ぼくのかんがえたさいきょうのトリガー構成で戦う ( rose)
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01.桐矢綾斗と玉狛支部
トレーニングルームに、トリオンで形成された刃同士がぶつかる硬質な音が響く。音の発生源の片方……桐矢綾斗は、弾かれた細長いクナイのような形状のスコーピオンを構え直した。
目の前には一人の小柄な少女。見た目に似合わない手斧を両手に携え、挑戦的な視線を綾斗に向ける。綾斗はそれに獰猛な笑みを返すと、地面を踏みしめて駆け出した。さらに空中にグラスホッパーを出現させ加速する。
接近と同時に勢いを乗せた斬撃を放つ。しかし、少女の手斧はたやすくそれを阻んだ。
「最後くらいはとらせてもらうよ」
「やれるもんならやってみなさい」
鍔迫り合いの状態で言葉を交わすと、少女は手斧を大きく薙ぎ払って距離をとった。すかさず綾斗は腰だめに構えた左手に緑色のキューブを発生させる。手の中で細かい立方体に分割すると、キューブを投げるようなモーションで左手を振り抜いた。
「アステロイド」
細かく分かれたキューブの一つ一つが光弾となって少女に襲いかかる。少女はそれを飛び上がって避けると、空中で二本の手斧を繋ぎ合わせた。片方の光刃が消失し、もう一方の刃が形を変える。大きな一本の戦斧と変化したそれを、少女は落下の勢いそのままに綾斗に向けて振り下ろした。
綾斗が回転して刃をかわすと、その肉厚な光刃が深々と地面を切り裂いて土煙が舞う。スピードと手数に偏った綾斗とは違い、少女の攻撃は一撃一撃が重い。もともと防御が苦手な綾斗では、脆い《スコーピオン》を使っていることも相まって防ぐことができない。ゆえに、その機動力を活かして避けるしかないのだ。避け続ける綾斗とそれを追撃する少女。このままでは反撃に移れないと考えた綾斗は、グラスホッパーを使って後ろに飛んで大きく距離をとった。
(おっかないなぁ)
綾斗も自分の腕にはそこそこ自信があるが、少女はその綾斗が手を出せないほどの猛攻を見せていた。それもそのはずだ。少女の名前は小南桐絵、ボーダーNo.3攻撃手なのだから。小さな体躯と可憐な見た目に反した苛烈な攻め手を売りにしている猛者だ。
「最後に一本取るんじゃなかったの?」
「……ま、そのつもりなんだけど、ね!」
言い終わると同時、再び左手に構えた通常弾を解き放つ。しかし先ほどの一幕と同じように、小南は高く跳躍した。
「通らなかった攻撃を繰り返すのはバカのやることよ!」
「同じじゃない!」
叫び返すと同時、足元に出現させたグラスホッパーのパネルを蹴り抜く。綾斗の身体が重力を無視して加速され、小南に向かって射ち出される。
二つの影が空中で交錯する。その瞬間、綾斗はグラスホッパーの勢いを乗せた斬撃を、小南は重力を活かした一撃をそれぞれ繰り出した。そしてーーー同時に振るわれた渾身の刃が交錯した結果、綾斗の左腕が吹き飛んだ。空中ですれ違う瞬間、小南が勝利を確信してニヤリと笑う。
その笑みこそが綾斗の策にはまっている証拠だと気付かずに。
次の瞬間、小南の右肩、右手、左足首、右腿に同時に風穴が空いた。
「なっ……!」
空中で小南の体勢が崩れたのを綾斗は見逃さなかった。グラスホッパーを再び空中に出現させると反転、背中側から小南を強襲する。地上ならともかく、空中戦闘ではグラスホッパーを自在に使いこなす綾斗に軍配が上がる。綾斗は小南が体勢を立て直す前に、その右腕を斬り飛ばした。
「やってくれるじゃない……っ!」
体勢を崩したまま転がるように着地した小南が苦い顔で呻く。綾斗はグラスホッパーの勢いを殺して着地すると、にやりと不敵に笑って自身の周囲に小さな緑色のキューブを無数に漂わせた。
これこそスコーピオン、通常弾に続く綾斗の第三の武器、変化弾。
変化弾の使い方は二種類ある。まず一つ、あらかじめ設定しておいた弾道を状況に応じて使い分ける方法。事前に弾道を引いておけるという特性上比較的扱いが簡単で、大多数の隊員がこの方法を採用している。二つ目の方法は、状況に応じてリアルタイムに弾道を設定するというもの。こちらの方法は使えれば間違いなく強いのだが、高度な空間把握能力、緻密なトリオンコントロール、事前に設定しておくよりも複雑で有効度の高い弾道を構築することができる頭脳。この三つが揃って初めて実践で使えるという非常に高度な技術のため、扱える隊員はほとんどいない。現状この方法を使えるのは、那須隊の那須と太刀川隊の出水だけだ。綾斗も仲のいい出水に教わってはいるのだが、まだ習得には至っていない。
