椎名さんと過ごす日々 (ニアランテ・オルタ)
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椎名さんとの出会い

初めて書いた上に下手だしよくわかんないし、すいません。すいません。
でもよかったら感想と評価を下さい参考にさせていただきます。


 地球には今、何十億人もの人間がいる

その中で自分は何の役割を持つのか?

果たして自分は必要とされているのか?

答えはきっと誰にもわからないだろう。

もし神とやらがいるのなら、聖書にあるように『人間はただ神の前においてのみ平等である』と有るように役割があるのだろう。

だが実際は?自分はテレビにでる芸能人か? 否。

自分はオリンピックにでれるスポーツ選手か? 否。

自分は世界を感動に包める俳優か? 否。

つまりは人間は不平等である。これにより神はいないと言えるだろう。

だから自分の役割を知ることが出来ない。

自分が必要とされているかわからない。

親が必要と言ってくれた?つまり親は神か? 否。

会社や学校で自分に役割ができた?つまり会社や学校は神か? 否。

つまりは………………

 

 

…あきたから適当に占めよう。結論!

神は死んだ!

 

 

この物語はあなたが紡いでいく3年間の記録したものである。………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺が今バスに乗って向かっているのは、東京都高度育成高等学校。この学校は進学・就職率共にほぼ100%。さらには、卒業までの3年間は外部との接触までもが禁じられる…そんな夢のような学校である。

俺はそんな高校を受験し、見事合格。これからの高校生活に胸を踊らせてつつも、持って来たミステリー小説を読む。すると

 

「すいません、お隣よろしいでしょうか?」

 

と、声をかけられた。そちらを見ると、きれいな銀髪の少女がこちらを見ていた。その少女はまさに美少女と言っても過言では無いだろう。そんな少女に声をかけられて俺が驚いていると、

 

「もし、よろしければ隣の席に座らせて頂きたいのですが…」

 

そう言われ、我に帰る。先程まで誰も座ろうとしていなかったから大丈夫だろう。そう思い、少女に大丈夫です。と伝える。

 

「そうですか。では、失礼します」

 

そう言って俺の隣の席に座る。俺はそんな奇跡の様な出来事をあまり気にしない様にしようと、手元のミステリー小説に目を落とした。すると

 

「その本…もしかしてミステリー小説…ですか?」

 

と、話しかけられた。特に話すことも無いだろうから、声をかけられるなんて思ってもみなかった。少女の言葉に驚きつつも、肯定するように頷く。

 

「やはりそうでしたか!私も良く本を読むのですが、あなたの顔を見てるとなんだか本の内容が分かる気がしまして。」

 

エスパーかな?急に喋り出した隣の席の少女をに少し驚いていると、バスが目的地に着いたためその少女に軽く礼をし、降りる。すると、その少女も降りて来ていた。どうやら、同じ高校の生徒だったようだ。

 

「あなたもこの学校の生徒でしたか。初めてまして私、『椎名 ひより』といいます。」

 

自己紹介をされた以上はこちらもしなければならない。こちらも軽く名前を言いこれからよろしく椎名ひよりさんと伝える。

 

「そこまで固くならなくてもいいですよ。気軽に読んでください」

 

そう言われ、改めてよろしく椎名さんと言い直す。

 

「はい、同じクラスになってもならなくてもよろしくお願いしますね。」

 

こちらこそ、よろしく椎名さんと伝え、共に校門を潜り学校に入って行く。これで、外部からの接触は出来なくなった。そんなことを考えながらも、頭の中では『椎名 ひより』と言う初めての友達が出来たことを喜んでいると、

 

「そう言えばさっきの小説の話の続きですが-----」

 

と、バスの中では話足りなかったのか、話していく。…どうやらこれからの学校生活が大変になることが決定したようだ。そんな中でも俺はきっと笑ってたと思う。全く椎名さんには敵わないなぁ…

 

 

 

 

 

これが俺と椎名ひよりとの出会いの物語である。

 




この物語の主人公はオリ主ですが、あなたです。読んだあなたか、あなたの妄想したキャラかもしれません。


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椎名さんと教室へ

はい、懲りずにまた書きました。許してつかぁさい。許してつかぁさい。
それはさておき今回もできれば感想と評価をください参考にさせていただきます。


 「----それですね…って、聞いていますか?」

 

そう言ってこちらを覗きこんでくる銀髪の美少女、彼女こそ高校生活で俺の初めての友人である「椎名ひより」である。先程から俺にミステリー小説について語ってくる。何故なら俺がバスの中でミステリー小説を読んでいたことが原因だ。正直に言えば読んでいた本はたまたま目に止まっておもしろそうだから買っただけなのだか、

 

「何か言いましたか?」

 

少し怖くて言い出せない。けれど椎名さんが話す内容はとても面白くて俺も読んでみよかな?と言った気持ちになる。

 

「そうですか?ありがとうごさいます」

 

どうやら声に出ているらしい。けれどそう思うのは事実なのだ。椎名さんと友達で良かった。

 

「ふふっ、嬉しいです。それよりも、クラス分けの掲示板を見に行きましょう。」

 

またもや声に出ていたしい。やっぱり恥ずかしい。そう思っていると椎名さんは俺の手を取って走り出す。俺も置いて行かれないように慌てて走る。少し走ると数人生徒が見える掲示板の前までやって来た。

 

「私の名前は……

 

そう言って椎名さんは掲示板を見ていく。それに合わせて自分の名前があるクラスを探していく…

 

「あっ、あった!……ふふっ」

 

数秒後、俺と全く同じタイミングで椎名さんが同じことを言ってしまいなんだかおかしくなって椎名さんと笑い合う。そのあと椎名さんは

 

「私はCクラスでした。そちらはどうでしたか?」

 

と聞いてくる。高校生活初めての友達と一緒のクラスになれた喜びを噛み締めながら、俺もCクラスだと伝える。椎名さんと同じクラスで、椎名さんの上自分の名前があって思わずガッツポーズを仕掛けたのは黙っておこう。

 

「そうでしたか、それではまたよろしくお願いしますね。」

 

椎名さんの綺麗なソプラノの声が少し高くなった気がしたが、そんなことは気のせいだろう。

こちらこそ、よろしく椎名さんと言い、椎名さんと一緒に教室へ向かう。その途中に隣を歩く椎名さんの顔を見る。すると椎名さんは俺の視線に気づいたのか

 

「?何でしょう、顔に何かついてましたか?」

 

と言って来る。俺は何でもないと返し教室へ向かって歩いて行く。その足取りが軽いのはきっと新生活が始まるからと言うだけではなく、椎名さんと一緒に過ごせるからだろう。そう思っていると…

 

「ふふ、嬉しいです」

 

そう言う椎名さん。何処から口に出していたのか?何処を聞かれたのか?と椎名さんに聞こうとすると、椎名さんは俺から逃げる様に前に走る。そして急に足を止めこちらを振り向くと

 

 「私だけの秘密です。」

 

そう言った椎名さんはとても綺麗で見惚れても仕方ないだろう。

 

 

 

椎名さんには敵わないなまったく。

 




この物語の主人公はオリ主でありあなたです。もしかしたらこの物語を読んでいるあなたかも知れませんしあなたの妄想のキャラかもしれません


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椎名さんとCクラス

みゃー/さん☆8評価ありがとうございます!これでしばらく頑張れます!あとお気に入り登録もありがとうごさいます。今回の話にも感想や評価をくれたら幸いですそれでは!


 「----?どうかしましたか?教室の前で立ち止まって?」

 

そう言って不安そうな顔でこちらを見てくる彼女こそ俺がこの学校で初めての友達である「椎名ひより 」である。俺が何でもないと返すと、

 

「そうなんですか?じゃあ行きましょうか。」

 

  そうだな

と返し扉を開ける。すると大半の生徒が来ておりこちらを見てくる。どうやら遅くなったようだ。すると静かだった教室が少し騒がしくなりこちらに対して何か言っている。

  

『うわっ!すっげー美人!、って隣のあいつ誰だよ。』

 

『何あの子すっごい綺麗!。隣の男と釣り合わないじゃん』

 

『リア充死すべし慈悲はない。』

 

そんな言葉が聴こえてきてたまらず目を逸らす。すると…教室の隅に監視カメラがおいてあった。

   嫌な気がするなぁと。

と思っていると、

 

「早く席に座りませんか?私も家から持ってきた本を読みたいので。」

 

 うん。そうだな。

そう返し、黒板にある座席表を確認する。

 

「あっ、今回も一緒ですね…何だか不思議な感じがします。」

 

俺の隣の席は椎名さんだった…

  どうやら俺と椎名さんは運命の糸で結ばれているのかもな。

2人で席に向かうまでの間に俺がふざけてそんなことを言うと、

 

「何ですかそれ、でも…それだと少し嬉しいですね。」

 

席に着くと椎名さんは少し笑いながらそんなことを言ってきた。全く、椎名さんには敵わないな。そう再認識した俺だった。

 席に着き、とりあえず周りを見てみる…どうやら不良の様な生徒が多いようだ、特にあの男子にしては髪が長い生徒。あれは☆ザ☆不良みたいな感じがする。関わらない様にしよう。そんな事を考えいると、椎名さんの姿が目に入った。1人、教室の中で本を静かに読む様に目を奪われていると、

 

「何でしょうか?私の顔に何かついてます?」

 

ばれてしまった。見惚れていた何て言うと確実に引かれてしまう。俺がとっさに出した答えは、

  椎名さんの読んでる本が気になって、

そう返す。これで一安心。と思っていると、

 

「そうなんですか!これはですね………

 

あぁどうやら上手く逃げれたがその途中で虎の尾を踏んでしまったらしい。

 

「見所は----で、私のオススメのシーンは----でして………

 

こうなると止まらないだろう。バスの中でもそうだった。きっとこれからもこんな事はあるだろう。そんな事を考えながら話を聞く。椎名さんの本に関する話は長いが、気になることも多い。だから椎名さんが話していた小説を読みたくなるのだ。あぁ、全く椎名さんには敵わないなぁ。そんなことを思いつつ先生が来るまで続く話を聞いているとつい口から

  椎名さんは可愛いな。

と出てしまった。

 

「----それにこの作者さんは…って、何か言いましたか?」

 

何も言ってないと慌てて否定する聞かれるのは恥ずかしいから、弁明している時、椎名さんの顔が赤く見えたのはきっと気のせいだろう…………

 




主人公はあなたでありオリ主である。あなたが考えたキャラかもしれませんし、あなた自身かもしれません。それでは!


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椎名さんとポイントについて。

説明回です。次回はもっと甘く書いた方が良いですかね?  感想、評価お願いします。あと非登録者でも感想かけるようにしました。


 「お前ら席に着け。まずは新入生諸君入学おめでとう。私は君達Cクラスの担任の坂上数馬だ。担当教科は数学だ。 この学校はクラス替えが無いため3年間の長い付き合いになるだろう。さて、今から1時間後に入学式があるが、まずはこの学校の特別なルールを説明しておきたい。入学前にパンフレット等である程度は知っているだろうが改めてプリントを配るので後ろに回してくれ」

 

そんなことを言いながらプリントを配っていく坂上先生。意外とイケメンなんだなぁ。

 

「配り終わったな?次にこの学生証カードを配らせてもらう。このカードはこれからの生活で1番重要な物になる。無くすなよ?このカードは簡単に言えばクレジットカードだ。敷地内にあるものは全てこの学生証カードの中にあるポイントを使えば購入が可能だ。勿論、食事や飲み物、カラオケなどの娯楽の代金もそのポイントを使う」

 

そう言って配られたカードは普通の免許書の用な物でこれにお金の代わりになる物にが入っているとは到底思え無い。使い方は簡単で機械に認証してもらうだけ。提示したりタッチするだけでいいらしい。金銭感覚が狂いそうだ。

 

「それから今から言うことはさらに重要だ。ポイントは毎月1日に自動的に振り込まれる。君達にはあらかじめ10万ポイントが支給されているはずだ。そしてこのポイントは1ポイント=1円となっている」

 

坂上先生がそう言った途端、教室がざわつき出す。当然だ。俺だって驚いている言い換えれば普通の高高校生に10万円をお子遣いを貰ったようなものだから。

  怪しいな。

1人で呟いた筈が、

 

「そうですね。何か裏がありそうです。」

 

椎名さんがそう返して来る。なんで聞こえてるの?

