願いを叶える本 (早見 彼方)
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願いを叶える本
「気持ちいいかしら?」
優しい声音で俺にそう尋ね、リアス・グレモリー先輩は俺の股間で屹立していた男根を豊満な乳房で挟み、上下に扱いてくれていた。俺とリアス先輩以外に誰もいない自宅の自室には、先走り液が男根と擦れ合う水音が響き渡っていた。
両親が海外で仕事をしているため、平日の夜でも俺はいつも一人だった。しかし、今日は違う。ベッドの端に座って体を強張らせていた俺は、両足の間で膝をついて座るリアス先輩を見て、頷き返した。
「すごく気持ちいいです……」
「そう、良かったわ」
リアス先輩は色白い頬を紅潮させ、高校三年生とは思えない美貌に穏やかな微笑みを広げた。テレビで見掛けるアイドルや女優など目ではない。心からそう思わせる美しい顔と、大きな果実のように実った乳房。触ると指がすんなりと通る紅色の長いロングストレートヘア。何もかもが芸術品と呼べるもので、そんな先輩が学校帰りのまま着ていた制服の胸元をはだけ、俺の足元にいるのが信じられなかった。
どうやら、あの本は本物らしい。
俺は机に置いた黒いハードカバーの本に目線を送った。昨日の日曜日、自宅の庭にある倉庫を掃除しているときに見つけたそれには信じがたいことが羅列されていた。何でもこの本の所有者に選ばれた者は世界を手にするらしい。望みを書き記すことでそれを叶えられるのだということが、無駄に飾り立てた仰々しい言葉遣いで長々と綴られていた。
悪ふざけで作ったにしては妙に力作で、そのまま捨てるのを躊躇われた。その結果、白紙のページに叶えたいことの一つを書いてしまったわけだが、それがまさか今の状況を生み出すだなんて。
「ふふっ……」
リアス先輩は俺に笑いかけ、両手で支えた胸を男根に押しつけながらパイズリをしてくれている。今まで実戦使用されずに若い欲望を漏らし続けていた凶悪な男根が全方位から襲い来る柔らかな肉の刺激を受け、尿道口から谷間へ涎を垂らして喜びに打ち震えていた。
俺が通う駒王学園においてアイドルのような存在であるリアス先輩。彼女に好意を寄せている男子生徒は多い。多くのイケメンが彼女に告白し、残らず振られたと聞いて自分に望みはないと思っていた。だから、告白もせずに憧れの感情を密かに養っていたのだが、このような形で成就するなどまるで妄想だ。
やっぱり、これは夢ではないのか。軽く頬を抓ってみても痛みが走っただけで目は覚めない。もう少し力を入れた方がいいのだろうか。それでもし本当に目が覚めてしまったら嫌だなと思った。
「夢じゃないわよ?」
と、リアス先輩が口を開いた。そこから声とともに漏れた息が亀頭をくすぐったことで、俺は微かに身を捩った。
「私は今日からあなたの所有物。傍に侍らせてもいいし、玩具にして遊んだ後に使い捨ててもいい。あなたの気の済むようにしてちょうだい。どんな選択をしても、私は喜んでそれを受け入れるわ」
綺麗な桃色の唇を開き、中から伸ばした赤い舌が亀頭を撫でる。ぬるりと唾液を塗りたくられ、俺の興奮が一気に高まる。
やはり、これは現実だ。
「ほ、本当に?」
「ええ」
「俺の彼女になってくれるんですか?」
「あなたが望むのなら、恋人どころか妻にでもなってあげるわ。あなたのこと、一生愛してあげることもできる。勿論、気になっていた子のことも諦めるわ」
男根を乳房で圧迫し、谷間から飛び出た亀頭を時おり舌で舐めながらリアス先輩は嬉しいことを言ってくれる。気になっていた子、という言葉が頭に引っ掛かったが、今となってはそれはもうどうでもいいだろう。
「俺と付き合ってください」
「ええ、喜んで。これからよろしくね」
