ…)」

 

 

果林ライフ500→0

 

 

 

 

 

果林「はぁ〜負けちゃった。でもなんだろうこんなに全力で戦ったのってすごい久しぶり。やっぱりあなたとのデュエルは最高に楽しいわね」

 

俺「俺もだよ、果林、アルティメットに、あそこでブルーアイズ3体とかこんなデュエル見たことなかった。最高に楽しいデュエルだった」

 

 

彼方「部長が勝ったおかげで果林ちゃんの新曲聴けるなんてラッキ〜」

 

エマ「うん!ありがとうね、部長!」

 

俺「本当は俺のために歌ってくれると思ってたのに…」

 

果林「あらそうだったの?嬉しいこと言ってくれるわね。」

 

 

彼方「ふ〜ん、なら彼方ちゃんたちお邪魔かな〜」

 

エマ「私たちおじゃまデュオだねー」

 

 

俺「い、いや邪魔じゃないよ!」

果林「い、いや邪魔じゃないわよ!」

 

 

俺&果林「あ…」

 

果林「ま、まぁエマも彼方も普段いろいろ相談に乗ってくれてるし特別にね」

 

俺「エマはともかく彼方が?」

 

彼方「どういう意味〜どの口が言った〜頬っぺたつねってやる〜」

 

俺「いてて、ごめん、ごめんって」

 

エマ「アハハ、ほら2人とも果林ちゃんの新曲聴こうよ」

 

俺「あ、そうだった」

 

彼方「楽しみ〜」

 

 

果林「もう空気的に歌いづらくなっちゃったじゃない。でもまあいっか。それじゃあ聴かせてあげるわ。私とあなたで作った曲。」

 

 

 

 

 

 

果林の悩みも無事解決。

これでより一層絆が深まった気がする。

デュエルカーニバル本戦は目前だ。

これが俺たち2年生と3年生たちにとって最後のデュエルカーニバル。

最高の大会しよう。

 

 

〜fin〜



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第5章 「決戦 ハノイの三騎士」
第1話


 

 

 

〜ある日の部室〜

 

 

かすみ「むぅ…」

 

しずく「どうしたの?かすみさん」

 

かすみ「あぁ、しず子…いやもう少しであの時期だなぁって思って…」

 

しずく「あの時期…あぁ…あの時期だね…」

 

璃奈「あの時期…?」

 

 

かすみ「そう!ずばり…定期テストの時期!」

 

璃奈「そっか、私すっかり忘れてた…」

 

 

かすみ「同好会がスタートしたもののここ最近全く気にしてなかった…」

 

しずく「たしかに本当いろいろなことがあったからね…」

 

璃奈「うん…テストのこととか全然気にしてなかった…」

 

 

かすみ「うぅ…またテストで悪い点取ったらどうしよう…」

 

しずく「そうだね…学生の本分は学業だからね…同好会の活動で勉強が疎かになったら身も蓋もないからね…」

 

璃奈「それならみんなで勉強会するのはどうかな?」

 

かすみ「りな子それ名案!」

 

しずく「たしかにそうだね、では明日前回のテストの結果を持って集まりましょう!」

 

 

璃奈&かすみ「おー!」

 

 

 

 

〜3年生教室〜

 

 

果林「はぁ…とうとうきてしまったわね…」

 

 

彼方「うん…」

 

 

エマ「うーん、ここ最近いろいろあって勉強に集中できてなかったからね…」

 

彼方「彼方ちゃんも最近あんまり勉強に集中できてないな〜相変わらず理系科目の点数悪いし」

 

果林「理系科目だけならいいけどね」

 

エマ「え?」

 

果林「いえ、なんでもないわ」

 

エマ「うーん、同好会の活動開始したのはいいけど、学業疎かになっちゃダメだよね〜。家族も勉強もスクールアイドル頑張るからスイスから送り出してくれたし…」

 

彼方「それならみんなで勉強会しようか〜?」

 

果林「え、えぇ、いいんじゃない?」

 

エマ「そうだね!そしたら明日の練習終わり私の部屋に集合でいいかな?」

 

果林「えぇ、もちろんよ」

 

彼方「りょ〜かい〜」

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

俺「なんか1年生と3年生、ソワソワしてない?」

 

かすみ「そ、そんなことないですよ〜!ね?しず子」

 

しずく「は、はい!気のせいです」

 

果林「べ、別に私たちもいつも通りよ」

 

エマ「う、うん」

 

 

俺「そうかな?」

 

 

愛「そういえば、そろそろ定期テストの時期だよねー」

 

 

果林&かすみ「ギクっ」

 

愛「りなりー、いつもみたいに勉強会する?」

 

璃奈「うん!」

 

かすみ「そうだ!なら愛先輩、かすみんとしず子の勉強も教えてくれませんか?」

 

愛「もち!いいよー!勉強会はみんなでやった方が楽しいもんねー」

 

 

彼方「下級生は愛ちゃんがいるからいいね〜」

 

果林「そ、そうね」

 

かすみ「そういえば、生徒会長のせつ菜先輩はもちろん、愛先輩は彼方先輩に勉強教えれるくらい勉強できるのはわかったんですけど、歩夢先輩はどうなんですか…?」

 

歩夢「わ、私!?」

 

 

俺「歩夢は毎日コツコツ勉強してるから結構成績いいよ」

 

歩夢「そ、そんなことないよ」

 

かすみ「へぇ〜やっぱりそうですか〜。ってそういえば先輩!」

 

俺「ん?」

 

かすみ「先輩はどうなんですか!?(ふふ、日夜デュエルのことばかり考えてる先輩はおそらくこちら側の人間…)」

 

俺「俺は…別に…」

 

かすみ「別に…?」

 

果林「もしかして部長も勉強苦手…?」

 

 

せつ菜「いえ、決してそんなことはありませんよ」

 

かすみ「え?」

 

歩夢「うん、教科によってばらつきは多少あるけど、全部平均点は軽く越してるし、何より英語は…」

 

せつ菜「学年トップです。」

 

愛「そういえば英語の先生も部長の名前ちょいちょい出してたなー」

 

 

かすみ&果林「えー!?」

 

 

かすみ「せ、先輩勉強できたんですか??」

 

俺「できるってほどじゃないけど」

 

 

果林「いやいや、英語学年トップって十分できてるわよ、それって私たちへの嫌味?」

 

俺「いや、そんなことないけど…。てか、私たち…?」

 

果林「え、あぁいや…」

 

 

俺「かすみが勉強できないってのは本人から聞いたことあるけど、そういえば果林、というか3年生みんなこそどうなの?」

 

 

果林「えっと…」

 

彼方「これは正直に言うしかないね〜」

 

 

その後、みんなお互いの成績について話した。

 

 

俺「なるほどな…かすみと果林は全体的に、彼方としずくは理数科目、璃奈とエマもできる科目とできない科目の差が激しいな」

 

 

かすみ「返す言葉もありません…」

 

しずく「それで今日1年生で勉強会をしようかと…」

 

彼方「実は彼方ちゃんたちも…」

 

 

 

俺「デュエルカーニバル本戦の前に厄介な戦いができたな…」

 

 

果林「で、でも勉強よりも今はデュエルカーニバルの方を優先した方がいいんじゃない?」

 

かすみ「そ、そうですよ〜。先輩たちは今回が最後なんですし…」

 

 

愛「ばっかもーん!いいデュエルカーニバル本戦までまだ時間はあるよね?だけど定期テストまでには時間がない。考えてみてどっち優先すべきだと思う?」

 

 

かすみ「そ、それは…」

 

愛「定期テストだよね?それにカリン!」

 

果林「は、はい…」

 

愛「この成績じゃこの先どの道に進んでも苦労するよ!」

 

果林「そ、そんなの社会に出たら必要ない知識じゃ…」

 

愛「今のこの成績で落第でもしたら卒業もできないぞー!」

 

果林「そ、そうよね…」

 

 

愛「次にかすみん!」

 

かすみ「は、はい…」

 

愛「かすみんはまだ1年生だから取り返しはつくよ!けど高校の勉強は1年の勉強ができた上で2年の勉強ができる。だから今から赤点すれすれとかには絶対にならいように!いい!?」

 

かすみ「は、はい…」

 

 

かすみ「(果林先輩、今日の愛先輩怖すぎですよ…)」

 

果林「(え、えぇそうね…なんというか鬼軍曹…)」

 

 

愛「そこ、なんか言った?」

 

かすみ&果林「いえ、何も…」

 

 

俺「まぁとにかく解決策は明日までにこっちで考えておくから今日は部活に集中して、明日から勉強に集中できるように今日は悔いなく遊ぶように」

 

1年生&3年生「はい!」

 

 

俺「それじゃあ2年生は練習後、部室で勉強会についてミーティングにしよう」

 

 

 

 

〜練習後〜

 

 

俺「それじゃ、1年生、3年生、勉強会もいいけど、しばらくは遊べないと思って悔いなく過ごすように」

 

1年生&3年生「はーい」

 

 

 

愛「よし!それじゃあミーティングしよっかー」

 

俺「うん、とりあえず1、3年の英語は俺が見るよ。1年生はしっかり教えられるけど、3年生はできるところまでやるよ。それでせつ菜と愛は2人で手分けして他の教科を見てもらえないかな?歩夢はせつ菜と愛をサポートして欲しいんだ」

 

愛「オッケー!」

 

せつ菜「はい!わかりました!勉強会ってワクワクしますね!」

 

歩夢「でも珍しいね、あなたが勉強会開くなんて」

 

愛「えー?そうなのー?」

 

俺「まぁそうかもな」

 

 

歩夢「うん、私が聞いたら教えてくれるけど基本は1人で淡々とやってるし、すごい短時間の勉強で結構いい点数取るし」

 

愛「ふーん、まぁぶちょーって要領良さそうだし納得かな」

 

俺「まぁたしかに勉強って1人でやるもんだと思ってたからな。特にテスト前の時間ない時とか、いかに短い時間で内容詰め込むことしか考えてなかったからな。」

 

愛「でも、勉強会って楽しいよ!」

 

歩夢「うん!みんなで勉強するのってすごい楽しいよね」

 

せつ菜「私も今まで1人で勉強していましたが勉強会って言うものに憧れていました。だから今回皆さんで勉強会できるのがすごい楽しみなんです!」

 

 

歩夢「率先して勉強会開くなんてあなたも同好会に入って変わったんだね」

 

俺「まぁ、そうかもな。ハノイの事件が終わってたから他の人を見る余裕ができたのかもな。」

 

愛「うんうん、それってすっごいいいことだと思う!」

 

俺「さてとそれじゃあ勉強会に向けて俺たちも準備するか」

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

俺「よし、今日の練習は中止。今日は1日勉強会にするから」

 

 

1年生&3年生「え〜」

 

俺「え〜じゃない。昨日2年生で話しあったけど、1、3年生の英語はとりあえず俺が見る。その他の教科は愛、せつ菜主体で教えるから。それと3年生は俺たちの勉強方法、効率的なやり方教えるから勉強の仕方がわからないって言ってた果林は特に参考にするように!」

 

 

果林「は、はい!」

 

かすみ「今日は先輩も怖いですね…」

 

 

俺「それじゃあ早速始めるからわからなかったその都度、聞くように。」

 

 

 

〜勉強会〜

 

 

 

果林「部長、これってわかる?」

 

俺「あぁ、これはこうだな」

 

果林「すごい、3年生の内容もわかるのね…」

 

俺「まぁ多少はな」

 

 

 

かすみ「先輩、be動詞ってなんでしたっけ?」

 

俺「……そうか。みんな、正直に教えて欲しい。be動詞がいまいちわかんない人、怒らないから手あげて」

 

 

俺「(結構いるな…)わかった…それじゃあ最初から解説するわ」

 

 

 

 

 

果林「ちょ、ちょっと休憩しない?」

 

愛「だめだぞカリン、まだ始まったばかりなのに」

 

彼方「彼方ちゃん頭使い過ぎて…スヤ〜」

 

愛「コラ!カナちゃん寝るな〜」

 

 

かすみ「愛先輩、今日もなかなかの鬼ですね」

 

璃奈「う、うん 璃奈ちゃんボード ガクブル」

 

 

愛「愛さんはみんながいい点取れるなら鬼にでもなっちゃうぞ〜」

 

 

 

かすみ「ところで先輩はなんでそんなに勉強できるんですか〜」

 

俺「うーん、なんでって言われてもな〜。教科書読んで内容理解して〜」

 

かすみ「教科書読んでも理解できないから聞いたのに…」

 

 

愛「はいはい、その場で生み出したリンク5を即座に使いこなす記憶力お化けの意見は当てにならないから。私たち普通の人はコツコツやるしかないの!かすみんは集中!」

 

かすみ「は〜い」

 

 

俺「記憶力お化けって…」

 

 

 

 

〜勉強会後〜

 

 

かすみ「ふぅ、今日だけですっごく頭が良くなった気がします!」

 

しずく「えぇ、2年生の方々もすごい教え方がわかりやすくてありがとうございました!」

 

 

果林「結局ほとんど部長に英語教えて貰っちゃったわね」

 

俺「みんな今日はお疲れ様。今日1日で覚えたこと勉強方法は忘れないように」

 

 

1年生&3年生「はい!」

 

 

愛「そーそー、肝心なのはやりっぱなしにしないで復習することだからねー。わからないところあったらいつでも愛さんに聞いてねー」

 

 

果林「さすが優等生がいうことは違うわね…」

 

かすみ「は、はい…。ていうより2年生勉強できる人多すぎ…」

 

果林「えぇ、1人ずつ分けて欲しいわ…」

 

 

 

 

〜放課後〜

 

 

歩夢「お疲れ様、はいお茶だよ」

 

 

俺「お、ありがと」

 

 

愛「しっかし、ぶちょー勉強になると熱血教師みたいだったねー」

 

 

俺「いやいや、愛には敵わないよ」

 

 

せつ菜「はい、普段の優しい部長と愛さんとは違う新たな一面が見られました」

 

 

俺「そうかな」

 

 

歩夢「うん、私の時はもっと優しく教えてくれるからびっくりしちゃった」

 

 

愛「へぇ〜歩夢には優しく教えるんだ〜」

 

俺「そ、それは歩夢が普段から勉強頑張ってるの知ってるから」

 

愛「ふーん」

 

せつ菜「何はともあれこれで皆さんの成績が上がってくれるといいですね」

 

俺「そうだな」

 

 

 

その時部室のドアを勢いよく開ける人がいた

 

 

尊「い、いた!ぼ、僕にも勉強を教えてくれないかな!?」

 

 

俺「尊…お前もかよ…」

 

 

 

 

 

デュエルカーニバルの本戦前に思わぬ戦いになってしまった俺たち。

 

同好会の定期テストはいかに…

 

 

 

 

 

 

〜帰り道〜

 

 

俺「尊に勉強教えてたのと勉強会の片付けでだいぶ遅くなっちゃったな。歩夢に先に帰ってもらって正解だったな。」

 

 

 

???「そのデュエルディスク、被験体001か?」

 

 

突如は俺は見知らぬやつに声をかけられた。

 

 

俺「誰だ?」

 

俺を被験体001と呼んだ奴は何やらマスクをつけており、夜の暗さでよく顔が見えない…。

 

 

???「やはりそうか。ならデュエルだ」

 

被験体001、そんな呼び方をするのはあいつらしかいない…だがあいつらは滅んだはず…。だが今は…。

 

俺「誰だか知らないけど、その呼び方、鼻につくな。わかった、相手になってやる。」

 

 

俺&???「デュエル!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

???「私の先攻、神獣王バルバロスをリリースなしで召喚。この効果で召喚した場合、攻撃力は1900になる。そして神獣王バルバロスをリリースし獣神王バルバロスを特殊召喚!私はこれでターンエンド」

 

 

俺「いきなり攻撃力3000もモンスターか…だが、俺のターン!ドロー!俺のフィールドにモンスターがいないことにより手札からリンクスレイヤーを特殊召喚する。さらにサイバース・シンクロンを召喚!自分フィールドにサイバースモンスターがいることにより手札からバックアップセクレタリーを特殊召喚!そして手札のコードジェネレーターと場のリンクスレイヤーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!墓地のコード・ジェネレーターの効果、デッキからドットスケーパーを墓地に送り、ドットスケーパーの自身の効果で特殊召喚!現れろ、未来を導くサーキット!」

 

 

???「くっ、くるのか」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は属性の異なるサイバース2体以上!俺は闇属性リンク2コード・トーカーと地属性ドット・スケーパーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

???「リンク3…」

 

 

俺「さらにサイバース・シンクロンの効果でバックアップセクレタリーのレベルを6に変更!俺はレベル6のバックアップセクレタリーにレベル

1のサイバース・シンクロンをチューニング!」

 

 

俺「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる。シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!」

 

 

???「シンクロ召喚だと」

 

 

俺「バトルだ!クアンタム・ドラゴンでバルバロスを攻撃!この瞬間クアンタムの効果!バトルする相手をダメージ計算を行わずに手札に戻す!バルバロスには手札に戻ってもらう!ドライブバックショット!さらにクアンタムの効果、ドライブバックショットに成功した時、続けて攻撃できる!クアンタムエンプリクション!」

 

 

???ライフ4000→1500

 

 

俺「とどめだ!デコード・トーカー・ヒートソウルでダイレクトアタック!」

 

???「ぐぁ」

 

 

???ライフ1500→0

 

 

???「やはり聞いていた通りだな。だがお前のデータは十分取れた。さらばだ」

 

 

俺「待て!お前は一体…ってもういない…」

 

 

俺「あいつ俺のこと被験体001って言っていた…まさかな…」

 

 

この時の不安がのちに本物になるとはこの時の俺は知る由もなかった…。

 

 

 

 

to be continued…

 



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第2話

 

 

 

かすみ「終わったー!テストが終わりました〜」 

 

彼方「今回のテストで一生分の頭使ったかも〜」

 

しずく「そうですね、今までの中で1番手応えがあった気がします」

 

果林「そうね〜こんだけ頭使ったことだし思いっきり身体動かしたいわね」

 

かすみ「賛成〜それならみんなでこれから遊びに行きません!?」

 

 

 

愛「ばっかもーん!」

 

かすみ「ひぇ、まだ何か」

 

愛「みんなテストやったらそれで終わりと思ってない?」

 

彼方「違うの〜?」

 

愛「せっかく覚えたんだし、自己採点して、わからなかったところは今の内に復習しないと」

 

かすみ「え〜まだ勉強するんですか〜」

 

 

愛「そーだよ!せっかく覚えたのに今復習しなかったからもったいないよ!」

 

 

果林「さすが、優等生はいうことが違うはね…」

 

歩夢「でも一度覚えちゃえば忘れないし、すごいいい機会だと思うよ。あなたもそう思うでしょ?」

 

 

俺「え?あぁそうだな。」

 

歩夢「どうかした?」

 

俺「いや、なんでも…」

 

歩夢「そう…」

 

 

かすみ「はぁ〜しばらく遊びはお預けですか〜」

 

愛「誰もそこまでは言ってないよ」

 

かすみ「え?」

 

愛「愛さんもそこまで鬼じゃないよ!勉強会が終わったらみんなでぱーっと遊びに行こう!」

 

かすみ「愛先輩、いいんですか?遊びに行って」

 

愛「うん!もちろん!まったく愛さんのことなんだと思ってたの?」

 

かすみ「鬼教官…」

 

果林「鬼軍曹…」

 

 

愛「まったくもー!そうと決まったら早く勉強会終わらせてみんなで遊びに行こう!」

 

かすみ「はーい!」

 

 

 

俺「歩夢、ちょっといい…?」

 

歩夢「うん、どうしたの?」

 

俺「今日の夜、カフェナギに来れる?」

 

歩夢「うん、いいけど…どうして?」

 

俺「それは、カフェナギで話すよ…。」

 

歩夢「う、うん」

 

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

尊「あ、きたきた」

 

俺「悪いなこんな時間に来てもらって」

 

尊「ううん僕は全然構わないよ」

 

草薙「それで俺たちに話ってなんだ?」

 

俺「うん、この前の夜に変なやつからデュエルを挑まれてさ」

 

歩夢「それで?」

 

俺「そいつは俺のこと被験体001って言ってたんだ。」

 

 

草薙「被験体001…その呼び方をするのは…」

 

歩夢「ハノイの騎士…」

 

尊「ハノイだって!?でもハノイは君がリボルバーを倒して滅んだはずじゃ?」

 

俺「そう信じたかっただけなのかもしれない…実際滅んだ確証はどこにもない…」

 

尊「そっか…」

 

草薙「他に手がかりになるようなことは?」

 

俺「俺のデータは取れたとしか言ってなかった。だからみんなを集めたんだ。最近、尊や歩夢、仁君のところにそんなのきてない?」

 

歩夢「私のところにはきてないけど…」

 

尊「僕のところもきてないな」

 

草薙「仁のところもだ」

 

俺「そっか…。杞憂の心配であればいいけどしばらくは気をつけた方がいいな。」

 

尊「そうだね。」

 

歩夢「うん」

 

俺「しばらく歩夢は登下校は一緒にするようにしよう。いろいろ遅くなっちゃうかもしれないけどそこは付き合ってもらえる?」

 

歩夢「うん!もちろんだよ!あなたと一緒なら私も安心だし」

 

俺「草薙さんも今以上に仁君を気にかけてやってくれ」

 

草薙「あぁ、もちろんだ」

 

俺「それじゃあみんな気をつけて」

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

かすみ「やったー!なんとか赤点回避しました〜」

 

果林「私も今までの中で最高得点だったわ」

 

彼方「彼方ちゃんも〜」

 

しずく「私もです!これも先輩方のご指導のおかげです。」

 

愛「いやいやなんのなんの〜みんなが頑張ったからとれたんだよ〜」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード バンザイ!」

 

 

すると勢いよく部室のドアが開いた

 

 

せつ菜「み、皆さん大変です!」

 

愛「どしたの?せっつー?もしかしてテスト…?」

 

せつ菜「違います…その…デュエルカーニバルが…デュエルカーニバルが中止になってしまいました!!」

 

 

みんな「えーーー!?」

 

 

 

かすみ「ど、どういうことですか?かすみんあんなに頑張って予選勝ち抜いたのに」

 

せつ菜「これを見てください。公式HPなのですが…」

 

果林「出場者に対して危害を加える犯行予告が運営に届いたため、出場者の安全を考慮した上、今回のデュエルカーニバルは中止とさせていただきます  って…」

 

かすみ「は、犯行予告ってかすみんのあまりの可愛さに嫉妬した人が…」

 

愛「いやーそれは違うと思うよかすかす」

 

かすみ「かすって言わないでください!かすみんです!」

 

俺「犯行予告…」

 

 

 

その時、部室のドアが開いた

 

 

 

 

歩夢「あ、いた!きて、あなたと尊君のこと先生が探してる」

 

俺「先生が?わかった。ごめんみんなちょっと行ってくる」

 

果林「え、えぇわかったわ」

 

 

 

〜職員室〜

 

俺「あの俺たちなんかしましたでしょうか」

 

先生「いえ、今回呼んだのはデュエルカーニバルの件です」

 

尊「けどデュエルカーニバルは中止になったはずじゃ…」

 

先生「そうです。ですが、犯行予告の中にあなたたち3名の名前が記されていたのです。」

 

俺「俺たち3人が…。他に記されていた人は?」

 

先生「運営と警察側の情報では3人だけだと。」

 

俺「…。」

 

先生「なにか心当たりはありますか?」

 

尊「それは…」

 

俺「ありません」

 

 

先生「そうですか…」

 

俺「むしろ犯行声明を出したやつらの名前は明らかになってないんですか?」

 

先生「いえ、こちらに情報はきてません」

 

俺「そうですか…とにかく俺たちが狙われる覚えはありません。」

 

 

先生「わかりました、警察と運営にはそのように伝えてきます。それと上原さん、あなたは登下校はしばらくご両親に送り迎えしてもらうようにしてください。あなたたち2人は我々教員が送り迎えするようにします。」

 

俺「わかりました」

 

先生「それと上原さん、あなたスクールアイドル同好会の部員でしたよね?」 

 

歩夢「はい、そうですけど…」

 

先生「なら当面は活動は控えた方がいいでしょう。ここで目立つようなことをすればあなたの身に危険がおよぶかもしれません。」

 

歩夢「待ってください!たしかにデュエルカーニバルが中止になってしまったのは残念ですけど、私たちにはまだスクールアイドルフェスティバルが控えてるんです。今ここで活動をやめるわけには…」

 

先生「これはあなたの身を案じてのことです。あなたにもしものことがあった時、我々教師の示しがつきません。ご両親になんと説明すればよいか…」 

 

俺「…ならこういうのはどうでしょう?俺はその同好会の部長です。歩夢には常について見るようにします。それに歩夢の両親にも事情して事件の収束後、すぐに活動が再開できるようにせめて練習だけでも続けさせてあげられないでしょうか?」

 

先生「…わかりました、では上原さんのご両親の承諾が取れた場合、表立っての活動は認められませんが、練習程度なら認めるようにしましょう。」

 

 

歩夢「本当ですか?ありがとうございます」

 

先生「上原さんのご両親が承諾すればの話ですが。それでは今日のところはもう帰宅した方がよろしいでしょう」

 

俺「なら、ちょっとだけ待ってください。同好会のみんなに説明しないと」

 

先生「わかりました。では1時間後に正門に集合にしましょう」

 

俺「ありがとうございます」

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

かすみ「えー!?3人に犯行声明?」

 

しずく「一体誰が…」

 

 

俺「考えれるのはハノイの騎士…」

 

愛「でもハノイってあなたがリボルバーを倒して滅んだんじゃ?」

 

俺「もしかしたら生き残りがまだいたのかもな」

 

せつ菜「そういえば前に尊さんとお会いした時もそんなこと言ってましたね」

 

かすみ「むー、ハノイのせいで大会が中止なんてかすみん許せません!」

 

 

俺「まだそうと決まったわけじゃないけどな。それとしばらく歩夢は練習しか参加できない。表だって目立つと危険がおよぶ可能性があるらしいからな」

 

果林「たしかにそれはそうね。」

 

歩夢「うん、ごめんね。みんなに迷惑かけて」

 

エマ「歩夢ちゃんが謝ることじゃないよ。むしろ歩夢ちゃんは被害者なんだから」

 

歩夢「うん、でも…」

 

 

俺「それと俺は運営に届いた犯行予告について調べてみる」

 

彼方「調べられるの〜?」

 

俺「あぁ、俺のハッキングのテクニック、甘く見るなよ。草薙さんとも連携してやるつもりだ」

 

エマ「でも調べてどうするの?」

 

俺「犯人を割り出す。もしそれがハノイなら倒す」

 

尊「ハノイを倒す…」

 

 

俺「それでもしかしたら大会が再開されるかもしれないからな。」

 

せつ菜「でもそんなことあるんでしょうか?」

 

 

俺「可能性は限りなく低いだろうな。でもせっかくここまできたのにここで諦めたくない。俺たち2年と3年にとってこれが最後の大会だ。だからこの大会だけは絶対やり遂げたいんだ」

 

 

せつ菜「わかりました!あなたの覚悟、伝わってきました!それで私たちに何かお手伝いできることはありますか?」

 

俺「そうだな、とりあえず歩夢のことは常に気にかけて欲しいのとあとは今まで通りいつ大会が再開されてもいいように練習を怠らないことかな」

 

かすみ「もちろんです!むしろかすみんすっごい練習してー歩夢先輩よりも強くなっちゃいますよ!」

 

歩夢「わ、私だっていつでも大会が参加してもいいように練習続けるもん!」

 

 

俺「そろそろ時間だ、2人とも正門に行こう。みんなあとはよろしく」

 

せつ菜「はい、気をつけてください。」

 

 

 

 

〜自宅〜

 

 

俺「ん?尊からだ。もしもし?」

 

 

尊「もしもし、今大丈夫?」

 

 

俺「あぁ大丈夫だよ」

 

 

尊「そのどうして僕たちが狙われたんだろうって思って…」

 

俺「それは多分…あの事件の被験者だったからだろうな…」

 

尊「やっぱりそうだよね。またあんな目に…」

 

俺「そんなこと、俺がさせない」

 

尊「やっぱり君は頼りになるね。でも僕も戦う覚悟を決めたんだ。あの頃と自分と決別するために僕は逃げない」 

 

俺「そっか、お前が味方だと頼もしいよ」

 

尊「ありがとう…歩夢ちゃん、大丈夫かな?」

 

俺「わからない…でも歩夢は何があっても俺が守る。もう二度とあんな思いはさせない」

 

尊「うん、そうだよね。それとどうして先生に心当たりはないって言ったの?」

 

俺「先生たちにハノイのことを言ったら警察に伝わる。そうしたら事件の事が大きくなってデュエルカーニバルの再開はさらに厳しくなるはずだ。だから事が大きくならないうちに俺たちだけで解決したかったんだ」

 

尊「そうだったんだ…わかったありがとう。それじゃあまた」

 

俺「あぁ、また」

 

 

俺「歩夢大丈夫かな…家行くか…」 

 

 

 

〜上原家〜

 

 

俺は歩夢の家のインターホンを押した。

 

インタホーンのモニターで俺とわかったらしく歩夢はすぐに出てきた。

 

 

歩夢「どうしたの?」

 

俺「あぁ、ちょっといい今日のこと。ご両親にも説明しないと」

 

歩夢「うん、そうだね。どうぞあがって」

 

 

それから俺は歩夢の両親に説明した。

 

反対されるかと思ったけど、歩夢の両親とはかなり長い付き合いだ。反対はされずにむしろ俺がそばにいることに安心してくれた。

 

よかった、とりあえずこれで歩夢は練習に参加できる。

 

 

 

〜歩夢の部屋〜

 

 

歩夢「ありがとう、あなたのおかげで練習できるようになって本当よかった。また助けられちゃったね」

 

俺「気にするなって。それより」

 

歩夢「それより?」

 

俺「さっき尊と話したんだ。それで俺と尊はハノイと戦うことにした。それで歩夢は…」

 

 

歩夢「私も戦うよ」

 

俺「え?」

 

歩夢「前にも言ったでしょ。いつまでもあなたに守ってもらってばかりじゃないって。今度はあなたを私が支える番だって。だから私も戦う。それに犯行予告は私にもきてるんでしょ。なら逃げてたってしょうがない。敵は来るんだから戦わないと」

 

 

俺「そっか、歩夢も強くなったな。でも無茶だけはしないでくれよ」

 

歩夢「ふふそれはあなたも同じだよ。ねぇ、そしたら私のデッキ見てくれない。これから厳しい戦いになるかもしれないから今一度あなたに見て欲しいの」

 

俺「わかった」

 

歩夢「ありがとう」

 

 

 

こうして俺たち2人は戦いに備えるため2人でデッキ作りに明け暮れた…。

 

 

 

 

 

 

 

〜とある屋敷〜

 

 

 

リボルバー「ファウスト、バイラ、ドクターゲノム…あなたたちは…」

 

 

 

 

to be continued …



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第3話

 

 

 

 

俺「見つかったぞ、草薙さん」

 

 

草薙「本当か」

 

 

俺「あぁ、運営のシステムの内部を調べてみたんだが、やはり犯行予告は出したのはハノイの騎士で間違いない。」

 

 

草薙「リボルバーは俺たちへの復讐でもしたいのか」

 

俺「いや、犯人がリボルバーとは限らない。ハノイの騎士を名乗る別の誰かの可能性もある。俺がそう信じたいだけなのかもしれないけど」

 

草薙「これからどうする?」

 

俺「リボルバーのところに行く」

 

草薙「正気か。これは罠かもしれないぞ」

 

俺「前もそうだった。けど結果的にそれが功を奏した。だから今回もあいつに直接聞くのが1番だと思う」

 

草薙「なら俺も行く」

 

 

俺「あぁ頼む」

 

 

 

その時、カフェナギのキャンピングカーのドアが開く

 

 

尊「なら僕たちも行くよ」

 

 

俺「尊に歩夢…」

 

 

歩夢「言ったでしょ、私も戦うって」

 

 

俺「わかった。でもみんな自分の命を第一に考えてくれ」

 

尊「それは君も でしょ?ね?歩夢ちゃん」

 

歩夢「うん。あなたこそ無茶はしないでね」

 

俺「あぁ、わかった。行こう」

 

 

 

 

〜リボルバー屋敷前〜

 

 

尊「ここがリボルバーがいる屋敷…この中にリボルバーが…」

 

俺「おそらく」

 

草薙「行くんだな」

 

 

俺「あぁ」

 

 

そういうと、あの時と同じ重たい扉が開く。

 

 

俺「やっぱり開いた。行こうリボルバーはこの中にいる」

 

歩夢「うん…」

 

 

 

俺たちは屋敷の中に入った。

 

 

前と同じく屋敷の奥に進む。

 

 

そこには1人の男が立っていた。

 

見覚えのある姿。

 

リボルバーこと鴻上了見が立っていた。

 

 

俺「リボルバー…」

 

 

リボルバー「…私に何か用か?」

 

俺「リボルバー、数日前、俺たち3人にハノイの騎士から危害を加える犯行予告が届いた。それを出したのはお前か?」

 

 

リボルバー「なんのことだ。」

 

俺「本当に知らないのか。お前じゃなくてもハノイの生き残りとか、それこそ同じ事件の被害者のスペクターがハノイの騎士を潰したことを恨んで俺たちに犯行予告を出したとか」

 

 

リボルバー「ふん、貴様はいつからハノイの騎士がなくなったと思っていた」

 

俺「何?」

 

 

リボルバー「ハノイの騎士は私が貴様に倒されたくらいで滅びるような組織ではない。我々には使命がある。それを果たすまで決してなくなることはない」

 

 

俺「使命って…鴻上博士の意思を継ぐことか?」

 

 

リボルバー「さあな。」

 

 

草薙「やっぱりハノイは滅んでいなかったのか」

 

俺「了見、俺はお前をあの時信じた。お前ならきっともう二度と俺たちのような被害者がでないようにしてくれると。あの時、俺たちを助けてくれたお前ならきっとそうしてくれると」

 

 

リボルバー「ならあの時、私も言ったはずだ。そうなる保証はないと」

 

 

俺「そんな…」

 

 

リボルバー「だが1つ教えてやろう。たしかにハノイ騎士は滅んでいない。だが、犯行予告を出したのは私でもスペクターでもない」

 

 

俺「なら誰が!?」

 

 

リボルバー「さあな、私とスペクターではない誰かだろうな。」

 

 

俺「知ってるんだろ?リボルバー。教えてくれ、俺はそいつらを見つけたい」

 

 

リボルバー「見つけてどうするつもりだ。警察に突き出すのか」

 

 

俺「それはまだ決めてない。けどそいつらを見つけなければ俺たちは最後のデュエルカーニバルに出ることができない。デュエルカーニバルは俺たち夢への一歩。だからこそ必ず開催して出場したいんだ。」

 

 

リボルバー「ふん、そんな戯言に付き合ってる暇はないな。」

 

俺「リボルバー!」

 

 

尊「どうやら話してても無駄なようだな」

 

俺「尊?」

 

 

尊「お前がリボルバー、ハノイの騎士のリーダー…お前のせいで両親は…」

 

 

リボルバー「穂村尊か。炎のサイバースを使う被験体004。」

 

 

俺「尊の両親は…」

 

 

尊「俺の両親はこいつらのせいで亡くなったんだ!」

 

リボルバー「!?」

 

 

俺「なんだと…」

 

歩夢「そんな…」

 

草薙「尊の両親がハノイのせいで…」

 

 

 

尊「俺の両親は俺が誘拐された後、俺を探しているときに事故になって亡くなった…。お前らハノイが俺を拐わなければ両親が亡くなるなんてことはなかったんだ!」

 

 

リボルバー「…」

 

 

尊「みんなには悪いが、これ以上は我慢できない!一度のみならず二度も俺の人生をめちゃくちゃにしようとしやがって。お前をぶっ倒して今度こそハノイを潰す!」

 

 

リボルバー「デュエルか…」

 

 

尊「そうだ!当然受けてもらうぞ」

 

 

リボルバー「いいだろう」

 

 

俺「尊…」

 

 

尊「止めないでくれ。君とリボルバーに決着がついていても俺とあいつの決着はまだ何もついていないんだ!」

 

俺「わかった…」

 

 

尊「いくぞ!リボルバー!」

 

リボルバー「あぁ、こい。」

 

 

 

尊&リボルバー「デュエル!!」

 

ライフは4000

 

リボルバー「私のターン…私はこれでターンエンド…」

 

 

草薙「どういうことだ、リボルバーのやつ。何もしないだと。何か考えがあるのか」

 

 

俺「リボルバー…」

 

 

 

尊「舐めやがって、だが遠慮なくいかせてもらう!俺のターン、ドロー!俺は転生炎獣フォクシーを召喚。その効果で山札を3枚めくり、その中の転生炎獣ガゼルを手札に加える!そしてフォクシーでリンク召喚!リンク1、転生炎獣ベイルリンクス!ベイルリンクスの効果でデッキからフィールド魔法 転生炎獣の聖域を手札に加える。」

 

歩夢「ここまでは尊君のいつも流れだけど」

 

 

尊「場の転生炎獣が墓地に行ったことにより手札から転生炎獣ガゼルを特殊召喚!さらにガゼルの効果!デッキから転生炎獣スピニーを墓地に送る!そして墓地のスピニーの効果!自分の場に転生炎獣モンスターがいる時、墓地から特殊召喚できる!こい、スピニー!そして俺はレベル3のガゼルとスピニーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろランク3、転生炎獣ミラージュスタリオ!」

 

 

俺「ここまでリボルバーは何もしてこない。まさか本当に…」

 

尊「ミラージュスタリオの効果!オーバーレイユニットを1つ取り除き、デッキから転生炎獣Jジャガーを特殊召喚!そしてベイルリンクスとJジャガーの2体でリンク召喚!リンク2、転生炎獣サンライトウルフ!そして墓地のJジャガーの効果、墓地のスピニーをデッキに戻してJジャガー自身をサンライトウルフのリンク先に特殊召喚する!こい、Jジャガー。そしてサンライトウルフの効果!リンク先にモンスターが特殊召喚された時、墓地の転生炎獣ガゼルを手札に加える。」

 

 

草薙「さすが尊、動きに無駄がない」

 

 

尊「現れろ!未来を変えるサーキット!召喚条件は炎属性効果モンスター2体以上!俺はリンク2のサンライトウルフとJジャガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

草薙「よし、尊のエースモンスターが来たぞ。」

 

 

尊「バトルだ!ヒートライオでダイレクトアタック!ヒートソウル!」

 

 

リボルバー「くっ」

 

 

リボルバーライフ4000→1700

 

 

俺「これでミラージュスタリオのダイレクトアタックが通れば尊の勝ち…だけど本当にそれで…」

 

尊「こいつ…」

 

 

リボルバー「さぁどうした?私を倒してハノイを潰すんじゃないのか?」

 

 

尊「あぁ、そのつもりだ。だけどこんなのって」

 

 

リボルバー「何を迷っている」

 

 

俺「尊…」

 

尊「くっ、バトルだ!ミラージュスタリオで…ミラージュスタリオで…くそ!」

 

 

その時、尊はデュエルディスクからデッキを抜いた。

 

 

尊「できるわけないだろ!こんなので勝ったってめちゃくちゃカッコ悪いじゃねーか。」

 

 

デュエルは中断となった。

 

 

俺「尊…大丈夫か」

 

尊「あぁ、頭ではわかってるんだ、今こいつをぶっ倒したって何も変わらないって…でもなんかむしゃくしゃしてどうしたらいいかわからなくて。」

 

 

俺「わかるよその気持ちは。痛いほどわかる。尊は今自分自身と戦ってるんだ」

 

 

尊「俺が自分と」

 

俺「あぁ、頭ではわかってるけど心ではハノイの騎士を恨んでる。でもどうしたらいいかわからない。理屈で自分の心を押し殺そうとしてるんだ」

 

 

尊「なら俺はどうすればいい?」

 

 

俺「その答えは尊が出すしかない。でも俺はハノイの騎士をやったことを許してないしこれから先許すつもりもない。ただそれで復讐することは違うと思ったんだ。俺にできることはもう二度と俺と同じような思いをする人を出さないようにすることだって。だから尊の答えは尊が決めるしかない…」

 

 

尊「俺自身の答え…」

 

 

俺「それに尊、たしかにリボルバーはハノイのリーダーだ。だけどそれと同時に俺たちをあの実験から解放してくれた。」

 

 

尊「あぁ、それは君から聞いた。だけど…」

 

 

俺「それにリボルバーは俺たちを引き合わせた。そうだよなリボルバー」

 

リボルバー「…」

 

尊「どういうことだ?」

 

 

俺「尊に届いた匿名のメール、あれはリボルバーが書いたんだろう。でなきゃ俺たちや事件のことをあんなに詳しく知ってるはずがない。」

 

 

尊「どうしてそんなことを…」

 

 

俺「…。リボルバー、今のデュエルを見てわかった。俺はお前を信じる。そしてお前じゃない別のハノイ騎士を見つけ出しそいつらと戦う」

 

 

リボルバー「ふん」

 

俺「何も言い返さないってことはやっぱりそうなんだな。そしてそいつらをお前は知っている。」

 

 

リボルバー「…。」

 

 

俺「俺たちは必ずそいつらを見つけて野望を止める。もしそこにお前が立ちはだかるなら俺は何度だって戦ってやる。」

 

 

リボルバー「そうか、好きにしろ」

 

 

俺「あぁ、そうさせてもらう。」

 

 

 

俺「尊、今どうしていいかわからない気持ちはわかる。だけど、今すべきことはリボルバーを倒すことじゃない。俺たちに犯行予告を出したやつらを見つけてそいつらを倒すことだと思う。だからこそ、今はその気持ちを胸の奥に閉まって置いてくれないか。きっと答えはこの戦いの先にあると思うから」

 

尊「わかった…。」

 

俺「ありがとう」

 

尊「けど、リボルバー。俺はお前を許したわけじゃない。必ずお前との決着を付ける。」

 

リボルバー「あぁ、いいだろう。」

 

 

 

 

 

俺「行こうみんな」

 

 

 

そして俺たちはリボルバーの屋敷を後にした。

 

 

 

to be continued …



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第4話

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

草薙「大変だったな、尊」

 

 

尊「あぁ、ごめんみんな」

 

俺「いや、気にしていなさ。それに俺もその気持ちすごくわかる。いや、むしろ尊はもっと辛い思いをしてるんだなって」

 

尊「リボルバーが犯人じゃないってわかってても、どうしてもハノイのリーダーのあいつが許せなくて…」

 

草薙「でもさっきのデュエル、何故リボルバーは何もしなかったんだ。本当はあの状況から勝つ見込みがあったのか」

 

 

俺「いや、おそらくあのままミラージュスタリオのダイレクトアタックが決まって尊は勝っていただろうな」

 

歩夢「ならどうして」

 

俺「多分、あいつなりの謝罪なんじゃないかなって思うんだ。」

 

尊「あいつなりの…」

 

俺「あそこで尊の怒りを受け止めることがあいつなりの謝罪だったんだと思う。それにリボルバーが尊に匿名のメールを送って俺たちを引き合わせたのも尊を前に進めさせるためなんだと思う…」

 

 

尊「なんだよ、それ。そんなの全然わかんねぇよ」

 

 

俺「そうだよな、リボルバーのやつも素直にそう言えばいいのにな。」

 

尊「本当だよ、それならますます俺かっこ悪いじゃんか…」

 

 

俺「尊、きっとこれから先、ハノイとの戦いになる。そしてそれでまた辛い過去を思い出すかもしれない。けどそれを乗り越えた時、本当に自分がすべきことが見つかるんじゃないかって思うんだ。まぁ俺が偉そうなこと言えないんだけどさ」

 

 

尊「いや、君の言う通りだ。やっぱり君は僕のヒーローだね。」

 

 

俺「おっ、ようやく僕っていうようになったってことは落ち着いてきたな」

 

尊「あ、そういえば。ありがとう」

 

 

俺「あぁ、気にするな」

 

 

 

その時、カフェナギに少女が1人訪ねてくる。

 

 

???「あの〜すいません」

 

草薙「あぁ、いらっしゃい」

 

 

???「あのここに穂村尊がいるって聞いたんですけど」

 

 

草薙「君は尊の知り合いかい?」

 

???「はい、私、尊の幼なじみなんです。」

 

 

草薙「そうなのか、ちょっと待っててな。尊お客さんだぞ、幼なじみだって」

 

 

尊「幼なじみだって?まさか?」

 

 

尊は車を降りる。

 

 

尊「綺久!?なんでお前こんなところに!?」

 

綺久「あ、やっぱりいた尊!なんでって尊が全然連絡よこさないから心配で、学校に行ったら多分カフェナギにいるって生徒会長さんが言ってたから来たのよ」

 

尊「心配でって…俺はもう子供じゃないんだぞ。」

 

綺久「子供よ、ついこの間までお化け怖がってたくせに」

 

 

俺「尊、この人は?」

 

尊「あぁ、紹介するよ、こいつは幼なじみの」

 

 

綺久「上白河綺久です。もしかしてあなたが尊のヒーロー?」

 

俺「え?あぁ多分そうかな」

 

綺久「そっかー。尊会えたんだね」

 

尊「ま、まぁな。」

 

綺久「尊ってば俺のヒーローに会いにいくって突然田舎から飛び出しちゃうから。でも会えたんだったらよかった」

 

尊「あ、あぁ。けどそれだけじゃないんだ。彼の隣にいる人、上原歩夢ちゃんも彼の幼なじみで同じく事件の被害者なんだ」

 

綺久「それじゃあ尊の憧れの人、2人にも会えたってこと?」

 

尊「あぁ、そうなんだよ」

 

綺久「あの2人とも尊がいろいろご迷惑をおかけしてないでしょうか?尊は昔から後先考えずに行動するとこあるから」

 

俺「あはは、そうなんだ。でも大丈夫だよ」

 

歩夢「うん、同じ事件の被害者っていうこともあるんだろうけど、新しい同い年の同性の友達ができて彼もすごく嬉しそうだったし」

 

綺久「そうなんだ、ならよかった」

 

尊「なっ、綺久。わかっただろ。俺なら大丈夫だから。いやむしろこれから先もっと大変なことになるからさ」

 

綺久「もっと大変なことって?」

 

 

尊「それは…ハノイの騎士と戦う」

 

 

綺久「ハノイって尊たちを誘拐した人たちじゃ」

 

尊「あぁ、そうだ。厳密には前の連中たちとは違うかもしれない。だが今俺がすべきことはそいつらを倒すことだ。」

 

綺久「そっか」

 

尊「心配はいらないさ。俺にはものすごく頼りになる仲間がいるからな」

 

綺久「…そうだね。でも無茶だけはしないでね。」

 

尊「お、おぅ。なんか歩夢ちゃんも同じこと言ってたな…」

 

歩夢「幼なじみを心配するのは当たり前だよ。そうだよね?綺久ちゃん」

 

綺久「うん、特に彼と違って尊はそそっかしいから」

 

尊「そ、そんなことないって」

 

 

 

草薙「(本当、あいつと歩夢ちゃんを見てるみたいだな)」

 

 

綺久「あ、それからしばらくの間私尊の家に泊まるからね。田舎のおじいちゃんとおばあちゃんにもちゃんと許可とってあるから。」

 

 

尊「嘘だろ…」

 

 

俺「なら、尊。急いで帰って部屋掃除した方がいいんじゃないか?」

 

 

尊「え?あ、そうだな。」

 

 

俺「綺久ちゃん、せっかくカフェナギに来たんだ。何か食べていきなよ。俺が奢るからさ。」

 

綺久「そんな、私が出すよ」

 

俺「いいっていいって。ほら尊は早く帰んないと」

 

 

尊「あ、あぁ綺久、家の場所はわかるよな。じゃあまたあとで!」

 

 

綺久「う、うん。なんでそんなに急いでるだろう?」

 

俺「そういう年頃なんだよ」

 

 

綺久「どういうこと?」

 

歩夢「私も気になる」

 

 

俺「言葉のまんまの意味だよ。さっ、何食べる?」

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

草薙「ふぅ、綺久ちゃんも無事家に送り届けたし、これからどうする?」

 

俺「当然、奴らの足取りを追うさ。」

 

草薙「そういうと思った。今回も長丁場になりそうだな」

 

俺「あぁ、そうだな。草薙さん、へばるなよ。」

 

草薙「あぁ、お前こそ」

 

 

 

歩夢「2人ともあんまり無理しちゃだめだよ。はい差し入れ。」

 

俺「おっ、サンキュー」

 

 

 

 

 

それから数日間、俺たちはハノイの足取りを追っていた。

 

その間、同好会のみんなは犯人が捕まったときに、大会が再開できるように署名活動をしていてくれていた。

 

自分の身に危険が及ぶかもしれないとなかなか署名してくれる人はいなかったが、みんなの説得もあり徐々に数は増えていった。

 

 

みんなの頑張りは無駄にできないだからこそ、必ずやつの足取りを見つける。

 

 

それから数日後…

 

 

俺「見つかった、ここにハノイの騎士がいる。」

 

歩夢「いよいよだね」

 

尊「あぁ」

 

草薙「行くのか」

 

俺「あぁ、みんな準備はできてるか?」

 

歩夢「うん」

 

尊「ああ!」

 

草薙「おう」

 

 

俺「行こう」

 

 

俺たちは港にある倉庫へと向かった。

 

 

いよいよ俺たちとハノイとの戦いが始まる。

 

 

草薙「着いたぞ」

 

尊「この中にハノイが…」

 

俺「みんな、行こう」

 

歩夢「うん」

 

 

俺たちは車を降りた。

 

そして寂れた倉庫の中に入ろうとした。

 

 

その時、前にあったハノイの騎士と同じバイザーをつけた男が俺たちの前に立ち塞がった。

 

体格からして前のやつとは違う。

けど同じハノイの騎士であることに間違いない。

 

 

 

ハノイの騎士「やはりきたか。だがこれ以上貴様らを先に行かせるわけには行かない」

 

俺「ハノイの騎士がここで待ち構えてるってことはこの中に敵の親玉がいることは間違いないな。」

 

尊「あぁ、敵はもうすぐだ。だからお前にはとっとと消えてもらうぜ」

 

 

草薙「みんなここは俺に任せてくれ」

 

俺「草薙さん?」

 

歩夢「どういうこと?」

 

草薙「俺だってたまにはデュエルで役に立ちたい。いつまでも画面越しでただ見てるわけにはいかないからな」

 

 

俺「草薙さん…わかった。ここは頼んだ」

 

草薙「任せろ」

 

俺「行こう2人とも!」

 

尊「あぁ!」

 

歩夢「うん!」

 

 

ハノイの騎士「待て」

 

草薙「おっと、お前の相手はこの俺だ。」

 

 

ハノイの騎士「くっ、まぁいいだろう。貴様を倒しすぐにやつらを捕まえる。」

 

草薙「できればいいな。いくぞ」

 

 

草薙&ハノイの騎士「デュエル!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

先攻は草薙

 

 

草薙「俺のターン、自分フィールドにモンスターがいないことにより手札からフォトン・スラッシャーを特殊召喚!さらに終末の騎士を通常召喚。終末の騎士の効果発動!デッキからコードブレイカー・ゼロデイを墓地に送る。現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

ハノイの騎士「何!?」

 

 

草薙「アローヘッド確認、召喚条件は戦士族2体、俺はフォトンスラッシャーと終末の騎士をリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、聖騎士の追想 イゾルデ!イゾルデの効果、デッキからコードブレイカー・ゼロデイを手札に加える。そしてカードを1枚セットしてターンエンド。」

 

 

ハノイの騎士「私のターン、ドロー。私は輝光竜セイファートを召喚。セイファートの効果、手札から矮星竜プラネターを墓地に送り、デッキから暗黒竜コラプサーペントを手札に加える。そしてプラネターを除外してコラプサーペントを特殊召喚。私はセイファートとコラプサーペントの2体でリンク召喚!現れろリンク2、天球の聖刻印!この瞬間、墓地のコラプサーペントの効果でデッキから輝白竜ワイバースターを手札に加える。さらに墓地のコラプサーペントを除外してワイバースターを特殊召喚!続けて魔法カード 死者蘇生、墓地からセイファートを特殊召喚!」

 

 

草薙「モンスターが3体…」

 

 

ハノイの騎士「私はリンク2の天球の聖刻印とワイバースター、セイファートでリンク召喚!召喚条件は同じ種族・属性の効果モンスター2体以上!リンク4、闇鋼龍 ダークネスメタル!ダークネスメタルの効果!除外されているプラネターを守備表示で特殊召喚する!そしてバトルだ!ダークネスメタルでイゾルデを攻撃!」

 

草薙「くっ」

 

 

草薙ライフ4000→2800

 

 

ハノイの騎士「私はこれでターンエンド。どうだ、私のドラゴン軍団には手も足も出ないだろう。」

 

草薙「それはどうかな」

 

ハノイの騎士「何!?」

 

草薙「俺のターン、ドロー。俺は切り込み隊長を召喚!その効果で手札からコードブレイカー・ゼロデイを特殊召喚!そして現れろ!未来を導くサーキット!」

 

ハノイの騎士「くっまたリンク召喚か」 

 

 

草薙「召喚条件は効果モンスター2体!俺は切り込み隊長とコードブレイカー・ゼロデイをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、コードブレイカー・ウイルスソードマン!」

 

 

ハノイの騎士「くっ、わざわざダークネスメタルのリンク先に出してくるとは」

 

草薙「この瞬間、ウイルスソードマンの効果!特殊召喚時に相互リンクだった場合、手札、デッキ、墓地からゼロデイ1体をリンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる!俺はデッキのゼロデイをお前のダークネスメタルのリンク先に特殊召喚する!ウイルスバックアップ!」

 

 

ハノイの騎士「何、わざわざ私の場にモンスターを出しただと…」

 

草薙「この瞬間、ゼロデイの効果発動!ゼロデイはコードブレイカー以外のリンクモンスターとリンク状態の時、そのリンクモンスターの攻撃力を1000下げる!リバーサルフォース!」

 

 

ハノイの騎士「なんだと!?」

 

 

草薙「さらに魔法カード 精神操作!お前のプラネターのコントロールを得る!そして再び現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はコードブレイカーモンスターを含むモンスター2体以上!俺はリンク2のコードブレイカー・ウイルスソードマンとプラネターをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、コードブレイカー・ウイルスバーサーカー!」

 

ハノイの騎士「くっ、これが貴様のエースか。そしてまたしてもダークネスメタルのリンク先に…」

 

草薙「そうだ!ウイルスバーサーカーの効果!特殊召喚時に相互リンクだった場合、手札、墓地からコードブレイカーモンスター2体まで選びリンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる!俺は墓地のゼロデイ2体をお前のダークネスメタルの残りのリンク先に特殊召喚する!」

 

ハノイの騎士「ということはまさか…」

 

 

草薙「そのまさかだ!ゼロデイの効果!リバーサルフォース!これでダークネスメタルの攻撃力はゼロデイの効果で-3000され0だ!バトルだ!ウイルスバーサーカーでダークネスメタルを攻撃!」

 

ハノイの騎士「ぐあ」

 

 

ハノイの騎士ライフ4000→1200

 

 

草薙「これで止めだ!永続罠、リビングデットの呼び声!墓地からウイルスソードマンを特殊召喚!バトルだ!ウイルスソードマンでダイレクトアタック!」

 

ハノイの騎士「ば、馬鹿な」

 

 

 

ハノイの騎士ライフ1200→0

 

 

草薙「ふん、悪いなここで俺が負けるわけには行かないからな」

 

 

 

 

一方…

 

 

 

 

俺「ここにハノイの親玉が…」

 

 

 

 

???「よくきたな」

 

 

どこからともなく声が聞こえた

 

俺「誰だ?」

 

 

???「私の名はファウスト」

 

 

???「私はバイラ」

 

 

???「ドクターゲノムです」

 

 

俺「ファウストにバイラにドクターゲノム…お前らが今回の事件の犯人…どこにいる姿を現せ!」

 

 

ゲノム「いいでしょう」

 

 

すると立体映像が映し出される。

 

 

そこには男2人に女1人が写っていた。

 

 

俺「お前たちが今回の事件の首謀者か」

 

 

ゲノム「えぇいかにも」

 

 

俺「何が目的でこんなことを」

 

ファウスト「それは君たちの身柄を確保することだ」

 

 

俺「俺たちの身柄を確保するだと…ふざけるななんでそんなことを!?」

 

 

バイラ「それが私たちの使命」

 

尊「お前たちの使命だと!?」

 

 

ファウスト「そう我々の使命は…今は亡き鴻上博士の意思を継ぐことだ」

 

 

 

 

 

to be continued…



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第5話

 

 

俺「鴻上博士の意思を継ぐって」

 

 

 

ファウスト「そう、君との戦いのあとリボルバー様は戦う意思がなくなりネットワークを監視するようになってしまった。だが、私たちは彼の父、鴻上博士が行おうとした意思を持ったAIが人類の後継種となることが最前の策だと考えている。いくら詭弁を並べたところで人類は過ちを繰り返しやがてこの地球を滅ぼす」

 

俺「だから俺たちを再び実験を使おうっていうのかよ」

 

ゲノム「その通り!」

 

 

尊「ふざけんな!誰がお前らの実験台に二度となるかよ!」

 

 

バイラ「だが、あなたたちが楽しみにしていた大会は中止、そして大会があなたたちの犯行予告があったとしれば必ずあなたたちは動く。特に被験体001、あなたは真っ先に動くと思っていたわ。人一倍責任感の強いあなたなら必ず真相を突き止めるべく動くと。そして我々の誘いにまんまと乗りここまできた」

 

ゲノム「えぇ、我々のデータを取られていると知らずにねぇ」

 

 

ファウスト「君たちには悪いことをしたと思っている。だが、これは全て未来のため」

 

尊「ふざけんな、人の人生をめちゃくちゃにしておいて何が未来だ」

 

俺「あんたらがやってることがたとえ未来のためだとしても俺たちの未来は俺たちが作る。だからあんたらに捕まって実験台にされる未来なんてまっぴらだ」

 

ゲノム「やはり子供のあなたたちには我々の崇高な目的が理解できないようですね。」

 

バイラ「あなたたちの犠牲によってどれほど多くの命が救われるか」

 

 

ファウスト「人類の歴史は常に誰かの犠牲によって成り立ってきた。未来へ進むには必ず犠牲が付きまとう。」

 

 

歩夢「そんなの間違ってるよ」

 

尊「だからって俺たちが犠牲になる必要がどこにある。俺たちは散々苦しんできたんだ」

 

 

俺「そうならないために人は犠牲になってきたんだろう。あんたらが計算によって導き出した答えだってただの可能性の一つでしか過ぎない。それこそ詭弁だ。」

 

 

ファウスト「…やはり簡単には捕まってくれないか…なら仕方ない。この手は使いたくなかったのだがな。」

 

 

ファウストがそういうと、立体映像の横に別の映像が流れ出した。

 

そこにはここと同じような倉庫の中に1人の少女が映っていた。

 

 

尊「あれは、綺久!?なんで綺久があんなところに!?お前ら綺久に何をした!?」

 

 

ファウスト「彼女に危害は加えていない。ただ人質になってもらっただけだ。」

 

 

尊「ふざけんな!今すぐ綺久を自由にしろ!」

 

 

ゲノム「それはできませんねぇ、彼女は返して欲しければ私がいう場所まであなた1人で来てください。もちろん、途中助けを呼んだりしたら彼女の命はありませんよ」

 

尊「くっどこまで卑怯な…」

 

 

俺「これがお前たちのやり方…」

 

 

バイラ「リボルバー様は昔からお優しい方だった…だが我らは違う、使える手はとことん使う。」

 

尊「くっ、2人ともここは任せていいか」

 

 

俺「あぁ、尊は早く綺久ちゃんのところへ」

 

尊「あぁ、すまない。」

 

 

ゲノム「おぉ、なんとも美しい友情ですね〜私はこの近くの第4倉庫でお待ちしておりますよ」

 

 

尊「てめぇ、すぐに行ってぶっ倒してやる」

 

 

尊はすぐさま入ってきたのとは別の出口からゲノムに示された座標に向かった。

 

 

 

バイラ「相手の戦力を分散、消耗させること。これこそ勝利への鉄則」

 

 

俺「お前ら」

 

 

バイラ「苦境に立たせれているのは穂村尊だけではないわ。あなたたちもよ」

 

 

俺「なんだと…」

 

 

するとハノイの騎士が2人倉庫の奥から出てくる。

 

 

バイラ「言ったはずよ、消耗させることが勝利への鉄則と。さぁハノイの騎士たちよ、2人の相手をしてあげなさい」

 

 

 

ハノイの騎士A「敵は2人、我々も2人。ならここはタッグデュエルと行こうじゃないか」

 

ハノイの騎士B「お互い即席のコンビ、しかも1度のデュエルで2人まとめて倒せる。貴様らにとっても悪い話ではないはずだ」

 

 

俺「歩夢、ここはやるしかない」

 

 

歩夢「うん。あなたとだったら負ける気がしないよ!」

 

俺「あぁ、俺もだ。俺たちの最強のコンビネーション見せてやろう」

 

歩夢「うん!」

 

 

ハノイの騎士A「交渉成立ということだな。ならいくぞ」

 

 

4人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

フィールド、墓地、ライフは共有のタッグフォースルール

 

 

先攻はハノイの騎士A

 

 

ハノイの騎士A「私のターン、手札から手札断殺を発動!互いのプレイヤーは手札を2枚墓地に送り2枚ドローする。このタッグデュエルでそれが適用されるのは私と次のお前たちのターンプレイヤーだ。」

 

歩夢「なら、私が適用する。」

 

 

ハノイの騎士A「私はジャックワイバーンを召喚。ジャックワイバーンの効果、場のこのカードと墓地のハックワームを除外して、墓地にいるクラッキング・ドラゴンを特殊召喚する!さらにカードを2枚伏せてターンエンド。」

 

 

歩夢「いきなり攻撃力3000…。でも負けない!私のターン、ドロー。私は海晶乙女シーホースを召喚。」

 

 

ハノイの騎士A「この瞬間、クラッキングドラゴンの効果!相手がモンスター1体を召喚、特殊召喚に成功した時、そのモンスターのレベル×200攻撃力を下げ、その数値分相手にダメージを与える!シーホースのレベルは4、よって800ダメージだ!」

 

俺たちのライフが4000から3200に減る

 

歩夢「これくらい…。輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件はレベル4以下の海晶乙女1体!リンク召喚、リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!リンクモンスターにレベルは存在しない、よってクラッキングドラゴンの効果は適用されない。」

 

 

ハノイの騎士A「くっ、早速クラッキングドラゴンの隙をついてきたか」

 

 

歩夢「ブルースラッグの効果、墓地のシーホースを手札に加える。続けてシーホースの自身の効果でブルースラッグのリンク先に特殊召喚!」

 

 

ハノイの騎士A「性懲りもなく。クラッキングドラゴンの効果、800ダメージ」

 

俺たちのライフが3200から2400に減る

 

 

 

歩夢「うっ、まだまだ。私はシーホースでリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果、デッキから海晶乙女の闘海を手札に加える。」 

 

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体、私はブルースラッグ、シーエンジェルをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コラールアネモネの効果、墓地からブルースラッグを特殊召喚!さらにフィールド魔法 海晶乙女の闘海を発動!」

 

 

俺「これで準備は整ったな。いけ、歩夢!」

 

 

歩夢「うん!輝け!愛と絆のサーキット!アローヘッド確認、召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコラールアネモネとリンク1のブルースラッグをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、海晶乙女マーブルド・ロック!」

 

 

ハノイの騎士A「敵のエースのお出ましか」

 

 

歩夢「コーラルアネモネの効果で、墓地のシーホースを手札に加える。そしてバトルオーシャンの効果、墓地のコーラルアネモネ、ブルースラッグ、シーエンジェルをマーブルド・ロックに装備。これでマーブルド・ロックの攻撃力は4500になる。バトル!マーブルド・ロックでクラッキングドラゴンを攻撃!」

 

 

ハノイの騎士A「ふん、かかったなリバースカードオープン!罠発動!魔法の筒!これでマーブルド・ロックの攻撃力分のダメージを受けて貴様らの負けだ!」

 

 

歩夢「なら私はフィールドにリンク3の海晶乙女がいることにより手札から罠カード、海晶乙女瀑布を発動!次の私たちのスタンバイフェイズまでマーブルドロックを除外してそのリンクマーカー1つにつき、場のモンスターの攻撃力をターン終了時まで300アップする。私はクラッキングドラゴンの攻撃力を900アップ」

 

 

ハノイの騎士A「魔法の筒の効果ダメージを避けつつ、攻撃できないクラッキングドラゴンの攻撃力をあげることで無駄をなくしたか。ふん、命拾いしたな。」

 

 

歩夢「私はカードを4枚セットしてターンエンド」

 

 

ハノイの騎士B「おやおや、結局何もできなかったか。これは圧勝か。俺のターン、ドロー。魔法カード 手札抹殺、互いのプレイヤーは手札を全て墓地に送りその枚数ドローする。」

 

歩夢「タッグフォースルール下ではこの場合も私に適用される」

 

 

ハノイの騎士B「そして俺はジャックワイバーン召喚」

 

 

俺「こいつらまさか同じデッキを」

 

 

ハノイの騎士A「その通り、我らはハノイの騎士の中でもタッグデュエルに秀でた者同士。同じデッキを使うことで戦略も全て共有しているのだ」

 

 

俺「嘘くさいと思ったがやはり即席タッグは嘘だったのか」

 

 

ハノイの騎士B「その通り!俺たちは勝利のためならなんでもするのさ。ジャックワイバーンの効果!墓地のハックワームとこのカードを除外して墓地より出よ!2体目のクラッキング・ドラゴン!バトルだ!1体目のクラッキングドラゴンでダイレクトアタック!」

 

 

 

歩夢「リバースカードオープン!永続罠 リビングデットの呼び声!墓地から海晶乙女コーラルアネモネを特殊召喚!そしてバトルオーシャンの効果で攻撃力200アップ!」

 

 

ハノイの騎士B「ちっ、だがバトル続行だ!コーラルアネモネを攻撃!」

 

 

俺たちのライフが2400から1600に減る。

 

 

歩夢「コーラルアネモネが戦闘破壊されたことにより罠発動!海晶乙女雪花!EXデッキから海晶乙女ブルースラッグをリンク召喚扱いで特殊召喚する!さらにバトルオーシャンの効果で攻撃力200アップ!」

 

 

ハノイの騎士B「しつこいやつらだ。バトルだ!2体目のクラッキングドラゴンでブルースラッグを攻撃!」

 

 

俺たちのライフが1600から300に減る。

 

 

ハノイの騎士B「ちっ、仕留めそこなったか。カードを1枚セットしてターンエンド。」

 

 

歩夢「ごめんなさい、私のせいでライフを大きく削られちゃった。」

 

 

俺「気にするな、歩夢の伏せてくれたカード、俺は信じて戦うからさ。」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドロー!スタンバイフェイズ、マーブルド・ロックは俺たちの場に戻ってくる。」

 

 

ハノイの騎士B「ふん、お前の伏せカード使わせてもらうぞ」

 

ハノイの騎士A「あぁ、存分に使え」

 

 

ハノイの騎士B「リバースカードオープン!永続罠 魔封じの芳香!これによりこのカードの発動後に互いのプレイヤーは魔法・罠を発動するにはセットする必要があり、発動できるのは次の自分のターンとなる!」

 

ハノイの騎士A「これで貴様のこのターンの魔法カードを封じたもの同然!」

 

 

 

ハノイの騎士B「さらにリバースカードオープン!永続罠 御前試合!このカードの効果により互いのプレイヤーは1つの属性しか場に存在させられない!つまり貴様らは水属性しか場に出せないのだ!被験体001、貴様のデッキは属性がかなりバラけていることはデータに入ってる!これで貴様はリンク召喚できまい!」

 

 

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

ハノイの騎士B「何!?」

 

 

俺「俺は手札のコード・ラジエーターを墓地に送り、リバースカードオープン!魔法カード サイバネット・マイニングを発動!」

 

 

ハノイの騎士B「サイバネット・マイニング…あれは被験体002が伏せたカード…」

 

 

俺「俺と歩夢はサイバースデッキ、だからサイバースをサーチするカードがお互い入っていてもおかしくない。そこまで読めなかったのはお前たちのミスだな」

 

 

ハノイの騎士B「くっ」

 

 

 

俺「サイバネットマイニングの効果でデッキからシーアカイバーを手札に加える!さらにリバースカードオープン!罠カード 海晶乙女波動!クラッキングドラゴン1体の効果を無効にし、さらに俺たちの場にリンク2以上の海晶乙女リンクモンスターがいる時、ターン終了時まで俺たちの表側表示のモンスターは相手の効果を受けない。俺たちの場にはリンク3の海晶乙女マーブルド・ロックがいる!よってクラッキングドラゴンの攻撃力減少とそれによるバーンダメージは発生しない!」

 

 

ハノイの騎士A「ば、馬鹿な我々の戦術が…」

 

 

俺「さらにマーブルド・ロックの効果!墓地から海晶乙女シーホースを手札に加える。そしてシーホースの効果、海晶乙女リンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる!そしてこの瞬間、手札のシーアカイバーの効果!リンクモンスターのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、手札・墓地からこのカードを特殊召喚できる!こい、シーアカイバー。現れろ、未来を導くサーキット!」

 

ハノイの騎士B「何!?まさか」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件はサイバース2体!俺は海晶乙女シーホースとシーアカイバーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!」

 

 

ハノイの騎士B「くっ、ことごとく水属性モンスターを」

 

 

ハノイの騎士A「こいつら互いのデッキを知り尽くしてるのか。まるでこうなるかを予想していたような動き…」

 

 

俺「当たり前だ!俺と歩夢がどれだけ一緒にいたと思ってるんだ。お前たちにはわからないだろうな、俺と歩夢がどれだけの絆でここに立っているかを。」

 

歩夢「即席のコンビだからって侮らないで。私たち2人の絆は誰にも負けないんだから!」

 

 

ハノイの騎士A「くっ」

 

 

俺「いくぞ!スプラッシュメイジの効果、墓地のサイバースを効果を無効にして特殊召喚する!俺は墓地からコード・ジェネレーターを特殊召喚する!再び現れろ!未来を導くサーキット!」

 

ハノイの騎士A「再びリンク召喚だと!?」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件はサイバース族モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとコード・ジェネレーターをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3、シューティングコード・トーカー!」

 

 

ハノイの騎士B「水属性のコード・トーカー…」

 

 

俺「フィールドからリンク素材となったコード・ジェネレーターの効果、相手フィールドのモンスター2体の効果を無効にして攻撃力を0にする!俺はクラッキングドラゴン2体の効果を無効にし、攻撃力を0にする!」

 

 

ハノイの騎士B「なんだと!?」

 

 

俺「バトルだ!この瞬間、シューティングコードの効果!このカードのリンク先のモンスター1体につき1回、モンスターへの攻撃回数を増やす!シューティングコードのリンク先にはマーブルド・ロックがいる!よってモンスターへの2回攻撃が可能!いけ、シューティングコード・トーカーで1体目のクラッキングドラゴンを攻撃!」

 

 

 

ハノイの騎士B「ぐっ」

 

 

ハノイの騎士ライフ4000→1700

 

 

俺「これで終わりだ!シューティングコードのこの効果を適用した後、相手の場のモンスターが1体の時、このカードの攻撃力は400下がる。だが、お前たちを倒すのには十分だ!いけ、シューティングコード・トーカーで2体目のクラッキング・ドラゴンを攻撃!シューティングコンプリート!」

 

 

ハノイの騎士A「ば、馬鹿なー!!!」

 

ハノイの騎士B「ぐぁ!!」

 

 

ハノイの騎士ライフ1700→0

 

 

 

俺「やったな、歩夢」

 

歩夢「うん!あなたならきっと私のカードも使いこなしてくれるって信じてたよ」

 

 

 

バイラ「ふん、まずはおめでとうとでも言っておこうかしら。でもこれを見て喜んでいられるかしら」

 

 

綺久の時と同じように倉庫の映像が映される。

 

 

そこに映っていたのは

 

 

 

俺「かすみ!?」

 

 

歩夢「どうしてかすみちゃんが…」

 

 

ファウスト「彼女にもまた人質になってもらった」

 

 

 

かすみ「先輩〜ごめんなさ〜い。私、捕まっちゃいました」

 

かすみは泣きながら訴えていた。

 

 

 

俺「お前らよくもかすみを!」

 

 

ファウスト「彼女を返して欲しければ第7倉庫に君1人で来てもらおうか」

 

 

俺「くっ」

 

 

歩夢「行って」

 

 

俺「え?」

 

 

歩夢「かすみちゃんはきっとあなたを待ってる。私なら大丈夫。だから行ってあげて」

 

 

俺「わかった…ここは任せた」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

俺「待ってろかすみ!今助けに行くからな!」

 

 

俺は急いで倉庫を飛び出した。

 

 

 

バイラ「これで残ったのは上原歩夢あなただけ」

 

 

歩夢「最初から私たちを離れ離れにするのが目的だったのね…」

 

 

バイラ「えぇ、そうよ。それともう隠れている必要もないわね。」

 

 

そういうとバイラはついに歩夢の前に姿を現す。

 

歩夢「あなたがバイラ…」

 

 

バイラ「さぁ、上原歩夢。残りは私たちよ。あなたを捕まえるためデュエルを申し込むわ。もちろん受けて立つわよね?」

 

歩夢「えぇ。かすみちゃんを誘拐して彼を苦しめるあなたを私は許さない。」

 

バイラ「その目、すごくいい目をしているわ。いくわよ」

 

 

歩夢「えぇ、絶対にあなたに勝つ。」

 

 

 

 

尊、歩夢、俺のそれぞれの戦いが始まった。

 

 

 

 

to be continued…



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第6話

 

 

 

〜第4倉庫〜

 

 

 

尊「綺久!!」

 

 

綺久「尊…」

 

 

ゲノム「来ましたか、思ったより早かったですねぇ。」

 

尊「お前ら俺が目的なら俺だけを狙えよ、大会の中止とか綺久を誘拐したり卑怯なマネばっかりしやがって」

 

 

ゲノム「言ったでしょ、我々は甘くない。使える手は全て使うんですよ。特にあなた方には被験体001がいる。彼は非常に賢くてキレ者ですからねぇ。並大抵のことじゃ誘いに乗ってくれませんからねぇ。ですが、彼は誰よりも優しく誰よりも責任感が強い。だからそこを利用ささてもらいましたよぉ。001が動けば腰巾着のあなたたちも必然的に動くでしょうから。」

 

 

尊「誰が腰巾着だ。それに人の優しさや善意を利用するお前らは絶対許さねぇ!」

 

尊「おー怖い、怖い。でも大人しくしておいた方がいいですよぉ、彼女にもしものことがあったらあなたのせいですからねぇ」

 

 

尊「お前、早く綺久を返しやがれ!」

 

 

ゲノム「えぇ、もちろん返しますよ。私にデュエルで勝てれば ですけど」

 

 

尊「上等だ、すぐに倒してやる」

 

 

ゲノム「さすが話が早い。では早速いきましょうか」

 

 

尊「あぁ」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

ゲノム「先攻は私から行かせてもらいますよ。私はカードを1枚セット。そして手札の破械童子アルハの効果、セットカードを破壊し手札から特殊召喚!」

 

 

尊「自分のカードを破壊しただと!?」

 

 

ゲノム「えぇ、創造は破壊からしか生まれませんからねぇ。破壊された雙王の械の効果、デッキから破械モンスターを特殊召喚します!私は破械神の禍霊を特殊召喚!」

 

 

尊「自分のカードを破壊することでモンスターを2体も出してきやがった…」

 

 

ゲノム「えぇ、これぞまさにスクラップ&ビルドですよ。ですが本番はこれからですよぉ。現れたまえ!我らの未来回路!」

 

尊「なんだと!?これはまさか」

 

綺久「リンク召喚…」

 

 

ゲノム「召喚条件は破械神モンスターを含むモンスター2体!私は破械神の禍霊と破械童子アルハをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、破械神ラギア!」

 

 

尊「あいつもリンクモンスターを使うのかよ」

 

 

ゲノム「私はカードを1枚セットしてターンエンドですよ」

 

 

尊「だが負けるわけにはいかない。俺のターン、ドロー!手札から速攻魔法 転生炎獣の炎陣を発動!デッキから転生炎獣ガゼルを手札に加える!そして転生炎獣ファルコを召喚!現れろ!未来を変えるサーキット!」

 

 

ゲノム「ほぅ、早速きましたか」

 

尊「リンク召喚!リンク1、転生炎獣ベイルリンクス!ベイルリンクスの効果、デッキから転生炎獣の聖域を手札に加える。さらに墓地のファルコの効果、墓地の転生炎獣の炎陣を場にセットする。そして転生炎獣が場から墓地に行った時、手札の転生炎獣ガゼルを特殊召喚する!さらにガゼルの効果、デッキから転生炎獣スピニーを墓地に送る。そしてスピニーの効果、場に転生炎獣モンスターがいる時、墓地から自身を特殊召喚する!」

 

 

ゲノム「相変わらずデッキが回りますねぇ」

 

 

尊「俺はレベル3のガゼルとスピニーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!幻想を断ち切る灼熱の荒馬!転生炎獣ミラージュスタリオ!ミラージュスタリオの効果、オーバーレイユニットを1つ使いデッキから転生炎獣Jジャガーを特殊召喚する!」

 

ゲノム「(いいですよぉ、それでいいんです)」

 

 

尊「俺はベイルリンクスとJジャガーでリンク召喚!リンク2、転生炎獣サンライトウルフ!そして墓地のファルコをデッキに戻して墓地のJジャガーの効果、自身を特殊召喚する!さらにこの瞬間、サンライトウルフの効果!このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、墓地の転生炎獣を手札に加えることができる!」

 

ゲノム「なるほど。それでガゼルを手札に戻されては面倒ですねぇ。私は速攻魔法 墓穴の指名者を発動!あなたの墓地のガゼルをゲームから除外します」

 

 

尊「くっ、なら俺はスピニーを手札に戻す。三たび現れろ!未来を変えるサーキット!召喚条件は炎属性効果モンスター2体以上!俺はJジャガーとリンク2のサンライトウルフをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

ゲノム「出てきましたねぇ、あなたのエースモンスター!この時を待っていたんですよ!」

 

 

尊「なんだと。どういう意味だ!?」

 

 

 

ゲノム「今にわかりますよ」

 

 

尊「くっ、バトルだ!」

 

 

ゲノム「なら私はあなたのメインフェイズ終了時に破械神ラギアの効果、発動!あなたの場に特殊召喚されたモンスターと私の場のラギアのみを素材としてラギア以外の闇属性リンクモンスター1体をリンク召喚できます!!」

 

 

尊「なんだと!?」

 

 

ゲノム「私は突然、あなたのエース、ヒートライオとラギアでリンク召喚します!現れたまえ!我らの未来回路!召喚条件はリンクモンスターを含むモンスター2体以上!私はあなたのリンク3、転生炎獣ヒートライオと私の破械神ラギアをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4!破械雙王神ライゴウ!!」

 

 

尊「俺のモンスターを使ってリンク4を出しただと…」

 

 

ゲノム「これこそ、あなたを倒すための戦術!相手のリンクモンスターを吸収し私の力とする。これこそ弱肉強食!さぁまだあなたのターンですよ!」

 

 

尊「くっ、これじゃあ何も…俺はこれでターンエンド…。」

 

 

ゲノム「おやおや、弱腰ですねぇ。ならライゴウの効果を受けてもらいましょう!ライゴウの効果!自分・相手のエンドフェイズに場のカードを1枚破壊します!私はあなたのセットカード、たしか転生炎獣の炎陣でしたねぇ、それを破壊させてもらいますよ」

 

 

尊「くっ」

 

 

ゲノム「私のターン、ドロー。(いいカードをひきましたよぉ。)私は死者蘇生を発動!墓地から破械神の禍霊を特殊召喚!禍霊の効果発動!あなたと場のモンスターと禍霊でリンク召喚をします。

 

尊「そいつも俺のモンスターでリンクするのかよ」

 

 

ゲノム「現れたまえ、我らの未来回路!私はミラージュスタリオと破械神の禍霊の2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、破械神ラギア!」

 

 

尊「破械神ラギア…またそいつが出てくんのかよ」

 

 

ゲノム「これであなたのモンスターをまた吸収できますねぇ、もっとも次のあなたのターンが来れば ですがねぇ」

 

 

尊「くそ、こいつ話し方はムカつくが実力は本物だな」

 

 

ゲノム「当然です。伊達にハノイの3騎士を名乗っていないですからねぇ!さぁバトルです!ライゴウでダイレクトアタック!」

 

 

尊「させるか!この瞬間、俺は手札の転生炎獣パローの効果!相手モンスターの攻撃宣言時にこのカードを攻撃表示で特殊召喚する!さらにパローが特殊召喚に成功した時、墓地の転生炎獣モンスターと攻撃力を同じにできる!俺はヒートライオを選択!よって攻撃力は2300だ!」

 

 

ゲノム「やりますねぇ、ですが念には念を入れさせていただきますよ!私は2枚目の墓穴の指名者を発動させていただきます。これによりあなたの墓地のベイルリンクスを除外!これであなたのモンスターを破壊から守る手立てはなくなった!バトル続行です!ライゴウでパローを攻撃!」

 

 

尊「ぐっ」

 

 

尊ライフ4000→3300

 

 

ゲノム「まだまだ行きますよぉ。ラギアでダイレクトアタック!」

 

 

 

尊「ぐぁ」

 

 

尊ライフ3300→1500

 

 

ゲノム「持ち堪えましたか。私はカードを1枚セットしてターンエンド」

 

 

尊「なんとか持ち堪えたけどこのままじゃ…」

 

 

ゲノム「どうしました?あなたのターンですよ」

 

尊「あぁ、わかってる。俺のターン、ドロー!」

 

 

 

ゲノム「この瞬間、永続罠 DNA移植手術を発動!」

 

 

尊「なんだと!?」

 

 

ゲノム「このカードの効果はご存知ですよねぇ。このカードがある限りフィールドのモンスターは全て私が宣言した属性になります!私が宣言するのは当然、闇属性!」

 

 

尊「くっ」

 

 

ゲノム「えぇ、そうです。これであなたのリンク召喚を封じたも同然。あなたのリンクモンスターの大半は召喚条件に炎属性モンスターを必要とします。ですが、このカードによってDNAを変えられてしまったら、あなたはその召喚条件を満たすことができずにリンク召喚することができない!さらにたとえできたとしても私の場には破械神ラギアがいます!ラギアによってあなたが呼び出したモンスターも吸収させてもらいますよぉ。どうです、あなたのデータは完璧に揃っているんですよ。あなたはどうあがいても私に勝つことは不可能なのです!」

 

 

尊「くそっ…ここまでのかよ…綺久も救えねぇで、そして俺はまたあの地下の実験室送り…」

 

 

ゲノム「えぇ、そうです。ですがそんなに悲観することはない。あなたの尊い犠牲のおかげで人類に希望が持てるのですから」

 

尊「くっそぉぉぉ」

 

 

 

綺久「尊!何勝手に諦めてるの!」

 

尊「綺久…」

 

 

綺久「尊!あんたは生まれ変わるためにこの街に来たんじゃないの?あんたは自分の戦う意味を見つけるために今戦ってるんじゃないの!?それに今ここで諦めたらあんたはなんのために今までデュエルしてきたの!?」

 

尊「綺久…でも今の俺にはもう…」

 

 

綺久「ここで諦めたら昔の中途半端な尊のままだよ。それでいいの?自分を変えるって言って家を飛び出した尊はどこに言っちゃったの?尊は、尊は私のヒーローなんだから最後まで諦めないで戦ってよ!」

 

 

尊「俺が綺久のヒーロー。違う、俺はヒーローなんかじゃない」

 

 

綺久「違くないよ!尊覚えてる?前に尊が不良に因縁つけられて、それを追い払ったら報復で私が誘拐された時、尊は自分の危険を顧みずに私を助けにきてくれたよね?そしてデュエルで不良たちをけちょんけちょんにやっつけてくれたよね?その時、思ったの。尊は私のヒーローなんだって…。だから今度も助けてよ…いつも私ばっか助けてあげてるんだからこういう時くらい助けてよ!」

 

尊「俺が綺久のヒーロー…。」

 

 

綺久「そうだよ!だからしゃんとしなさい!いつまでもウジウジしてないで生まれ変わりなさいよ!あんたのお得意の 転生 してみてよ!」

 

 

尊「転生…そうだ…俺はまだ何も成し遂げちゃいない。綺久も助けられていない、自分の過去も精算できていない、自分の戦う意味も見つけられていない…そして新しい自分に転生できてない!だからこそ俺はこの戦いで新しい自分になるんだ!そして俺の戦う意味を見つける!」 

 

綺久「そうだよ、それでいいんだよ尊」

 

 

ゲノム「おぉ〜なんとも美しい…これこそ愛というんですかなぇ〜」

 

 

綺久「おじさんうるさい!黙ってて!」

 

 

ゲノム「おっ、おじさんですと…」

 

 

尊「危うく自分を見失うところだったぜ、ありがとうな綺久!おかげで俺の心の火が再び燃え上がってきたぜ!」

 

綺久「うん!」

 

 

尊「おい、ドクターゲノム!」

 

ゲノム「な、なんです?」

 

 

尊「お前、俺のデータは完璧に揃っているって言ったよな?」

 

 

ゲノム「えぇ、もちろんです」

 

 

尊「なら、俺のジンクスもデータに入ってるよな?」

 

 

ゲノム「ジンクス…?」

 

 

尊「たく、全然データ揃ってねぇじゃねぇか。今からやってやるからよく見ておけ!」

 

 

ゲノム「な、なんですと」

 

 

尊「俺はフィールド魔法 チキンレースを発動!」

 

 

ゲノム「チキンレース…ライフを1000支払いドローするカード」

 

 

尊「俺のジンクス、それはライフが1000以下になるようにドローした時、最高に熱いカードがドローできるのさ!」

 

 

ゲノム「あ、ありえない。そんな非科学的なこと」

 

 

尊「デュエルってのはデータだけが全てじゃないんだよ!時には運を味方につけたほうが勝つんだ!」

 

 

ゲノム「くっ、そんな都合のいいこと…」

 

 

尊「すまない、俺のデッキ。俺にはお前たちがついているのに勝手に諦めかけた。だけど俺はもう諦めない、お前たちと共に未来を変える!だからもう一度、俺に力を貸してくれ!俺はフィールド魔法 チキンレースの効果!ライフを1000支払い1枚ドローする!これが俺のジンクス、いや俺の力(スキル)だ!いくぞ!バーニング・ドロー!!!」

 

 

尊ライフ1500→500

 

 

尊「最高に熱いカードだぜ!」

 

 

ゲノム「バカな、そんな科学的根拠のないことなどデータには」

 

 

尊「さっきからデータ、データってデュエルはデータだけが全てじゃないんだよ!俺は転生炎獣スピニーを召喚!」

 

 

ゲノム「ですが今更モンスターを出したところでリンク召喚は封じたも同然!」

 

 

尊「それはどうかな?」

 

 

ゲノム「何!?」

 

 

尊「現れろ!未来を変えるサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はレベル4以下のサイバース族1体!俺は転生炎獣スピニーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、転生炎獣ベイルリンクス!」

 

 

ゲノム「くっベイルリンクスですと」

 

 

尊「ベイルリンクスは俺が今持っている転生炎獣リンクモンスターの中で唯一、召喚条件に炎属性を必要としないモンスターだ!」

 

 

ゲノム「ですが、今更ベイルリンクスを呼んだところで何になるんです!?」

 

 

尊「まぁ見とけって。ベイルリンクスの効果、デッキから転生炎獣の聖域を手札に加え、そのまま発動!そして永続魔法 転生炎獣の意志を発動!その効果で墓地から転生炎獣モンスター1体を特殊召喚する!戻ってこい!ヒートライオ!」

 

 

ゲノム「ここでヒートライオですと…。(これは何か企んでいそうですね…いずれにせよ聖域の効果で転生されるとヒートライオの効果でDNA移植手術がデッキに戻されてしまう、なら…)」

 

 

ゲノム「性懲りもなくヒートライオを呼び出してきたとは…ならお望み通り吸収してさしあげますよ!破械神ラギアの効果!相手の場のモンスターを対象に取り、そのモンスターとラギア自身でリンク召喚します!私が選ぶのは当然、ヒートライオ!!私の力となり破械神アルバとなるのです!」

 

 

尊「この時を待っていたぜ!」

 

 

ゲノム「何!?」

 

 

尊「この瞬間、俺は手札から速攻魔法 転生炎獣の超転生を発動!このカードの効果により俺はヒートライオを超転生リンク召喚する!ヒートライオが転生するのに属性は関係ない!」

 

 

ゲノム「ラギアの効果にカウンターしてヒートライオを転生させただと…対象のモンスターがいなくなればラギアの効果は不発になる…さらにDNA移植手術の効果が適用されていても、 転生炎獣の超転生 は同名カードを素材にすることで同名モンスターをリンク召喚させるカード、故に本来の召喚条件の属性の縛りは関係なくなる…穂村尊の狙いはこれだったのか…」

 

 

尊「逆巻く炎よ、浄化の力でヒートライオに真の力を呼び覚ませ! 超転生リンク召喚! 甦れ、炎の平原を駆け抜ける百獣の王。転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

尊「ヒートライオの効果!このカードがリンク召喚に成功した時、相手の魔法・罠ゾーンのカードを1枚デッキに戻す!俺が戻すのは当然、DNA移植手術!リザウディング・ロアー!」

 

 

ゲノム「くっ、DNA移植手術がデッキに戻ったことにより場のモンスターの属性は元に戻る…」

 

 

尊「これで俺の切り札を呼ぶ準備は整ったぜ!」

 

ゲノム「なんですと…」

 

 

尊「現れろ!未来を変えるサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は炎属性モンスター2体以上!俺はリンク3の転生炎獣ヒートライオと転生炎獣ベイルリンクスをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4、転生炎獣パイロ・フェニックス !」

 

 

ゲノム「ここでリンク4…」

 

 

尊「パイロ・フェニックスの効果!相手の墓地からリンクモンスター1体を相手の場に特殊召喚する!俺はお前の墓地の破械神ラギアをお前の場に特殊召喚する!」

 

 

ゲノム「私のモンスターを呼び出してなんのつまりです?」

 

 

尊「パイロ・フェニックスのさらなる効果!相手の場にリンクモンスターが特殊召喚された時、そのモンスターの元々の攻撃力のダメージを相手に与える!今度は俺がお前のモンスターを利用させてもらうぜ」

 

ゲノム「ぐっ」

 

 

ゲノムライフ4000→2200

 

 

尊「そして転生炎獣の聖域の効果!パイロ・フェニックスを転生リンク召喚させる!不死鳥よ…逆巻く炎に身を投じ不滅の力を呼び覚ませ! 転生リンク召喚! 生まれ変われ! リンク4! 転生炎獣パイロ・フェニックス!」

 

 

ゲノム「ここで転生リンク召喚ですと…」

 

 

尊「転生したパイロ・フェニックスの効果!相手フィールドのカードを全て破壊する!」

 

 

ゲノム「ば、馬鹿な!?」

 

 

尊「これでお前のフィールドはガラ空きだ!いけ!転生炎獣パイロ・フェニックスでダイレクトアタック!これが俺の未来を変える力だ!」

 

 

 

ゲノム「(これが…未来を変える力…ふん…不思議と悪い気がしませんねぇ…)」

 

 

 

ゲノムライフ2200→0

 

 

 

尊がゲノムに勝利した瞬間、綺久を拘束していた手錠のロックが外れる

 

 

 

尊「綺久!」

 

 

尊「尊!」

 

 

尊「大丈夫か!?」

 

 

綺久「うん、大丈夫。ありがとう」

 

 

尊「よかった」

 

 

ゲノム「お見事です。穂村尊。あなたの未来を変える力、この身で痛感しましたよ。」

 

 

尊「随分と潔いじゃないか」

 

 

 

ゲノム「えぇ、まぁ私はデュエルで負けましたからねぇ。あなたのその強さ、昔の了見様に似ている…」

 

 

尊「リボルバーとだと」

 

 

ゲノム「えぇ、彼がまだリボルバーと名乗る前、ただ純粋にデュエルを楽しんでいたあの頃…。あの頃の了見様は未来に希望を抱いてデュエルをしていた…だがいつのまにか私たち大人たちが彼の目を曇らせてしまったいたのかもしれませんねぇ」

 

 

 

尊「…」

 

 

 

ゲノム「いつのまにか私たちは愛だの希望だのを信じなくなって、データばかりに固執するようになりました。確実性のないものなど無意味だと。ですがそれは間違っていたようですねぇ。思えば未来ほど不確実なものはありませんね。」

 

 

尊「そうだ、未来は変えられる。自分たちの手で。」

 

 

ゲノム「そうですねぇ。今日のところはあなたの勝ちです。さぁ行きなさい、仲間たちが待っていますよ。最もバイラとゲノムに勝っていればですが。」

 

 

尊「2人が負けるはずがない。行こう、綺久。」

 

 

綺久「うん」

 

 

 

 

尊たちはバイラらたちがいる倉庫に向かった。

 

 

 

to be continued…



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第7話

 

 

 

バイラ「さぁ、始めましょうか」

 

 

歩夢「えぇ、私はあなたたちを許さない」

 

 

 

 

2人「デュエル!」

 

互いのライフは4000

 

 

バイラ「私の先攻、私はカードを1枚セット、そして永続魔法 王家の神殿を発動。このカードの効果により私はセットしたターンに罠カードを発動できる。罠カード、針虫の巣窟を発動!デッキからカードを5枚墓地に送る。デッキから墓地に送られたのは《屍界のバンシー》《死霊王 ドーハスーラ》《馬頭鬼》《グローアップ・ブルーム》《アンデット・ストラグル》!」

 

 

歩夢「一度にデッキから5枚もカードを…」

 

 

バイラ「私は墓地の屍界のバンシーの効果!このカードを除外してデッキからフィールド魔法 アンデットワールドを発動!このカードの効果によりフィールド、墓地のモンスターは全てアンデット族になる!さらに今墓地に行った、グローアップ・ブルームの効果発動、場にアンデットワールドが存在する時、デッキからレベル5以上のアンデットモンスター1体を特殊召喚する。死霊王 ドーハスーラを特殊召喚する!」

 

 

 

歩夢「ドーハスーラ、あれがエースモンスター!?」

 

 

 

バイラ「まだよ!墓地の馬頭鬼の効果!墓地のこのカードを除外することで、手札からアンデットモンスターを特殊召喚する!現れなさい!2体目のドーハスーラ!」

 

 

歩夢「ドーハスーラが2体も!?」

 

 

バイラ「さらに除外されているバンシーをデッキに戻して墓地のアンデット・ストラグルを場にセット。私はこれでターンエンド」

 

 

歩夢「でも負けない。私のターン、ドロー。私は海晶乙女ブルータンを召喚!ブルータンの効果」

 

 

バイラ「そうはさせない!ドーハスーラの効果!アンデットモンスターが効果を発動させた時、その効果を無効にする!アンデットワールドの効果で場と墓地のモンスターは全てアンデット族になる。よってあなたのモンスター効果も無効にできるのよ」

 

 

歩夢「なんて効果なの…。でも、輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件はレベル4以下の海晶乙女1体!リンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!リンク素材となったブルータンの効果、デッキから3枚めくり海晶乙女カード1枚を手札に加える、私は海晶乙女シーホースを手札に加える!さらにブルースラッグの効果」

 

 

バイラ「2体目のドーハスーラの効果、ブルースラッグの効果を無効にする!」

 

 

歩夢「なら私はブルースラッグのリンク先にシーホースを特殊召喚!そしてシーホースでリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果でデッキからフィールド魔法、海晶乙女の闘海を手札に加える。さらに私はブルースラッグとシーエンジェルでリンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果で墓地からブルースラッグを特殊召喚する。さらにフィールド魔法 海晶乙女の闘海を発動!」

 

 

バイラ「(ここまではデータ通り)」

 

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネとブルースラッグをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、海晶乙女マーブルド・ロック!墓地のコーラルアネモネの効果で墓地からブルータンを手札に加える。さらにバトルオーシャンの効果、墓地のコーラルアネモネ、ブルータン、シーエンジェルを装備!これで攻撃力は4500!さらにマーブルドロックの効果で墓地のシーホースを手札に加える。」

 

 

バイラ「実質手札消費0でここまでやるとはね。敵ながら見事よ。」

 

 

 

歩夢「バトル!マーブルドロックでドーハスーラを攻撃!」

 

 

バイラ「くっ」

 

 

 

バイラライフ4000→2300

 

 

歩夢「カードを1枚セットしてターンエンド」

 

 

 

バイラ「私のターン、ドロー。この瞬間、ドーハスーラの効果!互いのスタンバイフェイズにこのカードが墓地に存在し、場に表側表示のカードが存在する時、このカードを墓地から特殊召喚できる!」

 

 

歩夢「そんなせっかく倒したドーハスーラが…」

 

 

バイラ「私はカードをセット!そして再び王家の神殿の効果、今セットした針虫の巣窟を発動!デッキの上からカード5枚を墓地に送る。」

 

 

歩夢「送ったカードは全てモンスター」

 

 

バイラ「私はタツネクロを召喚、タツネクロの効果!通常召喚したこのカードがシンクロ素材となる時、私の手札のモンスター1体も素材にすることができる。私は手札のレベル4牛頭鬼にレベル3タツネクロをチューニング!」

 

 

歩夢「手札のモンスターとシンクロ召喚!?」

 

 

歩夢「シンクロ召喚!現れろ!レベル7!真紅眼の不屍竜(レッドアイズ・アンデットネクロドラゴン)!アンデットネクロドラゴンの効果、フィールド、墓地のアンデットモンスター1体につき攻撃力が100アップする!さらに速攻魔法 異次元からの埋葬 を発動!除外されているタツネクロ、グローアップ・ブルーム、馬頭鬼を墓地に戻す!これにより互いの場、墓地にはアンデットモンスターが13体いることになる!さらにリバースカードオープン!アンデット・ストラグル!これによりアンデットネクロドラゴンの攻撃力は1000アップ!よって攻撃力は4700!」

 

 

歩夢「マーブルド・ロックの攻撃力を上回った…」

 

 

バイラ「バトル!アンデットネクロドラゴンでマーブルド・ロックを攻撃!」

 

 

歩夢「うぅ」

 

 

歩夢ライフ4000→3800

 

 

歩夢「マーブルドロックが破壊されたことにより、罠発動!海晶乙女雪花!自分のマリンセスリンクモンスターが破壊された時、EXデッキからそのリンクモンスターよりリンクマーカーが低いマリンセスリンクモンスターをリンク召喚扱いで特殊召喚する!私はリンク2の海晶乙女コーラルアネモネを特殊召喚!バトルオーシャンの効果で攻撃力は2200!」

 

バイラ「いくら壁モンスターを出したところで!ドーハスーラでコーラルアネモネを攻撃!」

 

 

歩夢ライフ3800→3200

 

 

 

バイラ「2体目のドーハスーラでダイレクトアタック!」

 

 

歩夢「きゃあ」

 

 

歩夢ライフ3200→400

 

 

バイラ「私はこれでターンエンド。」

 

 

歩夢「負けない…絶対…」

 

 

バイラ「そうよ、あなたが勝たないとこの2人の命はないわ」

 

 

バイラがそういうとある立体映像が流れる

 

 

歩夢「これは彼とかすみちゃん!?2人に何をしたの?」

 

 

バイラ「そうね、彼がいるコンテナは今海の上、あなたがデュエルで負ければそのコンテナは海に沈む」

 

 

歩夢「そんな、なんてひどいことを!それにそれじゃあなたの仲間も巻き添いなるんじゃ」

 

 

バイラ「ファウストには脱出装置とボードが用意してある。つまり海に沈むのはあなたのお仲間2人だけ」

 

 

歩夢「ひどい…1度だけじゃなくて…2度も彼を苦しめて…それに関係ないかすみちゃんも巻き込んで」

 

 

バイラ「どう?私たちが憎いかしら?」

 

 

歩夢「憎い?それとは違う…でも許せないのは確か…。あなたちは許せないことを3つした」

 

 

バイラ「3つ?」

 

 

歩夢「1つ…大会を中止にしたりかすみちゃんを誘拐したりして関係ない人たちを巻き込んだ。2つ…私たちの未来を勝手に決めようとした。しかも望んでいない未来を…。そして1番許せないのが…」

 

 

バイラ「何かしら?」

 

 

歩夢「3つ!私の大好きな彼を傷つけようとした!彼はもう十分に傷ついてきた…あなたたちは知らないだろうけど、ようやく過去の自分を精算して新しい人生を歩みだしてきた。なのにあたなたちはそれを壊そうとしてる!それどころじゃない!あなたたちは彼の命まで奪おうとしてる!だから許せない!私は誓ったの、今度は彼を私が守るって!だからあなたには絶対に負けない!私は…彼のために戦う!」

 

 

バイラ「そう、でもあなたの場にはモンスターは0、それに私の場にはモンスター効果を無効にできるドーハスーラが2体いる!さらにさっきの針虫の巣窟の効果でもう1体墓地に行っている。よってあなたのスタンバイフェイズにドーハスーラは3体になる!あなたはモンスター効果無効を3回乗り越えなければいけないのよ。展開をモンスター効果に頼りきりなあなたにそれができるからしら?」

 

 

歩夢「そんなのやってみなきゃわかんないよ」

 

 

バイラ「そう…その風前の灯のライフでどこまでできるか。私はこれでターンエンド」

 

 

歩夢「私のターン!(大丈夫…このデッキは彼と一緒に作った最高のデッキ…だからきっと応えてくれる…)ドロー!」

 

 

バイラ「この瞬間、3体目のドーハスーラの効果!自身を墓地から特殊召喚する!」

 

 

歩夢「私は海晶乙女ブルータンを召喚!効果発動!」

 

 

バイラ「無駄よ!1体目のドーハスーラで効果は無効!」

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!リンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!リンク素材となったブルータンの効果!デッキから3枚めくりその中からマリンセスカード1枚を手札に加えることができる!」

 

 

バイラ「2体目のドーハスーラの効果!効果は無効!」

 

 

歩夢「手札の海晶乙女シーホースの効果!ブルースラッグのリンク先に特殊召喚!私はシーホース1体でリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!さらに手札の海晶乙女マンダリンは自分の場にマリンセスリンクモンスターが2体以上いる時、水属性リンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる!きてマンダリン!そして、輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体!私はブルースラッグとシーエンジェルをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!」

 

 

バイラ「3体目のコーラルアネモネ…余程そのカードが好きなようね!(やはり出してきた、そしてコーラルアネモネの効果で攻撃力1500以下の水属性モンスターを墓地から特殊召喚できる。だが…)」

 

 

歩夢「コーラルアネモネの効果発動!」

 

 

バイラ「無駄よ!3体目のドーハスーラで効果発動!ドーハスーラにはもう一つ効果がある!それはアンデットモンスターが効果を発動した時、自分または相手モンスターを除外できる!私はコーラルアネモネを除外する!」

 

 

歩夢「でもこれでドーハスーラの効果は全て使いきった!私はこの時をずっと待ってた!」

 

 

バイラ「なに!?」

 

 

 

歩夢「魔法カード 死者蘇生!墓地から戻ってきてマーブルド・ロック!」

 

 

バイラ「くっ、エースモンスターが…」

 

 

歩夢「私は魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のブルースラッグ2体、コーラルアネモネ2体とシーエンジェルをデッキ戻して2枚ドロー!さらに魔法カード おろかな副葬を発動!デッキから罠カード 海晶乙女瀑布を墓地に送る!さらにマーブルドロックの効果で墓地の海晶乙女瀑布を手札に加える!」

 

 

 

バイラ「(この状況で何をしようというの…上原歩夢の切り札、海晶乙女ワンダーハートはクリスタルハートとのコンボで完全耐性の攻撃力4400にすることができる。だがこの盤面からワンダーハートを召喚する意思が感じられない…何が狙い…?)」

 

 

 

 

歩夢「(今の私にはあのカードがある…。彼との特訓で手に入れた私の新しい切り札…。使うなら今がその時…お願い、私に力を貸して)」

 

 

 

バイラ「とてもじゃないけどあなたの切り札、ワンダーハートを呼び出す場面じゃないわね、一体何を企んでるのかしら?」

 

 

歩夢「それはこれからわかるよ。輝け!未来を導くサーキット!」

 

 

バイラ「未来を導くサーキットですって」

 

 

歩夢「アローヘッド確認!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク3のマーブルドロックとマンダリンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!母なる大海の深き青よ、我が手に集い慈愛と浄化の力を与えよ!リンク召喚!現れろリンク4!

海晶乙女グレート・バブル・リーフ!」

 

 

 

バイラ「グレート・バブル・リーフ…こんなカード、データにはなかったはず…」

 

 

歩夢「当たり前だよ、私たちは日々成長してるんだから。だから昨日までの過去のデュエルデータなんて意味がない。命あるものは常に前に進んでいる。そう彼に教わったから。だから私たちの未来は誰にも壊させはしない!私のデュエルすることに意味があるとしたら、それはデュエルで誰かの幸せを守ること。それが私にとっての幸せだから。だからあなたに絶対に負けない!彼との絆で生み出したこのグレート・バブル・リーフで私は未来を掴む!」 

 

 

バイラ「でもたかが攻撃力2600じゃ私のモンスターは倒せない」

 

 

歩夢「海晶乙女の闘海の効果!グレート・バブル・リーフの攻撃力を200上げ、さらに墓地のマーブルド・ロック、コーラルアネモネ、シーエンジェルを装備させる!そして装備されたモンスターは装備カード1枚につき攻撃力600アップ!よってグレート・バブル・リーフの攻撃力は4600!」

 

 

バイラ「だが、例えドーハスーラを攻撃しても私のライフは残る!」

 

 

歩夢「グレート・バブル・リーフの効果!手札から海晶乙女モンスター1体を墓地に送り、除外されている海晶乙女モンスターを特殊召喚する!私は手札から海晶乙女バシランリマを墓地に送り、除外されているコーラルアネモネを特殊召喚!」

 

 

バイラ「だがコーラルアネモネを呼びもどしたところで…はっ!」

 

 

歩夢「私はフィールドにリンク3マリンセスがいることにより手札から罠カード 海晶乙女瀑布を発動!フィールドのコーラルアネモネを除外してグレート・バブル・リーフの攻撃力をコーラルアネモネのリンクマーカー×300アップ!コーラルアネモネはリンク2、よって攻撃力は600アップ!さらにグレート・バブル・リーフの効果!モンスターが除外されたことにより攻撃力600アップ!」

 

 

バイラ「それじゃあグレート・バブル・リーフの攻撃力は…」

 

 

 

歩夢「そう、グレート・バブル・リーフの攻撃力は5800!バトル!グレート・バブル・リーフでドーハスーラを攻撃!」

 

 

バイラ「(これがデータにはない前に進む力…)」

 

 

バイラライフ2300→0

 

 

 

バイラ「約束通り彼らがいるコンテナは元に戻すわ」

 

 

歩夢「どうしてあなたたちは鴻上博士の意思を継ごうとしたんですか?リボルバーは自分の意思で自分の道を決めようとしたのに」

 

 

バイラ「大人になったらね、不確実な物がとても恐ろしく感じるのよ。だからこそ過去のデータに頼る。その結果、私たちは未来のためとはいいながら結局、過去のことばかりに固執してしまった…。それが私の敗因ね。若さゆえの未来に進む力は時として恐ろしく感じてしまった。でも本当に恐ろしいのはデータしか信じられなかった私たちだったのかもしれない」

 

 

歩夢「あの、バイラって本名なんですか?」

 

 

バイラ「いいえ、違うわ。本名は滝響子。」

 

 

歩夢「滝さんか…。滝さん、今ならまだやり直せます。罪を償ってください」

 

 

バイラ「そうね、でもそれはまだできない。まだファウストが倒れていない。1人でも生き残っているなら私たちの野望はまだ潰えてない。」

 

 

歩夢「そんな…」

 

 

バイラ「あなたとのデュエルで痛感したわ。命あるものの前に進む強さ、そしてあなたの戦う意味。でも私にも譲れないものがある。ファウストがまだ残っているならまだ私が罪を償うわけにはいかない。私たちが罪を償い、あなたたちの大会が再開されるのはまだ夢の話よ」

 

 

歩夢「それでも私は彼とそして滝さん、あなたを信じます」

 

 

バイラ「本当、若さっていうのは時に恐ろしく感じるわ。見守りましょう、ファウストと彼のデュエルを」

 

 

歩夢「はい(大丈夫…あなたならきっとかすみちゃんを助けられる…)」

 

 

 

to be continued …



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第8話

 

 

俺「かすみ、待ってろよ。今行くからな!」

 

 

 

 

〜第7倉庫〜

 

 

ファウスト「すまない、関係のない君を巻き込んで」

 

 

かすみ「すまないって思ってるんだったら早くかすみんを自由にしてください!」

 

 

ファウスト「それはできない。彼が来るまでは」

 

 

かすみ「もーなんなんですかー!」

 

 

 

 

俺「かすみ!」

 

 

かすみ「先輩!すいません、私、このおじさんの口車に乗ってまんまと捕まっちゃって…」

 

 

 

俺「ファウスト!約束通り1人できたぞ。かすみを自由にしろ!」

 

 

ファウスト「あぁ、そうだな。だがその前に」

 

 

 

その時、倉庫が揺れる

 

 

 

俺「なんだ、今の揺れは」

 

 

ファウスト「このコンテナは港から離れ海に向かっている」

 

 

俺「海だと…」

 

 

ファウスト「そうだ。君と上原歩夢どちらかが負ければこのコンテナは海に沈む」

 

 

俺「なんだと!関係のないかすみまで命の危機に晒すなんて」 

 

 

ファウスト「助かりたければ私とデュエルをするんだな」

 

 

俺「あぁ、わかっている。だがコンテナが沈めばお前もただじゃいられないぞ」

 

 

ファウスト「心配は無用、私には脱出の準備ができている。」

 

 

かすみ「自分だけ勝っても負けても助かるなんて、それって大の大人がやることですか!?」

 

 

ファウスト「なんとでもいいたまえ。我々は手段は手段を選ばない」

 

 

俺「やるしかなさそうだな」

 

 

かすみ「でも、先輩が勝っても歩夢先輩が負けたら」

 

 

俺「その心配はない。歩夢は必ず勝つ」

 

 

かすみ「どうしてそう言い切れるんですか」

 

 

俺「うーん、強いて言うなら勘?」

 

 

かすみ「勘って!こんな時にそんな悠長なこと言ってる場合じゃ」

 

 

俺「どの道、歩夢が勝たないと助からないなら歩夢を信じるしかないだろ。それに俺の幼馴染がそんな簡単には負けないよ。この戦いの前だって2人で特訓してるんだし」

 

 

かすみ「また2人で秘密の特訓ですか!?歩夢先輩だけずるいです。」

 

 

 

ファウスト「取り込み中のところすまない。デュエルの準備はできたか?」

 

 

俺「あぁ。いくぞ、ファウスト」

 

 

 

2人「デュエル!」

 

互いのライフは4000

 

 

俺「俺のターン、手札のレイテンシを墓地に手札からビットルーパーを特殊召喚!さらにROMクラウディアを召喚。ROMクラウディアの効果、墓地からレイテンシを手札に加え、レイテンシ自身の効果で特殊召喚する。

現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース2体!俺はROMクラウディアとビットルーパーをリンクマーカーにセット!

リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュメイジの効果、墓地からビットルーパーを特殊召喚する!」

 

 

かすみ「これで先輩のエースを呼び出す準備は整いましたね!」

 

 

俺「再び現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュメイジとビットルーパーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

ファウスト「早速きたか、君のエースモンスター」

 

 

俺「さらにレベル1のレイテンシ1体でリンク召喚!リンク1、リンクリボー!デコード・トーカーの効果、リンク先のモンスター1体につき攻撃力500アップ。デコード・トーカーのリンク先にはリンクリボーが1体。よってデコード・トーカーの攻撃力は2800!パワーインテグレーション!さらにレイテンシがリンク素材になったことにより1枚ドローする。俺はこれでターンエンド。」

 

 

 

ファウスト「(こちらが攻撃すればリンクリボーの効果で攻撃力を0にされ、効果の対象に取ればデコード・トーカーの効果で無効にされる。牽制としては実にいい戦術だ。だが、それもデータの内。)」

 

 

俺「(ファウストのやつ、どうでてくる)」

 

 

 

ファウスト「私のターン、ドロー。私は甲虫装機ダンセルを召喚。ダンセルの効果、手札の甲虫装機ホーネットをダンセルに装備する!さらにホーネットの効果!ダンセルに装備されているこのカードを墓地に送ることでフィールドのカードを1枚選択し破壊する!私はデコード・トーカーを破壊する!」

 

 

俺「ならデコード・トーカーの効果!自分のモンスターが相手の効果の対象になった時、デコード・トーカーのリンク先のモンスターをリリースすることでその発動を無効にする!俺はリンクリボーをリリース!」

 

 

ファウスト「だが、ホーネットが墓地に行ったことによりダンセルの効果!デッキから甲虫装機センチピードを特殊召喚する!センチピードの効果、墓地のホーネットをセンチピードに装備する!再びホーネットの効果!このカードを墓地に送り今度こそデコード・トーカーを破壊する!」

 

 

俺「くっ」

 

 

かすみ「ホーネットの効果って1ターンに1回じゃないんですか!?」

 

 

俺「ホーネットの効果は名称指定のターン制限じゃないからな。墓地に行けば何度でも使える。それが甲虫装機デッキの真骨頂。」

 

 

 

ファウスト「さすがだな、そこまでわかっているとはな。私はセンチピードの効果!装備されていたホーネットが墓地に行ったことによりデッキから2体目のダンセルを手札に加える。魔法カード 二重召喚!このターン、もう一度モンスターを召喚できる!私は2体目のダンセルを召喚、そしてダンセルの効果でホーネットを装備。ホーネットが装備されたことによりダンセルの攻撃力は500アップ!」

 

 

かすみ「やばいですよ、先輩の場はガラ空き…この攻撃を受けたら先輩のライフは0…」

 

 

ファウスト「バトルだ!1体目のダンセルでダイレクトアタック!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

俺のライフが4000から3000に減る。

 

 

ファウスト「センチピードでダイレクトアタック!」

 

 

 

俺のライフが3000から1400に減る。

 

 

 

ファウスト「これで終わりだ!」

 

 

俺「まだだ!俺が戦闘ダメージを受けたことにより手札からインタラプト・レジスタンスを守備表示で特殊召喚する!」

 

 

ファウスト「くっ守備力2100のモンスターか…(これは想定外だったな…)だが手はある!」

 

 

俺「なに」

 

 

ファウスト「どうやら私の切り札を呼ぶ時が来たようだな。私は装備モンスターが装備されている昆虫族モンスター、甲虫装機ダンセルをリリースして速攻魔法 超進化の繭を発動!現れろ!我が最強の女王!究極変異態・インセクト女王!!」

 

 

かすみ「うわわ、でっかい虫が出てきちゃいましたよぉ」

 

 

ファウスト「このカードは場に他の昆虫族がいる時、自分の昆虫族は相手の効果の対象にならず、効果で破壊さない!」

 

 

俺「(これでファウストのモンスターに破壊耐性がついた…)」

 

 

 

ファウスト「バトルだ!インセクト女王でインタラプト・レジスタンスを攻撃!」

 

俺「くっ」

 

 

ファウスト「私はこれでターンエンド。この時、インセクト女王の効果でインセクトモンスタートークンを守備表示で特殊召喚する。」

 

 

 

かすみ「先輩〜フィールドがガラ空きになっちゃいましたよ〜」

 

 

俺「そうだな」

 

 

かすみ「そうだなって!もうちょっと危機感持ってくださいよ!」

 

 

俺「危機感か…どうだろうな」

 

 

ファウスト「…被験体001、君は自分が置かれている状況がわかっているのか?このピンチを乗り越えなければ君たちの命は…」

 

 

俺「ピンチ?たかがライフが削られただけだ。こんなのいつものことだ。全然ピンチじゃない」

 

 

ファウスト「なんだと!?」

 

 

俺「人の心配するくらいなら自分の心配をしたらどうだ?あんたのデータがどうなっているか知らないけど俺はあんたをこのターンで倒す。」

 

 

ファウスト「馬鹿な…」

 

 

俺「関係ない人たちを巻き込み、俺たちから未来を奪おうとしたあんたを俺は許さない。だからとっととかたをつける。」

 

 

ファウスト「くっ…」

 

 

 

俺「そういえばかすみ」

 

かすみ「なんです?」

 

 

俺「最初にあった日、あの時、同好会の部室がなくなりそうだった。そしてせつ菜と初めてデュエルしたとき、同好会の存亡がかかっていた。リボルバーと2回目に戦ったとき、俺の未来がかかっていた。絶対に負けられない大事なデュエルの時っていつもかすみがいたなって思って」

 

 

かすみ「たしかに…言われてみればそうですね」

 

 

俺「今日だって負けたら俺たちの命はないデュエルだ…」

 

 

かすみ「でもそんな時でも先輩はいっつも勝ってくれましたよね」

 

 

俺「そうだな。案外かすみは俺の勝利の女神なのかもな」

 

 

かすみ「私が勝利の女神!?も〜先輩ったら〜そう思ってるなら早く言ってくださいよ〜そしたら〜かすみんが〜毎回応援してあげるのに〜」

 

 

俺「いや、可能性の話だから」

 

 

かすみ「むー」

 

 

 

ファウスト「ふん、お楽しみところ悪いが、君の威勢もどこまで持つだろうか。君の手札は1枚。リボルバー様との戦いで使った切り札アクセスコード・トーカーを呼び出してもインセクト女王の効果で私のモンスターは破壊されない!この布陣を簡単に突破できまい」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

ファウスト「なに!?」

 

 

俺「いくぞ、ファウスト!俺のターン、ドロー!俺はサイバース・ガジェットを召喚!そして効果発動!墓地からレイテンシを特殊召喚!そしてサイバースガジェットとレイテンシでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!さらに墓地のサイバースガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

ファウスト「この状況でリンク3だと…」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は属性が異なるモンスター2体以上!俺は闇属性リンク2、コード・トーカーと光属性ガジェットトークンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!ファウスト!これが俺と尊の絆が生んだコード・トーカーだ!リンク召喚!リンク3!デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

ファウスト「新たなコード・トーカー…だがそのモンスターだけで何ができる!」

 

 

俺「墓地のビットルーパーとインタラプト・レジスタンスをゲームから除外して手札からデクレネード・バスターを特殊召喚する!いくぞ、バトルだ!ヒートソウルでダンセルを攻撃!ヒートソウルの攻撃力はリンク先のモンスター1体につき攻撃力500アップ!よって攻撃力は2800だ!」

 

 

ファウスト「ぐぅ」

 

 

ファウストライフ4000→2200

 

俺「続けてデクレネード・バスターでセンチピードを攻撃!」

 

 

 

ファウストライフ2200→1300

 

 

ファウスト「だが、私の場にはまだインセクト女王が残っている!」

 

 

 

俺「わかっている!俺はヒートソウルの効果発動!ライフを1000支払い、デッキから1枚ドローし、この時ライフが2000以下の時、ヒートソウルを除外してEXからリンク3サイバースリンクモンスターを特殊召喚する!俺が呼び出すのはこいつだ!ストーム・アクセス!現れろ!パワーコード・トーカー!」

 

 

 

俺のライフが1400から400に減る。

 

 

 

ファウスト「ここでパワーコード・トーカーだと…!?(この戦術はデータ以上…)」

 

 

俺「バトルだ!パワーコード・トーカーでインセクト女王を攻撃!この瞬間、パワーコードの効果発動!リンク先のデクレネードバスターをリリースしてパワーコードの攻撃力を倍にする!」

 

 

ファウスト「なに!?」

 

 

俺「撃ち抜け!パワーターミネーションスマッシュ!」

 

 

ファウスト「ぐぁ!!(この私が負けた…シュミレーションでは完璧に勝利していたのに…)」

 

 

 

ファウストライフ1300→0

 

 

 

 

 

ファウスト「バカな、完璧なデータは揃っていたはず」

 

 

俺「データっていうのは過去のものだ。未来っていうのは今の瞬間瞬間の積み重ねできている。データやシュミレーションの結果だけが未来を決めることじゃない。未来はいつだって変わるし、いつだって変えられる、自分の意思でな。だからこそ、データやシュミレーションだけに固執したあんたらに負けるわけにはいかないし、負けるはずがない。俺たちは未来に進んでいる。それが幼稚だと言うならそれでいい。だが少なくとも今のデュエルで俺はあんたの想像の上を行くデュエルをした。だから勝った。それが一つの答えだ」

 

 

ファウスト「……なら私たちは間違っていたのか」

 

 

俺「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。実際、人類をこのまま放っておけば地球は滅びるかもしれない。それは子供の俺でもわかる。でもだからと言って俺たちの未来を奪われるのが許せなかった。だからデュエルした。ただそれだけなんだ。そして未来は変えられる、シュミレーションだって必ずそうなるとは限らない、それをあんたたちに伝えたかった。」

 

 

ファウスト「…私の負けだ…それにどうやら上原歩夢の方も勝利したようだな」

 

 

 

かすみ「本当ですか!?やったー!!」

 

 

俺「歩夢…ありがとう」

 

 

ファウスト「我々は君たちを侮っていたようだ。君たちの未来を変える力、我々大人はそれに力を貸し委ねるべきだったのかもしれない…」

 

 

俺「ファウスト…」

 

 

ファウスト「私はデュエルで負けた…私もデュエリストだ…。負けたからには罪を償わないとな」

 

 

俺「最後に教えてくれ。どうしてリボルバーに黙っていた」

 

 

ファウスト「我々は了見様を巻き込みたくなかった。我々は了見様を我が子のように育ててきた。そしてあの方は立派に育った…しかし父親が亡くなられたあと彼は父親からの運命から逃れられなくなった。そして君とのデュエルで了見様は自分の道を進み始めた…。おそらく彼を運命の囚人にしてしまったのは我々のせいだ。だからこそ、彼を今回の件に巻き込みたくなかった…」

 

 

俺「リボルバーはきっとあんたたちを心配していたはずだ」

 

 

ファウスト「わかっている。だがこれしか道はなかったんだ…」 

 

 

俺「でも本当は気づいていたんじゃないのか。自分たちがやっていることが間違ってるって。だからリボルバーを巻き込まなかった。だかこそ、今あなたは自分の負けを認め罪を償おうとしている。」

 

 

ファウスト「そうかもしれない。だが覚えておいてくれ。人間は時に引けない時もある。私の場合、それが今だったんだ…」

 

 

俺「…罪を償って…あなたたちも自分の道を見つけてください…。」

 

 

ファウスト「そうだな」

 

 

 

 

 

しばらくしてコンテナはさっきの港に無事戻ってきた。

 

 

ファウスト「さぁ仲間が待っている。君は元いた場所に戻るんだ」

 

 

俺「あぁ。行こう、かすみ」

 

 

かすみ「はい!」

 

 

俺たちは歩夢が待つ倉庫に向かった。

 

 

 

to be continued…



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第9話

 

 

 

草薙「コードブレイカー・ウイルスバーサーカーで攻撃!」

 

 

ハノイの騎士「うわー!」

 

 

ハノイの騎士ライフ0

 

 

草薙「はぁはぁ、1人だけだと思ったらこいつら一体何人いるんだ…」

 

 

 

愛「FNo.0 未来皇龍ホープで攻撃!」

 

 

せつ菜「トリックスターバンド・ギタースイートで攻撃!」

 

 

ハノイの騎士「うわー!」

 

 

 

草薙「な、なんだ!?ハノイがやられてる?一体誰が…」

 

 

 

愛「草薙さーん!」

 

草薙「愛ちゃん?それにみんなも…どうして」

 

せつ菜「かすみさんが拐われてじっとなんかしてられませんから!」

 

草薙「だけどどうしてここが?」

 

 

愛「それはねー、りなりーのお手柄なんだ!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード えっへん!実は前に部長がみんなにGPS付きの校章を作ってくれたの。いつかこんな時がきた時のために」

 

しずく「誘拐された時、まず携帯は取り上げられるだろうって…それで校章ならバレずに居場所を特定できる可能性があがるって」

 

璃奈「それで私にそのGPSの追い方を教えてくれたの」

 

果林「本当、部長って抜け目ないわよね」

 

エマ「うん、さすが私たちの部長だよね!」

 

 

草薙「あいつ…」

 

 

???「ゴッドフェニックスギアフリードで攻撃!」

 

ハノイの騎士「うわー!」

 

 

草薙「ま、またハノイが…今度は誰が…」

 

 

穂乃果「おーい、草薙さーん!」

 

 

草薙「君はたしかμ'sの穂乃果ちゃん、それに海未ちゃんも…」

 

海未「みなさん無事でしたか」

 

 

草薙「あ、あぁ…。でもどうしてここが」

 

 

穂乃果「えっとねー、デュエルカーニバルの東京Bブロックが中止になっちゃって、それで再開の署名活動しているっていうから私たちも手伝おうと思って虹ヶ咲学園に行ったらそこでせつ菜ちゃんたちにあって、事情を聞いたらいてもいられなくて来ちゃった!」

 

 

海未「全く穂乃果はいつも後先考えずに行動するんですから…でも今回は穂乃果の考えに賛成です。」

 

 

穂乃果「ありがとう!海未ちゃん!友達の彼が困ってるなら助けてあげないとね!私たちもデュエルでいろいろアドバイスもらってるし!」

 

愛「えー!?そーなのー!?」

 

 

穂乃果「うん!音ノ木坂まできてくれて教えてくれるんだ!」

 

しずく「全然知りませんでした…」

 

 

せつ菜「ずるいです部長…私たちに黙ってμ'sに会いに行っていただなんて…」

 

 

海未「穂乃果、それは内緒のはずですよ!」

 

 

穂乃果「あ!そうだった!ごめん!今のは忘れて!」

 

果林「忘れてって言われてもね…」

 

 

 

 

???「E・HERO エアー・ネオスで攻撃!スカイリップウィング!」

 

 

???「アクアアクトレス・アロアナで攻撃!」

 

 

ハノイの騎士「うわー!」

 

 

草薙「ま、またか!?」

 

 

千歌「あ、いたいた穂乃果ちゃーん!海未ちゃーん!」

 

曜「ヨーソロー!」

 

穂乃果「あ!千歌ちゃんに曜ちゃん!来てくれたんだね!」

 

 

千歌「うん!もちろんだよ!」

 

曜「彼にはいろいろ借りがあるからさ。最初はちょっと怖かったけどでもやるしかないからね!」

 

 

せつ菜「あ、あなたたちは…Aqoursの高海千歌さんに、渡辺曜さん…うわー本物だー!」

 

 

草薙「君たちがあいつが言ってたAqoursのメンバーの…」

 

 

千歌「はい!」

 

 

草薙「でもどうして?」

 

 

穂乃果「実は私が呼んだんです。Bブロックの大会が中止になっちゃったって相談したら一緒に署名活動手伝ってくれることになって、それで今こんなことになっちゃってそれも相談したら来てくれるって言ってくれたんです!」

 

 

草薙「そうだったのか…あいつのためにみんなありがとう…」

 

千歌「ううん、これは私たちのためであるんだもん」

 

穂乃果「うん!彼にはいろいろお世話になってるし、何よりデュエルでスクールアイドルを輝かせることを一生懸命考えてくれてる。だから私たちもそれに応えたくて」

 

曜「だから全然、平気。むしろ力になれない方が辛いっていうか」

 

 

せつ菜「これぞ、スクールアイドルの絆ですね!私今とっても感動しています!」

 

 

果林「こんな時でもせつ菜は平常運転ね…」

 

 

愛「いいじゃん!いいじゃん!みんな、サイコーだよ!」

 

 

 

ハノイの騎士「くっ、私1人になってしまった…だが…おい貴様ら!」

 

 

愛「げげ、まだ残りがいたのー?」

 

 

ハノイの騎士「被験体001には負けたが貴様らには負けん!」

 

彼方「さすがに彼方ちゃんねむねむ〜」

 

愛「こら、カナちゃん寝ちゃダメ!でも愛さんもさすがに疲れたかも…」

 

 

海未「皆さんお疲れのようですね。ならここは私が」

 

穂乃果「海未ちゃんまだ行けるの!?」

 

海未「当然です!」

 

 

ハノイの騎士「誰でもいい、いくぞ」

 

海未「えぇ、参ります!」

 

 

2人「デュエル!」

 

互いのライフは4000

 

ハノイの騎士「私の先攻、神獣王バルバロスをリリースなしで召喚!さらに神獣王バルバロスをリリースして獣神王バルバロスを特殊召喚!私はこれでターンエンド。」

 

 

海未「私のターン、ドロー!魔法カード 簡易融合を発動!EXデッキからレア・フィッシュを融合召喚扱いで特殊召喚!さらに私のフィールドに水属性モンスターがいることにより手札からサイレント・アングラーを特殊召喚!現れろ!深海へ導くサーキット!」

 

 

穂乃果「おっ!海未ちゃんのリンク召喚!」

 

 

海未「ラブアローヘッド確認!」

 

穂乃果「え?海未ちゃん…今なんて…?」

 

 

海未「い、いえなんでもありません!アローヘッド確認!召喚条件は水属性モンスター2体!リンク召喚!リンク2、マスター・ボーイ!さらにカッター・シャークを召喚!カッター・シャークの効果!カッター・シャークを対象に選択、カッター・シャークと同じレベルで名前が異なる魚族モンスターをデッキから特殊召喚できます!私はランタン・シャークを特殊召喚!カッター・シャークとランタン・シャークは水属性のエクシーズモンスターの素材にする時、レベル5として扱うことができます!私はレベル5扱いのカッター・シャークとランタン・シャークでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク5、ヴァリアント・シャーク・ランサー!」

 

 

ハノイの騎士「なんだあのモンスターは!?」

 

海未「ヴァリアント・シャーク・ランサーの効果!オーバーレイユニットを1つ取り除き、獣神王バルバロスを破壊します!」

 

 

ハノイの騎士「なに!?」

 

 

海未「バトル!マスターボーイでダイレクトアタック!」

 

 

ハノイの騎士「ぐっ」

 

 

ハノイの騎士ライフ4000→2100

 

 

海未「これでとどめです!ヴァリアント・シャーク・ランサーでダイレクトアタックです!」

 

 

 

ハノイの騎士「ぐぁー!!!」

 

 

ハノイの騎士ライフ2100→0

 

 

 

海未「ふぅ」

 

 

穂乃果「さすが海未ちゃん!」

 

 

草薙「これで全員片付いたみたいだな。さぁみんな中へ入ろう!」

 

 

草薙とスクールアイドル一行は倉庫の中に入った。

 

 

 

一方…

 

 

 

 

尊「ついたぞ、綺久」

 

 

綺久「うん、歩夢ちゃんたちが待ってるんだもんね」

 

 

俺「尊!?」

 

 

尊「あれ?君もまさか…それにかすみちゃんもどうしてここに?」

 

かすみ「えっーとそれは深ーいわけがありまして…」

 

 

俺「話すと長いからあとで話す、とにかく中に行こう。歩夢もバイラに勝ったみたいなんだ」

 

 

尊「そうか、それはよかった!」

 

 

俺たちは倉庫の中に入った。

 

 

 

 

俺「歩夢大丈夫か!?」

 

 

歩夢「あ、うん!あなたこそ!それにかすみちゃんも。尊君に綺久ちゃんも…」

 

 

俺「それだけじゃない…草薙さんにみんなも…ていうか穂乃果、海未、千歌、曜まで!?どうして…」

 

 

千歌「えへへ、あなたがピンチだっていうからつい駆けつけちゃった」

 

穂乃果「困った時はお互い様だよ!」

 

 

俺「そっか…ありがとうな…」

 

 

 

愛「かすかす無事だったんだね!」

 

 

かすみ「かすって言わないでください!なんてったって先輩の勝利の女神のかすみんがついてたんですよ〜。先輩が助けに来てくれて〜デュエルに勝って〜無事に決まってるじゃないですか〜」

 

 

 

俺「まあ半分は歩夢のおかげだけどな」

 

 

歩夢「えへへ、そんな照れちゃうな…」

 

 

 

 

バイラ「彼らにはこんなにも仲間が…」

 

 

ゲノム「どうやら我々は彼らを侮っていたようですねぇ」

 

ファウスト「あぁ、彼らの未来に進む力は我々のデータをはるかに超えている」

 

 

バイラ「2人とも…そうあなたたちも…」

 

ゲノム「我らの思いはおそらく一つ…」

 

 

ファウスト「あぁ、そうだな…」

 

バイラ「えぇ…罪を償いましょう」

 

 

かすみ「それって…」

 

 

バイラ「我々は警察に出頭する。これであなたたちの大会が再開される補償はないけれども少なくとも可能性は高くなる…」

 

ファウスト「君たちには本当にすまないことをした。」

 

 

ゲノム「我々はデータばかりに固執していました。その結果、未来に進む力を確実性を欠いているものとして否定していた」

 

 

ファウスト「だがそれは間違いだった。新しい時代を作るのは君たちのような若者だ…だからこそ我々大人は君たちのような若者の未来を守らなければならなかったのに。」

 

 

バイラ「私たちは自分の犯した罪を償います。それであなたたちに許してもらえるかわかりませんが、それが私たちにできる唯一のことです…」

 

 

俺「ファウスト、バイラ、ゲノム…」

 

 

 

???「償う必要などない!」

 

 

どこからともなく声がした

 

 

バイラ「今の声は…まさか!?」

 

 

 

リボルバー「ファウスト、バイラ、ゲノム、ご苦労だった。こいつらをここに集めたおかけで一網打尽にできる。」

 

 

ファウスト「リボルバー様!?どうして!?」

 

 

リボルバー「お前たちが我が父の意思を継ぐというのならリーダーである私がその先頭に立つのが当然。」

 

尊「リボルバー、お前!?」

 

 

リボルバー「我々の野望はまだ潰えたりなどしていない。ここで貴様らを倒し、再び我が父の願いを叶える!」

 

俺「リボルバー、お前は自分の道を進んだんじゃないのか」

 

 

リボルバー「これが私の道だ!」

 

 

俺「リボルバー、3人は自分の過ちを認め罪を償おうとしてる!なのにお前はそれを止めようっていうのか」

 

 

リボルバー「ふん、償う必要のないものをどう償うというのだ。私の父が叶えようとしたこと、それこそが人類にとって最善の道だ!それを邪魔するのならそれこそ罪だ!」

 

 

俺「くっ」

 

リボルバー「さぁ、わかったならデュエルだ。ここで今、決着をつける」

 

 

尊「なら俺がいかせてもらう」

 

 

俺「尊…」

 

 

尊「俺は…リボルバーと決着を付けなければいけない…決着をつけなければ前に進めない…この戦いで少しずつ戦う意味がわかってきた気がするだ…だけどリボルバーと決着を付けない限り俺は本当意味での戦う意味が見つけられない気がするんだ…だからこそここは俺に任せてくれないか?」

 

俺「尊…わかった。ここは任せる」

 

 

尊「ありがとう、もし俺が負けた時は、その時は頼んだ」

 

 

俺「あぁ」

 

 

尊「いくぞ、リボルバー!いつか言った決着をつける時だ!」

 

 

リボルバー「あぁ、いいだろう!いくぞ!穂村尊!これが我々の最後のデュエルだ!」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

尊とリボルバー…そして俺たちにとって最後の戦いが始まった…

 

 

 

to be continued …



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第5章 最終話 前編

第5章 最終話 前編

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

ライフは8000のマスターデュエル

 

 

 

デュエルの掛け声と同時に倉庫一体にホログラム映像が広がる

 

 

かすみ「うわわ、なんですか?これ」

 

 

 

そこにはかつてプロジェクトハノイで使われていた施設が映し出されていた。

 

 

かすみ「なんかの建物が映し出されたましたね…」

 

 

尊「ここは…」

 

 

俺「俺たちが監禁されていた施設…」

 

 

穂乃果「監禁って…」

 

 

千歌「どういうこと?」

 

 

俺「10年前、俺と歩夢と尊、それに草薙さんの弟はこの施設に監禁され、デュエルを強要され負ければ身体に電撃が流れて食事もしてままらない状態だった…すべては人類の次なる種、意思を持ったAI『イグニス』を生み出すために…」

 

 

海未「そんな…」

 

 

曜「ひどい…」

 

 

俺「だが、その事件もリボルバーの警察への通報で幕を閉じた。」

 

 

 

リボルバー「すべてはここから始まった。我々の決着をつけるのにここより相応しい場所はなかろう。」

 

 

尊「俺とお前の因縁の決着、確かにここより相応しい場所はないな。」

 

 

俺「尊…」

 

 

尊「わかっている。けどすべての始まりはこいつらからということに変わりはない。それに俺はこいつと決着をつけないと気が済まない」

 

 

リボルバー「そうだな、私の時もここで止まった。今こそすべての決着をつける時かもしれない。」

 

 

俺「リボルバー…」

 

 

 

 

尊「いくぞ!俺のターン!転生炎獣フォクシーを召喚!フォクシーの効果、山札から3枚めくりその中のサラマングレイトカード1枚を手札に加える。俺は転生炎獣ファルコを手札に加える。そして転生炎獣ミーアの効果、手札のファルコを墓地に送り自身を特殊召喚!さらに墓地のファルコの効果、ミーアを手札に戻し自身を特殊召喚!そしてミーアのさらなる効果、通常ドロー以外で手札に加わった時、自身を特殊召喚できる!」

 

 

俺「これで尊の場にはモンスターが3体…」

 

 

尊「現れろ!未来を変えるサーキット!召喚条件は炎属性モンスター2体以上!俺は転生炎獣フォクシー、ミーア、ファルコの3体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

リボルバー「現れたなヒートライオ」

 

 

尊「俺はこれでターンエンド」

 

 

リボルバー「私のターン、ドロー。私はシルバーヴァレットを召喚、現れろ!我が道を照らす未来回路!リンク召喚、リンク1 、ストライカー・ドラゴン!ストライカー,ドラゴンの効果、デッキからフィールド魔法 リボルブート・セクター を手札に加える。」

 

 

 

尊「早速リンク召喚か…」

 

 

リボルバー「フィールド魔法 リボルブート・セクターを発動!その効果で私は手札からアネスヴァレットを特殊召喚!現れろ!我が道を照らす未来回路!召喚条件はヴァレットモンスターを含むドラゴン族2体!リンク召喚!リンク2、ソーンヴァレル・ドラゴン!」

 

 

 

 

リボルバー「ソーンヴァレル・ドラゴンの効果!手札のヴァレット・リチャージャーを墓地に送り、場のリンクモンスターを破壊する!私はヒートライオを破壊!」

 

 

尊「ヒートライオ!くっ」

 

 

リボルバー「ソーンヴァレルのさらなる効果、自身の効果でリンクモンスターを破壊した時、そのリンクモンスターのリンクマーカーの枚数まで墓地からヴァレットモンスターを特殊召喚する!ヒートライオのリンクマーカーは3、よって墓地から3体のヴァレットを特殊召喚する!

さらに手札のノクトヴィジョン・ドラゴンを自身の効果で特殊召喚!」

 

 

俺「これでリボルバーの場にはモンスターが4体…」

 

 

リボルバー「現れろ!我が道を照らす未来回路!召喚条件は効果モンスター3体以上!私は4体のモンスターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!現れろ、リンク4、ヴァレルロード・ドラゴン!」

 

 

尊「現れたな、ヴァレルロード。嬉しいぜ、本気で戦う気になってくれてよ。」

 

 

 

リボルバー「リンク素材となったノクトヴィジョンの効果、デッキから1枚ドローする。

バトルだ!ソーンヴァレルでダイレクトアタック!」

 

 

 

尊「そうはさせない!手札の転生炎獣パローの効果、相手の攻撃宣言時にこのカードを手札から特殊召喚し、攻撃力を墓地のヒートライオと同じ2300にする!」

 

 

 

リボルバー「ならばソーンヴァレルの攻撃は中止、そしてヴァレルロードの効果!パローの攻撃力を500下げる!アンチエネミー・ヴァレット!行けヴァレルロード!転生炎獣パローを攻撃!天雷のヴァレルカノン!」

 

 

 

尊ライフ8000→6800

 

 

リボルバー「私はカードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

尊「(リボルバーは通報することで事件から俺たちを救ってくれた。父親のことで苦しんでいたこともわかる…だが再びハノイの騎士のリーダーとして俺たちの前に立ち塞がった…それに何より俺はあの事件であまりに多くのものを失った…)」

 

 

 

 

尊「俺のターン、ドロー!俺は転生炎獣スピニーを召喚!そしてスピニーでリンク召喚!リンク1!転生炎獣ベイルリンクス!ベイルリンクスの効果、デッキから転生炎獣の聖域を手札に加える。そして場の転生炎獣が墓地に行ったことにより手札の転生炎獣ガゼルを特殊召喚できる!ガゼルの効果!デッキからサラマングレイトカード扱いの魔法カード フュージョン・オブ・ファイアを墓地に送る。そして俺はレベル3のガゼルとスピニーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、ランク3!転生炎獣ミラージュスタリオ!」

 

 

愛「よし!タッケーがエクシーズに成功した!」

 

 

尊「ミラージュスタリオの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、デッキから転生炎獣Jジャガーを特殊召喚!現れろ!未来を変えるサーキット!俺はミラージュスタリオとJジャガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、転生炎獣サンライトウルフ!さらに俺は転生炎獣サンライトウルフとベイルリンクスで転生リンク召喚!生まれ変われ!転生炎獣サンライトウルフ!」

 

 

 

愛「(ね、ねぇぶちょー、サンライトウルフは確かリンク素材になった時相手モンスターをデッキに戻せるんじゃなかったっけ?もしかしたタッケー緊張してプレミ?)」

 

 

俺「(いや、おそらく尊の狙いはほかにある。)」

 

 

 

リボルバー「(ミラージュスタリオの効果を使わなかったのは敢えてということか。)」

 

 

尊「サンライトウルフの転生効果!墓地のフュージョンオブファイアを手札に加える!さらに墓地のJジャガーの効果!墓地のヒートライオをデッキに戻し、自身をサンライトウルフのリンク先に特殊召喚する!そしてサンライトウルフの効果、このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚されたことにより墓地のガゼルを手札に加える!現れろ!未来を変えるサーキット!リンク召喚!リンク3!転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

かすみ「尊先輩が再びヒートライオを出せました!」

 

 

尊「ヒートライオの効果!このカードがリンク召喚に成功した時、相手の魔法・罠ゾーンのカード1枚を手札に戻す!俺はセットカードを手札に戻す!リザウディング・ロアー!」

 

 

 

リボルバー「ならばこの瞬間!墓地のノクトヴィジョンの効果!このカードをゲームから除外し、このターン、貴様はセットカードを対象にとることができない!」

 

 

尊「なんだと!?」

 

 

リボルバー「貴様の浅はかな考えなどお見通しだ!」

 

 

尊「くっ、なら魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから10枚カードを除外して2枚ドローする。そして俺は転生炎獣の聖域の効果!ヒートライオを転生リンク召喚させる!《逆巻く炎よ、浄化の力でヒートライオに真の力を呼び覚ませ! 転生リンク召喚! 甦れ、炎の平原を駆け抜ける百獣の王。転生炎獣ヒートライオ!》ヒートライオの転生効果!ソーンヴァレルの攻撃力を墓地のベイルリンクスと同じ500にする!フレイムポゼッション!」

 

 

 

尊「そして俺は魔法カード フュージョン・オブ・ファイアを発動!俺はお前のヴァレルロードと手札の転生炎獣ウルヴィーで融合召喚!現れろ! 《一つの狂おしき魂のもと凶悪なる獣たちの武器を集めし肉体を誇る魔獣よ! 融合召喚! 転生炎獣ヴァイオレットキマイラ!》ヴァレットキマイラの効果!このカードが融合召喚に成功したターン、ターン終了時まで融合素材にモンスターの攻撃力の合計の半分攻撃力をアップする!よってヴァイオレットキマイラの攻撃力は5150!さらにヴァイオレットキマイラは攻撃力が変動しているモンスターとバトルするとき攻撃力は倍になる!よってソーンヴァレルとのバトル時に攻撃力は10300になる!」

 

 

 

俺「(この攻撃が通れば尊の勝ち…だがリボルバーのあの伏せカード…あれは一体…)」

 

 

 

尊「行くぞバトルだ!ヴァイオレットキマイラでソーンヴァレルを攻撃!ヴァイオレット・ソウル!」

 

 

 

リボルバー「無駄だ!罠発動!《魔法の筒》!!ヴァイオレットキマイラの攻撃を無効にし、その攻撃分のダメージを貴様に与える!」

 

 

尊「なんだと!?ぐあっ!」

 

 

 

尊ライフ6800→1650

 

 

リボルバー「ヴァイオレットキマイラの攻撃力上昇が魔法の筒発動後のタイミングで命拾いしたな。」

 

 

尊「だが…まだだ…!ヒートライオでソーンヴァレルを攻撃!ヒートソウル!」

 

 

リボルバー「くっ」

 

 

リボルバーライフ8000→6200

 

 

尊「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

リボルバー「この程度の攻撃か。やはり貴様はここで終わる。」

 

 

尊「俺が終わるだと!?」

 

 

リボルバー「そんなことでは私には勝てない。やはり貴様はここで足踏みをしているのがお似合いのようだ。」

 

 

尊「くっ」

 

 

リボルバー「私のターン、ドロー!フィールド魔法 リボルブート・セクターの効果、墓地からシルバーヴァレットとアネスヴァレットを特殊召喚する!さらに私はシルバーヴァレットとアネスヴァレットでリンク召喚!リンク2、ソーンヴァレル・ドラゴン!貴様の場にリンクモンスターがいることにより私はゲートウェイドラゴンを特殊召喚する!続けてソーンヴァレルの効果、手札のアブソルータードラゴンを墓地に送り、ヒートライオを破壊する!」

 

 

尊「なら墓地のベイルリンクスの効果!このカードを除外して破壊を防ぐ!」

 

 

リボルバー「アブソルーターの効果、デッキからヴァレット・トレーサーを手札に加える

。そしてゲートウェイドラゴンの効果、手札のヴァレットトレーサーを特殊召喚する!私はヴァレットトレーサーの効果発動!リボルブートセクターを破壊しデッキからマグナヴァレットを特殊召喚する!さらに魔法カード 貪欲な壺 墓地のヴァレットモンスター3体とスライカードラゴン、ヴァレルロードをデッキに戻し2枚ドローする。」

 

 

尊「これでやつの場の準備が整った…」

 

 

 

 

リボルバー「現れろ!我が道を照らす未来回路!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!私はリンク2のソーンヴァレル、ヴァレットトレーサー、ゲートウェイドラゴンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4、ヴァレルソード・ドラゴン!」

 

 

尊「やはり来たな、ヴァレルソード!俺はこの時を待っていたぜ!」

 

 

リボルバー「なに!?」

 

 

尊「罠発動!サラマングレイト・レイジ!自分フィールドに転生リンク召喚したリンクモンスターがいる時、そのリンクマーカーの数まで相手のカードを破壊する!ヴァレルソードとマグナヴァレットを破壊だ!」

 

 

リボルバー「ならヴァレルソードの効果!マグナヴァレットを守備表示にする!そしてマグナヴァレットの効果で、自身を破壊してヒートライオを墓地に送る!」

 

 

尊「くっ」

 

 

リボルバー「モンスターを展開する前に発動しておくべきだったな」

 

 

尊「だが、これでお前の場はガラ空きだ!」

 

 

リボルバー「ふん、それはどうかな?」

 

 

リボルバー「私はヴァレルソードが破壊されたことにより手札のヴァレット・リチャージャーの効果発動!このカードを墓地に送り、墓地からソーンヴァレルを特殊召喚する!さらにドラゴン族・闇属性モンスターがリンク召喚に成功した時、手札からノクトヴィジョンドラゴンを特殊召喚する!現れろ、我が道を照らす未来回路!召喚条件はトークン以外のモンスター2体以上!私はリンク2のソーンヴァレルとノクトヴィジョンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、スリーバーストショット・ドラゴン!」

 

 

尊「ここでリンク3だと…」

 

 

 

リボルバー「まだだノクトヴィジョンの効果、リンク素材となった時1枚ドローする!さらに私はヴァレット・シンクロンを召喚、その効果で墓地からアブソルータードラゴンを特殊召喚する!」

 

 

 

尊「まさかシンクロ召喚か!?」

 

 

 

リボルバー「それは今にわかることだ。見せてやろう!貴様に引導を渡す我が最強の僕を!現れろ!我が道を照らす未来回路!」

 

 

俺「ここでリンク召喚だと!?」

 

 

 

リボルバー「アローヘッド確認!召喚条件効果モンスター3体以上!私はリンク3のスリーバーストとヴァレットシンクロン、アブソルータードラゴンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!顕現せよ!リンク5!ヴァレルエンド・ドラゴン!」

 



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第5章 最終話 後編

第5章 最終話 後編

 

 

 

 

リボルバー「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!私はリンク3のスリーバーストとヴァレットシンクロン、アブソルータードラゴンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!顕現せよ!リンク5!ヴァレルエンド・ドラゴン!」

 

 

 

尊「嘘だろ…」

 

 

俺「リンク5…ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード以外にリンク5がいたなんて…」

 

 

 

リボルバー「ヴァレルエンドは被験体001、貴様を倒すために私の執念が生んだモンスター。だが穂村尊、貴様に使うことになるとはな。」

 

 

尊「くっ、ヴァレルソードを破壊したってのに、リンク5が出てくるのかよ」

 

 

リボルバー「ヴァレルエンドは戦闘、効果で破壊されず、さらにモンスター効果の対象にならない!さらにフィールドのモンスターと墓地のヴァレットモンスターを対象に取り、墓地のヴァレットモンスターを特殊召喚させフィールドの対象モンスターの効果を無効にする!そしてこの効果に相手は効果の発動ができず、この効果は相手のターンにも使える!」

 

 

尊「なんだと!?」

 

 

綺久「それじゃ尊は八方塞がり…」

 

 

尊「バトルだ!ヴァレルエンドでヴァイオレットキマイラを攻撃!」

 

 

 

尊「ぐっ、ぐぁ!」

 

 

 

尊ライフ1650→950

 

 

尊「だが、サラマングレイトが墓地に行ったことにより手札のガゼルを守備表示で特殊召喚する!これで次のターンに」

 

 

 

リボルバー「ヴァレルエンドのさらなる効果!このカードは相手モンスター全てに攻撃できる!」

 

 

尊「なんだと!?」

 

 

 

かすみ「せ、先輩なんなんですかあのモンスター、あんなの反則ですよ」

 

 

俺「あれがリボルバーの執念…」

 

 

 

リボルバー「行け、ヴァレルエンドで転生炎獣ガゼルを攻撃!」

 

 

尊「くっ」

 

 

リボルバー「もはや打つ手なしか。私はこれでターンエンド、この瞬間、墓地のマグナヴァレットの効果でデッキからヴァレット・リチャージャーを守備表示で特殊召喚する。」

 

 

俺「ヴァレット・リチャージャーを出しておくことによりヴァレルエンドが破壊されても即座にヴァレルソードが出せるようにしたか」

 

 

海未「リボルバー、初めてお目にかかりますが抜け目がありませんね。」

 

 

穂乃果「う、うん」

 

 

綺久「尊.」

 

 

 

尊「(なんとか耐え切ったが…このままじゃ…頭にくるがリボルバー、こいつは俺が戦った中でも最高のデュエリスト…俺はそんなやつに勝てるのか…)」

 

 

リボルバー「お前の魂はここに囚われたまま。そしてそこから脱出する方法もお前にはわからないようだな。」

 

 

尊「ふ、なら、なら教えてくれよ。お前が知っての通り俺の両親は事件に巻き込まれた俺を探して交通事故で死んだ。事件に巻き込まれる日の朝、俺は両親とケンカした。ひどいことを言ったんだ。」

 

 

リボルバー「…なんと言ったのだ…」

 

尊「それが覚えてねぇんだよ。多分メシで嫌いなものが出てきたとか勉強しろってうるさいとかそんなことだと思う。だけど事件のショックで俺はそのあたりの記憶がすっぽりと抜け落ちてしまったんだ…。両親にひどいことを言った…ただそう思って生きてきたんだ。」

 

 

果林「なんだが、部長と似てるわね…」

 

 

俺「あぁ。自分が何を言ったのか思い出せずにただ相手を傷つけた…そう思って生きていくのがどれだけ辛いか。それに尊にはもう…」

 

 

尊「教えてくれよ!俺はなんて言ったんだよ!いなくなった人達にどう謝ればいいんだよ!」

 

 

リボルバー「謝る必要はない。先に旅立った人たちはお前の人生から完全に消えたわけではない。ただ先の場所に行っただけだ。私はそう信じている。」

 

 

俺「(それぞれの苦難を乗り越えるには自分が強くなるしかない。リボルバーはお前はやっぱり最初から、自らが尊の最大の試練になろうとしていたのか…)」

 

 

 

尊「なんだよそれ…そんなこと言われたってよ…」

 

 

 

リボルバー「泣き言を言ってる暇があったら私を倒してみろ!」

 

 

尊「俺の場にモンスターはいない…手札も0…」

 

 

 

綺久「何を迷ってるの!尊!あんたらしくない」

 

 

尊「綺久…」

 

 

 

綺久「あんたにもわかってるんでしょ。リボルバーが言ってることが正しいって。たしかに尊のお父さんもお母さんももういない…でもいつも尊と一緒にいる。尊の中には今もご両親がいる。それに今の尊にはこんなに多くの仲間がいるんだよ!」

 

 

尊「…!?」

 

綺久「みんな尊のデュエルを見守ってくれてる!あなたは1人じゃない!いつもみんな心で繋がってるの!」

 

 

俺「尊、どんなに辛くても過去を変えることはできない。でも未来なら変えられる。お前のデュエル、1つ1つがお前の未来を変えるサーキットなんだ。」

 

 

 

尊「……そうだったな…今まで全部おきたことそれはすべて俺の一部だ!俺はその中で生きてきた!俺のターン、ドロー!」

 

 

 

リボルバー「ふん、フィールドにモンスターはいない。その手札1枚でどうするつもりだ」

 

 

尊「どうこうもお前のヴァレルエンドが俺に可能性を残してくれたぜ!」

 

 

リボルバー「何!?」

 

 

尊「俺は魔法カード 《逆巻く炎の宝札(バーニング・ドロー)》を発動!」

 

 

リボルバー「バーニングドローだと!?」

 

尊「自分の場のカードの数が相手より少ない時、相手の場のリンクモンスター1体を選び、そのモンスターのリンクマーカーの数だけ俺はデッキからドローする!ヴァレルエンドのリンクマーカーは5つ!よって」

 

 

リボルバー「5枚ドローだと!?」

 

 

尊「いくぜ!バーニング・ドロー!俺は手札から死者蘇生を発動、墓地から蘇れヒートライオ!さらに転生炎獣フォクシーを召喚!その効果でデッキから装備魔法 転生炎獣の烈爪を手札に加える。そしてフォクシーでリンク召喚!リンク1、転生炎獣ベイルリンクス。ベイルリンクスの効果でデッキから転生炎獣の聖域を手札に加える!」

 

 

歩夢「この盤面は!」

 

 

尊「現れろ!未来を変えるサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は炎属性効果モンスター2体以上!俺はリンク3のヒートライオとベイルリンクスをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4!転生炎獣パイロ・フェニックス!」

 

 

リボルバー「今更リンク4を出したところで…」

 

 

尊「パイロ・フェニックスの効果!お前の墓地のヴァレルソードを特殊召喚し、ヴァレルソードの攻撃力分のダメージをお前に与える!」

 

 

リボルバー「無駄だ!ヴァレルエンド・ドラゴンの効果!パイロ・フェニックスの効果を無効にし、墓地からマグナヴァレットを特殊召喚する!」

 

 

尊「なら俺は速攻魔法 転生炎獣の超転生 を発動!パイロ・フェニックスを超転生させる!《不死鳥よ…逆巻く炎に身を投じ不滅の力を呼び覚ませ! 超転生リンク召喚! 生まれ変われ! リンク4! 転生炎獣パイロ・フェニックス!》」

 

 

 

リボルバー「ここで超転生リンク召喚…何が狙いだ…」

 

 

尊「俺は永続魔法 転生炎獣の意志を発動!このカードを墓地に送り、転生したパイロ・フェニックスのリンクマーカーの数まで墓地からサラマングレイトモンスターを守備表示で特殊召喚できる!パイロ・フェニックスのリンクマーカーは4つ、よって4体のモンスターを特殊召喚する!」

 

 

リボルバー「4体だと!?」

 

 

尊「こい、ガゼル!ウルヴィー!ミラージュスタリオ!ヴァイオレットキマイラ!そして特殊召喚されたガゼルの効果、デッキからスピニーを墓地に送る。さらにウルヴィーの効果、墓地のミーアを手札に戻す。そしてミーアの効果、自身を特殊召喚する!」

 

 

俺「これで尊の場にはモンスターが6体…」

 

 

 

尊「ここで魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のヒートライオ、パイロフェニックス、サンライトウルフ2体、ファルコをデッキに戻し2枚ドロー!」

 

 

尊「現れろ!未来を変えるサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は炎属性効果モンスター2体以上!俺はミラージュスタリオ、ヴァイオレットキマイラ、パイロ・フェニックスをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3、転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

リボルバー「ここでヒートライオだと…」

 

 

 

尊「まだだ!転生炎獣の聖域の発動!逆巻く炎よ、浄化の力でヒートライオに真の力を呼び覚ませ! 転生リンク召喚! 甦れ、炎の平原を駆け抜ける百獣の王。転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

 

尊「俺は墓地のスピニーの効果、自身を特殊召喚する!さらに墓地のパイロフェニックスをEXデッキに戻し、ヒートライオのリンク先にJジャガーを墓地から特殊召喚!そして墓地のフォクシーの効果!手札の転生炎獣の聖域を墓地に送り自身を特殊召喚!」

 

 

リボルバー「これでやつの場に再びモンスターが6体。だが、そのモンスターたちでは私のヴァレルエンドは倒すことはできまい!」

 

 

尊「それはどうかな!?」

 

 

リボルバー「何!?」

 

 

尊「確かに1つ、1つの力は小さくても力を合わせれば大きな力になる!俺はこの街にきてそれを知った!このカードは今の俺自身を表すカード…俺は装備魔法 団結の力 を発動!ヒートライオに装備する!」

 

 

リボルバー「団結の力だと…」

 

 

俺「あのカードは…」

 

 

 

 

〜回想始まり〜

 

 

 

俺『ん?団結の力…随分懐かしいカード入れるんだな尊』

 

 

尊『うん…僕この街に来る前、綺久以外と知り合いほとんどいなかったから…でも転校してきて君と出会い、同好会のみんなと出会った…そして仲間と協力することを学んだ…だから今の僕にはぴったりなんじゃないかと思って…』

 

 

俺『そうだな…きっとそのカードが尊の未来を変えてくれるよ』

 

 

尊『うん!』

 

 

 

 

〜回想終わり〜

 

 

 

尊「このカードは装備モンスターの攻撃を俺の場のモンスター×800アップさせる!俺の場にはモンスターが6体!よって攻撃力4800アップ!」

 

 

綺久「これでヒートライオの攻撃力は7100!」

 

 

尊「さらに装備魔法 転生炎獣の烈爪をヒートライオに装備!これによりヒートライオは貫通効果を得る!さらにヒートライオが転生されていることによりヒートライオは自身のリンクマーカーの数まで相手モンスターに攻撃できる!ヒートライオのリンクマーカーは3つ、よって3回攻撃が可能!」

 

 

尊「バトルだ!ヒートライオでヴァレットリチャージャーを攻撃!」

 

 

リボルバー「ぐっ」

 

 

リボルバーライフ6800→1000

 

 

 

 

尊「行け!ヒートライオ!ヴァレルエンド・ドラゴンを攻撃!ヒートソウル!!!」

 

 

 

リボルバー「見事だ…穂村尊…」

 

 

 

リボルバーライフ1000→0

 

 

 

 

バイラ「リボルバー様!」

 

 

綺久「尊!」

 

 

リボルバー「貴様のデュエルする意味、答えは出たか。穂村尊」

 

 

尊「あぁ、俺のデュエルの意味、それは未来を変えることだ。」

 

 

リボルバー「そうか…」

 

 

ファウスト「リボルバー様…」

 

 

リボルバー「すまない、ファウスト、バイラ、ゲノム。あなたたちに黙っていて」

 

 

バイラ「いえ、我々の方こそ…」

 

 

リボルバー「我々の負けだ…。約束通り罪を償おう…」

 

 

ゲノム「えぇ、ですが私たちと了見様、あなたたちの償い方は違う」

 

 

リボルバー「どういうことだ」

 

 

ファウスト「我々は警察に出頭します。ですがあなたは今回の事件に関係ない。あなたは今まで通り彼との約束を果たしてください」

 

 

リボルバー「…」

 

 

バイラ「幼い頃、あなたはとても純粋にデュエルを楽しむ子でした。ですが、いつしか我々大人があなたを歪めてしまったかもしれない。なら今度もまたあなたを巻き込むわけにはいかない」

 

 

リボルバー「ですが」

 

 

ファウスト「これでいいんです。我々は彼らの未来を奪うことはできない。そしてそれはあなたも同じ。我々には我々の進むべき道があるのです。」

 

 

リボルバー「…」

 

 

 

俺「行こう、みんな。」

 

 

歩夢「え?」

 

 

かすみ「い、いいんですか。」

 

 

俺「うん。巻き込まれたかすみはもっと怒りたいと思う…でも…あとは彼らを信じよう…」

 

 

かすみ「せ、先輩が言うなら仕方ないですけど…」

 

 

俺「いいよな、尊、綺久ちゃん」

 

 

綺久「私は尊がよければ」

 

 

尊「…あぁ、いこう」

 

 

俺「ありがとう」

 

 

 

俺たちは倉庫を後にした。

 

 

俺「穂乃果、海未、千歌、曜。危ないのに助けにきてくれてありがとう」

 

 

穂乃果「ううん、困った時はお互い様だよ!」

 

 

千歌「これでこの前の恩返しはできたかな?」

 

 

俺「あぁ、いやむしろそれ以上だよ」

 

 

曜「なら、今度は私たちに恩返ししてくれる?」

 

 

俺「え?」

 

 

海未「そうですね。」

 

 

俺「でも何をすればいいんだ?」

 

 

千歌「えへへ、それはねー」

 

 

穂乃果「私たち、あなたの大会がみたい!」

 

 

俺「え?」

 

 

曜「これだけ素敵な仲間がいるんだよ、そんなみんなが出る大会見なきゃ損なのであります!」

 

海未「えぇ、皆さんが楽しんでデュエルするところ、私たちは見たいんです」

 

 

愛「だってさー」

 

 

せつ菜「なら絶対大会を再開させないと行けませんね!燃えてきました!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ファイト!」

 

かすみ「まぁ〜たしかに〜かすみんのデュエル、見られなくてみんなガッカリしてると思いますし〜」

 

 

彼方「本当、調子いいな〜」

 

 

俺「そっか…なら署名活動頑張らないとな」

 

 

せつ菜「はい!こうしてはいられません!早速皆さんで手分けしてやりましょう!」

 

 

穂乃果「穂乃果たちも手伝うよ!」

 

 

千歌「私たちも!」

 

 

せつ菜「はい!では皆さん、いきましょう!」

 

 

 

俺「尊、綺久ちゃん、手伝ってくれるよね?」

 

 

尊「あぁ!」

 

 

綺久「もちろん」

 

 

俺「よし、じゃあ行こう!」

 

 

 

 

それから数日経った。

 

あの後、ハノイの騎士がどう罪を償ったか俺たちは知らない。

 

 

ただ俺たちのもとに最高の知らせが届いた…。

 

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

 

アナウンサー「さぁデュエルカーニバル東京Bブロックはいよいよ決勝戦です!一時は大会の中止までなりましたが、熱き高校生デュエリストたちの思いにより奇跡の復活を遂げました!その最高の舞台で最高のデュエルを繰り広げてくれるのはこの2人です!」

 

 

 

俺「尊、まさかお前が決勝まで上がってくるとはな」

 

 

尊「あぁ!生まれ変わった俺のデュエル、君に見てもらわないとな!」

 

 

 

 

果林「まさかあの2人で決勝とはね」

 

 

歩夢「うん、でもなんかそうなる気がしてた」

 

 

かすみ「むー、かすみんと先輩で決勝戦を飾るつもりだったのに…」

 

 

しずく「はいはい、かすみさん。その鬱憤は応援で晴らしてね」

 

 

エマ「どっちが勝つか本当にわからないね!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ワクワク!」

 

 

彼方「彼方ちゃんも今日はお目目ぱっちりだぞ〜」

 

 

愛「2人ともガンバー!」

 

 

穂乃果「こんな、最高のデュエルに立ち会えてよかったよ!」

 

 

せつ菜「はい!穂乃果さんたちが署名活動を手伝ってくれたおかけです!」

 

 

穂乃果「えへへ照れるな〜」

 

 

海未「もう穂乃果はすぐに調子に乗るんですから」

 

 

せつ菜「千歌さんたちもありがとうございます!」

 

 

千歌「いえいえ、私たちの方こそこんな最高の大会を見せてくれてありがとう」

 

 

曜「くー、どっちが勝つのか今から楽しみー!」

 

 

歩夢「あはは。でも本当に楽しみ。(あなたとに誘われてスクールアイドルはじめて良かった。今こうして最高の舞台に立ち会えてるんだから。だから見せてね、あなたの最高のデュエルを)」

 

 

 

 

 

 

俺「いくぞ、尊!」

 

 

尊「おう!」

 

 

 

 

2人『デュエル!!』

 

 

俺たちのデュエルカーニバルは終わらない!!

 

 

 

 

〜fin〜

 



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第5章 番外編

第5章 番外編

 

 

 

 

〜デュエルカーニバルを終えた数日後〜

 

 

 

かすみ「その時〜囚われのかすみんを〜先輩が颯爽と現れて救ってくれたんですよ〜」

 

 

しずく「へぇ〜なんだが映画みたいで素敵ね」

 

 

かすみ「そーなの、しず子!かすみんはその時、これはかすみんと先輩のロマンスなんだと思ったの!」

 

 

璃奈「でもたしか愛さんに聞いたら部長とかすみちゃんが助かったのは歩夢さんがデュエルで勝ったからだって…」

 

 

かすみ「うぅ…たしかにそれもあるけど、先輩がかすみんを助けに来てくれたのも本当だもん!」

 

しずく「はいはい、よかったね。無事に助かって」

 

 

かすみ「うぅ…しず子まで〜」

 

 

 

 

果林「かすみちゃん、事件のショックで落ち込んだらどうしようかと思ったけど、むしろ前より元気になってるわね」

 

 

エマ「うん、部長が助けにきてくれたのが本当に嬉しかったみたいだね」

 

 

彼方「まぁ元気なことは何よりだよ。安心したら彼方ちゃん、ねむねむ…」

 

 

果林「ダメよ彼方、これから練習なんだから起きなさい」

 

 

彼方「えへへバレたか〜」

 

 

 

 

一方…

 

 

 

俺「はぁ、取材って長すぎ…」

 

 

せつ菜「仕方ありません。あなたと尊さんはデュエルカーニバル東京Bブロックの1位と2位なんですから」

 

 

愛「そーそー、それだけ2人に注目が集まってるってことだよ!いいことじゃん!」

 

 

歩夢「うん。それに2人が頑張ってくれたおかげで私たちの活動も広めてもらえたし、本当2人には感謝しないとね。」

 

 

俺「ま、みんなのためになってるんだったらいいんだけどさ。あ、俺のバイトの時間だ。あとは頼んだ」

 

 

歩夢「うん、いってらっしゃい」

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

草薙「おっ、来たな有名人!」

 

 

俺「その呼び方はよしてくれよ。こっちは長時間の取材でふらふらなんだから。」

 

 

草薙「お前のおかげで客足も少し増えたからな。最近はお前目当てでくるお客さんもいるかな。」

 

 

俺「そうなんだよな、サインとか描いたことないし、正直どうしたらいいか…」

 

 

草薙「ま、その辺はせつ菜ちゃんにでも聞くんだな」

 

 

俺「せつ菜と俺とじゃ持って生まれたカリスマ性が全然違うよ」

 

 

草薙「そうか?せつ菜ちゃんもきっと相当な努力であそこまでなったと思うけどな」

 

 

俺「まぁそれもあると思うけど。とにかく俺は人気者ってがらじゃないよ」

 

 

草薙「おっ、そうこうしてる間にお客さんが来たぞ。行ってこい、有名人」

 

 

俺「はいはい」

 

 

 

 

 

〜その日の夜〜

 

 

草薙「さてそろそろ閉めるか」

 

 

俺「疲れた〜」

 

 

 

そこに1人の男がやってくる

 

 

了見「久しぶりだな」

 

 

俺「リボルバー!?」

 

 

草薙「どうしてお前が…」

 

 

了見「ふん、貴様に用があってな。」

 

 

俺「用…。そうだ、あの3人はどうなったんだ?大会が再開されたってことは…」

 

 

了見「さぁな。ただ私は彼ら自身の判断に委ねた。それだけのことだ。」

 

 

俺「そうか…」

 

 

俺「お前はこれからどうするんだ?」

 

 

了見「私は、私のすべきことをする。だが、ここにいては警察の目が邪魔だ。そこで私はこの街を離れることにした。」

 

俺「お前のすべきこと…」

 

 

了見「だが、この街を離れる前にやるべきことがある。」

 

 

俺「それはなんだ」

 

 

了見「貴様とデュエルすることだ。」

 

 

俺「俺とデュエル…」

 

 

了見「そうだ。ただしこれは今までのような運命に囚われたデュエルではない。これは私個人の意思であり、デュエリストとしての私のプライドによるデュエルだ。」

 

 

俺「そうか…お前も1人のデュエリストだったんだな。わかった、相手になってやる。」

 

 

了見「ふん、ならば明日のこの時間、この座標に来い。そこで決着をつける。」

 

 

俺「わかった」

 

 

 

了見は俺に座標を送るとその場を立ち去っていった。

 

 

 

 

〜翌朝〜

 

 

 

愛「えー!?今夜リボルバーとデュエルするの!?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

かすみ「リボルバーのやつ今度は何を企んでるんでしょう?」

 

 

俺「いや、そんなんじゃないと思う。このデュエルは俺とあいつのデュエリストとしてのプライドのぶつかり合い。前とは違う、運命とかそういうしがらみのない、ただ純粋なデュエルなんだ。」

 

 

果林「デュエルの場所はどこなの?」

 

 

 

俺「ごめん、それは言えない。このデュエルは俺たち2人だけで決着をつけたいんだ。」

 

 

彼方「え〜もしかして彼方ちゃんたちおじゃま虫〜?」

 

 

俺「いや、そういうんじゃないんだ。ただみんなにもあると思うんだ。2人だけで決着つけたいこと。そんな感じだからさ。決してみんなが邪魔とかそういうんじゃないからさ」

 

 

しずく「確かにわかるような気がします…」

 

 

エマ「部長がそこまでいうなら仕方ないよね。みんな心の中で部長を応援しよう!」

 

 

せつ菜「はい!必ずあなたなら勝利するって信じてますから!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 必勝!」

 

 

俺「そういうことだから、歩夢いいかな?」

 

 

歩夢「うん。あなたがそういうなら。でも気をつけてね。」

 

 

俺「あぁ。ありがとう」

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

俺「まさか、こんな場所選んでくるとはな。」

 

 

了見「きたか」

 

 

俺「ここ、俺とお前が初めてあった公園じゃん。わざわざ座標なんて送らなくてもよかったのに」

 

了見「…」

 

俺「あぁ、そうだな。お前はそういうやつだったよな。まぁいいや」

 

 

了見「準備はできているか?」

 

 

俺「あぁ、もちろん」

 

 

了見「いくぞ」

 

 

 

2人「デュエル!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

了見「先攻は私から行かせてもらう。私はゲートウェイ・ドラゴンを召喚。効果発動、手札からマグナヴァレット・ドラゴンを特殊召喚。現れろ、我が道を照らす未来回路!」

 

 

俺「さっそくきたか…」

 

 

了見「召喚条件はレベル4以下のドラゴン族1体、私はゲートウェイ・ドラゴンをリンクマーカーにセット、リンク召喚、リンク1、ストライカー・ドラゴン!ストライカー・ドラゴンの効果、デッキからフィールド魔法 リボルブート・セクターを手札に加える!さらに自分フィールドにヴァレットモンスターがいる時、手札からアブソルーター・ドラゴンを特殊召喚できる。」

 

 

俺「順当に場を整えてるな」

 

 

了見「再び現れろ、我が道を照らす未来回路!召喚条件はヴァレットモンスターを含むドラゴン族2体、私はマグナヴァレットとストライカー・ドラゴンをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、ソーンヴァレル・ドラゴン!さらに自分フィールドにドラゴン族・闇属性モンスターが特殊召喚されたことにより手札からノクトヴィジョン・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

 

俺「これでリンク2のモンスターとモンスターが2体…くるか」

 

 

了見「三度現れろ!我が道を照らす未来回路!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!私はリンク2のソーンヴァレルとアブソルーター・ドラゴン、ノクトヴィジョンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚、リンク4、ヴァレルロード・ドラゴン!」

 

 

俺「きたか、ヴァレルロード…」

 

 

了見「アブソルーターの効果、デッキからヴァレット・トレーサーを手札に加える。さらにリンク素材となったノクトヴィジョンの効果、デッキから1枚ドローする。私はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

 

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドロー!自分フィールドにモンスターがいない時、リンクスレイヤーは特殊召喚できる!そしてリンクスレイヤーの効果、手札1枚を墓地に送り、リボルバーのセットカードを破壊する!」

 

 

了見「ならば墓地のノクトヴィジョンの効果、このカードを除外してこのターン、私のセットカードは破壊されず対象に取ることができない!」

 

 

俺「それは想定済みだ!今墓地に送ったドット・スケーパーの効果、墓地から自身を特殊召喚する。さらにサイバース・シンクロンを召喚!俺はレベル5のリンクスレイヤーとレベル1のドット・スケーパーにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!」

 

 

了見「さっそく仕掛けてきたか」

 

 

俺「紫電一閃! 未知なる力が飛竜乗雲となる! シンクロ召喚! 降臨せよ! サイバース・クアンタム・ドラゴン!」

 

 

了見「ふん、そうこなくてはな!」

 

 

俺「バトルだ!クアンタム・ドラゴンでヴァレルロードを攻撃!この瞬間、クアンタム・ドラゴンの効果、バトルする相手をダメージ計算を行わずに手札に戻す!」

 

 

了見「底知れぬ絶望の淵に沈め!罠発動!聖なるバリアーミラーフォース!これで貴様のクアンタムは破壊される!」

 

 

俺「そうはさせない!墓地のサイバース・シンクロンの効果!このカードを除外してクアンタム・ドラゴンの破壊を防ぐ!」

 

 

了見「ふん、さすがにミラーフォースを読んでいたか。ならヴァレルロードの効果、クアンタム・ドラゴンの攻撃力を500下げる!アンチエネミーバレット!」

 

 

俺「だが、クアンタム・ドラゴンの効果は適用される!ドライブバックショット!これでヴァレルロードはEXデッキに戻ってもらう!さらにドライブバックショットに成功した時、クアンタム・ドラゴンは続けて攻撃できる!行け、クアンタム・ドラゴンでダイレクトアタック!クアンタム・エンプリクション!」

 

 

了見「ぐっ」

 

 

了見ライフ4000→2000

 

 

俺「俺はこれでターンエンド」

 

 

了見「さすがと言ってやろう。だが、私とてそうそう簡単にやられはしない。私のターン、ドロー。フィールド魔法 リボルブート・セクターを発動し、その効果で墓地からマグナヴァレットを特殊召喚。さらに2体目のゲートウェイ・ドラゴンを召喚、そして効果発動、手札からヴァレット・トレーサーを特殊召喚する!ヴァレット・トレーサーの効果!フィールド魔法 リボルブート・セクターを破壊してデッキからアネスヴァレット・ドラゴンを特殊召喚!現れろ、我が道を照らす未来回路!」

 

 

俺「ここでリンク召喚…」

 

 

 

了見「召喚条件はトークン以外のレベル4以下のドラゴン族2体!私はゲートウェイとアネスヴァレットをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、ツイン・トライアングル・ドラゴン!ツイン・トライアングルの効果、ライフを500支払い、墓地からこのカードのリンク先にレベル5以上のモンスターを特殊召喚する!私はアブソルーター・ドラゴンを特殊召喚。」

 

 

了見ライフ2000→1500

 

 

俺「リンク2にモンスターが3体…」

 

 

了見「現れろ!我が道を照らす未来回路!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!私はリンク2のツイン・トライアングルとヴァレット・トレーサー、アブソルーター・ドラゴン、マグナヴァレット・ドラゴンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク5!ヴァレルエンド・ドラゴン!」

 

 

俺「きたか…ヴァレルエンド…こいつがやつのもつリンク5モンスター…」

 

 

了見「アブソルーター・ドラゴンの効果、このカードが墓地に送られた時、デッキからヴァレットモンスターを手札に加える。私はヴァレット・シンクロンを手札に加える。いくぞ!バトルだ!ヴァレルエンドでクアンタム・ドラゴンを攻撃!」

 

 

俺「ならクアンタム・ドラゴンの効果!」

 

 

了見「そうはさせん!ヴァレルエンドの効果、クアンタム・ドラゴンの効果を無効にし、墓地からマグナヴァレットを特殊召喚する!」

 

 

俺「くっ」

 

 

了見「攻撃は続行だ!ヴァレルエンドよ、クアンタム・ドラゴンを破壊しろ!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

俺のライフが4000から2500に減る

 

 

了見「さらにマグナヴァレットでダイレクトアタック!」

 

 

俺のライフが2500から700に減る。

 

 

 

了見「私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

俺「ヴァレルエンド…相手にしてみると想像以上だな。」

 

 

了見「当然だ。このカードは貴様を倒すために生み出したカードだからな。」

 

 

俺「だけど、俺だってまだ諦めたわけじゃない。俺のデッキにはヴァレルエンドを倒す可能性がまだ残っている!」

 

 

了見「ならば見せてみろ!お前がいう可能性とやらを!」

 

 

俺「あぁ!いくぞ、俺のターン、ドロー!レディ・デバッカーを召喚!そして効果発動!」

 

 

了見「ヴァレルエンドの効果!レディ・デバッカーの効果を無効にし、墓地からアネスヴァレットを特殊召喚する!」

 

 

俺「なら手札のマイクロ・コーダーの効果、このカードがコード・トーカーリンクモンスターの素材となる時、手札からリンク素材にすることができる!俺は手札のマイクロ・コーダーとフィールドのレディ・デバッカーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!」

 

 

了見「ふん、来たかコード・トーカー」

 

 

俺「リンク素材となったマイクロ・コーダーの効果、デッキから永続魔法《サイバネット・コーデック》を手札に加える。そして発動!さらに自分フィールドにサイバースがいる時、手札のバックアップ・セクレタリーは特殊召喚できる。」

 

 

了見「これでリンク3を呼び出す準備が整ったか…」

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は属性が異なるサイバース族モンスター2体以上!俺は闇属性リンク2のコード・トーカーと光属性バックアップ・セクレタリーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

了見「現れたな、ヒートソウル…。穂村尊との絆が生み出したカード…」

 

 

 

俺「永続魔法 サイバネット・コーデックの効果!コード・トーカーモンスターがリンク召喚に成功した時、デッキからそのモンスターと同じ属性のサイバース族を手札に加える!ヒートソウルは炎属性!よって炎属性モンスター、デグレネード・バスターを手札に加える!さらにデグレネード・バスターは墓地のサイバース2体を除外することで特殊召喚できる、俺はリンクスレイヤーとドット・スケーパーを除外してデグレネード・バスターを特殊召喚!さらに除外されたドット・スケーパーの効果!このカードが除外された時、自身を特殊召喚できる!」

 

 

了見「このフィールドはまさか…」

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカー・ヒートソウルとドット・スケーパーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!『まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!』」

 

 

了見「やはりきたか、アクセスコード・トーカー」

 

 

俺「アクセスコードの効果!リンク3のヒートソウルをリンク素材としたことにより攻撃力が3000アップし、5300となる!さらに墓地の闇属性コード・トーカーをゲームから除外し、アネスヴァレットを破壊!アクセスインテグレーション!」

 

 

了見「くっ、アネスヴァレットは対象に取る効果でないと効果が発動できない…アクセスコードの破壊効果は対象を取らない…」

 

 

俺「続けて炎属性デコード・トーカー・ヒートソウルを除外して、セットカードを破壊!」

 

 

了見「ぐっ」

 

 

俺「セットカードはやはり魔法の筒だったか。相変わらずとんでもないカードを伏せるな」

 

 

了見「ふん、これが崇光なるハノイの力だ。」

 

 

 

俺「いくぞ、バトルだ!デグレネード・バスターでマグナヴァレットを攻撃!」

 

 

了見ライフ1500→800

 

 

 

俺「これでとどめだ!行け!アクセスコード・トーカー!ヴァレルエンド・ドラゴンを攻撃!!!」

 

 

 

了見「(ふ…さすがだな…)」

 

 

 

了見ライフ800→0

 

 

 

了見「やはり貴様は私の想像を超えてくるな。」

 

 

俺「今の俺は1人じゃない。同じ痛みを分かちあってくれる仲間がいる。あいつらと一緒ならどこまでも強くなれる気がするんだ。」

 

 

了見「ふん、仲間か…」

 

 

俺「お前にもいるんだろ。仲間が」

 

 

了見「そうだな。だからこそその仲間たちに次会う時、恥じぬように私はこの街を去りなすべきことをする。」

 

 

俺「そうか…」

 

 

了見「だが、これだけは言える。貴様とのデュエルは私の魂を燃やさせる。私も1人のデュエリストであることを思い出させる。」

 

 

俺「リボルバー…いや、了見…。俺もだ、お前とのデュエルはいつもハラハラして、けど最高に熱くなれる。だから…俺はお前とのデュエル、何度でも受けてたってやる!お前が次この街に戻ってきた時、その時俺はもっともっと強くなってる。だから必ずまた俺に挑みに来い!」

 

 

了見「ふん、そうだな…。その時がくるのを楽しみにしてるがいい」

 

 

俺「あぁ!」

 

 

了見「さらばだ…」

 

 

 

そういうと了見は去っていった。

 

俺が見た了見の最後の顔はとても晴れやかだった…。

 

 

 

俺「また会おう了見…。」

 

 

 

俺は帰路についた。

 

明日から再びデュエルフェスティバルに向けての練習が再開される。

 

 

デュエルフェスティバルがどうなるかは俺たち次第だ。

 

 

俺たちが諦めない未来ならいつでも変えられる。

 

 

俺たちはただ前を向いて進むだけだ。

 

 

 

 

〜fin〜



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第6章 「日常〜それぞれの道〜」
第1話


第6章 第1話

 

 

 

 

〜ある日〜

 

 

かすみ「あれ?今日は3年生の皆さんは遅いですね?」

 

俺「今日は3年生は進路のことで学年集会だってさ。」

 

かすみ「進路ですか…そういえばあの3人が将来何したいか先輩知ってます?」

 

俺「いや」

 

かすみ「いや って!部長なのに何も知らされてないんですか!?」

 

俺「まぁそこは個人の問題だからな。将来についてまで首突っ込むつもりはないよ。もちろん、応援はするけど。単にまだ3人ともやりたいことが固まってないのかもしれないし」

 

 

しずく「でも3人とも普通科じゃないですよね?それなりに目的があってこの高校を選んだのではないでしょうか…」

 

 

俺「そうだな。ま、3人とも意外と自分のこと話さないからな」

 

 

愛「そーそー、どっかの誰かさんと同じで!」

 

 

俺「…」

 

 

愛「あれ?もしかして図星?」

 

 

俺「とにかく、ここは3人の自主性を尊重しよう。」

 

愛「あー、逃げたなー」

 

 

かすみ「そういえば、先輩の夢ってなんですか?」

 

俺「え?なんだよ、いきなり」

 

 

かすみ「そういえば、聞いたことないなって思って」

 

しずく「たしかにそうですね、私も気になります」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード じー」

 

 

愛「愛さんも気になるー!ねぇ、歩夢は知らないの?」

 

歩夢「え?う、うん…。あんまりそういう話しないから…」

 

愛「歩夢にも言ってないなんて相当秘密にしてるんだね」

 

俺「いやー、そういうわけじゃないんだけどさ。明確な将来の夢がないっていうか、毎日過ごすのでいっぱいいっぱいで、まぁ今はみんなをデュエルフェスティバルで優勝させることかな」

 

 

かすみ「先輩…かすみんたちを言い訳に逃げましたね」

 

しずく「はい、私もそう思います」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード むむむ」

 

俺「言い訳になんかしてないよ。ほらみんな練習、練習。俺の夢が叶うかどうかはみんなにかかってるんだから」

 

 

愛「また逃げたー!」

 

 

 

 

一方…

 

 

エマ「あ、彼方ちゃん」

 

 

彼方「おぉ〜エマちゃん」

 

 

エマ「彼方ちゃんは進路の紙、出した?」

 

彼方「ううん、まだー。エマちゃんは?」

 

 

エマ「私もまだなの」

 

 

彼方「そっか〜」

 

 

エマ「彼方ちゃんは将来、何になりたいとかあるの?」

 

 

彼方「うん、一応ね〜」

 

 

エマ「え、何、何??知りたい」

 

彼方「ふ、ふ、ふ。彼方ちゃんはね〜」

 

 

エマ「うんうん」

 

 

彼方「管理栄養士になりたいのであります」

 

 

エマ「管理栄養士か〜そういえば彼方ちゃんの専攻、料理の学科だったもんね〜」

 

 

彼方「そーなの、管理栄養士になれば遥ちゃんの献立をプロの目線から考えてあげられるし、一緒に他の人たちの献立も考えられてあげて、これでみんなハッピーになれるかな〜と思って」

 

 

エマ「うん!すっごく彼方ちゃんらしいと思う!」

 

 

彼方「ふふ、ありがと〜。そういえばエマちゃんは?」

 

 

エマ「私?私はね〜」

 

 

彼方「うん〜」

 

 

エマ「実はスイスに戻ろうかなと思うんだ」

 

 

彼方「えー。そーなんだ、ちょっとびっくり〜」

 

エマ「うん、スイスの大学に進学しようかなと思ってね。あっちには家族がいるし、向こうの大学は結構語学を勉強する環境が整っていて、あとは推薦の話もあるんだ」

 

 

彼方「そっか〜寂しくなるね〜」

 

 

エマ「うん…で、でもまだそうと決まったわけじゃなくて、まだ考え中というか…」

 

彼方「そうなんだ」

 

 

エマ「そういえば果林ちゃんは?果林ちゃんはどうするんだろう?」

 

 

彼方「前に聞いた時は、服飾の学校に行きたいって言ってたから多分そっち方面に行くんじゃないかな〜」

 

 

エマ「そっかー。でも果林ちゃんらしいね!」

 

 

彼方「うん。」

 

 

エマ「それじゃあ、練習行こっか!」

 

 

彼方「そうだね〜」

 

 

 

 

〜練習中〜

 

 

俺「学年集会どうだった?」

 

果林「どうだったって、ただの進路についての集会よ」 

 

俺「そっか、そういえば果林は進路どうするんだ?」

 

果林「急にどうしたの?」

 

 

俺「いや、ちょっと気になっただけ」

 

 

果林「そうね、私は服飾関係の学校に進もうと思ってるの」

 

 

俺「やっぱそうなんだ。じゃあ将来は服飾関係の仕事に?」

 

 

果林「そうね、今のところはそのつもり」

 

 

俺「ふーん」

 

 

果林「部長は?」

 

 

俺「え?」

 

 

果林「部長は将来何するの?パソコン得意だからSEとか?」

 

 

俺「いや、決めてない」

 

 

果林「あら、意外ね。やりたいことは決めててそれに向かって無駄なことせず突っ走るって感じだと思ってだけど」

 

 

俺「自分が何がしたいかも、何に向いてるかもわかんないからな」

 

 

果林「そうね〜、あなたって結構器用だし、いろいろ選択肢はありそうだけど…」

 

 

俺「でもやりたいことはまだないけど、なりたい自分はあるかな」

 

 

果林「それはなに?」

 

 

俺「デュエルで笑顔を届けられる人になっていたいな」

 

果林「へぇ〜あなたにしては随分ロマンティックなこと言うじゃない」

 

 

俺「そうかな?ほら、俺ハノイの事件で、デュエルで辛い思いしてきただろ。それに歩夢や尊、それに仁君と辛い人生を送ってきた人を見てきたんだ。だからそんな人見てると助けてあげたいとか、自分と同じ思いをしないで欲しいって思うんだよな。だからデュエルする人には笑っていて欲しいんだ。」

 

 

果林「そう…でもなんだかあなたらしいわね。将来それに関わる仕事見つけられるといいわね」

 

俺「あぁ、そうだな」

 

果林「なら、まずは大学に進んでみるといいんじゃない?」

 

俺「大学に?」

 

果林「そう、大学っていろんなところから人が集まるし、それに今は留学制度が充実してるからいろんな人に接する機会も増えると思うからあなたの夢を見つけるのにぴったりなんじゃないかなと思って」

 

俺「そっか…そうだな。さすが先輩!頼りになります!」

 

果林「こっちは真面目にアドバイスしてあげたのよ、もう」

 

俺「わかってるって。でもありがとうな」

 

果林「ま、あなたには普段からいろいろ相談に乗ってもらってるからね。たまにはお返ししないとね」

 

俺「そういえば、ほかの2人はなんか知ってる?」

 

果林「そうね〜彼方は管理栄養士になりたいって言ってたけど、エマは聞いたことなかったかも…」

 

俺「そっか…そういえばエマっていつもみんなの話聞いてくれて自分のこと話さないかもな」

 

果林「言われてみればそうね…今度聞いてみようかしら」

 

俺「あぁ、頼んだ」

 

 

2人の様子を彼方は無言で見つめていた。

 

 

彼方「……。」

 

 

 

 

〜練習後〜

 

 

彼方「ぶちょ〜ちょっとこの後いい〜?」

 

 

俺「あぁ、いいけど?」

 

 

彼方「じゃあ人気のないところに」

 

 

俺「あ、あぁ…」

 

 

 

 

彼方「さっきの果林ちゃんとの話聞いてたんだけどさ〜」

 

俺「あぁ、そうなんだ」

 

彼方「まぁ部長がやりたいことはなんとなくわかったよ〜」

 

俺「そこまで聞いてたんだ…」

 

彼方「問題はそこじゃなくて、エマちゃんなんだよね〜」

 

俺「エマがどうかしたのか?」

 

彼方「実はね集会のあとエマちゃんと話したんだけど、エマちゃんスイスに帰っちゃうみたいなんだ〜」

 

俺「え?そうなんだ…寂しくなるな…」

 

彼方「うん、向こうの大学はいろいろ勉強する環境が整ってるらしくてね。まぁ家族もいるし」

 

俺「元々、スクールアイドルしに日本に来たんだっけ?エマ」

 

彼方「うん、だからこれからもずっと日本でスクールアイドルするんだと思ってて、ちょっと意外というか…」

 

俺「そうだな」

 

彼方「それに、まだエマちゃんのやりたいこと聞けてなくて」

 

俺「やりたいことか」

 

彼方「うん、向こうで勉強することは聞いたけど、エマちゃんが本当にしたいことってなんだろうって思ってさ。もしかしたら高校卒業したらスクールアイドルやめちゃうんじゃないかなって」

 

俺「果林が今度聞いてみるって言ってたけど…」

 

彼方「うん、でもそれでいいのかなって思って。エマちゃんとは前の同好会からの仲だからさ〜」

 

俺「なら彼方が直接聞けばいいんじゃないか?」

 

彼方「それができたら部長に相談してないよ〜」

 

俺「なら俺が聞こうか?」

 

彼方「え?」

 

俺「そのために俺を頼ったんじゃないのか?」

 

彼方「それは…そうだけど〜」

 

俺「ま、直接聞いたら不自然だしな。こういう時はやっぱりデュエルだな」

 

彼方「それで大丈夫〜?」

 

俺「あぁ、任せておけって。こんな時のデュエルだ。」

 

彼方「じゃあ頼んだよ〜」

 

俺「それと」

 

彼方「なに〜?」

 

俺「本当はエマにスイスに帰って欲しくないんだろ?」

 

彼方「え?そ、そんなことないよ〜エマちゃんが決めたことなら彼方ちゃんは応援するだけだよ」

 

俺「だったらわざわざ俺に相談なんてしないだろ。それにエマに帰って欲しくないのは彼方だけじゃないよ。」

 

彼方「そうなの〜?」

 

俺「俺もそうだし、果林、お前もだよな?」

 

彼方「え〜?」

 

 

 

果林「全く、あなたってエスパーなのかしら?」

 

俺「いやバレバレだったよ」

 

彼方「盗み聞き〜?果林ちゃんは趣味が悪いな〜」

 

果林「な、彼方に言われたくないわよ!」

 

彼方「彼方ちゃんは見守ってあげてるだけだよ〜」

 

果林「まったく…」

 

彼方「果林ちゃんもエマちゃんには帰って欲しくないの〜?」

 

果林「え?ま、まぁそうね。せっかく日本でスクールアイドルできてるんだし、もったいないって思ってね」

 

彼方「ふーん、でも果林ちゃんだって寂しいんでしょー?」

 

果林「え?ま、まぁ寂しくないって言ったら嘘になるかしら…」

 

俺「ほらな、だからみんな思いは同じなんだよ、彼方」

 

彼方「うん」

 

俺「だから今度、エマの本心確認してみるよ」

 

彼方「頼んだよ〜部長」

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

俺「今日のデュエルの練習は俺も参加するから」

 

かすみ「やったー!早速先輩デュエルしましょう!」

 

俺「いや、かすみはあとで」

 

かすみ「えー」

 

俺「最初はエマだ」

 

エマ「私?」

 

俺「そう。最近デュエルしてなかっただろ?」

 

エマ「うん、そうだね〜それじゃやろうか〜」

 

 

 

かすみ「えー、じゃあかすみんの相手は〜」

 

果林「そうね、かすみんちゃんの相手はせつ菜、お願いできる?」

 

せつ菜「はい!もちろんです!かすみさん、楽しいデュエルにしましょう!」

 

かすみ「は〜い」

 

 

 

彼方「うまくいったね〜果林ちゃん」

 

果林「えぇ、あとはエマと部長のデュエルを見守るだけね」

 

 

 

俺「さぁ、始めようか」

 

エマ「うん!」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

to be continued…



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第2話

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

俺「先攻は俺から行く。俺はドラゴネットを召喚!効果発動!デッキからプロトロンを特殊召喚!現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件は通常モンスター1体、俺はプロトロンをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク1、リンクスパイダー!」

 

 

エマ「早速リンク召喚か〜さすが部長だね〜」

 

 

俺「手札のサイバース・コンバーターは場にサイバースがいる時、自身を特殊召喚できる!再び現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はサイバース・コンバーター、ドラゴネット、リンクスパイダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

 

果林「早速きたわね、デコード・トーカー」

 

 

俺「カードを1枚セットしてターンエンド」

 

 

エマ「私のターン、ドロー。手札の風霊媒師ウィンと風属性モンスターを墓地に送り、デッキからWW -アイス・ベルを手札に加えるよ。そしてアイス・ベルの効果、自分の場にモンスターがいない時、特殊召喚できる!さらにアイス・ベルの効果、相手に500ダメージを与え、デッキからWW-グラス・ベルを特殊召喚する!」

 

 

俺「くっ」

 

 

俺のライフが4000から3500に減る

 

 

エマ「さらにグラスベルの効果、デッキからスノウベルを手札に加えるよ。そしてスノウベルの効果で自身を特殊召喚するよ。さらに手札からSRダブル・ヨーヨーを通常召喚!その効果で墓地のSR赤目のダイスを特殊召喚!きて、風を導くサーキット!召喚条件は風属性モンスターを含むモンスター2体!私はダブルヨーヨーと赤目のダイスをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、蒼翠の風霊使いウィン!さらにレベル3のアイスベルにレベル4のウィンターベルをチューニング!シンクロ召喚!レベル7、WW -ウィンター・ベル!ウィンター・ベルの効果、相手に800のダメージを与えるよ!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが3500→2700に減る

 

 

エマ「さらにレベル7のウィンター・ベルにレベル1のスノウベルをチューニング!シンクロ召喚!レベル8、クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

俺「きたか、エマのエースモンスター…」

 

 

エマ「バトルだよ!クリスタルウィングでデコード・トーカーを攻撃!烈風のグリスタロス・エッジ!」

 

 

俺「くっ、やるな」

 

 

俺のライフが2700から2000に減る

 

 

エマ「続けてウィンでダイレクトアタック!」

 

 

俺「そうはさせない!罠発動!リコーデット・アライブ!デコード・トーカーを除外してパワーコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

エマ「さすがにこれ以上はダメか〜私はカードを1枚伏せてターンエンドだよ。」

 

 

俺「俺のターン、ドロー。パワーコードの効果、クリスタルウィングの効果を無効にする!」

 

 

エマ「なら、クリスタルウィングの効果!パワーコードの効果を無効にして破壊してパワーコードの攻撃力をクリスタルウィングに加えるよ」

 

 

果林「攻撃力、5300…」

 

 

 

 

俺「クロック・ワイバーンを通常召喚、その効果でクロック・トークンを特殊召喚する!さらに手札からサイバース・コンバーターを特殊召喚!現れろ!未来を導くサーキット!俺はクロック・ワイバーンとサイバース・コンバーターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果、墓地からクロック・ワイバーンを特殊召喚!再び現れろ、未来を導くサーキット!俺はクロック・ワイバーンとクロックトークンをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、クロック・スパルトイ!」

 

 

彼方「クロック・スパルトイ…融合召喚かな〜?」

 

 

俺「クロック・スパルトイの効果、デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える。三度現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はEXデッキから特殊召喚されたモンスター2体!俺はクロック・スパルトイとスプラッシュ・メイジをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚、リンク4、双穹の騎士 アストラム!」

 

 

 

エマ「アストラムか〜ちょっと大変になっちゃったな〜」

 

 

俺「ハドルだ!アストラムでクリスタルウィングを攻撃!この瞬間、アストラムの効果、クリスタルウィングの攻撃力をアストラムに加える!」

 

 

エマ「うぅ」

 

 

エマライフ4000→1000

 

 

俺「メインフェイズ2、魔法カード 貪欲な壺を発動。墓地のドラゴネット、プロトロン、クロック・スパルトイ、リンクスパイダー、パワーコード・トーカーをデッキに戻し、2枚ドローする。カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

エマ「ならこの瞬間、私はリバースカード!イタチの大暴発を発動だよ。アストラムをEXデッキに戻すよ。」

 

 

俺「アストラムをすぐに対処してきたか…やるなエマ」

 

 

エマ「そうかな〜デュエルはデュエルだからね!私のターン、ドロー!手札からSRバンブーホースを召喚。そして効果発動、手札からSR電々大公を特殊召喚するよ。そしてレベル4のバンブーホースにレベル3の電々大公をチューニング!」

 

 

果林「きたわね、エマのシンクロ召喚」

 

 

エマ「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

エマ「さらにウィンの効果!部長の墓地から風属性のクロック・ワイバーンをウィンのリンク先に特殊召喚するよ。そして墓地の電々大公の効果、このカードを除外して墓地からSR赤目のダイスを特殊召喚!私はレベル4、クロック・ワイバーンにレベル1、赤目のダイスをチューニング!その躍動感溢れる、剣劇の魂。出でよ、レベル5!HSRチャンバライダー!」

 

 

彼方「おぉ〜連続シンクロ召喚〜エマちゃんすごいね〜」

 

 

果林「それだけじゃないわ、チャンバライダーは2回攻撃ができ、攻撃する度に攻撃力をあげる。エマはこのターンで確実に部長を倒すつもりね」

 

 

俺「さすがだな、エマ。ここまでやってくるとはな。けどこれもエマらしいかな」

 

 

エマ「え?」

 

俺「エマってさ、いつも笑顔でみんなを見守っていてくれるけど、やる時はやるっていうかさ、心の中には熱いもの持っててさ、それがこのデュエルで現れてる気がする…個性豊かなモンスターからとんでもないエース出してくるとかさ」

 

 

エマ「そうなのかな〜」

 

 

俺「気づいてないかもしれないけどそんな気がする。」

 

 

彼方「たしかに言われてみればそうかも〜」

 

果林「えぇ、そうね、言われてみれば譲らないところは譲らないわよね、エマって」

 

 

エマ「うん!私はデュエルもスクールアイドルも大好きだからね!大好きなもののためについつい熱くなっちゃうんだよね!」

 

俺「それだ!」

 

エマ「え?」

 

俺「エマのやりたいこと、エマはスクールアイドルをしにスイスから遥々やってきた…。それだけの行動力と情熱を持っている、だからエマがやりたいこと、それは好きなことに情熱を持って取り組むこと、それはスクールアイドルとデュエルなんだ!」

 

 

果林「そうだったのね」

 

 

彼方「たしかに言われてみれば…」

 

 

エマ「そうか…私のやりたいこと…それはスクールアイドルとデュエルだったんだ…わかった!」

 

 

彼方「お〜?」

 

エマ「私ね、大学に行ってもスクールアイドルに携わって行きたい!それがスイスか日本かわからない…それを決めるのは今じゃないと思う…けど私はスクールアイドルが大好きで居続けたい!!そしていつかスイスの兄弟たちにもスクールアイドルの活動が届けられるようにしたい!」

 

 

俺「あぁ、エマならきっとそれができる」

 

 

エマ「うん、ありがとう部長」

 

 

俺「けどエマの情熱はまだまだこんなもんじゃないだろ。ならその気持ち、俺にぶつけてこい」

 

 

エマ「わかったよ、私も思いっきり行くね!バトル!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンでダイレクトアタック!旋風のヘルダイブスラッシャー!」

 

 

 

俺「墓地のリコーデット・アライブの効果、このカードを除外して除外されているデコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

エマ「でもバトルは続行だよ!」

 

 

俺「ならリバースカードオープン!速攻魔法 セキリュティ・ブロック!デコード・トーカーはこのターン、戦闘破壊されず、互いのプレイヤーは戦闘ダメージを受けない!」

 

 

エマ「これじゃチャンバライダーで追撃もできないか〜私はこれでターンエンド。さすがは部長だね、たった1枚で私の攻撃を止めちゃうなんて。」

 

 

俺「いや、内心結構ヒヤヒヤしたけどな」

 

 

果林「でも部長の手札は1枚、これからどう逆転するのかしら」

 

 

彼方「見ものだね〜」

 

 

俺「そうだな。いくぞ、俺のターン、ドロー!きた!手札のマイクロ・コーダーを墓地に送りサイバネット・マイニングを発動!デッキからサイバース・ガジェットを手札に加える!そしてサイバース・ガジェットを召喚!効果発動!墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚する!そしてこの2体でリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する!そしてマイクロ・コーダーの効果にデッキから永続魔法 サイバネット・コーデックを手札に加えそのまま発動!さらにガジェットトークンでリンク召喚、リンク1、リンクスパイダー!」

 

 

果林「部長も連続リンク召喚の準備を整えたわね」

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のコード・トーカーとリンクスパイダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、トランスコード・トーカー!サイバネット・コーデックの効果でデッキからコード・ジェネレーターを手札に加える。さらにトランスコードの効果、墓地からコード・トーカーを特殊召喚!続けて手札のコード・ジェネレーターとコード・トーカーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー・インヴァート!」

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果、デッキからレディ・デバッカーを手札に加える。そしてインヴァートの効果、手札からレディ・デバッカーを特殊召喚する!続けてコード・ジェネレーターの効果、デッキからサイバース・シンクロンを墓地に送る!」

 

 

果林「相変わらずとんでもない回転ね」

 

 

俺「レディ・デバッカーの効果、デッキからバックアップセクレタリーを手札に加える!そして、トランスコードとレディ・デバッカーでリンク召喚!リンク2、サイバース・ウィッチ!手札のバックアップ・セクレタリーの効果、サイバース・ウィッチのリンク先に自身を特殊召喚する!さらにサイバース・ウィッチの効果!墓地の貪欲な壺を除外してデッキからサイバネット・リチューアルとサイバース・マジシャンを手札に加える!サイバース・ウィッチの更なる効果、墓地からサイバース・シンクロンを特殊召喚する!」

 

 

 

俺「サイバース・シンクロンの効果、バックアップ・セクレタリーのレベルを6にする!俺はレベル6のバックアップ・セクレタリーにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!シンクロ召喚!レベル7、サイバース・クアンタム・ドラゴン!」

 

 

エマ「部長もシンクロ召喚!?」

 

 

俺「まだだ!現れろ、未来を導くサーキット!俺はリンク2のコード・トーカー・インヴァートとサイバース・クアンタム・ドラゴンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!エクスコード・トーカー!」

 

 

彼方「今度はリンク召喚〜?もうなにがなんだか…」

 

 

俺「永続魔法 サイバネット・コーデックの効果、デッキから風属性《パラレル・エクシード》を手札に加える!そしてサイバース・ウィッチとエクスコードでリンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジがリンク召喚された時、手札のパラレル・エクシードはそのリンク先に特殊召喚できる!こい、パラレル・エクシード!さらにパラレル・エクシードの効果!もう1体をデッキから特殊召喚する!特殊召喚されたパラレル・エクシードの効果!攻守とレベルを半分にする!」

 

 

果林「な、なんなのこの連続召喚は…まさか!?」

 

 

俺「俺はレベル4のパラレル・エクシード2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4、ファイアウォール・X・ドラゴン!さらに魔法カード サイバネット・フュージョンを発動!手札の儀式モンスター サイバース ・マジシャンと場のファイアウォール・X・ドラゴンを融合!融合召喚!現れろ、ダイプレクサ・キマイラ!」

 

 

 

エマ「すごい…1ターンで融合、シンクロ、エクシーズ召喚しちゃった…」

 

 

 

俺「これで準備は整った!現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!俺はリンク3のデコード・トーカーとダイプレクサキマイラ、スプラッシュ・メイジをリンクマーカーにセット!サーキット!コンバイン!

宇宙に満ちたる神秘の力、奇跡の星に降り注ぎ、無限の命を紡ぎ出せ!リンク召喚!リンク5、ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード!」

 

 

彼方「これまでの連続召喚はダークフルードを出すための布石だったのか〜」

 

 

俺「ダークフルードの効果!墓地にサイバース族、儀式、融合、シンクロ、エクシーズがいる時カウンターを4つ乗せる!」

 

 

エマ「ダークフルード…いつ見てもかっこいいね〜」

 

 

俺「エマが全力で来るなら俺もそれに応えないとな。いくぞ!バトルだ!ダークフルードでクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!この瞬間、ダークフルードの効果!カウンター1つにつき攻撃力を2500あげる!よってダークフルードの攻撃力は13000!」

 

 

エマ「攻撃力13000!?」

 

 

俺「いけ、ダークフルード!ネオテンペストエンド!」

 

 

 

エマライフ1000→0

 

 

エマ「あ〜あ、やっぱり負けちゃったか〜でもとっても楽しかったよ。久しぶりにダークフルード見れたし」

 

 

俺「俺もだよ。あの時、セキュリティ・ブロック引けてなかったら勝負はどうなってたかわからなかったな。」

 

 

 

果林「2人もいいデュエルだったわ」

 

 

彼方「最後の方は部長が1人でやってたけどね〜」

 

 

俺「これが俺のデッキなんだからいいんだよ」

 

 

エマ「ふふ、でもやっぱり負けると悔しいね」

 

俺「エマでも負けると悔しいって思うのか?」

 

 

エマ「もちろんだよ、だって全力で戦ってまけたら誰だって悔しいでしょ。それが自分が大好きなことだったら尚更だよ」

 

 

果林「意外ね、エマがそんなこと思ってただなんて…」

 

 

エマ「そうかな?やっぱり大好きなことになるとついつい熱くなっちゃうよね」

 

彼方「うんうん、その通りだよ〜」

 

 

エマ「私、このデュエルでわかった気がする、自分のやりたいこと。私は将来、世界でスクールアイドルが認知されるような仕事につきたい。大好きなスクールアイドルをもっともっと広めたい!」

 

果林「えぇ、とってもエマらしいと思うわ」

 

彼方「うん、いいね〜」

 

 

俺「よかった、エマのやりたいこと見つけられて」

 

エマ「うん!ありがとうね、部長。ところで部長は何かやりたいことあるの?」

 

 

俺「え?俺は…」

 

 

果林「部長がやりたいことはね…」

 

 

俺「い、いや、果林」

 

 

果林「ふふふ、部長がしたいことはね…」

 

エマ「うんうん」

 

彼方「ふふ」

 

 

果林「内緒よ」

 

 

エマ「え〜知りたい〜」

 

 

果林「だーめ、これは私と部長だけの秘密なんだから」

 

 

彼方「ふーん、2人だけの秘密ね〜(ま、彼方ちゃんは知ってるんだけどね)」

 

 

エマ「秘密ね〜」

 

 

果林「な、何よ2人して」

 

 

彼方「ううんなんでもないよね〜エマちゃん」

 

エマ「うん、なんでもないよ〜」

 

 

果林「もう、なんなのよ…」

 

俺「(よかった…バラされなくて)」

 

 

果林「さ、それじゃあ練習に戻りましょう。今日こそせつ菜に勝ち越さないとね」

 

 

彼方「相変わらずメラメラだな〜」

 

 

エマ「いこっ、部長」

 

俺「あぁ!」

 

 

 

 

to be continued…



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第3話

 

かすみ「しず子、りな子、お待たせー!」

 

しずく「はぁ、また遅刻…」

 

璃奈「今日は20分…」

 

 

かすみ「お!ということは前回よりも10分も縮まった!」

 

しずく「いや、遅刻は遅刻だから…」

 

璃奈「やっぱりまた勉強会した方がいいかも…」

 

かすみ「勉強会だけは勘弁して〜。今度は遅刻しないから〜」

 

しずく「今日も寝坊?」

 

かすみ「もちろん!」

 

璃奈「また堂々としてる」

 

かすみ「当然!かすみんはいーつでも堂々してるからね」

 

しずく「はぁ、でもそのかすみさんの堂々さがうらやましく感じる…」

 

 

かすみ「そんなことより、今日はしず子からの誘いなんて珍しいね、もしかして前回のかすみんたちと遊んだのが楽しすぎてまた行きたくなっちゃった〜?」

 

 

しずく「ち、違うよ、楽しかったのは事実だけど、今日はそういうんじゃないの」

 

かすみ「じゃあどうしたの?」

 

しずく「これ」

 

璃奈「遊園地のチケット?」

 

しずく「うん、お母さんからもらったんだけど、2人にどうかなと思って」

 

かすみ「ありがとー!しず子!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

しずく「じゃあ決まりね。早速行きましょう」

 

かすみ「賛成ー!」

 

 

〜数時間後〜

 

 

かすみ「ついたー!ねえねえどれ乗る?やっぱりジェットコースター?」

 

璃奈「ジェットコースターは璃奈ちゃんボード的にNG…」

 

かすみ「えぇ〜じゃあウォータースライダー?」

 

しずく「いや、それジェットコースターとほとんど変わんないから…」

 

かすみ「じゃあ璃奈はなんならいいの?」

 

璃奈「うーん、あ、あれ」

 

かすみ「あれって…げ、お化け屋敷!?」

 

しずく「お化け屋敷ですか…」

 

 

璃奈「ダメ…かな?」

 

しずく「え、あ、いや私は大丈夫だよ」

 

かすみ「か、かすみんだって大丈夫だけどりな子がどーしてもいうならいいけど」

 

 

璃奈「じゃあどーしても」

 

2人「うぅ」

 

 

 

〜お化け屋敷〜

 

しずく「か、かすみさん絶対手を離さないでよ」

 

かすみ「わ、わかってるって…ていうかしず子足踏んでる」

 

璃奈「2人とも大丈夫?まだ始まったばかりだけど」

 

しずく「え?えぇ、全然平気。ね?かすみさん?」

 

かすみ「も、もちろん。かすみんはどんな時でもいーつも笑顔だからね」

 

 

璃奈「…」

 

かすみ「り、りな子?」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード うらめしや〜」

 

 

2人「で、出たー!」

 

 

2人は悲鳴をあげなら走り去ってしまった。

 

 

 

〜お化け屋敷出口〜

 

 

かすみ「あ、りな子…」

 

しずく「ごめんなさい私たち…」

 

 

璃奈「ううん、こっちこそごめんね。2人ともホントは怖かったんでしょ。なのに付き合わせちゃって」

 

かすみ「ううん、私たちの方こそりな子を置いていっちゃってごめん」

 

璃奈「でも、これはこれで楽しめたから 璃奈ちゃんボード にこっ」

 

しずく「そ、そう…ならよかった」

 

 

璃奈「次はなに行く?」

 

かすみ「うーん、お化け屋敷行ったらお腹空いちゃったしごはんにしよっか」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ごくり」

 

しずく「うん、いいね。なに食べる?」

 

 

かすみ「ふふふ、こんなこともあろうかとかすみん実はもう調べてあるのです。今日はーここ!」

 

しずく「カフェ?」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード むむむ」

 

かすみ「そうそう、このカフェのパンがすっごい美味しいって有名なの。かすみんは一度たべればそのパンの味再現できるしどう?」

 

しずく「うん、いいんじゃない」

 

璃奈「私もいいと思う」

 

かすみ「じゃあ決まりね!早速しゅっぱーつ!」

 

 

〜昼食後〜

 

かすみ「あー、美味しかった」

 

しずく「うん、すごく香りがよくて中はフワフワ」

 

璃奈「外のサクサク具合もよかった」

 

かすみ「でしょ、でしょ、今度かすみんがあの味作ってあげるね」

 

しずく「うん、楽しみにしてる」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード じゅるり」

 

 

かすみ「さてお昼も食べたし次はどこいく?」

 

しずく「それなら私のこのショーみたいな。これなら怖くもないし、絶叫でもないから大丈夫だと思うんだけど」

 

璃奈「私はいいよ」

 

かすみ「まぁー、食後のお昼寝にはちょうどいいかも…」

 

しずく「かすみさん…今お昼寝って言った…?」

 

かすみ「え、いやいや言ってないよ、さぁいこいこ」

 

しずく「怪しい…」

 

 

〜ショー後〜

 

 

かすみ「は〜すごっく良かった。演劇の勉強にもなったし」

 

璃奈「私も結構見入っちゃった」

 

かすみ「は〜よく寝た」

 

しずく「かすみさん…?」

 

かすみ「え、あー冗談冗談、すごい楽しかったね」

 

しずく「本当に見てたのかな…」

 

 

???「そこのお嬢ちゃんたち」

 

かすみ「え?かすみんたちですか?」

 

???「そうそうよかったら占いやっていかない?」

 

 

しずく「(いかにも占い師って格好…目元も隠れてて顔がよく見えない…)」

 

 

かすみ「占いか〜面白そう」

 

しずく「なにを占ってくれるんですか?」

 

???「なんでもええよ、なにを占って欲しい?」

 

かすみ「そしたらかすみんと先輩の将来を占って欲しいです!」

 

 

???「先輩…あぁお嬢ちゃんたちの同好会の部長のこと?」

 

かすみ「そーそー、ってなんでそんなこともわかるんですか?」

 

???「ふふふ、カードがうちにそう告げたんや」

 

かすみ「す、すごい…この人、本物…」

 

???「ふふふ」

 

しずく「な、なら私たちの同好会のこれからを占って欲しいです」

 

かすみ「しず子も真面目だなー」

 

しずく「べ、別にいいじゃない」

 

???「これからか〜ならこれで占うのが1番やね。」

 

しずく「デュエルディスク…デュエルで占うってことですか?」

 

???「そう、これなら文字通りカードが告げてくれるからね」

 

 

しずく「わかりました、いいでしょう。受けて立ちます!」

 

 

かすみ「頑張れーしず子ー!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ファイト!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

???「先攻はウチからやね。ウチは裏風の妖精を召喚、その効果でデッキからリバースモンスター 禁忌の壺を手札に加えるよ。さらに魔法カード 儀式の下準備を発動。デッキから聖占術の儀式と聖占術師姫タロットレイを手札に加える。そして儀式魔法 聖占術の儀式を発動、手札のレベル9 禁忌の壺をリリースして聖占術姫タロットレイを儀式召喚!ウチはこれでターンエンド。この瞬間、タロットレイの効果、墓地の禁忌の壺を裏側守備表示で場に出すよ。」

 

 

 

しずく「いきなりレベル9の儀式モンスター…ですが同好会のこれからのためにも。私のターン、ドロー。私は幻奏の歌姫ソプラノを召喚、さらに場に幻奏モンスターがいる時、手札の幻奏の音女カノンは特殊召喚できます!来てください!舞台を照らすサーキット!召喚条件は天使族モンスター2体!私はソプラノとカノンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、幻奏の華楽聖ブルーム・ハーモニスト!」

 

 

かすみ「しず子のリンク召喚きたー!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボードわくわく」

 

 

 

しずく「ブルーム・ハーモニストの効果、手札を1枚墓地に送り、デッキからレベルの異なる幻奏モンスター2体をリンク先に特殊召喚できます!私はアリアとエレジーを特殊召喚!これにより私の幻奏モンスターは戦闘効果で破壊されず、効果の対象にならず攻撃力300アップです!さらに魔法カード 死者蘇生!墓地からソプラノを特殊召喚!ソプラノの効果でブルーム・ハーモニストのコストにした幻奏の音姫プロディジー・モーツァルトを手札に戻します。そしてソプラノの効果!ソプラノとブルーム・ハーモニストを素材に融合召喚します!融合召喚!今こそ舞台へ、幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト!」

 

 

???「おぉ〜融合召喚とはなかなかやるやん」

 

 

しずく「マイスタリン・シューベルトの効果、相手の墓地の 儀式の下準備 と聖占術の儀式、そして私の墓地の死者蘇生を除外して攻撃力600アップ!バトル!マイスタリン・シューベルトでタロットレイを攻撃!ウェーブ・オブ・ザ・グレイト!」

 

 

???「やるやん」

 

 

???ライフ4000→3400

 

 

しずく「私はカードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

 

???「うーん、対象に取れず戦闘効果されないのは厄介やね」

 

 

しずく「これがリンク召喚を手に入れた私の力です」

 

 

???「なかなかええけど、でもまだまだやね」

 

しずく「!?」

 

 

???「ウチのターン、ドロー。ウチは速攻魔法 帝王の列旋を発動。このターン、ウチがアドバンス召喚する時、その内の1体を相手モンスターを代りにリリースすることができる。ウチは幻奏の音女エレジーをリリースの代わりにする」

 

 

しずく「あの速攻魔法は対象に取らないカード…」

 

 

???「ウチはエレジーと裏風の妖精をリリースしてアルカナフォースXXI-THE WORLDをアドバンス召喚!」

 

 

かすみ「な、なんですかあのモンスターは!?」

 

 

しずく「ザ・ワールド…すごい迫力です…」

 

 

???「ザ・ワールドの効果!召喚に成功した時、コイントスをし、出た目によって効果を得る。ザ・ワールドのタロットでの意味は正位置は成就を意味し、逆位置を終わりを意味するんや。さてあなたたちの運命はどちらかな?」

 

 

かすみ「そんなの決まってます!成就です!そーです、かすみんと〜先輩だって〜きっと成就するはずです〜」

 

しずく「かすみさん、今占ってもらってるのはそのことじゃないなら」

 

かすみ「わかってるよ〜もうしず子は真面目だな〜」

 

 

???「ふふふ、ちなみにコイントスの表、つまり正位置の効果はウチのエンドフェイズにモンスターを2体墓地に送れば次のあなたのターンをスキップするんや」

 

 

かすみ「なんて効果なんですか!?ていうか全然成就じゃないし!」

 

 

???「そう?ウチにのって望みが叶うから成就やけど」

 

かすみ「なんて屁理屈…。因みに逆位置の効果は?」

 

 

???「相手のドローフェイズ毎に相手の墓地の1番上のカードを相手の手札に加えるんよ」

 

 

かすみ「そっちの方が全然いいじゃないですか!」

 

 

???「うーん、そっちやとウチが圧倒的に不利になるからウチにとっては終わりやな〜」

 

 

かすみ「結局自分基準の効果なんですね…」

 

 

???「まぁええやん。それより誰がコイントスする?うちがしてもええけど?」

 

 

かすみ「はい!はい!ならかすみんがします!なんて言ったてかすみんは勝利の女神ですから!」

 

 

しずく「本当に大丈夫なの?」

 

 

かすみ「もーしず子ったら疑り深いな〜かすみんに任せておいてって」

 

 

しずく「う、うん」

 

 

璃奈「なら、コインはこれ使って。さっきのお化け屋敷でもらった記念のコイン。2人とも走り去ってもらいそびれてたから」

 

かすみ「う、あ、ありがとう…りな子。でももっとましなやつなかったの?」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード むむむ」

 

 

かすみ「う、うぅ。じゃあこのお化けが書いてある方が表でなにも書いてない方が裏でいいですね?」

 

???「うん、ええよ。それじゃあお願い。(結果はわかってるけど…)」

 

 

かすみ「それじゃあ行きますよー!コイントース!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ドキドキ」

 

 

しずく「お願いかすみさん、裏を出して」

 

 

かすみ「チラッ…!?」

 

 

???「どっちやった?」

 

 

かすみ「ぐっ、表…」

 

 

しずく「ちょっと、かすみさん!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ぷんぷん」

 

 

かすみ「だって〜確率は2分の1なんだならしょうがないじゃ〜ん」

 

 

???「ふふ、当然正位置やったね」

 

 

かすみ「どういうことです?」

 

 

???「ウチはね、生まれた時からずっと運がよくねて、こういう賭けで外れたことがないんよ」

 

 

かすみ「なんですか、それ!?むしろかすみんなんか当たったことないですよ!」

 

 

しずく「なら、どうして自分が申し出たの?」

 

 

かすみ「だって〜先輩が、かすみんは勝利の女神だって言うから〜」

 

 

???「ふふ、それじゃあこのターンのエンドフェイズをお楽しみに。ウチは禁忌の壺を反転召喚!禁忌の壺の効果!サンダー・ボルトの力を得て相手モンスターを全て破壊や」

 

 

しずく「私のモンスターが」

 

 

???「バトル!ザ・ワールドでダイレクトアタック!オーバーカタストロフ!」

 

 

しずく「そうはさせません!罠発動!戦線復帰!墓地から幻奏の音女アリアを守備表示で特殊召喚!これによりアリアは戦闘破壊されません!」

 

 

???「お〜ウチの攻撃を1枚で止めるとはなかなかやるやん。けど、メインフェイズ2、魔法カード 二重召喚を発動、このターン、もう一度通常召喚できる。ウチは創造の代行者ヴィーナスを召喚。そしてヴィーナスの効果、ライフを500払い、デッキから神聖なる球体を特殊召喚する。ウチはこの効果を2回発動し、2体の神聖なる球体を特殊召喚する。」

 

 

???ライフ3400→2400

 

???「そしてエンドフェイズ、神聖なる球体2体を墓地に送り、相手のターンをスキップするで」

 

 

かすみ「うぅ、ごめん、しず子…かすみんがあそこで裏を出していれば…」

 

 

しずく「今更悔やんでもしょうがないし、気にしてないよ。それよりちゃんと私のこと応援しててよね」

 

 

かすみ「うん!フレー、フレー、しず子!頑張れ、頑張れ、しず子」

 

 

???「うん、青春やね。けど悪いけど、このターンで決着かな。ウチは魔法カード サンダー・ボルトを発動!今度のは本物やで〜」

 

 

璃奈「サンダー・ボルトは対象に取らない破壊…これでしずくちゃんのアリアは破壊されちゃう…」

 

 

???「バトル!禁忌の壺でダイレクトアタック!」

 

 

しずく「うぅ」

 

 

しずくライフ4000→2000

 

 

???「結構粘ったけど、これで終わりや、ザ・ワールドでダイレクトアタック!オーバーカタストロフ!」

 

 

しずくライフ2000→0

 

 

しずく「負けてしまいました…」

 

 

???「でも望みはまだある」

 

 

しずく「え?」

 

 

???「悲観する必要はないんよ。みんなにはまだ望みがある。このデュエルの占いの結果」

 

 

しずく「本当ですか?」

 

 

???「うん、あなたたちならまだまだやれる。カードがウチにそう告げたんや」

 

 

かすみ「やったー!かすみんたちまだまだやれるって!」

 

 

???「それにあなたたちには心強い部長もついてるしね」

 

 

しずく「どうしてそのことを…?」

 

 

???「え?あ〜。あ、電話や。あちゃ〜エリチにデュエルしてるのバレたかな〜。ごめん、ウチもう行かないと。それじゃあ またね」

 

 

しずく「え、えぇ。あの!」

 

 

???「ん〜?」

 

 

しずく「ありがとうございました!」

 

 

???「うん!」

 

 

かすみ「行っちゃったね〜」

 

しずく「うん…でもなんかすごいパワーを貰った気がする」

 

璃奈「私も…璃奈ちゃんボード スピリチュアル」

 

かすみ「あー!」

 

しずく「どうしたの?」

 

 

かすみ「かすみんと先輩を占ってもらうの忘れた〜」

 

しずく「な〜んだ」

 

かすみ「な〜んだって。かすみんに取っては死活問題なの!」

 

璃奈「そんなことより次行きたい」

 

 

かすみ「りな子まで〜じゃあ〜次はどれ乗る〜?」

 

しずく「そうね、ちょうど夕方になってきたし観覧車はどう?」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 賛成!」

 

 

かすみ「よーし、じゃあ行こうー!」

 

 

 

〜観覧車内〜

 

 

しずく「うわ〜すごく綺麗な景色」

 

璃奈「ちょうど夕暮れ時と重なっていい感じ」

 

かすみ「あー、そうだな。りな子、しず子、写真撮ろうよ〜」

 

 

しずく「うん、そうだね」

 

璃奈「璃奈ちゃんボードちゃんと認識されるかな〜」

 

 

かすみ「まぁ〜撮ってみてからのお楽しみで。それじゃあいくよ、はい、ポーズ」

 

 

しずく「うん!とってもよく撮れてるね」

 

璃奈「璃奈ちゃんボードもちゃんと認識されてる」

 

かすみ「よーし、これをアップして先輩たちを羨ましがらせようっと」

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

しずく「すっかり暗くなっちゃったね。今日はこの辺で帰ろっか」

 

 

璃奈「うん、そうだね」

 

 

かすみ「え〜かすみんまだまだ遊びたい〜」

 

しずく「ダメだよ、これ以上は帰りが遅くなっちゃうから」

 

かすみ「むー」

 

 

しずく「でも本当楽しかった」

 

璃奈「うん、私もまた来たい」

 

かすみ「も〜2人とも〜かすみんと遊びたいならいつでも言ってくれればいいのに」

 

しずく「かすみさんは遊び過ぎちゃうからね、たまに勉強会も挟まないとね」

 

かすみ「げー、だから勉強会は勘弁してー」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード きらーん」

 

かすみ「りな子までー」

 

 

しずく「ふふふ、冗談だよ。さっ、帰ろ」

 

璃奈「うん」

 

かすみ「ぶーぶーしず子の意地悪ー」

 

 

1年生たちは帰路に着いた。

最高の思い出と共に。

 

 

 

to be continued…



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第4話

 

 

 

〜自宅〜

 

 

歩夢「何してるの?」

 

俺「ん?あぁこれか。俺のデュエルディスクの戦闘データを解析して、データ出力しようと思ってね」

 

歩夢「へぇ、そんなことできるんだ」

 

 

俺「リボルバーが前に俺たちのデュエルディスクが新しいカードを生み出せるのは戦闘データとリンクして蓄積されたデータが出力されてるって言ってたからな。だからもしかしたらデュエル前にそれができるんじゃないかと思ったらできたんだ。」

 

歩夢「そうなんだ」

 

俺「お、そうこうしてる間に新しいカードが来そうだな」

 

歩夢「どんなカードが来るんだろう」

 

デュエルディスクからカードが出力される

 

 

俺「お、きたきたってうわ、なんだすごいいっぱい出てきたな」

 

 

歩夢「こんなに出てくることあるの?」

 

俺「いや、出てきても同じカードは3枚までだ。こんなに出てきたのは初めてだ。」

 

歩夢「そうなんだ」

 

 

俺「どれどれ…アーマード・ビットロン…か」

 

 

歩夢「なんだかかわいいモンスターだね。」

 

 

俺「効果は…なるほどね。そうだ、このカード歩夢にもあげるよ」

 

 

歩夢「え?いいの?」

 

 

俺「あぁ。俺のデッキに3枚入れてもまだあるし、このカードなら海晶乙女デッキも合うんじゃないかな」

 

歩夢「ありがとう。大切に使うね」

 

俺「うん」

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

 

愛「うーん」

 

歩夢「どうしたの?愛ちゃん」

 

愛「思ったんだけどさー」

 

歩夢「うん」

 

愛「アタシたち2年生だけで遊んだことないよね?」

 

せつ菜「言われてみればそうですね」

 

愛「最近はりなりーも1年生同士で遊んだって言ってたし、ここは愛さんたちも2年生だけで遊ぼうよ!」

 

せつ菜「それはいいですね。たしかに同級生って特別なつながりがありますからね」

 

愛「でしょー!だから今度の休みみんなで遊びに行こうよ!」

 

歩夢「うん、いいと思う。あなたはどう?」

 

俺「あぁ、いいよ」

 

 

愛「よし、決まりだね!じゃあ何する?」

 

 

せつ菜「はい、私はアニメショップに行きたいです!欲しいグッズとかラノベが溜まってるので!」

 

愛「いいね、いいね、歩夢は何したい?」

 

歩夢「私?私は〜みんなと遊べればなんでもいいかな?あなたはどう?」

 

俺「そうだな…美味いコーヒーが飲みたいかな」

 

歩夢「カフェナギじゃダメなの?」

 

俺「ダメってわけじゃないけど、たまには違う味の飲みたいしさ。愛は何がしたい?」

 

愛「愛さんはやっぱりカラオケかな〜」

 

 

せつ菜「待ってください、それなら全部1日でできませんか?」

 

愛「たしかに!朝すいてる時にカラオケ行って〜、お昼にカフェに行って〜夕方アニメショップ行けるじゃん!せっつーさすが〜」

 

せつ菜「いえいえ、ところで歩夢さん、本当に行きたいところはないんですか?」

 

歩夢「う〜ん、強いて言うなら…」

 

愛「うんうん」

 

歩夢「私はみんなでお泊まり会がしたいかな」

 

愛「いいーじゃん!お泊まり会!アニメショップ行ったあと、お泊まり会できるじゃん!」

 

歩夢「でも、せつ菜ちゃん、ご両親が厳しいんでしょ、お泊まり会とか大丈夫…?」

 

せつ菜「こんなチャンス滅多にありませんからね。なんとか取り繕って必ず参加します!」

 

愛「さすがだね〜せっつー、で問題は場所だけど」

 

歩夢「あなたは家はどう?」

 

俺「うち?まぁそんな気がしてたし、いいよ」

 

愛「サンキュー、ぶちょー」

 

せつ菜「は〜これぞまさしく青春ですね〜」

 

 

愛「よーし、決まりだね!早速今日の練習が終わったらいいカフェ探そうよー」

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

〜練習終わり〜

 

 

愛「さーて、パソコン、パソコンっと」

 

果林「やけに嬉しそうね愛」

 

愛「えへへー、今度の休み、2年生で遊ぶんだー」

 

かすみ「あー、ずるいですー、先輩たちだけー」

 

愛「えー、だってかすかすだって1年生同士で遊んでたじゃーん。愛さんたちだって同級生で遊びたいんだよ」

 

かすみ「だーから、かすって言わないでください!」

 

果林「そういえば、2年生だけで遊んだことってなかったかしらね」

 

愛「そーそー、ねぇねぇ、ぶちょー、ここのカフェはどう?」

 

俺「ん?あぁ、良さそうだな」

 

せつ菜「ここなら私の行きたいアニメショップとそう遠くないですね」

 

愛「じゃあ決まり!次の休みが楽しみだねー」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

〜当日〜

 

 

せつ菜「あ、愛さん!おはようございます!」

 

愛「おっ、せっつー、おはー。せっつー早いね〜まだ30分前だよ?」

 

せつ菜「はい、今日が楽しみで早く目が覚めてしまいましたから。愛さんこそ、早いですね」

 

愛「愛さんはいつも早寝早起きだからね〜これくらいいつ通りだよ。あとは部長と歩夢の2人だね」

 

せつ菜「そうですね、あれ、あそこにいるのお2人じゃないでしょうか?」

 

 

愛「ん?ほんとだ!おーい、ぶちょー、歩夢こっちこっち〜」

 

歩夢「2人とももうきてたんだ。早いね〜」

 

俺「まだ30分前なのに、2人とも早いな。俺たちが1番乗りだと思ったのに…」

 

愛「考えることはみんな同じなんだねー、そしたら時間前倒しで行っちゃおうか」

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

〜カラオケ後〜

 

 

愛「いや〜歌った、歌った〜」

 

せつ菜「あんなにアニソンが心置きなく歌えるなんて最高です!」

 

愛「せっつー、めっちゃ盛り上がってたよねー。そういえば、せっつーが歌ってた2曲目、あの曲、めっちゃいい曲だね!」

 

せつ菜「さすが、愛さん!あの曲はですね、あるアニメの5番目のOPでして、本編の内容とすごくリンクしてて最高に熱い曲なんですよ!あ、うちにCDがあるので今度お持ちしましょうか!?」

 

愛「マジ!?サンキュー、せっつー。部長が歌ってたあの曲 With The Windだっけ?あの曲もよかったなー、なんか部長みたいな歌だった」

 

歩夢「あの曲、あなた昔から好きだよね」

 

俺「あぁ、俺の18番だからな」

 

愛「さーて、いっぱい歌ったらお腹すいちゃったねー、早速カフェ行こうか」

 

歩夢「うん!」

 

 

〜昼食後〜

 

愛「いや〜ここのコーヒーとパンめっちゃ美味しかった〜」

 

歩夢「愛ちゃんいっぱい写真撮ってたね」

 

愛「うん、これみんなに見てもらいたいからさ〜」

 

せつ菜「私、こんなお洒落なカフェきたことなくてすごい体験でした…皆さん、こういうカフェはよく来られるんですか?」

 

俺「よくってわけじゃないけど、たまに来るかな」

 

せつ菜「すごいです…これがイマドキの高校生のあるべき姿なんですね」

 

 

俺「それは…どうかな?」

 

 

愛「次は〜せっつーの行きたがってた、アニメショップだね!」

 

 

せつ菜「はい!楽しみです!」

 

 

 

〜アニメショップ〜

 

 

せつ菜「は〜これこれ、これが欲しかった〜」

 

愛「せっつー、自分の世界に入っちゃってるね…」

 

歩夢「うん…」

 

せつ菜「あ、すいません、私つい自分の世界に入ってしまって…あ、そうだ、実は上のコーナーが気になってまして、行ってもいいですか?」

 

愛「もち、いこいこー」

 

 

せつ菜「は〜新作アニメのコーナー、このパネルが見たかったんです〜」

 

俺「写真撮影OKだって、せつ菜、撮ってあげようか?」

 

せつ菜「いいんですか?ではお願いします!」

 

俺「じゃあ撮るよ」

 

せつ菜「はい!」

 

 

俺「どう?」

 

せつ菜「最高です!でもその…」

 

俺「うん?」

 

せつ菜「今度は皆さんも一緒にどうですか?」

 

愛「いーじゃん、いーじゃん、せっかくだし撮ってもらおうよー」

 

歩夢「そうだね、せっかくみんなで来たんだもんね」

 

俺「そうだな、じゃあ撮るか」

 

 

 

 

せつ菜「は〜皆さんとの記念写真。これ家宝にしますね!」

 

愛「もー、せっつーってば大袈裟だな〜でもありがとうね」

 

せつ菜「はい!こちらこそありがとうございます!」

 

 

歩夢「じゃあ次はあなたの家だね」

 

 

〜帰り道〜

 

 

俺「そういえば晩飯どうする?全然決めてなかったけど?」

 

愛「ふふふ、実は愛さんに考えがあるんだよね」

 

せつ菜「な、なんでしょう」

 

愛「ぶちょーの家、ホットプレートある?」

 

俺「あぁ、あるけど」

 

愛「よし、そしたら愛さんが特製もんじゃ焼き作ってあげるね!」

 

俺「そういえば、愛の実家、もんじゃ屋さんなんだっけ」

 

 

愛「そーそー、だからめっちゃー美味しいもんじゃを愛さんが腕を奮って作るよー」

 

せつ菜「とても楽しみです!」

 

歩夢「うん、私も楽しみ!」

 

愛「任せなさい!それじゃあスーパーに買い出し行こっ!」

 

 

 

〜自宅〜

 

愛「お邪魔しま〜す」

 

せつ菜「お邪魔します、あれ歩夢さんは?」

 

俺「あぁ、一回荷物置いて、泊まり用の荷物持ってくるって」

 

愛「2人は家隣だからそういうのできていいね」

 

せつ菜「幼馴染に、家が隣同士、歩夢さんの属性は正統派ヒロインですね…」

 

俺「属性って…」

 

 

歩夢「お邪魔しまーす」

 

愛「お、きたきた。歩夢一緒に料理準備するの手伝ってくれない?」

 

歩夢「うん、いいよ。台所借りるね」

 

俺「うん、頼んだ」

 

せつ菜「あの、私は何をすればいいでしょうか?」

 

俺「そうだな、俺たちは食器を並べてホットプレート準備するか」

 

せつ菜「はい!」

 

 

俺「せつ菜、これテーブルに並べてくれる?」

 

せつ菜「はい!」

 

 

愛「あ、ぶちょーたちまだ時間かかりそうだから、なんか遊んでていいよー」

 

俺「りょーかい、そしたらせつ菜、ゲームして待ってるか」

 

せつ菜「はい、なんのゲームでしょうか?」

 

俺「そうだな、これかな」

 

せつ菜「あ、このゲームは!」

 

俺「おっ、知ってるか?」

 

せつ菜「はい!私のこのゲームめっちゃやりこみました」

 

俺「そうなんだ、俺も結構自信あるんだよね、やるか」

 

せつ菜「はい!負けませんよ!部長!」

 

 

歩夢「2人ともゲームに夢中だね」

 

愛「うんうん、せっつー楽しそうでよかった」

 

歩夢「うん」

 

 

 

せつ菜「これでトドメです!」

 

俺「うっ」

 

せつ菜「ふぅ…なんとか私の勝ちですね!」

 

俺「やるな…せつ菜」

 

せつ菜「でも部長もさすがです」

 

 

愛「はいはい、準備できたよー」

 

俺「おっ」

 

愛「じゃあ愛さんが作ってあげるからみんな見ててね」

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

歩夢「すごい、さすが手際がいい」

 

愛「よっと、完成!さぁ召し上がれ!」

 

せつ菜「はい!いただきます!うん、すごく美味しいです!」

 

俺「うん、冗談抜きで今まで食べた中で1番美味いかも」

 

愛「でしょー、伊達に店の手伝いしてないからねー」

 

せつ菜「あ、あの次は私が作ってみてもいいですか?」

 

愛「もち、いいよー」

 

 

せつ菜「ありがとうございます!それでは」

 

 

 

せつ菜「あれ?上手くいかない…あれ?あれ?」

 

俺「(なんかどんどんカオスになっていく…)」

 

愛「あー、せっつーちょっと貸して、これをこうしてこうしてと」

 

せつ菜「すごい、あっという間にちゃんと形になりました」

 

愛「まぁ最初は誰でも上手くいかないからさー、気にしない気にしない、さ、食べよう」

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

〜食後〜

 

 

愛「いやー食べた、食べたー」

 

歩夢「お腹いっぱいだね」

 

俺「そうだな。どうした?せつ菜」

 

 

せつ菜「私…お腹いっぱいになったらなんだかデュエルでエネルギーを発散したくなりました!」

 

愛「お、いいね、いいね、デュエル」

 

俺「なら、近くの公園に行くか」

 

 

 

〜公園〜

 

愛「ここってぶちょーとリボルバーが初めてかった公園?」

 

俺「そう」

 

せつ菜「いいですねー、宿命の地というわけですね」

 

歩夢「それでせつ菜ちゃんは誰とデュエルしたい?」

 

せつ菜「はい、歩夢さんお願いできますか?」

 

歩夢「わ、私?うんいいよ」

 

せつ菜「最近、歩夢さんとデュエルしてないなと思いまして、是非手合わせお願いします!」

 

歩夢「うん、よろしくね。」

 

 

愛「よーし、それなら先攻後攻はコイントスで決めるのはどうかな?」

 

せつ菜「もちろんいいですよ!」

 

愛「よし、そしたらこっちの赤いせつ菜スカーレットストームカラーの方がせっつーで、こっちの青いマリンセスブルーの方が歩夢ね」

 

歩夢「うん、わかった」

 

愛「それじゃあ行くよ!出た目の方が先攻ね、コイントース!」

 

俺「どっちだった?」

 

愛「マリンセスブルーの青!先攻は歩夢だね」

 

 

歩夢「それじゃあ」

 

せつ菜「はい!」

 

2人「デュエル!!」



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第5話

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

歩夢「私のターン、私はアーマード・ビットロンを召喚!」

 

せつ菜「アーマード・ビットロン!?」

 

 

愛「ビットロン…っていかにもぶちょーが使いそうなカードだけど…」

 

 

俺「あれは俺が歩夢にあげたカードだ」

 

愛「へぇ〜いいな〜同じサイバース使いならこういうこともできるんだ〜」

 

 

歩夢「アーマード・ビットロンの効果、このカードをリリースして効果発動、デッキから海晶乙女シーホースを効果を無効にして特殊召喚するよ。そしてシーホースでリンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルースラッグの効果、墓地からシーホースを手札に加えるよ。そしてシーホースを自身の効果でブルースラッグのリンク先に特殊召喚!再びシーホースでリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果、デッキからフィールド魔法 海晶乙女の闘海を手札に加える。」

 

 

せつ菜「さすが歩夢さんです。部長からもらったカードを早速使いこなしています」

 

 

歩夢「フィールド魔法 海晶乙女の闘海を発動。さらにシーエンジェルとブルースラッグでリンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果、墓地からシーエンジェルを特殊召喚。輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私は、リンク2のコーラルアネモネとシーエンジェルをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、海晶乙女マーブルド・ロック!」

 

 

せつ菜「きましたね、歩夢さんのエースモンスター…」

 

 

歩夢「墓地のコーラルアネモネの効果、墓地からシーホースを手札に加える。さらにバトル・オーシャンの効果でコーラルアネモネ、ブルースラッグ、シーエンジェルを装備し、マーブルド・ロックの攻撃力は4500!私はデッキからカード10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動。デッキからカード2枚ドロー。そして4枚伏せてターンエンド」

 

 

愛「さすが歩夢。簡単にエースモンスターを出してきてしかも攻撃力は4500!さてせっつーはどうでる?」

 

 

せつ菜「行きます!私のターン、ドロー!フィールド魔法 トリックスター・ライトステージを発動!その効果でデッキからトリックスター・キャンディナを手札に加えます。そしてライトステージの効果、歩夢さんのセットカード1枚はエンドフェイズまで発動できず、エンドフェイズに発動するか、墓地に送ってもらいます!続けてキャンディナを通常召喚!キャンディナの効果、デッキからトリックスター・マンジュシカを手札に加えます!バトルです!キャンディナでマーブルド・ロックを攻撃です!」

 

 

愛「キャンディナの方が攻撃は下なのに…」

 

 

俺「(おそらくせつ菜はあのカードを握っている…)」

 

 

せつ菜「この瞬間、私は手札のオネストの効果を発動!キャンディナにマーブルド・ロックの攻撃を加えます!」

 

 

歩夢「うっ」

 

 

歩夢ライフ4000→2200

 

 

せつ菜「さらにライトステージの効果で追加ダメージです!」

 

 

歩夢ライフ2200→2000

 

 

せつ菜「まだです!私はフィールドのキャンディナを戻して、手札のマンジュシカを特殊召喚します!そしてマンジュシカでダイレクトアタック!」

 

歩夢「そうはさせないよ!永続罠 リビングデットの呼び声を発動!墓地からマーブルド・ロックを特殊召喚する!」

 

せつ菜「ならこちらにもまだ手はあります!バトル続行!マンジュシカでマーブルド・ロックを攻撃です!この時、手札のトリックスター・キャロベインの効果発動!手札のこのカードを墓地に送り、マンジュシカの攻撃力を倍の3200にします!戦闘ダメージは500ですが、ライトステージの効果で計700のダメージです!」

 

 

愛「せっつーも相当飛ばしてるね…」

 

 

 

歩夢ライフ2000→1300

 

歩夢「ならこの瞬間、罠発動!海晶乙女雪花!EXデッキから海晶乙女クリスタルハートをリンク召喚扱いで特殊召喚!」

 

 

せつ菜「戦闘でモンスターを倒してもすかさず後続のモンスターを呼ぶ…さすがは歩夢さんです!」

 

歩夢「ううん、せつ菜ちゃんこそ、毎回すごい攻撃を仕掛けてきて耐えるのがやっとだよ」

 

 

せつ菜「えへへ、ありがとうございます。こうやってお互いを尊重し合えるデュエルっていいですね」

 

歩夢「うん!せつ菜ちゃん次どう出てくるか、自分がどうしたらいいか考えるながら戦うのすごく楽しい」

 

せつ菜「私もです!こんなデュエルがもっともっと広まれば私の野望もきっと叶うはずです」

 

 

歩夢「せつ菜ちゃんの野望?」

 

せつ菜「はい!私の野望は大好きを世界中に溢れさせることなんです!」

 

愛「世界中に大好きが溢れるのか〜それってめっちゃ〜いいじゃん!」

 

 

せつ菜「はい!子供っぽいって言われると思って言わなかったんですけど…でも皆さんになら言える気がして…こうやってお互いの大好きを尊重し合うってすごく素晴らしいことだと思うんです!私1人だけだったらそれは叶えられないかもしれない…でも皆さんと一緒にいたり、こうやってデュエルしてたらそれが叶えられる気がするんです!」

 

歩夢「うん、とても素敵なことだと思うよ。あなたもそう思うでしょ?」

 

 

俺「そうだな、せつ菜の野望と俺の夢は似てるのかもな」

 

 

愛「そーなの!?」

 

 

俺「うん、俺はデュエルで笑顔を届けられる人になりたいんだ。ほら、俺ってハノイの事件に巻き込まれてデュエルで辛い思いをしてきただろ?だからほかの人にはそうなって欲しくなくて、デュエルする人には笑っていて欲しいんだ。」

 

 

せつ菜「そうだったんですね…」

 

 

愛「なーんだ、めちゃくちゃいい夢、ぶちょー持ってるじゃん!」

 

歩夢「やっぱりそうだったんだね、そんな気がした。でもあなたって結構恥ずかしがり屋さんだから言えなかったかなって」

 

 

愛「歩夢にはやっぱりお見通しなんだね〜」

 

 

せつ菜「さすが、歩夢さん。ますます正統派ヒロイン力が上がっています…」

 

 

俺「まぁ、だからせつ菜の野望、叶えようみんなで。」

 

せつ菜「はい!ありがとうございます!そういえばデュエルの途中でしたね。私はカードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

 

俺「この瞬間、歩夢のセットカード1枚は墓地に送られる…墓地に送られたのは海晶乙女潮流か…」

 

 

歩夢「いくよ、私のターン、ドロー!」

 

 

せつ菜「この瞬間、マンジュシカの効果!歩夢さんが手札にカードを加えたことにより効果ダメージが発生します!」

 

 

歩夢「そうはさせないよ!罠発動!海晶乙女ウェーブ!自分の場にマリンセスリンクモンスターがいる時、マンジュシカの効果をターン終了時まで無効にするよ!さらに私の場にリンク

2以上のマリンセスがいる時、このターンの終わりまで私のモンスターは相手の効果を受けない!」

 

 

せつ菜「ですが、このままシーホースを使われるのは厄介ですね!私は罠発動!トリックスター・リンカーネーション!歩夢さんの手札を全て除外してデッキから同じ枚数ドローして貰います!」

 

 

歩夢「なら私は海晶乙女パスカルスを通常召喚!そして効果発動、手札から海晶乙女クラウンテイルを特殊召喚!輝け!愛と絆のサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2の海晶乙女クリスタルハートとパスカルス、クラウンテイルをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!母なる大海の深き青よ。わが手に集い慈愛と浄化の力を与えよ。リンク召喚!現れろリンク4!!海晶乙女グレート・バブル・リーフ!」

 

 

せつ菜「グレート・バブル・リーフ…」

 

 

愛「こんなモンスター見たことない…」

 

 

歩夢「そっか、みんなに見せるのは初めてだったね。これが私の新しい切り札だよ。」

 

 

せつ菜「すごいです!新たなリンク4モンスター、相手にとって不足はありません!」

 

 

歩夢「バトル・オーシャンの効果!墓地からクリスタルハート、コーラルアネモネ、シーエンジェルを装備!これによりバブル・リーフの攻撃力は2000アップ!さらにクリスタルハートを素材としたことによりこのカードは相手の効果を受けないよ!」

 

 

せつ菜「完全耐性の攻撃力4600のモンスター…」

 

 

歩夢「バトル!グレート・バブル・リーフでマンジュシカを攻撃!」

 

 

せつ菜ライフ4000→1000

 

 

せつ菜「今のはさすがにききましたね…」

 

 

歩夢「私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

せつ菜「私のターン、ドロー!」

 

歩夢「せつ菜ちゃんのスタンバイフェイズにグレート・バブル・リーフの効果、墓地からブルースラッグを除外して1枚ドロー、さらにグレート・バブル・リーフは自身の効果で攻撃力は600アップして5200!」

 

 

せつ菜「グレート・バブル・リーフにそんな効果が…。ならデッキからカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺発動です!デッキから2枚ドローします。そしてトリックスター・キャンディナを召喚!その効果でデッキから魔法カード トリックスター・フェスを手札に加えます!そして墓地のリンカーネーションを除外して墓地からトリックスター・マンジュシカを特殊召喚!」

 

 

 

愛「せっつーの場にモンスターが2体…」

 

 

せつ菜「現れろ!野望を叶えるサーキット!」

 

 

愛「せっつー、野望を叶えるサーキットって…」

 

せつ菜「私もリンク召喚の口上考えてみたんです!どうでしょう?」

 

愛「まぁある意味最高にせっつーらしいよね…ね?部長」

 

 

俺「そうだな…いいんじゃないかな」

 

 

せつ菜「ありがとうございます!気を取り直して、アローヘッド確認!召喚条件はトリックスター2体!私はキャンディナとマンジュシカをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2、トリックスター・ホーリーエンジェル!」

 

 

愛「来た、せっつーのエースモンスター!」

 

 

せつ菜「さらに魔法カード トリックスター・フェスを発動!ホーリーエンジェルのリンク先にトリックスタートークンを2体特殊召喚!」

 

 

歩夢「なら、この瞬間、リバースカード、オープン!速攻魔法 サイクロン!ライトステージを破壊!」

 

 

せつ菜「やりますね!ですが、ホーリーエンジェルの効果、このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚されたことにより歩夢さんに200のダメージです!」

 

 

歩夢「この瞬間、手札から海晶乙女波動を発動!このカードは私のフィールドにリンク3以上のマリンセスがいる時、手札から発動できる!これによりホーリーエンジェルの効果は無効だよ!」

 

 

せつ菜「ならトリックスタートークンでブルムにリンク召喚!さらにトリックスター・ブルムとトリックスタートークンでリンク召喚!リンク2、トリックスター・ブラッディマリー!」

 

 

 

せつ菜「現れろ!野望を叶えるサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はトリックスター・モンスター2体以上!私はリンク2のトリックスター・ホーリーエンジェルとブラッディマリーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク4、トリックスター・ベラマドンナ!」

 

 

愛「きた!せっつーの最後の切り札!」

 

 

せつ菜「ベラマドンナの効果!墓地のトリックスターモンスターの種類×200のダメージを与えます!私の墓地のトリックスターモンスターは6種類!よって1200のダメージです!」

 

 

歩夢ライフ1300→100

 

 

せつ菜「さらに自分フィールドにトリックスターモンスターがいることにより手札からトリックスター・キャロベインをベラマドンナのリンク先に特殊召喚します!バトルです!ベラマドンナでグレート・バブル・リーフを攻撃!シャイニングエスポワール!」

 

 

 

歩夢「(おそらく手札には2枚目のオネストが…)この瞬間、墓地のクラウンテイルの効果!このカードを除外することで私はこのターン、自分の墓地マリンセスリンクモンスターのリンクマーカー×1000の戦闘ダメージは受けない!私の墓地のリンクマーカーの合計は5、よって5000までの戦闘ダメージは受けないよ!」

 

 

せつ菜「くっ、ですが使うしかありませんね、手札からオネストの効果発動!これでグレート・バブル・リーフは戦闘破壊させてもらいます!」

 

 

歩夢「グレート・バブル・リーフが…でもこの瞬間、コーラルアネモネの効果で墓地からパスカルスを手札に戻すよ。」

 

 

せつ菜「私はカードを1枚伏せてターンエンドです。(倒しきれなかった…やはり歩夢さんはすごい…)」

 

 

歩夢「(さすがせつ菜ちゃん…なんとかしのいだけど、このドローが間違いなく私の最後のドロー…)私のターン、ドロー!私は海晶乙女パスカルスを召喚!その効果で手札から海晶乙女ブルータンを特殊召喚!ブルータンの効果!デッキから海晶乙女シーホースを墓地に送るよ!そしてブルータンでリンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルータンの効果でデッキからカードを3枚めくりそのうちのマリンセスカードを1枚手札に加える。私は海晶乙女シースターを手札に加えるよ。さらにブルースラッグの効果、墓地のシーホースを手札に加え、シーホース自身の効果で特殊召喚!そしてブルースラッグとシーホースでリンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果、墓地から海晶乙女シーエンジェルを特殊召喚!続けてシーエンジェルとパスカルスでリンク召喚!リンク2、海晶乙女クリスタルハート!」

 

 

俺「これで歩夢の場にリンク2が2体揃った…」

 

 

愛「ということは…」

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2の海晶乙女コーラルアネモネとクリスタルハートをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4、海晶乙女ワンダーハート!」

 

 

せつ菜「ここに来て…ワンダーハート…すごいです!歩夢さん!」

 

 

歩夢「バトル・オーシャンの効果、ワンダーハートにコーラルアネモネ、シーエンジェル、クリスタルハートを装備、そしてコーラルアネモネの効果でブルータンを手札に戻す」

 

 

俺「これでワンダーハートは相手の効果を受けず攻撃力は4400」

 

 

歩夢「手札の海晶乙女シースターの効果、手札のこのカードを墓地に送りワンダーハートの攻撃力を800アップ!これで攻撃力は5200!バトル!ワンダーハートでキャロベインに攻撃!これでとどめだよ!」

 

 

せつ菜「それはどうでしょうか?」

 

 

歩夢「え!?」

 

 

せつ菜「野望を叶えるために…リバースカードオープン!罠発動!アームズ・コール!デッキから装備魔法 脆刃の剣をキャロベインに装備!このカードを装備したモンスターの攻撃力は2000アップし、装備モンスターの戦闘で発生するダメージは互いに受けます!つまり互いに1200のダメージを受けます!」

 

愛「それじゃあ…」

 

 

歩夢「きゃあ」

 

せつ菜「うぅ」

 

 

歩夢ライフ100→0 せつ菜ライフ1000→0

 

 

 

 

愛「マジ…まさかの引き分け…」

 

 

歩夢「まさか…せつ菜ちゃんが相打ちを狙ってくるなんて思ってもいなかったよ」

 

 

せつ菜「あの状況だとどうしても勝てなかったので、ならせめて相打ちをと思いまして…」

 

愛「でもよくそんなカード入れてたね〜」

 

 

せつ菜「このカードなんですけど、さっき写真撮ったアニメの主人公が持ってる剣に似ていませんか!?」

 

俺「たしかに言われてみれば…」

 

 

せつ菜「ですよね!あのアニメのPVみた瞬間、これだ!って思って思わずアームズ・コールと一緒にデッキに入れたら思わなぬ活躍でした!あ!アームズ・コールも実はあのアニメ、異次元から武器を取り出して戦うアニメでリンクしてるんですよ!これはもう入れるしかないわけなんですよ!」

 

 

俺「そ、そうなんだ…」

 

 

せつ菜「それにしても歩夢さん、本当に強くなりましたね…引き分けておいてなんですが、そう実感しました!」

 

歩夢「せつ菜ちゃんの方こそ、トリックスターの使い方にますます磨きがかかってるね」

 

 

せつ菜「ありがとうございます!今日は歩夢さんとデュエルできてほっんとに楽しかったです!」

 

 

歩夢「うん!私もだよ!」

 

愛「いいね、いいねー、2人ともー。最高のデュエルだったよー!」

 

俺「そうだな、お互いの切り札まで登場して見ててこっちも燃えてきたよ」

 

せつ菜「あなたにそう言ってもらえて何よりです!」

 

 

俺「じゃあそろそろ帰るか」

 

歩夢「うん」

 

 

せつ菜「そうだ、帰ったらアニメ見ませんか?おすすめのアニメのDVD持ってきたんです!」

 

愛「いいね、いいねー、でもせっつー夜更かしは身体に悪いからダメだぞー」

 

せつ菜「えぇ!節度を持って皆さんで見ましょう!」

 

 

 

〜消灯後〜

 

 

せつ菜「皆さんもう寝られました?」

 

愛「んー、まだ起きてるよ」

 

せつ菜「あの…今日はありがとうございました…本当に楽しかったです…私同好会に戻ってきて本当によかったと思いました」

 

歩夢「楽しんでもらえたなら何よりだよ」

 

 

せつ菜「また…こうやって皆さんでお泊りしたり遊んだりできますかね」

 

 

愛「できるよ、愛さんたちは同じ同好会のメンバーなんだから」

 

 

せつ菜「そうですよね、それじゃあおやすみなさい」

 

愛「おやすー」

 

歩夢「おやすみなさい」

 

 

俺「おやすみ」

 

 

to be continued…



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第6話

 

〜音ノ木坂校門前〜

 

 

俺「《校門前に着いたよ!》っと」

 

 

 

穂乃果「あー、いたいたーおーい!」

 

絵里「ごめんなさいね。あなたとはいえ他校の生徒は勝手に入れられなくていつも面倒かけて」

 

 

俺「いや、全然平気だよ」

 

穂乃果「よーし、それじゃあ早速部室に行こう!」

 

 

 

〜部室〜

 

俺「こんにちは〜」

 

凛「あ、来たにゃ!いらっしゃい」

 

海未「今日もわざわざ来ていただいてありがとうございます」

 

俺「いやいや、全然気にしてないし敵情の視察も部長の役目だからさ。ん?花陽とにこは何見てるの?スクール…アイドル…?この3人どっかで見たことがあるような…」

 

 

にこ「あんた同好会の部長やってながらA-RISEも知らないの!?」

 

 

俺「あー、そうだ思い出した、A-RISEだ。」

 

 

にこ「ぱっと出てこないなんて大丈夫かしら」

 

 

花陽「まあまあ、このA-RISEってグループはとっても人気なグループで」

 

穂乃果「私がスクールアイドルを始めようとしたのもA-RISEのライブを見たからなんだ!」

 

俺「へぇ〜っていうことは、A-RISEを見た穂乃果がμ'sのみんなを集めて、そのμ'sのライブを見た千歌たちがAqoursを始めて、そのμ'sとAqoursのライブをみた俺たちが同好会を結成したから、A-RISEがいなかったら今の俺たちはなかったかもしれないのか」

 

希「ま、そういうことやん」

 

 

ことり「A-RISEには会ったことないの?」

 

俺「いや、ないな」

 

 

にこ「あったらもっとすぐに名前が出てくるはずよね」

 

真姫「まぁ、実は私たちもそんなに会ったことないけど」

 

 

にこ「ぎくっ」

 

 

俺「へぇ、そうなんだ」

 

 

希「そういえば話変わるけど、この前遊園地で虹ヶ咲の1年生3人おったで」

 

 

俺「あー、行ってたらしいな。希もいたのか?」

 

希「うん、まぁーうちは見かけただけやけど」

 

 

俺「そっか、かすみたち、あの場にμ'sがいたって言ったら驚くだろうな」

 

 

絵里「はいはい、おしゃべりはここまで。せつっかく来てもらったんだから早速練習をしましょう」

 

 

 

 

〜練習後〜

 

 

穂乃果「今日もありがとう!」

 

 

俺「こっちこそありがとう。帰ったらいろいろみんなに教えてやらないとな」

 

 

希「気をつけて帰るんやで」

 

 

俺「うん、それじゃあまた」

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

俺「よっ、草薙さん」

 

 

草薙「おっ、今日はμ'sのところに行ってきたのか?」

 

俺「そうそう。しかし腹減ったな、草薙さん、ホットドックとコーヒー1つお願い」

 

草薙「はいよ」

 

 

 

???「あの、すいません?」

 

俺「俺ですか?」

 

???「はい。あなた虹ヶ咲スクールアイドル同好会の部長よね?」

 

俺「そうですけどあなたたちは……。ッ!?」

 

 

???「私たちは」

 

 

俺「A-RISEの3人ですよね!?UTX学園の!」

 

 

ツバサ「知っててもらって光栄だわ」

 

俺「えぇ、知ってますよ!今日ちょうどμ'sのみんなとA-RISEの話になったんですよ」

 

あんじゅ「そうなんだ、それよりあなたμ'sと面識があるの?」

 

俺「えぇ、最初はAqoursのリーダーの千歌が穂乃果に紹介してくれたみたいで、今じゃデュエルの練習に付き合ったりしてるんです。」

 

あんじゅ「そうなんだ〜、だってツバサ」

 

ツバサ「やっぱり期待通りね」

 

俺「え?」

 

ツバサ「この前のあなたのデュエルカーニバルのデュエル見せてもらったわ」

 

俺「A-RISEの皆さんに見られてたなんて光栄だな」

 

ツバサ「で、今日はそれを踏まえてお願いがあってきたの」

 

俺「お願いですか…?」

 

英玲奈「私とデュエルして欲しい」

 

 

俺「英玲奈さんと?」

 

 

英玲奈「そう、これから先、虹ヶ咲は私たちにとって強力なライバルになるかもしれない。私たちは君のデュエルを見てそう思った。だからこそ自分の今の実力と君の実力をその身を持って確かめたい」

 

 

俺「…わかりました。俺もA-RISEの実力、その身をもって味わいたいですしね、やりましょう。」

 

 

英玲奈「あぁ、よろしく頼む。デュエルの方式はライフ8000のマスターデュエルでどうだ?これなら君も全力を出せるだろう」

 

 

俺「えぇ、わかりました。それでは」

 

 

英玲奈「あぁ、いくぞ」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは8000のマスターデュエル

 

 

 

英玲奈「先攻は私からもらう。私はSPYRAL GEAR-ドローンを召喚。ドローンの効果、相手の山札の上から3枚めくり私の好きな順番で置かせてもらう」

 

 

俺「俺のデッキトップを操作された…」

 

 

英玲奈「さらに手札のSPYRAL-ダンディの効果、相手のカードの種類を1つ宣言し、その後相手のデッキトップをめくりその種類のカードだった場合、このカードを特殊召喚する。私は魔法カードを宣言する。」

 

俺「さっきのドローンの効果で俺のデッキトップは操作されている…デッキトップは儀式魔法 サイバネット・リチューアル 」

 

 

英玲奈「SPYRAL-ダンディを特殊召喚!私はSPYRAL-ダンディとドローンでリンク召喚!リンク2、SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス !」

 

 

俺「これが英玲奈さんのエースモンスター…」

 

 

英玲奈「ダブルヘリックスの効果、ダンディ同様、君のデッキトップのカードの種類を宣言し、その種類だった場合、デッキからSPYRALモンスターを特殊召喚できる!私は魔法カードを宣言!」

 

 

俺「くっ、デッキトップはさっきと同じくサイバネット・リチューアル…」

 

 

英玲奈「私はSPYRAL-グレースをダブルヘリックスのリンク先に特殊召喚!グレースの効果、デッキから罠カード SPYRAL MISSION-救出を手札に加える。そしてダブルヘリックスとグレースでリンク召喚!現れろ、2体目のダブルヘリックス !」

 

 

俺「ダブルヘリックスを素材にダブルヘリックスを出した…」

 

 

英玲奈「この瞬間、墓地のグレースの効果、デッキからSPYRAL GEAR-ラスト・リゾートとフィールド魔法 SPYRAL RESORTを手札に加える!」

 

 

俺「グレースを墓地に送るためのリンク召喚だったのか」

 

 

英玲奈「フィールド魔法 SPYRAL RESORTを発動、そしてその効果でデッキからSPYRALモンスターを手札に加えることができる。私はSPYRAL-ボルテックスを手札に加える」

 

 

俺「次々に手札から増えていくな…」

 

 

英玲奈「それは君のデッキも同じだろう。私は墓地のダンディ、ドローン、グレース3体を除外してSPYRAL-ボルテックスを特殊召喚!さらに手札のラスト・リゾートの効果、このカードをボルテックスに装備する。ラスト・リゾートを装備したモンスターは戦闘・効果で破壊されず、相手の効果の対象にならない」

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

英玲奈「私はこれでターンエンド。この時、SPYRAL RESORTの効果で墓地のダブルヘリックスをEXデッキに戻す。」

 

 

俺「俺のターン、ドロー。レディ・デバッカーを召喚、効果発動!デッキからマイクロ・コーダーを手札に加える。そして手札のマイクロ・コーダーと場のレディ・デバッカーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!マイクロ・コーダーの効果、デッキから永続魔法 サイバネット・コーデックを手札に加える。さらに自分フィールドにサイバースがいる事により手札のサイバース・コンバーターは特殊召喚できる!」

 

 

英玲奈「この時を待っていた!」

 

俺「何!?」

 

 

英玲奈「私はボルテックスの効果発動!自分フィールドのSPYRALカードと相手の場のカード2枚を破壊する!私のボルテックスはラスト・リゾートの効果で破壊されない、よって君のカードのみ破壊させてもらう!」

 

 

俺「くっ、俺のカードだけ一方的に破壊されるなんて」

 

 

あんじゅ「相変わらずえぐいコンボよね英玲奈」

 

 

ツバサ「えぇ、そうね。でもくらい耐えてもらわないとね」

 

 

俺「俺はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

英玲奈「私のターン、ドロー。まずは伏せカードが厄介だな。ボルテックスの効果、ボルテックスと君の伏せカードを破壊する、そしてボルテックスはラスト・リゾートの効果で破壊されない。」

 

 

俺「セットしたカードはサイバネット・リチューアル」

 

 

英玲奈「なるほどブラフか、やるな。なら私はSPYRAL RESORTの効果、デッキからSPYRAL-ドローンを手札に加える。そして2体目のドローンを召喚。効果発動、君のデッキの上からカード3枚を見せてもらおう。《クロック・ワイバーン》《サイバース・ガジェット》《サイバネット・マイニング》か…次のターンどれをドローされても厄介だな…。この中なら…これだ。」

 

 

俺「(どの順番で入れ替えたんだ…)」

 

 

 

英玲奈「ダブルヘリックスの効果、君のデッキトップのカードの種類を当てることでデッキからSPYRALモンスターを特殊召喚する!私はモンスターを宣言!」

 

 

俺「俺のデッキの1番上のカードは…クロック・ワイバーンだ」

 

 

英玲奈「よってダブルヘリックスの効果、デッキからSPYRAL-ジーニアスを特殊召喚する!そしてジーニアスの効果、デッキからSPYRAL GEARカードを手札に加える。私は装備魔法 SPYRAL GEAR-ビッグ・レッドを手札に加える。私はジーニアスとドローンでリンク召喚、リンク2、トロイメア・フェニックス!装備魔法 SPYRAL GEAR を発動、墓地のジーニアスを特殊召喚し、このカードを装備させる。そしてジーニアスの効果、デッキからラスト・リゾートを手札に加える。」

 

 

あんじゅ「英玲奈、このターンで彼を倒す気ね」

 

 

英玲奈「私はトロイメア・フェニックスとジーニアスでリンク召喚!リンク3、トロイメア・ユニコーン !そして墓地のジーニアスの効果、自分フィールドにSPYRAL-ダンディが存在する時、手札を1枚捨て墓地から自身を特殊召喚できる!ダブルヘリックスはフィールドに存在する時、ダンディとして扱う!特殊召喚されたジーニアスの効果、デッキからSPYRAL GEAR エクストラ・アームズを手札に加える」

 

 

あんじゅ「ジーニアスのサーチ効果に回数制限はない…」

 

 

ツバサ「そして状況に応じて必要なSPYRAL GEARを手札に加え相手を倒す…それが英玲奈のデュエル」

 

 

英玲奈「私はトロイメア・ユニコーンとジーニアスでリンク召喚!リンク4!トロイメア・グリフォン!」

 

 

俺「ここでリンク4だと!?」

 

 

英玲奈「まだだ、手札のSPYRAL-ダンディの効果、君のデッキトップはドローンの効果でクロック・ワイバーンに確定している、よってダンディを自身の効果で特殊召喚する!さらにエクストラアームズをダブルヘリックスに装備、その効果によりダブルヘリックスの攻撃力は1000アップし、攻撃力は2900だ。さらにダブルヘリックスにSPYRAL GEAR ラスト・リゾートを装備。これによりダブルヘリックスは戦闘、効果で破壊されず効果の対象にならない!」

 

 

俺「くっ」

 

 

英玲奈「バトル!SPYRAL-ダンディでダイレクトアタック!」

 

 

俺のライフが8000から6100に減る。

 

 

英玲奈「続けてトロイメア・グリフォンでダイレクトアタック!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが6100から3600に減る

 

 

英玲奈「続けてSPYRAL-ボルテックスでダイレクトアタック!」

 

 

俺のライフが3600から800に減る

 

 

 

英玲奈「これで終わりだ!」

 

 

あんじゅ「案外あっけなかったわね」

 

 

ツバサ「…」

 

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

英玲奈「何?」

 

 

俺「俺が戦闘ダメージを受けたことにより手札からインタラプト・レジスタンスを守備表示で特殊召喚!」

 

 

英玲奈「壁モンスターを持っていたか。だが、ダブルヘリックスでインタラプト・レジスタンスを攻撃だ!」

 

 

あんじゅ「なんとか凌いだみたいね」

 

 

英玲奈「私はこれでターンエンドだ。この瞬間、SPYRAL RESORTの効果、墓地のドローンをデッキに戻す。やはりそう簡単には勝たせてはくれないか。」

 

 

俺「えぇ、だってまだ俺のデュエル、全然見せられてないですから」

 

 

英玲奈「だが、どうする。私の場にはモンスターが4体。そしてボルテックスは君のカードを破壊し、トロイメア・グリフォンがいる限り特殊召喚されたモンスターはリンク状態でなければ効果を発動できない。八方塞がりだと思うが」

 

 

俺「それでも最後まで諦めないで戦うのが俺のデュエルです。行きます、俺のターン、ドロー!」

 

 

ツバサ「さぁどう出てくる…?」

 

 

俺「俺はクロック・ワイバーンを召喚!効果発動!通常召喚されたクロック・ワイバーンなら効果が使える、クロックトークンを特殊召喚!そしてクロックトークンでリンク召喚!リンク1、リンクリボー!」

 

 

英玲奈「早速グリフォンの穴をついてきたか…」

 

 

俺「俺は魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のモンスター5体をデッキに戻し2枚ドローする!(これが俺のデスティニードロー…)よし、魔法カード サンダー・ボルトを発動!」

 

 

あんじゅ「今のドローで引き当てたっていうの?」

 

 

俺「これでラスト・リゾートを装備したボルテックスとダブルヘリックスを破壊できなくてもグリフォンとダンディは破壊させてもらう!」

 

 

英玲奈「くっ(これではスプラッシュ・メイジのリンク召喚から大量展開をされてしまう…なら)ボルテックスの効果!このカードとリンクリボー、クロック・ワイバーンを破壊する!そしてボルテックスはラスト・リゾートを装備していることにより破壊されない!」

 

 

俺「俺はこの時を待っていた!」

 

 

英玲奈「なに!?」

 

 

俺「手札から魔法カード おろかな埋葬を発動!デッキから儀式モンスター サイバース・マジシャンを墓地に送る!そして墓地の儀式魔法 サイバネット・リチューアルの効果、このカードと儀式モンスター サイバース・マジシャンをゲームから除外して、自分フィールドにサイバネットトークン2体を特殊召喚する!」

 

 

英玲奈「最初からこれが狙いか」

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族2体!俺はサイバネットトークン2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!」

 

 

英玲奈「くっ、スプラッシュ・メイジのリンク召喚を許してしまった」

 

 

俺「スプラッシュ・メイジの効果、墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚!さらに永続魔法 サイバネット・コーデックを発動!現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとマイクロ・コーダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

 

ツバサ「あれは彼の連続リンク召喚の核となるリンクモンスター…」

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果、デッキからコード・ジェネレーターを手札に加える。さらにマイクロ・コーダーの効果でデッキから永続魔法 サイバネット・オプティマイズを手札に加える。そしてトランスコードの効果、墓地からスプラッシュ・メイジを特殊召喚する。続けて手札のコード・ジェネレーターとスプラッシュ・メイジでリンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!」

 

 

英玲奈「2体目のリンク3…」

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果、デッキからコード・エクスポーターを手札に加える。墓地のコード・ジェネレーターの効果、デッキからドット・スケーパーを墓地に送る。そして墓地に送られたドット・スケーパーの効果、自身を特殊召喚する!俺は手札のコード・エクスポーターと場のドット・スケーパーでリンク召喚!現れろ、リンク2、コード・トーカー・インヴァート!」

 

 

あんじゅ「これが彼の連続リンク召喚…」

 

 

俺「コード・エクスポーターの効果で墓地のマイクロ・コーダーを手札に加える。そしてサイバネット・コーデックの効果、デッキからレディ・デバッカーを手札に加える。さらにインヴァートの効果、手札からレディ・デバッカーを特殊召喚する!レディ・デバッカーの効果!デッキからバックアップ・セクレタリーを手札に加える!バックアップ・セクレタリーの効果、場にサイバースがいる時、自身を特殊召喚する!」

 

 

ツバサ「たったモンスター2体からここまで持ってくるなんて…」

 

 

俺「続けて永続魔法 サイバネット・オプティマイズを発動!これによりこのターン、俺はもう一度サイバースを召喚できる。俺はマイクロ・コーダーを通常召喚。現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件は属性の異なるサイバース族モンスター2体以上、俺は光属性コード・トーカー・インヴァートとマイクロ・コーダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク召喚、リンク3、デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

俺「永続魔法 サイバネット・コーデックの効果、デッキから炎属性デクレネード・バスターを手札に加える。さらに墓地のドット・スケーパーとマイクロ・コーダーを除外して手札からデクレネード・バスターを特殊召喚する!」

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカー・ヒートソウルとバックアップ・セクレタリーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!」

 

 

英玲奈「アクセスコード・トーカー…これが彼の切り札…」

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果、リンク3のヒートソウルを素材にしたことにより攻撃力3000アップ!さらにエクスコードのリンク先にいることにより、さらに500アップ!」

 

 

あんじゅ「攻撃力5800!?」

 

 

俺「アクセスコードの効果、墓地の闇属性リンクリボーを除外してSPYRAL RESORTを破壊!アクセスインテグレーション!」

 

 

英玲奈「くっ」

 

 

俺「そしてこの効果は除外するリンクモンスターの属性が違ければ何度でも使える!水属性スプラッシュ・メイジを除外してラスト・リゾート1枚を破壊!続けて光属性コード・トーカー・インヴァートを除外して2枚目のラスト・リゾートを破壊!さらに炎属性デコード・トーカー・ヒートソウルを除外してダブルヘリックスを破壊!」

 

 

英玲奈「だが墓地送られたエクストラアームズの効果、墓地からSPYRAL-ダンディを特殊召喚する!そしてダンディの効果、サイバネット・オプティマイズを破壊!」

 

 

俺「バトルだ!エクスコード・トーカーでSPYRAL-ダンディを攻撃!エクスコード・クローズ!」

 

 

英玲奈ライフ8000→7100

 

俺「続けてトランスコード・トーカーでボルテックスを攻撃!トランスコード・フィニッシュ!」

 

 

英玲奈ライフ7100→6500

 

 

俺「レディ・デバッカーでダイレクトアタック!」 

 

英玲奈ライフ6500→4800

 

 

俺「とどめだ!アクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!!」

 

 

英玲奈「(私の負けか…)」

 

 

 

英玲奈ライフ4800→0

 

 

あんじゅ「英玲奈が…」

 

 

ツバサ「負けた…」

 

 

英玲奈「見事だ。いやさすがと言うべきか」

 

俺「はあはあ…なんとか勝てたか」

 

 

英玲奈「いや、これが君の実力だ。」

 

 

俺「ありがとうございます」

 

 

英玲奈「いや、礼を言うのはこちらの方だ。君とのデュエルでわかった。君ほどのデュエリストと戦うときには倒せる時に確実に倒さないといけないとな」

 

 

 

あんじゅ「まさか本当に英玲奈に買っちゃうなんてね」

 

 

ツバサ「えぇ、素晴らしくデュエルだったわ」

 

 

俺「いえ、俺もかなりギリギリでしたから」

 

 

英玲奈「虹ヶ咲学園…君がいるなら彼女たちはかなり脅威になりそうだな」

 

俺「俺がいるからかはわからないですけど、けど虹ヶ咲のみんなは常に進化しています。だからきっと今度皆さんとデュエルする時はきっと相当な脅威になってると思いますよ。」

 

 

英玲奈「そうか…」

 

 

ツバサ「いい部長を持ったわね、彼女たちも」

 

 

あんじゅ「いっそのことあなたもUTX学園に転校してこない?」

 

俺「え?いやぁ俺は」

 

 

あんじゅ「冗談よ」

 

ツバサ「今日はありがとう、またいつか手合わせ願いたいものね」

 

 

俺「えぇ、望むところですよ」

 

 

ツバサ「それじゃあ私たちはこの辺りで失礼するわ」

 

 

俺「はい、お気をつけて」

 

 

A-RISEの3人は去っていった。

 

 

 

草薙「今の3人どっかで見たことあるな…知り合いか?」

 

 

俺「いや、でもすごい人たちだよ」

 

 

草薙「そっか。デュエルは勝ったのか?」

 

 

俺「あぁ、なんとかな」

 

 

草薙「そうか、そうだ、ホットドッグできてるぞ」

 

 

俺「おっ、サンキュー。」

 

 

草薙「渋い顔してるな」

 

 

俺「あぁ、英玲奈さんは強かった。デュエルフェスティバルはきっとあの人たちも出場するはずだ。だからこそみんなをもっともっと強くしないとな」

 

 

草薙「そうだな…やれるか?」

 

 

俺「当然、だって俺は部長だからな」

 

 

 

to be continued…



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第7話

 

 

俺「よし、今日の練習はこれで終わり。みんなお疲れ様」

 

かすみ「はー今日もクタクタです〜」

 

彼方「彼方ちゃんもねむねむ〜部長家まで運んで〜」

 

 

俺「家まではさすがに無理だな…」

 

 

彼方「じゃあ部室まで〜」

 

 

かすみ「ちょっと彼方先輩ずるいですよ、そんなこと言ったらかすみんも運んで欲しいです!」

 

彼方「まあまあかすみちゃんは若いんだから〜」

 

 

果林「ふふ、しょうがないわね。私は足持つから部長は手持って」

 

 

俺「わ、わかった」

 

 

彼方「う〜ん、こういうことじゃないんだけどな〜まぁいいか〜果林ちゃん、部長ありがとう〜」

 

 

 

〜部室〜

 

 

エマ「彼方ちゃん、ぐっすりだね」

 

歩夢「うん、なんだか起こすのが申し訳ないな」

 

かすみ「そういえば彼方先輩ってなんでいつも眠そうにしてるんですか?寝不足なんですか?」

 

 

愛「たしかにカナちゃんがお目々パッチリなの殆ど見たことないよね」

 

 

しずく「何か特別寝れない理由があるんでしょうか?」

 

璃奈「たしかに気になる…璃奈ちゃんボード なぞなぞ」

 

 

果林「まぁ、あるっちゃあるわよね」

 

エマ「うん…」

 

 

かすみ「先輩は知ってます?」

 

俺「まぁ一応」

 

かすみ「えーずるいです、何なんですか?」

 

俺「彼方はライフデザイン科の特待生だからな。」

 

かすみ「そういえばそんなこと言ってたような…」

 

 

俺「だから毎日結構遅くまで勉強してるらしいよ。特待生はある一定の成績キープしてないと特待を受けられないらしいからな」

 

 

愛「そーだったんだ」

 

 

かすみ「でもでもこの前の勉強会も愛先輩にいろいろ教わってましたよね?」

 

 

俺「まぁ普通の勉強もそうだけど、彼方の専攻してる学科の勉強の方もあるからな。特待生はいろんな勉強ができなくちゃいけないってことなんだよ」

 

しずく「なるほど、それは大変ですね…」

 

せつ菜「それならかつて同好会より勉強を優先したのもうなずけますね」

 

果林「しかしこれだけ話してても起きないなんて相当ね」

 

 

俺「そろそろ遅くなるし、みんな先に上がっていいよ。俺はもうちょっと彼方の様子見てるから。」

 

かすみ「えー、そしたら先輩の帰りも遅くなっちゃいますよ〜」

 

 

俺「俺は活動報告書作らないと行かないし、暗くなると危ないから付き合わせるわけにもいかないしな」

 

愛「まーぶちょーがそういうなら、ぶちょーも気をつけてね」

 

歩夢「あ、なら私も残るよ。あなた1人にするのも申し訳ないし、家が隣同士だから一緒に帰った方が安全でしょ」

 

 

俺「わかった」

 

 

かすみ「むー、歩夢先輩にまた先を越された…」

 

 

果林「ほら、かすみちゃん帰るわよ」

 

 

かすみ「はーい」

 

 

 

〜1時間後〜

 

 

歩夢「ふふ」

 

 

俺「ん?どうかした?」

 

 

歩夢「いや、あなたって集中してる時、本当に何も話さないなって思って」

 

 

俺「あぁ、ごめん」

 

 

歩夢「ううん、いいの。そんなあなた見てるのも楽しいから」

 

 

俺「楽しいって別に俺なんもしてないんだけどな」

 

歩夢「ふふ、それがいいんだよ」

 

 

俺「そう…」

 

 

彼方「むにゃにゃ、あれ?みんなは?」

 

 

俺「おっ、やっと起きたか。みんなならもう帰ったよ」

 

彼方「んー、あれもうこんな時間…もしかして残っててくれたの?」

 

歩夢「彼方さんがあまりに気持ち良さそうに寝てるから起こすの申し訳なくて」

 

俺「部室に1人で残すわけにもいかないからな」

 

 

彼方「そうなんだ〜ありがとう〜ふぁ〜よく寝た〜」

 

俺「さて、彼方も無事に起きたし、帰るか。もう暗いし家まで送っていくよ」

 

 

彼方「わざわざ悪いね〜」

 

 

 

〜帰り道〜

 

 

歩夢「彼方さん勉強は順調?」

 

 

彼方「うーん、まあまあかな〜」

 

俺「大変だよな特待生も」

 

彼方「まぁね、それに彼方ちゃんは遥ちゃんのいいお姉ちゃんでいないといけないからね〜」

 

歩夢「そうなの?もう十分いいお姉さんだと思うけど」

 

彼方「ううん、遥ちゃんはね、とってもいい子だから彼方ちゃんはまだまだなの。だから彼方ちゃんはもっともっと頑張らないといけないの」

 

俺「そっか…」

 

 

彼方「あ、着いた着いた。今日はどうもありがとう。気をつけて帰ってね〜」

 

歩夢「うん、彼方さんも勉強がんばってね」

 

 

彼方「うん、それじゃあね」

 

 

 

 

歩夢「彼方さん、結構苦労してるんだね」

 

俺「そうだな、普段は眠そうにしてるけどその裏ではいろいろ大変なんだな」

 

 

 

〜翌日〜

 

 

彼方「大変だよ〜彼方ちゃんもう生きていけないよ〜」

 

歩夢「どうしたの?彼方さん」

 

彼方「うん、今日ねいつもみたいに彼方ちゃんが遥ちゃんにお弁当作ってあげようとしたらね、遥ちゃんは『もう自分で作るからいらない』って言って自分でおにぎり作って出て行っちゃたんだよ〜」

 

俺「遥ちゃんと喧嘩でもしたのか?」

 

 

彼方「ううん、特に何も悪いこと言ってないはずなのに…彼方ちゃんもうどうしたらいいかわからないよ〜だからごめん、今日の部活はお休みするね〜」

 

 

歩夢「え、ちょっと彼方さん?」

 

 

俺「心配だな、ちょうど今日バイトの日だし俺は彼方を追いかけるよ、歩夢あとは頼んだ」

 

 

歩夢「ちょ、ちょっと」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

俺「あ、いたいた彼方ー」

 

 

彼方「うん?部長?あれ、今日部活は?」

 

 

俺「今日はバイトの日だから休み。それよりこれから空いてるよね?カフェナギに行こう、ほら」

 

彼方「いや、彼方ちゃんは…」

 

 

俺「いいから、行くよ」

 

 

彼方「ちょ、ちょっと〜」

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

草薙「お、きたか。あれ?今日は彼方ちゃんも一緒なのか?」

 

俺「まあね、ほら彼方ここ座って」

 

彼方「うーん」

 

 

草薙「おい、ちょっと…」

 

俺「ん?」

 

 

草薙「彼方ちゃん、なんだか落ち込んでるけどなんかあったのか?」

 

俺「あぁ、妹の遥ちゃん絡みでなんかあったみたい。」

 

草薙「そうか、だから連れてきたのか」

 

 

俺「そういうこと。さてととりあえずコーヒーの準備をしてと」

 

 

 

 

俺「お待たせ、彼方。コーヒー、俺からのおごりだ」

 

彼方「ありがとう…」

 

俺「昨日から今日までで遥ちゃんが怒るようなこといった覚えはない?」

 

彼方「ないよ、ていうか彼方ちゃんがそんなこと言うわけないじゃん…でも知らない間に遥ちゃんを傷つけてたら…彼方ちゃんはお姉ちゃん失格だ…」

 

俺「遥ちゃんが怒ってないんだとしたら別のことに理由があるんじゃないか?」

 

 

彼方「別の理由〜?もしかして彼方ちゃんのお弁当実は美味しくなかったとか〜?」

 

 

俺「いや、それはないと思うよ。彼方が作る料理みんな美味しいって言ってるし、俺もすごい美味いと思ってる。だからそれともまた別に理由があるんじゃない?」

 

 

彼方「でもほかに思い当たる節がないよ〜はぁ〜ダメだ〜彼方ちゃん遥ちゃんのこと全然わかってあげれてないよ〜」

 

俺「なら直接どうして受け取ってもらえないか聞いてみるとか?案外そのままの通り自立したいってことだったのかもしれないし」

 

 

彼方「それが聞けたら苦労しないよ〜それに自立したいって急すぎるよ〜」

 

俺「う〜ん、どうしたもんかな…(彼方超ネガティヴモードじゃん)」

 

 

草薙「なら、デュエルしてみたらどうだ?」

 

 

彼方「草薙さん…デュエルって…」

 

 

草薙「俺にも弟がいる。みんなが知ってる通り今は変わってしまったけど、事件に遭う前はあいつも明るくて優しいやつだった。彼方ちゃんたちほどじゃなかったけど兄弟の仲もよかった。けど、だからと言って弟の何もかもを知っていたわけじゃない、時折弟が何を考えてるかわからなくて時折喧嘩もした。けど、ちょっと考えてることが違っただけで本当は全然大したことはなかったんだ。ただお互い素直になれなかっただけで。だからお互いの気持ちを素直に伝えられるならデュエルが1番手っ取り早い。それを彼方ちゃんもこいつに教わらなかったか?」

 

彼方「たしかに〜、でも遥ちゃん、彼方ちゃんとデュエルしてくれるかな〜?」

 

俺「なら俺に任せてくれ。遥ちゃんは東雲学院だったよな?」

 

彼方「うん、そうだけど〜」

 

 

俺「よし、俺がなんとかするから彼方はなんの心配もしなくていいから。」

 

彼方「でも〜」

 

俺「そんなことよりコーヒー冷めるよ。俺の奢りなんだから熱いうちに飲んでくれよ」

 

彼方「うん…」

 

 

 

 

草薙「どうする気だ…?」

 

俺「ちょっとね…俺東雲学院に電話してくる」

 

草薙「お前ってやつは…まぁ流石だな、よし行ってこい」

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

愛「カナちゃん今日も休み?」

 

歩夢「うん、妹さんのことでちょっといろいろあったみたい。彼がなんとかするって言ってたから大丈夫だと思うけど…」

 

エマ「でも、今日の遥ちゃん元気なかったな…廊下で見かけたけど話しかけるのも忍びなかったな…」

 

 

果林「そうね、あそこまで落ち込んでる彼方は初めてみたわね…」

 

 

しずく「大丈夫でしょうか彼方さん…」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード はらはら」

 

 

せつ菜「信じましょう!部長を!」

 

歩夢「うん、そうだね!きっと彼ならなんとかしてくれる!」

 

 

〜東雲学院〜

 

 

俺「すいません、自分、虹ヶ咲学園のスクールアイドル同好会の部長をやってまして、今日はこちらのスクールアイドル部の取材に来たんですけれども…」

 

東雲学院教員「えぇ、昨日お電話くれた方ね。そう、あなただったの。あなたなら知ってるわよ、この前のデュエルカーニバルの決勝戦、うちの生徒も大興奮だったわ」

 

 

俺「知っていてもらって光栄です。」

 

 

東雲学院教員「それじゃあ中にどうぞ」

 

 

 

〜取材後〜

 

 

俺「それじゃあ取材はこの辺りで。今日はありがとうございました。それと近江遥さん、ちょっとだけいいですか?」

 

遥「私ですか?」

 

俺「そう、ちょっと話したいことがあって」

 

遥「わかりました…」

 

 

 

遥「話って…?」

 

俺「うん、彼方のことなんだけど」

 

遥「お姉ちゃんのことですか?」

 

俺「そう、最近彼方と喧嘩したりした?」

 

遥「いえ、してないですけど…」

 

俺「やっぱりな」

 

遥「え?お姉ちゃんがそんなこと言ってたんですか?」

 

 

俺「いや、そういうんじゃないんだけど。彼方、遥ちゃんが弁当受け取ってくれなかったって落ち込んでてね」

 

遥「それで元気がなかったんですか…」

 

俺「遥ちゃんは彼方の弁当が嫌になったわけじゃないんでしょ?」

 

遥「はい、もちろんです。ただいつもお姉ちゃんに作ってもらって、お姉ちゃんは勉強も頑張っててスクールアイドルも頑張ってて、それで料理まで作ってくれ、だから朝全然起きれなくて無理させてるんじゃないかなと思って、だから私、お姉ちゃんにこれ以上迷惑かけちゃいけないと思って、だから自分でお弁当作ったんです…」

 

 

俺「そっか、やっぱりな」

 

 

遥「え?」

 

俺「遥ちゃん、このあと取材の続きしたいんだ、学校の先生には俺から言っておくからこのカフェナギってところにきて」

 

 

遥「わ、わかりました」

 

 

俺「それじゃあまたあとで」

 

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

草薙「大丈夫だよ、彼方ちゃん。あいつを信じよう」

 

彼方「うん…」

 

俺「おっ、いたいた。」

 

 

彼方「どうだった?」

 

俺「あぁ、あとで遥ちゃん来てくれるって」

 

彼方「そうかデュエルしてくれるって」

 

俺「多分ね」

 

彼方「多分か〜、それより遥ちゃん怒ってた?」

 

俺「いや、全然。ただ思うところはあるみたいだよ」

 

彼方「やっぱり…」

 

俺「まぁそんなに悲観的になることじゃなかったけど」

 

彼方「そうなんだ〜」

 

 

遥「ここがカフェナギかな…」

 

 

俺「あ、遥ちゃんこっちこっち」

 

 

遥「あ、はい。ってお姉ちゃん?」

 

彼方「遥ちゃん…」

 

遥「あの取材の続きって…」

 

俺「そうだよ、次の取材は彼方と遥ちゃんの兄弟デュエル。デュエルしか語れないことを思う存分語ってもらうよ」

 

 

遥「でも…」

 

彼方「遥ちゃん、彼方ちゃんとデュエルしてくれる?」

 

遥「うん、いいけど…」

 

 

彼方「ありがとう〜」

 

 

遥「うん…」

 

彼方「それじゃあいくよ〜」

 

 

 

2人「デュエル!!」



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第8話

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのデュエルは4000

 

 

遥「先攻はもらうよお姉ちゃん」

 

 

彼方「うん、いいよ〜」

 

 

遥「私のターン、魔法カード 影依融合(シャドール・フュージョン)を発動。手札の影霊の翼(リーシャドール)ウェンディと超電磁タートルを融合!融合召喚!エルシャドール・ネフィリム!墓地のウェンディの効果、デッキからシャドール・ドラゴンを裏側守備表示で特殊召喚する。さらにネフィリムの効果、デッキからシャドール・リザードを墓地に送る。そしてシャドール・リザードの効果、デッキからシャドール・ヘッジホッグを墓地に送る。そしてヘッジホッグの効果、デッキからシャドール・ビーストを手札に加える。私はこれでターンエンド」

 

 

俺「遥ちゃんの墓地には超電磁タートルがいる。あのカードが有れば彼方のバトルフェイズを止めることができる。さらに裏側守備表示のシャドール・ドラゴンはリバースした時にモンスター1体を手札に戻せる」

 

 

草薙「つまり彼方ちゃんを迎え撃つ準備は万全ってことか…」

 

 

彼方「はわわわ」

 

 

俺「どうした?彼方」

 

彼方「遥ちゃん…いつのまにシャドール使うようになったの…彼方ちゃんがデッキ変える時に一緒に同じデッキ組んでくれたのに…やっぱり遥ちゃん彼方ちゃんのこと嫌いになっちゃったの…?」

 

遥「ち、違うよ、ただちょっとお姉ちゃんとは違うデッキを使いたくなっただけで、別に嫌いになったとかそういうわけじゃなくて…」

 

彼方「本当に〜?」

 

遥「本当だよ」

 

 

彼方「わかった、彼方ちゃんのターン、ドロー。彼方ちゃんはデッキからカードを3枚を墓地に送り魔法カード 光の援軍を発動。デッキからライトロード・アサシン ライデンを手札に加えて、召喚だよ〜。ライデンの効果、デッキからカードを2枚墓地に送るよ。そして今墓地にいったライトロード・ビースト ヴォルフの効果、自身を特殊召喚するよ。さらに手札からライトロード・ハンター ライコウを墓地に送って魔法カード ソーラー・エクスチェンジを発動だよ。2枚ドローして、デッキからカードを2枚墓地に送るよ〜。」

 

俺「彼方も順調に墓地を肥やしてるな」

 

 

彼方「そして墓地にライトロードモンスターが4種類以上ある時、このカードは特殊召喚できる、彼方ちゃんの墓地には《ライトロード・ハンター ライコウ》《ライトロード・アーチャー フェリス》《ライトロード・サモナー ルミナス》《ライトロード・パラディオン ジェイン》が眠ってるよ〜。いでよ、彼方ちゃんのエースモンスター、裁きの龍!」

 

 

遥「早速お姉ちゃんのエースが出てきた…」

 

 

彼方「そして墓地の妖精伝記(フェアリーテイル)ーシラユキの効果発動。墓地のカード7枚を除外して、墓地で眠っているシラユキを特殊召喚するよ〜。シラユキの効果、ネフィリムを裏側守備表示にするよ〜。」

 

 

俺「これで裁きの龍の効果を使えば、ネフィリムの戦闘時効果を封殺して除去できる」

 

 

彼方「おいで〜夢の世界へ誘うサーキット〜。召喚条件は同じ属性で種族の異なるモンスター3体、彼方ちゃんは光属性で獣戦士族ヴォルフと戦士族ライデン、そして魔法使い族のシラユキをリンクマーカーにセット〜リンク召喚、リンク3、ライトロード・ドミニオン キュリオス」

 

 

遥「リンク召喚まで…」

 

 

彼方「キュリオスの効果、デッキから超電磁タートルを墓地に送るよ〜。ここでキュリオスの更なる効果〜、デッキの上からカードを3枚墓地に送るよ〜。そして裁きの龍の効果、ライフを1000支払い、裁きの龍以外の全てのカードを破壊するよ」

 

 

彼方ライフ4000→3000

 

 

遥「この瞬間、ネフィリムの効果!墓地から影依融合を手札に加える」

 

彼方「バトルだよ〜、裁きの龍でダイレクトアタック」

 

遥「墓地の超電磁タートルの効果、このカードを除外してお姉ちゃんのバトルフェイズを終了させる」

 

 

彼方「うんうん、さすがは遥ちゃん。ちゃんと彼方ちゃんの攻撃をかわしたね〜」

 

遥「お姉ちゃんだって、エースの裁きの龍だけじゃなくリンク召喚まで1ターンでしちゃうなんてやっぱりすごいよ」

 

彼方「えへへ遥ちゃんに褒められちゃった〜」

 

遥「お姉ちゃんはいつだってすごいよ、この前のデュエルカーニバルだって凄かったし、スクールアイドルとしてもすごいし、デュエルだって私より全然すごくて、私はいつもお姉ちゃんの真似しかできなくて」

 

 

俺「それでシャドールを使うようになったのか?」

 

遥「はい、私にはお姉ちゃんのようにライトロードを上手く使える自信もないし、それにお姉ちゃんにいつまでも甘えてちゃダメだって思って、だから自分を変えようと思ってデッキを変えてみたんです。」