 

「ポイントの支給額に驚いたか?この学校は君達の実力を測る。これは入学祝いのような物だ。ありがたく受け取れ。ただし、卒業後全てのポイントは回収されるのでずっと貯めようと思わない方がいい。勿論強盗や、恐喝は止してくれ。この学校はイジメには厳しいからな、あとこのポイントは譲渡も可能だ。これである程度の説明は終わりだ。何か質問は?」

ありまくりだ。だが、取り合えず1つに絞り手を上げる。すると、もう1人髪の長い男子が手を上げている。

 

「ふむ、2人か。ではまず龍園君から」

 

って龍園君さんこっち見てくる。怖い凄い怖い。そう思い目を逸らす。

 

「この学校は俺達に入学のご褒美として10万ポイントをくれたが、毎月の支給額は幾らなんだ?」

 

あっ、先生が少し驚いてる椎名さんが言った様に裏がありそうだ。

 

「この学校は生徒の実力を測る。そういうことだ。」

 

どういうことですか?分かりません。後で椎名さんに聴こう。

 

「なるほどな」

 

「では次」

 

俺は取り合えず1番気になった所である。

  他にポイントを手に入れる方法はありますか?

と聞く、すると

 

「あぁ、ある。部活動や成績上位者にはご褒美として用意してる」

 

なるほど、意外とポイントを手に入れる手段は多そうだな。

 

「質問はもう無いな、それでは私はもう行く。さっきも言ったが一時間後に入学式がある。それまでの時間は自由にしてくれ」

 

そう言って坂上先生は教室を出ていくその途端、教室が騒がしくなる。俺は忘れないように

  椎名さん入学式が終わったら、図書館と、本屋に行かない?

と誘ってみるすると。

 

「ええ!いいですねいきましょう!」

 

椎名さんは笑顔で行きよい良く食い付いて来た。その笑顔に見惚れてしまうのはしょうがないだろう。全く…椎名さんには敵わないなぁ。

 



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椎名さんと不良君さんとの会話

demanderさん☆8評価ありがとうごさいます!ぼるてるさんも☆5評価ありがとうございます!8にしてもらえるよう頑張ります!今回も感想、評価よろしくお願いします。参考にしますので。


 『----を期待する。以上で入学式を終わる全員解散。』

 

やっと終わったか、そう思い立ち上がる。男子と女子では席が別のため、椎名さんに会いに行こうとすると、

 

「おい、ちょっと付き合えよ」

 

振り向くと龍園君さんがいた。椎名さんと用事があると言って断ろうとしたら…

 

「女と用事があるからって断ったりするなよ?」

 

逃げ道を塞がれてしまった。そしてそののまま体育館裏まで連れていかれた。もう駄目かな…なんて思ってると、

 

「別にとって食ったりはしねぇ。話があるだけだ」

 

  それで話とは?

そう返すと、龍園君さんは少し笑い、

 

「なぁ、さっき坂上が言ってた事についてどう思う?」

 

どうもこうも怪しいに決まってる。俺は椎名さんのおかげで気付けたが、少し考えれば可笑しいと気付ける。

何台もの監視カメラ

突然の10万円相当のポイント

そして、2年生や3年生からの哀れみの目

全てが怪しいだろう。1つ言えるのはこのポイントは大切にした方が良いと言うことだ。

 

「なるほどな、なかなか面白いなお前」

 

それはどうも、だけどそろそろ椎名さんを待たせているので行って良いでしょうか?

 

「ん?あぁ、もう用はねぇさっさと行ってこい」

 

感謝をしてその場を去る。以外と龍園君さんって優しいのでは?と思いながら走って椎名さんの元へ向かう。

 

「……あっ!遅いです。何処に行ってたんですか?」

 

まずは謝罪し、理由を説明する。と言っても龍園に呼ばれ、坂上先生の言葉についてどう思うか聞かれただけだか。

 

「そんなことが…なるほどあなたの言った通り怪しいですね…」

 

そうだなと頷きづつ、椎名さんの手を取って走りだす。早く図書館に行きたいのだ。ここの図書館パンフレットにある通りかなり広く、多くの本があるのだ。

 

「あっ…えぇ、行きましょう楽しみですね!」

 

そう言って、椎名さんも走り出す。俺も当然楽しみなので走るスピードが早くなってしまうのは仕方無いだろう。しばらく走っていると、

 

「はぁ…はぁ…少し…止まって…ください…」

 

椎名さんは息も切れており、とても辛そうだったため、取り合えず近くのベンチに座る。

 

「はぁ…はぁ…幾ら楽しみだからって、急ぎすぎです…まったく」

 

椎名さんに怒られてしまった。無理も無い。見た目からして運動が出来ないのに、手を取って走ったのだから。

 

「なんですかそれ、酷いです」

 

どうやら声に出ていた様だ。取り合えず椎名さんに、謝り、図書館へ行こうとし、前をみると…

 

「はい、許してあげましょう、って……凄い良い場所ですねここ」

 

そう目の前には綺麗な海があり、夕日が落ちて来ており、ロマンチックな光景だ。

 

「…本を借りたらここで2人で読みませんか?きっと楽しいでしょうから」

 

そう言って来る椎名さん。当然断る理由も無く、OKを出す。

 

「それは良かったです、約束ですよ!」

 

そう言ってこちらを向き、笑顔で言って来る。その笑顔は夕日に照らさせれて綺麗だった。まったく、椎名さんには敵わないなぁ…




主人公はオリ主であり、あなたです。この物語を読んでるあなたかも知れませんし、あなたが考えたオリキャラかもしれません


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椎名さんとお買い物

感想、評価よろしくお願いします。(挨拶)今回は区切りましたが今度からはくっつけて増やした方がいいですよね?


 「大丈夫…ですか?」

 

そう言って心配してくれる銀髪の美少女。彼女は椎名ひより俺の学校生活始めての友達である。

 

「しょうがないです。入学式だから開いて無くても可笑しくないです」

 

今、俺は図書館の前で項垂れている。理由は椎名さんが言った通り開いて無いのだ。くそう、ここの図書館はラノベだってあると聞いたのに…椎名さんは苦笑いをしてくれているが、俺だって切り替えなければならない。気をとりなおして椎名さんに、

  本屋に行こう

と言う。ここは先生の言う通りなら何でもあるはず、きっと本屋も例外ではない。

 

「はい、行きましょう!今日は買いたい本があったので」

 

そう言っている椎名さんに俺は龍園君さんに言った様にポイントの使い過ぎに気をつける様に言う。すると

 

「もう、分かっていますよ」

 

椎名さんは少し怒って言ってくる。かく言う俺も8万ポイントほど残すつもりだ。

 

「さぁ!早く行きましょう!」

 

その言葉に頷き椎名さんと共に歩きだす。すると

 

「明日は開いているでしょうし、昼休みにでも2人で来ましょう」

 

……本当に椎名さんには敵わない。

 

 

 

 

 

 

 

 

30分後………

 

 

 「ありがとうございましたー」

 

椎名さんが嬉しそうに買った本を抱きしめて出てくる。その笑顔はとっても楽しそうだ。俺は椎名さんにどんな本を買ったのか聞いてみる。

 

「こちらです。何か読みたい本があるなら貸しますよ?」

 

そう言って袋から数冊か本を取り出す。その内の1冊が気になった本だったため貸して貰うことにする。

 

「はい、喜んで。そちらはどんな物を?」

 

こちらも買ったばかりの本を袋から数冊取り出す。すると

 

「あっ、これ読んで見たかったので貸してもらってもいいですか?」

 

  それくらいなら喜んで

そう言って椎名さんと共に本屋を後にし、寮へ帰る。その途中

 

「あっ、コンビニに寄ってもいいですか?ポイントを節約するなら自炊した方がいいと思うので」

 

なるほど。その言葉に頷き、俺もコンビニに入って行く。学校に行く前に親に料理を教えてもらってよかった。

 

「何を買いましょうか…」

 

椎名さんが悩んでいる横で気になるものを見つけた。

 

「何でしょうか…あれ」

 

椎名さんも見つけた様だ。俺達の視線の先には

 

『無理コーナー~お一人様1一月3点まで~』

 

と書いてあるきっとポイントを使い過ぎた人への救済措置なのだろうが、1ヶ月10万ポイントが手に入るならこんなもの要らないはずだ。

 

「ますます怪しくなって来ましたね…ただ、使えるのですから買っておきましょう」

 

  そうだな

そう返し、その中にある商品を3つと食材等をかごに入れ会計に向かう。本当に学生証カードで会計が出来た。使い過ぎには気を付けないとな

 

「はい、そうですね」

 

また聞かれたどうやら俺は思っていることが口に出やすいらしい。

 

「そうですね」

 

椎名さんは少し笑いながら言ってくるやっぱり恥ずかしい。けど、俺だって楽しい。これからも椎名さんと一緒に話したいから、忘れない様に連絡先を交換したいと言う。

 

「はい、良いですよこれからもよろしくお願いしますね」

 

  うん、これからよろしく。

そう言いながら2人で連絡先を交換する。そんなことをしながら帰っていると………



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椎名さんと帰り道

すいません遅れました。一時に上げるつもりが初詣やら塾やらで時間が取れませんでした。
にゃもさんgrentさん☆9評価ありがとうございます!遂に色がついて手が震えてます。
筆先文十郎さん指定ありがとうごさいます!今回は気をつけました。


 「舐めてんじゃねぇよ!あぁん?!」

 

コンビニから出てきた俺と銀髪の美少女…椎名さんは驚いて怒鳴り声が聞こえた方向へ振り向く。すると赤髪の男子と上級生らしき男子3人が対峙している。赤髪の男子は龍園君さんじゃないにしろ不良のような感じがしている足元には食べていたのか、カップラーメンの汁や麺が散乱している。もったいない。

 

「二年生の俺たちに向かって随分な口の聞き方だなぁオイ。今年の一年は随分生意気らしいな」

 

「てめぇ!ふざけてんのか!クソが!」

 

赤髪の男子が喚き散らしている。どうも沸点が低いようだ。関わりたくない

 

「それには同意します。あんなのに関わるよりは、本を読んだ方が有意義です」

 

椎名さんもそう返してくれる。やっぱり椎名さんとは気が合うらしい。

 

「あー怖い怖い。お前のクラス何だ?嫌、言わなくていい。当ててやる____Dクラスだろ?」

 

俺がそんなことを考えている間にも喧嘩は続いていく。赤髪の男子はケンカが好きなのかな?

 

「だったら何だってんだ!」

 

その途端、上級生達は笑いだす。何か可笑しなことでも言ったのだろうか?

 

「聞いたかお前ら?Dクラスだってよ、Dクラス」

 

「あ?どういう意味だよ?!オイ!」

 

赤髪の人、凄い怒っているけど上級生達は気にしてない。Dクラスだから何なのだろう?

 

「はぁー笑った、笑った。何でもねぇよ。今日は可哀想な『不良品』のお前に譲ってやるよ」

 

「逃げんのかオイ!」

 

「勝手に言ってろ。どうせお前らは地獄を見るんだから」

 

「けっ!うぜぇなぁあいつら!」

 

そう言って上級生と赤髪の人は去って行く…………

 

「何だったでしょうね今の…」

 

わからない。椎名さんがわからないなら、俺がわかるはずもない。ただ、上級生が言っていたDクラスと『不良品』、さらに地獄を見ると言っていた。

 

「何かクラス分けに意味があるのでしょうか…」

 

そう考えている椎名さんに、もしかしたら学力等で分けられているのでは?と自分の考えを伝える。すると

 

「なるほど。それなら彼がDクラスと言われても納得できますね…」

 

帰りながら二人で考察する。あの赤髪の人は結局ラーメンの後片づけをしていなかったし、あの言葉使いも高校生とは思えなかった。

 

「そう考えると一番上がAクラス。次がBクラス、Cクラス、Dクラスとなりますが…」

 

そう言っている椎名さん。しかしそれだと俺と椎名さんは下から二番目、平均以下と言うことになる。

 

「しかし…それだとクラス分けは成績順ではない気がします」

 

そう椎名さんは断言する。すごい自信だ。

 

「自慢ではありませんが、中学校時代、テストで10番以下は取りませんでしたから」

 

なるほど、それなら納得だ。さっきの赤髪の人も頭が良さそうには見えなかった。それどころか馬鹿に近い気がする

 

「結構がっつり言うんですね」

 

当然だ。事実かどうかわからないとは言え、印象付けるのは大事だからな。

 

「ふふっ、確かにそうですね。さぁ帰りましょうか」

 

そう言って、また椎名さんは歩き出すしかし、さっき言っていたクラス分け椎名さんは不満は無いのだろうか?

 

「無いですよ?私、好きな本さえ読めればクラスは気にしませんから」

 

また声に出ていたらしい。そんな会話をしているうちに寮に付き、エレベータで部屋へ向かう。この学校では男子が上の階で女子が下の階らしい。

 

「あっ、ここでお別れですね」

 

椎名さんはそう言ってエレベーターを降りて行く。こちらも椎名さんにお別れの挨拶をし、部屋へ向かう。すると部屋に着いた途端、自分のスマホがなりだす。見ると椎名さんからの着信だ

 

『いい忘れていたので、伝えておきます。おやすみなさい』

 

そんなメールに驚きつつ、椎名さんにそっちもおやすみ。と、伝える。あぁ、本当に椎名さんには敵わない…

 

今日の晩ごはん何も考えてなかったな……

 

 




皆さん沢山のお気に入り登録ありがとうございます!これからも椎名さんとの日々をお楽しみください!


