公安特捜班 北陸特急連鎖殺人・冬の北陸に殺意が走る (新庄雄太郎)
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第1章 北陸ひとり旅

明けまして、おめでとうございます

新作のは「冬の北陸」を舞台に連続殺人が起きる、そして犯人は?





北へ行こうか、それとも西か、北海道や九州でもいいが、ひとり旅は北陸路、という歌の文句がある。

 

北陸と言えば、冬の鉛色の空と、荒れる日本海、吹き付ける北風、そんなものが、人々に、ひとり旅の孤独を思い来させるのかもしれない。

 

彼女の名前は国木田花丸、かなりの文学少女である。

 

「まろは、ひとり旅でも行こうかな。」

 

花丸は連休の日に北陸へ旅行へ行こうと考えていた、日程は三泊四日で北陸の温泉と観光名所を巡ろうと計画していた、北陸へ行くんなら特急で行こうかと考えました、なにしろ北陸は特急王国だからだ。

 

その1・関西方面から

 

大阪・新大阪・京都を通って湖西線に入る

 

L特急・雷鳥 スーパー雷鳥

 

 

その2・米原・名古屋方面

 

L特急しらさぎ 特急きらめき L特急加越

 

 

その3・東京方面から

 

新潟・長岡へ、上越新幹線で

 

特急北越 特急かがやき

 

 

上野から夜行列車で

 

寝台特急・北陸

 

 

どれで行こうかと迷っていた。

 

他に、花丸が、北陸が好きなのは理由はいくつかあった。

 

温泉もその1つだった。

 

加賀温泉郷

 

和倉温泉

 

芦原温泉

 

宇奈月温泉

 

輪島温泉

 

冬こそ北陸は、旅に出るのも楽しいのではないか。

 

花丸は、前から福井県にある一条谷遺跡に行って見ようと考えた、花丸は新幹線に乗り、米原から特急に乗って

福井へ行く事にした、米原からは北陸本線経由の特急が始発されている。

 

「金沢行か、これに乗ればいいずらね。」

 

花丸は、売店でステーキ弁当を買って、金沢行L特急「加越1号」に乗って一条谷遺跡を見物して芦原温泉へ一泊

し、その後、東尋坊を見物して、そして金沢、富山県の高岡へ行くのだ。

 

花丸が乗ったL特急「加越」はその名の通り、石川県の加賀と福井県の越前と富山県の越中の地名から取って加越と名付けた、イラストには福井県の観光名所の「東尋坊」が描かれている。米原を12時10分に発車し、長浜、敦賀、武生、鯖江、福井、芦原温泉、加賀温泉、小松、終着金沢には14時34分に着く、約3時間の旅である。

 

「美味しいは、ステーキ弁当、琵琶湖が見えるずら。」

 

そこへ、車掌がやって来た。

 

「すいません、乗車券を拝見。」

 

「はい。」

 

と花丸は車掌に乗車券を拝見した。

 

「女のひとり旅には、北陸へ行くのは。」

 

花丸の乗ったL特急「加越1号」は13時27分に芦原温泉に到着した。

 

「やっと、福井に来たのね。」

 

花丸は、一条谷朝倉遺跡へ見物する事にしました。

 

「ここが、一条谷朝倉遺跡ずらか。」

 

花丸は北陸のガイドを見ながら、芦原温泉の周辺のガイドを巡ることにした。

 

「遺跡をまわったら、温泉でも行くずら。」

 

一方、公安特捜班では。

 

「ほぉ、スーパー雷鳥で行く北陸の旅か、僕もスーパー雷鳥に乗って北陸へ行って見たいよ。」

 

「おお、高山は北陸のグルメか」

 

「ええ、この時期はカニや鰤が美味しい時期なんですよ、輪島の朝市や雪の金沢、そして荒波の東尋坊、冬の海の雨晴海岸。」

 

「ほぉ、北陸か。」

 

「ひとり旅なら北陸路、そういう歌の句がありましたね。」

 

「高山、ロマンより食べ歩きの旅か。」

 

「うん。」

 

「この時期は、冬こそ北陸か。」

 

と、特捜班たちは普段のように、仕事をしていた。

 

「ここが一条谷遺跡ね。」

 