 

彼方「もしかして彼方ちゃんのお弁当いらないって言ったのも自分を変えようと思って?」

 

遥「うん、お姉ちゃんすっごく料理が上手くてここまま甘えたらダメだし、お姉ちゃんの負担になっちゃうと思って」

 

彼方「そんなこと全然ないよ!むしろ遥ちゃんのお世話できない方が彼方ちゃん悲しいし、お弁当作るのも彼方ちゃんの生き甲斐だから。遥ちゃんが離れていっちゃう方が彼方ちゃんは辛いよ〜」

 

遥「お姉ちゃん…ありがとう…でもね、私もね、お姉ちゃんのことは大好き。でもお姉ちゃんが自分のことよりも私のことを優先しちゃうのは今度は私が辛いの。お姉ちゃんにはもっと自分の気持ちを大事にしてほしいの」

 

彼方「遥ちゃん…」

 

 

俺「お互い思ってることは一緒だったんだな。彼方、遥ちゃんは彼方のこと嫌ってないんだよ、むしろのその逆。大切な存在だからこそもっと自分の気持ちを大事にして欲しかった、それだけなんだ」

 

彼方「そうだったんだ…ごめんね、遥ちゃん。彼方ちゃんの気持ちばかり押し付けて」

 

遥「ううん、こっちこそいつもいろいろしてもらってごめんね」

 

彼方「遥ちゃんはいつのまにか大人になってたんだな〜。なんだか胸につっかえてたものが取れた気分だよ〜」

 

俺「なら、これで心置きなくデュエルできるな」

 

彼方「うん、彼方ちゃんはこれでターンエンド。この時、裁きの龍の効果でデッキからカードを4枚墓地に送るよ。これで彼方ちゃんの墓地にたくさんカードが眠ってるからいつでもシラユキを夢の世界から連れてこれるよ〜。」

 

 

遥「(お姉ちゃんの墓地にはカードが潤沢、それに超電磁タートルも…相変わらず隙がない…)私のターン、ドロー。魔法カード 死者蘇生!墓地からネフィリムを特殊召喚!ネフィリムの効果、デッキから影依の巫女 エリアルを墓地に送る。そしてエリアルの効果、お姉ちゃんの墓地のシラユキ、超電磁タートル、キュリオスを対象としてそのカードを除外するよ!」

 

 

彼方「それはまずいね〜、彼方ちゃんはエリアルの効果にチャーンしてシラユキの効果、彼方ちゃんの墓地のカード7枚を除外して自身を特殊召喚するよ。さらにシラユキの効果でネフィリムを裏側守備にするよ〜。」

 

 

遥「なら私は魔法カード 影依融合を発動!ネフィリムと手札のシャドール・ビーストを融合!融合召喚!きて2体目のエルシャドール・ネフィリム!ビーストの効果、墓地に行ったことにより1枚ドロー。さらにネフィリムの効果、デッキからウェンディを墓地に送る!そしてネフィリムのさらなる効果で墓地の影依融合を手札に加える。続けて墓地のウェンディの効果、デッキからシャードル・リザードを裏側守備表示で特殊召喚!さらにシャドール・ドラゴンを通常召喚。バトル!ネフィリムで裁きの龍を攻撃!」

 

 

草薙「攻撃力の低いネフィリムで攻撃!?」

 

 

遥「ネフィリムの効果!特殊召喚されたモンスターを破壊する!」

 

彼方「あぁ、彼方ちゃんのエースモンスターが…」

 

遥「続けてシャドール・ドラゴンでシラユキを攻撃!」

 

彼方ライフ3000→2950

 

遥「さらに速攻魔法 神の写し身との接触(エルシャドール・フュージョン)を発動!場のネフィリムとシャドール・ドラゴンを融合!融合召喚!エルシャドール・ミドラーシュ!そしてミドラーシュでダイレクトアタック!」

 

 

彼方ライフ2950→750

 

 

遥「私はこれでターンエンドだよ。ミドラーシュがいる限り、互いのプレイヤーは一度しか特殊召喚できない。」

 

 

草薙「彼方ちゃんのデッキは特殊召喚を多用するデッキ…遥ちゃんも仕掛けてきたな」

 

 

彼方「さすがは遥ちゃん、シャドールデッキも使いこなしてるね」

 

遥「ううん、お姉ちゃんに比べればまだまだだよ」

 

 

彼方「えへへまた褒められちゃった〜。それじゃあ彼方ちゃんのターンだね。ドロ〜。デッキの上からカードを3枚墓地に送り、魔法カード 光の援軍を発動だよ〜、これによりデッキからライコウを手札に加えるよ〜。さらに手札のライコウをコストに魔法カード ソーラー・エクスチェンジを発動だよ〜。2枚ドローしてデッキから2枚墓地に送るよ〜。彼方ちゃんはカード・ガンナーを召喚。カードガンナーの効果、デッキからカードを3枚墓地に送り攻撃力1500アップだよ〜。さらに魔法カード おろかな埋葬、デッキからライトロード・アサシン ライデンを墓地に送るよ」

 

 

 

彼方「墓地のシラユキの効果、墓地のカード7枚を除外して自身を特殊召喚するよ〜。シラユキの効果、ミドラーシュを裏側守備表示にするよ」 

 

 

俺「これで彼方はまた特殊召喚することができる」

 

 

彼方「彼方ちゃんの墓地に4種類ライトロードが揃ってる、再び現れろ、裁きの龍!裁きの龍の効果は使えないけれど、バトルだよ。カードガンナーで裏側のミドラーシュを攻撃」

 

 

遥「ミドラーシュが…」

 

 

彼方「裁きの龍でダイレクトアタックだよー」

 

 

遥ライフ4000→1000

 

彼方「ごめんね、遥ちゃん。彼方ちゃんの勝ちだよ〜妖精伝記ーシラユキでダイレクトアタック」

 

 

遥「(やっぱりお姉ちゃんは強い…)」 

 

 

遥ライフ1000→0

 

 

 

彼方「遥ちゃん、大丈夫?痛くなかった?」

 

遥「うん、大丈夫。やっぱりお姉ちゃんは強いね」

 

彼方「遥ちゃんだってすごく強かったよ〜」

 

 

俺「2人ともいいデュエルだったよ」

 

遥「ありがとうございます。この機会を作っていただいて」

 

彼方「うん、彼方ちゃん遥ちゃんとのデュエルの中で1番楽しかったよ〜」

 

俺「もう大丈夫そうか?彼方」

 

彼方「うん、あなたのおかげですっきりした」

 

 

俺「そっか、よかったよかった」

 

遥「お姉ちゃん、心配かけてごめんね」

 

彼方「彼方ちゃんの方こそ、わざわざデュエルまでしてもらってありがとう」

 

遥「あのね、やっぱり自立はしなきゃいけないとら思うの…」

 

彼方「うん…」

 

遥「でも…やっぱりお姉ちゃんのお弁当は美味しいから前みたいに作って欲しいな!」

 

彼方「遥ちゃん…もちろんだよ!遥ちゃんのためならたとえ火の中、水の中、いつだって作ってあげるよ〜」

 

遥「ありがとうお姉ちゃん」

 

彼方「うん!」

 

 

俺「やっぱり彼方、遥ちゃんといる時が1番元気だな」

 

草薙「それくらい大切な存在なんだよ、兄弟ってのは」

 

俺「そうなんだ…」

 

 

彼方「部長、草薙さん今日はありがとう。彼方ちゃん安心したらねむねむになっちゃった。最近ゆっくり寝られてないし今日くらい早く帰ってぐっすり寝てもいいかな?」

 

俺「うん、そうだな。最近疲れてたみたいだし、今日はしっかり休んで明日からまた一緒に頑張ろうな」

 

彼方「ありがと〜」

 

遥「私からもありがとうございます。今度はあなたともデュエルさせてくださいね」

 

俺「うん、いつでもおいで」

 

遥「はい!」

 

彼方「あーでも遥ちゃんにまでちょっかい出したら彼方ちゃんさすがにぷんぷんだからね〜」

 

俺「ちょっかいってそんなことしたことないし…」

 

彼方「ふふ、冗談冗談。それじゃあまた明日〜」

 

 

俺「うん、また明日」

 

 

 

〜翌日〜

 

 

歩夢「よかった、彼方さん元気になったんだね」

 

愛「さすが、ぶちょー!頼りになるー」

 

 

彼方「おはよ〜」

 

かすみ「えぇ!どうしたんですか、彼方先輩。まだ練習時間前ですよ?」

 

しずく「嵐でも来るのでしょうか…」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ガクブル…」

 

愛「嵐ってことは雷…ひぃ」

 

 

彼方「やだな〜みんな、ちゃんと時間に間に合うように来ただけなのに〜」

 

エマ「彼方ちゃん、今日は早く起きれたんだね」

 

彼方「うん、昨日はね、なんとね、久しぶりに遥ちゃんが一緒に寝てくれたの〜。そしたらね、彼方ちゃん、とってもよく寝れたからね、今日はちゃんと来れたのだ〜」

 

果林「よかったわね、彼方」

 

せつ菜「彼方さんの元気なお顔が見れて何よりです!」

 

彼方「それじゃあ朝練始めよか〜」

 

 

かすみ「うぅ、こんな台詞二度と聞けない気がする…」

 

 

 

 

〜放課後の練習中〜

 

 

彼方「エルシャドール・アプカローネで攻撃〜」

 

 

かすみライフ→0

 

 

かすみ「ちょっと彼方先輩!ライトロードデッキじゃなかったんですか!?またデッキ変えたんですか〜先輩には拘りがないんですか?」

 

彼方「拘りか〜あるよ〜」

 

かすみ「あるんですか…」

 

彼方「うん、それはね〜彼方ちゃんが満足できること〜」

 

かすみ「なんですかそれ」

 

彼方「考えてみれば、人生は一度きりなんだから何も1つのデッキに拘られなくてもいいも思うんだよね〜せっかくこれだけのカードの種類があるんだからいろんなデッキを使うのもいいと思うんだよね〜だから彼方ちゃんが使いたいと思ったデッキを使う、それが彼方ちゃんの拘りなんだよ〜」

 

かすみ「でもどうしてまたシャドールを?」

 

彼方「それはね〜遥ちゃんが彼方ちゃんにシャドールのカードをくれて使い方を教えてくれたんだ〜これもう使うっきゃないよね〜」

 

かすみ「また遥ちゃんですか…」

 

 

彼方「遥ちゃんは教え方もとってもうまくて本当いい子なの!遥ちゃんの話してたら遥ちゃんに会いたくなってきちゃったな〜」

 

かすみ「はぁ〜かすみんあっちで休憩してきますね」

 

彼方「うん、お疲れ様〜」

 

 

俺「彼方、早速シャドールを使いこなしてたな」

 

彼方「うん、これも遥ちゃんのおかげだよ〜」

 

俺「そっかよかったな。これで安心だな。俺がすることはもうないかな」

 

彼方「それはダメ」

 

俺「え?」

 

彼方「たしかに遥ちゃんとはちゃんと話し合えたけど、彼方ちゃんはまだまだ部長のサポートが必要なの。これからもずっとずっと。だから勝手に終わらせちゃダメ」

 

俺「え…そっかわかった。ならこれからビシバシ鍛えていくからな」

 

彼方「うん、眠くらない程度にお願い〜」

 

 

俺「いや、それは無理なお願いだな〜」

 

彼方「そうかな〜ふぁ〜かすみちゃんとデュエルしたら彼方ちゃん眠くなっちゃったな〜」

 

俺「昨日はちゃんと寝たんじゃないのか?」

 

彼方「うん、そうなんだけどね、もしかしたら彼方ちゃん、いつでもねむねむなのかな?」

 

俺「ならまた果林と運んであげようか?」

 

彼方「うーん、あれはいいや〜」

 

 

 

果林「遠慮はいらないわよ、彼方。いつでも運んであげるわよ。」

 

彼方「それじゃあ彼方ちゃんが限界にねむねむな時はお願いしようかな〜」

 

果林「お願いはするのね…」

 

 

俺「さて、彼方どうする?まだ休む?続ける?デュエルすれば目覚めるかもよ」

 

彼方「うーん、そしたら久しぶりに部長とデュエルしようかな」

 

俺「おっ、よしやるか」

 

果林「頑張って彼方」

 

彼方「ありがと〜果林ちゃん。それじゃあ応援ついでにデュエル上まで連れて行って〜」

 

果林「任せて、さぁ部長」

 

俺「うん」

 

 

彼方「うーん、これじゃあないんだけどな〜まぁいいか〜」

 

 

to be continued…



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第9話

 

〜廊下〜

 

 

島「いたーーー!」

 

 

尊「え、島くん?どうしたの?」

 

 

島「おい、転校生!この前のデュエルカーニバル、俺より目立ってただろ!」

 

 

尊「え、まぁそうかもね…」

 

 

島「そうかもね、じゃない!あんな大勢の前で決勝戦しやがって、第一大会の再開の署名は俺もしたんだぞ」

 

 

尊「そうなんだ…ちなみに僕もしたんだけどな…」

 

 

島「う、うるさーい!と、とにかく俺とデュエルだ!転校生!」

 

 

尊「島くんと?(まずいなこのあとバイトなんだよな…)ごめん。明日じゃダメかな?僕この後バイトで…」

 

 

島「何!?まぁいいだろう。なら明日の放課後、第2デュエルに集合だ」

 

 

尊「わ、わかった…」

 

 

 

〜夜〜

 

俺「もしもし、あぁ尊か。どうした?」

 

 

尊「実は今日さ…」

 

 

 

 

俺「島にデュエル挑まれたのか。まぁいいじゃん、たまには」

 

島「彼とデュエルしたら僕も君みたいに付き纏われないかな?」

 

俺「まぁ可能性はあるよな」

 

尊「うぅ」

 

 

俺「ま、悪いやつじゃないからデュエルしてみろよ」

 

尊「わかった…」

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

島「ふん、逃げずにきたか」

 

 

尊「まぁね」

 

 

島「いくぞ」

 

 

尊「わかった…デュエルディスクセット!」

 

 

 

尊「俺の炎で燃やし尽くしてやるよ!」

 

島「(やっぱこいつデュエルになると人が変わるよな…)い、いくぞ…」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

互いのライフは4000

 

島「俺のターン、スクラップ・コングを召喚。スクラップ・コングの効果、自身を破壊する。この瞬間、手札の森の狩人グリーン・バブーンをライフを1000支払い特殊召喚!カードを2枚伏せてターンエンドだ。」

 

島ライフ4000→3000

 

 

尊「いくぞ、俺のターン、ドロー!転生炎獣Jジャガーを召喚!さらに手札の転生炎獣ミーアの効果、手札の転生炎獣ファルコを墓地に送り、自身を特殊召喚!そして墓地のファルコの効果、ミーアを手札に戻し、自身を特殊召喚!続けて今手札に戻したミーアの効果、通常ドロー以外で手札に加わった時、自身を特殊召喚する!現れろ!未来を変えるサーキット!」

 

 

 

俺「おっ、島と尊…結局デュエルしたんだ」

 

果林「珍しい組み合わせね。ちょっと面白そう」

 

俺「なら見ていく?」

 

果林「あなたがいいならね」

 

俺「よし、これもデュエルの勉強だ。見ていこう」

 

 

 

尊「召喚条件はレベル4以下のサイバース族1体!俺はJジャガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク1、転生炎獣ベイルリンクス!ベイルリンクスの効果、デッキからフィールド魔法 転生炎獣の聖域を手札に加える。そしてそのまま発動!再び現れろ!未来を変えるサーキット!召喚条件は炎属性効果モンスター2体以上!俺はベイルリンクス、ミーア、ファルコの3体をリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

島「きやがったか…たしかヒートライオはあいつのエースだったよな…」

 

 

尊「ヒートライオの効果!リンク召喚に成功した時、島のセットカード1枚をデッキに戻す!リザウディング・ロアー!」

 

 

島「うわ、マジかよ〜(せっかくのミラフォが〜)」

 

 

尊「続けてフィールド魔法 転生炎獣の聖域の効果、ヒートライオを転生リンク召喚する!逆巻く炎よ、浄化の力でヒートライオに真の力を呼び覚ませ!転生リンク召喚!甦れ、炎の平原を駆け抜ける百獣の王!転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

島「転生リンク召喚だと〜」

 

 

尊「ヒートライオの効果、2枚目の島のセットカードをデッキに戻す!リザウディング・ロアー!」

 

 

島「う、嘘だろ〜(今度は魔法の筒が〜俺の完璧な罠ではめる作戦が…)」

 

 

尊「まだだ!転生したヒートライオの効果、グリーン・バブーンの攻撃力を俺の墓地のベイルリンクスと同じ500にする!フレイム・ポゼッション!」

 

島「な、なに〜?」

 

 

 

 

果林「これは尊君の勝ちかしらね」

 

俺「どうかな?」

 

果林「え?」

 

俺「デュエルはまだ終わってないから」

 

果林「そ、そう…」

 

俺「(島、お前が男なら果林の前でちょっとはかっこいいところ見せてみろよ)」

 

 

 

尊「バトル!ヒートライオでグリーンバブーンを攻撃!ヒートソウル!」

 

 

島「ぐっ」

 

 

島ライフ3000→1200

 

 

尊「これで終わりだ!Jジャガーでダイレクトアタック!」

 

島「ふん、それはどうかな?」

 

 

尊「なに!?」

 

 

島「俺は手札のバトル・フェーダーの効果!相手の直接攻撃宣言時にこのカードを特殊召喚し、相手のバトルフェイズを終了させる!」

 

尊「くっ、やるな。俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

俺「な?言っただろ?」

 

果林「え、えぇ…」

 

 

島「(あっぶね〜なんとか耐えた〜。けどこの状況、まずっいしょ〜どうするんだよ〜。やっぱりこいつ強ぇ〜)」

 

 

尊「大丈夫…か…?」

 

 

島「お、おう当たり前だろ(くっ〜。ん?あれは!果林さん!?果林さんが俺のデュエルを見てる…なら恥ずかしい真似はできないっしょ、やるしかないっしょ)いくぞ、俺のターン、ドロー!」

 

 

果林「さて、島くんはこの状況、どうするかしら」

 

 

 

島「き、きたー!俺はデッキのカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキからカードを2枚ドローする!」

 

尊「起死回生のカードを引いたか。そう来なくっちゃな!島!」

 

島「男、島、果林さんの前で恥ずかしいデュエルはできぬ!ドロー!きたきたきたー!俺はフィールド魔法 KYOUTOUウォーターフロントを発動!」

 

 

尊「ウォーターフロントだと!?」

 

 

島「さらに魔法カード 成金ゴブリンを発動!お前のライフを1000回復させ1枚ドロー!」

 

尊ライフ4000→5000

 

 

尊「俺のライフを回復させた…」

 

 

島「そして、ウォーターフロントの効果、カードがフィールドから墓地に送られた毎にこのカードに壊獣カウンターを1つ乗せる!さらに魔法カード 妨げられた壊獣の眠りを発動!」

 

 

尊「何!?」

 

 

 

 

果林「あら?島君、結構やるじゃない」

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

 

島「互いのモンスターを全て破壊して俺のデッキから壊獣モンスターを、俺とお前のフィールドに特殊召喚する!」

 

 

尊「だが、墓地のベイルリンクスの効果!このカードを除外して俺のモンスターの破壊を防ぐ!」

 

 

島「だが、俺のバトルフェーダーが破壊されたことに条件は満たした!俺のフィールドに雷撃壊獣サンダー・ザ・キングを、お前のフィールドに海亀壊獣ガメシエルを特殊召喚!そしてウォーターフロントの効果、俺の場からカードが2枚墓地に行ったことにより壊獣カウンターを2つ乗せる!さらにさらに、サンダー・ザ・キングの効果!ウォーターフロントの壊獣カウンターを3つ取り除き、このターンお前はカードの効果を発動できず、サンダー・ザ・キングはモンスターに3回攻撃ができる!」

 

 

尊「くっ」

 

 

 

島「バトルだ!サンダー・ザ・キングでヒートライオを攻撃!」 

 

 

尊「ぐっ」

 

 

尊ライフ5000→4000

 

 

島「続けてJジャガーを攻撃!」

 

 

尊ライフ4000→2500

 

 

島「これで最後だ!ガメシエルを攻撃!」

 

 

尊「ぐぁ!」

 

 

尊ライフ2500→1400

 

 

 

島「ふぅ。俺はこれでターンエンド…。(決まった〜決まったっしょ〜めっちゃかっこよかったしょ〜)」

 

 

 

 

果林「ライフがほぼ互角になった…あなたの言う通り、案外島くんもやるのね」

 

 

俺「あぁ、ここまでとはちょっと想定外だけだな」

 

 

 

 

 

尊「嬉しいぜ!島!こんな熱いデュエルができるなんてよ!」

 

 

島「ふ、ふん。俺様が本気を出せばこんなもんよ」

 

 

尊「いくぜ、俺のターン、ドロー!俺は速攻魔法 転生炎獣の円陣を発動!デッキから転生炎獣ガゼルを手札に加える。そしてガゼルを通常召喚!ガゼルの効果、デッキから転生炎獣スピニーを墓地に送る。さらに墓地のスピニーの効果、自分フィールドに転生炎獣モンスターがいる時、自身を特殊召喚できる!現れろ!未来を変えるサーキット!」

 

 

島「ここでリンク召喚だと!?」

 

 

尊「俺はガゼルとスピニーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、転生炎獣サンライトウルフ!そして墓地のJジャガーの効果、墓地のヒートライオをEXデッキに戻して、自身をサンライトウルフのリンク先に特殊召喚する!さらにサンライトウルフの効果、このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚されたことに墓地のガゼルを手札に加える!再び現れろ!未来を変えるサーキット!」

 

 

尊「召喚条件は炎属性の効果モンスター2体以上!俺はリンク2のサンライトウルフとJジャガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、転生炎獣ヒートライオ!さらにフィールド魔法 転生炎獣の聖域の効果、ヒートライオを転生させる!転生リンク召喚!!生まれ変われ!転生炎獣ヒートライオ!!」

 

 

俺「ここで転生ということは…」

 

 

尊「ヒートライオの転生効果、サンダー・ザ・キングの攻撃力を俺の墓地の転生炎獣ミーアと同じ800にする!フレイム・ポゼッション!!」

 

 

島「ぐっ」

 

 

尊「バトルだ!ヒートライオでサンダー・ザ・キングを攻撃!ヒートソウル!!!」

 

 

島「ぐぁー!!」

 

 

島ライフ1200→0

 

 

 

島「くっそーあとちょっとだったのにー」

 

 

尊はデュエルディスクを外す。

 

 

尊「島くん、いいデュエルだったね」

 

 

島「ふん、勝ったお前に言われても嬉しくない」

 

 

果林「ナイスファイトだったわ。島くん」

 

 

島「か、果林さ〜ん。俺のデュエル見ててくれたんですか?」

 

 

果林「えぇ」

 

 

島「ど、どうでした!?俺のデュエル、俺の生き様」

 

 

果林「そうね〜結構島くんもやるんだな〜と思ったわ」

 

 

島「果林さんにそう言ってもらえるなんて男、島。人生に悔いなし!」

 

俺「俺と前デュエルした時よりも強くなってたな、島」

 

 

島「当然!この俺を誰だと思ってる?この俺は、この学園で最強になる男だぞ!?」

 

 

俺「だってさ、尊」

 

 

尊「あはは…」

 

 

島「いいか、今日は負けてしまったが次こそはお前たち2人を倒して俺が学園最強になるんだからな!」

 

俺「そっか、ならその前に果林を倒さないとな」

 

果林「え?私?」

 

俺「そう、果林に勝てないようじゃ俺には勝てないからな」

 

果林「言ってくれるじゃない。でも悔しいけどその通りね。島くん、お互いもっともっと強くなりましょう」

 

島「は、はい!くぅ〜デュエルに負けたが今日は最高にハッピーな日だぜ〜。よしそれじゃあ俺はデュエルの特訓があるからな!あばよ!それと果林さん、自分はここで失礼します。」

 

 

果林「え、えぇ」

 

 

尊「行っちゃった…」

 

俺「相変わらず賑やかなやつだな」

 

尊「君って結構島君に甘いよね」

 

俺「そうか?」

 

 

果林「さて、それじゃあ私たちは練習に戻ろうかしら」

 

俺「そうだな、やべっ、みんなからメッセージきてる」

 

果林「まっ、私は部長に付き合わされたってことにしようっと」

 

俺「ちょっと待て、面白そうって言ったのは果林だぞ」

 

果林「でも見ていく?って言ったのはあなたでしょ」

 

俺「そうだけど…」

 

果林「はいはい、事情を説明すればみんな怒らないから行きましょう。まぁかすみちゃんはなんて言うか知らないけど…」

 

 

俺「そうだな。それじゃあ尊、またな」

 

 

尊「うん、またね」

 

 

 

果林「ほら、部長急いで」

 

俺「わかってるって」

 

 

to be continued…



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第10話

 

 

〜部室〜

 

 

みんな「Aqoursがくるー!?」

 

 

俺「まぁ今回、千歌たち2年生は来れないみたいけど、3年生と1年生が観光がてら練習を見学したいって言ってるんだけど、いいかな?」

 

 

せつ菜「もちろんです!あのAqoursの皆さんに会えるなんて夢のようです…」

 

 

エマ「前に来たのは千歌ちゃんと曜ちゃんだけだったもんね」

 

 

果林「そうね〜、前は2人としか話してないから、ちゃんとお話しするのは初めてね」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わくわく」

 

 

俺「満場一致だな。早速鞠莉に連絡しておくよ」

 

せつ菜「ぶ、部長。もう年上の小原鞠莉さんを呼び捨てに…」

 

 

俺「あぁ、前沼津でお世話になった時に『堅苦しい敬語はノーデース!』って言われてたさ。そっから呼び捨てだな」

 

かすみ「前から思ってましたけど、先輩ってほんと人の懐に入るの上手いですよね」

 

歩夢「それがあなたのいいところだもんね!」

 

 

俺「とにかく鞠莉に連絡しておくから」

 

 

せつ菜「はい!は〜今から待ち遠しいです〜」

 

 

 

 

〜東京駅〜

 

 

せつ菜「もうすぐでしょうか…?」

 

俺「そうだな、そろそろくるはず」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ドキドキ」

 

 

歩夢「あ、あそこ、そうじゃない?」

 

 

 

鞠莉「チャオー!わざわざ迎えに来てくれてサンキュー!」

 

俺「いやこっちこそ遠いところご苦労様」

 

 

果南「でも相変わらず東京って人多いね〜」

 

ダイヤ「えぇ、ものすごくごちゃごちゃ、ごちゃごちゃしていますわ」

 

ルビィ「お姉ちゃん…」

 

 

善子「ククク、これが魔力が満ちる彼の地…」

 

 

花丸「善子ちゃん、早速堕天してるずら…」

 

 

善子「善子言うな!」

 

 

俺「千歌と曜と梨子は来れなかったんだな」

 

ダイヤ「えぇ、2年生はちょうど修学旅行でして」

 

鞠莉「それで善子が『リトルデーモンのリリーたちだけ遊びに行ってずるい!自分たちも遊びに行きたい』って言ってきかなくてね」

 

善子「だからヨハネだってば!そうよリトルデーモンが旅行に行ってるのに主人の私が行かないなんて不公平よ」

 

 

花丸「そういうわけで今日はよろしくお願いしますずら」

 

 

俺「わかった、そしたらまずはうちの練習風景を見てもらうかな」

 

鞠莉「オッケー!それじゃあ虹ヶ咲学園にレッツゴー!」

 

 

 

〜虹ヶ咲学園〜

 

 

俺「それじゃあみんないつもみたいに練習して」

 

 

 

果南「君はいつも練習の時は何をするの?」

 

俺「ダンスや歌の練習は果林たちが主体となってやるから俺は片付けとか飲み物用意したりして裏方に回るな。デュエルの練習の時は俺が実際に相手になったり他のみんなのデュエル見たりしてアドバイスしたりしてるよ」

 

鞠莉「……」

 

 

果南「どうしたの?鞠莉」

 

 

鞠莉「みんなが練習してるところみたら私も入りたくなっちゃった」

 

ダイヤ「でも鞠莉さん、今日は見学だけと」

 

俺「いいよ、混ざっても。その方がみんなもいい刺激になると思うんだ」

 

 

鞠莉「センキュー!それじゃあお言葉に甘えて、かり〜ん」

 

果林「鞠莉ちゃん?」

 

 

鞠莉「みんなが練習してるところ見たら私も練習したくなっちゃって。ねえねえ、さっきのダンスもなかなかセクシーだけどもうちょっとこうしたみたらエモーショナルじゃない?」

 

果林「たしかにそうね…ありがとう、やってみるわ」

 

 

 

ダイヤ「しずくさん、このポーズはもう少しこうするとメリハリが生まれてより美しく見えますわよ」

 

しずく「こ、こうですか」

 

 

ルビィ「うん!とってもいい感じだよ」

 

 

しずく「ありがとうございます。やはりAqoursの皆さんからいただくアドバイスはとてもためになりますね」

 

 

〜数分後〜

 

俺「よし、次はデュエルの練習だな」

 

 

 

かすみ「うぎゃ〜また負け〜」

 

俺「かすみ、さっきのデュエル、こっちの効果をチェーン1にしてこっちの効果をチェーン2にすれば相手はチェーン2の方にしか効果を発動できないから確実に効果を通したいならこっちをチェーン1にしたほうがよかったな」

 

かすみ「なるほど。さすが先輩〜ためになります〜。なんならこのままずっとかすみんにつきっきりでレッスンしてくれてもいいんですよ〜」

 

 

俺「さて、次はあっちを見に行くかな」

 

かすみ「ちょ、ちょっと〜」

 

 

 

果南「やっぱりデュエルの練習は彼がいる分、私たちよりレベルが高いね」

 

ダイヤ「えぇ、さすがと言うべきですね」

 

 

善子「ふん、何よ!ヨハネたちだって負けてないんだから」

 

花丸「はいはい、善子ちゃん、ちゃんと練習風景を見ておくずら」

 

善子「だからヨハネだってば!」

 

 

 

〜練習後〜

 

 

俺「よし、まだ早いけど今日はここまでだな」

 

鞠莉「ということはお楽しみの自由時間デース!」

 

果南「鞠莉、もしかしてそっちがメインの目的?」

 

鞠莉「ノンノン、もちろん見学もだいじな目的だけど、せっかく東京に来たんだよ?遊んでいかなきゃ損デース!」

 

ダイヤ「まったく、鞠莉さんは…」

 

善子「ククク、自由時間…ククク」

 

 

俺「とは言ってもさすがに16人じゃどこ行っても遊べなそうだからなここは2班に別れるか」

 

 

ダイヤ「ええ、それがいいですわね」

 

ルビィ「どうやって分けるの?」

 

 

愛「それなら愛さんお手製のくじにお任せあれ!赤い印がついたのが3本、青い印がついたのが3本、さぁどーぞ!」

 

 

 

 

赤チーム

ダイヤ、善子、花丸

 

青チーム

果南、鞠莉、ルビィ

 

 

 

愛「さーて今度は愛さんたちの番だよ、今度はそれぞれ5本に増やしたからね!」

 

 

 

赤チーム

彼方、エマ、愛、せつ菜、かすみ

 

 

果林、俺、歩夢、しずく、璃奈

 

 

 

 

かすみ「うぅ…先輩と違う班…」

 

 

ダイヤ「ルビィは大丈夫ですが、鞠莉さんと果南さんは結構熱が入ると暴走するのでくれぐれもよろしくお願いします…」

 

 

俺「わかった…(うちも似たようなのいるけど…)それじゃあ3人ともよろしくね」

 

鞠莉「イェース、それじゃあ早速出発デース!」

 

 

ダイヤ「私たちはどこに行きましょうか…?」

 

善子「ククク、それならすでに決まっている…地上の魔力が集まる約束の地!」

 

 

花丸「善子ちゃんは秋葉原に行きたいって言ってるずら」

 

善子「ヨハネ!っていうかなんでわかったのよ!」

 

花丸「顔に書いてあるずら…」

 

善子「え!?うそ!?」

 

花丸「嘘だよ」

 

善子「ずら丸!」

 

 

 

 

 

〜ボーリング〜

 

 

璃奈「ここって…」

 

鞠莉「ボーリング場だよ!」

 

 

果南「鞠莉ってば本当身体動かすの好きだよね」

 

鞠莉「果南だって嫌いじゃないでしょ」

 

果南「まぁそうだけど」

 

 

果林「ボーリングねぇ…いいじゃない。こういうの燃えてくるわ」

 

鞠莉「さすがは果林」

 

 

俺「2人とも心配?」

 

しずく「え?」

 

璃奈「うん…実はちょっと…あんまりこういうとここないから…」

 

俺「大丈夫だよ、3人とも優しい、楽しめればいいよ。」

 

 

しずく「ですが、ガターばかりになってしまったら…」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ごくり」

 

 

俺「まぁその時はその時だし、ちょっと俺も教えるからさ」

 

 

しずく「はい!ありがとうございます!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ぺこり」

 

 

歩夢「こう見えて彼は結構ボーリングうまいんだよ」

 

 

しずく「先輩って本当器用ですよね」

 

俺「そうでもないよ、ちょっと良いくらいだよ」

 

 

ルビィ「あ、あの私も教えてもらえますか?」

 

俺「あぁ、もちろん。」

 

 

ルビィ「やったぁ!しずくちゃん、璃奈ちゃん、がんばルビィだね」

 

しずく「はい!」

 

璃奈「うん!」

 

 

鞠莉「それじゃあ早速入りましょう」

 

 

 

〜ボーリング場内〜

 

 

果南「さてそしたらチーム分けしようか」

 

鞠莉「なら、私と果南は別チームの方が良さそうね」

 

果南「そうだね、虹ヶ咲で自信があるのは部長と果林ちゃんかな」

 

 

果林「えぇ、そうね。なら私たちも別れた方が良さそうね。」

 

 

鞠莉「なら、こっちは果林に来てもらうかしら」

 

果南「そしたらこっちは部長だね。」

 

 

俺「あとの4人はどうする?」

 

 

歩夢「そしたらグーパーで決めようか」

 

 

 

果南チーム 果南、俺、璃奈、しずく

 

鞠莉チーム 鞠莉、果林、歩夢、ルビィ

 

 

しずく「璃奈さん、同じチームだね。頑張ろう」

 

璃奈「うん、璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

歩夢「ルビィちゃんよろしくね!」

 

ルビィ「うゆ!」

 

 

 

鞠莉「それじゃあ準備しましょうか」

 

 

 

果南「ボーリングのこつか〜そうだね〜、こう真ん中めがけて思いっきり投げる!かな」

 

 

しずく「な、なるほど…」

 

璃奈「できるかな…」

 

 

俺「あとはゆっくりでもいいから正確に投げるといいかもな。ピンは1番と3番の間を狙ってみるといいよ。最初は投げるというより転がす感じでさ」

 

 

しずく「それならできそうですね!」

 

璃奈「うん、やってみる!」

 

 

果南「さすがは部長だね。2人のことよくわかってるね」

 

 

 

鞠莉「それじゃあ始めましょうか。あとただやるだけじゃつまらないから負けたチームは勝ったチームにジュース奢るのはどう?」

 

果南「おっ、面白そうじゃん」

 

果林「いいんじゃない」

 

 

俺「俺もいいよ」

 

しずく「足を引っ張らないか…」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ドキドキ」

 

 

俺「大丈夫、大丈夫。2人がミスっても俺と果南でなんとかするからさ、2人は楽しんでよ」

 

 

しずく「はい!」

 

璃奈「うん!」

 

 

鞠莉「それじゃあレッツゴー!負けないわよ、果南!」

 

 

果南「それはこっちのセリフだよ!」

 

 

 

鞠莉「それじゃあ第1投は私と果南ね、いくわよ」

 

果南「うん!負けないよ!」

 

 

 

歩夢「すごい、2人ともストライク…」

 

 

鞠莉「果林あとは頼んだわ」

 

果林「任せて、負けないわよ、部長」

 

俺「あぁ」

 

 

ルビィ「果林はスペアで部長さんはストライク…すごい…」

 

 

俺「果林、第1投は俺の勝ちだな」

 

果林「くっ、次は負けないわよ」

 

 

 

しずく「次は私ですね…転がすように1と3の間を…」

 

 

俺「おっ、合計は8本か。しずく惜しかったけどなかなかよかったよ」

 

しずく「はい!部長のアドバイスのおかけです!」

 

 

鞠莉「ぷぷ、果南のアドバイス全然役に立ってないって」

 

果南「そ、そんなこと言われてないでしょ」

 

 

璃奈「次は私…璃奈ちゃんボード とりゃー!」

 

果南「あちゃーガターか〜」

 

 

俺「璃奈、もう少し肩の力抜いて落ち着いて投げれば大丈夫だから。」

 

 

璃奈「うん、璃奈ちゃんボード リラックス〜」

 

 

しずく「すごい!璃奈さん!スペアですよ!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード エッヘン!」

 

 

ルビィ「ピギィ!私もスペア取っちゃった!」

 

 

鞠莉「これはなかなかわからなくなってきたわね」

 

 

 

 

 

 

〜ダイヤ班〜

 

 

善子「さぁいくわよ!リトルデーモンたち!」

 

 

愛「あはは善子は面白いね〜いつもあんな感じ?」

 

 

花丸「はい…」

 

 

ダイヤ「えぇ、もう少し節度を持っていただきたいのですが…」

 

 

愛「えぇ〜いいじゃん!面白そうじゃん!伊達に堕天使を名乗ってるだけないね!堕天使だけに!」

 

花丸「愛さん、それ親父ギャグずら…?」

 

彼方「愛ちゃんもいつもあんな感じだよ〜」

 

 

かすみ「(ぐぬぬ、堕天使キャラ…こんなキャラ見たことない…これはメモメモっと…)」

 

 

エマ「かすみちゃん何書いてるの?」

 

 

かすみ「え?これはいや、なんでもありません!」

 

 

 

 

 

〜数時間後、ボーリング場〜

 

 

 

果南「結果は…」

 

 

鞠莉「マリーチームの勝ちね!」

 

 

しずく「すいません、私たちが足を引っ張ってしまったせいで…」

 

俺「そんなことないよ、2人も頑張ってたじゃん。」

 

 

果南「約束は約束だからね、どれ飲みたい?」

 

鞠莉「ふふ、ここまで白熱したらどっちが勝ちとかどうでも良くなっちゃった。みんなもそうよね?」

 

果林「えぇ、そうね」

 

歩夢「うん」

 

ルビィ「うゆ!しずくちゃんも璃奈ちゃんもすごい頑張ったよね」

 

 

果南「なーんだ、せっかく頑張ったのに」

 

鞠莉「そんなことより次は銭湯に行きましょう!」

 

 

果南「ボーリングで汗かいちゃったからね〜」

 

しずく「賛成です!」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わーい」

 

 

 

〜銭湯後〜

 

 

鞠莉「は〜いいお湯だった〜」

 

果林「やっぱり運動したあとの銭湯は格別ね〜」

 

果南「鞠莉長風呂し過ぎだよ」

 

鞠莉「果南が上がるのが早すぎるのよ」

 

 

しずく「お2人って本当仲がいいんですね」

 

ルビィ「うん、いつもあんな感じなんだよ。」

 

果林「そろそろダイヤちゃんの班との集合時間じゃない?」

 

俺「そうだな、学校に戻るか」

 

 

 

〜学校へ向かう道〜

 

 

ルビィ「2人はどうして同好会に入ったの?」

 

 

しずく「私はかすみさんに誘われたのと演劇部と両立することで両方のいいところを活かせるかなって思って」

 

璃奈「私は愛さんと部長に誘われて…私元々引っ込み思案だったから少しはよくなるかなって思って…。ルビィちゃんは?」

 

 

ルビィ「私は元々スクールアイドルが大好きで、いつかお姉ちゃんと一緒にスクールアイドルできたらなって思って。最初はいろいろ大変なことがあったけど今はみんなで楽しく頑張ルビィできてるよ!」

 

 

歩夢「1年生同士、すっかり仲良くなってるね」

 

俺「あぁ、やっぱり同級生同士は話しやすいんだろうな、果林もすっかり果南と鞠莉に溶け込んでるし」

 

歩夢「なんだか似てるもんねあの3人」

 

 

 

〜学校〜

 

 

俺「おっ、来た来た」

 

愛「お待たせー!いやーごめんごめんかすかすと善子が迷子になっちゃってさー」

 

かすみ「かすって言わないでください!」

 

善子「ヨハネだってば!」

 

ダイヤ「鞠莉さん、ご迷惑はかけませんでしたか?」

 

鞠莉「ノープログレムだよね」

 

俺「あぁ、プランはほぼ鞠莉に頼みきりだったよ」

 

 

ダイヤ「そうですか、ならよかったです。」

 

 

鞠莉「さーて今日はたくさん楽しめたし、最後の仕上げね」

 

ダイヤ「えぇそうですね」

 

善子「ふん、早くやっちゃいなさいよ」

 

花丸「善子も本当はしたかったずら〜?」

 

善子「そ、そんことないわよ」

 

ルビィ「本当に〜?」

 

善子「う、うるさい!」

 

果南「はいはい、それじゃあ鞠莉頼んだよ」

 

鞠莉「オッケー!」

 

 

俺「ん?」

 

鞠莉「さぁ最後の仕上げよ。私とデュエルしましょう」

 

俺「俺と?」

 

鞠莉「えぇそうよ。本当は千歌っちに頼みたかったけど今日はいないし、浦女の理事長として私が代表になって、虹ヶ咲の代表のあなたとデュエルしようと思ってね」

 

果南「そもそも今回の一番の目的がこれだったんだよね」

 

俺「……わかった」

 

 

鞠莉「そうこなくっちゃ!それじゃあ準備はいい?」

 

俺「あぁ!いつでもいいよ」

 

鞠莉「オッケー!そしたらいくわよ」

 

 

2人「デュエル!!」



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第11話

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

先攻は鞠莉

 

 

鞠莉「いくわ、私のターン。私はD-HERO ドリルガイを召喚、そしてエフェクト(効果)発動!手札からD-HERO ディアボリックガイを特殊召喚!カモン!運命を変えるサーキット!召喚条件は戦士族2体、私はドリルガイとディアボリックガイをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、X・HERO クロスガイ!」

 

 

果林「鞠莉ちゃんも早速リンク召喚で仕掛けてきたわね」

 

 

鞠莉「クロスガイのエフェクト発動!セメタリー(墓地)のディアボリックガイを特殊召喚!そしてクロスガイの更なるエフェクト、ディアボリックガイをリリースしてデッキからD-HERO ダイナマイトガイを手札に加えるわ。セメタリーのディアボリックガイの効果、このカードを除外してデッキから2体目のディアボリックガイを特殊召喚する!再びカモン!運命を変えるサーキット!召喚条件はHEROモンスター2体以上、私はリンク2のクロスガイとディアボリックガイをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、X・HERO ドレッドバスター!」

 

 

しずく「ここでリンク3、鞠莉さんさすがは理事長なだけありますね」

 

 

果南「けど、鞠莉のデュエルはこんなもんじゃないよ」

 

 

鞠莉「2体目のセメタリーのディアボリックガイの効果、自身を除外して3体目のディアボリックガイを特殊召喚!そして魔法カード 融合を発動!手札のダイナマイトガイとフィールドのディアボリックガイを融合!融合召喚!カモン!D-HERO ディストピアガイ!ディストピアガイのエフェクト、特殊召喚に成功した時、墓地のD-HERO1体の攻撃力分のダメージを相手に与える!私はドリルガイの攻撃力1600分のダメージをあなたに与えるわ!」

 

 

俺「くっ」

 

 

俺のライフが4000から2400に減る

 

 

かすみ「リンク召喚の次は融合召喚に加えてバーンダメージまで…」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん、まだあるのでしょう?」

 

 

鞠莉「オフコース!これがマリーの本気だよ!魔法カード フュージョン・デステニーを発動!このカードはデッキから融合することができるの!」

 

 

かすみ「デッキ融合!?そんなの反則ですよ!」

 

彼方「シャドールみたいだね〜」

 

 

鞠莉「私はデッキのディバインガイ、ドリームガイ、ディスクガイの3体を墓地に送り融合!融合召喚!カモン!D-HERO ドミネイトガイ!」

 

 

果南「さすがだね、鞠莉。重い融合素材のモンスターを1枚から出すなんて」

 

 

鞠莉「当然、これくらいできなくちゃ理事長は務まりません」

 

 

エマ「すごいね、鞠莉ちゃん…リンク3だけじゃなく融合モンスター2体も出しちゃうなんて」

 

 

俺「それだけじゃない」

 

 

エマ「え?」

 

 

俺「今融合素材に使ったモンスターは全て墓地で発動する効果を持っている。ディバインガイは自分の手札が0の時、墓地にいる自身と他のD-HEROを除外することで2枚ドローでき、ディスクガイは墓地から特殊召喚に成功すると1枚ドローできる。さらにドリームガイはD-HEROが戦闘するときに墓地から自身を特殊召喚することで、そのD-HEROは戦闘破壊されず、ダメージは0になる。」

 

 

愛「ぶちょーを迎え撃つ準備はばっちりってわけね…」

 

 

鞠莉「それだけじゃないわ。ドレッドバスターとそのリンク先のモンスターは私の墓地のHEROモンスターの種類×100攻撃力がアップし、さらに私のエース、ディストピアガイが元々の攻撃力と異なる時、このカードの攻撃力を元に戻すことによりフィールドのカード1枚を破壊できる。」

 

 

果林「鞠莉ちゃんのエース、とんでもない効果を持ってるわね…」

 

 

鞠莉「そしてドミネイトガイのエフェクト!あなたのデッキの上5枚を確認して好きな順番で戻すわ!」

 

 

せつ菜「これで次の部長のドローカードが何か、鞠莉さんにわかってしまっています…」

 

 

鞠莉「マリーはこれでターンエンド。どう?マリーの全力は?」

 

 

俺「効果破壊に戦闘耐性…さすがだな、鞠莉」

 

 

鞠莉「オフコース!でもあなたもちゃんと応えてくれるんでしょう!?」

 

 

俺「当たり前だ、俺も全力でいくぞ、俺のターン、ドロー!(ハーピィの羽根箒か…伏せカードもなしで…やってくれたな鞠莉)俺はアーマード・ビットロンを召喚、効果発動!このカードをリリースしてサイバース・ガジェットを効果を無効にして特殊召喚。そして手札のマイクロ・コーダーとサイバース・ガジェットでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚。さらにマイクロ・コーダーの効果、デッキから永続魔法 サイバネット・コーデックを手札に加え、そのまま発動!」

 

 

俺「ガジェットトークンでリンク召喚、リンク1、リンクスパイダー!続けてリンク2のコード・トーカーとリンクスパイダーでリンク召喚!リンク3!トランスコード・トーカー!サイバネット・コーデックの効果、デッキから地属性コード・ジェネレーターを手札に加える!そしてトランスコードの効果!墓地からこのカードのリンク先にコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

鞠莉「これ以上はリンク召喚させないわ!ディストピアガイの効果、攻撃力を元に戻しトランスコードを破壊!」

 

 

せつ菜「これにより蘇生先のリンク先がなくなったためコード・トーカーも蘇生できません…」

 

 

鞠莉「でもこれでトランスコードの効果を発動したことに変わりはないわ。よってあなたはサイバース族しか特殊召喚できなくなった。千歌っちの時みたいにガメシエルをマリーのフィールドに出して、デコード・トーカー・エクステンドの2回攻撃なんて芸当はできないよ!」

 

 

俺「(鞠莉のやつ、ちゃんと千歌から事前にデュエルの情報を聞いていたのか…けど…)」

 

 

 

俺「だがリンク3のトランスコードを破壊されたことにより墓地のアーマード・ビットロンを特殊召喚する!そして自分フィールドにサイバースがいる時、手札のバックアップ・セクレタリーを特殊召喚する!続けて速攻魔法 バウンドリンクを発動!墓地のトランスコードをEXデッキに戻してそのリンクマーカーの数だけドローし、その枚数だけデッキに手札のカードを戻す。」

 

 

せつ菜「さすがです、部長。これで鞠莉さんに操作されたカードを入れ替えることができます。」

 

 

俺「現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族モンスター2体!俺はバックアップ・セクレタリーとアーマード・ビットロンをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果、墓地からパックアップ・セクレタリーを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は属性の異なるサイバース族モンスター2体以上!俺は水属性リンク2のスプラッシュ・メイジと手札の地属性コード・ジェネレーターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー・ヒートソウル!コード・ジェネレーターの効果、デッキからドット・スケーパーを墓地に送る。さらに永続魔法 サイバネット・コーデックの効果、デッキから炎属性デクレネード・バスターを手札に加える。そして墓地のドット・スケーパーの効果、自身を特殊召喚する!」

 

 

俺「まだだ!ドット・スケーパーとバックアップ・セクレタリーでリンク召喚!リンク2、フレイム・アドミニスター!そしてヒートソウルの効果!ライフを1000支払いデッキから1枚ドローする!いくぞ、バーニングドロー!」

 

 

俺のライフが2400から1400に減る。

 

 

俺「最高に熱いカードだ。そしてヒートソウルの更なる効果、ストームアクセス!このカードの効果を発動したあとライフが2000以下の時、このカードを除外してEXデッキからデコード・トーカー・エクステンドをフレイム・アドミニスターのリンク先に特殊召喚する!」

 

 

歩夢「これでエクステンドの上リンクマーカーの先にはドレッド・バスターがいる!」

 

 

果南「最初からこれが狙い…」

 

 

 

俺「エクステンドの効果、リンク先のモンスター1体に付き攻撃力500アップ!パワーインテグレーション!さらにフレイムアドミニスターの効果、俺の場のリンクモンスターの攻撃力は800アップ!これでエクステンドの攻撃力は3600だ!」

 

 

鞠莉「だけどまだドリームガイの効果がある!このカードでドレッドバスターの戦闘破壊を防げば…」

 

 

俺「墓地のリンクスパイダーとスプラッシュ・メイジを除外してデグレネード・バスターを特殊召喚する!さらに永続魔法 サイバネット・オプティマイズを発動!これにより俺のコード・トーカーモンスターが攻撃する時、相手は効果を発動できない!よってドリームガイの効果は発動できない!」

 

 

鞠莉「what!?」

 

 

俺「続けてデクレネード・バスターの効果、このカードより攻撃力の高い、ドミネイトガイをターン終了時まで除外する。そして速攻魔法 星遺物を巡る戦いを発動!デクレネード・バスター除外してドレッドバスターの攻撃力を2500さげる!これで攻撃力は700だ!バトルだ!エクステンドでドレッドバスターを攻撃!」

 

 

鞠莉「ぐっ」

 

 

鞠莉ライフ4000→1100

 

 

俺「エクステンドの効果、このカードのリンク先のモンスターがバトルフェイズ中に墓地に行ったことによりエクステンドはもう一度攻撃力ができる!」

 

 

鞠莉「でもエクステンドのリンク先のドレッドバスターが墓地に行ったことにより、攻撃力は500下がるはず」

 

デコード・トーカー・エクステンド攻撃力3600→3100

 

 

俺「あぁ、だが関係ない!バトルだ!エクステンドでディストピアガイを攻撃!」

 

 

鞠莉「くっ」

 

 

鞠莉ライフ1100→800

 

 

俺「とどめだ!フレイム・アドミニスターでダイレクトアタック!」

 

 

鞠莉「(さすがだね…)」

 

 

鞠莉ライフ800→0

 

 

 

 

鞠莉「あぁ〜負けちゃった。聞いてはいたけどデコード・トーカー・エクステンド、本当に強いのね」

 

 

果南「まさか、千歌と同じくエクステンドを決め手にされるとはね。」

 

 

ダイヤ「さすがですわね、鞠莉さんのあれだけの布陣をもろともせず、さらに1ターンで勝ってしまうなんて」

 

 

花丸「さすがずら〜」

 

 

ルビィ「うゆ」

 

 

善子「ふん、ヨハネの堕天使デッキだったらもう少し持ったわよ」

 

花丸「善子ちゃん、それでも負けるの前提なんだね」

 

 

善子「う、うるさい!」

 

 

鞠莉「ありがとう、いいデュエルだったわ。おかげでAqoursの課題も見つかったしね」

 

 

果南「課題?」

 

鞠莉「えぇ、私も千歌っちも自分のエースモンスターを出し、さらになんからの防御策があることに過信していた。そこを彼にそれを上回る攻撃力で攻められて負けた。だからそこをどうするかそれが私たちの課題よね」

 

ダイヤ「たしかに鞠莉さんの言う通りですわね」

 

果南「これは帰ったからも特訓だね」

 

鞠莉「イエ〜ス、今度は千歌っちたちも一緒に特訓ね」

 

 

ダイヤ「皆さん今日はありがとうございましたわ」

 

 

歩夢「いえ、こちらこそわざわざ遠いところからありがとうございました。」

 

 

ルビィ「しずくちゃん、璃奈ちゃん、今度は内浦に遊びに来てね」

 

 

しずく「うん!」

 

璃奈「もちろん」

 

 

かすみ「こらりな子、しず子、かすみんを置いていかないで」

 

しずく「はいはい、かすみさんも一緒に行こうね」

 

 

エマ「ダイヤちゃん、今度はもっともっとスクールアイドルのお話きかせてね」

 

ダイヤ「もちろんですわ!うちに来ればあのDVDもあれもこれもどれもありますわよ!」

 

彼方「それは楽しみだね〜」

 

 

鞠莉「はいはい、ダイヤが暴走しちゃいそうだから私たちはそろそろ帰りましょう」

 

ダイヤ「オ、オホン…そうですわね。それでは行きましょうか」

 

 

俺「みんな気をつけてな」

 

 

鞠莉「ノープログレム!うちは果南がいるから大丈夫!」

 

果南「どういう意味?」

 

鞠莉「別に〜」

 

 

善子「かすみ」

 

かすみ「なんです?」

 

善子「ま、まぁ今回の旅行悪くなかったからかすみのことリトルデーモンに認めてあげないこともないんだからね」

 

かすみ「リトルデーモン?なんですか〜?かすみんはすでに小悪魔系アイドルですよ♪」

 

善子「はぁ、まぁいいわ。次内浦に来たら私のリトルデーモンにしてあげる」

 

かすみ「はーい」

 

 

果南「それじゃあ行こうか」

 

花丸「虹ヶ咲の皆さん今日は本当にありがとうずら」

 

 

俺「うん、こちらこそ。今度は俺たちがそっちに遊びにいくよ」

 

鞠莉「イエース、約束よ」

 

俺「あぁ」

 

鞠莉「それじゃあ虹ヶ咲のみんな、チャオ〜」

 

 

 

〜数時間後、内浦〜

 

 

千歌「あ、果南ちゃん!」

 

果南「ん?千歌に梨子ちゃん帰ってきたんだね」

 

千歌「うん!さっき帰ってきたんだ。あそうだこれお土産!」

 

果南「お、ありがとう。どうだった、修学旅行は?」

 

千歌「うん、とっても楽しかったよ!果南ちゃんは?」

 

果南「私たちもとっても楽しかったよ」

 

千歌「そっか〜私たちも行きたかったな〜」

 

果南「今度は虹ヶ咲のみんなが遊びに来てくれるってさ」

 

千歌「本当!?やった〜」

 

梨子「私だけ虹ヶ咲のみんなと会ったことないから楽しみだな」

 

 

果南「うん、みんないい子たちだったよ」

 

千歌「だよね!そういえば鞠莉ちゃんデュエルどうだった?」

 

果南「それが〜千歌と同じく1ターンでデコード・トーカー・エクステンドが決め手でやられちゃった」

 

千歌「そっか〜やっぱり一筋縄じゃいかないね」

 

梨子「私たちももっともっと頑張らないとね」

 

千歌「うん!」

 

梨子「でも千歌ちゃん、その前にやることあるんじゃない?」

 

千歌「やること?」

 

梨子「しゅ・く・だ・い!」

 

千歌「あー、忘れてた〜、梨子ちゃん教えて〜」

 

梨子「ダメよ、本当は修学旅行前に終らせるって話を自分1人でやるから修学旅行後にするってことにしたの忘れちゃったの?」

 

千歌「うぅ…」

 

梨子「ということで千歌ちゃん、頑張ってね」

 

千歌「そんな〜」

 

 

果南「えへへ、ファイト千歌」

 

千歌「果南ちゃんまで〜」

 

梨子「ほら泣き言行ってないでいくわよ、それじゃあ果南ちゃん、また明日」

 

果南「うん、また明日」

 

 

 

 

鞠莉「かな〜ん、お待たせ〜」

 

果南「鞠莉ちょっと遅かったね、さっきまで千歌たちいたのに」

 

鞠莉「オーマイガーそうだったのね…」

 

果南「鞠莉、どうだった?今回の旅行は」

 

鞠莉「そうね、すごくよかった。でも…」

 

果南「でも?」

 

鞠莉「私たちはもっともっと強くならないとって思った」

 

果南「同感だね」

 

 

 

鞠莉「……それじゃあ果南、今日はうちのホテルでデュエルの特訓よ!もちろんついてこれるよね?」

 

果南「もちろん、まだまだ余裕だよ!」

 

鞠莉「それじゃあまずはうちにレッツゴー!」

 

 

 

to be continued…



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第12話

 

〜ある日曜の部室〜

 

 

俺「活動記録はこれで完了っと。同好会始めてから書き続けてるけど、すごい数になってきたな。ちょっと前のやつ、見てみるか」

 

 

俺は過去の活動記録を読み返した。

 

 

俺「あぁ、こんなことあったなー。このころに比べたらみんな本当に強くなったよな。それに同好会がなくならなくて本当によかった…。」

 

 

 

俺「この辺からはAqoursのところに行ってのか。Aqoursもよく急に尋ねてきた俺を受け入れてくれたよな。千歌なんかただで旅館に止めてくれたし。また千十万泊まりたいな。あの旅館の造りがいいんだよな、風情があってさ。それに海眺めながら練習できて楽しそうだったな。みんな、よく足取られないで砂浜で練習できるよな」

 

 

 

 

俺「やっぱりハノイと戦ってた時の活動記録はないか…そういえば俺部活来てなかったもんな…。あの時はみんなに迷惑かけちゃったな…みんながいなかったら俺今頃どうなってたんだろうな…。」

 

 

 

俺「次は、μ'sのこと書いてるな。千歌の紹介で穂乃果がカフェナギに来てくれてそっからμ'sとの交流ができたんだよな。デュエルはまだ教えられることはあるけど、歌やダンスに関しては勉強させてもらうことしかなないからな。本当、流石はμ'sって感じだな。そろそろニジガクのみんなとも会わせてあげないとな」

 

 

 

俺「次の記録はえーと『デュエルカーニバル校内選抜全員で通過!』か。なんだちゃんと部長っぽいこと言ってるじゃん。次は『デュエルカーニバル本戦絶対優勝!』か…これは同好会じゃなくて俺の目標だな…。この時は大会が中止になるなんて思わなかったよな。そういえばこの頃からみんなの新しいソロ曲ができはじめたんだよな。そうそう果林のソロ曲は俺が作ったんだよな。結果気に入ってもらったけど、感想は聞くまでは結構ヒヤヒヤしてたんだよな…。」

 

 

 

俺「やっぱり2回目のハノイと戦ってる時の記録も書いてないな…。あの戦いで尊が前に進めるようになって本当によかった。リボルバーのやつ、今どこで何してるんだろうな。それにこの戦いでかすみを巻き込んじゃったんだよな。今度、ちゃんとお詫びしないとな。そんで、デュエルカーニバル本戦のことが書いてあるな。みんなの署名活動のおかけで再開されて本当よかった。やっぱりこのころの記録は気合いが入ってるな。俺と尊で優勝準優勝できたし、歩夢、せつ菜、果林はいい成績残せたし。ま、果林とせつ菜は決勝トーナメントで早々に当たちゃったからな。もっとあとだったら順位も変わったかもな。」

 

 

 

 

俺「ここからは最近の記録か。エマのやりたいことが見つかって、彼方も遥ちゃんとちゃんと話し合えたんだよな。あとは、そうそうA-RISEの統藤英玲奈さんともデュエルしたんだよな。英玲奈さんは今までデュエルしてきたスクールアイドルの中で1番強かったな。次はAqoursとの鞠莉とのデュエルか。手札がよかったから1ターンで勝てたけど、Aqoursのデュエルのレベルも確実に上がってるな。元々、歌やダンスはAqoursの方が上だし、俺たちもうかうかしてられないな。」

 

 

 

 

俺「さてと、こんなもんなか。思い返すと本当いろんなことあったな。まさか俺が部長をやるとも思ってなかったしな…。俺がこれまでやれてきたのもみんなのサポートありきだしな…。ん?このノート…『マル秘活動記録』…?中身は…これは…かすみの字だな…。しかもこれ…前に同好会が空中分解した時期の頃が書いてある…。他には…俺がハノイと戦っている時の活動記録だ。しかも2回とも書いてある…。けど、俺が活動記録付けてるころの時期のは書いてないな…。そっか俺がいない間はかすみがこうやって記録書いててくれたんだな。今思い返せば同好会が空中分解した時も1人で部室に籠城して同好会を守ってたんだよな。かすみ…普段はあんなだけどきっと誰よりも同好会を大切に思ってるんだな…」

 

 

 

その時、部室の扉が開く。

 

 

かすみ「あれ?先輩、こんなところで何してるんですか?」

 

 

俺「おぉ、かすみ。あぁ、ちょっと学校の近くに来たついでに活動記録整理してたんだよ」

 

 

かすみ「そうだったんですか」

 

俺「かすみこそどうしたんだよ?」

 

かすみ「えへへ、実はかすみん、部室に宿題忘れまして、明日提出なので急いで取りにきたんです!」

 

俺「そっか…まぁやろうとする姿勢は偉いよ」

 

 

かすみ「ですよね!えへへ先輩に褒められちゃいました」

 

 

俺「それでどれくらい残ってるの?」

 

 

かすみ「はい、これくらいです!」

 

 

俺「これって…全くやってないだろ」

 

かすみ「もちろんです!」

 

俺「いや、堂々とするところじゃないから…。よし、そしたら俺が宿題見てあげるよ」

 

かすみ「え!?本当ですか!?やったー!」

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

かすみ「先輩が手伝ってくれたおかけでちょー早く終わりましたー!ありがとうございます!」

 

俺「まぁかすみが集中してやったからだよ」

 

 

かすみ「えへへ」

 

俺「普段からこれくらいやればいつもテスト前に赤点で騒がなくて済むのにな」

 

 

かすみ「それは無理です!かすみんは〜もっともっーと可愛くならないといけないのでこう見えて忙しいんです!可愛いだけは誰にも負けるわけにはいかないので!」

 

俺「そ、そっか…(そういえば前、そんなこと言ってたな…)」

 

 

 

 

かすみ「ん?あー!それ!」

 

 

俺「あぁ、このマル秘活動記録?」

 

かすみ「なんで先輩がかすみんのマル秘活動記録を持ってるんですか!?」

 

 

俺「なんでって…ここに置いてあったから」

 

 

かすみ「うぅー、よりによって先輩に見られるなんて〜」

 

 

俺「別に恥ずかしがることないだろ、いいこと書いてあるじゃん。みんなことも本当よく見てるし」

 

 

かすみ「そ、それはライバルの弱点を探すためです!」

 

俺「はいはい、そういうことにしておくよ」

 

かすみ「むー」

 

 

俺「ありがとうな」

 

かすみ「え?」

 

俺「俺がいない時もこうやって書いてくれてて」

 

かすみ「い、いやそれは皆さんの弱点をかすみんが探してただけで活動記録というわけでは…でも先輩がお礼を言ってくれるなら素直に受けっておきますね!」

 

俺「それだけじゃないよ」

 

かすみ「?」

 

 

俺「過去の活動記録見てて思ったけど、かすみが同好会を守っててくれなかったら今の俺たちはいない。だから同好会を守っててくれてありがとう」

 

 

かすみ「ど、どうしたんですか急に…そんなこと言われたら…」

 

 

俺「大丈夫か?顔赤いけど」

 

かすみ「赤くなってないです!でも先輩はそうやって言ってくれますけど、愛先輩はいつもかすかす呼ばわりしてくるし、果林先輩はいつもかすみんのイタズラを逆に利用してイタズラしてきますし、もっと感謝の言葉を言ってくれていいと思うんです!」

 

俺「ま、みんな今更恥ずかしくて言えないだけで心の中ではみんなかすみに感謝してるよ」

 

 

かすみ「ほんとですかー?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

かすみ「じゃあ…そういうことで…」

 

 

俺「そういえば、かすみこのあと空いてる?」

 

 

かすみ「このあとですか?はい!先輩が宿題を手伝ってくれたのでたっぷり時間ありますよ!」

 

俺「よし、そしたら一緒に遊びに行くか」

 

 

かすみ「え!?それって…デ、デ、デ」

 

 

俺「どうした?行く?行かない?」

 

 

かすみ「行きます!もちろん、行きます!」

 

 

俺「よし、それじゃあ行こうか」

 

 

かすみ「はい!」

 

 

 

〜ショッピングモール〜

 

 

かすみ「先輩〜この服、先輩に似合うと思うんですけどどうですか?」

 

俺「これか。いいんじゃないか、ちょっと試着してもいい?」

 

かすみ「もちろんです!」

 

 

 

俺「どうかな?」

 

かすみ「すごく似合ってます!やっぱりかすみと先輩は〜好みも合うんですね〜」

 

俺「せっかくかすみが選んでくれたし、これ買おうかな」

 

かすみ「本当ですか!?なんだか嬉しいです」

 

 

 

 

かすみ「先輩、こっちとこっちだったらどっちがかすみんに似合いますか?」

 

 

俺「うーん」

 

 

かすみ「あ、先に言っておきますけどどっちも似合うはなしですよ、それはかすみんもわかってますから。どっちかっていうとどっちですか?」

 

俺「うーん、こっちかな」

 

かすみ「ですよね!やっぱり先輩とかすみんは趣味が合いますね!先輩が選んでくれたこの服、買ってきますね!」

 

俺「うん」

 

 

 

かすみ「お待たせしました〜」

 

俺「さて、次はどこに行くか」

 

 

かすみ「それなら…あれ乗りたいです…」

 

 

かすみは窓の外を指差す

 

 

俺「観覧車か…いいよ行こう」

 

 

かすみ「本当ですか!?やったー!!」

 

 

 

 

〜観覧車〜

 

 

かすみ「あ、先輩、あれって虹ヶ咲学園じゃないですか?」

 

俺「そうだな、ここまで来ればだいぶ街が見えるな」

 

かすみ「先輩…ちょっと思ったんですけど…」

 

俺「ん?」

 

かすみ「なんか今日かすみんに甘くないですか?」

 

俺「そうか?」

 

かすみ「はい、いつもだったらこんなに甘やかしてくれないのに…今日はやけに優しいっていうか…」

 

俺「そうだな…。ちゃんと言わなきゃな」

 

かすみ「え?言うって何をです…?」

 

 

 

俺「かすみ」

 

 

かすみ「は、はい」

 

 

俺「この前はハノイとの戦いに巻き込んでごめんな」

 

かすみ「え…それだけ…ですか?」

 

俺「うん」

 

かすみ「なーんだ、つまんないのー。」

 

俺「なんだと思ったの?」

 

かすみ「べ、別になんでもないですー。それにそんなことならかすみん全然気にしてないですよ。むしろ、かすみんこそ先輩の足を引っ張っちゃって、謝んなきゃいけないのはかすみんの方なのに…。よし、先輩、かすみんの方こそハノイの騎士の口車に乗って人質になっちゃてすいませんでした。」

 

俺「…。俺も気にしてないよ」

 

かすみ「えへへ、先輩ならそう言ってくれると思いました。それじゃあくらい話はこれで終わりです!せっかく先輩との2人きりの時間なんですからもっと楽しい話をしましょう!」

 

俺「楽しい話か〜。この前、しずくにイタズラしようとしてバレてめちゃくちゃ怒られた話とか?」

 

かすみ「それは全然楽しくないです!」

 

俺「赤点ギリギリの小テストを愛にバレないように隠してて、点数がいい時だけ報告してることとか?」

 

 

かすみ「それも違いますー!ていうけなんでそんなことまで知ってるんですかー?」

 

 

俺「割と堂々とやってるからな」

 

 

かすみ「むー。ばれてないと思ったのに…」

 

 

俺「そうこうしてる間にもう下に着きそうだぞ」

 

かすみ「もー、もっとロマンティックな話がしたかったのにー」

 

俺「ま、それはまた今度な」

 

 

かすみ「本当ですか!?絶対ですよ!?約束ですよ!?」

 

俺「あぁ、約束する」

 

 

かすみ「やったー!!」

 

 

 

 

 

俺「さて、そろそろ日が暮れてきたな。家まで送って行くよ」

 

かすみ「ありがとうございます…先輩…もう一つお願いがあるんです…」

 

俺「何?」

 

かすみ「今ここでかすみんと…デュエルしてください!」

 

俺「デュエルか、いいけど…」

 

かすみ「先輩と出会ってかすみんがどれくらい強くなったか、先輩に確かめて欲しいんです!」

 

俺「…。わかった、そういうことならお安い御用だ。」

 

かすみ「ありがとうございます!よーし、頑張るぞー!」

 

俺「それじゃあいくぞ」

 

 

かすみ「はい!」

 

 

2人「デュエル!!」



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第6章 最終話

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

かすみ「先攻はかすみんから行かせてもらいます!かすみんは永続魔法 アロマ・ガーデニングを発動。そしてアロマージ-ジャスミンを召喚。この瞬間、アロマ・ガーデニングの効果発動です!1ターンに1度、アロマモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、ライフを1000回復します!」

 

 

かすみライフ4000→5000

 

 

かすみ「さらにジャスミンの効果発動です!かすみんがライフを回復したことによりデッキから1枚ドローします。ジャスミンの更なる効果、相手よりライフが多い時、もう一度植物族を召喚できます!かすみんはアロマージ-ローズマリーを召喚します。来て!かすみんを導くサーキット!」

 

 

俺「早速くるか」

 

 

かすみ「アローヘッド確認、召喚条件は植物族モンスター2体!かすみんはジャスミンとローズマリーの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、アロマセラフィ-ジャスミン!」

 

俺「早速リンク召喚とは、かすみやるな」

 

かすみ「えへへ、まだまだかすみんのデュエルはこれからですよ。手札のアロマージ-ローリエは相手よりライフが多い時、特殊召喚できます!さらに手札のアロマセラフィ-アンゼリカの効果、手札のこのカードを捨て墓地のローズマリーの攻撃力分ライフを回復します!」

 

 

かすみライフ5000→6800

 

 

かすみ「さらに今墓地に送ったアンゼリカの効果、相手よりライフが多く自分フィールドにアロマモンスターがいる時、自身を特殊召喚できます!そしてアロマセラフィ-ジャスミンの効果、リンク先のローリエをリリースしデッキからアロマージ-マジョラムを特殊召喚します!この瞬間、ローリエの効果、このカードが墓地に送られた時、ライフを500回復します!」

 

 

かすみライフ6800→7300

 

 

かすみ「さらにジャスミンの効果!1ターンに1度、自分がライフを回復した時、デッキから植物族を手札に加えることができます!かすみんはローンファイア・ブロッサムを手札に加えます!さーらーに!かすみんはレベル5のマジョラムにレベル1のアンゼリカをチューニング!シンクロ召喚!レベル6、アロマセラフィ-スイート・マジョラム!!スイート・マジョラムの効果!デッキから永続罠 恵みの風を手札に加えます!かすみんはカードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

 

俺「リンク召喚だけじゃなくシンクロ召喚、それにモンスター効果による手札補充で戦線維持の準備、かすみやるな」

 

 

かすみ「伊達に先輩に練習をつけてもらってませんからね!さぁ、先輩のターンですよ」

 

 

俺「あぁ、いくぞ俺のターン、ドロー!自分フィールドにモンスターがいない時、手札のリンクスレイヤーは特殊召喚できる!さらにサイバース・ウィザードを通常召喚!そして手札のバックアップ・セクレタリーは自分フィールドにサイバース族がいる時に特殊召喚できる。」

 

 

かすみ「リンクスレイヤーにサイバース・ウィザード、バックアップ・セクレタリー…懐かしいカードのオンパレードですね!」

 

 

 

俺「リンクスレイヤーの効果、手札のドット・スケーパー、レイテンシを墓地に送り、アロマ・ガーデニングとセットカードを破壊する!」

 

 

かすみ「そうはさせません!リバースカードオープン!永続罠 恵みの風!このカードの効果により、墓地のローズマリーをデッキに戻し、ライフを500回復します!そしてジャスミンの効果!ライフが回復したことによりデッキからアロマセラフィ・アンゼリカを手札に加えます!さらにスイート・マジョラムの効果、ライフを回復したことにより、リンクスレイヤーを破壊します!」

 

 

かすみライフ7300→7800

 

 

 

俺「だが今墓地に送ったドット・スケーパーの効果、自身を特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族2体!俺はドット・スケーパーとバックアップ・セクレタリーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果!墓地からリンクスレイヤーを守備表示で特殊召喚する!再び現れろ、未来を導くサーキット!アローヘッド確認、召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとリンクスレイヤーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

 

かすみ「げげげ、トランスコード…」

 

 

俺「トランスコードの効果、墓地からスプラッシュ・メイジを特殊召喚する!さらにスプラッシュ・メイジとサイバース・ウィザードでリンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!」

 

 

かすみ「今度はエクスコードまで…」

 

 

俺「エクスコードの効果!このカードがリンク召喚に成功した時に、EXモンスターゾーンにいるモンスターの数まで相手のメインモンスターゾーンを使用不可にする!俺はかすみのジャスミンのリンク先となる1番右端と、左端のメインモンスターゾーンを使用不可にする!グラスプゾーン!」

 

 

かすみ「むー、これで連続召喚がしづらくなってしまいました…」

 

 

俺「トランスカードの効果、自身とエクスコードの攻撃力を500アップ。さらにエクスコードの効果、トランスコードの攻撃力を500アップ!バトルだ!トランスコードでジャスミンを攻撃!トランスコード・フィニッシュ!」

 

 

かすみ「相手よりライフが多い時、ジャスミンとリンク先のモンスターは戦闘で破壊されません!」

 

 

俺「だが、ダメージは受けてもらう!」

 

 

かすみライフ7800→6500

 

 

俺「続けてエクスコードでジャスミンを攻撃!エクスコード・クローズ!」

 

 

かすみライフ6500→5500

 

 

俺「メインフェイズ2、魔法カード 貪欲な壺を発動。墓地のモンスター5体をデッキに戻して2枚ドローする。俺はこれでターンエンド。」

 

 

かすみ「(ニヒヒヒ、これはまだまだかすみんの方が有利なのでは…)かすみんのターン、ドロー!ローンファイア・ブロッサムを通常召喚、ローンファイア・ブロッサムの効果!デッキからアロマージ-ベルガモットを特殊召喚です!さらに手札のアンゼリカの効果、このカードを捨て墓地のマジョラムの攻撃力分ライフを回復します!」

 

 

かすみライフ5500→7500

 

 

かすみ「そしてアロマセラフィ-ジャスミンの効果、デッキからアロマージ-ジャスミンを手札に加えます!さらにベルガモットの効果、ライフが回復したことにより自身の攻守を1000アップします!続けて墓地のアンゼリカの効果、自身を特殊召喚します!」

 

 

俺「エクスコードの効果でモンスターゾーンを封じられているのにここまでやるとは…」

 

 

かすみ「当然です!かすみんはあの頃とは違うんです!」

 

 

俺「あの頃…」

 

 

かすみ「はい!かすみんと先輩が初めて出会った時のかすみんとはわけが違います!かすみんは先輩のおかげでーとってもとーても、強くなれたんですから!」

 

 

俺「そうか…けど俺だけのおかげじゃないな、同好会のみんながいたからかすみはここまで強くなれた。それは同好会を誰より大切に思っているかすみが1番わかってるんじゃないか?」

 

 

かすみ「ち、違います…かすみんはそんなこと」

 

 

俺「誰よりも大切思っていたから部室を守るために篭城して、毎日1人でも必死に同好会を守ってくれてたんじゃないのか?」

 

 

かすみ「た、たしかに同好会は大切ですけどそれは、同好会がなくなっちゃうとかすみんの可愛いさを広める機会が少なくなっちゃうからであって…決していつ皆さんが戻ってきてもいいようにとかそんなこと考えてなかったですから!」

 

 

俺「ま、そういうことにしておくよ」

 

 

かすみ「むー、こうなったらかすみんの奥手を見せてあげましょう」

 

 

俺「奥の手?」

 

 

かすみ「見ててくださいよ〜、かすみんはレベル6のスイート・マジョラムにレベル1のアンゼリカをチューニング!シンクロ召喚!レベル7!エンシェント・ホーリー・ワイバーン!」

 

 

俺「これがかすみの奥の手…」

 

 

かすみ「エンシェント・ホーリー・ワイバーンの効果、このカードは相手よりライフが多い時、その差分だけ攻撃力をアップさせます!先輩とのライフの差は3500!よってエンシェントホーリー・ワイバーンの攻撃力は5600です!」

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

かすみ「ふふ、驚きました?かすみんだってやればこれくらいできるんですよ!」

 

 

俺「そうか、強くなったな…かすみ」

 

 

 

かすみ「えへへ、バトルです!ベルガモットでエクスコード・トーカーを攻撃です!」

 

 

俺「くっ」

 

 

俺のライフが4000から3400に減る。

 

 

かすみ「エンシェント・ホーリー・ワイバーンの効果、ライフ差がさらについたことにより攻撃力は6200です!バトル!エンシェント・ホーリー・ワイバーンでトランスコードを攻撃です!やった!この攻撃が通ればかすみんの勝ち!」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

かすみ「え?」

 

 

俺「この瞬間、俺は手札のプロフィビット・スネークの効果発動!俺のサイバース族リンクモンスターがバトルするとき、手札のこのカードを墓地に送ることで、その相手モンスターをダメージ計算をせずに手札に戻す!」

 

 

 

かすみ「そ、そんな〜。かすみんの渾身の一撃だったのに…」

 

 

俺「残念だったな、かすみ。ま、デュエルは最後までわからないってことだ。」

 

 

かすみ「で、でもライフ差はかなりあります!次のターンがくればかすみんだって」

 

 

 

俺「さて、どうかな。俺だってそう簡単に勝てせはしないさ。いくぞ、俺のターン、ドロー!ROMクラウディアを召喚、ROMクラウディアの効果、墓地のレイテンシを手札に戻す。さらにレイテンシの効果、墓地からこのカードが手札に加わった時に自身を特殊召喚する。さらにトランスコードの効果、墓地からエクスコードを自身のリンク先に特殊召喚する。現れろ、未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はサイバース族2体、俺はROMクラウディアとレイテンシをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、クロック・スパルトイ!レイテンシの効果、自身の効果で特殊召喚したこのカードがリンク素材になった時、1枚ドローする。さらにクロック・スパルトイの効果、このカードをリンク召喚に成功した時、デッキから魔法カード サイバネット・フュージョンを手札に加える。」

 

 

 

かすみ「サイバネット・フュージョンってことは…」

 

 

俺「まだだ、永続魔法 サイバネット・オプティマイズを発動!このターン、俺はもう一度サイバースを召喚できる。俺はクロック・ワイバーンを召喚!」

 

 

かすみ「やっぱり出てきた!」

 

 

 

俺「クロック・ワイバーンの効果、自身の攻撃力を半分にし、クロックトークンを特殊召喚する。再び現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族2体、俺はクロック・ワイバーンとクロックトークンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果!墓地からクロック・ワイバーンを特殊召喚する!」

 

 

かすみ「先輩のフィールドにはクロック・ワイバーンとリンクモンスターが4体…ということは…」

 

 

俺「俺はこいつで決める!魔法カード サイバネット・フュージョンを発動!フィールドのクロック・ワイバーン、トランスコード・トーカー、エクスコード・トーカー、クロック・スパルトイ、スプラッシュ・メイジを融合!」

 

 

 

かすみ「やっぱりぃ〜」

 

 

 

俺「今、雄大なる翼のもとに集いしつわものたちよ、新たなる伝説となれ。融合召喚!出でよ!サイバース・クロック・ドラゴン!」

 

 

 

俺「サイバース・クロック・ドラゴンの効果!融合素材にしたリンクモンスターのリンクマーカーの数だけデッキからカードを墓地に送り、その枚数×1000攻撃力をアップする!融合素材に使用したリンクマーカーの合計は10!よって攻撃力は10000アップだ!サイバース・クロックアップ!」

 

 

かすみ「こ、攻撃力12500!?これじゃどれだけライフ差があっても…」

 

 

俺「バトルだ!サイバース・クロック・ドラゴンでアロマセラフィ-ジャスミンを攻撃!パルスプレッシャー!!」

 

 

かすみ「ひぃ〜」

 

 

かすみライフ7500→0

 

 

 

かすみ「あぁ〜負けちゃった…いけると思ったんだけどな〜」

 

 

俺「かすみ、楽しいデュエルだったよ」

 

 

かすみ「本当ですか!?かすみんもとっても楽しいデュエルでした!でもなんだろうこの気持ち…先輩とのデュエルすごく楽しかったのに、なんかすごいモヤモヤするというか」

 

 

俺「それはきっと負けて悔しいってかすみが思ってるんだよ」

 

 

かすみ「私が悔しい…い、いえそんなこと…」

 

 

俺「いや、誰だってデュエルで負ければ悔しいさ。まして勝てると思ったデュエルで負けたなら尚更な。けどその悔しさがあったからここまでかすみは強くなれたんじゃないのか」

 

 

かすみ「そう…なんでしょうか…」

 

俺「あぁ、それだけ白熱してたってことさ。」

 

 

かすみ「先輩が言うなら間違いないですね!」

 

 

俺「それにかすみ、俺たちが初めてあった日のこと覚えてる?」

 

 

かすみ「もちろん、忘れるわけがありません!かすみんと先輩の運命の出会いの日を」

 

 

俺「そっか。ならあの日、かすみは尻込みしてデュエルが出来なかった。それも覚えてるよな?」

 

 

かすみ「うぅ、あれはかすみんの黒歴史でして思い出したくもないです…」

 

 

俺「けどそんなかすみが今はこうして同好会の一員としてデュエルに明け暮れて、俺にデュエルを挑んできて俺を追い詰めるまでになった。それってすごいことなんじゃないか?」

 

 

かすみ「たしかに…。やっぱりかすみんは〜世界で1番のアイドルなんですね」

 

 

俺「そうだな」

 

 

かすみ「はい!間違いなくかすみんは〜ダイヤの原石で〜これからもっーともっーと強くなって〜いずれ先輩にも勝っちゃうかもしれませんよ」

 

 

俺「それは困るな…。けど世界一のアイドルでいいのか?音ノ木坂には宇宙一のアイドルがいるんだぞ?」

 

 

かすみ「あぁ、矢澤にこさんですよね?そっか、にこ先輩が宇宙一ならかすみんは銀河1のアイドルになります!」

 

 

俺「そっか、そりゃ頼もしいな」

 

 

かすみ「もしそうなれたら、そのときは先輩…」

 

俺「ん?」

 

 

かすみ「……。いえ、なんでもありません!とにかく先輩、これからもかすみんのことちゃーんと側で見守っててくださいね!あと歩夢先輩ばっかりひいきしちゃだめですよ!」

 

 

俺「いや、俺は歩夢をひいきしたりは…」

 

 

かすみ「してますよー、それも毎日!ま〜かすみんが銀河一のアイドルになったらきっと先輩も〜かすみんばっかり可愛いがってくれるでしょうけどね〜」

 

 

俺「なれたらな」

 

かすみ「あー、言いましたねー!約束ですよ!」

 

俺「あぁわかった約束する」

 

かすみ「やったー!」

 

 

 

俺「さ、もう暗くなってきたし帰ろう。」

 

かすみ「はーい」

 

 

 

 

かすみ「そういえば、せんぱーい聞いてくださいよ〜、そういえばこの前、かすみんファンレターをたくさんもらったんですよ〜。しかも全員に直筆で返したんですよ。おかけで手が痛くなっちゃいましたけど」

 

 

俺「そっか、偉いなかすみは」

 

 

かすみ「えへへ、もっと褒めてもいいんですわ〜」

 

 

 

俺「(誰よりも同好会を大切に思っていて、誰よりもスクールアイドルに情熱を注いでいて、本当は誰よりも一生懸命で、誰よりもファンと距離を大切にしてるのはかすみなんだよな…。いつかかすみがこの同好会の部長になる日もくるかも…しれないな…。ま、それも見てみたいな )」

 

 

 

〜fin〜



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第7章 「決戦 三幻魔」
特別編 「新たなルール、新たなデュエル、新たなスタート!」


 

 

 

 

 

歩夢「いよいよだね…」

 

 

果林「えぇ…」

 

 

しずく「なんだか緊張しますね…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ドキドキ」

 

 

かすみ「か、かすみんは緊張なんてしませんからね」

 

 

愛「そんなこと言ってさっきからかすかすパソコンに1番に釘付けだけどね」

 

 

かすみ「そ、そんなことありません!あとかすみんです!」

 

 

彼方「今日の彼方ちゃんはお目目パッチリだぞ〜」

 

 

エマ「は〜どんな風になるんだろう〜」

 

 

俺「おっ12時だ」

 

 

 

せつ菜「出ました!新ルールです!」

 

 

果林「どれどれ!?」

 

 

かすみ「ど、どんな感じです!?」

 

 

せつ菜「そうですね、様々な処理は変わりましたが、1番はこれですね。融合、シンクロ、エクシーズモンスターがEXデッキから出す時に、リンクマーカーなしでメインモンスターゾーンに出せるようになりました!」

 

 

愛「よっしゃー!これならぶちょーに先攻エクストラリンクされても難なく巻きかせるね!」

 

 

俺「そうだな…けどこれからはこの新ルールを踏まえてのデッキ構築が必要になってくるな」

 

 

愛「よーし、燃えてきたー!そうと決まれば早速デッキ構築っと!」

 

 

歩夢「愛ちゃん、すっかり燃えてるね」

 

 

俺「今回のルール変更でリンク召喚を多用せずに融合、シンクロ、エクシーズで戦うデッキには追い風だな。」

 

 

果林「これからは新しいデュエルの時代が到来するってわけね」

 

 

 

俺「そうだな。ん?早速μ'sとAqoursのみんなからメッセージだ」

 

 

せつ菜「やはり新ルールの反響はすごいですね。」

 

 

俺「そうだな、今まで俺たちみたいにリンク召喚を多用していたデッキが有利だったのかもな。それもこれからは変わる。俺たちも負けないように強くならないとな」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

 

〜音ノ木坂学院〜

 

 

 

海未「私のターン、セイバー・シャークを召喚、そして自分フィールドに水属性モンスターがいる時、手札のサイレント・アングラーは特殊召喚できます!私はレベル4のセイバー・シャークとサイレント・アングラーでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!吠えろ、道なる轟き。深淵の闇より姿を現せ!バハムート・シャーク!バハムート・シャークの効果、オーバーレイユニットを1つ使い、EXデッキから餅カエルを特殊召喚します!」

 

 

穂乃果「げげ、そうだ、リンクモンスター無しでバハムート・シャークの効果使えるんだった〜」

 

 

海未「えぇ、新ルールで私のデッキも強化されましたからね!覚悟してください!穂乃果!」

 

 

 

 

〜浦の星〜

 

 

千歌「魔法カード ミラクル・コンタクトを発動!墓地からE・HERO ネオスとN フレア・スカラベをデッキに戻してコンタクト融合!来て!E・HERO フレア・ネオス!さらに魔法カード ネオス・フュージョン!デッキのネオスとN グラン・モールを墓地に送りコンタクト融合!E・HERO グラン・ネオス!」

 

 

鞠莉「ワーオ、千歌っちのダブルコンタクト融合!」

 

 

果南「新ルールで融合モンスターもリンクモンスターなしでメインモンスターゾーンに置けるようになったからね。」

 

 

曜「これで千歌ちゃんもますます強くなるね!」

 

 

千歌「へへへ、覚悟してね、善子ちゃん!」

 

 

善子「だからヨハネだってば!」

 

 

 

 

 

〜その日の夜〜

 

 

俺「いよいよ新ルールが始まるのか。今まで以上に腕を磨いていかないとな…。デコード・トーカー、リンクスレイヤー、サイバース・ウィザード、バックアップ・セクレタリー…ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルードにアクセスコード・トーカー…みんなこれからも頼んだよ」

 

 

 

その時、デュエルディスクが光る

 

 

俺「な、なんだこの光、今までにないくらいに…」

 

 

 

 

 

 

俺「ここはなにかのVR空間か…あれは…あの先に何が…」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が目を覚ますとそこには知らない景色が広がっていた。

 

 

俺「どこだここは…俺はたしか自分の部屋にいて、それでデュエルディスクが光って…。」

 

 

俺は辺りを散策する。

 

 

俺「なんだあのでかいビルは…G…?あのビルの企業の頭文字か?」

 

 

そこに自転車に乗った少年が通り過ぎる。

 

 

とにかくこの街の人に話を聞くしかない。

 

 

 

俺「あ、あの!」

 

 

???「ん?僕?」

 

 

俺「そう、君。君、この街の人?」

 

 

???「そ、そうだけど…」

 

 

俺「そっか。ならよかった。俺多分ここじゃないところから来たんだけど、道に迷ったのか、気がついたらここにいたんだ。おかしいだろ?」

 

 

???「ま、まぁ…」

 

 

俺「あぁ、ごめん。これだけだとただの怪しい人だよね。えっと、端的にこの街ってどこ?」

 

 

???「この街か…。ここはゴーハ市って言って見ての通り、あのでかいビルの企業、ゴーハ社が衣食住に深く関わっていて、何よりこの街はあのゴーハ社によってデュエルが管理されているんだ。」

 

 

俺「デュエルが管理されている…それは大変だな…」

 

 

???「けど大人たちが管理するキュークツなデュエルも、僕が開発したロードならみんながもっとデュエルを楽しめるようになるはず!そして僕のロードで世界中のデュエリストを楽しませる…それが僕の夢なんだ…」

 

 

俺「(デュエルで人を楽しませる…夢…)」

 

 

俺「で、そのロードっていうのは?」

 

 

???「あぁ、ロードっていうのは僕の発明品で、そして僕が考えたロードの最高傑作で新しいデュエル、それがラッシュデュエルだ!」

 

 

俺「ラッシュデュエル…君、自分で新しいデュエルを作ったのか?」

 

 

???「あぁ!」

 

 

俺「すごいな…。」

 

 

???「ありがとう!」

 

 

俺「それでそのラッシュデュエルっていうのはどうやったらできるの?」

 

 

???「それは…」

 

 

その時、再びデュエルディスクが光る。

 

 

 

俺「なんだ…また…」

 

 

 

光が収まるとデュエルディスクのソリッドヴィジョン部からいつもと形状が違うソリッドヴィジョンが発生していた。

 

 

俺「なんだこれ…まるで数字の7みたいだ…」

 

 

???「それだ!」

 

 

俺「え?」

 

 

???「そのデュエルディスクの形、まさしくそれがラッシュデュエルのデュエルディスクなんだ!」

 

 

俺「そうなのか…。(どういうことだ…サイバースがこの子とデュエルしろって言ってるのか…)」

 

 

 

 

???「デュエルディスクは準備万端なようだから、念のためルール説明させてもらうよ。

ラッシュデュエルはメインモンスターゾーン、魔法・罠ゾーンが3つで、フェイズは1.ドローフェイズ、2.メインフェイズ、3.バトルフェイズ、4、エンドフェイズの全4フェイズ。互いのプレイヤーの最初の手札は4枚。そしてここからがラッシュデュエルの真骨頂!互いのプレイヤーはドローフェイズに手札が『5枚になるように』ドローする!さらに通常召喚は何度でも可能!怒涛の召喚ラッシュでダイナミックが楽しめるってわけ!」

 

 

 

 

俺「ゾーンとフェイズの簡略化はわかったけど、毎ターン手札が5枚になるようにドローと通常召喚が何度でも可能はすごいな…。」

 

 

???「どう?わかった?」

 

 

俺「あぁ。けどカードは…」

 

 

俺はデッキのカードを確認して驚愕する。

 

 

俺「なんだこれ…絵柄も効果も…変わってる」

 

 

???「そうそう、これがラッシュデュエルのカードだよ!効果モンスターのその効果は1ターンに1度、テキストに書かれている【条件】を満たすと発動できるんだ!」

 

 

俺「わかった…。」

 

 

今はこの子とデュエルするしかない。

 

俺はそう直感した。

 

おそらくリンクセンスがそう感じ取ったんだろう。

 

 

 

俺「な、よかったらそのラッシュデュエル、俺としてくれないかな?」

 

 

???「もちろんさ!」

 

 

俺「君、名前は?」

 

 

???「僕は遊我。王道遊我!」

 

 

俺「遊我か…よろしくな。」

 

 

???「あぁ!」

 

 

俺「いくぞ!遊我!」

 

 

 

 

 

2人「ラッシュデュエル!!」

 

 

 

互いのライフは8000

 

 

先攻は遊我

 

 

遊我「まずはラッシュデュエルのお手本を見せないと。僕のターン、ドロー!僕はダーク・ソーサラー、スペル・アーチャー、魔獣ウォルフラムを召喚!」

 

 

俺「いきなり3体のモンスターを召喚…これがラッシュデュエルか…。」

 

 

遊我「さらにスペル・アーチャーをリリースして魔剣士アンサラーをアドバンス召喚!」

 

 

俺「通常召喚が何度でもできれば、こんなふうに1ターン中に、召喚そしてそのモンスターをリリースしてアドバンス召喚ができるってわけか」

 

 

遊我「僕はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドロー!俺はサイバース・ウィザード、ビットロン、ランチャー・コマンダーの3体を召喚!」

 

 

遊我「君もモンスターを3体召喚できたね!これがラッシュデュエルの醍醐味だよ」

 

 

 

俺「さらにビットロンをリリースしてリンクスレイヤーをアドバンス召喚!リンクスレイヤーの効果、手札を1枚墓地に送り効果発動!遊我のセットカードを破壊する!さらにランチャー・コマンダーの効果、自分フィールドのこのカード以外のサイバースの攻守を300あげる!」

 

 

遊我「これでリンクスレイヤーは攻撃力2300、そしてサイバース・ウィザードは攻撃力2100…」

 

 

俺「バトルだ!リンクスレイヤーで魔剣士アンサラーを攻撃力!」

 

 

遊我「(アンサラーの攻撃力は2000…)」

 

 

俺「流星暫破!!」

 

 

遊我「くっ」

 

 

遊我ライフ8000→7700

 

 

俺「続けて、サイバース・ウィザードでダーク・ソーサラーを攻撃!イリュージョンスパイク!」

 

 

遊我「(ダーク・ソーサラーの攻撃力は1500…)ぐっ」

 

 

遊我ライフ7700→7100

 

 

俺「ランチャー・コマンダーで魔獣ウォルフラムを攻撃!魔獣ウォルフラムの攻撃力は1100、そしてランチャー・コマンダーの攻撃力は1700、よって600のダメージだ!」

 

 

遊我ライフ7100→6500

 

 

 

俺「俺はこれでターンエンドだ。」

 

 

遊我「すごい…あっという間に僕のモンスターが…けど、まだまだ僕のデュエルは始まったばかりだ!僕のターン、ドロー!きた!僕はミスティック・ディーラーを召喚!そして手札の地属性魔法使いモンスター、『はぐれ使い魔』を墓地に送ってデッキから1枚ドローする!そしてルミナス・シャーマンを召喚。さらにルミナスシャーマンをリリースして僕は『セブンスロード・ウィッチ』をアドバンス召喚!」

 

 

俺「セブンスロード・ウィッチ…」

 

 

 

遊我「ここからが僕のラッシュデュエルだ!セブンスロード・ウィッチの効果、手札を1枚墓地に送り効果発動!手札から闇属性レベル7以上の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚する!僕はこのカードを特殊召喚する!」

 

 

俺「なんだ、一体何がくるんだ」

 

 

 

遊我「行手を阻む壁も!山も!惑星も!ロードを切り開いて突き進む!行くぞ!セブンスロード・マジシャン!!」

 

 

 

俺「セブンスロード・マジシャン…ロード…そうかそのモンスターが君のエースモンスターっていうわけか」

 

 

遊我「あぁ!そしてセブンスロード・ウィッチは自身の効果でセブンスロード・マジシャンを特殊召喚した時、ターン終了時まで攻撃力を400アップさせる!よってセブンスロード・ウィッチの攻撃力は2000!」

 

 

俺「やるな…」

 

 

遊我「まだだよ!セブンスロード・マジシャンの効果!エレメンタルロード!デッキの上からカードを1枚墓地に送ることでセブンスロード・マジシャンの攻撃力はターン終了時まで自分の墓地の属性×300アップする!僕が今墓地に送ったモンスターはハイドロ・マジシャン!」

 

 

 

俺「まさか!?」

 

 

 

遊我「これで僕の墓地には闇属性『ダーク・ソーサラー』、光属性『ルミナス・シャーマン』、炎属性『魔獣ウォルフラム』、水属性『ハイドロ・マジシャン』、風属性『スペル・アーチャー』、地属性『はぐれ使い魔』の全六属性が揃った!」

 

 

 

俺「これでセブンスロード・マジシャンの攻撃力は1800アップ…」

 

 

遊我「攻撃力は3900だ!」

 

 

 

俺「……やるな遊我!それに君のセブンスロード・マジシャンも。さぁ、思い切りこい!」

 

 

 

遊我「バトルだ!まずはセブンスロード・ウィッチでランチャー・コマンダーを攻撃!」

 

 

俺のライフが8000から7700に減る

 

 

 

遊我「行け!セブンスロード・マジシャンでリンクスレイヤーを攻撃!セブンスマジック!」

 

 

 

俺のライフが7700から5800に減る

 

 

遊我「僕はこれでターンエンド」

 

 

 

俺「今度はこっちのモンスターがやられた…。けど、まだ俺にはサイバース・ウィザードがいる。いくぞ、俺のターン、ドロー!俺はデジトロンを通常召喚!フレイム・バッファローを召喚!そして、フレイム・バッファローをリリースしてサルページェント・ドライバーをアドバンス召喚!」

 

 

遊我「上級モンスターか!?」

 

 

俺「フレイム・バッファローの効果、このカードがフィールドを離れた時に発動できる!手札のサイバース1体を墓地に送り2枚ドローする。俺がカードを1枚セット。そしてサイバース・ウィザードの効果!セブンスロード・マジシャンを対象に効果発動!セブンスロード・マジシャンを守備表示にする。そしてこのターン、俺はセブンスロード・マジシャンしか攻撃できないが、全てのサイバースに貫通効果を与える!サイバースアルゴリズム!」

 

 

 

遊我「なんだって!?」

 

 

 

俺「さらに魔法カード 破天荒な風を発動。次のターンの終了時までサルページェント・ドライバーの攻撃力は1000アップする!」

 

 

 

遊我「攻撃力、3200!?」

 

 

 

俺「いけ!サルページェント・ドライバーでサセブンスロード・マジシャンを攻撃!セブンスロード・マジシャンの守備力は1500、よって1700の貫通ダメージだ!」

 

 

 

遊我「そんな僕のセブンスロード・マジシャンが…」

 

 

遊我ライフ6500→4800

 

 

 

俺「俺はこれでターンエンド」

 

 

遊我「セブンスロード・マジシャン…」

 

 

 

俺「……。遊我、エースモンスターが破壊されて悲しいか?」  

 

 

遊我「それは…そうだけど…」

 

 

俺「なら、ここで諦めるか?」

 

 

遊我「え?」

 

 

俺「たしかにエースモンスターが破壊されて悲しい気持ちはわかるよ。けど実際のデュエルじゃそんなこと何度もある。肝心なのはエースモンスターが破壊された時、どうするかだ。そこで諦めるのか、最後まで自分のデッキを信じて戦うのか。もしそこで諦めるようだった、ラッシュデュエルでデュエリストを楽しませるなんて到底無理だろうな。」

 

 

遊我「それは…」

 

 

俺「遊我、君はラッシュデュエルを生み出した。それはとても素晴らしいことだ。だからこそそこには生み出したものの責任があるはずだ」

 

 

遊我「責任…」

 

 

俺「そうだ、もしラッシュデュエルでデュエリストを楽しませたいんだったら、最後までデッキを信じるんだ、そして最後まで自分が1番ラッシュデュエルを楽しむんだ。それがラッシュデュエルを、このロードを作った君の責任だと思う」

 

 

遊我「そうだ…僕が簡単に諦めちゃいけない…ラッシュデュエルで世界中のデュエリストを楽しませる…そう決めたんだ…だから僕は…諦めない!」

 

 

俺「あぁ、それでいい。君が歩み出した『ロード』はここから始まるんだ」

 

 

遊我「わかった、ありがとう。僕は最後まで全力で戦う!僕のターン、ドロー!きた!僕は手札を1枚墓地に送り魔法カード 死者転生を発動!墓地からセブンスロード・マジシャンを手札に加える!そしてセブンスロード・ウィッチの効果!マジカルセブンスコール!手札を1枚を墓地に送り、セブンスロード・マジシャンを特殊召喚!」

 

 

俺「戻ってきたか、セブンスロード・マジシャン」

 

 

遊我「セブンスロード・ウィッチの効果!自身の効果でセブンスロード・マジシャンを特殊召喚したことにより攻撃力を400アップ!さらにミスティック・ディーラーをリリースして風使いトルネをアドバンス召喚!セブンスロード・マジシャンの効果発動!デッキの上からカードを1枚墓地に送り、セブンスロード・マジシャンの攻撃力を1800アップ!そしてカードを1枚セット!」

 

 

 

遊我「バトルだ!セブンスロード・マジシャンでサルベージェント・ドライバーを攻撃!セブンスマジック!」

 

 

俺「くっ」

 

 

俺のライフが5800から4100に減る。

 

 

 

遊我「続けてセブンスロード・ウィッチでサイバース・ウィザードを攻撃!セブンスパニッシュ!」

 

 

俺のライフが4100から3900に減る。

 

 

遊我「風使いトルネでデジトロンを攻撃!」

 

 

俺のライブが3900から3800に減る。

 

 

 

遊我「僕はこれでターンエンド」

 

 

俺「(そうだ、それでいいんだ…)やるな、遊我。なら君の全力に俺も応えないとな。俺のターン、ドロー!レディ・デバッカーを召喚!レディ・デバッカーの効果、召喚に成功した時、デッキからレベル3以下のサイバース1体を手札に加える。俺はレベル1、ドット・スケーパーを手札に加える。そして手札を1枚墓地に送り、魔法カード 死者転生を発動!」

 

 

遊我「死者転生!?」

 

 

俺「墓地からリンクスレイヤーを手札に加える。さらに今、墓地に送ったドット・スケーパーの効果、このカードが墓地に行った時、発動できる。自身を特殊召喚する。そしてドット・スケーパーをリリースしてリンクスレイヤーをアドバンス召喚!」

 

 

遊我「リンクスレイヤーも戻ってきた…」

 

 

俺「さらにクラインアントを召喚!クラインアントの効果、通常召喚されたこのカードがフィールドにいる時、自分のターン中、サイバースの攻守は500アップする!」

 

 

遊我「それじゃあ、リンクスレイヤーの攻撃力は2500、レディ・デバッカーの攻撃力は2200、クラインアントの攻撃力は2000!?」

 

 

俺「あぁ、どうした遊我?怖気付いたか?」

 

 

遊我「いいや、僕今すごくワクワクしてる!こんな強いデュエリストとラッシュデュエルできるなんて!」

 

 

俺「そうだ、遊我。俺たちのデュエルはまだまだこれからだ!いくぞ!遊我!」

 

 

遊我「あぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピピピ、ピピピ、ピピピ

 

 

自動セットしていたアラームがなる

 

 

 

俺「ん……。んー?朝か…あれ…寝ちゃったのか…。あれ、俺は確かデュエルしてたはず…。夢…だったのかな…」

 

 

俺は学校に行く身支度を済ます。

 

するとインターホンがなる。

 

どうやら歩夢が迎えにきたらしい。

 

 

 

俺「おはよう、歩夢」

 

 

歩夢「おはよう。なんだか今日は眠そうだね」

 

 

俺「うん、なんか変な夢見てたみたいで」

 

 

歩夢「夢?どんな夢?」

 

 

俺「なんか知らない街にいて、そこで見たこともないデュエルをして」

 

 

歩夢「どんなデュエル?」

 

 

俺「ラッシュデュエルって言うんだけど、それがすごい豪快なデュエルでさ…」

 

 

 

 

 

あれは夢だったんだろうか。

 

夢にしてはリアル過ぎた夢だった。

 

けどひとつだけ確かなことがある。

 

それは、俺が遊我に伝えこと、それは間違いじゃないということ。

 

 

 

 

俺「いよいよ今日から正式に新ルールの施行だな」

 

 

歩夢「うん!新しいルールで生まれ変わったデュエル、すごく楽しみだね!」

 

 

俺「そうと決まればこうしゃいられないな、早く学校に行ってデュエルしなきゃ」

 

 

歩夢「あ、置いていかないでよ〜」

 

 

俺「ほら、歩夢も早く」

 

 

歩夢「ま、待ってよ〜」

 

 

 

 

これから新しいデュエルが始まる…。

 

 

to be continued…



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第1話

 

 

〜海外某所〜

 

 

 

案内人「しかしMs.小原、本当にここにホテルを建てるんですか?」

 

 

鞠莉母「Of course!このご時世、どこにbusiness chanceがわかりませんからね」

 

 

案内人「(金持ちが考えることはわからないな…)さぁ着きましたよ。」

 

 

鞠莉母「案内、Thank youデース。それにしても聞いていた通り何もない場所デースね。」

 

 

案内人「えぇ、そうですよ。ここの辺は本当に人が寄り付かないんですよね」

 

 

 

鞠莉母「あの遺跡は何でデスか?」

 

 

案内人「あれですか?あぁ、あそこはやめておいた方がいいですよ。あの遺跡に入ると出てこれないって噂があるんですよ。おそらくあの遺跡のせいでここに人が来ないのかと…」

 

 

鞠莉母「そうデースか。しかし主人にはこの土地の全てを調査してこいとのことデース。それにここに人がこない理由があの遺跡だとすれば調査しなければいけまセーン。」

 

 

案内人「ま、まさか、あの遺跡に行くって言うんですか!?申し訳ないですけど、私は行きませんよ、あの遺跡の案内は当初の契約には入ってませんよ!」

 

 

鞠莉母「そうデースか」

 

 

鞠莉の母はおもむろに小切手を取り出し、小切手に数字を記入していく。

 

 

鞠莉母「これでどうデースか?」

 

 

案内人「こ、こんなに…。わ、わかりました…。けど、案内するだけであなたの身の安全は保証できませんよ」

 

 

鞠莉母「Of course. 自分の身の安全は自分で守りマース。それでは行きましょう」

 

 

 

案内人と鞠莉の母は遺跡の中に入っていく。

 

 

 

案内人「薄暗い、君が悪いですね…」

 

 

鞠莉母「今のところ、特に変わったところはありませんね」

 

 

 

さらに2人は遺跡の奥に進む。

 

 

 

すると2人は1枚の石板を見つける。

 

 

 

鞠莉母「この石板は…?」

 

 

案内人「こ、これは…」

 

 

鞠莉母「知ってマースか?」

 

 

案内人「え、えぇ。この石板は…神炎皇ウリアの石板だ…」

 

 

鞠莉母「神炎皇ウリア…どこかで聞いたことがある名前デースね」

 

 

案内人「そりゃそうですよ。ウリアは伝説の三幻魔のカードの1枚ですから」

 

 

鞠莉母「三幻魔…」

 

 

 

案内人「三幻魔、それは紅き炎の化身 神炎皇ウリア、金色の雷の化身、降雷皇 ハモン、そして青き悪魔の皇 幻魔皇ラビエルの3体。その3体が地上に放たれる時、世界は魔に包まれ、混沌が全てを覆い、人々に巣食う闇が解放され、やがて世界は破滅し、無へと帰する と言われている伝説のカードです…。」

 

 

鞠莉母「そんな伝説なカードの石板がここに…うっ」

 

 

その時、鞠莉の母は自分の頭の中に別の意識が入っていくのを感じた。

 

 

案内人「だ、大丈夫ですか?」

 

 

 

鞠莉母「えぇ、それより」

 

 

案内人「ちょ、ちょっと。その石板に触るのは危険ですよ!もしかしたら今まで戻らなかった人たちはその石板に…ってちょっと!」

 

 

案内人の制止も聞かず鞠莉の母は石板に手を触れる。

 

 

すると石板が光り輝き、1枚のカードが鞠莉の母の手元に現れる。

 

 

 

 

案内人「そ、そのカードは…神炎皇ウリア!?」

 

 

鞠莉母「これがウリアのカードデスか。」

 

 

案内人「ま、まさか…Ms.小原、あなたはウリアに選ばれた…?」

 

 

鞠莉母「そのようデースね。それとこの遺跡、もう奥はないようデースね。ということはもうここは安全」

 

 

案内人「(まさか…本当にウリアに選ばれるとは…)」

 

 

鞠莉母「さぁ、こんな薄暗いとこ、早く出ましょう」

 

 

案内人「は、はい!」

 

 

 

 

 

鞠莉母「それでは案内、Thank you.私はここで失礼するわ」

 

 

案内人「え、えぇ…お気をつけて…」

 

 

 

 

鞠莉母「(このカードがあれば…)」

 

 

 

 

 

〜浦の星学院〜

 

 

千歌「いけー!ブラック・ネオス!ラスオブブラックネオス!」

 

 

花丸「ずら〜」

 

 

花丸ライフ0

 

 

千歌「よっし、連戦連勝!」

 

 

花丸「千歌ちゃんは本当に強くなったずら〜」

 

 

千歌「へへへ〜でしょ〜」

 

 

曜「そういえば、今日3年生は?」

 

 

ルビィ「お姉ちゃんの生徒会の仕事手伝うから今日は練習ちょっと遅れるって」

 

曜「そっかー、ダイヤさんたちも大変だね〜」

 

 

 

 

 

〜生徒会室〜

 

 

鞠莉「oh…」

 

ダイヤ「ここ数日、入学希望者は増えていませんね〜」

 

果南「うーん、結構頑張ってると思うんだけどな〜」

 

 

鞠莉「まだよ、まだ、まだやれる。私たちなら絶対廃校を阻止できる!そうでないと私が理事長になった意味がない…」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん、気持ちはわかりますがただ闇雲にやっては…」

 

 

鞠莉「じゃあどうすればいいの!?千歌っちたちはすごい頑張ってる…なのに入学希望者は全然増えない…。私が理事長としてなんとかするしかないじゃない!」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん…」

 

 

果南「鞠莉、鞠莉は本当によくやってるよ。でも鞠莉1人でできることは限られてる。だからもっと私たちを頼ってよ」

 

 

鞠莉「果南…」

 

 

果南「ほら、今日のミーティングはこれで終わり。難しいこと考えたあとは身体動かしてスッキリしよ!」

 

鞠莉「えぇ、そうね」

 

ダイヤ「さすが果南さんですわね」

 

 

 

 

〜練習場〜

 

 

果南「お待たせ〜」

 

千歌「あ、果南ちゃん」

 

果南「ちゃんと練習してた?」

 

千歌「もちろんだよ!」

 

果南「そういえば、新曲の歌詞の方はどう?」

 

 

千歌「え!?そ、それは…」

 

梨子「それは私も気になるわね、千歌ちゃん?今週中にはできるだったよね?」

 

 

千歌「う、うん!も、もちろんだよー、ほ、ほらみんな練習しよう」

 

 

梨子「逃げたわね」

 

曜「うん、逃げたね」

 

 

 

 

一方

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

俺「ん?非通知のビデオ通話?もしもし?」

 

 

画面にはリボルバーが映っていた。

 

 

俺「リボルバー!?」

 

 

リボルバー「久しぶりだな」

 

 

俺「どうしたんだよ急に。」

 

 

リボルバー「ある奇妙な情報が入ってな。念のためお前にも教えてやろうと思ってな」

 

 

俺「奇妙な情報?どんな情報だ?」

 

 

 

リボルバー「数日前、ある遺跡から1枚のカードの封印が解かれ、どこかに持ち出されたらしい。」

 

 

俺「遺跡に封印にカード?」

 

 

リボルバー「貴様も知っての通り、デュエルモンスターズには我々の想像が及ばぬ程の力がある。貴様は三幻神のカードを知っているか?」

 

 

俺「あぁ、もちろんだ。神のカードと呼ばれる3体の神、オシリスの天空竜、ラーの翼神竜、オベリスクの巨神兵。本当に実在するかはわからないけど、伝説のカードたちだろ。」

 

 

リボルバー「そうだ。この世界には神のカードのように我々の人智を超えたカードが数多に存る。その中で、三幻魔と呼ばれるカードを聞いたことがあるか?」

 

 

俺「三幻魔…少しだけ聞いたことある。3体の封印が解かれるとこの世に災をもたらすカードだったような」

 

 

リボルバー「そうだ。そして今回の遺跡の封印が破られ持ちされたカード、それがそのうちの1枚、神炎皇ウリアと言われている。」

 

 

俺「三幻魔の1体の封印が…。それは本当なのか?」

 

 

リボルバー「確実ではないが、可能性は高い。さらに厄介なのは幻魔のカードはお互いに引き合う特性を持つと言われている。」

 

 

俺「つまりウリアのカードを持っていれば、他の2体を手に入れる可能性が高くなるということか?」

 

 

リボルバー「そういうことだ」

 

 

俺「けど、どうしてその情報を俺に」

 

 

リボルバー「情報によれば残り2体の内、1枚の所在は不明、そしてもう1枚は日本に封印されているらしい。」

 

 

俺「日本に…そうだ、リボルバーお前、今どこにいるんだよ」

 

 

リボルバー「そうだな、今は日本にはいないことだけは言っておこう」

 

 

俺「そっか…。ウリアを持つデュエリストがどこかでもう1枚を手に入れてそして日本に来たら…」

 

 

リボルバー「日本で幻魔が復活。言い伝え通りなら世界に災がもたらされ、日本はまず滅びるだろうな」

 

 

俺「…つまりお前は、そうならないように幻魔を持つデュエリストが現れた時は、俺がそいつを止めるためにこの情報を流したのか?」

 

 

リボルバー「どう捉えるか、お前の自由だ。好きにしろ」

 

 

俺「全く、まぁお前の目論見通りだとしても、どの道世界が滅びるなら最後まで戦ってやるさ。」

 

 

リボルバー「そうか…相手は伝説のカードたちだ。気を付けるんだな」

 

 

そうするとリボルバーとのビデオ通話は切れてしまう。

 

 

俺「気を付けろって…。リボルバーまさか俺に警鐘を鳴らすために…。」

 

 

 

 

 

草薙「どうした?誰か電話だ?」

 

俺「リボルバーからだ」

 

草薙「リボルバーだと!?」

 

俺「草薙さん、また面倒な戦いが始まりそうだ」

 

 

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

鞠莉「そんな…どうして…」

 

 

ダイヤ「どうしたのです…?」

 

 

鞠莉「ママが…ママが…浦の星にくる…」

 

果南「嘘!?あの鞠莉のお母さんが!?」

 

ダイヤ「理由はなんですの?」

 

 

鞠莉「言われてない…。でもママは前からスクールアイドルには反対してた…。それに入学希望者も最近、増えていない…だからそのことでくるのかも」

 

果南「どうする?とりあえず千歌たちに」

 

鞠莉「それはダメ!」

 

果南「鞠莉…」

 

鞠莉「私とママの問題に千歌っちたちを巻き込むわけにはいかない…」

 

果南「でも…」

 

ダイヤ「鞠莉さん…今や廃校の危機は私たちだけでなく、むしろ在校生たちの千歌さんたちの問題なのですよ。たしかに鞠莉さんのお母様との問題もあるでしょう。しかし、今は千歌さんにも正直話すべきです。この問題は私たちだけで解決できる問題じゃありませんわ。」

 

 

鞠莉「ダイヤ…」

 

果南「そうだよ、だから鞠莉、千歌たちにちゃんと話そう」

 

鞠莉「うん…」

 

 

3年生は、1、2年生に全ての事情を話した。

 

 

千歌「やっぱりね」

 

鞠莉「え?」

 

千歌「なんか、最近、3年生だけでよく集まってるなって思ってたんだよね」

 

鞠莉「千歌っち…」

 

千歌「でも嬉しかった…鞠莉ちゃんが全部話してくれて」

 

 

果南「ほらね、やっぱり話した方がよかったでしょ?」

 

鞠莉「えぇ」

 

 

善子「それでどうするの?廃校はともかく、マリーのお母さん、聞いた感じだとかなり厄介そうだけど」

 

果南「そうなんだよね…子供の頃から鞠莉のお母さんは厳しくてそれが嫌で鞠莉が逃げ出してくらいだからね」

 

鞠莉「でも脱走の手助けをしたのは果南とダイヤだよ」

 

果南「それは…そうだけど…」

 

 

千歌「とにかくいつも以上に気を引き締めて、私たちの輝きを見てもらうしかないんじゃないかな?」

 

梨子「千歌ちゃんに賛成」

 

曜「うん!きっと私たちの頑張りを見たら鞠莉ちゃんのお母さんも少しはわかってくれると思うよ」

 

鞠莉「でもそんな簡単にいくかは…」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん、ここは千歌さんの言う通りですわ。今更、変わったことをしてもそれこそ逆効果、やはり認めてもらうには普段の私たちを見てもらうしかありませんわ」

 

果南「だね」

 

 

花丸「ずら!」

 

ルビィ「うゆ!」

 

 

鞠莉「みんな…そうね…それしか方法はない。当たって砕けろね!」

 

 

千歌「うん!そうだよ!」

 

 

果南「そうと決まったら早速練習、練習!」

 

 

みんな「おー!」

 

 

 

 

 

〜海外某所〜

 

 

商人「お客さん、本当にこの金額でいいんですか?」

 

 

鞠莉母「えぇ、このカードが手に入るなら安いものだわ。」

 

商人「そうですか…ですが気をつけてくださいね、聞いたところによるとこのカードを持っていたデュエリストは次々に失踪したと言われています。私も、なるべくこのカードを持たないようにしてましたから」

 

 

鞠莉母「気遣いありがとう。でもいらない気遣いデスね。私はそこらのデュエリストとは訳が違う」

 

 

商人「そうですか…とにかく金はいただいので私はこれで失礼します。」

 

 

鞠莉母「えぇ、ご苦労だったわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

鞠莉母「2枚目の幻魔のカード…残る1枚が眠る場所は日本…しかもよりによってあの場所とはね。ふふふ、待ってなさい、最後の幻魔!」

 

 

 

to be continued…



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第2話

 

 

 

曜「いよいよだね…」

 

 

千歌「うん…」

 

 

花丸「もうそろそろ時間ずら」

 

 

 

すると校庭にヘリが1機降り立つ。

 

 

 

花丸「な、なんずら〜?」

 

ルビィ「ピギィ」

 

善子「これは天界より降臨した…」

 

梨子「そんなわけないでしょ、でも…」

 

 

 

ヘリの中から金髪の女性が降りてくる。

 

 

鞠莉「ついにきたね」

 

果南「うん…」

 

 

千歌「もしかしてあれが…」

 

 

 

鞠莉母「Mari's Mother デェェェ~~~~~~ッッス!!」

 

 

曜「あれが」

 

千歌「鞠莉ちゃんの」

 

みんな「お母さん!?」

 

 

鞠莉「えぇ…そうよ」

 

 

鞠莉母「久しぶりね、鞠莉」

 

 

鞠莉「ママ…どうしてここに…」

 

 

鞠莉母「鞠莉を連れ戻しにキマーした!」

 

 

ダイヤ「鞠莉さんを」

 

果南「連れ戻しに?」

 

鞠莉「どういうこと?」

 

 

鞠莉母「どうもこうも、鞠莉、あなたは海外の大学の推薦の話があったはずデース。」

 

 

鞠莉「でも、それは廃校が回避されたら私の好きな大学に行かせてくれるって話しじゃない」

 

 

鞠莉母「そうデスな。でも、本当に回避できるんでしょうか?」

 

 

鞠莉「どういうこと…?」

 

 

鞠莉母「ここ最近、全く入学希望者が増えていませんね。」

 

鞠莉「それは…」

 

 

鞠莉母「やっぱり、ハグゥとデスワァに唆されて始めたスクールアイドルにうつつを抜かしてからじゃ、ありませーんか?」

 

 

鞠莉「そんなことない!果南もダイヤもいつも私を支えてくれている。それにスクールアイドルの活動をしてから入学希望者も増えているし…」

 

 

鞠莉母「ですが、まだ数は足りていない。違いますか?」

 

 

鞠莉「それは…」

 

 

鞠莉母「鞠莉、パパがあなたに浦の星の理事長を任せたのは経営学を学んで欲しいからという理由もあるのですよ、忘れマーシタカ?」

 

 

鞠莉「忘れてなんかないわ…」

 

 

鞠莉母「それでこのテイタラクですか?」

 

 

果南「ちょっと、それはあまりにも言い過ぎじゃ」

 

 

鞠莉母「ハグゥは黙っていてもらえマスカ?そもそもあなたとデスワァが鞠莉を唆さなければ、こうなることはなかった。」

 

 

果南「くっ…」

 

 

鞠莉母「とにかく、鞠莉。これ以上あなたを好きにしておくわけにはいきまセーン。私と一緒にパパの元に帰るのデース」

 

 

鞠莉「それ嫌…。私にはまだやることがいっぱいあるの」

 

 

鞠莉母「またスクールアイドルデスか?」

 

 

鞠莉「それもあるけど、私たちはまた廃校を回避していない。だからまだここを離れるわけにはいかない!」

 

 

鞠莉母「そういうと思いました。なら力ずくでも一緒に来てもらいましょう」

 

 

鞠莉の母が鞠莉に手を伸ばそうとした瞬間、Aqoursのメンバーがそれを遮る

 

 

鞠莉母「なんのつもりデースか?」

 

 

果南「鞠莉を連れていかせないよ」

 

 

ダイヤ「えぇ、今回は果南さんに賛成ですわ」

 

 

千歌「私たちには鞠莉ちゃんが必要なの」

 

曜「鞠莉ちゃんはこの浦の星の最高の理事長で、私たちのかけがえのない仲間だもん」

 

 

 

鞠莉母「困りましたね…。ですが、こうなるのは想定内でした。ではこうしましょう。1週間、1週間待ちます。その間に成果が得られなければ、鞠莉は連れて帰ります。よろしいですね?」

 

 

鞠莉「わかったわ。それでいいわ…。これ以上みんなに迷惑はかけられない…。」

 

 

鞠莉母「交渉成立デスね。では一週間後、また来マース。」

 

 

そういうと鞠莉の母は再びヘリに乗り込み飛びたった。

 

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

梨子「私たちの普段見てもられる雰囲気じゃなかったね…」

 

果南「本当、昔からああなんだよ」

 

善子「でもどうするの?成果をあげるにしても何をすればいいか…」

 

 

千歌「ライブだよ!ライブ!」

 

ルビィ「ライブ?」

 

千歌「うん!実はね、昨日ようやく新曲の作詞ができたんだ!」

 

 

花丸「本当ずら!?」

 

 

千歌「うん!今、私たちにできることといえばライブしかないと思う!」

 

曜「たしかに私たちがいろんなところでライブするたびに入学希望者は増えてきた」

 

果南「なら決まりだね。それでいいよね?鞠莉?」

 

鞠莉「え?えぇ、of courseよ」

 

ダイヤ「満場一致ですね。」

 

梨子「私の作曲もできてるからまずはみんなに聴いてもらわないとね」

 

千歌「うん!きっと上手く行くよ!鞠莉ちゃん頑張ろう!」

 

 

 

鞠莉「千歌っちはこんな時でも前向きね…」

 

果南「それが千歌なんだよ」

 

 

 

 

 

一方

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

俺「これは…」

 

 

草薙「どうした?」

 

 

俺「わかったんだ、草薙さん」

 

 

草薙「何がだ?」

 

 

俺「日本に封印されている幻魔のカード、その在り方がわかった。」

 

 

草薙「どこなんだ?」

 

 

俺「内浦だ…」

 

 

草薙「内浦だと!?それってもしかしてAqoursのみんながいる浦の星の近くじゃ」

 

 

俺「あぁ…この情報が確かだとしたらAqoursのみんなが危ない…。」

 

 

草薙「けど、その情報がデマだとしたら…」

 

 

俺「とりあえず千歌たちに何か異変がないか、聞いてみる。」

 

 

草薙「そうだな」

 

 

 

 

俺は千歌に電話をかける

 

 

 

俺「もしもし千歌?今大丈夫?」

 

千歌「うん、大丈夫だけど…」

 

俺「大したことじゃないんだけど、最近変わったことない?」

 

 

千歌「え!?えーといやー、特にないよ…どうしたの?急に…」

 

俺「話すと長くなるんだけど…例えばなんかこう災いみたいなことが起きたりしてない?」

 

 

千歌「災い!?うーん、ないことはないけど〜」

 

 

俺「あるのか!?」

 

 

千歌「あーでも全然大したことじゃないから…ごめん、これから練習だからまたかけるね」

 

俺「あ、あぁ…」

 

 

 

 

 

草薙「どうだった?」

 

俺「いや、なんていうか…。なんか様子がおかしかったな…。」

 

草薙「そうか、心配だな…」

 

俺「あぁ…とりあえずもう少し幻魔について調べてるみるよ」

 

草薙「そうだな、俺も手伝うよ」

 

 

 

 

 

 

曜「彼、なんだって?」

 

千歌「うん…なんか変わったことはないか?だって」

 

梨子「変わったことね…」

 

 

善子「ありありね」

 

 

花丸「なんか、全部見透かされている気がするずら…エスパーずら…」

 

 

ルビィ「うゆ…」

 

 

千歌「彼にこれ以上、心配かけないために練習がんばって鞠莉ちゃんのお母さんに認めてもらって入学希望者増やそう」

 

 

みんな「うん!」

 

 

 

 

 

 

〜某所〜

 

 

鞠莉母「神炎皇ウリア、ハイパーブレイズ!」

 

 

鞠莉母「これで残る封印は4つ…。」

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

俺「これだ」

 

 

草薙「見つかったのか」

 

 

俺「あぁ、最後の幻魔が封印されているのは内浦で間違いない。そしてその幻魔は7つの石碑によって封印されている。」

 

 

草薙「7つの石碑によって…」

 

 

俺「これを見てくれ」

 

 

草薙「これはニュースか。内浦で石碑の破壊被害が多発…。」

 

 

俺「おそらく2体の幻魔を持ったやつが石碑を破壊してるんだろう。」

 

 

草薙「石碑は全部で何個なんだ?」

 

 

俺「情報によれば全部で7つ、そしてそのうちの3つは破壊されている。」

 

 

草薙「この短期間で3つも…」

 

 

俺「情報が確かなら最後の幻魔が復活するまで時間がない。千歌たちに知らせないと」

 

 

 

 

千歌「よーし、だいぶいい感じになってきたぞ」

 

鞠莉「でもまだよ、まだママに認めてもらうには」

 

ダイヤ「鞠莉さん…」

 

 

 

千歌「あれ?また虹ヶ咲の部長からだ。もしもし」

 

俺「もしもし、千歌今大丈夫?」

 

 

千歌「うん、どうしたの?」

 

俺「最近、そっちの方で石碑が壊された事件があったりしない?」

 

千歌「うーん、ちょっと待ってね。善子ちゃん、最近この辺りで石碑が壊された事件があるか調べてくれない?」

 

 

善子「ヨハネだってば!全く…あ、これじゃない?」

 

 

梨子「これは…」

 

 

ダイヤ「これは七精の解門ですわね」

 

 

ルビィ「しちせいのかいもん…?」

 

 

ダイヤ「かつてこの土地に現れた災いを封印していると言い伝えられている石碑ですわ。今ではただの石碑と言われているようですが…しかし酷いことを…誰がこんな…」

 

 

千歌「あ、もしもし?なんかね、しちせいのせいもんっていう災いを封じ込めているって言われてる石碑が壊されている事件が起きてるんだって」

 

俺「それだ!」

 

千歌「え!?」

 

 

俺「その石碑、あと残りの石碑の場所わかる?」

 

 

千歌「う、うん。わかるけど、どうしたの?急に」

 

 

俺「その石碑を全部破壊させちゃダメだ」

 

 

千歌「そうなの?たしかに町の物を壊すのはよくないけど」

 

 

花丸「もしかして本当に災いが起きたりして…」

 

ルビィ「ピギィ!」

 

 

善子「そ、そんなことあるわけないでしょ!何言ってんのよ、ずら丸」

 

 

俺「いや、それが本当に起きるかもしれない…」

 

 

梨子「どういうこと?」

 

 

俺「今は詳しく話してる時間はない。とにかく俺はそっちに向かうから、詳細はあとでメールで送る!じゃ!」

 

 

俺は急いで電話を切った。

 

 

 

善子「災いってそんなのあるわけないわよね?ねぇリリー」

 

梨子「私だって信じたくないけど」

 

曜「でも彼がそんな嘘をつくとも思えないし…」

 

 

果南「鞠莉のお母さんの件や廃校に続いて、今度は災いだなんて…」

 

 

千歌「前途多難すぎるよぉ」

 

 

 

 

 

 

俺「みんな…無事でいてくれよ。草薙さん、俺行ってくる。あとのことは頼んだ」

 

 

草薙「お、おい…気をつけていけよ」

 

 

俺「あぁ、わかってる」

 

 

俺はカフェナギから走って駅に向かった。

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

電車に乗った俺は千歌に今回の事件の詳細をメールで送った。

 

 

 

千歌「三幻魔って…」

 

曜「名前からしてすごく怖そうだね…」

 

 

ダイヤ「三幻魔…」

 

果南「ダイヤ知ってるの?」

 

 

ダイヤ「えぇ、以前聞いたことがありますの 三幻魔、ウリア、ハモン、ラビエル、この3体が地上に揃った時、世界は破滅し、無に帰すると言われたカードですわ。」

 

 

善子「そんなやばいカードの1枚がなんでここに封印されてるのよ!それになんで全然教えられてないのよ!」

 

 

ダイヤ「封印されている理由はわかりませんが、おそらく封印の言い伝えを隠すことでそれを悪用する者たちの手から遠ざけたのではないでしょうか」

 

千歌「でも今実際に封印は解かれ始めてる…何とかしないと!」

 

花丸「でもライブのことはいいずら?」

 

千歌「それは…」

 

 

鞠莉「やりましょう!」

 

花丸「ずら?」

 

 

鞠莉「たしかにママのことも廃校のこともあるけど、この町がなくなったらそれどころじゃない!私たちにできることはこの町を守って、この学校を救うこと、でしょ?」

 

 

千歌「うん!」

 

 

善子「でももし取り越し苦労だったらどうするのよ?」

 

 

鞠莉「その時は…その時、また考えましょう♪」

 

 

果南「うん!いつもの鞠莉に戻ったね」

 

 

鞠莉「あら、マリーずっと平常運転よ」

 

果南「うそ、お母さんがきてからずっとブルーだったくせに」

 

 

鞠莉「oh!そうでしたでしたでショウカ?でも今はNo programデース!」

 

果南「全く、調子がいいんだから」

 

鞠莉「千歌っちたちが前を見て頑張ってるに、理事長の私がいつまでもメソメソしてるわけにはいかないからね!」

 

ダイヤ「その意気ですわ、鞠莉さん」

 

 

千歌「よーし!そしたら早速作戦開始だー!」

 

 

梨子「でも千歌ちゃん、作戦って…」

 

 

千歌「あ…。えーと、そうだ!残る石碑は3つ!ここは三手に分かれて石碑を守ろう!」

 

 

梨子「でも相手は世界を滅ぼすかもしれないカードを持っている相手よ…3人だけで止められるか…」

 

 

花丸「たしかにまる自信ないずら…」

 

 

鞠莉「なら、犯人の行動パターンを特定してみんなでいきましょう!9人なら怖い物nothingよ!」

 

 

ルビィ「うゆ!みんなと一緒ならルビィ、頑張ルビィできる!」

 

 

 

善子「でも守るってどうやって守るのよ」

 

 

ダイヤ「おそらく、デュエルモンスターズのカードが封印されている以上、デュエルの力でないと封印を解くことはできません。」

 

 

曜「つまり、デュエルで石碑を守るってこと?」

 

 

ダイヤ「そういうことです」

 

 

千歌「よーし、そうと決まれば今壊されている石碑を調べよう」

 

 

 

 

〜電車内〜

 

 

俺「なんかさっきまで快晴だったのに天気が悪くなってきたな…みんな…無事でいてくれ…」

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

ダイヤ「おそらく犯人はこのルートで進んでいます。ですので次に狙われるのはこの石碑の可能性が高いかと」

 

 

鞠莉「オッケー、いよいよね」

 

 

果南「うん」

 

 

千歌「みんな、準備はいい?」

 

 

曜「うん!」

 

梨子「えぇ!」

 

花丸「ずら!」

 

ルビィ「うゆ!」

 

善子「ふん」

 

 

千歌「よし、それじゃあ行こう!」

 

 

 

 

〜ヘリ内〜

 

 

鞠莉母「さて鞠莉たちがどこまでできるか…」

 

 

パイロット「すいません、小原様、天候が芳しくなくなってきたので、飛べるのはこの辺りまでです。」

 

 

鞠莉母「OK、ではここで降ろしてください。」

 

 

パイロット「どうします?タクシーを手配いたしましょうか?」

 

 

鞠莉母「いえ、タクシーがくるのを待っている時間はありません。自分で行きます。」

 

 

パイロット「本当ですか?こんな天気ですのでお気をつけて」

 

 

鞠莉母「えぇ」

 

 

 

 

〜浦の星〜

 

 

千歌「うわー、すごい雨」

 

曜「作戦会議に夢中すぎて全然気付かなかったねー」

 

千歌「うん、でも行くしかない…みんな行こう!」

 

 

 

 

〜新幹線内〜

 

 

アナウンス「悪天候のため当駅で一時運転を見合わせます。お忙しいところ申し訳ございませんが、今しばらくお待ち下さい。」

 

 

俺「こんな時に…それにさっきから電波も悪い…全然メールも電話も繋がらない…」

 

 

 

 

 

〜石碑のある丘〜

 

 

千歌「着いたー!」

 

 

曜「石碑は!?」

 

 

梨子「まだ壊されてない!」

 

 

花丸「や、やったずら〜」

 

ルビィ「あとはここで犯人を待つだけだね」

 

 

鞠莉「さぁ来なさい、犯人…」

 

 

 

 

そこに金髪の1人の女性が現れる。

 

 

 

ダイヤ「あれは…」

 

果南「うそ…」

 

 

鞠莉「そんな…どうして…どうしてママがここに?」

 

 

鞠莉母「oh〜。これは悪天候の中、皆さんお揃いで。廃校の回避は諦めたのデースか?」

 

 

鞠莉「そんなわけないじゃない。それにどうしてママがここに」

 

鞠莉母「そうですね…ちょっとその石碑に用がありまして」

 

 

鞠莉「石碑…ママ、その石碑がなんの石碑か知ってるの?」

 

 

鞠莉母「鞠莉たちこそ、それがなんの石碑か、ご存知ですか?」

 

 

鞠莉「えぇ、知ってるわよ、この石碑には災いが封じ込められている」

 

 

鞠莉母「災い?それは違いマース」

 

鞠莉「え?」

 

 

鞠莉母「その石碑に封じられているのは災いなんかではありません。その石碑に封じられているのは世界を支配できる力デース」

 

 

鞠莉「何を言ってるの?ママ」

 

 

鞠莉母「あなたたちも知ってるのでしょ、その石碑は幻魔の力を封印していることを」

 

 

鞠莉「えぇ、知ってるわよ、だからこの石碑を守るために私たちはここに来たのよ」

 

 

鞠莉母「oh、そうでしたか。でしたら鞠莉、あなたは私の敵ということですね」

 

鞠莉「どういうこと?」

 

 

鞠莉母「私はその石碑を破壊して、三幻魔を復活させマース」

 

 

鞠莉「三幻魔を復活!?まさか今までの石碑を壊していたのは…ママ?」

 

 

鞠莉母「正解デース!」

 

 

鞠莉「どうして…どうしてママが?」

 

 

鞠莉母「言ったでしょ、幻魔の力があれば世界を支配できると。そうしたら、あなたの学校も廃校を阻止できますよ、最も私の気が向いたらですけどね」

 

 

鞠莉「そんな…力で支配された世界で廃校が阻止されたところで誰も喜ばない!」

 

 

鞠莉母「そうデスか。残念です…。なら鞠莉、あなたはどうします?」

 

 

鞠莉「止めるわよ、例え相手がママでも幻魔でも、浦の星を…この町をなくさせはしない!」

 

 

鞠莉母「やはりそうきましたか、いいでしょう。久しぶりの親子対決といきましょう」

 

 

 

鞠莉「このデュエルに勝ってママを正気に戻す!」

 

 

鞠莉母「ふん、はたしてできますでしょうか?」

 

 

鞠莉「いくわよ、ママ!」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

 

to be continued…



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第3話

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

先攻は鞠莉

 

 

 

鞠莉「私から行くわ。私はD-HERO ドリルガイを召喚!エフェクト発動!手札からD-HERO ダイヤモンドガイを特殊召喚!ダイヤモンドガイのエフェクト発動!デッキトップをめくりそれが通常魔法だった場合、セメタリーに送り、次の私のメインフェイズにその効果を適用できる。私のデッキトップは通常魔法 デステニー・ドロー。よって次のターン、その効果を適用するわ。そして、カモン!運命を変えるサーキット!リンク召喚、リンク2、X・HERO クロスガイ!」

 

 

鞠莉母「早速、リンク召喚ですか」

 

 

 

鞠莉「クロスガイのエフェクト発動!リンク召喚に成功した時、セメタリーのダイヤモンドガイを特殊召喚する!そしてクロスガイのさらなるエフェクト、ダイヤモンドガイをリリースすることで、デッキからD-HERO ディアボリックガイを手札に加える!魔法カード 融合!手札のディアボリックガイとディシジョンガイを融合!融合召喚!カモン!D-HERO ディストピアガイ!」

 

 

 

果南「よし、鞠莉のエースモンスターが来た」

 

 

 

鞠莉「セメタリーのディアボリックガイのエフェクト、このカードを除外して、デッキから2体目のディアボリックガイを特殊召喚!カモン、アゲイン!運命を変えるサーキット!私はリンク2のクロスガイとディアボリックガイをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、X・HERO ドレッドバスター!」

 

 

千歌「よし、これでドレッドバスターとディストピアガイの布陣が揃った!」

 

 

鞠莉「ドレッドバスターのエフェクト、セメタリーのヒーローの種類×100、自身とリンク先のモンスターの攻撃力をアップさせる!セメタリーのヒーローの種類は5、よって500アップよ!さらにディストピアガイは攻撃力が変動している時、その攻撃力を元に戻すことでフィールドのカード1枚を破壊できる!私はカードを1枚セットしてターンエンド。」

 

 

 

鞠莉母「私のターン、ドロー。魔法カード 強欲で金満な壺を発動。EXデッキからカードをランダムで6枚除外して2枚ドロー。さらにカードを4枚セット」

 

 

善子「いきなり4枚セット!?」

 

 

鞠莉母「永続魔法 王家の神殿を発動!このカードの効果でセットされた罠カードを1度、このターンに発動させる。私はセットした永続罠 ハイパー・ブレイズを発動!」

 

 

鞠莉「ハイパー・ブレイズ…」

 

 

鞠莉母「さらにフィールド魔法 失楽園を発動!そしてハイパー・ブレイズの効果、神炎皇 ウリアを特殊召喚召喚する際に裏側の罠カードをコストにすることができる!」

 

 

鞠莉「永続罠をコストに特殊召喚されるモンスター!?」

 

 

鞠莉母「ふふふ、見せてあげます鞠莉、これが三幻魔の1体!私はセットされた3枚の罠カードを墓地に送り、現れろ!神炎皇 ウリア!!」

 

 

 

灼熱の炎の中から出現したウリア。

 

その出現に呼応するかのように天候はさらに悪化していく。

 

 

 

千歌「これが…」

 

鞠莉「幻魔…」

 

曜「すごい気迫…」

 

 

ルビィ「お姉ちゃん…」

 

ダイヤ「だ、大丈夫ですわ、ルビィ」

 

 

 

鞠莉母「ウリアは墓地の永続罠×1000攻撃力をあげる!」

 

 

果南「鞠莉のお母さんの墓地には3枚の永続罠が…」

 

 

梨子「よって攻撃力は…」

 

 

花丸「3000ずら!」

 

 

 

鞠莉「でも、ディストピアガイのエフェクト!攻撃力を元に戻し、ウリアを破壊する!」

 

 

鞠莉母「無駄です!失楽園がある時、幻魔は効果の対象にならず効果で破壊されない!」

 

 

鞠莉「くっ、なら失楽園を破壊!」

 

 

鞠莉母「賢明な判断ですね。ですが、ウリアのさらなる効果!相手のセットカードを破壊します!この効果に対して相手は魔法・罠カードを発動できない!トラップディストラクション!!」

 

 

鞠莉「くっ」

 

 

鞠莉母「ほぅ、Dフュージョンですか、サクリファイスエスケープ用でセットしていたようですが、残念でしたね。」

 

 

曜「でもまだフィールドのモンスターは鞠莉ちゃん方が多い!」

 

 

 

鞠莉母「ふん、バトルです!神炎皇ウリアでドレッドバスターを攻撃!この瞬間、永続罠 ハイパー・ブレイズの効果、デッキから罠カードを1枚墓地に送る。私は永続罠 デモンズ・チェーンを墓地に送る。ハイパー・ブレイズのこの効果の使用後、このターン、ウリアの攻撃力は互いのフィールド・墓地の罠カード×1000になる!互いのフィールド・墓地の罠カードの合計は6枚!よってウリアの攻撃力は6000!」

 

 

善子「いきなり6000なんて反則よ!」

 

 

鞠莉母「ハイパー・ブレイズ!!」

 

 

鞠莉のライフ4000→1000

 

 

鞠莉母「私はこれでターンエンド」

 

 

千歌「鞠莉ちゃん!」

 

 

鞠莉「No program…私は大丈夫…まだ戦える…」

 

 

鞠莉母「そうです。この程度で倒れられては理事長は務まりませんからね」

 

 

鞠莉「えぇ、そうね…。まだ運命は決していない…私はこの町を救って、浦の星を救って、ママを正気に戻す!私のターン、ドロー!私はセメタリーのダイヤモンドガイのエフェクト、魔法カード デステニー・ドローの効果を適用し、2枚ドロー!きた!このカードたちで私たちの運命を変える!」

 

 

鞠莉母「ほう、果たしてあなたにできますでしょうか?」

 

 

鞠莉「私はD3を召喚!D3のエフェクト発動!手札のD-HERO ダイナマイトガイをセメタリーに送り、デッキから2体目のD3を特殊召喚!そして私はディストピアガイと2体のD3をリリースして究極のDを特殊召喚する!」

 

 

鞠莉母「究極のDですって!?」

 

 

鞠莉「カモン!D-HERO Bloo-D!!」

 

 

 

ルビィ「あのモンスターは!?」

 

 

果南「あれは…鞠莉の切り札にして究極のD-HERO…」

 

 

鞠莉「Bloo-Dのエフェクト!このカードがいる限り、相手の表側のモンスターの効果は無効となる!」

 

 

鞠莉母「効果が無効となりウリアの攻撃力は0…。でも忘れましたか?ハイパー・ブレイズがあればモンスター効果でなく、罠の効果でウリアの攻撃力は上昇する!」

 

 

 

鞠莉「えぇ、もちろんわかってるわ。だからこそ、この究極のDを呼んだんじゃない。Bloo-Dの更なるエフェクト!相手モンスター1体を吸収し、Bloo-Dの装備カードにする!クラプティー・ブラッド!!」

 

 

 

鞠莉母「なんですって!?」

 

 

 

ダイヤ「上手いですわ、鞠莉さん!ウリアが場にいなければ、ハイパー・ブレイズの効果は発動されません!」

 

 

鞠莉のフィールドにウリアのカードが置かれた時、鞠莉は頭痛に襲われ、さらに頭に直接語りかけてくる声を聞いた。

 

 

???「汝に我は扱えぬ…今すぐ我を解放しろ…」

 

 

 

鞠莉「うっ…な、何…今の」

 

 

 

鞠莉母「くっ、やりますね、鞠莉」

 

 

鞠莉は頭痛を押して力を振り絞る。

 

 

 

鞠莉「まだよ!セメタリーのダイナマイトガイのエフェクト発動!このカードをゲームから除外してBloo-Dの攻撃力を1000アップさせる!」

 

 

鞠莉母「くっ」

 

 

鞠莉「バトルよ!Bloo-Dでダイレクトアタック!壊れろ運命!ブラッディ・フィアーズ!!」

 

 

鞠莉母「ぐっ」

 

 

 

鞠莉母ライフ4000→1100

 

 

 

花丸「これで鞠莉ちゃんと鞠莉ちゃんのお母さんのライフが並んだずら!」

 

善子「行けるわよ!マリー!」

 

 

鞠莉「私はこれでターンエンド。」

 

 

鞠莉母「少しはやるようですね…鞠莉」

 

 

鞠莉「あら、今更認めてくれたの?」

 

 

鞠莉母「勘違いしないでください、私はまだあなたを、いやあなた方をこれぽっちも認めていない!」

 

 

鞠莉「でも、もうママの場には幻魔はいない!」

 

 

鞠莉母「ふふ、そうですね。でもそう簡単に幻魔を倒せると思ったら大間違いです!私のターン、ドロー!」

 

 

梨子「鞠莉ちゃんのお母さん、すごい気迫…」

 

 

 

鞠莉母「私は再び、強欲で金満な壺を発動!EXデッキからカードをランダムに6枚除外して2枚ドロー!」

 

 

曜「なんの躊躇いもなくEXデッキを除外するなんて…」

 

 

鞠莉母「今の幻魔にはEXデッキは必要ありませんからね。そう、今はね。私は速攻魔法 サイクロンを発動!対象はもちろん、あなたのBloo-Dに装備された神炎皇ウリア!」

 

 

鞠莉「くっ、ウリアがママの元に…。でもBloo-Dの効果はまだ続いてるわ!このカードがいる限りママのモンスターの効果は無効になるわ!」

 

 

鞠莉母「わかっています!ハイパー・ブレイズの最後の効果!」

 

 

 

鞠莉「ハイパー・ブレイズにまだ効果があるっていうの!?」

 

 

鞠莉母「手札を1枚捨てることにより、墓地から幻魔を召喚条件を無視して特殊召喚できる!!」

 

 

千歌「それじゃあ…」

 

 

鞠莉母「蘇れ!神炎皇ウリア!!」

 

 

鞠莉「そんな…せっかく倒したウリアが…」

 

 

鞠莉母「バトル!ウリアでBloo-Dを攻撃!この瞬間、ハイパーブレイズの効果!デッキから永続罠 魔封じの芳香を墓地に送り、ウリアの攻撃力は7000になる!」

 

 

 

果南「鞠莉!」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん!」

 

 

鞠莉母「ハイパー・ブレイズ!!」

 

 

鞠莉「止められなかった…ママを…みんな…ごめんなさい…」

 

 

鞠莉ライフ1000→0

 

 

 

千歌「鞠莉ちゃん!」

 

果南「鞠莉!」

 

 

鞠莉「ごめんね…千歌っち…ママを止められなかった…」

 

 

果南「ダイヤ、早く救急車を」

 

 

ダイヤ「それがさっきから電話が繋がりませんの…」

 

 

 

鞠莉母「デュエルで負けて精神が尽きたのでしょう。命に別状はありません。」

 

 

果南「酷い…それでもあなた鞠莉のお母さん!?」

 

 

鞠莉母「ふん…約束通り石碑は破壊させていただきます。ウリア、ハイパー・ブレイズ!」

 

 

4つ目の石碑が破壊される。

 

 

鞠莉母「残る石碑は3つね…」

 

 

そういうと鞠莉の母はその場から立ち去った。

 

 

 

果南「とにかく鞠莉を安全な場所に運ぼう。」

 

 

ダイヤ「ここからでしたら、学校が1番近いですわ」

 

 

 

Aqoursのメンバーは鞠莉を学校の保健室に運んだ。

 

 

鞠莉は外傷は軽症で済んでいた。

 

 

鞠莉の母の言う通り、幻魔との戦いで精神力を

使い果たしてしまった可能性が高い。

 

 

それほど幻魔との戦いは、脅威であり、普通のデュエルではないことを表していた。

 

 

 

千歌「鞠莉ちゃん…」

 

果南「鞠莉…」

 

 

鞠莉「ん…」

 

 

果南「鞠莉!?」

 

 

鞠莉が目を覚ました。

 

 

果南「鞠莉、大丈夫!?私だよ、果南、わかる?」

 

鞠莉「わかるわよ、私は果南のストーカーだから。」

 

果南「鞠莉…」

 

果南は思わず鞠莉にハグをする。

 

 

ダイヤ「ちょっと鞠莉さんは病人ですよ、果南さん」

 

果南「あ、ごめん…」

 

鞠莉「ううん、いいの。」

 

 

千歌「鞠莉ちゃん…」

 

 

鞠莉「ごめん、みんな。私、ママを止められなかった…」

 

 

梨子「鞠莉ちゃんが悪いんじゃないよ」

 

 

善子「そうよ、原因は全部あの幻魔ってカードよ」

 

鞠莉「そうね…でも…」

 

曜「でも…?」

 

 

鞠莉「虹ヶ咲の部長の情報じゃママはもう1枚幻魔を持っている…なのにたった1体の幻魔に負けちゃうなんて…」

 

 

ダイヤ「鞠莉さんはよくやりましたわ…」

 

 

鞠莉「でも、止められなかった…」

 

 

ダイヤ「それは…」

 

 

鞠莉「よくやったとか、それじゃダメなの。止めなきゃいけない相手だった。それだけよ…」

 

 

果南「鞠莉…」

 

 

 

千歌「鞠莉ちゃん」

 

 

鞠莉「何?千歌っち」

 

 

千歌「鞠莉ちゃんのデュエルすっごくかっこよかった!」

 

 

鞠莉「え?」

 

 

千歌「あの幻魔相手に一歩も引かずに最後まで諦めずに戦う姿、本当にかっこよかった!私、鞠莉ちゃんのデュエルに勇気をもらった!」

 

 

鞠莉「千歌っち…」

 

 

千歌「だからさ、あとは任せて」

 

 

鞠莉「え?」

 

 

千歌「果南ちゃん、ダイヤちゃん、鞠莉ちゃんをよろしく」

 

 

果南「どういうこと?」

 

 

ダイヤ「まさか…?」

 

 

千歌「うん!私、鞠莉ちゃんのお母さんを止めてくる!」

 

梨子「千歌ちゃん!?」

 

 

善子「わかってるの?相手は幻魔よ?」

 

 

千歌「わかってるよ、でもじっとはしてられないし、このまま何もしなくても幻魔が復活したら世界は滅んじゃうんでしょ?何もせずに終わるその時を待つなんて嫌だもん。だから、私は今できることをする。」

 

 

梨子「千歌ちゃん…」

 

 

曜「やっぱり千歌ちゃんは千歌ちゃんだね!そういうと思った!千歌ちゃん、私もついていくよ!」

 

 

千歌「曜ちゃん…うん!ありがとう!」

 

 

梨子「ま、待って2人だけじゃ危ないわ。私も行く」

 

 

ルビィ「る、ルビィも…。何もせずにじっとしてるのは嫌だから…」

 

 

ダイヤ「ルビィ…」

 

 

花丸「ルビィちゃんが行くならマルも行くよ。もちろん善子ちゃんもくるずら?」

 

善子「だからヨハネ!ま、まぁ同じguilty kissのマリーがやられっぱなしもシャクだからリリーと敵討ちに行ってあげないこともないんだから」

 

 

梨子「全く素直じゃないんだから…」

 

 

 

千歌「よし!決まりだね!それじゃ次に狙われそうな石碑を調べよう!」

 

 

 

鞠莉「千歌っちたち…本当に強くなったわね」

 

 

果南「うん…」

 

 

ダイヤ「見守りましょう、私たちは」

 

 

 

 

 

〜新幹線内〜

 

 

アナウンス「まもなく運転が再開されます。」

 

 

俺「よし。あとはみんなが無事でいてくれれば…」

 

 

 

 

 

〜5つ目の石碑〜

 

 

鞠莉母「これで5つ目、残るは2つ…」

 

 

 

 

 

ルビィ「み、見て!」

 

花丸「どうしたずら?」

 

ルビィ「これ5つ目の石碑だよね」

 

善子「そうってもう壊されてるじゃない!」

 

 

梨子「そんな…」

 

 

曜「どうする?千歌ちゃん」

 

千歌「どうもこうも6つ目の石碑を目指そう、ここなら抜け道を使ったら先に回り込めるかも」

 

 

梨子「抜け道…でも行くしかないようね」

 

 

 

 

〜6つ目の石碑〜

 

 

 

曜「石碑は…!?」

 

 

千歌「あった!まだ無事だよ!」

 

ルビィ「よかった〜」

 

 

 

そこへ鞠莉の母がやってくる。

 

 

鞠莉母「あら、意外と早かったですね。」

 

 

千歌「鞠莉ちゃんのお母さん…。私は、あなたを止める、この町のためにも、浦の星のためにも、そして鞠莉ちゃんのためにも!」

 

 

鞠莉母「oh!美しいfriendshipですね。ですが止められるでしょうか?鞠莉でも止められなかったこの私を!」

 

 

千歌「止める…止めてみせる!いくよ!」

 

 

鞠莉母「えぇ、いいでしょう」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

to be continued…



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第4話

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

鞠莉母「先攻はもらいます。私は魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから10枚カードを除外して2枚ドローする!カードを3枚セット!そして永続魔法 王家の神殿を発動!このカードの効果によりセットされた罠カードをこのターン、発動できる!私は永続罠 ハイパー・ブレイズを発動!」

 

 

 

花丸「早速、あの罠カードずら…」

 

 

鞠莉母「私はハイパー・ブレイズの効果で裏側の永続罠 デモンズ・チェーン、黄金の邪神像と、ハイパー・ブレイズを墓地に送り、現れろ!神炎皇ウリア!!」

 

 

ルビィ「ピギィ!もうウリアが出てきた…」

 

 

鞠莉母「さらにフィールド魔法 失楽園を発動!失楽園の効果、フィールドに幻魔がいる時、デッキから2枚ドローできる!」

 

 

善子「幻魔に耐性を与えるだけじゃなくて、ドロー効果も持ってるなんて反則よ!」

 

 

 

鞠莉母「私はカードを1枚セットしてターンエンド。」

 

 

千歌「(いきなり…幻魔が…でも!)私のターン、ドロー!手札から魔法カード、コンバート・コンタクトを発動!手札のN・アクア・ドルフィンとデッキのN・エア・ハミングバードを墓地に送り、2枚ドロー!そして自分のフィールドにカードがない時、手札の罠カード、NEXTを発動できる!」

 

 

鞠莉母「ならば、永続罠 覚醒の三幻魔を発動!」

 

 

 

千歌「覚醒の三幻魔…」

 

 

鞠莉母「このカードの効果により、相手が召喚、特殊召喚に成功した時、そのモンスターの攻撃力分、ライフを回復する!」

 

 

千歌「NEXTの効果により、墓地のアクア・ドルフィン、エア・ハミングバードを特殊召喚…」

 

 

 

鞠莉母「覚醒の三幻魔の効果、2体のモンスターの攻撃力の合計1400、ライフを回復!」

 

 

 

鞠莉母ライフ4000→5400

 

 

 

千歌「まだだよ!魔法カード スペーシア・ギフト!フィールドのNの種類だけデッキからドローする!私は2枚ドロー!そして魔法カード ミラクル・コンタクト!手札のE・HERO ネオスとフィールドのアクア・ドルフィン、エア・ハミングバードをトリプルコンタクト融合!」

 

 

 

千歌「3つの力が1つとなった時、はるか大宇宙の彼方から、最強の戦士を呼び覚ます!トリプルコンタクト融合!銀河の渦の中より現れよ!E・HERO ストーム・ネオス!」

 

 

 

鞠莉母「ほう、トリプルコンタクト融合ですか、ですが、覚醒の三幻魔の効果、ライフを回復!」

 

 

鞠莉母ライフ5400→8400

 

 

 

千歌「ストーム・ネオスの効果!フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する!アルティメット・タイフーン!」

 

 

 

鞠莉母「くっ、ですが、覚醒の三幻魔が墓地に行ったことによりウリアの攻撃力は4000にアップ!」

 

 

千歌「わかってるよ、私はN・グラン・モールを召喚!さらに魔法カード 融合派兵を発動!EXデッキのE・HERO グラン・ネオスを相手に見せて、そこに記されいるE・HERO ネオスをデッキから特殊召喚!」

 

 

曜「よし!千歌ちゃんのエース、ネオスが来た!」

 

 

千歌「そして、ネオスとグラン・モールでコンタクト融合!来て!E・HERO グラン・ネオス!」

 

 

鞠莉母「グラン・ネオスですって…」

 

 

千歌「グラン・ネオスの効果、ウリアを手札に戻す!ネビュラ・ホール!」

 

 

鞠莉母「くっ、よくもウリアを…」

 

 

梨子「いいわよ!千歌ちゃん、その調子よ!」

 

 

千歌「さらにフィールド魔法、ネオスペースを発動!これにより、ストーム・ネオス、グラン・ネオスの攻撃力は500アップし、エンドフェイズにEXデッキに戻らない!バトル!ストーム・ネオス、グラン・ネオスでダイレクトアタック!」

 

 

 

鞠莉母「ぐっ」

 

 

鞠莉母ライフ8400→1900

 

 

ルビィ「千歌ちゃんが大きくライフを削った!」

 

 

 

千歌「私はこれでターンエンド。」

 

 

鞠莉母「やってくれましたね…」

 

 

千歌「私はここで負けるわけにはいかない。私を信じてくれるみんなのために」

 

 

鞠莉母「そうですか。ですが、ウリアを除去したことでいい気にならないことですね!私のターン、ドロー!私は混沌の召喚神を召喚!」

 

 

花丸「あのモンスターはな、なんずら〜」

 

 

梨子「えぇ、とっても禍々しいわね…」

 

 

 

鞠莉母「ふふ、混沌の召喚神の効果、このカードをリリースすることで手札から幻魔を召喚条件を無視して特殊召喚する!!」

 

 

梨子「なんですって!?」

 

曜「またウリアが!?」

 

 

 

鞠莉母「いいえ、鞠莉の時は使う必要ありませんでしたが、いいでしょう、見せてあげましょう!これが2体目の幻魔!」

 

 

鞠莉の母が2体目の幻魔を呼び出そうとした時、雷鳴が轟く

 

 

鞠莉母「現れろ!金色の雷の化身!!降雷皇ハモン!!」

 

 

雷が轟く中、雲の切れ間よりハモンがその姿を現す。

 

 

曜「あれが…」

 

 

梨子「2体目の幻魔…」

 

 

千歌「降雷皇…ハモン」

 

 

 

鞠莉母「さらに墓地の混沌の召喚神の効果、このカードを除外してデッキから失楽園を手札に加える。」

 

 

善子「またあのフィールド魔法を持ってるの!?」

 

 

 

鞠莉母「フィールド魔法 失楽園を発動!その効果でデッキから2枚ドロー!そして永続魔法 失楽の霹靂を発動!バトル!ハモンでストーム・ネオスを攻撃!失楽の霹靂!!」

 

 

千歌「くっ」

 

 

千歌ライフ4000→3500

 

 

鞠莉母「ハモンの効果!モンスターを戦闘破壊したとき、相手に1000ダメージを与える!地獄の贖罪!!」

 

 

千歌「そんな、きゃあ」

 

 

千歌ライフ3500→2500

 

 

 

 

鞠莉母「私はこれでターンエンド。」

 

 

ルビィ「ただでさえ攻撃力4000もあるのに、さらにモンスターを破壊した時、1000のバーンダメージがあるなんて」

 

 

花丸「しかも、あの失楽園がある限り、幻魔は効果の対象にならず、効果で破壊されないずら…」

 

 

善子「い、インチキよ!そんなの!」

 

 

千歌「2体目の幻魔…なんて強さ…。でも諦めない!私のターン、ドロー!私は速攻魔法 コンタクト・アウトを発動!このカードはコンタクト融合したモンスターをEXデッキに戻して、素材となったモンスターをデッキから特殊召喚する!」

 

 

梨子「上手いわ!千歌ちゃん!これでグラン・ネオスをEXデッキに戻して、ネオスとグラン・モールを特殊召喚して、グラン・モールでハモンを攻撃すればグラン・モールの効果で、ハモンを手札に戻せる!」

 

 

鞠莉母「そうはさせない!失楽の霹靂の効果!魔法カードが発動した時、その効果を無効にし、ハモンを守備表示にする!」

 

 

 

千歌「やっぱりね」

 

 

鞠莉母「なに!?」

 

 

千歌「その魔法カードを使った時、全く効果を使わなかった。だからきっと何かあるって思ったんだよね。だから私の本当の狙いはこっち!私は魔法カード おろかな埋葬を発動!デッキからE・HERO シャドー・ミストを墓地に送る!そしてシャドー・ミストの効果、デッキからE・HERO オネスティ・ネオスを手札に加える!」

 

 

鞠莉母「オネスティ・ネオスですって…」

 

 

千歌「バトル!グラン・ネオスでハモンを攻撃!この瞬間、オネスティ・ネオスの効果!手札から墓地に送り、グラン・ネオスの攻撃力を2500アップする!いけー!グラン・ネオス!ハモンをやっつけろ!」

 

 

 

鞠莉母「よくも…2度も私の幻魔を…」

 

 

曜「やった!2体目の幻魔もやっつけたよ!」

 

 

千歌「私はこれでターンエンド」

 

 

 

鞠莉母「おのれぇ、私のターン、ドロー!強欲で貪欲な壺を発動!デッキからカードを10枚除外して2枚ドロー!王家の神殿を発動!さらにカードをセット!そして王家の神殿の効果!セットした貪欲な瓶を発動!墓地のカードを5枚デッキに戻し、1枚ドローする!私はカードをセット!失楽の霹靂の効果!ハモンを特殊召喚するとき、裏側の魔法カードもコストにできる!私は失楽の霹靂と王家の神殿、裏側の錬装融合を墓地に送り、再び現れろ!降雷皇ハモン!!」

 

 

ルビィ「そんな…」

 

 

千歌「せっかく倒したハモンが…」

 

 

 

鞠莉母「墓地の錬装融合の効果!墓地のこのカードをデッキに戻し1枚ドローする!さらに失楽園の効果で2枚ドロー!これで終わりにする!フィールド魔法 神縛りの塚を発動!」

 

 

千歌「神縛りの塚…」

 

 

 

鞠莉母「バトル!!ハモンでグラン・ネオスを攻撃!失楽の霹靂」

 

 

千歌「きゃあ」

 

 

千歌ライフ2500→1500

 

 

 

鞠莉母「この瞬間、ハモンの効果!モンスターを戦闘破壊した時、相手に1000ポイントのダメージを与える!さらに神縛りの塚の効果!レベル10のモンスターが相手モンスターを破壊した時、1000のダメージを与える!よって合計2000のダメージでお前の負けだ!」

 

 

曜「千歌ちゃん!」

 

 

鞠莉母「やれ、ハモン!石碑ごと破壊しろ!地獄の贖罪!!」

 

 

 

千歌「そんな…勝てなかった…」

 

 

千歌ライフ1500→0

 

 

 

 

梨子「千歌ちゃん!」

 

 

曜「千歌ちゃん!!しっかりして、千歌ちゃん!!」

 

 

千歌「曜ちゃん…ごめんね、私…勝てなかった…。」

 

 

曜「千歌ちゃんが謝ることじゃないよ…」

 

 

 

鞠莉の母は2枚の幻魔のカードを見つめる。

 

すると2枚の幻魔のカードの色が失われて白黒のカードになっていく。

 

 

 

鞠莉母「……さすがに短期間で封印を破壊しすぎましたか…。幻魔の力を少し蓄える必要があるようですね。」

 

 

 

 

鞠莉母「命拾いしましたね」

 

 

梨子「なんですって?」

 

 

鞠莉母「この短期間で幻魔の力を使いすぎたことにより、幻魔の力を蓄えなければならなくなりました。三幻魔が復活し世界が私の物になるのはもう少しあとのようですね。」

 

 

梨子「よくもそんなことを…」

 

 

 

鞠莉母「最後の石碑…どの道あなたたちはまた立ち塞がるのでしょう…。ですが、次も私が勝ち究極の幻魔が君臨するでしょう。」

 

 

梨子「くっ…」

 

 

鞠莉母「その時までせいぜいあがくといいです。」

 

 

曜「梨子ちゃん、とにかく今は千歌ちゃんを安全なところに」

 

 

梨子「えぇ」

 

 

花丸「それならまるいいところを知っているずら」

 

 

梨子「花丸ちゃん、案内して!」

 

 

 

6人はその場を立ち去る。

 

 

しかし鞠莉の母はその場に残っていた。

 

 

 

鞠莉母「やはりここに封印してありましたか…。最後の……ふふふ、私の目論見通りでした…。」

 

 

鞠莉の母は何かを持ち出しその場を去った。

 

 

 

 

 

〜沼津駅〜

 

 

通行人A「どういうことだよ!」

 

 

通行人B「これじゃ仕事に間に合わない…」

 

 

 

俺「どうしたんですか?」

 

 

通行人「あぁ、この天候のせいで木々が倒れて、さらに土砂が崩れて、電車やバスは動かない。さらに内浦の方へは立ち入り禁止になってるんだよ」

 

 

 

俺「そんな…それじゃあ千歌たちのところには行けない…。どうすれば…」

 

 

???「ねぇ、君」

 

 

 

俺「ん?俺?」

 

 

???「そう、君。君、確か虹ヶ咲のスクールアイドル同好会の部長だよね?」

 

 

俺「そうだけど…君は?」

 

 

???「私は月。渡辺月。」

 

 

俺「渡辺…もしかして!?」

 

 

月「そう!ヨーソロー!の渡辺曜ちゃんの従姉妹の渡辺月だよ。」

 

 

俺「どうして君が…」

 

 

月「天候がちょっと悪くなってきたときに曜ちゃんから、もしかしたら君がここで足止めを食うかもしれないから、その時は助けてあげてって連絡が来てね。案の定、交通網は麻痺して、おまけに内浦にいく道は立ち入り禁止。だから君を助けにきたってわけ」

 

 

俺「曜…ありがとう。けど、立ち入り禁止になっている以上、千歌たちのところに行くことができない…」

 

 

月「できるよ」

 

 

俺「それは本当か?」

 

 

月「うん。見てこれ」

 

 

俺「これは…地図?」

 

 

月「そう、調べたんだけど、この印をつけているルートだったら立ち入り禁止になっていない。だからこの道を通っていけば浦の星に行けるよ。かなり遠回りになるけどね」

 

 

俺「そっか、ありがとう。この地図、もらっていくね。」

 

 

月「あぁ、ちょっと。もしかして歩いていくつもり?」

 

 

俺「あぁ、そのつもりだけど」

 

 

月「それじゃ、いくら君でも何時間かかるのやら。はい、これ。使って」

 

 

俺「これは…自転車…いいのか?」

 

 

月「うん。でもちゃんと返してね。それから…曜ちゃんをよろしくね」

 

 

俺「わかった。必ず返す。そして曜もみんなも必ず守ってみせる。」

 

 

月「頼んだよ」

 

 

俺「あぁ、ありがとう。行ってくる」

 

 

 

俺は月に借りた自転車に乗り先を急いだ。

 

 

 

 

 

〜浦の星学院〜

 

 

ダイヤ「鞠莉さん、そういえば先ほどのデュエル、Bloo-Dにウリアを装備した時、様子がおかしくありませんでしたか?」

 

 

鞠莉「えぇ、ウリアが私のフィールドに来た時、急に頭痛にみまわれてそれで頭の中に直接声が響いたの…」

 

 

果南「なんて言ってたの?その声の主は」

 

鞠莉「汝に我は扱えぬ…。我を解放しろ…だったかしら…。とにかくすごい嫌な感じで、でもデュエル中だったから、とにかくデュエルに集中しようと思って…」

 

 

ダイヤ「おそらくその声はウリアの声かもしれませんわ」

 

 

果南「どういうこと?」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん、あなたのお母様、どこか様子がおかしくありませんでした?」

 

 

鞠莉「えぇ、おかしいってもんじゃないわよ。たしかにいつもムカつく言い方ばかりするけど…けど、あそこまで非道な振る舞いはしない…」

 

 

ダイヤ「やはりそうでしたか…」

 

 

果南「ねぇ、だからどういうこと?」

 

ダイヤ「鞠莉さんのお母様は幻魔に精神を支配されているということです。」

 

 

果南「そんなことってあり得るの?」

 

 

ダイヤ「すでに私たちの人智を超えた力を幻魔は使っています。この天候もソリッドヴィジョンによる石碑の破壊も全て幻魔のその力によるものだとしたら納得が行きます。私たちが戦っているのはそういう相手ということです。」

 

 

鞠莉「そうね…そしてママは未だに幻魔に囚われている。だからデュエルでママを倒してママを正気に戻さなきゃいけなかった。でも…勝てなかった」

 

 

果南「鞠莉…。」

 

 

 

 

 

一方

 

 

 

ルビィ「花丸ちゃん、よくこんなお寺知ってたね」

 

 

花丸「うん、知り合いのお寺なんだ。小さい頃から何度も来てたから、お寺の人とも顔見知りだったし、借りられてよかったずら」

 

 

 

梨子「千歌ちゃん…」

 

 

曜「大丈夫、梨子ちゃん。千歌ちゃんはこんなことで負けたりしない。だからきっと大丈夫」

 

 

 

善子「それにしても幻魔が力を無くしてから天候が収まってきたわね」

 

ルビィ「本当に、あれは幻魔の力だったのかな」

 

善子「そ、そんなことあるわけないじゃない!そうよ、そんなことがあるならヨハネだってとっくに堕天してるわよ。そうよね、リリー?」

 

 

梨子「そのリリー呼びはやめて。でも実際に私たちはこの目で見た…。だから信じざるを得ないわ…」

 

 

 

千歌「ん…」

 

 

曜「千歌ちゃん!」

 

 

千歌「曜…ちゃん?ここは…?」

 

 

曜「花丸ちゃんの知り合いのお寺だよ。」

 

 

千歌「そっか…私、鞠莉ちゃんのお母さんに負けて、それでここに運んでもらったんだ…ありがとう」

 

 

曜「ううん、千歌ちゃんが無事で本当よかった」

 

 

梨子「えぇ、本当、人騒がせなんだから」

 

 

千歌「えへへ。あれ?もしかして梨子ちゃん泣いてる?」

 

 

梨子「な、泣いてなんかないわよ…」

 

 

千歌「ごめんね、みんな私、勝てなくて」

 

 

曜「ううん、そんなことないよ。千歌ちゃんは本当に頑張ってたよ」

 

 

千歌「ありがとう…。」

 

 

善子「でも、これからどうする?幻魔は今力を使い果たして充電中らしいけど、いつまた動きだすか…」

 

 

千歌「うん、とにかく今は鞠莉ちゃんたちに連絡しないと。」

 

 

梨子「今ならもしかしたら繋がるかも…私、電話してみる。」

 

 

千歌「うん、お願い」

 

 

曜「あ、月ちゃんからメールだ。やっぱり時間差あるみたいだね。どれどれ…。本当!?」

 

 

ルビィ「どうしたの?」

 

 

曜「虹ヶ咲の部長が今こっちに向かってるって!」

 

 

ルビィ「本当!?」

 

 

花丸「部長さんが来てくれるなら、安心ずら〜」

 

 

善子「ま、まぁ頭数は多い方がいいわね」

 

 

花丸「そんなこと言って〜本当は善子ちゃんも安心してるずら〜?」

 

 

善子「ヨハネだってば!」

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

梨子「3年生と連絡とってきたわ。」

 

曜「どうだって?」

 

梨子「鞠莉ちゃんももう元気になったって。」

 

 

ルビィ「本当に!?よかった〜」

 

 

曜「それで3年生はどうするって?」

 

 

梨子「鞠莉ちゃんのお母さんを止めに行くって」

 

 

ルビィ「それって…」

 

 

花丸「危ないずら、鞠莉ちゃんだって完全に元気になったわけじゃないのに」

 

 

善子「そうよ、虹ヶ咲の部長が来るならそれまで待ってからでも」

 

 

千歌「私は3年生に賛成だな」

 

 

ルビィ「千歌ちゃん…」

 

 

千歌「たしかに幻魔は天変地異を起こすくらい強力な力を持っている。でも元は私たちが鞠莉ちゃんのお母さんに認めてもらうために始めたこと。たしかにデュエルでは勝てなかった。けど、ここで全部彼に任せていいのかな?それじゃ私たちずっと鞠莉ちゃんのお母さんに認められない気がする。そんなんじゃ廃校を回避できやしない。そんな気がする。だからこそ、私は逃げたくない。最後の最後まであがいて、あがいて、あがき続けたい。」

 

 

梨子「千歌ちゃん…」

 

 

曜「やっぱり千歌ちゃんならそういうと思ったよ」

 

 

千歌「曜ちゃん…」

 

 

曜「千歌ちゃん、私は最後までついていくよ。どうせ止めても行くのが千歌ちゃんだもん」

 

 

千歌「ありがとう、曜ちゃん。」

 

 

梨子「また…結局こうなるのね。ま、それが千歌ちゃんだもんね。1年生のみんなはどうする?」

 

 

花丸「もちろん、ついていくずら」

 

 

ルビィ「うゆ」

 

 

善子「ふん」

 

 

 

千歌「よーし、それじゃあ行こう。3年生が待ってる。」

 

 

 

 

〜浦の星〜

 

 

ダイヤ「いくのですね」

 

 

鞠莉「えぇ」

 

 

果南「でも、鞠莉やばいと思ったら止めるからね」

 

 

鞠莉「oh!それは心強いデース!」

 

 

鞠莉「それじゃあ、行きましょうか」

 

 

 

 

 

〜最後の石碑〜

 

 

千歌「鞠莉ちゃん、果南ちゃん、ダイヤちゃん」

 

 

鞠莉「やっぱり千歌たちなら来ると思った。」

 

 

千歌「うん、やっぱりじっとなんかしてられない」

 

 

鞠莉「私もよ。」

 

 

 

するとそこに鞠莉の母が来る。

 

 

 

鞠莉母「これは皆さん、お揃いデースか。」

 

 

善子「ここに来たってことは幻魔の充電は完了したってことね」

 

 

鞠莉「ママ、一度はあなたに敗れた。でもこの町を、浦の星を、そしてママを救うために、私はママともう一度戦う!」

 

 

鞠莉母「what?私は救う?鞠莉、あなたは何を言ってるのですか?私は救ってもらうようなことはありません。」

 

 

鞠莉「違う!ママは心を幻魔に支配されてる!いつものママは正直言ってムカつくことばかり、でもこんなにも非道じゃない!だから私は絶対にママを救う。だってあなたは私の…ママだから!」

 

 

鞠莉母「そうですか。でも私に勝てますか?ウリアに勝てなかったあなたが」

 

 

鞠莉「それは…」

 

 

千歌「勝てるよ、一緒なら」

 

 

鞠莉「千歌っち…。一緒に戦ってくれるの?」

 

 

千歌「もちろん!2人でこの町を、浦の星を、そして鞠莉ちゃんのお母さんを助けよう。」

 

 

鞠莉母「ほう、2人がかりですか。面白い、ではルールはライフは互いに8000のマスターデュエル、あなたたちはフィールド、墓地、ライフ共有の変則タッグデュエルでどうでしょう」

 

 

鞠莉「えぇ、それでいいわ」

 

 

鞠莉母「さっきは親心で見逃してあげましたが、今度はそうは行きませんよ。全力であなたたちを潰しに行きます。」

 

 

鞠莉「望むところよ、いくわよ千歌っち」

 

 

千歌「うん、今度こそ、絶対に負けない!」

 

 

 

3人「デュエル!!!」



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第5話

 

3人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは8000の変則タッグ・マスターデュエル

 

 

 

先攻は鞠莉の母

 

 

 

鞠莉母「私のターン、私は混沌の召喚神を召喚!」

 

 

花丸「またあのモンスターずら〜」

 

 

鞠莉母「混沌の召喚神の効果、このカードをリリースして手札から降雷皇ハモンを特殊召喚!」

 

 

ルビィ「いきなりハモンが出てきちゃった…」

 

 

鞠莉母「さらに墓地の混沌の召喚神の効果、このカードをゲームから除外して、デッキからフィールド魔法 失楽園を手札に加える。そして失楽園を発動!」

 

 

鞠莉「失楽園…」

 

 

千歌「きたね…気をつけて鞠莉ちゃん」

 

 

鞠莉「えぇわかってる…」

 

 

鞠莉母「失楽園の効果!幻魔がいる時、2枚ドローする。私はカードを3枚セットしてターンエンド。」

 

 

鞠莉「千歌っち、私から行かせて」

 

 

千歌「うん!」

 

 

鞠莉「私のターン、ドロー!D-HERO ドリルガイを召喚!ドリルガイのエフェクト、手札からダイヤモンドガイを特殊召喚!ダイヤモンドガイのエフェクト発動!デッキトップの魔法カード デスティニー・ドローをセメタリーに送り、次のターン、その効果を適用する。そして、カモン!運命を変えるサーキット!リンク召喚!リンク2、X・HERO クロスガイ!」

 

 

鞠莉母「ほぅ、性懲りもなく前回と同じリンク召喚ですか?」

 

 

鞠莉「クロスガイのエフェクト!セメタリーからダイヤモンドガイを特殊召喚!さらにクロスガイのもう一つのエフェクト!ダイヤモンドガイをリリースしてデッキからD-HERO ディアボリックガイを特殊召喚!そして魔法カード 融合!フィールドのディアボリックガイと手札のダイナマイガイを融合!融合召喚!カモン!D-HERO ディストピアガイ!」

 

 

ダイヤ「ここまでは前回の鞠莉さんの布陣と同じ…」

 

 

鞠莉「そしてセメタリーのディアボリックガイのエフェクト!自身を除外してデッキからもう1体のディアボリックガイを特殊召喚!そしてリンク2のクロスガイとディアボリックガイでリンク召喚!リンク3!X・HERO ドレッドバスター!!ドレッドバスターのエフェクト!ドレッドバスターとディストピアガイの攻撃力を500アップ!」

 

 

鞠莉母「相変わらず、その盤面ですか?本当に私に勝つつもりですか?」

 

 

鞠莉「まだよ!」

 

 

鞠莉母「何!?」

 

 

 

鞠莉「魔法カード フュージョン・デステニーを発動!!」

 

 

鞠莉母「フュージョン・デスティニーですって!?」

 

 

鞠莉「私はデッキのD-HERO Bloo-Dとドグマガイを融合!現れろ!最後のD!!

Dragoon D-END!!」

 

 

鞠莉母「D-ENDですって…」

 

 

鞠莉「これが私の最後の切り札!!ディストピアガイのエフェクト!攻撃力を元に戻すことで、フィールドのカード1枚を破壊する!私は失楽園を破壊!」

 

 

鞠莉母「くっ」

 

 

鞠莉「そして、D-ENDのエフェクト!相手モンスター1体を破壊してそのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!!」

 

鞠莉母「なんですって。ぐっ!」

 

 

鞠莉母ライフ8000→4000

 

 

鞠莉「D-ENDのこの効果を使ったターン、私はバトルフェイズを行えない。私はこれでターンエンド。この瞬間、フュージョン・デスティニーで特殊召喚されてD-ENDは破壊される…」

 

 

鞠莉母「よくもやってくれましたね…。私のターン、ドロー!リバースカードオープン!ハイパー・ブレイズ!このカードの効果により、裏側の罠カードを神炎皇ウリアの召喚コストにできる!私はカードを1枚セットして、セットしてある黄金の邪神像、シェイプシスター、宮廷のしきたりを墓地に送り、神炎皇ウリアを特殊召喚!!」

 

 

鞠莉「ウリア…」

 

 

千歌「早速2体目の幻魔…」

 

 

鞠莉母「ウリアの効果、墓地の永続罠の枚数攻撃力が1000アップする!よってウリアの攻撃力は3000!さらに魔法カード テラフォーミングを発動!」

 

 

善子「あれはフィールド魔法をサーチするカードじゃない」

 

ルビィ「ピギィ!それじゃあ…」

 

 

鞠莉母「私が手札に加えるのは当然、失楽園!そして失楽園を発動!失楽園の効果で2枚ドローする!バトル!ウリアでドレッドバスターを攻撃!この瞬間、ハイパー・ブレイズの効果でデッキから永続罠 デモンズ・チェーンを墓地に送り、ウリアの攻撃力は4000になる!いけ、ウリア!ハイパー・ブレイズ!」

 

 

鞠莉「くっ」

 

 

鞠莉&千歌ライフ8000→7000

 

 

鞠莉母「私はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

 

千歌「ウリアが出てきた…でも負けない!私のターン、ドロー!」 

 

 

鞠莉「千歌っち、D-ENDを使って!」

 

 

千歌「うん!墓地のD-ENDの効果!自分のスタンバイフェイズに、墓地のD-HERO1体を除外することでD-ENDを特殊召喚できる!私はディアボリックガイを除外!」

 

 

鞠莉母「そうはさせない!速攻魔法 墓穴の指名者!D-ENDを除外して効果は無効!」

 

 

鞠莉「そんな…」

 

 

千歌「でもまだ負けたわけじゃない。鞠莉ちゃん、力を借りるね」

 

 

鞠莉「えぇ、もちろんよ」

 

 

千歌「ダイヤモンドガイの効果、このターン、前のターンに墓地送られたデスティニー・ドローの効果を適用し、2枚ドローする!私はE・HERO プリズマーを召喚!プリズマーの効果、EXデッキの融合モンスターを相手に見せて、そこに記されている融合素材モンスター1体をデッキから墓地に送り、このターン、プリズマーはそのカード名として扱う!私はE・HERO エアー・ネオスを見せて、デッキからN・エア・ハミングバードを墓地に送り、プリズマーをエア・ハミングバード扱いにする!」

 

 

鞠莉母「何をする気…」

 

 

千歌「さらに魔法カード 融合派兵!EXデッキのエアー・ネオスを相手に見せて、そこに記されているE・HERO ネオスを特殊召喚する!きて!E・HERO ネオス!そして私はエア・ハミングバード扱いのプリズマーとネオスでリンク召喚!リンク2、聖騎士の追想 イゾルデ!イゾルデの効果!リンク召喚に成功した時、デッキから戦士族モンスターを手札に加える。私はN・アクア・ドルフィンを手札に加える!そして魔法カード ミラクル・コンタクト!墓地のエア・ハミングバードとネオス、そして手札のアクア・ドルフィンをデッキに戻し、トリプルコンタクト・融合!現れろ!E・HERO ストーム・ネオス!」

 

 

鞠莉母「またそのモンスターね」

 

 

千歌「ストーム・ネオスの効果!フィールドの全ての魔法・罠カードを破壊する!アルティメット・タイフーン!」

 

 

鞠莉母「ちぃ」

 

 

千歌「そして魔法カード ネオス・フュージョン!デッキのE・HERO ネオスと究極宝玉神レインボー・ドラゴンを融合!現れろ!レインボー・ネオス!!」

 

 

 

鞠莉母「レインボー・ネオスですって…」

 

 

千歌「私も命がけでこのデュエルに臨んでいる…だから力の出し惜しみなんてしない。レインボー・ネオスの効果!自分フィールド上のモンスター1体をリリースすることで相手フィールドのモンスター全てをデッキに戻す!私はイゾルデをリリースして効果発動!ビヨンド・ザ・レインボーホール!!」

 

 

 

鞠莉母「私の魔法・罠カードを全て除去しただけでなく、今度は幻魔まで…おのれぇ!」

 

 

梨子「いける!いけるわよ!千歌ちゃん!」

 

 

鞠莉「千歌っち、お願い」

 

 

千歌「うん…。私はフィールド魔法 ネオスペースを発動!これによりレインボー・ネオスとストーム・ネオスの攻撃力は500アップ!バトルだよ!レインボー・ネオスでプレイヤーにダイレクトアタック!レインボー・フレア・ストリーム!!」

 

 

 

花丸「この攻撃が通れば2人の勝ちずら」

 

 

善子「どう考えてもこれは2人の勝ちで決まりよ!」

 

 

曜「いけー!」

 

 

 

 

レインボー・ネオスの攻撃により大きな爆発音が響き渡る。

 

 

 

 

 

 

 

俺「今の音は…あっちか!それにあっちからすごい嫌感じが伝わる…多分リンクセンスがそう感じてる…。とにかく急ごう」

 

 

 

 

 

 

 

 

善子「決まったの…?」

 

 

レインボー・ネオスの攻撃による煙がはれる。

 

 

しかしそこには鞠莉の母は未だに立っていた。

 

 

鞠莉「どういうこと…?」

 

 

千歌「レインボー・ネオスの攻撃は決まったはずじゃ…は!あれは…」

 

 

鞠莉「バトル…フェーダー…」

 

 

 

鞠莉母「危ないところでした。ですが、あなたたちのデッキ、戦術はお見通しでした。おそらくフィールドはガラ空きにしてくるだろうと。そしてそれに慢心し、その一点で攻撃を仕掛けてくるだろうと。だからその慢心を利用させてもらいました。おそらく手札からの防御がくることは考えないだろうと。案の定、あなたたち2人はまんまと私の策に溺れましたね。おかげでたった1枚であなたたちの攻撃を止めることができました。」

 

 

千歌「くっ…」

 

 

鞠莉「そんな、私と千歌っちの渾身の一撃が、たった1枚で…」

 

 

千歌「私はカードを2枚伏せてターンエンド…。でも2体の幻魔は倒したよ」

 

 

鞠莉「それに最後の封印を破られなければ最後の三幻魔は復活しないはず」

 

 

 

鞠莉母「やはり…あなたちは一つ勘違いをしているようですね。」

 

 

千歌「え?」

 

 

 

鞠莉母「たしかにこの石碑たちは幻魔を封印していました。しかし7つ全てが最後の三幻魔を封印していたわけではありません」

 

 

鞠莉「なんですって!?」

 

 

千歌「それじゃあ…まさか…」

 

 

 

鞠莉母「えぇ、そうです。あなたたちの想像の通り、最後の三幻魔は私の手の中にあります!」

 

 

 

鞠莉「それじゃあ最後の石碑には何が…」

 

 

 

鞠莉母「そうですね、負ける前に教えてあげましょう。あの石碑には三幻魔を束しカードとそして三幻魔の力が集結した最強のモンスターが封印されているのです。」

 

 

鞠莉「三幻魔が融合するっていうの…」

 

 

千歌「そんな…」

 

 

 

鞠莉母「ですが、その前に最後の三幻魔の降臨でこのデュエルは終わりを迎えるでしょう。」

 

 

 

鞠莉「でもママの手札は0よ!」

 

 

鞠莉母「わかっています、私のターン、ドロー!魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!!デッキから10枚カードを除外して2枚ドロー!私は混沌の召喚神を召喚!」

 

 

善子「あのモンスターってまさか!?」

 

 

鞠莉母「混沌の召喚神をリリースして現れろ!最後の三幻魔!!!幻魔皇ラビエル!!!」

 

 

千歌「あれが…」

 

 

鞠莉「最後の三幻魔…」

 

 

 

花丸「す、すごい気迫ずら〜」

 

 

ルビィ「ピギィ」

 

 

梨子「攻撃力4000…」

 

 

 

その時、

 

 

俺「みんな!」

 

俺はようやくAqoursのみんなの元にたどり着いた。

 

 

俺「無事か?みんな!」

 

 

ダイヤ「えぇ、なんとか」

 

 

俺「あれは…あれが幻魔…」

 

 

鞠莉母「ほぅ、ギャラリーが増えましたか。それに…あなたは何か不思議な力を感じますね」

 

 

俺「あぁ、俺もあなたからすごく嫌な力を感じる」

 

 

鞠莉母「幻魔の力が嫌な力とは…所詮、凡人には理解し難いようですね、この力が」

 

 

鞠莉「ママ!お願い目を覚まして!」

 

 

鞠莉母「鞠莉、残念ですが、私はとっくに目覚めています。この幻魔の力にね!墓地の混沌の召喚神の効果!墓地のこのカードを除外してデッキから失楽園を手札に加え、そして発動!その効果でデッキから2枚ドローする!来た…ラビエルの真の力をその身で味わうといい!ラビエルでレインボー・ネオスを攻撃!」

 

 

 

千歌「攻撃力の低いラビエルで攻撃力!?どうして?」

 

 

鞠莉母「この瞬間、手札の幻魔皇ラビエル-天界蹂躙拳の効果!このカードを墓地に送ることで、このターン、ラビエルは全てのモンスターに攻撃することができ、そして攻撃力を倍にする!」

 

 

鞠莉「そんな!?」

 

 

鞠莉母「いけ!ラビエル!!天界蹂躙拳!!」

 

 

千歌「墓地のネオス・フュージョンの効果!このカードを除外してレインボー・ネオスの破壊を防ぐ!」

 

 

鞠莉母「だが、ダメージは受けてもらう!ラビエルの攻撃力は8000!よって3000のダメージだ!!」

 

 

 

千歌「ぐっ」

 

 

 

鞠莉&千歌ライフ7000→4000

 

 

 

鞠莉母「とどめだ!ラビエルでストーム・ネオスを攻撃!天界蹂躙拳!!!」

 

 

鞠莉「そんな…千歌っちと2人でも勝てなかった…」

 

 

鞠莉&千歌ライフ4000→0

 

 

 

果南「鞠莉!」

 

 

曜「千歌ちゃん!」

 

 

俺たちは2人のそばに駆け寄った。

 

 

果南「鞠莉、しっかり、鞠莉」

 

 

曜「千歌ちゃんしっかりして!」

 

 

千歌「ごめんね…また負けちゃった…」

 

 

俺「みんな早く2人を安全なところに。あとは俺に任せろ」

 

 

鞠莉「ごめんなさい…私たちの問題だったのに…あなたを巻き込んでしまって…。」

 

 

俺「気にするな」

 

 

鞠莉「お願い…ママを…止めて…」

 

 

俺「あぁ、必ず止める」

 

 

ダイヤ「果南さん、曜さん、こちらへ」

 

 

俺「ダイヤ」

 

 

ダイヤ「はい」

 

 

俺「これを。俺のデュエルディスクに直接リモート通信できるプログラムだ。これがあればこの悪天候でも俺となら直接通信できる。何かあったらいつでも連絡してくれ。それとみんなはみんなのすべきことを果たしてくれ」

 

 

ダイヤ「えぇ、わかりました…。あなたも気をつけてるのですよ」

 

 

俺「あぁ」

 

 

ダイヤたちは鞠莉と千歌を連れて安全な場所へと避難していった。

 

 

 

鞠莉母「ふふふ、これで最後の封印は解かれる!ラビエル!天界蹂躙拳!」

 

 

最後の石碑は壊され結界が浮かび上がるとそれが壊れていくのが見えた。

 

 

そして鞠莉の母の元にカードが降りてくる。

 

 

 

鞠莉母「これだ…これこそ私が求めていた究極の力…。ですが、長きに渡り封印されていたことでデュエルエナジーが足りていないようですね…。そうですね、いいところにいました。あなたは私を止めに来たんですよね?」

 

 

 

俺「あぁ、そうだ」

 

 

 

鞠莉母「なら私とデュエル、受けてくれますよね?あなたから感じる不思議な力、おそらくあなたとのデュエルでデュエルエナジーは満たされ最強の幻魔が降臨する!!」

 

 

 

俺「あぁ、そのデュエル受けて立つ。俺はあなたを止めてみせる。この世界を滅ぼさせたりはしない!」

 

 

 

鞠莉母「ならいきましょう、この世界の命運をかけたデュエルを!!デュエル方式は互いのライフ8000のマスターデュエル。これならデュエルエナジーを思う存分満たすことができる!」

 

 

俺「あぁ、いくぞ!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

to be continued…



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第6話

 

2人「デュエル!!」

 

 

ライフは8000のマスターデュエル

 

 

 

俺「先攻は俺から行く。俺のターン!ドラゴネットを召喚!ドラゴネットの効果、デッキからビットロンを特殊召喚!現れろ、未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果、墓地からドラゴネットを特殊召喚する!再び現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとドラゴネットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

鞠莉母「ほう、いきなりのリンク3ですか」

 

 

俺「魔法カード 星遺物を継ぐ者を発動、デコード・トーカーのリンク先にドラゴネットを特殊召喚!デコード・トーカーの効果!リンク先のモンスター1体につき攻撃力を500アップする!パワーインテグレーション!俺はこれでターンエンドだ」

 

 

鞠莉母「私のターン、ドロー!混沌の召喚神を召喚、そして自身をリリースすることで手札から降雷皇ハモンを特殊召喚する!!」

 

 

俺「何!?いきなり幻魔だと!?」

 

 

 

鞠莉母「現れろ!降雷皇ハモン!!」

 

 

ハモンの降臨とともに天候はさらに悪化し嵐の如くなる。

 

 

鞠莉母「さらに墓地の混沌の召喚神の効果、自身をゲームから除外してデッキからフィールド魔法 失楽園を手札に加える。そしてフィールド魔法 失楽園を発動!」

 

 

俺「あれはさっきのデュエルも使っていたフィールド魔法…」

 

 

鞠莉母「失楽園の効果!幻魔が場にいる時、2枚ドローする!さらに失楽園がフィールドに存在する限り、幻魔は効果の対象にならず、効果で破壊されない!」

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

鞠莉母「バトル!降雷皇ハモンでデコード・トーカーを攻撃!失楽の霹靂!!」

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

俺のライフが8000から6800に減る。

 

 

 

鞠莉母「さらにハモンの効果!ハモンがモンスターを戦闘破壊した時、相手に1000のダメージを与える!地獄の贖罪!!」

 

 

 

俺「ぐあ」

 

 

俺のライフが6800から5800に減る

 

 

鞠莉母「私はカードを2枚伏せてターンエンド。」

 

 

 

俺「(失楽園の効果で、幻魔は効果の対象にならず効果で破壊されない…。厄介だが打開する方法はある)俺のターン、ドロー!ウィジェット・キッドを召喚!そして効果発動!手札からサイバース1体を特殊召喚する!」

 

 

鞠莉母「なら永続罠 覚醒の三幻魔を発動!場に幻魔が1体存在する時、相手が特殊召喚に成功する度に、そのモンスターの攻撃力のライフを回復する!」

 

 

俺「くっ、手札からサイバース・シンクロンを特殊召喚!」

 

 

鞠莉母「サイバース・シンクロン…まさか。だが、覚醒の三幻魔の効果でサイバース・シンクロンの攻撃力100分、ライフを回復!」

 

 

鞠莉母ライフ8000→8100

 

 

 

俺「サイバース・シンクロンの効果発動!ウィジェット・キッドのレベルを6にする!そしてレベル6となったウィジェット・キッドにサイバース・シンクロンをチューニング!」

 

 

 

俺「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる!シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!!」

 

 

鞠莉母「シンクロ召喚だと…覚醒の三幻魔の効果!ライフを2500回復する!」

 

 

 

鞠莉母ライフ8100→10600

 

 

俺「バトルだ!サイバース・クアンタム・ドラゴンで降雷皇ハモンを攻撃!この瞬間、クアンタム・ドラゴンの効果発動!バトルする相手をダメージ計算を行わずに手札に戻す!この効果は対象をとらない!ドライブバックショット!!」

 

 

鞠莉母「くっ、よくもハモンを…」

 

 

 

俺「さらにドライブバックショットに成功したクアンタム・ドラゴンはもう1度攻撃ができる!クアンタム・エンプリクション!!」

 

 

鞠莉母「ぐあ」

 

 

鞠莉母ライフ10600→8100

 

 

俺「俺はこれでターンエンド」

 

 

鞠莉母「貴様、よくもハモンを!」

 

 

俺「俺は負けるわけには行かない。俺を待っているみんなのために」

 

 

鞠莉母「私のターン、ドロー!私はカードをセット!そしてリバースカードオープン!永続罠 ハイパー・ブレイズを発動!その効果により裏側の罠カードを2体目の幻魔の召喚コストにできる!」

 

 

 

俺「2体目の幻魔だと…」

 

 

 

鞠莉母「私は裏側のシェイプシスターと混沌の三幻魔、そしてハイパー・ブレイズを墓地に送りこのカードを呼び出す!出よ!!神炎皇ウリア!!!」

 

 

灼熱の炎が出現しその中からウリアが姿を現す。

 

 

俺「あれが…2体目の幻魔…だがクアンタム・ドラゴンは相手からの攻撃でもドライブバックショットが発動できる!さらに墓地のサイバース・シンクロンは自身を除外すればクアンタムの破壊を防げる!」

 

 

 

鞠莉母「なら破壊ではない除去をすればいいまで。私は手札の多次元壊獣ラディアンの効果!サイバース・クアンタム・ドラゴンをリリースして相手フィールドに自身を特殊召喚する」

 

 

俺「何!?」

 

 

 

鞠莉母「バトルだ!神炎皇ウリアでラディアンを攻撃!ハイパー・ブレイズ!」

 

 

 

俺のライフが5800から5600に減る。

 

 

鞠莉母「そして失楽園の効果、ウリアがいることにより2枚ドローする。私はこれでターンエンド。」

 

 

 

 

俺「2体目の幻魔がこうも簡単に…。だが、負けるわけにはいかない!俺のターン、ドロー!きた!まずは魔法カード ハーピィの羽根箒を発動!相手の魔法・罠を全て破壊!」

 

 

鞠莉母「ちぃ」

 

 

俺「続けてレディ・デバッカーを召喚!そして効果発動!デッキからマイクロ・コーダーを手札に加える!そして手札のマイクロ・コーダーとフィールドのレディ・デバッカーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!墓地のマイクロ・コーダーの効果、デッキから永続魔法 サイバネット・コーデックを手札に加え、そのまま発動!」

 

 

 

鞠莉母「攻撃力が低いモンスターを何体並べても私には勝てない!」

 

 

 

俺「まだだ!俺はリンク2のコード・トーカーとドラゴネットでリンク召喚!リンク3!トランスコード・トーカー!サイバネット・コーデックの効果、デッキからコード・ジェネレーターを手札に加える。そしてトランスコードの効果、墓地からコード・トーカーを特殊召喚する!さらに手札のコード・ジェネレーターとリンク2のコード・トーカーでリンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!!」

 

 

鞠莉母「なんだこの連続リンク召喚は…」

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果、デッキからパラレル・エクシードを手札に加える!さらにコード・ジェネレーターの効果でデッキからシーアカイバーを墓地に送る。」

 

 

鞠莉母「リンク3が2体…だがまだウリアには届かない!」

 

 

俺「トランスコードの効果!このカードが相互リンクしている時、自身と相互リンク先のモンスターの攻撃力を500アップすし、効果の対象に取れなくなる!」

 

 

鞠莉母「これでトランスコードとエクスコードの攻撃力は2800。だがまだウリアには届かない!」

 

 

俺「エクスコードの効果!このカードがリンク召喚に成功した時、あなたのフィールドのトランスコードのリンク先のゾーンを使用不可にする!グラスプゾーン!さらにエクスコードのリンク先のモンスターの攻撃力は500アップし効果では破壊されない!」

 

 

 

鞠莉母「これでトランスコードの攻撃力は3300…」

 

 

俺「バトルだ!トランスコード・トーカーで神炎皇ウリアを攻撃!トランスコードフィニッシュ!!」

 

 

鞠莉母ライフ8100→7800

 

 

鞠莉母「ぐっ、よくもハモンに続きウリアを」

 

 

俺「エクスコード・トーカーでダイレクトアタック!エクスコードクローズ!」

 

 

鞠莉母ライフ7800→5000

 

 

 

俺「俺はカードを1枚セットしてターンエンド」

 

 

 

 

鞠莉母「私のターン、ドロー!きた…ついにきた!これで最強の幻魔を呼び出せる!」

 

 

俺「何!?」

 

 

 

鞠莉母「私はカオス・コアを召喚!そしてカオス・コアを速攻魔法 禁じられた聖槍を発動!カオス・コアの攻撃力を600にダウンさせる。そしてこの瞬間、カオス・コアの効果!効果の対象に取られた時、手札・デッキから三幻魔を墓地に送る!」

 

 

 

俺「三幻魔を墓地に送っただと!?」

 

 

鞠莉母「そして私はこのカードを発動させる!!!このカードこそ最後の石碑に封印されていたカード!!貴様とのデュエルがこのカードにデュエルエナジーを満たさせた!魔法カード 次元融合殺を発動!!!」

 

 

 

俺「次元…融合殺…!?」

 

 

 

鞠莉母「私は墓地の神炎皇ウリア、降雷皇ハモン、そして幻魔皇ラビエルをゲームから除外して究極の幻魔を呼び出す!現れろ!混沌幻魔アーミタイル!!!」

 

 

三幻魔が姿を現し混沌の如く混ざり合う

 

 

 

俺「混沌幻魔…アーミタイル…!?」

 

 

 

そしてついに究極の幻魔が姿を現した。

 

 

すると鞠莉の母が苦しみだす

 

 

鞠莉母「うぅ…うぅ…うわーーー」

 

 

鞠莉の母親は叫ぶと背後から漆黒のオーラが出現し鞠莉の母を包んだ。

 

 

そしてそのオーラは三幻魔の形を形成し始めた。

 

 

俺「まさか…鞠莉のお母さんは本当に幻魔に操られて…」

 

 

 

???「さよう」

 

 

オーラから声が聞こえる。

 

 

俺「誰だ!?お前は」

 

 

 

ラビエル「我が名はラビエル」

 

 

ウリア「我が名はウリア」

 

 

ハモン「我が名はハモン」

 

 

 

俺「お前たち…モンスターが直接話しかけているっていうのかよ」

 

 

ラビエル「そうだ。我々三幻魔はデュエルモンスターズの中でも特異な存在。強い意志と自我を持って生まれたカード。そしてこの世界に混沌をもたらし破滅へ導く者だ」

 

 

俺「それじゃあ今まで鞠莉のお母さんを操って石碑を破壊していたのか!?」

 

 

ラビエル「そうだ、この女はよく働いてくれた。この女の意志は普通の人間の遥かを上をいく」

 

 

ウリア「我の遺跡にやってきたこの女は絶好の餌だった。我の思う通りに石碑に触れ封印を解いた。」

 

 

ハモン「そしてウリアを通し、我を手に入れるように仕向けた。そしてこの日本に来させラビエルの封印を解くように仕向けた」 

 

 

俺「お前らよくも!」

 

 

ラビエル「だが、勘違いするな。我々はこの女の欲望に少し手助けをしてやっただけだ。その結果、この女の欲望はどんどん膨れ上がりやがて世界を支配しようと考えだした」

 

 

ハモン「我々に操られているとも知らずにな」

 

ウリア「この女は十分、使命を果たした。あとはもう用済みだ。汝を倒し我々が世界を破滅させる!!」

 

 

 

俺「世界を破滅させたりしない。お前たちを倒して必ずこの町を…世界を救ってみせる!」

 

 

 

 

ラビエル「ふん、汝にそれができるかな。たった1人の人間ごときがこの究極の幻魔のに敵うとでも思うか。アーミタイルの効果!我のターン、アーミタイルの攻撃力は10000になる!さらにこのモンスターは戦闘で破壊されない!」

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

ラビエル「さらに次元融合殺の効果で相手ターン中にアーミタイルで我が受ける戦闘ダメージは0となる!バトル!混沌幻魔アーミタイルでトランスコード・トーカーを攻撃力!!!これで貴様のライフは尽きる!!全土滅殺 転生波!!!」

 

 

 

俺「くっ、これを食らった負ける…だが!速攻魔法 星遺物を巡る戦いを発動!エクスコードを除外してアーミタイルの攻撃力を2300下げる!」

 

 

 

ラビエル「だがバトルは続行だ!アーミタイルでトランスコードを攻撃力!全土滅殺 転生波!!!」

 

 

 

俺「ぐあああ」

 

 

 

アーミタイルの攻撃が俺の肉体も精神もライフと連動して削ってくる。

 

 

そして俺のライフは残り200となる。

 

 

ラビエル「凌いだか…だが汝のライフも命も風前の灯火…もはや立つ力も残っていないだろう。私は魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから10枚カードを除外して2枚ドロー!ふん、フィールド魔法 失楽園を発動!デッキから2枚ドローする!我は大欲な壺を発動!除外されている三幻魔をデッキに戻し1枚ドロー!我はカードをセットしてターンエンド」

 

 

俺「……」

 

 

アーミタイルの攻撃を受けた俺はその場に倒れ、そのまま立てずにいた。

 

 

アーミタイルの出現により幻魔の力が最高潮に達し、俺のライフと精神と肉体は完全に繋がってしまったようだった。

 

 

 

ライフが残り200の俺に立つ力が残っていなかった。

 

 

ただ目の前が真っ暗で…身体が動かなかった。

 

 

 

ただ思考だけが巡っている。

 

 

 

 

俺は…死んだのか…。

 

 

 

 

 

to be continued…



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第7章 最終話

第7章 最終話

 

 

 

 

俺は死んだのか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラビエル「ふん、立つこともできないか…。これではデュエル続行不可で勝利か。ライフを0にした勝利よりはデュエルエナジーは少ないがいいだろう、汝のその命もらうぞ」

 

 

 

ラビエルの魔の手が差し迫った時、俺のデュエルディスクにリモート通信が入った。

 

 

千歌『諦めないで!』

 

 

曜『あなたならまだいける!』

 

 

梨子『お願い立ち上がって!』

 

 

花丸『マルたちにはもうあなたしかいないずら!』

 

 

ルビィ『あとちょっと、あとちょっと頑張ルビィだよ!』

 

 

善子『そうよ!こんなところで終わらないでよ!』

 

 

果南『私たちはあなただから任せられた』

 

 

ダイヤ『あなたは言いました。私たちは私たちがすべきことを果たせと。それを今結実します!』

 

 

鞠莉『私たちにできることはこれだけだけど、お願い届いて!私たちの歌!!』

 

 

 

 

Aqoursの歌声が俺に届く。

 

 

 

 

なんだ…身体から力が湧いてくる。

 

 

力が…みなぎる…

 

 

そうか…これがスクールアイドルの力…

 

 

Aqoursの…輝き…

 

 

 

 

 

ラビエル「なんだこれは…」

 

 

俺「まだだ……」

 

 

 

ラビエル「馬鹿な…アーミタイルの攻撃を受けて立ち上がっただと!?」

 

 

 

幻魔の力でライフと精神と肉体が繋がったことにより立ち上がることができなかったが、Aqoursのライブにより精神力が増給したことにより、肉体に力が戻り俺は再び立ち上がることができた。

 

 

そうか、今まで鞠莉と千歌が立ち上がれたのも誰かのために戦っていたから。

 

その心があったから負けても何度でもすぐに立ち上がっていたのか…。

 

 

やっぱり…Aqoursはすごいな…。

 

 

 

 

俺「Aqoursが…俺に力をくれた…なら…ここで倒れているわけにはいかないからな」

 

 

 

ラビエル「なぜだ、何が貴様をそこまで奮い立たせる!?なぜ他者のためにそうまでできる!?」

 

 

俺「繋がりだ」

 

 

ラビエル「繋がりだと…」

 

 

俺「そうだ、人と人の繋がり、誰かと誰かを思う心の繋がり、繋がりは無限に広がっていき人間に力を与えてくれる。俺は繋がりの大切さをは知っている。だから強くなれる。だから何度だって立ち上がれる!全てを破壊し繋がりを断とうするお前たちに俺は絶対に負けない!」

 

 

ラビエル「だが貴様のモンスターは0!今更何ができる!?」

 

 

俺「なんだってできるさ。俺のデッキは俺だけのデッキじゃない!俺と繋がるみんなと作り上げた絆の証!たった1枚のドローで全てを変えられる可能性を秘めている!!」

 

 

ラビエル「そんなことがあるはずがない!たとえ望んだカードを引いてもこのアーミタイルに敵うまい!!!」

 

 

 

 

 

俺「なら証明してやる!俺たちの繋がりの力を!行くぞ!俺のターン!ドロー!!サイバース・ガジェットを召喚。その効果で墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚!現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚、リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果!デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える。さらに墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する!」

 

 

 

鞠莉母「雑魚を何体並べたところで…」

 

 

 

 

俺「再び現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は属性の異なるサイバース族2体以上!俺は闇属性リンク2のクロック・スパルトイと光属性ガジェットトークンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー・ヒートソウル!!」

 

 

ラビエル「ここでリンク3だと?」

 

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果!デッキから炎属性デクレネード・バスターを手札に加える!そして墓地のドラゴネット、ビットロンを除外してデグレネード・バスターを特殊召喚する!三度現れろ!未来を導くサーキット!!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカー・ヒートソウルとデクレネード・バスターをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」

 

 

ラビエル「まさか」

 

 

俺「まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!!!」

 

 

ラビエル「馬鹿な!?手札1枚からリンク4だと!?」

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果!デッキから闇属性 儀式モンスター サイバース・マジシャンを手札に加える!そしてアクセスコードの効果!リンク3のヒートソウルをリンク素材にしたことにより攻撃力を3000アップさせる!さらにアクセスコードの更なる効果!墓地の水属性スプラッシュ・メイジを除外して失楽園を破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

ラビエル「なんだと!?」

 

 

俺「アクセスコードのこの効果は除外する属性が違ければ何度でも使用できる!俺は闇属性クロック・スパルトイを除外して、カオス・コアを破壊!この効果に相手はチェーンできない!よってカオス・コアの効果は発動できない!」

 

 

ラビエル「くっ」

 

 

俺「風属性エクスコード・トーカーを除外!アクセスインテグレーション!セットカードを破壊!」

 

 

ラビエル「ぐぬ」

 

 

俺「これで最後だ!墓地の炎属性デコード・トーカー・ヒートソウルを除外して混沌幻魔アーミタイルを破壊!!!アクセスインテグレーション!!!」

 

 

 

ラビエル「ば、馬鹿な…アーミタイルが人間ごときに…」

 

 

俺「このアクセスコードは、俺が暗闇に陥った時に救ってくれた仲間との絆の証!仲間たちの絆から生まれたカードだ!」

 

 

ラビエル「絆だと…」

 

 

俺「バトル!!アクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!」

 

 

 

ラビエル「そうはさせん!手札からバトル・フェーダーの効果!このカードを特殊召喚しバトルを終了させる!」

 

 

 

俺「くっ。そういえばさっきのデュエルも…2人はこいつに攻撃を止められたのか」

 

 

 

ラビエル「リンク4を出しアーミタイルを倒したのはもめてつかわす。だが、まだ終わりではない!我のターン、ドロー!永続魔法 七精の解門を発動!デッキから暗黒の招来神を手札に加える。そして暗黒の招来神を召喚!その効果で、デッキから幻魔皇ラビエル 天界蹂躙拳を手札に加える。さらに暗黒の招来神の効果!攻守0の悪魔族をもう1度召喚できる!我は暗黒の招来神をリリースして暗黒の召喚神をアドバンス召喚!」

 

 

俺「暗黒の召喚神…」

 

 

ラビエル「暗黒の召喚神の効果!自身をリリースすることで三幻魔のいずれか1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる!我は我自身を特殊召喚する!!」

 

 

俺「ここにきて幻魔皇ラビエル…それにやつの手札には天界蹂躙拳のカードがある…」

 

 

ラビエル「さよう。だが、暗黒の召喚神の効果を使ったターン、我は攻撃できない。だが、魔法カード テラフォーミングを発動!デッキから失楽園を手札に加え発動!さらに永続魔法 フィールドバリアを発動!これによりアクセスコード・トーカーで我を破壊するにはフィールドバリア、失楽園、そして我と3回効果を発動しなければならない。だが汝の墓地のリンクモンスターの属性は2種類。さらにアクセスコード・トーカーの攻撃力は5300だが、我の力、天界蹂躙拳のカードを使えば我の攻撃力は8000となり返り討ちにし、汝のライフは尽きる」

 

 

俺「ぐっ…」

 

 

 

ラビエル「我はこれでターンエンド。人間よ、ここまでやったのは2人目だ。ほめてつかわす。だが、汝らもここまでだ!やがて我らが完全に復活し、世界は滅びる」

 

 

俺「勝手に決めるなよ…」

 

 

ラビエル「何?」

 

 

俺「俺たちの運命を勝手に決めるなって言ってるんだよ」

 

 

ラビエル「なんだと…」

 

 

千歌『そうだよ!まだデュエルは終わってない!』

 

 

鞠莉『私たちの運命は私たちが決める!』

 

 

俺「みんな…」

 

 

ラビエル「ふざけるな、汝ら人間ごときが我らに敵うはずがない…」

 

 

鞠莉母「いいえ…そうでもないデース…うぅ」

 

 

 

ラビエル「馬鹿な…汝の意識は完全に我らに取り込まれたはず…」

 

 

鞠莉母「うぅ…」

 

 

 

俺「そうか、みんなの歌が…鞠莉のお母さんに届いてるんだ。鞠莉のお母さんの心はまだ消えちゃいない…みんな、もっともっと鞠莉のお母さんに届くように歌ってくれ!」

 

 

千歌『うん!歌おう!みんな!』

 

 

 

Aqoursは歌い続けた。

 

 

 

鞠莉母「うぅ…うあああ」

 

 

ラビエル「や、やめろぉぉ」

 

 

俺「鞠莉のお母さんも必死に戦っている…。なら俺も…。アクセスコードで倒しきれなくてもあのカードなら!俺のターン、ドロー!魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のモンスター5体をデッキに戻し2枚ドローする!

クロック・ワイバーンを召喚!効果発動!攻撃力を半分にしてクロックトークンを特殊召喚する!そして魔法カード サイバネット・フュージョンを発動!クロックトークンと手札の儀式モンスター サイバース・マジシャンを融合!融合召喚!ダイプレクサ・キマイラ!さらに墓地のシーアカイバーの効果、アクセスコードのリンク先にダイプレクサ・キマイラが融合召喚されたことにより自身を特殊召喚する。」

 

 

 

ラビエル「ぐっ…」

 

 

俺「俺はクロック・ワイバーン、ダイプレクサ・キマイラ、シーアカイバーでリンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!サイバネット・コーデックの効果でリンクスレイヤーを手札に加える!さらにダイプレクサ・キマイラの効果で墓地のサイバネット・フュージョンとクロック・ワイバーンを手札に加える。続けて手札のパラレル・エクシードの効果!リンクモンスターがリンク召喚された時、そのモンスターのリンク先に自身を特殊召喚する!パラレル・エクシードの更なる効果!もう1体のパラレル・エクシードをデッキから特殊召喚する!そしてパラレル・エクシードのレベルは4になる!俺はレベル4のパラレル・エクシード2体でオーバーレイ!」

 

 

ラビエル「オーバーレイだと!?」

 

 

俺「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!万物を蹴散らす力の壁よ。今、竜の牙となりて顕現せよ!エクシーズ召喚!現れよ、ランク4!ファイアウォール・X・ドラゴン!」

 

 

 

ラビエル「エクシーズ召喚だと!?」

 

 

俺「さらにトランスコード・トーカーの効果!墓地のデコード・トーカーを自身のリンク先に特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

ラビエル「まさか…」

 

 

 

俺「そうだ、俺はこのカードでお前を倒す!!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!俺はリンク3のデコード・トーカーとトランスコード・トーカー、ファイアウォール・X・ドラゴンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!!」

 

 

 

俺「宇宙に満ちたる神秘の力、奇跡の星に降り注ぎ無限の命を紡ぎ出せ! リンク召喚! 現れろリンク5! ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード!」

 

 

 

ラビエル「リンク5だと…」

 

 

 

俺「ダークフルードの効果!墓地にサイバース族、儀式、融合、シンクロ、エクシーズモンスターがいることによりカウンターを4つ乗せる!」

 

 

 

ラビエル「だがダークフルードの攻撃力では我には勝てん!」

 

 

 

俺「それはどうかな!ダークフルードの効果!ハドルフェイズ中、ダークフルードの攻撃力はカウンター1つにつき2500アップする!」

 

 

 

ラビエル「なんだと!?」

 

 

俺「カウンターは4つ!よってダークフルードの攻撃力は13000!バトルだ!ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルードで幻魔皇ラビエルを攻撃!」

 

 

ラビエル「くっ!だが忘れたのか!我の手札にはこのカードがある!我は幻魔皇ラビエル 天界蹂躙拳の効果を発動!我の攻撃力は倍にする!」

 

 

俺「無駄だ!ダークフルードの効果!カウンターを1つ取り除き相手モンスターの効果を無効にする!そしてダークフルードの攻撃時にこの効果が発動された時、ダークフルードは追加で攻撃できる!カルマギア!!」

 

 

 

ラビエル「なんだと!?」

 

 

 

俺「いけ!ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード!ネオテンペストエンド!!!」

 

 

 

ラビエル「馬鹿な…我らが再び人間に負けるだとぉぉぉ」

 

 

 

鞠莉母(三幻魔)ライフ5000→0

 

 

 

千歌『勝った…やったー!勝ったんだ!』

 

 

 

ラビエル「我らが再び人間に負けただと…」

 

 

俺「お前たちは繋がりを信じようとしなかった。だから負けたんだ」

 

 

ラビエル「繋がりか…それが人間の力か…。だが2度も人間に負けては認めざるをえないな…」

 

 

俺「なんだと」

 

 

ラビエル「人間よ、そなたらの勝ちだ…。我らはデュエルエナジーを使い果たしたことで消滅する。アーミタイルの融合に力を使い果たしたようだ」

 

 

俺「ラビエル…」

 

 

ラビエル「今度は封印などではない…消滅だ…これで人類は救われた…」

 

 

俺「お前たちは救えないのか?」

 

 

ラビエル「なぜ我らを救う必要がある?」

 

 

俺「お前たちもデュエルモンスターズのカードの1枚だ。どんなカードにも存在する意味がある。だから…俺はお前たちを救えるなら救いたい…」

 

 

ラビエル「なるほどな…これが人間か…。だが我らを救うことは出来ぬ。じきに我らは消滅する」

 

 

俺「…そうか…。お前たちのデュエル、俺は忘れない。それがお前たちを救う最後に俺ができることだと思う…」

 

 

ラビエル「ふん…おかしなやつだ…。だが、前に我らを倒した人間に似ているな。」

 

 

俺「聞きたかったんだ、前にお前らを倒した人間って誰なんだ」

 

 

ラビエル「そうだなその者の名は…遊…」

 

 

ラビエルは最後まで言わずに消滅した。

 

 

そしてそれと同時にウリア、ハモンも消滅した。

 

 

3体の消滅と共に幻魔に関するカードは全て砕け散った。

 

 

 

幻魔との戦いは終わった。

 

 

俺は鞠莉の母親を安全な場所まで運んだ。

 

 

そこへ1人の老人がやってくる。

 

 

???「ほほほ、まさか幻魔を倒す者が再び現れるとはな」

 

 

俺「あなたは…」

 

 

すると鞠莉の母親が目を覚ました。

 

そしてその老人を見るとこう言った。

 

 

鞠莉母「…Mr.影丸?」

 

 

影丸「おぉこれはMs.小原。お久しぶりですな」

 

 

鞠莉母「どうしてあなたがここに?」

 

 

 

影丸「いや、なにやら天候が悪くなって外を見てみたら見覚えのあるモンスターが見えてな。急いできたのだ。」

 

 

俺「あなたは幻魔を知っているのですか?」

 

 

影丸「いかにも」

 

 

鞠莉母「どうしてMr.影丸が幻魔を…?」

 

 

影丸「それはあなたと同じだっからのぉ」

 

 

俺「もしかして前に幻魔が人間と戦ったことがあるって言ってた…。その時に幻魔を持っていのがあなた…?」

 

 

影丸「いかにも…」

 

 

俺「あなたは一体何者なんです…?」

 

 

 

影丸「ワシか?ワシはただの浦の星の理事会の1人じゃよ」

 

 

俺「浦の星の理事…だから鞠莉のお母さんと面識があったのか…」

 

 

影丸「ワシは以前幻魔を使いあるデュエリストに敗れたから幻魔のカードを石碑に封印し、そしてこの地でそれを見守り続けた。まさか再び封印が解かれることになるとは夢に思っていなかったが。」

 

 

俺「そうだったのか…」

 

 

影丸「少年よ、なぜこうも簡単に幻魔の情報が手に入ったと思う?」

 

 

俺「え?それは…まさか!?」

 

 

影丸「そう、ワシじゃよ。ここ最近、ネットワークで幻魔の動きを探る者が現れての。その者たちが信頼に値するか見極め、そして情報を流した。それがリボルバーという男だ。」

 

 

 

俺「だからリボルバーは幻魔の情報を…。そうだ、幻魔をはじめて倒した人間、それは誰なんです?」

 

 

影丸「それはの…ワシの遠い遠い友人じゃよ。私は幻魔を使った影響で寿命だけが異常なまでに延びてしまった。彼が今どこで何をしているか。それはさっぱり分からん。だが、彼はあらゆる属性の英雄と賢者の石と、そして白き羽の精霊を携えていた。」

 

 

俺「あらゆる属性の英雄…それってE・HEROのことじゃ…それに白き羽の精霊ってハネクリボー…もしかしてその人は…」

 

 

 

影丸「ほほほ、あとはお主の想像に任せるとしよう。幻魔が消滅した今、ワシの役目も終わった。あとはワシも余生を楽しませてもらうとしよう」

 

 

 

そういうと影丸はどこかへ去っていった。

 

 

 

それから数日後…

 

 

千歌「えー!?鞠莉ちゃんのお母さん、今回は手を引いてくれるの?」

 

 

鞠莉「イエース!どうやら私たちのライブと彼のデュエルに救ってもらったことに多少なりとも恩義を感じてるみたい」

 

 

千歌「そうなんだーよかったー!」

 

 

ダイヤ「けど予断は許しませんわよ」

 

 

千歌「え?そうなの?」

 

 

鞠莉「えぇ」

 

 

 

〜回想〜

 

 

鞠莉母「とりあえず今回は手を引きマース。ですが、まだ完全に廃校が回避されたわけではありまセーン。それを忘れないように」

 

 

鞠莉「えぇ、望むところよ。絶対に廃校を回避してみせる」

 

 

 

 

 

 

鞠莉「と、まぁこんな感じで」

 

 

千歌「でも希望は繋がった。でしょ」

 

 

果南「うん、そうだね」 

 

 

 

曜「おーい、千歌ちゃーん、みんなーそろそろー」

 

 

千歌「あ、うん!今行く!」

 

 

鞠莉「私たちも行きましょう」

 

ダイヤ「えぇ」

 

果南「そうだね」

 

 

 

 

 

〜石碑跡地〜

 

 

俺「すごいな、小原家の財力は…。壊れた石碑がもう殆ど復元されてる。」

 

 

梨子「さすがに鞠莉ちゃんのお母さんも石碑を破壊したことについては操られていたとはいえ責任を感じてるみたい。」

 

 

善子「ちょっとー!リリーそろそろ時間よー!」

 

 

梨子「はいはい、今行くからそのリリーはやめてね、善子ちゃん」

 

 

善子「だからヨハネだってば!」

 

 

梨子「あなたも行くでしょ?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

俺「月ちゃん、自転車ありがとう」

 

 

月「いえいえ、こちらこそ曜ちゃんたちを守ってくれてありがとう」

 

 

俺「月ちゃんも復興イベント手伝うのか?」

 

 

月「もちろん、この前の幻魔が起こした異常気象でめちゃくちゃになったこの町を1日でも早く復興させたいのはみんな同じだよ」

 

 

俺「そっか。俺もそうだ。俺は他所から来たけどこの町が大好きだ。だから俺も力になりたい。」

 

 

月「そっか、あ、そろそろ時間だ。行こう」

 

 

俺「おう!」

 

 

 

 

〜広場〜

 

 

Aqours「みなさーん、こんにちはー!私たちAqoursです!今日は皆さんに復興のお手伝いになればと思って新曲を用意しました!」

 

 

 

ギャラリー「おー!ちょー楽しみー!早く聴きたーい!」

 

 

千歌「この前の異常気象でこの町も大変な被害を受けました。でも私たちならきっと元どおりいや、むしろ前よりもっともっと素晴らしい町にできるって信じています!最初はいろいろ大変で、勇気がいることをあるかもしれません!けど諦めなければきっと道は開ける!そう教えたくれた人がいました!だから私たちもそのみたいに最後まで足掻いて足掻いてそして前に進もうと思います!そんな私たちの曲を聴いてください!」

 

 

 

Aqours『勇気はどこに?君の胸に!』」

 

 

 

〜fin〜



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第8章 「スクールアイドルCS編」
第1話


 

女子生徒A「あ、かすみちゃん?これから練習?」

 

かすみ「うん」

 

 

女子生徒A「そっか〜。あ、たしかかすみちゃんの同好会の部長ってこの前、デュエルカーニバル決勝に出てた人だよね?いいな〜そんな人にデュエル教えてもらえて〜。あ、そうだ!かすみちゃん今度部長さんからサインもらってきてよ!」

 

 

かすみ「え?サイン?ダメダメ!先輩のサインはとーってもレアだからそう簡単にゲットできないの!」

 

 

女子生徒A「そうなんだ〜、残念〜、それじゃあ練習頑張って〜」

 

 

かすみ「う、うん…」

 

 

 

〜数分後〜

 

 

女子生徒B「あ、かすみちゃん、これから練習?頑張ってるね〜」

 

 

かすみ「あ、ありがとう」

 

 

女子生徒B「そういえば、かすみちゃんのところの部長さんってこの前のデュエルカーニバルの決勝に出てなかったけ?凄かったよね〜あのデュエル、私ついつい見いちゃった〜」

 

 

かすみ「そ、そう」

 

 

女子生徒「うんうん、あれだけ強い人がいたら同好会も安泰だね〜それじゃあ練習頑張ってね〜」

 

かすみ「うん…」

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

かすみ「むーーー」

 

 

愛「どうしたの?かすかす」

 

 

かすみ「なんでもありません。あとかすみんです。」

 

 

果林「なんでもないって明らかに機嫌悪そうだけど」

 

 

かすみ「なんでもないですー」

 

 

俺「お疲れー」

 

 

愛「あー、ぶちょーお疲れー」

 

 

かすみ「お疲れでーす」

 

俺「あれ、かすみ元気ないな。具合でも悪いのか?」

 

 

かすみ「別になんでもないですー。先輩には関係ありませんからー」

 

 

俺「そっか。あ、果林これ。練習のマニュアル」

 

果林「ありがとう。今日はバイトだっけ?」

 

俺「そう、だからもう行かないと。それじゃああとはよろしく。あ、あとかすみ具合悪かったら無理しなくていいからな」

 

 

かすみ「別に具合なんて悪くありません!」

 

 

俺「そっか、じゃあまぁあとは頼んだ」

 

 

愛「いってらっしゃーい」

 

 

果林「それじゃあ、私たちも早速練習に入りましょうか」

 

 

 

 

〜練習場〜

 

 

しずく「かすみさん、どうしたの?あんなに部長に冷たく接して。部長に何か言われたの?」

 

 

かすみ「べ、別に先輩には何も言われてないよ…」

 

 

璃奈「だとしたら急に冷たくされたら部長がかわいそう…」

 

 

かすみ「え!?そ、それは困るけど…」

 

 

しずく「何があったの?私たちには話して」

 

 

かすみ「うん…実は最近、虹ヶ咲の活動をよく知ってもらえるようになったんだけど、みんな二言目には先輩のことを言ってて、たしかに先輩はすごい人だってわかってるけど、かすみたちだって頑張ってるんだから、もうちょっと褒めてくれてもいいんじゃないかなって…」

 

 

しずく「なるほど…。けどそれはみんな同じだよ」

 

 

かすみ「え?」

 

 

璃奈「私も最近、いろんな人から話かけてもらえるようになった…。だけどやっぱり部長のデュエルカーニバルの話題はよく出るよ」

 

 

しずく「うん、私も。だからねそのたびにもっと頑張らなきゃって思うの。きっとみんな同じことを思ってるよ」

 

 

かすみ「しず子、りな子…。えーそれじゃあかすみんだけ駄々っ子みたいじゃーん」

 

 

彼方「まぁ実際駄々こねてたけどね〜」

 

 

かすみ「ひぇ!彼方先輩、いつから聞いてたんですか?」

 

 

彼方「割と最初から〜」

 

 

かすみ「もう!これじゃりな子としず子への内緒の相談にならないじゃないですか!」

 

 

彼方「う〜ん、でも割とかすみちゃんが大きな声で話してたから否応なく聞こえちゃったんだよね〜」

 

 

果林「まぁ実際、みんな同じ悩みを抱えているってことね」

 

 

かすみ「そうなんですか…なんかかすみんだけ…」

 

 

愛「まー実際に愛さんたちまだなんも結果残せてないのは確かだし〜」

 

 

せつ菜「部長がAqoursのところに出向いて私たちを紹介してくださって、そこからμ'sとの交流が生まれましたからね」

 

 

エマ「すごいよね、部長は。なんというかなんでもなんとかしちゃうというか。」

 

 

かすみ「だからこそ!今こそかすみんたちが立ち上がる時では!?」

 

 

璃奈「でもどうするの?立ち上がると言っても何をすればいいのかな?」

 

 

せつ菜「そうですね…例えばライブしているところを動画サイトにアップするとか…」

 

 

愛「ゲリラライブを開催するとかもいいよね!」

 

 

かすみ「歩夢先輩は何かいい案ありますか?」

 

 

歩夢「え?そうだね〜うーん。たしかにライブを動画サイトにあげるのはいいと思うんだけどそれは他のスクールアイドルもやってるから何かプラス1できたからいいかなって思うんだけど…」

 

 

果林「プラス1ね〜彼方何かいい案ある?」   

 

彼方「スヤ〜」

 

果林「こら寝ないの」

 

エマ「うーん、何がいいんだろう…」

 

せつ菜「他のスクールアイドルと差別化を図るためのプラス1…」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード むむむ」

 

しずく「うーん、たしかに難しいですねー」

 

愛「だめだー!全然出てこないー」

 

 

かすみ「こうなったら皆さんプラス1を考えるのを今日の宿題にしましょう!」

 

果林「宿題…いいの?かすみちゃん、宿題よ?」

 

かすみ「やむを得ません…スクールアイドルのためなら多少の宿題は…」

 

しずく「その情熱、すこしは勉強に回してね、かすみさん」

 

 

かすみ「あーもうしず子、かすみん今いいこと言ったのにー!」

 

 

愛「でもたしかにかすかすの言う通り、みんなでちょっと案出さないのとねいけないかもね」

 

かすみ「その通りです、愛先輩。あとかすみんです。皆さん明日までに何ができるか考えましょう!」

 

 

果林「まぁ、かすみちゃんがそこまで言うならね…」

 

彼方「彼方ちゃんも頑張るよ〜」

 

エマ「うん!私も頑張って考えてくる」

 

 

せつ菜「はい!私もスクールアイドルを愛する者として最高の案を考えてきます!」

 

愛「よーし、みんな燃えてるねー!愛さんも頑張っていい案だすぞー!」

 

かすみ「歩夢先輩もよろしくお願いしますね」

 

歩夢「う、うん…」

 

 

 

 

〜練習終わり〜

 

 

 

しずく「かすみさん」

 

 

かすみ「なに?しず子」

 

 

しずく「今日のこと、やっぱり部長に謝っておいた方がいいと思うの」

 

 

かすみ「わ、わかってるよ。相変わらず痛いところつくなー、しず子は」

 

 

しずく「まぁわかってるならいいけど」

 

 

かすみ「かすみんだって先輩に失礼なことしちゃったって反省してるんだからね」

 

 

しずく「それならよし」

 

 

かすみ「もーなんなのー」

 

 

しずく「それじゃあ私こっちだから。」

 

 

かすみ「むー、バイバーイ」

 

 

 

 

〜夜〜

 

 

かすみ「プラス1…ダメだー!考えても出てこない……はぁ……。あ、先輩、そろそろバイト終わったかな〜電話かけてみよ」

 

 

 

かすみ「あ、もしもし先輩、バイト終わりました?」

 

 

俺「うん、とっくに終わって今風呂上がったところ」

 

 

かすみ「そうだったんですか。あ、あの…今日の…昼間はごめんなさい…その先輩に当たるようなことして」

 

 

俺「あー別に気にしてないから大丈夫だよ。それより具合悪いとかじゃない?」

 

 

かすみ「具合は最高潮にいいです!」

 

 

俺「そっか、ならよかった」

 

 

かすみ「かすみん、その…先輩が羨ましくて…。同好会の活動は学校に広まったのはいいんですけど、みんな二言目には先輩、先輩って…もちろん先輩がすごい人だって言うのはわかってます…。ただかすみんたちだって頑張ってるのに…って思って。だから今日みんなで同好会の知名度を上げるために何かできないかって考えようってなって考えたんですけど…なかなか思いつかなくて…」

 

 

俺「みたいだな」

 

 

かすみ「え?どういうことです?」

 

 

俺「かすみの相談、これで今日9人目だよ」

 

 

かすみ「9人目って…えーっ!?みなさん、先輩に聞いてたんですか?」

 

 

俺「あぁ。かすみはまだ電話だからいい方だよ。家にまできたやつらもいるから」

 

 

かすみ「家にまで…。それにやつらって…もしかして歩夢先輩だけじゃないんですか!?」

 

 

俺「うん、ほら」

 

 

愛「チィース!かすかす聞こえるー!?」

 

 

せつ菜「かすみさーん、聞こえますかー?」

 

 

歩夢「2人ともそんな大声出したら近所迷惑になっちゃうよ」

 

 

愛「あ、ごめんごめん」

 

 

せつ菜「し、失礼しました!」

 

 

 

俺「こういうこと」

 

 

かすみ「くー、かすみんも先輩の家に行けばよかったー!」

 

 

俺「もう今日は遅いからなやめときな」

 

 

かすみ「くぅー」

 

 

俺「ま、みんなアイディアが出ないってことだから、明日俺も入れてみんなで会議にするから」

 

 

かすみ「はーい…」

 

 

俺「でも、かすみ」

 

 

かすみ「はい?」

 

 

俺「いいところに気が付いたな。もっと上を目指したいって気持ちは大切だと思う」

 

 

かすみ「ですよね!さっすが先輩、わかってますね〜」

 

 

愛「ねぇーぶちょー、デュエルー、そろそろ待てないよー」

 

 

俺「はいはい、ということでかすみ、また明日な」

 

 

かすみ「はーい(なんだかすごい乗り遅れた気分…)」

 

 

 

 

〜翌日、部室〜

 

 

俺「というわけで、今日はこの同好会とみんなの知名度をあげるために何がいいか考えていこう」

 

 

果林「結局、みんな部長を頼ってたのね」

 

 

エマ「うん…考えてもなかなか出てこなくて…」

 

 

彼方「彼方ちゃんも考えたら眠くなっちゃったよ〜」

 

 

かすみ「彼方先輩はいつも眠いじゃないですかー」

 

 

彼方「失礼しちゃうな〜かすみちゃん。今日の彼方ちゃんはお目々パッチリだぞ〜」

 

 

しずく「それでどうしましょうか」

 

 

俺「あぁ、昨日せつ菜と璃奈に頼んで他の同好会がどんなことをやってるか調べてきてもらったんだ」

 

 

愛「おー!りなりー偉いぞー!」

 

 

璃奈「えへへ、璃奈ちゃんボード テレテレ。ネットのことなら任せて」

 

せつ菜「私もかすみさんほどではありませんがたくさん調べてきました!どうぞ見てください!」

 

 

果林「へぇ〜他の学校はいろんなことをやってるのね〜」

 

 

愛「あー、これμ'sとA-RISEじゃない?」

 

 

エマ「2組ともいろんなことをしてるだね。μ'sは学校説明会の時にライブをしたんだー。A-RISEは…」

 

 

しずく「やはりA-RISEは大会での優勝が多いですね」

 

 

歩夢「やっぱりμ'sもA-RISEも誰もが思いつくところでしっかりと実績を残してるね…」

 

 

せつ菜「やはりそれが有名な一因なのでしょうか…」

 

 

 

俺「それもあるけど、2組は自分たちらしさを理解していてそれを最大限いかせる場所を知ってるんじゃないかな」

 

 

果林「自分たちらしさ…」

 

 

かすみ「かすみんたちらしさってなんでしょう…?かすみんらしさといえばちょーかわいいってところなんですけど…」

 

 

愛「うーん、愛さんたちらしさかーうーん」

 

 

俺「あると思うよ。」

 

 

彼方「ダメだ〜考えたら眠くなってきちゃったよ〜」

 

 

愛「こら、カナちゃん寝ないで」

 

 

せつ菜「私たちらしさ…」

 

 

俺「せつ菜は特にわかると思うんだけど」

 

 

せつ菜「私ですか?」

 

 

俺「あぁ、それを巡って俺とデュエルしたしな」

 

 

せつ菜「思い出しました!私たち同好会が再始動した時のことを!」

 

 

愛「なになに教えて、せっつー」

 

 

せつ菜「はい!私たちは最初目指す所がお互いバラバラでした。ですが、部長が気づかせてくれたんです。たとえ目指すべき方向が違ってもバラバラだったとしてもそれを認め合い補っていき前に進むことができる 私たちにはそれができるって!」

 

 

愛「そっかー、愛さんたちにはそれがあったね!」

 

 

果林「たしかに目指すところがバラバラなのにそれでも前に進める同好会はそうはないかも」

 

 

エマ「うん!でも私たちならそれができる!」

 

 

かすみ「さっすが先輩〜。でも〜かすみんは最初からわかってましたよ〜」

 

 

しずく「はいはい、かすみさん、あからさまな嘘はやめようね」

 

 

かすみ「むー、嘘じゃないもん!」

 

 

璃奈「かすみちゃん、顔に嘘って書いてある…」

 

 

かすみ「もー、りな子までー!」

 

 

歩夢「うん、私たちならバラバラでも前に進める!」

 

 

せつ菜「ですが、それで何ができるでしょうか…」

 

 

果林「そうね…ソロライブは安直すぎよね」

 

 

俺「いや、いいんじゃないか。ソロで9人がライブやってるところってあんまり無いみたいだし、みんな全体での曲が多いんだ」

 

 

愛「ならソロライブは決まりだね!でもなんかあと一声欲しいな〜」

 

 

しずく「えぇそうですね…何かあるでしょうか…?」

 

 

璃奈「大会…」

 

 

かすみ「ん?」

 

 

璃奈「ソロで大会に出てみるのはどうかな?」

 

 

しずく「たしかにμ'sもA-RISEもグループでの大会の優勝経験はありますが、ソロでの出場はありませんね…」

 

 

せつ菜「それです!さすがです!璃奈さん!私たちが大会でいい結果を残せば各々1人1人が目指す場所があって1人1人が活躍する、そんなグループなんだ!ってところがわかってもらえる気がします!」

 

 

果林「たしかにせつ菜の言う通りね…いいんじゃない?大会?」

 

 

彼方「でもそんなに都合よく大会があるかな〜」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

彼方「え〜?」

 

 

俺「これ」

 

 

かすみ「スクールアイドルデュエルCS(チャンピオンシップ)…?」

 

 

俺「そう、全国各地で行われる、簡単に言っちゃえばスクールアイドルを対象にしたデュエルの大会さ。エリアはこの前のデュエルカーニバルと同じようなエリア分けがされてるんだ。出場方法はグループ出場と個人出場に別れていてμ'sはグループ出場するって。で、うちは個人出場しようかなって思って」

 

 

果林「へぇー、でもずいぶん準備がいいわね」

 

 

俺「え?まぁ…たまたま見つけたんだよ…」

 

 

歩夢「いいんじゃないかな。この大会。この大会に出ていい結果を残せれば私たちのこともっと知ってもらえると思う」

 

 

愛「それにー、大会でいい結果を残してそっからソロライブすれば知名度倍増でしょー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんバード ワクワク」

 

 

せつ菜「はい!燃えてきましたね!」

 

 

エマ「うん!私もすごく楽しみ!」

 

 

彼方「彼方ちゃんもさらにお目々パッチリだぞ〜」

 

 

しずく「満場一致ですね」

 

 

俺「ということで、早速こっちでエントリーしておくから、明日から早速ビシバシ指導していくらみんな覚悟しろよ」

 

 

みんな「はい!」

 

 

 

 

 

〜帰り道〜

 

 

歩夢「ねぇ、本当は最初からこうなるのわかってたんじゃないの?だから大会もちゃんと調べてたとか」

 

 

俺「ま、可能性はあるかなって思ってたよ。けどやるかやらないかはみんなが決めることだから、だから俺は敢えて口出さなかったんだ」

 

 

歩夢「ふふ、やっぱりあなたって部長に向いてるね」

 

 

俺「そう?」

 

 

歩夢「うん…これかも私たちを導いてね “部長”」

 

 

俺「うん、任された」

 

 

歩夢「(ふふ、頼りにしてるよ、これまでもこれからも)」

 

 

俺「ん?何か言った?」

 

 

歩夢「ううん、なんでもないよ。さ、帰ろう」

 

 

俺「うん」

 

 

 

これからスクールアイドルCSに向けた日々が始まる。

 

 

to be continued…



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第2話

 

俺「で、スクールアイドルCSの練習メニューらこんな感じ行こうと思う」

 

 

彼方「やっぱり今までに比べたらハードになるね〜」

 

果林「けど、これくらいやらないと優勝はできないんじゃない?」

 

かすみ「かすみんならこれくらい余裕です!」

 

 

璃奈「冷や汗かいてるけど」

 

 

かすみ「ち、違うよ!りな子!部室が暑いだけ!」

 

 

しずく「はいはい」

 

 

かすみ「もー、しず子までー」

 

 

エマ「でもこれがこなせれば相当強くなれそう」

 

歩夢「うん、あなたが考えたらメニューならきっと大丈夫」

 

 

愛「よーし、燃えてきたー!」

 

 

するとせつ菜が慌てて部室に入ってきた

 

 

せつ菜「す、すみません!部長今すぐ生徒会室に来てもらえますか!?」

 

 

俺「あ、あぁ…。わかった」

 

 

俺はせつ菜と生徒会室に急いだ。

 

 

 

せつ菜「着きました…どうぞ中へ」

 

 

俺「わかった…」

 

 

俺は生徒会室の扉を開けた。

 

 

そこには見覚えのある男の人が立っていた。

 

 

父親「よ!久しぶりだな」

 

 

俺「と、父さん…」

 

 

せつ菜「やっぱりご本人だったんですね…。急に訪問されたのでご本人かわからなかったのですが、あなたがそういうなら間違いなさそうですね…」

 

 

俺「なんで父さんが学校に…」

 

 

父親「ん?息子の学校訪問だよ。保護者が息子の学校を見にくるのは別におかしいことじゃないだろ?」

 

 

俺「それはそうだけど、帰ってくるなら連絡くれって言ってるだろ。それに母さんはどうしたんだよ?2人で今アメリカで仕事してるんじゃなかったのかよ?」

 

 

父親「あー、母さんは仕事でどうしてもこっちにこれなくてな。第一俺も仕事のついでに寄ったんだ」

 

 

俺「ふーん、けど連絡くらい入れろよ。こっちにも準備があるのに」

 

 

父親「あー、その件は悪かった。父さんも仕事でバタバタしててな。それに仕事が早く終わったから寄れたんだ」

 

 

せつ菜「そうだったんですね」

 

 

父親「そう、それに俺は明日の夜には再びアメリカに戻られなければいけない」

 

 

俺「そうか…」

 

 

父親「そこでだ」

 

 

俺「うん?」

 

 

父親「聞いたぞ、お前、今彼女らスクールアイドル同好会の部長をやってるんだったな?」

 

 

俺「そうだけど…」

 

 

父親「まさかお前が部長をやることになるとは思わなかったが…まぁいいだろう。だが!お前が部長に相応しいかは別だ!」

 

 

俺「どういうこと?」

 

 

父親「聞いたところによるとお前はみんなにデュエルを教えているらしいが、デュエルを教えるということは様々なデッキを使いこなせなければ務まらない!そこでお前にデュエルを申し込む!」

 

 

俺「俺にデュエルを…?」

 

 

父親「そうだ!だが、ただのデュエルではない。俺はお前の今使っているデッキを預かる!そしてお前は新しいデッキを作れ!」

 

 

俺「俺のデッキを?けど俺が持ってる他のカードも殆どがサイバース族のカードだけど…。」

 

 

父親「今使っているデッキでなければサイバース族を使っても構わない。そして俺に勝ったらお前を部長として認めてやる!」

 

 

俺「俺が負けたら?」

 

 

父親「お前をアメリカに連れて行く!」

 

 

俺「はぁ!?なんでそうなるんだよ!第一そんな急な話…」

 

 

父親「安心しろ、学校の先生には了承済みだ。第一、保護者の許可なしで日本で一人暮らしさせて学校に通わせられないだろう」

 

 

俺「たしかに…そうだけど…」

 

 

父親「なんだ?怖気づいたのか?」

 

 

俺「そんなわけないだろ。わかったやってやるよ」

 

 

父親「うむ、それでこそ俺の息子だ。では時間は明日の16時。それでいいか?」

 

 

俺「わかった…。」

 

 

父親「よし、それじゃあ父さんは先に帰ってるから。鍵貸してくれるか」

 

 

俺「あぁ…」

 

 

父親「じゃ!」

 

 

そういうと父さんは去っていった。

 

 

 

せつ菜「あなたのお父様なんというかいろいろすごいですね」

 

 

俺「ほんと、父さんの考えてることは昔からわかんねーよ」

 

 

せつ菜「でも…これからどうしましょうか?」

 

 

俺「とりあえずみんなに事情を話すよ」

 

 

 

〜数分後〜

 

 

かすみ「えー!?先輩アメリカ行っちゃうんですかー!?そんなのかすみん嫌ですー!かすみんは先輩ともっといたいんですー!」

 

 

歩夢「かすみちゃん、まだそうと決まったわけじゃないよ、可能性の話で…」

 

 

かすみ「可能性でも嫌ですー!先輩、本当に行っちゃわないですよね?」

 

 

俺「あぁ、もちろん。俺は負けるつもりはないよ。ただ…」

 

 

かすみ「ただ…」

 

 

歩夢「あなたのお父さん、デュエル相当強いもんね…」

 

 

愛「やっぱりぶちょーのお父さんなだけあるんだー。」

 

 

しずく「でも万が一部長が負けたら…」

 

 

璃奈「部長とお別れ…」

 

 

彼方「話が急すぎて彼方ちゃん、目が冴えちゃったよ〜」

 

 

果林「確かに可能性だけの話でも、可能性があるだけちょっとね…」

 

 

エマ「うん…もっともっと部長には見守ってて欲しかった…」

 

 

せつ菜「で、ですから皆さん、まだそうと決まったわけでなくて。皆さんが協力すれば部長がアメリカに行かなくてすむ可能性が上がると思うんです!」

 

 

かすみ「何を協力するばいいんですか!?かすみんにできることならなんでもします!」

 

 

せつ菜「部長のお父様との条件は、部長がいつもとは違うデッキを作成し勝利することです。つまり部長の新デッキの作成を手伝い、調整を助けることが部長に残ってもらう可能性を上げる、私たちが協力できることだと思うんです!」

 

 

愛「それなら愛さんに任せて!」

 

 

果林「わ、私だってデュエルならいろいろ協力できるわ」

 

 

歩夢「わ、私も!あなたのデュエルを一番見てきたのは私だし…」

 

 

彼方「彼方ちゃんも〜」

 

 

エマ「私も!」

 

 

しずく「私も!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

俺「みんなありがとう…。けどみんなにはスクールアイドルCSが…」

 

 

 

 

歩夢「あなたがいないのにスクールアイドルCSで優勝したって意味がないよ!!」

 

 

俺「歩夢…」

 

 

歩夢「スクールアイドルCSで優勝できるかわからない…でも私は全力で大会にのぞむつもりだよ。でもあなたには一番近いところで見ていて欲しいの。たしかにこの大会は私の知名度を上げるためのもの…でもその大会にあなたがいないなんて私は考えられない…。私たちが有名になれたとしてもその瞬間もあなたに見ていて欲しいの!あなたと同じ感動を分かち合いたいの!!」

 

 

かすみ「おぉ〜歩夢先輩…」

 

 

果林「言い切ったわね…」

 

 

俺「歩夢…」

 

 

せつ菜「歩夢さんの言う通りです!部長がいない同好会なんてあり得ません!私たちはあなたがいるから頑張れるんです!だからあなたには私たちが輝いてる瞬間を見ていて欲しいんです!そのためなら私たちはどんなことだって協力します!」

 

 

愛「そーだよ!愛さんたちにできることならなんでもするから、てゆーか、愛さんたちに協力させてよ!」

 

 

俺「みんな…わかった…ありがとう。そうしたらみんなで作るか。新しいデッキを。あの時みたいに」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

こうして急遽、俺たちは新しいデッキを作ることになった。

 

 

学校が閉まったあとは来れるメンバーがうちにきた。

 

 

父親「おぉ、久しぶりだな。歩夢ちゃん!」

 

 

歩夢「お久しぶりです」

 

 

父親「うん、相変わらず健気だな。こいつには勿体ないくらいだ」

 

 

俺「なんのことだよ」

 

 

父親「なんでもない。それより君たちは同好会のメンバーか」

 

 

愛「宮下愛です!」

 

 

しずく「桜坂しずくです」

 

 

璃奈「天王寺璃奈です…」

 

 

 

父親「うん、愛ちゃんにしずくちゃんに璃奈ちゃんか。さぁ上がって上がって」

 

 

しずく「は、はい…お邪魔します…」

 

 

 

父親「こんなにお客さんがくるならなんか出前でも取ればよかったな」

 

 

歩夢「あぁ、もうご飯は食べてきたのでお気遣いなく」

 

 

父親「そうか、それにしても歩夢ちゃんも大きくなったね。」

 

 

歩夢「いえいえ、彼の方がどんどん大きくなってますから」

 

 

 

愛「ね、ねぇ歩夢…」

 

 

愛は小声で歩夢に話しかける

 

 

歩夢「何?愛ちゃん」

 

 

愛「ぶちょーのお父さんってあんなこと言うから難しい人かと思ってたけどめちゃくちゃいい人そうじゃん」

 

 

歩夢「うん、普段の彼のお父さんはとっても優しくていい人だよ。」 

 

 

愛「そんな人がなんで、ぶちょーをアメリカに連れて行きたがるんだろう?」

 

 

歩夢「それは…わからない…けど何か理由があるんじゃない?」

 

 

愛「うーん、なんだろう…」

 

 

俺「そうだ、父さん。今日は愛としずくと璃奈はうちに泊まり。歩夢も寝るまではうちにいるから」

 

 

父親「そうか、明日の決戦に備えて最終調整というわけだな」

 

 

俺「まぁそういうこと」

 

 

父親「わかった。みんな思う存分うちを使ってくれ。それじゃあ父さんは書類作ったあと寝るから。それとお前たちが起きる頃には父さんもう出てるから明日決戦の時に会おう。おやすみ」

 

 

俺「あぁ、おやすみ」

 

 

歩夢「おやすみなさい」

 

 

愛、しずく、璃奈「おやすみなさい」

 

 

璃奈「部長のお父さん、すごいいい人そうだった…」

 

しずく「えぇ、優しくて暖かい人でした」

 

 

俺「たまに暑苦しいけどな」

 

 

歩夢「あなたはお母さん似なのかもしれないね」

 

 

璃奈「そういえば部長のお母さんってどんな人なの?璃奈ちゃんボード なぞなぞ」

 

 

歩夢「優しくていつも暖かく見守ってくれる人だよ」

 

 

俺「怒ると怖いけどな」

 

 

愛「なーんだ、ぶちょーのまんまじゃーん」

 

 

俺「そうか?」

 

 

しずく「でもどうしてお父様は急に部長をアメリカに連れて行くなんて言い出したんでしょうか?」

 

 

俺「さぁね、気まぐれか。俺にもわかんないな。とにかく俺にできることは父さんにデュエルで勝つことだよ。」

 

 

愛「そういえばぶちょーのお父さんってどんなデッキ使うの?」

 

 

俺「それがいろんなデッキを使いこなすからどれがっていうのがなくて…だから対策のしようがないんだ…」

 

愛「そっかー、ならこっちのベストの状態で行くしかないってわけね」

 

俺「そういうことだ。」

 

 

 

その後、俺たちはデッキ作りと調整に明け暮れた。

 

 

俺「ん?果林からだ?」

 

 

果林「あ、もしもし夜遅くにごめんね?デッキ作りは終わったかしら?」

 

 

俺「絶賛調整中だよ」

 

 

果林「そう…ごめんなさいね私とエマは寮の門限があるからそっちにいけなくて」

 

 

俺「あぁ、大丈夫。4人もみんなの分まで頑張るって張り切ってるよ」

 

 

果林「そう…。ねぇ、本当にアメリカに行っちゃう可能性はあるの?」

 

 

俺「まぁ0ではないだろうけど」

 

 

果林「そう…。でもあなた自分がやばい状況なのに妙に冷静ね」

 

 

俺「ま、焦っても仕方ないたから。やるべきことはわかってる。それが明確な分だいぶ楽だよ」

 

 

果林「あなたってなんていうか妙に肝が座ってるわよね」

 

 

俺「そうか?まぁそれに俺は父さんだろうとデュエルで負けるつもりはないからさ。例えコード・トーカーたちが使えなくても今持ってるカードたちだって強いからな。だから心配するな。俺はどこにも行ったりしないよ」

 

 

果林「ふふ、そうね。でももしアメリカに行くことになったらどうする?何かしてくれる?」

 

 

俺「え?俺がアメリカ行くのになんかしないと行けないのか?」

 

 

果林「ふふ、冗談よ。でもちょっと安心した。それじゃあとは頑張って。あ、あと夜更かしはほどほどにね。睡眠不足でデュエルの判断力が落ちちゃうから」

 

 

俺「わかった。おやすみ」

 

 

果林「おやすみなさい」

 

 

 

 

愛「ぶちょー、誰から?」

 

 

俺「ん?果林からだよ」

 

 

愛「やっぱりみんな心配なんだね」

 

 

俺「ま、そうは言っても始まらないからな。さ、デッキ作りに戻ろう」

 

 

愛「はーい」

 

 

俺「って思ったら今度はかすみからだ」

 

 

歩夢「みんな考えることは同じなんだね」

 

 

璃奈「それだけ部長は心配されてる…」

 

 

俺「そうだな…みんなのためにもなんとしても勝たないとな…」

 

 

 

〜翌日〜

 

 

放課後になり俺たちは学校のデュエル場に向かった。

 

 

すると先に父さんが立っていた。

 

 

父親「来たか」

 

 

俺「あぁ」

 

 

父親「デッキは作れたか?」

 

 

俺「あぁ、みんなと作ったこの新しいデッキで父さんに勝つ」

 

 

父親「いいだろう」

 

 

 

しずく「運命の瞬間ですね…」

 

 

かすみ「先輩…お願い勝って…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ハラハラ」

 

 

果林「大丈夫よ、部長ならきっと」

 

 

エマ「うん、信じよう」

 

 

彼方「彼方ちゃん、心配で昨日全然寝れなかったけど、頑張って見届けるぞ〜」

 

 

愛「ぶちょー!絶対負けちゃだめだよー!」

 

 

せつ菜「あなたたら勝つって信じてますからね!」

 

 

歩夢「大丈夫…あなたならきっと勝てる…。」

 

 

 

父親「デュエルは互いのライフ8000のマスターデュエルだ」

 

 

俺「わかった、いくぞ」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

父親「先攻はお前に譲ってやろう」

 

 

俺「俺のターン!手札の斬機シグマの効果!EXモンスターゾーンにモンスターがいない時、自身を特殊召喚できる!来い、斬機シグマ!さらに斬機ディヴィジョンを通常召喚!俺はレベル4のシグマとディヴィジョンでオーバーレイ!」

 

 

 

父親「ほぅ、早速エクシーズか」

 

 

俺「エクシーズ召喚!現れろ、ランク4、塊斬機ダランベルシアン!ダランベルシアンの効果!オーバーレイユニットを2つ取り除きデッキから斬機アディオンを手札に加える!続けてアディオンの効果!ダランベルシアンの攻撃力を1000上げて自身を特殊召喚する!」

 

 

せつ菜「順調に場を整えていますね」

 

 

俺「そしてダランベルシアンの更なる効果!自身をリリースすることで手札から斬機ダイヤを特殊召喚!俺はレベル4のアディオンにレベル4のダイヤをチューニング!シンクロ召喚!現れろ!レベル8、炎斬機マグマ!」

 

 

父親「エクシーズの次はシンクロか。さすがは俺の息子だな」

 

 

俺「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

せつ菜「さて、部長のお父様はどんなデッキを使うのでしょうか…」

 

 

父親「いくぞ、俺のターン、ドロー!フィールド魔法 走破するガイアを発動!」

 

 

俺「なんだ、あのカードは!?」

 

 

父親「走破するのガイアの効果!手札の暗黒騎士ガイアを相手に見せてデッキから呪われし竜ーカース・オブ・ドラゴンを手札に加える。そして魔法カード 螺旋融合を発動!」

 

 

 

歩夢「融合カード!?」

 

 

父親「俺は手札の呪われし竜ーカース・オブ・ドラゴンと暗黒騎士ガイアを融合!魔道極めし騎士よ その魔力でドラゴンの呪いを解き放ち伝説の竜騎兵となれ!!融合召喚!!竜魔道騎士ガイア!!」

 

 

俺「なんだあのモンスターは…。竜騎士ガイアなのか…?」

 

 

父親「ただの竜騎士ガイアではない、こいつは新たな力を得た竜騎士ガイアだ!まずは螺旋融合の効果!このカードの効果で竜騎士ガイアを特殊召喚した時、そのモンスターの攻撃力を2600アップし、さらに2回モンスターに攻撃できる効果を付与する!」

 

 

俺「竜魔導騎士ガイアはまさか…」

 

 

父親「そう!こいつはフィールドにいる時、竜騎士ガイアとして扱う!さらにこいつは自分の攻撃力を2600ダウンさせることでフィールドのカード1枚を破壊する!」

 

 

俺「くっ、なんて効果だよ。だが好きにはさせない!罠発動!斬機超階乗!墓地の斬機ダイヤ、アディオン、ディヴィジョンを特殊召喚し、この3体でエクシーズ召喚をする!」

 

 

父親「ほぅ、相手ターン中にエクシーズか」

 

 

俺「俺はレベル4の斬機ダイヤ、アディオン、ディヴィジョンの3体でオーバーレイ!3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れろ!塊斬機ラプラシアン!!」

 

 

愛「よし!ぶちょーのエクシーズが成功した!」

 

 

俺「ラプラシアンの効果!エクシーズ召喚に成功した時、オーバーレイユニットを3つ取り除き、効果発動!相手の手札、モンスター、魔法・罠カードを1枚ずつ墓地に送る!」

 

 

父親「厄介なモンスターだな!だが、俺はここで竜魔導騎士ガイアの効果発動だ!攻撃力を2600下げラプラシアンを破壊する!」

 

 

俺「そうはさせない!斬機ダイヤをオーバーレイユニットとしたラプラシアンの効果!竜魔導騎士ガイアの効果を無効にする!」

 

 

父親「なるほど、これで俺の場はガラ空きか。おまけにお前の場にはラプラシアンが残った…。昨日作ったデッキとは思えないくらいの構築、そしてプレイングだな…。だがまだだ!」

 

 

俺「何!?」

 

 

父親「自分フィールドにモンスターがいないことにより魔道騎士ガイアをリリースなしで召喚!そしてガイアの効果!墓地から呪われし竜ーカース・オブ・ドラゴンを特殊召喚する!そして呪われし竜ーカース・オブ・ドラゴンの効果!デッキから螺旋融合を手札に加える!」

 

 

俺「2枚目の螺旋融合だと!?」

 

 

父親「魔法カード 螺旋融合を発動!フィールドの魔道騎士ガイアと呪われし竜ーカース・オブ・ドラゴンを融合!」

 

 

俺「また竜魔導騎士が…」

 

 

父親「それはどうかな?」

 

 

俺「何!?」

 

 

父親「現れろ!天翔の竜騎士ガイア!!」

 

 

愛「おー、これはまた懐かしいカードを」

 

 

かすみ「関心してる場合じゃないです!」

 

 

 

父親「天翔の竜騎士ガイアの効果!デッキから永続魔法 螺旋槍殺を手札に加え、そして発動!」

 

 

せつ菜「螺旋槍殺は竜騎士ガイアモンスターに守備貫通効果を与え、さらに竜騎士ガイアモンスターが戦闘ダメージを与えた時、2枚ドローし、手札を1枚墓地に送る効果を持っています。さらに天翔の竜騎士ガイアは攻撃モンスターの表示形式を変更させる効果を持っています…」

 

 

果林「さらに螺旋融合の効果で天翔の竜騎士ガイアの攻撃力は2600アップし、5200…対して部長のラプラシアンの守備力は0…」

 

 

父親「バトルだ!天翔の竜騎士ガイアでラプラシアンを攻撃!この瞬間、天翔の竜騎士ガイアの効果!ラプラシアンを守備表示にする!そして守備貫通ダメージでお前に5200のダメージを与える!」

 

 

俺「ぐぁ!」

 

 

俺のライフが8000から2800に減る。

 

 

 

父親「螺旋槍殺の効果で2枚ドローし、1枚を墓地に送る。そして螺旋融合で融合召喚されたモンスターはモンスターに2回攻撃ができる…。そして炎斬機マグマの守備力も0…あっけない幕引きだったな。バトルだ!天翔の竜騎士ガイアで炎斬機マグマを攻撃!」

 

 

せつ菜「この攻撃が通ったら…」

 

 

果林「部長の負け!?」

 

 

かすみ「い、嫌です〜そんな嫌だ〜」

 

 

歩夢「(なんとかしてくれるよね、あなたなら…)」

 

 

俺「リバースカードオープン!速攻魔法!サイバネット・バックドア!マグマを除外してマグマより攻撃力の低い斬機マルチプライヤーを手札に加える!そして螺旋融合で融合召喚されたモンスターが2回目に攻撃できるのはモンスターだけ!よって攻撃対象がなくなった父さんはこれ以上攻撃できない!」

 

 

父親「間一髪で凌いだか…」

 

 

せつ菜「ふぅ…なんとか凌ぎましたね…」

 

 

エマ「ヒヤヒヤした〜」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ごくり…」

 

 

かすみ「か、かすみんは先輩のこと信じてましたからね」

 

彼方「一番騒いでたけどね〜」

 

 

かすみ「そ、そんなことないです!」

 

 

父親「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

しずく「なんとか凌ぎましたが…あの伏せカード気になりますね…」

 

 

俺「……」

 

 

父親「どうした?ピンチで声も出ないか?」

 

 

俺「いや、その逆さ!」

 

 

父親「ん?」

 

 

俺「さすがは父さんだな。油断したら一瞬でやられる…けど…俺はこのデュエルを楽しんでる。手に汗握る駆け引き…やっぱりデュエルはこうでなくちゃな!」

 

 

父親「そうか…デュエルを楽しむのは何よりだが、忘れてないよな?デュエルで負けたらお前は仲間たちと別れアメリカへ行くんだぞ?」

 

 

俺「忘れてなんかいないさ。けど厳密に言うとそんなこと考えてなかった。だって俺にはまだライフも手札もデッキも残ってる!次のドローで父さんを倒すカードが引けるかもしれないんだからな」

 

 

父親「そうか…(やっぱりお前は母さんに似てるな…。穏やかに見えて本当は誰よりも周りを見て、そして誰よりも負けず嫌い…)なら見せてみろ、お前のデュエルを!」

 

 

俺「あぁ、いくぞ!俺のターン、ドロー!俺のスタンバイフェイズに炎斬機マグマはフィールドに戻ってくる!そしてメインフェイズ、墓地の斬機シグマの効果!自身を特殊召喚する!さらに斬機マルチプライヤーを通常召喚!そして魔法カード 斬機方程式を発動!墓地からディヴィジョンを特殊召喚する!」

 

 

 

俺「俺は斬機シグマと斬機ディヴィジョンでオーバーレイ!エクシーズ召喚!塊斬機ダランベルシアン!ダランベルシアンの効果!オーバーレイユニット2つを取り除きデッキから斬機サブトラを手札に加える!さらに墓地の斬機ディヴィジョンの効果!天翔の竜騎士ガイアの攻撃力を半分にする!」

 

 

父親「何!?」

 

 

俺「続けて、ダランベルシアンの効果!自身をリリースして墓地から斬機ダイヤを特殊召喚!さらに天翔の竜騎士ガイアの攻撃力を1000下げて手札の斬機サブトラを特殊召喚する!」

 

 

父親「下級斬機モンスターが3体…またラプラシアンか?再びラプラシアンを出したところで俺のライフは削り切れないぞ!」

 

 

俺「それはどうかな!?それに俺が呼び出すのはラプラシアンじゃない!」

 

 

父親「なんだと!?」

 

 

俺「俺はレベル4の斬機サブトラ、マルチプライヤーにレベル4の斬機ダイヤをチューニング!」

 

 

父親「まさか、ここでシンクロだと!?」 

 

 

 

俺「シンクロ召喚!!現れろ!レベル12!炎斬機ファイナルシグマ!!!」

 

 

 

父親「ファイナルシグマ…これがお前のこのデッキのエースモンスター…」

 

 

俺「そうだ!そしてシンクロ素材となったマルチプライヤーの効果!ファイナルシグマの攻撃力を倍の6000にする!」

 

 

父親「攻撃力6000!?」

 

 

かすみ「すごい…すごいです!先輩!」

 

 

俺「さらにファイナルシグマはEXモンスターゾーンにいる限り斬機カード以外の効果を受けず、モンスターとの戦闘ダメージを倍にする!」

 

 

父親「攻撃力を倍にしただけでなく、ダメージも倍…やるな!」

 

 

 

 

俺「いくぞ!炎斬機ファイナルシグマで天翔の竜騎士ガイアを攻撃!」

 

 

父親「くっ、この瞬間、永続罠 螺旋砲撃を発動!竜騎士ガイアが戦闘を行う攻撃宣言時、フィールドのカード1枚を破壊する!俺は天翔の竜騎士ガイアを選択!これで攻撃モンスターがいなくなればファイナルシグマの攻撃はダイレクトアタックになる」

 

 

俺「そうはさせない!斬機ダイヤの効果!このカードを素材としたシンクロモンスターは特殊召喚されたターン、相手のモンスター、魔法、罠カードの発動を1度無効にできる!よって螺旋砲撃の効果は無効だ!」

 

 

父親「ぐっ」

 

 

俺「いけ!ファイナルシグマ!!天翔の竜騎士ガイアを攻撃!一刀両断!必殺の一撃を放て!!」

 

 

父親「ファイナルシグマの攻撃力は6000、それに対し天翔の竜騎士ガイアの攻撃力は1600…戦闘ダメージは4400の倍の8800か…。ふっ…強くなったな…」

 

 

 

父親ライフ8000→0

 

 

歩夢「か、勝った…」

 

 

 

 

かすみ「やったー!先輩が勝ちましたー!」

 

 

同好会のみんなが俺に駆け寄ってくる。

 

 

果林「本当、よくやったわ」

 

エマ「うんうん、本当によかった」

 

彼方「安心したら眠気が〜」

 

愛「ダメだよ、カナちゃん寝ないの!」

 

せつ菜「でも夢じゃないんですね…」

 

しずく「これでまた一緒にいられるんですね」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わーいわーい」

 

歩夢「よかった…本当によかった…」

 

 

 

父親「約束通り、お前は虹ヶ咲に残っていいぞ。それとお前のデッキだ。」

 

俺「ありがとう」

 

父親「いい仲間を持ったな」

 

俺「あぁ。そうだ、父さん」

 

父親「なんだ?」

 

俺「父さんは俺がみんなにデュエルを教えてるっていたけどそれは半分合ってて半分間違ってる」

 

父親「どういうことだ?」

 

俺「今回のデュエル、俺1人だったら勝てなかったかもしれない。けどみんながいたからこのデッキを作り上げることができた。いやこのデッキだけじゃない、いつも使ってるデッキもみゆなと作りあげたデッキなんだ。俺はデュエルを教えていると同時にみんなにいろんなことを教えられているんだ。だから俺はみんなの元から離れるわけにはいかない。だから父さんには絶対に負けるわけにはいかなかった。」

 

 

父親「そうか…しばらく会わないうちに大きくなったな」

 

俺「身長か?そりゃ育ち盛りだから」

 

父親「身長だけじゃないよ。そうかこの仲間たちがいればお前も安心だな」

 

俺「あぁ!」

 

 

父親「みんな」

 

せつ菜「はい、なんでしょう」

 

父親「驚かせて悪かった。こいつをこんなにも心配してくれる仲間がいたなんてな。これからも息子をよろしくお願いしてもいいかな?」

 

かすみ「もちろんですよ!おとうさん!」

 

歩夢「ね、ねぇ、この人は彼のお父さんであってかすみちゃんのお父さんじゃないんだよ」

 

かすみ「わ、わかってますよ!」

 

 

父親「ははは、本当に面白い子達だ。それじゃ息子を頼んだよ、みんな」

 

 

みんな「はい!」

 

 

父親「それと歩夢ちゃん」

 

 

歩夢「はい?」

 

 

父親「いろいろライバルが多いみたいだけど、頑張れよ」

 

歩夢「え?えぇ」

 

父親「じゃ、父さんはアメリカに帰る!またな!」

 

 

そういうと父さんはそのまま空港へ向かっていった。

 

 

せつ菜「なんか嵐のようなお父様でしたね…」

 

俺「あぁ…そうだな…」

 

愛「でーも、何はとまあれぶちょー残留でよかったじゃーん!ねぇ、このあとぶちょーの残留祝いのパーティーしようよー!ぶちょーの家で!」

 

 

果林「それはいい案ね」

 

 

かすみ「賛成ー!」

 

 

せつ菜「よろしいですか?」

 

 

俺「そうだな、今回はみんなにも協力してもらったしいいよ」

 

かすみ「やったー!」

 

俺「けど、まだ練習の時間はあるからな、やれるだけの練習はやってからだぞ」

 

 

かすみ「えー」

 

 

しずく「かすみさん、今度は私たちの番だよ」

 

 

かすみ「ぶーぶー」

 

 

愛「そうと決まったら早速部室へゴー!」

 

 

俺たちは部室へ戻っていった。

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

母親「ねぇ、あなた。あの子に本当のことを言ったの?」

 

 

父親「え?」

 

 

母親「本当は一緒に暮らしたいからアメリカに来てほしいって…」

 

 

父親「いや〜あの様子を見せられたら言えないよ」

 

 

母親「そう…」

 

 

父親「ま、あいつの人生はあいつのものだ。たしかに親としては一緒に暮らしたかったが、これはあいつが選んだ道だ。俺たち親はそれを応援しよう」

 

 

母親「そうね、まぁあなたがそういうならそういうことで」

 

 

父親「ちなみに母さんはあいつが大人しくアメリカに来ると思ったか?」

 

 

母親「いいえ、絶対に嫌がると思った」

 

 

父親「やっぱりあいつは母さん似だな。」

 

 

母親「ふふ、そうかしら?」

 

 

父親「あぁ、そうだ!」

 

 

母親「でもデュエルの腕はあなたに似たのかもね」

 

 

父親「ふん…そうだな…。頑張れよ…息子よ…」

 

 

 

 

to be continued…



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第3話

 

スクールアイドルCSに向けて特訓に励んだ俺たち。

 

 

 

一度は俺がアメリカに行くかもしれなくなったけど、なんとかここに留まることができた。

 

 

 

 

そしてついにスクールアイドルCSの当日を迎えた…。

 

 

 

 

 

俺「いよいよだな」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

しずく「ふぅ…」

 

 

かすみ「あれ〜?しず子もしかして緊張してる〜?」

 

 

しずく「か、かすみさんだって!」

 

 

かすみ「か、かすみんは緊張してなんかいないもん!」

 

 

俺「大丈夫だよ、しずく。しずくと新しいデッキなら」

 

 

しずく「はい!」

 

 

かすみ「もーしず子だけずるいー」

 

 

 

俺「かすみも璃奈も大丈夫さ。みんなあれだけ特訓したんだから」

 

 

璃奈「うん、璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

かすみ「か、かすみさんだって!」

 

 

エマ「大丈夫みんななら」

 

 

彼方「彼方ちゃんも今日はお目目ぱっちりだぞ〜」

 

 

果林「えぇ、今日はみんな全力を出しましょう。」

 

 

 

そこへある3人組がやってくる。

 

 

 

せつ菜「あ、あれは…」

 

 

 

ツバサ「久しぶりね、虹ヶ咲の部長さん」

 

 

俺「ツバサさん」

 

 

そこに現れたのはA-RISEの3人だった。

 

 

 

せつ菜「ど、どうしてA-RISEの3人がここに!?」

 

 

あんじゅ「あれ?聞いてなかった?私たち、この大会は個人戦で出るのよ」

 

 

エマ「それってつまり…」

 

 

英玲奈「私たちと虹ヶ咲、勝ち進んでいけばいずれ戦うことになるだろう」

 

 

 

せつ菜「あのA-RISEと私たちが…」

 

 

ツバサ「もしかして私たちじゃ不服からしら?あなたたちの部長さんと英玲奈のデュエルを見て、あなたたち虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会とならいいデュエルができると思って今回は個人戦でエントリーしたんだけど」

 

 

せつ菜「い、いえそんなことはありません!A-RISEのお三方と戦えるなんて光栄です!」

 

 

あんじゅ「ふふ、よかったわ」

 

 

ツバサ「それじゃあ私たちはここで失礼するわ、あなたたちとデュエルできるの楽しみにしているわ」

 

 

 

愛「行っちゃった…」

 

 

 

かすみ「わわわ、どうしましょう…あのA-RISEと戦うかもしれないなんて…」

 

 

果林「えぇ、これはちょっと予想外ね…」

 

 

 

歩夢「だ、大丈夫だよ!私たちならきっと!」

 

 

しずく「そうですね!今日この時まで私たちは必死に頑張ってきたんですから!」

 

 

璃奈「うん!璃奈ちゃんボード メラメラ!」

 

 

愛「愛さんも燃えてきたー!」

 

 

 

俺「よし、みんな今日は最高に大会を楽しんできてくれ」

 

 

 

そして、いよいよスクールアイドルCSが開幕した。

 

 

 

開会式が終わり、皆案内されたデュエル会場に向かった。

 

 

俺「1番最初に同好会でデュエルするのは…しずくか。ちょっと緊張してたみたいだし見に行くか」

 

 

 

 

 

しずく「ふぅ…落ち着いていつも通りにデュエルして…」

 

 

 

審判「それではこれより虹ヶ咲学園 桜坂しずくさんと東雲学院 御堂優理さんの試合を始めます」

 

 

御堂「虹ヶ咲学園…遥の姉と同じ学校か」

 

 

しずく「えぇ…東雲学院、彼方さんの妹さんの遥さんと同じ学校ですね。今日はよろしくお願いします!」

 

 

御堂「あぁ、それでははじめよう」

 

 

しずく「はい!」

 

 

審判「それはデュエル開始です!互いのライフは4000。先攻は、東雲学院 御堂優理さん!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

御堂「私のターン、私は儀式魔法 超戦士の儀式を発動!手札のレベル4、開闢の騎士と宵闇の騎士をリリースして儀式召喚!超戦士カオス・ソルジャー!!」

 

 

しずく「いきなりレベル8の大型モンスターを儀式召喚…やりますね…」

 

 

御堂「宵闇の騎士の効果!超戦士カオス・ソルジャーに効果を付与する!付与された効果!相手の手札1枚を相手のエンドフェイズまで除外する!」

 

 

しずく「くっ」

 

 

御堂「私はこれでターンエンド」

 

 

 

しずく「行きます!今の私ならこのデッキを使いこなせるはず!私のターン、ドロー!私はスクール0の魔界劇団ーメロー・マドンナとスケール9のティンクル・リトルスターをPスケールにセッティング!!」

 

 

御堂「ペンデュラムカードだと!?」

 

 

しずく「これが私の新しいデッキです。今までの私はオードリーのようになりたいと思い続けていました。しかしこの同好会に入ってわかりました。世の中にはいろいろな人がいてみんなバラバラだと。そして演じるということはいろいろなことを知る必要があると。だからいろんなデッキを使うことで私も、演技も、さらに進化できるようになると思うんです!」

 

 

御堂「新しいデッキ…」

 

 

しずく「メロー・マドンナの効果!ライフを1000支払い、魔界劇団ービッグ・スターを手札に加える!」

 

 

しずくライフ4000→3000

 

 

 

御堂「くるか」

 

 

しずく「私のペンデュラムスケールは0と9、よってレベル1から8のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!きて!私のモンスターたち!まずは魔界劇団ーワイルド・ホープ!続けて魔界劇団ーデビル・ヒール2体!そして真打ち登場!魔界劇団ービッグ・スター!」

 

 

御堂「一気にモンスターを4体も…」

 

 

しずく「ビッグ・スターの効果!デッキから魔界台本「魔王の降臨」をセット!この魔界劇団はペンデュラム召喚とそして魔界台本を駆使して戦うテーマ。状況に応じて魔界台本を変える、まさにあらゆる者に演技するテーマなんです!そしてデビル・ヒールの効果!超戦士カオス・ソルジャーの攻撃力を3000ダウンする!」

 

 

御堂「だが、超戦士カオス・ソルジャーは戦闘・効果破壊されるとデッキから暗黒騎士ガイアモンスターを特殊召喚できる!」

 

 

しずく「それは読めていました!私はセットしてある魔界台本「魔王の降臨」を発動!超戦士カオス・ソルジャーを破壊します!」

 

 

御堂「ならこの瞬間、超戦士カオス・ソルジャーの効果!破壊された時、デッキから暗黒騎士ガイアソルジャーを特殊召喚する!」

 

 

しずく「ガイアソルジャー…」

 

 

御堂「ガイアソルジャーの効果!デビル・ヒール1体を守備表示にする!」

 

 

しずく「ですがバトルです!デビル・ヒールでガイアソルジャーを攻撃!」

 

 

 

御堂「くっ」

 

 

御堂ライフ4000→3400

 

 

しずく「ワイルドホープでダイレクトアタック!」

 

 

御堂ライフ3400→1800

 

 

 

しずく「とどめです!ビッグ・スターでダイレクトアタック!!」

 

 

御堂「ぐっ」

 

 

御堂ライフ1800→0

 

 

 

審判「勝者!虹ヶ咲学園 桜坂しずくさん!」

 

 

しずく「勝った…やったー!」

 

 

御堂「ふん…見事だな。君のような可憐な姿からは想像もつかないパワフルなデッキだった。非常に面白いデッキだな。ペンデュラムと魔界台本を駆使して戦うそのデッキ」

 

 

しずく「ありがとうございます!」

 

 

御堂「うん、この後も頑張れよ」

 

 

しずく「はい!」

 

 

 

 

しずくは俺に気付いて駆け寄ってくる。

 

 

しずく「先輩!1回戦突破しました!」

 

 

俺「あぁ、みてたよ。まさか初陣でワンターンキルするとは思わなかったけど、早速そのデッキを使いこなしてるな、しずく」

 

 

しずく「はい!先輩が私が新しいデッキをつくりたいと相談に乗ってくれた作ったこのデッキ…」

 

 

 

 

 

〜回想〜

 

 

 

俺「新しいデッキを作りたい?」

 

 

しずく「はい…今まではいろいろなお芝居をしてきたのですが、その新しい自分を見つけたくて…そうすればもっと新しい演技ができるんじゃないかなって思って…」

 

 

俺「なるほど…うーん、なんかいいテーマあるかな〜」

 

 

 

しずく「どんなテーマでもいいんです!私が次のステップに進めれ同好会のお役に立てるかなって思うんです。」

 

 

 

俺「うーん、しずくはもう既に貢献してると思うけど…。そうだならこのテーマはどう?」

 

 

しずく「これは…魔界劇団…?」

 

 

 

俺「そう、これ演技がテーマになってるし、たしかに最初しずくに会った時は清楚なイメージだったから、イメージに合わなかったかもしれないけど、同好会で一緒に過ごしていくうちにいろんなしずくの面が見れたからさ。だから今のしずくだったら結構似合うんじゃないかなって思うんだ」

 

 

しずく「そうですね…わかりました!私のこのデッキを使います!それと…」

 

 

俺「それと?」

 

 

 

しずく「私のいろいろな面ってどんなところでしょうか?興味があります」

 

 

 

俺「えーと…そうだな…普段はしっかりしてるけど意外とあたふたするところとか」

 

 

しずく「そ、そんなにあたふたしてません!」

 

 

俺「あはは、まぁ半分冗談だけど、たまにな」

 

 

しずく「だ、誰だってあたふたくらいしますよ!せ、先輩が妙に落ち着きすぎてるだけです!!」

 

 

俺「妙にって…まぁそういうとこだな」

 

 

しずく「もーからかわないでください!!」

 

 

 

〜回想終わり〜

 

 

 

 

俺「そうだな、このデッキは新しいしずくの象徴…。」

 

 

しずく「はい…このデッキで私は前に進みます!」

 

 

俺「うん、その意気だ」

 

 

 

 

 

 

その後、みんなはそれぞれ勝ち進んでいった。

 

 

 

そして…ついにこの時が訪れた。

 

 

 

果林「いつかは決着をつけなきゃって思ってたけど」

 

 

せつ菜「えぇ、まさかここで戦うことになるとは…」

 

 

 

果林「せつ菜、あなたはずっと私の良きライバルだと思ってた。そしてそれはこれからも変わらない!だからこそ、今日私はあなたを全力で倒すわ!」

 

 

 

せつ菜「えぇ!私もです!果林さん!」

 

 

果林「普段の練習では負け越してるけど、今日と言う日は勝たせてもらうわ!」

 

 

せつ菜「私だって負けません!!行きますよ!果林さん!!」

 

 

 

歩夢「ここで果林さんとせつ菜ちゃんが戦うことになるとは…」

 

 

俺「個人戦である以上、いつ同じ学校の人と戦ってもおかしくないからな」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

俺「けど、まさかよりによってあの2人が戦うことになるとはな」

 

 

歩夢「え?」

 

 

俺「あの2人、特に果林はせつ菜のことライバルってすごい意識してるからな」

 

 

歩夢「そうだったんだ、でも2人とも普段は仲良いよね?」

 

 

俺「あぁ。良き仲間でもあり良きライバルでもある。あの2人は同好会の中で1番それが顕著だよ。」

 

 

歩夢「そうなんだ…」

 

 

俺「普段の練習ではせつ菜の方が勝ち越すことが多いみたいだけど、今回はどうかな?」

 

 

歩夢「どっちが勝ってもおかしくないもんね」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

 

審判「それでは虹ヶ咲学園 優木せつ菜さん、同じく虹ヶ咲学園 朝香果林さんのデュエルを始めます!先攻は優木せつ菜さん!」

 

 

 

果林「いくわよ!せつ菜!」

 

 

せつ菜「はい!果林さん!」

 

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

 

せつ菜「私のターン、魔法カード テラフォーミングを発動します!デッキからフィールド魔法 トリックスター・ライトステージを手札に加え、そして発動します!発動時の処理としてデッキからトリックスター・キャンディナを手札に加えます。そしてトリックスター・キャンディナを通常召喚!キャンディナの効果!デッキから罠カード トリックスター・リンカーネーションを手札に加えます。さらに私は手札の2枚のトリックスター・マンジュシカの効果、キャンディナを手札に戻すことにより、2体を特殊召喚!」

 

 

果林「早速きたわね、マンジュシカ…」

 

 

せつ菜「私はカードを1枚セットしてターンエンドです。」

 

 

果林「(いきなりマンジュシカ2体に、おそらくあの伏せカードはトリックスター・リンカーネーション…せつ菜ってばいきなりアクセル前回ね…でもそうでなくちゃね)私のターン、ドロー!」

 

 

せつ菜「この瞬間、トリックスター・マンジュシカの効果!相手がカードを手札に加えた時、200のダメージを与えます!さらにライトステージはトリックスターモンスターが戦闘・効果ダメージを与えた時、追加で200のダメージを与えます!マンジュシカは2体いるので合計800のダメージです!」

 

 

果林「くっ」

 

 

果林ライフ4000→3200

 

 

せつ菜「さらに罠発動!トリックスター・リンカーネーション!果林さんの手札全てを除外して同じ枚数デッキからドローしてもらいます!果林さんの手札は6枚、よってマンジュシカの効果で1200のダメージが入り、ライトステージの効果で200プラスされ、マンジュシカが2体いることにより合計2800のダメージです!」

 

 

 

果林「ぐっ」

 

 

果林ライフ3200→400

 

 

 

歩夢「果林さんのライフがもう400…」

 

 

俺「相変わらずせつ菜のバーン戦術はすごいな」

 

 

歩夢「うん…それにまだフィールドにはマンジュシカが残ってる。果林さんのデッキもドローやサーチをしていくデッキだからあとなにか1枚でもカードを引いたら果林さんの負け…」

 

 

俺「あぁ…(さぁどうする?果林…)」

 

 

 

 

果林「やってくれたわね、せつ菜。あなたのそのコンボ、本当いつでも脅威ね」

 

 

せつ菜「えへへ、ありがとうございます」

 

 

果林「けど負けっぱなしの私じゃないわ、あなたがそうくることは読めていたわ。私は魔法カード サンダー・ボルトを発動!せつ菜のモンスター全てを破壊するわ!」

 

 

せつ菜「くっ、さすが果林さんですね…」

 

 

果林「さらに魔法カード 竜の霊廟を発動!デッキから青眼の白龍を墓地に送る。さらに通常モンスターを墓地に送ったことにより、2体目の青眼の白龍を墓地に送る!続けて手札の青眼の白龍を相手に見せて手札から青眼の亜白龍を特殊召喚するわ!」

 

 

せつ菜「(果林さんも順調に場を整えている…)」

 

 

果林「青眼の亜白龍はフィールド、墓地にいる時、青眼の白龍として扱う。これで私のフィールド、墓地には3体の青眼の白龍が揃った」

 

 

せつ菜「3体のブルーアイズ…まさか!?」

 

 

 

果林「えぇ、そのまさかよ!私のデッキのエースはカオス・MAXだけじゃないわ、見せてあげる!私の新たなエースカードを!」

 

 

せつ菜「果林さんの新しいエースモンスター!?」

 

 

 

歩夢「果林さん、もしかしてブルーアイズ3体融合の青眼の究極竜を呼ぶ気なの!?」

 

 

俺「いや、だとしたら新しいエースとは言わないはず…まさか…」

 

 

 

果林「私は手札から龍の鏡を発動!フィールドの青眼の白龍扱いの青眼の亜白龍と墓地の青眼の白龍2体をゲームから除外!!進化した最強ドラゴンの姿、その目に焼き付けなさい!融合召喚!今こそ現れよ、真青眼の究極竜!」

 

 

 

せつ菜「これが…果林さんの新しいエースモンスター…」

 

 

歩夢「すごい…」

 

 

 

果林「真青眼の究極竜は、攻撃したダメージステップ終了時に、EXデッキからブルーアイズ融合モンスターを墓地に送れば追加で攻撃ができる!そしてこの効果は1ターンに2度まで使用できる!」

 

 

せつ菜「つまり最高で3回まで攻撃できるということですね…」

 

 

 

歩夢「なんて効果なの…あのモンスター…」

 

 

俺「あぁ…」

 

 

 

果林「これであなたが墓地のトリックスター・リンカーネーションでマンジュシカを守備表示で出しても、2回目の攻撃であなたのライフは0よ」

 

 

 

歩夢「さすがです…果林さん。こんなすごいモンスターを私に見せてくれるなんて」

 

 

果林「えぇ、私もあなたを見てずっと負けてられないって思ってた。初めてあった時、あなたは他の誰よりも輝いていて自身に満ち溢れてた…。だからこそ、私はあなたをライバルだって思ってあなたを超えるために必死に努力してきた」

 

 

せつ菜「やっぱりそうだったんですね」

 

 

果林「え?気付いてたの?」

 

 

せつ菜「はい!でも私、それが嬉しかったんです。今までこんなにも私をライバル視してくれる人はいませんでしたから。こんな私でもライバルと認めてくれる人がいてくれる。しかもそれが私の大好きな果林さんだったから余計に嬉しいんです!!」

 

 

果林「そ、そう…なんだかちょっと調子が狂うわね…」

 

 

せつ菜「そうでしょうか?でも私も果林さんのデュエルとパフォーマンスをみていろいろ勉強させてもらいました!」

 

 

果林「え?」

 

 

せつ菜「果林さんのデュエルとパフォーマンスには私にない大胆さと見るものを一瞬で釘付けにする魅力があるんです!だから私もそういうところもっと見習わないと!って思うんです!」

 

 

果林「そ、そうなのかしら…。まぁ大胆さには自信があるけど面と言われるとなんというか恥ずかしいわね…」

 

 

せつ菜「ふふ、私果林さんのそういうところも大好きです!」

 

 

 

果林「まったく…せつ菜…あなたって本当まっすぐね…。私もあなたのそういうところ見習わないとね。いくわよ、せつ菜。私もあなたに思いに応えるわ」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

果林「バトル!真青眼の究極竜でダイレクトアタック!!」

 

 

せつ菜「そう簡単にやられませんよ!墓地の罠カード トリックスター・リンカーネーションの効果!このカードを除外して墓地からトリックスター・マンジュシカを特殊召喚します!」

 

 

果林「言ったはずよ、マンジュシカを守備表示で出しても真青眼の究極竜は連続攻撃できると!」

 

 

せつ菜「わかっています!だから私はマンジュシカを攻撃表示で特殊召喚します!」

 

 

歩夢「攻撃表示!?どうして…」

 

 

俺「せつ菜の手札にはおそらく…」

 

 

 

果林「攻撃表示…あのカードが手札にあるってことね…でも攻撃を誘っているとしても!バトルよ!真青眼の究極竜でトリックスター・マンジュシカを攻撃!」

 

 

 

せつ菜「この時を待っていました!私は手札のオネストの効果!光属性モンスターがバトルする時、バトルする相手モンスターの攻撃力をその光属性モンスターに加えます!よってマンジュシカの攻撃力は6100です!」

 

 

歩夢「これじゃあ果林さんの攻撃は返り討ちでライフは0に…」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

歩夢「え?」

 

 

 

果林「せつ菜、私もこの時を待っていたわ!」

 

 

せつ菜「!?」

 

 

果林「せつ菜のオネストの効果処理後に、私はこのカードの効果を発動する!私は手札からオネストの効果を発動!!」

 

 

せつ菜「そんな、果林さんもオネストのカードを!?」

 

 

 

果林「えぇ、あなたがオネストを握っている可能性は読んでいたわ…だからリンカーネーションの効果でマンジュシカを攻撃表示でも守備表示でも出されてもいいように真青眼の究極竜を呼び出したのよ。そしてあなたは私の読み通りオネストの効果を使った…。私はこの瞬間を待っていた!オネストの効果!光属性モンスターがバトルする時、バトルする相手モンスターの攻撃力を加える!よって真青眼の究極竜の攻撃力は10600!!」

 

 

 

せつ菜「攻撃力…10600…」

 

 

 

果林「真青眼の究極竜、トリックスター・マンジュシカを葬りなさい!ハイパー・アルティメット・バースト!!」

 

 

 

せつ菜「さすがです…果林さん…」

 

 

 

せつ菜ライフ4000→0

 

 

 

 

せつ菜「さすがですね、果林さん。今回は完敗です」

 

 

果林「ありがとう、せつ菜。とてもいいデュエルだったわ」

 

 

せつ菜「はい!私はこれで敗退ですけど、果林さん私の分までもっと、もーっと勝ち進んでくださいね!」

 

 

果林「えぇ、約束するわ」

 

 

 

俺「2人ともお疲れ様」

 

 

せつ菜「あ、部長に歩夢さん」

 

 

果林「もしかして見てた?」

 

 

俺「あぁ、短いターンだったけどすごくいいデュエルだった」

 

 

せつ菜「本当ですか!?」

 

 

歩夢「うん、見ててとってもハラハラした」

 

 

俺「果林はこれからせつ菜の分まで勝ち進まないとな」

 

 

果林「えぇ、もちろんよ」

 

 

 

せつ菜「あ、私、ちょっと外の空気吸ってきますね!熱いデュエルで身体が火照ってしまいました。」

 

 

俺「わかった、それじゃあ俺も他のみんなの試合見てくる」

 

 

果林「えぇ、それじゃあまた」

 

 

 

〜会場外〜

 

 

せつ菜「はぁ…」

 

 

俺「相変わらず嘘が下手だなせつ菜は」

 

 

せつ菜「部長!?」

 

 

俺「悔しいなら悔しいって言えばいいのに」

 

 

せつ菜「え?いや、私はそんなこと」

 

 

俺「嘘だ、顔に悔しいって書いてある」

 

 

せつ菜「え、ほ、ほんとですか!?」

 

 

俺「例えだよ、けど、その様子だと悔しいのは本当らしいな」

 

 

せつ菜「……。はい…。果林さんとはいっぱいデュエルしてきました…負けることだってありました…でもなんでしょう…その中の1回なはずなのにこの胸のモヤモヤは…」

 

 

俺「大会ってさ、普段とは環境が違うからさ。だから勝てた時の喜びも大きいし、負けた時の悔しさも大きい。それにせつ菜が悔しいのはせつ菜が果林と同じくらい果林をライバルだと思ってたからだよ、きっと」

 

 

せつ菜「そうなんでしょうか…今までそこまで意識したことはありませんでしたが…。でもそう考えるとなんだか納得できます…。私、きっと果林さんに負けたくなかったんだと思います。もちろん、果林さんのことは今でも大好きです。でも…やっぱり私は果林さんを1人のデュエリストとしてライバルとして意識していたんですね…。だから負けるとこんなにも悔しい…」

 

 

俺「うん」

 

 

せつ菜「でも!負けは負けです!さっきのデュエルで果林さんの方が強かった。それだけです!今の私ができることはこの反省を活かして次に進むこと、そしてまだ勝ち残っている皆さんを応援することですよね!」

 

 

俺「あぁ、そうだ。一緒にみんなを応援しよう」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

せつ菜「部長…ありがとうございます…」

 

 

俺「うん…」

 

 

せつ菜「行きましょう!こうしてる間にも皆さんのデュエルが始まってしまいます!」

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

せつ菜は残念ながら敗退してしまった。

 

けど新たに自分がすべきことを見つけた。

 

 

大会はまだ残っている。

 

次は誰と誰がデュエルするのか…。

 

 

to be continued…



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第4話

 

スクールアイドルCSもいよいよ佳境に入ってきた。

 

佳境に入れば負ける者も当然多く出てくる。

 

 

同好会のみんなも例外じゃない。

 

 

同好会同士の対戦は果林とせつ菜以降はなかったがやはり勝ち進めばその分レベルも高くなってくる。

 

 

みんなベストを尽くした。以前のみんなとは比べものにならないくらい成長したと感じる。

 

 

けれど、それでもみんなあと一歩のところで敗れていった。

 

 

今、残っているのは歩夢と果林の2人。

 

 

そして…

 

 

 

果林「くっ…」

 

 

果林ライフ→0

 

 

 

審判「準々決勝、第1試合、勝者はUTX学園、綺羅ツバサさん!」

 

 

 

ツバサ「虹ヶ咲学園3年、朝香果林さん。なかなかいいデュエルだったわね」

 

 

果林「えぇ、でもさすがはA-RISEね。完敗だわ…。」

 

 

ツバサ「残る虹ヶ咲学園の同好会のメンバーは…上原歩夢さんね」

 

 

果林「歩夢はあぁ見えて結構強いわよ」

 

 

ツバサ「そうみたいね、デュエルできるときを楽しみにしているわ。」

 

 

 

 

エマ「果林ちゃん、お疲れ様」

 

 

果林「えぇ、ありがとう…」

 

 

彼方「やっぱりA-RISEは強いね〜、彼方ちゃんもあんじゅちゃんに負けちゃった〜」

 

 

愛「愛さんもエレっちに負けちゃった〜」

 

 

かすみ「エレっちってもしかして統堂英玲奈さんですか?」

 

 

愛「あー、そうそう!」

 

 

かすみ「いつからそんなに仲良くなったんですか?」

 

 

愛「だってー、一回デュエルすれば友達っしょー!」

 

 

かすみ「愛先輩のそういうとこ、本当羨ましいというか」

 

 

愛「おー、かすかす偉いぞー!もっと先輩を敬えー、うりうり〜」

 

 

かすみ「だーかーらー、かすみんです!」

 

 

しずく「ですが、今残っているのは歩夢さんだけ。大会も佳境です。このまま勝ち進んでいけばA-RISEとのデュエルは避けられません。」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ごくり」

 

 

せつ菜「でも、歩夢さんならきっと大丈夫です!みんなで歩夢さんのデュエルを応援しましょう!」

 

 

 

 

俺「歩夢、緊張してる?」

 

 

歩夢「うん、ちょっとだけ…でも…」

 

 

俺「でも?」

 

 

歩夢「あなたが見守っててくれるから大丈夫!」

 

 

俺「そうか」

 

 

歩夢「それじゃあ…行ってくるね!」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

愛「おっ、ぶちょーいたいた、さっすが〜歩夢のデュエルは一番乗りだね〜」

 

 

俺「おっ、みんなきたか」

 

 

 

しずく「次の歩夢さんの相手は藤黄学園2年生の黒崎隼さんですね。鳥獣族とエクシーズ召喚を主体とした戦術が得意なようです。」

 

 

璃奈「ここまで勝ち上がって来たんだからきっと強いんだよね…璃奈ちゃんボード ひやり」

 

 

しずく「うん、でもそれは歩夢さんも同じ…」

 

 

愛「よーしみんなで歩夢を応援しよう!」

 

 

せつ菜「歩夢さーん、頑張ってくださーい!」

 

 

 

審判「それでは虹ヶ咲学園2年 上原歩夢さんと藤黄学園2年 黒崎隼さんのデュエルを始めます。互いのライフは4000、先攻は虹ヶ咲学園 上原さん!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