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椎名さんの振り返り

あ、あ、あ、赤になったーーーー!今、凄まじく手震えております…皆さんこんな駄文を読んで下さり、ありがとうございます!
ペプシマン2さんこんな駄文に☆10をありがとうございます。さらに、感想まで!ライジングホッパーさま☆8評価ありがとうございます。2人のお陰で頑張れそうです!


 朝になって目が覚める。時計を見ると八時三十分となっている

 

「よかった、彼との待ち合わせまでしっかりと時間がありますね」

 

そう言ってベットから体を起こし、洗面所へ向かう。そこで軽く顔を流した後はパジャマから私服に着替える。

 

「彼と一緒に行くんですから、恥ずかしくない格好をしないと…」

 

そう思い、昨日から準備しておいた服に着替える。

 

「うん、これなら大丈夫でしょう」

 

後は軽く化粧をし、準備完了。バックにはスマホや財布もしっかり入れてある。それほど彼と出掛けるのは楽しみだったのだ。

 

「さて…本でも読んで時間を潰しましょうか」

 

そう思い、本棚へ手をのばす。すると本棚の上にある写真立てに飾ってある彼との写真が目に入った。

 

「……本当に、懐かしい。」

 

忘れる訳がない。彼と出会ったあの日のことを……

 

 

 

 

 

_________________

 

 

 彼と出会ったのは本当に偶然でした。バスに乗り、座れる席を探していたら彼の隣が空いてたため、

 

「すいません、お隣よろしいでしょうか?」

 

彼はこちらを少し見た後どうぞと言ってくれました。思えばこの時から私と彼との日々は始まったのだと思います。きっかけは私が彼の読んでいる本がミステリー小説ではないかと思い、

 

「その本…もしかしてミステリー小説…ですか?」

 

彼は少し驚いたものの頷いてくれた彼に、私はつい、嬉しくなって彼に向かって勢い良く話し出してしまいました。けれど彼は嫌な顔はせず、それどころか笑っていたのです。その後すぐに彼はバスを降りてしまいました。ただ私も彼と同じ学校の生徒だったため、

 

「あなたもこの学校の生徒でしたか。初めまして私、椎名ひよりといいます。」

 

そう言った後、彼も軽く名前を言ってくれました。それに私は少し嬉しくなって

 

「はい、同じクラスになってもならなくてもよろしくお願いしますね。」

 

と、柄ではないことを言っていましたね…けれどやっぱり彼は私に合わせてこちらこそよろしくと言ってくれました。それが嬉しくて、

 

「そう言えばさっきの小説の話の続きですがーーーー」

 

と、ついつい興奮してしまいましたね……彼はそんな時なのに急に、『椎名さんには敵わないなぁ…』なんて言ってくるんです。しかも本人は気づいていない。今でも気づかず言ってくるんですよ。

 

私はきっとその時からもう彼との学校生活が楽しみだったのでしょう………

 

「それが今ではこんな関係になるとは思いませんでしたね…」

 

嬉しくないか?と聞かれれば、嬉しい!と即答できる様な関係になれたのはきっと本の神様がなんとかしてくれたのでしょう。まさに『らぶこめ』と言うやつですね。

 

 

 

_________________

 

そんな思考の海に沈んでいく椎名さん。彼女の左手の薬指には銀の指輪が美しく輝いていた…………

 




この話の彼はオリ主のことであり、あなたです。これを読んでいるあなたかも知れないし、あなたが妄想したキャラかもしれません……

あっ、感想と評価よろしくお願いします。


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椎名さんとお昼休み

沢山の評価、お気に入り登録ありがとうございます!今回☆1評価を貰ったので調子に乗らないように頑張ります…………


 『おはようございます、よく眠れましたか?』

 

俺は椎名さんから送られたメールの着信音で目を覚ます。高校生活二日目の朝だ、椎名さんへメールを返し学校へ行く準備をする。すると

 

『寮の前で待ってますね』

 

…準備にかかる時間を減らさないといけなくなったな。急いで制服へ着替え、朝食を食べる。今日の昼食は購買で何か買おうと決め外にでる。すると

 

「あっ……被っちゃいましたね」

 

どうやら椎名さんも準備をしていたらしい。とりあえずおはようと言い一緒にエレベーターへ向かう。

 

「はい、おはようごさいます。それとすいません。焦らせる様なことを書いてしまい…」

 

それについては気にしていない。お陰で椎名さんと一緒の時間に出られたのだから。

 

「本当ですか?本当なんですね?」

 

本当だ。これは俺の心からの本心、椎名さんと一緒に登校できるのは嬉しい限りだ。

 

「はぁ、良かったです。私てっきり迷惑をかけたのかと…」

 

迷惑はかかって無い。ただ椎名さんがそんな風に心配してくれることが嬉しいのだ。

 

「ふふっ、何ですかそれ。ただ迷惑で無いのなら良かったです」

 

 

ただ一つ迷惑がかかるとしたら、毎日昼食が購買の物になると言うことだけだ。

 

「大問題じゃないですか。ポイントは使わないようにしないといけないんですから」

 

そう言われても…購買で昼食を買うことにして、椎名さんと一緒に登校するか、弁当を作って学校にダッシュで向かうかの二択しかない。何せ俺は朝が弱いため、起きる時間で弁当を作るとギリギリになるのだ。

 

「昨日の内にお弁当を作って置くのはどうでしょう」

 

嫌だ。それでも良いが、やはり弁当は朝に作った物が良い。

 

「本当にどうしましょうかね…」

 

そんなことを二人で考えながら歩いていると、学校に着いていた。

 

「あっ、もう着きましたね。今日もお互い頑張りましょう」

 

勿論、せっかくの高校生活だ。良く学び、良く遊ぶ。頑張っていこう。

 

「はい!頑張りましょう!」

 

そんな椎名さんの笑顔はとっても綺麗で椎名さんには敵わないなぁ。と再認識できた俺だった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

学校二日目。授業の初日だからかほとんどの授業が今後の授業方針で終わっていた。ほとんどの先生は親しみ易く今後の授業が楽しみになった。そして、昼休み。俺は購買で買った惣菜パンをそして椎名さんは自作の弁当を食べていた。

 

「しかし、不思議でしたね」

 

椎名さんはそんなことを言っている何が不思議だったのだろう?

 

「もう、気付いている癖に言わないでください。先生が隣の席の人としゃべっている生徒やスマホを触っている生徒がいても注意しなかったことです」

 

確かに不思議だ。あんなに先生がいるのだ一人ぐらい神経質な先生が注意していても可笑しくはない。

 

「どう言うことなんでしょうね」

 

よくわからないが、強いて言うなら自己責任と言った所だろう。

 

「なるほど…それなら確かに納得出来ますね」

 

しかしそれだと厄介だ。もしかしたら連帯責任とか言ってクラスに罰を出すかもしれない。

 

「確かにそうですね…」

 

そんな事を考えながら食べていると…

 

『本日午後五時より第一体育館にて、部活動説明会をおこないます。部活動について興味のある生徒は第一体育館に集合して下さい。繰り返します。本日ーーーーーーーーー』

 

可愛らしい声と共にアナウンスか流れ始める。椎名さんはどこか入るのだろうか?

 

「私ですか?中学校の頃に茶道部に入っていましたので、あるなら入部するかもしれませんね」

 

椎名さんが茶道部に入ってしまうと放課後一緒に本を読める時間が減ってしまうのでは?と心配になっている俺がいる。

 

「大丈夫です。あくまで在ればですし多分、参加せず本を読むことの方が多いと思いますよ?」

 

そうか、なら安心だ。そう思い惣菜パンを呑み込むこれで午後も頑張れそうだ。

 

「あなたはどうするんですか?」

 

俺はどうしようか考え中。多分入らないと思う。

 

「そうですか…でしたら図書館で待っていて下さい。終わったら一緒に帰りましょう」

 

それぐらいなら構わない元々、今日は行くつもりだったから。そう伝えると

 

「なら、決定ですね!」

 

そう言って嬉しそうにする椎名さん。あぁ、やっぱり敵わないなぁ。そう考えていると食堂に行っていたクラスメイトが戻ってくる。さぁ午後も椎名さんの笑顔を胸に頑張るとしよう。




何度も言いますが主人公はオリ主であり、あなたです。この話を読んでいるあなたかもしれませんし、あなたが妄想したキャラかもしれません…


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坂柳さんと出会い、椎名さんの提案

冬休みが終わり、受験準備に入るので投稿が遅くなるかもしれません。できる限り00時00分には出すつもりですが……あ、あと色が赤に戻りました!沢山の評価とお気に入り登録ありがとうございます!!







追伸タグを少し変更致しました。


 午後の授業も終わり、椎名さんは体育館へ行っている。そのころ俺は図書館で椎名さんが貸してくれた本の続きを読んでいる。このシリーズが図書館に有ったのは本当に良かった。現在三巻まで読み終え、ふと喉が渇いたと思い時計を見る…まだ椎名さんが戻ってくるまで時間がありそうだ。そう思い図書館を出て、コンビニへ向かう。しばらく歩いてコンビニへ着くと無料コーナーの近くにある飲み物コーナーにいる一人の女子に目がいった。何だか動きが監視カメラを警戒している様に見える。もしや万引きでもするのだろうか?そんな風に考えていると、

 

「あちらの方…神室真澄さんと言いますが、万引きに成功すると思いますか?それとも、失敗すると思います?」

 

肩を叩かれ振り向くと急にそんなことを言ってきた。彼女は、杖を持っており、髪は綺麗な銀色をしている。

 

「どうです?成功すると思います?」

 

その言葉に返すならNoだろう。まず人が多いから目につき安い。それに、意外と気付かれない所にもカメラはあるのだから。

 

「なるほど…では賭けませんか?」

 

何をだ。出来れば乗りたくは無いが、この人はかなりしつこいタイプだ。

 

「ひどい言いわれようですね…では、ポイントを賭けましょう。こちらは五万、そちらは…一万でいいでしょう」

 

こちらにデメリットが無さすぎる。何か隠しているだろう。四万もの差が有るのだ。

 

「さぁ、どうでしょう?乗りますか?乗りませんか?」

 

そこまで言われては男が廃ると言うもの乗ろう。でも、

 

「でも、なんです?」

 

彼女がそう言っている間に俺はコンビニに入り、飲み物コーナーにいる神室さんに、さりげなく近付き神室さんの横にあるお茶をとった。

 

「なっ……!」

 

横を少し見ると神室さんは驚いた様にこちらを見て、鞄に入れかけたコーラを急いで棚に戻していた。そのまま俺はお茶を買い、外に出た。神室さんはそのまま逃げる様に帰っていった。

 

「なっ…すごいことしますね…あなた」

 

当然だ折角ポイントが手に入るんだ。出来ることは全てやる。

 

「ふふっ、あなた。なかなか面白いですね。携帯、貸して下さいポイントを渡します」

 

その言葉に従い携帯を渡す。少しして返ってきた携帯にはしっかり五万ポイントが入っていた。が、何故か知らない名前が携帯に入っていた。

 

「私からのプレゼントです。そして初めまして、Aクラス所属の坂柳有栖と言います。先天性疾患を持っているため、杖を持って歩いております。趣味はチェスなどですね」

 

そう言われたためこちらも挨拶と自己紹介をすませる。

 

「連絡先も交換したので晴れて友達ですね。よろしくお願いします」

 

…とんでもない友達が出来てしまったようだ。坂柳さんには敵う気がしない。

 

「それでは、私はこれで。またお会いしましょう?」

 

坂柳さんはそう言って何処かへ行ってしまった。嵐の様な人だったなと思いつつ、図書館へ戻ろうとすると椎名さんの姿が見えたため、椎名さんを呼ぶ。

 

「あれ?図書館に居たんじゃ無いんですか?」

 

椎名さんの言葉にコンビニへ寄っていたと、伝える。勿論、坂柳さんの事は言わない。

 

「そうですか…では帰りましょうか」

 

その言葉に頷いておく、鞄を持ってきて成功だった。

 

「あっ、そうだ晩ごはんの買い物に行かないとですね」

 

忘れていた。椎名さんには助けられてばかりだな。スーパーの無料コーナーの食品は形が悪かったり、賞味期限が近かったりするが、一日五点までとかなりお得だ。二人で必要な分の食材を買い、本の話をしながら帰っているといつの間にか寮に着いていた

 

「あっ、着いてましたね」

 

そう言いながらエレベーターで登っていく。

 

「そういえば、思い付きましたよ、お昼ご飯をどうするか」

 

さすが椎名さんだ。どうするか聞こうと思ったが、残念ながらエレベーターは椎名さんの部屋がある階に着いてしまった。明日どうするか聞こうと思っていると椎名さんはいつの間にか次の階のボタンを押していた

「それはですね…」

 

そう椎名さんが言おうとしていると俺の部屋がある階に着いた。椎名さんはそこで降りていく。当然、俺も降りるが嫌な予感がする。

 

「私が、あなたにお弁当を作ればいいんです!折角ですから、そちらの材料で私とあなたの夕食を作り、こちらで私とあなたのお弁当を作ればいいのです!」

 

椎名さんは胸をはりながらそう言って来た。………………本当に椎名さんには敵わない。

 




オリ主はあなたです。それ以外ではありません。それがこの物語の一番大切な所です……


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椎名さんと通い妻?