だが、綾斗の変化弾には他の隊員と違う明確な強みが一つある。それは引き出しの多さ。単純に、プリセットしている弾道の種類が他の隊員に比べて格段に多いのだ。その数は、普段からよくやりあって綾斗の手の内をよく知っている小南や出水が不意を突かれるほどだ。
今回綾斗は、先に撃った通常弾をなぞるように進んだ後、反転して斜め上方に向かうような弾道を選択して変化弾を放った。その結果、通常弾の時と同じように空中に避けた小南が綾斗と斬り結んだ直後の隙に上手く刺さったのである。
「……今ので決めきるつもりだったんだけどね」
「そんなにあっさり終わっちゃったらつまんないでしょ?」
「俺としては決めれる時に決めたかったよ……」
「あら残念」
小南は斧ーーー双月を肩に担ぐと、右足の爪先でとんとんっ、と軽く地面を鳴らした。直後、小南の姿が霞むように掻き消える。自身の感覚と音を頼りに綾斗が上体を大きく反らす。その上を、激しい風切り音を伴って双月が通り抜けた。
神速の一閃を避けた綾斗は、回避の勢いを殺さずにバク転し、その動きの中で爪先から生やしたスコーピオンで小南の首もとを狙う。が、小南はそれを斧の柄の部分で足を抑えることで阻止し、さらに追撃を加える。綾斗はその軌道上にグラスホッパーを置くことで、斧を振り降ろしていた小南の腕を跳ね上げた。すかさずガラ空きになった胴体めがけてスコーピオンを薙ぎ払うも、小南のバックステップにより空を切った。
「こっちの攻撃の軌道上にグラスホッパー置いて無理矢理隙を作るとか……あんた、グラスホッパーの使い方どんどん変態的になってきてるわね」
「お褒めにあずかり光栄……あれ?これ褒められてる?」
「そりゃもう絶賛してるわよ」
「それはよかった」
小南は斧を構えると、綾斗に突きつけた。
「……さて、トリオン切れで終わったらつまんないし、そろそろ幕引きといきますか」
「さっきあっさり終わったらつまんないって言ってなかったっけ……?」
つい先ほどの発言を撤回して言う小南に綾斗が苦笑する。それに対して小南はむー、と頬を膨らませた。
「細かいことをごちゃごちゃとうっさいわね。そんなんだとモテないわよ?」
「酷い言われようだ……」
綾斗はため息を一つつき、勢いよく地面を踏みしめた。初速が既に最高速度。瞬きほどの時間もかけずに彼我の距離を詰め、右手のグラスホッパーを無造作に振るう。小南は双月で斬撃を受け止めると、その勢いを利用して手首を返し、綾斗の頭めがけて双月を振り降ろした。
綾斗は宙に生み出したグラスホッパーを踏んで回避し、小南の右手側に回り込んだ。
「アステロイド!」
自身の周囲に漂わせていた光弾を解き放つ。直撃するかと思われた光弾はしかし、小南の前に現れた緑色の薄い板ーーー《シールド》によって阻まれた。
「……ここっ!」
小南がシールドを展開したのを視認した瞬間、綾斗が再びグラスホッパーで加速する。しかし、その間も通常弾による攻撃は続いている。置き弾だ。綾斗は今度は小南の左手側に回り込み、再び通常弾を浴びせかけた。シールドと双月を展開している小南にこれを防ぐ術はない。
が、しかし。
小南は双月を支え棒の代わりにして、棒高飛びの要領で綾斗の上を飛び越えた。
「うそっ!?」
放った通常弾が虚しく虚空を穿つ。
想定外の事態に対応が遅れる。
結果、綾斗の右腕が宙を舞った。
「メテオラ!」
すかさず綾斗は炸裂弾をろくに分割もせずに地面に叩きつけた。地面が爆発により吹き飛び、粉塵が巻き上がる。今の攻防で落とせなかったことに驚きつつも、小南は後ろに下がって土煙から脱した。
そしてーーーその影を追うように、綾斗が飛び出した。
小南のステップとは比べものにならない、グラスホッパーによる加速。体当たりでもするかのような直線的な突撃に、小南が双月を薙ぎ払う。
その瞬間、ビタッと、綾斗がグラスホッパーの加速を殺しきって急停止した。
「……っ!!」
双月の光刃が、綾斗の鼻先数センチのところを斬り裂く。前髪を散らしながらその様子を見切った綾斗は、刃が通り抜けたのを確認してから再び大地を蹴った。今度はグラスホッパーは使わない。この距離、このタイミングでは使うまでもない。
綾斗は二つのスコーピオンを牙のように口内に生やし、双月を振り抜いた姿勢で隙を晒す小南の首に噛みついた。
