想いだけは伝えたくて (根王)
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叶わなかった恋。でも…
ただ願わくは…文章力が欲しかったですね。時間が無いし平日は忙しいし後、ちょっと切なくて書きながら涙目になりそうでした。失恋は切ないですが…でも前に進む為にも乗り越えないといけないと思います。
14巻読みましたが学の無い自分なのでガバガバでしたら本当にすみません
アタシは気付いた。比企谷が雪ノ下が付き合っている事を。プロフの時に手伝いで…ふと比企谷を追いかけたら雪ノ下からのあの言葉…それが頭の中に響いた。エコーが広がるような…二人に見つからないように急いでその場を後にした。
出会いは確か屋上であいつの進路の紙を取った時で下着見られたんだよね…それに二回も。その次が親の負担と大志の塾代を軽くするために歳を盛ってバーでバイトしてた…精神的にも体力的にもキツい時にあいつに助けられた。スカラシップのお陰で金銭的な問題は解決できたし何よりも家族に迷惑を掛けた…よくよく考えれば親に相談すれば早い話だったかもしれない。
そして、夏休みにお礼を言って…文化祭の時の…ああもう!思い出すだけで恥ずかしい///その後、修学旅行やクリスマス、バレンタインで会えたけど…でも伝えられなかった。その思いはアタシの胸をもやもやさせていった…
それから三学期あまり会わなくなって…あいつが雪ノ下と付き合い一緒にいる姿を見ると後悔と嫉妬が心を縛り付ける。その時自分がどれだけ醜い女なのか…アタシ自身、嫌になる。こんなに重い女なのかと。本当は祝う言葉でも掛けたいけどその言葉を口から出すことができない
こんな感情初めてなのに恋も嫉妬も…いつまで縛り付けるのだろう?この先ずっと?
アタシは意気地無しだ…好きの一言も言えず伝えたいのに伝えられない…暫くして考え込む時間が増えた。
ある日、戸塚に呼び出された。進級し最後の春…ひょんなことから戸塚とよくいるようになっていた。考え込むとしきりに顔を覗かせては心配してくれる。
「川崎さん…八幡の事好きだったよね?」
開口一番に聞きたくない言葉だった…い、意外と容赦ないねアンタ…
「な、何言ってるんだい!?あ、あいつは雪ノ下と…そう雪ノ下と…付き合ってるじゃん」
必死に言い逃れようとするけど急な問いかけに対応しきれなかった…お願いもう辞めて…
「確かにね、でも川崎さん胸の中…苦しいんじゃないかな?」
「でも…いいのかな?だってあいつはもう…」
アタシは膝を抱え座り込んだ。お願い…お願い戸塚…それ以上言われると…苦しくなる。伝えられなかった思い、叶わなかった恋…今も苦しんでるから…でも戸塚は止まらない
「大丈夫。今の八幡なら聞いてくれるよ…確かに八幡は雪ノ下さんと付き合ってるけど…」
「想い伝えたい事を伝えよ?これは川崎さんの為だと思うから…」
この言葉がアタシを立ち上がらせたかもしれない。そうだ…好きだった事を伝えよう。もう叶わない…けど伝えるだけなら
「う、うん…本当はあいつの事…好き…けど…伝え…伝えられなかった!…うぅ」ポロポロ
「川崎さん僕が付いてるよ…八幡に伝えよ?伝えるだけ伝えて…楽になろ?」ナデナデ
「うん!…うん!…アタシ…伝えるよ…比企谷の事好きだったって…!」
その日目一杯泣いた。これでもかという程…戸塚はずっとアタシに小さな胸を貸してくれた。でも、アタシには大きくて暖かい温もりを感じ、それが心に安堵と勇気をもたらしてくれた。
後日、由比ヶ浜に呼ばれた。何やら話があるって…
「やっはろー川崎さん」
「由比ヶ浜…何か用?」
「彩ちゃんから聞いたよ…好きだって」
「うん…やっぱりね…アンタはどう思ったの?あいつが雪ノ下と付き合って」
「最初はね…でもね」
それから聞いた。あいつが付き合ってからも同じ日常を過ごしているという。今無き奉仕部だった頃に…それを笑って話せる由比ヶ浜を羨ましく思い…そして、凄いと思った。
