fAからVを繋げる妄想 (Jasさん(Jasmine))
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fAからVを繋げる妄想

ここではACfAからACVに至るまで、何があったか妄想していく。

妄想に先立ち、親愛なるレイヴン・リンクス・ミグラント及び傭兵の諸兄、ACVDアーカイブ25はもう読んだであろうか。

そうでない方、もう忘れてしまった方はここから先を読む前に、一度最後まで読んでおくことを強く推奨する。

 

 

以下は4シリーズからVシリーズに至る時系列である。

 

1.国家解体戦争から続く企業間戦争が勃発。この最中、ネクストを筆頭に、コジマ兵器の大量投入によって地上のコジマ汚染は深刻化し、クレイドル体制が確立する。

 

2.「特別なパイロットたちが操る」「特別な兵器」が現れ、世界はさらに蹂躙される。

 

3.そんな特別な兵器の時代も終わり、権力者たちが「醜い巨大な武器」を生み出す。

 

4.結果、地上はV時代の世紀末覇王伝説に繋がる汚染っぷりになる。

 

5.結果、「卑怯者」は空に逃げ、戦争を終わらせる方法を導く為の「知能」を作り上げる。

 

6.が、やっぱり人は戦争をやめられないことが判ったので、卑怯者たちは自らを封印するタワーを建造し、知能に人類救済の指令を出し、彼方へ旅立つ。

 

 

7.Vの時代が開始。

 

これはACVD-LINKで閲覧出来た「アーカイブ」の25「世界全体の序章」を元に、4シリーズの時系列と突き合わせてみたものである。2と3、これはなんのこっちゃという話である。

しかし、これこそがfAとVの空白を埋めるものである。しかし、これについて考えることは最早考察とは呼べず、「妄想」というべきものになるので、先に断っておく。

 

 

さて(やっと?)、本題に移る。時系列の2と3を考えるにあたり、まず問題となるのは「兵器の変化」である。

Vシリーズではネクストは黒栗という「それらしきもの」を残して消滅し、アームズフォートはその残骸が遺されるのみである。

代わりに、ノーマルはネクスト同様のカスタマイズ可能なつくりとなり、EXUSIAやSCAVENGERシリーズ、AMMONシリーズといった自律兵器(とそれに類する兵器)が数多く登場した。では、これらが「特別な兵器」あるいは「巨大な兵器」にあたるのではないだろうか。これを仮説①とする。

これらはVにおいてあの怪しい「企業」が自戦力として持ち出していること、VDにおいて財団がタワーから持ち出していることから、「過去の大戦」にて使用されていた可能性が強い。あくまで可能性なのは、「企業」、即ち「知能」が開発したものという可能性も考えられるからだ。

資料集によると、これら自律兵器の動力源は「ACのものとは別物で」「汚染の原因となり」「発生する粒子は圧縮すると緑色」であるとのことで…

 

 

アヒャ(゜∀。)

 

 

さて、これで自律兵器にコジマ技術が使われていたことが明確になった。世紀末レベルの汚染に至ったいきさつも見えてくる。

しかし、ここで疑問が生じた。VACの動力源である。

 

ACシリーズにおいて、「ジェネレータ」が何を生み出しているのかが明確に示された作品はごく少数である。

4シリーズのそれはネクスト用ならば「燃料電池」と「コジマ粒子発生機構」であるとされ、生み出しているものは電気とコジマ粒子である。初代において、ACやMTの動力は「水素タービンエンジン」であり、言葉から察するにガスタービン発電機の類、即ち電気を生み出しているものと考えられる。

また、ACの「ブースター」が何を燃料にしているのかも、説明されているのは4シリーズだけで、それによると「プラズマ化したコジマ粒子を噴射している」ようである。ジェネレータがコジマ粒子と電気を生む機関ならこれは妥当で、ネクストのブースターは「電気推進ロケット」であると言える。