一乗谷朝倉氏遺跡は福井市街の東南約10キロにあり戦国時代朝倉氏五代の城下町の跡がそっくり埋もれていました。京都の金閣寺や広島の厳島神社に並び国の三重指定(特別史跡・特別名勝・重要文化財)を受ける大変貴重な遺跡となっています。栄華を極めた城下町の街並みをほぼ完全な姿で再現しており当時の衣装に着替えて戦国時代にタイムスリップしたような感覚になります。毎年8月には「越前朝倉万灯夜」「越前戦国まつり」を同時開催し、迫力ある火縄銃の砲煙を見ることができ夜には約15,000個をこえるキャンドルの灯で幻想的な雰囲気になっている。

 

「凄いずら。」




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初めは特急「白鳥」の上沼垂色を登場したのですが、今回は北陸本線の特急を登場しようと考えました。



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第2章 東尋坊

福井と言えば、越前海岸と永平寺と東尋坊ですよ

東尋坊と言えば、L特急「加越」のヘッドマークにも描かれています

次の舞台は東尋坊で人が転落した、事件が起きた。


花丸は、一条谷遺跡を見物した後、芦原温泉で一晩泊って東尋坊へ行く事になった。

 

「東尋坊か、でも、ちょっと怖いずら。」

 

と、花丸は緊張していた。

 

「崖には海が見えるずら。」

 

東尋坊とは、荒々しい岩肌の柱状節理が延々と1kmに渡って続く勇壮そのものの東尋坊は、国の名勝・天然記念物に指定されています。なかでも岸壁の高さが20メートル以上に及ぶ大地の断崖は勇壮というより壮絶で、日本海の荒波が打ち寄せる姿は恐ろしいほどの迫力です。遊覧船ではライオン岩、ろうそく岩など自然の造形が目を楽しませてくれます。

 

「東尋坊と言えば、サスペンスドラマがイメージ的なんだずら。」

 

ところが、東尋坊の海に事件の予感がした、花丸は、遊覧船から降りた時事件は起きた。

 

「あっ、何ずら。」

 

花丸は断崖から人が落ちたのを目撃した。

 

間もなく、福井県警のパトカーが到着し、捜査は開始されていた。

 

「被害者の身元が割れました。」

 

「そうか。」

 

「よしっ、調べて見よう。」

 

東尋坊の起きた水死体は、公安特捜班に一報が入った。

 

「はい公安特捜班、ええ、瀬口一馬、はい、34歳、分りました早速こちらで調査します。」

 

と、電話を切り、高山と小泉と松本は高杉のところへやって来た。

 

「今、福井県警からの協力要請だ。」

 

「早速、当たって見ます。」

 

と、高山と小泉達は瀬口が勤務する須藤企画へ向かうことになった。

 

「ああ、瀬口は先週の水曜日から休暇しています。」

 

「あのー、理由は何ですか。」

 

「ええ、確か旅行へと聞きましたが、あのー、瀬口に何か。」

 

「実はですね、福井県の東尋坊で水死体で発見されましてね。」

 

「えっ、瀬口が。」

 

「はい、瀬口が最後に会ったのはいつです?。」

 

「ええ、休暇前に新作のアニメを企画とか言ってたし。」

 

瀬口は先週の水曜日に休暇で旅行へ行くと言ってたことが分かった。

 

「どこへ旅行に行ったか分かりますか?。」

 

「確か、冬の北陸に行くとかって言ってたけど。」

 

「冬の北陸か。」

 

高山と小泉と松本は特捜班に戻って高杉班長に報告した。

 

「えっ、休暇で北陸ヘ。」

 

「はい、日曜には東京へ帰京するそうです。」

 

そこへ、今野がやって来た。

 

「被害者はどうして東尋坊へ行ったんでしょうか。」

 

「何しろ、自殺の名所で有名ですからね。」

 

「でも、自殺しそうには見えないだけどね。」

 

「実は私もそう考えてたんだよ。」

 

そこへ、捜査主任の南がやって来た。

 

「主任もそう思いますか。」

 

「ああ、もしかしたら誰かに突き落として殺害したんじゃないかな。」

 

「それも、考えられますね。」

 

花丸は、東尋坊を見物した後芦原温泉駅から特急に乗ってまた北陸の旅へ出た。

 

 

 

 

 




ご意見・ご感想をお願いします

第一の事件は福井県の東尋坊で人が転落したのだ。


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第3章 列車の死

北陸本線の特急「しらさぎ」の車内で殺人事件発生

金沢駅に到着した後に、事件が起きた。




花丸は、11時28分発金沢行特急「しらさぎ3号」に乗って金沢へ行く事にしました。

 