誤字や脱字がありましたらご報告下さい。さて前回の感想にあった他のヒロインとの日々ですが、構想はある程度練れているのでリクエストがあれば新しいシリーズとして上げるかも知れません。


 「起きてください、もう学校に行く時間ですよ」

 

綺麗なソプラノの声によって目を覚ます。エプロンを着てこちらを見ている銀髪の美少女。彼女は俺の友人の椎名ひより。ここ三週間ほど同じ様な事をしてくれている。

 

「もう、朝ごはん冷めちゃいますよ。早く着替えて来てくださいね」

 

俺は椎名さんに言われて着替えながらどうしてこうなったのかを真剣に考えていた。そもそもの原因は三週間前、椎名さんが俺にお弁当を作ってくれる代わりに夕食を一緒にたべる事にしたのが原因だろう………

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「私が、あなたにお弁当を作ればいいんです!折角ですから、そちらの材料で私とあなたの夕食を作り、こちらで私とあなたのお弁当を作ればいいのです!」

 

突然、椎名さんはそんな事を言ってきた。予想はしていたが、それでも驚きを隠せない。

 

「………もしかして、迷惑…でしたか?」

 

そんなわけが無い。椎名さんと一緒に食べれる上に、お弁当も作ってもらえるのだ。逆にこちらが迷惑にならないか心配したくなる。

 

「それについては大丈夫です。母親に『いいひより?本当に大切な人が出来たらその人がひより無しでは生活出来ないようにしてやりなさい』と言われていますし、父親からは『いいか、ひより?男と言う者は世話を妬いてくれる人に弱いのだ。ひよりにとって大切な人が出来たらしっかり世話をしてやりなさい』と言っていましたので」

 

椎名さんは笑顔で椎名さんの両親から聞いた話を言ってくる。椎名さん一家に敵う気がしなくなった。しかもそれだと俺が彼氏とか夫とかに聞こえる気がするのだが…

 

「あなたは私にとって大切な本の仲間です。なので両親から聞いたことを実践してみようかと…」

 

そんなことを話しつつ、椎名さんを部屋に入れる。

 

「お、おじゃまします…」

 

誰も居ないのだから気を楽にしてほしい。いつもと同じように、緊張なんかしなくて良いから

 

「…はぁ、男の子の部屋に入るくらいなら緊張しないと思ったんですが」

 

そう言っている椎名さんの為に今日の夕食少し気合いを入れて作ろう。

 

「あっ、私も手伝います」

 

いや、座っていて欲しい。折角お弁当を作ってくれるのだこれぐらいはしておかいと後で大変な目に会いそうだから。

 

「ふふっ、ならお任せしますね」

 

任された。さて椎名さんを唸らせる様な夕食は出来るかな……

 

 

 

 

 

 

三十分後…………

 

 

 

 

「ごちそうさまでした」

 

お粗末様でした。あまり凝った物ではなかったから喜んでくれてよかった。

 

「そんなことないですよ。しっかり出来ていておいしかったです」

 

そう言って貰えたなら幸いだ。さて、これからどうするか…

 

「そうですね…部屋に戻らなければならない時間までしばらくありますし…」

 

この学校の寮では、ある時間以降は部屋から出ることを禁止するルールがある。破ったらどうなるかは分からない。

 

「本当にどうしましょうか…そうだ、あなたの部屋、少し見てもいいですか?」

 

構わない。特に怪しい物を隠している訳でも無いから。俺はここで課題を済ませておく。

 

「そうですか、では失礼しますね」

 

そう言って椎名さんは俺のベットの近くに行っていた。しばらくして戻ってきた椎名さんは、

 

「もしかして、勉強苦手ですか?」

 

俺の課題があまり進んでいなかった事を気にして椎名さんが言ってくる。実際あまり得意では無い。

 

「でしたら私がお手伝いしましょうか?」

 

そう言ってくれる椎名さん。非常に有難いが椎名さんが疲れないか心配だ。

 

「えぇ、大切な友達のだめですから」

 

そう言われると断れないだけど流石に椎名さんに何も無いと言うのは不味い

 

「いえ、別にそんなつもりで言ったわけじゃ…」

 

ここはどうするべきか、俺は少し悩むと椎名さんにこう言ってみた。

 

「何でも一個言う事を聞く…ですか?」

 

そうだ。これならポイントで全てが買えるため、大丈夫だろう。

 

「そうですね……また今度にします。そろそろ時間なので」

 

気付くともうあと少しで部屋に居なければいけない時間だ。

 

「では、また明日。おやすみなさい」

 

そちらこそ、おやすみなさい。椎名さんをそう言って見送った後、俺は風呂に入り、疲れた体を投げる様にベットに投じそのまま眠りに就いた。

部屋のスペアキーが一本無くなっていることに気づかずに……

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「おはようございます。良い天気ですね」

 

目を覚ますと椎名さんがこちらを見ていた。何故?

 

「朝ごはん出来てますから、早く着替えて下さいね」

 

そう言ってキッチンへ向かう椎名さん。理解できないが取り合えず制服に着替えキッチンへ向かう。

 

「おはようございます。良く、眠れましたか?」

 

良く眠れたよ。おはようと言った後に聞く何故椎名さんが此処にいるのか?

 

「もう、昨日言いましたよね?お弁当を私とあなたの二人分作るといいましたよ」

 

それは知ってる。だけど何故、俺の部屋にいるのか。

 

「それでしたら、私が昨日この部屋のスペアキーを一つ頂きましたので」

 

なるほど理解した。椎名さんは首をかしげながら言ってくるため、怒れない。もう椎名さんに任せよう…椎名さんには敵わないのだから………

 

「はい、まかせてくださいね」

 

そう言った椎名さんの笑顔はとても綺麗だった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「もう、遅いですよ早くしないと」

 

そんな椎名さんの言葉を聞き俺は動きだす。椎名さんの行動が通い妻の様に思える今日この頃。何時もの様に、椎名さんと朝食を食べ、椎名さんの作ったお弁当を持って二人で部屋を出る。

 

「忘れ物はないですね…それでは行きましょうか」

 

椎名さんと共に歩き出す。出来ることならこんな毎日がずっと続きますようにと、そう思う四月の終わりごろのお話。

 



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椎名さんと小テスト

昨日出せずにすいません!私の都合で水曜日と金曜日は出せないと思います。すいません……ただ、書ける時もあるかもなので、応援ください。テンション次第です。


 「今日のお弁当は月末ですから少し奮発して、無料ではない鳥肉を使った唐揚げにしてみました」

 

そう言って二つお弁当箱を取り出す俺の友人の椎名ひよりさん。ただ…

 

『リア充…滅べ…』

 

『fu○k you!』

 

『あんな美少女のお弁当とか…羨ましい』

 

と言った感じで周りのクラスメイトの視線が痛い。やっぱり一つは俺が持って行く方がいいんじゃ…

 

「もう、そう言って過去に何度か忘れてるじゃないですか。信用できません」

 

椎名さんはそう言って俺の前にお弁当を置き、自分を開けていた。

 

「なんでしたら、大きいのを一つ作って二人で分け合いますか?」

 

椎名さんがそう言って瞬間周りの視線がより痛くなった。勘弁してほしい。

 

「ふふっ、冗談ですよ早く食べましょう」

 

気にしていても仕方ない。俺も早く椎名さん特性弁当を食べて午後の授業もがんばるとしよう。

 

「いただきます」

 

椎名さんと声をそろえて言う。後二時間がんばれそうだ………

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

六時間目の授業の時、いつもはプリントを使わない坂上先生がプリントを持って入って来た。珍しい。

 

「いきなりで済まないが、月末だから小テストを行う。後ろに回してくれ」

 

そう言ってプリントを配る坂上先生。するとクラスメイトの一人が

 

「え~もしかして抜き打ちっすか?」

 

そんなことを言う。まぁ無理もない。誰だってテストなんてやりたくは無いだろう。

 

「安心してくれ。これはあくまで今後の参考資料になるだけだ。成績表には一切影響は無い」

 

前もこんな風に含みのある言い方をしていたな。やはり今回も何かあるのだろうか…

 

「でも、テストなら私が教えましたし大丈夫ですね」

 

小声で椎名さんが言ってくる。確かに椎名さんはとても教え方が上手かった。これなら大丈夫だろう。そう思い、ブリントを見ると1科目4問で、国・数・英・理・社の5科目、計20問ある。配点は1問、5点の計100点のテストだ。

早速名前を書き、解き始めるだが…あまりにも簡単過ぎる。こんなの入試よりレベルが低い。そう思い解いて行くと、最後の3問。レベルが違う。高1でやらせるレベルじゃない。後で椎名さんに聞いて見ようかなと思っていると、チャイムが鳴った。

 

「そこまで。後ろから回してくれ。それと今日はHRはないので、回し終わったら解散だ」

 

坂上先生がそう言って、クラスのプリントを集め終わるのと同時に椎名さんに最後の3問について聞いてみる。

 

「あれですか。確かに難しかったですね」

 

やっぱり椎名さんですら難しいのだ。他の問題はあまりにも簡単だったから

 

「確かに、中学校1年生の時に習ったものばかりでしたね」

 

学校が何をしたいのかわからない。ただ、あのプリント…何か裏があるのだろう。

 

「そんな気がしますね。あ、私は部活なの失礼しますね」

 

そう言って椎名さんは鞄を持って部活へ行っていく。さて、図書館にいくか…

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 図書館で本の続きを見つけ、手を伸ばすと

 

「あ、すいません」

 

1人の男子生徒と手をあった。見た目はあまり冴えないが、凄く強そうだ。だが、折角椎名さん以外の本仲間を手に入れるチャンスだ。そう思い、本、好きなんですか?と話しかけてみる。

 

「え、ま、まぁ」

 

よし、言質は取った!ここからは椎名さんの様にガッツリと!そう思い、男子に勢い良く話しかけていく。すると

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ」

 

そう言われ我に帰る。すいませんと謝りつつ自己紹介をする。

 

「あぁ、大丈夫だ。俺はDクラスの綾小路清隆。よろしくな」

 

そう言ってくれた綾小路君ここで押し切る!こちらこそよろしくと言い、良ければ友達にならないかと聞く。

 

「え、良いのか?」

 

当然。友達が増えるのは嬉しいから。

 

「そっか、じゃあよろしく」

 

そう言って手を差し出す綾小路君。もちろん手を握り、連絡先の交換を切り出す。

 

「あぁ、勿論良いぞ」

 

なんだか、踊り出しそうな綾小路君と連絡先を交換した頃に、電話がなった。見ると椎名さんから食材を買ってきて欲しいとの事だ。これは急がないと

 

「行くのか?」

 

そう言ってくる綾小路君に頷き、図書館を出てスーパーに向かい、無料の食材を5つ、かごに入れ他の食材も買って帰る。途中に

 

「あ、あなたは…」

 

と言われた気がするが関係ない。食材に傷が付かない程度に走り部屋に戻ると、

 

「お帰りなさい。ご飯にする?お風呂にする?それとも…………すいませんちょっと待ってください」

 

そう言った椎名さんは携帯を取りだし何処かに掛ける。

 

「先輩。お風呂のあとは何を言えばいいんでしたっけ?」

 

俺は急いで椎名さんの携帯を取り、連絡を切る。

 

「あっ、何するんですか」

 

そう言った怒ってくる椎名さんを宥めつつ、食材を渡す。

 

「もう、ありがとうございます今日はシチューにしますね」

 

そう言ってキッチンへ向かって行く椎名さん。全く、椎名さんにとんでもないことを言わせようとした先輩は何とかしなければ…

 

「ふふっ、少し待ってくださいね」

 