資料集には、正式な設定ではないが、VACのジェネレータは「金属水素」を燃料にしているという記述がある。

金属水素とは、水素が金属の性質を持つようになった状態のことである。超高圧下で生じ、木星や土星の中心部にはこれが存在するとされている。ロケットの燃料に使われる液体水素よりもさらに密度が高いため、莫大なエネルギーを生み出す。どう考えても推進剤が詰まってるようには見えない機体がグライドブーストで飛び回り、ガチタンを1G重力下で垂直上昇させるだけの推力と持続力を発揮するVACのブースター、その燃料が金属水素だとすれば、その「おかしさ」にも説明がつくのではないだろうか。だったらどうして滞空出来ないんだという声も聞こえてきそうだが、ずっとフルパワーで吹かしていてはブースター側がもたないか、燃料の節約の為だろう。VACは局地的とはいえ、ブーストドライブにより高い三次元機動能力がある。それで十分だと判断されたのかもしれない。

 

少々脱線しすぎたので、本題に戻ろう――と思ったが、疲れたのでこのへんで終わる。

次回は仮説①をさらに深めていこうと思う。

 



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その2

仮説①は、「fAの後、新たに『特別な兵器や兵士』や『巨大な兵器』が登場し、それがV時代の致命的な汚染に至る要因となった」というものである。

fA時代のコジマ汚染は、地上勢力としてラインアークが存在していること、有澤重工の本社が地上にあることなどから、Vの生存可能領域と同程度かそれ以下と推察される。故に、汚染の要因である「新たな兵器」も、コジマ技術を利用していたとみなせる。

資料集より、EXUSIAやSCAVENGERなどの自律兵器がコジマジェネレーターを利用していることはほぼ確実な為、これら自律兵器こそが「特別な兵器」あるいは「巨大な兵器」にあたるのではないか、と私は考えている。

 

アーカイブの記述では、この『特別な兵器や兵士』がネクストとリンクスにあたるようにも読み取れる。『巨大な兵器』は文字通り、AFとも考えられる。しかし、それではVシリーズで初めて登場した、「自律兵器」はいったいなんなのか、という話になる。

そこで、最初に言及されている『最後の戦い』こそが、4シリーズの企業間戦争を指していると考えてみる。

この戦いでは、「新たな兵器と兵士」が生み出されたと説明されているが、この表現は、この一言で「ネクストやアームズフォート、リンクスやアームズフォートの搭乗員」といった、4シリーズで登場した新要素をまとめて言及しているとも解釈が出来る。

そうなると、自律兵器こそが「特別な兵器」「巨大な兵器」であると考えれば、合点がいくのだ。

 

資料集には、「自律兵器を製造するマシン」の資料が存在する。

また、VDのストーリーミッションにおいて、財団がタワーから「ヘンなの」To-605を始めとする特殊機動兵器を持ち出していること、同じく財団の台詞から、タワーには自律兵器の「力の源」があること、さらに財団のタワー再起動以降(つまり、ヴァーディクトウォー開戦以降)、勢力のミッションとして特殊機動兵器や特殊兵器の掃討が行われていることから、タワーには自律兵器を稼働させる、なんらかのシステムが存在することが読み取れる。

 

つまり、この「システム」こそが「巨大な兵器」にあたると考えられるのである。

 

これは仮説だが、タワーには自律兵器を製造できる設備があるのだろう。

財団がタワーを自律兵器の「力の源」と称したのは、資源さえあれば自律兵器を延々と生み出し続けることが出来るからである。

稼働というのは、「中枢」たるタワーから「端末」の自律兵器にエネルギーを送信する(ガンダムXのマイクロウェーブや宇宙太陽光発電に用いられる電力の無線送信の類)、という意味ではなく、もっと広い意味で自律兵器を「動かす」ことである。その根底にあるのは、自律兵器そのものの「製造」である。

この「製造」という工程を組み込んだ自律兵器こそが、「巨大な兵器」と形容されるのは言い得て妙であるとは思わないだろうか。

 

 