「一条谷遺跡と東尋坊は凄かったずら。」

 

次は金沢と能登へ観光しようと特急しらさぎの金沢行に乗り、能登へは七尾線に乗って輪島へ行く事にしました。

 

ファーンピィーッ!。

 

と、警笛を鳴らして加賀温泉、小松を通り過ぎて、終着金沢には12時08分に到着した。

 

「やっと、金沢か、文学の香りがするずら。」

 

花丸は改札を出ると金沢のガイドを持って、兼六園と室生犀星記念館へ周ることにした。

 

特急「しらさぎ」

 

「お客さん、終点の金沢ですよ。」

 

と、車窓は乗客を落とそうとしたが男は列車に倒れて死んでいたのだ。

 

「えっ、うわぁぁぁぁ、し、しし、死んでるーっ。」

 

何と、男はナイフで刺されて死んでいたのだ。

 

「どうしました、車掌長。」

 

「ああ、車内で乗客が死んでるんです。」

 

「何だって、すぐに公安隊に知らせろっ。」

 

「はい。」

 

そこへ、金沢駅の鉄道公安隊がホームを駆け下り、特急「しらさぎ3号」の車内に入った。

 

「こ、これは酷い。」

 

数分後、石川県警のパトカーが到着し、石川県警・捜査一課も到着した。

 

「警部、死因はナイフによる出血死。」

 

「肺と心臓を命中か。」

 

「で、被害者の身元は。」

 

小沢警部は被害者の所持品を調べていました。

 

所持品は

 

財布

 

手帳

 

乗車券

 

キャッシュカードやテレホンカード等

 

免許証

 

が、バックの中に入っていた。

 

「免許証から、東京在住の山谷俊雄、51歳です。」

 

「うーむ、被害者の勤務先は森山商事か。」

 

ホーム内で、乗客に不審者と目撃者はいなかったか聞き込みをお行った。

 

「すみませんが、事件の様子を見た人はいませんでしたか?、目撃者はいませんか?。」

 

刑事たちは、金沢駅内を聞き込みを続けていた。

 

「すみません、目撃者はいませんでしたか。」

 

「さぁ、見てないわね。」

 

と、50代の主婦は言う。

 

「ああ、見かけないね。」

 

と、金沢へ出張へ来た会社員。

 

「知らないなぁ。」

 

と、鑑識が担架で山谷さんを搬送し、死体搬送車に運んだ。

 

「はい、どいて、搬送されます。」

 

ホームにはやじ馬が集まっていた。

 

金沢駅で起きた特急「しらさぎ3号」の殺人は金沢東署に特別捜査本部が設けられ、特捜班に知らせが入った。

 

「山谷俊雄、51歳、了解、早速調査します。」

 

と、電話を切った。

 

「南、水野、石川県警からの捜査協力の要請だ。」

 

「早速、当たって見ます。」

 

南と水野は森山商事へ行って見ることにした。

 

「えっ、山谷役員が。」

 

「はい、今日金沢駅で名古屋発の特急「しらさぎ3号」の車内で殺されまして。」

 

「当社としては、どう対応していいか。」

 

「とにかく、捜査は我々に任せて下さい。」

 

「ええ、よろしくお願いします。」

 

と、中田専務が言った。

 

「そうか、名古屋から金沢へ出張へ行ってたのか。」

 

「はい、明日には帰京する日だそうです。」

 

一方、花丸は雪の金沢を巡っていた。

 

兼六園

 

「雪の金沢はロマンずら、兼六園も雪が積もってるずら。」

 

ひがし茶屋街

 

「冬の北陸は、一人でも楽しいずらね、今度は善子ちゃんも誘ってやりたいずら。」

 

室生犀星記念館

 

「感動したずら。」

 

と、花丸は本を読んで感激した。

 

そして、花丸は金沢市内のホテルで一泊する事にした。

 

「君、ひとり旅か。」

 

「そうだけど、私は一人で北陸へ行くずらよ。」

 

「これからの予定は。」

 

「明日は、七尾線に乗って能登へ行くの。」

 

「おお、私も輪島へ行くんですよ。」

 

金沢駅

 

「次の七尾線「能登路1号」は8時01分か。」

 

「あれね。」

 

