サバゲる馴染み!(完結) (ハヤモ)
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チュートリアル サバゲる馴染み!

稚拙な文章。
こんな幼馴染や町が良いなぁ……。 そして、そこから旅に出たい。


学生時代から世話になっている駅をぐるりと見渡す。

全体的にボロく、塗装が剥げて錆が浮いた駅名の看板。

倣って階段や改札でも散発したボロデザイン。

お天道様に照らされた外側を見やれば、ガランとしたロータリーにシャッター商店街。

そこに味を求める者を否定はしないが「淋しい」がテーマの駅と地区なのも否定しない。

だが、そんな我が町にも名物がある。

 

 

「隼人二等兵。 間もなく兵員輸送車が来る。 素早く乗り込み、最前線へ繰り出すぞ」

 

 

コイツだ。

俺の幼馴染、常野 優希。

女だ。 しかも美人。 だが緑迷彩服というカオス。 背負うはラケットケースぽいようなガンケース。

注意点として言う。 彼女は軍人ではない。

俺と同じパンピーだ。

いや、その表現は間違いだな。

彼女は一般人に当て嵌まらない。 この時点で。

口調が 常に こんなだから、他に人がいると注目の的だ。

最早、我が駅の名物ですらある。

彼女見たさに、通勤時間を選ぶリーマンがいる程だ。

とはいえ。

こんな寂れた駅だ。

日曜なのもあって、他にはいない。

いるのは、改札で舟を漕いでいる駅員かな。

 

 

「恥ずかしいから、フィールドに着くまでには直せよ、それ」

 

「直した。 89式のホップアップは、シューティングレンジで再チェックするが、恐らく このまま戦場に出ても問題ない自信がある」

 

「問題あるのは、お前の頭だ」

 

 

コレだ。優希は学生時代から成績トップの美少女なのだがサバゲオタなのだ。 俺は、サバゲーの事はよく分からないがな。

そしてハッキリ言う。 コイツは、やはり変人だ。

単語は何かしらサバゲっぽく変換して話すし、何かと俺に絡みたがる。 迷惑だ。

それでも、こうして付き合うのは……まあ、悪いヤツとかトラブルに絡まれると可哀想というか……ほっとけないからだ。

 

 

「来たぞ。 兵員輸送車だ。 我々はこれから戦場へ向かう。 最後になるかも知れない、確認や話したい事は着くまでに終わらせろ」

 

 

ホームに滑り込んでくる、旧式電車を見て言う優希。

付き合うのが面倒だな。 全く。

 

 

「いや、もう好きに言ってくれ」

 

「告っているのか?」

 

「違うわ。 良いから乗り込むぞ」

 

 

告るって。 お前を"知っている"のだから、ホイホイする連中と一緒にするなよ。

思いつつ止まって戸を開く電車に、先に乗り込む。

中はガラガラ。 好きなところに座る。

もちろん、端っこだ。 優希は慌てて網棚にガンケースを置いて隣に座ってくる。

 

 

「私としたことが。 危うく敵前逃亡と見られるところだったぞ」

 

「このまま別れて、どうぞ」

 

「ダメだ。 相棒と逸れるのは許可できない、死ぬときは一緒だ」

 

「誤解を招くから。 サバゲーのヒットコールの事だろそれは」

 

 

電車で、吊革と共に軽く揺られながらの相手。

こんな会話ばかりだから、マトモに参加していない俺も、サバゲーのルールを曖昧ながら覚えてきてしまった。

 

 

「ふふっ。 戦場の鉄則を覚えてきたな。 今日も参加して貰うが、そろそろ最前線でも大丈夫だな」

 

 

とんでもないことを言うんじゃない。 最前線とか、絶対痛いじゃん。 アザ出来るって。

BB弾の嵐の中、飛び込めとおっしゃるか。

 

 

「お前だけで行け」

 

「……むっ。 降車準備!」

 

 

電車が止まる。 降車駅だ。 早いが、降車駅だ。 最寄りサバゲーフィールドはここだ。

俺と優希は立ち上がり、荷物を取って降車する。

 

 

「何度もいわすな。 死ぬ時は一緒だ……行け行け! GOGOGOッ!」

 

 

おい。 タイミング悪くすれ違った主婦にギョッとされたぞ。

見た目も単語もヤバいからな。 SNSにUPされちゃうだろ、"また"。

 

 

「さあ。 戦場まで駆け足!」

 

「勘弁してくれ」

 

 

───こんな、サバゲる馴染み。

俺と優希の日常。

呆れつつ、だけど楽しんでいる俺がいた。

 




楽しんでくれる人がいたら、幸いです……。


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必要なグッズと簡単にルール

駄文。
説明不足もあるかも。 すいません。


 

 

「定例会が始まる前に総チェックだ」

 

 

フィールド───工事現場の資材置き場を再利用したような、微妙な広さの場所───のセーフティゾーンと呼ばれる休憩場所にて。

優希がそう言うから、俺は「はいはい」とチェックに入る。

取りあえず、持ってきた品物をテーブルにバラまいてみた。

ひとつずつ、確認していこう。

先ずは。

 

ゴーグル。 シューティンググラスとも。

これがないとサバゲーは出来ない。 見学するら出来ない場合がある程に、超重要な目の保護具。 必須。

サバイバルゲーム、略してサバゲーはBB弾が飛び交う遊戯、或いはスポーツだ。

弾の大きさは5ミリ程。 それが目なんかに入ったら大変だからね。

そんな、絶対にいるゴーグルは種類がある。

俺のは、目だけを保護する眼鏡タイプだが、フルフェスもある。 多くのフィールドでは保護面積が広い後者が推奨。

当たるとマジ痛い。 下手すると痣、出血する。 顔が仕事の職業の方はフルフェス絶対よ。

サングラスでも、自己責任なら おkのフィールドがあるが……隙間から弾が入り込むとか、割れた時を考えると勧められない。 俺は、の話だけどな。

だから、

 

 

「優希。 グラサンやめれ」

 

 

優希の保護具、黒いグラサンはやめて欲しいです。 格好良いけど。

ケガしたらどうするの。 俺はいつも心配だよ。

毎度、盾になってやる身にもなれ。

 

 

「ここは自己責任なら良いとなっている。 何も問題はない」

 

「顔をケガしたらどうするんだ。 折角綺麗なのに」

 

「むっ。 不意打ちは卑怯だ」

 

「だろ? 横から撃たれでもしたら」

 

「…………期待した私が愚かだった」

 

 

溜息を吐いて、フルフェスに変える彼女。

そうだ。

グラサンユーザーを愚かだとは言わないが、危険がある事は認識してくれよ。

 

次に服装。

これは長袖長ズボン、汚れても良くて分厚いのが推奨される。

推奨なだけで自由なところも多いけれど。

でも前者は必須な場所もある。

ようは安全性。 撃たれて、なるべく痛くないように。

それから走り回るから汚れても良い格好に。

それらが構わない方、覚悟した上ならコスプレや上半身裸とかアリだったりする。

俺は絶対にやらんがな!

その点、優希は春夏秋冬。 作業着より分厚い迷彩服で助かる。

フィールド外で着るのは威圧感が酷く御法度なので駄目だが。

 

 

「それ以外、着るものはないのか?」

 

「あるぞ。 ギリースーツだ」

 

「モ●ゾーかって、そうじゃない。 私服だよ。 その、昔着ていた可愛いやつとか」

 

「? 戦場に出るのに、私服は駄目だろう」

 

「すまん。 もう何でもない」

 

 

ナニ不思議そうな顔をしてやがる。

不思議なのはこっちなんだけども。

ああ、そうだ。

コイツに常識は通じないのを思い出した。

会話を打ち切る。 次のチェックだ。

 

銃だ。 モデルガン。

これがなきゃ、サバゲーではない。

銃を持たずしてフィールドで踊る者がいるが、それは稀な例だ。

多くは銃持つ。 そしてBB弾を発射し合い、試合する。

種類は豊富。

良くあるのは小銃。 アサルトライフルだ。

長物とも呼ばれる。

いろんなモデルが発売されているのもあるし、銃といえばコレらなイメージ。

拳銃や機関銃もある。

インパクトがあるものや、小さくて可愛いものまで。

ガス式、電動式がある。 後はスプリング。 エアコッキング。

略してエアコキ。 エロい。 エロくない?

とにかく。 各々好きな銃で戦う訳だ。

装弾数や性能も変わってくるが、

 

 

「どれが1番強いんだ?」

 

 

この質問に対して優希は、

 

 

「サバゲーで、どれが1番の銃とは無い。 己が好きな得物で戦うのが1番だ」

 

 

だそうだ。

因みに優希は89式という自衛隊が使用している自動小銃のモデルガンを使用。

これが中々に重いのだが、本人は好きなんだそうだ。

 

 

「セレクターの"ア"タ"レ"3"が良い」

 

 

アタレサン。

良く分からないが、日本のが良いという事か。

因みに俺のは貸してもらったMC51という、ややコンパクトなライフル。

装弾数が多く軽いのでオススメされた。

やっぱ強い弱いってあるんじゃね……?