がぶりと。
そしてそのまま噛み砕く。
決着だ。
『トリオン体活動限界。小南ダウン』
無機質なアナウンスが流れると共に、綾斗の格好が変わっていく。ジャージのような黒い隊服から、着慣れたパーカーとデニムのパンツへと変身した綾斗は、小南に声をかけた。
「お疲れさま。付き合ってくれてありがとね」
「別にいいわよ、いつもやってることだし」
小南は手をひらひらと振って綾斗からの労いに応じると、スタスタと居間の方に歩き始めた。慌てて早歩きで綾斗が隣に並ぶと、不機嫌そうに声を発した。
「ていうかなんなのよ最後のあの動き!相変わらず意味わかんないんだけど!?」
「そんな大したものじゃないって。小南ちゃんもやればできるようになるよ」
「私にはグラスホッパーの勢いをグラスホッパーを使わずにあんな風にぴたっと止めるのは無理よ。わけわかんない」
「あはは……でもほら、今日僕6対4で負け越してるし」
「勝ち越されたらたまったもんじゃないわよ!」
綾斗と小南はよく模擬戦をする仲だ。一日一日の戦績を見れば綾斗が勝ち越すときもあるのだが、全体勝率では負け越している。
ぷいっと顔を背けてしまった小南に謝りながら綾斗が居間へ続く扉を開けると、ぼさぼさの黒髪のイケメンが料理をしているのが見えた。
「やっほー、とりまるくん。お邪魔してるよ」
「あ、桐矢先輩来てたんすね、こんばんは」
烏丸京介、16歳。玉狛支部のの戦闘員の一人にして、もさもさ系イケメンだ。彼は一年ほど前に本部から玉狛へ転属されてきたのだが、綾斗はその前から彼と親交があった。
「あ、そうだ先輩。金曜の夜って暇すか」
「金曜は……たしかなんにもなかったと思うなぁ。防衛任務のシフトは土曜日のはずだし」
「その日のシフト変わってもらえませんか?本部から呼び出し喰らってて」
「ぜんぜんいいよー」
烏丸と綾斗はかなり昔からバイト仲間として仲良くしている。烏丸の家は大所帯で、ボーダー以外にもいくつかバイトを掛け持ちしているのだ。対して綾斗はB級だから給与もないし、一人暮らしもしているのでバイトをしている。烏丸とはバイト先が同じだなの。
「にしても珍しいね、とりまるくんが呼び出しなんて。何かやらかしたの?」
「ああ、実は玉狛から本部へ戻るよう言われてるんですよ」
「えっ、そうなの!?」
小南が甲高い声をあげて驚く。玉狛名物小南騙し。彼女は少々人の言うことを鵜呑みにし過ぎてしまうところがあるので、こんな風に雑な嘘にもすぐにひっかかる。素直といえば聞こえはいいが、この場合はちょろいと言った方がいいだろう。
「え、とりまる玉狛出てっちゃうの!?なんで!?」
「なんでって言われても。上に聞いてみてくださいよ」
「小南ちゃーん」
「え、どうしよとりまるいなくなるなんて考えてなかった玉狛第1はどうなるのよ!?」
「おーい、小南ちゃんってば」
「ていうかそれいつなのなんでもっと早く言ってくれなかったのよ!」
「こーなーみーちゃーん」
「うっさいわね!今忙s」
「騙されてるよ?」
「……」
小南の動きがビタッと止まる。彼女は錆び付いたロボットのようにギギギ、と烏丸の方を向くと、呆然と呟いた。
「……嘘なの?」
「ごめんなさい、嘘です」
「……」
そして再びの沈黙。
「騙したなぁ!?」
ぽかぽかと烏丸を叩く小南。烏丸が謝罪したり誉めちぎったりすると気を良くしたようで、「着替えてくるー」といって鼻歌混じりに自室に戻って行った。……本当にちょろい。
小南が自室の扉を閉めたのを確認してから、綾斗は口を開いた。
「……で?何で呼び出されてるの?」
「それは俺が話そう」
唐突に第三者の声が聞こえて綾斗が振り向くと、おでこにサングラスを引っかけた茶髪の男が、ちょうど扉を開けて居間に入ってくるところだった。
男の名は迅悠一。自称実力派エリートにして、実際にボーダー内に二人しかいないS級隊員の一人である。黒トリガー《風刃》の使い手で、間違いなくボーダー最強クラスの戦力だ。
「あ、迅さん。お邪魔してまーす」
「おーう。あ、ぼんち揚げ食う?」
「食事前なのでいらないです」
あらそう、と少し残念そうにぼんち揚げを頬張る迅に、今度は綾斗から水を向けた。
「迅さんはとりまるくんが呼び出された理由知ってるんですか?」
「まあね」
迅が烏丸に視線を送ると、烏丸がそれに頷きを返した。
「ガイストのことだよ」
「ガイストってとりまるくんの?」