 

 



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第三回

前回は「巨大な兵器」がアームズフォートではなく、自律兵器であるとの妄想をした。

「タワー」を中核に、生産・整備・補給を人の介在なしに行う自律兵器という構造こそが、「巨大な兵器」だという理屈である。

今回はこの、「自律兵器」について考えてみることにする。

 

国家解体戦争と、それに続くリンクス戦争において、主力兵器として用いられたアーマードコア・ネクスト。

その概要については周知のとおりであると思うので、ここでの解説は省くこととする。

ネクストはきわめて強力な兵器だが、一方で戦略兵器的側面さえ持ちうる性能のコントロールを、リンクスという「個人」に一任するという点において、兵器として必要不可欠な要素である「安定性」が欠如していた。

その結果として、企業が生み出した新たな兵器種が「アームズフォート」であることも、リンクス諸兄にとっては周知の事実であろう。

アームズフォートは、ネクストに代わる、新たな戦略兵器である。ネクストに欠如していた安定性は、「大多数の凡人によって制御させる」という方法によって解決した。

その思想とは、「艦艇や戦車の大型化」であり、「集団」として機動させる軍隊を、「アームズフォート」という「物体」として、形あるものとして顕在化させたものである。

その思想は「ワンマンアーミー」の極致たるネクストとは対極に位置するものであり、平たく言えば「既存の兵器への先祖返り」だ。

しかし、アームズフォートは「有人機」である。「大多数の凡人」によりその性能を発揮することができるとはいえ――すべての道具そうであるように――実戦に足り得る性能を吐き出させるためには、クルーへの十分な訓練が必要不可欠だ。

兵器において、最も脆弱な部品は、それを扱う人間である。そして人を育てるには、時間も金もかかる。

だが、これが機械ならば、同じものを生産するだけで済むのである。機械の性能は平準化されているから、ばらつきも少ない。

兵器から人間の関与する領域を減らし、「有益な」機械に置き換える事が、性能向上と同義であることは、歴史から読み取れる。

テクノロジーの発展が、無人化を推し進める。現代兵器の趨勢がそうであるように、アームズフォートにもまた、「完全な自動化」という思想が生まれたのは、想像に難くない。

まあなにせ、人の意識を電子化してしまうような連中のすることである。

 

そうして生み出された自律兵器は、「タワー」を中核とした「システム」と呼べるものだった。

功を焦って大筋だけ書いた為、前回でも述べたが、要するに「製造」という段階までが、一つのシステムに組み込まれている兵器ということである。

人が下す判断は、システムを動かすか止めるかという、その一点だけである。

そうして、人が行う領域を減らしながら、戦争は続いた。続いて続いて、ついにコジマ汚染が地上を破滅させたのだ。

技術の衰退は、それを扱う人間がいなくなるなどして、情報の流れが途絶えるから起きる。職人の技術のようなものであれば、こうしたことはよく起きるが、極論、人類の9割が滅んでも、火の起こし方を忘れるわけではない。

が、こうした技術の「外在化」がまかり通っていたら、どうだろう。

人は技術を忘れ、必然的に過去の遺産に縋りつくようになるとは思わないだろうか。

 

 

ここからは、オマケ程度の話である。Vシリーズの自律兵器を、fA時代との関連性を交えて解説する。

 

Vシリーズに登場する自律兵器は、大きく分けて4種類に分類できる。

一つは「自律兵器」だ。

まるっこい見た目が愛らしいAMMONシリーズや、OOTHECAがこれに該当する。

これらは、個々の戦闘力は低くとも(それでも、なかなかに凶悪な攻撃力があるのだが)、数の有利を生かして戦う。

また、ACVのストーリーミッションで、狭いトンネル内に侵入している個体もあることから、小回りが利くことが分かる。

後述の特殊機動兵器や特殊兵器がこれらを子機として搭載していることから、「歩兵」か「使い捨て万能ミサイル」といった意味合いの兵器だったことが推測される。

 