 

 

「弾は……大丈夫」

 

 

後は弾だ。 BB弾。

銃があっても弾がないと意味がない。

当たり前だよなぁ?

屋外では生分解性が求められる。

人員によってワンゲーム何千発となるからな。

それが全部溜まり続けたら大変だろう。

そんな弾。 重さはあるが、基本は0.2g。 重いと安定性が良くなるとの事だが、俺は そこまで拘らない。

優希も基本0.2だそうな。 値段的な意味で。

 

 

「スナイパーは拘る者が多いと思う。 だが、私は芋らないからな。 連射もする」

 

 

良く分からないが、そういう事らしい。

これらが揃えばサバゲーは出来る。

後は金を受付に渡して登録すれば良い。

 

 

「おっ! 常野さん。 また来てくれたんですね!」

 

「うむ。 相棒と共に来た」

 

 

何度も来ていると運営と馴染みになる。

ちょっとモヤッとするのは何故だろうか。

 

 

「今日も活躍、期待してますよー!」

 

「ああ。 今日は相棒も気合が入ってるからな」

 

「入ってない入ってない」

 

 

そこは否定しておく。

 

 

「さて。 では、間も無く定例会……戦争が始まるぞ。 準備は良いな」

 

「ああ。 取り敢えずな。 ところで、定例会ってなんだ?」

 

「…………まだ、そこか」

 

 

呆れられた。 いや、俺悪くない。

半強制的にベッドから叩き起こされて攫われてるんだからな。

 

 

「定例会とは、予約……まあ、必要な場合もあるが、決まった曜日に集まって知らない人同士で遊んだり出来るものだ。 詳しくはホームページを見ておけ」

 

「す、すまん」

 

 

なんで謝るのか。 謝らなくて良かった気がする。

アレだ。 一般単語を使用する優希に違和感があって、思わず誤ったパターンだ。

学生の頃からあるパターンだが、未だに慣れない。 毒されてるね、俺。

 

 

「では間も無くミーティングだ! 戦地で やってはならぬ事を再度頭に叩き込め!」

 

 

やれやれ。 始まるまで時間がかかりそうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サバゲーでやってはならない事。 若しくはやるべき事。

 

セーフティゾーン、休憩所では。

弾を装填しない。

銃口を人に向けない。

引き金を引かない。

安全装置を掛ける。

 

これらは絶対。 危ないからね。

 

逆にフィールド内では。

ゴーグルは出るまで絶対に外さない。

ヒットコールはちゃんと申告。

ゾンビ行為はナシ。

 

ゾンビ行為とは、撃たれたのに「ヒットー!」と言って退場しないでゲームを続ける事だよ。 これはルール違反なので絶対にしない事!

 

これらは共通したルールだと思うから、みんな知ってると思う。 だから、分からなくなったら運営や周りの人に聞いてみるのも手だよ!

 

後のルールは運営や周りが教えてくれるよ!

サバゲーマーは紳士なのだ。

 

さあ! ルールを守って、楽しくサバゲーをしよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、優希」

 

「どうした」

 

「戦場、俺とお前だけだぞ」

 

「そういう日もある」

 

「えぇ」

 

「はーい。 今日は運営と一緒にやりましょうね」

 

「学校の先生みたいなこと言わないでくれ……」

 

「仕方ないだろう。 隼人、楽しめるものは楽しめ!」

 

 

とまあ、定例会は行っても、自由故に人がいる保証は無いのだが。

サバゲーが出来ない事態にはならないだろう。 たぶん。

 




続きを書くかは未定。


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着替えて、弾込め!

駄文。 間違いや説明不足もあるかも。 ご容赦を……。

着替えて弾を込めて。


女性用の更衣室は用意されている事が多い。 だから幼稚園や小学1年生の時みたいに混ざって脱ぎ脱ぎな混脱はしないのである。

逆に悪く言うと。 男はセーフティ……そのまま外で着替えるパターンだ。

屋内は良いが、屋外は寒かったり暑かったり、泥を避けつつ着替える事になる。

慣れてないと、少し嫌かも。

予め、優希みたいに着替えてしまう方法がある。

ただし。 その場合、全身ではなく下だけとか上を着ても上着で隠すなりしないといけない。

優希の真似だけは絶対にいけない。 良いね?

 

 

「なぁ、優希。 目の前で見られてると着替え難いんだけど」

 

「恥じらいは捨てろ。 戦場に出る前からダラシないぞ」

 

「いやいや、ゲーム前だから。 寧ろ遠慮して?」

 

 

とまあ、こういう事もあるが さておき。

着替えが済んだら、装填作業に入る。

特に装填作業をせずサバゲーは無いだろう。

 

 

「ごめん。 装填ってどうやるんだ?」

 

「何度もやってるだろう」

 

 

そう言ってもなぁ。

物忘れが激しいもので。

そう自身に言い訳していると、MCー51の多弾マガジンの上部の蓋をぱかっと開ける優希。

やってくれるらしい。

次にBB弾の袋を開けて、真ん中を窪ませてジャラジャラと箱に入れていく。

ひと粒も落とさない。 器用だ。

 

 

「入れるの上手いな」

 

「セクハラか?」

 

「なんで そうなるんだよ」

 

 

しょーもないやり取りをしつつ作業を眺めていく。

おっ。 何となく思い出してきたぞ。

そうそう。 少し空間に余裕を持たせて蓋を閉める。 イッパイに入れても良いのだろうが、気持ち的に給弾不良が怖いのだ。

次に下部にあるゼンマイをガリガリと"正しい方向"で回して内部のBB弾を押し上げる。

それで装填すれば、撃てる用意が完成だ。

 

 

「弾が上がったから、後は出すだけだな」

 

「せ、セクハラじゃないか!」

 

「ナニを妄想してそうなるんだよ!」

 

 

顔を赤らめて言うんじゃないよ。

またしょうもない会話を挟みつつ、銃に装填しようとして、

 

 

「待て! 野営地での装填は禁止されている!」

 

「おっと。 そうだ、セーフティゾーンでの装填は御法度だ」

 

 

慌ててテーブルにマガジンを置いた。

そうなのだ。 フィールド外では安全の為に銃本体に装填するのはNG。

発見されるとスタッフに怒られます。

だからといって、空撃ち……弾を装填してない状態でトリガーを引く行為もNGだ。

昔、「撃ちまーす」と宣言して空撃ちしたゲーマーを見た事があるが、アレも本当はダメだ。

宣言してもダメなものはダメ。

シューティングレンジや弾速チェック時のみ、フィールド外での装填は許可される。

また、基本はセーフティをオンにしておくべきだ。 セーフティがない拳銃類に関しては撃鉄が降りてないかとか、なんならスライドを下がった状態でテーブルの上に置いておくのが良いかもしれない。

拳銃で そこまでする人は少ないかもだが。

 

 

「よし!」

 

 

優希も89式のマガジンに装填するのを終えたらしい。

基本、装填作業は共通している。 弾を入れてゼンマイを巻く、だ。

ノーマルマガジンと呼ばれるような、最初から付属している20発前後しか入らないものは、1発ずつ手で装填したり棒で押し込む必要があるが。

 

 

「弾速チェックだ。 行こう!」

 

 

後は発射されるBB弾の速度を調べなければならない。

これは弾の速度が"かなり"危なくないか調べる為に行われる。 絶対だ。

フィールド毎に定められた規定内の弾速に収めないと、それは"使えない銃"になってしまうからね。

 

「ほら、早く!」

 

「今行く!」

 

 

笑顔を振りまく優希。 本当にサバゲーが好きなのだろう。

俺は、そんなサバゲる馴染みを追いかけて、駆け出したのであった。

 




続くか未定。


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いざ実戦……あっ。 装填忘れ。

駄文更新。


 

「よーい、スタート!」

 

 

RTAじゃないよ(殴)。

さて。 先生と一緒にやりましょうな流れで、俺と優希vs運営×2となった訳だが。

少人数だと、フィールドが だだっ広く感じるよ。

これ、どうすれば良いの。

サバゲーって、何度かやってるけど、ド忘れするんだよね。

感覚が まだ掴めてないの。

共に土山に駆けて隠れながら思う。

助けて! シューティンググラス(サングラス)の優希先生!