花丸はある男の旅行客と一緒に8時01分発急行「能登路1号」に乗り輪島へ向った。

 

花丸が乗った七尾線急行「能登路1号」は金沢を8時01分に発車し、金沢と津幡までは北陸本線を走り、津幡から七尾線に入る、途中停車駅は津幡、横山、高松、羽咋、七尾、和倉温泉、穴水、能登三井、終着輪島には10時19分に到着する。

 

輪島駅

 

「じゃあ、私はここで。」

 

「じゃあ。」

 

と、花丸は男と別れて花丸は輪島の旅館に行く事にした。

 

輪島の和風旅館

 

「お世話になります、予約した国木田花丸です。」

 

「ようこそ、さぁ、こちらへ。」

 

と、女将は花丸に部屋を案内した。

 

次の日、南と水野は7時40分発新潟行新幹線「あさひ1号」に乗って金沢へ向かった。

 

「上野から金沢へ行くには「あさひ」と「かがやき」に乗り次いで行けれるのか。」

 

「ええ、凄く便利になって来ましたよ。」

 

「そうだな。」

 

8時57分、長岡に到着。

 

「次の信越本線経由の特急「かがやき2号」は9時04分か。」

 

「上野から金沢まで3時間か。」

 

「おっ、来た来た、来たぞ。」

 

南と水野は9時04分発金沢行特急「かがやき2号」が入線してきた。

 

「乗ろうか。」

 

「はい、乗りましょう。」

 

9時04分、南と水野は特急「かがやき2号」金沢行きに乗り、長岡を発車した。

 

 




ご意見・ご感想をお願いします

懐かしいですね、485系の特急「しらさぎ」当時は和倉温泉行と金沢行と富山行が懐かしいですね 485系の「しらさぎ」に乗った思い出はありませんでしたか?
例えば、「しらさぎ」に乗って食堂車に行ったとか、車内販売でお菓子と駅弁を買ったことと説かありませんか?


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第4章 小松で下車した男

そして、特急「しらさぎ」で殺人が起きて、被害者は北陸へ行っていたが

帰りは特急「北越」と上越新幹線に乗って帰京する事になっていた。

そして、高山は小海と一緒に高岡へ向かった。



特急「しらさぎ3号」で毒殺された山谷俊雄のアリバイ捜査については、石川県警の協力を得ることにした。

 

 山谷が、特捜班が調べた北陸旅行の行亭は、次の通りだった。

 

12月20日 東京駅出発 新幹線「ひかり」に乗り名古屋で下車、名古屋から特急「しらさぎ3号」に乗車、金沢で     下車、金沢で1泊。

 

  21日 金沢のホテルを出発し、七尾線で輪島へ向い、輪島へ1泊

 

  22日 輪島-金沢-高岡まで列車に乗り、雨晴の旅館で1泊

 

  23日 高岡を出発、特急「北越9号」に乗車 東京へ帰京。

 

「これが、北陸旅行の日程か。」

 

「帰りは高岡から「北越」に乗って東京へ帰る予定だったんですね。」

 

「ああ、よし、早速事件の足取りと聞き込みを当たってくれ。」

 

そして、南と水野と高山と小海は2つの事件の足取りを追う事にした。

 

今野と小泉と松本は、瀬口一馬の足取りを追って、聞き込みの報告をした。

 

「ええ、瀬口は東京から京都まで新幹線「ひかり」に乗り、京都から「雷鳥」に乗って福井へ行ったことがわかりました。」

 

「何、瀬口は京都から福井へ行ったのか。」

 

「ええ、推理すると。」

 

小泉は、瀬口の足取りを話は次の通りだった。

 

12月5日 東京出発。新幹線「ひかり」乗車し京都で下車、京都発9時23分発特急「スーパー雷鳥3号」に乗車、

     福井で下車。

 

  6日 福井からL特急「加越10号」に乗車し新幹線で帰京。

 

「やはり、福井へ行ってたのか。」

 

「はい、大事な商談で福井の死者へ行ってたことは確かです、瀬口は自殺しそうな人には見えないんですが。」

 

「という事は、誰かに突き落として殺したって事も。」

 

と、今野は言った。

 

「その可能性があるな。」

 

「ああ。」

 

と、小泉はうなづいた。

 

「じゃあ、ご苦労さん。」

 

今野と小泉と松本は東尋坊で起きた事件を調べることにした。

 

「高山と小海達は何か掴んできたのかね。」

 