そんな俺に気付いてかそう言ってくる椎名さん。やっぱりわかってしまうのか。まったく、椎名さんには敵わない。



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椎名さんと実力至上主義の教室

お気に入り登録者様が100人をとっぱしました!!!!本当にありがとうごさいます!!これからも『椎名さんと過ごす日々』をよろしくお願いします!折角なので感想欄にてリクエストを募集します。内容は椎名さんとあなたとのどんな日々を見たいかを書いてください。例としては、「椎名さんとのあなたとの新婚生活がみたい」といった感じで何でもいいです。どうぞよろしくお願いします。


 「大変なことになりましたね」

そう言って、鞄に勉強道具を仕舞う椎名ひよりさん。何が大変なのかそれは今日の朝まで遡る……

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 「おはようございます。今日もいい天気ですね」

 

椎名さんのモーニングコールにより、目を覚ますと椎名さんが質問をしてきた。

 

「ところでポイントはどのくらい振り込まれていましたか?」

 

椎名さんにそう聞かれ、携帯を確認する。すると、振り込まれていたが、10万もなくあったのは49000ポイント。51000ポイントも引かれている。

 

「やはりそうでしたか…私も同じポイント振り込まれていました」

 

椎名さんはそう言って携帯を俺に見せてくる。俺と同じ、49000ポイント振り込まれていた。節約生活は正解だったな。

 

「確かにそうですね。今日説明してくれると良いのですけど…」

 

そんなことを話した後、俺は制服に着替えて椎名さんと一緒に部屋を出る。

 

「やっぱり、あなたが言った様に連帯責任と言うことなのでしょうか…」

 

その言葉に俺は頷く。だって俺も椎名さんも授業中は携帯も触らず真面目に受けていた。あの龍園君さんでさえ、真面目だと言うのだから。

 

「やっぱりそうなのでしょうか…」

 

椎名さんと会話しつつ、エレベーターを降りるすると

 

『あら、朝から女性を連れて登校とはなかなか贅沢なことをしているんですね』

 

目の前に坂柳さんがいた。隣には神室さんがいた、万引きの現場でも見られたのだろうか?

 

「どちら様でしょうか?」

 

「あら、人に名前を聞くときはまず自分から名乗る様に教わりませんでしたか?」

 

「それはすいません。それでは改めて、私はCクラス所属の椎名ひよりと言います。彼の友達です」

 

「では、此方も。私はAクラス所属の坂柳有栖と言います。私も彼の友達です」

 

そんな二人のやり取りに嫌な予感がしたため、その場から離れようとする。すると、

 

「「何処に行くんですか?」」

 

……椎名さんと坂柳さんには敵わない

 

その後、椎名さんに坂柳さんについて話し、坂柳さんに椎名さんについて話すと納得してもらえた。

 

「ところでAクラスの坂柳さんが彼に何の用ですか?」

 

椎名さんが坂柳さんを問いただす様に聞く。すると、

 

「いえいえ、単なる質問に答えて貰おうと思っただけですよ?」

 

はて、坂柳さんに質問される様なことは合っただろうか?

 

「そちらは今日、何ポイント振り込まれましたか?」

 

坂柳さんがそう聞いてくる。俺は素直に49000ポイントと答える。

 

「なるほど…ちなみに私は94000ポイントでした」

 

やっぱりクラスによって振り込まれるポイントは違うのか…

 

「その様ですね。それでは私はこれで」

 

坂柳さんはそう言って去って行く。本当に嵐の様な人だ。

 

「えぇ、本当ですね」

 

椎名さんも納得してくれている。さぁ、先生に答えを聞きに行こう。

 

「はい、そうしましょう」

 

椎名さんと一緒に学校へ向かう。そして学校に着くと綾小路君がいた。俺たちは49000ポイントDクラスはどうなのだろうか…取り合えず声をかけてみる。

 

「ん?あぁ、お前か」

 

俺は綾小路君に何ポイント振り込まれたか聞く。すると

 

「え、お前振り込まれてるのか?」

 

そう言って驚く綾小路君。それって、

 

「多分、0ポイント。振り込まれてるんでしょうね」

 

椎名さんの言葉に納得する。綾小路君にポイントは大丈夫か聞いてみる。

 

「あぁ、俺は節約してたからな。大丈夫だ」

 

こう言っているが、心配だ。もしご飯に困ったら頼って欲しい。力になれそうだから。

 

「そうか…その時は頼む」

 

あぁ、任せて欲しい。すると奥で綾小路君を呼ぶ声が聞こえる。

 

「すまん。呼ばれてるから行ってくる」

 

そう言って、行ってしまった。

 

「私達も行きましょうか」

 

椎名さんの言葉に頷き、教室へ向かう。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

そして現在に至ると、言うわけだ。

 

「まさかこの学校にあんなシステムが有るとは思いませんでした」

 

あんなシステムと言うのは、CP…『クラスポイント』だろう。1cpで100プライベートポイント。俺達のクラスは490cpだったから携帯に振り込まれたのが、49000ポイントだった訳だ。何でも授業中の私語や携帯いじり、遅刻欠席などで減っていくらしい。Aクラスは940cp、Bクラスは650cp、Dクラスは0cpと言って結果だった。ちなみにクラスポイントは生徒の実力をリアルタイムで測る物らしい。つまりCクラスは490cp程の実力を持つと言う事だ。あと、下剋上としてポイントが上のクラスを越えればクラスが変わるらしい。

 

「けど、驚きました。進学と就職が100%になるのはAクラスだけなんですね」

 

確かにその通りだ。まさに実力至上主義。キャッチコピーは、『ようこそ実力至上主義の教室へ』と言った所か。

 

「ふふ、なんですかそれ」

 

椎名さんはそう言った笑いだす。結構良いと思うだか…

 

「そんなことより、次の中間テストに備えないとダメですよ?」

 

その通りだ。この学校では赤点を取れば即退学。前回の小テストで赤点の石崎君は本番ならアウトと言う事らしい。俺も気をつけなければ

 

「私が教えますから大丈夫です!」

 

前回の小テスト一位の椎名さんが教えてくれるのなら安心だ。これは赤点の心配はないな。

 

「私が教えるからって赤点の心配が無いわけではないですよ?ちゃんと自分でも勉強しないといけません」

 

ナチュラルに心を読んでくる椎名さん。本当に敵わない。




200人突破したら結婚式の回を書きます。


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椎名さんと王選

リクエストは2月になるまで募集しようと思っているのでたくさん感想欄に送ってください。お気に入り登録者様が2月までに150人を越えたら2月以降もリクエスト募集しようと思います。


 授業が終わり、椎名さんと一緒に帰ろうとした時

 

「お前ら全員いるな?」

 

そう言って龍園君さんが前に立っている。横には、二人の生徒がいる。一人は龍園君さんの様に『不良』って感じの人と、180cm以上はある身長とアスリートレベルの筋肉を持った人。大変な事になりそうだ。

 

「そうですね。ただ、話だけは聞いた方がいいでしょうね」

 

椎名さんの言葉に頷きつつ、一度席に戻る。

 

「まずは自己紹介と行こう。一ヶ月もたって変だとは思うが、俺の名は龍園 翔このクラスの『王』だ」

 

いきなり凄い事を言い出した。そのせいで一部の生徒から凄い目で見られている龍園君さん。でも、彼がクラスを仕切ってくれるのなら安心できそうだ。

 

「そうですね。あのような見た目でも意外と優しいとあなたが言っていましたから」

 

椎名さんとそう言っている間にも、クラスの殺気が高まっていく。まさに一触即発だ。

 

「なるほど、このクラスには俺を王と認めたくねぇ奴がかなりいるようだな。じゃあ誰がこのクラスを仕切るか決めようじゃねぇか」

 

龍園君さんはそう言って周りを見た後に、

 

「どんな手段を使ってもいい。自分以外を全て潰せ。最後まで残っていた奴が『王』だ」

 

そう言って他のクラスメイトを煽っていく。ところで俺や椎名さんの様に、争いに関わりたく無い人はどうすればいいのだろう。

 

「あぁ、勿論。こんな争いに興味がねぇ奴は帰ってくれ。ただ、しばらく荒れるだろうから気をつけろよ?」

 

ほら、やっぱり優しい。龍園君さんは意外と甘いのだ。

 

「確かにそうでしたね…では帰りましょうか」

 

そうだな。今日は確か、スーパーでセールをやっていたはずだ。月の初めにしっかりと買いだめしておかなければ…

 

「そうですね。いろんなところの無料商品を買って帰らないと…」

 

「残るお前らは今から帰る奴には手を出すなよ?帰る奴は決まった『王』に文句は言うなよ?」

 

当然、文句なんて言うつもりは無い。クラスの争いなんてどうでもいい。俺は椎名さんと一緒に本さえ読めれば良いのだから協力は最低限だ。

 

「私も一緒です。最低限の協力しか、するつもりはありませんから」

 

そう言い合い教室から出ていく。その時龍園君さんがこちらを見て笑っていたのが少し不安になったが。

 

「さぁ、早く買い物をして帰りましょう!今日は新刊の発売日です!」

 

そうだった。椎名さんに手を引かれ、本屋に向かう。その時の椎名さんの笑顔を見ていたら不安なんて無くなってしまった。本当に椎名さんには敵わない。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

椎名さんと一緒に食材を買い、本屋で新刊を買い、帰る。こんな事が楽しいと思えてしまう。何故だろうか?

 

「本当に何故なんでしょうね。私は、あなたと一緒にいると何だか胸が温かくなって幸せな気持ちになるんです」

 

それは俺も同じだ。この気持ちの正体は何なんだろう…

 

「何でしょう…先輩に聞いて見ましょうか…」

 

それだけは止めてほしい。椎名さんに何を吹き込むかわかったもんじゃない。

 

「ふふ、冗談ですよ。あなたの反応が楽しいから、ついついやっちゃうんです」

 

そんな笑顔で言われたら怒ることもできない。椎名さんはずるい。

 

「そんなこと言って、あなたは全然怒らないじゃ無いですか。それに自分より、私の方ばかり心配して来ますし、そちらの方が心配です」

 

こっちは大丈夫だ。椎名さんと一緒なら何でも出来る気がする。そう言おうとした時、急に体が前に倒れた。

 

「!大丈夫ですか?!」

 

大丈夫と言おうとしても口が上手く動かせない。

 

「大丈夫ですか?!しっかりしてください!」

 

椎名さんに心配させるなんて失敗したなぁと思いつつ、俺の意識は沈んでいった。







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椎名さんとちょっとした幸せ

ファッションなんて解らない…………椎名さんに着せる水着をどうしようか悩んでいるオルタです………誰か教えて下さい。あと最近忙しくなって来たので文字数か、投稿頻度が減ると思います。すいません許して下さい。なんでもするので………


 「もう、心配させないでください」

 

そう言って俺をベットに寝かせてくれる椎名さんあの後、すぐ意識が戻ったものの体が重かったため部屋に連れてきてもらったのだ。

 

「買い物は私が行きますから、あなたはここで寝ててくださいね?」

 

わかっている。下手に動くより体を休める方がいいだろう。

 

「多分ですけど、ストレスと緊張によって倒れたんだと思います。この一ヶ月間は大変でしたから」

 

椎名さんはそう言って部屋を出ていく。確かにそうだろう急に実力を測ると言われたり、Aクラスじゃないと好きなところに進学出来ないと言われたのだから。そんな事を考えいると睡魔に襲われた………

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「あっ、起きましたか?」

 

目を開けると椎名さんがこちらを見ている。時間を見ると三時間ほどたっていた。

 

「もう体調大丈夫ですか?」

 

大丈夫だ。もともと風邪では無いし、少し疲れが出ただけだから問題は無い。

 

「なら、良かったです。ご飯出来てますから、早く来てくださいね」

 

そう言って椎名さんは寝室から出ていく。俺も体を起こし、立ちくらみ等が無いことを確認すると椎名さんの待っている机へ向かう。

 

「来ましたね、それでは食べましょうか」

 

俺も席に着き、手をあわせる。少しの間だったが看病してもらったことに感謝しつつ、いただきます。と言う

 

「はい、召し上がれ」

 

こんな風に過ごすのも悪くない。そう思う、今日だった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

今日もCクラスの王を決めるための争いが起こっている。俺と椎名さんには関係無いが、休み時間がうるさくて敵わない。

 

「そうですね…昼休みぐらいは静かに食べたいのですが…」

 

多分、教室では叶わないだろう。こんなにもうるさいのだ静かに出来る訳がない。

 

「何処か良い場所があれ良いのですが…」

 

椎名さんに言われて思い付くのは夕日が綺麗だったベンチだが、あそこはお弁当を食べる様な場所ではない。そうなるとどうするべきか……

 

「どうしましょうか…」

 

本当にどうしよう。坂柳さんなら良い場所を知ってそうな気もするが何を要求されるかわかった物じゃない。

 