 

 

「離れるなよ。 敵の位置が分からない。 無線機もないからな」

 

「イエスマム」

 

 

土山の稜線の影から、周りを警戒する優希先生に言われちゃ仕方ない。

俺は女のケツに付き、背後を警戒。 自軍のスタート地点の黄色旗が見える。 それだけ。

サバゲーでは、黄色と赤で別れる事が多いと思う。 稀に違う色もあるが。

チーム戦を行う以上、味方識別として両腕に自軍カラーのテープないし、腕章のようなものを付けて周りに見えるようにする。

モ●ゾーやワザと見難くする意地悪をするプレイヤーもいるが、紳士ならば そんな事はしてはいけない。

気持ちはわかるが、ちゃんとマーカーは見えるようにしましょう。

 

 

「敵2、12時方向!」

 

「ファッ!?」

 

 

いきなり真正面に全員!

でも旗しか見えません!

違った! 優希から見て12時方向な!

慌てて180度。 優希の隣にならんで、稜線の影から向こうを伺う。

 

いた。

 

典型的な緑迷彩とプラスチック製の簡易フルフェスゴーグルで此方に銃口を向けているじゃないですか。

撃ってきた。 何発も土山に当たって土柱が無数に上がる。 無理。 逃げたい。

 

 

「敵の武装は、アサルトライフルM16スタンダード。 ここでレンタルしているものを使ってるな」

 

「なんで冷静なの? 死ぬの?」

 

「距離は30メートル程は空いている。 隠れていれば、そうは当たらない。 風や腕にもよるがな、敵の腕では大丈夫だ」

 

 

視線を此方に向けないで、相手に固定したまま話された。

それはそれで侮辱してないですかね優希さん。

取り敢えず、比較的安全なのは分かった。 問題は どうするかだ。

 

 

「優希はココから撃ち返すのか?」

 

「それでも良いが。 この距離では互いに弾の浪費だ……見ろ。 敵が移動を開始した。 二手に別れてくるぞ」

 

 

言われて見やる。 本当だ。

片方は、背後に下がった。 1人は見張りなのか居残って銃撃を浴びせてくる。

 

 

「恐らくココから見えないルートで回り込んでくるか、ハッタリか」

 

「運営だから、加減してるんじゃね?」

 

「その説もある。 だが、ここの運営は そこまで甘くない。 私という存在がいるのだからな」

 

 

そりゃ、えらい自信で。

もう全部優希先生で良いんじゃないかな。

俺は背後で休ませて貰おうかな。

 

 

「うん? 隼人、マガジンをいれても無いのか。 セーフティも解除されてない……マガジン、忘れたか?」

 

「あ、すまん。 持ってきたが挿し方が分からない」

 

「ふっ。 仕方ないな、教えてやる」

 

「含みがある気がするが……ともかく頼むよ」

 

 

またも優希に やってもらう。 これ、分からないの。 真っ直ぐ入らないし。

銃の弾込めは一緒でも、挿し方は異なる事がある。

優希が使う89式は、真っ直ぐに挿せるが俺のMCー51は……ああ、そうそう。

斜めにするようにして挿れる。 真っ直ぐだと入らないのだ。 下手すると挿し込み口を壊してしまう。 このヘタクソッ!

 

 

「よし。 セーフティは外した。 今はフルオートだ。 左側のセレクターで切り替える。 分かってるだろうが"S"の位置だと撃てないぞ」

 

「ありがとう……これも、89式と違うんだな?」

 

「ああ。 89式は日本の銃だしな。 セレクターから、アタレ銃とも。 アが安全……セーフティでタが単発。 レが連射。 3がバースト」

 

「ああ。 それでアタレ3って言ってたのか」

 

「それからセレクターが、他と違って右側に付いているのも特徴だ。 これは匍匐時の誤作動を「イチャついてるとこ、御免!!」しまったっ!」

 

 

いつの間に敵が回り込んで来ていた!

側面からの15メートル圏内と近距離。 くそっ、説明に夢中になり過ぎて気がつかなかった!

 

 

ズバババババババッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「隼人、庇ってくれてありがとう」

 

「いや……結局全滅したし」

 

「そうだな。 でも、その。 格好……良かったぞ?」

 

「お、おう」

 

 

サバゲーは続く。

付け焼き刃かも知れないが、何となく知識は得た気になった。

少し、サバゲーが楽しくなってきたかも知れない。

 




上手くサバゲーの魅力を伝えられない……(殴


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合間の日常

駄文。

日常回。 日常と言いつつ、ちょっと普通じゃない。


 

 

「おいコラ優希! 縦ラックは梯子じゃねえぞ!」

「敵の目から逃れる為です隊長」

「隊長じゃねえ職長だ! というか、お前は何と戦っているんだ!?」

 

 

あー、はい。

職場は こんな日常です。

共通しているのはヘルメットを被って、安全帯を巻いて工具を握る事。

だけど非現実を現実で行っているのは幼馴染の優希だ。

今はナニをしているかというと、ケーブルラックと呼ばれる、梯子状の……ケーブルを走らせるレールに登って怒られている。

本来は人の昇降用じゃないからね。

先輩は良くやってるのだけれど。

 

 

「おい優希コラァッ! 工具のバッテリー交換で、一々投げるなよ!」

「タクティカルリロード!」

 

 

今度はドスンッと工具用バッテリーをスラブ上に投げ転がして、カシャァンッと格好良く新品のバッテリーに交換する。

うん。 ダメだね。 バッテリー壊れたらどうするの。 高いんだよ、それら。

 

 

「優希ィッ! 釘打ち機を改造したな!? 直せよこれ!?」

「照準器を付けただけですがナニか?」

「嘘付けぇ!? 安全装置が外れっぱなしじゃねえか!」

「ちっ。 バレたか。 本来はゼロ距離で使う代物だからな」

「そういう問題じゃねえよ!」

 

 

今度は釘打ち機を改造して怒られてやんの。

照準器は消しゴムを四角くカットしたものを照門と照星に分けて釘打ち機に付けてある。

安全装置とは、本来は銃口を押し付ける事で引き金が引けるようになる……解除されるのだが、それを常に外れた状態にしてしまったようだ。

危ない。 不法改造良くない。

 

 

「隼人。 上等兵の皆が喧しい。 助けてくれ」

「全部お前が悪いんだろうがっ!?」

 

 

俺に話を振るんじゃない。 俺まで変な目で見られるだろうが。

あと、上等兵ってなに。 先輩方は そういう扱いなの?

 

 

「私は効率を考えているだけだ。 古参はいけない、昔からの勝手を そのまま流用したがる」

「信頼性が高いからだろ。 少なくとも お前のより」

 

 

バッテリーを投げたり、安全装置を外す方が勝手過ぎるわ。

そりゃ信頼性は低い。 素人目から見ても危険極まりないからな。

 

 

「はぁ。 こんな 事するなら、俺とは別の就職先にすれば良かったじゃないか」

「お前が心配だったんだ。 だから同じ"兵隊"になった」

「俺は お前が心配だよ」

 

 

そうは言ったが、成績も仕事も優希が遥かに上だ。

悔しいが、昔からそうなんだ。 残念な美人というヤツでもある。

 

 

「むぅ。 またも不意打ちは卑怯だ」

「ナニが不意打ちだ。 俺からしたら、不意打ちされてる方だ」

「そうか。 なら、これからも不意打ちさせてもらおうかな。 お前が根を上げるまで」

「勘弁してくれ」

 

 

職場にサバゲーを持ち込んでいる時点で、根を上げてるよ。

それを優希は分からないのか。 マジ勘弁事案である。

 

 

「おい只野ォ! 常野の馴染みだろオメー。 何とかしろよ!」

「無理ッス」

 

 

先輩方からも、そう言われる日々。

でも不思議とストレスは無い。

それは周りの先輩方が、何だかんだ言って俺と優希の笑顔を認めてくれているからだろうな。

 

 

「週末、またサバゲー行こうな!」

「ったく、仕方ねぇな。 付き合ってやるよ!」

 

 

こんな風にね。

 




続くか未定。


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朝の熱は陽と熱意と恥じらい

駄文更新。
こんな朝に、少し憧れが……ないか。


 

私はサバゲーが好きだ
 私はサバゲーが好きだ
    私はサバゲーが大好きだ

。

 

殲滅戦が好きだ


電撃戦が好きだ


打撃戦が好きだ


防衛戦が好きだ


包囲戦が好きだ


突破戦が好きだ


退却戦が好きだ


掃討戦が好きだ


撤退戦が好きだ

。

 

田舎で フィールドで
塹壕で バリケードで
市街地で 廃墟で
公園で 山で
泥中で湿原で

。

 

こんなサバゲーが大好きだ

。

戦列をならべた特攻隊の一斉突撃が雄叫びと共に敵陣に突っ込むのが好きだ
。 狙い撃ちにした敵兵のヒットコールなど心がおどる
。

 

機関銃兵士の操るミニガンのBB弾が敵陣を撃破するのが好きだ
 

遮蔽物から飛び出してきた敵兵を89式でなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった

。

銃口をそろえた機関銃士の防衛横隊が敵の戦列をなぎ倒すのが好きだ。

 

恐慌状態の新兵が物陰から何度も何度も様子見している様など感動すら覚える

。

ハッピートリガーなフルオート撃ちなどはもうたまらない
。

追い詰まれた敵兵達が隊長の振り下ろした手の平とともに特攻される様も最高だ。

 


哀れな抵抗者達が雑多な小火器で健気にも立ち上がってきたのを一方的な戦力で倒して行く時など絶頂すら覚える

。

 

敵の見事な戦略にハマってやられるが好きだ
。 必死に守るはずだったフラッグが取られ、下を向きながらセーフティゾーンにいく様はとてもとても悲しいものだ
。

敵の物量に押し潰されて殲滅されるのが好きだ
。

 


ハンドガンのみの敵兵に追いまわされ害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ

。

諸君 私はサバゲーを楽しく出来る様な人を望んでいる
諸君 私のようにサバゲーをやるサバゲーマー戦友諸君
君達は一体何を望んでいる?