と、高杉は言った。

 

南と水野は特急「しらさぎ3号」で起きた殺人事件の捜査本部がある金沢東警察署へ向かった。

 

「鉄道公安隊の捜査主任の南です。」

 

「同じく水野です。」

 

「警部の小沢だ、こちらが松岡と桜井刑事。」

 

「早速ですが、事件の状況をお話し願いますか?。」

 

「被害者は、小松を発車直後に殺害されたと。」

 

「はい、おそらく凶器はペーパーナイフではないかと。」

 

「はい。」

 

「金沢駅の周辺を聞き込みをしたのですが、不審者は見当たりませんでした。」

 

「そうですか。」

 

「犯人は小松から乗ったって事は。」

 

「その可能性があるな。」

 

「今、小松署にも調べて貰ってるから。」

 

そこへ、小松に聞き込みに行った小沢警部の部下長瀬警部補が戻ってきた。

 

「警部、小松駅に聞き込みをしてたら、駅から特急「しらさぎ3号」に下車するのを目撃されています。」

 

「じゃあ、その男が犯人か。」

 

「ええ。」

 

「という事は、米原で北陸本線の特急に乗って小松で下車し、飛行機で東京へ帰ったって事も。」

 

「考えられるな。」

 

南と水野は金沢から16時37分発特急「かがやき7号」長岡行と東京行「あさひ4号」に乗って東京へ帰る事にした。

 

「何、死因は財布による出血死。」

 

「はい、小沢警部の話だと犯人は小松で下車し飛行機に乗って東京へ戻った可能性もあるんです。」

 

「なるほど、犯人はそれを利用したって事か。」

 

「考えられますね。」

 

「よし、その線で調べてみよう。」

 

一方、高山と小海は山谷俊夫の足取りを追っていた。

 

「山谷とは前に勤務していた高岡で一緒に働いていましたが、4年前にあんな事にならなきゃね。」

 

「あんな事って。」

 

「私は忙しいので、そちらの磯巾着に聞いてください、詳しいこと知っていますから。」

 

と言って中田専務は商談へ行った。

 

「4年前、何があったんですか?。」

 

と、高山は言う。

 

「はい、うちの事務所で拳銃を持った男が押し入れられ3人の社員が死傷されたんです。」

 

「あっ、富山の高岡で起きた事件ですね。」

 

「はい。」

 

高山と小海は4年前に起きた事件を調べるために高岡へ向かった。

 

高岡中央警察署

 

「高岡中央署の市川です。」

 

「早速ですが、事件の状況を説明してください。」

 

「犯人はサングラスとマスクの男が侵入、3人に発砲して逃走、凶器は拳銃、弾丸からSWモデル59てことが判明しています。」

 

「なるほど、じゃあまだ捕まっていないんですね。」

 

「はい。」

 

高山と小海は、高岡から特急「しらさぎ」と新幹線を乗り継いで東京へ戻った。

 

公安特捜班

 

「4年前の射殺事件。」

 

「はい、恐らくその男が犯人じゃないでしょうか。」

 

「うん、その可能性もあるな。」

 

「じゃあ、その男が犯人って事も。」

 

「可能性があるな。」

 

「という事は犯人は東京から北陸で犯行を計画したって事か。」

 

「ええ、その可能性がありますね。」

 

 

 

 

 




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そして、特捜班たちは関係者から事情聴取を行います。

本当に小松から東京へ帰ったのでしょうか?


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第5章 鉄壁のアリバイ

事件の背景で、特捜班は関係者に事情地洋酒を行い、そしてアリバイ捜査を開始した。


特捜班は、北陸で起きた殺人事件の関係者を任意同行し、事情聴取を行った、同行したのはこの3人だ。

 

藤岡 正美 (46歳) 森山商事 庶務課勤務

 

川井  敦 (24歳)  同   営業課勤務

 

中島 政子 (36歳)  喫茶のウエイトレス

 

「ええ、2・3度お見えされましたよ。」

 

「じゃあ、あなたは恨まれたりするのでしょうか?。」

 

「そんなの考えすぎよ。」

 

「そうか。」

 

「私は許せないよ、山谷って言うのわ。」

 

「それはどういう事か。」

 

「私にセクハラされたのよ、本当に頭に来るわ、地獄へ行くのも当然よ。」

 

「それはそうだけど。」

 