「そうですよね……でしたら私達で探してみると言うのはどうでしょう」

 

それも良い案だが、時間との勝負になりそうだ。やっぱり、坂柳さんに聞いて見るしか無いのか……

 

「出来れば避けたいのですが……」

 

椎名さんも乗り気では無い。そう考えているのチャイムが鳴ったので席に着く。考えるのはまた後だ。

 

「そうですね。今度倒れないでくださいよ?」

 

授業中に倒れるつもりは無い。俺が倒れるのは椎名さんの前だけだ。そんな事をいいあっている内に先生が入ってくる。さぁ、授業に集中しよう…



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椎名さんと約束

何とか出せた………時間がなくて全然出せませんでしたが。取り合えず1つ……またしばらく空いてしまうと思います…あとUAがいつの間にか一杯あってびっくりしました。


 「ーーーーですからこの公式を使って…………って聞いてますか?」

 

椎名さんそう言うとこちらを見てくる。ここは図書館。近い内に来るであろうテストに向けて勉強をしている所だ。ただ、自分一人では心配なため椎名さん来てもらったと言うわけだ。

 

「もう、あなたが教えて欲しいって言ったんですよ?自分の言葉には責任を持ってください」

 

そう言われても、3~4時間も続けてしていると疲れもでてくると思うのだが……

 

「そうですか?私はあまり感じませんけど…」

 

椎名さんはそんな感じらしい。だが俺も無茶苦茶疲れていると言った訳でも無い。少し疲れたと言った具合だ。

 

「なら大丈夫ですね続けていきますよ」

 

よし、椎名さんに教えてもらえるチャンスを無駄にするわけにも行かない。気持ちを切り替えて行こう。そう思っていたのだか……

 

『最終下校時刻になりました。校内に残っている生徒は速やかに下校してください。繰り返します。最終下校時刻に………」

 

心地の良い鐘の音と共に放送が聞こえる。驚いて時計を見ると5時間ほど経っていた。体感とは全く違う。

 

「いつの間にか下校時刻でしたね…私達も帰りましょうか」

 

椎名さんと一緒に帰りの用意をしていると

 

『あ~!良かった~まだ生徒残ってた!』

 

そんな声が聞こえた方向に振り向くと先生がいた。名前は覚えてはいないが確かBクラスの先生だった気がする。

 

「何の用でしょうか?私達はこれから帰る所なのですが…」

 

『ごめんね~、先生ちょっと頼まれごとがあって図書館の鍵閉めれないから閉めて貰って良いかな?』

 

なるほどその程度だった良いが、他の生徒でも良かったのでは?

 

『あっははははは、面白いこと言うねぇ~君?他に生徒なんていないじゃん』

 

そう言われ、辺りを見ると俺と椎名さんと先生しか居ない。驚いて椎名さんに聞くと、

 

「私達が帰りの準備をしている間に皆さん帰りましたよ?」

 

いつもはこの時間でも数人残っていたのだが、今日に限って早く帰りやがったらしい。

 

『と、言うわけでよろしくねぇ~お似合いのお二人さん♪』

 

そう言って先生は帰って行った。この学校には嵐の様な人が多いな、と思う。

 

「言われてみればそうですね」

 

椎名さんは苦笑しながら答えてくれる。そして図書館に誰も居ないことを確認し、鍵を閉めた。

 

「後はこれを職員室に届ければ終わりですね」

 

椎名さんの言葉に頷きつつ、廊下を歩く。何時もなら多くの生徒が行き交う廊下もこの時間だと誰も居ない。まるで

 

「私達二人だけの世界に迷い混んでしまったみたいですね……ふふ」

 

ものの見事に椎名さんと同じ様な事を言ってしまった。椎名さんはそれに驚いて笑っていると言うより、自分の予想が当たったから笑っている感じがする。

 

「そんなことは無いですよ?私だって少し位ロマンチックな事を言いますよ」

 

少し怒った感じで言ってくる椎名さん。けれどそんな事をしていても俺と椎名さん以外の声は聞こえない。本当に二人の世界の様だ。

 

「………少し、変なことを聞いてもいいですか?」

 

椎名さんは俺の前を進んでいたが急に止まると、そんな事を聞いてくる。何を聞きたいのだろうか?

 

「……あの…ですね…」

 

椎名さんは少し、ためらうと口を開く。とんでもなくバカな考えだが、椎名さんはこれから告白でもしてくれそうな勢いだ。ifのストーリーならここで告白をOKし、晴れて恋人となるのだろう。けれどそれはあり得ない。椎名さんは俺のことをどう思っているのかは知らないが、良くて大切な友達ほどだろう。それに俺だって椎名さんと一緒にいると感じるこの気持ちに気づけていないのだから……

 

『何をやっているお前ら、既に最終下校時刻は過ぎているぞ』

 

急いで我に帰り、声の方に振り向くと我らの担任の坂上先生がいた。

 

「ぁ…あの、Bクラスの先生に頼まれまして、図書館の鍵を返しに行く所です」

 

椎名さんの言葉に頷く。事実を言っているから大丈夫なはず…

 

「はぁ、またあいつか。鍵は俺が返す。お前らはもう帰っていいぞ」

 

坂上先生にさようならと返し、靴箱へ向かう。その途中に

 

「……さっきの事は忘れてください」

 

椎名さんに言われれば忘れる。だから何時か何を言いたかったのかを教えてくれると嬉しい。

 

「っ!分かりました。楽しみに待っててくださいね!」

 

そう言った椎名さんの顔は忘れれない。少し赤くて、とても綺麗だったのだから…………

 

 

 

あぁ、本当に椎名さんには敵わない。




主人公はオリ主であり、あなたです。あなたの考えたキャラかもしれませんし、あなた自身かもしれません……


一月中にあと一つは上げるつもりです…


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一之瀬さんと出会い椎名さんとテスト勉強

出せた…勉強…辛い…


 「とりあえず皆すまなかった。我々の手違いでテストの範囲を間違えて記入していた。テストはもうすぐだが、頑張って勉強してくれ」

 

坂上先生はそう言ってプリントを配っていく。前に配られた範囲とは確かに違っている。

 

「先生でも失敗する時はあるんですね…」

 

椎名さんはそう言って、少し驚いた表情をしている。椎名さんが驚くところはあまり見たことが無いので新鮮だ。

 

「私そんなに表情が乏しいですかね…」

 

椎名さんが落ち込んでしまったから慰めようとすると、

 

「おい、学校側にミスが有ったんだろ?その謝罪の意味を込めて俺達にポイントぐらいくれてもいいんじゃねえか?」

 

龍園君さんが坂上先生にそう言うと、

 

「それについては一切無いと言っておこう」

 

「そうかよ。じゃあもう言うことはねぇ」

 

そう言って龍園君さんは黙った雰囲気からしてCクラスの『王』彼になったようだ。

 

「多分そうでしょうね。皆さん龍園さんには逆らえないって思っているみたいです」

 

まぁ、それはどうでもいい。今考えるべきは試験だ。範囲が変わった以上またやり直さなくては…

 

「大丈夫です。こんなこともあろうかとあなたに教えていた範囲は、変わった範囲もバッチリ入ってます!」

 

椎名さんはそう笑顔で言ってくる。なるほど。どおりで椎名さんからもらったプリントが難しいわけだ。

 

「すいません…あなたに教えるのが楽しくなってしまって…」

 

そんなにシュンとしないで欲しい。こっちは教えてもらっている身だ。文句なんて言える立場じゃない。

 

「そうですか…じゃあこれからも頑張りましょうね!」

 

椎名さんの言葉にしっかり頷く。けれど椎名さんは大丈夫なのだろうか、俺が教えてもらっているせいで赤点をとってしまったら辛い。

 

「大丈夫ですよ?授業さえ聞いていればテストなんて簡単ですから」

 

椎名さんはあっさりと言ってのける。これが天才の余裕か………

 

HRが終わり、椎名さんと帰ろうとしていると

 

「おい、ちょっと良いか?」

 

龍園君さんが話しかけてきた。

 

「何でしょう?私達はこれから図書館に勉強をしにいくのですが…」

 

「大した用じゃねぇよ。そいつを少し貸してくれれば良いだけだ」

 

そう言って龍園君さんは俺を指してくる。何かやらかしたかな?

 

「ほら、早く来い」

 

龍園君さんに手を引っ張られ連れて行かれる。椎名さんに図書館でまっていて欲しいと伝え、龍園君さんの話を聞く。

 

「何、ちょっと頼みたいことが有るだけだ」

 

龍園君さんが俺に頼む様なことなんて無い気がするが…

 

「そう言うな。俺は意外とお前に期待してんだぜ?」

 

期待されても困るのだが…

 

「まぁ、そんなことは置いといてだ。頼みたいことってのは、今回のテストで赤点を出さない方法についてお前には考えてもらう。勿論拒否権は無い」

 

横暴だ!そう叫びたいのグッと堪え話しを聞く。

 

「何もタダとは言わねぇ、成功したらポイントはちゃんと払う。成功したら俺の携帯に連絡を寄越せ」

 

そう言って俺の携帯に連絡先を無理矢理入れた後、龍園君さんは去っていった……

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「彼もなかなか無茶なことを言うのですね。あっ、そこはこれを使って解いた方がいいですよ」

 

椎名さんに勉強を見てもらいつつ、龍園君さんとの会話を伝える。しかし、赤点を出さない方法か…

 

「頭を空っぽにして考えるのも手の一つですね」

 

椎名さんに言われて確かにと思う。バカになってみるのも良いかも知れない。そう思っていると

 

『あぁん!うっせえなぁ!』

 

声のした方を見ると前に見た赤髪の不良と多分Cクラスの生徒が言い争っていた。

「ここは図書館なんですから静かにして欲しいのですが…」

 

全くだ。だか、Cクラスの生徒を止めないとCクラスの評価が下がってしまう。ここは一肌脱ぐとしよう。

 

「?何をするんですか?」

 

椎名さんや、他の生徒が見ている中俺はCクラスの生徒の肩を叩く。

 

「あ?何の…様だ………ょ」

 

俺の携帯の画面には『龍園 翔』と出ている。Cクラスの王の名だ。少し位黙ってくれるだろう。

 

「あ、あ、あ、すいませんした!」

 

もの凄い勢いで彼は謝った後、急いで図書館から出ていった。龍園君の名前パワーは凄いらしい。

 

「そこの君、ありがと~」

 

椎名さんとの席に戻ろうとすると後ろから女子の声が聞こえた。振り向くとBクラスのリーダーの女子生徒が居た。

 

「いやーなかなか二人とも止めないから困ってたんだよ~。あっ、私は一之瀬 帆波って言うのよろしく!」

 

一之瀬さんに自己紹介をし、こちらこそよろしくと伝える。

 

「これでもう友達だね!連絡先交換しよ!」

 

一之瀬さんに押しきられる形で連絡先を交換したあと椎名さんのいる席へ戻る。

 

「これで静かになりましたね。あと、その…か、かっこよかったですよ…さっきの」

 

椎名さんが顔を少し赤くしながら言ってくれた言葉はかなり破壊力があった、まったく椎名さんには敵わない。

 

 

しばらく二人が顔を会わせれなかったのはここだけの話



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椎名さんと赤点回避

WREEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!はい。テストが終わりました。けれどまた二週間後にやって来ますシクシク。それまでは投稿ペースを維持……出来るかなぁ。あとお気に入り登録者様が200人を突破していたので結婚式の回は幻にならなくて済みそうです。


 「……そろそろ帰りましょうか…」

 

そう言って帰り支度をする椎名さん。先程、椎名さんにかっこよかったと言われお互いの顔が見れなくなっていたので勉強を教えてもらうことも出来なかったのだ。俺も帰りの支度をし、図書館を後にする。

 

「…そう言えば、彼が言っていた赤点を回避する方法はどうやって見つけるのですか?」

 

どうしようか、ヒントになるのは多分小テストなのだろうけれど…。そう考えていると

 

「さっきも言いましたが、少し頭を空っぽにして考えてみてはどうですか?」

 

そうだな。頭を空っぽにして思い付いたことをしてみよう。そう思い、空っぽにして考える。すると真っ先に出てきたのは『先輩に頼る』だ。困った時には知っている人に頼ればいい。椎名さんにも協力してもらえばいい結果が出せるだろう。

 

「いい案が出来た感じですね」

 

お陰さまで、早速椎名さんに作戦を伝え『生徒会室』へ向かう。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

生徒会室に着いたら、まずは椎名さんと俺で扉を叩き、生徒会のメンバーを呼んでもらう。生徒会長と副会長はハズレだ。この学校を統治するぐらいなのだから、無理に決まっている。

 

「では、そのお二方が出てきた場合はどうするのですか?」

 

生徒会室に向かう途中に椎名さんに作戦を説明する。椎名さんは二人が出てきた場合はどうするのか?と聞いてくるが問題無い。生徒会に入りたいと言ってくれればいい。

 

「どうしてそれで大丈夫なのですか?」

 

多分だが、生徒会の席は全て埋まっていると思う。だから確実に拒否され、事なきを得ると言う訳だ。

 

「なるほど。それで、それ以外の方が出てきた場合にテストについて聞くのですね」

 

そのとおりだ。これならなんとか情報を得れるだろう。

 

「そうだと良いですね…着きましたよ」

 

椎名さんと共に生徒会室の扉の前に立つ。二人でノックをし、待つ。

 

『何の用だ?』

 

oh………パンフレットに載っていた顔、この先輩が『生徒会長』だ。

 

「私達、生徒会に入りたくて来たのですが…」

 

椎名さんも彼が会長だとわかったようでプランを変えてこの場を去ろうとする。

 

「ふむ、お前達は確か…Cクラスの生徒だったか」

 

知っているんですか?と思わず聞き返してしまう。

 

「当然だ。生徒会長として必要なことだ。そして俺達3年や2年の生徒を頼るつもりだったようだが、残念だったな」

 

どうやらこちらの作戦はバレていたようだ。だったらこのまま帰らせて貰おう。

 

「そうだな、今度はちゃんとしたカードを持ってくるといい」

 

そう言って会長は生徒会室へ戻っていった。

 

「…まさか会長にバレていたとは…って、顔ですね」

 

そんな顔していたとは…少し恥ずかしいな。しかし、このままだと龍園君さんに何を言われるかわかったものじゃない。

 

「今は気にしていても仕方ありませんし、帰りましょう」

 

それもそうだ。まだ時間は残っている。結果さえだせばなんとかなるのだから!