更なるサバゲーを望むか?
楽しく出来る様なサバゲーを望むか?
残弾の限りを尽くし最前線の嵐の様な戦いを望むか?

 

 



『サバゲー! サバゲー!!』


 

 

  
よろしい ならばサバゲーだ

 

我々は満身の力をこめて今まさに引き金を引こうとする握り拳だ

だがこの金が掛かり、学生の間堪え続けてきた我々にただのサバゲーではもはや足りない!!

もっと銃を!!
一心不乱の大戦争を!!

私は人により嫌われ者 社会的に敗残兵に過ぎない

だが皆はサバゲーを楽しく出来る人だと私は信仰している

ならば彼らは彼らと私で楽しく出来る軍集団となる

サバゲーをやりたかった連中を朝早く叩き起こそう

ライフルをつかんで引きずり降ろし眼を開け、思い出させよう

連中にサバゲーを思い出させてやる

連中に我々の軍靴の音を思い出させてやる諸君 私はサバゲーが好きだ

諸君 私はサバゲー好きだ
諸君 私はサバゲーが大好きだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうだ! だから起きろ。 サバゲーしに行くぞ!」

 

「もう少し寝かせろよ……」

 

 

朝5時、自室での出来事である。

鍵? ウチの親が優希に渡してるんだよ。 迷惑千万。

 

 

「ダメだ。 今日は遠出するから早起きしなきゃいけない」

 

「お前のスケジュールに巻き込むな。 俺のスケジュールは"寝る"だ」

 

「約束したじゃないか」

 

 

うっ。 あの場の時か。

勢いで言ってしまったが、後悔先に立たず。

仕方ない。

付き合うか。

 

 

「わーった。 行けば良いんだろう行けば」

 

「その通り」

 

 

こうして起きるのは、通算何度目かな。

学生の頃から こんなだから数えていない。

幼稚園の頃からじゃないか?

それも ほぼ毎日。

うん。 迷惑が日常化してるよ。

 

 

「まあ、でも。 優希と一緒なら楽しいか」

 

「うっ。 また不意打ち」

 

 

こんな妙で、サバゲようとする朝。

彼女の赤らめた顔も何度も見てきたが、その様を見るのも実は心地良い。

 

さあ。 今日もサバイバル。 なんてな。

 




続くか未定


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撃ち方のひとつ

駄文更新。
撃ち方の話。 それとあるあるな感じ……かな?


 

明確に職種のようなモノがある訳じゃないが、サバゲーで多いのはアタッカーと呼ばれる役割の人達だ。

何をするかというと、前線に出てドンパチする歩兵。 以上。

 

後は……感じろ。 サバゲーは自由度が高いから、一概に「コレ」はないのだ。

逆に下手に「コレ」と決めると、凸砂ってアタッカーなん? とか、アンブッシュはどうなのとか、色々出てしまうので……。

 

 

「兎に角! 歩のない将棋は負け将棋。 我々は重要な役割だと心せよ」

 

「へーい」

 

 

と言うわけでサバゲー中だ。

場所はいつもの最前線。 市街地を模した木の板の裏側。

優希に連れられると、大抵は最前線だ。

勘弁して欲しい。 1番楽しいのかも知れないが、俺にはハードルが高いってばよ。

今日なんてピュンピュン弾が飛び交っていましてよ。

いつもより多めに撃たれております。 そして喰らえば痛い。 大目玉。

あっ。 目玉は守ってます。 ちゃんとゴーグルはしてますよ。

 

 

「今日は人が多い。 来て僥倖なり」

 

「ざけんな。 そのぶん撃たれて、ひゃっ!?」

 

 

BB弾が直ぐ隣の土に着弾、土柱を立てた。

思わず女みたいな声を出してしまったが、仕方ない。 仕方なくない?

 

 

「ふっ。 可愛い声も出せるんだな」

 

「言ってろ。 こっちも撃ち返せ!」

 

 

羞恥心を原動力に、MCー51を壁から出そうとして、

 

 

「いや待て。 そういや教えてなかったな」

 

「ナニを?」

 

「いいか。 身体を隠しても銃を遮蔽物から出していれば相手にバレる。 ちゃんと銃も隠せ」

 

 

あっ。 しまった。 銃身の先っちょを遮蔽物から出していたか。

これでは確かに位置がバレる。

また、全身ヒット制を多く採用されているフィールドは多い。 ココもそうだ。

全身ヒット制とは、身につけている衣服や帽子、アクセサリーや銃に弾が当たったらヒットというもの。

銃に当たったからセーフとか、帽子のツバだからセーフとか一切ない。

つまり、俺の行為は危険行為。 隠していない銃に被弾したらヒット扱いだった。

迂闊だった。 いやはや危ない。

 

 

「ああ、悪い」

 

「それから飛び出し方や壁の向こうを伺う時の動作だが」

 

「ナニか?」

 

「身体を先に飛び出させてから銃を構えるのでは遅過ぎる。 そういう時は銃を予め壁の裏で構えてから、身体を出すのが良い」

 

 

そういうと、優希は実践してくれた。

俺らが隠れる壁から少し距離を置く。 これは銃を構える為のスペース確保だな。

そうしたら、足を壁の裏に隠して、身体を斜めにするように壁の向こうへ飛び出す。

して、何発か撃つと素早く引っ込んできた。

刹那。 優希がいた空間に何発ものBB弾が通り抜ける。

成る程。 俺は頷いた。

足、軸を隠して素早く隠れられるようにしつつ、銃を構える時間を無くして飛び出す。

そうする事で攻守攻防に余計な時間を掛けずに済むという事か!

ううむ。 勉強になる。

 

 

「わかったか?」

 

「イエスマム」

 

「よろしい。 やってみろ」

 

 

は? いやいや死にたくないんで嫌ですよ優希先生。

 

 

「いや、もう分かったんで良いです」

 

「やらなきゃ意味ないぞ」

 

 

うっ。 確かに……。

折角教えて貰ったのに、やらないのも変だよな。

いやでもなぁ。 怖いんだけど。

 

 

「無理にとは言わない。 ただ」

 

「ただ?」

 

「後の世に生き残る事があったら伝えてくれ。 不器用に生きる事しか出来なかった女の生き様を……!」

 

「おっけ。 隼人、やりまーす」

 

 

頼む。 いつものサバゲるモードを見せてくれるな。 特に設定とかセリフ。

とにかく。 やろう。

俺は決心。 ええと、足を壁の裏に隠して……銃を予め構えて、飛び出す!

 

 

「うおおおお……イットー!?」

 

 

撃たれた。

痛いとヒットが混ざって「イットー」と言ってしまった。

今は伝わるだろうからセーフ!

だけど俺はアウト。 さらばだ優希。

先にセーフティゾーンに帰ってるぞ。

太もも……イテェ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イットー! ぷぷっ」

 

「笑うな優希ィ!?」

 

 

まぁ、こういう事もあるさ。

相手も同じようなやり方で攻めてくる。

後は……まあ、単に撃ち負けたって事だ。

因みに優希はアソコで粘って、2人も倒した。

おのれ、優希め……そのうち見てろ。 お前よりハイスコアを叩き出してやる。

……あっ。 日常を見ていると無理な気がしてきたわ……。

 




続くか未定。


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後方守備と"見えぬ味方"

駄文。
味方がやられて、生き残りが自分や数名だけ……絶望的だけど、ひょっとしたら こんな事も?