山谷は会社で藤岡や同僚たちにセクハラやパワハラを受けていたことが判明された。

 

「なるほど、その山谷にセクハラで恨んでたんだね。」

 

「はい、いつか殺してやりたいもんですよ。」

 

高山と小泉は聴取を行ったのをもとに高杉班長に報告した。

 

「なるほど、山谷がセクハラとパワハラか。」

 

「ええ、相当恨んでましたよ。」

 

南と水野は、特急「しらさぎ3号」で起きた殺人を調べていた。

 

「やはり、山谷と瀬口がパワハラとセクハラの恨みの犯行でしょうか。」

 

「という事は高岡で起きた事件も関係してるかもしれない。」

 

「うん、その可能性も高いな。」

 

「よしっ、南と水野はその線で捜査してくれ。」

 

「わかりました。」

 

南は、高山と小海と水野はある北陸旅行から帰って来た人に会った。

 

「あの、何かあったんですか。」

 

「はい、私鉄道公安隊の南と言います。」

 

「同じく水野です。」

 

彼の名前は清川 雅弘。

 

「どちらへ行かれてたのですか。」

 

「私は北陸へ取材旅行へ行ってたんです。」

 

「そうですか。」

 

「どの辺りですか。」

 

「私は金沢と能登と高岡へ行っていました。」

 

「そうですか。」

 

「あの、何か事件でもあったんですか。」

 

「実はですね、福井の東尋坊とL特急「しらさぎ3号」の車内で殺人事件がありましてね。」

 

「この写真の男をご存知でしょうか。」

 

と、高山は言う。

 

「あっ、瀬口さんじゃないですか。」

 

「は、知ってるんですか。」

 

「ええ、うちの同人サークルのメンバーですよ。」

 

「本当ですか、それ。」

 

「はい、まさか、瀬口が殺されるなんて。」

 

高山と南達は特捜班に戻り、高杉に報告した。

 

「えっ、瀬口は同人誌サークルのメンバーなのか。」

 

「はい、清川が確認しました。」

 

「それで、清川のアリバイは。」

 

特捜班は、5人の内清川のアリバイ捜査については石川県警の協力を得ることになった。

 

1日目 東京出発 7時40分発上越新幹線「あさひ1号」に乗車し、長岡で下車

    9時04分発特急「かがやき2号」に乗車 金沢で1泊

 

2日目 金沢出発 七尾線で輪島へ向い、輪島で1泊

 

3日目 輪島-金沢で列車に乗り、金沢で9時07分発特急「北越5号」に乗り高岡で下車

    高岡から氷見線に乗り、雨晴海岸へ。

 

4日目 高岡-金沢-京都とL特急「雷鳥24号」に乗り、16時09分京都で下車し新幹線「ひかり」で帰京。

 

石川県警では、金沢のホテルと輪島の旅館を当たってくれた。その結果が、報告されてきたが、間違いなく清川は

金沢市内のホテルにチェック・インし、翌日に出発していた。

 

富山県警にも清川の足取りを調べて貰った。

 

その結果、間違いなく、清川は、12月9日に雨晴の旅館に泊まっていることが確認された。

 

「アリバイは成立ですか。」

 

と、水野は言った。

 

「ああ、富山県警と石川県警にも確認してもらった。」

 

「そうか、犯人は。」

 

「犯人は、上越新幹線と北陸本線に乗り次いで福井へ行き、そして福井で特急「しらさぎ3号」に乗り、小松で下車し、そこから飛行機で東京へ帰京した。」

 

「なるほど、新幹線と特急に乗りついたのか。」

 

「はい、時刻表で調べて見ますと。」

 

新幹線「あさひ309号」 上野 10時08分 長岡 11時38分

 

ここで上りの北陸本線の特急に乗り継ぐ。

 

特急「かがやき4号」 長岡 11時46分 金沢 14時19分

 

そこから金沢で特急に乗り換えるのだ。

 

特急「しらさぎ10号」

 

金沢 14時25分  福井15時15分

 

「そこで、東尋坊へ行った。」

 

「そういう事だ、そして、第二の事件はこうだ。」

 

特急「しらさぎ3号」 福井 11時17分 小松 11時49分 終着金沢 12時08分

 

「そうか、犯人はそれを利用したのか。」

 

「その通り、そして山谷をナイフで刺して、小松で下車した。」

 

「そうか。」

 

そして、第3の事件が起きた。

 

 

 