 

「元気でたみたいですね。さぁ、早く帰りましょうか」

 

気づけば、椎名さんに励まされていたらしい。……やっぱり椎名さんにはかなわない。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

椎名さんが部屋に戻り、一人になると寂しさを感じてしまう。いつの間にか椎名さんのいる生活が日常になってしまっていた。そんな自分に苦笑いしつつ、水でも飲もうと思い、冷蔵庫を開けると水がなくなっていた。俺は自販機で無料で売っている水を買って来ようと思い、外に出る。

 

 

 

 

 

目的の水を数本抱え部屋に戻る途中、寮の裏を見ると生徒会長に綾小路君が襲われていた。俺は水を地面に置くと、急いで携帯の録画機能を使う。声は流石に聞こえないが、このシーンをとって置けば綾小路君が会長に怪我をさせても正統防衛が使えるはず。そう思っていると、

 

『そこに隠れている生徒。出てこい』

 

…どうやらバレていたようだ。素直に両手を上げ二人の前に出ていく。すると、もう一人女子生徒がいた。

 

「なっ!いたのか」

 

『まさか、お前だったとはな』

 

二人ともいい反応をしてくれている。

 

『全く…おい、その動画を今すぐ消せ』

 

まさか動画を撮っていた事までバレていたとは…

 

『どうやら本当に撮っていた用だな。それでお前はそれを素直に消してくれるのか?』

 

会長は声をトーンを少し落として脅す用に喋る。ここで逃げてはいけない。椎名さんにいい結果を持ち帰るために俺は賭けにでる。

 

『何?消す変わりに今回のテストで赤点を取らない方法を教えて欲しい。だと?』

 

そうだ。これぐらいなら何かなるだろう。

 

『ふん、まぁ良い。変わりに動画は俺の手で消させろ』

 

交渉成立だ。俺は会長にどうやって赤点を回避するかを聞く。

 

『何、方法はメールで送ってやる。ついでにその方法に必要な物もな』

 

会長はそう言うと俺の携帯を取り、自身の番号を入れると、今回の動画を消した。そして、そのまま帰って行った。

 

「すまん。助かった」

 

偶然近くを通りかかったから良かったけどこう言ったことは今後は無くして欲しい。大切な友達を無くすのは嫌だから。綾小路君にそう言うと、

 

「まぁ、気をつける」

 

何だか歯切れが悪かったが良いだろう。俺は置いていた水を回収し、その場を去る。明日は椎名さんに良い報告が出来そうだ……

 

 

 




この物語の主人公はオリ主であり、あなたです。


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椎名さんとテスト後

次は結婚式と言ったな。
あれは嘘だ。


なんて事はなく、ちゃんと書く予定です。取り合えず一区切り付いた頃にでも。


あとリクエストについてですが、すいませんが私の活動報告欄の『椎名さんと過ごす日々について』にコメントしていただくようにお願い致します。理由としましては運営様に規制のコメントとして認知されてしまうためです。お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします。


 「そこまでだ。ペンを置け」

 

そう言ってテストを回収して行く坂上先生。椎名さんに教えてもらったところはしっかりと解けたし、会長から手に入れた裏技も使ったので、大丈夫だろう。

 

「よし、これでテストを終わる。今日はもう解散だ」

 

そう言うと坂上先生は教室を出ていく。

 

「私達も帰りましょうか」

 

そうだな。折角今日はテストが終わったのだから少し豪華な夕食にしてもいいだろう。

 

「良くないです。まだポイントの配給日じゃないんですから、我慢してください」

 

今日ぐらい良いじゃないか。と思いつつも、口には出さない。

 

「でも、良く出来ましたね。会長の弱味を握り、裏技を教えて貰うだなんて」

 

なんとか交渉に成功し、方法を教えてくれると言った会長は、次の日に携帯にメールで去年の中間テストの回答を送って来たのだ。会長いわく、中間テストと前にやった小テストは毎年同じ問題をしているそうだ。

 

「そのデータを彼に渡して、赤点になりそうな人を救うですか…」

 

おかげで龍園君さんから五万ポイントも貰えたので良かったのだか…

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「いいですか?いくらポイントが入ったとはいえ、今使うのは得策ではありません。ちゃんと取っておいてくださいね?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

なんて笑顔で言われたら、断るに断れない。結局、五万ポイントは使わずに取ってあるのだが…

 

「全く、あなたはどうして彼の手伝いをするのですか?私には分かりません」

 

別に手伝いをしている訳ではない。俺はただ、椎名さんに手伝ってもらったのに成果無しだと合わせる顔が無いと思っただけだ。

 

「別に気にしなくてもいいんですよ?そんなこと。私がしたくてした事なんですから」

 

それでもだ。俺は龍園君さんの為にやっている訳では無い。椎名さんの為にやっているのだ。

 

「そ、そう…ですか…早く帰りましょう!今日は特に用事も無いですからね!」

 

椎名さんは急いで顔を背けると帰り支度を始める。それに合わせて俺も帰り支度をする。

 

「本当に…困った人です…」

 

椎名さんが何か言っているような気がするが気のせいだろう。それよりも帰えって課題をすませなくては……そう思い、椎名さんと一緒に教室を出る。

 

「…今日の夕食は何が良いですか?」

 

椎名さんは少し顔を赤くしながら聞いてくる。そんなの、椎名さんの作るものなら何でも良い。椎名さんの料理はとても美味しいから。

 

「そ、そうですか…でしたら、今日はカレーにでもしましょう」

 

カレーなら、材料を買って帰らないといけないな。

 

「そうですね。いつもどうりです」

 

そうだな。いつもどうりスーパーに寄って帰るとしよう。

 

「はい。では、帰りましょうか」

 

そう言って二人で共に歩きだす。すると椎名さんが、

 

「あ、言うのを忘れてました」

 

そう言ってこっちを見ると、

 

「裏技探しお疲れ様でした。流石は私の大切な友人です!」

 

笑顔だけど顔を少し赤くして言ってくる椎名さんに思わず見惚れてしまう。

 

 

あぁ…やっぱり椎名さんには敵わない……



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椎名さんとアルバム

     ★完★
     ★全★
     ★復★
     ★活★


 「はぁ、どうしてこんなに片付けて無いんですか」

 

そう言って銀髪の少女…では無く、銀髪の女性は俺の部屋を片付けていく。当然、俺も片付けてはいるがどうしても彼女には追い付けない。

 

「まぁ、高校生時代からこんなことは何回かありましたしね。分かってますとも」

 

そう文句を言っている。俺は一度手を止め、彼女を彼女は俺の高校生時代初めての友達であり、俺の彼女であり、そして、俺の妻となってくれる。『椎名 ひより』だ。

 

「どうしました?手が止まってますよ?この部屋ともお別れするのですからちゃんと片付けてくださいね」

 

わかっている。そう言ってもう一度手を動かす。すると、見つけた。

 

「また手を止めて…って、懐かしいですね。高校の卒業アルバムですか」

 

そう、俺が見つけたのは高校時代の卒業アルバム。正直に言うと一番辛くて、一番幸せだった。

 

「そうですね。3年生のころに私とあなたで同じ大学に行ける用に一緒に勉強しましたね」

 

彼女は3年の頃を思いだしているようだ。俺は彼女を、懐かしい呼び方で呼んでみることにした。“椎名さん”と

 

「はい、椎名ひよりです。懐かしいですね…」

 

彼女も思いだしてくれた様だ。俺としては忘れたいようで、忘れたく無い。そんな思い出なのだ。

 

「そう言えば、あなたが告白して来てくれたのもこの頃でしたね」

 

そうだ。だから忘れたいけど忘れたく無いのだ。

 

「本当…懐かしい…」

 

彼女と一緒にあの頃を振り替える。大変だったが、楽しかった。それこそ今の俺ではあり得ないような有名人と友達とも言える関係になれたのだから。

 

「そうですね…綾小路さんとは、仲が良かったですからね」

 

彼は3年になる頃にはAクラスになっていた。俺達は結局、Dクラスになって卒業した。彼が卒業してからは詳しく知らないが、今では国にかなり関わっているらしい。それでも俺達の結婚式の話を何処からか仕入れて、『是非、呼んでくれ』とまで言われたのだ。

 

「そういえばそうでしたね。あと一之瀬さんや坂柳さん。掘北会長…いえ、掘北先輩でしたね。とも仲が良かったですね…」

 

今は三人ともどうしているのだろう。坂柳さんと一之瀬さんとは高校卒業後は会っていないが式にな招待してくれと頼まれている。先輩はどうしているのだろう。そう考えていると、彼女…椎名さんが少し、苛立っているのが見えた。理由を聞くと

 

「いえ、別に。あなたに幾ら綺麗な女性の友達にいても構いませんから」

 

どうやら嫉妬してくれているらしい。それが嬉しくて、笑ってしまう。

 

「もう!笑うこと無いじゃないですか。私だって嫉妬ぐらいします。それに、大切な人を取られたくないのです…」

 

椎名さんはそう言っているが、俺は椎名さんだからこそ、選んだのだ。他の女性に逃げるようなことはしない。

 

「本当ですね?逃げたら許しませんよ?」

 

あぁ、大丈夫だ。あの時の言葉に誓おう。そう言う。

 

「…じゃあ、証明してください。誓ってくれた言葉を私に伝えて?」

 

そう言って彼女は俺の横に並び立つ。

伝える言葉は決まってる。彼女の方を向き、目を見て伝える。

「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

 

そう言うと彼女は俺の言葉に返すように、

 

「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

 

と言う。これが俺達があの時交わした誓いの言葉。ずっと忘れないで覚えておく言葉だ。

 

「ふふっ、思い出しますね。綺麗な月が出ていた夜でした」

 

暫くはこの事について話していたが、時計が6時を指していた為、彼女は

 

「そろそろ、ご飯の時間ですね」

 

と言ってキッチンへ向かって行った。あの頃から、こんな風にしてと考えると恥ずかしくなってくるが気にしない。

 

「あの頃もこんなことしてもらってたな。とか思ってますね?」

 

そんな声がキッチンから聞こえて来た。俺の思考は彼女にとっては手に取るように分かるのだろう。

あぁ、椎名さんには敵わないなぁ。



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椎名さんと事件前

 「…今日は早めに帰りましょうか」

 

そういって帰り支度をする椎名さん。何故、今日は早く帰るのかはわからないが椎名さんが言うなら。そう思い、俺も帰り支度を始める。

 

「昨日、先生に頼まれたプリントを出しにいかなければなりませんから」

 

そうだ、忘れていた。昨日急に先生に

『このプリントを明日渡してくれないか?』と頼まれていた。

 

「…もしかして、忘れてましたか?」

 

椎名さんはそう言って俺の方を疑う様な目で見てくる。もし、忘れていたなんて言ったらどんな目に合うかわからないので黙っておこう。そう思い、椎名さんに忘れてない。と伝える。

 

「…怪しいですが、まあいいです。それより早くいきましょう」

 