 

サバゲーの基本ルールは、二手に別れてのフラッグ戦と呼ばれるものだ。

フラッグとは旗の事。 場所によっては旗ではなく押しボタンだったりする。

行きつけのフィールドは、押しボタン式だ。

これらは大抵スタート地点に置かれる。

して、これを敵に取られたら負けという事だ。

逆に此方は相手のスタート地点にある旗(ボタン)をやれば良い。

その為殲滅する必要はないが、攻守両方が必要になってくる。

押していたのに、守りがガバガバで負けるというのは珍しくない。

故に、スタート地点からあまり動かず、こもって守る者も必要だ。

 

 

「最前線が怖いなら、共に陣地を守ろうか」

 

 

そう優希に言われて、安全であろう後方任務にホイホイ従事したのが運の尽きか。

次には味方が撃ち負けて、段々と赤の波が押し寄せて……気が付いたら囲まれていた。

濃い弾幕に晒されてます。 誰か助けて。

 

 

「おいいいいい!? 後方は安全じゃなかったのかよ!?」

 

 

周囲に無数の弾が着弾、土埃をあげまくっている。

もう怖い! 赤い津波(レッドチーム)が声を張り上げながらフルオートを浴びせてくるこの状況!

 

 

「誰も後方が安全だなんて言っていない。 前線の味方が全滅すれば、全ての敵が押し寄せてくる。 そうなれば、我々が最後の砦だ。 希望はないが」

 

「救いは無いんですか!?」

 

「無いな。 戦力差が酷過ぎる。 後で調整が入るだろうが、今は諦めろ」

 

 

そう言って、優希は89式を"レ"に合わせた。 弾倉も1度引き抜いて数回振り、中身をジャラジャラさせる。

次にプレートキャリアにある弾倉を確認。 やる気ですかお嬢さん?

 

 

「だが、1人くらい道連れにしたい───フルオートだ! 弾幕を張って1秒でも生き延びる!」

 

 

そう言うと、遮蔽物から出てはフルオート。

吶喊してきた敵を纏めて屠り、残りは少し怯み、立っているパレットの裏に隠れる。

おっ、これは守り切れるか?

と思ったら背後からゾロゾロと敵がやってくる。

ナニこの耐久。

私服と思われる敵も混ざっているから、俺と同じようなルーキーか。

でも絶望的なんですがそれは。

だって新兵だろうと銃の数は その分増えてる訳で。

心なしか弾幕も薄くなるどころか濃くなっていく。

もうヤダ、お兄さんセーフティに帰りたい。

 

 

「当たってないけど、ヒットコールして退場したいんだけど!?」

 

「許可出来ない。 敵前逃亡は銃殺される」

 

「どっちにしろ撃たれるんかい」

 

 

もうヤケだ。

優希に倣って俺も撃つ。

遮蔽物から銃だけ出して撃ち返そうとしたら、

 

 

「この戦場の規則で、ブラインドファイヤはダメだ」

 

 

優希に言われた。

 

 

「ブラインドファイヤ?」

 

「遮蔽物から銃身のみを出して撃つやり方だ。 根暗撃ち、ゲリラ撃ちという人もいるがな。 このやり方は味方を誤射したりゾンビ行為の原因になるから、禁止」

 

「そうなのか」

 

「怖いだろうが、勇気を持って"ちゃんと見て"撃つように」

 

「イエスマム」

 

 

仕方ない……真面目に撃つか。

そう思い、優希と同じように……前に教えて貰った撃ち方で、フルオートで撃ち返す。

すると制限時間に焦って吶喊してきた敵をひとり倒した!

お、おお……快感。

初めて倒したぞ!

なんだこの高揚感……達成感!

なんだかイけそうな気がする!

 

 

「ふっ。 トリガーハッピーか」

 

 

なんか横で言われたが、気にせず撃ち続ける。 敵は弾幕の所為で寄って来ない!

そうこうしている内に、敵陣地から『ビーッ!』と電子音。

なんだ?

それに答えるのはスタッフと優希。

 

 

「はーい! 黄色チームの勝利でーす!」

 

「へ? 勝ったの?」

 

「そのようだな」

 

 

そういうと、敵味方問わず銃の構えを解いていく面々。

マガジンを抜いて、セミオートで銃身に残った弾を抜いている者も。

だが敵から「えぇ?」とか「マジかよ」とか聞こえてきた。

 

 

「どうやら味方にステルスしたヤツがいたようだ」

 

「ステルス?」

 

「単騎か知らんがな。 隠れて敵の波をやり過ごしたようだ。 その後で自力で敵中突破、守備がいたなら交戦の末に勝ち、フラッグ……ボタンを押したのだ」

 

 

それは……何という●ネーク。

勇気あるなぁ。

隠れている間や突破する時の緊張を思うと、称賛したい。

 

 

「このような事もあるんだよ。 守っていて良かったろう?」

 

 

俺は頷いた。

希望とは、見えぬところにもある。

最後まで足掻く。

それが無駄じゃない事を知って……俺は何故か嬉しくなった。

 




続くか未定


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色んなスタイルなサバゲーマー モ●ゾーな英雄

駄文。
ステルスなプレイヤーとの会話。


 

 

「先程の英雄は……あの人だな」

 

 

試合が終わり、セーフティに戻ると優希が指差した。

失礼でしょ。 人に指をさすんじゃない。

 

 

「えーと。 小柄で 枯れたモ●ゾーの格好でボルトアクション式狙撃銃を持っている人か?」

 

「説明ありがとう。 そうだ。 声を掛けてみよう」

 

 

シナシナ モ●ゾーに近付く優希。

いや、コミュ力の差。

ようまあ、知らない人に声を掛けられるよな。

俺だったら無理だね。 俺も見習って───。

 

 

「狙撃兵よ。 先程は敵陣地を よくぞ突破した!」

 

 

前言撤回だ。

コイツのコミュ力は謎だわ。

見ろ。 モ●ゾーがキ●コロみたいに更に小さくなってるよ。

 

 

「あー、すいません。 ウチの連れは変なヤツでして」

 

「変とは何だ。 私は いつも通りだ」

 

「その いつも通り が変なんだよ!? そろそろ直してくれないかね!?」

 

「毎日が戦場だ。 油断してはならない」

 

「もう良いッス」

 

 

治せたら、とっくに治ってるよな うん。

取り敢えず席に優希を連れて行こうとしたら、向こうが声を掛けてきた。

 

 

「あ、あの……ありがとうございます」

 

 

あれ。 女の子だった系?

ごにょごにょと自信無さげな声が可愛らしいんだけど、ギリースーツの所為で分からないな。

いや、今は関係ない。 男だろうと女だろうと仲間に変わりない。 そして英雄である。

 

 

「何処かに隠れていた系ですか?」

 

「えっと……はい。 敵陣の中で隠れていました」

 

 

そう言って敵陣だったエリアを指差す。

一見、隠れられそうな場所はないが、

 

 

「なるほど。 枯草の中にいたのか」

 

 

優希が先に理解した。

ああ、成る程。

キッコ(仮称)のギリーと同じ色をしている枯草の山がある。

その中に隠れて やり過ごしたか。

 

 

「でも、あそこは開始早々に敵陣だったはずだろ。 どうやって忍んだ?」

 

「さ、最初だけ押してたんです。 その時に忍びました」

 

 

そうなのか。

勇敢だな。 どちらにせよ最前線にいた訳で。

後方にいて申し訳ない。

 

 

「で、でも……敵が横、死角に……隠れていて。 無線の声が微かに聞こえたと思ったら、味方が全滅してしまって」

 

「ふむ。 敵はワザと自軍陣地に引き込ませたな」

 

 

ここで解説の優希先生。

お任せします。 その辺、俺は知らないんで。

 

 

「無線持ちがいたんだ。 そして味方と連帯していたようだな」

 

「えーと?」

 

「つまり、敵の1人か何人かが最前線で隠れていた。 そこに黄色がラインを上げてきて、通り過ぎるか横に来るのを待つ。 黄色に"ラインまで安全"と思わせるんだ」

 

「た、たぶん その通りかと」

 

 

キッコが肯定。

見ていると、ツリーがガサガサ動いているように見えてシュール。

 

 

「そして……黄色ラインと同列、或いは内側に潜んでいた敵が前線からの無線指示のもと動いて……無防備な横腹を突かれて全滅した訳だ。 今日の敵は手強いな」

 

「は、はい。 私も……全滅した時は もう駄目かと思いました」

 

「だが今度は敵が"ラインまで安全"と油断したな。 お陰で勝てた」

 

「敵が私の背後をどんどん進んでいって……フラッグが心配でしたが隙を見て、前進しました。 守備がいなかったので、そのまま取れた形です」

 

「良くやった!」

 

 

優希がキッコを褒める。

俺も褒めておこう。

抵抗した甲斐があったというもの。

 

 

「ありがとうございます。 フラッグの前で悪足掻きした甲斐がありました」

 

「あっ……守備をしていたんですね……そ、その。 何人生き延びていましたか?」

 

「俺とコイツだけですね」

 

「そうだな。 私入れて、たった2人だ」

 

「ほ、本当ですか! 凄いですね……此方こそ、時間を稼いでくれてありがとうございます」

 

 

ツリーがペコリとお辞儀した。 折れるんじゃないかと思った。

いや、冗談だけど。

 

 

「あの数を相手に……本当に凄いのは守備の方かと」

 

「いやいや。 フラッグを取ってくれた方が凄いですよ」

 

 

えへへ、とあざとくツリーが くねる。

誰得だよコレ。

 

 

「むっ。 私が活躍しても、褒めてくれないというのに」

 

「うん? 何か言った?」

 

「何でもない! そろそろ戻って弾込めるぞ! 来い!」

 

「うわっ、ちょ! 引っ張るなよ」

 

 

何故か不機嫌になる優希先生。

何かカンに触る事を言いましたかね!?