 

 

 




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もし犯人がそれに乗ったとしたら、犯人は誰なのか

次回は、高岡で事件が起きる



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第6章 高岡で殺人

高岡で起きた殺人は金沢の手口が似てたと判明し、高岡中央署と金沢東署と合同捜査をすることになった。


1月12日 高岡市 15時15分

 

「おいっ、誰か倒れてるぞ。」

 

「おいっ、しっかりしろ。」

 

と、起こしてみるとその女性は死んでいたのだ。

 

「おいっ!、この女死んでるぜ。」

 

「ほんとか。」

 

「うわぁぁぁ。」

 

2人は慌てて走り去ってって言った。

 

「何だ、何なの今のは。」

 

「えっ。」

 

そして、事件は起きた。

 

数分後、富山県警のパトカーと鑑識が到着し、捜査が開始された。

 

「被害者の免許証です」

 

「身元は分かったのか。」

 

「はい、東京在住の武井 真美、31歳です。」

 

「うん、死因は絞殺ですね。」

 

「発見者は、下校中の高校生が女の人が倒れているのを見つけ通報したそうです。」

 

「なるほど、早速、身元を紹介してもらおう。」

 

「はい。」

 

そして、事件の一報は特捜班にも入った。

 

「武井真美、分りました、早速調査します。」

 

「南、水野、高山、小海、高岡で武井真美の死体が発見された、早速富山へ向かってくれ。」

 

「早速、行ってきます。」

 

南と高山達は新幹線「ひかり」に乗り、京都から富山行の特急「雷鳥」に乗って高岡へ向かった。

 

「やっと高岡か。」

 

「一度来てみたかったんだよ。」

 

「うん、文化の香りがするよ。」

 

「おいおい、その前に高岡中央署へ行くぞ、捜査会議があるんだから。」

 

南と高山達は、捜査本部が設置されている所轄の高岡中央警察署へやって来た。

 

「どうも富山県警・捜査一課の警部、酒井です。」

 

「高岡中央署の市川です。」

 

「東尋坊の転落と特急「しらさぎ」で起きた殺人と関係してる可能性があると思われます。」

 

「なるほど、一連の事件と関係してるのか?。」

 

「はい。」

 

この事件で福井、石川、富山高岡の県警で合同捜査を開始した。

 

高岡市内を聞き込みをしたが、犯人の手がかりは見つからなかった。

 

東京駅・公安特捜班

 

「犯人は、小松で東京へ行ってそこから高岡へ行ったんじゃないでしょうか。」

 

「なるほど、行くとしたら急行「能登」か寝台特急「北陸」に乗って高岡へ行った。」

 

「可能性がありますね。」

 

「高岡で起きた事件を調べたんですが、いまだに未解決何です。」

 

「拳銃で2人のスタッフに発砲して逃走したそうです。」

 

「じゃあ、今だに捕まっていないんだな。」

 

「ええ、凶器は9ミリ口径のSWオートマチックです。」

 

「使用したのは拳銃で、北陸の事件は凶器が違う。」

 

「うん、それに犯人は同一ですかね。」

 

「それは考えられるわね。」

 

高岡駅の氷見線のホームで花丸は氷見線に乗って。

 

「これが氷見行ね。」

 

プァーン

 

と、警笛を鳴らし高岡駅を発車した。

 

氷見線は、北陸本線から分岐するローカル線のひとつであり、富山湾岸を走る。高岡駅 - 能町駅間では万葉線高岡軌道線と並行し、伏木駅付近は工業地帯となっている。

 

「雨晴には、幸せの鳥が飛んでるのかな。」

 

花丸は、氷見線に乗って幸せの鳥を捜しに行く事になった。

 

雨晴海岸は、富山県高岡市北部の海岸。能登半島国定公園に含まれ、日本の渚百選に選ばれている。

 

晴れた日には富山湾越しに立山連峰の3,000 m級の山々を望むことができ、景勝地として人気がある。日本海の蒸気「けあらし」(20世紀には使わなかった言葉で北海道から逆輸入されたともされる)を待って冬には多くのカメラマンが集まる。特に元旦には、初日の出を見るために多くの人が集まる。2014年(平成26年)に「世界で最も美しい湾クラブ」に日本で松島の次に選ばれる。

 