歩夢「私のターン、海晶乙女シーホースを召喚!輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件はレベル4以下のマリンセスモンスター1体、私は海晶乙女シーホースをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルースラッグの効果、墓地のシーホースを手札に加える。そして手札からシーホースを自身の効果で特殊召喚!続けてシーホース1体でリンク召喚、リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果!デッキからフィールド魔法 海晶乙女の闘海を手札に加える。」

 

 

せつ菜「歩夢さん、順調に盤面固めてますね。」

 

 

歩夢「フィールド魔法 海晶乙女の闘海を発動!輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体!私はブルースラッグとシーエンジェルをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!そしてコーラルアネモネの効果!墓地のシーエンジェルを特殊召喚!」

 

 

 

しずく「これでリンク3を呼ぶ準備が整いました。」

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネとシーエンジェルをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!海晶乙女マーブルド・ロック!」

 

 

エマ「歩夢ちゃんのエースモンスターがきた!」

 

 

歩夢「墓地のコーラルアネモネの効果!墓地のシーエンジェルを手札に加える!さらにフィールド魔法 海晶乙女の闘海の効果、マーブルド・ロックに墓地のシーエンジェル、ブルースラッグ、コーラルアネモネを装備!これでマーブルド・ロックの攻撃力は4500!私はカードを2枚セットしてターンエンド。」

 

 

黒崎「私のターン、ドロー!私はRRーバニシング・レイニアスを召喚!バニシング・レイニアスの効果、手札のRRートリビュート・レイニアスを特殊召喚!トリビュート・レイニアスの効果!デッキからRRーミミクリー・レイニアスを墓地に送る。ミミクリー・レイニアスの効果、墓地のこのカードをゲームから除外してデッキからRRーファジー・レイニアスを手札に加える!」

 

 

しずく「向こうも順調に準備をしていますね」

 

 

黒崎「私はレベル4のRRーバニシング・レイニアスとトリビュート・レイニアスでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!ランク4、RRーフォース・ストリクス!!」

 

 

歩夢「エクシーズ召喚…」

 

 

黒崎「フォース・ストリクスの効果!オーバーレイユニットを1つ取り除き、デッキからRRーシンギング・レイニアスを手札に加える。そしてシンギング・レイニアスの効果、自分フィールドにエクシーズモンスターがいる時、自身を特殊召喚できる!私はRRーフォース・ストリクスとシンギング・レイニアスの2体でリンク召喚!RRーワイズ・ストリクス!!」

 

 

 

歩夢「今度はリンク召喚!?」

 

 

 

しずく「さすがに大会も佳境になってくると、皆さんリンク召喚も使いこなしていますね…」

 

 

 

黒崎「ワイズ・ストリクスの効果!デッキからRRーブースター・ストリクスを特殊召喚!さらに手札のファジー・レイニアスの効果!ファジー・レイニアス以外のRRがいる時、自身を特殊召喚できる!私はレベル4のブースター・ストリクスとファジー・レイニアスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4、RRーフォース・ストリクス!フォース・ストリクスの効果!オーバーレイユニットを1つ使いデッキからRRーバニシング・レイニアスを手札に加える!」

 

 

歩夢「再びフォース・ストリクスの効果を使った…」

 

 

黒崎「この瞬間、ワイズ・ストリクス効果!デッキからRUMをフィールドにセットする!私はRUMースキップ・フォースをセット!そしてRUMースキップ・フォースをフォース・ストリクスを対象に発動!フォース・ストリクスよりランクが2つ上のRRをエクシーズ召喚する!」

 

 

 

愛「あれはランクアップマジック!」

 

 

 

黒崎「誇り高きハヤブサよ。英雄の血潮に染まる翼翻し 革命の道を突き進め!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク6!RR-レヴォリューション・ファルコン!」

 

 

歩夢「ランクアップエクシーズチェンジ!?」

 

 

 

黒崎「レボリューション・ファルコンの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、相手フィールド上のモンスター1体を破壊し、そのモンスターの攻撃力の半分のダメージを与える!」

 

 

璃奈「マーブルド・ロックの攻撃力は4500…」

 

 

エマ「つまり2250のダメージ…」

 

 

かすみ「それってまずいんじゃ…」

 

 

愛「その効果ダメージとレボリューション・ファルコンのダイレクトアタックを受けた歩夢のライフは0…」

 

 

俺「歩夢…」

 

 

黒崎「私はレボリューション・ファルコンの効果でマーブルド・ロックを破壊する!」

 

 

歩夢「そうはさせない!罠発動!海晶乙女瀑布!マーブルド・ロックをゲームから除外して、そのリンクマーカーの数×300、フィールドのモンスターの攻撃力をアップさせる。私はワイズ・ストリクスの攻撃力を900アップさせる!さらにマーブルド・ロックに装備されたコーラルアネモネが墓地にいったことにより海晶乙女ブルースラッグをEXデッキに戻す!」

 

 

かすみ「でもこれじゃ、レボリューション・ファルコンの効果ダメージをかわせても2体のモンスターのダイレクトアタックで歩夢先輩のライフは…」

 

 

黒崎「バトル!レボリューション・ファルコンでダイレクトアタック!レボリューショナル・エアレイド!!」

 

 

歩夢「くっ」

 

 

歩夢ライフ4000→2000

 

 

しずく「ワイズ・ストリクスの攻撃力は2300…」

 

 

黒崎「ワイズ・ストリクスでダイレクトアタック!」

 

 

せつ菜「歩夢さん!」

 

 

 

歩夢「まだだよ!罠発動!星遺物の選託!相手フィールドのリンクモンスター1体を選んで墓地に送る!これでワイズ・ストリクスの攻撃は免れたよ!」

 

 

 

 

黒崎「倒しきれなかった…。私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

 

かすみ「ふぅ…なんとか凌ぎましたね」

 

 

果林「さすがは歩夢ね」

 

 

しずく「ですが、相手の場にはレボリューション・ファルコンがいます。レボリューション・ファルコンは特殊召喚されたモンスターとバトルする時、そのモンスターの攻守を0にします…予断は許しません…」

 

 

愛「でも、歩夢ならきっと…」

 

 

 

歩夢「私のターン、ドロー。このスタンバイフェイズ、マーブルド・ロックはフィールドに戻ってくる!私は手札から罠カード 海晶乙女波動を発動!このカードはフィールドにリンク3以上の海晶乙女がいる時、手札から発動できる!レボリューション・ファルコンの効果を無効にする!」

 

 

黒崎「ならこの瞬間、カウンター罠 ラプターズ・ガストを発動!自分フィールドにRRがいる時、相手の発動した魔法・罠カードを無効にする!」

 

 

歩夢「くっ」

 

 

かすみ「せっかくの海晶乙女波動が…」

 

 

 

歩夢「でもまだ手はあるよ!マーブルド・ロックの効果、墓地の海晶乙女瀑布を手札に加える。そして海晶乙女シーホースを通常召喚!輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件はレベル4以下のマリンセスモンスター1体!私は海晶乙女シーホースをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルースラッグの効果!墓地のシーホースを手札に加える!そしてシーホースを自身の効果で特殊召喚!」

 

 

歩夢「再び輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体!私は海晶乙女シーホースとブルースラッグの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!そしてコーラルアネモネの効果!墓地からシーエンジェルを特殊召喚!」

 

 

 

愛「いいぞー!歩夢ー!」

 

 

歩夢「手札の海晶乙女マンダリンはフィールドに海晶乙女リンクモンスターが2体いる時、自身の効果で特殊召喚できる!三度輝け!愛と絆のサーキット!私はシーエンジェルとマンダリンの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!海晶乙女クリスタルハート!!」

 

 

愛「クリスタルハートが来たってことは!」

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!アローヘッド確認、召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2の海晶乙女コーラルアネモネとクリスタルハートの2体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!母なる大海の深き青よ。わが手に集い慈愛と浄化の力を与えよ。リンク召喚。現れろリンク4!!海晶乙女グレート・バブル・リーフ!」

 

 

愛「キター!歩夢の切り札!」

 

 

歩夢「墓地のコーラルアネモネの効果、墓地のシーホースを手札に加える。そして海晶乙女の闘海の効果!墓地にブルースラッグ、シーエンジェル、コーラルアネモネをグレート・バブル・リーフに装備!これにより攻撃力は4600になる!さらにクリスタルハートをリンク素材としたことによりグレート・バブル・リーフは相手の効果を受けない!」

 

 

 

黒崎「これではレボリューション・ファルコンの特殊召喚されたモンスターの攻守0にする効果が効かない…」

 

 

歩夢「さらに罠カード 海晶乙女瀑布を発動!このカードもフィールドにリンク3以上の海晶乙女リンクモンスターがいる時、手札から発動できる!マーブルド・ロックを除外してグレート・バブル・リーフの攻撃力を900アップする!」

 

 

せつ菜「これでグレート・バブル・リーフの攻撃力は5500」

 

 

エマ「でもグレート・バブル・リーフにはさらなる効果があるよ」

 

 

歩夢「グレート・バブル・リーフのさらなる効果!モンスターが除外される度にこのカードの攻撃力を600アップさせる!」

 

 

果林「つまり今のグレート・バブル・リーフの攻撃力は…」

 

 

彼方「6200だね〜」

 

 

 

歩夢「バトル!グレート・バブル・リーフでレボリューション・ファルコンを攻撃!!」

 

 

黒崎ライフ4000→0

 

 

 

審判「勝者、虹ヶ咲学園 上原歩夢さん!」

 

 

歩夢「勝った…」

 

 

黒崎「まさかあの攻撃を凌いで逆転されるとは…妹に勝つところ見せたかったのに…」

 

 

 

 

 

果林「やったわね、歩夢」

 

 

彼方「うーん、よくやったね〜彼方ちゃんがなでなでしてあげる」

 

 

エマ「私も〜」

 

 

歩夢「みんなありがとう!」

 

 

しずく「これで歩夢さんはベスト4確定ですね!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

愛「さすが歩夢〜」

 

 

せつ菜「はい!歩夢さんならきっと勝つって信じてました!」

 

 

 

そして準々決勝が全て終わった。

 

 

残ったのは、A-RISEの3人と歩夢。

 

 

 

俺「やっぱりA-RISEの3人は残ったか」

 

 

せつ菜「そして歩夢さんの相手は…」

 

 

果林「私を倒したA-RISEのリーダー、綺羅ツバサ…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ごくり」

 

 

エマ「果林ちゃんとのデュエルも凄かったもんね、ツバサちゃん」

 

 

彼方「う〜ん」

 

 

愛「で、でも歩夢なら大丈夫っしょ!」

 

 

かすみ「そーですよ!歩夢先輩なら大丈夫です!ていうか、A-RISEに一矢報いてもらわないとかすみんたち同好会のメンツ丸潰れです」

 

 

しずく「はいはい、かすみさん。それじゃあちゃんと歩夢さんを応援しようね」

 

 

かすみ「わ、わかってるよ!」

 

 

 

俺「いよいよだな、歩夢」

 

 

歩夢「うん…でも大丈夫…私にはあなたも…そしてみんながついてるから」

 

 

愛「さっすが歩夢ー!」

 

 

果林「歩夢、悔いのないようね」

 

 

歩夢「うん」

 

 

 

いよいよ次は準決勝。

 

歩夢の相手はあのA-RISEのリーダー、綺羅ツバサさん。

 

 

歩夢「大丈夫、きっと…」

 

 

 

to be continued…



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第5話

 

 

レポーター「さぁスクールアイドルCS、東京ブロックもいいよ佳境でございます!次はついに準決勝でございます!準決勝に残った4人はこちら!まずはUTX学園3年、綺羅ツバサさん!そして虹ヶ咲学園2年 上原歩夢さん!そしてUTX学園3年 統堂英玲奈さん!同じくUTX学園3年 優木あんじゅさんです!な、なんと!あのA-RISEの3人が準決勝に進んでおります!それに対し虹ヶ咲学園2年生の上原歩夢さんもただ1人その中で活躍されております!さぁ果たして優勝の栄冠は誰の手に!?いよいよ始まります!準決勝!皆さん、お楽しみに!!」

 

 

 

 

かすみ「はぁ〜いよいよ準決勝ですね〜」

 

 

愛「なんでかすかすが緊張してのさ〜」

 

 

かすみ「歩夢先輩の気持ちになってあげてるんです〜あとかすみんです!」

 

 

彼方「いよいよか〜」

 

 

エマ「うん、これに勝てば表彰台は確定だね」

 

 

しずく「歩夢さん、頑張ってください…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ファイト!」

 

 

せつ菜「信じましょう、歩夢さんを…」

 

 

 

歩夢「ふぅ…」

 

 

俺「大丈夫か?」

 

 

歩夢「うん、平気…」

 

 

俺「そうか、ならよかった」

 

 

歩夢「でもなんだか不思議な気分」

 

 

俺「え?」

 

 

歩夢「あなたが誘ってくれた日から全てが始まって、そして今こうしてこの舞台に立ってる…。しかも相手はあのA-RISEのリーダー、綺羅ツバサさん…なんというか夢みたい」

 

 

俺「夢じゃないよ、これは歩夢が頑張ってきた証だから」

 

 

歩夢「うん、わかってる。でもまだちょっと実感がわかないかな」

 

 

俺「俺もデュエルカーニバルの決勝はそんな気持ちだったよ」

 

 

歩夢「ふふ、やっぱりそうなんだ。」

 

 

俺「行けそう?」

 

 

歩夢「うん、もちろん!ねぇ、1つお願いしてもいい?」

 

 

俺「何?」

 

 

歩夢「もし私が優勝できたら…」

 

 

俺「優勝できたら…?」

 

 

歩夢「ごめん、やっぱりその時言うね」

 

 

俺「それじゃあお願いにならないじゃん」

 

 

歩夢「ふふ、そうだね。じゃあお願いは私が優勝できるように祈ってて」

 

 

俺「わかった」

 

 

歩夢「ありがとう、それじゃあ行ってくるね」

 

 

俺「うん」

 

 

 

 

レポーター「さぁ、それでは準決勝第1試合の選手の入場です!まずはUTX学園3年 綺羅ツバサさん!!」

 

 

ツバサさんの登場で会場は一気に盛り上がる。

 

 

レポーター「そして対するは虹ヶ咲学園2年 上原歩夢さんの入場です!」

 

 

 

愛「歩夢ー!がんばー!」

 

 

せつ菜「歩夢さんなら大丈夫って信じてますよー!!」

 

 

 

ツバサ「上原歩夢さん、ここまで勝ち上がってくるとは流石ね」

 

 

歩夢「あ、ありがとうございます。」

 

 

ツバサ「それに虹ヶ咲3年の朝香果林さん、彼女もなかなか手強かったわ」

 

 

歩夢「そうなんですか…果林さんに伝えておきます」

 

 

ツバサ「それだけじゃない、英玲奈もあんじゅもあなたたちのこと評価していたわ」

 

 

歩夢「本当ですか!?」

 

 

ツバサ「えぇ、あなたたちはμ'sやAqoursとは違う何かを感じる。それぞれバラバラの個性だけどそれを突き動かし束ねる何か…上手くは言えないけどあなたたちからはそれが感じられた。そしてそれがあなたたちの強さだと」

 

 

歩夢「ありがとうございます」

 

 

 

ツバサ「でも、デュエルはデュエル。このデュエルで私はあなたを倒して、そして優勝する!A-RISEとして、そして1人の決闘者として!」

 

 

歩夢「私だって負けません!」

 

 

ツバサ「いくわよ!」

 

 

歩夢「はい!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

審判「先攻は綺羅ツバサさん!」

 

 

 

ツバサ「私のターン!私は魔界発現世行きデスガイドを召喚!効果発動!デッキから2体目のデスガイドを特殊召喚!そしてデスガイド2体でリンク召喚!リンク2!虚光の宣告者!そして虚光の宣告者1体でリンク召喚!リンク1、グラビティ・コントローラー!」

 

 

 

歩夢「連続でリンク召喚…」

 

 

 

ツバサ「さらに自分フィールドにEXデッキから特殊召喚されたモンスターがいる時、手札から教導(ドラグマ)の聖女エクレシアを特殊召喚する!」

 

 

せつ菜「ドラグマ…」

 

 

果林「そう、あれが彼女の使うモンスター」

 

 

ツバサ「エクレシアの効果!特殊召喚された時、デッキから教導の大神祇官(マクシムス・ドラグマ)を手札に加える。そして教導の大神祇官は墓地のリンクモンスターを除外することで特殊召喚できる!私は虚光の宣告者を除外する!そして教導の大神祇官の効果!互いのプレイヤーはEXデッキからモンスター2体を墓地に送る!灰燼竜バスタードとエルシャドール・アプカローネを墓地に送る!」

 

 

 

歩夢「私はワンダーハートとクリスタルハートを墓地に送る…」

 

 

 

せつ菜「EXデッキのカードを自ら墓地に…」

 

 

果林「来るわ、彼女のコンボが」

 

 

せつ菜「え?」

 

 

 

ツバサ「この瞬間、バスタードの効果!このカードが墓地に送られた時、デッキからドラグマモンスターを手札に加える!私は教導の騎士フルルドリスを手札に加える!さらにアプカローネの効果!このカードも墓地に送られた時、デッキからカードを手札に加える効果がある!私は、永続罠 影依の偽典(シャドールーク)を手札に加える!」

 

 

 

果林「これが彼女のコンボ、自らEXデッキのモンスターを墓地に送ることで次なる展開に繋げる」

 

 

 

彼方「さすがはA-RISEのリーダーだね〜」

 

 

 

ツバサ「私はカードを3枚伏せてターンエンド」

 

 

 

歩夢「(今のところ、ツバサさんの場に強力なモンスターはいない…けどあの伏せカードに、さっきサーチしたカード。きっと何かあるはず…でも…)私のターン、ドロー!」

 

 

 

ツバサ「この瞬間、永続罠 影依の偽典を発動!このカードは墓地のモンスターを素材にシャドールモンスターを融合召喚する!」

 

 

かすみ「な、なんですかあのカードは!?」

 

 

彼方「ツバサちゃんの墓地にはアプカローネと闇属性のモンスターがいる…これはちょっとまずいかもね〜」

 

 

ツバサ「私はエルシャドール・アプカローネとデスガイドの2体を除外して融合召喚!現れよ、エルシャドール・ミドラーシュ!!」

 

 

かすみ「彼方先輩、あのモンスターって…」

 

 

彼方「うん、やっぱりきたか〜。ミドラーシュがいる限り互いのプレイヤーは1度しか特殊召喚できないんだよね〜。歩夢ちゃんの海晶乙女は特殊召喚を多用するデッキだからちょっとまずいね〜」

 

 

ツバサ「さぁこの状況、あなたならどうする?まさか何もできずにターンエンドかしら?」

 

 

歩夢「いいえ、私は彼から預かったこのカードがある!」

 

 

 

 

 

〜回想〜

 

 

 

俺「歩夢、今度の大会、このカードを使うといいよ。」

 

 

歩夢「え?いいの?これあなたが草薙さんからもらったカードじゃ…」

 

 

俺「たしかにそうなんだけど、でも今は歩夢が持っていた方がいいと思うんだ。俺たちが使うサイバースデッキはモンスターの効果で展開・除去を行っていくデッキだ。だから相手はそこをついてくるかもしれない。そんな時にそのカウンターカードもちゃんと用意しておかないとって思って。だったらこのカードがぴったりじゃないかなって思うんだ」

 

 

歩夢「ありがとう…大切に使わせてもらうね!」

 

 

 

〜回想終わり〜

 

 

 

 

 

 

歩夢「私は魔法カード サンダー・ボルトを発動!このカードの効果により相手フィールドのモンスター全てを破壊!」

 

 

 

俺「歩夢…ちゃんと使ってくれたんだな…」

 

 

 

ツバサ「さすが、ここまで勝ち上がってきただけのことはあるわね、即座にミドラーシュへのカウンターを決めてくるなんて。でも私は罠カード ドラグマ・エンカウンターを発動!私はエクレシアを墓地から特殊召喚させる!そしてエクレシアの効果!デッキからマクシムスを手札に加える!」

 

 

歩夢「私は海晶乙女ブルータンを召喚!ブルータンの効果!デッキから海晶乙女シーホースを墓地に送る!そしてブルータン1体でリンク召喚!リンク1!海晶乙女ブルーフラッグ!墓地のブルータンの効果!自身がリンク素材になった時、山札の上から3枚めくりマリンセスカード1枚を手札に加える!私は海晶乙女雪花を手札に加える!」

 

 

ツバサ「この時を待っていたわ!」

 

 

歩夢「!?」

 

 

ツバサ「手札の教導の騎士フルルドリスの効果!EXデッキから特殊召喚されたモンスターがいる時、自分・相手メインフェイズに自身を特殊召喚できる!さらに場に他のドラグマモンスターがいる時、相手の場のモンスター1体の効果をターン終了時まで無効にする!私はブルースラッグの効果を無効にする!」

 

 

歩夢「そんな」

 

 

 

ツバサ「これであなたは墓地のシーホースを回収できず次のリンク召喚に繋げることができない」

 

 

歩夢「まだ手はある…。魔法カード 星遺物を継ぐ者を発動!墓地のシーホースをブルースラッグのリンク先に特殊召喚!」

 

 

ツバサ「へぇ、なかなかやるじゃない」

 

 

 

歩夢「私はシーホースとブルースラッグでリンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コラールアネモネの効果!墓地のシーホースを特殊召喚!そしてシーホース1体でリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果!デッキからフィールド魔法 海晶乙女の闘海を手札に加え、発動!」

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネとリンク1のブルースラッグをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、海晶乙女マーブルド・ロック!」

 

 

 

愛「歩夢のエース、きたー!」

 

 

 

歩夢「この瞬間、墓地のコーラルアネモネの効果!墓地のシーホースを手札に加える!」

 

 

 

ツバサ「さすがと言いたいところだけど、まだ甘いわ!」

 

 

 

歩夢「え!?」

 

 

 

ツバサ「罠カード ドラグマ・パニッシュメントを発動!EXデッキからPHYフレームロード・Ωを墓地に送り、Ωより攻撃力の低い、マーブルド・ロックを破壊する!」

 

 

 

歩夢「そんな…」

 

 

 

せつ菜「すごいです…ツバサさん…。歩夢さんの戦術をことごとく打ち破っています…」

 

 

果林「えぇ、どんなに私たちが手を尽くしてもその上をゆく…それがA-RISEのリーダー、綺羅ツバサのデュエル…」

 

 

歩夢「私はカードを2枚伏せてターンエンド…」

 

 

 

かすみ「歩夢先輩、すっかり元気がなくなってますね…」

 

 

しずく「無理もないよ、あんなに歩夢さんの行動を尽く封じられてしまえば…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

 

俺「(歩夢…)」

 

 

 

ツバサ「私のターン、ドロー。召喚師アレイスターを召喚!」

 

 

愛「ここでアレイスター!?」

 

 

 

英玲奈「ツバサ…畳み掛けるつもりか」

 

 

あんじゅ「そうね、相手には気の毒だけど」

 

 

 

ツバサ「アレイスターの効果!デッキから魔法カード 召喚魔術を手札に加える!そして魔法カード 召喚魔術を発動!私はフィールドのアレイスターと墓地の光属性モンスターマクシムスをゲームから除外して融合召喚!現れよ!召喚獣メルカバー!」

 

 

 

エマ「ここでメルカバー…」

 

 

ツバサ「メルカバーは1ターンに1度、相手が効果を発動した時、そのカードと同じ種類のカードを手札から墓地に送ればその発動を無効にできる」

 

 

 

かすみ「そんな!さっきから効果無効ばっかりじゃないですか!」

 

 

 

果林「それが綺羅ツバサのデュエル…それが彼女のデュエルなのよ…どんなデュエルでも絶対に妥協しない。だから強い…」

  

 

 

俺「(どうする…歩夢)」

 

 

 

ツバサ「墓地の召喚魔術の効果!このカードをデッキに戻し、除外されているアレイスターを手札に加える!そしてバトル!フルルドリスでダイレクトアタック!」

 

 

 

せつ菜「歩夢さん!」

 

 

 

歩夢「永続罠 リビングデットの呼び声!墓地から海晶乙女マーブルド・ロックを特殊召喚する!」

 

 

ツバサ「けどフルルドリスは攻撃宣言時にドラグマモンスターの攻撃を500アップできる!」

 

 

歩夢「くっ」

 

 

 

歩夢ライフ4000→3700

 

 

歩夢「でもこの瞬間、罠発動!海晶乙女雪花!マーブルド・ロックが戦闘破壊されたことによりEXデッキからコーラルアネモネを特殊召喚!」

 

 

ツバサ「まだよ!メルカバーでコーラルアネモネに攻撃!この瞬間、手札のアレイスターの効果!このカードを墓地に送り、メルカバーの攻撃力を1000アップさせる!」

 

 

 

歩夢「うっ」

 

 

 

歩夢ライフ3700→2400

 

 

歩夢「墓地に行ったコーラルアネモネの効果」

 

 

ツバサ「無駄よ、メルカバーの効果!手札の教導枢機テトラドラグマを墓地に送り、コーラルアネモネの効果の発動を無効にし除外する!」

 

 

歩夢「くっ…」

 

 

ツバサ「エクレシアでプレイヤーへダイレクトアタック!」

 

 

歩夢「きゃあ」

 

 

歩夢ライフ2400→400

 

 

 

ツバサ「私はこれでターンエンド。」

 

 

歩夢「(相手の場にはモンスターが3体…おまけにそのうちの1体メルカバーは私の効果を止めてくるカード…そして私のライフは残り400…どうすれば…)」

 

 

 

かすみ「やばいですよ、歩夢先輩のフィールドガラ空きですよ」

 

 

愛「で、でもまだ負けたわけじゃないし!」

 

 

果林「これだけ差がつくと…しかも相手はあの綺羅ツバサ…」

 

 

 

せつ菜「歩夢さん…」

 

 

 

俺「歩夢……」

 

 

 

 

 

 

ツバサ「もしかして上原さん、あなたこのデュエルを諦めてる?」

 

 

 

歩夢「え?」

 

 

ツバサ「たしかに戦況は私の方が圧倒的に有利。でももしあなたたちの部長が同じ状況だったら諦めるかしら?」

 

 

歩夢「それは…」

 

 

 

ツバサ「英玲奈と彼のデュエル、彼はどんなに不利な状況でも決して諦めなかった。そして英玲奈に勝った。いやきっとそれだけじゃない、彼はきっとどんな時でもデュエルを諦めない。上原さん、あなたは彼の幼馴染なんでしょ、あなたは彼のデュエルを1番そばで見てきた。だったら彼のデュエルから教わってきたことは全部嘘だったのかしら?」

 

 

歩夢「それは…」

 

 

 

ツバサ「あなたは彼のデュエルを見て何も感じてこなかったのかしら?」

 

 

歩夢「それは違います!私は彼のデュエルをずっとそばで見てきた…そして絶対にデュエルを諦めない心を教えてもらったんです。どんなに辛くても彼のデュエルを見てきたら私も諦めずに戦ってこれた。私がここで諦めた彼が教えてくれたことを無駄しにしちゃう…そんなの…絶対に嫌!」

 

 

 

ツバサ「だったらどうする?」

 

 

歩夢「私は絶対に諦めない!最後の最後まで!」

 

 

ツバサ「ふふ、そうこなくっちゃね」

 

 

歩夢「ツバサさん…。ありがとうございます…。危うく諦めるところでした。でももう絶対に諦めません。私、彼がずっとそばで応援してくれるって約束してくれたから今まで頑張ってこれたんです。だからここで諦めたら彼のその思いを裏切ることになっちゃいますもんね…。そんなのは絶対に嫌。だから…私は最後まで全力で戦います!」

 

 

ツバサ「えぇ、のぞむところよ」

 

 

 

果林「どうやら歩夢吹っ切れたみたいね」

 

 

俺「あぁ、それでこそ歩夢だ」

 

 

果林「でもよかったわね、デュエル中の会話までライブ配信されなくて」

 

 

俺「そうか?」

 

 

果林「あんな会話、配信されたらあなたが大変かも笑」

 

 

俺「そうかな…」

 

 

 

 

 

歩夢「行きます!私のターン!(お願い…きて…)ドロー!」

 

 

 

 

璃奈「運命の瞬間、璃奈ちゃんボード ゴクリ」

 

 

 

歩夢「きた!私は海晶乙女シーホースを召喚!そしてシーホースでリンク召喚!リンク1!海晶乙女ブルースラッグ!そしてブルースラッグの効果発動!墓地のシーホースを手札に加える!」

 

 

 

ツバサ「そうはさせないわ!メルカバーの効果!手札のモンスターカード、マクシムスを墓地に送り、ブルースラッグの効果の発動を無効にし除外する!」

 

 

 

かすみ「あーせっかくリンク召喚したブルースラッグが〜」

 

 

俺「でもこれでツバサさんの手札はなくなった」

 

 

かすみ「え?」

 

 

 

歩夢「私はデッキのカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキからカードを2枚ドローする!」

 

 

 

 

あんじゅ「ここで強欲で貪欲な壺!?まさかさっきのドローで引き当てたの!?」

 

 

 

英玲奈「ふっ、彼女もなかなかやるな」

 

 

 

歩夢「自分フィールドにモンスターがいないことにより魔法カード シャッフル・リボーンを発動!墓地から海晶乙女シーホースを特殊召喚する!さらに魔法カード 死者蘇生を発動!」

 

 

あんじゅ「死者蘇生!?」

 

 

歩夢「墓地から海晶乙女ブルータンを特殊召喚!そして効果発動!デッキから海晶乙女シースターを墓地に送る!そしてシーホースとブルータンの2体でリンク召喚!リンク2!海晶乙女コーラルアネモネ!リンク素材となった海晶乙女ブルータンの効果!デッキの上からカードを3枚めくり、その中からマリンセスカード1枚を手札に加える!私が手札に加えるは罠カード 海晶乙女波動!」

 

 

 

ツバサ「あれだけ止めてもまだリンク召喚…さすがね。」

 

 

 

 

愛「いいぞー!歩夢ー!」

 

 

 

歩夢「コーラルアネモネの効果!墓地からシーエンジェルを特殊召喚する!輝け!愛と絆のサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネとシーエンジェルをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3!海晶乙女マーブルド・ロック!!」

 

 

 

ツバサ「ここでリンク3…」

 

 

 

歩夢「コーラルアネモネがフィールドから墓地に送られた時、墓地のマリンセスカード1枚を手札に加えることができる!私は海晶乙女シースターを手札に加える!さらにフィールド魔法 海晶乙女の闘海の効果!墓地のコーラルアネモネ、シーエンジェル、ブルースラッグをマーブルド・ロックに装備させ攻撃力2000アップ!」

 

 

 

しずく「これでマーブルド・ロックの攻撃力は4500になりました」

 

 

 

歩夢「そして手札の海晶乙女シースターの効果!このカードを手札から墓地に送ることでマーブルド・ロックの攻撃力を800アップさせる!」

 

 

 

エマ「これで攻撃力は5300になったよ!」

 

 

 

俺「まだだ、マーブルド・ロックの効果がある!いけ!歩夢!!」

 

 

 

歩夢「マーブルド・ロックの効果!墓地のマリンセスカード1枚を手札に戻す!私は海晶乙女シースターを手札に戻す!」

 

 

 

ツバサ「まさか…」

 

 

 

歩夢「えぇ、そのまさかです。私は海晶乙女シースターの効果!このカードを墓地に送り、マーブルド・ロックの攻撃力をさらに800アップさせる!!」

 

 

 

あんじゅ「それじゃあ攻撃力は…」

 

 

 

英玲奈「6100…」

 

 

 

 

歩夢「そして手札の海晶乙女波動を発動!このカードは自分フィールドにリンク3以上のマリンセスがいる時、手札から発動できます!その効果でフルルドリスの効果を無効にします!さらにこの時、フィールドにリンク2以上のマリンセスがいる時、このターンの終了時まで私のモンスターは相手の効果を受けない!」

 

 

ツバサ「なんですって!?」

 

 

 

歩夢「バトル!!海晶乙女マーブルド・ロックで教導の聖女エクレシアに攻撃!マリンセスサブマージ!!!」

 

 

 

ツバサ「ふ…見事ね…」

 

 

 

ツバサライフ4000→0

 

 

 

 

 

 

歩夢「かっ…た…。私…勝ったんだ…」

 

 

 

審判「勝者、虹ヶ咲学園2年 上原歩夢さん!」

 

 

 

観客は歓声をあげる

 

 

 

 

 

愛「歩夢〜よくやったー。愛さん涙が止まらないよ〜」

 

 

果林「えぇ、本当によくやったわ歩夢」

 

 

エマ「歩夢ちゃん、いっぱいなでなでしてあげないと〜」

 

 

彼方「興奮して彼方ちゃんお目々ぱっちりだぞ〜」

 

 

璃奈「歩夢さん…すごい…璃奈ちゃんボード わーい、わーい!」

 

 

しずく「えぇ、さすがです歩夢さん」

 

 

かすみ「ま、まぁかすみんは歩夢先輩が勝つって信じてましたけどね」

 

 

せつ菜「素晴らしいです!歩夢さん!」

 

 

 

 

ツバサ「見事だったわ、上原歩夢さん」

 

 

歩夢「ありがとうございます…。でもなんだか夢みたいで…」

 

 

ツバサ「ふふ、夢じゃないわ。これがあなたの実力よ」

 

 

歩夢「はい…」

 

 

ツバサ「やっぱり、個人戦を選んで正解だったわ。あなたとこんなに素晴らしいデュエルができるなんてね」

 

 

歩夢「こちらこそ、ありがとうございました!」

 

 

ツバサ「そうだ、上原さん。負けておいてなんだけど1つお願いしてもいい?」

 

 

歩夢「は、はい!なんでしょう!?」

 

 

ツバサ「私とまたデュエルしてくれる?私もこのデュエルで自分の弱点を見つけることができた。だからまたあなたとデュエルがしたいの。」

 

 

歩夢「も、もちろんです!」

 

 

ツバサ「ありがとう、それじゃあ決勝戦頑張ってね。英玲奈もあんじゅも強いわよ」

 

 

歩夢「はい!ありがとうございます!」

 

 

ツバサ「うん、それじゃあ」

 

 

 

 

 

英玲奈「まさか、ツバサが負けるとはな」

 

 

あんじゅ「驚きね〜」

 

 

ツバサ「これが彼女たちの強さよ。それに2人ともこれから準決勝なのにずいぶん余裕そうね」

 

 

あんじゅ「だって私たちはいつも通りデュエルするだけだから。もちろん、負けるつもりはないけど」

 

 

英玲奈「あぁ、私もだ、あんじゅ。」

 

 

ツバサ「ふふ、そう。それじゃあ私は観客席で2人のデュエルを見守ってるわ」

 

 

英玲奈「あぁ」

 

 

あんじゅ「応援してね、ツバサ」

 

 

ツバサ「どっちも応援してる」

 

 

 

 

 

愛「あ、歩夢きたきた〜、おめー歩夢ー」

 

 

歩夢「愛ちゃん、ありがとう」

 

 

エマ「歩夢ちゃん、よしよし」

 

 

歩夢「エマさんもありがとう」

 

 

果林「本当よくやったわ歩夢、あのA-RISEのリーダーを倒しちゃうなんて」 

 

 

彼方「うんうん、あとで彼方ちゃんが膝枕してあげるね〜」

 

 

歩夢「ありがとうございます」

 

 

しずく「これで表彰台確定ですね、歩夢さん」

 

 

璃奈「うん…やっぱり歩夢さんすごい…」

 

 

せつ菜「素晴らしいデュエルでした!歩夢さん!前に私とデュエルした時よりもずっとずっと輝いていました!」

 

 

歩夢「ありがとうせつ菜ちゃん」

 

 

俺「まずはおめでとう歩夢」

 

 

歩夢「うん、ありがとう」

 

 

かすみ「かすみんは…」

 

 

果林「はいはいかすみちゃん、大事なところは邪魔しちゃダメよ」

 

 

かすみ「うぐうぐ、ちょ、まだかすみんは」

 

 

愛「かすみんはこっちこようね〜」

 

 

 

俺「気分はどう?」

 

 

歩夢「うん、嬉しさ半分と驚きが半分かな…。まだちょっと実感がわかない」

 

 

俺「そうか」

 

 

歩夢「あなたの応援ちゃんと届いたよ」

 

 

俺「よかった」

 

 

歩夢「ありがとう…」

 

 

俺「うん」

 

 

歩夢「次は決勝戦だね。英玲奈さんとあんじゅさん、どっちと戦うんだろう」

 

 

俺「どっちかな、そろそろ2人のデュエル始まるみたいだけど。」

 

 

歩夢「うん…じゃあ一緒に見に行こっか」

 

 

俺「そうだな、敵の情報はしっかりと調べておかないとな」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

歩夢が優勝した時、何をお願いしようとしたのかわからない。

 

けど、とにかく今は歩夢がツバサさんに勝った、その喜びを噛みしめたい。

 

 

次の決勝戦、果たして誰が優勝するか。

 

 

 

to be continued…



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第6話

 

 

 

 

ついに始まったスクールアイドルCS、東京ブロック決勝戦。

 

 

 

歩夢の対戦相手はUTX学院3年の統堂英玲奈さん。

 

 

俺と一度戦ったことのある相手。

 

 

 

だからこそ英玲奈さんの強さは知っている。

 

 

 

そして、勝敗は……。

 

 

 

 

歩夢「……私の負け…」

 

 

歩夢ライフ→0

 

 

実況「き、決まったー!!優勝はUTX学院 統堂英玲奈さん!!」

 

 

英玲奈「いいデュエルだったな」

 

 

歩夢「えぇ、ありがとうございました…。」

 

 

英玲奈「悔しいか?」

 

 

歩夢「え?」

 

 

英玲奈「悔しいかと聞いている」

 

 

歩夢「それは悔しいですけど…」

 

 

英玲奈「だろうな、きっとツバサも同じ気持ちだったんだろうな」

 

 

歩夢「え?」

 

 

英玲奈「けど、ツバサはそのあとも観衆の期待に応えた。見てみろ」

 

 

歩夢「え…すごいこんなにも盛り上がっている…こんな歓声…聞いたことない…」

 

 

英玲奈「そうか、でもこの歓声は私たちのデュエルがもたらしたものだ。なら今はこの歓声の期待に応えなければいけないんじゃないのか。それがスクールアイドルの役目の1つだと思う。泣くのはそのあとでも遅くない」

 

 

歩夢「…はい…わかりました!皆さん!たくさんの声援ありがとうございました!!」

 

 

歩夢は観客に一礼する。

 

 

 

歩夢はみんなの元に戻ってくる。

 

 

歩夢「ごめん、みんな負けちゃった…」

 

 

愛「ううん、歩夢は本当によくやってくれたよ、愛さんたちの誇りだよ」

 

 

せつ菜「最後まで素晴らしいデュエルでした!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 感動!」

 

 

果林「歩夢、本当にお疲れ様」

 

 

エマ「はい、お水だよ」

 

 

歩夢「ありがとう」

 

 

彼方「彼方ちゃんの膝枕はどう〜?」

 

 

かすみ「彼方先輩、歩夢先輩はそろそろ表彰式ですよ」

 

 

彼方「そっか〜じゃあまたあとでね〜」

 

 

しずく「歩夢さん、本当凄かったです。」

 

 

歩夢「ありがとう、あ、私もう行かなきゃ」

 

 

 

そして表彰式が行われた。

 

 

3位決定戦ではツバサさんが勝利し、表彰台には英玲奈さん、歩夢、ツバサが立っていた。

 

 

果林もベスト8に入賞ということで表彰されていた。

 

 

歩夢はA-RISEの3人の中で唯一入賞した歩夢はかなりインタビューを受けていた。

 

 

 

インタビューが終わり、閉会式が行われ、帰宅の時間になった。

 

 

俺たちが集まっているところにA-RISEの3人がきた。

 

 

ツバサ「上原さん、それに虹ヶ咲学園の皆さん、今日はありがとう」

 

 

歩夢「い、いえ、こちらこそありがとうございました。」

 

 

ツバサ「朝香さん」

 

 

果林「私?」

 

 

ツバサ「あなたのデュエルって本当大胆なのね、勉強になったわ」

 

 

果林「A-RISEに褒められるなんて…」

 

 

英玲奈「それだけじゃない」

 

 

あんじゅ「ほかのみんなもいいデュエルだったわ」

 

 

彼方「えへへ〜それほどでも〜」

 

 

英玲奈「正直、君たちがここまでやるとは思っていなかった。入賞したのは上原歩夢、朝香果林の2人だけかもしれないだが」

 

 

ツバサ「みんなはまだまだ可能性を秘めている。そんな気がする」

 

 

かすみ「もちろんです!かすみんの可能性は無限大です!」

 

 

愛「はーい、かすかすは静かにしてようねー今大事な話してるからー」

 

 

かすみ「かすみんです!」

 

 

 

英玲奈「スクールアイドルとしてもデュエリストとしてもまだこれからかもしれない。だがいずれ、いやもうすでに君たちは私たちの脅威となったようだな」

 

 

あんじゅ「また戦えることを楽しみにしているわ、今度はステージの上でもね」

 

 

せつ菜「はい!もちろんです!」

 

 

ツバサ「それじゃあ私たちはここで失礼するわ」

 

 

そう言ってA-RISEの3人は去っていった。

 

 

 

果林「それじゃあ私たちも帰りましょうかね」

 

 

しずく「そうですね」

 

 

彼方「彼方ちゃんもねむねむだよ〜歩夢ちゃんごめんね〜膝枕はまた今度でいい?」

 

 

歩夢「はい、いつでもいいですよ」

 

 

愛「よーしそれじゃあ帰ろっか」

 

 

俺「みんな本当にお疲れ様。明日は休みだからしっかり休んでね」

 

 

かすみ「はーい」

 

 

俺たちは解散した。

 

 

 

 

〜帰り道〜

 

 

歩夢「ごめんね」

 

 

俺「え?」

 

 

歩夢「優勝…できなくて…」

 

 

俺「いや全然だよ、歩夢は本当によくやってくれたよ」

 

 

歩夢「本当はあなたに優勝のトロフィーあげたかったんだけど…」

 

 

俺「そっか…」

 

 

歩夢「英玲奈さんに言われたの…あの会場の歓声は私たちのデュエルがもたらしたものだって。そして私たちはその歓声に応えなきゃいけないって。やっぱり英玲奈さんはさすがだな、もっと見習わないと…」

 

 

俺「うん」

 

 

歩夢「あの歓声凄かった…きっとμ'sとAqoursのみんなは何度も何度もあの歓声を体験してるんだなって」

 

 

 

俺「でも2組とも最初からそうだったわけじゃないと思うよ」

 

 

歩夢「え?」

 

 

俺「ちょっとずつ、ちょっとずつ努力を重ねてそして今のμ'sとAqoursがある。もちろんA-RISEも。」

 

 

歩夢「うん」

 

 

俺「だから、今日の大会は始まりの一歩だな。これから歩夢たちが前に進んでいくための始まりの一歩。あの歓声、いやもっともっと大きな歓声を聞けるようにしていこう。そして見ている人たちに歩夢たちの思いを届けられるようにしよう」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

俺「よし、その意気だ。」

 

 

歩夢「あとね…英玲奈さんがもう1つ言ってたの」

 

 

俺「なんて?」

 

 

歩夢「泣くのは歓声に応えてからでも遅くないって…」

 

 

俺「そうか…」

 

 

歩夢「いいかな…?」

 

 

俺「うん」

 

 

歩夢は大きな声で泣いた。

 

久しぶりに見た歩夢の涙。

 

けど、あの時見た涙とは違う。

 

これは前に進むための涙だ。

 

だから今日はたくさん泣かせてあげよう。

 

 

 

〜翌日〜

 

 

インターホンがなる

 

 

俺「歩夢どうした?」

 

 

歩夢「ごめん、起こしちゃった?」

 

 

俺「いや、起きてたけど。なんかこの時間に起きるのが身体に染みついたみたい」

 

 

歩夢「ふふ、私も。ねぇ、サンドイッチ作ったんだけどよかったら朝ご飯に食べない?」

 

 

俺「おっ、いいね。食べよう、今コーヒー入れるから、さぁ、あがって」

 

 

歩夢「ありがとう、お邪魔しまーす。」

 

 

 

 

歩夢「ねぇ、今日の予定は?」

 

 

俺「特に予定はないかなー」

 

 

歩夢「そっかー、ねぇよかったら部室行かない?」

 

 

俺「部室?」

 

 

歩夢「うん…なんというか家に行ってても落ち着かなくて…」

 

 

俺「わかった、いいよ。学校いくついでに買い物行ってもいい?」

 

 

歩夢「もちろん」

 

 

 

俺たちは家を出て買い物を済ませたあと部室に向かった。

 

 

 

 

俺「あれ、鍵が開いてる…しかも電気が誰がいるのかな」

 

 

俺は部室のドアを開ける

 

 

 

愛「あ、ぶちょー、歩夢ー!おっつー!」

 

 

歩夢「愛ちゃん、璃奈ちゃん、しずくちゃん来てたんだ」

 

 

璃奈「家にいても落ち着かなくて…。そしたら愛さんが部室に行かないかって誘ってくれて…。しずくちゃんとかすみちゃん誘ったらしずくちゃんが来てくれて」

 

 

しずく「私も皆さんと同じで、何故かじっとしてられなくて…」

 

 

愛「そーそーかすかすもくればよかったのに〜。あっ、ぶちょーも歩夢もそこのお菓子好きなだけ食べていいからね〜」

 

 

歩夢「ありがとう」

 

 

 

すると

 

 

せつ菜「皆さんいらっしゃったのですね!」

 

 

愛「おっ、せっつー!おっつー!」

 

 

せつ菜「お疲れ様です…。なんか家にいてもじっとしてられなくて…」

 

 

愛「あー、愛さんたちと同じだねー」

 

 

 

再び部室のドアが開く。

 

 

 

果林「あれ?みんなも来てたの?」

 

 

 

エマ「私たちだけじゃなかったんだね」

 

 

彼方「みんな考えてることは同じか〜」

 

 

 

俺「結局かすみ以外は勢揃いか」

 

 

 

歩夢「あ、彼方さん、約束の…」

 

 

彼方「あ、膝枕だね〜、いいよ〜おいで〜」

 

 

エマ「ふふ、歩夢ちゃん可愛い」

 

 

 

かすみ「はあはあ、あれ?皆さんお揃いで」

 

 

璃奈「かすみちゃん、結局来たんだ」

 

 

かすみ「こ、来ないとは言ってないもん!ちょっと用事があるって言っただけだもん」

 

 

 

果林「結局全員揃ったわね…」

 

 

愛「まーいいんじゃない?考えることはみんな同じなんだよ、さぁ、みんな愛さんとりなりーが買ってきたお菓子食べて食べて」

 

 

かすみ「それじゃあいただきまーす!」

 

 

 

 

エマ「たまにこうやって部室でまったりするのもいいね」

 

 

果林「そうねー」

 

 

彼方「うんうん」

 

 

かすみ「彼方先輩はいつもまったりしてるじゃないですか〜」

 

 

彼方「いつもじゃないよ〜ほら今日は歩夢ちゃんを膝枕で癒してあげてるし」

 

 

かすみ「って本当だ!」

 

 

歩夢「ふふ、準優勝特典かな」

 

 

 

せつ菜「皆さん、これを見てください!」

 

 

愛「んー?どったの?」

 

 

せつ菜「今、生徒会のサーバーにアクセスしたのですが、同好会への問合せがこんなにも…」

 

 

愛「マジ!?」

 

 

しずく「すごい数ですね…」

 

 

俺「あぁ、もしかしたら俺の時より多いかも…」

 

 

果林「すごいじゃない歩夢!」

 

 

歩夢「そんな私だけじゃあ…」

 

 

せつ菜「たしかに歩夢さんへ宛のものもかなりありますが、果林さん宛、それに同好会宛のものもだいぶあります!」

 

 

璃奈「それってもしかして…」

 

 

かすみ「かすみんたち、ちょー有名人になっちゃった!?」

 

 

エマ「それに今日は日曜日だから」

 

 

俺「明日になればもっと問合せくるかもな」

 

 

彼方「え〜彼方ちゃんインタビューとかされても寝ちゃいそう…」

 

 

かすみ「そこは安心してください!かすみんがちゃーんと彼方先輩の代わりに答えておきますから〜」

 

 

彼方「本当に任せて大丈夫かな〜?」

 

 

俺「これもみんなが頑張った証だよ」

 

 

せつ菜「私たちの頑張った証…」

 

 

俺「こりゃ明日からインタビュー三昧だな。特に歩夢と果林、インタビューはすごい時間かかるぞ〜。経験者の俺が言うんだから間違いない」

 

 

 

果林「ま、まぁ私はモデルの仕事でそういうの慣れてるし、問題は歩夢ね」

 

 

歩夢「ちゃんと答えられるかな…」

 

 

せつ菜「心配はいりません!こういうインタビューは部長も同伴なら許可するようにすればいいんです!」

 

 

果林「そうね、部長が歩夢をフォローすれば大丈夫ね」

 

 

歩夢「あなたはそれはそれでもいい?」

 

 

俺「え?あぁ、もちろん」

 

 

歩夢「よかった、あなたと一緒なら安心だね」

 

 

 

かすみ「むー、また歩夢先輩ばっかり…」

 

 

 

俺「さ、今日はゆっくりできる日だから思う存分羽伸ばそう。明日からきっと忙しくなるぞ」

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

俺の予想は的中し、同好会は登校際にも声をかけられ、放課後はインタビューが押し寄せた。

 

 

練習があるのでスケジュールを決め、なるべくインタビューで練習の時間をなくさないようにした。

 

 

 

歩夢「ふぅ…」

 

 

愛「歩夢、お疲れ様」

 

 

歩夢「あ、愛ちゃんありがとう」

 

 

せつ菜「部長もお疲れ様です」

 

 

俺「あぁ、ありがとう」

 

 

果林「にしても今回のインタビューは思ってたより長いわね…」

 

 

 

 

 

インタビューを終え帰宅しようとする俺たち。

 

すると校門の前に見覚えのある9人がいた。

 

 

 

 

穂乃果「あ、いたいた!おーい!」

 

 

せつ菜「あれは…」

 

 

俺「穂乃果!?」

 

 

 

穂乃果「ごめーん、急に来ちゃった〜」

 

 

海未「すみません、今日は遅いから別の日にしようって言ったのですが、穂乃果がどうしてもというので…」

 

 

俺「それで穂乃果に押し切られて来たってわけか。ま、いつものパターンだな」

 

 

海未「返す言葉もありません…」

 

 

ことり「あはは、急に来てごめんね」

 

 

俺「いや、全然。あっそうだ、穂乃果とことりと海未以外は、ニジガクのみんな初めてだったなみんな紹介するよ、こっちが」

 

 

 

絵里「3年の絢瀬絵里よ」

 

 

希「同じく3年の東條希、よろしくね」

 

 

にこ「そして私が宇宙1のスーパーアイドル、矢澤にこよ!」

 

 

 

希「あちゃ〜にこっちまたやってもうたね」

 

 

にこ「ま、またって何よ!」

 

 

俺「だってさ、かすみ」

 

 

かすみ「え?かすみんですか?」

 

 

俺「あれ?かすみはどこ1のアイドルなんだっけ?」

 

 

かすみ「ふふふ、よくぞ聞いてくれました。かすみんは…銀河1のアイドルなのです!」

 

 

愛「あぁ〜かすかす、こっちもやっちゃったね〜」

 

 

かすみ「い、今のは先輩がいけないんですよ!!」

 

 

俺「ごめんごめん、それから」

 

 

 

凛「1年の星空凛にゃ」

 

 

花陽「1年の小泉花陽です」

 

 

真姫「1年の西木野真姫よ」

 

 

 

せつ菜「うわーあの憧れのμ'sが勢揃いだー、あ、あのサインもらってもいいですか?」

 

 

にこ「サイン〜?そういうのは事務所を通してもらえるかしら?」

 

 

希「にこっち事務所なんて所属してないやん」

 

 

にこ「う、うるさいわね!例えよ、例え!」

 

 

希「そういえばしずくちゃん、璃奈ちゃん、かすみちゃん久しぶり」

 

 

 

しずく「えっと…どこかお会いしましたっけ?希さんのようなお方とお会いしていたら忘れるはずがないのですが…」

 

 

希「あー、そっかあの時はうち、変装してたあらね。それじゃあこれから虹ヶ咲のこれからを占ってあげようか?」

 

 

しずく「もしかして…」

 

 

璃奈「希さんってあの時の…」

 

 

かすみ「えっとーなんかあったけー?」

 

 

しずく「はぁかすみさんってば」

 

 

璃奈「希さんってあの時、遊園地にいた占い師さん?」

 

 

希「正解」

 

 

かすみ「えー!?そうだったんですかー!?かすみん全然気付かなかった…」

 

 

希「ふふ、それだけうちの変装が完璧だったってことやね」

 

 

かすみ「あー、そうだ思い出した!希さん!あの時出来なかったかすみんと先輩のこれからを占ってください!!」

 

 

希「えーとそれはまた今度ね、カードがそう告げるんや」

 

 

かすみ「むー、ならしょうがないですね」

 

 

 

真姫「穂乃果、今日は大事な用があって来たんじゃないの?」

 

 

 

 

穂乃果「あぁ、そうだった!歩夢ちゃん!この前のスクールアイドルCS決勝戦、凄かったね!私感動しちゃった!」

 

 

歩夢「ありがとう、穂乃果ちゃん」

 

 

穂乃果「そこでなんだけど、今度の日曜日、私とデュエルして欲しいんだ!」

 

 

歩夢「私と!?」

 

 

穂乃果「うん!」

 

 

璃奈「でもたしか前の日、今度はスクールアイドルCS団体戦の日じゃ」

 

 

穂乃果「だからだよ!この大会で私たちが優勝できるかそれはわからない。でも私はもちろん優勝するつもり!それでね、大会直後の盛り上がっている時、私たちのデュエルをライブ配信すればもっともっとスクールアイドルを盛り上げられるんじゃないかなって」

 

 

せつ菜「それはすごいいいアイディアですけど…」

 

 

絵里「そうね、これで大会で結果が残せなければ意味がない。そう言いたいのよねせつ菜」

 

 

せつ菜「え、あ、いや」

 

 

絵里「ごめんなさい、意地悪を言ったつもりじゃないんだけど。でもあなたの言う通りよ。だからこそ私たちは今日という日のために必死に練習を重ねてきた。」

 

 

にこ「そうよ、にこにーは生半可な覚悟でものを言ったりしないわ」

 

 

真姫「まぁデュエルをするのはニコちゃんじゃないんだけどね」

 

 

にこ「ぎく」

 

 

花陽「ま、まあまあ。でも」

 

 

凛「凛たちは優勝あるのみにゃ!」

 

 

海未「穂乃果はこうと決めたら折れないので」

 

 

ことり「そこが穂乃果ちゃんのいいところなんだよ」

 

 

俺「どうする?歩夢」

 

 

 

歩夢「うん、もちろんそのデュエル、引き受けるよ。穂乃果ちゃんとはいつかデュエルしてみたいって思ってたから。それにあのμ'sのリーダーとデュエル、あなただったら絶対に断らないでしょ」

 

 

俺「そうだな」

 

 

穂乃果「ありがとう!」

 

 

俺「もしかしてそれを伝えるためにわざわざ来てくれたの?」

 

 

穂乃果「えへへ」

 

 

海未「ほらだから電話で済む話だと…」

 

 

穂乃果「だって〜こういうのはちゃんと面と向かって言うのが決闘者の礼儀かな〜って思って」

 

 

海未「もう穂乃果は…」

 

 

俺「いや、海未いいんだ。海未も穂乃果もありがとう。俺も、いや俺たちもμ'sに会えてよかったよ」

 

 

穂乃果「本当!?」

 

 

せつ菜「はい!憧れのμ'sとお会いできて私感激です!!」

 

 

絵里「それじゃあ、私たちも帰るわ」

 

 

 

俺「なら駅まで送っていくよ」

 

 

穂乃果「本当!?ありがとうー!」

 

 

海未「すいません、突然きたのにお気遣いいただいて…」

 

 

愛「なら愛さんも行くー!愛さんみんなともっとお話したい!」

 

 

せつ菜「ではみんなで行きましょう!」

 

 

海未「本当になんというか…すいません」

 

 

果林「気にしないで海未ちゃん、私たちが好きでやってるから」

 

 

 

そしてμ'sを駅まで送り俺たちはそれぞれ帰宅した。

 

 

 

そして土曜日、俺たちはμ'sの応援がてら団体様の見学に行った。

 

 

果林「さすがはμ'sが出るとだけあって人が多いわね〜」

 

 

俺「あ、あそこだ」

 

 

 

穂乃果「あっ!みんなー!こっち、こったー!」

 

 

海未「すみません、応援まで来てもらって…」

 

 

せつ菜「今日はμ'sの皆さんのデュエル、見学させてもらいます!」

 

 

にこ「ちゃーんとにこにーのデュエルを見ておくのよ!特にかすみ!」

 

 

かすみ「え〜わかりました〜」

 

 

しずく「真姫さん、今日は頑張ってくださいね」

 

 

真姫「え?う、うん…ありがとう」

 

 

凛「あれ〜真姫ちゃん赤くなってるにゃ〜」

 

 

真姫「な、なってないわよ!」

 

 

絵里「みんなそろそろ始まるわよ」

 

 

 

希「それじゃあまたあとで」

 

 

 

 

 

そして大会は開催された。

 

 

そして…

 

 

 

実況「き、決まったーー!優勝は音ノ木坂学院のμ'sです!!」

 

 

 

大方の予想通り、μ'sは大会を制覇した。

 

 

そして翌日…

 

 

 

凛「準備OKにゃ!」

 

 

璃奈「こっちもばっちり」

 

 

穂乃果「よーし、それじゃ」

 

 

μ'sとニジガク。それぞれ視聴者に自己紹介をし今回の配信の旨を伝えた。

 

やはりμ'sが参加しているとあってか視聴者の数はどんどん増えていく。

 

 

そしてデュエルの時が来た。

 

 

 

穂乃果「いくよ、歩夢ちゃん」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

to be continued…



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第7話

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

穂乃果「先攻はもらうよ、私は焔聖騎士ーオジエを召喚!オジエの効果!デッキから焔聖剣ーデュランダルを墓地に送るよ!さらにフィールドに炎属性・戦士族のオジエがいることに手札の焔聖騎士ーリナルドは特殊召喚できる!そして自身の効果で特殊召喚したリナルドはチューナーになるよ!」

 

 

 

しずく「穂乃果さん、着々と盤面を作っていますね」

 

 

 

穂乃果「リナルドの効果、墓地の焔聖剣ーデュランダルを手札に加えるよ。そして、デュランダルをオジエに装備!」

 

 

 

果林「チューナーってことは…」

 

 

絵里「えぇ」

 

 

希「ふふ、早速仕掛けてくるんやね」

 

 

 

穂乃果「私はレベル4の焔聖騎士ーオジエにレベル1の焔聖騎士ーリナルドをチューニング!!シンクロ召喚!来て!レベル5!焔聖騎士導ーローラン!!」

 

 

歩夢「シンクロ召喚…」

 

 

せつ菜「先ほどの大会でもそうでしたが、以前に部長に聞いた穂乃果さんのデッキより格段にパワーアップしていますね」

 

 

にこ「当然よ、私たちが毎日どれだけ血の滲むような練習をしてると思ってるのよ」

 

 

真姫「まぁデュエルしてるのはにこちゃんじゃないんだけどね」

 

 

にこ「い、いいのよ!気持ちの問題よ!」

 

 

 

穂乃果「オジエに装備されていたデュランダルが墓地にいったことにより、デュランダルの効果発動!墓地からオジエを特殊召喚する!さらにローランがシンクロ召喚されたことによりこのターンのエンドフェイズに装備魔法を墓地に送り、デッキから戦士族1体を手札に加えるよ!!」

 

 

 

俺「そしてローランはシンクロチューナー…」

 

 

エマ「もしかして…」

 

 

愛「マジ!?もしかしてまたシンクロ!?」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ハラハラ」

 

 

穂乃果「その通り!私はレベル4のオジエにレベル5のシンクロチューナー、焔聖騎士導ーローランをチューニング!!」

 

 

かすみ「レベルの合計は…」

 

 

凛「9にゃ!」

 

 

 

穂乃果「シンクロ召喚!来て!レベル9!焔聖騎士帝ーシャルル!!!」

 

 

彼方「なんかすごいモンスターができてたね〜」

 

 

俺「これが穂乃果の新しいエースモンスター…」

 

 

 

歩夢「焔聖騎士帝ーシャルル…」

 

 

穂乃果「エンドフェイズに入り、この瞬間、ローランの効果、デッキから装備魔法 盗人の煙玉を墓地に送り、デッキからゴッドフェニックス・ギア・フリードを手札に加えるよ!」

 

 

せつ菜「さらにエースのゴッドフェニックスまで…」

 

 

果林「さすがは穂乃果ちゃんね…」

 

 

海未「驚くのはまだ早いですよ」

 

 

果林「え?」

 

 

穂乃果「シャルルの効果!エンドフェイズに墓地の装備魔法を装備し、さらにデッキから炎属性・戦士族モンスターを攻撃力500アップカードとして装備できる!私は墓地の盗人の煙玉を装備!さらにデッキからオジエを装備!これによりシャルルは効果で破壊されない!」

 

 

花陽「そしてシャルルにはさらなる効果があるんだよ」

 

 

穂乃果「シャルルに装備カードが装備された時、フィールドのカード1枚を破壊する!私は、盗人の煙玉を破壊!」

 

 

かすみ「自分の装備カードを破壊!?」

 

 

穂乃果「この瞬間、盗人の煙玉の効果!効果で破壊されたことにより相手の手札を確認し、1枚を墓地に送る!」

 

 

歩夢「なんて効果なの…」

 

 

穂乃果「それじゃあ…私は海晶乙女ブルータンを墓地に送るよ!」

 

 

しずく「歩夢先輩の展開の起点のブルータンが…」

 

 

 

穂乃果「私はこれでターンエンド」

 

 

 

果林「エースモンスターの1体を出しただけじゃなくて後続のエースをサーチし歩夢の展開の起点を墓地に送るなんて…」

 

 

せつ菜「流石はμ'sのリーダーですね…」

 

 

穂乃果「さぁ歩夢ちゃんのターンだよ」

 

 

歩夢「私のターン、ドロー!(きた!シーホース!)私は海晶乙女パスカルスを召喚!効果発動!手札から海晶乙女シーホースを特殊召喚!」

 

 

絵里「今のドローでシーホースを引き当てたのね」

 

 

希「歩夢ちゃん、なかなかの引きの強さやね」

 

 

 

歩夢「私はシーホースでリンク召喚!リンク1!海晶乙女ブルースラッグ!ブルースラッグの効果!墓地のシーホースを手札に加える!そしてシーホースの効果!ブルースラッグのリンク先に特殊召喚!続けてシーホースでリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果!デッキからフィールド魔法 海晶乙女の闘海を手札に加えてそのまま発動!」

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性2体!私はブルースラッグとシーホースをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2!海晶乙女コーラルアネモネ!」

 

 

 

エマ「歩夢ちゃんもリンクが繋がってるね!」

 

 

 

歩夢「コーラルアネモネの効果!墓地のブルースラッグを特殊召喚!」

 

 

穂乃果「この瞬間、墓地のローランの効果!墓地からシャルルに自身を装備カードとして装備させる!」

 

 

愛「それじゃあ…」

 

 

 

穂乃果「シャルルの効果!このカードに装備カードが装備されたことによりフィールドのカード1枚を破壊する!私はコーラルアネモネを破壊!」

 

 

歩夢「くっ。私はカードを3枚セットしてターンエンド…」

 

 

 

彼方「展開を封じられただけじゃなくて、手札も穂乃果ちゃんにバレちゃってるのか〜」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

 

 

俺「歩夢…」

 

 

にこ「どう?これがμ'sの実力よ」

 

 

真姫「だからデュエルしてるのはにこちゃんじゃないんだけどね」

 

 

にこ「う、うるさいわね!」

 

 

せつ菜「でもたしかににこさんの言う通りですね…」

 

 

果林「えぇ…やっぱりμ'sは強い…」

 

 

俺「けど、歩夢はまだ諦めてないだろうな」

 

 

果林「え?」

 

 

歩夢「うん!さすがは穂乃果ちゃん、私の戦術のさらに先を行ってる…でも私は決めたの、どんなに強い相手でも最後の最後まで諦めない…それが私のデュエル、私の覚悟だよ」

 

 

穂乃果「うん!デュエルは最後の最後まで何が起きるかわからない、だから楽しいんだよね!」

 

 

絵里「そうね、私たちはそれを教えてもらった」

 

 

希「虹ヶ咲のみんなも部長からそれを教えてもらったんやない?」

 

 

しずく「そうでした、先輩はいつも最後の最後まで諦めるなと教えてくれました」

 

 

エマ「うん、だから私たちはここまでやってこれたんだよね」

 

 

 

穂乃果「いくよ!私のターン、ドロー!私は墓地のデュランダルを除外してゴッドフェニックス・ギア・フリードを特殊召喚!」

 

 

 

ことり「これで穂乃果ちゃんのエースモンスターが2体並んだね!」

 

 

穂乃果「バトルだよ!ゴッドフェニックス・ギア・フリードでパスカルスを攻撃!この瞬間、ゴッドフェニックスの効果!パスカルスを自身の装備カードにする!」

 

 

 

せつ菜「装備カードにされてはパスカルスの墓地は使えない…さすがは穂乃果さんです… 」

 

 

穂乃果「そしてシャルルで歩夢ちゃんにダイレクトアタック!!」

 

 

花陽「シャルルの攻撃力は自身とローランの効果で4000」

 

 

凛「この攻撃が通れば穂乃果ちゃんの勝ちにゃ!」

 

 

真姫「それはどうかしら」

 

 

凛「にゃ?」

 

 

真姫「さっきの盗人の煙玉で公開された歩夢の手札なら」

 

 

 

歩夢「リバースカードオープン!永続罠!リビングデッドの呼び声!墓地からコーラルアネモネを特殊召喚するよ!」

 

 

穂乃果「やっぱりそうくるよね!でもシャルルのバトルは続行!コーラルアネモネを攻撃!」

 

 

 

歩夢「うっ」

 

 

歩夢ライフ4000→2000

 

 

穂乃果「私はカードを2枚セット」

 

 

 

かすみ「あれ、歩夢先輩、コーラルアネモネの効果をつかないんですか?」

 

 

俺「使ったとしても盗人の煙玉のコンボのトリガーになるからな」

 

 

かすみ「なるほど!」

 

 

穂乃果「私はこれでターンエンドだよ。」

 

 

歩夢「(さすがは穂乃果ちゃん…油断したら一瞬でやられる…)」

 

 

果林「穂乃果ちゃんのフィールドにはエースモンスターが2体…」

 

 

エマ「それに対して歩夢ちゃんのフィールドはモンスター0…」

 

 

彼方「それに歩夢ちゃんの伏せカードも穂乃果ちゃんにはわかってるからね〜」

 

 

愛「で、でも次のドローが残ってるっしょ!」

 

 

 

にこ「ふん、そう簡単に逆転できるかしら」

 

 

希「そういう割にはにこっちしょっちゅうデステニードローって言ってるけど」

 

 

にこ「ぎくっ」

 

 

歩夢「さすがは穂乃果ちゃんだね」

 

 

穂乃果「それは歩夢ちゃんもだよ」

 

 

歩夢「え?」

 

 

穂乃果「私に手札もほとんどわかられてるのにそれでもこれだけ戦ってる…それってほんとすごいことだと思う!」

 

 

歩夢「そうかな…」

 

 

穂乃果「うん!そうだよ!私、思うんだ。スクールアイドルって完璧じゃない。けどそこがいいんだって。どんなに泥臭くても、最後の最後まで足掻いてそして自分のたちの輝きを見てる人、みんなに届ける、それがスクールアイドルなんだって!私は大人じゃないしまだまだ子供だよ。でもだからこそできることがたくさんある。今しかできない輝きを届けるのがスクールアイドルなんだって。なんか上手くは言えないけどきっとそうだと思う!」

 

 

ことり「すっごく穂乃果ちゃんらしいね」

 

 

せつ菜「わかります!穂乃果さんの言ってること!私たち虹ヶ咲もμ'sのような調和が取れたグループかと言われるとそうではないと思います。ですが、私たちはお互いにバラバラであることを認めあいそして前に進んできました!それが私たちのスクールアイドルとしての輝きなんだって、そう思うんです!」

 

 

穂乃果「うん!そうだよ!だから見せてよ、歩夢ちゃん!歩夢ちゃんの最高の輝きを!」

 

 

歩夢「うん!いくよ!私のターン、ドロー!」

 

 

愛「歩夢のドローカードは…」

 

 

歩夢「私は海晶乙女ブルータンを召喚!」

 

 

かすみ「やったー!ブルータンがきました!」

 

 

凛「でもこっちにはゴッドフェニックスの効果があるにゃ!」

 

 

歩夢「ブルータンの効果発動!」

 

 

穂乃果「ならゴッドフェニックスの効果!ローランを墓地に送りブルータンの効果を無効にして破壊するよ!」

 

 

歩夢「でもこれで準備は整ったよ!」

 

 

絵里「歩夢の狙いは…」

 

 

海未「まさかモンスターを墓地に溜めること…」

 

 

歩夢「私はリバースカードオープン 魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のブルータン2体、コーラルアネモネ、ブルースラッグ、シーエンジェルをデッキに戻して2枚ドローする!」

 

 

せつ菜「さすがは歩夢さん!この状況でも起死回生の一手です!」

 

 

歩夢「きた!私はおろかな埋葬を発動!デッキからモンスター1体を墓地に送る!私は海晶乙女バシランリマを墓地に送る!そして魔法カード 死者蘇生!墓地から海晶乙女シーホースを特殊召喚!」

 

 

 

にこ「この状況でもまだモンスターを出してくるなんて…なかなかやるじゃない…」

 

 

かすみ「うちの歩夢先輩をみくびってもらっては困りますよにこ先輩」

 

 

彼方「こういうときだけ本当調子いいな〜」

 

 

 

穂乃果「でも、墓地のローランの効果!自身をシャルルに装備する!そしてシャルルの効果!シーホースを破壊する!」

 

 

にこ「ほらみなさい、かすみ。せっかく出したシーホースも破壊され…あれ?破壊されてない…!?」

 

 

凛「どういうことにゃ?」

 

 

歩夢「私は墓地のこのカード、海晶乙女バシランリマの効果を使ったの。このカードは私のフィールドのモンスターが効果で破壊される時、墓地のこのカードを除外すれば破壊を防ぐことができるの」

 

 

海未「あれはおろかな埋葬で墓地に送ったカード…」

 

 

真姫「シャルルの効果を見越してたのね…」

 

 

 

かすみ「ほら!にこ先輩!やっぱり歩夢先輩の方が1つ上手だったみたいですね!」

 

 

にこ「ぐぬぬ、穂乃果!こうなったら絶対に勝ちなさいよ!」

 

 

穂乃果「えぇ、そんなこと言われても…でも歩夢ちゃんさすがだね。」

 

 

歩夢「ありがとう、それじゃあこれからは私のデュエルをさせてもらうよ!私はシーホース1体でリンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルースラッグの効果!墓地のシーホースを手札に加えるよ!さらにシーホースの自身の効果で特殊召喚!そしてシーホースでリンク召喚!リンク1!海晶乙女シーエンジェル!そしてシーエンジェルとブルースラッグでリンク召喚!リンク2!海晶乙女コーラルアネモネ!」

 

 

 

愛「歩夢が巻き返してきた!」

 

 

歩夢「コーラルアネモネの効果!墓地から海晶乙女ブルースラッグを特殊召喚!輝け!愛と絆のサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネとブルースラッグの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!海晶乙女マーブルド・ロック!」

 

 

 

かすみ「歩夢先輩のエースきたー!」

 

 

海未「まさかあの状況から…」

 

 

ことり「エースモンスターを出しちゃうなんて…」

 

 

 

歩夢「墓地のコーラルアネモネの効果!墓地のシーホースを手札に加える!さらにフィールド魔法 海晶乙女の闘海の効果により墓地のコーラルアネモネ、シーエンジェル、ブルースラッグを装備し、マーブルド・ロックの攻撃力は4500!」

 

 

 

花陽「すごいたった1枚でここまで…」

 

 

歩夢「まだだよ!罠カード 海晶乙女波動!シャルルの効果を無効にする!これでシャルルの攻撃力は3500!バトル!海晶乙女マーブルド・ロックで焔聖騎士帝ーシャルルを攻撃!マリンセスサブマージ!!」

 

 

 

穂乃果「くぅ」

 

 

穂乃果ライフ4000→3000

 

 

歩夢「メインフェイズ2、私はマーブルド・ロックの効果で墓地の海晶乙女波動を手札に加え、カードを1枚セットしてターンエンドだよ」

 

 

 

穂乃果「すごいよ、すごいよ、歩夢ちゃん!」

 

 

歩夢「穂乃果ちゃん」

 

 

穂乃果「あれだけ効果をすり抜けてエースモンスターを出すなんて」

 

 

歩夢「ありがとう…。でも穂乃果ちゃんのあの盤面を突破するの本当に大変だったんだよ」

 

 

穂乃果「えへへ、そっかーごめーん」

 

 

海未「穂乃果謝ってどうするんですか、これはデュエルなんですよ」

 

 

穂乃果「だってー、歩夢ちゃんにそう言われるとなんか謝りたくなっちゃって〜」

 

 

海未「もう穂乃果ったら」

 

 

ことり「まあまあ海未ちゃん、そこが穂乃果ちゃんのいいところだから」

 

 

海未「もう、ことりは穂乃果に甘すぎます」

 

 

ことり「えへ」

 

 

果林「あれだけの攻防を繰り広げたのに2人とも楽しそうね」

 

 

彼方「うん、青春って感じ〜」

 

 

エマ「きっとこれがスクールアイドルのデュエルなんだよ」

 

 

せつ菜「はい!お二人の熱意とても伝わってきます!!」

 

 

真姫「たしかにお互い全力を出し合ってるわね」

 

 

花陽「うんうん、2人とも一歩も譲らない熱い駆け引きだね」

 

 

凛「う〜見てるこっちまで熱くなってきたにゃ〜」

 

 

にこ「あんたのとこの歩夢もなかなかやるじゃない、かすみ」

 

 

かすみ「当然です!でもさすがは穂乃果先輩ですね、ここまで強いとは…」

 

 

しずく「どっちが勝つかドキドキしてきました」

 

 

璃奈「私も… 璃奈ちゃんボード ゴクリ」

 

 

 

愛「くぅー負けるなー!歩夢ー!」

 

 

歩夢「みんな…」

 

 

俺「それだけじゃないみたいだ」

 

 

歩夢「え?」

 

 

俺「ほらこれ、ライブ配信のコメント欄」

 

 

歩夢「えっと〜『歩夢ちゃん頑張れー』」

 

 

穂乃果「『穂乃果ちゃん負けるなー』」

 

 

 

俺「みんながこのデュエルを見てるんだ。それだけスクールアイドルとデュエルの素晴らしさが伝わってるんだよ」

 

 

歩夢「そうなんだ…なんか嬉しいな」

 

 

穂乃果「うん!私燃えてきたー!いくよ!歩夢ちゃん!みんなの期待に応えないと!」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

穂乃果「それじゃあ私のターン!ドロー!」

 

 

歩夢「この瞬間、罠カード 海晶乙女波動を発動!ゴッドフェニックス・ギア・フリードの効果を無効にするよ!これでゴッドフェニックスの効果無効効果と吸収効果は使えないよ!」

 

 

 

穂乃果「なら私は昇華騎士ーエクスパラディンを召喚!そして効果発動!デッキから炎属性・戦士族のチューン・ナイトをエクスパラディンに装備!そして装備カードとなっているチューン・ナイトは自身の効果で特殊召喚できる!」

 

 

凛「これで穂乃果ちゃんのフィールドには戦士族が3体にゃ!」

 

 

 

穂乃果「きて!未来を描き出すサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は戦士族2体!私はエクスパラディンとチューン・ナイトをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2、聖騎士の追想 イゾルデ!」

 

 

 

果林「ここでリンク召喚!?」

 

 

穂乃果「イゾルデの効果、2体目のゴッドフェニックスを手札に加える!そしてイゾルデの更なる効果!デッキから装備魔法 焔聖剣ージョワユーズを墓地に送り、デッキから焔聖騎士ーローランを特殊召喚する!」

 

 

果林「ここでローランを呼んで何をするつもり」

 

 

穂乃果「私は罠カード オリファンの角笛を発動!その効果で墓地の装備魔法 焔聖剣ージョワユーズを除外して歩夢ちゃんのフィールド魔法 海晶乙女の闘海を破壊するよ!」

 

 

しずく「イゾルデの効果の狙いは装備魔法を墓地に送ること…」

 

 

歩夢「海晶乙女の闘海が破壊されたことによりマーブルド・ロックの攻撃力は元の2500に戻る…」

 

 

 

穂乃果「さらに!私は永続罠 デュアル・アブレーションを発動!手札のフェニックス・ギア・フリードを墓地に送りデッキからエヴォルテクター エヴェックをデュアル状態で特殊召喚!そしてエヴェックの効果!今、墓地に送ったフェニックス・ギア・フリードを特殊召喚するよ!」

 

 

かすみ「そんな…それじゃあ」

 

 

穂乃果「バトル!フェニックス・ギア・フリードで海晶乙女マーブルド・ロックに攻撃!」

 

 

歩夢「きゃあ」

 

 

歩夢ライフ2000→1700

 

 

穂乃果「これで最後だよ!ゴッドフェニックス・ギア・フリードでダイレクトアタック!!フェニックス・ゴッドブレード!!」

 

 

 

 

歩夢ライフ1700→0

 

 

 

歩夢「負けちゃった。やっぱり穂乃果ちゃんは強いね」

 

 

 

穂乃果「いや〜いいデュエルだったね〜。歩夢ちゃんも本当に強かったよ」

 

 

歩夢「ううん、私はまだまだ。でも」

 

 

穂乃果「でも?」

 

 

歩夢「次は負けないよ!」

 

 

穂乃果「うん!またデュエルしようね!」

 

 

歩夢「うん!約束だよ」

 

 

絵里「2人ともとてもいいデュエルだったわ」

 

 

果林「そうね、あのμ'sのリーダー相手にここまでやったんだから上出来よね」

 

 

にこ「ほらみなさい、やっぱり穂乃果が勝ったじゃない」

 

 

真姫「だからなんでにこちゃんが偉そうなのよ」

 

 

にこ「い、いいじゃない!仲間が勝ったのよ!真姫は嬉しくないの?」

 

 

真姫「嬉しくないわけ…ないじゃない」

 

 

凛「あー、真姫ちゃん赤くなってるにゃ!」

 

 

真姫「な、なってないわよ!」

 

 

花陽「まあまあ2人とも…」

 

 

 

璃奈「みんな、見て。こんなにもコメントが…」

 

 

愛「うわー、すご。愛さんこんなコメントの数みたことないよ」

 

 

しずく「やはりμ'sのデュエルはそれだけ注目されていたのでしょうか」

 

 

希「それだけじゃ無いと思うよ」

 

 

しずく「え?」

 

 

海未「はい、私たちも何度か動画を出したことはありますがここまでコメントをもらったのは初めてです」

 

 

ことり「これもきっと虹ヶ咲のみんなのおかげだよ」

 

 

かすみ「いや〜それほどでも〜あるか〜」

 

 

彼方「かすみちゃんはあたふたしてただけだけどね〜」

 

 

かすみ「そ、そんなことないです!」

 

 

 

エマ「でもこうやってスクールアイドルの素晴らしさがみんなに伝わってくれて私すごく嬉しい!」

 

 

せつ菜「はい!みんなの大好きが溢れていますね!!」

 

 

 

俺「(そうか…これがデュエルで人を笑顔にするってことなんだな…)」

 

 

穂乃果「歩夢ちゃん、それから虹ヶ咲のみんな今日は本当にありがとう!」

 

 

歩夢「こっちこそ本当にありがとう」

 

 

絵里「これからもみんなでスクールアイドルを盛り上げていきましょう」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

穂乃果「でもーそういえばーせっかく勝ったことだし、なんか特典みたいなのあればいいのになー」

 

 

ことり「特典…?トロフィーみたいな?」

 

 

穂乃果「うーん」

 

 

希「それなら虹ヶ咲の部長を1週間、練習見てもらうのはどう?」

 

 

穂乃果「希ちゃん!それだ!」

 

 

凛「名案にゃ!」

 

 

絵里「たしかに私もデュエルで教えて欲しいこといろいろあるのよね」

 

 

海未「絵里まで…で、でも実は私も…」

 

 

穂乃果「やっぱりたまにじゃ足りないよね」

 

 

 

歩夢「そ、それは…」

 

 

穂乃果「それは…?」

 

 

 

歩夢「それはだめー!!」

 

 

穂乃果「あ、歩夢ちゃん!」

 

 

歩夢「か、彼は私たちの部長だもん」

 

 

かすみ「そ、そうですよ!毎日先輩にデュエル教えてもらえるのは虹ヶ咲の特権なんです!」

 

 

果林「たしかに部長を取られるとなると話は変わってくるわね」

 

 

愛「そーそー、今はたまにだからいいけど1週間とか長過ぎだし〜」

 

 

エマ「前に部長が沼津1人で行った時もみんな寂しがってたもんね」

 

 

しずく「はい…先輩には見守っててほしいです…」

 

 

彼方「彼方ちゃんも〜」

 

 

せつ菜「そ、そうですよね、いくらμ'sとはいえその条件は簡単に飲めませんね」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード メラメラ」

 

 

 

花陽「す、すごい気迫だね…」

 

 

絵里「虹ヶ咲にとって部長がこんなに大きい存在だとは…」

 

 

真姫「想像以上ね…」

 

 

 

俺「ま、まぁみんな落ち着いて…」

 

 

かすみ「落ち着いてられないですよ!」

 

 

俺「ならこういうのはどう?ニジカクとμ'sで1週間合同で練習するって言うのは?そうすればμ'sの質問にもいろいろ答えられるし、虹ヶ咲のみんなにとってはμ'sと練習できていい刺激になるんじゃないか?」

 

 

穂乃果「それだ!!」

 

 

果林「たしかにそれなら」

 

 

せつ菜「はい!μ'sと一緒に練習できるなんて夢のようです!」

 

 

俺「ということでどうかな?歩夢」

 

 

歩夢「あなたがそういうなら私はいいよ」

 

 

俺「なら決まりだな!」

 

 

にこ「かすみ、にこにーがスーパーアイドルとはなんたるものかしっかり叩き込んであげるわ」

 

 

かすみ「にこ先輩だって、かすみんの可愛いさに遅れを取らないでくださいよ」

 

 

にこ「ぬわぁんですって!」

 

 

 

俺「なら決まりだな、早速日程と練習内容をみんなで決めよう」

 

 

みんな「おー!」

 

 

 

こうして俺たちのスクールアイドルCSは幕を閉じた。

 

けれど俺たちの物語はまだ始まったばかりだ。

 

これからもスクールアイドルとデュエルが大好きな気持ちがある限り繋がりは広がり続ける。

 

 

 

to be continued…



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第8章 最終話

 

 

スクールアイドルCSから数日後…

 

 

 

 

生徒A「あ、上原さん、この前の大会の配信見たよ、凄かったね〜」

 

 

歩夢「あ、ありがとう」

 

 

生徒B「あのA-RISEのリーダー、綺羅ツバサに勝つなんて〜」

 

 

歩夢「う、運がよかったんだよ」

 

 

生徒C「それでもすごいよ〜それじゃあ練習頑張ってね〜」

 

 

 

 

 

生徒D「あ、上原さん、この前のμ'sの穂乃果ちゃんとのデュエルみたよ、すごかったね〜」

 

 

歩夢「あ、ありがとう」

 

 

生徒D「それじゃあ練習頑張ってね」

 

 

歩夢「う、うん」

 

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

かすみ「先輩聞いてください、かすみんあれからサイン5人も頼まれたんですよ〜」

 

 

俺「おぉ、それはすごいな」

 

 

かすみ「これってかすみんの魅力が広まってる証拠ですよね〜」

 

 

俺「そうだな」

 

 

かすみ「えへへ、油断してるとかすみん取られちゃいますよ、先輩」

 

 

俺「取られる?」

 

 

かすみ「もー、ほんとそこら辺はにぶにぶですねー!」

 

 

愛「あ、歩夢」

 

 

歩夢「みんなお疲れ様」

 

 

彼方「今日は遅かったね〜」

 

 

歩夢「うん…いろいろ声かけられちゃって」

 

 

しずく「歩夢さんはスクールアイドルCSで準優勝ですからね、無理もないです」

 

 

エマ「果林ちゃんも前よりも声かけられること多くなったよね」

 

 

果林「そうね〜あの大会に出て宣伝効果はバッチリだったみたいね」

 

 

璃奈「歩夢さん、浮かない顔してる 璃奈ちゃんボード じー」

 

 

歩夢「えぇ!?そんなことないよ…」 

 

 

愛「どれどれ〜本当だ。これは悩み事がある顔だな」

 

 

せつ菜「歩夢さん何か嫌なことがあったのでしょうか?」

 

 

歩夢「いや、そういうんじゃないんだけど。そのあと大会のあとみんなからいろいろ頑張れとか言ってもらえるようになって、それはすごい嬉しいんだけど、なんていうか、なんて返せばいいか分からなくて…。いつもありがとうとかしか言えなくて」

 

 

かすみ「なーんだ、そんなことですか。それなら〜かすみんみたいに飛び切りの笑顔でありがとうって言えばいいじゃないですか」

 

 

 

彼方「かすみちゃん、歩夢ちゃんはかすみちゃんとは違うんだよ」

 

 

かすみ「わ、わかってますよ!ただその1つのたとえして言っただけです!」

 

 

しずく「果林さんはそういう時、どうしてます?」

 

 

果林「え?私?そうねー、でもかすみちゃんじゃないけど、ありがとう、これからも応援よろしくって感じで返してるかしら」

 

 

かすみ「ほら、やっぱり素直にありがとうって返すのがいいんですよ」

 

 

歩夢「ねぇ、あなたはどうすればいいと思う?」

 

 

俺「うーん、まぁたしかに俺もデュエルカーニバルのあと似たようなことで悩んだけど、俺の場合、すぐに声かられなくなったし、かと言って歩夢はスクールアイドルだからな…ファンの人がいてこそだし…うーん」

 

 

かすみ「そんなに悩むことですか…」

 

 

俺「ダメだ!ごめん、歩夢出てこない。」

 

 

歩夢「ううん、こっちこそ変なこと聞いてごめんね」

 

 

俺「けど」

 

 

歩夢「けど?」

 

 

俺「いいこと思いついた」

 

 

歩夢「何?」

 

 

俺「聞きに行こう」

 

 

 

愛「聞きに行くって誰に?」

 

 

俺「みんなにだよ」

 

 

エマ「みんな…?」

 

 

せつ菜「まさか…部長…」

 

 

 

俺「そのまさかだ」

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

彼方「まさかとは思ったけど本当に来ちゃうとはね〜」

 

 

しずく「えぇ…」

 

 

せつ菜「はぁ〜ここがかの音ノ木坂学院ですね!!」

 

 

果林「いくらわからないとは言えμ'sに聞きに来ちゃうとは」

 

 

俺「こういうのは直接聞くのがいいかなって思って」

 

 

 

穂乃果「おーい!みんなー!」

 

 

 

歩夢「あ、穂乃果ちゃん。ごめんね急にきたりして」

 

 

穂乃果「ううん、全然いいよ、私たちもこの前は急に来ちゃったし。それで話って…?」

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

にこ「なるほどね、ファンへの対応ならこのスーパーアイドルにこにーに任せなさい!」

 

 

 

俺「今日は絵里と希と1年生はいないんだな」

 

 

 

にこ「って聞きなさいよ!」

 

 

 

ことり「絵里ちゃんと希ちゃんはどうしても生徒会の仕事で来れないみたいで、凛ちゃんと花陽ちゃんと真姫ちゃんは生徒集会みたい」

 

 

穂乃果「うーん、ファンへの対応か〜。」

 

 

海未「たしかに最初は悩みましたよね…」

 

 

歩夢「ごめんね、変なこと聞いちゃって」

 

 

 

穂乃果「ううん、全然平気!それに私も悩んだりしたしなー」

 

 

しずく「μ'sの皆さんはどうやって乗り越えたのでしょうか?」

 

 

ことり「乗り越えられたかはわからないけど自然と身についたというか」

 

 

海未「はい、最初は戸惑いましたが、なんとなく自分の中で形ができてきたといいますか…それでも今でも恥ずかしい時はありますね」

 

 

 

穂乃果「うんうん、だから歩夢ちゃんも歩夢ちゃんらしくいればいいんだよ」

 

 

 

歩夢「私らしく?」

 

 

穂乃果「そうそう!歩夢ちゃんって何でもこつこつと努力して、それでそれで歩夢ちゃんがいるとなんというかいろいろ話しちゃったりなんか落ち着くんだよね!」

 

 

ことり「うん、なんというかいてくれるだけで暖かくなるというか」

 

 

 

歩夢「そ、そんなことないよ」

 

 

海未「いえ、自分のいいところというのは案外気づかないものなんですよ」

 

 

 

にこ「そうよ!だからあんたはもっと胸張りなさい!仮にもあの綺羅ツバサを倒したんだから」

 

 

穂乃果「そうそう!だからもっと自信を持っていいと思う。最初はどうしたらいいかわからないかもしれないけどとにかく自身をもっといつも通りにすればきっと大丈夫だよ」

 

 

歩夢「そうかな…。でもなんだかそれならできる気がしてきた!」

 

 

 

穂乃果「うん!歩夢ちゃん、ファイトだよ!」

 

 

歩夢「ありがとう、みんな」

 

 

俺「やっぱり来て良かったな」

 

 

歩夢「うん」

 

 

凛「あー、虹ヶ咲のみんな来てたのにゃ!」

 

 

花陽「こんにちは」

 

 

真姫「生徒集会が早く終わってよかったわね」

 

 

希「あら?みんなお揃いやん?」

 

 

絵里「本当ね、みんないらっしゃい」

 

 

穂乃果「おっー!これで全員揃ったね!そしたらせっかくだし、この前の合同の練習やっていこうよ!ってその前にお腹空いた〜」

 

 

海未「全く穂乃果は…」

 

 

花陽「まあまあ海未ちゃん。みんな今炊きたてのお米で美味しいおにぎりを作るから待っててね」

 

 

穂乃果「やったー!花陽ちゃん大好き!」

 

 

 

海未「全く、食べ過ぎないでくださいね」

 

 

 

 

穂乃果「よーし!腹ごしらえも済んだし、練習だー!」

 

 

 

みんな「おー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜週末、沼津駅〜

 

 

せつ菜「今度は沼津…ということは!?」

 

 

鞠莉「チャオー!みんな久しぶりね!」

 

 

俺「悪いな鞠莉、迎えにきてもらって。」

 

 

鞠莉「ノープログラム!あなたには大きな借りがあるからね、これくらい全然平気デース!」

 

 

エマ「ホテルオハラの貸切バスか〜すごいね〜」

 

 

彼方「うん、このバスの寝心地もなかなか良さそう」

 

 

果林「ダメよ彼方、寝に行くんじゃないのよ」

 

 

彼方「えへへ〜」

 

 

 

鞠莉「それじゃあ早速行きましょうか!」

 

 

 

かすみ「見てみて、しず子、りな子!海が綺麗だよ!」

 

 

しずく「本当だ、素敵ね」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

愛「こんなとこ2回もぶちょー1人で来てたなんてずるいー」

 

 

俺「まぁほらだから今回みんな連れてきたわけで」

 

 

 

 

鞠莉「着いたわ、これからフェリーに乗っていくわよ」

 

 

 

 

〜ホテルオハラ〜

 

 

 

しずく「すごい…お城みたい…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

 

鞠莉「ここがホテルオハラよ」

 

 

 

千歌「あ、みんな!」

 

 

せつ菜「千歌さん、お久しぶりです」

 

 

千歌「うん、久しぶり。あ、そうだ梨子ちゃんだけまだみんなと会ったことなかったよね」

 

 

梨子「2年の桜内梨子です。よろしくお願いします。」

 

 

せつ菜「こちらこそよろしくお願いします!」

 

 

果林「しかし、ここ本当すごいところね、Aqoursのみんなはよくくるの?」

 

 

曜「ううん、私たちもたまにしか来ないんだ。やっぱり他のお客さんもいるしそう何度もは使えないからね」

 

 

果南「でも今回は、あなたたちの部長の顔に免じて特別に貸切にしてもらったんだよね」

 

 

 

ダイヤ「えぇ、先日の三幻魔の一件では返しても返しきれない恩ができてしまいましたからね」

 

 

俺「そんな気にすることじゃないのに」

 

 

果林「さすが部長ね」

 

 

愛「やるー」

 

 

 

ルビィ「それで今日はお話があるって聞いてたけど…」

 

 

 

歩夢「うん…実は…」

 

 

 

 

 

鞠莉「なるほどね…なかなかシリアスな悩みね」

 

 

 

歩夢「μ'sのみんなは自分らしくいればいいって言ってたけど…」

 

 

ルビィ「私たちとμ'sじゃちょっと違いすぎますもんね…」

 

 

花丸「うんうん、μ'sは今までの実績があってこその言葉だけど、いきなりまるたちがそれを実践できるかというとそうじゃないもんね…」

 

 

善子「な、何弱気になってんのよ!ヨハネたちで頑張ってきたでしょうが!」

 

 

花丸「それはそうだけど…みんな善子ちゃんみたいにはいないずら…」

 

 

善子「だからヨハネだってば!」

 

 

千歌「たしかにそれってすっごく悩むよね。でもその悩みってすごい大切なことだと思う。」

 

 

歩夢「え?」

 

 

千歌「私はスクールアイドルは時間も場所もできることも限られてる。けどだからこそその限られた中で自分たちの輝きを見つける。その過程も本当は輝いているんじゃないかなって思うんだ。必死に頑張ってる姿をみてみんなが応援してくれる、それがスクールアイドルのいいところなんじゃないかなって思うんだ。だから最初は大変かもしれないけど、正解のない答えを見つけようとすることがスクールアイドルの輝きなんだと思う」

 

 

 

かすみ「つまり、えっーとどういうことでしょう?」

 

 

千歌「うーんとなんて言えばいいのかな…とにかくいろいろ試して見ようよ!いろいろやってみようよ!最初はいろいろ大変かもしれないけど、きっと頑張ってればμ'sの言うように自分らしさが見つかるってことかな」

 

 

 

梨子「千歌ちゃんらしいわね」

 

 

千歌「えへへ」

 

 

 

歩夢「ありがとう、千歌ちゃん。それにAqoursのみんな。私焦ってたのかも。いつも違う日常になってどうしたらいいか分からなくて。でもみんなが言ってくれた通りいろいろやってみようと思う!最初はうまくいかないかもしれないけどそれでもなんとかやってみる!」

 

 

鞠莉「Great!」

 

 

果南「そうだね、そのために頼りになる部長がいるんだもんね」

 

 

曜「本当それってすごい羨ましいよ!」

 

 

 

かすみ「ふふふ、なんて言ったってかすみんたちの自慢の部長ですかね!誰にも渡しませんよ!」

 

 

 

鞠莉「Oh!それは残念、ゆくゆくは理事会に掛け合って来てもらうと思ったのに」

 

 

 

歩夢「そ、それはダメですよ!」

 

 

鞠莉「イッツジョーク!まぁそれはいいとしてせっかくきたんだし、みんなホテルオハラを堪能していって!」

 

 

 

ルビィ「しすくちゃん、璃奈ちゃん、かすみちゃん、こっちに美味しいお菓子がいっぱいあるよ」

 

 

かすみ「やったー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わーいわーい」

 

 

しずく「楽しみですね」

 

 

 

善子「ずら丸みたいに食べ過ぎても知らないわよ」

 

 

花丸「食べ過ぎは善子ちゃんの方ずら」

 

 

 

善子「善子いうな!」

 

 

 

 

 

〜帰りの電車〜

 

 

 

歩夢「みんな寝ちゃってるね」

 

 

俺「そうだな、歩夢も寝てていよ、ちゃんと起こすから」

 

 

歩夢「うん、でも大丈夫。あなたの方こそ疲れてない?」

 

 

俺「あぁ、平気だよ」

 

 

 

歩夢「ありがとう…ここまでしてくれて」

 

 

俺「ううん、気にするな。みんなのためでもあったし」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

歩夢「あのね」

 

 

俺「うん」

 

 

歩夢「ずっと気になってたんだけど」

 

 

俺「何?」

 

 

歩夢「どうしていつもそこまでしてくれるかなって。たしかに部長としての役目はあるかもしれないけど、今回みたいに本当ちょっとした悩みなのにμ'sとAqoursに会う手配をしてくれたり…。やっぱり幼なじみだから…?」

 

 

俺「それはあるかもな」

 

 

歩夢「そっか…でもやっぱりあなたに甘えてばかりじゃダメだよね。自分たちでなんとかしないと」

 

 

俺「そうかな?」

 

 

歩夢「え?」

 

 

 

俺「たしかに手助けはしてるけど、最後に決めてるのはみんなだろ。だから別に俺もみんなを甘やかしてるなんて思ってないよ。ただ俺は自分のできることをしてるだけで、最後はみんなの判断に委ねてるつもりだけど」

 

 

歩夢「そっか…やっぱり優しいんだね、あなたは…」

 

 

俺「そうかな」

 

 

 

歩夢「うん…ねぇ、その優しさはやっぱりハノイ事件があったから?だから優しくしてくれるの?」

 

 

 

俺「前はそうだったかもしれないな…。けどリボルバーと戦って、尊の戦いを見守って俺の中であの事件はもう終わったんだ…。けどそれでも歩夢はこれからもずっと守っていきたいって思ってる。なんでかはよくわかんないけど、もしかしたら理由なんてないのかもしれないけど、ただ守りたいって思ってる。それじゃだめかな?」

 

 

歩夢「ううん、そんなことないよ。それじゃあこれからもずっと守ってもらおうかな。」

 

 

俺「あぁ」

 

 

歩夢「ふふ、ありがとう」

 

 

 

俺「そろそろ着くな、みんなを起こさないと」

 

 

歩夢「うん」

 

 

俺「みんな起きて、そろそろ着くよ」

 

 

 

 

かすみ「いやー疲れた〜」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ヘロヘロ」

 

 

俺「みんなお疲れ様、今日はしっかり休んで。明日からの練習に備えよう」

 

 

 

 

かすみ「えーいっそのこと明日練習休みにしませんか〜?」

 

 

果林「あら?ならかすみちゃんは自主的に休んでも大丈夫よ?」

 

 

かすみ「じょ、冗談です!ちゃんときます!」

 

 

歩夢「それじゃあ今日はみんなありがとう」

 

 

愛「愛さんの方こそ歩夢とぶちょーのおかげでホテルオハラに泊まれたし最高だったよ!」

 

 

 

彼方「またあのベッドで寝たいな〜」

 

 

エマ「ふかふかだったね〜」

 

 

しずく「ホテルの中もすごく綺麗でした」

 

 

せつ菜「部長、最高の合宿ありがとうございました!」

 

 

 

俺「合宿のつもりじゃなかったけどまぁいいっか」

 

 

俺「それじゃあみんな気をつけて」

 

 

みんな「はーい」

 

 

俺「それじゃあ俺たちも帰ろう、歩夢」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

かすみ「ちょ、かすみんも同じ方向なんですから忘れないでください!」

 

 

 

こうして歩夢の悩みを解決した俺たち。

 

μ'sやAqoursのようになれるのはまだまだ先かもしれない。

 

 

けれどいつかきっとなれると思う。

 

俺たちならきっと。

 

 

 

〜fin〜

 

 



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第9章 「〜部長の日常〜」
第1話


 

かすみ「お疲れ様で〜す、先輩聞いてください〜かすみんってば〜またサイン頼まれちゃったんですよ〜」

 

 

 

果林「残念かすみちゃん。あの子なら今日はバイトよ」

 

 

かすみ「むー、せっかく自慢しようと思ったのにー。こうなったら部活終わりにカフェナギに突撃しちゃおうかな」

 

 

 

愛「あー、それいいねー、最近カフェナギ行ってなかったし愛さんも行こうかな」

 

 

かすみ「はっ、しまった…1人で行こうと思ってたのに…」

 

 

 

璃奈「私も行きたい」

 

 

愛「おー、いいねーりなりーじゃあみんなで行こうよ」

 

 

エマ「うん、そうだね、カフェナギのホットドッグ久々に食べたいな〜」

 

 

しずく「草薙さんが焼いたパンも美味しいですからね」

 

 

エマ「うん、とってもボーノだよね〜」

 

 

かすみ「くーこんなはずじゃー」

 

 

 

果林「ま、抜け駆けはダメってことよ、かすみちゃん」

 

 

かすみ「むむむ」

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

尊「やぁ」

 

 

俺「おぉ尊」

 

 

草薙「いらっしゃい尊」

 

 

尊「コーヒー1つもらえるかな」

 

 

草薙「はいよ」

 

 

尊「そういえばこの前の大会、歩夢ちゃんのデュエル凄かったね」

 

 

俺「そうだな、あれから歩夢もすっかり人気者だよ」

 

 

尊「そっか、君もおちおちしてられないね?」

 

 

俺「え?何が?」

 

 

尊「いや、なんでもないよ」

 

 

 

するとそこにフードをかぶった1人の男がやってくる。

 

 

???「ここがカフェナギか」

 

 

俺「えぇそうですけど…」

 

 

???「その顔、お前が虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会というやつの部長か?」

 

 

俺「え、えぇ」

 

 

???「そうか、なら話は早いな」

 

 

男はフードを取る。

 

 

尊「え?もしかしてあなたは…」

 

 

俺「尊、知っているのか?」

 

 

 

尊「あ、あぁ。間違ってなければなんだけど、もしかしてあなたはカリスマデュエリストのGo鬼塚さん!?」

 

 

俺「カリスマデュエリスト…?Go鬼塚…?」

 

 

尊「もしかして知らないの!?今世間で話題のカリスマデュエリストGo鬼塚だよ!どんなに不利な状況でもあっと驚く逆転劇を繰り広げて勝利を掴むそのデュエルスタイルが大人気なんだ」

 

 

俺「そうだったんだ…知らなかった…」

 

 

鬼塚「カリスマデュエリストって言うのはほかのやつが勝手につけたことだが、俺がGo鬼塚だ。それよりお前、この前のデュエルカーニバルの決勝戦を見たぞ、なかなかいい腕をしてるじゃないか」

 

 

俺「そ、それはどうも…」

 

 

鬼塚「あの決勝戦以降、施設の子供たちもお前のデュエルを見たがっていてな。そこでお前がどれほどのデュエリストかを確かめにきた」

 

 

尊「それって彼にデュエルを挑むってことですか?」

 

 

鬼塚「あぁ、そうだ」

 

 

 

尊「すごいよ、あのGo鬼塚とデュエルできるんだよ、こんなチャンス滅多にないよ、絶対に受けるべきだよ」

 

 

俺「尊がそこまで言うなら…。よろしくお願いします。」

 

 

鬼塚「交渉成立だな、デュエルは今夜21時、場所はここだ。ここに1人で来い」

 

 

俺は座標が書かれたカードを受け取る。

 

 

尊「あ、あの〜ちなみにその決勝戦、僕も出てたんですけど〜」

 

 

鬼塚「ん?そうだったな、なら俺たちのデュエルを見に来ても構わない」

 

 

尊「本当ですか!?やったね」

 

 

鬼塚「今夜のデュエルまでベストデッキを作ってこい」

 

 

そう言ってGo鬼塚は去っていった。

 

 

 

俺「なんかすごい高圧的だったな」

 

 

尊「それだけ自信があるってことだよ」

 

 

俺「そうか」

 

 

尊「それにGo鬼塚はデュエルのファイトマネーを孤児院に寄付してるだよ」

 

 

俺「施設って言ってたのはそれか」

 

 

尊「うん、彼もその孤児院出身らしいんだ。」

 

 

俺「とういことはGo鬼塚はその施設のヒーローなんだろうな」

 

 

尊「そうそう、だからGo鬼塚は強いんだ」

 

 

 

草薙「尊、コーヒーできたぞ。」

 

 

尊「あ、ありがとう」

 

 

俺「Go鬼塚か…。草薙さん悪いが今日は早く上がらせてくれないか?」

 

 

草薙「あ、あぁ構わないが、具合でも悪いのか?」

 

 

俺「いやそんなんじゃない」

 

 

尊「大事な一戦があるもんね」

 

 

草薙「大事な一戦…?」

 

 

 

 

〜放課後〜

 

 

かすみ「先輩〜」

 

 

草薙「いらっしゃい、かすみちゃん、それにみんな」

 

 

かすみ「あれ?草薙さん、今日先輩バイトじゃ?」

 

 

草薙「あぁ、そうなんだが、今日は大事な一戦があるからってもう上がったんだ」

 

 

かすみ「えー、かすみんそんなの聞いてないですー!」

 

 

草薙「悪いな、せっかく来てもらったのに」

 

 

エマ「まぁまぁかすみちゃん、せっかく来たんだから。草薙さんホットドッグお願いします」

 

 

草薙「はいよ」

 

 

璃奈「私も1つ、あとオレンジジュースもお願いします」

 

 

しずく「あ、私も同じのを」

 

 

歩夢「あ、草薙さん1人で準備するの大変だから私も手伝いますね」

 

 

草薙「あぁ、ありがとう歩夢ちゃん」

 

 

かすみ「お手伝いって、歩夢先輩、そんなことできるんですか?」

 

 

歩夢「うん、私も彼がバイトの時、時々手伝ったりしてるの。彼ほどしっかりしたことはしてないけど」

 

 

 

かすみ「むー、また先を越されたー」

 

 

 

 

 

 

〜某所〜

 

 

 

俺「Go鬼塚が指定してきた場所はここか」

 

 

尊「人気がほとんどないね」

 

 

鬼塚「きたか」

 

 

俺「あなたが言った通りベストデッキを持ってきた」

 

 

鬼塚「そうか。ならいくぞ、お前の全力を見せてみろ!」

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

鬼塚「先攻はお前に譲ってやろう」

 

 

 

俺「俺のターン、ドラゴネットを召喚!そして効果発動!デッキからビットロンを特殊召喚!現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース2体!俺はドラゴネットとビットロンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!」

 

 

 

鬼塚「早速リンク召喚か」

 

 

俺「スプラッシュ・メイジの効果、墓地からドラゴネットを特殊召喚!再び現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとドラゴネットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!!」

 

 

 

鬼塚「現れたか、やつのエースモンスター」

 

 

 

俺「俺はカードを1枚セットしてターンエンド」

 

 

鬼塚「いくぞ、俺のターン!剛鬼スープレックスを召喚!」

 

 

俺「あれがGo鬼塚が使うモンスター…剛鬼…」

 

 

鬼塚「スープレックスの効果!手札から剛鬼ツイストコブラを特殊召喚!現れろ!俺様のサーキット!召喚条件は剛鬼モンスター2体!俺はツイストコブラとスープレックスの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2!剛鬼ジェット・オーガ!!」

 

 

俺「Go鬼塚もリンク召喚を…」

 

 

鬼塚「墓地のスープレックスとツイストコブラの効果!自身以外の剛鬼カードをデッキから手札に加える!」

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

鬼塚「俺はツイストコブラの効果で2枚目のスープレックスを、そして1枚目のスープレックスの効果でデッキから魔法カード 剛鬼再戦を手札に加える。さらに魔法カード 剛鬼再戦を発動!墓地からスープレックス、ツイストコブラを特殊召喚する!」

 

 

俺「剛鬼の墓地効果により手札補充だけでなく次なる展開に繋げるカードまで…」

 

 

鬼塚「さらに俺はリンク2のジェット・オーガとツイストコブラでリンク召喚!リンク3!剛鬼サンダー・オーガ!そしてサンダー・オーガの効果!このカードのリンク先に剛鬼を召喚できる!俺は剛鬼ガッツを召喚!三度現れろ!俺様のサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は剛鬼モンスター2体以上!俺はリンク3のサンダー・オーガと剛鬼ガッツをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4、剛鬼ザ・マスター・オーガ!!」

 

 

 

俺「これがGo鬼塚が持つリンク4…!?」

 

 

 

鬼塚「バトルだ!ザ・マスター・オーガでデコード・トーカーを攻撃!」

 

 

俺「なら速攻魔法 セキリュティ・ブロック!このターン、互いの戦闘ダメージは0となりデコード・トーカーは戦闘破壊されない!」

 

 

鬼塚「無駄だ!ザ・マスター・オーガの効果!リンク先のスープレックスを手札に戻してセキリュティ・ブロックの効果を無効にする!」

 

 

俺「何!?」

 

 

鬼塚「いけ!ザ・マスター・オーガ!デコード・トーカーを粉砕しろ!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが4000から3500に減る。

 

 

鬼塚「俺はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

 

俺「俺のターン、ドロー!」

 

 

鬼塚「この瞬間、罠カード 戦線復帰を発動!墓地から剛鬼ツイストコブラを守備表示で特殊召喚!」

 

 

俺「これで再びザ・マスター・オーガの効果を発動できるっていうわけか…。だが、俺は手札のドット・スケーパーを墓地に送り魔法カード サイバネット・マイニングを発動!デッキからレベル4以下のサイバースを手札に加える!」

 

 

鬼塚「ならザ・マスター・オーガの効果!ツイストコブラを手札に戻すことでサイバネット・マイニングの効果を無効にする!」

 

 

俺「この瞬間、墓地のドット・スケーパーの効果!墓地に送られた時、自身を特殊召喚する!さらにサイバース・シンクロンを召喚!サイバース・シンクロンの効果!ドット・スケーパーのレベルを2にする!俺はレベル2のドット・スケーパーにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!シンクロ召喚!レベル3、サイバース・インテグレーター!」

 

 

鬼塚「ほぅ、リンク召喚の次はシンクロ召喚か」

 

 

俺「インテグレーターの効果!墓地からサイバース・シンクロンを特殊召喚する!そして再びサイバース・シンクロンの効果!インテグレーターのレベルを6にする!俺はレベル6のサイバース・インテグレーターにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!」

 

 

鬼塚「くるか」

 

 

俺「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる!

シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!!」

 

 

 

鬼塚「現れたな、サイバース・クアンタム・ドラゴン」

 

 

俺「サイバース・インテグレーターの効果でデッキから1枚ドローする。バトルだ!サイバース・クアンタム・ドラゴンでザ・マスター・オーガを攻撃!この瞬間、クアンタム・ドラゴンの効果!バトルする相手を手札に戻す!ドライブバックショット!」

 

 

鬼塚「くっ」

 

 

俺「そしてドライブバックショットに成功した時、クアンタム・ドラゴンは続けて攻撃できる!」

 

 

鬼塚「ならば永続罠 リビングデッドの呼び声を発動!墓地から剛鬼サンダー・オーガを特殊召喚する!」

 

 

俺「だがバトルは続行だ!クアンタム・ドラゴンでサンダー・オーガを攻撃!クアンタムエンプリクション!!」

 

 

鬼塚「ぐっ」

 

 

鬼塚ライフ4000→3700

 

 

 

俺「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

 

尊「流石だ、高リンクモンスター2体を一気に除去した。だが鬼塚はピンチすら演出するデュエリスト…ここからどうくるか…」

 

 

鬼塚「ザ・マスター・オーガをこうも簡単に対処してくるとは、流石だな。だが、俺様のデュエルはここからだ!俺のターン、ドロー!俺は剛鬼スープレックスを召喚!そして効果発動!手札から剛鬼ツイストコブラを特殊召喚!そして2体でリンク召喚!リンク2、剛鬼シャドウ・オーガ!スープレックスとツイストコブラの効果でデッキから剛鬼ヘッドバットと剛鬼再戦を手札に加える!

 

 

俺「剛鬼再戦、またあのカードか」

 

 

鬼塚「魔法カード 剛鬼再戦を発動!墓地からツイストコブラとスープレックスを特殊召喚!さらに手札のヘッドバットの効果!手札の剛鬼ムーンサルトを墓地に送り自身を特殊召喚!現れろ!俺様のサーキット!召喚条件は剛鬼モンスター2体以上!俺はリンク2のシャドウ・オーガとヘッドバットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!剛鬼ザ・グレート・オーガ!!」

 

 

 

尊「あれは…Go鬼塚のエースモンスター!」

 

 

 

鬼塚「ザ・グレート・オーガの効果!このカードがフィールドにいる限り、フィールドのモンスターの攻撃力は元々の守備力分ダウンする!オーガプレッシャー!」

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

鬼塚「さらに墓地に行ったヘッドバットの効果!デッキから魔法カード 剛鬼フェイスターンを手札に加える!そして三度現れろ!俺様のサーキット!!」

 

 

 

俺「まさか!?」

 

 

 

鬼塚「アローヘッド確認!召喚条件は剛鬼モンスター2体以上!俺はリンク3のザ・グレート・オーガとツイストコブラをリンクマーカーにセット!解き放てその力!山を砕き我が道を拓け!リンク召喚!現れろリンク4!剛鬼ザ・パワーロード・オーガ!」

 

 

俺「2体目のリンク4だと!?」

 

 

鬼塚「さらに魔法カード 剛鬼フェイスターンを発動!場のスープレックスを破壊して墓地から剛鬼ザ・グレート・オーガを特殊召喚する!」

 

 

俺「何!?エースモンスターが2体も…」

 

 

鬼塚「ザ・グレート・オーガの効果によりクアンタム・ドラゴンは守備力分、攻撃力をダウンする!よってクアンタム・ドラゴンの攻撃力は500だ!さらにパワーロードはほかのリンクモンスターのリンクマーカー×200攻撃力がアップする!よって攻撃力は3400だ!」

 

 

尊「すごい…さすがはカリスマデュエリスト…」

 

 

鬼塚「まだだ!魔法カード死者蘇生!墓地からシャドウ・オーガを特殊召喚!そしてパワーロード・オーガの効果!シャドウ・オーガをリリースすることでクアンタム・ドラゴンを破壊する!」

 

 

 

俺「なら墓地のサイバース・シンクロンの効果!このカードを除外してクアンタム・ドラゴンの破壊を防ぐ!」

 

 

鬼塚「やはりそう来たか。ならバトルだ!ザ・パワーロード・オーガでクアンタム・ドラゴンを攻撃!リンク召喚されたパワーロードは他のカードの効果を受けない!よって貴様のクアンタム・ドラゴンのドライブバックショット発動できまい!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

鬼塚「いけ!ザ・パワーロード・オーガ!パワーロード・インパクト!!」

 

 

俺「ぐぁ」

 

 

俺のライフが3500から600に減る

 

 

鬼塚「これで終わりだ!」

 

 

俺「まだだ!」

 

 

鬼塚「何!?」

 

 

俺「俺が戦闘ダメージを受けたことにより手札のインタラプト・レジスタンスを守備表示で特殊召喚する!」

 

 

 

鬼塚「命拾いしたか、だがザ・グレート・オーガでインタラプト・レジスタンスを攻撃!オーガアックス!」

 

 

鬼塚「俺はこれでターンエンド。今の攻撃を持ちこたえるとはな。だが、次の俺のターンで必ずお前を倒す!」

 

 

尊「流石はGo鬼塚、あっという間に彼のライフを削った…。この状況で彼はどうする…」

 

 

 

俺「流石だなGo鬼塚」

 

 

鬼塚「当然だ!俺は負けない!!お前を倒して必ず施設の子供たちのヒーローに返り咲く」

 

 

俺「ヒーローに返り咲くか…それは違うな」

 

 

鬼塚「なんだと!?どういうことだ」

 

 

俺「Go鬼塚、あなたは今もこれからもずっと施設の子供たちのヒーローだよ」

 

 

鬼塚「何?」

 

 

俺「あなたのことを調べさせてもらった。デュエルのファイトマネーを自分の出身の孤児院に寄付している。それだけじゃない、孤児院の子供たちにデュエルの素晴らしさを教えてる。きっとその時、子供たちは笑顔なんだなってそう思う。それってすごいいいことだと思うんだ。いや、もしかしたらあなたのデュエルは俺が目指すべきデュエルなのかもしれない」

 

 

 

鬼塚「どういうことだ…?」

 

 

 

俺「俺、子供の頃、デュエルですごい辛いことがあって、だからこそデュエルをする人には笑っていて欲しい。デュエルでもう不幸な人を出したくないって思ってる。だからあなたのデュエルが人に笑顔をもたらすのなら俺の目指すべきデュエルの一つがあなたのデュエルなんだと思う。」

 

 

 

鬼塚「そうか、だが目指すだけじゃ俺には勝てん!」

 

 

 

俺「わかってる、だからただ目指すんじゃない、俺はあなたを倒して俺の目指すデュエルに突き進む!」

 

 

 

鬼塚「ほう、威勢はいいがお前の場にはモンスターは0、ここからどうする!?」

 

 

俺「まだ俺にはドローが残っている!このドローに俺は賭ける!」

 

 

 

鬼塚「なら見せてみろ!お前のデュエルを!」

 

 

俺「あぁ!いくぞ!俺のターン、ドロー!魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のサイバース・クアンタム・ドラゴン、サイバース・インテグレーター、ドラゴネット、ビットロン、スプラッシュ・メイジの5体をデッキに戻して2枚ドローする!」

 

 

尊「よし!これならまだチャンスがある!」

 

 

俺「サイバース・ガジェットを召喚!サイバース・ガジェットの効果!墓地からドット・スケーパーを特殊召喚!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース2体!俺はサイバース・ガジェットとドット・スケーパーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ」

 

 

尊「よし、今度は彼のリンク召喚だ!」

 

 

俺「墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する!さらにスプラッシュ・メイジの効果!墓地からサイバース・ガジェットを特殊召喚する!再び現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族2体!俺はサイバース・ガジェットとガジェットトークンをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、フレイム・アドミニスター!」

 

 

 

鬼塚「これでやつの場にはリンク2が2体…まさか!?」

 

 

俺「三度現れろ!未来を導くサーキット!!アローヘッド確認!召喚条件はEXデッキから特殊召喚されたモンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとフレイム・アドミニスターをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!!リンク召喚!現れろ、リンク4!双穹の騎士アストラム!!」

 

 

鬼塚「アストラムだと…」

 

 

俺「そうだ、ザ・パワーロード・オーガはほかのカードの効果を受けないモンスター…だが倒せないモンスターじゃない!パワーロードが効果を受けないのならこっちのモンスターの攻撃力を上げて倒すまでだ!」

 

 

鬼塚「なんだと!?」

 

 

俺「アストラムは特殊召喚されたモンスターと戦闘する時に、ダメージ計算時にそのモンスターの攻撃力を自身に加える!」

 

 

鬼塚「ふん、だがアストラムでパワーロードを攻撃しても発生するダメージは3000。それではこの俺には勝てないぞ」

 

 

俺「わかっている!だからあなたが知らない俺の新しい力を見せてやる!俺は装備魔法 斬機刀ナユタをアストラムに装備!!」

 

 

鬼塚「斬機カードだと…デュエルカーニバルでは使っていなかったカードを…」

 

 

尊「あれは親父さんとのデュエルで使った新しいカードたちか!」

 

 

 

俺「バトルだ!双穹の騎士アストラムで剛鬼ザ・パワーロード・オーガを攻撃!この瞬間、アストラムの効果を発動!ザ・パワーロード・オーガの攻撃力を自身に加える!」

 

 

鬼塚「くっ、だがそれでも俺のライフは残る!」

 

 

俺「それどうかな!?さらに斬機刀ナユタの効果!デッキから斬機モンスターを墓地に送ることで装備モンスターの攻撃力をそのモンスターの攻撃力アップする!俺はデッキから斬機シグマを墓地に送り、シグマの攻撃力1000分アストラムの攻撃力を上げる!」

 

 

 

鬼塚「攻撃力7400だと!?」

 

 

俺「いけ!アストラム!ザ・パワーロード・オーガを切り裂け!!」

 

 

 

鬼塚「この俺が…負けるだと…」

 

 

 

鬼塚ライフ3700→0

 

 

 

尊「勝った…」

 

 

 

鬼塚「この俺が負けた…。ふ、ははは」

 

 

尊「負けたのに笑ってる…?」

 

 

鬼塚「今回は俺の負けだ。やはりお前にデュエルを挑んで正解だったようだな」

 

 

俺「Go鬼塚…」

 

 

鬼塚「施設の子供たちがなぜお前に夢中になったか、わずかだがわかった気がする。お前はどんな状況になっても決してデュエルを諦めない。そんなお前のデュエルが子供たちにとってはかっこよく映ったんだろうな」

 

 

尊「あぁ、凄かったよ2人のデュエル」

 

 

鬼塚「だが、負けたからどうするか。その時、デュエリストとしての真価が試させる。俺は必ず這い上がりそしてお前を倒す。その時までほかのやつに負けるのは俺が許さん」

 

 

俺「わかった。俺は誰にも負けない。Go鬼塚、またデュエルしよう」

 

 

鬼塚「あぁ」

 

 

そういうと鬼塚は去っていった。

 

 

 

尊「いや、でも本当にすごいよあのGo鬼塚に勝つなんて」

 

 

俺「相手が誰だろうと俺はただ全力でデュエルだけだ」

 

 

尊「そうだね、それが君のデュエルだったね」

 

 

俺「さぁ俺たちも帰ろう」

 

 

尊「うん」

 

 

 

 

to be continued…



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第2話

凛「あ、きたきた、こっちにゃー!」

 

 

俺「お待たせ、2人とも早いな」

 

 

花陽「ううん、私たちも今来たところだよ」

 

 

凛「それじゃあ早速行くにゃー!」

 

 

 

〜回想〜

 

 

 

凛「ねぇねぇあなたのおすすめのラーメン屋さん教えて欲しいにゃ」

 

 

俺「おすすめか。あーあるにはあるな」

 

 

凛「え?どこどこ?」

 

 

俺「ちょっと待ってて…ええと、ここだ」

 

 

 

凛「聞いたことないにゃ〜」

 

 

花陽「なんか知る人ぞ知るみたいなお店構えだね」

 

 

俺「そうだな、多分そんなに有名じゃないな。けど昔からここのラーメンは好きでずっと行ってるんだよな」

 

 

凛「そうなんだ!なら今度凛たちも連れて行ってよ!」

 

 

俺「いいけど多分10人も入らないぞこの店」

 

 

凛「え〜そんな〜」

 

 

俺「入るにしても4.5人がせいぜいかな」

 

 

凛「う〜ん」

 

 

花陽「でもせっかくおすすめしてくれたんがら行ってみたいよね」

 

 

凛「そしたら真姫ちゃん誘って4人で行ってみようよ」

 

 

俺「そうだな、それがいいな」

 

 

〜回想終わり〜

 

 

 

 

俺「そういえば今日、真姫は?」

 

 

花陽「あぁそれなんだけど」

 

 

凛「真姫ちゃん急遽おうちの用事でどうしても来れないらしくて」

 

 

俺「そっか…残念だな…」

 

 

凛「うん…」

 

 

俺「まぁとりあえず3人で行くか」

 

 

凛「うん!真姫ちゃんの分まで食べるにゃー!」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

凛「そういえば凛ずっと虹ヶ咲の部長さんとかあなたって呼んでるけど、虹ヶ咲の部長さんだと長いから部長さんって呼んでもいいかにゃ?」

 

 

俺「いいけど、μ'sの部長はにこだろ?」

 

 

凛「にこちゃんはにこちゃん。あなたは部長“さん"にゃ」

 

 

俺「まぁなんでもいいけど」

 

 

凛「そしたら部長さんって呼ぶね!」

 

 

 

 

俺「そろそろだな…あ、ここだよ」

 

 

凛「雰囲気あるにゃ〜」

 

 

花陽「うん、お店の前からいい匂い」

 

 

俺「さ、行こう」

 

 

 

 

凛「おすすめはどれにゃ?」

 

 

俺「俺はだいたいこのラーメン半チャーハンセットだな」

 

 

凛「なら凛もそれにするにゃ」

 

 

俺「あ、花陽、この店はライス頼むとおかわり何倍でも無料だよ」

 

 

花陽「ご、ごはんのおかわり何倍でも無料…。私ラーメンとごはんにする!」

 

 

凛「みんな決まったにゃ」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

凛「あ〜美味しかった〜やっぱりおすすめしてもらってよかったにゃ」

 

 

花陽「うん、今度は真姫ちゃんも連れてこうよね」

 

 

 

俺「さて、このあとはどうする?」

 

 

凛「食後のあとは…デュエルにゃ!」

 

 

俺「凛からそういうと思ったよ。近くにデュエル場があるんだ。そこに行こう」

 

 

 

凛「うん!」

 

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

花陽「こんなところにデュエル場があったんだね」

 

 

凛「さ、ラーメンも食べて元気一杯!今日こそ部長さんに勝つにゃ!」

 

 

俺「あぁ、俺だって負けないぞ」

 

 

凛「いっくにゃー!」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

凛「先攻は譲るにゃ」

 

 

俺「いくぞ、俺のターン。レディ・デバッカーを召喚!レディ・デバッカーの効果!デッキからマイクロ・コーダーを手札に加える!そして手札のマイクロ・コーダーはコード・トーカーリンクモンスターのリンク素材となる時、手札から素材にすることができる。現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体!俺はレディ・デバッカーとマイクロ・コーダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、コード・トーカー!!」

 

 

花陽「早速リンク召喚…気をつけてね、凛ちゃん」

 

 

凛「うん、ありがとう、かよちん。でも大丈夫にゃ」

 

 

俺「墓地のマイクロ・コーダーの効果、デッキから永続魔法 サイバネット・コーデックを手札を加え、発動!さらにフィールドのモンスターがサイバースのみ時、手札のサイバース・コンバーターを特殊召喚する!再び現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のコード・トーカーとサイバース・コンバーターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

 

 

凛「トランスコード・トーカー、部長さんの連続リンク召喚の起点になるモンスター…」

 

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果!デッキからコード・ジェネレーターを手札に加える!そしてトランスコードの効果!自身のリンク先にコード・トーカーを特殊召喚する!そしてコード・ジェネレーターも手札からリンク素材にすることにできる!三度現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族モンスター2体以上!俺はリンク2のコード・トーカーと手札のコード・ジェネレーターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!」

 

 

 

花陽「あっという間にリンク3が2体も…」

 

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果!デッキからリンク・インフライヤーを手札に加える!そしてエクスコードの効果!凛のフィールドよトランスコードのリンク先となるメインモンスターゾーンを使用不可にする!グラスプゾーン!」

 

 

凛「にゃ!?凛のフィールドが…」

 

 

 

俺「まだだ!墓地のコード・ジェネレーターの効果!デッキからドット・スケーパーを墓地に送る!そしてドット・スケーパーの効果!墓地に送られた時、自身を特殊召喚する!そして手札のリンク・インフライヤーはリンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる!俺はドット・スケーパーとリンク・インフライヤーでリンク召喚!リンク2、フレイム・アドミニスター!」

 

 

 

花陽「すごい…リンクモンスターが3体も…」

 

 

俺「トランスコードの効果!自身と相互リンク先のエクスコードは効果の対象にならず、攻撃力を500アップする!さらにエクスコードの効果!自身のリンク先のトランスコードとフレイム・アドミニスターの攻撃力を500アップさせ、効果での破壊から守る。そしてフレイム・アドミスターの効果!俺のフィールドのリンクモンスターの攻撃力を800アップさせる!」

 

 

凛「にゃ!?」

 

 

花陽「す、すごい…たった手札2枚からこんなに強力な盤面を…」

 

 

俺「俺はこれでターンエンド」

 

 

凛「やっぱり部長さんは強いにゃ〜」

 

 

花陽「で、でも凛ちゃんなら大丈夫だよ!」

 

 

凛「かよちん…。かよちんに応援されたらテンション上がってきたにゃー!いくよ、凛のターン、ドロー!」

 

 

俺「さぁどうでてくる」

 

 

 

凛「(部長さんのモンスターたちは効果の対象にならず効果で破壊されない…でも対象に取らず破壊でない除去なら…)凛は星因士 ウヌクを召喚!ウヌクの効果!デッキから星因士 ベガを墓地に送るよ!そして速攻魔法 天架ける星因士を発動!ウヌクをデッキに戻して、同名カード以外のテラナイトモンスターを特殊召喚する!」

 

 

 

俺「早速仕掛けてきたか」

 

 

 

凛「凛は星因士 アルタイルを特殊召喚!そしてアルタイルの効果!墓地からベガを特殊召喚するよ!ベガの効果!手札からテラナイトモンスター1体を特殊召喚するよ!凛は星因士 デネブを特殊召喚!そしてデネブの効果!召喚・特殊召喚に成功した時、デッキからテラナイトモンスターを手札に加える!凛は2体目のアルタイルを手札に加えるにゃ」

 

 

花陽「デネブ、ベガ、アルタイル。これで凛ちゃんのフィールドにはテラナイト夏の大三角形揃ったね」

 

 

 

凛「うん!いっくにゃー!凛はレベル4のベガ、アルタイル、デネブでオーバーレイ!3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!ランク4、星輝士トライヴェール!!」

 

 

俺「トライヴェール!?やるな凛…」

 

 

凛「トライヴェールの効果!このカードがエクシーズ召喚に成功した時、このカード以外のフィールドのカードを全て手札に戻す!」

 

 

花陽「上手いね、凛ちゃん!これならトランスコードとエクスコードの効果に関係なく相手モンスターを除去できる」

 

 

凛「えへへ、またかよちんに褒められちゃったにゃ。トライヴェールの更なる効果!オーバーレイユニットを1つ使い、相手の手札をランダムに1枚墓地に送るよ!凛は1番右のカードを選ぶにゃ!」

 

 

俺「くっ、今戻されたサイバネット・コーデックが…」

 

 

凛「よーし、これでもう連続リンク召喚は怖くないにゃ!バトル!トライヴェールでプレイヤーにダイレクトアタック!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが4000から1900に減る。

 

 

凛「凛はカードを2枚セットしてターンエンドにゃ」

 

 

俺「俺のコード・トーカーたちの隙をついてくるなんてやるな、凛」

 

 

 

凛「えへへ、ありがとうにゃ。でもこれもμ’sのみんなやあなたが練習をつけてくれたおかげにゃ」

 

 

 

俺「そっか…ならデュエルの先生としてまだ負けるわけには行かないな。俺のターン、ドロー!」

 

 

凛「この瞬間、罠カード 戦線復帰を発動!墓地からデネブを特殊召喚!そしてデネブの効果!デッキからベガを手札に加える!」

 

 

俺「俺は手札のシーアカイバーを墓地に送り、魔法カード サイバネット・マイニングを発動!」

 

 

凛「あれはデッキからサイバースを手札に加えるカード…。なら凛はカウンター罠 神星なる因士を発動!デネブを墓地に送り、サイバネット・マイニングの発動を無効にするにゃ!そしてその後、デッキから1枚ドローするにゃ」

 

 

 

俺「やはり伏せていたか。だが、俺はクロック・ワイバーンを召喚!そして効果発動!攻撃力を半分にしてクロックトークンを特殊召喚する!そしてクロック・ワイバーンとクロックトークンでリンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果!墓地からサイバース1体を効果を無効にして特殊召喚する!俺はレディ・デバッカーをスプラッシュ・メイジのリンク先に特殊召喚!そしてこの瞬間、墓地のシーアカイバーの効果!リンクモンスターのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、自身を特殊召喚する!」

 

 

 

花陽「あっという間にモンスターが4体も…」

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース2体!俺はスプラッシュ・メイジとクロック・ワイバーンでリンク召喚!リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果!デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える!そしてシーアカイバーでリンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!ここでクロック・スパルトイの更なる効果!リンク先にモンスターが特殊召喚されたことにより、墓地からクロック・ワイバーンを特殊召喚する!」

 

 

 

花陽「もしかしてこの盤面は…」

 

 

 

俺「俺は魔法カード サイバネット・フュージョンを発動!フィールドのクロック・ワイバーン、リンク・ディサイプル、クロック・スパルトイで融合!」

 

 

 

凛「来るにゃ…」

 

 

 

俺「今、雄大なる翼のもとに集いしつわものたちよ…。新たなる伝説となれ。融合召喚!出でよ!サイバース・クロック・ドラゴン!」

 

 

 

凛「きた…部長さんのエースモンスターの1体…」

 

 

俺「サイバース・クロック・ドラゴンの効果!デッキからカードを3枚墓地に送り、攻撃力を3000アップ!サイバースクロックアップ!」

 

 

 

花陽「攻撃力5500!?」

 

 

俺「バトルだ!サイバース・クロック・ドラゴンで星輝士トライヴェールを攻撃!パルスプレッシャー!!」

 

 

凛「にゃ!」

 

 

凛ライフ4000→600

 

 

 

凛「でもこの瞬間、トライヴェールの効果で墓地からウヌクを特殊召喚するよ!そしてウヌクの効果、デッキから星因士ベテルギウスを墓地に送るにゃ!」

 

 

 

俺「俺は魔法カード 貪欲な壺を発動。墓地のクロック・スパルトイ、リンク・ディサイプル、マイクロ・コーダー、クロック・ワイバーン、コード・ジェネレーターをデッキに戻して2枚ドローする。俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

凛「うぅ〜流石に今のは効いたにゃ〜」

 

 

花陽「り、凛ちゃん…大丈夫?」

 

 

凛「もちろん!だってこんなに楽しいデュエル、大丈夫じゃないわけないもん!」

 

 

俺「凛…」

 

 

凛「部長さん、やっぱりあなたって本当に強いにゃ。凛たちも強くなったと思ったけど、それでもやっぱりまだまだ上はいたんだね」

 

 

花陽「凛ちゃん」

 

 

凛「だけど、凛たちだってまだまだこれからも強くなるもん!いつか部長さんだって倒すくらいに」

 

 

俺「そっか…それは大変そうだな」

 

 

凛「あー、自分で言ったにゃー。でもその通りだよね、あなたを倒すのはとっても難しいと思う。でも凛のデュエルはこれからにゃ!いっくにゃー!凛のターン、ドロー!凛は星因士 ベガを召喚!そして効果発動!手札からアルタイルを特殊召喚!続けてアルタイルの効果!墓地からデネブを特殊召喚!いくよ、デネブの効果!星因士 シリウスを手札に加えるにゃ!」

 

 

俺「これで凛のフィールドにはデネブ、ベガ、アルタイルの3体が揃った…」

 

 

 

凛「いっくにゃー!凛はデネブ、ベガ、アルタイルの3体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!これが凛のエースモンスター!きてランク4!星輝士デルタテロス!!」

 

 

俺「デルタテロス…」

 

 

凛「デルタテロスの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、サイバース・クロック・ドラゴンを破壊するにゃ!」

 

 

俺「くっ」

 

 

花陽「やったー、凛ちゃんが相手のエースモンスターを倒した」

 

 

俺「だが、この瞬間、クロック・ドラゴンの効果!効果で破壊されたことによりデッキから魔法カード 1枚を手札に加える!俺が手札に加えるのは死者蘇生だ!」

 

 

 

凛「でもこれで相手フィールドはガラ空きにゃ!バトル!デルタテロスでダイレクトアタック!これで凛の勝ちにゃ!」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

凛「にゃ!?」

 

 

俺「相手のダイレクトアタック宣言時に速攻魔法 スプール・コードを発動!」

 

 

花陽「あれは…」

 

 

俺「俺の墓地にサイバースが3体以上いる時、その相手の直接攻撃を無効にし、場にスプールトークン3体を守備表示で特殊召喚する!」

 

 

凛「にゃ!?モンスターが3体も…でもまだウヌクの攻撃が残ってるよ!ウヌクでスプールトークンを攻撃!」

 

 

花陽「凛ちゃんの攻撃が止められちゃった…」

 

 

凛「凛はカードを1枚セット。ターンエンドにゃ」

 

 

俺「危ないとこだったな」

 

 

凛「流石にそう簡単には勝たせてくれないにゃ」

 

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドロー!魔法カード 死者蘇生を発動!」

 

 

凛「そうはさせないにゃ!カウンター罠!神聖なる因士を発動!ウヌクを墓地に送り、死者蘇生を無効にし、1枚ドローするにゃ!」

 

 

花陽「いいよ!凛ちゃん!」

 

 

俺「だがそれは読んでいた!本番はここからだ!現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はサイバース族モンスター2体!俺はスプールトークン2体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2、サイバース・ウィキッド!」

 

 

凛「サイバース・ウィキッド…」

 

 

俺「そして手札のバックアップ・セクレタリーをサイバース・ウィキッドのリンク先に特殊召喚する!この瞬間、サイバース・ウィキッドの効果!墓地のサイバース・コンバーターを除外してデッキからサイバース・シンクロンを手札に加える!いくぞ、俺はサイバース・シンクロンを召喚!」

 

 

花陽「あのカードは!?」

 

 

俺「サイバース・シンクロンの効果!バックアップ・セクレタリーのレベルを倍の6にする!俺はレベル6のバックアップ・セクレタリーにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!!」

 

 

 

俺「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる。

シンクロ召喚! 降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!」

 

 

 

凛「今度はシンクロ召喚!?」

 

 

俺「これで決める!サイバース・クアンタム・ドラゴンの効果!バトルする相手を手札に戻す!俺はデルタテロスを手札に戻す!墓地に行かなければデルタテロスの効果は発動しない!ドライブバックショット!!」 

 

 

凛「にゃ!?」

 

 

 

俺「とどめだ!クアンタム・ドラゴンがドライブバックショットに成功した時、もう一度攻撃できる!サイバース・クアンタム・ドラゴンでウヌクに攻撃!クアンタムエンプリクション!!」

 

 

 

凛「にゃ〜」

 

 

 

凛ライフ600→0

 

 

 

凛「あぁ〜負けちゃったにゃ〜」

 

 

俺「惜しかったな凛」

 

 

凛「ううん、凛はまだまだだよ」

 

 

花陽「2人ともいいデュエルだったよ」

 

 

凛「えへへ、またかよちんに褒められちゃったにゃ〜」

 

 

 

俺「けどやっぱりμ'sは強いな。ニジガクのみんなも強くなったと思うけど、多分まだその先を行ってる」

 

 

凛「そうなのかにゃ〜凛たちはいつもどおり練習してるだけだからその辺はわかんないにゃ〜」

 

 

 

真姫「あら?あなたたち…」

 

 

凛「あー!真姫ちゃんにゃー!」

 

 

花陽「あれ、おうちの用事は済んだの?」 

 

 

真姫「えぇさっき終わって私だけ先に帰ってきたところよ。それよりも今日はラーメン食べに行くんじゃなかったの?」

 

 

凛「もちろん!今食後のデュエルをしてたところにゃー」

 

 

真姫「そう…。ところでもちろん勝ったんでしょうね?凛」

 

 

 

凛「えへへ、負けちゃったにゃ〜」

 

 

真姫「まぁ、そうだと思った」

 

 

花陽「でも真姫ちゃん、凛ちゃんすごいんだよ、部長さんのライフを600まで削ったんだよ」

 

 

俺「そうだな、俺もちょっとひやっとしたな」

 

 

真姫「そう、惜しかったわね、凛。」

 

 

 

凛「うん!次は絶対負けないにゃー!」

 

 

真姫「もうそれ何度目よ」

 

 

凛「今回は真姫ちゃんの応援がなかったから負けちゃったの!」

 

 

真姫「何よそれ…。まぁでも次は私も見ててあげるから絶対に勝つのよ?」

 

 

凛「もちろんにゃー!」

 

 

真姫「それと…」

 

 

凛「それと…?」

 

 

真姫「今日行けなかった分、次は私も連れて行ってよね、ラーメン…」

 

 

凛「あー、真姫ちゃん赤くなってるにゃー!」

 

 

真姫「な、なってないわよ!ほ、ほら今日はもう遅いし帰るわよ!」

 

 

凛「真姫ちゃんかわいいにゃ〜」

 

 

真姫「もう!意味わかんない!」

 

 

 

俺「相変わらず仲がいいな、みんな」

 

 

花陽「うん!」

 

 

凛「かちよん〜、部長さん〜早く〜」

 

 

花陽「あ、待って〜凛ちゃん〜」

 

 

 

俺「いつもはほのぼのしててもやる時はやる…これがμ'sの強さか。俺たちも負けてられないな」

 

 

to be continued…



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第3話

 

〜とある放課後〜

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

先攻は島

 

 

島「いくぜ!俺のターン、俺はスクラップ・コングを召喚!そして効果発動!自身を破壊する!さらにこの瞬間、手札のグリーン・バブーン2体の効果発動!ライフを1000ずつ支払い自身を特殊召喚する!」

 

 

島ライフ4000→2000

 

 

島「ここから本番だ!進化した俺様のデュエルを見せてやる!現れろ!勇者なる俺様のサーキット!」

 

 

俺「まさか?」

 

 

島「アローヘッド確認!召喚条件は獣族・獣戦士・鳥獣族モンスター2体!俺は獣族のグリーン・バブーン2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、小法師ヒダルマー!」

 

 

 

俺「まさか…リンク召喚をするとは…それにお前…自分で勇者って…」

 

 

 

島「ふふん、どうだ俺様のリンク召喚に驚いて声も出ないだろ。ヒダルマーは、フィールドの獣、獣戦士、鳥獣族モンスター1体につき攻撃力を100アップさせる!俺はカードを2枚伏せてターンエンド。」

 

 

 

俺「(手札を全て使い切った…それにわざわざ攻撃力の高いバブーンを素材にヒダルマーをリンク召喚した…。あの伏せカードに何か策はあるのか…それともただリンク召喚を自慢したかっただけか…いずれにしろ手は抜くつもりはない)いくぞ、俺のターン、ドロー!」

 

 

 

島「この瞬間、永続罠 リビングデッドの呼び声を発動!墓地からグリーン・バブーンを特殊召喚する!そして獣族がフィールドに増えたことによりヒダルマーの攻撃力は100アップする!」

 

 

 

俺「ヒダルマーは自身も獣戦士族モンスターであるから今攻撃力は1700…。(にしてもあと1枚、あの伏せカードはなんだ…)」

 

 

 

島「どうした?まさか俺様の完璧なコンボに手も足も出ないか?」

 

 

 

俺「いや。俺はドット・スケーパーを召喚。現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件はレベル1モンスター1体、俺はドット・スケーパーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、リンクリボー!そして墓地のドット・スケーパーの効果、自身を特殊召喚する!そして自分フィールドに同じ種族のモンスターが2体以上いる時、手札のサイバース・ホワイトハットは特殊召喚できる。再び現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族モンスター2体!俺はサイバース・ホワイトハットとリンクリボーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、サイバース・ウィッチ!」

 

 

 

島「連続リンク召喚…少しはやるな」

 

 

俺「墓地のサイバース・ホワイトハットの効果!このカードがリンク素材として墓地に送られた時に、相手フィールド上のモンスターの攻撃力を全て1000下げる!」

 

 

 

島「なに〜!?」

 

 

俺「さらに速攻魔法 サイバネット・クロスワイプを発動!ドット・スケーパーをリリースして島のセットカードを破壊する!」

 

 

島「ふふふ」

 

 

俺「なんだ?」

 

 

島「甘いな、そうくると思ったぜ!俺はクロスワイプにチェーンして罠カード トラップトリックを発動!デッキから魔法の筒を除外して、同名カードを場にセットする!このカードでセットされたカードはこのターン中に発動できる!どうだこれで攻撃できまい」

 

 

 

俺「なるほどな。なら俺は魔法カード ワンタイム・パスコードを発動!サイバース・ウィッチのリンク先にセキリュティトークンを特殊召喚する!この瞬間、サイバース・ウィッチの効果!墓地の魔法カード ワンタイム・パスコードをゲームから除外してデッキからサイバネット・リチューアルとサイバース・マジシャンを手札に加える!サイバース・ウィッチの更なる効果!墓地からサイバース・ホワイトハットを特殊召喚する!」

 

 

島「い、今更そいつらを呼んだところで」

 

 

俺「俺は儀式魔法 サイバネット・リチューアルを発動!フィールドのレベル4、セキリュティトークンとレベル6、サイバース・ホワイトハットをリリース!契約は結ばれた。2つの魂は闇の力を操る賢者へと受け継がれる! 儀式召喚! 降臨せよ! サイバース・マジシャン!」

 

 

 

島「儀式召喚だと〜!?」

 

 

 

俺「さらに装備魔法 グリッド・ロッドをサイバース・マジシャンに装備。グリッド・ロッドを装備したモンスターの攻撃力は300アップする」

 

 

 

島「攻撃力2800!?だが忘れたか!?俺が伏せカードは魔法の筒!そしてこのカードはこのターンにも発動できる!お前が攻撃した瞬間、大ダメージだ!」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

島「なに!?」

 

 

俺「グリッド・ロッドを装備したモンスターは相手の効果を受けない!よって魔法の筒の効果を受けない!」

 

 

島「な、なんだと〜!?」

 

 

俺「バトルだ!サイバース・マジシャンで小法師ヒダルマーを攻撃!この瞬間、サイバース・マジシャンの効果発動!リンクモンスターとバトルする時、自身の攻撃力を1000アップさせる!」

 

 

 

島「攻撃力3800!?」

 

 

俺「いけ!サイバース・マジシャン!サイバースマジック!!」

 

 

島「うそだろ〜」

 

 

島ライフ2000→0

 

 

 

 

俺「悪いな、島。今日も俺の勝ちだ」

 

 

 

島「く、覚えてろ〜」

 

 

そういうと島は立ち去っていった。

 

 

 

俺「これで何度目の挑戦だろうな…」

 

 

 

かすみ「先輩〜」

 

 

俺「おっ、かすみ」

 

 

かすみ「見てましたよ、先輩〜。また島先輩とデュエルしてたんですね。本当2人は仲がいいですね」

 

 

俺「いや、島が勝手に挑んでくるだけなんだけどな」

 

 

かすみ「そうなんですか〜でもそれに毎回付き合ってあげて先輩は優しいんですね」

 

 

俺「まぁ、断れないくらい毎回強引にくるからな」

 

 

かすみ「なるほど、強引に行けば先輩は誘いを断れないと」

 

 

俺「ん?なんか言った?」

 

 

かすみ「いえ!なんでもないです!」

 

 

俺「さ、部室に行こう。練習に遅れる」

 

 

かすみ「は〜い」

 

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

愛「あー、ぶちょー、かすかすやっときたー」

 

 

かすみ「かすみんです!いや〜先輩のデュエルを見守っていたら遅くなっちゃいました〜」

 

 

エマ「デュエルってもしかして…」

 

 

果林「また島君に絡まれてたのね」

 

 

俺「その通り」

 

 

果林「なら仕方ないわね。彼も根気強いわね」

 

 

しずく「でも部長がデュエルしてるのにかすみさんはわざわざ見守る必要あった?」

 

 

かすみ「ある!!しず子ってば知らないの〜?かすみんは先輩の勝利の女神なんだよ〜」

 

 

璃奈「そもそよかすみちゃんがいるいないに関係なく部長が負けてるところ見たことない」

 

 

かすみ「そ、それはかすみんが離れていても先輩と心が繋がってるからなの!そうですよね!?先輩!?」

 

 

俺「そう…だな…」

 

 

歩夢「かすみちゃん、彼が困ってるでしょ。それに心が繋がってるのはみんな同じだよ」

 

 

かすみ「むー、わかってますよー。そういえばもう1個気になったんですけど…」

 

 

俺「何?」

 

 

かすみ「先輩、島先輩のリンク召喚の口上にちょっと引いてましたよね?」

 

 

俺「え?そうか?」

 

 

かすみ「はい、間違いなく引いていました。で、ちょっと思ったんですけど」

 

 

俺「うん…」

 

 

かすみ「先輩の 未来を導くサーキット って先輩が考えたんですか?」

 

 

俺「え?」

 

 

かすみ「いやかすみんのリンク召喚の口上はかすみんはが考えたんですけど、先輩は先輩自身が考えたのかと」

 

 

俺「えぇ…なんだろう…考えたというより自然に出てきたというか…」

 

 

かすみ「そんなことありますか!?それだけじゃないですよ、先輩、サイバース・クアンタム・ドラゴンを召喚するとき、『紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる!』って言いますよね?あれも先輩が考えたんですか?エマ先輩のクリスタルウィングとかしず子が前に使ってた幻奏モンスターは広く普及してるカードだから口上が決まってるのはわかるんですけど、サイバースのカードって基本的に先輩たちしか持ってないですよね?やっぱり先輩が考えてるんですか?そうなんですか??」

 

 

 

俺「え?いやぁ、あれも自然に出てきたというか…」

 

 

かすみ「普通、高校生がその場で紫電一閃とか思いつきます??もしかして〜先輩〜家で1人で口上考えてるんじゃないんですか〜?」

 

 

 

俺「いや、なんていうかデュエル中に頭に流れてくるというか…」

 

 

かすみ「本当ですか〜?別に隠さなくていいんですよ〜?先輩が1人でこっそり考えていてもかすみんは〜先輩のこと嫌いになったりしませんから〜」

 

 

歩夢「でも彼の言うこと何となくわかる気がする」

 

 

かすみ「歩夢先輩!?」

 

 

 

歩夢「なんていうか最初にモンスターを出した時ってちょっと無意識というか、そのモンスターと繋がっているというか…なんか不思議な気分なんだよね」

 

 

俺「ほら、歩夢もそう言ってるし別に俺が考えてるわけじゃないんだよ」

 

 

かすみ「本当ですか〜?歩夢先輩のことだから先輩のこと助けてるんじゃないんですか〜?」

 

 

 

璃奈「でも部長と歩夢さんの言ってること一理あるかも」

 

 

かすみ「今度はりな子!?」

 

 

璃奈「前に部長が言ってた…。部長と歩夢さん、尊さんのデュエルディスクは装着者の思考回路をデータとして反映させて蓄積してるって。もしかしたら部長たちの思考回路とデュエルディスクがリンクして、デュエルディスク側のデータが部長たちの思考回路に流れてきたのかも。だから部長たちは無意識にとっさに口上が言えるのかも」

 

 

俺「それだ!璃奈」

 

 

愛「おー、りなりー賢い〜」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード えっへん」

 

 

かすみ「むー、でもそしたら先輩たちってデュエルディスクを外したらデュエルディスクからの恩恵が受けられなくなるってことですか?」

 

 

果林「でも部長も歩夢もデュエルディスクをしてもしなくても強さは変わらないわよね」

 

 

かすみ「むー」

 

 

せつ菜「そういえば、口上で思い出しましたが、私まだ果林さんのリンク召喚した時の口上を聞いたことないです」

 

 

愛「確かに〜ていうか、カリンがリンク召喚してるの見たことないような」

 

 

エマ「言われて見ればそうだね」

 

 

果林「え!?そうだったかしら…」

 

 

かすみ「そうですよー、まぁエースモンスターが儀式モンスターっていうのもありますけど、1回くらいしてみたらどうです?」

 

 

果林「べ、別に敬遠してわけじゃないわよ。ただ構築的に使わないだけで。ほらリンクモンスターだって…持ってるし」

 

 

かすみ「なら使えばいいじゃないですか?」

 

 

果林「え?」

 

 

俺「かすみ、デッキ構築に無理強いはダメだよ。デッキっていうのはデュエリスト1人1人の思いが詰まってるんだ。かすみだってこうやって組めって言われたら嫌だろ?」

 

 

かすみ「そうですけど…でも先輩も見たくないですか?果林先輩のリンク召喚」

 

 

俺「え?まぁそう言われるとそうだけど…けど最後に決めるのは果林だからな」

 

 

果林「そういうことよ、かすみちゃん」

 

 

 

せつ菜「ですが、果林さんがリンク召喚した時、なんていうんでしょう…きっと果林さんのことです、大胆でかっこいいことを言うのでしょうか」

 

 

果林「そ、その話題そろそろ終わりにしない?」

 

 

エマ「でもここまできたらちょっと気になるかな」

 

 

果林「エマまで!」

 

 

愛「そしたらさー、みんなで果林の口上考えよーよー!」

 

 

果林「えぇ、ちょっと愛!?」

 

 

かすみ「それ賛成です!」

 

 

果林「ちょ、ちょっとみんな。あなたも何とか言ってよ」

 

 

俺「まぁここまで盛り上がったならとりあえず決めさせてあげれば。ニジガクのお姉さんとして」

 

 

果林「お姉さんとして…。そ、そうね、いいわ、でもその代わり、私が言っても恥ずかしくないやつにしてよね」

 

 

 

せつ菜「もちろんです!では皆さんはどうやってご自身の口上を決めましたか?」

 

 

 

かすみ「かすみんは〜なるべく先輩に似るようにしました!」

 

 

果林「かすみちゃんは正直でいいわね…」

 

 

愛「はいはいー!愛さんは何と言ってもエースのホープから取ったよー!」

 

 

 

璃奈「私は持ち曲から考えたかな」

 

 

エマ「私は故郷のスイスを思いながら考えたよ〜」

 

 

彼方「彼方ちゃんは〜対戦相手とも一緒にお昼寝できたらいいな〜って思って考えたよ〜」

 

 

 

せつ菜「なるほど…皆さん、自分らしさを表現していますね…。となるとやはり果林さんも果林さんらしさを表す言葉を選んだ方が良さそうですね…」

 

 

璃奈「果林さんらしさ…。セクシー…」

 

 

しずく「果林さんといえば大胆で情熱的なパフォーマンスですよね!」

 

 

 

歩夢「あとは果林さんは大人の女性って感じ!」

 

 

果林「うんうん、3人ともよくわかってるじゃない」

 

 

エマ「あと果林ちゃんといえば…お寝坊さん?」

 

 

果林「ちょ、エマ!?」

 

 

彼方「あとはよく道に迷うよね〜」

 

 

果林「彼方まで!」

 

 

 

かすみ「くくく、これはいい情報を聞きました…果林先輩は朝に弱くて方向音痴…」

 

 

 

果林「かすみちゃん、何を書いてるのかしら?」

 

 

 

かすみ「い、いえ何も〜」

 

 

 

せつ菜「なるほど、果林さんはセクシーで情熱的で大胆で、大人で朝に弱くて方向音痴と…」

 

 

果林「後半は絶対に褒めてないわよね…」

 

 

せつ菜「部長から見て果林さんはどんな人ですか?」

 

 

果林「エッ!」

 

 

俺「うーんそうだな〜」

 

 

果林「……」

 

 

俺「果林はいつもはみんなのお姉さんだけど、でも超がつくほど負けず嫌いって感じ」

 

 

 

果林「えっ、そ、そうよね…。で、でも負けず嫌いはあなたも同じでしょ」

 

 

俺「そうだな。まぁ果林が朝弱くて方向音痴ってのは今日初めて知ったけど、けど誰にでも苦手なことはあるからな」

 

 

果林「そ、そうよね〜」

 

 

俺「それより果林の口上考えるんじゃないの?」

 

 

せつ菜「は!そうでした!そうですね…やはり果林さんはセクシーなので現れろ!セクシーなサーキット!はどうでしょう?」

 

 

 

かすみ「せつ菜先輩さすがにそれはストレート過ぎじゃ…」

 

 

果林「えぇ、流石にそれを言うのは恥ずかしいわね」

 

 

 

愛「なら燃えろ!情熱のサーキット!は〜?」

 

 

歩夢「それだとなんだか果林さんが熱血キャラみたい…」

 

 

果林「えぇ、そうね…」

 

 

 

せつ菜「う〜ん、何がいいんでしょうか…」

 

 

俺「ま、無理に決めることじゃないし、決まらないなら、しょうがないさ。こっちもいくつか案は出したわけだし、あとは果林が考えるのが一番だと思う」

 

 

歩夢「うん、そうだね。結局こういうのって決めるのは自分だもんね」

 

 

せつ菜「そうですね…すみません果林さん。お騒がせしました」

 

 

果林「ううん、みんながちゃんと私のこと見ててくれてるのがわかってよかったわ、エマと彼方のは言わないで欲しかったけど」

 

 

彼方「えへへ〜」

 

 

エマ「ごめんね、果林ちゃん」

 

 

果林「まぁ、いいわそれより練習しましょう」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

愛「よーし愛さんが一番乗りだー!」

 

 

かすみ「あー、愛先輩抜け駆けはずるいですよ〜」

 

 

 

果林「ふぅ…助かったわいろいろと」

 

 

俺「え?あぁ俺は別に何も…」

 

 

果林「ふふ、無意識の内に助けられちゃったのかしら私。あなたも罪ね」

 

 

俺「え?」

 

 

果林「あ、そうだ。その…29日って空いてるかしら?」

 

 

俺「あぁ、今のころは」

 

 

果林「そう…」

 

 

俺「なんか用事?それなら空けておくけど」

 

 

果林「そう…じゃあそうしてもらえるかしら。詳しくはまた今度話すわ」

 

 

俺「わかった」

 

 

果林「それじゃあ練習に行きましょう」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

to be continued…

 



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第4話

 

 

 

〜とある日〜

 

 

 

 

善子「くくく、着いたわ…ここがかのラグナロクが起きたと言われる終焉の地…」

 

 

 

花丸「ただの秋葉原ずら」

 

 

 

善子「う、うるさい!いいのよ!」

 

 

 

ルビィ「でも3人だけで東京ってちょっと不安だよね…」

 

 

 

善子「心配いらないわ、このヨハネに任せればこの終焉の地でも生き延びわれるわ」

 

 

ルビィ「ピギィ!やっぱり東京って怖いところなのかな…」

 

 

花丸「ルビィちゃん、善子ちゃんの言うこと真にうけちゃダメずら」

 

 

善子「だからヨハネだってば!」

 

 

 

 

 

俺「あれ?やっぱりそうだ。善子と花丸とルビィじゃん」

 

 

花丸「ずら?」

 

 

善子「あんた…こんなところで…まさかヨハネの魔力によって召喚されたの…?」

 

 

 

花丸「そんなわけないずら」

 

 

 

俺「いや、さっきまでμ'sの練習に参加してたんだよ」

 

 

ルビィ「確か前にもμ'sのデュエルの練習付き合ってるって言ってたよね」

 

 

俺「そう、それ。それより1年生しかいないのか。2年生と3年生は?」

 

 

ルビィ「お姉ちゃんたちは内浦にいるよ。今回はルビィたちだけで東京に行ってみたいって言ったの」

 

 

俺「なるほどね」

 

 

花丸「でも虹ヶ咲の部長さんに会えてなんかちょっとほっとしたずら〜」

 

 

ルビィ「うゆ。なんだかんだ言ってもルビィたちだけだと心細かったんだ…」

 

 

俺「そっか、まぁ慣れない街に行くのは大変だよな。この辺は俺はよく来るからよかったら案内しようか?」

 

 

花丸「本当ずら?よかったずら〜」

 

 

ルビィ「是非、お願いします!」

 

 

善子「まぁヨハネのリトルデーモンになるっ受け取っておくわ」

 

 

俺「それでどこか行くところは決まってる?」

 

 

ルビィ「うん、スクールアイドルショップに行きたいんだけど、ここ知ってる?」

 

 

俺「あぁ、ここね。よくにこと花陽が行ってるところだな。道知ってるから案内するよ」

 

 

ルビィ「ありがとう!」

 

 

花丸「善子ちゃんはどうするずら?」

 

 

善子「だからヨハネ!」

 

 

 

善子「くくく、ヨハネは約束の地に行かないと行けないの」

 

 

花丸「他に行きたいところがあるずらね、それじゃああとで合流ずら」

 

 

善子「適当に流すな!まぁいいわ、その分魔力をたっぷりと蓄えてくるからリトルデーモンたち楽しみにしてなさい!」

 

 

 

花丸「行っちゃったずら…」

 

 

俺「いいのか?善子1人だけにして」

 

 

花丸「多分大丈夫ずら」

 

 

ルビィ「うん…毎回なんだかんだ戻ってくるから」

 

 

俺「ならいいけど。それじゃあ俺たちも行くか」

 

 

ルビィ「うゆ!」

 

 

 

 

〜スクールアイドルショップ〜

 

 

ルビィ「見てみて、花丸ちゃん、これなんかすごい可愛いよ、花丸ちゃんに似合いそう!」

 

 

花丸「ま、まるにはちょっと可愛いすぎるよ」

 

 

ルビィ「そんなことないよ、絶対花丸ちゃんに似合うと思うよ」

 

 

花丸「まぁルビィちゃんがそういうなら…」

 

 

 

俺「2人とも盛りがあってるな。一応、ダイヤに連絡しておくか」

 

 

 

 

 

俺「もしもしダイヤ?」

 

 

ダイヤ「もしもしどうしましたの?」

 

 

俺「いや、今秋葉原にいるんだけど、偶然ルビィたちと合流したよ」

 

 

ダイヤ「そうでしたか、あなたと一緒ならこちらも安心です。」

 

 

俺「多分、今日1日は一緒にいると思うから」

 

 

ダイヤ「それは助かります。あのついでにお願いしてもよろしいですか?」

 

 

俺「いいけど」

 

 

ダイヤ「ルビィたちは今日東京に泊まるみたいなのですが、できれば明日もルビィたちと一緒にいてもらえないでしょうか?」

 

 

俺「まぁルビィたちがいいって言えばいいけど」

 

 

ダイヤ「本当ですか!?ありがとうございます。私、実はルビィたち1年生だけで東京に行かせるのは少々不安でして…。ですがルビィたちがどうしても自分たちだけで行きたいと言うので仕方なく…」

 

 

俺「なるほどな…。わかった、あとでルビィたちにも聞いてみるからまた連絡するよ」

 

 

ダイヤ「はい、よろしくお願いします」

 

 

 

 

俺「ダイヤって本当お母さんみたいだな」

 

 

 

花丸「誰と電話してたずら?」

 

 

俺「え?あぁいやちょっと知り合いに。それより買い物終わったの?」

 

 

ルビィ「うん!」

 

 

俺「それで次に行きたいところは?」

 

 

花丸「あるんだけど、そこは善子ちゃんも一緒に行こうって話になってるずら」

 

 

俺「そうか、なら先に善子と合流だな」

 

 

 

 

 

〜駅前広場〜

 

 

 

花丸「善子ちゃん、来ないずら…」

 

 

ルビィ「まさか迷子になっちゃったとか…」

 

 

俺「電話は?」

 

 

花丸「出ないずら…」

 

 

ルビィ「さっきからずっと電話してるんだけど…」

 

 

俺「困ったな」

 

 

 

ルビィ「変なところに行っちゃってなければいいけど…」

 

 

俺「…ちょっとここにいて」

 

 

花丸「うん…」

 

 

 

〜数分後〜

 

 

俺「善子の居場所がわかった」

 

 

花丸「本当ずら!?」

 

 

俺「あぁ、こっちだ」

 

 

ルビィ「でもどうやってわかったの?」

 

 

俺「それは…聞かない方がいいかもな」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

ルビィ「あ!善子ちゃん!」

 

 

善子「ルビィ…花丸…もう遅いわよ!どこに行ってたのよ!」

 

 

花丸「善子ちゃんこそこんなところで何してるずら?」

 

 

善子「私は別に…ちょっと道間違えたらよくわからないところになって…ていうかヨハネ!」

 

 

花丸「何はともあれ見つかってよかったずら」

 

 

善子「でもどうやって見つけたのよ、スマホの充電は切れてて電話もならないのに」

 

 

花丸「虹ヶ咲の部長さんが見つけてくれたずら〜」

 

 

善子「あんた何者?まさか本当に魔法でヨハネを見つけたの…?」

 

 

俺「まぁ今回はそういうことにしておくよ」

 

 

ルビィ「でも本当よかった」

 

 

花丸「善子ちゃんも見つかったことだし、次の目的地に行くずら〜」

 

 

善子「ヨハネ!」

 

 

 

〜数分後〜

 

 

俺「ここか」

 

 

花丸「知ってるずら?」

 

 

 

俺「もちろん、ここ最近できたショップじゃ一番新しいし大きい店だからな。俺もたまにくるよ」

 

 

ルビィ「そうだったんだ」

 

 

 

善子「くくく、ここなら更なる魔力を」

 

 

花丸「善子ちゃんはまるたちから離れたらダメずら」

 

 

善子「わかってるわよ!」

 

 

 

ルビィ「うわ〜いっぱいカードがあるね〜」

 

 

花丸「お店の作りも未来ずら〜」

 

 

俺「そうだ、ここのデュエルスペース結構広いんだよ」

 

 

ルビィ「見てみたい!」

 

 

 

花丸「たしかに広いずら〜。ルビィちゃんせっかくだからデュエルしていけば?来たかったんでしょここ」

 

 

ルビィ「え?うんそうだけど…」

 

 

俺「なら俺が相手になるよ」

 

 

ルビィ「ピギィ!?虹ヶ咲の部長さんが!?」

 

 

俺「あぁ、善子と花丸とならいつでもデュエルできるけど俺とはそうなかなかデュエルできないだろ、だからどうかな?」

 

 

善子「せっかくだしいいんじゃない、ルビィ。Aqoursの意地を見せなさいよ」

 

 

 

ルビィ「う、うん…わかった。やろう、デュエル」

 

 

俺「よし、それじゃあ準備はいいか?」

 

 

ルビィ「うん!」

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

先攻は俺

 

 

 

俺「俺のターン、クロック・ワイバーンを召喚して効果発動!攻撃力を半分にしてクロックトークンを特殊召喚する!そしてクロック・ワイバーンとクロックトークンでリンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果、墓地からクロック・ワイバーンを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

善子「ルビィ、早速くるわよ」

 

 

花丸「気をつけてね」

 

 

ルビィ「う、うゆ」

 

 

俺「召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとクロックワイバーンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!!」

 

 

善子「きた、むこうのエースカード…」

 

 

俺「そして手札からサイバース・コンバーターをデコード・トーカーの先に守備表示で特殊召喚!この瞬間、デコード・トーカーの効果!リンク先のモンスター1体につき攻撃力を500アップする、パワーインテグレーション!」

 

 

花丸「攻撃力は2800…」

 

 

俺「俺はこれでターンエンド」

 

 

ルビィ「いきなりエースモンスター…」

 

 

花丸「大丈夫、ルビィちゃんならいけるずら」

 

 

善子「そうよ、あんなモンスターちゃっちゃと倒しちゃなさい」

 

 

ルビィ「やってみる!私のターン、ドロー!魔法カード 虹の架け橋を発動!デッキから宝玉魔法・罠カードを手札に加えるよ!私は魔法カード 宝玉の絆を手札に加え、そして発動!デッキから宝玉獣サファイア・ペガサスを手札に加えて、さらにデッキから宝玉獣ルビー・カーバンクルを永続魔法扱いで魔法・罠ゾーンに置くよ」

 

 

花丸「ルビィちゃん、いい感じずら」

 

 

ルビィ「そして宝玉獣サファイア・ペガサスを召喚!サファイア・ペガサスの効果!デッキから宝玉獣を永続魔法扱いで魔法・罠ゾーンに置くことができる。私は宝玉獣トパーズ・タイガーを置くよ。サファイアコーリング!そして魔法カード 宝玉の契約を発動!魔法・罠ゾーンの宝玉獣1体を特殊召喚する!来て!ルビー!」

 

 

花丸「相変わらずルビィちゃんのルビーはかわいいずら〜」

 

 

善子「ちょっと見とれてる場合じゃないわよ」

 

 

花丸「はっ、そうだったずら!頑張れ〜ルビィちゃん〜」

 

 

ルビィ「えへへ、ルビー・カーバンクルの効果!このカードが特殊召喚された時に、魔法・罠ゾーンの宝玉獣を可能な限り特殊召喚できる!ルビーハピネス!」

 

 

花丸「ルビィちゃんの魔法・罠ゾーンにはあとトパーズ・タイガーがいるずら」

 

 

ルビィ「きて、トパーズ・タイガー!」

 

 

 

俺「けどまだ俺のデコード・トーカーには攻撃力は及ばないぞ」

 

 

ルビィ「うん、わかってる。バトル!トパーズ・タイガーでサイバース・コンバーターを攻撃!トパーズバイト!」

 

 

俺「(リンク・インフライヤーを戦闘破壊してもデコード・トーカーの攻撃力は500下がるがそれでも攻撃力はまだ足りない…何か狙いがあるのか…)」

 

 

ルビィ「この瞬間、ルビィは手札のこのカードの効果を発動するよ!」

 

 

善子「あれは!?もしかして」

 

 

花丸「うん!ルビィちゃんの新しいエースモンスターずら!」

 

 

ルビィ「宝玉獣モンスターが戦闘を行う攻撃宣言時、このカードは特殊召喚できる!きて!究極宝玉獣レインボー・ドラゴン!!」

 

 

俺「新しいレインボー・ドラゴンだと!?」

 

 

ルビィ「そう、これがルビィの新しいエース 究極宝玉“獣“レインボー・ドラゴンだよ!」

 

 

俺「通常のレインボー・ドラゴンはフィールド・墓地に7体の宝玉獣を揃えなければ特殊召喚できないモンスター…けどこのレインボー・ドラゴンは宝玉獣がバトルするだけで呼び出せるのか…なんてモンスターだ」

 

 

善子「さすがにこれにはあんたでも驚いてるみたいね」

 

 

俺「あぁ、当たり前だろ。こんなすごいモンスターは見れるなんてな」

 

 

花丸「特訓の甲斐があったね、ルビィちゃん」

 

 

ルビィ「うゆ!」

 

 

俺「特訓?」

 

 

花丸「ルビィちゃんはね、あの三幻魔の戦いであなたや上級生ばかりに頼りきりだったから今度は自分が強くなるんだって、あのあと特訓をしてたの」

 

 

善子「本当、大変な特訓だったけど」

 

 

花丸「でもそのおかげで、ルビィちゃんも善子ちゃんも強くなったずら」

 

 

善子「だから善子言うな!」

 

 

俺「そうだったのか…」

 

 

ルビィ「うん、だからね、このデュエルはあなたへの恩返しでもあるの。あの戦いを通じて強くなったルビィ達を見てほしい」

 

 

俺「わかった、全力でこい!ルビィ!」

 

 

ルビィ「うん!サイバース・コンバーターが戦闘破壊されたことによりデコード・トーカーの攻撃力は2300にダウンする!私は究極宝玉獣レインボー・ドラゴンでデコード・トーカーを攻撃!オーバー・ザ・レインボー!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが4000から3300に減る。

 

 

 

ルビィ「続けてサファイア・ペガサスでダイレクトアタック!サファイアトルネード!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

俺のライフが3300から1500に減る。

 

 

ルビィ「続けてルビーでダイレクトアタック!ルビーソニック!」

 

 

俺のライフが1500から1200に減る。

 

 

ルビィ「私はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

 

善子「よし、相手に大ダメージを与えたわ」

 

 

花丸「ルビィちゃん、このまま押し切るずら」

 

 

 

ルビィ「う、うん。(でもそんなに簡単に行くかな…)」

 

 

 

俺「(ルビィのやつとんでもないモンスターを隠してたな…。これはこっちも総力あげていかないと…)」

 

 

 

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドロー。手札のマイクロ・コーダーを墓地に送り、魔法カード サイバネット・マイニングを発動!デッキからサイバース・ガジェットを手札に加える。そしてサイバース・ガジェットを通常召喚、効果発動!墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚する。そして2体でリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!」

 

 

善子「厄介な流れになってきたわね」

 

 

俺「墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する。さらにマイクロ・コーダーの効果でデッキからサイバネット・コーデックを手札に加え、発動!続けてガジェットトークンでリンク召喚!リンク1、リンク・スパイダー!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のコード・トーカーとリンク・スパイダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

 

花丸「リンク3ずら〜」

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果、デッキからコード・ジェネレーターを手札に加える。そしてトランスコードの効果!墓地からコード・トーカーを特殊召喚する!続けて手札のコード・ジェネレーターとコード・トーカーでリンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!墓地のコード・ジェネレーターの効果!デッキからドット・スケーパーを手札に加える!さ、にサイバネット・コーデックの効果でデッキからリンク・インフライヤーを手札に加える!」

 

 

善子「どうすんのよ、連続リンク召喚が始まっちゃったじゃない!」

 

 

ルビィ「ピギィ!そんなこと言われても…」

 

 

俺「墓地のドット・スケーパーの効果!自身を特殊召喚する!さらに手札のリンク・インフライヤーをエクスコード・トーカーのリンク先に特殊召喚する!俺はドット・スケーパーとリンク・インフライヤーでリンク召喚!リンク2、フレイム・アドミニスター!」

 

 

花丸「この盤面は…よく見た盤面ずら…」

 

 

俺「トランスコード、エクスコード、フレイム・アドミニスターのそれぞれの効果でトランスコードの攻撃力は4100、エクスコードの攻撃力は3600、フレイム・アドミスターの攻撃力は2500だ!」

 

 

善子「相変わらずとんでもない盤面ね」

 

 

 

ルビィ「(で、でもルビィにはまだこの伏せカードがある。伏せてある罠カード 究極宝玉陣は宝玉獣が戦闘破壊された時にデッキから宝玉獣を7種類墓地に送ってEXデッキからルビィの切り札、究極宝玉神 レインボー・オーバー・ドラゴンを召喚条件を無視して特殊召喚できるカード…これを発動できればまだ勝機はある…)」

 

 

 

俺「…悪いなルビィ、その伏せカードを使える時は多分来ない…」

 

 

ルビィ「え?」

 

 

俺「俺は永続魔法 サイバネット・オプティマイズを発動!」

 

 

ルビィ「サイバネット・オプティマイズ!?」

 

 

俺「このカードがある限りコード・トーカーモンスターがバトルを終えるまで相手はカードの効果を発動することができない。多分その伏せカードは究極宝玉陣…。あいにくこのデュエルでレインボー・オーバー・ドラゴンの出番はない。バトルだ!エクスコード・トーカーでトパーズ・タイガーを攻撃!エクスコードクローズ!」

 

 

ルビィ「うぅ」

 

 

ルビィライフ4000→2000

 

 

俺「とどめだ!トランスコード・トーカーでサファイア・ペガサスを攻撃!トランスコードフィニッシュ!!」

 

 

ルビィ「きゃあ」

 

 

ルビィライフ2000→0

 

 

 

 

ルビィ「負けちゃった…」

 

 

善子「もうあとちょっとだったのに」

 

 

花丸「しょうがないずら、次頑張ればいいずら」

 

 

俺「でも新しいレインボー・ドラゴンは本当に驚いたよ」

 

 

ルビィ「うん!ルビィのとっておきのカードだからね」

 

 

俺「さっ、デュエルも終わったとこだし、カード買いに買いに行くか」

 

 

ルビィ「うん!」

 

 

花丸「まる欲しいカードがいっぱいあるずら〜」

 

 

 

 

 

〜1時間後〜

 

 

花丸「ふぅ〜ついついいっぱい買っちゃったずら〜」

 

 

ルビィ「うん、ルビィも。特価で安いとついつい買っちゃうよね」

 

 

善子「くくく、これで魔力は十分蓄えられた…」

 

 

花丸「ルビィちゃん、そしたらあそこ行くずら?」

 

 

ルビィ「うん!」

 

 

俺「あそこ?」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

俺「ここか」

 

 

ルビィ「うん、前にもきたけどどうしてもまた来たくて」

 

 

俺「来るなら希に言っておけばよかったな。今日はみんなと遊びに行ってるって言ってたけど」

 

 

花丸「そういえば希ちゃんここでアルバイトしてるんだよね?」

 

 

俺「そうそう、巫女さんの格好してバイトしてるよ」

 

 

ルビィ「そういえば今日は理亞ちゃんたちいないかな…」

 

 

善子「さすがにそんな偶然ないでしょ」

 

 

俺「理亞?」

 

 

ルビィ「うん、鹿角理亞ちゃん。ルビィと同い年でお姉さんの聖良さんとグループを組んでるんだ」

 

 

花丸「Saint Snowって言うずら」

 

 

俺「Saint Snow…。あっ、思い出した確か北海道のスクールアイドルだよな?」

 

 

ルビィ「うん!」

 

 

花丸「理亞ちゃんたちとは前にまるたちが初めて秋葉原にきた時、ここで偶然出会ったずら」

 

 

ルビィ「それからいろいろあったよ」

 

 

善子「まぁ腐れ縁ってやつよ」

 

 

俺「そっか、μ'sでいうとA-RISEみたいな感じかな?」

 

 

花丸「うーん」

 

 

ルビィ「似てるようでちょっと違うかも…」

 

 

俺「そうか。けどルビィたちにとっては大事な仲間ってことだろ?」

 

 

ルビィ「うん!大事な友達だよ!」

 

 

善子「もしかしてルビィあんたSaint Snowと会えるかもしれないからわざわざここに来たわけ?」

 

 

ルビィ「ち、違うよ!いやちょっとは期待してたけど…」

 

 

善子「やっぱり…それが目当てね…」

 

 

ルビィ「うゆ…」

 

 

花丸「でもさすがに今日はきてなさそうずら」

 

 

 

するとそこに…

 

 

 

???「ルビィ?」

 

 

ルビィ「え?今の声は?」

 

 

理亞「あんた…ここで何してるの…?」

 

 

ルビィ「り…理亞ちゃん!?どうしてここに?」

 

 

理亞「それはこっちのセリフよ、こんなところで何してるのよ」

 

 

ルビィ「えっと…」

 

 

聖良「すごい、こんな偶然があるんですね」

 

 

花丸「聖良さんずら、お久しぶりずら」

 

 

聖良「お久しぶりです。今日は1年生だけなのですか?」

 

 

ルビィ「はい、ちょっと1年生だけで東京の観光をしたくて…」

 

 

聖良「そうだったんですか…。私たちも連休を利用して東京にスクールアイドルの勉強を兼ねて観光しに来ていたんですよ」

 

 

ルビィ「そうだったんですね」

 

 

聖良「えぇ、それで理亞がどうしてもここに来たいって。多分、ルビィさんたちに会えるじゃないかって」

 

 

理亞「ね、姉さん!!」

 

 

花丸「ふふふ」

 

 

善子「あんたたちって本当似た者同士ね…」

 

 

 

ルビィ「理亞ちゃん…実はルビィもここに来たら理亞ちゃんたちに会えるんじゃないかって」

 

 

理亞「そう…」

 

 

ルビィ「だから会えてすごい嬉しい」

 

 

理亞「ま、まぁそれならよかったけど」

 

 

 

聖良さんが俺に気づく。

 

 

聖良「?もしかしてあなたは虹ヶ咲スクールアイドル同好会の部長さんですか?」

 

 

俺「えぇ、そうです」

 

 

聖良「やはりそうでしたか、この前のスクールアイドルCSのご活躍見させていただきました。上原さんをはじめとして皆さんとてもいいデュエルをされますね」

 

 

俺「そう言ってもらえてなによりです」

 

 

聖良「そういうあなたもデュエルカーニバル、拝見させていただきました。特に決勝戦の穂村尊さんとのデュエル、とても同じ高校生とは思えないほど白熱したデュエルでしたね」

 

 

俺「ありがとうございます」

 

 

聖良「そうだ、せっかくお会いできたのでもしよろしければ私とデュエルしていただけないでしょうか?」

 

 

理亞「姉さん!?」

 

 

俺「俺と?」

 

 

聖良「えぇ、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会…いずれμ'sやAqoursに並ぶグループになると私は思っています。だからこそ、その部長と私たちSaint Snowの実力、どちらが上か確かめておきたいんです」

 

 

俺「……。わかりました。俺と虹ヶ咲を背負ってますからね、このデュエル、逃げるわけにはいかない」

 

 

聖良「ありがとうございます」

 

 

花丸「でももう今日は日が暮れてきたずら〜」

 

 

ルビィ「理亞ちゃんたちは明日も東京にいるの?」

 

 

理亞「ま、まあ…」

 

 

ルビィ「本当!?よかった!」

 

 

俺「なら、聖良さんデュエルは明日はどうですか?今日はお互いデッキ調整ということで」

 

 

聖良「わかりました。では念のため連絡先をお伺いしてもよろしいですか?」

 

 

俺「もちろんです。こちらにお願いします。」

 

 

聖良「では詳しい日程は後ほど連絡します。」

 

 

俺「わかりました、よろしくお願いします」

 

 

 

 

花丸「なんかすごいことになってきちゃったずら…」

 

 

ルビィ「う、うゆ…」

 

 

善子「な、何ビビってんのよ!」

 

 

花丸「そういう善子ちゃんだって声震えてるずら…」

 

 

善子「ヨハネ!」

 

 

 

 

聖良「では私たちはここで」

 

 

ルビィ「理亞ちゃん、また明日ね」

 

 

理亞「う、うん…」

 

 

 

俺「さて、ルビィたちも今日は泊まりなんだつっけ?宿はここから近いの?」

 

 

花丸「ここずら〜」

 

 

俺「わかった。宿まで送っていくよ」

 

 

花丸「ありがとうずら〜」

 

 

 

俺「(Saint Snow…Aqoursのライバル…これはしっかりとデッキ考えないとな)」

 

 

 

to be continued…



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第5話

第9章 第5話

 

 

 

〜宿〜

 

 

花丸「なんか大変なことになったずら」

 

 

ルビィ「うん…」

 

 

善子「何弱気になってるよ、ただ2人がデュエルするだけでしょ」

 

 

花丸「でもあの聖良さんと虹ヶ咲の部長さんがデュエルするんだよ。すごいところが見られるずら〜」

 

 

ルビィ「…」

 

 

花丸「大丈夫ずら、デュエルが終わったあとは理亞ちゃんと遊べるずら」

 

 

ルビィ「花丸ちゃん」

 

 

善子「ルビィあんたそんなこと心配してたの?」

 

 

ルビィ「だ、だってせっかく会えたんだよ」

 

 

 

善子「ま、まぁ気持ちは分からなくはないけど…」

 

 

花丸「善子ちゃんも素直になるずら〜」

 

 

善子「う、うるさいわね!ていうかヨハネ!」

 

 

花丸「とにかく明日は2人のデュエルを見守ろう。理亞ちゃんたちと遊ぶのはそれからでも遅くないずら〜」

 

 

ルビィ「うゆ!」

 

 

 

〜自宅〜

 

 

ダイヤ「聖良さんとデュエルするのですの?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

ダイヤ「そうですか…気をつけてください、聖良さんもかなりの実力の持ち主ですわ」

 

 

俺「わかってるよ、けど相手が誰でも俺はただ全力でデュエルするだけだ」

 

 

ダイヤ「えぇ、そうでしたわね。では引き続きルビィたちは頼みましたわよ」

 

 

俺「あぁ、東京駅までちゃんと送っていくから」

 

 

ダイヤ「お願いしますわ」

 

 

 

 

 

〜別の宿〜

 

 

理亞「(どうしてあんなやつに姉さんは興味を持つの?)」

 

 

聖良「ごめんなさい、理亞」

 

 

理亞「え?」

 

 

聖良「せっかくルビィさんと会えたのに、私の勝手を言ってしまって」

 

 

理亞「別に気にしてないわ、それより姉さんどうしてあんなやつに興味を持ったの?」

 

 

聖良「え?どうしてって…理亞も見たでしょ、デュエルカーニバル決勝戦」

 

 

理亞「見たけど、あんなのいつもギリギリのデュエルで姉さんより強いとは到底思えないんだけど?」

 

 

聖良「そう?私はそうは思わない。たしかに彼はギリギリで勝つかもしれないけど、それも彼のデュエルの内というか、相手の力を引き立ているというか、そんな気がするの」

 

 

理亞「つまり相手に手加減してるってこと?」

 

 

聖良「そうじゃなくて、なんていうか彼も全力だと思う。でもただデュエルするんじゃなくて相手のデュエルの良さを引き立ているそんな気がする」

 

 

理亞「そう、私にはよくわかんないけど」

 

 

聖良「ふふ、いずれ理亞にもわかる時が来ると思いますよ」

 

 

理亞「そう…」

 

 

 

 

 

〜翌日、デュエル場〜

 

 

 

聖良「お待たせしました。準備はできていますか?」

 

 

俺「えぇ、いつでも行けます」

 

 

聖良「それでは」

 

 

 

花丸「いよいよ始まるずら…」

 

 

ルビィ「うん…」

 

 

理亞「姉さん…」

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

聖良「先攻はもらいます!私のターン、私は六花のひとひらを召喚!ひとひらの効果、デッキから六花モンスターを手札に加えるか墓地に送ります。私は六花精ボタンを手札に加えます。そしてひとひらのこの効果の発動後、私は植物族しか特殊召喚できません。さらに手札の六花精ボタンの効果!ひとひらをリリースして自身を特殊召喚します!」

 

 

花丸「実質ノーコストで上級モンスターを特殊召喚ずら〜」

 

 

理亞「姉様なら当然よ」

 

 

聖良「ボタンのさらなる効果!植物族の効果で特殊召喚されたことによりデッキから六花魔法・罠カードを手札に加えます。私は六花絢爛を手札に加えます。そして魔法カード 六花絢爛を発動!デッキから六花精スノードロップを手札に加えます。そして、ボタンをリリースしてスノードロップの効果!自身と手札の六花精エリカを特殊召喚します!」

 

 

花丸「また上級モンスターが出てきたずら〜」

 

 

ルビィ「ピギィ」

 

 

理亞「姉様のコンボはこれからよ」

 

 

聖良「私はスノードロップの効果!エリカをスノードロップと同じレベル8にします!」

 

 

ルビィ「同じレベルのモンスターが2体…」

 

 

善子「くるわね」

 

 

 

聖良「私はレベル8のスノードロップとエリカでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!秘めたる想いは密かに積もる。来てください!六花聖ティアドロップ!」

 

 

俺「ランク8…」

 

 

聖良「私はカードを1枚伏せてターンエンド。このエンドフェイズ、ひとひらは自身の効果で特殊召喚できます。」

 

 

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドロー!レディ・デバッガーを召喚!そして効果発動!デッキからレベル3以下のサイバース族を手札に加える!」

 

 

聖良「ならティアドロップの効果!オーバーレイユニットを1つ使いレディ・デバッガーをリリースします!」

 

 

俺「なに!?」

 

 

聖良「そしてティアドロップの効果!モンスターがリリースするたびに攻撃力が200アップします!」

 

 

ルビィ「攻撃力3000!?」

 

 

 

俺「なら作戦変更だ!レディ・デバッガーはリリースされたが効果は適用される、俺はデッキからドラゴネットを手札に加える。そして永続魔法 サイバネット・オプティマイズを発動!このターン、俺はもう一度サイバースを召喚できる!俺はドラゴネットを召喚!ドラゴネットの効果、デッキからプロトロンを特殊召喚!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族2体!俺はプロトロンとドラゴネットをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、スプラッシュ・メイジ!!」

 

 

 

聖良「(やはり来た)この瞬間、罠発動!六花の薄氷!スプラッシュ・メイジを対象に選択し、このターン、スプラッシュ・メイジは効果を発動できません!!」

 

 

俺「何!?」

 

 

 

花丸「これじゃ連続リンク召喚できないずら〜」

 

 

理亞「これが姉様の実力よ」

 

 

善子「ふん、たかがモンスター効果を止められただけじゃない。これからなんかあるんでしょ」

 

 

俺「いや…俺はカードを1枚セットしてターンエンド」

 

 

善子「たったそれだけ!?」

 

 

 

理亞「ふん、やっぱり虹ヶ咲の部長も大したことないのね。姉様、さっさと倒しちゃって」

 

 

聖良「理亞、油断は禁物よ(そう、それにここで終わるとはとても思えない…)」

 

 

ルビィ「大丈夫かなぁ」

 

 

花丸「だ、大丈夫だよルビィちゃん」

 

 

ルビィ「うゆ…」

 

 

 

聖良「私のターン、ドロー。ひとひらの効果、デッキから2枚目のボタンを手札に加える。そしてひとひらをリリースしてボタンを特殊召喚!この瞬間、墓地のエリカの効果!自分の植物族モンスターがリリースされた時、手札から自身を特殊召喚します!さらにフィールドのモンスターがリリースされたことにより手札の六花精プリムを特殊召喚します!」

 

 

ルビィ「ピギィ!モンスターが3体も」

 

 

理亞「まだこれだけじゃないわ」

 

 

聖良「ボタンの効果!植物族の効果で特殊召喚されたことによりデッキから六花精シクランを手札に加えます!さらにモンスターがリリースされたことによりエンドフェイズまでティアドロップの攻撃力は200アップ!」

 

 

 

善子「また攻撃力が3000に」

 

 

 

聖良「私は六花精シクランを通常召喚!そしてレベル4のシクランとプリムでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4、六花聖ストレエナ!」

 

 

花丸「今度はランク4ずら〜」

 

 

聖良「まだです!私はレベル6のエリカとボタンでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!ランク6、六花聖カンザシ!!」

 

 

ルビィ「今度はランク6!?」

 

 

 

理亞「これで姉様のフィールドにはランク4、6、8の六花聖が揃った。勝負も着いたもの同然ね」

 

 

 

聖良「六花聖ストレエナの効果!オーバーレイユニットを1つ使い墓地の罠カード 六花の薄氷を手札に加えます。そしてティアドロップの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、スプラッシュ・メイジをリリースします!」

 

 

俺「くっ」

 

 

聖良「そしてモンスターがリリースされたことによりティアドロップの攻撃力がさらに200アップします!!」

 

 

 

ルビィ「こ、攻撃力3200!?」

 

 

理亞「まだよ、姉様さんの本気はこれからよ」

 

 

 

聖良「モンスターがリリースされたこの瞬間、カンザシの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、自分又は相手の墓地のモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚します!私は今、オーバーレイとして墓地に送った六花精エリカを特殊召喚します!!」

 

 

 

俺「これで聖良さんのフィールドのモンスターの攻撃力は全て2000以上…」

 

 

 

聖良「バトルです!私は六花精スノードロップでダイレクトアタック!!」

 

 

 

俺「ぐぁ」

 

 

 

俺のライフが4000から800に減る。

 

 

聖良「これでとどめです!ストレエナでダイレクトアタック!!」

 

 

理亞「勝負あったわね(何よ、やっぱり大したことないじゃない)」

 

 

 

 

俺「まだだ!速攻魔法 スプール・コード!墓地にサイバースが3体以上いる時、ダイレクトアタックを無効にし、スプールトークン3体を特殊召喚する!」

 

 

 

理亞「!?」

 

 

 

聖良「そう簡単には勝たせてくれませんか。なら、エリカでスプールトークンを攻撃!」

 

 

俺「くっ」

 

 

 

聖良「続けてカンザシで2体目のスプールトークンを攻撃です!」

 

 

 

 

聖良「私はカードを1枚セットしてターンエンドです。この時、再び墓地のひとひらの効果、自身を特殊召喚します。」

 

 

理亞「命拾いしたみたいだけどこれで相手のフィールドのモンスターはトークン1体。どう考えても姉様の勝ちね」

 

 

ルビィ「そ、そんなことないもん!」

 

 

 

花丸「そうずら、まだデュエルは終わってないずら」

 

 

善子「そ、そうよ、これからあっと驚く逆転劇があるんでしょ!」

 

 

俺「え?あぁ、そうだな…」

 

 

理亞「ふん、その様子だとなさそうね」

 

 

聖良「(戦況は私の方が圧倒的に有利…なのに全然そう思えない…これは彼の溢れる自信からなのか…)」

 

 

俺「聖良さん…さすがはAqoursの戦友のSaint Snowの1人ですね…」

 

 

理亞「何よ、今更気づいたの?」

 

 

俺「いや、そんなことはないさ、Aqoursの戦友って聞いてたからきっと強いんだろうなとは思ってたさ」

 

 

ルビィ「戦友って…」

 

 

花丸「そこまでは言ってないずら…」

 

 

 

俺「けど、俺だって伊達に虹ヶ咲の部長をやってないからな。そう簡単には負けないさ」

 

 

聖良「ならどうします?私の場には5体のモンスターがいますよ」

 

 

俺「たしかに今の状況、俺は圧倒的にピンチ…けど俺のデッキならそんな状況を覆せる可能性がある」

 

 

聖良「そうですか。なら見せてみてください、あなたの言う可能性を!」

 

 

 

俺「えぇ、もちろんです!俺のターン、ドロー!デッキからカードを10枚して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキからカードを2枚ドローする。よし、魔法カード 死者蘇生!墓地からスプラッシュ・メイジを特殊召喚する!」

 

 

 

聖良「またそのカードですか、なら私は罠カード 六花の薄氷!スプラッシュ・メイジの効果を封じます!」

 

 

俺「俺はこの瞬間を待っていた!」

 

 

聖良「!?」

 

 

 

俺「ここからが俺のデュエルだ!」

 

 

 

理亞「モンスター効果が封じられたのに何ができるの」

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はサイバース族モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとスプールトークンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3、エンコード・トーカー!!」

 

 

 

花丸「エンコード・トーカーずら!」

 

 

聖良「来ましたかコード・トーカーモンスター…」

 

 

俺「さらにサイバース・ガジェットを召喚!そして効果発動、墓地からプロトロンを特殊召喚!再び現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族モンスター2体!俺はサイバース・ガジェットとプロトロンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果、デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える!さらに墓地のサイバース・ガジェットの効果!ガジェットトークンを特殊召喚する!」

 

 

 

 

善子「よし、今度はこっちの番よ!」

 

 

 

俺「三度現れろ!未来を導くサーキット!俺はガジェットトークンをリンクマーカーにセット!リンク1、リンク・ディサイプル!」

 

 

 

理亞「ここでリンク1を出してなんのつもり」

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はトークン以外のモンスター2体以上!俺はリンク2のクロック・スパルトイとリンク・ディサイプルをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、トライゲート・ウィザード!!」

 

 

理亞「2体目のリンク3!?」

 

 

聖良「流石ですね…あんなに行動を封じたのにここまでやってくるとは…」

 

 

 

俺「さらに自分フィールドにサイバース族モンスターがいる時、手札のバックアップ・セクレタリーは特殊召喚できる。俺はバックアップ・セクレタリーを攻撃表示でエンコード・トーカーのリンク先に特殊召喚する!」

 

 

花丸「さすがずら、一気に盛り返したずら」

 

 

理亞「で、でもまだ姉様のティアドロップには届かないわ」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

聖良「!?」

 

 

俺「バトルだ!バックアップ・セクレタリーでティアドロップに攻撃!」

 

 

聖良「攻撃力の低いバックアップ・セクレタリーで攻撃!?」

 

 

理亞「一体なにを考えてるの…」

 

 

俺「この瞬間、エンコード・トーカーの効果!エンコード・トーカーのリンク先のモンスターが攻撃力の高いモンスターとバトルする時、そのリンク先のモンスターは戦闘で破壊されず、その戦闘で発生するダメージを0にする!」

 

 

理亞「そんなことをして何になるの」

 

 

俺「まだだ!その後、そのバトルした相手モンスターの攻撃力をエンコード・トーカーに加える!!」

 

 

理亞「なんですって!?」

 

 

聖良「これでエンコード・トーカーの攻撃力は5300…」

 

 

理亞「でもたとえエンコード・トーカーでほかのモンスターを攻撃してまだ姉様のライフは残る!」

 

 

俺「それはどうかな!?」

 

 

聖良「!?」

 

 

俺「俺はこの一撃で決める!バトルだ!エンコード・トーカーで六花聖ティアドロップを攻撃!この瞬間、トライゲート・ウィザードの効果!このカードが相互リンク状態の時、相互リンク先のモンスターが与える戦闘ダメージは倍になる!」

 

 

ルビィ「トライゲート・ウィザードはエンコード・トーカーと相互リンクしてる!」

 

 

善子「つまり与える戦闘ダメージは」

 

 

花丸「4600ずら!」

 

 

俺「いけ!エンコード・トーカー!ファイナルエンコード!!!」

 

 

 

聖良「くっ…」

 

 

 

聖良ライフ4000→0

 

 

 

理亞「そんな姉様が負けるなんて…」

 

 

聖良「理亞、これがあの人の強さ、最後の最後まで諦めずそして最後に勝つ。例えライブがギリギリでも必ず勝つ。それがあの人デュエルなんです」

 

 

 

花丸「いいデュエルだったずら」

 

 

ルビィ「うん、どっちも全力を出して見ててすごいハラハラしちゃった」

 

 

聖良「えぇ、まさか私もあそこで巻き返されるとは。やっぱりあなたにデュエルを挑んでよかったです」

 

 

理亞「どうして…姉様、姉様はデュエルで負けたのよ。しかもあんなに追い詰めて、エクシーズだって3体も出したのに。悔しくないの!?」

 

 

聖良「悔しいですよ、本当はものすごく悔しい。でも持てる力を全て出し切って負けたなら悔いはありません」

 

 

理亞「そんな…」

 

 

ルビィ「理亞ちゃん、今のデュエル、見ててすごいワクワクしなかった?」

 

 

理亞「え?」

 

 

ルビィ「だって聖良さん、あんなに追い込んだのに逆転されちゃうなんて。普通だったらあそこで聖良さんが勝ったって思うよね?」

 

 

理亞「そうよ」

 

 

ルビィ「でもね、それでも最後まで何があるかわからない。それがデュエルのいいところなんだよ。それでね、デュエルが終わったあと、相手も自分も笑顔でいられる。それって理想のデュエルなんじゃないかなって思うんだ」

 

 

理亞「そんなの、負けたら悔しさしか残らないじゃない。笑ってられないわよ。」

 

 

ルビィ「そうだよね、でもね、いっぱい悔しい思いをしてそれで努力してお互いの力をぶつけあった先には笑顔があるんじゃないかって思うんだ。だからさ、理亞ちゃん、ルビィたちもっともっと強くなろうよ」

 

 

 

理亞「それってデュエルを強くなるってこと?」

 

 

ルビィ「それもそうなんだけど、心も強くなろうってことかな」

 

 

理亞「ルビィ…あんた言うようになったじゃない」

 

 

ルビィ「ピギィ!ルビィ変なこと言ったかな…」

 

 

俺「いや、すごくいいこと言ってたよ」

 

 

花丸「うん、まる感動しちゃったずら〜」

 

 

善子「ま、まぁあんたにしゃいいこと言ったんじゃない」

 

 

ルビィ「えへへ」

 

 

理亞「虹ヶ咲の部長」

 

 

俺「ん?」

 

 

理亞「今日はルビィに免じてあんたの実力認めるわ、でも次はこうはいかないわ。次会う時は私があんたをデュエルで倒すから」

 

 

俺「あぁ、楽しみにしてる」

 

 

聖良「よかったです。理亞がわかってくれて」

 

 

 

ルビィ「そうだ、理亞ちゃん!ルビィ行きたいところあったんだ!一緒に行こう!」

 

 

理亞「え、ちょ、ちょっと」

 

 

聖良「いいじゃないですか、理亞」

 

 

理亞「姉様…」

 

 

 

花丸「ルビィちゃん待ってずら〜」

 

 

善子「そうよ、行動早すぎ」

 

 

聖良「私たちも行きましょう」

 

 

俺「はい!」

 

 

 

 

 

〜東京駅〜

 

 

俺「それじゃあ、気をつけて」

 

 

花丸「結局殆ど一緒にいてもらったずら〜」

 

 

ルビィ「うゆ…」

 

 

善子「まあリトルデーモンとしてはよくやったわね」

 

 

俺「千歌たちによろしくな」

 

 

ルビィ「うん!」

 

 

花丸「そろそろ電車くるずら〜」

 

 

善子「バ〜イ、リトルデーモン」

 

 

俺「あぁ、またな」

 

 

 

 

 

〜飛行機〜

 

 

理亞「姉様…」

 

 

聖良「何?」

 

 

理亞「どうやったらあんな風に強くなれるかしら」

 

 

聖良「ふふ、それは自分で見つけるしかないないかもしれない」

 

 

理亞「そう…」

 

 

聖良「大丈夫です、理亞なら見つけられますよ」

 

 

理亞「うん」

 

 

 

 

to be continued…



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第6話

〜とある日〜

 

 

 

俺「久しぶりの1日休みだな。歩夢は家族で出かけてるみたいだし、今日は久しぶりに一人で出かけるか」

 

 

 

 

〜街中〜

 

 

俺「暑いな…もう夏か。」

 

 

絵里「あら?やっぱりそうだわ」

 

 

俺「絵里?」

 

 

絵里「こんなところで会うなんて奇遇ね」

 

 

俺「今日は練習休みなんだ」

 

 

絵里「そうなの。実はこっちも今日は休みなの。そうだ、ねぇよかったら買い物付き合ってくれない?」

 

 

俺「あぁ、いいよ」

 

 

絵里「ありがとう、それじゃあ早速行きたいお店あるんだけどいいかしら?」

 

 

俺「うん」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

俺「行きたい店って服屋か。それに女性物の…」

 

 

絵里「ふふ恥ずかしいなら外で待ってる?迷ったらあなたに選んでもらおうと思ったんだけど」

 

 

俺「いや、いくよ。こういうの歩夢で慣れてるから」

 

 

絵里「そう、じゃあ行きましょう」

 

 

 

 

絵里「ねぇ、こっちとこっちだったらどっちがいいかしら?」

 

 

俺「そうだな…。」

 

 

絵里「(すごい…真剣に見てる…)」

 

 

俺「こっちかな」

 

 

絵里「ハラショー、やっぱりこっちよね、ありがとう」

 

 

 

絵里「そういえば最近、虹ヶ咲はどう?」

 

 

俺「あぁ順調だよ。この前、学校で次の曲の歌う人を決める選挙したんだ」

 

 

絵里「へぇ、面白いことするわね。でもソロとしての活動を売りにしてる虹ヶ咲らしいといえば虹ヶ咲らしいわね。それで1位は誰だったの?」

 

 

俺「誰だと思う?」

 

 

絵里「そうね。やっぱりこの前の大会で2位だった歩夢かしら…。でもやっぱりスクールアイドルのとして歴が長いせつ菜とか?」

 

 

俺「どっちもはずれ。」

 

 

絵里「えぇ、じゃあ誰なの?」

 

 

俺「かすみだよ」

 

 

絵里「へぇ、かすみが」

 

 

俺「意外だった?」

 

 

絵里「でもたしかにかすみってあぁ見えてちゃんと周りを見て影で努力してそうよね。だから言われて見れば納得かも」

 

 

俺「そう、いつもいたずらしようとするけど結局いいことしちゃうし、それに何よりファンのことを一番大切に思っているのはかすみだと思う。だから俺は結構納得してる」

 

 

絵里「そう。でも楽しみね、次のかすみの曲。」

 

 

俺「あぁ、それにかすみのソロ曲だけじゃなくて9人での曲も作ってる最中なんだ」

 

 

絵里「そうなの。ますます楽しみね」

 

 

俺「あぁ、そのためにも今みんな頑張ってるからな」

 

 

 

絵里「そう…。でも最近逆にキミがこっちの練習見にくること多くない?」

 

 

俺「今回は自分たちでなるべく作ってみたいんだってさ。だからどうしても行き詰まった時とか、様子伺いくらいしか顔出してないんだよ」

 

 

絵里「そう。まぁ時には静かに見守ることも大切よね」

 

 

俺「その通り」

 

 

絵里「あ、次あのお店よってもいいからしら?」

 

 

俺「あぁ、いいよ。」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

絵里「また選んで貰っちゃってごめんね」

 

 

俺「いいよ、俺で役に立てるなら」

 

 

絵里「ふふ、キミって結構モテるんじゃない?」

 

 

俺「いや、そんなことはないと思う」

 

 

絵里「そう?まぁいいわ、あなたどこか行きたいところある?今度は私が付き添うわ」

 

 

俺「そうか、なら」

 

 

〜数分後〜

 

 

絵里「コーヒーショップ、あなたコーヒー好きなの?」

 

 

俺「あぁ、大好きだよ。休みの日はちゃんと豆を挽いて飲んでるからな。」

 

 

絵里「そうなの。ねぇ、あなたのお勧めのコーヒーはあるの?」

 

 

俺「おすすめかぁ〜人によって好みは違うけど、やっぱりこのブルーマウンテンは美味いかな〜」

 

 

絵里「聞いたことあるわね。でも結構するのね」

 

 

俺「そう、だから基本貰い物か自分への誕生日にしか買わないんだけどさ。絵里はチョコが好きなんだっけ?」

 

 

絵里「えぇ、そうよ。よく覚えてたわね」

 

 

俺「まぁμ'sのマネージャーみたいなことしてるからな」

 

 

絵里「さすがね。なら本当になっちゃわない?」

 

 

俺「それ100回くらいみんなから言われてるよ。あいにく、ニジガクのみんなだけで手一杯」

 

 

絵里「そう、それは残念。」

 

 

俺「で、コーヒーの話だけど、このコーヒーは苦味とコクがあるから甘いチョコと相性抜群だと思うよ」

 

 

絵里「そう、なら買ってみようかしら。亜里沙があんまり苦いの好きじゃないと思うのよね」

 

 

俺「ならこの個包装のもあるからこれ買えば?」

 

 

絵里「へぇ、さすが詳しいわね。それでほかにおすすめは?」

 

 

俺「そうだな、やっぱりこのマイルドブレンドかな。何にでも合う万能コーヒーだよ」

 

 

絵里「ならそれも買おうかしら」

 

 

 

〜数分後〜

 

 

絵里「コーヒーショップ初めて来たけどいろんなものが売ってて結構楽しいわね」

 

 

俺「だろ?」

 

 

絵里「お買い物してたらいい時間になってきたわね」

 

 

俺「そうだな、亜里沙ちゃん待ってるんじゃない?」

 

 

絵里「そうね、でももうちょっとなら時間あるんだけど…。ねぇ、今日お買い物付き合ってくれたから何かお礼がしたいんだけど何がいい?」

 

 

俺「いいよ、お礼なんて。大したことしてないし」

 

 

絵里「それでも私の気が済まないの」

 

 

俺「そうだな…。ならデュエルしよう」

 

 

絵里「ふふ」

 

 

俺「え?なんか俺おかしなこと言った?」

 

 

絵里「いいえ、キミなら絶対そういうって思ってたから」

 

 

俺「お礼って言ったらそれしか思いつかなかったからさ」

 

 

絵里「凛がこの前言ってた通りね」

 

 

俺「この前は凛の方から挑んできたんだけどな…」

 

 

絵里「まぁいいわ、やりましょう。ちょうど近くのデュエル場知ってるの」

 

 

俺「わかった、行こう」

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

絵里「それじゃあ準備はいいかしら?」

 

 

俺「あぁ、いつでも来い!」

 

 

絵里「いくわよ」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

絵里「先攻はもらうわ。私は魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキからカードを10枚除外して2枚ドローする。さらに私は天帝従騎イデアを召喚!そしてイデアの効果、デッキから冥帝従騎エイドスを特殊召喚する。エイドス効果発動!このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、私はメインフェイズに通常召喚に加えて1度だけアドバンス召喚できる!」

 

 

 

俺「イデアとエイドスが出てきたということは手札に帝のカードがあるはず…。」

 

 

 

絵里「その通り。さらに私はフィールド魔法 真帝王領域を発動!」

 

 

俺「真帝王領域だと!?」

 

 

 

絵里「このカードがフィールドにあり私のEXデッキのカードが0枚でアドバンス召喚されたモンスターが私の場にのみいる時、互いにEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。よってあなたはリンク召喚することができない!」

 

 

俺「こっちのリンク召喚対策は万全ということか…」

 

 

 

絵里「さらに私はフィールド魔法 真帝王領域のさらなる効果、手札のこのカードのレベルを2つ下げる。そして私はイデアをリリースしてアドバンス召喚!破壊と創造、混沌たる古の帝王が再び降臨する!冥帝エレボス!!」

 

 

 

俺「来たか…絵里のエースモンスター…。音ノ木坂学院の生徒会長、すなわち音ノ木坂の帝王に相応しいモンスターだな」

 

 

絵里「帝王って…大袈裟よ。ただ生徒会長なだけだから…」

 

 

俺「けどエレボスのこの気迫、絵里の生徒会長としての威厳にマッチしてるよ」

 

 

 

絵里「一応褒め言葉として受け取っておくわ…。」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

絵里「気を取り直して、エレボスの効果!デッキの汎神の帝王、真源の帝王の2枚を墓地に送り、あなたの手札1枚ランダムでデッキに戻すわ!」

 

 

俺「くっ」

 

 

絵里「さらに墓地の汎神の帝王の効果!このカードを墓地から除外して、デッキから帝王魔法・罠カードを3枚相手に見せて、その中からあなたは1枚を選びそのカードを手札に加えて残りを手札に戻すわ。私は帝王の烈旋3枚を選ぶわ」

 

 

俺「3枚同じカードを見せることで確定サーチか…。一応、一番の右のカードを選ぶぞ」

 

 

 

絵里「私はカードを2枚セットしてターンエンドよ。」

 

 

俺「俺のターン、ドロー。真帝王領域によって俺のリンク召喚は封じられている。だが打開策はある。俺のフィールドにモンスターがいないことにより手札からリンクスレイヤーを特殊召喚する!」

 

 

 

絵里「(リンクスレイヤー…やっぱり握っていたわね…あのカードは真帝領域を破壊できるカード。こんなに早く出てくるなんてね…でも対策はあるわ)あなたがリンクレイヤーを出してくることは読んでいたわ。」

 

 

俺「何!?」

 

 

絵里「私は永続罠 連撃の帝王を発動!このカードの効果により、私はあなたのターン中にアドバンス召喚することができる!」

 

 

俺「くっ」

 

 

絵里「さらに速攻魔法 帝王の烈旋を発動!このカードは相手モンスターをリリースしてアドバンス召喚を可能とさせるカード!私はあなたのリンクレイヤーをリリースして光帝クライスをアドバンス召喚!」

 

 

 

俺「くっ、流石にそう簡単にはいかないか」

 

 

 

絵里「クライスの効果!自身とエイドスを破壊して2枚ドローする!」

 

 

俺「(リンクスレイヤーを除去された今、この状況を打開できるカードはない…。だがまだチャンスはある)俺はモンスターをセット、カードを1枚セットしてターンエンドだ。」

 

 

絵里「この瞬間、墓地の永続罠 真源の帝王の効果!墓地の帝王の烈旋を除外してこのカードをモンスターカード扱いで守備表示で特殊召喚するわ」

 

 

俺「くっ、展開を封じられただけじゃなく、今度は墓地からモンスターとなって出てくる罠カードか」

 

 

絵里「どうやら真帝王領域が相当効いてるようね」

 

 

俺「あぁ、本当そのカード厄介だよな」

 

 

絵里「私からすればあなたのリンク召喚も相当厄介なんだけどね」

 

 

俺「そっか、ならお互い様だな」

 

 

絵里「えぇ、でも遠慮なんてしないわよ」

 

 

俺「あぁ、全力でこい!」

 

 

絵里「私のターン、ドロー。私は速攻魔法 帝王の烈旋を発動!これであなたのセットモンスターをアドバンス召喚のコストにすることができるわ。そして真帝王領域の効果、手札のこのカードのレベルを2つ下げる、そして私はあなたのセットモンスターをリリースしてアドバンス召喚!現れろ、天帝アイテール!!」

 

 

 

俺「絵里の2体目のエースモンスターか…。だが、墓地に送られたフリップ・フローズンの効果!このカードが墓地に送られた時、相手モンスターを全て守備表示にする!」

 

 

 

絵里「やるわね…。でも天帝アイテールの効果!デッキから帝王魔法・罠カードを2枚墓地に送り、デッキから帝モンスターを特殊召喚するわ!私は汎神の帝王と帝王の轟毅を墓地に送り、邪帝ガイウスを特殊召喚するわ!」

 

 

絵里「さらに汎神の帝王の効果!墓地のこのカードを除外してデッキから帝王の烈旋と真源の帝王2枚を相手に見せて、相手はその内1枚を選び、選ばれたカードを手札に加えて、残りをデッキに戻すわ」

 

 

俺「なら真ん中のカードだ」

 

 

絵里「(帝王の烈旋じゃない…でも)真源の帝王を攻撃表示に変更!バトルよ!私は邪帝ガイウスでダイレクトアタック!!」

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

俺のライフが4000から1600に減る。

 

 

絵里「真源の帝王でダイレクトアタック!」

 

 

俺「ぐぁ」

 

 

俺のライフが1600から600に減る。

 

 

絵里「私はカードを1枚伏せてターンエンド。そしてこのエンドフェイズ、ガイウスは手札に戻るわ」

 

 

俺「(これで絵里の手札にはガイウスがいる…。俺がうかつに闇属性のモンスターを出した時、ガイウスをアドバンス召喚されガイウスのバーン効果で俺のライフは0になる…)」

 

 

絵里「(彼のデッキは属性がばらけているのはいえ多くは闇属性モンスター。彼が闇属性を出して来た時にガイウスを出せれば私の勝ち…)」

 

 

俺「やるな、絵里」

 

 

絵里「あなたこそ、このターンで決めるつもりだったのに。まさかフリップ・フローズン1枚で止められるちゃうなんてね。よくそのカード入れてたわね」

 

 

俺「そうだな。ほら最近暑くなってきただろ。だから少しでも涼しい気分になりたくてさ。それにどうやらそれが功を奏したみたいだしな」

 

 

絵里「ふふ、本当あなたって面白いわね。でもどうするの?あなたのフィールドにモンスターはいない。おまけに真帝王領域の効果でリンク召喚を封じられている。どう見ても絶対絶命ね」

 

 

俺「そうだな、だけど絵里、いつも練習の時言ってるだろ。デュエルは最後まで何が起きるかわからないって」

 

 

絵里「えぇ、そうね。あなたはどんな状況でも決して諦めない。デュエルカーニバルだって1度は中止になったのにあなたは諦めなかった。そして大会再開までこぎつけた。それって本当すごいことよね」

 

 

俺「ありがとう、けどそれはμ'sだって同じだろ」

 

 

絵里「え?」

 

 

俺「学校が廃校になるってなった時も穂乃果たちは諦めなかった。諦めずにスクールアイドルとして活動して時にはぶつかりあってそして廃校の危機を乗り越えた。それって普通の高校生ができることじゃないと思うけどな」

 

 

絵里「そうね、なら私たちは普通じゃないってことかしら」

 

 

 

俺「うーん、普通じゃなくはないけど、夢に向かって諦めない姿勢は少なくとも他のどの高校生に負けてないと思う」

 

 

 

絵里「そうね、でも廃校を阻止した後、あなたに出会っていろいろこっちも勉強になってるのよ」

 

 

俺「え?」

 

 

絵里「あなたは気づいてないかもしれないけど、デュエルの可能性をあなたは私たちに教えてくれた。諦めずいればデュエルは最後まで何が起きるかわからないのもそうだけど、デュエルでこんなに人を笑顔にできるなんて正直、廃校を阻止するのに手一杯だった私たちじゃ思わなかった。だからあなたとあなたとの出会いには感謝してるわ。もちろん、虹ヶ咲やAqoursのみんなにもね」

 

 

俺「絵里がそんなことを思ってたなんて…」

 

 

絵里「ふふ、意外だったかしら?」

 

 

俺「あながち凛が言ってたことは間違ってないんだな…」

 

 

絵里「え?凛が何か言ってたの?」

 

 

 

俺「あぁ、『絵里ちゃんはみんなのお姉さんですごく頼りになるけど、たまにすごくロマンチックになるにゃ』って」

 

 

絵里「凛…。ま、まぁ私だって少しくらいわね…。ごめんなさい、話が長くなっちゃって。あなたのターンよ」

 

 

 

俺「あぁ、(セットカードは真源の帝王か帝王の烈旋の2択…)俺のターン、ドロー!」

 

 

絵里「(さぁどう出てくるのかしら)」

 

 

俺「リバースカードオープン、永続罠 リビングデッドの呼び声!墓地からリンクスレイヤーを特殊召喚する!」

 

 

絵里「リビングデッドの呼び声、さっきのターンに発動できたはずだけど、狙いはリンクスレイヤーの効果による真帝王領域の破壊ね。なら私は永続罠 連撃の帝王の効果!このカードの効果により相手ターン中にアドバンス召喚できるわ!私は真源の帝王をリリースしてアドバンス召喚!現れろ、邪帝ガイウス!」

 

 

俺「きたか、ガイウス」

 

 

 

絵里「ガイウスの効果!リンクスレイヤーをゲームから除外するわ!これであなたは真帝王領域を破壊できないわ!」

 

 

 

俺「いや、俺はガイウスが出てくるこの瞬間を待っていた!」

 

 

絵里「なんですって?」

 

 

俺「俺はサイバース・ガジェットを召喚!そして効果発動!墓地からフリップ・フローズンを特殊召喚する!」

 

 

 

絵里「サイバース・ガジェット…あなたの連続リンク召喚の起爆剤となるモンスター…」

 

 

俺「さらに速攻魔法、サイバネット・クロスワイプを発動!サイバース・ガジェットをリリースして真帝王領域を破壊する!」

 

 

 

絵里「そんな真帝王領域が…」

 

 

 

俺「これで俺はリンク召喚することができる!墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェット・トークンを特殊召喚する!現れろ、未来を導くサーキット!俺はガジェット・トークンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!」

 

 

 

絵里「始まったわね、リンク召喚…」

 

 

 

俺「再び現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族2体!俺はリンク・ディサイプルとフリップ・フローズンの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果!墓地のサイバース・ガジェットを特殊召喚する!」

 

 

絵里「くるのね、リンク3…」

 

 

俺「あぁ、三度現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとサイバース・ガジェットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

 

 

絵里「きたわね、コード・トーカーモンスター…でもトランスカードだけじゃ私には勝てないわよ」

 

 

 

俺「わかっている。俺はトランスコード・トーカーの効果を発動!墓地からスプラッシュ・メイジを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

絵里「4連続リンク召喚!?」

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のトランスカード・トーカーとスプラッシュ・メイジをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」

 

 

 

絵里「まさか!?」

 

 

 

俺「まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4、アクセスコード・トーカー!!」

 

 

 

絵里「手札1枚からここまで持ってくるの…さすがね…」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のトランスコード・トーカーをリンク素材としたことにより攻撃力3000アップ!よって攻撃力は5300だ!そしてアクセスコードのさらなる効果!墓地のリンクモンスターを除外することで相手フィールドのカードを破壊する!この効果は除外するリンクモンスターの属性が違ければ何度でも発動できる!俺は墓地の闇属性リンク・ディサイプルを除外して邪帝ガイウスを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

絵里「くっ」

 

 

俺「続けて、水属性スプラッシュ・メイジを除外して天帝アイテールを破壊する!アクセスインテグレーション!!」

 

 

俺「これで最後だ、地属性トランスコード・トーカーを除外して冥帝エレボスを破壊する!アクセスインテグレーション!!」

 

 

絵里「これで私のモンスターは全滅…」

 

 

俺「バトルだ!アクセスコード・トーカーで絵里にダイレクトアタック!!」

 

 

 

絵里ライフ4000→0

 

 

 

絵里「負けちゃった…。さすがね。真帝王領域と帝たちであんなにあなたの動きを封じていたのに、それさえも乗り越えてくるなんて」

 

 

俺「俺の方こそ、リンク召喚を封じられた時の対処の勉強になったよ」

 

 

絵里「そう、ならよかったわ」

 

 

 

 

〜帰り道〜

 

 

 

絵里「今日はありがとうね」

 

 

俺「こっちこそ、ありがとう」

 

 

絵里「いつもは生徒会とスクールアイドルの活動でいっぱいだけどたまにはこうしてのんびり過ごすのもいいわね」

 

 

俺「そうだな」

 

 

絵里「そうだ、もしよかったらまた付き合ってくれるかしら。デートに」

 

 

俺「え?これってデートだったの!?」

 

 

絵里「ふふ、冗談よ。あなたと勝手にデートしたなんて言ったら歩夢だけじゃやくて虹ヶ咲のみんなに怒られちゃうもの」

 

 

俺「そうかな?」

 

 

絵里「そうよ、でも本当にお買い物はまた付き合ってね」

 

 

俺「わかった」

 

 

絵里「ハラショー、ありがとう。それじゃまたね」

 

 

俺「あぁ、またな」

 

 

 

 

〜絵里自宅〜

 

 

亜里沙「お姉ちゃんなんか嬉しそうだけど何かいいことあった?」

 

 

絵里「え?そ、そう?」

 

 

亜里沙「うん、帰ってきてからずっとニヤニヤしてる」

 

 

絵里「そんなこと…なくはないかな」

 

 

亜里沙「ふーん」

 

 

絵里「ま、まぁちょっとね」

 

 

亜里沙「ちょっとねぇ…」

 

 

絵里「(また…いつかね…)」

 

 

to be continued…

 



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第7話

〜6月29日の朝〜

 

 

エマ「果林ちゃん、そろそろ起きるじかん…あれ果林ちゃん起きてる!?」

 

 

果林「おはようエマ。何よそんなにビックリして」

 

 

エマ「だ、だって果林ちゃんこんな早くに起きてるから…」

 

 

果林「私だってたまには早起きするわよ」

 

 

エマ「そういえば今日は果林ちゃんの…」

 

 

果林「(そういえば部長って真面目だから待ち合わせ30分前には来るのよね…。あんまり待たせると申し訳ないからもう行こうかしら)それじゃあエマ、私もう出るから」

 

 

 

エマ「う、うん…いってらっしゃい…」

 

 

 

 

 

〜待ち合わせ場所〜

 

 

 

果林「あ、いたいた。ごめんね、待った?」

 

 

俺「いや、俺もちょっと前に来たところ」

 

 

果林「ちょっと前ね…。まぁいいわ行きましょう」

 

 

 

 

果林「今日はその…今度雑誌の企画で男子ウケファッションの特集やるから、男の子の意見をいろいろ聞きたくてね」

 

 

俺「なるほどな。読者モデルもいろいろ大変だな」

 

 

果林「まぁでも好きでやってるからね、そんなに苦じゃないわ」

 

 

俺「それでどこに行くの?」

 

 

果林「そうね、まずはこのお店かしら」

 

 

俺「わかった」

 

 

 

 

 

俺「そういえば、新曲の準備はどう?」

 

 

果林「えぇ順調よ。」

 

 

俺「かすみは大丈夫?いきなり2曲も新曲で無理してない?」

 

 

果林「かすみちゃんのことだから張り切ってるわよ。でもたまにあなたがフォロー入れてあげた方がいいかもね。」

 

 

俺「そうだな」

 

 

果林「あなただったらかすみちゃんも話やすいでしょうから、頼んだわよ」

 

 

俺「あぁ。そうだな」

 

 

果林「あ、ここよ」

 

俺「行こう」

 

 

 

〜店内〜

 

 

果林「これとこれ、あなただったらどっちが好き?」

 

 

俺「(なんかデジャヴが…)うーん、右かな〜」

 

 

果林「なるほどね、キミはこういうのが好きなのね」

 

 

俺「え?あぁ、いやそういうわけじゃ…果林だったらこっちが似合うかなって」

 

 

果林「ふふ、私に合わせて選んでくれたのね。ありがとう。参考にするわ」

 

 

俺「う、うん」

 

 

 

果林「ふふ、じゃあこれとこれは?あとこれとこれ、これとこれも!」

 

 

俺「え、えっと…」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

店員「ありがとうございました〜」

 

 

果林「ふふ、キミが選んでくれたの結局買っちゃったわ。それにキミの好みもちょっとわかったわ。ありがとう♪」

 

 

俺「ど、どういたしまして…(さすが読者モデル…歩夢の服選ぶのとはわけが違う…)」

 

 

 

果林「ちょっと早いけどいい時間になってきたわね。ねぇキミのおすすめのカフェはないの?」

 

 

俺「そうだな…。この辺だと…ここかな。」

 

 

果林「へぇ〜良さそうなところね。ちょっと早いけどそこでランチにしない?」

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

〜カフェ〜

 

 

果林「お待たせ、メニュー選びについ時間がかかっちゃったわ」

 

 

俺「果林はカロリーも計算してるんだっけ?すごいな」

 

 

果林「そうよ、この完璧なプロポーションは日頃の努力でできてるのよ」

 

 

俺「さすがは読者モデルだな」

 

 

果林「それにしても、ここお台場の景色が観れていいところね。今日はちょうどいい気温だしなかなかいい場所知ってるじゃない。ここもやっぱり歩夢と来たの?」

 

 

俺「あー、歩夢と来たこともあるけど最初は1人できたな」

 

 

果林「1人で?意外ね」

 

 

俺「まぁ休みの日もずっと一緒にいるわけじゃないからな」

 

 

果林「へーそうなんだ…。ねぇ、そういえば部長って同好会に入る前、休みの日は何してたの?」

 

 

俺「うーん、何か…。ゲームしたり、たまった家事を片付けたり、1日中バイトしたり。あとは大会に出たり…。なんか普通だろ?」

 

 

果林「いいんじゃない、普通でも。そんなあなたが今じゃニジガクの部長をやってるのよ。やっぱりキミは入るべくして同好会に入ったのよ」

 

 

俺「そうかな」

 

 

果林「えぇ、きっとそうよ。」

 

 

俺「果林は?果林は同好会に入る前は休みの日どうしてたの?」

 

 

果林「私?そうね…図書館に行ってファッション雑誌を読んだりメイクの練習をしたりしてたかしら」

 

 

俺「なら今とそんなに変わらないんだな」

 

 

果林「そうね…でも今は同好会もあるし、何よりキミとこうして出かけてるしね」

 

 

俺「え?」

 

 

果林「ふふ、冗談よ、忘れて」

 

 

 

 

 

果林「ご馳走様でした。ここのランチなかなか美味しかったわ」

 

 

俺「満足してもらえたなら良かったよ」

 

 

果林「さて、次はどこに行こうかしら」

 

 

 

曜「あれ!?やっぱりそうだ!果林さんと部長だ!」

 

 

俺「今の声は…」

 

 

果林「曜ちゃん!?」

 

 

 

曜「ヨーソロー!こんなところで会うなんて奇遇だね!」

 

 

俺「曜、東京に来てたんだ」

 

 

曜「うん!東京で水泳部の遠征があってね。それでせっかくだから東京の観光をして行こうと思ってね。」

 

 

果林「そういえば曜ちゃん、水泳部と兼部なんだっけ」

 

 

俺「そういえばそうだったな。すっかり忘れてたけど」

 

 

曜「それでね、しかもなんと真姫ちゃんともばったり会ったんだ!」

 

 

俺「真姫とも?」

 

 

 

真姫「あ、いたいた。曜ったらすぐいなくなるんだから。あら、あなたたち…」

 

 

果林「こんにちは、真姫ちゃん」

 

 

真姫「えぇ」

 

 

曜「なんか、すごい偶然だね。今日はきっといいことがある気がする!」

 

 

真姫「果林とあなたは今日はどうしたの?」

 

 

果林「ふふ、知りたい?それはね…」

 

 

曜「そ、それは…」

 

 

果林「今日は部長とデートしてたのよ」

 

 

曜「で、で、デート!?」

 

 

真姫「な、なによ、それ」

 

 

 

俺「ちょっと、果林」

 

 

果林「ふふふ、ごめんごめん、冗談よ。でも曜ちゃんと真姫ちゃん、ナイスリアクションよ」

 

 

真姫「もう、からかわないでよ!」

 

 

曜「びっくりした〜。あり得なくないから信じちゃったよ〜」

 

 

果林「そう?部長、私たちお似合いだって」

 

 

真姫「も、もうそういうのいいから!」

 

 

曜「そうだ、果林さんたちこれから何か予定ある?」

 

 

果林「そうね…」

 

 

曜「もしよかったらこれに出てみない?」

 

 

 

果林「えぇと、『豪華景品を手に入れろ!マスタータッグデュエルトーナメント!!』」

 

 

俺「タッグデュエルの大会か」

 

 

 

曜「そう!さっきたまたまチラシをもらってね、それでせっかくだから真姫ちゃんと一緒に出ようって話してたんだ。よかったら果林さんと部長もタッグで出てみない?上手くいったら決勝戦で私たちでデュエルできるかも!」

 

 

果林「そうね、ちょっと面白そうね」

 

 

俺「あぁ、いいと思う」

 

 

曜「なら決まり!一緒にエントリーしに行こう!」

 

 

 

果林「そういえば真姫ちゃんと曜ちゃんって結構珍しい組み合わせよね」

 

 

俺「たしかに」

 

 

真姫「まぁ曜は運動大好きで、私はどっちかっていうと静かに過ごしていたいタイプね」

 

 

曜「でも私たち、血液型も同じだし、誕生日も2日しか違わないんだよ」

 

 

俺「へぇ、それはすごいな」

 

 

曜「もうちょっと早く出会ってれば一緒にお祝いできたのにね」

 

 

真姫「ま、まぁ来年もあるわけだしその時でいいんじゃない?」

 

 

曜「本当!?約束だよ、真姫ちゃん」

 

 

真姫「えぇ、約束するわ」

 

 

果林「なんだかんだ、静と動で真姫ちゃんと曜ちゃんっていい組み合わせかもね」

 

 

曜「えへへ」

 

 

真姫「あ、着いたわ。ここよ」

 

 

果林「早速エントリーしましょう」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

曜「エントリー完了でございます!」

 

 

真姫「早速第1試合が始まりそうね」

 

 

俺「俺たちがデュエルするには…決勝まで進まないとダメか」

 

 

果林「いいんじゃない?そっちの方が燃えるわ」

 

 

曜「それじゃあ2人とも決勝戦で会おうね!」

 

 

真姫「絶対に負けちゃダメよ」

 

 

俺「真姫こそ絶対勝ち上がってこいよ」

 

 

真姫「えぇ、もちろんよ。私をだれだと思ってるの?」

 

 

俺「真姫ちゃんかわいいかきくけ…」

 

 

真姫「ちょ、ちょっとそれは答えになってない!」

 

 

俺「ごめんごめん、でも約束だからな」

 

 

真姫「えぇ、もちろんよ。それじゃ」

 

 

 

〜大会中〜

 

 

俺「いけ!デコード・トーカー!デコード・エンド!」

 

 

 

果林「バトルよ!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンで攻撃!混沌のマキシマムバースト!!」

 

 

俺「いけ!サイバース・クロック・ドラゴン!!パルスプレッシャー!!」

 

 

 

大会が始まり俺と果林、真姫と曜、両ペアは順当に勝ち進んでいく。

 

そして…

 

 

 

曜「約束通り、決勝戦まで勝ち進んだよ」

 

 

俺「あぁこっちもだ。」

 

 

果林「決勝戦はお互いベストを尽くしましょう」

 

 

真姫「えぇ、でも勝つのは私たちよ」

 

 

 

 

観客「さすがμ'sとAqoursの一員だね。あっという間に勝ち進んじゃったね」

 

 

観客「でももう片方のペアも1人はデュエルカーニバル決勝戦に出てたし、もう1人はスクールアイドルCSでベスト8だったニジガクのメンバーだよ」

 

 

観客「やっぱりμ'sもAqoursもニジガクも強いんだね〜」

 

 

 

観客「でもさ、こんな4人のデュエル見れるなんて私たちついてるよね」

 

 

観客「うんうん!」

 

 

観客「今から超楽しみー!」

 

 

 

 

果林「お客さんたちずいぶん盛り上がってるわね」

 

 

曜「私もテンション上がってきたー」

 

 

真姫「ならこの声援にちゃんと応えないとね」

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

 

司会「それでは豪華景品を手に入れろ!マスタータッグデュエルトーナメント決勝戦!いよいよスタートです!先攻はコイントスで決めます!コインは…赤!よって先攻は西木野真姫さん、渡辺曜さんペアから!それでは4人とも準備はよろしいですか!?行きますよー!」

 

 

 

 

4人「デュエル!!」

 



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第9章 最終話

 

4人「デュエル!!」

 

 

 

互いのチームのライフは8000のマスタータッグデュエル

 

 

 

 

曜「真姫ちゃん、トップバッターは任せてもいいかな?」

 

 

真姫「えぇ、いいわよ」

 

 

曜「それじゃあよろしく!」

 

 

真姫「えぇ、いくわ、私のターン!手札から魔法カード オスティナートを発動!デッキから幻奏の音女アリアと幻奏の音女エレジーを墓地に送り融合するわ」

 

 

 

果林「早速きたわね」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

真姫「響け歌声!流れよ旋律!タクトの導きにより力重ねよ!融合召喚!幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト!」

 

 

果林「早速融合召喚、でも本当の狙いはそれじゃないわよね」

 

 

真姫「えぇ、その通り。私はカードを1枚セットしてターンエンド。このエンドフェイズ、マイスタリン・シューベルトを破壊して融合素材にしたアリアとエレジーを守備表示で特殊召喚するわ」

 

 

俺「アリアとエレジーが揃ったことにより2体のモンスターの攻撃力は300アップし、さらに効果の対象にならず戦闘で破壊されない」

 

 

果林「えぇ、前にしずくちゃんが使ってテーマだけあって大体の動きはわかってるけど相変わらず厄介なコンボよね」

 

 

 

曜「相手にこっちの戦術がわかってる分、油断はできないね」

 

 

真姫「えぇ、そうね」

 

 

果林「(手の内がわかっているならこちらが有利…。)部長、私から行かせてもらえるかしら?」

 

 

俺「あぁ、わかった。頼んだ」

 

 

果林「いくわ、私のターン、ドロー。よしこれなら。私は儀式魔法 カオス・フォームを発動!手札の青眼の白龍をリリースして儀式召喚!現れなさい!レベル8!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!!」

 

 

 

曜「いきなり儀式召喚!?」

 

 

真姫「しかもレベル8…」

 

 

果林「どう?驚いたかしら?この相手をあっと驚かせるデュエルが私のデュエルよ」

 

 

曜「すごい…」

 

 

 

真姫「でもせっかく出したカオス・MAXでも私のモンスターは2体とも守備表示、戦闘ダメージは与えられないわよ」

 

 

果林「それはどうしから?」

 

 

真姫「え?」

 

 

果林「カオス・MAXには守備モンスターを攻撃した時、貫通ダメージを与える効果を持っているわ。しかも2倍のね」

 

 

曜「2倍!?」

 

 

 

果林「ふふ驚いたかしら?これが私のエース、カオス・MAXの力よ。」

 

 

曜「さすがは果林さん」

 

 

俺「(相手はあのμ'sとAqoursの1人…そう簡単に勝ちを譲ってくれるとは思えないが…。でも今は果林のターンだ。果林の判断に委ねるしかない…)」

 

 

果林「バトルよ!カオス・MAXで幻奏の音女アリアに攻撃!混沌のマキシマムバースト!!貫通ダメージは5600よ!」

 

 

真姫「ふふ、それはどうかしら?」

 

 

果林「なんですって?」

 

 

真姫「罠発動!和睦の使者!このターン、私が受ける戦闘ダメージは0になるわ」

 

 

 

果林「くっ、さすがはμ'sの一員ね…カオス・MAX対策はしっかりしていたのね。私はカードを2枚セットしてターンエンドよ」

 

 

 

曜「さすがは真姫ちゃん!頼りになるー!」

 

 

真姫「ふふ、まぁこれくらいどうってことないわ。さぁつぎは曜あなたの番よ。あなたのデュエル見せてちょうだい」

 

 

曜「うん!よーし、私のターン、ドロー!私はアクアアクトレス・グッピーを召喚!そしてグッピーの効果!手札のアクアアクトレスモンスターを特殊召喚できるよ!私はアクアアクトレス・アロワナを特殊召喚!」

 

 

 

果林「なかなか可愛いモンスターたちを使うのね、曜ちゃん。でもそれだけじゃまだ私のカオス・MAXには届かないわよ」

 

 

 

曜「まだまだ!これから本番だよ!アロワナの効果!デッキからアクアアクトレスモンスターを手札に加える。私はアクアアクトレス・テトラを手札に加えるよ。さらにフィールド魔法 湿地草原を発動!」

 

 

果林「湿地草原?これはまた随分珍しいカードを使うのね」

 

 

曜「えへへ、湿地草原はフィールドの水属性、水族、レベル2以下のモンスターの攻撃力を1200アップさせるんだ」

 

 

 

果林「つまり…」

 

 

 

俺「グッピーの攻撃力は1800になる」

 

 

果林「でもそれだけじゃ」

 

 

俺「いや、曜のアクアアクトレスの本領発揮はここからだ」

 

 

曜「私は永続魔法 水舞台(アクアリウム・ステージを発動)!」

 

 

果林「アクアリウム・ステージ…」

 

 

 

曜がアクアリウム・ステージを発動するとあたり一面がソリッドヴィジョンの水中に覆われていく。

 

 

 

真姫「へぇ、なかなか綺麗な場所じゃない」

 

 

曜「でしょー、私のお気に入りのステージなんだ」

 

 

 

果林「そうね…たしかに…すごく綺麗だわ」

 

 

俺「あぁ、まるで曜の最初のセンター曲の舞台みたいだ」

 

 

果林「たしか恋になりたいAQUARIUMだったけ…?」

 

 

 

曜「えへへ、自分で言うものなんだけど、あの歌もこのステージからヒントをもらったんだ」

 

 

果林「そうだったのね、なかなか素敵よ、曜ちゃん」

 

 

曜「ありがとう、果林さん。ならこのステージをこの照明でさらに飾るよ!私は永続魔法 水照明(アクアリウム・ライティング)を発動!」

 

 

果林「眩しい光ね。これで曜ちゃんのフィールドに2枚の永続魔法が並んだ」

 

 

俺「気を付けろ果林、あの2枚相当厄介だぞ」

 

 

果林「そう、でもどんなカードが来ようとも私は私のデュエルを貫くわ」

 

 

 

曜「私はアリアとエレジーを攻撃表示にするよ。いくよ、バトル!アクアアクトレス・アロワナでカオス・MAXを攻撃!」

 

 

果林「攻撃力の低いアロワナで攻撃!?」

 

 

 

曜「この瞬間、永続魔法 水照明の効果!アクアアクトレスがモンスターとバトルする時、攻撃力を倍にするよ!」

 

 

 

果林「アロワナの元々の攻撃力は2000、つまり攻撃力はカオス・MAXに並んで4000になる…。相打ちを狙ってきたのね」

 

 

俺「いや、破壊されるのはカオス・MAXだけだ」

 

 

果林「なんですって?」

 

 

曜「その通り!永続魔法 水舞台の効果!自分フィールドの水属性モンスターは水属性モンスター以外との戦闘では破壊されないよ!いっけー!アクアアクトレス・アロワナ、バブル・バースト!」

 

 

 

果林「そんなカオス・MAXが…」

 

 

 

曜「続けて幻奏の音女アリアでダイレクトアタック!」

 

 

 

果林「そうはさせないわ、永続罠 リビングデッドの呼び声を発動!墓地から青眼の白龍を特殊召喚!」

 

 

曜「やっぱり出てきたね、ならアリアのバトルは中止して、私はアクアアクトレス・グッピーで青眼の白龍を攻撃!」

 

 

果林「湿地草原と水照明の効果でグッピーの攻撃力は…」

 

 

曜「3600だよ!」

 

 

果林「ぐっ」

 

 

俺&果林ライフ8000→7400

 

 

曜「続けて、幻奏の音女エレジーでダイレクトアタック!」

 

 

果林「きゃあ」

 

 

俺&果林ライフ7400→5100

 

 

曜「私はカードを1枚セットしてターンエンドだよ」

 

 

果林「曜ちゃんのアクアアクトレス、見かけによらずなかなかの攻撃ね」

 

 

俺「あぁ」

 

 

果林「ごめんなさい、あなたにはセットカード1枚しか残せなくて」

 

 

俺「いや気にするな、曜も手札をほとんど使わないと果林の盤面を突破できなかったんだ、それに曜の手札はアクアアクトレス・テトラ、それが判明してるだけでもこちらに分があるさ」

 

 

果林「えぇ、そうね、あとはお願い」

 

 

俺「あぁ、任せろ。いくぞ、俺のターン、ドロー。(果林のセットカードは…死者蘇生…。このカードで青眼の白龍を復活させれば展開をさらにすることができる…だがそれだけのために死者蘇生と青眼の白龍を使っていいのか…)」

 

 

 

果林「ねぇ、もしかしてあなた迷ってる?」

 

 

俺「え?」

 

 

果林「ふふ、やっぱりそうね。これはタッグデュエルよ、つまり私たちは一心同体。フィールドも墓地も共有。つまり私のカードをどう使おうとあなたの勝手よ。だからあなたが思うようにやって」

 

 

俺「わかった、ありがとう果林。いくぞ、リバースカードオープン!魔法カード 死者蘇生!墓地から青眼の白龍を特殊召喚!」

 

 

 

曜「げげ、ブルーアイズが戻ってきちゃった!?」

 

 

俺「果林、力を借りるぞ」

 

 

果林「えぇ、思いっきりやりなさい」

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

真姫「まさか!?」

 

 

曜「ブルーアイズでリンク召喚!?」

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は通常モンスター1体!俺は青眼の白龍をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、リンク・スパイダー!」

 

 

 

真姫「狙いはこれだったのね…」

 

 

 

俺「リンク・スパイダーの効果!手札から通常モンスター1体をリンク先に特殊召喚できる!俺は手札からプロトロンを特殊召喚!さらにプロトロンでリンク召喚!リンク1、リンクリボー!」

 

 

曜「きた、連続リンク召喚」

 

 

真姫「厄介なことになってきたわね…」

 

 

俺「現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族2体!俺はリンク・スパイダーとリンクリボーの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果!墓地からプロトロンを特殊召喚する!さらに墓地のリンクリボーの効果、レベル1のプロトロンをリリースして自身を特殊召喚する!」

 

 

 

果林「これでリンク3を呼び出す準備は整ったわね」

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとリンクリボーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

 

真姫「来たわね、デコード・トーカー…」

 

 

俺「さらに自分フィールドにサイバースがいる時、手札のバックアップ・セクレタリーを特殊召喚できる。これで準備は整った!現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカーとバックアップ・セクレタリーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4、アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

曜「きた、リンク4…」

 

 

真姫「彼の切り札…」

 

 

俺「アクセスコードの効果!リンク3のデコード・トーカーをリンク素材としたことにより攻撃力を3000アップさせる!」

 

 

曜「攻撃力5300!?」

 

 

俺「そしてアクセスコードの更なる効果!墓地の水属性スプラッシュ・メイジを除外して、曜のセットカードを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

曜「くぅ〜伏せたカード 水物語ーウラシマは墓地にアクアアクトレスがいないと発動できない…」

 

 

俺「さらにこの効果は除外する属性が違えば何度でも発動できる!俺は墓地の地属性リンク・スパイダーを除外して永続魔法 水舞台を破壊!アクセスインテグレーション!」

 

 

果林「いい調子よ!」

 

 

俺「墓地の闇属性リンクリボーを除外して永続魔法 水照明を破壊、アクセスインテグレーション!」

 

 

曜「せっかくのステージが…」

 

 

俺「悪いな曜、これもデュエルだ。バトル!アクセスコード・トーカーでアクアアクトレス・アロワナを攻撃!」

 

 

曜「きゃあ」

 

 

真姫&曜ライフ8000→4700

 

 

俺「俺はカードを2枚セットしてターンエンドだ。」

 

 

曜「さすがだね、ライフが逆転されちゃった…」

 

 

俺「あぁ、けどモンスターの数だったらそっちの方が圧倒的に有利だな」

 

 

 

曜「うん!私たちもまだまだ負けないぞー真姫ちゃんお願い」

 

 

真姫「えぇ、わかってるわ。私のターン、ドロー。(きた!)いくわ、バトル!」

 

 

果林「ここでバトル!?」

 

 

俺「おそらく真姫の手札にはあのカードがある…」

 

 

真姫「私は幻奏の音女アリアでアクセスコード・トーカーを攻撃!この時、手札のオネストの効果!このカードを墓地に送りアクセスコード・トーカーの攻撃力をアリアに加える!」

 

 

俺「やはり手札に握っていたか、ぐっ」

 

 

 

俺&果林ライフ5100→3200

 

 

真姫「続けて幻奏の音女エレジーでダイレクトアタック!」

 

 

俺「そうはさせない!罠発動!リコーデット・アライブ!墓地のデコード・トーカーを除外して、EXデッキからエンコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

真姫「ならエレジーでエンコード・トーカーを攻撃!エレジーとエンコード・トーカーの攻撃力は同じ2300、でもアリアの効果で私のエレジーは破壊されないわ!よってエンコード・トーカーだけが破壊される!」

 

 

俺「くっ」

 

 

真姫「最後にアクアアクトレス・グッピーでダイレクトアタック!」

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺&果林ライフ3100→1300

 

 

真姫「私はこれでターンエンドよ」

 

 

果林「(私が死者蘇生とブルーアイズしか残せなかったためにライフを大幅に削られてしまった。それに私たちの場にモンスターはいない…あるのは部長が伏せたカード1枚…状況はかなりピンチね…)」

 

 

俺「果林」

 

 

果林「え?何?」

 

 

俺「果林言ったよなこのフィールドは俺と果林のものだって。だからちゃんと俺のカードも使ってくれよな」

 

 

果林「えぇ…。(伏せカードは……貪欲な壺…!それに墓地にはリコーデット・アライブ…たしかさっきのターンで部長はリコーデット・アライブの墓地効果を使おうと思えば使えた…でもあえて使わなかったのは私のターンで確実に使わせるため…!)」

 

 

 

果林「そういうことね、部長!あなたの考えていることがわかったわ!」

 

 

俺「あぁ、頼んだぜ」

 

 

果林「えぇ、任せて。行くわ、リバースカードオープン!魔法カード 貪欲な壺!墓地の青眼の白龍、ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン、プロトロン、バックアップ・セクレタリー、そしてアクセスコード・トーカーをデッキに戻して2枚ドロー!」

 

 

真姫「パートナーのカードをデッキに戻した…」

 

 

曜「まさか…」

 

 

果林「えぇ、その通りよ!でもまずは手札の海亀壊獣ガメシエルの効果!幻奏の音女エレジーをリリースして真姫ちゃんと曜ちゃんのフィールドに特殊召喚するわ!」

 

 

真姫「エレジーがフィールドを離れたことにより幻奏モンスターの効果破壊耐性は消える…」

 

 

果林「さらに手札の青眼の亜白龍の効果!手札の青眼の白龍を相手に見せて、自身を特殊召喚するわ!そして青眼の亜白龍の効果!ガメシエルを破壊!」

 

 

真姫「でも青眼の亜白龍を効果を使ったターン、青眼の亜白龍は攻撃できないわ」

 

 

果林「えぇ、わかってるわ。本番はこれからよ!私は墓地のリコーデット・アライブの効果!このカードをゲームから除外して除外されているデコード・トーカーをフィールドに呼び戻すわ!」

 

 

曜「デコード・トーカーを呼び戻した…まさか!?」

 

 

果林「えぇ、そのまさかよ!瞳に焼きつけなさい!熱を増した夢のサーキット!!」

 

 

俺「いよいよだな、果林」

 

 

果林「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!私はリンク3のデコード・トーカーと青眼の亜白龍をリンクマーカーにセット!!サーキットコンバイン!!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4、アクセスコード・トーカー!」

 

 

真姫「そんな」

 

 

曜「果林さんがリンク召喚するなんて…しかもリンク4…」

 

 

果林「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のデコード・トーカーをリンク素材としたからとにより攻撃力を3000アップ!さらに墓地の光属性エンコード・トーカーをゲームから除外して、幻奏の音女アリアを破壊するわ、この効果は対象を取らない効果!よってアリアを破壊できる!部長、一緒に!」

 

 

俺「あぁ!」

 

 

俺&果林「アクセスインテグレーション!!」

 

 

果林「さらに闇属性デコード・トーカーをゲームから除外してアクアアクトレス・グッピーを破壊!」

 

 

果林「アクセスインテグレーション!!」

 

 

 

曜「くぅ」

 

 

真姫「これで私たちのモンスターは全滅…」

 

 

果林「バトルよ!アクセスコード・トーカーで真姫ちゃんと曜ちゃんにダイレクトアタック!!」

 

 

 

真姫「きゃあ」

 

 

曜「くぅ〜」

 

 

真姫&曜ライフ4700→0

 

 

 

司会「き、決まったー!優勝は虹ヶ咲学園ペアです!!」

 

 

曜「あー負けちゃった〜」

 

 

果林「でもとってもいいデュエルだったわ」

 

 

真姫「そうね、私も持てる力は全て出し切った。だから後悔はない」

 

 

俺「果林、まさかここでリンク召喚デビューとはな」

 

 

曜「えぇ!?そうだったの」

 

 

果林「えぇ、まぁ。まぁリンク召喚を使わない構築だったから…。でも初めてのリンク召喚がまさか部長のアクセスコード・トーカーだったとはね」

 

 

真姫「リンク召喚の口上、果林らしくてよかったわ」

 

 

果林「ありがとう真姫ちゃん」

 

 

俺「そういえばあれって考えてたのか?」

 

 

果林「いいえ、その場で思いついたわ。でもなんていうか部長たちのリンク召喚を見てきたからか、そんなに言葉選びに迷わなかったというか、自然に出てきたわ」

 

 

曜「果林ちゃんらしさ全開だったよね!」

 

 

 

司会「それでは優勝されたお二人には豪華商品をプレゼント致します!」

 

 

果林「豪華商品何かしら?世界一周のチケットとか!?」

 

 

司会「豪華商品はこちら!特大おかし詰め合わせです!」

 

 

果林「えぇ、それだけ!?」

 

 

俺「まぁ無料の大会だし、もらえるだけありがたいんじゃないかな」

 

 

果林「そうだけど…」

 

 

司会「はい!どうぞ!」

 

 

俺「うぉ、でか」

 

 

司会「それでは大会はこれにて終了です!参加者の皆さま、ご参加いただきありがとうございました!!」

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

曜「ごめんね、優勝商品のお菓子分けてもらちゃって」

 

 

果林「ううん、私たちだけじゃ持ち帰れないもの。逆にもらってくれて助かるわ」

 

 

真姫「でもこんなに持っていたったら穂乃果が食べ過ぎてまた海未に叱られるかも」

 

 

俺「あぁ、その光景目に浮かぶな」

 

 

真姫「でも、ありがとう」

 

 

俺「そうだ、真姫。まだ行けてなかった約束のラーメン、次は会う時は行こうな」

 

 

真姫「えぇ、そうね。絶対よ?」

 

 

俺「あぁ、約束する」

 

 

真姫「ふふ、じゃあ楽しみにしてるわ」

 

 

曜「あ、そろそろ私帰らないと」

 

 

真姫「なら私が駅まで送って行くわ」

 

 

果林「なら私たちも」

 

 

真姫「大丈夫、2人は優勝の祝杯でもあげてて」

 

 

曜「それじゃあ真姫ちゃんよろしく!果林ちゃん、部長、またね!」

 

 

俺「あぁ、またな」

 

 

果林「えぇ、また」

 

 

真姫と曜は駅に向かって行った。

 

 

 

果林「そういえばもうすっかりあたりも暗くなっちゃったわね」

 

 

俺「あ、そうだ、果林俺行きたいところあるんだけどいい?」

 

 

果林「えぇ、もちろんよ」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

俺「ちょっとここで待ってて」

 

 

果林「えぇ」

 

 

 

俺「お待たせ、はいこれ」

 

 

果林「これは…フェリーのチケット?」

 

 

俺「うん。前に愛と果林が話してるのチラッと聞こえてさ、果林ナイトクルーズってやつ?に乗りたいって言ってたから、俺なりに調べて見たんだけどあれって結構前に予約しないといけないらしくてさ。それで代わりと言っちゃなんなんだけど、この水上バスで似たような気分味わってもらえばって思って…」

 

 

果林「(ナイトクルーズに乗りたいっていうよりも理想のデートはナイトクルーズって言ったんだけどな。でもそれが部長らしいわね)」

 

 

俺「どうかした?」

 

 

果林「え?あぁ、なんでもないわ。ありがとう♪早速行きましょう」

 

 

 

 

〜水上バス〜

 

 

果林「やっぱりお台場の夜景は綺麗ね。さすがは部長下調べはばっちりね」

 

 

俺「まあな」

 

 

果林「ナイトクルーズではないけど…私にとっては最高のナイトクルーズね…」

 

 

水上バス内はモーター音が響き渡る

 

 

俺「ん?今なんか言った?」

 

 

果林「ううん、なんでもないわ。部長、水上バスもなかなかいいわね」

 

 

俺「だろ」

 

 

 

俺「そうだ、果林、渡したい物があるんだ」

 

 

果林「渡したいもの?何かしら?」

 

 

俺「はい、これ」

 

 

果林「これは…コンパスのネックレス…?」

 

 

俺「誕生日おめでとう果林」

 

 

果林「え…覚えててくれたの?」

 

 

俺「当たり前だろ、俺はニジガクの部長なんだから」

 

 

果林「ありがとう…でもどうしてコンパスのネックレスを?」

 

 

俺「うーん、やっぱり読者モデルの果林だから服とかそういうのがいいのかなって思って。けど果林が好きそうな選ぶの逆に難しくて。で、そういえば前に彼方が果林はよく道に迷うって行ってたからそれつけておけば少しはお守りになるかなって」

 

 

果林「そう…なんか選んだ理由は喜んでいいのかわからないけど…」

 

 

俺「もしかして気に入らなかった?」

 

 

果林「え?いやそんなことないわ、とっても嬉しいわ、ありがとう部長。これを付けておけばもし私が道に迷ってもあなたが導いてくれるってことかしら?」

 

 

俺「え?いやそんな大それたことじゃないけど…」

 

 

果林「ふふ、冗談よ。でもこれ結構かわいいわね、気に入ったわ」

 

 

俺「ならよかった」

 

 

果林「ねぇ、せっかくだし、これつけてくれるかしら?」

 

 

俺「あぁ、いいけど…。こうかな」

 

 

果林「どう?似合ってるかしら?」

 

 

俺「うん、最高に似合ってるよ」

 

 

果林「ありがとう、一生大切にするわ」

 

 

俺「うん」

 

 

 

 

〜停泊場〜

 

 

果林「さっ、楽しいナイトクルーズも終わりね」

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

果林「本当、曜ちゃんの言った通り今日はすごく楽しい1日だったわ、さすが部長、エスコートもお手の物ね」

 

 

俺「いや、ほとんど果林にリードしてもらったから、果林おかげだよ」

 

 

果林「そう?ならそういうことにしておくわ」

 

 

 

その時、俺に連絡が入る。

 

 

俺「おっ、エマからだ。準備できたか」

 

 

果林「どうかした?」

 

 

俺「果林、お楽しみはまだまだだよ」

 

 

果林「え?」

 

 

俺「これから部室に行くぞ」

 

 

果林「今から?」

 

 

俺「当たり前だろ、だって今日は何の日?」

 

 

果林「それは…私の…誕生日だけど…」

 

 

俺「みんなが準備して待ってる」

 

 

果林「準備ってなんの?」

 

 

俺「果林の誕生パーティに決まってるだろ」

 

 

果林「みんな…」

 

 

俺「ほら、いくよ」

 

 

果林「え、えぇ、あ、待って。このネックレス付けて言ったら歩夢とかすみちゃん怒るかしら?」

 

 

俺「うーん、どうだろ。でもせっかくだから付けていきなよ」

 

 

果林「わかったわ、ならみんなに私と部長のラブラブぶりを見せ付けちゃいましょう♪」

 

 

俺「またそんなこと言って…。いくぞ」

 

 

果林「えぇ!」

 

 

こうして俺と果林はみんなが待ってる部室に向かった。

 

 

 

〜fin〜



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特別編 「夢のせつ菜」

 

〜とある日、部室〜

 

 

せつ菜「お疲れ様です!」

 

 

せつ菜は部室のドアを開ける。

 

 

せつ菜「あれ?誰もいない…。これは…部長デュエルディスク…。部長、デュエルディスク置いたままどこに行ったんだろう…お手洗いかな…」

 

 

 

せつ菜はデュエルディスクを手に取る。

 

 

せつ菜「部長のデュエルディスク改めて見ると変わった造りしてるな〜。どのあたりがサイバースと繋がってるんだろう」

 

 

 

その時、デュエルディスクが眩く光る

 

 

せつ菜「な、何!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

せつ菜「ん…ここは…」

 

 

 

せつ菜が目を覚ますと見知らぬ光景が広まっていた。

 

 

せつ菜「ここは一体どこなんだろう…。あのビル…Gって書いてあるけど、見たことないな…」

 

 

 

そこにギターケースを背負った少女が通る。

 

 

 

せつ菜「あ、あの」

 

 

???「私?」

 

 

せつ菜「は、はい!あのすいません、私どうやら道に迷ってしまったようで…。ここは一体どこかなのでしょうか?」

 

 

???「ここはゴーハ市よ」

 

 

せつ菜「ゴーハ市?どこかで聞いたことがあるような…」

 

 

 

せつ菜が会話していると小学生と思しき子供たちが前を通り過ぎる。

 

 

 

少年A「なあなああっちの広場でラッシュデュエルしようぜ」

 

 

少年B「うん、やろう」

 

 

 

せつ菜「ラッシュデュエル!?たしか前に部長は夢の中でやったって言っていたデュエル…。ということは私は今夢を見ている…?夢にしてはリアル過ぎるような…」

 

 

???「あの…」

 

 

せつ菜「あぁ、いえなんでもありません。ところでこのゴーハ市ではラッシュデュエルが流行っているんですか?」

 

 

???「えぇ」

 

 

せつ菜「やっぱり!思い出しました。私も知人からこのゴーハ市とラッシュデュエルのこと聞いていたんです!それでいつか私もラッシュデュエルをしたいって思っていたんです!」

 

 

???「そ、そう…」

 

 

 

せつ菜「はい!あ、申し遅れました、私、中が…じゃなくて優木せつ菜と申します!あなたは?」

 

 

???「私は霧島ロミン」

 

 

 

せつ菜「ロミンさんですか。なんか不思議です。ロミンさんとは初めて会った気がしないんです。なんというか不思議な繋がりで結ばれているというか…。あ、すいません、私変なこと言いましたね。」

 

 

せつ菜「そういえばロミンさんもラッシュデュエルをするんですか?」

 

 

ロミン「まぁ一応…」

 

 

せつ菜「そうなんですか!?私もラッシュデュエル用のカードを持ってればロミンさんとラッシュデュエルできたのですが」

 

 

 

 

するとさっきの少年たちがもめている声が聞こえてくる。

 

 

少年A「だからなんでラッシュデュエルしちゃいけないんだよー!」

 

 

少年B「そうだそうだ!」

 

 

 

せつ菜「何やら揉めているようですね、私ちょっと見てきますね」

 

 

ロミン「あ、ちょっと…」

 

 

 

井矢見「いいか、このゴーハ市ではラッシュデュエルは禁じられてるんだよ」

 

 

少年A「そんなの聞いたことないぞー!」

 

 

少年B「そうだそうだ」

 

 

井矢見「お前たち知らないのか、ラッシュデュエルの動画はアップされても全て削除されてる。それだけじゃない、ネットのラッシュデュエルに関する情報は全て削除されてる。これはつまりゴーハ市でラッシュデュエルが禁止されてるってことなんだよ!」

 

 

少年A「そ、そんなのあんまりだよ」

 

 

少年B「そうだ!そうだ!」

 

 

 

少年たちが揉めているところにせつ菜がやってくる。

 

 

せつ菜「どうしたのですか?は!?あなたはワンダーフォーゲル部の井矢見さん!?」

 

 

井矢見「はぁ?お前誰だ?それに俺はワンダーなんとか部になんて入ってないぞ」

 

 

せつ菜「そ、そうでしたか…失礼しました。(名前が同じそっくりさんなのかな…)」

 

 

少年A「お姉ちゃん聞いてよ、このお兄ちゃんがラッシュデュエルやっちゃダメって言うんだ」

 

 

少年B「僕たち毎日ラッシュデュエルするが楽しみなのに…」

 

 

せつ菜「そうなんですか…。井矢見さん、どうしてこの子たちがラッシュデュエルをしてはいけないんでしょうか?」

 

 

井矢見「何度も説明するのもめんどくさいな、とにかくこのゴーハ市ではラッシュデュエルしちゃいけないっていう決まりなんだよ」

 

 

少年A「嘘だ!そんなのお兄ちゃんが勝手に決めたことじゃないか!」

 

 

少年B「そうだ!そうだ!そんな決まりも法律もどこにもないぞ!」

 

 

井矢見「う、うるさい!年上の言うことを聞かないと痛い目に合わせるぞ」

 

 

 

せつ菜「ちょっと待ってください!」

 

 

井矢見「なんだよ」

 

 

せつ菜「事情はわかりました。つまりあなたが勝手に作ったルールでこの子たちはラッシュデュエルできなくなろうとしてるわけですね」

 

 

少年A「うん、そうなんだよ」

 

 

少年B「お姉ちゃんなんとかして」

 

 

せつ菜「任せてください!井矢見さん!あなたの個人的な理由でこの子たちの大好きなことができなくなるのは見過ごせません!この子たちには、いや世界中のみんなは自分の大好きを大切にする権利があるんです!ましてや年上ならもっともっと年下の子たちの大好きを大切にしてあげないといけないじゃないでしょうか?」

 

 

井矢見「偉そうに…。ならどうする?」

 

 

せつ菜「デュエルです!デュエルで私が勝ったらこの子たちに自由にラッシュデュエルをさせてください!」

 

 

井矢見「なら俺が勝ったらこいつらが持ってるカード全部いただくぜ!」

 

 

せつ菜「ま、待ってください!それはあんまりです、渡すなら私のカードを渡します!」

 

 

井矢見「ほぅ、ならお前のカードを追加だ!」

 

 

せつ菜「そんな…」

 

 

井矢見「怖気付いたか?」

 

 

 

少年A「お姉ちゃん、僕のカードならいいよ」

 

 

少年B「僕も」

 

 

せつ菜「2人とも…」

 

 

少年A「お姉ちゃん、初めてあったけどここまで僕たちの味方してくれた人ははじめてだよ。だからも僕のお姉ちゃんの役に立ちたい。」

 

 

少年B「僕も。お姉ちゃんはなんかヒーローみたいでかっこいい!」

 

 

せつ菜「ヒーロー、私が…。ありがとうございます!2人のためにも私絶対に勝ちます!」

 

 

井矢見「条件を飲むようだな。ならデュエルはラッシュデュエルでつけよう」

 

 

せつ菜「ラッシュデュエル!?私…カード持っていない…」

 

 

井矢見「おや?なら俺の不戦勝だな!」

 

 

ロミン「カードならあるわ」

 

 

せつ菜「ロミンさん!?」

 

 

ロミン「せつ菜さん、私のカードを使って」

 

 

せつ菜「いいんですか!?」

 

 

ロミン「うん、さっき私も思ったの。せつ菜さんとはなんか不思議な繋がりを感じるの。第6感ってやつかな」

 

 

せつ菜「ならそれは多分リンクセンスですね!」

 

 

ロミン「リンクセンス…?」

 

 

せつ菜「はい!私の知人にそのリンクセンスが優れた人がいるんですけど、その人によると言葉では表せない何かを感じることが多々あるらしいんです。特に何か繋がりを感じる時とか。だから多分、私とロミンさんもリンクセンスで繋がっているんだと思います!」

 

 

ロミン「リンクセンスか…覚えておくわ」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

ロミン「せつ菜さん、ラッシュデュエルのルールはわかる?」

 

 

せつ菜「はい!部長に聞いたのでバッチリです!」

 

 

ロミン「部長…?」

 

 

せつ菜「あぁ、すいません、私の部活の部長が私にラッシュデュエルについて教えてくれたんです。あ、そのリンクセンスが優れてる人が部長なんですよ!」

 

 

ロミン「そうなんだ」

 

 

せつ菜「はい!とっても頼りになる人です!」

 

 

井矢見「デッキを調達したか…。まあいい、即興のデッキで勝てるほど俺は甘くないぜ。いくぞ!」

 

 

ロミン「せつ菜さん、頑張って」

 

 

せつ菜「はい!行きます!」

 

 

 

 

2人「ラッシュデュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

 

井矢見「先攻は俺がもらう。俺のターン、ドロー!セイント・バード、グレムリン、シルバー・フォングを召喚!そしてグレムリン、シルバー・フォングをリリースしてマックス・レイダーをアドバンス召喚!」

 

 

 

せつ菜「ラッシュデュエルは通常召喚を何度でも行える。モンスター3体召喚からのアドバンス召喚…ラッシュデュエルならではの戦法ですね」

 

 

 

井矢見「カードを1枚セットしてターンエンドだ。」

 

 

 

せつ菜「行きます!私のターン!スペル・アーチャー、魔獣ウォルフラム、ダーク・ソーサラーを召喚します!」

 

 

井矢見「ほう、少しはできるみたいだな」

 

 

せつ菜「さらにスペル・アーチャーをリリースして風使いトルネをアドバンス召喚!トルネのの効果!手札の魔法使い族モンスター はぐれ使い魔を墓地に送り、マックス・レイダーを守備表示にします!」

 

 

 

井矢見「ち、面倒なことを…」

 

 

 

せつ菜「バトルです!ダーク・ソーサラーでマックス・レイダーを攻撃!!」

 

 

井矢見「罠発動!地縛霊の誘い!ダーク・ソーサラーの攻撃対象をセイント・バードに変更する」

 

 

 

せつ菜「なら、風使いトルネでマックス・レイダーを攻撃です!続けて魔獣ウォルフラムでダイレクトアタックです!」

 

 

井矢見ライフ4000→2900

 

 

せつ菜「私はこれでターンエンドです」

 

 

井矢見「少しはやるようだな。俺のターン、手札が5枚になるようにドロー!きた!俺様の切り札が!俺はリザード兵、レッサー・ドラゴン、セイント・バードを召喚!そしてリザード兵をリリースしてアドバンス召喚!こいつが伝説級のモンスターで俺様の真のエース!こい!デーモンの召喚!」

 

 

 

少年A「デーモンの召喚!?」

 

 

少年B「あのお兄ちゃんあんなレアカードを…」

 

 

 

ロミン「そんなにすごいの?あのモンスター…」

 

 

せつ菜「デーモンの召喚…レベル6にして攻撃力2500…あのブラック・マジシャンと同じ攻撃力を持つモンスター…たしかにラッシュデュエルにおいては伝説級のモンスターかもしれませんね…」

 

 

井矢見「さらにフィールド魔法 山を発動!これにより、セイント・バードとレッサー・ドラゴンの攻撃力は200アップする!」

 

 

せつ菜「相手モンスターの攻撃力が全てこちらのモンスターの攻撃力を上回った…」

 

 

井矢見「バトルだ!まずはセイント・バードでダーク・ソーサラーを攻撃!」

 

 

せつ菜「くっ」

 

 

せつ菜ライフ4000→3800

 

 

井矢見「続けてレッサー・ドラゴンで魔獣ウォルフラムを攻撃!」

 

 

せつ菜ライフ3800→3500

 

 

 

井矢見「これで最後だ!デーモンの召喚で風使いトルネを攻撃!」

 

 

せつ菜「くっ」

 

 

せつ菜ライフ3500→2600

 

 

井矢見「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

少年A「お姉ちゃんのモンスターがいなくなっちゃった…」

 

 

少年B「で、でもラッシュデュエルなら逆転の可能性が残ってるはずだよ」

 

 

ロミン「そうよ、だから2人ともせつ菜さんを応援しないと」

 

 

せつ菜「私のターン、5枚ドロー!私はモンスターを3体セット、そしてカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

井矢見「おいおい、それだけかよ。さっきまでの威勢はどうした。このデュエル楽勝だな、俺のターン、5枚ドロー!魔法カード 貫通!をデーモンの召喚を対象に発動!これにより、デーモンの召喚が守備モンスターを攻撃した時、貫通ダメージを与える!バトルだ!まずはレッサー・ドラゴンで右のセットモンスターを攻撃!」

 

 

 

せつ菜「スペル・アーチャー…」

 

 

井矢見「続けて左のセットモンスターをセイント・バードで攻撃!」

 

 

せつ菜「ファイア・ゴーレム!」

 

 

井矢見「これで勝負あったな!デーモンの召喚で真ん中のセットモンスターを攻撃!」

 

 

せつ菜「まだです!罠発動!火の粉のカーテン!墓地に魔法使い族がいることによりデーモンの召喚の攻撃力を500ダウンさせます!」

 

 

 

井矢見「今更小賢しい真似を!」

 

 

 

せつ菜「セットモンスターはクリボット。よって私に1800のダメージが入ります…」

 

 

 

せつ菜ライフ2600→800

 

 

井矢見「俺はこれでターンエンド。ちっ、命拾いしたか」

 

 

少年A「今度こそ、絶対絶命だよ〜」

 

 

ロミン「大丈夫、せつ菜さんならきっと」

 

 

 

井矢見「もう諦めたらどうだ?今諦めるならこいつらのカードだけで勘弁してやるぜ?」

 

 

せつ菜「諦める…?それは私がですか…?」

 

 

井矢見「お前以外に誰がいるんだよ」

 

 

せつ菜「生憎ですが、私はデュエルで諦めるなんてことはしません。私の大切な人が教えてくれたことです。デュエルは最後まで何が起きるかわからない。だから最後まで戦い抜くと。それに私にはライフも、次のドローも残っている。なのにどうして諦めなければいけないのでしょうか、私にはまだ可能性が残されているんです」

 

 

井矢見「くっ、せっかく救いの手を出してやったのに」

 

 

せつ菜「そのようなお気遣いなら結構です」

 

 

少年A「お姉ちゃん…なんかかっこいい…」

 

 

少年B「うん…」

 

 

ロミン「せつ菜さん、そのデッキには私のエースカードが眠っているの。そのカードを引き当てれればせつ菜さんに勝機はあるわ」

 

 

せつ菜「ロミンさんのエースモンスターが…わかりました!必ず引き当ててみせます!」

 

 

ロミン「きっとせつ菜さんならできる!」

 

 

せつ菜「はい!(部長…あなたはいつもこんな気持ちだったのでしょうか…みんなの期待を背負ってそして必ず最後には勝利する…。やっぱりあなたはすごいです。正直今私はものすごく緊張してます…けど、みんなの期待を背負ってデュエルするのってすごくワクワクします…)」

 

 

 

せつ菜「行きます!私のターン!ドロー!」

 

 

ロミン「(お願い…きて…)」

 

 

せつ菜「私はクリボットを召喚!そして効果発動!ライフを500支払い墓地のクリボットを手札に加え、そのまま召喚!」

 

 

せつ菜ライフ800→300

 

 

井矢見「今更そいつらを出したところで…」

 

 

せつ菜「そして私はクリボットを2体リリースしてアドバンス召喚!いくよライブ! とことんダイブ! 我慢が限界 オーバードライブ!彩光のプリマギターナ、満を持して本日、初登場!」

 

 

井矢見「な、なんだこのモンスターは!?」

 

 

 

ロミン「せつ菜さん、これが私のエースモンスター、彩光のプリマギターナよ!ていうかどうしてプリマギターナの口上を知ってるの?」

 

 

せつ菜「え?それはですね…なんといいますか…本能的に言ってしまったというか…自分でもよくわからないんです…」

 

 

ロミン「そうなんだ…でもプリマギターナには攻撃力をアップさせる攻撃力があるわ!」

 

 

 

せつ菜「わかりました!私はエレンジェルを2体召喚!そしてリバースカードオープン、魔法カード エレキック・アンプルを発動!エレンジェル2体の攻撃力の合計、1000ライフを回復します!」

 

 

せつ菜ライフ300→1300

 

 

せつ菜「まだです!私は魔法カード リカバリー・フォースを発動!墓地の魔法使い族3体をデッキに戻して1枚ドローします!私はダーク・ソーサラー、スペル・アーチャー、魔獣ウォルフラムをデッキに戻して1枚ドロー!」

 

 

 

 

せつ菜「きた!私はエレンジェル2体をリリースしてアドバンス召喚!刻め、魂のリズム。怒りのビートで打ち砕け!砕光のエスパレイド!」

 

 

ロミン「すごいせつ菜さん、私のデッキのもう1体のエースモンスターまで引き当てるなんて…」

 

 

井矢見「1ターンに最上級モンスターを2体も…」

 

 

 

ロミン「せつ菜さん…本当に私の…」

 

 

 

せつ菜「プリマギターナの効果!ライフを1000支払い、私のモンスターの攻撃力を相手モンスター×300アップさせます!エキサイト・オン・ステージ!!」

 

 

せつ菜ライフ1300→300

 

 

井矢見「だがその効果を使ったところで…」

 

 

せつ菜「まだです!砕光のエスパレイドの効果!ライフが1000以下の時、相手モンスター2体を破壊できます!私はデーモンの召喚、セイント・バードを破壊します!クライシス・ロック・リベンジ!」

 

 

井矢見「な、なんだと!?」

 

 

せつ菜「バトルです!砕光のエスパレイドでレッサー・ドラゴンを攻撃です!戦慄のドレッドルフラン!」

 

 

井矢見「ぐつ」

 

 

 

井矢見ライフ2900→1500

 

 

せつ菜「これで最後です!彩光のプリマギターナでプレイヤーにダイレクトアタック!!旋律のリフレインショック!!」

 

 

井矢見「うわぁぁぁ」

 

 

 

井矢見ライフ1500→0

 

 

 

井矢見「俺様が負けた…。くそぉ、お前ら覚えてろよ!」

 

 

井矢見はそういうとその場から立ち去って行った。

 

 

 

 

少年A「やったー!お姉ちゃんが勝ったー!」

 

 

少年B「これで僕たちラッシュデュエルできるんだねー!」

 

 

 

ロミン「すごいわ、せつ菜さん」

 

 

せつ菜「いえ、応援してくれた皆さんのおかげです!」

 

 

少年A「お姉ちゃん、あのお兄ちゃん追い払ってくれたお礼に何して欲しい?」

 

 

少年B「なんでも言ってよ!」

 

 

 

せつ菜「お礼ですか…。そんな大したこと私してないですよ」

 

 

少年A「そんなことないよ!」

 

 

少年B「お姉ちゃんはヒーローだよ!」

 

 

せつ菜「そうですか…なら、一つ約束して欲しいことがあります」

 

 

少年A「なになに?」

 

 

せつ菜「それは自分の大好きを大切にすること。そしてなにより他の人の大好きも大切にしてください。約束してくれますよね?」

 

 

少年B「うん!約束する!」

 

 

せつ菜「絶対ですよ?」

 

 

少年A「絶対約束する!」

 

 

せつ菜「よかった」

 

 

少年B「それじゃあお姉ちゃんありがとう!」

 

 

せつ菜「えぇ、これからもいーっぱいデュエルしてくださいね!」

 

 

そして少年たちも去っていった。

 

 

 

ロミン「でもまさか本当に勝っちゃうなんてね。せつ菜さん、私より私のデッキ使いこなしてるんじゃない?」

 

 

せつ菜「いえ!これはやっぱりロミンさんのデッキです。今回は運良くたまたま勝てましたが、このデッキはロミンさんが使ってこそのデッキですよ。それにこのデッキを使っていてロミンさんのこのデッキへの大好きが伝わってきました!」

 

 

ロミン「そっか。ねぇ、せつ菜さん、私最初は半信半疑だったけど、せつ菜さんのデュエルをみて、せつ菜さんが言うように、私とせつ菜さんって特別な繋がりがあるんじゃないかって思ったの」

 

 

せつ菜「本当ですか!?嬉しいです!」

 

 

ロミン「それになんか私たちってちょっと声も似てない?」

 

 

せつ菜「たしかに…言われてみればそうかもしれませんね…。もしかして私たち…」

 

 

ロミン「うん…」

 

 

せつ菜「前世で兄弟だったのかもしれませんね!」

 

 

ロミン「えっ…ふふ何それ」

 

 

せつ菜「ごめんなさい、私ったらまた変なことを」

 

 

ロミン「面白いのねせつ菜さんって」

 

 

せつ菜「ところでずっと気になってたんですが、ロミンさんが肩にかけているのはギターですか?」

 

 

ロミン「うん、そうだけど」

 

 

せつ菜「ロミンさんギター弾かれるんですか?」

 

 

ロミン「えぇ」

 

 

せつ菜「すごいです!かっこいいですね!あ、私実はスクールアイドルをやっていて、よかったら今度一緒にライブしませんか!?」

 

 

ロミン「ら、ライブ?いいけど、私歌うのはちょっと…」

 

 

せつ菜「なら、ギターはロミンさんにお任せします!歌うのは私に任せてください!一緒に大好きを届けましょう!」

 

 

ロミン「えぇそうね」

 

 

せつ菜「約束ですよ!」

 

 

ロミン「うん、約束する」

 

 

せつ菜「ありがとうございます!私もっともっとロミンさんとお話しがしたいです!」

 

 

ロミン「そうね、じゃあ何から話そうかな」

 

 

せつ菜「えぇとそうしたらあれとこれと、いやあれも捨てがたい…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「…菜。…つ菜」

 

 

せつ菜「ん…」

 

 

俺「せつ菜!」

 

 

せつ菜「あれ…部長…?ここは…部室…?」

 

 

俺「なに人のデュエルディスク抱えて寝ぼけてるんだよ。それとも具合でも悪いのか?」

 

 

せつ菜「あ、いえ、そういうわけでは。あ、すいません、デュエルディスクお返します!部長いつから部室に?」

 

 

俺「いや授業終わったらすぐにきてそのあと母さんから電話かかってきたから部室から出てそのあと島に絡まれてさっき戻ってきたとこだけど」

 

 

せつ菜「そうだったんですか…。すいません、私ってばつい寝ちゃって…」

 

 

俺「本当に大丈夫か?無理しなくていいんだぞ」

 

 

せつ菜「いえ!大丈夫です!さぁ練習に行きましょう!」

 

 

 

〜廊下〜

 

 

せつ菜「あの、部長!」

 

 

俺「ん?」

 

 

せつ菜「前に言ってたゴーハ市とそれからラッシュデュエルって本当にあるんじゃないでしょうか?」

 

 

俺「どうしたんだよ急に」

 

 

せつ菜「いえ、実はさっき部長のデュエルディスクを少し拝見させてもらったらデュエルディスクが光って気がついたら私はゴーハ市にいて、そこで私もラッシュデュエルをしたんです!」

 

 

俺「それは本当か?やっぱりあれは夢じゃなかったのか…」

 

 

せつ菜「はい!夢にはしてはすごくリアルというか、確証はないですけどただの夢とは思えないんです…。だからきっとここじゃない別の世界があってそこにゴーハ市があってそこではラッシュデュエルっていうデュエルが流行ってて…。それでいつかまたそこでラッシュデュエルがしたいなって…」

 

 

俺「そうだな…。あるといいなラッシュデュエル。俺もまたラッシュデュエルしたいからな」

 

 

せつ菜「きっとありますよ!いつかきっと次元を超えてまたゴーハ市に行けますよ!」

 

 

俺「そうだな、その時は一緒に行くか」

 

 

せつ菜「はい!あ、そうだ、私たちのカードでも頑張ればラッシュデュエルできるんじゃないでしょうか?」

 

 

俺「まぁそうだな」

 

 

せつ菜「いつかやりましょうよ部長!今度は皆さんにも教えてあげて」

 

 

俺「それはいい案だな」

 

 

せつ菜「ですよね!うわ〜楽しみだな〜。あ、すいません、今は次のライブにむけて練習ですよね!さぁ、行きましょう!」

 

 

俺「あぁ、最高のライブを期待してるよ」

 

 

せつ菜「任せてください!絶対に次のライブ、成功させてみせます!!」

 

 

 

 

〜fin〜



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第10章 「ファントムレイジ編」
第1話


〜エクシーズ次元 ハートランド〜

 

 

 

実体化した機械のモンスターが溢れ、街を破壊していく。

 

 

ユート「くっ、やつの侵攻はここまで来ているのか」

 

 

カイト「隼、ユート、ここは俺に任せろ」

 

 

黒咲「カイト!?」

 

 

カイト「ここは俺が食い止める、お前たちはアンナとリンク次元に行きこいつを倒す手段を探せ」

 

 

黒咲「だがお前は」

 

 

カイト「俺のことはいい、それより今はハートランドを守ることを考えろ」

 

 

黒咲「くっ、またこうなるのか…」

 

 

ユート「ペンデュラム、融合、シンクロ次元に通ずるディメンションゲートが破壊された今、俺たちに残された道はこれしかない…いくぞ隼」

 

 

 

カイト「ユート、隼これを持っていけ!」

 

 

カイトはユート、黒咲にカードを渡す

 

 

黒咲「これは…」

 

 

カイト「この戦いに生き延びるために開発したカードだ」

 

 

黒咲「カイト…」

 

 

カイト「さぁ行け!」

 

 

ユート「必ず戻ってくる…」

 

 

 

ユートと黒咲はカイトにその場を任せレジスタンスの基地へ向かう。

 

 

 

 

 

 

カイト「闇に輝く銀河よ、復讐の鬼神に宿て我しもべとなれ!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク8、銀河眼の光波竜!いけ!銀河眼の光波竜!殲滅のサイファーストリーム!!」

 

 

 

カイトは実体化した機械のモンスターを次々とデュエルで倒していく。

 

 

 

???「少しは骨のあるやつが残っていたようだな」

 

 

カイトの前に巨大な機械のモンスターが姿を現す。

 

 

 

 

カイト「貴様は……ふん。探す手間が省けたな。よくも平和になったハートランドを壊したな。懺悔の用意はできているか!?アーゼウス!!」

 

 

 

 

 

〜レジスタンス基地〜

 

 

 

瑠璃「兄さん、それにユートも無事だったのね…」

 

 

黒咲「あぁ、だがカイトは今も1人でやつらと戦っている」

 

 

アレン「どうすんだよ、さすがのカイトでも1人じゃもたないぞ」

 

 

ユート「俺と隼、それにアンナ、俺たちがリンク次元に行きやつを倒す手段を見つけてる」

 

 

サヤカ「それってこの前と同じ…」

 

 

ユート「だがあいつらの力を借りれない今、俺たちに残された道はそれしかない」

 

 

アレン「で、でもなんで俺じゃなくてアンナ姉ちゃんなんだよ、連れていくなら俺を連れて行けよ」

 

 

アンナ「馬鹿野郎、お前が行ったらこのレジスタンスは誰が守るんだよ」

 

 

アレン「それは…」

 

 

アンナ「ここはオレたちに任せてお前はみんなを頼む」

 

 

アレン「わ、わかったよ」

 

 

ユート「瑠璃、サヤカ、みんなを頼む」

 

 

サヤカ「えぇ」

 

 

瑠璃「気をつけて」

 

 

 

 

ユート「いくぞ、隼、アンナ」

 

 

黒咲「あぁ」

 

 

アンナ「おう!」

 

 

 

 

サヤカ「次元転送装置準備OK、いつでも行けるわ」

 

 

ユート「次元転送装置起動!」

 

 

 

ユートの掛け声と同時に次元転送装置は起動し、ユート、黒咲、アンナは装置から発生した光に包まれる。

 

 

 

ユート「カイト…必ず俺たちは戻ってくる。だからそれまで持ち堪えてくれ…」

 

 

 

こうしてユート、黒咲、アンナは次元を超えた旅に出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜上原家〜

 

 

 

歩夢「あれ?いない…おかしいな、さっきまでいたのに…」

 

 

〜上原家前〜

 

 

俺「歩夢のやつ遅いな」

 

 

俺は歩夢の家のインターホンを押す

 

 

歩夢「あぁもう来ちゃった?でも今ドア開けられないし…」

 

 

すると歩夢から電話がかかってくる。

 

 

俺「もしもし?歩夢?」

 

 

歩夢「あ、待たせてごめんね。実はね…」

 

 

俺「うん…」

 

 

歩夢「サスケが行方不明なの…」

 

 

俺「サスケが?大丈夫か?俺も探そうか?」

 

 

歩夢「ううん、今ドア開けたら外出ちゃうかもしれないし、悪いけど先に学校行っててもらえる?」

 

 

俺「わかった…みんなには俺から説明しておくよ」

 

 

 

歩夢「ごめんね…。お願いします…。」

 

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

俺「とういうわけで歩夢はサスケが行方不明だからまだ来れない」

 

 

かすみ「あのー先輩」

 

 

俺「何?」

 

 

かすみ「当たり前のようにサスケサスケって言ってますけど、サスケって誰ですか?」

 

 

しずく「歩夢さんって弟さんいましたっけ?」

 

 

俺「あぁサスケっていうのは、歩夢のペットだよ」

 

 

かすみ「なーんだペットか〜」

 

 

しずく「それで歩夢さんはどんなペットを飼っているんですか?」

 

 

俺「あー、サスケはヘビだな」

 

 

かすみ「へ、ヘビ!?」

 

 

俺「うん、ヘビ」

 

 

かすみ「歩夢先輩、見かけによらずすごい生き物飼ってますね…」

 

 

 

果林「でもたしかにヘビだったらドア開けたら外に出ちゃいそうね…」

 

 

エマ「山に帰すのならできるけどさすがに逃げ出したヘビちゃんを捕まえるのは難しいかも…」

 

 

かすみ「え、エマ先輩しれっと何すごいこと言ってるんですか!?」

 

 

エマ「え?スイスにいた時は結構当たり前だったよ」

 

 

かすみ「(アルプスの少女…恐るべし…)」

 

 

 

しずく「でもペットの捜索となると歩夢さんもかなり焦ってるのではないでしょうか?」

 

 

果林「そうね、部長、あとで歩夢に連絡取ってくれる?」

 

 

俺「あぁわかった」

 

 

 

愛「よし、歩夢のことは部長に任せて愛さんたちは練習しよう!」

 

 

せつ菜「えぇ、次のライブまでワクワクが止まりません!」

 

 

俺「あ、それなんだけど」

 

 

愛「ん?どーかした?」

 

 

俺「璃奈、みんなにメールを」

 

 

璃奈「承知。これさっきメール来たんだけど」

 

 

 

せつ菜「これは…ライブ会場の当選通知…?もしかしてこれって!?」

 

 

俺「そう、みんなの次のライブ、このライブ会場でやることにした!」

 

 

かすみ「えー!?こ、ここって学校の講堂よりも何倍も広いですよね!?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

璃奈「ここ、ライブ会場として募集がかかってから密かに部長応募してたの。そしたら見事当選 璃奈ちゃんボード わーいわーい」

 

 

 

果林「すごいわね、よくこんなところ抑えたわね」

 

 

しずく「さすが部長ですね」

 

 

彼方「彼方ちゃんもこれには思わずお目目ぱっちりだよ〜」

 

 

愛「うぉー!愛さん燃えてきたー!」

 

 

俺「というわけだからみんな最高のライブにしてくれよ。特にかすみ」

 

 

かすみ「え?」

 

 

俺「かすみは新曲が2曲もあって大変だろうけど、何かあったらいつでも相談するように」

 

 

かすみ「もうわかってますよ〜かすみんは〜いつでも先輩を信じてますから〜。かすみんは〜先輩がいれば 無敵 ですから〜」

 

 

せつ菜「そうと決まれば練習ですね!早速練習場にいきましょう!」

 

 

 

 

〜練習〜

 

 

果林「ワンツースリーフォー、彼方少し手が曲がってるわよ」

 

 

しずく「かすみさん、足が伸びていないですよ」

 

 

 

 

俺「みんな練習は順調そうだな。そうだ、歩夢に連絡しないと…」

 

 

その時、空から巨大なバズーカのようなものに乗った少女が降ってくる

 

 

アンナ「あー、どけどけ!ぶつかるー!」

 

 

俺「な、なんだ、うわ」

 

 

バズーカは地面に刺さりあたりに爆音が響く

 

 

アンナ「痛てて」

 

 

俺「お、おい、大丈夫?」

 

 

アンナ「あぁ、これくらいどうってことねぇ」

 

 

 

すると爆音を聞いたニジガクのみんなが集まってくる

 

 

果林「何?今の音?」

 

 

かすみ「先輩、大丈夫ですか!?」

 

 

俺「あぁ、俺は平気だ。けど」

 

 

 

アンナ「ん?1.2.3...8人、1人足りないけどお前らが虹なんとか同好会ってらやつらか?」

 

 

かすみ「虹なんとかじゃなくて虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会ですぅ!」

 

 

アンナ「ん?まぁ似たようなもんだろ。それで上原歩夢ってのは誰だ?」

 

 

せつ菜「歩夢さんなら今はいませんよ」

 

 

アンナ「何!?くそ〜ここにきたらいるって聞いたのにユートのやつ嘘ついたな」

 

 

せつ菜「あの〜歩夢さんになにかご用ですか?」

 

 

アンナ「ん?あぁ〜ちょっとな、上原歩夢の力が必要なんだ」

 

 

俺「歩夢の力が…」

 

 

アンナ「そう、その上原歩夢ってなんかでかい大会で準優勝したとかで、なんか変なカード持ってるって聞いんだけど」

 

 

しずく「部長、この方、ちょっと怪しくないですか?」

 

 

俺「あぁ、そうだな…」

 

 

俺「君の目的は知らないが今歩夢はここにいない。言えるのはそれだけだ」

 

 

アンナ「あーくそー、そしたらまた1から探さないと…。こうしてる間にもハートランドの、レジスタンスのみんなは…」

 

 

 

エマ「ハートランド?」

 

 

彼方「聞いたことないところだね〜」

 

 

 

アンナ「当たり前だろ、だってお前たちがいる次元とは違う次元なんだから」

 

 

かすみ「違う次元…?なんですかそれ…」

 

 

せつ菜「それってもしかしてパラレルワールドですか!?」

 

 

アンナ「パラ…なんだそれ?」

 

 

璃奈「パラレルワールド、並行世界のこと。自分が暮らす世界とは違う世界のこと」

 

 

アンナ「よくわかんないけどそんなもんだな。」

 

 

 

せつ菜「うわー、本当にパラレルワールドがあったなんて…。部長やっぱり私たちが見たのはただの夢じゃなくて本当にラッシュデュエルがある世界だったんですよ」

 

 

俺「そうかもな…」

 

 

アンナ「まぁいいや、よいしょっと」

 

 

アンナは巨大なバズーカを地面から引き抜き再び跨がる。

 

 

アンナ「上原歩夢がいないんじゃここにいる意味はないな。じゃあな」

 

 

 

そういうとアンナはバズーカに乗り再び空に飛び立つ

 

 

俺「あ、待て!」

 

 

かすみ「どうしたんですか先輩?」

 

 

俺「あんなもんに乗ってもし歩夢を見つけたとして、さっきみたいに突っ込んだら歩夢が怪我するかもしれない。すぐに追わないと」

 

 

果林「それは大変ね」

 

 

 

愛「すぐに追おう!アタシとりなりーとかすかすはあっちに行くから」

 

 

かすみ「かすみんです!」

 

 

エマ「私と彼方ちゃんとしずくちゃんはあっちに行くね」

 

 

せつ菜「なら私と果林さんはあちらから回りましょう」

 

 

俺「俺はあっちからいく、みんな頼んだ」

 

 

 

みんなはそれぞれ別れてアンナの行方を追う。

 

 

 

 

 

 

黒咲「どうだ。反応はあるか…」

 

 

ユート「今のところはまだない…。!?あっちに強いデュエルエナジーの反応が、この数値おそらくどっちかだ」

 

 

黒咲「いくぞ」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

俺「あのバズーカのやつ、どこ行った」

 

 

 

ユート「顔認識システム起動…適合率98%間違いない、俺の方のターゲットだ」

 

 

黒咲「わかった、そっちは任せた」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

 

 

 

俺「完全に見失った…」

 

 

そこに黒いマスクをつけた少年が立ち塞がる

 

 

ユート「探し物か?」

 

 

俺「ん?誰?」

 

 

ユート「俺の名はユート、悪いが君に用があってきた」

 

 

俺「俺に用?悪いがあとにしてくれないか、今俺急いでるんだ」

 

 

ユート「アンナを追っているのか?」

 

 

俺「アンナ?」

 

 

ユート「バズーカに乗っている少女のことだ。」

 

 

俺「君、彼女を知っているのか」

 

 

ユート「あぁ、俺の仲間だからな」

 

 

俺「なら話は早い、君、彼女に連絡取って彼女を止めてくれよ。もしかしたら彼女の無茶で俺の幼なじみが怪我するかもしれないんだ」

 

 

ユート「…。わかった、だが1つ条件がある」

 

 

俺「何?」

 

 

ユート「俺とデュエルをして欲しい」

 

 

俺「君と?デュエルをすれば彼女を止めてくれるのかな?」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

俺「わかった、その条件飲むよ。だから彼女を止めてくれ」

 

 

ユート「わかった。待ってろ」

 

 

ユートはデュエルディスクでアンナに連絡を取っているようだった。

 

その時、俺にも愛から連絡が入る。

 

 

 

愛「あ、ぶちょー、さっきの子、止まってくれたよ」

 

 

俺「わかった、ありがとう。その子にはしばらくそこにいるように言ってくれ」

 

 

愛「おっけー!」

 

 

 

俺「ありがとう、君のおかげで彼女も止まったみたいだ」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

俺「それで条件は俺とのデュエルだったっけ。俺はいつでも準備OKだけど」

 

 

ユート「そうか、俺も準備はできている。いくぞ」

 

 

俺「あぁ」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

ユート「先攻は君に譲ろう」

 

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドラゴネットを召喚、効果発動!デッキからプロトロンを特殊召喚!そしてフィールドにサイバースがいることにより手札のバックアップ・セクレタリーは特殊召喚できる!現れろ、未来を導くサーキット!」

 

 

ユート「早速くるか、君たちの召喚方法…リンク召喚が…」

 

 

俺「召喚条件はサイバース2体、俺はドラゴネットとバックアップ・セクレタリーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果!墓地からドラゴネットを特殊召喚する!再び現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

ユート「これが彼の連続リンク召喚か」

 

 

俺「召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとドラゴネットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!!」

 

 

 

ユート「デコード・トーカー…どうやらこれが君のエースモンスターのようだな」

 

 

俺「三度現れろ未来を導くサーキット!召喚条件はレベル1モンスター1体!俺はプロトロンをリンクマーカーにセット!リンク1、リンクリボー!」

 

 

ユート「3連続リンク召喚…」

 

 

 

俺「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

ユート「いくぞ、俺のターン、ドロー。幻影騎士団ラキッドグローブを召喚。そしてフィールドに幻影騎士団がいる時、手札の幻影騎士団サイレントブーツは特殊召喚できる。俺はレベル3のラギッドグローブとサイレントブーツでオーバーレイ!」

 

 

 

俺「エクシーズ…」

 

 

 

ユート「戦場に倒れし騎士たちの魂よ。今こそ蘇り、闇を切り裂く光となれ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク3、幻影騎士団ブレイクソード!」

 

 

 

俺「ブレイクソード…君は幻影騎士団デッキを使うのか」

 

 

ユート「幻影騎士団を知っているのか」

 

 

俺「あぁ。だって普通に世に出回ってるからな」

 

 

ユート「この次元では幻影騎士団は当たり前のように世に出回ってるのか…。これが次元の違いというものか」

 

 

俺「次元の違い…」

 

 

ユート「まぁいい、ブレイクソードの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、ブレイクソードとデコード・トーカーを対象に取り、対象のモンスターを破壊する!」

 

 

 

俺「ならこの瞬間、デコード・トーカーの効果!自分フィールドのカードが効果の対象になった時、デコード・トーカーのリンク先にモンスターをリリースすることでその発動を無効にし破壊する!」

 

 

 

ユート「ならブレイクソードの効果!このカードが破壊されたことにより墓地の幻影騎士団2体をレベルを4にして特殊召喚する!戻ってこいラギッドグローブ、サイレントブーツ!」

 

 

俺「破壊されてもなおも戦い続ける…」

 

 

ユート「あぁ、幻影騎士団は倒れない!これが俺たちレジスタンスの戦いだ!」

 

 

俺「レジスタンス…?」

 

 

ユート「まだだ!俺はレベル4となったラギッドグローブとサイレントブーツでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!」

 

 

 

俺「この感じ…彼のエースモンスターがくるのか」

 

 

ユート「漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙、今降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろランク4、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

 

 

俺「ダーク・リベリオン…」

 

 

ユート「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果!オーバーレイユニットを2つ使いデコード・トーカーの攻撃力を半分にしその数値をダークリベリオンの攻撃力に加える!トリーズンディスチャージ!!」

 

 

俺「くっ」

 

 

ユート「バトルだ!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでデコード・トーカーを攻撃!反逆のライトニングディスオベイ!」

 

 

 

俺「ぐぁ」

 

 

 

俺のライフが4000から1500に減る。

 

 

ユート「メインフェイズ2、墓地のサイレントブーツの効果、このカードを除外して幻影霧剣をデッキから手札に加える。俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

 

俺「今の一撃は利いたな」

 

 

ユート「こんなもんか君のデュエルは」

 

 

俺「いやまだだ。デュエルは始まったばかりだ、俺のターン、ドロー。レディ・デバッガーを召喚。そして効果発動!」

 

 

ユート「ならこの瞬間、永続罠 幻影霧剣を発動。君のレディ・デバッガーは効果が無効になり、攻撃対象にならず攻撃することができない」

 

 

俺「くっ、なら手札のコード・ジェネレーターの効果、コード・トーカーモンスターのリンク素材とする時、手札から素材とすることができる、俺はレディ・デバッガーとコード・ジェネレーターでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!」

 

 

 

ユート「レディ・デバッガーがフィールドを離れたことにより幻影霧剣は墓地に送られる」

 

 

 

俺「そしてコード・ジェネレーターの効果、デッキからドット・スケーパーを墓地に送る。そして今墓地に送られたドット・スケーパーの効果、自身を特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上。俺はリンク2のコード・トーカーとドット・スケーパーの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

 

 

ユート「3体目のコード・トーカーモンスターか。トランスコードの効果は…このモンスターは厄介だな。俺は速攻魔法 RUMー幻影騎士団ラウンチを発動!」

 

 

俺「RUMだと!?」

 

 

 

ユート「このカードは自分・相手メインフェイズにオーバーレイがない闇属性エクシーズモンスターをランクアップさせる。俺はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン1体でオーバーレイネットワークを再構築!」

 

 

 

俺「俺のターン中にランクアップだと」

 

 

 

ユート「煉獄の底より、いまだ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌!永久に響かせ現れよ!ランクアップ・エクシーズチェンジ!出でよ、ランク5!ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

 

俺「ダーク・レクイエム…。だが、トランスコードの効果発動!墓地からトランスコードのリンク先にコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

ユート「無駄だ!ダーク・レクイエムの効果!オーバーレイユニットを1つ使いトランスコードの効果の発動を無効にして破壊する!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

ユート「さらにその後、墓地からダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

ユート「やはりやつのように世界に平和をもたらしてはくれないか…」

 