思いきって告白し、即座にそれを承諾される。俺の心に幸福が広がり、思わず声を上げて喜びたい気分にさせられるが、リアス先輩の舌先が裏筋に襲いかかったことで体が虚脱した。
ざらり、ざらりと舌が敏感な裏筋を擦る。その行為単体だけでもすごいのに、男根を胸に挟まれてマッサージされる興奮と合わせるともう言葉にならない気持ちよさだった。
おそらく、学校中の男子生徒、いや、男性教師も妄想の中で欲望の捌け口としてリアス先輩を犯していただろう。俺もそうだ。もう何度リアス先輩を犯して孕ませる妄想をしたかわからない。時に優しく、時に乱暴に。あらゆるシチュエーションで交わってきた先輩が、妄想ではなく本当に俺の恋人になってくれた。
その歓喜が興奮へと繋がった。昔から人よりも圧倒的に大きく、あり得ない精液の量を吐き出してきた相棒。それが報われる日が来たことで、俺は感情を抑えきれず、丸々とした睾丸で作られた精子を勢いよく外へと放出した。
「きゃっ……!」
ビームのように尿道口から飛び出た精液。それはリアス先輩の顔に着弾した。驚きに染まった綺麗な顔を白濁に汚し、胸元にぼたぼたと落ちて白化粧を施す。それが肌を伝って谷間に流れると、その空間にザーメンプールを作った。
どぴゅ、どぴゅ、と立て続けに射精していると、リアス先輩が口を開いた。顔はもう真っ白に汚れている中で無事だった口中も後を追うように白濁に塗れていく。
ぬちゅ、ぐちゅ、とリアス先輩が胸を動かしてパイズリを継続する。嬉しそうに精液を顔と口で受け止め、射精中でも奉仕を忘れない献身的な先輩。学校で流通している先輩の顔写真を汚してきたときと比べ物にならない濃厚精液をお見舞いし、一分近くが経過した。
「すごい濃い……。雄臭くて、とても立派だわ」
舌で口許の精液を拭い、そのまま口に収めたリアス先輩。もごもごと口の中を舌でなめ回す素振りを見せた後、「見ていてね?」と言われて先輩を見つめる。そうしている先輩は口に溜めた精液を俺の目の前で飲み込んでくれた。
再び開いた口には、精液はなかった。
「美味しいわ……。これ、毎日飲みたいかも」
パイズリの手を止めず、精液臭い息を吐いたリアス先輩。射精直後でもいつも通り萎えることのない男根はガチガチと硬さを主張したまま、尿道口からどろりと漏れた残り汁を谷間へと垂らした。
「まだ胸でしてあげましょうか?」
リアス先輩の提案に乗った俺は、「お願いします」と返答した。リアス先輩は表情を綻ばせると、精液に濡れて乳房を使って二回目の本格的なパイズリへと移行した。
夢のようだった。
「ほら、頑張りなさい。これくらいで射精しては駄目よ。もっと我慢した方が、出したときにもっと気持ちよくなれるわよ?」
リアス先輩に応援されながらのパイズリ。リアス先輩の胸は男根と精液の臭いを纏い、湿った音を立てて縦に揺れ動く。視覚的にも興奮を得られる中で俺は長い時間耐えることはできず、何度も射精した。
「いらっしゃい……」
ザーメンビームを口で受け止めるリアス先輩。口内は瞬く間に精液に浸かり、意図的に貯められたことで精液のダムが作られた。
リアス先輩は口の中に溜めた精液に舌を泳がせて遊んだ後、俺の眼前で精液を嚥下した。自分が出した汚濁が憧れの先輩の中に少しずつ流れていく。正面からその光景を直視し、俺は思わず息を飲んだ。
「んっ、ちゅ、れろっ……」
リアス先輩は亀頭を口で頬張って精液を吸ってくれる。お掃除フェラにも慣れたようで、男根は射精の度にリアス先輩の唾液で綺麗にされた。
結局、胸だけで五発も射精してしまった。リアス先輩の顔も胸も大量の精液によって汚れている。それを成し遂げたのが自分の性器であることを再認識し、俺は欲求を満たしていった。
「そろそろ、しましょう?」
何を、と言われなくてもわかっていた。