支度を済ませた椎名さんはそう言って図書館を出ていく。勿論、俺も付いていくが。

 

「多分、あの先生のことですから特別棟の方にいると思います」

 

特別棟。それは家庭科室や、理科室。視聴覚室と言った何時もはあまり使われない場所が多くある場所だ。これくらいの時間になると人も少ないし、光もあまり当たらないので、正直言って不気味だ。

 

「確かに少し不気味ですが、あなたが付いてきてくれるなら大丈夫です」

 

椎名さんは安心した声でそう言ってくる。そんな風に言われると頑張らなくちゃならなくなる。全く、椎名さんには敵わない。

 

「ふふ、頼りにしてますよ?」

 

そんなくだらない話をしながら、特別棟に入っていく。

 

「そう言えば、彼がクラスを仕切るようになってからまだ何も起きてませんね…」

 

特別棟の階段をのぼっていると椎名さんがそんなことを聞いてきた。椎名さんの言う彼とは多分、龍園君さんのことだろう。確かに彼は何起こすと言っていたから何も起きていないのは不思議だ。

 

「でも、何も起きないのが一番良いと思いますけどね」

 

椎名さんがそう言うが俺はその言葉にフラグを感じた。そしてそのフラグは直ぐに回収されることになる。

 

「あれ?あれは…」

 

椎名さんが見つめる視線の先、そこには一人の赤髪の生徒が三人の生徒を倒しているように見える状況が広がっていた。倒れている生徒は何処かで見た感じがするので多分、Cクラスの生徒だろう。もう一人の生徒はやっぱりと言うべきかあの時コンビニで怒鳴っていた不良の奴だ。

 

「…なかなか、酷い光景を目にしましたね…」

 

椎名さんの言葉に頷きつつ、携帯で写真を一枚撮っておく。録画もした方が良いだろうか…。

 

「しなくて良いと思いますよ?どうせ彼の作戦です。あまり気にしないようにしましょう」

 

椎名さんにそう言われ、携帯を仕舞う。それと同時に赤髪の生徒が三人に向かって何か言っているように見えたが、俺達がいる場所からだと遠くてきこえなかった。赤髪の生徒はそのまま階段を降りて去っていった。

 

「あれは、どっちが悪いのでしょうね?」

 

視界の端で電話をする三人を見つつ、椎名さんの疑問にこたえる。先に手を出した方が悪い。と

 

「この場合だとわかっていないので裁判にでもなりそうですね」

 

椎名さんは苦笑いをしつつ、本来の目的であるプリントの提出に向かう。俺も後を追うようについていく。これから起きるであろう面倒事に巻き込まれないことを祈りながら。



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椎名さんと事件発生

遅くなった上に短いですが、上げときます。
後、Twitter始めたのでそこで更新に付いて書いていこうと思います
Niarante@orutaです良ければフォローして行って下さい


 「おはようございます。もう朝ごはんは出来てるので早く来てくださいね」

 

こちらもおはようと返し何時ものように椎名さんに起こされる。

 

「ところで、今日はポイントの配給日ですが振り込まれてますか?」

 

椎名さんに聞かれ、携帯を確認するすると先日のポイントから変わっていない。このことを椎名さんに伝えると

 

「やはり振り込まれてないですか…」

 

椎名さんはそう言って肩を落とす

 

「Cクラスのクラスポイントが0になったとは考えにくいですからね。何かあったのでしょうね」

 

椎名さんと何があったかを朝ごはんを食べながら考える。もしかしたらだが…

 

「どうしました?もしかして分かりましたか?」

 

椎名さんの言葉に頷きつつ、自分の考えた事を伝える

 

「なるほど…この前の喧嘩なら可能性はありそうですね」

 

となると、DクラスとCクラスの問題になる訳だが…

 

「あまり関わりたくないですね」

 

と言っても動画を撮った訳だからDクラスにでも撮った動画をポイントと交換で渡すのもいいかもしれない

 

「そうですね…彼に協力するのはあまり好きでは無いですから」

 

椎名さんと意思を固め共に学校へ向かう。

 

________________________________

 

 

 

 

 

 

 

学校に着くとポイントが支給されていない事が話題になっていた。だが、龍園君さんだけは何時もと変わらない不敵な笑みを浮かべていた。やはり彼が主犯なのだろう。すると教室に先生が入ってきた

 

「全員、席につけ。HRを始めるぞ」

 

「先生おはようございます。ポイントが振り込まれて無いのはどうしてどうしてですか?」

 

生徒の1人が聞く。これで原因が分かるだろう。まぁ、龍園君さんの作戦だろうな

 

「すまない。今、トラブルによってポイントの支給が遅れているクラスポイントが0になった訳では無いから安心しろ」

 

どうやら最悪の場合は回避出来たようだ。

 

「えー、何かトラブルのお詫びとかないんですか〜」

 

「そんなものは無い。ただポイントは後で振り込まれるので安心しておけこれでHRを終わる」

 

「貴方の言った通りですね。あとは彼に関わらない様にするだけですね」

 

椎名さんの言葉に頷きつつ、次の授業の準備をする。しかし、彼は許してくれないようだ。

 

「おい、ちょっと来い。何、少し話をするだけだ」

 

そう言って龍園君さんに俺は連れてかれた。

 

「感の良いお前なら分かってるだろうが、今回の事件は俺がやった。だからお前に手伝って貰う」

 

俺は彼に拒否権について聞くと

 

「お前に有ると思うか?別にひよりの奴とのヤバいウワサを流しても良いんだぜ?」

 

その言葉を聞いた瞬間俺は彼の襟首を掴みかかった。自分は良いが、椎名さんを巻き込むなと言うために。

 

「…わぁったよ。ただ最低限は手伝ってもらうぞ」

 

そう言って龍園君さんは教室に戻って行った。何だか隣に居た1人にらまれていた気がするが気の所為だろう

 

「おっと、言い忘れていたがこれはDクラスとCクラスの戦いだ。お前の知恵も貸して貰うぞ」

 

やっぱりか…



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椎名さんには内緒?

 「大丈夫でしたか?彼に何かされませんでしたか?」

 

椎名さんがそう聞いてくる。それに対し大丈夫だよと答えながら先程まで龍園君さんと話していた内容を思い出す。

 

————————————————————————————————

 

「言っておくが、この話はひよりの奴には黙っておけよ?」

 

そう言う彼に何故?と聞くすると彼は

 

「そんなの、ひよりは俺のことを嫌っているからな。そしてひよりのお気に入りのお前が俺を手伝っているってなったら、俺が何されるか分からねぇからな」

 

————————————————————————————————

 

椎名さんには言えないなと考えていると

 

「…何か私に隠してませんか?」

 

椎名さんはそう言ってこちらをじっと見てくる。少し動揺しながら何も隠していない事を伝えると

 

「嘘ですね。あなたと何日も過ごしてるんですそれぐらい分かります」

 

椎名さんは笑顔で詰め寄って来る。少し怖い

 

「怒りませんから言ってください」

 

その笑顔に脅され龍園君さんと話していた内容を話した。ごめんよ龍園君さん。

 

「なるほど…悪い噂を言われたくなければ手伝えと」

 

事件の動画を持っている以上、裁判では殆ど勝てるだろう。ただし被害者の奴らがヘマをしなければだが…

 

「?だったらそれの動画をそのまま渡して、あなたが言ったことを守らせればいいんじゃないですか?」

 

椎名さんは何故しなかったの?と言う様な目線を向けて来る。確かにそうすれば良かったな…

 

「でしたら今日はもう帰りましょう。明日にでも言えばいいですから」

 

椎名さんはそう言って俺の手を引っ張って帰って行く。あぁ椎名さんには敵わないなぁ

 

 

 

帰る途中、Dクラスの綾小路君が確かBクラスの一之瀬さんと一緒にいた。

 

「多分、情報を集めているんだと思います。向こう側は傍から見れば加害者ですからね」

 

椎名さんは俺の疑問にそう答える。出来るのなら手伝いたいが…

 

「流石に彼もあなたがDクラスの味方をするのはよく思わないでしょうね」

 

椎名さんはそう言うが、俺としては友達を見捨てる事はしたくない。どうしたものか…

 

「だったらバレない様にしなければ行けませんね…匿名の掲示板の様な物があればいいのですが…」

 

携帯で調べて見るとどうやら、情報とポイントを交換している様だ。

 

「だったら大丈夫です!どんな風だったか私達はみたのですから詳しく書ける筈です」

 

椎名さんに言われ、書き込みを始める。見た限りだと先に手を出したのは赤髪のほうだった。と

 

「まぁ、それしか分かりませんでしたもんね…これじゃ、意味ないですね」

 

書いていた内容を消して携帯を閉じる。意味ないことを書くよりは帰って、椎名さんのご飯が食べたい。

 

「そうですか、じゃあ帰りますか」

 

 

本日の晩ご飯は鰤の照り焼きだったことを記しておく




サブタイトルが全く関係無いですね…
Twitterのフォローとか暇だったお願いします。多分更新速度が上がります


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椎名さんと裁判について

まずは謝罪を…
更新遅くなってすいませんでしたァァァァ!!!
Twitterを見てくれてる人は知ってると思いますが、ブルーオースとAPECとVtuberにうつつ抜かしてました……
こんな私ですが、頑張って更新するので楽しみじゃなくても待っててください…


 「…てください、起きてください」

 

体を揺すられ目を覚ます。何時もの様に俺を起こしてくれた椎名さんに朝の挨拶をする。

 

「はい、おはようございます。今日は裁判の日ですよ?まぁ、私達は出ないので関係ないですけどね」

 

椎名さんが言われて思い出す。先週起こったDクラスとCクラスの暴力事件それの裁判の日が今日だったのだ。あの日、龍園君さんには最低限の協力はすると言った後の事が思い出せない…

 

「?もしかして何をやったか思い出せないのですか?」

 

椎名さんはナチュラルに心を読んで来る。全く、椎名さんには適わないなぁ。

 

「あの後、彼に動画を渡して特別棟の写真を数枚撮って終わりましたね」

 

そう言われて思い出す。龍園君さんは俺に任せると言っていたから、取り敢えず証拠写真として撮っておいたが意味は無いだろう…

 

「それよりも、早く学校に行きましょう。今日は帰る途中に本を買って帰りましょうね」

 

椎名さんに引っ張られて学校へと向かう。何かに巻き込まれない様に祈りながら

 

 

________________________________

 

 

 

 

学校に着くと龍園君さんが俺を呼んでいる。椎名さんを置いて彼の元へ向かう。

 

「よぉ、遅かったじゃねぇか」

 

そう言って彼は不敵に笑う。とにかくだ、呼ばれた理由を聞くと

 

「何、大した事じゃねぇこいつらに一言言ってやってくれ」

 

そう言うと彼の後ろから3人の男子が出てくる。

 

「「「あ!お前!」」」

 

3人が同じタイミングで同じ言葉を言った後、

 

「毎日美少女と一緒に来てる奴!」

「この学校の非リアの8割を敵に回した奴!」

「ただ、純粋に羨ましい奴!」

 

どうやらあまり良くは思われてないそうだ…

 

「はっ!まぁ、そんな落ち込むなよ。それよりもだ、何か一つアドバイスをくれてやれ。あぁ、勿論裁判での事だぞ?」

 

彼にそう言われ、何を言うか困ってしまう。ただ、言えるのは常に冷静である用にとしか…

 

「まぁ、そんなもんで良いさ。それと1回で終わると思うなよ?」

 

龍園君さんは不穏な言葉を残して去っていった。

 

「話は終わりましたか?でしたら早く席に着いて下さい」

 

椎名さんは少し強い口調で言って来る。そこまで龍園君さんの事が嫌いなのだろうか?

 

「…別にそこまで嫌いなわけでは無いです。ただ、あなたが良い様に使われてないか心配なだけです」

 

椎名さんは俺のことを心配してくれていたらしい。そう言われたら心配させないようにしないとな。

 

「えぇ、そうしてくれると私も安心です」

 

椎名さんと約束を交し、席に着く。何だか今日は何時もより気分が良い

。今なら何でも出来そうだ。

 

「何でもは無理でしょうけどね」

 

横から椎名さんにツッコまれたがまぁ、良いだろうそう思い授業の準備をする事にした。

 

 

 

 

そして、椎名さんと居る寮で龍園君さんから裁判が明日に持ち越されたことを知った。綾小路君がやってくれたのだろう。何でかは知らないがそんな気がする。Dクラスの事なのに少し嬉しい自分が居ることは黙っておこう…

 

「今、Dクラスが逆転するかも知れないと知って嬉しくなりましたね?」

 

…やっぱり椎名さんには適わないなぁ…

 

 




あと暇でしたらTwitterのフォローしてくれたら多分きっと更新速度が上がると思いたいです


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