 

 

「ふふ……面白い人。 あっ……名前……聞いておけば良かったな」

 

 

ツリーも何かごにょごにょ言っていたが、距離が空き過ぎて聞こえなかった。

おぅ……サバゲーは楽しくやるものだよ。

 

 

「先生、仲良く楽しもうよ、な?」

 

「……次から」

 

「へ?」

 

「褒めろ。 倒す毎に頭を撫でるのも良い」

 

「ナニいってん?」

 

「褒めなきゃ銃殺刑だ」

 

「分かったから、セーフティで銃口向けないでくれよ!?」

 

 

その後。 スタッフに見つかり怒られました。

ルールは守ろう。 そして、声掛け大事。

 




続くか未定。


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グレネードと自爆

少しだけグレネードと自爆した話。
説明不足かも。


 

サバゲーは、基本は銃によって決着をつける。

逆に言えば、それ以外は認められない。

例えばナイフアタック(模造刀やゴムナイフ等)とかホールドアップ(敵の背中に銃口を突き付けて降参させる等)は、トラブル防止の為に禁止にしている所が多い。

どんなに敵が目の前にいようとも、降参を要求してはならない。

斬り捨てゴメンも禁止。

後で「なんだテメェ」とか「直ぐに振り返ったからセーフ」とかなって、喧嘩になるかも知れないからね。

基本は撃つ。 撃って撃たれてがサバゲーだ。

 

だが例外としてトラップやグレネード有りの事もある。

俺や優希のいるフィールドでは有りだ。

これは自動か有線のリモコン、接触や時間等で起爆する、BB弾をばら撒く装備品である。

 

だから銃が拳銃のみ、地雷ケースやグレネードを腰に着けている敵を見た時。

もっと警戒すれば良かったと後悔するのであった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「隠れていれば銃による弾は当たらない」

 

 

と、死亡フラグを立てるは市街地エリアの、室内(天井は無いが)に籠る俺。

入り口はひとつしかなく、俺は常にそちらへ銃口を向けている。

ウッカリ敵が入って来ようものならフルオートを浴びせちゃう。

やべぇ。 コレ、良い作戦じゃない?

優希は先に倒されてしまって、孤立した俺は こうして籠る事にした。

だって撃たれるの怖いし痛いし。

待ち体勢も緊張が酷いが、何とかなりそうだ。

刹那。

 

 

「うん?」

 

 

入口から缶ジュースのようなモノが放り込まれてきた。

それが何か分からなかったから、ルール違反な事をしていると思う事2秒ほど。

それは起きた。

 

 

プシュウゥッ!

 

 

「うわっ!?」

 

 

ガスが抜ける音と共に、缶はクルリと回転。

空いている小さな穴から多くのBB弾を撒き散らした!

その何発かは俺にぺしぺし当たる。

 

へ? コレ……ヒット?

 

 

「ヒット」

 

 

怪しい時は素直に降参。

これもまた、サバゲーだ。

 

 

 

 

 

「それはグレネードだ。 トルネードタイプだな。 時限式と思われる」

 

 

して、セーフティエリアへ退却。

そして解説の優希先生。

トルネード? ああ、クルクル回るからか。

 

 

「グレネード。 存在は知っていたけど、喰らったのは初めてだ」

 

「素直にヒットコールした お前は偉いぞ」

 

「どうも」

 

「さて。 説明に戻るが……サバゲー用グレネードにも色やダミー含めて多種多様だ。 時限式もあれば衝撃、接触式もある。 使用する際は安全の為に転がして使用する」

 

「上投げは、当たったら痛そうだもんな」

 

「ああ。 結構硬い。 だから下投げからの転がしが一般的だ。 衝撃式などは難しいが。 用途としては隼人みたいに、室内に籠る相手や壁向こうに隠れる敵に使用される事が多い。 閉所での使用が効果的だからな」

 

 

そこまで言うと、優希は緑色の缶を渡してくる。

あいや。 グレネードだな。

安全ピン付いてるし。

 

 

「良かったら使ってみてくれ」

 

「持ってたのね」

 

「まあな。 だが今のところ使い所が無くてな。 あっても使う前に死んでしまう。 だから託そう」

 

「自信ないんだけど」

 

「私もだ。 だがやってみなくては始まらない」

 

 

うーん。 そこまで言うなら。

俺は優希からグレネードを受け取った。

何となくな重さがある。

コレも投げつけられたら痛いだろうな。

慌てても下投げだけは厳守しよう。

 

 

「ソレはスプリングで弾をばら撒くもので、安全ピン抜いてレバーに衝撃が加わると起爆する」

 

「分かったよ」

 

 

取り敢えず、次のゲームで使えそうだったら使うか。

俺は頷く。 して、次のゲームに持ち込むのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、その時が直ぐに来た!

味方が突入しようとしている建物だ。

中に敵が篭っていて、手を焼いている。

ここでグレネードの出番という訳だ!

 

 

「グレネード!」

 

 

俺は格好付けて叫びつつ安全ピンを抜いた!

して、華麗に入口の中目掛けてアンダースローで……。

壁に当ててしまい、自分の所に戻ってきた!

 

 

「あっ」

 

 

刹那。

 

 

足下でパーンッ!

 

 

 

 

「…………味方をも巻き込んでしまった。 ホント、罪悪感パネェ」

 

「隼人。 皆笑って許してくれたから良いではないか。 チームも勝った。 サバゲーは楽しむものだよ。 ほら、笑え」

 

「ハハハ……」

 

 

フレンドリーファイヤ……撃ってはないが。

罪悪感に悩まされるとは。

コレもまた、サバゲーか。

 




ストーリーを組まないと……などと考えつつ、更新未定。


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凸砂見ゆ。

短め。見ただけな回。
得物で不利有利はあるけれど、サバゲーはルールの中で楽しめれば良いなって。
説明不足や盛り上がりに欠けるかも。


突撃。 硬直状態の前線を上げるキッカケにもなる、脳筋そうで重要な攻撃。

やるのはアタッカーだ。

ハンドガンのみだったり、アサルトライフル持ちが勇気を出して突撃を行う。

この時に限らず、有利な銃は弾数が多く自動式が良い。

突撃しつつ咄嗟に弾をばら撒けるから牽制にもなるし、マグレ当たりもあるかも知れない。

逆に不利なのはエアコッキング……ボルトアクション式やポンプアクションか。

次弾を撃つのに時間を要するからだ。

やるとしたら、初弾で当てるつもりでないといけないだろう。

いや。 例え全弾当てられるとしても、敵陣に切り込むワケで。

2人3人と固まっていて、此方に気付いているなら……相打ち覚悟。

突撃自体リスクが高いが、加えてコレらのハンデも考えると……やはり不利かも知れない。

否定はしない。 サバゲーは好きな得物で戦い楽しむものだ。

人がどうこう思おうが、ルールの範疇で楽しんでいるならば良いのだ。

そう。 スナイパーが突撃している光景もまた、間違いではないのだ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何かボルトアクション式の狙撃銃を持ってる味方が、突撃してったんだけど!?」

 

「凸砂だな」

 

「とつ……すな?」

 

「突撃スナイパーの略。 後方から狙撃する役目のスナイパーは、敵陣に そう突っ込まない。 銃身は長いのが多いし、取り回しが悪い。 しかも自動小銃持ちの敵だらけの中、単発式。 圧倒的に不利だ」

 

「じゃあ、なんで突撃したの?」

 

「それは"楽しい"からだろう」

 

 

平然と言う優希。

前を見ているから、釣られて前を見る。

先程のスナイパーがいた。

雄叫びを上げながら、撃ってはボルトを素早く引き、即撃っては素早く引くを繰り返している。

なんと走り回りながら不安定な姿勢で、3人は屠った。

何気に強いですね……。

しかし、それも長くはない。

雄叫びと味方のヒットコールで気付いた敵が、凸砂を囲い込むようにして撃ちまくった。

もれなく凸砂は四方八方からフルオートシャワーを浴びせられる。

ああ……とうとうヒットコールをした。

だが善戦していたな。 凄い。

 

 

「実力と運もある」

 

 

優希は、そう言って立ち上がる。

 

 

「どこ行くの?」

 

「我々も突撃だ。 今なら敵が混乱しているからな、ついて来い!」

 

 

そう言って駆け出す優希。

いやぁ参ったな。

撃たれるの怖いんだけども。

でも優希を置いてけないからな、仕方ない。

 

 

「あいよ」

 

 

返事をして後を追う。

優希の背後姿は、生き生きとしていた。

 

俺はコレらの光景を見て思う。

サバゲーは楽しむものだ。

効率とか勝利とか度外視して、楽しまなきゃ損なのだと。

 

あっ、痛っ!?