 

 

俺「やつ?なぁさっきから違う次元とか言ってるけどなんのことだよ」

 

 

 

ユート「いや、こちらの問題だ」

 

 

俺「そっちの問題って…。君俺にデュエルを挑んできたのには訳があるんだろ、話してくれよ」

 

 

ユート「話したところで君が信じるとは到底思えないが」

 

 

 

俺「それでも…それでも話してくれ」

 

 

 

ユート「わかった、いいだろう。さっきも言ったが俺たちは君たちが暮らす次元とは違う次元、エクシーズ次元と呼ばれる次元から来た」

 

 

俺「エクシーズ次元…」

 

 

ユート「あぁ、エクシーズ次元はかつては1つの次元であったスタンダード次元でのとある出来事によって融合、シンクロ、エクシーズ、そして残ったスタンダード次元に別れた。その後、俺たちエクシーズ次元は融合次元による侵略を受け、スタンダード次元に融合次元に対抗できるデュエリストを探しにやってきた。俺はそこで1人の少年に会い、その少年の信念に共感してその少年に全てを託した。」

 

 

 

俺「全てって…」

 

 

 

ユート「全ては全てだ。そう俺の命もだ。その後、その少年はシンクロ、エクシーズ、融合次元と3つ次元を超えそこで出会ったデュエリストたちを仲間にし、次元間の争いを無くしていった。その後、融合次元でその少年は本当の自分と向き合うことになり、統合しつつあった次元は再び4つに別れ、スタンダード次元は新たにペンデュラム次元となった。」

 

 

 

俺「ペンデュラム次元…」

 

 

 

ユート「その後、各次元の協力者たちの尽力により俺は再び命を宿し仲間の元に帰ることができ、すべては平和になったと思った」

 

 

俺「思った…?今は違うのか?」

 

 

ユート「あぁ、平和になったはずのエクシーズ次元で発掘された1枚のカード。そのカードには特別な力が宿されていた。そのカードは機械に命を与え、そして破壊兵器へと変えていった。そして平和だった俺たちが暮らしていたハートランドは火の海に逆戻りになった」

 

 

俺「そんな…」

 

 

 

ユート「それだけじゃない、ペンデュラム次元誕生後、次元を超える架け橋だったディメンションゲートはやつらに破壊され俺たちはペンデュラム、シンクロ、融合次元との移動・連絡手段が断たれた。そんな中、俺たちの仲間のカイトという男は壊されたディメンションゲートの先に新たな次元があることを発見した。」

 

 

 

俺「それが俺たちが暮らす…」

 

 

 

ユート「そうだ。それが君たちが暮らすこの次元、カイトはそこではリンク召喚と呼ばれる召喚方法が存在することでリンク次元と名付けた。」

 

 

 

俺「俺たちがいる次元…それがリンク次元」

 

 

 

ユート「カイトはディメンションゲートをなんとか復旧させエクシーズ次元とリンク次元を繋げた。そして俺たちはその脅威に対抗できるデュエリストを探しにこの次元にやってきた。そうそれはまるで融合次元の侵略にあいスタンダード次元にやってきたように…」

 

 

 

俺「そうだったのか…。けどどうして俺や歩夢に会おうとしたんだ…まさか」

 

 

 

ユート「そうだ、君たちが待つサイバースのカード。そのカードは人間の意識をカードを結びつける力がある。カードの力の暴走ならサイバースなら止められる。俺たちはそう考え君と上原歩夢に接触を試みた。」

 

 

俺「サイバースを持つ俺たちに…。まて、サイバースを持つならもう1人…」

 

 

 

ユート「あぁ、もう1人のサイバースの所有者、穂村尊は俺のもう1人の仲間、黒咲隼という男が接触を試みているだろう」

 

 

俺「くろさきしゅん…?今そう言った?」

 

 

ユート「あぁ。どうかしたか」

 

 

俺「あぁ、いや。実は同姓同名の人を知ってるんだ。ちなみに君の仲間の黒咲はRRを使うのか?」

 

 

 

ユート「あぁ、よくわかったな。まさか…この世界の隼も?」

 

 

 

俺「あぁ、まぁその子は女の子だけどな。なんかすごい偶然だな」

 

 

ユート「あぁ、そうだな」

 

 

 

俺「それで君たちはサイバースを持つ俺たちが君たちの力になるか確かめにきたってわけか」

 

 

ユート「あぁ、そういうことだ」

 

 

 

俺「なるほどな」

 

 

 

ユート「信じるか信じないかは君次第だが」

 

 

 

俺「俺は信じるよその話」

 

 

ユート「そうか」

 

 

 

俺「前にこの世界じゃない世界に行った気がしてさ。それからずっと思ってたんだ。この世界にほかに別の世界があってそこではいろんなデュエルがあるんじゃないかって。それに俺の直感は結構当たるんだ。だから俺は君を信じる。理由や理屈じゃない、デュエリストの直感でな。」

 

 

ユート「ありがとう。だが、まだデュエルは終わってない。君のフィールドにモンスターはいない。それに対してこちらにはダーク・レクイエムとダーク・リベリオンがいる。この状況どう覆すつもりだ?」

 

 

 

俺「まだ手はある!魔法カード 死者蘇生を発動。墓地から蘇れ!トランスコード・トーカー!」

 

 

ユート「早速体勢を立て直してきたか」

 

 

 

俺「トランスコード・トーカーの効果、墓地からコード・トーカーを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

ユート「まさか…」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のトランスコードとコード・トーカーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4、アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

ユート「リンク4だと!?」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のトランスコードをリンク素材としたことにより攻撃力を3000アップさせる!」

 

 

 

ユート「攻撃力5300だと?」

 

 

 

俺「さらにアクセスコードの更なる効果!墓地のリンクリボーを除外してダーク・レクイエムを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

ユート「くっ」

 

 

 

俺「さらにアクセスコードのこの効果は除外するリンクモンスターの属性が異なる時、何度でも使える!俺は水属性スプラッシュ・メイジを除外してダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

ユート「くっ、なんて効果だ…」

 

 

 

俺「バトルだ!アクセスコードでダイレクトアタック!」

 

 

 

ユート「なら俺は墓地の幻影霧剣を除外して、墓地のブレイクソードを守備表示で特殊召喚する!」

 

 

 

俺「ならアクセスコードでブレイクソードを攻撃だ!」

 

 

ユート「…今の一撃を食らうわけにはいかないな…」

 

 

 

俺「メインフェイズ2、魔法カード 貪欲な壺を発動。墓地のドラゴネット、ビットロン、コード・ジェネレーター、トランスコード・トーカー、コード・トーカーをデッキに戻して2枚ドローする。そしてカードを1枚セットしてターンエンドだ」

 

 

 

ユート「あれだけの妨害を乗り越えてリンク4まで繋げるとはな。やはり君なら…。俺のターン、ドロー。墓地のラギッドグローブの効果、このカードを除外してデッキから永続罠 幻影剣を墓地に送る。続けて魔法カード おろかな埋葬を発動。デッキからレイダーズ・ウィングを墓地に送る。そして墓地の幻影剣の効果、このカードを除外して墓地のレイダーズ・ウィングを特殊召喚する。」

 

 

 

俺「レイダーズ・ウィング…そのカードは見たことがないカードだな。」

 

 

 

ユート「あぁ、このカードはカイトが俺と隼のために作ってくれたカードだからな。レイダーズ・ウィングはルール上、幻影騎士団、RRとして扱う。そして手札の幻影騎士団ステンドグリーブの効果!幻影騎士団が特殊召喚された時、自身を特殊召喚できる。そしてステンドグローブのレベルを3から4にすることができる。」

 

 

 

俺「これでレベル4の幻影騎士団が2体…くるか」

 

 

 

ユート「このカードを使うことになるとはな。俺はレベル4のレイダーズ・ウィングとステンドグリーブでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!目覚めよ、2つの魂を宿すモンスター、ランク4、レイダーズ・ナイト!!」

 

 

 

俺「レイダーズ・ナイト…このカードもまさか」

 

 

ユート「そうだ。このカードもカイトが俺たちに託したカード。レイダーズ・ナイトの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、このカードをランクアップさせる!」

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

ユート「俺はレイダーズ・ナイトでオーバーレイネットワークを再構築!!脅威に抗う鉄の意志で、暗雲を切り払え!今、重なり合う魂に、勝利を誓う!!ランクアップエクシーズチェンジ!!現れろランク5!アーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

 

 

俺「アーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン…こんなモンスター見たことない…」

 

 

ユート「当然だ。このカードは俺が再び命を宿した時に生まれたカード。仲間との絆が生んだカードだからな」

 

 

 

俺「仲間との絆が…」

 

 

 

ユート「アーク・リベリオンの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、このカード以外のモンスターの効果を全て無効にし、アーク・リベリオンに自身以外のモンスターの元々の攻撃力を加える!」

 

 

 

俺「何!?」

 

 

ユート「よってアーク・リベリオンの攻撃力は5300!バトルだ!アーク・リベリオンでアクセスコード・トーカーを攻撃!」

 

 

 

俺「そうはさせない!速攻魔法 セキリュティ・ブロック!このターン、アクセスコードは戦闘で破壊されず互いの戦闘ダメージは0になる!」

 

 

 

ユート「くっ、俺はこれでターンエンド。レイダーズ・ナイトの効果で特殊召喚されたモンスターは相手のエンドフェイズに破壊されるが、アーク・リベリオンは自身の効果で破壊されない。さらにレイダーズ・ウィングをオーバーレイユニットにしているアーク・リベリオンは相手の効果の対象にならない。」

 

 

 

俺「対象に取らなくても効果破壊されないんじゃ、アクセスコードで破壊することはできない。それにアーク・リベリオンの攻撃力は5300…。なんてモンスターだよ」

 

 

ユート「俺たちの絆はそう簡単に断ち切れはしない」

 

 

 

俺「そうか。いいよな、絆の力って」

 

 

 

ユート「あぁ」

 

 

 

俺「俺のアクセスコードも仲間との絆が生んだモンスターなんだ。俺が道に迷った時、仲間が俺を支えてくれた。俺を導いてくれた、そして生まれたのがこのアクセスコード・トーカーなんだ」

 

 

 

ユート「そうか、君も仲間との絆で苦難を乗り越えてきたんだな」

 

 

俺「あぁ。いくぞ、俺のターン、ドロー!サイバース・ガジェットを召喚。効果発動、墓地からドット・スケーパーを特殊召喚。そしてサイバース・ガジェットとドット・スケーパーでリンク召喚、リンク2、フレイム・アドミスター!さらにサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する!さらに手札のサイバース・コンバーターは自分フィールドのモンスターがサイバースのみ時、特殊召喚できる!」

 

 

 

俺「俺はガジェットトークンとサイバース・コンバーターの2体でリンク召喚。リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果、デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える。現れろ、未来を導くサーキット!」

 

 

 

ユート「3連続リンク召喚…」

 

 

 

俺「召喚条件はEXデッキから特殊召喚されたモンスター2体以上!俺はリンク2のフレイム・アドミスターと同じくリンク2のクロック・スパルトイをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4、双穹の騎士 アストラム!!」

 

 

ユート「2体目のリンク4だと!?」

 

 

 

俺「バトルだ!アストラムでアーク・リベリオンを攻撃!」

 

 

 

ユート「バカな、アーク・リベリオンの攻撃力は5300、それに対しアストラムは3000、自滅する気か」

 

 

俺「それはどうかな!?」

 

 

ユート「何?」

 

 

 

俺「アストラムの効果!バトルする相手モンスターの攻撃力をアストラムに加える!この効果はアストラム自身に適用される効果だ、よって効果の対象にならないアーク・リベリオンも関係ない」

 

 

ユート「アーク・リベリオンの攻撃力が加わりアストラムの攻撃力は…」

 

 

 

俺「8300だ!いけ!アストラム!アーク・リベリオンを攻撃!」

 

 

ユート「ぐっ」

 

 

ユートライフ4000→1700

 

 

俺「とどめだ!アクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!!」

 

 

 

 

ユートライフ1700→0

 

 

 

 

to be continued…



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第2話

 

ユート「俺の負けだ」

 

 

 

俺「けど君の幻影騎士団、見たこともないモンスターも入ってるし、それにデッキとの信頼関係がすごく伝わってきた」

 

 

ユート「そうか…。やはり君なら俺たちの力になってくれるかもな」

 

 

俺「それなんだけど、もっと詳しく聞かせてくれないか」

 

 

ユート「あぁ、わかった」

 

 

 

 

一方…

 

 

 

愛「というわけでぶちょーたちが来るまであなたもちょっと待っててくれる?」

 

 

アンナ「オレにそんな時間はねぇ!早く上原歩夢を見つけてハートランドに連れてかねぇといけねぇんだ!」

 

 

かすみ「だーかーらー、先輩の断りなしに歩夢さんには会わせられないですー!」

 

 

アンナ「うるせぇ、こうしてある間にもオレの仲間は戦ってるんだよ!」

 

 

璃奈「ねぇ、あなたは本当に別の次元から来たの?」

 

 

アンナ「あぁ、そうだよ」

 

 

愛「ここじゃない次元が本当にあるなんてね〜。たしか量子力学だっけ?」

 

 

璃奈「そう、璃奈ちゃんボード ふむふむ」

 

 

アンナ「あぁ、もう待ってられない!悪いけどはオレは行くからな」

 

 

愛「あぁだからもうちょっと待っててば」

 

 

アンナ「こうしてグダグダしてる間にもカイトたちは戦ってるんだ、オレもグダグダしてられねぇ。さっさと上原歩夢を見つけないと」

 

 

かすみ「もうー、さっきから歩夢先輩、歩夢先輩って!そんなに歩夢先輩じゃないとダメなんですか?」

 

 

アンナ「あぁ。あいつを倒すには確かサイバースだっけ?その力が必要なんだ。それに上原歩夢じゃないとハートランドに行っても力不足だろうしな」

 

 

かすみ「むきー!もう頭にきました!こうなったらかすみんとデュエルです!」

 

 

アンナ「お前と?」

 

 

 

かすみ「はい!かすみんだってやれるってところを見せてあげましょう!」

 

 

 

璃奈「待って、別の次元から来たなら私もこの人のデュエル気になる。」

 

 

 

アンナ「あぁもう、オレは2人も相手してる暇はないんだよなぁ。あ、そうだ!ならいっぺんにかかってこい!」

 

 

璃奈「それって2対1でデュエルするってこと?」 

 

 

アンナ「あぁ!それなら時間短縮できるしな」

 

 

 

かすみ「ぶー!ますます頭に来ました!りな子、かすみんたちでこの人けちょんけちょんにしちゃおう」

 

 

 

璃奈「デュエルするにはそれしかないなら仕方ないか」

 

 

 

アンナ「よし、なら早速デュエルだ!」

 

 

 

かすみ「いくよ、りな子!」

 

 

 

璃奈「うん、璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

3人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000、2対1の変則タッグデュエル

 

 

 

かすみ「先攻はかすみんからもらいます。かすみは永続魔法 アロマガーデニングを発動します。そしてアロマージージャスミンを召喚します。アロマガーデニングの効果、アロマモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、ライフを1000回復します。」

 

 

かすみ&璃奈ライフ4000→5000

 

 

かすみ「ジャスミンの効果、ライフを回復した時、1枚ドローします。ジャスミンの更なる効果、相手よりライフが多い時、もう一度、植物族モンスターを特殊召喚できます。かすみんはアロマージーローズマリーを召喚します。」

 

 

 

愛「いいぞ〜かすかす」

 

 

 

かすみ「かすみんです!もう!きて!かすみんを導くサーキット!アローヘッド確認、召喚条件は植物族モンスター2体。かすみんはジャスミンとローズマリーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、アロマセラフィージャスミン!」

 

 

 

アンナ「あれがリンク召喚か…」

 

 

 

かすみ「続けて手札のアロマセラフィーアンゼリカの効果!このカードを手札から墓地に送り、墓地のローズマリーの攻撃力分ライフを回復します。そして自分がライフを回復したことによりアロマセラフィージャスミンの効果、デッキからアロマージーローリエを手札に加えます。」

 

 

 

かすみ&璃奈ライフ5000→6800

 

 

 

かすみ「まだまだ行きますよ〜。墓地のアンゼリカの効果、自身を特殊召喚します!さらに相手よりライフが多い時、手札のアロマージーローリエは特殊召喚できます!さらに!アロマセラフィージャスミンの効果!リンク先のローリエをリリースすることでデッキから植物族モンスターを特殊召喚できます。かすみんはローンファイア・ブロッサムを特殊召喚します。そしてローリエの効果、このカードが墓地に行ったことによりライフを500回復します」

 

 

 

かすみ&璃奈ライフ6800→7300

 

 

 

璃奈「かすみちゃんいい感じ」

 

 

 

かすみ「ローンファイア・ブロッサムの効果、このカードをリリースしてデッキからアロマージーマジョラムを特殊召喚します。そしてレベル5のマジョラムにレベル1のアンゼリカをチューニング!シンクロ召喚!レベル6、アロマセラフィースイート・マジョラム!」

 

 

 

アンナ「リンクの次はシンクロ召喚かよ」

 

 

 

かすみ「スイート・マジョラムの効果!デッキから永続罠 恵みの風を手札に加えます。かすみんはカードを1枚セットしてターンエンドです。」

 

 

 

アンナ「ったく1ターン長いな〜。お前らってみんなそうなのか?」

 

 

かすみ「べ、べつにいいじゃないですか!」

 

 

 

アンナ「いくぞ、俺のターン、ドロー!まずはその邪魔なカードからだ!魔法カード ハーピィの羽根箒を発動!お前らの魔法・罠カードを破壊!」

 

 

 

かすみ「もぅ〜せっかくサーチした恵みの風が〜」

 

 

アンナ「さらにフィールド魔法 転回操車を発動!」

 

 

 

かすみ「あのカードは」

 

 

 

璃奈「列車デッキ?」

 

 

 

アンナ「転回操車の効果、手札の無頼特急バトレインを墓地に送り、デッキから重機貨列車デリックレーンを手札に加える。そして深夜急行騎士ナイト・エクスプレスナイトを召喚!」

 

 

かすみ「レベル10のモンスターをリリースなしで召喚!?」

 

 

璃奈「でもその代わりナイト・エクスプレスナイトの攻撃力は0になる」

 

 

アンナ「その通り、だがこの瞬間、俺は手札のデリックレーンの効果発動!レベル10の機械族モンスターが召喚された時、手札から特殊召喚できる!」

 

 

 

璃奈「これでレベル10のモンスターが2体、かすみちゃん来るよ」

 

 

 

かすみ「わ、わかってるよ!」

 

 

 

アンナ「俺はレベル10のナイト・エクスプレスナイトとデリックレーンでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!鉄路の彼方より、地響きともに、ただいま到着!現れろ、ランク10、超弩級砲塔列車グスタフ・マックス!」

 

 

かすみ「グスタフ・マックス!?」

 

 

 

アンナ「グスタフ・マックスの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、相手に2000ポイントのダメージを与える!発射オーライ・ビッグ・キャノン!」

 

 

かすみ「うぅ」

 

 

かすみ&璃奈ライフ7300→5300

 

 

 

アンナ「さらに墓地にいったデリックレーンの効果!このカードがオーバーレイユニットとして墓地に送られた時、相手フィールドのカード1枚を破壊する!オレはアロマセラフィージャスミンを破壊する!」

 

 

かすみ「あぁ、かすみんのリンクモンスターがぁ」

 

 

 

アンナ「バトルだ!グスタフ・マックスでスイート・マジョラムを攻撃!突進エクスプレス!」

 

 

 

かすみ「ぐぅ」

 

 

かすみ&璃奈ライフ5300→4500

 

 

 

アンナ「俺はカードを1枚セットしてターンエンド。この時、墓地のバトレインの効果。デッキから2枚目のナイト・エクスプレスナイトを手札に加える」

 

 

 

かすみ「ライフは削られちゃったけど、りな子、あとは頼んだよ!」

 

 

璃奈「承知、璃奈ちゃんボード いくで〜。私のターン、ドロー。相手フィールドのみモンスターがいる時、手札のサイバー・ドラゴンは特殊召喚できる。そして私はサイバー・ドラゴンとあなたのグスタフ・マックスを墓地に送り、キメラテック・フォートレス・ドラゴンを特殊召喚。」

 

 

 

アンナ「何!?グスタフ・マックスが…」

 

 

 

かすみ「まだまだ!りな子の新しいデッキの力見せてあげよう!」

 

 

璃奈「うん、璃奈ちゃんボード ガッテン!私は魔法カード 電脳堺都ー九竜を発動。デッキから永続罠 電脳堺門ー朱雀を魔法・罠ゾーンに置くよ。そして手札の電脳堺媛ー瑞々の効果、フィールドにある電脳堺カードと種類の異なる電脳堺カードをデッキから墓地に送り、自身を特殊召喚できる。私は永続魔法 電脳堺門ー青龍を墓地に送り、瑞々を特殊召喚。瑞々の効果、デッキから同名カード以外の電脳堺モンスターを手札に加える。私は電脳堺悟ー老々を手札に加えるよ。」

 

 

 

愛「りなりー、いいぞー」

 

 

璃奈「そして墓地の電脳堺門ー青龍の効果、このカードを除外してデッキから電脳堺モンスターを手札に加え、その後手札を1枚墓地に送る。私はデッキから電脳堺ー娘々を手札に加え、今加えた電脳堺ー娘々を墓地に送るよ。そして手札の老々の効果、フィールドの瑞々を対象に取り、それとは種類の異なるカード、永続罠 電脳堺門ー朱雀を墓地に送り、自身を特殊召喚。」

 

 

 

かすみ「なんかよくわかんないけど、いいぞりな子ー!」

 

 

璃奈「うん、でもまだこれから。老々のさらなる効果、墓地の娘々を特殊召喚する。そして私はレベル3の娘々にレベル6の老々をチューニング!」

 

 

 

アンナ「まさか!?融合モンスターの次は!?」

 

 

 

璃奈「シンクロ召喚!レベル9、電脳堺狐ー仙々!」

 

 

愛「これがりなりーの新しいエースモンスター…」

 

 

璃奈「さらに墓地の電脳堺門ー朱雀の効果、このカードを除外することで仙々のレベルを3下げるよ」

 

 

 

アンナ「レベルを下げてどうするつもりだ…」

 

 

 

璃奈「私はレベル6となった電脳堺狐ー仙々にレベル3の電脳堺媛ー瑞々をチューニング!シンクロ召喚、レベル9、浮鵺城!」

 

 

 

愛「おー、これはまた珍しいカードを」

 

 

 

璃奈「浮鵺城の効果、墓地のレベル9モンスター、電脳堺狐ー仙々を特殊召喚するよ。バトル!仙々でダイレクトアタック!」

 

 

 

かすみ「りな子のモンスターの攻撃が全て通ったら私の勝ち!」

 

 

 

アンナ「そうはさせるかよ、罠発動!和睦の使者!このターン、互いの戦闘ダメージは0になる!」

 

 

璃奈「むむむ。さすがにそう上手くはいかないか…。私はカードを1枚セットしてターンエンド。ちなみに仙々がいる時、フィールドから墓地に送られるカードは墓地送られるよ。」

 

 

アンナ「なんだと!?」

 

 

 

かすみ「りな子やるー!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード えっへん」

 

 

 

アンナ「ち、厄介なカードだな。だがオレは負けねぇ!どんなに逆境に立たされても必ず勝つ!それがオレたちレジスタンスの戦いだ!」

 

 

璃奈「レジスタンス?」

 

 

 

アンナ「あぁ、オレたちはハートランドを壊滅させた敵と戦うためにレジスタンスを結成した。そして向かってくる敵にオレたちはデュエルで対抗するしかなかった。そして身に付けたんだ。どんなに逆境に立たされても一瞬のチャンスを狙い必ず勝利する。それがオレたちレジスタンスのデュエルだ」

 

 

 

璃奈「レジスタンスのデュエル…たしかに今のターン、もしかしたら勝てると思ったけど和睦の使者1枚で止められた。それに列車デッキは1ターンで勝利することも容易なデッキ。たしかにあなたの言うことは理に適ってる。」

 

 

かすみ「りな子、この人の言うこと信じるの?」

 

 

璃奈「まだ完全に信じたわけじゃないけど、でも話の統合性はある。それにこの人が嘘をついてるようには見えない」

 

 

 

愛「たしかにこれが演技だとしたら相当上手いよね。」

 

 

 

璃奈「うん」

 

 

かすみ「まぁかすみんはどっちでもいいけど」

 

 

アンナ「まぁお前らが信じようが信じまいがこのデュエル、オレが勝つ!オレのターン、ドロー!オレは転回操車の効果発動!手札1枚を墓地に送り、デッキからデリックレーンを手札に加える!そして爆走軌道フライング・ペガサスを召喚!フライング・ペガサスの効果!墓地からナイト・エクスプレスナイトを特殊召喚する!この瞬間、手札のデリックレーンの効果!機械族・地属性モンスターが特殊召喚されたことにより、自身を特殊召喚する!」

 

 

 

愛「あの子も着々とモンスターを揃えてるね…」

 

 

アンナ「さらに手札の弾丸特急バレット・ライナーの効果!自分フィールドのモンスターが機械族・地属性のみ時、自身を特殊召喚できる!そしてフライング・ペガサスの効果!自身のレベルをナイト・エクスプレスナイトと同じ10にする!」

 

 

 

愛「これでレベル10モンスターが4体!?」

 

 

 

アンナ「オレは、フライング・ペガサスとバレット・ライナー、ナイト・エクスプレスナイトとデリックレーンでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ2体の超弩級砲塔列車グスタフ・マックス!!」

 

 

かすみ「グスタフ・マックスが」

 

 

 

璃奈「2体も…」

 

 

 

アンナ「オレは2体のグスタフ・マックスのオーバーレイユニットを1つずつ使い効果発動!相手に2000のダメージを与えるぜ!」

 

 

璃奈「2体分ってことは効果ダメージは…」

 

 

 

かすみ「4000!?」

 

 

 

アンナ「くらえ!発射オーライ・ビッグ・キャノン2連打!」

 

 

 

かすみ「きゃあ」

 

 

璃奈「うぅ」

 

 

 

かすみ&璃奈ライフ4500→500

 

 

アンナ「まだだ!最後はオレの切り札でとどめをさしてやるぜ!オレはグスタフ・マックス1体でオーバーレイネットワークを再構築!エクシーズチェンジ!現れろ!ランク11!超弩級砲塔列車ジャガノート・リーベ!!」

 

 

 

かすみ「ランク11…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ゴクリ…」

 

 

アンナ「ジャガーノート・リーベの効果!オーバーレイユニットを1つ使いジャガノート・リーベの攻撃力・守備力を2000アップさせる!さらにジャガノート・リーベはオーバーレイユニットの数まで相手モンスターを攻撃できる!」

 

 

かすみ「こ、攻撃力6000!?この攻撃を受けたらかすみんたちの負け!?」

 

 

 

アンナ「ジャガーノート・リーベのこの効果を使ったターン、ジャガーノート・リーベしか攻撃できないが関係ねぇ!この一撃で終わらせる!バトルだ!ジャガノート・リーベで電脳堺狐ー仙々を攻撃!」

 

 

 

かすみ「ひぃ〜りな子なんとかして〜」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード きらーん!永続罠 電脳堺門ー朱雀の効果!除外されている電脳堺門ー青龍と朱雀をデッキに戻して、ジャガノート・リーベを破壊!」

 

 

 

アンナ「なんだと!?くっそ〜オレはこれでターンエンドだ。カッコつけてジャガーノート・リーベを出したのが仇になったか〜」

 

 

かすみ「ふぅ危なかった〜」

 

 

愛「ナイス!りなりー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード えっへん!」

 

 

 

かすみ「でもあのグスタフ・マックスをなんとかできないと次のターン、かすみんたち今度こそ負けちゃうよ〜」

 

 

アンナ「ふん、やっぱり上原歩夢じゃないとダメみたいだな!」

 

 

かすみ「そ、そんなことないです!た、確かに先輩と歩夢先輩が同好会を手伝ってくれるようになってから仲間が増えて同好会が部活と認められて…スクールアイドルCSでは歩夢先輩は準優勝してたけど…。で、でもかすみんだってここまで頑張ってきたんです!1人でもなくなりそうな同好会を守ってたんです!私だっていっぱいいっぱい努力して…。たしかに歩夢先輩のようにデュエルが強くなければ果林先輩のようなスタイルも持ってないし、せつ菜先輩のようなカリスマ力はないかもしれない。でも!誰より努力してきたことだけは負けません!だから歩夢先輩じゃなきゃダメだとかそんなことないってこのデュエルで証明したいんです!」

 

 

アンナ「…」

 

 

璃奈「大丈夫だよ。かすみちゃん」

 

 

かすみ「りな子?」

 

 

璃奈「私、かすみさんならきっとやってくれるって信じてる。たしかに私たちは即席のタッグで戦術もバラバラかもしれない。でも私たちの絆はそう簡単に負けないし、かすみちゃんの努力はずっと見てきたから。」

 

 

かすみ「りな子…」

 

 

 

璃奈「やっぱり同じ学年だから時間も合うしいろいろと気にはしてた。それといつもすごいなって思ってた。かすみちゃんはいつも自分の思うままに行動できて、ファンの人たちも誰よりも大切にしてて。本当は誰よりも努力して誰よりも同好会を思ってるって。だから私、かすみちゃんじゃダメとかそんなこと全然ないと思う!かすみちゃんならきっとやれる!」

 

 

かすみ「りな子…そんなこと思ってたの…」

 

 

愛「うんうん、りなりーよく言った!」

 

 

アンナ「仲間との絆…」

 

 

璃奈「それに私とかすみちゃんの力を合わせれば 無敵 だよ」

 

 

かすみ「無敵…。もうりな子ったら〜かすみんのこと褒めすぎ〜でもありがとう。りな子、かすみんは、いやかすみんたちは絶対にこのデュエルに勝つ。いい?」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード がってん承知!」

 

 

 

アンナ「けど、お前らのフィールドにはグスタフ・マックスを超えるモンスターはいない。どうするつもりだ?」

 

 

かすみ「それはこれから考えます」

 

 

アンナ「ふっ、そうか。なら見せてみろよ、お前たちのデュエルを」

 

 

かすみ「えぇ、見せてあげましょう!無敵のかすみんのデュエルを!かすみんのターン、ドロー!きた!魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキからカードを10枚除外して2枚ドローします!りな子、カード使わせてもらうね!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 了解!」

 

 

かすみ「罠カード 戦線復帰!墓地からローンファイア・ブロッサムを特殊召喚します!そして永続魔法 アロマガーデニングを発動!続けてローンファイア・ブロッサムの効果!このカードをリリースしてデッキからアロマージージャスミンを特殊召喚!」

 

 

愛「これでアロマガーデニングの効果でかすみんとりなりーのライフは1000回復する!」

 

 

 

かすみ&璃奈ライフ500→1500

 

 

かすみ「そしてジャスミンの効果で1枚ドローします!続けてフィールド魔法 アロマガーデンを発動!アロマモンスターがいる時、ライフを500回復します!」

 

 

かすみ&璃奈ライフ1500→2000

 

 

愛「2人のライフがどんどん回復してる!」

 

 

アンナ「何を狙ってやがる」

 

 

かすみ「かすみんはアロマージーローリエを召喚。きて、かすみんを導くサーキット!召喚条件は植物族2体!かすみんはジャスミンとローリエをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、アロマセラフィージャスミン!」

 

 

アンナ「くっ、性懲りもなくリンク召喚かよ」

 

 

かすみ「墓地のローリエの効果!このカードが墓地に行ったことによりライフを500回復します!」

 

 

 

かすみ&璃奈ライフ2000→2500

 

 

かすみ「そして今リンク召喚したジャスミンの効果!ライフが回復した時、デッキから植物族モンスターを手札に加えます!かすみんはアロマセラフィーアンゼリカを手札に加えます!さーらーに!アロマセラフィージャスミンの効果!リンク先のモンスターをリリースしてデッキから植物族モンスターを特殊召喚します!」

 

 

アンナ「何!?」

 

 

 

かすみ「りな子もにくいね〜。こうなるのわかって浮鵺城をメインモンスターゾーンの真ん中にシンクロ召喚したんだね」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード てれてれ」

 

 

愛「りなりーやるぅー」

 

 

かすみ「かすみんは浮鵺城をリリースしてデッキからアロマージーベルガモットを特殊召喚します!さらに手札のアロマセラフィーアンゼリカの効果!このカードを墓地に送り、墓地のスイート・マジョラム分、ライフを回復します!」

 

 

かすみ&璃奈ライフ2500→4700

 

 

愛「ついに2人のライフが上回った!」

 

 

かすみ「そして墓地のアンゼリカの効果!ライフが相手より多く自分フィールドにアロマモンスターがいる時、自身を特殊召喚できます!続けて永続魔法 ご隠居の大釜を発動。発動時の処理としてこのカードにカウンターを1つ乗せます。そしてカウンター1つを取り除きライフを500回復します!これで準備ができました!」

 

 

かすみ&璃奈ライフ4700→5200

 

 

 

アンナ「なんだと?」

 

 

 

かすみ「かすみんはレベル6のベルガモットにレベル1の光属性チューナー アンゼリカをチューニング!シンクロ召喚!降臨せよ!エンシェント・ホーリー・ワイバーン!」

 

 

 

愛「あれは…かすかすの切り札…」

 

 

かすみ「かすみんです!ホーリー・ワイバーンの効果!相手より自分のライフが多い時、その差分攻撃力をアップさせます!ライフの差は1200、よってホーリー・ワイバーンの攻撃力は3300です!」

 

 

アンナ「オレのグスタフ・マックスを上回っただと…」

 

 

かすみ「バトルです!エンシェント・ホーリー・ワイバーンで超弩級砲塔列車グスタフ・マックスを攻撃です!」

 

 

アンナ「くっ、グスタフ・マックスが」

 

 

かすみ「バトル!キメラテック・フォートレス・ドラゴンでダイレクトアタック!」

 

 

璃奈「かすみちゃん、キメラテック・フォートレス・ドラゴンの攻撃名はエヴォリューション・レザルト・アーティレリーだよ」

 

 

かすみ「エ、エヴォリューション・レザルト、なんて…?」

 

 

璃奈「アーティレリー」

 

 

かすみ「あぁもういいや!とにかくダイレクトアタック!」

 

 

アンナ「ぐっ」

 

 

 

アンナライフ4000→2000

 

 

かすみ「これで最後です!電脳堺狐ー仙々でダイレクトアタック!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード いっけー!」

 

 

 

アンナ「そんな…オレの負け…」

 

 

 

アンナライフ2000→0

 

 

 

 

 

璃奈「勝った…」

 

 

 

かすみ「やったー!かすみんたちの勝ちだー!どうですか?かすみんたちだってこれくらいはできるんですよ!」

 

 

 

アンナ「2対1とはいえまさかこのオレが負けるとは…。」

 

 

愛「2人ともよくやった!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード えっへん」

 

 

アンナ「正直お前たちのこと舐めてたけど、なかなかやるじゃねぇか」

 

 

かすみ「そうでしょ〜なんて言ったて〜今のかすみんは 無敵 ですからね〜」

 

 

愛「本当調子いいけど、でも今はかすみんのお手柄からな。もちろんりなりーもね」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード きらきら」

 

 

 

そこに俺とユートが到着する。

 

 

ユート「アンナ!」

 

 

アンナ「おっ、ユート遅えんだよ。」

 

 

ユート「すまない、こちらは目的を達成してたからな」

 

 

アンナ「目的を達成!?もしかしてそいつが…」

 

 

ユート「あぁ、そうだ。彼が俺の目的の男だ」

 

 

 

俺「また会ったな」

 

 

アンナ「なんだよー!お前ユートのターゲットなら早く言えよ」

 

 

俺「いや、そんなこと知らなかったし…」

 

 

かすみ「聞いてくださいよ〜先輩〜かすみんたち即席のタッグにもかかわらずデュエルで勝っちゃったんですよ〜」

 

 

愛「そうそう、この子もすごく強かったんだけど、かすかすとりなりーが頑張ってさー、とにかくぶちょーにも見せてあげたかったよ」

 

 

かすみ「かすかすって言わないでください!」

 

 

 

アンナ「なぁ、聞いてくれよユート、この2人、上原歩夢じゃないけどなかなか骨のあるやつらでさ」

 

 

かすみ「骨があるのは認めますけど、歩夢先輩じゃないってのは余計ですー」

 

 

ユート「そうか」

 

 

 

アンナ「だから決めた!こいつらにもレジスタンスに加わってもらおうぜ」

 

 

ユート「あまり関係のない人たちを巻き込むのは気が乗らないな」

 

 

アンナ「なんだよー、数は多いにこしたことはないだろ」

 

 

ユート「だが俺たちは彼に力を貸してもらう身だ。彼らの身に何かあったらどう責任をとるつもりだ?」

 

 

アンナ「それは…」

 

 

ユート「とにかく俺たちはまず上原歩夢に会おう。俺がいれば構わないな?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

アンナ「たっく、ユートは相変わらず真面目だなー。ところで隼のやつはどうした?」

 

 

 

ユート「隼は自分の目的に向かっている」

 

 

俺「尊…」

 

 

ユート「そうだ。今ちょうど隼は穂村尊の元へ向かっているだろう。」

 

 

俺「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

黒咲「ターゲット捕捉、顔認証システム起動、適合率99%。やつが俺のターゲットか。」

 

 

 

to be continued…

 



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第3話

 

 

尊「いや〜穂むらのおまんじゅうは本当美味しいな〜。田舎に戻った綺久にも食べさてあげたいくらいだよ。まず名前がいいよね、穂むらって」

 

 

 

そこに赤いスカーフとサングラスをつけた少年がやってくる。

 

 

 

黒咲「穂村尊だな?」

 

 

 

尊「そうだけど誰?(サングラスにスカーフして口元を隠してる…いかにも不審者って感じ…)」

 

 

黒咲「俺とデュエルだ」

 

 

尊「えぇ、いきなり何?」

 

 

黒咲「いいから俺とデュエルしろ」

 

 

尊「(この人ちょっとやばいかも…)悪いけど僕急いでるんだ、それじゃ」

 

 

 

黒咲「逃がさん!」

 

 

そういうと黒咲はデュエルディスクを取り出しソリッドヴィンジョンのアンカーを尊に向けて投げつけた

 

 

アンカーは尊の腕を掴む。

 

 

 

尊「な、なんだこれ。外せない…」

 

 

 

黒咲「質量を持ったソリッドヴィジョン。そしてカイトが開発したデュエルアンカー。貴様は俺とデュエルを終えるまで俺から逃げられない」

 

 

尊「何だと!?くそ、やるしかないか。デュエルディスクセット!誰だか知らねえがいきなり名乗りもせずに一方的にデュエルを挑んでくるやつには焼き入れてやるぜ!」

 

 

 

黒咲「ふん、いくぞ」

 

 

 

尊「あぁ、こい!」

 

 

 

2人「デュエル!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

黒咲「先攻は俺からだ。俺はRRーバニシング・レイニアスを召喚。そして効果発動!手札からレイダーズ・ウィングを特殊召喚する!レイダーズ・ウィングはルール上、RRモンスターとして扱う。」

 

 

 

尊「バニシング・レイニアス…あれは確かRRを特殊召喚するカード。しかしあのレイダーズ・ウィング…俺は見たことのないカードだな。」

 

 

 

黒咲「当然だ、このカードは友が俺たちのために作ってくれたカードだ。さらに永続魔法 RRーネストを発動!RRが2体いる時、デッキ・墓地からRRを手札に加える。俺はデッキからRRーファジー・レイニアスを手札に加える。そして俺はバニシング・レイニアスとレイダーズ・ウィングでオーバーレイ!冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実をあばき、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ!エクシーズ召喚!飛来せよ!ランク4!RR-フォース・ストリクス!」

 

 

 

尊「きたか、RRデッキの起点となるカード」

 

 

 

黒咲「何?貴様俺のデッキを把握してるのか?」

 

 

 

尊「把握しているというか、RRデッキのデュエルなら何度か見たことあるから…」

 

 

 

黒咲「この次元ではRRは世に出回っているということか…。まぁいい、フォース・ストリクスの効果!オーバーレイユニットを1つ使いデッキからRRを手札に加える!俺はRRーシンギング・レイニアスを手札に加える!そしてシンギング・レイニアスはフィールドにXモンスターがいる時、特殊召喚できる!さらにファジー・レイニアスは他のRRがフィールドにいる時、特殊召喚できる!俺はファジー・レイニアスとシンギング・レイニアスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!RRーフォース・ストリクス!」

 

 

 

尊「2体目のフォース・ストリクス?」

 

 

黒咲「フォース・ストリクスの効果!オーバーレイユニットを1つ使いデッキからバニシング・レイニアスを手札に加える。さらにファジー・レイニアスの効果、このカードが墓地に行ったことにより同名カードをデッキから手札に加える。さらにフォース・ストリクスは自身以外の鳥獣族1体につき攻守を500アップさせる」

 

 

 

尊「フォース・ストリクスは2体…。おまけに守備表示で互いの存在によって守備力は2500…」

 

 

 

黒咲「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

尊「次のターンの準備をしつつ防御を固める…。なかなかやるな。俺のターン、ドロー!転生炎獣フォクシーを召喚!フォクシーの効果!デッキから3枚めくりその中のサラマングレイトカードを手札に加える。俺は転生炎獣モルを手札に加える。現れろ!未来を変えるサーキット!」

 

 

 

黒咲「くるか、やつらの召喚方法が」

 

 

 

尊「現れろ未来を変えるサーキット!召喚条件はレベル4以下のサイバース1体!俺は転生炎獣フォクシーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、転生炎獣ベイルリンクス!」

 

 

黒咲「これがリンク召喚か…」

 

 

 

尊「ベイルリンクスの効果!デッキからフィールド魔法 転生炎獣の聖域を手札に加える!さらに手札の転生炎獣モルの効果!自身をベイルリンクスのリンク先に特殊召喚する!そして墓地の転生炎獣フォクシーの効果、手札の転生炎獣J・ジャガーを墓地に送り、お前のRRーネストを破壊して特殊召喚する!」

 

 

 

尊「くっ」

 

 

 

尊「現れろ!未来を変えるサーキット!召喚条件は炎属性・効果モンスター2体以上!俺はベイルリンクス、フォクシー、モルの3体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、転生炎獣ヒートライオ!!」

 

 

 

黒咲「どうやらそいつが貴様のエースのようだな」

 

 

 

尊「ヒートライオの効果!リンク召喚に成功した時、相手の魔法・罠ゾーンのカードをデッキに戻す!」

 

 

黒咲「ならば罠発動!RRーレディネス!このターン、俺のRRは戦闘で破壊されない!」

 

 

尊「くっ(これ以上リンクしてもフォース・ストリクスは突破できないか…だが…)俺はフィールド魔法 転生炎獣の聖域を発動!このカードの効果により俺はヒートライオを転生させる!」

 

 

黒咲「転生だと!?」

 

 

 

尊「逆巻く炎よ、浄化の力でヒートライオに真の力を呼び覚ませ!転生リンク召喚!甦れ、炎の平原を駆け抜ける百獣の王。転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

黒咲「召喚条件を無視して同名モンスターを素材にリンク召喚だと!?」

 

 

 

尊「そうだ、これが俺の転生リンク召喚だ!俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

黒咲「転生だが知らないが立ちはだかる敵は殲滅するのみ。俺のターン、ドロー」

 

 

 

尊「この瞬間、罠カード サラマングレイト・レイジを発動!転生したヒートライオがいることにより、ヒートライオのリンクマーカーの数まで相手の場のカードを選んで破壊する!この効果は対象を取らない効果!よってレイダーズ・ウィングを素材にしたフォース・ストリクスも破壊できる!」

 

 

黒咲「何!?」

 

 

 

尊「俺はフォース・ストリクス2体を破壊だ!」

 

 

 

黒咲「くっ。だがまだだ、俺はバニシング・レイニアスを召喚、そして効果!手札からRRーインペイル・レイニアスを特殊召喚する。さらに手札のファジー・レイニアスの効果、自身を特殊召喚する。そしてバニシング・レイニアスとインペイル・レイニアスでオーバーレイ!エクシーズ召喚、現れろ!ランク4!RRーフォース・ストリクス!」

 

 

 

尊「3体目のフォース・ストリクスか」

 

 

 

黒咲「フォース・ストリクスの効果、オーバーレイユニットを1つ使いデッキからRRーストラングル・レイニアスを手札に加える。そしてRUMースキップ・フォースを発動!」

 

 

 

尊「RUMだと!?」

 

 

黒咲「フィールドのフォース・ストリクスを2つランクアップさせる!俺はフォース・ストリクス1体でオーバーレイネットワークを再構築!敗れた者たちの意志を継ぎ 全ての敵を殲滅しろ! ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク6!RRーレヴォリューション・ファルコンーエアレイド!」

 

 

 

尊「なんだ、あのモンスターは?普通のレヴォリューション・ファルコンとは違う?」

 

 

 

黒咲「エアレイドの効果!貴様のヒートライオを破壊し、その攻撃力分のダメージを与える!革命の炎を食らえ!」

 

 

 

尊「そっちが炎ならこっちも炎だ!墓地のベイルリンクスの効果!このカードを除外してヒートライオの破壊を防ぐ!」

 

 

黒咲「やはりヒートライオを守る手段があったか。だが、俺は手札のストラング・レイニアスの効果!フィールドに闇属性モンスターがいる時このカードは特殊召喚できる。そしてストラング・レイニアスの効果、自分フィールドに闇属性XモンスターをオーバーレイユニットにしているXモンスターがいる時、墓地からレベル4以下のRRを特殊召喚できる。俺はバニシング・レイニアスを特殊召喚する。」

 

 

 

尊「これでやつの場にはレベル4モンスターが2体揃った…」

 

 

 

黒咲「俺はレベル4のストラング・レイニアスとバニシング・レイニアスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!目覚めろ、2つの魂を持つモンスター!レイダーズ・ナイト!」

 

 

 

尊「レイダーズ・ナイト!?このカードもまさか…」

 

 

 

黒咲「あぁ、このカードも俺の友が託してくれたカード。レイダーズ・ナイトの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、レイダーズ・ナイトをランクアップさせる!」

 

 

尊「RUMなしでランクアップだと!?」

 

 

 

黒咲「まだ見ぬ勇猛なハヤブサよ。猛き翼に秘めし未知なる力、今ここに知らしめよ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろランク5、RR-エトランゼ・ファルコン!」

 

 

 

尊「くっ」

 

 

 

黒咲「エトランゼ・ファルコンの効果!オーバーレイユニットを1つ使い貴様のヒートライオを破壊しその攻撃力分のダメージを貴様に与える!」

 

 

尊「何!?」

 

 

黒咲「今度こそ、革命の炎に焼かれて散れ!」

 

 

 

尊「ぐっ、ヒートライオ!」

 

 

尊ライフ4000→1700

 

 

 

黒咲「バトルだ!エトランゼ・ファルコンでダイレクトアタック!」

 

 

 

尊「そうはさせるか!手札の転生炎獣パローの効果!相手の直接攻撃宣言時に自身を特殊召喚する。さらにパローは墓地のヒートライオと同じ攻撃力になる。」

 

 

 

黒咲「攻撃力は2300か。ならエトランゼ・ファルコンのバトルは中止だ。いけ!エアレイド!転生炎獣パローに攻撃だ!」

 

 

 

尊「攻撃力の低いエアレイドでどうして?」

 

 

 

黒咲「ぐっ」

 

 

黒咲ライフ4000→3700

 

 

黒咲「だがこの瞬間、エアレイドの効果発動!このカードが相手によって破壊された時、EXデッキからRRーレヴォリューション・ファルコンを特殊召喚し、エアレイドをそのオーバーレイユニットにする!」

 

 

 

尊「なんだと!?」

 

 

 

黒咲「バトルだ!レヴォリューション・ファルコンで転生炎獣パローを攻撃!レヴォリューション・ファルコンの効果!特殊召喚されたモンスターとバトルする時、その相手モンスターの攻撃力を0にする!」

 

 

尊「なんだと!?」

 

 

黒咲「レヴォリューショナル・エアレイド!!」

 

 

 

尊「くっ、手札の転生炎獣ラクーンの効果!転生炎獣モンスターが攻撃対象となった時、手札からこのカードを墓地に送り、俺のパローは戦闘では破壊されず、レヴォリューション・ファルコンの攻撃力、ライフを回復する!」

 

 

尊ライフ1700→3700

 

 

 

黒咲「ちっ、姑息な。いけ、レヴォリューション・ファルコン!転生炎獣パローを攻撃だ!」

 

 

 

尊「くっ」

 

 

尊ライフ3700→1700

 

 

 

黒咲「俺はこれでターンエンド」

 

 

 

尊「(こいつ…伊達に急にデュエルを挑んだけのことはあるな…。はっきり言って強い…。だが俺だってこんなところで負けられない。)いくぞ、俺のターン、ドロー」

 

 

 

 

尊「俺は転生炎獣スピニーを召喚!そしてスピニーでリンク召喚!リンク1、転生炎獣ベイルリンクス!ベイルリンクスの効果!デッキから転生炎獣の聖域を手札に加える!」

 

 

 

 

尊「さらに墓地のフォクシーの効果!手札の転生炎獣の聖域を墓地に送り、自身を特殊召喚する!続けて墓地のJ・ジャガーの効果!ヒートライオをEXデッキに戻してベイルリンクスのリンク先に特殊召喚する!」

 

 

黒咲「これでやつのフィールドにモンスターは5体…」

 

 

 

尊「俺はベイルリンクスとパローでリンク召喚!リンク2、転生炎獣サンライトウルフ!続けてサンライトウルフとJ・ジャガーをリンクマーカーにセット!転生リンク召喚!生まれ変われ転生炎獣サンライトウルフ!」

 

 

 

黒咲「今度は同名カードを含んだ転生リンク召喚か」

 

 

 

尊「転生したサンライトウルフの効果!墓地から罠カード サラマングレイト・レイジを手札に加える。続けてフォクシーとスピニーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!幻想を断ち切る灼熱の荒馬、ランク3、転生炎獣ミラージュ・スタリオ!」

 

 

 

黒咲「貴様もエクシーズ召喚を使うのか」

 

 

 

尊「ミラージュスタリオの効果!オーバーレイユニットを1つ使いデッキから転生炎獣ガゼルを特殊召喚する!そしてガゼルの効果!デッキから転生炎獣ゼブロイドXを墓地に送る!」

 

 

 

黒咲「だがそいつでは俺のRRたちは倒せないぞ」

 

 

 

尊「わかってる、本番はここからだ!現れろ!未来を変えるサーキット!召喚条件は炎属性効果モンスター2体以上!俺はリンク2のサンライトとミラージュスタリオ、ガゼルをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4!転生炎獣パイロ・フェニックス!」

 

 

 

尊「リンク4だと」

 

 

 

尊「リンク素材になったミラージュスタリオの効果!エトランゼファルコンをデッキに戻す!」

 

 

 

黒咲「くっ」

 

 

 

尊「まだ!フィールド魔法 転生炎獣の聖域の効果!パイロ・フェニックスを転生させる!不死鳥よ…逆巻く炎に身を投じ不滅の力を呼び覚ませ!転生リンク召喚!生まれ変われリンク4!転生炎獣パイロ・フェニックス!」

 

 

 

黒咲「ここで転生リンク召喚だと」

 

 

 

尊「転生したパイロ・フェニックスの効果!相手フィールドのカード全てを破壊する!」

 

 

黒咲「なに?」

 

 

尊「バトルだ!パイロ・フェニックスでダイレクトアタック!」

 

 

黒咲「墓地のRRーレディネスの効果発動!このカードを除外することでこのターン俺が受けるダメージは0になる!」

 

 

尊「なんだと!?俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ。今の攻撃を凌ぐとはなかなかやるな!おかげで燃えたきたぜ!」

 

 

 

黒咲「笑止」

 

 

 

尊「!?」

 

 

 

黒咲「俺たちの戦いは遊びをやっているんじゃない。俺たちは命がけでデュエルをしているんだ」

 

 

尊「何言ってんだお前…それに俺だって遊んでいるつもりはない」

 

 

 

黒咲「そうか。だが貴様のデュエルには鉄の意志も鋼の強さも感じられない」

 

 

 

尊「なんだと?こっちのフィールドにはリンク4がいる。それに対してお前の場にモンスターはいない。手札もファジー・レイニアスだけだろ。どう見てもお前のほうがピンチだろ」

 

 

黒咲「そうだ。だがこの逆境を乗り越えてそして最後には必ず勝利する。それは以前も今も変わらない。それがレジスタンスの、俺のデュエルだ!俺のターン、ドロー!!」

 

 

 

尊「なんだこの気迫」

 

 

 

黒咲「俺は魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のレイダーズ・ウィング、レイダーズ・ナイト、バニシング・レイニアス2体、フォース・ストリクスをデッキに戻し2枚ドローする。速攻魔法 サイクロンを発動!貴様のセットカードを破壊する!」

 

 

尊「くっ、サラマングレイト・レイジが…」

 

 

 

黒咲「ユート…お前のカードを使わせてもらうぞ。俺は魔法カード シャッフル・リボーンを発動!自分フィールドにモンスターがいないことにより、墓地からRRーレヴォリューション・ファルコンを特殊召喚する!」

 

 

尊「だがシャッフルリボーンで特殊召喚されたモンスターの効果は無効になっている」

 

 

 

黒咲「まだだ!手札のファジー・レイニアスを自身の効果で特殊召喚!さらに墓地のシャッフルリボーンの効果!墓地のこのカードを除外してファジー・レイニアスをデッキに戻し1枚ドローする!これで貴様を倒す準備は整った」

 

 

 

尊「なんだと?」

 

 

 

黒咲「俺はRUMーファントム・フォースを発動!」

 

 

 

尊「なんだあのRUMは!?」

 

 

 

黒咲「墓地のシンギング・レイニアス、インペイル・レイニアス、ストラング・レイニアス、ファジー・レイニアスをゲームから除外!そして除外したモンスターの数分、レヴォリューション・ファルコンをランクアップさせる!」

 

 

 

尊「やつが除外したモンスターは4体、つまり4ランクアップだと!?」

 

 

 

黒咲「究極至高のハヤブサよ。数多なる朋友の遺志を継ぎ、勝利の天空へ飛び立て!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろランク10!RR-アルティメット・ファルコン!」

 

 

 

尊「アルティメット・ファルコンだと…」

 

 

 

黒咲「アルティメット・ファルコンの効果!オーバーレイユニットを1つ使い相手フィールドのモンスターの攻撃力を1000ダウンさせ、相手はこのターン、カードの効果を発動できない!」

 

 

 

尊「なんだと!?」

 

 

 

黒咲「バトルだ!RRーアルティメット・ファルコンで転生炎獣パイロ・フェニックスを攻撃!ファイナル・グロリアス・ブライト!!」

 

 

 

尊「俺が…負ける…だと」

 

 

 

尊ライフ1700→0

 

 

 

尊「くっ…」

 

 

 

黒咲「どうやら貴様は見当違いだったようだな…」

 

 

尊「どういうことだよ」

 

 

黒咲「俺たちは今逆境に立たさせている。そこで俺たちの力になるデュエリストを探しにここにやってきた。そして俺は貴様にデュエルを挑んだ。だが、貴様は負けた。それが全てだ」

 

 

尊「何がなんだかさっぱりわかんねぇよ」

 

 

 

黒咲「そうだな。だが貴様にもう用はない」

 

 

尊「ふざけんな!勝手にデュエル挑んでおいてそれで用無しって意味わかんねぇよ」

 

 

 

黒咲「貴様がもし俺に勝っていたら、貴様の仲間同様、俺たちと共に戦って欲しかった。それだけだ」

 

 

尊「俺の仲間同様ってまさか…ニジガクのみんなが?それにまさか彼も」

 

 

黒咲「そうだ。どうやら貴様らの学園の同好会の部長は俺の親友にデュエルで勝ったらしい」

 

 

尊「彼が…でも彼がまだ協力するとは限らない」

 

 

黒咲「そうだな。だが少なくともその先を決めるのはやつだ。貴様ではない」

 

 

尊「くっ」

 

 

黒咲「そういうことだ」

 

 

そういうと黒咲は足早に去っていった

 

 

 

尊「おい!待てよ!」

 

 

 

尊「なんだよ…なんなんだよ…」

 

 

 

 

一方

 

 

俺「もしもし、歩夢、今大丈夫?」

 

 

 

歩夢「うん、大丈夫だよ」

 

 

 

俺「サスケ見つかった?」

 

 

歩夢「うん!私のブーツの中に入ってたみたい」

 

 

俺「そうか、よかった」

 

 

歩夢「ごめんね、心配かけて」

 

 

 

俺「いや、見つかったならよかったよ。それで歩夢、これからカフェナギに来れる?」

 

 

 

歩夢「うん、でも部室じゃなくていいの?」

 

 

俺「あぁ、ちょっと合わせたい人達がいるんだ」

 

 

歩夢「わかった、すぐにいくね」

 

 

 

アンナ「上原歩夢のやつ、くるのか」

 

 

俺「あぁ」

 

 

ユート「すまない、呼び出してもらって」

 

 

俺「どの道、歩夢の方からこっちに来てたさ。それより尊にデュエルを挑んだ君の仲間も来れるか?」

 

 

ユート「あぁ、もちろんだ」

 

 

俺「なら、この店にくるように伝えてくれ」

 

 

ユート「わかった、座標を送る」

 

 

 

 

黒咲「ユートからか。そうかここにやつらがいるのか」

 

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

 

草薙「よっ、おぉ今日は随分と大人数だな」

 

 

 

俺「椅子、足りないよな。出すよ」

 

 

 

ユート「ここは?」

 

 

かすみ「ここは先輩のバイト先のカフェナギで、あちらのマスターは先輩の兄貴分の草薙さんです」

 

 

 

そこにせつ菜たちが合流する。

 

 

 

せつ菜「部長、それに皆さん無事でしたか」

 

 

俺「まあな」

 

 

しずく「あ、さっきのバズーカの人…。大丈夫なんですか?先輩」

 

 

俺「今は大丈夫だと思う。とりあえず、彼女らの話を聞こうと思ってな」

 

 

彼方「それにさっきいなかった子がいるね〜」

 

 

そこに黒咲も合流する。

 

 

ユート「きたか、隼」

 

 

黒咲「あぁ、こいつらが…」

 

 

俺「これで全員か…それじゃあ話してくれ君たちのことを」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

 

ユートは自分たちのこと、それからエクシーズ次元に起きたこと、ハートランドに起きたことを説明した。

 

 

 

果林「ユート君が言ってることが本当だったら大変ね…」

 

 

エマ「うん…可哀想…」

 

 

 

ユート「そういうわけだ…力を貸してくれるか?」

 

 

歩夢「あなたはどうする?」

 

 

俺「もしユートたちの言うことが本当だとしたら力になってあげたい。けど…」

 

 

歩夢「けど…」

 

 

果林「私たちに危険が及ぶから自分だけ行くって言うんでしょ?」

 

 

俺「それは…」

 

 

彼方「図星みたいだね〜」

 

 

かすみ「また抜け駆けですか?先輩!」

 

 

俺「そういうわけじゃないけど…」

 

 

かすみ「前の幻魔の時だって結局先輩1人で解決しちゃったじゃないですかー」

 

 

俺「いや、あれはAqoursがいたから解決できたんだ」

 

 

かすみ「なんでもいいですー、とにかくかすみんたちも力になります!」

 

 

アンナ「そうだぜ!かすみも璃奈もオレが認めたデュエリストだからな!」

 

 

ユート「…君が仲間を思う気持ちはわかる。だから無理強いはしない。だが俺たちに残された時間もないのも事実だ…だから明日までに答えを出してくれないか」

 

 

黒咲「ユート、俺たちに時間はないんだぞ」

 

 

ユート「わかっている。だが俺たちは彼らに力を借りる身だ。こちらの事情ばかり押し付けられない。隼もわかっているだろう。この戦いは遊びじゃない。命を賭けた戦いだ。それにはそれ相応の覚悟いる」

 

 

黒咲「くっ」

 

 

俺「わかった…明日には答えを出す」

 

 

ユート「ありがとう」

 

 

 

その時、通行人たちが騒ぎ始める

 

 

通行人「ねぇ、あれ何?」

 

 

通行人「え?ロボット?」

 

 

 

ユート「ロボット…まさか!?」

 

 

アンナ「あれは…」

 

 

黒咲「まさか、追ってきたのか」

 

 

 

上空を見上げると、空に禍々しいワームホールのようなものが出現しており、そこから大型のロボットのようなものが姿を現していた。

 

 

 

かすみ「な、なんですか!?あれ!」

 

 

しずく「すごい気迫…」

 

 

 

せつ菜「変形ロボットでしょうか!?かっこいい…」

 

 

かすみ「な、何言ってるんですかせつ菜先輩!」

 

 

せつ菜「はっ!失礼しました!」

 

 

果林「もしかしてあれが…」

 

 

エマ「ユート君たちの世界を襲った…」

 

 

 

ユート「あぁ、間違いない」

 

 

黒咲「やつだ」

 

 

アンナ「俺たちのハートランドをめちゃくちゃにした…」

 

 

 

ユート「天霆號(ネガロギア)アーゼウス!!」

 

 

 

俺「アーゼウス…」

 

 

愛「あんなモンスター…愛さん見たことない…」

 

 

璃奈「データベースにアクセスしたけど該当データがない、それにとんでもない熱量…璃奈ちゃんボード ぶるぶる」

 

 

 

黒咲「この次元まで俺たちを追ってきたのか」

 

 

アンナ「やろう、今度こそぶっ倒してやる!」

 

 

愛「まって、アーゼウスの下にある方向って…」

 

 

歩夢「あっちの方向はたしか!」

 

 

 

俺「今度のライブ会場がある!みんな行こう!」

 

 

 

草薙「お、おい、気を付けろよ」

 

 

俺「あぁ、すまない草薙さん、あとは頼む」

 

 

 

 

俺たちはアーゼウスがいる方角へ向かった。

 

 

 

 

俺「ユート、アーゼウスは今実体化しているのか?何かのソリッドヴィジョンじゃないよな?」

 

 

ユート「あぁ、あれは完全に実体化している。それにおそらくアーゼウスはあの会場を狙っている」

 

 

 

かすみ「ど、どうしてアーゼウスはあの会場を狙っているんですか?」

 

 

ユート「わからない…あの会場に何か重要なデータがあるのか?」

 

 

 

俺「データ?」

 

 

ユート「あぁ、最初に俺たちの世界でアーゼウスが行動を始めた時、ハートランドのデュエリストの情報が集まったデータベースがあるハートランドタワーをやつは狙った。そしてデュエリストたちの情報を得たやつは瞬く間に成長し、そしてデュエルで街の人たちを倒していった…」

 

 

璃奈「たしかあそこにはライブ配信の時にモンスターや魔法、罠カードのエフェクトをより派手にするためにいろんなカードのデータがあったかも…」

 

 

愛「さすがりなりー!」

 

 

俺「つまりはこの世界のカードの様々なデータがあそこに揃っているということか」

 

 

ユート「やはり狙いはこの世界のカードのデータか」

 

 

黒咲「やつにこの世界のカードのデータを取り入れられた厄介だな」

 

 

ユート「あぁ、やつの力だけでなくリンクの力まで手に入れられることになる」

 

 

アンナ「それじゃあこの次元にきた意味がなくなるじゃねーか、あいつの知らない召喚方法であいつの隙をついて倒すって作戦だったのに」

 

 

俺「とにかく今は急ごう」

 

 

 

 

俺たちはライブ会場に急いだ。

 

 

 

しかし…

 

 

 

かすみ「ダメですー、このままだとアーゼウスが会場に落ちちゃいます〜」

 

 

 

ユート「くっ」

 

 

 

歩夢「そんな私たちの夢の会場が…せっかくあなたが準備してくれた会場が…」

 

 

 

俺「やめろ…やめろぉぉぉ!」

 

 

 

俺の叫びも虚しくアーゼウスはライブ会場に降り立つ。

 

 

そしてライブ会場は衝撃で破壊され、あたりに地鳴りが響く。

 

 

 

ユート「くっ…」

 

 

 

せつ菜「そんな…私たちの夢が…」

 

 

しずく「ひどい…酷すぎる…」

 

 

 

俺たちはアーゼウスのもとにたどり着く。

 

 

 

ユート「アーゼウス!」

 

 

 

アーゼウス「ほう、ここにいたか。エクシーズ次元の生き残りよ」

 

 

ユート「貴様よくも関係のないこの世界を」

 

 

アーゼウス「関係のないか…。元はといえばこの世界に逃げてきたのは誰だ?我は貴様らが作った通って次元の扉を通ってきたのだからな」

 

 

ユート「くっ」

 

 

 

アーゼウス「貴様らがこの世界に来ることがなければこうはならなかったのだ…」

 

 

 

ユート「黙れ!」

 

 

黒咲「ユート、こいつに何を言っても無駄だ。さっさとデュエルで倒すしかない」

 

 

 

ユート「あぁ、そのようだな」

 

 

 

俺「待ってくれ」

 

 

ユート「!?」

 

 

 

俺「こいつは…俺が倒す!」

 

 

ユート「だが、君だけでは」

 

 

俺「ここは俺たちの世界だ。だからこの世界にこいつがきた以上、俺がこいつを倒す。それにここでこいつを倒せば君たちの世界も救われる。」

 

 

アーゼウス「ほう、貴様1人で私に挑む気か。エクシーズ次元のレジスタンスとやらが束になっても敵わなかった我に」

 

 

 

俺「そんなことどうだっていい。」

 

 

 

アーゼウス「面白い。だが見物人が多くては目障りだな。はぁ!」

 

 

アーゼウスは腕を前に構えて波動を出す。

 

するとドーム状のようなバリアが形成される。

 

 

 

エマ「な、なにこれ〜」

 

 

彼方「これじゃあ中の様子が全く見えないよ〜」

 

 

果林「部長!歩夢!聞こえる?ユート君!黒咲君、アンナちゃん、返事をして」

 

 

 

通行人「何々さっきモンスター?」

 

 

通行人「ていうかバリアみたいな貼って消えちゃったけど…」

 

 

 

しずく「このドームの中は外から様子が見れないようですね」

 

 

せつ菜「皆さん…どうか無事でいてください」

 

 

 

 

アーゼウス「さぁ始めるとするか」

 

 

アーゼウスがそういうと近くに倒れていた案内用ロボットに何か送る。

 

すると案内用ロボットは立ち上がり自らのボディから瞬く間にデュエルディスクを形成する。

 

 

 

俺「こいつ、まさかこのロボットのAIをハッキングしたのか」

 

 

アーゼウス「これで戦う肉体は手に入れた」

 

 

 

俺「くっ、いくぞ」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

to be continued…

 



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第4話

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

俺「先攻は俺がもらう。俺のターン、レディ・デバッガーを召喚、効果発動!デッキからバックアップ・セクレタリーを手札に加える。そしてバックアップ・セクレタリーの効果、自分フィールドにサイバースがいる時、手札から特殊召喚できる!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

アーゼウス「早速くるか」

 

 

 

俺「召喚条件はサイバース族モンスター2体!俺はレディ・デバッガーとバックアップ・セクレタリーの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!」

 

 

アーゼウス「ほぅこれが貴様らの召喚方法か」

 

 

 

俺「スプラッシュ・メイジの効果!墓地からレディ・デバッガーを特殊召喚する!再び現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとレディ・デバッガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

 

愛「ぶちょーのデコード・トーカーきたー!」

 

 

 

俺「カードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

 

アーゼウス「我のターン、ドロー。我はシルバー・ガジェットを召喚。シルバー・ガジェット

の効果、手札からゴールド・ガジェットを特殊召喚。そして我はレベル4のシルバー・ガジェットとゴールド・ガジェットでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ、ランク4、ギアギガント X!」

 

 

 

かすみ「あのアーゼウスってやつ、機械族デッキみたいですね」

 

 

ユート「(何かがおかしい…)」

 

 

 

アーゼウス「ギアギガントXの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、デッキから2体目のシルバー・ガジェットを手札に加える。バトル!ギアギガント Xでデコード・トーカーを攻撃!」

 

 

璃奈「攻撃力は共に2300…」

 

 

アンナ「相打ち狙いか」

 

 

アーゼウス「この瞬間、速攻魔法 リミッター解除を発動!ギアギガント Xの攻撃力を倍にする!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが4000から1700になる。

 

 

アーゼウス「メインフェイズ2。貴様に我の姿を拝ませてやろう。我はギアギガント X1体でオーバーレイ!1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

 

 

俺「なに!?」

 

 

 

アーゼウス「見せてやろう、最高神の姿を!ランク12!天霆號アーゼウス!!」

 

 

俺「ランク12だと!?」

 

 

歩夢「自分自身を召喚した!?」

 

 

 

かすみ「で、でもいきなりランク4から12までどうやって!?」

 

 

 

ユート「それがやつの効果だ」

 

 

アーゼウス「そう、我はエクシーズモンスターがバトルしたターンに、自分フィールドのエクシーズモンスターを素材にランクアップすることができる。我が姿を現すのにランクなど関係ない」

 

 

かすみ「い、インチキですよ!そんなの」

 

 

 

アーゼウス「それが最高神に許された特権だ。我はこれでターンエンド」

 

 

 

俺「ランク12…一体どんな効果が…

 

1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドのカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。

手札・デッキ・EXデッキからカードを1枚選び、このカードの下に重ねてX素材とする。

 

か…。」

 

 

ユート「(おかしい…やつの効果はそれだけでないはず…どういうことだ)」

 

 

 

俺「最高神だが知らないが今はやつのフィールドにはアーゼウス自身だけ。倒すなら今だ。俺のターン、ドロー!自分のEXモンスターゾーンにモンスターがいない時、手札の斬機シグマは特殊召喚できる!さらにクロック・ワイバーンを召喚、効果発動!攻撃力を半分にし、クロックトークンを特殊召喚する!そしてこの2体でリンク召喚!リンク2、サイバース・ウィッチ!」

 

 

 

俺「さらに魔法カード ワンタイム・パスコード!サイバース・ウィッチのリンク先にセキリュティトークンを特殊召喚!サイバース・ウィッチの効果!墓地のワンタイム・パスコードを除外してデッキからサイバース・マジシャンとサイバネット・リチューアルを手札に加える!さらにサイバース・ウィッチのさらなる効果!墓地からバックアップ・セクレタリーを特殊召喚する!」

 

 

かすみ「この流れは!」

 

 

 

俺「俺はバックアップ・セクレタリーに斬機シグマをチューニング!シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!」

 

 

 

アーゼウス「ほう、リンク召喚以外の召喚方法を使うとはな」

 

 

俺「まだだ!サイバース・クアンタム・ドラゴンとサイバース・ウィッチでリンク召喚!リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果!デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える!さらに魔法カード 貪欲な壺!墓地のレディ・デバッガー、バックアップ・セクレタリー、スプラッシュ・メイジ、サイバース・ウィッチ、クロック・ワイバーンをデッキに戻して2枚ドローする。」

 

 

 

俺「魔法カード サイバネット・フュージョンを発動!手札のサイバース・マジシャンとシーアカイバーを融合!融合召喚!ダイプレクサ・キマイラ!クロック・スパルトイのリンク先にモンスターが特殊召喚されたことにより墓地のシーアカイバーを特殊召喚する!さらにバックアップ・セクレタリーを自身の効果で特殊召喚!」

 

 

 

アンナ「なんだこいつの連続召喚…」

 

 

俺「俺はレベル3のシーアカイバーとバックアップ・セクレタリーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク3、サイバース・リマインダー!続けて永続罠 リビングデッドの呼び声を発動!墓地からデコード・トーカーを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

ユート「ここでリンク召喚だと?」

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカーとサイバース・リマインダー、ダイプレクサ・キマイラをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」

 

 

 

黒咲「リンクの合計値は5…まさか…」

 

 

 

俺「宇宙に満ちたる神秘の力、奇跡の星に降り注ぎ無限の命を紡ぎ出せ!リンク召喚!現れろ、リンク5!ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード!!」

 

 

 

ユート「リンク5だと!?」

 

 

 

かすみ「へへん、これが先輩のとっておきの切り札です!」

 

 

 

 

アーゼウス「なるほど…それが貴様の力というわけか」

 

 

 

俺「ダークフルードの効果!リンク召喚に成功した時、墓地にサイバース族儀式、融合、シンクロ、エクシーズモンスターがいる時、カウンターを4つ乗せる!さらにダークフルードはバトルフェイズの間、攻撃力をカウンター1つにつき2500アップさせる!」

 

 

アンナ「なんて効果なんだよ…」 

 

 

ユート「つまり攻撃力は13000…」

 

 

 

俺「バトルだ!ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルードでアーゼウスを攻撃!ネオテンペストエンド!!」

 

 

 

アーゼウス「ふふふ」

 

 

 

アーゼウスライフ4000→0

 

 

 

かすみ「勝った…やったー!先輩の勝ちです!」

 

 

愛「こんなにあっさり勝っちゃうなんて…」

 

 

 

 

ユート「やはり何かがおかしい」

 

 

璃奈「どういうこと?」

 

 

黒咲「あぁ。やつはおそらく本気を出していない」

 

 

愛「マジ?でもぶちょーは勝ったけど?」

 

 

 

アーゼウス「さすがと言っておこう、エクシーズ次元の者たちよ。今のデュエル、我は真の力を発揮していない」

 

 

俺「どういうことだ…」

 

 

ユート「おそらく今のデュエルはこの世界の召喚方法の実戦データを手に入れるため、そしてこのロボットからここにあるデータベースの情報を手に入れるための罠だったんだ。くそ、もっと早く気づいていれば」

 

 

 

アーゼウス「その通りだ」

 

 

 

ユート「やつの効果を見たとき、やつの真の力が記されていなかった。その時にデュエルを中断させるべきだったんだ」

 

 

 

アーゼウス「だが、もう遅い。我の目論見通りに貴様らは動いた。」

 

 

ユート「くっ」

 

 

 

アーゼウス「この世界にもう用はない。これで残る4つの次元も我が手に…」

 

 

アーゼウスはそう言うとワームホールを開きその中に消えていった

 

 

 

ユート「待て!」

 

 

黒咲「くっ、全てはやつの計算のうちだったのか」

 

 

アンナ「ムカつくけどそうみたいだな」

 

 

 

アーゼウスが消えたことによりドーム状のバリアは消える。

 

 

 

せつ菜「皆さん!無事だったんですね!」

 

 

果林「中でなにがあったの?」

 

 

俺「…俺たちはアーゼウスの罠にはまったんだ…」

 

 

 

彼方「罠〜?」

 

 

エマ「どういうこと?」

 

 

しずく「詳しく教えてください、先輩」

 

 

 

そこへ尊もやってくる

 

 

尊「みんな、大丈夫か!?さっきのあれ一体なんなんだよ」

 

 

俺「尊…」

 

 

黒咲「貴様…。俺はもう用はないと言ったはずだ」

 

 

尊「君が用がなくても僕は彼らに用があるんだ。彼らは僕の大切な仲間だから」 

 

 

せつ菜「尊さん、黒咲と面識があるのですか?は、もしかして」

 

 

尊「そう、僕が黒咲のターゲットだった」

 

 

黒咲「だが、こいつは俺とのデュエルに負けた。だからもう用はないと言ったはずだったとが」

 

 

 

果林「まあまあ2人とも。とりあえずカフェナギに戻って事態を整理しましょう」

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

尊「そうだったのか…」

 

 

俺「ところでアーゼウスはどこに行ったんだ」

 

 

ユート「おそらくエクシーズ次元に戻ったのだろう。やつの話ぶりからしてやつ自身が新たに次元を超える能力はない。誰が繋いだディメンションゲートを通るしかないようだな。」

 

 

俺「なら今度はまたハートランドが…」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

黒咲「ユート、やはり明日まで待ってはいられない。今すぐにこいつを連れてハートランドに戻るべきだ」

 

 

ユート「そうしたいが、彼らには彼らの暮らしがある。それをおびやかすというのならそれこそやっていることはアーゼウスと同じだそ」

 

 

黒咲「くっ」

 

 

 

かすみ「かすみんたちのライブ会場が…」

 

 

璃奈「部長がせっかく抑えてくれたのに…」

 

 

しずく「このままだったらやっぱりライブ中止になっちゃうのかな」

 

 

カフェナギに重い空気が流れる。

 

 

 

ユート「すまない…俺たちがやつを連れてきてしまったばかりに…」

 

 

かすみ「べ、別にユートさんのせいじゃないですよ!悪いのはアーゼウスってやつです!」

 

 

ユート「だが…これで君たちのライブは…」

 

 

 

再びカフェナギに重い空気が流れる。

 

 

そんな時、3年生たちが口を開く。

 

 

 

果林「まだ…。弱気になるにはまだ早いわよ」

 

 

かすみ「果林先輩?」

 

 

エマ「そうだね、まだライブが中止になるって決まったわけじゃないよ」

 

 

彼方「うん、彼方ちゃんたちにだってできることはまだまだあるはずだよ〜」

 

 

しずく「でも会場があれじゃ…」

 

 

果林「たしかに会場は壊された。でもあの会場じゃないとライブってできないかしら?」

 

 

しずく「それは…」

 

 

愛たちも続く

 

 

 

愛「そうそう!これまで愛さんたちいろんなところでライブしてきたじゃん!」

 

 

歩夢「うん!それにこのライブに向けて私がしてきた努力は無くならないしね!」

 

 

せつ菜「皆さんの言う通りですね!会場がない今、どうやってファンの皆さんに私のライブを届けるのか、まずはそれを考えましょう!」

 

 

 

ユート「君たち…自分たちのライブ会場があんなにされて平気なのか?」

 

 

アンナ「あんなにめちゃくちゃにされたんだぞ」

 

 

 

せつ菜「たしかに平気かと聞かれたら平気じゃないかもしれません。あの会場でライブできるって聞いた時、すごく嬉しかったですから。でも…もう起こってしまったことは変えられません。肝心なのは今どうするか?だと思うんです。」

 

 

 

果林「そうね、私たちは部長からそれを教えてもらったから」

 

 

歩夢「だから会場が使えないことはすごく悲しいし悔しい。けどそこでくよくよしてたって前には進めない。私たちは前に進まないといけないから」

 

 

ユート「そうか」

 

 

アンナ「お前ら…」

 

 

黒咲「…」

 

 

 

愛「でもまずは」

 

 

彼方「うん」

 

 

かすみ「あのにっくきアーゼウスを倒すのが先決ですね」

 

 

俺「そうだな」

 

 

ユート「いいのか?」

 

 

 

果林「どのみちこのままほったらかしてたらいつかまたこの世界にやってきて街をめちゃくちゃされるでしょ。なら今のうちに叩いておいた方がいいんじゃない?」

 

 

かすみ「それにこのままやられっぱなしなんてかすみん嫌です!」

 

 

愛「おっ、よくぞ言ったぞかすかす」

 

 

かすみ「かすみんです!」

 

 

ユート「君たち…いいのか?」

 

 

 

俺「ま、もうみんなが戦うって決めたならもう俺には止められないな。」

 

 

ユート「そうなのか」

 

 

俺「あぁ。それに次戦うときは一緒に戦うってずっと言われてきたからな」

 

 

黒咲「これは命がけの戦いになるんだぞ」

 

 

歩夢「大丈夫、命がけの戦いなら慣れてるから」

 

 

かすみ「ま、まぁそれは歩夢先輩だけですけどね…」

 

 

 

アンナ「やっぱりお前らはオレが見込んだデュエリストだな!」

 

 

俺「というわけだ、改めてエクシーズ次元を守るため、それから」

 

 

かすみ「ライブ会場を壊された腹いせのために」

 

 

俺「まぁそれもちょっと。一緒に戦おう」

 

 

 

ユート「みんな、ありがとう」

 

 

果林「さてそうと決まれば戦力補充ね」

 

 

アンナ「戦力補充?」

 

 

エマ「せっかくこの世界にきたんだから3人ともリンクモンスターのカードを持っていってよ」

 

 

アンナ「リンクモンスターか。そいつはいい考えだな」

 

 

ユート「だが、俺たちに合うリンクモンスターがいるのか?」

 

 

俺「あぁ。ちょうどアンナの列車、ユートの幻影騎士団、黒咲のRRには専用のリンクモンスターが存在するからな」

 

 

アンナ「なら話は早い!早速そのカードを渡してくれ」

 

 

 

俺「あー、えぇーと。誰か持ってる?その3枚」

 

 

 

歩夢「私は持ってないな…」

 

 

せつ菜「すみません、私もです。」

 

 

愛「愛さんも…」

 

 

果林「これってもしかしてみんな持ってないパターンじゃない?」

 

 

彼方「うん、間違いないね〜」

 

 

 

アンナ「はぁー?じゃあどうするんだよ」

 

 

 

俺「しょうがない、買いに行こう!」

 

 

黒咲「ふざけるな、俺たちに遊んでる暇はないんだぞ」

 

 

 

ユート「だが、アーゼウスとの戦いではリンクモンスターが有利になるのは間違いない。ここは彼らに従った方が良さそうだ」

 

 

黒咲「くっ」

 

 

 

果林「決まりね。それじゃあ早速手分けして探しましょう。」

 

 

アンナ「よし、それならかすみ、璃奈、案内してくれ!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 承知!」

 

 

かすみ「もう〜仕方ありませんね〜」

 

 

愛「あーなら愛さんもついていくよ。1年生だけだとなにかと心配だしね」

 

 

かすみ「べ、別に。そんなことないですよー、ね?りな子」

 

 

璃奈「でも愛さんがいてくれた方が安心」

 

 

アンナ「まー、なんでもいいけどさっさと行こうぜ」

 

 

愛「うん!よろしくね、アンアン」

 

 

アンナ「ア、アンアン…?オレが?」

 

 

かすみ「愛先輩は人を独特な呼び方で呼ぶんです。慣れてください」

 

 

アンナ「まあいいや、いくぞ」

 

 

 

果林「それじゃあ私たち3年生と尊君は黒咲君と行くわ」

 

 

黒咲「なぜ俺がこいつと」

 

 

彼方「まぁそう堅いことは言わずに〜」

 

 

エマ「そうそう、みんな仲良くしよう」

 

 

果林「そうと決まればいくわよ。ほら黒咲君あなた急いでるんでしょ」

 

 

黒咲「くっ、わかった」

 

 

 

俺「残ったのは俺たちだな。俺たちも早速行くか」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

 

 

 

〜アンナチーム、カードショップ〜

 

 

かすみ「あ、ありましたよ!アンガー・ナックル!」

 

 

愛「おっ!でかしたぞかすかす!」

 

 

かすみ「かすみんです!」

 

 

アンナ「これが列車のリンクモンスターか」

 

 

 

璃奈「じー」

 

 

愛「どったの?りなりー」

 

 

璃奈「いや、幻影騎士団とRRのリンクモンスターないなって思って。あったら部長たちに知らせようって思ったんだけど」

 

 

愛「まぁ実際この2つのテーマってめちゃくちゃ人気だからね」

 

 

アンナ「そうなのか?」

 

 

愛「うん。イラストもかっこいいし、デッキも結構強いからね」

 

 

アンナ「ふーん」

 

 

璃奈「アンナちゃんの使う列車も結構人気」

 

 

アンナ「そうなのか!?」

 

 

璃奈「うん、エクシーズテーマの中じゃ定期的に新規カードもらえてる」

 

 

アンナ「ま、まぁオレが使うテーマだから当たり前だろ」

 

 

かすみ「明らかに喜んでますね…」

 

 

愛「なにはともあれ幸先いいーじゃん。すいません、ショーケースお願いしまーす」

 

 

 

 

〜ユートチーム〜

 

 

俺「あった?」

 

 

歩夢「ううん」

 

 

しずく「こっちの店にもありませんでした」

 

 

俺「これだけデカくていろんなカードショップが入ってる商業施設だったらさすがにあると思ったんだけどな」

 

 

せつ菜「実際、3つのテーマの中ではあのモンスターが1番人気ですからね」

 

 

ユート「そうなのか?」

 

 

せつ菜「はい、大会で活躍するデッキにも採用されていたこともありますし、何より幻影騎士団自体の人気が出た当初から高いんですよね」

 

 

ユート「そうなのか…」

 

 

 

俺「そうそう、ブレイクソードなんて初動は2000円もしたからな。俺の知り合いもヒーヒー言いながら3枚揃えたな」

 

 

ユート「そう…なのか…」

 

 

俺「とにかくまた探して直しだな」

 

 

歩夢「うん」

 

 

ユート「すまない、俺のために」

 

 

俺「気にするなって。さあ行こう」

 

 

 

 

 

〜黒咲チーム〜

 

 

彼方「う〜ん、ないね〜」

 

 

エマ「うん…他のチームのみんなにも聞いて見たけど幻影騎士団とRRのリンクモンスターだけないって…」

 

 

果林「まぁ人気テーマだからある程度覚悟はしてたけど…」

 

 

黒咲「もういい。そんなものいらん。俺は早くハートランドに戻って」

 

 

彼方「そう慌てない、慌てない。慌ててたら本来できるはずのこともできなくなっちゃうよ〜」

 

 

エマ「うんうん。やっぱり準備はちゃんとしなきゃダメだよ。それに命懸けの戦いになるなら尚更だよ。日本のことわざで急がば回れって言うでしょ」

 

 

果林「そうよ、エクシーズ次元でやっぱりこうしておけばよかったって悔いを残さないように私は私のできることをしないと」

 

 

黒咲「くっ」

 

 

尊「(すごい3年生たち、あの黒咲を言いくるめてる…)」

 

 

 

果林は尊の方をチラッと見る。

 

 

果林「まぁそれになにかあったら私たちには部長と尊君と歩夢がいるから大丈夫よ」

 

 

黒咲「こいつがか?こいつのデュエルには鉄の意志も鋼の強さも感じられない」

 

 

彼方「そうかな〜?」

 

 

黒咲「何?」

 

 

彼方「黒咲君にはそう見えたかもしれないけど、尊君はやるときはやる男の子だよ〜」

 

 

エマ「うん、尊君はこれまで自分の未来を変えるために一生懸命頑張ってきたもんね」

 

 

果林「そうね。それに実力で言えば実際部長の次に強いのは尊君だからね」

 

 

尊「だけど僕は黒咲に負けた」

 

 

果林「まぁそれはそれよ。それに実際尊君は絶対に負けられないデュエルでは勝ってきたでしょ?」

 

 

彼方「そうそう」

 

 

エマ「そういうのって日本だと 火事場の馬鹿力って言うんだよね?」

 

 

黒咲「そんな都合のいいことが毎度起きるものか」

 

 

果林「とにかく尊君はこっちの立派な戦力よ。あなたには負けてしまったかもしれないけど、もうちょっとあてにしてあげてもいいんじゃない?」

 

 

尊「果林さん…」

 

 

黒咲「ふん」

 

 

彼方「ところでこれからどうする?もう結構ショップ回ちゃったけど〜」

 

 

果林「1つ考えがあるわ」

 

 

エマ「考え?」

 

 

果林「エマ、スクールアイドルが大好きなあなたならRRを使うアイドルを知ってるはずよ」

 

 

エマ「RRを使う…そっか!その手があったね!」

 

 

黒咲「どうするつもりだ」

 

 

果林「ふふ、黙って私たちについてきなさい」

 

 

 

 

〜ユートチーム〜

 

 

しずく「あ、ありました!先輩!こっちです!」

 

 

俺「でかした、しずく」

 

 

しずく「あ、でも…」

 

 

せつ菜「レアリティは…シークレットレアですね…」

 

 

ユート「シークレットレア?何かまずいのか」

 

 

 

歩夢「ううん、まずいってことはないんだけど…元々このカードにはウルトラレアとシークレットレアがあってシークレットレアっていうのはその名の通り珍しいレアリティなの。だからなかなか手に入らなくて、その分値段もすごくあがるの…。」

 

 

ユート「そうか」

 

 

俺「すいません、ショーケースいいですか?ラスティ・バルディッシュのシークレットが欲しいんですけど」

 

 

店員「ラスティ・バルディッシュ1枚ですね、かしこまりました。それは状態の確認をお願いします。」

 

 

 

俺「はい、大丈夫です」

 

 

店員「それではレジの方までどうぞ」

 

 

 

しずく「せ、先輩?」

 

 

せつ菜「い、いいんですか?」

 

 

 

俺「あぁ。」

 

 

店員「ちょうどお預かりいたしますね。ありがとうございました。」

 

 

 

俺「ユート、はいこれ」

 

 

 

ユート「幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ…いいのかこれ。高かったんじゃ…」

 

 

俺「人の命を救うのに値段なんて関係ないよ。さぁ使ってくれ」

 

 

ユート「ありがとう…」

 

 

しずく「さすがは先輩ですね」

 

 

せつ菜「はい、人のためなら自分のことは気にせずその人を助ける」

 

 

歩夢「うん、だからみんなついてこれたんだよね。あ、でも、お会計の半分私も払うよ」

 

 

せつ菜「あ、私も」

 

 

しずく「わ、私も払います」

 

 

俺「え?あぁいいっていいって。」

 

 

歩夢「で、でも」

 

 

俺「この分はまたバイトして稼げばいいんだし。みんなにはその分、次のライブで最高のステージにしてもらわないとな」

 

 

しずく「先輩…」

 

 

せつ菜「わかりました!部長、見ていてくださいね!私たちのライブを!」

 

 

俺「あぁ、期待してる」

 

 

 

 

ユート「……いい部長を持ったな君たちは」

 

 

歩夢「うん、自慢の世界一の部長で幼なじみだよ!」

 

 

 

 

〜黒咲チーム〜

 

 

 

尊「ここは…」

 

 

エマ「藤黄学園だよ」

 

 

彼方「多分この辺りで練習してると思うんだけどね〜」

 

 

果林「あ、あそこじゃない?」

 

 

彼方「おーいたいた〜おーい」

 

 

 

黒崎「あれ?あなたたちはたしか虹ヶ咲のスクールアイドル同好会の…」

 

 

果林「覚えててくれて光栄だわ」

 

 

黒崎「忘れませんよ、虹ヶ咲の上原歩夢さんとのデュエル。あのデュエルが私をさらにランクアップさせてくれましたから」

 

 

尊「あのこの人は?」

 

 

エマ「この子は藤黄学園のスクールアイドルの黒崎隼ちゃんだよ」

 

 

尊「え!?」

 

 

黒咲「貴様、今なんと言った?」

 

 

果林「ふふ、驚いてるわね。いい?もう一回言うわね、く・ろ・さ・き・しゅ・ん ちゃんよ」

 

 

尊「マジかよ…同姓同名…」

 

 

彼方「まぁ崎の字が違うんだけどね〜」

 

 

黒崎「もしかしてあなたもくろさきしゅんって言うの?」

 

 

黒咲「あ、あぁ」

 

 

果林「そうだ、黒咲君、あなた身分証持ってない?なんでもいいから出してみて」

 

 

黒咲「ハートランドのデュエルスクールの学生証しかないが…」

 

 

果林「それで十分。ほら本当にくろさきしゅんでしょ?」

 

 

黒崎「本当だ〜すごい〜」

 

 

果林「それだけじゃないわよ、黒崎ちゃん。こっちの黒咲君もあなたと同じくRRを使うのよ」

 

 

黒咲「なんだと!?」

 

 

黒崎「すっごい偶然!もしかしてあなた私のドッペルゲンガー?」

 

 

彼方「容姿は全然似てないけどまぁ言いたいことはわかるよ〜」

 

 

尊「まさかここにきたのって…」

 

 

果林「そう。彼女に黒咲君を合わせるためよ」

 

 

黒咲「…」

 

 

彼方「黒崎ちゃん、いきなり来て悪いんだけど〜」

 

 

エマ「ワイズ・ストリクス余ってたりしないよね?」

 

 

黒崎「え?えぇ自分に必要な枚数しか持ってないですから…」

 

 

彼方「だよね〜。いや〜今さ〜黒咲君にどうしてもワイズ・ストリクスが必要でさ〜でもどこのショップに行っても売り切れててないんだよね〜」

 

 

 

黒崎「そうなんですね…」

 

 

果林「やっぱりそうよね。困ったわね…。通販で買って待ってる暇もないし」

 

 

黒咲「あぁ、こうしている今も妹の瑠璃たちは戦っている」

 

 

黒崎「黒咲さん、あなた妹がいるんですか?」

 

 

黒咲「あぁ」

 

 

黒崎「そうなんですね!実はわたしにも妹がいるんですよ!とても大切な妹で」

 

 

果林「ふふ、どこまでも似てるのね2人は」

 

 

エマ「黒咲君にも妹がいてね、黒咲君は妹の瑠璃ちゃんを助けるためにワイズ・ストリクスを探してたの」

 

 

彼方「そうそう、妹を守りたいって気持ち、彼方ちゃんにはよーくわかるから力になってあげたいんだけど、なかなか上手くいかなくてね〜」

 

 

黒崎「そうだったですね…。うん、ちょっと待っててください」

 

 

 

 

 

 

果林「さて、これからどうしましょう」

 

 

彼方「また手当たり次第ショップを探すしかないかもね〜」

 

 

エマ「うん、どこかにきっとあるよ」

 

 

 

黒崎「あ、あの…これ!」

 

 

尊「これは…」

 

 

黒咲「RRーワイズ・ストリクス…」

 

 

黒崎「妹さんのためにも持っていって!」

 

 

黒咲「いいのかこれはお前の分じゃ」

 

 

黒崎「うん、1枚足りなくなっちゃうけどその分構築を考え直すし、それにいつかはショップにも並ぶと思うからその時に買えばいいし」

 

 

彼方「本当にいいの〜?黒崎ちゃん」

 

 

黒崎「うん、黒咲君にならこのカード、託せる気がする。」

 

 

黒咲「お前…」

 

 

黒崎「そのかわり絶対に妹さんを助けてね」

 

 

黒咲「あぁ、約束する。そしてこの戦いを終えたあと必ず返しにくる」

 

 

黒崎「そ、そんないいよ。もうこのカードはあなたのカードだよ」

 

 

黒咲「し、しかし」

 

 

黒崎「いいから持っていって。あんまりしつこいと妹さんにも嫌われちゃうよ?」

 

 

黒咲「わ、わかった」

 

 

果林「ほら、黒咲君、こういう時なんて言うの?」

 

 

 

黒咲「くっ…礼は言う…」

 

 

黒崎「ふふ、どういたしまして」

 

 

エマ「もしショップで見つけたら私たちが買って届けるよ」

 

 

黒崎「えぇ、別にそこまでしなくてもいいんですよ」

 

 

彼方「でももらうだけじゃ申し訳ないし〜」

 

 

 

黒崎「ならまた上原歩夢さんとデュエルさせてください。それでおあいこです」

 

 

果林「そういうことなら任せて。きっと歩夢も喜んでデュエルするわ」

 

 

黒崎「はい!是非お願いします!」

 

 

果林「それじゃあ申し訳ないけど私たち先を急ぐから。今度は歩夢も連れてくるわ」

 

 

黒崎「えぇ、お願いします!」

 

 

黒咲「黒崎隼」

 

 

黒崎「何?」

 

 

黒咲「俺は必ず妹を守る」

 

 

黒崎「うん、約束だよ」

 

 

尊「(黒咲って本当は家族とか妹思いなのか…。状況が逼迫していて余裕がないだけで本当は優しいやつなんじゃ…)」

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

愛「おっ、ぶちょーたちもきたきた」

 

 

俺「早いな、アンナチームは」

 

 

璃奈「1件目であったの。でもラスティ・バルディッシュとワイズ・ストリクスは結局見つからなかった 璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

 

俺「俺たちも何件も回ってようやく1枚見つけられたからな」

 

 

しずく「それもシークレットレアでしたからね」

 

 

かすみ「えぇ!?もしかして先輩、ラスティ・バルディッシュのシク買ったんですか?結構したんじゃ…」

 

 

俺「ま、人を救うのに金なんか気にしてられないからな」

 

 

アンナ「お、隼たちもきたぜ」

 

 

果林「ごめんなさい、待たせちゃったみたいね」

 

 

俺「いや、俺たちも今きたところだ」

 

 

愛「カリンたちも見つかったんだね」

 

 

果林「えぇ、というよりもらってきたんだけどね」

 

 

愛「もらってきたって…もしかして」

 

 

歩夢「黒崎隼ちゃんから?」

 

 

エマ「うん、黒咲君にも妹がいるって言ったら譲ってくれたの」

 

 

彼方「やっぱり妹思いの人に悪い人はいないよね〜」

 

 

果林「それでね、歩夢。譲ってくれる代わりに今度黒崎ちゃんが歩夢とデュエルしたいって言ってるんだけどいいかしら?」

 

 

歩夢「えぇ、もちろんですよ!そういうことで役に立てるなら何回でもデュエルしますよ」

 

 

果林「歩夢ならそう言ってくれると思ったわ」

 

 

愛「よーし、これで準備はばっちりだね、あとはみんなでエクシーズ次元に乗り込んで」

 

 

 

ユート「それなんだが…」

 

 

愛「ん?どったの?」

 

 

アンナ「オレたちのデュエルディスクで次元を超えられるのは3人までなんだ…」

 

 

かすみ「つまり、アンナちゃんとユートさんと黒咲さんを除くとこっちからは6人しかいけないってことですか?」

 

 

ユート「そういうことになるな…」

 

 

かすみ「えぇー、それならもっと早く言ってくださいよー」

 

 

ユート「すまない…タイミングを逃してしまったようだ…」

 

 

彼方「困ったね〜そうしたら6人選ばないと〜」

 

 

果林「こういう時こそ、部長あなたが選んでくれる?」

 

 

俺「俺が?」

 

 

果林「えぇ、あなたならそれぞれの適性を判断して選べるはずよ」

 

 

俺「…そうか。なら…」

 

 

アンナ「あ、あのよ、かすみと璃奈は入れてくれないか?こいつならきっと戦力になると思うんだ」

 

 

俺「わかった。なら、エクシーズ次元に行くのは…」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

俺「俺、歩夢、尊、愛、かすみ、璃奈だ」

 

 

愛「愛さんも?」

 

 

俺「あぁ、愛は璃奈とかすみのお目付役だ。それにエクシーズ召喚を誰よりも使う愛なら知識の面でも戦力になる。そしてかすみと璃奈、2人はアンナが推薦しただけのことがあるからアンナとの連携を重視して選んだ。アンナ、愛、2人を頼んだぞ」

 

 

アンナ「あぁ!任せておけ!」

 

 

愛「もち!2人には傷1つ付けさせないよ!」

 

 

俺「そして歩夢と尊。2人は言わずもがな戦力としてそしてサイバース使いとして選ばせてもらった」

 

 

歩夢「うん、役に立てるように頑張る」

 

 

尊「…」

 

 

俺「どうした?尊」

 

 

尊「いや…僕なんかでいいのかなって」

 

 

俺「どういうこと?」

 

 

尊「僕のデュエルには鉄の意志も鋼の強さもない。だからこの戦いについていけるかなって」

 

 

黒咲「…」

 

 

俺「なんだそんな心配か。それなら心配はいらない」

 

 

尊「え?」

 

 

俺「尊にそれがあるかは俺もわからない。けど俺が知ってる穂村尊は自分自身のデュエルで未来を変えてきた。それは紛れもない事実だ。黒咲に何を言われたか知らないけど、俺の知っている穂村尊のデュエルならきっとみんなの力になれる。俺たちはレジスタンスじゃない。ただの高校生だ。だから鉄の意志も鋼の強さだって持ってないかもしれない。それでもそれに代わる強さを持っている。だから自信を持て尊。尊ならきっと大丈夫だ」

 

 

尊「ありがとう…。うん、なんだか自信が出てきた」

 

 

俺「あぁ、その意気だ」

 

 

尊「黒咲、たしかに僕には鉄の意志も鋼の強さをないのかもしれない。けれど僕はデュエルで未来を変えてきた。僕にはその力がある。だからこの力でハートランドの未来を変えてみせる!」

 

 

黒咲「…ふん、好きにしろ」

 

 

尊「あぁ、そうさせてもらう」

 

 

俺「そういうわけで、俺と歩夢はユートと一緒に行く。アンナはかすみと璃奈と。愛と尊は黒咲と一緒だ」

 

 

愛「よろしくね、サッキー」

 

 

黒咲「サッキー?俺のことを言ってるのか?」

 

 

アンナ「あぁ、隼。愛はいつもそうらしいから慣れるしかないぞ」

 

 

黒咲「くっ、勝手にしろ。いくぞ」

 

 

愛「うん!」

 

 

尊「それじゃあよろしく」

 

 

 

アンナ「かすみ、璃奈、しっかりオレに捕まってろよ」

 

 

かすみ「り、りな子、手放さないでね」

 

 

璃奈「うん、かすみちゃんこそしっかり握っててね」

 

 

しずく「2人とも…気をつけてね」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 承知!」

 

 

かすみ「あぁー、だから手離さないでってば〜。もぅ、しず子、ちゃんとまっててね」

 

 

しずく「はいはい、璃奈さん、かすみさんをよろしくね」

 

 

璃奈「うん、任せて」

 

 

 

果林「気をつけるのよ」

 

 

エマ「無理しないでね」

 

 

彼方「戻ってきたらいっぱい御馳走食べさせてあげるからね〜」

 

 

せつ菜「皆さん、どうかご無事で」

 

 

歩夢「うん、ありがとうみんな」

 

 

俺「それじゃあ行ってくる」

 

 

ユート「いくぞ」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

ユート、黒咲、アンナ「次元転送装置起動!」

 

 

 

3人の掛け声と同時にデュエルディスクが光り、9人は光に包まれていく。

 

 

こうして9人はエクシーズ次元へ向かうのであった。

 

 

to be continued…



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第5話

 

 

エクシーズ次元に到着した俺たち。

 

 

 

 

俺「ここがエクシーズ次元…」

 

 

愛「愛さんたち本当に次元を越えたんだ…」

 

 

璃奈「次元を越える…璃奈ちゃんボード きらきら」

 

 

かすみ「あの〜この次元はスマホ充電できますか?」

 

 

愛「何の心配してんのさ、かすかす」

 

 

かすみ「かすみんです!」

 

 

歩夢「それにしても…」

 

 

尊「本当にどこも荒れ果てているというか」

 

 

 

黒咲「前はこうではなかった」

 

 

尊「え?」

 

 

黒咲「以前は公園には子供たちが遊んでいてデュエルをしていた。空は晴れ渡り自然もあった…」

 

 

尊「そっか…」

 

 

かすみ「ずっと気になってたんですけど、あのアーゼウスって何者なんです?誰が裏で操っているんですか?」

 

 

ユート「わからない。だがやつを見ていると誰かに操られているようには見えない。そう全て自分の意思でやっているように見える」

 

 

かすみ「でもカードが意思を持つなんて…はっ!?」

 

 

俺「俺たちの次元でも似たようなことがあっただろ。だからカード自体が意思を持つのは不思議じゃない。俺だって最初は半信半疑だったけどこの目でみた以上信じざるを得ないからな」

 

 

ユート「何故アーゼウスが意思を持ったのかはわからない。元々そういうカードだったのかもしれない。だが、少なくとも平和だったハートランドを壊したことは許されることじゃない。今すぐにでもやつを止めないと」

 

 

歩夢「そうだよね…こうしてる間にもユート君の仲間は苦しんでる…」

 

 

かすみ「それでかすみんたちはどこに向かってるんでしょうか?」

 

 

ユート「俺たちレジスタンスの基地だ」

 

 

黒咲「そこには俺の妹や他の仲間たちがいるはずだ。そこで今後の作戦を練る」

 

 

かすみ「なるほど!」

 

 

 

俺たちはしばらくハートランドを歩く。

 

だがどこを見ても街は破壊され荒廃している。

 

 

もしアーゼウスをこのまま野放しにしたらいつか自分たちの世界もこうなるのかもしれない。

 

考えるだけで胸が張り裂けそうだった。

 

 

 

黒咲「!?」

 

 

アンナ「な、なぁここって…そうだよな…」

 

 

ユート「あぁ間違い…」

 

 

 

俺たちの目の前には破壊された建物が映った。

 

まさか

 

俺はその時、全てを察した

 

 

歩夢「ユート君…?」

 

 

俺「ユート、ここが…」

 

 

 

ユート「あぁ…間違いない…ここが…レジスタンスの基地 だった 場所だ」

 

 

 

かすみ「そんな」

 

 

愛「嘘でしょ」

 

 

 

黒咲「瑠璃…瑠璃ぃー!」

 

 

黒咲は一目散に妹を探し出した。

 

 

アンナ「アレン、アレン!どこだアレン!返事をしろ!」

 

 

 

ユート「瑠璃!サヤカ!カイト!みんな居たら返事をしてくれ!!」

 

 

 

3人は仲間に呼びかけた。

 

しかし返事はなかった。

 

 

 

歩夢「私たち、遅かったのかな…」

 

 

璃奈「うん…」

 

 

愛「でもこんなのって…」

 

 

かすみ「あんまりです…」

 

 

 

こんなにも落ち込む4人を見たことがない。

 

けれど落ち込んでられない。

 

俺たちはこの次元の人たちを助けにきたんだから。

 

 

俺「みんな、落ち込むのはまだ早いよ。この施設が壊されただけでレジスタンスのみんなは逃げれたかもしれないし」

 

 

璃奈「でも…」

 

 

 

そこへ1人の少女がやってくる。

 

 

 

???「今の声、ユート?」

 

 

ユート「その声、サヤカか?」

 

 

サヤカ「やっぱりそうだ!ユート戻ってきてくれたのね」

 

 

ユート「あぁ、すまない遅くなってしまった」

 

 

サヤカ「ううん、そんなことない。」

 

 

ユート「サヤカ、一体何があった?」

 

 

サヤカ「うん、ユートたちが行ったあとすぐにアーゼウスの侵攻がこのレジスタンスの基地まで及んだの。それでみんななんとか逃げられたんだけど、バラバラになってしまって連絡も上手く取れなくて…。それでもしかしたらここに来れば誰かいるんじゃないかって思って、行くなって言われたけど来たの…」

 

 

 

ユート「そうか…辛い思いをしたな。」

 

 

 

黒咲「サヤカ、瑠璃は無事なのか?」

 

 

アンナ「アレンは?」

 

 

 

サヤカ「2人とも多分無事だと思う。アレンは私と一緒に逃げたし、瑠璃も途中まで一緒だったから」

 

 

黒咲「そうか…」

 

 

アンナ「よかったぁ」

 

 

歩夢「うん、本当によかった…」

 

 

ユート「サヤカ、今君たちが避難している場所に連れて行ってくれるか。そこで今後の作戦を練りたい」

 

 

サヤカ「うん、わかった。でも…」

 

 

ユート「でも?」

 

 

サヤカ「ごめん、アンナ。アレンなんだけど今日見回りに行ってくるって行ったきり時間になっても戻ってこないの」

 

 

アンナ「何!?ま、まぁでもアイツのことだからどっか道に迷ってるだけだろ、戻ったらきっといるって」

 

 

サヤカ「だといいんだけど」

 

 

ユート「とにかくそこに向かおう」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

黒咲「無事でいてくれ…瑠璃…」

 

 

尊「(黒咲…)」

 

 

 

 

 

サヤカ「着いたわ、ここよ」

 

 

レジスタンス「ユート?アンナ、隼!」

 

 

ユート「みんな無事だったか」

 

 

レジスタンス「あぁ、なんとかな」

 

 

 

アンナ「なぁ、アレンは?アレンはどこにいる?」

 

 

レジスタンス「アレンは…まだ戻ってきてない…」

 

 

アンナ「そうか…」

 

 

 

俺たちはレジスタンスに事情を説明した。

 

 

レジスタンス「そうか君たちも危ないところすまないな」

 

 

俺「いえ、それより…」

 

 

ユート「いつアーゼウスが来るかわからないな」

 

 

黒咲「来たところで俺たちはただ叩くのみ」

 

 

ユート「だがカイトはどうした?」

 

 

レジスタンス「わからない、最後に見たのはアーゼウスと戦っているところだな」

 

 

ユート「…」

 

 

黒咲「カイト…」  

 

 

 

俺「アーゼウスと対抗するには今の戦力で戦えるか」

 

 

ユート「正直厳しいだろうな。カイトや瑠璃、アレンがいれば勝機はあるが」

 

 

俺「ならまずその3人を探そう。まだ3人ともどこかにいるはずだ。特にアレンは今日までいたならそう遠くはないはずだ」

 

 

ユート「あぁ、そうだな」

 

 

アンナ「アレン…」

 

 

 

俺「俺と歩夢はユートとカイトを探す。」

 

 

愛「愛さんはかすみんとりなりーと行くよ。お目付役を任されてるからね」

 

 

アンナ「ならオレと愛、かすみと璃奈はオレとアレンを探してくれ」

 

 

俺「尊は黒咲と瑠璃を探してくれ」

 

 

尊「わかった」

 

 

黒咲「やむを得えん」

 

 

 

ユート「みんな、命の危機になったらまず自分の命を第一に行動してくれ」

 

 

黒咲「わかった」

 

 

アンナ「あぁ」

 

 

俺「愛、2人を頼んだ」

 

 

愛「おっけー、任せて」

 

 

かすみ「ちょっと怖いけどかすみん頑張ります!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

俺「あぁ、その意気だ」

 

 

 

 

俺「それじゃあ行こう」

 

 

 

俺たちは3手に分かれた。

 

 

 

 

〜アンナチーム〜

 

 

 

アンナ「アレン〜どこだ〜どこにいるんだ〜」

 

 

愛「アレン君〜」

 

 

かすみ「アレンさ〜んどこですか〜」

 

 

 

かすみ「ダメだ…全然いませんね…」

 

 

 

アンナ「いや、ぜってぇどこかにいる!アレンどこだー!」

 

 

そこにロボットの集団が現れる。

 

 

かすみ「な、なんですかこのロボット?」

 

 

璃奈「清掃用ロボット?」

 

 

 

アンナ「オボットか。ちっ、バレたか」

 

 

愛「もしかして…」

 

 

 

アンナ「あぁ、こいつらアーゼウスの手下だ」

 

 

かすみ「も、もういきなりですか〜」

 

 

愛「かすみん、りなりー、いける?」

 

 

かすみ「え?」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード メラメラ」

 

 

かすみ「も、もちろんですよ」

 

 

愛「アンアンはアレン君を探して。ここは愛さんたちに任せて」

 

 

 

アンナ「お前ら…。すまない!」

 

 

 

愛「さぁ〜虹ヶ咲スクールアイドル同好会の力、見せてあげますか〜」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 準備万端!」

 

 

かすみ「よーしかすみんだってー!」

 

 

 

愛「いくよ、2人とも!」

 

 

 

3人「デュエル!」

 

 

 

 

 

 

一方アンナは…

 

 

 

アンナ「アレン〜!」

 

 

アレン「アンナ姉ちゃん…?」

 

 

 

アンナ「アレン!?無事だったのか!?」

 

 

 

アレン「あぁ、アンナ姉ちゃんこそ」

 

 

アンナ「よかった〜探したんだそお前、さぁみんなのもとに帰ろう」

 

 

アレン「帰る?どうして?」

 

 

アンナ「どうしてって…一回レジスタンスの基地に戻って体勢を立て直して…」

 

 

アレン「その必要はないよ」

 

 

アンナ「何言ってんだよお前…。まさかお前!?」

 

 

アレン「今更気づいたのかよ。でももう遅い。俺はアーゼウス様の支配を受け入れた。この力があればアンナ姉ちゃんだって怖くないぜ!」

 

 

アンナ「くっ、アーゼウスの野郎…よくもアレンを…」

 

 

アレン「そういうことだからアンナ姉ちゃん、俺とデュエルだ!」

 

 

アンナ「あぁ、このデュエルでお前を正気に戻してやる!行くぞ!」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフ4000

 

 

アレン「先攻は俺がもらうぜ。俺はシルバー・ガジェットを召喚!効果発動!手札から無頼特急バトレインを特殊召喚!バトレインの効果!相手に500のダメージを与える!」

 

 

 

アンナ「くっ」

 

 

アンナライフ4000→3500

 

 

アレン「そしてシルバー・ガジェットとバトレインでオーバーレイ!難攻不落の鉄の城よ、地響き立てて敵兵うごめく鉄路を行け!エクシーズ召喚!現れろ、ランク4!重装甲列車アイアン・ヴォルフ!」

 

 

 

アンナ「きたか、アイアン・ヴォルフ…」

 

 

アレン「俺はカードを1枚セットしてターンエンドだ」

 

 

 

アンナ「オレのターン、ドロー!相手フィールドのモンスターが自分のモンスターの数より多い時、手札のこのカードが使える!速攻魔法 緊急ダイヤを発動!デッキからレベル4以下とレベル5以上の機械族・地属性モンスターを特殊召喚する!俺は無頼特急バトレインと除雪機関車ハッスル・ラッセルを特殊召喚!アレン、お前に見せてやる!リンク次元で手に入れたオレの新たな力を!」

 

 

 

アレン「何!?」

 

 

 

アンナ「現れろ!オレの超弩級サーキット!アローヘッド確認!召喚条件は機械族モンスター2体!オレはバトレインとハッスル・ラッセルをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、機関重連アンガー・ナックル!」

 

 

アレン「リンク召喚だと…」

 

 

 

アンナ「アンガー・ナックルの効果!手札の深夜急行騎士ナイト・エクスプレスナイトを墓地に送り、今墓地に送ったナイト・エクスプレスナイトを特殊召喚するぜ!」

 

 

 

アレン「攻撃力3000のモンスターをこうも簡単に…」

 

 

 

アンナ「さらに俺は爆走軌道フライング・ペガサスを召喚!フライング・ペガサスの効果!墓地からハッスル・ラッセルを特殊召喚して、フライング・ペガサスのレベルを10にする!オレはフライング・ペガサスとハッスル・ラッセルでオーバーレイ!エクシーズ召喚!鉄路の彼方より、地響きともに、ただいま到着!現れろ、超弩級砲塔列車グスタフ・マックス!」

 

 

 

アレン「きたか、グスタフ・マックス」

 

 

 

アンナ「グスタフ・マックスの効果!オーバーレイユニットを1つ使い相手に2000のダメージを与える!発射オーライ・ビッグ・キャノン!」

 

 

アレン「ぐっ」

 

 

アレンライフ4000→2000

 

 

アンナ「バトルだ!グスタフ・マックスでアイアン・ヴォルフを攻撃!突進エクスプレス!」

 

 

 

アレン「そうはさせるかよ!永続罠 掃射特攻を発動!機械族エクシーズモンスターのオーバーレイユニットを任意の数取り除きその数だけ相手フィールドのカードを破壊する!俺はアイアン・ヴォルフのオーバーレイユニット2つ全てを取り除き、アンナ姉ちゃんのグスタフ・マックスとナイト・エクスプレスナイトを破壊!」

 

 

 

アンナ「くっ。オレはカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

アレン「俺のターン、ゴールド・ガジェットを召喚、そして効果発動!手札から豪腕特急トロッコロッコを特殊召喚!そしてゴールド・ガジェットとトロッコロッコでオーバーレイ!エクシーズ召喚!No.27 弩級戦艦-ドレッドノイド!!」

 

 

 

アンナ「くっ」

 

 

 

アレン「トロッコロッコを素材にしたドレッドノイドの攻撃力は800アップする!」

 

 

アンナ「攻撃力3000!?」

 

 

アレン「バトルだ!ドレッドノイドでアンガー・ナックルを攻撃!ドレッドノイドは戦闘でモンスターを破壊したバトルフェイズ終了時にランク10の機械族モンスターにランクアップできる!これで俺の勝ちだ!」

 

 

 

アンナ「そうはさせるか!手札の工作列車シグナル・レッドの効果!相手モンスターの攻撃宣言時にこのカードを守備表示で特殊召喚し、攻撃対象をこのカードに移す!そしてシグナル・レッドはこの戦闘で破壊されないぜ!」

 

 

 

アレン「ちっ、ならアイアン・ヴォルフでシグナル・レッドを攻撃だ。俺はこれでターンエンド…仕留めそこねたか」

 

 

 

アンナ「まだお前に負けるわけにはいかないからな」

 

 

アレン「そうやってまた子供扱いしやがって…」

 

 

アンナ「オレはそんなつもりは…」

 

 

アレン「してるじゃねーかよ、あの時だって子供扱いして俺をリンク次元に連れていかないで、アンナ姉ちゃんや隼はいつだってそうだ、いつもいつも子供扱いして…。ちょっとは俺や瑠璃の気持ちを考えたことあんのかよ!」

 

 

アンナ「それは…」

 

 

アレン「ほらみろ、結局アンナ姉ちゃんたちは自分の考えをこっちに押し付けてるだけなんだよ!」

 

 

アンナ「…」

 

 

アレン「だから俺はアーゼウス様の支配を受け入れた。アーゼウスの力があればもう誰にも子供扱いされぇ、自分の力でなんでもできるようになるんだ!」

 

 

 

 

愛「それは違うよ!」

 

 

アレン「!?」

 

 

 

アンナ「愛…それにかすみに璃奈…。オボットたちは?」

 

 

かすみ「あんなのーかすみんたちにかかれば瞬殺ですよ〜」

 

 

璃奈「結構苦戦してたけどね」

 

 

かすみ「もうーりな子それ言わないで〜」

 

 

 

愛「君がアレン君だね」

 

 

アレン「あぁそうだよ」

 

 

 

愛「アレン君、話は聞かせてもらったよ。でもアレン君、人間は1人じゃ生きていけない。か弱い生き物なんだよ。アンアンは過保護だったかもしれないけどそれはアンアンが本当にアレン君のことを大切に思っているからなんだよ」

 

 

璃奈「好きな反対は嫌いじゃない。無関心なの。アンナちゃんはアレン君のことを大切に思ってるからだからついついいろいろ口うるさくいうのかもしれない」

 

 

かすみ「そうですよーそれにかまってもらえるって実はすごいありがたいことなんですよー」

 

 

愛「おー、かすかすがそれいうと重みが増すねー」

 

 

かすみ「かすみんです!」

 

 

璃奈「アレン君、多分そのアーゼウスの力はアーゼウスが力を得るためのまやかしの力、真の力じゃない」

 

 

愛「そうそう、本当に力を得たいのなら繋がりを大事にしないと」

 

 

 

アレン「繋がりだと…」

 

 

 

かすみ「そうですよ!人は誰かと誰かを思う心の繋がり、その繋がりの輪を広げて強くなるって先輩が言ってましたよ」

 

 

愛「だからそんなまやかしの力なんかに負けないで!アレン君ならきっと勝てる!」

 

 

アレン「勝てるって何に…」

 

 

愛「自分自身にだよ!」

 

 

 

アレン「俺自身に…」

 

 

愛「誰でも心の中じゃいい心と悪い心が戦ってるんだよ。でもそこから逃げ出さなければきっとどんなことだってやり直せる、誰とだって分かり合える!おじいちゃんはいつもそう言ってたよ!」

 

 

 

アンナ「愛…お前…その言葉…」

 

 

 

アレン「う、うるさい!俺は…俺だ!」

 

 

 

愛「今アレン君が苦しんでるのは自分自身と戦っている証拠だよ!」

 

 

璃奈「自分自身に負けないで 璃奈ちゃんボード ファイト!」

 

 

 

アンナ「アレン…今オレが楽にしてやる。オレのターン、ドロー!自分フィールドのモンスターが機械族・地属性のみ時、手札の弾丸特急バレット・ライナーは特殊召喚できる!さらにアンガー・ナックルの効果!このカードをリリースして墓地からナイト・エクスプレスナイトを特殊召喚する!オレはレベル10のバレット・ライナーもナイト・エクスプレスナイトでオーバーレイ!エクシーズ召喚!No.81 超弩級砲塔列車スペリオル・ドーラ!さらにスペリオル・ドーラ1体でオーバーレイ!」

 

 

アレン「何!?」

 

 

アンナ「エクシーズチェンジ!現れろ、超弩級砲塔列車ジャガノート・リーベ!」

 

 

アレン「ジャガーノート・リーベ…」

 

 

アンナ「こいつでアーゼウスの洗脳から解き放ってやる!ジャガノート・リーベの効果!オーバーレイユニットを1つ使い攻守を2000アップさせる!バトルだ!ジャガノート・リーベでドレッドノイドを攻撃!」

 

 

アレン「ぐぁ!!!」

 

 

 

アレンライフ2000→0

 

 

 

アンナ「アレン!」

 

 

アレン「アンナ姉ちゃん…ごめん…俺…」

 

 

アンナ「もういいお前はしゃべるな」

 

 

愛「アンアン、早くレジスタンスの基地に」

 

 

アンナ「あぁ」

 

 

 

 

〜黒咲チーム〜

 

 

黒咲「瑠璃ー!どこにいる!瑠璃ー!」

 

 

尊「瑠璃ちゃーん」

 

 

黒咲「くっ、やはり俺もここを離れるべきではなかったのか」

 

 

尊「黒咲…」

 

 

 

瑠璃「兄さん?」

 

 

黒咲「その声は…瑠璃!」

 

 

尊「君が瑠璃ちゃん」

 

 

黒咲「瑠璃、無事だったのか」

 

 

瑠璃「えぇ、兄さんこそ」

 

 

尊「君が瑠璃ちゃん?僕は穂村尊。君たちが言うリンク次元からやってきんだ」

 

 

瑠璃「リンク次元?そうあなたが…」

 

 

黒咲「瑠璃、カイトやアレンを知らないか」

 

 

瑠璃「えぇ、知らないわ」

 

 

黒咲「そうか…だがまずはお前だけでも無事でよかった」

 

 

瑠璃「そうね」

 

 

黒咲「どうかしたか瑠璃」

 

 

瑠璃「いやなんでも…」

 

 

黒咲「ならいい。今すぐレジスタンスの基地に戻るぞ。前使っていたところはもうないがサヤカたちが新しく基地を作ってそこにいる」

 

 

瑠璃「サヤカが…」

 

 

黒咲「そうだ、だからレジスタンスの基地に戻るぞ」

 

 

瑠璃「ねぇ兄さん、兄さんがリンク次元でそのお友達と遊んでる時、私たちがどれだけ大変だったか知ってる?」

 

 

黒咲「それは…。それにこいつは友達でもなんでもない」

 

 

瑠璃「そんなことはどうでもいいのよ。よくものこのこと戻ってきたわね」

 

 

黒咲「瑠璃、何を言ってる?」

 

 

尊「黒咲、彼女様子が変だ」

 

 

瑠璃「知るわけないわよね、兄さんは平和なリンク次元に行ってたんだから。そしてこれも知らないわよね、私がアーゼウス様の支配を受け入れたことを!」

 

 

黒咲「なんだと!?」

 

 

尊「やっぱり彼女はアーゼウスに操られてるんだ」

 

 

黒咲「くっ、やつは機械だけでなく人間まで操るということができるのか」

 

 

瑠璃「えぇ、アーゼウス様は私のデュエルディスクから私たちに力を与えてくれた」

 

 

黒咲「瑠璃、そんな力はまやかしだ、今すぐ捨てろ」

 

 

瑠璃「また始まったわ兄さんの説教が。あんたの説教はもううんざりなのよ!兄さんデュエルよ!そしてどっちが正しいか証明してあげるわ」

 

 

黒咲「くっやるしかないか」

 

 

尊「黒咲…気をつけて」

 

 

黒咲「言われなくてもわかっている!」

 

 

瑠璃「ふふ、行くわよ!」 

 

 

黒咲「結局、またこうなるのか…」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

to be continued…



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第6話

第10章 第6話

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

瑠璃「先攻はもらうわ。私は手札のLLーターコイズ・ワプラーの効果!自分フィールドにモンスターがいない時、特殊召喚できる。ターコイズ・ワプラーのさらなる効果、手札のLLーコバルト・スパローを特殊召喚する!コバルト・スパローの効果!デッキから2枚目のターコイズ・ワプラーを手札に加える。さらに手札のLLーサファイア・スワローの効果!自身と手札のターコイズ・ワプラーを特殊召喚する!」

 

 

 

尊「これでレベル4のモンスターが4体も!?」

 

 

 

黒咲「来るのか」

 

 

 

瑠璃「私は4体のモンスターでオーバーレイ!麗しき翼を持つ鳥たちよ。戦場に集いて気高く輝け!エクシーズ召喚!舞い降りよ!ランク1、LL-アセンブリー・ナイチンゲール!」

 

 

黒咲「きたか瑠璃のエースモンスター…」

 

 

瑠璃「私はカードを2枚セットしてターンエンド」

 

 

黒咲「俺のターン、ドロー!俺はRRーバニシング・レイニアスを召喚、そして効果発動!手札のトリビュート・レイニアスを特殊召喚する。さらにトリビュート・レイニアスの効果、デッキから罠カード RRーレディネスを墓地に送る」

 

 

尊「あのカードを使えば1ターンは凌げる」

 

 

瑠璃「やってくれるじゃない」

 

 

 

黒咲「俺はバニシング・レイニアスとトリビュート・レイニアスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4、RRーフォース・ストリクス!フォース・ストリクスの効果!オーバーレイユニットを1つ使いデッキからレイダーズ・ウィングを手札に加える。そしてレイダーズ・ウィングの効果、フォース・ストリクスのオーバーレイユニットを墓地に送り、自身を特殊召喚する!」

 

 

 

瑠璃「ほぅ」

 

 

 

黒咲「さらに手札のシンギング・レイニアスの効果、エクシーズモンスターがいる時、手札から特殊召喚できる。現れろ!反逆の翼のサーキット!」

 

 

 

瑠璃「何!?」

 

 

尊「いよいよか、黒咲!」

 

 

 

黒咲「アローヘッド確認!召喚条件は闇属性・鳥獣族モンスター2体!俺はフォース・ストリクスとシンギング・レイニアスをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、RRーワイズ・ストリクス!!」

 

 

 

瑠璃「リンク召喚ですって…」

 

 

 

黒咲「そうだ…。瑠璃このカードは本来お前とのデュエルで使うつもりはなかった。だが、お前がアーゼウスの支配を受けているというのならその支配から解放することでお前を守ることができる」

 

 

瑠璃「偉そうに…別に守ってなんて頼んでないわよ!」

 

 

黒咲「ワイズ・ストリクスの効果!デッキからRRーミミクリー・レイニアスを特殊召喚する!そしてミミクリー・レイニアスとレイダーズ・ウィングでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4、RRーフォース・ストリクス!フォース・ストリクスの効果!デッキからストラングル・レイニアスを手札に加える。さらにワイズ・ストリクスの効果!RRエクシーズモンスターが効果を発動した時、デッキからRUMを場にセットすることができる!俺はRUMーファントム・フォースをセットする!」

 

 

 

尊「よし、いいぞ黒咲」

 

 

 

黒咲「さらにミミクリー・レイニアスの効果、墓地のこのカードを除外してデッキからRRーバニシング・レイニアスを手札に加える!そしてRUMースキップ・フォースを発動!フォース・ストリクスをランクが2つ高いRRにランクアップさせる!」

 

 

瑠璃「来るのね」

 

 

 

黒咲「誇り高きハヤブサよ。英雄の血潮に染まる翼翻し 革命の道を突き進め!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク6!RR-レヴォリューション・ファルコン!」

 

 

瑠璃「きたわね、レヴォリューション・ファルコン。でも好きにはさせないわ!アセンブリー・ナイチンゲールの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、このターン、LLは戦闘・効果では破壊されずに戦闘ダメージは0になるわ!」

 

 

黒咲「やはりそうきたか。俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

瑠璃「RRーレディネスを墓地に送り、ファントム・フォースをセットしたわね。でもそれは想定済みよ!」

 

 

黒咲「何!?」

 

 

瑠璃「永続罠 王宮の鉄壁を発動!」

 

 

黒咲「王宮の鉄壁だと!?」

 

 

瑠璃「このカードがある限り、互いのプレイヤーはカードを除外できない。これで兄さんのRRーレディネスの墓地効果とファントム・フォースは封じたわ!いつまでもそう簡単にやれると思わないことよ!」

 

 

黒咲「くっ…」

 

 

瑠璃「私のターン、ドロー!私は装備魔法 ストイック・チャレンジを発動してアセンブリー・ナイチンゲールに装備!」

 

 

黒咲「そうはさせない!カウンター罠 ラプターズ・ガスト!ストイック・チャレンジの発動を無効にする!」

 

 

瑠璃「兄さんがそう来るのは読めてるのよ!」

 

 

黒咲「何!?」

 

 

瑠璃「カウンター罠 神の宣告!ライフを半分支払いラプターズ・ガストの発動を無効にする!」

 

 

瑠璃ライフ4000→2000

 

 

黒咲「ぐっこのままでは…」

 

 

 

瑠璃「アセンブリー・ナイチンゲールの攻撃力はオーバーレイユニット数×200アップし、このカードはオーバーレイユニットの数だけ直接攻撃できる!」

 

 

尊「オーバーレイユニットの数は3、さらにストイック・チャレンジの効果でオーバーレイユニットの数×600アップする…。つまりナイチンゲールの攻撃力は…」

 

 

瑠璃「2400よ!」

 

 

 

黒咲「ぐっ」

 

 

 

瑠璃「これで終わりよ!兄さん!アーゼウス様の力の前で散りなさい!アセンブリー・ナイチンゲールでダイレクトアタック!」

 

 

 

黒咲「ぐぁ!」

 

 

黒咲ライフ4000→1600

 

 

瑠璃「とどめよ!アセンブリー・ナイチンゲールでダイレクトアタック!!」

 

 

 

黒咲「ぐあああ」

 

 

黒咲ライフ1600→0

 

 

 

尊「黒咲!!」

 

 

 

瑠璃「どう?思い知った?いつまで兄さんの思い通りに行くと思ったら大間違いなのよ」

 

 

黒咲「瑠璃…」

 

 

瑠璃「もう兄さんなんて必要ないわ。もう私は1人で生きていける!もう兄さんの籠の中の小鳥じゃないのよ!!」

 

 

尊「黒咲…しっかりしろ。黒咲!」

 

 

黒咲「穂村尊…貴様にこんなことを頼むとはな…」

 

 

尊「なんだよ、言えよ」

 

 

黒咲「このカードを使え…。それと妹を…瑠璃を…頼んだ…」

 

 

尊「黒咲…。黒咲ぃー!」

 

 

黒咲は気を失った。

 

 

尊「なんでだよ…なんでこんなことできるんだよ。君たちは家族じゃないのかよ」

 

 

瑠璃「家族だけど、そろそろ兄さんが鬱陶しくなってきたことだしせいせいしたわ」

 

 

尊「黒咲は次元を越えても君のことをずっと思ってて…何より君の安全を願ってた…なのに、なのにそんなのあんまりだろ!」

 

 

瑠璃「あなたには関係ないでしょ。これは私と兄さんの問題。家族の話に首を突っ込まないでもらえるかしら?」

 

 

尊「首を突っ込むつもりはなかった。けどこんなのあんまりだ…。君は知ってるか、当たり前にいると思っていた家族がいなくなる悲しみを」

 

 

瑠璃「それは知らないけど」

 

 

尊「あぁ、知らなくていいんだ。けど今の君だったらすぐにそれを知ることになるだろう。けどそんな思いはして欲しくない。君をアーゼウスの呪縛から解放して君を止める!」

 

 

瑠璃「あなたにそれができるかしら?」

 

 

尊「あぁ、やってやるさ。デュエルディスクセット!デュエルだ!黒咲瑠璃!」

 

 

瑠璃「えぇ、いいわ。あなたも兄さんと同じ目を合わせてあげる」

 

 

尊「いくぞ!」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

 

一方…

 

 

 

 

 

ユート「いけ!ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン!!鎮魂のディザスター・ディスオベイ!」

 

 

 

俺「サイバース・クアンタム・ドラゴン!クアンタムエンプリクション!」

 

 

 

歩夢「海晶乙女マーブルド・ロック!マリンセスサブマージ!!」

 

 

 

 

俺「なんとか片付いたな」

 

 

歩夢「でも流石に数が多いね」

 

 

ユート「これはオボットと言って街の清掃ロボットなんだ」

 

 

 

俺「お掃除ロボットでオボットか…。それなら数は相当多いだろうな…」

 

 

歩夢「このオボットちゃんたちみんなアーゼウスに乗っ取られてるの?」

 

 

ユート「おそらくそうだろうな」

 

 

 

 

俺「愛から連絡だ。無事にアレンを保護したらしい」

 

 

ユート「アレンが。そうかよかった」

 

 

俺「だけどアレンもアーゼウスに操られていてアンナがデュエルで倒して元に戻したらしい。」

 

 

 

ユート「アレンが!?アーゼウスは機械だけでなく人まで操れるのか…」

 

 

 

俺「そうみたいだな。アンナはしばらくアレンの看病をするみたいだ」

 

 

ユート「そうか。それがいいな」

 

 

歩夢「黒咲君、瑠璃ちゃんと会えてればいいけど」

 

 

俺「尊に連絡を送っても返ってこないしな。何かトラブルに巻き込まれてなければいいが…」

 

 

 

 

〜尊vs瑠璃〜

 

 

 

 

尊「アセンブリー・ナイチンゲールをエクシーズ召喚したところまではさっきのデュエルと全く同じ…」

 

 

 

瑠璃「私はカードを1枚セットしてターンエンドよ」

 

 

 

尊「俺のターン、ドロー!」

 

 

瑠璃「この瞬間、ナイチンゲールの効果、オーバーレイユニットを1つ使い、このターン、LLモンスターは戦闘・効果では破壊されず戦闘ダメージは0になる」

 

 

尊「つまりナイチンゲールを処理できてもこのターンでは倒しきれないって訳か。だが、俺は転生炎獣ガゼルを召喚!ガゼルの効果発動、デッキから転生炎獣スピニーを墓地に送る。そしてスピニーに効果、転生炎獣がフィールドにいる時、墓地からこのカードを特殊召喚できる!」

 

 

 

瑠璃「同じレベルのモンスターが2体…まさか」

 

 

 

尊「そのまさかさ!俺はレベル3のガゼルとスピニーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!幻想を断ち切る灼熱の荒馬!現れろ、ランク3!転生炎獣ミラージュスタリオ!」

 

 

 

瑠璃「へぇ、あなたエクシーズを使えるのね」

 

 

 

尊「ミラージュスタリオの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、デッキから転生炎獣J・ジャガーを特殊召喚する!さらにJ・ジャガー1体でリンク召喚!リンク1、転生炎獣ベイルリンクス!」

 

 

瑠璃「これがリンク召喚…」

 

 

 

尊「ベイルリンクスの効果、デッキからフィールド魔法 転生炎獣の聖域を手札に加える。現れろ!未来を変えるサーキット!」

 

 

 

瑠璃「何!?」

 

 

 

尊「召喚条件は炎属性・効果モンスター2体以上!俺はリンク1のベイルリンクスとミラージュスタリオをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、転生炎獣サンライトウルフ!」

 

 

 

瑠璃「連続リンク召喚…」

 

 

 

尊「さらに墓地のJ・ジャガーの効果!ミラージュスタリオをEXデッキに戻し、自身をサランライトウルフのリンク先に特殊召喚する!そしてサンライトウルフの効果!このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、墓地の転生炎獣を手札に戻す。俺はガゼルを手札に戻す。三度現れろ!未来を変えるサーキット!」

 

 

 

瑠璃「3連続リンク召喚だと!?」

 

 

 

尊「俺はリンク2のサンライトウルフとJ・ジャガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

瑠璃「ヒートライオ…どうやらそのモンスターがあなたのエースカードみたいね」

 

 

 

尊「ヒートライオの効果!リンク召喚に成功した時、相手の魔法・罠ゾーンのカード1枚をデッキに戻す!リザウディング・ロアー!」

 

 

瑠璃「くっ」

 

 

 

尊「さらにフィールド魔法 転生炎獣の聖域を発動!そして転生炎獣の聖域の効果!ヒートライオを転生させる!転生リンク召喚!生まれ変われ!転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

瑠璃「同名カードを素材にリンク召喚!?」

 

 

 

尊「俺はカードを2枚セットしてターンエンドだ」

 

 

瑠璃「ちっ、めんどうなことをしてくれたわね」

 

 

尊「俺は負けるわけにはいかない。君を止める。それが黒咲との約束だ!」

 

 

瑠璃「あんたも兄さん同様、鬱陶しいわね」

 

 

尊「俺のことはなんとでも思っていい。だが、黒咲のことはわかって欲しい。黒咲は君のことを思って」

 

 

瑠璃「そんなことはわかってるのよ!」

 

 

尊「ならどうして…」

 

 

瑠璃「前もそうだった…兄さんはいつも私のことばかり…。なんでもっと自分を大事にしないのよ…。いつもボロボロになってまで私を守って…。これじゃ私のせいでいつか兄さんはいなくなっちゃうじゃない…」

 

 

尊「瑠璃ちゃん…」

 

 

 

瑠璃「だから決めたのよ!アーゼウスの力でもなんでも使えるものは使う!そしてもう兄さんが私を守らなくて済むようにする!今度は私が兄さんを守る番なのよ!」

 

 

 

尊「そうか…。君の思いはわかった…。よかった2人とも家族のことを大切に思ってて」

 

 

瑠璃「当たり前じゃない!それよりあなたはなんなの?さっきから家族家族って」

 

 

尊「俺には両親がいないんだ。行方不明になった俺を探してる途中で事故にあって亡くなった。帰ってきたら当たり前のようにいると思っていた両親はいなかった。だから家族を失う悲しみは誰よりも知ってるつもりだ。だから、君たち兄弟にはそうなって欲しくなかっただけだ」

 

 

瑠璃「そう、でも人の心配よりも自分の心配をすることね。さっきのデュエルを見てたでしょ。私は兄さんに勝った。次はあなたの番よ」

 

 

尊「あぁ、わかっている。だからこそこのデュエル俺は絶対に負けない」

 

 

瑠璃「ちっ、私のターン、ドロー。来たわ!装備魔法 ストイック・チャレンジを発動!このカードをナイチンゲールに装備するわ!」

 

 

 

尊「あのカードはさっき黒咲を倒したカード…」

 

 

 

瑠璃「さっきのデュエル見てたならわかるわよね!これで終わりよ!アセンブリー・ナイチンゲールはオーバーレイユニットの数まで相手にダイレクトアタックできる!」

 

 

 

尊「アセンブリー・ナイチンゲールの攻撃力は2400、そして3回のダイレクトアタックができる…」

 

 

 

瑠璃「その通り!バトル!アセンブリー・ナイチンゲールでダイレクトアタック!」

 

 

 

尊「そうはさせるか!罠発動!サラマングレイト・レイジ!このカードの効果によりナイチンゲールを対象を取らずに破壊する!」

 

 

瑠璃「ちっ、めんどうなことを。ならアセンブリー・ナイチンゲールの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、破壊を防ぐ」

 

 

 

尊「だがオーバーレイユニットが1つ減ったことにより自身とストイック・チャレンジで上がった攻撃力は下がるぜ!」

 

 

 

瑠璃「攻撃力は1600…これじゃ仕留めきれない…だがバトルは続行だ!アセンブリー・ナイチンゲールでダイレクトアタック!」

 

 

 

尊「ぐっ」

 

 

尊ライフ4000→2400

 

 

瑠璃「もう一度、ダイレクトアタック!」

 

 

尊「ぐぁ!」

 

 

尊ライフ2400→800

 

 

瑠璃「私はこれでターンエンド」

 

 

尊「なんとか持ち堪えれたみたいだな…」

 

 

瑠璃「なかなかしぶといわね…でももう次は無いわよ」

 

 

尊「そうだな…」

 

 

瑠璃「何!?」

 

 

尊「たしかに君の言う通り、次のターンを返したら俺は負けるだろう。だが、言ったはずだ。俺は負けるわけにはいかない。ここで俺が負けたらこの次元にきた意味がない。俺のデュエルには鉄の意志も鋼の強さもないかもしれない。けど俺のデュエルには未来を変える力がある。この力でハートランドの…エクシーズ次元の未来を変える!ライフは残り1000以下か…なら気分はバーニング・ドロー!」

 

 

 

瑠璃「ちっ、なんなの一体」

 

 

尊「最高に熱いカードだぜ。」

 

 

瑠璃「何ですって…」

 

 

尊「墓地のJ・ジャガーの効果、サンライトウルフをEXデッキに戻し、自身をヒートライオのリンク先に特殊召喚する!そして永続魔法 転生炎獣の意志を発動!このカードの効果により蘇れ!転生炎獣ミラージュスタリオ!」

 

 

 

瑠璃「オーバーレイユニットの無いエクシーズモンスターを呼び戻して何のつもり!?」

 

 

 

尊「続けて転生炎獣ゼブロイドXを通常召喚!」

 

 

 

瑠璃「これでレベル4モンスターが2体…まさか!?」

 

 

 

尊「俺はレベル4のJ・ジャガーとゼブロイドXでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!空と海の狭間を焼き尽くす灼熱の超龍!希望の炎となり現世に姿を現せ!エクシーズ召喚!現れろランク4、転生炎獣ブレイズ・ドラゴン!」

 

 

 

瑠璃「ランク4ですって…複数のランクを操るっていうの…」

 

 

 

尊「黒咲、お前が託してくれたカードを使わせてもらうぜ!俺はエクシーズ・ギフトを発動!」

 

 

 

瑠璃「エクシーズ・ギフト!?」

 

 

 

尊「このカードの効果は知ってるよな?」

 

 

 

瑠璃「えぇ、エクシーズモンスターが2体いる時、エクシーズモンスターのオーバーレイユニットを2つ取り除くことで2枚ドローするカード…」

 

 

尊「俺はブレイズ・ドラゴンのオーバーレイ2つ全てを取り除き2枚ドローする!バトルだ!そしてこの瞬間、ブレイズ・ドラゴンの効果!オーバーレイユニットが無いブレイズ・ドラゴンを転生させる!」

 

 

 

瑠璃「エクシーズモンスターをも転生させるって言うの!?」

 

 

尊「俺はブレイズ・ドラゴンでオーバーレイネットワークを再構築!転生エクシーズ召喚!生まれ変われ!ランク4、転生炎獣ブレイズ・ドラゴン!」

 

 

 

瑠璃「だが今更転生させたとこで何ができるって言うの?」

 

 

尊「転生したブレイズ・ドラゴンの効果!相手モンスター1体を対象を取らずに破壊する!君のナイチンゲールはコバルト・スパローを素材にしたことにより対象は取れない。だからこのカードを転生エクシーズ召喚する必要があったのさ!」

 

 

瑠璃「なら、アセンブリー・ナイチンゲールの効果!オーバーレイユニットを1つ使い破壊を防ぐ!」

 

 

尊「この瞬間を待っていた!」

 

 

瑠璃「何!?」

 

 

 

尊「カウンター罠 サラマングレイト・ロアー!自分フィールド上にサラマングレイトリンクモンスターがいる時、相手が発動した効果を無効にし破壊する!」

 

 

 

瑠璃「そんな、私のアセンブリー・ナイチンゲールが」

 

 

 

尊「いけ!ヒートライオでダイレクトアタック!ヒートソウル!!」

 

 

 

瑠璃「ぐぅぅ」

 

 

瑠璃ライフ4000→1700

 

 

 

尊「とどめだ!ブレイズ・ドラゴンでダイレクトアタック!!」

 

 

 

瑠璃「きゃああ」

 

 

 

瑠璃ライフ1700→0

 

 

 

デュエルの衝撃で瑠璃は吹き飛ぶ。

 

 

 

尊「瑠璃ちゃん!大丈夫か、しっかりしろ」

 

 

瑠璃「尊さん…私…。兄さんは…?」

 

 

尊「大丈夫だ、気を失ってるだけだ」

 

 

瑠璃「そう…よかった…」

 

 

尊「瑠璃ちゃん?瑠璃ちゃん!」

 

 

瑠璃もまた気を失った。

 

 

尊「ぐっ、ごめん2人とも…こんなことになるなんて…」

 

 

 

その後、俺からの連絡に気づいた尊は俺たちと合流した。

 

 

そして黒咲と瑠璃をレジスタンスの基地へと運んだ。

 

 

 

アンナ「アレンも瑠璃も隼もこんなになるなんて…」

 

 

歩夢「でも命に別状はなくてよかった」

 

 

かすみ「先輩、これからどうするんですか?」

 

 

俺「アレン、瑠璃、黒咲が戦えない以上、下手にこちらから行ってもアーゼウスに数で押し切られるかもしれない…」

 

 

璃奈「そうなると…」

 

 

愛「頼みの綱は…」

 

 

ユート「カイトだ」

 

 

かすみ「ユートさん、そのカイトって人、どんな人なんです?」

 

 

ユート「カイトは俺たちレジスタンスのリーダー的存在で元は俺たちは別のデュエルスクール通うデュエリストだった。カイトはデュエルの腕も相当だが、他に科学者としても優秀だった。この次元転送装置もカイトが作ったものだ。そのほかにも俺たち用のカードを作ったり、アーゼウスの侵攻に遭うまでは自分自身の新たなカードを作っているって言っていた」

 

 

 

かすみ「デュエルも超強くて、なんでも作っちゃってリーダーシップも取れる…。先輩負けてますよ、なんか作りましょう!」

 

 

俺「いや、別に張り合ってないから…」

 

 

ユート「カイトがまだ無事だったら戦局は一気にこちらに傾くと思うのだが、みんなが言うには最後に見たのはアーゼウスと戦ったところらしい…」

 

 

 

愛「でもアーゼウスたちは愛さんたちの次元にやってきた…」

 

 

かすみ「つまり…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ごくり…」

 

 

俺「まだカイトがやられたって決まったわけじゃない。どこかに身を潜めてチャンスを狙ってるかもしれない。とにかく今はカイトを探そう。俺たちにできるのはそれだけだ」

 

 

 

歩夢「そうだね」

 

 

愛「よーし、そうと決まったら早速行きますかー!」

 

 

かすみ「よーし、あのオボットたちにかすみんの力を見せつけてやりましょう!」

 

 

愛「オボットじゃなくてアーゼウスに見せつけなよ、かすかす」

 

 

かすみ「かすみんです!それに〜その役目は先輩に残しておかないと〜」

 

 

愛「本当調子いいな〜」

 

 

 

璃奈「アンナちゃんはここに残ってみんなを見守ってて」

 

 

アンナ「で、でもよ」

 

 

璃奈「大丈夫、私たちは帰ってくるから。璃奈ちゃんボード ニヤリ」

 

 

アンナ「璃奈…わかった。でもぜってぇ帰ってこいよ」

 

 

璃奈「うん、璃奈ちゃんボード ガッテン!」

 

 

俺「尊、準備はいいか?」

 

 

尊「あぁ、黒咲兄弟のような人たちをこれ以上生まないためにもやるしかないね」

 

 

俺「あぁ、その意気だ」

 

 

 

ユート「よし、いくぞ」

 

 

 

 

〜ハートランド市内〜

 

 

かすみ「やっぱりそう簡単に見つかりませんね〜」

 

 

歩夢「やっぱりどこかに身を潜めてるのかな」

 

 

俺「ユート」

 

 

ユート「なんだ?」

 

 

俺「カイトってどれくらい強いんだ?」

 

 

ユート「何故そんなことを聞く?」

 

 

俺「いや、ちょっと気になっただけ」

 

 

 

ユート「俺が知る限りではレジスタンスの中で、いやこのエクシーズ次元の中で最強の男だ」

 

 

俺「ユートよりも強いのか?」

 

 

ユート「何度か勝ったことはあるが、勝率はカイトの方が圧倒的に高い」

 

 

俺「そうか」

 

 

ユート「本当はカイトが既にアーゼウスに操られていると思ってるんじゃないのか?」

 

 

俺「いや、そんなことは」

 

 

ユート「正直俺は既に操られていると思っている」

 

 

俺「ユート…」

 

 

 

ユート「だが操られていようとどの道、やつは俺たちに襲いかかってくるだろう。なら戦うしかないはずだ。」

 

 

俺「それはそうだけど…」

 

 

ユート「確かにカイトが無事でいて俺たちと共に戦ってくれればベストだ。だがその可能性は限りなく低いだろう。だがどちらに転んでもカイトに会わなければならない。だからこうやって今探している。違うか?」

 

 

俺「そうだ」

 

 

ユート「やはりな。だがとにかくカイトを探そう」

 

 

俺「あぁ」

 

 

するとアンナからユートに連絡が入る。

 

 

 

ユート「どうした?」

 

 

アンナ「大変だ!隼が…隼がいないんだ!」

 

 

ユート「なんだと!?」

 

 

アンナ「ちょっと目を離したらいなかったんだ…。連絡を入れても返事がねぇ」

 

 

ユート「わかった、もしかしたら近くにいるかもしれない。こちらで探してみる」

 

 

アンナ「すまねぇ、頼んだ」

 

 

俺「どうかしたか?」

 

 

ユート「隼がレジスタンスの基地からいなくなったらしい」

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

ユート「くっ、俺たちで探そう」

 

 

俺「あぁ、そうだな。ここにはカイトもいないみたいだしな」

 

 

 

 

黒咲「ぐっ、身体は痛むが…まだ戦える…。早くこの戦いを終わらせる…。瑠璃をあんな目に合わせたアーゼウスを倒す…。」

 

 

???「相変わらずボロボロだな隼」

 

 

黒咲「その声は…まさか」

 

 

カイト「戻ってきたか、隼」

 

 

黒咲「カイト…お前無事だったのか」

 

 

カイト「あぁ、なんとかな」

 

 

黒咲「そうか。ユートもアンナも心配していたぞ。レジスタンスの基地も壊滅に追い込まれたらしいが、今サヤカらが新しい基地を作り今はそこに勢力を集めている。」

 

 

カイト「そうか。つまりそこが今のレジスタンスの本部というわけか」

 

 

黒咲「そうだ、お前も合流し、ユートらと作戦を練るんだ」

 

 

カイト「そうだな」

 

 

黒咲とカイトはレジスタンスの基地に向かう。

 

 

 

カイト「リンク次元でレジスタンスの力になりそうなデュエリストは見つかったのか?」

 

 

黒咲「あぁ、一応な」

 

 

カイト「一応か」

 

 

黒咲「1人はユートに勝ったらしいが、残りのやつらは不安が残る」

 

 

カイト「ほぅあのユートにか」

 

 

黒咲「あぁ」

 

 

カイト「(やはりそいつから潰すしかないか)」

 

 

黒咲「どうした?カイト」

 

 

カイト「いや、なんでもない。いくぞ」

 

 

黒咲「あぁ」

 

 

カイト「瑠璃やアレンは無事か?」

 

 

黒咲「いや、2人ともアーゼウスに操られていた。アレンはアンナがデュエルで倒し正気に戻した。瑠璃もリンク次元から来た穂村尊という男によって止められたらしい。」

 

 

カイト「穂村尊、さっき言っていたやつとは違う男か」

 

 

黒咲「あぁ」

 

 

カイト「そうか。ところで隼、なぜお前はそんなにボロボロなんだ」

 

 

黒咲「それは…」

 

 

カイト「まぁいい。お前がボロボロなのはいつもことだからな。」

 

 

黒咲「俺は瑠璃をあんな目に合わせたアーゼウスが許せない。だから今レジスタンスの基地でのうのうと休んではいられない。」

 

 

カイト「そうか。それでレジスタンスの基地はどこなんだ?」

 

 

黒咲「あぁ、ハートランド学園の体育館だ」

 

 

 

カイトは足を止めた。

 

 

 

黒咲「どうかしたか?カイト」

 

 

カイト「レジスタンスの基地まで待とうと思ったが、どうやらここで倒すしかないようだな」

 

 

黒咲「何を言っている…。まさかお前…」

 

 

カイト「そうだ。俺の中にはアーゼウスがいる!」

 

 

黒咲「貴様、アーゼウスだったのか」

 

 

カイト「厳密には違う。俺の中にアーゼウスが入り、俺に力を与えている。だが俺は俺だ。」

 

 

黒咲「貴様もアーゼウスに操られているのか」

 

 

カイト「どうだろうな。試してみるか?」

 

 

黒咲「くっなぜ初めから気づけなかった…」

 

 

カイト「隼、お前はすぐに熱くなり、冷静さを失う。そして他の者を突き放すような態度を取るが、人を信じようとする優しさを持っている。だが今ではそれがお前の最大の弱点だ。そこを利用させてもらった。」

 

 

黒咲「くっ…」

 

 

カイト「レジスタンスの基地の場所がわかったなら貴様に用はない」

 

 

黒咲「貴様ぁ…」

 

 

カイト「さぁどうする?俺をデュエルで倒して止めて見せるか?」

 

 

黒咲「あぁ、そのつもりだ!」

 

 

カイト「勝てるのか貴様に」

 

 

黒咲「この俺をなめるなよ」

 

 

カイト「ふん、いくぞ、隼!」

 

 

黒咲「あぁ!」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

to be continued…



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第7話 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

カイト「先攻は俺がもらう。俺は魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動。デッキからカードを10枚除外して2枚ドローする。そして光波双顎機(サイファー・ツイン・ラプトル)を召喚、効果発動。手札の光波鏡騎士(サイファー・ミラー・ナイト)を墓地に送り、2体目の光波双顎機を特殊召喚する。さらに自分フィールドにサイファーモンスターがいるとき手札の光波翼機(サイファー・ウィング)を特殊召喚する。」

 

 

 

黒咲「早速きたか」

 

 

カイト「光波翼機の効果、このカードをリリースしてサイファーモンスターのレベルを4つ上げる」

 

 

 

黒咲「これでカイトの場にはレベル8のモンスターが2体…」

 

 

カイト「俺はレベル8の光波双顎機2体でオーバーレイ!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク8!銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)!」

 

 

黒咲「きたか、カイトのエースモンスター…」

 

 

カイト「カードを2枚伏せる。俺はこれでターンエンド。この瞬間、光波鏡騎士の効果でデッキから光波双顎機を手札に加える。」

 

 

 

黒咲「俺のターン、ドロー!RR-ミミクリー・レイニアスを召喚。さらに自分フィールドにRRがいる時、手札のRRーファジー・レイニアスは特殊召喚できる。」

 

 

 

カイト「レベル4モンスターが2体…」

 

 

 

黒咲「俺はレベル4のミミクリー・レイニアスとファジー・レイニアスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4、RRーフォース・ストリクス!フォース・ストリクスの効果、オーバーレイユニットを1つ使いデッキからRRーシンギング・レイニアスを手札に加える。さらに墓地のミミクリー・レイニアスの効果、このカードを除外してデッキからレイダーズ・ウィングを手札に加える。」

 

 

カイト「ほぅ、俺が与えたカードか」

 

 

黒咲「そうだ、このカードでお前の心を取り戻す!」

 

 

カイト「貴様にそれができるかな」

 

 

黒咲「やってやる、手札のレイダーズ・ウィングの効果!フォース・ストリクスのオーバーレイユニットを墓地に送り、自身を特殊召喚する!さらに今墓地にいったファジー・レイニアスの効果、デッキから同名カードを手札に加える。続けて手札のシンギング・レイニアスは自分フィールドにエクシーズモンスターがいる時、特殊召喚できる。現れろ!反逆の翼のサーキット!」

 

 

カイト「何!?まさか…」

 

 

黒咲「アローヘッド確認!召喚条件は闇属性・鳥獣族モンスター2体!俺はフォース・ストリクスとシンギング・レイニアスをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、RRーワイズ・ストリクス!」

 

 

カイト「リンク召喚…。やはりリンク次元で手に入れていたか…」

 

 

黒咲「そうだ…このカードは俺の…俺の新たな仲間が巡り合わせてくれたカードだ!」

 

 

カイト「新たな仲間か…」

 

 

黒咲「その仲間のためにもお前を倒す!ワイズ・ストリクスの効果!デッキからRRートリビュート・レイニアスを効果を無効にして特殊召喚する。そしてレベル4のレイダーズ・ウィングとトリビュート・レイニアスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!目覚めろ!2つの魂を宿すモンスター!レイダーズ・ナイト!」

 

 

カイト「レイダーズ・ナイト…貴様に与えたカードが今は俺に牙を向くとはな」

 

 

黒咲「レイダーズ・ナイトの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、レイダーズ・ナイトをランクアップさせる!俺はレイダーズ・ナイト1体でオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ!RRーエトランゼ・ファルコン!」

 

 

黒咲「さらにワイズ・ストリクスの効果!RRエクシーズモンスターが効果を発動した時、デッキからRUMを場にセットすることができる。俺はRUMーデス・ダブル・フォースをセットする!この効果でセットされたRUMは速攻魔法でもこのターンに発動できる!そしてエトランゼ・ファルコンの効果!オーバーレイ・ユニットを1つ使い銀河眼の光波竜を破壊し、元々の攻撃力のダメージを与える!」

 

 

 

カイト「そうはさせるか!罠発動!光波防輪(サイファー・ビット)!このカードは発動後、銀河眼の光波竜のオーバーレイユニットになり、このターン、1度だけ銀河眼の光波竜は戦闘・効果では破壊されない!」

 

 

 

黒咲「やはりな。バトルだ!エトランゼ・ファルコンでサイファー・ドラゴンを攻撃!」

 

 

カイト「自爆特攻…狙いはあのカードか」

 

 

黒咲「ぐっ」

 

 

黒咲ライフ4000→3000

 

 

黒咲「その通りだ、カイト。俺はこの瞬間、RUMーデス・ダブル・フォースを発動!戦闘によって破壊されたモンスターを特殊召喚し、そのモンスターの倍のエクシーズモンスターへランクアップさせる!」

 

 

カイト「エトランゼ・ファルコンのランクは5…」

 

 

黒咲「俺はエトランゼ・ファルコンでオーバーレイネットワークを再構築!究極至高のハヤブサよ。数多なる朋友の遺志を継ぎ、勝利の天空へ飛び立て!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろランク10!RR-アルティメット・ファルコン!」

 

 

カイト「きたか、アルティメット・ファルコン」

 

 

黒咲「アルティメット・ファルコンの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、相手モンスターの攻撃力を1000下げる!」

 

 

カイト「くっ」

 

 

黒咲「バトルだ!アルティメット・ファルコンで銀河眼の光波竜を攻撃!ファイナル・グロリアス・ブライト!!」

 

 

 

カイト「くっ」

 

 

カイトライフ4000→2500

 

 

黒咲「俺はこれはカードを1枚伏せてターンエンド。この瞬間、アルティメット・ファルコンの効果!互いのエンドフェイズに相手モンスターの攻撃力を1000下げる。ただし、相手にモンスターがいない場合は1000のダメージを与える!」

 

 

カイト「ぐっ」

 

 

カイトライフ2500→1500

 

 

 

カイト「流石だな、隼」

 

 

 

黒咲「あぁ、俺はこのデュエル負けるわけには行かないからな」

 

 

カイト「俺のターン、ドロー。相手フィールドにEXデッキから特殊召喚されたモンスターがいる時、手札の光波双顎機は特殊召喚できる。光波双顎機の効果、手札を1枚墓地に送ることでデッキから光波鏡騎士を特殊召喚する。そして今墓地に送った光波異邦臣の効果、デッキからRUMー光波昇華を手札に加える。」

 

 

 

黒咲「くっ」

 

 

 

カイト「さらに手札の光波翼機を特殊召喚!そしてこのカードをリリースしてフィールドのサイファーモンスターのレベルを4つあげる!」

 

 

 

黒咲「くるか」

 

 

 

カイト「俺はレベル8となった2体のサイファーモンスターでオーバーレイ!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク8!銀河眼の光波竜!さらにRUMー光波昇華を発動!サイファー・ドラゴンをランクアップさせる!」

 

 

黒咲「くっ、やはりくるか」

 

 

カイト「闇に輝く銀河よ。とこしえに変わらぬ光放ち未来を照らす道しるべとなれ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!降臨せよ、ランク9!超銀河眼の光波龍(ネオギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)!!」

 

 

 

黒咲「(やはりきたか。だがこのモンスターがくることは想定内だ。)」

 

 

カイト「アルティメット・ファルコンはほかのカードを効果を受けない。だがネオサイファーの攻撃力には及ばない。バトルだ!超銀河銀の光波龍でアルティメット・ファルコンを攻撃!戦慄のサイファー・ストリーム!」

 

 

 

黒咲「ぐぁ」

 

 

黒咲ライフ4000→3000

 

 

黒咲「だがこれで貴様が攻撃できるモンスターはいなくなった!次のターンで必ず貴様を倒す!」

 

 

カイト「貴様に次のターンがあると思うか?」

 

 

黒咲「何!?」

 

 

カイト「本当に次のターンがあると思っているならとんだロマンチストだな」

 

 

 

黒咲「どういうことだ」

 

 

 

カイト「貴様は仲間たちが散って行った時、アーゼウスのデュエルを見ていなかったのか?」

 

 

黒咲「!?」

 

 

カイト「思い出したようだな。アーゼウスはエクシーズモンスターがバトルしたターンにエクシーズモンスターを素材としてエクシーズ召喚できる!」

 

 

黒咲「だがアーゼウスをエクシーズ召喚できるのは貴様のメインフェイズ2のはず…」

 

 

 

カイト「それはどうかな?」

 

 

黒咲「何!?」

 

 

カイト「リバースカードオープン!罠カード ワンダー・エクシーズを発動!」

 

 

黒咲「ワンダー・エクシーズだと!?」

 

 

カイト「このカードの効果により俺はバトルフェイズ中でもエクシーズ召喚することができる。」

 

 

黒咲「つまりアーゼウスを呼び出すというのか」

 

 

カイト「そうだ!俺は超銀河眼の光波龍1体でオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!降臨せよ!ランク12!天霆號アーゼウス!!!」

 

 

 

黒咲「アーゼウスだと」

 

 

 

禍々しい黒い渦の中からアーゼウスは姿を現す。

 

 

 

アーゼウス「カイトよ、よく我を召喚した」

 

 

カイト「ぐっ、黙っていろ」

 

 

アーゼウス「口ではそういうが我の力を必要としているのだろ。そうだ使え、そして我を受け入れろ」

 

 

カイト「ぐっ…黙れ!」

 

 

黒咲「カイトが苦しんでいる…やはりやつの言うようにカイトはまだアーゼウスに飲まれていない…」

 

 

 

そこに俺たちが合流する。

 

 

ユート「隼!それにカイト!」

 

 

俺「あれがカイト…。!?カイトが使っているモンスターは…」

 

 

愛「あれって…」

 

 

かすみ「間違いないですよ…」

 

 

璃奈「うん…」

 

 

歩夢「アーゼウス…」

 

 

ユート「やはりカイトはアーゼウスに取り込まれてしまったか」

 

 

黒咲「いやそうとも限らないようだ」

 

 

ユート「どういうことだ?」

 

 

黒咲「俺はさっき見た。カイトが自分の中のアーゼウスと戦っているところを…。カイトはまた完全に取り込まれていない」

 

 

ユート「それが本当なら望みはある…」

 

 

黒咲「だからこのデュエルでカイト、貴様をアーゼウスの呪縛から解き放つ!」

 

 

カイト「くっ、どいつもこいつも黙れと言っている!アーゼウス、貴様の力を使うぞ!」

 

 

アーゼウス「そうだ!我を受け入れ我の真の力を解放するのだ」

 

 

俺「アーゼウスの真の力…」

 

 

ユート「やはりリンク次元に来た時、アーゼウスは真の力を使っていなかったか」

 

 

アーゼウス「さよう。我はこの男、カイトとのデュエルにより力の一部を失った…。しかしこの男を取り入ることに成功し、今まさにこの男は自分の手で失わせた力を取り戻そうとしている。なんとも皮肉なことよ」

 

 

ユート「カイト…」

 

 

カイト「くっ…」

 

 

黒咲「カイト…今助ける!俺は罠カード 戦線復帰を発動!墓地からRRーエトランゼ・ファルコンを特殊召喚する!エトランゼ・ファルコンは相手によって破壊されれば墓地からフォース・ストリクスをさらに特殊召喚できる!」

 

 

愛「上手い!これでサッキーの守りは盤石だね!」

 

 

 

アーゼウス「ふん、そんな小細工など復活した我には通用せん!」

 

 

カイト「俺はアーゼウスのオーバーレイユニット2つ使い効果発動!相手フィールド上のカード全てを墓地に送る!」

 

 

黒咲「なんだと!?」

 

 

ユート「破壊じゃない除去、まずいぞ隼!」

 

 

 

カイト「これで貴様のフィールドはガラ空きだ。消えろ、天霆號アーゼウスでダイレクトアタック!!」

 

 

 

黒咲「ぐあああ」

 

 

黒咲ライフ3000→0

 

 

 

ユート「隼!」

 

 

俺「黒咲!」

 

 

ユート「しっかりしろ、隼!」

 

 

黒咲「すまないユート…力になれなかった…」

 

 

 

ユート「そんなことはない。お前のおかげでアーゼウスの手の内がわかった。」

 

 

黒咲「そうか…」

 

 

ユート「隼、しっかりしろ、隼!」

 

 

尊「大丈夫だ、気を失ってるだけだ」

 

 

 

俺「アーゼウス、貴様ぁ!」

 

 

アーゼウス「ふん、今のは余興に過ぎない。これからこの世界は我の世界になる。それまでの間、最後の晩餐を楽しむが良い」

 

 

 

そういうとアーゼウスは稲妻を発生させカイトと共にどこかへ消えた。

 

 

 

俺たちは黒咲をレジスタンスの基地に運んだ。

 

 

アンナ「そうか…カイトまで…」

 

 

ユート「あぁ…」

 

 

かすみ「これからどうします?先輩?」

 

 

俺「とりあえずわかったことは3つ」

 

 

かすみ「3つですか?」

 

 

俺「1つ、カイトはこちらの味方にはなれない。2つ、カイトはまだ完全にアーゼウスに取り込まれていない。3つ、アーゼウスはカイトを自身の器にしようとしている」

 

 

かすみ「つまり…どういうことですか?」

 

 

ユート「カイトを倒すしかないということか」

 

 

俺「そうだ」

 

 

尊「アーゼウスはカイトを自身の器にしようとしているってことは、カイトを倒せばアーゼウスを倒せるってこと…?」

 

 

俺「そうだ。それにカイトはまだ完全に取り込まれていない。さっきのデュエル、カイトの様子がおかしかったのはアーゼウスに取り込まれているのではなくわざと俺たちにアーゼウスの力を見せてその対策を練らせようとしたんじゃないかって思うんだ。」

 

 

ユート「たしかにさっきのデュエルでアーゼウスの真の力を知ることができた」

 

 

俺「だからアーゼウスを倒すならカイトの自我が残っていて尚且つアーゼウスの融合が進んでいる今なんじゃないか」

 

 

歩夢「カイト君を助けてアーゼウスを倒すなら今ってことね」

 

 

俺「あぁ」

 

 

ユート「どの道、敵は待ってくれないか」

 

 

尊「目的がわかったら行くしかない。行こう!」

 

 

愛「うん!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード メラメラ」

 

 

かすみ「か、かすみんだってオボットの1体や2体楽勝ですからね」

 

 

ユート「アンナ、君はここに残れ」

 

 

アンナ「オレも行く!かすみや璃奈になんかあったらどうすんだよ!」

 

 

かすみ「大丈夫、かすみんの身は先輩が守ってくれますから!」

 

 

愛「自分で守らんのかい」

 

 

ユート「それに今度隼が無茶しようとしたら殴ってでも止められるのはあとはアンナくらいだからな」

 

 

アンナ「そ、そうか。気を付けろよ」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

尊「よーし、じゃあ行くか!」

 

 

かすみ「とは行ったもののカイトさんはどこにいるんです?」

 

 

ユート「カイトが行きそうな場所に心当たりがある」

 

 

尊「よし!そこに向けて出発だ!」

 

 

 

 

俺「カイトがいるところって」

 

 

ユート「研究所だ」

 

 

俺「研究所?」

 

 

ユート「前にも言ったがカイトは自分の新しいカードを開発していた。アーゼウスがカイトに目をつけたのもおそらくカイトの科学者として才能を買ったんだろう。カイトを操れれば他の次元を自由に行き来できるようになる。そう踏んだんだろう」

 

 

かすみ「なるほど!じゃあアーゼウスがかすみんたちの世界にこれたのはカイトさんの力があったからなんですね」

 

 

ユート「そういうことだ。そして…あそこにあるのがその研究所だ」

 

 

 

愛「うわぁ…いかにもって感じ」

 

 

 

璃奈「あそこに異次元の科学が…璃奈ちゃんボード わくわく」

 

 

 

そこに大量のオボットが押し寄せる。

 

 

かすみ「うわうわ、なんです!?いっぱい出てきました!」

 

 

愛「こんだけ出てくるってことはやっぱりあそこが本丸っぽいね」

 

 

尊「そう言ってる間にどんどん増えてきた!」

 

 

 

かすみ「ひぇ〜何体いるんですか〜」

 

 

璃奈「ざっと100体は」

 

 

かすみ「ひぇ〜」

 

 

ユート「こいつらを相手にしてたらラチがあかないな」

 

 

俺「あぁ」

 

 

歩夢「ここは私たちに任せてあなたとユート君はカイト君のところへ」

 

 

俺「歩夢…」

 

 

歩夢「私だっていつもあなたに守ってばかりじゃないよ。たまにはあなたを助けないとね」

 

 

尊「あぁ、ここは僕たちに任せて2人は先に行って!」

 

 

愛「そうそう愛さんたちに任せて」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ファイト!」

 

 

かすみ「さ、先に終わったらこっち手伝ってくださいね」

 

 

俺「みんな…」

 

 

ユート「行こう」

 

 

俺「あぁ!」

 

 

 

オボット「侵入者、侵入者、排除します!」

 

 

尊「おっと君の相手は僕だよ」

 

 

歩夢「みんないくよ」

 

 

愛「オッケー、さぁオボットちゃんたち、愛さんが相手になるよ、あいだけにね!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 覚悟!」

 

 

かすみ「ひぃ〜でも先輩に褒められるにはやるしかないか」

 

 

 

5人「デュエル!」

 

 

 

 

 

 

ユート「頼もしいな君の仲間は」 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

 

〜歩夢vsオボット〜

 

 

 

オボット「私の先攻、ギアギアングラーを召喚して効果発動。デッキからギアギアクセルを手札に加えます。そして手札のギアギアクセルを自身の効果で特殊召喚。私はレベル4のギアギアングラーとギアギアクセルでオーバーレイ。2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚。ランク4、ギアギガント X」

 

 

 

歩夢「やっぱり機械族デッキ…」

 

 

 

オボット「ギアギガント Xの効果、オーバーレイユニットを1つ使いデッキからギアギアーノを手札に加える。私はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

 

歩夢「私のターン、ドロー。海晶乙女ブルータンを召喚、効果発動!デッキから海晶乙女シーホースを墓地に送る。そしてブルータンでリンク召喚、リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルースラッグの効果、墓地のシーホースを手札に加える。さらにブルータンの効果、デッキの上から3枚めくりその中の海晶乙女カード1枚を手札に加える。続けて手札のシーホースの効果、ブルースラッグのリンク先に特殊召喚するよ。」

 

 

 

歩夢「ブルースラッグとシーホースでリンク召喚!リンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果、墓地からシーホースを特殊召喚!さらにシーホースでリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果でデッキからフィールド魔法 海晶乙女の闘海を手札に加えて発動!さらに自分フィールドに海晶乙女リンクモンスターが2体いることにより手札の海晶乙女マンダリンは特殊召喚できる!輝け!愛と絆のサーキット!」

 

 

 

オボット「高質量のモンスター反応を感知」

 

 

 

歩夢「召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネとシーエンジェルをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、海晶乙女マーブルド・ロック!墓地のコーラルアネモネの効果、墓地のブルータンを手札に加える。さらにマーブルド・ロックの効果、墓地のシーホースを手札に加える。今一度、輝け!愛と絆のサーキット!!」

 

 

オボット「さらに高質量のモンスターを感知」

 

 

 

 

歩夢「召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク3のマーブルド・ロックとマンダリンをリンクマーカーにセット!母なる大海の深き青よ。わが手に集い慈愛と浄化の力を与えよ。リンク召喚。現れろリンク4!!海晶乙女グレート・バブル・リーフ!」

 

 

オボット「高質量を感知、高質量を感知、対処法を検索」

 

 

 

歩夢「海晶乙女の闘海の効果!墓地からブルースラッグ、シーエンジェル、コーラルアネモネを装備!これによりグレート・バブル・リーフの攻撃力は2000アップする!さらに魔法カード 星遺物を継ぐ者を発動!墓地からマーブルド・ロックをグレート・バブル・リーフのリンク先に特殊召喚!バトル!グレート・バブル・リーフでギアギガント Xを攻撃!」

 

 

 

オボット「対処します、速攻魔法 リミッター解除を発動。これによりギアギガント Xの攻撃力を倍にします」

 

 

 

歩夢「そうはさせないよ!」

 

 

 

オボット「!?」

 

 

歩夢「速攻魔法 禁じられた聖槍をギアギガント Xを対象に発動!これによりギアギガント Xの攻撃力は800ダウンし、このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けないよ!よってリミッター解除は不発になる!さらに手札から罠カード 海晶乙女瀑布を発動!マーブルド・ロックをゲームから除外してグレート・バブル・リーフの攻撃力を900アップさせる!さらにグレート・バブル・リーフの効果!モンスターが除外されたことにより攻撃力600アップ!」

 

 

 

オボット「ギアギガント Xの攻撃力は1500…戦闘ダメージは4600…。対処不能、対処不能」

 

 

 

歩夢「頼んだよ!グレート・バブル・リーフ!ギアギガント Xを攻撃!」

 

 

オボットライフ4000→0

 

 

 

歩夢「よし、まずは1体…」

 

 

 

 

一方…

 

 

ユート「ついたぞこの中だ」

 

 

俺たちは研究所の中に入る。

 

 

そして奥の部屋に進む。

 

 

ユート「カイト!」

 

 

カイト「ユート、思ったより早かったな」

 

 

ユート「お前を助けにきた」

 

 

カイト「助けるだと?誰が助けを乞うた?」

 

 

ユート「お前からアーゼウスを引き剥がす」

 

 

カイト「そうか。だがお前たちは1つ勘違いをしている」

 

 

俺「何?」

 

 

カイト「俺はたしかにあの時、アーゼウスのデュエルに敗れた。しかし俺はアーゼウスを自らの意思で受け入れた」

 

 

ユート「何故だ?」

 

 

カイト「貴様も覚えているだろう。以前、融合次元がこの世界を襲ってきたことを」

 

 

ユート「あぁだがそれはもう終わったことだ。融合次元の人間を矛を収め融和の道を歩んだだろう」

 

 

カイト「そうだな。だが本当に外部からの脅威がなくなると思うか?」

 

 

ユート「どういうことだ?」

 

 

カイト「今回新たに見つかったリンク次元のようにこの世界のほかにもまだ俺たちの知らない無数の次元が存在することがわかった。その連中が敵にならないと言い切れるか?」

 

 

ユート「それは…」

 

 

カイト「だからこそ俺はこのエクシーズ次元を守るために力を欲した。そのためだったらアーゼウスに利用されようが構わない。このエクシーズ次元を守るためだったら俺がアーゼウスの力を利用してやる」

 

 

ユート「カイトお前…」

 

 

カイト「そして手に入れた、アーゼウスとこいつが持ってきた異次元の力で完成したカードたちをな!」

 

 

ユート「まさかアーゼウスの力で完成させたのか…あのカードたちを」

 

 

カイト「さぁどうする?ユート、貴様は俺を止めるんじゃなかったのか?」

 

 

ユート「あぁ止めるさ、俺は必ずお前を止める!」

 

 

俺「(カイトはユートより強い…それに今はアーゼウスの力を持っている…だけど…)ユート俺も力を貸す、一緒に戦おう」

 

 

ユート「あぁ!」

 

 

カイト「2対1か、まぁこちらにアーゼウスがいる。ちょうどいいだろう」

 

 

ユート「こちらのライフは8000、ライフ、フィールド、墓地共有の変則タッグマスターデュエルだ」

 

 

カイト「あぁ。だがその前に俺の新たな力を見せてやろう!フォトンチェンジ!」

 

 

 

カイトはそういうと眩い光に包まれる。

 

 

俺「カイトの姿が変わった…?」

 

 

カイト「このデュエルで貴様らが負ければその魂はアーゼウスの生贄にさせてもらう」

 

 

俺「そのためのフォトンチェンジってわけか」

 

 

カイト「そういうことだ」

 

 

俺「行こう、ユート!これが俺たちの最後のデュエルだ!」

 

 

ユート「あぁ!」

 

 

カイト「こい!」

 

 

アーゼウス「(面白いことになってきたな)」

 

 

 

3人「デュエル!!」

 

 

 

to be continued…



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第8話

 

 

3人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは8000

 

 

 

 

ユート「最初は俺から行かせてくれ」

 

 

俺「わかった。頼んだ」

 

 

 

ユート「俺のターン、幻影騎士団ダスティローブを召喚。さらに自分フィールドに幻影騎士団がいる時、手札のサイレントブーツを特殊召喚できる。さらにカードを1枚セット。そしてセットした罠カード 幻影騎士団シェードブリガンダインは墓地に罠カードがない時、セットしたターンに発動でき、発動後モンスターカード扱いで特殊召喚できる。」

 

 

 

俺「闇属性モンスターが3体、まさか」

 

 

ユート「あぁ!君にもらったカードを使わせてもらう!現れろ!愚鈍なる力に抗う反逆のサーキット!アローヘッド確認、召喚条件は闇属性モンスター2体以上!俺はダスティローブ、サイレントブーツ、シェードブリガンダインをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ!」

 

 

 

カイト「リンク召喚だと…ユートお前をリンク次元で力を手に入れていたか」

 

 

 

ユート「あぁ、このカードはここにいる彼が俺に託してくれたカードだ。このカードでお前を取り戻す!ラスティ・バルディッシュの効果!デッキから幻影騎士団ラギッドグローブを墓地に送り、さらにデッキからRUMーファントム・フォースをフィールドにセットする。墓地のラギッドグローブの効果、墓地のこのカードを除外することでデッキから幻影剣を墓地に送る。さらに墓地の幻影剣の効果、このカードを除外して墓地からダスティローブを特殊召喚する。さらに幻影騎士団が特殊召喚に成功した時、手札の幻影騎士団ステンドグリーブは特殊召喚できる」

 

 

 

カイト「これでレベル3モンスターが2体…」

 

 

 

ユート「俺はレベル3のダスティローブとステンドグリーブでオーバーレイ!戦場に倒れし騎士たちの魂よ。今こそ蘇り、闇を切り裂く光となれ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク3、幻影騎士団ブレイクソード!」

 

 

 

カイト「きたかブレイクソード」

 

 

ユート「幻影騎士団ラスティ・バルディッシュの効果、このカードのリンク先に闇属性Xモンスターが特殊召喚された時、フィールドのカード1枚を破壊できる。俺はブレイクソードを破壊する!」

 

 

カイト「ブレイクソードをあえて破壊…狙いは蘇生効果か」

 

 

カイト「そうだ!ブレイクソードの効果!エクシーズ召喚されたこのカードが破壊された時、墓地から幻影騎士団2体を特殊召喚し、レベルを1つ上げる。俺はダスティローブとステンドグリーブを特殊召喚する!そしてレベル4となったダスティローブとステンドグリーブでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

 

俺「よし、ユートのエースモンスターがきた」

 

 

ユート「墓地のサイレントブーツの効果、このカードを除外しデッキから永続罠 幻影霧剣を手札に加える。俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

カイト「なるほどな、リンク次元でさらに力をつけたようだな。俺のターン、ドロー!自分フィールドにモンスターがいない時、手札のフォトン・スラッシャーは特殊召喚できる。」

 

 

 

ユート「フォトンモンスター!?やはりカイトは完成させていたのか…」

 

 

カイト「あぁ、これがアーゼウスの力を使い完成させた俺の新たなデッキだ!」

 

 

ユート「カイト…」

 

 

 

カイト「さらに手札のフォトン・バニッシャーはフィールドにフォトンモンスターがいる時、特殊召喚できる!フォトン・バニッシャーの効果!」

 

 

 

ユート「そうはさせるか!永続罠 幻影霧剣を発動!フォトン・バニッシャーの効果を無効にする!」

 

 

カイト「ならば俺はレベル4のフォトン・バニッシャーとフォトン・スラッシャーでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!輝光帝ギャラクシオン!」

 

 

ユート「新たなエクシーズモンスターか」

 

 

カイト「ギャラクシオンの効果!オーバーレイユニットを2つ使いデッキからこのカードを特殊召喚する!」

 

 

ユート「何!?」

 

 

 

カイト「闇に輝く銀河よ、希望の光になりて我が僕に宿れ! 光の化身、ここに降臨! 現れろ、銀河眼の光子竜! 」

 

 

 

ユート「ギャラクシーアイズ…」

 

 

俺「フォトン・ドラゴン…」

 

 

 

カイト「これが俺の真のエースカードだ」

 

 

ユート「カイトの真のエース…」

 

 

カイト「さらに手札のフォトン・オービタルの効果、このカードをギャラクシーアイズに装備する。そして装備カードとなったフォトン・オービタルを墓地に送り、デッキからフォトンまたはギャラクシーモンスターを手札に加える。俺は銀河眼の残光竜を手札に加える。さらに銀河眼の残光竜はフィールドにギャラクシーモンスターがいる時、特殊召喚できる」

 

 

 

俺「これでカイトの場にレベル8モンスターが2体…」

 

 

 

カイト「俺はレベル8の銀河眼の光子竜と銀河眼の残光竜の2体でオーバーレイ!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク8!銀河眼の光波竜!」

 

 

 

ユート「サイファー・ドラゴン、あのモンスターが俺たちの知っているカイトのエースモンスターだった…」

 

 

 

俺「ランク8なら強力な効果を持っているはず…」

 

 

 

ユート「あぁ、サイファー・ドラゴンはオーバーレイユニットを1つ使い相手モンスターのコントロールを奪い、そのモンスターをサイファー・ドラゴン扱いにしさらに攻撃力を3000にすることができる」

 

 

俺「なんて効果なんだ…」

 

 

 

ユート「だが、対策はある!俺はRUMーファントム・フォースを発動!墓地の幻影騎士団ブレイクソードを除外してダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンをランクアップさせる!」

 

 

 

俺「あのモンスターを呼び出すのか」

 

 

 

ユート「煉獄の底より、いまだ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌!永久に響かせ現れよ!ランクアップ・エクシーズチェンジ!出でよ、ランク5!ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

 

カイト「やはりきたか、ダーク・レクイエム。」

 

 

ユート「そしてラスティ・バルディッシュの効果!このカードのリンク先に闇属性モンスターがエクシーズ召喚された時、フィールドのモンスター1体を破壊する!俺は当然、銀河眼の光波竜を破壊する!」

 

 

 

カイト「やはりそうきたか。だがここまでは全て想定内だ」

 

 

 

ユート「なんだと!?」

 

 

 

カイト「俺は装備魔法 銀河零式を発動!墓地からギャラクシーモンスターを特殊召喚しこのカードを装備させる!俺は墓地の銀河眼の光波竜を特殊召喚する!そして俺は銀河眼の光波竜1体でオーバーレイネットワークを再構築!エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク9!銀河眼の光波刃竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴン)!!」

 

 

 

ユート「サイファー・ブレードだと!?」

 

 

 

カイト「銀河眼の光波刃竜はランク8のギャラクシーアイズXモンスターに重ねてエクシーズ召喚することができる。そしてこいつの効果を見せてやる!オーバーレイユニットを1つ使いダーク・レクイエムを破壊する!」

 

 

 

ユート「ならばダーク・レクイエムの効果!ダーク・リベリオンをオーバーレイユニットにしている時、相手モンスターの効果を無効にして破壊し、墓地からダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

 

 

カイト「やはりな、貴様はサイファー・ブレードにダーク・レクイエムの効果を使わざるを得ない。そして俺は、この時を待っていた」

 

 

 

ユート「何!?」

 

 

 

カイト「サイファー・ブレードの効果!相手の効果で破壊された時、墓地から銀河眼の光波竜を特殊召喚する!」

 

 

俺「破壊されてもなお、ギャクシーアイズを呼ぶのか」

 

 

カイト「まだだ!俺は銀河眼の光波竜でオーバーレイネットワークを再構築!銀河の光の導くところ新たな世界がひらかれる!!天孫降臨!アーマーエクシーズ召喚!!現れろ新たなる光の化身!!ギャラクシーアイズ・FA・フォトン・ドラゴン!!」

 

 

 

俺「アーマーエクシーズ!?」

 

 

ユート「カイトのフォトンデッキはここまで完成されていたのか…」

 

 

 

カイト「ギャクシーアイズFA・フォトン・ドラゴンの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、ダーク・レクイエムを破壊する!ギャラクシー・サイドワインダー!」

 

 

 

ユート「くっ」

 

 

 

カイト「さらにこいつもまたランク8のギャラクシーアイズだ」

 

 

俺「まさか!?」

 

 

ユート「またやつを呼ぶのか」

 

 

 

カイト「俺はFA・フォトンでオーバーレイネットワークを再構築!エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク9!銀河眼の光波刃竜!」

 

 

俺「2体目のサイファー・ブレードか…」

 

 

 

カイト「サイファー・ブレードの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、相手モンスター1体を破壊する!俺はダーク・リベリオンを破壊する!」

 

 

 

ユート「くっ」

 

 

 

カイト「バトルだ!銀河眼の光波竜で幻影騎士団ラスティ・バルディッシュを攻撃!」

 

 

 

ユート「くっ」

 

 

 

俺&ユートライフ8000→6900

 

 

カイト「さらに輝光帝ギャラクシオンでダイレクトアタック!」

 

 

 

ユート「ぐぁ」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺&ユートライフ6900→4900

 

 

カイト「メインフェイズ2、魔法カード 貪欲な壺を発動。墓地の銀河眼の光波刃竜、フォトン・スラッシャー、フォトン・バニッシャー、フォトン・オービタル、ギャクシーアイズFA・フォトン・ドラゴンをデッキに戻し2枚ドローする。そして魔法カード オーバーレイ・リジェネレートを輝光帝ギャラクシオンを対象に発動。このカードを対象のモンスターのオーバーレイユニットにする。」

 

 

 

ユート「来るのか、やつが」

 

 

 

カイト「あぁ。エクシーズモンスターで戦闘を起こったターン、このモンスターはエクシーズモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚することができる!俺は輝光帝ギャラクシオン1体でオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク12!!天霆號アーゼウス!!!」

 

 

 

雷鳴と共に雲の切れ間からアーゼウスは姿を現す

 

 

アーゼウス「やはり我の力を欲したか、カイトよ」

 

 

カイト「黙れ、貴様は俺を利用しているつもりだろうが、それは違う。俺が貴様を利用しているのだ」

 

 

アーゼウス「ほぅ、人間とは面白いことを言うのだな。最高神の我が貴様に利用されているとは。ならば見せてみよ、我を利用してる貴様の実力とやらを」

 

 

カイト「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

俺「(ユートのあれだけの布陣を突破しただけでなく、破壊されても後続を呼ぶ銀河眼の光波刃竜と天霆號アーゼウスを残すなんて…カイト、こいつは半端じゃなく強い…。けどここで負けるわけにはいかない。ユートたちエクシーズ次元の人たちのためにも…そして俺の帰りを待っているニジガクのみんなのためにも…)」

 

 

ユート「すまない、フィールドには何も残せなかった…」

 

 

 

俺「いや、そんなことはないさ。ユートの熱い思いは伝わった。あとは俺がそれに応える番だ」

 

 

ユート「あぁ、頼んだぞ」

 

 

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドロー!手札のマイクロ・コーダーを墓地に送り、魔法カード サイバネット・マイニングを発動!デッキからサイバース・ガジェットを手札に加える。そしてサイバース・ガジェットを召喚!」

 

 

 

カイト「サイバース…これが貴様のデッキか」

 

 

俺「サイバース・ガジェットの効果!墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はレベル4以下のサイバース族1体!俺はサイバース・ガジェットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!墓地のサイバースガジェットの効果!ガジェットトークンを特殊召喚する!続けてガジェットトークンでリンク召喚、リンク1、リンク・スパイダー!」

 

 

 

 

俺「現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体!俺リンク・ディサイプルとマイクロ・コーダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、コード・トーカー!」

 

 

 

カイト「早速リンク召喚か」

 

 

 

俺「さらに墓地のマイクロ・コーダーの効果、コード・トーカーモンスターのリンク素材になった時、デッキからサイバネット魔法・罠カードを手札に加える。俺は永続魔法 サイバネット・コーデックを手札に加え、発動!現れろ未来を導くサーキット!」

 

 

 

カイト「これがやつらリンク次元の力、連続リンク召喚か」

 

 

 

俺「俺はリンク2のコード・トーカーとリンク・スパイダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

 

ユート「よし、リンク3を呼び出したか」

 

 

 

俺「永続魔法 サイバネット・コーデックの効果、コード・トーカーモンスターをリンク召喚した時、デッキからそのモンスターと同じ属性のサイバース族モンスターを手札に加える。俺は地属性 コード・ジェネレーターを手札に加える。そしてトランスコードの効果、墓地からコード・トーカーをリンク先に特殊召喚する!」

 

 

 

アーゼウス「なるほど、サイバネット・コーデックとコード・トーカーたちの連続リンク召喚により勝負を決める、最初の我とのデュエルは見れなかったがこれが本来の貴様のデュエルというわけか」

 

 

 

俺「まだだ!手札のコード・ジェネレーターはコード・トーカーリンクモンスターのリンク素材にするとき、手札から素材にできる!俺はリンク2のコード・トーカーとコード・ジェネレーターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!そしてコード・ジェネレーターの効果、デッキからドット・スケーパーを墓地に送る。さらにサイバネット・コーデックの効果でデッキからリンク・インフライヤーを手札に加える。続けて墓地のドット・スケーパーの効果、このカードが墓地に送られたことにより自身を特殊召喚する。」

 

 

 

アーゼウス「なるほどなかなかの展開力ではないか。だが」

 

 

カイト「この瞬間、アーゼウスの効果!オーバーレイユニットを2つ使い貴様らのフィールドのカードを全て墓地に送る!」

 

 

 

ユート「くっ」

 

 

アーゼウス「せっかくの展開したリンクモンスターたちも無駄だったようだな」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

アーゼウス「何!?」

 

 

カイト「…」

 

 

俺「アーゼウス、お前の効果は黒咲とのデュエルで把握している。」

 

 

アーゼウス「何…」

 

 

俺「魔法カード 死者蘇生を発動、墓地からトランスコード・トーカーを特殊召喚する!そして手札のリンク・インフライヤーはリンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる。現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

アーゼウス「何…」

 

 

カイト「アーゼウスの効果を受けてもなお展開するか…」

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のトランスコード・トーカーとリンク・インフライヤーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4、アクセスコード・トーカー!」

 

 

カイト「リンク4だと…」

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果、リンク3のトランスコードを素材にしたことにより攻撃力を3000アップ!そしてアクセスコード・トーカーの更なる効果!墓地のリンクモンスターをゲームから除外することで相手フィールドのカードを1枚破壊する!そしてこの効果は除外するモンスターの属性が異なる時、何度でも使える!俺は闇属性リンク・ディサイプルを除外してアーゼウス、貴様を破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

アーゼウス「くっ人間如きが」

 

 

 

アクセスコード・トーカーの攻撃によりアーゼウスは破壊される。

 

 

ユート「よし、アーゼウスを倒したぞ」

 

 

俺「いやまだだ、フィールドから墓地に送っただけでまだアーゼウスの支配は消えてない。完全にカイトからアーゼウスを引き離すにはカイトに勝つしかない」

 

 

 

ユート「あぁ、そうだな」

 

 

 

俺「アクセスコードの効果、墓地の地属性リンク・スパイダーを除外して銀河眼の光波刃竜を破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

カイト「くっ、だがサイファー・ブレードは破壊された時墓地からサイファー・ドラゴンを特殊召喚する」

 

 

 

俺「それも想定済みだ、風属性エクスコードを除外して銀河眼の光波竜を破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

カイト「くっ、俺のモンスターが全滅だと?」

 

 

俺「バトルだ!アクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!!」

 

 

 

カイト「ぐあっ」

 

 

カイトライフ8000→2700

 

 

俺「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

ユート「流石だな、カイトに大ダメージを与えることができた」

 

 

俺「あぁ、けどカイトのことだ。まだ油断はできない」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

カイト「なるほど、これがリンク次元の力か…。だが、俺のターン、ドロー!」

 

 

俺「どう出てくる…」

 

 

アーゼウス「そうだ、カイトよ、我が与えた力を使え…」

 

 

アーゼウスの幻影がカイトの背後に現れる

 

 

カイト「ちっ」

 

 

俺「アーゼウスがカイトに与えた力…フォトンのカードだけじゃないのか…」

 

 

ユート「まさか…」

 

 

 

カイト「貴様らに見せてやろう、俺の更なる力を!俺は銀河騎士を召喚し効果発動!墓地から銀河眼の光子竜を特殊召喚する!さらに魔法カード 銀河遠征を発動!自分フィールドにフォトンまたはギャラクシーモンスターがいるとき、デッキからレベル5以上のギャラクシーモンスターを特殊召喚する!俺は銀河戦士を特殊召喚する!続けて銀河戦士の効果、このカードが特殊召喚に成功した時、デッキからギャラクシーモンスターを手札に加える、俺は2体目の銀河眼の残光竜を手札に加える。そして銀河眼の残光竜の自身の効果で特殊召喚する!」

 

 

 

俺「あっという間に大型モンスターを…」

 

 

ユート「だがこれだけじゃないはずだ」

 

 

カイト「当然だ、言ったはずだ。更なる力を見せると。現れろ!闇に輝くサーキット!」

 

 

 

ユート「何!?」

 

 

俺「まさか!?」

 

 

 

カイト「アローヘッド確認、召喚条件は攻撃力2000以上のモンスターを含む光属性モンスター2体!俺は銀河眼の光子竜と銀河戦士の2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、銀河眼の煌星竜(ギャラクシーアイズ・ソルフレア・ドラゴン)!!」

 

 

俺「カイトがリンク召喚…」

 

 

ユート「やはりアーゼウスはリンク次元に行った時、リンク召喚のデータを持ち帰っていたか…」

 

 

 

カイト「銀河眼の煌星竜の効果!墓地の銀河眼の光子竜を手札に加える。そしてレベル8の銀河騎士と銀河眼の残光竜でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク8、銀河眼の光波竜!」

 

 

 

俺「また銀河眼の光波竜ってことは…」

 

 

 

カイト「俺は銀河眼の光波竜でオーバーレイネットワークを再構築!アーマードエクシーズ召喚!こい、ギャラクシーアイズFA・フォトン・ドラゴン!そしてFA・フォトンの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、アクセスコード・トーカーを破壊する!」

 

 

 

俺「アクセスコード!」

 

 

 

カイト「まだだ!魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地の銀河眼の光波刃竜、銀河騎士、銀河戦士、銀河眼の残光竜、アーゼウスをデッキに戻して2枚ドローする!さらに俺は2枚目の装備魔法 銀河零式を発動!墓地から銀河眼の光波竜を特殊召喚する!さらに銀河眼の光波竜1体でオーバーレイネットワークを再構築!エクシーズチェンジ!ランク9!銀河眼の光波刃竜!」

 

 

 

ユート「ここでFA・フォトンとサイファー・ブレードが並ぶだと…」

 

 

俺「くっ」

 

 

 

カイト「銀河眼の光波刃竜の効果!オーバーレイユニットを1つ使い貴様のセットカードを破壊する!」

 

 

 

俺「そうはさせるか!罠カード リコーデット・アライブを発動!墓地のトランスコード・トーカーを除外することでEXデッキからデコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

カイト「今からそいつを呼んだところで。このターンでけりをつける!バトルだ!ギャラクシーアイズFA・フォトン・ドラゴンでデコード・トーカーを攻撃!壊滅のフォトン・ストリーム!」

 

 

 

俺「ぐあぁ」

 

 

俺&ユートライフ4900→3200

 

 

カイト「続けて銀河眼の光波刃竜でダイレクトアタック!これで貴様らの負けだ!」

 

 

俺「まだだ!墓地のリコーデット・アライブの効果!このカードを除外して、除外されているトランスコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

 

カイト「ちっ、しぶといやつだ。なら銀河眼の光波刃竜でトランスコード・トーカーを攻撃!」

 

 

俺「くっ」

 

 

俺&ユートライフ3200→2300

 

 

 

カイト「このターンでけりはつけられないか。だがまだ銀河眼の煌星竜の攻撃が残っている!銀河眼の煌星竜でダイレクトアタック!」

 

 

 

俺「ならこの瞬間、手札のロックアウト・ガードナーの効果!相手のダイレクトアタック宣言時に攻撃表示で特殊召喚でき、このターンこのモンスターは戦闘で破壊されない!」

 

 

 

カイト「ならソルフレアでロックアウト・ガードナーを攻撃だ!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺&ユートライフ2300→1300

 

 

 

ユート「なんとかカイトの猛攻を防いだな」

 

 

俺「あぁ」

 

 

アーゼウス「ふん、やはり人間は愚かだ」

 

 

ユート「なんだと」

 

 

アーゼウス「たったこれだけの攻撃を防いだだけでいい気になるとは」

 

 

ユート「どういうことだ」

 

 

俺「カイトはたしかにこのターンでけりをつけることは出来なかった。だがエクシーズモンスターによるバトルは行った…」

 

 

 

 

 

アーゼウス「さぁカイトよ、再び我を呼ぶのだ!」

 

 

 

カイト「俺に命令するな。メインフェイズ2、俺はFA・フォトン・ドラゴンでオーバーレイネットワークを再構築!エクシーズチェンジ!再び降臨せよ!天霆號アーゼウス!!!」

 

 

 

 

俺「アーゼウス…」

 

 

 

 

to be continued…



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第9話

第10章 第9話

 

 

ユート「再びアーゼウスだと!?」

 

 

 

 

カイト「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

俺「ここでアーゼウス…」

 

 

 

ユート「だが…俺はカイトを取り戻すまで諦めない!俺のターン、ドロー!墓地のダスティローブを除外してデッキから幻影騎士団ティアースケイルを手札に加える。そしてティアースケイルを召喚、効果発動!デッキからラギッドグローブを墓地に送る。君のカードを借りるぞ!」

 

 

 

俺「あぁ!」

 

 

ユート「俺はレベル3のティアースケイルとロックアウト・ガードナーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク3、幻影騎士団ブレイクソード!」

 

 

カイト「ならばアーゼウスの効果!オーバーレイユニットを2つ使い、相手フィールドのカード全てを墓地に送る!」

 

 

 

ユート「まだだ!墓地のラギッドグローブを墓地に送りデッキから永続罠 幻影霧剣を墓地に送る!さらに幻影霧剣を除外して幻影騎士団ステンドグリーブを特殊召喚する!さらに墓地のティアースケイルの自身の効果で特殊召喚!」

 

 

 

俺「これでレベル3が2体!」

 

 

カイト「俺はレベル3のステンドグリーブとティアースケイルでエクシーズ召喚!こい幻影騎士団ブレイクソード!」

 

 

 

アーゼウス「ちっ、性懲りもなく…」

 

 

 

ユート「カイト!お前を取り戻すまで俺は何度でも立ち上がる!ブレイクソードの効果!オーバーレイユニットを1つ使い自身とアーゼウス!貴様を破壊する!」

 

 

 

アーゼウス「なんだと!?」

 

 

 

ユート「そしてブレイクソードの効果!破壊された時、墓地からティアースケイルとステンドグリーブをレベル4にして特殊召喚する!」

 

 

俺「よし、これなら!」

 

 

ユート「俺はレベル4のティアースケイルとステンドグリーブでオーバーレイ!エクシーズ召喚!目覚めよ2つの魂を宿すモンスター!レイダーズ・ナイト!」

 

 

 

カイト「俺が渡したカードが俺に牙を向くとはな。だが、ソルフレアの効果!手札の銀河眼の光子竜を墓地に送り、レイダーズ・ナイトを破壊する!」

 

 

ユート「くっ、だがまだだ!魔法カード 貪欲な壺!墓地のモンスター5体をデッキに戻し2枚ドローする!そして魔法カード シャッフル・リボーンを発動!墓地からダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

 

カイト「ダーク・リベリオン…」

 

 

 

ユート「そしてシャッフル・リボーンの更なる効果!墓地のこのカードを除外してフィールドの幻影霧剣をデッキに戻し1枚ドローする!きた!俺はRUMー幻影騎士団ラウンチを発動!ダーク・リベリオンをランクアップさせる!」

 

 

 

カイト「何!?」

 

 

ユート「脅威に抗う鉄の意志で、暗雲を切り払え!今、重なり合う魂に、勝利を誓う!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!降臨せよ!ランク5!アーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

 

カイト「ここでアーク・リベリオンだと!?」

 

 

 

ユート「アーク・リベリオンの効果!オーバーレイユニットを1つ使いアーク・リベリオン以外のモンスターの攻撃力を加える!」

 

 

 

俺「これでアーク・リベリオンの攻撃力は…」

 

 

 

ユート「8200だ!バトルだ!アーク・リベリオンで銀河眼の光波刃竜を攻撃!」

 

 

 

カイト「そうはさせるか!罠発動!和睦の使者!このターン、互いのモンスターは戦闘破壊されずダメージは0になる!」

 

 

 

ユート「くっ、俺はカードを1枚セットしてターンエンド」

 

 

 

ユートのターンが終えるとアーゼウスの幻影が姿を現す

 

 

 

アーゼウス「カイト、次こそやつを倒すのだ」

 

 

 

カイト「黙っていろ」

 

 

 

 

 

一方…

 

 

 

かすみ「あー、もう何体いるんですかーこのオボットたちはー」

 

 

 

愛「さすがに数が多いねー」

 

 

 

 

歩夢「でも絶対にこれ以上は行かせない!これは私とあの子の約束だから!」

 

 

 

その時、

 

 

黒咲「いけ!RRーライズ・ファルコン!ブレイブクローレボリューション!!」

 

 

瑠璃「アセンブリー・ナイチンゲールでダイレクトアタック!」

 

 

尊「黒咲!?それに瑠璃ちゃんも…」

 

 

 

アレン「俺たちもいるぜ!」

 

 

アンナ「助けにきたぜ!お前ら!」

 

 

歩夢「アレン君にアンナちゃん!」

 

 

 

尊「みんな、無事だったんだな」

 

 

黒咲「ここからは俺たちの戦いだ」

 

 

かすみ「か、かすみんたちだってまだやれますよ!」

 

 

璃奈「さっきまで弱音吐いてたけど」

 

 

かすみ「い、いーの!」

 

 

アンナ「よーし、そしたらお前らいくぜ!」

 

 

愛「おー!」

 

 

 

 

 

 

そしてカイトと俺たちのデュエルは続く。

 

 

 

カイト「いくぞ、俺のターン、ドロー!魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキからカードを10枚除外して2枚ドローする!そして魔法カード 死者蘇生を墓地からこいつを呼び戻す!闇に輝く銀河よ、希望の光になりて我が僕に宿れ! 光の化身、ここに降臨! 現れろ、銀河眼の光子竜! 」

 

 

 

俺「ここでギャラクシーアイズだと!?」

 

 

 

カイト「バトルだ!銀河眼の光子竜でアーク・リベリオンを攻撃!破滅のフォトン・ストリーム!!」

 

 

俺「攻撃力の低いギャラクシーアイズで攻撃!?」

 

 

 

カイト「この瞬間、ギャラクシーアイズの効果!バトルフェイズ終了まで自身とアーク・リベリオンを除外する!これで貴様らのフィールドはガラ空きだ!行け!銀河眼の光波刃竜でダイレクトアタック!!」

 

 

俺「ユート!」

 

 

ユート「まだだ!罠発動!和睦の使者!カイトこれはお前が教えてくれたカードだ!どんなピンチの時でもチャンスを作りそして最後に勝利を導く俺たちレジスタンスのカードだ!このターン、互いのプレイヤーの戦闘ダメージは0になる!」

 

 

 

カイト「くっ、ならメインフェイズ2、ギャラクシーアイズはフィールドに戻り、そして俺は銀河の魔導師を召喚!そして効果発動!自身のレベルを8にする!そしてレベル8のギャラクシーアイズと銀河の魔導師でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク8、No.90 銀河眼の光子卿!そしてこのモンスターでオーバーレイネットワークを再構築!」

 

 

 

 

俺「まさか!?」

 

 

 

カイト「エクシーズチェンジ!現れろ!天霆號アーゼウス!!」

 

 

ユート「馬鹿な2体目のアーゼウスだと!?」

 

 

再びアーゼウスの幻影が現れる

 

 

 

アーゼウス「よく呼び出したなカイト」

 

 

カイト「くっ」

 

 

俺「アーゼウスの力が増大したことにより2枚目のアーゼウスが創造されたというのか」

 

 

 

アーゼウス「力が漲るぞ!カイト!今なら貴様の肉体を完全に支配できるぞ!」

 

 

カイト「何!?ぐあああ」

 

 

 

アーゼウスの幻影がカイトの体内に入っていく

 

 

ユート「カイト!」

 

 

 

アーゼウス「ふふ、これでこの肉体は我の物だ!」

 

 

 

ユート「貴様!」

 

 

 

アーゼウス「我は我の効果を発動!オーバーレイユニットを2つ使い、アーク・リベリオンを墓地に送る!」

 

 

 

ユート「くっ」

 

 

 

アーゼウス「これで貴様らのフィールドのモンスターは0!これで勝ったも同然だ!我はこれでターンエンド」

 

 

 

 

その時、

 

 

かすみ「先輩〜助けにきましたよー」

 

 

 

俺「かすみ!?みんな?黒咲たちも無事だったんだな…」

 

 

 

歩夢「はあはあ間に合った…」

 

 

 

愛「戦況は?」

 

 

 

黒咲「アーゼウス…」

 

 

 

瑠璃「あれはカイト!?」

 

 

 

ユート「カイトは今やつに取り込まれかけている…」 

 

 

 

黒咲「アーゼウス貴様ぁ!」

 

 

 

アーゼウス「何をそう怒っている。我をこうさせたのは貴様ら人間なのだぞ」

 

 

ユート「なに!?」

 

 

 

アーゼウス「ユート、貴様がズァークとして蘇えりそして再び次元が分断された時、その時の負の感情が我に宿りそしてこの力を与えたのだ!」

 

 

 

ユート「なんだと!?」

 

 

 

アレン「たしかペンデュラム次元にも負の感情が零羅の中に…」

 

 

 

アーゼウス「そう、あの時の出来事は全ての次元で起きたのだ。そしてその出来事を起こしたのは貴様ら人間のエゴであろう!人間は自ら争いを求め、そして人間は自分のエゴでこの地球を亡ぼうとする!貴様らは地球にとってウイルスなのだ!だからこそ機械生命体の我が神として降臨し、最適な地球に再生させるのだ!そう貴様ら人間を滅ぼしてな!」

 

 

 

ユート「くっ」

 

 

 

アーゼウス「言葉もでまい、自らのせいでこの悲劇が巻き起こったのだからな!」

 

 

 

俺「それでも…」

 

 

 

アーゼウス「何?」

 

 

 

俺「例え人間がお前を生み出したとしても!俺はお前を止める!アーゼウス、貴様がやっていることは再生じゃない!破壊だ!」

 

 

アーゼウス「再生は破壊の先にあるのだ!」

 

 

俺「いや、お前がハートランドにしてきたことは破壊だけだ!そこに住んでいる人だけじゃない、動物や植物を傷つけた。それだけじゃないロボットを自分の手下にして自分のいいように動かしているだけだ!たしかに人間は争いを起こしてきた。だがみんながそうじゃない!平和を望んでいる人たちだってたくさんいるんだ!人間は繋がることで強くなる。だからいつか争いだって終わらせられる!そしてより良い未来を作れる!だがお前が目指す世界は独りよがりの孤独な世界だ!そんな世界には絶対にさせない!」

 

 

 

歩夢「そうだよ、命っていうのは紡がれていくもの。全てを破壊したらその先には何も残らない」

 

 

アーゼウス「貴様ら人間にはやはり我の考えなど理解できないようだ」

 

 

俺「違う!それはお前が人間を理解しようとしてないだけだ!」

 

 

アーゼウス「くっ」

 

 

俺「だから俺はお前に勝つ!お前に勝って人間の繋がる力を教えてやる!俺のターン、ドロー!」

 

 

 

アーゼウス「だが今更貴様ら何ができる!?」

 

 

 

俺「俺は魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから10枚除外して2枚ドローする!ユート、君が使っていたこのカードを使うぞ!」

 

 

 

ユート「あぁ!」

 

 

 

俺「魔法カード シャッフル・リボーンを発動!墓地から幻影騎士団ラスティ・バルディッシュを特殊召喚!」

 

 

 

瑠璃「あれがユートのリンクモンスター!?」

 

 

 

尊「あれ彼がユートにあげたいわば絆の証だ」

 

 

 

俺「さらにレディ・デバッガーを召喚!効果発動!バックアップ・セクレタリーをデッキから手札に加え、自身の効果で特殊召喚!そしてこの2体でリンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果!墓地からバックアップ・セクレタリーを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

かすみ「ここからが先輩の本領発揮です!」

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は属性の異なるサイバース族2体以上!俺は水属性リンク2のスプラッシュ・メイジと光属性バックアップ・セクレタリーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

黒咲「あれは…まるで穂村尊のモンスターが…」

 

 

尊「あぁ、あのカードは僕と彼の初めてあったときに生まれたカード、僕との絆の証…」

 

 

 

俺「続けて手札のパラレル・エクシードの効果!リンク召喚に成功した時、自身を特殊召喚し、同名カードをデッキから特殊召喚する!さらにレベルを4にする!」

 

 

 

ユート「レベル4モンスターが2体!」

 

 

アーゼウス「まさか…」

 

 

 

俺「そのまさかだ!俺はパラレル・エクシード2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!!万物を蹴散らす力の壁よ。今、竜の牙となりて顕現せよ! エクシーズ召喚! 現れよ、ランク4!ファイアウォール・X・ドラゴン! 」

 

 

アーゼウス「ここでエクシーズだと…」

 

 

 

俺「ファイアウォール・X・ドラゴンの効果!オーバーレイユニットを2つ使い墓地からリンク4モンスターを自身とリンク状態になるように特殊召喚する!墓地から蘇れ!アクセスコード・トーカー!さらにこのカードの攻撃力はリンクしているモンスターの数×500アップする!」

 

 

 

かすみ「ふふ、何を隠そう、このアクセスコード・トーカーはかすみんたちと先輩の絆の証なんですよ〜」

 

 

ユート「ファイアウォール・X・ドラゴンにリンクしているリンクモンスターのリンクマーカーは幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ、デコード・トーカー・ヒートソウルのリンクマーカーの3つずつ、そしてアクセスコード・トーカーのリンクマーカーは4つ…よって…」

 

 

歩夢「10だよ!」

 

 

 

アレン「すげぇ、あのモンスターの元にみんなの力が集まっているみたいだ…」

 

 

アンナ「あぁ…」

 

 

歩夢「これがあの子繋がる力だよ」

 

 

 

俺「ファイアウォール・X・ドラゴンの攻撃力は7500!」

 

 

 

アーゼウス「だ、貴様が攻撃すればこの男の命は」

 

 

 

カイト「俺に構うな!」

 

 

ユート「カイト!?」

 

 

アーゼウス「何!?まだ意識があっただと?」

 

 

カイト「俺に構うな!貴様が今ここで攻撃を躊躇えば俺たちがやってきたことが全て無駄になる!だから俺を討て!」

 

 

ユート「カイト…。俺からも頼む…これまでの俺たちの戦いを無駄にしたくない…だから頼む…」

 

 

俺「わかった…。バトルだ!ファイアウォール・X・ドラゴンでアーゼウスを攻撃!ライジングクリプトリミット!!!」

 

 

 

 

アーゼウス「ば、馬鹿な人間如きに我が負けるだとぉ」

 

 

 

カイト(アーゼウス)ライフ2700→0

 

 

 

ファイアウォール・X・ドラゴンの攻撃が炸裂し、アーゼウスは断末魔と共に消え去っていった。

 

 

俺「勝った…」

 

 

気力を使い果たした俺はその場に膝まづいた

 

 

 

ユート「カイト!」

 

 

黒咲「カイト!しっかりしろ!カイト!」

 

 

アレン「カイト!」

 

 

 

カイト「騒がしいやつらだ…休む暇も与えてくれないのか…」

 

 

アレン「カイト〜」

 

 

瑠璃「よかった…無事で…ほんとに良かった」

 

 

アンナ「あぁ…」

 

 

 

かすみ「先輩!」

 

 

愛「ぶちょー!」

 

 

歩夢「大丈夫?」

 

 

俺「あぁ…」

 

 

璃奈「立てる?」

 

 

歩夢「私につかまって」

 

 

俺「悪いな…」

 

 

歩夢「ううんいいの」

 

 

かすみ「か、かすみんだって肩貸しますよ」

 

 

 

ユート「ありがとう、君のおかげでカイトとこの次元は救われた」

 

 

俺「そうか…」

 

 

その時、俺たちの周りに光が溢れてくる。

 

 

歩夢「これは…」

 

 

 

カイト「次元転送装置と同じ光…おそらくアーゼウスを倒したことで次元の歪みが元に戻ろうとし、お前たちを元の次元に戻そうとしているんだな」

 

 

かすみ「えー!?」

 

 

愛「うそ…愛さん、みんなともっとお話したかった…」

 

 

璃奈「私も… 璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

 

 

アンナ「ば、馬鹿野郎!そ、それはこっちの台詞だっての」

 

 

愛「アンアン…」

 

 

黒咲「尊!」

 

 

尊「黒咲…今、尊って…」

 

 

黒咲「このカードをお前たちの次元の黒崎隼に返してくれないか」

 

 

尊「RRーワイズ・ストリクス…ごめん、それはできない」

 

 

黒咲「何故だ!?」

 

 

尊「このカードは君が黒崎ちゃんに直接返すべきだ」

 

 

黒咲「お前…」

 

 

尊「だからまたおいでよ僕たちの次元に。そしてまたデュエルしよう。今度は負けないから」

 

 

黒咲「…わかった。約束する」

 

 

尊「ありがとう」

 

 

 

ユート「君には感謝してもしきれないな」

 

 

俺「気にするなって」

 

 

ユート「君は誰かのために頑張れる優しい人間だ。なんの関係のないのエクシーズ次元の俺たちのために命をかけて戦ってくれた。どうかこれからも誰かのために頑張れる君でいてくれ」

 

 

俺「誰かのために頑張れる…。わかった」

 

 

ユート「あぁ、それとこれを」

 

 

ユートは腕に巻いていた赤いスカーフを渡す。

 

 

俺「これは?」

 

 

ユート「俺たちレジスタンスの証だ。受け取ってくれるか?」

 

 

俺「あぁ!勿論だ。大切にするよ」

 

 

ユート「ありがとう」

 

 

俺「それとカイト」

 

 

カイト「なんだ」

 

 

俺「君は本当に強かった。俺とユートがタッグを組んでなきゃ多分勝てなかったと思う。俺正直自分の力に過信してたかも。けど上には上がいるんだなって思い知ったよ。だから今度は…1対1でデュエルしよう。その時までもっともっと強くなるから俺」

 

 

カイト「あぁ。俺はこれからも異次元の研究を進めていく。それにお前にも借りができたからな。この借りはお前らの次元に行って返す」

 

 

俺「あぁ、わかった」

 

 

光の量はさらに増えていく

 

 

 

 

ユート「どうやらお別れみたいだな」

 

 

俺「あぁ、だけどきっとまた会える。俺たちは繋がっているから」

 

 

ユート「そうだな。本当にありがとう」

 

 

 

俺「うん、それじゃあまたいつか」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

 

光は俺たちの全身を包んでいく…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「ここは…」

 

 

目を覚ますと見覚えのある景色が広がっていた。

 

 

俺「カフェナギ…カフェナギ!?ということは」

 

 

俺は周りを見渡した。

 

 

歩夢と愛、かすみに璃奈は眠っているようだった。

 

 

俺「みんな、俺たち帰ってきたんだ!」

 

 

かすみ「ん…もう朝ですか…?」

 

 

俺「何寝ぼけてるんだよ、帰ってきたんだよ!俺たちの世界に!」

 

 

歩夢「ん…」

 

 

俺「歩夢俺たち帰ってきたんだ」

 

 

歩夢「本当!?カフェナギ…本当だ、私たち帰ってきたんだ」

 

 

愛「ふわ〜なんか長い夢見てたみたい〜」

 

 

璃奈「もしかしてほんとに夢だったりして」

 

 

俺「夢じゃないさ、ほらこのスカーフ」

 

 

歩夢「それは…」

 

 

尊「レジスタンスの証…」

 

 

愛「やっぱ夢じゃなかったんだねー!」

 

 

俺「あぁ!」

 

 

 

草薙「今の声…みんな!戻ってきたのか!」

 

 

俺「あぁ、草薙さんただいま」

 

 

草薙「あぁ、おかえり。その顔、どうやら上手くいったみたいだな」

 

 

俺「あぁ」

 

 

草薙「待ってろ今果林ちゃんたちに連絡するからみんなは座って休んでてくれ」

 

 

 

俺「うん」

 

 

 

尊「帰ってきたんだね…」

 

 

俺「あぁ。けど…どうやらやることは山積みみたいだな」

 

 

俺は壊されたライブ会場の方角を指差す

 

 

尊「あれは…」

 

 

俺「さて、これからどうするかな、あの会場が使えないってなるとまた1から考え直さないとな」

 

 

尊「そうだね」

 

 

歩夢「でも私たちならきっと最高のライブにできるよ」

 

 

俺「あぁ!」

 

 

 

 

 

 

こうして俺たちとアーゼウスの戦いは終わった。

 

 

 

しかし壊されたライブ会場は元に戻らない。

 

 

それでも俺たちは前に進むしかない。

 

 

どういった形のライブにするのか

 

どういう歌を披露するのか

 

課題は考えれば考えるほど出てくる。

 

 

けど同時にワクワクしてる。

 

 

それを乗り越えた時、どんな景色が待ってるんだろうって

 

 

きっと俺たちなら行手を阻む壁も乗り越えられる。

 

 

 

to be continued…



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第10章 最終話

 

 

〜エクシーズ次元〜

 

 

 

黒咲「瑠璃、お前はこれからどうする?」

 

 

瑠璃「どうしたのよ、兄さん。」

 

 

黒咲「アーゼウスに負の感情を増幅させられていたとはいえ、お前を縛り付けていたのは事実だ。だからこれからお前に自分の人生を歩んで欲しいんだ」

 

 

瑠璃「そういうこと…。そうね、私デュエルで世界中に笑顔を届けたい。それは今も昔も変わらない。だからね、世界中を駆け巡るプロのデュエリストになろうと思うの」

 

 

 

黒咲「そうか…」

 

 

瑠璃「いつかこの世界から争いがなくなって笑顔が溢れるようになるために私、もっともっと強くなろうと思う」

 

 

黒咲「大切なことだ」

 

 

瑠璃「だから兄さん、これからは兄さんも私のライバルよ」

 

 

 

黒咲「…。あぁ、望むところだ」

 

 

瑠璃「負けないわよ」

 

 

黒咲「あぁ!」

 

 

 

 

アンナ「今日もカイトのところに行くのか?」

 

 

アレン「あぁ!」

 

 

アンナ「そうか、頑張れよ!」

 

 

アレン「もちろんだぜ!」

 

 

 

〜研究室〜

 

 

ハルト「アレン、来たんだね」

 

 

アレン「おう!ハルトは元気になったのか?」

 

 

ハルト「うん」

 

 

アレン「そうか、それはよかった。カイトはいるか?」

 

 

ハルト「うん、中にいるよ」

 

 

 

アレン「カイト!」

 

 

カイト「来たか、アレン」

 

 

アレン「新しいディメンションゲート作るんだな」

 

 

カイト「あぁ、あいつらには大きな借りができたからな。その借りを返すためにも異次元に行く準備をする」

 

 

アレン「そうか」

 

 

カイト「そのためにはアレン、お前の力が必要だ。」

 

 

アレン「任せとけよ、カイト!俺だって1人であのローラースケート作ったんだぜ!」

 

 

カイト「期待しているぞ」

 

 

アレン「おう!それでまず何を作るんだ」

 

 

カイト「そうだな、まずは俺たちでは手が足りない。そこで異次元へ行く準備をするために人工知能を搭載したロボットを作る」

 

 

アレン「おー、なんかワクワクするな!で、名前は?」

 

 

カイト「オービタル、オービタル7だ」

 

 

 

アレン「オービタル…いい名前だな」

 

 

 

 

〜海岸〜

 

 

サヤカ「ユート、こんなところにいたの」

 

 

ユート「サヤカか」

 

 

サヤカ「あの事件以降、みんなそれぞれの道に進んでるね。隼と瑠璃はプロデュエリスト、アレンとカイトは異次元の研究を進めている。アンナは…相変わらずだけど…」

 

 

ユート「そうだな。サヤカはどうするんだ?」

 

 

サヤカ「私?私はね、レジスタンスのみんなを看病してて思ったの。誰かの役に立つ人になりたいって。だからまだ具体的には決まってないんだけど、誰がの役に立つそんな人になりたいなって」

 

 

ユート「そうか、サヤカならきっとなれる」

 

 

サヤカ「ありがとう…ユートは?」

 

 

ユート「俺は…こいつと共に未来を切り拓く」

 

 

サヤカ「それはアーゼウスのカード!?」

 

 

ユート「心配するな、こいつにもう特別な力はない。カイトとのデュエルが終わったあと、カイトから渡されたんだ。俺のせいでこいつは暴走し、エクシーズ次元やリンク次元に大きな被害をもたらした。だから俺はこいつ共にその罪を償うつもりだ」

 

 

サヤカ「そんな、ユートのせいじゃないのに…」

 

 

ユート「それでもだ。アーゼウス、こいつもいわば被害者だ。元は普通のカードだったのに人間の負の感情が宿ってしまったせいで暴走した。だからこそ俺はこいつとより良い未来にするために俺は戦うつもりだ」

 

 

サヤカ「そっか…」

 

 

ユート「心配はいらない。俺たちは繋がっている。どんなに離れていてもその繋がりが切れることはない。俺は自分の運命に勝ってみせる」

 

 

サヤカ「わかった、でも辛くなったらいつでも帰ってきてね」

 

 

ユート「あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜リンク次元〜

 

 

 

かすみ「はぁ〜ライブの本番が近くなってきたどうしよう…」

 

 

かすみは自分の部屋で鏡を見つめる。

 

 

かすみ「かわいいは誰にも負けない…。わかってる、わかってるけど…私には果林先輩のスタイルの良さもなければせつ菜先輩のような見てる人を魅了するパフォーマンスもできない…」

 

 

かすみ「あーもう、鏡よ鏡よ鏡さん!世界で1番かわいいのはかすみんだよね!?」

 

 

 

 

かすみ「って言っても返事返ってくるわけないよね」

 

 

かすみは自分の部屋のファンレターの山を見つめる。

 

 

かすみ「新曲を歌う選挙でみんな私を選んでくれたけど、改めてどうしてなんだろう…。たしかにファンレターはしっかりお礼書いてるけど、それってみんなやってるんじゃないのかな。あーもうわかんないよー!なんでかすみん1位になっちゃったんだろー!だめだめ、今日はもう寝ます!おやすみ!かすみん!」

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

果林「彼方手が曲がってるわよ!」

 

 

 

愛「歩夢、今のところもうちょっと早くしたほうがいいかな」

 

 

 

 

かすみ「皆さん気合い入ってる…」

 

 

 

俺「璃奈、設備はどう?」

 

 

璃奈「バッチリ!璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

かすみ「うぅ…運営の先輩もバチバチしてる…」

 

 

 

しずく「どうかしたの?かすみさん」

 

 

かすみ「げ!?しず子」

 

 

しずく「何よそんなびっくりして」

 

 

かすみ「な、なんでもないよ、さっかすみんも練習してこよーっと」

 

 

しずく「もう…」

 

 

 

 

 

俺「よし、今日の練習はこれまで。これからライブについての会議にしよう」

 

 

歩夢「あのライブ会場はもう使えないんだもんね…」

 

 

俺「でも場所がないわけじゃない」

 

 

せつ菜「はい!ライブに絶好の場所があるじゃないですか!」

 

 

かすみ「絶好の場所ですか…?」

 

 

彼方「どこだろ〜」

 

 

俺「講堂だよ」

 

 

歩夢「そうか、講堂があったね」

 

 

果林「けど講堂だと入場できる人たちはだいぶ減っちゃうわよね」

 

 

エマ「やっぱりせっかくなら多くの人には見てもらいたよね〜」

 

 

璃奈「その心配なら大丈夫」

 

 

愛「りなりー!?」

 

 

俺「その通り、俺と璃奈が作ったシステムを使えば世界中の人たちにリアルタイムでライブ映像を配信することができるんだ」

 

 

愛「マジ!?りなりーすごーい」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード テレテレ」

 

 

果林「本当、流石としか言えないわね…」

 

 

エマ「ライブ配信だったら会場に来られない人たちにも手軽に楽しんでもらえるね」

 

 

俺「あぁ、それに正直、会場があんな目にあった以上、みんな怖がって行くのを躊躇しちゃうかもって思ってさ。けどライブ配信なら自分の好きなところで安心して楽しめるだろ?」

 

 

彼方「たしかに〜彼方ちゃんベッドに寝ながら見れちゃうね〜」

 

 

愛「かなちゃんは出る側でしょ!」

 

 

彼方「えへへ〜そうだった〜」

 

 

かすみ「でも行動の使用許可は取れてるんですか?」

 

 

せつ菜「その点は心配いりません!私がなんとか話をつけておきましたから!」

 

 

果林「さすがは生徒会長ね」

 

 

せつ菜「えへへ」

 

 

愛「よーし燃えてきたー!ねぇねぇ、セトリはどうする?演出は?もう考えただけでワクワクしてきたよー!」

 

 

しずく「はい!私もすっごく楽しみになってきました!」

 

 

エマ「うん、私たちなら絶対最高のライブにできるよ!」

 

 

俺「そういうわけだから引き続き設備は俺と璃奈で進めていくから曲とか演出はみんなに任せていいなか?」

 

 

愛「もち!最っ高の演出を考えるよ!」

 

 

 

かすみ「(皆さん…すごい盛り上がってるな…)」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

 

 

そして会議は夜遅くまでに及んだ。

 

 

 

愛「いやー話し込んでたらもうこんな時間かー」

 

 

果林「流石に帰らないとまずいわね…」

 

 

歩夢「それじゃあ続きはまた明日ということで」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

しずく「わかりました!」

 

 

 

 

かすみ「…」

 

 

 

 

愛「それじゃあみんなまた明日ねー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ドロン」

 

 

 

俺「歩夢、ちょっといい?」

 

 

歩夢「うん、どうしたの?」

 

 

俺「かすみとちょっと話がしたいから先に帰っててもらっていい?」

 

 

歩夢「うん、わかった。おやすみ」

 

 

俺「うん、おやすみ」

 

 

 

 

みんなはそれぞれ帰路についた。

 

俺の思った通り、かすみは1人残っていた。

 

 

 

俺「まだいたのか、かすみ」

 

 

かすみ「あ、先輩…。先輩こそ…」

 

 

俺「もう遅いから帰るぞ、家まで送っていくから」

 

 

かすみ「え、そんな大丈夫ですよ、1人で帰れますって」

 

 

俺「そうしないと俺の気が済まないんだよ。ほら行くよ」

 

 

かすみ「は、はい…」

 

 

 

 

俺とかすみは夜道を歩く。

 

 

 

かすみ「…」

 

 

俺「プレッシャー感じてるって顔してるな」

 

 

かすみ「え!?そ、そんなことないですよ、」

 

 

 

俺「顔に書いてあるよ」

 

 

 

かすみ「え?嘘!?」

 

 

かすみは手鏡を見る。

 

 

かすみ「もう書いてないじゃないですか!」

 

 

俺「はは、ほんとに書いてあったらもっと早くから言ってるよ」

 

 

かすみ「もうからかわないでください!」

 

 

俺「ごめん、ごめん、でもプレッシャーを感じてるのは図星みたいだな」

 

 

かすみ「それは…」

 

 

俺「ずばりなんで自分が選挙で1位になったんだろう。自分1人で新曲を歌えるのだろうかって思ってるだろ?」

 

 

 

かすみ「え?せ、先輩エスパーですか!?リンクセンスってそんなこともわかるんですか?」

 

 

俺「リンクセンスじゃなくても誰だってわかるよ。多分、誰が選ばれてもみんなそう思ってたと思う」

 

 

かすみ「そ、そんなことないですよ、多分果林先輩とかせつ菜先輩だったら自信満々でパフォーマンスすると思うんです…」

 

 

俺「ほんとにそう思うか?」

 

 

かすみ「はい…」

 

 

俺「ならかすみの推理は大ハズレだな」

 

 

かすみ「え!?」

 

 

俺「あぁ、せつ菜と果林なんて特に本番前にナイーブになる2人だからな。ただそういうところを見せないだけで」

 

 

かすみ「そうだったんですか…でもそれができるってすごいじゃないですか…」

 

 

俺「別に緊張してるところ見せたっていいんじゃないか?」

 

 

かすみ「え?だ、だめですよ、そんなところ見せちゃ…」

 

 

 

俺「かすみがこれまで頑張ってきたのはずっと見てきたし、こんだけ頑張っても緊張するのはしょうがないと思うんだよな。」

 

 

かすみ「でも…」

 

 

俺「それにかすみはそれが見えてもいいキャラしてると思うけど」

 

 

かすみ「キャ、キャラって!」

 

 

俺「かすみ、ファンの子たちにしっかりファンレター返してるだろ。それも1通1通一生懸命考えてさ。それって普通じゃできないと思うんだよな」

 

 

かすみ「でもそれって皆さんやってますよね?」

 

 

俺「いや、あそこまで悩んでるのはかすみくらいだよ。まぁそれだけ1人1人と真剣に向き合ってるって証拠だと思うけど。」

 

 

かすみ「そうでしょうか…」

 

 

俺「俺はかすみが1位に選ばれたこと全然不思議に思ってないよ」

 

 

かすみ「ほ、本当ですか?」

 

 

 

俺「あぁ。ある意味当然の結果といえば結果かな。かすみはさ、誰よりも同好会のことを思ってて、誰よりもファンのことを思ってるだろ」

 

 

かすみ「え?それは…」

 

 

俺「きっと同好会のみんなもそう思ってるよ。そしてそれはファンのみんなにも伝わってると思う。だからみんなかすみを選んだんだ。もちらん、かすみが無敵級にかわいいってのもあるんだろうけど」

 

 

かすみ「先輩…」

 

 

俺「だからさ、かすみもっと自信を持っていいよ。かすみが頑張っているところをみんなは見たいって思ってるんだ。かすみが頑張っているところをみんなは応援したいんだ。だからかすみが緊張しててもきっとみんな応援してくれる」

 

 

 

かすみ「……。わかりました!かすみん頑張ります!選んでくれた人たちが誇れるように精一杯かすみんは歌います!」

 

 

俺「あぁそれでいいんだ」

 

 

 

かすみ「もう〜先輩ってば〜さすがですね〜かすみんの悩みを見抜いてスパッと解決しちゃうなんて〜」

 

 

俺「ま、まぁ部長だからな、これでも」

 

 

かすみ「あとさっき言ってた無敵級にかわいいってどういうことですか〜?」

 

 

俺「え?まぁそのままの意味だよ」

 

 

かすみ「もう恥ずかしがり屋さんなんだから〜」

 

 

俺「ほら、そろそろ着くぞ」

 

 

かすみ「はーい」

 

 

 

 

かすみ宅前

 

 

 

かすみ「先輩、今日はありがとうございました」

 

 

俺「うん。明日からまた元気に来いよ」

 

 

 

かすみ「もちろんです!だってかすみんは〜無敵 ですからね!」

 

 

俺「あぁ、そうだな。おやすみ」

 

 

かすみ「はい、おやすみなさい」

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

 

かすみ「さぁ、張り切って練習しますよー!」

 

 

愛「おっ、かすかす燃えてるねー!」

 

 

かすみ「かすみんです!」

 

 

 

しずく「昨日は少し悩んでいるようでしたが、先輩知ってます?」

 

 

俺「ん?あぁ、ちょっと話したらすっかり元気になったよ」

 

 

歩夢「さすがはあなただね」

 

 

俺「誰だって選挙で1位に選ばれれば戸惑ったりプレッシャーを感じたりするさ。けどかすみならそのプレッシャーを跳ね除けてやってくれると思う。だから自信を持てって伝えただけだよ」

 

 

果林「まぁ、かすみちゃんもキミに言われたらそりゃやる気出すわよね。ね?歩夢」

 

 

歩夢「うん、あなたに励まされたらどんなことでもできる気がする」

 

 

俺「それは大袈裟じゃ」

 

 

歩夢「ううん、大袈裟じゃないよ、ほんとにそう思ってる」

 

 

俺「そうか、ありがとう」

 

 

歩夢「ううん、こっちこそいつもありがとう」

 

 

 

かすみ「先輩たちー!早く練習しますよー!」

 

 

俺「さ、行ってこい」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

 

一週間後…

 

 

 

 

 

 

歩夢「いよいよだね、私たちの2ndライブ」

 

 

せつ菜「はい!私ワクワクしてきました!」

 

 

愛「愛さんも燃えてきだぞー!」

 

 

果林「ライブ配信だから世界中の人も見てるってなるとなんだか不思議な気分ね」

 

 

エマ「うん、でもスイスの家族たちも見てくれると思うと頑張らなきゃね」

 

 

彼方「彼方ちゃんも今日は遥ちゃんが来てくれてるからやる気が満ち溢れてるよ〜」

 

 

しずく「最高の舞台にして見せます」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード メラメラ」

 

 

かすみ「ふふふ、世界中のみんなにかすみんの無敵級にかわいいところを見せて〜世界中のみんなをかすみんの虜にしちゃいます!」

 

 

 

俺「みんな準備はいい?」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

俺「設備は俺に任せて、みんなは最高にライブにしてくれ」

 

 

せつ菜「はい!任せてください!」

 

 

 

かすみ「先輩、ちゃんと無敵のかすみんのライブ見てないとダメですよ?瞬きも禁止ですらね?」

 

 

俺「わかったよ」

 

 

かすみ「約束ですよ」

 

 

果林「さ、そろそろ時間よ」

 

 

 

歩夢「それじゃあ行ってくるね!」

 

 

俺「あぁ!行ってこい!」

 

 

 

 

こうして俺たちの2ndライブは始まった。

 

 

思い返せば決して平坦な道ではなかった。

 

 

エクシーズ次元の3人がやってきて

 

アーゼウスに会場を壊された。

 

そして今度はエクシーズ次元に行ってエクシーズ次元を救った。

 

 

そしてそこから会場を探してライブ配信できる設備を整えた。

 

 

 

けれどみんなは一度も折れることはなかった。

 

 

どんなに辛くても互いに励ましあって立ち直ってきた。

 

 

そうエクシーズ次元のレジスタンスのように。

 

 

きっとエクシーズ次元に行ったみんなはどんなに困難な状況に立たされても諦めない強さを学んだんだと思う。

 

 

そしてそれは同好会のみんなに繋がり、伝染していった。

 

 

そしてみんなはまた1つ強くなった。

 

 

それは俺自身もそうだ。

 

 

どんなに次元が変わったとしても人と人との繋がりが持つ力は変わらない。

 

 

そして今、みんなを動かしているのは見てくれている人たちとの繋がり

 

 

その人たちに最高のパフォーマンスを見せようとみんなは精一杯頑張ってきた。

 

そして成長してきた。

 

 

そしてその繋がりはこれからも俺たちを成長させてくれるだろう。

 

 

たとえ今は困難な状況で難しいことも多々あるかもしれない。

 

けれど繋がりを忘れなければきっとそれも乗り越えられる。

 

 

俺はそう信じている。

 

 

これからの未来がどうなるかは俺たち次第だ。

 

 

 

9人「聴いてください。未来ハーモニー」

 

 

 

〜fin〜



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第11章 「スクールアイドルフェスティバル編」
第1話


 

 

???「スクールアイドルなんて、叶わない夢を追いかけたって…」

 

 

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

愛「いや〜2ndライブ大成功だったね〜」

 

 

しずく「はい、あの光景今でも思い出します」

 

 

果林「あれからファンレターの数もかなり増えたわね」

 

 

エマ「スイスの家族からもよかったよって連絡きたよ」

 

 

彼方「彼方ちゃんも遥ちゃんに褒めてもらっちゃった〜」

 

 

かすみ「ふふ、かすみんも連日声かけられちゃってしょうがないですよ〜」

 

 

 

歩夢「あれ?今日せつ菜ちゃんは?」

 

 

果林「たしか生徒会の日だったよね」

 

 

エマ「生徒会とスクールアイドル両立してて偉いよねー」

 

 

かすみ「か、かすみんはスクールアイドル一筋ですからね」

 

 

果林「こら、そんなことで張り合わないの」

 

 

かすみ「はーい。そういえば先輩も見かけませんね?」

 

 

歩夢「あれ?さっきまでいたのに…」

 

 

 

 

〜廊下〜

 

 

俺「うん、わかってるよ母さん。うん、でももうちょっとだけ待ってくれ。うん。」

 

 

 

かすみ「電話中…みたいですね」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

かすみ「あ、終わったみたいですよ」

 

 

 

かすみ「先輩、誰と電話してたんですか?」

 

 

俺「え?あぁ、大したことじゃないよ」

 

 

かすみ「も、もしかしてかすみんが知らない人…まさか彼女さんとかじゃないですよね!?」

 

 

俺「違うよ。ていうか俺彼女いないし」

 

 

かすみ「よかった〜」

 

 

 

するとせつ菜が部室に来る。

 

 

せつ菜「すいません!遅くなりました!生徒会の仕事で遅くなってしまいました!」

 

 

エマ「ううん、全然平気。ちょうどせつ菜ちゃんがね、生徒会長とスクールアイドルを両立してて偉いねって話をしてたんだよ」

 

 

せつ菜「そ、そんな私なんてまだまだですよ…」

 

 

しずく「そんなことはありません。せつ菜さんは普段は生徒会長として学校の先頭にたち、ひとたびスクールアイドルになれば圧倒的なパフォーマンスで見てる人たちを魅了する。本当尊敬しかありません」

 

 

せつ菜「そ、そんな褒めすぎですよ…」

 

 

???「なるほどそういうことですか」

 

 

部室のドアが開く。

 

 

せつ菜「あ、あなたは…」

 

 

栞子「1年の三船栞子です」

 

 

俺「三船栞子…どっかで聞いた名前だな」

 

 

歩夢「たしか、デュエルカーニバルで私たちと一緒に虹ヶ咲の代表に選ばれてたよね」

 

 

俺「あぁ、そうだそうだ思い出した」

 

 

 

栞子「覚えていただいて光栄です。それで話は戻りますがあなただったのですね、優木せつ菜の正体は。中川さん」

 

 

せつ菜「え…それは…」

 

 

栞子「なんとなく察しはついていましたが、先程の会話を全て聞かせていただきました」

 

 

 

せつ菜「そこまで聞かれたなら仕方ありません。そうです、私中川菜々が優木せつ菜の正体です」

 

 

 

栞子「やはり、ですがこれで気兼ねなく同じができます。率直に言って、中川さん、あなたには生徒会長の資質がないと思います」

 

 

かすみ「ちょ、ちょっといきなり何言ってるの?」

 

 

栞子「ではお聞きします。中川さんあなたが生徒会長になってから何か成果は現れましたでしょうか?」

 

 

果林「成果が現れたかどうかわからないけど、でも私たちが知ってるせつ菜はいい加減な仕事をする子じゃないわ」

 

 

栞子「過程はいいのです。問題は結果に現れるかどうかです。あなたは生徒会長として生徒の模範になるべくなのにも関わらずスクールアイドルなどに現を抜かしていたとは。」

 

 

果林「現を抜かしてただなんて」

 

 

愛「せっつーのことよく知りもしないのになんでそんな上から物言えるの」

 

 

かすみ「それにスクールアイドルなどに ってどういうこと!かすみんたちは本気でスクールアイドルをやってるの!」

 

 

栞子「ではスクールアイドルをやっていて将来何か役に立つのでしょうか?今私たちがやることは将来にむけての準備じゃないでしょうか?そんな大切な期間になんの意味もないスクールアイドルに時間を費やしていていいのでしょうか?」

 

 

エマ「なんの意味もないだなんて…」

 

 

彼方「ちょっと言い過ぎじゃ〜」

 

 

歩夢「そうだよ、私たちは今しかできないからスクールアイドルを本気でやってるのに、それが意味のないことだなんて…」

 

 

 

かすみ「せ、先輩も何か言い返してくださいよ」

 

 

栞子「あなたはたしかこの同好会の部長でしたね。あなたのデュエルは拝見しました。あなたに部長としての実質がないとは思いませんが、あなたの力はもっと別のことに使えばいいのではないでしょうか?」

 

 

かすみ「ちょ、何言ってんの!」

 

 

栞子「あなたのその実力と実績があればプロのデュエリストになることは難しくないでしょう。それにあなたの調整力があればもっと将来のことに役に立てることができると思うのですが」

 

 

かすみ「むきー!もう先輩黙ってないでなんとか言ってくださいよー!」

 

 

俺「三船さん、どうして君はそう思ったの?」

 

 

栞子「はい?」

 

 

俺「どうして、俺がプロのデュエリストになった方がいいと思ったの?どうして俺が同好会の部長じゃ将来の役に立たないと思ったの?」

 

 

栞子「それは…その方が適正だと思ったからです」

 

 

俺「けどそれは三船さんがただそう思ったことだよね。実際はもっと違うかもしれないよ」

 

 

栞子「え?」

 

 

俺「ただデュエルが強い人だけがプロのデュエリストになれるわけじゃない。ただ調整力があったからって他の場所で活躍できるわけじゃない。俺はそう思う。俺がここにいるのはここに居たいと思ったからだ。スクールアイドルが意味のないことなんて思わない。きっと未来に向かって突き進むことができる。そう思ったから俺はここにいるんだけど」

 

 

かすみ「先輩…」

 

 

愛「さすがぶちょー」

 

 

果林「えぇ」

 

 

栞子「適性のある人はほんとに自分の適性があるところに行くべき、それがその人にとって一番の幸せだと思います。いくら本人が希望したところで適性のないことをただ続けてはかえってその人を苦しめることになると思いますが」

 

 

俺「そうかな?君の言いたいことは分からなくないけど、結局はその人次第じゃないか」

 

 

栞子「えぇ、ですからその人が将来、悔いの残らないように今のうちから自分の適性を把握し、それに見合った行動をすべきだと私は思います。」

 

 

俺「それでみんなのスクールアイドルは適性じゃないってこと?」

 

 

栞子「えぇ、意味のないことにいくら力を注いでも本人に後悔を残すことになるだけですから」

 

 

せつ菜「待ってください!」

 

 

俺「せつ菜」

 

 

せつ菜「話は聞かせてもらいました。三船さんあなたの言ってることはわかりました。たしかにその人にとっての適性は大切だと思います。しかしスクールアイドルが無意味なものというのは納得できません!スクールアイドルは意味しかできないんです!学生の私が限られた時間でやるからこそ意味があるです!」

 

 

栞子「そうですか…。どうやら話していても無駄なようですね」

 

 

せつ菜「え?」

 

 

栞子「デュエルです。デュエルでスクールアイドルなんてしているとどうなるのか、それを教えてあげましょう」

 

 

せつ菜「わかりました…。」

 

 

栞子「では早速デュエル場へ」

 

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

かすみ「せつ菜先輩絶対に負けないですね!あんなやつけちょんけちょんにしてください!」

 

 

果林「そうよ、スクールアイドルが無駄じゃないって証明して」

 

 

せつ菜「はい、任せてください!このデュエル、絶対に勝ちます」

 

 

歩夢「三船さん、どんなデッキを使うんだろう」

 

 

俺「あぁ、俺も彼女のデュエルは見たことがないからな」

 

 

かすみ「どーせ、ガッチガッチのロックデッキですよ!」

 

 

栞子「ご想像にお任せします」

 

 

かすみ「むきー!」

 

 

 

せつ菜「行きますよ、三船さん」

 

 

栞子「えぇ」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

栞子「先攻は中川さん、あなたに譲ります」

 

 

せつ菜「私のターン、フィールド魔法 トリックスター・ライトステージを発動します!発動時の効果処理としてデッキからトリックスター・キャンディナを手札に加えます。そしてトリックスター・キャンディナを召喚します。キャンディナの効果、デッキからトリックスター・マンジュシカを手札に加えます。そして手札のトリックスター・マンジュシカの効果、フィールドのキャンディナを手札に戻すことで自身を特殊召喚します。」

 

 

 

愛「よし!せっつーのフィールドいい感じだね」

 

 

せつ菜「そしてカードを1枚伏せてターンエンドです」

 

 

かすみ「ふふふ、これで三船栞子がドローした途端大ダメージですね」

 

 

 

栞子「相変わらずですね」

 

 

かすみ「な!?」

 

 

栞子「トリックスター・マンジュシカとライトステージによるバーンダメージ、そしてそのセットカードはおそらくトリックスター・リンカネーション。そのカードを使い相手にダメージを負わせて勝負を有利に持ち込む。ですがはっきりって進歩のない戦略です」

 

 

しずく「な、何もそこまで言わなくても」

 

 

栞子「中川さん、いえ今は優木さんと言うべきでしょうか。あなたは入学してからずっとその戦術ですよね。それから全く進歩していない。だから対策を取られて最近は負け越している。違いますか?」

 

 

せつ菜「それは…」

 

 

栞子「所詮、スクールアイドルに現を抜かしているあなたには進歩ができないということです。」

 

 

かすみ「むきー!なんなの三船栞子のやつ〜」

 

 

愛「そうだね、せっつーの戦術だって立派な戦術じゃん!」

 

 

栞子「戦術を否定しているのではありません。進歩がないことを指摘しているのです。」

 

 

かすみ「じゃ、じゃあ三船栞子は余裕だっていうの?」

 

 

栞子「えぇ。」

 

 

かすみ「むきー!」

 

 

栞子「断言します。私はこのターンであなたを倒します」

 

 

果林「ずいぶんと大きく出たわね」

 

 

栞子「別に虚勢を張っているわけではありません。事実を述べているだけです。それを今から証明します。私のターン、ドロー」

 

 

せつ菜「なら、この瞬間、マンジュシカとライトステージの効果で三船さんに400のダメージです」

 

 

栞子ライフ4000→3600

 

 

せつ菜「さらに三船さんのスタンバイフェイズ、私は罠カード トリックスター・リンカネーションを発動!三船さんは手札を全て除外してその分ドローしてください。」

 

 

かすみ「三船栞子の手札は6枚、よってマンジュシカのバーンダメージは2400!」

 

 

栞子ライフ3600→1200

 

 

 

愛「よし!大ダメージを与えられたよ!」

 

 

 

栞子「言ったはずです。その戦術は分かりきっていると。そして手札にはおそらくトリックスター・キャロベインかオネストがいるはず。さらに墓地のトリックスター・リンカーネーションは墓地からトリックスターを特殊召喚する効果を持っています。一見フィールドにはマンジュシカいませんが相手を迎えむつ準備は万端ということですね」

 

 

エマ「すごい、そこまでせつ菜ちゃんを知り尽くしてるなんて」

 

 

歩夢「まるで昔のせつ菜ちゃんみたいだね」

 

 

俺「あぁ…けどどこか違う…」

 

 

 

栞子「私は手札の竜輝巧(ドライトロン)ーアルζをリリースして手札から竜輝巧ーバンαを特殊召喚します」

 

 

 

かすみ「な、なんですか!?あのカードは!?」

 

 

俺「ドライトロン…見たことないカードだ」

 

 

栞子「バンαの効果、このカードが自身の効果で特殊召喚された時、デッキから儀式モンスター1体を手札に加えます」

 

 

せつ菜「ですが、三船さんがカードを加えたことによりマンジュシカとライトステージの効果で400のダメージです!」

 

 

栞子ライフ1200→800

 

 

栞子「続けて墓地のアルζの効果、手札のラスβをリリースすることで自身を特殊召喚します。そしてその後、デッキから儀式魔法を手札に加えます」

 

 

 

愛「でもまた彼女がカードを手札に加えたから」

 

 

璃奈「マンジュシカとライトステージの効果でさらに400ダメージ」

 

 

 

栞子ライフ800→400

 

 

かすみ「よし!あと1枚でも三船栞子がカードを手札に加えればせつ菜先輩の勝ちです!」

 

 

栞子「ここまでは必要経費です」

 

 

せつ菜「!?」

 

 

果林「たしかに彼女はここまで大きな動きはしてない…」

 

 

エマ「でも確実に準備はしてたよね」

 

 

彼方「もしかしたら次ですごいモンスターが出てくるとか〜?」

 

 

 

かすみ「むむむ、三船栞子のやつ、がっちがちのロックデッキだと思ったけど」

 

 

しずく「ここまではせつ菜の妨害は一切していませんね。むしろその逆で」

 

 

 

歩夢「あなたはどう思う?」

 

 

俺「ドライトロンモンスター、効果モンスターはステータス、種族、属性が全て一致してなおかつ自身を特殊召喚することができる固有効果を持っている…」

 

 

かすみ「そのキチッとしたところは三船栞子らしいですね…」

 

 

俺「けどさっき手札に加えた儀式モンスターと儀式魔法。きっと彼女の本領発揮はこれからだ」

 

 

栞子「その通りです。ここまでは優木さん、あなたを倒すための下準備です。そしてこれでデュエルを終わらせます。」

 

 

 

せつ菜「!?」

 

 

 

 

栞子「私は儀式魔法 流星儀巧群(メテオニス・ドライトロン)を発動!自分の手札・フィールドの機械族モンスターの 攻撃力 が儀式モンスターの攻撃力以上になるようにリリースし手札・墓地から儀式モンスターは儀式召喚します!!」

 

 

 

歩夢「え!?」

 

 

 

せつ菜「儀式召喚するのにレベルではなく攻撃力を参照するカード!?」

 

 

 

栞子「私は攻撃力2000のバンαとアルζの2体をリリースして儀式召喚!星列に眠る記憶、覚醒の刻。降臨せよ、レベル12!竜儀巧ーメテオニス=DRA!!」

 

 

 

愛「嘘…マジ…」

 

 

しずく「レベル12の儀式モンスターを…」

 

 

エマ「レベル1のモンスター2体で儀式召喚…」

 

 

果林「なんてカードなの…」

 

 

 

栞子「そして本来このカードを入れるつもりはありませんでしたが優木さん、あなたを倒すためです。私は永続魔法 次元の裂け目を発動!」

 

 

 

せつ菜「次元の裂け目!?」

 

 

かすみ「これじゃせつ菜先輩はオネストの効果が使えないじゃないですか」

 

 

俺「ドライトロンの効果を見る限り、墓地を利用するテーマでもある。次元の裂け目がある限り両プレイヤーの墓地にいくカードは除外される…。自分のテーマの強みを無くしてでも相手を倒す。これが彼女がせつ菜を倒す覚悟なのか…」

 

 

栞子「肉を切らせて骨を断つ。優木さん、いや中川さん。あなたにはこれほどの覚悟はありますでしょうか?」

 

 

せつ菜「それは…」

 

 

栞子「えぇ、そうです。ないはずです。だから生徒会長として成果をあげられなかった。そんなあなたに私は負けません。バトルです。メテオニス=DRAでトリックスター・マンジュシカを攻撃です」

 

 

愛「でもメテオニス=DRAの攻撃力は4000、

この攻撃を受けてもせっつーのライフは残るよ!」

 

 

栞子「それはどうでしょう?」

 

 

せつ菜「え?」

 

 

栞子「速攻魔法 リミッター解除を発動!メテオニス=DRAの攻撃力を倍にします!」

 

 

メテオニス=DRA攻撃力4000→8000

 

 

せつ菜「そんな…」

 

 

栞子「これで終わりです!メテオニス=DRAでトリックスター・マンジュシカを攻撃!」

 

 

せつ菜ライフ4000→0

 

 

 

愛「そんな…」

 

 

歩夢「せつ菜ちゃんが…」

 

 

せつ菜「まけ…た…」

 

 

 

果林「せつ菜!」

 

 

エマ「せつ菜ちゃん!」

 

 

彼方「大丈夫〜?」

 

 

 

栞子「これでわかったでしょう。スクールアイドルなどに現を抜かしているからこうも簡単にやられる。」

 

 

愛「そんな。今回はそっちがせっつーを露骨にメタったからじゃん!」

 

 

栞子「対戦相手の対策をするのは当然ではないでしょうか?」

 

 

愛「それは…」

 

 

栞子「とにかくこれで気兼ねなく言えます。中川さん、私は三船栞子は次期生徒会長に立候補致します。すでに理事会の承認は済んでいます。投票は今から3週間後、それまでにこれからのことをしっかりと考えるといいでしょう」

 

 

 

かすみ「そんなこと急に言われても」

 

 

栞子「ですが理事会には話をつけています。今更あなた方にどうこう言われる筋合いはありません。それでは私はこれで失礼します。」

 

 

 

そう言って三船栞子は去っていった。

 

 

 

愛「せっつー気にすることないよ、今回はたまたまだって」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ファイト」

 

 

しずく「えぇ、そうですよ。あの三船さんの強引なやり方ではきっと他の人もせつ菜さんの味方をしてくれるはずです」

 

 

 

せつ菜「…」

 

 

 

俺「せつ菜…」

 

 

 

せつ菜「すみません。少し、1人にしていただけますでしょうか…。ちょっといろいろと考えたいので…」

 

 

歩夢「せつ菜ちゃん…」

 

 

 

そう言って今度はせつ菜までもどこかへ行ってしまった。

 

 

かすみ「先輩、止めなくていいんですか?」

 

 

果林「あの状況じゃかなり落ち込んでるわね…でも今すぐに止めるのもよくないわね」

 

 

俺「せつ菜…」

 

 

 

to be continued…

 



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第2話

 

三船栞子とのデュエル以降、せつ菜は生徒会の準備を理由に部活に来なくなった。

 

 

 

かすみ「せつ菜先輩今日も休みですか…」

 

 

彼方「ただデュエルに負けたなら慰められるけど生徒会のこと出されると立ち入りにくいよね〜」

 

 

果林「そういえば三船栞子、彼女はどうなの?」

 

 

愛「それなんだけどさー、愛さんの友達にいろいろ聞いてみたら割と評判良くてさー」

 

 

かすみ「えぇ!?あれでですか?」

 

 

愛「うん、なんでもちゃんとその人の適性を見ててくれてちゃんと自分たちのことを理解してくれてるってみんな言ってるんだよねー」

 

 

エマ「適性か〜」

 

 

しずく「たしかにその人の長所を認めてもらえば嬉しいですけど、ただそれだけで何もかも決めていいでしょうのか」

 

 

彼方「でもせつ菜ちゃんだって生徒たちにちゃんと向き合ってたよね〜?」

 

 

エマ「うん、せつ菜ちゃんはスクールアイドルも生徒会もどっちも頑張ってたよね」

 

 

璃奈「私だったら到底できない 璃奈ちゃんボード ガクブル」

 

 

 

歩夢「ねぇ、あなたならどうする?」

 

 

 

俺「一回俺だけでもちゃんとせつ菜と話さないとな」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

 

〜屋上〜

 

 

せつ菜「三船さん…すごい気迫だったな…。三船さんに比べれば私は生徒会長としての自覚が足りなかったのかもしれない…。冷たっ!って部長!?」

 

 

 

俺「何1人でぶつくさ言ってるんだよ。ほらこれ激甘コーヒー」

 

 

 

せつ菜「あ、ありがとうございます。でもどうしてこれを?」

 

 

 

俺「俺の勝手な主観だけど、落ち込んでる時に激甘コーヒーを飲むとちょっと気分がよくなるんだ。まぁ多分疲れてるから身体が糖分を欲してるんだろうけど」

 

 

せつ菜「そうですか…。そのすいません…」

 

 

 

俺「選挙の準備は進んでる?」

 

 

 

せつ菜「え?ま、まぁ…」

 

 

 

俺「そうか。せつ菜もわかってると思うけど、相手は結構強敵だぞ」

 

 

 

せつ菜「えぇ、わかってます…」

 

 

俺「自分より三船栞子の方が生徒会長に相応しいんじゃないかなって思ってるな。さては」

 

 

せつ菜「えぇ、三船さんの評判は耳に入ってきますから。ちゃんと自分たちの適性を見てくれている。自分たちのことを知ってくれているって。私は多分そこまで皆さんのことを考えていなかったと思います…。ただ自分が大好きなことを続けられる学園にしたい…そう思って私は生徒会長になりました。でも結局は自分が過しいやすい学校にしたかっただけかもしれません。ただ自分のエゴを皆さんに押し付けてただけなんです、私は…」

 

 

 

俺「そうか…」

 

 

 

せつ菜「はい…」

 

 

 

俺「せつ菜がそう思うならそうなのかもな」

 

 

 

せつ菜「えぇ、きっとそうです…」

 

 

俺「けど全員がそう受け取ってるとは限りないけどな」

 

 

せつ菜「え?」

 

 

俺「まぁたしかに三船栞子が言うみたいに、向き不向きは人によってあるだろうな。けど肝心なのはその人がどうしたいかだと思うんだよな。たとえ向いていなかったとしてもそれでもそれが大好きから続けている人もいっぱいいるはずだ。同好会に入る前の俺だってそうだ。俺が部長なんてできると思ってなかった。俺の頃の俺は自分のことで手一杯で周りをみている余裕がなかった。けど同好会に入ってみんなと過ごしていくうちに余裕ができてみんなのいろいろなところが見られるようなった。それって多分、俺はニジガクの部長をしていることが好きなんだと思う。だから今でもこうして続けられている。だから大好きなことを続けられる学校にするせつ菜の思いは決してエゴなんかじゃないって思う」

 

 

 

せつ菜「部長…」

 

 

俺「けど三船栞子の言ってることも間違ってないと思う」

 

 

せつ菜「えぇ」

 

 

俺「思うに彼女は彼女なりに全校生徒と向き合ってる。だから彼女を支持する人たちもいる。」

 

 

せつ菜「はい…」

 

 

俺「だから、こうなったらあとはせつ菜ができることを投票日までやるしかない。正直俺はどっちの言うこともわかる。だからあとは投票の結果次第だ。そのためには準備を怠らないこと、できることは全てやること。それで負けたらしょうがない。その時は落ち込むかもしれない。けれど落込んでも俺たちには励ましてくれる仲間がいる。そうだろ?」

 

 

 

せつ菜「それは…」

 

 

 

俺「虹ヶ咲だけじゃない、俺たちの知り合いには2人も生徒会長がいるからな。その2人にもいろいろ相談するっていうのも手だと思う。まぁ要するに今度の選挙は三船栞子とのデュエルだと思えよ。自分ができる準備をしてあとはその時次第さ。」

 

 

 

せつ菜「はい…」

 

 

 

俺「それじゃあ俺は部活に戻るから。それと…」

 

 

 

せつ菜「それと…?」

 

 

俺「俺たちはいつでも待ってるからな」

 

 

 

せつ菜「!?」

 

 

 

俺「それじゃ」

 

 

 

 

せつ菜「…」

 

 

 

 

〜練習場〜

 

 

 

かすみ「どうでした?せつ菜先輩?」

 

 

俺「とりあえず伝えたいことは伝えた。あとはせつ菜次第かな」

 

 

かすみ「な、なんですかそれ〜。ちゃんと連れてきてくださいよぉ〜!」

 

 

俺「そうだな。でも案外早く戻ってくるかもな」

 

 

かすみ「え?」

 

 

 

練習場の扉が勢いよく開く

 

 

 

かすみ「うわ!びっくりした!ってせつ菜先輩!?」

 

 

歩夢「せつ菜ちゃん…」

 

 

愛「せっつー…」

 

 

 

せつ菜「皆さん!遅くなりました!その…練習、私も入っていいですか…?私…私、皆さんと練習がしたいです!!」

 

 

 

果林「ふふふ、それっていちいち許可取らないといけないことかしら?」

 

 

彼方「うんうん」

 

 

エマ「だってここはせつ菜ちゃんの居場所だもんね」

 

 

しずく「はい!ずっと待ってました…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わーいわーい」

 

 

 

歩夢「せつ菜ちゃん…。おかえり。練習しよっか」

 

 

 

せつ菜「…はい!」

 

 

 

果林「それならこれまでせつ菜が練習サボってた分ビシバシ行くわよ」

 

 

せつ菜「はい!よろしくお願いします!」

 

 

 

俺「ほら言っただろ?」

 

 

かすみ「か、かすみんはせつ菜先輩が戻ってくるって信じてましたから」

 

 

愛「まーまーぶちょーもかすかすもせっつーが帰ってきたんだから練習するよー」

 

 

かすみ「かすみんです!」

 

 

久々の俺と9人の練習光景。

 

 

そうだこれがニジガクのあるべき姿だ。

 

 

 

 

〜練習後〜

 

 

 

せつ菜「皆さん、この度はご迷惑をおかけしました。」

 

 

エマ「ううん、全然気にしてないよ。むしろせつ菜ちゃんが戻ってきてくれて本当に嬉しかった」

 

 

彼方「彼方ちゃん安心したら眠くなってきちゃった〜」

 

 

愛「ダメだよ、カナちゃん起きて!」

 

 

果林「それで生徒会長選挙の準備は順調なの?」

 

 

せつ菜「それが…」

 

 

果林「まあなんとなく察してたけど」

 

 

せつ菜「すみません…」

 

 

しずく「せつ菜さんが謝ることではないですよ」

 

 

せつ菜「はい…ですが正直何をすればいいのか分からなくて。こんな状況今までなかったので…」

 

 

 

果林「たしかにうちの学校の生徒会長って選挙っていうよりも誰か1人が立候補してそのまま大体決まっちゃうわよね」

 

 

俺「こういう信任投票は余程のことがない限り落選しないからな。まして昔の生真面目〜な中川菜々さんならまず落選することはなかっただろうし」

 

 

 

せつ菜「はい…」

 

 

璃奈「できた、三船栞子の公約とか方針をまとめてみた」

 

 

愛「おーりなりーすごいー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード えへ」

 

 

果林「やっぱりその人の適性について、結果と数字ばかりね」

 

 

しずく「適性ばかりがそんなに大切でしょうか。今すぐに結果が出なくても大好きなことを続けていればいつかはきっと…」

 

 

俺「けど三船栞子の言うことは一理あると思う」

 

 

かすみ「せ、先輩、あんなやつの味方するんですか!?」

 

 

俺「味方っていうか、彼女は彼女なりに人を見てるんだなって思っただけさ」

 

 

せつ菜「そうなんですよね…三船さんはちゃんと全校生徒と向き合おうとしている…」

 

 

 

俺「けど1つ引っかかることがあるんだよな」

 

 

果林「何かしら?」

 

 

俺「彼女、あまりにもスクールアイドルを目の敵にしてる気がする」

 

 

愛「愛さんもそれ思った!スクールアイドルのことを否定するときは適性どうこうよりスクールアイドルはとにかくダメって感じだよね?」

 

 

 

俺「あぁ、彼女はスクールアイドルに何か恨みがあるのか…ちょっと調べる必要がありそうだな」

 

 

 

 

その時、

 

 

璃奈「みて、学校の掲示板、こんなの載ってる」

 

 

しずく「現生徒会長、生徒会長立候補者討論会のお知らせ…?」

 

 

かすみ「えー!?なんですかそれ?」

 

 

 

璃奈「えーとね、要するにせつ菜さんと三船さんの2人で今後の生徒会について討論するみたい」

 

 

 

彼方「つまりそれって公開デュエルみたいな感じ〜?」

 

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

せつ菜「開催日は…一週間後…」

 

 

エマ「せつ菜ちゃん大丈夫…?」

 

 

せつ菜「でもやるしかありません…。私は自分のできることをやるだけですので」

 

 

彼方「彼方ちゃんが協力できることはなんでもやるよ〜」

 

 

しずく「はい!遠慮なく言ってください!」

 

 

せつ菜「皆さん…ありがとうございます!」

 

 

愛「よーし、そうしたらこれから愛さんたちはせっつーを全力バックアップするぞー!」

 

 

みんな「おー!」

 

 

 

 

〜翌日、放課後〜

 

 

尊「よ!」

 

 

俺「おぅ、尊」

 

 

尊「これからバイト?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

尊「せつ菜ちゃんあれからどう?」

 

 

俺「ひとまずは元気になってよかったよ。今はみんなが生徒会の仕事を手伝いながら選挙に向けてバックアップしてるよ」

 

 

尊「そっか。それはよかった。あ、そうだ僕もカフェナギ行っていいかい?」

 

 

俺「あぁもちろんだ。」

 

 

島「おっ!いたいた!お前ら〜」

 

 

尊「島くん?」

 

 

俺「久しぶりだな、島」

 

 

島「お、おうって違う!ここであったが100年目!俺とデュエルだ!」

 

 

俺「俺今からバイトなんだけど、尊お願いしていい?」

 

 

尊「いいけど…」

 

 

島「いや、穂村尊、お前はまた今度だ。今日はお前だ!」

 

 

俺「いや、だからバイトが…」

 

 

島「ははーん、お前さては俺の強さの前にビビって逃げるつもりだな。スクールアイドル同好会の部長とあろうやつが敵に背を向けるなんてな。」

 

 

俺「俺のことなら良いけどみんなの名前を出されちゃ黙ってられないな。わかった、相手になってやるよ。」

 

 

 

島「よし、それじゃあ行くぞ!」

 

 

俺「あぁ」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

俺「俺のターン、自分フィールドにモンスターがいない時、手札のリンクスレイヤーは特殊召喚できる。さらにドット・スケーパーを通常召喚。続けて手札のバックアップ・セクレタリーは自分フィールドにサイバースがいる時、特殊召喚できる。現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺は3体のモンスターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

尊「早速きたねエースカード」

 

 

俺「墓地のドット・スケーパーの効果、このカードが墓地に送れた時、自身を特殊召喚する。続けてドット・スケーパーでリンク召喚!リンク1、リンクリボー!」

 

 

島「連続リンク召喚か」

 

 

俺「俺はこれでターンエンド」

 

 

島「俺様ターン、ドロー!ふふふきたぞ!俺のデッキの新たなカード!獣の王!自分フィールのモンスターの攻撃力の合計が相手より少ない時、このカードを特殊召喚できる!こい!獣王アルファ!」

 

 

 

尊「獣王アルファ…あれが島君の新しいカード」

 

 

島「さらにスクラップ・コングを召喚!スクラップ・コングの効果!自身を破壊する!もうわかるよな」

 

 

 

俺「グリーン・バブーンか」

 

 

 

島「その通り!手札の2体のグリーン・バブーンの効果!ライフを1000ずつ支払い自身を特殊召喚する!」

 

 

島ライフ4000→2000

 

 

島「そして獣王アルファの効果!グリーン・バブーン1体を手札に戻してデコード・トーカーを手札に戻す!この効果は対象を取らない効果!よってデコード・トーカーの効果は発動できない!」

 

 

 

俺「くっ、やるな」

 

 

 

島「バトルだ!獣王アルファでリンクリボーを攻撃!アルファは効果を使ったターン、ダイレクトアタックはできないがモンスターへの攻撃はできる!」

 

 

俺「くっ、ならリンクリボーの効果!このカードをリリースしてアルファの攻撃力を0にする!」

 

 

島「ふふん、ここまでは計算通り、いけ!グリーン・バブーンでダイレクトアタック!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが4000から1400に減る。

 

 

 

島「俺はこれでターンエンド」

 

 

 

尊「すごい、島君、彼のカードの効果を把握してそれを見越した戦略を立ててきた…」

 

 

島「当然よ!お前らに何回負けてきたと思ってるんだ。だが!男、島、果林さんのハートをゲットするまでは何度でも立ち上がる!そしてこのデュエルでお前を倒す!」

 

 

俺「なるほどな、少しは強くなったみたいだが俺もだってこのデュエル負けるつもりはない。俺のターン、ドロー。サイバース・ガジェットを召喚!サイバース・ガジェットの効果、墓地からドット・スケーパーを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する。さらにスプラッシュ・メイジの効果、墓地からリンクスレイヤーを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

尊「くるか」

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は属性の異なるサイバース族モンスター2体以上!俺は水属性スプラッシュ・メイジと光属性ガジェットトークンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

尊「よし!ヒートソウルがきた!」

 

 

俺「さらに墓地のドット・スケーパーとサイバース・ガジェットをゲームから除外してデグレネード・バスターを特殊召喚する!そして除外されたドット・スケーパーの効果、自身を特殊召喚する。続けてデグレネード・バスターの効果、このカードと獣王アルファをゲームから除外する!」

 

 

島「何!?」

 

 

俺「そしてヒートソウルの攻撃力はリンク先にリンクスレイヤーとドット・スケーパーがいることにより1000アップする!パワーインテグレーション!」

 

 

 

島「こ、攻撃力3300だと!?」

 

 

俺「バトルだ!ヒートソウルでグリーン・バブーンを攻撃!」

 

 

島「くっ」

 

 

島ライフ2000→1300

 

 

島「だがこれでお前が攻撃できるモンスターはいないぞ!」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

島「何!?」

 

 

俺「デコード・トーカー・ヒートソウルの効果!ライフを1000支払いデッキから1枚ドローする!」

 

 

俺のライフが1400から400に減る。

 

 

俺「そしてこの効果を使用した後、ライフが2000以下の時、このカードを除外してリンク3以下のサイバースをEXデッキから特殊召喚する!ストームアクセス!俺はEXデッキからこいつを呼び出す!再び現れろ!デコード・トーカー!!」

 

 

 

島「な、ここでデコード・トーカーだとぉ」

 

 

 

俺「デコード・トーカーの効果!リンク先のモンスター1体につき攻撃力を500アップさせる!デコード・トーカーのリンク先のモンスターは2体!よって攻撃力1000アップ!パワーインテグレーション!!」

 

 

 

島「う、うそだろぉ」

 

 

俺「とどめだ!デコード・トーカーでダイレクトアタック!デコードエンド!!!」

 

 

 

島「ぐぁぁぁ」

 

 

島ライフ1300→0

 

 

 

俺「ふぅ」

 

 

島「くっ、くそ〜また負けか〜覚えてろよ〜」

 

 

俺「全く相変わらず困った奴だな」

 

 

尊「でも島君も成長してるみたいだね」

 

 

俺「そりゃあれだけ負けてればな」

 

 

尊「負けてもなお這い上がりそして強くなる。彼のメンタルは見習うところがあるね」

 

 

俺「まぁ…そうだな… 」

 

 

尊「そうだ、バイトはいいの?」

 

 

俺「あぁ、そうだ、急ごう」

 

 

尊「うん」

 

 

 

 

〜公園〜

 

 

尊「この調子だとなんとか間に合いそうだね」

 

 

俺「そうだな」

 

 

尊「ん?あれ、ねぇ。あれって三船栞子さんじゃない?」

 

 

俺「え?本当だ…こんなところで何してるんだ。大事な選挙前なのに…」

 

 

尊「どうやら小さい子供たちといるみたいだよ。ボランティア活動かな?」

 

 

俺「あぁ、そうみたいだな」

 

 

尊「にしても普段学校で見せない顔だね。子供たちにはちゃんと笑顔で接してる」

 

 

俺「そうだな…」

 

 

尊「あの笑顔、とても作り笑顔とは思えない…。心のそこから笑っているというか」

 

 

俺「あぁ…」

 

 

尊「ってバイトか」

 

 

俺「あぁ、そうだな、急ごう」

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

草薙「よぉ、2人とも遅かったな。時間ギリギリだ」

 

 

俺「悪い草薙さん、道中いろいろとトラブルがあって」

 

 

草薙「そうか、まぁいいさ、早速準備してくれ」

 

 

俺「あぁ、了解」

 

 

草薙「尊は何にする?」

 

 

尊「とりあえずコーヒーをもらおうかな」

 

 

草薙「はいよ」

 

 

 

〜数分後〜

 

 

俺「お待たせ、はいコーヒー」

 

 

尊「ありがとう。さっきのことだけど」

 

 

俺「三船栞子のことか?」

 

 

尊「彼女、やっぱり良い人なんじゃないかな?」

 

 

俺「え?」

 

 

尊「子供たちにあんなに笑顔で接しててさ、たしかにスクールアイドルが無意味なんて言うのはちょっと酷いけどさ、生徒会長としての公約は結構まともだし、言ってることもわかる。だからその一概に嫌な人とは言えないっていうか…」

 

 

俺「たしかに彼女は決して嫌な人じゃないって俺は思う。さっきのボランティアの姿を見てそう思ったよ。だからこそ引っかかることがあるんだ。」

 

 

尊「何?」

 

 

俺「明らかに彼女はスクールアイドルを目の敵にしている。スクールアイドルのことを話す時、適性どうこうよりもとにかくスクールアイドルの存在が気にいらないっていうか。」

 

 

尊「たしかに言われてみれば…」

 

 

俺「だから彼女とスクールアイドルとの関係を調べてみようと思う。」

 

 

尊「もしかしたら彼女もスクールアイドルをやってて挫折した経験を持ってるとか?」

 

 

俺「その線も捨て切れないな。とにかく俺はいろいろと調べてみるよ」

 

 

尊「うん、僕も手伝えることがあったら手伝うよ」

 

 

俺「あぁ、頼んだ。そういえば綺久ちゃんは元気?」

 

 

尊「あぁ、あれから田舎に帰ってデュエルを始めたらしいんだ」

 

 

俺「へぇそれはよかったな」

 

 

尊「この前もさ」

 

 

 

〜回想〜

 

 

綺久「もう尊強すぎ、少しは手加減してよ」

 

 

尊「悪いな俺は相手が誰だろうと手は抜かないからな」

 

 

綺久「まぁそこが尊のいいところなんだけどね」

 

 

尊「ば、バカ何言ってるんだよ」

 

 

綺久「ふふ」

 

 

〜回想終わり〜

 

 

 

尊「今はリモートでどこでもデュエルできるようになって便利になったよ」

 

 

俺「そうだな」

 

 

尊「あ、お客さんみたいだよ」

 

 

俺「あぁ。いらっしゃいませ」

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

草薙「よし、そろそろ店閉めるか」

 

 

俺「あぁ」

 

 

草薙「それでせつ菜ちゃんどうだ?」

 

 

俺「だいぶ元気になったよ。あとは今度の討論会のためにみんながバックアップしてる」

 

 

草薙「そうか。大変だな。お前もバイト来てて大丈夫なのか?」

 

 

俺「あぁ、限られた時間の中でもやることはやってるし、いざとなったら休むなりここに連れてくるなりするさ」

 

 

草薙「そうか。お前も逞しくなったな」

 

 

俺「そうか?」

 

 

草薙「あぁ、なんというか部長が板についてきたというか」

 

 

俺「まあそれに関しては俺じゃなくてニジガクみんなのおかげだよ」

 

 

草薙「あの頃のお前じゃ考えられなかったかもな」

 

 

俺「あぁ、多分ハノイの事件もきっと同好会に入っていなかったら終わっていなかった。たとえリボルバーを倒してもそこには虚しさしか残っていなかっただろうな」

 

 

草薙「そう考えると感慨深いな」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

俺「さて」

 

 

草薙「何するんだ?」

 

 

 

俺「これから三船栞子について調べる」

 

 

草薙「そうか、手伝おうか?」

 

 

俺「いや、今回は俺だけで調べたい」

 

 

 

草薙「わかった。俺は明日の仕込みをしてるよ」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

俺「これは…」

 

 

草薙「どうかしたか?」

 

 

俺「三船栞子、どうやら名家の出身らしいな…」

 

 

草薙「そうなのか…」

 

 

俺「それに気になるのがこれだ」

 

 

草薙「ん?この人は名前が似ているな…」

 

 

 

俺「あぁ、この人についても調べてみる」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

草薙「さてこんなもんか。家まで送って行くよ」

 

 

俺「あぁ、よろしく」

 

 

 

〜週末〜

 

 

かすみ「あの先輩?練習始めないんですか?ちょっとここで待機って」

 

 

俺「あぁ、もうじきくると思う」

 

 

かすみ「もうじき?」

 

 

部室のドアがノックされる。

 

 

俺「来たか、どうぞ」

 

 

絵里「失礼します」

 

 

果林「絵里ちゃん?」

 

 

 

ダイヤ「私もいますわ」

 

 

彼方「おお〜ダイヤちゃんまで〜」

 

 

 

しずく「これは…」

 

 

璃奈「音ノ木坂と浦の星の生徒会長が勢揃い」

 

 

 

絵里「話は聞かせてもらったわせつ菜」

 

 

 

ダイヤ「はい、私たちはせつ菜さんの味方ですわ」

 

 

 

俺「困った時は先人たちにいろいろ教えてもらった方がいいかなと思ってな」

 

 

絵里「先人たちって…」

 

 

ダイヤ「大袈裟ですわ」

 

 

せつ菜「お2人とも…ありがとうございます!」

 

 

 

 

それから俺たちは絵里とダイヤを交えて話し合った。

 

 

討論会のこと、三船栞子のこと、せつ菜が目指す学園のことを。

 

 

決して1日で終わるないようではなかった。

 

 

だからできるだけ空いてる時間に何度も話し合った。

 

 

ダイヤは毎日、こっちに来るわけにはいかないからリモートで話し合いに参加した。

 

 

時には穂乃果や千歌たち、ほかのμ'sやAqoursのメンバーの励ましもあった。

 

 

みんなせつ菜、そしてスクールアイドルのために必死に協力してくれた。

 

 

 

そして討論会当日を迎える。

 

 

 

 

 

せつ菜「ふぅ」

 

 

 

俺「大丈夫、ここまで準備してきたんだ。あとは当たって砕けろだ。どんな結果でも俺たちはせつ菜の味方だから」

 

 

 

せつ菜「はい!ありがとうございます。それでは行ってきます」

 

 

 

 

そして討論会は終わった。

 

 

 

 

 

 

生徒A「ねぇ、今日の討論会すごかったね。あの1年の三船栞子さんって人、今の生徒会長にビシバシ言ってさ」

 

 

生徒B「そうそう、公約も政策もはっきりしててわかりやすかったしね」

 

 

生徒A「これは次の生徒会長、三船さんで決まりかな〜」

 

 

 

 

 

そして投票日、最終演説…

 

 

 

栞子「私が生徒会長になった暁には、生徒1人の適性にそった学園生活を送れるようにし、皆さんの未来を輝かしいものにすることをお約束します。」

 

 

 

アナウンス「続きまして現生徒会長、中川奈々さん、よろしくお願いします」

 

 

 

せつ菜「はい、私は皆さんに大好きなことを続けられる学園生活を送っていただきたいと思います。そのために学園限定のアプリを作成し、皆さんからの意見を共有し迅速な対応で皆さんサポートできるようにしたいと考えております。それから…」

 

 

 

せつ菜の演説は続いた。

 

 

 

 

せつ菜「以上で私の発表を終わりたいと思います。」

 

 

 

アナウンス「ありがとうございました。それでは全校生徒の皆さん、教室に戻ったあと投票用紙を記入し、速やかに提出してください。」

 

 

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

アナウンス「投票の結果、立候補者の三船栞子さんを新生徒会長に任命致します。」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜屋上〜

 

 

 

俺「やっぱりここにいたか」

 

 

 

せつ菜「えぇ」

 

 

 

俺「ここ1人で考えことするにはすごいいいところだよな」

 

 

 

せつ菜「はい」

 

 

 

俺「その…聞きづらいんだけどさ…」

 

 

 

せつ菜「はい、なんでも聞いてください」

 

 

 

俺「そっか…今の気分は?」

 

 

 

せつ菜「そうですね…。自分でもよくわかんないんです。けど不思議となんだかスッキリしています。」

 

 

 

俺「やっぱりそうか。なんかそんな顔してたからさ」

 

 

 

せつ菜「はい。やれることは全てやりました。その結果がこれなんです。だから悔いはありません。それに…」

 

 

 

俺「それに?」

 

 

 

せつ菜「三船さんだったら安心して次の生徒会長を任せられると思うんです」

 

 

俺「せつ菜が言うならそうなんだろうな」

 

 

 

せつ菜「えぇ。彼女ならきっと今よりももっといい学園にしてくれると思います」

 

 

 

俺「そうか」

 

 

 

 

せつ菜「すいません、練習行かないとですよね?」

 

 

 

俺「そうだな。行けるか?」

 

 

せつ菜「もちろんです!」

 

 

 

 

 

〜練習場〜

 

 

 

せつ菜「すみません、遅くなりました」

 

 

 

エマ「ううん、全然平気」

 

 

 

彼方「それよりもう大丈夫なの〜?」

 

 

 

せつ菜「はい!これからは思う存分スクールアイドルに力を注げますから!」

 

 

 

歩夢「そっか…」

 

 

 

せつ菜「さぁ!練習しましょう!」

 

 

 

 

 

〜練習後、自宅にて〜

 

 

 

俺は絵里とダイヤと電話していた。

 

 

 

絵里「えぇ、せつ菜から連絡あったわ」

 

 

ダイヤ「残念でしたね」

 

 

 

俺「けど、せつ菜もこれで吹っ切れたみたいだ」

 

 

絵里「そう」

 

 

ダイヤ「それはよかったですわ」

 

 

 

俺「2人にはいろいろ協力して貰っちゃったな。ありがとう」

 

 

 

絵里「気にしないで、困った時はお互い様よ」

 

 

ダイヤ「そうですわ、あなたたちにはこちらもいろいろと助けていただいてますから」

 

 

 

絵里「けどいくら表面上は取り繕ってても本当は辛いかもしれないわ。しばらくの間はせつ菜を気にかけてあげて」

 

 

ダイヤ「そうですね、特にせつ菜さんは責任を感じやすいと思います」

 

 

俺「あぁ。そうだな」

 

 

絵里「それとあなたもね」

 

 

俺「俺も?」

 

 

絵里「えぇ、この前あった時、なんだかちょっと疲れているみたいだったから。大変な時は仲間を頼ることも大事よ」

 

 

 

俺「あぁ、わかってる」

 

 

 

絵里「ならいいんだけど」

 

 

俺「それじゃあ、もう遅いし。2人ともありがとう」

 

 

絵里「えぇ」

 

 

ダイヤ「それではおやすみなさい」

 

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

 

せつ菜「さて、今日も張り切って練習しましょう!」

 

 

俺「せつ菜、張り切るのもいいけど無理はするなよ」

 

 

愛「そうそう、せっつーはもっとリラックスしていいんだよ」

 

 

彼方「なんなら彼方ちゃんの枕貸そうか〜?一緒にお昼寝しよう〜」

 

 

 

果林「どさくさに紛れて昼寝しようとしないの」

 

 

 

彼方「えへへ」

 

 

 

そこへ

 

 

栞子「失礼致します」

 

 

 

かすみ「げげげ!三船栞子!?なんでここに」

 

 

 

栞子「今日は皆さんにお話があってきました」

 

 

 

歩夢「話って?」

 

 

 

栞子「率直に言います。私はスクールアイドル同好会を廃部したいと考えています」

 

 

 

せつ菜「!?」

 

 

かすみ「な、な、なんてことを!」

 

 

 

せつ菜「三船さんどうして?」

 

 

 

栞子「前にも言ったはずです。スクールアイドル同好会は無意味な物だと。それにここ最近、皆さんは大規模な配信ライブをしたり、大会入賞していますよね?」

 

 

 

愛「それって実績を残してるってことじゃん!何がいけないのさ?」

 

 

 

栞子「今後、あなた方が活動を続けていけば学園に叶いしもない夢を追いかける生徒たちが増え始め悪影響を及ぼします。それだけではない、これからこの学園に入る新入生たちにもそのような生徒になってしまう恐れがあります。ですので、悪影響を及ぼす前に私はスクールアイドル同好会を廃部にしようと思っています。」

 

 

 

しずく「そんな…そんなのあんまりですよ」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 断固拒否」

 

 

 

栞子「それにあなた」

 

 

 

俺「俺?」

 

 

栞子「はい、あなたはデュエルカーニバルにて輝かしい成績を残しました。それは素直に称賛します。ですが、はっきり言って今のこの同好会はあなたがそういうならそうなんだと部員の皆さんは信じて疑わないですよね?」

 

 

 

俺「そんなこと…」

 

 

 

栞子「あなたが違うと思っていても側から見ればそう見えます。率直に言ってあなたがこれ以上、同好会にいると、あなたから同好会へ、同好会から全校生徒へと叶わない夢を追いかける悪影響を及ぼすと思ってます」

 

 

 

歩夢「そ、そんなことないよ!たしかに彼の言うことはいつもためにけるど、私たちはそれに従ってるだけじゃないよ!」

 

 

 

栞子「そうですか。ですが、あなたに一目を置いてる生徒も増えてきているのも事実です。ですので、私はここであなたを倒します」

 

 

俺「俺を倒す…?」

 

 

栞子「はい、デュエルです。デュエルで私が勝てばスクールアイドル同好会は廃部、そして今後あなたはスクールアイドルに関わらないでください」

 

 

 

かすみ「な、なんて条件なの!」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

俺「俺が勝てば?」

 

 

 

栞子「とりあえずスクールアイドル同好会を廃部にすることから手を引きます」

 

 

 

かすみ「それってそっちのリスク低過ぎない?」

 

 

 

栞子「低くはありません。私にとっては同等のことだと思っています。それだけの覚悟は私にはあります」

 

 

 

歩夢「どうする…?」

 

 

 

俺「どの道、ここでデュエルしなかったら彼女は同好会を廃部にするだろうな。なら…」

 

 

 

果林「まさか…」

 

 

 

俺「わかった、三船さん。そのデュエル受けて立つよ」

 

 

 

かすみ「いいんですか?先輩」

 

 

 

俺「あぁ、俺は負けるつもりはない。全身全霊を持って三船さん君を倒すよ」

 

 

 

栞子「そうですか、それでデュエルはいつにしますか?」

 

 

 

俺「今からだ」

 

 

 

せつ菜「え!?」

 

 

 

かすみ「ちょ、ちょっと先輩、ちょっとは準備をした方がいいんじゃ…」

 

 

 

俺「準備ならできてる。多分三船さんとデュエルすることになるだろうとは思ってた。だからデッキは思うできている。そしてそれは三船さん、君も同じだろ?」

 

 

 

栞子「えぇ」

 

 

 

俺「なら話は早いな。」

 

 

 

歩夢「本当にいいの?」

 

 

 

俺「あぁ、なぁ歩夢覚えてるか?」

 

 

 

歩夢「え?」

 

 

 

俺「俺が負けられないデュエルで負けたことが今まであった?」

 

 

 

歩夢「それは…。ううん、あなたは絶対に負けられないデュエルではいつも勝ってた。そんなあなたが私には希望だった」

 

 

 

俺「そうだ。だから今回も俺は負けない。必ず勝って同好会を守ってみせる」

 

 

 

歩夢「でも気をつけて。きっと三船さんはあなたのデッキを研究し尽くしてる」

 

 

 

俺「わかってる。けどそういうのは慣れっこだからな」

 

 

 

 

栞子「それでは早速デュエル場に向かいましょう」

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

 

生徒A「なになに?デュエル?」

 

 

 

生徒B「これからスクールアイドル同好会の部長と新生徒会長の三船さんが同好会の存続をかけてデュエルするんだって」

 

 

 

生徒A「マジ?けどたしか同好会の部長ってデュエルカーニバルの決勝出てなかったっけ?これじゃ同好会の部長よ圧勝じゃない?」

 

 

 

生徒B「それがさぁ三船さんって相手のデッキを知り尽くしてる時ってめちゃくちゃ強いんだって〜。だから多分今回も相手のデッキを知り尽くしてるだろうから実際はわからないっぽいよ」

 

 

 

生徒A「マジか〜?どっちが勝つんだろう」

 

 

 

 

 

かすみ「うわわ、なんか人が集まってきちゃいましたね」

 

 

果林「新生徒会長のデュエルとなるとみんな注目してるみたいね」

 

 

 

せつ菜「部長…」

 

 

 

歩夢「お願い…勝って」

 

 

 

 

栞子「それでは行きましょう。ルールはライフ8000のマスターデュエルでどうでしょう」

 

 

俺「あぁ、わかった」

 

 

 

栞子「それでは」

 

 

 

俺「あぁ、いくぞ!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

 

to be continued…



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第3話

第11章 第3話

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは8000のマスターデュエル

 

 

 

栞子「先攻はあなたに譲ります」

 

 

 

俺「俺のターン、ウィジェット・キッドを召喚。そして効果発動、手札からサイバース族1体を特殊召喚する。俺はサイバース・シンクロンを特殊召喚する」

 

 

愛「よし!この盤面は!」

 

 

 

俺「サイバース・シンクロンの効果!ウィジェット・キッドのレベルを倍の6にする。そしてレベル6のウィジェット・キッドにサイバース・シンクロンをチューニング!」

 

 

 

かすみ「早速先輩のシンクロ召喚です!」

 

 

 

俺「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる!

シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!!」

 

 

しずく「先輩のシンクロ召喚が成功しました!」

 

 

 

栞子「リンク召喚だけでなく、融合、シンクロ、エクシーズこれらの召喚方法を操るのがあなたの強み」

 

 

俺「カードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

栞子「私のターン、ドロー。自分フィールドにモンスターがいない時、手札からこのカードは発動できます。罠カード 無限泡影!これでクアンタム・ドラゴンの効果を無効にします!」

 

 

 

俺「何!?」

 

 

 

栞子「これでクアンタム・ドラゴンのドライブバックショットは発動できません」

 

 

 

俺「驚いたな、そこまで知り尽くしているとは」

 

 

 

栞子「当然です。言ったはずです。私はあなたのことを調べつくしましたから。そしてあなたの墓地にはサイバース・シンクロンがいる。そのカードはEXモンスターゾーンのモンスターが破壊されるのを防ぐことができるカード。ですがそうはさせません。私は魔法カード 極超の竜輝巧を発動、デッキからドライトロンモンスターを特殊召喚します。私はデッキから竜輝巧ーラスβを特殊召喚します」

 

 

 

俺「どうでてくる…」

 

 

 

栞子「さらに手札の竜輝巧ーエルγをリリースして竜輝巧ーバンαを特殊召喚します。バンaの効果、デッキから儀式モンスターを手札に加えます。私は竜儀巧ーメテオニス=DRAを手札に加えます。そして儀式魔法 流星輝巧群を発動!攻撃力2000のバンαとラスβの2体をリリースして儀式召喚!星列に眠る記憶、覚醒の刻、降臨せよ!竜儀巧ーメテオニス=DRA!!」

 

 

 

俺「あれはせつ菜を倒したモンスター…。せつ菜とのデュエルではレベル12と攻撃力4000であることしかわからなかったがどんな効果を持っているんだ…」

 

 

 

栞子「続けて速攻魔法 星彩の竜儀巧を発動!メテオニス=DRAの攻撃力を相手ターン終了時まで1000下げてクアンタム・ドラゴンを破壊します!」

 

 

俺「なら墓地のサイバース・シンクロンの効果、このカードを除外してクアンタム・ドラゴンの破壊を防ぐ!」

 

 

 

栞子「ならバトルです。メテオニス=DRAでクアンタム・ドラゴンを攻撃!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

俺のライフが8000から7500に減る。

 

 

 

栞子「私はこれでターンエンドです」

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー!レディ・デバッガーを召喚!効果発動、デッキからサイバース・コンバーターを手札に加える。そしてサイバース・コンバーターを自身の効果で特殊召喚する。」

 

 

 

栞子「ならこの瞬間、DRAの効果!相手のターンに自分の墓地から攻撃力が2000または4000になるようにモンスターを除外して、除外したモンスターの攻撃力2000につき相手フィールドの表側表示のカードを墓地に送ります。私は墓地の攻撃力2000のバンαとラスβをゲームから除外してレディ・デバッガーとサイバース・コンバーターを墓地に送ります!」

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

栞子「あなたの戦術は読めています。ここから連続リンク召喚に繋げ圧倒する。ですがリンク素材のモンスターがいなければリンク召喚できないでしょう」

 

 

 

俺「くっ、俺はこれでターンエンドだ」

 

 

 

かすみ「そんな先輩が何もできないなんて…」

 

 

しずく「三船さん、なかなかやりますね」

 

 

歩夢「でもきっと大丈夫…」

 

 

 

栞子「私のターン、ドロー。私のメインフェイズ開始時、強欲で金満な壺を発動します。EXデッキのモンスターを6枚ランダムに除外して2枚ドローします。私は墓地のエルγの効果、手札の竜輝巧ーアルζをリリースして自身を守備表示で特殊召喚します。さらにエルγの効果!アルζを攻撃表示で特殊召喚します!」

 

 

 

俺「何!?」

 

 

 

栞子「バトルです!アルζでダイレクトアタック!」

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが7500から5500に減る

 

 

栞子「続けてメテオニス=DRAでダイレクトアタックです!」

 

 

 

俺「ぐぁぁ」

 

 

 

俺のライフが5500から1500に減る。

 

 

 

栞子「私はカードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

 

 

かすみ「あの先輩がここまで押されるなんて…」

 

 

 

果林「えぇ、本当に部長の手を知り尽くしてる…」

 

 

エマ「うん、ピンポイントで部長の戦術を崩してきてるよね」

 

 

彼方「このままだったらまずいね〜」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ひやひや」

 

 

愛「でもでもまだ部長のライフは残ってるよ」

 

 

せつ菜「はい、部長なら大丈夫です」

 

 

歩夢「うん、あの子を信じよう」

 

 

 

俺「(三船栞子…彼女は俺の手を調べ尽くしてる。だがこのデュエル負けるわけにはいかない)俺のターン、ドロー!サイバース・ガジェットを召喚!そして効果発動!墓地からサイバース・コンバーターを特殊召喚する!俺はこの2体でリンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!サイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する!さらにスプラッシュ・メイジの効果でウィジェット・キッドを特殊召喚する!」

 

 

 

愛「よし!ぶちょーの連続リンク召喚がくるよ!」

 

 

俺「俺はガジェットトークンとウィジェット・キッドでリンク召喚!リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果、デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える。現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はEXデッキから特殊召喚されたモンスター2体以上!俺はリンク2のクロック・スパルトイとスプラッシュ・メイジをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4、双穹の騎士アストラム!!」

 

 

 

かすみ「よし!先輩のアストラムがきました!」

 

 

栞子「やはりきましたか、アストラム」

 

 

俺「何!?」

 

 

栞子「攻撃力の高いモンスターを除去する時は決まってあなたはクアンタム・ドラゴンやアストラムを使う傾向があること調べてあります。私はここでカウンター罠 ドライトロン流星群を発動!」

 

 

俺「カウンター罠だと!?」

 

 

栞子「自分フィールドに儀式モンスターがいる時、相手がモンスターを召喚、特殊召喚した時にその召喚を無効にしデッキに戻します」

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

かすみ「そんな先輩のアストラムまで封じられたなんて…」

 

 

しずく「三船栞子さん、これほどまでに強かったとは…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ひやひや」

 

 

せつ菜「ですが部長ならきっと…」

 

 

 

 

俺「さすがだな三船さん」

 

 

栞子「え?」

 

 

俺「俺を倒して同好会を廃部にするって豪語するだけのことはあるな」

 

 

栞子「豪語ではありません。私はできると思ったから言っただけです」

 

 

俺「そっか、なら君の読みは甘いな」

 

 

栞子「!?」

 

 

俺「これくらいで俺の戦術を読み切ったと思わないで欲しいな。俺はまだまだ戦える!」

 

 

栞子「そうですか、ですがあなたは召喚権を使用しました。ここから展開はできますでしょうか」

 

 

俺「展開できなくてもエースなら出すことはできる!」

 

 

栞子「!?」

 

 

かすみ「先輩楽しんでないですか?」

 

 

歩夢「それがあの子のいいところなんだよ。どんな時でもデュエルを楽しむ気持ちを忘れない。だからあの子のデュエルは見ててワクワクする」

 

 

果林「そうね。ここからあの子がどうやって逆転していくか楽しみだわ」

 

 

栞子「逆転なんて…そう簡単に」

 

 

俺「まあ見てろって。俺は魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のスプラッシュ・メイジ、サイバース・クアンタム・ドラゴン、サイバース・ガジェット、サイバース・コンバーター、ウィジェット・キッドをデッキに戻して2枚ドローする!魔法カード サイバネット・フュージョンを発動!」

 

 

栞子「ここでサイバネット・フュージョン!?」

 

 

俺「このカードの効果により自分EXゾーンにモンスターがいない時、墓地のサイバースリンクモンスター1体を除外して融合素材にすることができる!俺は手札のクロック・ワイバーンと墓地のクロック・スパルトイを融合!」

 

 

 

栞子「ここで融合召喚…」

 

 

 

俺「今、雄大なる翼のもとに集いしつわものたちよ…。新たなる伝説となれ。融合召喚!出でよ!サイバース・クロック・ドラゴン!」

 

 

 

かすみ「やったー!クロック・ドラゴンが来ましたー!」

 

 

 

俺「サイバース・クロック・ドラゴンの効果!リンク2のクロック・スパルトイを融合素材としたことによりデッキの上からカードを2枚墓地に送り、相手ターン終了時まで攻撃力2000アップ!サイバースクロックアップ!!」

 

 

 

栞子「くっ」

 

 

しずく「これでクロック・ドラゴンの攻撃力がメテオニス=DRAの攻撃力を上回りました!」

 

 

エマ「これならいけるね!」

 

 

 

俺「バトルだ!サイバース・クロック・ドラゴンでメテオニス=DRAを攻撃!パルスプレッシャー!」

 

 

 

栞子「くっ」

 

 

 

栞子ライフ8000→7500

 

 

俺「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

栞子「1ターンに2体のエースモンスターを出すとはさすがと言っておきましょう」

 

 

かすみ「ふん、強がちゃって。そっちの手札は0。それに対して先輩にはクロック・ドラゴンがいる。どう考えても先輩の方が有利でしょ」

 

 

 

栞子「それはどうでしょう」

 

 

俺「なに?」

 

 

栞子「さっきのあなたの言葉そのままお返しします。メテオニス=DRAを1度倒しただけで私の戦術を読んだ気にならないでください」

 

 

俺「そうか」

 

 

栞子「私のターン、ドロー。」

 

 

せつ菜「なんというか三船さん、少し熱くなっていないでしょうか」

 

 

愛「それ愛さんも思ったー!まるでせっつーとぶちょーが初めてデュエルしたときみたいに」

 

 

せつ菜「えぇ」

 

 

エマ「部長のデュエルが三船さんの心を動かしてるのかな?」

 

 

栞子「そ、そんなことはありません。これは真剣勝負です。熱くなるなどあり得ません。私はフィールド魔法 竜輝巧ーファフニールを発動。発動時の処理としてデッキからドライトロン魔法・罠カードを手札に加えます。私は流星輝巧群を手札に加えます!」

 

 

かすみ「げげげまたあの儀式魔法!?」

 

 

彼方「でも三船さんの手札はあのカードだけ。儀式召喚はできないんじゃ〜」

 

 

栞子「私のデッキはそんなにやわではありません。私は儀式魔法 流星輝巧群を発動!エルγとアルζの2体をリリースして墓地の儀式モンスターを儀式召喚します!」

 

 

 

せつ菜「墓地から儀式召喚!?」

 

 

果林「レベルじゃなく攻撃力を参照し、手札だけじゃなく墓地からも儀式召喚させるなんてなんてカードなの!?」

 

 

 

栞子「再び降臨せよ!竜儀巧ーメテオニス=DRA!!」

 

 

エマ「せっかく倒したメテオニス=DRAが…」

 

 

 

かすみ「まずいですよ!先輩!」

 

 

 

栞子「クロック・ドラゴンのサイバースクロックアップは私のターン終了時まで適用される。命拾いしましたね。私はこれでターンエンドです。」

 

 

 

せつ菜「ですが、次の部長のターン、メテオニス=DRAの効果でモンスター2体を破壊されてしまいます…」

 

 

璃奈「またリンク召喚の邪魔されちゃう…璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

 

 

栞子「これでわかったでしょう。スクールアイドルなんて意味のないものだと。スクールアイドルに現を抜かしているからこんなことになるのです。」

 

 

 

俺「こんなこと…か…」

 

 

 

せつ菜「部長…」

 

 

 

俺「ならスクールアイドルに現を抜かしてよかったよ」

 

 

栞子「え?」

 

 

俺「だって今俺すごくデュエルが楽しい。君のドライトロン、とんでもない効果を持ってるな。正直驚いてるよ」

 

 

栞子「な、何を言ってるのですか。あなたは自分の状況をわかっているのですか?」

 

 

俺「あぁ、ライフ1500で次のドローが残ってる。逆転するには十分だ」

 

 

栞子「くっ…どうして」

 

 

 

俺「三船さん、君とドライトロンってどこか通ずる物があると思うんだ」

 

 

栞子「私とドライトロンが?」

 

 

 

俺「あぁ、たしかにドライトロンの下級モンスターはステータス、そして固有を効果を持っていて一見君のようにきっちりしているように見える。けどさいざ蓋をあけて見ると、攻撃力で儀式とか、墓地から儀式とか、レベル12の攻撃力4000の儀式モンスターとかすごい派手な効果を持ってる。それって君も心の奥底には熱いものがあるからじゃないかなって思うんだ」

 

 

 

栞子「そ、そんなことはありません」

 

 

 

俺「どうかな?今の君は普段の君とは思えないほど熱くなってると思うけど」

 

 

 

栞子「それはスクールアイドル同好会を廃部にさせるためです」

 

 

俺「ずっと気になってたんだ。君はスクールアイドルのことになるとやけにムキにやる。いつもの理路整然とした君とは違って君個人の感情が強く現れていると思う。君とスクールアイドルの間に何かあったのか?」

 

 

栞子「そんなことここで話すことではありません。とにかくスクールアイドルなんてものはただ叶わない夢を見させるためのまやかしです。」

 

 

俺「君もスクールアイドルをやっていたの?」

 

 

栞子「まさか。私がスクールアイドルをやるなんてあり得ません」

 

 

 

俺「そうか…。なら君がスクールアイドルを毛嫌いする理由は何?」

 

 

栞子「ですからお答えするつもりはないと」

 

 

 

俺「薫子さん」

 

 

栞子「!?今なんて…」

 

 

俺「薫子さん、知ってるよね?この名前」

 

 

栞子「どうしてその名前を…」

 

 

俺「君が俺を調べてきたと同じように俺も君を調べさせてもらった。」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

俺「君がスクールアイドルを毛嫌いする理由は薫子さんと関係しているのか?」

 

 

栞子「今、彼女のことは関係ありません」

 

 

俺「やっぱりそうなんだ」

 

 

栞子「…」

 

 

俺「将来を約束されていたのに、それよりも自分のやりたいスクールアイドルを優先した。そんな彼女を見て君はスクールアイドルを毛嫌いするようになった。違うか?」

 

 

 

栞子「驚きました…。そこまで調べていたとは。えぇ、そうです。あなたの言う通り。彼女は約束されていた将来を捨てスクールアイドルを選んだ。そんな彼女を見て私は思ったんです。スクールアイドルをやったところで夢は叶わない、だからそれなら最初から自分の適性にあった道を選ぶべきだと!自分の大好きなことを続けられたどれほど幸せでしょう。ですが現実はそんなに甘くない。そしてあとになってきっと後悔する。だから私はそんな姿を見たくない。だから生徒会長になったんです!」

 

 

 

せつ菜「三船さん…」

 

 

歩夢「三船さん、そんなこと思ってたなんて…」

 

 

果林「それが彼女をここまでさせてきた理由…」

 

 

 

栞子「これでわかったでしょう。私とあなた方とでは目指すべき道は違う。私は誰にも後悔して欲しくない。だから私は…」

 

 

 

俺「じゃあ一度でも薫子さんに自分に選んだ道を後悔したことがあるって聞いたことある?」

 

 

 

栞子「それは…」

 

 

 

俺「その様子じゃ無いみたいだね。本当に彼女が後悔してるかは彼女にしかわからない。まして彼女に聞いてもいないなら三船さん、それは君の思い込みだよ。君は自分で自分の選択肢を狭めているんだよ」

 

 

 

栞子「そうだとしても後悔しないためにはこうするしか」

 

 

 

俺「三船さん、俺は君の言ってることはわかるし、すごく大切だと思う。その人の適性を見るってことはさ、その人のいいところを見てるってことだろ。その人をよく見ているってことだ。それって生徒会長としてすごく大切なことだと思う。けどただ今の適性だけに拘っていたら人生の選択肢は狭まると思わないか?俺は思うんだ。君の人を見る力と前生徒会長 中川菜々の夢を応援する力。この2つが合わさってお互いを補っていけば前よりももっともっといい学園が作るんじゃないかって。今の適性だけに拘って後悔しない保証はどこにもない。なら自分の適性、そして自分の大好きなこと、それを天秤にかかる機会がその人にあってもいいじゃないか。きっとその選択ができればその人だって後悔することはなくなる。自分の選択に胸を張れるんじゃないかって」

 

 

 

栞子「私と中川さんが手を組むと?」

 

 

俺「あぁ、中川菜々には君が確実に持っていないものを持っている」

 

 

栞子「私が持っていないもの…」

 

 

 

俺「それは生徒会長としての知識と経験値だ」

 

 

栞子「それは…」

 

 

俺「中川菜々だって生徒会長として遊んでたわけじゃない自分なりにいろいろ学園のために考えていた。だかりその経験と知識を君に伝えればきっともっといい学園にできる」

 

 

 

栞子「そんなもの…」

 

 

俺「人は繋がることで前に進める。君と中川奈々が繋がることで学園をよくすることができる」

 

 

栞子「そんな繋がりなど必要ありません。繋がりなどなくてもその人に合ったことをすれば人は前に進めます」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

栞子「!?」

 

 

俺「同好会のみんながいるから今の俺がある。同好会のみんながいなかったら俺はずっと過去に囚われたままの運命の囚人だった。けど仲間との繋がりが俺を未来に導いてくれた。それだけじゃない、スクールアイドルは俺が絶対絶命の時、俺を奮い立たせてくれた。スクールアイドルがあったから俺は戦うことができた。」

 

 

栞子「そんなこと…」

 

 

 

俺「だからこのデュエルでそれを教えてやる。スクールアイドルのみんなが俺にくれた前に進む力を!そしてスクールアイドルが決して無駄なことなんかじゃないって!いくぞ俺のターン、ドロー!」

 

 

 

歩夢「お願い…」

 

 

 

俺「俺はコード・ジェネレーターを召喚!」

 

 

栞子「(コード・ジェネレーター…あのカードをコード・トーカーリンクモンスターのリンク素材になった時、攻撃力1200以下のサイバース族をデッキから墓地に送ることができる。さらにフィールドからリンク素材になった時は墓地に送るのではなく手札に加えることができる。あのカードでマイクロ・コーダーを手札に加えられたらサイバネット・コーデックから連続リンク召喚という彼が最も得意としもっと強力なコンボを成立させてしまう…。ならメテオニス=DRAの効果を使うなら今!」

 

 

 

かすみ「うぅ三船栞子にはメテオニス=DRAの効果があります…」

 

 

栞子「メテオニス=DRAの効果!墓地のエルγ、アルζをゲームから除外してコード・ジェネレーターとサイバース・クロック・ドラゴンを墓地に送ります!直接墓地送りならクロック・ドラゴンの魔法カードをデッキから手札に加える効果は使えません」

 

 

 

かすみ「くっー、三船栞子のやつそこまで見越してたのか〜」

 

 

彼方「これで部長のモンスターはまた0…」

 

 

エマ「しかも召喚権は使ちゃった…」

 

 

しずく「絶対絶命なのでしょうか」

 

 

 

愛「で、でもぶちょーならきっとなんとかしてくれっしょ?ね?歩夢?」

 

 

 

歩夢「うん、大丈夫、きっとあの子ならきっと」

 

 

栞子「これで打つ手なしですね。結局、繋がりやスクールアイドルなどはまやかしなんです」

 

 

俺「それはどうかな!?」

 

 

栞子「え?」

 

 

 

俺「俺はずっとこの時は待っていたんだ!」

 

 

歩夢「そうだよ!あなたならきっと勝てる!」

 

 

俺「永続罠 リビングデッドの呼び声を発動!墓地からコード・ジェネレーターを特殊召喚する!」

 

 

 

栞子「あのカードは…最初のターンから伏せてあったカード…あのカードを使おうと思えば使えたのに使わなかった。まさかこうなることを想定していたというの…」

 

 

 

俺「さらに自分フィールドにサイバース族がいる時、手札のバックアップ・セクレタリーは特殊召喚できる!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

かすみ「先輩のリンク召喚が始まりますよ!」

 

 

 

俺「召喚条件は効果モンスター2体!リンク召喚!リンク2、コード・トーカー!そして墓地のコード・ジェネレーターの効果、デッキからドット・スケーパーを墓地に送る。続けてドット・スケーパーの効果、自身を特殊召喚する。再び現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は属性の異なるサイバース族2体以上!俺は闇属性リンク2のコード・トーカーと地属性ドット・スケーパーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

愛「よっしゃー!ヒートソウルがきたー!」

 

 

 

俺「デコード・トーカー・ヒートソウルの効果!ライフを1000支払うことで1枚ドローする!いくぞバーニングドロー! 最高に熱いカードだ」

 

 

 

俺のライフが1500から500減る。

 

 

せつ菜「ヒートソウルにはさらなる効果があります!」

 

 

 

俺「この効果を使用後、ライフが2000以下の時、ヒートソウルを除外することでEXデッキからリンク3以下のサイバースリンクモンスターを特殊召喚できる!俺はEXデッキからトランスコード・トーカーを特殊召喚する!そしてトランスコードの効果!墓地からコード・トーカーを特殊召喚する!続けて魔法カード 死者蘇生を発動!」

 

 

 

栞子「あのカードはさっき引いたカード!?」

 

 

俺「墓地からレディ・デバッガーを特殊召喚する!そしてレディ・デバッガーの効果、デッキからリンク・インフライヤーを手札に加える。三度現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族モンスター2体以上!俺はリンク2のコード・トーカーとレディ・デバッガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!さらに手札のリンク・インフライヤーの効果!このカードはリンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

栞子「まさか4連続リンク召喚!?あれだけモンスターを除去されてもなおも展開してくる…これは私の想定をはるかに超えている…」

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のエクスコード・トーカーとリンク・インフライヤーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!!」

 

 

 

栞子「アクセスコード・トーカー…」

 

 

 

俺「これが俺と仲間との絆の証だ!」

 

 

 

栞子「絆の証…」

 

 

 

俺「そうだ!このカードは俺が暗闇の中にいた時、みんなとの絆によって生まれたカード!このカードと仲間との絆が俺の未来を照らしてくれたんだ!」

 

 

 

 

 

〜回想、リボルバー2戦目前〜

 

 

 

俺「メインデッキはできた。けど…」

 

 

 

歩夢「けど?」

 

 

 

俺「あと1歩、何かが足りない…。リボルバーを倒すためには…何かが…」

 

 

歩夢「大丈夫、あなたならきっと」

 

 

かすみ「そうですよ!今の先輩ならリボルバーなんてけちょんけちょんたですよ!」

 

 

しずく「先輩なら勝てるって信じてます」

 

 

果林「そうよ、私の絆の力を見せつけてやりましょう!」

 

 

愛「愛さんたちの絆は誰にも負けないよね!」

 

 

彼方「まぁでも疲れたなら彼方ちゃんの枕貸してあげるよ〜」

 

 

せつ菜「あなたの力、信じています!」

 

 

エマ「でも無理はしちゃダメだよ」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 必勝!」

 

 

 

俺「みんな…うわっ、なんだ、デュエルディスクが光って…」

 

 

 

かすみ「うわわまぶしい〜」

 

 

せつ菜「これは…」

 

 

歩夢「新しいカードが出力されていく」

 

 

愛「すごー、ぶちょーのデュエルディスクどうなってるのー?」

 

 

俺「あぁサイバースはこうやって生まれることがあるんだ」

 

 

璃奈「最先端のテクノロジー…璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

しずく「どんなカードです?」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカー…新しいコード・トーカーだ」

 

 

歩夢「新しいコード・トーカー、けどリンク4だね」

 

 

 

俺「あぁ、このカードはきっとみんなとの絆が生んだカードなんだ。このカードがあればきっとリボルバーに勝てる。みんなありがとう。」

 

 

璃奈「アクセスコード…リンク4、新しい世界にアクセスするカード…」

 

 

 

俺「新しい世界、まだ見ぬ世界か…。そっかみんなとならまだ見ぬ世界に繋がる風を掴める、そんな気がする。みんなとの絆で俺は未来を導く」

 

 

歩夢「うん!あなたならきっとできるよ!」

 

 

〜回想終わり〜

 

 

 

 

 

俺「いくぞ!アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のエクスコードをリンク素材としたことにより攻撃力3000アップ!」

 

 

歩夢「これでアクセスコードの攻撃力は5300だよ!」

 

 

 

俺「さらにトランスコードの効果!アクセスコードと相互リンクしていることによりトランスコードとアクセスコードの攻撃力を500アップさせる!さらにアクセスコード・トーカーの更なる効果!墓地のコード・トーカーを除外してメテオニス=DRAを破壊する!アクセスインテグレーション!!」

 

 

 

栞子「そんな…」

 

 

 

 

俺「バトルだ!トランスコード・トーカーでダイレクトアタック!トランスコードフィニッシュ!」

 

 

 

栞子「くぅ」

 

 

 

栞子ライフ7500→4700

 

 

 

俺「これがリンクが繋げる勝利への絆だ!アクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!!!」

 

 

 

栞子「そんな…私が負ける…?」

 

 

 

栞子ライフ4700→0

 

 

 

 

歩夢「勝った…」

 

 

 

かすみ「やったー!先輩の勝ちです!」

 

 

しずく「はい!さすがです!」

 

 

果林「えぇ、よくやったわ」

 

 

 

 

栞子「そんな私が負けるなんて…」

 

 

 

俺「三船さん、君とのデュエル楽しかったよ。けどつぎはもっとお互いラフな状況でやりたいな」

 

 

 

栞子「…お見事です。私の負けです。これであなた方スクールアイドル同好会の廃部からは手を引きます。ですが忘れないでください。私が生徒会長である以上、生徒に悪影響を与えるものはなんであろうと見過ごすつもりはないと」

 

 

 

俺「あぁ、わかっている」

 

 

 

栞子「それでは…失礼します…」

 

 

 

愛「さっすがぶちょー!」

 

 

エマ「うん、本当凄かったね!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード 歓喜!」

 

 

 

せつ菜「ええ!あなたならきっと勝てるって信じてました!」

 

 

俺「あぁ、みんなありがとう」

 

 

 

 

〜その日の夜〜

 

 

 

かすみ「いやにしても三船栞子を撃退できてよかったですね〜」

 

 

せつ菜「部長?」

 

 

 

俺「え?あぁちょっと考えてて」

 

 

果林「何を考えてたの?」

 

 

俺「三船さんのことだ。たしかに今回俺はデュエルで勝って同好会は守れた。けどそれで解決なのか?本当に解決するなら三船さんともっともっとちゃんと話し合わないといけないんじゃないかなって」

 

 

 

かすみ「先輩、敵の肩を持つんですか?」

 

 

歩夢「あなたは三船さんを敵と思ってないんでしょ?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

かすみ「えぇ!?」

 

 

 

俺「彼女は決して悪い人じゃないと思う。学校を思う気持ちは紛れもなく本物だ。それに彼女、前に公園で小さい子たちと一緒に遊んでてさ、ボランティアに参加してみたいなんだ。その時、彼女すごく笑顔でさ。だからきっと彼女とも分かり合えると思う。ほんの些細な認識の違いから今は敵対してるみたいな感じになってるけど、俺たちが手を取り合えばきっと学校はもっともっとよくなると思う。だから俺は彼女を敵だなんて思ってない。彼女のことをもっと知りたいって思ってる」

 

 

果林「さすがは部長ね」

 

 

エマ「うん」

 

 

彼方「あそこまで言われても三船さんの味方をしようとするなんてね〜」

 

 

愛「でもそこがぶちょーのいいところだよね!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ふむふむ」

 

 

せつ菜「はい、だから皆さんついて来れたんですよね」

 

 

歩夢「だから私たちもあなたについていくよ。きっと三船さんとも分かり合えるよ」

 

 

かすみ「ま、まぁかすみんも最初からそう思ってましたけど」

 

 

愛「またまた〜1番敵対視してたじゃん、かすかす〜」

 

 

かすみ「かすって言わないでください!」

 

 

歩夢「あはは」

 

 

 

俺「よし!それじゃあまずは同好会の存続を祝って。そして三船さんと分かり合えることを願って今日はうちでパーっとやるか」

 

 

 

かすみ「賛成ー!」

 

 

彼方「もう本当に調子いいな〜」

 

 

 

 

 

 

〜三船家〜

 

 

栞子は写真を見ながら1人問いかける。

 

 

栞子「私が負けた。あれだけ準備してきたのに…。スクールアイドルには本当に人を前に進める力があるの…?叶わない夢を見させるだけのものではないの…?姉さん、あなたは本当に後悔していないの…?」

 

 

 

 

to be continued…



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第4話

 

 

 

〜ある日、ファストフード店にて〜

 

 

 

穂乃果「そうなんだ!同好会無くならくて済んだんだ!」

 

 

 

かすみ「はい!先輩が三船栞子をけちょんけちょんにやっつけましたので」

 

 

 

絵里「とりあえずこれで一安心ね」

 

 

俺「と言いたいところなんだけど、そうじゃないんだよな」

 

 

穂乃果「そうなの?」

 

 

歩夢「うん、三船さん、今回は手を引くけどまだ諦めたわけじゃないみたい」

 

 

海未「たしかにお話を聞く限り一度敗れただけで諦めるような方ではなさそうですね…」

 

 

俺「それに…」

 

 

穂乃果「それに?」

 

 

俺「たしかに今回のデュエルは俺が勝ってなんとかなった。けどそれで解決できたとは思えない。三船さんとはもっとちゃんと話し合う必要があると思うんだ。三船さんが学校を思う気持ちは本物だ。だからこそちゃんと話し合えばきっと分かり合えると思うんだ。」

 

 

 

にこ「あんたも本当、お人好しね〜。あんなに言われたのに悔しくないの?」

 

 

俺「彼女は悪気があってそう言ってたわけじゃないって思ってるから。それに彼女のスクールアイドルに対する誤解を解かない限り俺たちと三船さんは分かり合えない気がする」

 

 

にこ「あんた本気で分かり合えると思ってるの?スクールアイドルは意味がないって言ったよ?」

 

 

俺「思ってるよ。それに似たようなこと、μ'sだってあっただろ?」

 

 

 

にこ「それは…」

 

 

 

絵里「ふふ、彼の言う通りね。それに分かり合えないって決めつけたら一緒分かり合えない。そうでしょ?」

 

 

 

穂乃果「そうだよ!絵里ちゃんだって今はこうしてμ'sの一員になってくれたんだし、きっと栞子ちゃんとだって分かり合えるよ!」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

にこ「ま、まぁ好きにしなさいよ。それよりあんたたち準備はできてるの?」

 

 

 

かすみ「準備?なんのですか?」

 

 

にこ「ばっかぁもーん!準備と言ったらスクールアイドルフェスティバルに決まってるでしょ!」

 

 

 

かすみ「スクールアイドルフェスティバル…?それってもっとあとじゃ…」

 

 

 

にこ「はぁ…あんたが言ってるのはスクールアイドルデュエルフェスティバルでしょ。私が言ってるのはデュエルがない方。つまりアイドルとしてのパフォーマンスをする方よ」

 

 

かすみ「あぁ、そっちか!」

 

 

にこ「全く」

 

 

俺「そういえば例年だとそろそろ案内が来るんだっけ?」

 

 

にこ「そうよ、全く案内がきてから準備するなんて…あんたたちほんとににこにーたちと肩を並べるつもりあるの?」

 

 

 

かすみ「あります!ていうかいつかは追い抜きますから!」

 

 

にこ「ほうなかなか言うじゃない」

 

 

絵里「まあまあ2人とも。けどそろそろ開催の通知が来るはずだから虹ヶ咲のみんなも準備をするのに越したことはないわね」

 

 

 

 

歩夢「そうですね。ねぇ、早速明日みんなに言って準備しよっか?」

 

 

 

俺「あぁそうだな」

 

 

 

にこ「全く恥ずかしいパフォーマンスしたら承知しないわよ」

 

 

かすみ「にこ先輩だって!」

 

 

 

にこ「ぬわぁんですってー?」

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

 

彼方「そういえばもうそんな時期か〜」

 

 

エマ「ここ最近、いろいろあってすっかり忘れてたね〜」

 

 

せつ菜「私としたことが…こんなに楽しいイベントを忘れていたとは…一生の不覚です!」

 

 

 

しずく「今年はどんな内容になるでしょう」

 

 

 

璃奈「あ、掲示板に通知が。!?璃奈ちゃんボード ガクブル…」

 

 

 

愛「どうしたの?りなりー?」

 

 

璃奈「こ、これ…」

 

 

みんな「本年のスクールアイドルフェスティバルは運営上の都合で開催を見送ることに決定致しました」

 

 

 

愛「これって」

 

 

エマ「嘘…」

 

 

せつ菜「そんな…」

 

 

歩夢「開催が中止…?どうして…」

 

 

しずく「運営上の都合って…」

 

 

かすみ「こ、こんなの納得できません!」

 

 

 

俺「ん?穂乃果からだ。もしもし」

 

 

 

穂乃果「もしもし掲示板みたー!?」

 

 

俺「あぁ、今見ている。これって…」

 

 

 

 

俺たちに走った衝撃。

 

 

スクールアイドルフェスティバルが中止の通知。

 

 

俺たちとμ's、Aqoursはすぐに集まった。

 

 

当然3グループとも納得がいっていない様子だった。

 

 

困惑する俺たち。

 

 

なんとか開催中止を取り消せないかいろいろ考えた。

 

 

そこで俺たちは去年の運営をしていたアドレスにメールを送ってみることにした。

 

 

するとなんとメールに返信が返ってきた。

 

 

 

そこには開催中止の理由が記載されていた。

 

 

開催中止の理由は2つ

 

 

まず、場所の確保が困難であること。

 

 

去年まで使われていた会場は大規模な改修工事をしているため使用できない。

 

 

そしてそれに代わる会場を抑えることが困難であること。

 

 

 

もう一つの理由が運営をしてきた実行委員会の人たちがそれぞれの理由でやめていったこと。

 

このメールを返してくれた人が最後の1人になったらしい。

 

さすがにあの大規模のイベントを1人で運営するのは困難なため、今年の開催は見送ったとのこと。

 

 

しかもそのメールには今後の開催も未定であるらしく、開催をしない可能性が高いと記されていた。

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

果林「開催中止の裏側にそんなことがあったなんて…」

 

 

エマ「仕方ないといえば仕方ないけど…」

 

 

かすみ「かすみんそんなの絶対嫌です!」

 

 

愛「愛さんだって!」

 

 

 

せつ菜「あの…1つ考えがあります」

 

 

 

かすみ「な、なんですか!?」

 

 

 

せつ菜「実行委員会を私たちで引き継ぐというのはどうでしょうか?」

 

 

 

みんな「…」

 

 

 

愛「それだー!」

 

 

かすみ「はい!それですよ!きっとμ'sとAqoursの皆さんも協力してくれますよ!」

 

 

せつ菜「はい!28人もいればきっとできると思うんです!」

 

 

果林「たしかにそれだけいればなんとかなりそうね」

 

 

かすみ「先輩!早速2グループに連絡を!」

 

 

俺「あ、あぁわかった」

 

 

 

 

その後、μ'sとAqoursに事情を話すと快諾してくれた。

 

 

こうしてニジガク、μ's、Aqoursの3グループで実行委員会を引き継ぐことになった。

 

 

あとはそれを前実行委員会の人が認めてくれるかどうか。

 

 

俺はメールを送ってくれた人に直接会えないか、連絡を取ってみた。

 

 

俺の身分を明かすと向こうは快諾してくれた。

 

 

そして前実行委員会の人と会う日になった。

 

 

集合場所はあちらが指定してきた。

 

 

 

〜カフェ〜

 

 

 

俺「ここだよな…。」

 

 

 

???「あれ?君が虹ヶ咲のスクールアイドル同好会の部長さん?」

 

 

 

俺「もしかしてあなたは?」

 

 

 

???「私が前実行委員会の最後の1人よ。それにしてもテレビで見た時と同じ顔ね」

 

 

俺「知ってるんですか?俺のこと?」

 

 

 

???「えぇ、もちろんよ、この前のデュエルカーニバルの決勝戦、凄かったわね」

 

 

 

俺「ありがとうございます。」

 

 

???「あぁ、自己紹介がまだだったわね、私は薫子、よろしく」

 

 

 

俺「薫子…。まさか?」

 

 

薫子「あれ?もしかして私のこと知ってた?」

 

 

俺「もしかしてあなたは三船栞子さんの…」

 

 

薫子「あぁ、バレちゃったか。そう君のご明察通り。そういえば栞子、君の学校の生徒会長なんだっけ?」

 

 

 

俺「えぇ」

 

 

 

薫子「そう、どう栞子はちゃんとやれてる?」

 

 

 

俺「評判は結構聞きます。生徒の適性をちゃんと見てくれるって。ただ…」

 

 

 

薫子「ただ…?」

 

 

俺「彼女はスクールアイドルをあまりにも目の敵にしてる。そんな気がします」

 

 

薫子「あぁ〜やっぱりそうか。なんかそんな気がしたんだよね〜。やっぱり私の責任かな」

 

 

俺「薫子さんのせいじゃないと思います。」

 

 

薫子「そう?でも私を見てあの子はスクールアイドルを毛嫌いするようになった。」

 

 

俺「薫子さん、俺ずっとあなたに聞きたかったことがあるんです。」

 

 

薫子「何かしら?」

 

 

俺「今でもスクールアイドルをやっていたこと、後悔していますか?」

 

 

薫子「してるって言ったら?」

 

 

俺「その時は栞子さんの考えは間違ってなかったと思います。けど薫子さんのことは薫子さんしかわからない。だけど後悔してる人が実行委員会をやるのかな?って思うんです。今でもスクールアイドルが好きだから、後悔してないから、だから実行委員を最後の1人になるまでやってたんじゃないかなって」

 

 

薫子「君って本当、鋭いのね。そう君の言う通り、私は後悔なんかしてない。スクールアイドルが今でも大好きよ。だから最後の1人になるまで実行委員を続けた」

 

 

俺「なら、そう栞子さんに伝えてもらえませんか!?彼女はあなたがスクールアイドルをやって後悔してると思ってる。約束された未来を捨て、自分の好きなことをした結果、後悔してると思い込んでる」

 

 

薫子「そうでしょうね」

 

 

俺「それがわかってるならどうして伝えないんです?」

 

 

薫子「今それをあの子に言ってもちゃんと聞いてくれるかしら?ずっとスクールアイドルを毛嫌いしてきた彼女の心を今更変えることはできるかしら?むしろそれを伝えることでもっとあの子を傷つけるんじゃないかって」

 

 

俺「それは…」

 

 

薫子「そういうこと。だからこれ以上は私たちの問題なの。」

 

 

俺「…」

 

 

薫子「それで実行委員をあなたたち3グループが引き継ぐ話だっけ?私は構わないわ。けど運営は楽しいことばかりじゃなく辛いこともあることを忘れないように。それとこのイベントは全国のスクールアイドルの夢の祭典でもあるわ。これならやらない方がよかったってならないようにしてね」

 

 

俺「わかっています。」

 

 

薫子「そう、それじゃ頑張ってね。引き継ぎ資料はあとでメールで送っておくわ」

 

 

俺「はい、ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

俺「ただいま」

 

 

歩夢「あ、おかえりなさい」

 

 

愛「どうだった?」

 

 

俺「とりあえず引き継ぎことはOKになったよ」

 

 

 

愛「やったー!それじゃあ開催できるんだね!」

 

 

俺「まだ100%決まったわけじゃないけどな。課題は山積みだ。それをクリアできないと多分開催はできないと思う」

 

 

 

かすみ「でもかすみんたちが力を合わせれば楽勝ですよー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

果林「そうね、やるからには絶対に成功させましょう」

 

 

 

せつ菜「そうと決まれば早速μ'sとAqoursの皆さんに連絡して企画を考えましょう!」

 

 

 

μ'sとAqours、それからニジガクで企画を考えることになるも、それぞれやりたいことがバラバラでなかなか案がまとまらずにいた。

 

 

それと並行して会場探しをするもこちらもそう簡単にうまくいかなかった。

 

 

前回の会場の規模と同等の会場はほとんどなく、あったとしても当然別のイベントの予約が入っていた。

 

 

またイベント会場を探しても小さな会場を見つけることができても到底スクールアイドルフェスティバルが開催できる規模の会場ではなかった。

 

 

 

3グループに徐々に焦りが見え始めてきた。

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

 

尊「よ!」

 

 

俺「尊か」

 

 

尊「同好会の調子はどう?」

 

 

俺「調子か…いいとは言えないかな。3グループが集まったから運営ももっと上手くいくと取ったけど予想以上に難航してて」

 

 

尊「そうか…。あ、そういえば三船さんのこと聞いた?」

 

 

俺「いや、どうかしたのか?」

 

 

尊「うん、彼女、生徒会長就任当初は評判よかったんだけどさ、今はなんかあんまり良くないんだよね」

 

 

 

俺「そうなのか?」

 

 

尊「うん。適性を見てくれるのはいいけどなんかそればかりで、全部向こうに決められるのが嫌っていう生徒とか自分のやりたかったことはこんなんじゃないって前は彼女を支持してた人もだんだんと離れていってるみたい」

 

 

俺「そうか…」

 

 

尊「…とにかく頑張ってよ、僕応援してるから。僕にできることがあったらなんでも言って?スパイでもなんでもやるよ」

 

 

俺「そうだな、その時は頼む」

 

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

歩夢「どうかした?」

 

 

俺「え?」

 

 

歩夢「ずっと下向いてたから…」

 

 

俺「あぁ、大丈夫。そうだ、俺、会場の交渉言ってくるから、今日の練習は歩夢に任せた」

 

 

 

歩夢「え?ちょ、ちょっと」

 

 

 

 

 

〜練習後〜

 

 

かすみ「む〜なかなか先に進めません〜」

 

 

果林「ここまで難航するとは思わなかったわね」

 

 

愛「歩夢どうしたの?」

 

 

歩夢「え?ううんなんでもないよ」

 

 

彼方「そういえば今日も部長、会場の交渉に行ってるんだっけ?」

 

 

歩夢「はい…」

 

 

エマ「部室のことだからきっと会場を抑えてくれるとは思うけど、最近部活にきてはすぐいなくなっちゃうから不安だよね」

 

 

 

かすみ「やっぱりかすみんがついて行ったほうがよかったんじゃ」

 

 

しずく「かすみさんじゃ話ややこしくしそう」

 

 

 

かすみ「そ、そんなことないもん!」

 

 

 

せつ菜「あの会場の件ですが…この学校を使うのはどうでしょう?」

 

 

歩夢「学校を!?」

 

 

 

果林「確かにキャパシティは申し分ないけど…ねぇ」

 

 

 

彼方「うん、絶対ダメって言われるよね〜」

 

 

 

せつ菜「そうですよね、やっぱり三船さんがそんなの許可してくれませんよね…」

 

 

 

歩夢「で、でも言うだけ言ってみるのはどうかな?」

 

 

せつ菜「歩夢さん…」

 

 

歩夢「ほら前にあの子が言っていたでしょ、三船さんは悪い人じゃない、私たちの敵じゃないって。だからちゃんと準備して話し合えば三船さんもわかってくれるんじゃないかな?」

 

 

果林「それができればいいんだけど…」

 

 

かすみ「歩夢先輩、相手はあの三船栞子ですよ?先輩とのデュエルをしてもまだ同好会の廃部を狙ってるんですよ?」

 

 

歩夢「それはわかってる…。でもだからって分かり合えないって決めつけたらこの先ずっと分かり合えない。三船さんはそんな人じゃないって私は思うの…」

 

 

 

せつ菜「歩夢さん…」

 

 

愛「ま、歩夢がここまで言うんだから、やれるだけやってみよーよ!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード むん」

 

 

しずく「そうですね、もしそれで上手く行って学校が使えるようになれば、会場の問題はクリアできてあとは運営についてだけですもんね」

 

 

果林「ま、確かに残された道はこれしかなさそうね」

 

 

歩夢「みんな、ありがとう!」

 

 

せつ菜「そうしたら早速部長に連絡しましょう!」

 

 

 

〜数日後、部室にて〜

 

 

 

俺「学校を会場に?」

 

 

歩夢「うん、多分三船さんには反対されると思うけどここでスクールアイドルを理解してもらえば会場の問題もクリアできていいんじゃないかって思って」

 

 

俺「そうか。どの道、多分三船さんの問題は避けて通れないか。わかった、そしたら交渉の資料を作ろう」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

それからμ'sとAqoursにアドバイスをもらいながら俺たちは学校を会場にする企画書とスクールアイドルフェスティバルの企画書を作っていった。

 

 

 

そして…

 

 

 

 

〜千十万〜

 

 

 

穂乃果「まさか千歌ちゃんの実家を貸してくれるなんて」

 

 

 

千歌「みんなが大変なんだもんこれくらい気にしないで」

 

 

曜「そうそう、それにスクールアイドルフェスティバルが成功すれば浦の星の入学希望者が増えて廃校を阻止できるかも!」

 

 

千歌「だから気にしないで使って」

 

 

 

俺たちは千歌の実家の旅館でスクールアイドルフェスティバルについて話し合った。

 

半分は合宿、半分はお泊まり会みたいだったけど。

 

 

千歌「案は出るけどなかなかまとまらないね」

 

 

穂乃果「うーん、この際もう全部やっちゃうとか!」

 

 

曜「それいいかも!」

 

 

 

ヨハネ「くくく、全国のリトルデーモンが集まりサバトが…」

 

 

花丸「善子ちゃんのことは放っておくずら」

 

 

ヨハネ「ヨハネだってば!」

 

 

ルビィ「でも楽しいこと考えるとなんだかこっちまで楽しくなってくるよね」

 

 

 

穂乃果「そうそう!楽しいが伝染してるみたいな!」

 

 

俺「楽しいが伝染か…」

 

 

 

絵里「そうだ、やっぱりスローガンがあったほうがまとまりやすいかもね」

 

 

鞠莉「イェース!どんな派手なスローガンにしようかしら」

 

 

果南「派手にするのはいいけど程々にね」

 

 

せつ菜「やはりみなさんがやりたいことをそれぞれやるのがいいのではないでしょうか?」

 

 

エマ「みんなそれぞれの楽しいことをする…うんすっごくいいね」

 

 

 

彼方「みんなの楽しいが集まる場所…」

 

 

穂乃果「ならこれしかないよ!集え!みんなの夢!」

 

 

千歌「うん!それすっごくいいと思う!」

 

 

せつ菜「はい!最高に相応しいスローガンだと思います!」

 

 

歩夢「うん、聞いてるだけでワクワクするね」

 

 

 

こうしてスローガンを決め、結局それぞれみんながやりたいことをすることに決めた俺たち。

 

 

それからそれに向けて課題をあぶり出し、調整していった。

 

 

 

そしてついに企画書が完成した。

 

 

 

 

 

それから数日が経ち…

 

 

 

 

〜校庭〜

 

 

 

生徒A「というわけで、三船さんには悪いけど私、元の部に戻るわ」

 

 

栞子「どうしてです?この部はあなたの適性に合っているというのに」

 

 

生徒A「うーん、なんていうかさ、やってて楽しくないんだよね、自分にあってないっていうか」

 

 

栞子「ですが、楽しさばかり追いかけては将来きっと後悔することになります」

 

 

生徒A「まぁ私からしたら今自分のやりたいことをしない方がきっと後から後悔すると思う。それにこれは私の人生だからさ、悪いけど三船さんこれ以上口を出さないでもらえる?」

 

 

栞子「それは…」

 

 

生徒A「そういうことだから、この部を紹介してくれたことには感謝してるから」

 

 

栞子「はい…」

 

 

 

 

栞子「今月に入って前の部に戻る生徒が4人目…どうして…どうしてみんな自分の好きなことばかり。それじゃ将来きっと後悔する…。」

 

 

 

その時、栞子の脳内にこの前のデュエルがよぎった。

 

 

 

 

俺『じゃあ一度でも薫子さんに自分に選んだ道を後悔したことがあるって聞いたことある?』

 

 

 

 

栞子「みんな本当に後悔してないの。いや、今は後悔しなくてもきっとあとで後悔する。だからそうならいためにも私は…」

 

 

 

 

そこに

 

 

栞子「あなたちは…」

 

 

俺「三船さん、話があるんだ」

 

 

 

 

〜生徒会長〜

 

 

 

栞子「それで話とは?」

 

 

俺「単刀直入に言うよ。スクールアイドルフェスティバルの会場にこの学校を使わせて欲しい」

 

 

 

栞子「何を言うと思ったら、中止になったイベントの会場を学校にしたいですか。そんなこと私が許可すると思いますか?」

 

 

俺「いや、ただお願いしただけじゃ許可してくれるなんて思ってない。それとスクールアイドルフェスティバルが中止になるって知ってたんだね」

 

 

栞子「それは小耳に挟んだだけで」

 

 

歩夢「三船さん、これ読んでみて」

 

 

栞子「これは…」

 

 

せつ菜「スクールアイドルフェスティバルについての企画書、それにこの学校を使うことについての詳細が載ったものです」

 

 

栞子「こんなにも…。なるほどわかりました。一応、目は通しておきます。ですが私は今でもスクールアイドルが無意味なものであると思っています」

 

 

俺「わかってる。けれど俺たちだって簡単に引き下がるつもりはないよ。これを作るまでに相当の日数と労力を重ねてきた。君の心を動かすのは簡単なことじゃないってわかっている。けど、俺たちだって本気だってことを君にわかって欲しい」

 

 

 

栞子「わかりました…」

 

 

 

せつ菜「それでは私たちはこちらで失礼します」

 

 

栞子「えぇ」

 

 

 

 

〜廊下〜

 

 

 

歩夢「大丈夫かな」

 

 

せつ菜「あれだけ考えたんです。きっと大丈夫です!それにあとは当たって砕けろですよ!」

 

 

歩夢「うん、そうだよね」

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

 

栞子「あなた方の企画書は読ませていただきました」

 

 

 

せつ菜「どうでしょう…」

 

 

 

栞子「確かにあなた方が本気であるということは伝わりました」

 

 

歩夢「じゃあ」

 

 

 

栞子「ですが、見通しが甘いのまた事実です」

 

 

歩夢「見通し?」

 

 

栞子「えぇ、これだけの規模のイベントをあなた方28人で設営から何までできるとは思いません」

 

 

せつ菜「それは…」

 

 

栞子「そこで1つ条件があります」

 

 

歩夢「条件?」

 

 

栞子「えぇ、来月までにボランティアを1000人集めること。1000人いればこのイベントを回すことができるでしょう。それができなければこの学校を会場として使用することは認められません」

 

 

 

せつ菜「じゃあつまり…ボランティアを1000人集めれば…」

 

 

 

歩夢「この学校を使っていいってこと!?」

 

 

栞子「えぇ。すでに理事会にも話は通してあります。」

 

 

せつ菜「やりましたね!部長!」

 

 

俺「あぁ」

 

 

栞子「ですが、1つ忠告をしておきます」

 

 

せつ菜「なんでしょう?」

 

 

栞子「そう簡単に何もかも上手くいくとは思わないことです」

 

 

俺「…」

 

 

せつ菜「わかっています。けれど私たちは諦めません!必ずボランティアを1000人集めてスクールアイドルフェスティバルを開催してみせます!」

 

 

栞子「そうですか」

 

 

せつ菜「行きましょう!部長、歩夢さん、早速皆さんに報告です!」

 

 

歩夢「うん!ありがとう、しおり…じゃなくて三船さん」

 

 

栞子「…」

 

 

 

 

それからボランティアの件を俺たちはすぐにμ'sとAqoursに話した。

 

 

2グループは早速、SNSや街頭で呼びかけを始めた。

 

 

協力してくれると返事をしてくれた人たちは次々に増えていった。

 

 

 

この調子なら開催だって夢じゃない。

 

この時はそう信じて疑わなかった。

 

 

 

 

〜廊下〜

 

 

栞子「ん…」

 

 

歩夢「あれって三船さん?すごい資料の数あんなの1人で持てないよ…」

 

 

 

案の定、栞子は資料を地面に落としてしまう。

 

 

 

栞子「あっ…」

 

 

歩夢「だ、大丈夫?」

 

 

栞子「あなたは上原さん」

 

 

歩夢「あんな量1人で持つなんてすごいね」

 

 

栞子「いえ…」

 

 

歩夢「よいしょっと」

 

 

栞子「何をしてるんです?」

 

 

歩夢「半分こ、こんなに重たいの1人で持ってたら危ないよ。私も運ぶよ」

 

 

栞子「け、結構です。自分で持てますので」

 

 

歩夢「いいから。生徒会室に運べばいい?」

 

 

栞子「えぇ」

 

 

 

〜生徒会室〜

 

 

 

歩夢「ふぅ〜重かった〜やっぱり三船さんだけに持たせなくてよかった」

 

 

栞子「ありがとう…ございます」

 

 

歩夢「ううん、気にしないで。困った時はお互い様だよ」

 

 

栞子「…」

 

 

歩夢「どうかした?」

 

 

栞子「上原さん、私はあなた方の同好会を廃部にしようとしたんですよ?」

 

 

歩夢「うん、わかってるよ」

 

 

栞子「なのに…そんな私の仕事を手伝うなんて…」

 

 

歩夢「あのね、しおりこちゃじゃなくて三船さん。私たちはあなたこと敵だなんて思ってないよ」

 

 

栞子「え?」

 

 

歩夢「三船さんがどうしてそこまでスクールアイドルを毛嫌いしているかはわかんないけど、きっと深い事情があるんだと思う。それは三船さんじゃないとわからないことだから。でもね、三船さんは悪い人じゃないってわかる。三船さんも三船さんなりに生徒と向き合って学校をよくしようとしている。それは私たちも同じだから。だから私たちはあなたを敵だなんて思ってないよ」

 

 

 

栞子「そうですか。ですが私はあなた方の部長にあそこまで言ったんですよ?」

 

 

歩夢「ふふふ」

 

 

栞子「私、何かおかしなこといいました?」

 

 

歩夢「ううん、本当はね、あの子が1番先に三船さんは敵じゃないって言ったんだよ」

 

 

栞子「彼が?」

 

 

歩夢「うん、それもほんとに最初から。きっとあの子はあなたをちゃんと見ていたんだよ。だから全然気にしなくていいよ」

 

 

栞子「そう…ですか…」

 

 

歩夢「ねぇ、しおりこちゃ…三船さん、生徒会の仕事はどう?」

 

 

栞子「…」

 

 

歩夢「あれ?もしかして聞いちゃまずいことだったかな?」

 

 

栞子「いえ…正直、芳しくはないです。最初は皆さん、私が勧めた道を選んでくれました。しかしここ最近、皆結局元の道に戻るようになりました。私の考えは…間違っていたのでしょうか?」

 

 

 

歩夢「そんなことないと思うよ。」

 

 

 

栞子「え?」

 

 

 

歩夢「あの子も言ってたでしょ。三船さんの考えは間違ってないって。けど多分伝え方とかその人の本心とかいろいろな問題があったんだと思う。だから三船さんの考えは間違ってないと思うよ。けど人はそんな簡単じゃないって言えばいいのかな…理屈だけじゃわからない部分っていっぱいあると思うんだよね」

 

 

栞子「そうですか…」

 

 

歩夢「私の三船さんの考えも選択肢の1つで、でもそれが全てじゃないって思うの」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

歩夢「ごめんね、なんか偉そうなこと言って」

 

 

栞子「いえ…。貴重な意見をありがとうございます。それと」

 

 

歩夢「それと?」

 

 

栞子「私のこと、呼びたければ好きな呼び方をしていただいて構いませんので」

 

 

歩夢「あはは、バレてたか。それじゃあこれからは栞子ちゃんって呼ばせてもらうね」

 

 

栞子「えぇ、構いません」

 

 

歩夢「ありがとう、それじゃ私、練習に行くね」

 

 

栞子「はい」

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

 

愛「ボランティアの人数どんどん増えてきたねー!」

 

 

 

かすみ「ま、まぁかすみんにかかればこれくらいどうってことないですよ」

 

 

しずく「もしかしたら今日中に1000人集まるかもしれませんね!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

 

彼方「これには彼方ちゃんもおめめぱっちりだよ〜」

 

 

果林「また増えたわ」

 

 

エマ「すごい、あと50人!」

 

 

せつ菜「また増えました!どんどん増えていきますね!」

 

 

愛「あと30人!」

 

 

 

しずく「あと20人です!」

 

 

 

璃奈「あと10人!」

 

 

かすみ「あと5人!」

 

 

歩夢「5、4、3、2、1…」

 

 

 

せつ菜「1000人到達しましたー!!」

 

 

かすみ「やったー!これでスクールアイドルフェスティバルが開催できます!」

 

 

俺「おっ、μ'sとAqoursのみんなも見てたみたいだ。早速連絡がきたよ」

 

 

 

せつ菜「早速、三船さんに報告しましょう!」

 

 

 

 

 

〜生徒会室〜

 

 

 

栞子「そうですか。1000人、集まりましたか」

 

 

せつ菜「はい!これで」

 

 

栞子「ですがまだ決定ではありません。後日、スクールアイドルフェスティバルの説明会をこのボランティアの方々にしてください。そこで本人たちの最終的な意思の確認が取れた時に、初めてその方々がボランティアに参加してくれると考えてください。説明会の会場はこの学校の講堂を使っていただいて構いませんので」

 

 

 

せつ菜「わかりました!」

 

 

 

歩夢「ありがとう!栞子ちゃん!」

 

 

 

 

 

それから部室に戻り早速説明会の準備を進めた。

 

μ'sやAqoursに協力してもらうことで準備は早くできた。

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

〜説明会当日〜

 

 

 

 

愛「うそ…そんなこれって1000人どころか1〆0人もいない…」

 

 

エマ「開始時間を間違って案内しちゃったとか?」

 

 

しずく「いえ、案内の時間はあっています…」

 

 

 

かすみ「そんな…」

 

 

 

俺「なんで…」

 

 

 

狼狽する俺たち。

 

 

 

そこに栞子がやってくれる。

 

 

 

栞子「皆さん、わかったでしょう。これが現実なのです」

 

 

せつ菜「現実…」

 

 

栞子「最初は協力する気があっても労力がかかるとなると話は変わってきます。面白そうだから協力すると言ったもののやっぱりやめておこうと思う方々がほとんどなのです。」

 

 

せつ菜「三船さんの言う通りだった…そう簡単にいかないって…」

 

 

栞子「…」

 

 

果林「と、とにかく今は来てくれた人たちにちゃんと説明しましょう」

 

 

エマ「そうだね、これ以上ボランティアの人たちを減らすわけにはいかないもんね」

 

 

 

 

それから説明会を終えた俺たち。

 

 

 

当然、みんな落ち込んでいた。

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

かすみ「あんなに人が来ないなんて」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

せつ菜「私たちの説明が悪かったのでしょうか」

 

 

 

俺「俺、もう一度協力してくれるって言った人と話してくる」

 

 

果林「え?」

 

 

俺「多分、ちゃんとスクールアイドルフェスティバルの良さが伝わってなかったんだ。だからもっとちゃんと説明してくる。みんなは運営のことを任せた」

 

 

 

果林「ちょ、ちょっと…」

 

 

 

彼方「行っちゃったね〜」

 

 

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

俺「それでなんとか協力して欲しいんです」

 

 

 

他校生徒「うーんでもやっぱりやめておくわ、なんか大変そうだし…それじゃ」

 

 

 

俺「この人もダメか…。なら次だ」

 

 

 

俺は手当たり次第、再度協力をあおいだ。

 

 

しかしみんな協力はしてくれなかった。

 

 

 

俺がもっとちゃんとしてればきっとこうはならなかった。

 

 

見通しが甘かった。

 

 

きっとうまくいくって思い込んでいたんだ。

 

 

けどここでへこたれるわけにはいかない。

 

 

みんなの夢の実現のために。

 

 

 

俺はそのための部長なんだ。

 

 

みんなの力になれないなら俺は部長失格だ。

 

 

 

必ず1000人ボランティアを集めてみせる。



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第5話

 

 

俺「この人たちもダメか…」

 

 

 

どうしたらいいんだ。

 

 

ボランティアの人たちは全く集まらなかった。

 

 

焦りばかりが募っていく。

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

かすみ「先輩、今日も来ませんね…」

 

 

果林「必ず1000人集めてくるからみんなはイベント内容を考えてって出て行ってからもう何日も経つわよね…」

 

 

しずく「このまま部長一人で1000人集めるつもりなのでしょうか」

 

 

愛「歩夢からの連絡も全然出ないの?」

 

 

歩夢「うん…夜も遅くまで頑張ってるみたい…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード むむむ」

 

 

エマ「なんとか手伝ってあげたいけど」

 

 

彼方「部長が手伝う余地を与えてくれないからね〜」

 

 

 

せつ菜「部長…」

 

 

 

 

〜校庭〜

 

 

生徒A「ごめんね、三船さん、私やっぱり元の部に戻りたいんだけど…」

 

 

栞子「そうですか…わかりました。」

 

 

生徒A「あれ?引き止めないの?」

 

 

栞子「えぇ、それがあなたが選んだ道なら、私に止める権利はありませんから…。ですが後悔はしないでくださいね」

 

 

生徒A「う、うん。ありがとう」

 

 

栞子「それでは…」

 

 

 

 

生徒B「ね、ねぇ、最近の生徒会長、覇気がなくない?」

 

 

生徒A「うん…絶対もっと反対されると思ってたのに…」

 

 

 

 

 

栞子「(やはり私が間違っていたのだろうか…。こんなにも多くの生徒が元の部活に戻るなんて…どうして…)」

 

 

 

 

 

俺「そこをなんとか!」

 

 

 

栞子「(あれはスクールアイドル同好会の部長…。何しをしてるんだろう)」

 

 

 

俺「この人もダメか…。ダメだ、切り替えて次行こう」

 

 

 

栞子「(まさかボランティア1000人集めるのを1人で?そんなの無茶すぎる)」

 

 

 

 

 

〜食堂〜

 

 

俺「次は…この人たちを当たってみるか」

 

 

栞子「失礼します」

 

 

俺「君は…三船さん」

 

 

栞子「まさか1人でボランティアを1000人集めようとしているのですか?」

 

 

 

俺「そうだとしたら?」

 

 

 

栞子「はっきり言って無謀です」

 

 

 

俺「無謀か…。そうかもな」

 

 

栞子「え?」

 

 

俺「君の言う通り無謀なのかもしれない。実際に人は全然集まらない…。それだけじゃない、これ」

 

 

俺はスマホの画面を栞子に見せる。

 

 

 

栞子「これは…掲示板?『虹ヶ咲学園のスクールアイドル同好会の部長はスクールアイドルじゃないからスクールアイドルの気持ちなんて理解していない。』『お願いというよりやってよって押しつけてる感じがする』」

 

 

 

俺「最近の書き込みだ。見つけたのはたまたまだけど、正直他のスクールアイドルにとって俺はこう見られてるんだろうなって」

 

 

栞子「…」

 

 

 

俺「けど今の俺にはこうするしかできない。どんなにスクールアイドルのことをわかったつもりでも俺はスクールアイドルじゃない。だからスクールアイドルの気持ちをわかってないって言われたら何も言い返せないよな。けど俺にできることはこれしかないんだ。みんなを夢の舞台に立たせるには俺にできることをしないと。」

 

 

栞子「1人で1000人集めることがあなたのできることですか?」

 

 

俺「これはできるかじゃなくてやらなきゃいけないことだから」

 

 

栞子「そうですか…」

 

 

俺「それじゃあ俺次の用事あるから」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

俺は食堂を後にした。

 

 

 

 

歩夢「あれ?栞子ちゃん?こんなところで何してるの?」

 

 

 

栞子「上原さん…。そうですね、たった今まであなた方の部長とお話をしていました」

 

 

 

歩夢「あの子と!?なんて言ってた?最近部活にも全然来なくなっちゃって」

 

 

栞子「やはりそうですか」

 

 

歩夢「ねぇ、教えてあの子はなんて言ってたの?」

 

 

栞子「そうですね、彼は1人でボランティアを1000人集めるつもりです」

 

 

歩夢「やっぱりそうなんだ…」

 

 

栞子「知っていたのですか?」

 

 

歩夢「うん、多分そうなんじゃないかって…」

 

 

栞子「知っていてどうして助けようとしないのですか?」

 

 

歩夢「え?」

 

 

栞子「仲間が困ってるなら助ける。あなたたちならそういうと思っていました。」

 

 

歩夢「うん…もちろん助けたいよ。けど彼がそうさせてくれないっていうか…そういう雰囲気じゃないというか」

 

 

栞子「雰囲気ですか…。ならあなた方の言う繋がりや絆はそこまでですね」

 

 

歩夢「え?」

 

 

栞子「私から言えることはそれだけです。失礼します」

 

 

 

歩夢「ま、待って!栞子ちゃんは人と人との繋がりを信じてくれるの?」

 

 

栞子「…正直最近まで全く信じていませんでした。ですが彼とのデュエルで繋がりを強さを痛感しました。それだけではありません、最近私が適性のある部活に勧めた生徒たちがこぞって元の部活に戻っています。理由を聞くと将来より今を大切にしたいと。正直最初は私も止めていました。ですが、彼女たちは元の部活の方がいきいきしているという話を聞きました。それだけじゃない、元の部活で結果を残す生徒も出てきたと聞きました。話を聞くと仲間と楽しくできるほうがいいとそう言った話を聞きました。そこまで言われるとあなた方のいう繋がりを信じざるを得ないと考えるようになりました。」

 

 

 

歩夢「そうだったんだ」

 

 

栞子「ですが」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

栞子「今のあなた方の話を聞いてやはりスクールアイドルは無意味なものなんだと再認識しました」

 

 

歩夢「え?」

 

 

栞子「たしかに人と人との繋がりの強さはあるかもしれない、ですが肝心な時になんの手も差し伸べない同好会に真の絆があるのでしょうか?」

 

 

歩夢「それは…」

 

 

栞子「少なくともそれが改善されない以上、私がスクールアイドルが無意味という考え方は変わりません」

 

 

歩夢「…そうだよね…栞子ちゃんの言う通りだよ。私って…いっつもそうなの…彼が苦しんでる時にいつも何もできなくて…本当ダメだ…」

 

 

 

栞子「上原さん…」

 

 

 

歩夢「ありがとう栞子ちゃん、おかけでやるべきことがわかったよ」

 

 

栞子「え?私は何も…」

 

 

 

歩夢「ううん、そんなことない。栞子は的確に私たちのダメなところを教えてくれた。やっぱり栞子ちゃんはちゃんとみんなのことを見てくれてるね」

 

 

栞子「それは…生徒会長として当然のことをしたまでです」

 

 

 

歩夢「えへへ、そっか。ねぇそうしたら生徒会長の栞子ちゃんにもう一つお願いがあるんだけど」

 

 

 

栞子「お願いですか?」

 

 

 

歩夢「うん…それはね…」

 

 

 

 

〜週末、ショッピングモールにて〜

 

 

栞子「はぁ、なぜこんなところに来てしまったのか…」

 

 

 

歩夢「あ、栞子ちゃーん、待ったー?」

 

 

 

栞子「いいえ」

 

 

 

歩夢「ごめんね、今日はお買い物付き合ってもらって」

 

 

栞子「生徒会長として適切な物を選んで欲しいと言われたので」

 

 

歩夢「でもまさかほんとに来てくれるとは思わなかった」

 

 

栞子「…それで今日は何を買うのですか?」

 

 

歩夢「うん、今日はねあの子へのプレゼントを買おうと思うの」

 

 

栞子「彼への?」

 

 

歩夢「うん…私あの子に何もしてあげれてないから。だからまずはねあの子への日々の感謝の思いでプレゼントをあげようと思うの。そうしたらあの子がいろいろ話してくれるきっかけになればいいなって」

 

 

 

栞子「なるほど、そういうことですか」

 

 

 

歩夢「うん、栞子ちゃんは彼にどんな物をあげればいいと思う?」

 

 

 

栞子「そうですね、まず彼は何か好きなものはありますか?デュエル以外で」

 

 

 

歩夢「あはは、デュエル以外か〜。うーんそうだなー、あ、コーヒーが好きかな」

 

 

栞子「でしたらマグカップなどはどうでしょう?」

 

 

歩夢「あ、それいいね!早速見に行こう!」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

歩夢「うーん、なかなかいいのないなぁ」

 

 

栞子「ひとまずマグカップはやめて他のものにしますか。」

 

 

歩夢「他は何かなー」

 

 

栞子「例えば彼が日頃よく使うものとかはどうでしょう?」

 

 

歩夢「よく使うものか〜、あっ!」

 

 

栞子「ありましたか?」

 

 

歩夢「うん!あの子ね、いつも部活の記録をノートに書いてるの。だからノートとかどうかな?裏表紙にみんなのメッセージを書いたりして?」

 

 

栞子「いいんじゃないでしょうか」

 

 

歩夢「そうだよね、ありがとう。ふふふ」

 

 

 

栞子「私、何かおかしなこと言いましたでしょうか?」

 

 

歩夢「ううん、でもね、栞子ちゃんは私たち同好会を廃部にしようとしているのに私ってばつい栞子ちゃんに同好会の活動ノートはどうか?って聞いたのが自分でもおかしくて」

 

 

栞子「それとこれとは別の話です」

 

 

歩夢「前の栞子ちゃんじゃ考えられなかったよね」

 

 

栞子「え?」

 

 

歩夢「前だったらスクールアイドルなんて無意味なんだから活動記録を書くノートなんて必要ないって言いそうだったのに。やっぱり栞子ちゃんは私たちの敵なんかじゃない」

 

 

栞子「上原さん、あなたは彼と似て本当にお人好しですね」

 

 

歩夢「うん、あの子のがうつちゃったかな」

 

 

栞子「それでどれにするんです?」

 

 

歩夢「そうだな〜、この紺色のノートなんてあの子っぽくていいかな」

 

 

栞子「デコード・トーカーの色ですね」

 

 

歩夢「言われてみればそうだね。うん、よしこれにしよう」

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

歩夢「栞子ちゃん、今日はありがとう」

 

 

栞子「いえ、生徒会長として当然のことをしたまでです」

 

 

歩夢「それでもありがとう。正直栞子ちゃんがいなかったら私たちとあの子はそのままだったと思う。だから本当にありがとう」

 

 

栞子「…」

 

 

歩夢「それじゃあ私行くね」

 

 

栞子「えぇ、お気をつけて」

 

 

 

歩夢は帰路につく。

 

 

 

栞子「どうしてこんなことを。スクールアイドルは無意味なもののはずなのに…」

 

 

 

 

一方…

 

 

 

俺「…」

 

 

穂乃果「あれ?虹ヶ咲の部長?」

 

 

千歌「本当だ!おーい!」

 

 

 

俺「穂乃果に千歌、どうしたんだよ?」

 

 

穂乃果「実は私たちもスクールアイドルフェスティバルの企画をいろいろと考えてたんだ」

 

 

千歌「うん、案がいっぱい出てきちゃって大変だよ」

 

 

俺「そうか…」

 

 

穂乃果「あなたは何をしてたの?」

 

 

俺「え?俺か…。ボランティアに参加してくれる人たちを集めてたんだ」

 

 

穂乃果「そうだったんだ!それなら実は穂乃果の知り合いや声をかけた人たちが参加してくれるって!」

 

 

千歌「うん、私の友達説明会には行けなかったけど参加したいって!」

 

 

俺「本当か?」

 

 

穂乃果「うん、スクールアイドルフェスティバルのことを説明したら是非参加させてほしいって」

 

 

千歌「私も」

 

 

 

俺「そうか…やっぱり2人のところには集まるんだな…」

 

 

穂乃果「どうしかたの?」

 

 

俺「いや、2人はやっぱりすごいってことだよ」

 

 

千歌「そんなことないよ、あなただって本当にすごいよ」

 

 

俺「それはどうかな…。俺はスクールアイドルじゃないからスクールアイドルの気持ちはわからない。だから頼んでも協力してくれない。結局俺がやってるのはみんなを夢の舞台に立たせるためにボランティアをやってほしいって頼んでるただのエゴなんだ」

 

 

穂乃果「そうかな?」

 

 

千歌「あなたのみんなのためにスクールアイドルフェスティバルを開催したいって気持ちはすごく大切だと思う」

 

 

俺「けど」

 

 

穂乃果「とにかく何かあったら穂乃果たちに相談してよ!」

 

 

千歌「そうそう!私たち力になるからさ!」

 

 

俺「ありがとう…2人とも。あ、俺行くわ次の約束があるんだ」

 

 

穂乃果「うん!がんばってね!」

 

 

 

 

俺「(やっぱり2人はすごい。やっぱり俺じゃなくてみんなに任せた方がいいのか。今の俺に出来ることってなんだろう…。思い返してみると大抵のことはデュエルで解決できた…けどこの問題は解決できない。デュエルがない俺なんて何もできないんだ…。そうだ、デュエルを教えられてもダンスも歌も教えることはできない。できるのはみんなの手伝いだけ。それって俺じゃなくてもできるじゃないか…。スクールアイドルフェスティバルに俺の力は必要ないのかもしれない…)」

 

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

俺は部室にいた。

 

とりあえず今日もボランティアに協力してくれるかのアポをとっている。

 

 

アポを取ってしまった以上はしっかりやろう。

 

けど、それ以上は…

 

 

すると部室のドアが開く

 

 

 

俺「あ」

 

 

歩夢「あ、部室に来てたんだ」

 

 

俺「あぁ」

 

 

歩夢「最近、全然来なかったから…」

 

 

俺「…そうだな…」

 

 

歩夢「ね、ねぇ」

 

 

 

俺「ごめん、俺次の約束あるから行くわ」

 

 

 

歩夢「あ、ちょっと待って」

 

 

俺「なに」

 

 

 

歩夢「こ、これ」

 

 

俺「これは…」

 

 

歩夢「いつもね、あなたにいろいろとしてもらってるから…その私たちの感謝の気持ちを込めて…その…受け取って」

 

 

俺「ノート…。けど今の俺にこれをもらう資格があるのかな」

 

 

歩夢「え?」

 

 

俺「俺はみんなに何一つしてあげれてない」

 

 

歩夢「そんなことないよ!あなたはいつだって私たちを導いてくれたよ。だから資格がないかんて言わないでよ…」

 

 

俺「…。とりあえず受け取っておくよ」

 

 

歩夢「うん。」

 

 

俺「それじゃあ」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

俺は部室を後にした。

 

 

 

栞子「行ってしまいましたね」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

栞子「…」

 

 

 

 

〜数時間後、屋上〜

 

 

俺「結局、今日もダメか。もういっそのこと、穂乃果や千歌に任せて俺は潔く身を引いたほうが良さそうだな」

 

 

そこへ

 

 

栞子「まさかあなたにそんな弱点があったとは思いませんでした」

 

 

 

俺「三船さん?それに弱点ってどういうことだよ」

 

 

 

栞子「はっきり申し上げます。あなたの弱点、それはなんでも1人で抱え込んで誰にも頼ろうとしないことです」

 

 

俺「そんなこと…あるかも…」

 

 

栞子「えぇ、そうです」

 

 

俺「けど、今まで俺はみんなを頼っていろいろやってもらってきたし…」

 

 

栞子「それは本当に頼っていると言えるのでしょうか?」

 

 

俺「どういうことだ?」

 

 

栞子「あなたがやっていたのはみなさんができるとわかっている仕事を頼んでいただけではないでしょうか?頼るというのは何も仕事を頼むことだけではないと思います」

 

 

俺「ほかに何があるんだよ」

 

 

栞子「…そうですね、あなた方のように言うなら心でしょうか?」

 

 

俺「心?」

 

 

栞子「えぇ、辛い時、あなたは仲間に辛いと言ってきましたか?なんでも1人で抱え込んで来ませんでしたか?たしかにあなたは優秀な力を持っています。ですがなんでも1人で解決できると思ったらそれはあなたの傲慢です。頼るというのは辛い時に仲間に辛いと言って助けを求めることではないでしょうか?あなたは誰かに頼ることで誰かに迷惑をかけてしまう、そう思っていませんか?」

 

 

俺「それは…」

 

 

栞子「きっとそうだと思います。ですがあなたの場合、誰にも頼らないことによって周りを心配させ、かえって迷惑をかけていると考えたことはないのですか?」

 

 

俺「ない…」

 

 

栞子「やはり…。同好会の皆さんは少なくともあなたに頼って欲しいと思っています。特に上原さんはそれが顕著です。幼なじみなのに頼ってもらえず自分の心配ばかりされてあなたの力になれない。あなたの気遣いが彼女を逆に傷つけているように思えます」

 

 

俺「俺が歩夢やみんなを…」

 

 

栞子「私はあなたとのデュエルで少しは人との繋がりを学んだつもりでしたが、どうやらそれも筋違いのようですね。あなたは誰を傷つけることを極端に恐れている。だからあなたは誰にも頼ろうとしない。ですがこれだけは言えます。全員が全員そう思っているわけではないのです。どんなに大変なことでもあなたに頼って欲しい人たちがいる。」

 

 

 

俺「俺に頼って欲しい人たちが…」

 

 

 

栞子「それとあなたはデュエルで解決できないことには極端に弱い。たしかにこの現代でデュエルモンスターズは私の生活様式の1つになりました。だから大抵のことをデュエルで解決できたから気づかなかったかもしれないでしょう。ですが、デュエルだけが人生の全てではありません。そんな時こそ仲間の手を借りるべきなのではないでしょうか?」

 

 

俺「…」

 

 

 

栞子「私から言えることはそれだけです。それでは失礼します。」

 

 

 

そう言うと栞子は去っていった。

 

 

 

彼女の言う通りだ。

 

 

俺は誰かに頼ることでその人に迷惑をかけるんじゃないかって、それでもしかしたらその人を傷つけてしまうんじゃないかって思ってた。

 

 

けど俺に頼って欲しい人たちがいる。

 

 

みんなは本当にそう思ってるんだろうか。

 

 

俺はカバンから歩夢からもらったノートを取り出した。

 

 

俺「これって確かみんなからの感謝って言ってたよな…」

 

 

俺はノートの袋を開ける。

 

そしてノートを開く。

 

 

裏表紙を見ると俺の目から一筋の涙が溢れ落ちた。

 

 

同好会のみんなから感謝のことば書き綴ってあった。

 

 

俺はみんなに必要とされていることを再認識した。

 

 

なのに俺はみんなの助けも借りようとせずに全部自分でやろうとしていた。

 

 

みんなが俺を必要としてくれたのにどうしては俺はみんなを必要としなかったんだ。

 

 

こんなにかけがえなのない仲間を…。

 

 

 

 

〜廊下〜

 

 

歩夢「あ、栞子ちゃん。ねぇ、あの子見なかった?」

 

 

栞子「えぇ、彼なら屋上にいますよ」

 

 

歩夢「本当?でも…」

 

 

栞子「行かないのですか?」

 

 

歩夢「ううん、さっきの感じだと今言っても何も話してくれなそうで…」

 

 

栞子「はぁ。上原さん、あなたの適性を1つ教えてあげましょう」

 

 

歩夢「適性?何?」

 

 

栞子「それは」

 

 

歩夢「それは…」

 

 

栞子「今の彼のそばにいる適性です」

 

 

歩夢「今のあの子のそばにいる適性…?」

 

 

栞子「上原さん、あなたは彼に必要とされたいと思っていませんか?」

 

 

歩夢「うん…思ってるよ」

 

 

栞子「そもそもその考え方が間違ってます」

 

 

歩夢「え?」

 

 

栞子「あなたが彼に必要とされたいと思っていようがいまいが、彼にとってあなたのような存在は必要なのです。」

 

 

 

歩夢「私が必要…?」

 

 

栞子「えぇ、彼は誰かに悩みを打ち明けるのが極端に苦手です。ですからあなたはようにいつでも味方でいてあげれて何も言わなくてもただ側にいてあげれて、彼の苦しみを受け止めれるような存在が彼には必要なのです。」

 

 

歩夢「そんな私…そんなこと…」

 

 

栞子「上原さん、あなたには自覚がないでしょうが、あなたはそれを無意識でやっているんです。彼だけじゃないあなたという存在が同好会に調和をもたらしているのです。」

 

 

歩夢「私が…」

 

 

栞子「ですから上原さん、あなたは彼の側にいてあげてください。彼が何話さなくてもただ側にいてあげるだけでいいんです。そうすればきっと彼も自ずと口を開いてくれるのではないでしょうか」

 

 

 

歩夢「そう…かな…」

 

 

 

栞子「私から言えることはそれだけです。それでは失礼します」

 

 

 

歩夢「あ、待って栞子ちゃん」

 

 

栞子「なんです」

 

 

歩夢「その…ありがとう」

 

 

栞子「生徒会長として当然のことをしたまでです」

 

 

 

歩夢「そっか…でもありがとう」

 

 

栞子「私と話していないで早く行ってあげたらどうです?」

 

 

歩夢「うん、そうだね」

 

 

歩夢は屋上に上がっていった。

 

 

 

栞子「はぁ…私…何を言ってるんだろう…。けれどこういう適性を見つけるのも悪くない…かな」

 

 

 

 

〜屋上〜

 

 

歩夢「あ、やっぱりここだったんだ」

 

 

俺「歩夢?」

 

 

歩夢「はい、激甘コーヒー」

 

 

俺「え?」

 

 

歩夢「あなたって落ち込んだ時、いつもこれ飲んでるなって思って」

 

 

俺「ありがとう…」

 

 

歩夢「…」

 

 

俺「…」

 

 

歩夢「話づらいよね、いろいろと」

 

 

俺「え?」

 

 

 

歩夢「でもいいの。話したくないならそれで。誰にでもそういう時ってあるから…」

 

 

俺「…」

 

 

 

歩夢「でもね、話さなくてもいいから1つだけお願い聞いてもらってもいい?」

 

 

俺「何?」

 

 

歩夢「あなたの側にいさせて欲しいの。何も言わなくても何も話さなくてもいいから。ただ側にいさせて欲しいの」

 

 

俺「……。わかった」

 

 

歩夢「ありがとう」

 

 

 

しばらく沈黙が続いた。

 

 

けれど歩夢は気まずそうな顔1つせずにいた。

 

 

多分、歩夢には俺の苦しみも全部伝わってるんだと思った。

 

 

けれど歩夢は何も言わなかった。

 

ただ側にいてくれた。

 

 

 

俺「はぁ…」

 

 

歩夢「どうかした?」

 

 

 

俺「よし、これからさ今の気持ち思いっきり叫んでもいいかな?」

 

 

歩夢「うん、いいよ」

 

 

俺「よし、それじゃあ…」

 

 

 

 

 

俺「なんでみんな協力してくれないんだよー!最初はやってくれるって言ったじゃんかよー!もうどうしたらいいかわかんねぇーよー!」

 

 

歩夢「ふふふ、すっきりした?」

 

 

俺「あぁ、だいぶ」

 

 

歩夢「よかった、あなたの本心が聞けて」

 

 

俺「あぁ…」

 

 

歩夢「ねぇ、どうしたらいいかわからないならみんなに聞いてみたらどうかな?みんなに聞いてみればきっといい案が出てくると思うの。1人でやるよりみんなで協力した方がいいんじゃないかな。それにね、みんなあなたに頼って欲しいって思ってるの。もちろんあなたがみんなを信頼してることは知ってるよ、でももっともっと頼って欲しい、辛い時は辛いって言って欲しいの。だって私たち大切な同好会の仲間でしょ?」

 

 

 

俺「あぁ、そうだな。それ三船さんにそっくりそのまま言われたよ」

 

 

歩夢「ふふ、やっぱりね。三船さんやっぱり人を見る力があるんだね」

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

歩夢「それでこれからどうする?」

 

 

 

俺「もちろん、部室に戻るよ。そしてみんなに色々と案を出してもらう」

 

 

歩夢「うん、それがいいよ。みんなあなたを待ってるよ」

 

 

俺「あぁ、ありがとう歩夢」

 

 

歩夢「ううん、お礼なら栞子ちゃんに言って」

 

 

俺「栞子ちゃん…前から思ってたんだけど、歩夢と三船さんってそういう仲なの?」

 

 

歩夢「ううん、私が勝手に名前で呼んでるだけ」

 

 

俺「そっか、いずれにしろお礼を言わないとな」

 

 

歩夢「うん」

 

 

俺「まずは部室に戻ろう」

 

 

歩夢「うん、行こう」

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

かすみ「先輩今日も来ませんね…」

 

 

果林「歩夢も来てないわね…」

 

 

 

俺は部室のドアを開ける

 

 

かすみ「せ、先輩!?」

 

 

 

果林「歩夢も…」

 

 

 

俺「みんな…。ただいま…」

 

 

 

かすみ「もうーおかえりなさーい!どこに行ってたんですかー!?」

 

 

俺「ちょっといろいろと」

 

 

彼方「どうせ部長のことだから1人で1000人集めようとしてたんでしょ〜」

 

 

俺「ま、まぁ…」

 

 

愛「もういくらぶちょーでもそんなことできないっしょ」

 

 

果林「それで尻尾巻いて助けを求めにきたってわけね」

 

 

俺「ま、まぁ…」

 

 

果林「ふふふ」

 

 

せつ菜「部長、おかえりなさい。みんなあなたが帰ってくるのを待っていたんですよ」

 

 

エマ「私たちを頼ってくれることもね」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード むん」

 

 

歩夢「ねぇ、早速ボランティアを集める方法をみんなで考えようよ」

 

 

愛「そうだね、愛さんたち10人ならきっとできる」

 

 

せつ菜「そういえば穂乃果さんたちから連絡があったんです。ボランティアの人数、徐々に集まり出してると」

 

 

俺「本当か?やっぱり穂乃果たちは違うな」

 

 

歩夢「そうかな?」

 

 

俺「え?」

 

 

歩夢「穂乃果ちゃんや千歌ちゃんたちも元は普通の高校生だった。それは私たちも変わらないよ」

 

 

俺「けど穂乃果たちはどんどんボランティアを集めて」

 

 

歩夢「多分だけど、あなただからというより方法が違ったんじゃないかな?」

 

 

俺「方法?」

 

 

愛「なるほど方法かぁ〜」

 

 

果林「部長、あなたお願いする時、ただがむしゃらにお願いしなかった?」

 

 

俺「うっ…たしかにしてかも…」

 

 

果林「やっぱりね」

 

 

彼方「たしかにただお願いだけされても、ちょっとね〜」

 

 

しずく「ボランティアに参加したくなる誘い方ですか」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード むむむ」

 

 

エマ「参加したくなる誘い方…そのボランティアが楽しそうだったら参加したくなるよね」

 

 

彼方「うん、それだ〜」

 

 

せつ菜「誘うこちらがワクワクしていてれば、たしかに参加したくなるかもしれませんね!」

 

 

俺「誘うこっちがワクワクか…。たしかにこっちがどんなにスクールアイドルフェスティバルの楽しさを伝えても切羽詰まってたらその魅力は伝わらないか…」

 

 

歩夢「前に言ってた楽しいが伝染するだね!」

 

 

俺「楽しいが伝染する…。そうか俺に足りなかったのはそれだ…。自分のことで手一杯でボランティアの人たちのことを何一つ考えてなかった…。これはみんながいなかったらきっと気付かなかった」

 

 

 

彼方「そうだよ〜だから彼方ちゃんたちにちゃんと感謝したまえ〜」

 

 

俺「あぁ、ありがとうみんな。」

 

 

せつ菜「気にしないでください。私たちはあなたが頼ってくれたことが何より嬉しいですから!」

 

 

かすみ「そうですよ〜先輩は〜もっともっとかすみんを頼りにしなきゃだめですよ〜」

 

 

 

俺「…」

 

 

かすみ「あれ?かすみんなんか悪いこといっちゃいました?」

 

 

俺「いや…そうじゃないんだ。どうして今までみんなを頼らなかったのかを考えてて。多分俺怖かったんだと思う。ハノイの事件で傷ついた俺は誰にも傷ついて欲しくない、自分と同じ思いをしてほしくない、だから俺の悩みを打ち明けたらその人を悩ませて傷つけるんじゃないかって。リボルバーとの戦いを終えても心の奥どこかで無意識に思ってて。だから誰にも悩みを相談してこなかった…。そう幼なじみの歩夢は同じを思いをしてきた。あの絶望を知ってるからこそ歩夢にさえ言えなかったんだ」

 

 

 

せつ菜「部長…」

 

 

 

俺「けど実際はそうじゃなかった。悩みを打ち明けてくれないことでみんなを逆に困られせた。そして悩みを打ち明けたらこんなにもみんなが喜んでくれた。だから俺はこれからはもっともっとみんなを頼るよ!」

 

 

歩夢「うん!そうだよ!」

 

 

かすみ「はい!もっともっと頼ってください!かすみんが受け止めてあげます!」

 

 

果林「そうね、部長には散々相談乗ってもらったし少しはこっちが乗ってあげないとね」

 

 

彼方「彼方ちゃんもどーんと構えてるよ〜」

 

 

しずく「私も微力ながらお手伝いさせてください!」

 

 

璃奈「私も…璃奈ちゃんボード ウェルカム!」

 

 

エマ「私もなんでも聞いてあげるよ」

 

 

愛「あ、愛さんもー!同じ学年なんだしいっぱい頼ってよねー!」

 

 

 

俺「みんな…わかった。これからはどんどん頼るから。とんでもない案件でもどんどん頼っていくからよろしく!」

 

 

歩夢「ふふふ、どんなことでも私は待ってるよ」

 

 

 

 

俺たちはボランティアの人数を集める手段を考えた。

 

 

そしてちょうど同時期に虹ヶ咲の学校説明会が開催されることを知った。

 

 

虹ヶ咲の学校説明会はネットでライブ中継される。

 

俺たちはこれをチャンスと捉え、学校のPRと同時にスクールアイドルフェスティバルのPRを同時にすることにした。

 

 

しかし問題は生徒会長 三船栞子が認めてくれるかどうか。

 

 

たしかに学校の説明会で仕組み上、各部活は学校の講堂を紹介にしようできる。

 

 

しかしスクールアイドルを目の敵にしていた三船栞子がそれを認めるかどうか。

 

 

けれども俺と歩夢はそれほど心配していなかった。

 

 

あのとき、俺と歩夢を引き合わせてくれたのはそう彼女だった。

 

 

俺へのノートを歩夢と選んでくれたのも彼女だった。

 

 

それにあのとき、彼女は「人との繋がりを少しは信じ始めた」と言っていた。

 

 

 

だから今の彼女ならきっと…。

 

 

 

俺たちは三船栞子のもとへ向かった。

 

 

 

 

〜生徒会室〜

 

 

歩夢「失礼します」

 

 

 

栞子「どうぞ。あなたたち…」

 

 

 

俺「三船さん、今日は君にまずはお礼を言いにきたんだ」

 

 

栞子「お礼?」

 

 

俺「あぁ、あの時、君は俺の欠点を教えてくれた。そして歩夢と俺を引き合わせてくれた。そして俺がまた同好会に戻るきっかけを作ってくれた。それだけじゃない。君はこのノート、歩夢と一緒に選んでくれたんだろ?」

 

 

 

栞子「それは…生徒会長として当然のことをしたまでです」

 

 

俺「それでも。三船さん、本当にありがとう。」

 

 

栞子「…。」

 

 

歩夢「栞子ちゃん、私からも本当にありがとう。あなたがいなかったら今頃きっと同好会はバラバラだった。やっぱり栞子ちゃんはみんなをちゃんと見てくれるんだね」

 

 

栞子「…。そ、それで今日は私に礼を言いにきただけのではないのでしょう」

 

 

俺「あぁ」

 

 

歩夢「あのね、栞子ちゃん。今度、虹ヶ咲の学校説明会があるでしょ。それでね私たち同好会がPRするとき、講堂を使うのを許して欲しいの」

 

 

栞子「何を言い出すかと言えばそんなことですか」

 

 

歩夢「やっぱりダメかな…?」

 

 

 

栞子「上原さん、学校説明会の部活のPRの時のルールをご存知でしょうか?」

 

 

歩夢「えっと…たしか…全部活は講堂を同じ時間使用することができるじゃなかったっけ…?」

 

 

栞子「えぇ、その通りです」

 

 

歩夢「えっと…」

 

 

栞子「つまりわざわざ私の許可を取る必要はありません」

 

 

俺「それって」

 

 

歩夢「講堂を使っていいってこと?」

 

 

栞子「ですから私の許可は必要ないと。使いたければ使えばいい。それがルールです」

 

 

俺「三船さん…」

 

 

歩夢「ありがとう!栞子ちゃん!」

 

 

栞子「お、お礼を言われる理由がないのですが…」

 

 

歩夢「ねぇ、栞子ちゃん。この子から聞いたんだけど、栞子ちゃん前よりスクールアイドルを嫌ってないんじゃないかな?」

 

 

 

栞子「そ、そんなこと…。私はただ人の繋がりを信じ始めたと言っただけです。」

 

 

歩夢「そっか、ねぇ、栞子ちゃん」

 

 

栞子「何でしょう?」

 

 

歩夢「よかったら私たちの練習見てくれない?」

 

 

栞子「あなた方の練習をですか?」

 

 

俺「そうか、それはいいな」

 

 

歩夢「うん、やっぱり実際に目で見たほうがスクールアイドルが無意味なものがどうかわかると思うの。だから私たちの練習を見てみてよ。それから無意味なものかどうか判断してくれればいいから」

 

 

 

栞子「わかりました…。ですが無意味なものと判断したとき、私は容赦はしません」

 

 

俺「あぁ、わかってる」

 

 

 

栞子「わかりました。では早速いきましょう」

 

 

 

 

 

〜練習場〜

 

 

 

かすみ「げげげ!?なんで三船栞子が!?」

 

 

俺「やっぱりスクールアイドルを無意味なものかどうか実際に見てもらったほうがいいかなって思って」

 

 

果林「でもさすがに急じゃ…」

 

 

愛「でもいいんじゃない!?ここで愛さんたちが頑張ればしおってぃーに同好会を認めてもらえるチャンスだよ!」

 

 

 

栞子「しおってぃー とは私のことでしょうか?」

 

 

愛「もち!あれ?嫌だった?」

 

 

栞子「いえ、別にどう呼ばれようと気にしません」

 

 

かすみ「ならかすみんはずーっと塩対応だからしお子って呼ぶね」

 

 

栞子「構いません。ですがみなさんに1つ質問があります」

 

 

せつ菜「なんでしょう?」

 

 

栞子「なぜ私まで練習着に着替える必要があるでしょうか?」

 

 

果林「なるほど…そういうことね、やるわね部長、歩夢」

 

 

歩夢「ふふふ」

 

 

栞子「どういうことです?」

 

 

俺「三船さん、もしかして側から見てるだけでスクールアイドルが無意味かどうか判断しようとした?」

 

 

栞子「え?」

 

 

俺「俺が言えることじゃないけど、スクールアイドルを舐めてもらっちゃ困るな〜。側から見ただけで無意味かどうか判断できるとは思えないな〜。ましてや廃部にしようとしているなら一緒になって同じ景色を見てないのに廃部にしようとしてるなんて、生徒会長としてどうなのかな〜?少なくともせつ菜が廃部にしようとした時はスクールアイドルをやってたから説得力があったけど側から見ただけで判断されちゃ説得力がないな〜」

 

 

栞子「な…!?」

 

 

俺「あれ?もしかして図星だった?」

 

 

栞子「…わ、わかりました!そこまで言うなら私も練習に参加させていただきます!ですがそれで本当に必要ないと判断したときは覚悟しておいてください」

 

 

俺「あぁ、わかっている。そこまでやってダメだったらそれまでさ。いいよね?みんなそれで」

 

 

愛「もち!愛さん燃えてきたー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード やったるでー!」

 

 

かすみ「かすみんのすごいところしお子に思い知らせてあげる!」

 

 

栞子「(皆さん、どうして…。同好会のピンチなのに…)」

 

 

 

 

そして練習に参加する栞子

 

 

 

栞子「(はぁはぁ、皆さんすごいこれだけダンスをしながら歌って息を切らしていない。それだけじゃない歌っている時はポップな歌のときは常に笑顔…)」

 

 

 

果林「部長も考えたわね、栞子ちゃんを練習に参加させるなんて」

 

 

俺「あぁ。けどこれもみんなからヒントを得たんだ」

 

 

エマ「そうなの?」

 

 

俺「楽しいは伝染するだよ」

 

 

彼方「なるほど〜栞子ちゃんにスクールアイドルが楽しいってわかってもらうんだね〜」

 

 

俺「そういうこと」

 

 

 

 

〜1時間後〜

 

 

 

栞子「はぁはぁ」

 

 

歩夢「栞子ちゃん、お疲れ様。はい、タオル」

 

 

栞子「す、すみません…」

 

 

俺「スポーツドリンクもあるよ」

 

 

栞子「あ、ありがとうございます」

 

 

歩夢「それでどうだった?」

 

 

栞子「まだ判断材料が少ないので判断はできません…」

 

 

 

歩夢「そっか、それなら判断できるまで好きなだけいていいよ」

 

 

俺「そうだな、説明会まではまだ日にちはある、しっかり考えてもらわないとな」

 

 

 

栞子「えぇ…」

 

 

 

〜15分後〜

 

 

かすみ「しお子ー、次はデュエルの練習だよー」

 

 

栞子「あれだけ練習して次はデュエルの練習をするのですか?」

 

 

かすみ「あったりまえじゃん!あれ〜もしかしてしお子バテてる〜?あれだけ豪語してたのにまさか…」

 

 

栞子「そんなことありません!いいでしょう!」

 

 

 

 

愛「りなりー、今のはさっきにこっちを発動した方が良かったかも」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ガッテン承知!」

 

 

果林「さぁせつ菜、今日も負けないわよ!」

 

 

せつ菜「えぇ、私もです!スクールアイドルCSの借り、しっかりと返させていただきます!」

 

 

 

 

俺「デコード・トーカー・エクステンドはリンク先のモンスターがバトルフェイズ中に戦闘破壊された時、もう一度攻撃できる!バトルだ!デコード・トーカー・エクステンドで魔界劇団ーワイルド・ホープを攻撃!」

 

 

 

しずく「きゃあ」

 

 

しずくライフ→0

 

 

俺「惜しかったなしずく、倒せるときに時には勇気を持って仕掛けることも大事だよ」

 

 

しずく「えぇ、さすがは先輩です」

 

 

 

栞子「皆さん、こんなにも懸命に…」

 

 

歩夢「ふふふ、驚いた?」

 

 

栞子「い、いえ!こ、これくらいはやっていただかないと…。けど…」

 

 

歩夢「けど…」

 

 

栞子「皆さんがどうしてスクールアイドルCSで結果を残せたか少しわかった気がします。それにあなた方の部長、私はあの人に勝とうとしていた。しかしそれは時期尚早であったことを今痛感しています」

 

 

歩夢「そうかな?栞子ちゃんもいいデュエルしてたよ。でもね、あの子はね、絶対に負けられないデュエルの時、いつも勝ってくれる。みんなの期待を一身に背負って。それでね、そんなあの子が私たちを頼ってくれるようになったのがすごく嬉しいの」

 

 

栞子「そうですか…」

 

 

歩夢「これも栞子ちゃんのおかげで」

 

 

栞子「だから私は何も…」

 

 

歩夢「ふふふ」

 

 

 

そして翌日、朝練前…

 

 

 

俺「あれ?」

 

 

 

歩夢「どうしたの?」

 

 

俺「鍵が開いてる…」

 

 

歩夢「昨日閉め忘れちゃったとか?」

 

 

俺「いや、ちゃんと閉めたと思うけど。それにその場合は守衛さんが閉めてくれるはず…」

 

 

歩夢「それじゃあ誰か来てるのかな」

 

 

俺「もしかして…」

 

 

俺は部室のドアを開ける。

 

 

栞子「おはようございます」

 

 

歩夢「し、栞子ちゃん?どうしたの?」

 

 

栞子「朝練に来ただけですが」

 

 

俺「にしても俺らより早いって」

 

 

栞子「当然です。生徒会長ですから」

 

 

歩夢「それ…デッキ調整したてたの?」

 

 

 

栞子「え?あ、いや…えぇ…まぁ…」

 

 

歩夢「ふふふ、栞子ちゃんやる気満々だね」

 

 

栞子「わ、私がデッキを調整しようが私の勝手です」

 

 

歩夢「ふふ、そうだね」

 

 

愛「ちぃーす!おっはよー!あれ?しおってぃー早いねー」

 

 

栞子「おはようございます」

 

 

璃奈「栞子さん、おはよう。デッキいじってたんだ 璃奈ちゃんボード まじまじ」

 

 

栞子「そ、そんなまじまじと見ないでください!」

 

 

しずく「皆さんおはようございます。あら栞子さん早いですね。あ、デッキ調整されてたのですね」

 

 

栞子「も、もうなんなんですか!」

 

 

 

 

〜朝練中〜

 

 

歩夢「栞子ちゃんまさか1番早くくるなんてね」

 

 

俺「あぁ、それに今じゃ1番練習にのめり込んでるな」

 

 

歩夢「栞子ちゃん練習に誘ってよかったね」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

〜放課後〜

 

 

せつ菜「栞子さん、生徒会の仕事が溜まっていませんか?私たちが手伝います」

 

 

栞子「い、いえ、結構です。私1人でできますので」

 

 

せつ菜「そうおっしゃらずに、練習しているとつい仕事が溜まってしまいますよね。わかりますよ、その気持ち」

 

 

栞子「で、ですからそんなことないと…」

 

 

せつ菜「さぁ、早速生徒会室へ行きましょう!」

 

 

栞子「ちょ、ちょっと…」

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

せつ菜「皆さん、お疲れ様です!」

 

 

愛「あ、せっつーにしおってぃー、おっつー」

 

 

しずく「早かったですね」

 

 

せつ菜「はい!2人でもやれば早さも2倍です!」

 

 

栞子「さ、さすがは元生徒会長ですね…」

 

 

せつ菜「はい、少しはお役に立てたでしょうか」

 

 

栞子「え、えぇ」

 

 

せつ菜「よかった〜」

 

 

果林「さぁみんな揃ったわね、早速練習よ」

 

 

かすみ「ふふふ、しお子、かすみんについてこれるかな?」

 

 

栞子「あ、当たり前です!」

 

 

 

〜練習後〜

 

 

栞子「今日はこれで練習は終わりなのですか?」

 

 

歩夢「うん、これから説明会のミーティングをするの。よかったら栞子ちゃんも聞いていって」

 

 

栞子「わかりました」

 

 

 

 

 

俺「それで前にも話したけど同好会の説明には持ち時間があるから1人1人ライブするっていうのができないんだ」

 

 

果林「時間的にできるのは1人だけね」

 

 

エマ「全員で歌うとなるとそのあとの準備で時間を取られちゃうもんね」

 

 

しずく「やはりここは歌う方、準備をする方、発表される方とわけた方が良さそうですね」

 

 

 

栞子「(意外とちゃんと考えてるんだ)」

 

 

 

愛「で、問題は誰が歌うかだけど」

 

 

かすみ「それならーここに適役がいるじゃないですかー」

 

 

璃奈「うーん」

 

 

彼方「うーん」

 

 

エマ「うーん」

 

 

かすみ「ちょっとそんなに悩まないでください!」

 

 

 

歩夢「あ、あの!」

 

 

果林「どうしたの歩夢?」

 

 

歩夢「そのライブ私に歌わせてくれないかな?」

 

 

せつ菜「歩夢さん…」

 

 

歩夢「その私じゃダメかもしれないけど、なんていうかこのライブはどうしても歌いたいの。普通の女の子だって私がスクールアイドルを始めたらここまで変われるんだって見てる人たちに知って欲しいの」

 

 

俺「歩夢…」

 

 

せつ菜「そうですね、やはりここは歩夢さんが適任だと思います」

 

 

 

果林「それに歩夢には部長を戻してくれた借りがあるしね」

 

 

エマ「うん、歩夢ちゃんならきっと成功するよ」

 

 

彼方「うんうん」

 

 

かすみ「くぅーかすみんの華麗な舞台がー」

 

 

歩夢「ということでいいかな?」

 

 

俺「あぁ、もちろんだ。頼んだよ歩夢」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

〜練習後〜

 

 

栞子「まだ残っていたのですか上原さん」

 

 

歩夢「あ、栞子ちゃん。栞子ちゃんこそ」

 

 

栞子「わ、私は生徒会の仕事をしていただけです」

 

 

歩夢「そうなんだ、お疲れ様」

 

 

栞子「えぇ、上原さんも」

 

 

歩夢「ねぇ、今の栞子ちゃんから見て同好会はどう見える?」

 

 

栞子「え?」

 

 

歩夢「だって栞子ちゃん、誰よりも熱心に練習してるし、デュエルのことだってあの子にすごい聞いたりして偉いなって思って」

 

 

栞子「そ、そんなこと」

 

 

歩夢「ねぇ、栞子ちゃん、今もスクールアイドルが無意味な物だと思う?」

 

 

栞子「え?それは…」

 

 

歩夢「あ、ごめん、まだ判断しきれてなかったよね。でもね、練習をしてる時の栞子ちゃんすっごく楽しそうだったよ」

 

 

栞子「え、私が…」

 

 

歩夢「うん!だからね栞子ちゃんを練習に誘ってよかったって思うの」

 

 

栞子「…」

 

 

歩夢「たしかにね、スクールアイドルって誤解されやすいと思うの。周りからみたら遊んでるんじゃないかって。でもね実際やってみてわかったの。スクールアイドルは限られた時間と場所でその中で精一杯1人1人が頑張ってる。そして自分の目指すべきを道を必死に追いかけてる。たしかに将来何の役に立つかって言われたらすぐに出てこないけど、この体験はきっと役に立つって信じてる。」

 

 

栞子「そうですか」

 

 

歩夢「だから学校説明会もスクールアイドルフェスティバルも絶対に成功させる。」

 

 

栞子「えぇ。ですが、さすがに遅くまで練習し過ぎです。」

 

 

歩夢「あ、ちょっと待って。あと1回だけ、お願い!ね?」

 

 

栞子「全く、あと1回だけですからね」

 

 

歩夢「ありがとう、栞子ちゃん」

 

 

 

数分後…

 

 

歩夢「よし、今日はこれまで。栞子ちゃん、付き合ってくれてありがとう」

 

 

栞子「ここで怪我をされた私の監督責任が問われますから」

 

 

歩夢「ふふふ」

 

 

 

俺「おっ、終わったか」

 

 

栞子「あなたまで…残っていたのですか」

 

 

俺「ま、ちょっといろいろとね。イベント前は部長は忙しいんだよ」

 

 

栞子「全く、あなたが上原さんを止めないから」

 

 

俺「止めたところで歩夢はやめたか?」

 

 

栞子「それは…」

 

 

俺「あと一回って言われなかった」

 

 

栞子「えぇ、まぁ…」

 

 

俺「やっぱりな」

 

 

栞子「まさかそれを見越して…」

 

 

俺「まぁな」

 

 

栞子「あなたたちはどうしてそういうところは通じ合っているのにあの時は話し合おうとしなかったのですか?」

 

 

歩夢「それは…」

 

 

俺「2人ともいろいろ傷ついてきたからな」

 

 

栞子「傷ついてきた…?」

 

 

俺「歩夢話してもいいかな?」

 

 

歩夢「うん、あなたがいいなら」

 

 

 

俺たちは栞子にハノイの事件のことを話した。

 

最初は半信半疑だったがやがてそれが本当のことであると栞子は信じた。

 

 

 

栞子「そうですか、お2人にそんなことが」

 

 

俺「だからお互いがお互いを傷つけまいとつい距離を取ってしまうことがあったんだ」

 

 

歩夢「でも栞子ちゃんのおかげでそれもなくなったけどね」

 

 

栞子「え?」

 

 

俺「俺たちはもう迷わない。互いに辛いならそれを共有するって決めたんだ。お互いに辛いなら辛いって言おうって」

 

 

栞子「そうですか」

 

 

 

俺「だから栞子じゃなくて三船さんには本当に感謝してるんだ」

 

 

栞子「私は当然のことをしたまでです。それと」

 

 

俺「それと?」

 

 

栞子「あなたも皆さん同様、私のことをどう呼ぼうが構いません」

 

 

俺「そうか。ならありがとう、栞子」

 

 

 

栞子「ど、どういたしまして」

 

 

 

歩夢「さ、遅くなっちゃったしもう帰ろう」

 

 

俺「そうだな、送っていくよ栞子」

 

 

栞子「い、いえ大丈夫です」

 

 

歩夢「そう言わずに、夜道は栞子ちゃんみたいなかわいい子1人じゃ危ないから」

 

 

栞子「か、かわいい」

 

 

歩夢「うん、さぁ行こ」

 

 

栞子「ちょ、ちょっと…」

 

 

 

 

 

こうして栞子との蟠りが解け始めた俺たち。

 

 

学校説明会は数日後。

 

 

そしてその後にはスクールアイドルフェスティバルが控えている。

 

 

だけど俺はもう迷わない。

 

みんなと一緒にボランティアをしてくれる人たちを集めて絶対成功させてみせる。

 

 

 

to be continued…



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第6話

 

〜虹ヶ咲学園学校説明会当日〜

 

 

 

愛「いよいよだね」

 

 

璃奈「うん…」

 

 

果林「ここまで準備してきたんだもの、あとはやるだけやるだけよ」

 

 

エマ「大丈夫だよ、私たちなら」

 

 

彼方「彼方ちゃんもやる気満々であります」

 

 

かすみ「ステージは歩夢先輩に譲りましたけど、説明パートでかすみんの可愛いさを披露しないと」

 

 

しずく「かすみさん、張り切ってあんまり変なことしないでね」

 

 

かすみ「わ、わかってるよ!」

 

 

歩夢「ふぅ…」

 

 

せつ菜「大丈夫ですか?歩夢さん」

 

 

歩夢「うん。ちょっと緊張しただけ」

 

 

せつ菜「歩夢さんならきっと素晴らしいステージになりますよ!」

 

 

歩夢「ありがとう、せつ菜ちゃん」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

俺「栞子、1つ聞いてもいいかな?」

 

 

栞子「なんでしょう?」

 

 

俺「今でもスクールアイドルは無意味なものだと思ってる?」

 

 

栞子「正直、わかりません…。ですが今日の説明会を終えた時、その答えが出る。そんな気がするんです。」

 

 

俺「そうか…」

 

 

栞子「ですが、歩夢さんの…いえ、同好会の説明の成功を祈っている自分もいるのも事実です」

 

 

俺「そっか、ありがとう栞子」

 

 

栞子「いえ、私は特別なことはしていません。ただあなた方の練習に参加させていただきいろいろなことを勉強させていただきました。ただそれだけなんです」

 

 

俺「昔の君だったらとてもじゃないけど言わなそうなことだな」

 

 

栞子「えぇ、自分でもわかっています。だから

スクールアイドルが無意味なものなのかどうかわからなくなっているんです」

 

 

 

俺「そうか」

 

 

 

愛「ぶちょー、そろそろ準備始まるよー!」

 

 

俺「あぁ、わかった。それじゃあ」

 

 

栞子「えぇ、御武運を」

 

 

 

 

そしてスクールアイドル同好会の番になった。

 

 

俺たちはこれまでの経緯、そして練習内容をまとめたものを発表していった。

 

 

そしてスクールアイドルを知ってもらうのに1番いい手段としてライブを行った。

 

 

 

俺「歩夢」

 

 

歩夢「どうしたの?」

 

 

俺「歩夢ならきっと大丈夫、もし失敗しても誰も歩夢を責めないから。だから歩夢には笑顔で戻ってきて欲しいんだ」

 

 

歩夢「うん。ありがとう。それじゃあ行ってくるね」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

そして歩夢のライブが始まる。

 

 

 

歩夢「聴いてください、『夢への一歩』」

 

 

 

 

 

そして説明会は無事終了した…。

 

 

 

 

〜生徒会室〜

 

 

 

歩夢「栞子ちゃん、答えは出たかな…?」

 

 

栞子「えぇ」

 

 

俺「聞かせてもらえるかな」

 

 

 

栞子「はい。とても素晴らしいものを見させていただきました。」

 

 

 

俺「それじゃあ」

 

 

 

栞子「えぇ、スクールアイドルは無意味なものではないということはよくわかりました。」

 

 

 

歩夢「本当?」

 

 

栞子「えぇ、上原さん、やはりこの説明会あなたがライブをして正解だったと思います。あなたの歌には応援したい、誰かの力になりたい、そして何より自分も頑張ろうと思う気持ちくれる力があると思うんです。誰に元気を与えられる力…それが無意味なもののはずがないんです。きっと見ていた皆さんも同じ気持ちだったと思います。だからこそ終わったあとあそこまで歓声が上がった。それはみなさんがこれまで積み上げてきたものの結晶だと思います。」

 

 

歩夢「栞子ちゃん…」

 

 

栞子「今まで無意味なものだなんて言ってすみませんでした。心からお詫びします。」

 

 

歩夢「そんな、いいよ。栞子ちゃんがわかってくれたらそれだけで私たちは嬉しい」

 

 

栞子「そうですか。ですが、ボランティアを1000人集めなければ学校を会場として使うことはできないという条件は理事会まで通してしまったので覆すことはできません」

 

 

歩夢「そっか…そうだよね」

 

 

栞子「私が誤解していたがために申し訳ございません」

 

 

歩夢「ううん、栞子ちゃんは栞子ちゃんが正しいと思ったことをしただけだよ。何も悪くないよ」

 

 

栞子「ですが、皆さんの足を引っ張っていることに変わりありません。ですので、私にもボランティアの方を集めるのを手伝わせていただけないでしょうか?」

 

 

 

歩夢「もちろんだよ、栞子ちゃん。ありがとう!」

 

 

俺「俺からもよろしく頼む、栞子」

 

 

栞子「こちらこそありがとうございます。こんな私ですが皆さんのお役に立てるように精一杯頑張ります」

 

 

 

そして栞子を加えた俺たちは早速μ'sとAqoursに連絡を取った。

 

 

 

今度は参加して欲しいと言うのではなく、楽しいから是非興味があったら来てみて欲しいと伝えた。

 

 

それからボランティアの人たちの連絡が絶えなかった。

 

 

俺たちは手分けをして近場の人たちには1人1人直接会って丁寧に説明をした。

 

遠方の人たちも通話アプリを利用し同じく1人1人しっかりと説明した。

 

 

するとボランティアの参加を確約してくれる人たちがどんどん増えていった。

 

 

これが楽しいが伝染するということなんだ。

 

俺は改めてそれを体感した。

 

 

 

 

 

 

そしてついにボランティアが1000人集まった。

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

俺「夢じゃないんだな、1000人」

 

 

愛「そーだよ、とりゃ」

 

 

俺「痛てて」

 

 

愛「あ、ごめん、ほっぺつねりすぎた?」

 

 

俺「いや、おかげで夢じゃないってわかったよ」

 

 

 

歩夢「栞子ちゃん、これで」

 

 

栞子「えぇ、約束通り、この学校をスクールアイドルフェスティバルの会場として使ってください」

 

 

 

かすみ「やったー!しお子、ありがと」

 

 

栞子「わ、私は何も」

 

 

彼方「まあまあかすみちゃんがお礼言うなんて珍しいから素直に受けとっておいてよ〜」

 

 

かすみ「そ、そんなことないですー!」

 

 

 

そして俺たちは再度μ'sとAqoursと集まりスクールアイドルフェスティバルについて話し合った。

 

 

虹ヶ咲の規模を考えればみんながやりたいことが殆ど実現できた。

 

 

それだけじゃない、ボランティアに参加してくれる人たちの意見の多くを取り入れることができた。

 

 

 

俺1人じゃこんなことできなかった。

 

やっぱりあの時、みんなに頼って本当によかった…。

 

 

 

 

そして打ち合わせに打ち合わせを重ねた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして俺たちはいよいよスクールアイドルフェスティバル当日を迎えた…。

 

 

 

 

 

歩夢「いよいよだね」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

せつ菜「これが夢の舞台…」

 

 

愛「くー!愛さん燃えてきたー!」

 

 

璃奈「私も!璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

かすみ「今日はかすみんの可愛いさたーんと披露しちゃおう」

 

 

しずく「私も舞台とライブを融合させたライブ、今から楽しみです!」

 

 

彼方「彼方ちゃんも遥ちゃんがきてくれるからちょー元気だよー」

 

 

エマ「私もいろんなスクールアイドルの人たちと会えると思うと楽しみ」

 

 

果林「ふふ、みんなの視線、私が釘付けにさせちゃおうかしら」

 

 

 

 

そしてスクールアイドルフェスティバルが始まった。

 

 

 

善子「ちょっとずら丸、本番前に食べすぎよ」

 

 

花丸「腹が減ってはライブができないずら〜」

 

 

ルビィ「花丸ちゃん、本番中にお腹痛くならないように気をつけてね」

 

 

花丸「大丈夫ずら〜」

 

 

 

千歌「あ、ねぇねぇ2人ともあっちの美味しそうだよ!」

 

 

曜「本当だ!行こう!行こう!」

 

 

梨子「もう2人とも…私たちAqoursはこのあとライブが控えてるんだからね、遅刻しても知らないわよ」

 

 

千歌「大丈夫、大丈夫」

 

 

曜「そうだよ、梨子ちゃん、せっかくのお祭りなんだから楽しまないと」

 

 

梨子「まぁそれもそっか」

 

 

 

 

ダイヤ「まさか、本当にシャイ煮を屋台で出すとは…」

 

 

果南「まぁいいんじゃない?あの時よりだいぶ美味しくなったし、それにほらこんなにお客さんが」

 

 

鞠莉「かな〜ん、ダイヤ〜ヘルプミー」

 

 

ダイヤ「はいはい、今行きますわ」

 

 

 

 

 

MC「それでは続きまして虹ヶ咲学園の朝香果林さんとμ'sの絢瀬絵里さんによるダンス対決です!」

 

 

 

果林「いつぞやの借り、返させてもらうわよ、絵里ちゃん」

 

 

絵里「えぇ、望むところよ、果林」

 

 

 

 

 

 

別の場所では

 

 

MC「次の対決はこちら!高速タイピング対決ー!勝負の内容はとってもシンプル、お題の文章が出されるのでそちらを早くタイピングした方の勝利です!そして勝負するのは虹ヶ咲学園の天王寺璃奈さんと同じ虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の部長さんです!」

 

 

 

愛「りなりー!ぶちょーどっちもがんばー!」

 

 

せつ菜「これは世紀の対決になりそうですね」

 

 

凛「璃奈ちゃんはパソコンのイメージあるけど部長さんってパソコンのイメージあんまりないにゃ」

 

 

花陽「たしかにデュエルは強いけどパソコンをしてるイメージってあんまりないよね」

 

 

真姫「そうね、でも勝負に出てきたってことはすごいのかしら」

 

 

歩夢「ふふ、見てればわかるよ」

 

 

 

MC「それではよーい始め!」

 

 

 

そして…

 

 

凛「う、うそ…」

 

 

花陽「すごい…」

 

 

MC「しょ、勝者は虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の部長さんです!」

 

 

 

璃奈「やっぱり部長すごいね、全然勝てなかった」

 

 

俺「けど璃奈も結構いい線いってたよ」

 

 

璃奈「悔しい、次は負けない。璃奈ちゃんボード メラメラ」

 

 

俺「あぁ、いつでもかかってこい」

 

 

 

真姫「まさか彼にあんな特技があったなんて」

 

 

 

愛「実は同好会で1番パソコン強いのぶちょーだからねー」

 

 

 

そしてスクールアイドルフェスティバルは続いていき、Aqoursのライブの時間になった。

 

 

Aqours「それでは聞いてください!『Wake up, Challenger!!』」

 

 

 

ライブ後客席にて

 

 

鞠莉母「あの子たちがあんなライブをするとは少々予想外デース」

 

 

影丸「だがいいものを見せてもらったわい」

 

 

最前列にいた俺は聞き覚えのある声を聞いて振り向いた。

 

 

そこには鞠莉のお母さんと影丸さんがいた。

 

 

影丸さんは車椅子に乗り、鞠莉のお母さんに連れられていた。

 

 

俺「鞠莉のお母さんに影丸さんどうして?」

 

 

鞠莉母「Mr.影丸がどうしてもAqoursのステージを見たいと」

 

 

影丸「ほほほ、しがない老人のお願いをきてもらったんじゃよ」

 

 

俺「どうでした?」

 

 

鞠莉母「そうデースね、もしかしたらあの子たちなら廃校を阻止できるかもしれませんね」

 

 

俺「やっぱり鞠莉のお母さんは浦の星を廃校にしたいなんて思ってないんですね」

 

 

鞠莉母「それはどうでしょう?ですが私と主人にできることは限られてマース。ですからあとはあの子たちに託すしかないのデース」

 

 

 

俺「きっとやってくれますよ、Aqoursなら」

 

 

影丸「ほほほ、そうじゃな」

 

 

俺「それじゃあ2人とも祭りを楽しんでください」

 

 

鞠莉母「えぇ」

 

 

影丸「達者での」

 

 

 

 

俺が広場にいると

 

 

 

尊「よ!」

 

 

俺「尊…それに綺久ちゃんも…来てたのか」

 

 

綺久「うん、尊にどうしても来いって言われて」

 

 

尊「こんな祭り、絶対に来なきゃ損だって」

 

 

綺久「そうね、たしかに来てよかった」

 

 

尊「だろ」

 

 

俺「元気そうで何よりだよ、綺久ちゃん。そうだ、いっそのこと綺久ちゃんもスクールアイドルやってみれば?」

 

綺久「そのことなんだけど…」

 

 

俺「え?」

 

 

尊「最近ちょっと気になってるんだよな、綺久」

 

 

綺久「うん…」

 

 

俺「そうだったんだ」

 

 

 

綺久「私にもできるかな?」

 

 

俺「あぁ、きっとできるよ!興味があったらうちの練習いつでも見にきてよ」

 

 

綺久「うん、ありがとう!」

 

 

尊「あ、僕たちそろそろ穂乃果ちゃんのライブがあるから行くね」

 

 

俺「あぁ」

 

 

尊「綺久、穂むらって名前にゆかりがある人は本当にすごいんだよ」

 

 

綺久「それって自画自賛?まぁ穂乃果ちゃんがすごいのは認めるけど」

 

 

尊「って僕は?」

 

 

綺久「はいはい、ほら行こう」

 

 

尊「あぁ、待ってくれよ」

 

 

俺「はは相変わらずだな」

 

 

 

 

 

島「おーい!」

 

 

俺「おう島」

 

 

島「お前、さっきの果林さんのダンス対決見たか?」

 

 

俺「いや、俺もその時ステージに出てたから見てないや」

 

 

島「馬鹿野郎、あの世紀の対決を見ないなんてお前人生損してるぞ」

 

 

俺「あとでビデオで見るよ」

 

 

島「な、なに?ビデオがあるのか」

 

 

俺「あぁ、けどこれは主催者サイドしか見れないんだった」

 

 

島「な、なにー!?」

 

 

俺「ということだ、ほらあっちでまた果林がステージに立つみたいだぞ」

 

 

島「何?こうしちゃいられない!あばよー!」

 

 

 

俺「こっちも相変わらずだな」

 

 

黒崎「あ、あの」

 

 

俺「君は確か黒崎隼ちゃんだったよね」

 

 

黒崎「はい、覚えてくれたんだね」

 

 

俺「うん、君にはいろいろと世話になったみたいだからね」

 

 

黒崎「今日は黒咲君、いないの?」

 

 

俺「え?あぁ、そうだな。」

 

 

黒崎「そっかぁ」

 

 

俺「あ、そうだ黒咲から伝言預かってるんだ」

 

 

黒崎「伝言?」

 

 

俺「あぁ、いつか必ず君の元にワイズ・ストリクスを返しに行くってさ」

 

 

黒崎「そっかぁ…」

 

 

俺「だからあいつのこと待ってて欲しいんだ」

 

 

黒崎「うん!わかった!」

 

 

俺「よかった」

 

 

黒崎「それじゃあ私、行くね」

 

 

俺「あぁ、楽しんで行って」

 

 

 

 

俺「黒咲、それにエクシーズ次元のみんな、いつか必ずまた会おう。」

 

 

 

遥「あ、あの!」

 

 

俺「ん?君は遥ちゃん!」

 

 

遥「お久しぶりです」

 

 

俺「あぁ、久しぶり。元気だった?」

 

 

遥「はい」

 

 

御堂「今日は桜坂しずくはいないのか?」

 

 

 

俺「君はたしかスクールアイドCSでしずくとデュエルした…」

 

 

御堂「御堂優理だ」

 

 

俺「あぁ、そうそう御堂さんだ。しずくならここで演劇とライブを融合させた舞台をやってるよ」

 

 

御堂「そうか」

 

 

遥「ならそこから見ようか?」

 

 

御堂「そうだな」

 

 

 

彼方「あー遥ちゃーん」

 

 

遥「お、お姉ちゃん!?」

 

 

彼方「遥ちゃんきてたんだね〜」

 

 

遥「うん」

 

 

俺「相変わらず2人は仲良しなんだな」

 

 

遥「えぇ、これもあなたのおかげです」

 

 

彼方「そうそう部長のあの時のお節介で彼方ちゃんと遥ちゃんの今があるんだよね〜」

 

 

俺「お節介で悪かったな」

 

 

彼方「ごめん、ごめん冗談だよ〜」

 

 

遥「お姉ちゃん、私たちこれからしずくちゃんの舞台を観に行くんだけど一緒に行く?」

 

 

彼方「もちろんだよ〜優理ちゃんもよろしくね〜」

 

 

御堂「あぁ」

 

 

 

俺「そっか、それじゃあ楽しんでって」

 

 

遥「はい!」

 

 

 

 

俺「それにしても今日は懐かしい人に会うな」

 

 

 

栞子「こんなところにいたんですか」

 

 

俺「おぉ、栞子」

 

 

栞子「イベント順調みたいですね」

 

 

俺「あぁ、これもみんなのおかげだよ。もちろん、栞子君もね」

 

 

栞子「私は大したことはしてませんよ」

 

 

 

そこへ

 

 

仁「あ、あの…」

 

 

 

俺「ん?俺?」

 

 

仁「はい…あなたは兄さんのところでバイトしてる…」

 

 

俺「!?もしかして仁君…?草薙さんの弟の」

 

 

仁「はい…」

 

 

俺「やっぱりそうか、来てくれたんだな」

 

 

仁「えぇ、兄さんに行って来いって言われて」

 

 

俺「そうだったんだ。こうしてちゃんと話すのは初めてだよね。身体は大丈夫なのか?」

 

 

仁「はい、もうだいぶよくなりました」

 

 

俺「そうかよかった」

 

 

仁「あの…ありがとうございます」

 

 

俺「え?」

 

 

仁「僕、あなたに、いや皆さんに救われたんです」

 

 

俺「俺たちに?」

 

 

仁「えぇ、兄さんから聞きました。あなたと歩夢さんと尊さんのことを。3人とも過去を乗り越えて本当にすごいなって」

 

 

俺「いや、そんなことないよ。俺が過去を乗り越えられたのはみんながいたからなんだ。多分ニジガクのみんなにあってなければきっと乗り越えられなかったと思う。」

 

 

仁「それだけじゃないです。皆さんのライブ、すごく勇気付けられました。同じ年頃のみんながあんなに一生懸命ライブしてるのを見て僕も頑張ろうって思うようになって…。まだ時々あの当時のことを思い出すんですけど、皆さんの歌を聴くと不思議と勇気付けられるんです」

 

 

俺「そっか。仁君、人はそれぞれだ。だから乗り越える時間も人によってそれぞれだと思う。けど仁君は今過去を乗り越えようと必死に足掻いてる。だからきっといつか過去を乗り越えられると思う。ちょっとずつでもいいから焦らずに乗り越えていこう」

 

 

仁「はい!」

 

 

俺「よし、それじゃあ今日は精一杯楽しんで行ってくれ」

 

 

仁「わかりました!」

 

 

俺「そうだ、回るなら尊一緒に回るといいよ、俺の方から連絡しておくからさ」

 

 

仁「ありがとうございます!」

 

 

俺「それじゃあまた」

 

 

仁「えぇ」

 

 

 

栞子「今のは?」

 

 

俺「彼は草薙仁君、俺がバイトしてるカフェナギのオーナー、翔一さん弟だよ」

 

 

栞子「それでは彼もハノイの事件の被害者?」

 

 

俺「あぁ。多分、精神的な面では彼が1番大変だと思う。本当についこの間まで会話もままならないくらいだったから…」

 

 

 

栞子「そうだったんですね。ですが彼も立ち直ろうとしているんですね」

 

 

俺「あぁ、俺たちの話を聞いて何よりニジガクのみんなのライブ、それだけじゃない他のスクールアイドルのライブを見て元気を取り戻しつつあるらしい」

 

 

 

栞子「精神を病んでしまった人を皆さんのライブが元気づけた…」

 

 

 

俺「あぁ。だから栞子君にもスクールアイドルのことを持って知って欲しかったんだ」

 

 

 

栞子「そうだったんですね…。」

 

 

 

俺「ということで栞子にはもっともっと知って欲しいからこのお祭りもっともっと楽しんできてよ」

 

 

栞子「えぇ、わかりました」

 

 

 

俺「それじゃあまた」

 

 

栞子「はい」

 

 

栞子は会場の方に去っていった。

 

 

 

 

???「まさか本当に実現しちゃうなんてね」

 

 

俺「その声は…やっぱりそろそろ来るんじゃないかって思いましたよ。三船薫子さん」

 

 

薫子「ふふ、久しぶりね」

 

 

俺「あなたの意志を継いで俺たちはここまで来ました」

 

 

薫子「えぇ、そうね。でもまさか本当に開催するなんて」

 

 

俺「スクールアイドル大好きという気持ちがあればどんなことだって乗り越えられる。俺はそう信じています」

 

 

薫子「そうね、そしてあなたたちは見事にそれを実現した」

 

 

俺「けど薫子さんたちはこんなお祭りをずっと運営してたんですよね、本当にすごいです」

 

 

薫子「私たちだけの力じゃないわ、いつだってスクールアイドルフェスティバルを成功に導いてくれたのはスクールアイドルを愛してくれた人たちよ」

 

 

俺「えぇ、今回でそれを実感しました。そうだ、薫子さん、俺あなたにあって欲しい人がいるんです」

 

 

薫子「会って欲しい人?まぁ大体検討はつくわ、妹でしょ?」

 

 

俺「えぇ、あなたの妹の栞子にあって話をして欲しいんです。今のあなたたちならきっと分かり合える」

 

 

薫子「ええ、実は私も栞子に会いにきたのよ」

 

 

俺「そうですか」

 

 

薫子「ありがとう、あの子にスクールアイドルの素晴らしさを教えてくれて」

 

 

俺「知ってたんですか」

 

 

薫子「両親から栞子のことを聞かされてね、私ができなかったことをあなたたちはやってくれた。本当にありがとう」

 

 

俺「いえ、俺たちはただ栞子に知って欲しかっただけです。スクールアイドルの素晴らしさを」

 

 

薫子「そう」

 

 

俺「ですから会ってあげてください、多分栞子もあなたを待ってる」

 

 

薫子「えぇ、それじゃあ私はここで」

 

 

俺「はい」

 

 

 

 

〜裏庭〜

 

 

薫子「あ、いたいた」

 

 

 

栞子「!?姉さん…どうしてここに…?」

 

 

 

薫子「実の姉が妹の学校で開催してるお祭りに来ちゃだめ?」

 

 

栞子「そんなことは…」

 

 

薫子「栞子、私に聞きたいことがあるんじゃないの?」

 

 

栞子「それは…」

 

 

薫子「あるんでしょ?」

 

 

栞子「姉さん、スクールアイドルをしていたこと後悔してる?」

 

 

薫子「やっぱり…。してるって言ったら?」

 

 

栞子「前の私だったらそのまま信じていたと思う。けど今はスクールアイドルの素晴らしさ、大切さを知った。だから姉さん、姉さんは後悔なんかしてない。そうでしょ?」

 

 

薫子「ご明察。ていうか後悔してたら毎年これだけの規模の催し物の運営なんてやらないでしょ」

 

 

栞子「言われてみれば」

 

 

薫子「三船家の長女で跡取りに将来が約束されていた私がどうしてスクールアイドルを取ったずっと不思議に思ってたんでしょ。だから栞子はスクールアイドルを毛嫌いしていた」

 

 

栞子「えぇ」

 

 

 

薫子「けどどう?ニジガクの練習に参加して、スクールアイドルフェスティバルの運営に携わってどう思った?」

 

 

栞子「スクールアイドルは人を勇気づけてくれる。スクールアイドルは人に元気を与えてくれる。挫けそうな人を立ち直らせてくれる力を与えてくれる。それことがスクールアイドルの意味なんだって」

 

 

薫子「それだけわかればよろしい」

 

 

栞子「姉さん、その…」

 

 

薫子「あぁ、謝罪ならいらないよ。元々栞子がそうなったのは私の説明が足りなかったからだから」

 

 

栞子「姉さん、私スクールアイドルが大好き」

 

 

薫子「そっか、なら仲間が待ってるんじゃない?」

 

 

栞子「うん…」

 

 

薫子「いってらっしゃい」

 

 

栞子「行ってきます」

 

 

薫子「ふぅ。終わったよ、もう出てきたら?」

 

 

俺「バレてましたか?」

 

 

薫子「バレバレだよ。まぁ栞子は気づいてなかったみたいだけど」

 

 

俺「彼女の今の気持ちが聞けただけど俺は嬉しいです」

 

 

薫子「そう。けど君はこれからもっともっと頑張ってもらわないとね」

 

 

俺「え?」

 

 

薫子「うちの栞子のこと、頼んだよ」

 

 

俺「わかりました」

 

 

薫子「それじゃあ私もこのイベントを楽しませてもらおうかな」

 

 

俺「えぇ、思う存分、楽しんでください」

 

 

薫子「ふふ、それじゃあ」

 

 

俺「はい」

 

 

 

 

 

〜ライブブース〜

 

 

穂乃果「Aqoursのライブすごかったね〜」

 

 

海未「はい、私たちも負けてられません」

 

 

にこ「ちょ、ちょっとあんたたちここまで盛り上がってるんだから気合い入れていきなさいよ」

 

 

希「ふふ、そういうにこっちはちょっと声が震えてるんやない?」

 

 

にこ「ふ、震えてなんかいないわよ!ほ、ほらいくわよ!」

 

 

穂乃果「よーし、頑張るぞー!」

 

 

 

 

そしてμ'sのライブが始まる

 

 

μ's「聴いてください!!『僕らのLIVE 君とのLIFE』」

 

 

 

 

 

 

 

せつ菜「くぅ〜やっぱりμ'sのライブも最高でしたね!」

 

 

 

果林「そうね、さすがはμ'sね、圧巻のパーフォマンスだったわ」

 

 

 

かすみ「で、でもかすみんたちも負けてませんよ!」

 

 

 

愛「そーそー!愛さんたちのスペシャルなライブ見せてあげよう」

 

 

 

栞子「皆さん、観客席からしっかりと見守っていますから」

 

 

歩夢「あ、栞子ちゃん…そのことなんだけど」

 

 

栞子「え?」

 

 

 

歩夢「あのね、栞子ちゃん!その…一緒にステージに立って欲しいの!」

 

 

栞子「え…私がですか…?そ、そんなの急すぎます」

 

 

歩夢「そうだよね。でもこのイベントは栞子ちゃんがいなかったらきっと実現しなかった。栞子ちゃんがいたから今私達はこうしてここにいるんだよ」

 

 

しずく「そうですよ、最初は廃部にしようとしてたかもしれませんけど、今は違います」

 

 

エマ「栞子ちゃんも私たちのかけがえのない仲間だよ」

 

 

彼方「そうそう、だからさ一緒に歌おうよ〜」

 

 

璃奈「あれだけ一生懸命練習してた栞子ちゃんなら大丈夫」

 

 

栞子「で、ですが私、皆さんのような衣装もないですし…」

 

 

歩夢「あっ、そのことなんだけど…」

 

 

俺「ことり、曜、ルビィ、お願い」

 

 

曜「了解であります!」

 

 

ルビィ「栞子さん、こっちへ」

 

 

 

栞子「え、えぇ、ちょっと」

 

 

 

数分後…

 

 

 

果林「すごく似合ってるじゃない、栞子ちゃん」

 

 

ことり「歩夢たちの要望通り、和をベースにした衣装したよ」

 

 

栞子「こ、こんなのいつの間に…」

 

 

歩夢「やっぱりみんな栞子ちゃんと一緒にステージに立ちたいって思っててね、それでことりちゃんと曜ちゃんとルビィちゃんに相談して作ってもらったの。嫌だったかな…」

 

 

栞子「い、いえ…そんなことは…。皆さん、ここまでしていただいてありがとうございます」

 

 

愛「これでしおってぃーも愛さんたちの仲間入りだね」

 

 

栞子「皆さんの足を引っ張らないように精一杯がんばります」

 

 

愛「もー、そんなに硬くならないでさー、今日は楽しむくらいの気持ちでやろうよ」

 

 

栞子「えぇ」

 

 

俺「それじゃあみんなあとは任せた」

 

 

 

歩夢「うん。あなたは最前列で見守っててね」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

 

ニジガク「皆さん、今日は私たちの新しい仲間を紹介したいと思います。この学校の生徒会長で彼女の存在なくしてこのイベントは実現できませんでした。そんな彼女を加えた今の私の歌を聴いてください!10人で歌います!『TOKIMEKI Runners』」

 

 

 

 

 

 

そして大興奮の中、スクールアイドルフェスティバルは幕を閉じた…。

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

栞子「皆さん、今日は本当にありがとうございました!最高の思い出になりました!」

 

 

歩夢「ううん、こっちこそ急に行ったのにライブに出てくれてありがとう」

 

 

栞子「それで折り入ってお願いがあるのですが…」

 

 

歩夢「何?なんでも言って」

 

 

 

栞子「歩夢さん、私とデュエルをしてくれませんか?」

 

 

歩夢「え?私と?」

 

 

栞子「はい、このデュエルを通して私は本当の皆さんの仲間になれると思うんです!」

 

 

 

果林「いいんじゃない」

 

 

せつ菜「今の私たちと栞子さん、再びデュエルすることで真に分かり合えるということですね!燃える展開です!」

 

 

歩夢「私はいいけど…彼の方が…」

 

 

俺「いや、このイベントを実現できたのは栞子と何より歩夢、歩夢の存在なんだ。歩夢がいたら栞子が協力してくれるようになった。歩夢がいたから俺は同好会に戻ってこれた。だからこのデュエル、歩夢に引き受けてほしいんだ。」

 

 

歩夢「わかった、あなたがそこまで言うなら、栞子ちゃんこのデュエル引き受けるよ」

 

 

栞子「ありがとうございます!」

 

 

歩夢「それじゃあ行くよ、栞子ちゃん!」

 

 

栞子「はい!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

栞子「先攻は譲ります」

 

 

歩夢「いくよ、私のターン、海晶乙女シーホースを召喚。そしてシーホースでリンク召喚、リンク1、海晶乙女ブルースラッグ。ブルースラッグの効果、墓地から海晶乙女シーホースを手札に加える。そしてシーホースの効果、ブルースラッグのリンク先に特殊召喚するよ。再びシーホースでリンク召喚、リンク1、海晶乙女シーエンジェル。シーエンジェルの効果、デッキから海晶乙女の闘海を手札に加えて、発動!」

 

 

 

愛「歩夢飛ばしてるね」

 

 

せつ菜「えぇ、栞子さんとのデュエル、全力で行かない理由がありません!」

 

 

歩夢「そして手札の海晶乙女マンダリンをシーエンジェルのリンク先に特殊召喚するよ。続けてブルースラッグとシーエンジェルでリンク召喚、リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果、墓地から海晶乙女シーホースを特殊召喚するよ。輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体!私はシーホースとマンダリンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、海晶乙女クリスタルハート!!」

 

 

 

しずく「クリスタルハートということは!」

 

 

 

璃奈「歩夢さんのエースモンスターが来る 璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネとクリスタルハートをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4!海晶乙女ワンダーハート!」

 

 

栞子「ワンダーハート…早速歩夢さんのエースが登場とは…さすがです」

 

 

歩夢「墓地のコーラルアネモネの効果、墓地の海晶乙女シーホースを手札に戻すよ。そしてフィールド魔法 海晶乙女の闘海の効果で墓地のブルースラッグ、シーエンジェル、コーラルアネモネをワンダーハートに装備!これにより、クリスタルハートをリンク素材としたワンダーハートは相手の効果を受けずに攻撃力は4400だよ!」

 

 

 

彼方「完全耐性のワンダーハートを1ターン目から展開してくるなんてさすが歩夢ちゃんだね〜」

 

 

歩夢「私はこれでターンエンドだよ」

 

 

 

栞子「部長に負けず劣らずそのデュエルの腕前、さすがは歩夢さんです」

 

 

歩夢「ううん、私なんかあの子に比べれば全然だよ」

 

 

栞子「いいえ、私からすればお2人とも羨ましいくらいお強いです」

 

 

 

かすみ「あの栞子があそこまで人を褒めるなんて〜」

 

 

果林「それだけ栞子ちゃんも変わったってことよ」

 

 

歩夢「さぁ今度は栞子ちゃんの番だよ!」

 

 

栞子「えぇ、行きます!私のターン、ドロー!私は手札から手札抹殺を発動!」

 

 

かすみ「手札抹殺!?」

 

 

栞子「これよりに互いのプレイヤーは手札を全て墓地に送り、その枚数ドローします。墓地の手札の竜輝巧ーバンαの効果、手札の竜儀巧ーメテオニス=DRAをリリースして墓地から特殊召喚します。そしてバンαが自身の効果で特殊召喚された時、デッキから儀式モンスターを手札に加えます」

 

 

歩夢「そうはさせないよ!フィールドにワンダーハートがいることにより手札の罠カード 海晶乙女波動を発動!バンαの効果を無効にしてこのターン、私のモンスターは相手の効果を受けないよ!」

 

 

栞子「やはりきましたか、海晶乙女波導。ですがそれは読んでいました!墓地の竜輝巧ーアルζの効果、手札のサイバー・エンジェルー弁天ーをリリースして自身を特殊召喚します!そしてアルζの更なる効果、デッキから儀式魔法 流星輝巧群を手札に加えます!さらに弁天の効果で、もう1体の弁天をデッキから手札に加えます。」

 

 

 

エマ「サイバー・エンジェルー弁天ー前はつかってなかったカードだよね」

 

 

俺「ドライトロンモンスターの特殊召喚効果にはドライトロンモンスターか儀式モンスターをコストにしてリリースする必要がある。それに故考えなしに使ったら手札はすぐに枯渇する。だが弁天はリリースされると自身もサーチすることができる。」

 

 

果林「つまりコストがコストになってないってこと?」

 

 

俺「あぁ、そういうことだ。栞子も俺たちの練習を通して成長したんだな」

 

 

かすみ「むー、しお子め、いつの間に」

 

 

栞子「私は儀式魔法 流星輝功群を発動します!フィールドのラスαとアルζをリリースして墓地のこのモンスターを儀式召喚!星列に眠る記憶、覚醒の刻—。降臨せよ!竜儀巧ーメテオニス=QUA!」

 

 

しずく「あれは!?」

 

 

愛「DRAじゃない!?」

 

 

栞子「これが私の新しいエースモンスター、メテオニス=QUAです!」

 

 

せつ菜「栞子の新しいエース…」

 

 

栞子「メテオニス=QUAの効果!儀式召喚に素材に使ったモンスターが全てレベル2以下の時、相手の魔法・罠カードを全て破壊します!」

 

 

 

かすみ「な、なんて効果!」

 

 

愛「たしかドライトロンの下級モンスターは…」

 

 

俺「全てレベル2だ」

 

 

栞子「よって歩夢さんのフィールドの魔法・罠カードを破壊します!」

 

 

せつ菜「海晶乙女の闘海が破壊されたことによりワンダーハートの耐性は消え攻撃力は2400に戻ってしまいます…」

 

 

果林「たとえワンダーハートが耐性を持っていても海晶乙女の闘海を破壊されれば無防備になってしまう…栞子ちゃん考えたわね」

 

 

栞子「えぇ、歩夢さん、あなたのデュエルもしっかり研究させていただきました。そしてQUAこそがあなたを倒すその答えです!」

 

 

歩夢「でも墓地のコーラルアネモネの効果、墓地のシーホースを手札に加えるよ。さすがは栞子ちゃん、海晶乙女の弱点をすぐさまついてくるなんて」

 

 

栞子「バトルです!メテオニス=QUAでワンダーハートを攻撃です!」

 

 

歩夢「うぅ」

 

 

歩夢ライフ4000→2400

 

 

栞子「私はカードを1枚セットしてターンエンドです」

 

 

 

璃奈「栞子ちゃんの手札には弁天がある」

 

 

愛「あのカードを使えばまた墓地からドライトロンを特殊召喚して儀式召喚に繋げられる…」

 

 

しずく「それだけではありません、栞子さんの墓地にはすでにDRAもいます」

 

 

彼方「歩夢ちゃんを迎え撃つ準備はバッチリだね〜」

 

 

 

歩夢「(さすがは栞子ちゃん、私のデュエルを研究し尽くしてる…でも私だって負けない)私のターン、ドロー。海晶乙女シーホースを召喚、そしてシーホースでリンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!そしてブルースラッグの効果、墓地のシーホースを手札に戻して、シーホースを自身の効果で特殊召喚するよ」

 

 

 

せつ菜「歩夢さんも順調に立て直していますね」

 

 

歩夢「続けてシーホースでリンク召喚、海晶乙女シーエンジェル。シーエンジェルの効果でデッキから海晶乙女の闘海を手札に加え発動!私はブルースラッグとシーエンジェルでリンク召喚、リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果、墓地からシーエンジェルを特殊召喚するよ!輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネとシーエンジェルをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!海晶乙女マーブルド・ロック!!」

 

 

 

愛「よし!歩夢のエースまたまたキターー!」

 

 

栞子「やはりそう来ましたか、ですがそれも読んでいました!カウンター罠 ドライトロン流星群!マーブルド・ロックのリンク召喚を無効にしデッキに戻します!」

 

 

しずく「せっかく出したマーブルド・ロックが」

 

 

歩夢「栞子ちゃん、私もそれは読んでいたよ」

 

 

栞子「え?」

 

 

歩夢「あの子とのデュエルでも栞子ちゃん、使ってたもんね。だからきっと来ると思ったよ。墓地のコーラルアネモネの効果、墓地の海晶乙女シースターを手札に加えるよ。そして魔法カード 死者蘇生!墓地から海晶乙女コーラルアネモネを特殊召喚するよ!さらに魔法カード 星遺物を継ぐ者を発動!墓地の海晶乙女クリスタルハートをコーラルアネモネのリンク先に特殊召喚!」

 

 

しずく「これでリンク4モンスターをリンク召喚する準備が整いました!」

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!私はクリスタルハートとコーラルアネモネをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、海晶乙女マーブルド・ロック!」

 

 

 

果林「リンク4じゃない!?」

 

 

 

歩夢「フィールド魔法 海晶乙女の闘海の効果!コーラルアネモネ、ブルースラッグ、クリスタルハートを装備!これによりマーブルド・ロックの攻撃力は4500になるよ。そして手札のシースターの効果、このカードを墓地に送り、マーブルド・ロックの攻撃力を800アップさせる!」

 

 

せつ菜「これでマーブルド・ロックの攻撃力は5300です!」

 

 

歩夢「さらにマーブルド・ロックの効果、墓地のシースターを手札に戻すよ、そしてシースターの効果は1ターンに2回まで使える!私は再びシースターの効果、マーブルド・ロックの攻撃力を800アップさせる!」

 

 

エマ「これでマーブルド・ロックの攻撃力は6100!」

 

 

歩夢「バトル!マーブルド・ロックでメテオニス=QUAを攻撃!マリンセスサブマージ!!」

 

 

栞子「くっ」

 

 

栞子ライフ4000→1900

 

 

栞子「ですが、破壊されたQUAの効果!墓地からバンαとアルζを特殊召喚します!」

 

 

歩夢「私はこれでターンエンドだよ」

 

 

果林「歩夢がリンク4を出さなかったのは栞子ちゃんにダメージを与えるためだったのね」

 

 

 

栞子「さすがです。歩夢さん。あなたは私の予想をはるかに超えてくる」

 

 

歩夢「栞子ちゃんだって私の戦術を読んできてる。」

 

 

栞子「正直、歩夢さんの戦術は読んでも読み切れません…ですのでここからはただ全力で戦わせてもらいます!」

 

 

歩夢「うん!私も全力でいくよ!」

 

 

栞子「はい!」

 

 

 

俺「栞子、本当にいい顔するようになったな」

 

 

せつ菜「はい、私たちとデュエルした時とはもう違う」

 

 

果林「きっとあれが本来の栞子ちゃんなのね」

 

 

愛「くー、見てる愛さんまで燃えてきたー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード きらきら」

 

 

彼方「どっちも頑張れ〜」

 

 

 

栞子「行きますよ、歩夢さん。私のターン、ドロー!きた!私はフィールド魔法 竜輝巧ーファフニールを発動します!これによりデッキから流星輝功群を手札に加えます!そして儀式魔法 流星輝功群を発動!フィールドの2体のドライトロンをリリースして墓地から儀式召喚!星列に眠る記憶、覚醒の刻—。降臨せよ!竜儀巧ーメテオニス=DRA!」

 

 

かすみ「うわわ、DRAがきた」

 

 

栞子「まだです!ここから私の全力です!続けて墓地のアルζの効果!手札の弁天をリリースして自身を特殊召喚します!そしてアルζの更なる効果、デッキから儀式魔法 流星輝功群を手札に加えます!さらに弁天の効果で3枚目の弁天をデッキから手札に加えます!そして墓地のバンαの効果!手札の弁天をリリースして自身を特殊召喚します!」

 

 

しずく「これで栞子さんの儀式召喚の準備が整いました」

 

 

栞子「儀式魔法 流星輝功群を発動!フィールドのバンαとアルζをリリースして墓地から儀式召喚!星列に眠る記憶、覚醒の刻—。降臨せよ!竜儀巧ーメテオニス=QUA!!」

 

 

せつ菜「すごい…」

 

 

俺「1ターンで2体のメテオニス…これが栞子の全力…」

 

 

 

栞子「メテオニス=QUAの効果!歩夢さんのフィールドの魔法・罠カードを全て破壊します!」

 

 

歩夢「でもこの瞬間、墓地のコーラルアネモネの効果!墓地の罠カード 海晶乙女波動を手札に加えるよ!」

 

 

栞子「ですがこれで終わりにします!バトルです!メテオニス=QUAでマーブルド・ロックを攻撃!」

 

 

 

歩夢「くぅ」

 

 

 

歩夢ライフ2400→900

 

 

 

栞子「これで最後です!メテオニス=DRAでダイレクトアタック!!」

 

 

せつ菜「歩夢さん!」

 

 

かすみ「歩夢先輩!」

 

 

俺「歩夢…」

 

 

歩夢「まだだよ!墓地の海晶乙女クラウンテイルの効果!このカードを墓地から除外して戦闘ダメージを0にするよ!」

 

 

かすみ「ふぅなんとか凌ぎました…」

 

 

栞子「ここまでやって倒しきれないなんてさすがとしかいいようがありませんね。私はこれでターンエンドです」

 

 

エマ「さすが歩夢ちゃんだね」 

 

 

彼方「うんうん、栞子ちゃんの手札抹殺も逆手に取っちゃうなんて」

 

 

 

璃奈「でも歩夢さんのフィールドまたモンスターがいなくなっちゃった…」

 

 

せつ菜「つまりここが正念場ですね…」

 

 

 

栞子「それでも歩夢さん、あなたのデュエルならこんなところで終わらない。そうですよね?」

 

 

歩夢「うん、だってデッキもライフも残ってる。まだまだデュエルはわからないよ」

 

 

栞子「えぇ、そうですね。私たちは皆さんからその心を学びました。どんなに辛い時でも決して諦めない心、そして信じていればきっと道は開くという心、とても大切なことを学ばせてもらいました」

 

 

かすみ「いや〜しお子、なかなか目の付け所がいいね〜」

 

 

栞子「かすみさんのその自信も見習わないといけませんね」

 

 

彼方「ちょっと自信過剰な気もするけどね〜」

 

 

かすみ「そ、そんなことないです!」

 

 

栞子「ふふ、さぁ歩夢さん、見せてください、あなたのデュエルを!」

 

 

 

歩夢「うん!行くよ、私のターン、ドロー」

 

 

愛「歩夢が引いたカードは…」

 

 

歩夢「魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地の海晶乙女ブルースラッグ、コーラルアネモネ、シーエンジェル、ワンダーハート、クリスタルハートをデッキに戻して2枚ドローするよ!自分フィールドにモンスターがいない時、このカードは発動できる!魔法カード シャッフル・リボーンを発動!墓地から海晶乙女マーブルド・ロックを効果を無効にして特殊召喚!」

 

 

 

栞子「ここでマーブルド・ロックを復活させた…まさかリンク4!?」

 

 

歩夢「ここで私はマーブルド・ロックがいることにより手札から罠カード 海晶乙女波動を発動!メテオニス=DRAの効果を無効にしてこのターン、私のモンスターは相手の効果を受けないよ!」

 

 

 

せつ菜「うまいです!歩夢さん!これでメテオニス=DRAの除去効果を封じつつ自分のモンスターに耐性を付与しました!」

 

 

果林「これで心おきなく歩夢は展開できるわね」

 

 

 

歩夢「海晶乙女ブルータンを召喚!効果発動、デッキからマンダリンを墓地に送るよ。そしてブルータンでリンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルータンの効果!デッキの上から3枚めくりその中からマリンセスカードを手札に加えるよ、私は罠カード 海晶乙女瀑布を手札に加えるよ!」

 

 

 

璃奈「あのカードは…」

 

 

しずく「歩夢さんもこのターンで決着をつけるもりですね」

 

 

歩夢「ブルースラッグの効果!墓地のシーホースを手札に加えるよ!さらにシーホースの自身の効果で特殊召喚!シーホースでリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果!デッキからフィールド魔法 海晶乙女の闘海を手札に加えて、発動するよ!」

 

 

エマ「3枚目の闘海…」

 

 

彼方「これはもう総力戦だね〜」

 

 

 

歩夢「続けてブルースラッグとシーエンジェルでリンク召喚!リンク2、コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果!墓地からシーエンジェルを特殊召喚するよ!さらに墓地の海晶乙女マンダリンの効果!フィールドにマリンセスリンクモンスターが2体いる時、このカードは水属性リンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる!」

 

 

 

栞子「さすがは歩夢さん…この終盤でもこれほどの展開力とは…」

 

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体!私はマンダリンとシーエンジェルをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、海晶乙女クリスタルハート!」

 

 

 

せつ菜「クリスタルハートが出てきたということは…」

 

 

 

俺「歩夢の切り札がくる…」

 

 

 

歩夢「今思えば同好会に入っていろんなことがあったよね。まず同好会が部活として認めらるかどうか…そして私とあの子、それからハノイの事件…スクールアイドルCSにそしてこのスクールアイドルフェスティバル…どれも1つもかけちゃいけない私の大切な夢への一歩…。私はその中で日々を歩んできた。」

 

 

 

栞子「えぇ、そして歩夢さん、あなたは今こんなにも大切な仲間に囲まれています」

 

 

 

歩夢「うん、でもそれは栞子ちゃんも同じだよ、ここにいるみんな、栞子の大切な仲間」

 

 

栞子「えぇ、わかっています」

 

 

 

歩夢「私はこのデュエルをみんなへの感謝のデュエルにしたい、相手の栞子ちゃんはもちろん、見てくれているみんなにもよかったって思ってもらえるそんなデュエルにしたい…だから見てて私の最後のリンク召喚を」

 

 

栞子「そういうことみたいですよ、部長」

 

 

俺「あぁ、思い切りいけ!歩夢!」

 

 

歩夢「うん!行くよ!輝け!夢を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネ、クリスタルハートをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!母なる大海の深き青よ。わが手に集い慈愛と浄化の力を与えよ。リンク召喚。現れろリンク4!!海晶乙女グレート・バブル・リーフ!」

 

 

せつ菜「歩夢さんの切り札がきました!」

 

 

歩夢「墓地のコーラルアネモネの効果!墓地のシースターを手札に加えるよ!さらにフィールド魔法 海晶乙女の闘海の効果!墓地のコーラルアネモネ、クリスタルハート、シーエンジェルをグレート・バブル・リーフに装備!これによりグレート・バブル・リーフの攻撃力は4600になるよ!」

 

 

 

栞子「ですが、それではメテオニスを倒せても私のライフを削りきれませんよ!」

 

 

歩夢「わかってる、さらに手札のシースターの効果、このカードを墓地に送り、グレート・バブル・リーフの攻撃力を800アップするよ!」

 

 

 

しずく「これでグレート・バブル・リーフの攻撃力は5400です」

 

 

 

歩夢「さらに手札の罠カード 海晶乙女瀑布の効果!マーブルド・ロックをゲームから除外してマーブルド・ロックのリンクマーカーの数×300、グレート・バブル・リーフの攻撃力をアップさせるよ!さらにグレート・バブル・リーフは自身の効果でモンスターが除外されるたび攻撃力が600アップする!」

 

 

 

彼方「えーと今のグレート・バブル・リーフの攻撃力は…」

 

 

 

せつ菜「6900です!」

 

 

 

栞子「これが歩夢さんの輝き…。すごい…」

 

 

 

歩夢「バトルだよ!グレート・バブル・リーフでメテオニス=DRAを攻撃!!」

 

 

 

栞子「やはり勝てませんでしたか…でも…」

 

 

栞子ライフ1900→0

 

 

 

 

栞子「歩夢さん、やはりあなたはすごいです」

 

 

歩夢「ううん、栞子ちゃんだって」

 

 

 

愛「2人ともー!おっつー!最高のデュエルだったよー!」

 

 

 

エマ「うん、2人とも全力を尽くしてて見ててワクワクしちゃった!」

 

 

 

せつ菜「はい!何よりお2人の大好きがぶつかりあって私感動しちゃいました」

 

 

 

歩夢「そ、そうかな…」

 

 

かすみ「それでどうするの?しお子」

 

 

栞子「え?」

 

 

 

かすみ「だーかーら、同好会、入るの?入らないの?」

 

 

栞子「えぇ、改めて皆さん、私を同好会に入れていただけないでしょうか」

 

 

かすみ「うーん、どうしよか」

 

 

歩夢「もちろんだよ!」

 

 

かすみ「ちょっとまだかすみんが喋って」

 

 

愛「はーい、かすかすはこっち来ようね」

 

 

かすみ「かすみんです!」

 

 

栞子「部長…よろしいですか?」

 

 

俺「あぁ、もちろんだ。これからよろしく、栞子」

 

 

 

栞子「ありがとうございます!」

 

 

せつ菜「栞子さん!よろしくお願いします!」

 

 

エマ「よろしくね、栞子ちゃん」

 

 

彼方「同好会に入ったからには裏庭でお昼寝してるの見逃してね〜」

 

 

しずく「同じ1年生が増えて嬉しいです」

 

 

璃奈「私も。璃奈ちゃんボード わーいわーい」

 

 

愛「あ、しおってぃー、よろー!てか今までも一緒だったからなんか入部って言われてもパッとしないね〜」

 

 

かすみ「まぁ同好会に入ったからには先輩のかすみんがビシバシ鍛えてあげるから覚悟してね」

 

 

果林「先に音をあげそうなのはかすみちゃんの方だけど」

 

 

 

栞子「皆さん、本当にありがとうございます!皆さんに早く追いつけるように頑張りますのでよろしくお願いします!」

 

 

 

愛「なーに、しおってぃーならすぐ追いつけるよ」

 

 

 

 

 

 

歩夢「ねぇ、あのこと言うの?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

歩夢「そっか…でもあなたが決めたことだもんね」

 

 

俺「うん…」

 

 

 

 

 

俺「あ、あのさ!」

 

 

愛「ん?どったの?」

 

 

俺「みんな盛り上がってるところ申し訳ないんだけど」

 

 

せつ菜「どうかされました?」

 

 

俺「実はみんなに話しておかなきゃいけないことがあってさ」

 

 

愛「んー?」

 

 

 

俺「俺…」

 

 

 

かすみ「もー、もったいぶらないで教えくださいよ〜」

 

 

 

俺「俺…留学するんだ」

 

 

 

 

かすみ「え…」

 

 

8人「えーーーーーー!?」

 

 

 

to be continued…



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最終話 『未来に繋ぐサーキット』(完)

どうも!トモカズです!いよいよ、最終回です!
ここまで読んでいただき誠にありがとうございます!
後書きにはお知らせも書いてありますのでぜひ最後まで読んでいただければと思います!それでは最終回、スタートです!


 

かすみ「りゅ、留学って…海外に行っちゃうってことですか!?先輩ここにいてくれるって言ったじゃないですか?」

 

 

 

彼方「どれくらいの期間なの?」

 

 

 

俺「2ヶ月だよ」

 

 

 

かすみ「に、2ヶ月も!?」

 

 

 

璃奈「長いような短いような」

 

 

 

俺「ごめん、こんなタイミングで…」

 

 

 

エマ「ううん、謝ることじゃないよ」

 

 

 

果林「歩夢は知ってたの?」

 

 

 

歩夢「はい…でも私も知ったのは偶然なんです…」

 

 

 

愛「ぐーぜん?」

 

 

 

歩夢「うん、私の両親と彼の両親も仲が良くてね、それで彼の両親が私の両親に話たことを私の両親ずてで聞いたの」

 

 

 

俺「ずっと言わなきゃいけないってわかってたんだけど…」

 

 

 

歩夢「だから2人で話し合ってみんなのやる気がなくならないようにスクールアイドルフェスティバルが終わったら話そうって決めたの」

 

 

 

愛「そーだったんだ…」

 

 

 

しずく「寂しくなりますね…」

 

 

 

歩夢「でもね、これは彼が決めたことだから。彼の人生は彼が決めることだから、私は応援してあげようと思うの。それで精一杯笑顔で見送ってあげようと思うの」

 

 

 

愛「そーだね、歩夢の言う通り。愛さんたちが笑顔じゃなきゃ留学先でぶちょーも心配になっちゃうもんね!」

 

 

 

せつ菜「はい!部長はいつだって私たちの意思を尊重してくれました!だから今度は私たちが部長を応援しましょう!」

 

 

栞子「えぇ、きっと勇気のいる決断だったと思います。だからこそ私にできることは部長を精一杯応援することだと思います」

 

 

 

果林「まぁ歩夢にそう言われちゃ何も言えないわね。そういうことだからかすみちゃん」

 

 

かすみ「わ、わかってますよ…」

 

 

 

彼方「ところで留学して何するの〜?」

 

 

 

俺「あぁ、名目上は語学留学なんだ」

 

 

 

エマ「そっか、部長英語好きだもんね」

 

 

 

俺「うん、あとはその留学にボランティアのプログラムがあってさ、いろいろなボランティアに参加できるんだ」

 

 

 

栞子「ボランティアですか」

 

 

 

俺「あぁ。俺、みんなとの暮らしもそうだし、ハノイとの戦い、三幻魔やエクシーズ次元の戦いを通して、こんな俺の力を必要としてくれる人たちがいるって言ってもらえて、それでそんな人たちの力になりたいって思ったんだ。」

 

 

せつ菜「とても部長らしいと思います!」

 

 

俺「だから困ってる人たちの助けになりたい、だからいろんな世界を見たいんだ」

 

 

 

しずく「とてもすてきなことですね」

 

 

 

俺「たしかに俺はデュエルで解決できないことは苦手だけどさ、逆に言えばデュエルで解決できることなら誰にも負けない、デュエルでみんなに笑顔を届けたいんだ」

 

 

かすみ「で、でもそんなにうまく行くかどうか…」

 

 

 

俺「あぁ、そうだよな。多分そんなにうまく行かないと思う。むしろ上手く行かないことだらけだと思う。けど俺にはみんながいるだろ?たとえどんなに離れていてもみんながいるから俺は何度でも立ち上がるよ」

 

 

 

かすみ「先輩…もー、それ言うのが遅いですよ〜かすみんがいれば先輩はどこにいても大丈夫ですよー」

 

 

 

果林「さっきまでいやいやしてたのが嘘みたいね」

 

 

 

かすみ「えー、そんなことないですよー、かすみんはいつだって先輩に賛成ですよー」

 

 

 

俺「はは、ありがとうかすみ。だからみんなには待ってて欲しいんだ。俺、もっともっと大きくなって帰ってくるからさ」

 

 

 

愛「愛さんたちだってぶちょーが驚くくらい成長してやるもんね!」

 

 

璃奈「私も、璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

果林「私もあなたが瞬きできないくらいすごくなるわ」

 

 

彼方「彼方ちゃんもお昼寝せずに頑張っちゃうぞー」

 

 

エマ「でも適度に休んでね彼方ちゃん」

 

 

 

彼方「それじゃあお言葉に甘えてすやピ〜」

 

 

 

しずく「私ももっともっと演劇もスクールアイドルとしても磨きをかけます!」

 

 

 

せつ菜「私も部長が戻ってくるまでもっともっと大好きが広がる学園にしてみせます!」

 

 

 

栞子「私もあなたが守ったこの同好会をより良いものにするために尽力します!」

 

 

 

歩夢「私は…」

 

 

 

俺「歩夢」

 

 

 

歩夢「え?」

 

 

 

俺「歩夢は歩夢らしく一歩、一歩前に進んでくれればそれでいいんだ。それで俺が帰ってきたらおかえりって言ってくれればそれでいいよ」

 

 

歩夢「…うん!」

 

 

かすみ「か、かすみんだっておかえりくらいいえますけど!」

 

 

 

 

果林「ところでμ'sとAqoursはあなたが留学すること知ってるの?」

 

 

 

俺「いや、まだ伝えてない…だから今度直接言いに行こうと思うんだ」

 

 

 

エマ「うん、それがいいよ」

 

 

 

せつ菜「きっと寂しがると思いますが仕方ないことですもんね…」

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

 

μ's「留学ー!?」

 

 

俺「ごめん、驚いたよね」

 

 

穂乃果「留学って海外に行っちゃうってこと?」

 

 

俺「うん…両親が暮らしてるアメリカに行くんだ…留学中は両親が住んでる家で過ごす予定」

 

 

海未「ご両親が一緒なら安心と言えば安心ですが…」

 

 

ことり「寂しくなっちゃうね…」

 

 

凛「ど、どれくらいで帰ってくるにゃ!?」

 

 

俺「2ヶ月かな…」

 

 

花陽「2ヶ月かぁ、短いようで長いね…」

 

 

真姫「ま、まぁ本人が決めたことだからあれこれ言っても仕方ないでしょ」

 

 

凛「でも真姫ちゃんは寂しくないのー?」

 

 

真姫「えぇ、そりゃ寂しくないことはないけど…」

 

 

花陽「やっぱり気持ちはみんな同じなんだね」

 

 

 

にこ「ま、その間に私がさらにパワーアップすればいい話よ、ここでさらに虹ヶ咲と差をつければいいのよ」

 

 

 

希「部長がいなくなって逆に燃えると思うんよ、ニジガクのみんななら」

 

 

 

にこ「わ、わかってるわよ、ていうかそれくらいの気持ちじゃないとこっちも張り合いがないわよ!」

 

 

 

絵里「辛くなったらいつでも連絡して構わないからね」

 

 

凛「あー、凛も連絡して欲しいにゃ」

 

 

穂乃果「わ、私も!」

 

 

 

俺「ま、まぁとりあえず向こうについたら連絡するよ」

 

 

 

にこ「絶対よ!」

 

 

 

俺「え?」

 

 

希「ふふ、やっぱりにこっちも寂しいんやね」

 

 

にこ「ち、違うわ、こ、これは敵情を知っておくのもスクールアイドルにおいて大切なことなのよ」

 

 

 

俺「ありがとうみんな。まぁたった2ヶ月だからさ…」

 

 

 

絵里「でも同じ2ヶ月でもこの2ヶ月は密度が変わりそうね」

 

 

 

穂乃果「うん、私たちもあなたに負けないように頑張るよ!」

 

 

 

俺「あぁ、約束だ」

 

 

 

穂乃果「うん!」

 

 

 

 

 

〜別日、内浦にて〜

 

 

 

 

千歌「えーーーー!アメリカに留学ー!?」

 

 

花丸「アメリカに留学ってあの未来都市に単身乗り込むずら?」

 

 

ルビィ「花丸ちゃん、それは言い過ぎ…」

 

 

 

ダイヤ「ですが確かにこれは今しかできないことですわね」

 

 

果南「まぁ寂しくないって言ったら嘘になるけど」

 

 

 

鞠莉「オーマイガー!2ヶ月あなたがいないなんて」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん、落ち着いてください、もう2度と会えないということではありませんから」

 

 

 

曜「でも2ヶ月とは言え会えないのはやっぱり寂しい…」

 

 

 

梨子「そうね…」

 

 

 

 

善子「いっそのことマリーの飛行機で行っちゃえば」

 

 

鞠莉「Oh!それは名案デース!」

 

 

果南「そんなことしたら彼に迷惑でしょ」

 

 

鞠莉「イッツジョークだよ」

 

 

俺「ごめん、言うのが遅くなって」

 

 

 

千歌「ううん、本当はすぐに言いたかったんだけど私たちのためにスクールアイドルフェスティバルが終わるまで待っててくれたんでしょ」

 

 

俺「うん…」

 

 

梨子「そうだったんだ…」

 

 

 

千歌「でも、あなたが決めたことなら私たちは応援するよ!」

 

 

俺「ありがとう、千歌ならそう言ってくれると思った」

 

 

千歌「だからさ、思いっきり楽しんできてよ!新しい世界をいっぱい見てきてよ!」

 

 

善子「くくく、新たな約束の地…」

 

 

花丸「善子ちゃんは別に行かないずら」

 

 

善子「ヨハネだってば!」

 

 

 

ダイヤ「身体に気をつけるのですよ」

 

 

果南「ダイヤってばお母さんみたい」

 

 

鞠莉「あれ?これってデジャヴ?前にみたような…」

 

 

 

俺「いつだってダイヤはみんなのお母さんみたいだってことだよ」

 

 

ダイヤ「それは褒めていただいてるんですよね」

 

 

俺「もちろん、その懐の深さでみんなを支えあげてよ」

 

 

ダイヤ「も、もちろんですわ」

 

 

ルビィ「頼りにいるよ、お姉ちゃん」

 

 

ダイヤ「えぇ、任せてください!」

 

 

曜「うーん、それじゃあお土産は何してもらおうかな〜」

 

 

俺「もう、お土産のことか…。まぁ連絡して、買ってくるから」

 

 

曜「本当!?まぁ君がくれたものならどんなもので嬉しいんだけどね」

 

 

俺「そうか、こういう変なTシャツでも?」

 

 

曜「ま、まぁ部屋着としてはありかな…」

 

 

俺「まぁ冗談だよ、けど連絡はしてくれよな」

 

 

曜「うん!」

 

 

千歌「私も毎日する!」

 

 

梨子「千歌ちゃん、そんなにしたら彼が勉強に集中できないでしょ、きっといろんな人からくるだろうし」

 

 

千歌「えー、だってやっぱり寂しいんだもんー」

 

 

 

俺「はは、まあできる限り返すようにするから連絡してもらって構わないよ」

 

 

千歌「本当!?」

 

 

梨子「もう…あんまり甘やかさないでね」

 

 

俺「はは。それじゃあ今日は久々に内浦を満喫するかな」

 

 

千歌「あ、なら連れて行きたいところあるんだ!」

 

 

曜「あそこだね!よーし、全速前進ヨーソロー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

μ'sとAqoursに留学の件を伝えた俺。

 

 

最初はみんな驚いたてたけど最後には応援してくれた。

 

 

みんなの応援に応えなくちゃな。

 

 

もっともっと俺は前に進むんだ。

 

 

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

草薙「ここでのバイトもあと数回か」

 

 

俺「そうだな。俺が不在の間どうするんだ?」

 

 

草薙「そうだな、また1人だな」

 

 

俺「え、そうだ仁君は?この間あった時大分よくなってたけど」

 

 

草薙「いや、たしかにあいつはよくなったけどまだ安静にしておいた方がいいな」

 

 

俺「それじゃあ草薙さん…1人?」

 

 

草薙「まぁな。ま、お前が来る前は1人でやってたんだ。できないことはないさ」

 

 

俺「そうか」

 

 

草薙「それに…」

 

 

俺「それに?」

 

 

草薙「俺の相棒はお前だけだ。もしここで誰か雇ったらお前の席、なくなちゃうだろ」

 

 

俺「……そうだな。ありがとう」

 

 

草薙「まぁ大変な時は歩夢ちゃんと尊が手伝いに来てくれるってことになってるからなんとかなるさ」

 

 

俺「そっか…なら安心だな」

 

 

草薙「お前にはいろいろ借りがあるからな…」

 

 

俺「よしてくれよ、草薙さん。俺と草薙さんにそんな湿っぽい話は今更合わないって」

 

 

草薙「そうか、ならやっぱりお前をそのままクビにして尊を雇うか」

 

 

俺「はぁ!?なんでそうなるんだよ!」

 

 

草薙「冗談だよ、気をつけて行ってこいよ」

 

 

俺「わかってる、ていうかまだ日にちあるし」

 

 

 

俺「そうだ、草薙さん、手伝って欲しいことがあるんだ」

 

 

草薙「手伝って欲しいこと?なんだ?」

 

 

俺「あるやつの足取りを追うのを手伝って欲しい」

 

 

草薙「それって…」

 

 

俺「あぁ、あいつだ」

 

 

 

 

 

〜数日後、某港にて〜

 

 

 

俺「草薙さん、ここだ」

 

 

草薙「わかった、気をつけろよ」

 

 

 

 

 

 

了見「まさか貴様に呼び出されるとはな」

 

 

俺「こっちこそまさか本当にくるとはな。いや、幻魔の件で連絡してきた時にわざわざ履歴を残していたくらいだから当然か」

 

 

 

了見「私に何の用だ」

 

 

 

俺「お前に言っておこうと思ってな。いろいろと」

 

 

 

了見「ほぅ」

 

 

 

俺「俺、アメリカに留学するんだ。短期だけど」

 

 

了見「そうか」

 

 

 

俺「名目上は語学留学だけど、その留学のプログラムにはいろんなボランティア活動が組み込まれててさ」

 

 

了見「…」

 

 

俺「こんな俺でも俺の力を必要としてくれている人たちがいるって仲間に言われてさ、それでその人たちの力になりたいって思って」

 

 

了見「ふん」

 

 

俺「俺、ずっとお前たちハノイの騎士のこと恨んでた。自分たちにこんな酷い目に合わせたハノイの騎士を絶対に許さないって…」

 

 

 

了見「まぁ当然のことだな」

 

 

 

俺「けど、今は恨んでない。あの事件も今の俺の一部だって受け入れてるんだ」

 

 

 

了見「…」

 

 

 

俺「あの事件で図らずしもこのデュエルの腕を身に付けた。あの事件があったから俺は他の人に辛い思いをして欲しくない。辛い人がいるなら救いの手を差し伸ばしたいって思うようになったんだ。そしてこのサイバースの力を手に入れたことで、もっともっと多くの人を助けることができるようになった」

 

 

 

了見「そうか…」

 

 

 

俺「たしかに事件が起きなければ尊の両親は亡くなることがなかったかもしれない…それは紛れもない事実だ。俺と歩夢だって10年も苦しむ必要はなかった。けど肝心なのは過去に囚われるんじゃなくて今をどうするかだってわかったんだ。多分虹ヶ咲に来てなかったからわからなかったのかもな。だから俺は出会ってきた人たちに感謝してる。もちろんお前にもな」

 

 

 

了見「ふん、どこまでお人好しなんだ、貴様は」

 

 

 

俺「実際、お前がいなければあの事件は終わってなかったかもしれない。それにお前がいなければ幻魔による被害はもっと大きくなってた思う。」

 

 

 

了見「ふん…」

 

 

 

俺「だから今日はそれを伝えにお前にきてもらったってわけ」

 

 

 

了見「そうか」

 

 

 

俺「それとお前に頼みがあるんだ」

 

 

了見「頼みだと?」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

了見「なんだ?」

 

 

 

俺「俺とデュエルして欲しい」

 

 

了見「ほぅ」

 

 

俺「俺の人生にとってお前との因縁は切っても切れないものだ。だからそこアメリカに旅立つ前にもう一度、今の俺をお前にぶつけたいんだ」

 

 

了見「ふん」

 

 

 

俺「今の俺の全力をお前にぶつけることで俺は新たな一歩を歩めると思う。だから俺とデュエルしてくれないか」

 

 

了見「いいだろう。貴様のことだ。もう準備はできているんだろう」

 

 

俺「あぁ」

 

 

了見「私も暇ではないのでな、早速取り掛からせてもらおう」

 

 

 

俺「あぁ。けどここだとちょっと味気ないだろ。場所を変えよう」

 

 

了見「ふん」

 

 

 

そして…

 

 

了見「やはりここか」

 

 

俺「そうだ、ここは俺とお前が初めてあった場所。俺とお前の運命はここから始まったんだ」

 

 

了見「まあいいだろう」

 

 

 

俺「それと」

 

 

了見「なんだ」

 

 

 

俺「みんな出てきてくれ」

 

 

 

俺の合図と共にμ'sとAqours、ニジガクのみんなが姿を現した。

 

 

 

了見「相変わらずギャラリーを引き連れるのが好きなようだな」

 

 

俺「みんなにも俺のデュエルを見届けて欲しい。だから今日来てもらったんだ」

 

 

了見「勝手にするがいい」

 

 

俺「あぁそうさてもらう」

 

 

 

 

栞子「あれがリボルバーいや鴻上了見…」

 

 

歩夢「そう、あれがハノイの騎士のリーダーだよ」

 

 

 

ルビィ「ピギィ、そんな人相手にして大丈夫かな」

 

 

曜「大丈夫だよ、あの人も今は改心して彼の味方だから。それに」

 

 

ルビィ「それに?」

 

 

 

千歌「あの人がいなかったら彼が幻魔の件に気づくのがもっと遅くなってたと思う」

 

 

善子「それってあいつのおかげで私たちが助かったってこと!?」

 

 

 

梨子「そうね。それは紛れもない事実だわ」

 

 

凛「部長さん大丈夫かにゃ?」

 

 

花陽「凛ちゃん、部長さんを信じよう」

 

 

凛「うん…」

 

 

 

海未「相変わらずの気迫ですね」

 

 

穂乃果「でも彼ならきっと大丈夫」

 

 

 

 

俺「デュエルはライフ8000のマスターデュエルでいいな?」

 

 

了見「あぁ」

 

 

 

俺「いくぞ!」

 

 

了見「こい!」

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは8000のマスターデュエル

 

 

 

了見「先攻は私がもらう。私はゲートウェイ・ドラゴンを召喚。そして効果発動、手札からシルバーヴァレット ・ドラゴンを特殊召喚する。現れろ、我が道を照らす未来回路。召喚条件はレベル4以下のドラゴン族1体!私はシルバーヴァレットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、ストライカー・ドラゴン!ストライカー・ドラゴンの効果、デッキからフィールド魔法 リボルブート・セクターを手札に加える。」

 

 

 

絵里「相手も飛ばしてるわね」

 

 

ダイヤ「えぇ、初めてお目にかかりますが相手も彼に劣らない展開力ですわ」

 

 

 

了見「再び現れろ!我が道を照らす未来回路!私はストライカー・ドラゴンとゲートウェイをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2!ドラグニティナイトーロムルス!」

 

 

 

俺「ドラグニティカードだと!?」

 

 

草薙「たしかリボルバーが使っていたのはヴァレットモンスターだけなはず…」

 

 

その時、俺は了見と初めてあった時のことを思い出した。

 

 

住宅街の曲がり角、そこでぶつかった俺たち。

 

お互いのカードが地面に広がってしまったあの時。

 

確かあの時、了見のデッキには竜の渓谷が入っていた。

 

それだけじゃない、あの時のあいつはヴァレットモンスターじゃなくていろいろなドラゴン族を使っていた。

 

 

ということはドラグニティカードを持っていてもおかしくない…。

 

 

 

俺「そうか…リボルバーお前も過去の自分を乗り越えたんだな」

 

 

了見「ふん、なんのことだ」

 

 

俺「昔のお前はもっといろんなドラゴン族を使っていただろ。それがハノイの騎士になってからはヴァレットデッキを使うようになった。けど今のお前はヴァレットモンスターだけじゃなくて他のドラゴン族も使っている。つまりそれって過去を受け入れて前に進んでいるって証拠なんじゃないかな」

 

 

了見「何のカードを使おうが私の勝手だ。だが私とていつまでも過去にこだわる男ではない!」

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

了見「ロムルスの効果!このカードがリンク召喚に成功した時、デッキからフィールド魔法 竜の渓谷を手札に加える。そして私はフィールド魔法 竜の渓谷を発動!」

 

 

 

凛「にゃにゃ!?」

 

 

真姫「あれはドラグニティだけじゃなく、ドラゴン族全般をサポートするフィールド魔法ね」

 

 

 

了見「竜の渓谷の効果、手札1枚を墓地に送り、デッキからアブソルーター・ドラゴンを墓地に送る。そしてアブソルーターの効果、デッキからヴァレット・トレーサーを手札に加える。そしてフィールド魔法 リボルブート・セクターを発動。その効果に手札からヴァレット・トレーサーを特殊召喚する!続けてヴァレット・トレーサーの効果、リボルブート・セクターを破壊しデッキからヴァレット・リチャージャーを特殊召喚する」

 

 

 

かすみ「ひぃ、相変わらずの展開力!まだ1ターン目ですよね」

 

 

璃奈「うん…」

 

 

 

せつ菜「しかし向こうはまだエースモンスターを出していません」

 

 

果林「つまり本当の恐怖はここからってわけね」

 

 

 

了見「私はヴァレット・リチャージャーでリンク召喚!リンク1、ストライカー・ドラゴン!さらにヴァレット・トレーサーでリンク召喚!守護竜ピスティ!」

 

 

 

俺「今度は守護竜か…」

 

 

 

了見「ピスティの効果!墓地または除外されているドラゴン族モンスターをドラゴン族リンクモンスター2体のリンク先となる場所に特殊召喚できる。」

 

 

 

海未「ロムルスのリンクマーカーは右下と左下…さらにそのリンク先にリンク召喚されたストライカー・ドラゴンのリンクマーカーは右」

 

 

しずく「ピスティのリンクマーカーが左なのでストライカー・ドラゴンとピスティの間に特殊召喚できるということですね」

 

 

にこ「あぁもうややこしいわねー」

 

 

 

了見「ピスティの効果!墓地からヴァレット・トレーサーを特殊召喚する!続けてピスティとヴァレット・トレーサーでリンク召喚!リンク2!デリンジャラス・ドラゴン!さらにストライカー・ドラゴンの効果!デリンジャラス・ドラゴンを破壊して墓地のヴァレット・リチャージャーを手札に加える!」

 

 

 

鞠莉「アメイジング!自分のモンスターを破壊しちゃった!」

 

 

果南「でもきっと裏があるよ」

 

 

 

 

了見「この瞬間、手札のヴァレット・リチャージャーの効果、手札のこのカードを墓地に送り墓地からヴァレット・トレーサーを特殊召喚する。さらに墓地のデリンジャラス・ドラゴンの効果、ヴァレットモンスターが特殊召喚されたことにより自身を特殊召喚する!現れろ!我が道を照らす未来回路!」

 

 

 

せつ菜「気をつけてください!部長!大型モンスターが来ます!」

 

 

俺「あぁ、わかっている」

 

 

 

了見「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!私はリンク2のデリンジャラス・ドラゴン、ドラグニティナイトーロムルス、そしてリンク1のストライカー・ドラゴンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!顕現せよ!リンク5!ヴァレルエンド・ドラゴン!!!」

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

エマ「1ターン目から…」

 

 

 

 

歩夢「ヴァレルエンド…」

 

 

 

 

善子「ちょ、ちょっとやばいんじゃないの?」

 

 

 

花丸「あんなモンスター見たことないずらぁ」

 

 

 

ルビィ「ピギィすごく怖いよ」

 

 

 

 

了見「まだだ!」

 

 

 

俺「なに!?」

 

 

 

了見「ヴァレルエンドの効果!ヴァレット・トレーサーの効果を無効にして墓地からシルバーヴァレットを特殊召喚する。」

 

 

俺「トレーサーとシルバーヴァレットのレベルの合計は8…まさか!?」

 

 

了見「そのまさかだ!私はレベルの4のシルバーヴァレットにレベル4のヴァレット・トレーサーをチューニング!!!」

 

 

 

愛「マジ!?」

 

 

璃奈「ここでシンクロ召喚… 璃奈ちゃんボード ガクブル」

 

 

 

了見「雄々しき竜よ。その獰猛なる牙を今、銃弾に変え撃ち抜け!シンクロ召喚!いでよレベル8!ヴァレルロード・S・ドラゴン!」

 

 

 

俺「ヴァレルロード・S・ドラゴン…」

 

 

 

了見「サベージの効果、墓地のロムルスを装備にこのカードにヴァレルカウンターを2つ乗せる。そしてロムルスの攻撃力の半分をサベージに加える。」

 

 

 

せつ菜「これでサベージの攻撃力は3600…」

 

 

 

彼方「さらにヴァレルカウンターがあれば1ターンに1度部長の効果発動を止められちゃうね〜」

 

 

果林「それだけじゃないわ、あのヴァレルエンドはモンスター効果を無効にし墓地からヴァレットモンスターを特殊召喚するモンスター」

 

 

せつ菜「つまり部長は2度の妨害を乗り越えなくてはいけません…」

 

 

 

 

了見「私はこれでターンエンドだ」

 

 

 

 

 

了見:フィールド ヴァレルエンド・ドラゴン、ヴァレルロード・S・ドラゴン、残り手札2枚、ライフ8000

 

 

 

 

 

俺「リボルバー、やっぱりお前はすごいよ。」

 

 

了見「ふん、当然だ」

 

 

俺「1ターン目からこんな大型モンスター2体…。」

 

 

了見「圧倒的力の前に戦意喪失したか?」

 

 

俺「いや、逆に燃えたきたさ!この布陣、俺が必ず崩してやる!」

 

 

了見「ふん、ならこい!」

 

 

俺「あぁ!いくぞ!俺のターン、ドロー!自分フィールドに表側のカードがない時、手札の魔法カード ライトニング・ストームは発動できる。このカードの効果によりリボルバーのモンスターを全て破壊する!」

 

 

 

かすみ「え〜先輩、そこはサンダー・ボルトじゃないんですか〜?」

 

 

 

俺「あれは歩夢に預けたままなんだよ」

 

 

 

草薙「そうなのか?」

 

 

 

歩夢「はい…スクールアイドルCSの前に彼から預かって…やっぱり返した方がいいですよね?」

 

 

草薙「いや、多分あいつがそうしたいから預けたままなんだと思う。だからあのカードは歩夢ちゃんが持っててくれ」

 

 

歩夢「はい!」

 

 

 

 

了見「無駄だ!サベージの効果!ヴァレルカウンターを1つ取り除きライトニング・ストームの発動を無効にする!」

 

 

 

俺「だがこれでサベージはこのターン、効果を発動できない!俺も全力でいくぞ、リボルバー!手札のマイクロ・コーダーを墓地に送り魔法カード サイバネット・マイニングを発動!」

 

 

 

 

愛「きた!ぶちょーの最強ムーブ!」

 

 

 

俺「デッキからサイバース・ガジェットを手札に加える。そしてサイバース・ガジェットを通常召喚!サイバース・ガジェットの効果を発動、さぁどうする?リボルバー?」

 

 

 

了見「ふん、ここでサイバース・ガジェットの効果を無効にしたところで貴様が止まるはずがない」

 

 

俺「あぁ、ならサイバース・ガジェットの効果、墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体!俺はサイバース・ガジェットとマイクロ・コーダーの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、コード・トーカー!」

 

 

 

せつ菜「早速リンク召喚が決まりました!」

 

 

 

俺「墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する!さらにマイクロ・コーダーの効果でデッキからサイバネット・コーデックを手札に加え、発動!続けてガジェットトークンでリンク召喚!リンク1、リンク・スパイダー!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のコード・トーカーとリンク・スパイダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク召喚、リンク3、トランスコード・トーカー!サイバネット・コーデックの効果、地属性のコード・ジェネレーターを手札に加える!トランスコードの効果、墓地からコード・トーカーを自身のリンク先に特殊召喚する!」

 

 

 

 

海未「ここまで向こうはヴァレルエンドの効果を使ってきませんね」

 

 

 

果林「おそらく相手も部長のデッキをわかっているのね。トランスコードの効果を止めてもその先があると」

 

 

 

 

俺「俺は手札のコード・ジェネレーターと場のコード・トーカーでリンク召喚、リンク2、コード・トーカー・インヴァート。墓地のコード・ジェネレーターの効果、デッキからサイバース・シンクロンを墓地に送る。さらにサイバネット・コーデックの効果、デッキから光属性 レディ・デバッガーを手札に加える。そしてインヴァートの効果、自身のリンク先に手札からレディ・デバッガーを特殊召喚する。レディ・デバッガーの効果、デッキからバックアップ・セクレタリーを手札に加える。」

 

 

 

 

しずく「先輩も負けじと展開していますね!」

 

 

 

俺「続けてトランスコード・トーカーとレディ・デバッガーでリンク召喚!リンク2、サイバース・ウィッチ!」

 

 

 

了見「トランスコードを素材にサイバース・ウィッチをリンク召喚か。(なにか仕掛けてくるつもりか)」

 

 

 

俺「手札のバックアップ・セクレタリーの効果、サイバース・ウィッチのリンク先に自身を特殊召喚する。そしてサイバース・ウィッチの効果、このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、墓地の魔法カードを除外してデッキからサイバース・マジシャンとサイバネット・リチューアルを手札に加える。さらにサイバース・ウィッチの効果発動、墓地からサイバース・シンクロンを特殊召喚する!」

 

 

了見「サイバース・シンクロン…狙いはそれか」

 

 

俺「サイバース・シンクロンの効果!バックアップ・セクレタリーのレベルを倍の6にする!そしてレベル6となったバックアップ・セクレタリーにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!」

 

 

 

 

エマ「部長もシンクロ召喚だね!」

 

 

 

俺「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる。シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!」

 

 

 

 

了見「やはりきたか、クアンタム・ドラゴン。ヴァレルエンドは戦闘・効果では破壊されずモンスター効果の対象にはならない。なら対象に取らず破壊でない除去をするにはクアンタム・ドラゴンを出すしかない。私の読み通りだな。この瞬間、ヴァレルエンドの効果、クアンタム・ドラゴンの効果を無効にし、墓地からヴァレット・リチャージャーを守備表示で特殊召喚する。これで貴様の打つ手もあるまい!」

 

 

 

俺「まだだ!俺はライフとデッキが残っている限り絶対に最後まで諦めない!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族2体以上!俺はリンク2のサイバース・ウィッチとサイバース・クアンタム・ドラゴンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!サイバネット・マイニングの効果、デッキからパラレル・エクシードを手札に加える。さらにエクスコード・トーカーとコード・トーカー・インヴァートでリンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!」

 

 

 

絵里「さすがね、クアンタム・ドラゴンを封じられてもすぐさま次の手を打つなんて」

 

 

希「さすがはうちらのデュエルの先生やね」

 

 

かすみ「か、かすみんたちの先輩です!」

 

 

希「はいはい、そうやったね」

 

 

 

 

俺「手札のパラレル・エクシードの効果、自身をスプラッシュ・メイジのリンク先に特殊召喚し、さらにデッキから同名モンスターを特殊召喚する。その後、パラレル・エクシード2体のレベルは4になる。スプラッシュ・メイジの効果、墓地からサイバース・クアンタム・ドラゴンを特殊召喚する。そして儀式魔法 サイバネット・リチューアルを発動!フィールドのレベル7、サイバース・クアンタム・ドラゴンをリリース!」

 

 

了見「ここで儀式召喚だと!?」

 

 

俺「契約は結ばれた。1つの魂は闇の力を操る賢者へと受け継がれる! 儀式召喚! 降臨せよ! サイバース・マジシャン!」

 

 

了見「ここで儀式召喚…ふん…そうこなくてはな」

 

 

 

俺「続けてレベル4のパラレル・エクシード2体でオーバーレイ!」

 

 

 

曜「うそ!?」

 

 

 

千歌「ここでエクシーズ!?」

 

 

 

俺「万物を蹴散らす力の壁、今竜の牙となりて顕現せよ!エクシーズ召喚!ランク4!ファイアウォール・X・ドラゴン!」

 

 

 

了見「ここでエクシーズ…さらにヴァレルエンドのリンク先にエクシーズ召喚するとはな」

 

 

俺「そうだ、ファイアウォール・X・ドラゴンの効果、このカードとリンクしているモンスターのリンクマーカー×500、攻撃力をアップさせる!ヴァレルエンドのリンクマーカーは5!よって攻撃力2500アップだ!」

 

 

 

璃奈「攻撃力5000…」

 

 

 

俺「まだだ!魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のコード・トーカー、コード・トーカー・インヴァート、エクスコード・トーカー、バックアップ・セクレタリー、サイバース・ガジェットをデッキに戻して2枚ドローする!そして手札のサイバース・コンバーターは自分フィールドのモンスターがサイバースのみ時、特殊召喚できる。現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は属性の異なるサイバース族2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとサイバース・コンバーターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー・ヒートソウル!!」

 

 

 

愛「あれはたっけーとの友情のカード!」

 

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果!炎属性 デグレネード・バスターを手札に加える!さらにヒートソウルの効果!ライフを1000支払うことでデッキからカードを1枚ドローする!」

 

 

俺のライフが8000から7000になる。

 

 

 

 

俺「さらに装備魔法 グリッド・ロッドをサイバース・マジシャンに装備。これによりサイバース・マジシャンの攻撃力は300アップする。」

 

 

 

 

 

 

俺「バトルだ!ファイアウォール・X・ドラゴンでヴァレルロード・S・ドラゴンを攻撃!ライジングクリプトリミット!!」

 

 

 

了見「ぐっ」

 

 

了見ライフ8000→6600

 

 

俺「続けてサイバース・マジシャンでヴァレルエンド・ドラゴンを攻撃!サイバース・マジシャンはリンクモンスターとバトルする時、攻撃力が1000アップする!サイバースマジック!」

 

 

 

了見「くっ。だが、ヴァレルエンドは戦闘で破壊されない」

 

 

 

了見ライフ6600→6300

 

 

 

俺「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

 

 

フィールド:デコード・トーカー・ヒートソウル、ファイアウォール・X・ドラゴン、サイバース・マジシャン(グリッド・ロッド装備)、セットカード1枚 手札3枚 ライフ7000

 

 

 

 

 

 

善子「今のって本当に1ターン目なの?」

 

 

 

花丸「うん、でもほんとにお互いすごい展開だったずら」

 

 

穂乃果「まさに全力勝負って感じだね」

 

 

 

ことり「うん、お互いの持てる力を全て出してるって感じだね」

 

 

 

 

了見「1ターンでリンクだけでなく、儀式、シンクロ、エクシーズをしたか。だがそれだけでは私に勝つことはできない!私のターン、ドロー!魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のストライカー・ドラゴン2体、守護竜ピスティ、ヴァレルロード・S・ドラゴン、アブソルーター・ドラゴンをデッキに戻し2枚ドローする。さらにヴァレット・リチャージャーでリンク召喚、リンク1、ストライカー・ドラゴン。ストライカー・ドラゴンの効果、デッキからフィールド魔法 リボルブート・セクターを手札に加え発動。」

 

 

 

草薙「リボルバーも順調にフィールドを整えているな」

 

 

 

了見「ここでヴァレルエンドの効果、ストライカー・ドラゴンの効果を無効にし墓地からヴァレット・トレーサーを特殊召喚する」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

了見「続けてリボルブート・セクターの効果、手札からマグナヴァレット、ヴァレット・リチャージャーを特殊召喚する。さらにヴァレット・トレーサーの効果!フィールドのリボルブート・セクターを破壊してデッキからメタルヴァレット ・ドラゴンを特殊召喚する。」

 

 

 

 

俺「これでリボルバーのフィールドにモンスターは6体…なら罠発動 星遺物の選託!相手フィールドのリンクモンスター1体を選び墓地に送る!俺はヴァレルエンド・ドラゴンを墓地に送る!」

 

 

 

了見「なるほどヴァレルエンド対策はしていたか、だが甘い!私はレベル4のヴァレット・トレーサーにレベル4のヴァレット・リチャージャーをチューニング!シンクロ召喚!再び現れよ!ヴァレルロード・S・ドラゴン!サベージの効果、墓地のロムルスを装備しヴァレルカウンターを2つ乗せ、攻撃力600アップ!さらに手札のノクトヴィジョン・ドラゴンの効果!ドラゴン族闇属性モンスターが特殊召喚された時、このカードは手札から特殊召喚できる!」

 

 

 

俺「このフィールド…まさか」

 

 

 

了見「現れろ!我が道を照らす未来回路!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!私はノクトヴィジョン、マグナヴァレット 、シルバーヴァレット、ストライカー・ドラゴンの4体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!閉ざされし世界を貫く我が新風!リンク召喚!現れろ!リンク4ヴァレルロード・ドラゴン!」

 

 

 

俺「きたか…ヴァレルロード…」

 

 

 

了見「ノクトヴィジョンの効果、デッキから1枚ドローする。速攻魔法 コズミック・サイクロンを発動!ライフを1000支払いグリッド・ロッドを除外する」

 

 

 

了見ライフ6300→5300

 

 

 

俺「除外されてはグリッド・ロッドの追加効果は発動できない…」

 

 

 

了見「バトルだ!ヴァレルロード・ドラゴンでサイバース・マジシャンを攻撃!天雷のヴァレル・カノン!!」

 

 

俺「くっ」

 

 

 

了見「そしてこの瞬間、ヴァレルロードの効果発動!貴様のサイバース・マジシャンのコントロールを得る!ストレンジ・トリガー!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

了見「さらにヴァレルロードの効果!ファイアウォール・X・ドラゴンの攻撃力を500下げる!アンチエネミーバレット!」

 

 

俺「これでファイアウォール・X・ドラゴンの攻撃力は2000…」

 

 

 

了見「いけ、ヴァレルロード・S・ドラゴン!ファイアウォール・X・ドラゴンを攻撃だ!迅雷のヴァレルカノン!!」

 

 

 

俺「ぐあ」

 

 

 

俺のライフが7000から4400に減る。

 

 

了見「続けてサイバース・マジシャンでヒートソウルを攻撃!サイバース・マジシャンはリンクモンスターとバトルする時、攻撃力が1000上がるようだったな、やれ!サイバースマジック!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが4400から3200に減る

 

 

 

了見「私はこれでターンエンドだ」

 

 

 

了見:フィールド ヴァレルロード・ドラゴン、ヴァレルロード・S・ドラゴン、手札1枚、残りライフ5300

 

 

 

 

 

 

 

俺「あの状況をこう簡単に返してくるとは…さすがリボルバーだ。だが俺もまだ負けたわけじゃない。俺のターン、ドロー!きた!果林、せつ菜2人のカードを使わせてもらうぞ!」

 

 

 

果林「ふふ、あのカードね、いいわよ」

 

 

 

 

せつ菜「はい!思いっきり使ってください!」

 

 

 

 

俺「俺はヴァレルロード・S・ドラゴンをリリースしてリボルバーのフィールドに海亀壊獣ガメシエルを特殊召喚!」

 

 

 

了見「くっ、やつサイバース以外のモンスター…やつの仲間のカードか…」

 

 

 

俺「さらにクロック・ワイバーンを通常召喚、そして効果発動。攻撃力を半分にすることでクロックトークンを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース2体!リンク召喚、リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果、デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える。さらに墓地のパラレル・エクシード2体を除外してデグレネード・バスターを特殊召喚する!そしてクロック・スパルトイの効果、このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚されたことにより墓地からクロック・ワイバーンを特殊召喚する!」

 

 

 

かすみ「これで先輩のあのモンスターを呼び出す準備が整いました!」

 

 

 

 

 

俺「俺は魔法カード サイバネット・フュージョンを発動!フィールドのクロック・スパルトイとクロック・ワイバーンを融合!今、雄大なる翼のもとに集いしつわものたちよ…。新たなる伝説となれ。融合召喚!出でよ!サイバース・クロック・ドラゴン!」

 

 

 

 

かすみ「来ました!先輩のサイバース・クロック・ドラゴン!」

 

 

 

俺「サイバース・クロック・ドラゴンの効果、融合素材にしたリンクモンスターのリンクマーカーの数デッキからカードを墓地に送り、その枚数攻撃力を1000上げる。俺は2枚墓地に送り、クロック・ドラゴンの攻撃力を2000上げる。サイバースクロックアップ!」

 

 

 

 

歩夢「墓地に行ったカードはシーアカイバーにレイテンシ、どっちも墓地に関する効果をもつカードだね」

 

 

 

俺「バトルだ!サイバース・クロック・ドラゴンでサイバース・マジシャンを攻撃!パルスプレッシャー!」

 

 

 

了見「ならばヴァレルロード・ドラゴンの効果!サイバース・クロック・ドラゴンの攻撃力を500ダウンさせる!さらにサイバース・マジシャンの効果、私が受ける戦闘ダメージを半分にする」

 

 

 

了見ライフ5300→4550

 

 

 

俺「デグレネード・バスターでガメシエルを攻撃!」

 

 

了見「くっ」

 

 

 

了見ライフ4550→4250

 

 

 

 

俺「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

 

 

俺:フィールド サイバース・クロック・ドラゴン、デグレネード・バスター、セットカード1枚、手札0枚、残りライフ3200

 

 

 

 

 

了見「私のターン、ドロー。デッキからカードを10枚カードを除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから2枚ドローする。ゲートウェイ・ドラゴンを召喚、そして効果発動手札からマグナヴァレット・ドラゴンを特殊召喚する。そして私はレベル4のゲートウェイとマグナヴァレットでオーバーレイ!天翔ける雄々しき轟。二つの雷鳴となり交わりし時、十万億土の扉開き、その力を現す!エクシーズ召喚!現れろ、ランク4!ヴァレルロード・X・ドラゴン!」

 

 

 

俺「ヴァレルロードのエクシーズモンスターだと!?」

 

 

 

了見「前にも言ったはずだ、複数の召喚法を使うのは貴様だけではないと!ヴァレルロード・X・ドラゴンの効果!オーバーレイユニットを2つ取り除き、サイバース・クロック・ドラゴンの攻撃力を600下げ墓地からヴァレルエンド・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

 

 

俺「ヴァレルエンドを復活させるだと!?」

 

 

 

了見「だがこの効果で呼び出したモンスターはエンドフェイズに除外される。バトルだ!ヴァレルロード・ドラゴンでサイバース・クロック・ドラゴンを攻撃!そしてヴァレルロードの効果でサイバース・クロック・ドラゴンのコントロールを得る!ストレンジトリガー!」

 

 

俺「くっ」

 

 

了見「続けてヴァレルエンド・ドラゴンでデグレネード・バスターを攻撃!この瞬間、ヴァレルロード・ドラゴンの効果!デグレネード・バスターの攻撃力を500下げる、アンチーエネミーバレット!」

 

 

 

俺「ぐあ」

 

 

 

俺のライフが3200から1700に減る。

 

 

 

了見「私はカードを1枚セットしてターンエンドだ。この瞬間、ヴァレルエンド・ドラゴンは除外される」

 

 

 

 

 

了見:フィールド ヴァレルロード・ドラゴン、ヴァレルロード・X・ドラゴン、サイバース・クロック・ドラゴン、セットカード1枚、手札0、残りライフ4250

 

 

 

 

 

しずく「またしても先輩のフィールドはがら空き…」

 

 

 

璃奈「しかも手札も0…」

 

 

 

かすみ「頼みの綱のクロック・ドラゴンもリボルバーに取られちゃいました…」

 

 

 

 

果林「ここが正念場ね…」

 

 

 

せつ菜「部長…」

 

 

 

 

歩夢「大丈夫、あなたならきっと…」

 

 

 

 

了見「さぁ貴様のターンだ」

 

 

 

 

俺「あぁ。(リボルバーやっぱりこいつはとんでもなく強い…今までのデュエルで負けたことはなかったが今度は本当にやばいな…けどまだドローが残っている。俺は俺のデッキを信じる)俺のターン、ドロー!俺もこのカードを使わせてもらうぞ、デッキからカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから2枚ドローする!」

 

 

 

愛「さすが、ぶちょー!持ってるー!」

 

 

 

俺「魔法カード 死者蘇生を発動!墓地からトランスコード・トーカーを特殊召喚する!そしてトランスコード・トーカーの効果、墓地からこのカードのリンク先にデコード・トーカー・ヒートソウルを特殊召喚する!続けてヒートソウルの効果、ライフを1000支払いデッキからカードを1枚ドローする!」

 

 

 

俺のライフが1700→700になる

 

 

 

 

絵里「これで彼のライフは3ケタ」

 

 

 

凛「にゃ!?負けちゃうの?」

 

 

 

真姫「まだわからないわ。私たちは彼を信じることしかできないもの」

 

 

 

 

 

俺「続けてROMクラウディアを通常召喚!そして効果発動、墓地のレイテンシを手札に加える。レイテンシの効果、このカードがカードの効果で墓地から手札に加えられた時、自身を特殊召喚する!続けて速攻魔法 サイバネット・クロスワイプを発動!ROMクラディアをリリースしてサイバース・クロック・ドラゴンを破壊する!俺のクロック・ドラゴンは返してもらう!」

 

 

 

 

了見「自らのモンスターを破壊したか」

 

 

 

 

俺「これで準備は整った!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

 

彼方「ここでリンク召喚ってことは〜」

 

 

 

 

エマ「あのモンスターだね!」

 

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター3体以上!俺はリンク3のデコード・トーカー・ヒートソウルとレイテンシ、トランスコード・トーカーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!!宇宙に満ちたる神秘の力、奇跡の星に降り注ぎ無限の命を紡ぎ出せ! リンク召喚! 現れろリンク5! ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード!」

 

 

 

 

穂乃果「すごい…これが…」

 

 

 

了見「やつの持つリンク5モンスター…」

 

 

 

 

俺「墓地のレイテンシの効果、リンク素材となったことによりデッキから1枚ドローする。そしてダークフルードの効果!このカードがリンク召喚に成功した時、墓地のサイバース族儀式、融合、シンクロ、エクシーズモンスターがいる時、カウンターを4つ乗せる!俺の墓地には儀式モンスター サイバース・マジシャン、融合モンスター サイバース・クロック・ドラゴン、シンクロモンスター サイバース・クアンタム・ドラゴン、エクシーズモンスター ファイアウォール・X・ドラゴンがいる!」

 

 

 

 

果林「すごい、部長を支えてきたエースモンスターたちがダークフルードに力を…」

 

 

 

せつ菜「今までにないくらいの豪華です!」

 

 

 

 

俺「バトルだ!ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルードでヴァレルロード・ドラゴンを攻撃!この瞬間、ダークフルードの効果!カウンター1つにつき攻撃力を2500アップさせる!カウンターは4つ!よってダークフルードの攻撃力は13000だ!行け、ダークフルード!ネオテンペスト!」

 

 

 

 

ダークフルードがヴァレルロードに命中した…かのように見えた。

 

しかし…

 

 

 

 

俺「やったか…」

 

 

 

攻撃の爆風の煙の中、リボルバーは立っていた。

 

 

 

俺「何!?」

 

 

 

了見「甘いな、私はこのカードを発動させていた。」

 

 

 

穂乃果「あれは!?」

 

 

 

了見「罠カード 星遺物の選託」

 

 

 

愛「ぶちょーと同じカード…」

 

 

 

 

了見「このカードの効果によりダークフルードは墓地に送られる。貴様がリンク5対策をしていたように私もリンク5対策をしていたのだ」

 

 

 

俺「くっ…俺はカードを1枚伏せてターンエンド…」

 

 

 

フィールド:モンスター0、手札0、残りライフ700

 

 

 

了見「頼みの綱のダークフルードを消えた。これで正真正銘、貴様の敗北だ!私のターン、ドロー!バトルだ!ヴァレルロード・ドラゴンでダイレクトアタック!天雷のヴァレルカノン!!!」

 

 

 

 

かすみ「先輩!」

 

 

 

果林「部長!」

 

 

 

 

歩夢「(あなたならなんとかしてくれるよね?)」

 

 

 

 

俺「まだだ!速攻魔法 セキュリティ・ブロックをヴァレルロード・ドラゴンを対象に発動!このターン、互いが受ける戦闘ダメージは0になる!」

 

 

 

 

了見「くっ、なら私は魔法カード 貪欲な壺を発動、墓地のモンスター5体をデッキに戻し2枚ドローする。私はカードを2枚セットしてターンエンド」

 

 

 

了見:フィールド ヴァレルロード・ドラゴン、ヴァレルロード・X・ドラゴン、セットカード2枚、手札0枚、残りライフ4250

 

 

 

 

ことり「なんとか凌いだね」

 

 

海未「けれど形勢が不利なのは変わりません…」

 

 

 

 

にこ「次のドローで全てが決まるって感じね」

 

 

 

せつ菜「部長…」

 

 

 

栞子「私は部長を信じます。彼はどんな時でも最後には必ず勝ってくれた。そうですよね?」

 

 

 

かすみ「もっちろん!かすみが誘拐された時もちゃんと勝ってかすみんを助けてくれたんだよ」

 

 

 

栞子「ならきっと大丈夫です。まだ彼にはライフもデッキも残っていますから」

 

 

 

歩夢「そうだね、あの子を信じよう」

 

 

 

 

 

俺「(俺のフィールドにモンスターはいない…そして手札も0…さらにライフは残り700…さっきはセキリュティ・ブロックを引けたからなんとか耐えられたが次はない…間違いなくこれが俺の運命のドロー…)」

 

 

 

了見「(ここで終わるか…)」

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー!魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のモンスター5体をデッキに戻し2枚ドローする。墓地のサイバネット・リチューアルの効果、自分フィールドにモンスターがいない時、このカードとサイバース・マジシャンを除外することでサイバネットトークン2体を特殊召喚する!現れろ、未来を導くサーキット!リンク召喚、リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果、墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚する。再び現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

 

 

 

愛「よし!またまたトランスコードの復活だ!」

 

 

 

 

俺「墓地のマイクロ・コーダーの効果、デッキから永続魔法 サイバネット・オプティマイズを手札に加える。さらにサイバネット・コーデックの効果、地属性のドット・スケーパーを手札に加える。永続魔法 サイバネット・オプティマイズを発動!続けてサイバース・ガジェットを通常召喚、墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚する!」

 

 

 

 

しずく「先輩も巻き返してきました!」

 

 

 

 

俺「トランスコード・トーカーの効果、墓地からスプラッシュ・メイジを特殊召喚する。三度現れろ!未来を導くサーキット!俺はスプラッシュ・メイジとサイバース・ガジェットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する。続けてサイバネット・オプティマイズの効果、もう一度サイバースを召喚する。こい、ドット・スケーパー!」

 

 

 

 

せつ菜「これならいけます!」

 

 

 

 

俺「続けてガジェットトークンとドット・スケーパーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー・インヴァート!墓地のドット・スケーパーの効果、自身を特殊召喚する。さらにサイバネット・コーデックの効果、デッキからレディ・デバッガーを手札に加えインヴァートの効果で特殊召喚する。そしてレディ・デバッガーの効果、デッキからバックアップ・セクレタリーを手札に加える。」

 

 

 

 

海未「その調子です!」

 

 

 

 

了見「(この盤面、やつが来るか…)」

 

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のトランスコード・トーカーとレディ・デバッガーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる世界を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

 

了見「やはりきたかアクセスコード・トーカー」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のトランスコード・トーカーをリンク素材としたことにより攻撃力3000アップ!」

 

 

 

了見「ならばこの瞬間、永続罠 王宮の鉄壁を発動!このカードがある限り互いのプレイヤーはカードを除外できない!」

 

 

 

 

俺「何!?それじゃあアクセスコード・トーカーのアクセスインテグレーションが発動できない…」

 

 

 

了見「そのモンスターには2度もやられたからな、対策をするのが当然だろう」

 

 

 

俺「くっ、ならば俺はバックアップ・セクレタリーを自身の効果で特殊召喚。さらに永続魔法 ゼロ・エクストラリンクを発動!このカードの効果によりエクスコード・トーカーの攻撃力を3200アップさせる!」

 

 

 

了見「なんだと」

 

 

 

俺「バトルだ!アクセスコード・トーカーでヴァレルロード・X・ドラゴンを攻撃!」

 

 

 

了見「ならヴァレルロード・ドラゴンの効果!アクセスコード・トーカーの攻撃力を500下げる!アンチエネミーバレット!」

 

 

 

俺「だが、エクスコードの効果によりアクセスコードの攻撃力は+500されている。いけ!アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

了見「ぐっ」

 

 

 

 

了見ライフ4250→1950

 

 

 

了見「だが私は永続罠 デモンズ・チェーンを発動!このカードによりエクスコード・トーカーの効果は無効となり攻撃はできない!これでヴァレルロード・ドラゴンを上回る攻撃力のモンスターはいなくなった!貴様の負けだ!」

 

 

 

 

俺「それはどうかな!?」

 

 

 

了見「何!?」

 

 

 

俺「俺はこの瞬間を待っていたんだ!」

 

 

 

 

了見「馬鹿な…貴様にはヴァレルロードに勝てるモンスターはいないはず…さらに今はバトルフェイズ…リンク召喚は行えないはず…」

 

 

 

 

俺「まだだ、俺が切り札を呼ぶのはこれからだ!罠発動!『星遺物から目醒め』」

 

 

 

 

了見「星遺物からの目醒めだと…」

 

 

 

『星遺物からの目醒め』

 

通常罠

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分フィールドのモンスターを素材としてリンクモンスター1体をリンク召喚する。

 

 

 

 

 

了見「カードの効果によるリンク召喚を行うカード…」

 

 

 

俺「そうだ!このカードにより俺はバトルフェイズにリンク召喚を行うことができる!そして俺はエースモンスターを呼び出す!みんな行くぞ!『現れろ!未来に繋ぐサーキット!!!』」

 

 

 

 

μ's「アローヘッド確認!」

 

 

 

Aqours「召喚条件は!!」

 

 

 

ニジガク「効果モンスター2体以上!!!」

 

 

 

俺「俺はアクセスコード・トーカー、エクスコード・トーカー、バックアップ・セクレタリーの3体をリンクマーカーにセット!」

 

 

 

俺&ニジガク&μ's&Aqours「サーキットコンバイン!」

 

 

 

俺「リンク召喚!リンク3!デコード・トーカー!!!」

 

 

 

 

 

了見「ここでデコード・トーカーだと!?」

 

 

 

俺「デコード・トーカーの効果!このカードのリンク先のモンスターの数×500、攻撃力をアップする!リンク先のモンスターは2体!よって攻撃力は1000アップ!パワーインテグレーション!」

 

 

 

了見「攻撃力3300…だがそれではヴァレルロードを倒せても私を倒すことはできないぞ」

 

 

 

俺「まだだ!永続魔法 ゼロ・エクストラリンクの効果発動!このカードの効果によりデコード・トーカーの攻撃力を3200アップさせる!」

 

 

 

了見「攻撃力6500だと!?」

 

 

 

俺「これが俺たちの繋がる力、リンクが繋ぐ勝利への絆だ!バトルだ!デコード・トーカーでヴァレルロード・ドラゴンを攻撃!デコード・エンド!!!」

 

 

 

 

了見「ふ…見事だ…」

 

 

 

了見ライフ1950→0

 

 

 

 

 

俺「はあ、はあ、はあ、勝った…」

 

 

 

かすみ「やったー!先輩の勝ちです!」

 

 

 

穂乃果「凄かったよ!今のデュエル!」

 

 

 

彼方「サイバース・マジシャンに、サイバース・クロック・ドラゴン」

 

 

果林「サイバース・クアンタム・ドラゴンに」

 

 

せつ菜「ファイアウォール・X・ドラゴンまで!」

 

 

歩夢「ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルードに、アクセスコード・トーカー、そして最後はデコード・トーカーも」

 

 

 

栞子「まさにあなたの集大成のようなデュエルでした!」

 

 

 

俺「みんなありがとう…今のデュエルで俺は確信したよ。たとえどんな困難な状況に陥っても繋がる力があれば乗り越えられるって。けどそれを気づかせてくれたのはここにいるみんな、そして尊、そして…リボルバーいや了見お前だ」

 

 

 

了見「私だと…ふん、いつから私は貴様の仲間になったので」

 

 

俺「仲間になってなくても俺たちはデュエルを通して繋がった。それが俺をここまで強くしてくれた。だからここにいるみんな、尊、そしてお前に心から感謝したい。ありがとう」

 

 

 

了見「ふん、気は済んだようだな」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

了見「なら私は行く。それと」

 

 

 

了見は俺に1枚のカードを投げた

 

 

 

俺「これは…」

 

 

 

了見「餞別だ」

 

 

 

俺「…そうかありがとう、また会おう了見」

 

 

 

そして了見は去っていった。

 

 

 

 

草薙「リボルバーがお前にカードを…」

 

 

 

歩夢「どんなカード?」

 

 

 

俺「ヴァレルロード・F・ドラゴン…。きっとこれがあいつなりの繋がりの証なんだ」

 

 

 

歩夢「そっか…」

 

 

 

こうして俺と了見のデュエルは終わった。

 

 

そして来てくれμ's、Aqoursに改めて感謝の言葉を伝えた。

 

もちろんニジガクのみんなと草薙さんにも。

 

 

 

俺はみんながいるからここまでやってこれた。

 

 

ここまで強くなれた。

 

 

10年前のハノイに誘拐され地獄を見た俺。

 

 

 

けれど草薙さんと出会い、この学校に入り多くの仲間たちと出会った。

 

 

みんなとの出会いが俺を支えてくれた。

 

 

俺は改めて人間と繋がりの強さを実感した。

 

 

 

 

 

そして…数日後…

 

 

いよいよ俺がアメリカに旅立つ日になった。

 

 

 

 

 

 

〜空港〜

 

 

 

 

俺「わざわざ空港まできてもらって悪いな」

 

 

 

かすみ「当然です!先輩が旅立つのに見送らないはずがありません!」

 

 

 

俺「そっか…かすみ」

 

 

かすみ「は、はい」

 

 

俺「かすみの可愛さは誰にも負けない。それにかすみのファンを思う気持ちも誰にも負けない。だからこれからも誰よりもファンを大切にしてそして誰よりも同好会を大切にして誰よりも可愛いかすみでいてくれ」

 

 

 

かすみ「はい!もっちろんです!先輩が帰って来る頃にはもっともっとかわいいかすみんになってますからね!」

 

 

 

俺「次はしずく」

 

 

しずく「はい」

 

 

俺「しずくは毎日鎌倉通って、それで演劇部とスクールアイドルを掛け持ちして本当にすごいよ。それに演劇と歌を合わせたライブはしずくにしかできないと思う。だからこれからもしずくにしかできないライブでみんなを魅力していってほしい」

 

 

しずく「はい、先輩の期待に応えられるようにこれからも精進します!」

 

 

 

俺「次は果林」

 

 

果林「は、はい」

 

 

 

俺「果林とはいろいろあったよな」

 

 

果林「そうね、どれもいい思い出ね」

 

 

俺「果林の大人の魅力と大胆なパフォーマンスは誰もができることじゃないし、すごいと思う。だからこれからももっともっと自分の情熱を前に出していって欲しい。」

 

 

果林「そう?ならあなたが戻ってくるころには他の子のこと考えられなくなっちゃうくらい情熱的なパフォーマンスをするわ」

 

 

 

俺「次は愛」

 

 

 

愛「はいはーい、そろそろ来ると思ったよ」

 

 

俺「愛のそのキャラには本当に助けられたよ。愛の誰とでもすぐに友達になれる力って本当にすごいよ。だからこれからも友達の力になれる愛でいて欲しい」

 

 

 

愛「もち!ぶちょーが戻って来る時にはもっともっと愛友増やして待ってるからね!」

 

 

 

俺「次は彼方」

 

 

 

彼方「はーい」

 

 

 

俺「彼方はいつも眠そうにしてるけど、ちゃんと周りを見ててくれてさりげなくフォローしてくれてたよな。さすがはお姉さんって感じだよ。昼寝も、夜更かしして勉強するのもいいけどまずは健康第一で頑張ってくれよ」

 

 

彼方「うん、もしアメリカで寝れなかったら彼方ちゃんに連絡してくれたらいつでも安眠方法教えてあげるね〜」

 

 

 

俺「次はせつ菜」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

俺「せつ菜の大好きが溢れる世界。そしてそれを実現するせつ菜の野望、俺は応援してるから。だからこれからも誰かの大好きも応援してあげられるせつ菜でいて欲しいな。それと栞子のこと、生徒会長の先輩としていろいろサポートしてあげて欲しい」

 

 

 

せつ菜「任せてください!私の野望も栞子さんのフォローも全力でやります!」

 

 

 

俺「次はエマ」

 

 

 

エマ「はーい」

 

 

 

俺「エマのそのキャラには本当癒されたよ。それにいつもエマがみんなを見守っててくれるから俺たちは安心して活動することができた。だからこれからもみんなを見守って、そしてみんなを癒やしてあげて欲しいな」

 

 

 

エマ「うん、癒せてるかはわからないけど見守ることは得意だから任せて」

 

 

 

俺「次は璃奈」

 

 

 

璃奈「はい」

 

 

 

俺「璃奈ちゃんボードを付けてる璃奈も可愛いけど外した時の璃奈もすっごくかわいいよ。だからこれからはもっともっと自分に自身を持って欲しい。璃奈、君は本当はすごいんだから」

 

 

 

璃奈「そうかな…璃奈ちゃんボード てれてれ。でもありがとう…私頑張る。璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

俺「そして栞子」

 

 

 

栞子「はい!」

 

 

 

俺「短い間で本当はもっといろんなことを教えてあげたかったけど、それは帰ってくるまでお預けだな。」

 

 

栞子「そうですね」

 

 

俺「栞子、君の人を見る力は誰にも負けない。だからこれからその力をその人の前に進む力を後押ししてあげてほしい。適性もすごく大切だ。だからこそ人生にはいろいろな選択肢があるってことをこれからいろいろ知っていって欲しい。栞子ならきっとできるから」

 

 

 

栞子「はい、あなたが教えてくれた前に進む力、それを信じて私はこの学園の生徒たちが前に進む力を後押ししていきます。そして必ずこの学園をさらに素晴らしい学園にします。」

 

 

 

俺「最後は歩夢」

 

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

俺「なんていうか…歩夢に今更あれこれ言うのもあれだけど」

 

 

歩夢「うん、でもなんでも言っていいよ」

 

 

 

俺「歩夢のライブってすごく応援したくなるライブなんだよな、それってスクールアイドルですごく大切なことだと思う。だからこれからも夢へ一歩一歩、歩んで欲しい。ちょっと遠くからだけど俺はいつでも歩夢のそばにいるから」

 

 

歩夢「私も気持ちはずっと、ずっとあなたのそばにいるよ」

 

 

俺「そっか。それじゃあまた俺が帰ってくるまで待ってて」

 

 

歩夢「うん、いつまでも待ってるよ」

 

 

 

 

俺「それじゃあみんな、行くよ」

 

 

 

エマ「身体に気をつけてね」

 

 

果林「何かあったら連絡するのよ」

 

 

かすみ「何もなくても連絡してください!」

 

 

彼方「ちゃんと睡眠はとるんだよ〜」

 

 

しずく「無理はしないでくださいね」

 

 

愛「あっちでも友達作るんだよ!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ファイト!」

 

 

せつ菜「部長ならきっと大丈夫です!」

 

 

栞子「あなたがいない間、もっともっと成長して見せます!」

 

 

歩夢「いってらっしゃい!」

 

 

 

俺「行ってきます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜NY、タイムズスクエア前〜

 

 

 

 

俺はスマホを取り出す。

 

 

 

俺「自撮りって角度が難しいな…愛にコツ聞いておけばよかった…。よっ、こんな感じかな」

 

 

俺はタイムズスクエアをバックに写真を撮った。

 

 

 

俺「タイムズスクエア前到着っと…」

 

 

俺はみんなにメッセージを送った。

 

 

 

 

 

父親「よ!来たな息子よ」

 

 

俺「その声は父さんか」

 

 

母親「久しぶりね」

 

 

俺「あぁ、久しぶり、母さん」

 

 

母親「まさかあなたがこっちに来るとはね」

 

 

俺「一度しかない人生だ。やりたいようにやるだけさ。それに…」

 

 

母親「それに?」

 

 

 

俺「仲間が言ってくれたんだ。俺の力を必要としてくれてる人がいるって。だからその人たちの力になりたいんだ」

 

 

父親「それで今回留学を選んだわけか。たしかに助けるになるならいろんなところに出向くことに越したことはないからな!」

 

 

 

俺「そういうこと」

 

 

 

母親「けど、そう簡単に行くかしら?」

 

 

俺「わかってるよ母さん。きっとこれから先、辛いことや大変なことがいっぱい待ってると思う。けど仲間たちの繋がりがあればきっと乗り越えられる。俺はそう信じてる」

 

 

母親「そう」

 

 

 

父親「うん、逞しくなったな、息子よ」

 

 

母親「やっぱり、あなた似なんじゃない?この子は」

 

 

父親「いやいや母さん似だって」

 

 

母親「そう?」

 

 

俺「もうどっちだっていいだろ」

 

 

 

母親「そうね。それより新しい学校に馴染める自信は?」

 

 

俺「自信ならあるよ。俺にはデュエルがあるしな。デュエルがあれば誰とだって仲間になれる。誰とだって繋がれる」

 

 

 

母親「そう、やっぱりあなた似よ」

 

 

父親「そうか、やっぱり父さんにか」

 

 

俺「だからどっちでもいいって」

 

 

母親「さぁ、うちに帰りましょう。あなたも長時間のフライトでクタクタでしょ」

 

 

父親「そうだな、時差ボケもあるだろうし今日はゆっくり休め」

 

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

 

 

これから先いろんな困難が待ち受けてるかもしれない。

 

 

 

けれど仲間との繋がりがある限り、未来に繋ぐサーキットはずっとずっと続いていくんだ!

 

 

 

 

 

〜fin〜




どうもトモカズです!
最後まで読んでいただき誠にありがとうございます!
本作のストーリーはひとまずこれにて終了致しますが、今後についてやその他もろもろにつきましては活動報告か雑談にて投稿する予定です。

改めて本作を最後まで読んでいただき誠にありがとうございました!

ではまたいつかお会いしましょう!


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2ndシーズン 第1章
まえがき〜2ndシーズンに向けて〜


 

 

 

どうも、お久しぶりです。

トモカズです。

 

 

さて今回、タイトルにございます通り2ndシーズンの投稿についてお話ししたいと思います。

 

 

 

本作は第11章で物語がひと段落し、その後番外編として校内シャッフルフェスティバル編、それと第11章の後日談やこれまでのストーリーの間のキャラを深掘りするためのサイドストーリーを展開してきました。

 

 

元となったスクスタで言うと1stシーズンをベースにしたお話で一度幕を閉じました。

 

 

 

しかしながらスクスタは現在進行形でストーリーが進んでおり、虹ヶ咲もアニメ2期を控えている等コンテンツとしてまだまだ進んでおり、私自身もまた続きを書きたいと思っておりました。

 

 

 

ご存じの方が多いと思いますが、スクスタの2ndシーズンは良くも悪くも、とても話題になることが多かったと思います。

 

 

私自身ももし続編を書くならスクスタに沿ったストーリーを書くべきか、はたまた全く違うストーリーにするべきかかなり考えました。

 

 

 

また2ndシーズンから追加されたランジュとミア、特にランジュについては最終的にどういうキャラになるのか、こちらをしっかり見極める必要があると考えました。

 

 

本編のストーリーを書かずにサイドストーリーを書いていた理由もその1つです。

 

 

 

そして2ndシーズンが終わり3rdシーズンとなりランジュとミアのキャラクター像がわかり、虹ヶ咲の4thライブやアニメ2期が迫ってきたこともあり、意を決して本編の2ndシーズンを書くことにしました。

 

 

 

そこでさっきの問題ですが、スクスタ本編に沿って書くか、または全く別のストーリーにするかこれもまた考える必要ができてました。

 

 

 

一度、途中までスクスタに沿ったストーリーと全く別のストーリーを同時に書いていた時もありましたが、最終的には部分的にスクスタに沿うところもあるが、基本は別のストーリーにすることに決めました。

 

 

どういった解釈で書くのが正解かはすごく難しい問題ですが、これも1つの解釈として読んでいただけますと幸いです。

 

 

いわゆる賛否両論のスクスタ2ndシーズンを題材にするのはなかなか難しいことだと思いますが、こういう世界線もあったら面白いよね そんな感じで読んでいただけますと幸いです。

 

 

 

あとは2ndシーズンを読まれる前にサイドストーリーの第2話、第5話を読まれることをお勧めします。

 

 

またこれまで投稿が滞っていた分、ストーリー内のデュエルでは新規カードが多数登場します!

 

 

 

そしてですが、章名が2ndシーズンだけにしているのは今後もまた本編を進めるかもしれないという含みを持たせているからです。

 

 

2ndシーズンの第2章とか出来上がったら、本章はしれっと2ndシーズン第1章とかに変わっているかもしれません!

 

 

 

前置きが長くなりましたが、2ndシーズン本編を楽しんでいただけますと幸いです!

 

 

 

それではInto the VRAINS!

 

 

 



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第1話

 

 

〜ニューヨーク空港〜

 

 

 

父親「それじゃあ、日本でも元気でな」

 

 

母親「何かあったら連絡するのよ」

 

 

俺「あぁ、わかってるよ。ありがとう、父さん、母さん。それじゃまた」

 

 

 

 

 

 

〜日本の空港〜

 

 

 

俺「ふぅ…。あっちでいろいろあったけど…無事に帰ってきたぞ日本!みんなに言ってた人より1日早いけど、部室に行ってみんなを驚かせるか」

 

 

 

 

 

〜同好会部室〜

 

 

 

かすみ「歩夢先輩、先輩が帰ってくるのって明日でしたっけ?」

 

 

 

歩夢「うん、厳密には今日の夜なんだけどね」

 

 

 

かすみ「え〜それじゃ歩夢先輩だけ先に会えるってことですか〜ずるいです〜」

 

 

 

しずく「かすみさん、どうどう」

 

 

 

かすみ「しず子は先輩に会いたくないの?」

 

 

 

しずく「それは会いたいけど夜遅くに会いに行ったら逆に迷惑だし」

 

 

かすみ「それはそうだけどさ〜」

 

 

 

彼方「それにしても部長もすごいタイミングで帰ってくるよね〜」

 

 

 

果林「そうね、あのランジュとミアって子が転入してきた次の日に帰ってくるなんて」

 

 

 

エマ「ランジュちゃんって確かスクールアイドルをやりたくて香港から来たんだよね?だったら同好会にも入ってくれるかな?」

 

 

 

璃奈「また同好会のメンバーが増えるの、私嬉しい 璃奈ちゃんボード にっこりん」

 

 

 

愛「うんうん、愛さんもはやく友達になりたいぞー」

 

 

 

そこへ部室のドアをノックする音がする。

 

 

 

愛「もしかして!?」

 

 

かすみ「噂をすれば」

 

 

 

せつ菜「ランジュさんかもしれませんね!はい、どうぞー」

 

 

 

せつ菜はドアを開ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「ただいま」

 

 

 

 

せつ菜「え?あ、あ」

 

 

 

 

 

みんな「えー!?」

 

 

 

俺「なんだよ、そんなに驚いて」

 

 

 

歩夢「え?ど、どうして。今日の夜帰ってくる予定だったよね。帰ってきたら会いに行こうって…私…」

 

 

 

俺「いや、予定してた飛行機が欠航になってさ、振替で早い便で来れたんだ。それでみんなには早く会いたくてこうしてきたんだ」

 

 

 

歩夢「お、お、おかえりなさい…うっうう」

 

 

 

俺「あ、歩夢泣くなって…。」

 

 

 

彼方「あぁ〜部長〜歩夢ちゃんを泣かせたな〜いけないんだ〜」

 

 

 

俺「えぇ、あ、いやサプライズのつもりであえて連絡しなかったんだけどな…」

 

 

 

歩夢「ううん、平気。こっちこそごめんね。改めて、おかえりなさい」

 

 

 

俺「あぁ、ただいま」

 

 

 

エマ「部長も元気そうでよかったよ、留学はどうだった?」

 

 

 

俺「あぁ、初めての事ばかりですごく刺激になったし、最高に楽しかったよ」

 

 

 

しずく「それはよかったです」

 

 

 

俺「ところで栞子は?生徒会の仕事?」

 

 

 

せつ菜「いえ、栞子さんは転入生の案内をしています」

 

 

 

俺「転入生…こんな時期にか」

 

 

 

果林「しかも転入してきたのは今日よ」

 

 

 

俺「なんかすごいタイミングだな」

 

 

 

かすみ「その転入生の内、ショウ・ランジュって人は理事長の娘らしいですよ。それでランジュって人がミアって人を連れてきて、2人揃って転入したらしいんです」

 

 

 

俺「なるほど、それはすごいな」

 

 

 

せつ菜「栞子さんとランジュさんは幼馴染らしいんです」

 

 

 

俺「そっか、幼馴染がいればランジュも安心だな」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

エマ「それでね、ランジュちゃんはスクールアイドルがやりたくて日本に来たらしいの」

 

 

 

俺「そっか、じゃあエマと同じだな」

 

 

 

エマ「うん!だから同好会に入ってくれたら嬉しいなって」

 

 

 

愛「ねぇ、ねぇ、ぶちょーも帰ってきた事だし、早速しおってぃーたちに会いにいこーよ!」

 

 

 

せつ菜「そうですね!行きましょう!」

 

 

 

 

 

 

〜講堂〜

 

 

 

愛「お、いたいた〜しおってぃ〜」

 

 

 

栞子「皆さん、こんにちは」

 

 

 

かすみ「しお子〜今日はスペシャルゲストを連れてきたよ〜」

 

 

 

栞子「スペシャルゲストですか?」

 

 

 

かすみ「うん!それではどうぞ!」

 

 

 

 

 

俺「久しぶり、栞子」

 

 

 

栞子「ぶ、部長!?どうして…帰ってくるのは明日では?」

 

 

 

かすみ「ふふ、しお子も同じリアクションしてる〜」

 

 

 

栞子「だ、だって」

 

 

俺「ちょっと飛行機の関係でな。早く帰ってこれたんだ」

 

 

栞子「そうだったのですか。お元気そうでなによりです」

 

 

 

俺「あぁ、栞子こそ。それよりみんなから転入生の話を聞いたんだけど、ランジュって子スクールアイドルをしに転入したんだって?」

 

 

 

栞子「えぇ、そうですね」

 

 

 

 

ランジュ「何を話してるの?」

 

 

 

栞子「あぁ、ランジュ」

 

 

 

俺「君がランジュ?」

 

 

 

ランジュ「そうだけど、あ、あなたたちスクールアイドル同好会よね、会いたかったわ!」

 

 

 

エマ「うん!私たちもだよ。聞いたよランジュちゃん、スクールアイドルをしに香港から日本に来たんだって」

 

 

 

ランジュ「えぇ、そうよ」

 

 

 

エマ「なら是非、うちの同好会に入らない?」

 

 

 

ランジュ「同好会に?」

 

 

 

エマ「うん!」

 

 

 

ランジュ「いや、ランジュ、同好会には入らないわ」

 

 

 

エマ「え?」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

ランジュ「同好会には活動の限界があるでしょ。だからランジュはスクールアイドル部を作ることにしたわ」

 

 

 

かすみ「部を作るってそんな簡単に作れるものじゃないはずです!」

 

 

 

 

ランジュ「無問題ラ。ランジュを持ってすればそれくらい簡単なことよ。ランジュが用意する最高の環境には部の存在が必要なのよ」

 

 

 

エマ「最高の環境…?」

 

 

 

 

ランジュ「そう、歌にダンス、それにデュエルと様々な分野からプロを用意して最高の環境を用意したわ。あなたたちのパフォーマンスは見せてもらったわ。あなたは磨けば輝く原石よ。だから部に来たらきっと飛躍的にレベルアップすること間違いないわ!だからあなたたちもみんな部に来るといいわ!」

 

 

 

 

歩夢「でも…それって…」

 

 

 

かすみ「か、かすみんは行きませんよ!」

 

 

 

ランジュ「どうして?こんなに最高の環境が整っているのに?」

 

 

 

かすみ「確かにプロの方々にいろいろ教えてもらえばきっと歌もダンスもすっごく上手くなるかもしれません。でも!それってなんていうかスクールアイドルらしくないっていうか…とにかくかすみんがやりたいことじゃないんです!」

 

 

 

ランジュ「ふーん、まぁあなたは来ないとして、他のみんなは来るでしょ?」

 

 

 

 

エマ「私も同好会に残りたいな。ランジュちゃんには悪いけど、私はこの同好会と同好会のみんなで活動することが大好きだから。」

 

 

 

愛「愛さんもかすかすに賛成だな」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!」

 

 

 

しずく「わ、私も同好会に残りたいです。一度なくなりかけたこの同好会を離れたくはないんです」

 

 

 

璃奈「私も…」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんも折角ここまでやってきた同好会を離れるのはちょっとね〜」

 

 

 

果林「私もみんなと一緒に切磋琢磨してきたから続けてこれた。だから私も同好会に残りたい」

 

 

 

歩夢「私もプロとかそういうのよりも自分たちで何かを成し遂げようとすることに意味があると思う…だから…私も同好会に残る」

 

 

 

せつ菜「私も皆さんと思いは同じです。この同好会は何度も無くなりそうになった。けどその度に乗り越えてきた。その度に皆さんのことが大好きになりました。だから私も同好会に残ります」

 

 

 

歩夢「あなたも残ってるくれるよね?」

 

 

 

俺「あぁ、もちろんだ。俺もこの同好会が大好きだ。それにこれだけやってきて部長の俺だけ移籍なんて示しがつかないだろ?」

 

 

 

 

ランジュ「そう。まぁいいわ、でも栞子、あなたは来るわよね?」

 

 

 

栞子「私…ですか…」

 

 

 

ランジュ「親友のランジュが言ってるのよ、絶対に来るわよね?」

 

 

 

栞子「えぇと…その兼部というのはダメでしょうか?」

 

 

 

 

ランジュ「ダメよ、それじゃあ部の練習に身が入らないでしょ」

 

 

 

 

 

栞子「…少しだけ考えさせてもらえませんか?」

 

 

 

ランジュ「今ここで決めて」

 

 

 

栞子「いくらランジュの頼みでもこれだけは即答できません」

 

 

 

ランジュ「わかったわ、じゃあ明日には教えてちょうだい」

 

 

 

栞子「…わかりました」

 

 

 

 

ランジュ「…」

 

 

 

ミア「盛り上がってるところ悪いんだけど、ボクはスクールアイドルには興味ないからね」

 

 

 

俺「君は?」

 

 

 

ランジュ「この子はミア・テイラー、私の曲を作曲してもらうために連れてきたのよ」

 

 

 

ミア「本当、迷惑な話だよ」

 

 

 

俺「(テイラー?どこかで聞いたような名前だな)」

 

 

 

ミア「ランジュ、さっきの話だけど」

 

 

 

ランジュ「あぁ、そのことなら無問題ラ、あなたはランジュの歌の作曲だけでやってくれればいいわ。それじゃあ行くわよ、ミア」

 

 

 

ミア「はぁ〜めんどくさい」

 

 

 

そう言ってランジュとミアは立ち去っていった。

 

 

 

栞子「すみません、私も生徒会の仕事があるので失礼します」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

栞子は足早にその場を去っていった。

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

かすみ「それでは先輩も帰ったきたことですし、練習をしましょう!!」

 

 

 

璃奈「おー」

 

 

 

 

俺「(ん?栞子からメッセージ…『お一人で生徒会室にきていただけますか?』か…)」

 

 

 

歩夢「どうかした?」

 

 

 

俺「あぁ、そういえば留学から戻ってきたら色々と手続きしないといけないんだった、悪いけどみんな先に練習しててくれ」

 

 

 

かすみ「えー、せっかく成長したかすみんを見せたかったのにー」

 

 

 

俺「あとでちゃんと見るからさ」

 

 

 

かすみ「絶対ですよー?」

 

 

 

 

俺は部室を後に生徒会室に向かった。

 

 

 

 

〜生徒会室〜

 

 

 

栞子「すみません、こんなところに呼び出してしまって」

 

 

 

俺「いや、全然いいよ」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

俺「さっきのことだろ?」

 

 

 

栞子「はい…」

 

 

 

俺「やっぱりな、そうだと思った」

 

 

 

栞子「…先程も言ったように私とランジュは幼馴染なんです。ランジュは昔からああいう感じで自分のやることが全て善だと思ってしまい相手に押し付ける癖があるんです。だから昔からそのせいでよく誤解をされていました。ランジュがいいことだと思っても相手にはとってはそうではない。そんなことが何度もありました」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

栞子「ランジュが転入すると知ったのはあなたが留学に行ったあとしばらくしてからです。そして再会したのは昨日でした…。スクールアイドルをやるために香港からきたことは知っていました。だから私も同好会に入るものだと思っていました。」

 

 

 

俺「けど実際に話したら部を設立するって言われたってことか」

 

 

 

栞子「はい…驚きました。たしかに同好会と部では出来ることは部の方が多いです。しかし一定の成果を出していないのにいきなり部を設立することには私も反対しましたが、ランジュは一度決めたことは中々折れませんから」

 

 

 

俺「なるほど」

 

 

 

栞子「でも、決してランジュには悪意があるわけではありません。ただ不器用なんです。彼女は、私と同じで。だから…」

 

 

 

俺「だから?」

 

 

 

栞子「だから、そんな誤解のされやすいランジュの側にいてあげたいんです。ランジュには決して悪気があるわけではない。それを皆さんにわかって欲しくて…もちろん、ランジュが間違ったことをした時にすぐに止めるためにも私が側にいてあげないと…」

 

 

 

俺「側にいる適性か…。どっかで聞いた言葉だな」

 

 

 

栞子「そうですね…私が歩夢さんに言った言葉です」

 

 

 

俺「多分、栞子の心はもう決まってるんじゃないのか?」

 

 

 

栞子「え?」

 

 

 

俺「俺に遠慮はしなくていいよ。むしろ栞子の本心が聞きたい」

 

 

 

 

栞子「私の本心…。そうですね…。同好会の皆さんには心の底から感謝しています。同好会を無くそうとしたこんな私を皆さんは受け入れてくれました。本当に感謝しても感謝しきれません…。けどやはりランジュを放っておくことはできません。私は彼女の側にいてあげたい…だから…私は…スクールアイドル部に行きたいです」

 

 

 

 

 

 

俺「そうか、やっぱりな」

 

 

 

栞子「すみません…」

 

 

 

俺「別に謝る事じゃないよ。幼馴染が側にいてくれる大切さは俺がよくわかってるからさ」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

俺「だから全然、部に移るのは悪い事じゃないよ。栞子は栞子がやりたいようにやれば良いと思う」

 

 

 

栞子「部長…」

 

 

 

俺「でも、もし同好会に帰ってきたくなったら俺はいつでも大歓迎だから。あ、もちろん、ランジュとミアも連れてきてもいいからな」

 

 

 

栞子「……はい!ありがとうございます!!」

 

 

栞子は涙目になっていた。

 

 

俺「そうと決まれば同好会のみんなにも言わないとな」

 

 

 

栞子「そうですね…」

 

 

 

 

 

その時、生徒会室のドアが開く。

 

 

 

かすみ「話なら全部聞いたよ、しお子」

 

 

 

栞子「かすみさん?それに皆さんも?」

 

 

 

俺「なんだ、全部聞かれてたのか」

 

 

 

かすみ「そうですよ!あんな不自然な出ていき方したらなんかあるなってわかりますよ!それにしお子!そういうことなら早く相談してくれればいいのに!」

 

 

 

栞子「す、すみません…」

 

 

 

しずく「まぁまぁかすみさん、誰にも相談しにくいことはあるから」

 

 

 

愛「そうそう、みんな、かすかすみたいになんでも言えるとは限んないだよ」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!あとかすみんだって秘密くらいありますから」

 

 

 

果林「でも栞子ちゃん」

 

 

 

栞子「何でしょう?」

 

 

 

果林「あなたが同好会から部に行ったとしても私たちとの絆や繋がりがなくなるわけじゃない。だから困ったことがあったらいつでも相談に乗るわよ」

 

 

 

璃奈「離れてても気持ちはずっと繋がってる」

 

 

 

エマ「うん!私たちは同じスクールアイドル、それに何より友達だからね」

 

 

 

彼方「そうそう、やりたいことのために旅立つ仲間を見送ってあげるのも友達の役目だよね〜」

 

 

 

せつ菜「そうですね、スクールアイドルのことだけじゃなく、また生徒会の仕事で困ったことがあったらいつでも言ってください!」

 

 

 

歩夢「だから栞子ちゃん、安心して。確かに栞子ちゃんがいなくなるは寂しいけど、でも私たちは栞子ちゃんのこと応援するから!」

 

 

 

 

栞子「皆さん…ありがとうございます!」

 

 

 

かすみ「あぁ、もうしお子、泣くことないのに〜」

 

 

 

栞子「す、すみません…」

 

 

 

かすみ「もう、かすみんも釣られて泣きそうになるじゃん〜」

 

 

 

しずく「かすみさん、どうどう。栞子さん、はい、ハンカチ」

 

 

 

栞子「ありがとうございます…」

 

 

 

俺「それじゃあ、練習するか。栞子ももちろん来るよな?」

 

 

 

栞子「えぇ!」

 

 

 

それから栞子を入れた最後の練習が行われた。

 

 

そして…

 

 

 

栞子「皆さん、短い間でしたが本当にお世話になりました」

 

 

 

エマ「またいつでも部室に遊びにきてよ」

 

 

 

栞子「はい、ありがとうございます!」

 

 

 

彼方「部でもあんまり無茶しちゃダメだよ〜」

 

 

 

栞子「はい、わかりました」

 

 

 

璃奈「いつか同好会と部でライブとかできたらいいな」

 

 

 

栞子「そうですね、その時はまた一緒に歌ってください」

 

 

 

愛「もち!その時まで愛さんたちもスクールアイドル部に負けないくらい頑張るからね!」

 

 

 

俺「それじゃあ栞子、また」

 

 

 

栞子「はい!」

 

 

 

 

こうして栞子は同好会から部へ移籍した。

 

 

 

翌日…

 

 

 

尊「よ!久しぶり!」

 

 

俺「おぅ、尊。元気そうだな」

 

 

尊「君もね、あっちでの生活はどうだった?」

 

 

俺「楽しかったよ、本当色々な新しいことばっかで」

 

 

尊「そうか、そういえば君が留学に行ってすぐ栞子ちゃん大変だったんだよ」

 

 

 

俺「あぁ、前に同好会のみんなに電話した時聞いたよ。副会長さらわれたんだったっけ?」

 

 

 

尊「そうそう、まぁそれも芝居だったんだけどね」

 

 

 

俺「尊もその時いろいろと動いてくれたみたいでありがとうな」

 

 

 

尊「いや、僕は大したことしてないよ。それよりあっちでスペクターとデュエルしたって本当?」

 

 

 

俺「あぁ、しかも電脳空間でデュエルするっていうな。すごい体験だったよ」

 

 

 

尊「そっかでも無事でよかったよ」

 

 

 

俺「あぁ、けどスペクターはあいつはあいつで色々背負ってるんだなってわかったんだ」

 

 

 

尊「そうなんだ…。ん?なんかデュエル場が騒がしいね、行ってみよう」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

かすみ「あ!先輩〜」

 

 

 

彼方「大変だよ〜部長〜」

 

 

 

俺「かすみ、それにもみんなも」

 

 

 

尊「どうかしたの?」

 

 

歩夢「それが…」

 

 

かすみ「どうこうも、あのランジュって人めちゃくちゃです!このデュエル場は今日からプロのデュエリストの人としかデュエルできないって言い始めて」

 

 

しずく「それで今、プロのデュエリスト用にデュエル場のセッティングをし始めたんです…」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード がくぶる」

 

 

 

 

そこへ人混みをかき分け栞子がやってくる。

 

 

 

栞子「すみません、失礼します、ちょっと通してください」

 

 

 

俺「栞子」

 

 

 

栞子「皆さん…これは一体」  

 

 

 

かすみ「しお子ー!あのランジュって人に言ってよ!デュエル場は自由に使わせてって」

 

 

 

かすみは栞子に事情を説明した。

 

 

 

 

栞子「なるほど…それは確かに困りますね。わかりました、私がランジュに直接言います」

 

 

 

 

かすみ「うん!ガツンとね!ガツンと!」

 

 

 

 

 

 

栞子「ランジュ!これは一体どういうことです?」

 

 

 

ランジュ「栞子、来たのね!部に来てくれて安心したわ。」

 

 

 

栞子「えぇ。それよりこれはどういうことです?」

 

 

 

ランジュ「どういうことって、言ったでしょ。部の活動にデュエルのプロも呼ぶって。部の活動のついでにこのデュエル場をプロ仕様にしてあげてるのよ」

 

 

 

栞子「それはともかく、聞きましたよ今日からこのデュエル場はプロの方としかデュエルできないって本当ですか?」

 

 

 

ランジュ「えぇそうよ。でもプロのデュエリストとデュエルすればデュエルの腕を飛躍的に上がるはずよ。それにこんなに大勢のプロのデュエリストとデュエルできる機会なんて滅多にないでしょ?ランジュはそんな機会を与えてあげたのよ」

 

 

 

栞子「確かにプロの方とデュエルできるのはとても貴重だと思いますが、しかし全てのデュエルをプロの方とやるのは違うのではないでしょうか?」

 

 

 

ランジュ「そう?デュエルは勝つことが全てでしょ?だったらプロに相手してもらって強くなれればそれでいいじゃない?」

 

 

 

栞子「違います!デュエルは勝つことが全てではありません!デュエルはもっと自由なものです」

 

 

 

ランジュ「そうかしら?とにかくもう決めたことだし、部の練習のためにこのデュエル場も変えてあげたんだから、これでみんな喜ぶでしょ?」

 

 

 

かすみ「そんなの全然嬉しくないです!かすみんはもっと自由にデュエルがしたいんです!」

 

 

 

ランジュ「無問題ラ、きっとすぐに気にいるわよ」

 

 

 

かすみ「先輩〜ダメです〜なんとかしてください」

 

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

栞子「部長?」

 

 

 

俺「栞子、ここは俺に任せて」

 

 

 

栞子「すみません、昨日あんなことを言ったばかりなのに…。」

 

 

 

俺「気にするな。それにこれは学校全体に関わる事だから。だから栞子が一人で抱え込む必要はないよ」

 

 

栞子「はい…」

 

 

 

俺「ランジュ」

 

 

 

ランジュ「あなたは確か同好会の部長だったわね、何の用?」

 

 

 

俺「話は聞いてたよ。君がこの学校のみんなを強くしてくれようとした気持ちはありがたい。けどプロのデュエリストと戦うだけが強くなれる方法じゃない。色んな人とデュエルして色んな人と繋がってそうやって強くなることだってできる。特にニジガクのみんなは自由なデュエルを望んでいる。だからみんなには自由にデュエルさせて欲しいんだ」

 

 

 

ランジュ「さっきも言ったけどそれは無理ね」

 

 

 

俺「わかった、なら俺とデュエルしよう。俺が勝ったらデュエル場は好きに使わせてもらう。もし俺が負けたらデュエル場はランジュの言う通りにしていい。デュエルのことはデュエルで決める。筋は通ってると思うけど?」

 

 

 

ランジュ「無問題ラ、それでいいわ。まぁ、ランジュが負けるなんてありえないから」

 

 

 

 

 

2人はデュエル場に上がる。

 

 

 

 

かすみ「先輩ー!絶対に勝ってくださいねー!」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

ランジュ「いくわよ!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

 

ランジュ「先攻はあなたに譲るわ」

 

 

 

 

俺「俺のターン。レディ・デバッガーを召喚。効果発動!デッキからレベル3以下のサイバースを手札に加える」

 

 

 

ランジュ「ならこの瞬間、手札の灰流うららを捨てて効果発動!レディ・デバッガーの効果を無効にするわ!」

 

 

 

かすみ「あのランジュって人、なんてカードを入れてるんですか」

 

 

 

ランジュ「そのカード、あなたのデッキの起点みたいだけど。起点を止められてどうするつもり?」

 

 

 

俺「手札のサイバース・コンバーターの効果、自身を特殊召喚する。さらにフィールドにサイバースが2体いることによりサイバース・ホワイトハットを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

しずく「先輩リンク召喚がきます!」

 

 

 

俺「召喚条件はサイバース2体!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!」

 

 

 

ランジュ「へぇ、これがあなたのリンク召喚」

 

 

 

俺「スプラッシュ・メイジの効果!墓地からレディ・デバッガーを特殊召喚する!再び現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク3!トランスコード・トーカー!」

 

 

 

しずく「コード・トーカーモンスターが来ました!」

 

 

 

彼方「部長の連続リンク召喚は健在だね〜」

 

 

 

俺「続けてトランスコード・トーカーの効果、墓地からスプラッシュ・メイジを特殊召喚する!三度現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は属性の異なるサイバース族モンスター2体以上!俺は水属性リンク2のスプラッシュ・メイジと光属性のサイバース・ホワイトハットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

 

尊「きた!!デコード・トーカー・ヒートソウル!!」

 

 

 

ランジュ「意外とやるわね」

 

 

 

俺「トランスコードの効果により自身とヒートソウルの攻撃力は500アップし、ヒートソウルは自身の効果でさらに攻撃力を500アップする。そしてヒートソウルのさらなる効果、ライフを1000支払い1枚ドローする。」

 

 

 

俺のライフが4000から3000に減る。

 

 

 

俺「カードを2枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

 

ランジュ「灰流うららで起点を止めてもここまで動くなんてそれなりにやるみたいね。でもランジュのデュエルの前じゃ無駄な足掻きよ。ランジュのターン、ドロー。魔法カード 成金ゴブリンを発動!あなたのライフを1000回復させる代わりに1枚ドローするわ。」

 

 

 

俺のライフが3000から4000になる。

 

 

 

ランジュ「さらに魔法カード 増援を発動!デッキから閃刀姫レイを手札に加えるわ。」

 

 

 

俺「ランジュが使うデッキは閃刀姫デッキ…」

 

 

 

ランジュ「続けて閃刀起動ーエンゲージを発動!デッキから閃刀術式ーアフターバーナーを手札に加える。そして閃刀姫レイを通常召喚!現れなさい!ランジュを輝かせる閃光のサーキット!召喚条件は炎属性以外の閃刀姫モンスター1体!リンク召喚!リンク1!閃刀姫ーカガリ!」

 

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

 

ランジュ「カガリの効果!墓地からエンゲージを手札に戻すわ。そして再びエンゲージを発動!デッキから閃刀機ーウィドウアンカーを手札に加えるわ!」

 

 

 

かすみ「ぐぬぬ、相手も順当に盤面を揃えてますね…」

 

 

 

ランジュ「そして手札の閃術兵器ーH.A.N.Pの効果!あなたのトランスコード・トーカーをリリースしてあなたのフィールドにこのカードを特殊召喚するわ!」

 

 

 

俺「懐獣に似たような効果を持っているのか」

 

 

 

 

ランジュ「続けて魔法カード 閃刀術式ーアフターバーナーを発動!デコード・トーカー・ヒートソウルを破壊するわ!そしてアフターバーナーのさらなる効果であなたの伏せカード1枚を破壊する!」

 

 

 

俺「ならばヒートソウルの効果!ライフを1000支払い1枚ドローする!」

 

 

 

俺のライフが4000から3000に減る。

 

 

 

 

ランジュ「なら続けて速攻魔法 閃刀機ーウィドウアンカーを発動!このカードによりあなたのフィールドのH.A.N.Pを効果を無効にしてエンドフェイズまでそのコントロールを得るわ!」

 

 

 

しずく「これで先輩のフィールドはガラ空き…」

 

 

 

かすみ「2体のモンスターの攻撃を食らった一巻の終わりですよ」

 

 

 

 

歩夢「大丈夫…あの子ならきっと…」

 

 

 

ランジュ「勝負あったわね!少しはやると思ったけど思い違いみたいね。バトル!H.A.N.Pでダイレクトアタック!」

 

 

 

俺「そうはさせない!罠発動!リコーデット・アライブ!」

 

 

 

ランジュ「何んですって!?」

 

 

 

俺「墓地のトランスコードを除外してEXデッキからエクスコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

 

ランジュ「無問題ラ、H.A.N.Pでエクスコード・トーカーを攻撃!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

俺のライフが3000から2800に減る。

 

 

 

ランジュ「続けて閃刀姫カガリでダイレクトアタック!カガリは自身効果で攻撃力2000よ!」

 

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

 

俺のライフが2800から800に減る。

 

 

 

 

ランジュ「メインフェイズ2、ランジュはカガリ1体でリンク召喚!リンク1、閃刀姫ーシズク!」

 

 

 

 

かすみ「しず子、呼ばれてるよ」

 

 

 

しずく「もう、ふざけてる場合?先輩のデュエルに集中しないと」

 

 

 

かすみ「わ、わかってるよ!」

 

 

 

ランジュ「カードを1枚セット。ランジュはこれでターンエンド。この瞬間、シズクの効果でデッキから閃刀機ーホーネットビットを手札に加えるわ」

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー。サイバース・ガジェットを召喚、そして効果発動!墓地からサイバース・コンバーターを特殊召喚する!」

 

 

 

 

ランジュ「そうはさせないわ。速攻魔法 閃刀機ーウィドウアンカーを発動。あなたのサイバース・ガジェットの効果を無効にしてコントロールを得るわ。」

 

 

 

かすみ「むー!またあのカードを!」

 

 

 

ランジュ「このカードもあなたのデッキの起点みたいね、さぁどうする?」

 

 

 

俺「それも想定済みだ」

 

 

 

ランジュ「!?」

 

 

 

俺「墓地のサイバース2体を除外してデクレネード・バスターを特殊召喚する。そして手札のパックアップ・セクレタリーの効果、自身を特殊召喚する!」

 

 

 

かすみ「効果モンスターが3体!ということは先輩のエースモンスターがきます!」

 

 

 

俺「いや、俺が留学で手に入れた新たな力を見せてやる!まずは墓地のリコーデット・アライブの効果、このカードを除外して、除外されているトランスコードをフィールドに呼び戻す!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はレベル2以上のサイバース族2体!俺はバックアップ・セクレタリーとデクレネード・バスターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2!アップデート・ジャマー!」

 

 

 

歩夢「アップデート・ジャマー…あの子の新しいリンクモンスター…」

 

 

 

ランジュ「ふん、そんなモンスターこけおどしよ」

 

 

 

 

俺「再び現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のアップデート・ジャマーと閃術兵器ーH.A.N.Pをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3!デコード・トーカー!!」

 

 

 

かすみ「来ました!先輩のデコード・トーカー!!」

 

 

 

しずく「でもなぜトランスコードのリンク先ではなく、シズクのリンク先に?」

 

 

 

俺「ここでトランスコード・トーカーの効果発動!墓地からアップデート・ジャマーを特殊召喚する!」

 

 

 

ランジュ「くっ。でもシズクの効果であなたのモンスターはランジュの墓地の魔法カードの数×100攻撃力がダウンしてるわ」

 

 

 

俺「わかっている。バトルだ!デコード・トーカーで閃刀姫ーシズクを攻撃!この瞬間、アップデート・ジャマーの効果発動!1ターンに1度サイバースがバトルする時、このカード以外の全てのカードの効果は無効になり、さらにそのバトルの際に互いのモンスターの攻撃力と守備力は元々の数値になる!」

 

 

 

ランジュ「なんですって!?」

 

 

 

俺「いけ!デコード・トーカー!デコード・エンド!」

 

 

 

 

ランジュ「くっ」

 

 

 

ランジュライフ4000→3200

 

 

 

俺「アップデート・ジャマーの更なる効果によりランジュに1000のダメージを与える!」

 

 

 

ランジュ「くっ」

 

 

 

ランジュライフ3200→2200

 

 

 

俺「さらにアップデート・ジャマーをリンク素材としたモンスターは2回攻撃ができる!」

 

 

 

 

ランジュ「そうはさせないわ!墓地のレイの効果!自身を特殊召喚するわ!さらにレイをリリースしてEXデッキから閃刀姫ーカイナを特殊召喚するわ。特殊召喚されたカイナの効果!あなたのモンスター1体を対象に取り、そのモンスターをターンの終了まで攻撃できなくするわ。」

 

 

 

俺「それは読んでいた」

 

 

 

ランジュ「!?」

 

 

 

俺「トランスコード・トーカーが相互リンクしている時、自身と相互リンク先のモンスターは効果の対象に取れない。よって今、ランジュが選べるモンスターはデコード・トーカーだけだ」

 

 

 

ランジュ「くっ、いいわ。私はデコード・トーカーを選択するわ」

 

 

 

俺「バトル再開だ。アップデート・ジャマーでサイバース・ガジェットを攻撃!トランスコードの効果でアップデート・ジャマーの攻撃力は2500だ!」

 

 

 

ランジュ「ぐっ」

 

 

 

ランジュライフ2200→1100

 

 

 

俺「トドメだ!トランスコード・トーカーで閃刀姫ーカイナを攻撃!トランスコード・フィニッシュ!!」

 

 

 

 

ランジュ「そんな…ランジュが負ける…?」

 

 

 

ランジュライフ1100→0

 

 

 

 

 

かすみ「やったー!先輩の勝ちです!」

 

 

 

彼方「うんうん、よくやったよ〜」

 

 

 

歩夢「あなたなら勝つって信じてたよ」

 

 

 

俺「ありがとう。ランジュ、約束通りこれからデュエル場は自由に使わせてもらうよ」

 

 

 

ランジュ「…」

 

 

 

俺「ランジュ?」

 

 

 

ランジュ「このランジュを倒すなんて…」

 

 

 

栞子「ランジュ、これが彼の実力です。これであなたもわかったでしょう」

 

 

 

 

ランジュ「…わかったわ。約束は守るわ。これからは好きに使えばいいわ。でも元々ランジュたち部のために用意したプロのデュエリストはランジュたちだけがデュエルするから」

 

 

そういってランジュは立ち去った。

 

 

 

栞子「ランジュ!すみません、私はランジュを追います」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

 

 

かすみ「まぁ何はともあれ、これでデュエル場は自由に使えますよー」

 

 

 

璃奈「プロのデュエリストとデュエルできなくて部長残念じゃない?」

 

 

 

俺「いや、平気だよ。確かにちょっとデュエルしたい気持ちもあったけど。けど、みんなと楽しくデュエルできる方が大事だからな。みんなで楽しくデュエルできる大切さは俺たちがよくわかってるからな、な?歩夢、尊」

 

 

 

歩夢「うん、そうだね」

 

 

 

尊「楽しくやるデュエルに勝るものはないよ」

 

 

 

 

俺「だからきっといつかランジュにもその楽しさを知ってほしい…」 

 

 

 

歩夢「でもきっとあなたなら、いや、あなたと私たちならきっとわかってもらえるよ」

 

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

to be continued…



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第2話

 

 

 

俺がランジュにデュエルで勝利した数日後…

 

 

 

 

 

 

栞子「(生徒会の仕事でこんなに遅くなってしまった…。早く帰らないと…)」

 

 

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

栞子「デュエル場に灯りが…まだ誰か…。!?あれは…」

 

 

 

 

プロデュエリスト「今日はもうこれで100戦目ですよ。もう休まれた方がいいのでは…」

 

 

 

ランジュ「いいから続けなさい!!でないとあなたはクビよ!!」

 

 

 

 

栞子「(ランジュ…こんなに遅くまで…それにプロ相手に100戦なんて…)」

 

 

 

ミア「本当、無茶なことするよね」

 

 

 

栞子「ミアさん?」

 

 

 

ミア「ベイビーちゃんに負けたからって意地になってずっとあぁやってデュエルしてるんだ」

 

 

 

栞子「ベイビーちゃんとは部長のことでしょうか?」

 

 

 

ミア「そう」

 

 

 

栞子「ランジュは昔からデュエルの腕前も相当なものでした。周りからは天才と言われ、負けているところをほとんど見たことはありません」

 

 

 

ミア「だからあんなにムキになってるんだ」

 

 

 

栞子「おそらくランジュにとって初めての体験だったのでしょう、あそこまで負けるのは。でも」

 

 

ミア「でも?」

 

 

 

栞子「だからこそランジュはあぁやって血の滲むような努力をしているんです。彼女はその性格故、誤解されやすいのですが、裏では努力を惜しまないんです」

 

 

 

ミア「へぇ」

 

 

 

 

ランジュ「まだよ、こんなんじゃ…」

 

 

 

 

一方…

 

 

 

俺「活動記録や報告書まとめてたらこんな時間だ。早く帰らないと…。ん?デュエル場に灯りが。あれは、ランジュ?それに栞子にミアも…」

 

 

 

 

 

 

プロデュエリスト「ラ、ランジュ様…もうそろそろ」

 

 

 

 

ランジュ「いいから続けなさい!こんなんじゃあの子には…勝てない…」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

ランジュは裏ではあんな努力をしていたんだな…。

 

 

 

 

 

 

ミア「でも努力を惜しまないって割には辛そうだけどね」

 

 

 

栞子「そうですね…100戦目やれば身体にこたえますよね」

 

 

 

ミア「いや、そういうんじゃないけど。まぁいいや。ボクは寮に帰るよ」

 

 

 

栞子「はい、ではまた明日」

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

かすみ「行きますよー!アロマセラフィースイート・マジョラムでダイレクトアタックです!!」

 

 

 

愛「嘘まじ!?」

 

 

 

愛ライフ→0

 

 

 

かすみ「やったー!かすみんの勝ちですー!」

 

 

 

愛「いやー、かすみんめっちゃ強くなったね!!」

 

 

 

かすみ「かすみんじゃなくて、かすかす、あれ?合ってるじゃないですか!」

 

 

 

愛「そうだよ!素直に褒めてるのに」

 

 

 

かすみ「あぁ、すいません。えっへん、かすみんだって日に日に強くなってるんですよー!」

 

 

 

愛「うんうん!よーし愛さんも負けないようにもっともっと強くなるぞー!」

 

 

 

 

 

 

せつ菜「行きます!せつ菜スカーレットドロー!来ました!私はクリムゾン・リゾネーターを召喚!効果を発動!デッキからシンクローン・リゾネーター、ミラー・リゾネーターを特殊召喚します!」

 

 

 

尊「せつ菜ちゃんのフィールドにはこれでレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトと3体のリゾネーターが揃った…」

 

 

 

せつ菜「私はレベル8のレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーレットにレベル2のクリムゾン・リゾネーター、レベル1のシンクローン・リゾネーターとミラー・リゾネーターをトリプルチューニング!!!王を迎えるは三賢人。紅き星は滅びず、ただ愚者を滅するのみ!荒ぶる魂よ天地開闢の時を刻め!シンクロ召喚!スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴン!」

 

 

 

 

尊「スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴン…相手にとって不足はないぜ!せつ菜ちゃん!」

 

 

 

せつ菜「はい!行きますよ!尊さん!」

 

 

 

尊「あぁ!来い!」

 

 

 

 

 

 

エマ「駆け抜ける疾風! 輝く翼を翻し、勝利の栄冠をその手に!!シンクロ召喚!来て!クリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

 

 

果林「クリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴン…相手にとって不足はないわ!エマ!」

 

 

 

エマ「うん!行くよ!果林ちゃん!」

 

 

 

 

 

 

しずく「今日は皆さん、一段とイキイキしてますね」

 

 

彼方「うん、なんていったって部長が帰ってきてから本格的なデュエル練習だもんね〜」

 

 

 

 

 

ミア「(なんかみんな楽しそうだな。まっ、そりゃそうか。好きな人同士でデュエルしてるんだから。でもなんだろう…本当にそれだけなのかな)」

 

 

 

璃奈「あなたは確かミアさん?」

 

 

 

ミア「what?あぁ君は確か」

 

 

璃奈「私は天王寺璃奈」

 

 

ミア「ボクに何か用?」

 

 

璃奈「えと…ミアさんもデュエル好きなの?」

 

 

ミア「え?」

 

 

璃奈「今、みんなのデュエルじっと見てたから」

 

 

ミア「べ、別に。ただの気晴らしだよ」

 

 

璃奈「そう」

 

 

 

ミア「君の方こそ、デュエルはしないの?」

 

 

 

璃奈「この後するよ。でもニジガクのみんなのデュエルは見てるだけでも楽しい」

 

 

 

ミア「見てるだけでも?」

 

 

 

璃奈「うん、この学校のデュエルは本当に色々あって、みんな本当に自由にデュエルをする。だから見てて面白いしすごく参考になったりする。自分の大好きなデュエルと大好きなデュエルが合わさったデュエルって、デュエルしてる人も見てる人もワクワクさせる。だから私はこの学校のみんなのデュエルが好き」

 

 

 

ミア「(大好きなデュエル同士が合わさったデュエル…)」

 

 

 

璃奈「ミアさん、よかったら私と」

 

 

 

ミア「いや、ボクはもう戻るよ。作曲しないといけないからね」

 

 

 

璃奈「そっか。じゃあまた今度」

 

 

 

ミア「…。じゃ」

 

 

 

 

 

俺「璃奈、誰と話してたんだ?」

 

 

 

璃奈「あ、部長。転入生のミアさんとちょっと」

 

 

 

俺「そうか」

 

 

 

璃奈「ミアさん、ちょっと難しい顔してた」

 

 

 

俺「え?」

 

 

 

璃奈「なんていえばいいんだろう。でも少し悩んでるような顔」

 

 

 

俺「そうか」

 

 

 

璃奈「部長もたまにそんな顔する」

 

 

 

俺「え?あぁ、バレてたのか」

 

 

 

璃奈「うん、私は表情に出すのは苦手だけど相手の表情を見るとなんとなくわかる。」

 

 

 

俺「実はランジュのことでちょっと悩んでるんだよな」

 

 

 

璃奈「やっぱり」

 

 

 

 

俺「どうやってやったら分かり合えるのか。それとも無理に歩み寄るのは逆効果なのかと、色々とな」

 

 

 

璃奈「そうなんだ…」

 

 

 

俺「だから一回、同好会で話し合わないとなって思ってる」

 

 

 

璃奈「うん、きっとそれがいい 璃奈ちゃんボード キリッ」

 

 

俺「だよな。さっ、そろそろ璃奈のデュエルの番だぞ」

 

 

 

璃奈「うん。璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

歩夢「璃奈ちゃん、よろしくね」

 

 

 

 

 

〜生徒会室〜

 

 

 

ランジュ「栞子!遊びに来たわよ!」

 

 

 

栞子「ランジュ…気持ちは嬉しいのですがこういう場所ではお静かに」

 

 

 

ランジュ「いいじゃない、2人しかいないんだし」

 

 

 

栞子「ですが、他の誰かに聞かれたら。いいですか、私は生徒会長とあなたは理事長の娘なのですよ。ただでさえ行動が目立つのです。それをわきまえてください」

 

 

 

ランジュ「そんなことより、栞子、明日講堂でライブをするわよ!」

 

 

 

栞子「そんな急に…」

 

 

 

ランジュ「もうこのランジュが決めたことよ」

 

 

 

栞子「待ってください、明日は確か…。やはりそうです。明日、講堂はスクールアイドル同好会の皆さんがライブで使用予定です」

 

 

 

ランジュ「えー、でもランジュは明日ライブがしたいのよ。栞子、あなたの力でなんとかしてよ」

 

 

 

栞子「いいえ、ランジュそれはできません。いくら親友のあなたでも元々使用予定があった同好会の皆さんを退かしてライブをするなどこの学園の生徒に示しがつきません」

 

 

 

ランジュ「えー」

 

 

 

栞子「ランジュ、あなただけを特別扱いするわけにはいかないんですよ」

 

 

 

ランジュ「!?」

 

 

 

栞子「どうかしましたか?」

 

 

 

ランジュ「そ、そう…。それなら仕方ないわね。じゃあ次ライブができる最短の日にちを抑えてちょうだい」

 

 

 

栞子「えぇ、わかりました」

 

 

 

ランジュ「それじゃあランジュ、練習に行くから」

 

 

 

栞子「はい、私もあとで行きますので」

 

 

 

ランジュ「うん、待ってる。それじゃあ」

 

 

 

栞子「(偉く素直に引き下がりましたね…)」

 

 

 

 

 

練習終わり、部室にて…

 

 

 

かすみ「いよいよ、明日は先輩が戻ってきてからのはじめてのライブです!」

 

 

愛「うんうん!愛さん燃えてきたぞー!」

 

 

せつ菜「はい!私も湧き上がるワクワクが抑えられません!!」

 

 

 

俺「あぁ、そのことで一個提案なんだけど」

 

 

 

彼方「ん〜?どうかしたの?」

 

 

 

俺「明日のライブ、栞子やランジュ、ミアの部のみんなに見てもらうのはどうかな?」

 

 

 

かすみ「えー、あの人たちにですかー。しお子は大丈夫でしょうけど、あのランジュやミアって人たち、かすみんたちのライブ見てアマチュアだとか言ってきそうじゃないですか?」

 

 

 

俺「それでも、プロに教えてもらってる部の意見は貴重だろ」

 

 

かすみ「それはそうですが」

 

 

果林「いいんじゃない、パワーアップした私たちのステージ、部長だけじゃなく部の人たちにも見せてつけてやりましょうよ」

 

 

 

かすみ「それもそうですね!」

 

 

 

俺「それに昨日、ランジュが遅くまでデュエルの特訓をしてるのを見たんだ」

 

 

しずく「そうなんですか?」

 

 

俺「あぁ、けどなんていうか、すごく辛そうだった…。勝った俺が言うのもなんだけど使命感にかられていると言うか…。だからみんなのライブでこの学校はもっと自由で楽しいものだって教えてあげてほしいんだ。本当だったら俺がもっと動くべきなんだけど」

 

 

 

歩夢「そんなことないよ。あなたは十分に動いてくれてるし、それくらいのことなら私たちに任せて」

 

 

 

エマ「うん!私たち部長に頼られるのすごく嬉しいんだ」

 

 

 

璃奈「私も、ランジュさんやミアさんに楽しんでもらえるように頑張る。璃奈ちゃんボード むん!」

 

 

俺「ありがとう。じゃあ決まりだな。俺早速栞子のところに行ってくるよ」

 

 

 

歩夢「あ、なら私も行くよ」

 

 

 

かすみ「あー、歩夢先輩ずるいですよ〜」

 

 

 

果林「はいはい、かすみちゃんは練習の片付けをしましょうね〜」

 

 

 

かすみ「くぅ〜」

 

 

 

 

〜生徒会室〜

 

 

 

栞子「明日のライブですか?」

 

 

 

歩夢「うん、どうかな?」

 

 

 

栞子「私はいいのですが、ランジュとミアさんがなんていうか…」

 

 

 

俺「そこを上手く説得して欲しいんだ。お願い!この通り」

 

 

 

栞子「あなたにそこまで頼まれてしまっては断るわけにはいきませんね。わかりました。なんとか説得してみます」

 

 

 

俺「ありがとう、栞子」

 

 

 

栞子「いえ、それに皆さんのライブを見ることはきっとランジュやミアさんにとってもいい刺激になると思うんです」

 

 

 

歩夢「栞子ちゃんもそう思う?」

 

 

 

栞子「はい、確かに部の練習はプロに見てもらっている分キツくて中々大変ですし、求められている質も違います。ですが皆さんにはみなさんが作るスクールアイドルの空気感があるんですよね。それをランジュにも知ってもらえれば…」

 

 

 

歩夢「やっぱり栞子ちゃんもランジュちゃんには同好会にきて欲しいって思ってるの?」

 

 

 

栞子「えぇ。プロの方の指導を否定するつもりはありません。あの方々から指導してもらうのはとても貴重な体験ですから。ですが、やはりスクールアイドルは自分たちの手で作り上げるやりがいや楽しさがあると思うんです。だから私はそれをランジュにも知ってもらいたい…」

 

 

 

俺「栞子…」

 

 

 

栞子「ですので、明日は何がなんでも2人を連れていきますね。たまには同好会の皆さんの役に立ちたいですし」

 

 

 

歩夢「たまにはってそんな。栞子ちゃんはいつも頑張ってくれてるよ」

 

 

 

栞子「ありがとうございます。あ、そろそろ下校の時間ですよ」

 

 

 

歩夢「うん、それじゃあ」

 

 

 

俺「また明日」

 

 

 

栞子「はい、また明日」

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

栞子「ということですので、今日は同好会の皆さんのライブを観に行きませんか?」

 

 

 

ミア「ふーん、ま、気晴らしにはいいかな」

 

 

 

ランジュ「そうね、ランジュもあの子たちのライブ、一度生で見てみたかったわ」

 

 

 

栞子「え?」

 

 

 

ランジュ「どうしたのよ、栞子」

 

 

 

栞子「いや、お2人共、意外とすんなりと賛成てくれたので」

 

 

 

ミア「…。ま、ボクの気が変わらない内に早く行った方がいいんじゃない?」

 

 

 

ランジュ「そうね!行くわよ!栞子!ミア!」

 

 

 

栞子「は、はい」

 

 

 

 

〜講堂〜

 

 

 

俺「それじゃ俺は後ろからライブのチェックしてるから」

 

 

 

かすみ「先輩、かすみんたちのライブを見て驚かないでくださいよ〜」

 

 

 

愛「いやいや、逆に驚いてもらわないとね」

 

 

 

かすみ「確かにそうですね。先輩を超ビックリさせちゃいますからね!」

 

 

 

俺「あぁ、楽しみにしてる」

 

 

 

歩夢「栞子ちゃんたち来てくれるかな?」

 

 

俺「きっとくるさ。それじゃあまたライブが終わったあとで」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

 

俺「よし、ここならばっちり見えるぞ」

 

 

 

栞子「部長」

 

 

 

俺「栞子、それにランジュとミアも。来てくれたのか」

 

 

 

ランジュ「あなたたち同好会のライブがどれほどのものか見に来てあげたわ」

 

 

 

ミア「ま、ボクは気晴らしだけどね」

 

 

 

俺「そっか、ありがとう3人とも」

 

 

 

栞子「そろそろ始まりますね」

 

 

 

 

 

 

そしてライブが始まった。

 

 

ライブは以前に増してかなりパワーアップしていた。

 

一人一人のパフォーマンス、歌が格段にレベルアップしていた。

 

 

俺が留学に行っていた2ヶ月間、みんなは本当に成長していたんだな。

 

 

 

 

ライブ後…

 

 

 

俺「みんな、お疲れ様!」

 

 

かすみ「せんぱーい、かすみんのライブどうでした?」

 

 

 

俺「あぁ、凄かったよ!みんなこの2ヶ月で本当にすごくなったんだな」

 

 

 

かすみ「えへへ、もっと褒めてくれていいんですよ」

 

 

 

栞子「皆さん、お疲れ様でした」

 

 

 

歩夢「あ、栞子ちゃん来てくれてたんだ」

 

 

 

栞子「はい、この2ヶ月間一緒に練習させていただいていましたが、やはり観る側に回ってもすごいですね」

 

 

 

 

彼方「でしょ〜彼方ちゃんたちすごい頑張ったもんね〜」

 

 

 

エマ「うんうん、μ'sとAqoursのみんなとも合宿したりもしてね」

 

 

 

璃奈「ミアさん、観に来てくれてたんだ」

 

 

 

ミア「え?ま、まぁ気晴らしにだよ」

 

 

 

栞子「どうでしたか?ランジュ」

 

 

 

ランジュ「そうね、はっきり言って歌もパフォーマンスもまだまだ素人レベルね」

 

 

 

栞子「ラ、ランジュ」

 

 

 

ランジュ「でも見込みはあるわ。やっぱりあなたたちは原石ね。磨けばもっと輝けるわ。だからやっぱり部に来るといいわ!」

 

 

 

栞子「ランジュ!」

 

 

 

ランジュ「と言っても簡単に決められることじゃないんだろうし、それに近々、部のライブがあるの。それを見てからでも遅くはないわ。是非考えてちょうだい。それじゃあランジュたちは部の練習に行くわ。行くわよ、栞子、ミア」

 

 

 

栞子「す、すみません。ランジュが失礼なことを」

 

 

 

ミア「…」

 

 

 

そう言って3人は立ち去っていった。

 

 

 

かすみ「あのランジュって人、言わせておけば〜」

 

 

 

果林「仕方ないわよ、かすみちゃん。あのランジュにはそう見えたのよ」

 

 

 

かすみ「でも!あそこまで言われて悔しくないんですか!?」

 

 

 

果林「もちろん、悔しいわよ。だからこそ次は見返せるようにもっと頑張りましょう」

 

 

 

かすみ「それは…そうですね…」

 

 

 

しずく「かすみさん、気持ちはわかるけど落ち着いて。はい、お水」

 

 

 

かすみ「ありがとうしず子…」

 

 

 

俺「みんな、お疲れ様。俺には最高のライブに見えたけど、ランジュにはそう見えたみたいだな。だからまだみんなには伸び代があるってことだな」

 

 

 

せつ菜「はい!私たちはこんなところで止まりません!始まったら貫くのみです!」

 

 

 

 

それから数日間、みんなは今まで以上に練習に励んだ。

 

 

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

 

 

 

栞子「明日の部のライブに皆さんがですか?」

 

 

 

俺「そう、この前来てくれたお礼と言っちゃなんだけど、俺たちにもいい経験になると思うし、どうかな?」

 

 

 

栞子「えぇ、もちろんですよ。是非見ていってください」

 

 

 

俺「ありがとう」

 

 

 

栞子「それとランジュのこと、見てあげてください。彼女がどんな風に歌っているのか、どんな思いで歌っているのか、どう伝わっているのか、客観的な意見が欲しいんです」

 

 

 

俺「わかった」

 

 

 

栞子「それと…」

 

 

 

俺「?」

 

 

 

栞子「明日のライブ、私は歌いません」

 

 

 

俺「どうして?具合でも悪いのか」

 

 

 

栞子「いえ、私はバックダンサーとして参加します」

 

 

 

俺「そうか、明日のライブはそういうスタイルでやるんだ」

 

 

 

栞子「明日というよりこれからもです」

 

 

 

俺「え?」

 

 

 

栞子「ランジュのパフォーマンスは圧倒的です。本当にすごいです。ですがランジュが認めたレベルに足していなければ歌うことはできません」

 

 

 

俺「それって」

 

 

 

栞子「誤解しないでください。ランジュは悪気があってそういうことをしてるわけではありません。そうすることにより互いに切磋琢磨し、私のレベルアップを図ろうとしてくれているんです」

 

 

 

俺「けど…」

 

 

 

栞子「とにかく明日は歌えませんが、いつか私も歌えるように頑張りますので、明日のライブはランジュの歌と私のダンス、そしてミアさんが作った曲を楽しみにしていてください。それとこのことは明日まで誰にも言わないでください」

 

 

俺「どうして?」

 

 

 

栞子「このことを知ったらきっと明日のライブにも影響が出るかもしれないので…」

 

 

 

俺「…わかった。」

 

 

 

栞子「ありがとうございます」

 

 

 

俺「それじゃ」

 

 

 

栞子「えぇ」

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

かすみ「今日は部のライブ、かすみんたちをあんなに言うくらいだからよっぽど上手いんでしょうね」

 

 

 

しずく「まあまあかすみさん。あ、そろそろ始まるみたいだよ」

 

 

 

 

 

 

 

ランジュ「この中でランジュのこと嫌いな人はいるかしら。ふふ、無問題ラ、1分後にはファンになってるからね」

 

 

 

 

こうしてスクールアイドル部のライブが始まった。

 

 

スクールアイドル部のライブはとにかくすごかった。

 

 

今まで見たことない衝撃が走った。

 

 

ただ一つ栞子が歌っていないことを除いて…

 

 

 

 

ライブ後…

 

 

 

 

かすみ「ぐぬぬぬ…」

 

 

 

せつ菜「すごかったですね、ランジュさんのライブ…でも…」

 

 

果林「えぇ、あれだけ豪語するだけのことはあったわね…。でも…」

 

 

 

 

 

ミア「ま、こんなもんか」

 

 

 

 

ライブ後、ランジュたちが俺たちの元にやってくる。

 

 

 

ランジュ「どう?ランジュのライブは?」

 

 

かすみ「…」

 

 

 

ランジュ「声も出ないくらいすごかったかしら。まぁこのランジュにしてみれば当然ね。これで部に来るになったでしょ。ランジュは部の部室にいるから入りたくなったらいつでも待ってるわ。それじゃ」

 

 

 

ランジュたちは立ち去っていった。

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

かすみ「先輩はしお子が歌わないって知ってたんですか?」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

かすみ「どうして教えてくれなかったんですか!?」

 

 

 

俺「栞子に言わないでほしいって言われてたからな」

 

 

 

かすみ「そんな…」

 

 

 

しずく「1曲も歌わないでずっとバックダンサーだなんて…」

 

 

 

彼方「バックダンサーが悪いってことじゃないけど、栞子ちゃんは歌わせて貰えてないってことだよね?」

 

 

 

俺「あぁ。ランジュが認めたレベルにならないと歌わせて貰えないらしい。それがランジュなりの栞子がレベルアップするためのやり方らしい。栞子もそれに納得していたみたいだ。」

 

 

 

 

エマ「でも折角今まで練習してきたのに…歌えないなんて…。私も栞子ちゃんの歌も聴きたかった」

 

 

 

愛「ランジュのパフォーマンスは凄かったけど、なんかモヤモヤするよね」

 

 

 

璃奈「うん…璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

 

 

せつ菜「やはり皆さん、気持ちは同じみたいですね。」

 

 

 

歩夢「やっぱり私、部のやり方には賛成できない。スクールアイドルは一人一人が輝くからいいんだよ。レベルとかそう言うんじゃなくて誰も自分自身の輝きを見つけてそれをファンの人たちや見てくれてる人たちと一緒に楽しめる。だからいいのに」

 

 

 

かすみ「かすみんも歩夢先輩に賛成です」

 

 

しずく「私も」

 

 

璃奈「私も」

 

 

愛「愛さんも!」

 

 

せつ菜「私もです!」

 

 

エマ「私も」

 

 

彼方「彼方ちゃんも」

 

 

果林「私もよ」

 

 

 

俺「満場一致だな」

 

 

歩夢「?」

 

 

 

俺「よし、これからはランジュやミアにスクールアイドルの良さをもっともっと知ってもらう為に頑張ろう」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

〜スクールアイドル部、部室〜

 

 

 

ランジュ「おかしいわね、誰も来ないわ」

 

 

 

栞子「ま、まぁそんなに簡単に決められることではないんですよ」

 

 

 

ランジュ「そうなのかしら?ランジュの完璧なライブを見せてあげて、こんなに完璧な環境を揃えてあげてるのに」

 

 

 

ミア「ねぇ、ボクそろそろ寮に戻っていい?」

 

 

 

ランジュ「いいけど作曲は順調よね?」

 

 

 

ミア「ボクを誰だと思っているの?」

 

 

 

ランジュ「そうね、聞くまでもなかったわね。いいわ、好きにしてちょうだい」

 

 

 

ミア「じゃ、Bye」

 

 

 

 

 

ミアは部室を後にし、寮へと向かった。

 

 

 

ミア「(!?あれは同好会のメンバー!?)」

 

 

 

同好会のメンバーを発見したミアは咄嗟に身を隠す。

 

 

 

エマ「お腹すいた〜。部長、カフェナギってもう閉まってるかな?」

 

 

 

俺「いや、まだ空いてると思うよ。連絡しておこうか?」

 

 

 

エマ「いいの?ありがとう〜」

 

 

 

果林「エマ、夕食前にはホットドッグ食べたらせっかくのスタイルが崩れちゃうわよ」

 

 

 

エマ「でもカフェナギのホットドッグってすごく美味しいんだよ〜時々すごく食べたくなるんだよね〜」

 

 

 

果林「まぁ気持ちはわかるけど」

 

 

 

愛「あ〜エマっちとカリンの話聞いてたら愛さんも食べたくなってきちゃった〜」

 

 

 

璃奈「私も…」

 

 

 

 

 

ミア「(そんなに美味しいホットドッグがあるの?)」

 

 

 

エマ「そうだ、果林ちゃん、半分こしようよ。それなら少しは平気でしょ」

 

 

 

果林「そ、そうね…。私も聞いてなら食べたくなったし…たまにはいいわよね」

 

 

 

エマ「うん!ありがとう、果林ちゃん!」

 

 

 

愛「そしたらりなりー、愛さんたちも半分こしようよ!」

 

 

璃奈「うん。璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

歩夢「なら私たちも半分こしよう?」

 

 

 

俺「あぁ、そうだな。草薙さんに連絡しておく。」

 

 

 

愛「よーし、それじゃあカフェナギに行こー!」

 

 

 

ミア「(カフェナギか…一応メモしておくか)」

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

俺「じゃあ今日からバイト再開だから、あとはよろしく」

 

 

 

歩夢「うん、いってらっしゃい」

 

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

 

草薙「お、きたか」

 

 

 

俺「今日からバイト再開だな」

 

 

 

草薙「腕鈍ってないか?」

 

 

 

俺「まさか。たった2ヶ月じゃ忘れないよ」

 

 

 

そこへ

 

 

 

ミア『ホットドッグとコーラのL1つ』

 

 

 

俺「あ、君は…」

 

 

 

ミア「あぁ、sorry。英語で話しちゃったね。あっちの癖がつい」

 

 

 

俺『いや、平気。ホットドッグとコーラのLだね。600円になるよ』

 

 

 

ミア「へぇ、君英語喋れるんだ…。ってベイビーちゃん?なんでこんなところで?」

 

 

 

俺「ベイビーちゃんって…俺、君とそんなに年変わらないと思うんだけど…」

 

 

 

ミア「もしかしてここでバイトしてるの?」

 

 

 

俺「あぁ、そうだよ」

 

 

 

草薙「知り合いか?」

 

 

 

俺「あぁ、ニジガクの転入生のミア・テイラーさんって言えばいいかな。学年は…たしか…」

 

 

 

ミア「senior、3年。つまり君の先輩だよ」

 

 

 

俺「だって」

 

 

 

草薙「なるほど。ホットドッグは俺が作るからお前はミアちゃんと話してろよ」

 

 

 

ミア「別にベイビーちゃんと話すことなんてないよ」

 

 

 

草薙「ベイビーちゃんってお前のことか?」

 

 

 

俺「らしい…」

 

 

 

草薙「そうか、今度から俺もそう呼ぶか」

 

 

 

俺「それはよしてくれ…」

 

 

 

 

草薙「はは、あぁ、わかってるよ」

 

 

 

 

俺「そういえば今日、部の練習は?」

 

 

 

ミア「ボクは別に部員じゃないから。ただランジュに歌を提供してるだけ。それよりベイビーちゃんはどこで英語を?」

 

 

 

俺「あぁ、元々好きだったんだけど、実はミアたちが転入してくる2ヶ月前にアメリカに留学してたんだ。」

 

 

 

ミア「へぇ、それで。ところで同好会の練習はいいの?部長じゃなかったっけ?」

 

 

 

俺「あぁ、そうだけど、バイトがある日は普通にバイトさせて貰えてるよ。それが条件で部長やってるところもあるのかな」

 

 

 

ミア「いいの?ほったらかしで」

 

 

 

俺「別にほったらかしてるつもりはないよ。俺がいない間の練習メニューも考えてるし、みんなも俺がやりたいことをできるように協力してくれてる」

 

 

 

ミア「(やりたいこと…)」

 

 

 

俺「最初は俺も上手くできるか不安だったけど案外みんなが協力して折り合いをつけてやっていったらできるもんなんだよな」

 

 

 

ミア「へぇ…」

 

 

 

俺「俺だけじゃなくて、みんなそれぞれやりたいことを折り合いをつけながらやってる。同好会ってそういう集まりなんだ」

 

 

 

ミア「…」

 

 

 

草薙「はい、お待ちどう」

 

 

 

ミア「じゃあ…。!?これは…」

 

 

 

草薙「どうかな?」

 

 

 

ミア「Delicious!!」

 

 

 

俺「よかったな、草薙さん」

 

 

 

ミア「日本に来てからこんなに美味しいホットドッグ食べたことない」

 

 

 

草薙「あぁ、カフェナギをオープンして以来こんなに褒めてもらえたのは初めてだ…」

 

 

 

ミア「ねぇ、もう1個、いやあと5個は作って」

 

 

 

草薙「いや、作るのはいいんだがそんなに食べきれる?」

 

 

 

ミア「別にここで全部食べないよ、寮に持って帰るんだよ」

 

 

 

俺「寮には寮のご飯があるんじゃないのか?」

 

 

 

ミア「あそこのご飯、ボク好きじゃない。それより早く作ってよ。」

 

 

 

草薙「あぁ、少々お待ちを…」

 

 

 

 

 

ミア「そういえばベイビーちゃんから見てランジュたちのライブはどうだったの?」

 

 

 

俺「あぁ、すごかったしみんな感動してたよ。けど」

 

 

 

ミア「けど?」

 

 

 

俺「やっぱり栞子が歌えてないのは思うところがあったみたい。みんな自由でやりたいことをやるために同好会に入ったメンバーだからな」

 

 

 

ミア「ふーん」

 

 

 

俺「あぁ、もちろん君が作った曲、すごいな」

 

 

 

ミア「素人のベイビーちゃんに褒められても嬉しくないけど」

 

 

 

俺「あはは。そういえばミアってもしかしてあの世界的に有名なテイラー一家の人?留学してる時によく名前聞いてたからもしかしたらと思ったんだけど」

 

 

 

ミア「…まぁ」

 

 

 

俺「やっぱりそうだったんだ」

 

 

 

ミア「ねぇ、その話、ボクの前ではしないで」

 

 

 

俺「あぁ…悪い…」

 

 

 

 

ミア「…やりたいことやってるだけの君たちはただのアマチュアだよ。プロの世界ではそんなもの通用しない」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

ミア「君、デュエルは強いみたいだけどその辺は全然わかってないんだね」

 

 

 

俺「あぁ、そうだな…ごめん」

 

 

 

 

草薙「お待ちどうさま」

 

 

 

ミア「はい、これお金」

 

 

 

草薙「あぁ…毎度あり…」

 

 

 

ミアは草薙さんにお代を渡し、ホットドッグの袋を素早く取り、足早に立ち去っていった。

 

 

 

 

 

草薙「なんか怒ってなかったか?お前なんか言ったか?」 

 

 

 

俺「かもな。悪いことしたな」

 

 

 

草薙「そうか…まぁお前も悪気があったわけじゃなかっただろうが…くぅ、常連になってくれそうだったのに…」

 

 

 

俺「まだもう来ないって決まったわけじゃないよ。それに」

 

 

 

草薙「それに?」

 

 

 

俺「璃奈が言ってた通りだ。彼女はきっと悩みを抱えている…」 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミア「(ただやりたいことだけできてたらどれだけいいか。ボクだって本当は…本当は…でも…)」

 

 

 

 

 

to be continued…



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第3話

 

 

 

 

〜ビデオ通話にて〜

 

 

 

梨子「テイラー家って言ったら世界的に有名な音楽一家よ!あのミア・テイラーが日本のスクールアイドルに楽曲を提供するなんて…」

 

 

 

せつ菜「ミアさんのこと、ご存じなのですか?」

 

 

 

鞠莉「逆に知らない方が驚きよ、世界中で彼女の新曲を聴かなかった月はなかったくらいなんだから。マリー、彼女のお姉さんの大ファンなのよ!テイラー家の長女でほら、アイシャドウのCMで流れてる曲知らない?」

 

 

 

かすみ「うそ、ミア・テイラーのお姉さんって歌手なんですか?かすみんのあのCMの歌大好きです」

 

 

 

しずく「あ、もしかしてお母さんはミュージカルに出てたりしてます?以前借りたDVDにテイラーさんという素晴らしい女優さんが出ていまして」

 

 

 

梨子「そうだよ、しずくちゃん。あの女優さん、ブロードウェイでいつも好評でロングランになるの」

 

 

 

鞠莉「テイラー家はパパも素敵なのよね。100年に一度のテノール歌手だって言われてるの」

 

 

 

 

歩夢「じゃあミアさんは元々歌手だったのかな?」

 

 

 

鞠莉「マリーが知る限りだと歌手としての活動はないわね」

 

 

 

璃奈「ミアさんは歌わないの?」

 

 

 

鞠莉「そういえばお姉さんのSNSに昔の家族動画があったわね。家族みんながピアノの周りに集まって楽しそうだったわ」

 

 

 

 

璃奈「…」

 

 

 

 

梨子「そういえば留学はどうだった?」

 

 

 

俺「あぁ、すごく楽しかったよ」

 

 

 

鞠莉「Great!それはよかったわ」

 

 

 

俺「また近々そっちに顔出すつもりだから詳しい話はまたその時に」

 

 

 

梨子「うん、わかった。それじゃあ」

 

 

 

俺「あぁ、じゃあまた」

 

 

 

 

 

 

 

かすみ「先輩、急に梨子先輩と鞠莉先輩にビデオ電話なんかしてどうしたんですか?」

 

 

 

俺「ミアのことを聞きたかったんだ。実はこの前、カフェナギにミアが来たんだ。その時、少し話したけどどうやら家のことあんまり話して欲しくないみたいで」

 

 

 

璃奈「そうだったんだ…」

 

 

 

俺「それにやりたいことをただやってるだけの俺たちはアマチュアで、プロの世界のではそれは通用しないってさ」

 

 

 

璃奈「そっか…。もしかしたらミアさんには本当はやりたいことがあるのかも。でも家柄的にそれは許されてなくて、だから悩んでるのかも」

 

 

 

俺「そうかもな」

 

 

 

璃奈「私、ミアさんの力になってあげたい」

 

 

 

かすみ「でもりな子、相手は超有名人だよ?まともに取り合ってくれるか」

 

 

 

璃奈「それでも、なんか放っておけない」

 

 

 

愛「うんうん、よく言った、りなりー偉いぞー」

 

 

 

俺「璃奈、ミアのこと、璃奈に任せてもいいかな?」

 

 

璃奈「うん。璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

俺「何か困ったことがあったらいつでも相談してくれ」

 

 

璃奈「わかった」

 

 

 

せつ菜「皆さん、そろそろ練習の時間ですよ」

 

 

 

かすみ「はーい」

 

 

 

果林「珍しいわね、あなたが璃奈ちゃんに頼み事なんて」

 

 

 

俺「そうかな?でも上手くは言えないけどミアと璃奈はどこか似てる気がする。それに璃奈の悩みを最初に見抜いたのも璃奈なんだ。だから璃奈だったらきっとミアを助けてあげられるはず」

 

 

 

彼方「璃奈ちゃんも成長したね〜」

 

 

 

 

 

一方

 

 

 

ランジュ「部のライブは順調ね、観客もどんどん増えているし、これもランジュが揃えた最高の環境とミアの作曲のおかげね」

 

 

 

ミア「まぁ別にボクからしたら当然だけど」

 

 

 

ランジュ「そうね。さすがはテイラー家の一員ね、アメリカから連れてきたかいがあるわ」

 

 

 

ミア「…」

 

 

 

ランジュ「この調子でどんどん新曲を作ってちょうだい!」

 

 

 

ミア「…」

 

 

 

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

 

 

 

生徒A「ねぇ、今日もスクールアイドル部のライブやるんだって!」

 

 

生徒B「そうなんだ」

 

 

生徒A「なんか乗り気じゃなくない?」

 

 

 

 

 

ミア「(あれって部のこと話してる?)」

 

 

 

生徒B「たしかに部の歌とかパフォーマンスはすごいんだけどさ、なんていうかそれだけっていうか…」

 

 

 

ミア「(は?それだけってどういうこと?ボクの曲に不満があるわけ?)」

 

 

 

生徒B「同好会のライブはさ、私たち観客と同好会のメンバーが一体となってライブを作ってる感じがしてて楽しいんだけど、部のライブにはそれがないっていうか」

 

 

 

ミア「(どうせ素人のにはボクたちのプロの世界なんてわからないんだよ)」

 

 

 

生徒B「だからごめん、今日はパス」

 

 

生徒A「そっかー、またねー」

 

 

 

 

ミア「(なんなのもう、この学園って本当田舎っぽいし、全然わかる人いないし、本当来るんじゃなかった)」

 

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

愛「りなりー、ミアチの様子はどう?」

 

 

 

 

璃奈「うん、話しかけようと思ったんだけど中々タイミングが合わなくてまだ会えてない…璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

 

 

愛「そっかー、まぁでも焦ることないよ。なんかあったら愛さんも力になるよ」

 

 

 

果林「でもたしかにミアって寮の夕食の時に見かけるけど」

 

 

 

エマ「ほとんど残してすぐにいなくなっちゃうんだよね」

 

 

 

俺「たしかに前、寮の食事は好きじゃないって言ってたしな」

 

 

 

果林「本当、神出鬼没って感じね」

 

 

 

 

 

 

 

それからさらに数日が経った。

 

 

 

 

 

ランジュ「おかしいわ!」

 

 

 

栞子「どうしたのですか?」

 

 

 

ランジュ「最近、部のライブの観客が減ってるように思わない?」

 

 

 

栞子「たしかに以前に比べると客足は少し減ったような。ですがこのところかなりのペースでライブをやっていますし…」

 

 

 

ランジュ「観客がランジュのライブに飽きたって言うの!?」

 

 

 

栞子「あ、いえ…そういうつもりじゃ…」

 

 

 

ランジュ「そうだわ、ミア!」

 

 

 

ミア「何?」

 

 

 

ランジュ「曲はどうしたの?最近、作曲のペースが落ちているじゃない。新曲がないから観客が減っているのよ。今日こそ新曲を聞かせてもらえるんでしょうね?」

 

 

 

ミア「自分の力不足をボクのせいにするのやめてよ」

 

 

 

ランジュ「なんですって?」

 

 

 

栞子「ランジュ、イライラしても仕方ありません、こういうときこそ、全員で考えて話し合わないと」

 

 

 

ランジュ「何言ってるのよ、失敗の原因は明らかでしょ。だってランジュはいつも通り最高のパフォーマンスをしたんだから。それなのにあの半端な盛り上がりは飽きられてる証拠よ、新曲がないからじゃない」

 

 

 

栞子「ですからランジュ」

 

 

 

 

ミア「はぁ、呆れた。」

 

 

 

ランジュ「何よ」

 

 

 

ミア「話しても無駄だね。お望み通りボクは作曲するから、ランジュはせいぜい次の曲に耐えられるようにトレーニングでもしておくんだね」

 

 

 

ランジュ「えぇ、そのつもりよ、2度と力不足なんて言わせないんだから」

 

 

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!リンク召喚!リンク3!海晶乙女コーラルトライアングル!!!」

 

 

 

俺「新しいリンク3!?」

 

 

 

歩夢「うん!あなたが留学にいっている間、私も強くなったんだよ!」

 

 

 

俺「そうか…相手にとって不足はないな!」

 

 

 

歩夢「うん!行くよ!」

 

 

 

 

 

ミア「(ベイビーちゃんたちまた随分と楽しそうにデュエルしてる。なのにランジュは全然…)」

 

 

 

璃奈「ミアさん?」

 

 

 

ミア「君は璃奈…」

 

 

 

璃奈「やっと会えた」

 

 

 

ミア「やっと?」

 

 

 

璃奈「そう、私ミアさんと色々とお話ししたくて」

 

 

 

ミア「悪いけど家族のことなら話さないよ、君たちの部長に聞かなかった?」

 

 

 

璃奈「ううん、家族のことじゃないよ。私が聞きたいのはミアさん自身のこと」

 

 

 

ミア「ボク自身?別に話すことなんてないよ。それよりあの2人随分楽しそうにデュエルしてるね。やっぱりアマチュア同士のデュエルは気楽でいいね」

 

 

 

璃奈「ううん、あの2人はちょっと違う」

 

 

 

ミア「違う?何が違うのさ」

 

 

 

璃奈「部長と歩夢さん、それにもう1人穂村尊さんたち3人は昔、デュエルですごくつらい思いをしてたの。でも今はそれを乗り越えた。だからあの3人は楽しむデュエルがどれだけ大切かを知ってる」

 

 

 

ミア「でもそれって勝ってるから楽しいんじゃないの?やっぱりデュエルは勝つためにあるんでしょ」

 

 

 

璃奈「そういう考えの人もいるかもしれないけど、あの3人は違う。すごく辛いほど勝つためのデュエルを経験してきたから。だからあの3人は楽しむデュエルを大切にしているの。私たちはそんな3人から色々教えてもらった。だから同好会のデュエルはもっと楽しくなった」

 

 

 

ミア「ボクにはわかんないね」

 

 

 

璃奈「ミアさん、前に言いかけたんだけど、私とデュエルして欲しい」

 

 

 

ミア「え?」

 

 

 

璃奈「デュエルでミアさんのこと色々と知りたい」

 

 

 

ミア「悪いけど、ボクはそんなに暇じゃないから」

 

 

 

璃奈「そっか…じゃあ時間がある時にいつでも待ってる 璃奈ちゃんボード むん!」

 

 

 

ミア「何それ。ま、気が向いたらね」

 

 

 

璃奈「うん」

 

 

 

そう言ってミアは立ち去っていった。

 

 

 

璃奈「ミアさん…」

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

 

璃奈「ふぅ〜やっと課題が終わった。さすがにこの量は多すぎ。課題は終わったけど、やっぱりミアさんのこと気になる…」

 

 

 

課題のために休日に登校していた璃奈は、PC室で課題を終わらせて廊下に出た。

 

 

 

 

璃奈「休日の学校って静かすぎ…後ろからワッて言われたら大きな声出ちゃいそう…あれ?誰か倒れてる?あれは…ミアさん!?大丈夫?病気?救急車呼ぶ!?」

 

 

 

 

〜ハンバーガーショップ〜

 

 

 

璃奈「はい、食べて」

 

 

 

ミア「Thanks!はぁやっぱりハンバーガーは最高だね、日本のはちょっと小さいけど」

 

 

 

璃奈「美味しい?」

 

 

ミア「大きさには満足してないけど、味には満足してるよ。でもまさかさっきまで見てたライブに出てた君に助けられるとはね」

 

 

 

璃奈「私たちのライブ、見ててくれたの?」

 

 

 

ミア「ま、暇つぶしにたまたま流し見していただけだから勘違いしないでほしい」

 

 

 

璃奈「わかった、じゃあ話変える。どうして倒れるまでお腹すいてたの?」

 

 

 

ミア「部室にて買い置きしてた食料がなくなったから学食に行こうとしたらまさか休日は休みだなんて」

 

 

 

璃奈「ずっと部室にいってこと?えとミアさんって普段どんな生活をしてるの?」

 

 

ミア「作曲」

 

 

璃奈「してないときは?」

 

 

 

ミア「ベースボールみてるか、ゲームしてるか、寝てる」

 

 

 

璃奈「遊んだりは?」

 

 

ミア「ゲームしてるって言ってるじゃん」

 

 

 

璃奈「えっと…友達とペンギン見に行ったりとか」

 

 

 

ミア「外出るのめんどい、たまにランジュがきて騒いでいく」

 

 

 

璃奈「私、部の動画見たよ、すごくて勉強になった。それでね私、ミアさんの歌好きって思った。」

 

 

 

ミア「Thanks.ボクが作ってるんだから当然だね」

 

 

 

璃奈「ミアさんは自分では歌わないの?」

 

 

 

ミア「Stop.璃奈さ、思いついたことぽんぽん喋るのやめてよ」

 

 

璃奈「ごめん、ミアさんと話せて嬉しかったから…」

 

 

 