二つ目は、「特殊機動兵器」だ。

鳴き声がかわいらしいSCAVENGERシリーズや、「ヘンなの」To-605シリーズ、フレンチクルーラーことGRAY LOTUSがこれに該当する。

基本的に、自律兵器よりもはるかに高い戦闘力を保有している。大火力の兵装と高い機動力、連携による戦術的な

戦闘は、「無人化されたAC」という印象がある。事実、「ポストAC」と呼べる兵器だったのかもしれない。

また、SCAVENGERシリーズとヘンなのシリーズは、それぞれライバルメーカーが開発したとされている。

ヘンなのがトーラス製(型番の『To』、ソルディオスにしか見えないレーザー砲、あと回転攻撃の変態性)だという話があるが、トーラスのライバルといったらオーメル社である。

以下は個人的な感性に基づく考察だが、どうにもSCAVENGERがアリーヤ系デザインを受け継いでいるように見えるのだ。fAのオーメルといったらレイレナの技術者を取り込んでおり、そもそもレイレナに社を乗っ取られてるという考察もあるぐらいなので、もしや…と思った次第である。

ちなみに、SCAVENGERは、ACVの時点では単に「自律兵器」の分類になっている。

これに関しては、タワーを得たVD時代の人類が、過去の技術やデータなどを得た結果、自律兵器の枠組みを再定義し、「特殊機動兵器」という部類に分けられたのでは、と考えている。

これと同様の事例として、後述の特殊兵器に分類されるEXSIAは、V時代では「巨大兵器」という、身も蓋もない部類になっている。ただ、時代を考えれば、仕方ない事なのかもしれない。

 

三つ目が、「特殊兵器」である。

これは、「特殊な粒子」を動力源とする、極めて高性能な兵器を指す。対特殊機動兵器用に開発され、「特殊な粒子を用いたジェネレータ」を稼働させることによって莫大な出力を獲得し、この粒子を「機体周囲に滞留させる」ことで、強靭な防御力を発揮するという。

もう何を言うつもりもないが、要するにコジマ兵器であるということだ。EXUSIAやLiV、N-WGⅨ/vがこれに該当する。

その性能は驚異的である。VACを一瞬で葬り去りうる火力と機動性をもち、プライマルアーマーにより防御も完璧。

これらの兵器は、コジマ技術の極致なのであろう。総じて高い粒子制御能力がある。

LiVは浮ける。文字通り「浮く」といったら、思いつくのはソルディオス・オービットやフェルミ、アンサラーだ。物体を「点」でなく「面」の力で浮かべるには、それを実現している兵器が大概コジマ方面に変態度を発揮する企業によって作られていることから、相当な整波技術が必要と推測される。

EXUSIAも、きわめて高性能な整波装置を搭載しているらしく、多数の攻撃を発生粒子のコントロールによって実現している。これは、アサルトキャノンから発展したと考えるのが自然だろう。

N-WGⅨ/vは、整波装置を展開することで、金属を溶融させるほどの高熱を発生させる。

鋼材の融点は1400℃前後だ。それだけのエネルギーを、広範囲にわたって展開している。おそらくは高エネルギー状態のコジマ粒子が、大気の分子を励起させているのだろう。あのダメージ空間は、実はとんでもないことになっていたのだ。

プライマルアーマーも、単純比較で一般的なネクストのそれよりも遥かにに強力だ。ストミ黒栗第一形態や鳥主任を見れば分かるが、被弾を完全に無効化している。

 

 

4つ目が、「巨大兵器」だ。過去の技術で製造され、VDにおいてその動向が分かっていない兵器をこの区分とする。

明確に有人型であると分かるもの(RAIJIN、St.Elmo)は除き、L.L.L.とTYPE D No.5がこれに該当する。

それでも、そもそも自律兵器だと明記されている訳ではないので、これ以上深入りしない。

 

 

長くなったが、この辺で終わりにする。次回はゾディアックを考察したい。

 



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