 

 

「ヒットー!?」

 

 

1発も撃たずにセーフティに戻るのは悲しいが。

くそっ。 無駄弾で良いから適当に撃っとけば良かった……!

 




続くか未定。


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コスプレ

見かけたコスプレイヤーについて、少しだけの話。
最後は個人の自由。 ルールの中で楽しめれば良し!


 

サバゲーでの服装は、長袖長ズボンで厚いものが推奨。

それは走り回るのもあるし、被弾時の痛みを軽減する為。

でも、あくまで推奨だ。

自己責任なら良いとされるフィールドでは、結構自由。

迷彩服である必要はない。

だから私服や作業着でプレイしていても良いし、それこそコスプレしていても良いのである……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コスプレイヤーがサバゲーやってるんだけど」

 

 

目の前には30代の小太り男(敵)。

魔法少女の姿です。

手には現代ライフル、周囲は米軍兵士というミスマッチな情景が広がっている。

アレか。

童貞を貫いたと言いたいのか。

俺もなぁ、もう少しで着ないといけないのかなって そんなわけあるかい。

 

 

「ルール違反じゃない。 "楽しい"なら良いと思うぞ」

 

「そういうもの?」

 

「そういうものだ」

 

 

まあ……他人の趣味を否定はしない。

寧ろ肯定するべきか。

どんな趣味であれ、素敵な事に違いはない。

誰かが認めて、素敵だと言ってあげる事が出来たら どんなに良いだろう。

 

 

「ううむ」

 

「隼人は苦手か?」

 

「いや……まあ、少し衝撃だった」

 

「気持ちは分かる。 私も始めてミニガンを見た時は衝撃だった」

 

「みにがん? 小さいのか?」

 

「いやデカい。 車にあるようなバッテリーを使う程だ」

 

「何それ怖い」

 

「それと比べたら可愛いじゃないか」

 

「可愛いのか」

 

 

優希の基準が分からないが可愛いらしい。

そんな可愛い魔法少女(オッサン)は、スカートをフリフリさせながら進軍してきた。

これは……撃って良いのか?

 

 

「撃て。 撃たなきゃやられる」

 

 

そう言って優希先生、容赦ないフルオート。

魔法少女を蜂の巣にする勢いで撃ちまくると、相手は普通にヒットコール。

勝っちゃったけど良いのかね。

絶望しない?

絶望して魔女化しない?

 

 

「相手は普通に覚悟の上だ。 大丈夫だろう、ほら。 笑って退場していくぞ」

 

 

なら平気そうですね。

サバゲーマー同士の亀裂とか見たくないからな。

悲しい事は ない方が良い。

何事にもな。

 

 

「迷惑なのは良くないが、こういった事は私は容認する。 隼人。 人とは慣れるものだ、いずれ気にならなくなるさ」

 

「そうだな。 馴染みには慣れないがな」

 

「ふっ。 褒め言葉として受けておく」

 

 

褒めてないです。

まあ、笑顔になったから良いかな。

 

 

「隼人もコスプレするか?」

 

「遠慮します」

 

 

でも好みを押し付けるのは良くないぞ、優希先生。

いや……サバゲーは好きだ。

そんな馴染みの事も……俺は きっと、好きなんだ。

 

 

「まあ、迷彩服も ある意味コスプレだと思うがな」

 

「うん? ああ、確かに。 凝ったものは特に そういえるかも」

 

「その意味では、見た目の差異のみ。 その意味でも差別は良くないな」

 

「ああ」

 

 

サバゲーは楽しむもの。

当然、ルールの中での話だけど。

格好も銃の不利有利も無い。

最後は個人の好みだ。

楽しいのが、1番だって事だ。

 




更新未定。


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戦闘へ。 馴染みを争う

駄文。
敵? の登場。


 

それは突然だった。

黄色チームが不利だと理解した運営が、赤チームから何人か移動願いを出したのが始まりだ。

 

 

「やぁ。 美人の お姉さん」

 

 

整った黒髪に、スーツ姿。

そしてイケメンときた。

●●7のつもりだろうか。

そんな気障な野郎が優希に声を掛けてきたのだ。

これはアレだな。

今までの経験からしてナンパの類だ。

サバゲー会場でも、とうとう声を掛けられたかと、俺は肩を上下に動かして見せる。

 

 

「モテるな、優希は」

 

「敵からの注目を浴びるのは好まないが。 集中砲火を喰らう」

 

「大丈夫ですよ。 僕が人数調整で黄色チームになりましたから」

 

 

ナニが大丈夫なんですかね。

余計に目立つだろう、スーツ野郎がいたら。

俺は内心イライラしつつ、だけど挨拶はしておく。

サバゲーは紳士の遊戯。

挨拶をせずしては無礼であろうと。

 

 

「では、優希を宜しくお願いします」

 

「ふむ。 優希ちゃんというのかい。 良い名だね」

 

「おい隼人」

 

「隼人君か。 宜しく」

 

 

互いに名前をバラしてしまった。

いや、本当迂闊だった。

自然と口に出てしまったが、次からは気を付けよう、うん。

 

 

「そういう事もありますよ。 でも、優希ちゃんは僕が守りますから。 隼人君は安心して下さい」

 

 

何か意図があるように感じる、含みのある言い方が鼻につく。

ナニが隼人君は安心して下さい、だ。

そりゃ毎度守れてない気がするが、サバゲー自体は互いに楽しんでいるワケだし……。

 

 

「安心したよ。 アンタが どれくらい強いのか知らんがな」

 

「おい隼人、やめろ」

 

 

へ? ナニかね優希。

自信満々に俺を"はねる"ような言い方をしてきたんだから、これくらい何て事はないだろう。

それに味方になったんだろ。

多少砕けても良いじゃん。

 

 

「ああ。 任せて欲しい。 ところで君は優希ちゃんと仲好さそうだけど、どういう関係で?」

 

「そこまで切り込みますか」

 

「アタッカーですから」

 

 

いやアタッカー関係ないやん。

それとも、リアルアタッカーかい。

女に対して。

 

 

「隼人。 これはサバゲーだ、戦争じゃないんだぞ。 喧嘩は」

 

「優希ちゃん、喧嘩はしてないですよ。 ただ……そう。 挨拶をしているだけです」

 

 

結構な挨拶だな、軟派野郎。

優希は尻軽じゃないが残念美人だ。

だけど俺の馴染みだ。

ホイホイ知らない、会ったばかりの野郎に渡せるかよ。

そりゃサバゲーは素人だ。

だけど、それだけで判断するものではない。

 

 

「今回は"味方"として……どうぞ、宜しく」

 

 

そう笑顔で言ってくるスーツ野郎。

負けたくない。

例え味方でも。

 

そんな男の醜い嫉妬。

それを抱えて、俺はフィールドに再入場する。

 

優希に不安な表情をさせている事に気が付きもしないで。

 




更新未定。


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嫉妬と寝返り

駄文更新。 戦闘描写を書ける自信がない……。
サバゲーやってると、負の感情もあるかも……色々と。


 

大切な幼馴染を守る。

そんな大それたものではない。

いや、あるか。

取り敢えず味方であるイケメンスーツ野郎に勝つ為には、優希に認めて貰わねばならない。

見た感じ、技量で俺は負けている。

だってさ、この野郎はハンドガン(種類は知らん)1丁のみでライフル群相手に無双しているんだぜ?

 

 

「ヒットー!」

 

「これで6人目だね」

 

 

15メートル以上離れの片手撃ちで全弾命中。

俺、未だノーキル。

無理。 俺ちゃん勝てない。

何ですかそのスキル。

主人公補正でもあるんでしょーかね。

NTR系主人公。 嫌過ぎる。

ソレを断じて認めるわけにはいかないから、俺も頑張る。

付き合いは俺の方が長いんだ。

そう考えると、少し心に余裕が───。

 

 

「凄いんだな君は」

 

「いえいえ。 優希ちゃん程では」

 

「なら、この後シューティングレンジにでも」

 

「お連れ様も?」

 

「ふたり で話そう。 隼人はシューティング苦手だからな」

 

 

馬鹿な、ハブられた……だと!?