高岡市と氷見市を繋ぐJR氷見線の越中国分 - 雨晴間はほぼ海岸線のすぐ横を通るため、車窓からの眺めも良く、また海岸線のすぐ横を通る列車の撮影ポイントとして鉄道ファンにも人気があり、青春18きっぷの販促ポスターに採用されたこともある。

 

雨晴駅の近くには「雨を晴らした」という地名の由来となった義経伝説が残る義経岩がある。

 

花丸は万葉集を見ながら、歌枕を言った。

 

馬なめていざ打ち行かな渋谷の清き磯まによする波見に (大伴家持)

 

立山に降り置ける雪を常夏に見れども飽かず 神からならし (大伴家持)

 

「家持の歌枕は素晴らしいずら。」

 

そして、花丸はある男に会った。

 

「あの。あなたは誰ずら。」

 

「うるせぇ。」

 

男は、花丸は連れ去ったのだ。

 

 

 

 

 

 

 




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そして、犯人は誰かのか。


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第7章 雨晴海岸

今回で、最終回となりました。


高杉は事件の推理をした。

 

「第一の事件はこうだ、犯人は東京から米原までは東京から米原までは新幹線「こだま」に乗り米原へ着くのは10時頃だ、そこから米原から特急「しらさぎ3号」に乗り、米原を10時10分に発車し福井には11時17分に着く、瀬口を東尋坊に呼び出し、断崖へ突き落した、そして、次の日、11時17分に「しらさぎ3号」に再び乗り、山谷をナイフで殺害、小松に着くのは11時59分、小松からは飛行機で14時50分、東京に着くのは15時55分、そして東京から山手線に乗り上野へ行き、そして第3の事件の高岡は行くには22時44分発の金沢行の寝台特急「北陸」に乗れば高岡には5時55分に着く、そして古城公園に行き武井を銃殺する。」

 

事件の推理

 

第一の事件

 

犯人は東海道新幹線を使う

 

7時36分 ひかり「203号」に乗る

 

10時02分 米原着

 

10時10分 北陸本線 L特急「しらさぎ3号」に乗る

 

11時17分 福井着

 

東尋坊へ

 

11時17分 福井からL特急「しらさぎ3号」に乗る

 

山谷を殺害

 

11時49分 小松着

 

14時50分 小松空港から飛行機で

 

15時55分 東京

 

そして、山手線で新宿へ

 

22時44分 上野発 寝台特急「北陸」に乗る。

 

5時55分  高岡着

 

高岡市内で武井を呼び出し、拳銃で殺害、高岡古城公園で死体を運ぶ。

 

「そうか、犯人はL特急「しらさぎ」を米原から福井まで乗り、次の日に「しらさぎ」に乗って犯行を計画した。」

 

「そうだ。」

 

「じゃあ、犯人は。」

 

「ああ、高岡で起きた射殺事件の同一人物の可能性が高いですね。」

 

「目撃者の話だと帽子とサングラスしていたと言ってたから、人相は若い男と思われます。」

 

「そして、4年前の射殺事件の犯人はその人だ。」

 

「じゃあ、その男が。」

 

「班長、犯人は。」

 

「この男じゃないでしょうか。」

 

「やっぱり。」

 

「あの男か。」

 

「先週、新宿駅構内で密輸ブローカーが逃走してると一報が入り、そのブローカーを確保したと。」

 

「そうか。」

 

「ブローカーのリチャードの奴、売った人の名前を言わないんですよ。」

 

「という事は、あの人がか。」

 

そこへ、高山と小海から連絡が入った。

 

「班長、川井の姿が見えません。」

 

「奴はきっと。」

 

「場所はどこだ。」

 

「雨晴海岸。」

 

南と高山達はパトカーに乗り、雨晴海岸へ向かった。

 

「おい、何処にいる、出て来い。」

 

「見つけたぞ、川本。」

 

「あっ、お前は。」

 

男はSW・M59を片手に花丸を人質を取っていた。

 

「そうだ、3年前に契約解除された立川雅也だよ。」

 

「何、お前が。」

 

「そうだ、やっとわかったな。」

 

そこへ、高杉班長達が到着した。

 

「そこまでだ!、立川。」

 

と南が叫んだ。

 

立川はM59を発砲したが、桜井に制圧された。

 

「動くなっ!。」

 

「くそーっ。」

 

高山と小海は花丸を救出した。

 

「何故わかったのだ、俺の計画が、くそーっ!。」

 

こうして、北陸の連続殺人は解決した。




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