ミア「まぁ今日のところはいいよ、空腹から救ってくれた恩人だから」

 

 

 

璃奈「私、ミアさんの歌聞いてみたいな」

 

 

 

ミア「…」

 

 

 

璃奈「ミアさん?」

 

 

 

ミア「悪いけど、ボク歌うことには興味ないから」

 

 

 

璃奈「…」

 

 

 

ミア「じゃ、ボク作曲しないといけないから」

 

 

 

璃奈「うん…」

 

 

 

 

〜ミアの部屋〜

 

 

 

 

ミア「(ボクの歌を聞きたい…。違うボクは作曲家なんだ。作曲がボクの全てなんだ…なのにこの気持ちは一体何?)」

 

 

 

部屋に帰ってきたあとミアは何時間も物思いにふけっていた。

 

 

 

ミア「だめだ!曲が全然浮かばない!ボクは今までどうやって作曲してんだ…わからない。ボクは天才だ、天才じゃないといけないのに。作曲は誰よりも優れてないといけないのに」

 

 

 

 

ミア「わかんない、わかんないよ!ボクがしたいことって…。ボクはするべきことをしてる、なのにこんなにも悩んで…あの子たちは自分勝手に好きなことをやって…でもあんなに楽しそうで…」

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

 

 

 

栞子「皆さん!大変です!」

 

 

栞子がかなり慌てた様子で同好会の部室に入ってきた。

 

 

 

愛「どうしたの?しおっていー、そんなに慌てて」

 

 

 

栞子「ミアさんと…ミアさんと連絡がつかないんです!」

 

 

 

俺「なんだって!?」

 

 

 

栞子「いつもでしたら部室にいるか部屋にいるみたいなのですが、部室には現れませんし、部屋にもいないみたいで…。それに授業にも出ていないみたいで…。ランジュは心配することないと言ってるのですが…」

 

 

 

せつ菜「それは心配ですね…」

 

 

 

栞子「はい、生徒会の仲間にもお願いして探してもらっているのですが見つからなくて…。私の考えすぎならいいのですが、つい先日もランジュと新曲について揉めたばかりでして…」

 

 

 

果林「部長」

 

 

 

俺「あぁ、わかった。栞子、俺たちも探すよ」

 

 

 

栞子「すみません、いつもいつも助けてばかりいてもらって」

 

 

 

エマ「気にしないで栞子ちゃん」

 

 

 

彼方「うんうん、彼方ちゃんたちと栞子ちゃんの仲なんだから水臭いことは無しだぜ〜」

 

 

 

かすみ「全く、本当人騒がせな転入生たちですね」

 

 

 

栞子「すみません、私がしっかりしていれば」

 

 

 

かすみ「あぁ、しお子が悪いんじゃないってば」

 

 

 

しずく「栞子さん、とりあえずミアさんが行きそうな場所は?」

 

 

 

栞子「彼女のことですからあまり遠くには行かないと思うのですが…。なんによせ普段は部室と部屋を行き来するだけが多いので…」

 

 

 

歩夢「とりあえず私たちで手あたり次第探してみよう」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

璃奈「ミアさんってちょっとだけ私に似ている気がする。私ならどこなら安心できる…?ひとりで落ち着けるところ…静かなところ…」

 

 

 

 

 

 

 

〜講堂裏〜

 

 

 

 

璃奈「見つけた」

 

 

 

ミア「璃奈?見つけたってなに?」

 

 

 

璃奈「ミアさんがいないから一緒に探してって栞子ちゃんに頼まれた。部にも授業にも出てないんでしょ?みんな心配してる」

 

 

 

ミア「新曲がまだ出来上がっていないからね。そりゃ心配か」

 

 

 

 

璃奈「新曲?その話は聞いてない。栞子ちゃんも私たちもミアさんがいなくなったことが心配なの」

 

 

 

ミア「曲が書けないボクをなんで心配するんだ。曲が作れないミア・テイラーに価値はないでしょ」

 

 

 

璃奈「心配するのに価値はいらないと思う。いなくなったら心配ただそれだけ。」

 

 

 

 

ミア「ボクには必要なんだ!テイラー家の一員であるボクにはそれに見合った価値がなくっちゃ!」

 

 

 

璃奈「…」

 

 

 

ミア「なんで隣に座るんだよ」

 

 

 

璃奈「座りたいから」

 

 

 

ミア「変な同情はやめてくれ」

 

 

璃奈「何があったかわからないから、同情はできないよ。だから教えて何があったの?」

 

 

 

ミア「…shit! 今から言うことは全部独り言。何か喋ったらもう話さないから」

 

 

 

璃奈「…」

 

 

 

ミア「急に曲が作れなくなった。どう頑張ってもボクの理想の音楽にならない。今まで全てが呼吸をするようにできてた。データを集めて匂いをかいで、自分の理論に基づいてそれを組み立てる。そうすればいくらでもバズりそうな曲を生み出せたんだ。それがダメになった。この学校に来てから、この学校のデュエルを見てから全部おかしくなった。」

 

 

 

 

ミア「全然大したことのないデュエルだったよ。荒削りでチープで、ボクがこれまで見てきたデュエルの方がずっとすごかった。なのにみんなの楽しんでいる顔を見ていると全然違うものに見えた。だから思ったんだ。どうしてみんなはこんなにもデュエルを楽しんでいるんだって、どうしてそうやりたいことばかりできるんだって。ボクは、ボクのやりたいことをできないのに…」

 

 

 

 

璃奈「…」

 

 

 

ミア「曲が作れないなんてボクにはあっちゃいけないのに。いつだって最高の曲を生み出さなきゃ居場所なんてないんだから…なのに…」

 

 

 

 

璃奈「あの…」

 

 

 

 

ミア「黙っててって言ったでしょ!」

 

 

 

 

璃奈「あう。ごめん、でも黙ってられない。約束破ってごめん。」

 

 

 

璃奈「ミアさんがずっと苦しかったのはわかった。苦しいのはつらい。でも居場所がないとか価値がないとか、曲が作れないだけでどうしてそうなっちゃうの?そんなこと…」

 

 

 

ミア「だけ?簡単に言ってくれるね!」

 

 

 

 

璃奈「ご、ごめん」

 

 

 

璃奈「璃奈にはわからないよ。音楽に愛されているというテイラー家への世間の期待、その一員であることの重み。音楽なんて枷でしかない。大っ嫌いだ」

 

 

 

璃奈「嫌いじゃあんなすごい曲は作れないよ」

 

 

 

ミア「作れるよ、ボクは天才だからね」

 

 

 

璃奈「ううん、作れないと思う。ミアさん音楽は好きなのに楽しいと思えてないだけだと思う。楽しむことができたらきっと…」

 

 

 

ミア「楽しむ?そんなの無理だ。ボクはそんな悠長な気持ちで音楽に関わっていたことを心底後悔したんだから」

 

 

 

璃奈「なんで?」

 

 

 

ミア「前、ボクは歌わないのかって聞いたことあったよね?」

 

 

 

璃奈「う、うん」

 

 

 

ミア「前は歌ってた。歌うことが大好きで毎日歌ってた。家族はまるで天使の歌声だって褒めてくれた。家族全員で歌うのが楽しみねって言ってくれた。その日は簡単にきたよ。テイラー家のリサタイル、そこでボクは歌うことになった。本当に楽しみだった。あのステージに立つまでは」

 

 

 

 

ミア「何千もの人がボクを見てる。テイラー家の新しいディーヴァの誕生を待っている。ただで音楽を楽しむことしかできなかったボクがその期待に応えられるか。そんな中でどうどうと歌えたらボクは新しいディーヴァとして認められたんだろうね。でもボクは出来なかった。転ばないようにステージから降りるのが精一杯だったよ。」

 

 

璃奈「そんな…」

 

 

 

ミア「ボクは音楽に愛されるはずのテイラー家の顔に泥を塗ったんだ。だから汚名をそそぐために歌以外の道を探した。そして今に至るってわけ。まぁこの道を悪くない。ボクの曲で世界中が湧くんだからテイラー家の面目も保たれる。わかったでしょ?楽しもうなんて甘い気持ちで入れるわけがない。本当に価値をなくしてしまった。もう誰もボクを必要としない」

 

 

 

 

 

 

璃奈「私、私に必要!」

 

 

 

 

ミア「私、ミアさんの作る曲に興味がある。あと私もハンバーガーとゲームが好き。共通点が2つもある。お友達になろう」

 

   

 

 

ミア「はぁ、なんでそうなるんだよ。ボクは情けない姿を璃奈に見せた。呆れられていい。変な話を聞いたなで終わりにしてよ」

 

 

 

璃奈「ううん、情けない姿を見せてくれた。これは関係が深まった証拠。」

 

 

 

 

ミア「だからどうしてそうなるんだよ」

 

 

 

璃奈「前にね、部長と歩夢さんの過去について色々大変なことがあったの。部長は弱いところを見せないために1人で解決しようとしてた。でも最後は歩夢さんも部長も全部話してくれたの。そこから私たちはすごく仲良くなれた。」

 

 

 

ミア「…」

 

 

 

 

璃奈「部長が教えてくれたデュエルはね、見えないし聞こえない心の声がデュエルに詰まってるの。だから私たちはデュエルをするたびにもっともっと分かり合えるの。ミアさんの曲もそれにすごく似てるの。聞こえない声も音にぎゅーって詰まってる。だから私ミアさんの曲が大好きなんだと思う」

 

 

 

ミア「…」

 

 

 

璃奈「でも聞こえないからってその音がなくなったらミアさんの曲じゃない気がする。それと同じ、ミアさんが溜め込んでる気持ちがなかったらそれはミアさんじゃない。聞こえない音も閉じ込めてた気持ちもなきゃだめなの。それがないとミアさんの曲じゃない」

 

 

 

 

ミア「そう、なのかな」

 

 

 

 

璃奈「そうだよ!ミアさんはやっぱりすごい!私、ミアさんの曲大好き」

 

 

 

ミア「う、う、うわーん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

璃奈「はい、ティッシュ」

 

 

ミア「もう一枚」

 

 

 

璃奈「なくなっちゃった。もっと持ってくるよ、ここでまってて」

 

 

 

ミア「いいよ、ティッシュボックスで欲しいよ、行くよ」

 

 

 

璃奈「ううん、ここで待ってて。静かで誰もいないところ落ち着くよね、私も同じ」

 

 

ミア「共通点、3つになったね」

 

 

 

璃奈「うん!」

 

 

 

ミア「あのさ」

 

 

 

璃奈「何?」

 

 

 

 

ミア「前に言ってたボクとのデュエル、いいよしても」

 

 

 

璃奈「本当?」

 

 

 

ミア「うん…ボクも璃奈のこともっと知りたいから…」

 

 

 

璃奈「ありがとう!」

 

 

 

 

 

一方…

 

 

 

 

俺「璃奈から連絡だ」

 

 

 

愛「なんだって!?」

 

 

 

俺「ミアを見つけたからもう大丈夫だって」

 

 

 

栞子「そうでしたか…本当によかったです…」

 

 

 

俺「それとデュエル場にきてくれって」

 

 

 

 

栞子「デュエル場にですか?」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

栞子「わかりました!行きましょう!」

 

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

栞子「ミアさん!」

 

 

 

ミア「あ、栞子…その心配かけてごめんなさい」

 

 

 

栞子「いえ、気にしないでください。それよりこちらこそミアさんが色々悩んでいたのに気づいてあげられずにすみません。もう…大丈夫なのですか?」

 

 

 

ミア「うん」

 

 

 

栞子「それは良かったです」

 

 

 

璃奈「部長」

 

 

 

俺「?」

 

 

 

璃奈「これから私とミアさんはデュエルするの。みんなにはこのデュエル、見届けて欲しい」

 

 

 

俺「…そうか、わかった」

 

 

 

愛「もちろんだよ!りなりー!」

 

 

 

 

璃奈「ありがとう。ミアさん。ライフは8000のマスターデュエルでいい?」

 

 

 

ミア「うん、準備はできてるよ」

 

 

 

 

璃奈「それじゃあ行くよ、ミアさん!」

 

 

 

ミア「Come on!璃奈!」

 

 

 

 

 

2人「デュエル(Duel)!!」

 

 

 

互いのライフは8000のマスターデュエル

 

 

 

 

ミア「先攻は璃奈に譲るよ」

 

 

 

璃奈「ありがとう、それじゃあ。私のターン、私はサイバー・ドラゴン・ドライを召喚。そしてその召喚にチェーンして手札のサイバー・ドラゴン・フィーアを特殊召喚。サイバー・ドラゴン・ドライの効果。2体のレベルを5にする。私は2体のモンスターでオーバーレイ。エクシーズ召喚。ランク5、サイバー・ドラゴン・ノヴァ」

 

 

  

俺「今日の璃奈はサイバー・ドラゴンデッキか」

 

 

 

璃奈「そして私はノヴァ1体でオーバーレイネットワークを再構築。ランクアップエクシーズチェンジ!きて、ランク6、サイバー・ドラゴン・インフィニティ」

 

 

 

ミア「インフィニティ…そのモンスターは知ってるよ、すごく厄介なモンスターだよね」

 

 

 

璃奈「うん、私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

 

ミア「ボクのターン、ドロー。自分のフィールドにカードがない時、手札のこのカードを発動できる!」

 

 

 

璃奈「!?まさか」

 

 

 

ミア「そう、このカードのイラスト通りさ、手札から無限泡影を発動!璃奈のインフィニティの効果を無効にするよ!」

 

 

 

璃奈「インフィニティの効果ORU(オーバーレイ・ユニット)を1つ使い、その発動を無効にして破壊するよ。」

 

 

 

ミア「ま、ここまで読み通りだね。でもここからが本番だよ。ボクはフィールド魔法 アンプリファイアーを発動!」

 

 

 

かすみ「あのカードは…ってなんでしたっけ?」

 

 

 

俺「音響戦士専用のフィールド魔法だ」

 

 

 

 

果林「つまりミアは音響戦士デッキってことね」

 

 

 

璃奈「音響戦士…すごくミアさんらしい」

 

 

 

 

ミア「Thanks.ボクはスケール7の音響戦士ギータスとスケール1の音響戦士マイクスをペンデュラムスケールにセッティング!ペンデュラム召喚!Come on!ボクのモンスターたち!音響戦士ギタリス!そして音響戦士ディージェス!」

 

 

 

栞子「ミアさんのペンデュラム召喚が決まりました!」

 

 

 

ミア「ギタリスの効果!Pゾーンのギータスを手札に戻すよ。そしてディージェスの効果でデッキから音響戦士ピアーノを特殊召喚するよ!ボクはレベル4のディージェスにレベル3のピアーノをチューニング!」

 

 

 

かすみ「まさか!?」

 

 

 

璃奈「シンクロ召喚!?」

 

 

 

 

ミア「シンクロ召喚!Come on!ボクのエース!音響戦士ロックス!!」

 

 

 

 

璃奈「あれがミアさんのエースモンスター…」

 

 

 

 

ミア「ロックスの効果!EXデッキの表側のディージェスを手札に戻す!ロックスの更なる効果!フィールドにアンプリファイアーがある時、相手フィールドのカード1枚を破壊する!ボクが破壊するのは当然、サイバードラゴン・インフィニティ!」

 

 

 

璃奈「うっ」

 

 

 

 

ミア「さらにボクは音響戦士ギータスを再びペンデュラムスケールにセッティング!そしてギータスのペンデュラム効果!手札1枚を墓地に送り、デッキから音響戦士サイザスを特殊召喚する!そしてレベル4のサイザスにレベル3のギタリスをチューニング!シンクロ召喚!Come on!2体目の音響戦士ロックス!」

 

 

 

 

璃奈「うぅ」

 

 

 

 

ミア「まだだよ!墓地のピアーノの効果!このカードを除外してフィールドのロックス1体を任意の種族に変更する!」

 

 

 

果林「種族を変更して一体何をするつもり?」

 

 

 

俺「おそらく狙いは種族変更じゃない」

 

 

 

 

果林「え?」

 

 

 

 

ミア「その通りだよ、ベイビーちゃん。ボクはロックスを、うーん、そうだな、サイバース族に変更するよ!」

 

 

 

 

かすみ「サ、サイバースだってぇ!?」

 

 

 

 

ミア「さらに墓地のサイザスの効果、このカードを除外して除外されてるピアーノを特殊召喚するよ!」

 

 

 

果林「狙いはこれだったのね」

 

 

 

 

ミア「行くよ!ボクはレベル7のロックスにレベル3のピアーノをチューニング!」

 

 

 

 

栞子「レベルの合計は10…」

 

 

 

 

ミア「シンクロ召喚!Come on!フルール・ド・バロネス!!」

 

 

 

 

俺「バロネスだと!?」

 

 

 

かすみ「そんなにすごいカードなんですか?」

 

 

 

せつ菜「ものすごいレアカードですよ!効果もすっごく強力なんです!あんなカードを持っているなんて…羨ましいです」

 

 

 

 

ミア「ま、天才のボクにふさわしいカードだよね。バロネスの効果!璃奈のセットカードを破壊するよ!」

 

 

 

 

璃奈「あぁ…」

 

 

 

 

しずく「これで璃奈さんのフィールドはガラ空きです…」

 

 

 

 

ミア「アンプリファイアーの効果!音響戦士カードが効果を発動した時、音響カウンターを置くよ」

 

 

 

 

しずく「このターン、ミアさんが効果を発動した音響カードの枚数は…」

 

 

 

ミア「6!よってロックスの攻撃力は600アップするよ!バトル!音響戦士ロックスで璃奈にダイレクトアタック!!」

 

 

 

 

璃奈「うぅぅ」

 

 

 

璃奈ライフ8000→4900

 

 

 

ミア「続けてバロネスでダイレクトアタック!」

 

 

 

璃奈「きゃあ」

 

 

 

璃奈ライフ4900→1900

 

 

 

ミア「メインフェイズ2、アンプリファイアーの効果!音響カウンターを5個取り除くことで璃奈に音響戦士カード×300のダメージを与える!ボクのフィールドには3種類の音響戦士カードがある!よって900のダメージだよ!」

 

 

 

璃奈「うぅ」

 

 

 

璃奈ライフ1900→1000

 

 

 

かすみ「一気にりな子のライフを7000も削った…」

 

 

 

果林「ミア・テイラー…天才と呼ばれるその実力は伊達じゃないわね…」

 

 

 

 

ミア「ボクはこれでターンエンド。この時、マイクスのペンデュラム効果で除外されているサイザスを手札に戻す。ちなみにバロネスには璃奈のカード効果を1度無効にする効果があるよ」

 

 

 

 

かすみ「な、なんてカードなんですか!?」

 

 

 

 

璃奈「すごい…流石はミアさん…。でも私も負けない 璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

 

ミア「うん!ボクも璃奈のデュエルもっと見たい!」

 

 

 

璃奈「いくよ、私のターン、ドロー。!?」

 

 

 

愛「りなりー?」

 

 

 

璃奈「ミアさんが私のフィールドをガラ空きにしてくれたお陰でこのカードが使える。私は魔法カード ライトニング・ストームを発動。ミアさんのモンスター全て破壊するよ」

 

 

 

 

ミア「そうはさせないよ!バロネスの効果!ライトニング・ストームを無効にする!」

 

 

 

 

璃奈「でもこれで私のカード効果を止めるカードはなくなったね。私は魔法カード 一時休戦を発動。デッキから1枚ドローして次のミアさんのターン終了時までお互いが受ける全てのダメージは0になるよ。さらにデッキからカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動。デッキから2枚ドローするよ。私は手札のサイバー・ダーク・クローを墓地に送り、デッキからサイバネティック・ホライゾンを手札に加えるよ」

 

 

 

 

愛「サイバー・ダークカード!?りなりーがどうして…」

 

 

 

 

璃奈「私、このデュエルで伝えたかった。誰の心にも表と裏、光と闇はある。でもその裏の心を無理に閉じ込める必要はないの。表と裏、その全てがその人なんだって。その両方がなきゃその人じゃないって。だからミアさん、これからは自分の心を閉じ込めないで。ミアさんのやりたいこと、ミアさんがつらいと思っていることをどんどんさらけ出して。私たちはどんなミアさんだって受け止めるから!」

 

 

 

 

ミア「璃奈…」

 

 

 

 

愛「りなりー…」

 

 

 

 

俺「本当、いつの間に大きくなったな、璃奈のやつ」

 

 

 

愛「うん!」

 

 

 

 

ミア「Thanks.璃奈…」

 

 

 

 

 

 

璃奈「うん。いくよ、ミアさん。私は魔法カード サイバネティック・ホライゾンを発動。手札からサイバー・ダーク・エッジ、デッキからサイバー・ダーク・キメラを墓地に送るよ。そしてデッキからサイバー・ダーク・カノンを手札に加えて、EXデッキからサイバー・エンド・ドラゴンを墓地に送るよ。サイバー・ダーク・キメラの効果でさらにデッキからサイバー・ダーク・キールを墓地に送るよ。続けて手札のサイバー・ダーク・カノンを墓地に送り、デッキからサイバー・ダーク・ホーンを手札に加えるよ」

 

 

 

 

彼方「璃奈ちゃん、サイバー・ダークのカードを物にしてるね〜」

 

 

 

 

璃奈「私はサイバー・ダーク・ホーンを召喚、効果発動。そして魔法カード オーバーロード・フュージョンを発動!墓地のサイバー・ダーク・ホーン、エッジ、キール、カノン、クローを除外して融合召喚!きて!鎧獄竜ーサイバー・ダークネス・ドラゴン!」

 

 

 

 

栞子「これが…璃奈さんのサイバー・ダークモンスターの切り札…?」

 

 

 

 

璃奈「サイバー・ダークネスの効果!墓地のサイバー・エンド・ドラゴンをこのカードに装備し、その攻撃力をサイバー・ダークネスの攻撃力に加えるよ」

 

 

 

ミア「攻撃力6000!?なんてパワフルなモンスターなんだ」

 

 

 

璃奈「まだだよ、ミアさん。私はサイバー・エンド・ドラゴンを装備したサイバー・ダークネスをリリース!」

 

 

 

 

 

しずく「サイバー・ダークネスを…」

 

 

 

エマ「手放しちゃった!?」

 

 

 

 

璃奈「これが私の本当の切り札!鎧皇竜ーサイバー・ダーク・エンド・ドラゴン!!」

 

 

 

 

ミア「サイバー・ダーク・エンド・ドラゴン…すごい、すごいよ!璃奈!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード テレテレ。サイバー・ダーク・エンドは相手が発動した効果を受けないよ」

 

 

 

 

かすみ「な、なんて効果…」

 

 

 

 

璃奈「そして墓地のサイバー・エンド・ドラゴンをサイバー・ダーク・エンドに装備。このカードは装備カードの数だけ攻撃できる。つまり次の私のターンで私かミアさんの墓地のモンスターを装備することで攻撃回数を増やすことができる」

 

 

 

 

ミア「やるね…」

 

 

 

 

璃奈「バトル!サイバー・ダーク・エンド・ドラゴンでフルール・ド・バロネスを攻撃!」

 

 

 

 

ミア「ぐっ」

 

 

 

 

 

璃奈「私はこれでターンエンド」

 

 

 

 

 

ミア「強力な耐性を持ったサイバー・ダーク・エンド…これが心の表も裏も受け入れた璃奈の力…。けど、ボクだって自分の心の表も裏も受け入れたんだ、負けないよ。ボクのターン、ドロー!ボクもこのカードを使わせてもらう!魔法カード 強欲で貪欲な壺!デッキから10枚カードを除外して2枚ドローする!」

 

 

 

璃奈「ミアさんも強欲で貪欲な壺を使うんだ。共通点また増えたね 璃奈ちゃんボード にっこりん」

 

 

 

 

ミア「うん!ギータスのペンデュラム効果!手札1枚を墓地に送り、デッキから音響戦士ギタリスを特殊召喚!ギタリスの効果、ペンデュラムゾーンのギータスを手札に戻すよ!続けて墓地のピアーノの効果、フィールドのロックスの種族を、そうだな今度はドラゴン族に変更する!そして墓地のサイザスの効果、このカードを除外して除外されているピアーノを特殊召喚!さらにスケール8の音響戦士ディージェスをペンデュラムスケールにセッティング!これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!」

 

 

 

 

かすみ「まさか!?」

 

 

 

 

かすみ「ペンデュラム召喚!EXデッキからCome on!ペンデュラムシンクロモンスター!音響戦士ロックス!!」

 

 

 

 

せつ菜「ロックスはペンデュラムシンクロモンスターだったんですね!」

 

 

 

 

 

ミア「これで準備は整った!これからロックに行くよ!ボクは魔法カード 受け継がれる力を発動!」

 

 

 

 

璃奈「受け継がれる力!?」

 

 

 

 

ミア「そう、テイラー家の名前もこのカードもボクにとって枷でしかなかった…けど今は違う、ボクはテイラー家の一員でなりより、ボクはボクだ!天才なところも弱いところだって全部ボクなんだ!」

 

 

 

璃奈「うん、そうだよ!ミアさん!」

 

 

 

ミア「それを気づいた今ならこのカードを使える。テイラー家の名を受け継ぐのに恥じないデュエルをするんだ。ボクはロックス1体を墓地に送り、その攻撃力をもう1体のロックスに加える!」

 

 

 

 

エマ「これでロックスの攻撃力がサイバー・ダーク・エンドに並んだ」

 

 

 

俺「いや、まだだ」

 

 

 

ミア「その通りだよ、ベイビーちゃん。アンプリファイアーの効果!アンプリファイアーには今、カウンターは6個乗っている!よって攻撃力は5600だ!バトル!音響戦士ロックスでサイバー・ダーク・エンド・ドラゴンを攻撃!!」

 

 

 

璃奈「ぐぅ…」

 

 

 

 

ミア「ボクはこれでターンエンド」

 

 

 

璃奈「一時休戦の効果がなかったら負けてるところだった」

 

 

 

ミア「でも絶体絶命だね、璃奈」

 

 

 

 

璃奈「うん…でも私、ミアさんとのデュエルすごく楽しい!」

 

 

 

 

ミア「ボクもだよ…こんなにワクワクするデュエル久しぶりだ!」

 

 

 

 

璃奈「うん!やっぱりミアさんは笑っている方がいいよ」

 

 

 

ミア「えへへ、そうかな」

 

 

 

璃奈「うん!ミアさんが笑ってると私も嬉しくなる。璃奈ちゃんボード にっこん」

 

 

 

ミア「璃奈…でもまだ諦めてないんだろ?」

 

 

 

璃奈「もちろん。璃奈ちゃんボード やったるで〜。私のターン、ドロー!きた!私は魔法カード エヴォリューション・レザルト・バーストを発動!」

 

 

 

ミア「なんだ!?あのカードは…」

 

 

 

璃奈「この効果によりデッキからオーバロード・フュージョンを手札に加える。そしてこのターン、オーバーロード・フュージョンの効果で融合召喚したモンスターが6体以上を融合素材にしていた場合、その数まで相手に攻撃できる!」

 

 

 

ミア「なんてカードなんだ」

 

 

 

 

璃奈「魔法カード オーバーロード・フュージョンを発動!墓地のサイバー・ドラゴン・フィーア、サイバー・ダーク・キメラ、サイバー・ダークネス・ドラゴン、サイバー・ダーク・エンド・ドラゴン、サイバー・ドラゴン・ノヴァ、サイバー・ドラゴン・インフィニティの6体をゲームから除外して融合召喚!きて!キメラテック・オーバー・ドラゴン!」

 

 

 

 

ミア「キメラテック・オーバー・ドラゴン…」

 

 

 

璃奈「キメラテック・オーバー・ドラゴンの攻撃力は融合素材にしたモンスター×800になる。融合素材は6体、よって攻撃力は4800だよ。」

 

 

 

かすみ「4800の6回攻撃!?りな子のやつ、見かけによらずえげつない…」

 

 

 

璃奈「バトル!キメラテック・オーバー・ドラゴンで音響戦士ロックスを攻撃!エヴォリューション・レザルト・バースト!」

 

 

 

ミア「ぐっ」

 

 

 

ミアライフ8000→5700

 

 

 

せつ菜「キメラテック・オーバー・ドラゴンにはあと5回の攻撃が残っています!」

 

 

 

 

璃奈「行くよ!ミアさん!キメラテック・オーバー・ドラゴンで攻撃!エヴォリューション・レザルト・バースト、5連打!」

 

 

 

ミア「ぐぁぁ」

 

 

 

ミアライフ5700→0

 

 

 

 

 

 

 

ミア「完敗だよ、璃奈」

 

 

 

 

璃奈「ミアさん」

 

 

 

 

ミア「でもすごくenjoyできたよ。こんなに楽しかったデュエルはいつぶりだろう」

 

 

 

璃奈「私もミアさんとのデュエル、すごく楽しかった」

 

 

 

ミア「またデュエルしてくれるかい?」

 

 

 

璃奈「もちろん!璃奈ちゃんボード むん!」

 

 

 

 

ミア「Thanks.」

 

 

 

 

愛「2人ともめっちゃいいデュエルだったよー」

 

 

 

ミア「天才のボクがデュエルするんだ、当然だよね」

 

 

 

 

かすみ「りな子の時と全然態度が違うんですけど」

 

 

 

璃奈「ミアさん、これからはミアさんが本当にやりたいことをやればいいんだよ」

 

 

 

 

ミア「そうだね、これからはボクのやりたいことをやる」

 

 

 

 

せつ菜「はい!この学園ではそれが許されていますから!」

 

 

 

璃奈「私、ミアさんの歌が聴きたい!」

 

 

 

ミア「ボクの歌か…いいよ、わかった」

 

 

 

璃奈「本当?璃奈ちゃんボード わーいわーい」

 

 

 

 

ミア「ボクを救ってくれたお礼さ。それくらいはね」

 

 

 

エマ「ミアちゃんの歌、私も聴きたい!」

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

 

ランジュ「ミア、新曲はできたんでしょうね?」

 

 

 

ミア「できたよ」

 

 

 

ランジュ「じゃあ早速聴かせてちょうだい、ランジュが歌うのに相応しい曲なんでしょうね?」

 

 

 

ミア「ダメ」

 

 

ランジュ「え?」

 

 

 

ミア「これはボクのための歌だ」

 

 

 

 

ランジュ「ミアのためってどういうことよ?」

 

 

 

 

ミア「言った通りだよ。これはボクが歌うための歌。ランジュ、君はこれまで好き勝手やってきた。だからボクもやりたいようにやらせてもらうよ」

 

 

 

 

ランジュ「ど、どういうことよ?」

 

 

 

 

ミア「行った通りの意味だよ、じゃ」

 

 

 

 

ランジュ「ま、待ちなさいよ」

  

 

 

 

 

 

〜講堂〜

 

 

 

愛「ミアチのライブ、愛さんめっちゃ楽しみ!」

 

 

 

 

璃奈「私も。璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

 

 

 

せつ菜「あ、ミアさんが来ましたよ!」

 

 

 

 

 

ミア「みんな、今日はボクのために集まってくれてThanks.今日はボクがボクのために作ったボクだけの歌を披露するよ!それじゃあ行くよ!『I'm Still…』」

 

 

 

 

 

to be continued…



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第4話

 

ミアがライブをしてから数日後…

 

 

 

 

かすみ「で!なんで当然のようにミア・テイラーが同好会の部室にいるんですか?」

 

 

 

 

ミア「ボクがいたいから。それ以上理由が必要?」

 

 

 

かすみ「必要!大体、あなたは部の人間でしょうが!」

 

 

 

 

ミア「別に、あれはランジュが勝手にやったことだし、元よりボクは部に入ったって思ってなかったし」

 

 

 

 

かすみ「ぐぬぬ」

 

 

 

 

しずく「まあまあかすみさん落ち着いて」

 

 

 

俺「そうそう、せっかく来てくれんだ。そんなに喧々するなって」

 

 

 

 

璃奈「私もミアちゃんが来てくれて嬉しい」

 

 

 

ミア「ボクも璃奈に会えて嬉しいよ」

 

 

 

 

かすみ「本当、りな子の前では大人しいんだから…」

 

 

 

 

俺「それにこれからミアが作曲を手伝ってくれるらしいからさ」

 

 

 

かすみ「作曲をですか?」

 

 

 

ミア「そう、ベイビーちゃん、音楽には全然疎いらしいからね。璃奈には恩があるし、それくらいはeasyだよ」

 

 

 

かすみ「ぐぬぬ」

 

 

 

璃奈「私、ミアちゃんが作ってくれた歌、歌うの楽しみ」

 

 

 

ミア「ボクも璃奈に早く歌ってもらいたよ」

 

 

 

 

俺「そういうことだから、よろしくな、かすみ」

 

 

 

 

かすみ「ま、まぁ先輩がそこまで言うなら仕方ないですね」

 

 

 

 

果林「(かすみちゃんとミア、案外似たものかもしれないわね)」

 

 

 

 

 

 

 

〜スクールアイドル部、部室〜

 

 

 

 

ランジュ「…」

 

 

 

栞子「ランジュ…どうかしました?」

 

 

 

ランジュ「どうして…どうしてミアは…」

 

 

 

栞子「ミアさんはご自身のやりたいことのために部を離れたのだと…」

 

 

 

ランジュ「歌いたいのなら部でランジュと競い合って歌えばいいじゃない、そうすればテイラー家の顔に泥を塗る心配だってないでしょ。このランジュに認められてライブをするんだから」

 

 

 

 

栞子「ミアさんがやりたいことはそうじゃなかったんですよ。ただ純粋に歌を楽しむ、それをしたかったんですよ」

 

 

 

ランジュ「じゃあ栞子はなんで部にいるの?」

 

 

 

栞子「え?」

 

 

 

ランジュ「栞子は自由に歌えてないじゃない、なのにどうして部にいれるのよ」

 

 

 

栞子「それは…。歌うことより私はランジュ、あなたの側にいたいと思ったらです」

 

 

 

ランジュ「!?そう…」

 

 

 

栞子「そうです」

 

 

 

ランジュ「…」

 

 

 

栞子「ランジュ…?」

 

 

 

 

ランジュ「何でもないわ、さぁ練習をしましょう」

 

 

 

栞子「えぇ」

 

 

 

 

 

 

〜同好会部室〜

 

 

 

かすみ「それで、ミア子は同好会に入るの?入らないの?」

 

 

 

ミア「ミア子?この学園じゃボク3年だから先輩なんだけど」

 

 

 

かすみ「でも、しお子から聞いたよ。あっちで飛び級したから3年らしいけど、本当は14歳だって。つまりかすみんより年下でしょ。だからミア子だよ」

 

 

 

ミア「はぁ」

 

 

 

かすみ「で、入るの?入らないの?」

 

 

 

俺「ま、まぁそんなに急いで決めることでもないし、しばらく同好会の様子を見てからでもいいんじゃないか?」

 

 

 

かすみ「いいんですか?それで」

 

 

 

俺「あぁ、無理に入って、なんか違ったってなっても申し訳ないし、じっくり考えてもらった方がいいと思う」

 

 

 

かすみ「まぁそれも一理ありますね。いい?ミア子、よーく考えるんだよ」

 

 

 

ミア「はいはい、わかってるよ」

 

 

 

 

果林「珍しいわね、普段なら積極的に勧誘しそうなのに」

 

 

 

俺「え?あぁ…ちょっとな」

 

 

 

歩夢「もしかしてランジュちゃんのこと気にしてる?」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

歩夢「やっぱり」

 

 

 

俺「前に栞子が言っていた。ランジュは昔から誤解されてやすくて周りの人はどんどん離れていったって」

 

 

 

歩夢「ランジュちゃんの側にいるために栞子ちゃんは部に行ったんだもんね…」

 

 

 

俺「あぁ、そんなランジュの元からまたミアが離れたって知ったら…」

 

 

 

歩夢「ランジュちゃん…きっと悲しむよね」

 

 

 

俺「あぁ。まだランジュのことわかってない状態で無理にミアを誘っても、ランジュとの関係が拗れるだけだと思う。」

 

 

 

歩夢「だからミアさんが同好会に入るのはランジュちゃんとの問題が解決してからでも遅くないってことだよね?」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

歩夢「私もそう思う」

 

 

 

果林「ふふ、優しいのね、あなたたち」

 

 

 

 

 

 

〜廊下〜

 

 

 

俺「栞子」

 

 

栞子「部長?」

 

 

 

俺「ちょうどよかった。ちょっといい?」

 

 

 

栞子「えぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「最近、ランジュの様子はどう?」

 

 

 

栞子「ランジュですか…。そうですね、ミアさんのライブ以降、良いとは言えませんね」

 

 

 

俺「やっぱりか」

 

 

 

栞子「気づいていたのですか?」

 

 

 

俺「いや、多分そうなんじゃないかって」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

俺「前に栞子は、ランジュは昔から誤解されやすくて、そのせいでランジュの周りから人が離れていったって言ったよね。ミアがランジュのせいで離れていってないにしろ、また1人ランジュの元から離れたことは事実だから。だから悲しんでいるんじゃないかって」

 

 

 

 

栞子「悲しんでいる…そうかもしれませんね…」

 

 

 

 

俺「俺たちはそんなランジュの力になりたいって思ってる」

 

 

 

栞子「ランジュのですか?」

 

 

 

俺「あぁ、同じスクールアイドルが好きな仲だろ放っておけないよ」

 

 

 

栞子「ありがとうございます。ですが、まずは私がなんとかしてみます。ランジュのことも、またランジュが同好会のやり方を認めてもらえようにすることも。いつまでも皆さんの力に頼りきりではいけませんし」

 

 

 

俺「わかった。けど困ったことがあったらいつでも頼ってくれていいから」

 

 

 

栞子「ありがとうございます。では失礼します」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

歩夢「栞子ちゃん、どうだった?」

 

 

 

俺「ランジュの様子はやっぱりミアのライブ以降違うみたいだけど、まずは自分でなんとかしてみるって」

 

 

 

歩夢「そっか」

 

 

 

俺「けど、俺たちもただ栞子を待っているだけじゃダメだと思う。だから俺たちは俺たちにできることをしよう」

 

 

 

歩夢「うん!そうだね」

 

 

 

 

 

 

 

栞子「どうしたらランジュに同好会のやり方を認めてもらえるのか…」

 

 

 

 

 

ランジュ「栞子!」

 

 

 

 

栞子「ランジュ?」

 

 

 

 

ランジュ「話があるの」

 

 

 

 

 

 

〜生徒会室〜

 

 

 

栞子「話って一体」

 

 

 

ランジュ「さっきあの子と話してたわよね」

 

 

 

栞子「え、えぇ」

 

 

 

ランジュ「それだけじゃない、ミアが部から離れる時、その場にいながら何もしなかったよわね」

 

 

栞子「そ、それは…ミアさんの意志を尊重して」

 

 

 

ランジュ「そんなの言い訳だわ。あの子はプロなのよ、だったらランジュが用意した最高の環境にいた方がいいに決まってるわ!栞子も適性適性って昔から言ってたじゃない」

 

 

 

 

栞子「えぇ、ですが必ずしも適性が全てとは限りません」

 

 

 

ランジュ「栞子は同好会とランジュ、どっちの味方なのよ!」

 

 

 

栞子「どっちのって…私は別にどちらの敵でもありませんし、どちらの味方ですよ」

 

 

 

ランジュ「そんなのダメよ。どっちかにして」

 

 

 

栞子「そんなの決められませんよ。それにミアさんが離れたのはミアさんがやりたいことを見つけたからであって、それを応援するのが生徒会長としての私の勤めだと思います」

 

 

 

ランジュ「そんなことないわよ、ミアも同好会のみんなももっともっと競い合って頂点になった者がライブを勝ち取れる。そうすればもっともっとあの子たちは輝けるのよ!栞子、あなただってそうよ」

 

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

ランジュ「栞子?」

 

 

 

 

栞子「私には…」

 

 

 

ランジュ「言いたいことがあるなら言いなさいよ」

 

 

 

 

栞子「私にはあなたの特別なやり方はできません!」

 

 

 

ランジュ「栞子…?」

 

 

 

栞子「皆さんだってそうです。あなたのような特別なやり方ができるんわけじゃないんです!」

 

 

 

 

ランジュ「栞子…」

 

 

 

 

栞子「すみません…少し…言いすぎました…」

 

 

 

 

ランジュ「そう…栞子までランジュを特別扱いするのね」

 

 

 

 

ランジュはそう言って部室を出て行った

 

 

 

 

栞子「ラ、ランジュ…待ってください!」

 

 

 

栞子があとを追って部室を出た時にはすでにランジュの姿はなかった。

 

 

 

栞子「私…なんてことを…」

 

 

 

 

 

〜練習場〜

 

 

 

 

エマ「そろそろ部か使う時間だけど…」

 

 

 

彼方「栞子ちゃんたち来ないね…」

 

 

 

ミア「ま、ランジュのことだ。どこかで油売ってるんじゃない?それに栞子が付き合ってるんでしょ」

 

 

 

 

 

数分後…

 

 

 

かすみ「ぜっんぜっん来ませんねーこれならかすみんたち、もっと練習できたじゃないですか」

 

 

 

歩夢「どうする?」

 

 

 

俺「なんか嫌な予感がする。俺、栞子たちを探してくる。みんなは先にデュエル場に行っててくれ」

 

 

 

歩夢「なら、私も一緒に探す」

 

 

 

愛「愛さんも!」

 

 

 

せつ菜「私も行きます!」

 

 

 

 

俺「いや、俺の思い違いかもしれないし…」

 

 

 

果林「こういう時のキミの勘ってあたるのよね」

 

 

 

かすみ「たしか、えぇーと」

 

 

 

璃奈「リンクセンス」

 

 

 

かすみ「あー、それそれ」

 

 

 

彼方「だから彼方ちゃんたちも探すよ〜」

 

 

 

俺「わかった、ありがとうみんな」

 

 

 

 

俺たちはランジュたちを探した。

 

 

 

 

一方…

 

 

 

栞子「ランジュ…ランジュ…どこにいるんですか」

 

 

 

歩夢「栞子ちゃん!?」

 

 

 

栞子「歩夢さん!?」

 

 

 

 

歩夢「よかった、こんなところにいたんだ。練習場に来なかったから心配したんだ…」

 

 

 

栞子「そうでしたか…」

 

 

 

歩夢「あれ、ランジュちゃんは一緒じゃないの?」

 

 

 

栞子「ランジュは…ランジュは…」

 

 

 

歩夢「栞子ちゃん?」

 

 

 

栞子の意思に反して、栞子の眼から涙が溢れていた。

 

 

 

歩夢「栞子ちゃん…」

 

 

 

栞子「歩夢さん…私…」

 

 

 

歩夢は何も言わずに栞子を抱き寄せた。

 

 

 

歩夢「無理しなくていいんだよ。」

 

 

 

栞子「…はい」

 

 

 

 

栞子はランジュとの間にあったことを歩夢に全て話した。

 

 

 

歩夢「そっか…大変だったよね」

 

 

 

栞子「いえ、これは私の至らなさが招いたことです…」

 

 

 

歩夢「そんなことないよ。栞子ちゃんは十分すぎるほど頑張ったよ。同好会と部の間に板挟みになって辛かったよね」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

歩夢「栞子ちゃん、栞子ちゃんが1番したいことは何?部とか同好会とか関係なく栞子ちゃんの気持ちが知りたいの」

 

 

 

栞子「ランジュと…ランジュと仲直りがしたいです!」

 

 

 

歩夢「だよね。だったら仲直りしよう」

 

 

 

栞子「そんな簡単にいくでしょうか?」

 

 

 

歩夢「それはわからない。でも栞子ちゃんとランジュちゃんなら簡単じゃなくてもきっと仲直りできる。2人はお互いを思い合ってる幼馴染なんでしょ?」

 

 

 

栞子「えぇ」

 

 

 

歩夢「なら大丈夫。私とあの子だって仲直りできたんだからきっと大丈夫だよ」

 

 

 

栞子「強いんですね、歩夢さんは…」

 

 

 

歩夢「そんなことないよ。でも強くしてくれた人たちはいるかな」

 

 

 

栞子「同好会の皆さんですか?」

 

 

 

歩夢「そう、同好会のみんながいなかったら今の私はないの」

 

 

 

栞子「やっぱり素晴らしいですね、同好会の皆さんは」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

栞子「ですが、どうしたらいいのでしょうか?」

 

 

 

歩夢「私たちと栞子ちゃんが分かり合えるきっかけになったのは何?」

 

 

 

栞子「デュエル…」

 

 

 

歩夢「そう、話し合いだけじゃなくても自分の思いを伝える方はいくらでもあるよ」

 

 

 

 

 

 

一方…

 

 

 

 

かすみ「先輩!いました!あそこです!」

 

 

 

俺「ランジュ!」

 

 

 

ランジュ「あなたたち…ランジュに何の用?」

 

 

 

俺「練習場に来なかったけど」

 

 

 

ランジュ「そんな気分にならなかったのよ」

 

 

 

俺「栞子と何かあったのか」

 

 

 

ランジュ「!?…あなたたちには関係ないでしょ!」

 

 

 

俺「やっぱり何かあったんだ」

 

 

 

 

ランジュ「放っておきなさないよ!」

 

 

 

俺「放っておけないよ」

 

 

 

ランジュ「どうして?ランジュが特別だから?」

 

 

 

俺「ランジュが特別とかそんなこと関係ない、君と俺たちは同じスクールアイドルが大好きな仲だ。だから困ってるなら助けるそれだけだ」

 

 

 

ランジュ「…とにかくランジュに構わないで」

 

 

 

ランジュはそう言って立ち去っていった。

 

 

 

 

かすみ「いいんですか?先輩」

 

 

俺「今のランジュには何を言っても逆効果だと思う。栞子と何かあったことは確実だ。まずは栞子に話を聞こう」

 

 

 

せつ菜「それがいいですね」

 

 

 

 

〜同好会部室〜

 

 

 

俺「歩夢、それに栞子も」

 

 

 

栞子「皆さん…」

 

 

 

俺「歩夢から話は聞いたよ。大変だったよな」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

歩夢「ランジュちゃんなんだって?」

 

 

 

俺「今は話を聞いてくれる感じじゃなかった」

 

 

 

栞子「やっぱり…」

 

 

 

かすみ「あぁ、もうしお子のせいじゃないってば!」

 

 

 

栞子「いえ、私のせいです。ランジュはきっと特別扱いされるのが嫌だったんです。昔からランジュは才能に溢れていました。それ故に周りから特別扱いされ、そしてだんだんと孤立していった」

 

 

 

 

果林「ランジュを特別扱いせずに側にいてくれた存在、それが栞子ちゃんだったってことね」

 

 

 

栞子「私はランジュの思いを裏切ったんです」

 

 

 

歩夢「そんなことないよ、幼馴染を特別扱いするなんて普通だよ」

 

 

 

栞子「でもランジュはそれを嫌がっていた」

 

 

 

歩夢「…」

 

 

 

俺「伝えよう、栞子の気持ちを」

 

 

 

栞子「えぇ、ですが今の状態でデュエルをしてくれるのでしょうか?」

 

 

 

俺「デュエルをしてくれないなら、まずは栞子の気持ちをランジュの耳に入るようにしないとな」

 

 

 

栞子「!?」

 

 

 

かすみ「そうだよ、しお子、ライブだよ、ライブ!」

 

 

 

璃奈「ライブに栞子ちゃんの思いを乗せればきっと伝わるよ」

 

 

 

栞子「ですが、そんなに急に…」

 

 

 

 

そこへ

 

 

 

ミア「話は聞いてたよ」

 

 

 

ミアが部室に入ってくる。

 

 

 

栞子「ミアさん?」

 

 

 

ミア「全くランジュは本当、人騒がせだよね。栞子とちょっと特別扱いされたくらいでさ」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

ミア「ボクがスランプになった時はお構いなしにグイグイ来たくせに」

 

 

 

栞子「そうでしたね…すみません」

 

 

 

ミア「別に栞子が謝ることじゃないよ。あれがランジュなんでしょ?」

 

 

 

栞子「えぇ、まぁ」

 

 

 

ミア「それにボクはランジュに感謝してないわけじゃないからね」

 

 

 

栞子「え?」

 

 

 

 

ミア「ランジュのあの強引さがなければボクはこの学園に来ていなかった。そしてこの学園に来ていなかったらテイラーの重圧にずっと負けていた。だからランジュがボクを虹ヶ咲に連れ来てくれたことには感謝してる。虹ヶ咲学園に来なきゃ璃奈や同好会のみんなには会えてなかったからね」

 

 

 

栞子「ミアさん…」

 

 

ミア「ま、それに栞子にはこの前迷惑をかけた借りがあるしね。作曲ならボクに任せてよ。あとランジュにこのまま振り回されてままなのも気に入らないからね」

 

 

 

栞子「ありがとうございます。でも作曲って…」

 

 

 

俺「そうだな、どうせなら新しい曲でランジュに思いを伝えよう」

 

 

 

栞子「皆さん…ありがとうございます!」

 

 

 

せつ菜「そうと決まればまずは作詞です!栞子さん、あなたの思いを存分に聞かせてください!」

 

 

 

 

栞子「はい!」

 

 

 

 

 

一方…

 

 

 

ランジュ「栞子にとってもランジュは特別だった…。どうしてよ…ランジュはただ普通にみんなと仲良くしたいだけなのに…なんで…。これなら虹ヶ咲に来るんじゃなかった…。そうだわ…」

 

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

ミア「急拵えだけどなんとか形になってきたね」

 

 

 

栞子「はい!皆さんのおかげです!」

 

 

 

そこへかすみ、せつ菜、愛が勢いよく部室に入ってきた。

 

 

 

かすみ「大変です!」

 

 

 

栞子「かすみさん?」

 

 

 

かすみ「スクールアイドル部、解散したらしいです!」

 

 

 

栞子「え!?」

 

 

 

エマ「そんな急すぎるよ」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんもびっくりしてお眼目ぱっちりだよ」

 

 

 

せつ菜「それだけじゃありません。ここ数日、ランジュさんの姿が見えないと思ったら、どうやら退学届を出していたみたいです」

 

 

 

 

栞子「退学届!?そんな…」

 

 

 

 

愛「それだけじゃなくてランジュ、今日の飛行機で香港に帰る予定らしいんだ」

 

 

 

 

栞子「そんな…」

 

 

 

 

歩夢「どうする?」

 

 

 

 

俺「まずはランジュを止める。璃奈、あれの準備はできてるか?」

 

 

 

璃奈「もちろん」

 

 

 

俺「流石だな。俺と歩夢、せつ菜、しずくは一緒に空港に行こう」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

しずく「わかりました!」

 

 

 

俺「かすみとエマと彼方はライブの準備を。愛とミアは璃奈のバックアップを。ミアやってくれるね?」

 

 

 

ミア「ま、璃奈のためになるならやらない理由はないよね」

 

 

 

璃奈「ありがとう、ミアさん」

 

 

 

エマ「わかったよ」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんに任せて〜」

 

 

 

かすみ「あぁ、かすみんも先輩と行きたかったのに〜」

 

 

 

俺「かすみ」

 

 

 

かすみ「はい?」

 

 

 

俺「ここは任せた」

 

 

 

かすみ「ま、まぁ先輩に頼まれてしまってはしょうがないですね。さ、しお子、準備するよ」

 

 

 

 

栞子「はい!皆さん、どうかランジュをよろしくお願いします。」

 

 

 

俺「あぁ。行こう3人とも」

 

 

 

かすみ「あ、先輩」

 

 

 

俺「どうした?」

 

 

 

かすみ「実は部の様子を見ようと部室に覗いた時にこんなものが…」

 

 

 

俺「これは…」

 

 

 

栞子「ランジュのノート…」

 

 

 

俺「こういうのはあまり見るべきじゃないけど、ランジュを知るためにもみてよう」

 

 

 

栞子「はい」

 

 

 

 

 

そこにはランジュの本心が書き綴ってあった。

 

ランジュは昔から特別扱いされて孤独を感じていたこと。

 

本当は普通の生活に憧れていたこと。

 

この学園に自分の居場所を求めていたこと。

 

そして同好会のみんなとやりたいこと…。

 

 

 

 

 

 

栞子「ランジュ…」

 

 

 

俺「ランジュ、本当はこんな風に思ってたんだな」

 

 

 

歩夢「行こう、ランジュちゃんの思いを知って止めずにはいられないよ」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜空港〜

 

 

 

ランジュ「ランジュの居場所はここにはない…」

 

 

 

俺「ランジュ!」

 

 

 

ランジュ「あなたたち…どうしてここへ」

 

 

 

俺「ランジュこそ、学校辞めるって」

 

 

 

ランジュ「ランジュの居場所はここにはない。だから去るのよ、でもよかったじゃない、ランジュが居なくなって同好会も…栞子も好きに歌えるのよ」

 

 

 

歩夢「それは違うよ!」

 

 

 

ランジュ「歩夢…?」

 

 

 

歩夢「ランジュちゃんは栞子ちゃんに特別扱いされてそれが悲しかった。でもね、それは栞子ちゃんがランジュちゃんを大切に思っていたから言ったんだよ」

 

 

 

ランジュ「大切に?大切に思ってるならどうしてランジュの嫌なことを言うのよ」

 

 

 

 

歩夢「栞子ちゃんはちゃんとランジュちゃんを見てたんだよ。ランジュはすごい才能の持ち主だし、大切な幼馴染だって」

 

 

 

ランジュ「…」

 

 

 

 

歩夢「ずっと見てきたからランジュちゃんの凄さを知っていて誰よりも理解していてたんだよ。だからあぁ言ったんだと思う。確かにランジュちゃんが嫌がることだったかもしれないけど、決してランジュちゃんを傷つけるために言ったわけじゃないの」

 

 

 

ランジュ「そんなの言い訳よ」

 

 

 

歩夢「聞いて、ランジュちゃん。幼馴染っていうのは本当に特別な存在なの。どんなに辛いことがあっても一緒にいてくれたら、繋がっていたから乗り越えることができた。私にとって幼馴染っていう存在はそれくらい特別なの。だから栞子ちゃんがランジュちゃんを特別扱いするのは全然悪いことじゃないと思う。栞子ちゃんにとって、ランジュちゃんはこれまでもこれからもずっと特別な存在だと思うの」

 

 

 

 

ランジュ「栞子にとってランジュは特別な存在…。特別扱いされることは悪いことじゃないの?」 

 

 

 

 

歩夢「そうだよ、ランジュちゃん。だから栞子ちゃんの言葉を聞いてあげて」

 

 

 

ランジュ「栞子の?」

 

 

 

 

俺「あぁ、今栞子から連絡がきてるはずだ」

 

 

 

ランジュ「栞子から?」

 

 

 

ランジュはスマホを取り出し、通話を繋いだ。

 

 

 

 

ランジュ「栞子…」

 

 

 

栞子「ランジュ…すみません、私のあなたのこと全然わかっていませんでした…。あなたが特別扱いされるのを嫌がっていたことを知らずにあんなことを…。どう謝っても許されないかもしれません…ですが、香港に行くのはこのライブを見てから待ってもらっていいでしょうか?」

 

 

 

ランジュ「ライブ?」

 

 

 

栞子「えぇ、今の私の思いを綴った曲です。せめてこの曲だけ聴いてください」

 

 

 

 

ランジュ「わかったわ…」

 

 

 

 

栞子「ありがとうございます…。では歌いますね……。『翠いカナリア』」

 

 

 

 

 

 

 

 

栞子は自分の思いを精一杯歌に乗せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

栞子「はぁ…はぁ…どうでしたか?ランジュ…」

 

 

 

 

ランジュ「栞子…あなたの思いはわかったわ…でも…」

 

 

 

 

 

 

 

かすみ「あぁ、もう。こんなにしお子が頑張ったのにまだ伝わらないんですか!」

 

 

 

 

栞子「なら…ならランジュ!私とデュエルしてください!」

 

 

 

ランジュ「栞子と?」

 

 

 

栞子「今のライブでランジュは私の気持ちをわかってくれたと言いました。今度は私がランジュの気持ちを知りたいんです。それに私はもっともっとランジュに自分の気持ちを伝えたいんです!だからお願いです!私と今ここでデュエルしてください!」

 

 

 

ランジュ「今ここで?栞子は学校にいるのにどうやってデュエルするのよ」

 

 

 

俺「それなら心配ない、璃奈、そっちは頼んだ」

 

 

 

璃奈「承知。デュエリストソリッドビジョンシステム起動」

 

 

 

 

俺「よし」

 

 

俺はデュエルディスクを取り出した。

 

 

 

しずく「先輩?デュエルディスクを出してどうしたんですか?」

 

 

 

俺「こっちも起動だ」

 

 

 

 

俺たちが起動したシステムによってランジュの目の前に栞子が姿を現した。

 

 

 

 

ランジュ「し、栞子!?どうして?学校にいたはずじゃ…」

 

 

 

栞子「ふふ、すごいですよね。でもこれはソリッドビジョンなんです」

 

 

 

ランジュ「ソリッドビジョン?」

 

 

 

俺「そう、デュエル中に映し出されるソリッドビジョンを応用して、あたかも対戦相手のデュエリストがそこに映し出されるようにした、俺と璃奈が開発したシステムさ」

 

 

 

 

璃奈「まだ試作段階だけど、1回デュエルするには十分だと思う」

 

 

 

愛「すごいぞ、りなりー!」

 

 

 

ミア「本当、璃奈は魔法使いみたいだね!」

 

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード テレテレ」

 

 

 

 

ランジュ「すごいわね、こんなことが…」

 

 

 

 

栞子「ランジュ…」

 

 

 

 

ランジュ「わかったわ、そのデュエル受けて立つわ」

 

 

 

栞子「ありがとうございます!」

 

 

 

ランジュ「でももしランジュが勝ったら、ランジュはこのまま香港に帰る。もし栞子が勝ったらランジュは虹ヶ咲に残るわ」

 

 

 

 

栞子「わかりました。」

 

 

 

 

ランジュ「ライフは8000のマスターデュエル。これでお互い思い残すことなくデュエルできはずよ。行くわよ、栞子!」

 

 

 

栞子「はい!」

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは8000のマスターデュエル

 

 

 

 

栞子「先攻はもらいます。私のターン、手札の竜輝巧ーアルζをリリースして、手札から竜輝巧ーバンαを特殊召喚し、デッキから儀式モンスターを手札に加えます!」

 

 

 

 

ランジュ「そうはさせないわ、手札から灰流うららを捨てて効果発動、バンαの効果を無効にするわ」

 

 

 

栞子「くっ…流石ですね。」

 

 

 

 

ランジュ「当然でしょ、何回そのデッキと戦ってきたと思ってるのよ」

 

 

 

 

栞子「そうでしたね、なら私がこの程度で止まらないこともお分かりですね」

 

 

 

ランジュ「ふ、そうね」

 

 

 

栞子「手札の竜儀巧ーメテオニス=DRAをリリースして墓地からアルζを特殊召喚します。そしてアルζの効果、デッキから儀式魔法 流星輝功群を手札に加えます。そして魔法カード 極超の竜輝巧を発動!デッキからエルγを特殊召喚します。私はレベル1のアルζとエルγでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れよ!ランク1!竜輝巧ーファフμβ’!!」

 

 

 

ランジュ「エクシーズのドライトロンモンスター…」

 

 

 

栞子「ファフμβ’の効果、デッキから竜儀巧ーメテオニス=QUAを墓地に送ります。儀式魔法 流星輝功群を発動!この時、ファフμβ’の効果、儀式召喚を行う場合、このカードのORUを儀式素材にできます!私はアルζ、エルγをリリース!星列に眠る記憶、覚醒の刻—儀式召喚!墓地から降臨せよ、竜儀巧ーメテオニス=QUA!!」

 

 

 

 

ランジュ「来たわね、栞子のエースの1体…」

 

 

 

 

 

栞子「私はこれでターンエンドです」

 

 

 

ランジュ「ランジュのターン、ドローよ。ランジュは速攻魔法 閃刀機ーホーネットビットを発動!閃刀姫トークンを特殊召喚するわ。さらに魔法カード 増援を発動。デッキから閃刀姫ーレイを手札に加え、通常召喚!」

 

 

 

 

栞子「閃刀姫モンスターが2体…」

 

 

 

 

ランジュ「現れなさい!ランジュを輝かせる閃光のサーキット!召喚条件は閃刀姫モンスターを含むモンスター2体!ランジュは閃刀姫ーレイと閃刀姫トークンの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、閃刀姫ージーク!ジークの効果!リンク召喚に成功したことにより、栞子のQUAを次の栞子のエンドフェイズまで除外するわ!」

 

 

 

 

栞子「くっ、QUAは魔法・罠の効果の対象にはなりませんが、モンスター効果の対象にはなってしまう…やりますね、ランジュ」

 

 

 

 

歩夢「ランジュちゃんの閃刀魔法は対象に取るカードが多い…」

 

 

 

せつ菜「その対策としてDRAではなくQUAを出されたわけですがランジュさんはそれすらも読んでいた」

 

 

 

歩夢「やっぱり幼馴染だけあってお互いの戦術を知り尽くしてるね」

 

 

 

ランジュ「さらにカードをセット、そしてフィールド魔法 閃刀空域ーエリアゼロを発動。エリアゼロの効果、セットカードを対象に効果発動、デッキから3枚めくり、閃刀機ーウィドウアンカーを手札に加えるわ。そして対象に取ったセットカードは墓地に送られる。続けてジークの効果、エリアゼロを墓地に送り攻撃力1000アップよ!」

 

 

 

 

栞子「エリアゼロは効果で墓地に送られた時、デッキから閃刀姫モンスターを特殊召喚する効果がある…」

 

 

 

 

ランジュ「その通りよ、栞子。来なさい!閃刀姫ーロゼ!!」

 

 

 

 

栞子「あのカードは!?」

 

 

 

歩夢「どうかしたの?栞子ちゃん」

 

 

 

 

ランジュ「このカードを覚えてるかしら?」

 

 

 

 

栞子「えぇ、忘れるはずありませんよ、そのカードは昔、私があなたにあげたカード…。ずっとデッキに入れてくれていたのですか?」

 

 

 

ランジュ「当然じゃない。けど知ってる?レイとロゼ、2人はそれぞれ別の勢力に属する敵同士なのよ?」

 

 

 

栞子「!?」

 

 

 

ランジュ「1人ぼっちだったレイにランジュを重ねて、ロゼをランジュにくれたのかもしれないけど、皮肉ね。カードの背景ストーリーと同じく敵対するなんて」

 

 

 

栞子「そんな、私はランジュと敵対するつもりはありません!」

 

 

 

ランジュ「…これがランジュの今の気持ちよ!ランジュはロゼをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、閃刀姫ーカガリ!カガリの効果、墓地のホーネットビットを手札に戻すわ。バトル!ジークでファフμβ’を攻撃!」

 

 

 

栞子「ぐっ」

 

 

 

栞子ライフ8000→7500

 

 

 

ランジュ「続けてカガリでダイレクトアタック!!」

 

 

 

栞子ライフ7500→5700

 

 

 

ランジュ「メインフェイズ2、ランジュはカガリ1体でリンク召喚!リンク1、閃刀姫ーシズク!カードを2枚伏せて、ターンエンドよ。シズクの効果でデッキから閃刀起動ーエンゲージを手札に加えるわ」

 

 

 

 

栞子「私のターン、ドロー。強欲で金満な壺を発動。EXデッキからランダムに6枚除外して2枚ドローします。!?これは…。」

 

 

 

しずく「栞子さん、何かあったのでしょうか…」

 

 

 

栞子「手札の竜輝巧ールタδをリリースして手札からバンαを特殊召喚します。バンαの効果でデッキからサイバー・エンジェルー弁天ーを手札に加えます。そして墓地のアルζの効果、手札の弁天をリリースして墓地から自身を特殊召喚し、デッキから流星輝功群を手札に加えます。そして弁天の効果でデッキから2体目の弁天を手札に加えます。続けて墓地のエルγの効果、手札の弁天をリリースして自身を特殊召喚、そしてルタδを特殊召喚します!弁天の効果、3枚目の弁天を手札に加えます!」

 

 

 

 

かすみ「しお子の場に下級ドライトロンが4体も!」

 

 

 

 

栞子「私は4体のドライトロンモンスターでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク1!竜輝巧ーファフμβ’!!ファフμβ’の効果!デッキから天斗輝巧極を墓地に送ります。続けて儀式魔法 流星輝功群を発動!ファフμβ’のORU2つをリリース!星列に眠る記憶、覚醒の刻—儀式召喚!墓地から降臨せよ、竜儀巧ーメテオニス=DRA!!」

 

 

 

ランジュ「くっ、来たわね、栞子のエースモンスター…」

 

 

 

栞子「そして私は魔法カード エクスチェンジを発動します!」

 

 

 

 

ランジュ「エクスチェンジですって!?」

 

 

 

 

栞子「このカードは互いのプレイヤーの手札を交換するカードです。私の手札はサイバー・エンジェルー弁天ーとそして…このカードです!」

 

 

 

 

ランジュ「これは…」

 

 

 

 

俺「あのカードは…」

 

 

 

 

ランジュ「閃刀起動ーリンケージ…」

 

 

 

 

栞子「ランジュ、覚えていますか?このカードを」

 

 

 

 

ランジュ「忘れるわけないじゃい…だってこのカードはランジュが栞子にロゼをくれたお返しにあげたカード…。」

 

 

 

 

 

〜回想〜

 

 

 

栞子「ランジュ、このカード、ランジュにあげます」

 

 

 

ランジュ「閃刀姫ーロゼ…いいの?」 

 

 

 

 

栞子「はい、このカードの適性はランジュのデッキに入れて発揮されるみたいですから」

 

 

 

ランジュ「ありがとう栞子、それじゃランジュからのお返しにこのカードをあげるわ」

 

 

 

 

栞子「これってランジュのデッキじゃないと効果を発揮できないじゃないですか」

 

 

 

 

ランジュ「いいのよ、栞子。これはランジュと栞子の友情の証よ、だからこれをデッキに入れて持っていなさい!」

 

 

 

栞子「全く仕方ないですね…。ふふ、ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

〜回想終わり〜

 

 

 

 

 

 

ランジュ「ずっと持っていてくれたの?」

 

 

 

 

栞子「当然です。だってあなたは私にとって特別な存在ですから」

 

 

 

ランジュ「特別な存在…?」

 

 

 

栞子「はい。自分のテーマカードをデッキに入れろって言ってしまう強引さ、何でもかんでも自分の思い通りになると思ってしまう傲慢さ、そしてすぐに人の神経を逆撫でしてしまう不器用さ、あなたは本当に特別です。」

 

 

 

ランジュ「な、何もそこまで言わなくてもいいじゃない!」

 

 

 

栞子「ふふ、でもそんなところ全部含め、私はあなたのことが大好きなんですよ」

 

 

 

ランジュ「え…?」

 

 

 

栞子「不器用なところは特に私とそっくりですからね。だから私はあなたを放っておけないんです。ランジュ、あなたは私にとって特別な存在です。生涯忘れることはできない、私にとってかけがえなのない存在なんです。それでも私があなたを特別扱いすることを認めてくれないですか?」

 

 

 

 

ランジュ「それは…」

 

 

 

栞子「ランジュ、あなたにとって私はどんな存在ですか?」

 

 

 

ランジュ「それは…幼馴染で大親友よ!小さい頃からランジュの周りから人が離れていっても側に入れてくれた大切な存在よ!」

 

 

 

栞子「ならそれはランジュにとって私は特別な存在ということでいいですか?」

 

 

 

ランジュ「!?…そうよ…栞子は特別よ…こんなランジュの側に最後まで一緒にいようとしてくれたんだから特別な存在に決まってるわ!」

 

 

 

栞子「ですよね、私にとってランジュもそれと同じです」

 

 

 

 

俺「ランジュ、君がこれまで特別扱いされて悲しい思いをしてきたかもしれない。けど特別扱いされることは必ずしも悪いことじゃない。君は本当にすごい才能の持ち主だと思う。けどこの学園はさ、本当に特別な存在だらけなんだよ」

 

 

 

ランジュ「え?」

 

 

 

栞子「はい、皆さん数えきれないほどの適性を持っています。皆さん、それぞれが誰かにとって特別な存在なんです。」

 

 

 

 

歩夢「だから居場所がないなんて言わないで。きっとこの学校なら、私たちならランジュちゃんを受け止められる!私たちがランジュちゃんの居場所になるから!」

 

 

 

ランジュ「ここがランジュの居場所…」

 

 

 

栞子「そうです。虹ヶ咲学園は本当に自由な学校です。だからあなたのお母様もランジュを転入させたのではないでしょうか」

 

 

 

ランジュ「いいの…?こんなランジュを受け入れてくれるの?」

 

 

 

俺「あぁ、こんだけ個性も我を強いメンバー10人を相手にしてきたんだ。ランジュが1人増えたくらいじゃ全然問題ない」

 

 

  

 

かすみ「我が強いってひどいですよ先輩!」

 

 

 

彼方「確かに聞き捨てならないぞ〜」

 

 

 

 

俺「ほらこういうところとか。だからランジュがいても全然平気さ、俺たちがランジュの居場所になる。」

 

 

 

栞子「だから香港に帰らないでください!私はランジュと一緒にいたいんです!」

 

 

 

 

ランジュ「………」

 

 

 

 

栞子「ランジュ…?」

 

 

 

 

ランジュ「ありがとう…みんな…ランジュのためにここまで…」

 

 

 

栞子「いいんですよ、ランジュ。これが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会なんです」

 

 

 

ランジュ「そうなのね」

 

 

 

栞子「はい」

 

 

 

ランジュ「……。けどランジュもデュエリストよ。一度始めたデュエルは続けるわよ!栞子!」

 

 

 

栞子「はい!もちろんです!エクスチェンジの効果でさあランジュ、どれを選びますか?」

 

 

 

 

ランジュ「決まってるじゃない!ランジュは閃刀起動ーリンケージを選ぶわ。そして栞子、ランジュの手札から1枚選びなさい!」

 

 

 

栞子「なら私は死者蘇生を選びます」

 

 

 

お互いが選んだカードはソリッドビジョンのシステムを通して実体のあるカードとなり交換される。

 

 

 

栞子「ランジュ、レイとロゼの話、続きを知っていますか?」

 

 

 

ランジュ「え?」

 

 

 

 

栞子「確かにレイとロゼは最初敵対していました。しかし最後はリンケージに描かれているように互いを思う大切な存在になるんですよ」

 

 

 

ランジュ「!?」

 

 

 

栞子「まるで今の私たちみたいですね」

 

 

 

ランジュ「ふふ…そうね」

 

 

 

 

栞子「行きますよ。魔法カード 死者蘇生を発動!墓地からファフμβ’を特殊召喚!そして墓地の流星輝功群の効果、ファフμβ’の攻撃力を1000ダウンして墓地からこのカードを手札に加えます。墓地のルタδの効果、墓地の天斗輝巧極をゲームから除外してリリースの代わりとすることで墓地から自身を特殊召喚します。そして手札の弁天をデッキに戻して1枚ドローします。」

 

 

 

ランジュ「さすがは栞子、ランジュの死者蘇生をすぐに使いこなしたわね」

 

 

 

栞子「バトル!DRAで閃刀姫ージークを攻撃!」

 

 

 

 

ランジュ「ぐっ」

 

 

 

ランジュライフ8000→6800

 

 

 

栞子「DRAは特殊召喚されたモンスター全員に攻撃できます!DRAでシズクを攻撃!!」

 

 

 

ランジュ「きゃあ」

 

 

 

ランジュライフ6800→4600

 

 

 

栞子「続けてファフμβ’、ルタδでダイレクトアタックです!!」

 

 

 

 

ランジュ「きゃああ」

 

 

 

ランジュライフ4600→1600

 

 

 

栞子「とどめです!もう1体のファフμβ’でダイレクトアタック!」

 

 

 

 

ランジュ「そうはさせないわ!罠発動!戦線復帰!墓地からレイを守備表示で特殊召喚するわ!」

 

 

 

 

栞子「ならファフμβ’でレイを攻撃!メインフェイズ2、私はカードを1枚伏せてターンエンドです。このエンドフェイズ時に、QUAは私のフィールドに戻ってきます!」

 

 

 

 

 

ランジュ「流石にやるわね、栞子。行くわよ、ランジュのターン、ドロー。セットしていた閃刀機ーウィドウアンカーを発動!」

 

 

 

栞子「ならばファフμβ’の効果、ORUを1つ使い、ウィドウアンカーを無効にします。」

 

 

 

 

 

ランジュ「でもこれでランジュを邪魔するモンスターはいなくなった。ランジュは魔法カード 閃刀起動ーエンゲージを発動!デッキから閃刀術式ージャミングウェーブを手札に加えるわ。そしてエンゲージの追加効果で1枚ドロー。魔法カード 閃刀術式ージャミングウェーブを発動。栞子のセットカードを墓地に送るわ。そしてジャミングウェーブの追加効果でQUAを破壊するわ!」

 

 

 

栞子「ならQUAの効果で墓地からアルζ、エルγを特殊召喚します!」

 

 

 

 

ランジュ「速攻魔法 閃刀機ーホーネットビットを発動!閃刀姫トークンを特殊召喚するわ。魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のレイ、カガリ、シズク、ジーク、灰流うららをデッキに戻して2枚ドローよ」

 

 

 

 

せつ菜「ランジュさんも畳み掛けるつもりですね」

 

 

 

 

ランジュ「続けて魔法カード おろかな埋葬を発動!デッキから閃刀姫ーレイを墓地に送るわ。現れなさい!ランジュを輝かせる閃光のサーキット!ランジュは閃刀姫トークンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1!閃刀姫ーカガリ!」

 

 

 

栞子「くっ、またしてもカガリが…」

 

 

 

ランジュ「カガリの効果で墓地のエンゲージを手札に戻し、再び発動!デッキから閃刀術式ーアフターバーナーを手札に加え、1枚ドローするわ。ランジュは閃刀術式ーアフターバーナーを2枚発動!アルζ、エルγを破壊!さらに速攻魔法 閃刀機ーウィドウアンカー!DRAの効果を無効にしてエンドフェイズまでコントロールを得るわ!」

 

 

 

 

栞子「くっ」

 

 

 

 

ランジュ「バトルよ!メテオニス=DRAで攻撃力1000のファフμβ’を攻撃!」

 

 

 

栞子ライフ5700→2700

 

 

 

 

ランジュ「続けて、閃刀姫ーカガリでもう一体のファフμβ’を攻撃!」

 

 

 

 

栞子ライフ2700→2100

 

 

 

 

ランジュ「これで準備が整ったわ!」

 

 

 

 

栞子「あのカードが来る…」

 

 

 

 

ランジュ「ランジュは速攻魔法 閃刀起動ーリンケージを発動!」

 

 

 

 

かすみ「あれは!?」

 

 

 

歩夢「さっき栞子ちゃんがランジュちゃんに渡したカード!」

 

 

 

 

 

ランジュ「ランジュは閃刀姫ーカガリを墓地に送り、EXデッキから閃刀姫ーハヤテを特殊召喚するわ!そしてリンケージの更なる効果!自分フィールド・墓地に光と闇の閃刀姫モンスターがいる時、ハヤテの攻撃力は1000アップする!ランジュの墓地には闇属性 閃刀姫ーレイ、光属性の閃刀姫ーロゼがいるわ!そしてハヤテはプレイヤーにダイレクトアタックすることができる!」

 

 

 

 

せつ菜「これでハヤテの攻撃力は2500…」

 

 

 

エマ「このダイレクトアタックが通ればランジュちゃんの勝ち…」

 

 

 

 

ランジュ「バトルよ!閃刀姫ーハヤテでダイレクトアタック!!私の勝ちよ!栞子!」

 

 

 

 

 

 

栞子「それはどうでしょう?」

 

 

 

 

ランジュ「え!?」

 

 

 

 

栞子「ランジュがこう来ることは読んでいました!墓地の永続罠 光の護符霊剣の効果!このカードをゲームから除外することで相手はこのターン、ダイレクトアタックすることができません!」

 

 

 

 

ランジュ「なんですって!?あれはさっきランジュがジャミングウェーブで破壊したカード…栞子はこうなることがわかっていたのね…」

 

 

 

 

栞子「ランジュ…あなたの考えはお見通しです!」

 

 

 

 

ランジュ「ふふ、さすがね…栞子…。ランジュのことちゃんと見てきてくれたのね…。ランジュはハヤテを使いリンク召喚、リンク1、閃刀姫ーシズク。シズクの効果で栞子のモンスターの攻撃力は1100ダウンする。ランジュはこれでターンエンド。エンドフェイズにシズクの効果で閃刀機ーイーグルブースターをデッキから手札に加えるわ。」

 

 

 

 

栞子「行きます、私のターン、ドロー。ランジュ、これで決着です。速攻魔法 リミッター解除を発動!全ての機械族モンスターの攻撃力を倍にします!」

 

 

 

 

ランジュ「これでDRAの攻撃力は5800…」

 

 

 

 

栞子「ランジュ!私の思いを受け取ってください!!バトル!竜儀巧ーメテオニス=DRAで閃刀姫ーシズクを攻撃!!」

 

 

 

 

ランジュ「栞子…ありがとう…」

 

 

 

 

ランジュライフ1600→0

 

 

 

 

 

to be continued…



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最終話

 

 

 

 

 

栞子「私の勝ちです…ランジュ」

 

 

 

ランジュ「えぇ…」

 

 

 

栞子「これで虹ヶ咲に残っていただけますか?」

 

 

 

ランジュ「約束は守るわ…でも」

 

 

 

 

栞子「でも?」

 

 

 

ランジュ「今からそっちに行くから待ってなさい!」

 

 

 

栞子「ふふ、はい!お待ちしております」

 

 

 

 

 

せつ菜「ランジュさん?」

 

 

 

ランジュ「ほら、早く学園に戻りましょう!」

 

 

 

俺「あぁ!」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

しずく「では早速駅へ」

 

 

 

 

ランジュ「駅?何とのこと?」

 

 

 

しずく「え?電車で戻るのでは?」

 

 

 

ランジュ「電車になんて乗らないわよ。ついてきなさい!」

 

 

 

しずく「はぁ…」

 

 

 

 

〜駐車場〜

 

 

 

せつ菜「こ、これは!?」

 

 

 

ランジュ「ランジュ専用リムジンよ!」

 

 

 

せつ菜「すごいです!アニメや漫画でしか見たことないです!」

 

 

 

ランジュ「さ、これに乗って戻るわよ!」

 

 

 

 

 

一方

 

 

 

 

かすみ「本当、そそっかしいですね、ランジュって人」

 

 

 

栞子「ふふ、そうですね」

 

 

 

愛「かすかすも人のこと言えないと思うけど」

 

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!」

 

 

 

 

璃奈「ふぅ…」

 

 

 

ミア「璃奈、Good jobだったよ」

 

 

 

璃奈「ありがとう」

 

 

 

 

彼方「安心したら彼方ちゃん…眠気が…」

 

 

 

エマ「彼方ちゃん、私の膝空いてるよ」

 

 

 

彼方「お、やったぜ〜」

 

 

 

 

 

〜リムジン車内〜

 

 

 

ランジュ「3人ともランジュを止めにきてくれてありがとう」

 

 

 

歩夢「ううん、いいの。ランジュちゃんが残ってくれて本当によかった」

 

 

 

ランジュ「歩夢の言葉、すごく胸に響いたわ!」

 

 

 

歩夢「え?私はそんな…」

 

 

 

せつ菜「いえ、同じく幼馴染を大切に思っている歩夢さんだからきっとランジュさんの心にも届いたんですよ」 

 

 

 

歩夢「そ、そうかな…なんだか恥ずかしいな」

 

 

 

 

俺「そろそろ着くぞ」

 

 

 

 

 

学園に到着した俺たち。

 

 

 

 

 

栞子「ランジュ!」

 

 

 

ランジュ「栞子!」

 

 

 

ランジュは栞子に抱きついた。

 

 

 

ランジュ「栞子、ごめんなさい、私…」

 

 

 

栞子「いえ、私の方こそすみません。あなたに酷いことを言ってしまいました」

 

 

ランジュ「いいのよ、だってランジュは栞子にとって特別なんでしょ?」

 

 

 

栞子「はい、生涯あなたほど特別な存在はいない、それくらい特別な存在です」

 

 

 

ランジュ「ふふ」

 

 

 

栞子「そうだ、ランジュ、このカードやはりあなたが持っていてください」

 

 

 

ランジュ「閃刀起動ーリンケージ…やっぱり栞子のデッキには合わなかったわよね」

 

 

 

 

栞子「合う、合わないよりも、もし今度私に困難が訪れた時、そのカードのレイのように私を助けてください」

 

 

 

ランジュ「…もちろんよ!このランジュに任せなさい!!」

 

 

 

栞子「はい!頼りにしていますよ」

 

 

 

 

ランジュ「ふふ」

 

 

 

栞子「ふふ」

 

 

 

 

 

 

 

栞子とランジュとのデュエルから数日が経った。

 

 

ランジュは虹ヶ咲に残ることが正式に決まったらしい。

 

 

 

 

 

 

誰かが同好会の部室のドアをノックする。

 

 

 

 

せつ菜「はい、どうぞ。あ、栞子さん、ミアさん、それにランジュさん」

 

 

 

 

栞子「すみません、急に」

 

 

 

 

せつ菜「いえ、全然構いませんよ。どうぞ、中へ」

 

 

 

栞子「ありがとうございます。今日は皆さんにお話があってきました。まずは部のことです」

 

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

栞子「スクールアイドル部は正式に解散となりました」

 

 

 

璃奈「え?」

 

 

 

かすみ「ちょ、ちょっとしお子、ランジュ先輩は残ることになったのにいいの?」

 

 

 

栞子「えぇ。ですが、まずはランジュからもお話が」

 

 

 

 

ランジュ「みんな、ランジュが色々迷惑をかけてごめんなさい」

 

 

 

歩夢「そんな別に謝ることじゃないよ」

 

 

 

ランジュ「いいえ、こうしないとランジュの気が済まないの。ランジュは…本当はみんなと切磋琢磨したかった。部に入ってランジュが認めた人だけが歌える、そうすればみんな必死になって努力すると思って。デュエルもそう、プロのデュエリストにデュエルを見て貰えばもっと強くなるそう思った。でもみんなはそんなことを望んでいなかったのよね…。全部ランジュの独りよがりが起こしたことなの」

 

 

 

歩夢「ランジュちゃん、全然気にしなくていいよ。全部ランジュちゃんが良かれと思ってやってくれたことなんでしょ。私たちはランジュちゃんの思いを聞けて嬉しい」

 

 

 

ランジュ「で、でも!ランジュ…みんなのライブを素人レベルって」

 

 

 

かすみ「確かにちょっとムッとなりましたけど、でもそれも客観的に必要な意見ですからね。だから今は気にしてないですよ」

 

 

 

 

ランジュ「歩夢…かすみ…」

 

 

 

栞子「皆さん、先ほどの話の続きです。確かに部は正式に解散しました。ですので…私たち3人を同好会に入れていただけないでしょうか?」

 

 

 

 

部室に沈黙が流れる

 

 

 

 

俺「あぁ、もちろんいいよ」

 

 

 

歩夢「うん!大歓迎だよ!」

 

 

 

 

ランジュ「本当にいいの?」

 

 

 

俺「あぁ。みんな3人が同好会にきてくれるのを待っていたんだ」

 

 

 

 

ランジュ「……」

 

 

 

俺「ランジュ?」

 

 

 

 

ランジュ「ありがとう!みんな」

 

 

 

 

かすみ「ということは同好会ではかすみんが先輩になりますね!このかすみんがビシバシ鍛えてあげますよ!」

 

 

 

 

ランジュ「えぇ、よろしくお願いするわ!かすみ!」

 

 

 

 

かすみ「そんなキラキラした目で見られると調子狂います…」

 

 

 

璃奈「これからミアちゃんと一緒に活動できるの、私嬉しい」

 

 

 

ミア「ボクもだよ、璃奈。これからもっと共通点を増やしていこう!」

 

 

 

栞子「ついこの間、部にいったばかりですが、改めてよろしくお願いします」

 

 

 

せつ菜「はい!また栞子さんと活動できて嬉しいです!」

 

 

 

 

こうして同好会の部員は俺と12人のスクールアイドルとなった。

 

 

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

 

栞子「部長、おりいってお話が」

 

 

 

俺「どうした?」

 

 

 

ランジュ「実はランジュたちユニットを組もうと思うの!」

 

 

 

俺「ユニット?」

 

 

 

栞子「はい、ランジュとミアさん、私の3人で」

 

 

 

俺「どうしてまた?」

 

 

 

栞子「私を含めた3人はあとから同好会に入った身です。皆さんの方がスクールアイドルとしての歴も長いので、9人にスクールアイドル として追いつくために結束しようと思い組もうと思いつきました。もちろん、こちらが勝手に考えたことですので、ダメなら構わないのですが」

 

 

 

 

俺「そうか、けど3人のパフォーマンスや歌は9人に劣らないと思うけど…。でも栞子たちが組みたいって言うなら全然いいよ」

 

 

 

栞子「ありがとうございます!」

 

 

 

俺「それでユニット名は決まってるのか?」

 

 

 

ミア「それがまだなんだよ。ランジュってばランジュクイーンダムとか変な名前つけようとするし」

 

 

 

ランジュ「全然変じゃないわよ!あなたもそう思うでしょ?」

 

 

 

俺「そ、そうだな…。でももうそれだとランジュが目立ちすぎるからもう少し均等に目立つようにしたほうがいいかも…」

 

 

 

 

ランジュ「それもそうね…」

 

 

 

栞子「ユニット名はさておき、この3人で結成イベントをしたいと思っているのですがどうでしょう?」

 

 

 

俺「いいんじゃないか?」

 

 

 

栞子「ありがとうございます。イベントなのですが、結成式はもちろん、ライブをしようと思っております」

 

 

 

 

俺「確かにライブをしたほうが盛り上がるだろうな」

 

 

 

栞子「はい。あともう一つ、3人のデュエルを皆さんに見てもらおうかと」

 

 

 

俺「なるほどな、それも盛り上がりそうだな。3人ということは総当たり戦か?それともバトルロイヤル方式?」

 

 

 

栞子「いえ、こちら3人と相手方3人のトリプルデュエルをしたいと思っております」

 

 

 

俺「トリプルデュエルか…面白そうだな。」

 

 

 

栞子「あなたならそう言ってくれると思いました」

 

 

 

俺「もしかして、その相手の1人って俺?」

 

 

 

栞子「えぇ、是非お願いしたいのですが、どうでしょう?」

 

 

 

俺「もちろん、断る理由はないよ。それであと2人は?」

 

 

 

ランジュ「歩夢と尊よ」

 

 

 

俺「その3人って」

 

 

 

栞子「はい」

 

 

 

ランジュ「栞子から聞いたわ、あなたたちの過去。すごく大変な思いをしてきたのね…」

 

 

 

ミア「ベイビーちゃんが辛い思いをしてきたのに、ただデュエルを楽しんでるだけのアマチュアって言ってごめん」

 

 

 

 

俺「いや、いいんだ。もう乗り越えたことだから」

 

 

 

ランジュ「見たわよ!あなたと尊のデュエル、すごかったわ!」

 

 

 

ミア「歩夢もスクールアイドルCSで頑張ってたよね」

 

 

 

 

ランジュ「だからこの学園で屈指の実力の3人にデュエルをして欲しいのよ」

 

 

 

 

俺「そういうことか。わかった。多分2人もOKするからあとは日程調整だな」

 

 

 

ミア「Thanks.」

 

 

 

ランジュ「3人とのデュエル、今から楽しみだわ!」

 

 

 

 

俺「あぁ、俺もだ」

 

 

 

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

俺「悪いな尊来てもらって」

 

 

 

尊「ううん、全然平気。それより聞いたよ、あの3人とのデュエル僕も楽しみだよ」

 

 

 

 

歩夢「私も、ランジュちゃんとミアちゃんとはデュエルしたことないから楽しみだよ」

 

 

 

 

かすみ「まぁ、この3人の選出には文句は言えないですね」

 

 

 

しずく「珍しく素直だね、かすみさん」

 

 

 

かすみ「かすみんはいつも素直だよ!」

 

 

 

 

果林「いくら部長と歩夢と尊君でもあの3人の強さも本物よ、気を引き締めていかないとね」

 

 

 

 

かすみ「確かに、あの3人、無限泡影とか灰流うららとかちょーガチなカード使ってきますもんね」

 

 

 

 

璃奈「それだけじゃなくて3人ともベースのデッキが強い」

 

 

 

 

尊「けど、どんな相手がこようと全力でやるだけだよ」

 

 

 

俺「あぁ、その意気だ尊」

 

 

 

 

それから数日が経ち、いよいよ3人のユニットの結成式の日になった。

 

 

 

 

〜結成式会場〜

 

 

 

 

かすみ「うわ〜すごい人がいますね〜」

 

 

 

璃奈「しかも今日のイベントはライブ配信されてるから見てる人はもっといる」

 

 

 

愛「がんばれー6人共ー」

 

 

 

 

 

エマ「あ、そろそろ始まるみたいだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

ランジュ「みんな、今日はランジュたちのユニットの結成イベントに来てくれてありがとう!」

 

 

 

栞子「皆さんに楽しんでいただけるよう精一杯頑張ります」

 

 

 

ランジュ「栞子、それなら無問題ラ。ここにいるみんなとなら最高のイベントにできるわ!」

 

 

 

栞子「ランジュ…はい!そうですね!皆さん今日は一緒に楽しみましょう!」

 

 

 

ミア「みんな最高にenjoyしていってね!」

 

 

 

 

ランジュ「それじゃあ早速今日の目玉の1つ、ランジュたちのデュエルをみんなに見せてあげるわ!」

 

 

 

 

栞子「対戦相手はこの学園で最強の呼び名の高いこの3人です!」

 

 

 

 

尊「なんかハードルが爆上がりだな…」

 

 

 

俺「そうだな、けどあの3人が盛り上げたステージ、俺たちはそれに応えないとな」

 

 

 

歩夢「うん!私たちならできるよ!」

 

 

 

 

 

ランジュ「3人共、今日はありがとう」

 

 

 

俺「こっちこそ、こんな大勢の人がいるイベントに呼んでくれてありがとう」

 

 

 

ミア「お互い、悔いのないduelにしよう」

 

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

 

栞子「ではこの3対3のデュエルのルールを説明します。ルールはタッグフォースルールをベースとしたルールで、ライフは8000で、フィールド、墓地、除外されているカード、ライフは共有で先攻1ターン目のプレイヤーのみドロー不可です。」

 

 

 

 

果林「つまりタッグフォースルールにそれぞれ1人ずつ追加されたルールってことね」

 

 

 

 

栞子「では皆さん、デュエルステージへ」

 

 

 

 

尊「緊張してきたな…」

 

 

 

 

栞子「では皆さん、デュエルディスクを装着してください」

 

 

 

6人はデュエルディスクを装着する。

 

 

 

尊「よっしゃあ!燃えてきたぜ!」

 

 

 

 

ランジュ「これがデュエルディスクをつけると人が変わる尊ね!生で見てみたかったのよ!」

 

 

 

 

尊「3人共、最高に熱いデュエルにしようぜ!」

 

 

 

 

ランジュ「えぇ、もちろんよ!」

 

 

 

 

栞子「それでは皆さん、行きますよ!」

 

 

 

 

 

6人「デュエル(Duel)!!!」

 

 

 

 

 

 

互いのライフは8000

 

 

 

 

 

果林「さっ、私たちは準備するわよ」

 

 

愛「おっー!」

 

 

かすみ「ニシシ〜先輩の驚く顔早くみたいな〜」

 

 

しずく「かすみさん、急ごう」

 

 

かすみ「あぁ、わかってるよ」

 

 

せつ菜「私も燃えてきました!」

 

 

彼方「今日の彼方ちゃんは一味違うよ〜」

 

 

エマ「うん、みんなの心をポカポカさせたいな」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

栞子「ランジュ、ミアさん、私から行かせてください」

 

 

 

ランジュ「えぇ、いいわよ」

 

 

 

ミア「頼んだよ、栞子」

 

 

 

 

栞子「行きます!私のターン、手札の竜輝巧ーバンαの効果、手札のアルζをリリースして自身を特殊召喚し、デッキからサイバー・エンジェルー弁天ーを手札に加えます。続けて墓地のアルζの効果、手札の弁天をリリースして自身を特殊召喚し、デッキから儀式魔法 流星輝功群を手札に加え、弁天の効果で3枚目の弁天を手札に加えます。」

 

 

 

ミア「栞子、順調に盤面を揃えてるわね」

 

 

 

栞子「続けて手札の竜輝巧ーエルγの効果、弁天をリリースして特殊召喚!さらに魔法カード 極超の竜輝巧を発動!デッキからルタβを特殊召喚します!私は4体のドライトロンモンスターでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ!竜輝巧ーファフμβ’!」

 

 

 

 

尊「早速エクシーズモンスターのお出ましか」

 

 

 

 

栞子「ファフμβ’の効果!デッキから竜儀巧ーメテオニス=QUAを墓地に送ります!儀式魔法 流星輝功群を発動!ファフμβ’のORU2つをリリースの代わりとします!星列に眠る記憶、覚醒の刻—儀式召喚!竜儀巧ーメテオニス=DRA!!」

 

 

 

 

俺「来たか栞子のエースモンスター」

 

 

 

 

栞子「続けてファフμβ’の攻撃力を1000ダウンさせ、墓地の流星輝功群を手札に加えます。そして再び儀式魔法 流星輝功群を発動!ファフμβ’のORU2つをリリース!星列に眠る記憶、覚醒の刻—儀式召喚!墓地より降臨せよ!竜儀巧ーメテオニス=QUA!!」

 

 

 

 

 

歩夢「もう一体の栞子ちゃんのエースモンスター…」

 

 

 

 

栞子「私はこれでターンエンドです」

 

 

 

 

ランジュ「さすがは栞子ね」

 

 

 

 

ミア「うん、相変わらず見かけによらずパワフルなデュエルをするね」

 

 

 

 

栞子「ありがとうございます、さぁ次は皆さんの番です」

 

 

 

 

尊「2人とも俺から行かせてくれ」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

俺「頼んだぜ」

 

 

 

 

尊「あぁ!行くぜ俺のターン、ドロー!転生炎獣フォクシーを召喚!フォクシーの効果、デッキの上から3枚めくり、その中から転生炎獣の炎陣を手札に加える。現れろ!未来を変えるサーキット!リンク召喚!リンク1、転生炎獣ベイルリンクス!ベイルリンクスの効果でデッキから転生炎獣の聖域を手札に加える」

 

 

 

 

愛「たっけーも早速リンク召喚に成功したね」

 

 

 

 

 

尊「手札の転生炎獣ガゼルの効果、サラマングレイトが墓地に行ったことにより自身を特殊召喚する。ガゼルの更なる効果、デッキから転生炎獣スピニーを墓地に送る!墓地のスピニーの効果、自身を特殊召喚する!俺はレベル3の転生炎獣ガゼルとスピニーでオーバーレイ!エクシーズ召喚! 幻想を断ち切る灼熱の荒馬! ランク3! 転生炎獣ミラージュスタリオ!」

 

 

 

 

ミア「リンク召喚だけじゃなく、エクシーズまで…」

 

 

 

栞子「ならこの瞬間、メテオニス=DRAの効果!墓地のエルγ、ラスβを除外してベイルリンクスとミラージュスタリオを墓地に送ります!」

 

 

 

 

尊「なら俺は速攻魔法 転生炎獣の炎陣を発動!デッキから転生炎獣ミーアを手札に加える。さらにデッキからカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキからカードを2枚ドローする。転生炎獣ミーアの効果、手札の転生炎獣ファルコを墓地に送り、自身を特殊召喚する。さらにファルコの効果、場のミーアを手札に戻して自身を特殊召喚する!続けて手札のミーアを再び自身の効果で特殊召喚する!」

 

 

 

 

栞子「流石ですね、DRAの効果を使われても全然止まりませんね」

 

 

 

 

尊「自分の墓地にサラマングレイトモンスターが3体以上いる時、手札の転生炎獣Bバイソンは特殊召喚できる。現れろ!未来を変えるサーキット!俺はミーアとファルコをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2!転生炎獣サンライトウルフ!さらに俺はサンライトウルフとビートバイソンをリンクマーカーにセット!転生リンク召喚!転生炎獣サンライトウルフ!」

 

 

 

 

栞子「くっ」

 

 

 

尊「そして永続魔法 転生炎獣の意志を発動!このカードを墓地に送り、墓地からフォクシーとスピニーを特殊召喚する!そして俺はレベル3のフォクシーとスピニーで再びオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク3!転生炎獣ミラージュスタリオ!」

 

 

 

栞子「除去しても尚、ミラージュスタリオを…」

 

 

 

尊「サンライトウルフの効果で墓地からガゼルを手札に戻す。そしてミラージュスタリオの効果、ORUを1つ使いデッキから転生炎獣Jジャガーを特殊召喚する!現れろ!未来を変えるサーキット!俺はリンク2の転生炎獣サンライトウルフと転生炎獣ミラージュスタリオをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

 

 

 

ランジュ「あれが尊のエースモンスターね」

 

 

 

 

尊「墓地のミラージュスタリオの効果、メテオニス=QUAを手札に戻す!そしてフィールド魔法 転生炎獣の聖域を発動!そして転生炎獣の聖域の効果!ヒートライオを転生させる!逆巻く炎よ、浄化の力でヒートライオに真の力を呼び覚ませ!転生リンク召喚!甦れ、炎の平原を駆け抜ける百獣の王。転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

 

 

ランジュ「きゃは、これが尊の転生炎獣の聖域の転生リンク召喚ね!」

 

 

 

 

 

尊「さらにヒートライオが特殊召喚されたことにより手札から転生炎獣フォウルを特殊召喚する!続けてJジャガー1体でリンク召喚!リンク1、転生炎獣ベイルリンクス!続けて魔法カード 儀式の下準備を発動!デッキから転生炎獣エメラルド・イーグルと転生炎獣の降臨を手札に加える!儀式魔法 転生炎獣の降臨を発動!転生されたヒートライオがいることにより墓地のJジャガーをデッキに戻してリリースの代わりにすることができる!俺はフォウルとJジャガーを素材に儀式召喚!降臨せよ、レベル8、炎を纏いし翠玉の翼!転生炎獣エメラルド・イーグル!」

 

 

 

 

ミア「リンクやエクシーズだけじゃなくて儀式モンスターも!?」

 

 

 

 

尊「エメラルド・イーグルの効果!ベイルリンクスをリリースする!さらに転生したヒートライオの効果!ファフμβ’の攻撃力を墓地のベイルリンクスの攻撃力と同じ500にする!バトル!エメラルド・イーグルでメテオニス=DRAを攻撃!」

 

 

 

 

ミア「攻撃力の低いエメラルド・イーグルで攻撃?」

 

 

 

尊「エメラルド・イーグルの効果!バトルするメテオニス=DRAを破壊してその元々の攻撃力分のダメージを与える!DRAはモンスターの効果の対象にならないがこれなら破壊できる!エメラルドオーバーロード!!」

 

 

 

 

ランジュ「なんですって!?」

 

 

 

 

栞子「ぐっ」

 

 

 

栞子&ミア&ランジュライフ8000→4000

 

 

 

尊「続けてヒートライオでファフμβ’を攻撃!ヒートソウル!!!」

 

 

 

 

栞子「きゃあ」

 

 

 

栞子&ミア&ランジュライフ4000→2700

 

 

 

 

尊「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

 

ミア「一気にライフを5300も…さすがは尊だね。ランジュ、次はボクに行かせて欲しい」

 

 

 

 

ランジュ「えぇ、任せたわ!」

 

 

 

 

ミア「行くよ、ボクのターン、ドロー!魔法カード ナイト・ショットを発動!尊のセットカードを破壊する!このカードに対してそのカードは発動できないよ!」

 

 

 

 

尊「くっ、サラマングレイト・ロアーが…」

 

 

 

 

ミア「続けてデッキから10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから2枚ドローする。魔法カード 魂の解放を発動!尊の墓地から転生炎獣フォクシー、スピニー、サンライトウルフ、ベイルリンクス2体を除外!」

 

 

 

尊「何だと!?」

 

 

 

 

ミア「続けてフィールド魔法 アンプリファイアーを発動!そして手札の音響戦士ギタリスの効果、アンプリファイアーが場にある時、自身を特殊召喚する!さらに音響戦士ディージェスを通常召喚。ディージェスの効果、アンプリファイアーがフィールドにあることによりデッキから音響戦士ピアーノを特殊召喚する。ボクはレベル4のディージェスにレベル3のギタリスをチューニング!シンクロ召喚!Come on!ボクのエース!音響戦士ロックス!!」

 

 

 

 

ランジュ「来たわ!ミアのエースモンスター!」

 

 

 

ミア「ロックスの効果、EXデッキのギタリスを手札に戻す。そしてロックスの効果!アンプリファイアーがあることにより尊のヒートライオを破壊する!」

 

 

 

尊「くっ、ヒートライオ!」

 

 

 

ミア「続けてレベル7のロックスにレベル3のピアーノをチューニング!シンクロ召喚!レベル10!フルール・ド・バロネス!!」

 

 

 

 

尊「フルール・ド・バロネスだと!?」

 

 

 

 

ミア「バロネスの効果!エメラルド・イーグルを破壊する!」

 

 

 

 

尊「くっ、今度はエメラルド・イーグルが…」

 

 

 

 

ミア「これで君たちの場はガラ空き。バトル!バロネスでダイレクトアタック!」

 

 

 

尊「ぐっ」

 

 

 

尊&俺&歩夢ライフ8000→5000

 

 

 

 

ミア「ボクはこれでターンエンド」

 

 

 

尊「さすがはミアちゃん、俺の盤面を一気に崩した」

 

 

 

ミア「まぁこれくらいはeasyだよ。さ、次は歩夢?それともベイビーちゃん?」

 

 

 

 

俺「歩夢、ここは俺に行かせてくれ」

 

 

 

 

歩夢「うん、わかった」

 

 

 

 

ミア「ベイビーちゃんが相手か」

 

 

 

栞子「気をつけてください、ミアさん」

 

 

 

ミア「わかってるよ。ベイビーちゃんは学園最強と呼び名が高い…」

 

 

 

ランジュ「大丈夫よ、ミア。あなたなら」

 

 

 

ミア「Thanks.」

 

 

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドロー。魔法カード ライトニング・ストーム!ミアのモンスター全てを破壊する!」

 

 

 

ミア「君たちって本当そのカード好きだね。バロネスの効果!ライトニング・ストームを無効にするよ」

 

 

 

俺「俺はレディ・デバッガーを召喚、効果発動!デッキからレベル3以下のサイバース族を手札に加える!」

 

 

 

ミア「そうはさせないよ!手札からエフェクト・ヴェーラーを墓地に送り効果発動!レディ・デバッガーの効果を無効にする!」

 

 

 

俺「だがそれも想定済みだ。俺は魔法カード Into the VRAINS!を発動!」

 

 

 

 

ミア「Into the VRAINS! だって!?」

 

 

 

ランジュ「なんなの、あのカード、ランジュも見たことないわ」

 

 

 

 

尊「留学先で手に入れたカードか!」

 

 

 

 

俺「手札からマイクロ・コーダーを特殊召喚し、マイクロ・コーダーとレディ・デバッガーの2体を使い、リンク召喚する!このリンク召喚は無効化されない!」

 

 

 

ミア「くっ」

 

 

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク2、コード・トーカー!墓地のマイクロ・コーダーの効果、デッキからカウンター罠 サイバネット・コンフリクトを手札に加える。さらにコード・トーカーがリンク召喚に成功したことにより、手札のパラレル・エクシードを特殊召喚する!続けてパラレル・エクシードの更なる効果!同名モンスターをデッキから特殊召喚し、レベルを4にする!再び現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

ミア「これがベイビーちゃんの連続リンク召喚…」

 

 

 

俺「俺はパラレル・エクシード2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、アップデート・ジャマー!」

 

 

 

ランジュ「あのカードはランジュとのデュエルでも使った厄介なカードね」

 

 

 

俺「三度現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク3!トランスコード・トーカー!」

 

 

 

栞子「トランスコード・トーカーというのとはおそらくあのカードがくる…」

 

 

 

 

俺「トランスコード・トーカーの効果、墓地からアップデート・ジャマーを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はトランスコード・トーカーとアップデート・ジャマーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

 

 

ランジュ「これが…」

 

 

 

ミア「ベイビーちゃんの切り札…」

 

 

 

 

栞子「はい、これが部長の切り札のアクセスコード・トーカーです」

 

 

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のトランスコード・トーカーをリンク素材にしたことにより攻撃力を3000アップさせる!」

 

 

 

ミア「攻撃力5300!?」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの更なる効果!墓地の闇属性コード・トーカーを除外してバロネスを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

ミア「くっ」

 

 

 

 

俺「そしてアップデート・ジャマーをリンク素材にしたアクセスコード・トーカーは2回攻撃ができる!」

 

 

 

ランジュ「攻撃力5300の2回攻撃!?」

 

 

 

 

 

俺「バトル!アクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!」

 

 

 

 

ランジュ「ミア!」

 

 

 

 

ミア「手ならある!手札からバトル・フェーダーを特殊召喚してベイビーちゃんのバトルフェイズを終了させる!」

 

 

 

俺「くっ、やるな」

 

 

 

 

ミア「そう簡単に倒されちゃつまらないでしょ」

 

 

 

 

俺「なら俺はアクセスコード・トーカーの効果、墓地の地属性トランスコード・トーカーを除外してバトル・フェーダーを破壊する!アクセスインテグレーション!!」

 

 

 

 

ミア「くっ、その効果何回も使えるの」

 

 

 

栞子「えぇ、除外する属性が違うと何度も発動できるんです」

 

 

 

俺「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

ランジュ「よく、あの子の攻撃を凌いだわね、ミア。流石だわ!」

 

 

 

 

ミア「ま、当然だよ、さぁランジュあとは任せたよ」

 

 

 

ランジュ「えぇ!このランジュに任せなさい!行くわよ!ランジュのターン、ドロー!ランジュは魔法カード 閃刀起動ーエンゲージを発動!」

 

 

 

 

 

俺「ならカウンター罠 サイバネット・コンフリクト!エンゲージを無効にして除外する!」

 

 

 

 

ランジュ「やっぱりそうきたわね。ランジュは魔法カード おろかな埋葬を発動!デッキから閃刀姫ーロゼを墓地に送るわ。続けて速攻魔法 閃刀機ージャミングウェーブを発動!あなたのセットカードを破壊して追加効果でアクセスコード・トーカーを破壊するわ!」

 

 

 

 

俺「くっ、アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

ランジュ「ランジュは閃刀姫ーレイを召喚!バトルよ!レイでダイレクトアタック!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

尊&俺&歩夢ライフ5000→3500

 

 

 

ランジュ「続けてレイの効果!このカードをリリースしてEXデッキから閃刀姫ーカガリを特殊召喚するわ!カガリの効果で墓地のジャミングウェーブを手札に加えるわ。そしてカガリは自身の効果で攻撃力2100よ!カガリでダイレクトアタック!」

 

 

 

 

俺「そうはさせない!墓地のリコーデット・アライブの効果!このカードを除外して、除外されているトランスコード・トーカーをフィールドに呼び戻す!」

 

 

 

 

ランジュ「なんですって!?」

 

 

 

俺「ランジュ、君のジャミングウェーブを利用させてもらったよ」

 

 

 

 

ランジュ「さすがね、ならランジュはこのカードを使うわよ!行くわよ!栞子!」

 

 

 

栞子「はい!」

 

 

 

 

ランジュ&栞子「速攻魔法 閃刀起動ーリンケージを発動!」

 

 

 

 

俺「リンケージか」

 

 

 

 

ランジュ「カガリを墓地に送り、EXデッキから閃刀姫ーハヤテを特殊召喚するわ!さらに墓地には闇属性 閃刀姫ーレイと」

 

 

 

栞子「光属性 閃刀姫ーロゼがいます!」

 

 

 

ランジュ「よってハヤテの攻撃力は2500よ!そしてハヤテはプレイヤーにダイレクトアタックできる!バトル!閃刀姫ーハヤテでダイレクトアタック!」

 

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

尊&俺&歩夢ライフ3500→1000

 

 

 

 

ランジュ「ランジュはカードを1枚伏せてターンエンドよ」

 

 

 

 

ミア「あとちょっとだったね、ランジュ」

 

 

 

 

俺「歩夢、あとは頼んだよ」

 

 

 

歩夢「うん、任せて。行くよ、私のターン、ドロー。海晶乙女シーホースを通常召喚!輝け!愛と絆のサーキット!リンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルースラッグの効果、墓地からシーホースを手札に加えるよ。続けてシーホースを自身の効果で特殊召喚するよ!私はシーホースを使いリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果!」

 

 

 

 

ランジュ「そうはさせないわ!手札の灰流うららを捨ててシーエンジェルの効果を無効にするわ」

 

 

 

 

歩夢「なら私はブルースラッグとシーエンジェルでリンク召喚!リンク2、海晶乙女コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果、墓地のシーエンジェルを特殊召喚するよ!続けて墓地のシーホースを除外して海晶乙女スプリンガールを特殊召喚するよ!輝け!愛と絆のサーキット!私はリンク2の海晶乙女コーラルアネモネとスプリンガールをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、海晶乙女コーラルトライアングル!!!」

 

 

 

 

栞子「歩夢さんの新しいリンク3モンスター…」

 

 

 

 

歩夢「コーラルトライアングルの効果!デッキから海晶乙女の瀑布を手札に加えるよ!さらに海晶乙女スプリンガールの効果でデッキの上からカードを2枚墓地に送り、マリンセスカード1枚につき200のダメージを与えるよ。今墓地に送られたマリンセスカードは2枚、よって400のダメージ!」

 

 

 

栞子&ミア&ランジュライフ2700→2300

 

 

 

歩夢「そしてコーラルアネモネの効果!墓地からフィールド魔法 海晶乙女の闘海を手札に加えるよ」

 

 

 

 

ランジュ「せっかくシーエンジェルの効果を止めてサーチさせないようにしたのに流石ね歩夢」

 

 

 

歩夢「ううん、ランジュちゃんだってよく海晶乙女デッキの弱点を把握してるね」

 

 

 

ランジュ「当然よ!ランジュは歩夢のデュエルも大好きよ、だから何回も見たわ!」

 

 

 

歩夢「ふふ、ありがとう。でもはデュエルはデュエルだからね。私はフィールド魔法 海晶乙女の闘海を発動!そして魔法カード 海晶乙女の潜逅を発動!デッキから海晶乙女マンダリンを特殊召喚するよ!続けて手札の海晶乙女スリーピーメイデンを自身の効果で特殊召喚!輝け!愛と絆のサーキット!私はマンダリンとスリーピーメイデンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、海晶乙女クリスタルハート!」

 

 

 

 

栞子「歩夢さんも畳み掛けてきましたね」

 

 

 

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク3のコーラルトライアングルとクリスタルハートの2体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク4!海晶乙女アクア・アルゴノート!!」

 

 

 

 

栞子「これは…!?」

 

 

 

 

俺「歩夢の新しいリンク4モンスター!?」

 

 

 

 

歩夢「うん、みんな見せるのはこれが初めてだよね。これが私の新しいランク4、そして私が成長した証!」

 

 

 

俺「すごいよ、歩夢!」

 

 

 

 

歩夢「ありがとう!ずっとあなたに見せたかったの。海晶乙女の闘海の効果!墓地のブルースラッグ、シーエンジェル、コーラルトライアングルをアクア・アルゴノートに装備!これによりアクア・アルゴノートの攻撃力は4300だよ!」

 

 

 

 

ランジュ「4300ですって!?」

 

 

 

 

歩夢「あなたのカードを使わせてもらうね」

 

 

 

俺「あぁ!」

 

 

 

 

歩夢「トランスコード・トーカーの効果!墓地からコーラルアネモネを特殊召喚するよ!そしてアクア・アルゴノートの効果!アクア・アルゴノートの効果!自分フィールドの水属性モンスターと相手フィールドのモンスター1体を対象に取り、そのモンスターを手札に戻すよ!私はコーラルアネモネと閃刀姫ーハヤテを選択!」

 

 

 

ランジュ「そうはさせないわ!速攻魔法 閃刀機ーイーグルブースターを発動!これによりハヤテは自身以外の効果を受けずにさらに追加効果で戦闘では破壊されないわ!これでハヤテを攻撃してもダメージは1800でランジュたちのライフは残るわ!」

 

 

 

歩夢「それはどうかな?」

 

 

 

ランジュ「え!?」

 

 

 

 

 

歩夢「墓地のスリーピーメイデンの効果!このカードを除外して墓地のクリスタルハートをアクア・アルゴノートに装備させる!海晶乙女の闘海の効果によりアクア・アルゴノートの攻撃力はさらに600アップ!」

 

 

 

 

ランジュ「攻撃力4900!?」

 

 

 

 

栞子「流石ですね、歩夢さん…」

 

 

 

 

歩夢「行くよ!栞子ちゃん、ミアちゃん、ランジュちゃん!バトル!海晶乙女アクア・アルゴノートで閃刀姫ーハヤテを攻撃!!」

 

 

 

 

 

ランジュ「やっぱり最高だわ、あなたたち…」

 

 

 

 

 

栞子&ミア&ランジュライフ2300→0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランジュ「負けちゃったけど最高に楽しいデュエルだったわ!」

 

 

 

栞子「はい、3人の全力確かに受け取りました!」

 

 

 

ミア「けど悔しい。次は負けないからね」

 

 

 

 

尊「あぁ!」

 

 

 

ランジュ「まさか歩夢が新しいランク4を出してくるなんて、ランジュすごくワクワクしたわ」

 

 

 

歩夢「ふふ、ありがとう」

 

 

 

 

俺「3人とも本当にいいデュエルだったな」

 

 

 

栞子「はい!この観客の皆さんの盛り上がり…それが何よりの証明ですね」

 

 

 

ランジュ「よーし、ならこの勢いのままライブをするわよ!」

 

 

 

歩夢「ちょっと休憩しなくていいの?」

 

 

 

ランジュ「平気よ!それよりさっきから身体がライブをしたくてうずいて仕方ないのよ!」

 

 

 

ミア「ボクも早くライブがしたい!」

 

 

 

栞子「私もです!」

 

 

 

俺「わかった、それじゃあ楽しみにしてる」

 

 

 

 

ランジュ「えぇ、あなたもライブ後にはファンになってるわ」

 

 

 

俺「もうファンだよ」

 

 

 

 

ランジュ「そ、そう?な、ならもっとファンになってるわ!」

 

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

ランジュ「あなたには特等席を用意してあるの、そこで見ててちょうだい」

 

 

 

俺「わかった」

 

 

 

 

 

 

 

俺「特等席って確かにすごくいい位置だけど…みんなどこ行ったんだ…。」

 

 

 

 

そして3人のライブが始まる。

 

 

 

ランジュ「みんな待たせたわね、これからランジュたちのライブが始まるわ!」

 

 

 

ミア「Are you ready? みんなボクたちのステージを楽しむ準備はできてるかい?」

 

 

 

栞子「皆さんのこのライブを楽しむ適性、思う存分発揮してください!それでは歌います!」

 

 

 

 

 

3人「MONSTER GIRLS」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人のライブは大成功であった。

 

 

 

ランジュ「みんな、ありがとう!最高のライブになったわ!」

 

 

ミア「みんなの声、ボクたちにも届いたよ!」

 

 

 

栞子「はい!では興奮冷めやらぬ中ですがこれから私たちの結成式を行いたいと思います。」

 

 

 

 

 

ランジュ「ユニットの初のデュエルは負けてしまったけれど」

 

 

 

ミア「0から、いやむしろマイナスからのスタートからもしれない。けどそれでいい、ボクたちにはそれを跳ね除けるpowerがあるんだから」

 

 

 

栞子「はい、例え逆境からでもそれを力に変える。私たちの名前は…」

 

 

 

 

3人「R3BIRTH」

 

 

 

 

 

栞子「そして…今日はR3BIRTHのライブだけではありません!」

 

 

 

 

俺「え?」

 

 

 

 

ミア「ボクたち同好会のスクールアイドルが12人になれたのも」

 

 

 

ランジュ「ランジュたちを受け入れてくれたのも」

 

 

 

栞子「あるお方、そしてここにいる応援してくれる皆さんのおかげです。皆さんの声援があったから私たちはこれまで活動することができました」

 

 

 

 

そこに歩夢が現れる。

 

 

 

 

歩夢「そしてあなたがずっと応援してくれたから、あなたが私たちを繋いでくれたから私たちは頑張れたんだよ」

 

 

 

 

俺「歩夢…」

 

 

 

 

そこへ同好会のみんなが現れる。

 

 

 

俺「みんな!?どうして?」

 

 

 

 

かすみ「だから今日はそんな先輩と」

 

 

 

 

せつ菜「応援してくれる皆さんに大好きな気持ちを届けられるように歌います!」

 

 

 

俺「まさか!?」

 

 

 

しずく「ふふ、すみません、先輩、内緒にしてて」

 

 

 

エマ「どうしても驚かせてたくて」

 

 

 

彼方「部長への感謝の思いはみんな揃って言いたくてね〜」

 

 

 

果林「私たち12人が思いを込めた歌よ」

 

 

 

愛「愛友のみんなもきっと気に入ってくれるはず!」

 

 

 

璃奈「この思いがみんなに届くように私精一杯歌う」

 

 

 

 

俺「…全くしてやられたな」

 

 

 

尊「けどいいんじゃない?君が早く帰国したサプライズのお返しだよ」

 

 

俺「なんだ、尊も知ってたのか」

 

 

 

尊「まぁね」

 

 

 

俺「……よし!今日は1番のファンとしてみんなのライブを楽しむぞ」

 

 

 

尊「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

歩夢「それでは聴いてください!」

 

 

 

 

 

12人「L!L!L! (Love the Life We Live)」

 

 

 

 

 

 

 

 

R3BIRTHの結成式と12人のライブから数日が経った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランジュ「ん〜美味しいわ、これが噂のカフェナギのホットドックね」

 

 

 

ミア「相変わらずDeliciousだよ」

 

 

 

 

 

俺「よかったな、草薙さん太客が増えて」

 

 

 

草薙「あぁ、そうだな」

 

 

 

ランジュ「あら?カフェナギってそんなに経営難なの?こんなに美味しいホットドックが食べられなくなるのは困るわね。決めたわ!ランジュが経済支援をしてあげるわ!」

 

 

 

草薙「い、いやそれは流石に…」

 

 

 

ランジュ「気にすることはないわ!マスター!ありがたく援助を受け取って頂戴!」

 

 

 

栞子「ランジュ、草薙さんはそこまで困ってないみたいですよ」

 

 

 

ランジュ「そうなの?それは失礼したわ」

 

 

 

草薙「いやいいんだ。な、なぁ同好会の新しいメンバー、なんだかすごいな」

 

 

 

俺「まぁな」

 

 

 

ランジュ「ねぇ、部長、こうして友達と学校帰りにお茶するのなんていうのかしら?」

 

 

 

俺「え?あぁ…買い食いかな?」

 

 

 

ランジュ「買い食いね!わかったわ!」

 

 

 

ランジュはノートを取り出して何かを書き込んだ

 

 

 

俺「何を書いたんだ?」

 

 

 

ランジュ「こうやって友達としたことをノートに書いてるのよ!」

 

 

 

俺「へぇ〜」

 

 

 

ランジュ「見て!この前は愛たちとカラオケに行ったのよ!」

 

 

 

俺「他にも色んなことしてるんだな」

 

 

 

ランジュ「えぇ!これからこのノートに書ききれないくらい思い出を作るの!」

 

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

俺「今度、みんなでAqoursに会いに行こう」

 

 

 

ランジュ「Aqoursに!?やったわ!ランジュ、一度会ってみたかったのよ!」

 

 

 

俺「Aqoursにあったらその次はμ'sだな。ランジュとミアはまだ面識ないだろうし、俺も日本に帰ってきてまだ会えてないからな、挨拶を含めて会いに行こうと思う」

 

 

 

ランジュ「それはいいわね!日本のトップスクールアイドルのμ'sとAqoursに会えるなんて、ランジュ感激だわ!Aqoursは確か静岡よね、ランジュの自家用ジェットって行けばすぐね!」

 

 

 

俺「行くのは電車でだよ」

 

 

 

ランジュ「どうして?別に遠慮することはないわよ、ランジュの自家用ジェット使ってちょうだい」

 

 

 

俺「それはまた別の機会でな。それにみんなで電車に乗って行くのもいい旅の思い出になるんだよ」

 

 

 

ランジュ「そうなのね!それなら是非電車で行きましょう!」

 

 

 

 

 

そして数日後…

 

 

 

ランジュ「ここが駅ね…」

 

 

 

 

かすみ「ランジュ先輩、もしかして駅に来たことないんですか?」

 

 

 

ランジュ「えぇ!ランジュは大体自家用ジェットかリムジンで移動してきたもの」

 

 

 

 

かすみ「あぁ…なるほど」

 

 

 

 

俺「よし、みんな集まったな」

 

 

 

栞子「そういえばランジュ、ICカードは持って…いませんよね」

 

 

 

ランジュ「カード?カードならほら」

 

 

 

栞子「いえ、それはデッキのカードです。皆さん、少し待っててください。私はランジュと切符を買ってきます。」

 

 

 

ランジュ「知ってるわよ、電車に乗るには切符がいるのよね!だからほら見て栞子!」

 

 

 

栞子「パスケースですか。かわいいですね」

 

 

 

ランジュ「ふふ、見て!みんなの分もあるのよ!」

 

 

 

 

エマ「かわいいパスケースだね〜」

 

 

しずく「ちゃんと皆さんのイメージカラーになっていますね」

 

 

 

ランジュ「そうなの!是非受け取ってちょうだい!」

 

 

 

せつ菜「ありがとうございます!」

 

 

 

ランジュ「あなたにももちろんあるわよ」

 

 

 

俺「ありがとう、せっかくだからみんな切符買って、これつけて行くか」

 

 

 

歩夢「うん、そうだね!」

 

 

 

ランジュ「ふふ、みんなすごく似合ってるわ!」

 

 

 

かすみ「ま、かすみんはどんな物でもかわいい着こなせちゃいますからね」

 

 

 

ランジュ「本当ね!すごくかわいいわ!かすみ!」

 

 

 

かすみ「と、当然です!」

 

 

 

ランジュ「ふふ」

 

 

 

 

 

栞子「まずはここにお札を入れて」

 

 

 

ランジュ「こ、こうかしら?」

 

 

 

栞子「はい、そうです。次はこの料金のボタンを押してください」

 

 

 

ランジュ「こ、こう?あ、何か出てきたわ!」

 

 

 

栞子「はい、これが切符です。無くさずに大切にそのパスケースに入れておいでください」

 

 

 

ランジュ「えぇ、わかったわ。ありがとう栞子」

 

 

 

栞子「どういたしまして」

 

 

 

璃奈「ミアちゃんには私がやり方教えてあげる」

 

 

 

ミア「Thanks.璃奈。心強いよ」

 

 

 

 

ランジュ「それじゃあAqoursに会いに行きましょう!」

 

 

 

俺「あぁ!」

 

 

 

 

こうして俺たち13人の物語は始まった。

 

 

最初はお互い分かり合えなかった。

 

 

けれどお互い大好きな気持ちを思っていた。

 

 

それをデュエルが絆が繋げてくれた。

 

 

これからどんな困難が待ち受けていようとその度に繋がりが俺たちを導いてくれるだろう。

 

 

 

 

 

〜fin〜



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2ndシーズン 第2章
第1話


 

 

 

俺「……あ、あ、あ……」

 

 

 

 

 

 

俺「当たったーーー!!!」

 

 

 

俺はベランダに出て叫ぶ。

 

 

 

 

 

歩夢「ど、どうしたの!?」

 

 

 

俺「あぁ、ごめん、歩夢。なんでもない」

 

 

 

歩夢「なんでもないって…すごい大きな声出してたから…大丈夫?」

 

 

 

俺「あぁ、平気」

 

 

 

歩夢「本当に?」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

歩夢「手に持ってるの、それって手紙?」

 

 

 

俺「え?あぁ、そうだよ」

 

 

 

歩夢「誰から?」

 

 

 

俺「え?あぁ、それは…」

 

 

 

歩夢「私の知ってる人?」

 

 

 

俺「いや、知らないはず…」

 

 

 

歩夢「ふーん、そうなんだ」

 

 

 

俺「(まずい…歩夢に勘違いされてる…ここは本当のことを言うしか…)」

 

 

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

 

 

俺「よし、これで終わりと。それじゃ俺帰るから」

 

 

 

かすみ「早いですね、先輩。それに歩夢先輩と一緒じゃなくていいんですか?」

 

 

 

俺「え?あぁ、俺ちょっと寄っていくところあるから。それじゃ」

 

 

 

 

しずく「行っちゃったね」

 

 

 

彼方「でも確かに部長最近帰るの早いよね〜」

 

 

 

栞子「言われてみれば、前は戸締りまでいましたが最近は私かせつ菜さんに任せることが多いですね」

 

 

 

果林「歩夢は何か知らない?」

 

 

 

 

歩夢「え!?ど、どうだろ〜。」

 

 

 

 

ミア「別にベイビーちゃんが1人で帰ってるだけだろ。何もおかしくないでしょ」

 

 

 

 

かすみ「ち、ち、ち、甘いな〜ミア子は」

 

 

 

ミア「何さ」

 

 

 

 

かすみ「あの先輩と歩夢先輩が何日も一緒に帰ってないんだよ、絶対何かあるに決まってるよ」

 

 

 

 

エマ「もしかして喧嘩しちゃったとか?」

 

 

 

歩夢「え?あぁ全然そんなことないよ。とにかくあの子も私も大丈夫だから。それじゃ私も帰るね」

 

 

 

 

璃奈「行っちゃった…」

 

 

 

かすみ「さすがは先輩、これは既に歩夢先輩に根回ししていますね…」

 

 

 

せつ菜「皆さんに言えないような何か特別な事情があるのでしょうか」

 

 

 

愛「うーん、これまでそういうこといっぱいあったからあり得るね」

 

 

 

ランジュ「なら決まりね!」

 

 

 

 

かすみ「え?」

 

 

 

 

ランジュ「明日、あの子が帰ったあと追いかけるわよ!」

 

 

 

かすみ「それです!ランジュ先輩!」

 

 

 

ランジュ「キャハ、かすみならそう言ってくれると思ったわ」

 

 

 

栞子「ですが、部長のプライバシーを詮索するのは…」

 

 

 

かすみ「じゃあしお子は気にならないの?」

 

 

 

栞子「それは気にはなりますが…」

 

 

 

 

かすみ「大丈夫、もし何か知っちゃっても先輩には言わないでおこうよ」

 

 

 

 

栞子「…わかりました。ですが、部長に迷惑がかからない範囲でお願いしますね」

 

 

 

 

かすみ「もちろんだよ!」

 

 

 

ランジュ「無問題ラ、このランジュに任せなさい!」

 

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

 

俺「さてと…次はこの書類を」

 

 

 

かすみ「あれ?先輩まだ帰らないんですか?」

 

 

 

俺「あぁ、活動記録書こうと思ってな」

 

 

 

かすみ「そ、そうですか」

 

 

 

 

俺「かすみこそまだ帰らないのか?」

 

 

 

 

かすみ「え?あぁ、そうですね…。」

 

 

 

俺「そろそろ外も暗くなってきたし帰った方がいいんじゃないか?」

 

 

 

かすみ「え?あぁ…」

 

 

 

彼方「(かすみちゃん、部長のペースに飲まれてるね〜)」

 

 

 

かすみ「えぇと…」

 

 

彼方「かすみちゃん、かすみちゃん」

 

 

かすみ「はい?」

 

 

 

彼方「(ここは一体部室を出て様子を見よう)」

 

 

かすみ「(そ、そうですね。ランジュ先輩、それで行きますよ)」

 

 

 

ランジュ「(わ、わかったわ!)」

 

 

 

 

かすみ「そ、そうですね〜。それじゃあかすみんそろそろ帰りますね〜」

 

 

 

ランジュ「ランジュもそろそろ帰るわ」

 

 

 

 

俺「あぁ、また明日」

 

 

 

 

 

数十分後…

 

 

 

 

 

かすみ「先輩全然出てきませんね」

 

 

エマ「そんなにいっぱい書くことあったのかな」

 

 

 

彼方「うーん、今日はちょっとタイミングが悪かったみたいだね〜」

 

 

 

 

かすみ「くぅーこれじゃ先輩の秘密が探れないじゃないですかー!」

 

 

 

 

栞子「そもそも秘密があるのでしょうか。私のたちの考えすぎなのでは」

 

 

 

かすみ「ぐぬぬぬ」

 

 

 

 

ミア「だから言っただろ。別に不思議なことじゃないって。またかすみとランジュが勝手に暴走しただけでしょ」

 

 

 

かすみ「そういいながらミア子だって先輩の尾行にしっかりついてきてるじゃん!」

 

 

ミア「それは…」

 

 

璃奈「私が誘ったの」

 

 

かすみ「りな子が?じゃあ…仕方ないなぁ」

 

 

栞子「今日はもう遅いので私たちも帰りましょう」

 

 

せつ菜「そうですね。ではみなさんまた明日」

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

しずく「昨日は先輩どうだった?」

 

 

かすみ「活動記録書くって言ってから全然帰らなくて結局こっちが根負けして成果なしー」

 

 

 

しずく「あはは、まぁでもそもそも秘密なんてなかったんじゃない?」

 

 

 

かすみ「あー、しず子までミア子と同じこと言ってるー」

 

 

 

一方、部室では…

 

 

 

 

俺「やっぱ、こっちもいいな。あぁ迷うなー。でもやっぱ現物見てみないと…」

 

 

 

果林「部長?」

 

 

 

 

俺「え?」

 

 

俺は急いでPCの画面を切り替えた。

 

 

 

果林「何見てたの?」

 

 

俺「え?あぁ、スクールアイドルの情報だよ。ほら、このグループ、最近結成したらしいんだけど、このコンセプトすごい新しいなって思って」

 

 

果林「そう…」

 

 

 

 

練習後…

 

 

 

俺「さて、歩夢そろそろ帰るか」

 

 

 

歩夢「うん、そうだね」

 

 

 

俺「かすみは?」

 

 

 

かすみ「え!?あぁ、か、かすみんは…そうだしお子に勉強を教えてもらうんでした〜。なので先に帰っててください」

 

 

 

俺「わかった、それじゃあまた明日」

 

 

 

かすみ「はい!お気をつけて」

 

 

 

 

 

果林「さて部長と歩夢は帰ったわね」

 

 

かすみ「で、果林先輩、話ってなんです?」

 

 

果林「そうね、かすみちゃん、やっぱり部長は何か隠してるわ」

 

 

かすみ「本当ですか!?」

 

 

果林「今日の練習前、部長がPCで何か見てるのを見たわ。すぐに部長は画面を切り替えてスクールアイドルの情報を見てたって言ったけどあの慌ててぶりをみてると別のものを見ていたに違いないわ。それに部長、現物を見てみないと って言っていたわ」

 

 

 

かすみ「ほらやっぱり部長は何かを隠してるんですよ!」

 

 

 

璃奈「でもPCのログを見てもそれらしい記録はない…」

 

 

 

愛「まぁぶちょーのことだしそこら辺のケアはしっかりしてるだろうね」

 

 

 

ランジュ「もう我慢できないわ!ランジュあの子を追いかけてくるわ!」

 

 

 

かすみ「ならかすみんも行きます!」

 

 

 

果林「仕方ないわね、2人がそういうなら上級生としてついていってあげないとね」

 

 

 

彼方「本当は自分が1番気になってるんじゃないの〜?」

 

 

 

果林「ち、違うわよ」

 

 

 

ランジュ「とにかく行くわよ、早くしないとあの子を見失っちゃうわ!」

 

 

 

かすみ「そうですね、善は急げです!」

 

 

 

栞子「はぁ、結局こうなるんですね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かすみ「いました!歩夢先輩と歩いています」

 

 

栞子「やはりやめませんか…」

 

 

ランジュ「ここまできてそれは無しよ栞子」

 

 

 

エマ「あ、お店に入っていくみたいだね」

 

 

 

果林「あれは…バイクショップ?」

 

 

 

彼方「なんでまたバイクショップに〜」

 

 

 

かすみ「と、とにかくここで待ってればきっと先輩の秘密がわかるはずです」

 

 

 

 

 

数十分後…

 

 

 

かすみ「あ、出てきました!」

 

 

 

ランジュ「いくわよ!」

 

 

 

栞子「ラ、ランジュ!」

 

 

 

 

 

ランジュ「部長!」

 

 

 

 

 

俺「ランジュ!?それにみんなも…」

 

 

ランジュ「あなた、私たちに何を隠してるの!?」

 

 

 

俺「え?あぁいや…」

 

 

 

ランジュ「ランジュたち同じ同好会の仲間でしょ。だったらコソコソしないで教えてちょうだい!」

 

 

 

 

歩夢「もうここまでバレちゃったんだしいいんじゃない?」

 

 

俺「…そうだな。実は…」

 

 

 

かすみ「実は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんな「Dホイールの抽選に当たったー!?」

 

 

 

 

 

俺「そう、留学前に応募してたやつが当たったんだよ。まさか本当に当たるとは思わなかったけど」

 

 

 

かすみ「なーんだそんなことですかー。それなら早く言ってくれればよかったのに〜」

 

 

 

 

俺「いやぁ、納車してからみんなにサプライズで見せようと思って…」

 

 

 

栞子「そうだったのですね」

 

 

 

俺「まぁ黙ってたのは悪かったよ。ただみんなを驚かせたくてさ」

 

 

 

せつ菜「いえ、こちらこそ部長のことを詮索してすみませんでした」

 

 

 

ランジュ「ランジュもあなたがせっかくサプライズを考えていたのに無駄にしてしまってごめんなさい」

 

 

 

俺「いや、いいんだ」

 

 

 

果林「Dホイールの納車に合わせていろいろと揃えていたってわけね」

 

 

 

俺「そういうこと。今日はライダースーツを見にきてたんだ」

 

 

 

彼方「そうだったんだ〜。お目当ての物は見つかったかい?」

 

 

 

俺「うーん、まだ迷い中。せっかく買い物だからビビッときたやつにしたくてさ」

 

 

 

かすみ「ところでDホイールってなんです?」

 

 

 

愛「え?かすかすDホイール知らないの?」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!」

 

 

 

栞子「Dホイールというのはバイク型のデュエルディスクといえばいいでしょうか。簡単にいうとバイクとデュエルディスクが合体したようなものです。」

 

 

 

かすみ「バイク!?」

 

 

 

栞子「はい、Dホイールは元々、ラインディングデュエルのために生まれたものです。」

 

 

 

かすみ「ライディングデュエル?聞いたことあるような、ないような」

 

 

 

栞子「ライディングデュエルというのは元々、シンクロ召喚を普及するために生まれたものです。ライディングデュエル中はスピード・ワールドまたはそれから派生したフィールド魔法下でデュエルが行われる特殊なデュエルなんです」

 

 

 

かすみ「でも、わざわざバイクに乗らなくても普通にデュエルすればよくない?」

 

 

 

栞子「シンクロ召喚が生み出す風とDホイールで疾走した時の風が合わさる時、すごい爽快感を味わうことができるらしいですよ」

 

 

 

エマ「たしかにシンクロ召喚する時って気持ちいい風が吹く気がするんだよねー」

 

 

 

かすみ「なるほど。にしてもしお子、ライディングデュエルに詳しくない?」

 

 

 

栞子「えぇ、姉がライディングデュエルをするので…」

 

 

 

俺「薫子さんが?」

 

 

 

 

栞子「はい。それによくツーリングと言ってDホイールの後ろに乗せられました…」

 

 

 

 

歩夢「そうだったんだ…」

 

 

 

俺「けど、薫子さんがDホイーラーだったなんて」

 

 

 

栞子「よければ姉に声をかけてみましょうか?」

 

 

 

俺「いいのか?」

 

 

 

栞子「もちろんです。姉もあなたとライディングデュエルできると知ったらきっと喜ぶでしょう」

 

 

 

俺「ありがとう、栞子」

 

 

 

栞子「いえ、私もあなたのお役に立ててなによりです」

 

 

 

ミア「でもベイビーちゃん、Dホイールのライセンス持ってるの?」

 

 

 

俺「免許ならあるよ、ほら」

 

 

 

彼方「本当だ〜いつのまに〜」

 

 

 

俺「実は留学した時、あっちで取れそうだったからとったんだ。Dホイールの免許って普通の免許と違って教習期間がかなり短いんだ」

 

 

 

ミア「なるほどね」

 

 

 

栞子「近年のDホイールは安全面に配慮しオートパイロット制御が義務付けられていて、それに伴い教習期間が短いようですね」

 

 

 

俺「そうらしいな」

 

 

 

愛「ねえねえ、Dホイールが来たらさ愛さん後ろに乗せてね!」

 

 

 

かすみ「あぁ、愛先輩ずるいですよ!かすみんも!」

 

 

 

俺「あぁ、もちろん。乗りたい人はみんな乗せるよ」

 

 

 

かすみ「やったー!」

 

 

 

 

せつ菜「ディ、Dホイール…」

 

 

 

愛「ん?どうしたの?せっつー」

 

 

 

せつ菜「え?あぁ、いえ、なんでもありません!」

 

 

 

栞子「それではもう遅いですし皆さん今日は帰りましょう」

 

 

 

 

それから数日後…

 

 

 

 

栞子「部長、姉とのライディングデュエルですが、この日はどうでしょう?」

 

 

 

俺「あぁ、この日なら練習も休みだし大丈夫だよ」

 

 

 

栞子「わかりました、ではこの日程で姉に伝えておきますね。デュエル場は姉が抑えるとのことです」

 

 

 

俺「わかった、ありがとう。薫子さんにもお礼言っておいてくれ」

 

 

 

栞子「わかりました。姉もすごく喜んでいましたよ」

 

 

 

俺「そっか、楽しみだな。初のライディングデュエルの相手があの薫子だなんて」

 

 

 

栞子「私も精一杯応援させていただきます」

 

 

 

俺「ありがとう、でも薫子さんの応援も忘れずにな」

 

 

 

栞子「えぇ、そうですね」

 

 

 

 

 

そして薫子さんとのライディングデュエルの日を迎えた。

 

 

 

 

 

〜ライディングデュエル場〜

 

 

 

かすみ「先輩そろそろですかね?」

 

 

歩夢「うん、もうそろそろ来ると思うんだけど…」

 

 

 

せつ菜「あ、あちらから来られる方じゃないですか!?」

 

 

 

歩夢「あ、本当だ!おーい」

 

 

 

 

 

俺はみんなの前にDホイールを停める。

 

 

 

俺「みんなお待たせ」

 

 

 

せつ菜「うわぁ〜これが部長のDホイールですか!すごくかっこいいですね!」

 

 

 

俺「ありがとう」

 

 

 

果林「ライダースーツ姿も決まってるじゃない」

 

 

 

俺「ありがとう、歩夢にたくさん付き合ってもらって決めたかいがあったよ」

 

 

 

かすみ「え!?」

 

 

 

歩夢「本当にすごく悩んでたよね」

 

 

 

かすみ「ぐぬぬぬ」

 

 

エマ「ねえねえDホイール触ってもいい?」

 

 

俺「あぁ、もちろん」

 

 

せつ菜「本当ですか!?では…あぁ、やっぱりかっこいいですね、Dホイール」

 

 

 

愛「せっつー、そういうの好きそうだもんね」

 

 

 

せつ菜「はい!部長がDホイールを抽選で当てたと聞いた時、内心すごく羨ましたかったんです」

 

 

 

俺「そうだったんだ」

 

 

 

せつ菜「はい!現物を見てみるとやっぱりいいですね」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

しずく「ん?あれ、あちらから来る人たち栞子さんと薫子さんじゃないでしょうか?」

 

 

 

ランジュ「本当だわ!栞子ー!薫子ー!こっちよー!」

 

 

 

 

薫子「みんなお待たせー。あと久しぶり!」

 

 

 

俺「えぇ、お久しぶりです。薫子さん」

 

 

 

薫子「おっ、それが君のDホイールか。かっこいいね」

 

 

 

俺「ありがとうございます」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

かすみ「しお子大丈夫?」

 

 

 

栞子「え、えぇ平気です。姉さんはいつも飛ばし過ぎなんです…」

 

 

 

薫子「えー、そんなことないよ」

 

 

 

エマ「栞子ちゃん、はいお水」

 

 

 

栞子「あ、ありがとうございます…」

 

 

 

薫子「けど、君の初のライディングデュエルの相手をさせてもらえて光栄ね」

 

 

俺「こちらこそ。今日はお互い楽しみましょう」

 

 

薫子「えぇ!それじゃ私と君はこっちから入場だから、栞子みんなを案内してあげて」

 

 

 

栞子「わかりました。皆さんこちらへ」

 

 

 

かすみ「先輩、頑張ってくださいね!」

 

 

 

俺「あぁ!」

 

 

 

 

〜客席〜

 

 

 

栞子「ふぅ」

 

 

 

かすみ「ねぇねぇ栞子、始まるまでもう少しあるみたいだしライディングデュエルについてもう一回教えてよ」

 

 

 

栞子「わかりました。前にも説明した通りライディングデュエルは元々、シンクロ召喚を普及するために生まれたデュエルです。しかし今はシンクロ召喚のみならず様々な召喚方法を使うことができます。」

 

 

 

かすみ「なるほどね、それでスピード・ワールドだっけ?あれはどんなのだっけ?」

 

 

 

栞子「スピード・ワールドは元々ライディングデュエル時に発動される用のフィールド魔法で効果はライディングデュエルに特化してものでしたが、昨今ではライディングデュエルのさらなる普及のために幅広く楽しめるように新たなスピード・ワールドがその都度生まれてきました。現在主流で使われているスピード・ワールドはこちらです」

 

 

 

栞子はタブレットの画面を見せる。

 

 

 

かすみ「スピード・ワールドーリンクス…?」

 

 

 

 

 

 

 

『スピード・ワールドーリンクス』

 

 

フィールド魔法

このカードはカードの効果を受けず、

フィールド魔法カードをセット及び発動できない。

 

①お互いのスタンバイフェイズ時に

自分用スピードカウンターを1つ置く。

 

②お互いのプレイヤーが自分のターンに通常召喚した時、自分用のスピードカウンターを1つ置く。

 

②お互いのプレイヤーは、自分がシンクロ召喚に成功した時、自分用のスピードカウンターを1つ置く。

 

③自分用スピードカウンターを以下の数だけ取り除いて発動できる。

●4個:自分フィールド上の表側表示モンスターすべての攻撃力は、ターン終了時まで200ポイントアップする。

●6個:手札から通常召喚可能なレベル4以下のモンスター1体をフィールドに出す。

●8個::デッキから1枚ドローする

●10個:相手フィールド上のカード1枚選んで破壊する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

果林「つまり、互いのスタンバイフェイズに1個、あとは自分が通常召喚するかシンクロ召喚すればスピードカウンターがたまっていくってことね」

 

 

 

栞子「その通りです」

 

 

 

しずく「通常召喚は互いのプレイヤーは基本的に1ターンに1度だから早くスピードカウンターをためるにはシンクロ召喚を繰り返しするといいってことだね」

 

 

 

かすみ「でもそれってシンクロ召喚を多用するデッキが有利じゃない?」

 

 

 

栞子「どうやらシンクロ召喚を普及するための名残が残っているようなんです」

 

 

 

かすみ「ふーん」

 

 

 

 

歩夢「あ、あの子たちが来たよ!」

 

 

 

 

 

 

俺「ふぅ…」

 

 

 

薫子「緊張してる?」

 

 

 

俺「えぇ、少し」

 

 

 

薫子「大丈夫だよ、運転はオートパイロットである程度制御されてるからちょっとやそっとじゃクラッシュしないからさ」

 

 

 

俺「あはは、そうですよね」

 

 

 

 

いよいよ俺の初のライディングデュエルが始まる。

 

 

 

 

 

薫子「ライディングデュエルの先攻後攻の決め方は知ってる?」

 

 

 

 

俺「えぇ、最初のコーナーを先に曲がった方が先攻ですよね」

 

 

 

 

薫子「その通り」

 

 

 

 

 

せつ菜「あ、信号が点灯しました!そろそろ始まりますよ!」

 

 

 

 

愛「うー、愛さんワクワクしてきたー!」

 

 

璃奈「私も。璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

 

薫子「さ、始まるよ」

 

 

俺「はい!」

 

 

 

 

かすみ「3」

 

 

 

栞子「2」

 

 

 

 

歩夢「1…」

 

 

 

 

 

信号が青に変わった。

 

 

 

薫子「行くよ!」

 

 

 

俺「はい!」

 

 

 

 

2人「ライディングデュエルアクセラレーション!!」

 

 

 

互いのライフは8000

 

 

 

 

 

栞子「ライディングデュエルでは最初のコーナーを曲がった方が先攻です」

 

 

 

 

俺「(初のライディングデュエルだ…ここは臆せず攻める!)」

 

 

俺はアクセルを強める

 

 

 

 

薫子「(お、やる気満々だね)」

 

 

 

 

 

歩夢「あ、あの子が最初のコーナーを先に曲がったよ!」

 

 

 

 

俺「先攻はもらいます!俺のターン!」

 

 

 

 

俺SC(スピードカウンター)→1

薫子SC(スピードカウンター)→1

 

 

 

 

俺「俺はサイバース・シンクロンを召喚!」

 

 

 

俺SC→2

 

 

 

俺「さらに自分フィールド上のモンスターがサイバース族のみ時、手札のサイバース・コンバーターは特殊召喚できる!俺はレベル2のサイバース・コンバーターにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!」

 

 

 

 

薫子「早速仕掛けてきたね」

 

 

 

 

俺「シンクロ召喚!レベル3、サイバース・イングレーター!」

 

 

 

俺SC→3

 

 

 

俺「サイバース・インテグレーターの効果、墓地からサイバース・シンクロンを特殊召喚する!そしてサイバース・シンクロンの効果、サイバース・インテグレーターのレベルを6にする!俺はレベル6となったサイバース・インテグレーターにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる。シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!!」

 

 

 

 

俺SC→4

 

 

 

 

かすみ「やっぱりライディングデュエルにはシンクロ召喚が映えますね!」

 

 

 

俺「サイバース・インテグレーターの効果でデッキから1枚ドローする。俺はカードを1枚セットしてターンエンドだ」

 

 

 

 

薫子「それじゃあ行くよ、私のターン、ドロー」

 

 

 

 

俺SC→5

薫子SC→2

 

 

 

 

薫子「手札のジャンク・コンバーターの効果、このカードとクイック・シンクロンを墓地に送り、デッキからジャンク・シンクロンを手札に加えるよ」

 

 

 

愛「ということは薫子さんのデッキは」

 

 

 

 

せつ菜「シンクロンデッキの様ですね」

 

 

 

 

栞子「そうです。そして私はあのデッキに何度も苦められました」

 

 

 

 

 

薫子「そしてチューナーモンスター ジャンク・シンクロンを召喚。効果発動!墓地からジャンク・コンバーターを特殊召喚する!」

 

 

 

薫子SC→3

 

 

 

 

薫子「そして手札のドッペル・ウォリアーの効果、墓地からモンスターが特殊召喚に成功したことにより、自身を特殊召喚する。私はレベル2のジャンク・コンバーターにレベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!」

 

 

 

栞子「姉さんのシンクロ召喚が来る…」

 

 

 

薫子「シンクロ召喚!レベル5!TG ハイパー・ライブラリアン!」

 

 

 

薫子SC→4

 

 

 

ミア「まずいな、ベイビーちゃん。ハイパー・ライブリアンはシンクロ召喚に成功するとドローする効果を持っている」

 

 

 

 

薫子「さらに墓地のジャンク・コンバーターの効果で、墓地からジャンク・シンクロンを特殊召喚する。そしてレベル2のドッペル・ウォリアーにレベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!シンクロ召喚!レベル5、ジャンク・スピーダー!」

 

 

 

 

薫子SC→5

 

 

 

 

薫子「墓地のドッペル・ウォリアーの効果、ドッペルトークンを2体特殊召喚する。さらにジャンク・スピーダーの効果!デッキからレベル1 エフェクト・ヴェーラー、レベル4 スターダスト・シンクロンを特殊召喚する!」

 

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

 

薫子「ハイパー・ライブリアンの効果、シンクロモンスターのシンクロ召喚に成功したことにより1枚ドローする。そしてスターダスト・シンクロンの効果、デッキから魔法カード スターダスト・イルミネイトを手札に加える」

 

 

 

 

せつ菜「薫子さん、ものすごいアドバンテージの取り方ですね」

 

 

 

栞子「えぇ、ですが姉さんのデュエルはここからです」

 

 

 

 

薫子「私はレベル1のドッペルトークンにレベル1のエフェクト・ヴェーラーをチューニング!集いし願いが新たな速度の地平へ誘いざなう。光さす道となれ!シンクロ召喚!希望の力、シンクロチューナー、フォーミュラ・シンクロン!」

 

 

 

薫子SC→6

 

 

 

ミア「やっぱり来たか」

 

 

 

薫子「フォーミュラ・シンクロンとハイパー・ライブリアンの効果で合計2枚ドローする。」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

 

薫子「準備は整った!」

 

 

 

俺「薫子さんの場にはレベル5のモンスターが2体とシンクロチューナーのフォーミュラ・シンクロン…まさか!?」

 

 

 

薫子「そのまさかよ!私はレベル5のTG ハイパー・ライブラリアンとジャンク・スピーダーにレベル2のシンクロチューナー フォーミュラ・シンクロンをチューニング!!!」

 

 

 

せつ菜「レベルの合計は12…」

 

 

 

 

薫子さんはアクセルを一気に強め前に出る。

 

 

 

 

俺「消えた?いや、違う。見間違うほどの加速だったのか」

 

 

 

 

薫子「デルタアクセルシンクロ!!!コズミック・ブレイザー・ドラゴン!!!」

 

 

 

薫子SC→7

 

 

 

かすみ「デルタアクセルシンクロ!?」

 

 

 

俺「コズミック・ブレイザー・ドラゴン…」

 

 

 

 

栞子「あれが姉さんのエースモンスターの1体、コズミック・ブレイザー・ドラゴンです」

 

 

 

果林「エースモンスターの1体ということは」

 

 

 

彼方「まだエースモンスターを隠し持ってるってこと〜?」

 

 

 

栞子「えぇ…」

 

 

 

 

俺「コズミック・ブレイザー・ドラゴン、初のライディングデュエルの相手にとって不足はありませんね」

 

 

 

 

 

薫子「そうでしょ。でもまだまだこれからよ。さらに魔法カード おろかな埋葬を発動!デッキから幻獣機オライオンを墓地に送る。そしてオライオンの効果、幻獣機トークンを特殊召喚する。続けて魔法カード スターダスト・イルミネイトを発動!デッキからスターダスト・ヴルムを墓地に送る」

 

 

 

 

エマ「薫子さんの展開、全然止まらないね」

 

 

 

 

薫子「墓地のスターダスト・イルミネイトの効果、このカードを除外してスターダスト・シンクロンのレベルを1つ上げる!私はレベル3の幻獣機トークンにレベル5となったスターダスト・シンクロンをチューニング!」

 

 

 

せつ菜「レベルの合計は8…まさかスターダスト・ドラゴン!?」

 

 

 

栞子「それはどうでしょう?」

 

 

 

薫子「集いし希望が新たに輝く星となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ、アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン!」

 

 

 

 

薫子SC→8

 

 

 

愛「アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン!?」

 

 

 

璃奈「あんなモンスターみたことない…璃奈ちゃんボード ハラハラ」

 

 

 

 

薫子「アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴンの効果!墓地からシンクロチューナー フォーミュラ・シンクロンを特殊召喚する!そしてアクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴンの効果!このカードをリリースしてEXデッキからスターダスト・ドラゴンをシンクロ召喚扱いで特殊召喚する!」

 

 

 

俺「何!?」

 

 

 

 

薫子「飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!!」

 

 

 

 

栞子「アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴンの効果には続きがあります」

 

 

 

 

薫子「アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴンの効果でスターダスト・ドラゴンを特殊召喚した後、私は続けてシンクロ召喚を行う!そしてこの効果でシンクロ召喚されたモンスターは相手の効果を受けない!」

 

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

 

薫子「私はレベル8のスターダスト・ドラゴンにレベル2のフォーミュラ・シンクロンをチューニング!」

 

 

 

俺「この組み合わせ…まさか!?」

 

 

 

 

薫子「集いし夢の結晶が新たな進化の扉を開く。光さす道となれ! アクセルシンクロ!! 生来せよ、シューティング・スター・ドラゴン!!」

 

 

 

 

薫子SC→9

 

 

 

 

俺「シューティング・スター・ドラゴン…」

 

 

 

 

 

しずく「1ターンで…」

 

 

 

せつ菜「アクセルシンクロとデルタアクセルシンクロを…」

 

 

 

果林「えぇ…三船薫子さん…。こんなにもすごいデュエリストだったとは…」

 

 

 

 

薫子「シューティング・スター・ドラゴンの効果、デッキの上から5枚めくりデッキに戻す。その中のチューナーの数だけ相手に攻撃できる!」

 

 

 

 

かすみ「そんな最大5回攻撃ってことですか!?」

 

 

 

しずく「それだけじゃなくてアクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴンの効果でシンクロ召喚したシューティング・スター・ドラゴンは相手の効果を受けない…つまり…」

 

 

 

歩夢「サイバース・クアンタム・ドラゴンのドライブバックショットも効かない…」

 

 

 

 

薫子「行くよ!私がめくったチューナーはサテライト・シンクロン、ターボ・シンクロン、ニトロ・シンクロンの3体!よってシューティング・スター・ドラゴンは3回攻撃できる!バトル!シューティング・スター・ドラゴンでサイバース・クアンタム・ドラゴンを攻撃!スターダスト・ミラージュ!」

 

 

 

 

俺「くっ、なら速攻魔法 セキリュティ・ブロックを発動!サイバース・クアンタム・ドラゴンはこのターン、戦闘破壊されずお互いが受ける戦闘ダメージは0になる!」

 

 

 

 

薫子「そうはさせないわ!コズミック・ブレイザー・ドラゴンの効果!このカードを除外してセキリュティ・ブロックを発動を無効にする!バトル続行、いけシューティング・スター・ドラゴン!スターダスト・ミラージュ!」

 

 

 

俺「くっ、だが墓地のサイバース・シンクロンの効果、自分のEXモンスターゾーンのモンスターが破壊される時、代わりにこのカードを除外する!」

 

 

 

薫子「けどダメージは受けてもらうよ!」

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

俺のライフが8000から7200に減る。

 

 

 

 

 

薫子「もう一度シューティング・スター・ドラゴンでサイバース・クアンタム・ドラゴンを攻撃!スターダスト・ミラージュ!」

 

 

 

俺「ぐぁ」

 

 

 

俺のライフが7200から6400に減る。

 

 

 

 

薫子「仕上げだよ、シューティング・スター・ドラゴンでダイレクトアタック!!スターダスト・ミラージュ!」

 

 

 

 

俺「ぐぁぁ」

 

 

 

俺のライフが6400から3100に減る。

 

 

 

 

薫子「私はカードを2枚伏せてターンエンド。このエンドフェイズ、コズミック・ブレイザー・ドラゴンは私のフィールドに戻ってくる」

 

 

 

 

かすみ「しお子のお姉さんめっちゃ強いじゃん」

 

 

 

栞子「えぇ、少しデュエルをしない間にさらに腕をあげたみたいですね」

 

 

 

ランジュ「これほどまでにあの子が押されるなんて驚いたわ」

 

 

 

ミア「あぁ、正直想像以上だ」

 

 

 

 

 

俺「さすがですね、薫子さん」

 

 

 

薫子「ありがとう、けど君もまだまだこんなもんじゃないでしょ?」

 

 

 

 

俺「えぇ、俺のデュエルはここからです。俺のターン、ドロー!」

 

 

 

俺SC→6

薫子SC→9

 

 

 

 

エマ「薫子さんのフィールドにはコズミック・ブレイザー・ドラゴンとシューティング・スター・ドラゴンがいる…」

 

 

 

彼方「部長、かなりまずい状況だね〜」

 

 

 

歩夢「でもあの子ならきっと大丈夫…」

 

 

 

 

 

俺「コズミック・ブレイザー・ドラゴンは俺の効果を何でも1つ無効にできる、そしてシューティング・スター・ドラゴンも破壊効果を1度無効にできる。確かに盤石な布陣です。けどこれなら!」

 

 

 

薫子「!?」

 

 

 

 

俺「俺はコズミック・ブレイザー・ドラゴンをリリースして薫子さんのフィールドに海亀壊獣ガメシエルを特殊召喚する!」

 

 

 

 

 

薫子「くっ、コズミック・ブレイザー・ドラゴンをこうもあっさりと…やるじゃん」

 

 

 

俺「えぇ、このカードは仲間たちが教えてくれたカードです」

 

 

 

 

薫子「仲間か…やっぱりいいもんだね、仲間っていうのは」

 

 

 

俺「えぇ!」

 

 

 

薫子「けど私にはまだシューティング・スター・ドラゴンがいるよ、この状況どうするつもり?」

 

 

 

俺「俺はドラゴネットを通常召喚、効果発動!デッキからレベル2以下のサイバースを特殊召喚する!」

 

 

 

俺SC→7

 

 

 

 

薫子「ならカウンター罠 くず鉄のシグナルを発動!このカードはアクセルシンクロモンスターのシューティング・スター・ドラゴンが場にいることにより発動でき、相手モンスターの効果の発動を無効にし、このカードをセットする!私はドラゴネットの効果を無効にする!」

 

 

 

 

かすみ「これじゃあ次のターンもアクセルシンクロモンスターがいれば発動できちゃうじゃないですか!」

 

 

 

俺「だがまだ手はある!俺は手札の斬機サーキュラーの効果!デッキから斬機シグマを墓地に送りこのカードを特殊召喚する!」

 

 

 

愛「デッキからモンスターを墓地に送りながら特殊召喚!?」

 

 

 

 

エマ「すごい効果だね」

 

 

 

せつ菜「あれもきっと留学先で手に入れたカードですね!」

 

 

 

 

俺「墓地の斬機シグマの効果!自分EXモンスターゾーンにモンスターがいない時、自身を特殊召喚する!この瞬間、斬機サーキュラーの更なる効果!このカードが既にフィールドにいる時、他の斬機モンスターが特殊召喚された時、デッキから斬機 魔法・罠カードを手札に加える!俺は斬機超階乗を手札に加える!」

 

 

 

彼方「サーキュラーはサーチ効果も持ってるの〜?これは驚いたね〜」

 

 

 

俺「俺はレベル4の斬機サーキュラーと斬機シグマでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、ランク4、塊斬機ダランベルシアン!」

 

 

 

 

薫子「シンクロだけじゃなくエクシーズも使うのか」

 

 

 

 

俺「ダランベルシアンの効果、ORUを2つ使いデッキから斬機マルチプライヤーを手札に加える。そしてダランベルシアンの効果、ドラゴネットをリリースして墓地から斬機シグマを特殊召喚する!」

 

 

 

 

薫子「(何か仕掛けてくるつもりね)」

 

 

 

 

俺「永続魔法 サイバネット・オプティマイズを発動!サイバネット・オプティマイズの効果により、俺は手札から斬機マルチプライヤーを召喚する!そしてサイバネット・オプティマイズがある時、俺のサイバースが攻撃する時、相手はダメージステップ終了時まで効果を発動できない!」

 

 

 

薫子「!?(これじゃもう一枚のセットカード くず鉄のかかしもシューティング・スター・ドラゴンの効果も使えない…)」

 

 

 

俺「そして俺はレベル4の斬機マルチプライヤーにレベル4の斬機シグマをチューニング!シンクロ召喚!現れろ!レベル8、炎斬機マグマ!!墓地の斬機マルチプライヤーの効果!炎斬マグマの攻撃力を倍にする!」

 

 

 

俺SC→8

 

 

 

薫子「攻撃力5000…やるね…」

 

 

 

 

俺「俺はここでスピード・ワールドーリンクスの効果を使う!SCを8個取り除きデッキから1枚ドローする!」

 

 

 

 

俺SC→0

 

 

 

 

薫子「さっそくスピード・ワールドーリンクスの効果を使ってきたか」

 

 

 

 

俺「バトル!炎斬機マグマでシューティング・スター・ドラゴンを攻撃!」

 

 

 

 

薫子「ぐっ」

 

 

 

薫子ライフ8000→6300

 

 

 

俺「炎斬機マグマの効果、相手モンスターを戦闘で破壊した時、相手フィールドのカード2枚を破壊する!俺はセットされたくず鉄のシグナルとそしてガメシエルを破壊する!俺はカードを2枚セットしてターンエンドだ」

 

 

 

 

 

 

薫子「さすがね、あの状況からここまで巻き返すなんて。けど私のデュエルもまだまだこんなもんじゃないよ、行くよ!私のターン、ドロー!」

 

 

 

 

俺SC→1

薫子→10

 

 

 

 

薫子「スピード・ワールドーリンクスの効果!SCを10個取り除いて君のセットカード1枚を破壊する!」

 

 

 

薫子SC→0

 

 

 

俺「(くっ、本当は薫子さんのエースモンスターが来た時に使いたかったが…)なら罠発動!斬機超階乗!墓地の斬機シグマ、マルチプライヤー、サーキュラーを特殊召喚してこの3体でエクシーズ召喚を行う!」

 

 

 

 

薫子「相手のターン中にエクシーズ!?」

 

 

 

 

俺「3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!塊斬機ラプラシアン!ラプラシアンの効果!ORUを2つ使い薫子さんのセットカード、手札1枚を墓地に送る!そして墓地のマルチプライヤーの効果でマグマの攻撃力を再び倍の5000にする!」

 

 

 

 

薫子「くっ。なら私は永続魔法 光来する奇跡を発動!このカードの発動処理としてデッキから思い集いし竜をデッキの1番上に置く。そして魔法カード 死者蘇生を発動!墓地からスターダスト・ドラゴンを特殊召喚する!再び飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!!」

 

 

 

 

俺「スターダスト・ドラゴンが戻ってきたか…」

 

 

 

 

薫子「光来する奇跡の効果!シンクロモンスターが特殊召喚された時、デッキから1枚ドローする!そして今ドローしたカードは思い集いし竜!このカードをドローした時、相手に見せることで特殊召喚できる!思い集いし竜の更なる効果!デッキからスターダスト・シャオロンを特殊召喚する!続けて墓地のスターダスト・ヴルムの効果、自身を特殊召喚する!」

 

 

 

 

しずく「レベル1のモンスターを3体も…」

 

 

 

かすみ「ランク1でも狙ってるのかな」

 

 

 

栞子「いえ、姉さんの狙いはおそらく…」

 

 

 

 

 

薫子「これで準備が整った!」

 

 

 

俺「!?」

 

 

 

薫子「見せてあげる。私の本当の切り札を!私はレベル8のスターダスト・ドラゴンとレベル1のスターダスト・ヴルム、スターダスト・シャオロンにレベル1の思い集いし竜をチューニング!」

 

 

 

 

 

璃奈「レベルの合計は…」

 

 

 

 

愛「11!?」

 

 

 

 

薫子「集いし想いが、輝く奇跡を呼び起こす。光差す道となれ!シンクロ召喚!光来せよ!シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン!!」

 

 

 

薫子SC→1

 

 

 

 

俺「シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン!?」

 

 

 

 

ランジュ「あんなモンスター、ランジュも見たことないわ!」

 

 

 

 

ミア「あぁ…ボクもだ」

 

 

 

 

 

薫子「私は魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のモンスター5体をデッキに戻して2枚ドローする。よし、来た。(栞子、あんたの歌と同じ名前のカード、使わせてもらうよ)速攻魔法 コンセントレイトを発動!シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンの攻撃力は自身の守備力分アップする!」

 

 

 

 

栞子「コンセントレイト!?」

 

 

 

 

しずく「シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンの守備力は3300…」

 

 

 

 

彼方「つまり攻撃力は〜?」

 

 

 

 

栞子「7300です!(姉さん…私の歌と同じ名前のカードを…)」

 

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

 

薫子「まだ終わりじゃないよ、シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンは墓地のスターダスト・ドラゴン及びスターダスト・ドラゴンの名が記されたシンクロモンスターの数だけ追加で攻撃できる!」

 

 

 

 

 

俺「薫子さんの墓地にスターダスト・ドラゴンとスターダスト・ドラゴンの名が記されたシンクロモンスターが2体いる…」

 

 

 

 

せつ菜「つまり4回攻撃が可能ということですね…」

 

 

 

かすみ「7300の4回攻撃なんて反則ですよ!」

 

 

 

 

薫子「バトルよ!シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンで炎斬機マグマに攻撃!セイヴァー・ミラージュ!」

 

 

 

 

俺「ぐぁぁ」

 

 

 

俺のライフが3100から800に減る。

 

 

 

俺「だがこの瞬間、破壊された炎斬機マグマの効果発動。デッキから斬機方程式を手札に加える。」

 

 

 

 

薫子「続けて守備表示の塊斬機ダランベルシアンとラプラシアンに攻撃!セイヴァー・ミラージュ!!」

 

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

 

 

薫子「これでとどめよ!シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンでダイレクトアタック!セイヴァー・ミラージュ!」

 

 

 

 

俺「まだだ!永続罠 リビングデッドの呼び声を発動!墓地からサイバース・クアンタム・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

 

 

 

薫子「そのモンスターに来られると厄介なんだよね、だからシューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンの効果!このカードをエンドフェイズまで除外してリビングデッドの呼び声の発動を無効にして除外する!」

 

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

 

薫子「私はカードを1枚セットしてターンエンド。このエンドフェイズ、シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンはフィールドに戻ってくる。」

 

 

 

 

 

俺「…」

 

 

 

 

薫子「どう?初のライディングデュエルにしては相手が悪かったかな?」

 

 

 

 

俺「いえ、初めてのライディングデュエルでこんなに燃えるデュエルができて最高です!」

 

 

 

薫子「そう、けど君のモンスターは全滅、こっちにはシューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンがいる。君はこの状況、どう乗り切る?」

 

 

俺「まだ俺にはドローが残っています、このドローに全てをかける!俺のターン、ドロー!」

 

 

 

俺SC→2

薫子SC→2

 

 

 

 

薫子「この瞬間、私も永続罠 リビングデッドの呼び声を発動!墓地からシューティング・スター・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

 

 

 

果林「ここでシューティング・スター・ドラゴン…」

 

 

 

 

 

俺「俺はサイバース・ガジェットを召喚、効果発動!」

 

 

 

俺SC→3

 

 

 

 

薫子「なら私はシューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンの効果発動!このカードをエンドフェイズまで除外してサイバース・ガジェットの効果を無効にして除外する!」

 

 

 

 

俺「だがそれも想定済みです。魔法カード 斬機方程式を発動!墓地から斬機サーキュラーを特殊召喚する。さらに墓地の斬機シグマの効果、自分EXモンスターゾーンにモンスターがいない時、このカードを特殊召喚できる!斬機サーキュラーの効果、デッキから装備魔法 斬機刀ナユタを手札に加え、シグマに装備する!」

 

 

 

 

薫子「チューナーモンスターを呼び出してまたシンクロ召喚をする気?」

 

 

 

 

俺「いや、俺の狙いはシンクロ召喚じゃない!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

 

薫子「!?」

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件はサイバース族モンスター2体!俺は斬機サーキュラーと斬機シグマをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2!スプラッシュ・メイジ!」

 

 

 

 

かすみ「先輩のリンク召喚が成功しました!」

 

 

 

せつ菜「やっぱり部長といえばリンク召喚ですね!」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

俺「墓地に送られた斬機刀ナユタの効果!墓地の斬機マルチプライヤーを手札に加える!そしてスプラッシュ・メイジの効果発動!墓地からドラゴネットを特殊召喚する。再び現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとドラゴネットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

 

しずく「部長の連続リンク召喚が始まりました!」

 

 

 

俺「そして永続魔法 サイバネット・オプティマイズの効果で、斬機マルチプライヤーを召喚する!」

 

 

 

歩夢「これであのモンスターを呼び出す準備は整ったよ!」

 

 

 

 

俺「三度現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカーと斬機マルチプライヤーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

 

 

薫子「アクセスコード・トーカー…これが栞子を倒したモンスター…」

 

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のデコード・トーカーをリンク素材としたことにより攻撃力を3000アップさせる!」

 

 

 

 

薫子「攻撃力5300!?」

 

 

 

俺「さらに墓地の斬機マルチプライヤーの効果!アクセスコード・トーカーの効果を倍にする!」

 

 

 

 

薫子「攻撃力10600!?」

 

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果発動!墓地のデコード・トーカーをゲームから除外してシューティング・スター・ドラゴンを破壊する!そしてアクセスコード・トーカーの効果に対して相手はカードの効果を発動することができない!」

 

 

 

 

薫子「何!?」

 

 

 

俺「いけ!アクセスコード・トーカー!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

 

薫子「くっ」

 

 

 

 

俺「とどめだ!アクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!」

 

 

 

薫子「きゃぁぁ」

 

 

 

 

薫子ライフ6300→0

 

 

 

 

 

 

 

歩夢「勝った…あの子が勝ったよ!」

 

 

 

かすみ「流石先輩です!」

 

 

 

 

 

 

 

薫子「いやぁ、まさかあそこから逆転されるとはね。けど、いいデュエルだったよ」

 

 

 

俺「えぇ、俺も最高に楽しかったです。初めてのライディングデュエルの相手が薫子さんで良かったです」

 

 

 

薫子「あはは、ありがとう」

 

 

 

愛「おーい、ぶちょー!」

 

 

 

俺「みんな」

 

 

 

ランジュ「2人のライディングデュエルとってもすごかったわ!」

 

 

 

ミア「あぁ、手に汗握るFightだったね」

 

 

 

 

彼方「彼方ちゃんもハラハラしてお目々ぱっちりだよ〜」

 

 

 

栞子「姉さん、お疲れ様」

 

 

 

薫子「栞子…。やっぱりあんたのところの部長は強いね」

 

 

 

栞子「そうでしょう」

 

 

 

薫子「今のデュエルであんたとの同好会と彼との絆を感じたよ」

 

 

 

栞子「えぇ、彼はいつも私たちの思いと一緒に戦ってくれているんです」

 

 

 

薫子「そうみたいだね。やっぱりいいね、仲間は。」

 

 

 

栞子「姉さんにもいるんでしょう、仲間が」

 

 

 

薫子「えぇ、苦楽を共にした最高の仲間たちがね。このデッキもその仲間たちとの絆の証さ。」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

薫子「それより私がコンセントレイト使ったところ見た!?栞子の歌と同じ名前のカード使ったんだよ、私って妹思いのいい姉じゃない?」

 

 

 

栞子「えぇ、確かに見たけど、わざわざそれを私に言う必要はあるの?」

 

 

 

薫子「相変わらず釣れないな〜」

 

 

 

栞子「ふふ」

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

俺「薫子さん、今日は本当にありがとうございました。」

 

 

 

薫子「ううん、こっちこそ久しぶりにこんな熱いデュエルができて楽しかったよ。栞子は最近、全然デュエルしてくれいからさ」

 

 

 

栞子「そ、そんなこと」

 

 

 

薫子「あはは、冗談、冗談。ねぇ、またライディングデュエルしてよ。今度は負けないからさ」

 

 

 

俺「えぇ望むところです」

 

 

 

薫子「それじゃあ」

 

 

 

薫子さんは拳を突き出す。

 

 

俺もそれに応えるかのように拳を突き出す。

 

 

 

 

薫子「さて、それじゃ私たちはそろそろ帰りますか。はい、栞子、ヘルメット」

 

 

 

栞子「安全運転でお願いしますよ」

 

 

 

薫子「別に行きも安全運転だったけど」

 

 

 

栞子「どこが…」

 

 

 

薫子「それじゃあみんな、またね」

 

 

 

栞子「皆さん、お先に失礼します」

 

 

 

歩夢「うん、また明日」

 

 

 

 

俺「さて、俺たちも帰るか」

 

 

かすみ「先輩〜帰りはかすみんを乗っけて行ってくれてもいいんですよ〜」

 

 

 

俺「いやさすがにまだ人を乗せるのは不安だからやめておいた方がいいよ」

 

 

 

かすみ「えぇ〜」

 

 

 

しずく「仕方ないよかすみさん、安全第一だよ」

 

 

 

かすみ「むー」

 

 

 

 

俺「それじゃあみんな、また明日」

 

 

 

かすみ「はーい」

 

 

 

 

 

帰り道…

 

 

 

 

栞子「姉さんさっきの話の続きだけど」

 

 

 

薫子「うん?」

 

 

 

栞子「姉さんにも切磋琢磨した仲間がいたんでしょ?」

 

 

 

薫子「うん、そうだよ。一緒にラブライブ出場を目指したかけがえのない仲間がね」

 

 

 

栞子「最近は会ってるの?」

 

 

 

薫子「そうだね〜。お互い別の大学に行っちゃったしね。全然会えてないかな」

 

 

 

栞子「会いたくないの?」

 

 

 

薫子「え?そりゃ会いたいといえば会いたいけど」

 

 

 

栞子「ならあった方がいいと思う」

 

 

 

薫子「どうしたのさ、栞子、あんたらしくない」

 

 

 

栞子「そんなことない」

 

 

 

薫子「ふふ、そうね。昔のあんただったらそんなこと言わないだろうけど、今は違うもんね。ランジュや同好会のみんながいるんだもんね」

 

 

 

栞子「うん…」

 

 

 

薫子「なんかあんたと話してたらみんなに会いたくなっちゃったな。みんな元気にしてるからな」

 

 

 

栞子「連絡したら?」

 

 

 

薫子「そうね」

 

 

 

 

〜三船家〜

 

 

 

 

薫子「出るかな…あ、もしもし元気にしてた?うんうん、私?私は超元気、今日だってライディングデュエルしてきたからね。そうそう妹の学校のスクールアイドル同好会の部長の子でさー、その子すごくデュエルが強くて、初めてのライディングデュエルらしいんだけど私負けちゃってさー、そうそう本当参ったよね〜あはは、みんなは最近どう?今度よかったら会わない?あぁ、いいね、そのお店、行こう、行こう!」

 

 

 

 

 

to be continued…

 



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第2話

 

 

 

 

 

ランジュ「栞子、ステップが少し送れてるわ」

 

 

 

栞子「は、はい」

 

 

 

ランジュ「ミア、前よりだいぶ上達したじゃない」

 

 

 

ミア「Thanks.ま、当然だけどね」

 

 

 

 

歩夢「3人とも頑張ってるね」

 

 

 

俺「あぁ。新しいユニット曲を考えながら自分達のレベルアップに向けて頑張ってるんだって」

 

 

 

歩夢「そうなんだ」

 

 

 

 

かすみ「…」

 

 

 

璃奈「どうしたの?かすみちゃん」

 

 

 

かすみ「あぁ、りな子」

 

 

 

璃奈「ちょっと難しい顔してた」

 

 

 

かすみ「えぇ?そんなことないよ」

 

 

 

彼方「もしかしてランジュちゃんたちがユニットを組んだのが羨ましかったりして〜?」

 

 

 

 

かすみ「そ、そんなことないです!かすみんは1人でも十分可愛いんです!」

 

 

 

 

 

エマ「でも確かにユニットっていいよね。ランジュちゃんたちを見てると私も楽しそうだな〜って思うよ」

 

 

 

かすみ「エマ先輩もですか?はっ!」

 

 

 

 

彼方「ほら、やっぱり羨ましかったんだね〜」

 

 

 

かすみ「うぅ、ほんのちょっとだけですよ…」

 

 

 

 

璃奈「でも私もちょっと興味ある。これまではみんなで歌うことはあってもユニットとして同じコンセプトでライブをするってしたことがなかったから」

 

 

 

エマ「確かに私たちが一緒に歌うときもそれぞれの個性を尊重してライブするもんね」

 

 

 

彼方「同じ方向に向かってライブをするのも面白そうだね〜」

 

 

 

エマ「うん、きっとそこで新しい自分を見つけられる気がするんだ」

 

 

 

 

かすみ「新しい自分…つまり新しいかすみんの可愛いところが見つけられるかもしれないということですね…」

 

 

 

 

 

それから数日後…

 

 

 

 

かすみ「東雲学院と合同ライブですか?」

 

 

 

 

彼方「そうなのです。遥ちゃんからも教えてもらったんだけど今度、東雲学院が大きな会場を使ってライブすることになったらしくて、よかったら虹ヶ咲も一緒にライブをやらないかって」

 

 

 

 

エマ「東雲と合同ライブか〜楽しそうだね」

 

 

 

果林「そうね、いいんじゃない?」

 

 

 

愛「うんうん、もちろん愛さんも大賛成!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

 

しずく「一緒に催し物をやるのはスクールアイドルフェスティバル以来ですもんね。私もすごく楽しみです」

 

 

 

 

ランジュ「アタシも他校と初めての合同ライブすごく楽しみだわ!」

 

 

 

ミア「ま、気晴らしにはいいかな」

 

 

 

栞子「満場一致のようですね」

 

 

 

 

せつ菜「はい!東雲学院からもすでに正式に連絡をいただいてますのであとはこちらの参加手続きと詳細の打ち合わせだけですね。」

 

 

 

栞子「参加手続きなら私の方で済ませておきますね」

 

 

 

せつ菜「はい!お願いします!では日程等の打ち合わせは次の日曜日に私と部長で行ってきます」

 

 

 

歩夢「うん」

 

 

 

俺「あと、かすみも来れる?」

 

 

 

かすみ「え?かすみんもですか?大丈夫ですけど」

 

 

 

俺「よし、なら俺とせつ菜とかすみの3人だな」

 

 

 

愛「頼んだよ〜かすかす」

 

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!」

 

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

せつ菜「部長!」

 

 

 

俺「おぉ、せつ菜」

 

 

 

せつ菜「これから部室ですか?」

 

 

 

俺「あぁ、そうだよ」

 

 

 

せつ菜「私もです。一緒に行きましょう」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

せつ菜「そういえば今度の打ち合わせ、どうしてかすみさんも?」

 

 

 

俺「不満?」

 

 

 

せつ菜「い、いえそんなことはありません。ただあなたのことですから何か考えがあったのかと」

 

 

 

俺「その通り。かすみには次の部長になってもらおうと思ってるんだ」

 

 

 

せつ菜「かすみさんにですか?」

 

 

 

 

俺「そう、かすみほど相応しいやつはこの同好会にはいないって思ってる」

 

 

 

 

せつ菜「でも…確かにそうですね。今の同好会があるのもかすみさんが同好会を守ってくれていたおかげですもんね」

 

 

 

俺「そういうこと。まぁ部長の座を譲るのはまだまだ先だけどな。ちょっとずつ部長の仕事を覚えていってもらおうってわけ」

 

 

 

せつ菜「なるほど!そういうことだったんですね!」

 

 

 

 

 

俺「さ、着いたぞ」

 

 

 

 

俺は部室のドアを開ける。

 

 

 

 

かすみ「あー、先輩にせつ菜先輩やっときましたねー!」

 

 

 

せつ菜「これは一体…?」

 

 

 

かすみ「今日はかすみんの新作コッペパンのお披露目会ですよ〜」

 

 

 

 

エマ「ん〜ボーノだよ〜」

 

 

 

ミア「悔しいけど…これは…うーんDelicious!」

 

 

 

 

かすみ「全くミア子は素直じゃないな〜」

 

 

 

ミア「仔犬ちゃんに言われたくないよ」

 

 

 

かすみ「ムッキー!誰が仔犬ですかー!」

 

 

 

璃奈「はむはむ、美味しい」

 

 

 

かすみ「でしょ〜、さぁりな子どんどん食べていいからね〜」

 

 

 

愛「ぶちょーとせっつーもはい、どうぞ」

 

 

 

せつ菜「ありがとうございます」

 

 

 

俺「それじゃあいただきます」

 

 

 

 

かすみ「どうですか…?」

 

 

 

俺「うん!美味いよ!」

 

 

 

かすみ「本当ですか!?頑張って考えたかいがありましたー!」

 

 

 

彼方「あれ〜?アドバイスをあげたのはどこの誰だっけ〜?」

 

 

 

かすみ「うぅ…彼方先輩です…」

 

 

 

彼方「ふふ、それでよし」

 

 

 

俺「そっか彼方がアドバイスしてあげたんだ」

 

 

 

彼方「かすみちゃんがね〜みんなが喜ぶコッペパンを作りたいからアドバイス欲しいって頼ってきたからね〜」

 

 

 

 

かすみ「あぁ、彼方先輩!それは言わない約束ですー!」

 

 

 

エマ「う〜ん、何個でも食べれちゃうよ〜」

 

 

 

璃奈「私もこの味、すごく好き」

 

 

 

 

かすみ「ふふ、そんなに好評ならまた作ってあげますから〜」

 

 

 

 

エマ「ありがとう、かすみちゃん」

 

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード きらきら」

 

 

 

かすみ「そうだ、先輩!」

 

 

 

俺「ん?」

 

 

 

 

かすみ「今度の東雲との打ち合わせの時にかすみんお手製のコッペパンを持っていくのはどうでしょう?」

 

 

 

俺「差し入れか…。誘ってくれたお礼もあるし、いいんじゃないか?」

 

 

 

 

かすみ「ですよね!なら決まりです!」

 

 

 

彼方「ん〜?東雲に行くということは遥ちゃんも食べるということになるよね?」

 

 

 

かすみ「まぁ…そうなりますね」

 

 

 

 

彼方「よーし!かすみちゃん、彼方ちゃんもコッペパン作り手伝うよ!」

 

 

 

 

かすみ「え、えぇ…お願いします」

 

 

 

彼方「よーし、待っててね遥ちゃん!彼方ちゃんすっごく美味しいコッペパン作るからね!」

 

 

 

 

 

 

〜土曜日、かすみ自宅にて〜

 

 

 

かすみ「彼方先輩、そろそろ来るはずだよね」

 

 

 

かすみの家のインターホンが鳴る。

 

 

 

かすみ「あ、きたきた。」

 

 

 

かすみは家のドアを開ける。

 

 

 

かすみ「彼方先輩〜遅かったじゃない…ってエマ先輩にりな子?」

 

 

 

エマ「チャオ〜なんだか楽しそうだから私も来ちゃった」

 

 

 

璃奈「私も…エマさんに誘ってもらった。ダメだった?」

 

 

 

かすみ「いや、別にいいけど」

 

 

 

彼方「昨日の夜ね、かすみちゃんが帰ったあとエマちゃんに、璃奈ちゃんと一緒に言っていいか聞かれてね〜。まぁかすみちゃんは すっごく いい子だから多分OKしてくれるよ〜って話になったんだ〜」

 

 

 

 

かすみ「なーんだ、そうだったんですね。ま、まぁ確かに彼方先輩が言うようにかすみはすっごくいい子なんで全然いいですよ〜」

 

 

 

 

エマ「ありがとうかすみちゃん」

 

 

 

璃奈「私からもありがとう」

 

 

 

かすみ「いえいえ、さ、中へどうぞ」

 

 

 

3人「はーい」

 

 

 

 

彼方「というわけで今日は彼方ちゃんが考えてきたこの特製レシピを使って作っていくのであります!」

 

 

 

エマ「おー!」

 

 

 

かすみ「あ、それなんですけど、彼方先輩の特製コッペパンもいいんですけど、どうせならいろんな味のコッペパンを持っていきませんか?材料ならほらこの通りいろいろな物をそろえましたよ」

 

 

 

彼方「なるほど〜かすみちゃん、気が効くね〜」

 

 

 

かすみ「ま、まぁかすみにはこれくらいどうってことないですよ!」

 

 

 

エマ「じゃあ私もアイディア出していい?」

 

 

 

璃奈「私も出したい…」

 

 

 

 

かすみ「もちろんです!さぁ皆さんじゃんじゃんアイディアを出してください!」

 

 

 

 

3人「おー!」

 

 

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

かすみ「ふぅ、一区切りつきましたね。ちょっと休憩にしましょう」

 

 

 

彼方「そうだね〜。あ、彼方ちゃんみんなのためにクッキー作ってきたんだ。食べる〜?」

 

 

 

エマ「もちろん!ありがとう!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わーいわーい」

 

 

 

かすみ「そういえばエマ先輩、どうしてまたりな子を誘ってきたんですか?」

 

 

 

エマ「え?うーんとね、この前ユニットの話をしたじゃない?」

 

 

 

かすみ「えぇ、まあ」

 

 

 

エマ「その時にたまたまいた4人が私たちじゃない?」

 

 

 

かすみ「そういえばそうですね」

 

 

 

エマ「この前、話している時に4人ともユニットに興味があったでしょ?」

 

 

 

彼方「そうだね〜」

 

 

 

エマ「それでね、考えたの。この4人でユニットを組むのはどうだろうって。確かに最初は偶然集まった4人だったかもしれないけど、この4人なら素敵なハーモニーを奏でられるんじゃないかって。上手くは言えないけど直感的にユニットを組むならこの4人がいいなって思ったの」

 

 

 

かすみ「ふふ、エマ先輩、先輩みたいなこと言いますね」

 

 

 

彼方「部長のリンクセンスがうつっちゃたかな〜」

 

 

 

エマ「あはは、そうかも」

 

 

 

璃奈「でも今日のコッペパン作り、私すごく楽しかった。私もユニットを組むならこの4人がいい」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんもエマちゃんと璃奈ちゃんに賛成〜。今日も思ったけどこの4人といるとすごく落ち着くんだよね〜。かすみちゃんはどうする〜?」

 

 

 

 

かすみ「ま、まぁ皆さんが組みたいって言うなら組まないことも…」

 

 

 

彼方「じゃあ組まなーい」

 

 

 

かすみ「えぇ!なんでですか!」

 

 

 

彼方「えへへ、冗談だよ〜。でもそれで怒るってことはかすみちゃんも本当は組みたいんじゃない〜?」

 

 

 

 

かすみ「うぅ…。わ、わかりました!組みましょう!この4人で!」

 

 

 

 

彼方「そうこなくっちゃだぜ〜」

 

 

 

 

エマ「それでね、かすみちゃん、私から提案があるの」

 

 

 

かすみ「なんです?」

 

 

 

 

エマ「今度の東雲との合同ライブ、この4人でライブしない?」

 

 

 

 

彼方「お、いいね〜」

 

 

 

璃奈「私もすごく楽しみ」

 

 

 

かすみ「そ、そうですね。せっかくユニットを組むならデビューは華々しくしないとですね」

 

 

 

 

彼方「そうそう」

 

 

 

 

かすみ「そうと決まれば先輩に連絡です!」

 

 

 

 

 

数分後…

 

 

 

エマ「部長なんだって?」

 

 

 

かすみ「もちろん快諾してくれました!」

 

 

 

彼方「おぉ、やったぜ〜」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わーい、わーい」

 

 

 

かすみ「そうと決まればまずは曲作りです!」

 

 

 

彼方「はいはい、でもその前にコッペパンを仕上げないとね」

 

 

 

かすみ「は!そ、そうでした」

 

 

 

 

2日後…

 

 

 

 

 

せつ菜「というわけで東雲学院との合同ライブはこのようになります」

 

 

 

愛「なるほどね、でも驚いたなーかすかすたちはユニットで出るなんてさ」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!」

 

 

 

エマ「ユニットで出れば新しい自分を見つけられるんじゃないかなって」

 

 

 

かすみ「そうです!ここでかすみんの新しいかわいいところを見つけてかすみんは更に可愛くなっちゃいますよー!」

 

 

 

果林「でもランジュたちはユニットで出ないのね」

 

 

 

ランジュ「えぇ」

 

 

 

栞子「ユニットの新曲にむけてまずは個々の力をさらにつけた方がいいと判断したんです」

 

 

 

ミア「だからユニットじゃなくて、今回はソロで出るんだよ」

 

 

 

しずく「そういうことだったんですね」

 

 

 

 

かすみ「さぁそうと決まればエマ先輩、彼方先輩、りな子、練習ですよー!」

 

 

 

3人「おー!」

 

 

 

 

 

愛「なんか楽しそうでいいなー」

 

 

 

 

それから4人は練習と曲作りに励んだ。

 

 

 

 

しかし…

 

 

 

 

 

 

かすみ「あー、ダメです〜曲が全然思い浮かびません〜」

 

 

 

彼方「うーん、気持ちを1つにするのって結構難しいんだね〜」

 

 

 

エマ「特にそれを歌にしようとするとさらに難しいね〜」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード むむむ」

 

 

 

 

かすみ「くー、こうなったら!」

 

 

 

璃奈「かすみちゃん?」

 

 

 

かすみ「こういう時の先輩です!先輩にちょっと聞いてきます!」

 

 

 

エマ「うん!」

 

 

 

 

 

 

俺「気持ちを一つにか」

 

 

 

かすみ「はい!何かいい案はないでしょうか」

 

 

 

俺「うーん、難しいなあ」

 

 

 

かすみ「えー先輩も悩んじゃうんですか?」

 

 

 

 

俺「一個思いついたけどそれは安直すぎてさ」

 

 

 

かすみ「それってもしかして4人でデュエルって言いませんよね?」

 

 

 

俺「正解、でもほら安直過ぎだろ?」

 

 

 

 

かすみ「そうですね…まぁでも先輩らしいというか…」

 

 

 

 

俺「あとは一緒にいる時間をもう少し長くしてみるとかはどうかな?」

 

 

 

かすみ「一緒にいる時間ですか?」

 

 

 

俺「そう、ほら俺たちって同好会の活動で会ってる時が一番長いだろ?だからそうじゃない時、みんなどんなことをしてるとか、どういうことを考えるとかそういうのを知れたらもっと4人の気持ちは揃ってくるんじゃないかって」

 

 

 

かすみ「なるほど!流石は先輩ですね!早速3人に行ってきます!」

 

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

彼方「どうだった〜?」

 

 

 

かすみ「とりあえず一緒にいる時間をもっと長くしてるのはどうかと」

 

 

 

エマ「確かに一緒にいればその人の新しい一面も見えてくるかもしれないよね」

 

 

 

璃奈「一緒にいる方法…」

 

 

 

彼方「う〜ん、例えばお昼を一緒に食べるとか?」

 

 

 

 

エマ「うん、それいいね!」

 

 

 

かすみ「登下校を一緒にするとか?でもそれだと寮生活のエマ先輩が」

 

 

 

エマ「でも私が駅まで行けばみんな一緒に登下校できるよね。私は全然いいよ!」

 

 

 

璃奈「あとはお泊まり会…」

 

 

 

エマ「それもいいね!」

 

 

 

かすみ「結局、全部良いじゃないですか」

 

 

 

エマ「うん!だから全部やろうよ!」

 

 

 

かすみ「えぇ!?」

 

 

 

彼方「彼方ちゃん賛成〜」

 

 

 

璃奈「私も…。璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

 

かすみ「ま、まぁ3人がそういうなら仕方ないですね」

 

 

 

 

エマ「それじゃあ早速、今日から一緒に帰ろう!」

 

 

 

 

 

それからエマ、彼方、かすみ、璃奈は一緒にいる時間を多くした。

 

 

 

 

かすみ「そういえばエマ先輩って意外と自分の意見を曲げないっていうか」

 

 

 

彼方「すごく芯がしっかりしてるよね〜」

 

 

 

エマ「そうかな〜。でもかすみちゃんも誰よりも同好会のみんなのことを考えていてくれるよね」

 

 

 

かすみ「え!?そ、それは皆さんの弱点を…」

 

 

 

彼方「素直じゃないな〜かすみちゃんは」

 

 

 

 

かすみ「そ、そういう彼方先輩だって、普段はお昼寝ばっかりしてるのに実はちゃんと皆さんのこと見てるじゃないですか」

 

 

 

 

璃奈「困ってたらそっと手を差し伸ばしてくれる」

 

 

 

彼方「えへへ、照れるぜ〜。そういう璃奈ちゃんも実は結構みんなを引っ張っていく強さがあるよね〜」

 

 

 

かすみ「そうそう、ミア子が同好会に入ったのも先輩がミア子を気にかけるように言ったのもあるけどりな子がめげずにミア子に向き合い続けたからだよ」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード てれてれ」

 

 

 

 

エマ「なんかやっぱり私たちバラバラだけど、芯が強くて」

 

 

 

彼方「意外と周りをちゃんと見ているところが似てるのかもね〜」

 

 

 

かすみ「それです!周りを見れるということはつまりファンの人たちの気持ちに寄り添えるということですよね!だから誰よりもファンの方々に寄り添って」

 

 

 

 

璃奈「私たちの思いの強さを表現したライブにしたい」

 

 

 

かすみ「うん!それだよ、りな子!」

 

 

 

彼方「ライブと曲のコンセプトは決まったね〜」

 

 

 

エマ「うん!すごく私たちらしいと思う!」

 

 

 

 

かすみ「さぁそうと決まればかすみんたちの歌を作りましょう!」

 

 

 

 

エマ「うん!でも」

 

 

 

彼方「でも」

 

 

 

璃奈「でも」

 

 

 

かすみ「でもなんです?」

 

 

 

エマ「やっぱり最後に4人でデュエルしない?」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんもそう言おうと思ったよ〜」

 

 

 

璃奈「私も…やっぱり私たちにとってデュエルは切っても切り離せない存在。だからこのデュエルで4人の気持ちを本当に1つにしたい」

 

 

 

 

かすみ「ま、まぁかすみんもちょーとだけ考えてましたし、いいでしょう!」

 

 

 

エマ「それじゃあどうやってデュエルする?」

 

 

 

彼方「ちょうど4人だし、タッグデュエルでいいんじゃない〜?」

 

 

 

かすみ「ならペア決めですね!待っててください、かすみんがくじを作りますからね」

 

 

 

 

そしてくじ引きの結果

 

 

 

エマ「よろしくね、かすみちゃん」

 

 

 

かすみ「はい!」

 

 

 

 

彼方「璃奈ちゃん、よろしくね」 

 

 

 

璃奈「うん、璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

 

 

かすみ「さぁ、そうと決まれば善は急げです!早速デュエル場に行きましょう!」

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

 

かすみ「さぁ着きましたよ〜」

 

 

 

エマ「よーし、頑張るぞ〜。部長応援しててねー」

 

 

かすみ「え!?先輩なんでいるんですか!?」

 

 

 

 

俺「呼ばれたから」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんが呼んできちゃった〜」

 

 

 

かすみ「ま、まぁいいですけど、せんぱーい!かすみんの活躍しっかり見ててくださいね!」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

彼方「璃奈ちゃん、今日使うデッキはサイバー・ドラゴン?」

 

 

 

璃奈「うん」

 

 

 

 

彼方「ならこっちは融合コンビだね〜」

 

 

 

璃奈「本当だ。かすみちゃんとエマさんはシンクロデッキ…」

 

 

 

彼方「融合対シンクロ対決か〜楽しみだね〜」

 

 

 

 

 

かすみ「それじゃあ皆さん、今回はライフ8000のタッグフォースルールで行きますよぉー!」

 

 

 

彼方「了解〜」

 

 

 

エマ「うん!」

 

 

 

璃奈「承知」

 

 

 

 

かすみ「ではいきますよぉ!」

 

 

 

4人「デュエル!!」

 

 

 

 

to be continued…



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第3話

 

 

 

4人「デュエル!!」

 

 

 

彼方「先攻は彼方ちゃんたちからだね。璃奈ちゃん、ここは任せてもらっていい?」

 

 

 

璃奈「うん、お願い」

 

 

 

 

彼方「よーし、璃奈ちゃんにいいところ見せちゃうぞ〜。彼方ちゃんのターン。竜魔導の守護者を召喚だよ〜。そして効果発動〜。手札1枚を墓地に送り影依融合を手札に加えるよ〜。そして魔法カード 影依融合を発動〜。手札のシャドール・ビーストとフィールドの竜魔導の守護者を融合〜。きて、エルシャドール・ミドラーシュ!」

 

 

 

 

 

かすみ「げ!いきなりミドラーシュですか」

 

 

 

 

彼方「墓地のシャドール・ビーストの効果で1枚ドローだよ。彼方ちゃんはカードを3枚セットしてターンエンドだよ〜」

 

 

 

 

エマ「かすみちゃん、ここは私に行かせて」

 

 

 

 

 

かすみ「いいですよ、でも締めはかすみんに取っておいてくださいね」

 

 

 

 

エマ「どうかな〜、このターンで倒しちゃうかも」

 

 

 

 

彼方「おや、それは聞き捨てならないぞ〜」

 

 

 

 

 

エマ「ふふ、行くよ私のターン、ドロー。」

 

 

 

 

かすみ「(ミドラーシュがいる限りお互い1ターンに1度しか特殊召喚できません…エマ先輩のデッキはシンクロ召喚を多用するデッキ、なにか手はあるんでしょうか)」

 

 

 

 

俺「(ミドラーシュは効果で破壊されない効果を持っている。ミドラーシュを突破するには破壊以外の方法で除去するかミドラーシュの効果を無効にするしかないが…)」

 

 

 

 

エマ「デッキからカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!私は手札のSR赤目のダイスを墓地に送って速攻魔法 禁じられた一滴を発動するよ!」

 

 

 

 

彼方「禁じられた一滴〜!?エマちゃん、すごいカード使うね〜」

 

 

 

 

エマ「このカードの効果により、ミドラーシュの効果は無効になり、攻撃力は半分になるよ!」

 

 

 

 

かすみ「流石はエマ先輩です!やっぱりエマ先輩は心の中にすごい強い物がありますね!」

 

 

 

 

エマ「ありがとうかすみちゃん、これで私は何度でも特殊召喚できるよ!私はSRダブルヨーヨーを召喚するよ、そして効果発動!墓地からSR赤目のダイスを特殊召喚するよ。赤目のダイスの効果、ダブルヨーヨーのレベルを2にするよ」

 

 

 

璃奈「会えてレベルを低くした…ということは」

 

 

 

 

俺「狙いはシンクロ召喚…」

 

 

 

エマ「私はレベル2となったSRダブルヨーヨーにレベル1の赤目のダイスをチューニング!シンクロ召喚!シンクロチューナー、HSRコルクー10!」

 

 

 

 

かすみ「決まりました!エマ先輩のシンクロ召喚!さぁこれからじゃんじゃんシンクロしちゃってください!」

 

 

 

 

 

エマ「うん!コルクー10の効果!墓地からダブルヨーヨーと赤目のダイスを特殊召喚するよ!そして赤目のダイスの効果!ダブルヨーヨーのレベルを6にするよ!私はレベル6となったダブルヨーヨーにレベル1の赤目のダイスをチューニング!」

 

 

 

 

俺「レベルの合計は7…」

 

 

 

 

璃奈「エマさんのエースモンスターが来る…」

 

 

 

 

エマ「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

 

彼方「来たね〜クリアウィング」

 

 

 

 

エマ「さらに、私はレベル7のクリアウィング・シンクロ・ドラゴンにHSRコルクー10をチューニング!」

 

 

 

 

璃奈「くる…エマさんの切り札が…」

 

 

 

 

エマ「駆け抜ける疾風! 輝く翼を翻し、勝利の栄冠をその手に!!シンクロ召喚!きて!レベル10!クリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

 

璃奈「クリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴン…璃奈ちゃんボード ゴクリ」

 

 

 

 

 

かすみ「来ましたー!エマ先輩の切り札!」

 

 

 

 

 

彼方「ならこの瞬間、罠発動〜 和睦の死者 このターン、互いのモンスターは戦闘破壊されず互いが受けるダメージは0になるよ-」

 

 

 

 

エマ「なら私はクリスタルクリアウィングの効果!相手が魔法・罠カードの効果を発動した時、その発動を無効にして破壊するよ!」

 

 

 

彼方「やるね〜」

 

 

 

 

エマ「メインフェイズを終了してバトルフェイズに行くよ」

 

 

 

 

彼方「ふふーん、ならこの瞬間、罠発動 影依の偽典。墓地のシャドール・ビーストと星なる影 ゲニウスを除外して融合召喚!おいで〜エルシャドール・シェキナーガ!」

 

 

 

 

エマ「シェキナーガの守備力とクリスタルクリアウィングの攻撃力は同じ3000…」

 

 

 

 

彼方「そう、つまりエマちゃんは彼方ちゃんの布陣を突破できないのであります」

 

 

 

 

エマ「あはは、さすがだね。彼方ちゃん。でもミドラーシュは破壊させてもらうよ!私はクリスタルクリアウィングでミドラーシュを攻撃!」

 

 

 

彼方「くぅ〜」

 

 

 

彼方&璃奈ライフ8000→6100

 

 

 

 

エマ「私はバトルフェイズを終了してメインフェイズ2、カードを4枚セットしてターンエンドだよ」

 

 

 

 

俺「お互い大型モンスターは残ったままか…」

 

 

 

 

彼方「ごめん〜璃奈ちゃん、あとは任せたよ」

 

 

 

 

璃奈「うん、璃奈ちゃんボード やったるで〜。私のターン、ドロー。手札のサイバー・ダーク・クローの効果、このカードを捨てデッキからサイバネティック・ホライズンを手札に加えて発動。デッキからサイバー・ダーク・キメラ、手札からサイバー・ドラゴン・ヘルツを墓地に送る。さらにデッキからサイバー・ダーク・カノンを手札に加えて、EXデッキからサイバー・エンド・ドラゴンを墓地に送るよ」

 

 

 

彼方「着々と準備を進めてるね〜」

 

 

 

 

璃奈「サイバー・ドラゴン・ヘルツの効果でデッキからサイバー・ドラゴンを手札に加える。そして墓地のキメラの効果、デッキからサイバー・ダーク・エッジを墓地に送る。続けて手札のサイバー・ダーク・カノンを捨てデッキから2枚目のキメラを手札に加えてそのまま召喚、手札の魔法カードを墓地に送り効果発動。デッキからパワー・ボンドを手札に加える。そしてパワー・ボンドを発動。フィールド・墓地のモンスター5体で融合。融合召喚、鎧獄竜ーサイバー・ダークネス・ドラゴン!」

 

 

 

 

かすみ「げげ、サイバー・ダークネス・ドラゴン…」

 

 

 

 

璃奈「サイバー・ダークネスの効果、墓地のサイバー・エンドを装備するよ」

 

 

 

 

俺「これでサイバー・ダークネスの攻撃力は8000…」

 

 

 

 

エマ「ならこの瞬間、クリスタルクリアウィングの効果!相手がモンスター効果を発動した時、そのモンスターの元々の攻撃力をこのカードに加え、さらにこのターン、このカードは相手が発動した効果を受けないよ!」

 

 

 

璃奈「バトル、サイバー・ダークネスでクリスタルクリア・ウィングを攻撃。」

 

 

 

エマ「ならこの瞬間、永続罠 追走の翼を発動だよ!」

 

 

 

かすみ「上手いです!エマ先輩!これならりな子のサイバー・ダークネスを破壊できます!」

 

 

 

 

璃奈「そうはさせない、速攻魔法 サイクロンを発動。エマさんの追走の翼を破壊」

 

 

 

 

かすみ「あぁ、もうせっかくサイバー・ダークネスを倒せると思ったのに〜」

 

 

 

璃奈「エマさん、サイバー・ダークネスの攻撃を受けてもらうよ」

 

 

 

 

エマ「うぅ」

 

 

 

エマ&かすみライフ8000→5000

 

 

 

 

エマ「ならこの瞬間、罠カード イタチの大暴発を発動だよ!サイバー・ダークネスにはEXデッキに戻ってもらうよ!」

 

 

 

 

璃奈「ならサイバー・ダークネスの効果、装備されているサイバー・エンド・ドラゴンを墓地に送りイタチの大暴発を無効にするよ」

 

 

 

エマ「でもこれでサイバー・ダークネスの攻撃力は下がるよ」

 

 

 

 

璃奈「でもまだここから」

 

 

 

かすみ「え!?」

 

 

 

璃奈「(今ならわかる。彼方さんが残してくれたこのカード、彼方さんが使おうと思えば使えたのに残してくれた。これが彼方さんの優しさ…。彼方さんが託してくれたカード…使うならここしかない)」

 

 

 

彼方「璃奈ちゃん、思いっきりやっちゃえ〜」

 

 

 

 

璃奈「うん。私は永続罠 リビングデッドの呼び声を発動。墓地からミドラーシュを特殊召喚する」

 

 

 

 

かすみ「あれは!?」

 

 

 

 

エマ「彼方ちゃんがセットしたカード…」

 

 

 

 

璃奈「いくよ、彼方さん」

 

 

 

彼方「うん!」

 

 

 

璃奈&彼方「エルシャドール・ミドラーシュでダイレクトアタック!」

 

 

 

 

エマ「うぅ」

 

 

 

 

エマ&かすみライフ5000→2900

 

 

 

璃奈「そしてエルシャドール・シェキナーガでダイレクトアタック!」

 

 

 

エマ「なら罠発動!強制脱出装置!シェキナーガにはEXデッキに戻ってもらうよ!」

 

 

 

璃奈「私もデッキから10枚カードを除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動。墓地のモンスター5体をデッキに戻して2枚ドロー。カードを1枚セットしてターンエンド。そしてエンドフェイズにパワー・ボンドの効果で効果ダメージを受けるけど、手札のハネワタの効果で効果ダメージを無効にする」

 

 

 

 

エマ「さ、次はかすみちゃんの番だね」

 

 

 

 

かすみ「はい!任せてください!行きますよぉ〜かすみんのターン、ドロー!(エマ先輩が残してくれたカードは…!?)エマ先輩…」

 

 

 

エマ「うん!」

 

 

 

かすみ「(やっぱりエマ先輩の中には強い意志がある…。それがこのカードから伝わってくる…)今こそ使わせてもらいますよ!速攻魔法 禁じられた聖杯を発動!このカードによりミドラーシュの攻撃力を400アップさせてますが、効果は無効にさせてもらいますよ!」

 

 

 

 

璃奈「エマさん、まさか2度目のミドラーシュを読んで…」

 

 

 

彼方「こりゃ一本取られたね〜」

 

 

 

 

かすみ「行きますよー。永続魔法 アロマガーデニングを発動!そしてローンファイア・ブロッサムを召喚して自身をリリースして効果発動です!デッキからアロマージージャスミンを特殊召喚です!アロマガーデニングの効果!アロマモンスターの特殊召喚に成功したことにより、ライフを1000回復します!」

 

 

 

 

 

エマ&かすみライフ2900→3900

 

 

 

 

 

かすみ「ジャスミンの効果で1枚ドローします!そして魔法カード 死者蘇生を発動です!墓地のローンファイア・ブロッサムを特殊召喚します!そして再び自身をリリースしてデッキから光の王 マルデルを特殊召喚します!マルデルの効果!デッキからアロマセラフィーアンゼリカを手札に加えます!来て!かすみんを導くサーキット!リンク召喚!リンク2、アロマセラフィージャスミン!そして手札のアンゼリカの効果、墓地のジャスミンの攻撃力分ライフを回復します!」

 

 

 

 

エマ&かすみライフ3900→4000

 

 

 

 

かすみ「アロマセラフィージャスミンの効果でデッキからバラガールを手札に加えます!続けて墓地のアンゼリカの効果!自身を特殊召喚します!ジャスミンの効果!アンゼリカをリリースしてデッキから2体目のローンファイア・ブロッサムを特殊召喚します!ローンファイア・ブロッサムをリリースしてデッキからアロマージーカナンガを特殊召喚します!続けてバラガールの効果!植物族モンスターがフィールドから墓地に行ったことにより手札からこのカードを特殊召喚します!」

 

 

 

 

彼方「かすみちゃんもなかなかデッキが回ってるね〜」

 

 

 

 

 

かすみ「行きますよ!かすみんはレベル3のカナンガにレベル3のバラガールをチューニング!シンクロ召喚!きて!レベル6!アロマセラフィースイート・マジョラム!スイート・マジョラムの効果!デッキから渇きの風を手札に加えます。そしてカードをセット。さらに永続魔法 王宮の神殿を発動します。続けてフィールド魔法 アロマガーデンを発動です!このカードの効果によりライフを500回復します!」

 

 

 

 

エマ&かすみライフ4000→4500

 

 

 

 

かすみ「この瞬間、スイート・マジョラムの効果でサイバー・ダークネス・ドラゴンを破壊します!」

 

 

 

 

 

璃奈「でもそれは読んでたよ、速攻魔法 エターナル・サイバーを発動。墓地からサイバー・ダークネス・ドラゴンを特殊召喚する、そしてサイバー・ダークネス・ドラゴンの効果でサイバー・エンド・ドラゴンを再び装備するよ」

 

 

 

 

彼方「璃奈ちゃんナイス〜」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード テレテレ」

 

 

 

かすみ「ち、ち、ち、甘いよりな子」

 

 

 

璃奈「?」

 

 

 

かすみ「かすみんたちがずっと一緒にいた時間は何も仲を深めるためだけじゃないよ。かすみんたちは仲間でライバル!だからりな子の戦術も勉強させてもらったよ!」

 

 

 

璃奈「!?」

 

 

 

 

彼方「普段もそれくらい勉強すればいいのにね〜」

 

 

 

 

かすみ「うぅ…好きなことと嫌いなことじゃな気持ちのノリが違うんです!」

 

 

 

 

彼方「まぁちゃんと周りを見ていたいうことでよしとしよう」

 

 

 

 

 

かすみ「かすみは永続罠 渇きの風を発動です!さらに速攻魔法 御隠居の猛毒薬を発動です!」

 

 

 

 

璃奈「あれの発動を許したら渇きの風の効果が起動しちゃう。なら、サイバー・ダークネスの効果、このカードに装備されているサイバー・エンドを墓地に送り、御隠居の猛毒薬の効果を発動を無効にする」

 

 

 

 

 

かすみ「でもこれでかすみんを邪魔するカードは全てなくなったね。かすみんは魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のモンスター5体をデッキに戻して2枚ドローします!きた!魔法カード マジック・プランターを発動です!永続罠の渇きの風を墓地に送り2枚ドローします!」

 

 

 

 

俺「かすみのやついつの間にあんなに…」

 

 

 

 

かすみ「先輩力を貸してください!魔法カード サンダー・ボルトを発動です!」

 

 

 

 

璃奈「!?」

 

 

 

彼方「なんと〜」

 

 

 

 

エマ「よし、これで2人のフィールドはガラ空きだね!」

 

 

 

 

かすみ「そしてもう一枚の御隠居の猛毒薬を発動してライフを1200回復しますよ!」

 

 

 

 

 

エマ&かすみライフ4500→5700

 

 

 

 

かすみ「そして手札を1枚捨て装備魔法 D・D・Rを発動です!除外されているアンゼリカを特殊召喚します!かすみんはレベル6のスイート・マジョラムにレベル1のアンゼリカをチューニング!シンクロ召喚!これがかすみんの切り札!エンシェント・ホーリー・ワイバーン!!」

 

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ひやひや」

 

 

 

 

かすみ「バトルです!ジャスミンでダイレクトアタック!」

 

 

 

 

璃奈「うぅ…」

 

 

 

彼方&璃奈ライフ6100→3800

 

 

 

 

かすみ「これでエンシェント・ホーリー・ワイバーンの攻撃力は4000です!トドメです!エンシェント・ホーリー・ワイバーンで彼方先輩とりな子にダイレクトアタック!」

 

 

 

 

 

璃奈「うぅぅ」

彼方「う〜」

 

 

 

彼方&璃奈ライフ3800→0

 

 

 

 

かすみ「やったー!かすみんたちの勝ちですよ!」

 

 

 

エマ「うん!すごかったねかすみちゃん」

 

 

 

 

彼方「まさかサイバー・ダークネスとミドラーシュの妨害を乗り越えてしかもライフを逆転してくるなんてね〜」

 

 

 

璃奈「すごかった。璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

 

かすみ「ふふ、もっと褒めてくれてもいいんですよ。でも本当、彼方先輩のシャドールも璃奈のサイバー・ドラゴンたちも本当手強過ぎですよ」

 

 

 

彼方「えへへ、褒められちゃったぜ〜」

 

 

 

璃奈「エマさんの戦術もすごかった」

 

 

 

彼方「巻き返すのもやっとだったもんね〜」

 

 

 

エマ「2人に隙を見せたらすぐやらちゃうからね」

 

 

 

 

俺「4人ともすごいいいデュエルだったよ!」

 

 

 

 

かすみ「えへへ、まぁそれほどでもありますけど」

 

 

 

 

俺「かすみ、俺がいない間で本当に強くなったな。相手の戦術を読んでそれを上回る戦術、うん、本当に強くなったな」

 

 

 

 

かすみ「当然です!先輩が留学してる間、かすみんたちは遊んでたわけじゃないですからね」

 

 

 

 

俺「さすがは次期部長だな」

 

 

 

 

かすみ「え…?先輩今なんて?」

 

 

 

俺「あぁ、さすがは次期部長って言ったんだ」

 

 

 

 

かすみ「えー!?」

 

 

 

璃奈「かすみちゃんが次期部長…」

 

 

 

 

俺「そう、ずっと考えてたんだ。いつ言おうかなって。でも今のデュエルをみて確信した。言うなら今だって」

 

 

 

かすみ「か、か、か、かすみんが次期部長…」

 

 

 

俺「あぁ、今の同好会があるのも元はかすみが同好会を守ってきたからだろ。それにかすみは誰よりも同好会のことを考えるてる。だからかすみ以外に次の部長に相応しい人はいないって思うんだ。ま、イタズラするのは玉に瑕だけど」

 

 

 

彼方「確かに〜。今の同好会があるのはかすみちゃんがずっと同好会を守ってくれてたからだよねーうん、かすみちゃん以外いないね」

 

 

 

エマ「私もかすみちゃんが部長がいいと思う!」

 

 

 

璃奈「私も…。璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

かすみ「皆さん…。ま、まぁ確かにかすみ以外に相応しい人はいませんね」

 

 

 

俺「まぁすぐに部長になってもらうわけじゃないから、これからちょっとずつ部長の仕事を覚えていってもらおうと思う」

 

 

 

かすみ「任せてください!先輩から託された職務はちゃんと全うしますからね!」

 

 

 

俺「あぁ、頼んだよ。それより、今のデュエルで何か掴めた?」

 

 

 

 

璃奈「うん、今のデュエルでみんなの気持ちもっとわかった気がする」

 

 

 

エマ「うん!私も!」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんも〜」

 

 

 

かすみ「か、かすみんももちろんわかりましたからね!」

 

 

 

 

 

俺「これなら良い曲ができそうだな」

 

 

 

 

かすみ「はい!聴く人みんなが驚くようなスペシャルで楽しめちゃう曲を作っちゃいますよ!」

 

 

 

エマ「うん!」

 

 

 

彼方「おー!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

 

 

〜東雲学院合同ライブ当日〜

 

 

 

 

 

果林「どうやらエマたち、納得のいく曲ができたみたいね」

 

 

 

愛「愛さんも4人のライブめっちゃ楽しみ!」

 

 

 

 

 

 

かすみ「準備ばっちりです!」

 

 

 

エマ「うん!楽しいライブにしようね!」

 

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

 

 

 

彼方「遥ちゃん、彼方ちゃんたちのライブ、楽しんでね」

 

 

 

 

遥「うん!もちろん!がんばってね、お姉ちゃん!」

 

 

 

 

彼方「もちろんだよ〜遥ちゃんの応援で彼方ちゃんのやる気1000%なのです!」

 

 

 

 

 

かすみ「では3人ともいきますよ!」

 

 

 

 

4人がステージに上がる。

 

 

 

 

4人「私たちはQU4RTZです!そして聴いてください!私たちの曲を!『ENJOY IT!』」

 

 

 

 

 

 

to be continued…



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第4話

 

 

 

 

 

かすみ「やりました!かすみんの連勝です!」

 

 

 

 

愛「いや〜かすかす本当に強くなったねー」

 

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!これが次期部長の実力ってやつですよ!」

 

 

 

 

 

果林「ねぇ、かすみちゃんに次期部長って伝えるのまだ早かったんじゃないかしら?」

 

 

 

 

俺「そうかな?かすみの自信に繋がって俺はいいとよかったとは思うけど。それにかすみユニットを組んでからまた強くなった気がする」

 

 

 

 

果林「ユニットを…」

 

 

 

 

かすみ「そうです!先輩!かすみんユニットを組んだことによって自分の戦術を客観的に見ることができてさらに強くなったんですよ〜」

 

 

 

 

せつ菜「たしかにかすみさんのデッキは以前に比べて自ら積極的に攻めに転じれるようになりましたよね」

 

 

 

 

愛「これもユニットを組んだおかげかー、それ聞いたらなんだか愛さんもユニット組みたくなってきたな〜」

 

 

 

 

果林「別にユニットを組んだからってそう簡単に強くなれるわけじゃないでしょ」

 

 

 

 

愛「そうだけどさ〜。あ、そうだ!カリン、愛さんとユニット組まない?」

 

 

 

果林「え?私と?」

 

 

 

愛「そう、カリンとだったら面白いユニットになると思うんだよね!」

 

 

 

 

せつ菜「たしかに元気一杯の愛さんとクールでセクシーな果林さんの対照的なユニット…想像しただけですごそうです!」

 

 

 

果林「悪いけど、私ユニットとかあまり興味がないわ」

 

 

 

愛「え〜そうなの?」

 

 

 

果林「なんていうか…そういうみんなと同じ目標に向かって頑張るとかそういうのちょっと違う気がして。あくまでも私は朝香果林としてステージ立ちたいのよ」

 

 

 

 

愛「そっか〜。ま、気が向いたらいつでも言ってよ」

 

 

 

 

果林「えぇ、そうね」

 

 

 

 

 

その日の夜…

 

 

 

愛「同じ目標に向かうのはちょっと違うか…確かに愛さんたち目的も趣味もバラバラだけど、それを認め合ってここまで来たもんね。だからカリンの言うことはわかるけど…でもなんだろうこのモヤモヤした気持ち…」

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

 

果林「補習で遅くなっちゃったわ…。今日は練習が自主練でよかった。あら、デュエル場にいるのって部長に尊君に、歩夢にせつ菜?」

 

 

 

 

 

 

 

 

尊「不死鳥よ…逆巻く炎に身を投じ不滅の力を呼び覚ませ!超転生リンク召喚!生まれ変われリンク4!転生炎獣パイロ・フェニックス!」

 

 

 

 

歩夢「パイロ・フェニックス…」

 

 

 

せつ菜「相手にとって不足はありません!尊さん!」

 

 

 

 

尊「パイロ・フェニックスの転生効果!相手フィールドの全てのカードを破壊する!」

 

 

 

歩夢「うぅ」

 

 

 

せつ菜「くっ、やりますね」

 

 

 

 

尊「トドメだ!パイロ・フェニックスでダイレクトアタック!」

 

 

 

 

歩夢&せつ菜「きゃああ」

 

 

歩夢&せつ菜ライフ→0

 

 

 

尊「よっしゃー!俺たちの勝ちだぜ!」

 

 

俺「あぁ!」

 

 

 

 

 

せつ菜「すみません、歩夢さん。私が足を引っ張ってしまって」

 

 

 

歩夢「ううん、全然そんなことないよ。私の方こそ足引っ張っちゃったかな」

 

 

 

せつ菜「いえ、全然そんなことないです!私たちのコンビネーションはバッチリでしたよ!」

 

 

 

歩夢「うん、今回はあの子と尊君のタッグって相手が悪かったね」

 

 

 

せつ菜「そうですね。ですが、歩夢さんとのタッグでしたらいつかあの2人を超えられる気がします!」

 

 

 

 

果林「(そっか4人でタッグデュエルをしてたのね)」

 

 

 

 

尊「ん?あれは果林さんだ。おーい、果林さん〜」

 

 

 

果林「あぁ、みんなお疲れ様」

 

 

 

 

せつ菜「果林さんお疲れ様です。もしかして今のデュエル見てました?」

 

 

 

果林「まぁ最後だけね」

 

 

 

せつ菜「そうでしたか」

 

 

 

果林「歩夢とせつ菜も部長と尊君相手にこんなにライフを削って大健闘ね」

 

 

 

せつ菜「ありがとうございます!やっぱりタッグデュエルは新しい発見があっていいですね!私、早速改良案が思いつきました!」

 

 

 

尊「あぁ、僕もだ。あ、そうだ。まだ時間もあるしよかったら果林さんもタッグデュエルやらない?」

 

 

 

果林「え?あぁ…ごめんなさい。遠慮してくおくわ。愛に昨日あんなこと言った手前、みんなと仲良くタッグデュエルなんてできないもの」

 

 

 

 

尊「そうかな?」

 

 

 

果林「え?」

 

 

 

 

尊「確かに僕たちは今、仲良くタッグデュエルしてたけど、ただ慣れ合いでやっていたつもりはないよ」

 

 

 

果林「別に馴れ合いとは…」

 

 

 

尊「あぁ、ごめん。でもなんていうか確かにタッグデュエルをしてたけど、これは彼を倒すためでもあるんだ」

 

 

 

果林「部長を?」

 

 

 

尊「そう、彼は僕にとって親友でもあり、そして憧れでもあり、ライバルであり超えるべき壁なんだ。だからタッグデュエルを通して彼が普段どういったことを考えているのか、どうやって戦術を立てているのか間近で知れる良い機会なんだ」

 

 

 

 

果林「タッグデュエルを通してライバルを知る…」

 

 

 

尊「そう。だから一緒に同じ目標に向かったとしてもその目的は人それぞれだと思うんだ。感じ方も考え方も人それぞれ違うと思うんだ。」

 

 

 

俺「そう、だから同じ目標に向かったとしてもその人の考え方や感じ方、やり方が全てなくなるわけじゃない。むしろ一緒にやること新しい物が見えてくる。俺はそう思う」

 

 

 

 

果林「ふふ、あなたたち本当に年下なのかしら。随分考え方が大人ね」

 

 

 

 

尊「そんなことないよ、僕なんてまだまだ子供だよ」

 

 

 

 

果林「ありがとう、良い意見を聞かせてもらった。でも今日はタッグは遠慮しておくわ」

 

 

 

尊「うん、また気が向いたらいつでも」

 

 

 

果林「それじゃ、私自主練に行ってくるわね」

 

 

 

 

せつ菜「はい!お気をつけて!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

果林が廊下を歩いていると…

 

 

 

 

 

愛「カリン」

 

 

 

果林「愛…」

 

 

 

 

愛「ちょっと今いい?」

 

 

 

 

果林「えぇ…」

 

 

 

 

 

〜屋上〜

 

 

 

 

愛「愛さんずっと考えてたんだ。ユニットを組んだとしてカリンは朝香果林としてステージに立てなくなるのかって」

 

 

 

 

果林「…」

 

 

 

 

愛「でもね、そんなことないと思う。ユニットだって色んな形はあると思う。たしかにりなりーたちみたいに調和とかハーモニーを奏でられるユニットもある。でもそれは1つの形であって、カリンがカリンとして居られるユニットの形もあると思う」

 

 

 

 

果林「そうね…」

 

 

 

愛「カリン?」

 

 

 

果林「部長や尊君にいわれてハッとしたわ。同じ目標に向かったとして目的は人それぞれ。だからその人がその人でいられるかもしれないって。でも」

 

 

 

 

愛「でも?」

 

 

 

果林「私の中ではまだ納得できてない。本当にそれができるかどうか」

 

 

 

 

愛「そっか…ならカリン、愛さんとデュエルしようよ!」

 

 

 

 

果林「愛と?」

 

 

 

愛「そう、デュエルはいつだって愛さんたちを導いてくれたでしょ?それに愛さんに考えがあるんだ」

 

 

 

 

果林「そう…わかったわ。そのデュエル受けて立つわ」

 

 

 

 

愛「ありがとう!カリン!」

 

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

 

果林「(さすがに4人は移動したみたいね)」

 

 

 

 

愛「どうかした?」

 

 

 

 

果林「いえ、なんでもないわ」

 

 

 

 

愛「よし、それじゃあ行くよ!」

 

 

 

 

果林「えぇ!」

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

 

愛「先攻はカリンに譲るよ」

 

 

 

 

果林「そう?じゃあ遠慮なく。私のターン、儀式魔法 高尚儀式術を発動!手札の青眼の白龍をリリースしてデッキからこのカードを呼び出すわ!儀式召喚!降臨せよ!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!!」

 

 

 

 

 

愛「早速来たね、カリンのエースモンスター…」

 

 

 

 

果林「カードを1枚セットしてターンエンドよ」

 

 

 

 

愛「愛さんのターン、ドロー!愛さんはガガガマジシャンを召喚、そしてEXデッキのNo.39 希望皇ホープを相手に見せて手札のアストラル・クリボーを特殊召喚するよ!アストラル・クリボーは自身の効果でレベル4になるよ。愛さんはレベル4のモンスター2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れろ!No.39 希望皇ホープ・ダブル!」

 

 

 

 

果林「ホープ・ダブル…一気に勝負を決めるつもりね」

 

 

 

 

愛「ORUを1つ使いホープ・ダブルの効果発動!デッキからダブル・アップ・チャンスを手札に加えて、ホープ・ダブルをランクアップさせる!愛さんはホープ・ダブル1体でオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップエクシーズチェンジ!熱き魂を重ねてかっとビング! 新たな希望が今!光り輝く!!現れろ!No.99 希望皇ホープドラグナー!」

 

 

 

 

果林「ホープ・ドラグナー…愛の切り札のお出ましね…」

 

 

 

 

愛「ホープ・ドラグナーの効果!ORUを2つ使いEXからNo.1体をエクシーズ召喚扱いで特殊召喚するよ!我が記憶に眠る二つの希望!その希望を隔てし闇の大河を貫き今その力が一つとなる!エクシーズ召喚!!!現れろNo.38!!希望魁竜タイタニック・ギャラクシー!!!」

 

 

 

 

 

果林「タイタニック・ギャラクシー…」

 

 

 

 

愛「これでカリンの儀式魔法と融合魔法を1度無効にできる!」

 

 

 

 

果林「ふっ、やってくれるじゃない」

 

 

 

 

愛「カリンとのデュエルに出し惜しみなんてしてられないからね!バトル!ホープ・ドラグナーでカオス・MAXに攻撃!ホープ・ダブルの効果でホープ・ドラグナーの攻撃力は6000だよ!」

 

 

 

 

果林「くっ」

 

 

 

果林ライフ4000→2000

 

 

 

 

愛「カードを2枚セットしてターンエンドだよ」

 

 

 

 

果林「ならこのエンドフェイズ、永続罠 真の光を発動!墓地から青眼の白龍を特殊召喚するわ!」

 

 

 

 

愛「エースを破壊させれてもすぐに別のエースを呼んできた…さすがカリン」

 

 

 

 

果林「私のターン、ドロー。よし、これなら。ホープ・ドラグナーをリリースして愛のフィールドに海亀壊獣ガメシエルを特殊召喚するわ!」

 

 

 

愛「ホープ・ドラグナーが」

 

 

 

果林「バトルよ!青眼の白龍でタイタニック・ギャラクシーを攻撃!」

 

 

 

愛「青眼の白龍とタイタニック・ギャラクシーの攻撃力は同じ…つまり相打ち…」

 

 

 

 

果林「でもフィールドのモンスターが破壊された時、手札のブルーアイズ・ジェット・ドラゴンは特殊召喚できるわ!そしてブルーアイズ・ジェット・ドラゴンでガメシエルを攻撃!この瞬間、ブルーアイズ・ジェット・ドラゴンの効果発動!愛のフィールドにいるガメシエルを私の手札に戻すわ!」

 

 

 

愛「うっ」

 

 

 

果林「そして永続罠 真の光の効果!墓地から青眼の白龍を特殊召喚するわ!」

 

 

 

 

愛「タイタニック・ギャラクシーと相打ちにした狙いはこれだったんだ」

 

 

 

 

果林「青眼の白龍で愛にダイレクトアタック!滅びのバーストストリーム!!」

 

 

 

愛「きゃあああ」

 

 

 

愛ライフ4000→1000

 

 

 

果林「カードを2枚セットしてターンエンドよ」

 

 

 

 

 

愛「あはは」

 

 

 

 

果林「どうかしたかしら?」

 

 

 

 

愛「やっぱりカリン強いや」

 

 

 

果林「何よ急に」

 

 

 

愛「愛さんも超大型モンスター出したと思ったけどさ、でもカリンは軽くそれを飛び越えてきた」

 

 

 

果林「まぁこれが私、朝香果林のデュエルだから」

 

 

 

愛「うん!そうだね。ねぇ、カリン。前にぶちょーとタッグデュエルした時、カリンはカリンらしくいられなかった?」

 

 

 

果林「え?それは…」

 

 

 

愛「そんなことないんじゃない?」

 

 

 

 

果林「そうね…。あの時は私のブルーアイズたちだけじゃなく部長のリンクモンスターも使わせてもらって…すごく楽しかったわ」

 

 

 

 

愛「だよね?その時、ぶちょーの考えてることが伝わらなかった?」

 

 

 

果林「えぇ、伝わってきたわ。あの子が何を考えているか、どうやって戦術を立てているかわかった気がする」

 

 

 

愛「それってきっとカリンにとってすっごくプラスになったと思う!タッグを組んでもカリンはカリンだし、それってきっとユニットを組んだとしても同じだと思う!」

 

 

 

 

果林「それは…」

 

 

 

 

愛「それにね、愛さん思ったんだ。愛さんたちは仲間でライバル、だからステージでも常に競い合うユニットがあってもいいんじゃないかって!」

 

 

 

 

果林「ステージ上で競い合うユニット…そんなユニット実現できるかしら…」

 

 

 

 

 

せつ菜「できますよ!」

 

 

 

 

果林「せつ菜?それにみんなも」

 

 

 

 

せつ菜「すみません、少し前からお2人のデュエルを見させてもらっていました。お2人のデュエル、見ていてすごくワクワクします!きっとこれってユニットを組んでも同じだと思います!ステージで競い合う、そのぶつかり合いがきっと素晴らしいパフォーマンスになると思うんです!その証拠にみてください!お2人のデュエルをこんなに多くの人が楽しんでいますよ!」

 

 

 

 

生徒A「やっぱり果林さんのデュエルって豪快で素敵です」

 

 

 

生徒B「宮下さんのデュエルもパワフルで良いよね」

 

 

 

生徒C「2人ともどっちも甲乙つけがたいよー」

 

 

 

 

 

果林「みんな…」

 

 

 

愛「ね!」

 

 

 

 

果林「ステージで競い合うユニットか…。ふふ、面白いじゃない!」

 

 

 

愛「カリン…」

 

 

 

 

果林「でも愛、始まったデュエルは最後まで貫くわよ!」

 

 

 

 

愛「うん!行くよ!愛さんのターン!ドロー!自分フィールドにモンスターがいない時、手札のZSー昇華賢者を特殊召喚できる!さらにゴゴゴゴーレムを召喚!愛さんはレベル4のモンスター2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れろ!No.39 希望皇ホープ!」

 

 

 

 

果林「きたわね、ホープ!」

 

 

 

愛「エクシーズ素材となった昇華賢者の効果でデッキからRUMーゼアル・フォースを手札に加えるよ!さらに魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のモンスター5体をデッキに戻して2枚ドローする!」

 

 

 

果林「ここで貪欲な壺…畳み掛けるつもりね」

 

 

 

 

愛「フィールドにエクシーズモンスターがいることにより手札の希望皇アストラル・ホープを特殊召喚する!そして永続魔法 オーバーレイ・ネットワークを発動!その効果で墓地からゴゴゴゴーレムを特殊召喚する!愛さんはレベル4のモンスター2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ!ZSー希望賢者!希望賢者の効果!ORUを2つ使いデッキからZWー天馬双翼剣を特殊召喚する」

 

 

 

 

果林「くっ、ZW…厄介ね」

 

 

 

 

愛「そして愛さんはRUMーゼアル・フォースを発動!その効果でホープをランクアップさせる!愛さんはホープ1体でオーバーレイネットワークを再構築!闘志がまといし その衣 とどろく咆哮 大地を揺るがし たばしる迅雷 神をも打ち砕く!獣装合体!ライオ・ホープレイ!!」

 

 

 

 

果林「ライオ・ホープレイ!?」

 

 

 

 

愛「そしてゼアル・フォースの効果でデッキの一番上にZWを置くよ。続けてライオ・ホープレイの効果!ORUを1つ使いデッキからZWー雷神猛虎剣をライオ・ホープレイに装備する!さらにフィールドの天馬双翼剣をライオ・ホープレイに装備する!これでライオ・ホープレイの攻撃力は4700!」

 

 

 

 

果林「くっ」

 

 

 

愛「そしてライオ・ホープレイの効果!ブルーアイズ・ジェット・ドラゴンの効果を無効にして攻撃力を半分にするよ」

 

 

 

果林「なるほど、これでブルーアイズ・ジェット・ドラゴンのバウンス効果を無効にしたわけね」

 

 

 

 

愛「よし、メインフェイズを終了するよ」

 

 

 

 

果林「ならこの瞬間、速攻魔法 究極融合を発動!」

 

 

 

 

愛「究極融合!?」

 

 

 

 

果林「フィールドの青眼の白龍とブルーアイズ・ジェット・ドラゴンで融合するわ!」

 

 

 

 

愛「!?」

 

 

 

 

果林「現れなさい!ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン!!」

 

 

 

 

愛「ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン…。でもバトルだよ!」

 

 

 

果林「けどブルーアイズ・タイラント・ドラゴンは守備表示よ、私にダメージは与えられないわ」

 

 

 

愛「わかってるよ、だからこのカードを使うよ!罠カード メテオ・レイン!」

 

 

 

果林「メテオ・レインですって!?」

 

 

 

愛「これにより愛さんのモンスターは貫通効果を得るよ!」

 

 

 

 

果林「くっ」

 

 

 

 

愛「いっけー!ライオ・ホープレイ!ホープ剣・トリプル・カオス・スラッシュ!!!」

 

 

 

 

果林「そうはさせないわ!罠発動!ドレイン・シールド!ライオ・ホープレイの効果を無効にしてその攻撃力分ライフを回復するわ!」

 

 

 

 

果林ライフ2000→6700

 

 

 

 

せつ菜「果林さんのライフが大幅に回復しました!」

 

 

 

尊「勝負はまだわからないってことだね」

 

 

 

俺「あぁ、だが」

 

 

 

歩夢「愛ちゃんの伏せカード、あれはきっと」

 

 

 

 

 

愛「さすがはカリンだね。愛さんのメテオ・レインを読んでた?」

 

 

 

果林「いえ、流石にそこまでは。でも多分何かあるとは思ってたわ」

 

 

 

 

愛「やっぱそうだよねー、じゃあこれはどうかな!?」

 

 

 

果林「!?」 

 

 

 

愛「罠発動!マスターピース!」

 

 

 

 

果林「マスターピース!?」

 

 

 

 

愛「墓地からZSー昇華賢者とゴゴゴゴーレムを特殊召喚してこの2体でエクシーズ召喚するよ!愛さんは2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れろ!No.39 希望皇ホープ・ダブル!」

 

 

 

 

果林「そう…さっきの貪欲な壺はドローじゃなくリソースの回復が狙いだったのね…」

 

 

 

 

愛「ホープ・ダブルの効果!ORUを1つ使いデッキからダブル・アップ・チャンスを手札に加えて、そしてホープ・ダブルをエクシーズ素材にエクシーズ召喚する!愛さんはホープ・ダブル1体でオーバーレイネットワークを再構築!エクシーズ召喚!現れろ!No.39 希望皇ホープ!!」

 

 

 

 

果林「やっぱり立ちはだかるのね…ホープ…」

 

 

 

 

愛「ホープ・ダブルの効果でホープの攻撃力は倍になるよ!そしてホープでブルーアイズ・タイラント・ドラゴンを攻撃!この瞬間、ホープの効果、自身の攻撃を無効にする!そしてホープの攻撃が無効になったことにより、速攻魔法 ダブル・アップ・チャンスを発動!ホープの攻撃力はさらに倍になりもう一度攻撃できる!」

 

 

 

 

果林「攻撃力10000の貫通効果付き…」

 

 

 

 

愛「いっけー!ホープ!ブルーアイズ・タイラント・ドラゴンを攻撃!!!ホープ剣・ダブル・スラッシュ!!」

 

 

 

 

果林「きゃあああ」

 

 

 

 

果林ライフ6700→0

 

 

 

 

果林「いたたた」

 

 

 

 

愛「カリン大丈夫?」

 

 

 

 

果林「えぇ、平気よ」

 

 

 

愛「カリン、ユニットのことなんだけど…」

 

 

 

 

果林「そうね…やられっぱなしは趣味じゃないの。だからこの借りは同じステージに立った時に返すわ」

 

 

 

愛「てことは!?」

 

 

 

果林「えぇ、いいわ、愛。あなたとユニットを組むわ」

 

 

 

愛「本当!?ありがとうカリン!」

 

 

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

果林「愛、準備は出来てる?」

 

 

 

愛「もち!」

 

 

 

 

かすみ「愛先輩主催のオンラインライブにまさか果林先輩がユニットを組んでライブをするなんてね〜」

 

 

 

しずく「いいじゃない、私、お2人のライブすごく楽しみ」

 

 

 

璃奈「私も愛さんたちのライブすごく楽しみ 璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

 

俺「さぁ始まるぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛「愛友のみんなー!元気ー!?今日は愛さんたちのオンラインライブを見てくれてありがとう!今日はね、同じスクールアイドル同好会のカリンと一緒にライブをするよ」

 

 

 

果林「でも私たちは仲間でライバル。だから私たちはこのステージでも競い合い互いを高め合っていく」

 

 

 

愛「そんな私たちの名前は…」

 

 

 

2人「DiverDivaです!そして聴いてください 『Eternal Light』」

 

 

 

 

to be continued…



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第5話

 

 

 

 

〜ある日の夜〜

 

 

 

歩夢の家のインターホンが鳴る。

 

 

 

歩夢「あれ?あの子だ。はーい」

 

 

 

俺「ごめん、歩夢。急に」

 

 

 

歩夢「ううん、全然平気。どうしたの?」

 

 

 

 

俺「ちょっと近くの海辺まで行かない?俺のDホイールで」

 

 

 

歩夢「あなたのDホイールで?」

 

 

 

俺「そう、ダメかな?」

 

 

 

歩夢「ううん!全然いいよ!むしろ誘ってくれてありがとう!」

 

 

 

俺「こっちこそありがとう。それじゃあ行こうか」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

俺「じゃあ安全運転で行くから」

 

 

歩夢「うん、よろしくお願いします」

 

 

 

 

それから俺は歩夢をDホイールに乗せて近くの海辺まできた。

 

 

 

歩夢「ここって…たしかスターライトロードだよね?」

 

 

 

俺「そう。初めてDホイールに乗ってここで見る景色は歩夢と見たかったんだ」

 

 

 

歩夢「そうなんだ…」

 

 

 

俺「ここから見る景色、本当に綺麗だよな」

 

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

俺「俺、この海の向こう側をちょっとだけ知った。そこには色んな人がいて色んなデュエルする人がいた。ほんのちょっとでこれってことは世界はもっともっと広いんだなって思ったんだ」

 

 

 

歩夢「そうだよね」

 

 

 

俺「それと同時にたくさん困ってる人たちを見てきた」

 

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

俺「俺にできることなんて大したことないかもしれないけど、でもみんなが言ってくれたんだ。俺のデュエルには人の心を動かす力があるって。だから俺のデュエルで困っている人を助けたい」

 

 

 

歩夢「うん、すっごくいいと思う」

 

 

 

俺「それと」

 

 

 

歩夢「それと?」

 

 

 

俺「留学してわかったんだ。スクールアイドルの素晴らしさは世界中に広まっているし、きっとこれからもっともっと広がっていくと思う。俺はスクールアイドルじゃないけど、スクールアイドルの素晴らしさを伝える手助けはできる。だからそれも出来たらなって思ったんだ」

 

 

 

歩夢「そうなんだ」

 

 

 

俺「まぁ、ただ思っただけで実際できるかわからんないけど」

 

 

 

歩夢「ううん、きっとあなたならできるよ。私がスクールアイドルを続けられたのもあなたの助けがあったから。だから今度もきっとあなたならできる」

 

 

 

 

俺「ありがとう歩夢。それを伝えてたくて今日ここに来たんだ」

 

 

 

歩夢「そうだったんだ…ありがとう。あなたのやりたいことが聞けてよかった…」

 

 

 

俺「いやぁ、こっちこさ俺の独り言に付き合ってくれてありがとう」

 

 

 

歩夢「ふふ、もう独り言のレベル超えてるよ」

 

 

 

俺「あはは、そうだな」

 

 

 

歩夢「スクールアイドルの素晴らしさを世界に広めるか…」

 

 

 

俺「歩夢?」

 

 

 

歩夢「ううん、なんでもない。」

 

 

 

俺「そっか」

 

 

 

歩夢「(これは今はまだ言う時じゃないもんね)」 

 

 

 

俺「じゃあ帰るか」

 

 

 

歩夢「うん」

 

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

かすみ「ねえねえ、しず子」

 

 

 

しずく「何?かすみさん」

 

 

 

かすみ「しず子はユニット組まないの?」

 

 

 

 

しずく「私?」

 

 

 

かすみ「そう、今ユニットを組んでないのはしず子と歩夢先輩とせつ菜先輩でしょ」

 

 

 

しずく「確かにそうだね…。歩夢さんにせつ菜さんのユニット…」

 

 

 

 

かすみ「しず子?」

 

 

 

しずく「あの2人のユニット…」

 

 

 

かすみ「お〜い、しず子〜?」

 

 

 

 

しずく「あぁ、ごめんなさい。ちょっと考えごとしてて」

 

 

 

かすみ「大丈夫?」

 

 

 

 

しずく「うん、全然平気。ユニットね、ちょっと考えておくね」

 

 

 

 

かすみ「うん…」

 

 

 

 

 

 

〜しずく自宅〜

 

 

 

しずく「歩夢先輩とせつ菜先輩のユニット…これはあり…。お二人だったらきっとこんな感じになるはず…いや、こうかな?あぁ案が浮かびすぎて纏まらない!」

 

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

せつ菜「歩夢さん!今日も練習に付き合っていただけますか?」

 

 

 

歩夢「うん!もちろんだよ!」

 

 

 

 

しずく「(やはり歩夢さんとせつ菜さん、お二人のユニット…)」

 

 

 

かすみ「しず子!」

 

 

 

しずく「あぁ、かすみさん!?」

 

 

 

かすみ「もう、どうしたの?この間からずーとぼーとしてるよ?」

 

 

 

しずく「そ、そう?」

 

 

 

かすみ「悩み事?」

 

 

 

しずく「え?ううん、そんなんじゃないの」

 

 

 

 

かすみ「じゃあ何?」

 

 

 

しずく「えぇと…大したことじゃないから気にしないで」

 

 

 

かすみ「えぇ、気になるよぉ」

 

 

 

しずく「本当に大したことじゃないから。ほら練習しよう」

 

 

 

かすみ「う、うん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かすみ「って感じで絶対何か隠してるんですよ〜しず子。先輩、何か聞いてないですか?」

 

 

 

俺「いや、何も聞いてないな」

 

 

 

かすみ「先輩も聞いてないとなると1人で抱えこんでるのかな〜」

 

 

 

俺「ふっ」

 

 

 

かすみ「え?かすみん今何か変なこと言いました?」

 

 

 

 

俺「いや、かすみ、次期部長の座が板についてきたなって」

 

 

 

かすみ「ま、まぁこれくらいどうってことないですよ。それよりしず子ですよ、しず子」

 

 

 

俺「そうだな。とは言ってもしずくはもう帰ったし、明日は休みだし」

 

 

 

かすみ「むー、このままモヤモヤしたまま休みを過ごすんですかー」

 

 

 

俺「あ、そうだ。」

 

 

 

かすみ「どうかしたました?」

 

 

 

 

俺「いいこと思いついた」

 

 

 

 

かすみ「本当ですか!?」

 

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

かすみ「何です!?」

 

 

 

 

俺「まぁそれは内緒」

 

 

 

 

かすみ「むー!結局先輩も内緒ですかー!」

 

 

 

 

俺「まぁ、結果はちゃんと伝えるよ」

 

 

 

 

かすみ「むー、絶対ですよー!」

 

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

 

 

 

一方…

 

 

 

せつ菜「歩夢さん、部長のDホイールに乗せてもらったんですか!?」

 

 

 

歩夢「うん、ちょっとだけだけどね」

 

 

 

せつ菜「羨ましいです!!」

 

 

 

歩夢「せつ菜ちゃんも頼んでみれば?きっと乗せてくれるよ」

 

 

 

せつ菜「そうですね、今度頼んでみます」

 

 

 

歩夢「そういえばどうしてせつ菜ちゃんはDホイールがそんなに好きなの?」

 

 

 

 

せつ菜「よくぞ聞いてくれました!歩夢さん!」

 

 

 

歩夢「う、うん…」

 

 

 

せつ菜「私、特撮ヒーローが大好きなんです!」

 

 

 

歩夢「そうだよね、よくヒーローのお菓子食べてるもんね」

 

 

 

せつ菜「はい!それでバイクに跨って颯爽と現れるヒーローがいるんですよ!!」

 

 

 

歩夢「なんとなく知ってるよ。結構シリーズが続いてるよね?」

 

 

 

せつ菜「そうなんです!毎年新しいヒーローが誕生してその度に新しいバイクに乗ってですね!!私の好きなヒーローが乗っているバイクと大好きなデュエルが合体したDホイール、これは好きにならないはずがありません!!」

 

 

 

 

歩夢「そ、そうだったんだ…」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

歩夢「じゃあいつかはせつ菜ちゃんもDホイーラーに?」

 

 

 

せつ菜「え?えぇ…まぁ…憧れはありますけど実際の所、親がなんで言うかわかりませんし…今は部長のDホイールに乗せてもらえれば満足です」

 

 

 

歩夢「そっかぁ…」

 

 

 

せつ菜「はい…」

 

 

 

 

歩夢「でも諦めるのはまだ早いんじゃない?親御さんに言ったらもしかしたらOKもらえるかもしれないし」

 

 

 

 

せつ菜「そうですね…」

 

 

 

 

歩夢「で、でも最後はせつ菜ちゃんが決めることだからせつ菜ちゃんのペースでいいと思うよ」

 

 

 

 

せつ菜「ありがとうございます、気を使っていただいて。歩夢さんのおっしゃってた通りまずは私のペースで大好きを叶えて行こうと思います」

 

 

 

歩夢「うん」

 

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

しずく「歩夢さんとせつ菜さんのユニットとしての案考えれば考えるほど出てきてしまう…もぅあの2人の可能性は無限大…。とは言ってもこんな私の趣味丸出しなこと、実際あの2人にやってもらうのは気が引けちゃうな…」

 

 

 

 

 

その時

 

 

 

 

しずく「あれ?先輩からだ。『今家?』か。『そうですけど、どうかしましたか?』っと」

 

 

 

すると

 

 

 

 

しずく「え?『窓の外見てほしい?』窓の外ってまさか…」

 

 

 

 

しずくはカーテンを開ける

 

 

 

 

しずく「せ、先輩!?どうして」

 

 

 

しずくを確認した俺はしずくに手を振る

 

 

 

 

しずく「と、とにかく先輩のところに」

 

 

 

 

 

しずくが俺のところにくる

 

 

 

 

しずく「先輩、どうしたんですか!?」

 

 

 

 

俺「ちょっとツーリングで」

 

 

 

 

しずく「ツーリングって…Dホイールに乗ってきたんですか?お台場から鎌倉って結構な距離ですよね?」

 

 

 

 

俺「あぁ、ちょうどツーリングにはいい距離だったよ」

 

 

 

 

しずく「はぁ…」

 

 

 

 

俺「そうだ、しずく。ちょっと乗って行かない?」

 

 

 

しずく「先輩のDホイールにですか?」

 

 

 

 

俺「そう、前にも歩夢後ろに乗せたし、もう大丈夫だと思う」

 

 

 

 

しずく「わかりました、準備をするのでちょっとだけ待ってもらっていいですか?」

 

 

 

 

俺「もちろん」

 

 

 

 

数分後

 

 

 

しずく「お待たせしました」

 

 

 

俺「全然平気。こっちこそ急に来て悪かったな」

 

 

 

 

しずく「いえ、まぁ最初はびっくりしましたけど。でもお誘いありがとうございます」

 

 

 

 

俺「それじゃあ行こうか」

 

 

 

 

しずく「はい、よろしくお願いします」

 

 

 

 

俺「そうだ、どっか海が見えるところ知ってる?」

 

 

 

しずく「もちろんです。案内しますよ」

 

 

 

俺「サンキュー」

 

 

 

 

そしてしずくの案内で俺としずくは海辺へ向かった。

 

 

 

 

しずく「着きました。運転お疲れ様です」

 

 

 

俺「こっちこそ、案内ありがとう」

 

 

 

 

しずく「でも本当びっくりしましたよ、いきなり鎌倉に先輩が来るなんて」

 

 

 

俺「まぁそうだよな」

 

 

 

しずく「何かあったんですか?」

 

 

 

俺「いや俺はないんだけど。しずく」

 

 

 

しずく「なんです?」

 

 

 

俺「最近、何か困ったことない?」

 

 

 

しずく「え?私ですか?」

 

 

 

 

俺「なんでもいいんだ。本当小さいことでも」

 

 

 

 

しずく「…もしかしてかすみさんから何か聞きました?」

 

 

 

俺「あぁ…」

 

 

 

しずく「やっぱり…」

 

 

 

俺「心配してたよ、かすみ」

 

 

 

 

しずく「そんな…本当大したことじゃないのに」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

 

しずく「かすみさんに言われたんです。私と歩夢さんとせつ菜さんでユニットを組んでみたらって」

 

 

 

俺「そうなんだ」

 

 

 

しずく「でも私を含めた3人よりも歩夢さんとせつ菜さんのユニットの案がどんどん浮かんじゃって…いろいろとやってもらいたいことは浮かぶんですけど実際に頼むってなると気が引けちゃって…」

 

 

 

俺「なるほど」

 

 

 

しずく「私、多分いい子でいなきゃって思ってるんです。優等生の桜坂しずくを演じていれば親も先生も友達も安心するだろうって…。だから」

 

 

 

俺「本当の自分は晒せないってことか」

 

 

 

しずく「はい…」

 

 

 

俺「まぁ誰もし人に言えないことの1つや2つあると思うけど。けど本当のしずくを曝け出したところで嫌われるような同好会じゃないって俺は思うけど」

 

 

 

 

しずく「それは…そうですけど…」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

 

しずく「幼稚園の頃、昔の映画が好きって言ったら変わってるってからかわれたことがあったんです。それ以降、普通でいようとか優等生でいなくちゃって思うようになって。そうすれば傷付かずに済むって思ったんです」

 

 

 

 

俺「だから本当の自分を隠し続けたってわけか」

 

 

 

しずく「はい」

 

 

 

俺「普通の子を演じることとか優等生を演じることで傷つかなくなることをしずくがいいと思ってるならそれでいいと思うよ」

 

 

 

しずく「え?」

 

 

 

 

俺「ただ、傷つかない代わりに辛くない?」

 

 

 

しずく「えぇ…正直辛いです。本当はもっともっと本当の自分をさらけ出したいです。でもそれ以上に嫌われるのが怖いんです」

 

 

 

 

俺「きっと誰しも最初は怖いと思う。けどスクールアイドル同好会の魅力って虹ヶ咲の魅力ってどんな自分も受け入れてくれるところだと思う」

 

 

 

しずく「!?」

 

 

 

 

俺「しずくはみんなの意外な趣味を聞いてみんなを嫌いになったことある?」

 

 

 

しずく「それはないですけど…」

 

 

 

 

俺「それはみんなも同じだ。しずくが何を好きでもきっとみんなは受け入れてくれる。あとはきっかけだけだと思う」

 

 

 

 

しずく「きっかけですか…はっ!」

 

 

 

俺「そう」

 

 

 

 

しずく「デュエルですか」

 

 

 

 

俺「そう、デュエルで本当のしずくを見せてあげよう」

 

 

 

 

しずく「…そうですね…。わかりました!私やります!デュエルで本当の自分をさらけ出します!」

 

 

 

 

俺「あぁ、その意気だ」

 

 

 

 

しずく「はい!でも不思議ですね。こんなことスラスラ話しちゃうなんて」

 

 

 

 

俺「そうだな。Dホイールに乗ったからちょっと開放的な気分になったのかもな」

 

 

 

しずく「そうですね。ふふ、先輩もしかしてそれが狙いでDホイールで来たんですか?」

 

 

 

俺「まぁちょっとそれもあるかな」

 

 

 

 

しずく「ふふ」

 

 

 

 

 

 

〜中川家〜

 

 

 

 

せつ菜「(お母さんになんで言えばいいんだろう…)」

 

 

 

 

せつ菜母「菜々?」

 

 

 

 

せつ菜「え?あぁ何?」

 

 

 

 

せつ菜母「どうしたのよ、そんなに思い詰めた顔して」

 

 

 

 

せつ菜「えぇと…うぅん、いやなんでもない」

 

 

 

 

せつ菜母「そう…」

 

 

 

 

せつ菜「(ダメだ…やっぱり言えない…)」

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

歩夢は学校の掲示板を見つめる。

 

 

そして神妙な顔でメールを眺める。

 

 

 

 

俺「歩夢?」

 

 

 

 

歩夢「えぇ!?あ、あ、どうしたの?」

 

 

 

俺「いやこんなところで突っ立てたからどうかしたのかなって」

 

 

 

 

歩夢「え?あぁううん、なんでもない」

 

 

 

 

俺「そっか。部室行く?」

 

 

 

歩夢「うん、あなたも?」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

歩夢「そ、そっか。じゃあ一緒に行こう」

 

 

 

俺「あぁ…」

 

 

 

 

 

 

せつ菜「…」

 

 

 

しずく「せつ菜さん?」

 

 

 

 

せつ菜「しずくさん?」

 

 

 

 

しずく「今から部室ですか?」

 

 

 

せつ菜「はい、しずくさんもですか?」

 

 

 

しずく「はい、それじゃあ一緒に行きましょうか」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

歩夢「あ、せつ菜ちゃんにしずくちゃん」

 

 

 

せつ菜「歩夢さんに部長」

 

 

 

俺「今から部室?」

 

 

 

しずく「はい、ちょうど今せつ菜さんとあって」

 

 

 

 

俺「そうか」

 

 

 

歩夢「じゃあみんなで行こうか」

 

 

 

しずく「えぇ」

 

 

 

せつ菜「そういえば私たちだけまだユニットを組んでないですよね」

 

 

 

 

しずく「!?」

 

 

 

 

歩夢「そういえばそうだね」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

しずく「あの…」

 

 

 

 

せつ菜「どうかしましたか?」

 

 

 

しずく「もしよかったら歩夢さんとせつ菜さん、私とユニットを組んでもらえませんか!?」

 

 

 

 

せつ菜「はい!もちろんです!」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

しずく「ありがとうございます…でもその前に…」

 

 

 

歩夢「その前に」

 

 

 

 

しずく「本当の私を知ってほしいんです!」

 

 

 

せつ菜「本当のしずくさんを?」

 

 

 

 

しずく「はい…普通の子とか、優等生とか演じていない本当の私を!」

 

 

 

 

 

せつ菜「えぇ!もちろんです!」

 

 

 

しずく「ありがとうございます!」

 

 

 

せつ菜「デュエルですよね?」

 

 

 

しずく「え?」

 

 

 

歩夢「あなたの入れ知恵でしょ?」

 

 

 

俺「え?」

 

 

 

歩夢「昨日、鎌倉に行くって言ったの、しずくちゃんの相談に乗りに行ってたんでしょ?」

 

 

 

 

俺「バレてたか」

 

 

 

歩夢「ふふ」

 

 

 

 

せつ菜「やりましょう!しずくさん!本当のしずくさんを曝け出してください!」

 

 

 

 

しずく「はい!」

 

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

 

 

 

せつ菜「(本当のしずくさんとのデュエル、すごくワクワクする…)」

 

 

 

 

しずく「行きます!」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

to be continued…



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第6話

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

 

先攻はせつ菜

 

 

 

せつ菜「行きます!私のターン!レッド・リゾネーターを召喚します!そして効果発動!手札からレッド・スプリンターを特殊召喚します!私はレベル2のレッド・リゾネーターにレベル4、レッド・スプリンターをチューニング!!紅き竜よ、琰魔を呼び起こす道を照らし出せ!シンクロ召喚!レッド・ライジング・ドラゴン!レッド・ライジングの効果!墓地からレッド・リゾネーターを特殊召喚します!レッド・リゾネーターの効果!ライフを2100回復します!」

 

 

 

 

せつ菜ライフ4000→6100

 

 

 

せつ菜「そしてレベル6のレッド・ライジングにレベル2のレッド・リゾネーターをチューニング!王者の咆哮、今天地を揺るがす。唯一無二なる覇者の力をその身に刻んでください!シンクロ召喚!荒ぶる魂、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!」

 

 

 

 

 

しずく「来ましたね、せつ菜さんのエースモンスター…」

 

 

 

 

せつ菜「さらに手札のシンクローン・リゾネーターの効果で自身を特殊召喚します!私はレベル8のスカーライトにレベル1のシンクローン・リゾネーターをチューニング!深淵の闇より解き放たれし魔王よ!!その憤怒を爆散させよ!!琰魔竜 レッド・デーモン・アビス!!」

 

 

 

 

しずく「レッド・デーモン・アビス…なんでも無効にするカード…厄介ですね」

 

 

 

 

 

せつ菜「カードを2枚セットしてターンエンドです!」

 

 

 

しずく「手札を全て使い切った…」

 

 

 

 

せつ菜「はい!しずくさん相手に出し惜しみはできませんから!」

 

 

 

しずく「ふふ、ならその全力、私も応えます!私のターン、ドロー!私は魔法カード 混沌領域を発動!」

 

 

 

 

 

歩夢「!?」

 

 

 

 

せつ菜「魔界劇団じゃない!?」

 

 

 

 

しずく「はい!これが私の心の光と闇を受け入れた私の新しいデッキです!」

 

 

 

 

せつ菜「しずくさんの…。ふふ、わかりました!本当のしずくさんをどんどん曝け出してください!」

 

 

 

 

しずく「はい!混沌領域の効果で手札の輝白竜 ワイバースターを墓地に送り、デッキから暗黒竜 コラプサーペントを手札に加えます!そして墓地のワイバースターを除外してコラスサーペントを特殊召喚!さらに混沌領域の効果!ワイバースターをデッキに戻して1枚ドローします!続けてカオス・ミラージュ・ドラゴンを召喚!私はレベル4のコラプサーペントにレベル4のカオス・ミラージュ・ドラゴンをチューニング!シンクロ召喚!レベル8!混沌魔龍 カオス・ルーラー!」

 

 

 

 

せつ菜「カオス・ルーラー…」

 

 

 

 

しずく「墓地のコラプサーペントの効果でデッキからワイバースターを手札に加えます!さらにカオス・ミラージュ・ドラゴンの効果!アビスを除外します!」

 

 

 

せつ菜「!?このチェーンの組み方…それにアビスはフィールドのカードを無効にできますが墓地発動は止められない…ここは素直に受けるしかありませんね…」

 

 

 

 

しずく「カオス・ルーラーの効果!デッキから5枚を墓地に送りその中のモンスター1体を手札に加えます!さらに墓地のコラプサーペントを除外して手札からワイバースターを特殊召喚します!私はレベル8のカオス・ルーラーにレベル4のワイバースターをチューニング!」

 

 

 

歩夢「え!?」

 

 

 

せつ菜「カオス・ルーラーもワイバースターもどちらもチューナーじゃないはず!?」

 

 

 

しずく「このカードをシンクロ召喚する時、光か闇属性モンスターをチューナーとして扱うことができます!シンクロ召喚!降臨せよ!レベル12!カオス・アンヘルー混沌の双翼ー!!」

 

 

 

 

せつ菜「これがしずくさんのエースモンスター…」

 

 

 

しずく「カオス・アンヘルの効果でせつ菜さんのセットカード1枚を除外します!さらに墓地のカオス・ルーラーの効果!墓地の光と闇のモンスター2体を除外して自身を特殊召喚します!続けて墓地の光と闇のモンスターを除外して手札からカオス・ソーサラーを特殊召喚します!バトル!カオス・アンヘルでダイレクトアタック!!」

 

 

 

せつ菜「きゃああ」

 

 

 

せつ菜ライフ6100→2500

 

 

 

しずく「カオス・ルーラーでダイレクトアタック!」

 

 

 

歩夢「この攻撃が通ればしずくちゃんの勝ち…」

 

 

 

 

せつ菜「そうはさせません!罠発動!王魂調和!墓地のレッド・ライジングとレッド・リゾネーターを除外してEXデッキからこのカードをシンクロ召喚扱いで特殊召喚します!王者の鼓動、今ここに列をなす。天地鳴動の力を見てください!出でよ!レッド・デーモンズ・ドラゴン!」

 

 

 

しずく「なるほど…ならここはカオス・ルーラーが相打ちでもダメージを取りに行きます!カオス・ルーラーでレッド・デーモンズを攻撃です!」

 

 

 

せつ菜「くっ、レッド・デーモンズ・ドラゴン!」

 

 

 

 

しずく「そしてカオス・ルーラーでダイレクトアタック!!」

 

 

 

 

せつ菜「うぅぅ」

 

 

 

 

せつ菜ライフ2500→200

 

 

 

 

しずく「ターンエンドです」

 

 

 

 

せつ菜「やりますね、しずくさん」

 

 

 

しずく「ふふ、さぁせつ菜さんのターンですよ」

 

 

 

歩夢「大型モンスターを展開して一気に畳み掛ける…しずくちゃんの新たな戦術だね」

 

 

 

 

俺「あぁ。しずくも前に進んでいるんだな」

 

 

 

 

 

せつ菜「(私の手札とフィールドのカードは0…でもこんな状況だからこそ燃える!次のドローに全てがかかっている…でも私もしずくさんの全力に応えたい!)」

 

 

 

 

しずく「(さぁせつ菜さんどうくるかな)」

 

 

 

 

せつ菜「私のターン!行きますよ!これが私の運命のドローです!せつ菜スカーレットドロー!!」

 

 

 

 

しずく「…」

 

 

 

 

せつ菜「最高に大好きなカードです!デッキからカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!2枚ドローします!さらに魔法カード シャッフル・リボーンを発動!墓地からレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを特殊召喚します!さらにチェーン・リゾネーターを召喚!効果でデッキからクリムゾン・リゾネーターを特殊召喚します!続けて墓地のシャッフル・リボーンの効果!チェーン・リゾネーターをデッキに戻して1枚ドローします!」

 

 

 

 

俺「これでクリムゾン・リゾネーターの効果の条件が揃った…」

 

 

 

 

せつ菜「クリムゾン・リゾネーターの効果!私のフィールドのモンスターがスカーライトのみなのでデッキからミラー・リゾネーター、ダブル・リゾネーターを特殊召喚します!」

 

 

 

 

しずく「(くる…せつ菜さんの切り札が…)」

 

 

 

 

せつ菜「私はレベル8のスカーライトに3体のリゾネーターをトリプルチューニング!!!王を迎えるは三賢人。紅き星は滅びず、ただ愚者を滅するのみ!荒ぶる魂よ天地開闢の時を刻め!シンクロ召喚!スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴン!」

 

 

 

 

しずく「やはり来ましたね、スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴン…」

 

 

 

 

せつ菜「スカーレット・スーパーノヴァ・ドラゴンの効果!墓地のチューナーの数×500攻撃力をアップします!」

 

 

 

 

しずく「攻撃力5500…。でもカオス・アンヘルは相手モンスターの効果を受けず、戦闘でも破壊されませんよ!さらにカオス・ソーサラーを攻撃しても私のライフは残ります!」

 

 

 

せつ菜「わかっています!だからこのカードを使います!魔法カード フォースを発動!!」

 

 

 

 

しずく「ここでフォース!?」

 

 

 

せつ菜「最近読んだラノベでよく出てくるワードなんですよ!」

 

 

 

しずく「ふふ、せつ菜さんらしいですね」

 

 

 

 

せつ菜「はい!フォースの効果でカオス・アンヘルの攻撃力を半分にし、その数値分、スカーレット・スーパーノヴァ・ドラゴンに加えます!!」

 

 

 

歩夢「これでスカーレット・スーパーノヴァ・ドラゴンの攻撃力は7150!」

 

 

 

しずく「くっ…これじゃあ…」

 

 

 

 

せつ菜「バトルです!スカーレット・スーパーノヴァ・ドラゴンでカオス・アンヘルを攻撃!!」

 

 

 

 

 

しずく「きゃあああ」

 

 

 

しずくライフ4000→0

 

 

 

 

 

しずく「負けちゃいました…」

 

 

 

歩夢「でもすごくいいデュエルだったよ」

 

 

 

 

しずく「ありがとうございます。でも本音を言うと…」

 

 

 

歩夢「?」

 

 

 

 

しずく「とっても悔しいです!私、このデッキの力をもっともっと引き出したい!」

 

 

 

 

歩夢「ふふ」

 

 

 

 

しずく「ふふ」

 

 

 

 

せつ菜「しずくさん!本当の自分を曝け出したしずくさん、本当に素敵でした!」

 

 

 

しずく「ありがとうございます。でも次は負けませんよ!せつ菜さん!」

 

 

 

 

せつ菜「はい!いつでも待ってます!」

 

 

 

俺「2人ともいいデュエルだったな」

 

 

 

 

しずく「ありがとうございます。本当の自分を曝け出した今なら言える…お二人ともお芝居に興味はないですか!?」

 

 

 

 

せつ菜「お芝居ですか…?」

 

 

 

 

しずく「はい!お2人にとってもぴったりな脚本を書いたんです!」

 

 

 

 

せつ菜「本当ですか!?見せてください!」

 

 

 

 

しずく「もちろん!」

 

 

 

 

数分後…

 

 

 

せつ菜「これは…ちょっと…」

 

 

 

歩夢「恥ずかしいね…」

 

 

 

しずく「そんなことありません!お2人ならきっと大丈夫ですよ!」

 

 

 

せつ菜「ふふ、しずくさんがそういうなら断るわけには行きませんね」

 

 

 

しずく「え?いいんですか?」

 

 

 

 

歩夢「うん、ちょっと恥ずかしいけど、これがしずくちゃんのやりたいことなら協力するよ」

 

 

 

 

しずく「ありがとうございます!!」

 

 

 

 

せつ菜「ではお披露目は私たちの初めてのライブの時にしましょう!」

 

 

 

 

歩夢「大好きなものにはとことん大好きな私たちのライブ…」

 

 

 

 

しずく「きっと最高のライブになりますよ!」

 

 

 

 

 

せつ菜「はい!そういえば私たちって大好きなものはとことん大好きっていう共通点がありましたね」

 

 

 

しずく「ふふ、そうですね」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

俺「やっぱり組むべくして組むユニットだったのかもな」

 

 

 

 

せつ菜「えへへ、そうですね。3人でのライブ…私燃えてきました!!」 

 

 

 

 

歩夢「ふふ、なんか愛ちゃんみたいだね」

 

 

 

せつ菜「あはは、そうですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてライブ当日…

 

 

 

 

かすみ「今日はしず子たちのユニットの初めてのライブですよー!」

 

 

 

 

愛「愛さん、めーっちゃ楽しみ!」

 

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

ランジュ「しずくたちの演劇素晴らしかったわ!」

 

 

 

 

エマ「うん!歩夢ちゃんとせつ菜ちゃんの新しい一面が見れたきがするよ!」

 

 

 

 

 

ミア「けどまだ終わりじゃないんでしょ?ね?ベイビーちゃん」

 

 

 

 

俺「あぁ!この後は3人のライブがあるからな」

 

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

 

 

かすみ「あ!来ましたよ!」

 

 

 

 

 

 

 

せつ菜「皆さーん、私たちは!」

 

 

 

 

3人「A・ZU・NAです!」

 

 

 

歩夢「私たちは大好きなものはとことこ大好きで居続けるそんな3人です!」

 

 

 

 

 

しずく「もう好きなものは隠したり、諦めたりしない、大好きなものは大好きと胸を張って言います!」

 

 

 

 

 

せつ菜「そんな私のライブを見てください!!」

 

 

 

 

 

3人『Infinity!Our wings!!』

 

 

 

 

 

 

ライブ後…

 

 

 

 

 

 

愛「いやー3人共最高のライブだったよ!!」

 

 

 

 

歩夢「ありがとう愛ちゃん」

 

 

 

 

かすみ「しず子が考えた演劇、良かったよ!」

 

 

 

 

 

しずく「ありがとう、かすみさん」

 

 

 

 

せつ菜「私も胸の高鳴りが抑えられません!今なら言えそうです!みなさん!」

 

 

 

 

 

果林「どうかした?」

 

 

 

 

 

せつ菜「私!Dホイールの免許を取ります!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かすみ「えー!?」

 

 

 

 

 

せつ菜「ずっと憧れていたんです。Dホイールに乗ってライディングデュエルするの」

 

 

 

 

愛「確かにぶちょーがDホイール見せてくれた時も一番羨ましそうに見てたもんね」

 

 

 

 

せつ菜「はい、両親には止められるかもしれないと思って我慢してきました。でも、もう我慢はしません!私は好きなものは好きって言います!だから何がなんでも両親を説得します!」

 

 

 

 

 

歩夢「そっか、決めたんだね」

 

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

愛「いいじゃん!いいじゃん!」

 

 

 

 

せつ菜「はい!部長!免許を取ったその時は一番最初にライディングデュエルしてくださいね」

 

 

 

俺「あぁ、もちろんだ」

 

 

 

 

せつ菜「ふふ、それと…部長のDホイール私も乗せてもらえませんか?」

 

 

 

 

俺「あぁ、いいよ」

 

 

 

 

かすみ「あぁ、ずるいですーかすみんも乗りたいですー」

 

 

 

果林「かすみちゃん、ここは年功序列よ」

 

 

 

 

かすみ「むー!」

 

 

 

 

せつ菜「あはは」

 

 

 

 

 

 

数日後…

 

 

 

 

せつ菜「うぉぉぉー!これは風を感じますねー!!」

 

 

 

俺「どう乗り心地は?」

 

 

 

 

せつ菜「最っ高ですー!」

 

 

 

 

俺はDホイールを停める。

 

 

 

 

 

俺「どうだった?」

 

 

 

 

せつ菜「はい!もう最高でした!やっぱりDホイールはいいですね!」

 

 

 

 

俺「そういえば、両親には話した?」

 

 

 

 

せつ菜「えぇ、最初は少し難色を示されたましたが最後は納得していただけました!」

 

 

 

 

俺「そっか、よかったな」

 

 

 

 

せつ菜「はい!でもスクールアイドルも勉強も怠るつもりはありません!好きなものは全部全力で向き合います!」

 

 

 

 

俺「そっか、せつ菜らしいな。けど無理はするなよ」

 

 

 

 

せつ菜「ありがとうございます。でも部長、もし私が無理してそうだったらその時は…」

 

 

 

 

俺「わかってる、ちゃんと止めるよ」

 

 

 

 

せつ菜「えへへ、ありがとうございます。やっぱり部長には甘えちゃいますね」

 

 

 

 

俺「そうだせつ菜」

 

 

 

せつ菜「なんです?」

 

 

 

 

俺「いや、改めて言うとなんか恥ずかしいんだけど」

 

 

 

 

せつ菜「いいですよ、言ってください」

 

 

 

 

俺「やっぱり同好会って最高だなって」

 

 

 

 

せつ菜「ふふ、そうですね。」

 

 

 

 

俺「かすみが同好会を守ってくれて、そしてスクールアイドル 優木せつ菜 の存在があったから今こうして同好会が続いてるんだと思う」

 

 

 

 

せつ菜「い、いえ私はそんな…」

 

 

 

 

 

俺『いや、せつ菜がいつも前を歩いてくれて、せつ菜が同好会を引っ張ってくれたから、せつ菜が頑張ってきてくれたから今の同好会があると思うんだ。そりゃ辛い時期もあったかもしれない。けれどそれでもせつ菜が最後には前を向いて突き進んでくれたから、今の同好会があると思う。だから…せつ菜、今まで本当にありがとう』

 

 

 

 

 

せつ菜「部長…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「もちろん、これからもよろしくな」

 

 

 

せつ菜「…はい!」

 

 

 

俺「せつ菜が夢に見る大好きで溢れた世界にするためにも、この先せつ菜がどんな道に進もうとも俺は応援するから」

 

 

 

せつ菜「ありがとうございます…。私、応援してくれるみんなが…同好会の皆さんが大好きです!」

 

 

 

 

俺「うん」

 

 

 

せつ菜「ふふ」

 

 

 

俺「さ、湿っぽい話はここまでだな。ツーリングの続き行くか」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

自宅のインタホーンが鳴る。

 

 

 

俺「歩夢だ」

 

 

 

 

歩夢「あ、ごめんね、急に」

 

 

 

 

俺「ううん、全然、どうかした?」

 

 

 

 

歩夢「ちょっと、いいかな?」

 

 

 

俺「あぁ…」

 

 

 

 

 

 

to be continued…



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最終話 『帰る場所』

 

 

 

 

 

歩夢「ごめんね、急に呼び出して」

 

 

 

 

俺「いや、平気」

 

 

 

 

歩夢「私ね、前に進んでるしずくちゃんとせつ菜ちゃんを見て思ったの。2人は前に進んでるから私も前に進まなきゃって…」

 

 

 

 

俺「うん…」

 

 

 

 

歩夢「私ね、年が明けたらロンドンに留学に行こうと思うの!」

 

 

 

 

俺「え!?」

 

 

 

 

歩夢「驚いたよね。実は少し前にロンドンのファンの子からメールが来てたの」

 

 

 

 

俺は歩夢にメールを見せてもらう。

 

 

 

 

 

俺「そっか…あっちにはスクールアイドルがないのか」

 

 

 

 

歩夢「うん…だからどうしたらいいかわからないらしくて…。私ね、スクールアイドルが大好き、だからスクールアイドルの良さをもっともっと世界中に知って欲しい!だからこの留学でスクールアイドルの素晴らしさを広めたいの!あなたがデュエルの素晴らしさを世界に広めたいなら私はスクールアイドルの素晴らしさを世界に広めたい!」

 

 

 

 

俺「そうか…そうだったんだな」

 

 

 

 

歩夢「うん…2週間の短期留学だからどこまでできるかわからないけどでもやれるだけのことはしたいの」

 

 

 

 

俺「うん、すごくいいと思う」

 

 

 

 

歩夢「ありがとう。本当はね、もっと早く決断したかった。あなたはすごいよね2ヶ月も留学して」

 

 

 

 

俺「俺だってたくさん悩んだよ。誰だって知らない世界に行くのは怖いし、行かない選択をすることが間違いだとは思わない。けど行く選択をした歩夢の勇気はすごいと思う」

 

 

 

 

歩夢「ありがとう」

 

 

 

 

俺「そうか…この前のA・ZU・NAのライブで決心がついたんだな」

 

 

 

 

歩夢「うん、みんなには明日言うつもり。でもまずはあなたに相談したくて」

 

 

 

 

俺「ありがとう歩夢、相談してくれて」

 

 

 

 

歩夢「ううん、私の方こそありがとう。それともう一個お願いしていい?」

 

 

 

俺「いいよ」

 

 

 

 

歩夢「私とデュエルして欲しいの」

 

 

 

 

俺「歩夢と?」

 

 

 

 

歩夢「そう、あなたは留学する前に過去の因縁に決着をつけるためにリボルバーとデュエルをしたでしょ?あなたと過去の因縁はないけど、でも私が前に進むために今の私の全てをあなたに見て欲しいの」

 

 

 

 

俺「…わかった。歩夢がそういうならいいよ、やろう」

 

 

 

 

歩夢「ありがとう」

 

 

 

 

俺「そういえばここ、前に歩夢とデュエルしたところだよな」

 

 

 

 

歩夢「そうだね、あの時はまさかダークフルードが出てくるとは思わなかったよ」

 

 

 

 

俺「あぁ、たしかあのデュエルでダークフルードを生み出したんだよな。そういえばあの時も風が吹いてたな」

 

 

 

 

歩夢「うん」

 

 

 

 

俺「ごめん、話が逸れたな。準備はできてる?」

 

 

 

 

歩夢「うん!ライフは8000のマスターデュエルでいいかな?」

 

 

 

 

俺「あぁ、行くぞ!歩夢!」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

 

互いのライフは8000

 

 

 

 

歩夢「先攻はもらうよ、私のターン、海晶乙女ブルータンを召喚!ブルータンの効果でデッキから海晶乙女シーホースを墓地に送るよ。私はブルータンでリンク召喚!リンク1!海晶乙女ブルースラッグ!ブルースラッグの効果で墓地のシーホースを手札に加えるよ!さらにブルータンの効果!デッキの上から3枚めくり海晶乙女波動を手札に加えるよ」

 

 

 

 

俺「海晶乙女波動厄介なカードを加えたな」

 

 

 

 

 

歩夢「さらに手札のシーホースの効果!自身を特殊召喚!私はシーホースでリンク召喚!リンク1!海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果!デッキから海晶乙女の闘海を手札に加えて、発動!続けてブルースラッグとシーエンジェルを使いリンク召喚!リンク2!海晶乙女コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果!墓地からシーエンジェルを特殊召喚するよ!」

 

 

 

 

 

俺「(ここでリンク3を出してくるか…あるいわ…)」

 

 

 

 

歩夢「魔法カード 海晶乙女の潜逅を発動!デッキから海晶乙女スリピーメイデンを特殊召喚するよ!輝け!愛と絆のサーキット!リンク召喚!リンク2!海晶乙女クリスタルハート!」

 

 

 

 

 

俺「クリスタルハート…ということはあのカードがくる…」

 

 

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク2のコーラルアネモネとクリスタルハートをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4!海晶乙女ワンダーハート!」

 

 

 

 

俺「きたか…ワンダーハート…」

 

 

 

 

歩夢「海晶乙女の闘海の効果!墓地のリンクモンスター3体をワンダーハートに装備する!さらに墓地のスリピーメイデンの効果でシーエンジェルをワンダーハートに装備!これでワンダーハートの攻撃力は5000だよ!」

 

 

 

 

俺「完全耐性の攻撃力5000か…相変わらずとんでもないコンボだな」

 

 

 

歩夢「カードをセットしてターンエンドだよ」

 

 

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー!自分フィールドにモンスターがいない時、手札のリンクスレイヤーは特殊召喚できる!リンクスレイヤーの効果、手札1枚を捨て、相手フィールドの魔法・罠カードを破壊する!俺は海晶乙女の闘海を破壊する!」

 

 

 

 

歩夢「ならこの瞬間、手札から罠発動!海晶乙女波動!リンクスレイヤーの効果は無効にするよ」

 

 

 

俺「たが今墓地に送った、ドット・スケーパーの効果!自身を特殊召喚する!さらに速攻魔法 サイバネット・クロスワイプを発動!ドット・スケーパーをリリースして海晶乙女の闘海を破壊する!」

 

 

 

歩夢「やっぱり海晶乙女波動を読んだ上での展開だったんだね。でも墓地に送られたコーラルアネモネの効果で墓地のブルータンを手札に加えるよ」

 

 

 

 

俺「俺はレディ・デバッガーを通常召喚!効果発動!マイクロ・コーダーを手札に加える!さらに手札のサイバース・コンバーターを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク1!リンク・ディサイプル!」

 

 

 

歩夢「(連続リンク召喚がくる…)」

 

 

 

俺「俺は手札のマイクロ・コーダーとリンク・ディサイプルを使いリンク召喚!リンク2!コード・トーカー!マイクロ・コーダーの効果!デッキからサイバネット・コンフリクトを手札に加える!続けてリンクスレイヤーとレディ・デバッガーでリンク召喚!リンク2!アップデート・ジャマー!さらにコード・トーカーとアップデート・ジャマーでリンク召喚!リンク3!トランスコード・トーカー!」

 

 

 

 

歩夢「あのモンスターがくる…」

 

 

 

 

俺「トランスコードの効果で墓地からアップデート・ジャマーを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はトランスコード・トーカーとアップデート・ジャマーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴める!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!!」

 

 

 

 

歩夢「やっぱり来たね、アクセスコード・トーカー…」

 

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!攻撃力3000アップ!さらに墓地のアップデート・ジャマーの効果!アクセスコードはこのターン2回攻撃ができる!アクセスコード・トーカーの効果!墓地のトランスコード・トーカーを除外して歩夢のセットカードを破壊する!アクセスインテグレーション!!」

 

 

 

歩夢「うっ」

 

 

 

俺「バトルだ!アクセスコード・トーカーでワンダーハートを攻撃!」

 

 

 

歩夢「うぅぅ」

 

 

 

歩夢ライフ8000→5100

 

 

 

歩夢「破壊されたワンダーハートの効果!墓地のコーラルアネモネを特殊召喚するよ!」

 

 

 

 

俺「だがアクセスコード・トーカーでコーラルアネモネも攻撃!」

 

 

 

 

歩夢「きゃああ」

 

 

 

歩夢ライフ5100→1800

 

 

 

俺「カードをセットしてターンエンドだ」

 

 

 

 

歩夢「私のターン、ドロー!よし!速攻魔法 サイクロンを発動!あなたのセットカードを破壊するよ!」

 

 

 

俺「くっ、サイバネット・コンフリクトが…」

 

 

 

歩夢「海晶乙女ブルータンを召喚!効果でデッキから海晶乙女マンダリンを墓地に送るよ!そしてブルータンでリンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルースラッグの効果で墓地のシーホースを手札に加えるよ!さらにブルースラッグの効果で海晶乙女カードを手札に加えるよ。続けて海晶乙女シーホースを特殊召喚!シーホース1体でリンク召喚!リンク1!海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果で海晶乙女の闘海を手札に加えて発動だよ!」

 

 

 

 

俺「今度は何を仕掛けてくるんだ」

 

 

 

 

歩夢「私はブルースラッグとシーエンジェルでリンク召喚!リンク2!海晶乙女コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果で墓地からシーエンジェルを特殊召喚するよ!さらに墓地の海晶乙女マンダリンの効果で自身を特殊召喚!輝け!愛と絆のサーキット!リンク召喚!リンク3!海晶乙女コーラルトライアングル!」

 

 

 

 

俺「くっ、あのカードは…」

 

 

 

 

歩夢「コーラルトライアングルの効果!手札の水属性モンスターを墓地に送り、デッキから海晶乙女波動を手札に加えてそのまま発動するよ!墓地のシーエンジェルを除外して手札の海晶乙女スプリンガールを特殊召喚するよ!さらに魔法カード 死者蘇生を発動だよ!墓地からワンダーハートを特殊召喚するよ!」

 

 

 

 

俺「!?」

 

 

 

 

歩夢「輝け!愛と絆のサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私はリンク3のコーラルトライアングルとスプリンガールをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!!リンク召喚!リンク4!海晶乙女アクア・アルゴノート!!」

 

 

 

 

俺「歩夢の切り札がお出ましか」

 

 

 

 

歩夢「リンク素材となったスプリンガールの効果!デッキから4枚カードを墓地に送るよ!送った4枚は全てマリンセスカード!よって800のダメージを与えるよ!」

 

 

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

俺のライフが8000から7200に減る。

 

 

 

 

歩夢「海晶乙女の闘海の効果!アクア・アルゴノートに墓地のマリンセスリンクモンスター3体を装備し、攻撃力を2000アップさせるよ!」

 

 

 

 

俺「攻撃力4300…」

 

 

 

 

歩夢「さらにアクア・アルゴノートの効果!マンダリンを手札に戻してアクセスコード・トーカーを手札に戻すよ!」

 

 

 

 

 

俺「くっ、アクセスコードが…」

 

 

 

 

 

歩夢「バトル!海晶乙女ワンダーハートでダイレクトアタック!!」

 

 

 

 

俺「ぐぅぅ」

 

 

 

 

俺のライフが7200から4800に減る。

 

 

 

 

歩夢「続けてアクア・アルゴノートでダイレクトアタック!!」

 

 

 

 

 

俺「ぐぁっ」

 

 

 

 

俺のライフが4800から500に減る。

 

 

 

 

 

歩夢「ターンエンドだよ」

 

 

 

 

俺「なんとか耐えたか…。歩夢、本当に強くなったな」

 

 

 

 

歩夢「ありがとう。」

 

 

 

 

俺「このデュエル、歩夢が前に進もうとしている気持ちがすごく伝わってくるよ」

 

 

 

 

歩夢「そうかな」

 

 

 

俺「あぁ!」

 

 

 

 

歩夢「みんなそれぞれの道を進み始めてる…だから私もね居心地のいいところに甘えてちゃダメだったって思って…。私にできることがあるなら、私が誰かの力になれるならなりたい!そう思ったの!あなた以外でこんな気持ちになるのって多分スクールアイドルをやってなきゃならなかったと思う。だから私、スクールアイドルを始めてほんとよかった!あなたと一緒に走り出して本当によかった!」

 

 

 

 

俺「歩夢…」

 

 

 

 

歩夢「だからこのデュエルにその思いを全部詰めるよ!」

 

 

 

 

俺「そうか…なら俺も全力で答えないとな!行くぞ!歩夢!俺のターン、ドロー!魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のモンスター5体をデッキに戻して2枚ドローする。手札の斬機サーキュラーの効果!デッキから斬機シグマを墓地に送り、自身を特殊召喚する!さらに墓地のシグマの効果!自身を特殊召喚する!ここでサーキュラーの効果!デッキから斬機方程式を手札に加える!」

 

 

 

 

 

歩夢「(斬機を出してきたってことはシンクロ?エクシーズ?それとも…)」

 

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク2!スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果で墓地のドット・スケーパーを特殊召喚する!再び現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク3!デコード・トーカー!」

 

 

 

 

歩夢「デコード・トーカー…」

 

 

 

 

俺「魔法カード 斬機方程式を発動!墓地からサーキュラーを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

 

歩夢「やっぱり来たね、アクセスコード・トーカー」

 

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!攻撃力を3000アップする!」

 

 

 

 

歩夢「でもそれは読んでたよ!手札から海晶乙女波動を発動!アクセスコード・トーカーの効果を無効にしてこのターン、私もモンスターはあなたのカード効果を受けないよ!」

 

 

 

 

俺「やっぱりそうくるよな、俺はサイバース・ガジェットを召喚!効果で墓地のドット・スケーパーを特殊召喚する!さらに速攻魔法 サイバネット・ロールバックを発動!除外されているトランスコード・トーカーを特殊召喚する!トランスコードの効果!墓地から蘇れ!デコード・トーカー!」

 

 

 

 

歩夢「高リンクモンスターを3体も…でもまだ私のアクア・アルゴノートには届かないよ!」

 

 

 

 

俺「あぁ!俺が切り札を呼ぶのはこれからだ!」

 

 

 

 

その時、突風が吹く

 

 

 

歩夢「きゃっ、今日風強いね」

 

 

 

 

俺「あぁ、けどただの風じゃないみたいだ」

 

 

 

 

 

歩夢「え?これは…」

 

 

 

 

風はどんどん強くなりやがて竜巻になっていく。

 

 

 

 

歩夢「これって…データストーム!?」

 

 

 

 

俺「あぁ、このデュエル中ずっと感じていたんだ。このデータストームの気配を…。俺と歩夢のデュエルがサイバースの力と共鳴してこのデータストームを起こしたんだ」

 

 

 

 

歩夢「私たちのデュエルが…。!?切り札を呼ぶってまさか…」

 

 

 

 

俺「そのまさかさ!来い!データストーム!!」

 

 

 

 

データストームは俺に向かってくる。

 

 

 

歩夢「危ない!」

 

 

 

俺「ぐぅぅぅ」

 

 

 

 

俺はデータストームに飲まれていく。

 

 

 

 

 

俺「感じる…お前の鼓動を…今呼び起こしてやる!!ストームアクセス!!」

 

 

 

 

 

 

データストームは一枚のカードに集約されていく。

 

 

 

 

 

俺「行くぞ、歩夢!これがサイバースの新たな可能性だ!現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はモンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカーとサイバース・ガジェットをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れろ!リンク4!ファイアウォール・ドラゴン!!」

 

 

 

 

 

歩夢「ファイアウォール・ドラゴン……。帰ってきたんだね……」

 

 

 

 

俺「あぁ!成長した俺たちのデュエルがこいつを呼び戻したんだ。墓地のサイバース・ガジェットの効果!ガジェット・トークンを特殊召喚する!」

 

 

 

 

歩夢「でも私のモンスターは海晶乙女波動の効果であなたのカード効果を受けないよ!」

 

 

 

 

俺「わかっている、ファイアウォール・ドラゴンの効果!このカードと相互リンクしているモンスターの数だけ自分・相手フィールド、墓地のモンスターを手札に戻す!ファイアウォール・ドラゴンと相互リンクしているモンスターはアクセスコード・トーカーとトランスコード・トーカーの2体!よって俺の墓地のリンクスレイヤーとレディ・デバッガーを手札に戻す!エマージェンシーエスケープ!!」

 

 

 

 

歩夢「自分のモンスターを手札に戻した!?」

 

 

 

 

俺「続けてドット・スケーパーとガジェットトークンでリンク召喚!リンク2!フレイム・アドミニスター!この瞬間、ファイアウォール・ドラゴンの効果!リンク先のモンスターが墓地に送られたことにより手札からサイバース1体を特殊召喚できる!こい!リンクスレイヤー!そしてリンクスレイヤーの効果!手札1枚を墓地に送り、海晶乙女の闘海を破壊する!」

 

 

 

 

 

歩夢「な、なら墓地に送られたコーラルアネモネの効果で墓地のブルータンを手札に加えるよ」

 

 

 

 

俺「だがこれでアクア・アルゴノートの攻撃力は2300に戻る!フレイム・アドミニスターの効果!俺のリンクモンスターの攻撃力は800アップする!そしてトランスコード・トーカーの効果!このカードと相互リンクしてるファイアウォール・ドラゴンの攻撃力は500アップする!」

 

 

 

 

歩夢「ファイアウォール・ドラゴンの攻撃力は3800…」

 

 

 

 

俺「バトルだ!アクセスコード・トーカーで海晶乙女ワンダーハートを攻撃!」

 

 

 

 

歩夢「うぅ」

 

 

 

 

歩夢ライフ1800→1100

 

 

 

 

俺「これで決める!ファイアウォール・ドラゴンで海晶乙女アクア・アルゴノートを攻撃!テンペストアタック!!」

 

 

 

 

 

歩夢「やっぱり…強いね…あなたは…」

 

 

 

 

歩夢ライフ1100→0

 

 

 

 

 

歩夢「負けちゃった、でも楽しかった、あなたとのデュエル」

 

 

 

 

俺「あぁ、俺もだ」

 

 

 

 

歩夢「私もまだまだね」

 

 

 

俺「歩夢とのデュエルならいつでも待ってるよ」

 

 

 

 

歩夢「ふふ、ありがとう。あ、そうだ!ファイアウォール・ドラゴンは!?」

 

 

 

 

俺「あぁ、この通り無事だよ」

 

 

 

歩夢「そっか…よかった…」

 

 

 

俺「あの時は歩夢を助けるために無理に来てくれたんだろうな、でも今は違う。前よりこいつの鼓動をずっと強く感じる…。だからきっともう大丈夫だ。歩夢と俺が全力で楽しむデュエル、それがこいつの帰る場所だったんだ」

 

 

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

 

俺「それよりこれで歩夢は心置きなく留学に行けそう?」

 

 

 

 

歩夢「うん!2週間っていう短い間であなたと同好会のみんなと会えないのは寂しい…でも離れていても私の気持ちは繋がっている。例え進む道が違くても私たちが一緒に過ごした日々は消えない、それが繋がりなんだよね」

 

 

 

俺「あぁ!」

 

 

 

歩夢「それにあなたがいない間もずっと繋がりは感じてたよ。だから大丈夫。」

 

 

 

 

俺「そっか」

 

 

 

 

歩夢「でも、もしダメだった時はその時は励ましてね」

 

 

 

 

俺「あぁ、もちろんだ。ロンドンまで励ましに行くよ」

 

 

 

歩夢「ふふ、あなたは本当に来てくれそうだね」

 

 

 

俺「歩夢も逆の立場だったら来るだろ?」

 

 

 

歩夢「ふふ、もちろん」

 

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

 

 

かすみ「えー!?歩夢先輩も留学に行くんですかー!?」

 

 

 

歩夢「私は2週間って短いんだけどね」

 

 

 

 

 

栞子「すばらしい決断だと思います」

 

 

 

 

 

歩夢「ありがとう栞子ちゃん」

 

 

 

 

 

せつ菜「大好きなスクールアイドルのために世界に羽ばたく歩夢さん、素敵です!」

 

 

 

 

歩夢「ありがとう、せつ菜ちゃん。せつ菜ちゃんもDホイールの免許頑張ってね!」

 

 

 

 

せつ菜「はい!イメトレはバッチリです!」

 

 

 

 

歩夢「ふふ」

 

 

 

彼方「部長、寂しくなるね〜」

 

 

 

エマ「今度は見送る側だもんね〜」

 

 

 

俺「そうだな。けど歩夢がそう決めたなら俺は気持ちよく見送ってやるだけさ」

 

 

 

 

愛「おぉ!よく言ったね!ぶちょー!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

ミア「英語に困ったらボクに連絡しなよって、まぁ歩夢にはベイビーちゃんがいるか」

 

 

 

 

ランジュ「無問題ラ、連絡したっていいじゃない。ランジュはいつでも大歓迎よ」

 

 

 

果林「でも私たちも歩夢に負けてられないわよ」

 

 

 

しずく「そうですね、歩夢さんに負けないように私たちも頑張りましょう!」

 

 

 

 

 

歩夢「みんな、ありがとう」

 

 

 

 

かすみ「とは言っても年明けまではもうちょっとありますよね」

 

 

 

歩夢「あはは、そうなんだよね」

 

 

 

彼方「完全に明日にも見送る感じだったね〜」

 

 

 

 

歩夢「あははは」

 

 

 

愛「でも頑張る歩夢を見てたらなんか愛さんライブしたくなってきたー!」

 

 

 

 

せつ菜「私もです!」

 

 

 

 

ミア「仕方ないな、曲作ってあげるよ」

 

 

 

 

璃奈「ありがとうミアちゃん 璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

 

ミア「璃奈にそう言われちゃますますやらないわけにはいかないよね」

 

 

 

かすみ「ほんとりな子には素直なんだから」

 

 

 

 

栞子「では早速私はライブができるように学校側に手配します」

 

 

 

せつ菜「私も手伝います!」

 

 

 

栞子「ありがとうございます、せつ菜さん!心強いです!」

 

 

 

 

ランジュ「じゃあランジュはかすみと果林と振り付けを考えるわ」

 

 

 

 

かすみ「かすみんに指導を受けるとはランジュ先輩もわかってますね」

 

 

 

ランジュ「えぇ、よろしくお願いするわ!かすみ!」

 

 

 

かすみ「ムフフフ」

 

 

 

果林「ランジュ、かすみちゃんの使い方わかってきたわね」

 

 

 

愛「じゃあ愛さんとりなりーとしずくは演出を考えよ!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード やったるでー!」

 

 

 

しずく「はい!今回はたくさん凝りますよ!」

 

 

 

彼方「じゃあエマちゃんと歩夢ちゃんは一緒に衣装を作ろうね〜」

 

 

 

エマ「うん、とっても楽しみだよ〜」

 

 

 

歩夢「うん!私も楽しみ」

 

 

 

 

俺「あの!」

 

 

 

彼方「ん〜どうかした〜?」

 

 

 

 

俺「なんか俺にも手伝えることないかな?」

 

 

 

 

ミア「ベイビーちゃんには大事な役目が残ってるよ」

 

 

 

 

俺「え?」

 

 

 

 

ミア「ボクは作曲はするよ。作曲はね」

 

 

 

 

俺「つまり…俺が作詞!?」

 

 

 

 

ミア「そう」

 

 

 

 

果林「いいじゃない、前に私の歌も作ってくれたでしょ。あなたなら大丈夫よ」

 

 

 

 

俺「ん〜わかった…やってみる」

 

 

 

 

ミア「まぁ、わからないことあったらみんなに頼りなよ」

 

 

 

 

俺「あぁ、そうする」

 

 

 

 

歩夢「ふふ」

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

歩夢「皆さん、今日は私たち虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のライブにきてくれてありがとうございます。私たちはこれまでたくさんのことを経験してきました。つらいこと大変なこと。楽しかったこと。そしてその中で新たな自分たちのやりたいことを見つけてきました。」

 

 

 

 

せつ菜「そんな今の私たちができる全力の歌を聴いてください!」

 

 

 

 

 

12人『夢が僕らの太陽さ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、自宅のベランダにて…

 

 

 

 

俺「改めてライブ最高だったよ、歩夢」

 

 

 

歩夢「ありがとう」

 

 

 

 

俺「改めて同好会って最高だなって思った」

 

 

 

 

歩夢「うん、そうだね」

 

 

 

 

俺「歩夢、留学先で辛いことがあったとしてもいつだって思い出して欲しいんだ」

 

 

 

歩夢「え?」

 

 

 

 

俺「ここが…虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会が…歩夢の帰る場所なんだ」

 

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

そうだ、俺たちはどんなに離れたってこの広い空の下で繋がっている。

 

 

 

 

 

 

〜fin〜

 

 

 



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校内シャッフルフェスティバル編
第1話



どうもトモカズです。

本章は虹ヶ咲の校内シャッフルフェスティバルに際して描きました章です。

時系列は栞子が同好会に加入した後程度しか決めておりませんのでお祭りのような感覚で楽しんでいただきましたら幸いです。

それではどうぞ!