俺とリアス先輩は場所を浴室へと移し、裸で向かい合って立っていた。シャワーから降り注ぐほどよく熱い湯を一緒に浴びながら、170センチの俺とそう背丈の変わらない先輩は熱い抱擁を交わし、伸ばした舌と舌を絡ませ合う。リアス先輩が俺の精液を飲んでいたことも忘れて相手の唇を貪るように味わい、口の端から唾液をこぼす。その殆どが俺の胸板に押しつけられていたリアス先輩の胸にお湯とともに流れ落ちた。
リアス先輩のむっちりとした太股に挟み込まれてなお長大な男根は全貌を隠すに至らず、リアス先輩のお尻の方へ亀頭を晒していた。
素股で男根を可愛がられながらリアス先輩と唾液の交換を続ける。もう幸せすぎて頭の中が真っ白になっていた。そのせいで欲望に素直になって、リアス先輩の肩を抱き寄せて口の中をぐちゃぐちゃに掻き回すことに躍起になった。
この人は俺の物だ。他の誰の物でもない。最近、リアス先輩の周りに姿を見掛けるようになった二年の男子生徒も分をわきまえてほしい。変態三人組として悪名名高い男子生徒の一人が近づいていい相手ではない。まさかと思うが、体に触れるなんてこともあってはいけない。
独占欲に突き動かされ、俺はそろそろと思って口づけをやめた。「ん、はぁっ……」という声とともにリアス先輩の口の端に唾液が垂れた。俺はそれを舌で舐め取って、雛に餌を上げる親鳥の要領で口をつけずに先輩に提供した。
「ん、ありがとう……」
唾液を飲んでお礼の言葉を口にするリアス先輩。その優しさに胸を打たれ、俺は思ったことを素直に伝えていた。
「リアス、俺と一つになろう」
呼び捨てにして、敬語もなし。そんな俺の変化にリアスは驚いた様子も見せず、慈愛のこもった眼差しで俺を見つめたまま花が咲くような笑顔を見せてくれた。
浴室の壁に両手を突いたリアスが、誘うように尻を左右に振る。体操着姿のリアスの写真を使って性欲処理していたときを思い出す。そのとき、一緒に映っていた学園のもう一人のアイドル的存在、
肉付きのいい尻を両手で掴む。妄想で散々触ったことのある尻。当然のように想像を絶する絶妙な張りと柔らかさを備えていた。これはすごい。触るごとに病み付きになっていくようだ。
この中に入れたら、どうなってしまうのか。
尻肉に五指を沈め、勃起した男根の先端を膣に突きつける。位置はここでいいはず。インターネットで得た知識を基に準備を進め、綺麗な陰裂を分けるようにして進めて亀頭で膣を捉え、腰を前へと動かした。
狭い穴を押し広げる感覚。強い熱に包まれ、男根ごと蕩けてしまうのではないかという心地よさが広がる。それを感じながら奥へ、奥へと突き進んでいたとき、何かに進行を遮られた。
ブチッ、というわかりやすい音が聞こえてくるわけでもなかったが、容易く引き裂いたものの正体はすぐにわかった。肉棒の一部が埋まった膣から熱い液体が溢れ、隙間から垂れてきた。
処女喪失の血。俺がリアスの初めての相手となったのだと知ると、もういよいよ理性が働かなくなってき始めた。
リアスと繋がりたい。その一心で腰を強引に突き出す。「っ、あぁっ……」というリアスの声に促されて余計に暴走し、膣の最奥目掛けて突きを放った。
「んはぁっ……!?」
入った。繋がった。俺の男根がリアスの膣に嵌め込まれている。俺たちは一組の愛し合う男女として正しい形を取ることができた。
「ありがとう、処女を奪ってくれて……」
リアスは表情を緩め、俺の顔を振り向いた。これまで華やかさとは無縁だった俺の人生がそれだけで報われたように感じた。むしろ、俺の方が童貞を奪ってくれたお礼を言いたかったのだが、口ではなく腰が動いてしまった。
リアス。俺のリアス。上体を倒し、リアスの胸を鷲掴みにしながら発情した獣のように腰を動かす。股間を柔らかい尻に叩きつけ、膣内を高く張ったカリ首で引っ掻き回す。
「あっ、あんっ、んっ、あはぁっ……」
リアスの声から痛みではなく快感の色が滲むまでそう時間は掛からなかった。そのせいでさらに興奮が加速し、俺は遠慮なく胸を掌握したまま叩きつけるような腰の動きを繰り返して膣内を我が物顔で蹂躙し続けた。