数日後…アタシは比企谷を屋上に呼んだ。これが最初で最後のあいつへの告白であり、そして初恋の終わり。それも今日でこの空間で終わる。心臓は高ぶるでも戸塚と由比ヶ浜から貰った勇気…それが決断へと導いてくれた。
「川崎すまない…分かってると思うが俺は雪ノ下とな」
「うん、知ってる…でも終わりにしたいからアタシも…」
比企谷はそうかと呟いて頭を掻いていた。その表情には申し訳なさそうに…違うよ比企谷、アタシはね…
「アタシも比企谷の事好きだった…好き…だった…」ポロポロ
「ごめん…比企谷…!」ポロポロ
何故か謝る事しかできない。自分が惨めに思ってしまう…けど比企谷はそんなアタシを嘲笑する事なく真剣な眼差しで…
「文化祭の時、悪かったな…俺もお前の事…良い奴だって思ってた」
「比企谷…?」
「家族思いな所、面倒見が良い所、家庭的な所…それに美人だしな///」
「ぷっ…何褒めてるの?」
「ま、まあなお前の良いところと言ったらこれしか思い付かないからな」
「捻デレだねあんた…でもありがとう…雪ノ下の事大切にしなよ」
「分かってるよ。それと俺のお願いを聞いてくれないか?」
「分かったよ…じゃあね比企谷…バイバイ」
「ああ、じゃあなさきさき…愛してたぜ」
「!?ふっ…アタシも愛してたよ比企谷」
比企谷を見送りすれ違いに戸塚が来てくれた。戸塚の目には涙が…
「言えたんだね川崎さん」
「うん…ありがとう戸塚それに雪ノ下も」
「いえ気にしないで私もあの時無神経な所があったから…遅れてごめんなさい。早く言うべきだったけれど」
「もう良いよ…雪ノ下あいつの事お願いね?捻くれでシスコンだけど」
「ふふっ知ってるわ…ねえ川崎さん」
「なに?」
「よかったら友達になってくれないかしら?彼の事を理解してる人間として」
「いいよ、まさかあんたと友達になるなんてね」
「お互い様よ」
「それと比企谷君」
「何だ?」
「私にも愛してると言われたいわ…いいかしら」
「いや重ぇよ…そうだな」
「愛してるぜ雪乃」
「私も…愛してるわ。八幡」
数年後
「沙希行こうか」
「うん分かってるよ」
総武高校を卒業して大学も卒業して2年…アタシは戸塚…いや彩加と付き合った。お互いに比企谷の幸せを願った者として本質を知ってる者として今日…比企谷夫妻と会いに来てる。そして、新しい命も…
「おめでとう。沙希さん私と同じお母さんね」
「うん、まだできたばかりだけどね…比企谷見つけたよアタシの幸せ」
「そうか…俺の願い事を聞いてくれたのか。よかった…よかったよ…」ポロポロ
「もう八幡ったら涙脆いんだから…」
「ち、ちげーよ…花粉症なだけだし」
「ふふっもうあなたたら…」
そうだよ見つけたよ比企谷。アタシだけの幸せ…それがアンタの願いでしょ?
幸せに導いてくれてありがとう。また助けられたよアンタに…
アンタも幸せになってね。アタシはもっと幸せになるからアンタも雪ノ下ともっとに幸せになりなよ
実は自分失恋したことがあって俺ガイル最終巻が八雪になった時、「やっぱりな」と思いました。まあ、雪乃と結衣はメインヒロインですから…仕方ありません。でも沙希が好きな人は多いと思います。エンドを知ってこの気持ちはさっきの『失恋』と同じかな~?と思っています。ありきたりな彩加と寄り添う事になりましたがちゃんと理由をつけました。八幡の幸せを願う者同士として…自分はこのSSで吹っ切ろうと思います。それと今執筆中の作品で俺ガイルSSのシリーズ製作を卒業しようと思います。つまり、もう作らないということです。たまに短編を書くかもしれませんが…これからはドルフロかエスコン、クソつまらぬオリジナルでも書きます。完全思い付きで趣味全開ですけど
最初はバトルガールハイスクールと地球防衛軍のクロスオーバーから始まり俺ガイルの酷い二次創作…これの批判で目を覚めたのは良い思い出です。逆に感謝したい…そして過去の自分を殴りたい。
この俺ガイルを通じて原作者様と出会ったユーザーの皆様、見てくれたユーザー様、コメントしてくれたユーザー様に感謝します。
本当にありがとうございました。
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