「そうです。前からちょくちょく言われてたんすけど、ガイストの解析がしたいとか」
「うちのトリガーが特殊なのは綾斗も知ってるだろ?《双月》や《全武装》と違って《ガイスト》は時間制限ありの単純強化だから新しい武器種に手を出さなくて済む。だから上が欲しいみたいなんだよね」
「ははぁ、なるほど……」
武器をそのままに、動きや威力、速度を上げられるガイストは確かに強い。武器種を変える必要がないということは、新しい武器種の練習に手を出す必要がないだけでなく、既存の部隊の連携をそのまま使えるという利点がある。本部が欲しがるのも納得できる。
「どうするつもりなんですか?」
「どうしようかねぇ」
「え、ノープランなんですか……?」
「まだ悩んでるんすよ。許可出せばボーダーの戦力はあがりますけどうちの優位が消えるんで。あ、小南先輩呼んできてもらっていいすか」
「りょーかい」
たしかに玉狛はその特異性によって発言権を得ている部分が大分強い。それが無くなれば本部と対立している玉狛支部としては痛手だ。とはいえ、ボーダーは民間人を近界民から守る組織であることも事実。組織の内部事情などよりも、戦力を増強すべきだというのも正しい意見だ。二人とも、その狭間で揺れているのだろう。
考えごとをしているうちにいつの間にか小南の部屋の前まで来ていた綾斗は、ノックを二回してから声をかけた。
「小南ちゃーん、ご飯だよー」
「はーい」
ラフな格好に着替えた彼女を待って、居間へ向かう。その直前に、小南が綾斗の袖をくいくいっと引いた。
「アンタ、明日暇?」
「明日はいずみんのとこ行きまーす」
おちゃらけた言い方で綾斗が答えると、みるからに小南が不機嫌になる。ムスッという擬音が出そうなくらいだ。
どうやら無意識に視線を送っていたらしく、それに気づいた小南が綾斗を睨みつけた。
「なによ」
「……なんでそんな怒ってるの?」
「明日暇だからよ!みーんな用事あるって言うんだもん!いっつもフラフラしてるアンタなら暇だと思ったのに!!」
「さらっとディスるのやめてね??」
ふんっ、と顔を背け、すたすたと歩き始める小南。17歳にしてはあまりに幼い反応だが、だからだろうか。綾斗は彼女に弱い。ついつい甘やかしてしまう癖がある。
「いずみんのとこ行った後なら空いてるよ」
先に行ってしまった小南に後ろから声をかけると、ぐりん!とすさまじい速さで首を180°回転させ、小南は綾斗につかつかと歩み寄った。
「ホント!?」
「ほ、ほんとほんと。ていうか近い……」
その言葉に小南は一歩距離を取ると、ビッと綾斗に指を突きつけた。
「じゃあ明日、私本部で適当に時間潰してるから。向こう出た時に連絡しなさい」
「はいはい」
綾斗の返事を聞くと、小南は満足げに頷いて再び歩き始めた。たったこれだけで機嫌がよくなるのだから、本当にちょろい。心配になるくらいちょろい。まあみんなそこを含めて綾斗は彼女の魅力だと思っているので、悪いことだとは思わないが。
居間には烏丸と迅の他に、小さな少年がいた。
「お、陽太郎、お邪魔してるよ」
「きていたのかあやと!」
彼はカピバライダーこと林藤陽太郎。玉狛支部の誇るおこさまだ。相棒のカピバラ、雷神丸の背によく乗っているので、カピバライダー。ちなみに陽太郎は雷神丸のことを犬だと思っているらしい。ついでに小南ちゃんも犬だと思っているらしい。五歳児と同レベルの女子高校生(斧)ってどうなんでしょうか。僕は心配です。
「はいこれお土産のクッキー。ちゃんとご飯食べてからだからね?」
「うむ。かんしゃするぞ、あやと」
そういってクッキーの箱を持って雷神丸に跨り、陽太郎は奥に消えていった。
「いつもわざわざすまないな」
「いえいえ、俺もいつもご飯いただいてますし。お礼だと思ってください、レイジさん」
陽太郎と入れ替わりに出てきたのは木崎レイジ。玉狛第一の隊長を務めるマッチョメンだ。ちなみに見た目に反して料理が上手い。見た目に反してである。
全員が席についたのを確認し、レイジが音頭を取る。
「いただきます」
「「「「「いただきます」」」」」
普段は一人暮らしの綾斗が他人と共に食事をとるのは玉狛での夕食くらいのもの。だからこそ綾斗はこの時間がとても大好きだった。
思わず緩んでしまっていた頬をむにむにといじって、夕食を食べ始めた。
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