やばい。腰が止まらない。ゴムはつけていないから外に出さないといけないのに、それもできる気がしなかった。後ろに顔を向けたリアスと口づけをすると残った理性がガリガリと削られ、気がついたときにはもう中出しの抵抗感はなく、気持ちのいい初めての膣内射精を迎えた。
どぷっ、どぷっ。ビクビクと震える男根に合わせて射精が始まった。「あぁぁあっ……!?」というリアスの絶頂とタイミングが重なったことで男根は膣の強い締めつけを受けた。
意識が弾けそうだ。想像を絶する快楽に全身が震える。リアスもそれは同じようで、俺の重みも受け止めて壁を支えにしながらもゆっくりと浴室に倒れていく。
どくっ、どくっ、と射精は続く。俯いて倒れたリアスを後ろから抱き締め、性器をしっかりと噛み合わせたまま種付けする。リアスを完全に俺の物にする。妊娠させて、俺の子供を産ませるのだ。学生の身で父親になりたくないと思っていたが、それを払拭して欲望の赴くままに行動しようと思った。
長い射精でリアスの子宮を精液いっぱいにすることに成功し、収納しきれなかった精液が逆流してきた。
「孕め……! 孕めっ……!」
排水溝に流れて無駄になった精液の代わりをリアスに供給してあげようと、引き続き腰を揺らした。勃起はまだまだ収まらない。今日は満足するまで膣内射精を行うつもりだ。俺はリアスのうなじに顔を埋め、若く煮えたぎった精をリアスの中に叩きつけるのを繰り返した。
浴室での種付けセックスは何回行ったかわからない。満足するまで交わった後、俺はリアスを連れて自室に戻った。
部屋で最初にやったことは、本のさらなる有効利用の仕方だった。この本に書かれていることにどうやら嘘はないらしい。リアス・グレモリーが欲しいという一文を書き込んだだけでリアスを俺の物にすることができた。そんな夢のような道具が、どこまでの望みを叶えてくれるのか。
「この本が俺の手元からなくなりませんように……」
願いを込めて文章を綴る。この願いが叶っているのかどうかは当然わからないが、真っ先に叶えておきたいことだった。幾ら便利な道具でも、紛失してしまえば意味がない。これからも大切に使っていくために必要なことだ。
あとは、何を書こう。
俺は少し考えながら、机の下に視線を注いだ。
椅子に座る俺の太股に手を置き、床に座り込んだリアスが男根を根元まで咥え、俺の黒い陰毛に口を埋めていた。上目遣いで俺を見つめ、俺が精液を放つと全てを胃の中に収めてくれる。尿道口を舌先で穿って精液の残滓も吸い尽くされ、唾液でコーティングしてくれるアフターフォロー付き。
そんなリアスの左手薬指には、俺が本にねだった指輪が嵌められている。願うだけで俺の傍にいつでも転移する効果と、不老不死、俺以外の手では傷一つつかない耐久性を着用者に与えるものだ。また、俺以外では外すことも壊すこともできない仕組みにもなっている。その指輪を身に着けていれば、リアスは死ぬことはないだろう。せっかく手に入った女を失うわけにはいかない。
俺もお揃いの指輪をつけている。これさえあれば、リアスと永遠に一緒だ。
いや、リアスだけじゃない。気になる女を本で手に入れ、指輪を着用させる。もしくは、指輪自体に俺への絶対的忠誠を誓わせる効果を持たせることができれば、わざわざ本に欲しい女の名前を書かなくてもよいのではないか。
そう思って、よりグレードアップした指輪を作った。俺が使用することで複数の効果を発揮する指輪。それを指先で摘まみ、眺める。これを着けさせるに相応しい次の相手を吟味し、俺は舌なめずりしつつ、リアスの口内にまた醜い欲望を撒き散らした。
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