 

かすみ「バトルです!エンシェント・ホーリー・ワイバーンでデコード・トーカーを攻撃です!」

 

 

 

璃奈「この攻撃が通ればかすみちゃんの勝ち…」

 

 

 

かすみ「ついにかすみんが先輩を越える時が…」

 

 

 

俺「そうはさせない。速攻魔法 サイバネット・クロスワイプを発動。デコード・トーカーをリリースしてエンシェント・ホーリー・ワイバーンを破壊する」

 

 

 

かすみ「あぁ、かすみのとっておきの切り札がぁ〜」

 

 

 

果林「さすがは部長、そう簡単に勝ちを譲らないわね」

 

 

 

愛「でもさこの状況、結構ぶちょーもやばくない?これで部長の手札もフィールドのカードも0、それに対してかすかすのフィールドにはアロマセラフィースイート・マジョラムが残ったよね」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!かすみんはこれでターンエンドです」

 

 

しずく「先輩が圧倒的に不利な状況ですね…」

 

 

 

彼方「かすみちゃんいつの間にこんなに強くなったんだね〜」

 

 

 

かすみ「えへへ、かすみんだってこれくらいはできるんですよ」

 

 

 

俺「(確かにかなりまずいなこの状況…)俺のターン、ドロー」

 

 

かすみ「さぁどうします?先輩」

 

 

 

俺「俺はレディ・デバッガーを召喚。そして効果発動、デッキからバックアップ・セクレタリーを手札に加える。そしてレディ・デバッガー1体を使い、リンク召喚、リンク1、リンク・ディサイプル」

 

 

 

かすみ「今更そんなモンスターを出してもかすみんのスイート・マジョラムは倒せませんよ」

 

 

 

栞子「それはどうでしょう?」

 

 

 

かすみ「しお子?」

 

 

 

栞子「部長の墓地にはシーアーカイバーがいます。あのモンスターはリンクモンスターのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、墓地から特殊召喚できる効果を持っています。そして部長は先程、レディ・デバッガーの効果でバックアップ・セクレタリーを手札に加えました」

 

 

 

かすみ「ということは…?」

 

 

 

俺「自分フィールドにサイバースがいる時、手札のバックアップ・セクレタリーを特殊召喚できる。そして墓地のシーアーカイバーの効果、リンク・ディサイプルのリンク先にバックアップ・セクレタリーが特殊召喚されたことにより自身を特殊召喚。現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

栞子「やはり」

 

 

 

俺「召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク・ディサイプル、バックアップ・セクレタリー、シーアーカイバーの3体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!そしてトランスコードの効果、墓地からデコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

 

栞子「これで準備は整いましたね」

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカーとトランスコード・トーカーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

かすみ「ひぃぃ、手札1枚からアクセスコードが出てくるなんてぇ…」

 

 

 

俺「アクセスコードの効果!リンク3モンスターをリンク素材としたことにより攻撃力が3000アップする!さらに墓地のリンク・ディサイプルをゲームから除外しスイート・マジョラムを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

かすみ「ひぃぃ」

 

 

 

璃奈「これでかすみちゃんのフィールドはガラ空き…」

 

 

 

俺「バトルだ!アクセスコード・トーカーでかすみにダイレクトアタック!」

 

 

 

かすみライフ→0

 

 

 

かすみ「あぁ…今日こそは勝てると思ったのに…」

 

 

しずく「でもいいデュエルだったよかすみさん」

 

 

愛「そーそーあの部長をあそこまで追い込んだんだから大したもんだよ」

 

 

かすみ「えへ、そうですかぁ〜」

 

 

俺「そうだな、かすみ、本当に強くなった」

 

 

かすみ「先輩〜もっと褒めてくれていいんですよ〜」

 

 

俺「そうだな、でもそれは俺に勝ってからだな」

 

 

かすみ「は〜い」

 

 

 

 

〜放課後〜

 

 

 

俺「…」

 

 

 

歩夢「どうかしたの?」

 

 

 

俺「え?いや、なんでもない。さぁ帰ろう」

 

 

 

歩夢「うん」

 

 

 

 

〜帰り道〜

 

 

 

俺「みんな本当に強くなったよな」

 

 

歩夢「うん、そうだね」

 

 

俺「もちろん歩夢な」

 

 

歩夢「ありがとう…」

 

 

俺「それに対して…」

 

 

歩夢「え?」

 

 

俺「いやなんでもない…本当みんな強くなったよ。かすみなんて最初は同好会を守るデュエルに尻込みしてたのに、今じゃ本当に今日のデュエルは本当にやばいって思ったよ」

 

 

歩夢「でもほらデュエルって運もあるから」

 

 

俺「そうなんだけど、けど…」

 

 

歩夢「けど…」

 

 

俺「みんなが強くなっているのに俺は強くなれているのかな」

 

 

歩夢「え…?あなたは今のままでも十分に強いと思うよ」

 

 

 

俺「今のままでも…。そうだなありがとう、ごめん変なこと言って」

 

 

歩夢「ううん、何か困ったことがあったらいつでも言って」

 

 

俺「うん、ありがとう」

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

 

俺「…」

 

 

 

果林「(部長…?あんなところで1人何してるのかしら?)」

 

 

 

俺はデッキを取り出して見つめていた。

 

 

 

俺「(サイバースが弱いわけじゃない…サイバース達はいつも俺に力を貸してくれていた…ならやっぱり俺が強くならないといけないんだ…でも…)」

 

 

 

果林「どうしたの?こんなところで1人物思いに耽って」

 

 

俺「あぁ…果林」

 

 

 

果林「はい、これ。好きでしょコーヒー」

 

 

 

俺「あぁ、ありがとう。これは…購買のコーヒーか。安くて美味しいんだよな」

 

 

 

果林「さすがね。それで何を考えてたの?」

 

 

 

俺「…みんな本当に強くなったなって」

 

 

 

果林「それは…教えてくれる人がいいからじゃない?」

 

 

 

俺「え?あぁ…ありがとう…。けどそれに比べて俺は強くなれてるのかなって」

 

 

果林「私からすればキミは羨ましいくらい強いけど」

 

 

 

俺「でも…みんなが強くなっているのに俺今のままでいいのかなって」

 

 

果林「それは部長としての言葉?それともキミの本心?」

 

 

俺「それは俺の本心だよ」

 

 

果林「そう…ふふキミもやっぱりデュエリストね」

 

 

俺「あぁ」

 

 

果林「誰しも強くなりと思って必死に足掻いてる。それはキミも同じだったのね」

 

 

 

俺「まぁ…」

 

 

 

果林「私たちにとってキミは出会った時から強かったからそんな悩みないと思ってたけど、そうじゃなかった。安心したわ」

 

 

 

俺「そっか…。けどどうすればいいのか。答えは自分で見つけるしかないっていうのはわかってるけど…」

 

 

 

果林「そうね…なら私も一緒に考えるわ」

 

 

 

俺「え?」

 

 

 

果林「キミにはいろいろとお世話になってるからね。たまにはお返ししないとね」

 

 

 

俺「そうか…ありがとう」

 

 

 

果林「とりあえず、そろそろ休み時間が終わりね、教室に行かないと。それじゃ」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

〜放課後〜

 

 

歩夢「さてと練習行こっか」

 

 

俺「そうだな…」

 

 

 

歩夢「ねぇ、やっぱり何か悩んでる?」

 

 

俺「あぁ…」

 

 

歩夢「やっぱり…」

 

 

俺「みんなが強くなっているのにさ、俺は多分変わらないんだ…。みんなには羨ましいって言われるけど、正直今のままじゃダメだって思う…。デュエリストだから強くなりたいと思うのは当然なのかもしれないけど」

 

 

 

歩夢「そうだったんだ…。あのね、あなたは自分が強くなっていないって思ってるけどそうじゃないよ、あなただって強くなってる。最初はリボルバーと引き分けても次は勝つことができたでしょ。それに人には人のペースがあると思うの。だから焦らず一歩一歩進もうよ」

 

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

歩夢「うん」

 

 

 

俺「練習行くか」

 

 

 

 

 

〜練習後〜

 

 

俺「俺、この仕事片付けないと行けないから残るけど歩夢はどうする?」

 

 

歩夢「えぇと…」

 

 

かすみ「歩夢先輩、今日はかすみんと帰りましょう!」

 

 

歩夢「そ、そうだね。たまには2人で帰ろう」

 

 

 

かすみ「えぇ、それじゃあ先輩、夜道には気をつけてくださいね〜」

 

 

 

俺「かすみもな」

 

 

 

 

 

 

〜裏庭〜

 

 

かすみ「果林先輩〜歩夢先輩を連れてきましたよ〜」

 

 

果林「お疲れ様、かすみちゃん」

 

 

 

せつ菜「しかし部長に隠れて私たちだけで集まって一体どうしたんですか?」

 

 

 

果林「実は…」

 

 

 

 

 

 

かすみ「えー、先輩がそんなことを…。かすみんちょっと強くなりすぎちゃったかな」

 

 

しずく「それで先輩に自信を取り戻してもらうために何をすればいいんでしょう」

 

 

璃奈「部長が強いってところを証明するイベントとか…」

 

 

栞子「そうなると普通にデュエルの大会を開けばすぐに証明できそうですが…」

 

 

 

愛「うーん、でもそれだとなんかひっかかるんだよね〜」

 

 

 

歩夢「うん…強いことを証明するより、あの子にだってまだまだ可能性があるってことをわかってもらいたいな」

 

 

 

彼方「可能性か〜」

 

 

 

エマ「でも可能性を広げるのに何かいい方法あるかな〜」

 

 

 

せつ菜「ならμ'sやAqoursの皆さんに聞いてみるのはどうでしょう?」

 

 

 

愛「たしかにあの2グループなら何かいいヒントが得られそう!」

 

 

果林「決まりね、それじゃあ二手に別れて聞いてみましょう」

 

 

 

〜後日、テレビ通話にて〜

 

 

 

千歌「可能性か〜」

 

 

曜「まぁ私たちも自分たちらしさを探すのにいろいろと苦労したよね」

 

 

善子「ククク、悩めるリトルデーモンよ」

 

 

花丸「善子ちゃんのいうことは聞かなくていいずら」

 

 

善子「ヨハネだってば!ていうかまだ何も言ってないわよ!」

 

 

果南「虹ヶ咲らしさとしいえばみんなが仲間でライバルなところかな」

 

 

ダイヤ「そうですわね、皆さんは私たちと違ってソロ活動を主にされているますからね。新たな可能性を見つけるにはそこを活かすのがいいと思いますわ」

 

 

鞠莉「ライバルなんだし、思いっきり拳をぶつけあってファイティングするのがいいんじゃない?」

 

 

ルビィ「ピギィ、それって喧嘩ってこと?」

 

 

梨子「いや、多分違うわね…。みんなでデュエルするってことじゃない?」

 

 

鞠莉「オフコース!」

 

 

かすみ「やっぱりデュエルになるんですね〜」

 

 

せつ菜「ですがそれが私たちらしいといえばらしいですよね」

 

 

しずく「やっぱりデュエルの悩みはデュエルの中で見つけるしかなさそうですね」

 

 

彼方「まぁ彼方ちゃんの悩みも部長はいつもデュエルで解決してくれてたからね〜」

 

 

エマ「きっとその方が部長も喜んでくれるよね」

 

 

 

 

〜一方、音ノ木坂学園〜

 

 

 

穂乃果「可能性…」

 

 

凛「そういえば前に凛たち練習着とキャラをシャッフルしたことがあったにゃ!」

 

 

花陽「そういえばそんなことあったね」

 

 

真姫「あんまり思い出したくないんだけど…」

 

 

 

愛「えー、なにそれめっちゃ気になるー」

 

 

海未「確かに…今考えるとなぜあんな恥ずかしいことをしたのか…」

 

 

璃奈「それを聞くと余計気になる」

 

 

 

 

ことり「えぇとね…かくかくしかじか…」

 

 

 

 

 

 

愛「えー、なにそれめっちゃ面白そうじゃん!」

 

 

 

にこ「別に面白いことじゃないわよ」

 

 

希「まあまあにこっち、あの経験があったから今のうちららしさを見つけることができたんやない?」

 

 

絵里「そうね、あの経験があったからみんなことをもっと知ることができたのかも知らないわね」

 

 

 

璃奈「みんなことをもっと知ることができた…」

 

 

 

穂乃果「そうだよ!その人になってみるとその人のことをちょっと知ることができると思うし、相手からどう見られてるのか、新しい自分を知ることができるんだよ」

 

 

 

歩夢「相手からどうやって見えてるか…」

 

 

 

栞子「どうやら皆さんの方向性は決まったようですね」

 

 

 

 

愛「うん!愛さんめーっちゃいいこと思いついた」

 

 

璃奈「私も…!」

 

 

 

穂乃果「本当に!?よかった!」

 

 

 

歩夢「μ'sの皆さん、今日は本当にありがとう」

 

 

 

海未「いえ、また困ったことがあったらいつでも相談してください」

 

 

 

果林「さ、帰ったら早速作戦会議よ」

 

 

 

 

 

〜後日〜

 

 

せつ菜「なるほどμ'sの皆さんはそんなことを」

 

 

 

愛「AqoursのみんなはやっぱりAqoursらしい答えだねー」

 

 

 

彼方「本題はどうするかだけど」

 

 

 

果林「でももうみんなの答えは決まってるんじゃない?」

 

 

栞子「ええ」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ガッテン」

 

 

しずく「もちろんです!」

 

 

愛「うんうん!」 

 

 

エマ「きっとみんなの気持ちは1つだよね」

 

 

 

かすみ「かすみんたちで最高のイベントにしましょう」

 

 

 

歩夢「うん!やろう!校内シャッフルフェスティバルを!」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜後日〜

 

 

俺「校内シャッフルフェスティバル…?」

 

 

 

歩夢「そう、どうかな…?」

 

 

 

俺「いや、面白そうだな」

 

 

 

愛「でしょでしょ」 

 

 

 

俺「それで使うデッキはみんなが使ってるデッキをシャッフルするのか?」

 

 

 

せつ菜「それなんですが…」

 

 

俺「?」

 

 

 

果林「あなたは別枠よ」

 

 

 

俺「え?」

 

 

かすみ「正直、先輩にはデュエルを教えてもらってる以上、かすみんたちの構築ってほとんどバレてると思うんですよ」

 

 

 

愛「だから君には愛さんたちのデッキでもない全く新しいデッキを使って欲しいんだ」

 

 

歩夢「そうすればあなたの可能性ももっともっと広がると思って」

 

 

 

俺「なるほど…そういうことか。わかった。けどシャッフルフェスティバルはどうやって進めるんだ?総当たり戦をやってたらかなり時間かかりそうだけど」

 

 

 

璃奈「うん、だからデュエルは1人1回」

 

 

 

俺「けどそうしたら俺合わせて11人、1人余らないか?」

 

 

 

彼方「そうそうよく気づいたね〜」

 

 

 

エマ「そこで助っ人を呼んだんだよ」

 

 

俺「助っ人?」

 

 

 

栞子「えぇ。あなたがよく知っている人です。どうぞ、入って来てください。」

 

 

 

尊「よ!」

 

 

俺「尊…。そうか尊がいたか」

 

 

尊「こんな面白そうなイベントに呼んでもらえて嬉しいよ」

 

 

 

果林「これでみんな揃ったわね」

 

 

 

 

せつ菜「はい、それではまず部長と尊さん、このボックスの中からくじを1つ引いてください」

 

 

 

かすみ「悔しいですが、先輩と肩を並べるほどの実力者の尊先輩も今回は別枠です」

 

 

 

俺「尊、先に引いていいよ」

 

 

 

尊「お、サンキュー。それじゃあ…」

 

 

 

栞子「お二人にはそのくじに書いてあるお題のデッキを組んでいただこうと思っています」

 

 

 

尊「なるほどね。僕のお題は…『懐かしいデッキ』か…」

 

 

 

愛「そのお題をどう解釈するかはたっけー次第だよ」

 

 

 

尊「わかった。考えてみる」

 

 

 

歩夢「それじゃあ次はあなただね」

 

 

 

俺「あぁ。これでと…」

 

 

 

かすみ「中身はなんでした!?」

 

 

 

 

俺「『今まで使ったことのないテーマ』だってさ」

 

 

 

愛「おぉ!当たり引いたね!」

 

 

 

せつ菜「部長の新たな可能性を広げるのにピッタリですね!」

 

 

 

俺「今まで使ったことのないテーマか…わかりやすいお題だけど逆に難しいな」

 

 

 

彼方「でもさ〜全く新しいデッキ作るのってワクワクしない〜」

 

 

 

俺「そういえばもうずっとサイバースを使い続けていたからな…。俺の可能性か…。」

 

 

 

栞子「きっとあなたなら新しい可能性を見つけることができますよ」

 

 

 

俺「そうか…ありがとう」

 

 

 

 

愛「よーし、ぶちょーとたっけーのデッキが決まったから今度は愛さんたちのデッキ決めだね!」

 

 

 

せつ菜「一応ご確認なのですがくじの中に部長と尊さんのデッキも入れてもよろしいでしょうか?」

 

 

 

尊「あぁ、もちろんだ」

 

 

 

俺「そうだな、使ってくれ」

 

 

 

せつ菜「ありがとうございます!それでは皆さんくじを引きましょう!」

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

 

愛「愛さんのデッキは…なるほどなるほど」

 

 

 

かすみ「やったー!先輩はかすみんのサイバースデッキです!!」

 

 

 

 

しずく「かすみさん…」

 

 

 

かすみ「あ…」

 

 

 

彼方「またやらかしたね〜かすみちゃん」

 

 

 

璃奈「くじの内容は極力内緒って話だったのに」

 

 

 

俺「まぁ言っちゃったものはしょうがないな。かすみあとでデッキとサイバースのカード渡すよ」

 

 

 

かすみ「えへへ、ありがとうございます〜。先輩ついでにみっちり練習つけてくれてもいいんですよ〜」

 

 

 

栞子「かすみさん、それはルール違反ですよ」

 

 

 

かすみ「わ、わかってるよ!しお子。冗談だよ、冗談」

 

 

 

俺「ところでシャッフルフェスティバルはいつやるんだ?」

 

 

 

せつ菜「はい、ちょうど1週間後です!」

 

 

 

俺「1週間後か…デッキを作ってそれを使いこなすには相当時間を割かないとな」

 

 

 

歩夢「うん、だから今日から1週間は練習も全部自主練にしようと思うの。どうかな?」

 

 

 

俺「わかった」

 

 

 

果林「これで心置きなくあなたもデッキ作りに専念できるでしょ」

 

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

 

愛「よーしそうと決まれば早速デッキ作りだー!」

 

 

 

 

 

 

 

〜数時間後、カードショップ〜

 

 

俺「これもいるかな、これは…何枚いるかな。3枚はいらないかな。1か2か…あー迷うなー」

 

 

 

歩夢「ふふ」

 

 

 

俺「どうかした?」

 

 

 

歩夢「ううん、なんか楽しそうだなって」

 

 

 

俺「え?あぁ…そうかもな。彼方の言う通り新しいデッキ作るのってワクワクするっていうかさ、あの事件以降、俺はずっとサイバースを使ってきたからさ。もちろんそれが悪いってことじゃないけど。けど1からデッキを作るのってなんていうか久しくしてなかったからさ。なんか新鮮で」

 

 

 

歩夢「そうなんだ」

 

 

俺「ちょうどよかったのかもな」

 

 

 

歩夢「え?」

 

 

 

俺「今の俺は自分自身がどう進むべきか迷っていた。けどこうやって全くやってこなかったことをすることで新しい気づきが生まれる。だからこのタイミングでシャッフルフェスティバルを開催してもらってちょうどよかった」

 

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

俺「もしかして俺のためにシャッフルフェスティバルを…?」

 

 

 

歩夢「え!?」

 

 

 

俺「いや、そんなわけないか。こんな規模のイベント、俺のために開催できないよな」

 

 

 

歩夢「それは…どうだろう…」

 

 

 

俺「まぁとにかく今までにないデッキ…どうなるかはまだわからないけど必ず最高にデッキにしてみせるよ」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

そして1週間後…

 

 

 

かすみ「いよいよ当日ですね!」

 

 

しずく「はい!私も今日のためにたくさん練習をしてきましたから」

 

 

璃奈「私も…璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

栞子「私も悔いの残らないように精一杯このイベントを盛り上げます」

 

 

愛「愛さんも燃えてきたー!」

 

 

 

せつ菜「お互い悔いのないようにベストを尽くしましょう!」

 

 

 

彼方「今日は遥ちゃんがライブ中継で見てくれてるから彼方ちゃんちょー頑張っちゃうぞ〜」

 

 

エマ「私もスイスの家族が見てるんだ〜頑張らないと」

 

 

果林「でもデュエルをする以上、みんなライバルよ、手加減はなしよ」

 

 

 

歩夢「大丈夫そう?」

 

 

俺「あぁ、俺もこの日ために最高のデッキを組んできたからな」

 

 

歩夢「ならよかった」

 

 

 

 

俺「よし!それじゃあ始めよう!校内シャッフルフェスティバルを!」

 

 

 

みんな「おー!」

 

 

 

to be continued…



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第2話

 

 

 

〜校内シャッフルフェスティバル当日〜

 

 

 

 

 

 

 

栞子「それではこれよりスクールアイドル同好会並びにその関係者による校内シャッフルフェスティバルを開催いたします。」

 

 

 

ギャラリー「おー!」

 

 

 

ギャラリー「超楽しみー!」

 

 

 

栞子「改めて皆さんに今回のイベントの趣旨をご説明致します。私たちスクールアイドル同好会はかけがえのない仲間であり、そしてかけがえなのないライバルであります。

 

メンバーひとりひとりが大切にしている、スクールアイドルとして、デュエリストとしての気持ち。

 

大切なライバルで、大切な仲間だから――

もっともっと、知りたくなるんだ。

まだ知らない君を、見つけにいきたい!

 

自分の可能性を広げたい!

 

 

その想いから私たちはお互いのデッキを交換、そして全く新しいデッキを作ることにしました。

 

 

そして今日私たちは皆さんにその想いを感じていただきたくこの場を設けさせていただきました。

 

 

まだ見ぬ世界に飛び立つ私たちを是非見守ってください!」

 

 

 

栞子のスピーチを受けギャラリーは皆拍手した。

 

 

 

栞子「それでは早速、デュエルを始めたいと思います。それではデュエルをするお2人、どうぞ!」

 

 

 

 

 

 

愛「しおってぃー、ナイススピーチだったよ」

 

 

かすみ「まぁしお子にしては噛まずによく言えたね」

 

 

栞子「えぇ、ですがとても緊張しました…」

 

 

 

せつ菜「こういう場って生徒会とはまた違った緊張感がありますからね」

 

 

 

エマ「はい、栞子ちゃん、お水だよ」

 

 

 

栞子「ありがとうございます…いよいよですね。」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

 

 

 

〜デュエルステージ〜

 

 

 

 

しずく「私の対戦相手は璃奈さんだね。同じ1年生同士だけど手加減はなしだよ」

 

 

 

璃奈「うん、璃奈ちゃんボード メラメラ」

 

 

 

しずく「いくよ、璃奈さん」

 

 

璃奈「うん!」

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

先攻は璃奈

 

 

 

 

璃奈「私のターン」

 

 

 

かすみ「りな子は何のデッキを使うのかな」

 

 

 

愛「フッフッフ、それは見てのお楽しみだよ」

 

 

 

かすみ「ってなんで愛先輩が言うんですか?」

 

 

 

俺「なるほどそういうことか」

 

 

 

かすみ「えー、どういうことです?」

 

 

 

俺「見てればわかるよ」

 

 

 

 

璃奈「自分フィールドにモンスターが存在しない時、手札のZSー昇華賢者は特殊召喚できる」

 

 

 

かすみ「ZS!?って…あれ誰のデッキです?」

 

 

 

璃奈「あれは愛さんのホープデッキだよ!」

 

 

かすみ「愛先輩あんなカード使ってましたっけ?」

 

 

愛「んー、まぁ持ってたけどあんまり使ってなかったんだよねー。でも愛さんのデッキはホープデッキだし、何よりりなりーが新しくデッキ組んでみたいっていうからさ!」

 

 

 

俺「それで同じホープデッキでも愛がよく使うオノマト軸からZW軸にしたってわけか」

 

 

 

かすみ「えーと何がどうなってるのか…」

 

 

 

エマ「同じホープデッキでもメインデッキがガラッと変わってるんだよ」

 

 

かすみ「なるほど!」

 

 

 

璃奈「さらに私はZSー武装賢者を自身の効果で特殊召喚。そして永続魔法 エクシーズ・チェンジ・タクティクスを発動。続けてレベル4のZS 2体でオーバーレイ」

 

 

 

しずく「いきなりエクシーズ…」

 

 

 

璃奈「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚。No.39 希望皇ホープ・ダブル」

 

 

 

果林「璃奈ちゃん、早速愛のホープデッキを使いこなしてるわね」

 

 

 

彼方「うん、やっぱりいつも一緒にいるだけあるね〜」

 

 

 

璃奈「エクシーズ・チェンジ・タクティクスの効果でライフを500支払い1枚ドローする。」

 

 

璃奈ライフ4000→3500

 

 

 

 

璃奈「そしてオーバーレイユニットとなった2体のZSのそれぞれの効果により、デッキからRUMーゼアル・フォースとZWー天馬双翼剣を手札に加える。」

 

 

 

栞子「一気に2枚ものカードをサーチしました」

 

 

せつ菜「ホープ・ダブルを出しつつ盤面をしっかりと整えていますね」

 

 

 

璃奈「続けてホープ・ダブルの効果、オーバーレイユニットを1つ使い、デッキからダブルアップ・チャンスを手札に加える。そして私はホープ・ダブル1体でオーバーレイネットワークを再構築、エクシーズチェンジ、きて、No.39 希望皇ホープ」

 

 

 

栞子「これでまたホープモンスターがエクシーズ召喚されたことによりエクシーズ・チェンジ・タクティクスの効果で1枚ドローできますね」

 

 

 

璃奈ライフ3500→3000

 

 

 

璃奈「…」

 

 

 

かすみ「ん?りな子様子が変?」

 

 

エマ「璃奈ちゃん、大丈夫?具合でも悪いの?」

 

 

 

璃奈「ううん…そうじゃないの。ホープやっぱりかっこいいなって思って」

 

 

 

愛「りなりー…」

 

 

 

璃奈「私にとってホープは憧れの存在だった。愛さんと初めて会った時、愛さんとホープはすごくキラキラしていた。輝いていた。いつか私もあんな風に輝けたらなってそう思ってた。」

 

 

 

しずく「璃奈さん…」

 

 

璃奈「それにいつもは正面からしか見たことなかったけど、ホープの後ろ姿、すごく逞しくて頼りになる…。そう、私にとっての愛さんみたいに」

 

 

愛「りなりー…」

 

 

 

璃奈「だから私も誰かにとってそうなれるように頑張る!」

 

 

しずく「うん!璃奈さんならきっとできるよ」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード えっへん いくよ、私はホープ1体でオーバーレイネットワークを再構築、カオスエクシーズチェンジ CNo.39 希望皇ホープレイ」

 

 

 

果林「さらにエクシーズ・チェンジ・タクティクスの効果で1枚ドローね」

 

 

璃奈ライフ3000→2500

 

 

 

しずく「ここまでライフを削って璃奈さんはもしかして何かを狙っている?」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ビンゴ」

 

 

 

せつ菜「あえてライフを倍近くをつけて一体何を…」

 

 

 

璃奈「ここで私はRUMーゼアル・フォースを発動。ホープレイを1つランクの高いホープモンスターまたはZWにランクアップさせる。私はホープレイ1体でオーバーレイネットワークを再構築、ランクアップエクシーズチェンジ。きて、竜装合体 ドラゴニック・ホープレイ。」

 

 

 

かすみ「な、なんですかあのモンスターは!?」

 

 

 

果林「あのカード…愛も使っていなかったホープデッキの新しいエースモンスター…」

 

 

 

璃奈「そうこれがホープデッキの新しい可能性」

 

 

 

愛「うんうん、りなりーありがとう。愛さん、生でドラゴニック・ホープレイが見れて感動してるよ」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード えっへん」

 

 

 

俺「そうかZW軸はオノマト軸に比べて事故率が高かった。けどそういえば最近新しいZWやZSのカードたちが登場していたっけな」

 

 

 

璃奈「うん、だから私、ホープの新しい可能性が見たかった。そして愛さんにそれを見せたかったんだ」

 

 

 

愛「りなりー、最高だよ!」

 

 

 

璃奈「うん…ありがとう。ゼアル・フォースには更なる効果があるよ」

 

 

 

栞子「ランクアップだけでなく更なる効果が…」

 

 

 

璃奈「ランクアップ後、デッキからZWまたはZSカードをデッキトップに置くことができる。私はZWー風神雲龍剣をデッキトップに置くよ。さらにエクシーズ・チェンジ・タクティクスの効果で1枚ドローできる」

 

 

璃奈ライフ2500→2000

 

 

せつ菜「これで璃奈さんとしずくさんのライフの差は倍になりました」

 

 

 

璃奈「手札の風神雲龍剣の効果、このカードをドラゴニック・ホープレイに装備する。そしてこの瞬間、ドラゴニックホープレイの効果、効果の対象になった時、デッキから直接このカードにZWを装備させることができる。私はZWー荒鷲激神爪を装備。さらに手札のZWー天馬双翼剣の効果、相手とのライフが2000以上ある時、手札のこのモンスターは特殊召喚できる。」

 

 

 

しずく「あのZWもまさか」

 

 

 

璃奈「うん、天馬双翼剣の効果、このカードをドラゴニック・ホープレイに装備させる。」

 

 

 

かすみ「3体もZWを装備させるなんてりな子…なかなか…」

 

 

 

璃奈「ZWの効果によりドラゴニック・ホープレイの攻撃力は6800、さらに相手のモンスター、罠カードの効果を1度無効にでき、さらにしずくちゃんはドラゴニック・ホープレイを効果の対象にできないよ」

 

 

 

果林「璃奈ちゃん、なかなかえげつない盤面を築いたわね」

 

 

 

璃奈「私はカードを2枚ふせてターンエンド」

 

 

 

しずく「璃奈さん、すごいね。愛さんのホープデッキ、いや新しいホープデッキをここまで使いこなすなんて…」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード てれてれ」

 

 

 

しずく「私も負けてられないな。行くよ、私のターン、ドロー!」

 

 

 

かすみ「さぁしず子は一体何デッキを使うのかな」

 

 

 

果林「さぁしずくちゃん、思いっきり自分をさらけ出してそれをデュエルにぶつけなさい」

 

 

 

しずく「はい!」

 

 

 

かすみ「ということは…」

 

 

しずく「まずはデッキからカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動。デッキから2枚ドローするよ。そして永続魔法 束ねられし力を発動。」

 

 

 

璃奈「そのカード 初めてみる」

 

 

 

果林「まぁ璃奈ちゃんが新しいカードを入れてるならこっちも・ね」

 

 

 

しずく「さらに儀式魔法 高等儀式術を発動。デッキから青眼の白龍を墓地に送り、儀式召喚 青眼の混沌龍!」

 

 

 

俺「しずくは果林のブルーアイズデッキか」

 

 

 

エマ「そしてしずくちゃんも早速儀式召喚だね!」

 

 

 

しずく「そしてこの瞬間、束ねられし力の効果、青眼の白龍を素材に儀式召喚したことにより、私は璃奈さんのZWー風神雲龍剣を除外するよ」

 

 

 

歩夢「しずくちゃんも早速、対処してきたね」

 

 

 

俺「これでしずくはドラゴニック・ホープレイを対象に取ることができるな」

 

 

 

しずく「そして私は速攻魔法 受け継ぎし魂を発動!フィールドの青眼の混沌龍をリリース!」

 

 

 

愛「え!?せっかくの儀式モンスターを手放しちゃうの!?」

 

 

 

果林「ふふ、でも手放すのにはわけがあるのよね、しずくちゃん」

 

 

しずく「はい!今の私ならもっともっと自分をさらけ出すことできる。そんな気がするんです」

 

 

 

彼方「たしかに今のしずくちゃんのデュエルいつもより前のめりというか」

 

 

 

エマ「大胆というか」

 

 

俺「最初から出し惜しみしない豪快な果林のプレイスタイルに影響されて自分を出しているな。そう…すごくデュエルを楽しんでいる。今までの自分にないデュエルを」

 

 

 

しずく「受け継ぎし魂の効果により、私はドラゴニック・ホープレイを直接墓地に送るよ!ZWは確か装備モンスターが破壊される時、身代わりになる効果を持ってたよね。でも直接墓地送りならそれは関係ない」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ガクブル」

 

 

 

かすみ「うぅ、りな子に続いてしず子まで相手の効果の隙をついて結構えげつないことするね…」

 

 

 

 

しずく「うん、だってこれはデュエルだもん。やるなら全力だよ」

 

 

俺「本当、誰かさんに影響されたな」

 

 

果林「そうかしら。でもしずくちゃんだったらセクシーなパフォーマンスの素質もあるからそっちも教えてあげようかしら」

 

 

 

しずく「それは…」

 

 

 

果林「ふふ、冗談よ」

 

 

 

しずく「(よかった…)受け継ぎし魂の更なる効果、デッキから青眼の白龍を特殊召喚する!」

 

 

 

尊「これで璃奈ちゃんのフィールドはガラ空き、青眼の白龍のダイレクトアタックが通ったらしずくちゃんの勝ちだ」

 

 

 

 

璃奈「む、なら永続罠 リビングデッドの呼び声を発動。墓地からドラゴニック・ホープレイを特殊召喚するよ」

 

 

 

俺「これで青眼の白龍の攻撃を受けても璃奈のライフは残る。だが…」

 

 

 

しずく「なら私は魔法カード 復活の福音を発動!墓地から青眼の白龍を特殊召喚する!そして魔法カード 受け継がれる力を発動!青眼の白龍1体を墓地に送り、もう1体にその攻撃力を加えるよ」

 

 

 

栞子「これで青眼の白龍の攻撃力は6000…」

 

 

 

俺「受け継ぎし魂の効果でしずくはこのターン1体でしか攻撃できない…」

 

 

尊「けどあの攻撃を受けたら璃奈ちゃんのライフは0になる…」

 

 

 

しずく「バトル!青眼の白龍でドラゴニック・ホープレイを攻撃!滅びのバーストストリーム!」

 

 

 

 

愛「りなりー!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード キラーン 罠発動 ハーフ・アンブレイク。このターン、ドラゴニック・ホープレイは戦闘で破壊されず私へのダメージは半分になる。うぅ」

 

 

 

璃奈ライフ2000→250

 

 

 

愛「ふぅ、間一髪だったね」

 

 

 

しずく「倒し切れなかった…私はカードを1枚セットしてターンエンドだよ」

 

 

 

璃奈「しずくちゃん、今の攻撃すごかった」

 

 

しずく「璃奈さんだってまさか今の攻撃を耐えられるとは思わなかったよ」

 

 

 

璃奈「うん…。今日のしずくちゃん、いつもより大胆」

 

 

しずく「え、そうかな…」

 

 

璃奈「うん、なんていうかいきいきしてる」

 

 

 

しずく「…私は本当はこういうデュエルがしたかったかもね。ありのままの自分をさらけ出して優等生であることを演じずただ純粋にデュエルを楽しむこと…それが私がしたかった本当のデュエル」

 

 

 

璃奈「うん…。しずくちゃんのその気持ちすごくわかる。私も自分を出すのがすごく苦手だから」

 

 

 

しずく「そっか…だから余計に今日は自分を出せているのかな。璃奈さんだったら心置きなく自分を出すことができる」

 

 

 

璃奈「うん。でも…私、負けない」

 

 

 

しずく「私だって」

 

 

 

果林「なんだな似た者同士みたいね2人とも」

 

 

 

俺「でも2人とも新しい自分と向き合っているな。今の璃奈のプレイング、すごく頼もしく感じるし、しずくもすごく自分をさらけ出してデュエルを楽しんでる」

 

 

歩夢「多分これがシャッフルフェスティバルのいいところなんだよ」

 

 

俺「これが…」

 

 

 

 

 

璃奈「いくよ、私のターン、愛さん直伝の璃奈ちゃんボード シャイニングドロー!」

 

 

 

かすみ「りな子がドローしたカードは…」

 

 

 

璃奈「私がドローしたカードはその名の通り、シャイニングドロー。このカードの効果により私はドラゴニック・ホープレイ1体でオーバーレイネットワークを再構築、エクシーズチェンジ」

 

 

 

しずく「まさか…」

 

 

 

璃奈「現れろ、No.39。人が希望を越え、夢を抱く時、遥かなる彼方に、新たな未来が現れる。限界を超え、その手につかめ。希望皇ビヨンド・ザ・ホープ」

 

 

 

しずく「ここでビヨンド…」

 

 

 

璃奈「ビヨンドの効果、相手フィールドのモンスターの攻撃力を0にする」

 

 

 

尊「今度は逆に璃奈ちゃんが優勢だ」

 

 

 

しずく「なら速攻魔法 エネミーコントローラーを発動!青眼の白龍をリリースしてビヨンドのコントロールをえるよ!」

 

 

 

彼方「おお、しずくちゃんもやるね〜」

 

 

 

エマ「うん、これまだまだ勝負はわからないね」

 

 

 

 

璃奈「なら私は墓地のゼアル・フォースの効果、このカードをゲームから除外して1枚ドローする。そして魔法カード ゼアル・コンストラクションを発動。手札のダブルアップ・チャンスをデッキに戻してデッキからゼアル・エントラントを手札に加える。そして魔法カード ゼアル・エントラントを発動。墓地から希望皇ホープを特殊召喚する」

 

 

 

栞子「ここでホープの復活…」

 

 

 

璃奈「続けて死者蘇生を発動、墓地からZWー天馬双翼剣を特殊召喚する。そしてガガガマジシャンを通常召喚。ガガガマジシャンの効果、自身のレベルを5にする。」

 

 

 

果林「レベル5のモンスターが2体…来るわよしずくちゃん」

 

 

しずく「はい!」

 

 

 

璃奈「私はレベル5のガガガマジシャンと天馬双翼剣でオーバーレイ、エクシーズ召喚、ランク5、ZWー弩級兵装竜王戟!」

 

 

 

しずく「ZWのエクシーズモンスター…」

 

 

 

璃奈「ドラゴニック・ハルバートの効果、このカードをホープに攻撃力3000アップのカードとして装備させる。そして手札のSZWー天聖輝狼剣の効果、このカードをホープに装備させる」

 

 

 

彼方「随分珍しいカードを使うね〜」

 

 

 

尊「でもこれでホープでビヨンドを攻撃してもしずくちゃんのライフは1000残る…」

 

 

 

栞子「璃奈さんには何か策があるのでしょうか」

 

 

 

璃奈「バトル。No.39 希望皇ホープでビヨンド・ザ・ホープを攻撃。ホープ剣・トリプルスラッシュ!」

 

 

 

しずく「くっ」

 

 

しずくライフ4000→1000

 

 

 

しずく「でも私のライフは残ったよ」

 

 

 

璃奈「それはどうかな?」

 

 

 

しずく「え?」

 

 

 

璃奈「ドラゴニック・ハルバートの効果、装備モンスターが相手モンスターを戦闘で破壊した時、装備されているZWを全て特殊召喚できる」

 

 

 

エマ「すごい!」

 

 

 

尊「とんでもない効果だな」

 

 

 

璃奈「私はドラゴニック・ハルバート、天聖輝狼剣を特殊召喚するよ。」

 

 

 

愛「ドラゴニック・ハルバートはダイレクトアタックできないけど天聖輝狼剣ならダイレクトアタックできる!」

 

 

 

璃奈「私は天聖輝狼剣でしずくちゃんにダイレクトアタック」

 

 

 

しずく「さすがだな…璃奈さん…」

 

 

 

 

しずくライフ1000→0

 

 

 

 

しずく「あぁ〜負けちゃった。でもいいデュエルだったよ璃奈さん」

 

 

璃奈「うん、私もすごく楽しかった」

 

 

しずく「でもやっぱり負けたら悔しいな」

 

 

 

璃奈「うん」

 

 

 

果林「2人ともいいデュエルだったわ」

 

 

しずく「ごめんなさい、果林さん、せっかく色々教えてもらったのに」

 

 

 

果林「いいのよ、それより自分をさらけ出したしずくちゃんが見れてよかったわ」

 

 

 

せつ菜「はい!いつになく白熱したデュエルでしたよ!」

 

 

 

愛「りなりー、よくやったぞ〜、愛さんホープデッキの新しい可能性が見れてよかったよ」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード きらきら」

 

 

 

愛「でも1番よかったのはりなりーの新しい可能性が見れたことかな」

 

 

 

璃奈「私の可能性…」

 

 

愛「うん!」

 

 

 

俺「みんなこのシャッフルフェスティバルを通してまた成長したな」

 

 

 

歩夢「うん、だからあなたもきっと」

 

 

 

俺「あぁ、そうだといいけど…」

 

 

歩夢「…」

 

 

 

 

尊「さぁ次のデュエルは誰かな」

 

 

 

愛「はいはーい!次は愛さんとエマっちのデュエルだね!」

 

 

エマ「うん、お互い頑張ろうね」

 

 

 

愛「うん!」

 

 

 

 

to be continued…



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第3話

 

 

 

ギャラリー「璃奈ちゃんとしずくちゃんのデュエルすごかったね」

 

 

ギャラリー「うん、2人とも全く違うデッキを使ってるのに使いこなしてたし、それでいて新しい2人を見れた気がする」

 

 

 

ギャラリー「次のデュエルは誰かな」

 

 

 

 

 

愛「はいはーい!次は愛さんのデュエルだよー!愛友のみんな応援してくれる準備はできてるかなー!?」

 

 

 

ギャラリー「はーい!」

 

 

 

愛「ありがとうー!みんな愛してるよー!愛だけに!」

 

 

 

エマ「愛ちゃん、さすがだね」

 

 

 

愛「うん!エマっち、最高のデュエルにしようね」

 

 

エマ「うん!」

 

 

愛「いくよ!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

先攻は愛

 

 

 

 

愛「愛さんのターン」

 

 

 

かすみ「さぁ、愛先輩は一体何デッキを使うんでしょう」

 

 

しずく「愛さんはいつも豪快なデュエルをしていますからね、どんなデッキか見ものです」

 

 

 

 

愛「まずはフィールド魔法 トリックスター・ライトステージを発動!」

 

 

 

果林「愛はせつ菜のトリックスターデッキね」

 

 

 

せつ菜「はい!愛さんがトリックスターはどんな風に扱うか、どんな戦術を立てるかすごく楽しみです!」

 

 

 

愛「ライトステージの効果でデッキからトリックスター・キャンディナを手札に加えて、そのまま通常召喚。そしてキャンディナの効果でデッキからトリックスター・フェスを手札に加えるよ、さらにキャンディナを手札に戻してマンジュシカを特殊召喚!続けて魔法カード トリックスター・フェスを発動!トリックスタートークンを2体特殊召喚!」

 

 

 

彼方「愛ちゃんも飛ばしてるね〜」

 

 

 

愛「きて!希望を導くサーキット!召喚条件はレベル3以下のトリックスターモンスター2体!愛さんは2体のトリックスタートークンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、トリックスター・ディーヴァリディス!」

 

 

 

歩夢「愛ちゃんも早速リンク召喚に成功したね!」

 

 

 

愛「ディーヴァリディスの効果!このカードが特殊召喚されたとこにより相手に200のダメージだよ!さらにライトステージの効果で追加で200ダメージ!」

 

 

 

エマ「うぅ」

 

 

エマライフ4000→3600

 

 

 

愛「愛さんはカードを1枚セットしてターンエンドだよ」

 

 

 

栞子「ディーヴァリディスは相手がモンスターを特殊召喚するたびに相手に200のダメージを与え、マンジュシカは相手がカードを手札に加える度に200ダメージを与えます。特殊召喚と手札補充対策…。愛さんはいつもは豪快な戦術が売りですが今回は堅実で磐石な盤面ですね」

 

 

 

果林「さすがは優等生。こういうプレイングもお手の物ね」

 

 

 

彼方「さぁ次はエマちゃんのターンだね〜、お手並み拝見拝見〜」

 

 

 

エマ「いくよ、私のターン、ドロー」

 

 

 

愛「この瞬間、マンジュシカの効果発動!ライトステージの効果を合わせて400のダメージだよ!」

 

 

 

エマライフ3600→3200

 

 

 

愛「さらにエマっちのスタンバイフェイズに罠カード トリックスター・リンカーネーションを発動!エマっちの手札を全て除外してその枚数分ドローしてもらうよ!」

 

 

 

かすみ「エマ先輩の手札は6枚だから」

 

 

璃奈「マンジュシカとライトステージの効果で1400のダメージだね」

 

 

 

エマ「うぅ」

 

 

エマライフ3200→1800

 

 

 

尊「愛ちゃん、エマさんのライフを大きく削ったな」

 

 

 

俺「それだけじゃない。ディーヴァリディスとマンジュシカの存在によりエマは特殊召喚とドロー、サーチをするたびにダメージを受けてしまう。同好会のみんなのデッキは俺と尊を含めて特殊召喚とドロー、サーチを多用するデッキが多い」

 

 

尊「ということはエマさんは何のデッキを使うにしろピンチってこと?」

 

 

 

俺「あぁ…(この状況、エマならどう乗り切るか)」

 

 

 

 

 

エマ「私は魔界劇団ーコミック・リリーフをペンデュラムゾーンにセッティングだよ」

 

 

 

 

果林「エマのデッキはしずくちゃんの魔界劇団ね」

 

 

 

しずく「はい!」

 

 

 

愛「なるほど。いつも自然体なエマっちがそのデッキを使っていろいろな面を見せてくれるの楽しみだね」

 

 

 

 

エマ「さらに魔界劇団ーワイルド・ホープを通常召喚だよ」

 

 

 

愛「でもこの瞬間、ディーヴァリディスとライトステージの効果でエマっちに400のダメージだよ!」

 

 

 

 

 

エマライフ1800→1400

 

 

 

 

俺「上手いなエマ」

 

 

かすみ「そうなんですか?」

 

 

尊「これでコミック・リリーフのペンデュラム効果でワイルド・ホープと愛ちゃんのモンスターどちらのコントロールを入れ替えればマンジュシカかディーヴァリディスの効果は止められる」

 

 

 

 

エマ「私はコミック・リリーフのペンデュラム効果によりワイルド・ホープとディーヴァリディスのコントロールを入れ替えるよ。そしてその後、コミック・リリーフを破壊するよ」

 

 

 

俺「これでエマはペンデュラム召喚をしてもダメージを受けることはなくなった」

 

 

 

 

エマ「私は魔界劇団ービッグ・スターと魔界劇団ーワイルド・ホープをペンデュラムスケールにセッティング!ワイルド・ホープのペンデュラム効果!ビッグ・スターのペンデュラムスケールを9にするよ。これでレベル3から8の魔界劇団モンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!エクストラデッキより魔界劇団ーコミック・リリーフ!そして手札より魔界劇団ーデビル・ヒール!」

 

 

 

果林「エマのペンデュラム召喚が成功したわ」

 

 

 

しずく「えぇ、愛さんのトリックスターの効果ダメージを最小限に抑えつつ見事な戦術です」

 

 

 

彼方「エマちゃん、やるね〜」

 

 

 

エマ「えへへ、ありがとう。デビル・ヒールの効果だよ、ワイルド・ホープの攻撃力を2000下げるよ。さらに魔法カード 魔界台本「魔王の降臨」を発動だよ」

 

 

 

果林「きたわね、真骨頂 魔界台本カード」

 

 

 

エマ「このカードの効果により自分フィールドの魔界劇団モンスターの数だけ相手フィールドの表側表示のカードを破壊できるよ。私はマンジュシカ、ライトステージを破壊するよ。」

 

 

 

愛「うぅ」

 

 

 

エマ「来て!舞台を輝かすサーキット!」

 

 

栞子「これは…まさか!?」

 

 

エマ「召喚条件は魔界劇団モンスター1体、私はコミック・リリーフをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、魔界劇団ーハイパー・ディレクター!」

 

 

 

歩夢「ここでリンク召喚…」

 

  

 

エマ「ハイパー・ディレクターの効果、ペンデュラムゾーンのビッグ・スターを特殊召喚して、デッキから魔界劇団ーティンクル・リトルスターをペンデュラムゾーンにセッティングするよ。さらにビッグ・スターの効果、デッキから魔界台本を1枚をフィールドにセットするよ。私は魔界台本「オープニング・セレモニー」をセットするよ」

 

 

 

 

かすみ「念には念を、エマ先輩抜かりないですね」

 

 

 

しずく「はい、まさに魔王の如きプレイングです。」

 

  

 

かすみ「エマ先輩もほんわかそうに見えて意外とやりますね」

 

 

果林「当然よ、私の親友を誰だと思ってるの」

 

 

 

 

エマ「バトル、デビル・ヒールでワイルド・ホープを攻撃だよ」

 

 

愛「ぐっ」

 

 

 

愛ライフ4000→1000

 

 

 

エマ「この瞬間、破壊されたワイルド・ホープの効果でデッキから2枚目のビッグ・スターを手札に加えるよ。さらにデビル・ヒールの効果、このカードがモンスターを戦闘で破壊した時、墓地の魔界台本「魔王の降臨」をフィールドにセットするよ。続けてディーヴァリディスでダイレクトアタック!」

 

 

 

愛「なら墓地のトリックスター・リンカーネーションの効果!このカードを除外することで墓地からマンジュシカを特殊召喚するよ!」

 

 

 

エマ「ならこの瞬間、ディーヴァリディスの効果で愛ちゃんに200ダメージだよ」

 

 

 

愛「くっ」

 

 

愛ライフ1000→800

 

 

 

エマ「…」

 

 

 

かすみ「あれ、先輩、エマ先輩攻撃しないんですか?」

 

 

俺「しないんじゃなくて多分できないんだろう」

 

 

かすみ「できない…?なんでですか??」

 

 

俺「思い出してみろ、せつ菜とのデュエルを」

 

 

 

かすみ「せつ菜先輩とのデュエル…あぁ!」

 

 

 

愛「(さぁエマっち、攻撃してくるかな…。攻撃してきた瞬間、手札のトリックスター・キャロベインの効果を使ってマンジュシカの攻撃力を倍にすれば、ディーヴァリディスを返り討ちにして愛さんの勝ちだけど…)」

 

 

 

 

エマ「(おそらく愛ちゃんの手札にはオネストかトリックスター・キャロベインがある…ならここは攻撃せずに…)メインフェイズ2、私は魔界台本「魔王の降臨」を発動。これによりマンジュシカを破壊だよ」

 

 

 

俺「やはりキャロベインとオネストを警戒したか。今のエマの状況だと少しのダメージでも命取りだからな」

 

 

 

尊「さすがはエマさん、慎重なプレイングだね。」

 

 

 

しずく「魔王のような猛攻から堅実なプレイング…」

 

 

 

栞子「今日のエマさんはまさに役者ですね」

 

 

 

エマ「さらに私は魔界台本「オープニング・セレモニー」を発動だよ。これにより私はフィールドの魔界劇団の数×500ライフを回復するよ」

 

 

 

かすみ「エマ先輩のフィールドにはビッグ・スターとデビル・ヒールとハイパーディレクターがいるから…」

 

 

しずく「1500回復ですね」

 

 

 

エマライフ1400→2900

 

 

 

栞子「ライフが逆転しました…。さすがはエマさんですね」

 

 

 

俺「あぁ。やっぱりエマはデュエルとスクールアイドルになるとすごく負けず嫌いが出るな」

 

 

 

果林「えぇ、そうね。いつもみんなを見守る立場だけどここぞと言うときは譲らない、まぁそれがエマのいいところなんだけどね」

 

 

 

せつ菜「ですが、エマさんのプレイング、ここまで変えられるとは…まるで魔界台本の名目の通りに演じているような…」

 

 

 

 

愛「そっかぁ、これが新しいエマっちの一面ってわけだね」

 

 

エマ「愛ちゃんこそ、いつもはパワフルなデュエルだけど今日はすごく技巧派なデュエルだね。流石だよ〜。」

 

 

愛「いや〜それほどでも〜。でもせっかく削ったライフがあっという間に逆転されちゃうなんて。ぶっちゃ愛さん結構ピンチだよね」

 

 

 

エマ「勝負はまだこれからだよ、愛ちゃん。私はこれでターンエンドだよ。」

 

 

 

愛「うん!行くよ、愛さんのターン、ドロー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ゴクリ」

 

 

 

愛「よっしゃ!まだいける!デッキからカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動だよ!デッキからカードを2枚ドローするよ。よし、愛さんはトリックスター・キャロベインを自身の効果で特殊召喚!」

 

 

 

エマ「ならこの瞬間、ディーヴァリディスの効果で200ダメージだよ」

 

 

 

愛ライフ800→600

 

 

 

愛「くっ、でもここまでは必要経費だよ!愛さんのデュエルはこっから始まるよ!愛さんは手札1枚をコストに超融合を発動!」

 

 

 

果林「超融合!?」

 

 

 

彼方「あんなカードまで入れてたなんて〜」

 

 

 

愛「愛さんは愛さんのフィールドのキャロベインとエマっちのフィールドのディーヴァリディスで融合するよ!聴かせてあげるよ!トリックスターが奏でる音楽を。融合召喚!トリックスターバンド・ギタースイート!」

 

 

 

しずく「これはまるでディーヴァリディスのコントロール奪取を想定していたようなプレイングです」

 

 

 

果林「愛ってばこんなことも想定してるなんて」

 

 

 

愛「よし、これでディーヴァリディスの効果はもう受けないよ!愛さんはトリックスター・キャンディナを通常召喚、そして効果発動!デッキからトリックスター・リリーベルを手札に加えるよ!そしてリリーベルの効果!通常ドロー以外で手札に加わった時、自身を特殊召喚するよ!」

 

 

 

せつ菜「今度は愛さんの反撃です!」

 

 

 

愛「バトル!リリーベルは自身の効果でダイレクトアタックできるよ!リリーベルでダイレクトアタック!」

 

 

 

エマ「うぅ」

 

 

エマライフ2900→2100

 

 

 

愛「リリーベルの効果で墓地のキャロベインを手札に加えるよ。そしてギタースイートでハイパー・ディレクターを攻撃!アンビシャスコード!」

 

 

エマ「きゃあ」

 

 

エマライフ2100→700

 

 

 

果林「でもこれで愛のモンスターでエマのモンスターの攻撃力を上回るモンスターはいなくなったわ。まだ勝機はあるわエマ」

 

 

せつ菜「それはどうでしょう?」

 

 

果林「え?」

 

 

 

愛「ふふふ、これが愛さんの奥の手!きて!希望を導くサーキット!召喚条件は天使族モンスター2体以上!私はギタースイート、キャンディナ、リリーベルの3体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!トリックスター・フォクシーウィッチ!」

 

 

 

 

エマ「フォクシーウィッチ…」

 

 

 

愛「フォクシーウィッチの効果!このカードが特殊召喚に成功した時、相手フィールドのカード×200のダメージを相手に与えるよ、エマっちのフィールドのカードは4枚。」

 

 

かすみ「つまり与えるダメージは…」

 

 

 

栞子「800です」

 

 

 

愛「いっけー!フォクシーウィッチ!エマっちに800のダメージだ!」

 

 

 

エマ「すごいね…愛ちゃん」

 

 

 

エマライフ700→0

 

 

 

 

エマ「負けちゃった」

 

 

愛「でも愛さん、エマっちとのデュエルめっちゃ楽しかったよ!」

 

 

 

エマ「うん、私も。愛ちゃんのすごく計算されたプレイングすごく勉強になったよ」

 

 

 

愛「いやいや、途中まではそうだったけど、最後は結局は運頼みだったよ。あそこで超融合引けてなかったらどうなってたやら。せっつーのストレージに超融合が入っててよかったよ」

 

 

 

せつ菜「まだ生徒会長だった時に、ありとあらゆるパターンを想定して勝つばかりに専念していた時に集めたカードなんですよね。でもそれが今はこうして愛さんのお役に立ててよかったです!」

 

 

 

 

しずく「お2人ともいいデュエルでしたよ」

 

 

エマ「しずくちゃんごめんね、魔界劇団のいいところあんまり見せられなかったかな」

 

 

 

しずく「いえ、そんなことはありません。エマさんのプレイング、すごく勉強になりました!何よりいつもは穏やかなエマさんがあそこまで攻めと守りを分けられていてそちらも勉強になりました!」

 

 

エマ「えへへ、そうかな?」

 

 

 

愛「うんうん、エマっちのあの切り替えすごかったよねー!」

 

 

エマ「ありがとう」

 

 

 

果林「惜しかったわね、エマ」

 

 

エマ「あ、果林ちゃん」

 

 

 

かすみ「そういえば次のデュエルはどなたです?」

 

 

 

彼方「次は彼方ちゃんと果林ちゃんだよ〜」

 

 

 

果林「そうね、同じ3年生同士だけどこうして戦うのはちょっと珍しいわね」

 

 

 

彼方「今日は遥ちゃんも見てるからね、負けないぞ〜」

 

 

 

果林「えぇ、私だって負けるつもりはないわ」

 

 

 

尊「次は3年生対決か、ワクワクしてきたよ」

 

 

   

栞子「お2人のデュエル、いろいろと勉強させていただきます」

 

 

 

果林「それじゃあ部長、応援よろしく」

 

 

俺「あ、あぁ」

 

 

彼方「あ〜ずるい〜彼方ちゃんの応援もよろしくね〜」

 

 

俺「あぁ、2人とも頑張れ」

 

 

かすみ「あぁずるいです、かすみんも」

 

 

 

しずく「かすみさんの出番はまだ先でしょ」

 

 

かすみ「わかってるよ〜」

 

 

 

果林「それじゃあ行くわよ、彼方」

 

 

 

彼方「うん、楽しいデュエルにしようね〜」

 

 

 

 

to be continued…



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第4話

 

 

 

 

果林「さぁ、行くわよ彼方」

 

 

 

彼方「うん」

 

 

 

 

 

ギャラリー「さぁ、次は誰のデュエルかな〜」

 

 

 

 

 

 

 

果林「みんなに質問です!今日1番セクシーで情熱的なデュエルをするのは〜?」

 

 

 

ギャラリー「かりんせんぱ〜い!」

 

 

果林「私しか見えてないのは〜?」

 

 

 

ギャラリー「はい!はい!はい!」

 

 

 

果林「今日の狙いは互いの健闘を祈って彼方、あなたに決めたわ」

 

 

 

彼方「やった〜彼方ちゃん選ばれちゃった〜。彼方ちゃんもね〜応援してくれるみんなと画面越しの遥ちゃんのためにも頑張っちゃうよ〜」

 

 

 

〜近江家〜

 

 

遥「お姉ちゃん…うん、頑張って!」

 

 

 

 

 

果林「それじゃあ行くわよ、彼方」

 

 

彼方「うん!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

先攻は彼方

 

 

 

彼方「彼方ちゃんのターン、自分フィールドにモンスターがいない時、手札のWWーアイス・ベルを特殊召喚できるよ〜」

 

 

 

 

せつ菜「彼方さんはエマさんのWWデッキですか」

 

 

エマ「うん!きっと彼方ちゃんなら使いこなしてくれるよ」

 

 

 

彼方「アイス・ベルの効果、デッキからWWーグラス・ベルを特殊召喚するよ〜。アイス・ベルの更なる効果で果林ちゃんに500のダメージだよ〜」

 

 

果林「くっ」

 

 

 

果林ライフ4000→3500

 

 

彼方「グラス・ベルの効果、デッキからWWースノウ・ベルを手札に加えるよ〜。そしてスノウ・ベルを自身の効果で特殊召喚するよ〜」

 

 

 

しずく「これはWWの王道の流れですね」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんはレベル3のアイス・ベルにレベル4のグラス・ベルをチューニング!真冬の風よ。雪も氷も我が力として吹き抜けよ!シンクロ召喚!現れよ!レベル7!WW-ウィンター・ベル!」

 

 

 

愛「カナちゃんのシンクロ召喚が決まったね!」

 

 

 

彼方「これが彼方ちゃんの新境地、シンクロ召喚なのです!ウィンター・ベルの効果、墓地のグラス・ベルのレベル×200のダメージを与えるよ、グラス・ベルのレベルは4、よって800のダメージだよ〜」

 

 

 

果林「ぐっ、その効果、もう何度も受けてきたけど相変わらず強力ね」

 

 

果林ライフ3500→2700

 

 

 

尊「そうか果林さんとエマさんは親友同士、エマさんのWWデッキは果林さんも知り尽くしてるのか」

 

 

 

せつ菜「けどきっと彼方さんはエマさんとは違ったWWのデッキの魅力を引き出してくれるはずです!」

 

 

 

彼方「続けて彼方ちゃんはレベル7のウィンター・ベルにレベル1のスノウ・ベルをチューニング!神聖なる光蓄えし翼煌めかせ、その輝きで敵を討て!シンクロ召喚!いでよ!レベル8!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

 

果林「来たわね、クリスタルウィング」

 

 

 

彼方「続けて彼方ちゃんはSRベイゴマックスを通常召喚、そして効果発動〜。デッキからSRタケトンボーグを手札に加えるよ〜。さらにタケトンボーグを自身の効果で特殊召喚するよ〜。タケトンボーグの更なる効果、このカードをリリースしてデッキからSR赤目のダイスを特殊召喚〜」

 

 

 

果林「この布陣…来るわね」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんは赤目のダイスの効果でベイゴマックスのレベルを6に変更、そしてレベル6となったベイゴマックスにレベル1の赤目のダイスをチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

 

栞子「これで彼方さんのフィールドにはクリアウィングとクリスタル・ウィング、2大エースモンスターが並びましたね」

 

 

 

彼方「どう果林ちゃん?これで果林ちゃんのブルーアイズたちも怖くないよ〜」

 

 

 

果林「彼方…あなた…」

 

 

 

彼方「え〜?」

 

 

 

〜近江家〜

 

 

遥「お姉ちゃん…」

 

 

 

 

 

 

しずく「彼方さん、今日はシャッフルフェスティバルですよ!」

 

 

 

彼方「あぁ、そうだったね〜彼方ちゃんつい〜。でもこれだけの布陣、突破できるかな〜?彼方ちゃんはこれでターンエンドだよ〜」

 

 

 

果林「まぁここまではエマとのデュエルで嫌というほど見てきたから想定内だわ」

 

 

 

エマ「え、果林ちゃん私とのデュエル嫌なの?」

 

 

 

果林「ち、違うわ。そのもう何度も何度も見てきたってだけのことよ、エマとのデュエルが嫌になるわけないじゃない」

 

 

エマ「よかった」

 

 

 

果林「気を取り直して私のターン、ドロー」

 

 

 

かすみ「さぁ果林先輩は一体どんなデッキを使うのでしょう?」

 

 

 

果林「私は手札の海晶乙女シーホースを墓地に送り、魔法カード サイバネット・マイニングを発動よ。デッキから海晶乙女ブルータンを手札に加えるわ」

 

 

 

俺「果林は歩夢の海晶乙女デッキか」

 

 

 

果林「そして海晶乙女ブルータンを召喚、ブルータンの効果、デッキからマリンセスカードを1枚墓地に送るわ」

 

 

 

彼方「ならクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの効果、ブルータンの効果の発動を無効にして破壊だよ〜。そしてクリスタルウィングはこのターン、ブルータンの攻撃力分、攻撃力がアップするよ〜」

 

 

エマ「これでクリスタルウィングの攻撃力は4500だね」

 

 

果林「でもここまでは計算済みよ、私は魔法カード 死者蘇生を発動!墓地からブルータンを特殊召喚するわ」

 

 

 

彼方「あちゃ〜これはクリスタルウィングの効果を使うタイミング間違えちゃったかな〜」

 

 

 

果林「ブルータンの効果、デッキから海晶乙女マンダリンを墓地に送るわ。行くわよ、私の新しいデュエルを見せてあげるわ!瞳に焼き付けなさい!熱を増した夢のサーキット!」

 

 

 

愛「マジ!?」

 

 

 

璃奈「もしかして…」

 

 

 

果林「召喚条件はレベル4以下のマリンセス1体!私は海晶乙女ブルータンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!」

 

 

 

歩夢「果林さんのリンク召喚が決まった!」

 

 

 

かすみ「あの果林先輩がリンク召喚を…」

 

 

 

果林「驚いた?部長以外にリンク召喚を披露するのは初めてだものね」

 

 

 

せつ菜「部長、果林さんのリンク召喚を見たことがあったんですか?」

 

 

 

俺「え?まぁ、果林の誕生日の日のイベントの時にな」

 

 

せつ菜「その時、果林さんは何をリンク召喚されたんですか!?」

 

 

俺「えぇと」

 

 

果林「ふふ、それ以上は私と部長の秘密よ、ヒ・ミ・ツ」

 

 

かすみ「気になりますー!」

 

 

 

歩夢「(それって前に言ってたアクセスコード・トーカーのこと?)」

 

 

俺「(あぁ、そうだよ)」

 

 

 

果林「さ、気を取り直して、ブルースラッグの効果、墓地からシーホースを手札に加えるわ。さらにブルータンがリンク素材となったことによりデッキから3枚めくりそのうちのマリンセスカード1枚を手札に加えるわ。私は海晶乙女波動を手札に加えるわ」

 

 

 

彼方「む〜厄介なカードを加えられちゃったな〜」

 

 

果林「続けてシーホースの効果で自信を特殊召喚するわ。再び現れなさい!熱を増した夢のサーキット!私はシーホースをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!そしてシーエンジェルの効果、デッキからフィールド魔法 海晶乙女の闘海を手札に加え、そのまま発動よ」

 

 

 

歩夢「果林さん、すごくいい感じです!」

 

 

 

果林「歩夢と海晶乙女デッキの繋がりを知ってしまっている以上、生半可なプレイングはできないもの。三度現れなさい!熱を増した夢のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体!私はブルースラッグとシーエンジェルの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2!海晶乙女コーラルアネモネ!」

 

 

 

せつ菜「(歩夢さんと海晶乙女デッキの繋がり…たしかに部長とサイバース、歩夢さんと海晶乙女デッキ…ハノイの事件の被害者の方達は自分のデッキと他の人とは比べものにならないくらいの繋がりがある…それだけの思いがある…。だから私もこのデッキを使わせていただく以上は…)」

 

 

 

果林「コーラルアネモネの効果!墓地からシーエンジェルを特殊召喚するわ!さらに墓地のマンダリンの効果!シーエンジェルのリンク先に自身を特殊召喚するわ。現れなさい!熱を増した夢のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体!私はシーエンジェルとマンダリンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、海晶乙女クリスタルハート!」

 

 

 

彼方「なんと〜クリスタルハートまで〜」

 

 

 

果林「言ったでしょ、歩夢の思いを知ってる以上は全力で行くわ」

 

 

 

栞子「ここまでは海晶乙女デッキの王道の流れですが、歩夢さんの思い、そして果林さんの出し惜しみのしないプレイング、この2つが相まって普段とはまた違った海晶乙女デッキのように見えます」

 

 

 

果林「瞳に焼き付けなさい!熱を増した夢のサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私は海晶乙女コーラルアネモネと海晶乙女クリスタルハートの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4!海晶乙女ワンダーハート!」

 

 

 

尊「完全耐性のワンダーハート…」

 

 

 

果林「墓地のコーラルアネモネの効果、墓地のブルータンを手札に戻すわ。さらに海晶乙女の闘海の効果!墓地のブルースラッグ、シーエンジェル、コーラルアネモネをワンダーハートに装備!これによりワンダーハートの攻撃力は4400よ!」

 

 

彼方「むむむ」

 

 

果林「さらに手札の罠カード 海晶乙女波動はリンク3以上のマリンセスモンスターがフィールドにいる時、手札から発動できるわ。このカードの効果により、私はクリスタルウィングの効果を無効にするわ」

 

 

 

しずく「これでクリスタルウィングの攻撃力は元の3000になりました」

 

 

 

果林「バトルよ!ワンダーハートでクリスタルウィングを攻撃よ!」

 

 

 

彼方「うぅ」

 

 

彼方ライフ4000→2600

 

 

果林「さらにこの瞬間、手札の罠カード 海晶乙女潮流を発動よ!このカードもリンク3以上のマリンセスがいる時、手札から発動できるわ。このカードの効果により、ワンダーハートのリンクマーカー×400のダメージを彼方に与えるわ!」

 

 

 

かすみ「ワンダーハートのリンクマーカーは4だから…」

 

 

栞子「1600のダメージですね」

 

 

 

彼方「うわわわ」

 

 

彼方2600→1000

 

 

 

果林「カードを2枚伏せてターンエンドよ」

 

 

 

せつ菜「さすがは果林さんです。相変わらず出し惜しみのないデュエルです」

 

 

 

彼方「さすがは果林ちゃんだね〜。どんなデュエルでも大胆で出し惜しみのないプレイングだね〜」

 

 

 

果林「そうね、でも海晶乙女デッキ結構使いやすいわね。いっそのことこのまましばらく借りちゃおうかしら。そしたら部長とお揃いのサイバース使いになるしね」

 

 

 

歩夢「だ、ダメですー!いくら果林さんでもそれはダメですー!」

 

 

 

果林「ふふ、冗談よ。(歩夢の過去を知ったら本当にそんなことできないわよ)」

 

 

 

彼方「あぁ、また下級生をいじめたな〜」

 

 

 

果林「べ、別にいじめてないわよ、コミュニケーションよ」

 

 

 

彼方「ふふ、下級生をいじめる果林ちゃんはこの彼方ちゃんが成敗するのであります」

 

 

果林「だからいじめてないってば!」

 

 

 

彼方「いくよ〜彼方ちゃんのターン、ドロー。よし、良いカードがきたね。彼方ちゃんは魔法カード ヒドゥン・ショットを発動!墓地のSRベイゴマックスとタケトンボーグを除外して果林ちゃんの海晶乙女の闘海とセットカード1枚を破壊するよ〜」

 

 

果林「くっ、海晶乙女の闘海が破壊されたことにより、装備カードになっていた海晶乙女モンスターは墓地に送られワンダーハートの耐性は無くなり、攻撃力は元に戻る…」

 

 

しずく「おまけに今破壊されたセットカードはリビングデッドの呼び声…。ここで破壊されるのはすごい痛いですね…」

 

 

果林「でも墓地に送られたコーラルアネモネの効果で墓地からシーホースを手札に戻すわ」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんはSRダブルヨーヨーを通常召喚、そして効果発動〜。墓地からSR赤目のダイスを特殊召喚するよ〜」

 

 

 

俺「彼方はエマのWWデッキをさらにSR要素を多く取り入れたのか」

 

 

 

尊「元々、WWとSRの相性は最高にいい。だからこそSRのカードをエマさんより多くいれることで対応力を上げてきたっていうわけか。さすがは勉強ができる彼方さんだね」

 

 

 

彼方「赤目のダイスの効果、ダブルヨーヨーのレベルを6にするよ〜」

 

 

 

果林「レベル6?ということはレベル7シンクロ?またウィンター・ベルを出すつもり?」

 

 

彼方「ううん、でも見ててね、彼方ちゃんはレベル7のダブルヨーヨーにレベル1の赤目のダイスをチューニング!」

 

 

しずく「一体どんなモンスターが来るのでしょうか」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ドキドキ」

 

 

 

彼方「輝く翼 神速となり天地を照らせ!現れろ!シンクロ召喚!!クリアウィング・ファスト・ドラゴン!!!」

 

 

 

果林「クリアウィング・ファスト・ドラゴン…!?」

 

 

 

彼方「そう、これが彼方ちゃんの奥の手だよ〜」

 

 

エマ「果林ちゃんもこのモンスターを見るのは初めてだよね?」

 

 

 

果林「えぇ…全く親友の私にもそんなモンスターを持っているのを黙ってたなんて」

 

 

エマ「えへへ、ごめんね、本当は早く果林ちゃんにも見せてあげたかったんだけどちょうどシャッフルフェスティバルと被っちゃって」

 

 

 

果林「まぁいいわ。相手にとって不足はないわ」

 

 

 

彼方「いくよ〜クリアウィング・ファスト・ドラゴンの効果、EXデッキから特殊召喚されたモンスターの効果を無効にし、攻撃力を0にするよ〜。彼方ちゃんは当然、ワンダーハートを選択」

 

 

 

果林「何ですって!?」

 

 

 

彼方「バトル!クリアウィング・ファスト・ドラゴンで海晶乙女ワンダーハートを攻撃!」

 

 

 

果林「きゃあ」

 

 

 

果林ライフ2700→200

 

 

 

かすみ「次のクリアウィングの攻撃が決まれば彼方先輩の勝ちです」

 

 

 

果林「それはどうかしら?」

 

 

 

彼方「ん〜?」

 

 

 

果林「罠発動!海晶乙女雪花!海晶乙女リンクモンスターが戦闘で破壊された時、EXデッキからそのモンスターよりリンクマーカーが少ない海晶乙女リンクモンスターをリンク召喚扱いで特殊召喚できる。私は海晶乙女マーブルド・ロックを特殊召喚するわ!」

 

 

 

しずく「なんとか持ち堪えましたね」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

彼方「(ここでクリアウィングを温存してマーブルド・ロックを残すのは厄介だよね〜なら)クリアウィング・シンクロ・ドラゴンでマーブルド・ロックを攻撃だよ!旋風のヘルダイブスラッシャー!」

 

 

 

栞子「クリアウィングとマーブルド・ロックの攻撃力は共に2500…つまり相打ち」

 

 

 

果林「マーブルド・ロックの効果!手札の海晶乙女シーホースを墓地に送り、このバトルで互いのモンスターは破壊されず戦闘ダメージは0になるわ!」

 

 

 

彼方「さすがは果林ちゃん、ここも耐えちゃうのか〜。彼方ちゃんはカードを1枚セットしてターンエンドだよ」

 

 

 

歩夢「なんとか耐え切ったけど…」

 

 

愛「カリンも絶対絶命って感じだね〜」

 

 

 

果林「さすがは彼方ね…エマのデッキを自分の良さを取り入れつつ使いこなしている」

 

 

彼方「果林ちゃんだって歩夢ちゃんのデッキと自分のプレイングを掛け合わせててすごいよ〜」

 

 

 

せつ菜「また1つお2人の新たな一面を見ることができましたね」

 

 

 

果林「でもね、彼方。あいにくだけど対戦相手が私だっていうのは運が悪かったわね」

 

 

彼方「え〜?」

 

 

果林「そのデッキ、もう何千、何百回って相手してきたもの。だからそのセットカードが何か大体検討は着くわ」

 

 

 

彼方「ほんと〜?」

 

 

 

果林「えぇ、だからここで引くべきカードはあのカード!私のターン、ドロー!」

 

 

 

歩夢「果林さん…」

 

 

 

 

 

果林「きた!速攻魔法 サイクロンを発動!私は彼方のセットカード、いや、その イタチの大暴発を破壊するわ」

 

 

 

彼方「うそ〜どうしてバレたの〜?」

 

 

果林「言ったでしょ、もう何回もそのカードにやられてきたもの。だからわかるわ。」

 

 

 

彼方「むー、でもそれにチェーンしてイタチの大暴発を発動だよ〜」

 

 

果林「わかってるわ、マーブルド・ロックをEXデッキに戻すわ。でもこれでこころ置きなくいけるわ、私は海晶乙女ブルータンを召喚、そして効果発動、デッキから海晶乙女シーホースを墓地に送るわ。来なさい!熱を増した夢のサーキット!私はブルータンをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク1、海晶乙女ブルースラッグ!ブルータンの効果、デッキから3枚めくりその中マリンセスカード1枚を手札に加えるわ。私は海晶乙バシランリマを手札に加えるわ。」

 

 

 

せつ菜「果林さんの怒涛の展開が始まりました!」

 

 

果林「ブルースラッグの効果で墓地からこのターン、墓地に送ったシーホースを手札に加えるわ。そして手札のシーホースの効果、自身を特殊召喚するわ。そしてシーホースを使い、リンク召喚、リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果、デッキから海晶乙女の闘海を手札に加え、そのまま発動!さらにブルースラッグとシーエンジェルの2体でリンク召喚!リンク2!海晶乙女コーラルアネモネ!」

 

 

 

彼方「(リンク3以上を出されるとちょっとまずいな…)クリアウィング・ファスト・ドラゴンの効果、コーラルアネモネの効果を無効にするよ〜」

 

 

 

果林「でもそれも読んでいたわ、墓地のシーホースの効果、このカードを除外して手札から海晶乙女バシランリマを特殊召喚するわ。そしてバシランリマの効果、墓地から海晶乙女雪花を除外してデッキから海晶乙女波動を手札に加えるわ。これで最後よ!瞳に焼き付けなさい!熱を増した夢のサーキット!召喚条件は水属性モンスター2体以上!私は海晶乙女コーラルアネモネと海晶乙女バシランリマをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、海晶乙女マーブルド・ロック!」

 

 

 

 

歩夢「きた!マーブルド・ロック!」

 

 

 

果林「墓地のコーラルアネモネの効果でデッキから海晶乙女潮流れを手札に加えるわ。さらに海晶乙女の闘海の効果で墓地のブルースラッグ、シーエンジェル、コーラルアネモネをマーブルド・ロックに装備!これによりマーブルド・ロックの攻撃力は4500よ!」

 

 

 

尊「ここで攻撃力4000超え…」

 

 

 

果林「バトルよ!マーブルド・ロックでクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!マリンセスサブマージ!」

 

 

 

彼方「うぅ」

 

 

彼方ライフ1000→0

 

 

 

 

 

彼方「負けちゃった〜エマちゃん、遥ちゃんごめんね〜彼方ちゃん勝てなかったよ〜」

 

 

 

 

エマ「ううん、そんなことないよ、すごくいいデュエルだったよ」

 

 

 

歩夢「果林さんもお疲れ様です」

 

 

 

果林「えぇ、ありがとう。歩夢のデッキ、最初の一歩は小さくてもそれが積み重なって大きな力になる。まさにあなたを体現したようなデッキだったわ。すごく勉強になったわ」

 

 

 

歩夢「ありがとうございます」

 

 

 

俺「2人ともお疲れ様」

 

 

 

果林「あ、部長、どうだった?私の海晶乙女。結構板についてたでしょ?」

 

 

俺「まぁ、そうだな…」

 

 

 

果林「やっぱりしばらく借りちゃおうかしら」

 

 

 

歩夢「だ、ダメです〜」

 

 

 

果林「ふふふ、冗談よ」

 

 

 

 

俺「(2人とも新しい自分の可能性を見つけている…俺も見つけられるかな…)」

 

 

 

 

 

かすみ「むむむ」

 

 

 

しずく「どうしたの?かすみさん」

 

 

 

かすみ「ここまでしず子にエマ先輩に彼方先輩…最初期の同好会の部員がことごとく負けてる…」

 

 

しずく「言われてみればたしかに…。でもしょうがないよデュエルだもの」

 

 

 

かすみ「しず子は悔しくないの!?最初期のメンバーとして」

 

 

しずく「デュエルに負けたのは悔しいけど、最初期とかそういうのは特にないかな…」

 

 

 

かすみ「もー、こうなったらかすみんが皆さんの仇をとってあげましょう!」

 

 

 

彼方「でもかすみちゃんの順番は次の次だよね〜」

 

 

 

かすみ「あ、そうでした…」

 

 

 

歩夢「次は栞子ちゃんの出番だね」

 

 

 

栞子「はい、少し緊張してきました」

 

 

 

璃奈「栞子ちゃん、はいお水」

 

 

栞子「璃奈さん、ありがとうございます」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ファイト!」

 

 

 

栞子「ありがとうございます。しかし相手がまさか…」

 

 

かすみ「何甘ったれたこと言ってるんだー!誰が相手でも全力でデュエルするのではがかすみんたち同好会のデュエルでしょうが」

 

 

栞子「は、はいそうでしたね。私、やります!」

 

 

かすみ「うん、わかればよろしい」

 

 

 

俺「さぁ、次は尊の出番だな」

 

 

 

尊「あぁ、栞子ちゃん、最高のデュエルにしよう」

 

 

 

栞子「はい!」

 

 

 

 

 

to be continued…



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第5話

 

 

 

 

ギャラリー「果林先輩と彼方先輩のデュエルすごかったね〜」

 

 

 

ギャラリー「うんうん、残すところあと3組、次は誰かな〜」

 

 

 

 

 

栞子「緊張してきました…」

 

 

 

かすみ「もうしょうがないな〜しお子は。しお子、ステージに立ったらいつもあれ、やっちゃいなよ」

 

 

 

栞子「いつもの…?」

 

 

かすみ「そう、いつもやってるでしょ。ライブからデュエルになっただけなんだからいつも通りのしお子でいればいいんだよ」

 

 

 

栞子「わかりました、ありがとうございます。かすみさん」

 

 

かすみ「うん」

 

 

栞子「では行ってきます」

 

 

 

 

愛「かすかすやるじゃん」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!」

 

 

 

せつ菜「ですが緊張していた栞子さんをあそこまで励ませられるのはかすみさんだけですよ」

 

 

 

かすみ「えへ、そうなんですよ〜。かすみんの可愛さがあればどんな人でもがんばっちゃうんんですよ〜」

 

 

 

〜デュエルステージ〜

 

 

ギャラリー「あ!三船さんだ!」

 

 

栞子「…皆さんにはある適性が備わっております」

 

 

ギャラリー「なんですか〜?」

 

 

 

栞子「それはこのイベントを全力で楽しむ適正です!」

 

 

 

 

尊「うわあ、栞子ちゃんしっかり盛り上げてるな〜僕も緊張してきたな〜」

 

 

 

彼方「でも尊君はもっと大舞台に出てたじゃん、大丈夫だよ〜」

 

 

エマ「うん、いつも通りにしてればきっと平気だよ〜」

 

 

 

尊「そうなんですけど…」

 

 

 

俺「仕方ないな。尊、左手出して」

 

 

尊「え?こう?」

 

 

 

俺「そう、次はデュエルディスク出して」

 

 

尊「あ、あぁ」

 

 

俺「これをこうしてと」

 

 

 

果林「ふふ、これでスイッチが入るわね」

 

 

 

尊「よっしゃ!燃えてきたぜ!」

 

 

 

俺「よし、行ってこい」

 

 

 

尊「あぁ!」

 

 

 

 

 

 

尊「栞子ちゃん最高に熱いデュエルにしようぜ!」

 

 

栞子「えぇ!」

 

 

尊「いくぞ!」

 

 

栞子「はい!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

先攻は尊

 

 

 

尊「いくぞ!俺のターン!」

 

 

 

せつ菜「尊さんのデッキのお題は懐かしいデッキでしたね、一体どんなデッキを使うのか楽しみです」

 

 

 

 

尊「俺は切り込み隊長を召喚!そして効果発動、手札のバルキリー・ナイトを特殊召喚する!」

 

 

 

彼方「あれは…戦士族デッキ?」

 

 

 

エマ「なのかな〜?」

 

 

 

歩夢「あなたは何か知ってる?」

 

 

 

俺「多分だけど、なんとなく予想はつく」

 

 

 

かすみ「え〜尊先輩が何デッキなのか教えてくださいよ〜」

 

 

 

俺「それは多分見てればわかるよ」

 

 

 

 

尊「俺はカードを1枚ふせてターンエンド」

 

 

 

栞子「尊さんのデッキは一体…ですがあの2体は互いに自身以外を攻撃対象にできなくする効果を持っています…つまり私はどちらも攻撃対象にできない…」

 

 

 

せつ菜「いわゆる切り込みロックというものですね」

 

 

 

 

栞子「私のターン、ドロー。」

 

 

 

愛「さぁしおってぃはどんなデッキを使うかな〜」

 

 

 

栞子「相手フィールド上にモンスターが存在しない時、手札のサイバー・ドラゴンは特殊召喚できます」

 

 

 

かすみ「しお子はりな子のサイバー・ドラゴンデッキかぁ〜」

 

 

 

璃奈「うん、栞子ちゃんならきっと使いこなしてくれると思う」

 

 

 

愛「そういえばドライトロンもサイバー・ドラゴンも同じ機械のドラゴンだし、エースモンスターはパワフルなところが似てるよね!」

 

 

 

 

 

栞子「続けてサイバー・ドラゴン・ヘルツを通常召喚、そして効果発動!自身のレベルを5にします。私はレベル5のサイバー・ドラゴンとヘルツの2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク5、サイバー・ドラゴン・ノヴァ!」

 

 

 

尊「いきなりエクシーズか」

 

 

 

栞子「続けてサイバー・ドラゴン・ノヴァ1体でオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップエクシーズチェンジ!ランク6!サイバー・ドラゴン・インフィニティ!」

 

 

 

 

尊「インフィニティ…いきなり厄介なモンスターがきたな…」

 

 

 

栞子「私はインフィニティの効果を発動します!このカードの効果により尊さんのバルキリー・ナイトをインフィニティのオーバーレイユニットします!」

 

 

 

せつ菜「これで尊さんの切り込みロックは崩れましたね」

 

 

 

栞子「そしてインフィニティはオーバーレイユニットの数だけ攻撃力を200アップさせます。よってインフィニティの攻撃力は2900です。バトル!インフィニティで切り込み隊長を攻撃です!」

 

 

 

 

尊「くっ」

 

 

 

尊ライフ4000→2300

 

 

 

栞子「(まずは様子見です)私はカードこれでターンエンドです。」

 

 

 

尊「俺のターン、ドロー。ここで永続罠 デュアル・アブレーションを発動。そしてデュアル・アブレーションの効果、手札1枚を墓地に送り、デッキからデュエルモンスターを特殊召喚する」

 

 

 

栞子「ならサイバー・ドラゴン・インフィニティの効果、オーバーレイユニットを1つ取り除き、デュアル・アブレーションの効果を無効にして破壊します!そしてこの瞬間、墓地に送られたサイバー・ドラゴン・ヘルツの効果、デッキから2枚目のサイバー・ドラゴンを手札に加えます」

 

 

 

尊「だが、これで俺も心置きなくいけるぜ!デッキの上からカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキからカードを2枚ドローする。続けて昇華騎士ーエクスパラディンを召喚、そして効果発動!デッキからチューン・ナイトをこのカードに装備する。そしてチューン・ナイトの効果!自身を特殊召喚する!」

 

 

 

せつ菜「この流れどこかで見たことが…」

 

 

 

俺「だろうな」

 

 

 

かすみ「先輩、やっぱり尊さんって何のデッキを使ってるんです?」

 

 

 

俺「多分、尊は戦士族・炎属性を中心としたデッキを使ってるんだろう」

 

 

 

かすみ「それって…穂乃果先輩みたいじゃないですか?」

 

 

 

俺「そう、尊は転生炎獣を使う前、穂乃果みたいな戦士族・炎属性のデッキを使っていたらしい」

 

 

 

愛「なるほど、たっけーの懐かしいデッキってそういうことか」

 

 

 

せつ菜「だから見たことがあるカードが多かったのですね」

 

 

 

俺「そういうこと」

 

 

 

尊「いくぞ!現れろ!未来を変えるサーキット!召喚条件は戦士族2体!俺はエクスパラディンとチューン・ナイトの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、聖騎士の追想 イゾルデ!」

 

 

 

栞子「こちらのデッキでもリンク召喚…」

 

 

 

尊「イゾルデの効果、デッキから焔聖騎士ーローランを手札に加える。イゾルデの更なる効果!デッキから妖刀竹光を墓地に送りデッキから焔聖騎士ーリナルドを特殊召喚する。そして妖刀竹光の効果、デッキから黄金色の竹光を手札に加える。そしてリナルドの効果、墓地の妖刀竹光を手札に加える。」

 

 

 

しずく「今度は尊さんが動き始めましたね」

 

 

 

尊「装備魔法 妖刀竹光をイゾルデに装備、そして魔法カード 黄金色の竹光を発動!デッキからカードを2枚ドローするぜ!よし俺は魔法カード 星遺物を継ぐものを発動!墓地から蘇れ!フェニックス・ギア・フリード!」

 

 

 

俺「あれが尊の最初のエースモンスター、フェニックス・ギア・フリード!」

 

 

 

尊「バトルだ!フェニックス・ギア・フリードでサイバー・ドラゴン・インフィニティを攻撃!」

 

 

 

 

栞子「くぅ」

 

 

栞子ライフ4000→3900

 

 

 

尊「続けてイゾルデでダイレクトアタック!」

 

 

 

栞子「きゃあ」

 

 

 

栞子ライフ3900→2300

 

 

 

尊「俺はカードを1枚セットしてターンエンドだ」

 

 

 

 

愛「さすがはたっけー、しおってぃーのインフィニティも簡単に突破してきたね」

 

 

 

栞子「(やはり転生炎獣でなくても尊さんはお強い…ですが私も負けていられません…璃奈さんからお預かりしたこのデッキで必ず勝ちます!)私のターン、相手フィールドにのみモンスターがいる時、サイバー・ドラゴンは特殊召喚できます。さらにサイバー・ドラゴン・コアを通常召喚します。コアの効果、デッキからエマージェンシー・サイバーを手札に加え、そのまま発動します!デッキからサイバー・ドラゴン・ネクスティアを手札に加えます!」

 

 

 

かすみ「よーし、今度はしお子の反撃だね!」

 

 

 

栞子「手札のサイバー・ドラゴン・フィーアを墓地に送り、サイバー・ドラゴン・ネクスティアを特殊召喚します!そしてネクスティアの効果でサイバー・ドラゴンを墓地から特殊召喚します」

 

 

 

尊「これで栞子ちゃんのフィールドにはサイバー・ドラゴンモンスターが4体も…」

 

 

 

璃奈「栞子ちゃん 璃奈ちゃんボード レッツゴー!」

 

 

 

栞子「はい!来てください!決意の光のサーキット!」

 

 

 

愛「マジ!?」

 

 

果林「これって…」

 

 

せつ菜「リンク召喚!?」

 

 

 

栞子「アローヘッド確認!召喚条件はサイバー・ドラゴンを含む機械族モンスター2体!私はサイバー・ドラゴン・ネクスティアとサイバー・ドラゴン・コアをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、サイバー・ドラゴン・ズィーガー!」

 

 

 

かすみ「やったじゃんしお子!リンク召喚大成功だよ!」

 

 

 

栞子「はい!リンク召喚がこんなに胸を踊らせるものとは…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わーいわーい」

 

 

 

栞子「まだまだ行きます!私は魔法カード パワー・ボンドを発動!フィールドのサイバー・ドラゴン2体を融合!融合召喚!サイバー・ツイン・ドラゴン!!」

 

 

 

尊「ここでサイバー・ツインだと!?」

 

 

 

 

栞子「行きます!サイバー・ドラゴン・ズィーガーの効果!サイバー・ツイン・ドラゴンの攻撃力を2100アップさせます!」

 

 

 

せつ菜「これでサイバー・ツイン・ドラゴンの攻撃力はパワー・ボンドの効果と合わせて7700ですね」

 

 

 

愛「この一撃が決まればしおってぃーの勝ちだけど」

 

 

 

栞子「サイバー・ツイン・ドラゴンでフェニックス・ギア・フリードを攻撃です!エボリューションツインバースト!」

 

 

 

尊「カウンター罠 攻撃の無力化を発動!栞子ちゃんの攻撃を無効にしてバトルフェイズを終了させる!」

 

 

 

栞子「倒しきれなかった…私はカードを1枚ふせてターンエンドです。この瞬間、パワー・ボンドの効果によりサイバー・ツインの攻撃力分のダメージを受けますが、私はハネワタを墓地に送り効果ダメージを0にします」

 

 

 

せつ菜「天使天才天王寺コンボは健在ですね!」

 

 

 

栞子「ですが、やはり尊さん、とてもお強いですね」

 

 

 

尊「いや栞子ちゃんこそ、とんでもない攻撃を仕掛けてくるな」

 

 

 

栞子「いえ、これは璃奈さんのデッキのお陰で」

 

 

 

璃奈「ううん、これは栞子ちゃんの力だよ」

 

 

栞子「私の…?」

 

 

璃奈「そう、たとえ同じデッキを使ったとしても考え方や戦術は違う、だから面白い。今の攻撃の仕方もすごく勉強になった」

 

 

栞子「璃奈さん…」

 

 

 

愛「そうだよしおってぃー!しおってぃーはめっちゃよくやれてるよ!」

 

 

 

せつ菜「はい!1ターン目は様子を見つつ、次のターンは一気に攻める緩急のあるプレイング、それは栞子さんならではのプレイングだと思います」 

 

 

 

栞子「私ならではの…」

 

 

歩夢「だからもっと自信を持って栞子ちゃん」

 

 

 

栞子「そうですね。私が自信を持っていなかったからこのデッキを貸してくれた璃奈さんに失礼ですもんね」

 

 

 

歩夢「そのいきだよ、栞子ちゃん!」

 

 

 

栞子「はい!私はこれでターンエンドです」

 

 

 

尊「(とは言ったもののこれは結構ピンチなんじゃないか…)」

 

 

 

俺「尊…」

 

 

 

尊「けど俺のデュエルはいつだって未来を変えるためにあるんだ!いくぞ!俺のターン!気分はバーニングドロー!最高に熱いカードだ!」

 

 

 

栞子「この瞬間、私は永続罠 サイバネティック・オーバーフローを発動!墓地のヘルツとフィーア、サイバー・ドラゴンを除外して尊さんのフィールドのイゾルデ、リナルド、そしてフェニックス・ギア・フリードを破壊します!」

 

 

 

愛「これでたっけーのフィールドはガラ空き…」

 

 

 

栞子「さぁどうします?尊さん」

 

 

 

尊「どうこうも君のサイバネティック・オーバーフローが俺に可能性を残してくれたぜ!」

 

 

 

栞子「!?」

 

 

 

尊「俺は魔法カード ライトニング・ストームを発動!自分フィールドに表側表示のカードがない時、相手フィールド上のモンスターを全て破壊できる!」

 

 

 

栞子「くっ」

 

 

 

エマ「これでお互いのフィールドはガラ空き…」

 

 

 

果林「先にエースを出した方の勝ち…」

 

 

 

尊「俺は装備魔法 ライジング・オブ・ファイアを発動!」

 

 

 

栞子「ライジング・オブ・ファイア!?」

 

 

 

尊「自分フィールドにモンスターがいない時、墓地の炎属性モンスター1体を特殊召喚し、このカードを装備させ攻撃力を500アップさせる!」

 

 

 

 

栞子「まさか!?」

 

 

 

尊「そのまさかさ!俺は墓地からフェニックス・ギア・フリードを特殊召喚する!」

 

 

 

栞子「ここでフェニックス・ギア・フリード!?」

 

 

 

尊「バトルだ!フェニックス・ギア・フリードで栞子ちゃんにダイレクトアタック!!」

 

 

 

栞子「さすがです…」

 

 

 

栞子ライフ2300→0

 

 

 

 

栞子「尊さん、さすがです」

 

 

尊「いやぁ、本当に運が良かっただけだよ」

 

 

 

歩夢「2人ともお疲れ様」

 

 

 

栞子「璃奈さん、すみません、私、負けてしまいました」

 

 

 

璃奈「ううん、気にしないで 璃奈ちゃんボード にっこりん」

 

 

 

栞子「にっこりん…?」

 

 

 

璃奈「そう、デュエルが終われば笑顔 そうだよね部長」

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

栞子「…」

 

 

 

俺「栞子、初めてのリンク召喚、どうだった?」

 

 

 

栞子「それはもう最高でした!今までなぜ使ってこなかったのか不思議で仕方ないくらい心が踊りました!」

 

 

果林「それがわかっただけでもシャッフルフェスティバルに出たかいがあったんじゃない?」

 

 

 

彼方「うん、自分の新たな可能性に気づくためのイベントだもんね〜」

 

 

 

エマ「そうだよ、栞子ちゃんの新たなデュエルはこれから始まるんだよ」

 

 

 

栞子「私の新たなデュエル…そうですね!私もっともっとリンク召喚をしたいです!それに璃奈さんのデッキを使わせていただいていろんな召喚方法を使ってもっといろいろなデッキを使ってみたくなりました!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わーいわーい」

 

 

 

しずく「そのいきだよ、栞子さん」

 

 

 

かすみ「シンクロ召喚ならかすみんが教えてあげるからね、遠慮なくかすみんに聞いていいんだからね」

 

 

 

栞子「はい!」

 

 

 

せつ菜「尊さんもお疲れ様です」

 

 

尊「ありがとう、いや結構ギリギリだったな」

 

 

せつ菜「ですが、最後のバーニングドローでライジング・オブ・ファイアを引き当てるのは流石ですね」

 

 

尊「ありがとう」

 

 

 

 

俺「栞子、これ」

 

 

栞子「これは…『ユニオン・キャリアー』…」

 

 

俺「栞子の初リンク召喚をお祝いして。このカード、ドライトロンとも相性いいからさ」

 

 

かすみ「あ!ずるいです!しお子にだけ!」

 

 

果林「たしかに私が初めてリンク召喚した時は何もくれなかったわよね」

 

 

俺「え?あぁそうだったけ」

 

 

 

 

 

 

ギャラリー「残るデュエルは2組かぁ〜」

 

 

ギャラリー「なんかあっという間だったな〜」

 

 

ギャラリー「まだまだ終わって欲しくない!」

 

 

 

 

 

かすみ「さて、皆さーん!次はかすみんのデュエルですよ!」

 

 

 

しずく「がんばってね、かすみさん」

 

 

 

かすみ「まかせてよ、しず子。最初期のメンバーのメンツのためにも絶対に勝つからね」

 

 

璃奈「でもかすみちゃんの相手って」

 

 

 

かすみ「そう…歩夢先輩!」

 

 

 

歩夢「あ、かすみちゃん。この後はよろしくね」

 

 

かすみ「えぇ、いよいよかすみんと歩夢先輩の決着をつける時ですね」

 

 

 

歩夢「決着って…そんな…」

 

 

 

かすみ「かすみんにはなんと言っても先輩の愛が詰まったサイバースデッキがありますかね!絶対に負けませんよ!」

 

 

 

歩夢「わ、私だって、あの子のデッキを昔から知ってるのは私だけだもん。ま、負けないよ!」

 

 

 

果林「2人とも燃えてるわね」

 

 

 

彼方「うん」

 

 

 

かすみ「それじゃあ行きますよ、歩夢先輩」

 

 

歩夢「う、うん…」

 

 

 

俺「2人ともがんばれ!」

 

 

歩夢「うん!」

かすみ「はい!」

 

 

 

to be continued…



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第6話

 

 

かすみ「皆さーん!これからかすみんのデュエルが始まりますよぉ〜ちゃ〜んと可愛いかすみんを応援してくださいね〜」

 

 

 

ギャラリー「次はかすみちゃんだね」

 

 

ギャラリー「今日も可愛いよ、かすみちゃん!」

 

 

 

かすみ「えへ、ありがとう」

 

 

 

ギャラリー「そしてかすみちゃんの相手は誰かな」

 

 

 

ギャラリー「あ、歩夢ちゃんだ」

 

 

 

歩夢「皆さん、今日はお越しいただいてありがとうございます。私の精一杯のデュエル、見守ってくれたら嬉しいな」

 

 

 

 

かすみ「ぐぬぬ、相変わらずヒロイン力が高いですね…。ですが歩夢先輩!今日という今日は勝たせてもらいますよ!なんて言ったってかふみんにはこのサイバースデッキがあるんですから」

 

 

歩夢「わ、私だって負けないよ!サイバースデッキをあの子の次に理解してるのは私なんだから」

 

 

 

かすみ「それはどうでしょう?歩夢先輩が知ってるのは先輩が使うサイバースデッキですよね?」

 

 

歩夢「え?どういうこと?」

 

 

 

かすみ「ふふふ、かすみんはこのデュエルでサイバースの新たな可能性を披露して見せます!」

 

 

 

俺「サイバースの新たな可能性…」

 

 

 

かすみ「さぁ行きますよ!歩夢先輩!」

 

 

歩夢「う、うん…」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

先攻はかすみ

 

 

 

かすみ「かすみのターン!(見ててください、先輩。かすみんはこの人ためにサイバースをいっぱい勉強してきたんです。先輩にサイバースの新たな可能性を知って欲しくて…)」

 

 

 

果林「さぁ、かすみちゃんのお手並み拝見ね」

 

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

 

 

かすみ「まずは手札のスタック・リバイバーを墓地に送り、魔法カード サイバネット・マイニングを発動します。デッキからサイバース・ガジェットを手札に加えます。そしてサイバース・ガジェットを召喚です!」

 

 

 

尊「初動でサイバース・ガジェットか、しかも墓地はスタック・リバイバーがいる。これはいいスタートだね、かすみちゃん」

 

 

 

かすみ「サイバース・ガジェットの効果で墓地からスタック・リバイバーを特殊召喚します!さらに自分フィールドのモンスターがサイバースのみの時、サイバース・コンバーターを特殊召喚します!きて!かすみんを導くサーキット!」

 

 

 

彼方「おぉ、早速リンク召喚か〜」

 

 

 

かすみ「かすみんはサイバース・ガジェットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!」

 

 

 

俺「そしてリンク素材となったサイバース・ガジェットの効果でガジェットトークンを特殊召喚できる」

 

 

 

かすみ「続けてかすみんはスタック・リバイバーとサイバース・コンバーターでリンク召喚!リンク2、リンク・バンパー!」

 

 

 

エマ「かすみちゃんも連続リンク召喚を使いこなしてるね!」

 

 

 

かすみ「墓地のスタック・リバイバーの効果です。墓地からサイバース・コンバーターを特殊召喚します!続けてサイバース・コンバーターとガジェットトークンでリンク召喚!リンク2!バイナルソーサレス!」

 

 

 

しずく「すごい、かすみさん。3連続リンク召喚…」

 

 

 

かすみ「まだまだ〜!手札のパラレル・エクシードの効果です!リンク召喚に成功した時、このカードをそのリンク先に特殊召喚して、さらにデッキからもう1体、パラレル・エクシードを特殊召喚します!そしてパラレル・エクシードのレベルは4になります!」

 

 

 

せつ菜「相変わらずサイバース族の展開力はすごいですが、それをかすみさんはここまで使いこなすとは…」

 

 

 

 

栞子「えぇ…正直想像以上です…」

 

 

 

かすみ「きて!かすみんを導くサーキット!召喚条件はレベル3以上のサイバース族2体!かすみんはパラレル・エクシード2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、エルフェーズ!!」

 

 

 

 

璃奈「4連続リンク召喚…璃奈ちゃんボード ガクブル」

 

 

 

かすみ「これで墓地にモンスターが5体溜まりましたよ〜かすみんは魔法カード 貪欲な壺を発動します。墓地からサイバース・ガジェット、スタック・リバイバー、サイバース・コンバーター・パラレル・エクシード2体をデッキに戻してシャッフル、2枚ドローします。」

 

 

 

 

愛「このタイミングで貪欲な壺…かすかすはまだ何か狙ってる…?」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!でもその通りです!そしてさっきのドローでかすみんの目標が達成できます!」

 

 

 

歩夢「目標…?」

 

 

 

俺「まさか!?」

 

 

 

尊「かすみちゃんの狙いは一体…」

 

 

 

かすみ「ふふふ、やっぱり先輩だけは気づいているようですね。では見せてあげましょう!かすみんは手札のリンクアップルの効果を発動します!EXデッキからランダムにカードを除外してそれがリンクモンスターだった場合、このカードを特殊召喚できます。かすみんが除外したカードはリンク・スパイダー!よってリンクアップルを特殊召喚します!きて!かすみんを導くサーキット!」

 

 

 

愛「うそ!?」

 

 

エマ「ここで」

 

 

彼方「リンク召喚〜?」

 

 

かすみ「召喚条件はレベル1モンスター1体!かすみんはレベル1のリンクアップルをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク1、リンクリボー!」

 

 

 

果林「これって…」

 

 

 

尊「かすみちゃんの狙いは…」

 

 

 

俺「あぁ…かすみの狙いはEXリンク…!」

 

 

 

 

 

ギャラリー「すごい、EXリンクって私初めてみた…」

 

 

 

かすみ「どうです!?歩夢先輩!これがサイバースの新たな可能性、EXリンクです!」

 

 

 

栞子「EXリンク、ルールブックでは読んだことがありましたが、全て相互リンクで繋がり1人で2つのEXモンスターゾーンを使用する…まさかこんなところでお目にかかれるのとは…」

 

 

 

愛「しかもかすかすはコード・トーカーモンスター1体も使ってないよね?」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!ですが愛先輩、いいところに気づいてくれましたね。そうです!かすみんはこのデッキにコード・トーカーモンスター全く入れていません!」

 

 

 

しずく「どうしてコード・トーカーを入れないの?」

 

 

かすみ「いい質問です、桜坂くん。コード・トーカーは先輩がこれまで戦ってきた証、先輩の象徴なんです。だからコード・トーカーは先輩が使ってこそのカードなんです。だからこそ、かすみんはコード・トーカーを使わずに先輩にサイバースの新しい可能性を見せてあげたかったんです!」

 

 

 

俺「かすみ…」

 

 

 

せつ菜「なるほど…それがかすみさんのこのデュエルに対する思い…」

 

 

 

 

俺「(コード・トーカーもサイバネット・コーデックも使わずに先攻EXリンク…これがかすみが見せてくれたサイバースの新たな可能性…)」

 

 

 

 

かすみ「かすみんはこれでターンエンドです!さぁ今度は歩夢先輩の番ですよ!」

 

 

 

 

歩夢「(かすみちゃんのこのデュエルに対する思い…すごく伝わってきた…でも私だってこの大会に対する思いは負けてない)私のターン、ドロー」

 

 

 

しずく「歩夢先輩どんなデッキを使うのでしょうか」

 

 

 

歩夢「私は魔法カード 極超の竜輝巧を発動!デッキから竜輝巧ーアルζを特殊召喚する!」

 

 

 

せつ菜「歩夢さんは栞子さんのドライトロンデッキですね」

 

 

栞子「はい、私が同好会に入るきっかけを作ってくださった歩夢さんにあのデッキを使っていただいてとても光栄です」

 

 

 

果林「しかしあれ、サイバース対ドライトロン、あの時と同じね」

 

 

 

栞子「えぇ、私がスクールアイドルが無意味じゃないと気づくきっかけとなったあのデュエル…」

 

 

 

尊「けど、2人のデッキも前より進化しているはずだし、何使ってる2人が違う。たとえ同じデッキの対戦の組み合わせで新しい可能性が見えてくると思うんだ」

 

 

 

俺「新しい可能性…」

 

 

 

尊「それをきっと歩夢ちゃんとかすみちゃんが教えてくれるよ」

 

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

 

歩夢「そして手札の竜輝巧ーバンαの効果、アルζをリリースして自身を特殊召喚するよ。そしてバンαの効果、デッキから儀式モンスター 竜儀巧ーメテオニオスDRAを手札に加えるよ。さらに墓地のアルζの効果、バンαをリリースして自身を特殊召喚するよ。そしてアルζの効果、デッキから儀式魔法 流星輝功群を手札に加えるよ」

 

 

 

栞子「歩夢さん、その調子です」

 

 

 

歩夢「さらに手札の竜輝巧ーエルγの効果、アルζをリリースして自身を特殊召喚するよ。エルγの効果、墓地からバンαを特殊召喚するよ」

 

 

 

かすみ「くぅこれで儀式召喚の準備が整ってしまいました…」

 

 

 

歩夢「でもまだこれからだよ!」

 

 

 

かすみ「え!?」

 

 

 

栞子「歩夢さん、あのカードですね!」

 

 

 

歩夢「うん!私はレベル1のバンαとエルγの2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!ランク1、竜輝巧ーファフμβ’!」

 

 

 

かすみ「ドライトロンのエクシーズモンスター!?」

 

 

しずく「あんなカードがあったなんて…」

 

 

果林「ふふ、本当新カードのお披露目会ね」

 

 

 

歩夢「ファフμβ’の効果、デッキから竜輝巧ールタδを墓地に送るよ。さらに手札のメテオニスDRAをリリースして墓地のルタδを特殊召喚!ルタδの効果、手札の儀式魔法を見せることで1枚ドローできるよ。さらに私は儀式魔法 流星輝功群を発動!ファフμβ’がいる時、このカードのオーバーレイユニットを儀式モンスターの素材にできるよ!」

 

 

 

果林「なんて効果なの…」

 

 

 

しずく「相変わらず常識やぶりの儀式方法ですね…」

 

 

 

歩夢「私はファフμβ’のオーバーレイユニットのバンαとフィールドのルタδをリリース!星列に眠る記憶、覚醒の刻—。儀式召喚!竜儀巧ーメテオニスDRA!」

 

 

 

尊「こちらもエースが登場か」

 

 

 

歩夢「バトル!ファフμβ’でリンクリボーを攻撃!」

 

 

 

かすみ「ならリンクリボーの効果です!このカードをリリースしてファフμβ’の攻撃力を0にします!」

 

 

 

歩夢「続けてメテオニスDRAでリンク・ディサイプルを攻撃だよ!」

 

 

しずく「この攻撃を受けたらかすみさんには大ダメージです!」

 

 

 

かすみ「まだまだー!バイナル・ソーサレスの効果!このカードが2体と相互リンクしていることにより、エルフェーズの攻撃力を半分にしてその攻撃力分、リンク・ディサイプルの攻撃力をアップさせます!エルフェーズの攻撃力は2300!よってリンク・ディサイプルの攻撃力は1650になります!」

 

 

 

歩夢「でもバトルは続行だよ!メテオニスDRAでリンク・ディサイプルを破壊!」

 

 

 

かすみ「くぅ」

 

 

 

かすみライフ4000→2350

 

 

 

歩夢「私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

 

かすみ「やっぱりやりますね、歩夢先輩…攻撃力の低いファフμβ’でリンクリボーの効果を使わせてさらに攻撃力の低いリンク・ディサイプルを狙って大ダメージ…幼なじみは伊達じゃないですね」

 

 

 

歩夢「うん、私もずっとずっとそのデッキを見てきたから。たしかにかすみちゃんが使うと違うデッキように見える。でもやっぱりそのデッキにはあの子の魂が宿ってる。だからある程度はそのデッキのことわかるんだ」

 

 

 

かすみ「でも!かすみんだってそう簡単に読まれませんよ、かすみんのターン、ドロー!きて!かすみんを導くサーキット!召喚条件はEXデッキから特殊召喚されたモンスター2体以上!かすみんはリンク・バンパーとバイナル・ソーレスをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4 双穹の騎士アストラム!」

 

 

 

尊「よし!アストラムのリンク召喚が最高した!」

 

 

 

せつ菜「EXリンクが崩されても即座に大型リンクモンスターへの切り替え、かすみさんサイバースデッキを物にしていますね!」

 

 

 

 

歩夢「でもこの瞬間、カウンター罠 ドライトロン流星群を発動!アストラムのリンク召喚を無効にしてEXデッキに戻すよ!」

 

 

 

かすみ「ですが、これも計算のうちです!かすみんは墓地のリンク・バンパーとバイナル・ソーサレスを除外してデグレネード・バスターを特殊召喚です!」

 

 

 

歩夢「デグレネード・バスター、あのカードは自身より攻撃力の高いモンスターを除外できる効果を持ってる…つまりメテオニスDRAを除外できてしまう…」

 

 

歩夢「ならメテオニスDRAの効果!墓地のアルζとルタδを除外してエルフェーズとデグレネード・バスターを墓地に送るよ!」

 

 

 

かすみ「ならデグレネード・バスターの効果!メテオニスDRAをゲームから除外します!」

 

 

 

璃奈「だけどこれでかすみちゃんのフィールドはガラ空き…」

 

 

 

かすみ「でもこれでこれで邪魔なメテオニスDRAはいなくなりました!かすみんのデュエルはこれからです!」

 

 

 

彼方「まだあるの〜?」

 

 

 

かすみ「何度打ち倒されそうになっても!何度挫けそうになっても!最後まで諦めずに何度だって立ち上がる!それが私の…先輩が教えてくれたデュエルです!」

 

 

 

俺「かすみ…」

 

 

 

歩夢「かすみちゃん…そうだね。あの子が教えてくれた大切なこと…それがあったから私たちはここまでこれた」

 

 

 

かすみ「そうです!だからそれを今結実します!魔法カード 貪欲な壺を発動です!」

 

 

 

愛「2枚目の貪欲な壺!?」

 

 

 

かすみ「はい!先輩の逆転の必勝パターン、その1つがこの貪欲な壺ですから、もちろん3枚入れてますよ!」

 

 

 

彼方「そこまで見られてたなんてね〜」

 

 

 

エマ「たしかに部長が逆転する時、貪欲な壺を使うことが多いよね〜」

 

 

 

 

俺「そ、そうだな…」

 

 

 

かすみ「かすみんは墓地のデグレネード・バスター、エルフェーズ、リンク・ディサイプル、リンクリボー、リンクアップルの5体をデッキに戻して2枚ドローします!きたー!かすみんはドラゴネットを通常召喚です。そして効果発動!デッキからビットロンを特殊召喚します!きて!かすみんを導くサーキット!召喚条件はサイバース族2体以上!かすみんはドラゴネットとビットロンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!」

 

 

 

せつ菜「かすみさんの反撃の狼煙が上がってきましたね!」

 

 

 

かすみ「スプラッシュ・メイジの効果!墓地からドラゴネットを特殊召喚します!再び来てください!かすみんを導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は属性の異なるサイバース族モンスター2体以上!かすみんはリンク2のスプラッシュ・メイジとドラゴネットをリンクマーカーにセット!」

 

 

 

尊「今の召喚条件って…まさか…」

 

 

 

俺「あぁ…あのカードしかないな…」

 

 

 

かすみ「サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3!デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

彼方「ヒートソウルって…かすみちゃん…」

 

 

 

しずく「コード・トーカーモンスター入れてなかったんじゃないの?」

 

 

 

かすみ「たしかに全く入れていないとは言ったけど1枚も入れてないとは言ってないもん」

 

 

 

果林「しかもよりによって尊君との友情の証のヒートソウルって…」

 

 

 

かすみ「かすみんも最初は1枚も入れなかったつもりだったんですよ〜でもやっぱりサイバースを使う以上はやっぱり1枚くらいは使いたいじゃないですか〜。でも〜デコード・トーカーはあまりにも先輩の象徴すぎるんで、デコード・トーカーの親戚のヒートソウルだったらいいかな〜って思いまして〜」

 

 

 

尊「ま、まぁいいんじゃない?どう組むかはかすみちゃん次第だし。君もそう思うよね?」

 

 

 

俺「そうだな…けど」

 

 

 

かすみ「けど?」

 

 

 

俺「使うからちゃんと使いこなせよ、かすみ」

 

 

かすみ「はい!もちろんです!バトルです!かすみんはデコード・トーカー・ヒートソウルでファフμβ’を攻撃です!」

 

 

歩夢「くぅ」

 

 

歩夢ライフ4000→3200

 

 

かすみ「さらにこの瞬間、ヒートソウルの効果!ライフを1000支払いデッキから1枚ドローします!」

 

 

かすみライフ2350→1350

 

 

 

かすみ「そしてその後、ライフ2000以下の時、このカードを除外して、EXデッキからリンク3以下のサイバースを特殊召喚できます!かすみんはベクター・スケア・デーモンを特殊召喚します!そしてそのまま歩夢先輩にダイレクトアタックです!」

 

 

 

歩夢「きゃあ」

 

 

 

歩夢ライフ3200→800

 

 

 

かすみ「かすみんはカードを1枚伏せてターンエンドです。この時、メテオニスDRAはフィールドに戻ってきます」

 

 

 

 

しずく「かすみさんもだいぶ盛り返しましたね」

 

 

栞子「ですが、歩夢さんの墓地もリソースが潤沢です。チャンスはまだあります」 

 

 

 

歩夢「(かすみちゃん…ほんとにすごい…本当いっぱいあの子とサイバースのこと勉強したんだな…でも私だって負けてられない、このデッキを託してくれた栞子ちゃんのためにも、何よりもあの子のためにも、このデュエルで新しい可能性を見つけるためにも…)私のターン、ドロー!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ドキドキ」

 

 

 

歩夢「私は墓地のエルγの効果!手札のメテオニスQUAをリリースして自身を特殊召喚するよ!エルγの更なる効果、バンαを特殊召喚するよ!さらにフィールド魔法 竜輝巧ーファフニールを発動!発動時の効果処理としてデッキから流星輝功群を手札に加えるよ!そして儀式魔法 流星輝功群を発動!フィールドのエルγとバンαをリリース!星列に眠る記憶、覚醒の刻—儀式召喚!竜儀巧ーメテオニスQUA!」

 

 

 

愛「メテオニスが2体も…」

 

 

 

歩夢「バトルだよ!メテオニスDRAでベクター・スケア・デーモンを攻撃!」

 

 

 

かすみ「ならこの瞬間、速攻魔法 セキリュティ・ブロックを発動です!ベクター・スケア・デーモンはこのターン、戦闘で破壊されずかすみんへの戦闘ダメージは0になります!」

 

 

 

歩夢「(やっぱり伏せカードはセキリュティ・ブロックだった…私はカードを1枚伏せてターンエンドだよ)」

 

 

 

しずく「ふぅ、間一髪でしたね」

 

 

愛「でも歩夢のフィールドには2体のメテオニスがいるよ」

 

 

せつ菜「ライフはかすみさんの方が多いですが依然ピンチなのは代わりありませんね」

 

 

 

俺「かすみ…」

 

 

 

かすみ「たしかに2体のメテオニスは強力です。ですがかすみんとこのデッキにはそんな逆境を乗り越えられる可能性があるんです!そうですよね?先輩」

 

 

 

俺「あぁ…そうだな」

 

 

 

かすみ「はい!だから見ててください!かすみんのデュエルを!かすみんのターン、ドロー!」

 

 

 

尊「かすみちゃんのドローしたカードは…」

 

 

 

かすみ「デッキのカードを10枚除外してかすみんは魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動です!デッキから2枚ドローします!きましたぁ!やっぱり信じる力は無敵なんです!かすみんはメテオニスDRAをリリースして海亀壊獣ガメシエルを歩夢先輩のフィールドに特殊召喚します!」

 

 

 

彼方「ガメシエル〜?」

 

 

 

しずく「かすみさん、それってありなの…?」

 

 

 

果林「まぁいいんじゃない?あのカードは部長も使ってたし、何よりこれはお祭りだから細かいことは気にせず楽しまないとね」

 

 

 

しずく「はい…」

 

 

 

 

かすみ「さらにフォーマット・スキッパーを召喚です。そしてフォーマット・スキッパーを使いリンク召喚!リンク1、リンクリボー!墓地のフォーマット・スキッパーの効果です。このカードがリンク素材となった時、デッキからレベル5以上のサイバースモンスターを手札に加えられます!かすみんはスクリプトンを手札に加えます!」

 

 

 

 

歩夢「(このままだとアストラムを呼ばれちゃう)なら速攻魔法 星彩の竜輝巧を発動!メテオニスQUAの攻撃力を1000下げて、ベクター・スケア・デーモンを破壊するよ!」

 

 

 

かすみ「まだです!かすみんは手札のスクリプトンの効果、墓地のフォーマット・スキッパーをゲームから除外して自身を特殊召喚します!きて!かすみんを導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体!かすまんはリンクリボーとスクリプトンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、ブルートエンフォーサー!」

 

 

 

俺「スクリプトンにはリンク素材となった時、更なる効果がある」

 

 

 

かすみ「そうです!スクリプトンの効果、このカードがリンク素材となった時、除外されているモンスターをデッキに戻せます!かすみんが戻すのはデコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

尊「まさか、もう一度ヒートソウルを!?」

 

 

 

かすみ「その通りです!かすみんはブルートエンフォーサーのリンク先にリンク・インフライヤーを特殊召喚します!きて!かすみんを導くサーキット!かすみんはリンク2のブルートエンフォーサーとリンク・インフライヤーの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

 

俺「2度目のヒートソウル…たしかにこの戦術は一度もしたことがない…。これもサイバースの新たな可能性…」

 

 

 

かすみ「まだです!かすみんはヒートソウルの可能性に全てをかけます!ヒートソウルの効果!ライフを1000支払いデッキから1枚ドローします!これがかすみんの未来を導くドローです!バーニングドロー!」

 

 

 

かすみライフ1350→350

 

 

 

尊「バーニングドローまで再現するの!?」

 

 

 

せつ菜「かすみさんが引いたカードは…」

 

 

 

かすみ「最高にかわいいカードです!自分フィールドにサイバースモンスターがいる時、手札のバックアップ・セクレタリーは特殊召喚できます!そしてバックアップ・セクレタリーを使いリンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!」

 

 

 

歩夢「ここでリンク・ディサイプル…」

 

 

 

かすみ「きて!かすみんの未来を導くサーキット!!」

 

 

 

愛「ってとうとうぶちょーの丸パクリだし」

 

 

 

かすみ「アローヘッド確認!召喚条件はEXデッキから特殊召喚されたモンスター2体以上!かすみんはリンク3のデコード・トーカー・ヒートソウルとリンク・ディサイプルをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク4!双穹の騎士アストラム!」

 

 

 

歩夢「アストラム…」

 

 

 

かすみ「バトルです!アストラムでメテオニスQUAを攻撃です!この瞬間、アストラムの効果!バトルする相手モンスターの攻撃力を加えます!」

 

 

 

尊「これでアストラムの攻撃力は6000!」

 

 

 

かすみ「いっけー!アストラム!メテオニスQUAをぶった斬ってください!」

 

 

 

 

 

歩夢ライフ800→0

 

 

 

 

 

 

かすみ「勝った…。やったー!かすみん勝ちました〜!」

 

 

 

歩夢「ごめんね、栞子ちゃん、負けちゃった」

 

 

栞子「いえ、素晴らしいデュエルでした。特にまだ使ったことのなかったファフμβ’をあそこまで使いこなすなんてさすがです」

 

 

 

かすみ「先輩見ててくれました〜かすみんのデュエル」

 

 

俺「あぁ。ありがとうかすみ」

 

 

かすみ「え?」

 

 

俺「おかげでサイバース達の新しい可能性に気づくことができたよ」

 

 

かすみ「本当ですか!?そしたら〜先輩〜かすみんのことなでなでしてくれていいんですよ〜」

 

 

俺「なでなで?」

 

 

かすみ「はい!この辺をなでなでです!」

 

 

果林「はいはい、かすみちゃん、今日のところはそこまでね〜」

 

 

 

かすみ「ちょ、ちょっと果林先輩、かすみ今日は勝ったんだからもうちょっといいじゃないですか〜ぶーぶー」

 

 

 

 

俺「歩夢もお疲れ様」

 

 

歩夢「うん…でも負けちゃった」

 

 

俺「でも歩夢がかすみの相手だっから俺はサイバースの新しい可能性に気づけたんだと思う」

 

 

歩夢「え?」

 

 

 

俺「誰よりも俺とサイバースを知ってる歩夢が相手だったからこそ新しい戦術を生み出す必要性を作ってくれたというか、多分歩夢じゃなかったらこうまでサイバースの可能性が見えなかったと思う」

 

 

歩夢「本当?」

 

 

 

俺「あぁ、本当だ」

 

 

 

歩夢「ならよかった…少しでもあなたが新しい可能性に気づけたなら私はもうそれだけで満足だよ」

 

 

俺「歩夢もありがとう」

 

 

歩夢「ふふ、どういたしまして」

 

 

 

かすみ「も〜なんで歩夢先輩ばっかり〜勝ったのはかすみんですよ〜」

 

 

しずく「まあまあかすみさん、なでなで」

 

 

かすみ「うぅ、でもありがとうしず子」

 

 

しずく「うん!」

 

 

 

 

 

歩夢「さぁ次はあなたの番だよ」

 

 

俺「そうだな」

 

 

かすみ「サイバースの可能性は見せてあげました!今度は先輩自身の可能性をみんなに見せてください!」

 

 

 

俺「俺自身の可能性…そうだな、わかった」

 

 

せつ菜「さぁ部長、デュエルの準備はバッチリですか?」

 

 

 

俺「あぁ、せつ菜、最高のデュエルにしよう」

 

 

 

せつ菜「はい!もちろんです!」

 

 

 

俺「それじゃあ行こう」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

to be continued…



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最終話

 

栞子「皆さん、ここでお知らせが1つあります」

 

 

ギャラリー「何?何?」

 

 

 

栞子「校内シャッフルフェスティバル、次のデュエルがいよいよ最後のデュエルなります」

 

 

 

ギャラリー「うそー」

 

 

 

ギャラリー「もっと見たーい!」

 

 

 

栞子「ありがとうございます。ですが最後のデュエルはフィナーレを飾るのに相応しいデュエルになると思います。そのために次のデュエルは互いのライフ8000のマスターデュエルにて行いたいと思います」

 

 

 

 

 

ギャラリー「これならお互いの力を余すことなく発揮できるね」

 

 

 

 

栞子「それではフィナーレを飾るデュエリスト2人の入場です!」

 

 

 

 

俺「行こう、せつ菜」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

2人はステージに上がる

 

 

 

 

ギャラリー「最後のデュエルは同好会の部長とせつ菜ちゃんか!」

 

 

 

 

栞子「最後のデュエルは私たちをいつも導いてくれる部長とこの学園の伝説的アイドル 優木せつ菜さんです」

 

 

 

 

俺「(このデュエルで俺の可能性、見つけられるかな)」

 

 

 

せつ菜「部長」

 

 

 

俺「ん?」

 

 

 

せつ菜「あなたならきっとあなたの新しい可能性見つけられますよ」

 

 

 

俺「そうだな…ありがとう」

 

 

 

せつ菜「はい!では行きましょう!」

 

 

 

俺「あぁ、行くぞ!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

 

互いのライフは8000のマスターデュエル

 

 

 

栞子「先攻は部長です」

 

 

 

歩夢「(大丈夫だよ、あなたならきっと…)」

 

 

 

俺「俺のターン!(この手札なら…)」

 

 

 

 

愛「ぶちょーのお題はたしか今まで使ったことのないデッキだったよね」

 

 

 

果林「どんなデッキを使うか楽しみね」

 

 

 

かすみ「先輩が使ったことないデッキ…」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード なぞなぞ」

 

 

 

 

 

 

俺「まずは魔法カード 竜の霊廟を発動!デッキからドラゴン族を墓地に送る!」

 

 

 

 

しずく「竜の霊廟…ドラゴンデッキでしょうか?」

 

 

 

 

俺「俺はデッキから覇王眷竜ダークヴルムを墓地に送る!」

 

 

 

 

彼方「ダークヴルム〜?」

 

 

 

 

俺「墓地のダークヴルムの効果、自分フィールドにモンスターがいない時、自身を特殊召喚できる!そしてダークヴルムの更なる効果!召喚、特殊召喚に成功した時、デッキから覇王門モンスターを手札に加える!俺は覇王門零を手札に加える!さらにEMドクロバット・ジョーカーを通常召喚!」

 

 

 

 

エマ「ドクロバット・ジョーカー?あれって…」

 

 

 

尊「あぁ、間違いない…彼が使っているのは…ペンデュラムデッキだ!」

 

 

 

果林「たしかにペンデュラム召喚は今まで部長は使ってこなかったわね」

 

 

 

 

歩夢「ペンデュラム召喚…これがあなたの新しい可能性…」

 

 

 

 

俺「ドクロバット・ジョーカーの効果、デッキからオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを手札に加える。そしてフィールド魔法 天空の虹彩を発動!」

 

 

 

せつ菜「部長の使うデッキはペンデュラムデッキ中でもオッドアイズデッキ!?」

 

 

 

 

俺「俺はスケール4のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとスケール8のオッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

 

 

しずく「これでレベル5から7のモンスターが同時に召喚可能になりました…」

 

 

 

 

俺「まだだ!天空の虹彩の効果!ペンデュラムゾーンのオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを破壊してデッキからオッドアイズ・ペルソナ・ドラゴンを手札に加える!」

 

 

 

 

せつ菜「ペンデュラムスケールを破壊した!?」

 

 

 

俺「この瞬間、オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンのペンデュラム効果!オッドアイズカードが破壊された時、デッキからオッドアイズモンスターを特殊召喚できる!俺はEMオッドアイズ・ディゾルバーを特殊召喚する!」

 

 

 

尊「ペンデュラム召喚していないのにこの展開力…すごいな」

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!」 

 

 

 

彼方「え〜」

 

 

 

かすみ「ここでリンク召喚ですか!?」

 

 

 

俺「召喚条件はPモンスター2体!俺はドクロバット・ジョーカーとダークヴルムの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム!!」

 

 

 

せつ菜「ここでリンク召喚とはさすがは部長です…」

 

 

 

俺「エレクトラムの効果!リンク召喚に成功した時、デッキからPモンスター1体をEXデッキに表側表示で置く、俺はアストログラフ・マジシャンを置く。そしてスケール1のオッドアイズ・ペルソナ・ドラゴンをペンデュラムスケールにセッティング!これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ!魂のペンデュラム!未来を導け!光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ俺のモンスターたち!」

 

 

 

歩夢「これがあなたの新たな可能性、ペンデュラム召喚なんだね」

 

 

 

俺「まずは手札からEMオッドアイズ・シンクロン!続けてEXデッキからEMドクロバット・ジョーカー!そして現れろ!雄々しくも美しく輝く二色の眼!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

 

せつ菜「リンク召喚からペンデュラム…すごいですよ部長!」

 

 

 

俺「ありがとうな、けどまだまだこれからだ!まずはエレクトラムの効果!ペンデュラムゾーンのアークペンデュラムを破壊してEXデッキのアストログラフ・マジシャンを手札に加える!そしてアストログラフ・マジシャンの効果!自身を特殊召喚し、デッキから2枚目のアークペンデュラムを手札に加える!さらにエレクトラムの効果で1枚ドローする!」

 

 

 

果林「本当サイバースにも劣らない展開力ね…」

 

 

 

俺「EMオッドアイズ・ディゾルバーの効果!フィールドのオッドアイズ・ディゾルバーとドクロバット・ジョーカーで融合する!融合召喚!現れろ!二色の眼を持つ迅雷の竜!オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン!」 

 

 

 

せつ菜「今度はペンデュラムからの融合召喚!?」

 

 

 

俺「次はこいつだ!EMオッドアイズ・シンクロンの効果!ペンデュラムゾーンのオッドアイズ・ペルソナ・ドラゴンを効果を無効にして特殊召喚してこの2体でシンクロ召喚を行う!」

 

 

 

 

エマ「ペンデュラムゾーンのモンスターとシンクロ召喚!?」

 

 

 

俺「俺はレベル5のオッドアイズ・ペルソナ・ドラゴンにレベル2のEMオッドアイズ・シンクロンをチューニング!シンクロ召喚!現れろ!二色の眼を持つ灼熱の竜!オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン!」

 

 

 

彼方「今度はシンクロ召喚かぁ〜本当すごいね〜」

 

 

 

 

俺「続けてレベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとアストログラフ・マジシャンでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れろ二色の眼を持つ極氷の竜!オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン!」

 

 

 

 

かすみ「す、すごい…」

 

 

 

しずく「1ターンで…」

 

 

 

栞子「融合、シンクロ、エクシーズ、ペンデュラム、リンクを全てやってのけるとは…」

 

 

 

 

俺「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

 

 

せつ菜「……」

 

 

 

歩夢「せつ菜ちゃん…?大丈夫?」

 

 

 

せつ菜「最っ高です!部長!私にこんなすごいデュエルを見せてくれるなんて!」

 

 

 

俺「せつ菜…」

 

 

 

せつ菜「あなたの全力、すごく伝わってきました!なら私もそれに応えるしかありませんね!行きます!私のターン、ドロー!」

 

 

 

歩夢「せつ菜ちゃんは一体どんなデッキを使うんだろう?」

 

 

 

 

尊「熱く燃えるせつ菜ちゃんにピッタリなデッキだよ」

 

 

 

かすみ「まさか!?」

 

 

 

 

せつ菜「私は転生炎獣フォクシーを通常召喚!」

 

 

 

 

栞子「せつ菜さんは尊さんの転生炎獣デッキですね」

 

 

 

果林「部長の新たな可能性のペンデュラムデッキと部長に匹敵するほどのパワーの転生炎獣デッキ…これほどフィナーレに相応しいデュエルはないわね!」

 

 

 

せつ菜「フォクシーの効果!デッキから3枚めくりその中からサラマングレイトカード1枚を手札に加えます!私は転生炎獣の炎陣を手札に加えます!そして速攻魔法 転生炎獣の炎陣を発動します!」

 

 

 

 

俺「(ここでガゼルをサーチされるのはまずい)オッドアイズ・ボルテックスの効果!EXデッキのダークヴルムをデッキに戻して転生炎獣の炎陣の発動を無効にして破壊する!」

 

 

 

せつ菜「やはりそう来ますよね。現れろ!野望を叶えるサーキット!私は転生炎獣フォクシーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1!転生炎獣ベイルリンクス!」

 

 

 

尊「よし!せつ菜ちゃんのリンク召喚が成功した!」

 

 

 

せつ菜「ベイルリンクスの効果、デッキからフィールド魔法 転生炎獣の聖域を手札に加えます!さらにサラマングレイトが墓地に行ったことにより手札の転生炎獣ガゼルを特殊召喚できます!」

 

 

 

俺「すでにガゼルを握っていたか」

 

 

 

せつ菜「ガゼルの効果!デッキから転生炎獣スピニーを墓地に送ります!そして墓地のスピニーの効果、自身を特殊召喚します!そしてレベル3のガゼルとスピニーでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!幻想を断ち切る灼熱の荒馬!ランク3!転生炎獣ミラージュスタリオ!」

 

 

 

愛「せっつーもエンジンかかってきたねー」

 

 

 

せつ菜「ミラージュスタリオの効果!オーバーレイユニットを1つ使いデッキから転生炎獣Jジャガーを特殊召喚します!再び現れろ!野望を叶えるサーキット!私はベイルリンクスとJジャガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、転生炎獣サンライトウルフ!」

 

 

 

俺「ここから連続リンク召喚が来る」

 

 

 

せつ菜「墓地のJジャガーの効果!スピニーをデッキに戻して自身を特殊召喚を特殊召喚します!さらにサンライトウルフの効果!このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚されたことにより墓地のガゼルを手札に加えます!三度現れろ!野望を叶えるサーキット!召喚条件は炎属性効果モンスター2体以上!私はリンク2のサンライトウルフとJジャガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!転生炎獣ヒートライオ!」

 

 

 

尊「よし!ヒートライオが来た!」

 

 

 

せつ菜「まだ行きますよ!現れろ!野望を叶えるサーキット!私はリンク3のヒートライオとミラージュスタリオをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4!転生炎獣パイロ・フェニックス!」

 

 

 

俺「パイロ・フェニックスだと!?」

 

 

 

 

せつ菜「ミラージュスタリオの効果!オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンにはデッキに戻って貰います!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

せつ菜「そしてフィールド魔法 転生炎獣の聖域を発動!転生炎獣の聖域の効果!パイロ・フェニックスを転生させます!不死鳥よ…逆巻く炎に身を投じ不滅の力を呼び覚ませ!転生リンク召喚!生まれ変われリンク4!転生炎獣パイロ・フェニックス!」

 

 

 

尊「よし!転生リンク召喚が決まった!」

 

 

 

せつ菜「転生したパイロ・フェニックスの効果!相手フィールドのカードを全て破壊します!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

せつ菜「さらにパイロ・フェニックスの更なる効果!相手の墓地のリンクモンスター1体を特殊召喚します!私はエレクトラムを部長のフィールドに特殊召喚します!この瞬間、パイロ・フェニックスの効果!エレクトラムの攻撃力分のダメージを部長に与えます!」

 

 

 

 

俺「くっ…」

 

 

俺のライフが8000から6200に減る

 

 

せつ菜「続けて魔法カード 星遺物を継ぐものを発動します!これにより墓地からパイロ・フェニックスを復活させます!」

 

 

 

果林「ここで2体のパイロ・フェニックス!?」

 

 

 

せつ菜「バトルです!1体目のパイロ・フェニックスでエレクトラムを攻撃です!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

俺のライフが6200から5200に減る。

 

 

 

せつ菜「続けて2体目のパイロ・フェニックスでダイレクトアタックです!」

 

 

 

俺「ぐあ」

 

 

 

俺のライフが5200から2400に減る

 

 

 

せつ菜「私はカードを1枚ふせてターンエンドです」

 

 

 

栞子「すごい…せつ菜さん、尊さんの転生炎獣を物にしています」

 

 

 

尊「あぁ、それだけじゃない、いつも以上に熱く燃えるようなデュエルだ…」

 

 

 

 

せつ菜「(やっぱり尊さんの転生炎獣は強い…使っているこちらまで熱くなってきます…)」

 

 

 

 

歩夢「(諦めないで…まだあなたなら大丈夫…)」

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー!俺はデッキから10枚カードを除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから2枚ドローする!俺はスケール8のオッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンとスケール1のEMユーゴーレムをペンデュラムスケールにセッティング!」

 

 

 

彼方「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能だね〜」

 

 

 

俺「さらに!魔法カード オッドアイズ・フュージョンを発動!」

 

 

 

せつ菜「オッドアイズ・フュージョン!?」

 

 

 

俺「このカードは相手フィールドにモンスターが2体以上存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない時、EXデッキのオッドアイズを融合素材にすることができる!俺は覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴンと覇王紫竜オッドアイズ・ヴェノム・ドラゴンの2体で融合する!融合召喚!現れろ!オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン!」

 

 

 

せつ菜「2体のオッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン…」

 

 

 

俺「オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンの効果!パイロ・フェニックスを手札に戻す!」

 

 

 

せつ菜「くっ」

 

 

俺「EMユーゴーレムのペンデュラム効果!融合召喚に成功した時、EXデッキの表側表示のEMドクロバット・ジョーカーを手札に戻す!そしてEMドクロバット・ジョーカーを通常召喚!ドクロバット・ジョーカーの効果でデッキからオッドアイズ・ファントム・ドラゴンを手札に加える。」

 

 

 

しずく「これで準備整いましたね」

 

 

 

俺「揺れろ!魂のペンデュラム!未来を導け!光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ!俺のモンスターたち!EXデッキからオッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン!手札から覇王門零!そしてオッドアイズ・ファントム・ドラゴン!」

 

 

 

かすみ「先輩のペンデュラム召喚が決まりました!」

 

 

俺「まだまだ行くぞ!俺はレベル7の覇王零とオッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンの2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!ランク7!オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン!」

 

 

 

栞子「再びエクシーズ召喚に成功しましたね」

 

 

 

俺「バトルだ!EMドクロバット・ジョーカーでパイロ・フェニックスを攻撃!」

 

 

 

愛「攻撃力の低いドクロバットで攻撃!?」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード はてはて」

 

 

 

俺「この瞬間、オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンの効果!オーバーレイユニットを1つ取り除き、ドクロバット・ジョーカーの攻撃を無効にし墓地からオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを特殊召喚する!さらにオッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンで転生炎獣パイロ・フェニックスを攻撃!」

 

 

 

尊「パイロ・フェニックスとアブソリュートの攻撃力は同じ…」

 

 

果林「つまり相打ち狙い?」

 

 

 

せつ菜「そうはさせません!墓地のベイルリンクスの効果!このカードを除外してパイロ・フェニックスの戦闘破壊を防ぎます!」

 

 

 

俺「だがこの瞬間、アブソリュートの効果!EXデッキからオッドアイズモンスターを特殊召喚する!現れろ!覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン!さらに!」

 

 

 

かすみ「ここからまだ展開するんですか!?」

 

 

 

俺「ペンデュラムゾーンのアークペンデュラムの効果!オッドアイズカードが破壊されたことによりデッキからオッドアイズモンスターを特殊召喚する!運命の狭間で止まった振り子が新次元で新たな時を刻む!!―現れろ!!!オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン!!!」

 

 

 

歩夢「すごいたった1ターンでこんなにも…(そうだよ、あなたの可能性はまだまだ広がっていくんだよ…これからもずっと…)」

 

 

 

せつ菜「部長」

 

 

俺「何?」

 

 

 

せつ菜「今の部長、すっごくいい顔してますよ」

 

 

 

俺「え?そう?」

 

 

 

せつ菜「はい!すごくデュエルを楽しんでいるようでした」

 

 

 

俺「デュエルを…そうだな、俺今このデュエルがすごく楽しい。楽しくて仕方ないんだ。普段のデュエルももちろん楽しいけどさ、こうしたら新しいカードを使ってみるとなんていうか世界が広がって見えるんだ」

 

 

せつ菜「えぇ、そうです。実際に部長の世界は広がっているんです」

 

 

俺「俺の世界が…」

 

 

 

せつ菜「部長だけではありません。今日、このイベントに参加しまた皆さんが自分の新しい世界への扉を開いたんです。まだ見ぬ世界に繋がる風を掴んだんです!」

 

 

 

俺「まだ見ぬ世界に繋がる風…」

 

 

 

せつ菜「そうです!部長、あなたに限界なんてもはありません!そう、そしてそれは私たちも同じです!だからこれからも大好きなものは大好きであり続けましょう!大好きなことに限界なんてないんです。自分で限界を決めてしまってはそこが限界なんです!でも限界はいつだって超えていくものなんです!だから私にぶつけてください!あなたの可能性を!あなたの大好きを!」

 

 

 

俺「わかった…。けどデュエルである以上容赦はしない!全力で行くぞ!せつ菜!」

 

 

 

せつ菜「はい!もちろんです!」

 

 

 

俺「行くぞ!オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴンで転生炎獣パイロ・フェニックスを攻撃!」

 

 

 

せつ菜「ならこの瞬間、手札の転生炎獣ラクーンの効果です!転生炎獣が攻撃対象にされた時、このカードを墓地に送り、ファンタズマの攻撃力分ライフを回復し、パイロ・フェニックスはこのターン、戦闘で破壊されません!」

 

 

 

俺「ならオッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンの効果、EXデッキのEMオッドアイズ・シンクロンをデッキに戻してラクーンの効果の発動を無効にする!そしてオッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴンの効果でパイロ・フェニックスの攻撃力を2000下げる!行け!ファンタスティック・フォース!」

 

 

 

せつ菜「くぅ」

 

 

せつ菜ライフ8000→6800

 

 

 

俺「続けてオッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンでせつ菜にダイレクトアタック!」

 

 

 

せつ菜「そうはさせません!永続罠 リビングデッドの呼び声を発動です!墓地からパイロ・フェニックスを特殊召喚します!」

 

 

俺「くっ、なら覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンでパイロ・フェニックスを攻撃!行け!反旗の逆鱗 ストライク・ディスオベイ!」

 

 

 

せつ菜「くっ」

 

 

せつ菜ライフ6800→6600

 

 

 

俺「今度はお前の番だ、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンでせつ菜にダイレクトアタック!螺旋のストライクバースト!」

 

 

 

せつ菜「きゃあ」

 

 

せつ菜ライフ6600→4100

 

 

 

俺「これで最後だ!オッドアイズ・ファントム・ドラゴンでダイレクトアタック!無限のスパイラルフレイム!」

 

 

せつ菜「ぐぅ」

 

 

せつ菜ライフ4100→1600

 

 

俺「オッドアイズ・ファントム・ドラゴンの効果!戦闘ダメージを与えた時、ペンデュラムゾーンのオッドアイズカード1枚につき1200のダメージを与える!幻視の力 アトミック・フォース!」

 

 

 

せつ菜「きゃあ」

 

 

せつ菜ライフ1600→400

 

 

 

俺「俺はカードを1枚セットしてターンエンド」

 

 

 

しずく「すごい…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボードガクブル」

 

 

エマ「今までサイバースを使う部長ばかり見てきたけど…」

 

 

 

彼方「うん…部長はサイバースを使わなくとも…」

 

 

果林「強い…」

 

 

 

愛「でもそれに応えられるせっつーもさすがだよ」

 

 

せつ菜「いえ、これは私だけの力ではありません。尊さんが託してくれたこのデッキへの思いすごく伝わってきます。きっとこれもまた繋がる力なんです。だから私もまだ戦えるんです!」

 

 

 

尊「繋がる力、そうだ。それがある限り僕たちはどこまででも強くなれる!せつ菜ちゃん!まだライフは残っている!逆転のチャンスは必ずある!」

 

 

 

せつ菜「はい!もちろんです!私はまだ諦めていません!残りライフは1000以下、これならあのジンクスが使えます!行きます!私のターン!せつ菜スカーレットドロー!」

 

 

 

果林「せつ菜スカーレットドローって…」

 

 

 

せつ菜「最高に熱いカードです!私は魔法カード 死者蘇生を発動です!これによりパイロ・フェニックスを復活させます!」

 

 

 

俺「そうはさせない!オッドアイズ・ボルテックスの効果!EXデッキのEMオッドアイズ・ディゾルバーをデッキに戻して死者蘇生を無効にする!」

 

 

 

せつ菜「ですがそれ読んでいました!自分フィールドにモンスターがいない時、このカードを発動できます!私は装備魔法 ライジング・オブ・ファイアを発動します!墓地から転生炎獣パイロ・フェニックスを特殊召喚します!そしてフィールド魔法 転生炎獣の聖域の効果!パイロ・フェニックスを転生させます!」

 

 

 

 

彼方「ここでまた転生しちゃうの〜」

 

 

 

 

せつ菜「不死鳥よ…逆巻く炎に身を投じ不滅の力を呼び覚ませ!転生リンク召喚!生まれ変われリンク4!転生炎獣パイロ・フェニックス!」

 

 

 

 

俺「ここで転生リンク召喚…相手にとって不足はないな!」

 

 

 

せつ菜「パイロ・フェニックスの転生効果!相手フィールドのカードを全て破壊します!」

 

 

 

 

俺「なら罠発動!和睦の使者!このターンの戦闘ダメージを0にし互いのモンスターは戦闘で破壊されない!」

 

 

 

せつ菜「やりますね!ですが手札の転生炎獣ガゼルの効果!転生炎獣が墓地に行った時、このカードを特殊召喚します!そしてガゼルの効果、デッキから転生炎獣スピニーを墓地に送ります!続けて墓地のスピニーを自身の効果で特殊召喚します!さらにパイロ・フェニックスの効果!あなたの墓地からエレクトラムを特殊召喚して、その攻撃力1800分のダメージをあなたに与えます!」

 

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが2400から600に減る

 

 

 

かすみ「これでライフが殆ど並びました!」

 

 

 

せつ菜「続けて私はレベル3のガゼルとスピニーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク3!転生炎獣ミラージュスタリオ!ミラージュスタリオの効果!オーバーレイユニットを1つ使いデッキから転生炎獣ファルコを特殊召喚する!そして墓地のJジャガーの効果!墓地のスピニーをデッキに戻して自身を特殊召喚します!現れろ!野望を叶えるサーキット!召喚条件は炎属性の効果モンスター2体以上!私は転生炎獣ミラージュスタリオ、転生炎獣ファルコ、転生炎獣Jジャガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!転生炎獣ヒートライオ!!!」

 

 

 

栞子「ここでヒートライオ!?」

 

 

 

愛「これでせっつーのフィールドにはパイロ・フェニックスとヒートライオの2大エースが揃った…」

 

 

 

せつ菜「墓地のミラージュスタリオの効果!エレクトラムをデッキに戻します!さらに墓地のファルコの効果!墓地の転生炎獣の炎陣をフィールドにセットします!私はこれでターンエンドです!」

 

 

 

栞子「すごい…お2人共…いつもと違うデッキなのにこんなすごいデュエルをできるとは…」

 

 

 

 

璃奈「でも部長のフィールドにモンスターは0、おまけに手札も0…璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

 

しずく「まさに絶対絶対ですね」

 

 

 

せつ菜「どうです部長…今度は私の大好きを受け止めてくれました?」

 

 

 

俺「…」

 

 

せつ菜「部長?」

 

 

俺「最高だな…」

 

 

せつ菜「え?」

 

 

 

俺「最高だよ!せつ菜!こんなにワクワクするデュエル本当久しぶりだよ!」

 

 

 

せつ菜「部長…」

 

 

 

俺「ずっと思ってたんだ…みんなが強くなっているのに俺は強くなれてるのかなって。俺の強さの限界は来てしまってるのかなって…。けどそんなことないってわかった!俺は…いや俺たちは1人1人違う、そしてカードの可能性だけ無限の可能性を秘めている!だからデュエルは楽しいんだ!だから俺はデュエルが大好きなんだ!」

 

 

 

せつ菜「そうですね!だから私たちはわかり合えたんですよ!」

 

 

俺「あぁ…。今までは俺が勝手に限界を決めてけていただけなんだ。人間1人1人進化のスピードは違う、それでも人間は日々前に進んでいるんだ、進化しているんだ、だから限界なんてない!俺が諦めない限り可能性は広がっていくんだ!」

 

 

 

歩夢「そうだよ!あなたの可能性に終わりなんてないんだよ、これからずっとずっと広がって行くんだよ!」

 

 

俺「あぁ!」

 

 

 

せつ菜「ですが部長、この状況どう覆します?」

 

 

 

俺「あぁ、やっぱりせつ菜も転生炎獣も本当に強いよ、けど俺の可能性に無限に広がっている!俺が諦めない限り勝機はある!俺はこのドローに全てをかける!」

 

 

 

歩夢「うん!それでこそあなただよ!」

 

 

 

俺「あぁ!いくぞ!お楽しみはこれからだ!俺のターン、ドロー!」

 

 

 

 

歩夢「(お願い…)」

 

 

 

 

 

 

俺「行くぞ、せつ菜!これが俺の未来を導くカードだ!魔法カード ミラクルシンクロフュージョンを発動!」

 

 

 

 

せつ菜「ミラクルシンクロフュージョン!?」

 

 

 

かすみ「あのカードは!?」

 

 

 

俺「このカードはシンクロモンスターを融合素材とした融合モンスターを融合召喚する時、墓地のモンスターも融合素材とすることができる!俺は墓地のドラゴン族 融合モンスター オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン、Sモンスター オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン、Xモンスター オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン、Pモンスター オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンをゲームから除外!」

 

 

 

歩夢「この融合素材は!」

 

 

 

俺「破壊と創生、原初と終焉、総てを束ねし至高の龍!統合召喚!覇王龍ズァーク!!」

 

 

 

 

せつ菜「覇王龍ズァーク!?」

 

 

 

かすみ「な、なんですかあのモンスターは!?」

 

 

 

しずく「あんなモンスター初めて見ました」

 

 

 

果林「あんなモンスターを召喚するなんて部長…キミって本当にすごいわね」

 

 

 

 

俺「覇王龍ズァークの効果!このカードが特殊召喚に成功した時、相手フィールド上のカード全てを破壊する!」

 

 

 

せつ菜「くっですが速攻魔法 転生炎獣の炎陣!これによりパイロ・フェニックスは破壊されません!」

 

 

 

俺「だがこれで終わりだ!覇王龍ズァークで転生炎獣パイロ・フェニックスを攻撃!!」

 

 

 

せつ菜「ふっ…」

 

 

 

 

せつ菜ライフ400→0

 

 

 

 

 

 

 

 

せつ菜「お見事です、部長」

 

 

 

俺「いや、せつ菜の方こそ」

 

 

 

 

歩夢「2人ともお疲れ様」

 

 

 

かすみ「先輩〜かすみんに黙ってあんなすごいカードを持ってたんですね〜」

 

 

俺「え、まぁ…」 

 

 

 

せつ菜「尊さん、すみません、負けてしまいました」

 

 

 

尊「いや、せつ菜ちゃんのデュエルすごく勉強になったよ。僕ももっともっと腕を磨かないとな」

 

 

 

彼方「ほんとにすごかったね〜」

 

 

 

エマ「うん!見てて心がポカポカどころかこっちまでメラメラしてきちゃった」

 

 

 

果林「そうね、まさにお互いの力を全て出し切ったデュエルだったわ」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

愛「いやー、2人ともマジで最高だったよー!愛さん感動しちゃったー!」

 

 

 

しずく「はい!なんというか言葉に表せないくらいすごかったです!」

 

 

 

栞子「私もこんなに素晴らしいデュエルを見れて本当に同好会に入ってよかったです」

 

 

 

俺「みんな…」

 

 

 

歩夢「ねぇ、あなたの新しい可能性は見つかった?」

 

 

 

俺「あぁ!俺、今まで自分で自分の可能性に蓋をしていたんだ。多分変化するのが怖くて。けどもう恐れない、カードがある限りその数だけ可能性は広がっていくそうわかったんだ」

 

 

 

歩夢「よかった…」

 

 

栞子「さぁ皆さん、応援してるみなさんに最後の挨拶をしましょう!」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして校内シャッフルフェスティバルは幕を閉じた。

 

 

 

 

〜校門前〜

 

 

 

愛「いや〜本当、楽しいイベントだったね〜」

 

 

果林「そうね」

 

 

 

せつ菜「またこういうイベントやりたいですね!」

 

 

 

しずく「はい!私ももっともっと自分の可能性を広げたいです」

 

 

 

かすみ「かすみんも〜もっと可愛さに磨きをかけたいです」

 

 

璃奈「私ももっともっとみんなと繋がりたい」

 

 

 

エマ「私もみんなのいいところもっと知りたい!」

 

 

彼方「彼方ちゃんももっともっと強くなって遥ちゃんの自慢のお姉ちゃんになっちゃうぞ〜」

 

 

 

栞子「私も自分の限界をもっと超えたいです!」

 

 

 

 

俺「…」

 

 

 

歩夢「どうかしたの?」

 

 

 

俺「いや、なんていうか…」

 

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

俺「夕陽…。よし!」

 

 

 

歩夢「え?ちょっと」

 

 

 

俺は夕陽に向かって走った

 

 

 

果林「ちょ、どこ行くのよ」

 

 

 

俺「わかんない、けどなんかこうしたくて!」

 

 

 

愛「あーわかるー。なんかすごい楽しいことあったりするといてもたってもいられなくなって走りたくなるよねー!よーし、愛さんも付き合うぞー!」

 

 

 

かすみ「な、抜け駆けはなしですよ!愛先輩!かすみんも行きます!」

 

 

 

歩夢「あ、私も!」

 

 

 

せつ菜「ふふ、そうしたら皆さん!夕陽に向かって走りましょう!」

 

 

 

栞子「え、えぇ…」

 

 

 

果林「仕方ないわね、さぁ行くわよ、栞子ちゃん」

 

 

栞子「は、はい!」

 

 

 

 

彼方「しょうがないな〜尊君も遅れずについてきてね〜」

 

 

尊「はい!なんかすごく青春って感じですね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだ俺はもっと強くなる…。

俺に、いや俺たちに限界なんてない…俺たちの可能性は無限に広がって行くんだ…これからもずっとずっと…。

だから俺は、俺たちは走り続けるんだ!

 

 

 

 

 

〜fin〜



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サイドストーリー
第1話 『今の私』


どうも、トモカズです。
いよいよ始まりましたサイドストーリーです!
第1話の主役はせつ菜です。
時系列としては第1章 第4話直後になります。
それでは是非お楽しみください!


〜同好会結成直後〜

 

 

 

せつ菜『スクールアイドルが大好きなんでしょ、やりたいんでしょ、こんなパフォーマンスではファンのみんなに大好きな気持ちは届きませんよ!』

 

 

 

かすみ『でも!こんなの全然可愛くないです!熱いとかじゃなくてかすみは可愛い感じでやりたいんです!!』

 

 

 

せつ菜『!?』

 

 

 

 

 

 

私の大好きが誰かの大好きを否定していた…。

 

 

それは結局ただのわがままでしかなかった…。

 

 

 

 

 

 

けれどあの人は違った…。

 

 

誰かの大好きを否定しなかった…。

 

 

あの人と初めてデュエルした時のこと今でも思い出す…。

 

 

 

 

 

 

俺『たしかに生徒会長の言う通りかもしれない。』

 

 

 

かすみ『え?』

 

 

 

俺『目指す方向性が違くて時にはバラバラになるかもしれない。だったら目指す方向性が違うことを認めてその上で活動をすればいいんじゃないかな?」

 

 

 

菜々『どういう意味ですか?』

 

 

俺『そのまま通りさ、目指す方向性が違くても俺はいいと思うんだ。μ’sやAqoursだってそりゃすっごい息はあってるけど、でも目指してるところは本当に全員一緒とは限らないだろ。みんなそれぞれの思いを、プライドを、信念を持ってやってるんじゃないかな?デュエルだってさ、みんな全く違うデッキをみんな使うだろ、圧倒的な攻撃力で相手を倒すデッキだったり、相手に何もさせないようなロックデッキだったり、それこそエクゾディアみたいに特殊な勝利を狙うデッキを使うやつだっている。だからみんなバラバラは当たり前なんじゃないか、むしろそれがいいんじゃないのか。バラバラだから時にぶつかり合うこともあるかもしれない、でもだからこそそれを認めた時にもっともっと前に進めるんじゃないのか?互いの違いを認め合い、そして自分の足りないところを補っていく。そうして前に進めばいいんじゃないのかなって俺は思うんだけど。』

 

 

 

 

あの人は私に繋がりの意味を教えてくれた。

 

 

 

菜々『これが、あなたの言う前へ進む力ですか…結局その場しのぎただの気休めにしか過ぎない…やっぱりバラバラのままではダメなんですよ。必要なのは絶対的な力…そうあの時だって…』

 

 

 

俺『たしかに…たしかに生徒会長の言う通りかもな。必要なのは力なのかもしれない、だけど絶対的な力なんてない、俺が同好会の部員を集めるのに戦ってこれたのも、ここまでやってこれたのも、みんながいたからなんだ。バラバラな者同士が繋がってそして強くなれたんだ。全部一緒だったらそれはもうその人じゃない、バラバラだからこそ、繋がって強くなるんだ。』

 

 

 

 

そして最後まで決してデュエルを諦めなかった。

 

 

 

俺『そうだ、俺はファイアウォール・X・ドラゴンをベラマドンナのリンク先にエクシーズ召喚したのさ。よってエクシードの攻撃力は4500!』

 

 

菜々『私のベラマドンナとあなたのモンスターがリンクしたことにより攻撃力が上昇した…これが…繋がる力…』

 

 

俺『バトルだ!ファイアウォール・X・ドラゴンでトリックスター・ベラマドンナを攻撃!ライジング・クリプトリミット!!』

 

 

菜々『(私の…負け…)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜練習場〜

 

 

かすみ「うぎゃあ〜また負けた〜先輩強すぎます〜少しは手加減してくださいよ〜」

 

 

俺「悪いな、俺はいつでも全力でデュエルする主義だからさ。けどかすみ、今のプレイングすごくよかったよ」

 

 

かすみ「え!?本当ですか!?」

 

 

 

俺「あぁ、あそこであぁくるとはちょっと予想してなかったな」

 

 

 

かすみ「えへへ、かすみんだって〜ちょっとは成長してるんですよ〜」

 

 

 

 

 

せつ菜「(かすみさん…すごく楽しそう…それに部長…ちゃんとかすみさんのいいところを見てる…)」

 

 

 

 

 

〜ダンス練習場〜

 

 

 

彼方「ふぅ」

 

 

俺「お疲れ様、はいこれスポーツドリンク」

 

 

彼方「あぁ部長ありがとう〜。いや〜部長気がきくね〜」

 

 

俺「ダンスとか歌のことはよくわからないし、みんなの方が詳しいから俺にはこれくらいのことしかできないからさ」

 

 

 

彼方「そんなことないよ〜部長がちゃんと彼方ちゃんたちのこと見てるの知ってるよ〜」

 

 

 

俺「え?そうかな」

 

 

 

エマ「うん、部長のちょっとした提案ってね、実はすごく役に立ってるんだよ」

 

 

 

俺「そうかな…素人目で見てることがそんなに役に立ってるとは…」

 

 

 

彼方「時は客観的に見てくれる人も必要なんだよ〜」

 

 

 

 

せつ菜「(客観的に見てくれる人…そうだ…あの時の私はただ自分が追い求めているスクールアイドル像を皆さんに押し付けていた…)」

 

 

 

歩夢「せつ菜ちゃん、どうかした?」

 

 

せつ菜「え?あぁ、いやなんでもありません」

 

 

歩夢「そっか、ねぇせつ菜ちゃん、ちょっと見てほしいところあるんだけど見てもらっていいかな?」

 

 

せつ菜「えぇ、もちろんです」

 

 

 

 

数分後…

 

 

 

歩夢「ありがとうせつ菜ちゃん、すごく参考になったよ」

 

 

せつ菜「えぇ、どういたしまして…」

 

 

 

かすみ「むむむ、このままでは歩夢先輩に先を越されてしまう…せつ菜先輩、かすみんも見てもらえますか?」

 

 

 

せつ菜「えぇ、いいですよ」

 

 

 

 

かすみ「どうですか?」

 

 

せつ菜「どう…と言われると?」

 

 

 

かすみ「だからせつ菜先輩から見てかすみんの今のダンスどうでした?」

 

 

 

せつ菜「えぇ、そうですね…。私が追い求めるものとはちょっと違うので答えに困るというか…」

 

 

 

かすみ「えー、それじゃあかすみんのパフォーマンスがいまいちだったってことですか?」

 

 

 

せつ菜「いえ、そう言うことではないのですか。ですが私だったらもっとあそこはメリハリをつけると思います」

 

 

 

かすみ「でも〜それじゃあ可愛いくないんですもん〜」

 

 

 

せつ菜「で、ですが可愛いの一辺倒では見てる人が飽きたりしないでしょうか?」

 

 

かすみ「え?」

 

 

せつ菜「あぁ、いや…その…」

 

 

 

歩夢「で、でもかすみちゃんの可愛さがあれば見てる人はずっと魅力されちゃうよね、うん」

 

 

俺「そうそう。けどせつ菜のアドバイスもすごくいいと思う。可愛いの中にかっこ良さとか熱さがあったらより可愛いところが目立つし、何よりかっこ可愛いもありだと思うよ」

 

 

 

かすみ「……そ、そうですよね〜かすみんはどんなスタイルになっても結局可愛いし最後は可愛いが勝つんですよね〜。あ、かすみんあっちで練習してきますね…」

 

 

 

せつ菜「あ、かすみさん…」

 

 

歩夢「せつ菜ちゃん?」

 

 

せつ菜「すみません、何でもありません。私もあっちで練習してきますね…」

 

 

俺「…」

 

 

 

 

 

 

せつ菜「(またやってしまった…私の大好きを押しつけてかすみさんの大好きを否定してしまった…。かすみさんの大好きを否定したくなんかなかったのに…。これじゃあ前と同じ…)」

 

 

 

 

〜練習後〜

 

 

愛「みんなおっつー、また明日ね〜」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ドロン」

 

 

 

果林「しずくちゃん、これからまた鎌倉に帰るの?大変じゃない?」

 

 

しずく「えぇ、ですがだいぶ慣れたんですよ」

 

 

果林「そう、ちなみに朝何時に起きてるの?」

 

 

しずく「5時ですね」

 

 

 

果林「ご、5時!?す、すごいわね…」

 

 

しずく「そうですか?慣れれば案外いけますよ」

 

 

果林「そ、そう…さすがはしずくちゃんね…」

 

 

 

エマ「ほんと、偉いねしずくちゃんは。果林ちゃんなんかね」

 

 

 

果林「あぁ、エマこれ以上は言わなくていいのよ。しずくちゃんなんでもないからね、お疲れ様」

 

 

 

しずく「えぇ…お疲れ様です」

 

 

 

 

 

かすみ「…。かすみん今日は1人で帰りますので、先輩、歩夢先輩お疲れ様でした」

 

 

歩夢「う、うん…お疲れ様」

 

 

俺「あぁ、お疲れ様。気をつけてな」

 

 

歩夢「かすみちゃん、足早に帰っちゃったね…」

 

 

俺「そうだな。それに…」

 

 

歩夢「それに?」

 

 

俺「歩夢、このあとせつ菜と話があるから悪いけど先に帰っててもらえるかな?」

 

 

歩夢「うん、わかった。」

 

 

俺「それじゃあまた明日」

 

 

歩夢「うん、また明日ね」

 

 

 

 

彼方「それじゃあせつ菜ちゃんまた明日ね〜」

 

 

せつ菜「えぇ、お疲れ様です…」

 

 

 

 

俺「せつ菜ちょっといい?」

 

 

せつ菜「えぇ、いいですけど」

 

 

俺「よし。それじゃあちょっと一緒に行きたいところあるんだけど」

 

 

せつ菜「わかりました…」

 

 

 

 

 

 

〜スクールアイドルショップ〜

 

 

 

せつ菜「ここは…」

 

 

俺「スクールアイドルショップ、来たことある?」

 

 

せつ菜「えぇ、それは何度も」

 

 

俺「そっか、ちょっと俺だけだと入りにくかったからさ、一緒に来てもらったんだ」

 

 

せつ菜「そうですか、それなら歩夢さんとくればよかったのではないですか?」

 

 

俺「そうなんだけど…ほらせつ菜と来たほうがいろいろ教えてもらえるだろ。」

 

 

せつ菜「なら、歩夢さんも尚更連れてくればよかったのでは?」

 

 

俺「えっとー、ほら、俺あれなんだよ、テスト前に『俺全然勉強してないわー』って言って高得点とりたいタイプなんだよ。隠れて努力したいっていうかさ。と、とにかく行こう」

 

 

せつ菜「わかりました…」

 

 

 

〜店内〜

 

 

 

俺「しかしスクールアイドルにもいろんな人がいるんだな。あ、これ、μ'sか」

 

 

せつ菜「えぇ、さすがはμ'sですね、コーナーも大々的に作られています」

 

 

 

俺「こっちはAqoursか」

 

 

せつ菜「はい、やはりAqoursもμ'sに負けずの人気ですね!」

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

 

せつ菜「こ、これは…」

 

 

俺「どうかした?」

 

 

せつ菜「この缶バッジ、イベント限定ですごくレアなんですよ」

 

 

俺「へぇ〜」

 

 

せつ菜「一度でもいいから見てみたかったんです。それが今日見れてよかったです」

 

 

俺「そうか、ならよかった。なぁこのスクールアイドルは?」

 

 

せつ菜「えぇこのスクールアイドルはですね…」

 

 

 

 

数分後…

 

 

 

せつ菜「いやー、ついついいろいろと買ってしまいました!」

 

 

俺「楽しそうでなりよりだよ」

 

 

せつ菜「はい!スクールアイドルショップが楽しくないはずがありません!ここには大好きが溢れていますから!」

 

 

俺「そっか。そうだな。それに」

 

 

 

せつ菜「それに?」

 

 

 

俺「せつ菜が元気になってよかった」

 

 

 

せつ菜「え?あぁ…。もしかして部長、私を元気づけるために?(やっぱり見られてたんだ…)」

 

 

俺「まあな。さっ、帰ろう。途中まで送っていくよ」

 

 

せつ菜「えぇ」

 

 

 

俺「本当スクールアイドルっていろんな人がいるんだな」

 

 

せつ菜「えぇ、そうですね」

 

 

 

俺「さっきの店に行って改めて実感したよ」

 

 

 

せつ菜「そうですね…。なのに私…自分のスクールアイドル像を押しつけて…私の大好きを押し付けて誰かの大好きを否定した。今日だってかすみさんの大好きを…」

 

 

 

俺「なぁ、伝えることってすごく難しいよな」

 

 

 

せつ菜「え?」

 

 

 

俺「自分はそんなつもりじゃないんだけど、相手には違う風に捉えられちゃったりしてさ」

 

 

 

せつ菜「えぇ、そうですね…」

 

 

 

俺「俺も部長になってから常々思うんだ。どうやって伝えたらいいんだろう?ってさ。どうやったら自分の気持ちをちゃんと受け取ってもらえるんだろうって」

 

 

 

せつ菜「え?部長も悩んでいたのですか?」

 

 

 

俺「そりゃ悩むよ。今までこんなに人に何かを教えるってしたことないからさ。もし今俺に悩みがあるとしたらそれが1番かな」

 

 

 

せつ菜「そうですか…」

 

 

 

俺「けどなんというかさ矛盾しているようだけど、悩むけどそれが苦じゃないっていうか、自分の伝えたいことがちゃんと伝わったってわかった時、すごく嬉しいし、それをするのが俺の役目だと思ってるから」

 

 

 

せつ菜「そうですか、やっぱりあなたはすごいです」

 

 

 

俺「いや、俺なんか全然だよ。それよりすごいのはかすみの方だよ」

 

 

 

せつ菜「え?」

 

 

 

俺「かすみってさ言いたいこと言えるし、何よりかすみの言葉ってさ、なんていうかストレートに伝わるというか、そのまま伝わるというか。まぁいたずらとか照れ隠しも全然隠せてないくらい伝わってきゃうんだけどさ。それってすごいことだと思う。部長をやってて改めて思うよ」

 

 

 

せつ菜「たしかにそうですね…。あの時もかすみさんは…」

 

 

 

俺「せつ菜」

 

 

 

せつ菜「はい?」

 

 

 

俺「言葉で思いを伝えるのはたしかに難しいよな。けど今は自分の気持ちを伝えるのは言葉だけじゃないはずだ」

 

 

 

せつ菜「え?」

 

 

 

俺「せつ菜が腰に付けてるデッキケースは飾り?」

 

 

 

せつ菜「い、いえ!そんなことはありません!これは…」

 

 

 

俺「それはせつ菜の魂がこもったデッキ。ならその魂をかすみにぶつければせつ菜の思いも伝わるんじゃないか」

 

 

 

せつ菜「そう上手く行くでしょうか?」

 

 

 

俺「なあ、俺たちが初めてデュエルした時のこと覚えてる?」

 

 

 

せつ菜「えぇ、忘れませんよ。今でも思い出すくらいです」

 

 

俺「なら大丈夫だ。あの時だって言葉だけじゃ俺たちの気持ちは平行線だった。けどデュエルがあったから俺たちはわかりあうことができた。違うか?」

 

 

 

せつ菜「!? たしかにそうですね…あの時、あなたとのデュエルを通して私は繋がる力を実感しました」

 

 

 

俺「そうだ、それは俺がせつ菜に伝えたかったことなんだ」

 

 

せつ菜「…。わかりました!私やってみます!かすみさんに、同好会の皆さんに今の私の思いをぶつけてみます!」

 

 

俺「あぁ、その機会はあれが作るから任せておけ」

 

 

せつ菜「はい!ありがとうございます!」

 

 

 

俺「うん、ひとまずこれで安心だな。それじゃあまた明日」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

 

 

俺「さて、次はかすみだな」

 

 

俺はスマホを取り出した。

 

 

俺「出るかな…。あ、もしもしかすみ?」

 

 

 

かすみ「はーい、なんでしょう?」

 

 

 

俺「寝てた?もう寝てた?」

 

 

 

かすみ「寝てないですよ!今お肌のケアをしていました」

 

 

 

俺「そっかぁじゃあ邪魔したら悪いから切るか…」

 

 

 

かすみ「き、切らなくていいです!それでどうしたんですか?」

 

 

 

俺「明日、かすみの思うベストデッキを持ってきて」

 

 

かすみ「え?ベストデッキですか」

 

 

俺「そう、これなら誰にも負けないってデッキ」

 

 

かすみ「そんな急に言われても作れないですよ!」

 

 

俺「まぁ、それは冗談として。でも今のかすみができる魂を込めたデッキにしてきて欲しいんだ」

 

 

かすみ「ま、まぁそれなら…」

 

 

俺「よし、頼んだよ」

 

 

かすみ「わかりました…」

 

 

俺「それじゃ」

 

 

かすみ「え?それだけですか?」

 

 

俺「うん」

 

 

かすみ「なんだもっといろいろと話してくれるのかと…」

 

 

 

俺「俺が今ここであれこれ言うより明日思いっきりデュエルしてもらった方がいいかなって思って」

  

 

 

かすみ「むー、わかりました。でも先輩に勝てるかはわかりませんよ」

 

 

 

俺「あぁ、明日の相手は俺じゃないよ」

 

 

 

かすみ「え?誰です?」

 

 

 

俺「当日のお楽しみ。まぁサプライズってやつ」

 

 

かすみ「もーなんなんですかー」

 

 

 

俺「それじゃ、デッキ作りの邪魔しちゃ悪いから、頑張って」

 

 

 

かすみ「あぁ、ちょっと!」

 

 

 

俺は通話を切った。

 

 

俺「これでよしと」

 

 

 

 

かすみ「もー、なんなんですか先輩もー。こうなったら超絶無敵のかすみんデッキを組みますかね!覚悟してくださいね、明日の対戦相手さん!」

 

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

 

果林「あれ?今日部長は?それにせつ菜もかすみちゃんもいない…」

 

 

 

エマ「愛ちゃんと璃奈ちゃんもいないね」

 

 

 

彼方「寝坊かな〜」

 

 

 

しずく「こんなに大人数の寝坊ってあるんでしょうか…」

 

 

 

歩夢「あ、えーとですね、あの子たちはちょっと準備があるみたいでちょっとここで待ってもらえますか?」

 

 

 

果林「準備?何の準備かしら?」

 

 

 

歩夢「えーと、すぐに分かると思いますよ」

 

 

 

 

 

 

せつ菜「部長…ここで待ってって誰も来ない…。練習場だけ貸切にしてくれって…。なんとかは申請は通したけど…」

 

 

 

 

一方…

 

 

 

かすみ「ふふふ、超絶無敵のかすみんデッキで対戦相手をけちょんけちょんにしてやる…さ、早く先輩から連絡来ないかな…」

 

 

 

 

〜練習場〜

 

 

 

愛「おっけー、りなりー。照明の色もバッチリだよ!流石だね!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード てれてれ」

 

 

俺「よしこれで準備はできた。まずは歩夢に連絡してと」

 

 

 

 

 

 

歩夢「あ、あの子からだ。皆さん、私についてきてください」

 

 

果林「えぇ」

 

 

彼方「どこに行くの〜?」

 

 

歩夢「練習場です!」

 

 

 

 

エマ「あれ?真っ暗だね」

 

 

 

しずく「暗幕が垂れ下がっていますね」

 

 

 

彼方「こんなに暗いとスヤぁ〜」

 

 

 

果林「だめよ彼方、起きなさい」

 

 

 

 

俺「よし、歩夢たちが来たみたいだな。次はかすみだな。愛、MCは頼んだ」

 

 

 

愛「おっけー!任せて!」

 

 

 

璃奈は愛を照明で照らす

 

 

 

愛「さあさあ皆さん!本日集まり頂いたのは他でもありません!本日はこの虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のスペシャルエキシビションマッチを行いたいと思います!」

 

 

 

果林「スペシャルエキシビションマッチ?」

 

 

 

 

 

かすみ「なんか外が騒がしいですね。あ、先輩からだ。『もう来ていいよ』よし対戦相手さん覚悟してくださいね!」

 

 

 

愛「さぁまず最初のデュエリストはこちら!普通科1年、かすかすこと中須かすみ選手!」

 

 

 

 

かすみ「かすみんです!ていうかなんですかこれ!?」

 

 

 

愛「さぁ次のデュエリストはこちら!2年優木せつ菜選手!」

 

 

 

かすみ「え!?」

 

 

 

せつ菜「これは…うっ、スポットライト…眩しい…」

 

 

 

かすみ「もしかしてかすみんの相手ってせつ菜先輩…?」

 

 

 

せつ菜「(これが部長が用意してくれた舞台…)」

 

 

 

俺「璃奈、次の照明を」

 

 

 

璃奈「承知」

 

 

 

エマ「あ、明るくなった」

 

 

 

彼方「せっかくお昼寝できると思ったのに…」

 

 

 

しずく「見てください…お2人の照明…」

 

 

果林「せつ菜は炎と赤…」

 

 

歩夢「かすみちゃんはお花と黄色…」

 

 

しずく「まるでお2人を表しているような照明ですね!」

 

 

 

愛「さっすがりなりー、すっごくいい感じだよ!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード えっへん!」

 

 

 

かすみ「なんですかー、これー」

 

 

 

愛「あぁ、ごめん、ごめん、説明がまだだったね、これからうちの同好会のスペシャルエキシビションマッチを2人にしてもらうよ!」

 

 

 

かすみ「スペシャルエキシビションマッチ…?具体的に何をすればいいんですかー?」

 

 

 

愛「えっとねー、(なんていえばいい?ぶちょー)」

 

 

俺「(2人にデュエルしてもらう、それだけ)」

 

 

 

愛「2人にデュエルしてもらう!そんだけ!」

 

 

 

かすみ「なーんだ、そんなことのためにわざわざこんな大掛かりのセットを…」

 

 

 

果林「けどこれだけしてもらえた方が燃えるんじゃない?いやなら私が代わりにせつ菜とデュエルするわよ?」

 

 

 

かすみ「い、いえ!今日はかすみんがデュエルするんです!」

 

 

 

せつ菜「かすみさん…」

 

 

 

かすみ「せつ菜先輩!かすみんの全力のデュエル受けてください!」

 

 

 

せつ菜「かすみさん…わかりました!私も全力で行きます!」

 

 

 

愛「ルールはライフ4000の通常のデュエル。先攻後攻はかすみんが決めていいよ」

 

 

 

かすみ「え?いいんですか?ならもちろん先攻です!」

 

 

 

せつ菜「わかりました、行きます!かすみさん!」

 

 

かすみ「はい!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

かすみ「かすみんのターン、かすみんは永続魔法 アロマガーデニングを発動します。そしてアロマージーローズマリーを召喚します。永続魔法 アロマガーデニングの効果、ライフを1000回復します!」

 

 

 

かすみライフ4000→5000

 

 

かすみ「そして相手よりライフが多い時、手札のアロマージーローリエを特殊召喚できます。さらに永続魔法 ご隠居の大釜を発動します。このカードの発動処理としてカウンターを1つ乗せます。そしてカウンターを1つ取り除いてライフを500回復します」

 

 

 

かすみライフ5000→5500

 

 

 

かすみ「そしてローリエの効果!自分がライフを回復したことによりローリエをチューナーにします!」

 

 

 

璃奈「チューナーってことは…」

 

 

 

せつ菜「シンクロ召喚…」

 

 

 

かすみ「かすみんはレベル4のローズマリーにレベル1のローリエをチューニング!シンクロ召喚!レベル5!アロマセラフィーローズマリー!」

 

 

 

しずく「かすみさん、飛ばしていますね」

 

 

 

かすみ「ローズマリーの効果!自分のライフが相手より多い時、植物族の攻撃力は500アップします!かすみんはこれでターンエンドです!どうですか?1ターン目からシンクロ召喚ですよ」

 

 

 

せつ菜「やりますね、かすみさん。私のターン、ドロー。フィールド魔法 トリックスター・ライトアリーナを発動します!」

 

 

 

愛「あれって…」

 

 

 

エマ「せつ菜ちゃんの新しいフィールド魔法!」

 

 

 

せつ菜「そしてトリックスター・ヒヨスを通常召喚、私はトリックスター・ヒヨスをリンクマーカーにセット、リンク召喚、リンク1、トリックスター・ブルム!さらにライトアリーナの効果、リンク素材となったヒヨスを墓地から特殊召喚します!続けてヒヨスとブルムでリンク召喚!リンク2、トリックスター・ホーリーエンジェル!!」

 

 

 

愛「せっつーのエースモンスター!」

 

 

 

彼方「せつ菜ちゃんも飛ばしてるね〜」

 

 

 

せつ菜「(そうです、私はこのデュエルでかすみさんに思いを伝えるんです。)手札のトリックスター・キャロベインの効果!自分のフィールドにモンスターがいない、またはトリックスターモンスターのみの時、このカードは特殊召喚できます!そしてホーリーエンジェルの効果!このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、相手に200ダメージを与えます!」

 

 

 

 

かすみライフ5500→5300

 

 

 

 

かすみ「むむ、これくらい…」

 

 

 

せつ菜「そしてこの効果で与えたダメージだけホーリーエンジェルの攻撃力をあげます!」

 

 

 

かすみ「でも攻撃力が2200になってもかすみのローズマリーの攻撃力は2500、まだ勝てませんよ」

 

 

 

せつ菜「わかっています!速攻魔法 トリックスター・ブーケ!このカードの効果によりトリックスター・キャロベインを手札に戻し、ホーリーエンジェルの攻撃力をキャロベインの元々の攻撃力分加えます!」

 

 

 

エマ「つまりホーリーエンジェルの攻撃力は4200…」

 

 

 

彼方「それだけじゃないね、キャロベインが手札に戻ったことによりせつ菜ちゃんのトリックスターが次のターン、攻撃されても攻撃力を上昇させられる。うん、実に無駄のない戦略だね」

 

 

せつ菜「バトルです!ホーリーエンジェルでローズマリーを攻撃です!」

 

 

 

かすみ「きゃあ」

 

 

 

かすみライフ5300→3600

 

 

 

せつ菜「私はこれでターンエンドです。どうです、かすみさん私の全力受け取ってもらえました」

 

 

 

かすみ「むむむ、たしかにローズマリーは破壊されちゃいましたけどまだライフは残ってますから!」

 

 

 

せつ菜「え、えぇ(あれ…私の思い…伝わっていない…?)」

 

 

 

俺「(たしかにトリックスター・ブーケとキャロベインのコンボ、無駄のない戦略だった…けど、どうもせつ菜が焦ってるように見える…。せつ菜…。)」

 

 

 

かすみ「かすみのターン、ドローです。ご隠居の大釜の効果、スタンバイフェイズにカウンターを1つ乗せます。そして手札のアロマセラフィーアンゼリカの効果、このカードを墓地に送り墓地のアロマセラフィーローズマリーの攻撃力分ライフを回復します」

 

 

 

かすみライフ3600→5600

 

 

 

エマ「またライフが逆転しちゃった」

 

 

 

果林「かすみちゃんのデッキはライフを回復しながらアドバンテージを広げていく戦略なのに対してせつ菜はバーンダメージを1ターンに何度も繰り返すデッキ…お互い長所と短所を潰し合う組み合わせね」

 

 

 

歩夢「つまり2人のデッキは真逆…」

 

 

 

 

俺「(そう使うデッキも真逆なら熱いパフォーマンスを望むせつ菜と可愛いパフォーマンスを望むかすみ。この2人が本気でぶつかり合うことでお互いを理解できると俺は信じてる…)」

 

 

 

 

かすみ「ここで魔法カード 死者蘇生を発動です!墓地からアロマセラフィーローズマリーを特殊召喚します!さらに墓地のアンゼリカの効果!自身を特殊召喚します!かすみんはレベル5のアロマセラフィーローズマリーにレベル1のアンゼリカをチューニング!シンクロ召喚!レベル6!アロマセラフィースイートマジョラム!!」

 

 

 

 

愛「きた!かすかすのエースモンスター!」

 

 

 

かすみ「かすみんです!アロマガーデニングの効果、ライフを1000回復します!」

 

 

 

かすみライフ5600→6600

 

 

 

かすみ「さらにスイートマジョラムの効果!デッキから永続罠 恵みの風をを手札に加えます!さらにご隠居の大釜の効果!カウンターを1つ取り除きライフを500回復します!」

 

 

 

かすみライフ6600→7100

 

 

 

かすみ「(せつ菜先輩の手札にはキャロベインがいる…なら…)カードを1枚ふせてターンエンドです」

 

 

 

せつ菜「私のターン、ドロー!(もっともっと私の思いをかすみさんに伝えないと!もっともっと全力で!)」

 

 

 

かすみ「この瞬間、永続罠 恵みの風を発動です!そして恵みの風の効果、墓地のアロマセラフィーローズマリーをデッキに戻してライフを1000回復します!」

 

 

 

かすみライフ7100→8100

 

 

 

かすみ「そしてライフが回復したことによりスイートマジョラムの効果!ホーリーエンジェルを破壊します!」

 

 

 

せつ菜「くっ…。ですがまだです!私の思いはまだ全然かすみさんに届けられていません!」

 

 

 

かすみ「え?」

 

 

 

せつ菜「私の思いが届くまでなんでも私は行きます!装備魔法 トリックスター・マジカローラを発動します!墓地からホーリーエンジェルを特殊召喚し、このカードを装備します!バトルです!ホーリーエンジェルでアロマセラフィースイートマジョラムを攻撃です!この瞬間、手札のトリックスター・キャロベインの効果!このカードを墓地に送り、ホーリーエンジェルの攻撃力を元々と攻撃力アップさせます!」

 

 

 

しずく「これでホーリーエンジェルの攻撃力は4000です」

 

 

 

かすみ「くぅ」

 

 

 

 

かすみライフ8100→6300

 

 

 

せつ菜「はあはあ、これでターンエンドです」

 

 

 

俺「そういうことか」

 

 

愛「ん?どうしたの?」

 

 

 

俺「せつ菜は自分の思いを伝えてようと必死になりすぎてるんだ。」

 

 

愛「たしかに今日のせっつーのプレイング、いつもより前のめりだよね」

 

 

 

 

せつ菜「どうです!かすみさん、私の思いは伝わりましたか!?」

 

 

 

かすみ「思いですか…」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

かすみ「正直…せつ菜先輩が何を伝えようとしているのかかすみんには全然わかりません…」

 

 

せつ菜「え…」

 

 

かすみ「だってこんなの全然せつ菜先輩らしくないですよ!」

 

 

 

せつ菜「かすみさん…」

 

 

 

かすみ「たしかにせつ菜先輩は熱いですけど、デュエルの時はちゃんと相手をみてデュエルするじゃないですか。でも今のせつ菜先輩はただガツガツ来るだけど何を伝えたいのか全然わかんないです!」

 

 

 

せつ菜「!?」

 

 

 

俺「かすみ…相変わらずストレートに言うな。けどその通りだ」

 

 

せつ菜「(そうだ…私、自分の思いを伝えようと必死でかすみのこと全然見てなかった…。部長が伝えたかったのはそういうことじゃないんだ…思いをぶつけるだけじゃなくてデュエルで対話をする…それが部長が伝えたかったこと…なのに私…)」

 

 

 

歩夢「せつ菜ちゃん…」

 

 

 

せつ菜「すみません…かすみさん…。私、また自分のわがままをかすみさんに押し付けてしまって…。これじゃあ前と何も変わらないですよね。自分の大好きで誰かの大好きを否定して…私のわがままで同好会を壊した…。せっかく部長が皆さんが機会を作ってくれたのにこれじゃあ…」

 

 

 

かすみ「あのー」

 

 

せつ菜「はい」

 

 

 

かすみ「よくわかんないですけどかすみん、せつ菜先輩のこと恨んでないですよ」

 

 

せつ菜「え?」

 

 

かすみ「たしかにあの時はかすみんは可愛い感じでやりたかったのに熱いことばかり言われてむむっときちゃいましたけど、でも、かすみんにはせつ菜先輩のようにはっきりと違う意見を言ってくれる人が必要なんです!たしかに先輩の言うようにバラバラでもいいと思います。けどだからいろんな人の意見とかそういうのあってもいいも思うんです」

 

 

 

せつ菜「かすみさん…!」

 

 

 

彼方「うんうん、その通りだよ〜かすみちゃんも大きくなったね〜」

 

 

 

かすみ「だからせつ菜先輩、かすみんに思いをぶつけたいならいつも通りのデュエルをしてください。別に焦ることはないですよ、かすみんはそんなやわじゃないですし」

 

 

 

せつ菜「かすみさん…ありがとうございます!わかりました!これから私らしく私の大好きなデュエルを貫きます!」

 

 

 

かすみ「とは言ってもかすみんのターンなんですけどね。かすみんのターン、ドロー。にヒヒいいカードを引きました、かすみんはアロマージージャスミンを召喚です。さらに永続罠 恵みの風を発動です!ライフを1000支払い墓地からアロマセラフィースイートマジョラムを特殊召喚します!」

 

 

かすみライフ6300→5300

 

 

かすみ「続けて永続魔法 アロマガーデニングの効果、ライフを1000回復します」

 

 

かすみライフ5300→6300

 

 

かすみ「そしてスイートマジョラムの効果でホーリーエンジェルを破壊します!」

 

 

 

せつ菜「くっ、さすがですね」

 

 

 

かすみ「まだまだ!ジャスミンの効果で1枚ドローします。そしてジャスミンの効果でかすみんは植物族をもう一度召喚できます。かすみんはアロマージーカナンガを召喚します。見てください!かすみんのこの可愛いモンスターたちを!」

 

 

 

せつ菜「すごい…手札1枚からこのフィールド…それにモンスターたちもすごく可愛い…。そっかこれがかすみんのやりたいデュエル…。すごく伝わってきます!かすみさん、最高です!かすみさんの大好きもっと私にぶつけてください!」

 

 

 

かすみ「もちろんです!覚悟してくださいね!せつ菜先輩!バトルです!スイートマジョラム、カナンガ、ジャスミンの全員でダイレクトアタックー!」

 

 

 

せつ菜「きゃあ」

 

 

 

せつ菜ライフ4000→300

 

 

 

かすみ「かすみんはこれでターンエンドです」

 

 

 

果林「せつ菜のライフは300」

 

 

 

エマ「それに対してかすみちゃんは6300…」

 

 

 

彼方「6000も差がついちゃったね〜」

 

 

 

しずく「せつ菜さん、ここが正念場ですね」

 

 

 

せつ菜「(ライフは残り300…。でも私にはライフが残っている。次のドローに全てをかけます。)行きます!私のターン、ドロー!」

 

 

璃奈「ゴクリ」

 

 

 

 

せつ菜「きました!デッキのカードを10枚除さて魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動します!このカードの効果により2枚ドローします!速攻魔法 サイクロンを発動!かすみさんの永続罠 恵みの風を破壊します!」

 

 

 

かすみ「ならこの瞬間、永続罠 恵みの風の効果を発動します!ライフを1000支払い墓地からアロマセラフィーローズマリーを特殊召喚します!さらにアロマガーデンの効果でライフを1000回復します!続けてスイートマジョラムの効果でトリックスター・ライトアリーナを破壊です!」

 

 

 

せつ菜「ですがこれで恵みの風とスイートマジョラムのコンボを崩しました!これからモンスター同士の拳で語り合わせてもらいます!」

 

 

歩夢「拳って…」

 

 

果林「でもいいんじゃない?いつもせつ菜らしくなってきたわね」

 

 

 

せつ菜「まずはトリックスター・キャンディナを通常召喚、そして効果発動。デッキから魔法カード トリックスター・フェスを手札に加えます。さらに私はフィールド魔法 トリックスター・ライブステージを発動します!」

 

 

 

 

かすみ「3枚目のフィールド魔法!?」

 

 

 

せつ菜「ライブステージの発動処理として墓地からトリックスター・キャロベインを手札に加えます。私は魔法カード トリックスター・フェスを発動!トリックスタートークンを2体特殊召喚します。そしてキャンディナとトリックスタートークンでリンク召喚!リンク2、トリックスター・ホーリーエンジェル!!」

 

 

 

かすみ「2体目のホーリーエンジェル!?」

 

 

 

せつ菜「続けてトリックスタートークン体でリンク召喚!リンク1、トリックスター・ブルム!そしてホーリーエンジェルの効果、このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、相手に200のダメージを与えます!」

 

 

 

かすみ「くぅ、これくらい」

 

 

 

かすみライフ6300→6100

 

 

 

せつ菜「続けて手札のトリックスター・キャロベインの効果、自身をホーリーエンジェルのリンク先に特殊召喚します!ホーリーエンジェルの効果、さらに200ダメージを与えます!」

 

 

 

かすみライフ6100→5900

 

 

せつ菜「続けてトリックスター・ブルムとキャロベインでリンク召喚!リンク2、トリックスター・スイートデビル!ホーリーエンジェルの効果!さらに200のダメージです!」

 

 

 

かすみ「くぅ」

 

 

かすみライフ5900→5700

 

 

せつ菜「さらにフィールド魔法 トリックスター・ライトステージの効果、自分フィールドにトリックスターリンクモンスターがいる時、トリックスタートークンを特殊召喚できます!」

 

 

 

 

彼方「あの位置はホーリーエンジェルのリンク先だねー」

 

 

 

せつ菜「よってさらに200のダメージです!」

 

 

 

かすみライフ5700→5500

 

 

 

愛「もしかしてせっつー、このターンでかすかすのライフを全部削る気?」

 

 

 

俺「もしかしなくてもそうだろうな」

 

 

 

愛「マジ?ライフ差は6000もあったのに」

 

 

 

俺「それでも思いの強さで勝ちに行く、それがせつ菜のデュエルさ」

 

 

 

 

せつ菜「さらにトリックスタートークンでリンク召喚!リンク1、トリックスター・ブルム!」

 

 

 

 

エマ「3体目のブルム!?」

 

 

 

せつ菜「ホーリーエンジェルの効果でさらに200ダメージです!」

 

 

 

かすみ「きゃ、ほんとにせつ菜先輩かすみんのライフを…」

 

 

かすみライフ5500→5300

 

 

 

せつ菜「そしてようやくこのカードを使う時がきました!私は魔法カード トリックスター・フュージョンを発動!」

 

 

 

果林「トリックスター・フュージョン!?」

 

 

 

彼方「せつ菜ちゃんあんなカード持ってたんだね〜」

 

 

 

俺「(トリックスター・フュージョン…融合カードか…1人じゃなくて仲間と共に前に進む…。これが今のせつ菜なんだな)」

 

 

 

せつ菜「私はフィールドのトリックスター・スイートデビルとトリックスター・ブルムで融合!聴かせてあげましょう!トリックスターが奏でる音楽を。融合召喚!トリックスターバンド・ギタースイート!」

 

 

 

 

かすみ「ゆ、融合モンスターなんて聞いてないですよ!せつ菜先輩!」

 

 

 

せつ菜「はい!これはかすみさんとのデュエルのためのとっておきのカードですから!」

 

 

 

かすみ「かすみんのデュエルのためのカード…」

 

 

 

せつ菜「はい!私の大好きな気持ちとかすみさんの大好きな気持ち、お互いそれぞれを尊重しあえば、それはすごい力になるって。多分部長はそれを伝えたかったんだと思います。そして私気づいたんです!かすみさんの可愛いデュエルは他の誰にも真似できないすっごく素晴らしいデュエルなんだって。すみません、私の好みばっかり押し付けて、私の考えばっかりを押し付けて。でもこれからは誰かを大好きを否定しない、誰かの大好きの背中を押してあげられるそんなに人になります!だからまずは私の大好きを受け取ってください!かすみさん!」

 

 

かすみ「せつ菜先輩の大好きなんてかすみん受け止められる気が…先輩なんとかしてください!」

 

 

俺「いや、それができるのはかすみだけだ。頑張れ!」

 

 

 

かすみ「そ、そんな〜」

 

 

 

せつ菜「えへへ、ホーリーエンジェルの効果とギタースイートの効果で400ダメージです!」

 

 

 

かすみ「ひぃ〜」

 

 

 

かすみライフ5300→4900

 

 

 

 

 

せつ菜「そしてホーリーエンジェルはトリックスターモンスターの効果ダメージで相手が受けたダメージ分攻撃力がアップします!かすみさんがこのターン受けた効果ダメージは1400です!さらにギタースイートも自身の効果で攻撃力が400アップします!」

 

 

 

かすみ「で、ですがアロマージーカナンガの効果でせつ菜先輩のモンスターの攻撃力は500ダウンです!」

 

 

せつ菜「バトルです!トリックスターバンド・ギタースイートでアロマージーカナンガを攻撃!アンビシャスコード!!」

 

 

 

かすみ「くぅ〜」

 

 

 

かすみライフ4900→4200

 

 

 

せつ菜「続けてホーリーエンジェルでアロマージージャスミンを攻撃です!」

 

 

 

かすみ「ひぃ〜か弱いジャスミンを狙わないで〜」

 

 

 

せつ菜「いいえ!全力で勝ちに行かせてもらいます!それが私のデュエルです!」

 

 

 

かすみ「ひぃ〜」

 

 

 

かすみライフ4200→900

 

 

 

かすみ「で、でもこれでせつ菜先輩の攻撃できるモンスターはいなくなりました、次のターンでかすみんの超絶デスティニードローで一気に逆転ですよ」

 

 

 

せつ菜「それはどうでしょう?」

 

 

 

かすみ「え?」

 

 

 

せつ菜「メインフェイズ2、私はトリックスター・ライブステージの最後の効果を発動します!相手フィールドに魔法・罠カードがある時、トリックスタートークンを特殊召喚します!そして私の切り札を呼ぶのはこれからです!」

 

 

 

かすみ「切り札ってまさか!?」

 

 

 

せつ菜「アローヘッド確認!召喚条件はトリックスターモンスター2体以上!私はリンク2のトリックスター・ホーリーエンジェルとトリックスターバンド・ギタースイート、トリックスタートークンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク4!トリックスター・ベラマドンナ!!」

 

 

 

かすみ「や、やっぱりぃ〜」

 

 

 

 

せつ菜「ベラマドンナの効果!墓地のトリックスターモンスターの種類×200相手にダメージを与えます!私の墓地のトリックスターは6種類!よって1200のダメージです!かすみさん!私の大好きを受け取ってください!!」

 

 

 

かすみ「そ、そんな〜」

 

 

 

かすみライフ900→0

 

 

 

 

 

かすみ「あ〜あんなにライフ差があったのにまさか負けるなんて…でも次は負けませんよ!せつ菜先輩!」

 

 

せつ菜「はい!かすみさんとのデュエル最高に楽しかったです!私はいつでも受けてたちます!」

 

 

 

果林「2人ともいいデュエルだったわ」

 

 

エマ「うんどっちも輝いてたよー」

 

 

 

かすみ「ま、まぁかすみんはいつもきらきら輝いてますからね」

 

 

 

俺「せつ菜、かすみお疲れ様」

 

 

 

かすみ「あー、先輩、せつ菜先輩が対戦相手なら先に言っててくださいよー、せつ菜先輩だけ対戦相手知ってて不利じゃないですか〜」

 

 

 

俺「あぁ、ごめん、ごめん、けどそれでもライフ300までかすみは削ったんだ。それってすごいことだと思うよ」

 

 

 

かすみ「え?そ、そうですよね〜もーさすが先輩わかってますね〜」

 

 

 

愛「相変わらずチョロいな〜かすかすは」

 

 

 

かすみ「かすみんです!あと全然ちょろくないです!」

 

 

 

歩夢「せつ菜ちゃん、元気になった?」

 

 

 

せつ菜「はい!私の悩みも解消されたました。これからは私は誰かの大好きを大切にしたいと思います。みんなバラバラで当たり前なんです。それを認めて誰かの大好きの味方になれるそんな人になりたいんです!」

 

 

 

俺「そうか…。せつ菜ならきっとなれるよ」

 

 

 

せつ菜「ありがとうございます!」

 

 

 

愛「さっ、デュエルも終わったし片付けしないとねー」

 

 

かすみ「えー、このままでずっとスポットライトをかすみんに当ててくれててもいいんですよー」

 

 

璃奈「そう?じゃあ」

 

 

 

かすみ「ちょ、ちょっとりな子それは眩しすぎだって」

 

 

 

歩夢「あはは」

 

 

 

果林「さ、やるわよ片付け」

 

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

せつ菜「あ、あの部長…」

 

 

 

俺「ん?」

 

 

 

せつ菜「本当にありがとうございました」

 

 

 

俺「あぁ、気にするなって。部員の悩みを解決するのも部長の役目だから」

 

 

 

せつ菜「それでも本当にありがとうございます。それと…」

 

 

 

俺「それと?」

 

 

 

せつ菜「見ていてください!今の私を。誰かの大好きを応援してあげられるそんな私になってみせます!」

 

 

 

俺「あぁ、もちろんだ」

 

 

せつ菜「ありがとうございます!」

 

 

俺「それじゃあ片付け行こうか」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

こうして私の悩みは解決した。

 

 

バラバラなのを認める強さ

 

 

そして誰かの大好きを応援してあげられる優しさ

 

 

私は必ず掴み取って見せます!

 

 

 

 

〜fin〜

 



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第2話 『決意の光』

どうも、トモカズです。
今回の主役は栞子です。時系列は本編最終話後となっております。
それではお楽しみください!


 

 

副会長「はぁ…」

 

 

書記「どうしたんですか?副会長」

 

 

副会長「ちょっといろいろと…」

 

 

 

書記「話してください、力になりますよ」

 

 

 

副会長「生徒会長のことなんだけど…」

 

 

 

書記「生徒会長がどうしたんですか?」

 

 

 

副会長「生徒会長がスクールアイドル同好会に入ってからすごく学校生活を楽しく送ってるのはこっちとしても嬉しいんだけど…」

 

 

 

書記「けど?」

 

 

 

副会長「前より私たちを頼ってくれなくなった気がして…」

 

 

 

書記「たしかに…。生徒会の仕事も前生徒会長の中川さんがよく手伝ってくれるようになりましたしね…」

 

 

副会長「うん…だから私たち必要なくなっちゃったのかなって」

 

 

 

書記「え!?」

 

 

 

副会長「あぁ、ごめん。私の勝手な被害妄想だから気にしないで」

 

 

 

書記「けど確かにもっと頼って欲しいですよね、同じ生徒会なんだし、私たちは生徒会長についていくって決めたので…。」

 

 

 

副会長「うん。それに…」

 

 

 

書記「それに?」

 

 

 

副会長「もっと生徒会長と仲良くなりたいんだよね」

 

 

 

書記「たしかに仲良くなれば仕事ももっと円滑に進みますしね」

 

 

副会長「うん、それにあの人は私の適性を見出してくれた。私、この生徒会の仕事が好きだから。だから生徒会長にはすごい恩義を感じてるんだ。だからもっともっと仲良くなりたい…」

 

 

 

書記「ならまずは生徒会長じゃなくて三船さんと呼んでみるのはどうでしょう?」

 

 

 

副会長「なるほど!それ名案!」

 

 

書記「ですよね!」

 

 

 

副会長「明日から早速試してみよう!」

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

 

副会長「み、み、み」

 

 

 

書記「(副会長、あとちょっと!)」

 

 

 

栞子「?」

 

 

 

副会長「み、み、み…生徒会長!」

 

 

 

書記「(あぁ、あとちょっとだったのに!)」

 

 

 

栞子「なんでしょう?」

 

 

 

副会長「このあとも同好会ですか?」

 

 

栞子「えぇ、そうですが」

 

 

副会長「ですよね…怪我には気をつけてください」

 

 

 

栞子「ありがとうございます。では私はここで」

 

 

 

副会長「はい、また明日…」

 

 

 

 

書記「副会長!」

 

 

副会長「わかってるよ!でもいざ呼ぶとなると踏ん切りつかなくて…」

 

 

 

書記「わかりました。こうなったら荒療治です!」

 

 

副会長「え?何するの?」

 

 

 

書記「私に任せてください!」

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

 

尊「やぁ、栞子ちゃん」

 

 

栞子「尊さん、こんにちは」

 

 

尊「同好会はどう?」

 

 

栞子「えぇ、とても順調ですよ」

 

 

尊「そっか、ならよかった」

 

 

 

栞子「ただ」

 

 

 

尊「ただ?」

 

 

 

栞子「やはり部長がいないと寂しくないと言ったら嘘になります」

 

 

尊「そうだよね」

 

 

 

栞子「はい、短い間でしたが私はあの方からいろいろなことを学ばせてもらいました。繋がる力やデュエルのこと」

 

 

 

尊「やっぱりみんな寂しいんだね」

 

 

 

栞子「はい…皆さん口には決して出しませんしそんな素振りは見せません。けど私にはわかります、部長がいなくてみんな寂しいと」

 

 

尊「そうだね、それくらい僕たちにとって彼は大きな存在だった」

 

 

栞子「えぇ、ですが落ち込んでる暇はありません。部長が帰って来るときにはもっともっとレベルアップするって部長に約束しましたから」

 

 

尊「あぁ、そうだな。僕ももっともっと強くならないと」

 

 

 

そこへ

 

 

 

書記「生徒会長ー!」

 

 

 

尊「君は確か生徒会の書記の人…」

 

 

栞子「どうしたのですか?」

 

 

書記「副会長が…副会長が…」

 

 

栞子「副会長がどうかしたのですか?」

 

 

 

副会長「拐われてしまいました!」

 

 

 

尊「なんだと!?」

 

 

 

栞子「それは本当ですか?」

 

 

 

書記「はい…校外の清掃活動を副会長としていたところスケバン風の高校生が突如現れて副会長を拐って行ってしまったんですー!」

 

 

 

尊「大変だ、すぐに警察に」

 

 

書記「あぁ、ちょっと待ってください!そのスケバンは警察、教師、ほかの学生にそのことを話したら副会長に危害を加えるって言ってるんです!それで副会長を返して欲しければここに1人で来いって言ってるんです」

 

 

 

尊「そんなこんなの罠だ、僕が行くよ」

 

 

書記「あぁ、そのスケバンは生徒会長に来いと」

 

 

栞子「私に…」

 

 

尊「どうして副会長が…」

 

 

 

栞子「おそらく私への仕返しかと」

 

 

 

尊「仕返し?」

 

 

 

栞子「えぇ、以前ボランティア活動中に風紀を乱す他校の生徒を注意したことがあります。そしてそれは1度や2度ではありません。ですのでその人たちが私に恨みを持っていても不思議ではありません。」

 

 

 

尊「そんな、ただの八つ当たりじゃないか」

 

 

 

栞子「それに今日の清掃の当番は本来私でした。しかし私の未処理の書類の多さに見かねた副会長が清掃の当番を変わってくださったのです。私がもっと効率よく仕事をして、彼女が当番を変わらなければこうなることはありませんでした。全ては私の責任です」

 

 

 

尊「そんな栞子ちゃんの責任じゃないよ、悪いのは副会長をさらったやつだ」

 

 

 

栞子「ありがとうございます。ですがこれは私の身から出た錆です。この落とし前は私自身でつけます。」

 

 

 

尊「栞子ちゃん…」

 

 

 

栞子「大丈夫です。私は何があっても副会長を連れて帰ってきます。私は部長と約束したんです。この学校をもっともっとよくするって。」

 

 

 

尊「やばくなったらすぐに連絡してくれ。必ず駆けつける」

 

 

 

栞子「えぇ、わかりました。それと」

 

 

尊「それと」

 

 

栞子「決して部長にこのことは話さないでください」

 

 

尊「え?」

 

 

栞子「彼のことです。下手したらアメリカから日本に帰ってきてしまうかもしれません。そんな迷惑はかけられません」

 

 

 

尊「わかった…気をつけて」

 

 

 

栞子「はい、それでは座標を」

 

 

 

書記「えぇ、ここです」

 

 

 

尊「栞子ちゃん…」

 

 

 

 

 

 

〜指定座標に向かう道〜

 

 

 

栞子『(部長…あなたは以前拐われたかすみさんを助けに行ったんですよね…。それだけじゃない…あなたはもっともっと過酷なデュエルをしてきた。けれどあなたは決して逃げなかった。最後の最後まで自分を信じて戦った。本当に尊敬します。私…本当は怖いです…。絶対に副会長を連れ戻せる自信だってないです…。怖くて手が震えます。本当は1番先にあなたに相談したい…。あなたの声が聞きたい…あなたに励まして欲しい…。けれどあなたは今自分が進むべき道を進んでいる。だから私も自分のなすべきことをします。だから…遠くでどうか私を見守ってください、私の決意を!)』

 

 

 

 

 

 

 

〜河川敷〜

 

 

 

???「本当に来るんだろうな?」

 

 

 

副会長「絶対来ます!生徒会長は…三船さんは必ず来ます!」

 

 

 

 

そこへ

 

 

 

 

栞子「副会長!」

 

 

副会長「生徒会長!来てくれたんですね…」

 

 

???「きたか三船栞子」

 

 

栞子「あなたは…紫苑学院3年風紀委員の志賀仁美さん」

 

 

副会長「ご存知なんですか?生徒会長」

 

 

栞子「えぇ、一度ボランティア活動の時にお会いしたことがあります。秩序を保つには力が必要、それが志賀さんのモットーでしたね。相変わらず風紀委員なのに風紀を乱しているのですか?」

 

 

 

仁美「相変わらず鼻につくやつだな。まぁいいや要件はわかってるよな?」

 

 

栞子「えぇ、まさか副会長を拐ったのがあなただとは。私が思っていた相手とは違いましたがあなたなら納得が行きます」

 

 

仁美「ふん、なんとでも言えよ。」

 

 

 

栞子「さぁ私は1人で来ました。副会長を返してください」

 

 

 

仁美「ただで返すわけにはいかない。この俺とデュエルをして勝ったら返してやる」

 

 

 

栞子「やはりそうなりますか、ですが想定内です。あなたを倒し副会長を必ず取り戻します」

 

 

 

副会長「生徒会長…」

 

 

 

仁美「ふん、なら行くぞ!」

 

 

 

栞子「えぇ」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

 

一方…

 

 

 

草薙「どうした?尊?元気ないな?」

 

 

尊「え?そう?」

 

 

 

草薙「どうした?なんか悩みか?」

 

 

尊「え、あぁ…いや彼だったらどうするんだろうって思うことがあって…」

 

 

草薙「なんだ話してみろよ」

 

 

尊「…」

 

 

 

 

 

〜栞子vs仁美〜

 

 

 

栞子「先攻はもらいます。手札の竜輝巧ールタδをリリースして手札の竜輝巧ーバンαを特殊召喚します。バンαの効果、デッキからサイバーエンジェルー弁天ーを手札に加えます。さらに墓地のルタδの効果、手札のサイバーエンジェルー弁天ーをリリースして自身を特殊召喚します。そして弁天の効果、デッキからもう1体の弁天を手札に加えます。さらにルタδの効果、デッキから儀式魔法 流星輝功群を手札に加えます。そして儀式魔法 流星輝功群を発動!フィールドの攻撃力2000のバンα、ルタδをリリースして儀式召喚!星列に眠る記憶、覚醒の刻—。降臨せよ、竜儀巧ーメテオニス=DRA!」

 

 

 

 

副会長「あれは生徒会長のエースモンスター!」

 

 

 

仁美「いきなりエースのお出ましか」

 

 

 

栞子「私はこれでターンエンドです」

 

 

 

仁美「いきなり攻撃力4000か」

 

 

 

副会長「それだけじゃないよ、DRAにはあなたのモンスターを直接墓地送りにする効果を持っている」

 

 

 

仁美「なるほど、それは厄介だな。だが、俺のターン、ドロー。速攻魔法 禁じられた聖杯を発動。この効果によりDRAの攻撃力を400アップさせる代わりにDRAの効果は無効になる」

 

 

 

栞子「くっ、早速対策をしてきましたか」

 

 

 

仁美「さらに、相手フィールドにモンスターが存在し自分フィールドにモンスターがいない時、手札のH・C 強襲のハルベルトは特殊召喚できる。さらにH・C サウザンド・ブレードを通常召喚」

 

 

 

栞子「レベル4のモンスターが2体…まさか」

 

 

 

仁美「そのまさかだ!俺はレベル4のハルベルトとサウザンド・ブレード2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!光纏いて現れろ!闇を切り裂くまばゆき王者!H-C エクスカリバー!」

 

 

 

栞子「エクスカリバー…」

 

 

 

仁美「お前が攻撃力4000の大型モンスターで来るならこっちも大型モンスターで行かせてもらう。俺はエクスカリバーのオーバーレイユニット2つを取り除き効果発動!エクスカリバーの攻撃力を元々の攻撃力の倍にする!」

 

 

 

副会長「エクスカリバーの攻撃力は2000だから…」

 

 

 

栞子「攻撃力は4000…」

 

 

 

副会長「でもそれじゃああなたの禁じられた聖杯で攻撃力がアップしたDRAには及ばないよ」

 

 

 

仁美「わかってる、俺は魔法カード ヒロイック・チャンスを発動!エクスカリバーはこのターン直接攻撃ができないが攻撃力をさらに倍にする!」

 

 

 

栞子「攻撃力8000!?」

 

 

 

仁美「バトルだ!エクスカリバーでメテオニス=DRAを攻撃!一刀両断!必殺真剣!!」

 

 

 

副会長「生徒会長!」

 

 

 

栞子「ぐぅ」

 

 

 

栞子ライフ4000→400

 

 

 

仁美「俺はこれでターンエンド。ここでヒロイック・チャンスの効果は終了するが、エクスカリバーの自身の効果はお前のターン終了時まで適用される」

 

 

 

副会長「生徒会長!」

 

 

 

仁美「まぁライフ残り400じゃ勝負あったも同然だな、お前にこいつは救えない」

 

 

 

栞子「くっ…」

 

 

 

副会長「生徒会長…」

 

 

 

 

栞子「(この人…強い…。でも私が負ければ副会長は救えない…。でも相手のフィールドには攻撃力4000のエクスカリバーがいる…私のDRAの効果が使えるのは相手のターンのみ…けどおそらく次相手のターンを渡せば私は負ける…。ここで勝たないと、副会長は…。でも今の私の手札では…次のドローで何か引かないと…でも怖い…私が望むカードが引けるのか…部長あなたならこんな時…どうしますか…。)」

 

 

 

 

尊「諦めるな!」

 

 

 

栞子「!?尊さん…?どうして」

 

 

 

仁美「おまっ、(話が違うじゃねーか、三船栞子だけくるんじゃないのかよ)」

 

 

 

副会長「(そ、そんなこと言われても…あぁあの子、ポカしたなー)」

 

 

 

 

尊「ずっと考えてたんだ…こんな時、彼ならどうするんだろうって。どうしてただろうって。けど結局考えてもよくわかんなかったけど、草薙さんに言われたんだ。僕は僕だって。そうなんだ、きっと多分彼も同じことを言うだろうね。だから僕ができることを考えた。やっぱり栞子ちゃんや副会長が危険な目にあってるのに見過ごすわけにはいかない!たとえどんなことをしてでも僕は2人を助ける!それが僕の選択だ!」

 

 

 

栞子「尊さん…」

 

 

 

尊「けどどうやらデュエルで勝ったら副会長を救えるみたいだね。なら勝つんだ!最後まで自分のデッキを信じて、諦めるな!彼だったらどうするとかじゃなくて自分自身を信じて戦おう!君の心のライフもまだ0になってないだろ?」

 

 

 

栞子「!?」

 

 

 

仁美「…」

 

 

 

栞子「そうでした…。危うく忘れるところでした。部長から教わったことを…とても大切なことを…。私は最後の最後まで決して諦めません。最後まで自分のデッキを信じて戦います。そして必ず副会長を救ってみせます!」

 

 

 

仁美「赤の他人によくそこまで身を投げ出せるな」

 

 

 

栞子「赤の他人ではありません。彼女は私の…私の大切な仲間です!同じ苦楽を共にする生徒会の一員です!そんな仲間を傷つけることは絶対に許しません」

 

 

 

仁美「くっ…何がそこまでお前を奮い立たせるんだよ」

 

 

 

栞子「繋がりです」

 

 

 

仁美「繋がりだと…」

 

 

 

栞子「えぇ、これも部長が教えてくれた大切なことです。人間は1人1人の力は小さい。でも繋がることで人間は強くなり大きくなる。私はその繋がりが持つ力をその身で体感しました。だから私はその繋がりを信じます!副会長が私を信じてくれる限り私の心の光が消えることはありません!」

 

 

 

仁美「くっ」

 

 

 

副会長「うぅ…生徒会長…そこまで私のことを〜」

 

 

 

栞子「行きます!私のターン、ドロー!」

 

 

 

尊「(頼む来てくれ…)」

 

 

 

栞子「私は手札の弁天をリリースして墓地のバンαの効果、墓地から自身を特殊召喚します。そしてデッキから竜儀巧ーメテオニス=QUAを手札に加えます!さらに弁天の効果でデッキから3体目の弁天を手札に加えます。続けて墓地のルタδの効果、手札のサイバーエンジェルー弁天ーをリリースして自身を特殊召喚します!そしてルタδの更なる効果!デッキから儀式魔法 流星輝功群を手札に加えます。」

 

 

 

仁美「この盤面まさか…」

 

 

 

栞子「そのまさかです!儀式魔法 流星輝功群を発動!フィールドのバンα、ルタδをリリースして儀式召喚!星列に眠る記憶、覚醒の刻—。降臨せよ!竜儀巧ーメテオニス=QUA!!」

 

 

 

 

仁美「またしても攻撃力4000のモンスター…だけどそれじゃエクスカリバーと攻撃力は同じだ!俺を倒すことはできない!」

 

 

 

栞子「そうはどうでしょう?」

 

 

 

仁美「何?」

 

 

 

栞子「バトルです!メテオニス=QUAでH-C エクスカリバーを攻撃!」

 

 

 

仁美「相打ち狙いか」

 

 

 

栞子「この瞬間、速攻魔法 リミッター解除を発動!これによりメテオニス=QUAの攻撃力は倍の8000です!」

 

 

 

仁美「今度はそっちが攻撃力を倍だと!?」

 

 

 

 

副会長「すごい…メテオニス=QUAが輝いてる…」

 

 

 

尊「あぁ…すごく神々しい…」

 

 

 

栞子「これが全ての力を解放したメテオニスの光…そして必ず大切な仲間を救うという私の“決意の光”です!」

 

 

仁美「決意の光だと…」

 

 

 

栞子「これでとどめです!メテオニス=QUAでエクスカリバー攻撃!」

 

 

 

仁美「ふっ…」

 

 

 

仁美ライフ4000→0

 

 

 

 

 

 

〜デュエル後〜

 

 

 

尊「えー!?それじゃあ全部、副会長と書記さんと志賀さんがグルでやってたことだったの!?」

 

 

 

副会長「ほんっとすいません!」

 

 

仁美「こいつに頼まれたから仕方なくだ」

 

 

書記「ごめんね、ひとみん手伝ってもらっちゃって」

 

 

 

栞子「あなたたち知り合いだったのですか?」

 

 

 

書記「はい!ひとみんとはずっと前からのお友達なんです」

 

 

 

仁美「く、腐れ縁ってやつだ」

 

 

 

書記「またまた照れちゃって〜」

 

 

 

栞子「そうだったのですか…でもどうして志賀さんを?」

 

 

 

書記「え?あぁいや、ほらひとみんこんなビジュアルなんで連れ去ったっていえばリアリティでるかなって」

 

 

 

仁美「お前なぁ」

 

 

 

書記「あぁ、ごめんごめん」

 

 

 

栞子「志賀さん、どうやら私はあなたのことを誤解していたみたいです」

 

 

仁美「ん?」

 

 

 

栞子「あなたはお友達のためなら汚れ役を買って出る。そんな素晴らしい心の持ち主だったんですね」

 

 

 

仁美「う、うるせぇ、そんなんじゃないっての」

 

 

栞子「ですが、やはり暴力で風紀で正すことは賛成できかねません」

 

 

 

仁美「あ、あれは俺もちょっとやり過ぎてた思ってるよ」

 

 

 

栞子「そうですか」

 

 

仁美「三船栞子」

 

 

 

栞子「なんです?」

 

 

 

仁美「今日のデュエルの借りは必ず返す。だから首を洗って待っておけ」

 

 

栞子「えぇ、望むところです。それと」

 

 

 

副会長「ひぃ…やっぱり怒ってますよね?生徒会長」

 

 

 

栞子「まずはあなたが無事でよかったです」

 

 

 

副会長「え?怒ってないんですか?」

 

 

 

栞子「まずは今回どうしてこのようなことをしたか聞かせてもらえますか?」

 

 

 

副会長「それは…えっとその…」

 

 

 

書記「私たちもっと生徒会長と仲良くなりたかったんです!」

 

 

栞子「え?」

 

 

 

副会長「最近、生徒会長同好会の皆さんと楽しそうで…仕事も前生徒会長の中川さんが手伝ってくれて…。私知ってるんです、中川さんが優木せつ菜さんだって。それで生徒会長、前より私たちを頼ってくれなくなったような気がして…それで…寂しくて…」

 

 

 

栞子「!?そうだったんですか…やはり今回の出来事の責任は私にあるようですね」

 

 

 

副会長「え?」

 

 

 

栞子「私は2人を頼りないと思ったことは一度もありません。あなたたち2人は部長にデュエルで負けてどうしたらいいかわからなく困っていた時でも私の側にいてくれました。そして今も私の側にいてくれて私を助けてくれてますよね?だから本当はすごく頼りにしてるんです。ですが、2人に寂しい思いをさせていたとしたら私の責任です。ごめんなさい。2人は私にとって大切な生徒会の仲間です。そして…大切な友達です」

 

 

 

副会長「うぅ…生徒会長〜ありがとうございます〜」

 

 

 

書記「うぅ…こんな回りくどいことしてすいませんでした〜」

 

 

 

栞子「いいんです、私の方こそすみませんでした」

 

 

 

副会長「生徒会長一生付いていきます〜」

 

 

 

栞子「それとせっかくですので…私のこと生徒会長でなく名前で呼んでいただいてもいいですか?」

 

 

 

副会長「もちろんです!えっと三船さん!」

 

 

 

栞子「あの…その…できれば下の名前で呼んでもらえれば…」

 

 

 

副会長「はい!もちろんです!栞子さん!」

 

 

書記「一生ついていきます!栞子さん!」

 

 

 

 

栞子「それとせっかくですので2人にお願いがあるのですが…」

 

 

 

副会長「なんでしょう?」

 

 

 

書記「なんでも言ってください!」

 

 

 

 

 

 

〜後日〜

 

 

 

愛「しおってぃーのライブちょー楽しみだね!」

 

 

 

せつ菜「はい!私も興奮が止まりません!」

 

 

 

かすみ「しお子のやつ緊張してないかなー」

 

 

しずく「かすみさんじゃないんだから大丈夫だよ」

 

 

かすみ「しず子それどういう意味ー!?」

 

 

 

璃奈「あ、そろそろ始まる 璃奈ちゃんボード わくわく」

 

 

 

エマ「栞子ちゃんのライブ部長にも見せてあげたかったね」

 

 

 

彼方「でもライブ中継してるしきっと部長なら遠くで見守ってくれてるよ〜」

 

 

 

果林「そうね、でもあの子ならどんなに離れてもいても私たちを見守ってくれているわ」

 

 

 

尊「見てるこっちが燃えてきたぜ」

 

 

歩夢「尊君ってばデュエルモードになってるよ」

 

 

尊「こんなに燃えるライブ、普通じゃいられないって!」

 

 

歩夢「そうだね…。栞子ちゃんならきっと成功させてくれるはずだよ」

 

 

 

 

〜舞台裏〜

 

 

副会長「栞子さん、本当にこんな大役私たちでよかったんですか?」

 

 

 

書記「栞子さんの横で一緒に踊るなんて…」

 

 

 

栞子「大丈夫です。あなたたちほど私と一緒に踊ってくれる適性を持った人たちを私は知りません」

 

 

 

副会長「うぅ、栞子さん…」

 

 

書記「感無量です…」

 

 

 

栞子「ふふ、いくよ」

 

 

副会長&書記「はい!」

 

 

 

 

 

 

〜ステージ〜

 

 

 

栞子「皆さん聴いてください。『決意の光』」

 

 

 

 

 

 

〜fin〜



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第3話 『お世話させて!』

どうもトモカズです。
今回の主役はエマです。
時系列は第7章特別編の直後あたりです。
それではどうぞ!


エマ「果林ちゃん、起きて。そろそろ起きないと遅刻しちゃうよ」

 

 

 

果林「うーん、あと3分…」

 

 

 

エマ「ダメだよ、遅刻しちゃうよ」

 

 

 

果林「3分くらい大丈夫よ…zzz」

 

 

 

 

 

その後…

 

 

 

エマ「はい、果林ちゃんこれ着替え。髪梳かしてあげるね」

 

 

 

エマ「はい、これハンドクリーム」

 

 

 

エマ「さ、準備できたし、いこう」

 

 

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

 

果林「エマ」

 

 

エマ「どうしたの?果林ちゃん」

 

 

 

果林「ずっと言おうと思ってたんだけど…」

 

 

エマ「うん…」

 

 

果林「私、今までエマに頼りすぎてたと思うの」

 

 

エマ「どうしたの?急に…」

 

 

 

果林「最近、下級生を見てて思うの。あの子たち結構しっかりしてるって」

 

 

 

エマ「それはそうだけど…」

 

 

 

果林「私、朝エマに起こしてもらって着替えを手伝ってもらって髪を梳かしてもらってハンドクリームまで塗ってもらってるでしょ」

 

 

 

エマ「うん…」

 

 

 

果林「はっきり言って私、自分の身の回りのこと何にもできてないのよ。来年にはこの学校も卒業…ここのままじゃいけないのと思うの」

 

 

 

エマ「そんな私、果林ちゃんのお世話するの全然嫌じゃないよ。むしろ私の好きでやってきたの。」

 

 

 

果林「それでも自立しなきゃダメだと思うの」

 

 

 

エマ「果林ちゃん…私のこと必要じゃなくなっちゃったの…?」

 

 

果林「いや、そういうことことじゃないんだけど…」

 

 

 

エマ「じゃあお世話させてよ」

 

 

 

果林「だ、だめよ。そうやってエマに頼ってしまったらいつまで自立できないのよ」

 

 

エマ「どうしても…?」

 

 

 

果林「ど、どうしても!」

 

 

 

エマ「ちょっと考えさせて…」

 

 

 

そう言ってエマは果林の部屋から去っていった。

 

 

 

果林「そう…これでいいの。エマは親友…でもいつまでも頼ってちゃダメなよ…」

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

 

彼方「あれ?今日果林ちゃんは?」

 

 

エマ「え?え、えっーと…」

 

 

彼方「一緒じゃないの?」

 

 

 

エマ「うん…ちょっとね…」

 

 

 

彼方「ん〜?」

 

 

 

 

〜練習後〜

 

 

 

彼方「部長、ちょっといい〜?」

 

 

 

俺「うん?」

 

 

 

彼方「今日さ果林ちゃん朝練来なかったよね?」

 

 

俺「そうだな。なんか学科の課題やらないといけなかったって言ってたけど」

 

 

彼方「うん、でもそれって本当かな〜?」

 

 

俺「え?」

 

 

彼方「朝、エマちゃんと話したんだけど、その時エマちゃんの様子が気になってね〜」

 

 

 

俺「たしかに今日2人あんまり話してなかったような」

 

 

彼方「うん、もしかしたら喧嘩しちゃったのかな〜?って思って」

 

 

俺「それは困ったな…」

 

 

彼方「でしょ〜?ねぇ部長、エマちゃんの話聞いてあげてくれない?彼方ちゃんは果林ちゃんに聞いて見るからさ〜」

 

 

 

俺「わかった、そっちは頼んだ」

 

 

彼方「うん、任せて〜」

 

 

 

 

 

〜その日の夜〜

 

 

 

エマ「(果林ちゃん…やっぱり私のこと必要じゃなくなっちゃったのかな…そんなの寂しいよ…)」

 

 

 

プルル、プルル

エマに着信が入る。

 

 

 

エマ「あれ?部長からだ…。もしもしエマだよ」

 

 

俺「あ、エマ、今大丈夫?」

 

 

 

エマ「うん、大丈夫だよ」

 

 

 

俺「その最近どう?」

 

 

エマ「え?どうって…」

 

 

俺「なんか困ったことない?」

 

 

エマ「困ったこと…。ううん、ないよ」

 

 

俺「本当に?」

 

 

 

エマ「うん、大丈夫だよ、どうして?」

 

 

 

俺「彼方から言われたんだ…今朝エマの様子が変だったって…」

 

 

 

エマ「え?彼方ちゃんが?」

 

 

俺「うん。その…果林となんかあった?」

 

 

 

エマ「え?」

 

 

 

俺「果林、今日朝練来なかっただろ。それに連絡も朝練が終わったあとだったし。もしかしたらエマと果林、喧嘩したんじゃないかって」

 

 

 

エマ「喧嘩じゃないんだけどね…」

 

 

 

俺「え?」

 

 

 

エマ「ただ…果林ちゃんにはもう私は必要ないみたいなの…。もう私が何もしなくても果林ちゃんは自立するんだって…」

 

 

 

俺「そんなことないと思う」

 

 

エマ「え?」

 

 

 

俺「果林にとってエマは必要不可欠な存在だと思う」

 

 

 

エマ「そうかな…」

 

 

 

俺「たしかに果林は最初、彼方の紹介で俺たちと出会ったけど、1番の同好会に入った理由は多分、エマがいたからだと思う。」

 

 

 

エマ「え?」

 

 

 

俺「前に果林から聞いたんだ。エマがこっちに来てすぐの時、学校のことよくわからないエマにいろいろ教えたって。読者モデルでクールで立ち振る舞わないといけない自分にありままをさらけ出せる数少ない人で何より、エマは大切な親友だって」

 

 

 

エマ「でも…」

 

 

 

俺「だから必要じゃないなんてことはない。エマは俺同好会にとってもなくなちゃならない存在なんだから果林にとってなんて尚更だろ」

 

 

 

エマ「うん。そうだよね、私、果林ちゃんの本当の気持ちまだちゃんと聞いてない!ちゃんと確かめなきゃ果林ちゃんの気持ち」

 

 

 

俺「あぁ、そうだ」

 

 

 

エマ「ありがとう、部長。お陰で元気になったよ〜」

 

 

俺「どういたしまして。それじゃああとはエマに任せるね」

 

 

エマ「うん!」

 

 

俺「それじゃ」

 

 

エマ「うん、おやすみ」

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

彼方「なるほどね、やっぱりそうだったか〜」

 

 

俺「なんか前に聞いたことある話だな」

 

 

 

彼方「うんうん、彼方ちゃんもエマちゃんの気持ちすごくわかるよー。彼方ちゃんも遥ちゃんが自立するって言った時、すごくショックだったからね〜」

 

 

 

俺「そういうことだな」

 

 

 

彼方「なら解決する方法は1つだね〜」

 

 

 

俺「そうだな。あ、俺明日バイトだから彼方あとは頼んだよ、結果楽しみにしてる」

 

 

彼方「え〜彼方ちゃんだけでやるの〜?まぁしょうがないな〜3年生の問題は3年生で片付けるよ〜」

 

 

 

俺「よろしく」

 

 

 

彼方「は〜い」

 

 

 

 

俺は通話を切った。

 

 

 

彼方「これじゃあ明日果林ちゃんも起こさないといけなそうだね〜、彼方ちゃんおこせるかな〜」

 

 

 

 

 

〜翌日、部室〜

 

 

 

かすみ「あれ?先輩、今日バイトじゃないんですか?」

 

 

俺「あぁ、もう行くよ。でもその前にこれ」

 

 

しずく「なんですか?」

 

 

 

俺「1.2年生限定、極秘特別練習メニュー。これで3年生追い抜かしちゃおう」

 

 

 

かすみ「なるほど、先輩さすがわかってますね〜」

 

 

 

せつ菜「秘密の特訓ですね、ワクワクします!」

 

 

愛「愛さん燃えてきたー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード やったるで〜」

 

 

 

俺「それじゃあ歩夢あとは頼んだ」

 

 

歩夢「うん、いってらっしゃい」

 

 

 

 

 

俺「それじゃあ彼方、あとはよろしく」

 

 

 

彼方「うん、任せて〜」

 

 

果林「あれ、1.2年生たちは?」

 

 

 

彼方「みんなは今日は部長が用意した練習メニューだよ〜」

 

 

 

果林「あれ?私たちにはないの?」

 

 

 

彼方「ふふふ、もちろんあるよ〜」

 

 

 

エマ「どんなメニュー?」

 

 

 

彼方「ふふふ、それはね」

 

 

エマ「それは…」

 

 

 

彼方「エマちゃんと果林ちゃんのデュエルなのです」

 

 

 

果林「え?」

 

 

 

エマ「果林ちゃんと…」

 

 

 

果林「ちょ、それじゃいつもの練習と変わらないじゃない」

 

 

 

彼方「そうかな〜?果林ちゃん昨日の電話の件、忘れたとは言わせないよ〜」

 

 

果林「ぐっ」

 

 

彼方「それに今朝も彼方ちゃんが起こしてあげたんだからね〜」

 

 

 

エマ「え!?そうなの?」

 

 

 

彼方「うん、彼方ちゃん、何度も果林ちゃんに電話してるのに果林ちゃん全然起きないんだよね〜やっぱりエマちゃんじゃないとダメみたい」

 

 

 

果林「そ、そんなことないわ!スマホがマナーモードになってたからなかなか気づかなかったの!」

 

 

 

彼方「本当〜?本当はいつもみたいにエマちゃんに優しく起こしてもらわないといけないんじゃない〜?」

 

 

エマ「でも…果林ちゃんは自立するって」

 

 

果林「そ、そうよ、私はいつまでもエマに頼ってちゃダメなの」

 

 

彼方「でもエマちゃんは納得してないよね〜?」

 

 

 

エマ「え、それは…。」

 

 

 

彼方「だからさ、デュエルで決めようよ〜」

 

 

 

果林「デュエルで?」

 

 

彼方「うん、果林ちゃんが勝ったら果林ちゃんは自立する。エマちゃんが勝ったら前と同じようにエマちゃんは果林ちゃんのお世話をする。すごく簡単な話だよ〜」

 

 

 

果林「デュエル…。わかったわ、その条件飲むわ」

 

 

エマ「果林ちゃん…」

 

 

 

果林「そういえばエマとは最近デュエルしてなかったしいい機会だと思う。」

 

 

 

エマ「わかった…やろう果林ちゃん。」

 

 

 

彼方「よーし、それじゃあ早速デュエル場に行こう〜」

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

果林「準備はいい?エマ」

 

 

 

エマ「うん、いいよ」

 

 

 

果林「いくわよ」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

 

 

果林「先攻はもらうわ。私のターン、儀式魔法 高等儀式術を発動!デッキから青眼の白龍を墓地に送り儀式召喚!現れなさい!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!」

 

 

 

エマ「早速果林ちゃんのエースモンスター…」

 

 

果林「カードを1枚伏せてターンエンドよ」

 

 

エマ「私のターン、ドロー。自分フィールドにモンスターがいない時、手札のWWーアイス・ベルを特殊召喚できるよ。そしてアイス・ベルの効果でデッキからWWーグラス・ベルを特殊召喚するよ。アイス・ベルの更なる効果、特殊召喚に成功したことにより相手に500のダメージだよ」

 

 

果林「くっ。これくらい」

 

 

 

果林ライフ4000→3500

 

 

 

エマ「そしてグラス・ベルの効果、デッキからWWースノウ・ベルを手札に加えるよ。そしてスノウ・ベルを自身の効果で特殊召喚するよ。私はレベル3のアイス・ベルにレベル4のグラス・ベルをチューニング!真冬の風よ。雪も氷も我が力として吹き抜けよ!シンクロ召喚!現れよ!レベル7!WW-ウィンター・ベル!」

 

 

 

果林「早速きたわね、ウィンター・ベル」

 

 

 

エマ「ウィンター・ベルの効果、墓地のグラス・ベルのレベル×200相手にダメージを与えるよ。よって果林ちゃんに800のダメージだよ」

 

 

 

果林「くっ」

 

 

 

果林ライフ3500→2700

 

 

 

エマ「続けてレベル7のウィンター・ベルにレベル1のスノウ・ベルをチューニング!神聖なる光蓄えし翼煌めかせ、その輝きで敵を討て!シンクロ召喚!いでよ!レベル8!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

 

彼方「おおーエマちゃんのエースモンスター〜」

 

 

 

エマ「バトル!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンでブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンを攻撃!この瞬間クリスタルウィングはカオス・MAXの攻撃力を自身に加えるよ!烈風のクリスタロスエッジ!」

 

 

 

果林「甘いわエマ、罠発動、和睦の使者!このターン、互いに戦闘ダメージは受けずモンスターは戦闘破壊されないわ!」

 

 

 

エマ「さすがだね、私はカードを2枚ふせてターンエンドだよ」

 

 

 

果林「いくわ、私のターン、ドロー。エマあなたにプレゼントあげるわ」

 

 

エマ「プレゼント!?何々?」

 

 

 

果林「私はクリスタルウィングをリリースしてサタンクロースをエマのフィールドに守備表示で特殊召喚するわ。さらに魔法カード 復活の福音を発動!墓地から青眼の白龍を特殊召喚するわ。」

 

 

 

エマ「クリスタルウィングが…」

 

 

 

彼方「エマちゃんのクリスタルウィングはスノウベルをシンクロ素材としたことにより効果では破壊されないからね〜。リリースならその効果をすり抜けられるから果林ちゃん考えたね〜」

 

 

果林「バトルよ!カオス・MAXでサタンクロースを攻撃!混沌のマキシマムバースト!カオス・MAXの効果!守備モンスターを攻撃する時、倍の貫通ダメージを与えるわ!」

 

 

 

エマ「くぅ」

 

 

 

エマ4000→1000

 

 

 

果林「これでとどめよ!青眼の白龍でダイレクトアタック!滅びのバーストストリーム!!」

 

 

 

エマ「まただよ!罠発動!氷風のリフレイン!墓地からWW1体を守備表示で特殊召喚するよ!きて、グラス・ベル!そしてグラス・ベルの効果でデッキからアイス・ベルを手札に加えるよ」

 

 

 

果林「なら青眼の白龍でグラス・ベルを攻撃!滅びのバーストストリーム!」

 

 

 

エマ「なんとか凌いだ…」

 

 

 

果林「なかなかやるじゃない、エマ」

 

 

エマ「うん!私このデュエルに勝って絶対に果林ちゃんのお世話をするもん」

 

 

果林「うっ…ならなおさら負けられないわね、私はカードを2枚セットしてターンエンドよ」

 

 

 

エマ「いくよ。私のターン、ドロー。よし、まずはアイス・ベルを特殊召喚だよ、アイス・ベルの効果、デッキからグラス・ベルを特殊召喚だよ。そしてアイス・ベルの更なる効果、相手に500のダメージ!」

 

 

 

果林「くっ」

 

 

果林ライフ2700→2200

 

 

エマ「続けてグラス・ベルの効果、デッキからスノウ・ベルを手札に加えて、スノウ・ベルを自身の効果で特殊召喚するよ」

 

 

 

果林「相変わらずクリスタルウィングを呼ぶ気?それだけじゃ私には勝てないわよ!」

 

 

 

エマ「わかってるよ、でもまずは自分フィールドのモンスターがWWのみ時、手札のWWーフリーズ・ベルを特殊召喚できるよ」

 

 

 

果林「新しいWW…」

 

 

 

エマ「さらに魔法カード WWの鈴音をフリーズ・ベルを対象に発動するよ、デッキから同名以外のWWを特殊召喚できるよ。私はWWーブリザード・ベルを特殊召喚だよ」

 

 

 

果林「また新たなWW!?」

 

 

 

エマ「いくよ、私はレベル3のアイス・ベルにレベル4のグラス・ベルをチューニング!シンクロ召喚!レベル7、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

果林「クリアウィング…けどそのモンスターじゃ私を倒せないわよ」

 

 

 

彼方「どうかな〜」

 

 

果林「え?」

 

 

 

彼方「エマちゃんはきっとここで止まらないよ〜」

 

 

 

エマ「私はレベル7のクリアウィングにレベル1のスノウ・ベルをチューニング!シンクロ召喚!もう一度きて!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

 

果林「2体目のクリスタルウィング…(けどそうくると思って私が伏せたカードは神風のバリアーエア・フォースー、このカードが有ればたとえ破壊耐性があるクリスタルウィングでも除去できるわ、ごめんねエマこのデュエル負けられないのは私も同じなのよ)」

 

 

 

エマ「果林ちゃん」

 

 

果林「何?」

 

 

 

エマ「見てて私の新しくエースモンスターを」

 

 

 

果林「新しい…エースモンスター…?」

 

 

 

エマ「私はレベル3のフリーズ・ベルにレベル5のブリザード・ベルをチューニング!」

 

 

 

果林「レベル合計は8!?でもクリスタルウィングじゃない!?」

 

 

 

エマ「シンクロ召喚!レベル8!これが私の新たなエース!WWーダイヤモンド・ベル!」

 

 

 

果林「ダイヤモンド・ベル…これがエマの新しいモンスター…」

 

 

 

彼方「おぉ〜なんだかすごいモンスターが出てきたね〜」

 

 

 

エマ「ダイヤモンド・ベルの効果、シンクロ召喚に成功した時、墓地のWW1体の攻撃力の半分をダメージを相手に与えるよ、私はウィンター・ベルを選択」

 

 

果林「つまり1200のダメージ、くっ」

 

 

 

果林ライフ2200→1000

 

 

 

エマ「そしてダイヤモンド・ベルは相手が戦闘効果ダメージを受けた時、相手フィールド上のカードを破壊できるよ。この効果はWWのみをシンクロ素材とした時、2回まで使えるよ」

 

 

 

果林「なんですって!?」

 

 

 

エマ「まずはダイヤモンド・ベルの効果で青眼の白龍を破壊だよ」

 

 

 

果林「なら墓地の復活の福音を除外して破壊を防ぐわ(とりあえずセットカードじゃなくて青眼の白龍を狙ってくれてよかったわ。その調子で次も青眼の白龍を狙って頂戴、エマ)」

 

 

 

エマ「ふふ」

 

 

 

果林「どうかしたかしら?」

 

 

 

エマ「果林ちゃん、今セットカードを破壊されなくてよかったって思わなかった?」

 

 

 

果林「え!?そ、そんなことないわ」

 

 

 

エマ「本当かな〜」

 

 

 

果林「な、何よ、そんなに破壊したければ破壊すればいいじゃない(どうしてバレたの?)」

 

 

 

彼方「(やっぱりエマちゃんには果林ちゃんのことはお見通しだね〜)」

 

 

 

エマ「私は2枚目の罠発動、氷風のリフレイン。墓地からウィンター・ベルを特殊召喚するよ。そしてウィンター・ベルの効果、墓地のWWモンスター1体のレベル×200のダメージを果林ちゃんに与えるよ!私はブリザード・ベルを選択、よって果林ちゃんに1000のダメージだよ!」

 

 

 

彼方「この効果が決まればエマちゃんの勝ち…」

 

 

 

果林「そうはさせないわ!速攻魔法 ご隠居の猛毒薬を発動!私のライフを1200回復するわ」

 

 

 

果林ライフ1000→2200

 

 

 

エマ「でもウィンター・ベルの効果は適用されるよ!」

 

 

 

果林「くっ」

 

 

 

果林ライフ2200→1200

 

 

 

果林「(かすみちゃんからもらったカードがなければ負けるところだった…でも…)」

 

 

 

エマ「ダイヤモンド・ベルの効果、果林ちゃんが効果ダメージを受けたことにより残りのセットカードを破壊だよ」

 

 

果林「くぅ」

 

 

 

彼方「セットカードはエア・フォース…あのカードを使えばたしかにエマちゃんのモンスターを除去できたけど…」

 

 

 

エマ「バトルだよ!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンでブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンを攻撃!クリスタルウィングの効果、カオス・MAXの攻撃力を自身に加えるよ。烈風のクリスタロスエッジ!!」

 

 

 

 

果林「私の負けね…」

 

 

 

果林ライフ1200→0

 

 

 

 

〜デュエル後〜

 

 

 

果林「私の負けよ、エマ」

 

 

 

エマ「それじゃあ…」

 

 

 

果林「えぇ、お世話でもなんでも好きにしなさい」

 

 

エマ「うん!」

 

 

 

彼方「そんなこと言って本当はエマちゃんが必要なくせに〜」

 

 

 

果林「うぅ…」

 

 

エマ「そうなの?果林ちゃん」

 

 

 

果林「ま、まぁ今回はそういうことにしておくわ」

 

 

エマ「ふふふ」

 

 

果林「それよりエマ、よくあの盤面よく私のセットカードが攻撃反応系の罠カードってわかったわね」

 

 

 

エマ「うーん、攻撃反応系はわからなかったけど、でも破壊されちゃ嫌なカードなんだなっていうのは果林ちゃんを見ててわかったよ」

 

 

果林「そ、そんなに態度に出てた?彼方」

 

 

彼方「う〜ん、彼方ちゃんにはよくわからなかったな〜。やっぱりエマちゃんだからわかったんじゃないかな〜」

 

 

 

エマ「うん!だって私、いつも果林ちゃんのこと見てるから」

 

 

果林「え?」

 

 

 

エマ「だから果林ちゃんのちょっとした表情とかなんとなくわかるの」

 

 

 

果林「…まったくエマには敵わないわね」

 

 

 

エマ「そう?」

 

 

 

彼方「でもどうして急に自立するなんて言い出したの〜?」

 

 

果林「そ、それは…」

 

 

彼方「はは〜ん。彼方ちゃんわかっちゃったのであります。でも大丈夫だよ、果林ちゃん。どんな果林ちゃんでもありのままの果林ちゃんを部長も同好会のみんななら受け入れてくれるよ〜」

 

 

 

果林「うぅ…」

 

 

 

エマ「それに彼方ちゃん以外にはあれもこれもそれもやってあげてるって言ってないから大丈夫だよ!」

 

 

 

果林「あぁ、エマ、それ以上言わなくていいのよ!」

 

 

彼方「へぇ〜そんなことまでしてもらってるんだ〜。まぁでも果林ちゃんの名誉のため3人だけの秘密にしておいてあげるよ〜」

 

 

 

果林「うぅ」

 

 

 

エマ「私ねスイスでずっと兄弟の面倒を見てたからね、それでこっちにきてそれがなくなっちゃってすごく寂しかったの…。それだけじゃない、ちょっとだけホームシックになっちゃって。でも果林ちゃんと出会っていろいろお世話してるとその寂しさもなくなってね。だからこれからもお世話させてね果林ちゃん」

 

 

彼方「だってさ〜」

 

 

 

果林「わ、わかったわ…」

 

 

 

彼方「ふふふ」

 

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

 

草薙「お前もわかりやすくなったな」

 

 

 

俺「え?」

 

 

 

尊「今日ずっとそわそわしてるよ」

 

 

 

俺「そうか?」

 

 

尊「うん」

 

 

 

草薙「同好会でなんかあったか?」

 

 

 

俺「まぁちょっと…」

 

 

 

草薙「なら電話してやれ」

 

 

俺「いいのか?」

 

 

 

草薙「あぁ集中できずにヘマしてお客さんに迷惑をかけられるよりよっぽどマジだ」

 

 

 

俺「ありがとう」

 

 

 

 

 

俺「出るかな…。ん?ちょうどエマからだ。もしもし」

 

 

エマ「もしもし部長?ごめんねバイト中に」

 

 

 

俺「いや、俺も気になったちょうど電話しようとしてたところ。どうだった?」

 

 

 

エマ「うん、バッチリだよ!」

 

 

 

俺「そっかならよかった」

 

 

 

エマ「ありがとう、部長」

 

 

 

俺「ううん、2人が分かり合えたならそれでいいんだ」

 

 

エマ「やっぱり部長に相談してよかった」

 

 

 

俺「そっか、明日は2人揃って朝練来るよな?」

 

 

 

エマ「もちろん!」

 

 

 

俺「そっか、待ってる」

 

 

 

エマ「うん、それじゃまた明日」

 

 

 

俺「あぁ、また明日」

 

 

 

〜翌朝〜

 

 

 

果林「うーん、うーん」

 

 

 

エマ「果林ちゃん、そろそろ起きないと遅刻だよ」

 

 

 

果林「あと5分だけ…」

 

 

 

エマ「だめだよ、さぁ着替えだよ」

 

 

 

果林「う〜ん」

 

 

 

エマ「ふふふ、もうしょうがないなぁ果林ちゃんは」

 

 

 

 

〜fin〜



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第4話 『繋がる共通点』

どうもトモカズです。
今回の主役は璃奈です。
時系列は第7章後となっております。
それではどうぞ!


 

 

 

 

〜同好会入部前〜

 

 

璃奈「…」

 

 

璃奈は鏡を見て俯く。

 

 

 

璃奈『私は昔から表情が顔に出ない。そのせいで中学まで友達はいなかった。今日だってクラスの人と一緒にゲームセンターに行きたかったのに、友達に…なりたかったのに…』

 

 

 

璃奈は落ち込みながら歩いている。

 

 

 

 

 

愛「愛さんはレベル4のガガガマジシャンとゴブリンドバーグの2体でオーバーレイ!」

 

 

 

 

璃奈「あ、デュエルの大会してるんだ…。ちょっと見ていこうかな…」

 

 

 

 

愛「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れろ!No.39 希望皇ホープ!!」

 

 

 

璃奈「ホープ…かっこいい…」

 

 

璃奈がホープに見惚れていると愛と目が合う

 

 

璃奈「あ…」

 

 

愛「えへ」

 

 

愛は璃奈に微笑み返した

 

 

 

愛「バトル!愛さんは希望皇ホープでエアロ・シャークを攻撃!この瞬間、ホープの効果、オーバーレイユニットを1つ取り除いてホープの攻撃を無効にするよ!」

 

 

 

璃奈「自分の効果を無効にした…」

 

 

 

愛「ここで速攻魔法 ダブルアップ・チャンスを発動!モンスターの攻撃が無効になった時、そのモンスターは攻撃力を倍にしてもう一度攻撃ができるよ!」

 

 

 

璃奈「狙いはこれ…。ホープの攻撃力は5000」

 

 

 

愛「いっけー!ホープ!ホープ剣ダブルスラッシュ!」

 

 

 

MC「勝者、虹ヶ咲学園2年生、宮下愛さん!」

 

 

 

愛「いぇい!」

 

 

 

璃奈「(あの人…私と同じ学校だったんだ)」

 

 

 

そこへ

 

 

愛「ねえねえ」

 

 

璃奈「え?私?」

 

 

 

愛「そう、キミ」

 

 

璃奈「(上級生…怖い…)」

 

 

愛「怖くないよ」

 

 

璃奈「え?」

 

 

 

愛「キミ、愛さんのホープ見ててくれたよね」

 

 

璃奈「う、うん…」

 

 

愛「だよねだよね」

 

 

璃奈「すごくかっこよかった」

 

 

愛「本当!?ありがとー、キミ名前は?うちの制服きてるから同じ学校だよね。それにそのリボンの色は1年生かな」

 

 

璃奈「私…天王寺璃奈」

 

 

愛「そっかー、私は宮下愛。よろしくねりなりー!」

 

 

璃奈「りなりー…うん」

 

 

 

それが私と愛さんとの出会いだった。

 

 

それから愛さんは私と一緒に遊んでくれて、いろいろ勉強も教えてもらった。

 

 

そして一緒に同好会へ入らないかって誘ってくれた。

 

 

そして今、私はスクールアイドル同好会にいる。

 

 

 

 

そして時は流れ…

 

 

 

 

〜璃奈自宅〜

 

 

 

歩夢「相変わらずすごいね…」

 

 

かすみ「これ全部、りな子が?前よりパワーアップしてない?」

 

 

璃奈「うん、家のことは全部これで管理できるようにしてる」

 

 

 

歩夢「カフェナギのバックヤードの設備よりすごいかも」

 

 

俺「だろうな、あれ、俺と草薙さんが中いじりまくってるだけで物自体は新しくないから」

 

 

 

 

璃奈「部長…この前言ったやつなんだけど」

 

 

 

俺「あぁ、そうだったな」

 

 

璃奈「お願い」

 

 

俺「あぁ、任せておけ」

 

 

璃奈「なるほどそうすればよかったんだ」

 

 

 

かすみ「なんか全然かすみんたち入る余地ないんですけど…」

 

 

しずく「しょうがないよ、かすみさん。2人のあの話には草薙さんくらいしかついていけないから」

 

 

 

かすみ「むむむ、ちょっとりな子が羨ましい…」

 

 

 

俺「よしできたぞ」

 

 

璃奈「ありがとう部長」

 

 

俺「璃奈のOSかなり使いやすいな」

 

 

璃奈「そうかな、部長のはちょっとクセがある」

 

 

俺「あはは、まあな」

 

 

愛「よかったね、りなりー」

 

 

璃奈「え?」

 

 

愛「愛さん勉強は教えてあげれるけどこういう機械のことってそこまで詳しくないからさー、ぶちょーがいてよかったね」

 

 

璃奈「うん…共通の趣味というか得意なことがあるとやっぱり嬉しい…」

 

 

俺「そうだな、俺も虹ヶ咲にここまで話ができる人がいるとは思わなかったよ。もしかして璃奈ともっと早く会ってたらハノイの事件ももっと早く解決できたかもな」

 

 

璃奈「それは言い過ぎ…でも璃奈ちゃんボード テレテレ」

 

 

かすみ「むー、先輩にそこまで褒めてもらえるなんてますます羨ましいー!」

 

 

愛「でもさー思ったけどぶちょーとりなりーって結構似てるところあるよね」

 

 

璃奈「そうかな。たしかにお互いPCには強いけど」

 

 

愛「うんうん、あとはさりなりーもソロ曲によく繋がりってフレーズ使うじゃん?ぶちょーもせっつーとの初めてのデュエルの時も言ってたけどデュエルの時によく繋がりって言うし」

 

 

かすみ「そういえばりな子のアナログハートもミライヘとアクセスって先輩のリンク召喚の口上とアクセスコード・トーカーとなんか繋がってるって思った」

 

 

 

しずく「それに璃奈さんのデッキはサイバー・ドラゴン、そして先輩のデッキはサイバース、どちらも電脳関係をモチーフとしたデッキですよね」

 

 

歩夢「たしかに…」

 

 

 

俺「なるほどな、案外いっぱい共通点あったんだな、俺と璃奈」

 

 

璃奈「うん…でも私、部長みたいにすぐに人と仲良くなれない。部長みたいに優しく笑えない」

 

 

愛「そんなことないよ、りなりーには璃奈ちゃんボードがあるし、みんなりなりーのこと大好きだよ。それにりなりーはちゃんと思ったことを言ってくれるけど、ぶちょーは全然平気そうな顔して全然平気じゃないからそっちの方が大変だよ」

 

 

 

俺「ギクッ」

 

 

 

かすみ「痛いところ突かれましたね、先輩」

 

 

 

そこへ

 

 

ピンポーン

 

 

璃奈「あ、せつ菜さんがきたみたい」

 

 

 

せつ菜「すみません、遅くなりました」

 

 

 

璃奈「せつ菜さんこれ。前に言ってたアニメDVDに焼いておいたから」

 

 

せつ菜「はぁ…ありがとうございます!」

 

 

 

璃奈「どういたしまして」

 

 

 

せつ菜「あの…その…もしよろしければ一緒に見ませんか。私、璃奈さんと大好きを共有したいんです」

 

 

璃奈「もちろん」

 

 

愛「あー、ずるいずるい愛さんも見たいぞー」

 

 

 

せつ菜「なら皆さんで見ましょう。璃奈さんよろしいですか?」

 

 

 

璃奈「うん」

 

 

 

愛「よーしそれじゃあ鑑賞会だね!」

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

せつ菜「はぁ〜最高でした!やっぱりあそこの場面何度も見ても感動してしまいます」

 

 

 

璃奈「うん、でも…みんなと見れてよかった」

 

 

せつ菜「わかります!璃奈さん、大好きなことを共有するのって本当にいいですよね」

 

 

璃奈「前はあんまりこういうことなかったから…」

 

 

 

せつ菜「私も親にも学校の他の人にもずっと内緒にしてて、それで今皆さんと一緒にこうして見られるのが本当に嬉しいんです!」

 

 

璃奈「うん」

 

 

 

歩夢「璃奈ちゃん楽しそうでよかったね」

 

 

俺「そうだな、一時はライブやりたくないって部屋に閉じこもってたのが嘘みたいだな」

 

 

しずく「あの時は大変でしたね」

 

 

愛「あー、あったねー、りなりー練習来なくなっちゃってさ」

 

 

俺「みんなで璃奈の家に行ったんだよな。そういえばあの時璃奈何故かダンボールに入ってて」

 

 

歩夢「でもみんなが璃奈ちゃんのいいところを教えてあげて、それで璃奈ちゃん自身を取り戻してライブ大成功だったんだよね」

 

 

 

愛「そーそー、あの時のりなりーの璃奈ちゃんボードはいつになく輝いてたなー」

 

 

璃奈「あれはみんなと繋がっていたから」

 

 

愛「なーんだりなりー聞いてたの」

 

 

璃奈「うん」

 

 

愛「そーだ、りなりー久しぶりにぶちょーとデュエルしてみれば、繋がり 対決だよ」

 

 

 

璃奈「うん、私もちょっと思ってた」

 

 

俺「繋がり対決か…いいよ、やろう璃奈」

 

 

璃奈「うん」

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

かすみ「りな子のマンション、デュエル場まであるんだ」

 

 

しずく「それに照明やプロジェクターも豪華ですね」

 

 

 

 

俺「さて始めるか、先攻後攻は璃奈が決めていいよ」

 

 

璃奈「じゃあ後攻で」

 

 

俺「だよな。よしいくぞ」

 

 

 

璃奈「うん」

 

 

 

2人「デュエル!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

俺「俺のターン。(璃奈のデッキ、サイバー・ドラゴンは後攻に回ればパワー・ボンドからのサイバー・ツイン・ドラゴンらの高火力で攻め切る戦術がある。下手に出し惜しみをすれば一瞬でやられる…ならここは磐石の布陣でいく)」

 

 

 

愛「さぁ、ぶちょーどう出てくる?」

 

 

 

俺「手札のレイテンシを墓地に送り、ビットルーパーを特殊召喚。そしてサイバース・ガジェットを通常召喚、効果発動。墓地からレイテンシを特殊召喚する。現れろ未来を導くサーキット!俺はサイバース・ガジェットをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク1、リンク・ディサイプル!」

 

 

 

しずく「早速先輩のリンク召喚が決まりましたね」

 

 

俺「墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する。そしてガジェットトークンでリンク召喚!リンク1、リンク・ディヴォーティー!」

 

 

 

せつ菜「連続リンク召喚で盤面を固めていますね、部長」

 

 

 

俺「続けてリンク・ディサイプルの効果、リンク先のリンク・ディヴォーティーをリリースして1枚ドローし、その後、手札1枚をデッキに戻す。さらにリリースされたリンク・ディヴォーティーの効果、リンクトークンを2体特殊召喚する。続けてリンク・ディサイプルのリンク先にリンク・インフライヤーを自身の効果で特殊召喚。三度現れろ未来を導くサーキット!俺はリンク・インフライヤーとレイテンシをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、プロトコル・ガードナー!」

 

 

 

しずく「3連続リンク召喚、先輩飛ばしてますね」

 

 

 

俺「まだだ!現れろ未来を導くサーキット!俺はリンク・ディサイプルとビットルーパーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、バイナル・ソーサレス!続けてリンクトークン2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、バイナル・ブレーダー!さらに魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のリンク・ディサイプル、リンク・ディヴォーティー、サイバース・ガジェット、リンク・インフライヤー、ビットルーパーの5体をデッキに戻して2枚ドローする。俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

 

かすみ「先輩のフィールドにはリンク2のモンスターが3体…」

 

 

しずく「磐石の布陣ですね」

 

 

 

 

愛「ぶちょーさすがだね」

 

 

 

せつ菜「はい、以前、愛さんのデュエル前に部長は璃奈さんにキメラティック・メガフリート・ドラゴンを渡していました。あのカードを使えばいくら強力な部長のリンクモンスターでもEXゾーンにいることにより簡単に融合素材として除去されてしまいます」

 

 

 

歩夢「だからあの子はあえてリンク2のモンスターたちをメインモンスターゾーンに展開して盤面を固めたんだね」

 

 

 

かすみ「なるほど!さすがは先輩」

 

 

 

璃奈「(さすが部長、私の戦術をすでに読んでる。でも…)いくよ、私のターン、ドロー。サイバー・ドラゴン・コアを召喚、そして効果発動、デッキから魔法カード エマージェンシー・サイバーを手札に加え、そして発動。デッキからサイバー・ドラゴンを手札に加えるよ。そして魔法カード パワー・ボンドを発動」

 

 

 

かすみ「パワー・ボンド!?」

 

 

 

しずく「璃奈さん、一気に勝負を決めるつもりだね」

 

 

 

璃奈「私はフィールドのサイバー・ドラゴン・コアと手札のサイバー・ドラゴンを融合。融合召喚、出でよ、サイバー・ツイン・ドラゴン」

 

 

 

俺「やはりきたか、パワー・ボンドとサイバー・ツイン・ドラゴン」

 

 

 

璃奈「パワー・ボンドの効果でサイバー・ツイン・ドラゴンの攻撃力は5600、さらにサイバー・ツインはその名の通り2回攻撃ができる。」

 

 

 

俺「だがプロトコル・ガードナーの効果!このカードのリンク先のモンスターには攻撃できない!」

 

 

 

璃奈「ならサイバー・ツイン・ドラゴンでプロトコル・ガードナーを攻撃、エボリューション・ツイン・バースト」

 

 

 

俺「ならプロトコル・ガードナーの更なる効果!このカードは1ターンに1度戦闘で破壊されず、その際の戦闘ダメージは0になる!」

 

 

 

璃奈「ならもう一度、サイバー・ツイン・ドラゴンでプロトコル・ガードナーを攻撃、エボリューション・ツイン・バースト」

 

 

 

せつ菜「この攻撃が通れば璃奈さんの勝ちですが…」

 

 

 

俺「罠発動!ガード・ブロック!俺への戦闘ダメージを0にし1枚ドローする!」

 

 

 

璃奈「でも戦闘破壊はするよ」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

璃奈「私はカードを2枚伏せてターンエンド。このエンドフェイズにパワー・ボンドの効果によりサイバー・ツイン・ドラゴンの元々の攻撃力分のダメージを受ける。でも」

 

 

 

俺「でも?」

 

 

 

璃奈「手札のハネワタの効果、このカードを手札から捨てることにより私への効果ダメージは0になる」

 

 

せつ菜「さすがは天使天才天王寺の璃奈さんですね、天使族のカードも上手く使いこなしています!」

 

 

 

 

俺「いくぞ、俺のターン、ドロー。 ROMクラディアを召喚、そして効果発動。墓地からレイテンシを手札に加える。レイテンシの効果、墓地から手札に加わった時、自身を特殊召喚する。現れろ、未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース2体!俺はレイテンシとROMクラウディアをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク2、スプラッシュ・メイジ!墓地のレイテンシの効果、デッキから1枚ドローする。そしてスプラッシュ・メイジの効果、墓地からレイテンシを特殊召喚する!」

 

 

 

せつ菜「部長も勝負をしかけてきましたね」

 

 

 

俺「再び現れろ未来を導くサーキット!俺はスプラッシュ・メイジとレイテンシをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、トライゲート・ウィザード!」

 

 

 

しずく「またしてもメインモンスターゾーンにリンク召喚ですね」

 

 

 

俺「さらに魔法カード 星遺物を継ぐ者を発動!墓地からバイナル・ソーサレスのリンク先にプロトコル・ガードナーを特殊召喚する。そしてトライゲート・ウィザードの効果!このカードが2体以上のモンスターと相互リンクしている時、フィールドのカード1枚を除外できる!サイバー・ツイン・ドラゴンを除外!」

 

 

 

しずく「今度は先輩が巻き返してきました!」

 

 

 

俺「バトルだ!トライゲート・ウィザードでダイレクトアタック!」

 

 

 

璃奈「ならこの瞬間、永続罠 サイバネティック・オーバーフローを発動。このカードにより墓地のサイバー・ドラゴンとサイバー・ドラゴン・コアをゲームから除外してバイナル・ブレーダーとトライゲート・ウィザードを破壊するよ」

 

 

 

俺「何!?」

 

 

 

かすみ「りな子が一気に先輩の布陣を崩した?」

 

 

 

俺「ならバイナル・ソーサレスでダイレクトアタック!」

 

 

 

璃奈「させない、速攻魔法 サイバーロード・フュージョンを発動」

 

 

 

かすみ「サイバーロード・フュージョン!?」

 

 

 

璃奈「私は除外されているサイバー・ドラゴンとサイバー・ドラゴン・コアをデッキに戻して融合をする。融合召喚、出でよ、キメラテック・ランページ・ドラゴン」

 

 

 

俺「くっ、今の俺のモンスターでキメラテック・ランページ・ドラゴンに勝てるモンスターはいない…カードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

しずく「すごい、璃奈さん、あの部長を押してる…」

 

 

 

せつ菜「はい、これはもしかするとですよ」

 

 

 

俺「璃奈、本当に強くなったな」

 

 

 

璃奈「そうかな、でも璃奈ちゃんボード えへ」

 

 

 

俺「正直、今結構焦ってる」

 

 

 

璃奈「でも私がここまで強くなれたのはみんなと繋がれたから。スクールアイドルやデュエルを通して私は強くなれた。前に進めた。だからその機会を与えてくれた愛さんやみんなには本当に感謝してる」

 

 

 

愛「りなりー…」

 

 

 

璃奈「私…このデュエルに勝ちたい。勝って私の繋がる力を証明したい」

 

 

 

愛「うんうん、りなりーならきっとできるよ!」

 

 

 

璃奈「うん!璃奈ちゃんボード やったるで〜。私のターン、ドロー。私はサイバー・ドラゴン・ドライを召喚。そして手札のサイバー・ドラゴン・フィーアの効果、自身を特殊召喚するよ。きて!想いを届けるサーキット!召喚条件はサイバー・ドラゴンを含む機械族モンスター2体!私はサイバー・ドラゴン・ドライとサイバー・ドラゴン・フィーアの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、サイバー・ドラゴン・ズィーガー!」

 

 

 

 

俺「リンク召喚…」

 

 

 

璃奈「ズィーガーの効果、キメラテック・ランページ・ドラゴンの攻撃力を2100アップさせる!さらにランページ・ドラゴンの効果、デッキから超電磁タートルとサイバー・ドラゴン・コアを墓地に送り、ランページ・ドラゴンはこのターン、3回攻撃できるよ」

 

 

 

かすみ「4200の3回攻撃!?」

 

 

 

璃奈「バトル!キメラテック・ランページ・ドラゴンでプロトコル・ガードナーを攻撃!」

 

 

 

俺「そうはさせるか、速攻魔法 セキュリティ・ブロック!このターン、プロトコル・ガードナーは戦闘破壊されず、互いに受ける戦闘ダメージは0になる!」

 

 

 

かすみ「ふぅ、間一髪でしたね」

 

 

 

璃奈「これ以上は何もできないか。私はこれでターンエンド」

 

 

 

愛「もうちょっとだったのに〜」

 

 

 

璃奈「さすが部長簡単に勝たせてくれない」

 

 

俺「あぁ、俺だって俺の繋がる力をまだ出し切れてないからな」

 

 

璃奈「うん、部長の繋がる力、私もみたい」

 

 

 

俺「あぁ、いくぞ、俺のターン、ドロー!俺はフィールド魔法 サイバネット・ユニバースを発動!このカードの効果により自分フィールドのリンクモンスターの攻撃力は300アップする!」

 

 

 

かすみ「リンクモンスターの攻撃力を上げてもりな子のモンスターには勝てない…」

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はプロトコル・ガードナーとバイナル・ソーサレスの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、トランスコード・トーカー!そしてトランスコード・トーカーの効果、墓地からトライゲート・ウィザードを自身のリンク先に特殊召喚する。再び現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

かすみ「まさか」

 

 

 

しずく「これは」

 

 

 

せつ菜「あのモンスターが来る!?」

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はトランスコード・トーカーとトライゲート・ウィザードの2体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4、アクセスコード・トーカー!」

 

 

璃奈「やっぱりきた…アクセスコード・トーカー…部長と私たちの繋がりの証…ミライヘとアクセスする部長の切り札…」

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のトランスコード・トーカーをリンク素材としたことにより攻撃力を3000アップさせる!さらにフィールド魔法 サイバネット・ユニバースの効果で攻撃力をさらに300アップさせる!」

 

 

 

せつ菜「攻撃力は5600…」

 

 

 

璃奈「でも私の墓地には超電磁タートルがある。このカードを使えば部長のバトルフェイズを終了させることができる」

 

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

璃奈「!?」

 

 

 

俺「フィールド魔法 サイバネット・ユニバースの効果、1ターンに1度、自分または相手墓地のモンスター1体をデッキに戻すことができる。俺は璃奈の墓地の超電磁タートルをデッキに戻す!」

 

 

 

かすみ「これでりな子の頼みの綱が…」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!墓地のトライゲート・ウィザードをゲームから除外してサイバー・ドラゴン・ズィーガーを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

璃奈「むむ」

 

 

 

俺「さらに闇属性プロトコル・ガードナーをゲームから除外してキメラテック・ランページ・ドラゴンを破壊!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

愛「これでりなりーのフィールドはガラ空き…」

 

 

 

俺「バトルだ!アクセスコード・トーカーで璃奈にダイレクトアタック!」

 

 

 

璃奈ライフ4000→0

 

 

 

 

璃奈「負けちゃった 璃奈ちゃんボード しょぼーん」

 

 

 

俺「でも本当にヒヤヒヤしたよ璃奈。本当に強くなったな。それに璃奈の熱い想い、伝わったよ」

 

 

璃奈「そう?璃奈ちゃんボード てれてれ」

 

 

 

愛「りなりー、ぶちょーおっつー!いやーりなりー惜しかったね〜」

 

 

 

璃奈「うん、でもライフ1つも削れなかった」

 

 

 

愛「でもでもライフ削ってなくてもあれだけ追い詰めたんだし十分だよ」

 

 

 

璃奈「でもやっぱり私…勝ちたい」

 

 

愛「りなりー…」

 

 

歩夢「璃奈ちゃん、わかるよその気持ち。たとえ勝たないかもって思ってても負けると悔しいよね」

 

 

 

璃奈「うん…」

 

 

 

しずく「でも本当にすごかったよ璃奈さん」

 

 

 

かすみ「そーだよ、このかすみんがそう言うんだから間違いないよ」

 

 

 

璃奈「私もっともっと強くなる。いろんな人とデュエルで、スクールアイドルとして繋がってもっともっと先に行きたい」

 

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

璃奈「だから部長には見守ってて欲しい、私がちゃんとみんなと繋がれてるかどうか」

 

 

 

俺「あぁ、もちろんだ」

 

 

 

かすみ「あー、りな子だけずるいー!かすみもん見守ってほしいですー」

 

 

 

俺「あぁ、わかってるよ、ちゃんと見てるから」

 

 

かすみ「えへへ、絶対ですよ」

 

 

愛「相変わらず調子がいいな〜かすかすは」

 

 

 

かすみ「かすって言わないでください!かすみんです!」

 

 

愛「はいはい」

 

 

璃奈「…」

 

 

 

愛「どうしたのりなりー?」

 

 

 

璃奈「デュエルしたらお腹空いた」

 

 

愛「そっかー」

 

 

せつ菜「たしかに時間的にもいい時間ですしね」

 

 

愛「ならこのあと愛さんの家にきなよ、もんじゃ焼きご馳走するよ!」

 

 

かすみ「あぁ、それ賛成です!」

 

 

せつ菜「いきましょう!皆さん」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

しずく「いこ、璃奈さん」

 

 

璃奈「うん」

 

 

 

 

上手く笑えなくても、感情が顔に出なくても、それでも受けいれてくれる仲間がいる。

 

 

それに気持ちを伝えるのは言葉や表情だけじゃない。

 

歌やデュエル、伝える方法はいくらでもある。

 

 

だから私はもう迷ったりしない。

 

 

私は私のやり方でみんなに想いを届ける。

 

 

 

 

〜fin〜



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第5話 『海の向こう側で』

どうもトモカズです。
今回は主人公の留学先での出来事の話です。
そして最近セレクション10で使用テーマが念願のOCG化した彼が第3章ぶりに帰ってきます!
それではどうぞ!

追記:登場人物のセリフで『』になっているものは本当は英語で話していると思ってください。(2020.12.12)


 

 

 

ここに留学に来てから3週間が経つ。

 

 

ようやくこっちの生活に慣れてきたところだ。

 

 

 

 

〜自宅〜

 

 

 

母親「あ、起きてきた」

 

 

 

俺「おはよう母さん」

 

 

母親「おはよう、ねぇちょっとお父さんの職場に着替え持っていってくれない?」

 

 

俺「いいけど父さん、今日職場に泊まり?」

 

 

母親「そうなの。どうしても今週までにやらなきゃいけない仕事があるみたいで」

 

 

俺「わかった」

 

 

母親「それじゃあよろしく」

 

 

 

 

 

 

〜父親職場〜

 

 

俺「ここか」

 

 

父親「おっ、きたか」

 

 

俺「はい、これ」

 

 

父親「お、助かる」

 

 

俺「ここが父さんの職場か」

 

 

父親「そうだ、よかったら中見ていくか」

 

 

俺「そうだな」

 

 

 

俺と父さんは会社の中に入った。

 

 

会社には父さん以外もう1人、同僚の人がいた

 

 

 

同僚『お、これが前に言ってた君の息子か』

 

 

父親『そうだ』

 

 

俺『父がいつもお世話になっています』

 

 

同僚『こっちの言葉も礼儀もバッチリだな。まぁ面白いものはないがゆっくりしていってくれ』

 

 

俺『ありがとうございます』

 

 

 

俺は父さんの職場をしばらく物色した。

 

 

その時…

 

 

同僚『なんだこれ!?』

 

 

父親『どうかしたか?』

 

 

同僚『PCが…』

 

 

父親『なんだこれは…コンピュータウイルスか?』

 

 

 

俺「コンピュータウイルス…?」

 

 

俺は父さんの同僚の人のPCの元に向かった。

 

 

同僚の人のPCの画面はコンピュータウイルスに侵食され始めていた。

 

 

同僚『ど、どうすれば…』

 

 

父親『強制的にシャットダウンするか』

 

 

俺『変わって』

 

 

同僚『え?』

 

 

父親「なんとかなるのか?」

 

 

俺「なんとかする」

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

俺「ふぅ、これでもう大丈夫」

 

 

 

父親「流石は息子だな…」

 

 

 

同僚『あぁ、本当だ。聞いていた以上だよ。本当にありがとう』

 

 

俺『いえ。これくらいはどうってことは』

 

 

父親「けど誰がこんなことを…」

 

 

 

俺「わからない。父さんの競合社かもしれないし…けど」

 

 

父親「けど…」

 

 

 

俺「相当手強いウイルスだった。このウイルスを作ったのは相当腕利きのやつだと思う」

 

 

父親「そうか、とにかくお前のおかげで助かったよ」

 

 

俺「次狙われた時に今のセキリュティだと守り切りれないかもしれない」

 

 

父親「お前がセキリュティを作ることはできないのか?」

 

 

俺「できるよ。それもとっておきのがね」

 

 

父親「いいか?」

 

 

俺「あぁ、もちろんだ」

 

 

 

同僚『本当すごいな君の息子』

 

 

父親『自慢の息子だ』

 

 

 

俺「できた」

 

 

 

父親「おぉ」

 

 

俺「このセキリュティは最後の砦でデュエルプログラムを組み込んである」

 

 

父親「つまり…」

 

 

俺「このセキリュティを突破するにはデュエルをしてこのセキリュティの責任者を倒さないと突破できないようにしてある」

 

 

父親「なるほどな」

 

 

俺「で、その責任者は父さんに設定してあるから、セキリュティが突破されるかどうかは父さん次第ってこと」

 

 

父親「なるほどな!ハッカーだか知らんがデュエルなら負けないぞ」

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

 

〜別の場所〜

 

 

 

???「このウイルスを対処しましたか。流石ですねぇ、では次はどうでしょうか?あなたがいる場所は完全に把握しましたからねぇ。リボルバー様があなたを認めても私はあなたを認めませんからね」

 

 

 

 

 

〜翌日、学校にて〜

 

 

 

 

ジェームズ『よ!』

 

 

 

俺『おぉ、ジェームズ』

 

 

 

ジェームズ『こっちの生活は慣れた?』

 

 

 

俺『ぼちぼちかな。けどやっぱり日本といろいろ違って毎日驚きの連続だよ』

 

 

 

ジェームズ『そっか。けどあと1ヶ月ちょっともしたら日本に戻っちゃうんだもんな』

 

 

 

俺『まぁな』

 

 

ジェームズ『寂しくなるな』

 

 

俺『今度はジェームズが日本に遊びに来てくれよ』

 

 

ジェームズ『そうだな!日本に行ったら会いたい人もいるし』

 

 

俺『会いたい人?』

 

 

 

ジェームズ『そう、優木せつ菜さ!』

 

 

 

俺『せつ菜か』

 

 

ジェームズ『彼女のパフォーマンス、すごい熱を感じるよね!心の中から燃えてるようなパフォーマンスというか』

 

 

 

俺『そっか、きっとそれを聞いたらせつ菜も喜ぶよ。日本に来たら紹介するよ』

 

 

 

ジェームズ『約束だよ?』

 

 

 

俺『あぁ、約束する』

 

 

 

ジェームズ『やったね、それじゃあカフェテリアでランチにしよう』

 

 

俺『そうだな』

 

 

 

 

留学先の学校は自由な校風がウリの虹ヶ咲と比べてもさらに自由だ。

 

 

生徒にはロッカーが用意されそこから教科書やノートを取り出してそれぞれの教室に向かうというもの驚きだったし、ここの学校は本当にいろんな部活がある。

 

 

日本のスクールアイドルが人気だったのも驚きだったし何より嬉しかった。

 

 

みんながやってきた成果がこうして海の向こう側で実感できたことが嬉しかった。

 

 

 

正直、最初は少し不安だったけど、両親がいたのと、みんなデュエルをしていてデュエルをすれば本当に仲良くなれる。

 

 

そしてスクールアイドルのことをみんな褒めてくれる。

 

 

ボランティア活動もいろんな活動があってみんな喜んでくれる。

 

 

中には小学生にデュエルを教える活動もあったりして俺には持ってこいだった。

 

 

やっぱり留学して正解だったと思う。

 

 

 

 

〜放課後〜

 

 

 

ジェームズ『これから図書室でレポートを書こうと思うんだけどよかったら一緒にどう?』

 

 

 

俺『そうだな、行こう』

 

 

 

 

そして俺たちは課題のレポートを書いた。

 

そしてすっかり外は暗くなった。

 

 

 

ジェームズ『すっかり暗くなったな』

 

 

俺『あぁ、そうだな。もうこんな時間か』

 

 

 

その時

 

 

ガシャン

 

 

ブレーカーが落ちた音がした。

 

 

 

そして部屋中の電気が消えた。

 

 

 

それだけじゃない学校中の電気が消えた。

 

 

 

ジェームズ『停電?』

 

 

 

俺『そうかもな』

 

 

 

ジェームズ『でも停電ならすぐ予備電源で復旧されるはず…』

 

 

 

俺『とにかく図書室から出るか』

 

 

 

ジェームズ『うん』

 

 

 

 

俺たちはスマホのライトを照らし図書室を出た。

 

 

図書室を出るとすぐのところに玄関口がある。

 

 

そして、そこには何人かの生徒が立ち往生していた

 

 

 

ジェームズ『どうした?』

 

 

生徒A『ドアが開かないんだ』

 

 

ジェームズ『どういうこと?』

 

 

 

生徒A『この学校のドアはセキリュティ対策で学校のPCで管理されてるんだけど』

 

 

生徒B『学校のPCが言うこと聞かないらしくてここから出られないんだ』

 

 

 

生徒A『しかもおまけにこのドアは超頑丈でダイナマイトでも仕掛けない限り開かないんだって』

 

 

生徒B『それで学校の先生たちが急いでPCの復旧作業をしているんだけど』

 

 

 

生徒A『全然ダメみたいで…』

 

 

 

生徒B『おまけにスマホの電波も入らなくなって…』

 

 

ジェームズ『さっきの停電といい学校のシステムが故障したのか?復旧するまでは学校に閉じ込められたまま…』

 

 

 

俺『学校のPCが言うことがきかない…それにスマホの電波も入らない…何がおかしい』

 

 

ジェームズ『え?』

 

 

 

俺『学校のPCが言うことが聞かないならPC側の問題だろう。けどこのタイミングで全員のスマホの電波が入らないのは奇妙だ。誰が意図的にこの学校の生徒を閉じ込めようとしているのかもしれない』

 

 

 

ジェームズ『そんな一体誰が?』

 

 

俺『わからない…けど学校のPCが言うこと聞かないとなれば…そうだ、あそこなら』

 

 

 

ジェームズ『お、おい、どこにいくんだよ!?』

 

 

 

俺『PC室だ!』

 

 

ジェームズ『PC室?』

 

 

 

 

 

俺たちはPC室に向かった。

 

 

 

そして俺は教員用のPCを起動させた。

 

 

 

俺「やっぱり…これならいける」

 

 

ジェームズ『どうしたんだよ、急に』

 

 

俺『前にこのPC少しだけ触らせてもらってね。その時に、このPCは学校本部のPCとは別のネットワークで管理されてることを知ったんだ』

 

 

 

ジェームズ『それって』

 

 

 

俺『つまりこのPCを使えば学校のPCを復旧出来るかもしれないってこと』

 

 

 

ジェームズ『そんなことができるのか?』

 

 

俺『やるしかない』

 

 

 

 

俺は早速作業に取り掛かった。

 

 

そして学校のPCにリモートアクセスした。

 

 

 

俺「やっぱり…」

 

 

 

ジェームズ『どうした?』

 

 

俺『学校のPCはウイルスに侵されてる』

 

 

ジェームズ『そんな』

 

 

俺『今、俺がこのウイルスを除去する』

 

 

 

ジェームズ『頼んだよ』

 

 

 

しばらくして

 

 

 

俺『このシステム…まさか』

 

 

 

ジェームズ『どうかした?』

 

 

 

俺『このウイルスを除去するにはこのデュエルプログラムを突破するしかない』

 

 

 

ジェームズ『というと?』

 

 

 

俺『このウイルスにデュエルで勝つしかないってこと』

 

 

 

ジェームズ『そんな…』

 

 

 

俺「(このウイルス…父さんの会社に仕込まれたウイルスとかなり似ている。それに俺はセキリュティとしてデュエルプログラムを仕込んだ…。まさか!?狙いは俺…?でも一体誰が…。まさかハノイの騎士…いやでもリボルバーは…)」

 

 

 

ジェームズ『ウイルスとデュエルなんてできるの?』

 

 

 

俺『あぁ、できる。ジェームズ、俺のロッカーから俺のカバンを持ってきてくれ』

 

 

ジェームズ『わかった!』

 

 

 

俺『その間、俺は少しでもこのウイルスを食い止める』

 

 

 

ジェームズ『あ!君のロッカーってなんか目印ない?』

 

 

 

俺『目印?あぁ、それなら10色の虹のステッカーが貼ってあるから』

 

 

ジェームズ『10色の虹、そっか同好会のみんなを表してる虹だね、わかった!あとロックの解除番号は?』

 

 

 

俺『えーと、0926だ』

 

 

ジェームズ『0926ね、これってなんの番号?』

 

 

俺『え?始まりの日だよ。とにかく早く!』

 

 

ジェームズ『わかった!』

 

 

 

  

数分後…

 

 

 

ジェームズ『取ってきたよ!』

 

 

俺『ありがとう、これで』

 

 

俺はカバンの中からVR装置を取り出し、デュエルディスクに繋げ、そしてデュエルディスクとPCを接続する。

 

 

俺「これでいける」

 

 

俺はVR装置を装着する

 

 

 

ジェームズ『それ何?』

 

 

 

俺『璃奈ちゃんボードMark3だ』

 

 

ジェームズ『璃奈ちゃんボード?それって君がいるスクールアイドル同好会の天王寺璃奈ちゃんが付けてるやつ?』

 

 

俺『そう。こっちに来る前に貰ったんだ。モニター、スケッチブックに続く璃奈ちゃんボードだから璃奈ちゃんボードMark3だって』

 

 

ジェームズ『なるほどね』

 

 

 

俺『これを使えばこのPC内のウイルスを可視化できてデュエルすることができる』

 

 

ジェームズ『気をつけろよ、相手はどんなやつかわからない』

 

 

俺『あぁわかっている。下がっててジェームズ』

 

 

ジェームズ『あ、あぁ…』

 

 

 

俺『デッキセット!into the VRAINS!』

 

 

 

俺の意識はVR空間に入っていった。

 

 

 

俺「ここが学校のPCの中…。!?お前は!?」

 

 

 

VR空間の中には見覚えのある男がいた。

 

 

 

 

 

スペクター「お久しぶりですね」

 

 

俺「スペクター…」

 

 

スペクター「覚えていてくれて光栄です」

 

 

 

俺「まさか、このウイルスを仕込んだのはお前か?」

 

 

 

スペクター「えぇそうです。なかなか強力だったでしょ?もっともあなたには突破されてしまいましたが」

 

 

 

俺「狙いはなんだ?スペクター」

 

 

 

スペクター「あなたです」

 

 

 

俺「俺だと?」

 

 

 

スペクター「えぇ、そうあなたです」

 

 

 

俺「どうして俺を狙う?」

 

 

 

スペクター「そうですね。以前もお話した通り、私とあなたは同じ穴の貉だった。しかしどうも気に入らないのですよね。あなたの言う繋がりなどと言う詭弁が。あなたは常に誰かに甘やかされて生きていた。だから繋がりが大切などいう詭弁が言える。私はずっとあの施設に入るまで1人でした。孤独でした。だから人との繋がりなど信じませんでした。ですが何故かリボルバー様はあなたに肩入れをする。それが気に要らないのですよ。なぜリボルバー様があなたのような人間を認めるのか。それを確かめるためにあなたをここに誘き出したというわけです」

 

 

 

俺「ならわざわざこんな手の込んだことをしなくても直接俺1人を狙えばいいだろう」

 

 

 

スペクター「いえ、それでは意味がありません。あなたが極限状態になりあなたの本性を見えた時こそ真に見極めることができるのです。ですからここまで準備させてもらいました」

 

 

 

俺「くっ…」

 

 

 

スペクター「いずれにしろこのウイルスを止めるには私をデュエルで倒すしかないのですよ。もしあなたが負ければこの学校に残っている人は閉じ込められたまま。さらにはこの学校のシステムとデュエルディスクをリンクさせている生徒たちの意識データを奪うことだってできるんですよ。そう我々が以前やっていたことのようにねぇ!」

 

 

俺「そんなこと絶対にさせない。俺がここでお前を倒す!」

 

 

 

スペクター「えぇ、その意気です。ですがそう簡単に上手くいくと思わないでくださいよ。以前あなたとデュエルした時のデッキはあくまであなたを試すためのデッキ。今度は私の本来のデッキで行かせてもらいますよ。そしてデュエルはライフ8000のマスターデュエルでどうでしょう?これならお互い余すことなく力を発揮できるはずです。」

 

 

 

俺「あぁ、いくぞ!」

 

 

スペクター「では参ります」

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは8000のマスターデュエル

 

 

 

 

スペクター「先攻は譲ります。あなたの全力を見せてください」

 

 

 

俺「俺のターン、俺はレディ・デバッガーを召喚。そして効果発動、デッキからマイクロ・コーダーを手札に加える。現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体!俺は手札のマイクロ・コーダーと場のレディ・デバッガーの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、コード・トーカー!」

 

 

 

スペクター「来ましたねぇ、コード・トーカー」

 

 

 

俺「墓地のマイクロ・コーダーの効果、デッキから永続魔法 サイバネット・コーデックを手札に加え、そのまま発動。そしてサイバース・コンバーターを自身の効果で特殊召喚。そして俺はコード・トーカーとサイバース・コンバーターを使いリンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

 

 

スペクター「始まりましたね、連続リンク召喚」

 

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果!デッキから地属性コード・ジェネレーターを手札に加える。そしてトランスコードの効果、墓地からコード・トーカーを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は属性の異なるサイバース族2体以上!俺は闇属性リンク2のコード・トーカーと地属性のコード・ジェネレーターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

 

スペクター「ほぅ、これが穂村尊との絆のカードとやらですか」

 

 

 

 

俺「仲間との絆でお前を倒す!サイバネット・コーデックの効果、デッキからデグレネード・バスターを手札に加える。さらにコード・ジェネレーターの効果でデッキからシーアカイバーを墓地に送る。続けてヒートソウルの効果!ライフを1000支払い1枚ドローする。俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

 

俺のライフが8000から7000に減る

 

 

 

スペクター「なるほど、トランスコードとヒートソウルを相互リンクさせることで2体のモンスターの攻撃力は500上昇、さらにヒートソウルは自身の効果で追加で500上昇。ヒートソウルのドロー効果でバックも厚くすることができたわけですね」

 

 

 

俺「お前のデッキがどんなデッキを使うかわからないからな。磐石の布陣でいく」

 

 

 

スペクター「なるほど。いいでしょう、それでこそ倒しがいがあるものです。私のターン、ドロー。まずは魔法カード 予想GUYを発動します!デッキからレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚します!さぁどんなモンスターが出てくるでしょうか?予想してみてください」

 

 

 

 

俺「そんなことはどうだっていい」

 

 

 

スペクター「つまらないですねぇ、では私はデッキから聖種の地霊(サンシード・ゲニウス・ロキ)を特殊召喚します!」

 

 

 

俺「サンシード・ゲニウス・ロキ…見たことのないカードだ」

 

 

 

 

 

スペクター「現れよ!私たちの道を照らす未来回路!」

 

 

 

俺「まさか!?」

 

 

 

スペクター「召喚条件はレベル4以下の植物族モンスター1体!私はゲニウス・ロキをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、聖天樹の妖精(サンアバロン・ドリュアス)!」

 

 

 

 

俺「これがスペクターの本気のデッキ…」

 

 

 

スペクター「ドリュアスの効果!デッキから永続魔法 聖蔓の社を手札に加えます。そして聖蔓の社の効果、手札を1枚墓地に送り発動します。そして更なる効果!墓地からゲニウス・ロキを特殊召喚します!さらに手札の聖種の影芽(サンシード・シャドウ)を自身の効果で特殊召喚します。再び現れよ!私たちの道を照らす未来回路!召喚条件は植物族モンスター2体!私はドリュアスとシャドウをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、聖天樹の精霊(サンアバロン・ドリュアデス)!」

 

 

 

 

俺「スペクターもリンク召喚を多様するデッキか」

 

 

 

スペクター「さらに魔法カード 火炎地獄を発動します!相手に1000のダメージを与え、さらに私も500のダメージを受けます」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

俺のライフが6000から5000に減る

 

 

 

スペクターライフ8000→7500

 

 

 

スペクター「この瞬間、ドリュアデスの効果!自分が戦闘・効果ダメージを受けた時、その数値分ライフを回復しEXデッキからサンヴァインモンスターを特殊召喚します。私は聖蔓の守護者(サンヴァイン・ガードナー)を特殊召喚します!三度現れよ!私たちの道を照らす未来回路!召喚条件は植物族モンスター2体以上!私はリンク2のドリュアデスとガードナーをリンクマーカーにセット!リンク召喚、リンク3、聖天樹の大精霊(サンアバロン・ドリュアノーム)!!」

 

 

 

スペクターライフ7500→8000

 

 

 

 

俺「リンク3…」

 

 

 

 

スペクター「これで最後です!現れよ!私たちの道を照らす未来回路!召喚条件は植物族通常モンスター1体!私はゲニウス・ロキをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、聖蔓の剣士(サンヴァイン・スラッシャー)!」

 

 

俺「ここでリンク1だと?」

 

 

 

スペクター「スラッシャーの効果!ドリュアノームを対象に取り、対象のモンスターのリンクマーカー1つにつき攻撃力を800アップさせます!ドリュアームのリンクマーカーは3!よっスラッシャーの攻撃力は3200!」

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

スペクター「バトルです!スラッシャーでトランスコード・トーカーを攻撃です!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

俺のライフが5000から4600に減る。

 

 

 

スペクター「そしてこの瞬間、スラッシャーの効果!このカードが相手モンスターを戦闘で破壊した時、そのモンスターをリンクモンスターのリンク先に効果を無効にして特殊召喚します!」

 

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

スペクター「私はあなたのトランスコード・トーカーをドリュアノームの真下に特殊召喚します。そしてトランスコード・トーカーでヒートソウルを攻撃です!」

 

 

 

俺「ならヒートソウルの効果!ライフを1000支払い1枚ドローする」

 

 

スペクター「ですがトランスコードとヒートソウルは相打ちです!」

 

 

 

俺のライフが4600から3600に減る。

 

 

 

スペクター「なるほどライフが潤沢にあるマスターデュエルならではの戦術ですね。ですがそれが命取りになりますよ。私はこれでターンエンドです」

 

 

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー。ドラゴネットを召喚、効果発動、デッキからビットロンを特殊召喚する。そしてこの2体でリンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果、墓地からマイクロ・コーダーを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はスプラッシュ・メイジとマイクロ・コーダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

 

スペクター「現れましたね、あなたのエースモンスター、デコード・トーカー!」

 

 

 

俺「サイバネット・コーデックの効果!デッキからクロス・デバッガーを手札に加える。さらにデコード・トーカーのリンク先にリンク・インフライヤーを特殊召喚する。そしてリンク・インフライヤーでリンク召喚!リンク1、リンクディサイプル!手札のクロス・デバッガーの効果、リンクモンスターが2体以上いる時、手札から特殊召喚する。そしてクロス・デバッガーとリンク・ディサイプルでリンク召喚!リンク2、フレイム・アドミニスター!」

 

 

 

スペクター「相変わらずの連続リンク召喚ですね」

 

 

 

俺「フレイム・アドミニスターの効果、自分リンクモンスターの攻撃力を800上げる。さらにデコード・トーカーの効果!リンク先のモンスター1体につき攻撃力を500アップさせる!パワーインテグレーション!」

 

 

 

スペクター「これでデコード・トーカーの攻撃力は3600、スラッシャーを上回りましたね」

 

 

 

俺「バトルだ!デコード・トーカーで聖蔓の剣士を攻撃!デコード・エンド!」

 

 

 

 

スペクター「くっ」

 

 

スペクターライフ8000→7600

 

 

スペクター「聖天樹の大精霊の効果!自分が戦闘ダメージを受けた時、その分ライフを回復してサンヴァインモンスターをEXデッキから特殊召喚します!」

 

 

 

 

俺「くっ、そいつもその効果を」

 

 

 

 

スペクター「私はEXデッキから聖蔓の癒し手(サンヴァイン・ヒーラー)を特殊召喚します!そしてヒーラーの効果!ドリュアノームのリンクマーカー×300ライフを回復します!よって900回復!」

 

 

 

スペクター8000→8900

 

 

 

 

俺「くっ、モンスターが減るどころかライフまで増えるなんて。」

 

 

スペクター「いいことを教えてあげましょう。ドリュアームの効果はあと2回使えます」

 

 

俺「くっ、ならこれ以上は攻撃できない…俺はカードを1枚ふせてターンエンドだ。」

 

 

 

スペクター「おやおや何もできないのですか。やはりリボルバー様はあなたを過大評価していたようですね。私のターン、ドロー。聖蔓の社の効果、墓地からゲニウス・ロキを特殊召喚します。そしてローンファイア・ブロッサムを通常召喚。そして自身をリリースしてローンファイア・ブロッサムの効果、デッキから2体目のゲニウス・ロキを特殊召喚します!」

 

 

 

 

俺「2体目のゲニウス・ロキ…サンヴァインモンスターが来るのか…」

 

 

 

 

スペクター「えぇ、ですがその前に現れよ!私の道を照らす未来回路!召喚条件はリンクモンスター2体以上!私はリンク3の聖天樹の大精霊と聖蔓の癒し手をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4!聖天樹の大母神(サンアバロン・ドリュアトランティエ)!」

 

 

 

俺「リンク4だと!?」

 

 

 

スペクター「そうです!このリンク4のドリュアトランティエこそ我が母なる聖天樹!」

 

 

 

 

俺「母なる…聖天樹…どういうことだ?」

 

 

 

スペクター「えぇ、そうですね。何も知らなければ私の言うことは理解できませんよね。私は天涯孤独の身でした。私はこの聖天樹のような樹の元に捨てられていた。ですが聖天樹は私を守ってくれていた。」

 

 

 

俺「!?」

 

 

 

 

スペクター「いわばその樹が私の母親なのです。そしてドリュアトランティエは本当によく似ている…。私は何度も何度もその樹の元に行きました。しかしその樹も人間のエゴによって切り倒されてしまいました…。それから私の心は空虚でしたよ。」

 

 

 

俺「お前の過去にそんなことが…」

 

 

 

スペクター「いえ、まだこれだけではありませんよ、私の過去は。母親代わりの聖天樹を失ったあとの私の過去をまだ話していませんでしたね。」

 

 

 

俺「あぁ、それに俺とお前は同じ穴の貉といった。それはどう言う意味だ?」

 

 

 

スペクター「そのままの意味ですよ。10年前の事件、あの時拐われた6人の子供はそれぞれ別の部屋に隔離された。そしてお互いの顔と名前を知らなかった。最もあなたと上原歩夢は顔見知りでしたが、お互い誘拐されたことを知らなかったですが」

 

 

 

俺「どう言うことだ?」

 

 

 

スペクター「私があなたの顔を知らなかったようにあなたも私の顔を知らなかったですよね?」

 

 

 

俺「まさか…お前も…あの事件の被害者!?」

 

 

 

スペクター「被害者…?それはどうでしょう。ですが私のあの事件の被験者であったことは確かです」

 

 

 

俺「お前もあの事件の被験者なら何故以前のハノイの騎士に加担していた!?何故、以前のリボルバーに従っていた!?あの地獄を経験したなら俺たちと同じくハノイの騎士と戦う立場だっただろ!?」

 

 

 

スペクター「地獄?なんのことでしょう?」

 

 

俺「なんだと?」

 

 

 

スペクター「ふむ、私が変わっているのでしょうか?あなたが見ればそのようですね。私はずっと施設で育ちました。元々天涯孤独の身ですからね。私には他の人間と交わる能力が欠けていたようです。人々の中にいてもいつも孤独で退屈でした。そんな時にあの事件が起きました。私は楽しませてくれたあの事件が」

 

 

 

俺「あの事件が楽しかっただと?」

 

 

スペクター「ふふふ、そうです。私はあの事件を楽しんでいた。面白かった。どうせ帰っても待っているのは孤独と退屈。それまでの私は生きながらのスペクター、幽霊のような存在だったのです。誰ともしゃべらず、誰にも構われず。ですがあそこは違った。誰が私を試していた、誰が私に期待をしていた。そう思った瞬間、それまで感じたことのない生きる実感を得ました。あなたにはわからないでしょうね。それまで両親に構われ、幼なじみが側にて甘やかされて育ったあなたには。」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

スペクター「事件が終わったあと、私は施設に戻りました。そこでは事件のことを話すことを禁じられ大人たちには腫れ物のように扱われ私は以前より孤独になったのです。そこで私は施設を脱走して事件があった場所へ向かった。しかしそこはすでに封鎖されていた。だから私はそこで待った。あの時の楽しい一時が再び戻ってこないかと期待しながら。そしてその思いは通じた。私は彼を見た瞬間、一目で理解しました。私を迎えにきたのだと。」

 

 

 

 

俺「それがリボルバー…」

 

 

 

スペクター「そうです。リボルバー様は私に居場所を与えてくれた。その時は私はリボルバー様のためにこの身を捧げると決めたのです。だからこれまで甘やかされて育ってきたあなたがリボルバー様に認められているのが気に入らないのですよ」

 

 

 

 

俺「くっ…」

 

 

スペクター「少々、昔話が長過ぎましたね。デュエルを再開しましょう。ドリュアトランティエの効果!デッキから永続罠 聖天樹の開花を手札に加えます!さらに私は1体目のゲニウス・ロキでリンク召喚、リンク1、聖蔓の守護者!さらに2体目のゲニウス・ロキでリンク召喚!リンク1、聖蔓の剣士!」

 

 

 

俺「くっ、2体のサンヴァインモンスター…」

 

 

スペクター「スラッシャーの効果!ドリュアトランティエを対象に効果発動!攻撃力をドリュアトランティエのリンクマーカー×800アップさせる!よって攻撃力は4000!」

 

 

 

 

俺「攻撃力4000だと!?」

 

 

 

スペクター「バトルです!聖蔓の剣士でデコード・トーカーを攻撃!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

俺のライフが3600から3200に減る。

 

 

 

スペクター「スラッシャーの効果、デコード・トーカーを私のフィールドに特殊召喚します。続けてデコード・トーカーでフレイム・アドミニスターを攻撃!」

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

俺のライフが3200から2900に減る

 

 

 

スペクター「聖蔓の守護者でダイレクトアタック!!」

 

 

 

俺のライフが2900から2300に減る。

 

 

 

スペクター「私はカードを1枚セットしてターンエンドです。ちなみにドリュアトランティエは効果で破壊されず攻撃対象にならない。つまり誰1人して我が母なる聖天樹に触れることはできません!」

 

 

 

俺「くっ…。俺のターン、ドロー。プロキシー・ホースを召喚!このカードの効果により手札のサイバースモンスターをリンク素材にできる!」

 

 

 

スペクター「そうはさせません!永続罠 聖天樹の開花!このカードの効果により相手フィールドのモンスターの効果は無効になります!」

 

 

 

俺「なんだと!?くっ…俺はカードを1枚セットしてターンエンド…」

 

 

 

スペクター「私のターン、ドロー!バトル!スラッシャーでプロキシー・ホースを攻撃!」

 

 

 

俺「この瞬間、速攻魔法 サイバネット・クロスワイプを発動!プロキシー・ホースをリリースして永続罠 聖天樹の開花を破壊する!」

 

 

 

スペクター「ほぅ、ここで聖天樹の開花を破壊ですか」

 

 

 

俺「そのカードがあれば、攻撃力0の聖天樹の大母神でも攻撃力がリンクしているガードナー、スラッシャーの攻撃力の合計4600になるからな」

 

 

 

スペクター「なるほどさっき発動した一瞬でこのカードのテキストを理解したというのですか、さすがですねぇ。ですがスラッシャーの攻撃力はあなたへ直接向かいますよ!スラッシャーでダイレクトアタック!」

 

 

 

 

俺「なら罠発動!リコーデット・アライブ!墓地のトランスコード・トーカーを除外してEXデッキからデコード・トーカー・エクステンドを聖天樹の大母神のリンク先となる俺のフィールドに特殊召喚する!エクステンドの効果!攻撃力を500アップさせる!パワーインテグレーション!」

 

 

 

スペクター「ちぃ、よくも私の母なる聖天樹を利用してくれましたねぇ。ならばスラッシャーでエクステンドを攻撃です!」

 

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

俺のライフが2300から1100に減る。

 

 

 

スペクター「最後はあなたのモンスターで葬ってあげましょう!デコード・トーカーでダイレクトアタック!」

 

 

 

俺「この瞬間、墓地のリコーデット・アライブの効果!このカードを除外して除外されているトランスコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

 

スペクター「ならばデコード・トーカーでトランスコードを攻撃です!」

 

 

 

 

俺「デコード・トーカーとトランスコード・トーカーの攻撃力は同じ、つまり相打ち」

 

 

 

スペクター「聖蔓の守護者でダイレクトアタック!」

 

 

 

俺「ぐぁ」

 

 

 

俺のライフが1100から500に減る。

 

 

 

スペクター「このターンを凌ぎましたか。私はカードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

 

 

俺「(なんとか凌いだがやつのフィールドにモンスターは3体、そして俺の手札はデグレネード・バスターのみ…)」

 

 

 

 

スペクター「どうです?私のフィールドには我が母なる大樹、聖天樹の大母神がいる!さらに聖蔓の守護者の効果によりあなたのバトルフェイズは終了され、聖蔓の剣士によって次のターン、あなたのライフは0になる。あなたのフィールドにモンスターはいない!この状況をどう覆しますか?」

 

 

 

 

俺「…」

 

 

 

スペクター「結局、あなたではこの学校を救えません。あなたのように人の暖かさに触れて、甘やかされて育ったあなたに私が味わってきた孤独により培われた強さは理解できないのですよ!」

 

 

 

俺「そうかな?」

 

 

 

スペクター「何?」

 

 

 

俺「スペクター、お前は生まれ育った時、そして事件に会うまで人の優しさや暖かさを知らなかったかもしれない。けど今はどうだ?お前はリボルバーに救ってもらったんだろ?リボルバーの優しさに触れたんだろ?」

 

 

 

スペクター「くっ…」

 

 

 

俺「たしかに俺とお前とでは生ま育った環境は違いすぎる。だからお前のことを否定するつもりはない。だがお前はリボルバーの優しさに触れているんだとしたらお前の強さは孤独の強さなんかじゃない、リボルバーの力になりたい。その思いこそがお前の力だ」

 

 

 

スペクター「くっ、だがたとえそうだとしてもあなたにこの私は倒せませんよ!」

 

 

 

俺「まだだ!」

 

 

 

スペクター「何!?」

 

 

 

俺「まだ俺にはドローが残っている。デッキとライフがある限り俺の心の火は決して消えることはない!いくぞ、俺のターン、ドロー!魔法カード 貪欲な壺を発動。墓地のモンスター5体をデッキに戻し2枚ドローする。サイバース・ガジェットを召喚。その効果で墓地からクロス・デバッガーを特殊召喚する。さらに墓地のドラゴネット、ビットロンを除外して手札のデグレネード・バスターを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体!俺はサイバース・ガジェットとデグレネード・バスターをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2!プロキシー・F・マジシャン!」

 

 

 

スペクター「プロキシー・F・マジシャン…見たことのないモンスターですね」

 

 

 

俺「墓地のサイバース・ガジェットの効果、ガジェットトークンを特殊召喚する。そしてガジェットトークンを使いリンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!」

 

 

 

スペクター「今更そのモンスターを出して何になるというのです!?」

 

 

 

俺「俺の新たなエースを呼ぶのはここからだ!」

 

 

 

スペクター「何!?」

 

 

 

俺「永続罠 DNA移植手術を発動!」

 

 

 

スペクター「DNA移植手術だと!?」

 

 

 

俺「このカードの効果によりフィールドのモンスターは全て俺の宣言した種族となる!」

 

 

スペクター「今更何をする気です?そのカードで私のモンスターをサイバース族にでも変えるつもりですか?」

 

 

 

俺「いや、俺が宣言するのはサイバースじゃない。俺が宣言するのはドラゴン族だ!」

 

 

スペクター「ドラゴン族だと?向こうのフィールドにはドラゴン族となった闇属性モンスターが2体いる…まさか!?」

 

 

 

俺「そのまさかだ!ここでプロキシー・F・マジシャンの効果発動!フィールドのモンスターで融合召喚をする!俺はドラゴン族となった闇族性 リンク・ディサイプルとクロス・デバッガーの2体で融合!」

 

 

 

 

スペクター「ドラゴン族で融合だと!?」

 

 

 

 

俺「ネットワークに宿りし寂然たる二つの憤怒。今、禍根を越え1つとなる!融合召喚!現れろ、ヴァレルロード・F・ドラゴン!」

 

 

 

 

スペクター「ヴァレルロード・F・ドラゴン…あれはリボルバー様のカード…リボルバー様があなたに託したというのですか?」

 

 

俺「そうだ。このカードが俺とリボルバー、いや了見との繋がりの証。このカードでお前を倒す!」

 

 

 

スペクター「くっ…どこまで私の神経を逆撫でしてくれますねぇ」

 

 

 

俺「ヴァレルロード・F・ドラゴンの効果、発動!自分のモンスターと相手フィールドのカードを対象に取り発動できる。その自分のモンスターと相手フィールドのモンスターを破壊する!俺はヴァレルロード・F・ドラゴンと聖天樹の大母神を選択する!」

 

 

 

スペクター「血迷いましたか?我が母なる大樹、聖天樹の大母神は相手の効果では破壊されないのですよ?」

 

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

 

スペクター「何!?」

 

 

 

俺「この瞬間、罠カード シールド・ハンドラを発動!このカードはフィールドのモンスターを破壊する効果が発動した時に発動できる!自分、相手フィールドのリンクモンスター1体ずつ選択し、選択された相手リンクモンスターの効果は無効になり、自分リンクモンスターにこのカードを装備させ、装備されたモンスターは効果で破壊されない!俺はプロキシー・F・マジシャンとお前の聖天樹の大母神を選択。これにより聖天樹の大母神の効果は無効となりヴァレルロード・F・ドラゴンの効果で破壊される!いけ!ヴァレルロード・F・ドラゴン、聖天樹の大母神を破壊しろ!」

 

 

 

スペクター「き、きさまぁ!よくも我が母なる大樹を!」

 

 

 

俺「サンアバロンモンスターが効果でフィールドを離れたことによりサンヴァインモンスターたちは自身の効果で破壊される。」

 

 

 

スペクター「くっ、ならば永続罠 リビングデッドの呼び声!墓地から聖天樹の大母神を特殊召喚する!貴様に我が母なる大樹をやらせはしない」

 

 

 

俺「墓地のヴァレルロード・F・ドラゴンの効果。このカードを除外することで墓地から闇属性リンクモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたモンスターはこのターン、効果を発動することができない。蘇れ、デコード・トーカー!」

 

 

 

スペクター「今更デコード・トーカーを呼んだところで私を倒すことはできませんよ!」

 

 

 

俺「例えお前が俺を認めなくても俺は俺のやり方で、俺のデュエルでお前を倒す。現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

スペクター「何!?」

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカーとプロキシー・F・マジシャンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

スペクター「アクセスコード・トーカー…あれはリボルバー様を2度も倒したモンスター…」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のデコード・トーカーをリンク素材としたことにより攻撃力3000アップ!さらに魔法カード 星遺物を継ぐ者を発動!墓地からアクセスコード・トーカーのリンク先にトランスコード・トーカーを特殊召喚する!トランスコードの効果!アクセスコードとトランスコードの攻撃力を500アップさせる!さらに墓地のシーアカイバーを自身の効果で特殊召喚する!」

 

 

 

スペクター「一気にモンスターを3体も…」

 

 

 

 

俺「アクセスコードの効果!墓地のプロキシー・F・マジシャンを除外してリビングデッドの呼び声を破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

スペクター「リビングデッドの呼び声を破壊されたことより聖天樹の大母神は破壊される…」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

アクセスコード・トーカーの攻撃が聖天樹の大母神を貫き、聖天樹の大母神は焼き崩れていく。

 

 

スペクター「お母…さん…」

 

 

 

俺「バトルだ。トランスコード・トーカーでスペクターにダイレクトアタック!トランスコードフィニッシュ!」

 

 

 

スペクターライフ8900→6100

 

 

 

俺「シーアカイバーでダイレクトアタック!」

 

 

 

スペクター「ぐっ」

 

 

スペクターライフ6100→5800

 

 

 

俺「とどめだ。アクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!」

 

 

 

 

スペクター「ぐあああ!」

 

 

 

スペクターライフ5800→0

 

 

 

 

俺がデュエルに勝つとウイルスは消えていく。

 

 

 

スペクター「約束通り、ウイルスは消えます」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

スペクター「何故、なぜ最後に大母神を破壊したのです。大母神は攻撃対象にならず攻撃対象がほかにいなければ攻撃は全て私へのダイレクトアタックになっていた。わざわざ大母神を破壊しなくてもあなたは勝っていたのです。」

 

 

 

俺「それは結果論だろ」

 

 

スペクター「え?」

 

 

俺「そうだったとしても俺からすれば大母神を特殊召喚することで俺の攻撃を誘い直接攻撃を防ぐ手段があったかもしれない。そう考えた。だからできる手段は全て使った。ありとあらゆる可能性を考えて最善の手を打った。それが俺があの事件で学んだことだ。デュエルとは常に今できる最善の手を考えることだと。」

 

 

 

スペクター「勝つためにどんな手段も使う、それがあなたの正義ということですか」

 

 

俺「それは違うな。ただ俺はデュエルをする以上、負けるつもりはないということだ。それは俺もリボルバーも同じはずだ」

 

 

 

 

スペクター「ふっ、そうですね。ですが私はあなたを完全に認めたわけではありません。だがあなたのデュエルの強さは認めましょう。やはり伊達にあの事件を経験していたわけではないですね。あなたのデュエルの勝利に対する貪欲さ、繋がりなどと言いながらも本当は誰よりも勝ちたい。それがあなたの本性なのですね」

 

 

 

俺「それも違うな」

 

 

 

スペクター「何?」

 

 

 

俺「俺は誰かと繋がることで、誰かとのデュエルで強くなってきた。新しいカードを手に入れ、戦術を磨いてきた。そしてあの事件があったからこそ今の俺がある。どんな絶望の状況でも決して考えることをやめず諦めず活路を見出す。これまでの俺の人生が俺を強くしてきた。けど1番強くしてくれたが誰かとの繋がりだ。だから俺はこれからも誰かと繋がっていく。繋がりの強さを信じていく。それだけだ」

 

 

 

スペクター「そうですか…。わかりました。ですがこの借りは必ず返しますよ」

 

 

 

俺「あぁ、けど次はもうこんな真似はやめろ。デュエルだったらいつだって受けて立つ。次は正々堂々挑んでこい。今のリボルバーのように」

 

 

 

スペクター「ふっ、殺し文句ですね、それは。ですがリボルバー様の意思もそれと同じなら従いましょう。ではまたいずれお会いしましょう」

 

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

スペクターはVR空間から消えていった。

 

 

 

そして俺もVR空間からログアウトした。

 

 

 

VR装置を外すと停電が直っていた。

 

 

 

ジェームズ『やったんだね!』

 

 

 

俺『あぁ』

 

 

 

 

この事件のことは混乱を避けるために俺とジェームズの間の秘密にした。

 

 

今回の件で学校側はさらにセキュリティを強化することにしたらしい。

 

 

 

 

 

〜自宅〜

 

 

 

俺「ただいま」

 

 

 

母親「おかえり」

 

 

父親「お、息子帰ってきたな」

 

 

 

俺は両親と食卓を囲んだ。

 

 

スペクターにはこうした時間がなかったんだな…。

 

 

当たり前に思っていたことが別の人にとって当たり前じゃない…。

 

 

 

歩夢が側にいることが当たり前だと思ってた。

 

 

同好会のみんなといることが当たり前だと思ってた。

 

 

けどそれってすごく幸せなことなんだと思う。

 

 

 

 

父親「どうかしたか?」

 

 

 

母親「味付け悪かった?」

 

 

 

俺「いや、美味しかった。ご馳走様」

 

 

 

俺はリビングを出た。

 

 

 

 

俺「向こうの時間は…よし電話しても大丈夫な時間だな」

 

 

俺は電話かけた

 

 

 

 

俺「もしもし、歩夢?」

 

 

 

歩夢「う、うん!どうしたの?」

 

 

 

俺「いや、なんというか?元気?」

 

 

歩夢「うん、元気だよ?あなたは?」

 

 

俺「俺も元気だよ」

 

 

 

電話の奥からかすみの声がした

 

 

 

かすみ「あれ!?歩夢先輩、もしかして先輩と電話してます?かすみん話したいです!」

 

 

 

愛「あー、愛さんも!」

 

 

 

エマ「私も〜」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんも〜」

 

 

 

しずく「わ、私もお話したいです!」

 

 

 

璃奈「私も!璃奈ちゃんボード わくわく」

 

 

 

栞子「み、皆さんそんなに押しかけたら歩夢さんと部長が困ってしまいますよ」

 

 

 

せつ菜「でもこれも私たちらしいですよね」

 

 

 

果林「ということで年功序列ね、もしもし部長?」

 

 

 

かすみ「あー果林先輩ずるいです〜」

 

 

 

俺「ははは、みんな元気そうだな」

 

 

 

 

それから俺はみんなと話した。

 

 

正直、電話するのはどうしようかと思った。

 

 

けど、やっぱりこの当たり前を噛み締めたかった。

 

 

どんなに離れても俺たちは繋がってる。

 

 

それを実感したかったんだ。

 

 

これからも俺は繋がりを信じていく。

 

 

これからもずっと…

 

 

 

 

〜fin〜



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第6話 『もう一度会うために』

どうもトモカズです!
今回の時系列は主人公が留学に行く前です。
それではどうぞ!