おのれ、イチャつきおって。

 

 

「苦手? 得意じゃないだけだしぃ? ホップとか難しいと思うだけだしぃ?」

 

「それ、苦手というのでは?」

 

「普通って言って欲しいなぁ」

 

 

言い返しつつ、フルオートで弾をばら撒く。

敵には当たらなかったけれど、周辺の遮蔽物にビシバシと当たる。

それで脅して敵を引っ込ませる事には成功した。

でも、その繰り返しで進展がない。

 

 

「うんうん。 引っ込ませるのが上手いね」

 

「引っ込ませるのは、な」

 

 

スーツ野郎に言われてムスッとした。 誰得。

 

 

「引っ込ませるのも重要ですよ。 ほら、隼人君の お陰で味方が前進してます」

 

 

そう言って、稜線の影から様子を伺うスーツ。

釣られて見やれば、確かに。

味方が俺の弾幕で引っ込んだ隙を突いて前進していた。

 

 

「これも立派な戦果です。 当てるだけが全てではないのですよ」

 

「むぅ」

 

 

敵に褒められてる感じで、変な気分。

このスーツ、悪いヤツじゃないのかも。

とか思った刹那。

遠方より弾が1発飛んできて……額に当たってしまった。

 

 

「ヒットー!?」

 

 

痛い。 なんというHS。

隣で、そんな俺をクスクスと笑う優希とスーツ野郎。

それが1枚絵として美しく映えている。

なんだか俺の不幸を踏み台にして、仲良くしているカップルみたいに見えて……俺はイラッときた。

 

たががゲーム。 されどゲーム。

やはりコイツは敵……!

 

男の嫉妬ほど醜いものは無いかも知れない。

だがしかし、俺はコイツを倒したいと思ってしまうのであった……。

 

 

「優希」

 

「死人に口なし。 ヒットした人は情報を喋っちゃダメだぞ」

 

「いや、そうじゃない。 ただ」

 

「うん?」

 

「俺、次は赤に行けたら行く」

 

「寝返るのか」

 

「寝取られるよりマシ」

 

「ナニを言ってるんだ」

 

 

俺はスタッフに掛け合い、敵……赤に行けたら行く事にした。

せめて、スーツは撃ち倒したい。

そんな感じで。

 




更新未定。


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他力本願と やっと気付いた想い。

駄文更新。 上手く書けない……。
一応の終わりへ。


 

赤チームに移籍した頃は夕方。

夕陽に染まるフィールドは美しく、儚い。

ゲームをここまで続けていると、みんな体力が無くなってスタートダッシュも遅くなる。

銃口も思っていた程上がってなくて、地面に撃っているなんて しばしば だ。

俺も、その段階まで落ちているのだが……スーツ野郎を倒すまで止まれない。

して、やられるワケにはいかない。

幸い赤チームにも優秀なゲーマーが多く、米軍兵風のチームが生き延びて押していく。

俺は随伴。

あわよくば、このままスーツを倒してくれるとありがたい。

などと楽観していた時期が俺にもありました。

 

 

「くっ! スーツが邪魔だな!」

 

 

そう。 6人の米軍兵風グループは、当のスーツ野郎に手をこまねいていたのだ。

くっ。 さっさと倒してくれれば良いものを。

そうは問屋がおろさないってか。

先程から米軍兵が少し顔を覗き込もうものなら、速射される。

米軍兵側も分かっているらしく、直ぐに顔を引っ込ませて回避。

その隙に別の仲間がバースト射撃。

3発は、ほぼスーツの頭が"あった空間"へと吸い込まれては消えていく。

 

 

「ヤツめ。 片手撃ちの速射なのに、なんていうグルーピングだ」

 

「顔を出すタイミングは単調にならないように気を付けろ。 予測射撃されるぞ」

 

 

とか言いつつも、兵士の皆さんも似たような事をしているんだよね。

スーツの隠れ場所は同じだから、予め銃口を向けつつ、"顔を出す前に撃っている"。

距離が空いているので、見えてから撃ってはBB弾を肉眼で確認、回避されてしまうからだ。

サバゲーでは珍しい話ではない。

弾は見える時は見えるのだ。

その為、顔を出すと思われるタイミングを狙って発砲している。

だがスーツ野郎も馬鹿ではない。

単調な、一定間隔ではない、不規則な動きで攻撃してくる。

それも兵士のように銃口を予め向けているワケでもなし、一瞬だけ銃口を出して撃ってくる。

それなのに"確実に当たる"ような弾道を描いて飛んで来るから恐ろしい。

なんという主人公補正。

何とかなりませんかね?

 

 

『こちら側面に潜伏中。 状況どうか?』

 

 

ここで無線音。

側面にいる味方からだ。

黄色チームは、これにより殆どを撃滅されている。

先程も それで撃滅されていたのに、懲りずに"また"やられてしまったらしい。

赤に寝返っている身としては、ありがたい話なのだけれど。

兵士のひとり……リーダー格が無線機を取ると、冷静な声で応答する。

 

 

「良くない。 スーツ野郎が陣取っていてな、中々の手慣れだ。 進めない」

 

「了解。 此方で対応する。 このまま側面から進軍、脇腹を突く」

 

「頼む。 よし、それまで囮になるぞ」

 

 

そう言うと、フルオートでスーツ野郎の隠れているだろう山に撃ちまくる。

砂埃が舞に舞、局地的砂嵐を巻き起こす。

俺も黙りっぱなしはアレなので、一緒に撃ってやる。

敵が見えてりゃ怖いが、見えなきゃ撃てる。

それに多勢に無勢。

俺は強そうな方に付く。

ナニもおかしくないでしょ?

して、スーツを倒して姫を救うんだよ。

 

 

「ヒットー!」

 

 

よし。 側面を突いたヤツの声が響いた。

これで勝った。 サバゲる馴染みを救った完!

うん?

あれ、ダメだよね。

無線持ちの声って事は、味方がやられたんだよね。

 

 

「応答しろ……ダメか」

 

「ダメみたいですね」

 

 

味方が喰われた……!

おのれ悪のスーツ。

そうまでして馴染みを渡したくないかそうなのか。

こうなれば俺が吶喊して奪還しなければならないな。

 

 

「俺が行きます! カバー!」

 

 

遮蔽物から飛び出して突っ込む自殺行為をする俺。

例え刺し違えてもスーツは許さない。

敵討ちじゃ!

して、馴染みに良いところを見せたいというのもある。

俺は走る。

今なら、スーツは側面の対応からの切り替えで隙があるハズ。

イける……!

俺は勇猛果敢にも山を越えた。

スーツが驚いて……銃口を向けてきた。

だが俺の方が早い!

 

して、側面から飛んで来た弾には……気がつかなかった。

 

 

「貰っ……痛っ!?」

 

 

ビジバシバシバシバシッ!

 

連続でこめかみ や横腹を殴られたような痛みに襲われた。

 

 

「ヒットだよくそッ」

 

 

思わず悪態をつきながら犯人を見やる。

 

冷酷な目を向けた幼馴染だった。

優希……お前も敵だったか……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セーフティーゾーンから、シューティングレンジの方を ぼんやりと見やる。

そこではイチャつくスーツと馴染みの姿が。

距離が近い。

でも、もうイラッと来ない。

諦観しているのだ。

ああ、勝ったら俺がスーツの位置に立っていたのかな……と。

 

 

「……あああ」

 

 

ズーンと顔を下にしつつ、結果を脳内で復唱。

スーツと優希は最後まで生き延びた。

そしてチームは負けた。

かのキッコ……モ●ゾースナイパーが"また"敵中突破し、フラッグを取った為である。

赤チームも懲りない……いや、俺もか。

へへッ、俺みたいな嫉妬しちゃう男なんかよりイケメン君の方が……美人の優希も良いもんね、へへッ。

 

 

「隼人」

 

 

とか落ち込んでいたら、声を掛けられた。

見上げれば優希。

いつの間に来たの?

 

 

「何を落ち込んでいる」

 

「優希に撃たれたから?」

 

「敵なんだから、撃つだろう」

 

「そうじゃなくて……いや。 何でもない」

 

「?」

 

 

首を傾げられた。

そうだよな。

優希には分からないよな、この想い。

 

 

「スーツの人と遊んでなよ。 俺とより楽しいだろう」

 

「いや、彼は もう帰るらしいからな」

 

 

へ?

夜まで一緒にいて、チョメチョメする話じゃないの?

 

 

「隼人。 ナニを勘違いしているか知らないが、わ、私は……私の相棒は隼人だ。 何度も言わせるな」

 

 

…………おぅ?

その言葉と真意を考えて理解して、飲み込むのに時間が掛かって……ようやく。

 

 

「お、おぅ!?」

 

 

赤くなって、ようやく返事をした。

この先も きっと、馴染みとサバゲるんだろうなと感じつつ、な。

 



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