 

 

 

 

 

 

 

了見(幼少期)『3つ…3つ考えるんだ。そうすれば君は帰れる』

 

 

 

俺『3つ…』

 

 

 

 

俺は目を覚ます

 

 

 

俺「今のは夢…けど…あれは俺がハノイの事件で監禁されていた時の記憶…」

 

 

 

するとデュエルディスクが光っていた。

 

 

俺「これは…」

 

 

 

デュエルディスクからカードが出力される

 

 

俺「これは…白黒のカードだ…。こんなこと今までなかった…。けど何故だ、俺はこのカードを知っている気がする…。このカードは力を失っているのか…力を取り戻すにはとにかくデッキに入れておくか…」

 

 

 

 

 

 

 

〜後日〜

 

 

 

少女A「あ、あの!」

 

 

 

俺「俺?」

 

 

 

少女A「はい!あなた虹ヶ咲のスクールアイドル同好会の部長ですよね?」

 

 

俺「そうだけど…」

 

 

 

そこへ歩夢がやってくる

 

 

しかし見知らぬ同年代の少女と俺が話している様子を見て歩夢は物陰に隠れた。

 

 

歩夢「え?あの子…誰?」

 

 

 

 

 

 

少女A「実は私…」

 

 

 

俺「うん…」

 

 

 

 

 

 

歩夢「嘘…もしかしてあの子…」

 

 

 

歩夢は俺たちの会話を最後まで聞かなかったが、会話の様子を見て狼狽える。

 

 

 

 

 

俺「わかった。ならこれからよろしくな」

 

 

少女A「はい!」

 

 

 

 

歩夢「え…よろしくって何を…」

 

 

 

そして少女は去っていった。

 

 

 

俺「しかし歩夢、まだ来ないな…」

 

 

 

歩夢「…」

 

 

 

歩夢が俺の元にやってくる

 

 

 

俺「あ、来た来た。珍しいな歩夢、今日はゆっくりだったな」

 

 

 

歩夢「う、うん…ごめんね、待たせちゃって」

 

 

俺「いや、いいんだ。それじゃあ行くか」

 

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

俺「歩夢、今日なんか元気ないけどなんかあった?もしかしてほんとは具合悪いとか?」

 

 

歩夢「え?ううん、そういうわけじゃないけど…」

 

 

俺「そっか、何か悩みがあったら言ってくれよ」

 

 

 

歩夢「え、う、うん…。あのね」

 

 

 

俺「うん」

 

 

 

歩夢「ごめん、やっぱりなんでもない。帰ろ」

 

 

俺「あぁ…」

 

 

 

 

 

それから数日、歩夢は元気がなかった。

 

 

 

彼方「ねぇ、部長、最近歩夢ちゃん元気ないけどどうかしたの?部長と喧嘩したってわけでは無さそうだけど…」

 

 

俺「そうなんだよな…俺もずっと気になってたけど…でも歩夢に聞いてもなんでもないって…」

 

 

 

彼方「う〜ん、困ったね〜」

 

 

果林「もしかして…」

 

 

 

俺「もしかして?」

 

 

果林「ふふふ、こんな時はお姉さんに任せなさい」

 

 

俺「わかった…。俺に話辛くても他の人になら話せることがあるかもしれないから頼んだよ」

 

 

 

果林「えぇ」

 

 

 

 

 

 

果林「歩夢」

 

 

歩夢「あ、果林さん」

 

 

果林「最近元気ないわね」

 

 

 

歩夢「そ、そんなことないですよ!」

 

 

 

果林「いいのよ、無理しなくて。あの子ことでしょ」

 

 

 

歩夢「え!?」

 

 

 

果林「歩夢がそんな顔するの大体あの子絡みよね」

 

 

歩夢「…」

 

 

 

果林「何があったの?」

 

 

 

歩夢「ちょっと前なんですけどあの子と知らない女の子が話してて…すごく楽しそうで…それでその女の子が『実は私…』って言って…そのあと怖くて私会話を聞けなかったんですけど…」

 

 

 

果林「そうだったのね…」

 

 

 

歩夢「はい…あの子にも結局その女の子が誰だか聞けてなくて…」

 

 

果林「そう…。でもきっと大丈夫よ」

 

 

歩夢「え?」

 

 

 

果林「歩夢とあの子の絆はそんなことじゃ揺らがないわ。だから信じましょう」

 

 

 

歩夢「はい…」

 

 

果林「…」

 

 

 

 

〜放課後〜

 

 

 

果林「部長、ちょっといいかしら?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

果林「歩夢と話したんだけど」

 

 

俺「なんだって?」

 

 

果林「部長、この前知らない女の子といなかった?」

 

 

俺「知らない女の子…あぁ、いたな確かに」

 

 

 

果林「その子ってどういう関係?」

 

 

 

俺「えっと…その子は…」

 

 

 

 

 

果林「そう」

 

 

俺「だからまだ歩夢には言えないんだ」

 

 

果林「そうなの。でも歩夢心配してたわよ、なんとかして安心させてあげて」

 

 

 

俺「そうだったんだ…わかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歩夢は1人で帰っていた。

 

 

 

すると歩夢は1枚のカードを見つける。

 

 

歩夢は何かの力に導かれたようにそのカードを拾う。

 

 

 

歩夢「これは…」

 

 

 

するとカードから黒いオーラが溢れ出し歩夢を包む

 

 

 

歩夢「な、何!?」

 

 

 

???「汝の心の闇を見たぞ、その闇、解放しろ」

 

 

 

歩夢「きゃあぁぁ」

 

 

 

 

 

 

 

果林から事情を聞いた俺は走って自宅に戻った。

 

 

あの子がどんな子かは今は言えないけど、もし歩夢が不安に感じてるならちゃんと説明はしないと…。

 

 

 

帰り道、河原で歩夢が立っていた。

 

 

 

 

俺「歩夢!」 

 

 

 

歩夢「あ…」

 

 

 

俺「歩夢、こんなところで何してるんだ」

 

 

 

歩夢「あなたこそ」

 

 

 

俺「歩夢、えっと…」

 

 

 

歩夢「ねぇ、この前一緒にいた子は誰?」

 

 

 

俺「え?それはまだ言えない…でも」

 

 

 

歩夢「そうなんだ…私に言えない子なんだ…」

 

 

 

俺「歩夢…?」

 

 

 

 

歩夢のデュエルディスクから黒いオーラが溢れているのが見えた。

 

 

 

俺「歩夢…お前一体どうしたんだ?」

 

 

 

歩夢「どうもしないよ、ただカードを拾ったんだ。」

 

 

 

俺「カードを?」

 

 

 

歩夢「そう…このカードをね!」

 

 

 

歩夢はそのカードを天にかかげる。

 

 

するとそのカードから黒いオーラが溢れ出し、俺たちの周りを包み込んだ。

 

 

 

 

俺「歩夢…これは一体?」

 

 

 

歩夢「ねぇ、久しぶりに私とデュエルしようよ」

 

 

 

俺「デュエル…」

 

 

 

歩夢「うん…あなたいつも言ってたよね、デュエルすれば分かり合えるって。だからしようよデュエル…」

 

 

 

俺「(歩夢の様子がおかしい…おそらくさっきのカードに心を呑まれている…。おそらくあのカードは三幻魔やアーゼウスのような特別な力を持ったカード…なら歩夢を救うにはここはやはりデュエルしかない…)」

 

 

 

歩夢「どうしたの?デュエルしないの?」

 

 

俺「わかった、そのデュエル受けて立つ!」

 

 

歩夢「デュエルはライフ8000のマスターデュエルね」

 

 

俺「あぁ、いくぞ!」

 

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは8000のマスターデュエル

 

 

 

歩夢「私から行くよ、アーマード・ビットロンを召喚!」

 

 

 

俺「あれら俺が前に歩夢にあげたカード…」

 

 

 

歩夢「そうだよ。でも皮肉だよね、自分があげたカードを使われて負けるなんて」

 

 

 

俺「歩夢…本当にどうしたんだ…。いつもの歩夢じゃないぞ」

 

 

 

歩夢「いつもの私じゃないか…。当然だよ、私の知らないあなたがいるようにあなたが私のこと全部知らなくて当然」

 

 

 

俺「歩夢…」

 

 

 

歩夢「アーマード・ビットロンの効果!このカードをリリースしてデッキから海晶乙女シーホースを特殊召喚する。そしてシーホースを使いリンク召喚、リンク1、海晶乙女ブルーフラッグ!」

 

 

 

俺「ここまではいつもの歩夢のデュエルだけど…」

 

 

 

歩夢「ブルースラッグの効果、墓地からシーホースを手札に加える。さらにシーホースを自身の効果で特殊召喚!続けてシーホース1体で再びリンク召喚!リンク1、海晶乙女シーエンジェル!シーエンジェルの効果でデッキから海晶乙女の闘海を手札に加えて発動!そしてブルースラッグとシーエンジェルでリンク召喚!リンク2、コーラルアネモネ!コーラルアネモネの効果、墓地からシーエンジェルを特殊召喚するよ。」

 

 

 

俺「この布陣…歩夢のエースモンスターがくる…」

 

 

 

歩夢「私はリンク2のコーラルアネモネとシーエンジェルでリンク召喚!リンク3!海晶乙女マーブルド・ロック!海晶乙女の闘海の効果!墓地のコーラルアネモネ、ブルースラッグ、シーエンジェルを装備!これによりマーブルド・ロックの攻撃力は4500になる!そしてさっき墓地にいったコーラルアネモネの効果でデッキからシーホースを手札に戻すよ。さらに魔法カード おろかな副葬を発動!デッキから海晶乙女波動を墓地に送る。そしてマーブルド・ロックの効果、墓地の海晶乙女波動を手札に戻す。私はこれでターンエンドだよ」

 

 

 

俺「ここまではいつもの歩夢のデュエル…。けどさっきのカード、あれは間違いなくこの嫌な雰囲気を作っている原因…。このデュエルに勝たない限り歩夢は正気に戻らない…。」

 

 

 

歩夢「どうしたの?あなたのターンだよ」

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー。レディ・デバッガーを召喚!レディ・デバッガーの効果発動!」

 

 

 

歩夢「そうはさせない!手札の海晶乙女波動の効果!マーブルド・ロックが存在することによりこのカードは手札から発動できる!これによりレディ・デバッガーの効果は無効になり私のモンスターはこのターン、あなたの効果を受けない!」

 

 

 

俺「わかっている。永続魔法 サイバネット・オプティマイズを発動!このターン、俺はもう一度、サイバースを召喚できる。俺はプロキシー・ホースを召喚!プロキシー・ホースの効果!俺がサイバースをリンク召喚する時、手札のモンスターもリンク素材とすることができる!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース2体!俺は手札のスタック・リバイバーと場のプロキシー・ホースをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!」

 

 

 

歩夢「スプラッシュ・メイジ…」

 

 

 

俺「墓地のスタック・リバイバーの効果!このカード以外のリンク素材モンスターを特殊召喚させる!蘇れ、プロキシー・ホース!そしてスプラッシュ・メイジの効果、墓地からスタック・リバイバーを特殊召喚する!再び現れろ!未来を導くサーキット!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとプロキシー・ホースの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

 

 

歩夢「きたね、トランスコード・トーカー」

 

 

 

俺「トランスコード・トーカーの効果!墓地からスプラッシュ・メイジを特殊召喚する!三度現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はスプラッシュ・メイジとレディ・デバッガーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー!」

 

 

 

歩夢「デコード・トーカー…」

 

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

歩夢「4連続リンク召喚!?」

 

 

 

俺「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカーとスタック・リバイバーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

歩夢「1ターン目からアクセスコード・トーカー…」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のデコード・トーカーを素材としたことにより攻撃力が3000アップする!アクセスコード・トーカーの更なる効果!墓地のデコード・トーカーを除外して海晶乙女の闘海を破壊する!歩夢のモンスターが効果を受けなくてもフィールド魔法は破壊できる!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

歩夢「くっ」

 

 

 

俺「これでマーブルド・ロックの攻撃力は2500だ!」

 

 

歩夢「墓地のマーブルド・ロックの効果、ブルースラッグをデッキに戻す」

 

 

 

俺「バトルだ!トランスコードでマーブルド・ロックを攻撃力!トランスコードフォール!」

 

 

 

 

歩夢「くっ」

 

 

 

歩夢ライフ8000→7700

 

 

 

俺「続けてアクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!」

 

 

 

歩夢「くぅ」

 

 

 

歩夢ライフ7700→1900

 

 

 

俺「俺はこれでターンエンド…」

 

 

 

歩夢「…」

 

 

 

俺「歩夢?」

 

 

 

歩夢「流石だね、普通のデュエルだったら私の負けだったよ。だからこそ倒しがいがあるんだよね!」

 

 

 

俺「歩夢!?」

 

 

 

歩夢「私のターン、ドロー!デッキのカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから2枚ドローする!魔法カード 死者蘇生!墓地から蘇れ!コーラルアネモネ!そして手札のシーホースを特殊召喚。さらにシーホースでリンク召喚、シーエンジェル!続けて手札の海晶乙女マンダリンを自身の効果で特殊召喚!」

 

 

 

俺「次々にモンスターが…」

 

 

 

歩夢「さらに!マンダリンとコーラルアネモネでリンク召喚!リンク2!海晶乙女コーラルアネモネ!」

 

 

俺「2体目のコーラルアネモネ…」

 

 

 

歩夢「墓地のコーラルアネモネの効果、墓地の海晶乙女シーホースを手札に加え、シーホースを通常召喚!」

 

 

 

俺「ここでシーホースを召喚、何か狙いがあるのか…」

 

 

 

歩夢「ふふふ」

 

 

 

 

俺「歩夢?」

 

 

 

 

歩夢「これで準備はできた。あなたに最高のカードを見せてあげる!」

 

 

歩夢の背後に黒いオーラが現れる。

 

 

 

俺「まさか…この黒いオーラの正体が…」

 

 

 

歩夢「現れろ!閉ざされし世界へ導くサーキット!」

 

 

 

俺「!?」

 

 

 

歩夢「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター4体以上!」

 

 

俺「4体以上!?まさか歩夢もリンク5を…けれど歩夢のフィールドのモンスターの合計リンク値は4なはず…」

 

 

 

歩夢「このカードをリンク召喚する時、あなたのフィールドのモンスター1体をリンク素材とすることができる!私がリンク素材に使うのは当然、アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

歩夢「リンク召喚!現れろ!リンク5!閉ザサレシ世界ノ冥神(サロス=エレス・クルヌギアス)!!!」

 

 

 

俺「なんだこのモンスターは…マリンセスモンスターじゃない…」

 

 

 

サロス「フハハハ」

 

 

歩夢がリンク召喚したモンスターは高らかに笑う。

 

 

やはりこのモンスターは三幻魔やアーゼウスのように意志を持ち特別な力を持ったモンスターであった。

 

 

 

俺「お前が…歩夢を操っている黒幕だな!」

 

 

サロス「操っている?それは違うな。我はこの者の心の闇に同調し手を差し伸べただけだ」

 

 

 

俺「手を差し伸べただと…。ふざけるな、こんなの歩夢の本心じゃない!お前が操ってんだろ!」

 

 

サロス「何故そう言い切れる。この者が汝の全てを知っているわけではないのに、汝にこの者の何がわかる」

 

 

 

俺「それは…」

 

 

 

歩夢「そう…あなたはもう私の知ってるあなたじゃない…」

 

 

 

俺「歩夢…何を言ってるんだ…そんなこと…」

 

 

 

歩夢「そんなことあるよ!」

 

 

 

俺「歩夢?」

 

 

 

歩夢「あなたはね、すごいと思うよ。同好会の部長としてみんなをまとめて、デュエルカーニバルだって決勝戦で尊君とあんなにすごいデュエルをして…そして今度は留学に行って…本当にすごいよ…でも…あなたがすごくなっていくうちにどんどん私の元から離れて行ってる気がする。私の知らないあなたになってる気がする…ううん気がするじゃない、あなたはもう私の知らないあなたなの…だから私耐えられないよ…」

 

 

 

俺「歩夢、俺は何も変わってない、俺は歩夢が知ってる俺だ!」

 

 

 

歩夢「違うよ!もうあなたのことが全然わからないの」

 

 

サロス「これがこの者の本心だ。そしてこの者の心の闇の1番の原因は汝だ」

 

 

 

俺「俺が…」

 

 

 

サロス「そうだ、汝がこの者を苦しめているのだ」

 

 

 

俺「そんなこと…」

 

 

 

サロス「上原歩夢、汝の望みを言え。我がその望みを叶えてやる」

 

 

 

歩夢「私の望み…それは私の知っているあなたとずっといること…」

 

 

 

 

俺「歩夢…」

 

 

 

 

サロス「そうだ、この者をデュエルで倒し、この者の魂は上原歩夢、汝の中で生き続けることができる。もう誰にも奪われる心配などない。そしたこの世界を闇で覆うのだ。そうすれば汝とこの者の2人だけ。誰にも邪魔されずに生きていくことができるのだ」

 

 

 

俺「そんな閉ざされた世界にするなんて歩夢が望むはずがないだろ」

 

 

サロス「どうかな、汝も見ただろ、上原歩夢の心の闇を。この者の心の闇は汝が知っているよりも遥か深いのだよ」

 

 

俺「例えそうだとしても、俺が必ずその闇の中から歩夢を救ってみせる!」

 

 

サロス「ちっ。上原歩夢よ、さぁやるのだ!」

 

 

 

歩夢「私は装備魔法 孤毒の剣をサロスに装備!これによりサロスは相手モンスターとバトルする時、攻撃力が倍になる!」

 

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

歩夢「さらに永続魔法 大胆無敵を発動。これによりあなたがモンスターを召喚、特殊召喚するたびに私はライフを300回復するよ」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

 

歩夢「バトル!閉ザサレシ世界ノ冥神でトランスコード・トーカーを攻撃!この瞬間、孤毒の剣の効果でサロスの攻撃力は倍になる!」

 

 

 

俺「攻撃力6000だと!ぐぁ」

 

 

 

俺のライフが8000から4300に減る。

 

 

 

歩夢「私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

 

サロス「いいぞ、上原歩夢、この者ライフを削ったことにより我の力が高まってきたぞ」

 

 

 

俺「ぐっ…やつの力が増す前に倒さないと…俺のターン、ドロー!デッキのカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動。2枚ドローする。サイバース・ガジェットを召喚!そして効果発動!」

 

 

 

サロス「そうはさせん、この瞬間、我の効果、1ターンに1度、相手が墓地からモンスターを特殊召喚する効果を発動した時、それを無効にする!」

 

 

歩夢「さらに大胆無敵の効果で私はライフを300回復」

 

 

歩夢ライフ1900→2200

 

 

 

 

 

 

 

俺「くっ…なら手札のサイバース・コンバーターを特殊召喚する!」

 

 

歩夢「大胆無敵の効果で300回復!」

 

 

歩夢ライフ2200→2500

 

 

 

 

俺「サイバース・コンバーターを使いリンク召喚!リンク1、トークバック・ランサー!」

 

 

 

歩夢「大胆無敵で300回復!」

 

 

 

歩夢ライフ2500→2800

 

 

俺「トークバック・ランサーの効果!このカードのリンク先のサイバース・ガジェットをリリースすることで墓地からコード・トーカーモンスターを特殊召喚する!戻ってこい!アクセスコード・トーカー!さらに墓地のサイバース・ガジェットの効果でガジェットトークンを特殊召喚!」

 

 

 

歩夢「2体特殊召喚されたことにより大胆無敵で600回復!」

 

 

 

歩夢ライフ2800→3400

 

 

 

俺「俺はトークバック・ランサーとガジェットトークンを使いリンク召喚!リンク2、フレイム・アドミニスター!」

 

 

 

歩夢「大胆無敵の効果で300回復!」

 

 

 

歩夢ライフ3400→3700

 

 

 

俺「だがこれでアクセスコード・コードの効果でサロスを破壊して2体でダイレクトアタックすれば俺の勝ちだ!」

 

 

 

歩夢「それはどうかな?」

 

 

俺「何!?」

 

 

 

歩夢「閉ザサレシ世界ノ冥神は自身を対象としない効果を受けない!アクセスコード・トーカーのアクセスインテグレーションは対象を取らない効果。普段は強力な効果だけどそれが仇になったね」

 

 

 

俺「くっ…だがそれでも孤毒の剣なら破壊できる。墓地のトークバック・ランサーを除外して孤毒の剣を破壊する!アクセスインテグレーション!続けて地属性トランスコード・トーカーを除外してセットカードを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

 

歩夢「ならこの瞬間、罠カード 強制脱出装置を発動!フレイム・アドニスターにはデッキに戻ってもらうよ」

 

 

 

俺「くっ…これ以上は攻撃できない…俺これでターンエンドだ…」

 

 

サロス「ふん、何もできないか…上原歩夢よ、今だ!この者を倒すのだ!」

 

 

 

歩夢「私のターン、ドロー!デッキの1番上のカードを墓地に送り魔法カード アームズ・ホールを発動!墓地の装備魔法 孤毒の剣を手札に戻し、再びサロスを対象に発動!これによりサロスの攻撃力は再び倍になる!」

 

 

 

俺「くっ…」

 

 

 

歩夢「バトル!閉ザサレシ世界ノ冥神でアクセスコード・トーカーを攻撃!」

 

 

俺「ぐぁぁ」

 

 

 

俺のライフが4300から600に減る

 

 

 

歩夢「私はこれでターンエンド」

 

 

 

サロス「どうだ、もう諦めたらどうだ。汝では我と今の上原歩夢には勝てない…。負けたところで永遠に上原歩夢といることができるのだ。汝にとっても悪い話ではないだろう」

 

 

 

俺「ぐっ…そんなこと…」

 

 

 

サロス「しぶといやつだ。ならば汝の心の闇も解放させるまで。汝の心の闇、見せてもらうぞ!」

 

 

 

俺「何を…うわぁぁ」

 

 

 

閉ザサレシ世界ノ冥神は黒いオーラとなり俺の体内に入っていった。

 

 

 

 

俺の思考はサロスによって乱されていく。

 

 

 

俺「ぐっ…俺の中に勝手に入るな…」

 

 

 

サロス「ほうこれが汝の心の闇か」

 

 

 

サロスによって脳内の勝手が効かずそれどころかあの時の情景が脳裏に浮かぶ。

 

 

そう、俺がハノイの事件で監禁されていた時の記憶だ。

 

 

 

サロス「そうからこれが汝の心の闇。例え乗り越えていたと思っていても、乗り越えられない。これは汝の血となり肉となり体に染み込んでいる。そうだこれは決して汝が忘れることができない心の闇。そうだこの闇をもっと解放しろ。再び復讐の使者となるのだ」

 

 

 

俺「違う…俺は復讐なんてしない…。俺はあの時から前に進んだんだ!」

 

 

 

サロス「(なるほどこれは双方に利用価値のある記憶だ)そうか、では何故に汝は前に進めた。何故汝はこの事件を乗り切れた?」

 

 

 

俺「それは…」

 

 

 

サロス「思い出すのだ。あの事件の時、汝にずっと語りかけていた者のことを」

 

 

 

俺「俺に語りかけていた者…あれは…あの声は間違いなく幼少の頃のリボルバーの声…」

 

 

 

サロス「そうだ、その者のおかげで汝はあの事件を乗り切れたのだ。汝はリボルバーに励まされ続けた。そしてリボルバーはあの事件を警察に通報し汝らを助けてくれた。それだけではない汝らに贖罪をするために自ら悪役に徹した。汝が前に進めたのはリボルバーのおかげだ」

 

 

 

俺「たしかにあの時、リボルバーは俺を励ましてくれていた…」

 

 

 

サロス「そうだ…」

 

 

 

歩夢「嘘…。私はあの事件でずっとあなたことを思っていた…。あなたとまた会えると思って…だから私はあの事件を乗り切れたのに…なのにあなたは…リボルバーに言われたことだけを考えていたの…」

 

 

サロス「そうだ、この者はリボルバーの言葉によって励まされていたのだ。」

 

 

歩夢「そんな…嘘…そんなの嘘だよ…」

 

 

 

サロス「汝も聞いただろあれがあの者本心だ」

 

 

 

 

歩夢「いや…いやぁぁ」

 

 

 

歩夢の中から黒いオーラがさらに溢れ出す

 

 

 

その時、俺の頭の中に1体のドラゴンのビジョンがよぎる。

 

 

 

 

サロス「なんだ今のは」

 

 

 

俺は我に帰る

 

 

 

俺「今のは…」

 

 

 

サロス「我の力を跳ね返したというのか」

 

 

 

俺「貴様よくも人の中にずけずけと」

 

 

 

サロス「ふん、だがもう止められない。上原歩夢の心の闇は増大し続ける!そして我の力に同調しやがて世界の全てを闇で包み込む!」

 

 

 

俺「そんなこと絶対にさせない!」

 

 

 

俺がそう言うと俺のデュエルディスクからデータマテリアルが溢れ出す

 

 

 

俺「これは…」

 

 

 

 

そしてデータマテリアルは俺の前で竜巻のような嵐となる。

 

 

俺「データマテリアルの嵐…これは…データストーム!」

 

 

 

その嵐の中からドラゴンのような影が見えた

 

 

 

俺「あれはさっき俺の頭によぎったビジョンのドラゴン…いや…まさかこいつが…」

 

 

 

俺はEXデッキから1体の白黒のカードを取り出す。

 

名前は表示されていなくわからない。

 

けれど俺はこのモンスターを知っている…。

 

 

このドラゴンが俺を呼んでいる。

 

 

 

俺はデータストームの中に入ろうとした。

 

 

 

俺「ぐぁ」

 

 

 

しかし激しい嵐により吹き飛ばされてしまう

 

 

俺「くっ…そう簡単に上手くいかなのか…このままじゃ歩夢を救うことができない…どうすれば」

 

 

 

 

???「諦めるな」

 

 

 

俺「!?」

 

 

俺は後ろを振り返った

 

 

 

俺「デコード・トーカー…」

 

 

 

デコード・トーカー「君にはやることがあるはずだ」

 

 

 

デコード・トーカーだけではない、アクセスコード・トーカーをはじめとしたコード・トーカーたち、それにサイバース・マジシャンをはじめとしたサイバースたちが並んでいた。

 

 

 

デコード・トーカー「私たちはどんな時でも君と共にいる。だから君を1人じゃない。君と繋がっている。だから…風を掴め!」

 

 

 

デコード・トーカーがそういうとサイバースたちは光の粒子となって俺の身体に入っていった。

 

 

俺は身体から力がみなぎるのを感じた。

 

 

 

俺「そうだったな…俺は1人じゃない…俺はみんなと繋がっているんだ。俺はこの世界をあいつが作ろうとしている閉ざされた世界になんてさせない!いくぞ!」

 

 

 

俺はデータストームの中に入った

 

 

 

 

俺「感じる…そこにいるんだろ…今呼び覚ましてやるからな!」

 

 

そういうと白黒のカードは粒子となってデータストームの中に溶け込んでいった。

 

 

そして俺は再びドラゴンの声を聞いた。

 

 

 

俺「いくぞ!これが嵐の中の俺の希望だ!うぉぉぉ!」

 

 

 

 

俺の右手にデータマテリアルが集まりカードとなっていく!

 

 

 

 

俺「ストームアクセス!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の脳裏に再びあの時の光景が浮かんだ。

 

 

しかしさっきと決定的に違うことがある。

 

 

1つ 俺が見たビジョンのドラゴン、このモンスターはあの事件の時に俺と一緒に戦ってくれていたモンスター

 

 

2つ たしかに俺はリボルバーの言葉に励まされた。けれどそれだけで乗り切れたわけじゃない。俺が乗り切れた理由は歩夢の存在があったからだ。歩夢とまた会える。歩夢と一緒にいられる。そう願っていたから俺は戦えたんだ。

 

 

3つ そしてこのモンスターは壊れかけた俺の心を、心の闇から守ってくれた。自らの存在をかけてまで。だから俺はこのカードを今まで持っていなかった。だから俺はこのカードを忘れていた。けど俺はこのモンスターの名前を思い出したら。このモンスター名前は…

 

 

 

 

俺「そうだ…お前は俺があの施設にいた時、

ずっと一緒に戦ってくれていたモンスターだ…。そして事件が終わった時、完全に心が壊れる寸前だった俺の心を闇から守ってくれた。そう文字通りファイアウォールにように…。お前は自分のデータマテリアルを、いや自分の存在をかけて俺を守ってくれたんだな…ありがとう…。そして…もう一度、俺と戦ってくれ!」

 

 

 

サロス「何を1人で…」

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー!魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のレディ・デバッガー、スタック・リバイバー、サイバース・ガジェット、プロキシー・ホース、スプラッシュ・メイジをデッキに戻し2枚ドローする!魔法カード 死者蘇生を発動!」

 

 

 

サロス「無駄だ!我の効果で死者蘇生を無効にする!」

 

 

 

俺「手札のドット・スケーパーを墓地に送り、魔法カード サイバネット・マイニングを発動!デッキからサイバース・ガジェットを手札に加える。そしてサイバース・ガジェットを召喚!効果発動!墓地からサイバース・コンバーターを特殊召喚する。さらにドット・スケーパーを自身の効果で特殊召喚!」

 

 

 

歩夢「大胆無敵の効果!ライフを900回復する!」

 

 

歩夢ライフ3700→4600

 

 

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!俺はサイバース・ガジェットとドット・スケーパーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!さらにサイバース・ガジェットの効果でガジェットトークンを特殊召喚する!」

 

 

 

歩夢「大胆無敵で600回復」

 

 

 

歩夢ライフ4600→5200

 

 

 

俺「スプラッシュ・メイジの効果、墓地からサイバース・ガジェットを特殊召喚する!」

 

 

歩夢「大胆無敵の効果!」

 

 

 

歩夢ライフ5200→5500

 

 

 

 

俺「これで準備は整った」

 

 

サロス「何!?」

 

 

 

 

 

俺「現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はモンスター2体以上!俺はリンク2のスプラッシュ・メイジとサイバース・ガジェット、サイバース・コンバーターをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!これがサイバースの新たな可能性だ!リンク召喚!リンク4!ファイアウォール・ドラゴン!!!!」

 

 

 

 

 

歩夢「ファイアウォール・ドラゴン…あのカードは…」

 

 

俺「そして手札のバックアップ・セクレタリーを自身の効果で特殊召喚する!俺はバックアップ・セクレタリーとガジェットトークンの2体を使いリンク召喚!リンク2、フレイム・アドミニスター!」

 

 

 

歩夢「大胆無敵の効果でライフを600回復…」

 

 

 

歩夢ライフ5500→6100

 

 

 

 

 

 

俺「フレイム・アドミニスターの効果、リンクモンスターの攻撃力を800アップさせる。この瞬間、ファイアウォール・ドラゴンの効果発動!1ターンに1度、このカードのリンク先のモンスターが墓地に送られた時、手札からサイバース族1体を特殊召喚できる!俺はデュアル・アセンブルムを特殊召喚する!」

 

 

 

歩夢「大胆無敵の効果でライフを300回復…」

 

 

歩夢ライフ6100→6400

 

 

サロス「モンスターを並べて攻撃力を上げたところで我を倒すことはできないぞ!」

 

 

 

俺「誰が倒すと言った」

 

 

 

サロス「何!?」

 

 

 

俺「ファイアウォール・ドラゴンの更なる効果!このカードがフィールドに存在する時、1度だけこのカードと相互リンクしているモンスターの数まで自分・相手フィールド、墓地のモンスターを対象に取り手札に戻す!」

 

 

 

歩夢「なんだと!?」

 

 

 

俺「ファイアウォール・ドラゴンの相互リンク先のモンスターはフレイム・アドミニスターとそして閉ザサレシ世界ノ冥神、お前の2体だ!俺は墓地のサイバース・ガジェットとそして閉ザサレシ世界ノ冥神、お前を手札に戻す!エマージェンシーエスケープ!!」

 

 

 

サロス「なんだと!?」

 

 

 

俺「例え人の心の闇に付け込んだところで人の心から光が消えることはない!俺が必ず歩夢を取り戻す!」

 

 

 

歩夢「…私を…」

 

 

 

 

俺「そうだ、歩夢が俺をどう思っていたとしても俺は俺だ!上原歩夢の世界で1番の幼馴染だ!!あの事件の時、たしかに俺はリボルバーの言葉に励まされた。けれどそれだけで乗り切れたわけじゃない。俺も同じだ、歩夢とまた会える、歩夢とまた一緒にいられる。そう信じていたいたから戦えたんだ!」

 

 

 

歩夢「そうだよ…あなたは私の世界で1番の幼馴染…それは今も昔も変わらない。これからもずっと…」

 

 

 

俺「そうだ!そして歩夢!お前も俺の世界で1番の幼馴染だ!それはこれからどんなことがあっても変わらない!だから必ずこの暗闇から救い出す!」

 

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

俺「バトルだ!行け!デュアル・アセンブルム、フレイム・アドミニスターでダイレクトアタック!」

 

 

 

サロス「ぐっ」

 

 

歩夢ライフ6400→1600

 

 

 

俺「とどめだ!ファイアウォール・ドラゴンでダイレクトアタック!!テンペストアタッ

ク!!」

 

 

 

 

サロス「ば、馬鹿な…我が負けるだとおお」

 

 

 

歩夢ライフ1600→0

 

 

 

 

俺「歩夢!」

 

 

俺は歩夢の側に駆け寄った。

 

 

俺「歩夢、大丈夫か、歩夢!」

 

 

 

歩夢「うん…私は平気…」

 

 

 

サロス「馬鹿な…この我が負けるだと…認めん!そのようなことは断じて認めない!」

 

 

 

俺「サロス、お前の負けだ!お前じゃ俺たちの繋がりを断つことは決してできやしない!」

 

 

 

 

サロス「くっ、こうなれば貴様の肉体を乗っ取りこの世界を闇に覆ってくれる!」

 

 

俺「何!?」

 

 

 

閉ザサレシ世界ノ冥神は残された力を使い、再び俺の身体に入ろうとしたその時…

 

 

 

 

 

俺「…!?ファイアウォール・ドラゴン!?」

 

 

 

ファイアウォール・ドラゴンが閉ザサレシ世界ノ冥神から俺を守ってくれていた。

 

 

 

俺「ファイアウォール・ドラゴン…お前まさか…また命をかけて俺を」

 

 

 

ファイアウォール・ドラゴンは頷くと全身を紅く発光させ渾身の攻撃を閉ザサレシ世界ノ冥神に浴びせた。

 

 

 

 

サロス「馬鹿な…私がサイバース1体ごときにぃぃ」

 

 

 

ファイアウォール・ドラゴンの攻撃を食らった閉ザサレシ世界ノ冥神は今度こそ消滅したのであった。

 

 

閉ザサレシ世界ノ冥神が消滅したことにより黒いオーラは消えた。

 

 

しかし…

 

 

 

俺「ファイアウォール・ドラゴン…」

 

 

 

ファイアウォール・ドラゴンの先程の一撃は自身の持つデータマテリアルを全てかけた一撃であった。

 

 

ファイアウォール・ドラゴンは光の粒子となっていく…

 

 

俺はその時、全てを悟った。

 

 

俺「…また助けられたみたいだな…。いつも守ってもらってばかりでごめんな…また…会えるよな?」

 

 

 

ファイアウォール・ドラゴンは再び頷く

 

 

 

俺はそれ以上何も言わなかった…。

 

 

 

そしてファイアウォール・ドラゴンは光の粒子となって消えていった…。

 

 

 

 

 

俺「歩夢、立てるか?」

 

 

 

歩夢「うん…あのね」

 

 

俺「いいんだ。何も言わなくて…」

 

 

歩夢「え?」

 

 

俺「歩夢が側にいる。ただそれだけでいいんだ…」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

 

 

 

そこへ…

 

 

 

少女A「いましたー!」

 

 

 

俺「君は…」

 

 

歩夢「あの時の…」

 

 

 

少女A「あの、お2人の同好会の方々に聞いたら私のせいで大変なことになってると聞いたのでいてもたってもいられなくて」

 

 

 

俺「けどいいのか?もう」

 

 

少女A「はい!たしかに作戦は成功させたかったですけど…でも歩夢ちゃんが悲しんでる顔はもっと見たくなかったので!」

 

 

 

歩夢「私?」

 

 

 

少女A「はい!実は私、歩夢ちゃんの大ファンなんです!」

 

 

 

歩夢「え…えぇ!?」

 

 

少女A「それで部長さんに歩夢ちゃんとお近づきになるにはどうしたらいいかいろいろと相談に乗っててもらって、あと歩夢ちゃんには内緒でサプライズでいろいろ喜ばせる作戦とか練ってたんですけど…」

 

 

 

俺「ごめん…歩夢今まで黙ってて…。けどそういう事情があったんだ…」

 

 

 

歩夢「そうだったんだ…私の方こそいろいろはやとちりしてごめんなさい」

 

 

 

俺「いや、いいんだ。」

 

 

 

少女A「歩夢ちゃん、あのこのあとお時間ありますか?歩夢ちゃんが喜びそうなものいろいろ用意したんです」

 

 

歩夢「えぇ、えっと…うん、いいよ。すごく楽しみ!」

 

 

 

俺「何はともあれ歩夢の笑顔が戻ってよかった…」

 

 

 

 

 

果林「部長!」

 

 

俺「果林、みんな」

 

 

彼方「歩夢ちゃんは〜?」

 

 

俺「あぁ、もう大丈夫だ」

 

 

 

エマ「部長、ちょっとボロボロじゃない?」

 

 

 

俺「え?あぁ、さっきまでちょっとスリリングなデュエルをしててね」

 

 

果林「それってまさかこの前みたいな」

 

 

俺「けどもう大丈夫だから。ほら見てみろよ歩夢のあの笑顔」

 

 

彼方「うん、すごくいい笑顔だね〜」

 

 

俺「あの笑顔を守れたなら俺はそれでいいんだ」

 

 

 

果林「やっぱりちょっとあなたと歩夢ちゃん羨ましいかも」

 

 

俺「え?」

 

 

果林「ううん、なんでもない」

 

 

 

 

 

 

〜後日〜

 

 

 

歩夢「そっかファイアウォール・ドラゴンはあなたを守って…ごめんね、私があんな早とちりかしてなければあなたは今頃ファイアウォール・ドラゴンと一緒にデュエルできたのに」

 

 

俺「いや、いいんだ。きっとあいつもわかってくれてるはずだ。それに」

 

 

歩夢「それに」

 

 

 

俺「一度消えたあいつとまた会えたんだ。今度だってきっとまた会えるさ。あいつと約束したからな」

 

 

歩夢「うん…そうだね…」

 

 

俺「俺とあいつは繋がっている。たとえ今は一緒にいなくてもどんなに離れていても心はずっと繋がっているから」

 

 

 

歩夢「…うん!」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

歩夢「どうかした?」

 

 

 

俺「あの事件、やっぱりもう一度精算しなきゃな。、この街を去る前に。よくも悪くも俺の人生はあそこから変わった。だから今の俺の全力、あいつにぶつけないと」

 

 

 

歩夢「…うん、そうだね」

 

 

 

俺「さて、そうと決まったらまずはデッキ作りだな、歩夢、協力してくれるよな?」

 

 

 

歩夢「もちろんだよ!」

 

 

 

俺「それじゃあいくか」

 

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

俺たちは家へ帰った。

 

 

 

 

 

俺はもっともっと強くなる。

 

 

もう一度お前と会うために。

 

 

 

その時は思いっきりデュエルを楽しもう。

 

 

 

ファイアウォール・ドラゴン

 

 

 

〜fin〜



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第7話 『太陽になりたいよ』

どうもトモカズです。
今回の時系列は主人公が留学に行く前です。

それではどうぞ!


 

 

愛「バトルだよ!ホープ・ザ・ライトニングで攻撃!ホープ剣ライトニングスラッシュ!!」

 

 

 

かすみ「ひぃ〜」

 

 

 

かすみライフ→0

 

 

 

愛「よし!愛さんの勝ちだね!」

 

 

 

果林「さすがは優等生、デュエルの腕も中々のものね」

 

 

 

せつ菜「スポーツ万能、成績も優秀」

 

 

 

しずく「おまけにコミュニケーション能力も抜群」

 

 

 

彼方「本当、愛ちゃんって完璧超人だよね〜」

 

 

 

愛「みんな褒めすぎー。デュエルはぶちょーの方が強いし、愛さんなんてまだまだだよ。でもありがと!」

 

 

 

かすみ「むー」

 

 

 

愛「どうした?かすかす?」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!」

 

 

 

愛「あはは、ごめんごめん。でもいいデュエルだったよ、かすみん」

 

 

 

かすみ「…」

 

 

 

愛「どうかした?」

 

 

 

かすみ「ほ、ほんとにそう思ってますか?」

 

 

 

愛「どうしたのさ、そんなこと言って。愛さんは今のかすみんとのデュエル、めっちゃいいデュエルだったって思ってるよ」

 

 

 

かすみ「愛先輩がいいデュエルだと思ってもかすみんは納得できないです!」

 

 

 

愛「え…」

 

 

 

かすみ「す、すみません。ただ自分の不甲斐なさに納得できなくて」

 

 

 

愛「そんなに自分を卑下しなくても、かすみんは十分に強いじゃん」

 

 

 

かすみ「でも」

 

 

俺「…」

 

 

 

愛「でも…?」

 

 

 

かすみ「やっぱりかすみの不甲斐なさっていうのはかすみんにしかわからないんです!それに」

 

 

愛「それに?」

 

 

 

かすみ「なんでもこなしちゃう優等生の愛先輩なら尚更かすみんのことなんてわかりませんよ」

 

 

 

愛「かすみん…」

 

 

 

かすみ「と、とにかく、かすみんだってこのままじゃいられないですからね。もっともっと強くなります!」

 

 

 

愛「う、うん。そうだね!」

 

 

 

 

 

 

 

〜練習後〜

 

 

 

愛「りなりー、ごめん愛さん用事思い出しちゃったから急いで帰るね」

 

 

璃奈「え?うん…」

 

 

 

愛「それじゃあみんなまた明日!」

 

 

 

璃奈「うん、また明日…」

 

 

 

 

俺「追いかけなくていいのか?」

 

 

璃奈「え?」

 

 

俺「璃奈も気づいてるだろ、愛の様子が変だって」

 

 

璃奈「うん…でも…」

 

 

俺「さ、行くぞ。愛は足が速いから早くしないと見失うぞ」

 

 

璃奈「え…ちょっと…」

 

 

 

俺は璃奈の手を引いて愛を追いかけた。

 

 

 

〜河原〜

 

 

愛「はぁ〜愛さん、かすかすの気持ち全然わかってあげられてなかった…。先輩失格だな…」

 

 

 

俺「いたいた、本当足速いな…」

 

 

璃奈「うん…私もヘトヘト」

 

 

 

 

愛「ぶちょーにりなりー!?どうしたの?」

 

 

 

俺「愛の方こそ、用事あったんじゃないのか?」

 

 

 

愛「え?あー、そうだね、これから行かなきゃ」

 

 

 

璃奈「ほ、ほんとに用事あるの?」

 

 

 

愛「え?も、もちろんだよ」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード じー」

 

 

 

俺「愛、俺も璃奈もわかってるよ。さ、カフェナギに行くぞ」

 

 

璃奈「うん」

 

 

 

愛「ちょ、ちょっとー!」

 

 

俺と璃奈は愛の手を引いてカフェナギに向かった。

 

 

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

草薙「ん?お前、今日バイトじゃないだろ?」

 

 

 

俺「急患だよ、草薙さんコーヒー3つ、お代は俺のバイト代につけておいて」

 

 

 

草薙「ふっ、そうかわかった。ちょっと待ってろ」

 

 

 

 

愛「…」

 

 

俺「愛がこんなに話さないの見る初めてかも」

 

 

愛「愛さんだって落ち込むことあるよ」

 

 

璃奈「…」

 

 

俺「そっか。愛の新たな一面だな」

 

 

 

愛「愛さんさ、かすみんのこと全然わかってなかった」

 

 

 

俺「…」

 

 

愛「愛さんがいいと思っててもかすみんにとってはよくなくて、それに…」

 

 

俺「それに?」

 

 

愛「愛さんが優等生だからわかんないって…。たしかに優等生って言ってもらえるのはすごく嬉しいけど、愛さんが優等生だと思われててそのせいで愛さんの言葉が嫌味に聞こえるんだったら優等生だなんて思われたくないよ…」

 

 

 

璃奈「…」

 

 

 

俺「まぁ、愛がかすみのことわかってなくて当然だと思うけど」

 

 

 

愛「え?」

 

 

 

俺「だって愛は宮下愛であって中須かすみじゃないだろ?愛はどんなに頑張ってもかすみにはなれない。愛は愛だ。100%その人のことを理解したつもりでも本当は理解できてない。でも人ってそういうものだと思う。その人のことはその人のことしかわからない」

 

 

 

愛「そう…だよね…」

 

 

 

俺「でも、愛がかすみのことを分かろうと努力してることは正しいと思う」

 

 

愛「え?」

 

 

 

俺「わからないからって言って蓋をせずにまずは否定をせずに分かろうとする。だから愛の周りにはいつも人がいて、みんなに慕われて、誰とでも仲良くなれるんだと思う。それってさ、ほんとにすごいことだと思う」

 

 

璃奈「うん、私もそう思う。なかなか人と話せない私に愛さんは隔たりなく接してくれた。だから私、愛さんにはすごく感謝してる。」

 

 

 

愛「ぶちょー…りなりー…」

 

 

 

俺「まぁデュエルに負けてむしゃくしゃする気持ちはわかる。けど、かすみの場合はちょっと言い方がまずかったかな。そこはかすみには言っておくよ」

 

 

 

愛「でもさ…かすみんだけじゃなくて他の人、愛さんのこと優等生だから自分たちの気持ちなんてわからないって思ってるのかな?」

 

 

 

俺「かもな」

 

 

 

愛「そうだよね…」

 

 

 

俺「実際、誰がどう思ってるなんてその人と話してみないとわからないと思う。いや話してもわからないこともあるかもしれない。けどだからと言って愛のいいところを我慢する必要はないと思うんだよな」

 

 

 

愛「愛さんのいいとこ…」

 

 

 

璃奈「うん、ほんとに愛さんのいいとこいっぱいある」

 

 

 

愛「りなりー…」

 

 

 

俺「だから愛には自分のいいところはこれからも伸ばしていって欲しいんだよな」

 

 

 

愛「でもどうしたらいいのかな?」

 

 

 

 

俺「なら見つけるか」

 

 

 

愛「え?どうやって?」

 

 

 

 

草薙「はい、コーヒー3つな。愛ちゃん、同好会に入った後、困った時はどうしてきた?」

 

 

 

愛「困った時…。は!?デュエル!?」

 

 

 

草薙「そう、デッキはその人の鏡だ。その人の思いが詰まった魂だ。魂と魂がぶつかり合えばきっと答えは見てくるんじゃないのか?」

 

 

 

愛「そっか…デュエルが愛さんの答えを導いてくれる…」

 

 

 

俺「そういうことだ」

 

 

 

愛「わかった!やろう!ぶちょー!」

 

 

 

俺「そうこなくちゃな」

 

 

 

草薙「けど、2人ともまずはコーヒー、冷める前に飲んでくれよ」

 

 

 

愛「うん!」

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

 

俺「さぁ、いくぞ愛!」

 

 

 

愛「うん!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

愛「先攻はぶちょーからでいいよ」

 

 

 

俺「わかった。俺のターン、ドラゴネットを召喚、効果発動、デッキからプロトロンを特殊召喚する。さらに手札のサイバース・コンバーターの効果、自分フィールドのモンスターがサイバースのみの時、自身を特殊召喚できる。現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

 

璃奈「部長、早速仕掛けてきた 璃奈ちゃんボード むん」

 

 

 

俺「リンク召喚!リンク2!スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果、墓地からドラゴネットを特殊召喚する。再び現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はスプラッシュ・メイジとドラゴネットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!デコード・トーカー!」

 

 

 

 

愛「早速きたね、ぶちょーのエース」

 

 

 

俺「さらにプロトロンを使いリンク召喚!リンク1、リンクリボー!この瞬間、デコード・トーカーのリンク先にモンスターが特殊召喚されたことにより攻撃力を500アップさせる!パワーインテグレーション!俺はカードを1枚ふせてターンエンドだ」

 

 

 

愛「愛さんのターン、ドロー!ゴブリンドバーグを召喚!そしてその効果で手札からガガガマジシャンを特殊召喚!そしてゴブリンドバーグは自身の効果で守備表示になるよ。愛さんはレベル4のガガガマジシャンとゴブリンドバーグの2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!No.39 希望皇ホープ!」

 

 

 

璃奈「愛さんも早速エースモンスター… 璃奈ちゃんボード ドキドキ」

 

 

 

愛「(リンクリボーは愛さんの攻撃宣言時にリリースすることで攻撃モンスターの攻撃力を0にする効果がある…でもあのカードなら!)愛さんはホープ1体でオーバーレイネットワークを再構築!シャイニングエクシーズチェンジ!きて!SNo.39 希望皇ホープONE!!」

 

 

 

俺「ここでホープONE…狙いはあのモンスターか」

 

 

 

愛「そしてホープONE1体でオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップエクシーズチェンジ!!一粒の希望よ!今、電光石火の雷となって闇から飛び立て!!現れろ、SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング!!」

 

 

 

 

俺「(きたか、ホープ・ザ・ライトニング…。ライトニングが攻撃するとき、俺はカードの効果を発動できない。さらにライトニングの効果を使い攻撃力5000でリンクリボーを攻撃すれば俺のライフは尽きる。考えたな、愛)」

 

 

 

 

愛「バトルだよ!」

 

 

 

俺「そうはさせない!愛のメインフェイズ終了時、速攻魔法 サイバネット・クロスワイプを発動!リンクリボーをリリースしてライトニングを破壊する!」

 

 

 

愛「マジ!?なら愛さんはカードを2枚ふせてターンエンドだよ」

 

 

 

草薙「ふぅ、あっという間に決着がつくところだったな」

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー!魔法カード 星遺物をつぐもの を発動!墓地からスプラッシュ・メイジをデコード・トーカーのリンク先に特殊召喚する。そしてスプラッシュ・メイジの効果、墓地からドラゴネットを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!俺はスプラッシュ・メイジとドラゴネットの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!デコード・トーカー・ヒートソウル!」

 

 

 

愛「今度はたっけーとの友情のカード…」

 

 

 

俺「デコード・トーカーの効果!攻撃力を500アップさせる、パワーインテグレーション!さらにヒートソウルの効果!ライフを1000払い1枚ドローする!」

 

 

俺のライフが4000から3000に減る。

 

 

 

璃奈「これで部長の総攻撃力は5100…」

 

 

 

草薙「全てのダイレクトアタックが通ったらあいつの勝ちだが…」

 

 

 

俺「(愛のやつがそんな簡単に勝たせてくれるはずない…けど、それでも…)バトルだ!デコード・トーカーでダイレクトアタック!デコード・エンド!」

 

 

 

 

愛「ならこの瞬間、罠発動!マスターピース!墓地のガガガマジシャンとゴブリンドバーグを特殊召喚してこの2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワーク構築!エクシーズ召喚!きて!No.39 希望皇ホープ・ダブル!」

 

 

 

草薙「ここでエクシーズだと?」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

 

愛「ホープ・ダブルの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、デッキからダブルアップ・チャンスを手札に加えて、そしてホープ・ダブル1体を素材にエクシーズ召喚するよ!」

 

 

 

俺「やっぱりそうきたか」

 

 

 

愛「愛さんはホープ・ダブル1体でオーバーレイネットワークを再構築!限界突破だ、希望皇ホープ・ダブル!現れろ、No.39!人が希望を越え、夢を抱く時、遥かなる彼方に、新たな未来が現れる!限界を超え、その手につかめ!希望皇ビヨンド・ザ・ホープ!」

 

 

 

草薙「ビヨンド・ザ・ホープ…」

 

 

 

璃奈「そう、あれが愛さんの切り札 璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

愛「ビヨンド・ザ・ホープの効果!ぶちょーのモンスターの攻撃力を全て0にするよ」

 

 

 

俺「くっ、やるな。なら俺はデコード・トーカーのバトルを中止、メインフェイズ2、カードを2枚ふせてターンエンドだ」

 

 

 

草薙「お互い1歩も譲らない展開だな」

 

 

 

璃奈「うん…璃奈ちゃんボード ハラハラ」

 

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

愛「うん、だって」

 

 

 

俺「愛に隙を見せたら一瞬で負けるからな」

愛「ぶちょーに隙を見せたら一瞬で負けるからね」

 

 

 

俺「あ…」

 

 

愛「あはは、ハモちゃったね」

 

 

 

俺「けど本当にそうなんだよな、愛。お前は本当に強いよ」

 

 

愛「ぶちょーだって…。愛さんはね、このホープたちがいるから、ホープが愛さんの希望だから、だからいつも頑張れるんだ。どんなにピンチでもデッキとそしてホープたちが愛さんの希望になってくれるからだから愛さんはこれまで戦って来れたんだよ!」

 

 

 

俺「そうだな。なら答えは見つかったんじゃないのか」

 

 

愛「え?」

 

 

璃奈「うん」

 

 

 

愛「答え…」

 

 

 

俺「愛は俺は璃奈、いや同好会のみんなにとって太陽みたいな存在なんだ。いつも明るくて励ましてくれて、笑わせてくれて、そんな愛にみんな助けられてきたんだ」

 

 

璃奈「うん、私も愛さんにずっと救われてきた」

 

 

俺「だから愛、愛にはみんなの希望になって欲しいんだ。いろんなことができる愛だからこそ、いろんな人に寄り添って欲しい、力になって欲しい。そりゃ太陽があるところには影はできる。だから時には傷つくこともあるかもしれないけどそれでも、愛の力でみんなの希望になってあげて欲しいんだ」

 

 

 

愛「愛さんがみんなの希望…みんなにとっての太陽…。」

 

 

 

璃奈「きっと愛さんならなれる。ていうかもうなってる…」

 

 

 

愛「りなりー…。そうだね、愛さんにできること…それはみんなの希望になること…。よーし!愛さんこれからみんなの太陽にたいよう!太陽だけに!なんつって!」

 

 

 

俺「ダジャレが言えるようになったってことはいつも愛に戻ったみたいだな」

 

 

 

愛「うん!心配かけてごめんね、ぶちょー、りなりー。でももう大丈夫!これからはガチでぶちょーを倒しに行くからね!」

 

 

 

俺「あぁ!こい!」

 

 

愛「行くよ!愛さんのターン!ドロー!デッキのカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから2枚ドロー!きた!」

 

 

 

俺「!?」

 

 

 

愛「愛さんのとっておきのカード見せてあげる!でもまずは魔法カード 死者蘇生を発動!墓地から戻ってきて!希望皇ホープ!そしてホープ1体でオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズチェンジ!きて!CNo.39 希望皇ホープレイ!」

 

 

 

俺「ここでホープレイ…狙いはなんだ?」

 

 

 

愛「そしてこれが愛さんのとってきおきだよ!HRUMーユートピア・フォースを発動!」

 

 

 

俺「HRUMだと!?」

 

 

 

璃奈「あのカード、私も知らない…璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

 

愛「このカードの効果により愛さんはホープレイ1体でオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップエクシーズチェンジ!熱き魂を重ねかっとビング!新たな希望が今!光り輝く!!現れろ!ランク12!No.99 希望皇ホープドラグナー!!」

 

 

 

俺「ホープドラグナー…」

 

 

 

草薙「ランク12…」

 

 

 

璃奈「すごい…璃奈ちゃんボード メロメロ」

 

 

 

愛「ふふ、ありがとうりなりー。」

 

 

 

俺「愛、まだこんなモンスターを隠し持ってたのかよ」

 

 

 

愛「えへへ、いつかみんなをびっくりさせたくてさ。でもやっぱりぶちょー相手には出し惜しみしてられないもんね。愛さんも全力で行くよ!ホープドラグナーの効果!オーバーレイユニットを2つ使いEXデッキからNo.1〜99のナンバーズ1体をエクシーズ召喚扱いで特殊召喚する!そしてユートピア・フォースの効果でユートピア・フォースはそのモンスターのオーバーレイユニットになる!愛さんはNo.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシーをエクシーズ召喚!」

 

 

 

 

俺「タイタニック・ギャラクシーだと!?」

 

 

 

愛「そう!これで部長の守りの要 速攻魔法 セキリュティ・ブロックは使えなくなったよ!」

 

 

 

俺「くっ、ならヒートソウルの効果!ライフを1000支払い1枚ドローする!」

 

 

俺のライフが3000から2000に減る。

 

 

 

愛「でもこれで思う存分いけるね!バトル!No.99 希望皇ホープドラグナーでデコード・トーカーを攻撃!」

 

 

草薙「決まるのか」

 

 

 

俺「そうはさせない!罠発動!星遺物から目醒め!デコード・トーカーとヒートソウルを素材にリンク召喚を行う!」

 

 

 

愛「愛さんのターン中にリンク召喚!?」

 

 

 

俺「現れろ未来を導くサーキット!召喚条件はEXデッキから特殊召喚されたモンスター2体!俺はデコード・トーカーとヒートソウルの2体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク4!双穹の騎士アストラム!」

 

 

 

愛「アストラム…さすがだね…。でも!ホープ・ドラグナーでアストラムを攻撃!」

 

 

 

俺「何!?」

 

 

 

愛「そしてこの瞬間、罠発動!ハーフアンブレイク!これよりホープドラグナーは戦闘破壊されず愛さんが受ける戦闘ダメージは半分になるよ!」

 

 

俺「ならアストラムの効果!ホープドラグナーの攻撃力をアストラムに加える!そして愛に1250の戦闘ダメージだ!」

 

 

 

愛ライフ4000→2750

 

 

 

愛「でももうこれでアストラムの攻撃力アップの効果は使えないよ!愛さんはビヨンド・ザ・ホープでアストラムを攻撃!この瞬間、速攻魔法 一騎加勢を発動!これによりビヨンド・ザ・ホープの攻撃力は1500アップするよ!」

 

 

 

俺「攻撃力7500だと!?」

 

 

 

愛「天地神明に愛さんは誓う!未来をつかむために戦い抜くと!輝け、希望の光!ホープ剣・ビヨンド・スラッシュ!」

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

 

俺のライブが2000から500に減る。

 

 

 

俺「だが破壊されたアストラムの効果!タイタニック・ギャラクシーをデッキに戻す!」

 

 

 

愛「愛さんはこれでターンエンド。さすがに部長は倒せなかったけど、でもこれでビヨンドとホープドラグナーは残せたね」

 

 

俺「なんとか凌いだけど、攻撃力6000のビヨンド、それに」

 

 

 

愛「ホープドラグナーは相手がバトルする時、そのバトルするモンスターの攻撃力を0にするよ!」

 

 

 

 

俺「(まったくなんて効果だよ…。正直今の俺の手札にこの状況を打開できるカードはない…ならこのドローに全てがかかっている。)」

 

 

 

愛「どうかした?ぶちょー」

 

 

 

俺「いや、なんでもない。けどこれが俺にとっての運命のドローだなって。愛がユートピア・フォースを引き当てたように引き当ててみせるさ!俺のターン、ドロー!」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ドキドキ」

 

 

 

 

俺「きた!俺はフォーマッド・スキッパーを召喚!現れろ!未来を導くサーキット!俺はフォーマッド・スキッパーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク1、リンク・ディサイプル!」

 

 

 

愛「ここでリンク・ディサイプル?」

 

 

 

 

俺「墓地のフォーマッド・スキッパーの効果、リンク素材になったことによりレベル5のサイバース族 スクリプトンをデッキから手札に加える。さらに墓地のプロトロンを除外して手札のスクリプトンを特殊召喚する。続けて手札のバックアップ・セクレタリーの効果、自身を特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク・ディサイプル、スクリプトン、バックアップ・セクレタリーの3体をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3!トランスコード・トーカー!」

 

 

 

愛「トランスコード・トーカーが来たということは…」

 

 

 

俺「トランスコード・トーカーの効果!墓地からデコード・トーカーを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!」

 

 

 

愛「来る…部長の切り札が…」

 

 

 

俺「アローヘッド確認、召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカーとトランスコード・トーカーをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4、アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

愛「やっぱ来たね!アクセスコード・トーカー!相手にとって不足はないね!」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のデコード・トーカーをリンク素材にしたことにより攻撃力3000アップ!」

 

 

 

璃奈「攻撃力5300…璃奈ちゃんボード ゴクリ」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの更なる効果!墓地のリンク・ディサイプルを除外してビヨンド・ザ・ホープを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

愛「くぅ」

 

 

 

俺「続けて墓地の炎属性 デコード・トーカー・ヒートソウルを除外してホープドラグナーを破壊する!アクセスインテグレーション!!」

 

 

 

愛「ホープドラグナー!」

 

 

 

俺「これでとどめだ!アクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!」

 

 

 

草薙「この攻撃が通れば…」

 

 

 

璃奈「部長の勝ち…」

 

 

 

愛「それはどうかな?」

 

 

俺「何!?」

 

 

 

愛「手札の虹クリボーの効果!相手の直接攻撃宣言時に、そのモンスターに虹クリボーを装備させる!そして虹クリボーが装備されたモンスターは攻撃できないよ!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

璃奈「間一髪…璃奈ちゃんボード ハラハラ」

 

 

 

 

愛「愛さんはみんなの希望になるんだからね!ここで負けるわけにはいかないよ!」

 

 

 

俺「そうか…けど俺だってデュエリストだ。デュエリストに誇りにかけてここで負けるわけにはいかない!」

 

 

愛「!?」

 

 

 

璃奈「部長の攻撃できるモンスターはもういないはず…」

 

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

 

愛「え!?」

 

 

 

俺「永続罠 リビングデッドの呼び声を発動!墓地からデコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

 

 

愛「ここで…デコード・トーカー…ふっ」

 

 

 

俺「デコード・トーカーの効果!リンク先のモンスターの数×500攻撃力をアップさせる!パワーインテグレーション!」

 

 

 

草薙「デコード・トーカーの攻撃力は2800」

 

 

 

 

俺「バトルだ!デコード・トーカーで愛にダイレクトアタック!デコード・エンド!」

 

 

 

愛「やっぱ強いね…ぶちょー…」

 

 

 

 

愛ライフ2750→0

 

 

 

 

 

 

愛「はぁ〜負けちゃった〜」

 

 

 

璃奈「愛さん」

 

 

 

愛「ん?」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ナイスファイト」

 

 

 

愛「ありがとう、りなりー」

 

 

 

俺「いや本当に危ないとこだったよ。あそこでモンスターを2体並べられるモンスターを引けてなかったら負けていたよ」

 

 

愛「そっか、愛さん大健闘だったね。でも…」

 

 

 

俺「でも…?」

 

 

愛「やっぱ負けるのは悔しい!」

 

 

 

俺「そうだな…」

 

 

 

愛「悔しんだけど…でも愛さん今のデュエルで全力は出したから悔いはないかな。」

 

 

 

俺「そうか」

 

 

 

愛「うん!やっぱぶちょーは強いや」

 

 

 

俺「愛だって」

 

 

 

愛「でもこれで吹っ切れたよ。愛さん、みんなの希望になる。みんなの太陽になる。これから先、それで大変なことがあったとしてもそれでも愛さんは愛さんの道を突き進むよ!そりゃ太陽は沈むから落ち込むことはあるかもしれないけどさ、でも愛さんもこれから先、みんなの太陽になるなんて未知なる道を突き進むのがめっちゃ楽しみ!」

 

 

 

璃奈「あ…」

 

 

 

愛「ん?あ、今愛さん、未知なる道って言ってたね!道だけに!アハハハ」

 

 

 

草薙「元気になってよかったな」

 

 

俺「あぁ」

 

 

 

愛「ぶちょー」

 

 

俺「ん?」

 

 

愛「今日はありがとう」

 

 

俺「いや、礼には及ばないよ」

 

 

愛「それでも。もちろん、りなりーと草薙さんもね」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード てれてれ」

 

 

草薙「俺は愛ちゃんが元気になってくれてよかったよ」

 

 

 

愛「さてと」

 

 

俺「帰るか」

 

 

愛「あーでもその前に愛さん、本当に用事出来たんだ」

 

 

俺「え?」

 

 

 

愛「かすみんの家に行こうかなと。やっぱり一回話したくて」

 

 

俺「そっか、なら俺も」

 

 

 

愛「ううん、大丈夫。あとは自分でいけるから」

 

 

 

俺「そっか」

 

 

 

 

愛「それじゃあ、りなりー、ぶちょーまた明日」

 

 

俺「あぁ、また明日」

 

 

愛「璃奈ちゃんボード バイバイ」

 

 

 

 

 

〜かすみ家〜

 

 

 

かすみ「ん?かすみんにお客さん?こんな時間に?誰だろう?」

 

 

 

愛「ちぃーす!」

 

 

 

かすみ「あ、愛先輩!?」

 

 

 

愛「ごめんね、かすかすこんな時間に」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃくて、かすみんです。別にいいですけど、どうしたんですか?」

 

 

 

愛「うん、今日のことちゃんと謝っておこうと思って」

 

 

かすみ「え?」

 

 

 

愛「愛さん、かすみんの気持ちとか全然考えないで喜んじゃってさ、そりゃ負けたら悔しいし、悔しいよこで相手が褒められたりしてたらもっと悔しいよね、それに自分が思う通りにデュエルできなかったとしたら尚更だよね。でも愛さん、かすみんのこと配慮した言葉をかけるべきだったんだよね」

 

 

 

かすみ「そんな、愛先輩は悪くないですよ。悪いのは負けていじけてたかすみんというか…」

 

 

 

愛「それでもだよ。もっと言ってあげられる言葉はあったと思うんだ。だからごめんね、かすみん」

 

 

 

かすみ「…かすみんの方こそ、愛先輩に当たってごめんなさい。かすみん羨ましかったんです。勉強もスポーツもできて人望がある愛先輩が…。多分愛先輩に憧れてる部分もきっとあったからだからあんなにムキになっちゃって…。だから次は愛先輩にも負けないくらいかすみん強くなりますから!おちおちしてら追い抜いちゃいますからね!」

 

 

 

愛「おーいうようになったな〜かすかす〜」

 

 

 

かすみ「だーかーらー、かすかすじゃなくてかすみんですー!」

 

 

 

愛「アハハ」

 

 

かすみ「もう」

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

 

俺「昨日はどうだった?」

 

 

 

愛「うん、無事にかすかすとも話せたよ」

 

 

 

俺「そっか、その様子だったら解決したみたいだな」

 

 

 

愛「うん!」

 

 

俺「よかった」

 

 

 

愛「それとね、愛さん希望になりたいんだけどね、昨日いろいろと考えててね、夢がある人や、例え夢がなくてもその人が何かやりたいことがあるって時に、愛さんがそういう人たちの原動力になれたらいいなって思って、それをひっくるめて太陽なんじゃないかなって」

 

 

 

俺「あぁ、そうだな。愛ならきっとできるよ」

 

 

 

愛「ありがとうぶちょー、そうだ昨日のお礼させてよ」

 

 

俺「いや、だからお礼とか別にいいって」

 

 

 

愛「でもそうしないと愛さんの気が済まないの。あ、そうだ!放課後、たこ焼き食べに行こうよ!愛さんいいところ知ってるんだ」

 

 

 

俺「たこ焼きか、いいな」

 

 

 

愛「うん!りなりーも誘ってさ、2人には愛さんがご馳走してあげる!」

 

 

 

俺「そっかそれは楽しみだな」

 

 

 

愛「うん!よーしそれじゃあ練習後頑張るぞー!」

 

 

 

 

〜fin〜



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第8話 『勇気に染まる』

どうも、トモカズです。
今回の主役はせつ菜です。
時系列は第8章の後になります。
それではどうぞ!


 

 

 

 

 

かすみ「先輩、何の動画見てるんですか?」

 

 

俺「え?あぁ、A-RISEだよ」

 

 

 

せつ菜「A-RISE!?私も見たいです!おぉ、これは部長、このライブを映像を見るとはわかってますね!」

 

 

俺「あぁ、そうかな」

 

 

 

果林「そういえばずっと気になったんだけど、せつ菜の芸名って」

 

 

せつ菜「はい、何でしょう?」

 

 

果林「優木って、A-RISEの優木あんじゅから来てるの?」

 

 

せつ菜「いえ、たしかにあんじゅさんのことは尊敬していますし大ファンですけど、優木って名前はあんじゅさんからいただいたわけではないんですよね」

 

 

果林「そう」

 

 

愛「そんじゃ、せっつーの名前って何が由来?」

 

 

璃奈「気になる璃奈ちゃんボード じー」

 

 

せつ菜「あぁ、えっと由来はですね、私の好きなライトノベルの登場人物にユウキくんとセツナちゃんがいて、その2人から来てるんです」

 

 

愛「つまりお気に入りのラノベから来てるってことね」

 

 

 

せつ菜「はい!そうなりますね。あ、そうだもしかよかったら皆さんも読んでみますか?面白いですよ」

 

 

 

俺「そういえば結構、クラスの人たちにもあんじゅさんとせつ菜は姉妹とか親戚なのか?って聞かれることあったな」

 

 

 

せつ菜「え!?そうだったんですか…私があんじゅさんのご親族だなんて恐れ多い…。もしかしたらあんじゅさんも同じことを聞かれているんじゃないでしょうか!?」

 

 

 

俺「まぁ可能性としては十分にあるとは思うけど」

 

 

 

せつ菜「はぁぁ、私としたことがあんじゅさんへの迷惑を顧みずに…」

 

 

 

俺「まぁ、別に迷惑ではないと思うけど…」

 

 

 

せつ菜「いえ!私なんかとあんじゅさんが親戚だと思われるなんて恐れ多いです!ですが今更芸名を変えるのも気が引けるというか…」

 

 

 

俺「いや、だから別に大丈夫だと思うけど…」

 

 

 

愛「なら直接聞いてみればいいんじゃない?」

 

 

 

せつ菜「わ、私があんじゅさんにですか!?そ、それこそ本当に恐れ多いですよ」

 

 

 

愛「んー、でもやっぱそういうのって本人に聞いてみないとわかんないと思うんだよねー」

 

 

 

せつ菜「で、ですがどうやってお会いすればいいのでしょうか…おそらくお三方はお忙しいと思いますしわざわざそんなことでアポイントを取るのも申し訳ないですし…」

 

 

 

愛「なら出待ちとか?」

 

 

 

かすみ「あそこは出待ち禁止で有名ですよ」

 

 

 

彼方「UTXは敷居が高いからね〜」

 

 

璃奈「偶然を装って会いにいくとか」

 

 

せつ菜「それです!璃奈さん!練習終わり頃の時間を見計らって行ってみます!」

 

 

果林「出待ちとそんな変わらないような気がするけど…」

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

せつ菜「A-RISEの方々…はぁ〜ドキドキします」

 

 

俺「いいけど、なんで俺も付き添い?」

 

 

 

せつ菜「えっと〜たしか部長はUTX学院の近くに来た時、たまたまA-RISEの方々とお会いした時ききまして、部長がいてくださったほうがA-RISEの方々とお会いできるかと思いまして…。迷惑だったでしょうか?」

 

 

 

俺「いや、まぁいいけど。たしかこの辺であったんだよな」

 

 

 

ツバサ「あら?あなたたち虹ヶ咲の…」

 

 

せつ菜「この声は…綺羅ツバサさん?それに統堂英玲奈さんに優木あんじゅさん!?」

 

 

 

ツバサ「あなたは確か優木せつ菜さんね」

 

 

 

せつ菜「はい!覚えていただいて光栄です!」

 

 

ツバサ「まぁうちのメンバーと同じ苗字だし覚えやすいのよね」

 

 

 

せつ菜「は!?そのことなんですが…えっと…」

 

 

せつ菜は憧れのA-RISEの前に口籠もってしまった。

 

 

 

俺「しょうがないな、あんじゅさん、せつ菜と姉妹とか親戚とかって聞かれたことあります?」

 

 

あんじゅ「そうね、最近になって増えてきたかしら」

 

 

 

せつ菜「や、やっぱりそうでしたか?」

 

 

 

英玲奈「君たち虹ヶ咲学園のスクールアイドル同好会の活躍を見るようになってからが顕著だな」

 

 

 

あんじゅ「そうね〜」

 

 

ツバサ「それだけあなたたちの活動が認められてきたってことね」

 

 

 

せつ菜「そ、そんな…恐れ多いです…」

 

 

 

俺「あんじゅさん、その…せつ菜と姉妹とか親戚とか聞かれて迷惑じゃないでしょうか?」

 

 

 

あんじゅ「迷惑?別にそんなこと思わないけど…。むしろ人気急上昇中のあなたたちの話題が上がれば上がるほどこっちにも話題が振られてありがたいかも」

 

 

 

せつ菜「ほ、ほんとですか!?」

 

 

あんじゅ「えぇ」

 

 

英玲奈「だが、不思議だな。何故そんなことを聞く?君自身の苗字なんだから苗字重なってしまうのは仕方がないことだろう」

 

 

 

せつ菜「えっと…それは…」

 

 

 

ツバサ「もしかして優木せつ菜は本名じゃない?」

 

 

 

せつ菜「!?」

 

 

俺「まぁ隠しても仕方ないし、正直に言ったほうがいいんじゃないか?」

 

 

 

せつ菜「はい、優木せつ菜という名前は芸名といいますか、アイドルをしている時の名前なんです。私の本名は中川奈々って言うんです」

 

 

あんじゅ「あら、本名もなかなか可愛い名前じゃない、どうして芸名を使おうと思ったの?」

 

 

 

せつ菜「うちは両親が厳しくてスクールアイドルを始める時、多分見めてくれないだろうって。だから身分を隠して別の名前を名乗る必要があったんです」

 

 

 

あんじゅ「そういうこと」

 

 

 

 

俺「それで同好会で今日その話になって、せつ菜はあんじゅさんにもしかしたら迷惑をかけてるんじゃないかと思って言ってもたってもいられなくて今日来たんです。まさか本当に皆さんに会えるとは思わなかったですけど」

 

 

 

ツバサ「なるほど」

 

 

 

あんじゅ「それなら安心して、私は全然嫌じゃないし気にしてもいないから。むしろ微笑ましくも思ってるから。」

 

 

 

せつ菜「あんじゅさん…ありがとうございます!」

 

 

 

あんじゅ「でも…」

 

 

 

せつ菜「でも…」

 

 

 

あんじゅ「せっかく優木の名前を名乗るならあなたには強くいてもらわないとね」

 

 

 

せつ菜「私がですか…はい!わかりました!私もっともっと強くなります!」

 

 

 

あんじゅ「えぇ、それもそうだけど、まずはあなたの実力を知っておきたいわ」

 

 

 

せつ菜「ということは…」

 

 

 

あんじゅ「私とデュエルをして欲しいの」

 

 

 

せつ菜「あ、あんじゅさんとですか!?」

 

 

 

あんじゅ「そう、私が相手じゃ不服かしら?」

 

 

 

せつ菜「い、いえ、そんなことは…」

 

 

 

あんじゅ「そう、じゃあ決まりね。早速で悪いんだけど今からはどう?」

 

 

 

せつ菜「も、もちろんです!」

 

 

 

あんじゅ「そう、まだうちのデュエル場使えるだろうし、早速行きましょう」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

〜UTX学院デュエル場〜

 

 

 

せつ菜「ここがあの夢にまでみたUTX学院のデュエルかぁ〜」

 

 

あんじゅ「どう?気に入ってもらえた?」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

ツバサ「悪いわね、付き合ってもらって」

 

 

俺「いえ、こちらこそ急に押しかけたのにデュエルまでしてもらってありがとうございます」

 

 

 

英玲奈「なんなら君と再戦を今してもいいぞ」

 

 

 

俺「え?あぁ、いや今はせつ菜のデュエルを見届けさせてください」

 

 

 

英玲奈「そうか、わかった。私もあんじゅのデュエルを見届けるとしよう」

 

 

 

ツバサ「さ、始まるわよ」

 

 

 

 

あんじゅ「行くわよ」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

せつ菜「先攻はあんじゅさん、どうぞ」

 

 

あんじゅ「そう?それじゃあお言葉に甘えて。私のターン、ホワイト・ローズ・ドラゴンを召喚。ホワイト・ローズの効果、手札からロクス・ローズ・ドラゴンを特殊召喚するわ。ロクス・ローズの効果、デッキから速攻魔法 薫り貴き薔薇の芽吹き(ベーサル・ローズ・シュート)を手札に加えるわ。」

 

 

 

せつ菜「来ました、あんじゅさんのローズ・ドラゴン、ここからシンクロ召喚に繋げていく作戦です」

 

 

あんじゅ「ふふ、それはどうかしら?」

 

 

 

せつ菜「え!?」

 

 

 

あんじゅ「来て!咲き乱れる薔薇のサーキット!召喚条件はチューナーを含むモンスター2体!私はチューナーモンスター ロクス・ローズ・ドラゴンとホワイト・ローズ・ドラゴンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2 水晶機巧ーハリファイバー!」

 

 

 

せつ菜「リンク召喚…」

 

 

 

あんじゅ「ハリファイバーの効果、デッキからブンボーグ001を特殊召喚するわ。そしてハリファイバーとブンボーグ001の2体でリンク召喚!リンク3、幻獣機アウローラドン!アウローラドンの効果、幻獣機トークンを3体特殊召喚するわ。墓地のブンボーグ001の効果、自身を特殊召喚するわ。そしてアウローラドンと幻獣機トークン1体をリリースしてデッキから幻獣機オライオンを特殊召喚するわ。続けてレベル3の幻獣機トークンにレベル2のオライオンをチューニング!シンクロ召喚!レベル5!ガーデン・ローズ・メイデン!」

 

 

 

せつ菜「こんな展開…前のあんじゅさんにはなかった…」

 

 

 

あんじゅ「ガーデン・ローズの効果、デッキからブラック・ガーデンを手札に加えるわ。そして墓地のオライオンの効果、幻獣機トークンを特殊召喚するわ。続けてレベル5のガーデン・ローズ・メイデンにレベル1のブンボーグ001をチューニング!シンクロ召喚!レベル6、瑚之龍!続けてレベル3、幻獣機トークンにレベル6の瑚之龍をチューニング!シンクロ召喚!レベル9 飢鰐竜アーケティス!瑚之龍とアーケティスの効果で2枚ドローするわ。」

 

 

 

せつ菜「レベル9モンスターをこうも簡単に…」

 

 

 

 

あんじゅ「さらに墓地のガーデン・ローズ・メイデンの効果、このカードを除外して墓地の瑚之龍を特殊召喚するわ。続けてレベル3の幻獣機トークンにレベル6の瑚之龍をチューニング!シンクロ召喚!レベル9!電脳堺孤ー仙々!さらにレベル9の仙々とアーケティスでオーバーレイ!」

 

 

 

せつ菜「レベル9エクシーズ!?」

 

 

 

俺「まさか、あのモンスターか!?」

 

 

 

あんじゅ「エクシーズ召喚!ランク9!真竜皇V.F.D.(ザ・ビースト)!」

 

 

 

俺「ビースト…」

 

 

 

せつ菜「ランク9の中でも間違いなく最強格のモンスター…」

 

 

 

あんじゅ「私はカードを2枚セットしてターンエンドよ」

 

 

 

ツバサ「どう?うちのあんじゅは?」

 

 

 

 

俺「えぇ、先攻でビーストをこうも簡単に召喚するなんて。それにビーストを出されてキツくないデッキの方が珍しいですよ」

 

 

 

ツバサ「ふふ、さ、次はあなたたち虹ヶ咲のお手並み拝見ね」

 

 

 

せつ菜「私のターン、ドロー」

 

 

 

あんじゅ「この瞬間、ビーストの効果!オーバーレイユニットを1つ取り除き、私は属性を宣言し、このターン、フィールドのモンスターは全てその属性となり効果を発動できず攻撃をすることができないわ、私は光属性を宣言するわ」

 

 

 

俺「せつ菜のトリックスターモンスターは全て光属性…これではフィールド内外問わず効果を使えない…」

 

 

 

せつ菜「くっ、このターン攻撃でなくてもビーストは倒させていいただきますよ!私は手札の海亀懐獣ガメシエルの効果、ビーストをリリースしてあんじゅさんのフィールドに特殊召喚します!」

 

 

 

あんじゅ「流石ね、ビーストをすぐに対処するなんて」

 

 

 

 

せつ菜「さらに私はフィールド魔法 トリックスター・ライトアリーナを発動!その効果でデッキからトリックスター・キャンディナを手札に加え、通常召喚!カードを2枚伏せてターエンドです」

 

 

あんじゅ「私のターン、ドロー」

 

 

 

せつ菜「この瞬間、手札の2体のトリックスター・マンジュシカの効果、キャンディナを手札に戻して2体を特殊召喚します!さらに罠発動!トリックスター・リンカーネーション!あんじゅさんの手札を全て除外して同じ枚数分ドローしてもらいます!そしてここで2体のマンジュシカの効果!ライトステージの効果を合わせて合計2000のダメージを受けてもらいますよ!」

 

 

 

あんじゅ「くぅ」

 

 

 

あんじゅライフ4000→2000

 

 

 

あんじゅ「トリックスター・マンジュシカかなり厄介なモンスターね、なら墓地の仙々の効果、墓地からホワイト・ローズ・ドラゴン、オライオンをゲームから除外して自身を特殊召喚するわ。仙々がいる時、フィールドから墓地に送られる時、除外されるわ。」

 

 

 

せつ菜「これではリンカーネーションの効果が…」

 

 

あんじゅ「さらに私は魔法カード サンダー・ボルトを発動!相手フィールドのモンスターを全て破壊するわ!」

 

 

 

せつ菜「ならば罠発動!強制脱出装置です!仙々にはEXデッキに戻ってもらいます!」

 

 

あんじゅ「なら私は速攻魔法 薫り貴き薔薇の芽吹きを発動!墓地のロクス・ローズ・ドラゴンを特殊召喚するわ。ロクス・ローズ・ドラゴンの効果、デッキからブルー・ローズ・ドラゴンに加え、召喚。私はレベル4のブルー・ローズ・ドラゴンにレベル3のロクス・ローズ・ドラゴンをチューニング!冷たい炎が世界の全てを包み込む漆黒の花よ開け!シンクロ召喚!咲き乱れよ!ブラック・ローズ・ドラゴン!」

 

 

 

せつ菜「ブラック・ローズ・ドラゴン…」

 

 

あんじゅ「さらに永続魔法 星遺物の守護竜を発動。墓地からロクス・ローズ・ドラゴンを特殊召喚するわ。」

 

 

俺「あんじゅさんの攻撃が全て通ればあんじゅさんの勝ち…」

 

 

 

あんじゅ「バトル!ブラック・ローズ・ドラゴンでダイレクトアタック!ブラックローズフレア!」

 

 

 

せつ菜「なら墓地のトリックスター・リンカーネーションの効果!このカードを除外して墓地からマンジュシカを特殊召喚します!」

 

 

 

あんじゅ「攻撃表示…明らかに攻撃を誘っているわね…ということは…」

 

 

 

 

英玲奈「おそらく手札にトリックスター・キャロベインかオネストがいる…」

 

 

 

あんじゅ「なるほど、それなら私はこれ以上攻撃できないか…ふふ、それはどうかしら」

 

 

 

せつ菜「!?」

 

 

 

 

あんじゅ「罠発動!緊急同調!自分・相手バトルフェイズ中にシンクロ召喚を行うわ!」

 

 

 

せつ菜「ここで緊急同調!?」

 

 

 

あんじゅ「私はレベル7のブラック・ローズ・ドラゴンにレベル3のロクス・ローズ・ドラゴンをチューニング!シンクロ召喚!咲き乱れよ!ブラッド・ローズ・ドラゴン!!」

 

 

 

 

せつ菜「ブラッド…ローズ…ドラゴン…」

 

 

 

 

あんじゅ「ブラッド・ローズ・ドラゴンの効果、このカードがシンクロ召喚に成功した時、互いの墓地のモンスターを全て除外するわ!さらにブラック・ローズをシンクロ素材としていた時、このカード以外のカードを破壊するわ!」

 

 

 

せつ菜「そんな!」

 

 

 

 

あんじゅ「バトルよ!ブラッド・ローズ・ドラゴンでダイレクトアタック!!」

 

 

 

 

せつ菜「きゃあ」

 

 

せつ菜ライフ4000→800

 

 

 

あんじゅ「私はこれでターンエンドよ」

 

 

 

せつ菜「やっぱりあんじゅさんはお強いですね…」

 

 

 

あんじゅ「その目、どうやらまだ諦めてはいないようね」

 

 

 

せつ菜「えぇ!もちろんです!こんな楽しいデュエル、最後まで諦めずにはいられませんから!」

 

 

 

俺「せつ菜…」

 

 

 

ツバサ「あなたの教え、ちゃんと伝わってるみたいね」

 

 

俺「えぇ(そうだせつ菜、まだ勝つチャンスはある…だから最後まで諦めるな)」

 

 

 

せつ菜「私のライフは残り1000以下…次が最後のドローになりそうですね…なら私はこのドローに全てをかけます。行きます!せつ菜スカーレットドロー!」

 

 

 

ツバサ「あれ、いつもやってるの?」

 

 

 

俺「い、いえ…多分気合入ってるんでしょう」

 

 

 

 

せつ菜「最高に大好きなカードです!私はトリックスター・キャンディナを召喚します!そして効果発動!デッキからトリックスター・キャロベインを手札に加えます!」

 

 

 

ツバサ「ここでキャロベイン!?」

 

 

 

せつ菜「さらにフィールド魔法 チキンレースを発動です!」

 

 

 

英玲奈「ここでチキンレースだと…だが彼女のライフは800…ドロー効果を使用することはできないはず…」

 

 

 

俺「けど、これでせつ菜へのダメージは0になりました」

 

 

 

あんじゅ「まさか狙いはそれ?」

 

 

 

せつ菜「さらに装備魔法 脆刃の剣はキャンディナに装備します!このカードを装備されたモンスターの攻撃力は2000アップし、装備モンスターのバトルで発生するダメージは互いに発生します!」

 

 

 

あんじゅ「!?」

 

 

 

英玲奈「だが、チキンレースの効果が適用され、優木せつ菜へのダメージは…0!」

 

 

 

ツバサ「せつ菜さんの手札はこれで0、つまりさっきのターンに手札にキャロベインもオネストをいなかった…」

 

 

 

英玲奈「ブラフを使い、あんじゅに心理的プレッシャーをかけたということか」

 

 

 

 

せつ菜「バトルです!トリックスター・キャンディナでブラッド・ローズ・ドラゴンを攻撃です!この瞬間、手札のトリックスター・キャロベインの効果、このカードを墓地に送り、キャンディナの攻撃力を1800アップさせます!」

 

 

 

俺「これでキャンディナの攻撃力は5600!」

 

 

 

せつ菜「いけ!トリックスター・キャンディナ!ブラッド・ローズ・ドラゴンを一刀両断です!!」

 

 

 

 

あんじゅ「きゃああ」

 

 

 

あんじゅライフ2000→0

 

 

 

 

せつ菜「勝った…私があんじゅさんに…」

 

 

 

あんじゅ「負けちゃった」

 

 

 

英玲奈「あそこでブラフを使い、ブラッド・ローズ・ドラゴンを出させた優木せつ菜の作戦勝ちだな」

 

 

ツバサ「えぇそうね」

 

 

 

せつ菜「正直、すごく勇気が入りました。もし、ブラフとわかられた瞬間、私の負けでしたから。それに最後のドローでこの脆刃の剣を引くことができなかったら勝負はまだわかりませんでしたからね」

 

 

 

英玲奈「運も味方につけたということか」

 

 

 

あんじゅ「そうね、完敗ね」

 

 

 

せつ菜「あんじゅさん」

 

 

 

あんじゅ「何かしら?」

 

 

 

せつ菜「すごい、楽しいデュエルでした!」

 

 

 

あんじゅ「私もよ。今のデュエルを通してあなたにはもっと優木の名前を名乗って欲しくなったわ」

 

 

 

せつ菜「はい!光栄です!」

 

 

 

ツバサ「私たちももっともっと強くならないとね」

 

 

 

英玲奈「そうだな、虹ヶ咲学園やはり脅威となったか」

 

 

 

あんじゅ「またデュエルしましょう、優木せつ菜さん」

 

 

せつ菜「はい!もちろんです!」

 

 

 

俺「今日はありがとうございました」

 

 

 

ツバサ「こちらこそ、私たちの新たな課題が見つかったわ」

 

 

英玲奈「君の再戦ならいつでも待っている」

 

 

俺「えぇ、望むところです。ですが今日はもう遅いのでこれで失礼致します」

 

 

 

ツバサ「また会いましょう」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

 

 

かすみ「えー!本当にA-RISEのところに行ってたんですかー!?しかしもあの優木あんじゅすんとデュエルするなんて…」

 

 

 

果林「でもすごいじゃない、せつ菜、あの優木あんじゅに勝つなんて」

 

 

 

せつ菜「いえ、たまたま運がよかったんですよ」

 

 

 

エマ「運も実力のうちだよ、せつ菜ちゃん」

 

 

彼方「そうそう、日頃の行いがデュエルに出るんだよ〜ね?かすみちゃん」

 

 

 

かすみ「な、なんでかすみんに話を振るんですか…」

 

 

 

しずく「でも本当にA-RISEの方に勝つなんて流石はせつ菜さんです」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

歩夢「おめでとう、せつ菜ちゃん」

 

 

 

せつ菜「み、皆さん、そ、そんなに褒めないでください…恥ずかしいです…」

 

 

 

愛「何言ってんのさー、歩夢があの綺羅ツバサを倒した時、めっちゃ喜んでたじゃん!それと一緒だよー!」

 

  

 

せつ菜「あ、あれは歩夢さんの実力で勝利されたので…」

 

 

 

歩夢「私も相当運が良かったけどね、あのデュエルは」

 

 

 

せつ菜「と、とにかく皆さん練習の時間ですよ」

 

 

 

愛「照れてるせっつーも可愛いね」

 

 

 

せつ菜「か、からかわないでください」

 

 

 

〜練習後〜

 

 

 

せつ菜「部長、昨日はありがとうございました」

 

 

 

俺「ん?あぁ、まぁ行って良かったな」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

俺「それで優木って名前どうするんだ?」

 

 

 

せつ菜「もちろん、このまま使います!」

 

 

 

俺「そうか」

 

 

 

せつ菜「私、優木って名前にして本当に良かったと思います。それに優木に新しい意味も込めようかと」

 

 

 

俺「どんな?」

 

 

 

せつ菜「大好きなことを大好きでいられる勇気を与えるスクールアイドル というのはどうでしょう?」

 

 

 

俺「ゆうき繋がりか…いいんじゃないかな」

 

 

 

愛「勇気と優木をかけたのね、せっつー、なかなかセンスあるー!」

 

 

 

せつ菜「愛さん、聞いてたんですか!?」

 

 

 

愛「ごめん、ごめん、でも本当にいいと思うよ」

 

 

せつ菜「はい!ありがとうございます!」

 

 

俺「それじゃあ帰るか」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

せつ菜「(私はもう迷いません!大好きなことは胸を張って大好きで居続けます!そうこの名前も私は大好きです!そして私はこれからも皆さんの大好きを応援し続けます!大好きものを否定する権利は誰にもありません!大好きでいいんです!その勇気を与えるスクールアイドルに私はなります!)」

 

 

 

 

〜fin〜



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第9話 『合宿に行こう!(前編)』

どうも、トモカズです。
今話から3話連続で合宿回です。
時系列は第9章のあとになります。
それではどうぞ!


 

 

 

せつ菜「部長!」

 

 

俺「な、何?急に…」

 

 

せつ菜「スクールアイドルCSも終わったことですし、そろそろ行きませんか!?」

 

 

 

俺「行くって…どこに?」

 

 

 

せつ菜「決まってます!合宿です!」

 

 

 

俺「合宿か…そういえばまだ行ったことなかったけ」

 

 

 

せつ菜「はい!スクールアイドルCSで私を含め皆さんはとても成長されました。ですが私はもっともっと強くなれると思うんです!それに普段とは違う環境で練習するのも新たな気づきがあっていいと思うんです!」

 

 

 

俺「確かにそうだな。」

 

 

 

せつ菜「ですよね!」

 

 

 

俺「あと手に持ってるその書類は?」

 

 

 

せつ菜「これですか?これは学校に出す合宿の申請書です!部長のために一式揃えてきました!あとは申請の手順もきちんと説明しますから安心してください!」

 

 

俺「それはありがたいな」

 

 

 

愛「2人で何盛り上がってんのー?愛さんも混ぜてー」

 

 

せつ菜「あ、愛さん。今、部長と合宿についての話をしていたんですよ」

 

 

 

愛「合宿かー!めっちゃいいじゃん!」

 

 

 

せつ菜「ですよね!今、部長から許可が出ましたのでよかったら練習終わりに皆さんで話し合いませんか!?」

 

 

 

愛「賛成ー!」

 

 

 

せつ菜「はい!では今日の練習も頑張りましょう!」

 

 

愛「おー!」

 

 

 

〜練習中〜

 

 

 

歩夢「合宿?いいんじゃないかな」

 

 

俺「まぁ手続きは生徒会長のせつ菜がいるから心配はしてないけど、合宿ってどんなことすればいいかなって」

 

 

歩夢「それもみんなで考えればいいんじゃないかな」

 

 

俺「そうだよな」

 

 

 

歩夢「あなたは何かやりたいことはあるの?」

 

 

 

俺「俺?そうだな……うーん、一個思い付いたけどこれは練習と関係ないから無しだな」

 

 

歩夢「そうなの?でもやりたいことがあるなら案として出してもいいと思うけど」

 

 

俺「案って言うより本当にやりたいことだからな…とりあえず今日の話し合いで様子ということで」

 

 

歩夢「うん」

 

 

 

 

〜練習後〜

 

 

 

せつ菜「というわけでこれからスクールアイドル同好会 第1回特別強化合宿の打ち合わせを始めたいと思います!」

 

 

 

果林「特別強化合宿って…なんか物騒ね…」

 

 

彼方「まぁいいんじゃない〜せつ菜ちゃんもあんなに張り切ってることだし〜」

 

 

かすみ「張り切りすぎて暴走しないかが心配ですけど…」

 

 

彼方「その時はかすみちゃんがストッパーになってね〜」

 

 

かすみ「え!?かすみんがですか!?こういう時こそ上級生の方々が言っていただいた方が…」

 

 

 

彼方「すやぴ〜」

 

 

 

かすみ「うぅ…完全に寝たふりですね…」

 

 

 

愛「まーまーいいじゃん、それでまずは何を決める?」

 

 

せつ菜「そうですね、まずは場所でしょうか。私たちが練習できて泊まれる場所となると…」

 

 

 

俺「場所なら何個か俺ツテがあるから当たってみるよ」

 

 

 

せつ菜「はい!それでは場所は部長にお任せして私はまず練習内容を決めましょう」

 

 

 

こうしてせつ菜たちは練習内容を話し合った。

 

 

そして数日に渡りみんなは練習内容を話し合い、ようやく話がまとまったらしい。

 

 

 

〜数日後〜

 

 

歩夢「練習内容はほとんど決まったけど場所はもう決まった?」

 

 

俺「あぁ、ちょうど調整してもらって了承を得たよ」

 

 

歩夢「そっか。ならよかった。ちなみにどこなの?」

 

 

俺「知りたい?」

 

 

歩夢「うん…」

 

 

俺「じゃあ歩夢にだけ特別に…」

 

 

 

 

歩夢「そうなんだ!あそこならみんなきっと喜ぶね!」

 

 

俺「だろ?」

 

 

 

 

〜放課後〜

 

 

せつ菜「では今日は合宿について内容を詰めていきましょう。練習内容はこちらでまとめましたが、部長、場所の目処はどうでしょう?」

 

 

 

俺「あぁ、ちょうどこっちも目処が立ったところだよ」

 

 

しずく「どこでしょう?」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ドキドキ」

 

 

 

俺「場所は…」

 

 

 

せつ菜「場所は…」

 

 

 

俺「十千万です!」

 

 

 

果林「十千万って確か…」

 

 

 

エマ「Aqoursの千歌ちゃんのお家の旅館だよね?」

 

 

 

俺「そう。あの辺だったらAqoursが練習してる場所が何箇所かあるから練習場所も確保できるし、泊まる場所で思いついたのが十千万とホテルオハラだったからさ」

 

 

 

かすみ「なるほど、この前はホテルオハラにお邪魔しましたもんね」

 

 

 

俺「そう、だから今回は十千万にお世話になろうかと」

 

 

 

愛「チカッチの実家の旅館かー、めっちゃいいじゃん!」

 

 

 

俺「もうすでに千歌を通して旅館には話は通しておいたからあとは正式に学校に申請するだけだな。しかも貸切にしてくれるってさ」

 

 

かすみ「本当ですか!?」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わーいわーい!」

 

 

 

せつ菜「基本的に合宿の生徒会長の承認が降りれれば大丈夫ですので、決まりですね!」

 

 

俺「ただ唯一残念なことがあって…」

 

 

エマ「どんなこと?」

 

 

俺「ちょうどその日程だと、まず曜は水泳部の遠征で不在、ダイヤとルビィ、花丸は家の用事で不在、梨子はピアノの発表会でちょうど東京に泊まりで来てるから、あっちにいるのは千歌、鞠莉、果南、善子の4人だけなんだ」

 

 

 

彼方「そっか〜みんなが揃ってないのはちょっと寂しいね〜」

 

 

 

俺「そう。だからちょうどその日、Aqoursは自主練の日だったんだってさ。まぁ他の日程だと合わないからそこはちょっと我慢するしかないな」

 

 

 

せつ菜「そうですね…ダイヤさんたちにお会いできないのは寂しいですが…気持ちを切り替えて私は練習に専念しましょう!」

 

 

俺「そうだな、そんな感じで場所も決まって練習内容も決まったし、今日の打ち合わせはこんな感じでいいかな?」

 

 

かすみ「何言ってるんですか、先輩〜まだ何にも決まってませんよ〜」

 

 

 

俺「え?」

 

 

 

愛「合宿といったらね〜」

 

 

かすみ「そうです!練習後のお楽しみを何も決めてません!」

 

 

 

俺「あぁ…かすみもしかしてそれが目的?」

 

 

 

かすみ「ち、違います!半分くらいはそうですけど」

 

 

 

果林「いいんじゃない?息抜きは大切よ」

 

 

 

愛「それで何するー?愛さん花火したいなー」

 

 

 

せつ菜「花火…いいですね!しましょう!」

 

 

 

果林「珍しいわね、せつ菜がこういうのノリノリで決めるなんて。前だったら『遊びに行くんじゃないですよ!』って言いそうなのに」

 

 

 

せつ菜「ま、まぁたまにはいいじゃないですか」

 

 

 

彼方「はは〜ん、せつ菜ちゃんもこっちが目的だったな〜さては」

 

 

 

せつ菜「え、あ、いや…すみません…」

 

 

 

彼方「ふふふ、正直でよろしい」

 

 

 

それから練習後について話し合った。

 

 

 

 

歩夢「ね?あなたがやりたかったことって何?」

 

 

 

俺「え?あぁ…あれね」

 

 

 

せつ菜「部長も何かやりたいことあるんですか?なんでも言ってください!」

 

 

果林「そうね〜キミのやりたいこと気になるわね」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード じー」

 

 

 

俺「いや、別に大したことじゃないんだけど」

 

 

 

エマ「何?何?言って、言って」

 

 

 

俺「BBQがしたいなと…」

 

 

 

愛「BBQかー!めっちゃいいじゃん、ぶちょー!別に恥ずかしがることないじゃん!早く言ってくれればいいのに」

 

 

 

せつ菜「そうですよ!是非やりましょう!」

 

 

 

果林「意外とそういうの好きなの?」

 

 

 

俺「え?あぁ、好きというか好きになったというか…」

 

 

歩夢「でも思えば買い出しとかあなた結構好きだよね」

 

 

 

 

せつ菜「さて、合宿の打ち合わせはこんなところでしょうか。あとは私と部長で資料をまとめて学校に提出するだけですね」

 

 

 

愛「めっちゃ楽しみになってきたー!」

 

 

 

 

〜後日〜

 

 

 

せつ菜「着きました!十千万さんです!」

 

 

 

千歌「あ、きたきた。いっらしゃい」

 

 

 

せつ菜「千歌さん、これからお世話になります!よろしくお願いします!」

 

 

千歌「うん!こちらこそよろしくね!」

 

 

 

俺「わざわざ貸切にしてもらって悪いな」

 

 

 

千歌「うんうん、こっちこそ今回は泊まってくれてありがとう。チェックインできるのは15時からだけどまずは荷物だけ預かっちゃうね」

 

 

 

せつ菜「はい、よろしくお願いします!」

 

 

 

愛「ここが十千万の中か〜」

 

 

 

しずく「趣があっていいですね」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

俺「千歌、志満さんと美渡さんに挨拶したいんだけどいいかな?」

 

 

千歌「うん、いいよ」

 

 

 

 

 

俺「こんにちは〜」

 

 

 

志満「あら、いっらしゃい」

 

 

 

美渡「おー、きたか」

 

 

 

 

俺「今回はわざわざ貸切にしてもらってありがとうございました。迷惑はおかけしないようにいたしますが、もし何かありましたら気兼ねなく言ってくださいね」

 

 

志満「ふふ、そんなに気にしなくても大丈夫よ。みんなが気兼ねなく楽しめるように貸切にしたんだから」

 

 

美渡「しかし千歌と同じ学年でもこうもしっかりしてるとはねー、千歌あんたも見習いなさいよ」

 

 

千歌「わ、わかってるよー!」

 

 

俺「それじゃあ早速練習に行きますので」

 

 

 

志満「あ、そうだ夕食は18時からで大丈夫?」

 

 

 

俺「えぇ、よろしくお願いします。」

 

 

 

志満「それじゃあ練習頑張ってね」

 

 

 

俺「はい!」

 

 

 

 

 

 

千歌「美渡姉ってばいつも一言多いんだから」

 

 

 

俺「でも相変わらず仲良さそうだな」

 

 

 

千歌「そうかなー」

 

 

 

〜旅館前〜

 

 

 

俺「お待たせ」

 

 

 

かすみ「それで先輩、今日はどこで練習するんですか?」

 

 

千歌「ふふふ、よくぞ聞いてくれました。今日はみんなには浦女で練習して貰います!」

 

 

 

果林「なるほど、学校なら私たちも気がなく練習できるわね」

 

 

 

俺「合宿前にダイヤにも連絡して学校を使わせてもらえるように手配してもらったんだ」

 

 

 

愛「さすがぶちょー」

 

 

 

エマ「浦女で練習できるのかー、楽しみだねー」

 

 

 

千歌「あ、そろそろバスが来る時間だよ」

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

千歌「ついたー!」

 

 

 

鞠莉「チャオー!」

 

 

果南「みんなよく来たね」

 

 

善子「くく、来たかリトルデーモンたちよ」

 

 

 

せつ菜「これからよろしくお願いします!」

 

 

 

果南「こちらこそよろしくね」

 

 

鞠莉「でもニジガクの合宿で内浦に来るなんてAmazing!だったわ」

 

 

俺「まぁ、前に十千万に泊まる約束もしたし、Aqoursのみんなと練習できてみんなにはいい刺激になるかなって」

 

 

 

果南「ダイヤたちがいないのがちょっと残念だけどね」

 

 

千歌「曜ちゃんも梨子ちゃんも相当悔しがってたもんね」

 

 

 

善子「さぁ着いたわよ、ここが聖戦が行われる約束の地…」

 

 

千歌「さ、中に入って」

 

 

 

善子「って無視するな!」

 

 

 

 

〜浦女部室〜

 

 

 

果南「それで千歌からニジガクの練習メニューを見せてもらったんだけど、それに私たちAqoursの練習メニューを付け加えてアレンジしてみたんだけど」

 

 

鞠莉「それがこのメニューよ!」

 

 

 

果林「なかなかハードそうね…」

 

 

かすみ「さすがAqours…恐るべし」

 

 

 

せつ菜「いいんじゃないでしょうか、皆さん、せっかくですしやりましょう!」

 

 

エマ「うん、楽しそう!」

 

 

果林「さすが山で育ったエマは違うわね…」

 

 

 

しずく「大丈夫でしょうか…」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ヒヤヒヤ」

 

 

 

俺「まぁ、きつかった無理せず休んだりしていいからとりあえずやってみるか」

 

 

 

歩夢「うん、あなたがそういうなら」

 

 

 

鞠莉「そうだ、せっかくだしあなたも参加してみたら?」

 

 

 

俺「俺も!?」

 

 

 

かすみ「そうですよ、先輩もたまにはかすみんたちと一緒に汗を流しましょう!」

 

 

 

俺「まぁ、合宿だしせっかくだからやるか…」

 

 

 

せつ菜「その意気です!」

 

 

 

果南「よし、それじゃあまずは外周からだね」

 

 

 

 

 

〜練習中〜

 

 

 

かすみ「はあはあ、浦女の周り坂が多くないですか…」

 

 

彼方「しかも結構な坂…」

 

 

 

果南「かすみちゃん、彼方ちゃん、まだ始まったばかりだよ、しっかりー」

 

 

 

かすみ「ひぃ」

 

 

 

歩夢「大丈夫そう?普段こんなに走ることないでしょ?」

 

 

 

俺「まあ今のところは大丈夫かな」

 

 

 

果林「結構体力あるのね、部長」

 

 

 

愛「じゃ、おっ先〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

鞠莉「さぁ次はダンスの練習よ」

 

 

 

善子「かすみ、中々やるじゃない」

 

 

かすみ「ヨハ子だって」

 

 

 

 

 

 

 

かすみ「はー、ようやく体力トレーニングが終わりました〜」

 

 

千歌「みんなお疲れ様」

 

 

果南「思った以上に脱落者出なかったね」

 

 

愛「うん、意外とすんなりできちゃった」

 

 

 

果林「いや…それ多分愛だけよ」

 

 

 

愛「そうかなー?」

 

 

 

 

せつ菜「次はいよいよデュエルの特訓ですね!」

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

せつ菜「せっかくなのでAqoursの皆さんと私たちでデュエルするようにしましょう!」

 

 

 

愛「いいねー!誰から行く?」

 

 

 

果南「ならAqoursから私が行こうかな」

 

 

 

果林「ならこっちから私が行くわ」

 

 

 

しずく「最上級生対決ですね」

 

 

 

かすみ「しかもお2人は名前がちょっと似てますし、2人とも脳き…」

 

 

 

 

果林「か・す・み・ちゃん?何か言ったかしら?」

 

 

 

かすみ「い、いえ何も」

 

 

 

鞠莉「そうだせっかくだし、買った方がアイスを奢ってもらうのはどうかしら?」

 

 

千歌「賛成ーって言いたいけどこっち人数半分しかいなくない?」

 

 

 

鞠莉「No program!お金のことは心配いりません。こっちのお金はこのマリーが出すわ」

 

 

千歌「なら賛成ー!」

 

 

かすみ「わかりましたいいでしょう!果林先輩絶対に負けないでください!」

 

 

 

果林「えぇ、もちろんよ」

 

 

 

果南「それじゃあ行くよ、果林ちゃん」

 

 

果林「えぇ、望むところよ、果南ちゃん」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

先攻は果南

 

 

 

 

果南「私のターン、私は魔法カード 氷水揺籃を発動。同名カードが自分のフィールド、墓地に存在しない氷水モンスターをデッキから手札に加えるよ。私は氷水のトレモラを手札に加えるよ」

 

 

 

かすみ「果南先輩は水属性デッキですね。海未先輩と少し似てますね」

 

 

 

 

果南「さらに手札の氷水のトレモラの効果、このカードを捨て、手札から水属性モンスターを特殊召喚できるよ。私は超古深海王シーラカンスを特殊召喚!」

 

 

 

果林「シーラカンス…ということはここから大量展開が来るわね…」

 

 

 

果南「その通り、シーラカンスの効果、手札の氷水のアクティを墓地に送り、デッキからレベル4以下の魚族モンスターを可能な限り効果を無効にして特殊召喚するよ!私は揺海魚デットリーフ、ライトハンド・シャークを2体ずつ特殊召喚するよ!そしてレベル4のデットリーフ2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!吠えろ未知なる轟き!深淵の闇より姿を現わせ!エクシーズ召喚!バハムート・シャーク!」

 

 

 

果林「バハムート・シャーク…たしか海未ちゃんも主戦力とするカードね」

 

 

 

かすみ「やっぱり海未先輩と使うカードと戦術が似ていますね」

 

 

 

璃奈「でも海未さんはどちらかというとシャークって名前がついたカードが多くて、果南さんは深海に関するカードが多い気がする」

 

 

 

鞠莉「ダイバーの果南にはピッタリのデッキでしょ」

 

 

 

せつ菜「似たカードを使っていても使う人で印象も変わってきますね」

 

 

 

 

果南「バハムート・シャークの効果、オーバーレイユニットを1つ使いEXデッキから餅カエルを特殊召喚するよ!ゴッドソウル!」

 

 

 

かすみ「げげ!めっちゃ嫌なモンスターが出てきちゃいましたよ」

 

 

 

果南「そんなことないよ。可愛いモンスターでしょ。」

 

 

かすみ「ま、まぁ見た目は可愛くないこともないですかね…」

 

 

 

果南「でしょ?そしてさらにレベル4のライトハンド・シャーク2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン!」

 

 

 

かすみ「今度はクラゲですか…」

 

 

 

果南「クラゲもよく見たら可愛いんだよ?」

 

 

 

 

俺「けどあのモンスター、相当厄介なモンスターだな」

 

 

 

かすみ「そうなんですか?」

 

 

 

俺「ステルス・クラーゲンがフィールドに見る時、モンスターは全て水属性になりさらに自分・相手メインフェイズに一度、相手の水属性モンスター1体を破壊できる」

 

 

 

かすみ「ひぃ!それじゃあ果南先輩のフィールドには今、何でも無効にする餅カエルとなんでもモンスターを破壊しちゃうステルス・クラーゲンがいるってことですか!?」

 

 

 

しずく「つまり2つ妨害を構えているということですね」

 

 

 

果南「私はこれでターンエンドだよ」

 

 

 

果林「いきなり強力な盤面ね、さすがは果南ちゃんね。でも私も負けないわ、私のターン、ドロー。(よし、ガメシエルが来たわ。けど問題は餅カエルとステルス・クラーゲンどっちをリリースするか…魔法・罠無効にする餅カエルと行きたいけど、餅カエルは自身の効果で墓地に行ってもEXデッキに戻る…それにステルス・クラーゲンは破壊となるとEXデッキからモンスターが出てくるのね…)」

 

 

 

かすみ「果林先輩、迷ってますね」

 

 

 

しずく「これだけ強力な布陣を突破するには仕方ないよ」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ガクブル」

 

 

 

果林「今の手札なら…。私は手札の海亀壊獣ガメシエルの効果、ステルス・クラーゲンをリリースしてガメシエルを果南ちゃんのフィールドに特殊召喚するわ」

 

 

 

千歌「リリースならステルス・クラーゲンの分裂効果は使えないか…」

 

 

 

善子「前から思ってたけど、ニジガクってあのカード好きよね」

 

 

 

彼方「ガメシエルに強欲で謙虚な壺に、貪欲な壺。ニジガクの三種の神器だよ〜」

 

 

 

千歌「たしかによく見かける気がする…」

 

 

 

 

果林「続けて儀式魔法 高尚儀式術を発動よ!」

 

 

 

果南「あのカードは…(果林ちゃんのエースが来る…なら)餅カエルの効果!手札の氷水のティノーラを墓地に送り、高尚儀式術の発動を無効にし、私のフィールドにセットするよ」

 

 

 

 

果林「でもこれで私への妨害手段は無くなったわ。私は手札の青眼の白龍を見せて手札から青眼の亜白龍を特殊召喚するわ。さらに手札の青眼の白龍をコストに魔法カード トレード・インを発動!デッキから2枚ドローするわ。そして魔法カード 滅びの爆裂疾風弾(滅びのバーストストリーム)を発動!このカードは青眼の白龍がフィールドにいるときに発動できるカードよ。このターンの青眼の白龍の攻撃を放棄する代わりに相手フィールド上のモンスター全てを破壊するわ!」

 

 

 

果南「くっ、でも破壊された時、墓地の餅カエルの効果でこのカードをEXデッキに戻すよ!さらに墓地の氷水のトレモラの効果!自分フィールドの水属性モンスターが破壊された時、このカードを除外して手札・墓地から同名カード以外の氷水モンスターを特殊召喚できるよ!私は墓地の氷水のアクティを特殊召喚!」

 

 

 

 

 

せつ菜「果南さんのデッキもモンスターが破壊されたのにすぐに立て直して来ますね」

 

 

 

果南「そして特殊召喚された氷水のアクティの効果、手札の氷水のティノーラを墓地に送り、1枚ドローするよ!」

 

 

 

 

 

 

果林「まだ行くわよ、魔法カード 復活の福音を発動!墓地から青眼の白龍を特殊召喚するわ!」

 

 

 

善子「でももうブルーアイズは攻撃できないはず…どうするつもり?」

 

 

 

果林「青眼の亜白龍の効果!氷水のアクティを破壊するわ!」

 

 

 

 

 

果南「くっ、ならこの瞬間、墓地の氷水のティノーラの効果!このカードを除外して墓地から氷水のもう一体のティノーラを特殊召喚するよ!」

 

 

 

 

果林「なら私はオルタナティブとブルーアイズの2体を墓地に送り、このカードを特殊召喚するわ!現れなさい!青眼の双爆裂龍!」

 

 

 

せつ菜「青眼の双爆裂龍には2回の攻撃効果があります!」

 

 

 

果林「バトルよ!青眼の双爆裂龍で氷水のティノーラを攻撃!」

 

 

 

果南「ティノーラが破壊されたことにより墓地の氷水のアクティの効果!このカードを除外して氷水のティノーラを特殊召喚するよ!」

 

 

 

果林「なら、氷水のティノーラに2回目の攻撃よ!」

 

 

 

果南「くっ」

 

 

 

果林「私はこれでターンエンドよ」

 

 

 

しずく「すごいデュエルです…」

 

 

 

璃奈「うん…お互いどっちも譲らない…璃奈ちゃんボード ヒヤヒヤ」

 

 

 

果林「やるわね、果南ちゃん。この攻撃を凌ぎきるなんて」

 

 

 

果南「いや〜正直もういっぱいいっぱいだったけどね」

 

 

 

鞠莉「あそこまで押されてる果南も久しぶりかも」

 

 

千歌「うん、やっぱり果林さんも強いね」

 

 

善子「千歌、あんたどっちの味方なのよ」

 

 

 

千歌「もちろん、果南ちゃんと言いたいところだけどどっちも応援してる」

 

 

善子「いいの?それで?」

 

 

千歌「どうして?2人とも同じスクールアイドルとして尊敬できる2人だもん。そんな2人が戦っているんだからどっちも応援しなくちゃ」

 

 

善子「ま、まぁそれでいいならいいんだけど」

 

 

鞠莉「善子も素直じゃないね」

 

 

 

善子「だからヨハネだってば!」

 

 

 

果南「(今の攻撃を凌いだけど私の手札は0…次のドローでなんとかしないと…)私のターン、ドロー!墓地のライトハンド・シャークの効果で自身を特殊召喚するよ!そして墓地のデットリーフの効果!このカードを除外して、墓地の魚族モンスター3体をデッキに戻して1枚ドローするよ!そして白棘鱏を通常召喚!さらにレベル4のこの2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!No.4猛毒刺胞ステルス・クラーゲン!」

 

 

 

果林「またあの厄介なモンスターね」

 

 

 

果南「ステルス・クラーゲンの効果!青眼の双爆裂龍を破壊してその攻撃力の半分のダメージを受けてもらうよ!」

 

 

 

果林「なら墓地の復活の福音の効果!このカードを除外して破壊を防ぐわ」

 

 

 

果南「でもダメージは受けてもらうよ!」

 

 

 

果林「くっ」

 

 

 

果林ライフ4000→2500

 

 

 

 

 

果南「これ以上は何もできないか。(ライトハンド・シャークを素材にしたステルス・クラーゲンは戦闘破壊されない。なんとかこれで凌そうだね)私はこれでターンエンド。」

 

 

 

 

果林「私のターン、ドロー」

 

 

 

 

果南「このメインフェイズ!ステルス・クラーゲンの効果で青眼の双爆裂龍を破壊してその半分の攻撃力のダメージを受けてもらうよ!」

 

 

 

 

果林「くっ」

 

 

果林ライフ2500→1000

 

 

 

 

果林「なら私はデッキからカードを10枚除外して魔法カード 強欲で貪欲な壺を発動!デッキから2枚ドローするわ。そして儀式魔法 カオス・フォームを発動!墓地の青眼の白龍を除外して儀式召喚!現れなさい!青眼の混沌龍!バトルよ!青眼の白龍を儀式素材としたことにより相手フィールド上のモンスターの表示形式を変えて攻守を0にするわ!」

 

 

果南「そんな!」

 

 

果林「青眼の混沌竜でステルス・クラーゲンを攻撃よ!」

 

 

 

果南「きゃあ」

 

 

 

果南ライフ4000→1000

 

 

 

 

 

果林「私はこれでターンエンド」

 

 

 

千歌「さすが果林さん、一気に盛り返した」

 

 

果南「今度はこっちが絶対絶命ってわけか…」

 

 

 

鞠莉「あれ?果南、もしかして私の前で負ける?」

 

 

 

果南「ふん、上等だよ、鞠莉。見てな私のデュエルを!」

 

 

 

かすみ「なんか燃えてますね、果南先輩」

 

 

 

千歌「あはは、いつもあんな感じなんだよ」

 

 

 

 

果南「私のターン、ドロー!来た!自分の墓地に水属性モンスターが5体の時、このモンスターを呼べる!来て!今日の私の切り札!氷霊神ムーラングレイス!」

 

 

 

果林「ムーラングレイスですって!?」

 

 

 

果南「ムーラングレイスの効果!このカードが特殊召喚に成功した時、相手の手札2枚を墓地に送るよ!」

 

 

 

果林「そんな…」

 

 

 

せつ菜「果林さんの手札にはオネストが…」

 

 

 

果南「やっぱり握ってたか」

 

 

 

果林「でもまだ私の青眼の混沌龍の攻撃力には届かないわよ!」

 

 

 

果南「それはどうかな?」

 

 

 

果林「え!?」

 

 

 

果南「私は魔法カード サルベージを発動!墓地からライトハンド・シャークと白棘鱏の2体を手札に加えるよ!さらにライトハンド・シャークを召喚、そして効果発動!デッキからレフトハンド・シャークを手札に加えるよ。続けて白棘鱏の効果、レフトハンド・シャークを墓地に送り自身を特殊召喚するよ。続けてレベル4のこの2体でオーバーレイ!眠りし大地と海の力が紡がれしとき新たな命の光が噴出する!エクシーズ召喚!目覚めよNo.37!希望織竜スパイダー・シャーク!」

 

 

 

果林「スパイダー・シャーク…」

 

 

 

 

果南「バトルだよ!スパイダー・シャークで青眼の混沌龍を攻撃!この瞬間、スパイダー・シャークの効果!相手フィールド上のモンスター全ての攻撃力を1000下げるよ!スパイダートルネード!」

 

 

 

果林「きゃあ」

 

 

 

果林ライフ1000→400

 

 

 

果南「これでとどめだよ!ムーラングレイスでダイレクトアタック!!」

 

 

 

 

果林「きゃああ」

 

 

 

果林ライフ400→0

 

 

 

 

果南「よし!私の勝ちだね!」

 

 

 

果林「さすがね、果南ちゃん。完敗だわ」

 

 

 

果南「でも果林ちゃんもさすがだよ。あそこでムーラングレイスを引けてなければ私の負けだったわ」

 

 

 

果林「そう…。でも約束は約束ね。みんなには悪いから私がアイス代出すわ」

 

 

 

俺「いや、それなら大丈夫だ」

 

 

 

果林「え?」

 

 

 

せつ菜「はい、学校からの補助金の残りがまだありますので心配はいりません!ここにいる14人分はまだ余裕買えますよ」

 

 

 

果林「ならよかったわ」

 

 

 

せつ菜「それより果林さん、今のデュエル本当すごかったです!」

 

 

 

果林「そう、ありがとう」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

愛「今のデュエル見てたら愛さんもうずうずしてきたー!チカッチ、愛さんとデュエルしよー」

 

 

 

千歌「うん!もちろん!」

 

 

 

〜練習後〜

 

 

 

千歌「さて、それじゃニジガクのみんなはうちに行きますか!」

 

 

かすみ「やったー!いよいよ旅館のご飯ですー!」

 

 

彼方「内浦のお魚料理美味しそうだね〜」

 

 

エマ「うん!楽しみ!」

 

 

 

千歌「よーし、それじゃ出発ー!」

 

 

 

みんな「おー!」

 

 

 

 

〜夕食後〜

 

 

歩夢「旅館のご飯、おいしかったね〜」

 

 

せつ菜「はい、これは明日の朝ごはんも楽しみですね!」

 

 

 

かすみ「そういえばヨハ子も来たんだ」

 

 

善子「べ、別にいいでしょ。それよりせつ菜」

 

 

せつ菜「なんでしょう?」

 

 

善子「その…このアニメ見たことある…?」

 

 

 

せつ菜「これは…はい!もちろんありますよ!天界から堕天した天使と悪魔の物語ですよね」

 

 

 

善子「そう、そう」

 

 

 

せつ菜「もしかして善子さんも好きなんですか!?」

 

 

 

善子「ま、まぁ。ていうかヨハネ!」

 

 

 

せつ菜「もしかして一緒にこれを…」

 

 

 

善子「ま、まぁせつ菜がどうしても見たいっていうなら一緒に見てあげてもいいけど…」

 

 

 

せつ菜「是非見ましょう!」

 

 

 

千歌「あれ、2人DVD観るの?DVD観るなら私の部屋出ないと観れないから2人は私の部屋で寝る?」

 

 

 

せつ菜「いいんですか?」

 

 

 

千歌「うん、それじゃあ布団は私の部屋に持っていくね」

 

 

 

せつ菜「あ、私手伝います!」

 

 

善子「わ、私も」

 

 

 

 

 

〜旅館前、海辺〜

 

 

 

歩夢「ここにいたんだ、探したよ」

 

 

俺「歩夢」

 

 

歩夢「海見てたんだ」

 

 

俺「そう。なんかこうやって夜の海辺眺めてると落ち着くんだよな」

 

 

 

歩夢「そうだね。ここは特に静かだし波の音もよく聞こえるもんね」

 

 

 

俺「…」

 

 

 

歩夢「あなたのおかげで今、この町も平和なんだよね」

 

 

 

俺「え?あぁ、三幻魔の件か」

 

 

 

歩夢「そう、すごいよね。あなたは。この町を救った英雄だもん」

 

 

俺「けど俺だけじゃ多分勝てなかった。というよりあのまま死んでたかもしれない。Aqoursのみんながいたから立ち上がることができてそして勝つことができたんだ。」

 

 

 

歩夢「うん…それでもすごいよ」

 

 

 

俺「こうやって海を眺めてるさ」

 

 

 

歩夢「うん」

 

 

 

俺「この海の先にはどんな人がいて、どんな風に暮らしてて、どんな風にデュエルをしてるのか。それを考えるとたまにこの海の先にちょっと行ってみたくなるんだよな」

 

 

 

歩夢「え?」

 

 

 

俺「あぁ、ごめん。別に今すぐに行くとかじゃないけど、将来、いろんな世界を回ってみたいなってちょっと思ってるだけだからさ」

 

 

歩夢「そっか…」

 

 

俺「さ、そろそろ戻るか」

 

 

歩夢「うん!」

 

 

 

 

果林「あら?2人とも外にいたの?」

 

 

彼方「彼方ちゃんたちもうお風呂入っちゃったよ〜」

 

 

エマ「すごいいい湯だったね〜」

 

 

 

果林「それとも2人で秘密の密会かしら?」

 

 

 

歩夢「ち、違います!」

 

 

 

果林「ふふ、冗談よ。あなたたちも早くお風呂入っちゃいなさい。明日も朝早いのよ」

 

 

 

歩夢「はい!」

 

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

 

 

〜幹事部屋〜

 

 

 

俺「ふぃ〜やっと1人でくつろげる〜。明日は6時に目覚ましセットしてと。今日は疲れたし、もう寝るか…」

 

 

 

 

〜大部屋〜

 

 

 

かすみ「あれ、先輩はいないんですかー?」

 

 

しずく「千歌さんが気を遣っていただいて幹事部屋を用意してくれたみたいだよ」

 

 

かすみ「別にそんなに気使わなくていいのにー」

 

 

 

千歌「よいしょっと」

 

 

 

彼方「あれ、千歌ちゃんも同じ部屋で寝る〜?」

 

 

 

千歌「うん、せつ菜ちゃんと善子ちゃんがDVD見てるから私、こっちで寝てもいいかな?」

 

 

エマ「うん、もちろん!」

 

 

 

果林「ごめんね、うちのせつ菜が騒がしくして。うるさかったら言ってね」

 

 

 

千歌「あぁ、全然平気平気、そのために貸切にしたんだからみんなは気兼ねなく楽しんでね」

 

 

愛「ならみんなで寝る前にトランプやらない!?」

 

 

千歌「うん!いいね!」

 

 

 

愛「ぶちょーも起きてたら誘おうよ」

 

 

 

歩夢「私、見てくるね」

 

 

 

かすみ「あぁ、歩夢先輩また抜け駆けを…」

 

 

 

〜幹事部屋〜

 

 

歩夢「…まだ起きてる…?」

 

 

 

俺「zzz」

 

 

 

歩夢「ふふ、寝てるか。お疲れ様」

 

 

 

 

〜大部屋〜

 

 

 

愛「どうだった?」

 

 

 

歩夢「もう寝てたよ」

 

 

 

彼方「結局体力トレーニングにも全部付き合ってくれたし、お疲れだよね〜」

 

 

 

愛「それじゃぶちょーを起こさないように愛さんたちで楽しみますか」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード こそこそ」

 

 

 

みんな「おー」

 

 

 

こうして合宿1日目が終わった。

 

 

 

 

to be continued…



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第10話 『合宿に行こう!(中編)』

 

 

 

ピピピピ、ピピピピ

 

スマホのアラームがなる。

 

 

 

俺「もう朝か…」

 

 

俺は身支度を整え、旅館の玄関へ向かった。

 

 

 

 

志満「あら、おはよう。早いね」

 

 

 

俺「おはようございます」

 

 

 

志満「あなたもランニング?」

 

 

 

俺「いえ。ちょっとこの辺りを散策しようかなと。ところで俺もっていうと他に誰かもう起きてるんですか?」

 

 

 

志満「宮下愛ちゃんだっけ?6時前にはもうランニングに行ってたよ」

 

 

俺「さすがは愛だな」

 

 

 

美渡「あ、そうだ。この辺り散策するなら千歌の自転車使っていいよ。これ、自転車の鍵。」

 

 

 

俺「ありがとうございます。それじゃあ行ってきます」

 

 

 

旅館を後にした俺は当たりを自転車で巡った。

 

 

 

 

俺「観光案内所…。やっぱりこの町はAqours一色だな。それだけAqoursが活躍してるってことだよな。俺たちももっと頑張らないと。それはそうと明日のためにパンフレットでももらっていくか。」

 

 

 

自転車に再び乗り、俺はある場所に着いた。

 

 

 

 

俺「石碑、もう完全に修復されてるな。」

 

 

俺が着いた場所は三幻魔とデュエルした場所

 

 

 

愛「あれ!?ぶちょー、こんなところで何してんの!?」

 

 

俺「愛、ランニングの帰りか?」

 

 

愛「そう、ぶちょーもランニング?でも自転車乗ってるからサイクリングか」

 

 

俺「まあそんなとこ」

 

 

愛「ここで何してたの?」

 

 

俺「あぁ。ここが俺たちが三幻魔と戦った所なんだ」

 

 

愛「ここが…そっかあれが例の石碑かー」

 

 

 

俺「あぁ。もう完全に修復されているな」

 

 

愛「ここでぶちょーは命懸けのデュエルをしたんだね」

 

 

俺「まぁそうだな」

 

 

愛「本当に生きて帰ってきてくれてよかったよ」

 

 

俺「なんだよ、急に」

 

 

愛「いや、だってさ。急に飛び出してそれで帰って来れなかったらそんなの悲しすぎるよ」

 

 

俺「…」

 

 

愛「でもまぁこうして無事にぶちょーも戻ってこれたしよかったんだけどね」

 

 

俺「あぁ、そうだな」

 

 

愛「さて、そろそろ旅館の朝ごはんの時間だね。戻ろっか」

 

 

俺「あぁ」

 

 

愛「ところでその大量のパンフレットは何?」

 

 

俺「これか?明日の自由時間にみんなが行きたい所探すのに役立つかなって」

 

 

 

愛「なるほどね、なんだかんだぶちょーも練習よりそっちの方が楽しみなんじゃない?」 

 

 

俺「まぁ、そっちも楽しみということで」

 

 

愛「じゃあそういうことで」

 

 

 

そして俺と愛は旅館に戻った。

 

 

 

 

歩夢「あ、2人ともおかえりなさい」

 

 

愛「ただいまー、歩夢ー」

 

 

歩夢「出かけるなら誘ってくれればよかったのに」

 

 

俺「いやぁ、起こすと悪いかなと思って」

 

 

 

愛「まぁ愛さんには関しては5時起きだからね」

 

 

 

俺「みんなはもう起きた?」

 

 

歩夢「えっと、果林さんとせつ菜ちゃんと善子ちゃんはまだ寝てるかな」

 

 

俺「あいつら…」

 

 

 

千歌「あ、みんなおはよう」

 

 

 

俺「おはよう、千歌」

 

 

 

千歌「せつ菜ちゃんと善子ちゃんはまだ寝てるみたいだね、昨日遅くまでアニメのDVD見てたみたい」

 

 

俺「せつ菜、実家だとあんまりアニメ見れないらしいからな。羽目外してたのかもな」

 

 

 

歩夢「私、2人を起こしてくるね」

 

 

 

俺「あぁ、よろしく」

 

 

 

 

エマ「あ、部長おはよう」

 

 

俺「おはよう、エマ。果林は起こせた?」

 

 

果林「起きてるわよ〜、ふぁ〜」

 

 

 

俺「まだ眠そうだな」

 

 

 

果林「朝はどうしても弱くてね」

 

 

 

彼方「彼方ちゃんももうちょっと寝てたいな〜」

 

 

 

エマ「2人とも美味しい朝ごはんがもうすぐだよ」

 

 

 

彼方「は〜い」

 

 

 

しずく「先輩、おはようございます」

 

 

俺「おはようしずく」

 

 

かすみ「う〜ん、まだ眠いです〜」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード うとうと」

 

 

 

俺「やっぱりしずくは早起きになれてるから眠くなさそうだな」

 

 

しずく「はい!むしろいつもより2時間多く寝てしまいました」

 

 

かすみ「先輩は眠くないんですか〜?」

 

 

 

俺「俺は昨日早く寝たからな」

 

 

かすみ「本当ですよ〜せっかくかすみんたちがトランプで盛り上がってたのに寝ちゃってたんですから〜」

 

 

しずく「仕方ないよかすみさん。先輩はお疲れだったんだから」

 

 

かすみ「むーわかってるよー」

 

 

璃奈「しずくちゃん、かすみちゃん、そろそろ朝ごはん」

 

 

しずく「うん、行こ」

 

 

朝食を済ませ身支度をし、浦の星に向かう俺たち。

 

 

 

 

鞠莉「Good morning!みんな」

 

 

果南「昨日はよく寝れた?」

 

 

エマ「おかげさまでぐっすりだったよ」

 

 

鞠莉「善子は迷惑かけなかったかしら?」

 

 

しずく「えぇ…でも…」

 

 

鞠莉「でも?」

 

 

 

 

善子「く、く、く、リトルデーモンが様になってきたわね、せつ菜」

 

 

せつ菜「そうですか!それは光栄ですヨハネ様」

 

 

善子「いいわ、せつ菜、魔力が高まってきたわ」

 

 

 

 

しずく「昨日みたアニメのせいで朝からずっと2人で堕天してるんです」

 

 

 

千歌「アハハ…でも2人とも楽しそうでよかった」

 

 

果南「それで今日はデュエルの練習が中心だっけ?」

 

 

しずく「はい、先輩が中心になって作ってくれた特別メニューですよ!」

 

 

鞠莉「WAO!それは楽しみね!」

 

 

 

果南「なるほどね、それじゃあここら辺にAqoursの独自のトレーニングを付け足して、こんな感じでどうかな?」

 

 

 

彼方「いいんじゃないかな〜?」

 

 

エマ「うん、楽しそう!」

 

 

 

鞠莉「なら決まりね!早速デュエルしましょう!マリーの相手は、彼方!お願いできるかしら?」

 

 

彼方「もちろん、昨日の果林ちゃんの敵討ちは任せて〜」

 

 

鞠莉「Oh!マリーだって負けないわよ、Aqoursの連勝よ」

 

 

 

彼方「よ〜し、それじゃあ行くよ〜」

 

 

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

先攻は鞠莉

 

 

 

鞠莉「私のターン、私は永続魔法 D-フォースを発動!このカードの発動処理時にデッキからD-HERO Bloo-Dを手札に加えるわ。そして魔法カード フュージョン・デステニーを発動!デッキからD-HERO ドレッドガイ、ディスクガイ、ディアボリックガイをセメタリーに送り融合!融合召喚!カモン!D-HERO ドミネイトガイ!」

 

 

 

しずく「いきなり3体融合、鞠莉さんも飛ばしてますね」

 

 

 

鞠莉「ドミネイトガイのエフェクト発動、マリーのデッキの上のカード5枚を確認して好きな順番で戻すわ。私はカードを1枚セットしてターンエンドよ。さぁ彼方のターンよ」

 

 

 

彼方「よーし、彼方ちゃんのターン、ドロー。速攻魔法 神の写し身との接触を発動だよ〜。これより手札の妖精伝姫ーシラユキとシャドール・ビーストを融合〜、現れよ、エルシャドール・ネフィリム!」

 

 

 

鞠莉「きたわね、ネフィリム」

 

 

 

彼方「ネフィリムの効果でデッキからシャドール・リザードを墓地に送り、今墓地に送られたリザードの効果でさらにデッキからシャドール・ドラゴンを墓地に送るよ〜。そしてシャドール・ドラゴンの効果で鞠莉ちゃんのセットカードを破壊するよ〜」

 

 

 

 

鞠莉「Oh!やるわね、彼方」

 

 

 

彼方「まだまだ〜。彼方ちゃんは星なる影 ゲニウスを通常召喚。さらに装備魔法 魂写しの同化を発動〜。これによりゲニウスの属性を闇に変更するよ。そして魂写しの同化と更なる効果、手札の影霊の翼 ウェンディとゲニウスを融合させるよ〜。融合召喚!出でよ!エルシャドール・ミドラーシュ!」

 

 

 

 

果林「彼方も順当に展開してるわね」

 

 

 

彼方「ウェンディの効果でデッキからシャドール・ドラゴンをフィールドにセットするよ。そしてバトル!ネフィリムでドミネイトガイを攻撃!この瞬間、ネフィリムの効果!ドミネイトガイを破壊するよ〜」

 

 

 

鞠莉「ならこの瞬間、ドミネイトガイのエフェクト発動よ!セメタリーからD-HERO3体を特殊召喚するわ!私はディアボリックガイ、ディスクガイ、ドレッドガイを特殊召喚するわ!ディスクガイのエフェクト発動!デッキからカードを2枚ドローするわ!さらにドレッドガイのエフェクト!このターン、マリーのD-HEROは戦闘で破壊されないわ」

 

 

 

彼方「そんな〜。それじゃあ彼方ちゃんはこれでターンエンド」

 

 

 

しずく「鞠莉さんもそう簡単に攻めさせてくれませんね」

 

 

 

果林「でも彼方のフィールドにはネフィリムとミドラーシュがいる。磐石の布陣よ」

 

 

 

俺「だが、鞠莉にはさっきD-フォースで加えたあのカードがある」

 

 

果林「!?」

 

 

鞠莉「その通り、私のターン、ドロー。私はフィールドのモンスター3体をリリースしてD-HERO Bloo-Dを特殊召喚よ!」

 

 

 

千歌「きた!鞠莉ちゃんのエースモンスター!」

 

 

 

鞠莉「Bloo-Dのエフェクト!このカードがフィールドにいる限り相手フィールドのモンスターのエフェクトは無効になる!さらにBloo-Dのもう1つのエフェクト発動!エルシャドール・ネフィリムをこのカードに装備するわ!クラプティーブラッド!そしてネフィリムの攻撃力の半分をBloo-Dに加えるわ!」

 

 

 

しずく「これでBloo-Dの攻撃力は3300ですね…」

 

 

 

鞠莉「ノンノン、D-フォースのエフェクトを忘れてもらっちゃ困るわ。D-フォースはフィールドにBloo-Dがいる時に、私のドローフェイズのドローができない代わりにスーパーストロングなエフェクトがあるよ」

 

 

 

かすみ「スーパーストロングなエフェクト…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ゴクリ」

 

 

 

鞠莉「まず1つ、マリーのフィールドのカードは効果の対象にならないわ。さらにBloo-Dは墓地のモンスター×100攻撃力がアップし効果で破壊されず2回攻撃ができるわ!」

 

 

 

かすみ「な、なんて効果なんですか!」

 

 

 

 

果南「これが鞠莉の新しい力、D-フォースだよ」

 

 

 

鞠莉「その通り。行くわよ、セメタリーのディアボリックガイのエフェクト発動!このカードをゲームから除外してデッキより同名カードを特殊召喚するわ。さらにD-HERO ディナイアルガイを通常召喚!ディナイアルガイのエフェクト発動!除外されてるいるディアボリックガイをデッキトップに戻すわ!カモン!運命を変えるサーキット!召喚条件は戦士族モンスター2体!私はディアボリックガイとディナイアルガイをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、X・HERO クロスガイ!」

 

 

 

かすみ「今度はリンク召喚ですか」

 

 

 

鞠莉「クロスガイのエフェクト発動!セメタリーからディナイアルガイを特殊召喚するわ!カモン!運命を変えるサーキット!私はリンク2のクロスガイとディナイアルガイをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、X・HERO ドレッドバスター!」

 

 

 

しずく「リンク3、鞠莉さん一気に勝負を決めるつもりですね」

 

 

 

鞠莉「ドレッドバスターのエフェクト!このカードとこのカードのリンク先のモンスターはセメタリーのHEROモンスター×100攻撃力がアップするわ。私のセメタリーのHEROは5体!よって500アップするわ!さらに魔法カード フュージョン・デステニーを発動!デッキからD-HERO ダイナマイトガイとドリームガイをセメタリーに送り融合!カモン!D-HERO ディストピアガイ!」

 

 

 

彼方「これはちょっとまずいかも〜」

 

 

 

鞠莉「ドレッドバスターのエフェクトでディストピアガイの攻撃力は700アップ!さらにディストピアガイのエフェクト発動!変動した攻撃力を元に戻してエルシャドール・ミドラーシュを破壊するわ!」

 

 

 

彼方「くぅ」

 

 

 

鞠莉「バトルよ!ドレッドバスターでセットモンスターに攻撃よ!」

 

 

 

彼方「なら墓地の妖精伝姫ーシラユキの効果で墓地のカードを除外してシラユキを特殊召喚するよ〜」

 

 

 

鞠莉「それでもシラユキのエフェクトはBloo-Dの効果で無効になる!ゴーファイ!ドレッドバスター!シラユキを攻撃よ!」

 

 

彼方「くぅ」

 

 

 

彼方ライフ4000→2500

 

 

 

鞠莉「続けてディストピアガイでセットモンスターを攻撃!ディストピアブロー!」

 

 

 

彼方「くぅ」

 

 

 

鞠莉「とどめよ!D-HERO Bloo-Dでダイレクトアタック!ブラッディ・フィアーズ!」

 

 

 

彼方「くううう」

 

 

 

彼方ライフ2500→0

 

 

 

彼方「あぁ〜。彼方ちゃんの完敗です」

 

 

鞠莉「どう?マリーのNEW D-HEROデッキは」

 

 

彼方「うん、すっごく強かったよ。彼方ちゃんもまだまだだね〜」

 

 

 

鞠莉「そんなことないわ、彼方もいいファイトだったわ」

 

 

 

彼方「ありがとう〜」

 

 

 

 

果南「2人ともいいデュエルだったよ。」

 

 

 

千歌「なんか2人のデュエルみたら私もやりたくなってきちゃったなー」

 

 

 

鞠莉「それじゃあチカッチのご指名は?」

 

 

 

千歌「そうだな、やっぱりあなた!」

 

 

俺「俺?」

 

 

千歌「そう、前にデュエルした時はコテンパンにやられちゃったから今日はそのリベンジがしたい!」

 

 

 

俺「わかった。いいよ、やろう」

 

 

千歌「よーし、負けないぞー!」

 

 

 

俺「それじゃあ行くぞ」

 

 

千歌「うん!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

先攻は千歌

 

 

千歌「私のターン、魔法カード ネオス・フュージョンを発動!デッキのネオスとレインボー・ドラゴンを墓地に送り融合!現れろ!レインボー・ネオス!」

 

 

 

 

かすみ「1ターン目から超大型モンスター!?」

 

 

 

 

千歌「カードを1枚セットしてターンエンドだよ」

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー。ドラゴネットを召喚、そして効果発動。デッキからビットロンを特殊召喚する。現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク2、スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果、墓地からドラゴネットを特殊召喚する。再び現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はスプラッシュ・メイジとドラゴネットをリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク3、デコード・トーカー・エクステンド!!」

 

 

 

鞠莉「デコード・トーカー・エクステンド…チカッチにとっては因縁のモンスターね」

 

 

 

俺「さらに手札の海亀壊獣ガメシエルの効果、レインボー・ネオスをリリースしてこのカードを千歌のフィールドに特殊召喚する」

 

 

 

善子「本当によく使われるわね、あのカード」

 

 

 

 

俺「さらに手札のバックアップ・セクレタリーの効果、自分フィールドにサイバースがいる時、自身を特殊召喚できる。そしてデコード・トーカー・エクステンドの効果、このカードのリンク先のモンスター×500、攻撃力をアップさせる!リンク先のモンスターはガメシエルとバックアップ・セクレタリーの2体!よって攻撃力が1000アップする!パワーインテグレーション!」

 

 

 

しずく「先輩は一気に畳みかけるつもりですね」

 

 

 

俺「さらに魔法カード デコード・エンドを発動!このカードの効果によりデコード・トーカー・エクステンドの攻撃力はさらに1000アップする!パワーインテグレーション!」

 

 

 

かすみ「攻撃力は4300!これならいけますよ!先輩!」

 

 

 

千歌「この盤面…あの時と同じだね」

 

 

 

俺「バトルだ!デコード・トーカー・エクステンドでガメシエルに攻撃!」

 

 

 

千歌「くぅ」

 

 

千歌ライフ4000→1900

 

 

 

俺「デコード・トーカー・エクステンドの効果!バトルフェイズ中にこのカードのリンク先のモンスターが破壊された時、このカードはもう一度攻撃できる!とどめだ!デコード・トーカー・エクステンドでダイレクトアタック!」

 

 

 

千歌「ならこの瞬間、罠発動 NEXT!墓地からE・HERO ネオスを守備表示で特殊召喚するよ!」

 

 

 

俺「何!?やっぱりあの時みたいにはいかないか。だがバトルは続行だ!デコード・トーカー・エクステンドでネオスに攻撃!」

 

 

 

千歌「くっ」

 

 

 

俺「カードを1枚セットしてターンエンドだ」

 

 

 

千歌「私のターン、ドロー。魔法カード コンバート・コンタクトを発動!手札のN・ブラック・パンサーとデッキのN・グラン・モールを墓地に送り2枚ドローするよ。さらに魔法カード ミラクル・コンタクトを発動!墓地のネオス、ブラック・パンサー、グラン・モールをデッキに戻してトリプルコンタクト融合!現れろ!E・HERO ネビュラ・ネオス!」

 

 

 

俺「ネビュラ・ネオスだと」

 

 

 

千歌「ネビュラ・ネオスの効果、相手フィールドのカードの枚数、つまり3枚ドローし、その後、デコード・トーカー・エクステンドの効果を無効にするよ!」

 

 

 

俺「何!?」

 

 

 

千歌「さらに魔法カード 融合派兵を発動!EXデッキのE・HERO グラン・ネオスを相手に見せてそこに記載されているE・HERO ネオスを特殊召喚するよ!」

 

 

 

俺「くっ」

 

 

 

千歌「さらにフィールド魔法 ネオスペースを発動!これによりネオスとネビュラ・ネオスの攻撃力は500アップするよ!」

 

 

 

鞠莉「さらにネオスペースがあればネビュラ・ネオスはエンドフェイズにEXデッキに戻ることがなくなるわ」

 

 

 

千歌「バトル!ネビュラ・ネオスでデコード・トーカー・エクステンドを攻撃!」

 

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが4000から2800に減る。

 

 

 

千歌「続けてE・HERO ネオスでバックアップ・セクレタリーを攻撃!ラスオブネオス!」

 

 

 

かすみ「先輩のモンスターが全滅しちゃいました…」

 

 

 

千歌「私はカードを1枚セットしてターンエンドだよ」

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー。よし、フィールド魔法 サイバネット・ユニバースを発動!このカードの効果により墓地のスプラッシュ・メイジをEXデッキに戻す。そしてレディ・デバッガーを特殊召喚する!レディ・デバッガーの効果!デッキからサイバース・コンバーターを手札に加える。続けてサイバース・コンバーターの効果で自身を特殊召喚する!俺はレディ・デバッガーとサイバース・コンバーターを使いリンク召喚!リンク2!スプラッシュ・メイジ!スプラッシュ・メイジの効果!墓地からレディ・デバッガーを特殊召喚する!そしてスプラッシュ・メイジをレディ・デバッガーでリンク召喚!リンク3!トランスコード・トーカー!」

 

 

 

果南「トランスコード・トーカー、ということは…千歌、気をつけて!彼の切り札がくるよ!」

 

 

 

千歌「うん、わかってる」

 

 

 

俺「トランスコード・トーカーの効果!墓地からスプラッシュ・メイジを特殊召喚する!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のトランスコード・トーカーとスプラッシュ・メイジをリンクマーカーにセット!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

かすみ「来ましたー!先輩の切り札です!」

 

 

 

千歌「待ってたよ!この時を!」

 

 

俺「!?」

 

 

 

千歌「ライフを半分支払い、カウンター罠 神の宣告を発動!アクセスコード・トーカーのリンク召喚を無効にするよ!」

 

 

千歌ライフ1900→950

 

 

 

俺「なんだと!?」

 

 

 

鞠莉「チカッチはこれを狙っていたのね」

 

 

 

千歌「ふふふ、私も前の私じゃないんだよ」

 

 

 

俺「やるな…俺はカードを1枚セットしてターンエンド…」

 

 

 

かすみ「これってかなりまずくないですか?」

 

 

 

果林「あの子があんなに押されるなんて…」

 

 

 

愛「チカッチ、恐るべし」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ぶるぶる」

 

 

 

千歌「行くよ!私のターン、ドロー。私はN・エア・ハミングバードを召喚!そしてネオスとコンタクト融合!現れろ!E・HERO エアー・ネオス!」

 

 

俺「くっ」

 

 

 

千歌「エアー・ネオスの効果、このカードの攻撃力は相手のライフの差だけアップする!あなたとのライフの差は1850、そしてネオスペースの効果と合わせてエアー・ネオスの攻撃力は4850だよ!」

 

 

 

しずく「千歌さんもこのターンで決める気ですね」

 

 

 

千歌「バトル!ネビュラ・ネオスでダイレクトアタック!」

 

 

 

かすみ「この攻撃が通れば先輩の負け!?」

 

 

 

 

俺「そうはさせない!罠発動!リコーデット・アライブ!墓地のデコード・トーカー・エクステンドを除外してEXデッキからエクスコード・トーカーを特殊召喚する!」

 

 

 

千歌「ならネビュラ・ネオスでエクスコード・トーカーを攻撃!」

 

 

俺「ぐっ」

 

 

俺のライフが2800から1600に減る。

 

 

 

俺「だがこれでライフの差が縮まり、エアー・ネオスの攻撃は3650にダウンする。」

 

 

千歌「ならエアー・ネオスでダイレクトアタック!」

 

 

 

俺「墓地のリコーデット・アライブの効果!このカードを除外して除外されているデコード・トーカー・エクステンドを特殊召喚する!」

 

 

 

千歌「でもバトルは続行だよ!エアー・ネオスでデコード・トーカー・エクステンドを攻撃!スカイリップウィング!」

 

 

 

俺「ぐぁ」

 

 

俺のライフが1600から250に減る。

 

 

 

かすみ「なんとか凌ぎました〜」

 

 

 

しずく「次のターンがくれば希望を繋がりますね」

 

 

 

千歌「それはどうかな?」

 

 

俺「!?」

 

 

 

千歌「速攻魔法 コンタクト・アウトを発動!」

 

 

 

 

俺「コンタクト・アウトだと!?」

 

 

 

 

千歌「エアー・ネオスのコンタクト融合を解除してデッキからネオスとエア・ハミングバードを特殊召喚するよ!」

 

 

 

果林「ここでネオスとエア・ハミングバードを!?」

 

 

 

エマ「部長のフィールドにはもう壁モンスターがいない…」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ハラハラ」

 

 

 

千歌「そしてネオスペースの効果でネオスの攻撃力は3000にアップ!バトル!E・HERO ネオスでダイレクトアタック!ラスオブネオス!!」

 

 

 

歩夢「(大丈夫、あなたならきっと…)」

 

 

 

 

俺「まだだ!この瞬間、永続罠 リミット・コードを発動!EXデッキからデコード・トーカー・ヒートソウルを特殊召喚する!」

 

 

 

千歌「なんだって!?」

 

 

 

俺「デコード・トーカー・ヒートソウルの効果!このカードのリンク先のモンスターの数×500攻撃力をアップさせる!ヒートソウルのリンク先にはネオスがいる!さらにフィールド魔法 サイバネット・ユニバースの効果でリンクモンスターの攻撃は300アップする!よってヒートソウルの攻撃力は3100だ!」

 

 

 

千歌「3100!?これじゃネオスでも倒せない…私はこれでターンエンド…」

 

 

 

俺「俺のターン、ドロー!サイバネット・ユニバースの効果で墓地のアクセスコード・トーカーをEXデッキに戻す。そしてサイバース・ウィザードを召喚!現れろ!未来を導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク3のデコード・トーカー・ヒートソウルとサイバース・ウィザードをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!まだ見ぬ世界に繋がる風を掴め!リンク召喚!リンク4!アクセスコード・トーカー!」

 

 

 

千歌「くっ…」

 

 

 

俺「アクセスコード・トーカーの効果!リンク3のヒートソウルをリンク素材としたことにより攻撃力を3000アップさせる!さらにアクセスコード・トーカーのさらなる効果!墓地の闇属性 デコード・トーカーを除外してE・HERO ネビュラ・ネオスを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

千歌「なら墓地のネオス・フュージョンの効果で破壊を防ぐよ!」

 

 

 

俺「ならばもう一度アクセスコード・トーカーの効果!この効果は除外するリンクモンスターの属性が違ければ何度でも使える!俺は風属性 エクスコード・トーカーを除外してネビュラ・ネオスを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

千歌「くぅ」

 

 

俺「続けて水属性 スプラッシュ・メイジを除外してN・エア・ハミングバードを破壊する!アクセスインテグレーション!さらに炎属性 デコード・トーカー・ヒートソウルを除外してE・HERO ネオスを破壊する!アクセスインテグレーション!」

 

 

 

果南「これで千歌のフィールドはガラ空き…」

 

 

 

俺「バトルだ!アクセスコード・トーカーでダイレクトアタック!」

 

 

 

千歌ライフ950→0

 

 

 

 

千歌「あぁ〜負けた〜悔しい〜あとちょっとだったのに〜」

 

 

 

俺「いいデュエルだったな、千歌。それと強くなったな」

 

 

 

千歌「うん!でも次は負けないからね!」

 

 

 

俺「あぁ、俺もだ」

 

 

 

しずく「手に汗握るデュエルでした」

 

 

エマ「本当ハラハラしちゃったよ〜」

 

 

愛「うんうん、2人ともナイスデュエルだったよ!」

 

 

 

 

それからも練習は続いた。

 

 

そして…

 

 

 

俺「よし、それじゃあいい時間だし練習はここまでにするか」

 

 

 

鞠莉「ということは…」

 

 

 

かすみ「ここからお楽しみの時間です!」

 

 

 

俺「みんな練習お疲れ様、それにAqoursのみんなもありがとう」

 

 

 

千歌「ううん、こっちこそいい勉強になったよ」

 

 

 

鞠莉「それでお楽しみといえば、今日はチカッチの家でBBQよね!」

 

 

かすみ「はい!先輩たっての希望なんですよ!」

 

 

 

果南「へぇ〜意外だな〜」

 

 

 

俺「ま、まぁ…」

 

 

 

鞠莉「ふふ、BBQと聞いてマリーは最高級のお肉を用意したわ!」

 

 

 

果南「私も取れたの魚を用意したよ」

 

 

 

かすみ「本当ですかー!?やったー!」

 

 

 

せつ菜「ではあとは足りない食材等の買い出しの班とセッティングの班に分かれて準備しましょう!」

 

 

 

みんな「おー!」

 

 

 

 

 

鞠莉「さぁ買い出しはこれで行くわよ」

 

 

果林「車?さすがは鞠莉ちゃん、運転手付きの車で買い出しだなんて」

 

 

鞠莉「ノンノン、運転はこのマリーよ!」

 

 

果林「え!?」

 

 

果南「鞠莉実はもう免許持ってるんだよね」

 

 

果林「大丈夫かしら…?」

 

 

鞠莉「No program!さぁいきましょう!」

 

 

 

 

〜十千万〜

 

 

かすみ「む〜かすみんも先輩と一緒に買い出しがよかったです〜」

 

 

愛「ほら文句言ってないでかすかす。ぶちょーたちが帰ってくるまでに用意できてないとぶちょー悲しむよ」

 

 

 

かすみ「わ、わかってますよ!あとかすみんです!」

 

 

 

エマ「私も日本にきてこういうのやったことなかったから楽しみだったんだ」

 

 

 

しずく「はい、私も普段あまりこういうことしないのですごく楽しみでした」

 

 

 

璃奈「私もずっと家の中でご飯食べてたから今日は楽しみだった 璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

かすみ「ヨハ子も端っこで堕天してないで手伝ってよー」

 

 

善子「わ、わかってるわよ!あとヨハ子って何よ!ヨハネなんだから!」

 

 

 

〜スーパー〜

 

 

果南「さ、着いたよ」

 

 

鞠莉「ね?大丈夫だったでしょ?」

 

 

果林「えぇ、そうね。運転ありがとう」

 

 

彼方「さて食材選びは彼方ちゃんに任せてよ〜」

 

 

鞠莉「Wow!頼りにしてるわよ彼方」

 

 

 

歩夢「でもBBQなんて小学校以来じゃない?」

 

 

俺「そうだな。それにこうやって買い出しするのも初めてだな」

 

 

彼方「うーん、こっちかな」

 

 

果林「さすが彼方、食材選びにも余念がないわね」

 

 

彼方「ふふふ、果林ちゃん彼方ちゃんを誰だと思ってるの。彼方ちゃんはスーパーでアルバイトをしていつも遥ちゃんのお弁当を作ってるスーパーお姉ちゃんなのであります」

 

 

果南「へぇ、すごいね」

 

 

俺「しかも彼方は成績優秀者で学費免除だからな」

 

 

鞠莉「Wow、彼方って本当にスーパーだったのね」

 

 

彼方「ふふふ、さてお次は焼きそばのキャベツです!」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

せつ菜「お会計が終わりました。今回も補助金で賄えました!」

 

 

果林「鞠莉ちゃんと果南ちゃんがお肉とお魚を持ってきてくれたおかげね」

 

 

歩夢「何から何までありがとうございます」

 

 

果南「そんな気にしなくていいのに」

 

 

鞠莉「そうよ、マリーたちがしたくてやってるんだから気にしないで。さ、戻りましょ」

 

 

 

 

 

〜十千万〜

 

 

かすみ「あ、先輩たちが帰ってきました!」

 

 

 

愛「おかえり〜こっちはもう準備ばっちしだよ!」

 

 

 

俺「お、ありがとう」

 

 

 

鞠莉「さぁそれじゃレッツ、パーティーね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛「さすがカナちゃん手際いいね」

 

 

 

彼方「愛ちゃんもお家が料理屋さんだから手つきがいいね〜」

 

 

鞠莉「さぁマリーが用意した最高級のお肉を焼きましょう!」

 

 

 

 

歩夢「はい、焼けたよ」

 

 

俺「お、サンキュー」

 

 

かすみ「先輩、自分で焼かなくていいんですか?」

 

 

俺「いや、その辺の肉は焼いてるけどでも特に拘りはない」

 

 

歩夢「BBQができればそれでいいんだよね。お肉は私が焼くからあなたはどんどん食べてていいからね」

 

 

 

かすみ「ぐぬぬぬ、かすみんだってお肉くらい焼けますよ…」

 

 

 

愛「うわー、この肉めっちゃ美味しい!」

 

 

鞠莉「でしょ?この日ためにわざわざ取り寄せて用意したのよ?」

 

 

果南「はぁこれだから金持ちは」

 

 

エマ「でも果南ちゃんが持ってきてくれたお魚もとってもボ〜ノだよ〜」

 

 

果南「本当?まだまだいっぱいあるからいっぱい食べて」

 

 

エマ「うん!」

 

 

 

善子「せつ菜、いい感じよ!」

 

 

せつ菜「はい!善子さん!」

 

 

善子「あとヨハネね」

 

 

 

 

かすみ「あそこの2人はあんまり触れないでおきましょう…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ゴクリ」

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

愛「あー、美味しかった〜」

 

 

エマ「うん、お肉もお魚もとってもボ〜ノだったよ〜」 

 

 

果林「練習後のBBQは格別ね」

 

 

 

千歌「さて、BBQの片付けが終わったらジャジャン!」

 

 

 

愛「おー、花火!」

 

 

せつ菜「はい!先程の買い出しはたくさん買ってきましたよ!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード わーいわーい!」

 

 

せつ菜「皆さん、ささっと片付けをして花火をしましょう!」

 

 

みんな「おー!」

 

 

 

 

〜海岸〜

 

 

 

愛「見てみてりなりー、この花火、めっちゃ綺麗じゃない!?」

 

 

璃奈「うん、璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

果南「これすごいね」

 

 

鞠莉「果南用に選んだスペシャルビック花火よ!」

 

 

 

 

果林「綺麗ね」

 

 

彼方「そういえば、エマちゃんってスイスにいた時は花火やったことはなかったの〜?」

 

 

エマ「うん、日本にきてもやったことなくて実は今日が初めてなんだ!」

 

 

彼方「そうだったんだ〜」

 

 

エマ「写真とってスイスの家族に送ってあげようっと」

 

 

果林「きっと喜ぶわよ」

 

 

エマ「うん!」

 

 

 

かすみ「見てみてしず子、めっちゃ綺麗じゃない?」

 

 

しずく「うん、私のも見て」

 

 

かすみ「しず子のめっちゃ綺麗だね」

 

 

 

善子「これに地獄の業火を灯すと…」

 

 

せつ菜「はい、ヨハネさん、火をつけますよ」

 

 

善子「ふふ、せつ菜、なかなかリトルデーモンが様になってきたわね。これなら明日のサバトも心配なさそうだわ」

 

 

せつ菜「サバト…えぇ、ヨハネ様。明日のサバトで必ずしや私の力を世に知らしめます」

 

 

善子「その意気よ、せつ菜」

 

 

 

歩夢「花火なんていつぶりだろ」

 

 

俺「最近はうちの周りも結構厳しくなってるからな」

 

 

千歌「みんなが住んでるところは都会だからね、仕方ないよ。」

 

 

歩夢「でもこの町に住んでる人たちってなんだかみんな暖かいよね」

 

 

千歌「まぁそれほどでも…」

 

 

 

かすみ「さぁ皆さーん!そろそろ線香花火の時間ですよー!」

 

 

愛「おっ、いいねー」

 

 

かすみ「せっかくなんで誰が一番長くついてるか勝負しませんか?」

 

 

 

鞠莉「それは名案ね!」

 

 

 

 

愛「よーし、みんな持った?それじゃあ火をつけるね」

 

 

 

 

 

俺「あ…」

 

 

かすみ「先輩落ちるの早すぎですって、あぁかさみんも」

 

 

善子「あ…」

 

 

せつ菜「あ…」

 

 

璃奈「あ」

 

 

果林「あら」

 

 

彼方「あー」

 

 

エマ「あぁ」

 

 

しずく「おちてしまいました」

 

 

果南「私も」

 

 

鞠莉「Oh」

 

 

愛「愛さんも」

 

 

千歌「あぁ、落ちちゃった」

 

 

 

せつ菜「最後まで残ったのは歩夢さんですね」

 

 

 

歩夢「えへへ、なんかちょっと恥ずかしいな」

 

 

 

果林「まぁ日頃の行いかしらね」

 

 

千歌「さ、それじゃ片付けして今日は解散にしよう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

鞠莉「それじゃマリーたちはこれで」

 

 

果南「また明日ね」

 

 

善子「せつ菜、サバトの用意をぬかっちゃダメよ」

 

 

せつ菜「はい!もちろんです!」

 

 

かすみ「サバトってなんです?」

 

 

せつ菜「それは明日になればわかります!」

 

 

かすみ「なんか嫌な予感がするんですが…」

 

 

 

 

〜大部屋〜

 

 

愛「昨日はぶちょーが寝ちゃったので今日はぶちょーが寝る前に連れてきたよ」

 

 

俺「昨日も言ってくれれば起きたのに」

 

 

 

歩夢「なんか起こすの悪いかなって思って」

 

 

せつ菜「私も今日は参戦させていただきますよ!」

 

 

 

果林「デュエルでは負けちゃうけどトランプなら負けないわよ、部長」

 

 

俺「あぁ、俺だって」

 

 

 

 

こうして合宿2日目が終わった。

明日はいよいよ最終日だ。

 

 

to be continued…



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第11話 『合宿に行こう!(後編)』

どうも、トモカズです!
お待たせしました。サイドストーリー『合宿に行こう!』3部作最終回です。
それではどうぞ!


 

 

 

 

 

〜3日目の朝〜

 

 

 

俺「よし、今日は5時起きだ」

 

 

 

俺は身支度を済ませる

 

 

 

玄関へ向かうと愛がランニングに出発しようとしていた。

 

 

 

俺「やっぱり起きてたか」

 

 

 

愛「ん?ぶちょー、おはー。ぶちょーもランニング?」

 

 

 

俺「そう、今日は俺も行こうかなって思って」

 

 

 

愛「マジ!?よーし、それじゃあ早速いっこか」

 

 

 

かすみ「抜け駆けはダメですよ、愛先輩!」

 

 

 

 

愛「ん?かすかす?それにみんなも」

 

 

 

かすみ「かすかすじゃなくてかすみんです!」

 

 

 

歩夢「もう、行くなら声かけてって言ったのに」

 

 

 

俺「歩夢…いやぁ流石に疲れてて寝てるかなって思って。ほら今日は遊ぶ日だし」

 

 

 

果林「ふぁ〜」

 

 

かすみ「果林先輩はまだ寝ててもいいんですよ?」

 

 

果林「ふふ、かすみちゃんその言葉、そっくりそのままお返しするわよ」

 

 

 

愛「なんだー、結局みんな来たんだね。ならみんなで行こう」

 

 

 

せつ菜「はい!もちろんそのつもりです!」

 

 

 

愛「あ、そうだ。愛さんみんなを連れて行きたい場所あるんだ」

 

 

しずく「連れて行きたい場所ですか?」

 

 

愛「そうそう」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ワクワク」

 

 

愛「じゃあ百聞は一見にしかず、早速行こー!」

 

 

 

 

そして…

 

 

 

エマ「愛ちゃん、ここは…?」

 

 

 

彼方「なんか石碑があるね〜」

 

 

 

歩夢「もしかしてここが…」

 

 

 

俺「そう、俺とAqoursと幻魔が戦ったところだ」

 

 

 

せつ菜「ここが部長が死闘を繰り広げた場所ですか…」

 

 

 

しずく「遺跡は完全に修復されてますね」

 

 

 

俺「けどなんで愛、わざわざここに連れてきたんだ?」

 

 

 

愛「うーん、なんていうかぶちょーの頑張りをみんなにも知っておいてほしくて」

 

 

 

かすみ「先輩が頑張ってるのはかすみんが一番よく知ってますよ」

 

 

 

歩夢「わ、私だって」

 

 

 

愛「あぁ、えっとね、そういうんじゃなくて。ここで死闘を繰り広げてぶちょーとAqoursのみんながいたから今のこの町がある。それを感じて欲しかったんだ。それに見てよ、ここからの景色!めーっちゃ綺麗でしょ!」

 

 

 

しずく「たしかに見渡す限りの青い海ですね…」

 

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

果林「なるほどね、あなたとAqoursのみんなのおかげでこの景色は守られた、そういうことね」

 

 

 

俺「なんかそう言われると恥ずかしいな」

 

 

 

彼方「あそこで部長とAqoursのみんなが勝っていなかったらもしかしたら日本、それどころか世界中が大変なことになってたかもしれないよね〜」

 

 

 

俺「ま、まぁその時はきっとみんなが止めてくれたよ。」

 

 

 

 

歩夢「そうかな…やっぱりあなたじゃないと無理だったんじゃないかな…」

 

 

 

俺「…まぁそうかなもな。何はともあれ、今はこの町も平和だ。それでいいんじゃないか?」

 

 

 

歩夢「うん、そうだね!」

 

 

 

 

愛「さて、石碑も見たことだし戻って朝ごはんだ!」

 

 

 

エマ「私もお腹すいちゃった〜」

 

 

 

 

 

〜十千万〜

 

 

 

千歌「あ、みんなおかえり。朝から早いね」

 

 

 

かすみ「みんなで千歌先輩たちが幻魔と戦った石碑を見に行ってたんですよ」

 

 

 

千歌「あぁ、あそこか〜。もうすっかり元通りになってたでしょ」

 

 

 

せつ菜「はい!あそこから見る景色も絶景でした!」

 

 

 

千歌「あそこは海と町を見渡せるからね」

 

 

 

しずく「ですが、あそこで死闘が繰り広げられていたなんて信じられませんね」

 

 

 

千歌「うん、今じゃすっかりこの町も平和になったからね」

 

 

 

璃奈「それは千歌さんたちが頑張ったから 璃奈ちゃんボード むん」

 

 

 

千歌「えへへ〜なんか照れるな〜。あ、そうだ朝食の用意できてるよ」

 

 

 

エマ「私もうお腹ペコペコだよ〜」

 

 

 

千歌「さ、冷めないうちに召し上がれ」

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

みんな「お世話になりました!」

 

 

 

志満「うん、また来てね」

 

 

 

 

 

千歌「さて、このあとみんなは観光するんだっけ?」

 

 

 

せつ菜「はい!まずはあそこです!」

 

 

 

千歌「三津シーパラダイスかぁ」

 

 

 

せつ菜「たしかあそこは曜さんのセンター曲の恋になりたいAQUARIUMのPVを撮影したところなんですよね?」

 

 

 

千歌「あ、そうそう。よかったら私が案内しようか?」

 

 

 

せつ菜「いいんですか!?」

 

 

 

千歌「もちろん!それじゃレッツゴー!」

 

 

 

 

 

〜三津シーパラダイス〜

 

 

 

かすみ「見てみて、しず子、りな子、イルカがいるよ」

 

 

しずく「可愛い〜」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード キラキラ」

 

 

 

 

 

せつ菜「ここは!」

 

 

歩夢「どうかしたの?せつ菜ちゃん?」

 

 

 

せつ菜「千歌さん、たしか曜さんはここでも撮っていましたよね?」

 

 

 

千歌「え?あぁ、たしかそうだったかな」

 

 

 

愛「クラゲかぁ〜」

 

 

 

 

せつ菜「ここで曜さんが寂しげな表情でいて、そこがなんとも切なくて、でもそこがまたいいんですよ!」

 

 

千歌「そういえばそんなことあったっけ…」

 

 

 

せつ菜「部長あの…」

 

 

 

俺「何?」

 

 

せつ菜「写真を撮っていただけないでしょうか?」

 

 

 

俺「写真?いいけど」

 

 

 

せつ菜「できればクラゲさんの照明が青になった時に撮ってもらえますか?」

 

 

 

俺「あぁ、なるほど。PVの再現をしたいのか」

 

 

 

せつ菜「はい…」

 

 

 

俺「わかった、いいよ」

 

 

 

せつ菜「お願いします…」

 

 

 

俺「はい、どうかな?」

 

 

 

せつ菜「はい!バッチリです!」

 

 

 

千歌「あはは、なんか私が案内しなくてもせつ菜ちゃんの下調べはバッチリみたいだね」

 

 

 

 

 

 

 

エマ「果林ちゃん、彼方ちゃん、セイウチさんのお食事タイムだって」

 

 

彼方「へぇ〜なんだか面白そうだね〜」

 

 

果林「いってみましょう」

 

 

 

 

エマ「セイウチさん可愛かったね〜」

 

 

 

果林「エマは本当に動物が好きね」

 

 

 

彼方「美味しそうにご飯食べてたね〜」

 

 

 

 

そこへ…

 

 

 

彼方「ん?あれはたしかマスコットの…」

 

 

 

エマ「うちっちーだっけ?」

 

 

 

果林「(か、可愛い…)」

 

 

 

エマ「どうかした?果林ちゃん?」

 

 

果林「え、あぁなんでもないわ」

 

 

 

彼方「うちっちー、すごいモフモフだね〜」

 

 

彼方はうちっちーに抱きつく

 

 

 

エマ「本当?わぁ、本当だ。果林ちゃんも触ってみなよ、すごいもふもふだよ」

 

 

 

果林「そ、そう?それなら…(あ…なんて幸せなの…)」

 

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

千歌「みとしーはどうだった?」

 

 

 

せつ菜「はい!最高でした!」

 

 

 

しずく「イルカさんたちもとっても可愛いかったです」

 

 

 

エマ「セイウチさんたちも可愛いかったよね〜」

 

 

 

千歌「楽しんでもらえたらなによりだよ。それでこのあとは沼津駅の方に行くんだっけ?」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

鞠莉「チャオー」

 

 

 

千歌「あ、鞠莉ちゃん」

 

 

 

鞠莉「みんなこのあと沼津に行くんでしょ?マイクロバスをチャーターしたから乗って行ってちょうだい」

 

 

 

せつ菜「ありがとうございます!」

 

 

 

果南「お金持ちはこういう時に役にたつね」

 

 

 

鞠莉「YES!さ、みんなバスに乗り込んで」

 

 

 

 

〜バスの中〜

 

 

 

せつ菜「やはりこれは外せないですよね…」

 

 

 

千歌「せつ菜ちゃん、何してるの?デッキ調整?」

 

 

 

せつ菜「え、あぁ、いえ。なんでもないです!」

 

 

 

千歌「そ、そう…」

 

 

 

 

かすみ「そういえば今日、ヨハ子見てないけど」

 

 

 

千歌「あぁ、善子ちゃんならなんかサバト?の用意があるから遅れるって言ってたような」

 

 

 

せつ菜「善子さん…」

 

 

 

果南「まぁ、いつもの善子ちゃんだね」

 

 

 

 

鞠莉「さぁみんなもうすぐ着くわよ」

 

 

 

 

 

〜びゅうお〜

 

 

 

かすみ「ここはどこです?先輩?」

 

 

 

俺「ここは沼津港の水門になってるびゅうおだよ」

 

 

 

かすみ「水門ですか」

 

 

 

鞠莉「ここを選ぶなんてあなたもなかなかセンスあるわね」

 

 

 

俺「ここの展望ブリッジからみた景色がいいって聞いたからさ」

 

 

 

千歌「たしかにここの展望ブリッジから見る景色もすごくいいよね」

 

 

 

鞠莉「早速いきましょう!」

 

 

 

 

 

愛「沼津の街が一望できるねー!」

 

 

 

しずく「内浦はあっちの方だからあっちの方から来たんですね」

 

 

 

 

鞠莉「懐かしいわ」

 

 

 

果南「ん?何が?」

 

 

 

鞠莉「前にここで曜の悩みを聞いてあげたっけ」

 

 

 

千歌「曜ちゃんの?」

 

 

 

鞠莉「そう、あの時の曜は嫉妬ファイア〜が燃え盛ってたものね」

 

 

 

果南「あぁ、あの時か」

 

 

 

千歌「そんなことがあったんだ…私知らなかった…」

 

 

 

鞠莉「まぁ今となっては昔のことよ」

 

 

 

 

 

俺「よし、ひとしきり景色も見たし次は沼津駅だな」

 

 

 

 

 

〜沼津駅〜

 

 

 

果林「改めて見るけど、ほんとにAqours一色よね」

 

 

 

エマ「それだけAqoursが頑張ってきたってことだよ」

 

 

 

かすみ「先輩、このあとどうするんですか?」

 

 

 

俺「あぁ、このあとは商店街に行っていろいろお土産を買おうと思ってな」

 

 

 

かすみ「賛成でーす!」

 

 

 

 

せつ菜「ん?善子さんからだ…『サバトの準備はできた…1時間後、約束の地で会おう…』いよいよですね、善子さん…」

 

 

 

俺「それじゃあ1時間後にここに集合で」

 

 

 

かすみ「はーい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「ほら、エマこれ」

 

 

 

エマ「ん?」

 

 

 

俺「のっぽパン」

 

 

 

エマ「なにそれ!?美味しそう」

 

 

 

俺「そうだろ。前、沼津に来た時に花丸に教えてもらってさ。エマだった好きかなって」

 

 

 

 

果林「へぇ、これもAqoursとコラボしてるのね、すごいわね」

 

 

彼方「彼方ちゃん達も頑張ればお台場のなにかとコラボできるかな?」

 

 

 

俺「あぁ、きっとできるさ」

 

 

 

歩夢「うん、ならもっと頑張らないとね」

 

 

 

 

一方…

 

 

璃奈「せつ菜さん、ここは?」

 

 

 

せつ菜「ゲーマーズ沼津店、もといヌーマーズ リトルデーモン店です!」

 

 

 

しずく「リトルデーモンってまさか…」

 

 

 

 

せつ菜「はい!こちらもAqoursの皆さんとコラボしていてなんと善子さんが選挙で1位を獲得して店長ということになっているんですよ!」

 

 

 

愛「へぇ〜やるね〜」

 

 

 

かすみ「こんなにデカデカと…ヨハ子め…」

 

 

 

 

1時間後…

 

 

 

 

果林「さ、みんなお買い物はできたかしら?」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

エマ「私ものっぽパンいっぱい買っちゃった〜」

 

 

 

千歌「あ、いたいた。みんなおーい」

 

 

 

 

歩夢「あ、千歌ちゃん」

 

 

 

千歌「なんか善子ちゃんがあっちで呼んでるよ」

 

 

 

 

せつ菜「ついに来ましたね、サバトの時が」

 

 

 

かすみ「サバト?なんのことですか?」

 

 

 

せつ菜「いきましょう!皆さん!」

 

 

 

かすみ「えぇ」

 

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

 

 

善子「来たわね、せつ菜!」

 

 

 

せつ菜「はい!善子さん!」

 

  

 

善子「ヨハネよ」

 

 

 

 

果南「善子ちゃんに呼び出されたけど何するんだろう?」

 

 

 

鞠莉「さぁ?でもなんか面白そうじゃない?」

 

 

 

 

かすみ「先輩、2人何するんですか?」

 

 

 

俺「さぁ…?けど場所といい、見た感じといいデュエルじゃないか?」

 

 

 

善子「せつ菜!これより堕天使と悪魔によるサバトを始めるわ!」

 

 

 

せつ菜「はい!ヨハネ様!私はこの時をずっと心待ちにしておりました!」

 

 

 

しずく「どうやらお2人は一昨日みたアニメに感化されているようですね…」

 

 

果林「サバトってつまり普通のデュエルのことよね…」

 

 

 

愛「まぁでも2人とも役に入ってるし、面白そうだからいいーじゃん?」

 

 

 

 

せつ菜「(善子さんと一緒に見たアニメにインスパイアされて作ったこのデッキ…それを善子さんとのデュエルで披露できる…こんなに嬉しいことはないです!)」

 

 

 

善子「(せつ菜…私の堕天にここまでついてこれたのはあなただけよ…だから見せてみなさい…あなたの新しい悪魔の力を…)」

 

 

 

善子「行くわよ、せつ菜!」

 

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

 

善子「私のターン、私は悦楽の堕天使を召喚!効果発動!デッキから堕天使モンスター2体を選んで1体を相手フィールドに特殊召喚し、もう1体を手札に加えるわ。私は享楽の堕天使をせつ菜のフィールドに特殊召喚し、堕天使イシュタムを手札に加えるわ」

 

 

 

かすみ「ヨハ子はやっぱり堕天使デッキね」

 

 

 

善子「魔法カード 堕天使の追放を発動!デッキから堕天使スペルビアを手札に加えるわ。続けてイシュタムの効果、スペルビアとこのカードを墓地に送り2枚ドローするわ。さらに魔法カード 堕天使の戒壇を発動!墓地からスペルビアを特殊召喚するわ!」

 

 

 

 

しずく「善子さんのデッキ、かなり回っていますね」

 

 

 

善子「スペルビアの効果、墓地から特殊召喚された時、さらに墓地から堕天使モンスターを特殊召喚する!私はイシュタムを特殊召喚するわ。現れよ!天界を反逆し悪魔のサーキット!召喚条件は天使族モンスター2体!私はスペルビアと悦楽の堕天使をリンクマーカーにセット!リンク召喚!リンク2、失落の堕天使!続けてイシュタムの効果!ライフを1000支払い墓地の堕天使カードの効果を適用するわ。私は堕天使の追放の効果を適用するわ。デッキから叛逆の堕天使を手札に加える。その後、堕天使の追放はデッキに戻るわ」

 

 

 

善子ライフ4000→3000

 

 

 

 

善子「続けて失落の堕天使の効果、手札の罠カード 叛逆の堕天使を墓地に送り、デッキから堕天使ルシフェルを手札に加えるわ!失落の堕天使の更なる効果、堕天使モンスターのアドバンス召喚時にフィールドのモンスターの代わりに墓地のモンスター2体を除外することができる!私は悦楽の堕天使と堕天使スペルビアをゲームから除外してアドバンス召喚!今こそ姿を現すのよ!天界より追放されし悪魔!堕天使ルシフェル!」

 

 

 

 

せつ菜「堕天使ルシフェル…魔王サタンの別名にして堕天使の王…あれが善子さんのエースモンスター…」

 

 

 

善子「くくく、どうせつ菜、これが堕天使の王、ルシフェルよ。あとヨハネよ」

 

 

 

せつ菜「なるほど…たしかにすごい波動を感じます…相手にとって不足はありません!」

 

 

 

善子「そうね、せつ菜、お前は悪魔と契約した者、もうこちら側の人間…ならばその身をもって暗黒の力を味わうがいいわ!」

 

 

 

千歌「善子ちゃん、いつにも増して堕天してるね…」

 

 

 

善子「ルシフェルの効果!このカードがアドバンス召喚に成功した時、相手フィールドの効果モンスターの数だけ手札・デッキから堕天使モンスターを特殊召喚するわ!私はデッキから堕天使ユコバックを特殊召喚!そしてユコバックの効果、デッキから堕天使カードを墓地に送るわ。私はスペルビアを墓地に送る!さらにルシフェルの更なる効果!フィールドの堕天使モンスターの数だけデッキの上からカードを墓地に送りその枚数×500ライフを回復する!」

 

 

 

エマ「フィールドの堕天使は5体だから…5枚墓地に送られ、ライフを2500回復だね」

 

 

 

善子ライフ3000→5500

 

 

 

 

善子「私はこれでターンエンドよ」

 

 

 

 

せつ菜「行きます!悪魔と契約した私の荒ぶる魂のデュエルを見せてあげましょう!私のターン、ドロー!まずはレッド・リゾネーターを召喚!そして効果発動!手札からレッド・スプリンターを特殊召喚します!」

 

 

 

かすみ「トリックスターじゃない!?」

 

 

 

俺「あれはせつ菜の新しいデッキ…」

 

 

 

せつ菜「私はレベル4 レッド・スプリンターにレベル2 レッド・リゾネーターをチューニング!紅き竜よ、琰魔を呼び起こす道を照らし出せ!シンクロ召喚!レッド・ライジング・ドラゴン!レッド・ライジング・ドラゴンの効果で墓地のレッド・リゾネーターを特殊召喚!レッド・リゾネーターの効果、このカードが特殊召喚された時、特殊召喚されたモンスター1体の攻撃力分ライフを回復できます!私はイシュタムの攻撃力分ライフを回復します!」

 

 

 

せつ菜ライフ4000→6500

 

 

 

せつ菜「続けてレベル6、レッド・ライジング・ドラゴンにレベル2、レッド・リゾネーターをチューニング!王者の咆哮、今天地を揺るがす。唯一無二なる覇者の力をその身に刻むがいい!シンクロ召喚!荒ぶる魂、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!」

 

 

 

善子「くくく、いいわよせつ菜、それが汝が悪魔と契約して手にいれた力ね」

 

 

 

せつ菜「そうです、ヨハネ様、これが私の悪魔の力…この悪魔の龍は自身の攻撃力以下の特殊召喚されたモンスターを全て破壊する効果を持っているのです」

 

 

 

善子「なるほど…それでヨハネのモンスターを全て破壊し一気に勝負を決めるつもりね。だが甘いわ!イシュタムの効果!ライフを1000支払い、墓地の叛逆の堕天使の効果を適用するわ!フィールドの失落の堕天使を墓地に送りフィールドの堕天使ルシフェル、ユコバックそして手札の堕天使ゼラートを墓地に送り融合をするわ!」

 

 

 

善子ライフ5500→4500

 

 

 

かすみ「相手ターン中に融合!?」

 

 

 

 

善子「これが堕天使を統べる真の王の姿!融合召喚!現れよ!黎明の堕天使ルシフェル!!」

 

 

 

せつ菜「あれがルシフェルの真の姿…」

 

 

 

 

善子「そして叛逆の堕天使の効果、コストとして墓地に送った失落の堕天使の攻撃力ライフを回復する。さらに黎明の堕天使ルシフェルの効果!堕天使ルシフェルを融合素材としたことにより相手フィールドのカードを全て破壊するわ!」

 

 

 

せつ菜「!?」

 

 

 

善子ライフ4500→6100

 

 

 

 

 

せつ菜「ですがこちらも負けていられません!魔法カード 死者蘇生を発動!墓地からスカーライトを特殊召喚!そしてスカーライトの効果!このカードの攻撃力以下の特殊召喚されたモンスターを全て破壊しその数×500、相手にダメージを与えます!私はイシュタムを破壊します!アブソリュートパワーフレイム!」

 

 

 

 

善子「くっ、やるわね」

 

 

 

 

善子ライフ6100→5600

 

 

 

せつ菜「まだです!私の全力を見せてあげましょう!私は手札のクリエイト・リゾネーターの効果、自分フィールドにレベル8以上のシンクロモンスターがいる時、自身を特殊召喚できます!さらに手札のシンクローン・リゾネーターの効果!自身を特殊召喚します!私はレベル8のレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトにレベル3、クリエイト・リゾネーターとレベル1、シンクローン・リゾネーターをダブルチューニング!王者と悪魔、今ここに交わる。荒ぶる魂よ、天地創造の叫びをあげよ。シンクロ召喚!出でよ、スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン!」

 

 

 

善子「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン!?」

 

 

 

愛「せっつー、すごいモンスターを出してきたね」

 

 

 

果林「えぇ、でもなんというかこれもせつ菜らしいわね」

 

 

 

せつ菜「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンの効果!墓地のチューナー×500攻撃力をアップします!」

 

 

 

善子「攻撃力5000!?」

 

 

 

せつ菜「バトル!スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンで黎明の堕天使ルシフェルを攻撃!バーニングソウル!」

 

 

 

善子「ぐっ、やるわね…せつ菜」

 

 

 

 

善子ライフ5600→4600

 

 

 

せつ菜「私はこれでターンエンドです。」

 

 

 

千歌「善子が切り札を呼んだと思ったらそれに応えるようにせつ菜ちゃんも切り札を」

 

 

 

 

鞠莉「ヒートアップしてきたわね!」

 

 

 

 

善子「やるじゃない、せつ菜。私のターン、ドロー。手札のイシュタムの効果、このカードと背徳の堕天使を墓地に送り、2枚ドローするわ。さらに魔法カード 堕天使の戒壇を発動!墓地から堕天使スペルビアを特殊召喚!さらにスペルビアの効果で墓地からイシュタムを特殊召喚!私はカードを1枚伏せてターンエンドよ」

 

 

 

 

 

 

せつ菜「私のターン、ドロー!バトルです!スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンでダイレクトアタック!バーニングソウル!」

 

 

 

善子「ならこの瞬間、罠発動!神属の堕天使!フィールドのスペルビアを墓地に送り、スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンの効果を無効にし、その攻撃力ライフを回復するわ!」

 

 

 

善子ライフ4600→8100

 

 

 

善子「さらにイシュタムの効果!ライフを1000支払い墓地の背徳の堕天使の効果を適用するわ!イシュタムを墓地に送りスカーレッド・ノヴァ・ドラゴンを破壊する!」

 

 

 

善子ライフ8100→7100

 

 

 

せつ菜「そんな!」

 

 

 

 

善子「どう?私の堕天使奥義は」

 

 

 

せつ菜「さすがです、ですが私もまだまだ負けてられません!自分フィールドにモンスターがいない時、手札のクリムゾン・リゾネーターは特殊召喚できます!さらにスカーレッド・ファミリアを通常召喚!そして自身をリリースして効果発動!墓地からレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを特殊召喚!ここでスカーレッド・ファミリアさらなる効果、スカーレットのレベルを6にします!」

 

 

 

かすみ「一体何を…」

 

 

 

 

せつ菜「クリムゾン・リゾネーターの効果、デッキからダーク・リゾネーター、ミラー・リゾネーターを特殊召喚します!そして私はレベル6のレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーレットにレベル2、クリムゾン・リゾネーター、レベル3、ダーク・リゾネーター、レベル1、ミラー・リゾネーターをトリプルチューニング!王を迎えるは三賢人。紅き星は滅びず、ただ愚者を滅するのみ!荒ぶる魂よ天地開闢の時を刻め!シンクロ召喚!スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴン!」

 

 

 

 

善子「スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴンですって!?」

 

 

 

せつ菜「私はこれでターンエンドです!」

 

 

 

善子「私のターン、なんとか体勢を立て直さないと…。魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地の失落の堕天使、ルシフェル、黎明の堕天使ルシフェル、ユコバック、享楽の堕天使をデッキに戻して2枚ドロー。(…!?や、やってしまった〜何やってるのよ、津島善子…黎明の堕天使ルシフェルを戻した時に限ってこのカードを引くなんて…)」

 

 

 

千歌「善子ちゃん、どうしたの?」

 

 

 

善子「な、なんでもないわ!あとヨハネよ」

 

 

 

果南「もしかして貪欲な壺で戻したモンスターが不味かったりして…」

 

 

 

善子「ギクッ!き、気を取り直してユコバックを通常召喚!デッキから罠カード 魅惑の堕天使を墓地に送るわ!さら魔法カード 堕天使の戒壇を発動!墓地からイシュタムを特殊召喚する!そしてイシュタムの効果!ライフを1000支払い、魅惑の堕天使の効果を適用するわ!魅惑の堕天使の効果は堕天使モンスターを墓地に送ることで相手モンスターのコントロールを得ることができる!スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴンを倒すことができなくても奪えばいいのよ!」

 

 

 

善子ライフ7100→6100

 

 

 

せつ菜「それはどうでしょう?」

 

 

 

善子「!?」

 

 

 

せつ菜「スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴンの効果!相手モンスターの効果が発動した時、このカードと相手フィールド上のモンスター全てを除外します!」

 

 

 

善子「それじゃこれ以上は何も…と言いたいところだけどまだよ!」

 

 

 

せつ菜「!?」

 

 

 

善子「こんなこともあろうかと奥の手を用意しておいたのよ!魔法カード 死者蘇生を発動!墓地から堕天使スペルビアを特殊召喚!さらにスペルビアの効果で墓地の堕天使ゼラートを特殊召喚よ!」

 

 

 

彼方「ここで堕天使2体かぁ〜」

 

 

 

善子「くくく、命拾いしたわね、せつ菜。あそこでヨハネの温情で黎明の堕天使ルシフェルをデッキに戻したおかげで汝は生き延びることができたのよ」

 

 

 

かすみ「単純に黎明の堕天使ルシフェルを戻したこと悔やんでるだけじゃん」

 

 

 

善子「う、うるさいわね!バトルよ!スペルビアとゼラートでダイレクトアタック!」

 

 

 

せつ菜「きゃああ」

 

 

 

せつ菜ライフ6500→800

 

 

 

歩夢「一気にライフを削った」

 

 

 

善子「私はこれでターンエンドよ」

 

 

 

かすみ「貪欲な壺で黎明の堕天使ルシフェルを戻してなければヨハ子の勝ちだった…」

 

 

 

彼方「まぁこればっかりはね〜。何を引けるかわからないし、仕方ないよね〜」

 

 

 

せつ菜「(危ないところだった…。善子さん…やっぱり強い…でも今、私すごくワクワクしています…デュエルが大好きな気持ちがもう抑えられません!)」

 

 

 

歩夢「せつ菜ちゃん、大丈夫?」

 

 

 

せつ菜「はい!もちろんです!行きます!私のピンチには変わりありません!だからこのドローに全てをかけます!」

 

 

 

善子「せつ菜、見せてみなさい。悪魔と契約をしたあなたの力を」

 

 

 

せつ菜「わかりました!行きます!私のターン!ライフが1000以下の時に発動できる私の奥義!せつ菜スカーレットドロー!」

 

 

 

 

善子「あれは伝説の赤き竜の魂に触れた物が使えるという伝説の奥義!?」

 

 

 

せつ菜「きました!私は魔法カード 貪欲な壺を発動!墓地のクリムゾン・リゾネーター、レッド・リゾネーター、スカーレッド・ファミリア、クリエイト・リゾネーター、レッド・スプリンターをデッキに戻して2枚ドロー!スカーレッド・ファミリアを召喚、リリースして墓地からレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーレットを特殊召喚します!さらにレッド・ライジング・ドラゴンの効果、このカードを除外して墓地からミラー・リゾネーター、シンクローン・リゾネーターを特殊召喚します!」

 

 

 

愛「またまたレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトとチューナー2体ってことは!?」

 

 

 

 

かすみ「まさか!?」

 

 

 

 

 

せつ菜「私はレベル8、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーレットにレベル1のミラー・リゾネーターとシンクローン・リゾネーターをダブルチューニング!王者と悪魔、今ここに交わる。赤き竜の魂に触れ、天地創造の雄たけびをあげよ!シンクロ召喚!現れろ!レベル10、レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント!」

 

 

 

 

善子「今度はレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント!?」

 

 

 

せつ菜「タイラントの効果!このカード以外のフィールドの全てのカードを破壊します!アブソリュートパワーインフェルノ!!」

 

 

 

善子「何ですって!?」

 

 

 

せつ菜「そして装備魔法 巨大化をタイラントに装備!これによりタイラントの攻撃力は7000になります!バトルです!レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントでダイレクトアタック!獄炎のクリムゾンヘルタイド!!」

 

 

 

善子「きゃああ」

 

 

 

善子ライフ6100→0

 

 

 

 

 

善子「せつ菜、これで汝はもう1人で生きていける…」

 

 

 

せつ菜「ヨハネ様…」

 

 

 

善子「汝と過ごした時間…退屈はしなかったわ…」

 

 

 

せつ菜「ヨハネ様ー!」

 

 

 

 

 

かすみ「あのー、もういいですか?」

 

 

 

善子「何よ!これからがクライマックスなのに!」

 

 

かすみ「寸劇を見せられてるこっちの身にもなってよ…」

 

 

 

せつ菜「すみません、皆さんお付き合いいただいて」

 

 

 

果林「サバトってやっぱりデュエルのことだったのね」

 

 

 

せつ菜「はい。実は前からこのデッキをあたためてて。いつか使いたいなって思ってたところを善子さんが一緒にアニメをみようって言ってくださって。そしたら無性にこのデッキを使ってみたくなったんですよね!」

 

 

 

千歌「さっきバスでいじってたのはそのデッキだったのかぁ」

 

 

せつ菜「はい!この3日間、善子さんに調整を手伝っていただきようやく完成しました!」

 

 

善子「リトルデーモンにしてはよくやったわ。あとヨハネよ」

 

 

 

しずく「ちなみに2人で見ていたアニメは何ていうアニメなんですか?」

 

 

 

せつ菜「それはですね、『堕天使と悪魔の竜』です!」

 

 

 

果林「そのまんまね…」

 

 

 

せつ菜「はい!すごく面白いんですよ!皆さんもどうですか!?」

 

 

 

かすみ「か、考えておきます…」

 

 

 

果南「けどデュエルの内容はすごくよかったね」

 

 

鞠莉「YES!善子もせっちゃんも互いのエースがぶつかりあってパワフルなデュエルだったわ」

 

 

俺「そうだな、せつ菜。せっかくだしそのデッキも極めてみたら?」

 

 

 

せつ菜「はい!もちろんです!私の大好きな新しいデッキ…これからはトリックスターとこのデッキ、どちらも極めます!」

 

 

俺「あぁ、その意気だ」

 

 

 

 

歩夢「あ、もうそろそろ電車の時間じゃない?」

 

 

 

鞠莉「Oh…楽しい時間はあっという間デース」

 

 

 

 

果南「またいつでも遊びにおいでよ」

 

 

 

千歌「うん!私はいつでも大歓迎だよ!」

 

 

 

善子「リトルデーモンたち、サバトを開きたくなったら遠慮は要らないぞ」

 

 

 

 

俺「あぁ、ありがとうみんな。それと今回これなかったメンバーにもよろしく」

 

 

 

千歌「うん!もちろん!」

 

 

 

俺「それじゃあAqoursのみんな、3日間、ありがとう」

 

 

 

千歌「こちらこそ、いい勉強になったよ!」

 

 

 

俺「それじゃあみんなそろそろ行こうか」

 

 

 

歩夢「うん」

 

 

 

 

千歌「またねー!」

 

 

 

 

 

〜帰りの電車〜

 

 

 

せつ菜「部長、ありがとうございました」

 

 

俺「いや、こっちこそ企画してくれてありがとう」

 

 

 

せつ菜「なんか結局私がいろいろ楽しんじゃってすみませんでした」

 

 

 

俺「どうしてせつ菜が謝るんだよ」

 

 

せつ菜「え?」

 

 

 

俺「俺たちやることはやったし、それにせっかくの合宿なんだ。少しは楽しまなきゃ損だろ」

 

 

 

せつ菜「部長…そうですね…ありがとうございます」

 

 

 

俺「せつ菜が企画してくれてほんとによかったよ。みんなこの合宿でまた一段と成長したと思う」

 

 

 

せつ菜「そうですね」

 

 

 

俺「だからまた行こう、合宿にさ」

 

 

 

せつ菜「はい!行きましょう!そした私たちの新たなステージへ突き進みましょう!」

 

 

 

 

 

〜fin〜



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第12話 『宿題頂上決戦!!』

どうもトモカズです。
今回は最近発売された新規テーマ対決になっております。
時系列は第8章以降になります。
それではどうぞ!


 

 

 

 

参加できるメンバーで合同練習をすることになったμ'sとニジガク

 

 

そして今日はその合同練習の日であったが…

 

 

 

 

〜音ノ木坂学院、部室〜

 

 

 

海未「果林、かすみまた手が止まってますよ」

 

 

かすみ「ひぃ〜すみません…」

 

 

果林「なんで私まで…」

 

 

海未「愛から2人が宿題が終わるまで見張っていて欲しいと依頼がありましたので」

 

 

 

〜回想〜

 

 

 

愛「ごめん、海未、なんかさかすかすとカリンが大事な学校の宿題がまだ終わってみたいでさ〜愛さんも見ててあげたいんだけど、海未が見ててくれた方がいいかな〜って思って」

 

 

海未「そういうことでしたら任せてください。事前に彼からも話は伺っています」

 

 

愛「ぶちょーから?」

 

 

海未「はい、果林とかすみをよろしくと」

 

 

 

愛「さすがぶちょーなんでもお見通しだね」

 

 

 

海未「はい、それに今朝、用事の前にこちらの部室にこれを届けてくれたのですよ」

 

 

 

愛「これってカリンとかすかすの宿題じゃん!?」

 

 

 

海未「はい、どうやら2人とも部室に置きっぱなしのようで」

 

 

 

愛「さすがはぶちょー、抜け目ないね」

 

 

 

海未「それにこちらもどうやら穂乃果がまだ宿題が終わっていないようなので、合わせて私が見ましょう」

 

 

 

愛「サンキュー!海未ー!」

 

 

 

 

〜回想終わり〜

 

 

 

 

かすみ「で、でも海未先輩、せっかくμ'sとニジガクの皆さんで合同練習をするってことになったのにかすみんたちだけ勉強するっていうのは…」

 

 

海未「言い訳はいいんです!私たちは学生なんです!学生が学業を疎かにするのは言語道断です!」

 

 

 

穂乃果「海未ちゃん、何もそこまで言わなくても…」

 

 

 

海未「穂乃果あなたもです!」

 

 

穂乃果「えぇ」

 

 

海未「あれほどやっておいてくださいと言った課題、全く終わってないですよね?」

 

 

穂乃果「うぅ…返す言葉もありません…」

 

 

 

 

一方…

 

 

エマ「果林ちゃんたち無事に宿題終わったかな?」

 

 

彼方「まぁあの海未ちゃんが見張ってるなら大丈夫でしょ〜」

 

 

愛「うんうん、海未が見張ってくれるならカリンもかすかすも観念するでしょ」

 

 

 

せつ菜「ですが、合同練習、μ'sの3年生は皆さん用事で参加できなくて残念ですね」

 

 

 

ことり「うん…ニジガクも部長と歩夢ちゃんが来れなくて残念だったね」

 

 

 

真姫「まぁにこちゃんは何を察して逃げたかもしれないけど」

 

 

凛「凛はかよちんに手伝ってもらって宿題を終わらせておいてよかったにゃ」

 

 

花陽「うん、でもあれは凛ちゃんが頑張ったから終わったんだよ」

 

 

凛「えへへ」

 

 

 

しずく「かすみさん、大丈夫かな…」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード ガクブル」

 

 

愛「まぁ海未に任せておけば大丈夫っしょ!よーし、それじゃあランニング、もうワンセット行こー!」

 

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

 

海未「…」

 

 

果林「…」

 

 

穂乃果「…」

 

 

かすみ「あの〜海未先輩…そろそろ休憩を…」

 

 

海未「ダメです。かすみ、あなたは特に休憩してから再開するまでが長いと愛から聞いています」

 

 

 

かすみ「(愛先輩そこまで…)」

 

 

 

果林「あぁーもう我慢できない!」

 

 

 

かすみ「果林先輩!?」

 

 

 

果林「英語に数学に歴史って!これってなんの役に立つのよー!」

 

 

 

穂乃果「か、果林ちゃん!?」

 

 

 

果林「これならスクールアイドルのきつい練習の方が何倍も耐えられるわ!海未ちゃん、悪いけど私、気晴らしに練習に参加してくるわ」

 

 

 

海未「ふふ、果林ならそういうと思いました」

 

 

 

果林「え?」

 

 

 

海未「彼から聞いていました。我慢が限界になった時、そう言うかもしれないと」

 

 

 

果林「部長が…」

 

 

 

海未「いいでしょう、果林」

 

 

 

果林「本当!?」

 

 

 

海未「しかし、それは私にデュエルで勝ったらです!」

 

 

果林「!?」

 

 

 

海未「彼曰く、この方法が最も効果的と伺いました。ですので果林、私がデュエルで勝ったら大人しく勉強してもらいますよ!」

 

 

 

果林「なら…私が勝ったら練習に参加させてもらうね!」

 

 

 

穂乃果「よし!それなら果林ちゃんが勝ったら私たちも練習に参加する!」

 

 

かすみ「名案です!」

 

 

 

海未「ふっ、そういうと思いました。いいでしょう。ですが、果林が負けた時はわかっていますね?」

 

 

 

かすみ「ひぃ」

 

 

 

 

〜デュエル場〜

 

 

穂乃果「なんかすごいことになっちゃったけど」

 

 

かすみ「ここで果林先輩が勝てば宿題地獄から解放されます」

 

 

 

 

穂乃果「果林ちゃん!頑張ってねー!」

 

 

かすみ「負けちゃダメですよー!」

 

 

 

果林「えぇ、なんとしてもこの宿題頂上決戦に勝ってみせるわ!」

 

 

 

海未「行きます!」

 

 

果林「えぇ!」

 

 

 

2人「デュエル!!」

 

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

海未「先攻はもらいます!私のターン、ランタン・シャークを召喚、そして効果発動!手札からカッター・シャークを特殊召喚します。続けてカッター・シャークの効果、デッキからセイバー・シャークを特殊召喚します!さらに手札のサイレント・アングラーを自身の効果で特殊召喚します!」

 

 

 

かすみ「海未先輩、かなり飛ばしてますね」

 

 

 

海未「私はレベル4のカッター・シャークとランタン・シャークでオーバーレイ!」

 

 

 

果林「あのモンスターが来る…」

 

 

 

海未「吠えろ未知なる轟き!深淵の闇より姿を現わせ!!エクシーズ召喚!!バハムート・シャーク!!」

 

 

 

穂乃果「来た!海未ちゃんのエースモンスター!」

 

 

 

海未「バハムート・シャークの効果!オーバーレイユニットを1つ使い、EXデッキから餅カエルを特殊召喚します!ゴッド・ソウル!」

 

 

 

果林「くっ、厄介なモンスターがきたわね」

 

 

 

海未「続けてセイバー・シャークの効果で自身とサイレント・アングラーのレベルを5にします!レベル5となったセイバー・シャークとサイレント・アングラー2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れろ!ランク5、ヴァリアント・シャーク・ランサー!」

 

 

 

かすみ「またまた厄介なモンスターが来ちゃいました」

 

 

 

海未「私はこれでターンエンドです」

 

 

 

穂乃果「海未ちゃんのフィールドにはなんでも効果を無効にする餅カエルと相手モンスターを破壊できるヴァリアント・シャーク・ランサーがいる…」

 

 

 

かすみ「めちゃめちゃ強固な盤面ですね…」

 

 

 

果林「絶対に勉強をさせる海未ちゃんの鉄の意思を感じるわね…。それでも私は絶対に負けられない!勝って練習に参加するわ!私のターン、ドロー!よし!まずは魔法カード サンダー・ボルトを発動よ!」

 

 

 

海未「なら餅カエルの効果!自身を墓地に送り、その発動を無効にし私のフィールドにサンダー・ボルトをセットします。そして餅カエルは自身の効果でEXデッキに戻ります」

 

 

 

果林「続けて魔法カード 竜の霊廟を発動よ。デッキから青眼の白龍を墓地に送るわ。そして通常モンスターが墓地に送られたことによりさらにブルーアイズ・ジェット・ドラゴンをデッキから墓地に送るわ。さらに手札の青眼の白龍を見せて、青眼の亜白龍を特殊召喚よ!」

 

 

 

海未「(あれは相手モンスターを破壊するカード…なら…)ヴァリアント・シャーク・ランサーの効果です!オーバーレイユニットを1つ使い、青眼の亜白龍を破壊します!」

 

 

 

果林「それを待っていたわ!」

 

 

海未「!?」

 

 

 

果林「墓地のブルーアイズ・ジェット・ドラゴンの効果!フィールドのカードが効果で破壊された時、墓地からこのカードを特殊召喚するわ!」

 

 

 

海未「そんな効果が!?」

 

 

 

果林「さらに手札の青眼の白龍をコストに魔法カード トレード・インを発動!2枚ドローよ。魔法カード 復活の福音を発動!墓地から青眼の亜白龍を特殊召喚するわ!続けて魔法カード 死者蘇生!墓地から青眼の白龍を特殊召喚するわ!」

 

 

 

かすみ「果林先輩のフィールドに一気にブルーアイズモンスターが3体も並びました!」

 

 

 

海未「くっ」

 

 

 

果林「バトルよ!ブルーアイズ・ジェット・ドラゴンでヴァリアント・シャーク・ランサーを攻撃!このカードにはバトルする相手モンスターを手札に戻す効果があるけれどヴァリアント・シャーク・ランサーを再度出されるのは厄介ね。ここは効果を使わずにダメージを取らせてもらうわ!」

 

 

 

海未「くっ」

 

 

 

海未ライフ4000→3500

 

 

 

果林「続けて青眼の亜白龍でバハムート・シャークを攻撃!滅びのバーンストリーム!」

 

 

海未「うっ」

 

 

海未ライフ3500→3100

 

 

 

果林「これで最後よ!青眼の白龍でダイレクトアタック!滅びのバーストストリーム!!」

 

 

 

海未「きゃああ」

 

 

海未ライフ3100→100

 

 

 

果林「カードを1枚伏せてターンエンドよ」

 

 

 

かすみ「果林先輩!その調子です!!」

 

 

 

海未「やりますね、果林…あれだけの盤面を崩して尚且つライフをここまで削るなんて…」

 

 

 

果林「えぇ、このデュエル、何がなんでも私が勝つわ」

 

 

 

海未「望むところです!私も彼と愛との約束がありますからね!負けるわけにはいきません!私のターン、ドロー!まずは魔法カード サンダー・ボルトを発動します!」

 

 

 

果林「さっき餅カエルの効果でセットしたカードね。ブルーアイズ・ジェット・ドラゴンの効果で、このカード以外の私のモンスターは相手の効果で破壊されないわ!そして墓地の復活の福音の効果!このカードを除外してブルーアイズ・ジェット・ドラゴンの破壊を防ぐわ!」

 

 

 

海未「わかっています!魔法カード おろかな副葬を発動!デッキから罠カード 氷結界を墓地に送ります。そして氷結界の効果!墓地のこのカードを除外してデッキからアビス・シャークを墓地に送り、そのアビス・シャークを手札に加えます!」

 

 

 

果林「擬似的なサーチね…」

 

 

 

海未「続けて魔法カード 白の水鏡を発動!墓地からカッター・シャークを特殊召喚!さらに白の水鏡の更なる効果で2枚目のカッター・シャークを手札に加えます。続けて手札のアビス・シャークを自身の効果で特殊召喚します!アビス・シャークの更なる効果で、デッキからクリスタル・シャークを手札に加えます!そして手札のクリスタル・シャークの効果、カッター・シャークの攻撃力を半分にして自身を特殊召喚します!」

 

 

 

かすみ「海未先輩もどんどん盤面を揃えてますね…」

 

 

 

海未「カッター・シャークの効果!デッキからランタン・シャークを特殊召喚します!ランタン・シャークの効果で2枚目のカッター・シャークを特殊召喚します!そして私はレベル4のカッター・シャークとランタン・シャークでオーバーレイ!現れろ! No.101! 満たされぬ魂を乗せた方舟よ。光届かぬ深淵より浮上せよ! S・H・Ark Knight!」

 

 

 

果林「アークナイト…モンスター1体をオーバーレイユニットにするカード…ならリバースカードオープン!永続罠 真の光を発動!このカードの効果により墓地から青眼の白龍を特殊召喚するわ!さらに真の光の効果により青眼の白龍は効果の対象にならないわ!」

 

 

 

海未「ならアークナイトの効果!オーバーレイユニットを2つ使い、ブルーアイズ・ジェット・ドラゴンをこのカードのオーバーレイユニットにします!エターナル・ソウル・アサイラム!」

 

 

 

果林「くっ」

 

 

 

海未「まだですよ、果林、ここまでは想定内です!」

 

 

 

果林「なんですって!?」

 

 

 

海未「私はレベル5のクリスタル・シャークとアビス・シャークでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!満たされぬ魂を救済せよ!ランク5!N・As・H Knight(ネフィル・アサイラム・ヘット・ナイト)!!」

 

 

 

 

果林「な、なんなの!?あのモンスターは!?」

 

 

 

海未「これが私の新しいエースモンスターです!」

 

 

 

穂乃果「すごい、すごいよ!海未ちゃん!」

 

 

 

かすみ「もう!穂乃果先輩はどっちの味方なんですか!?」

 

 

 

穂乃果「えへへ、だってすごいんだもん」

 

 

 

海未「オーバーレイユニットを2つ使いヘット・ナイトの効果発動!EXデッキから2枚目のアークナイトをこのカードのオーバーレイユニットにします!さらにその後、相手モンスター1体を対象を取らずにこのカードのオーバーレイユニットにします!私は青眼の亜白龍を選びます!」

 

 

 

果林「くっ、真の光の効果の隙をついてきたわね…」

 

 

 

海未「まだです!私はヘット・ナイトを素材にオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズチェンジ!深淵より浮上せよ!不沈の闘志で海原に航跡を標せ!CX-N・As・Ch Knight(カオスエクシーズーネフィル・アサイラム・カオス・ナイト)!!」

 

 

 

果林「まだエースモンスターを隠し持っていたの!?」

 

 

 

穂乃果「海未ちゃんの2体目の新エースかっこいいー!」

 

 

 

かすみ「だから穂乃果先輩はどっちの味方なんですかー!」

 

 

 

 

海未「カオス・ナイトはヘット・ナイトの上に重ねてエクシーズ召喚することができます。そしてカオス・ナイトの効果!オーバーレイユニットを1つ使いこのカードを素材にエクシーズ召喚します!1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズチェンジ!!現れろ、CNo.101!満たされぬ魂の守護者よ、暗黒の騎士となって光を砕け! S・H・Dark Knight!」

 

 

 

穂乃果「来た!海未ちゃんの切り札!」

 

 

 

果林「RUMを使っていないのに…CNo.を出すなんて…」

 

 

 

海未「魔法カード 貪欲な壺を発動です。墓地のモンスター5体をデッキに戻して2枚ドローします!そして手札のサイレント・アングラーの効果、自身を特殊召喚します!私はレベル4のカッター・シャークとサイレント・アングラーでオーバーレイ!眠りし大地と海の力が紡がれしとき新たな命の光が噴出する!エクシーズ召喚!目覚めよNo.37!希望織竜スパイダー・シャーク!」

 

 

 

果林「スパイダー・シャーク!?ということは…」

 

 

 

かすみ「で、でもこれならスパイダー・シャークの効果を使って全てのモンスターで攻撃しても果林先輩のライフは残ります!」

 

 

 

海未「それはどうでしょう?」

 

 

 

かすみ「え!?」

 

 

 

海未「魔法カード アクア・ジェットを発動!」

 

 

 

果林「ここでアクア・ジェット!?」

 

 

 

海未「これによりアークナイトの攻撃力は1000アップします!バトルです!スパイダー・シャークで1体目の青眼の白龍を攻撃です!この瞬間、スパイダー・シャークの効果!オーバーレイユニットを1つ使い果林のモンスター全ての攻撃力を1000ダウンさせます!スパイダー・トルネード!!」

 

 

 

果林「くっ」

 

 

 

果林ライフ4000→3400

 

 

 

海未「続けてダークナイトで2体目の青眼の白龍を攻撃です!」

 

 

 

果林「きゃあ」

 

 

 

果林ライフ3400→2600

 

 

 

海未「これでトドメです!アークナイトで果林にダイレクトアタック!!ミリオン・ファントム・ブラッド!!」

 

 

 

果林「きゃああ」

 

 

 

果林ライフ2600→0

 

 

 

 

 

 

海未「ふぅ…私の勝ちですね。さぁ3人共大人しく宿題をやってくださいね♪」

 

 

3人「はーい…」

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

ことり「さすがにちょっと疲れたね〜」

 

 

凛「凛もうクタクタにゃ〜」

 

 

 

愛「ちぃーす!カリン、かすかす勉強は捗ってるー!?」

 

 

 

かすみ「愛先輩助けてください〜」

 

 

 

愛「ん?どったの?」

 

 

 

穂乃果「海未ちゃんってば宿題の範囲じゃないところまでやるって言い始めて…」

 

 

 

海未「いいですか!?3人共!そもそもこんなにも宿題が捗らないのは基礎ができていないからです!その場凌ぎの勉強ではこの先もずっと苦労しますよ!」

 

 

 

果林「愛〜助けてー」

 

 

 

愛「海未ー!いいこと言うじゃん!よーし!愛さんも海未のお手伝いするぞー!」

 

 

 

海未「ありがとうございます!愛がいてくれると百人力です!」

 

 

 

かすみ「嘘でしょ!?」

 

 

 

彼方「あちゃ〜すごい2人が手を組んじゃったね〜」

 

 

 

 

果林「もう勘弁して〜」

 

 

 

 

〜fin〜



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雑談トピックス
雑談トピックス No.1 「第1章を終えて」


 

どうもトモカズです。

 

 

まずは第1章を読んでいただき誠にありがとうございます!

 

 

第1章はすごい試行錯誤しながら書いていたのをすごく覚えています。

 

 

トモカズ呼びした同期にもっとここはこうした方がいいとか、果林ちゃんのもうちょい色気のあるお姉さんの部分が足りないとかよく愛のあるダメ出しをもらってました笑

 

 

デュエル構成に関しては特に何も言われてないですけど、強いて言うならリコーデット・アライブとリミット・コードに防御面を頼りすぎた所が反省点ですね。ほぼ毎回出していました。1枚で相手のターン中にリンク3が出てくるのは普通に強いですね。

 

 

デュエルで個人的にすごい覚えている回がやはり主人公の俺君とせつ菜とのデュエルです。普段は大人しいけど、実はアイドルをやってるって、ちょっと違うけど財前葵じゃんと。なら使うデッキはトリックスターだなということで即決したのを覚えています。

 

あとそれまでデコード・トーカー、サイバース・マジシャン、サイバース・クロック・ドラゴン、サイバース・クアンタム・ドラゴンを出していて残るはファイアウォール・X・ドラゴンだけで、これは出さないといけないと思ってたんですけど、どうやって活躍させるのかを考えるのが本当に難しくて。本来の相棒のファイアウォール・ドラゴンは禁止カードなので使うわけにはいかないし、かと言って・X・の効果を使わないのもあれだしということで必然的にアストラムと組ませることになるんですよね。ただ皆さん知っての通りアストラムはめちゃくちゃ強いカードなので割とアストラムだけでゲームエンドまで持っていけるので、如何にアストラムと・X・のバランスを保つのかが大変でした。

 

 

そして急に8000デュエルになったことに違和感を覚える方もいらっしゃったかと思いますが、何故8000デュエルにしたのかというと、

 

まず1つがトリックスターデッキの性質上の問題ですね。OCGやってかただと分かると思うんですけど、トリックスターのバーンで割と4000ならすぐ削りきれてしまうので、8000にしました。

 

次に節目のデュエルだからですね。

第1章の一応ラストデュエルということで4000よりもOCG準拠のライフ8000デュエルにしました。そして劇中のデュエルの名称ですが、ライフ4000のデュエルを「デュエル」と称し、ライフ8000のデュエルの名前を考えている時に1番しっくり来たのがマスターデュエルだったので、「マスターデュエル」という名称にしました。

 

ライフが4000か8000の違いなのであしからず。

 

 

 

さてストーリーのお話をすると第1章はスクスクの第1章をベースにしてるのでゲームをプレイしている方でしたらストーリーをだいぶ把握しやすかったのではないでしょうか。

 

あとエマ、愛、しずく、璃奈の出番がかなり少なくファンの方々には非常に申し訳ないのですが、元々1章で終わらせる予定であり、さらには物は試しに全4話くらいで書いてみようと思ったのでどうしても焦点を当てる人物が限られてしまいました。なので結果自分が描きやすいキャラが目立つ形になりました。

 

 

しかし4話を書いた後も私、自身もっと描きたいと思うようになったので、実はまだ話のストックはあります。なんなら第1章の後日談もあります。

それは今後投稿していく予定ですが、特に第2章に関しては愛&璃奈、エマ、しずくにスポットを当てた回を用意してありますので、是非楽しみにしていてください。

 

 

 

最後にこの次に第1章の後日談を投稿する予定ですが、今後の伏線をめちゃくちゃ張るので、正直、第1章 第4話で綺麗に終わらせてるので、それでも読んでもいいかなという方は是非読んでみてください!

 

 

それでは今回はここまで。

また雑談トピックスでお会いしましょう!

 



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雑談トピックス No.2 「第2章の前に」

雑談トピックス No.2 「第2章の前に」

 

 

どうもトモカズです。

 

まずは第1章を最後まで読んでいただきありがとうございます!

 

おそらく後日談も読んでいただけたのではないでしょうか。

バリバリ伏線が張られていたと思います。

 

 

さて第2章に入る前に第2章の前書き的なものを。

 

まず、第1章がスクスタの第1章のストーリーをベースにしていたのに対して、第2章はスクスタの第3章をベースとしていますので、ゲームをやっている方ならあぁ〜こんな話だったな〜と思い出していただいて、ゲームをプレイしていなくても楽しめるように配慮はしていますが、是非興味を持たれた方はプレイしてみてください。

 

そしてスクスタは主人公の出番が多かったのに対して本作ではニジガクのメンバーがメインになっております。

 

特に第1章であまり焦点が当てられなかった、愛、璃奈、エマ、しずくこの4人の出番を多くしています。

 

第1章を突貫工事的なノリで書いたので、第2章はじっくりと腰を据えて、描きたいことを描こうと思いました。

 

あと劇中で果林と彼方がよく絡んでいますが、私自身、かなかり推しなので作者権限で出番を多くしたのと2人が結構キャラ的に動かしやすかったのもありますね。

 

 

次に、2章のどこかで歴代の遊戯王の主人公らしき人物が出てくるかもしれません。直接出なくても話題にあがるかもしれません。出した経緯としてはとあるキャラのデッキを考えていた時にあ、これ出せるなと思って思いつきでいれました。意外と話にマッチにしたので採用いたしました。

 

多分遊戯王のアニメシリーズを見ていた方なら途中でピントくるかと思います。

 

 

 

次に投稿のペースですが、私自身がちょっと忙しくなってきたので、遊戯王VRAINSが放送していた毎週水曜日ごろに投稿しようかなと。

 

話のストックはまだあるのですが、意外としっかりチェックとかしてるので、毎週1話ずつくらいを目処に投稿するようにいたします。

 

遊戯王VRAINSが放送してしまい遊戯王ロスになってしまった方の少しでも楽しみなれればと思いますのでよろしくお願いします。

 

 

お次に、現状報告ですが現在第3章まで話のストックがあり、随時投稿していく予定ですが、なんとなく第4章も描こうかなと思っています。

ただストーリーがまだ出来上がっていないのと、出てくるデッキについて悩んでいるのところなので、結構時間がかかりそうです…。

細く長く作っていくつもりですのでよろしくお願いします…。

 

 

最後に、OCGをやられている方へ…。

 

@イグニスターの構築めっちゃむずくないですか?

バランスが難しいというか、ハマる時はめちゃくちゃ綺麗にハマるんですよね。私の構築で1番強い動きがアニメでAiがやった、ダークナイト、ライトドラゴン、ウィンドペガサス、墓地にリングリボーの布陣なんですけど、結構必要なカードが多いというか。意外と手札にアチチとヒヤリだけでどう動かそう…とか悩むことが多々あります…。それも遊戯王の楽しみの1つですが、早くジ・アライバルとグッサリ、ガッチリ、ダークワイトが来て欲しいですね!

 

完全にOCGプレイヤーとアニメファンのところを出したところで今回はここまでで!

 

また雑談トピックスでお会いしましょう。



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雑談トピックス No.3 「第2章を終えて」

雑談トピックス No.3 「第2章を終えて」

 

 

どうも、トモカズです。

 

まずは第2章まで読んでいただき誠にありがとうございました!

 

 

第2章はスクスタのストーリーの第3章をベースとしつつも独自の展開をし、キャラクターをより掘り下げることにしました。

 

愛、璃奈、エマ、しずくのファンの方に喜んでいただければ幸いです。

りなりーに関してはもうちょっと掘り下げたかったのですが、キャラの特性上、りなりーは素性が不明なところが多かったのでわりと精一杯でした…もうちょっと私自身、勉強してもっとしっかり描けるようにしたいと思います…。

 

 

さて、気を取り直して愛さんのデッキについて話しましょう。

 

まず、遊戯王VRAINSを見ていた方ならお分かりだと思いますが、VRAINSに同じ読み方の主人公の相棒 Ai (アイ)がいますよね。

そのAiが使うテーマ、それが@イグニスターです。

@イグニスターはリンク、儀式、融合、シンクロ、エクシーズを駆使するテーマなのですが、魔法、罠カードが使い手のAiにちなんでAiがカード名に入ってるんですよね。例えばAi打ちとかAiシャドーとか。この理由はVRAINSを見ていた方ならわかると思いますが単なるダジャレではないんですよね。Aiの自身の名前へのこだわりがあるんですよね。

 

 

一見すると、愛が使用するデッキは@イグニスターが相応しいように見えますが、あえて【ホープ】にした理由は3つあります。

 

1つ、サイバース族に特別な意味を持たせたかったからです。第1章の後日談をよんでいただいた方ならわかると思いますが、劇中でサイバースを使っているのが主人公と歩夢だけなんですよね。これは実はとある事情があり、今後のストーリーで明かす予定です。

 

2つ、今後のストーリー展開のため。先に予告しておきますと、第3章ではリボルバーとスペクターが出てきます。そうです、ハノイの騎士です。ハノイがいるということはイグニスたちがいてもおかしくないでしょう。あまり風呂敷を広げすぎて伏線を回収できずに途中で投げ出すということをしたくないので自分ができる範囲を考えつつ話を書いています。Aiは非常に魅力的なキャラクターですが、登場させるとよくも悪くも話が広がり複雑になってしまいます。ですのでAiを登場させてもしっかり話をかけるストーリーを思いついたときに登場できるようにするために愛にはホープデッキを使ってもらいました。

 

3つ、1、2を踏まえた上で言葉を遊びを使っているテーマを考えた時に真っ先に思い浮かんだのが、遊馬の使うテーマでした。遊馬の使うカードはフルエルフやアチャチャアーチャーなのど言葉遊びを使っているカードがとても多いですよね。ですので、遊馬の使うテーマの中でも1番メインのガガガをメインとしたホープデッキに決定しました。希望皇ホープもアストラルに突っ込むなって言われるくらい言葉遊びというか、洒落が効いた名前ですしね。かすみんとのただのダジャレじゃない件もすぐに思いつきました。

 

 

以上の3つが愛さんの使用デッキをホープデッキにした理由です!

 

 

 

お次に千歌ちゃんについてです!

 

当初、千歌ちゃんはデュエルする予定はありませんでしたが、せっかくならと思い3ターンではありますが、デュエルさせることにしました。使用デッキはネオスデッキです。なぜネオスかというと、2代目主人公だからですね。はい、それだけです。2代目主人公の十代と同じくネオスデッキを使わせたそれだけなんです。ただ他にいいデッキも思いつかなく、ネオスデッキもそこまで千歌ちゃんが使っていて違和感がなかったのでそのまま採用しました!

 

 

 

 

最後に現状報告を!

 

 

まずは先日、スクスタのストーリーが全て終わりました!いやー次の更新が楽しみなところですが、ただ今第4章を執筆中でございます。

これも先に予告しておくと、愛さんがまたまたデュエルします!遊馬の使うテーマに新規カードが来たので使って行こうかなと。

遊作のテーマには新規は…といったところですが。

 

 

その前に第3章の投稿についてですが、毎週水曜日に投稿すると言ってましたが、結局時間のある時に投稿するという形になりました。

 

 

第3章は遊戯王VRAINSの1期のストーリーをベースとしているため、今までのほのぼのとした雰囲気から一気にシリアスになります!

 

トモカズ呼びした同期に聞いたら微シリアスと言われましたが、自分的には結構シリアスで書いてる時に、ついつい主人公に感情移入してしまい辛いな〜と思いながら書いていました笑

 

また1.2章と違い、よりライブ感を出す為に1話完結スタイルから連ドラスタイルに変更しました。なのでデュエルがない回もあったりします。

 

ですのである程度一気読みした方がいいと思っていますので、2.3回に分けて全9話を投稿しようかなと思っています。

 

投稿はまた時間がある時にしますのでしばしばお待ち下さい。

 

 

当初は第2章の最後にリボルバーとスペクターをチラッと出していたのですが、シリアスならいいやという方のために第2章で一旦しっかりと終わらせるために登場部分を削り第3章に回しました。

 

ですのでシリアスじゃなくてほのぼのしたストーリーを読みたい方は第4章の投稿を今しばらくお待ちください。

ここまで来たら全部読むよという方は近日3章を投稿いたしますので、楽しみにしていてください!

 

 

 

今回のここまでで!また雑談トピックスでお会いしましょう!



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雑談トピックス No.4 「第3章を終えて」

雑談トピックス No.4 「第3章を終えて」

 

 

どうも、トモカズです。

 

 

まずは第3章まで読んでくださり、本当にありがとうございます!!

 

第3章は一転してシリアスな展開だったと思いますがそれでも読んでくださった方には本当に感謝です!

 

 

 

思えばちょうど一ヶ月前に思いつきで書いたのがまさかこんなに続くとは自分でも思いませんでした。

 

最初は本当見切り発車の状態でした、書いていくうちになんとなくキャラ像と書き方というものがわかったような気がします。

 

 

 

さて、本題に入りますが、第3章の第9話にてこのお話は一旦終わりです。

 

主人公とニジガクの結成

ニジガクたちに焦点を当てた話

主人公についての話

 

書きたいものは一通り書けました。

 

草薙仁について、アニメでは別の形で救われていましたよね。ですが今作ではライトニングが登場しておらず、私自身別の形を取りたいと思いこのような形を取りました。人の心を動かすスクールアイドルというところを活かしたかったんですよね。

 

またアニメVRAINSを見ていた方ならわかると思いますが、主人公のリボルバーに対して償い方を言うシーン、あれはソウルバーナーのオマージュですね。あの形なら次があってもリボルバーを登場させることができると思い採用させていただきました。

 

あと当初はニジガクのメンバーは殆ど登場させずに主人公、歩夢、草薙さん、リボルバーの4人で話を進めていこうと思っていたのですが、それではせっかくのクロスオーバーの意味がないと思い、出番を増やしました。

 

特にみんなでデッキを作るシーン、あれは当初全く考えていませんでした!

 

 

ですが、結果としてニジガクらしさも出たので良かったかなと思います。

 

 

 

ついでにこれを読んでくださる方に、実は初期案では第3章のみサブタイトルがついていました。とある事情で投稿の際には削り、最終話はどうしてもつけたかったのでつける形になりました。

 

もしかしたらサイレント修正で編集でつけるかもしれません笑

実はサイレント修正結構やっています笑

 

最近までアストラムがデッキバウンスでなく手札にバウンスだとずっと思ってました…。

その辺りは修正しましたね…。

 

 

 

 

次に現状報告を。

第4章を執筆中とのことでしたが、実のところ殆ど書けていません…。

 

 

2週間で実質1話くらいでしょうか。

毎日書いていた頃の自分を褒めてやりたいです。

 

ちょっとストーリーがなかなか思いつかないのと中々時間が取れずにいるのが現状です。

 

ストーリーのネタとしては学園物なので文化祭、修学旅行といろいろあるのですが、デュエルを絡ませるとなるとなかなか難しいんですよね。

 

 

個人的には途中で打ち切るのが嫌なので一旦全部書いて完結させてから、投稿するという風にしたいんですよね。

 

そうすれば少し時間はかかるかもしれませんが、確実に完結させられることができますので。

 

ですので4章を載せるなら全て書いてから投稿しようかなと思っております。

 

ですが、現状が現状なので、正直まだ本当に投稿できるかは未定です…。

 

申し訳ございません。

 

 

 

11月、12月はデュエリストパック、リンクヴレインズパック、シャドールストラク、レジェンダリーコレクションと遊戯王の新商品が豊富ですし、スクスタのストーリーも新作が来るとのことですのでもしかしたらいいアイディアが思いつき、めちゃくちゃ執筆が捗るかもしれません!笑

 

 

その時はまた投稿いたしますので、また是非ご覧になってください!

 

 

 

 

少し湿っぽくなりましたが、ひとまず「スクスタの主人公が男で決闘者だったら」のストーリーを終えたいと思います!

 

 

ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございました!

 

一応、投稿があるかもしれませんので連載中にしておきます…。

 

 

もしまた投稿できましたらまた雑談トピックスでお会いしましょう!

 

 

最後に本作を読んでいただき誠にありがとうございました!

 

 

into the VRAINS !



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雑談トピックス No.5 「帰ってきました〜第4章 第3話まで書き終えて〜」

どうも、トモカズです!

 

みなさん、帰ってきました!

 

 

約1ヶ月半の時を経て帰ってきました!

 

 

ということでなぜまた書き始めたかというとそれには3つ、理由があります。

 

 

1つ、時間が取れるようになりました。私事ですが、仕事がここ最近忙しかったのとそんな中でもポケモンの新作にどハマりしていたので中々時間が取れなかったのですが、最近両方落ち着いたので今回執筆することができました。

 

 

2つ、OCGでサイバースの強化が立て続けにくることです。特にデコード・トーカー・ヒートソウル、アクセスコード・トーカーは本当に嬉しいです。早く使いたいですね。アクセスコードはアニメ効果と同じというかチェーン不可というめっちゃ強化もらってて、この作品にも先行登場してますが、効果に矛盾が生まれなくてよかったです。スプラッシュ・メイジもパラレルエクシードも早速登場させました。特にパラレルエクシードは本当に使いやすいです。

 

 

3つ、これが1番でかいです。それは虹ヶ咲1stライブに行ってきたことです!私は1日目に行ってきたんですけど、最高でした!果林ちゃんはセクシーでしたし、せっつーのシャウトも見れたり、個人的に歩夢の人が開花宣言の途中で泣いていてMCで大西さんの言葉を聞いてすごいぐっときました。キャストの皆さんが泣きながら最後話していたのもすごく感動しました。席もキャストと近くて本当よかったです。

実は第4章も1stライブの盛り上がりから勢いで書いて、会場に行く途中に完成して、勢いのまま投稿してしまいました。本当は全部完成から載せたかったんですが、我慢できずに投稿してしまいました。それくらいに自分の中で盛り上がっていました!

 

 

以上のことから続編を書くことに決めました!

 

また短期間で3話掲載いたしましたが、ここでまた発表を…

 

 

実は私、遊戯王をやっていますが、デュエルマスターズもちょっと前までやっていまして、時期でいうとドギラゴン剣が登場するパックまでやってました。

 

 

それはどういうことか。

つまり、明日からリリースするデュエルマスターズプレイスをやるということです。

 

はい、ちょっとしばらくそっちに専念したいなと思ってます。

 

 

なので、またしばらくの間、本編の更新がないかもしれません…。

 

 

帰ってきて早々すいません…。

 

 

 

でもその間に新作のストーリーも考えておきますのでみなさん、また気長に待っていてください…。

 

ちなみにコッコ・ルピコはエマ、自然文明の守護者の声は千歌ちゃんなのでラブライブ熱はそこまで下がらないと思うので、じっくり時間をかけてまた書いていきたいと思います。

 

 

あと最初に断りを入れておきますと、校内選抜のデュエルを全て描くパワーはないので、随所随所で書いて行こうかなと思っています。

 

 

ラブライブのアニメも大会の描写を全て描くという感じではなかったので、そういった形になると思います。

 

 

 

第3章の後日談について語りたかったですが、また別の機会にするとしましょう。

 

 

今日はここまでで!

 

ではまた雑談トピックスでお会いしましょう

 

 

PS.12月18日現在まだデュエプレができる状態でないので、可能な限り執筆しようと思います!



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雑談トピックス No.6 「近況報告と使用デッキのおさらい」

 

どうもトモカズです。

 

 

いや〜メンテが明けてからまたメンテからよーやくデュエプレができるようになりましたね〜。いや〜すごい懐かしい〜。昔はどちらかというと遊戯王よりデュエマ派でした。

 

そもそも2次創作でデュエル物のssを書いた1番最初がデュエマでしたからね。

 

そりゃもうどはまりですよ。

 

 

使ってるデッキは赤単速攻と赤緑ドラゴンです。赤緑ドラゴンほんとに好きで、というかデュエマの1番好きなデッキが連続でドラゴンを出していく連ドラデッキです。

 

切札勝舞君もなんだかんだ言って赤緑ドラゴンデッキ愛用してましたし、勝率は置いておいて使っていてほんとに楽しいデッキです。

 

 

さて、そんな中、意外と仲間でデュエプレをやっている人が多くなかったので、そんなに焦ってやる必要もないのかな〜と思いまして、なんとなくこっちに時間が回せそうです。

 

なので、こちらも投稿はないにしても下書きを書いていくなど準備はしていきたいと思います。

 

どうしようかな〜と思ってたストーリーもなんとなくまとまり出してきたので。

 

 

 

さてそんな中、今日は登場人物の使用デッキのおさらいをしたいと思います。

 

 

以前紹介した、せつ菜、愛、千歌は省略したいと思います。

 

 

まずはお馴染み、主人公のデッキです!

 

皆さんご存知【サイバース】です。

わりとまんま遊作のデッキに近いですが、主人公のデッキは汎用カードが入っていたり、仲間と関わりのあるカードが入っていたりさします。

 

また遊作は使っていないアストラムが入っているので、ocgのコード・トーカーデッキと遊作のデッキの間といったところでしょうか。

 

 

お次に新キャラ、ソウルバーナーこと穂村尊のデッキです!

 

こちらも言うまでもありませんね、そう【転生炎獣】です。

 

今作はスキルという概念がないので、バーニングドローを再現するというか、寄せるためにチキンレースが入ってるくらいですね。

あとはアニメ通りです。

 

 

 

お次は歩夢ちゃんです。

 

ヒロインでサイバースを使わせたかったので【海晶乙女】にしました。はい、以上です。

 

 

 

次はかすみんです。

 

かすみっていうくらいなのでお花とかわいいといったら【アロマ】しかないと思って即決でした。かすみん、ジャスミン名前も似ていますしね。

 

 

次はしずくです。

 

結構迷いました。しずくは演劇部と兼部ということなので、演劇のテーマあったけ?と思ったんですけど、魔界劇団はちょっとしずくのイメージじゃないかなと思ったので、舞台 をキーワードに考えたところ幻奏モンスターの口上に今こそ舞台に!とあったので【幻奏】にしました。最近、幻奏はリンクモンスターをもらったので選んでよかったですね。

 

 

次は果林です!

 

果林のイメージカラーはロイヤルブルー そうブルーです。尚且つ、果林は圧倒的なパワーで戦ってきそうじゃないですか?なんとなく。なのでこれはもう【青眼】だなって即決でした。

 

 

次は彼方ちゃんです。

 

彼方は最初寝るモンスターといえばバグースカ しか思いつかなかったので、デッキでいうとバグースカを主軸にしたランク4デッキみたいな感じですかね…ただ彼方のソロ2曲目がフェアリーテイルとあるので、今使っているデッキはシラユキ入りライロってことにしています。第4章5話で新たにデッキを組み直したと言っていますがそのことです。墓地=墓地に 眠る みたいな感じで無理矢理こじつけました。ライロは墓地発動テーマなのでフェアリーテイル シラユキがはいる【ライトロード】にしました。

 

 

次はエマです。

 

エマは緑、草原のイメージだったので、草原は風のイメージだったので、風属性のテーマのWWSRにしました。あとは動物のカードを入れたかったのでイタチの大暴発を入れたりしてエマ感を出しました。

 

 

次に璃奈ちゃんです。

 

璃奈は電脳的なイメージだったので、使うならサイキック族か機械族かなと。最初はサイフレームにしようかなと思ったんですけど、サイフレーム単体のデッキってどうやって描写すればいいかわからなく、描写するのも難しかったので、次の候補の機械族テーマの【サイバー・ドラゴン】にしました。10期で新規をもらっているのでちょうどよかったですね。

 

 

次にリボルバーですけど、これはいう必要ないですね、【ヴァレット】です。

はい、アニメ通りです。

 

 

次にスペクターです。

ちょっとこだわりました。サンアバロンがocg化されていないので、どうしようかなって思った時に、スペクターのキーワードとして母なる大樹があったので、それっぽいカードないかと思った時に、椿姫ティタニアルがそれっぽいかなと思ったので、ティタニアルをエースとした【植物族】にしました。

 

 

お次に島君です。

島君はアニメ通り【獣族】です。グリーンバブーンを使わせることにこだわりました。

 

 

 

最後に、μ'sの穂乃果ちゃんです。

 

穂乃果は熱血キャラで、穂乃果の実家は「穂むら」ですよね。そう ほむら です。

VRAINSを見ていた人ならわかると思いますが、穂村尊がソウルバーナーになる前、フェニックスギアフリードをエースとした炎属性戦士族デッキを使っていました。なので、私は個人的にストラクR ウォリアーズストライクをストラクチャーデッキ 穂村尊 と呼んでいました。そういったこともあり、熱血、炎、ほむら繋がりでウォリアーズストライクをベースとしたデッキになりました。

 

 

 

以上でまだ紹介してなかったキャラのデッキ紹介を終えたいと思います。

 

紹介漏れはなかったはず…。

 

 

 

また皆さんの中でのキャラとのイメージと違ったりするかもしれませんが、あくまで私自身のイメージ、そして描きやすさを考慮した上での設定なので悪しからず…。

 

 

 

では今回はここまで!

 

また雑談トピックスでお会いしましょう!

 



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雑談トピックス No.7 「第4章と2019年を終えて」

 

どうも、トモカズです。

 

 

今年も残るところわずかとなりました。

 

 

 

今年はいろいろありましたね。

 

まず本作がスタートしました。

その背景にスクスタのリリースとVRAINSの最終回がありました。

 

VRAINSに関しては3月までやるものだと正直ずっと思っていました…。

 

 

また新ルールと新アニメが発表されましたね!

それについてはまた別の機会で話したいと思いますが、とりあえず本作は2020年3月いっぱいまでは現行ルールで書いていき、2020年4月以降は新ルールで書いていきたいと思います。

新ルールに切り替える際には作品内でもアナウンスをするつもりです。

 

 

 

またアニメはラッシュデュエルで展開されますが、本作は引き続きOCGで展開していくつもりです。

 

ここだけの話いつまで本作を続けるかわからないので、上記したものが確約されたものではございませんが…。

 

 

 

 

 

では第4章について話していきたいと思います。

 

第4章はどうやって進めて行くかかなり迷いました。没案として主人公と愛さんのデート回やボーマン(L・G・D軸のデッキ)とデュエル回などありました。

 

 

1度3章で綺麗に終わらせたのでどうやって進めるか迷ったのですが、りなりーの個別回を書きたかったのと、3年生回を描きたかったこと、それとデコード・トーカー・ヒートソウルを出したかったので、ハノイとの決着がひと段落ついたのでソウルバーナーこと穂村尊を登場させ、第5章への準備の章にすることにしました。

 

立ち位置的には第2章に似ていますかね。

 

 

 

果林とのデュエルを何故ラストデュエルにしたかというとずばり私が果林推しなのが1番でかいですね。

 

果林のキズナエピソードを見たときにこれは本作で描いてみたいと思い、また青眼の新規も来たので第4章のラストデュエルに選びました。

 

結果として1章のせつ菜や3章のリボルバー戦のように負けられない状況でなく、どこかお互い楽しめる状況でデュエルできたので、第4章ののんびりとした雰囲気にマッチしたのかと思います。

 

 

またヒートソウルの召喚の時に「これが俺の新しいコード・トーカーだ!」と言うシーンがあるんですが、これはジャンプフェスタのデュエルオペラでplaymaker役の石毛翔也さんがヒートソウルをリンク召喚する時に言ってらっしゃっていたので、そのまま採用させていただきました。

 

またこのデュエルでリボルバーこと武内Pがヴァレルエンドを出す時、顕現せよ!って言っていたので次リボルバーがデュエルする時はぜひ採用させていただきたいと思います。

 

 

あと、最近過去の話を見直してるんですが、とにかく効果ミス、効果忘れ、モンスターの存在忘れが多い!

なのでサイレント修正しまくってます。

 

やっぱりストーリーとデュエル構成を同時にやるのって本当難しいんだなと改めて感じました…。

 

これからもミスは出てくるかもしれませんが、皆さんこれまで通り暖かい目で見守ってください…。

 

 

最後になりますが、今年の更新はこれで終了です。

 

来年は第5章がスタートしますので是非楽しみにしていてください!

 

 

それでは皆さん、今年ありがとうございました!

また来年雑談トピックスでお会いしましょう!

 

良いお年を!



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雑談トピックス No.8 「第5章書いてます」

 

 

 

 

皆さん、あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 

 

 

さて新年になりましたが、現在第5章を絶賛執筆中です。

 

ストーリーはあらかた決まっているのであとはデュエル構成を考えています。

 

今回は初のタッグデュエルがみれる「かも」しれません。ちょっと考えてます。

 

 

ところで、スクスタの方でストーリー10章が更新されましたね。

 

正直めちゃくちゃ好きな内容でした。

 

特に果林の新しい一面が見れたのですごいよかったです。

 

 

まだやってない方はぜひやってからこの文章と第5章を読みましょう!

 

 

果林は個人的にそこそこ勉強できると思っていたんですけどまさかって感じですね。

 

でもそのギャップが最高によかったです。

 

 

あと愛さん、頭はいいと知ってましたけど、多分せつ菜抜いてニジガクの中で1番頭いいんじゃないかなぁと。

 

スタイル、社交性に運動神経、それに勉強もできるって愛さん完璧超人すぎ…。

 

 

しずくも勉強できるはできるらしいですけど、理数科目はかなり悪いって言ってたので、勉強面は2年生にかなり偏ってますね…。

 

 

μ'sはソルゲ組の3人が各学年で成績優秀と各学年に1人は優等生がいたんですけど、ニジガクはかなり偏りがありそうですね。

 

 

特に3年生、多分1番成績がいいエマも苦手教科はかなり悪いと言及されてましたしね。

 

この辺はアニメ化に伴いちょっと変わりそうですけど。

 

μ'sには絵里、Aqoursにはダイヤさんがいたのでどうなんでしょうか。

 

 

この作品書いた当初からテスト関係の話を書きたいと思っていたので今回スクスタで描かれたので、すかさず私も書きました。当初はこのエピソード入れるつもりはなかったのですが、どうしても書きたかったので無理やりねじ込みました。

 

 

ちなみに主人公の「教科によってばらつきはあるけど全教科平均点を軽く越していて英語は学年トップ」という設定は初期から実は決まっていました。

 

勉強会とかに参加せず1人で淡々とこなしていたのは、初期の人に頼ろうとしない主人公を表していると言えますね。

 

 

ただ実はこの設定にモデルがいるのですが、そのモデルは…内緒です笑

 

 

ちなみに主人公の苦手教科は社会っていう設定です。

 

ただ苦手と言っても70点くらいは毎回取ってそうな気はしますね。

 

 

ハノイの事件で培われたデュエルへの思考力を勉強に応用して短時間で成果を出す。そんな感じですかね。遊作もそうですが、その場で手に入れたダークフルードを即座に使いこなすのは相当頭がよくないとできないでしょう。

 

 

さて勉強の話題はこの辺にして、第5章について少し話しましょう。

 

 

第5章はあの人たちが登場し、あの人が帰ってきます!

 

あの人たちのヒントは3人組?といえばいいでしょうか。

 

勘のいいVRAINS視聴者の方ならピンとくるはず!

 

第3章と同じくシリアス路線にするつもりです。

 

私、多分ほのぼの系を書いたらそのあとシリアス路線描きたくなる性分なんだと思います。

 

 

更新は近日中にしますので楽しみにしていてください!

 

 

 

それではまた雑談トピックスでお会いしましょう!

 



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雑談トピックス No.9 「第5章を終えて」

雑談トピックス No.9 「第5章を終えて」

 

 

どうもトモカズです。

 

 

まずは第5章を読んでいただきありがとうございます。

 

 

第5章はとにかく、デュエル、デュエルな章だったのではないでしょうか。

 

 

ストーリーとしてはVRAINS1期後半と3期終盤を混ぜながらベースとして進めていきました。

 

 

念願のタッグデュエルを描くこともできたのでよかったです。

 

個人的にあのデュエルが5章の中で1番好きです!

主人公と歩夢だからこそできたプレイングを見せられたのではないでしょうか。

 

 

 

さてそうこうしてるうちに虹ヶ咲のアニメで動きがありましたね。

 

 

あなたちゃんのビジュアルと名前の公募、あなたちゃんが出たらいいな〜と思ってましたが、名前を公募するとは思いませんでした。

 

さっそく渾身のアイディアを今日投票してきました。毎日投票していくつもりです。

 

 

 

また新シリーズのお知らせもありましたね!

メインキャスト1人を公募するということで、最初はあなたちゃんの声を公募するのかと思ったんですけど、なんか違うっぽいですね。

 

虹ヶ咲のアニメの発表タイミングとかなり近かったので困惑気味ですが、今後の情報に期待したいと思います。

 

 

 

さて5章の話ですが、まずは省略デュエルでありましたが、曜ちゃんがデュエルしました。

 

曜が使用していたデッキは【アクアアクトレス】です!

 

曜ちゃんファンの方ならわかると思うんですが、曜ちゃんのセンター曲は 恋になりたいAQUARIUM ですよね。

 

アクアリウム…そうアクアアクトレスにはアクアリウムステージという永続魔法が存在します!さらにアクアアクトレスといえば脳筋デッキです!パワーでぶん殴るデッキです!まさに肉体派の曜ちゃんにぴったりなデッキです。

 

 

続いては海未ちゃんがデュエルしました。

 

当初出す予定はなかったのですが、海未ちゃんを出すなら絶対に【ババムート・シャーク】を使わせたかったので、今回のバハムート・シャークは出てきませんが、デッキタイプを同じです。あの時、ヴァリアントシャークランサーを出した方が勝てる見込みがあったので出した感じですね。

 

 

そしてハノイの3騎士のデッキですが、誰一人ocg化されていないので、それぞれがアニメで使っていたデッキと同じ種族でなんらかの方法でアニメと彷彿させようとしました!

 

まずはファウスト

ファウストは割とすぐに決まり、昆虫デッキといえば甲虫装機だったのでそのまま決めました。

 

次にバイラです。

 

アンデットデッキということで色々あったのですが、自分がアンデットワールドストラクを買っていたので描きやすいアンデットワールドデッキにしました。王家の神殿→罠即発動はアニメのオマージュです。

 

 

最後にゲノムです。

 

1番難しかったです。

DNAデッキと言われてもなと思い悪魔族だったのでどうしようかなと思ったんですけど、相手のリンクモンスター吸収するのがなんかゲノムっぽいかなと思って【破械】しました。

DNA移植手術を使わせることでゲノム感を出せるよう努力しました…

 

 

 

 

続きましてはリボルバーと尊のデュエル。

 

これ書くの本当に苦労しました。2人ともソリティアだし、いい感じ駆け引きするのが本当大変で、大体1デュエルって1.2日くらいで完成するんですけど、これに関しては5日くらいかかりました。本当に大変でしたね。

 

尊のデッキというよりかは転生炎獣のカードだけではヴァレルエンド倒せないんですよ、なのでどうしようかと考えた時に、学園物らしく仲間の絆を描きたかったので、団結の力を使いました。あとは何気に最後のヒートライオのリンク素材がヴァイオレットキマイラ、ミラージュスタリオ、パイロフェニックスと尊の他のエースにできたのもよかったですね。

 

書き終えたあとは私が「完全燃焼」でした。

 

 

 

そのあとに書いた番外編は、ジャンフェスのデュエルオペラをヒントに書きました。

 

 

デュエルオペラも後日談のような設定でしたし、playmakerとリボルバーのフリーデュエルのような雰囲気だったので、今作も宿命的な対決ではなく、ただデュエルしたいって動機でデュエルをした流れになっております。

 

 

 

さて今後の展開なのですが、現在6章を描くか過去のデュエルを書き直すか迷っています。

 

最近過去の話を見直したりしているのですが、結構ミスがあったりするんですよね。

 

 

第3章のリボルバーとのデュエルですが、結構ミスが目立ったので書き直したいのと、主人公と尊とのデュエルももう少し凝って書き直したいと思っているので、6章を書くかデュエルを書き直すかわかりませんが、どちらかをやるつもりです。

 

 

またデュエルを書き直した際は題名にREMAKEと入れ、前書きにその旨を補足で書こうかなと思っていますので、ふと見た時に話数の横にREMAKEの表記がありましたら、デュエルを書き直したんだなと思っていただければと思います。

 

 

第6章に関しては日常編をまた書こうかなと思っています。

虹ヶ咲のメンバーに再び焦点を当てようかなと思っています。

 

またちゃんとしたデュエルが歩夢のデュエルの登場が最初で最後のファイアウォール・ドラゴン・ダークフルードをどっかのデュエルで活躍させたいと思います…

ここ最近、ヒートソウルとアクセスコード・トーカーばかり活躍していたので…

 

 

 

それでは今回はここまで

 

また雑談トピックスでお会いしましょう!

 



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雑談トピックス No.10 「第6章を終えて」

雑談トピックス No.10 「第6章を終えて」

 

 

 

どうも、トモカズです。

 

 

ちょっとラブライブ関係、遊戯王関係のイベントが大変なことになっていますね、早く収束して欲しいものです。

 

と暗い話はこれくらいにしておきます。

 

 

 

 

 

皆さんお気づきの人もいるかと思いますが、本作品、奇数章が本筋、シリアスな展開、偶数章が日常の展開に実はなっているんです。

 

 

これは半分偶然で半分意図的です。

第4章からは意図的にやっていますね。

 

 

さてハノイとの決着がついた第6章ですがとにかく自由に描きました。

 

 

ここで6章を簡単に振り返っていきましょう!

 

 

いろんなキャラを出しましたし、いろんなデュエルをしました。

 

 

1.2話はエマの個別回であり3年生回でもありました。

 

 

果林と彼方の進路はすぐに思いついたのですが、エマってどうするんだろうって悩みましたよね。

 

考えた末、スイスの話と絡めつつ、スクールアイドルをしに日本にくらいスクールアイドルが好きなのでスクールアイドル関係の仕事がしたいと言うんじゃないかと思って今回そういう展開にしました。

 

 

あと、1stライブを観に行かれた方ならお分かりだと思うんですけど、普段みんなを見守ってるエマですが、意外とここぞというときに 私が って前に出てくるのでそこを言及させてもらいました。

 

 

 

3話は1年生回ですね。スクスタの11章で1年生だけの時にしず子がタメ口を使っていたのが最高に可愛かったのでそれを描きたさに描きました。本作ではまだにこ、凛、花陽と出会っていませんが、11章の1年生だけで遊んだ後のイメージで読んでいただければと思います。

 

 

途中、謎の占い師さんが登場しますがまぁ皆さんお分かりでしょう。

彼女はμ'sの東條希ちゃんですね。

 

 

ちょこちょこμ'sとニジガクの絡みを増やして行きたいと思ったので今回登場させました。

 

 

使用デッキに関しては希はいろいろ考えられると思うんですけど、占い繋がりで占術姫、タロット繋がりでアルカナフォース。いろいろあると思うんですけど、私が思いついたデッキがこの2つでありなおかつどっちに選ぶことができなかったので両方使ってもらうと。

そういうことで占術姫にザ・ワールドを入れたデッキになっております。多分現実だと希くらいの運命力がないと回せないんじゃないでしょうか…。

 

 

 

4.5話は2年生回ですね、3年、1年ときたのでこれは2年生回かな。かすみの遅刻を待つしずく、璃奈と全員30分前に集合してしまう2年生の対比も楽しんでいただければと思います。

 

 

何気に優木せつ菜のちゃんとしたデュエル描写は初めてでしたね。

 

そしてお相手は歩夢。

 

 

遊戯王VRAINSを見ていた方ならお分かりだと思うのですが、せつ菜のトリックスター、歩夢の海晶乙女。これはVRAINSの財前葵が使っていたデッキですね。トリックスターは財前葵がVR空間で変身したブルーエンジェルとブルーガールの姿で使用したデッキで、海晶乙女は葵が水のイグニス、アクアと一緒に戦うことになり変身したブルーメイデンが使うデッキですね。

 

 

なので実質、財前葵のミラーマッチという夢の対戦だったので今回2人のデュエルを描きました。

 

 

スクスタ内でもせつ菜はニジガクの中でも実力者として描かれていて、歩夢も本作ではハノイの騎士の幹部、バイラを倒しているのでどっちを勝たせるかすごく迷いました。

どっちも勝つ可能性は十分あるので…。

 

結果は引き分けにしました。

 

また引き分けにするのを考えるのが大変でした。

 

パッと思いついた破壊輪もエラッタされて効果が変わっているので、どうしようかと調べると脆刃の刃というカードがあるのかと。しかも最近のカードだということで採用しました。

 

アニメ好きのせつ菜ならこういうカードを入れていてもおかしくないかなと思います。

 

 

 

6話はどこかでスクスタにA-RISEは出てこないのかという話を聞いて。

 

たしかに。それなら本作で出そうと思って登場させました。

 

 

英玲奈の使用デッキは元環境最強デッキで現在もじわじわ環境で結果を残している【SPYRAL】です。

 

 

英玲奈のクールなイメージと、あとはユニット曲のPrivate Warsのプライベート…秘密なイメージ、スパイ…秘密なイメージ

 

クールなイメージと秘密な感じから連想してSPYRALにしました。

 

あと単純にA-RISEにはめっちゃ強くいて欲しいじゃないですか。

なのでめっちゃ強いデッキを使ってもらいました。

 

英玲奈のデッキは禁止カードのファイアウォール・ドラゴンも最近流行りのマジシャンズ・ソウルズも入っていませんが、それでも流石は環境デッキ、地力の高さが伺えますよね。

 

 

 

7.8話では彼方の個別回にしました。

 

果林、エマと3年生の個別回をやったので次は彼方かと。

 

彼方の個別回をやるに当たってスクスタの彼方のキズナエピソードを読み直しました。

 

そこでやはり彼方といえば妹、遥だなということで兄弟の話にしました。

 

彼方のデッキですが、書く前にあれ、墓地発動でさらに最近ストラクが出た【シャドール】でもいいかなと思ったんですけど、前の雑談トピックスで【ライトロード】と言ってしまったので今回はライトロードを使ってもらいました。

 

遥がシャドールを使ってるのはその名残です。

 

そして次に彼方がデュエルするとき、シャドール、ライトロードもしくは他のデッキを使えるように伏線は張っておきました。

 

 

考えてみればGXの万丈目はユニオン、アームド・ドラゴン、おじゃまを混ぜてる説はありますが、魔界劇団に落ち着くまでの沢渡さんもデュエル毎にデッキが変わっていましたし、VRAINSの葵や鬼塚も使用デッキを変えていたので、1人で複数のデッキを使うキャラがいてもいいかなと思ったので、彼方には複数デッキを使うキャラにしました。

 

 

 

9話は最近、出番がなかった尊と島君の話です。一応、事件が終わったけど尊はまだ虹ヶ咲にいるよ!って伝えたかったので登場してもらいました。

 

 

 

10.11話はAqours回ですね。μ'sとA-RISEが登場したので次はAqoursだと思って描きました。

 

ストーリーはニジガク、μ's、Aqoursがのみんながそれぞれの班で分かれて遊んだスクスタのメインストーリーがベースですね。

 

 

そしてデュエルなんですけど、今回は鞠莉を選びました。

 

使用デッキはD-HEROですね。

 

これはアニメでの使い手、エド・フェニックス が普段英語混じりで話すので、同じく英語混じりで話す鞠莉に使わせてました。鞠莉が効果をエフェクト、墓地をセメタリーというのはそこから聞いています。

 

 

堕天使というこれでもないくらいドンピシャなデッキがある善子と迷ったのですが、学校の代表同士がデュエルする方が描きやすかったので、今回は主人公と鞠莉のデュエルになりました。

 

ただせっかく善子がいるのでワードだけ堕天使デッキの名前を出しました。

 

 

 

最後に12、最終話ですね。

 

 

総集編と見せかけたかすみん回ですね。

 

すごく、ごく、自然な流れでかすみの個別回にシフトできたのではないでしょうか。

 

スクスタのあなたちゃんも活動記録を書いているらしくて、ただ今作の主人公はしょっちゅう熾烈な戦いに繰り出してるのでその間は書いてないだろうな〜でもその間の記録はかすみん書いてそうだな〜と思って。スクスタのストーリーでも部室を守ってたかすみにみんなが感謝するシーンがあったので、実はいたずらするけど誰よりも同好会を思っているところを描きました。

 

 

何気に1話から登場している最古参なので、6章を締め括るのにふさわしいのはかすみんしかいないと思い、あえて個別回を最後に持ってきました。

 

 

 

以上で6章の振り返りは終わりです!

 

最近更新のペースが遅くなってしまい申し訳ございませんでした。

 

 

年度末ということで非常にバタバタしていました。

 

あとはデュエルリンクスの早乙女レイのイベントにかなり力を入れていました…。

 

 

 

さて今後の活動なのですが、引き続き本作は続けていくつもりですが、次章からはマスタールール2020verにしたいと思います!

 

ですので配置描写を描かない本作にはあまり関係がありませんが、メインモンスターゾーンに融合、シンクロ、エクシーズを召喚できるようになります!

 

 

またおそらく作中でも言及されると思いますので皆さん楽しみにしていてください。

 

 

 

最後に、次章をいつ頃投稿するか、どう言ったストーリーにするのかはまだ未定ですが、また気長にお待ちいただければ幸いです…。

 

 

 

それでは今回はここまで!

 

また雑談トピックスでお会いしましょう!

 



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雑談トピックス No.11 「第7章に向けて」

雑談トピックス No.11 「第7章に向けて」

 

 

どうも!トモカズです!

 

長らくいろいろ更新が止まっていましたが、ちょっと遊戯王の動向を追っていたので更新が遅くなってしまいました。

 

 

 

 

OCGの新ルールでさらなるルール変更が発表されましたね。

 

 

罠モンスターは魔法・罠ゾーンを圧迫せず、召喚に成功できなければ、召喚制限がかからなかったり、効果を発動する前に発動する場所にいなかったら発動できないと、結構大きなルール変更ですね。

 

 

一見するとルールがシンプルになったように見えますが、今までのルールに慣れてしまっているので気をつけていかなければいけませんね。

 

 

 

 

そして新制限改訂が出ましたね!

 

 

私が使っているメインデッキにはほとんど影響はありませんでした。むしろレディ・デバッカーが無制限になったのでよかったです!

 

思えばレディ・デバッカーが制限になった時、転生炎獣ももちろん使っていましたが、コード・トーカーをメインで使っていたので、転生炎獣使いの方には申し訳ないですが、転生炎獣の炎陣にかけてよ…って思ってました笑

 

 

あとはドラグーン周りが軒並みかかりましたね。様子見の制限といったところでしょうか。リリーサーは許されませんでしたけど。

 

あたは巫女イヴ、簡易融合の制限が地味に痛かったですね…。結構いろんなデッキのエンジンとして使っていたので、それらのデッキは抜本的な構築変更をしなければいけませんね…

 

特にヴァレット…。

 

 

あとは六武の門!ツァン・ディレ大好き人間としてはかなり辛いですけど、そのうち帰ってくることを祈っています…?

 

 

 

 

話は変わりますが、皆さんお気づきでしょうか。

 

実は第1〜6章までの章のタイトル名を追加いたしました!

 

本当は1話ずつにもタイトルをつけようかと思ったのですが、結構考えるのが大変なのでひとまず章にタイトルをつけました。

 

これでお好みの話を少しは探しやすくなったのではないでしょうか。

 

今後も、もしかすると各話にタイトルが追加するかもしれません。

 

 

 

さてそれでは第7章のお話を。

 

 

何個かストーリーの案がありどれを進めて行くか迷っている途中です。

そしておそらくないと思いますが、OCGの未発表の追加ルールがあるかもしれないので現在デュエル描写を描くのをやめています。

 

 

おそらく3月27日発売のレダメ、エラッタ、イラスト違い版が付録のパーフェクトルールブックで確定の新ルールが発表されているので、今はルールブック待ちと言ったところですね。

 

 

あとはせっかくの新章なので11期最初のパックのRISE OF THE DUELIST のカードを使いたいなと思っているので、おそらく新章を投稿するのはそれ以降になるかなと思います。

 

 

またお待たせしてしまい申し訳ございませんが何卒よろしくお願いします…。

 

 

ですので7章から完全に11期のルール、カードでスタートしますのでお楽しみに!

 

 

また三幻魔のストラクが発売されましたね!自分ももちろん買いましたが、三幻魔のお話もどこかで描こうと思っていますのでこちらもお楽しみに!

 

 

 

そして次の章に入る前にこの雑談を活動報告に移すか、このままにするか迷っています…。

どっちがいいんでしょうかね笑

 

 

 

 

さて公式のOCGを題材とした作品がVジャンプのストラクチャーズのみとなってしまいましたが、皆さんの中で本作がOCGを題材とした最新の作品の1つとなれるように、今後もまだまだ本作を続けていきますので、引き継ぎよろしくお願いします!

 

 

 

今回はここまで!

 

また雑談トピックスでお会いしましょう!

 



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雑談トピックス No.12 「第7章を終えて」

雑談トピックス No.12 「第7章を終えて」

 

 

どうも、トモカズです!

 

 

第7章の全話投稿が終わりました!

 

 

当初の予定通りライズオブザデュエリスト発売前後に投稿できてよかったです!

 

 

いやー、一時は間に合うか心配だったのですが、とりあえず予定通りに行ってよかったです。

 

 

 

それでは第7章のお話しを。

 

 

 

なんと言っても、特別編ですね。

 

はい、ラッシュデュエルを書かせてもらいました。

 

私もこの前、リモートデュエルでラッシュデュエルをしましたが、めちゃくちゃ楽しいです!

 

 

ちなみに特別編を書いているときは、アニメがまだ放送されてなかったんですよね。

 

 

なので遊我がどういった口調で喋るのか、予告から判断するしかなくて。

 

一人称が武藤遊戯以来の僕なので、〜だぜ!とか言わないのかな〜どうなのかな〜と考えたり。

 

 

セブンスの放送の前に最強ジャンプでセブンスの読み切り漫画があったのでなんとなくそこから推測し、微修正し投稿しました。

 

 

主人公と遊我、本来なら有り得ない組み合わせですが、主人公のデュエルディスクがめちゃくちゃ空気を読んでフィールドとカードをラッシュデュエル用に合わせてくれましたね。

 

デュエルディスクが空気を読むのはもはや伝統ですね。

 

ラッシュデュエル時の主人公のエースカードはリンクスレイヤーですね。

 

デコード・トーカーはどうしてもだせないし、スペック的にクアンタムなら行けるかと思ったんですけどラッシュデュエルだとまだシンクロがないので、なら遊作が文字通り1話で使っていたモンスターのリンクスレイヤーが相応しいと思ってリンクスレイヤーをエースにしました。

 

また主人公のデッキもスターターやストラクのカードをあえて多目に使用させました。

 

やはりその辺りのカードはわかりやすい効果を持っていますしパワーバランス的にもちょうどいいので採用しました。

 

 

さて、2人のデュエルですが、夢オチなのか、デュエルディスクから意識だけ別の世界に行ったのかは読者の皆様のご想像に委ねるスタイルです。

 

 

またどっちが勝ったか、こちらもご想像に委ねたいと思います。

 

どちらも勝つ可能性は十分ありますので。

 

 

 

 

 

続きまして第7章の本編の話です。

 

 

ずばり三幻魔の話です。

 

三幻魔は何かと7という数字にゆかりがありますので7章の全7話になりました。

 

 

ラッシュデュエルをしたもの7章ということもあります。

 

 

 

やはりGX出身というデュエルモンスターズの2作目という繋がりでAqoursがメインにするのがいいのかなと。

 

 

また理事長のようなポジションのキャラもことりの母親は終始味方でしたし、鞠莉も基本味方だったのでなんか相応しいキャラがいないかなと思ったら、サンシャイン!!の映画のゲストキャラの鞠莉ママが言いました。声優の方も大物ですし、ラブライブのキャラクターの中で三幻魔を使うのに相応しいキャラだなと思って採用しました。

 

 

また映画ゲスト繋がりで曜の従姉妹の月もちょっとだけ出しました。

 

映画でも有能なキャラでしたので今作でも有能さを出しました。

 

 

鞠莉ママの口調が最初はハイテンションなカタ言混じりでしたが、徐々に口調が強くなっていったのは三幻魔の支配が進んでいったという設定です。

 

 

デュエルに関してはいつも通りですが、今回実は拘ったことがありまして、それは

 

ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード

 

 

を活躍させるということです。

 

 

 

アニメVRAINSだとダークフルードを使っても倒しきれないのでアクセスコード・トーカーがリンク召喚されましたが、今作では逆ですね、アクセスコード・トーカーで倒しきれないのでダークフルードを出しました。

 

 

ただ、アクセスコードは主人公の中でも最強の切り札の1枚なので株を下げたくない、破壊させたくない思いがあったので、実はアクセスコードはフィールドに残ったままなんです。

 

なのでアクセスコードもいつつ、ダークフルードを出すことができ、ダークフルードで勝つ という展開ができて非常に満足しております。

 

 

実際、今まで主人公がダークフルードを出したのが、歩夢とエマといういわゆる身内相手だけなんですよね。

 

本格的な敵と戦うときは各種召喚法のエースとアクセスコード・トーカーが活躍していたので、今回初めて身内以外の敵、しかも相手が大型モンスターということでダークフルードに相応しい相手を倒すことができました。

 

 

とダークフルードのここまでで、最終話の話を。

 

 

そうです、幻魔と言ったら影丸ですよね。

 

まぁユベルも使ってましたが、一番最初に三幻魔の脅威を知らしめたのは影丸です。

 

 

なのでちょっとだけサプライズゲストして登場させました!

 

影丸なくして幻魔は語れません。

 

 

あと、影丸が語っていて少年、皆さんならもうおわかりだと思いますが、 ガッチャ! が決め台詞のあの方です!

 

今作の世界線でも影丸と戦って幻魔を倒しています。

 

賢者の石はあれです。サバティエルですね、はい。

 

 

 

 

そして、なんと言っても初めてですかね、ライブ要素が存分に出てきました。

 

勇気はどこに?君の胸に!

 

 

これ、Aqoursの中で1番好きな曲で、今作のあのシーンにかなり合うと思ったので採用しました!

 

 

 

以上が7章の裏話です。

 

 

話数は少ないですが、かなり中身の濃い章にできたのではないのかなと思います。

 

 

 

最後に第8章ですが、現在構想が出来上がって執筆中でございます。

 

 

投稿はまだまだ先になると思いますが、予告しておきますと、虹ヶ咲がメインのお話になります。

 

 

GWにゆったりのんびり書ければと思いますので、皆さままったりのんびりお待ちいただければと思います。

 

もちろん、ライズオブザデュエリストのカードたちが登場しますのでお楽しみに!

 

 

それでは今回はここまで!

 

また雑談トピックスでお会いしましょう!

 



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雑談トピックス No.13 「10000UAありがとうございます」

 

 

 

どうも、トモカズです!

 

 

なんと!いつも読んでいただいている皆さまのおかげでUA数が1万を突破いたしました!

 

 

日頃より本作を読んでいただき誠にありがとうございます!!

 

 

私の当初の目標がUA数1万を突破するということでしたので、これで1つ目標を達成することができました。

 

 

改めて読者の皆様、誠にありがとうございます。

 

 

これからも本作をよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

さて、話は変わりただ今第8章の終盤を執筆中です。

 

同時進行で随時投稿しています。

 

 

なかなか時間が取れないので投稿のペースは落ちてしまっていますが、引き続きゆったりとお待ちいただければと思います…。

 

8章については次回詳しくお話ししたいと思います。

 

 

そんな中、いろいろな情報が出ましたね。

 

 

まずラブライブシリーズの新シリーズの情報が解禁されたましたね。

 

 

虹ヶ咲のアニメがまだやっていなのに次のシリーズのアニメ化が決定しているのはなかなか斬新ですね…。

 

 

てっきり虹ヶ咲を2年で分割クールでやって、映画で完結といつものパターンと思いきや、新しいパターンですね。

 

 

最初のメンバーも9人ではなく5人と。

 

今後、追加されるのが目が離せないですね。

 

 

一般公募してた声をどのキャラに当てるのかも気になりますね。

 

 

 

さて、もう1つの情報としてアニメ版のあなたちゃんの名前が決定しましたね。

 

 

キャラの名前を公募するのもなかなか斬新でしたけど、結果は「高咲侑」さんですね。

 

伝統の高から始まる苗字ですね。

 

 

遊戯王の主人公もみんな遊がつくので遊戯王みを感じますね。

 

 

 

ただ今作の主人公が高咲侑さんになったというわけでなく、これは読者の方が1人1人考えていただけるようにしたいと考えております。

ご自身の名前を投影していただいても構いませんし、お気に入りのハンネを投影していただいても構いません。

 

 

今後も今作の主人公の名前はあえて決めずに行く方針です。

 

 

そして虹ヶ咲1stライブのDVDの発売日が決まりましたね。

 

8月ということで、8月はラッシュデュエルとOCGのレギュラーパック発売ということでめちゃくちゃお金がかかる月なのですが、そこに虹ヶ咲のDVDが発売ときてかなり出費がかさんでしまいますね…。

 

 

9月には虹ヶ咲の2ndライブも控えていますが、これに関しては状況を見ながらになってしまいますが、行けるものならぜひ行きたいですね。できれば両日に。

 

 

 

さてお次は遊戯王の話ですが、

 

まずジャンバルが中止になってしまいましたね…。

 

まぁ多分そうだろうなとは思っていたのですが、ちょっと残念ですね。

 

 

ジャンバルは毎年行っており、声優のデュエルステージやなりきり召喚ステージが好きだったので夏の楽しみが1つ減ってしまいましたね。

 

多分開催されていたら、遊我とルークの人がデュエルステージをやっていたのではないかと。

 

 

しかし残念なことばかりでなくて、嬉しい情報もありましたね。

 

 

個人的に今年のコレクションパックはかなり熱いです。

 

 

まず一つがドン・サウザンドのヌメロンですね!

 

ようやくドン千のデッキが組めるのかと。

 

ダークネスはデッキを組むのは難しいにしても何枚かはカード化されていたので、これでラスボス全員のカードがOCG化されましたね。

 

ドン千はおそらくZONEと同じ来年に残り分を持ち越しでヌメロニアスは来年になるのかと思います。

 

それでもデッキを組むことができるくらいのカードは貰えたので良かったですね。

 

 

あとはロボッピですね!

 

これは予想していなく、選挙2位だったスペクターのカードも入れてくるのかと思ったらロボッピだったんですね。

 

ロボッピは劇中で当時最強デッキの1角だったオルターガイストを使うゴーストガールを倒し、またこちらも最強デッキの1角の転生炎獣を使うソウルバーナーを実質勝ちのところまで追い詰めたデッキなのでめちゃくちゃ楽しみです。

 

 

カード番号的にはロボッピが使ったカードは全部出ないかなとは思うんですけど、メインデッキのモンスターとEXデッキのモンスターは全部出て欲しいなと思います。

 

 

本作に登場されるデッキでラー、サイコ・ショッカー、機皇、ヌメロン、機塊はどれも難しそうですけど、出すとしたら化石か霊使いですかね。

 

霊使いは元々がかわいいテーマなのでどのスクールアイドルが使ってもあまり違和感は無さそうですね。

 

 

 

それでは今回は、ここまで

 

 

また雑談トピックスでお会いしましょう!

 

 

改めまして、本作を読んでいただいている皆様、誠にありがとうございます。

 

 

これからも応援の程、よろしくお願い致します。



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雑談トピックス No.14 「第8章を終えて」

雑談トピックス No.14 「第8章を終えて」

 

 

どうも、トモカズです!

 

 

 

第8章を終えることができました!

 

 

昨今の情勢で私の生活様式も変わってしまったためなかなか執筆に時間をとることができずに気がつけば終わるのに一ヶ月以上もかかってしまいました…。

 

 

楽しみにされていた方、お待たせしてしまい申し訳ございませんでした…。

 

 

 

さて第8章の内容についてです。

まず第8章を書く前に本作を読み返していたのですが、本作ではまだ虹ヶ咲に実績がないなということに気づきました。

 

スクスタの方ですと、わりと早い段階から選んだキャラがソロの大会で優勝していたりしたので、本作でもやはり実績を持たせた方が良いと思い虹ヶ咲のための大会編にしました。

 

さて本編についてですが、まずスクールアイドルの大会ということで主人公のデュエルの機会がなくなってしまうので大会の前日談のような形でデュエルさせました。

 

 

ライズオブザデュエリストのカードを使いたいと思っていたので、主人公の父親に脳筋新テーマのガイアデッキを使ってもらいました。

 

破天荒な父親のイメージにわりとあったので採用しました。

 

ちなみに主人公の父親のモデルはARCVで既に出ていましたが松◯修造さんです。

 

そして主人公のデッキについて今まで通りコード・トーカーベースのデッキにするか迷いましたが、ライズオブザデュエリストでは斬機の新規カードが来ていたので、元々VRAINSの遊作っぽいテーマだな〜と思っていたので今回斬機を使わせました。

 

 

 

次に大会の内容ですが、虹ヶ咲の中で誰を勝ち進めるか考えた時に歩夢、果林、せつ菜あたりかなと思ったのですが、やはり第5章でハノイのバイラを倒してるが勝ち進むのが自然かなと思い歩夢にしました。

 

 

またしずくが本章から使用デッキが幻奏から魔界劇団にチェンジしました。

 

前にも言った通り、以前のしずくのイメージからは魔界劇団はかけ離れていたので別デッキを使わせていたのですが、最近しずくもだいぶコミカルな面を見せるようになってきたので、今なら使ってもそんなにイメージとかけ離れてないなと思いデッキを変えました。

 

 

 

続いて、大会に出てきたモブキャラについてですが、スクフェスユーザーなら懐かしい名前だとお気づきになったのではないでしょうか。

 

そうです、スクフェスのNのキャラ、通称モブライブのキャラたちです!

 

2人のうち、まず御堂優理ですが、これは私が名前を覚えていたのと彼方の妹、遥と同じ高校だったので登場させました。

 

個人的にはもうちょっと東雲学院ネタを絡められればなと思ったんですけど、判断材料が少なすぎたので断念しました。

 

 

そしてもう1人が、黒崎隼です!

 

はい、くろさきしゅんです!

 

 

ARCVを見ていた方、いや見ていなくても画像をみたら知ってる人は多いんじゃないでしょうか?

 

ARCVのキャラスリ選挙1位の黒咲隼と名前の読み方が同じです!

 

 

スクスフェスの時から思ってたのですが、このキャラを出すなら絶対にRRを使わせよう!って決めており、良い機会だったので登場させました!

 

 

RRといえば、サテライトキャノンファルコンやアルティメットファルコンなどいろいろ象徴的なカードはありますが、やはり最初の素良戦で使ったレボリューション・ファルコンの印象が強かったので今回登場させました。

 

書いた少しあとに新弾のRRの新規の情報が来たのでもう少し遅くかけば…とちょっとばかし思いました笑

 

 

 

次に綺羅ツバサのデッキについてです。

 

 

第8章のボスとも呼べるツバサですが、ツバサが使いそうなデッキのイメージがなかなか湧かなかったので、ライズオブザデュエリストで環境デッキになると言われているドラグマにしました。

ドラグマが登場してもコロナの影響で大会が開かれず、環境デッキが不明になってしまいましたが、それでもドラグマの地力は高いと思います。やっぱりA-RISEには強いデッキを使っていて欲しいですしね。

周りにツバサがドラグマを使ったらどうか?聞いてみたところイメージとしても悪くないとのことだったので、採用しました。

 

 

 

 

歩夢と英玲奈のデュエルを描かなかった理由ですが、どちらも既に本作で出ているテーマであり、どちらも新規カードがなかったのと尺の都合上見送りました。

 

ですのでどのような展開になっていたのかは皆様のご想像にお任せいたします…。

 

 

続いて穂乃果のデッキついてです。

 

以前、穂乃果が登場した時はストラクR ウォリアーズ・ストライクをベースにしたデッキでしたが、すでにこの時から焔聖騎士を使っていたので、ライズオブザデュエリストで正式にテーマ化した焔聖騎士を使用させました。

 

というより使うカードの比率が焔聖騎士が多くなったという感じですね。

 

 

 

最後に主人公と歩夢の関係性ですが、

スクスタをやっている方ならお分かりだと思いますが、今、スクスタのメインストーリーであなたちゃんと歩夢の関係があれになってしまっているので、どうせ書くなら別のベクトルから書きたいなと思って書きました。

 

スクスタのイメージとはそんなにかけ離れていないでも本作の3章と5章を乗り越えた歩夢だったらこうなるんだろうな という人物像を描きたかったので、今回このようなストーリーになりましたね。

 

 

なので8章は少なからずスクスタのストーリー15章の影響を受けてますね。

 

 

 

という感じで第8章の振り返りを終えたいと思います。

 

 

次の9章ですが、また日常編になるかなと思います。

 

 

ようやく8章終盤でμ'sとニジガクの交流が生まれたのでそこを生かしていければと思います。

 

 

本当は、イグニスの名前を出しているのでAiたちイグニスやボーマンたちを出してVRAINSのアナザーエンディングみたいなのを描きたい!というより、おおよそのストーリーは頭の中で出来上がってるのですが、それを文章化する労力、デュエル構成、それからおそらく主人公のパートナーになるイグニスがAi(アイ)で愛さんと名前が被っている、歩夢のパートナーになるイグニスがアクアで、Aqoursと名前が被っていることからなかなか踏み出せないんですよね…。

あと文書化したらとんでもない話数になりそうなので…。

 

 

ボーマンが使うデッキはL・G・Dを中心にしたデッキかな〜とか、ウィンディが使うデッキは今度発売するドラグニティ・ドライブかな〜とかアイディアはめちゃくちゃでるんですけどね…。

 

 

とまぁ願望はこの辺までにします!

 

 

 

 

それでは今回はここまで!

 

相変わらず上手くまとめられなかったですが、仕事終わりでヘロヘロの中、思いつきで書いてるのでご容赦ください。

 

ではまた雑談トピックスでお会いしましょう!



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雑談トピックス No.15 「2ndライブの行方は…」

 

どうも、トモカズです。

 

最近更新が止まっており申し訳ございません。

 

このご時世ですが、いかんせんやることが多々ありまして…。

 

 

ではまず第9章の話を簡単にしようかなと思います。

 

 

詳しい内容については第9章終了後に話したいと思います。

 

 

まず第8章で立場上サポートに徹していた主人公が第9章ではメインになります。

 

まだ章の途中ですが、基本的にこの後の話も主人公対ゲストキャラとのデュエルにする予定です。

 

しかし主人公の話というよりもゲストキャラ+主人公というスタンタスで、主人公はゲストキャラを引き立てる役にまわります。

 

 

ただ今までフィニッシャーにならなかったサイバース達が活躍するのでサイバース使いの方々にはたまらないと思います。

 

 

 

また、8月8日発売のファントム・レイジに収録される「電脳堺」というテーマ、以前から存在はしていましたが本格的に登場ですが、電脳で猫耳…これはまさしく天王寺璃奈ちゃんそのもの!と思いましたね。

 

電脳堺のために最近発売された虹ヶ咲のスリーブでりなりーのスリーブも買いました。

 

 

ですが使用キャラのデッキをあまり安易に変えたくないので【サイバー・ドラゴン】から変えようかなと思ったんですけど、一番いいのは電脳堺にサイドラを出張させる形にしようかなと。サイドラとメガフリートを入れれば融合、シンクロ、エクシーズと主人公顔負けの多様な召喚方法を使えますし。

 

 

ただ発売前のカードをあまり使いたくないので…。というのも発売前のカードは裁定が出てないので効果の処理が変わったりするんですよね。

発売されて裁定が出てからとなると次のりなりーのデュエルは8月8日以降になってしまいますね…。

 

また気長にお待ちくださいませ…。

 

 

 

 

さてここから本題に。

 

 

本日、ラブライブの今後のイベントについての開催方針が出ましたね。

 

 

このご時世なので、仕方ないところは多数ありますし、運営側にもいろいろあると思うのでなかなか難しいですが、やはりライブを行くからには立ってコールをやりたいですよね…

 

 

虹ヶ咲の2ndライブのために今仕事を頑張っていると言っても過言でないですし、2ndライブのために果林のTシャツと1stライブのマフラータオル付きのやつ予約しましたし、物販でブレードと果林のネックレスを予約しました。

 

 

ただ一ファンとしては今後の行方を見守り日々の生活を気をつけていくしかないですね。

有料配信も同時にやるみたいなので。

 

 

個人的には現地に行きたいですが、コールができないとなると、複雑な心境ですね…。

 

 

しばらくはいろいろと我慢が必要ですかね。

 

 

 

と真面目な話になってしまったので、ここで砕けた話を。

 

 

先日、この作品を作るきっかけとなった知人からサスケを出してみてはと打診があったので、第9章のどこかで出そうかなと思います。

 

某忍者のサスケではないですよ笑

 

 

知らない方は一度「上原歩夢 サスケ」で調べてみてください。

 

 

7月はocgの展開が霊使いストラクのみでしたが、8月には通常ブースターとドラグニティストラクも控えているので、第9章は8月も継続して書いて行こうかなと思います!

 

その関係で更新ペースがまた遅くなると思いますがご容赦ください。

 

 

それではまた雑談トピックスでお会いしましょう!



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